国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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a=ekampakko
アエカンパッコ 【a=ekampak-ko】 予想もしない. ア・エカンパッコ ポロ ウパㇱ アㇱ=予想もしないことに大が降った.ア・エカンパㇰコ ピㇼカ ハワㇱ,ポロンノ チェㇷ゚ ア・ウㇰ ヤㇰ ア・イェ=予想もしないよい話だが,たくさんの魚が獲れたということだ. (出典:萱野、方言:沙流)
apir
アピㇼ 【apir】 (獣の)足跡. カパㇻウパㇱ カ タ イセポ アピㇼ シッチニナニナ ワ アン カ アリアナクス(アリ・アン アクス) シネ イセポ ア・オシコニ=さっと降ったの上にウサギの足跡がごちゃごちゃあったので罠を掛けたら,ウサギを1匹獲ることができた. (出典:萱野、方言:沙流)
arekuskonna
アレクㇱコンナ 【ar-ekuskonna】 全く急に. トオ トオ ウカ カ タ ユㇰ ラオㇱマ コㇿ アン ナ セコㇿ アレクㇱコンナ ア・エン・シレン ホユプ・アン=あれあれ堅の上で鹿がぬかっていると突然に誘われたので私は走った.#NAME? (出典:萱野、方言:沙流)
as 1
アㇱ 【as】 ①(雨・が)降る. アㇷ゚ト アㇱ ノイネ シㇼキ ナ アㇷ゚ト エトㇰ タ イワカン(イワㇰ・アン) ロー=雨が降って来そうなので,雨が降る前に帰りましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
as 2
アㇱ 【自動】(音が、 声が)する、 (雨が)降る、 (風が)吹く、 (うわさが)たつ。 hawe as ハウェ アㇱ …の声がする、 (笛やバイオリンなどの)音がする、 …と言っている話が聞こえる。 top rekte hawe as トㇷ゚ レㇰテ ハウェ アㇱ 竹(尺八)を鳴らす音がする。 humi as …フミ アㇱ …の音がする、 …する/しているような感じがする。 apto as アㇷ゚ト アㇱ 雨が降る。 upas as ウパㇱ アㇱ が降る。 réra as レラ アㇱ 風が吹く。 kamuyhum as カムイフㇺ アㇱ 雷が鳴る。 {E: to sound; to make a sound; to rain; for the wind to blow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asir'upas
アシㇼウパㇱ 【asir-upas】 初,新.▷アシㇼ=新しい ウパㇱ= "ウクラン アㇱ アシㇼ ウパㇱ カ タ ポーロ カムイ ルウェヘ アン ク・イシトマ クス ク・キラ ワ ク・イワㇰ" セコㇿ ハㇻキソ ウン ウナㇻペ ハウェアン=「昨夜降った新しいの上に大きい熊の足跡があり,私は恐ろしくなって逃げ帰って来た」と左隣のおばさんが言っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
aynuraykeupas
アイヌライケウパㇱ 【aynu-ray-ke-upas】 人殺し. ▷アイヌ=人 ライケ=殺す ウパㇱ= *昭和10年前後のこと,私の祖母テカッテが,夜外へ出て寒さとの様子を見て,スイ ネイタカ アイヌライケウパㇱネスン=またどこかで人を殺しているであろう,と言いながら入って来ると,次の日は必ずのようにどこそこで凍死者が出たという話が聞こえて来たものであった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
cikanpe
チカンペ 【名】[cikuni-kan-pe 木・の上にある・もの](?) 木の上にのっている。 cikanpe pirka ruwe! チカンペ ピㇼカ ルウェ! 木の上のきれいだなあ! (S) {E: the snow on the tops of trees.} (出典:田村、方言:沙流)
cikanpeus
チカンペウㇱ 【自動】[cikanpe-us 木の上の・…につく] 木の上から落ちてきたをかぶる。 ku=cikanpeus wa ku=merayke クチカンペウㇱ ワ クメライケ (私は)木の上から落ちてきたをかぶって寒い。(S) {E: to be covered with snow that has fallen from the tops of trees.} (出典:田村、方言:沙流)
cikapkonkoni
チカㇷ゚コンコニ 【cikap-konkoni】 (鳥の)綿毛.綿のことをコンコヌパㇱ(綿毛)という. (出典:萱野、方言:沙流)
cinine
チニネ 【cinine】 (木が)枯れる.枯れた,朽ちる. ウカ ピㇼカ ナ エキㇺネ ワ アユㇱニ チニネ ウㇱケ タ ワ エㇰ アニー.ホカ ア・オ クㇱネ ナ=堅がいいので山へ行ってたらんぼの木の枯れたのを取って来てや.火にくべるから.トアン タ アン チクニ チニネ ワ イヤイキㇷ゚テ ナ ホラㇰテ ヤン=あすこにある木,枯れて危ないので倒しなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
cinru
チンル 【名】チンル、 かんじき(下駄)。 ☆かんじきに cinru チンル と tesma テㇱマ の二種類がある。 ☞tesma テㇱマ {E: egg-shaped snowshoes.} (出典:田村、方言:沙流)
cinru
チンル 【cinru】 堅用かんじき:クッチプンカㇻ(コクワづる),あるいはトゥレㇷ゚ニ(クワの木)で作るもの. 図[チンル] (出典:萱野、方言:沙流)
cinuwe
チヌウェ 【他動】[中相][ci-nuwe された・…を掃く] 掃いてある、 掃かれた…。 cinuwe upas チヌウェ ウパㇱ 掃いてあるを掃いて山にしてあるもの。 {E: for something, somewhere to be swept.} (出典:田村、方言:沙流)
corupkocupu
チョルㇷ゚コチュプ 【他動】[中相](?) [ci-o-rup-ko-cupu される・その尻・氷・と共に・…をつぼめる](?) 吹にあってだるまになる。 (出典:田村、方言:沙流)
curup
チュルㇷ゚ 【名】[古](月の名)12月。 upunpatce cup ne wa kusu curup sekor a=ye ウプンパッチェ チュㇷ゚ ネ ワ クス チュルㇷ゚ セコライェ 煙の立つ月だからチュルプと言う。(W) ☆参考 語構成・語源未詳。 (出典:田村、方言:沙流)
ecararase
エチャララセ 【e-cararase】 滑る,滑って行く. エクㇱネ ワ ユㇰ ア・ヌカㇻ ヒクス シㇼ イットゥイェ・アン ルスイ クス ウパㇱ トゥラノ アネチャララセ(ア・エチャララセ) ワ フㇽペㇱ・アン=向かい側へ鹿が見えたので近回りしようと思い,と一緒に滑って坂を下った.ア・オ ワ アン ポン レパチㇷ゚ ネンカ イイェトㇰ(イ・エトㇰ) ワ エタイェ ペコㇿ カンペ クㇽカ エチャララセ=私が乗っている小さな交易船,誰かが前の方から引っぱるように水面を滑っている. (出典:萱野、方言:沙流)
ecarse
エチャㇻセ 【他動】[e-car-se …で・速くすべる] …を持って速くすべる。 kuwa ecarse クワ エチャㇻセ 杖を持ってできるだけ速くすべる(「今のスキーにあたる。 棒の先にぶどうづるをつけてにささらないようにし、 杖を持ってすべる。 奥山に鹿を追うのでも」)。(S) ☆参考 ecarase エチャㇻセ[他動]/carase チャラセ[自動]もすべることを表すが、 これは自然にすべることを言うのに対し、 ecarse エチャㇻセ[他動]/carse チャㇻセ[自動]は、 スピードを上げてすべることを言うらしい。 ☞carse チャㇻセ {E: to skate, ski fast while holding…} (出典:田村、方言:沙流)
ehomatu
エホマトゥ 【e-homatu】 (〜に)驚く. パイカㇻ アン ナ ウパㇱ アン ラポッケ ルウェ キナスッ ク・ヌカㇻ ワ ケホマトゥ(ク・エホマトゥ)=春,まだがある時に太い蛇を見て私は驚いた. (出典:萱野、方言:沙流)
ehomtomne
エホㇺトㇺネ 【e-homtom-ne】 (〜の)途中である. オオオオ ヌカラン(ヌカㇻ ヤン) ヌカラン ウカ カ ペカ ユㇰ ホユプ ペ ラウォㇱマ ランケ ラウェオㇱマ ランケ コㇿ アン ナ.ネ ワ アン ペ ヌカㇻ アチャポ ネㇷ゚キ エホㇺトㇺネ ㇷ゚ ソヨテㇾケ=あれあれあれあれ,見なさい見なさい.堅の上を鹿が走ったのにぬかりぬかりしているよ.それを見たおじさん,仕事の途中なのにさっと外へ飛び出して行った. (出典:萱野、方言:沙流)
ekusne
エクㇱネ 【ekusne】 向かい側へ. エクㇱネ ワ ユㇰ ア・ヌカㇻ ヒクス シㇼ イットゥイェ・アン ルスイ クス ウパㇱ トゥラノ アネチャララセ(ア・エチャララセ) ワ フㇽペㇱ・アン=向かい側へ鹿が見えたので近回りしようと思い,と一緒に滑って坂を下った. (出典:萱野、方言:沙流)
emko 1
エㇺコ 【名】[概/所] (一つのものの) 半分(線的な半分、 長い物体の、 時間の)。 cup emko チュㇷ゚ エㇺコ (直訳すると月の半分)=半月。 to emko etutko ト エㇺコ エトゥッコ (直訳すると)あと半日で二日=一日半。(S) upas as korka to emko etutko pakno ne kor nep ka isam ウパㇱ アㇱ コㇿカ ト エㇺコ エトゥッコ パㇰノ ネ コㇿ ネㇷ゚ カ イサㇺ が降るけれど1日半位たつと何もなくなる(消えてしまう)。(S) {E: half.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emopu
エモプ 【emo-pu】 ジャガイモ貯蔵の穴:畑に穴を掘りジャガイモが凍らないように保存する倉.▷エモ=いも プ=倉 エモプ ア・カㇻ ヒ タ アナㇰネ マタ ア・プス ヒ タ ア・エラマン クニネ エモプ カ タ マメニ ア・アシ コㇿ ウパㇱ トゥㇺ タ ネ ヤッカ エモプ ア・パ エモプス・アン エアㇱカイ=ジャガイモ貯蔵の穴を作る時には,冬これを掘る時にわかるように穴の上へ豆をからませるための手柴を立てると,の中でもいも穴を見つけていもを掘り起こすことができるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
emopusu
エモプス 【emo-pusu】 ジャガイモを冬掘り起こす. エモプ ア・カㇻ ヒ タ アナㇰネ マタ ア・プス ヒ タ ア・エラマン クニネ エモプ カ タ マメニ ア・アシ コㇿ ウパㇱ トゥㇺ タ ネ ヤッカ エモプ ア・パ エモプス・アン エアㇱカイ=ジャガイモ貯蔵の穴を作る時には,冬これを掘る時にわかるように穴の上へ豆をからませるための手柴を立てるとの中でもいも穴を見つけていもを掘り起こすことができるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
ento
エント 【名】[植物](「アブラグサ」)。 ☆参考 「丈五、 六十センチになる。 枝いっぱいにコッチャコッチャになって藤色の花が咲く。 冬には堅の上に立っていて真っ白になる、 風邪をひいたときはこれを堅の上からとってきて釜か鍋で煮てからそれをおろして毛布をかぶってその上に伏す、 口を開けてなるべく湯気を吸うようにする、 湯気でびっしょり汗をかき、 顔も体も真っ赤になる、 それからふきとって寝れば治る、 食当りや二日酔いのときは重湯のようなものにちょっと入れて飲むと治る。」 (S)〔知分類 p.73 エゾミソハギ〕 {E: a type of grass.} (出典:田村、方言:沙流)
esikarun
エシカルン 【esikarun】 懐かしむ,思い出す,会いたくなる. エイタサ イウォㇿ エシカルン・アン クス シネアンタ イウォㇿ ホタヌカㇻ クス エキㇺネ・アン キムンペ アピㇼ シッチニナニナ ア・エヤイコプンテㇰ=あまりにも狩場が懐かしく思ったので,ある日のこと狩場を見舞うために山へ行くと獲物の足跡があたり一面にこちゃこちゃとあって私は喜んだ.ク・イェ カ ルㇱカ オルㇱペ ネ コㇿカ テエータ 知里真志保 ニㇱパ モシㇼホッパ ワ カスッタサ(ク・アスッタサ) ヒ タ ニㇱパポ ナヌフ ク・ヌカㇻ ヒ タ タパイェクニ ウォロコンプ コラチ アナ(アン ア) ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=言うのも腹の立つ話ではあるけれども,ずうっと前に知里真志保先生が亡くなって弔問に出かけた時に先生のお顔を見た時に,言うところの水にうるかした昆布と同じであったことを思い出す.クポニタ(ク・ポン ヒ タ) シㇼチュㇰ コㇿ クヌフ(ク・ウヌフ) トゥラノ モセ・アㇱ チセ オカーリ カキ チ・カㇻ ペ ネ ア ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=私が小さい時.秋になると母と一緒に茅を刈って家の周囲に囲いを作ったことを思い出す.ハイー ク・ミッポ ケシカルン(ク・エシカルン)=ああ,孫に会いたいなあ.ク・ミッポホ ウタㇻ エチ・エシカルン コㇿ カナクス(カン アクス) イラㇺノ エチ・エㇰ ポーヘネ ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ)=孫たちよ,お前たちに会いたいなあと私は思っていたら一緒に来てくれてなおさら嬉しい. (出典:萱野、方言:沙流)
esitturaynu
エシットゥライヌ 【e-sir-turaynu】 (〜で)道に迷う. イット エキㇺネアナㇷ゚(エキㇺネ・アン アㇷ゚) ウパㇱ ユㇷ゚ケ ウパㇱ エシットゥライヌ・アン ヤアニ ヤアニ ルプㇱ・アン イキヤナイネ イワカン(イワㇰ・アン) ア・オナハ イ・ケウェホㇺス ルウェ ネ=日帰りと思って山へ行ったのに大降りになってによって方角を見失い危なく危なく凍死しそうになり,どうにかこうにかして帰って来たら父は私をねぎらってくれた. (出典:萱野、方言:沙流)
etseetse
エッセエッセ 【etse-etse】 ふっふっふっと息が詰まりそう,川の深い所へ落ちてあっぷあっぷすること. *昭和10年前後,股の割れたメリヤスのズボン下に綿入りの着物でそりに乗り急な坂を滑り下りると,股の所からちいさなちんちんにが掛かり,エッセエッセになったものであった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
has
ハㇱ 【has】 柴:山野に生ずる小さな雑木やその小枝. ハㇱカオマㇷ゚=柴の上の物,その実など,枝の上の. (出典:萱野、方言:沙流)
haskaomap
ハㇱカオマㇷ゚ 【has-ka-oma-p】 枝の上の.▷ハㇱ=小枝 カ=上 オマ=入る ㇷ゚=物 (出典:萱野、方言:沙流)
hi
ヒ 【hi】 〜の,〜か. エㇰ ヒ=来たの.ホッケ ヒ=寝たの.アㇻパ ヒ=行ったの.アン ヒ=いたの.イサㇺ ヒ=いないの.エ ヒ=食べたの.キロンヌ ヒ=腹いっぱいなの.モコㇿ ヒ=眠ったの.エ・イペ ルスイ ヒ=腹空いているの.ウパㇱ アㇱ ヒ=降っているの.ニサッタ アオカ カ エキㇺネ・アン ヒー=明日はあなたも山へ行くのですか? (出典:萱野、方言:沙流)
horahocuwe 1
ホラホチュウェ 【horahocuwe】 ①滑り下りる:急な斜面に体をくっつけて滑り下りる. ウパㇱ トゥㇺ タ ヨコ・アン ワ アナㇷ゚(アン・アㇷ゚) シネ ユㇰ シトゥ カリ ラン ヒクス クワ アニ ホラホチュウェ・アン イイェトゥㇱマㇰ・アン=の中で待ち構えていたら1頭の鹿が峰から下りたので杖で滑り下りて先回りをした. (出典:萱野、方言:沙流)
horahocuwe 2
ホラホチュウェ 【horahocuwe】 ②降る. サッチェㇷ゚ ア・プㇱコシナ ワ イット エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ウパㇱルヤンペ ホラホチュウェ ウパㇱエシットゥライヌ・アン サッチェㇷ゚ ア・エ ワ キモレウシ・アン=乾いた魚を矢筒に縛って日帰りで山に行ったら,すごい大が降り始めてのために道に迷い乾いた魚を食べて山で泊まった. (出典:萱野、方言:沙流)
horaociwe
ホラオチウェ 【自動】[ho-ra-o-ciwe 尻・下・に・刺す](雨やが)ザアーと落ちて来る、 神が空から地上にサッと降りる。 ☆発音 ときにより horawociwe ホラウォチウェ とも言う。 {E: to rain, snow heavily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horawociwe
ホラウォチウェ 【自動】[ho-ra-w-o-ciw-e 尻・下・(母音の連続ををさけて挿入された音)・に・刺さる・(他動詞化)](=horaociwe ホラオチウェ) ①(雨やが)ザアーと落ちて(=降って)くる。 aptoruyanpe horawociwe アㇷ゚トルヤンペ ホラウォチウェ ものすごい雨が落ちて(=降って)きた。(S) upasruyanpe horawociwe ウパㇱルヤンペ ホラウォチウェ ものすごいが落ちて(=降って)きた。(S) ②(飛んで来た神などが)空から地上にサッと下りる。 kamuy menoko/cikarkar konci/anpa kane/pet tuyka ta/horawociwe カムイ メノコ/チカㇻカㇻ コンチ/アンパ カネ/ペッ トゥイカ タ/ホラウォチウェ 女神がししゅうした頭巾を手に持って川の岸辺にサッと下りて来た。(Sユーカラ語り) ☆発音 時により horaociwe ホラオチウェ とも horawociwe ホラウォチウェ とも発音される。 {E: ①to rain, snow heavily. ②(for a god etc.) to suddenly descend to earth from the skies.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hurekutomarawrep
フレクトマラウレㇷ゚ §153 シータテハ (1) hure-kutomarawrep(hú-re-ku-to-ma-raw-rep)「ふレクトマラウレㇷ゚」⦅裡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
hurpes
フㇽペㇱ 【hur-pes】 坂を下る. エクㇱネ ワ ユㇰ ア・ヌカㇻ ヒクス シㇼイットゥイェ・アン ルスイ クス ウパㇱ トゥラノ アネチャララセ(ア・エチャララセ) ワ フㇽペㇱ・アン=向かい側へ鹿が見えたので近回りしようと思い,と一緒に滑って坂を下った. (出典:萱野、方言:沙流)
ikankikir
イカンキキㇼ §120 ハチ類 (4) i-kan-kikir(i-kán-ki-kir)「イかンキキㇼ」[雪裡、本別⦆ハチ類 (出典:知里動物編、方言:)
iki anayne
イキヤナイネ 【iki anayne】 どうやらこうやら. ナー チュㇷ゚ リ ヒ タ ク・イワㇰ エアㇱカイ クニ ク・ラム ア ㇷ゚ リトゥㇽ ワノ ウプンパッチェ ウトゥル タ ク・シットゥライヌ イキヤナーイネ ク・シレパ.ハイー ク・シンキ フミー=まだ陽の高いうちに帰り着けると思ったのに,途中から猛吹になり,間に道に迷いながらどうやらこうやら私はここに着いた.あーあ疲れたなあ. (出典:萱野、方言:沙流)
ikopaksam
イコパㇰサㇺ 【i-kopak-sam】 日受け,日当たり(のよい場所).ひなた.▷イ=それ コパㇰ=の方 サㇺ=側 ウパㇱ カ ル ワ イサㇺ.イコパㇰサㇺ タ ネ ヤクン プクサ リ ナンコㇿ ナ アㇻパ ワ タ ワ エㇰ=もとけてしまった.日当たりにならばギョウジャニンニクが伸びているであろうから行って採って来い. (出典:萱野、方言:沙流)
iretarka
イレタㇻカ 【i-retar-ka】 漂白する.*白くしようと思うものをの上へ数日晒しておく.主としてカパイ(イラクサ)の皮,パㇱクㇽエㇷ゚(ツルウメモドキ)の皮などの青みをとるために行う. (出典:萱野、方言:沙流)
isitoma
イシトマ 【i-sitoma】 恐ろしい(と思う).怖がる,脅える. ウクラン アㇱ アシㇼ ウパㇱ カ タ ポーロ カムイ ルウェヘ アン ク・イシトマ クス ク・キラ ワ ク・イワㇰ セコㇿ ハㇻキソ ウン ウナㇻペ ハウェアン=「昨夜降った新しいの上で大きい熊の足跡があり,私は恐ろしくなって逃げ帰ってきた」と左隣のおばさんが言っていた.オヤコヤㇰ タ タスㇺ ネ マヌ ㇷ゚ スルㇽケ オルㇱペ ア・ヌ イシトマ・アン クス ハル アフㇷ゚カㇻ・アㇱ ワ ハルエカムイノミ・アン ルスイ=あちらこちらで病気が流行したと聞き,恐ろしいので,供物を貰い病気の神へあげたい.シサㇺ アナㇰネ トゥミ エラマㇱパ ㇷ゚ ネ ハウ ソモ ネ ウン.スイ アトゥイ イクㇱ タ ウコトゥミコㇿ パ ヤㇰ ア・イェ.ク・イシトマ=日本人というのは戦争が好きな人たちではないのかな.またしても海の向こうで戦争を始めたそうだ.私は恐ろしい. (出典:萱野、方言:沙流)
ittoekimne
イットエキㇺネ 【itto ekimne】 日帰りで山に行く. サッチェㇷ゚ ア・プㇱコシナ ワ イット エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ウパㇱルヤンペ ホラホチュウェ ウパㇱエシットゥライヌ・アン サッチェㇷ゚ ア・エ ワ キモレウシ・アン=乾いた魚を矢筒に縛って,日帰りで山に行ったら,すごい大が降り始めて,のために道に迷い,乾いた魚を食べて山で泊まった. (出典:萱野、方言:沙流)
ittuye
イットゥイェ 【it-tuye】 近回りする. エクㇱネ ワ ユㇰ ア・ヌカㇻ ヒクス シㇼ イットゥイェ・アン ルスイ クス ウパㇱ トゥラノ アネチャララセ(ア・エチャララセ) ワ フㇽペㇱ・アン=向かい側に鹿が見えたので近回りしようと思い,と一緒に滑って坂を下った. (出典:萱野、方言:沙流)
iworke
イウォㇿケ 【位名】…のへこんでいる中、 両側または周囲を仕切られた中。 ure-iworke tesma osma pakno urehe poro ウレイウォㇿケ テㇱマ オㇱマ パㇰノ ウレヘ ポロ のへこんだ足跡の中にかんじきが入ってしまうほど足が大きい。(S) ruyka corpok ta mosiro atte wa iworke ta oka ルイカ チョㇿポㇰ タ モシロ アッテ ワ イウォㇿケ タ オカ 彼らは橋の下にむしろをかけてその中に住んでいる。(S) {E: the hollow of…; the inside of …} (出典:田村、方言:沙流)
iyetusmak
イイェトゥㇱマㇰ 【i-e-tusmak】 (その)先回りをする. ク・ポニ(ク・ポン ヒ) タ アナㇰネ エアㇻキンネ イケサンパ エオ ㇷ゚ ア・ネ ア・ウヌフ ネンカ アㇻパ ノイネ シㇼキ コㇿ イイェトゥㇱマㇰ・アン ア・トゥラ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が子供の時はとっても追いかける癖めいたものがあって,母がどこかへ行きそうな様子があると先回りをしてでも母と一緒に行ったものだ.ウパㇱ トゥㇺ タ ヨコ・アン ワ アナㇷ゚(アン・ア ㇷ゚) シネ ユㇰ シトゥ カリ ラン ヒクス クワ アニ ホラホチュウェ・アン イイェトゥㇱマㇰ・アン=の中で待ち構えていたら1頭の鹿が峰から下りたので杖で滑り下りて先回りをした. (出典:萱野、方言:沙流)
ka(si) uppa
カ(シ) ウッパ 【連他動】[ka(si)-uppa …の上・を踏む(?)](の中へ入れて)上を踏んでおく。 {E: to tread on, down…} (出典:田村、方言:沙流)
kaki
カキ 【kaki】 囲い,垣,垣根. クポニタ(ク・ポン ヒ タ) シㇼチュㇰ コㇿ クヌフ(ク・ウヌフ) トゥラノ モセ・アㇱ チセ オカーリ カキ チ・カㇻ ペ ネ ア ヒ ケㇱカルン(ク・エㇱカルン)=私が小さい時,秋になると母と一緒に茅を刈って,家の周囲に囲いを作ったことを思い出す. (出典:萱野、方言:沙流)
kamuyki
カムイキ §111 クワガタムシ;鍬形虫 (1) kamuy-ki(ka-múy-ki)「カむイキ」クワガタムシの成虫(♂)⦅裡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kamuyki
カムイキ §112 カミキリムシ (2) kamuy-ki(ka-muy-ki)「カムイキ」⦅屈斜路、裡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kantorikamuy
カントリカムイ 【kanto-ri-kamuy】 雨とを作る神[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kapar'upas
カパㇻウパㇱ 【kapar-upas】 さっと降った. カパㇻウパㇱ カ タ イセポ アピㇼ シッチニナニナ ワ アン カ アリアナクス(アリ・アン アクス) シネ イセポ ア・オシコニ=さっと降ったの上にウサギの足跡がこちゃこちゃあったので罠を掛けたらウサギ1匹獲ることができた. (出典:萱野、方言:沙流)
kawkaw
カウカウ 【名】[kaw-kaw (擬音・擬態の語根)・(重複)](空から降る)あられ(霰)。 kawkaw as カウカウ アㇱ あられが降る。 ☆参考 ひょう(雹)は konru コンル《氷》、 は upas ウパㇱ。 {E: hail} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kewehomsu
ケウェホㇺス 【kewe-homsu】 ねぎらう,同情する,危なかったねーと声をかける. イット エキㇺネアナㇷ゚(エキㇺネ・アン アㇷ゚) ウパㇱ ユㇷ゚ケ ウパㇱエシットゥライヌ・アン ヤアニ ヤアニ ルプㇱ・アン イキヤナイネ イワカン(イワㇰ・アン) ア・オナハ イ・ケウェホㇺス ルウェ ネ=日帰りと思って山へ行ったのに大降りになってによって方角を見失い危なく危なく凍死しそうになり,どうにかこうにかして帰って来たら父は私をねぎらってくれた.タㇷ゚ウフナㇰ クスㇽ タ アン シㇼシモイェ ソンノ エチ・ケウェホㇺス=ついこの頃,釧路にあった地震,本当に皆さん危なかったね. (出典:萱野、方言:沙流)
kimorewsi
キモレウシ 【kim-o-rewsi】 野宿する,山で泊まる. テエータ スクㇱ ペッ エトコホ タ アイヌ オッカイポ レン パㇰノ ペソㇱ トゥㇺ タ シットゥライヌ パ.シㇼクンネ ワ キモレウシ ヒ タ オハイヌ ホチコㇰ ハウ ヌ ㇷ゚ ライ ソモ ヌ パ ㇷ゚ シㇰヌ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=ずうっと昔,宿志別川の上流でアイヌの若者が3人ほどみぞれの降る中を道に迷った.暗くなって野宿した時に幻聴であるアオバズクの声を聞いた者は死に,聞かなかった者は生きたという.サッチェㇷ゚ ア・プㇱコシナ ワ イット エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ウパㇱルヤンペ ホラホチュウェ ウパㇱエシットゥライヌ・アン サッチェㇷ゚ ア・エ ワ キモレウシ・アン=乾いた魚を矢筒に縛って日帰りで山に行ったら,すごい大が降り始めてのために道に迷い乾いた魚を食べて山で泊まった. (出典:萱野、方言:沙流)
kira
キラ 【kira】 逃げる,逃亡,避難. アマメチカッポ ポロンノ アン ウㇱケ ウン セタ ホユプ アクス チカッポ オピッタ キラ ワ イサㇺ=スズメがたくさんいる所へ犬が走ったらスズメは全部逃げてしまった.ウクラン アㇱ アシㇼ ウパㇱ カ タ ポーロ カムイ ルウェヘ アン ク・イシトマ クス ク・キラ ワ ク・イワㇰ=昨夜降った新しいの上に大きい熊の足跡があったので私は恐ろしくなり逃げて帰って来た. (出典:萱野、方言:沙流)
kiwtacup
キウタチュㇷ゚ 【名】[kiw-ta-cup ユキザサ・を掘る・月][古] (月の名)3月。 upas ru wa pis ta masar ka ta peperota=an hi a=eréko kusu kiwtacup ウパㇱ ル ワ ピㇱ タ マサㇻ カ タ ペペロタアニ アエレコ クス キウタチュㇷ゚ がとけて浜の斜面でユキザサ掘りをすることから名づけたのでキウタチュプ。(W) ☆参考 知里『分類アイヌ語辞典』 p.209では kiw キウ はヒメイズイの根茎((美幌))((A千歳))。 しかしこのワテケさんの説明では pepero ペペロ《ユキザサ》と同義に使われている。 pepero ペペロ の古名か。 (出典:田村、方言:沙流)
komkom'upas
コㇺコㇺウパㇱ 【kom-kom-upas】 綿. (出典:萱野、方言:沙流)
komupas
コムパㇱ 【kom-upas】 粉. (出典:萱野、方言:沙流)
konkonupas
コンコヌパㇱ 【kon-kon-upas】 綿.▷コンコン=羽毛 ウパㇱ=(コンコンウパㇱ→コンコヌパㇱ) (出典:萱野、方言:沙流)
konupas
コヌパㇱ 【kon-upas】 粉. (出典:萱野、方言:沙流)
koraci
コラチ 【後副】…のように、 …そっくりに、 まるで…みたいに(「…といっしょ」)。 upas koraci retanno iro ウパㇱ コラチ レタンノ イロ のようにまっ白い色。 réra koraci iki ikkasisam レラ コラチ イキ イッカシサㇺ 風のように行動するどろぼう(和人の昔話の一つ)。(W) hńta kusu somo e=ye no e=kor wa e=arpa? ikka koraci フンタ クス ソモ エイェ ノ エコㇿ ワ エアㇻパ? イッカ コラチ なぜ言わないで持って行くの、 どろぼうみたいに。(S) an koraci アン コラチ ありのままに。 eani ta an koraci e=ye hawe ne wa エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ ワ あなたこそ本当のことを言っているんだなあ。 ☆参考 néno ネノ …に似て。 そのほかに似た意味・用法の後置副詞は ☞sirine シリネ、 kunne クンネ ☆参考 pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ、 kotom コトㇺ、 noyne ノイネ は接続助詞、 動詞のあとに置かれる。 sikopayar シコパヤㇻ は他動詞《…にそっくりである》。 {E: as, like…; just like…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotakmane
コタㇰマネ 【他動】[ko-takma-ne …に・丸い塊・になる] …に丸い塊になってくっつく。 toan seta numaha kotakmane ruwe! トアン セタ ヌマハ コタㇰマネ ルウェ! あの犬の毛に玉がついているねえ。(S) {E: to become a round lump and stick to…} (出典:田村、方言:沙流)
koyki
コイキ 【koyki】 いじめる,怒る,叱る. ソモカ エネ イキ・アン クナㇰ ア・ラム アㇷ゚ エネ イキ・アン.ソンノ ヤイアパプ ア・キ ナ イテキ エン・コイキ=まさかそうすると思わなかったのにそうしてしまった,本当に私は謝るので私をいじめないで.ネㇷ゚カ ア・カレ ヤッカ ソモ カㇻ ノ アン ウヌフ オㇿ ワ ア・コイキ コㇿ イタㇱタサ コㇿ アン=何か仕事をさせてもやりもせず母親から叱られると口答えをしている.クポニタ(ク・ポン ヒ タ) ウペペワッカ サン ラポㇰ セキ ク・カㇻ コㇿ アウン ウナㇻペ エン・コイキ ㇷ゚ ネ ア ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=私が子供の頃解け水が流れる時に溝を作ると隣のおばさんが私を叱ったのを思い出す. (出典:萱野、方言:沙流)
kúsan
クサン 【名】[ku-san 仕掛弓・棚] アマッポ(仕掛弓)を仕掛けるのに使うもの。 ani kuwari=an kúsan kay pakno upas poro アニ クワリアン クサン カイ パㇰノ ウパㇱ ポロ それを使ってアマッポを仕掛ける「弓棚」が折れるほどたくさんが積もる。(W) ☆参考 アマッポを仕掛ける木(kútek クテㇰ)のことか。 詳細不明。 (出典:田村、方言:沙流)
kutomaraurep
クトマラウレㇷ゚ §144 カラスアゲハ;ミヤマカラスアゲハ(成) (2) kutomaraurep(ku-to-ma-ra-u-rep)「クトマラウレㇷ゚」⦅裡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kuwekay
クウェカイ 【名】[kuw-e-kay アマッポ(仕掛弓)・その頭(が)・折れる][古](月の名)2月。 ani kuwari=an kúsan kay pakno upas poro wa kusu kuwekay アニ クワリアン クサン カイ パㇰノ ウパㇱ ポロ ワ クス クウェカイ アマッポ(仕掛弓)を仕掛けるために使う弓棚が折れるほどがたくさん積もるからクウェカイ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
mokiwtacup
モキウタチュㇷ゚ 【mo-kiw-ta-cup】 3月. タント ワノ モキウタチュㇷ゚ エアㇻキンネ シㇼポㇷ゚ケ ワ ウパㇱ ル ワ アㇻパ シリ=今日から3月,とっても暖かいのでが融けていく様子だ. (出典:萱野、方言:沙流)
mose
モセ 【mose】 カヤ刈り(をする). クンネイワノ テ タ ク・モセ コㇿ カナㇷ゚(ク・アン アㇷ゚) ケイワンケ(ク・エイワンケ) コㇿ カナ(ク・アン ア) イヨㇰペ ク・イサㇺカ ク・フナラ ヤッカ ク・パ エアイカㇷ゚=朝からここでカヤ刈りをしていたのに使っていた鎌を紛失してしまった,捜しても私は見つけることができない.イヨㇰペ シネㇷ゚ パテㇰ アン ナ ウウォカㇻパ ランケ ア・エイワンケ シネン ネㇷ゚キ コㇿ シネン シニ オヌマン パㇰノ モセ・アン ロー=鎌が1丁しかないので交代しながら使ってひとり働くとひとりが休み夕方までカヤ刈りをしよう.クポニタ(ク・ポン ヒ タ) シㇼチュㇰ コㇿ クヌフ(ク・ウヌフ) トゥラノ モセ・アㇱ チセ オカーリ カキ チ・カㇻ ペ ネ ア ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=私が小さい時,秋になると母と一緒にカヤを刈って家の周囲に囲いを作ったことを思い出す. (出典:萱野、方言:沙流)
moskararep
モㇱカラレㇷ゚ §131 ニクバエ  moskararep(mos-ka-ra-rep)「モㇱカラレㇷ゚」⦅裡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
neyun ne yakka
ネユン ネ ヤッカ 【neyun ne yakka】 絶対に,どうしても. ネユンネヤッカ ソモ カㇻパ(ク・アㇻパ)=どうしても私は行かない.ク・テレ ワ アン ク・コㇿクㇽ イワㇰ クニ ク・ラム トホ カスノイサㇺ ワ エアㇻキンネ ケラムイクㇽクㇽ(ク・エラムイクㇽクㇽ) ウパㇱ カ ルイ コㇿカ ネユンネヤッカ ケカノㇰ(ク・エカノㇰ) クス カㇻパ(ク・アㇻパ)=私の待っている私の夫,帰って来ると思う日を過ぎてしまった.私はうんと案じている.も降ってはいるが絶対に迎えに行く. (出典:萱野、方言:沙流)
nin
ニン 【自動】減る。(消費して減ることでなく、 それ自身縮んで小さく/かさが少なくなることを言う。 野菜、 、 水、 月などについて言う。) karus a=suwé kor nin カルㇱ アスウェ コㇿ ニン きのこを煮れば減る。(S) kina a=cire kor nin キナ アチレ コㇿ ニン 菜っぱをゆでれば減る。(S) poronno ku=cire akus poonpepo ne nin wa isam ポロンノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン マ イサㇺ たくさんゆでたらほんのわずかに減ってしまった。(S) wakka nin ワッカ ニン (川の)水が減った。(S) ☆対語 poro ポロ 大きくなる、 (川の水が)ふえる。 {E: to decrease.} (出典:田村、方言:沙流)
niskur
ニㇱクㇽ 【名】[nis-kur 空・影] 雲。 kamuy-niskur カムイニㇱクㇽ 雷雲。 upas-niskur ウパㇱニㇱクㇽ 雲。 niskur an ニㇱクㇽ アン/ニㇱクラン 曇る、 曇っている。 {E: clouds.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nitope
ニトペ 【ni-tope】 木の乳汁.▷ニ=木 トペ=乳汁 ニトペ アナㇰネ パイカㇻ ナ ウパㇱアン ウカ カ アン ラポㇰ タ イヨッタ ア・ウㇰ エアㇱカイ ペ ネ=木の乳汁は春にまた残のある堅になった頃が一番採取できるものだ.*イタヤカエデという木の樹液.大変甘い. (出典:萱野、方言:沙流)
okari
オカリ 【okari】 周囲,まわり,まわる. クポニタ(ク・ポン ヒ タ) シㇼチュㇰ コㇿ クヌフ(ク・ウヌフ) トゥラノ モセ・アㇱ チセ オカーリ カキ チ・カㇻ ペ ネ ア ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=私が小さい時秋になると母と一緒に茅を刈って家の周囲に囲いを作ったことを思い出す. (出典:萱野、方言:沙流)
omuttek
オムッテㇰ 【omut-tek】 埋まる. チセ オムッテㇰ パㇰ ウパㇱアㇱ=家が埋まるくらいが降った. (出典:萱野、方言:沙流)
orawosma
オラウォㇱマ 【他動】[o-raw-osma その尻が・沈んだ中・に入ってしまう](の中に)沈む。 upas tum k=órawosma ウパㇱ トゥㇺ コラウォㇱマ 私はの中に沈む。(S) {E: to sink (in snow).} (出典:田村、方言:沙流)
orawosma
オラウォㇱマ 【o-raw-osma】 (の中ヘ)沈む. (出典:萱野、方言:沙流)
párase
パラセ 【自動】[para-se(擬態)・と言う] パーッと飛ぶ(が、 ぬかが、 火の粉が)。(W) (S) ☆参考 parse パㇻセ ボーッと燃え上がる。 {E: to jump, spit (as in sparks, drizzle, snow).} (出典:田村、方言:沙流)
parusipetuntu
パルシペトゥントゥ 【par-usi-pe-tuntu】 梁の上にある柱. ▷パㇻ=梁の上の空間 ウㇱ=付く,ある トゥントゥ=柱 *家の材料の名前でチセマカニ(家を開く木)という長方形の骨組みで,の重さで屋根が潰れるのを防ぐために横になっている柱.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
pas
パㇱ 【pas】 走る:小走り. パㇱ ワ エㇰ=走って来い.トトト トアン タ ウカ カ ペカ ポロ ユㇰ ホユプ シㇼ イキ ナ.パㇱ ワ アㇻパ ワ ネンカ カㇻ=あれあれあそこで堅の上を大きい鹿が走って行くよ.走って行ってなんとかしろ. (出典:萱野、方言:沙流)
pascir
ウパㇱチㇼ §312 シマエナガ upas-cir (u-pás-čir)「ウぱㇱチㇼ」[<(・鳥);冬に群をなしてやって来ての上に降りるのでこの名があると] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
paskur'ep
パㇱクㇽエㇷ゚ 【paskur-e-p】 ツルウメモドキ.▷パㇱクㇽ=烏 エ=食べる ㇷ゚=物 クカ アナㇰネ カパイ イヨッタ ピㇼカ オトゥタヌㇷ゚ パㇱクㇽエㇷ゚ プンカㇻ カプフ ア・ソソ ワ ア・エイワンケ ㇷ゚ ネ.ク アナㇰネ クネニ アニ ア・カㇻ ペ ネ=弓弦はムカゴイラクサが一番いい,次にいいのはツルウメモドキのつるの皮を剥いで使うものだ.弓はイチイの木で作るものだ.パㇱクㇽエㇷ゚ カプフ アニ メノコウㇷ゚ソㇿ ネ ヤ エムㇱ アッ ネ ヤ タラッ ネ ヤ ア・カㇻ コㇿ エアㇻキンネ ニㇱテ ワ ピㇼカ ㇷ゚ ネ ワ=ツルウメモドキの皮で女性のお守り紐とか刀の下げ帯とか背負い縄の紐などを作ると本当に丈夫でいいものだ.*が降ってからつるになった赤い実を烏が食べるのでこの名がついている. (出典:萱野、方言:沙流)
patce
パッチェ 【patce】 飛び散る. ウプンパッチェ=吹が飛び散る.ウナパッチェ=木灰が飛び散る. (出典:萱野、方言:沙流)
pekakarpe
ぺカカㇻペ §193 ミズスマシ;ヒメミズスマシ (2) pekakarpe (pé-ka-kar-pe)「ぺカカㇻペ」[雪裡、千歳、名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
peratneupas
ペラッネウパㇱ 【peratne-upas】 淡:一重(ひとえ),一枚だけの. (出典:萱野、方言:沙流)
poneuka
ポネウカ 【pone-uka】 骨のように堅い堅:おとなが堅の上を走ってもぬからないのをいう.▷ポネ=骨 ウカ=硬 *昭和30年の1月,珍しく二風谷は大で深さ3尺はあったであろう.そこへ2月の初めに大雨が降った.この雨のことをキムンカムイ ポフライェㇷ゚(熊の神様が子供を洗う雨)という.その雨の後へもう一度寒波が来て言葉通りのポネウカになった.このような場合は鹿にとっては御難の冬.犬もアイヌもの上を自由に歩けるが鹿は腹がつかえ歩けなくなる.そこへ皆が走って行き手づかみにして肉を食べた.あの年の冬はこの村だけで100頭ほどの鹿を獲ったが,警察に引っぱって行くとすれば村人全員なので代表ひとりだけ始末書を書き,残りの村人は不問に付されたものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
poroupas
ポロウパㇱ 【poro-upas】 どか. (出典:萱野、方言:沙流)
pus
プㇱ 【pus】 矢筒. サッチェㇷ゚ ア・プㇱコシナ ワ イット エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ウパㇱルヤンペ ホラホチュウェ ウパㇱエシットゥライヌ・アン サッチェㇷ゚ ア・エ ワ キモレウシ・アン=乾いた魚を矢筒に縛って日帰りで山に行ったら,すごい大が降り始めて,のために道に迷い乾いた魚を食べて山で泊まった.#NAME? (出典:萱野、方言:沙流)
puspa
プㇱパ 【pus-pa】 掘り起こす. ウパㇱ ア コㇿカ タント シㇼポㇷ゚ケ ナ エモ プㇱパ ヤン=は多いが今日は暖かいからジャガイモを掘り起こしなさい.*穴を掘って埋めておいたジャガイモを冬に掘り出すことはしばしばあった. (出典:萱野、方言:沙流)
pusu
プス 【pusu】 掘り起こす. トイ トゥㇺ クㇱペ トゥス エプス=土の中を通る者を呪術で掘り起こす.エモプ ア・カㇻ ヒ タ アナㇰネ マタ ア・プス ヒ タ ア・エラマン クニネ エモプ カ タ マメニ ア・アシ コㇿ ウパㇱ トゥㇺ タ ネ ヤッカ エモプ ア・パ エモプス・アン エアㇱカイ=ジャガイモ貯蔵の穴を作る時には,冬これを掘る時にわかるように穴の上へ豆をからませるための手柴を立てると,の中でもいも穴を見つけていもを掘り起こすことができるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
rapucupke
ラプチュㇷ゚ケ §136 アブ(虻) (3) rapucupke(ra-pu-čup-ke)「ラぷチュㇷ゚ケ」⦅名寄、美幌、裡、高島、足寄、様似、千歳、穂別、旭川、伏古、本別⦆白キマダラのアブ (出典:知里動物編、方言:)
rawosma
ラウォㇱマ 【raw-osma】 飛び込む,飛んで潜る. ②オオオオ ヌカㇻ ヤン ヌカㇻ ヤン ウカ カ ペカ ユㇰ ホユプ ペ ラウォㇱマ ランケ ラウェオㇱマ ランケ コㇿ アン ナ. ネワアンペ ヌカㇻ アチャポ ネㇷ゚キ エホㇺトㇺネ ㇷ゚ソヨテㇾケ=あれあれあれあれ,見なさい見なさい,堅の上を鹿が走ったのにぬかりぬかりしているよ.それを見たおじさん,仕事の途中なのにさっと外へ飛び出して行った. (出典:萱野、方言:沙流)
retarhay
レタㇻハイ 【名】[retar-hay 白い・麻のような繊維][植物] ①(木の名)ツルウメモドキ(?)(蔓になっている木、 冬中きれい、 細い、 太くても直径1センチぐらい、 丈四、 五尺)。(S) retarhay epuy レタㇻハイ エプイ これの実。 ②(この名の蔓の木の繊維。)(外皮をはがし、 緑色の内皮をむき、 湯通ししてからの上に置いてさらすと真っ白になる、 そうしてできた皮を言う。) (S) 〔知分類 p.95〕 (出典:田村、方言:沙流)
ri
リ 【ri】 伸びている. ウパㇱ カ ル ワ イサㇺ. イコパㇰサㇺ タ ネ ヤクン プクサ リ ナンコㇿ ナ アㇻパ ワ タ ワ エㇰ=もとけてしまった.日当たりにならばギョウジャニンニクが伸びているであろうから行って採って来い. (出典:萱野、方言:沙流)
ru
ル 【ru】 溶ける. ウパㇱ カ ル ワ イサㇺ. イコパㇰサㇺ タ ネ ヤクン プクサ リ ナンコㇿ ナ アㇻパ ワ タ ワ エㇰ=も溶けてしまった,日当たりにならばギョウジャニンニクが伸びているであろうから行って採って来い. (出典:萱野、方言:沙流)
rupus
ルプㇱ 【rupus】 凍死する,凍る. イット エキㇺネ・アン ア ㇷ゚ ウパㇱ ユㇷ゚ケ ウパㇱ エシットゥライヌ・アン ヤアニ ヤアニ ルプㇱ・アン イキヤナイネ イワㇰ・アン ア・オナハ イ・ケウェホㇺス ルウェ ネ=日帰りと思って山へ行ったのに大降りになってによって方角を見失い危なく危なく凍死しそうになり,どうにかこうにかして帰って来たら父は私をねぎらってくれた.ク・ポン ヒ タ 学校 オㇿ タ イタピル・アㇱ マタ ネ コㇿ ア・ピㇼパ オカケ ルプㇱ ワ アㇻパ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が子供の時学校で床拭きをした.冬であれば拭いた後がすぐに凍っていったものだった. (出典:萱野、方言:沙流)
ruwe/ruwe(he)
ルウェ/ルウェ(ヘ) 【ruwe/ruwe(he)】 足跡. アイヌ ルウェ=人間の足跡."ウクラン アㇱ アシㇼ ウパㇱ カ タ ポロ カムイ ルウェヘ アン ク・イシトマ クス ク・キラ ワ ク・イワㇰ" セコㇿ ハㇻキソ ウン ウナㇻペ ハウェアン=「昨夜降った新しいの上で大きい熊の足跡があり,私は恐ろしくなって逃げ帰って来た」と左隣のおばさんが言っていた.エネ トㇷ゚サㇻ イロンネ ウㇱケ ウン アフン ルウェヘ アン=これほどイタドリが茂っている所へ入った足跡がある. (出典:萱野、方言:沙流)
ruwekaricup
ルウェカリチュㇷ゚ 【名】[ru-w-ekari-cup 通り道・(挿入音)・を先回りする・月][古](月の名)11月。 yukkesanpa=an wa kusu ruwekari-cup sekor a=ye ユッケサンパアン マ クス ルウェカリチュㇷ゚ セコライェ 鹿追いをするからルウェカリチュプ《先回りする月》と言う(もあまり「おっきくなく」(たくさん積もらず)草もじゃましないので nayetok ナイェトㇰ《沢の水源地》に行って前からつかまえる)。(W) ☆参考 ruekaricup ルエカリチュㇷ゚ とも言う。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ruy
ルイ 【ruy】 多い. ①イペ ルイ=食べる量が多い.モコㇿ ルイ=眠る時間が多い.イヨ ルイ=入る量が多い.②アㇷ゚ト ルイ=雨が強く降る.ルイ レラ=強い風.ウパㇱ ルイ=が強く降る. (出典:萱野、方言:沙流)
ruy
ルイ 【ruy】 強い. ①イペ ルイ=食べる量が多い.モコㇿ ルイ=眠る時間が多い.イヨ ルイ=入る量が多い.②アㇷ゚ト ルイ=雨が強く降る.ルイ レラ=強い風.ウパㇱ ルイ=が強く降る. (出典:萱野、方言:沙流)
ruyanpe
ルヤンペ 【名】[ruy-an-pe 激しい・ある・もの] ①嵐。 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ 嵐になる/嵐である(「しける」)。 ruyanpe as yakka apto as yakka ルヤンペ アㇱ ヤッカ アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ 嵐が吹いても雨が降っても(運動会はやるそうだ)。(W) ruyanpe ruy ルヤンペ ルイ 嵐が激しい(「しける」)。 upas ruyanpe ウパㇱ ルヤンペ 嵐=吹。 ②雨。 tanto ruyanpe an noyne síran タント ルヤンペ アン ノイネ シラン 今日は天気が悪い、 雨が降りそうだ。(W)(注 「もう降っているときは apto as kor an アㇷ゚ト アㇱ コラン、 降りそうだというときは ruyanpe an noyne ルヤンペ アン ノイネ と言う。(W))ranke núpe/ruyanpe kunne/i=kurkasike/ciorankekar ランケ ヌペ/ルヤンペ クンネ/イクㇽカシケ/チオランケカㇻ(鳥の姿になって飛んでいる夫が)落とす涙が雨のように私の上に降ってきた。(W神謡)(注 同じワテケさんが語った別の神謡では、 同様の場面で ruyaptosane ルヤㇷ゚トサネ と言っている。) ☆参考 地方によっては雨が降ることを ruyanpe as ルヤンペ アㇱ と言うが、 沙流地方の日常語ではただ雨が降るのは apto as アㇷ゚ト アㇱ と言い、 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ は嵐やしけや吹のことを言う。 しかし ②の用例のように、 状況・文脈によって、 雨を ruyanpe ルヤンペ と言う場合もある。 {E: a storm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sakpa
サㇰパ 【名】[sak-pa 夏・年] 夏の間。 sakpa pirka wa tanne サㇰパ ピㇼカ ワ タンネ 夏の間が良くて長い(春早くが消え、 秋遅く霜が来る)。(S) {E: during, throughout summer.} (出典:田村、方言:沙流)
sankararip
サンカラリㇷ゚ 【san-ka-rari-p】 魚を簾状に干してある上に降った.▷サン=棚 カ=上 ラリ=詰める ㇷ゚=物= *トルㇽカラリㇷ゚=川原で積んである魚の上に降った.トルㇽ=山に積んである魚 カ=上 ラリ=押さえる ㇷ゚=物,.これは貝澤正雄さんが教えてくれた言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
satupas
サトゥパㇱ 【名】[sat-upas 乾いた・] を掃いて山にしてあるもの。 {E: a swept up pile of snow.} (出典:田村、方言:沙流)
sem 1
セㇺ 【名】物置き。 ☆参考 「母屋と同じくらいの大きさで屋根も同じ高さ、 出入口は別にある。 中に臼でも何でも入れておく。 冬でもがかからずに仕事ができる所。 薪(まき)も置く。 食べ物は置かない。 食べ物は pu プ《倉庫》に入れる。」 (S) ☆参考 mosem モセㇺ は家の西端にはり出してつくられている。 南側の入口を入った所。 土間になっている。(S) ☆参考 復元された昔の家屋では、 土間の向こうが臼や杵や農具などの置き場になっている。 {E: a storeroom; a shed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sihumnuyar
シフㇺヌヤㇻ 【si-hum-nu-yar】 自分の音を聞かせる:家の外へ来て,家の中に入りたいので私は外に来ているよ,と咳払いする.あるいは壁をとんとんと叩いたり,テㇱマ(輪)とテㇱマをぶつけて音を立てること.▷シ=自ら フㇺ=音 ヌ=聞く ヤㇻ=させる (出典:萱野、方言:沙流)
sinoye
シノイェ 【自動】[si-noye 自分・をねじる] ねじれる。 upas upun sinoye ウパスプン シノイェ ぼこりが渦巻く。(HK民話) ciw sinoye katu renkayne チウ シノイェ カトゥ レンカイネ 流れが曲りくねっていくのに従って=水の流れに従って。(S) ☆参考 道などがただ曲がっているのは rewke レウケ。 水が渦巻くのは moyonne モヨンネ。 つむじ風は wenrera ウェンレラ。 {E: to get twisted, warped; swirl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sircuk
シㇼチュㇰ 【sir-cuk】 秋になる. クポニタ(ク・ポン ヒ タ) シㇼチュㇰ コㇿ クヌフ(ク・ウヌフ) トゥラノ モセ・アㇱ チセ オカーリ カキ チ・カㇻ ペ ネ ア ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=私が小さい時,秋になると母と一緒にカヤを刈って家の周囲に囲いを作ったことを思い出す. (出典:萱野、方言:沙流)
siren
シレン 【siren】 誘う. ウシレン=誘い合う.アチャポ チェㇷ゚コイキ クス エン・シレン コㇿカ ア・エラムホカスス クス ソモ アㇻパ・アン=おじさんが魚獲りに私を誘ったが、気が進まなかったので行かなかった.エ・アキヒ チセ オッタ(オㇿ タ) アン チキ シレン ワ エㇰ=お前の弟が家にいたら誘ってこい.トオトオ ウカ カ タ ユㇰ ラオㇱマ コㇿ アン ナ セコㇿ アレクㇱコンナ ア・エン・シレン ホユプ・アン=あれあれ堅の上で鹿がぬかっていると,まったく急に誘われたので私は走った.タン チュㇷ゚ タ トゥイマ モシルン(モシㇼ ウン) ア・エン・シレン ヤッカ ク・ヤイモンニㇱカ ㇷ゚ ネ クス ソモ カㇻパ(ク・アㇻパ) クナㇰ ク・イェ.ケヤイアシシカㇻ(ク・エヤイアシシカㇻ) コㇿ カン(ク・アン)=今月,遠い国へ私は誘われたが忙しいものだから行かないと言った.後悔している. (出典:萱野、方言:沙流)
sirpopke
シㇼポㇷ゚ケ 【sir-popke】 暖かい. タント ワノ モキウタチュㇷ゚ エアㇻキンネ シㇼポㇷ゚ケ ワ ウパㇱ ル ワ アㇻパ シリ=今日から3月,とっても暖かいのでが融けていく様子だ. (出典:萱野、方言:沙流)
sitcininanina
シッチニナニナ 【sir-ci-nina-nina】 あたりをこちゃこちゃにする. カパㇻウパㇱ カ タ イセポ アピㇼ シッチニナニナ ワ アン カアリアナクス(カアリ・アン アクス) シネ イセポ ア・オシコニ=さっと降ったの上にウサギの足跡がこちやこちやあったので罠をかけたらウサギ1匹獲ることができた.エイタサ イウォㇿ エシカルン・アン クス シネアンタ イウォㇿ ホタヌカㇻ クス エキㇺネ・アン キムンペ アピㇼ シッチニナニナ ア・エヤイコプンテㇰ=あまりにも狩場が懐かしく思ったので,ある日のこと狩場を見舞うために山へ行くと獲物の足跡があたり一面にこちゃこちゃとあって私は喜んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
soya
ソヤ §120 ハチ類 (1) soya(só-ya)「そヤ」⦅美幌、名寄、近文、高島、裡、様似、千歳、沙流、穂別、白老、礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
soyacise, ikankikircise, icohcakikiscise
ソヤチセ、イカンキキリチセ、イチョㇹチャキキㇱチセ §120 ハチ類 (8) soya-cise, ikankikir-cise, icóhcakikis-cise(so-ya-či-se)「ソヤチセ、イカンキキリチセ、イちョㇹチャキキㇱチセ」⦅名寄、穂別、裡、美幌、樺太の落帆⦆ハチの巣 (出典:知里動物編、方言:)
soyoterke
ソヨテㇾケ 【soy-o-terke】 さっと外へ飛び出る. タネ ホッケ・アン クナㇰ ア・ラム コㇿ アナナクス(アン・アン アクス) ヘパシ ペウタンケ ハウ ア・ヌ アロラㇺポソアニネ(アロラㇺポソ・アン ヒネ) ソヨテㇾケアナクス(ソヨテㇾケ・アン アクス) シㇼウフイ ネ ノイネ ポロ アペ ニペㇰ ア・ヌカㇻ=さて寝ようかなと思っていると,下の方から危急を知らせる叫び声が聞こえ驚いて外へ飛び出ると,火事らしく大きい火の光が見えた.オオオオ ヌカラン(ヌカㇻ ヤン) ヌカラン ウカ カ ペカ ユㇰ ホユプ ペ ラウォㇱマ ランケ ラウォㇱマ ランケ コㇿ アン ナ.ネワ アン ペ ヌカㇻ アチャポ ネㇷ゚キ エホㇺトㇺネ ㇷ゚ ソヨテㇾケ=あれあれあれあれ,見なさい見なさい,堅の上を鹿が走ったのにぬかりぬかりしているよ,それを見たおじさん,仕事の途中なのにさっと外へ飛び出して行った. (出典:萱野、方言:沙流)
taktaku
タㇰタク 【他動】[tak-tak-u 塊・(重複)・(他動詞形成)]…をにぎって丸める。 upas taktaku ウパㇱ タㇰタク を丸める=玉をつくる(合戦で)。(S) sito taktaku シト タㇰタク 餅を丸める=丸餅をつくる。(S) amam taktaku wa poyson ére アマㇺ タㇰタク ワ ポイソン エレ おにぎりをつくってぼうやに食べさせなさい。(S) {E: to make…round, spherical.} (出典:田村、方言:沙流)
tanmata
タンマタ 【tan-mata】 この冬. ソンノ タンマタ アナㇰネ ウパㇱ ポロ クパㇱケ(ク・ウパㇱケ) カ コヤイクㇱ=本当にこの冬はが多くて私は掃きもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
tanpa
タンパ 【名】[tan-pa この・年] 今年。 tanpa ne anak タンパ ネ アナㇰ 今年は、 今年には。 tanpa ne ere pa タンパ ネ エレ パ 今年で三年(今年が三年目であることを表す)。 tanpa matapa takne タンパ マタパ タㇰネ 今年は冬が短い(秋霜が遅く、 春のどけが早い)。(S) {E: this year.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teskekonru
テㇱケコンル 【teske-konru】 鏡氷,てらてらの氷. テㇱケコンル カ ウン カパㇻ ウパㇱ アㇱ ネ オカケヘ ア・クㇱ コㇿ オシッテス・アン カ キ イヤイキㇷ゚テ ㇷ゚ ネ=鏡氷の上へうっすらとが降り.その後を通るとすってんと転ぶこともあって危ないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
tesma
テㇱマ 【tesma】 軟用かんじき:トゥレㇷ゚ニ(クワ),クッチプンカㇻ(コクワづる)で作る. 図[テㇱマ] (出典:萱野、方言:沙流)
teta
テタ 【副】このあいだ、 先頃、 十日ぐらい前。 teta ek ruwe un テタ エㇰ ルウェ ウン このあいだ来たのだよ。(S) teta tek ek ruwe un テタ テㇰ エㇰ ルウェ ウン ついこのあいだ来たのだよ。(S) teta Taromaycan upas as yak a=ye テタ タロマイチャン ウパㇱ アㇱ ヤカイェ このあいだ樽前山にが降ったそうだ。(S) ☆参考 téta テタ《ここに、 ここで》とはアクセントが違う。 ☆参考 teeta テエタ《昔》は、 もともとこの強調形であったかもしれない。 {E: recently; the other day.} (出典:田村、方言:沙流)
tootoo
トオトオ 【too too】 あれあれ. トオトオ アㇷ゚ト アㇱ シリ イキ ナ.アサッケㇷ゚ ア・アフㇷ゚テ クス ネナ エン・カスイ=あれあれ,雨が降って来ている様子だ.干し物を入れるので私を手伝ってくれ.トオトオ ウカ カタ ユㇰ ラオㇱマ コㇿ アン ナ セコㇿ アレクㇱコンナ ア・エン・シレン ホユプ・アン=あれあれ堅の上で鹿がぬかっていると全く急に誘われたので私は走った. (出典:萱野、方言:沙流)
torurkararip
トルㇽカラリㇷ゚ 【torur-ka-rari-p】 シシャモを獲って山積みしてある上へ降ったの名前.▷トルㇽ=山積みの魚 カ=上 ラリ=詰める ㇷ゚=物= (出典:萱野、方言:沙流)
toykararip
トイカラリㇷ゚ 【toy-ka-rari-p】 大地を押さえる:土の上に積んである物の上に降った.▷トイ=土 カ=上 ラリ=詰める ㇷ゚=物= (出典:萱野、方言:沙流)
toyupas'as
トユパㇱアㇱ 【toy-upasas】 火山灰が降る.▷トイ=土 ウパㇱ= アㇱ=降る (出典:萱野、方言:沙流)
turur
トゥルㇽ 【turur】 魚を山積みにしてあるもの.*スサㇺ(シシャモ)などを山積みしてある上へ降ったのことを,トゥルㇽカラリㇷ゚(魚の山を押さえる)と言う. (出典:萱野、方言:沙流)
uka
ウカ 【uka】 堅. (出典:萱野、方言:沙流)
ukesanpa
ウケサンパ 【自動】[u-kesanpa (< kes-anpa) 互い・を追いかける] ①追いかけっこをする、 一方が他方を追いかける。 ②(名詞として)追いかけっこ。 aynu kimun kamuy kes anpa wa upas upun uwesinoye hi a=ye hi ukesanpa ne ruwe ne awa アイヌ キムン カムイ ケサンパ ワ ウパスプン ウウェシノイェ ヒ アイェ ヒ ウケサンパ ネ ルウェ ネ アワ 人間を熊が追いかけてぼこりが渦巻くことを言うのが追いかけっこなのですが。(HK民話の中での説明) ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: ①to run after; chase; pursue (v.). ②a chase; a pursuit (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upas
ウパㇱ 【名】。 upas as ウパㇱ アシ が降る。 upas poro ウパㇱ ポロ が積もる。 upas pirka ウパㇱ ピㇼカ の具合いがよい(がよくつもり、 かたくなって、 猟をするのにちょうどよくなることを言う。 三月頃にそうなる)。(S) {E: snow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upas
ウパㇱ 【upas】 .▷ウ=互い パㇱ=走る.*は天からアイヌの村に競争して遊びに来ると考えていた. (出典:萱野、方言:沙流)
upas as
ウパㇱ アㇱ 【upas as】 が降る. (出典:萱野、方言:沙流)
upas esitturaynu
ウパㇱ エシットゥライヌ 【upas-e-sir-turaynu】 のために道に迷う. ▷ウパㇱ= エ=それ シッ(シリ)=あたり,その近く トゥライヌ=見つけられない,分からない(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
upas-niskur
ウパㇱニㇱクㇽ 【名】[・雲] 雲。 {E: snow clouds.} (出典:田村、方言:沙流)
upas-ruyanpe
ウパㇱルヤンペ 【名】[・嵐] 大、 吹、 ものすごい。 ☆参考 積もったではなく、 が風を伴って激しく降ること。 がたくさん積もることは upas poro ウパㇱ ポロ {E: heavy snow.} (出典:田村、方言:沙流)
upas-upun
ウパㇱウプン/ウパスプン 【名】[・埃のような舞い上がる粉] ぼこり、 煙。 upas-upun uwesinoye ウパスプン ウウェシノイェ ぼこりが渦巻いていた。(HK民話) {E: snow spray.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upascironnup
ウパㇱチロンヌㇷ゚ 【名】[upas-cironnup ・キツネ][動物] エゾイタチ(?)。 「伏見のお稲荷さん、 もの知り、 忍術使い、 大きくても高さ10センチ、 体長20センチぐらい、 まっ白、 悪いのは黒白ぶちかかったのもある、 赤茶けたものもある。」 (S) upascironnup kamuy ウパㇱチロンヌㇷ゚ カムイ 「狐」(エゾイタチ?)の神様。(W民話) ☆参考 『音声資料2』のテキストでは「狐」と直訳してあるが、 キツネではない。 エゾイタチ(オコジョ)のことらしい。 〔知分類 p.146 エゾイタチ〕〔萱ウエペケレ 第1話 白狐〕 {E: a snow fox.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upascironnup
ウパㇱチロンヌㇷ゚ §272 エゾイタチ(エゾオコジョ) (1) upas-cironnup (u-pás-či-ron-nup)「ウぱㇱチロンヌㇷ゚」[雪)cironnup(けもの);エゾイタチは冬になると毛がのように白くなるので‘・けもの’の名があるのであろう。→§270(1)注(d)] ⦅胆振、日高、近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
upasekot(-an)
ウパセコッ §389.しぬ(死ぬ)(60)中で行倒れになって死ぬ upas-e-kot(-an)〔u-pá-se-kot ウぱセコッ〕[・で・死ぬ]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
upashorutke
ウパㇱホルッケ 【upas-horutke】 崩. (出典:萱野、方言:沙流)
upaske
ウパㇱケ 【upas-ke】 かきをする. ホワーㇻ ウクラン スイ ウパㇱアㇱ アアン ナ ク・コㇿ ション ホクレ ホプニ ワ ウパㇱケ.ク・ソイネー カ ケアイカㇷ゚(ク・エアイカㇷ゚)=あーあどうしよう,昨日の夜またが降っていたんだね,孫よ早く起きてかきをしてね,私は外へ出ることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
upaskep
ウパㇱケㇷ゚ 【upas-ke-p】 かき用具. 図[ウパㇱケㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
upaskikir
ウパㇱキキㇼ 【upas-kikir】 ゆきむし. ウパㇱキキㇼ ア・ヌカㇻ ワ シネ チュㇷ゚ ネ コㇿ ソンノ ウパㇱ アㇱ ペ ネ=ゆきむしが見えてから1か月すると本当のが降るものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
upaskikir
ウパㇱキキㇼ §195 ユキムシ (1) upas-kikir (u-pás-ki-kir)「ウぱㇱキキㇼ」[雪)kikir(虫)] ⦅幌別、穂別、旭川、名寄⦆ユキムシ類、トドノネオオワタムシ(ワタアブラ科) (出典:知里動物編、方言:)
upaskur
ウパㇱクㇽ 【名】[upas-kur ・影(この場合、 雲)] 雲 ☆参考 =upas-niskur ウパㇱ ニㇱクㇽ。 upaskur an ウパㇱクㇽ アン 雲が出ている。 {E: snow clouds.} (出典:田村、方言:沙流)
upasporo
ウパㇱポロ 【upas poro】 がつもる. (出典:萱野、方言:沙流)
upasru
ウパㇱル 【upas-ru】 どけ:がとけて水になること. (出典:萱野、方言:沙流)
upasruyanpe
ウパㇱルヤンペ 【upas-ruyanpe】 風,暴風.▷ウパㇱ= ルヤンペ=嵐 (出典:萱野、方言:沙流)
upastum
ウパㇱトゥㇺ 【upas-tum】 中. (出典:萱野、方言:沙流)
upepewakka
ウペペワッカ 【upepe-wakka】 どけ水. クポニタ(ク・ポン ヒ タ) ウペペワッカ サン ラポㇰ セキ ク・カㇻ コㇿ アウン ウナㇻペ エン・コイキ ㇷ゚ ネ ア ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=私が子供の頃,どけ水が流れる時に溝を作ると,隣のおばさんが私を叱ったのを思い出す. (出典:萱野、方言:沙流)
upiyekar
ウピイェカㇻ 【自動】[u-piyekar 互い・に石をぶつける] 石のようなものをぶつけ合う。 upas taktaku wa ani upiyekar ウパㇱ タㇰタク ワ アニ ウピイェカㇻ を丸めてぶつけ合う(合戦する)。(S) ☞piyekar ピイェカㇻ {E: to throw rock-like objects at each other (snowballs).} (出典:田村、方言:沙流)
uppa
ウッパ 【他動】(次の連続で) ka(si) uppa カ/カシ ウッパ …をの中へ入れて踏んで置く。 (出典:田村、方言:沙流)
upun
ウプン 【名】空中を舞っているの粉、 ぼこり、 煙。 upas upun ウパㇱ ウプン/ウパスプン ぼこり。 pé-upun ペウプン 水けむり。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upun
ウプン 【upun】 吹. (出典:萱野、方言:沙流)
upuncise
ウプンチセ 【名】煙、 ぼこりのうずまき。 upuncise hopuni ウプンチセ ホプニ [煙のうずまき・立つ] が風でグルグルまわり「そこらじゅうグルグルになる」。(S) {E: snow spray.} (出典:田村、方言:沙流)
upunpana
ウプンパナ 【名】[upun-pana 煙・ほこり(埃)] ぼこり(降ってたまっていたが風にとばされたもの)。 upunpana patce ウプンパナ パッチェ ぼこりがとぶ。(S) {E: snow spray.} (出典:田村、方言:沙流)
upunpatce
ウプンパッチェ 【完動】[upun-patce ぼこり・フワッと飛ぶ] (=upunpana patce ウプンパナ パッチェ)が風に飛ばされてフワーッと飛ぶ。 mata an kor upas as, réra ruy kor upunpatce マタ アン コㇿ ウパㇱ アㇱ、 レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ 冬になるとが降り、 風が強いとが風に飛ばされてフワッーと飛ぶ。(S) {E: for snow to fly in the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
upunpatce
ウプンパッチェ 【upun-patce】 吹く. エシㇼ アナㇰネ シㇼピㇼカ アㇷ゚ ト ノㇱキ ワノ ウプンパッチェ ヤアーニ ク・シットゥライヌ=朝方はいい天気だったのに昼の間から吹になって危なく私は道に迷うところだった. (出典:萱野、方言:沙流)
úranniskur
ウランニㇱクㇽ 【名】[urar-niskur 霧/霞・雲] 雨もも降らせない白い薄い雲。 uranniskur an ウランニㇱクㇽ アン うすぐもりだ。 {E: light clouds.} (出典:田村、方言:沙流)
uweci
ウウェチ 【自動】[u-w-e-ci 互いに・(挿入音)・と共に・やける](?) 凍傷になる(「の中にでも入っていると腐って指がとれたりする」)。(S) ☆参考 「しもやけ」にちょうど相当する語はない。 méhupka メフㇷ゚カ 寒さでふくれる。 kéttok ケットㇰ 「水かぶれ」(水仕事を長く続けていて赤くかぶれる)、 じんましん。 mécire メチレ 寒さでヒリヒリする。 cawawke チャワウケ ひび割れる、 ひびが切れる。 tekeperke テケペㇾケ 手にあかぎれが切れる。 ureperke ウレペㇾケ 足にあかぎれが切れる。 {E: to become frostbitten.} (出典:田村、方言:沙流)
uwehopuni
ウウェホプニ 【自動】[u-w-e-hopuni 互い・(挿入音)・と一緒に・立ち上がる/飛ぶ] ①(煙が)飛ぶ。 réra ruy kor upunpatce, wenupuncise uwehopuni pekor siriki レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ、 ウェヌプンチセ ウウェホプニ ペコㇿ シリキ 風が強いとがフワーッと飛び、 煙が立ち上がって渦巻いて飛ぶみたいになる。(S) ②(人が)一人残らず(とんで)行ってしまう。 (=uwehopunpa ウウェホプンパ)。 {E: ①for snow spray to fly about in the wind. ②for everyone to fly, go out.} (出典:田村、方言:沙流)
uwesimoye
ウウェシモイェ 【自動】[u-w-e-simoye 互い・(挿入音)・と一緒に・動く](次の表現の中で) upas upun uwesimoye ウパスプン ウウェシモイェ ぼこりがうずまく。(HK民話) wenupunpana uwesimoye ウェヌプンパナ ウウェシモイェ ものすごいぼこりがうずまく。(HK民話) ☆参考 二つ目の例は uwesinoye ウウェシノイェ と同じ文脈で使われている。 ☞simoye シモイェ、 uwesinoye ウウェシノイェ {E: for snow spray to whirl in the wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwesinoye
ウウェシノイェ 【自動】[u-w-e-si-noye 互い・(挿入音)・と一緒に・ねじれる] うずまく、 たつまきみたいにグルグル回る。 upas upun uwesinoye ウパㇱ ウプン(ウパスプン) ウウェシノイェ ぼこりがうずまく。 ☞sinoye シノイェ、 uwesimoye ウウェシモイェ {E: to eddy; swirl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenupuncise
ウェヌプンチセ 【名】[wen-upun-cise ひどい・の粉・家] ひどくうずまいているけむり。 wenupuncise cihopunire ウェヌプンチセ チホプニレ ひどく風が吹いてがひどくグルグル回る。 {E: a severely swirling spray of snow.} (出典:田村、方言:沙流)
wenupunpana
ウェヌプンパナ 【名】[wen-upun-pana ひどい・の粉・ほこり] ものすごいぼこり、 吹。 wenupunpana ukohopuni ウェヌプンパナ ウコホプニ が風に飛ばされてものすごく吹がひどい。(S) {E: blowing snow; a snowstorm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaaniyaani
ヤアニヤアニ 【yaani yaani】 危なく,あやうく. イット エキㇺネ・アン ア ㇷ゚ ウパㇱ ユㇷ゚ケ ウパセシットゥライヌ・アン ヤアニ ヤアニ ルプㇱ・アン イキヤナイネ イワㇰ・アン ア・オナハ イ・ケウェホㇺス ルウェ ネ=日帰りと思って山へ行ったのに大降りになってによって方角を見失い危なく危なく凍死しそうになり,どうにかこうにかして帰って来たら父は私をねぎらってくれた.マチヤ オㇿ タ アナㇰネ エイタサ アイヌ インネ ㇷ゚ ネ クス クトゥラ クㇽ ヤアニ ヤアニ ク・オカトゥライヌ=町ではあまりにも人が多いので一緒に行った人を危なく危なく見失うところだった. (出典:萱野、方言:沙流)
yaki
ヤキ §164 セミ類 (1) yaki(yá-ki)「やキ」⦅美幌、名寄、高島、裡、春採、穂別、千歳、屈斜路、様似、礼文、近文⦆セミ類(成) (出典:知里動物編、方言:)
yakka
ヤッカ 【接/接助】[yak-ka …すると・も] ①(たとえ)…しても、 …する/したけれども。 apto as yakka upas as yakka wakka poro yakka, sonno k=ek kus ne wa アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ ウパㇱ アㇱ ヤッカ ワッカ ポロ ヤッカ、 ソンノ ケㇰ クㇱ ネ ワ 雨が降ってもが降っても大水になっても、 本当に来ますよ。(S) yakka pirka ヤッカ ピㇼカ …してもよい。 e=e yakka pirka. エエ ヤッカ ピㇼカ (あなた)食べてもいい。 yakka wen ヤッカ ウェン …しても/したけれどもだめだ/だめだった。 a=e=tére yakka wen アエテレ ヤッカ ウェン 私たちはあなたを待っていたけれどもだめだった(あなたは来なかった)。(W会話) ne yakka ネ ヤッカ …であっても、 …でも。 nep ne yakka ネㇷ゚ ネ ヤッカ 何でも。 nen ne yakka ネン ネ ヤッカ だれでも。 ②(文頭に置かれて前の文との関係で)そうしても、 それでも、 でも。 “ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa?” yakka iyapo nu ka somo ki no un=hawekoyki 「エネ チㇱ コㇿ アㇻパ ルスイ ペ アアㇻパレ ヒケ マカナㇰ ネ ワ?」 ヤッカ イヤポ ヌ カ ソモ キ ノ ウンハウェコイキ 「あんなに泣いて行きたがっているもの、 行かせたらどうですか。」でも(=そう言っても)父は全然聞きもしないで私たちを叱りつける。(S) ☆発音 n ン に終わる語の後に置かれて続けて発音されるとき、 しばしば y イ は落ちる。 たとえば an yakka アン ヤッカ は ayyakka アイヤッカ と発音されることもあり、 またもっと早く続けて言うと anakka アナッカ と発音されることもある。 {E: ①even if; although. ②but; even; though.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysamne 2
ヤイサㇺネ 【後副】…のほかに何もなく、 全体がただ…だけ/ばかりになって、 …だらけで。 cep yaysamne suwe チェㇷ゚ ヤイサㇺネ スウェ ほかのものを入れず魚ばかり煮る。 haː, tanto réra ruy akus cise epitta toypana yaysamne ハー、 タント レラ ルイ アクㇱ チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ ああ、 今日は風がひどく吹いたと思ったら家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) cikanpe en=ka un párase wa upas yaysamne チカンペ エンカ ウン パラセ ワ ウパㇱ ヤイサㇺネ 木の上のが私の上に落ちてだらけだ。 ☆参考 patek パテㇰ ばかり。 takup タクㇷ゚ …しか(…しない)。 たとえば cep patek チェㇷ゚ パテㇰ は他のものがあっても特に魚を煮るとか食べるとかすること、 たとえば毎日毎日魚を食べるなど。 cep takup チェㇷ゚ タクㇷ゚ は他のものも煮ればよいのに煮ないとか食べたいのに食べさせてもらえないとかで魚しか煮ない、 魚しか食べられないなど。 cep yaysamne チェㇷ゚ ヤイサㇺネ は鍋の中が魚だけでいっぱいでまぜものがないこと。 {E: only; just.} (出典:田村、方言:沙流)
yaytekkisma
ヤイテッキㇱマ 【yay-tek-kisma】 暇だ.▷ヤイ=自身 テㇰ=手 キㇱマ=つかまえる →暇なので自分の手をつかまえている エシㇼ ワノ ウパㇱ ユㇷ゚ケ ㇷ゚ ネ クス ソイェネ カ ア ・エアイカㇷ゚. ヤイテッキㇱマ・アン ワ アン・アン=先程からが強く降っているので外へ出ることもできない,私は暇にしている. (出典:萱野、方言:沙流)
yoko
ヨコ 【yoko】 構える,待ち構える,待ち伏せ,狙う. キムンカムイ ピウキ ワ エㇰ ヒクス ア・コㇿ タシロ ア・オサウテッカ ワ ヨコ・アン=クマが襲いかかって来たので,私は自分の山刀をさっと抜いて身構えた.タント ク・エキㇺネ ニセンピㇼ タ ク・ヨコ ワ ク・アン アクス モマンペ ネ ヤ アㇷ゚カ ネ ヤ ウオスオㇱ サン ペ ネ クス ポロンノ スマウェヘ ク・コㇿ=今日山へ行って木の陰に待ち構えていると雌鹿や雄鹿が次から次と出て来たのでたくさんの猟があった.ウパㇱ トゥㇺ タ ヨコ・アン ワ アン・アㇷ゚ シネ ユㇰ シトゥ カリ ラン ヒクス クワ アニ ホラホチュウェ・アン イイェトゥㇱマㇰ・アン=の中で待ち構えていたら1頭の鹿が峰から下りたので杖で滑り下りて先回りをした. (出典:萱野、方言:沙流)