国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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ramat
ラマッ 【名】[概](所は ramatu(hu)/ramaci(hi) ラマトゥ(フ)/ラマチ(ヒ)) 魂。 nen póka ne wa ramat kasi a=konítata yakun ネン ポカ ネ ワ ラマッ カシ アコニタタ ヤクン 何とかして魂を押えてもらえば(=命をとりとめさせてもらえば)。(W会話) aynu ramat, ray aynu ramat tama ani kane an tekehe アイヌ ラマッ、 ライ アイヌ ラマッ タマ アニ カネ アン テケヘ 人の魂、 死んだ人の魂の玉を持っている彼の手を。(W民話) pirka isoytak, pirka ramat kor uwepeker ピㇼカ イソイタㇰ、 ピㇼカ ラマッ コㇿ ウウェペケㇾ よい話、 よい魂を持つ民話。(W独話) {E: the soul; the spirit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramat(c-i)
ラマッ §481.たましい;霊魂(1)ramat(c-i)〔ramát ラまッ〕[ram(心、心臓)+at(紐)+→心臓(2)注]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynu-ramat
アイヌラマッ 【名】[aynu-ramat 人間・魂] 人間の魂。 {E: the human spirit, soul.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynuramat(c-i)
アイヌラマッ §481.たましい;霊魂(18)幽霊;人魂 aynu-ramat(c-i)〔áǐ-nu-ra-mat あイヌ・ラマッ〕[aynu(人)+ramat(魂)]⦅ホロべツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ci=sokarmat
チソカㇻマッ 【ci=so-kar-mat】 本妻.▷チ=私たち ソ=座 カㇻ=作る マッ=妻 チソカㇻマッ カ アン ポンマッ ア・イェ ヒ チパンケマッ セコㇿ ネ=本妻もいるが,妾のことを,本妻より薄められる妻という. (出典:萱野、方言:沙流)
haruramat
ハルラマッ 【名】[概](所は haruramatu(hu) ハルラマトゥ(フ)) [haru-ramat 食糧・魂] 食糧の魂。 {E: the spirit of food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikoinkarmat
イコインカㇻマッ §356.産―産婆;助産者(2)ikoinkar-mat〔i-kó-in-kar-matイこインカㇻマッ〕[とりあげる・女]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
iramatkosuyeiwentemat
ラマッコスイェイウェンテマッ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(36)iramatkosuye-iwentemat〔イらマッコスイェ・イうぇンテ・マッ〕[i(我らを)+ramat(魂)+ko(と共に)+suye(ゆすぶる)+i(我らを)+wente(いためる、不幸にする)+mat(女)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
itakramat
イタㇰラマッ 【itak-ramat】 言葉の魂. アイヌ イタㇰ アナㇰネ ラマッ コㇿ ワ コエトゥレンノ ケマ コㇿ ペコㇿ パㇻ コㇿ ペコㇿ イタㇰラマッ シネンネ アㇷ゚カㇱ ペ ネ ルウェ ネ ワ=人間の言葉というものは魂を持っていて.それとともに足があるように,口があるように,言葉の魂がひとりで歩くものなのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
ramat/ramaci(hi)
ラマッ/ラマチ(ヒ) 【ramat/ramaci(hi)】 魂. (出典:萱野、方言:沙流)
ramatcak
ラマッチャㇰ §595.ばかである;おろかである(11)愚である ramat-cak〔ra-mát-čak ラまッチャㇰ〕[<ramat(魂)+sak(を欠く)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ramatsak
ラマッサㇰ 【自動】[ramat-sak 魂・を持たない]「ばかだ」、 ぼうっとして食べるだけで何もしない。 (悪口) (S) (出典:田村、方言:沙流)
ramattak'ikayop
ラマッタㇰイカヨㇷ゚ 【ramat-tak-ikayop】 魂を呼ぶ宝矢筒:ランコ(カツラ).ブリキン(ブリキ)製. (出典:萱野、方言:沙流)
ramattak'ikor
ラマッタㇰイコㇿ 【ramat-tak-ikor】 魂を呼ぶ宝刀. (出典:萱野、方言:沙流)
sikramat
シㇰラマッ 【名】[概](所は sikramaci(hi) シㇰラマチ(ヒ))[sik-ramat 目・魂] ひとみ(瞳)(「めぼとけ」)。 ☆参考 sikramatu(hu) シㇰラマトゥ(フ)[所]は未出。 {E: the pupils of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
sikramat/sikramaci(hi)
シㇰラマッ/シㇰラマチ(ヒ) 【sik-ramat/-ramaci(hi)】 ひとみ(方言:めぼとけ). (出典:萱野、方言:沙流)
sokarmat
ソカㇻマッ 【so-kar-mat】 本妻. →チパンケマッ (出典:萱野、方言:沙流)
haruramatu(hu)
ハルラマトゥ(フ) 【名】[所](概は haruramat ハルラマッ)…の食糧の魂。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikonnu
イコンヌ 【ikonnu】 呪う. テエータ ニㇷ゚タニ コタン タ あんれとぅっ セコㇿ レヘ アン ウナㇻペ アン エキㇺネ アクス イセポ アㇱ ヒネ テㇺラチチ テㇰラチチ ウナㇻペ コイコンヌ ポ ラマッ ア・コウㇰ イセポ イコンヌ シノ アシトマㇷ゚ ネ ヤㇰ ア・イェ=ずうっと昔,二風谷村にアンレトゥッという名前のおばさんがいた.山へ行くとウサギが立っていて前足をぶらぶらさせおばさんを呪い,生まれて来るはずの子供の魂を奪い取った.ウサギの呪いは本当に恐ろしいものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
iwentemat
イウェンテマッ 【i-wente-mat】 悪妻. ホカパル イウェンテマッ=座る時に灰を舞い上げる悪い妻.イロンナピウェ イウェンテマッ=座る時に私を上座へ押しつける悪い妻.イスエチレ イウェンテマッ=陰部の熱い悪い妻.イラマッコスイェ イウェンテマッ=性交の時に私の魂とともに振り回す悪い妻(=持ち上げのいい妻).イシケオプシ イウェンテマッ=髪の間から私を穴のあくほどにらみつける悪い妻. (出典:萱野、方言:沙流)
ka(si) konitata
カ(シ) コニタタ 【連他動】[ka(si)-ko-nitata …の上・に/(その人)の…を・…をそっと押えてあげる]…をそっと押えてあげる。 nen póka ramat kasi a=konítata yakun ネン ポカ ラマッ カシ アコニタタ ヤクン なんとか魂を(抜け出ないように)押えてもらったのであれば(=死にかかっていたところを巫術によって助けてもらったのであれば)。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamuyramaci
カムイラマチ 【名】[所](概は未出。 ramaci ラマチ の概は ramat ラマッ)[kamuy-ramat-i 神・魂・(所属語尾)] …の神の魂、 …の神のように立派な魂。 {E: a god-like spirit of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunnesiknum
クンネシㇰヌㇺ 【名】[概](所は kunnesiknumi(hi) クンネシㇰヌミ(ヒ))[kunne-siknum 黒い・目玉] 黒目、 目玉の黒い部分。 ☆参考 retarsiknum レタㇻシㇰヌㇺ 白目。 sikramat シㇰラマッ ひとみ。 {E: the irises of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
ramaci(hi)
ラマチ(ヒ) 【名】[所](概は ramat ラマッ) 魂。(W) ☆参考 1955年に「いのち」の訳語として出た。 ☞ramatu ラマトゥ {E: the soul; the spirit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramatu(hu)
ラマトゥ(フ) 【名】[所](概は ramat ラマッ)(=ramatuhu ラマトゥフ)…の魂。(W) tanpa ne ere pa aep ramatu a=uk kor án=an ruwe ne hi kusu タンパ ネ エレ パ アエㇷ゚ ラマトゥ アウㇰ コㇿ アナン ルウェ ネ ヒ クス 今年で3年(=これまで3年間)私は食べ物の魂を取って(=奪って)いるのだから(飢饉の神が言った言葉)。(W民話) pak kewtumu pirka pak ramatu pirka katkemat oar isam pe e=ne aan ruwe ne パㇰ ケウトゥム ピㇼカ パㇰ ラマトゥ ピㇼカ カッケマッ オアリサㇺ ペ エネ アアン ルウェ ネ あなたがこれほど気性のよい、 これほど魂のよい奥様はいないというほどのすばらしい人だということがわかった。(W民話) ☆参考 1959年、 61年に民話の中で「魂」の意味で使われた。 ☞ramaci ラマチ {E: the soul, spirit of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayramaci
ライラマチ 【名】[所](概 rayramat ライラマッ は未出。 ramaci ラマチ の概は ramat ラマッ)[ray-ramat-i 死ぬ・魂・(所属語尾)]…の死んだ魂、 (死んだ…)の魂。 {E: the soul, spirit of a dead person of….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikramaci(hi)
シㇰラマチ(ヒ) 【名】[所](概は sikramat シㇰラマッ) …のひとみ(瞳)(「めぼとけ」)。 {E: the pupils of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
tama 1
タマ 【名】[< 日本語] 玉。 ramat tama ラマッ タマ 魂の玉。 ☆参考 人の魂は丸い玉の形をしている。 ☞tamanum タマヌㇺ {E: a bullet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweinkar
ウウェインカㇻ 【自動】[u-w-e-inkar 互い・(挿入音)・と一緒に・見る](?) 透視/予見する、 見通す、 そこにないものや未来のことがらが見えてわかる。 aynuramat ne an pe tane a=ne kusu, kamuy siri ne uweinkar koraci inkar=an katu ene an hi アイヌラマッ ネ アン ペ タネ アネ クス、 カムイ シリ ネ ウウェインカㇻ コラチ インカラン カトゥ エネ アニ 私はもう人の魂になっているので、 神さながらに、 見えないことを見通すみたいに、 次のようなことが見えます。(W民話) poro a=yupi uweinkar nupur pe ne kusu siyeye utar oka kor motoho ye ポロ アユピ ウウェインカㇻ ヌプㇽ ペ ネ クス シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 私の長兄は見えないことを見通す霊力のある人なので病気の人々がいるとその原因を言い当てる。(NK民話) {E: to see through; foresee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayram'atte
ヤイラㇺアッテ 【yay-ram-atte】 精神を統一する,注意深い.気持を落ち着けてころばないように歩くこと.▷ヤイ=自身 ラㇺ=思い アッテ=立てる ヤイラマッテ ワ ルイカ カ クㇱ=精神を統一して橋を渡った(一本橋の上を渡る時の心境をいう). (出典:萱野、方言:沙流)