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- rikan
- リカン 【自動】湿る、 湿っぽい。 ☆参考 teyne テイネ ぬれる、 ぬれている。 sat サッ 乾く、 乾いている。 {E: to be damp.} (出典:田村、方言:沙流)
- rikan
- リカン 【rikan】 乾燥不足(である),湿気のある,湿る. アマㇺ カウレ コㇿ イユタ・アン ヤッカ ア・エニタン コㇿカ リカン コㇿ オラノ コネ ワ イサㇺ ペ ネ=穀物が乾燥していると搗き物をしてもしやすいけれども,乾燥不足だと砕けてしまうものだよ.リカンペ ア・オッケ コㇿ コネ ワ イサㇺ ペ ネ ナ. ナ トゥッコ レㇾコ カウレレ ワ ア・オッケ ロ=乾燥不足のまま搗くとこなれてしまうものだ.あと二日か三日乾燥させてから搗くことにしよう.*ヒエ粒,アワ粒.イナキビの粒などが十分に乾いていないこと.イナウ アナㇰネ オッカヨ ウタㇻ ケ ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ピㇼカ イナウ ア・ケ ヒ アナㇰネ イナウネニ エイタサ ソモ ア・サッケ カウレ イナウネニ エイタサ ソモ ア・サッケ カウレ カㇱパ ヤッカ リカン カㇱパ ヤッカ ウェン ペ ネ ナ. エラムオカ ヤン アニ= イナウというものは男たちが削るもので,美しいイナウを削るのにはイナウを削る材料をあまり乾かしすぎないこと,乾かしすぎても湿りすぎても悪いものだ.覚えておいてね. (出典:萱野、方言:沙流)
- nupoppetarikan(-an)
- ヌポッペタリカン §047.汗をかく(6)nupoppe-ta-rikan(-an)〔nu-póp-pe-ta-ri-kànヌぽッペタリカン〕[nupoppe(汗)+ta(において)+rikan(ふやける、うるける)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rikanka(an-)
- リカンカ §075.あんまする(1)rikanka(an-)〔ri-káŋ-ka リかンカ〕[rikan-ka(ふやけ・させる)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eun
- エウン 【eun】 まで,〜ヘ,方,そこヘ. "ヒナクン(ヒナㇰ ウン) エ・アㇻパ" "コタン ケㇱ パㇰノ" "カニ アナㇰネ カキヒ(ク・アキヒ) エウン"=「どこまで行くの?」「村の下端まで」「私は弟の所まで」.ナイ イクㇱ タ ポロンノ ユㇰ オカ エウン ア・コㇿ セタ ホユプ アクス アルテㇾケレ ワ キラ ワ イサㇺ=沢の向かい側にたくさん鹿がいて,そこへ私の犬が走って行ったら跳ねて走って逃げてしまった.ナ ナ リカン ナ ソイ タ イサッケキ ピラサ ワ エウン サッケ ワ アヌ=まだまだ湿っているから外で簾を広げてそこへ干しておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- inaw
- イナウ 【inaw】 木で削った御幣のような物(ヤナギかミズキを使う). イナウ アナㇰネ オッカヨ ウタㇻ ケ ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ピㇼカ イナウ ア・ケ ヒ アナㇰネ イナウネニ エイタサ ソモ ア・サッケ カウレ カㇱパ ヤッカ リカン カㇱパ ヤッカ ウェン ペ ネ ナ.エラムオカ ヤン アニー=イナウというものは男たちが削るもので,美しいイナウを削るのにはイナウを削る材料をあまり乾かしすぎないこと,乾かしすぎても湿りすぎても悪いものだ,覚えておいてね. (出典:萱野、方言:沙流)
- isatkeki
- イサッケキ 【i-satke-ki】 干し簾.▷イ=物を サッケ=乾かす キ=簾 ナ ナ キナ リカン ナ ソイ タ イサッケキ ピラサ ワ エウン サッケ ワ アヌ=まだまだ山菜が湿っているから,外で簾を広げて,そこへ干しておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyuta
- イユタ 【i-uta】 搗き物(をする).搗く.▷イ=それを ウタ=搗く アマㇺ カウレ コㇿ イユタ・アン ヤッカ ア・エニタン コㇿカ リカン コㇿ オラーノ コネ ワ イサㇺ ペ ネ=穀物が乾燥していると搗き物をしてもしやすいけれども,乾燥不足だと砕けてしまうものだよ.メノコポ ウタㇻ ネㇷ゚ ワ アン ペ イェ パ ワ エウミナレ コㇿ イユタ パ コーㇿ(コㇿ) オカ=娘たちが,何やら話をしては大笑いをしながら,搗き物をしていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- kaspa
- カㇱパ 【kaspa】 〜しすぎる. ポㇷ゚カㇱパ=煮え立ちすぎる.ポロカㇱパ=大きすぎる.スケカㇱパ=量を多く煮すぎる.イナウ アナㇰネ オッカヨ ウタㇻ ケ ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ピㇼカ イナウ ア・ケ ヒ アナㇰネ イナウネニ エイタサ ソモ ア・サッケ カウレ カㇱパ ヤッカ リカン カㇱパ ヤッカ ウェン ペ ナ.エラムオカ ヤン アニー=イナウというものは男たちが削るもので,美しいイナウを削るのにはイナウを削る材料をあまり乾かしすぎないこと,乾かしすぎても湿りすぎても悪いものだ,覚えておいてね. (出典:萱野、方言:沙流)
- kawre
- カウレ 【kawre】 乾いている,乾燥している. イナウ アナㇰネ オッカヨ ウタㇻ ケ ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ピㇼカ イナウ ア・ケ ヒ アナㇰネ イナウネニ エイタサ ソモ ア・サッケ カウレ カㇱパ ヤッカ リカン カㇱパ ヤッカ ウェン ペ ナ.エラムオカ ヤン アニー=イナウというものは男たちが削るもので,美しいイナウを削るのにはイナウを削る材料をあまり乾かしすぎないこと,乾かしすぎても湿りすぎても悪いものだ.覚えておいてね.アマㇺ カウレ コㇿ イユタ・アン ヤッカ ア・エニタン コㇿカ リカン コㇿ オラーノ コネ ワ イサㇺ ペ ネ=穀物が乾燥していると搗き物をしてもしやすいけれども,乾燥不足だと砕けてしまうものだよ.ホㇱキヌマン ク・キヨリヨ アㇷ゚ ピㇼカ ノ カウレ クス ク・イウォセ ナ エン・カスイ=一昨日,私は火棚の上へ物を乗せたがよく乾いているので.それを籾にするから私を手伝え.*主としてヒエ粒,アワ粒,イナキビの粒などの乾燥具合を試す時に使う.歯で噛んでみてぱりっと音がするとカウレ=乾いている,音がしないとリカン=乾燥不足である. (出典:萱野、方言:沙流)
- ke
- ケ 【ke】 削る,(イナウを)作る. イナウ アナㇰネ オッカヨ ウタㇻ ケ ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ピㇼカ イナウ ア・ケ ヒ アナㇰネ イナウネニ エイタサ ソモ ア・サッケ カウレ カㇱパ ヤッカ リカン カㇱパ ヤッカ ウェン ペ ネ ナ.エラムオカ ヤン アニー=イナウというものは男たちが削るもので,美しいイナウを削るのにはイナウを削る材料をあまり乾かしすぎないこと,乾かしすぎても湿りすぎても悪いものだ.覚えておいてね.エシㇼ イナウネニ ク・サㇷ゚ケ アクス タネ ピㇼカ イナウケ・アン ロー=先程イナウを削る材料の乾き具合を見たらもういいので,イナウを削ることにしよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- pirasa
- ピラサ 【pirasa】 広げる. ナ ナ リカン ナ ソイ タ イサッケキ ピラサ ワ エウン サッケ ワ アヌ=まだまだ湿っているから外で簾を広げてそこへ干しておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rusat
- ルサッ 【自動】[ru-sat やや・乾く] やや乾いた、 生乾きである。 ☆参考 ruteyne ルテイネ 少しぬれている。 ☆参考 rurikan ルリカン 少し湿っている。 ☞sat サッ {E: to be slightly dry.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruteyne
- ルテイネ 【自動】[ru-teyne やや・ぬれる] 湿(しめ)る、 ややぬれている、 だいぶ湿っている。 ☆参考 rikan リカン 湿る、 湿っている。 {E: to be damp; wet.} (出典:田村、方言:沙流)
- testek
- テㇱテㇰ 【自動】[tes-tek (?)・ちょっと…する] なま乾きになる、 大体乾いたがまだ少しぬれている。 ☆参考 sat サッ 乾く。 teyne テイネ ぬれる。 rikan リカン 湿る。 {E: to be half-dried.} (出典:田村、方言:沙流)
- wa 2
- ワ 【接助】…して(二つの動詞句をつないで一まとまりのことがらとしてまとめる働きをする。 具体的には、 次のようないろいろな場合に使われる)。 ①(一つのもの/ことについて二つ以上の説明や叙述をする場合にその二つの動詞句をつなぐ。) upakno oka wa sattek kusu oka wa ウパㇰノ オカ ワ サッテㇰ クス オカ ワ 同じぐらいの大きさでやせこけていて。(S会話) Kusur un oruspe ne wa teeta oruspe ne wa a=ewkoysoytak kor síran pe tasi an nek! クスルン オルㇱペ ネ ワ テエタ オルㇱペ ネ ワ アエウコイソイタㇰ コㇿ シラン ペ タシ アン ネㇰ! (これは)釧路の話で昔の話で、 私たちはそれについて話し合っているのですよ。(S会話) sunke ka eaykap wa anpe patek ye rusuy pe スンケ カ エアイカㇷ゚ ワ アンペ パテㇰ イェ ルスイ ペ うそをつくことができなくて本当のことばかり言うもの。(S会話) ②(前の動詞句が後の動詞句の表す出来事の方法や意図などを説明する。) ku=hoyupu wa k=ek クホユプ ワ ケㇰ (私は)走って来た。 hosippa wa paye ホシッパ ワ パイェ (彼らは)もどって行った。 ③(前の動詞句の出来事が終わってから後の動詞句の出来事が起こることを言う。)…して。 otcike huraye wa pirpa オッチケ フライェ ワ ピㇼパ お膳を洗ってふきなさい。(W) núman k=ek wa tanto suy ukoytak=an hawe ne ヌマン ケㇰ ワ タント スイ ウコイタㇰアン ハウェ ネ 私は昨日来て、 今日また(姉と私と)二人で会話をするのです。(S会話) ne to or ta cip hene a=kar wa oro ta a=anú wa ネ ト オッタ チㇷ゚ ヘネ アカㇻ ワ オロ タ アアヌ ワ その湖に舟でもつくってそこに置いて。(S会話) ④(前の出来事が後の出来事の原因か理由になっている。)…して。 k=úkao oyra wa rurikan クカオ オイラ ワ ルリカン (私は洗濯物を)しまい忘れて少し湿った。(W) mosma kur or ta wenpe an wa oro ta ka ku=yorot モㇱマ クロッタ ウェンペ アン マ オロ タ カ クヨロッ 他の人の家に不幸があって私はそこにも行って来た。(S会話) (原因や理由の説明だということをはっきり述べるには kusu クス、 pe ne kusu ぺ ネ クス、 wa kusu ワ クス、 hi kusu ヒ クス などが用いられる。) ⑤(補助動詞表現で) wa an …ワ アン。 (1)(すでに)…している。 mokor wa an モコㇿ ワ アン 眠っている(すでに寝ついていることを言う。 mokor kor an モコㇿ コラン は寝つきつつあること、 つまり眠りかかっていることを言う)。(W) (2)…してある。 a=suwé wa an アスウェ ワ アン 煮てある、 (ごはんが)たいてある。(W) wa anu ワ アヌ (あらかじめ)…しておく。 ku=ye wa k=ánu クイェ ワ カヌ 私は言っておく。 wa isam ワ イサㇺ …して(なくなって)しまう。 e wa isam エ ワ イサㇺ 食べてしまう。 wa oka ワ オカ (wa an ワ アン の複数)(二人/二つ以上が) (1)(すでに)…している。 móno rok wa oka モノ ロㇰ ワ オカ (彼らは)座っている。 (2)…してある。 a=kar wa oka アカㇻ ワ オカ たくさんつくってある。 wa okere ワ オケレ (1)予定の行動をすっかり…してしまう(完了する)、 …し終わる。 ray wa okerpa ライ ワ オケㇾパ 皆死んでしまう。(KK掛け合い歌) (2)とても/極めて…(である)。 wen wa okere pon cise ウェン マ オケレ ポン チセ とても悪い(粗末な)小さい家。(S) ⑥[熟語・慣用句など] ne wa an ネ ワ アン [連体][単]/ne wa oka ネ ワ オカ [複] 今言っているこの/その、 今/さっき言ったその/あの(☞ne wa an ネ ワ アン、 ネ ワ オカ)。 wa kusu ワ クス …したから、 …だから。 k=úni ta ku=mokor wa k=an yakun e=mismu kuni ku=ramu wa kusu k=ek ruwe un クニ タ クモコㇿ ワ カン ヤクン エミㇱム クニ クラム ワ クス ケㇰ ルウェ ウン 私がうちで眠っていたらあなたがさびしいだろうと思ったから来たんだよ。(S) ☆参考 wa ワ と似た文脈で híne ヒネ も使われる。 どちらも使える場合も多いが、 日常会話では wa ワ のほうが多く使われ、 昔話などの語りの中では híne ヒネ のほうが多く使われる。 日常会話の中でも、 ③のように、 相前後して起こる事柄を述べる場合には、 híne ヒネ もよく使われる。 その場合でも、 前の出来事を述べてからそれと同じ重さで次の出来事を述べるのに、 言い換えれば二つの事柄をただ順番に述べていくのには híne ヒネ が多く使われるのに対して、 二つの出来事を一まとまりの事柄としてまとめるのには wa ワ が多く使われる。 また、 wa ワ はほとんどの場合動詞句の後に置かれるが、 híne ヒネ は前に動詞句のない文頭にも置かれる。 ☞híne ヒネ ☆参考 二つの別々の事柄が同時に起こることを表すには、 wa ワ ではなく kor コㇿ が使われる。 ☞kor コㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
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萱野 茂『萱野茂のアイヌ語辞典』1996年 ©萱野れい子
田村すず子『アイヌ語沙流方言辞典』1996年 ©田村洋一