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- cape
- チャペ 【cape】 猫. ウェン チャペ カトゥネコ ク・ミッポホ アムチチ ルウェ アン=悪い猫がこんなにひどく私の孫をかっちゃいたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- cape
- チャペ §266 ネコ (3) cape (čá-pe)「ちャペ」[<Jap.(東北方言)‘cape’‘cappe’] ⦅胆振、日高⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- cápe
- チャペ 【名】[動物] ネコ。 cápe haw チャペ ハウ ネコのなき声。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! ネコの声をするなよ。(S民話) cápe ra péka ekesinne sowsut péka sinot kor an kor apto ruy oasi チャペ ラ ペカ エケシンネ ソウスッ ペカ シノッ コラン コㇿ アㇷ゚ト ルイ オアシ ネコがゆかの上であちこち隅っこのほうへ行ってじゃれているときはまもなく雨がひどくなる。(S)〔知分類 p.136〕 {E: a cat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- capeparkoat
- チャペパㇻコアッ §474.たたる(5)猫のたたり cape-parkoat〔cá-pe-par-ko-at ちゃペパㇻコアッ〕[cape(ネコ)+parkoat(罰が当る)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- akkari 2
- アッカリ 【後副】…より、 それより。 seta akkari cápe pirka セタ アッカリ チャペ ピㇼカ 犬より猫がいい。(S) {E: than; surpassing; expression of comparative degree (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- amucici
- アムチチ 【amucici】 かっちゃく:北海道方言で,「引っかく」という意味の言葉. イテキ エナムチチ(エン・アムチチ)=私をかっちゃくな.ウェン チャペ カトゥネコ ク・ミッポホ アムチチ ルウェ アン=悪い猫がこんなにもまあひどく私の孫をかっちゃいたものだなあ. (出典:萱野、方言:沙流)
- cappe
- チャッペ §403 エノコログサ (1) cappe (cáp-pe)「ちャッペ」[<日本語(東北方言“チャペ”)] 穂 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- cis
- チㇱ 【cis】 泣く. ホチㇱカㇻ=尻のために泣く.ホチㇱカㇻチャペ=発情のために泣いて歩き回る猫. (出典:萱野、方言:沙流)
- ehorka
- エホㇿカ 【e-horka】 さかさまにする.裏返しにする,反対にする. チャペ ウェンペ アイヌ コトゥㇰ エカッキクシ コㇿ ア・ライケ ワ エホㇿカ ノ トイ トゥㇺ ア・オマレ カシ ウン カㇷ゚ケ スマ ア・オマレ タパン スマ ムニン ヤㇰ エㇰ シコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=悪い猫が人間に取り憑いて人間を病気にしたような時は,その猫を殺してさかさまに土の中に埋めてその上へ平たい石を載せて,この石が腐ったら来い,と言うものだそうだ.メノコ ネ ヤッカ オッカヨ ネ ヤッカ チセサㇰ コㇿ アミㇷ゚ エホㇿカ ノ ミ パ ㇷ゚ ネ ロㇰ=女も男も夫や妻に先立たれると着物を裏返しにして着るものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
- etopar
- エトパㇻ 【etopar】 置き去りにする,追放する. テエータ にけ シコㇿ ア・イェ チャペ アン ペ ネ ヒネ オンネ アクス オヤコヤㇰ タ オクイマ オソマ ア・コイパㇰ ヒネ ネユン ア・エトパㇻ ヤッカ ホシピ ランケ イヨッタ イヨㇱノ レクチヒ イチェン ア・コテ プマハ ネ ヤㇰ ア・イェ アクス クスケライ ホシピ イサㇺ ペ ネ=ずっと昔ニケという猫がいて,年寄りになったらあちこちで小便や糞をたれ,それが悪いとて何回追放しても戻って来た.一番おしまいに首へ銭をつけて給料だよと言ったらそのお陰で戻って来なかったものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- etoro
- エトロ 【自動/名】①いびき(をかく)。 etoro kor an エトロ コㇿ アン いびきをかいている。(W) ②猫がのどをならす。 hot, cápe suy etoro kor an, siponpenere wa ki hawe ホッ、 チャペ スイ エトロ コㇿ アン、 シポンペネレ ワ キ ハウェ まあ猫がまたのどをならしている、 甘えてるんだな。(S) {E: to snore; a snoring sound.} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaysirkar
- エヤイシㇼカㇻ 【他動】[e-yay-sir-kar …のことで・自分・様子・をつくる](人から受けた仕打ち)のための怒りを別の者にぶつけて示す、 …のことで他の者にあたる/当たりちらす。 k=孜aysirkar kus cápe ka ku=kikkik ケヤイシㇼカㇻ クㇱ チャペ カ クキッキㇰ (夫に悪く言われたが夫をたたくわけにもいかないので) 私は当たりちらしてネコをたたいた(夫の見ている前で)。(S) {E: to get angry at someone for no reason.} (出典:田村、方言:沙流)
- hani
- ハニ 【終助】(…しなさい)よ、 ね、 (…するから)ね。(命令文や、 言外に要求を含んだ na ナ《…する/したから(…せよ)》に終わる文の後に置かれて、 親しみ深くやさしい言い聞かせを示す。 同輩や目下、 子どもや弱い人に対して親愛感やいつくしみやいたわりを込めて話す中で使われる。) iteki cis no mokor hani! イテキ チㇱ ノ モコㇿ ハニ! 泣かないで眠りなさいよ/ね。 uwenewsar yan hani! ウウェネウサㇻ ヤナニー! 二人で楽しく語り合いなさいね。(W会話) hoskino eci=rékreku kusu ne na hani! ホㇱキノ エチレㇰレク クス ネ ナ ハニ! まず私があなたになぞなぞの問題を出すからね。(S会話) iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! ネコのなき声をしてはだめだよ。(S民話) ☆発音 h はしばしば弱まり、 アニ のように聞こえることがある。 速く話しているとき、 子音に続くときは落ちることが多く、 特に n のあとではたいてい落ちて、 …nani! …ナニ! のように発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyotta iyosno
- イヨッタ イヨㇱノ 【iyotta iyos no】 最後に.▷イヨッタ=一番 イヨㇱノ=後に テエータ にけ シコㇿ ア・イェ チャペ アン ペ ネ ヒネ オンネ アクス オヤコヤㇰ タ オクイマ オソマ ア・コイパㇰ ヒネ ネユン ア・エトパㇻ ヤッカ ホシピ ランケ イヨッタ イヨㇱノ レクチヒ イチェン ア・コテ プマハ ネ ヤㇰ ア・イェ アクス クスケライ ホシピ イサㇺ ペ ネ=ずっと昔,にけという猫がいて,年寄りになったらあちこちで小便や糞をたれる.それが悪いとて何回追放してもいつも戻って来た.一番おしまいに首へ銭をつけて,給料だよと言ったら,そのお陰で戻ってこなかったものだ.イヌイェアニタ(イヌイェ・アン ヒ タ) イヨッタ イヨㇱノ マキリ アニ トゥキパスイ ネ ヤ ニマ ネ ヤ ア・ケウレ ヒ マキリピル セコㇿ ア・イェ.マキリ アニ ア・ピル アーペコㇿ ア・ケウレ クス ア・イェ ヒ ネ=彫刻をする時に一番おしまいに,小刀で捧酒著とか木の器とかを削ることを,小刀で拭くというものだ.小刀で拭いたように削るので言うのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kacirike
- カチリケ 【kacirike】 じゃらける(じゃれる.はしゃぐ). カチリケ チャペ=じゃらける猫.ニサッタ アㇷ゚ト アㇱ クス ワ ヘ ヘカッタㇻ カチリケ シリ=明日は雨でも降るのだろうか,子供らがじゃらけるのは. (出典:萱野、方言:沙流)
- katuneko
- カトゥネコ 【katu-ne-ko】 こんなにひどく,少なからず.たくさん. ウェン チャペ カトゥネコ ク・ミッポホ アムチチ ルウェ アン=悪い猫がこんなにひどく私の孫をかっちゃいたものだ.カトゥネコ ケミアン ペ=少なからず珍しい物. (出典:萱野、方言:沙流)
- ki 1
- キ 【他動】①…をする。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! 猫の声をするなよ。(S民話) ②(動詞を名詞として使い、 その後にこの ki キ をおいて)…をする。 ruyka poro opus ki wa an na iyaykipte na, yayitupareno arpa ルイカ ポロ オプㇱ キ ワ アン ナ イヤイキㇷ゚テ ナ、 ヤイトゥパレノ アㇻパ 橋が大きな穴あきをしている(=橋に大きな穴があいている)からあぶないから気をつけて行きなさい。 pon sikepo ki kane wa ek ポン シケポ キ カネ ワ エㇰ 彼は小さい荷物背負いをして(=小さい荷物を背負って)来た。 pirka usapki e=ki kusu ne na ピㇼカ ウサㇷ゚キ エキ クス ネ ナ (あなたは)よい働きをする(=よく働く)のですよ。 ③(動詞の後に hi ヒ《こと》を置き、 その後にこの ki キ を置いて) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ…してもらいたい、 …してほしい。 ci túnas hi ku=ki rusuy チ トゥナㇱ ヒ クキ ルスイ 私は(イモなどが)早く煮えてほしい。 ④(代動詞として、 つまり本動詞のあとに副詞(連用語)や名詞(主語・目的語)が補われたり、 また副助詞がついたりした場合に、 そのあとに ki キ を置くことによって再び全体が動詞句として機能する、 つまり文を終止したり次に助動詞や接続助詞等々が続いたりすることができる。)…する。 Kusur ta patek nuwe an ranma ki p ne yak a=ye クスㇽ タ パテㇰ ヌウェ アン ランマ キㇷ゚ ネ ヤカイェ 釧路でばかりいつも(それが)たくさん取れるのだそうだ。(S会話) a=kopásrota a=ukókikkikpa a=onáha ka a=unúhu ka ki アコパㇱロタ アウコキッキㇰパ アオナハ カ アウヌフ カ キ 私は父も母もののしったりボカボカなぐったりした。(S民話) a=mipa p a=huráypa póka somo ki p ne kusu アミパㇷ゚ アフライパ ポカ ソモ キㇷ゚ ネ クス 私は着るものを洗いさえしなかったので。(W民話) ⑤(韻文で、 韻律を整えるために、 音節数の足りない行の動詞のあとに置かれる。 文法機能上は、 他のいろいろな他動詞(easkay エアㇱカイ、 eaykap エアイカㇷ゚ など)の助動詞的用法と同じになる。) ⑥ ki humi pirka キ フミ ピㇼカ 安心する、 気持ちがいい。 nep póka k=ére wa ku=ki humi pirka ネㇷ゚ ポカ ケレ ワ クキ フミ ピㇼカ (私は)彼に少しでも食べさせて安心した。(S) {E: ①to do… ②… ③… ④… ⑤… ⑥…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- níkomimu
- ニコミム 【自動】[ni-ko-mimu (< nimu ニム)木・に・よじ登る] 木登りする。 (手足を使って木に登ることを言う。) cápe níkomimu wa hemesu kor an チャペ ニコミム ワ ヘメス コラン 猫が木登りして登って行っている。 ☆参考 よじ登ることを表す単独の動詞は nimu ニム。 {E: to climb a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okuyma
- オクイマ 【okuyma】 小便する,排尿,尿. イテキ ホリピ ホリピ ノ アㇻパ オクイマ ワ エㇰ=踊りを踊るようなことをしないで行って小便をしてこい.テエータ にけ シコㇿ ア・イェ チャペ アン ペ ネ ヒネ オンネ アクス オヤコヤㇰ タ オクイマ オソマ ア・コイパㇰ ヒネ ネユン ア・エトパㇻ ヤッカ ホシピ ランケ イヨッタ イヨㇱタ レクチヒ イチェン ア・コテ プマハ ネ ヤㇰ ア・イェ アクス クスケライ ホシピ イサㇺ ペ ネ=ずっと昔ニケという猫がいて,年寄りになったらあちこちで小便や糞をたれ.それが悪いとて何回追放しても戻って来た,一番おしまいに首へ銭をつけて給料だよと言ったらそのお陰で戻って来なかったものだ.*オクイマ クス アㇻパ=小便に行く,とは言わずに,ハンケ アㇻパ(近くに行く)と言うのが本当の言い方.これをイタㇰマㇰクㇱテ(言葉を遠回しに言う)という. (出典:萱野、方言:沙流)
- puma/puma(ha)
- プマ/プマ(ハ) 【puma/puma(ha)】 賃金,給料. ニサッタ ネㇷ゚キ プマ サンニヨ アン シコㇿ ク・ポ ウタㇻ ハウェオカ ク・テレ ワ カン(ク・アン)=明日,働いていた賃金の清算があると息子たちが言っていたので私も待っている.*昭和10年頃,近くの貝澤チェキさんが自分の息子たちの清算日を楽しみにしてしゃべっていた時の言葉.テエータ にけ シコㇿ ア・イェ チャペ アン ペ ネ ヒネ オンネ アクス オヤコヤㇰ タ オクイマ オソマ ア・コイパㇰ ヒネ ネユン ア・エトパㇻ ヤッカ ホシピ ランケ.イヨッタ イヨㇱタ レクチヒ イチェン ア・コテ プマハ ネ ヤㇰ ア・イェ アクス クスケライ ホシピ イサㇺ ペ ネ=ずっと昔ニケという猫がいて,年寄りになったらあちこちで小便や糞をたれ,それが悪いとて何回追放しても戻って来た,一番おしまいに首へ銭をつけて給料だよと言ったらそのお陰で戻って来なかったものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ra 4
- ラ 【位名】下の方、 低い所(rik リㇰ の対)。 ra ta ラ タ 下(低い所)に/で。 ra ta ran ラ タ ラン 下に下りる。(S) ra peka ラ ペカ 下(低い所)を/で。 cápe ra péka ekesinne sowsut péka sinot kor an kor apto ruy oasi チャペ ラ ペカ エケシンネ ソウスッ ペカ シノッ コラン コㇿ アㇷ゚ト ルイ オアシ ネコが下の方(=ゆかの上)であちこちすみの方でじゃれていれば雨がひどくなる。(S) ☆対語 rik リㇰ。 {E: lower; below.} (出典:田村、方言:沙流)
- rárak
- ララㇰ 【自動】[rara-k (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] なめらかである、 すべすべしている。 taan cápe seturu rárak humi! タアン チャペ セトゥル ララㇰ フミ! この猫は背中がすべすべしてるなあ。(W) esaman numaha rárak エサマン ヌマハ ララㇰ カワウソの毛皮はなめらかだ。(W) eytasa so rárak wa cise or ta ka osittesu=an エイタサ ソ ララㇰ ワ チセ オッタ カ オシッテスアン あまり床がツルツルしているので私たちは家の中でもすべってしまう。(S) {E: to be smooth.} (出典:田村、方言:沙流)
- rik
- リㇰ 【位名】[ri-k 高い・所] 上の方、 高い所。 toop rik ta kotan enkasike ta cup noka oma senkaki a=así wa an トオㇷ゚ リㇰ タ コタン エンカシケ タ チュㇷ゚ ノカ オマ センカキ アアシ ワ アン ずっと向こうの高い所に村の上の方に太陽の絵の入った布(日の丸の旗)が立ててある。(S) oripak ka erampewtek, rik péka rik péka inkar オリパㇰ カ エランペウテㇰ、 リㇰ ペカ リㇰ ペカ インカㇻ (彼は)へりくだって行儀よくすることを知らない、 上の方をあちこち見る。(S) (注 昔の作法では、 あちこち見回したりキョロキョロ、 ジロジロ見たりするのは礼儀知らずとされていた。) cápe rik péka sinot kor oka kor suy réra ruy oasi チャペ リㇰ ペカ シノッ コロカ コㇿ スイ レラ ルイ オアシ 猫が上の方でじゃれているからまた風が強くなるだろう。(S) ☆対語 ra ラ。 {E: above; over; a higher, upper place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirasirak
- シラシラㇰ 【自動】[sirasira-k (擬態重複)・(自動詞形成)] ザラザラだ(削ってない板のように)。 peko parunpe cápe parunpe sirasirak ペコ パルンペ チャペ パルンペ シラシラㇰ 牛の舌や猫の舌はザラザラだ。 ☆対語 rárak ララㇰ {E: to feel rough.} (出典:田村、方言:沙流)
- somo
- ソモ 【副】(否定辞) ①(動詞句または否定する語の前に置かれて) …しない。 núman somo k=ek ヌマン ソモ ケㇰ 昨日私は来なかった (S会話) te wano anak somo néno iki=an kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ イキアン クス ネ ナ これからはあんなことはしませんから。(W民話) somo ipe ソモ イペ (彼は)ものを食べない。(S会話) ipe ka somo ki イペ カ ソモ キ (彼は)ものも食べない(全然食べない)。(S会話) somo ne ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne, cápe e ruwe ne aan wa セタ カ ソモ ネ、 チャペ エ ルウェ ネ アアン ワ 犬じゃない、 猫が食べたんだわ。(S) somo ki ソモ キ …しない/しなかった。 somo ki no ソモ キ ノ …せずに。 ②(動詞句が現れずこの語だけで否定の動詞句の役割をする場合もある。) somo yak a=ye ソモ ヤカイェ そうではないそうだ。 ③[熟語・慣用表現] somo ka(…ramu a p/hi) ソモ カ…(ラム アㇷ゚/ラム ア ヒ) まさか… (とは思わなかったが…)。 a=yupíhi somo ka ene iki kunak a=ramú a hi アユピヒ ソモ カ エネ イキ クナㇰ アラム ア ヒ 兄がまさかそんなことをするなんて私は思わなかったが。(W民話) somo ka tapne i=okpare kuni p ne kunak a=ramú a p ソモ カ タㇷ゚ネ イオㇰパレ クニㇷ゚ ネ クナㇰ アラム アㇷ゚ まさか(苦労して育てた息子に)虐待されるなんて思わなかったのに。(W民話) ciki somo…na/ya チキ ソモ…ナ/ヤ …すれば(…なるのではないかなあ)(願望)。 híne un somo ヒネ ウン ソモ もちろん。(S) somo ney ta ki ソモ ネイ タ キ いつもそうする。 hat punkar he emawri punkar he k=éokok híne ku=hacir, k=áni wakka opitta ku=kuta wa isam ranke, somo ney ta ki p un ハッ プンカㇻ ヘ エマウリ プンカㇻ ヘ ケオコㇰ ヒネ クハチㇼ、 カニ ワッカ オピッタ ククタ ワ イサㇺ ランケ、 ソモ ネイ タ キプン (S) ブドウ蔓かイチゴの蔓かにひっかかって転ぶ、 持っている水を全部こぼしてしまう、 いつもそうなのよ。 {E: not (to negate a sentence).} (出典:田村、方言:沙流)
- tumam 1
- トゥマㇺ 【他動】…をだいて寝る。 ku=merayke na en=tumam wa en=kore クメライケ ナ エントゥマㇺ ワ エンコレ 寒いからだいて寝てちょうだい。 cápe ku=tumam akus etoro wa ku=mokor ka eaykap チャペ クトゥマㇺ アクㇱ エトロ ワ クモコㇿ カ エアイカㇷ゚ 猫をだいて寝たらゴロゴロのどを鳴らして私は眠れなかった。 utumam ウトゥマㇺ だき合って寝る、 同衾する。 {E: to sleep embracing…} (出典:田村、方言:沙流)
- usa 1
- ウサ 【副】①いろいろ、 (連体的に)いろいろな。 usa kéraanpe kar kor an ウサ ケラアンペ カㇻ コㇿ アン (彼女は)いろいろなごちそうをつくっていた。 ②それぞれめいめい、 一人一人。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ 二つに分けてそれぞれに(二人ともに)あげなさい。(S) pon menoko tup mat ne usa a=kor wa ポン メノコ トゥㇷ゚ マッ ネ ウサ アコㇿ ワ 私たちは若い女性二人を妻としてそれぞれ持って=私たち二人はその二人の女性の一人ずつと結婚して。(KC民話) ③usa usa ウサ ウサ いろいろ、 それぞれに。 ④usa oka ウサ オカ いろいろの(種々の、 様々の)。 usa okay pe ウサ オカイ ペ いろいろなもの/こと。 usa okay pe uwekarpare ウサ オカイ ペ ウウェカㇻパレ いろいろなものを集める。 ⑤(名詞の前に置かれ、 通常くり返されて) usa…usa… ウサ… ウサ …やら…やら。 usa cápe usa seta usa puta usa peko, nep ne yakka a=respa wa oka ウサ チャペ ウサ セタ ウサ プタ ウサ ペコ、 ネㇷ゚ ネ ヤッカ アレㇱパ ワ オカ 猫や犬や豚や牛や何でも飼われている。(S) usa iyuta usa suke ki wa ウサ イユタ ウサ スケ キ ワ (その女性は)ヒエつきやら料理やらいろいろして。(W民話) (iyuta イユタ、 suke スケ は自動詞で、 この場合、 動名詞。) {E: ①various; many kinds of. ②each.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uskosanpa
- ウㇱコサンパ 【自動】[us-kosanpa 消える・急に…する] パッと消える。 sir-uskosanpa シㇼウㇱコサンパ あたりが急にパッとまっ暗になる。 poro cápe haw ki, akusu sir-uskosanpa ポロ チャペ ハウ キ、 アクス シㇼウㇱコサンパ 大声で猫のなきまねをした、 するとあたりがパッと消えて何も見えなくなった。(S民話) ☆参考 複数形の形だが、 沙流川下流のこの話し手は単複の区別なくこの形を用いる。 ☞uskosanu ウㇱコサヌ、 ☞us ウㇱ 1 {E: to go out suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
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萱野 茂『萱野茂のアイヌ語辞典』1996年 ©萱野れい子
田村すず子『アイヌ語沙流方言辞典』1996年 ©田村洋一