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- atuy
- アトゥイ 【atuy】 海. (出典:萱野、方言:沙流)
- atuy
- アトゥイ 【名】海。 atuy ka ta アトゥイ カ タ 海の上に、 沖の方に。 atuy or un cep アトゥヨルン チェㇷ゚ 海の魚。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- a=eatuynomi
- アエアトゥイノミ 【a=e-atuy-nomi】 いけにえ(にする).*海がしけた時に生きたままの人間を海の神へいけにえとして捧げる.二風谷でも,交易の際に貰われて来た女の子が大しけの時にいけにえにされそうになったが,養父のお陰で助かったという実話が残っている.貝澤プスンという人がそうされかかった.▷ア=それ エ=それ(=人間) アトゥイ=海 ノミ=まつる (出典:萱野、方言:沙流)
- aptocikap、wakkatuytuy
- アㇷ゚トチカㇷ゚(西)、ワッカトゥイトゥイ(東) §316 ツバメ (2) apto-cikap、wakkatuytuy (apto-čikap、wakka-tuytuy)「アㇷ゚トチカㇷ゚(西)、ワッカトゥイトゥイ(東)」(キ753) (出典:知里動物編、方言:)
- aratuyso
- アラトゥイソ 【名】[ar-atuyso 全くの・海原]ずうっと遠い沖の方。 “aratuyso ka/atuyso ka wa/makan katkor pe/ek hum konna アラトゥイソ カ/アトゥイソ カ ワ/マカン カッコㇿ ペ/エㇰ フㇺ コンナ [雅]ずうっと遠い沖の方からどんなものだかやって来る音が…。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atuy ka(si)
- アトゥイ カ(シ) 【atuy ka(si)】 海上. (出典:萱野、方言:沙流)
- atuy kurka(si)
- アトゥイ クㇽカ(シ) 【atuy kurka(si)】 海の表.▷アトゥイ=海 クㇽカ=(表面一帯に)上 (出典:萱野、方言:沙流)
- atuy or un yáoskep
- アトゥヨルン ヤオㇱケㇷ゚ 【名】[atuy-orun- yaoskep 海・の・クモ][動物] カニ。 ☆参考 amuspe アムㇱペ が本名でこれは別名。 {E: the sea; the ocean.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atuyci
- アトゥイチ §211 ゴカイ (5) atuy-ci (a-túy-ci)「アとゥイチ」[atuy(海)ci(陰茎)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuyci
- アトゥイチ §224 マテガイ、カミソリガイ(方言) (1) atuy-ci (atúy-ci)「アとゥイチ」[<atuy(海)ci(陰茎)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuycicar
- アトゥイチチャㇻ 【名】「言葉はあるがどこだか知らない。」 (S) (出典:田村、方言:沙流)
- atuyekot(-an)
- アトゥイェコッ §389.しぬ(死ぬ)(58)海で変死する atuy-e-kot(-an)〔a-túǐ-e-kot アとぅイェコッ〕[海・で・死ぬ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- atuyesaman
- アトゥイエサマン §274 ラッコ (1) atuy-esaman (a-túy-e-sa-man)「アとゥイエサマン」[<atuy(海)esaman(カワウソ)] ⦅白老、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuyesinka
- アトゥイェシンカ §681.ふなよい(舟酔)(2)atuy-e-sinka〔a-tú-je-šiŋ-ka アとぅイェシンカ〕[atuy(海)+-e-(で)+sinka(疲れる)]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- atuyetor
- アトゥイエトㇿ §263 クラゲ (1) atuy-etor (a-túy-e-tor)「アとゥイエトㇿ」[<atuy(海)etor(鼻汁)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuykom
- アトゥイコㇺ §471 シャコ (1) atuy-kom (a-tuy-kom)「アトゥイコㇺ」 ⦅B⦆mantis-shrimp, A kind of Stomatopoda, Squilla affinis BERTHOLD. (出典:知里動物編、方言:)
- atuykorekasi
- アトゥイコㇿエカシ §420 カメ (4) atuy-kor-ekasi (a-túy-kor-e-ka-si)「アとゥイコㇿエカシ」[<海を・所有する・翁] ⦅幌別、沙流⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- atuykorkamuy
- アトゥイコㇿカムイ §420 カメ (3) atuy-kor-kamuy (a-túy-kor-ka-muy)「アとゥイコㇿカムイ」[<海を・所有する・神] ⦅穂別⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- atuykorokamuy
- アトゥイコロカムイ §295 サカマタ;シャチ (5) atuykorokamuy (a-túy-ko-ro-ka-muy)「アとゥイコロカムイ」[<atuy-kor-kamuy(海を・支配する・神)] ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuykunkamuy
- アトゥイクンカムイ §278 あざらし (2) atuykunkamuy (a-túy-kun-ka-muy)「アとゥイクンカムイ」[<atuy(海を)kor(所有する・支配する)kamuy(神)] ⦅白浦⦆アザラシの神名 (出典:知里動物編、方言:)
- atuyoruncep
- アトゥイオルンチェㇷ゚、アトゥヨルンチェㇷ゚、 §067 サケ あきあじ、あきやじ 海(1) atuyorun-cep (a-túy-o-run-čep)「アとぅイオルンチェㇷ゚、アとぅヨルンチェㇷ゚、」[<atuy(海)or(中)un(にいる)cep(魚)]海にいるサケ。いわゆる白毛。⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuysam
- アトゥイサㇺ 【atuy-sam】 海辺,海岸.▷アトゥイ=海 サㇺ=側,そば (出典:萱野、方言:沙流)
- atuysimpuy
- アトゥイシンプイ 【atuy simpuy】 渦潮.▷アトゥイ=海(の) シンプイ=泉 (出典:萱野、方言:沙流)
- atuyso
- アトゥイソ 【名】[atuy-so 海・広がりを持つ所] (直訳すると)海原=沖の方。 atuyso ka ta アトゥイソ カ タ 沖の方に、 海外に。 atuyso ka wa アトゥイソ カ ワ 沖の方から、 海外から。 ☆参考 rep レㇷ゚ 沖。 {E: the ocean.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atuyta
- アトゥイタ 【名】[数名詞] 「大きい数を表す語だが、 正確にいくつを言うのかわからない。 十(?)、 四十(?)、 二百(?)。」 (W)〔久辞典95 atuita 獣10匹〕 {E: term for a large number (exact number unclear).} (出典:田村、方言:沙流)
- atuytomotuye
- アトゥイトモトゥイェ 【atuy-tomotuye】 海を渡る.▷アトゥイ=海 トモトゥイェ=(を)横断する,横切る,渡って行く (出典:萱野、方言:沙流)
- atuyukururpe
- アトゥイウクルㇽペ §004 マアナゴ(はも) (3) atuy-ukururpe (a-túy-u-ku-rur-pe)「アとゥイウクルㇽペ」[<海・うなぎ] ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuyutka
- アトゥユッカ 【名】[atuy-utka 海・(?)]海峡。 {E: a channel; a strait.} (出典:田村、方言:沙流)
- ayatuyasi
- アヤトゥヤシ §085 アオザメ (4) ayatuyasi(a-ya-tu-ya-si)「アヤトゥヤシ」サメ(青ザメカツオデモ)⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ehatuy
- エハトゥイ §686.へそのおが落ちる(1)eha-tuy〔e-há-tuǐ エはトゥイ〕[臍帯・きれる]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- inpetatuy(-an)
- インペタトゥイ §786.目がしょぼしょぼしているin-pe-ta-tuy(-an)〔ím-pe-ta-tuǐ いンペタトゥイ〕[in(目)+pe(汁)+ta(において)+tuy(垂れ落ちる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- irenkatuye
- イレンカトゥイェ 【irenka-tuye】 もめごとを解決する.▷イレンカ=もめごと トゥイェ=切る タパン ハワㇱ ホカンパ コㇿカ エン・コシ ヤン.ク・イレンカトゥイェ ナ=この話は難しいけれど私に任せてくれ.私がもめごとを解決するから. (出典:萱野、方言:沙流)
- irenkatuye
- イレンカトゥイェ 【自動】[irenka-tuye 主張・を切る] 罰金を出してあやまる。 {E: to pay a penalty and apologise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kannapatuye ronronke
- カンナパトゥイェ ロンロンケ §288.けいれんする(痙攣する)(12)上唇がひくひく動く kanna-patuye ronronke〔kán-na-pa-tu-je|rón-roŋ-ke かンナパトゥイェ・ろンロンケ〕[kanna(上の)+patuye(その唇が)、ron-ronke(ひくひく動く)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kátuyemimak
- カトゥイェミマㇰ 【名】[概](所は kátuyemimaki(hi) カトゥイェミマキ(ヒ))[ka-tuye-mimak 糸・を切る・歯] 犬歯、 糸切り歯。(S) ☆参考 姉のワテケさんは、 糸切り歯を表す語はないと言った。 だからサダモさんの言ったこの語は、 日本語からの翻訳によってつくられた新しい語であろう。 ☞mimak ミマㇰ {E: the canine teeth} (出典:田村、方言:沙流)
- katuyemimak/katuyemimaki(hi)
- カトゥイェミマㇰ/カトゥイェミマキ(ヒ) 【ka-tuye-mimak/-mimaki(hi)】 犬歯,糸切り歯. (出典:萱野、方言:沙流)
- kátuyemimaki(hi)
- カトゥイェミマキ(ヒ) 【名】[所]…の犬歯/糸切り歯。 {E: the canine teeth of…} (出典:田村、方言:沙流)
- katuyenimak(-i)
- カトゥイェニマㇰ §582.は(歯)(12)いときりば ka-tuye-nimak(-i)〔ká-tu-je-ni-mak か・トゥイェ・ニマク〕[<ka(糸)+tuye(切る)+nimak(歯)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kinatuyehos
- キナトゥイェホㇱ 【kina-tuye-hos】 きゃはん:シナの木の皮で編んだきゃはん.▷キナ=草 トゥイェ=切る ホㇱ=きゃはん (出典:萱野、方言:沙流)
- kinatuyehos
- キナトゥイェホㇱ 【名】[kina-tuye-hos 草・を切る・きゃはん] [雅]きゃはん。 kinatuyehos/a=eyáypokisir/karkar kane キナトゥイェホㇱ/アエヤイポシキㇼ/カㇻカㇻ カネ [雅]きゃはんをきちっと足につけて。(Sユーカラ) ☆参考 はいておれば草もなんもひっかからなくていい。(S) ☆参考 日常語では単に hos ホㇱ と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokkatuypok(-i)
- コッカトゥイポㇰ §639.ひかがみ(膕)(4)kokka-tuypok(-i)〔kók-ka-tuǐ-pok こッカトゥイポㇰ〕[kokka(ひざ)+tuypok(うら)]⦅ニイカップ、テシオ、ナヨロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oparatuy(-e)
- オパラトゥイ §291.月経[が下りる、である](6)oparatuy(-e)〔o-pá-ra-tuǐ オぱラトゥイ〕[<o(陰部)+par(口)+atu(嘔吐する)+i(もの)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oyatuyo
- オヤトゥヨ §053 ヒラメ (2) oyatuyo (o-yá-tu-yo)「オやトゥヨ」[oya(他の)tuy(腹)o(についている)] 成魚 ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- poknapatuye ronronke
- ポㇰナパトゥイェ ロンロンケ §288.けいれんする(痙攣する)(13)下唇がひくひく動く pokna-patuye ronronke〔pók-na-pa-tu-je|rón-roŋ-ke ぽㇰナパトゥイェ・ろンロンケ〕[pokna(下の)+patuye(その唇が)、ronronke(ひくひく動く)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tusatuypok
- トゥサトゥイポㇰ 【名】[概](所は tusatuypoki トゥサトゥイポキ)[tusa-tuypok 袖・下端] 袖下袖の下端の縫い目の部分。 {E: the bottom of the sleeve.} (出典:田村、方言:沙流)
- tusatuypoki
- トゥサトゥイポキ 【名】[所](概は tusatuypok トゥサトゥイポㇰ) …の袖下。 tusatuypoki ku=naye kor k=an トゥサトゥイポキ クナイェ コㇿ カン 私は袖下になるところへへらですじをつけている。(W) {E: the bottom of the sleeve of… } (出典:田村、方言:沙流)
- tuypatuypa
- トゥイパトゥイパ 【他動】[tuypa-tuypa …を切る[複]・(重複)](二人以上が/二つ以上を)何回もくり返し切る、 切りきざむ、 めった切りにする。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuypatuypa
- トゥイパトゥイパ 【tuypa-tuypa】 切り刻む. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukokatuyep
- ウコカㇷ゚トゥイェㇷ゚ §053 オオバコ (12) ukokatuyep (u-kó-ka-tu-yep)「ウこカㇷ゚トゥイェㇷ゚」[u(互い)ko(に)ka(糸を)tuye(断つ)p(もの)] 花茎・地上部 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ukosetatuyep
- ウコセタトゥイェㇷ゚ §053 オオバコ (14) ukosetatuyep (u-kó-se-ta-tu-yep)「ウこセタトゥイェㇷ゚」[u(互い)ko(に)seta(犬)tuye(断つ)p(もの)] 花茎・地上部 ⦅江部乙ebeotsu、近文⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- usatuye
- ウサトゥイェ 【usa-tuye】 別々に切る:人間を斬る場合の語[ユ].▷ウサ=別々 トゥイェ=切る ウェンレプンクㇽ トゥㇷ゚ネ レㇷ゚ネ ア・ウサトゥイェ=悪い沖の人をふたつに三つに斬ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- wakkatuytuy
- ワッカトゥイトゥイ §318 アマツバメ (3) wakka-tuytuy (wák-ka-tuy-tuy)「わッカトゥイトゥイ」 ⦅藻汐草⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- wenpeiyokatuye
- ウェンペイヨカトゥイェ 【wen-pe-i-oka-tuye】 たいしたことのない者が生き残る(他人が言うよりも自分自身のことを述懐していることが多い). エネ ピㇼカ ク・ユピヒ ネヤ ク・サハ ネヤ ライ ワ イサㇺ.タㇷ゚ ア・イェ クニ ウェンペイヨカトゥイェㇷ゚ ネ カン(ク・アン) ルウェ ネ ルウェ ウン=あのように立派な兄とか姉が死んでしまった.これのことをたいしたことのない私が生きている者として私はいるんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- acikap
- マチカㇷ゚ §395 (その他の鳥名) ma-cikap (má-či-kap)「まチカㇷ゚」[泳ぐ・鳥] ⦅美幌⦆水禽。海鳥=atuy-kot-cikap. (出典:知里動物編、方言:)
- enka
- エンカ 【位名】[概](所は enkasi エンカシ、 enkasike エンカシケ、 enkaske エンカㇱケ)[en-ka (?)・の上]…の上の方(離れた上)。 atuy enka péka hopuni kor an アトゥイ エンカ ペカ ホプニ コラン 海の上を飛んでいる。(S) [対]corpok チョロポㇰ ☆参考 ka カ …の上(接触した上)。 ☆参考 corpok チョㇿポㇰ《下》は接触した下も離れた下も含むが、 「上」を表すには接触した上 ka カ と離れた上の方 enka エンカ と区別する。 「上」を表す他のいろいろな語については ☞ka カ {E (high) above.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaypokisir-karkar
- エヤイポキシㇼカㇻカㇻ 【他動】[e-yay-poki-sir-karkar …で・自分・下の方・様子・…を整える][雅](きゃはん)を足につける。 kinatuyehos/a=eyáypokisir/karkar kane キナトゥイェホㇱ/アエヤイポキシㇼ/カㇻカㇻ カネ [雅]きゃはんをきちっと足につけて。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hos
- ホㇱ 【名】きゃはん ☆参考 雅語では kinatuyehos キナトゥイェホㇱ。 ☆参考 tekunpe テクンペ 手甲。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iroho
- イロホ 【名】[所](概は iro イロ) …の色。 atuy iroho アトゥイ イロホ 海の色。 iroho pirka イロホ ピㇼカ 色がよい、 色が濃い。(W) iroho picitce イロホ ピチッチェ (着物などの)色があせた。(S) iroho eci イロホ エチ(他のものの)色がうつる。 {E: the colour of…} (出典:田村、方言:沙流)
- iworso
- イウォㇿソ 【名】[iwor-so 山(の谷あい)・平らな広がりを持つ所] 山奥の地(神々が住む所)。 kim un iworso ka wa a=matkorepa キムン イウォㇿソ カ ワ アマッコレパ 山奥の地から妻を(神から)与えられた。(S言い伝え) rep un iworso atuyso ka wa uwaste hike レプン イウォㇿソ アトゥイソ カ ワ ウワㇱテ ヒケ ずっと沖の方(海の向こう)から妻をめとって子孫がふえたものは…。(S言い伝え) {E: deep in the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kari 3
- カリ 【後副】(経由する所を示す。)(そこ)から、 (そこ)を通って。 puyar kari ahunte プヤㇻ カリ アフンテ 窓から入れる。 sep pínay kari kira セㇷ゚ ピナイ カリ キラ 広い谷を通って逃げる。(W民話) atuy sinpuy an híne kari ahup akusu アトゥイ シンプイ アン ヒネ カリ アフㇷ゚ アクス 海の水の湧き出る所があって彼らがそこから入って行くと。(S民話) k=áhun a korka kari ku=soyne hi ka k=érampewtek カフン ア コㇿカ カリ クソイネ ヒ カ ケランペテㇰ 私は入ったけれど(そこを通って)出る所が(出口が)わからない。(S) {E: (pass) through, along, by.} (出典:田村、方言:沙流)
- matkorepa
- マッコレパ 【他動】[複](matkore マッコレ は単複の区別なし) (二人以上の男)に妻を与える、 …を結婚させる。 atuyso ka wa a=matkorepa hike iporo retar kusu oka アトゥイソ カ ワ アマッコレパ ヒケ イポロ レタㇻ クス オカ 海外から妻を与えられた人々はとても色が白い。(S言い伝え) {E: to give a wife to…; make…marry.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- net
- ネッ 【名】流木、 寄り木(川や海を流れて来た木。 拾ってたきぎにする)。 atuy or ta mom net アトゥヨッタ モㇺ ネッ 海の流木/寄り木。 pet or un mom net ペトルン モㇺ ネッ 川の流木/寄り木。 rawun net ラウン ネッ 水中に沈んだ流木/寄り木。 net uwomare ネッ ウウォマレ 流木/寄り木拾いする。 ☞nétuk ネトゥㇰ {E: driftwood.} (出典:田村、方言:沙流)
- nukar
- ヌカㇻ 【他動】①…を見る、 …が見える、 …に会う、 (本など)を読む(黙読する)、 …をよく見て調べる、 (神が)顧(かえりみ)てくれる、 (占いで/超能力で)未来のことや相手の素性などがわかる。 maciya ka ku=nukar, atuy ka ku=nukar マチヤ カ クヌカㇻ、 アトゥイ カ クヌカㇻ 町も見える、 海も見える。(S) kanpi nukar カンピ ヌカㇻ 本/書類/手紙を見る/読む。 toan pe toykokisma yan, netopake a=nukár kusu ne na トアン ペ トイコキㇱマ ヤン、 ネトパケ アヌカㇻ クス ネ ナ あいつをしっかりつかまえろ、 体を見て調べるからな。(W言い伝え) yaycipsikeka-nukar ヤイチㇷ゚シケカヌカㇻ [自分の舟荷・を見る]自分の舟荷を見る(舟のとも(うしろ)の方に座ることの表現)。 ekasnukar エカㇱヌカㇻ [e-kasi-nukar …で・の上・を見る](人)に(もの)を授ける。 ②☞katu nukar カトゥ ヌカㇻ ☆参考 ものや人やことがらを見る/が見えることに使う。 「こっちを見る」「上を見る」のようにある方向を見ることには自動詞の inkar インカㇻ を使う。 ☞inkar インカㇻ {E: to see, look at, meet…; …can be seen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- or
- オㇿ 【位名】[概](所は oro/orke オロ/オㇿケ) ①(モノを表す名詞の後に置かれて、 そのモノを場所としてとらえる名詞句とする。 場所や時を表す名詞の後に置かれると、 よりはっきりとその場所、 その時を示す。 目的語として位置を表す名詞句を要求する語、 たとえば位置格助詞 ta タ《…に/で》、 un ウン《…へ》など、 動詞の接頭辞 o- オ《…に/で》など、 他動詞 kus クㇱ《…を通る》、 oma オマ《…に入る/位置する》などの前で多く使われる。) …の所、 …のとき。 (その他、 文脈によって…の中、 …の家、 …の上などいろいろに訳せる。)sapa or o ki サパ オㇿ オ キ 頭につくシラミ。 mesi itanki or a=o kor メシ イタンキ オㇿ アオ コㇿ ごはんを茶わんによそうと。(W会話) poro su or oma sayo ポロ ス オㇿ オマ サヨ 大鍋に入っているおかゆ。(W民話) apa or pak k=arpa korka アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ 私は戸口の所まで行ったけれど。(W) nis or péka hopuni ニソㇿ ペカ ホプニ 空を飛んだ。(S民話) toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コラン (彼は)畑で働いている。 suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に飛び込んだ(落ちた)。(S) iteki en=or ta ahup yan イテキ エノッ タ アフㇷ゚ ヤン 私の家に入らないで下さい。(S) kesikomu sekor sísam or ta a=ye ケシコム セコㇿ シサㇺ オッタ アイェ 消しゴムと日本語で言う。 kanto or un rikin カント オルン リキン 天に昇る。(S言い伝え) atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。(W民話) nis or wa ran ニソㇿ ワ ラン 空から降りて来た。(W民話) ②…or ta …or ta …オッタ …オッタ ☞otta オッタ 2。 or wa オㇿ ワ (受け身表現の行為者、 oro wa オロ ワ とも言う。)…によって。 kamuy or wa ene a=e=yáynure カムイ オㇿ ワ エネ アエヤイヌレ あなたは神からそう思わされた。(W民話) ☆参考 所属形は oro オロ の例が圧倒的で、 orke オㇿケ は1例のみ。 orke オㇿケ には別の用法がある。 {E: ①from… ②by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- repunkur
- レプンクㇽ 【名】[rep-un-kur 沖・にいる・人] 海外の人(主に外国人を指す)。 repunkur mosir レプンクㇽ モシㇼ 外国。 repunkur atuy レプンクㇽ アトゥイ 外国の海。 ☆対語 yaunkur ヤウンクㇽ 自国の人(北海道の人)。 {E: a foreigner; someone from overseas.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rokte
- ロㇰテ 【他動】[自動使役][複](単は áre アレ)[rok-te (二人以上が)座る・させる](二人以上)を座らせる。 (神のことについて、 不定人称形 a=rokte アロㇰテ《座らされる》の形で)まします。 rep ta atuyso ka ta a=rokte kamuy レㇷ゚ タ アトゥイソ カ タ アロㇰテ カムイ 沖の海原にまします神。 {E: to make, let…sit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sicorpok
- シチョㇿポㇰ 【位名】[再帰][si-corpok 自分・下]自分の下。 sicorpok un シチョㇿポクン 自分の下の方へ。 sicorpok un inkar シチョㇿポクン インカㇻ 下を見下ろす。 sicorpok un ku=inkar akusu maciya ka ku=nukar, atuy ka ku=nukar シチョㇿポㇰ ウン クインカㇻ アクス マチヤ カ クヌカㇻ、 アトゥイ カ クヌカㇻ 私は下を見ると町も見える、 海も見える。(S) {E: below oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- síkite
- シキテ 【名】[概/所][si-kite 大きい・銛先][動物] きば(牙)。 ☆参考 人間の糸切歯は kátuyemimak カトゥイェミマㇰ。(W)〔知分類 p.303 sikite (しキテ) 糸切歯((サル))〕 {E: tusks; fangs (animals).} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-casnatara
- シッチャㇱナタラ 【完動】[sir-cas-natara あたり・(余計なものがなくさっぱりしていることを表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)] あたりに余計なものがない、 そこらになにも草もない、 さっぱりしている。(S) sir-casnatara wa atuy ka a=nukár, pet ka a=nukár シッチャㇱナタラ ワ アトゥイ カ アヌカㇻ、 ペッ カ アヌカㇻ 木もなにもなくて海も見える、 川も見える。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the surroundings, area to be clear (of obsticles, debris, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- so 4
- ソ 【名詞語根】[< so ソ 2](語構成の要素として、 平らで広がりのある場所を表す。) atuy アトゥイ 海; atuyso アトゥイソ 海原、 海外の地方。 repuyso レプイソ[repun-so] 沖の方、 海外の地方。 kim un iworso キムン イウォㇿソ 山の奥の地。 (出典:田村、方言:沙流)
- tomotuye
- トモトゥイェ 【他動/後副】[tomo-tuye 中ほどの所[所]・を切る] ①[他動]…を横切る、 川や海を渡る。 pet ku=tomotuye wa ペッ クトモトゥイェ ワ (私は)川を渡って…。 ruyka tomotuye ルイカ トモトゥイェ 橋を渡りなさい(ruyka kari arpa ルイカ カリ アㇻパ とも言う)。(S) ②[後副]…を横切って。 atuy tomotuye ikesuy=an アトゥイ トモトゥイェ イケスイアン 私は怒って家を出て海を横切って(=越えて)行った。(W神謡語り) pet tomotuye uhasekoyki p ペッ トモトゥイェ ウハセコイキㇷ゚ 川越しに柴木でたたき合うもの(なぞなぞで、 答えは sikrapu シㇰラプ まつげ)。 {E: ①to cross…; to cut cross, across… ②across…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turesi 1
- トゥレシ 【名】[< turesi(hi)]妹(兄から見た妹)(「…の妹」は kor turesi コッ トレシ)。 atuyso kurka/epunkine kamuy/kor turesi アトゥイソ クㇽカ/エプンキネ カムイ/コッ トゥレシ [雅]海外の地を守る神の妹。(Sユーカラ) a=kor turesi アコッ トゥレシ 私の妹、 わが妹。 ☆参考 血縁の妹とはかぎらない。 いとおしく思い、 いつくしんでいる女性を「妹」と呼ぶので、 養兄(育ての兄)が養っている女子を呼ぶとか、 また恋人や妻である場合もある。 日常語で「妹」を表す matapa マタパ、 mátak マタㇰ には、 そのような用法は未出。 ☞turesmacihi トゥレㇱマチヒ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuykotcikap
- アトゥイコッチカㇷ゚ §379 (その他の鳥名) atuy-kot-cikap (a-túy-kot-či-kap)「アとゥイコッチカㇷ゚」[<atuy-kor-cikap(海を・所有する・鳥)] ⦅美幌⦆海鳥 (出典:知里動物編、方言:)
- tuykottori
- アトゥイコットリ §380 (その他の鳥名) atuy-kot-tori (a-túy-kot-to-ri)「アとゥイコットリ」[<atuy-kor-tori(海・を所有する・鳥)] ⦅幌別、沙流⦆【雅】海の鳥(虎杖丸の曲p. 258) (出典:知里動物編、方言:)
- tuytuye
- トゥイトゥイェ 【他動】[tuy-tuy-e (とってとばすことを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)]箕(み)で(米やヒエ、 アワなど)のごみをとばす。 e=tuytuye p opokin téor omare エトゥイトゥイェㇷ゚ オポキン テオㇿ オマレ あなたが箕でごみをとばしているものを次々にここに入れなさい。(S) ☆参考 tuye トゥイェ《…を切る》の重複形のように見えるが、 意味は切りきざむことではない。 くり返し何回も切って切りきざむことは tuypatuypa トゥイパトゥイパ。 ☆参考 箕(み)は muy ムイ。 {E: to winnow…} (出典:田村、方言:沙流)
- un 2
- ウン 【格助】[< un ウン 1] ①(連体句をつくる、 つまり名詞にかかる。) …にある/いる…、 …につく/ついている…、 (そこ)の、 …出身の。 Sar un kur サルン クㇽ 沙流の人(一語のアクセントで発音される)。 atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。 te un húci テ ウン フチ ここの(=この家の)おばあさん。(S) (注 特定のおばあさんを言うときは un ウン でなく ta タ を使って te ta X húci テ タ X フチ ここの(この家の)Xおばあさん。(S) ) ②(連用句をつくる、 つまり動詞にかかる。) …へ/に(移動の方向/目的地、 心理的に向かう方向)、 …に/から(見える方向、 音や声などが聞こえる方向、 ものを取る相手やその場所)、 …で(仕事や飲食をする入れものの中や台の上などの場所)。 Tokiyo un k=arpa kusu ne トキヨ ウン カㇻパ クス ネ 私は東京へ行きます。(S) osmake un esirkociwe no a オㇱマケ ウン エシㇼコチウェ ノ ア 後ろへ押し分けて坐りなさい。(S) atuy or un put kor to アトゥヨルン プッ コッ ト 海へ口を持った沼。 urepeci osmake un an, kesupi kotcake un an ウレペチ オㇱマケ ウン アン、 ケスピ コッチャケ ウン アン 足指が後のほうにある、 かかとが前のほうにある。 ③siyoka un inkar シヨカ ウン インカㇻ 後ろを見る。 pínay asam un sir-kunne kane síran, rawne wa ki ピナイ アサムン シㇼクンネ カネ シラン、 ラウネ ワ キ 谷底の方が暗くなっている、 深くて。 to noski un háwas ト ノㇱキ ウン ハワㇱ 沼のまん中で声がする。 kamuy hayokpe/iyoykir ka un/a=uyna katu カムイ ハヨㇰペ/イヨイキㇼ カ ウン/アウイナ カトゥ [雅]立派なよろいかぶとを宝器類の上から取って下ろしたことを。(Sユーカラ) nisu or un iyuta ニス オルン イユタ 臼でヒエつきする。(W) káneya ka un ma カネヤ カ ウン マ (魚を)かなあみの上で焼く。(S) kasi un e=kanpinuye hemanta カシ ウン エカンピヌイェ ヘマンタ その上であなたが書きものするやつ(=机)。(S) {E: ①to be; exist; be from… ②to… ③from, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utarorke(he)
- ウタロㇿケ(ヘ) 【名】[雅]人々、 …たち。 kamuy moyremat/utarorkehe カムイ モイレマッ/ウタロㇿケヘ [雅]女神様たち。(Sユーカラ) atuyso ka ta/urokte pito/urokte kamuy/utar orke anak アトゥイソ カ タ/ウロㇰテ ピト/ウロㇰテ カムイ/ウタロㇿケ アナㇰ [雅]沖の方におわす神々は。(Sユーカラ語り) (出典:田村、方言:沙流)
- uwaste
- ウワㇱテ 【自動】[u-w-as-te 互い・(挿入音)・立つ・させる](?) (植物が)繁殖する、 (人間でも)子孫が生まれてふえる。 nonno o wa ipeo wa pókor hi koraci aynu ka uwaste ノンノ オ ワ イペオ ワ ポコリ コラチ アイヌ カ ウワㇱテ (木が)花が咲いて実がなるのと同じように人間もふえていく。(S言い伝え) motoho anak sinep ne korka uwaste katu repun iworso atuyso ka wa uwaste hike néno aynu ne yakka usinnayno katkor モトホ アナㇰ シネㇷ゚ ネ コㇿカ ウワㇱテ カトゥ レプン イウォㇿソ アトゥイソ カ ワ ウワㇱテ ヒケ ネノ アイヌ ネ ヤッカ ウシンナイノ カッコㇿ 起源は一つであってもふえ方が沖の方、 海外から妻をめとってふえた者はそれなりに同じ人間であっても姿形が違っている。(S言い伝え) tapan yam e=carpa yakun oro wano yam sekor a=ye p uwaste yakne タパン ヤㇺ エチャㇻパ ヤクン オロ ワノ ヤㇺ セコㇿ アイェㇷ゚ ウワㇱテ ヤㇰネ あなたがこの栗をまけばそこから栗というものがふえていって。(W神謡語り) ☆参考 動物が繁殖することは uwatte ウワッテ。 {E: to breed; reproduce.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- woruncikap
- ウオルンチカㇷ゚ 【名】[wor-un-cikap 水の中・にいる・鳥][動物] 水鳥。 ☆参考 海の鳥は atuy or un cikap アトゥイ オルン チカㇷ゚/アトゥヨルン チカㇷ゚ {E: a water bird.} (出典:田村、方言:沙流)
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萱野 茂『萱野茂のアイヌ語辞典』1996年 ©萱野れい子
田村すず子『アイヌ語沙流方言辞典』1996年 ©田村洋一