国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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ay
アイ 【名】[概](所は aye(he) アイェ(ヘ)) ①矢。 ②[植物](木や草の)とげ。 ③[植物](穀物の)のぎ。 ④(文様の)とがった形。〔知分類 p.264 刺、 刺毛、 毛・毛茸〕 {E: ①an arrow. ②a thorn. ③an arista (of a cereal).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a=annorayke
アアンノライケ 【a=ar-no-rayke】 完全に殺された.▷ア=それ アンノ(=アㇻノ)=全く ライケ=殺す ウェンプリ コㇿペ ネ クス ア・アンノライケ=悪い風習を持つ者だから,完全に殺されてしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
a=aynukor 1
アアイヌコㇿ 【a=aynu-kor】 ①大事にされる、尊敬される.▷ア=それ アイヌ=人 コㇿ=持つ(→アイヌコㇿ=尊敬する) ペウレクㇽ ネ コㇿカ ア・アイヌコㇿ=若者であっても、大事にされなければならない. (出典:萱野、方言:沙流)
a=aynukor 2
アアイヌコㇿ 【a=aynu-kor】 ②尊敬されなければならない人、人として大切にされる人のこと. (出典:萱野、方言:沙流)
a=aynukorkur
アアイヌコㇿクㇽ 【a=aynu-kor-kur】 大切にされるべき人、尊敬されるべき人.▷ア=それ アイヌ=人間 コㇿ=持つ クㇽ=人 タアンクㇽ アナㇰネ ア・アイヌコㇿクㇽ ネ=この人は、大切にされるべき人だ. (出典:萱野、方言:沙流)
a=aynukorkur
アアイヌコㇿクㇽ 【a=aynu-kor-kur】 人として大切にされる人.主として,イヨマンテ(熊送り)の時に祭主として祭を取り仕切ってもらう人をいう.人として,男として最も大切に尊敬される人.▷ア=それ アイヌ=人,人間,男 コㇿ=持つ クㇽ=人(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
a=erayappe
アエラヤッペ 【a=erayap-pe】 感心されること,賞讃されること,ほめられること.▷ア=人(が) エラヤㇷ゚=感心する ペ=者 ウヌヌケ パㇰノ ア・エラヤッペ イサㇺ ペ ウトゥルン(ウトゥㇽ ウン) メノコポ ウヌヌケ シリ=孝行ほど人に感心されることはないものだが,西隣の娘は本当に親孝行なこと. (出典:萱野、方言:沙流)
a=eyaykopuntek
アエヤイコプンテㇰ 【a=e-yay-ko-puntek】 喜ばしい.▷ア=人(が) エ=それでもって ヤイコプンテㇰ=喜ぶ (出典:萱野、方言:沙流)
a=eyayramekotep
アエヤイラメコテㇷ゚ 【a=e-yay-ram-e-kote-p】 それを頼りにしている道具.例えば,カㇻスマ(火打ち石),タシロ(山刀),ス(鍋),マキリ(小刀),ク(弓),アイ(矢).*これがなければ生きて行けない最小限度の道具をいう.▷ア=私たち(が) エ=それで ヤイ=自身の ラㇺ=心 エ=それを コテ=結びつける ㇷ゚=物  (出典:萱野、方言:沙流)
a=eyaysarama
アエヤイサラマ 【a=e-yay-sarama】 自力でやる.他人に任せられないので自分でやる.自分に託する. (出典:萱野、方言:沙流)
a=koerayappe
アコエラヤッペ 【a=ko-erayap-pe】 感心されること,ほめられること.▷ア=人(が) コ=〜に対して エラヤㇷ゚=感心する→感心される ペ=もの ネㇷ゚ アッカリ ウヌヌケ パㇰノ ア・コエラヤㇷ゚ペ イサㇺ ペ ネ ヒケ ク・ミッポホ エン・ヌヌケ シリー=何にも増して孝行ほど感心されるものはないものだが,私の孫は私に孝行してくれることよ. *子供の頃,祖母テカッテによくそう言われた. (出典:萱野、方言:沙流)
a=okay
アオカイ 【a=okay】 私,俺,僕.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
a=oraytekka 1
アオライテッカ 【a=oraytekka】 ①毒が効く. ポンノ ホㇱキ!チスラㇷ゚ ネ ノイネ アン ペ ネ ナ.イヤイキㇷ゚テ ナ アオライテッカ パㇰノ ウンテレ・アン ロー=少し待て!乳ばなれ熊らしいものだよ.危ないから.毒が効くまで待つことにしよう. (出典:萱野、方言:沙流)
a=oraytekka 2
アオライテッカ 【a=oraytekka】 ②しおれるまで,消えるまで,死ぬまで:火が消えてしまうことはアペオライテㇰという. アペオライテッカ ワ オラーノ エㇰ アニー=火が消えたのを確かめてから来てね. (出典:萱野、方言:沙流)
a=rayke
アライケ 【a=rayke】 殺される. エネ ウェンプリコㇿ ハウェ ネ ヤカナㇰネ(ヤㇰ アナㇰネ) カムイ オㇿワ ア・ライケ エアシㇼ キ ナンコㇿ ワ=そのような悪事をしたのであれば,神の方から殺されるでありましょうよ. (出典:萱野、方言:沙流)
a=turaynu
アトゥライヌ 【a=turaynu】 見つからない.▷アㇻ=全く トゥライヌ=失う ニペㇱ ケㇷ゚ クス エキㇺネ アチャポ イワㇰ イサㇺ ペ ネ クス ケㇱト ア・フナラ ヤッカ ア・トゥライヌ.ライ ルウェ ソモ ネ ウン=シナ皮を剥ぎに山へ行ったおじさんが帰って来ないものだから,毎日探しても見つからない.死んだのではないだろうね. (出典:萱野、方言:沙流)
ahciraymun
アㇵチライムン §344 エゾカンゾウ (7) ahci-raymun (áh-ci-ray-mun)「あㇵチ・ライムン」[ahci(祖母)raymun(ハマニンニクの葉)] 葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aimay
アイマイ §409 ハイネズ (3) aimay (áy-may)「あイマイ」 果実 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aksinotpon'ay
アㇰシノッポンアイ 【ak-sinot-pon-ay】 弓遊びの矢.▷アㇰ=矢を射る シノッ=遊び,遊ぶ ポン=小さなアイ=矢 (出典:萱野、方言:沙流)
am'piri paknoka c=ehaytakar
アㇺピリパㇰノカ チェハイタカㇻ 【am-piri-pakno-ka ci=e-hayta-kar】 爪傷ほどの傷もない. ▷アㇺ=爪 ピリ=傷 パㇰノ=ほど カ=も チ=私たち ェ=それ ハイタ=足りない,ない カㇻ=作る[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
amcayaya
アㇺチャヤヤ 【自動】[am-cayaya 指・開いている(?)] 指を開いている。 {E: to open out the fingers.} (出典:田村、方言:沙流)
amcayaya
アㇺチャヤヤ 【am-cayaya】 指を広げている. マキㇷ゚ エネ エ・アㇺチャヤヤ ワ エ・アン エ・マヤイケ ヒ?=どうしたの,そのように指を広げているのは,皮癬(ひせん)でもかいたのかい? (出典:萱野、方言:沙流)
amkosaye
アㇺコサイェ 【am-ko-saye】 爪でつかまえる. カパチㇼ スワヌ ワ エㇰ ヒネ チカㇷ゚ アㇺコサイェ ワ アㇻパ ワ イサㇺ=ワシが急降下してきて,ニワトリを爪でつかまえて行ってしまった.*ワシかタカかよくわからないが昔はこのようなことはあったものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
ampayayamokuriri
アンパヤヤモクリリ §433 ヤドカリ (1) ampayaya-mokuriri(am-pa-ya-ya-mo-ku-ri-ri)「アンパヤヤモクリリ」Hermit crab. (出典:知里動物編、方言:)
an ayne no
アン アイネ ノ 【an ayne no】 そのまま.あったまま. ア・コㇿ クチャチセ エウン シネ パ カ ソモ アㇻパ・アン ワ ア・エラムイクㇽクㇽ ア コㇿカ アンアイネノ アン ワ ア・エラムシンネ=私の持っている狩小屋へ1年も行かずにいたので気にしていたが,そのままあったので私は安心した[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
an=anayne
アナナイネ 【an=an ayne】 いたら.▷アン=いる アン=私 アイネ=ずっとそうしていたところ (出典:萱野、方言:沙流)
an=anayne
アナナイネ 【an=an ayne】 勝手に. アシヌマ カ アナナイネ イキ・アン ヒ カ ソモ ネ.エイタサ ア・イ・コレウェン ヒクス ヤイェイモンタサ・アン ルウェ ウン=私も理由もなく勝手にしたのではないよ.あまりにも粗末に扱われたので,仕返しをしたのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
anattaraye
アナッタライェ 【anattaraye】 知らなかった,覚えていない,分からなかった. エネポエアシリ アコロエウェンヒ アナッタライェノ オカアン=それほどにいじめられていたことを,私たちは知らないでいた.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
anayne
アナイネ 【an ayne】 ずっとずっといる,〜するうちに.▷アン=いる アイネ=ずっと〜して,〜するうちに エネ アナイネ シコラㇻ ルスイ ヒ ソモ ネ ウン=そのままずっとずっといて自らを(婿あるいは嫁として)くれてやりたいのかも知れないよ. (出典:萱野、方言:沙流)
anayne
アナイネ 【anayne】 理由なく. ホㇱキ ホㇱキ! アナイネ イキ ヒ カ ソモ ネ ナンコㇿ ピㇼカノ コピシ ヤン=待て待て! 理由なく(そう)したのではないかもしれないから,よく問いただしなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
anayneno
アナイネノ 【an ayne no】 そのまま. キㇺ タ ユㇰ カㇺ カヌ(ク・アヌ) ヒネ トゥ ト レ ト シラン ワ カㇻパ(ク・アㇻパ) アクス ピㇼカ ヒネ アナイネノ アン ワ ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ)=山に鹿の肉を置き二日三日過ぎて行ったけれど,幸いにそのままあって私は喜んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
anayomne
アナヨㇺネ 【動詞】[不定人称形(?)][< an=e-yomne であれば(引用中の) 私は・(そのこと)に・こりた] こりたことだ。 ene anayomne! エネ アナヨㇺネー! あんなにこりたこと! (ワテケさんの訳)。(W民話) {E: to have learnt a lesson from.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anaysir
アナイシリ 【anay-sir】 死人,死人の霊. ト ト インカㇻ! アナイシㇼ ソモ ネ ウン? ホクレ コタノルン(コタン オㇿ ウン) ホユプ ワ アスラニ ワ エㇰ=あれあれ見てくれ! 死人ではないのかい? 早く村へ走って知らせてこい.*アナイシㇼと体面する場合は,死人に背を向け右手の拳を前へ突き出し肘を屈伸させながら「フㇺ カッポヘアン,フㇺ カッポヘアン フㇺ カッポヘアン(なんだそのざま,その姿)」と何回も言う.この様子は昭和14年頃,貝澤良助という人が二風谷で交通事故で死んだ時に,貝澤ウカタシヌというおばさんがそうしたのを実際に見たものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
anaysirkamuy
アナイシㇼカムイ 【anay-sir kamuy】 死人. (出典:萱野、方言:沙流)
ankusukeraypo
アンクスケライポ 【an kusu keraypo】 (〜の)お陰で. キㇺ タ ヤアニ カムイ エン・ライケ ヒ タ カキヒ(ク・アキヒ) アンクスケライポ ク・シㇰヌ=山で危なく熊に殺されそうになった時,私の弟がいたお陰で私は生きた. (出典:萱野、方言:沙流)
annorayke
アンノライケ 【ar-no-rayke】 完全に殺す. ウェンプリ コㇿ ペ ネ クス ア・アンノライケ=悪い風習を持つ者だから完全に殺されてしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
anokay
アノカイ 【anokay】 私たち. ホクレ ホクレ! フㇱペ ア・パ ヤㇰ ア・イェ ナ.アノカイ カ イトゥラ・アン ワ イカスイ・アン ロー=早く早く!川流れで死んだ鹿が見つかったそうだ.私たちも一緒に行って手伝いましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
anpay
アンパイ 【名】[< 日本語]あんばい。 e anpay ni エー アンパイ ニ いいあんばいに=いい具合に、 うまい具合に(日本語であるという意識で言っている。(S民話) e anpay tana! エー アンパイ タナー! いいあんばいだなあ! (アイヌ語話者である父親がよく言っていたのだから、 もとは日本語でもアイヌ語でもこう言うのだと考える)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
anpayar
アンパヤㇻ 【他動】[複](単は aniyar アニヤㇻ)[anpa-yar 持ち運ぶ[複]・させる](二つ以上を)人に持たせる、 持って行かせる、 持たせてよこす。 {E: to make hold, carry…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anpayarpa
アンパヤㇻパ 【他動】[複複](単は aniyar アニヤㇻ)(二人以上が皆で)(二つ以上を)人に持たせる/持って行かせる/持たせてよこす。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aokayaykata
アオカヤイカタ 【aoka yaykata】 自分自身で. (出典:萱野、方言:沙流)
apekiray
アペキライ 【名】[ape-kiray 火・くし] 灰かき。(W) (S) ☆参考 昔は木でつくった。 (出典:田村、方言:沙流)
apekiray
アペキライ 【ape-kiray】 灰かき,灰ならし:カエデのような本質の堅い木を使う.▷アペ=火 キライ=櫛 図9[アペキライ] (出典:萱野、方言:沙流)
apeoraytek
アペオライテㇰ 【ape-oray-tek】 火が燃え尽きる. (出典:萱野、方言:沙流)
apesamtasomoayekamuy
アペサㇺタソモアイェカムイ §426 マムシ  蛇神(11) ape-sam-ta-somo-aye-kamuy (a-pé-sam-ta-so-mo-a-ye-ka-muy)「アぺサㇺタソモアイェカムイ」[<火・のそば・で・言われ・ぬ・神] ⦅名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
apunno paye yan
アプンノ パイェ ヤン 【apunno paye yan】 さよなら(行く人に対して).▷アプンノ=静かに,無事で パイェ=行く ヤン=なさい (出典:萱野、方言:沙流)
ar-yayerampewtek
アㇻヤイェランペウテㇰ 【自動】[ar-yay-erampewtek 全く・自分を・わからない] 全く意識がない。 {E: to be completely unconscious.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ar-yaykesnukar
アㇻヤイケㇱヌカㇻ 【自動】[ar-yay-kes-nukar 全く・自分・の末・を見る]すっかり困りきる。 {E: to be at a loss; be in dire straits.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arakeciraytetasun(m-i)
アラケチライテタスン §505.ちゅうぶう(中風)(4)中風症 arake-cirayte-tasun(m-i)〔a-rá-ke|či-ráǐ-te|ta-sun アらケ・チらイテ・タスン〕[arake(半分)+cirayte(=ray死ぬ、ci=si 自分を、ray-te 死な・せる)+tasun(<病気)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
araskay
アラㇱカイ 【ar-askay】 身軽(だ).▷アㇻ=全く アㇱカイ=できる マキㇷ゚ アラㇱカイノ エ・エㇰ?=どうしたの身軽にして来て?(今まで子供を負っていたのに背中に子供がいない場合)ルㇱカレ ウン アラㇱカイノ エ・エㇰ シリ.タネ ウウェライニンネ エ・オケレ シリ ヘー?=よかったね,身軽な様子でお前が来て.今は子育ても終わったのかい? (出典:萱野、方言:沙流)
aritak cinki a=koturaynu
アリタㇰチンキ アコトゥライヌ 【ar-itak-cinki a=ko-turaynu】 遺言をしないで死んだ,遺言なし.ひと言の言葉の裾も見つけない. ▷アㇻ=ひとつ,それ イタㇰ=言葉 チンキ=裾 ア=それ コ=~に トゥライヌ=見つけない *アイヌ社会では老人は遺言しておかなければ,軽蔑されるものである.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
arkeci=rayketasum
アㇻケチライケタスㇺ 【arke ci=rayke tasum】 中風.▷アㇻケ=半分 チ=それ ライケ=殺す タスㇺ=病気 ナー ナー ペウレクㇽ ネ ア ノイネ ク・ラム ア クㇽ アㇻケチライケタスㇺ ネ ハウェ アニエピッタ ヤイェウェン(ヤイ・エウェン) オアシ=まだまだ若い人であったように思っていた人が半年殺された病気(=中風)になってしまったとは,一生不自由な体になってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
aropaykarus
アロパイカルㇱ 【副】[ar-o-paykar-us ほんとに・その尻・春・…に…がつく] ほんの春先(3月か4月の初め頃)に。 {E: early spring (March~early April).} (出典:田村、方言:沙流)
arpaeyaytupa
アㇻパエヤイトゥパ 【arpa eyaytupa】 行きたがる.行きたい行きたいと言う. ネユン ア・イェ ヤッカ アㇻパエヤイトゥパ ハウェ ネ ヤクン マㇰ ア・イェ ハウェ.アㇻパレ アㇻパレ=どのように言っても行きたがるのなら言いようもない.行かせろ行かせろ. (出典:萱野、方言:沙流)
arwaysuy
アㇻワイスイ 【副】[arwan-suy 七つの・回] 七回。 ☆発音 アㇽワイスイ。 {E: seven times.} (出典:田村、方言:沙流)
askay
アㇱカイ 【自動】上手である、 手先が器用 (縫い物やししゅうが上手)である。 irammakaka askay ruwe! イランマカカ アㇱカイ ルウェ! きれいに上手だねえ!(着物のししゅうをほめて) (W) paro askay パロ アㇱカイ 雄弁である。 {E: to be skillful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
askay
アㇱカイ 【askay】 上手な. イヌイェエアㇱカイ=彫刻が上手.ケメイキエアㇱカイ=針仕事が上手.イタㇰエアㇱカイ=しゃべるのが上手.ネㇷ゚キエアㇱカイ=仕事が上手. (出典:萱野、方言:沙流)
askaysam
アㇱカイサㇺ 【askay-sam】 利き腕側.▷アㇱカイ=利き腕 サㇺ=側 チㇷ゚ コ(ク・オ) ヒ タ アナㇰネ アㇱカイサㇺ ネ トゥリ ケイワンケ(ク・エイワンケ)=舟に乗る時は,利き腕の方の手で棹を使うのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
astómaiki/astómayki
アㇱトマイキ 【名】[asitoma-iki 恐ろしい・行動] てんかんの発作。 astomayki ki アㇱトマイキ キ てんかんの発作を起こす。 {E: an epileptic fit.} (出典:田村、方言:沙流)
atarimay
アタリマイ 【名】[atarimae アタリマエ の ae アェ という母音連続が ay アイ という二重母音に発音された形。](割り当ての)分(ぶん)。 S ☞atarimae アタリマエ {E: a portion; a share.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
atay
アタイ 【名】[概](所は ataye(he) アタイェ(ヘ)) 値段、 代金、 値打ち。 atay sak アタイ サㇰ 値打ちがない、 役に立たない。 {E: the price; the cost.} (出典:田村、方言:沙流)
atay/ataye(he)
アタイ/アタイェ(ヘ) 【atay/ataye(he)】 値段,代価. アタイェヘ ハウケ=値段が安い.アタイェヘ ルイ=値段が高い.アタイェカㇻ=代価を払う.アタイェ サㇰノ=ただで,無償で. (出典:萱野、方言:沙流)
ataye(he)
アタイェ(ヘ) 【名】[所](概は atay アタイ)(…の)代金、 値打ち。 ataye kar アタイェ カㇻ 代を払う、 弁償する。 ataye ruy アタイェ ルイ 値段が高い。 ataye hawke アタイェ ハウケ 値段が安い。 ataye uk アタイェ ウㇰ 代金を受け取る。(S民話) {E: the price, cost (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
atayehawke
アタイェハウケ 【ataye hawke】 安い,廉価.▷アタイェ=その値 ハウケ=弱い (出典:萱野、方言:沙流)
atayekar
アタイェカㇻ 【ataye-kar】 払う(支払う).▷アタイェ=その値 カㇻ=作る (出典:萱野、方言:沙流)
atayeruy
アタイェルイ 【ataye ruy】 高い.▷アタイェ=その値 ルイ=強い,ひどい (出典:萱野、方言:沙流)
atayeyupke
アタイェユㇷ゚ケ 【ataye yupke】 高い(ひどく),高価.▷アタイェ=その値 ユㇷ゚ケ=強い (出典:萱野、方言:沙流)
ataykor
アタイコㇿ 【自動】[atay-kor 値段・持つ](値段が)高い。 ha! ataykor hawe! ハー! アタイコㇿ ハウェ! まあ高いねえ! (S) {E: to be expensive (in price).} (出典:田村、方言:沙流)
ataysak
アタイサㇰ 【自動】[atay-sak 値・がない] 値打ちがない、 何の役にも立たない。 ataysak pe! wenipokas pe! アタイサㇰ ペ! ウェニポカㇱ ペ! 能なし、 みったくなし! (悪口、「みったくない」とはみにくいこと)。(S) {E: to be worthless; useless.} (出典:田村、方言:沙流)
atopokhurayukke
アトポㇰフラユッケ §843.わきが[がくさい](4)わきががくさい atopok-hura-yukke〔á-to-pok|Fú-ra-juk-ke あトポㇰ・ふラユッケ〕[atopok(わきのした)+hura(臭)+yukke(=yupke強い)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
attaraye(a-)
アッタライェ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(11)意識を全く失う attaraye(a-)〔át-ta-ra-je あッタライェ〕[<ar(全く)+ta(うつつの状態、意識〔を〕)+raye(押しやる)]⦅ホロべツ,サル―ユ研Ⅱ, p.466⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
awnaraye
アウナライェ 【awna-raye】 内側へ入る. (出典:萱野、方言:沙流)
ay'eymekkur
アイエイメㇰクㇽ 【ay-e-imek-kur】 矢を配る人. ▷アイ=矢 エイメㇰ=配る クㇽ=人 *イヨマンテ(熊送り)の時にヘペㇾアイ(俗に花矢)という矢を男の子に配って歩く人.最初の1本目は熊を養っていた家の子供か孫に渡し,熊の頭に射ることのないようにと注意しながら手渡しする.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ay'op
アイオㇷ゚ 【ay-op】 矢を入れる物. ▷アイ=矢 オ=入れる ㇷ゚=物 *別の言い方ではカレピンキというが,作る材料はガマ草で編んだ袋である.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ay'us
アイウㇱ 【ay-us】 とげが刺さる.▷アイ=矢,とげ ウㇱ=つく ケキㇺネ(ク・エキㇺネ) アクス ク・テケヘ アイウㇱ=私は山に行って,手にとげが刺さった. (出典:萱野、方言:沙流)
ay(-e
アイ(エ §544.とげ(刺)(1)ay(-e〔H.〕;-he〔S.〕)〔áǐ あイ〕⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
áy-ay
アイアイ/アヤイ 【名】[幼] 人形、 赤ちゃん。 ku=kor áy-ay kakka クコㇿ アイアイ カッカ [幼]私の赤ちゃんおんぶ(人形をおんぶする)。(S) unarpe, áyay en=kayre ウナㇻペ、 アヤイ エンカイレ おばさん、 赤ちゃんをおんぶさせて。(W) ☆参考 pónayay ポナヤイ (人間の)赤ちゃん。 {E: a doll; a baby.} (出典:田村、方言:沙流)
ay-eekimne
アイエエキㇺネ 【自動】[ay-e-ekimne 矢・で・山へ行く] 弓矢の猟をしに山へ行く。 {E: to go hunting in the mountains with a bow and arrow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ay/aye(he) 1
アイ/アイェ(ヘ) 【ay/aye(he)】 ①矢.*竹,鹿のすねの骨,オニガヤ,鷹またはカケスの羽などを組み合わせて1本の矢を作る.アイヌの矢は他の物に比べて短い.昭和7年頃までは私の父貝澤アレㇰアイヌが使っていたのを見た. (出典:萱野、方言:沙流)
ay/aye(he) 2
アイ/アイェ(ヘ) 【ay/aye(he)】 ②とげ. →アユㇱニ(アイ=とげ ウㇱ=生えている ニ=木)=センノキ(ハリギリ),タラノキ,バラ (出典:萱野、方言:沙流)
aya
アヤ 【aya】 木目,手のひらの筋. (出典:萱野、方言:沙流)
ayakka
アヤッカ 【a yakka】 〜だったが.▷ア=〜(し)た ヤッカ=〜(し)ても,だが タネ タネ ア・タㇰ ア イコインカㇻクㇽ エㇰ クス ネ アヤッカ ナ ソモ エㇰ ルウェ ネ ワ=今に今に呼びに行った助産婦が来るはずだったが,いまだに来ないのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
ayamattaro
アヤマッタロ 【自動】[日本語の「あやまる」をアイヌ語の動詞として使う形] 謝る。 ☆参考 アイヌ語では yayapapu ヤヤパプ。 {E: to apologize.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayatuyasi
アヤトゥヤシ §085 アオザメ (4) ayatuyasi(a-ya-tu-ya-si)「アヤトゥヤシ」サメ(青ザメカツオデモ)⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ayay
アヤイ 【ay-ay】 赤子,赤ん坊. (出典:萱野、方言:沙流)
ayay hokahoka
アヤイ ホカホカ §010.赤子をあやすayay hoka-hoka〔á-yaǐ-ho-kà-ho-kaあヤイ・ホかホカ〕[ayay(赤子)、hoka-hoka(なだめなだめする)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ayay yorpuye parkan
アヤイ ヨㇿプイェ パㇻカン §016.赤子が小首をかしげているayay yorpuye parkan〔á-yaǐ-yór-pu-ye-pár-kanあヤイ・よㇿプイェ・ぱㇻカン〕[ayay(赤子)+yorpuye(その肛門)+parkan(からい、しぶい、<par口、kar打つ)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ayay(-i)
アヤイ §004.あかご;あかんぼ(35)ayay(-i)〔á-jaǐ あヤイ〕⦅レブン、ウス、ムロラン、ホロべツ、アズマ、ハルトリ⦆赤ん坊。[onomatopoea(擬音語);<ay-ay(アイアイは赤ん坊の泣声)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ayaykem
アヤイケㇺ §359.産―うぶ湯を使う(4)ayay-kem〔á-yaǐ-kemあヤイケム〕[<ayay(赤ん坊)+kem(なめる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ayayne
アヤイネ 【ayay-ne】 甘える. エネ ポロ ワ ア・フㇱコレㇷ゚ アヤイネ シリ アン=こんなに体も大きく古くなった(下の子が生まれた)のに,甘えているものだなあ. (出典:萱野、方言:沙流)
aycaro
アイチャロ 【ay-caro】 矢筈:矢の弦にかける部分.▷アイ=矢 チャロ=の口 (出典:萱野、方言:沙流)
aycise
アイチセ 【ay-cise】 矢おおい:シラカバの皮で作る. *アイヌの民具に関しては萱野茂『アイヌの民具』(すずさわ書店)を参照.▷アイ=矢 チセ=家 (出典:萱野、方言:沙流)
aye
アイェ §069.あぶらのない[魚獣肉の]aye〔a-jé アいぇ〕⦅H. S. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aye(-an)
アイェ §811.やせる;やせている(2)aye(-an)〔a-jé アいぇ〕⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aye(he)
アイェ(ヘ) 【名】[所](概は ay アイ) ①…の矢。 ②(植物の)…のとげ。③…(穀物)ののぎ。 ④…(文様)のとがった部分。 {E: ①an, the arrow of… ②a thorn, spike of…] ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayekam
アイェカㇺ 【aye-kam】 脂気のないやせ肉.▷アイェ=脂気がない カㇺ=肉 タント ポンユㇰ ク・スマウコㇿ ア コㇿカ アイェカㇺ ネ=今日小鹿を獲ったが,脂気がないやせ肉だった.アイェカㇺ アナㇰネ ケラ カ イサㇺ=やせ肉は味もない. (出典:萱野、方言:沙流)
ayekarip
アイェカリㇷ゚ §097 オオバスノキ (1) ayekarip (a-yé-ka-rip)「アいェカリㇷ゚」 果実 ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayekaripni
アイェカリㇷ゚ニ §097 オオバスノキ (2) ayekarip-ni (a-yé-ka-rip-ni)「アいェカリㇷ゚ニ」 茎 ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayekaykamuy
パイェカイカムイ §409 (その他の鳥名)  payekay-kamuy (pa-yé-kay-ka-muy)「パいェカイカムイ」 ⦅幌別、東静内、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ayekomkeamam
アイェコㇺケアマㇺ 【名】[aye-komke-amam そのとげ・折れ曲がる・穀物][植物] ヒエの一種(のぎが曲がっている)。 {E: a type of millet.} (出典:田村、方言:沙流)
ayemay
アイェマイ §409 ハイネズ (1) ayemay (a-yé-may)「アいェマイ」 果実 ⦅白主⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayenkeceh
アイェンケチェㇸ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (8) ayenkeceh(ay-en-ke-ceh)「アイェンケチェㇸ」[ay(とげ)enke(するどき)ceh(魚)]成魚⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ayenkekina
アイェンケキナ §017 アザミの類 (3) ayenke-kina (a-yén-ke-ki-na)「アいェンケキナ」[ay(とげ)énke(鋭い)kiná(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayenkina
アイェンキナ §017 アザミの類 (4) ayen-kina (a-yén-ki-na)「アいェンキナ」[ay(とげ)en(とがっている)kina(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayeroski
アイェロㇱキ 【他動】[ay-e-roski 矢・で(?)/そこに(?)・…を立てる[複]] …に矢をさす。 {E: to pierce…with an arrow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayeroskipa
アイェロㇱキパ 【他動】[ayeroski-pa …に矢をさす・[複]](二人以上が)…に矢をさす。 {E: to pierce… with an arrow (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayetanne-amam
アイェタンネアマㇺ 【名】[aye-tanne-amam そのとげ・長い・穀物][植物] ヒエの一種(のぎが長い)。 {E: a type of millet.} (出典:田村、方言:沙流)
ayiiya tenru tenru
アイイヤ テンル テンル 【間投】[< (?)](upascironnup ウパㇱチロンヌㇷ゚《エゾイタチ》の神謡の折り返し。) (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
aykap
アイカㇷ゚ 【自動】裁縫が下手だ。 aykap ruwe an! アイカㇷ゚ ルウェ アン! (この人は)着物縫うのが下手だなあ! (S) ☆対語 askay アㇱカイ。 ☆参考 eaykap エアイカㇷ゚ [他動]…(するの)がへただ、 できない。 {E: to be poor, bad at needlework.} (出典:田村、方言:沙流)
aykap
アイカㇷ゚ 【aykap】 不器用(である),下手(である). アイカㇷ゚ メノコ ヌイト タンネ ホクフ ノカサマ(ノㇰアサマ) オッケ=不器用な女は,縫い糸を長くして(針をあちらこちらへ引っぱって)夫の睾丸の底を突く. (出典:萱野、方言:沙流)
aykapsey
アイカㇷ゚セイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (25) aykap-sey (áy-kap-sey)「あイカㇷ゚セイ」 ⦅幌別⦆エゾギンチャク Chlamys swifti BERNORDI. ホタテ貝に似た小貝。子供がこれをもてあそべばaykapすると言って止められた。 (出典:知里動物編、方言:)
ayke
アイケ 【接助】[a-hike …した・…すると] …したのだが、 …すると(したときに)。 (出典:田村、方言:沙流)
ayke kusu/ayke kus
アイケ クス/アイケ クㇱ 【接助】[…すると・だから (といって)] …したとしても、 …したからといって。 néun a=en=ye ayke kus ku=ye hawe? ネウン アエイイェ アイケ クㇱ クイェ ハウェ? どんなに言われたからといって言うものか。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aykocararke
アイコチャラㇻケ 【自動】[ay-ko-cararke とげ・が・いっぱい出ている] とげだらけだ。 aykocararke kina réhe ikaray ne アイコチャラㇻケ キナ レヘ イカライ ネ とげだらけの草の名前は「イラグサ」(イラクサ)だ。(S) {E: to be thorny.} (出典:田村、方言:沙流)
aykohceh
アイコㇹチェㇸ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (5) aykohceh(áy-koh-ceh)「あイコㇹチェㇸ」[<aykotcep(↑)]成魚⦅富内、落帆⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aykohcehpo
アイコㇹチェㇸポ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (6) aykohcehpo(áy-koh-ceh-po)「あイコㇹチェㇸポ」[<aykotcep(↑)+-po(指小辞)]成魚⦅富内、落帆⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aykonukar
アイコヌカㇻ 【他動】[ay-ko-nukar 矢・に合わせて・見る] 矢で…をねらう。 ram cikuni/hapkitayke/ri cikuni/suptom orke/a=aykonukar ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/アアイコヌカㇻ [雅]低い木ならば梢のてっぺん、 高い木ならば幹の中程くらいのところに私は矢を置いて(その鹿を)ねらって。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aykorocep
アイコロチェㇷ゚ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (3) aykorocep(áy-koro-cep)「あイコロチェㇷ゚」⦅富内⦆イトヨ。 (出典:知里動物編、方言:)
aykorokina
アイコロキナ §017 アザミの類 (5) ay-koro-kina (áy-ko-ro-ki-na)「あィコロキナ」[ay(とげ)koro(もっている)kina(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aykoroni
アイコロニ §123 タラノキ (5) aykoroni (áy-ko-ro-ni)「あイコロニ」[ay(とげ)koro(もつ)ni(木)] 茎 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aykotcep
アイコッチェㇷ゚ 【ay-kor-cep】 アカエイ〔魚〕.▷アイ=矢 コㇿ=持つ チェㇷ゚=魚 (出典:萱野、方言:沙流)
aykotcep
アイコッチェㇷ゚ §012 サメガスベ (8) aykotcep (ay-kot-čep)「アイコッチェㇷ゚」[<ay-kor-cep(とげ・もつ・魚)] ⦅長万部、礼文、虻田、幌別、白老、様似⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aykotcep
アイコッチェㇷ゚ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (4) ay-kot-cep(áy-kot-cep)「あイコッチェㇷ゚」成魚⦅似湾、東静内、近文、美幌⦆エゾトミをもイトヨをも⦅似湾、美幌、東静内⦆東静内22 (出典:知里動物編、方言:)
aymanni
アイマンニ §409 ハイネズ (5) aymanni (áy-man-ni)「あイマンニ」 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aymannitureh
アイマンニトゥレㇸ §409 ハイネズ (4) aymanni-tureh (áy-man-ni-tu-reh)「あイマンニ・トゥレㇸ」 果実 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aynan(-i)
アイナン §444.すね(脛)(9)クマのすね aynan(-i)〔áǐ-nan あイナン〕⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynani
アイナニ §041 エゾヒョウタンボク (1) ayna-ni (áy-na-ni)「あイナニ」[ayna(矢尻と矢柄とを連結する木)ni(木)] 茎 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aynani
アイナニ §043 ベニバナヒョウタンボク (1) ayna-ni (áy-na-ni)「あイナニ」[ayna(矢尻と矢柄とを連結する木)ni(木)] 茎 ⦅A沙流・千歳・上川⦆⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aynanni
アイナンニ §041 エゾヒョウタンボク (2) aynanni (áy-nan-ni)「あイナンニ」[<ayna-ni、あるいは<ayna(上記)ne(になる)ni(木)] 茎 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aynanpone
アイナンポネ §395.しゃくこつ(尺骨)aynan-pone〔áǐ-nam-po-ne あイナンポネ〕⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynanpone
アイナンポネ §446.脛の骨(4)クマの脛骨 aynan-pone〔áǐ-nan-po-ne あイナンポネ〕[脛・骨]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynanpone
アイナンポネ §542.とうこつ(橈骨)aynan-pone〔áǐ-nan-po-ne あイナンポネ〕⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ayne
アイネ 【接】[a-hine …した(完了)・…して]…したあげく、 長い間 … してから、 さんざん…してとうとう。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 土地も皆売ってそれでばくちをし、 酒を飲み、 とうとう今は丸はだかだ。(S) iki ayne イキ アイネ いろいろ苦労(努力)してやっと。 kú=iki ayne ku=kira wa k=ek クイキ アイネ クキラ ワ ケㇰ やっとのことで逃げて来た。(S) kar ayne カㇻ アイネ いろいろ(苦労)努力してようやく。 tokkuri toytoy emastek wa an, wa kusu ku=kar ayne ku=huraye ruwe un トックリ トイトイ エマㇱテㇰ ワ アン、 ワ クス クカㇻ アイネ クフライェ ルウェ ウン 瓶に土がいっぱい入っていた、 だから苦労してようやく洗ったのよ。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayne
アイーネ 【ayne】 そして,しばらくして.ある事象や動作が長く続き,それに引き続きあるいはその結果,他の事象が起こったとき使われる. アㇻパ・アン アイーネ ピㇼカ ト ア・ヌカㇻ=ずっと行き,しばらくして美しい湖が見えた.#NAME? (出典:萱野、方言:沙流)
ayneayne
アイネアイネ 【ay-ne ay-ne】 とげとげしい.▷アイ=矢 ネ=成る キㇺ タ ウェンユㇰ ア・ヌカㇻ アクス シキヒ アイネアイネ タネタネ イ・コピューキ ノイネ=山で恐ろしい熊に出会うと,目はとげとげしく今にも私を襲って来そうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
ayneni
アイネニ §090 ハナヒリノキ (3) ayneni (áy-ne-ni)「あイネニ」[ay(矢)ne(になる)ni(木)] 茎をいう ⦅長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aynini
アイニニ §090 ハナヒリノキ (4) aynini (áy-ni-ni)「あイニニ」[<ayneni] 茎をいう ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aynu
アイヌ 【名】①人間(神や動物などに対して)。 aynu kotan アイヌ コタン 人間の集落、 アイヌの村。 aynu mosir アイヌ モシㇼ 人間界(神の国に対する)。 ②男(menoko メノコ《女》に対して)。 ③アイヌ(民族名、 sísam シサㇺ《和人》など に対して)。 aynu itak アイヌ イタㇰ アイヌ語。 aynu mosir アイヌ モシㇼ アイヌの国/地 (多く、 北海道を指す)。 aynu cip アイヌ チㇷ゚( 直訳すると)アイヌの舟=丸木舟。 ④(kor コㇿ《…の》のあとに置かれて)おとうさん、 おとうちゃん。 e=kor aynu uymam wa/uymam-repunka エコㇿ アイヌ ウイマㇺ ワ/ウイマㇺレプンカ あなたのとうさんは交易に行って/交易をしに海を越えて行った。(S子守歌) a=kor totto/henoo uwan/pepa=kor aynu/wakka i=kure アコッ トット/ヘノオ ウワオ/ペパコㇿ アイヌ ワッカ イクレ おかあちゃん、 おとうちゃん、 水をください。(W神謡K) ☆参考 用例の子守歌の歌い手のサダモさんは、 父親のことを言うのに、 ふだんは iyapo イヤポ を使い、 「あなたのおとうさん」は e=kor iyapo エコㇿ イヤポ と言う。 神謡の歌い手ワテケさんは、 ふだんは míci ミチ を使い、 「私のおとうさん」は ku=mici クミチ と言う。 {E: ①a human-being. ②a man. ③an Ainu. ④a father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynu
アイヌ §001.ひと(人);人間(1)aynu〔áǐ-nu あイヌ〕⦅H.⦆【常、雅】;⦅S.⦆【雅】①(神に対して)人。②(女に対して)男。③(子に対して)父。④(妻に対して)夫。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
aynu
アイヌ Ⅱ_§002.おとこ(男)(5)aynu〔áǐ-nu あイヌ〕⦅H. S. K.⦆男。〜pahno ko-yaymatuh⦅ニイトイ⦆「一人前の男に成人した」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
aynu mosir
アイヌ モシㇼ 【名】[人間/アイヌ・国] ①(神の国に対して) 人間の国。 ②(sísam mosir シサㇺ モシㇼ に対して) アイヌの国(多くの場合北海道を指す)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynu neno an aynu
アイヌネノアンアイヌ 【aynu neno an aynu】 人間らしい人間.*貧乏な家の子供に対する励ましの言葉としておとなたちが使う言葉.▷アイヌ=人間 ネノ=らしく アン=ある アイヌ=人間 (出典:萱野、方言:沙流)
aynu-motokor
アイヌモトコㇿ 【自動】[aynu-moto-kor 人間(アイヌ)・起源・持つ] アイヌの起源を持つ。 {E: to have the origins of the Ainu.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynu-pákus
アイヌパクㇱ 【間投】[aynu-pa-kus 人間・見つける・ために]いいねえ! aynu-pa-kus mokor wa an アイヌパークㇱ モコㇿ ワ アン いいねえ、 眠っていて。(W) hemanta okkaypo aynu-pákus póho ene pirka siri an hi an! ヘマンタ オッカイポ アイヌパークㇱ ポホ エネ ピㇼカ シリ アニ アン! なんてまあ、 あの若者、 いいねえ、 息子があんなに立派だこと! (S) ☆発音 pa パ の部分を伸ばし、 高く上げて言う。 ☆参考 感心して、 うらやましくて言う。 (出典:田村、方言:沙流)
aynu-ramat
アイヌラマッ 【名】[aynu-ramat 人間・魂] 人間の魂。 {E: the human spirit, soul.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynu/aynu(hu) 1
アイヌ/アイヌ(フ) 【aynu/aynu(hu)】 ①人間,人(神に対しての人間). トアンクㇽ アナㇰネ アイヌ ソモ ネ カムイ ネ ナンコㇿ=あの人は人間ではなく,神だろう. (出典:萱野、方言:沙流)
aynu/aynu(hu) 2
アイヌ/アイヌ(フ) 【aynu/aynu(hu)】 ②アイヌ民族,アイヌ人(和人やその他の民族に対しての). (出典:萱野、方言:沙流)
aynu/aynu(hu) 3
アイヌ/アイヌ(フ) 【aynu/aynu(hu)】 ③成人男子.*稀に成人女性を指す場合もある. (出典:萱野、方言:沙流)
aynu/aynu(hu) 4
アイヌ/アイヌ(フ) 【aynu/aynu(hu)】 ④父(他人からその人の父を指す). エ・コㇿ アイヌ アン?=君のお父さんいる? (出典:萱野、方言:沙流)
aynu/aynu(hu) 5
アイヌ/アイヌ(フ) 【aynu/aynu(hu)】 ⑤夫(他人に対して妻から夫を指す). ク・コㇿ アイヌ エキㇺネ ワ イサㇺ=うちの人(私の夫)は山へ行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
aynua
アイヌア §448.すわる(座る)(5)あぐら aynu-a〔áǐ-nu-a あイヌ・ア〕[男の・座り方]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynua(an-)ki
アイヌアキ §448.すわる(座る)(6)あぐらをかく aynu-a(an-)ki〔áǐ-nu-a-ki あイヌア・き〕[男の座り方を・する]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynuamam
アイヌアマㇺ 【aynu-amam】 ヒエ,アワ,イナキビの総称,穀物. *ユカㇻの中にもイユタ(搗き物をする)のシーンに出て来るのでかなりアイヌアマㇺとアイヌの関わりは古いと思われる.昭和30年頃までは日常的に食べていた.▷アイヌ=人間 アマㇺ=穀物 (出典:萱野、方言:沙流)
aynuamam
アイヌアマㇺ §401 ヒエ (2) aynu-amam (áy-nu-a-mam)「あイヌ・アマㇺ」[アイヌの・穀物] 種子 ⦅幌別、平取⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aynuamam
アイヌアマㇺ §402 アワ 粟 (1) aynu-amam (áy-nu-a-mam)「あイヌ・アマㇺ」[→注1] 子実 ⦅幌別、沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aynucieiyannup
アイヌチェイヤンヌㇷ゚ 【aynu-ci-e-i-yannu-p】 馬鹿〔悪口〕.▷アイヌ=人間 チェイヤンヌㇷ゚=役に立たないもの (出典:萱野、方言:沙流)
aynucip
アイヌチㇷ゚ 【名】[aynu-cip アイヌ・舟]丸木舟(=aynu cip アイヌ チㇷ゚)。 aynucip o アイヌチㇷ゚ オ 丸木舟に乗る/丸木舟をこぐ。 ☆参考 pencay ペンチャイ 弁財船(和人の交易の貨物船)。 rokuntew ロクンテウ 和人の客船。 {E: a canoe.} (出典:田村、方言:沙流)
aynucupye
アイヌチュㇷ゚イェ 【aynu-cup-ye】 アイヌの月数え.*1か月早かったり遅かったりする場合があるので注意.▷アイヌ=アイヌ民族(の) チュㇷ゚=月(の) イェ=言い方 (出典:萱野、方言:沙流)
aynuesisi
アイヌエシシ 【aynu-esisi】 人を避ける,人と会いたがらない,人嫌い(である).▷アイヌ=人 エシシ=〜を避ける,避けている アッチェウン アチャポ サケフラ ルイ ペ ネ クス アイヌエシシ=よそのおじさんは酒のにおいがプンプンするものだから人を避けている. (出典:萱野、方言:沙流)
aynueynupitara
アイヌエイヌピタラ 【aynu-eynupitara】 人をじゃまに思う(客に対し,早く帰ってほしいと思う).▷アイヌ=人 エイヌピタラ=それをじゃまに思う アイヌエイヌピタラ ノイネ ウナㇻペ トゥイマノックㇱ=人をじゃまに思ったらしく,おばさんはプンとしてあちらを向いた. (出典:萱野、方言:沙流)
aynuhaw
アイヌハウ 【aynu haw】 人の声.▷アイヌ=人 ハウ=声 エソイネ アイヌハウ ク・ヌ=外で人の声がするのを私は聞いた. (出典:萱野、方言:沙流)
aynuhosi
アイヌホシ 【aynu hosi】 人と反対に:背を向けて立つ. アイヌトゥカㇷ゚ アナㇰネ アイヌホシ アㇱ ワ イタㇰ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=人間の亡霊は生きている人と反対に立って話をするものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
aynuhu
アイヌフ 【名】[所](概は aynu アイヌ) [aynu-hu 人間・(所属語尾)] 人間(nep ネㇷ゚ の後に置かれる形)。 asinuma anak nep aynuhu hene a=ne ruwe ka somo ne アシヌマ アナㇰ ネㇷ゚ アイヌフ ヘネ アネ ルウェ カ ソモ ネ (民話の引用文で)私はなんという人間でもない=ただの人間ではない。 ☆参考 人間の姿になって地上に暮らしている神がほかでもない…と言って名のるときの表現で使われる形。 {E: a human-being.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynuhum
アイヌフㇺ 【aynu hum】 人の音.▷アイヌ=人 フㇺ=音 ニタイ トゥムン(トゥㇺ ウン) アイヌフㇺ ク・ヌ ペコㇿ=林の中で人の音を聞いたような.*狩猟の世界では,音,足音で何の気配かを知る. (出典:萱野、方言:沙流)
aynuhuttap
アイヌフッタㇷ゚ §012 サメガスベ (4) aynu-huttap (áy-nu-hut-tap)「あイヌフッタㇷ゚」[<aynu(アイヌ)huttap(カスベ)] 成魚 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aynuhuttap
アイヌフッタㇷ゚ §012 サメガスベ (9) aynu-huttap (áy-nu-hut-tap)「あイヌフッタㇷ゚」[もとay-nu-huttap(とげ・もつ・えい)、後にaynu(アイヌ・えい)の意に俗解された] ⦅白糠⦆ちょうかすべ (出典:知里動物編、方言:)
aynuikaras
アイヌイカラㇱ 【aynu-ikaras】 惜しい人. アイヌイカラㇱ ア・レポカㇻ ヤㇰ ア・イェ.タㇷ゚イキ クㇽ オナハ カ ア・レポカㇻ ペ ネ ア ㇷ゚=惜しい人が沖で死んだそうだ.今亡くなった人の父親も海で死んだものであったのに.アイヌイカラㇱ ウェンシイェイェ ヘネ キ シリ ネ ノイネ イポロホ カ ウェン=惜しい人が悪い病気にかかったらしく顔色も悪い.アイヌイカラㇱ ケㇱト イク ア イク ア,ウトゥル アン コㇿ ホッケ ワ パテㇰ アン ウェンクㇽ ネ ㇷ゚ ネ クス ア・オラㇺサッカ=惜しい人が毎日酒を飲んでばかりいて,その間に寝てばかりで貧乏なものだから軽蔑される.ソンノ エネ パウェトㇰコㇿペ ポンノ イク コㇿ チカトゥンカトゥン ア・オラㇺサッカ ノ イキ シリ アイヌイカラㇱ=本当にあのように雄弁な人が少し酒を飲むとおだって馬鹿にされるようなことをするものだ,惜しい人だ. (出典:萱野、方言:沙流)
aynuipe
アイヌイペ 【aynu-ipe】 アイヌ的な食べ方. *その昔は,と言っても,100年以上も古い時代は肉とか魚が主食であったでしょう.私が子供の頃に,というと昭和10年前後,肉汁とか魚汁を食べた後にご飯が出て来ると,これが本当のアイヌイペ(アイヌ的な食べ方)といっていたのを聞いたものであった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
aynukar
アイヌカㇻ 【自動】[aynu-kar 人間・をつくる](創造神が)人間をつくる(=aynu kar アイヌ カㇻ)。 {E: (for a creator god) to create a human being.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynukasumpe
アイヌカスンペ §012 サメガスベ (1) aynu-kasumpe (áy-nu-ka-sum-pe)「あイヌカスンペ」[<ay-nu-kasumpe(とげ・もつ・エイ)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aynukaysey(-e)
アイヌカイセイ §387.したい(死体);死骸(16)人間の死体 aynu-kaysey(-e)〔áǐ-nu-kaǐ-seǐ あイヌカイセイ〕[aynu(人間)+kaysey(死体)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynukonno
アイヌコンノ 【後副】[aynukor-no…を 敬い従う・(副詞形成)] …を敬い従って(「まてえにして」)。 (出典:田村、方言:沙流)
aynukor
アイヌコㇿ 【他動】[aynu-kor (立派な)人間/男・を持つ] …を尊敬/尊重する、 …に敬い従う(「まてえにする」)。 {E: to show respect to someone} (出典:田村、方言:沙流)
aynukor
アイヌコㇿ 【aynu-kor】 尊敬する. →アアイヌコㇿ (出典:萱野、方言:沙流)
aynukotan
アイヌコタン 【aynu-kotan】 アイヌの村. *シネチセ(1軒の家),トゥチセ(2軒の家),レチセ(3軒の家).そしてイネチセ(4軒の家)が集まればコタンを形成するといわれる.▷アイヌ=人 コタン=村 (出典:萱野、方言:沙流)
aynukoyki
アイヌコイキ 【自動】[aynu-koyki 人間・を襲う] 人間を襲う、 人に悪事をする。 {E: to attack, assault someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynukur
アイヌクㇽ 【名】[aynu-kur 人間・影] 人影、 人の姿、 遠くから見える人間らしい形。 {E: a human shadow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynukur(-i)
アイヌクㇽ §188.かげ(影)(3)影法師 aynu-kur(-i)〔áǐ-nu-kur あイヌ・クㇽ〕[人・影]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynukur/aynukuri(hi)
アイヌクㇽ/アイヌクリ(ヒ) 【aynu-kur/-kuri(hi)】 人影.▷アイヌ=人 クル=影 アパサムン(アパ サㇺ ウン) アイヌクリヒ ク・ヌカㇻ=戸口の前に人影を私は見た. (出典:萱野、方言:沙流)
aynukurmam(-a)
アイヌクㇽマㇺ §188.かげ(影)(4)影法師 aynu-kurmam(-a)〔áǐ-nu-kur-mam あイヌ・クㇽマム〕[人・影]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
aynukursey(-e)
アイヌクㇽセイ §387.したい(死体);死骸(17)人間の死体 aynu-kursey(-e)〔áǐ-nu-kur-seǐ あイヌクㇽセイ〕[aynu(人間)+kursey(死体)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynukursey(-e)
アイヌクㇽセイ §481.たましい;霊魂(24)aynu-kursey(-e)〔áǐ-nu-kur-seǐ あイヌ・クㇽセイ〕[aynu(人間)+kur(魂)+se(負う)+i(もの)]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynumosir 1
アイヌモシㇼ 【aynu mo-sir】 ①人間の国.▷アイヌ=人間 モ=静かな シㇼ=土地 オキクㇽミ カムイ アナㇰネ カムイモシㇼ ワ アイヌモシルン(アイヌモシㇼ ウン) エㇰ カムイ ネ ワ=オキクㇽミカムイは神の国から人間の国へ来た神様だよ. (出典:萱野、方言:沙流)
aynumosir 2
アイヌモシㇼ 【aynu mo-sir】 ②アイヌ民族の国土. タネ ホッカイドウ セコㇿ ア・イェ ポロ モシㇼ アナㇰネ テエータ ワノ アイヌモシㇼ ネ ルウェ ネ=現在北海道と言われている大きな島は,ずっと昔からアイヌの国土なのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
aynunisuk
アイヌニスㇰ 【aynu-nisuk】 人頼みをする.▷アイヌ=人 ニスㇰ=頼む (出典:萱野、方言:沙流)
aynunumke
アイヌヌㇺケ 【aynu-numke】 人選び(をする),選り好みする.▷アイヌ=人 ヌㇺケ=選ぶ アイヌヌㇺケㇷ゚ ネ クス マッ カ サㇰノ オンネ オアシ=人選びをするものだから,妻もなく年をとりはじめてしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
aynuopitta
アイヌオピッタ 【aynu opitta】 人は皆.▷アイヌ=人 オピッタ=皆,全て フンペ ヤン ヤㇰ ア・イェ アクス アイヌオピッタ ホユッパ ワ イサㇺ=鯨が上がったと言うので,人は皆走って行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
aynupannacirapisone
アイヌパンナチラピソネ 【aynu-panna-cirapi-so-ne】 人間の上半身が空から降って広がったように . ▷アイヌ=人間 パンナ=上半身 チラピ=それが落ちる ソ=座 ネ=なる *ユカㇻに出て来る一場面で,ポンヤウンペが戦いの場で相手の者どもを斬りまくる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
aynuparaki
アイヌパラキ §204 ダニ (7) aynu-paraki (áy-nu-pa-ra-ki)「あイヌパラキ」[<aynu(人)paraki(ダニ)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aynupata
アイヌパータ 【aynu pa ta】 いいなあ,羨ましいなあ,私もあのようになりたいなあ(感嘆の言葉). アイヌパータ!ニㇱパ ネ クス トイェヘ ピㇼカ=いいなあ,裕福な人だから畑の出来もよい.アイヌパータ!ピㇼカ マッ コㇿ ワ ピㇼカ チセ アシ ケイコイトゥパ(ク・エイコイトゥパ)!=いいなあ.きれいな奥さんと結婚して,立派な家も建てて,羨ましい!ソンノ ク・カㇻクフ ピカンピカン シリ ク・ヌカㇻ コㇿ アイヌパータ ペウレパ ワ!シコㇿ ク・ヤイヌ=本当に私の甥の敏捷な動きを見ると,いいものだなあ,若い者たちは!と私は思う. (出典:萱野、方言:沙流)
aynupewrep
アイヌペウレㇷ゚ 【aynu pewre-p】 人間熊:熊送りの後で,解いた縄を人に結びつけて熊の真似をする遊び. (出典:萱野、方言:沙流)
aynupito
アイヌピト §001.ひと(人);人間(2)aynu-pito〔áǐ-nu-pi-to あイヌピト〕⦅ホロべツ、サル⦆【雅】人間。[aynu(人)+pito(人)] (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
aynupuri
アイヌプリ 【aynu-puri】 人の習慣,アイヌ風.▷アイヌ=人,アイヌ民族 プリ=習慣,風習,やり方 アイヌプリ アニ シンヌラッパ ヤㇰ ア・イェ=アイヌのやり方で先祖供養を行なったということだ.ウトㇺヌカㇻ シサㇺプリ ソモ キ パ ノ アイヌプリ アニ キ パ ヤㇰ ア・イェ=結婚式を和人風ではなくて,アイヌ風に行なったそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
Aynurakkur
アイヌラックㇽ 【名】[< aynu-rak-kur 人間・っぽい・人(=神)][固有名]アイヌラックル(人間の始祖である神の子の呼び名)。 e=rekor katu/Aynurakkur/e=ne ruwe ne エレコㇿ カトゥ/アイヌラックㇽ/エネ ルウェ ネ [雅]あなたの呼び名はアイヌラックルというのです。(Sユーカラ) ☞rak ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynurakkur
アイヌラックㇽ 【aynu-rak-kur】 オキクㇽミカムイの別名.▷アイヌ=人間(の) ラㇰ=味(がする) クㇽ=人→人間の味がする人 (出典:萱野、方言:沙流)
aynuramat(c-i)
アイヌラマッ §481.たましい;霊魂(18)幽霊;人魂 aynu-ramat(c-i)〔áǐ-nu-ra-mat あイヌ・ラマッ〕[aynu(人)+ramat(魂)]⦅ホロべツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynuraykepsani
アイヌライケㇷ゚サニ §016.子孫(11)aynu-raykep-sani〔áǐ-nu-raǐ-kep-sa-nì あイヌライケㇷ゚サニ〕⦅ホロベツ⦆人殺しの子(孫)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
aynuraykeupas
アイヌライケウパㇱ 【aynu-ray-ke-upas】 人殺し雪. ▷アイヌ=人 ライケ=殺す ウパㇱ=雪 *昭和10年前後のこと,私の祖母テカッテが,夜外へ出て寒さと雪の様子を見て,スイ ネイタカ アイヌライケウパㇱネスン=またどこかで人を殺している雪であろう,と言いながら入って来ると,次の日は必ずのようにどこそこで凍死者が出たという話が聞こえて来たものであった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
aynuraytukap
アイヌライトゥカㇷ゚ 【aynu ray-tukap】 亡霊.▷アイヌ=人(の) ライ=死んでいる トゥカㇷ゚=幽霊 セタ ミㇰ ヒ アナㇰネ アイヌライトゥカㇷ゚ カリ シㇼ ソモ ネ ウン?=犬が吠えるのは亡霊が徘徊しているからではないか? (出典:萱野、方言:沙流)
aynusacir
アイヌサチㇼ §326 エゾヤマセミ (2) aynu-sacir (áy-nu-sa-čir)「あイヌサチㇼ」[<?] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aynusacirkamuy
アイヌサチㇼカムイ §326 エゾヤマセミ (3) aynusacir-kamuy (áy-nu-sa-čir-ka-muy)「あイヌサチㇼカムイ」 ⦅美幌、屈斜路、足寄、高島⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aynusamampe
アイヌサマンペ 【aynu-samampe】 サメガレイ〔魚〕.▷アイヌ=アイヌ民族の サマンペ=カレイ,ヒラメ (出典:萱野、方言:沙流)
aynusamampe
アイヌサマンペ §048 サメガレイ (2) aynu-samampe (áy-nu-sa-mam-pe)「あイヌサマンペ」[ay(とげ)nu(もつ)samampe(カレイ)] 成魚 ⦅長万部、虻田⦆ cf. 長II, 41 (出典:知里動物編、方言:)
aynusamanpe
アイヌサマンペ 【名】[aynu-samanpe アイヌ・カレイ][動物]カレイの一種。 「背中ガッシガシ、 サメガレイ」。(S)〔知分類 p.22 サメガレイ〕 {E: a type of flatfish} (出典:田村、方言:沙流)
aynusani
アイヌサニ 【aynu-sani】 アイヌの血統.▷アイヌ=人 サニ=血統 アイヌサニ ネ ノイネ ラチュン(ラチウウン) カトゥ チャㇱナタラ=アイヌの血統であるらしく,眉の様子がすっきりしている.*サニには,血統のほか子孫,末窩などの意もある. (出典:萱野、方言:沙流)
aynusanikir/aynusanikiri(hi)
アイヌサニキㇼ/アイヌサニキリ(ヒ) 【aynu-san-ikir/-ikiri(hi)】 アイヌの子孫.▷アイヌ=アイヌ サン=出る イキㇼ=列 トアン ポンメノコ アイヌサニキㇼ ネ ノイネ シノ ピㇼカ メノコ ネ=あの娘はアイヌの子孫らしく,本当にきれいな娘だ. (出典:萱野、方言:沙流)
aynusantek/aynusanteke(he)
アイヌサンテㇰ/アイヌサンテケ(ヘ) 【aynu-san-tek/-teke(he)】 アイヌの血統.▷アイヌ=人 サン=出る テㇰ=手 アイヌサンテㇰ ネ クス パウェトㇰコㇿ=アイヌの血統だから雄弁だ. (出典:萱野、方言:沙流)
aynusatcir
アイヌサッチㇼ §326 エゾヤマセミ (1) aynu-satcir (áy-nu-sat-čir)「あイヌサッチㇼ」[<aynu(人間)satcir(?)] ⦅静内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aynusir
アイヌシㇼ 【名】[aynu-sir 人間・様子] ゆうれい(幽霊)。 aynusir yayeoske アイヌシㇼ ヤイェオㇱケ 幽霊が出る。(S) ☆参考 守り神が悪いから早く死んだが、 守り神があの世へ一緒に行けなくて、 死者の魂みたいになって、 死んだだれそれだとうそを言って出てくる。(S) {E: a ghost.} (出典:田村、方言:沙流)
aynusitcir
アイヌシッチㇼ 【名】[aynu-sir-cir 人間・様子・鳥][動物]「鳥の名、 何どりか不明。」aynusitcir kamuy アイヌシッチㇼ カムイ 「kamuyukar カムユカㇻ《神謡》に出てくる。」 (S)〔知分類になし〕 {E: the name of a bird (unknown).} (出典:田村、方言:沙流)
aynusitoma
アイヌシトマ §660.ひとみしりするaynu-sitoma〔áǐ-nu-ši-to-ma あイヌ・シトマ〕[人を・恐れる]⦅ホロベツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynutantaka
アイヌタンタカ §048 サメガレイ (3) aynu-tantaka (áy-nu-tan-ta-ka)「あイヌタンタカ」[ay(とげ)nu(もつ)tantaka(カレイ)] 成魚 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
aynutopa/aynutopa(ha)
アイヌトパ/アイヌトパ(ハ) 【aynu-topa/-topa(ha)】 人の群れ,群衆,群がり集まった人々.▷アイヌ=人(の) トパ=群れ タント チㇷ゚サンケ エトホ ネ クス アイヌトパハ ウウェカㇻパ=今日は舟おろし祭りの日だから大勢の人々が集まった. (出典:萱野、方言:沙流)
aynutukap
アイヌトゥカㇷ゚ 【名】[aynu-tukap 人間・(?)] ゆうれい(幽霊)。 (出典:田村、方言:沙流)
aynutukap
アイヌトゥカㇷ゚ 【aynu-tukap】 幽霊,化けた人間,人が化けた幽霊.*悪口としても使われる.▷アイヌ=人 トゥカㇷ゚=幽霊 (出典:萱野、方言:沙流)
aynutukap(-i)
アイヌトゥカㇷ゚ §481.たましい;霊魂(20)死後迷って歩く霊魂;幽霊 aynu-tukap(-i)〔áǐ-nu-tu-kap あイヌ・トゥカㇷ゚〕[aynu(人)+tukap(幽霊)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynutura
アイヌトゥラ 【自動】[aynu-tura 人間・と連れ立つ] 人と連れだつ。 {E: to go together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynuuhoppa
アイヌウホッパ 【aynu-u-hoppa】 出発前に妻をなぐること. ▷アイヌ=人 ウ=互い ホッパ=残す,置く *長い間夫が留守にして仕事に出る場合,あるいは狩りに行く時に妻が夫のことをあまり思わないようにするために,出発前に妻に難癖をつけてなぐること.そうすると,妻は夫のことを,あんな親父め,熊に食われて死んでしまえ,と思っているうちに日が経ち月が過ぎて,夫が元気で帰ってくる.すると,あんらまあお帰りなさい,ということになる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
aynuuttap
アイヌウッタㇷ゚ §012 サメガスベ (3) aynu-uttap (áy-nu-ut-tap)「あイヌウッタㇷ゚」[<ay(とげ)nu(もつ)*uttap(エイ)] ⦅浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ayo
アヨ 【ayo】 あっ〔間投詞〕:驚いた時の言葉, (出典:萱野、方言:沙流)
ayo
アヨー 【ayoo】 痛ーい,ああ〔間投詞〕. (出典:萱野、方言:沙流)
ayoayo
アヨアヨ 【ayo-ayo】 イムをした時の驚きの言葉〔間投詞〕. (出典:萱野、方言:沙流)
ayokakamuy
パヨカカムイ §410 (その他の鳥名)  payoka-kamuy (pa-yó-ka-ka-muy)「パよカカムイ」 ⦅沙流⦆渡り鳥の一種。流行病の神。[=payeka-kamuy] (出典:知里動物編、方言:)
ayop
アヨㇷ゚ 【名】[ay-o-p 矢・そこに入っている・もの] 矢筒、 矢入れ(矢を入れた袋)。 ayop tapika a=mut wa アヨㇷ゚ タピカ アムッ ワ 私は矢を入れた袋を肩から下げて。(HK民話) {E: a quiver (for arrows).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayopo
アヨポ 【ayopo】 あっ〔間投詞〕:蛇を見たり.大に噛みつかれたなど驚いた時の言葉 (出典:萱野、方言:沙流)
Ayoro
アヨロ 【名】[地名] ①白老町アヨロ川流域。 ②アヨロ山。 {E: a place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayosma
アヨㇱマ 【他動】[ay-osma 矢・そこに突進する] 矢が当たる。 {E: for an arrow to hit.} (出典:田村、方言:沙流)
ayoy-po
アヨイポ 【間投】あらら(びっくりしたときの言葉)。 {E: an utterance of surprise. (interject.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aypaskanni
アイパㇱカンニ §090 ハナヒリノキ (1) aypaskanni (áy-pas-kan-ni)「あイパㇱカンニ」 茎をいう ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aypaskeni
アイパㇱケニ §090 ハナヒリノキ (2) aypaskeni (áy-pas-ke-ni)「あイパㇱケニ」 茎をいう ⦅A十勝・沙流⦆⦅天塩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aype
アイペ 【aype】 アワビ,エゾアワビ.*夜暗闇で熊や犬や鹿の目が光る色は,アワビの貝殻の内側の光とそっくりなので,ユカㇻでは「ルマイペ(ル アイペ) トㇺ ネ=さっとアワビの色」と表現している. (出典:萱野、方言:沙流)
aypone
アイポネ §807.ももの骨(5)股骨 ay-pone〔áǐ-po-ne あイ・ポネ〕[ay(矢)+pone(骨)]⦅バチラー辞書⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aypoypo
アイポイポ 【aypoypo】 イムをした時の驚きの言葉. →イム (出典:萱野、方言:沙流)
ayrap
アイラㇷ゚ 【ay-rap】 矢羽:鷹やカケスの羽根を使う.*烏の羽根は使わない.烏は熊の居場所をアイヌに教えるので,熊は烏を憎んでおり,もしも烏の羽根を使ったら熊が矢を受けてくれないと考えるため.▷アイ=矢 ラㇷ゚=羽 (出典:萱野、方言:沙流)
ayrapkina
アイラㇷ゚キナ 【名】[ay-rap-kina 矢・羽・草][植物]〔知分類 p.242, クサソテツ、 コゴミ[ayrap(矢羽根)+kina(草)]〕 {E: a cycad.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayrapkina
アイラㇷ゚キナ 【ay-rap−kina】 クサソテツ,コゴミ.*まだ葉が開かない裸葉の時はソㇿマ(ゼンマイ)と呼び食料にする.また山で狩小屋を作る際,小束にして屋根を葺いたり下に敷いて使う.▷アイ=矢 ラㇷ゚=羽根 キナ=草 (出典:萱野、方言:沙流)
ayrapkina
アイラㇷ゚キナ §429 クサソテツ コゴミ (3) ayrap-kina (áy-rap-ki-na)「あイラㇷ゚キナ」[ay(矢)rap(羽)、ay-rap(矢・羽根)、ayrap-kina(矢羽根・草)] 胞子葉 ⦅荻伏⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aysakamam
アイサカマㇺ 【名】[ay-sak-amam のぎ・を持たない・穀物][植物] ヒエの一種。 ☞piyapa ピヤパ {E: a type of millet.} (出典:田村、方言:沙流)
aysakpiyapa
アイサㇰピヤパ §401 ヒエ (7) ay-sak-piyapa (áy-sak-pi-ya-pa)「あイ・サㇰ・ピヤパ」[ay(とげ)sak(ない)ピヤパ(ヒエ)] ⦅バチラー、アイヌ人とその説話⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aysini
アイシニ §125 ハリギリ、センノキ (2) aysini (áy-si-ni)「あイシニ」[<ay-us-ni] 茎をいう ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
aysir(-i)
アイシㇼ §481.たましい;霊魂(19)幽霊;人魂 aysir(-i)〔áǐ-širあイシㇼ〕⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aysup
アイスㇷ゚ 【ay-sup】 矢柄(やがら):シキ(オニガヤ)で作る.▷アイ=矢 スㇷ゚=ススキ (出典:萱野、方言:沙流)
aysuye
アイスイェ 【自動】[ay-suye 矢(?)・を振る](?) 居眠りする。 k=aysuye kor k=an カイスイェ コㇿ カン 私は居眠りしている。(W) ☆参考 mokor モコㇿ 眠る。 ámokor アモコㇿ 座ったまま眠る。 mokonrusuy モコンルスイ 眠い。 yaynurap ヤイヌラㇷ゚ うとうとする。 nuukaomare ヌウカオマレ 半分眠っている。 〔知分類 p.291 [< yay(自分を)+suye(ゆすぶる)]〕 {E: to doze; take a nap.} (出典:田村、方言:沙流)
aysuye(-an)
アイスイェ §564.いねむり(居眠)[する](14)居眠りする aysuye(-an)〔áǐ-su-je あイスイェ〕[<yay(自分を)+suye(ゆすぶる)]⦅ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ayusceh
アユㇱチェㇸ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (7) ayusceh(a-yus-ceh)「アユㇱチェㇸ」[ay(とげ)us(生えている)ceh(魚)]⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ayuskina
アユㇱキナ §017 アザミの類 (2) ayus-kina (a-yús-ki-na)「アゆㇱキナ」[ay(とげ)us(多くついている)kina(草)] 茎葉 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayuskuttar
アユㇱクッタㇻ §017 アザミの類 (1) ayus-kuttar (a-yús-kut-tar)「アゆㇱクッタㇻ」[ay(とげ)us(多くついている)kuttar(筒状茎)] 茎葉 ⦅美幌、屈斜路⦆⦅A石狩・天塩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayusni
アユㇱニ 【名】[ay-us-ni トゲ・ついている・木][植物] タラノキ(「タランボ」)。〔知分類 p.69, 70〕 {E: a Japanese angelica tree; a fatsia.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayusni
アユㇱニ 【ay-us-ni】 センノキ,タラノキ,ハリギリ,バラ(とげがいっぱい生えている木).*流行病の噂を聞いた時この木で神を作り村の入口に御神体として立てた(タラノキ).▷アイ=矢 ウㇱ=生える ニ=木 (出典:萱野、方言:沙流)
ayusni
アユㇱニ §123 タラノキ (1) ayus-ni (á-yus-ni)「あユㇱニ」[ay(とげ)us(多くある)ni(木)] 茎をいう ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayusni
アユㇱニ §123 タラノキ (2) ayus-ni (a-yús-ni)「アゆㇱニ」[とげ・多くある・木] 茎をいう ⦅荻伏⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayusni
アユㇱニ §125 ハリギリ、センノキ (1) ayusni (a-yús-ni)「アゆㇱニ」[ay(とげ)us(多くある)ni(木)] 茎をいう ⦅長万部、礼文華、穂別、釧路、美幌、名寄、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayusnikamuy
アユㇱニカムイ 【ay-us-ni-kamuy】 とげつきの神. コタン アパパ タ アユㇱニ カムイ ア・ニスㇰ ワ ア・アヌ コㇿ パヨカカムイ カ コタノルン(コタン オルン) アフン ニューケㇱ=村の入り口の向こう側にとげつきの神を頼んで置くと,病気の神も村へ入ることができない. (出典:萱野、方言:沙流)
ayusnikikir
アユㇱニキキㇼ §112 カミキリムシ (12) ayusni-kikir(a-yus-ni-ki-kir)「アユㇱニキキㇼ」⦅幌別⦆センノカミキリの幼虫 Dihammus luxuryiosus (BATES). (出典:知里動物編、方言:)
ayussamampe
アユㇱサマンペ §048 サメガレイ (1) ayus-samampe (á-yus-sa-mam-pe)「あユㇱサマンペ」[ay(とげ)us(群生している)samampe(カレイ)] 成魚 ⦅幌別、白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ayustop
アユㇱトㇷ゚ §383 ネマガリダケ (2) ayus-top (a-yús-top)「アゆㇱトㇷ゚」[<ay-us-top 矢先の・ついている・竹] 茎 ⦅天塩⦆⦅A沙流・十勝・石狩上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayusuttap
アユㇱウッタㇷ゚ §012 サメガスベ (2) ayus-uttap (á-yus-ut-tap)「あユㇱウッタㇷ゚」[<ay(とげ)us(生えている)uttap(エイ)] ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ayya
アイヤ 【間投】(苦痛や困ったことの表現)ああ(痛い、 だるい、 ひどい等)。 ayya ku=cikiri! アイヤー クチキリー! ああこの足!(人間の足は通常 kema ケマ を使うので、 ku=kema(ha) クケマ(ハ)と言うところだが、 動物の足を表す cikir チキㇼ を使って ku=cikiri クチキリ《私の畜生の足》と言うことによって、 どうしようもない困った足だという気持ちを表している)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
ayyoayyo
アイヨアイヨ §085.いたむ(痛む)(4)ちくちく痛む ayyo-ayyo〔áǐ-jo-áǐ-jo あイヨ・あイヨ〕[ayyoの反復形、ayyo<ay-o、ay「とげ」、o「入る」「ささる」]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ayyopikkew
アイヨピッケウ §249 トリカブト (18) ayyop-ikkew (áy-yo-pik-kew)「あイヨピッケウ」[ayyop(矢毒、ay矢、oに入る、-pもの)ikkew(背骨)] 根 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ayyopo
アイヨポー 【ay yopo】 驚きの言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
ayyupi maci
アイユピ マチ §032.よめ(嫁)(3)ay-yupi maci〔áǐ-ju-pi|má-či あイユピ・まチ〕⦅カラフト⦆【雅】兄の嫁。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
c=aynukorkur
チャイヌコㇿクㇽ 【c=aynu-kor-kur】 大事にしなければならない人. (出典:萱野、方言:沙流)
carearayta
チャレアライタ 【自動】(次の表現で) rekkurpo ka carearayta レックㇽポ カ チャレアライタ ひげが少しはえかかっており、 まだはえそろっていない。(KM民話) ☞cearayta チェアライタ (出典:田村、方言:沙流)
caru askay
チャル アㇱカイ §310.声がよい(2)caru askay〔ča-ru-aš-kaǐ チャる・アㇱカイ〕[caru(そのロ)+askay(達者である)]⦅テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
catay
チャタイ 【catay】 大蛇. (出典:萱野、方言:沙流)
catay
チャタイ §426 マムシ  蛇神(6) catay (čá-tay)「ちャタイ」[<蛇体] ⦅幌別⦆湿地に住む魔神[=nitatorumpe](アイヌ神謡集, p. 64) (出典:知里動物編、方言:)
cawnaraye
チャウナライェ 【他動】[中相] [c(i)-aw-na-raye された・家の中・の方へ・行かせる/来させる] 家の中に入ってくる。 {E: to come into the inside of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cawnaraye
チャウナライェ 【c-awna-raye】 (家ヘ)入って来る. (出典:萱野、方言:沙流)
cayayke
チャヤイケ 【自動】[cay-ay-ke(擬態の語根)・(重複)・という状態になる(自動詞形成)](とげが)出ている。 ayehe cayayke アイェヘ チャヤイケ とげが出ている。 ☞cararke チャラㇻケ {E: to be thorny; have thorns.} (出典:田村、方言:沙流)
caycay
チャイチャイ 【caycay】 柴:おとなの指より細い柴. (出典:萱野、方言:沙流)
caycaye
チャイチャイェ 【名】[所](概は未出、 caycay であろう。)[cay-cay-e(擬態の語根)・(重複)・(所属語尾)][植物]小さい小枝の先のごく小さい細枝。 ☆caycayehe チャイチャイェヘ の形は未出。 ☆ca チャ [概]/caha チャハ [所] 小枝。 nítek ニテㇰ [概]/níteke(he) ニテケ(ヘ) [所]枝。 〔知分類 p.265〕 (出典:田村、方言:沙流)
caynatara
チャイナタラ 【自動】[cay-natara (擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞) …している]ジロジロにらみつけている。 i=nukar sirko caynatara イヌカㇻ シㇼコ チャイナタラ 私をジローッとにらみつけている。 inkar ru ko caynatara インカン ル コ チャイナタラ 恐ろしい目でギョロッとにらんでいる。 {E: to stare, glare at.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
céarayta
チェアライタ 【他動】[中相][c(i)-e-ar-hayta (された)・で・全く・足りない](?) (次の慣用表現で)(ひげが)はえそろっていない、 少しはえかかっている。 rekkurpo ka céarayta レックㇽポ カ チェアライタ ひげが少しはえかかっている(男のまだ年若い様子)。(NK民話) ☆参考 話者によって carearayta チャレアライタ (KM)、 carehayta チャレハイタ (KSg)、 と言ってる。 なお『金田一京助選集Ⅱ』に rek-kurumama chie-ara-haita《ひげの黒ばみまだ全からず》とある。 ☞『音声資料6』 p.38 の脚注2 {E: to have, grow a thin, patchy beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cep kuma tay kam kuma tay
チェㇷ゚ クマ タイ カㇺ クマ タイ 【cep-kuma-tay-kam-kuma-tay】 魚や肉を乾かす干し竿の林.▷チェㇷ゚=魚 クマ=干し竿 タイ=林 カㇺ=肉 *狩の上手なアイヌの家の前には,魚や肉を乾かす干し竿が林のように立っている. (出典:萱野、方言:沙流)
cep sikiru ekannayukar
チェㇷ゚ シキル エカンナユカㇻ §067 サケ あきあじ、あきやじ  他(17) cep sikiru ekannayukar (čep-si-ki-ru e-kan-na-yu-kar)「チェㇷ゚ シキル エカンナユカㇻ」魚が身をひるがえすようにくるりと向きを変えて引き返す(『アイヌ神謡集』p. 60)。――sikiru[si-kiru(自分を・旋回させる);まわる;さける]。E-kanna-yukar[e(それについて)kannna(再び)yukar(演技する);そのさまを再現する;まねる;さながらの様子を示す] (出典:知里動物編、方言:)
cep teseske ekannayukar
チェㇷ゚ テセㇱケ エカンナユカㇻ §067 サケ あきあじ、あきやじ  他(18) cep teseske ekannayukar (cep-te-ses-ke e-kan-na-yu-kar)「チェㇷ゚ テセㇱケ エカンナユカㇻ」ユ375 (出典:知里動物編、方言:)
cétaye
チェタイェ 【他動】[中相][c(i)-etaye される・引く] 引かれる。 {E: to be pulled, drawn by….} (出典:田村、方言:沙流)
cétaye suwop
チェタイェ スウォㇷ゚ 【名】[cetaye-suwop 引かれる・箱] 引出し。 {E: a set of drawers; a drawer.} (出典:田村、方言:沙流)
ci=esikirayne
チェシキライネ 【ci=e-sikirayne】 憐れだ,かわいそうだ[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
ci=sikerayne
チシケライネ 【ci=sik-e-ray-ne】 憐れむ[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
ci=yaykoruska
チヤイコルㇱカ 【ci=yay-ko-ruska】 同情する,かわいそうに. (出典:萱野、方言:沙流)
cicay
チチャイ 【cicay】 浅瀬. ペッ チチャイ=川縁の浅い所.アトゥイ チチャイ=海縁の浅い所.ペッチチャイ タ シノッ アニー.オホ ウㇱケ ウン イテキ アㇻパ=川の縁の浅い所で遊ぶんだぞ.深い所へ行ってはならないよ. (出典:萱野、方言:沙流)
cicirakay
チチラカイ 【cicirakay】 ごだっぺ:ドジョウ. (出典:萱野、方言:沙流)
cicirakay
チチラカイ §009 ドジョウ (2) cicirakay(či-čí-ra-kay)「チちラカイ」[<] 成魚 ⦅天塩、名寄、厚真、似湾;夕日32⦆ フクドジョウ、ドジョウ(方言)Oreias oreas (JORDAN & FOWLER.)⦅天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
cietayesey
チエタイェセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (4) cietayesey (ci-e-ta-ye-sey)「チエタイェセイ」 ⦅白老⦆ホタテ貝akkitekとも (出典:知里動物編、方言:)
cietayesey
チエタイェセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (7) cietayesey (či-e-ta-ye-sey)「チエタイェセイ」 ⦅白老⦆ákkitekとも。ホタテ貝 (出典:知里動物編、方言:)
cietayesey
チエタイェセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (23) cietaye-sey (ci-é-ta-ye-sey)「チえタイェセイ」[<ci-(われら)etaye(引っ張る<綱で引く>)sey(貝)] ⦅白老、幌別⦆ホタテ貝 (出典:知里動物編、方言:)
cietaysey
チエタイセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (3) cietay-sey (ci-e-tay-sey)「チエタイセイ」 ⦅幌別⦆ホタテhotate (出典:知里動物編、方言:)
cihukaye
チフカイェ §389.しぬ(死ぬ)(28)急死する ci-hu-kaye〔či-Fú-ka-je チふカイェ〕[ci(=si 自分を)+hu(なまで、生のまま)+kaye(折る);なまのまま折れる]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cikapsay
チカㇷ゚サイ 【名】[cikap-say 鳥・連なったもの][動物]鳥の群、 雁や鶴などの列。 ☞say サイ {E: a flock of birds.} (出典:田村、方言:沙流)
cikapsay,-e
チカッㇷ゚セイ §419 (その他の鳥名)  (7) cikap-say, -e(či-kap-say)「チカッㇷ゚セイ」鳥の群れ (出典:知里動物編、方言:)
cikapsay/cikapsaye(he)
チカㇷ゚サイ/チカㇷ゚サイェ(ヘ) 【cikap-say/-saye(he)】 鳥の群れ.鳥の編隊飛行. (出典:萱野、方言:沙流)
cikayhekaci
チカイヘカチ §004.あかご;あかんぼ(44)ci-kay-hekaci〔či-káǐ-he-ka-či チかイヘカチ〕[ci-(我々が)+kay(背負う)+hekaci(こども)]⦅ホロべツ⦆【雅】背におんぶされる程のこども;赤子。(→ユ研Ⅱ, p.769)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
cikaytennep
チカイテンネㇷ゚ §004.あかご;あかんぼ(45)ci-kay-tennep〔či-káǐ-ten-nep チかイテンネㇷ゚〕⦅ホロベツ⦆【雅】まだ人の背に負われるぐらいのこども;あかご(→ユ研Ⅱ, p.769)。[(我ら・おんぶする・あかご)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
cikosomokur koyaykatanu
チコソモクㇽ コヤイカタヌ 【分離他動】[中相][ci-kosomokur koyaykatanu …すること・…に対して無礼なことをする/言う](ekarkar エカㇻカㇻ の前に置かれて) …に対して無礼なことをする/言うこと。 wen menoko/utar orkehe/cikosomokur/koyaykatanu/i=ekarkar kus/hawkor hawe/oka ya sekor ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ/チコソモクㇽ/コヤイカタヌ/イエカㇻカㇻ クㇱ/ハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅]悪い女どもが私に対して無礼なことをしゃべっているのだろうかと。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikosomokur yaykatanu
チコソモクㇽ ヤイカタヌ 【ci-ko-somokur yay-katanu】 私に遠慮もしないで,私に遠慮もせずに. ▷チコ=私に ソモクㇽ=それ ヤイカタヌ=遠慮 チコソモクㇽ ヤイカタヌノ シネンネアンペコㇿ ネㇷ゚ワアンペ エハウカントゥㇽセ=私に遠慮もせずに,ひとりでいるかのように何かをわめきちらしている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
cikuniaya
チクニアヤ 【cikuni aya】 木目. (出典:萱野、方言:沙流)
cikunisikaye
チクニシカイェ 【cikuni-sikaye】 (木で作った)目釘. (出典:萱野、方言:沙流)
cimuttam notaku ciyaytaraye
チムッタㇺ ノタク チヤイタライェ §389.しぬ(死ぬ)(66)自刃する ci-mut-tam notaku ci-yay-ta-raye〔či-mút-tam|no-tá-ku|či-jáǐ-tà-ra-je チむッタㇺ・ノたㇰ・チやイタライェ〕[ci(我)+mut(帯びている)+tam(刀)、notaku(その刃)、ci(我)+yay(自分を)+ta(そこへ)+raye(押しやる)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
cinaynaye
チナイナイェ 【他動】[中相][ci-nay-nay-e された・沢・(重複)・(他動詞形成)]メチャクチャである(整然とせず無秩序でクシャクシャなことを言う)。 cinaynaye hemanta, ataye ruyno eyyok kunak ye チナイナイェ ヘマンタ、 アタイェ ルイノ エイヨㇰ クナㇰ イェ こんなメチャクチャにつくってあるものを高く売ると言う。(S) {E: to be in a mess, disordered.} (出典:田村、方言:沙流)
cinteyaya
チンテヤヤ 【自動】[cin-teyaya 足・を広げている] 足を広げている。 cinteyaya wa an チンテヤヤ ワ アン 足を広げている。(S) ☆参考 teyaya テヤヤ は他に用例がない。 {E: to spread the legs.} (出典:田村、方言:沙流)
ciohayaku
チオハヤク §295 サカマタ;シャチ (7) ciohayaku (ci-ó-ha-ya-ku)「チおハヤク」[<ci-ohaya-kur(われらが・おそれる・神)] ⦅樺太⦆ (出典:知里動物編、方言:)
cionnayke
チオンナイケ §096.陰部―女性の性器(23)膣内 ci-onnayke〔čí:-on-naǐ-ke ちイオンナイケ〕[ci(陰部)+onnayke(内部)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cipayokayre
チパヨカイレ 【他動】[自動使役][中相][ci-payokay-re される/された・出歩く・させる][雅] 出歩く、 歩き回る、 旅する。 makanan ne kor oripak kamuy cipayokayre マカナン ネ コㇿ オリパㇰ カムイ チパヨカイレ どうやらすると(=ときどき)流行病の神が歩き回る(=伝染病がはやる)。(W神謡K) ☞payoka パヨカ (出典:田村、方言:沙流)
ciporsayo
チポㇿサヨ 【cipor-sayo】 筋子粥. (出典:萱野、方言:沙流)
ciray
チライ 【ciray】 イトウ〔魚〕. (出典:萱野、方言:沙流)
ciray
チライ §077 イトウ;いと (1) ciray(či-ráy)「チらイ」⦅北海道・樺太⦆(B)=chirat-chep. (出典:知里動物編、方言:)
cirayapappo
チライアパッポ §253 フクジュソウ (3) ciray-apappo (ci-ráy-a-pap-po)「チらイ・アパッポ」[イトウ・花] 花 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
cirayci
チライチ §278 あざらし (4) cirayci (či-ráy-či)「チらイチ」[<ci-(われら)rayeci(どっさり殺す)-p(もの)] ⦅新問⦆アザラシの総称 (出典:知里動物編、方言:)
ciraykina
チライキナ §253 フクジュソウ (5) ciray-kina (ci-ráy-ki-na)「チらイ・キナ」[イトウ・草] 茎葉 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ciraykina
チライキナ §434 エゾフユノハナワラビ (3) ciray-kina (ci-ráy-ki-na)「チらイキナ」[ciray(イトウ)kina(草)] 裸葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ciraymacir
チライマチㇼ §349 オシドリ (1) cirayma-cir (ci-ráy-ma-čir)「チらイマチㇼ」[<?] ⦅北海道全域⦆ (出典:知里動物編、方言:)
cirayni
チライニ §048 ミヤマガマズミ じょうみ(方言) (3) cirayni (ci-ráy-ni)「チらイニ」[ciray(イト魚)ni(木)] 茎 ⦅様似⦆ (出典:知里植物編、方言:)
cirayurep
チライウレㇷ゚ §253 フクジュソウ (4) ciray-urep (ci-ráy-u-rep)「チらイ・ウレㇷ゚」[イトウ・いちご] 果実 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
cisea=hayopte
チセアハヨㇷ゚テ 【cise-a=hayop-te】 家に武装させる:火事の時に近くのカヤ屋根に火が燃えうつらないように,トマというガマ草で編んだござを屋根に掛け,それに水を掛けて延焼を食い止める. ▷チセ=家 ハヨㇷ゚=武装 テ=させる *昭和10年頃に二風谷村の貝澤チコさんの家が火事になり,隣の貝澤松冶さんの家にチセハヨㇷ゚テをして延焼を防いだのを見たのが最初であり,その後見たことがない.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
cisehurayeapto
チセフライェアㇷ゚ト 【cise-huraye-apto】 家洗いの雨:新築した家に最初に降る雨のこと. アクㇷ゚ ア・オケレ チセノミ オカ タ アㇱ アㇷ゚ト ア・イェ ヒ チセフライェ アㇷ゚ト セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ=屋根葺きも終わり新築祝いの後で降る雨のことを家洗いの雨というものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
cisekitay
チセキタイ 【名】[cise-kitay 家・の頂上] 屋根。 {E: a roof.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisekitay
チセキタイ 【cise-kitay】 家の屋根. (出典:萱野、方言:沙流)
cisekitaykoraye
チセキタイコライェ 【自動】[cise-kitay-ko-raye 家・の頂上・に・行かせる] 屋根がきれいに葺いてある。 {E: for a roof to be completely thatched (also beautifully thatched).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciseonnayke
チセオンナイケ 【cise-onnayke】 家の中. (出典:萱野、方言:沙流)
cisoynaraye
チソイナライェ 【ci-soyna-raye】 (静かに,ゆったりした態度で)出る. (出典:萱野、方言:沙流)
citamehayta
チタメハイタ 【ci-tam-e-hayta】 かまいたち. (出典:萱野、方言:沙流)
citunasteray
チトゥナㇱテライ §389.しぬ(死ぬ)(26)急死する citunaste-ray〔či-tú-naš-te-raǐ チとぅナㇱテ・ライ〕[citunaste(急ぐ、早い;ci=si 自分を、tunas-te 早く・させる)+ray(死ぬ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ciunaycikah
チウナイチカㇵ §338 アオバズク (7) ciunay-cikah (či-ú-nay-či-kah)「チうナイチカㇵ」 ⦅白浦⦆フクロウの一種[=yawresampe] (出典:知里動物編、方言:)
ciyay
チヤイ 【名】[概](所は ciyaye(he) チヤイェ(ヘ))(びんなどの)栓(中にさしこむもの)。 ☆参考 独立の名詞としては未出。 ☆参考 puta プタ 上からかぶせるふた。 ☞puta プタ (出典:田村、方言:沙流)
ciyay(-e)
チヤイ §544.とげ(刺)(2)ciyay(-e)〔ci-jáǐ チやイ〕[<si-ay(大きな・とげ)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ciyay/ciyaye(he)
チヤイ/チヤイェ(ヘ) 【ciyay/ciyaye(he)】 (木の)栓:穴に差し込み,中の物が出ないようにする物. (出典:萱野、方言:沙流)
ciyaye(he)
チヤイェ(ヘ) 【名】[所](概は未出。 ciyay チヤイ であろう。)(びんなどの)栓(中にさしこむもの)。 ☆puta(ha) プタ(ハ) 上からかぶせるふた。 ☞puta プタ {E: to eddy; swirl.} (出典:田村、方言:沙流)
cuphaytano kone
チュㇷ゚ハイタノ コネ §348.産―流産[する](4)月足らず流産する cup-hayta-no kone〔čúp-haǐ-ta-no-kò-ne ちゅㇷ゚ハイタノ・こネ〕[cup(月)+hayta(足らず)+no(に)、kone(つぶれる;ko 粉、ne になる)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cupkiyay
チュㇷ゚キヤイ 【cup-kiyay】 日光. (出典:萱野、方言:沙流)
cupray
チュㇷ゚ライ 【cup ray】 日食,月食:皆既食.▷チュㇷ゚=日,月 ライ=死ぬ (出典:萱野、方言:沙流)
e anpay
エー アンパイ 【名】[日本語]よいあんばい、 いい具合い、 好都合。 e anpay ni エー アンパイ ニ いいあんばいに=都合よく(日本語だとの意識をもって言っている)。(S民話) e anpay ta na エー アンパイ タ ナー いいあんばいだなあ=いい日和(ひより)だなあ(アイヌ語話者である父がよく言っていたと言い、 もとは日本語であってもアイヌ語の中で使う言葉だと考えているらしい)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
earaka wa ray
エアラカ ワ ライ §389.しぬ(死ぬ)(34)中毒して死ぬ earaka wa ray〔e-á-ra-ka-wa|ráǐ エあラカ・ワ・らイ〕[中毒し・て・死ぬ]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
earsayne
エアㇻサイネ 【ear-say-ne】 一巻[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
earsayneno
エアㇻサイネノ 【副】[ear-say-ne-no ただ一つの・巻き・である・(副詞形成)]一巻きに、 一回巻きに、 一重に(ひとえ)に巻いて。 uwokkane kut/earsay neno/a=yaykosaye ウウオッカネ クッ/エアㇻサイ ネノ/アヤイコサイェ [雅]金鎖の(かなぐさり)のベルトを一回巻きに巻いた(しめた)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
earyaykesnukar
エアㇻヤイケㇱヌカㇻ 【自動】すっかり困りきる。 ☆参考 これだけの形では未出。 複数形語尾 -pa パ を伴って出てきた。 ☞earyaykesnukarpa エアㇻヤイケㇱヌカㇻパ (出典:田村、方言:沙流)
earyaykesnukarpa
エアㇻヤイケㇱヌカㇻパ 【自動】[複](単複の区別のない earyaykesnukar エヤㇻヤイケㇱヌカㇻ の用例は未出)[ear-yay-kes-nukar-pa 全く/一つ・自分の・末端・を見る・(複)](皆で)すっかり困りきる。 {E: to be burdened with troubles.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
easayar
エアサヤㇻ 【e-asa-yar】 注文する,▷エアサ=注文 ヤㇻ=する (出典:萱野、方言:沙流)
easkay
エアㇱカイ 【他動】[e-askay …に関して・できる/上手である] ①…ができる、 …が上手だ。 k=éaskay ケアㇱカイ 私は(それが)できる/上手だ。 op ka a=eáskay emus ka a=eáskay オㇷ゚ カ アエアㇱカイ エムㇱ カ アエアㇱカイ (引用文中で)私は槍も上手、 刀も上手だ。(S民話) ②(動詞句の後に置かれて)…することができる、 …するのが上手だ、 …することが可能である。 oro ta e=an easkay uske オロ タ エアン エアㇱカイ ウㇱケ あなたがいることのできる場所。(W民話) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定はつくられず否定動詞 eaykap エアイカㇷ゚ が使われる。 ☆参考 askay アㇱカイ[自動]針仕事がよくできる。 eaykap エアイカㇷ゚[他動]…ができない。 下手だ。 {E: ①to be good at… ②to be good at doing ; to be able to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
easkay
エアㇱカイ 【e-askay】 上手だ. (出典:萱野、方言:沙流)
eaykap
エアイカㇷ゚ 【他動】[否定動詞][e-aykap …について・できない/へただ] ①…ができない、 …がへただ。 ②[助動詞的用法](動詞句の後に置かれて)…することができない、 …するのがへただ(可能でない、 能力が低い/ない)。 ☆対語 easkay エアㇱカイ。 ☆参考 koyaykus 状況や都合などによっていまできない、 しかねる。 eyayramkar (することが適切でない、 してはならない、 すると人に迷惑をかける等のため)するわけにいかない、 できない、 あえてしない。 eaykap エアイカㇷ゚ は、 可能ではないことや、 能力によってへたであるとかできないとかを言うほか、 広くいろいろな意味での「できない」をも表す。 {E: ①to be poor at… ②to be unable to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eaykap
エアイカㇷ゚ 【e-aykap】 下手だ,〜ができない. ク・ケメイキ エアイカㇷ゚ ペ ネ クス ク・ハンケヨㇺ パ ク・トゥイマヨㇺ パ ア・エミナ ノイネ=私は針仕事が下手なので,近くへ針を刺し遠くへ針を刺し,笑われそうだ.アッペネㇷ゚ アナㇰネ ネㇷ゚ ア・カレ ヤッカ エアイカㇷ゚=不器用者は何をやらせても下手だ.アイヌモシㇼ モシㇼ ソ カ タ ア・キヤンネレ ㇷ゚ ノヤ ネ クス ノヤ オㇷ゚ アニ ノヤ エムㇱ アニ ア・オッケ ㇷ゚ ア・トゥイェ ㇷ゚ アナㇰネ エフイネ ウェンカムイ ネ ヤッカ ヤイカッチピ エアイカㇷ゚ ペ ネ=人間の国土,国土上に最も上席に位置するのがヨモギなので,ヨモギの槍で突かれた者,ヨモギの刀で斬られた者は,どんな悪い神も蘇生することができないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
eaykappa
エアイカッパ 【他動】[複](eaykap エアイカㇷ゚ は単複の区別なし)(二人以上が皆) …ができない、 へただ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eaykapte
エアイカㇷ゚テ 【複他動】[他動使役][eaykap-te …ができない・させる]…に…をできなくさせる。 ku=toranne wa ku=mokor ka a=en=éaykapte クトランネ ワ クモコㇿ カ アエネアイカㇷ゚テ 私が「からっぽやんで」(=怠けて)眠ろうにもそうさせてくれない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
eaynukoyki
エアイヌコイキ 【他動】[e-aynu-koyki …で・人間・を襲う]…で人を襲う。 ☆参考 このままの形では未出。 複数形語尾 -pa パ を伴って出てきた。 ☞eaynukoykipa エアイヌコイキパ (出典:田村、方言:沙流)
eaynukoykipa
エアイヌコイキパ 【他動】[複](単複の区別のない eaynukoyki エアイヌコイキ の用例は未出) …で人を襲う。 eponcisearipa wa kasi oyoko, ne wa an pe po hene eaynukoykipa piske kus pe kimke kus pe koma utaspa エポンチセアリパ ワ カシ オヨコ、 ネ ワ アン ペ ポ ヘネ エアイヌコイキパ ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ 小屋をつくって(妹を)住まわせて見張っており、 そうやってなおいっそう人を襲い、 浜手の方を通る人も山手の方を通る人も襲ってものを取る。(NK民話) {E: to tease, bully someone over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eeyaypunpa
エエヤイプンパ 【他動】[複](単 eeyaypuni エエヤイプニ は未出)[e-e-yay-punpa …で・…で・自分を・持ち上げる[複]](二人以上が)…のことで(人)を見下してからかう。 a=yuputari i=eeyaypunpa アユプタリ イエエヤイプンパ 私の兄たちが(そのことで)私をからかった。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eeyaypunpapa
エエヤイプンパパ 【他動】[複複](単 eeyaypuni エエヤイプニ は未出)(二人以上が皆で)…のことで人を見下してからかう。 sekor an pe i=eeyaypunpapa セコㇿ アン ペ イエエヤイプンパパ 皆で…ということを言って私をからかった。(W) (K民話) {E: to teasingly look down on someone over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehaye
エハイェ 【ehaye】 足りない,不足する. (出典:萱野、方言:沙流)
ehaye
エハイェ §363 ゴメ カモメ(鴎)  (4) ehaye (e-há-ye)「エはイェ」 ⦅富内⦆カモメの一種 (出典:知里動物編、方言:)
ehayok
エハヨㇰ 【他動】[e-hayok …で・武装する]…で武装する。 e=ehayok kuni p エエハヨㇰ クニㇷ゚ [雅]あなたが武装するためのもの。(Sユーカラ語り) e=ehayok pe/turano rán=an エエハヨㇰ ペ/トゥラノ ラナン [雅]私はあなたのよろいかぶとも持って天から下りて来ました。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehayta
エハイタ 【他動】[e-hayta …に・足りない]…にはずれる、 (人)に当たらない、 (人)が(それを)もらえない。 sinep ranke ku=kore rusuy korka sinep hayta, inan kur ehayta oasi ruwe an un? シネㇷ゚ ランケ クコレ ルスイ コㇿカ シネㇷ゚ ハイタ、 イナン クㇽ エハイタ オアシ ルウェ アヌン? 一つずつあげたいけれど一つ足りない、 どの人に当たらないのだろうなあ。(S) {E: to miss, be wrong about…; lose (in a lottery draw etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
ehaytahayta
エハイタハイタ 【e-hayta-hayta】 取れない:手に取ろうとしても取ることができない.例えば木になっているコクワを取ろうとして何回か飛びつく様子. キㇺ タ クッチ コルウヌ(ク・オルウヌ) ウㇱケ アン ペ ネ アクス ケキㇺネ(ク・エキㇺネ) ラㇺ ウㇱケ タ アン ペ アナㇰ クㇰ(ク・ウㇰ) ア コㇿカ リ ウㇱケ ウン ペ アナㇰネ ク・ハイタハイタ ヤッカ クㇰ(ク・ウㇰ) エアイカㇷ゚=山でコクワがある所を知っていたので私は山へ行き低い所のは取ったが高い所のは取ろうとしても取れなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
ehaytare
エハイタレ 【他動】[e-hayta-re(そこ)に・届かない・させる]…に当てない。 a=eníkikkik/áne cikuni/a=eháytare/ruwe cikuni/a=epékare wa アエニキッキㇰ/アネ チクニ/アエハイタレ/ルウェ チクニ/アエペカレ ワ [雅]私は木にバンバンぶつけた、 細い木にはぶつけず太い木にはぶつけて…。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekanay
エカナイ 【名】昔、 もと。 ekanay wano wenkur ka somo ne エカナイ ワノ ウェンクㇽ カ ソモ ネ もとから貧乏人だったのではない。(W民話) ☆参考 この一例しかない。 ekanaywano エカナイワノ で一語か。〔久辞典 ekanai(wa) 以前に、 元から、 元来〕 {E: long ago.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekanayta
エカナイタ 【ekanay ta】 ずっと前に,以前に. ヘンパラ ネ ヤー カ コイラ(ク・オイラ) コㇿカ エカナイタ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ ペコㇿ ク・ヤイヌ=いつだったか忘れたけれどずうっと前に見たことがあるような気がする. (出典:萱野、方言:沙流)
ekanaywano
エカナイワノ 【ekanay wano】 ずっと前から,以前から. エカナイワノ トイタ ワ コㇿ トイ ネ ヒ アイヌ オピッタ エラマン ワ アン ペ イヨㇱ ワ エㇰ ペ ネㇷ゚カ エトイタ ノイネ ネ アㇷ゚ エポソカネ ア・コイレンカコㇿ ハウェ=ずっと前から畑を耕し持ち畑であることを人々皆が知っていたのに,後から来た者が何か蒔いていたらしかったが,勿論問題にされたわけだ.エカナイワノ アン ウタㇻ=ずっと以前から住んでいた人たち. (出典:萱野、方言:沙流)
ekannayukar
エカンナユカㇻ 【e-kanna-yukar】 真似る:全く同じに. (出典:萱野、方言:沙流)
ekanrayenoye
エカンライェノイェ 【他動】家へ入って来たばかりの人に余計なことを言う。(S) {E: to make small-talk with someone who has just entered a house.} (出典:田村、方言:沙流)
ekanrayokoyma
エカンラヨコイマ §411.魔除けに小便するekanray-okoyma〔e-kán-raǐ|o-kóǐ-ma エかンライ・オこイマ〕[<ekan(迎える)+raye(押しやる)、okoyma(小便する);迎えて押し返すために小便する]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ekatayrotke
エカタイロッケ 【他動】…と仲がいい。 {E: to be on good terms with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekaycikap
エカイチカㇷ゚ §339 オオワシ (3) ekay-cikap (e-káy-či-kap)「エかイチカㇷ゚」[<ekay(老いた)cikap(鳥)、ekay‘年老いている’] ⦅屈斜路⦆オオワシの老鳥 (出典:知里動物編、方言:)
ekaycis
エカイチㇱ 【ekay-cis】 (高い)岩山[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
ekaye
エカイェ 【他動】[e-kaye その頭・を折る](衣服やカーテンなどの端)を折って縫う。 rákirurke a=ekáye wa a=kar wa an ラキルㇽケ アエカイェ ワ アカㇻ ワ アン (カーテンの)縁(ふち)を折って縫ってつくってある。(S) (出典:田村、方言:沙流)
ekaye
エカイェ 【e-kaye】 織り込む. (出典:萱野、方言:沙流)
ekayni
エカイニ 【名】[e-kay-ni その頭が・折れた・木] 折れ木、 木の切り株。 {E: the stump of a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekayni
エカイニ 【ekay-ni】 切り株,根っ株. (出典:萱野、方言:沙流)
ekaytam
エカイタㇺ §213 ホロムイイチゴ (4) ekaytam (e-káy-tam)「エかイタㇺ」 果実 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ekaytama
エカイタマ §230 マイマイ(カタツムリ) (11) ekaytama (e-káy-ta-ma)「エかイタマ」 ⦅鵜城⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ekaytama rekuciaraka
エカイタマ レクチアラカ §580.のどの病気;咽喉痛(9)カタツムリ咽喉痛 ekaytama rekuci-araka〔e-káǐ-ta-ma|re-kú-či-a-ra-ka エかイタマ・レくチアラカ〕[カタツムリ・咽喉病]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ekemtanayne
エケㇺタナイネ 【自動】[e-kem-ta-nay-ne その頭・血・(?)・沢・になる] 頭からタラタラと血を流す。 ☆対語 okemtanayne オケㇺタナイネ 尻の方からタラタラと血を流す。 {E: for the head to be bleeding.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekimnasaykar
エキㇺナサイカㇻ 【他動】[e-kim-na-say-kar その頭(そのために?)・山・の方へ・輪・をつくる]そのために(?)山をぐるっと回って行く。 {E: to go around the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekohaye
エコハイェ §595.ばかである;おろかである(3)おろかである;知恵の足りぬ ekohaye〔e-kó-ha-je エこハイェ〕[<ikohaye]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ekosomo-yaykatanu
エコソモヤイカタヌ 【他動】[e-ko-somo-yaykatanu …で・…に・(否定)・礼儀正しい][雅](人)に対して無礼なことをする/言う(ci-… ekarkar チ… エカㇻカㇻ の構文で)。 ciyekosomo[ci-ekosomo]/yaykatanu/i=ekarkar kusu チイェコソモ/ヤイカタヌ/イエカㇻカㇻ クス[雅]まるで無礼なことを私に言うために。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 (出典:田村、方言:沙流)
ekoyayirayke
エコヤイライケ 【複他動】[e-ko-yayirayke (人)に・(こと)について・感謝する] …に…を感謝する。 ☆発音 早く言うときは i イ が落ちて ekoyayrayke エコヤイライケ と発音される。 {E: to be grateful, thankful to someone for something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekoyayyerap
エコヤイイェラㇷ゚ 【他動】[e-ko-yayyerap …のことを・…に・悲しんで訴える] …のことを(人)に悲しんで訴える、 愚痴(ぐち)る。 {E: to complain of, about…} (出典:田村、方言:沙流)
ekuskonna ray wa turse
エクㇱコンナ ライ ワ トゥㇽセ §389.しぬ(死ぬ)(67)卒倒して死ぬ ekuskonna ray wa turse〔e-kúš-kon-na|ráǐ-wa|túr-se エくㇱコンナ・らイ・ワ・とぅㇽセ〕[突然・死ん・で・倒れる]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
enonkay
エノンカイ §346 エゾスカシユリ (1) enonkay (e-nón-kay)「エのンカイ」[<nino-okay(→§347、注2)] 鱗茎 ⦅白浦、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
enuray
エヌライ 【他動】…が汚いので驚きいやがる。 k=énuray wa k=énucisiske ケヌライ ワ ケヌチシㇱケ 私は彼の汚いのに驚いてじっと見つめていた。 a=enúray no okay pe yayosirkonoypa wa oka アエヌライ ノ オカイ ペ ヤヨシㇼコノイパ ワ オカ 彼は汚くて人にいやがられるのにいつまでも出て行かない。 {E: to be disgusted at something dirty.} (出典:田村、方言:沙流)
eohayokke
エオハヨッケ 【他動】[e-ohayokke で・「からあげする」](…を食べて)「からあげする」(吐くようにするが何も出ない)。 ohayokke オハヨッケ {E: to vomit on an empty stomach; dry vomit.} (出典:田村、方言:沙流)
eohaysitoma
エオハイシトマ 【e-ohay-sitoma】 薄気味悪い. ピㇼカ メノコ ネ コㇿカ ナヌフ ソモ サンケ ノ オトㇷ゚ ウトゥㇽ ワ イ・シケオプシ アーペコㇿ イキ エアㇻキンネ ケオハイシトマ(ク・エオハイシトマ)=いい女なのだが顔を出さずに髪の間から私をにらみつけているみたいで,私はとっても気味が悪い.ソンノ イヨーハイ イヨイタクシ エカㇷ゚ネ ウェンパㇱロタ ハウェ ケオハイシトマ(ク・エオハイシトマ)=本当にいやなことだよ,呪いの言葉さながらに毒づく,私は薄気味悪い. (出典:萱野、方言:沙流)
eosiraye
エオシライェ 【他動】[e-o-si-raye …に・…に・自分・を行かせる][雅](次のような慣用表現の中で) …に行く。 soywasamma/eosiraye ソイワサンマ/エオシライェ [雅](彼は)外へ出て行った。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eparkayne
エパㇻカイネ 【自動】ふたがあけっぱなしである。 amam oma su eparkayne wa an アマㇺ オマ ス エパㇻカイネ ワ アン ごはんの入った鍋のふたがあけっぱなしになっている。(S) {E: to leave a lid, cover off something.} (出典:田村、方言:沙流)
eparkohayta
エパㇻコハイタ 【他動】[e-parkohayta …に関して・食いしんぼうである] …をとても食べたがる(つわりのとき等)。 hat k=éparkohayta ハッ ケパㇻコハイタ ブドウがとても食べたい。(S) ☞parkohayta パㇻコハイタ {E: to have a great desire to eat (during morning sickness etc).} (出典:田村、方言:沙流)
epatay
エパタイ 【間投(?)】ばか(ののしりの表現)。 epatay! エパタイ! バカヤロウ! {E: an idiot; a fool.} (出典:田村、方言:沙流)
epatay
エパタイ 【epatay】 愚か者,馬鹿. (出典:萱野、方言:沙流)
epaye
エパイェ 【他動】[複](単は earpa エアㇻパ)[e-paye …に・行く[複]](二人以上が)…しに行く。 {E: to go to do… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
episkayneinkara(-an)
エピㇱカイネインカラ §441.すがめ;しゃし(斜視);やぶにらみ(8)episkayne-inkara(-an)〔e-píš-kaǐ-ne-in-ka-ra エぴㇱカイネ・インカラ〕[両側を・見る]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
eramrayke
エラㇺライケ 【他動(?)】[e-ram-rayke (それ)で・心・を殺す](?) …に親切にする(?)。 {E: to be kind to…} (出典:田村、方言:沙流)
eranraykekina
エランライケキナ §188 センダイハギ (2) eranraykekina (e-rán-ray-ke-ki-na)「エらンライケキナ」[e(汝の)ran(<ram心)rayke(殺す)kina(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
eranraykina
エランライキナ §188 センダイハギ (3) eranraykina (e-rán-ray-ki-na)「エらンライキナ」[e(汝の)ram(心)raye(殺す)kina(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
eray
エライ 【他動】[e-ray …で・死ぬ][語構成要素として](次の語で、 自動詞のあとについて)…していてうっかりする。 inkareray インカレライ 見ていてうっかりする(何かに見とれていて必要なことを忘れる)。 mokoreray モコレライ 眠っていてうっかりする(寝すごす)。 (出典:田村、方言:沙流)
erayap
エラヤㇷ゚ 【他動】[e-rayap …で・感心する]…に感心する。 {E: to admire…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erayap
エラヤㇷ゚ 【erayap】 感心する. ウヌヌケ パㇰノ ア・エラヤㇷ゚ペ イサㇺペ ウトゥルン メノコポ ウヌヌケ シリ=孝行ほど感心されることはないものだが,西隣の娘の親孝行なこと!スイ ネイタカ アクㇷ゚ アン セコㇿ ク・イヌ エアㇻキンネ ケラヤㇷ゚=またどこかで屋根葺きをすると聞いて私は本当に感心した.ソンノ エアシㇼ アヌン ニㇱパ イタㇰコシパㇱヌ ハウェ ア・エラヤㇷ゚=本当によそから来られた方.言葉が際立っている様子の感心なことだ.ケライ カッケマッ ネ クス レラㇻ カシ イカ カネ イムッ シリ ア・エラヤㇷ゚=さすが淑女であるだけに胸の上が溢れるほどに首飾りをし,感心なことよ.アイヌ オッタ(オㇿ タ) カ カムイ オッタ カ ア・ウコエヤㇺペ オンネㇷ゚ ヘカッタㇻ ネ ヒケ オンネㇷ゚ ヌヌケ エ・キ ソンノ ア・エラヤㇷ゚=人間の所でも神の所でもともに大切にされるものが年寄りと子供たちなのに年寄りを大切にして本当に感心だ. (出典:萱野、方言:沙流)
erayappa
エラヤッパ 【他動】[複](erayap エラヤㇷ゚ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)…に感心する。 {E: to admire (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erayekotne
エライエコッネ 【e-ray-e-kot-ne】 どうせなら,どっちみち. テタ アナン(アン・アン) ヤッカ アエㇷ゚ カ イサㇺ.パイカㇻ パㇰノ ネユンポカ イキ・アン ワ シㇰヌ・アン ソモ キ ヤㇰネ コタン ア・アルㇱテッカ.エライエコッネ ネ クス シリペ・アン クス アㇷ゚カㇱ・アン クスネ=ここにいても食べ物もない.春までなんとかして生きていなければ村が消えてしまいそうだ.どうせなら食べ物を探しによその村へ歩いて来るよ. (出典:萱野、方言:沙流)
eraykimatek
エライキマテㇰ 【他動】[e-ray-kimatek …で・ひどく・びっくりする] …にびっくり仰天する、 …にひどくびっくりする。 {E: to be astonished at, by…; be very surprised at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erayninne
エライニンネ 【他動】[e-ray-nitne …で・ひどく・固くなる(とても疲れる)](?) e=erayninne wa e=kar pe en=kore siri, iyayiraykere エエライニンネ ワ エカㇻ ペ エンコレ シリ イヤイライケレ あなたが骨を折ってつくったものを私にくださるのね、 ほんとうにありがとう。(S) 骨が折れる。 {E: } (出典:田村、方言:沙流)
erayninne
エライニンネ 【e-ray-nin-ne】 煩わしい,手間がかかる,面倒をみる.▷エ=それ ライ=死ぬ ニン=筋 ネ=なる スイ ポンペ エ・ケサンパ ヤㇰネ ケライニンネ(ク・エライニンネ) ナ ネㇷ゚カ ソモ イェ ノ ソイネ=また子供がお前を追いかけたら,私が煩わしいので,何も言わずに外ヘ出ろ.ク・カㇻ アイネ タㇷ゚ シホン ク・モコレ ナ.イテキ ハウコㇿ ヤン.モㇱ ヤㇰ スイ ケライニンネ(ク・エライニンネ) ナ=どうにかこうにか今赤子を私は眠らせた.声を出さないでね.目を覚ましたらまた私は煩わしいので. (出典:萱野、方言:沙流)
erayray
エライライ §127 ヌカカ ヌカカ類 (3) erayray(e-ráy-ray)「エらイライ」⦅沙流、幌別、穂別、千歳、名寄、雨竜uryu、高島、近文、礼文、天塩、様似、本別⦆(井上7、民研255) (出典:知里動物編、方言:)
eraysikasike
エライシカシケ 【他動(?)】[e-ray-sikasike …について・ひどく・…をしらばくれる]自分のしたことをしなかったと言う。 ☞esikasike エシカシケ {E: to say that one did not do the thing one did.} (出典:田村、方言:沙流)
eraysinki
エライシンキ 【他動】[e-ray-sinki …で・ひどく・つかれる](そのこと)でひどくつかれる/つかれた。 ukoomanno a=en=kouwepekennu wa k=éraysinki humi as ウコオマンノ アエンコウウェペケンヌ ワ ケライシンキ フミ アㇱ たてつづけに質問をされて私はたいへんつかれた。(W) (出典:田村、方言:沙流)
erikiraye
エリキライェ 【他動】[e-riki-raye …その頭・上の方へ・行かせる][雅](直訳すると)上へ上げる。(次の慣用句で) sinotnumatpo/erikiraye シノッヌマッポ/エリキライェ [慣用句](女の子がだいぶ大きくなって)衿もとのひもを結ぶようになった。 ☞sinotnumatpo シノッヌマッポ、 ヌマッポ (出典:田村、方言:沙流)
erurikikur-raypa
エルリキクㇽライパ 【他動】[e-ru-riki-kur-raypa …で・すじ(髪)・上へ・(< 影/姿)・…を行かせる][雅](頭飾り)を髪を上げた上にねかせてかぶっている。 kunne cipanup/erurikikur/raypa kane クンネ チパヌㇷ゚/エルリキクㇽ/ライパ カネ [雅]黒い頭飾りを髪を上げた上にねかせてかぶっている。(Sユーカラ) ☆対語 erurikikur-punpa エルリキクㇽプンパ。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esaykar
エサイカㇻ 【e-say-kar】 取り囲む. (出典:萱野、方言:沙流)
esikirayne
エシキライネ 【esikirayne】 憐れむ[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
esitayki
エシタイキ 【e-sitayki】 投げつける,叩きつける,殴りつける. ソナピ アㇻケ ア・イ・コルッルトゥ クス アパサムㇱペ ア・エシタイキ=(いやな男が)山盛飯の半分を私の方へ押し寄こしたので入口の柱に投げつけた.ポロ カムイ ピューキ ワ エㇰ クス カンニ アニ ア・エシタイキ=大きな熊が襲って来たので棒で殴りつけた. (出典:萱野、方言:沙流)
esitturaynu
エシットゥライヌ 【e-sir-turaynu】 (〜で)道に迷う. イット エキㇺネアナㇷ゚(エキㇺネ・アン アㇷ゚) ウパㇱ ユㇷ゚ケ ウパㇱ エシットゥライヌ・アン ヤアニ ヤアニ ルプㇱ・アン イキヤナイネ イワカン(イワㇰ・アン) ア・オナハ イ・ケウェホㇺス ルウェ ネ=日帰りと思って山へ行ったのに大雪降りになって雪によって方角を見失い危なく危なく凍死しそうになり,どうにかこうにかして帰って来たら父は私をねぎらってくれた. (出典:萱野、方言:沙流)
esiyetaye
エシイェタイェ 【他動】[単](複は esiyetaypa エシイェタイパ)[e-si-etaye …で・自分・を引っ張る] ①(二つ以上の) …で自分を引っぱる、 …を引き寄せる。 néun póka, siyetok un cikuni a=esíyetaye wa, iki=an ayne… ネウン ポカ シイェトクン チクニ アエシイェタイェ ワ、 イキアナイネ なんとかして、 自分の前方の木につかまって自分をひっぱり上げながら登り続けて… (W民話) ② ☞etok(o) esiyetaye エトㇰ/エトコ エシイェタイェ (出典:田村、方言:沙流)
esiyetaypa
エシイェタイパ 【他動】[複](単は esiyetaye エシイェタイェ)(二つ以上の)…で自分を引っぱる、 (二つ以上の)…を引き寄せる。 {E: to pull oneself up with…; get someone's attention (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esiyewpaskumayar
エシイェウパㇱクマヤㇻ 【他動】[e-si-e-upaskuma-yar …で・自分・について・語り伝える・させる] …で自分のことを語り伝えさせる。 néa Ayoro wano sipirasa kuni p yamnitay ne yakun, tapan pe póka a=esíyewpaskumayar kuni p ne ruwe ne na ネア アヨロ ワノ シピラサ クニㇷ゚ ヤㇺニタイ ネ ヤクン、 タパン ペ ポカ アエシイェウパㇱクマヤㇻ クニㇷ゚ ネ ルウェ ネ ナ そのアヨロから栗の木林が広がることになるなら(なるのだから)、 このことだけでも人に語り伝えてもらうべきことなのだよ。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esnaetor'omkeetoryaykotaci
エㇱナエトㇿオㇺケエトㇿヤイコタチ 【esna-etor-omke-etor-yay-kotaci】 くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁を自分の体にくっつけている老人. ア・シトマ ノ アン オンネ フチ エㇱナ エトㇿ オㇺケ エトㇿ ヤイコタチ ㇷ゚ エㇰ ペ ネ クス ネノ オカイ ペ ア・シトマㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ネ ワ アン フチ トゥサ チョㇿポㇰ ア・クㇱ ワ キラ・アン=恐ろしいようなばあさん,くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁をこびりつけた者が来たので,そのような者は恐ろしいと聞いていたので,そのばあさんの袖の下をさっと通って逃げた(『ひとつぶのサッチポロ』パㇻコアッ シㇼマオッテより). (出典:萱野、方言:沙流)
esoataykar
エソアタイカㇻ 【他動】[e-so-atay-kar …で・借財・値・を払う](お金、 米、 宝器等の借財)を返す。 {E: to return, pay back money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
esoataykor
エソアタイコㇿ 【他動】[e-so-atay-kor …で・借財・値・を持つ]…を借財として借りている、 (お金、 米、 宝器等)を借りている、 …の借財がある。 ☆参考 soataykor ソアタイコㇿ[自動]借財がある。 sóuk ソウㇰ[自動]借財をする。 esouk エソウㇰ [他動]…を借財として借りる。) {E: to borrow money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
esum wa ray
エスㇺ ワ ライ §389.しぬ(死ぬ)(57)溺死する esum wa ray〔e-súm-wa|ráǐ エすㇺ・ワ・らイ〕[溺れ・て・死ぬ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etakay
エタカイ §212 チシマイチゴ (1) etakay (e-tá-kay)「エたカイ」 果実 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
etakay
エタカイ §213 ホロムイイチゴ (3) etakay (e-tá-kay)「エたカイ」 果実 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
etankay
エタンカイ §212 チシマイチゴ (2) etankay (e-tán-kay)「エたンカイ」 果実 ⦅落帆、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
etankay
エタンカイ §213 ホロムイイチゴ (1) etankay (e-tán-kay)「エたンカイ」 果実 ⦅落帆、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
etaye
エタイェ 【他動】[単](複は etaypa エタイパ) …を引く、 …をひっぱる、 (杭、 釘、 とげ、 ひもなど)を引き抜く。 kínit sinep etaye cúna ape epoypoye キニッ シネㇷ゚ エタイェ チュナ アペ エポイポイェ (彼は)カヤを一本引き抜いていけてある火をかきまわした(明りをつくるための動作)。(NK民話) tasiro etaye wa etamtarara タシロ エタイェ ワ エタㇺタララ (彼は)山刀を抜いて振り上げて。(W民話) {E: to pull…; pull out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etaye
エタイェ 【etaye】 抜く,引っぱる. エント ア・エトイタ コㇿ クスイェㇷ゚ ソモ エタイェ クニネ エチャクラㇱ シンケㇷ゚ カシ ウン ア・ピラサ ピㇼカノ ケニトゥㇰ コㇿ エント ニテㇰ ネ ア・アシ=青エンドウ豆を蒔いた時に山バトが抜かないように枝のままのハギを上へ並べ,よく芽が出そろったら青エンドウ豆の手柴として立てる. (出典:萱野、方言:沙流)
etayekane
エタイェカーネ 【etaye-kane】 何回も何回も. エネ エネ シンリッ ア・コㇿ ヒ エタイェカーネ イ・ヌレ ルウェ ネ=私の先祖の経歴がどのようなものかを何回も何回も私に聞かせてくれたのだ[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
etaypa
エタイパ 【他動】[複](単は etaye エタイェ) (二つ以上の)…を引く、 …をひっぱる、 …を引き抜く。 a=etáypa mun アエタイパ ムン 抜いた草。(W) {E: to pull…; pull out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etaytektek
エタイテㇰテㇰ 【他動】[etay(e)-tektek …を引く・瞬間にサツと(キュツと)] …をキュッと/サツと引き抜く。 tasiro etaytektek wa タシロ エタイテㇰテㇰ ワ (彼は)山刀をサッと抜いて。(W民話) {E: to pull out…quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etohserayki(-an)
エトㇹセライキ §562.ねむい(眠い)(3)etohse-rayki(-an)〔e-tóh-se-raǐ-ki エとㇹセライキ〕[眠りを・欲する]⦅マオカ、トンナイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etok(o) esiyetaye
エトㇰ/エトコ エシイェタイェ 【連他動】[(その)先・自分を引っぱる] …より前に先回りして行く。 ek noyne síriki hi kusu etoko a=esíyetaye híne ék=an híne エㇰ ノイネ シリキ ヒ クス エトコ アエシイェタイェ ヒネ エカン ヒネ (彼が)来るような様子なので私は先回りして家に帰って。 {E: to get ahead of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoko yaykar
エトコ ヤイカㇻ 【連他動】[etoko-yay-kar その先・自分を・つくる] すぐ先に起こる、 …の前兆である。 hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno sir-toyarekurok a p ora ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ 何の前兆でこんなふうにまっ暗になって。(W会話) ☆参考 etok yaykar エトㇰ ヤイカㇻ は未出。 {E: to happen immediately before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eunkeray
エウンケライ 【他動】[e-unkeray …で・いただきものをする]…をもらう、 いただく。 ☞unkeray ウンケライ {E: to receive…} (出典:田村、方言:沙流)
eunkeray
エウンケライ 【eunkeray】 貰う:自分からは要求しなかったのに相手がくれた場合. ソンノ ケカンパッコ(ク・エカンパッコ) ペンチャイ コヤン コラーチ ネㇷ゚ネㇷ゚ ケウンケライ(ク・エウンケライ) ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ) ルウェ ネ ワー=本当に予期もしないのに帆掛け舟が私の所へ来たと同じようにいろいろ私は貰い物をして喜んでいる.クナウ ペ トゥㇺ ワ ア・プス アーペコㇿ アン カムイ イコㇿ ア・エウンケライ.イナウ ア・ケ ア ア・ケ ア イナウ トゥンプ ア・カㇻ ワ スウォㇷ゚ アサㇺ ア・オランラニ ルウェ ネ=フクジュソウの花の雫の中から掘り出したような神の宝刀を私は貰った.イナウをたくさん削ってイナウの寝床を作り宝箱の底へ詰め込んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
ewesikaye
エウェシカイェ 【他動】[e-u-e-si-kaye …で・互い・と共に・自分・を折る][雅](次のような慣用表現で) tu imeru kur/re imeru kur/cisekankotor/ewesikaye/semkoraci トゥ イメル クㇽ/レ イメル クㇽ/チセカンコトㇿ/エウェシカイェ/セㇺコラチ [雅]たくさんの光が天井に反射してキラキラときらめくようであった。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkoyaykopuntek
エウコヤイコプンテㇰ 【他動】[e-uko-yaykopuntek …のことを・互いに一緒に・喜ぶ](二人以上の人が)皆一緒に喜ぶ。 a=ewkoyaykopuntek humi! アエウコヤイコプンテㇰ フミー! 私たち(あなたも私も)うれしいねえ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ewsayne
エウサイネ 【後副】[e-usa-ne …で・いろいろ・である] …とは(いろいろ)違って。 {E: different to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyay'asisikar
エヤイアシシカㇻ 【e-yay-asisi-kar】 後悔する,残念がる. タン チュㇷ゚ タ トゥイマ モシルン(モシㇼ ウン) ア・エン・シレン ヤッカ ク・ヤイモンニㇱカ ㇷ゚ ネ クス ソモ カㇻパ(ク・アㇻパ) クナㇰ ク・イェ ケヤイアシシカㇻ(ク・エヤイアシシカㇻ) コㇿ カン(ク・アン)=今月,遠い国へ私は誘われたが,忙しいものだから行かないと言った,後悔している. (出典:萱野、方言:沙流)
eyay'ocisicisire
エヤイオチシチシレ 【e-yay-o-cisi-cisi-re】 大儀になる. オンネ・アン コㇿ ヘル ウコアㇷ゚カㇱ ポカ ケヤイオチシチシレ(ク・エヤイオチシチシレ) ク・ケマハ カ アㇻカ=年をとるとただの往来も私自身大儀になっだ,足も痛いし. (出典:萱野、方言:沙流)
eyay(e)rampokiwen
エヤイェランポキウェン/エヤイランポキウェン 【他動】[e-yay-erampokiwen …について・自分を・憐れむ] …をいやだと思う、 …を残念に思う。 a=uníhi kasi péka ru kus wa, patek a=eyáyerampokiwen kor oka=an アウニヒ カシ ペカ ル クㇱ ワ、 パテㇰ アエヤイェランポキウェン コㇿ オカアン 私たちの家の上を道が通っていて、 私たちはそのことだけをいやだと思いながら暮らしていた。(W民話) {E: to think that…is bad, unpleasant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayanu
エヤヤヌ 【他動】[e-yay-anu …について・自分・を置く](?) …をがまんする。 eun arpa=an rusuy, nísapno arpa=an rusuy, a=eyáyanu ka eaykap hi kusu エウン アㇻパアン ルスイ、 ニサㇷ゚ノ アㇻパアン ルスイ、 アエヤヤヌ カ エアイカピ クス 私は彼のところへ行きたくなった、 急に行きたくなった、 がまんできないので…。(W民話) {E: to put up with, endure…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayasis
エヤヤシㇱ 【e-yay-asis】 つまらない,ばかげた,後悔する. (出典:萱野、方言:沙流)
eyayecitakte
エヤイェチタㇰテ 【他動】[e-yay-e-ci-itak-te …について・自分の・ことについて・される・話す・させる](?) (自分のことについて)…を言う、 …を自白する。 ne wa an pe iyoski akusu eyayecitakte wa ネ ワ アン ペ イヨㇱキ アクス エヤイェチタㇰテ ワ そのことを彼は酔っぱらったところポロッと自分から言ってしまって。(W言い伝え) {E: to confess something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayekatuwen
エヤイェカトゥウェン 【他動】[e-yay-e-katu-wen …のことで・自分・に・かっこう・悪い]…のことできまりが悪い。 ☆参考 yayekatuwen ヤイェカトゥウェン [自動]きまりがわるい。 ☆参考 ただ《はずかしい》は yaysitoma ヤイシトマ [自動]、 eyaysitoma エヤイシトマ[他動]。 ほかに、 yayíporosak ヤイポロサㇰ[自動]、 eyaynikorosma エヤイニコロㇱマ[他動]、 utcike ウッチケ[自動]など。 {E: to be ashamed of…; embarrassed by…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayenusasire
エヤイエヌサシレ 【e-yay-enusasire】 気をまぎらす. ク・ミッポホ ウタㇻ アン クスケライ ケヤイエヌサシレ(ク・エヤイエヌサシレ) ワ カン(ク・アン)=私の孫たちのお陰で気をまぎらせていることができる. (出典:萱野、方言:沙流)
eyayepataraye
エヤイェパタライェ 【他動】[e-yayepataraye …のことで・遠慮する] …を遠慮する。 {E: to hold-back, refrain from…; hesitate over…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayeramu
エヤイェラム 【名】[接頭+名][e-yay-e-ramu …で・自分・…で・心[所]][雅](次項の慣用句で) …で …の心/気持ちが…。 (出典:田村、方言:沙流)
eyayeramu ka sitne
エヤイェラム (カ) シッネ 【慣用句】[e-yay-e-ramu- ka sitne …で・自分・について・その心・苦しい] …で気持ちが悪い。 urkio=an wa a=eyáyeramu ka sitne kor hotke=an wa ウㇽキオアン マ アエヤイェラム カ シッネ コㇿ ホッケアン マ 私はシラミにたかられて気持ちが悪い思いをしながら寝ていた。(W民話) ☆参考 ka カ の入らない例は未出。 ☆参考 eyayramu ka sitne エヤイラム カ シッネ と同じか。 {E: to feel bad, awful, sick.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayerana-ranke
エヤイェラナランケ 【他動】[e-yay-e-ra-na-ranke (そこ)で・自分・…で・下・の方へ・下ろす][雅]下に下りる。 epa=kor petpo/pet hontomo/a=eyáyerana/ranke kane エパコㇿ ペッポ/ペッ ホントモ/アエヤイェラナ/ランケ カネ [雅]わが川の中程のところで空から地面に下りて。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayetokoyki
エヤイェトコイキ 【他動】[e-yay-etokoyki …について・自分を・したくする] …するための身じたくをする。 {E: to dress, equip oneself for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayetokoyki
エヤイェトコイキ 【e-yay-etok-oyki】 したくする:自分自身でしたくする. タント アナㇰネ シㇼピㇼカ クス イナウネニ ク・トゥイェ ルスイ ワ ケキㇺネ(ク・エキㇺネ) エヤイェトコイキ アクス ク・コㇿ セタ サㇻ スイェスイェ コㇿ エネトゥㇱマㇰ(エン・エトゥㇱマㇰ)=今日はいい天気なのでイナウを削る材料を切りに山へ行くしたくをすると,私の犬がしっぽを振りながら私の先回りをしている. (出典:萱野、方言:沙流)
eyayetunkar
エヤイェトゥンカㇻ 【他動】[e-yay-etun-kar …で・自分に・借りる(嫁にとる)・する] …を嫁にもらう。 {E: to receive…as a bride.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayeykataitak
エヤイェイカタイタㇰ 【他動】[e-yay-e-i-ka-ta-itak …で・自分・について・もの・の上・で・話す](…の話)を断る。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy, orowano a=anú wa yáp=an ka korayniwkes wa a=eyáyeykataitak yakka i=kokor rusuy ayne… アキヤンネポホ イココン ルスイ、 オロワノ アアヌ ワ ヤパン カ コライニウケㇱ ワ アエヤイェイカタイタㇰ ヤッカ イココン ルスイ アイネ… 和人の殿様が私たちの上の息子をほしがった。 私たちは息子を置いて帰る気には到底なれなくて断ったのだが殿様はどうしてもほしいと言ってきかなくて…。(S民話) {E: to refuse, turn down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayeysoytak
エヤイェイソイタㇰ 【他動】[e-yay-e-isoytak …で・自分・について・話をする] …を自分の身の上話として話す。 páoyan uske ta kemran kamuy i=resu hi ne aan hi a=eyáyeysoytak パオヤン ウㇱケ タ ケㇺラン カムイ イレス ヒ ネ アアニ アエヤイェイソイタㇰ 伝染病が上陸して来たときに、 飢饉の神が私を育ててくれたのだったと言うことを私は自分の身の上話として話した。(W民話) ☞yayeysoytak ヤイェイソイタㇰ、 isoytak イソイタㇰ {E: to talk about oneself to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayhawkere
エヤイハウケレ 【他動】[e-yay-hawke-re …で・自分・弱くなる・させる] …をかわいそうに思う。 isram ruwe okay pe a=uk ka eyayhawkere kus, pirka ruwe ne yak a=ye kor a=kohósipire イㇱラㇺ ルウェ オカイ ペ アウㇰ カ エヤイハウケレ クㇱ、 ピㇼカ ルウェ ネ ヤㇰ アイェ コㇿ アコホシピレ 彼らは貧しい人たちなので私はその品物を受け取るのもかわいそうな気がしたので、 結構ですと言ってそれを彼に返した。(HK民話) {E: to feel sorry, pity for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayhonokka
エヤイホノッカ 【他動】(…を)勉強する。(S) ☆参考 この語は他の人々からは聞かなかった。 {E: to study…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayirayke
エヤイライケ 【他動】[e-yayirayke …について・感謝する] …を感謝する、 …についてお礼を言う。 c=ípere yakka eyayirayke ka somo ki チペレ ヤッカ エヤイライケ カ ソモ キ 食べさしてやったのに(=食事を/食べ物をあげたのに)ありがたいとも言わない。(S) ☆発音 早く話しているとき、 通常 y のあとの i は落ちて eyayrayke エヤイライケ と発音される。 {E: to be grateful for (to)…; thank someone for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayitupare
エヤイトゥパレ 【他動】[e-yayitupare …について・気をつける] …に気をつける。 ruyka tane a=kar okere wa a=eyáyitupare uske ka isam ルイカ タネ アカㇻ オケレ ワ アエヤイトゥパレ ウㇱケ カ イサㇺ 橋はもう直し終わったので注意するべき所(あぶない所)はない。(S) ☆発音 会話などで早く言うとき、 通常 y のあとの i は落ちて eyaytupare エヤイトゥパレ と発音される。 {E: to be careful of…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykamuynere
エヤイカムイネレ 【他動】[e-yay-kamuy-ne-re …で・自分を・神・になる・させる] …で立派な神になる。 i=okake ta eci=sínnurappa eci=i=nómi wa i=kore yak kamuy or ta a=eyáykamuynere kusu ne na イオカケ タ エチシンヌラッパ エチイノミ ワ イコレ ヤㇰ カムイ オッタ アエヤイカムイネレ クス ネ ナ 私の死後にあなたたちが先祖供養をし私をまつってくれれば私は神の国で立派な神になるのだから。(W民話) a=eyáykamuy/nére kor アエヤイカムイ/ネレ コㇿ それで私が天に昇って神になったら(a=eyáykamuynere アエヤイカムイネレ が韻文で二行に分けて発音されている)。(Sユーカラ語り) {E: to become a great god.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykarap
エヤイカラㇷ゚ 【他動】[e-yay-karap …のことで・自分を・(?)]…のことで気の毒に思う、 申し訳なく思う。 núman somo k=ek a hi k=éyaykarap kusu tanto anak ku=tokapmokor ka somo ki no k=ek ヌマン ソモ ケㇰ ア ヒ ケヤイカラㇷ゚ クス タント アナㇰ クトカㇷ゚モコㇿ カ ソモ キ ノ ケㇰ 私は昨日来なかったことを気の毒に思うから今日は昼寝もしないで来た。(S) ☆参考 eyaypataraye エヤイパタライェ とも言う。 {E: to feel sorry for, about…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykari isan hekaci
エヤイカリ イサン ヘカチ §021.子(18)eyaykari isan hekaci〔e-jáǐ-ka-ri|i-sán|he-ká-či エやイカリ・イさン・へかチ〕⦅シラウラ⦆みなしご。(→あいぬ物語, p.2)。[<e-(それによって)+-yay-(自分を)+kar(つくろう)+-i(方法も)、isam(無い)、hekaci(児)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
eyaykatekar
エヤイカテカㇻ 【他動】[e-yaykatekar …で・恋する] …を恋する、 …を恋しく思う。 a=kor pon menoko a=eyáykatekar kus cis patek a=ki アコㇿ ポン メノコ アエヤイカテカㇻ クㇱ チㇱ パテㇰ アキ あのいとしい若い女性が恋しくて私は泣いてばかりいた。(HC民話) ☞yaykatekar ヤイカテカㇻ {E: to love…; feel love for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykesupka-ciwre
エヤイケスㇷ゚カチウレ 【他動】[e-yay-kesup-ka-ciw-re …で・自分・かかと・の上・にささる・させる][雅](次のような慣用表現で) pirka suke/eyaykesupka/ciwre kane ピㇼカ スケ/エヤイケスㇷ゚カ/チウレ カネ ごちそうをつくるのに忙しくあっちへ行ったりこっちへ来たりかけずりまわって立ち働く。(Sユーカラ語り) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 同様の文脈で eyaykesupka ewakitara ciwre kane エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ チウレ カネ とも言っており、 またワテケさんの語った民話では eyaykesupka ewakewak エヤイケスㇷ゚カ エワケワㇰ と言っている。 (出典:田村、方言:沙流)
eyaykesupka-ewakewak
エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 【他動】[e-yay-kesup-ka-ewakewak …で・自分・かかと・の上・をふんで歩く・(重複)](次の慣用表現で)(よい料理)をするために一生懸命あちこち足を運ぶ、 かけずりまわって(よい料理)をする(=eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ)。 pirka suke eyaykesupka-ewakewak ピㇼカ スケ エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 足軽くかけずりまわってよい料理をつくる。(W民話) ☆参考 同じことを妹のサダモさんはユーカラの中で、 eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ、 eyaykesupka ciwre kane エヤイケスㇷ゚カ チウレ カネ と言っている。 {E: to run about here and there in order to do something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykesupka-ewakitara
エヤイケスㇷ゚カエワキタラ 【他動】[e-yay-kesup-ka-ewak-itara …で・自分・かかと・の上・にのる・…している状態が続いている][雅](よい料理)をつくるためにあちこち忙しくかけずり回る。 pirka suke/eyaykesupka/ewakitara/ciwre kane ピㇼカ スケ/エヤイケスㇷ゚カ/エワキタラ/チウレ カネ [雅]ごちそうをつくるのにあちこちへ行ったり来たりしながら。(Sユーカラ) ☆参考 同じことを姉のワテケさんが民話の中では eyaykesupka ewakewak エヤイケスㇷ゚カ エワケワㇰ と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykesupka-karkar
エヤイケスㇷ゚カカㇻカㇻ 【他動】[e-yay-kesup-ka-karkar …で・自分・かかと・の上・を整える][雅](靴)をはく。 káne sutuker/a=eyáykesupka/karkar kane カネ ストゥケㇾ/アエヤイケスㇷ゚カ/カㇻカㇻ カネ 私は金(かね)の靴を足にはいた。(Sユーカラ語り) (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewehomsu
エヤイケウェホㇺス 【他動】[e-yaykewehomsu で・あぶないところだった] …であぶないところだった(と思う)、 あやうく…の難を逃がれた(ことを思ってほっとする/恐ろしかったと思う)。 ☞yaykewehomsu ヤイケウェホㇺス、 kewe homsu ケウェ ホㇺス {E: for… to be dangerous.} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewkor
エヤイケウコㇿ 【他動】[e-yaykewkor …で・苦労を思い起こす] …という恐ろしい目に会った(ことを思い出す)、 …を苦しかったと思い出す。 ☞yaykewkor ヤイケウコㇿ {E: to remember that…was a hard time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewtum-ekosanniyo
エヤイケウトゥㇺエコサンニヨ 【他動】[e-yay-kewtum-e-ko-sanniyo …について・自分・心・で・…に・考える][雅] tu pirka kuni p/e=eyaykewtum/ekosanniyo トゥ ピㇼカ クニㇷ゚/エエヤイケウトゥㇺ/エコサンニヨ [雅]いろいろなことをご自分の心で考えるのですよ。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 ekosanniyo エコサンニヨ は e=kosanniyo か。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewtum-eohunara
エヤイケウトゥㇺエオフナラ 【他動】[e-yay-kewtum-e-o-hunara …で・自分・心・で・そこで・…を探す]…を自分の心で考えて心のすみずみまでさがす(探る)。 pirkanopo/e=yaykewtum ka/eohunara/tu pirka kuni p/e=eyaykewtum/ekosanniyo ピㇼカノポ/エヤイケウトゥㇺ カ/エオフナラ/トゥ ピㇼカ クニㇷ゚/エエヤイケウトゥㇺ/エコサンニヨ [雅]よくよくご自分の心で考え、 いろいろなことを心のすみずみまでさがし、 いろいろなことをご自分の心で考えるのですよ。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 eohunara エオフナラ は e=ohunara か。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewtum-kokisma
エヤイケウトゥㇺコキㇱマ 【他動】[e-yay-kewtum-ko-kisma …に関して・自分・心・それを(叙述を導く)・…を押える][雅]自分の気持ちを押える。 apunitara/a=eyáykewtum ka/kokisma kane アプニタラ/アエヤイケウトゥㇺ カ/コキㇱマ カネ [雅]静かに気持ちを押えた。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewtum-ositciwre
エヤイケウトゥㇺオシッチウレ 【他動】[e-yay-kewtum(u)-osirciw-re …について・自分・心・尻(が)地面に刺さる(=落ちつく)・させる] …のことを決心する、 …を決心する。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 {E: to decide on…; make up one's mind to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewtum-sineatkire
ヤイケウトゥㇺシネアッキレ 【他動】[e-yay-kewtum-sineatki-re そのことについて・自分の・心・決まる・させる] …のことを決める、 …を決心/決断する。 {E: to decide (on)…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewtumuwente
エヤイケウトゥムウェンテ 【他動】[e-yay-kewtumu-wen-te …で・自分・の心・悪くなる・させる] …を悲しむ。 ☆参考 eyaykewtumwente エヤイケウトゥㇺウェンテ か。 {E: to feel sad about…; feel sorry for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykimatekka
エヤイキマテッカ 【他動】[e-yaykimatekka …で・急ぎあわてる] …で急ぐ、 …であわてる。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 ほら、 服も裏返しに着てはくもの(スカート)も後ろ前にはいてるのよ。(S) ☞yaykimatekka ヤイキマテッカ、 kimatek キマテㇰ {E: to be in a hurry about…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykohapapu
エヤイコハパプ 【他動】[e-yayko-hapapu …に関して・一人で・(?)] …を惜しいのでもっととっておく。 k=éyaykohapapu, na k=e ka somo ki ケヤイコハパプ、 ナ ケ カ ソモ キ 私は(このおいしいものを)惜しいからとっておく、 まだ食べない。(S) (出典:田村、方言:沙流)
eyaykohetopo
エヤイコヘトポ 【他動(?)】[e-yayko-hetopo …について・一人で・逆もどりして]くりかえす。 {E: to repeat…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykokanki-ani
エヤイコカンキアニ 【他動】[e-yay-ko-kanki-ani …で・自分・に・(?)・…を持ち運ぶ]…を天びん棒でかつぐ(棒の前と後に下げて棒のまん中を肩にのせてかつぐ)。 wakka eyaykokanki-ani ワッカ エヤイコカンキアニ 水を(=水を汲んで桶に入れたのを)天びん棒でかつぐ。(W神謡K) ☆参考 水や肥桶(こえおけ、 こやしおけ)を。 くわや鉄砲などを直接肩にかつぐのは esitapkaani エシタㇷ゚カアニ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
eyaykonisomap
エヤイコニソマㇷ゚ 【他動】何かまちがいがあると困ると気にかける。 (出典:田村、方言:沙流)
eyaykonupuru
エヤイコヌプル 【他動】(eyaykonupur の誤記か?)…が気に入る、 …が好きである。 k=éyaykonupuru humi ka isam ケヤイコヌプル フミ カ イサㇺ 私はそれをちっとも好きではない。(S) ☆参考 ku=konupuru humi ka isam クコヌプル フミ カ イサㇺ とも言う。 {E: to like…; be pleased with…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykopepka
エヤイコペㇷ゚カ 【他動】[e-yay-ko-pepka …について・自分・に・くりごとをいう] …を恨む、 (ひどい目に合わされたことなど)をいつまでも忘れずくやしく思う。 {E: to feel bitter about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykopuntek
エヤイコプンテㇰ 【e-yay-kopuntek】 (〜を)喜ぶ,嬉しい. アチャポ アシㇼキンネ ヤイコソホシピ ヤㇰ ク・イヌ ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ)=おじさんが新しく後添いを貰ったと聞き,私は喜んでいる.クルッペ エトㇰタ ク・イチャ オケレ クナㇰ ク・ラム アㇷ゚ ウクラン ワノ アㇷ゚ト ルイ ケサッチャンペネ(ク・エサッチャンペネ) アㇷ゚ アㇷ゚ト トゥイ ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ) コㇿ ク・ヤイェトコイキ=霜が来る前に穂ちぎりを終わらせようと思っていたのに,昨夜から雨降りになって気が滅入っていたのだが,雨が晴れて私は喜んで畑へ行くしたくをした.タヌクラン チェㇷ゚ ヌウェアン ワ エアㇻキンネ ア・エヤイコプンテㇰ=今夜はサケがたくさん獲れたので私は本当に嬉しいことだ. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaykopuntekpa
エヤイコプンテㇰパ 【他動】[複](eyaykopuntek エヤイコプンテㇰ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)…を喜ぶ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykopuntekre
エヤイコプンテㇰレ 【e-yay-ko-puntek-re】 喜ばす. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaykoram-petetne
エヤイコランペテッネ 【他動】[< eyaykoramu-petetne (次項)](次の慣用句で)(子育てする)のに苦労する(=eyaykoramu-petetne エヤイコラムペテッネ)。 resu póka eyaykoram-petetne レス ポカ エヤイコランペテッネ …を育てるのに苦労する、 苦労して…を育てる。 ene he tap a=resú póka eyaykoram-petétne kuni p a=poho ne awa エネ ヘ タㇷ゚ アレス ポカ エヤイコランペテッネ クニㇷ゚ アポホ ネ アワ あんなに苦労して息子を育てたのに。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
eyaykoramu-petetne
エヤイコラムペテッネ 【他動】[e-yayko-ramu-petetne …で・一人で・心が・湿る(petne の重複)](次の慣用句で)respa póka eyaykoramu-petetne レㇱパ ポカ エヤイコラムペテッネ [雅] …を育てるのに心をくだきいろいろと骨を折り苦労する。 a=e=réspa póka/eyaykoramu/petetne ayne アエレㇱパ ポカ/エヤイコラム/ペテッネ アイネ [雅]私はあなたを育てるのに長い間心をくだき苦労してきましたが。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 {E: to suffer, have troubles with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosiramsuye
エヤイコシラㇺスイェ 【他動】[単](複は eyaykosiramsuypa エヤイコシラㇺスイパ) …を考える。 ☆参考 形の上では単数形と複数形の一対のようだが、 違いははっきりしない。 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは日常会話では複数形を使う。 ☞yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ[自動] {E: to think about, consider…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosiramsuypa
エヤイコシラㇺスイパ 【他動】[複](単は eyaykosiramsuye エヤイコシラㇺスイェ)[複]…を考える、 …を考えに考える。 ☆参考 複数形の形だが、 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは日常会話では単数形を使わずいつもこの複数語尾 -pa パ のついた形ばかりを使う。 しかし中流の人の中には日常会話で単数形を使う人もいる。 ☞yaykosiramsuypa ヤイコシラㇺスイパ[自動] {E: to think about, consider…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosnekur-punpa
エヤイコㇱネクㇽプンパ 【他動】[複][e-yay-kosne-kur-punpa …で・自分・軽く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅](風)で体が浮き上がる。 toytoy ka wa/hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáykosnekur/punpa kane トイトイ カ ワ/ホプニ レラ/マウ シㇼカシ/アエヤイコㇱネクㇽ/プンパ カネ [雅]土の上から立ちのぼる風に吹かれたように体が軽く浮き上がって。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 同様の文脈で ekosne-punpa エコㇱネプンパ、 eyayrikikur-punpa エヤイリキクㇽプンパ、 eyayrikikur-kosnepuni エヤイリキクㇽコㇱネプニ も使われている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykotcaseske
エヤイコッチャセㇱケ 【他動】[e-yay-kotca-seske …について・自分の・前を・ふさぐ]…をごまかす、 疑われているときにうまいことを言って逃げる。 eyaykotcaseske no hawean エヤイコッチャセㇱケ ノ ハウェアン 彼はごまかして言っている。(W) {E: to deceive, cheat…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykouwepeker
エヤイコウウェペケㇾ 【他動】[e-yayko-uwepeker …について・一人で・物語りする] …のことを困っていろいろと考える。 {E: to think over one's troubles.} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykouwepeker
エヤイコウウェペケㇾ 【e-yay-ko-uepeker】 自分の事を言う. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaykurkasam-pirasa
エヤイクㇽカサㇺピラサ 【他動】[e-yay-kuruka-sam-pirasa …で・自分・の上一面・(< のそば)・…を広げる][雅](小袖)を自分の体に合わせて広げる。 kamuy kosonte/a=eyáykurkasam/pirasa kane カムイ コソンテ/アエヤイクㇽカサㇺ/ピラサ カネ [雅]私は立派な小袖を自分の体の上に広げて身につけ…。(Sユーカラ語り) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 別の箇所で sikurkasam-opirasa シクㇺカサㇺオピラサ と言っている。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykurpok-rameciw
エヤイクㇽポㇰラメチウ 【他動】[e-yay-kurpok-ram-e-ciw …のことで・自分・の下・心・そこで・ささる]…のことをどうなるだろうかと心配して困っている。 e=eyaykurpok-rameciw kor e=an ruwe ne nankor エエヤイクㇽポㇰラメチウ コㇿ エアン ルウェ ネ ナンコㇿ (明日は裁判か税金か大変なことがあるから)あなたはどうなるかしらと思って困っているんでしょう。(S) (出典:田村、方言:沙流)
eyaymonniska
エヤイモンニㇱカ 【他動】[e-yaymonniska …について・気ぜわしい] …に忙しい、 …の仕事が気がかりだ。 {E: to be busy with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaymonpoktusmak
エヤイモンポㇰトゥㇱマㇰ 【e-yay-mon-pok-tusmak】 忙しい.▷エ=それ ヤイ=自身 モン=力 ポㇰ=下 トゥㇱマㇰ=先回り (出典:萱野、方言:沙流)
eyayniwkeste
エヤイニウケㇱテ 【他動】[e-yay-niwkes-te …で・自分・し損なう・させる] …で負けるのはくやしい、 …で負けたくない。 {E: to not want to lose at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaynunuke
エヤイヌヌケ 【他動】[e-yay-nunuke …で・自分・を好遇する(?)] …(するの)が「もったいない」=おそれ多い、 …するわけにはいかない。 …sekor kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu …セコㇿ カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス …と神が思ったことが地に落ちてしまうのはおそれ多いので。(W神謡語り) néa kupka páse kamuy eywanke p ne a p heru toykomunin ka eyaynunuke kusu ネア クㇷ゚カ パセ カムイ エイワンケㇷ゚ ネ アㇷ゚ ヘル トイコムニン カ エヤイヌヌケ クス そのくわ(鍬)は尊い神が使ったものだったので地に朽ち果てるのはおそれ多いから。(S言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaynusasi
エヤイヌサシ 【他動】[e-yay-nusasi …で・自分・をなぐさめる]…で自らをなぐさめる、 …で気持ちがなぐさめられる。 e=ok kane wa patek e=an ayke kus mak ne hawe? nep ka ye ka ki, sinotcaki kor an, yak e=eyaynusasi na エオㇰ カネ ワ パテㇰ エアン アイケ クㇱ マㇰ ネ ハウェ? ネㇷ゚ カ イェ カ キ、 シノッチャキ コラン、 ヤㇰ エエヤイヌサシ ナ そんな悲しい顔ばかりしてたってだめなんだから、 何か言いなさい、 歌でも歌いなさい、 気持ちがなぐさめられるから。(S) ☞enusasire エヌサシレ {E: to console oneself over…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayominausi
エヤヨミナウシ 【他動】[e-yay-o-mina-usi …で・自分・その尻・笑い・…を…につける] …のことを一人笑いする。 {E: to laugh to oneself over…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayomonnure
エヤヨモンヌレ 【他動】[e-yay-omonnure …のことで・自分・をほめる](自分の能力)を自慢する。 ☆参考 yayreka ヤイレカ 自分の容姿を自慢する。 {E: to boast about (one's abilities).} (出典:田村、方言:沙流)
eyayomusu
エヤヨムス 【他動】(eyayomsu エヤヨㇺス の誤りか?)しないでよかったなあと思う。 hunakta-epaːka somo kú=itura wa ene kú=iki hi an sekor ku=raman, poro k=éyayomusu フナㇰタエパーカ ソモ クイトゥラ ワ エネ クイキ ヒ アン セコㇿ クラマン、 ポロ ケヤヨムス (私は)いいあんばいに一緒に行かなくてこうしているのだと思ったらまあ行かなくてよかったなあと思った。(S) {E: to think that it would have been better not to have done…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayoraye
エヤヨライェ 【他動】[e-yay-o-raye (そのこと)に関して・自分を・(そこ)に行かせる](次の慣用表現で) aynu okka eyayoraye アイヌ オッカ エヤヨライェ [慣用句]…のことで人の上にのぼる。 ison hene aynu okka eyayoraye p ne kusu イソン ヘネ アイヌ オッカ エヤヨライェㇷ゚ ネ クス 狩をしても他の人よりも獲物がたくさんとれるので。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayoteknure
エヤヨテㇰヌレ 【他動】[e-yay-o-tek-nu-re …で・自分・の所で・手・持つ・させる] …を手に入れる。 nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! sekor yaynu kusu surku eyayoteknure híne ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! セコㇿ ヤイヌ クス スㇽク エヤヨテㇰヌレ ヒネ 彼はなんとかして(あいつを)殺してやりたいものだなあと思ったので毒を手に入れて。(S民話) {E: to get, buy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaypakasnu
エヤイパカㇱヌ 【他動】[e-yay-pakasnu …について・自分・を教える]…を勉強する。 ☆参考 昔は言わなかった。 このごろの言葉。(S) ☞epakasnu エパカㇱヌ {E: to study…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaypastere
エヤイパㇱテレ 【他動】[e-yay-pas-te-re …で・自分・走る・させる] (次の表現で)…を走る。 maw sirkasi eyaypastere マウ シㇼカシ エヤイパㇱテレ[風・の表面・で自分を走らせる]風について走った。(S) hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáypastere/sán=an katu ホプニ レラ/マウ シㇼカシ/アエヤイパㇱテレ/サナン カトゥ [雅]私は立ちのぼる風について走りながら川下へ下ってきたことを(風に乗って飛んだのではなく、 風について下から走った)。(Sユーカラ) ( ☆参考 sirkasi は文字どおりの《地の上》を指すのかもしれない。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaypasuypa
エヤイパスイパ 【e-yay-pasuypa】 腹が立つ. ピㇼカ オッカイポ エㇰ ヒクス ク・マッカㇽクフ ケトゥナンカレ(ク・エトゥナンカレ) ルスイ オナハ トゥラノ ク・イェ ヤッカ ア・コラㇺニューケㇱ ケヤイパスイパ=いい若者が来だので私の姪に見合いさせようと姪の父親と勧めたが説得できないので私は腹が立った. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaypataraye
エヤイパタライェ 【他動】…で気の毒に思う。 kú=itura wa ora ene ku=soykankari yakun mosma kur ka mokor ka eaykap, yaykata ka k=éyaypataraye aan クイトゥラ ワ オラ エネ クソイカンカリ ヤクン モㇱマ クㇽ カ モコㇿ カ エアイカㇷ゚、 ヤイカタ カ ケヤイパタライェ アアン もしあのとき私も一緒に行ってそしてこんなに何度もトイレに起きたとしたら、 ほかの人も眠れないし自分も気の毒な思いをするところだった。(S) {E: to feel sorry for…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaypira
エヤイピラ 【e-yaypira】 ぬか喜びする:喜んだのに後になって嘘だったことがわかる,がっかりする. ウナㇻペ シネウェエエㇰ シコㇿ カネ テㇱコ エㇰ ワ ク・テレ ワ カナㇷ゚(ク・アン アㇷ゚) ソモ エㇰ クナㇰ イェ.ケヤイピラ(ク・エヤイピラ) ヒ ク・コイルㇱカ=おばさんが遊びに来ると伝言があって待っていたのに来られないと言う.私はぬか喜びしたことに腹を立てている. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaypokisir-karkar
エヤイポキシㇼカㇻカㇻ 【他動】[e-yay-poki-sir-karkar …で・自分・下の方・様子・…を整える][雅](きゃはん)を足につける。 kinatuyehos/a=eyáypokisir/karkar kane キナトゥイェホㇱ/アエヤイポキシㇼ/カㇻカㇻ カネ [雅]きゃはんをきちっと足につけて。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaypoktacis
エヤイポㇰタチㇱ 【e-yay-pok-ta-cis】 悲しむ. ホクフ カ イサㇺ オカケヘ タ ポホ ウタリ カ ウウォポキン ウウォポキン ライ ワ イサㇺ エヤイポㇰタチㇱ コㇿ アン シリ ケヌペッネ(ク・エヌペッネ)=夫が死にその後で息子たちが次から次と死んでしまい,自分の悲運を悲しんでいるのを見て,私ももらい泣きをした. (出典:萱野、方言:沙流)
eyayporose
エヤイポロセ ☞eyayporospa エヤイポロㇱパ (出典:田村、方言:沙流)
eyayporospa
エヤイポロㇱパ 【他動】[複](単は eyayporospa エヤイポロㇱパ が予想されるが未出)[e-yay-porospa …で・自分・[複]] …自分によって言い表す/名づける、 …に自分の名前をつける。 na uwoya uwoya mosir eyayporospa, oro ta paye hike eyayporospa wa ナ ウウォヤ ウウォヤ モシㇼ エヤイポロㇱパ、 オロ タ パイェ ヒケ エヤイポロㇱパ ワ まだまだあっちこっちの国に彼らは自分の名前をつけた、 行った人が行った先に自分の名前をつけて。(S言い伝え) ☆参考 yayeporospa ヤイェポロㇱパ とも言う {E: to express…in one's own words; to name…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaypuni
エヤイプニ 【e-yay-puni】 からかう,揶揄する:恥ずかしがらせたりして楽しむ. タㇷ゚ ウフナㇰ ウトㇺヌカㇻ パ ペウレ ウムレㇰ アン コㇿ オラーノ ウクラン マケタマケタネ シコㇿ カネ エヤイプニ パ ミナ ロㇰ ミナ ロㇰ=この頃結婚したばかりの若夫婦がいると,昨夜はどうしてこうしてと,からかって笑って笑って. (出典:萱野、方言:沙流)
eyayramekote
エヤイラメコテ 【他動】[e-yay-ram-e-kote …で・自分・心・に・結びつける] …で生活する。 a=eyáyramekote p アエヤイラメコテㇷ゚ 生活用具。 {E: to live…; lead a life of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramkar
エヤイラㇺカㇻ 【他動】[e-yay-ram-kar …で・自分・心・つくる] …したくてもできない/しないほうがいいと思うのでしない、 …するわけにもいかないので敢(あ)えてしない、 …をあきらめる。 nísapno cisesoy a=osma ka eyayramkar ニサㇷ゚ノ チセソイ アオㇱマ カ エヤイラㇺカㇻ (目指す家が見つかったけれど)すぐにサッと家の前まで行ってしまうのもためらわれて。(S民話) ponno ponno iruska yakka iruska ka eyayramkar ポンノ ポンノ イルㇱカ ヤッカ イルㇱカ カ エヤイラㇺカㇻ (彼は)ほんの少し不快だけれど怒るわけにもいかなくて。(W独話) a=onáha i=kokopan kor oraun arpa=an ka eyayramkar アオナハ イココパン コㇿ オラウン アㇻパアン カ エヤイラㇺカㇻ 私の父が私にだめだと言うので私は敢(あ)えて行くわけにいかずあきらめていた。(S民話) {E: to give up on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramkes-mewe
エヤイラㇺケㇱメウェ 【他動】(単の形として予想されるが未出) (出典:田村、方言:沙流)
eyayramkes-mewpa
エヤイラㇺケㇱメウパ 【他動】[複](単は未出)[e-yay-ram-kes-mewpa …について・自分・心・の末端・をはがす[複]] …のことを皆で一致して一心に思う。 néun póka ne ciki somo, a=kor mosir, a=kor Samor mosir ne ciki Aynu mosir ne ciki, kiki a=kar easkay ya, sekor an pe patek a=eyáyramkesmewpa ネウン ポカ ネ チキ ソモ、 アコㇿ モシㇼ、 アコㇿ サモㇿ モシン ネ チキ アイヌ モシン ネ チキ、 キキ アカㇻ エアㇱカイ ヤ、 セコラン ペ パテㇰ アエヤイラㇺケㇱメウパ なんとかして、 わが国、 和人の国(本州以南)もアイヌの国(北海道)も、 敵から守ることができないかということばかり皆で一心に思って。(S会話) ☆参考 同種の状況文脈で koyayramkes-mewe コヤイラㇺケㇱメウェ も出ている。 単数と複数の違いはあるが、 e-… と ko-… との違いは未詳。 また e- エ も ko- コ もつかない yayramkesmewe ヤイラㇺケㇱメウェ は未出。 {E: for everyone to be in mutual agreement over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayrammaruye
エヤイランマルイェ 【e-yay-ram-maruye】 気が引ける. アッチェ タ アㇻパ・アン レウシ・アン コㇿ ク・クンネアシン ケヤイランマルイェ(ク・エヤイランマルイェ)=よそへ行って泊まると私は小便に起きるので気が引ける.ニㇱパ ウタㇻ ラッチターラ ウコイタㇰ コーロ(コㇿ) オカ メノコ ク・ネ ㇷ゚ ク・ヌ カ ケヤイランマルイェ(ク・エヤイランマルイェ) クス ク・ソイネ=偉い人たちが静かに言葉を交わしているのに女の私が聞いているのも気がひけるので出て来た. (出典:萱野、方言:沙流)
eyayramnuyna
エヤイラㇺヌイナ 【他動】[e-yay-ram-nuyna で・自分・かくす] …を葬る、 …を墓に埋める。 túsir or un a=aní wa a=eyáyramnuyna, ape a=ari kane wa トゥシロルン アアニ ワ アエヤイラㇺヌイナ、 アペ アアリ カネ ワ 墓へ持っていって葬りました、 火をたいて。(W) {E: to bury a dead body (in a grave.).} (出典:田村、方言:沙流)
eyayrampokiwen
エヤイランポキウェン 【他動】[e-yay-rampokiwen …のことで・自分・を憐れむ] …を残念に思う。 …のことで残念/不満足である。 nep ka a=emína no a=ewtastasa hawe ka a=nuyár ka somo ki yak eyayrampokiwen nenkane ki kusu ネㇷ゚ カ アエミナ ノ アエウタㇱタサ ハウェ カ アヌヤㇻ カ ソモ キ ヤㇰ エヤイランポキウェン ネンカネ キ クス 何かおもしろおかしくやりとりする(話し合う)のも聞かせてあげないと、 (彼が)残念に思うといけないから。(S会話) {E: to feel regret, unsatisfied about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramsitne
エヤイラㇺシッネ 【他動】[e-yay-ram-sitne …のことで・自分・心・苦しい] …で骨を折る、 …を一生懸命やる、 …がつらい(=eyayramusitne エヤイラムシッネ)。 ene k=éyayramsitne wa ku=kar a ku=kar a a p, sine to ne a=e wa isam ruwe? エネ ケヤイラㇺシッネ ワ クカラ クカラ アㇷ゚、 シネ ト ネ アエ ワ イサㇺ ルウェ? あんなに一生懸命に骨を折って骨を折ってつくったのに(私たちは)一日で食べてしまったの? (S) {E: to do…with all one's effort; have a hard time with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramsitne
エヤイラㇺシッネ 【e-yay-ram-sitne】 苦労(する).▷エ=それで ヤイ=自身 ラㇺ=思い シッネ=もつれる (出典:萱野、方言:沙流)
eyayramsitnewa
エヤイラㇺシッネワ 【e-yay-ram-sitne wa】 一生懸命に,骨を折って. (出典:萱野、方言:沙流)
eyayramu
エヤイラム 【名】[e-yay-ramu …で・自分・の心](次項以下の複合動詞や慣用句で) …で自分の心/気持ちが…。 (出典:田村、方言:沙流)
eyayramu hepeyakne
エヤイラム ヘペヤㇰネ 【e-yayramu hepe-yakne】 それ自身の心が千々に乱れる,私の心が千々に砕けて. ネㇷ゚クスネアヤ アエラㇺペゥテッ エヤイラム ヘペヤㇰネ=どうしてなのか私は知らぬが,私の思いが千々に乱れて.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
eyayramu ka sitne
エヤイラム カ シッネ 【慣用句】[e-yay-ramu ka sitne …で・自分・の心・も・苦しい](そのこと)で心が苦しい、 …をつらく/苦しく/くやしく思う。 ene yaynu wa eyayramu ka sitne ayne エネ ヤイヌ ワ エヤイラム カ シッネ アイネ (彼は)そんなふうに思ってそればかり考えてくやしがっていて。(S民話) ☆参考 ワテケさんの言う eyayeramu ka sitne エヤイェラム カ シッネ と同じか。 ☆参考 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 意識がもうろうとしている。 {E: to feel pain in one's heart about…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayramu-ikasure
エヤイラムイカスレ 【他動】[e-yay-ramu-i-kasu-re …で・自分・の心を・人・より上位になる・させる](人の)上になる、 (人)より上位に立つ、 (人)に負けずにする。 en=eyayramu-ikasure no nep ne yakka kar rusuy エネヤイラムイカスレ ノ ネㇷ゚ ネ ヤッカ カンルスイ 彼は私より上に、 上に、 もっと上になって何でもやりたい。(S) {E: to raise…to a higher position, rank.} (出典:田村、方言:沙流)
eyayramukikkar
エヤイラムキッカㇻ 【e-yay-ramu-kik-kar】 諦める.▷エ=それ ヤイ=自身 ラム=思い キㇰ=叩く カㇻ=作る (出典:萱野、方言:沙流)
eyayramusinne
エヤイラムシンネ 【e-yay-ramu-sinne】 (自分で自分のことを)安心する. セタッコ フチ ヤイェラムシッネ ワ ク・ケㇺヌ アㇷ゚ オンネ ハウェ ネ ヤクン エヤイラムシンネ.エㇺコネ ク・コトゥヤシ ハウェ ネ ワー=ずいぶん長くおばあさんが苦しんでいて私はかわいそうだと思っていたが,死んだというなら自分で自分の事を安心した,半面はよかったというところだ. (出典:萱野、方言:沙流)
eyayranpokiwen
エヤイランポキウェン ☞eyayrampokiwen エヤイランポキウェン (出典:田村、方言:沙流)
eyayrawkeuk
エヤイラウケウㇰ 【他動】[e-yay-rawke-uk …で・自分・(?)・取る] …のことで意地になる。 {E: to be strong willed about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayrayke
エヤイライケ ☞eyayirayke エヤイライケ (出典:田村、方言:沙流)
eyayrenka
エヤイレンカ 【他動】[e-yay-renka …と一緒に・自分の・意向(を述べる)](?) …との再会を喜ぶ、 (会った人)にあいさつする。 e=poro wa earkinne eci=erámiskari, akusu ku=pisi akus eani ne aan, hńta kusu en=eyayrenka ka somo ki? エポロ ワ エアㇻキンネ エチエラミㇱカリ、 アクス クピシ アクㇱ エアニ ネ アアン、 フンタ クス エネヤイレンカ カ ソモ キ? あなたは大きくなったのですっかり見違えた。 そこで人に聞いたらあなただった。 どうして私に知らん顔していたの? (S) ☆参考 uweyayrenka ウウェヤイレンカ 互いに会った(喜びの)あいさつをかわす。 {E: to be joyed at meeting someone again.} (出典:田村、方言:沙流)
eyayrenka
エヤイレンカ 【e-yayrenka】 挨拶する. ヤイコアン フチ エウン アㇻパアニネ(アㇻパ・アン ヒネ) ア・エヤイレンカ ヤッカ ソモ ヌ アーペコㇿ アン.シラㇺイサㇺテ ワ ネ クナㇰ ア・ラム アㇷ゚ オヤチキ アㇱパ フチ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=ひとり暮らしのおばあさんの所へ私は行って挨拶しても聞こえないふりをしていた.知らんふりをしているのかと思ったが,聞くところによると耳の聞こえないおばあさんなのだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
eyayrikikur-hopunpa
エヤイリキクㇽホプンパ 【他動】[e-yay-riki-kur-hopunpa …で・自分・高く・(< 影/姿)・飛ぶ][雅](道の上)で体が空中に浮かび上がる。 kiroru tuyka/a=eyáyrikikur/hopunpa kane キロル トゥイカ/アエヤイリキクㇽ/ホプンパ カネ [雅]道の上で私の体がスーッと上へ上がって。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 似た文脈で eyayrikikur-punpa エヤイリキクㇽプンパ とも言っている。 (出典:田村、方言:沙流)
eyayrikikur-kosnepuni
エヤイリキクㇽコㇱネプニ 【他動】[e-yay-riki-kur-kosne-puni …で・自分・高く・(< 影/姿)・軽く・…を持ち上げる][雅](そこ)で空中に浮かび上がる。 iresu sápo/kamuy maw etok/eyayrikikur/kosnepuni イレス サポ/カムイ マウェトㇰ/エヤイリキクㇽ/コㇱネプニ [雅]育ての姉は神風の前方で軽々と浮かび上がって行き。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayrikikur-punpa
エヤイリキクㇽプンパ 【他動】[e-yay-riki-kur-punpa …に・自分・高く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅](空)に浮かび上がってのぼっていく。 ney ta pakno/sínis kotor/eyayrikikur/punpa korka ネイ タ パㇰノ/シニㇱ コトㇿ/エヤイリキクㇽ/プンパ コㇿカ [雅]どこまでも大空へ高々とのぼって行ったけれども。(Sユーカラ) ☆参考 似た文脈で eyayrikikur hopunpa エヤイリキクㇽ ホプンパ、 eyayrikikur kosnepuni エヤイリキクㇽ コㇱネプニ とも言っている。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayriko
エヤイリコ 【他動】[e-yay-riko …で・自分を・上に上げる] …で(自分の生活が/状況が)よくなる。 imakakehe eyayriko uske okay pe ne na イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ (人生に浮き沈みはあっても)またあとでよくなるときもあるものだよ。(S) {E: for…to improve, get better.} (出典:田村、方言:沙流)
eyaysanpe-siturire
エヤイサンペシトゥリレ 【他動】[e-yay-sanpe-situri-re …で・自分・気持ちが・のびる・させる] …で自分の気を晴らす。 aynu sinotca a=ye a a=ye a a=ye a wa a=eyáysanpesiturire アイヌ シノッチャ アイェ ア アイェ ア アイェ ア ワ アエヤイサンペシトゥリレ 私はアイヌの歌を歌って歌って歌って気を晴らした。(S民話) ☞sanpesituri サンペシトゥリ {E: to refresh oneself by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaysatcanpene
エヤイサッチャンペネ 【e-yay-sat-sanpe-ne】 気分を悪くする. パㇰノ ア・ヌ エウェンペ ウオㇰパレ ネ ㇷ゚ ヘㇺタウタㇻ ウオㇰパレパ ヒ ク・ヌ ケヤイサッチャンペネ(ク・エヤイサッチャンペネ)=これぐらい聞きづらいことは他にないのが親不孝なのに,あの者たちが親不孝をしていると聞いて私はすっかり気分を悪くした. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaysikarun
エヤイシカルン 【他動】[e-yay-sikarun …について/…で・自分・思い出す] ☞tomo eyaysikarun トモ エヤイシカルン (出典:田村、方言:沙流)
eyaysikenuyna
エヤイシケヌイナ 【他動】[e-yay-sik-e-nuyna …のことを・自分の・目・で・隠す] …を見ないふりをする。 “en=eyaysikenuyna ruwe ne nankor”-“hempara ene ne hi an? somo eci=núkar wa ne” 「エネヤイシケヌイナ ルウェ ネ ナンコㇿ」 「ヘンパラ エネ ネ ヒ アン? ソモ エチヌカㇻ ワ ネ」 「あなた私を見て見ないふりをしていたんでしょう。」 「いつそんなことがあった? あなたを見なかったからよ。」 (S) {E: to pretend not to see…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaysitoma
エヤイシトマ 【他動】[e-yaysitoma …で・自分を怖れる(=はずかしい)] …がはずかしい、 …をはずかしがる。 ☆参考 はずかしいことを表す他のいろいろな語は ☞yaysitoma ヤイシトマ。 {E: to be ashamed of…; embarrassed by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaysitoma
エヤイシトマ 【e-yay-sitoma】 恥ずかしい. ポンノ ホㇱキ ヤン.アヌン アン ワ ア・エヤイシトマ ナ イテキ ウパウレ ヤン=少し待ちなさい,他人がいて恥ずかしいから言い争いはやめなさい.ハイー エチ・ヌカレ カ ケヤイシトマ(ク・エヤイシトマ) コㇿカ クッチカミヒ(ク・ウッチカミヒ) タ ポロ フㇷ゚ アン ナ ヌカㇻ ワ イェオッ ワ アン チキ ヌンパ ワ エン・コレ=ああ痛い,お前に見せるのも恥ずかしいけれど太股に大きい腫れ物ができているので見て膿を持っていたらしぼってくれ.ホッノ イヨーハイ ク・ナヌフ カンカミ オルン ク・ヌカㇻ コㇿ ウコヨㇺヨミ ヒ ク・ヌカㇻ ケヤイシトマ(ク・エヤイシトマ)=まあまあいやになっちゃう.自分の顔を鏡で見るとしわになっていて恥ずかしい.テエータ アナㇰネ アイヌ オピッタ ウネノ ミㇷ゚ カ イサㇺ エㇷ゚ カ イサㇺ ア コㇿカ タネ アナㇰネ アイヌ オピッタ ピㇼカ オカ カ キ ウェンクㇽ ネ アン コㇿ ソンノ ア・エヤイシトマ=昔は人々皆が同じように着る物も食べるものもなかったけれど,今は人々全部がいい生活をしているので貧乏していると本当に恥ずかしい. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaysukupka
エヤイスクㇷ゚カ 【e-yay-sukup-ka】 恨みに思う,根に持つ. ケヤイスクㇷ゚カ(ク・エヤイスクㇷ゚カ)=私は一生恨みに思っている.ペウレ ウタㇻ アナㇰネ ナニナニ スクㇷ゚ ペ ネ ネンカネ ア・シコイルㇱカレ コㇿ エヤイスクㇷ゚カ パ ㇷ゚ ネ ヤイトゥパレ・アン ペ ネ ナ=若い人たちはすぐに成長するものだ.万が一にも怒らせるようなことをすると,根に持つものなのだから注意しなけれはならないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaytunap
エヤイトゥナㇷ゚ 【e-yay-tunap】 羨ましく思う:いいもんだなあと思い,悔しまぎれに少し愚痴を言う. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaytupa
エヤイトゥパ 【他動】しきりに…(を)したがる、 …(を)したいしたいと言ってきかない。(しばしば動詞句のあとに置かれて)しきりに…したがる。 a=kokópan yakka kar eyaytupa アココパン ヤッカ カㇻ エヤイトゥパ いけないと言われるのにつくりたがる。(S) ☆参考 rusuy ルスイ [助動] …したい、 …したがる。 {E: to eagerly want (to do)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaytupa
エヤイトゥパ 【e-yay-tupa】 欲する,望む,願う.〜したがる. ヌエヤイトゥパ=聞きたがる.アㇻパエヤイトゥパ=行きだがる.イペエヤイトゥパ=食べたがる. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaytupare
エヤイトゥパレ 【他動】…に気をつける。 ☆参考 eyayitupare エヤイトゥパレ を早く発音して y のあとの i が落ちた形。 ☞eyayitupare エヤイトゥパレ {E: to be careful of…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayukaomare
エヤユカオマレ 【他動】[e-yay-uka-omare …に関して・自分を・上へ上へと・置く](病気)がだんだんよくなる。 sóne eyayukaomare kuni p he an? ソネ エヤユカオマレ クニㇷ゚ ヘ アン? 本当になおるのだろうかなあ。(S) ☆参考 なおらないかもしれないほど重い病気は síːno páse yaynu/tasum ne noyne シーノ パセ ヤイヌ/タスㇺ ネ ノイネ《本当に重い病気らしい》と言う。(S) {E: for…to gradually improve.} (出典:田村、方言:沙流)
eyayunaske 1
エヤユナㇱケ 【他動】[e-yayunaske …について・ていねいに断る](頼まれたことや言いつけられたこと)をていねいに断る/辞退する。 ☆参考 eyayye エヤイイェ …を遠慮して受け取らない。 kopan コパン …をいやがって断る。 eyayeykataitak エヤイェイカタイタㇰ (さそいなど)を断る。 ☞yayunaske ヤユナㇱケ {E: to decline, refuse…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayunaske 2
エヤユナㇱケ 【他動】[e-yayunaske (そこ)で・ていねいに断る] ☞kotcake(he) eyayunaske コッチャケ(ヘ) エヤユナㇱケ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayureka-karkar
エヤユレカカㇻカㇻ 【他動】[e-yay-ure-ka-karkar …で・自分・足・の上・を整える][雅](靴)を足に合わせる。(S) kamuy kar sutu/káne sutuker/a=eyáyureka/karkar kane カムイ カㇻ ストゥ/カネ ストゥケㇾ/アエヤユレカ/カㇻカㇻ カネ [雅]神がつくったような立派な金(かね)の靴を私は自分の足に合わせて。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 実際には靴をはいたことを言っているが、 歌い手自身は「自分の足に合わせた」と説明した。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaywente
エヤイウェンテ 【他動】[e-yay-wen-te …で・自分・悪くなる・させる] …で体をこわす。 eytasa e=nepki ayne e=eyaywente hene ki エイタサ エネㇷ゚キ アイネ エエヤイウェンテ ヘネ キ あんまり働いて体でもこわすんでないか。(S) {E: to injure, harm oneself; break down on, over…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayye
エヤイイェ 【他動】[e-yay-ye …について・自分・を言う] …を遠慮して断る(贈りものを遠慮して受け取らない等)。 potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun somo a=eyáyye no a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン ソモ アエヤイイェ ノ アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ 悪神払いをしたなら何か(お礼の品を)くれたら遠慮しないで受け取ればいいのに。(NK民話) {E: to reservedly decline, turn down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayyerap
エヤイイェラㇷ゚ 【他動】…を悲しんで訴える、 (災難にあったこと、 苦労したこと、 悲しいこと)を人に話す。 ene ene a=ye hi eyayyerap a eyayyerap a kor an エネ エネ アイェ ヒ エヤイイェラパ エヤイイェラパ コラン 彼はいろいろ言われたことを悲しがって人に話している。(S) ☞yayyerap ヤイイェラㇷ゚ {E: to sadly complain, appeal to…} (出典:田村、方言:沙流)
eyuppayuppa
エユッパユッパ §013.赤子が身をゆすぶっていやいやをするe-yuppa-yuppa〔e-júp-pa-jup-paエゆッパユッパ〕[e(そこにおいて)+yuppa締め締めする]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hapkitay
ハㇷ゚キタイ 【名】[概](所は hapkitayke ハㇷ゚キタイケ)[hap-kitay 葉(< ham)・頂上]梢のいちばん高い所。 〔知分類 p.267 hap 梢〕 {E: the highest point of a treetop.} (出典:田村、方言:沙流)
hapkitayke
ハㇷ゚キタイケ 【名】[所](概は hapkitay ハㇷ゚キタイ)[hapkitay-ke 梢の頂上・の所]…の梢のいちばん高い所。 {E: the highest point of the treetop of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
harkikasayep
ハㇻキカサイェㇷ゚ 【harkika-saye-p】 縄巻き台. 図[ハㇻキカとハㇻキカサイェㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
hastay
ハㇱタイ 【名】[has-tay 柴木(=あまり大きくない木)・の林] 大きくない木の林。(=hayastay ハヤㇱタイ) (S) {E: a wooded area of trees that are not large.} (出典:田村、方言:沙流)
Hatonay
ハトナイ 【名】[hat-o-nay ブドウの実・たくさんある・沢][地名] 鳩内(はとない)(門別川右岸の庫富(くらとみ)(旧地名 山門別 やまもんべつ)のずっと奥にある一集落の名。 ☆参考 前半の音と後半の意味とをとって、ここの人は「鳩沢(はとざわ)」姓となった。(W) (出典:田村、方言:沙流)
haweokay
ハウェオカイ 【自動】[複](haweoka ハウェオカ の、 pe ペ の前での形。) 言う。 haweokay pe ne kusu ハウェオカイ ペ ネ クス (彼らは)(…と)言ったので。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawke seta yayehororse
ハウケ セタ ヤイェホロㇿセ 【hawke seta yay-e-hororse】 弱い犬のうなり声.▷ハウケ=弱い セタ=犬 ヤイ=自身 エ=それ ホロㇿセ=うなり声 (出典:萱野、方言:沙流)
hawsitayki
ハウシタイキ 【haw-sitayki】 知らせが来る:凶報が来る▷ハウ=声 シタイキ=叩く,殴る ハイ ク・サンペー アッケㇱ タ ウェンヤトイネ ウタㇻ ウチㇷ゚コウェンテ セコㇿ コタン クㇽカㇱ ハウシタイキ イヨーハイ=ああ心臓も止まりそうだ.厚岸へ強制徴用された人たちが難破したと村の上へ知らせが来た,どうしようか.*凶報はまるで村そのものを声で殴るような大変なことである. (出典:萱野、方言:沙流)
hay
ハイ 【hay】 イラクサ〔植〕. (出典:萱野、方言:沙流)
hay
ハイー 【hay】 うーん,あーあ. ハイー ク・シンキ フミー=あーあ疲れたよ. (出典:萱野、方言:沙流)
hay 1
ハイ 【名】[植物] ①「アサ(麻)」、 イラクサ(アサのような植物)。 ②イラクサ(麻のような植物)の繊維。(S)〔知分類 p.268 オオバイラクサ(p.162)からとった繊維〕 {E: ①E: hemp plant. ②fibre from a hemp-like plant.} (出典:田村、方言:沙流)
hay 2
ハイ 【間投】ああ(痛いとき、 苦しいときに出る間投詞)。 ☆発音 伸ばすと hayiː ハイー と発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hay 3
ハイ 【間投】(かけ声、 歌のはやし。) (出典:田村、方言:沙流)
hay ku=ramutuy humi
ハイ クラムトゥイ フミ 【hai ku=ramutuy humi】 ああ,驚いた.▷ク=私 ラム=思い トゥイ=切れる →思いが切れる→驚く (出典:萱野、方言:沙流)
hay ku=sampe
ハイ クサンペー 【hai ku=sampe】 ああ心臓も止まりそうだ. ハイ ク・サンペー アッケㇱ タ ウェンヤトイネ ウタㇻ ウチㇷ゚コウェンテ セコㇿ コタン クㇽカシ ハウシタイキ イヨーハイ=ああ心臓も止まりそうだ,厚岸へ強制徴用された人たちが難破したと村の上へ知らせが来た,どうしようか.*木村コヌマタンさんが聞かせてくれた話. (出典:萱野、方言:沙流)
hay(-e)
ハイ §513.つの(角)(3)メカジキのつの hay(-e)〔háǐ はイ〕⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hayaraka
ハヤラカ §088.いぼ(疣)(6)hayaraka〔ha-já-ra-ka ハやラカ〕⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hayastay
ハヤㇱタイ 【名】[hayasi-tay [日本語]林・茂った所] あまり大きくない木の林。(W) (S)「hastay ハㇱタイ というのが本当だろう。」 (S) {E: a wooded area of trees that are not large.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hayka
ハイカ 【名】[hay-ka 麻状の繊維・糸] retarhay レタㇻハイ や kunnehay クンネハイ でつくった糸。(S) {E: thread made from…} (出典:田村、方言:沙流)
haykannup 1
ハイカンヌㇷ゚ 【haykannu-p】 ①中ぐらいの:この言い方は鍋と熊に対してのみの言い方である. (出典:萱野、方言:沙流)
haykannup 2
ハイカンヌㇷ゚ 【haykannu-p】 ②若い熊,中ぐらいの熊. ア・アキヒ トゥラノ エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ニ センピㇼ ワ ハイカンヌㇷ゚ シネㇷ゚ ピッコサヌ イ・カカㇺテㇰ イ・ヨㇱ エㇰ コㇿ アン ア・アキヒ ホユプ ワ エㇰ ネア ハイカンヌㇷ゚ オㇷ゚ アニ シㇼコオッケ イ・カオピューキ クスケライ シㇰヌ・アン=弟とふたりで狩に行くと立ち木の陰から若い熊が1匹さっと出て来て私の上へかぶさった,後から来ていた弟が走って来てその若い熊を槍で突き殺し私を助け,そのお陰で私は生きた. (出典:萱野、方言:沙流)
haykannusu
ハイカンヌス 【haykannu-su】 中型鍋:鉄製. タント アナㇰネ アイヌ インネ カ ソモ ナンコㇿ ナ ハイカンヌス アニ スケ パ ヤン=今日はそれほど人が多くはないだろうから中型鍋で煮物をしなさい.図[ハイカンヌス] (出典:萱野、方言:沙流)
haykaynup
ハイカイヌㇷ゚ →ハイカンヌㇷ゚ (出典:萱野、方言:沙流)
haykina
ハイキナ 【hay-kina】 エゾイラクサ,イラクサ. (出典:萱野、方言:沙流)
haymose
ハイモセ §294 オオバイラクサ エゾイラクサ (4) hay-mose (háy-mo-se)「はイモセ」[hay(繊維)mose(枯茎)、イラクサをとる枯茎] 枯茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
haymosi
ハイモシ §294 オオバイラクサ エゾイラクサ (5) hay-mosi (háy-mo-si)「はイモシ」[hay(繊維)mose(枯茎)、イラクサをとる枯茎] 枯茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
hayna
ハイナ 【名】[< 日本語 はえなわ]はえなわ(延縄)(糸から釣り針をつけて、 かごの中に入れてある。 これを使って沖の漁をする)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
hayna
ハイナ 【hayna】 5人:人数を数える時に言う言葉.*昭和58年5月7日西島てるフチが教えてくれたもの. (出典:萱野、方言:沙流)
hayna-icari
ハイナイチャリ 【名】[hayna-icari 延縄・ざる]はえなわ(延縄)の針をつけたかご。 {E: a cage on a longline fish-hook.} (出典:田村、方言:沙流)
haynaari
ハイナアリ 【自動】[hayna-ári 延縄・を置く]はえなわ(延縄)を置く。 沖の大規模な魚獲である延縄漁(はえなわりょう)をする。 {E: to longline fish.} (出典:田村、方言:沙流)
haynacupu
ハイナチュプ 【自動】[hayna-cupu 延縄・をすぼめる]はえなわ(延縄)の針を起こして歩く。 (出典:田村、方言:沙流)
hayok
ハヨㇰ 【自動】武装する。 hokure kunak hayok yan! ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン! さあみんな急いで武裝しなさい。(S独話) hayok num ikir ハヨㇰ ヌミキㇼ [武装する・粒・の集合] 武装した人の集団、 武装した人々。 hayok=an ruwe/ne hi tapan na ハヨカン ルウェ/ネ ヒ タパン ナ [雅]私はよろいをつけたのです。(Sユーカラ) ☆参考 最後の例で、 「よろいをつけた(武装した)」と言っている女神は、 実は正装したのであって、 金のよろいはつけていない。 hayoksaknopo ハヨㇰサㇰノポ の星印の注記を参照。 {E: to be armed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hayok
ハヨㇰ 【hayok】 武装した. (出典:萱野、方言:沙流)
hayokpe
ハヨㇰペ 【名】[hayok-pe 武装する・もの] 鎧(よろい)、 武具(よろいかぶと) (S) (ユーカラに出てくる。 宝壇の上に飾られている。 また主人公の少年が身につける。) {E: arms; weapons; armour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hayokpe
ハヨㇰペ 【hayok-pe】 よろい,武具:実在しない.ユカㇻに出る. (出典:萱野、方言:沙流)
hayokpe
ハヨㇰペ §387.したい(死体);死骸(15)死体[動物の] hayokpe〔ha-jók-pe ハよㇰペ〕[hayok(身にまとう)+pe(もの)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hayoksaknopo
ハヨㇰサㇰノポ 【副】[hayok-sak-no-po よろい(武装する)・を持たない・(副詞形成)・(指小辞)][雅]「よろいをつけずに」(武装せずに)。 kamuy rametok/a=paskuma kus ne kor/hayoksaknopo/somo an kuni p/upaskuma ne kus カムイ ラメトㇰ/アパㇱクマ クㇱ ネ コㇿ/ハヨㇰサㇰノポ/ソモ アン クニㇷ゚/ウパㇱクマ ネ クㇱ [雅]神のような勇者に先祖の話をして聞かせようとするときにはよろいをつけないで(武装しないで)話し伝えるものではありませんから。(Sユーカラ) ☆参考 サダモさんによれば、 そういうときにはいつ切りかかられてもいいようによろいをつけるのだとのこと。 しかしこの女神は、 六枚の小袖を着て帯をしめ、 六枚の小袖を羽織り、 玉飾りを首にかけ耳環を耳につけ(つまり天に昇る身支度の正装をし)、 ねじれ木の杖の上にあごをのせてから、 このように言い、 そして「だからよろいをつけた」と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
haypunkar
ハイプンカㇻ §153 ツルウメモドキ (1) hay-punkar (háy-pun-kar)「はイ・プンカㇻ」[hay(イラクサ、内皮の繊維)punkar(蔓)] 茎 ⦅長万部、幌別、穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
hayrotke
ハイロッケ 【hayrotke】 くすぐったい. (出典:萱野、方言:沙流)
hayrotkere
ハイロッケレ 【hayrotke-re】 くすぐる. アヤイ エイタサ ア・ハイロッケレ コㇿ ヨㇺクㇽ ワ オラー チㇱネアㇻパㇷ゚ ネ ナ イテキ ネノ イキ=赤ちゃんをあまりにもくすぐるとしゃっくりをしてその後泣き始めるものだからあまりそうするではないよ. (出典:萱野、方言:沙流)
hayrototke
ハイロトッケ 【自動】[hay-rotot-ke (擬態の語根、 イラクサと関係があるか?)・(たて続けにくり返し起こることを表す接尾辞)・(自動詞形成)] くすぐったい(「こちょばい」)。 {E: to be ticklish.} (出典:田村、方言:沙流)
hayrototo
ハイロトト 【他動】[hay-rotot-o (擬態の語根、 イラクサと関係があるか?)・(たて続けにくり返し起こることを表す接尾辞)・(他動詞形成)] …をくすぐる(「もぞこくす」)。 ☆参考 くすぐることを「こちょばかす」ともいうが、 ワテケさんによれば hayrototo ハイロトト は「もぞこくす」。 {E: to tickle…} (出典:田村、方言:沙流)
hayrototo
ハイロトト 【hay-rototo】 くすぐる. (出典:萱野、方言:沙流)
haysar
ハイサㇻ 【名】[hay-sar イラクサ・草原] イラクサのたくさん生えている所、 イラクサ原。 ☆参考 sar サㇻ はそれだけで言うとヨシ原(葦原)。 (出典:田村、方言:沙流)
hayta 1
ハイタ 【自動】①足りない。 ②知恵が足りない、 頭が悪い。 ☆参考 rumayne ルマイネ 半煮えである、 知恵が足りない。 pakane パカネ 呆ける、 呆けている。 ☆対語 ikasma イカㇱマ 余る。 akkari アッカリ …より多すぎる。 {E: ①to be lacking; ②to lack intelligence.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hayta 1
ハイタ 【hayta】 ①不足である.足りない. タンパ ケマン ワ アエㇷ゚ ハイタ ノイネ エアㇻキンネ ク・ラムチュㇷ゚テㇰ アエㇷ゚ ア・オトゥペカレ ロー=今年は食べ物が足りないらしい.とっても心細いので食べ物を大事にしよう.タント アナㇰネ アイヌ インネ ナンコㇿ ナ アエㇷ゚ ハイタ ヤㇰ ウェン ナ ポロ ス アニ スケ ヤン アニー=今日は人が大勢であろうと思う.食べ物が不足すると悪いので大きい鍋で煮物をしなさいね.カットゥリ(ク・アットゥリ) コㇿ カナ(ク・アン ア) コㇿカ アㇱカ ポンノ ハイタ ナ エ・コㇿ チキ エネルサ(エン・エルサ)=私は厚司の糸を伸ばしていたが縦糸が少し足りなくなったので,お前が持っていたら貸してくれ.ウピピ ウピピ イペ パ コㇿ ポーヘネ アエㇷ゚ ハイタ ナ ホクレ エㇰ ワ イペ オケレ パ ヤン=別々に食べるとなおさら食べ物が足りないから早く来て食べ終わらせなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
hayta 2
ハイタ 【他動】(言われたこと)に背(そむ)く、 (言われたこと)のとおりにしない。 ye itak sine itak ka a=hayta ka eaykap イェ イタㇰ シネ イタㇰ カ アハイタ カ エアイカㇷ゚ 彼の言う言葉には一言にも背くことができない。(S民話) ☆参考 同じ文脈で対語の akkari アッカリ も使われている。 {E: to disobey…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hayta 2
ハイタ 【hayta】 ②馬鹿な,気狂い:足りない. (出典:萱野、方言:沙流)
hayta(-an)
ハイタ §595.ばかである;おろかである(1)知恵の足りぬ hayta(-an)〔háǐ-ta はイタ〕[hayta(足りない、とどかない、必要量に不足している)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
haytakur
ハイタクㇽ 【hayta-kur】 馬鹿:少し足りない人.▷ハイタ=足りない クㇽ=人 (出典:萱野、方言:沙流)
haytakurusani
ハイタクルサニ §016.子孫(16)haytakuru-sani〔háǐ-ta-ku-ru-sa-nì はイタクル・サニ〕⦅マオカ⦆馬鹿者の子(悪口に用いる)。[hayta(足りない)+kuru(<kur 人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
hekay
ヘカイ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(15)hekay〔he-káǐ ヘかイ〕⦅H.⦆老いた。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
hekaye
ヘカイェ 【自動】[he-kaye 頭・を折る](野草が)年取る、 とうがたつ。 hekaye makayo ヘカイェ マカヨ かたくなったフキノトウ。(S) {E: to age; grow old.} (出典:田村、方言:沙流)
hemesu-eaykap
ヘメスエアイカㇷ゚ 【自動】[hemesu-eaykap のぼる・できない](=hemesu eaykap ヘメス エアイカㇷ゚) 登れない。 ruyapto ne ya kamuymaw ne ya ani hemesu-eaykap=an noyne húmas wa kusu ルヤㇷ゚ト ネ ヤ カムイマウ ネ ヤ アニ ヘメスエアイカㇷ゚アン ノイネ フマㇱ ワ クス 激しい雨やら神風やらで私は(山に)登ることができないように感じられたので。(W民話) {E: to be unable to climb.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
heper'ay
ヘペㇾアイ →ヘペライ (出典:萱野、方言:沙流)
heperay
ヘペライ 【heper-ay】 花矢:ラスパ(サビタ).▷ヘペㇾ=小熊 アイ=矢(『アイヌの民具』302頁) 図[ヘペライ作り][ヘペライ] (出典:萱野、方言:沙流)
hetempayaya
ホテンパヤヤ §468 タラバガニ (2) hetempayaya (ho-tem-pa-ya-ya)「ホテンパヤヤ」 ⦅礼文、幌別、虻田⦆ (出典:知里動物編、方言:)
heunnayhuhpe
ヘウンナイフㇷペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(19)イソギンチャクの腫物 heunnay-huhpe〔he-ún-naǐ-Fuh-pe へうンナイ・フㇷペ〕[heunnay(イソギンチャク)、…]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hocipiapo eyayuwe nahte
ホチピアポ エヤユウェ ナㇵテ §448.すわる(座る)(33)[女が]立て膝で座る hocipi-a-po e-yayuwe nahte〔ホちピアポ・エやいうェナㇵテ〕⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
homekayaynu
ホメカヤイヌ 【他動】気絶させる。(受け身の形、 つまり不定人称形で) a=homékayaynu アホメカヤイヌ 気絶する。 kamuy sirosma ruwe ne akusu ne wenkur umurek a=homékayaynu híne ruray ruwe ne カムイ シロㇱマ ルウェ ネ アクス ネ ウェンクㇽ ウムレㇰ アホメカヤイヌ ヒネ ルライ ルウェ ネ 雷が落ちると、 その貧しい夫婦は気絶して意識不明になった。(HK民話) ☆参考 語末の部分、 yanu ヤヌ とも yaynu ヤイヌ とも yayno ヤイノ とも聞こえる。 〔知分類になし〕 {E: to faint; to make…faint.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hononnayke
ホノンナイケ §677.ふくこお(腹腔)hon-onnayke〔hón-on-naǐ-ke ほン・オンナイケ〕[hon(腹)+onnayke(内部)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hopayepaye
ホパイェパイェ 【自動】[ho-paye-paye 尻・(擬態)・(重複)] 足を曲げたりのばしたりする(あばれるわけではなく)。 astómayki ki wa hopayepaye kor an アㇱトマイキ キ ワ ホパイェパイェ コラン てんかんの発作を起こして足を曲げたりのばしたりしている。(S) {E: to bend and stretch the legs.} (出典:田村、方言:沙流)
horarayse
ホラライセ 【自動】[ho-rara-y-se 尻・(すべりを表す擬態)・(挿入音)・と言う](?) すべる、 すべりおりる、 すべり落ちる(人、 木、 着物、 ふとんなどが)。 ci=sikao p horarayse wa an na, un-ka omare チシカオㇷ゚ ホラライセ ワ アン ナ、 ウン カ オマレ 私たちが掛けている布団が落ちてしまっているから、 かけてください。(S) hekattar pon sori o wa horarayse wa sinot kor oka ヘカッタㇻ ポン ソリ オ ワ ホラライセ ワ シノッ コロカ 子どもたちが小さいそりに乗ってすべって遊んでいる。(S) ☆参考 氷すべりなどでスーッとすべるのは cárase チャラセ、 スキーでストックを持ってスピードを上げてすべるのは carse チャㇻセ、 ツルッとすべる(すべってころぶなど)は osittesu オシッテス。 ものの表面がなめらかでスベスベしていることは rárak ララㇰ。 {E: to slip, slide (down).} (出典:田村、方言:沙流)
horikiraye
ホリキライェ 【ho-riki-raye】 (着物の裾を)たくし上げる:川を歩いて渡る時に裾をたくし上げる様子.▷ホ=尻 リキ=上 ライェ=撫でる ペッカスイアナクス(ペッカスイ・アン アクス) ネ ペッ オホ ペ ネ クス ア・ホリキライェ ネユンポカ イキ・アン アミㇷ゚ ソモ テイネ ノ イクㇱタ ヤパン(ヤㇷ゚・アン)=川を歩いて渡ると川が深いので裾をたくし上げなんとかして着物を濡らさずに向かい側へ上がった.*昭和10年前後の沙流川では,夏の間この風景がよく見られた. (出典:萱野、方言:沙流)
horikirayean
ホリキライェアン 【ho-riki-raye an】 私は着物の裾をたくしあげた. ポンニペㇱケㇷ゚ アンクス ハンケノ エキㇺネアナクス エクスコンナ ポーロキンカムイ トモアオッ ラムトゥイアナコㇿカ ホリキライェアンワ パㇱクルパッペ ヌカㇻヌカㇻ シコㇿハワナンアクス アプンノ ヘキルワアㇻパ=小さいシナ皮を剝ぎに近くの山へ入ると,急に大きい熊に出合った.びっくりしたが着物の裾をたくしあげて,カラスほどの物を見てくれ見てくれと私が言うと,静かに熊は向きをかえて行った. *女性が山で熊に会い,そうしたら熊の方が恥ずかしそうに目をそらして行ってしまうとか.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
horkaayusni
ホㇽカアユㇱニ §120 ケヤマウコギ (3) horkaayusni (hór-ka-a-yus-ni)「ほㇽカアユㇱニ」[horka(さかさに)ay(とげ)us(生えている)ni(木)] 茎 ⦅様似⦆⦅A沙流・千歳・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
horkaayusni
ホㇿカアユㇱニ §123 タラノキ (8) horkaayusni (hór-ka-a-yus-ni)「ほㇿカアユㇱニ」[horka(逆に)ay(とげ)us(多く生えている)ni(木)] 茎をいう ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
hotentemuampayayap
ホテンテムアンパヤヤㇷ゚ 【hotentemu-ampayayap】 タラバガニ. (出典:萱野、方言:沙流)
hotnoiyohay
ホッノイヨーハイ 【hot no iyohay】 あきれる. (出典:萱野、方言:沙流)
hotokimaymay
ホトキマイマイ §168 ガンコウラン (2) hotokimaymay (ho-tó-ki-may-may)「ホとキマイマイ」 果実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
hoyayke(-an)
ホヤイケ §422.尻を拭う(1)hoyayke(-an)〔ho-jáǐ-ke ホやイケ〕[ho(尻を)+yay(自ら)+ke(掻く)]⦅ホロべツ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hoyaykeni
ホヤイケニ 【ho-yay-ke-ni】 尻ふき木:トドマツ,エゾマツ,イタドリなどを柾に割ったもの. 図[ホヤイケニ] (出典:萱野、方言:沙流)
hoyaykeni
ホヤイケニ §423.尻を拭うもの(2)hoyayke-ni〔ho-yáǐ-ke-ni ホやイケニ〕[尻を自分で掻く・木]⦅ホロべツ、サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
hoyaykep(-i)
ホヤイケㇷ゚ §423.尻を拭うもの(1)hoyaykep(-i)〔ho-yáǐ-kep ホやイケㇷ゚〕[hoyayke(尻を拭う)+p(もの)]⦅イブリ、ヒダカ西部⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
huhay
フハイ §153 ツルウメモドキ (6) hu-hay (hú-hay)「ふ・ハイ」[生の・繊維] 内皮から取った繊維 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
humekayanu
フメカヤヌ 【humekayanu】 (その)音:強い音,高い音,瞬間的な音. ア・イ・フメカヤヌ アクス アイヌ ネ アナン=私は瞬間的な音によって人間になった. (出典:萱野、方言:沙流)
humnayta
フㇺナイタ 【humnay ta】 ひとところに,1か所に. フㇺナイタ アヌ=1か所に置け. (出典:萱野、方言:沙流)
hunara koyaykus
フナラ コヤイクㇱ 【hunara koyaykus】 捜し出せない. ア・タシロホ ネユン ク・フナラ ヤッカ ク・フナラ コヤイクㇱ=あなたの山刀をどんなに捜しても捜し出せない. (出典:萱野、方言:沙流)
hupciyay
フㇷ゚チヤイ 【hup-ciyay】 松の木の栓,松の節.▷フㇷ゚=松 チヤイ=栓=節 *火を埋める時に一緒に埋めると翌朝は燠になっている. 図[フㇷ゚チヤイ] (出典:萱野、方言:沙流)
huptay
フㇷ゚タイ 【名】[hup-tay 青木/トドマツ・林][植物]トドマツの林(「青木林」)。 {E: a forest of white fir.} (出典:田村、方言:沙流)
huptay
フㇷ゚タイ 【hup-tay】 トドマツ林. (出典:萱野、方言:沙流)
huraye
フライェ 【他動】[単](複は huraypa フライパ)…を洗う。(足を、 着物を、 鍋などを。) ☆参考 顔を洗うことは ewonne エウォンネ。 手を洗うことは teke(he) huraye テケ(ヘ) フライェ とも言うが、 また yaske ヤㇱケ とも言う。 {E: to wash…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huraye
フライェ 【huraye】 洗う,洗濯する. ヌマン チセ フライェ アㇷ゚ト アㇱ=昨日,家洗いの雨が降った.ク・ミッポー,エ・イペ オケレ チキ アオイペㇷ゚ フライェ ワ アヌ アニー=孫よ,食べ終わったら食器を洗っておいてね.エ・シットキヒ ワノ アㇱケペッ パㇰノ ピㇼカノ フライェ ワ オラ サカエ カㇺタチ ウコポイェ=お前の肘から指まできれいに洗ってから酒を醸す粥とこうじを混ぜろ. (出典:萱野、方言:沙流)
huraypa
フライパ 【他動】[複](単は huraye フライェ)(二つ以上)を洗う。 {E: to wash…(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huraypa
フライパ 【huray-pa】 洗う. (出典:萱野、方言:沙流)
hurayuhkekina
フラユㇷケキナ §057 エゾノカワジサ (1) hura-yuhke-kina (hú-ra-yuh-ke-ki-na)「ふラユㇷケキナ」[húra(におい)yúhke(強い)kiná(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
hureampayaya
フレアンパヤヤ §474 ハナサキガニ (2) hure-ampayaya (hú-re-am-pa-ya-ya)「ふレアンパヤヤ」 ⦅屈斜路、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
hureayusni
フレアユㇱニ 【hure-ayusni】 キイチゴ. (出典:萱野、方言:沙流)
hureayusni
フレアユㇱニ §214 タチイチゴ (1) hureayusni (hú-re-a-yus-ni)「ふレアユㇱニ」[hure(赤い)ayusni(いばらの木、ayとげ、us群生している、ni木)] 茎 ⦅穂別⦆⦅A千歳⦆→補注(27)。 (出典:知里植物編、方言:)
hureetankay
フレエタンカイ §212 チシマイチゴ (3) hure-etankay (hu-ré-e-tan-kay)「フれ・エタンカイ」[赤い・エタンカイ] 果実 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
Hurenay
フレナイ 【名】[húre-nay 赤い・沢][地名](川の名、 集落の名、 沙流郡平取町振内。) {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
husko an pe sikopayar
フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ 【husko an pe sikopayar】 何事もなかったように,前のまま. ウクラン エネ イヨㇱキ ワ アネピッタ サカヨカㇻ コㇿ アナㇷ゚(アン アㇷ゚) ネㇷ゚ ウニン カ ソモ ノ フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ=昨夜はあれほど酔っ払って夜いっぱい,文句を言っていたのになんのさわりもなく何事もなかうたようにしている. (出典:萱野、方言:沙流)
hutne nay
フッネ ナイ 【hutne-nay】 狭い沢. (出典:萱野、方言:沙流)
hutne pinay
フッネ ピナイ 【hutne-pinay】 狭い谷川. (出典:萱野、方言:沙流)
ietokocasnureay
イエトコチャㇱヌレアイ 【i-etoko-casnure-ay】 熊神の帰り道を清める矢:熊送りの儀式の際に熊神の魂が神の国へ帰る道を清める矢. (出典:萱野、方言:沙流)
ihayta
イハイタ 【自動】[i-hayta もの・…に不十分である](次の文脈で)鹿をとることがへたである。 ihayta kur patek/iehankere/イハイタ クㇽ パテㇰ/イエハンケレ [雅]鹿をとることのへたな人ばかり近くでとる…。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ihaytahayta
イハイタハイタ 【i-hayta-hayta】 私を狙っては外し狙っては外し. ▷イ=私 ハイタハイタ=狙っては外し狙っては外し[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ihriuhayta
イㇶリウハイタ §476.だっきゅう(脱臼);骨ちがい(6)ihri-uhayta〔iç-ri-u-haǐ-ta いㇶリウハイタ〕[ihri(関節)+u(互いに)+hayta(届かぬ)]⦅シラウラ、トンナイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ihuraye
イフライェ 【自動】[単](複は ihuraypa イフライパ)[i-huraye ものを・洗う] 洗濯する。 ontaro or un ihuraye オンタロ オㇿ ウン イフライェ 桶(おけ)(=たらい)で洗濯する。(W) ☞huraye フライェ {E: to wash clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
ikaray
イカライ 【名】[植物] イラクサ(?)(「とげだらけの草の名」)。(S) 〔知分類 p.163 オオバイラクサの繊維〕 {E: fibre from…} (出典:田村、方言:沙流)
ikaray
イカライ §294 オオバイラクサ エゾイラクサ (8) ikaray (i-ká-ray)「イかライ」[i(それを)kar(作る)hay(繊維)] 内皮から精製した繊維 ⦅幌別⦆⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ikayop
イカヨㇷ゚ 【名】[ik-ay-o-p (?)・矢・入れる・もの]矢入れ、 矢筒(「矢さし」)。(S) soyne kusu ne akusu ikayop komaknasikirpa híne ayeroskipa ソイネ クス ネ アクス イカヨㇷ゚ コマㇰナシキㇼパ ヒネ アイェロㇱキパ (熊が)外に出ようとしたとき(兄たちは)矢入れを取りに奧へもどってから矢を射て(熊を)しとめた。(NK民話) {E: a quiver for arrows.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikayop
イカヨㇷ゚ 【ikayop】 矢筒:ホオノキで作る. エキㇺネ・アン クス ホユプ・アン コㇿ ア・セトゥル タ ア・コㇿ イカヨㇷ゚ オマウスイェ パㇰノ ニタナン(ニタン・アン)=狩のために山へ行く時に走ると,背中で矢筒が宙に浮くほどに私は足が速い[ウ]図13[イカヨㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
ikayopikor
イカヨピコㇿ 【ikayop-ikor】 祭事用矢筒:漆器,金具で出来ている.▷イカヨㇷ゚=矢筒 イコㇿ=宝 (出典:萱野、方言:沙流)
ikayopni
イカヨㇷ゚ニ §246 ホオノキ(ホウノキ) (2) ikayop-ni (i-ká-yop-ni)「イかヨㇷ゚ニ」[ikayop(矢筒)ni(木)] 茎 ⦅美幌、屈斜路、塘路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
iki anayne
イキヤナイネ 【iki anayne】 どうやらこうやら. ナー チュㇷ゚ リ ヒ タ ク・イワㇰ エアㇱカイ クニ ク・ラム ア ㇷ゚ リトゥㇽ ワノ ウプンパッチェ ウトゥル タ ク・シットゥライヌ イキヤナーイネ ク・シレパ.ハイー ク・シンキ フミー=まだ陽の高いうちに帰り着けると思ったのに,途中から猛吹雪になり,間に道に迷いながらどうやらこうやら私はここに着いた.あーあ疲れたなあ. (出典:萱野、方言:沙流)
iki=an ayne
イキアナーイネ 【iki=an ayne】 どうやらこうやら. (出典:萱野、方言:沙流)
ikoanaynu
イコアナイヌ §356.産―産婆;助産者(4)ikoan-aynu〔i-kó-a-naǐ-nu イこアナイヌ〕[i(それ)+ko(と共に)+an(いる)+aynu(人)]⦅シラウラ、トンナイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ikohaye(-an)
イコハイェ §595.ばかである;おろかである(2)おろかである;知恵の足りぬ ikohaye(-an)〔i-kó-ha-je イこハイェ〕[i(それ)+ko(に)+haye(不足である)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ikusakayo
イクサカヨ 【iku-sakayo】 酒を飲んでのけんか.▷イク=酒を飲む サカヨ=いさかい,けんか (出典:萱野、方言:沙流)
imikinkay
イミキンカイ 【自動】[imi-kinkay 衣料品・(?)]衣料品の荷物。 {E: a bundle of clothes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inankayo
イナンカヨ 【inankayo】 (ヒエやアワの)刈株. シプㇱケㇷ゚ ムンチロ ピヤパ ア・チャ オカケ タ イナンカヨ カ ソモ ア・オトゥイェ ヤㇰネ オヤパ パイカㇻ ア・オトゥイェ エアイカㇷ゚ ナ タント ア・オトゥイェ ロー=イナキビ,アワ,ヒエを穂摘みしおわった後に,摘みおわった茎を刈らずに残すと来年の春刈ることができないので,今日刈ってしまいましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
inawetaye
イナウエタィェ 【inaw-etaye】 イナウを抜く. ▷イナウ=御幣 エタィェ=抜く タネチセノミ カムイノミカ アオケレ イナウエタィェアンナ オンカミヤン=これで新築祝いのお祈りも終わったから,イナウを抜くので礼拝をしなさい. *数々のお祈りの後に,炉の角に立ててあったチェホロカケㇷ゚というイナウを抜いて火に燃やし,これが閉会式に相当する.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
inay
イナイ 【名】[概](所は inaye(he) イナイェ(へ))[i-nay ものの・沢(谷)] 尻の割れ目。 {E: the crease of the buttocks} (出典:田村、方言:沙流)
inay/inaye(he)
イナイ/イナイェ(ヘ) 【inay/naye(he)】 背筋,びてい骨と肛門の間の窪み(尻の割れ目,脊柱に沿った部分). オッコー エン・カオピウキ ワ エン・コレ.ケヤイシトマ(ク・エヤイシトマ) コㇿカ ク・コㇿ イナイェヘ タ ポロ フㇷ゚ ヘトゥク イェオッ ノイネ フマㇱ コㇿカ ヤイカタ エネ クカリ(ク・カㇻ ヒ) カ イサㇺ ナ=お姉さん,私を助けてくれ.恥ずかしいけれども,びてい骨と肛門の間の窪みに大きい腫れ物が出来て膿を持っているらしいが,自分ではどうすることもできないから(みさおおばさんが聞かせてくれた実話). (出典:萱野、方言:沙流)
inaye(he)
イナイェ(ヘ) 【名】[所](概は inay イナイ)…の尻の割れ目(尻たぶの間)。 apto ruy wa ku=teyne ora kú=inaye opes nay san kane アㇷ゚ト ルイ ワ クテイネ オラ クイナイェ オペㇱ ナイ サン カネ 雨がひどくて私はぬれてお尻の割れ目を沢が流れている。(S) {E: the crease of the buttocks of…} (出典:田村、方言:沙流)
inkar ruwe caynatara
インカㇻルウェ チャイナタラ 【inkar-ruwe cainatara】 見ている様子がとげとげしい,見る目がとげとげしい. ▷インカㇻ=見る ルゥェ=様子 チャイナタラ=とげとげしい(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
inkar-easkay
インカㇻエアㇱカイ/インカレアㇱカイ 【自動】[見る・ことができる] irammakaka inkar-easkay=an イランマカカ インカレアシカイアン (目が見えるようになって)きれいに(=とてもよく)見える。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
inkareray
インカレライ 【自動】[inkar-e-ray 見る・…によって・死ぬ] 何かを見ていてうっかりする。 inkareray ay:ne aop ka arpa wa isam インカレライ アイーネ アオㇷ゚ カ アㇻパ ワ イサㇺ (不思議なものがあったので)彼はジーッと見ていてするべきことも忘れてしまい、 汽車(直訳すると乗り物)が行ってしまった。(S) ☆参考 mokoreray モコレライ 眠っていてうっかりする。 {E: to stare absentmindedly.} (出典:田村、方言:沙流)
innay(-e)
インナイ §425.尻の溝innay(-e)〔ín-naǐ いンナイ〕[<ir(ひとつずきの)、nay(谷)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ipeewenaynu
イペエウェナイヌ §689.へんしょく(偏食)(2)食物についてえりぎらいする人 ipe-e-wen-aynu〔i-pé-e-wé-naǐ-nu イ舳・エ・うぇナイヌ〕[ipe(食物)+e(について)+wen(悪い、むずかしい)+aynu(人)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ipehayta
イペハイタ 【自動】[ipe-hayta ものを食べる・足りない]食べ足りない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ipehayta
イペハイタ 【ipe-hayta】 食べ足りない. ヘカッタㇻ イペハイタ ノイネ イキ パ ナ シト ヘネ マ ワ エレパ オラウン ルラ ワ エㇰ=子供たちが食べ足りないようだから,餅でも焼いて食べさせてから送って行って来い. (出典:萱野、方言:沙流)
ipehumikaraaynu
イペフミカラアイヌ §689.へんしょく(偏食)(4)他人の食べている物を食いたがって食えないと病人のようになる性癖の人ipe-humi-kara-aynu〔i-pé-Fu-mi-ka-rá-aǐ-nu イ舳・フミ・カら・アイヌ〕[ipe(食物)+humi(の音)+kara(つくる、なす)+aynu(人);食物について騒ぎ立てる人の意か]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ipesikaye
イペシカイェ §635.はらいた(腹痛)(16)食べすぎたり駈けすぎたりすれば痛むさしこみ ipe-sikaye〔i-pé-ši-ka-je イ舳・シカイェ〕[ipe(食物)+sikaye(その釘、sikay釘)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ipesikayeus
イペシカイェウㇱ §635.はらいた(腹痛)(17)食べすぎたり駈けすぎたりすれば痛むさしこみのような痛みがさしこむ ipe-sikaye-us〔i-pé-ši-kà-je-uš イ舳シカイェ〕[ipe-sikaye(食物の釘が)+us(幾つも刺さる)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ipeyaynunuka
イペヤイヌヌカ §368.産―産後の食養生ipeyaynunuka〔i-pé-jaǐ-nu-nu-ka イ舳ヤイヌヌカ〕[ipe(食物)+e(について)+yay(自分を)+nunuka(大切にする)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ipeyaynunuka(-an)
イペヤイヌヌカ §416.食養生するipeyaynunuka(-an)〔i-pé-yaǐ-nu-nu-ka イ舳ヤイヌヌカ〕[ipe(食事)+-e(について)+yay(自分を)+nunuka(大切にする)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ipeyaynunuka(-an)
イペヤイヌヌカ §828.ようじょう(養生)する(2)食養生する ipeyaynunuka(-an)〔i-pé-jaǐ-nu-nu-ka イ舳ヤイヌヌカ〕[ipe(食事)+e(について)+yay(自分を)+nunuka(大切にする)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ipokas okkayo
イポカㇱ オッカヨ 【ipokas okkayo】 醜男. (出典:萱野、方言:沙流)
iporoho oka sinnay
イポロホ オカ シンナイ §169.顔色が変る;青くなる;色を失う(2)顔色が変[ってい]る iporoho oka sinnay〔i-pó-ro-ho-o-ká-šín-naǐイぽロホ・オか・しンナイ〕[顔色のありよう・別である]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
iranraykekina
イランライケキナ §188 センダイハギ (4) iranraykekina (e-rán-ray-ke-ki-na)「イらンライケキナ」[i(我らの)ram(心)rayke(殺す)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
iranraykekina
イランライケキナ §263 アキカラマツ (2) iranrayke-kina (i-rán-ray-ke-ki-na)「イらンライケキナ」[i(それの)ram(心)rayke(殺す)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
irayapka
イラヤㇷ゚カ 【自動】[i-rayap-ka 人を・感心する・させる]人を感心させる、 びっくりする/感心するような。 irayapka haw as hawe an! イラヤㇷ゚カ ハウ アㇱ ハウェ アン! 驚いた(「たまげた」)話だねえ。(W会話) irayapka, cise pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ、 チセ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと、 家がきれいだねえ! (S) ☆参考 二つ目の例のように間投詞的にも使う。 {E: to astonish, surprise someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irayapka
イラヤㇷ゚カ 【i-rayap-ka】 感心なことだ,よいことだ,感じ入る.▷イ=それを ラヤㇷ゚=賞讃 カ=させる →いいなあとほめる (出典:萱野、方言:沙流)
irayapkano
イラヤㇷ゚カノ 【副】[irayapka-no 人を感心させる・(副詞形成)]人を感心させるように。 感心するように、 驚くように。 irayapkano nep ka ye hawe an イラヤㇷ゚カノ ネㇷ゚ カ イェ ハウェ アン 感心なことを言っている。 {E: admirably.} (出典:田村、方言:沙流)
iripatunahkay
イりパトゥナㇵカイ §290 トナカイ (3) iripa-tunahkay (i-rí-pa-tu-nah-kay)「イりパトゥナㇵカイ」[‘一年・トナカイ’]当歳のトナカイ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
írokkayo
イロッカヨ 【名】[ir-okkayo 兄弟・男] 男兄弟、 従兄弟(男のいとこ)等、 男の irwak イㇼワㇰ。 írokkayo irmenoko somo a=ukóre p ne イロッカヨ イㇼメノコ ソモ アウコレㇷ゚ ネ いとこぐらいの近い関係の男女を結婚させるものではない。(S) ☞irwak イㇼワㇰ {E: brothers; male cousins.} (出典:田村、方言:沙流)
isayka
イサイカ 【自動】簡単である。 isayka nepki イサイカ ネㇷ゚キ 簡単な仕事。 isayka itak イサイカ イタㇰ やさしいことば。 ☆対語 hokanpa ホカンパ むずかしい。 {E: to be simple; easy.} (出典:田村、方言:沙流)
isaykako
イサイカコ 【副/間投】[isayka-ko 簡単である・(反語的意味の副詞をつくる接尾辞)]ゴチャゴチャと(うるさいなあ)。 ☆参考 だれかがでしゃばってよけいなことを言うときや、 子どもがまねしてじゃまするときなどに言う。 本来副詞だがこの語だけで間投詞的に使う。 ☞isayka イサイカ (出典:田村、方言:沙流)
isaykaku
イサイカク 【isaykaku】 じゃまをする,口出しをする,干渉する:子供が親の仕事を手伝いたがってじゃまになることなど. ポンペ イサイカク ワ ケラナㇰ(ク・エラナㇰ) ナ トゥラ ワ アㇻパ=子供がじゃまをしてうるさいから連れて行け. (出典:萱野、方言:沙流)
isaykano
イサイカノ 【副】[isayka-no 簡単である・(副詞形成)]簡単に。 isaykano túnasno a=kar nepki patek ku=ki rusuy イサイカノ トゥナㇱノ アカン ネㇷ゚キ パテㇰ クキ ルスイ 私は簡単に早くやる仕事ばかりしたい。(S) isaykano itak イサイカノ イタㇰ 簡単に言う(たくさんのことでも少ない言葉でわかりやすく言う)。(S) {E: simply; easily.} (出典:田村、方言:沙流)
isikeraykeiwentemat
イシケライケイウェンテマッ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(37)isikerayke-iwentemat〔イしケライケ・イうぇンテマッ〕[i(我らを)+sik(目)+e(で)+rayke(殺す)+i(我らを)+wente(悪くする、不幸にする)+mat(女)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
isitayki
イシタイキ 【自動】[i-sitayki もの・をたたく] 布を織る、 機織りする、 厚司などを織る。(W) ☆参考 attuskar アットゥㇱカㇻ 厚司をつくる。 itese イテセ ござの類を編む。 {E: to weave cloth, “attush.”} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isitayki
イシタイキ 【i-sitayki】 機を織る.▷イ=それを シタイキ=叩く →アイヌの厚司の織り方はへらで横糸を叩くように織る エシㇼ エアウネ カㇻパ(ク・アㇻパ) アクス アウン ウナㇻペ イシタイキ コアリキキ コㇿ アン ア ワ=先程私が隣に行ったら隣のおばさんは機織りに精を出していたよ.テーエタ アナㇰネ フチ ウタㇻ イテセ ネ ヤ イシタイキ ネ ヤ キ ヒ タ ワッカ エプルㇽセ パ ワ ネㇷ゚キ パ コㇿ オカ シリ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ=古い時代はおばあちゃんたちが袋物を編んだり厚司を織る時は,口に水をふくんで霧吹きをして仕事をしていたのを私は見た覚えがある.図17[イシタイキ] (出典:萱野、方言:沙流)
isitaykip
イシタイキㇷ゚ 【i-sitayki-p】 機:布を織る道具. (出典:萱野、方言:沙流)
isokorampayaya
イソコㇿアンパヤヤ §468 タラバガニ (5) iso-kor-ampayaya (i-so-kor-am-pa-ya-ya)「イソコㇿアンパヤヤ」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
isonoreay
イソノレアイ 【iso-nore-ay】 仕止め矢:竹,鹿の骨,オニガヤ他で作る. 図19[イソノレアイ①]図20[イソノレアイ②] (出典:萱野、方言:沙流)
itak cinki a=koturaynu
イタㇰ チンキ アコトゥライヌ 【itak cinki a=ko-turaynu】 遺言をしないで死ぬ.▷イタㇰ=言葉 チンキ=裾 ア=私たちは コ=それに トゥライヌ=見つけない,発見できない →言葉の裾も見つからない フチ オンネ ヤㇰ ア・イェ コㇿカ アリタㇰ(アㇻ イタㇰ) チンキ ポカ ア・コトゥライヌ=おばあさんが亡くなったそうだが,ひと言の遺言もなかった.ソンノ ピㇼカ ニㇱパ ネ ア コㇿカ ア・ニサㇷ゚トゥイェ イタㇰチンキ ア・コトゥライヌ ヤㇰ ア・イェ=本当に立派な物持ちの方でしたが,急に亡くなられ,遺言をしないで死んだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
itak easkay
イタㇰ エアㇱカイ 【itak easkay】 話し上手(だ). ペウレクㇽ ネ コㇿカ クッチャマハ ペケㇾ エアㇻキンネ イタㇰエアㇱカイ=若い人であるけれど,発音もきれいだし,とても話し上手だ. (出典:萱野、方言:沙流)
itakeriskeaynu
イタケリㇱケアイヌ §155.おし(唖・唖者)(7)唾者 itakeriske-aynu〔i-tá-ke-riš-ke-aǐ-nu イたケリㇱケアイヌ〕[itak(物言う)+e(について)+riske(?)+aynu(人)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
itatayar
イタタヤㇻ 【i-tata-yar】 木の皮の器. ア・アキヒ ユㇰ スマウコㇿ イタタヤㇻ オンナイケ タ イタタニ ア・アシ ユㇰ ポネ ア・タタ ヒネ ポネ ルㇽ ア・カㇻ ヒネ ポロンノ ア・エ=私の弟が鹿を獲ったので,木の皮の器の中へ肉切り台を立てて,鹿の骨を切り刻んで骨汁を煮てたくさん食べた. (出典:萱野、方言:沙流)
iuraye(-an)
イウライェ §359.産―うぶ湯を使う(3)i-uraye(-an)〔i-ú-ra-je イうライェ〕[i(それを、=赤ん坊を)+uraye(洗う)]⦅クッシヤロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
iwan aynu ikiri eposo ekasi
イワン アイヌ イキリ エポソ エカシ 【iwan aynu ikiri e-poso ekasi】 物知りのおじいさん。▷イワン=6 アイヌ=人 イキリ=列、縫い目 エ=それ ポソ=潜る エカシ=老人、男の年寄り→人間6代を生きた老人、物知りとして大切にされる。 (出典:萱野、方言:沙流)
iway
イワイ 【名】[< 日本語 いわい(祝)] ①御祝儀。 ②婚礼。 iway an イワイ アン 婚礼がある。 {E: ①a celebration; a ceremony. ②a wedding ceremony.} (出典:田村、方言:沙流)
iway/iwaye(he) 1
イワイ/イワイェ(ヘ) 【iway/iwaye(he)】 ①贈り物(御祝儀). タント アナㇰネ ロㇿ オシライェ エエトホ ネ クス ポンノ ネ コㇿカ イワイェヘ エチ・コプニ ナ.ヤイキムイ カ ノミ ワ エン・コレ=今日は床上げの日なので少しではあるが贈り物を差し上げます.自分自身の憑き神を祭ってください. (出典:萱野、方言:沙流)
iway/iwaye(he) 2
イワイ/イワイェ(ヘ) 【iway/iwaye(he)】 ②祝い. タン チュㇷ゚ シカリ ラポㇰ タ ク・ポホ マテトゥン(マッ エトゥン).イワイェ ク・キ ルスイ ナ エㇰ アニー=この月が円くなる頃に私の息子が嫁を貰う.祝いをしたいので来てね. (出典:萱野、方言:沙流)
iwaye(he)
イワイェ(ヘ) 【名】[所](概は iway イワイ)…の御祝儀。 (出典:田村、方言:沙流)
iwaysuy
イワイスイ 【副】[iwan-suy] 六回、 何回も何回も。 ☆参考 tunoiwaysuy トゥノイワイスイ (韻文で)何回も何回も。 ☆参考 -suy スイ《…回》は接尾辞だが、 視覚的に読みやすいように、 しばしば離して iwan suy イワン スイ と書いてある。 ☞iwan イワン {E: six items.} (出典:田村、方言:沙流)
iwor-ukaeraye
イウォㇿウカエライェ 【自動】[iwor-u-ka-e-raye 山奥の谷あい・互い・の上・に・行かせる] 尾根の集まっている山の上のほうを横切って近道して行く(山の下の方を通ると尾根も沢も幾つも横切らなければならず、 また遠回りであるから)。 sítu hontom a=kus wa iwor-ukaeraye=an シトゥ ホントㇺ アクㇱ ワ イウォㇿウカエライェアン 尾根の途中を通って近道して行こう。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iworkitay
イウォㇿキタイ 【名】[iwor-kitay 山奥の谷あい・の頂上]尾根と尾根の間の谷あいのいちばん奥のちょうど尾根の分れている所。(S) {E: the inner-most valley between ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
iyay
イヤイ 【iyay】 危ない. ク・コㇿ ション イヤイ ナ イテキ ニテㇰ アネ ウㇱケ パㇰノ アㇻパ アニー=ぼうや,危ないから,木の枝の細い所まで行くんでないよ. (出典:萱野、方言:沙流)
iyaykipte
イヤイキㇷ゚テ 【自動】[i-yay-kip-te 人に・自分を(?)・させる]あぶない。 a=ukóhoppa wa oka he an? iyaykipte アウコホッパ ワ オカ ヘ アン? イヤイキㇷ゚テ 子どもたちだけで置いてあるのかい? あぶないなあ。(S) {E: to be dangerous.} (出典:田村、方言:沙流)
iyaykipte
イヤイキㇷ゚テ 【i-yaykipte】 危険(である).危ない. タパヌㇱケ(タパン ウㇱケ) アナㇰネ タネ シㇼホルッケ アンキ アン.イヤイキㇷ゚テ ナ イテキ エチ・カランケ クニ ラム ヤン=この場所は今にも地滑りが起きそうだ.危険なので,絶対にお前たちは近寄ると思うな.ネノ アン ヤㇰネ アㇷ゚ト アㇱ コㇿ イヤイキㇷ゚テ ナ ナイェノイェ ワ アヌ アニー=このままだと雨が降ったら危険なので,沢(筋)を曲げておいてくれよ.エネ トㇷ゚サㇻ イロンネ ウㇱケ ウン アフン ルウェ ヘ アン.タント アナㇰネ シシㇼクンネ カ キ イヤイキㇷ゚テ ナ イワカン(イワㇰ・アン) ロ=こんなにイタドリが茂っている所へ入った足跡がある.今日は薄暗くもなったし,危ないから帰ることにしよう.ポロ スマ トモオㇱマ ヤㇰネ イヤイキㇷ゚テ ナ ホクレ チㇷ゚ サパ キル=大きい石にぶつかると危ないから,早く船の頭の向きを変えろ.シンタ オㇿ テンネ ㇷ゚ ア・オレ ヒ タ エイタサ ハウケ ヒ カ ウェンペ ネ.シピチピチ ワ ハチㇼ コㇿ イヤイキㇷ゚テ ㇷ゚ ネ クス=ゆりかごに赤ちゃんを乗せる時に,あまりにも(紐の縛り方が)緩いことも悪いものだ.体をくねらせて落ちると,危険だから. (出典:萱野、方言:沙流)
iyaykookka
イヤイコオッカ 【自動】[i-yayko-ok-ka 人を・一人で・うなだれ・させる] 本当に情けない。 {E: to be truly sad, shameful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyaykookka
イヤイコオッカ 【iyay-ko-ok-ka】 嘆かわしい,悲しい. イヨーハイ ナ ナ ペウレクㇽ ネ クニ ク・ラム アㇷ゚ マㇰネ ワ イサㇺ ハウェ タ アン? ソンノ ヘー? イヤイコオッカ=どうしたの,まだまだ若い人だと思っていたのにどうして死んだというの? 本当かい? 嘆かわしいことだ. (出典:萱野、方言:沙流)
iyaynomare
イヤイノマレ 【自動】[雅]まあ立派な(人格、 器量、 恰幅)。 iyaynomare/aynu pito/an nankora イヤイノマレ/アイヌ ピト/アン ナンコラ [雅]まあこんな立派な人物、 人間だか神様だか、 こんな立派な人間もあるものだろうか。(S) {E: How wonderful!} (出典:田村、方言:沙流)
iyaynumare
イヤイヌマレ 【iyaynumare】 なんとまあ,それはそれは. イヤイヌマレ! ア・コㇿ サポ シレトㇰ オㇿケ ア・コホヨイセ=なんとまあ,私の姉のその器量の好ましい[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
iyaynumare tanepo tapne menoko ne manu p
イヤイヌマレ タネポタㇷ゚ネ メノコ ネマヌㇷ゚ 【iyaynumare tane-po tap ne menoko ne manup】 なんとまあ,今初めて女という者. ▷イヤイヌマレ=なんとまあ タネポタㇷ゚ネ=今初めて メノコ=女 ネマヌㇷ゚=という者 *ユカㇻの主役ポンヤウンペが,宴の場で美人を見た時の言葉[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
iyayraykere
イヤイライケレ 【間投】[i-yayirayke-re 人・感謝する・させる][iyayiraykere の y の後の i が落ちた形]ありがとう、 ごちそうさま。 ☆参考 ていねいな謝辞。 k=éyayrayke na ケヤイライケ ナ《私はそのことを感謝しますよ》、 c=éyayrayke na チェヤイライケ ナ《私たちはそのことを感謝しますよ》とも言う。 ちょっとしたことに対する軽い謝辞としては hí-oy-oy ヒオーイオイ が多く使われる。 食べものや贈り物をもらったときなどには女性は raymik ライミㇰ(鼻の下を右手の人差指で左から右へスーッとなでる)しながら hnna フンナ(下流)または hinna ヒンナ(中流以上)と言う。 男はこれをせず両手で onkami オンカミ する。 {E: thank you.} (出典:田村、方言:沙流)
iyayraykere
イヤイライケレ 【i-yay-rayke-re】 ありがとう. シネンネ マㇰ ク・カㇻ シコㇿ ク・ヤイヌ アㇷ゚ イイソネ エ・エㇰ クスケライポ コケレ(ク・オケレ) シリ アン イヤイライケレ=ひとりでどうしようと思っていたのに,幸いにもお前が来てくれたお陰で終わった.ありがとう. (出典:萱野、方言:沙流)
iyaysam
イヤイサㇺ 【自動(?)】(次の表現の中で) iyaysam hawe ne a! イヤイサㇺ ハウェ ネ ア! たいしたことではないよ。(S) {E: it's nothing serious; it doesn't matter.} (出典:田村、方言:沙流)
iyaysama
イヤイサマ 【自動/間投】iyaysama hawe ne a! イヤイサマ ハウェ ネ ア! 困った話だなあ。(S) iyaysama! イヤイサマ! 困ったねえ、 すまないねえ。 ke ke ke ke, hokure hokure, iyaysama, su ukao su ukao, sanke, citarpe sanke, iyaysama ケ ケ ケ ケ、 ホクレ ホクレ、 イヤイサマ、 ス ウカオ ス ウカオ、 サンケ、 チタㇻペ サンケ、 イヤイサマ …あらあらあらあら、 早く早く、 困ったな、 鍋をしまって鍋をしまって、 出して、 ござを出して、 困ったな… (S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyaysama
イヤイサマー 【i-yay-sama】 どうしよう,どうしたらいいの,まあ大変〔間投詞〕. カニ カ コㇺケカㇻ(ク・オㇺケカㇻ) ワ ク・ホッケ ワ カナㇷ゚(ク・アン アㇷ゚) エアニ カ ヘー.マㇰ イキ・アン ヤㇰ ピㇼカ ハウェ タ アン? イヤイサマー=私も風邪をひいて寝ていたのに,お前もかい.どうしたらいいというのだい? どうしよう. (出典:萱野、方言:沙流)
iyoay
イヨアイ 【i-o-ay】 毒矢.▷イ=それ(=毒)を オ=入れる アイ=矢 イヨアイ ネ ナ イテキ シㇼ カ タ アヌ ノ リクンキ カ ウン ヌイナ ワ アヌ アニ=毒矢なので,下に置かないで上の方の火棚の上へ隠しておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
iyohay
イヨハイ 【間投】おやおや、 おやまあ。 iyohay sitomare イヨハイ シトマレ ☞iyohay-sitomare イヨハイシトマレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyohay
イヨーハイ 【iyohay】 おやおや:驚いた時に出る声. (出典:萱野、方言:沙流)
iyohay sonno he
イヨーハイ ソンノ ヘー 【iyohay sonno he】 まさか.よもや(本当かい). (出典:萱野、方言:沙流)
iyohay'ocis
イヨハイオチㇱ 【i-ohay-o-cis】 恋歌.▷イ=それ(=恋人) オハイ=陰 オ=それ チㇱ=泣く →恋人の陰で私は泣いている (出典:萱野、方言:沙流)
iyohay-sitomare
イヨハイシトマレ 【間投】[iyohay-sitoma-re おやまあ・…を恐れる・させる] a=ye hi ka a=eyáykaramu p hńta kusu e=ye yak a=ye, iyoːhay-sitomare, mak ne kusu ene e=ye p an? アイェ ヒ カ アエヤイカラムㇷ゚ フンタ クス エイェ ヤカイェ、 イヨーハイシトマレ、 マㇰ ネ クス エネ エイェㇷ゚ アン? 言うのも恐ろしいことをどうしてあなた言ったそうだ、 あきれたね、 言ってどうするの。(S) ☞iyohay イヨハイ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyohaykar
イヨハイカㇻ 【自動】[i-y-ohaykar 人・(挿入音)・の陰口を言う]人の陰口を言う。 iyohaykar kor an イヨハイカㇻ コㇿ アン (彼はまた)人の陰口を言っている。(S) {E: to talk behind someone's back.} (出典:田村、方言:沙流)
iyohaykar
イヨハイカㇻ 【i-ohay-kar】 陰口・悪口(を言う).▷イ=それ(人) オハイ=陰 カㇻ=作る ソンーノ ポンノ ア ヤッカ ホクフ オハイケカㇻ イヨハイカㇻ ア イヨハイカㇻ ア アーイネ アㇻパ ワ イサㇺ=本当に少し座っても自分の夫の悪口や陰口を言って言って.そして行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
iyokkayo(ho)
イヨッカヨ(ホ) 【名】[i-y-okkayo (ho) もの・(挿入音)・男[所]]男のほう、 夫婦のうちの夫のほう。 imacihi ka iyokkayo ka arikikipa イマチヒ カ イヨッカヨ カ アリキキパ 奥さんのほうも夫の方もよく働く。 iyokkayoho kewtumu pirka イヨッカヨホ ケウトゥム ピㇼカ 「だんなさん」(=夫)のほうは気だてが良い。(S) {E: the husband (in contrast to the wife in a married couple).} (出典:田村、方言:沙流)
iyotaypeste
イヨタイペㇱテ 【i-otay-peste】 誘導尋問する,(こまごまと)聞く. (出典:萱野、方言:沙流)
k=arohaysitoma
カロハイシトマ 【k=ar-ohay-sitoma】 恐ろしい.▷ク=私 アㇻ=全く オハイ=本当に シトマ=恐ろしい (出典:萱野、方言:沙流)
k=eyaykouwepeker
ケヤイコウウェペケㇾ 【k=e-yay-ko-uepeker】 言う:自分の見た悪い出来事を言う.▷ク=私 エ=それ ヤイ=自身 コ=〜に対して ウウェペケㇾ=語る ソンノ ケヤイコウウェペケㇾ=本当にいやな思いだ.*単に自分で自分の事を語るという風な簡単な意味ではない.得体の知れない化け物を見たとか,悪い夢を見て薄気味悪い思いをした時などに,顔をしかめながら言う言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
ka(si) oray
カ(シ) オライ 【連他動】[ka(si) o-ray …の上・に・行く/来る] …のところに手伝いに行く/来る。 {E: to go, come to help…} (出典:田村、方言:沙流)
ká-eyaysamne
カエヤイサㇺネ 【自動】[ka-e-yaysamne (シラミの卵)・で・いっぱいだ] シラミの卵がついている。 ☆参考 シラミの卵がたくさんついていることを言うのではないか。 ☆参考 kápo カポ シラミの卵。 {E: to be infected with nits.} (出典:田村、方言:沙流)
kahtaytakara
カㇵタイタカラ §751.夢精[する]kahtay-takara〔káh-taǐ-ta-ká-ra かㇵタイ・タかラ〕[kah(<kap 皮)+taye(引いた)+takara(夢)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kamkumatay
カㇺクマタイ 【kam-kuma-tay】 肉を乾かす干し棹の林. ▷カㇺ=肉 クマ=干し棹 タイ=林 イソンクル アンウシ ネノイネ チセソイタ チェㇷ゚クマタイ カㇺクマタイ アンルウェネ=狩り上手の人のいる所らしく,家の外に魚を乾かす干し棹の林,肉を乾かす干し棹の林があった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kamuykoyayirayke/kamuykoyayrayke
カムイコヤイライケ 【自動】[kamuy-ko-yayirayke 神・に・感謝する] 神に感謝する。 ☞koyayirayke コヤイライケ、 yayirayke ヤイライケ {E: to be grateful, thankful to the gods.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kanay
カナイ §094 コマイ (3) kanay(ka-nay)「カナイ」タラニ似テ小。ノトロ沼ニアリ(モシ)コマイ。 (出典:知里動物編、方言:)
Kanaye
カナイェ 【名】[地名](鵡川町内の地名、 上カナイと下カナイ、 現在の春日一区と春日二区)。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
kanemay
カネマイ 【名】[< káne-may 金属・響き] 金(かね)の響き。 kanemay ne uwetunuyse カネマイ ネ ウウェトゥヌイセ 金(かね)の響きのように美しく響いて聞こえる(金物をたたいたときにウンウンウン…というような音が響く、 そのような響きのことを言う)。(S) itak ne manu p/ekutcam konna/kanemay ne/uwetunuyse イタㇰ ネ マヌㇷ゚/エクッチャㇺ コンナ/カネマイ ネ/ウウェトゥヌイセ [雅](姉が)ものを言うとその声が金(かね)の響きのように美しく響く。(Sユーカラ) m sinotcaki hawe kanemay ne uwetunuyse シノッチャキ ハウェ カネマイ ネ ウウェトゥヌイセ [雅] 歌う声が金(かね)の響きのように美しく響く。(S) ☆発音 káne カネ《金(かね)》とはアクセントが違い、 第二音節 ne ネ を高く発音する。 {E: a metallic sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kaniyaykata
カニヤイカタ 【kani-yaykata】 自分自身で.▷クアニ=私 ヤイカタ=自分で(クアニヤイカタ→カニヤイカタ) (出典:萱野、方言:沙流)
kankay
カンカイ §094 コマイ (1) kankay(kán-kay)「かンカイ」⦅樺太、多来加、白浦、白糠⦆コマイ。 (出典:知里動物編、方言:)
kankitay
カンキタイ 【名】[kan-kitay 上・頂上] 頭のてっぺん、 つむじ。 tu kankitay oma kusu etakasure ramuan nankor トゥ カンキタイ オマ クス エタカスレ ラムアン ナンコㇿ つむじが二つあるから格別に利口な人になるだろう。(W) {E: the crown of the head.} (出典:田村、方言:沙流)
kankitay(-i)
カンキタイ §518.つむじ(旋毛);まきめ(2)頭の旋毛 kankitay(-i)〔káŋ-ki-taǐ かンキタイ〕[kan(上方の)+kitay(頭頂)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kankitay/kankitaye(he)
カンキタイ/カンキタイェ(ヘ) 【kan-kitay/-kitaye(he)】 頭頂,頭のてっぺん. (出典:萱野、方言:沙流)
kankitayuspe
カンキタユㇱペ §218.かみかたち(髪容)(3)小児時代の整容で、頭頂部に剃り残す髪毛 kankitay-us-pe〔káŋ-ki-ta-juš-pe かンキタイウㇱペ・かンキタユㇱペ〕⦅イブリ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kapay
カパイ 【kapay】 ムカゴイラクサ,イラクサ. クカ アナㇰネ カパイ イヨッタ ピㇼカ オトゥタヌㇷ゚ パㇱクㇽエㇷ゚ プンカㇻ カプフ ア・ソソ ワ ア・エイワンケ ㇷ゚ ネ.ク アナㇰネ クネニ アニ ア・カㇻ ペ ネ=弓弦は,ムカゴイラクサが一番いい,次にいいのはツルウメモドキのつるの皮を剥いで使うものだ.弓はイチイの木で作るものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
kapay
カパイ §292 ムカゴイラクサ (2) kapay (ká-pay)「かパイ」[kap-hay 皮部・繊維] 皮部から精製した繊維 ⦅北海道各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
kapuhu ukay
カプフ ウカイ 【kapuhu ukay】 しわがよっている. (出典:萱野、方言:沙流)
kar ayne
カㇻ アイネ 【kar ayne】 どうにかこうにか. ク・カㇻ アイネ タㇷ゚ シホン ク・モコレ ナ.イテキ ハウコㇿ ヤン.モㇱ ヤㇰ スイ ケライニンネ(ク・エライニンネ) ナ=どうにかこうにか,今赤子を私は眠らせた.声を出さないでね.目を覚ましたらまた私は煩わしいので. (出典:萱野、方言:沙流)
kasayep
カサイェㇷ゚ 【ka-saye-p】 糸巻き.▷カ=糸 サイェ=巻く ㇷ゚=もの (出典:萱野、方言:沙流)
katurenkayne
カトゥレンカイネ 【katu-renkayne】 なりゆきにしたがい.▷カトゥ=様子 レンカイネ=勝手に (出典:萱野、方言:沙流)
kay
カイ 【kay】 折れる. イテセアニタ(イテセ・アン ヒ タ) キナ カワウセ コㇿ カイ ペ ネ クス アㇻスイネ ウォㇿ ア・クㇱテ ア・テイネカ コㇿ ピㇼカ ㇷ゚ ネ ワ=ござを編む時にガマ草が乾いていると折れるものだから,1回だけさっと水の中をくぐらせ濡らすといいものだよ.ペトルン(ペッ オㇿ ウン) ペウタンケ ハウ ア・ヌ ヒクス ウンマ ア・オ ヒネ イカオパㇱアナクス(イカオパㇱ・アン アクス) ウンマイカ・アン ア・テケヘ カイ.タㇷ゚ ア・イェ クニ イイェマウコウェン ネ ワ=川の方へ危急を知らせる叫び声がしたので,馬に乗って駆けつけると馬から落ちて私の腕が折れた.これのことを巻き添えを食うというのだよ.イセポカ ア・カㇻ ヒ タ ヘピタニ ネ ア・カㇻ チクニ アナㇰネ チキサニ イヨッタ ピㇼカ ㇷ゚ ネ.ア・エネネ ヤッカ カイ ニューケㇱ ペ ネ=ウサギの罠をしかける時にばね木に作る木はアカダモが一番いいものだ.曲げても折れにくいものだ.フㇱコ ク ア・レウェ ヒ タ イテキ ルイノ ア・レウェ ㇷ゚ ネ.ルイノ ア・レウェ コㇿ ク カイ ペ ネ ナ=古い弓を曲げる時にあまり強く曲げるものではない.強く曲げると弓が折れるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
kay
カイ 【kay】 背負う,負う,おぶる. エ・アキヒ チㇱ ナ イイェオマㇷ゚ コㇿ ワ エㇰ カイ ワ ソイネ=お前の弟が泣くからおぶい紐を持って来ておぶって外へ出ろ.ポンペ チㇱ ワ ク・コヤイウェンヌカㇻ ナ ウヌフ エウン カイ ワ アㇻパ=赤ちゃんが泣いてどうしようもないので,母親の所へおぶって行け. (出典:萱野、方言:沙流)
kay 1
カイ 【自動】折れる。 ☆参考 他動詞は kaye カイェ[単]/kaypa カイペ [複]。 {E: to be broken.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kay 2
カイ 【他動】(赤ん坊や年寄り)をおぶう。 ☆参考 ものを背負うことは se セ。 腕にだくことは ani アニ、 ひざの上でだいたり立たせたままだきしめたりするのは kisma キㇱマ。 {E: to carry…on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kay(-he)
カイ §471.大網膜(1)kay(-he)〔káǐ かイ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kay(-he)
カイ §678.ふくまく(腹膜)kay(-he)〔káǐ かイ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kaya
カヤ 【名】帆。 {E: a sail} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kaya
カヤ 【kaya】 帆. (出典:萱野、方言:沙流)
kaya
カヤ 【kaya】 魚の皮で作った衣類.. (出典:萱野、方言:沙流)
kayaehoyupu
カヤエポユプ 【kaya-e-hoyupu】 帆走(する).▷カヤ=帆 エ=それで ホユプ=走る (出典:萱野、方言:沙流)
kayahonkesetoksekane
カヤホンケセトㇰセカネ 【kaya-hon-kese-tok-sekane】 満帆,船の帆が風を一杯に受けていること. ▷カヤ=帆 ホン=腹 ケセ=しまい トㇰセ=膨れる カネ=して[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kayakurihi
カヤクリヒ 【kaya-kurihi】 帆影:遠くに見える帆. (出典:萱野、方言:沙流)
kayani
カヤニ 【kaya-ni】 帆柱. (出典:萱野、方言:沙流)
kayapaste
カヤパㇱテ 【自動】[kaya-pas-te 帆・走る・させる](船が)帆を張って速く進む。 {E: for a ship, boat to move quickly under sail.} (出典:田村、方言:沙流)
kayatus
カヤトゥㇱ 【kaya-tus】 帆綱. (出典:萱野、方言:沙流)
kaye
カイェ 【他動】[単](複は kaypa カイパ)[kay-e 折れる・(他動詞形成)] ①(一つのもの)を折る。 ②(「アヨロ村」のウポポ (輪唱歌) の中で、 意味不明。) {E: ①break. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kaye
カイェ 【kaye】 折る. カイクマ カイェ=柴を折る. (出典:萱野、方言:沙流)
kaykay
カイカイ 【名】波(沖の白い小さいチカチカ光る波)。 ☆参考 大きい波や岸に打ち寄せられる波は rir リㇼ。 {E: (small white-topped) waves.} (出典:田村、方言:沙流)
kaykay
カイカイ 【kay-kay】 波,さざなみ. (出典:萱野、方言:沙流)
kayki
カイキ 【副助】[雅]…も。 pet pes kayki/san hum konna/koturimimse ペッ ペㇱ カイキ/サン フㇺ コンナ/コトゥリミㇺセ [雅]川上からも(何者かが)やって来る音がブルンブルンと鳴り響く。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では単に ka カ と言う。 ユーカラでもリズムの関係で ka カ も使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kayko
カイコ 【名】[< 日本語] おかゆ(粥)(さじで食べる程度の固いおかゆ)。 ☆参考 飲むようなうすいおかゆは sayo サヨ。 {E: rice gruel.} (出典:田村、方言:沙流)
kaykuma
カイクマ 【名】たきつけにする細い木、 たきぎ、 柴。 ☆参考 has ハㇱ 生えている小さい細い木。 ca チャ 枝の先の細い枝。 {E: firewood} (出典:田村、方言:沙流)
kaykuma
カイクマ 【kaykuma】 柴,薪:おとなの指より太い柴薪.膝にあてて両方の手で引っ張って折れるくらいのものまでを言う. (出典:萱野、方言:沙流)
kaykuma
カイクマ 【kaykuma】 ウサギ:勇払郡穂別地方その他で. チ・コㇿ コタン タ アナㇰネ イセポ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ コㇿカ ムカ ホントモ タ アン コタン タ アナㇰネ カイクマ セコㇿ ア・ポㇿセ ㇷ゚ ネ=私たちの村ではウサギをイセポと言うけれど鵡川という川の中ほどの村ではカイクマと言う(表現する)のだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
kaykuma
カイクマ §284 うさぎ (3) kaykuma (káy-ku-ma)「かイクマ」[‘折って火にくべる木’;kay 折れる kuma 棒] ⦅日高〔静内〕、浦河、様似、幌満horoman⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kaykumata
カイクマタ 【自動】[kaykuma-ta 柴木・をとってくる] たきつけの細い木を刈り集める、 柴刈りする。 ☆参考 刈ることも拾うことも含めて取ってくることを言う。 nína ニナ は一般にまきやたきぎにする木を取ることを言う。 {E: to gather firewood} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kaykumaterke
カイクマテㇾケ 【kaykuma-terke】 白波,三角波.▷カイクマ=ウサギ テㇾケ=跳ぶ →白いウサギが跳んだように見える波 (出典:萱野、方言:沙流)
kaykumauwomare
カイクマウウオマレ 【自動】[kaykuma-uwomare たきぎ・を拾い集める] たきつけにする細い柴木を拾い集める。 ☆参考 落ちているのを拾い集めることを言う。 刈ることには言わない。 ☞kaykumata カイクマタ (出典:田村、方言:沙流)
kayno
カイノ §005.男児;幼少年(10)kayno〔káǐ-no かイノ〕⦅シラウラ⦆男児;少年。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kaynon(-i)
カイノン §514.つば(唾);よだれ(涎)(3)口中にたまったつば;なまつば kaynon(-i)〔káǐ-non かイノン〕[kay(砕けた)+non(つば)]⦅H.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
kaynu
カイヌ §005.男児;幼少年(11)kaynu〔káǐ-nu かイヌ〕⦅マオカ、シラウラ⦆①14〜15才の男児;少年。②マオカでは息子や甥を呼ぶのに用いる。③シラウラでは夫や夫の兄を呼ぶのに用いる。ku〜「私の兄さん」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kaynu
カイヌ §023.兄(15)kaynu〔káǐ-nu かイヌ〕①⦅シラウラ⦆兄;夫の兄。ku-〜「私の兄さん!」。②⦅マオカ⦆むすこ;甥。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kaynu
カイヌ §036.おっと(夫)(4)kaynu〔káǐ-nu かイヌ〕①⦅シラウラ⦆夫;兄。ku-〜「私の兄」「兄さん!」。②⦅タラントマリ⦆息子;甥。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kaypa
カイパ 【他動】[複](単は kaye カイェ)(二つ以上)を折る。 {E: to break, snap…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
kaypa
カイパ 【kaypa】 折る〔複〕. (出典:萱野、方言:沙流)
kaype
カイペ 【kay-pe】 波. (出典:萱野、方言:沙流)
kaypeci
カイペチ 【名】[日本語][植物] キャベツ(「カイベツ」)。 {E: a cabbage.} (出典:田村、方言:沙流)
kaysas(-i)
カイサㇱ §311.声の抑揚;ことばのふし、イントネーションkaysas(-i)〔káǐ-saš かイサㇱ〕[kay(曲がる)+sa(ふし)+as(立つ)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kaysey
カイセイ 【kaysey】 死骨,屍. (出典:萱野、方言:沙流)
kaysir(-i)
カイシㇼ §224.からだ(体);躯幹(12)上体 kaysir(-i)〔káǐ-šir カイシㇼ〕[<kan(上方の)+sir(<ser 部分、半分)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
kaysotono
カイソトノ 【名】[< 日本語 会所殿(?)] 松前時代の役人の一つ(総監督)。 {E: an offical of the Matsumae Period.} (出典:田村、方言:沙流)
kayun/kay-un
カユン/カイウン 【副助】[ka-y-un …も・(挿入音)・(念押しの助詞)]…のほうは。 káni kayun mak mosma p ku=ye hawe? カニ カユン マㇰ モㇱマㇷ゚ クイェ ハウェ? 私のほうはほかに何を言うの? (もう言うことがないからこんどはあなたが何か言ってください)。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kayyaysamne
カイヤイサㇺネ 【自動】(káeyaysamne カエヤイサㇺネ の ae が二重母音 ay に発音されたもの。) ☞káeyaysamne カエヤイサㇺネ (出典:田村、方言:沙流)
kemahuraye
ケマフライェ 【自動】[kema-huraye 足・を洗う] 足を洗う(=kema huraye ケマ フライェ)。 ku=kemahuraye クケマフライェ 私は足を洗う(ku=kema ku=huraye クケマ クフライェ とも言う)。 ☆参考 yaske ヤㇱケ 手を洗う。 ewonne エウォンネ 顔を洗う。 {E: to wash one's feet.} (出典:田村、方言:沙流)
kemonuytosayep
ケモヌイトサイェㇷ゚ 【kem-o-nuyto-saye-p】 針入れつき糸巻き:クルミ製. 図[ケモヌイトサイェㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
kempuy pakno yaynu(-an)
ケンプイ パㇰノ ヤイヌ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(7)気を失いそうになる kempuy pakno yaynu(-an)〔けンプイ・パㇰノ・やイヌ〕[kem-puy(針・穴)+pakno(ほどに)+yaynu(思う)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
kemsannay(-e)
ケㇺサンナイ §492.血の川;血の流れkem-san-nay(-e)〔kém-san-naǐ けㇺ・サン・ナイ〕[kem(血)+san(流れ下る)+nay(川)]⦅ホロべツ、サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
keray
ケライ 【副】(いろいろな熟語や決まった言い回しの中で、 「さすがに」に似たニュアンスを与える。) kus(u) keray クス/クㇱ ケライ …したおかげで、 さすが…するからこそ。 ku=poho ne kus keray hok wa ek クポホ ネ クㇱ ケライ ホㇰ ワ エㇰ さすがうちの息子だからこそ買ってきた。(S) keray kusu ケライ クス=kus(u) keray クス/クㇱ ケライ。 keray…ne ケライ…ネ さも/さすがに…らしく。 keray kamuy ne/kamuy ipor/annoyekar ケライ カムイ ネ/カムイ イポㇿ/アンノイェカㇻ [雅]さも神らしく顔つきもいかにも神の顔つきらしい。(Sユーカラ) keray ne kusu ケライ ネ クス さすがに…だから/だけあって。 kamuy kar cási/keray ne kusu/cási kamuy/pirka katu カムイ カㇻ チャシ/ケライ ネ クス/チャシ カムイ/ピㇼカ ルウェ [雅]神のつくられた城だけあって、 さすがに立派な城の美しいことを。(Sユーカラ) keray tausa ケライ タウサ さすがに。 keray tausa/kamuy kar cási/an pe ne kus ケライ タウス/カムイ カッ チャシ/アン ペ ネ クㇱ [雅]さすがに神のつくられた城だから。(Sユーカラ語り) {E: thanks to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
keray
ケライ 【keray】 感心なこと,さすがに. ケライ ネ クス オンネㇷ゚ ヌヌケ=感心なことに年寄りを大切にしている.ケライ ニㇱパ ネ クス=さすがに物持ちだけあって(感心なことだ).ケライ ネㇷ゚ タ ウン=さすがにその通りだ.ケライ カッケマッ ネ クス レラㇻ カシ イカ カネ イムッ シリ ア・エラヤㇷ゚=さすが淑女であるだけに胸の上が溢れるほどに首飾りをし,感心なことよ.ソンノ ク・コㇿ オペㇾ ケライ カッケマッ エ・ネ オアシ クス イランマカカ エ・シッチャㇱヌレ エアㇱカイ シリ=ああ孫娘よ,さすがに淑女になるであろうからすっかり掃除をするのが上手なこと(私の祖母は私の姉にそう言ってほめていたものであった). (出典:萱野、方言:沙流)
keraynekusu
ケライネクス 【keray ne kusu】 さすがに. クポニタ(ク・ポン ヒ タ) イセポカ カヌ(ク・アヌ) シネ イセポ クㇰ(ク・ウㇰ) ヒネ ク・イワㇰ アクス フチ エネ ハワニ ケライネクス イソンクㇽ サニ シコㇿ エン・イェ エン・コプンテㇰ ア エン・コプンテㇰ ア=私が小さい時ウサギの罠をしかけ1匹のウサギを獲って帰って来ると祖母は,さすがに狩の名人の血統だ,と私をほめてくれたほめてくれた. (出典:萱野、方言:沙流)
keraypo
ケライポ 【副】[keray-po さすがに・(指小辞)](kusu/kus クス/クㇱ の後に置かれて) kus(u) keraypo クス/クㇱ ケライポ まさに…したおかげで(kus(u) keray クス/クㇱ ケライ を強めた言い方)。 an kus(u) keraypo アン クス/クㇱ ケライポ …のおかげで。 iyayraykere, e=an kus keraypo イヤイライケレ、 エアン クㇱ ケライポ ありがとう、 あなたのおかげで。(S) keraypo kusu ケライポ クス=kus(u) keraypo クス/クㇱ ケライポ。 {E: thanks to.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
keykitay(-he)
ケイキタイ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(7)key-kitay(-he)〔kéǐ-ki-taǐ けイキタイ〕[key(頭)+kitay(頂)]⦅チライ、マオカ、タラントマリ、シラウラ、ナイブチ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kikanay(-an)
キカナイ §228.体が達者である;健康である(3)kikanay(-an)〔ki-ká-naǐ キかナイ〕[kikanay(日本語「聞かない」から出て北海道和人方言では「腕白な」の意)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kikirsaye
キキㇼサイェ §134 その他 ハエ群 (1) kikir-saye(ki-kir-sa-ye)「キキㇼサイェ」民10 (出典:知里動物編、方言:)
kikoyaykus
キコヤイクㇱ 【ki koyaykus】 できない.▷キ=する コヤイクㇱ=できない マㇰ ア・イェ ヤッカ キ・コヤイクㇱ ハウェ ネ ヤクン マㇰ ア・イェ ㇷ゚ アン イワㇰテ イワㇰテ=どのように言ってもできないと言うのなら言いようもない,帰せ帰せ. (出典:萱野、方言:沙流)
kimunaynu
キムナイヌ 【名】[kim-un-aynu 山・にいる・人間(男)] 山男(架空のもの、 鬼のようなもの)。 (「鬼」の訳語として出た。) {E: a mountain man; an ogre, demon.} (出典:田村、方言:沙流)
kimunkamuypohurayep
キムンカムイポフライェㇷ゚ 【kim-un-kamuy-po huraye-p】 2月に降る雨.*山の神熊の子供を洗う雨. (出典:萱野、方言:沙流)
kinarayta
キナライタ §192 キンミズヒキ (1) kina-rayta (ki-ná-ray-ta)「キなライタ」[草・いが] 痩果 ⦅美幌、屈斜路⦆⦅A千歳・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
kiniptay
キニㇷ゚タイ 【ki-nip-tay】 萱原(かやわら):二風谷村堰堤の東地区の地名. (出典:萱野、方言:沙流)
kinkay
キンカイ 【kinkay】 荷物,着替え. ウェンクㇽ キンカイ パセ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ).ニㇱパ キンカイ コㇱネ=貧乏人の着替えは重いものだそうだ,物持ちの着替えは軽い. (出典:萱野、方言:沙流)
kiraaynu
キラアイヌ 【kira-aynu】 失跡者. (出典:萱野、方言:沙流)
kiray
キライ 【名】くし(櫛)。 {E: a comb.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kiray
キライ 【ki-ray】 櫛:トペニ(イタヤカエデ)製.▷キ=シラミ ライ=死ぬ *櫛は髪を梳いたり整えるというよりシラミを殺す道具と考えていた. 図[キライ] (出典:萱野、方言:沙流)
kirayekar
キライェカㇻ 【他動】[kiray-e-kar くし・で・…を整える](髪)をくしけずる、 くしで(髪)をとかす。 {E: to comb one's hair.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kirayekar
キライェカㇻ 【kiray-e-kar】 (髪を)とかす,櫛けずる.▷キライ=櫛 エ=それで カㇻ=する (出典:萱野、方言:沙流)
kiraykan(m-i)
キライカン §314.こうきん(咬筋)(1)kiray-kan(m-i)〔ki-ráǐ-kan キらイカン〕[ki(<key 頭)+raye(押しやる)+kam(肉)?]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kirayni
キライニ §048 ミヤマガマズミ じょうみ(方言) (1) kirayni (ki-ráy-ni)「キらイニ」[kiray(櫛)ni(木)] 茎 ⦅幌別、穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
kitay
キタイ 【位名】[概](所は kitayke(he) キタイケ(ヘ))…のてっぺん、 頂上。 nupuri kitay ヌプリ キタイ 山の頂上。 cisekitay チセキタイ 家の屋根。 kankitay カンキタイ 頭のてっぺん。 huptay kitay フㇷ゚タイ キタイ とどまつ林の頂上(梢の方)。 {E: the summit, crown of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kitay'omani
キタイオマニ 【kitay-oma-ni】 家の屋根に乗せる木. (出典:萱野、方言:沙流)
kitay/kitayke(he)
キタイ/キタイケ(ヘ) 【kitay/kitayke(he)】 頂上,てっぺん,屋根. (出典:萱野、方言:沙流)
kitayke(he)
キタイケ(ヘ) 【位名】[所](概は kitay キタイ)[kitay-ke-he 頂上・の所・(所属語尾)] そのてっぺん、 頂上。 toanta kitayke káne cise tonnatara wa an トアンタ キタイケ カネ チセ トンナタラ ワ アン あそこに屋根が金属の家がピカーッと光っている。 {E: the summit; crown of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kiyay
キヤイ 【kiyay】 光,光線. (出典:萱野、方言:沙流)
kiyayne
キヤイネ 【kiyay-ne】 光っている,ピカピカしている. ノチューキヤイネ=星の光のように.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
koaycarikur koaycarimat
コアイチャリクㇽ コアイチャリマッ 【ko-ay-cari-kur ko-ay-cari-mat】 タラノキ.▷コ=そこに アイ=矢 チャリ=散らかす クㇽ=人 マッ=女 →そこに矢を散らかす人 (出典:萱野、方言:沙流)
kocaynatara
コチャイナタラ 【自動】[ko-cay-natara (擬態の叙述へ導く小辞)・(擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)…の状態である](目で見る様子が)ギョロッとにらんで恐ろしい。 ☞caynatara チャイナタラ {E: to glare at.} (出典:田村、方言:沙流)
koerayep
コエラヤㇷ゚ 【他動】a=kor sápo/siretokkor ruwe/a=koérayep kor アコㇿ サポ/シレトッコン ルウェ/アコエラヤㇷ゚ コㇿ [雅]姉の美しさに私は感嘆していて。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohayta
コハイタ 【ko-hayta】 似合わない.▷コ=それに対して ハイタ=足りない →似合わない タパンアミㇷ゚ エ・コハイタ=この着物は君に似合わない.ソンーノ ウニ タ エㇷ゚ イサㇺ ペ ネ ワ ヘ イペ コアリキキ シリ.コハイタ ヒ カ エランペウテㇰ ノ=本当に家で食べ物がないわけではないのに食べるのに頑張っている.似合わないのも知らずに. (出典:萱野、方言:沙流)
koheraye
コヘライェ 【他動】[ko-he-raye …に向かって・頭/顔・を行かせる] …に似ている。 {E: to resemble, look like…} (出典:田村、方言:沙流)
koheraye
コヘライェ 【ko-heraye】 (〜に)似る,(〜に)似ている.▷コ=〜に ヘライェ=似ている ウヌフ コヘライェ=母親似(母親に似ている).オナハ コヘライェ=父親似(父親に似ている).ウコヘライェ=お互いに似ている.エン・コヘライェ=私に似ている. (出典:萱野、方言:沙流)
kokimaypa
コキマイパ 【ko-kimaypa】 なくする. ア・コㇿ シポㇷ゚ケㇷ゚ イ・コキマイパ アンライ ポカ ア・ヤイニューケㇱテ=私の業物,相手によってなくされて,全く死ぬことも私はかなわず…[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
kokkay
コッカイ §036.おっと(夫)(6)kokkay〔kák-kaǐ こッカイ〕⦅チシマ⦆夫。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
komay
コマイ §094 コマイ (2) komay(ko-máy)「コまイ」⦅美幌⦆[ビV25〜6]コマイ。 (出典:知里動物編、方言:)
komnitay
コㇺニタイ 【komni-tay】 灌木. クンネ ソイ タ ソイネアナクス(ソイネ・アン アクス) リ コㇺニタイ ラマラマ(ラㇺ ア ラㇺ ア) ペコㇿ ラㇺ コㇺニタイ リアリア ペコㇿ ア・ヌカㇻ.シノ ア・オヤモㇰテ クス ア・サハ エウン ア・イェ アクス オヤチキ トパットゥミ ネ アアン=夜,外へ出てみると高い灌木が低く低く見え,低い灌木が高く高く見えた.本当に不審に思ったので姉に言うと,知らなかったがそれは夜盗の群れであったのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
konokay
コノカイ §044 イシガレイ (5) konokay (ko-nó-kay)「コのカイ」 成魚 ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
konotayas
コノタヤㇱ 【konotayas】 知らん顔. イチェン エソウㇰルスイクス エㇰヒアエラマンコㇿカ アコノタヤㇱ=銭を借りに来たのを私は知っていたが,知らん顔をした.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
konram ka oray'oray kipipkipip
コンラㇺ カ オライオライ キピㇷ゚キピㇷ゚ 【kor-ram ka oray-oray kipip-kipip】 心がざわざわと殺気を感じる. ネㇷ゚ ワ アン ペ イェヌチシㇱケ(イ・エヌチシㇱケ) フミ ネ ヤ ア・コンラㇺ カ オライオライ キピㇷ゚キピㇷ゚=何が私をにらんでいるのか心がざわざわと殺気を感じた. (出典:萱野、方言:沙流)
kookay
コオカイ 【他動】[複](単は koan コアン)[ko-okay …に・ある[複]](okay オカイ は oka オカ と同じで、 -pa(複数語尾)/pe《もの》パ/ペ の前に置かれたときの形。) ☞nuwe kookáy ヌウェ コオカイ {E: to catch (a lot of game).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopayoka
コパヨカ 【ko-payoka】 ~へ行き来する.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
koraynatara
コライナタラ 【接頭+自動】[ko-ray-natara (擬音/擬態の叙述を導く接頭辞)・死ぬ・(接尾辞)…した状態が続いている](次の用例で)(家が)つぶれかかっている。 cise ka konna koraynatara チセ カ コンナ コライナタラ 家も今にもつぶれかかっている。(S) ☞raynatara ライナタラ {E: (a house) ready to collapse.} (出典:田村、方言:沙流)
korayniwkes
コライニウケㇱ 【他動】[ko-ray-niwkes …に対して・ひどく・できかねてし残す] …することができない気がする。 {E: to feel as though one cannot do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koraynu
コライヌ §019.父(11)kor-aynu〔ko-ráǐ-nu コらイヌ〕⦅ビホロ⦆【雅―特に oyna(神謡)の中で】父。[kor(所有する)+aynu(人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
koraynu
コライヌ §036.おっと(夫)(5)kor-aynu〔ko-ráǐ-nu コらイヌ〕⦅ビホロ、クッシャロ、アショロ⦆(彼の)夫。e-〜「汝の夫」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
korkayki
コㇿカイキ 【接助】[korka-i-ki けれども・ものごとを・する][雅]けれども、 しかし。 a=erának kuni p/kamuy oruspe/isam korkayki アエラナㇰ クニㇷ゚/カムイ オルㇱペ/イサㇺ コㇿカイキ [雅]いやなことは神のことにはありませんが。(Sユーカラ) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの木の若い女性とは言ってもまるで女神様のようで…。(Sユーカラ語り) ☆参考 日常語では korka コㇿカ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosakayokar
コサカヨカㇻ 【他動】[ko-sakayo-kar …に対して・荒声の怒鳴りつけ・をする] …をどなりつける。 {E: to shout, scream at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosakayokar
コサカヨカㇻ 【ko-sakayo-kar】 文句をつける.▷コ=それ サカヨ=けんか,文句 カㇻ=作る *昭和10年頃に家の前にいる鶏をつかまえて,頭を羽の下へ入れて静かに右へ左へ揺すると眠ってしまう.それを土の上に置き,高い声でサカヨアンナ(けんかがあるぞ)と言うと鶏はばっと起きて走って逃げる.何回も同じことをしたものであった.子供たちの遊びのひとつであった. (出典:萱野、方言:沙流)
kosannankapuhu ukay'ukay
コサンナンカプフ ウカイウカイ 【ko-san-nan-kapuhu ukay-ukay】 しわくちゃの顔:鬼の顔[ユ].▷コ=これ サン=出る ナン=顔 カプフ=皮 ウカイウカイ=重なる (出典:萱野、方言:沙流)
kosaykar
コサイカㇻ 【ko-saye-kar】 取り囲む,包囲する.▷コ=それ(鹿,ウサギなどの獲物) サイェ=囲む,巻く カㇻ=作る →それを取り囲んで狩りとる.コサイェカㇻがコサイカㇻになる. (出典:萱野、方言:沙流)
kosayo
コサヨ 【ko-sayo】 粉粥(こながゆ).▷コ=粉 サヨ=粥 コサヨ ヘネ カㇻ ヤン.ケ(ク・エ) ルスイ ナ=粉粥などをこしらえてください.私食べたいので.*コサヨのこしらえ方はトラマルという豆を5合ほど,それにシケㇾペヌㇺ(シコロの実)を70粒くらい混ぜて煮る.煮えたらイナキビの粉を煮え立っている鍋の中へばらばらと入れて,ゆる火で煮るとおいしい粉粥が出来る.シコロの木の実は香辛料になる.アイヌの食べ物のうち,おいしいほうの5本の指に入ると思っている. (出典:萱野、方言:沙流)
kosikirayne
コシキライネ 【ko-siki-ray-ne】 同情する,哀れに思う[ユ].▷コ=それに対して シキ=目 ライ=死ぬ ネ=なる (出典:萱野、方言:沙流)
kosikkan'ayneayne
コシッカンアイネアイネ 【ko-sik-ka-un-ay-ne-ay-ne】 刺々しい目で見る.その目は刺々しく[ユ].▷コ=それ シㇰ=目 カ=上 ウン=〜に アイネアイネ=刺々しい(アイ=矢 ネ=なる) (出典:萱野、方言:沙流)
kosiraye
コシライェ 【他動/後副】[ko-si-raye …の方に・自身を・行かせる] …の方へ寄る。 apekesutur kosiraye no móno a=an アペケストゥㇽ コシライェ ノ モノ アアン 私は木尻座(下座)の方へ寄って座った。(W民話) {E: to drop by…; come towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosiyetaypa
コシイェタイパ 【他動】[ko-si-etaypa …に・自分・を引く[複]](…の方)に引かれるように行ってしまう。 kanto-kotor/kosiyetaypa カントコトㇿ/コシイェタイパ(鳥の姿になった私の夫は)空に向かって引かれるようにして行ってしまった。(W神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosoataykar
コソアタイカㇻ 【他動】[ko-so-atay-kar …に・借財・値・を払う](人)に借金/借財を払う/返す。 ☞soataykar ソアタイカㇻ {E: to pay back borrowed money to…} (出典:田村、方言:沙流)
kosoataytak
コソアタイタㇰ 【他動】[ko-so-atay-tak …に・借財・値・を取りに行く](…のところ)に借金/借財を取りに行く/来る。 ☞soataytak ソアタイタㇰ {E: to go to recover borrowed money from…} (出典:田村、方言:沙流)
kosomokur-koyaykatanu
コソモクㇽ コヤイカタヌ 【他動】[ko-somo-kur ko-yaykatanu …に対して・(否定)・有様・(叙述を導く)・行儀よくする][雅](人)に対して無礼なことを言う/する。 wen menoko/utar orkehe/ci-kosomokur/koyaykatanu/i=ekarkar kus ウェン メノコ/ウタㇻ オㇿケヘ/チコソモクㇽ/コヤイカタヌ/イエカㇻカㇻ クㇱ [雅]悪い女どもが私に対して無礼なことを言うために。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotcake(he) eyayunaske
コッチャケ(ヘ) エヤユナㇱケ 【連他動】[…の前・でていねいに断る]…をかばってあやまったり願ったりして要求や命令を撤回してくれるように求める。 Kamuyuci ne yakka/i=kotcakehe/eyayunaske カムユチ ネ ヤッカ/イコッチャケヘ/エヤユナㇱケ 火の女神様も私のためにおわびをしたりお願いをしたりしてとりなそうとしてくれた。(W神謡) ☆参考 概念形 kotca コッチャ を使って言う例は未出。 ☞yayunaske ヤユナㇱケ (出典:田村、方言:沙流)
koyayapapu
コヤヤパプ 【他動】[ko-yayapapu …に・わびる] …にあやまる(わびを言う)。 {E: to apologize to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayeoripak
コヤイェオリパㇰ 【他動】[ko-yay-e-oripak …に対して・自分・のことで・畏れかしこむ] …に対して申し訳なく気の毒に思う。 ene he tapne a=koyáyeoripak humi an a katkemat ene エネ ヘ タㇷ゚ネ アコヤイェオリパㇰ フミ アナ カッケマッ エネ あんなに私が申し訳ないなお気の毒だなと思っていた奥様がこんなふうに…。(W民話) {E: to feel bad about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayeus
コヤイェウㇱ 【ko-yay-eus】 はかどらない,仕事が進まない,それに手間をかけている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
koyayirayke
コヤイライケ 【他動】[ko-yayirayke …に・感謝する] …に感謝する。 ☆発音 通常早く話すときは y のあとの i は落ちて koyayrayke コヤイライケ と発音する。 {E: to be grateful for, to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaykar
コヤイカㇻ 【自動】[ko-yay-kar (叙述を導く)…が・自分・つくる][雅] ①変身する、 化ける、 なる。 urar tak ne/koyaykar kane ウタッ タㇰ ネ/コヤイカㇻ カネ [雅](直訳すると)霞(かすみ)の塊に変身した=霞をかぶっている。(Sユーカラ) ②(次の慣用表現で)つくられている。 iresu cási/cási upsor/koyaykar ruwe/ene oka hi イレス チャシ/チャシ ウㇷ゚ソㇿ/コヤイカン ルウェ/エネ オカ ヒ [雅]育てられた城の内部のつくりようは次のよう。(Sユーカラ) ☞yaykar ヤイカㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaykatanu
コヤイカタヌ 【自動】☞kosomokur koyaykatanu コソモクㇽ コヤイカタヌ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaykewtum ositciwre
コヤイケウトゥㇺ オシッチウレ 【ko-yay-kewtum-o-sir-ciw-re】 心を落ち着ける,冷静にしている.▷コ=それに対して ヤイ=自身 ケウトゥㇺ=精神 オシッチューレ=落ち着かせる (出典:萱野、方言:沙流)
koyaykus
コヤイクㇱ 【他動】(そのときの都合や状況のために)…ができない、 …をしかねる。 haː, na kosne kunak ku=ramu a p páse humi! ku=puni koyaykus ハー、 ナ コㇱネ クナㇰ クラム アㇷ゚ パセ フミー! クプニ コヤイクㇱ (S) まあ、 まだ軽いと思っていたのに重いねえ、 持ち上げられない(子どもに、 大きくなったことをほめて)。 ☆参考 状況や都合など、 自分以外の要因によってできないことを言う。 eaykap エアイカㇷ゚ は能力が足りない意味での「できない」ことや、 もっと広く一般的な意味で「できない」ことにも使われる。 すると人に気の毒だからとか、 してはならないことだからとかで「するわけにはいかない」という意味での「できない」は eyayramkar エヤイラㇺカㇻ。 {E:to be unable to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaykus
コヤイクㇱ 【koyaykus】 できない,〜しあぐねる,仕上げられない. イペコヤイクㇱ=食べられない.イクコヤイクㇱ=酒を飲めない.トゥナㇱ ク・ホッケ アㇷ゚ アノントㇺ タ ク・モㇱ ワ オラーノ ク・モコㇿ コヤイクㇱ=早くに寝たのに,夜中に目を覚ましそれから眠ることができない.コタン ケスン(ケㇱ ウン) ペウタンケ ハウ アㇱ アクス ア・コㇿ ウナㇻペ オイポㇿポソ アㇱ カ コヤイクㇱ=村の下端へ危急を知らせる声が聞こえると,私のおばは顔が青ざめて立ち上がることもできない.シネン ア・ネ ワ オヌマン パㇰノ ア・タ オケレ クナㇰ ア・ラム トイ ア・コヤイクㇱ ルウェ ネ=私ひとりで夕方までには耕し終わると思った畑が,できなかったんだよ.フナラコヤイクㇱ=探しあぐねる.ネㇷ゚キコヤイクㇱ=仕事を仕上げられない. (出典:萱野、方言:沙流)
koyaymososo
コヤイモソソ 【ko-yay-mososo】 (〜で)目が覚める.▷コ=それで ヤイ=自身 モソソ=目覚めさせる (出典:萱野、方言:沙流)
koyaynusas
コヤイヌサㇱ 【ko-yay-nusas】 (〜によって)気を紛らわす:それによって切り抜ける. ク・ミッポホ ウタㇻ アン クㇱケライポ ク・コヤイヌサㇱ テ パㇰノ カン(ク・アン)=私の孫たちがいたお陰で,私はそれらによって気を紛らわせて今までいた.*ペナコリの川上まつさんがいろいろな困難な事があったが今まで生きていれたのは孫たちのお陰と,晩年述懐していたものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
koyaynutunnu
コヤイヌトゥンヌ 【他動】[ko-yaynu-tunnu …に・気持ち・(?)] ボーッとなる、 気を失いかける。 ku=kimatek ayne ku=koyaynutunnu クキマテㇰ アイネ クコヤイヌトゥンヌ 私はびっくりして気を失いかけた。(S) {E: to lose consciousness; be in a daze.} (出典:田村、方言:沙流)
koyaynutunnu
コヤイヌトゥンヌ 【ko-yay-utur-nu】 意識が朦朧とする,人事不省になる,昏睡状態になる.▷コ=それ ヤイ=自身 ウトゥㇽ=間 ヌ=聞く イラマンテ クス エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ソモカ エネ シㇼキ クナㇰ ア・ラム アㇷ゚ ウェンユㇰ ピッコサヌ ア・イ・ウェンコイキカㇻ ライ ヘネ ヤ モコㇿ ヘネ ヤ ア・コヤイヌトゥンヌ=狩のために山へ入ったら,まさかそうなるとは思わなかったのに,どうもうな熊がさっと飛び出て来てめちゃくちゃに虐められ,死んだのか眠ったのか意識朦朧となった. (出典:萱野、方言:沙流)
koyayosura
コヤヨスラ 【他動】[ko-yay-osura (そこ)に・自分・を投げ落とす][雅]…に身を投げ出す。 cituye amset/amset kurka/a=koyáyosura チトゥイェ アㇺセッ/アㇺセッ クㇽカ/アコヤヨスラ [雅]私は高床の上に体を投げ出した。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayotuyma-anuanu
コヤヨトゥイマアヌアヌ 【他動】[ko-yay-o-tuyma-anu-anu …に対して・自分・の尻を(?)・遠く・置く・(重複)][雅](同じ事)をあきらめずにくり返し言い続ける、 …をずうっと言い重ねて止まない。(W神謡語り) {E: to keep saying the same thing without relent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayowpekare
コヤヨウペカレ 【他動】[ko-yay-owpeka-re …に対して・自分・まっすぐになる・させる](人)に気に入られるようにする。 e=siwtoutari koyayowpekare! エシウトウタリ コヤヨウペカレ! あなたのしゅうとさんたちに気に入られるようにしなさい。(S) {E: to act in a way so as to make oneself liked by… (others).} (出典:田村、方言:沙流)
koyaypapiror oytak kane
コヤイパピロㇿ オイタㇰカネ 【ko-yay-papiror o-itakkane】 ひそひそ話をしている,当事者に聞こえないようにしゃべっている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
koyaypasuypa
コヤイパスイパ 【他動】[ko-yay-pa-suypa …に対して・自分・口・をゆらす(複)](人)のことを悪く言う。 nen ka é=iki hene/ki yakne/a=e=kóyaypasuypa kuni/a=ramú wa kusu ネン カ エイキ ヘネ/キ ヤㇰネ/アエコヤイパスイパ クニ/アラム ワ クス [雅]あなたが何かしたりするとあなたが人から悪く言われると私は思ったから。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayramkar
コヤイラㇺカㇻ 【他動】[ko-yay-ram-kar …に・自分・心・をつくる](?) …を断念する(?)、 「もうやめた、 もう一生やめた。」 (S) ☆参考 eyayramkar エヤイラㇺカㇻ …するわけにいかない(から敢えてしない)。 {E: to give up, abandon…} (出典:田村、方言:沙流)
koyayramkes-mewe
コヤイラㇺケㇱメウェ 【他動】[ko-yay-ram-kes-mewe …に対して・自分・心・の末端・をはがす] …に対して一生けんめいになる。 tasum kur tektaksa póka e=ekar wa……pirkano a=e=ékoyayirayke kunine koyayramkes-mewe wa tasum kur apunno e=tusare kuni sekor タスㇺ クㇽ テㇰタㇰサ ポカ エエカㇻ ワ……ピㇼカノ アエエコヤイライケ クニネ コヤイラㇺケㇱメウェ ワ タスㇺ クㇽ アプンノ エトゥサレ クニ セコㇿ 病人になんとかマッサージだけでもしてあげて(中略)あなたが充分に感謝されるように一生けんめいになって病人を無事に治してあげるようにと。(S会話) ☆参考 同種の状況で eyayramkesmewpa エヤイラㇺケㇱメウパ も出ている。 単数と複数の違いはあるが、 e-… と ko-… との違いは未詳。 {E: to put all one's effort into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayramkikkar
コヤイラㇺキッカㇻ 【他動】[ko-yay-ram-kikkar …に・自分・心・を防ぎ守る] …をあきらめる。 {E: to give up on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayrampewtek
コヤイランペウテㇰ 【他動】[ko-yay-(e)rampewtek …に/と一緒に・自分・がわからない] …がどうしても全くわからない。 {E: to have no idea about…} (出典:田村、方言:沙流)
koyayramsatka
コヤイラㇺサッカ 【他動】[ko-yay-ram-sat-ka …に・自分・心・乾く・(他動詞化)] …に惚(ほ)れこんでしまう。 {E: to fall deeply in love with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayramu
コヤイラム 【他動】[ko-yay-ramu …に・自分・…を思う] …を忘れて思い出せない、 …をやっと思い出したり思い出さなかったりする。 {E: to forget, to be able, unable to recall…} (出典:田村、方言:沙流)
koyayramu
コヤイラム 【ko-yay-ramu】 忘れる,思い出せない. (出典:萱野、方言:沙流)
koyayranpewtek
コヤイランペウテㇰ ☞koyayrampewtek コヤイランペウテㇰ (出典:田村、方言:沙流)
koyayrayke
コヤイライケ ☞koyayirayke コヤイライケ (出典:田村、方言:沙流)
koyayrayke
コヤイライケ 【ko-yay-rayke】 (〜に)ありがたい.誰それにありがたい. (出典:萱野、方言:沙流)
koyayrerap
コヤイレラㇷ゚ 【ko-yay-rerap】 自分の嘆き話を聞いてもらう,聞かせる. ▷コ=それ ヤイレラㇷ゚=身の上話をする(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
koyaysampepokas
コヤイサンペポカㇱ 【ko-yay-sampe-pokas】 あの人にとっては残念なことだ,あのようなことをしなければいい人だったのになあー,惜しい人だがもう駄目だ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
koyaysanpepokas
コヤイサンペポカㇱ 【他動】[ko-yay-sanpe-pokas …に対し・自分・心・劣る](?) …を困ったことだと思う。 {E: to be in trouble about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaysinire
コヤイシニレ 【自動(?)/他動(?)】[ko-yay-sini-re …に(?)・自分・休む・させる] (そのときに?)休む、 ひと休みする。 ne hi mosma póka/koyaysinire/ki yak a=ramú ネ ヒ モㇱマ ポカ/コヤイシニレ/キ ヤㇰ アラム [雅]そのときだけでも休んでいるかと思えば。(Sユーカラ) ☞yaysinire ヤイシニレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaysomomokore
コヤイソモモコレ 【他動】[ko-yay-somo-mokor-e …に対して・自分を・…しない・眠る・させる] …を夜も眠らずにする、 寝る間も惜しんで…をする。 ku=koyaysomomokore no ku=yayhonokka クコヤイソモモコレ ノ クヤイホノッカ 私は夜も眠らずに勉強する。(S) {E: to stay awake at night to…} (出典:田村、方言:沙流)
koyayterkere
コヤイテㇾケレ 【他動】[ko-yay-terke-re …に向かって・自分・跳ぶ・させる][雅]…にとんで行く。 kotan ya hore/koyayterkere/ku=ki wa ne yak コタン ヤ ホレ/コヤイテㇾケレ/クキ ワ ネ ヤㇰ 村へ飛んで行ったなら。(KC即興詩) ☆参考 サダモさんのユーカラの中では似た文脈で yayoterkere ヤヨテㇾケレ と言っている。 {E: to rush to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaytunap
コヤイトゥナㇷ゚ 【ko-yay-tunap】 不満がある. テエータ アナㇰネ ウコイラㇺ・アㇱ ワ ネㇷ゚キ・アㇱ ペ ネ ア コㇿカ ネㇷ゚カ エン・コヤイトゥナㇷ゚ ワ ネ ノイネ クリヒ カ ソモ ク・ヌカㇻ=ずっと前は一緒に仕事をしたものであったが何か私に不満があるらしく,影も見たことがない. (出典:萱野、方言:沙流)
koyaytunaska
コヤイトゥナㇱカ 【自動】[ko-yay-túnas-ka …に向かって・自分・早い・(他動詞化)](直訳すると)…に向かって急ぐ。 (ユーカラの中で次のような文脈で)行ってしまう。 arkuwanno/kamuy niskotor/koyaytunaska アㇻクワンノ/カムイ ニㇱコトㇿ/コヤイトゥナㇱカ [雅]まっすぐに神の国の空へ行ってしまう。(Sユーカラ) ☞yaytunaska ヤイトゥナㇱカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaywennukar
コヤイウェンヌカㇻ 【他動】[ko-yay-wen-nukar …に・自分を・悪く・見る] …に苦しむ/苦労する/切ない思いをする。 urkiesik=an wa a=koyáywennukar ウㇽキエシㇰアン マ アコヤイウェンヌカㇻ 私はシラミだらけになって気持ちが悪かった。(W民話) {E: to have trouble with…; be distressed by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaywennukar
コヤイウェンヌカㇻ 【ko-yay-wen-nukar】 (〜で)どうしようもない. ポンペ チㇱ ワ ク・コヤイウェンヌカㇻ ナ ウヌフ エウン カイ ワ アㇻパ=赤ちゃんが泣いてどうしようもないので,母親の所へおぶって行け. (出典:萱野、方言:沙流)
koyaywennukarpa
コヤイウェンヌカㇻパ 【他動】[複](koyaywennukar コヤイウェンヌカㇻ は単複の区別なし) (二人以上が皆で) …に苦しむ/切ない思いをする。 a=kicis ani kunne hene tókap hene i=koyaywennukarpa アキチㇱ アニ クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ イコヤイウェンヌカㇻパ (養父母は)私が泣くために夜も昼も切ない思いをした。(S民話) {E: to be distressed by…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koykataraye
コイカタライェ 【koyka-tara-ye】 知らなかった,分からなかった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ku=yaysampepokas
クヤイサンペポカㇱ 【ku=yay-sampe-pokas】 気苦労(する),気が重い,がっかりする.▷ク=私 ヤイ=自身 サンペ=心臓=思い ポカㇱ=がっかり ネユンネユン アン オルㇱペ ク・ヌ コㇿ コオアナカ ポネヘ ポカ オンネㇷ゚ラㇰペ ク・ネ クス ク・ヤイサンペポカㇱ=いろいろな噂話を聞くと,からこしゃくにも骨ばかりも老人の味のする者として気が重くなる(老人の独り言). (出典:萱野、方言:沙流)
kuaniyaykata
クアニヤイカタ 【kuani yaykata】 自分自身で.▷クアニ=私 ヤイカタ=自分で (出典:萱野、方言:沙流)
kuci askay
クチ アㇱカイ §310.声がよい(1)kuci askay〔ku-čí-aš-kaǐ クち・アㇱカイ〕[kuci(その咽喉)+askay(達者である、できる)]⦅ホロべツ⦆【常】【雅―ユ研Ⅱ, p.824】 (出典:知里人間編I、方言:)
kucikayayse
クチカヤイセ §576.のどが鳴る(1)kucikayayse〔ku-čí-ka-jaǐ-se クちカヤイセ〕[kuci(その喉)+kayayse(ググッと鳴る)]⦅ホロべツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kuekay
クエカイ ☞kuwekay クウェカイ (出典:田村、方言:沙流)
kumatay
クマタイ 【kuma-tay】 干し竿の林.▷クマ=干し竿 タイ=林 チェㇷ゚ クマタイ カㇺ クマタイ=魚を干す竿の林,肉を干す竿の林.*昔は物持ちのアイヌの象徴として,家の前に魚の干し竿の林,肉の干し竿の林があると描写した. (出典:萱野、方言:沙流)
kunnecupray
クンネチュㇷ゚ライ 【kunne-cup-ray】 月食. (出典:萱野、方言:沙流)
kunnehay
クンネハイ 【名】[kunne-hay 黒い・イラクサ][植物]「イラグサ」(=イラクサ)。 ☆参考 「イラグサに痛くないのと痛いのとあるがこれは痛くないほう。 乾かして皮をむくと麻みたいで黒い、 その黒い皮を言う。 ipisisiphay イピシシㇷ゚ハイ とも言う。」 (S) ☞retarhay レタㇻハイ〔知分類 p.162 ipisisip オオバイラクサ〕 {E: the dried, blackish outer layers of a type of non-stinging nettle.} (出典:田村、方言:沙流)
kurukpeciyay
クルㇰペチヤイ 【名】[kurukpe-ciyay 霜・栓] 霜柱。 kurukpeciyay roski クルㇰペチヤイ ロㇱキ 霜柱がたつ。 {E: frost columns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kurumakay
クルマカイ 【名】[日本語] 車櫂(くるまがい)。 {E: an oar.} (出典:田村、方言:沙流)
kuruppeciyay
クルッペチヤイ 【kuruppe-ciyay】 霜柱. (出典:萱野、方言:沙流)
kuskeray
クㇱケライ 【kus-keray】 (〜の)お陰で. →クスケライ (出典:萱野、方言:沙流)
kuskeray(po)/kusukeray(po)
クㇱケライ(ポ)/クスケライ(ポ) 【kus(u)keray(po)】 〜のお陰で. フーン ク・マッカㇻク エ・エㇰ ヒ ピㇱノ イモカ トㇱカ イ・カオシケ クスケライポ フンペリカ ケ(ク・エ) エアㇱカイ=まあまあ私の姪,お前は来るごとにみやげ物の山を私のために背負って来る,そのお陰で鯨の脂身を私は食べられる.タンペ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ エ・アン クスケライポ ア・ウタリウタㇻ アプンノ イワㇰ パ.ソンノ エチ・コプンテㇰ ナ=今の場合はあなたのお陰で仲間たちが無事に帰って来た.本当にあなたをほめますよ.ソンノ ク・マッネポホ イ・カオイキ クスケライポ ネㇷ゚ カ ケシㇼキラㇷ゚(ク・エシㇼキラㇷ゚) カ ソモ キ=本当に私の娘が私を養ってくれるお陰で私は何も不自由をしない.ク・イチャ コㇿ カナクス(ク・アン アクス) インネウタㇻ エㇰ ワ エン・カスイ クスケライポ ア・オケッテㇰテㇰ=私が穂ちぎりをしていると,大勢の人が来て私を手伝ってくれ,そのお陰でさっと終わってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
kusurikaraaynu
クスリカラアイヌ §084.いしゃ(医者)(2)kusuri-kara-aynu〔ku-sú-ri-ka-ra-aǐ-nu クすリカラアイヌ〕[薬・作る・人]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kutkes(-e)(a-)maknaraye
クッケㇱ(アマㇰナライェ §460.咳払いをする(1)kut-kes(-e)(a-)maknaraye〔kút-keš-mák-na-ra-ye くッケㇱ・まㇰナライェ〕[kut-kes(喉の奥)+mak(奧)+na(の方え)+raye(やる)]【ユ研Ⅱ, p、789】 (出典:知里人間編I、方言:)
kuwamuraypa
クワムライパ 【kuwa muraypa】 墓標を撫でる. トゥシㇼ ア・オウリ ヒ タ クンネ コポンチ ソナピヒ イタンキ オルン ア・ウㇰ ワ ア・アヌ ア・テケヘ ア・コタチ ワ クワ ア・ムライパ ㇷ゚ ネ=墓穴を掘る時に,黒粘土をお椀に山盛りに取っておきそれを手のひらに塗りつけ,墓標を撫でるものである. (出典:萱野、方言:沙流)
kuwekay
クウェカイ 【名】[kuw-e-kay アマッポ(仕掛弓)・その頭(が)・折れる][古](月の名)2月。 ani kuwari=an kúsan kay pakno upas poro wa kusu kuwekay アニ クワリアン クサン カイ パㇰノ ウパㇱ ポロ ワ クス クウェカイ アマッポ(仕掛弓)を仕掛けるために使う弓棚が折れるほど雪がたくさん積もるからクウェカイ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
kuwekaycup
クウェカイチュㇷ゚ 【ku-e-kay-cup】 11月. (出典:萱野、方言:沙流)
makanit'ay
マカニッアイ 【maka-nit-ay】 仕掛け矢. (出典:萱野、方言:沙流)
makaraye
マカライェ 【他動】[maka-raye 後ろへ・やる] 来るな来るなと押してやる。 tekémakaraye テケマカライェ 来るな来るなと手で押してやる。(S) ☆参考 mákoraye マコライェ は《後ろへやる、 (袖)をまくる》。 {E: to press, coerce someone to come to…} (出典:田村、方言:沙流)
makayo
マカヨ 【名】[植物]フキノトウ。 hekaye makayo ヘカイェ マカヨ 「年とった」(=とうがたった)フキノトウ。(S)〔知分類 p.17〕 {E: the flower of the butterbur (petasites japonnicus (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
makayo
マカヨ 【makayo】 フキノトウ. タンパ マカヨ ヘトゥク オヤパ コㇿコニ ヘトゥク.シネパ カマ ランケ ウウォカリ ウウォカリ アン ペ ネ=今年フキノトウ,違う年(来年)フキが生える.1年置き交替交替にあるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
makayo
マカヨ §026 フキ (8) makayo (ma-ká-yo)「マかヨ」[<pakkay(子負い)] 花茎(フキノトウ) ⦅北海道各地⦆ →補注(8)。 (出典:知里植物編、方言:)
makayoepuy
マカヨエプイ §026 フキ (15) makayo-epuy (ma-ká-yo-e-puy)「マかヨエプイ」[フキノトウの・頭] 成熟した果実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
makayononno
マカヨノンノ §026 フキ (14) makayo-nonno (ma-ká-yo-non-no)「マかヨノンノ」[フキノトウの・花] 花 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
makiri-saya
マキリサヤ 【名】[makiri-saya 小刀・ [< 日本語]さや] マキリのさや。 {E: the sheath of a knife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
makirisaya
マキリサヤ 【makiri-saya】 小刀の鞘:トペニ(イタヤ).ネㇱコ(クルミ)製. (出典:萱野、方言:沙流)
mákoraye
マコライェ 【他動】[mak-o-raye 後ろ・に・やる] 後ろへやる、 (袖を)まくる。 e=tusa mákoraye, e=amunini a=huráye kus ne na エトゥサ マコライェ、 エアムニニ アフライェ クㇱ ネ ナ (あなたの)袖をまくりなさい、 腕を洗ってあげるから。(S) ☆参考 simakoraye シマコライェ[自分を・後ろへやる]は《ひまをとる》。 {E: to roll up (the sleeves).} (出典:田村、方言:沙流)
makoraye
マコライェ 【makoraye】 引っこめる,後ろへやる. (出典:萱野、方言:沙流)
manayta
マナイタ 【名】[< 日本語]まないた。 (出典:田村、方言:沙流)
matankine-epaye
マタンキネエパイェ 【自動】[matanki-ne-epaye 狩人・になる・…しに行く]「またぎ」(=狩猟)に行く。 matankine-epaye=an マタンキネエパイェアン 狩猟に行く。(W) (出典:田村、方言:沙流)
mataynu
マタイヌ 【mat-aynu】 女.▷マッ=女 アイヌ=人 (出典:萱野、方言:沙流)
mataynu
マタイヌ §003.おんな(女)(6)mat-aynu〔má-taǐ-nu まタイヌ〕⦅ホロべツ⦆【雅】女。[(女・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
Matomay
マトマイ 【名】[地名] 歯舞(はぼまい)。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
matupsoro sutupsoro cikokimaypa ekarkar
マトゥㇷ゚ソロ ストゥㇷ゚ソロ チコキマイパ エカㇻカㇻ §313.ごうかん(強姦)する(2)mat-upsoro sut-upsoro ci-ko-kimaypa ekarkar〔まトゥㇷ゚ソロ・すトゥㇷ゚ソロ・チこキマイパ・エかㇻカㇻ〕[女の陰部、祖母の陰部を、犯すことをする]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
mawaype
マワイペ 【自動】[mawa-ipe 飢えている・食べる] おなかがすいているので何でもむしゃむしゃ食べる、 むさぼり食う。 ☆参考 komawa …コモワ …をむさぼり食う。 {E: to eat hungrily; devour.} (出典:田村、方言:沙流)
may
マイ 【名】[概](所は maye(he))(美しい)響き(金物などを叩いた後ウーンと鳴っている音)(=kanemay カネマイ)。 kane may ne uwetunuyse カネ マイ ネ ウウェトゥヌイセ (女神の声などが)金(かね=金属)の響きのように美しく響く。(S) {E: a (beautiful) sound. (metallic)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
may'oma
マイオマ 【may-oma】 目星:目玉に出来る白い点. →マヨメ (出典:萱野、方言:沙流)
may(-e)
マイ §791.目の病気(4)血目 may(-e)〔máǐ まイ〕⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
may(-he)
マイ §792.目ぼし;フリクテン(1)may(-he)〔máǐ まイ〕⦅H. S. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
may/maye(he)
マイ/マイェ(ヘ) 【may/maye(he)】 音,響き. (出典:萱野、方言:沙流)
mayamaya
マヤマヤ §223.かゆい(2)mayamaya〔ma-já-ma-ja マやマヤ〕[may-a-may-a(むず・とさせ・むず・とさせる)] (出典:知里人間編I、方言:)
mayayke
マヤイケ 【mayayke】 皮癬(である),痒い. ホㇱキ ウクラン ク・レウシ チセ コㇿ ウタㇻ マヤイケ パ ㇷ゚ ネ ノイネ ク・イラム アㇷ゚ マキㇷ゚ ク・テケヘ ネ ヤ マヤイケ.ソモ エン・コトゥㇽセ ヒ ネ ヤ ウン=一昨日の夜,泊まった家の人たちが皮癬をかいていたように思ったが,どうしたのか手が痒い.もしやのこと私に伝染したのではないだろうな. (出典:萱野、方言:沙流)
mayayke
マヤイケ §164.かいせん(疥癬);ひぜん(1)mayayke〔ma-jáǐ-ke マやイケ〕[mayayke(かゆい)]⦅ホロベツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mayayke
マヤイケ §655.ひぜん;かいせん(疥癬)(3)mayayke〔ma-jáǐ-ke マやイケ〕[かゆい]⦅ホロべツ、サマニ、チカブミ、クッシャロ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mayayke 1
マヤイケ 【自動】[may-ay-ke (擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] かゆい。 {E: to be itchy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mayayke 2
マヤイケ 【名】ひぜん(皮ふのかゆい病気)。 mayayke koturse マヤイケ コトゥㇽセ ひぜんがうつった。(W) {E: scabies.} (出典:田村、方言:沙流)
mayayke(-an)
マヤイケ §223.かゆい(1)mayayke(-an)〔ma-jáǐ-ke マやイケ〕[may-ay-ke(むず・むず・する)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mayayketasum(-i)
マヤイケタスㇺ §655.ひぜん;かいせん(疥癬)(1)mayayke-tasum(-i)〔ma-jáǐ-ke-ta-sum マやイケ・タスㇺ〕[かゆい・病気]⦅サル、アバシリ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mayaykewen
マヤイケウェン §655.ひぜん;かいせん(疥癬)(2)mayayke-wen〔ma-jáǐ-ke-wen マやイケ・ウェン〕[mayayke(かゆい)+wen(悪い、病気である)]⦅ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
maye(he)
マイェ(ヘ) 【名】[所](概は may マイ) …の響き。 toptukan wa inu wa mayehe pirka hike hok トㇷ゚トゥカン ワ イヌ ワ マイェヘ ピㇼカ ヒケ ホㇰ (茶碗を)爪ではじいてみて響きのいいのを買いなさい。(S) {E: the sound of…} (出典:田村、方言:沙流)
maymene
マイメネ §007.むすめ(娘)(14)maymene〔máǐ-me-ne まイメネ〕⦅シラウラ、アイハマ、トンナイ⦆【雅―ucaskoma(酋長談)に用いられる】少女;若い女。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mayne
マイネ 【自動】「ばかだ」。(S) ☆参考 rumayne ルマイネ まだ充分煮えてなくて半生(はんなま)で芯がある、 (比喩的に)「半ばかだ」。 {E: to be a fool, stupid.} (出典:田村、方言:沙流)
maynehpo
マイネㇸポ §007.むすめ(娘)(13)maynehpo〔máǐ-neh-po まイネㇸポ〕[mayneh(<mat-ne-p(女・である・者)+-po(指小辞)]⦅シラウラ、マオカ⦆【雅】少女。wen〜utah「しこのめのこら」「醜い娘たち」⦅樺太神謡, p.17⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
maynep
マイネㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ  性(3) maynep(máy-nep)「まイネㇷ゚」[<mat(女)ne(である)-p(者)]⦅鵜城⦆メスのサケ。 (出典:知里動物編、方言:)
mayo
マヨ §792.目ぼし;フリクテン(3)目に星が幾つも出る may-o〔máǐ-o;má-jo まイオ;まヨ〕[may(目星)+o(幾つも入る)]⦅H. S. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mayoma
マヨマ 【may-oma】 目星:眼球の角膜に白い斑点が出来る病気. (出典:萱野、方言:沙流)
mayoma
マヨマ §792.目ぼし;フリクテン(2)目に星が出る[一つだけ] may-oma〔máǐ-o-ma;má-jo-ma まイオマ;まヨマ〕[may(↑)+oma(一つ入る)]⦅H. S. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mayosma
マヨㇱマ §792.目ぼし;フリクテン(4)目に星が出る may-osma〔ma-jóš-ma マよㇱマ〕[目星が・入ってくる]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mayrototke
マイロトッケ 【may-rototke】 痒い. (出典:萱野、方言:沙流)
maytake
マイタケ §448 マイタケ (3) maytake (máy-ta-ke)「まイタケ」[<jap.] ⦅美幌、屈斜路、塘路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
mayunitara
マユニタラ 【mayunitara】 音がする,鳴り響く[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
menay(-he)
メナイ §449.背(2)menay(-he)〔me-náǐ メなイ〕⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
menayhetokohse
メナイヘトコㇹセ §462.せむし;くる病(4)menayhe-tokohse〔me-náǐ-he-to-koh-se メなイへ・トコㇹセ〕[その背が・凸出している]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
menekayra
メネカイラ §256 アズマイチゲ ウラベニイチゲ (4) menekay-ra (me-né-kay-ra)「メねカイ・ラ」 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
menemay
メネマイ §317 チョウセンヤマナラシ (2) menemay (me-né-may)「メねマイ」 茎 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
menemay
メネマイ §320 マルバノバッコヤナギ (6) menemay (me-né-may)「メねマイ」[<meremay] 茎 ⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
menoko kor pe ray pususke
メノコ コㇿ ペ ライ プスㇱケ 【menoko kor pe ray pususke】 女の持ち物よじれよじれ(踊りの時のはやし言葉).*オッカヨ コㇿ ペ ラーチン ラーチン=男の持ち物ぶらりぶらり. (出典:萱野、方言:沙流)
menokoaynu
メノコアイヌ §003.おんな(女)(8)menoko-aynu〔me-nó-ko-aǐ-nu メのコアイヌ〕⦅サル⦆【雅】女。(→ユ研Ⅱ, p.475)。[(女・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mepayaya
メパヤヤ §340.さむけ[がする];悪寒[がする](4)さむけがする me-payaya〔mé-pa-ja-ja めパヤヤ〕[me(寒さ)+paya-ya(ぞくぞくする、行きわたる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mérayke
メライケ 【自動】[me-rayke 寒さ・…を殺す](人が)寒い。 e=merayke ciki amip mi エメライケ チキ アミㇷ゚ ミ あなた寒いなら着物を着なさい。(W) ☆参考 寒く感じることを言う。 寒い天候であることは méan メアン。 ☆参考 冷たいことは nam ナㇺ。 {E: for someone to be cold.} (出典:田村、方言:沙流)
merayke
メライケ 【me-rayke】 寒い,寒がる. ク・メライケ ナ ホクレ アペ アリ=私は寒いから早く火を燃やしてくれ.タント ポーヘネ メアン ペ ネ クス メライケ ワ エトゥペチッカ コㇿ アフン ワ エㇰ=今日はなおさら寒いものだから寒がって鼻水をたらしながら入って来た. (出典:萱野、方言:沙流)
meraykeeo
メライケエオ 【merayke-e-o】 寒がりになる. オンネ・アン コㇿ メライケエオ・アン ペ ネ クス イユコミ・アン ヤッカ ポーヘネ メライケ・アン フミ ネ ペコㇿ ヤイヌ・アン=年をとると寒がりになって重ね着をしてもなおさら寒いような気持になってしまう. (出典:萱野、方言:沙流)
meraykewauruuruk
メライケワウルウルㇰ 【merayke wa uruuruk】 寒さでふるえあがる. タント アナㇰネ メアン ペ イロオッコ イミ ワ オラウン メライケ ワ ウルウルㇰ=今日は寒いのに薄着をしているから寒さでふるえている. (出典:萱野、方言:沙流)
meremay
メレマイ §317 チョウセンヤマナラシ (3) meremay (me-ré-may)「メれマイ」 茎 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
meremay
メレマイ §320 マルバノバッコヤナギ (5) meremay (me-ré-may)「メれマイ」[<meromay] 茎 ⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
meromay
メロマイ §320 マルバノバッコヤナギ (3) meromay (me-ró-may)「メろマイ」[<merá(葇荑花序、いわゆるネコ)oma(つく)ni(木)] 茎 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
mínakohayta
ミナコハイタ 【自動】[mina-ko-hayta 笑う・と共に・足りない] 笑うと醜(みにく)い、 笑顔が醜い。 ☆対語 mínakotom ミナコトㇺ 笑うと美しい。 {E: to laugh, smile uglily.} (出典:田村、方言:沙流)
minakoyaykus(-an)
ミナコヤイクㇱ §845.わらう(笑う)(2)抱腹絶倒する mina-koyaykus(-an)〔mí-na-ko-jàǐ-kuš みナコヤイクㇱ〕[mina(笑う)+koyaykus(できない);それ以上笑おうとしても笑うことができない、の意]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mismurayne
ミㇱムライネ 【mismu-ray-ne】 死ぬほど寂しく,死ぬほど退屈. ▷ミㇱム=寂しい,退屈 ライネ=死ぬほどに(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
mokomay
モコマイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (24) mokomay (mo-kó-may)「モこマイ」 ⦅鵜城、白浦⦆ホタテ貝、軟体、イタヤ貝科1249 (出典:知里動物編、方言:)
mokomay
モコマイ §222 ウバガイ;ホッキガイ;ホッキ(方言) (4) mokomay (mo-ko-may)「モコマイ」 ⦅白浦、富内、B⦆ (出典:知里動物編、方言:)
mokonrayki ran (an-)koro
モコンライキ ラン コロ §562.ねむい(眠い)(5)mokonrayki ran (an-)koro〔mo-kón-raǐ-ki|rán|ko-ró モこンライキ・らン・コろ〕[眠い・心を・もつ]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mokonrayki(-an)
モコンライキ §562.ねむい(眠い)(2)mokon-rayki(-an)〔mo-kón-raǐ-ki モこンライキ〕[<mokor(眠い)+rayki(…したい、…したがる、欲する)]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mokoreray
モコレライ 【自動】[mokor-eray 眠る・…してうっかりする] 寝過ごす。 ku=mokoreray wa ora k=ek moyre クモコレライ ワ オラ ケㇰ モイレ 私は寝過ごして来るのが遅くなった。(S) {E: to oversleep.} (出典:田村、方言:沙流)
mokorhayta
モコㇿハイタ 【自動】[mokor-hayta 眠る・足りない]眠り足りない。 néun mokor yakka mokorhayta ネウン モコㇿ ヤッカ モコㇿハイタ 「なんぼねてもねたらん」=いくら眠っても眠り足りない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
mokorhayta
モコㇿハイタ 【mokor-hayta】 寝不足. (出典:萱野、方言:沙流)
mokorkoyaykus
モコㇿコヤイクㇱ 【mokor koyaykus】 寝そびれる,眠れない.▷モコㇿ=眠る コヤイクㇱ=できない (出典:萱野、方言:沙流)
mompehcanay(-he)
モンペㇸチャナイ §816.手指の股(2)mompeh-ca-nay(-he)〔móm-peh-ča-naǐ もンペㇸチャナイ〕[mompeh(手指)+ca(そば)+nay(沢)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
monahray(-an)
モナㇵライ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(5)monah-ray(-an)〔mó-nah-ràǐ もナㇵライ〕[monah(<monak さめている>+ray(死ぬ)]⦅シラウラ、トンナイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
monihe aysanke
モニヘ アイサンケ §332.ごみ(5)ごみを掃き出す monihe ay-sanke〔mo-ní-he|áǐ-saŋ-ke モにへ・あイサンケ〕[monihe(そのごみ〔を〕)+ay(<an 我)+sanke(出す)]⦅オチホ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
monnaitak/monnaytak
モンナイタㇰ 【自動】[monna-itak (?)・しゃべる] 寝言を言う。 monnaytak kor an モンナイタㇰ コラン 寝言を言っている。(S) ☆参考 mokorkoitak モコㇿコイタㇰ とも言う。 {E: to talk in one's sleep.} (出典:田村、方言:沙流)
monnaykata
モンナイカタ 【mon-nay-kata】 目を覚ましたまま,眠っていないまま. ▷モンナイ(モナッ)=目覚め カタ=上に,ままに(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
monrayke
モンライケ 【自動】[mon-rayke (仕事をする)手・殺す](山へ行って)働く。 (名詞として使って) 仕事。 ekimne monrayke kusu paye エキㇺネ モンライケ クス パイェ 彼らは山へ仕事に行った。 ☆参考 「山へ仕事に行って二日でも三日でも泊まって来る。 nepki ネㇷ゚キ に行ったら昼ごはんにでも夜にでも帰って来る。」 (W) ☆参考 畑仕事や家の中や外まわりの仕事など、 通常のいろいろな仕事をすることは皆 nepki ネㇷ゚キ。 {E: to work.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
monrayke
モンライケ 【mon-rayke】 仕事,働く. (出典:萱野、方言:沙流)
mosehay
モセハイ §294 オオバイラクサ エゾイラクサ (7) mose-hay (mó-se-hay)「もセハイ」[イラクサの枯茎の・繊維] 内皮から精製した繊維 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
muraypa
ムライパ 【muraypa】 抱きしめる. (出典:萱野、方言:沙流)
nankapkay(-an)
ナンカㇷ゚カイ §183.顔[の皮]にしわをよせるnankap-kay(-an)〔náŋ-kap-kaǐ なンカㇷ゚・カイ〕[顔の皮が・背負う]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nanuhuraye(-an)
ナヌフライェ §175.顔を洗う;洗面する;洗顔する(1)nanu-huraye(-an)〔na-nú-Fu-rá-je ナぬ・フらイェ〕[nanu(その顔)+huraye(洗う)]⦅ホロべツ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nawkepsayne
ナウケㇷ゚サイネ 【nawkep-say-ne】 竜神の爪:ポンヤウンペに襲いかかって来る竜神の爪はあたかも釣を並べたような爪をしていると描写されている[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
nay
ナイ 【名】沢(川の支流、 線状にくぼんでいて、 通常は石や植物があり、 水が流れている所、 またその流れ)。 {E: a swamp; a marsh; stream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nay
ナイ 【nay】 沢,小沢. ア・ウタリヒ シトゥ カリ ヘメㇱパ ナイパルㇽ タ イイェトコウㇱ クニ ア・イェ オヌマン パㇰノ アナン(アン・アン) ア コㇿカ オムケン・アン=私の仲間たちは尾根に登って行き,私は沢縁で待ち伏せするように言われ夕方までいたが何も獲れない. (出典:萱野、方言:沙流)
naycar
ナイチャㇻ 【名】[nay-car 沢・口] 沢口。 ☆参考 「口」を car チャㇻ と言うのは道東方言。 沙流方言では、 独立の名詞としては par パㇻ と言うが、 この語の中では car チャㇻ の形になっている。 {E: the mouth of a swamp, marsh.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
naycaus
ナイチャウㇱ §288 ノダイオウ (4) naycaus (náy-ca-us)「なイチャウㇱ」[nay(川)ca(岸)us(に群生している)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
naycus
ナイチュㇱ §288 ノダイオウ (5) naycus (náy-cus)「なイチュㇱ」[<naycaus] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
naye
ナイェ 【他動】[nay-e すじ・(他動詞形成)] …にすじをつける。 tusa tuypoki ku=naye kor k=an トゥサ トゥイポキ クナイェ コㇿ カン 私は袖下にへらですじをつけている(和裁をしていて、 袖下の縫い目の位置に印をつけているとき)。(W) ☆参考 単数形の形だが複数形 naypa ナイパ は未出。 たくさんすじをつけることは naynaye ナイナイェ {E: to draw a line on, mark… (with a spatula.} (出典:田村、方言:沙流)
nayetok
ナイェトㇰ 【名】[概](所は nayetoko(ho) ナイェトコ(ホ))[nay-etok 沢・の先端] 沢の水源、 沢のいちばん奥。 {E: the source of a stream, swamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nayetok
ナイェトㇰ 【nay-etok】 沢の源. (出典:萱野、方言:沙流)
nayetoko(ho)
ナイェトコ(ホ) 【名】[所](概は nayetok ナイェトㇰ)(その)沢の水源、 その沢のいちばん奥。 {E: the source of a stream, swamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nayiwor
ナイウォㇿ 【名】[概](所は nayiwori ナイウォリ)[nay-iwor 沢・の中] 沢の中の水の流れている部分。 ☆発音 yi イ は yayirayke ヤイライケ《感謝する》の yi と同じで、 na ナ より高い。 英語の ear《耳》の イ ではなく year《年》の出だしの部分のように発音する。 ☆参考 nayruwor ナイルウォㇿ は沢の中(くぼんでいる所)全部。 {E: the area of a stream, swamp where the water is flowing.} (出典:田村、方言:沙流)
nayiwori
ナイウォリ 【名】[所](概は nayiwor ナイウォㇿ)…(沢)水の流れている部分。 nayiwori pirka ナイウォリ ピㇼカ (その沢の)水の流れる部分がよい。(S) (出典:田村、方言:沙流)
naykosampa
ナイコサンパ 【nay-kosampa】 さっと.しゅっと鳴る,響いて来る. カムイ イタカウ(イタㇰ ハウ) ナイコサンパ=神の声が響いて来た.タㇺピフㇺカン ナイコサンパ=刀を抜く音,しゅっと聞こえた. (出典:萱野、方言:沙流)
naykotcep
ナイコッチェㇷ゚ §068 サクラマス (2) naykotcep(náy-kot-čep)「なイコッチェㇷ゚」[<nay(谷川を)kor(支配する)cep(魚)]⦅幌別⦆マスのホッチャリ。 (出典:知里動物編、方言:)
naykotcep
ナイコッチェㇷ゚ §068 サクラマス (8) naykotcep(náy-kot-cep)「なイコッチェㇷ゚」⦅幌別⦆マスの老魚。マスのホッチャリ。 (出典:知里動物編、方言:)
naynaye
ナイナイェ 【他動】[naye の重複形]…にたくさんすじをつける。 sir-naynaye/sinnaynaye シンナイナイェ そこらじゅうにたくさんのすじをつける。 (出典:田村、方言:沙流)
nayoput
ナヨプッ 【nay-o-put】 沢尻,沢口. (出典:萱野、方言:沙流)
nayoro
ナヨロ §067 サケ あきあじ、あきやじ  他(31) nayoro (na-yó-ro)「ナよロ」[<nay(谷川、小川)or(内)o(に入る)]サケが産卵のために谷川(小川)に入る。――汚れものを洗った水などを流すからa-o-wakka-ku-nai(我らが・そこで・水を・飲む・小川)にcep nayoro ka somo ki(サケが川へ入らぬ)などと言う。⦅沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
nayorocep
ナヨロチェㇷ゚ §069 ヤマベ(ヤマメ) (17) nay-oro-cep(nay-o-ro-čep)「ナヨロチェㇷ゚」⦅厚真⦆ (出典:知里動物編、方言:)
nayorun
ナヨルン 【nay-or-un】 沢へ. (出典:萱野、方言:沙流)
nayorun
ナヨルン §067 サケ あきあじ、あきやじ  他(32) nay-orun 「ナヨルン」⦅布伏内⦆(サケ・マスなどが)川へ入る。 (出典:知里動物編、方言:)
nayorun
ナヨルン §067 サケ あきあじ、あきやじ  他(33) nayorun 「ナヨルン」cep a-tukan kusu an pon-ku (出典:知里動物編、方言:)
nayparur
ナイパルㇽ 【nay-parur】 沢縁. ア・ウタリヒ シトゥ カリ ヘメㇱパ ナイパルㇽ タ イイェトコウㇱ クニ ア・イェ オヌマン パㇰノ アナン(アン・アン) ア コㇿカ オムケン・アン=私の仲間たちは尾根に登って行き,私は沢縁で待ち伏せするように言われ夕方までいたが何も獲れない. (出典:萱野、方言:沙流)
nayponceh
ナイポンチェㇸ §069 ヤマベ(ヤマメ) (18) nay-pon-ceh(nay-pon-čeh)「ナイポンチェㇸ」⦅新問⦆ヤマベ。 (出典:知里動物編、方言:)
nayruwor
ナイルウォㇿ 【名】[nay-ru-or 沢・道・の所] 沢の中全部(水のあるところもないところも含めて)。 ☆参考 nayiwor ナイウォㇿ 沢の中の水の流れている部分。 ☆参考 petruwor ペッルウォㇿ 川のために低くなっている所全体。 {E: a stream, swamp overall.} (出典:田村、方言:沙流)
nayruwor
ナイルウォㇿ 【nay-ru-wor】 沢の流れ:沢の中全体. (出典:萱野、方言:沙流)
nayukurpe
ナユクㇽペ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ  b(5) nay-ukurpe(ná-yu-kur-pe)「なユクㇽペ」[nay(川)ukurpe(ウナギ)]⦅多来加⦆ヤツメ。 (出典:知里動物編、方言:)
ne wa okay
ネ ワ オカイ 【連体】[複][ne wa oka が pe の前でとる形] ne wa okay pe ネ ワ オカイ ペ いま言ったこれらのもの。 (出典:田村、方言:沙流)
neayne
ネアイネ 【ne ayne】 そうして,〜だった. (出典:萱野、方言:沙流)
nihay
ニハイ §153 ツルウメモドキ (4) ni-hay (ní-hay)「に・ハイ」[木の・繊維] 内皮から取った繊維 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
nihoyaykep(-i)
ニホヤイケㇷ゚ §423.尻を拭うもの(3)ni-hoyaykep(-i)〔ní-ho-jaǐ-kep にホヤイケㇷ゚〕[木の・尻かき]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nihum yapkir sikopayar
ニフㇺ ヤㇷ゚キㇼ シコパヤㇻ 【ni-hum yapkir sikopayar】 木っ端を投げたように転んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
níkaunhay
ニカウンハイ 【名】[ni-ka-un-hay 木・上・にある・麻][植物]「ヤマアサ」。(S)〔知分類 p.95 ツルウメモドキの繊維〕 {E: a type of hemp plant.} (出典:田村、方言:沙流)
nikaunhay
ニカウンハイ §153 ツルウメモドキ (5) nikaun-hay (ní-ka-un-hay)「にカウンハイ」[木・の上・にある・繊維] 内皮から取った繊維 ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
nikaye
ニカイェ §191 ササゲ (2) nikaye (ní-ka-ye)「にカイェ」[ni(木、手柴)kaye(折る)] 子実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
níkaypa
ニカイパ 【自動】[複](単はないらしい。 kaypa カイパ の単は kaye カイェ。)[ni-kaypa 木・を折る[複]](たきぎにするために)木を折る。 ☆参考 たくさん折るので複数形が使われる。 {E: to break wood ( into firewood ).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ninookay
ニノオカイ §347 クルマユリ (2) ninookay (ni-nó-o-kay)「ニのオカイ」[→注2] 鱗茎 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
nísikay
ニシカイ 【名】[概](所は nísikaye(he) ニシカイェ(ヘ))[ni-sikay 木・めくぎ][植物] 木の節。 〔知分類になし〕 {E: knots in a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
nísikaye(he)
ニシカイェ(ヘ) 【名】[所](概は nísikay ニシカイ)[植物] …(木)の節、 その木の節。 nísikaye turse ニシカイェ トゥㇽセ 節が抜ける、 節穴があく。(S) {E: the knots of…} (出典:田村、方言:沙流)
nisikayehe
ニシカイェヘ 【ni-sikayehe】 木で作った目釘.▷ニ=木 シカイェヘ=目釘 (出典:萱野、方言:沙流)
nítay
ニタイ 【名】[ni-tay 木・木や草の集まって生えているところ] 林(「きわら(木原)」)。 ironne nítay イロンネ ニタイ 木が密集して繁っている林、 森。 ☆参考 大きい木の林も小さい木の林も言う。 ☆参考 kenas ケナㇱ 川端の低い木の林。 {E: a forest; a wooded area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nitay
ニタイ 【nitay】 林,森. (出典:萱野、方言:沙流)
nitaykarpe
ニタイカㇻペ 【nitay-kar-pe】 風:林に吹きつける風.主として[ユ].▷ニタイ=森 カㇻ=作る ペ=もの (出典:萱野、方言:沙流)
nitaysakmosir cikapsakmosir
ニタイサㇰモシㇼ チカㇷ゚サㇰモシㇼ 【nitay-sak-mosir cikap-sak-mosir】 森も林もなく鳥もいない国土.*アイヌが暮らしている国土とは違う所の国土だとアイヌは考えていて,悪い化け物を追放する所.砂漠のような所を想像した. (出典:萱野、方言:沙流)
níyayetaye
ニヤイェタイェ 【自動】[ni-yay-etaye 木・自分・を引っぱる](山道を登るのに)木をつかんで自分を引き上げるようにして登る。 {E: to climb a mountain path by pulling oneself up using surrounding trees.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
niyokay
ニヨカイ §347 クルマユリ (3) niyokay (ni-yó-kay)「ニよカイ」[<ni(歯)-okay(群在する)] 鱗茎 ⦅長万部⦆⦅A沙流・鵡川・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
nonsikay(-e)
ノンシカイ §514.つば(唾);よだれ(涎)(4)口中にたまったつば;なまつば non-sikay(-e)〔nón-ši-kaǐ のンシカイ〕[<non-sikaye-i(唾の・砕けた・もの)>⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
notarah onne sitayki
ノタラㇵ オンネ シタイキ §692.頬を張る(3)notarah onne sitayki〔no-tá-rah-on-ne|ši-táǐ-ki ノたラㇵ・オンネ・シたイキ〕⦅S.⦆→頬(4)注。 (出典:知里人間編I、方言:)
noypeikohaye
ノイペイコハイェ §595.ばかである;おろかである(5)おろかである[脳味噌が足りない] noype-ikohaye〔nóǐ-pe|i-kò-ha-je のイペ・イコハイェ〕[noype(脳味噌が)+i-ko-haye(それ・に・足りない)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nueyaytupa
ヌエヤイトゥパ 【nu-eyaytupa】 開きたがる.▷ヌ=聞く エヤイトゥパ=〜したがる (出典:萱野、方言:沙流)
numaus'ampayayap
ヌマウㇱアンパヤヤㇷ゚ 【numa-us-ampayayap】 オオクリガニ(毛ガニ). (出典:萱野、方言:沙流)
nupuri-kitay
ヌプリ キタイ 【名】[山・の頂上] 山の頂上。 {E: the summit, top of a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
nupurikitay
ヌプリキタイ 【nupuri-kitay】 山頂,てっぺん,頂上.*神の国で手余された熊.昔話にしばしば出て来る.それでアイヌ社会での余され者をヌプリケシと言う. (出典:萱野、方言:沙流)
nurayne
ヌライネ 【自動】[nuray-ne(?)・である]おとなしい。 (次の決まった反語的な言い方の中で)nurayne hawe iki wa! ヌライネ ハウェ イキ ワ! そんなに乱暴に言わなくてもいいでしょう。 {E: to be quiet, calm.} (出典:田村、方言:沙流)
nurayneno
ヌライネノ 【副】おとなしく。 nurayneno hawe iki wa! ヌライネノ ハウェ イキ ワ! そんなに乱暴に言わないでもいいでしょう(反語)。(S) nurayneno ka tas a=ye p ne nek! ヌライネノ カ タㇱ アイェㇷ゚ ネ ネㇰ! おとなしく言うもんだよ。(S) {E: quietly; calmly.} (出典:田村、方言:沙流)
nuyranaya
ヌイラナヤ 【名】[nuyra-naya キウリ・(?)]キウリ乾し場(キウリを串に刺して、 外の物干し棒にかけて干す、 その干してある所を言う)。 aynu-pa-kus, nuyranaya tanne naya henpak henpak oka ruwe! アイヌパークㇱ、 ヌイラナヤ タンネ ナヤ ヘンパㇰ ヘンパㇰ オカ ルウェ! いいねえキウリがあんなにたくさん干してある。(S) ☞nuyra ヌイラ (出典:田村、方言:沙流)
nuytosayep
ヌイトサイェㇷ゚ 【nuyto-saye-p】 糸巻き. 図[ヌイトサイェㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
oanraykamuy
オアンライカムイ §481.たましい;霊魂(16)永久によみががえらぬ霊魂 oan-ray-kamuy〔o-án-raǐ-ka-muǐ オあン・ライカムイ〕[<oar(全く)+ray(死んだ)+kamuy(霊魂)]⦅サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
oanraykew(-e)
オアンライケウ §387.したい(死体);死骸(5)oanraykew(-e)〔o-án-raǐ-keŭ オあンライケウ〕[oar(全く)+ray(死んだ)+kew(体)]⦅H.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
oarrayke
オアㇻライケ 【oar-rayke】 完全に殺してしまう. ポンノ ポンノ ア・タメコイキ クナㇰ ア・ラム ア コㇿカ ア・オアㇻライケ=さっとさっと刀でいじめようと思ったが,全く殺してしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
oaykanci
オアイカンチ §189 ハサミムシ(挟虫) (3) oaykanci (o-áy-kan-ci)「オあイカンチ」 ⦅幌別、本別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
oaykin(n)eh
オアイキンネㇸ §280 トド;キタアシカ (6) oaykin(n)eh (o-áy-kin-neh)「オあイキンネㇸ」 (出典:知里動物編、方言:)
oayusi
オアユシ §189 ハサミムシ(挟虫) (2) oayusi (o-a-yus-ki-kir)「オあユシ」 ⦅穂別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
oayuskikir
オアユㇱキキㇼ §189 ハサミムシ(挟虫) (1) oayus-kikir (o-á-yus-ki-kir)「オあユㇱキキㇼ」 ⦅本別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ocayarke
オチャヤㇻケ 【自動】[o-ca-yar-ke その尻・の先(?)・ボロボロになる・(他動詞化)](?) 着物のすそがボロボロになる。 {E: for the hem, bottom of clothing to become frayed.} (出典:田村、方言:沙流)
ohay'araykotenke
オハイアライコテンケ 【ohayaraykotenke】 〜とともに泣きわめく.▷オハイ=と ア=私 ライケコンテ=泣きわめく "ハポ" オハイア・ライケコンテ=「母さん」と私は泣きわめいた. (出典:萱野、方言:沙流)
ohay/ohayke kar
オハイ/オハイケ カㇻ 【連他動】(人)の陰口/悪口を言う。 en=ohay kar kor an hawe as エノハイカㇻ コラン ハウェ アㇱ (彼は)私の悪口を言っているらしい。(S) sinewe kunak ye a p ek ruwe ka isam wa ohayke ku=kar kor k=an シネウェ クナㇰ イェ アㇷ゚ エㇰ ルウェ カ イサンマ オハイケ クカㇻ コㇿ カン (あの人は)遊びに来ると言ったのに来ないので私はかげ口を言っていたのよ。(W) ☆参考 iyohaykar イヨハイカㇻ [自動] 人のかげ口/悪口を言う。 {E: to talk bad of someone behind their back.} (出典:田村、方言:沙流)
ohayeporo
オハイェポロ §363 ゴメ カモメ(鴎)  (3) ohayeporo (o-há-ye-po-ro)「オはイェポロ」[<ohaye(その汁)poro(多い)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ohaykekar
オハイケカㇻ 【ohayke-kar】 悪口を言う. ウヌフ コハイケカㇻ(ク・オハイケカㇻ)=母親の悪口を私は言った.ソンーノ ポンノ ア ヤッカ ホクフ オハイケカㇻ イヨハイカㇻ ア イヨハイカㇻ ア アーイネ アㇻパ イサㇺ=本当に少し座っても自分の夫の悪口や陰口を言って言って,そして行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
ohayne
オハイネ 【副/間投】なるほど、 ああそうだね(納得したこと、 合点がいったことの表現)。 ohayne ohayne オハイネ オハイネ なるほどなるほど。(W会話) ohayne kane un オハイネ カネ ウン なるほどそうだねえ。(W会話) {E: I see!; Is that so!; Indeed! (expressing agreement with speaker).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ohayne
オハイネ 【ohayne】 本当. (出典:萱野、方言:沙流)
ohayne ohayne
オハイネ オハイネ 【ohayne ohayne】 そうだそうだ,本当だ本当だ. オハイネ オハイネ アㇻパ・アン ロー=そうだそうだ行きましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
ohayokke
オハヨッケ 【自動】[oha-yok-ke ほかに何もない・(擬音)・(自動詞形成)]「からあげする」(吐くようにしてエッエッとやるが何も出ない)。 k=óhayokke kor k=an コハヨッケ コㇿ カン 私は「からあげ」している。(W) {E: to dry-vomit.} (出典:田村、方言:沙流)
ohayotke
オハヨッケ 【ohayotke】 からあげ(する):吐きそうになるが,何も出ないこと. (出典:萱野、方言:沙流)
ohayotke(-an)
オハヨッケ §688.へど(反吐・嘔吐)[をはく](2)はきけをもよおして体をエッ!エッ!と動かす ohayotke(-an)〔o-há-jot-ke オはヨッケ〕[ohay(胸のむかむか)+otke(突く)]⦅ホロべツ、サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ohkay(-o)
オㇹカイ Ⅱ_§002.おとこ(男)(3)ohkay(-o)〔óh-kaǐ おㇹカイ〕⦅シラウラ⦆男。[<okkay]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ohkayo rampo konte
オㇹカヨ ランポ コンテ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(29)男が女の要求に応じて行う ohkayo rampo konte〔おㇹカヨ・ランペ・コンテ〕[ohkayo(男)+ram-po(心)+konte(与える)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ohkayopo
オㇹカヨポ §021.子(4)ohkayo-po〔óh-ka-jo|pó-o おㇹカヨ・ぽオ〕⦅S.⦆ (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ohkayoran(-an-)koro
オㇹカヨランコロ §603.はつじょう(発情)[する](3)男心がつく ohkayo-ran(-an-)koro〔óh-ka-jo-ran|(aŋ-)ko-ró おㇹカヨ・ラン・コろ〕[ohkayo(男)+ran(<ram 心)+koro(もつ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ohkaypo
オㇹカイポ §021.子(3)oh-kay-po〔óh-kaǐ|pó-o おㇹカイ・ぽオ〕⦅タラントマリ⦆むすこ;男児。[(男・子)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
okamkinno yaykonere
オカㇺキンノ ヤイコネレ §473.だたい(堕胎)する(2)堕胎する okamkinno yaykonere〔o-kám-kin-no-jaǐ-ko-ne-re オかㇺキンノ・ヤイコネレ〕[okamkir(わざと、oak その後を、amkir 知り)、-no(つつ)、yay(自分を、=自分の腹を)+konere(つぶす)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
okaturaynu
オカトゥライヌ 【oka-turaynu】 見失う. マチヤ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ エイタサ アイヌ インネ ㇷ゚ ネ クス ク・トゥラ クㇽ ヤアニ ヤアニ コカトゥライヌ(ク・オカトゥライヌ)=町ではあまりにも人が多いので一緒に行った人を危なく危なく見失うところだった. (出典:萱野、方言:沙流)
okay
オカイ 【自動】[複](単は an アン)[oka オカ 1《ある、 いる》が pe ペ《もの、 こと》および -pa パ (複数語尾)の前でとる形] ある、 いる。 usa okay pe ウサ オカイ ペ いろいろなもの。 {E: to exist; be.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okaypa
オカイパ 【自動】[複複](単は an アン)(二つ/二人以上が皆)ある、 いる。 {E: to exist; be (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okaype
オカイペ 【okay-pe】 いる者たち. ウェンクㇽ ネ クス オカイペ=貧しくある者ども. (出典:萱野、方言:沙流)
okemtanayne
オケㇺタナイネ 【自動】[o-kem-ta-nay-ne その尻・血・(?)・沢・になる] 尻の方からタラタラ血を流す。 ☆対語 ekemtanayne エケㇺタナイネ 頭の方からタラタラ血を流す。 {E: for blood to flow from one's behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okemtanayne
オケㇺタナイネ §488.血が出る;出血する(5)血が川のように流れ落ちる o-kem-ta-nay-ne〔o-kém-ta-naǐ-ne オけㇺタナイネ〕[o(そこにおいて、それによって、「それ」というのは次に来るkemを指す)+kem(血)+ta(強めの辞、o-kem-ta「血・に上りて・こそ」)+nay(川)+ne(をなす)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
okemtayayke
オケㇺタヤイケ 【o-kem-tayayke】 血がにじむ. カㇺ ア・サカンケ ヒ タ アナㇰネ ルウェ キミ パㇰノ ネ クワペッネ ア・カㇻ ア・スパ ヒネ ア・テイパ ワ ア・ヌカㇻ ポンノ オケㇺタヤイケ パㇰノ ア・スパ ス ポㇷ゚ ウㇱケ ワ ア・ヤンケ コㇿ ピㇼカ サカンケカㇺ ネ ア・カㇻ エアㇱカイ=肉を煮て干す場合は,太いトウモロコシほどに肉を縦切りにして,それを煮て,つまんでみて少し血がにじむくらいに煮てから鍋の煮え立っているところから上げると,おいしい干し肉が出来るものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
okiray
オキライ §067 サケ あきあじ、あきやじ  川(27) okiray(o-kí-ray)「オきライ」[<o(尻)kiray(櫛)、‘尾がくし状になっている魚’]産卵後の尾のすり切れたサケ。ホッチャレ。⦅美幌、斜里、足寄、名寄、白糠、真岡、多蘭泊、多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
okkanay
オッカナイ 【間投】[日本語] 「おっかない」(=恐ろしい、 すごい)。 {E: in great fear of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okkay(-o)
オッカイ Ⅱ_§002.おとこ(男)(1)okkay(-o)〔ók-kaǐ おッカイ〕⦅H. S. タライカ⦆男。〜-koyki-p「男が・獲った・もの」(=獣肉)⦅民譚集, p.38⦆。〜sirka uosmare「一人前の男子の風貌をもつ」⦅ホロべツ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
okkayo
オッカヨ Ⅱ_§002.おとこ(男)(2)okkayo〔ók-ka-jo おッカヨ〕⦅H.⦆【常】男。[もとokkayの第3人称形]。inne〜-utar inne menoko-utar「大勢の男たち大勢の女たち」⦅民譚集, p.78⦆。tane anakne〜sirka a-osmare「今はもう一人前の男子の風貌を私は持った」⦅ホロべツ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
okkayo
オッカヨ 【名】男、 男性。 menoko ka okkayo ka メノコ カ オッカヨ カ 女も男も。 okkayo sirpo uwosmare pakno an オッカヨ シㇼポ ウウォㇱマレ パㇰノ アン (少年が成長して)男らしい姿になるほどになった、 男らしい若者に成長した。 okkayo hekaci オッカヨ ヘカチ 男の子(hekaci ヘカチ だけで男の子であることを表すが特に女でないことを強調して言う)。 okkayo ikor オッカヨ イコㇿ 男の宝物(刀剣類など)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “okkayo poyson kor yak a=ye” 「ポイソン コㇿ ヤカイェ」「フンタ コㇿ ヤカイェ?」「オッカヨ ポイソン コㇿ ヤカイェ」 「子どもを持った(=子どもが生まれた)そうだ」「(直訳すると)何を持ったと言っているか=どっちが生まれたって(男の子か女の子か)?」「男の子が生まれたそうだ。」 (S) m okkayo-irwak オッカヨイㇼワㇰ 男兄弟(男のいとこを含む)。 okkayo-irwak patek ku=kor オッカヨイㇼワㇰ パテㇰ クコㇿ 私は男兄弟ばかり持っている(女の姉妹や女のいとこがいない)。(S) ☆対語 menoko メノコ ☆参考 女性に対して男性を表す語。 aynu アイヌ《人間》も場合によって男性を指すことがある。 ☆参考 動物の雄(おす)は pinne ピンネ [連体] 雄の…。 {E: a man; a male.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okkayo
オッカヨ 【okkayo】 一人前の男(24,25歳〜50歳の男). (出典:萱野、方言:沙流)
okkayo kor pe racin racin
オッカヨコㇿペ ラーチンラーチン 【okkayo kor pe racin racin】 (踊りの時のはやし言葉):男の持ち物ぶらりぶらり. (出典:萱野、方言:沙流)
okkayo sirpo a=uosmare
オッカヨ シㇼポ アウオㇱマレ 【okkayo sirpo a=u-osma-re】 男として成人した:成人男子としての風貌が備わった.▷オッカヨ=男 シㇼポ=様子 ア=私 ウ=互い オㇱマレ=入れる (出典:萱野、方言:沙流)
okkayoekaci
オッカヨエカチ §005.男児;幼少年(2)okkayo-ekaci〔ók-ka-jo-e-ka-či おッカヨエカチ〕⦅ビホロ、クッシャロ⦆;男児。[(男・子)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
okkayoirwak
オッカヨイㇼワㇰ 【okkayo-irwak】 男兄弟. (出典:萱野、方言:沙流)
okkayokuwa
オッカヨクワ 【okkayo-kuwa】 男の墓標.*チクペニ(エンジュ)や,プンカウ(ドスナラ)で作り,オㇷ゚(槍)の形を型取っている. 図[オッカヨクワ] (出典:萱野、方言:沙流)
okkayonaknep
オッカヨナㇰネㇷ゚ 【名】[okkayo-nak-ne-p 男・(?)・である・もの][雅] 男の子。 pirka ponpe/a=yaykosanke ruwe/okkayonaknep/ne kane an ピㇼカ ポンペ/アヤイコサンケ ルウェ/オッカヨナㇰネㇷ゚/ネ カネ アン 私(神謡の主人公)はかわいい赤ちゃんを出産した、 それは男の子だった。(W神謡語り) {E: a boy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okkayopo
オッカヨポ 【名】[okkayo-po 男・子] 息子。 okkayopo patek ku=kor オッカヨポ パテㇰ クコㇿ 男の子ばかり私は持っている。(S) ☆参考 po ポ だけで「息子」を表すが、 特に女でなく男の子ということを強調的に表す場合、 たとえば「娘だけいて男の子がいなかった」あるいはその逆のような文脈で使われる。 ☆参考 娘は matnepo マッネポ {E: a son.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okkayopo/okkayopo(ho)
オッカヨポ/オッカヨポ(ホ) 【okkayo-po/-po(ho)】 男,息子. (出典:萱野、方言:沙流)
okkayoru
オッカヨル 【okkayo-ru】 男便所. (出典:萱野、方言:沙流)
okkayotar
オッカヨタㇻ 【okkayo-tar】 男の背負い縄. ▷オッカヨ=男 タㇻ=背負い縄 オッカヨタㇻアナㇰネ イラマンテクス エキㇺネパㇷ゚ネクス タリヒアナㇰネ ハイアニ アオシケㇷ゚ネワ=男は狩りに山へ行くので,その背負い縄はイラクサで編むものだよ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
okkayouirwak(-i)
オッカヨウイㇼワㇰ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(12)okkayo-uirwak(-i)〔ók-ka-jo-u-ìr-wak おッカヨウイㇼワㇰ〕⦅ホロべツ⦆兄弟。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
okkaypo
オッカイポ §006.若者;青少年(1)okkaypo〔ók-kaǐ-po おッカイポ〕①若い男;若者;青年。[okkay(男)+-po(指小辞)]。②⦅ビホロ⦆casi(砦)の中に召使われている家来を言う。=ussiw(-e)〔úš-šiŭ〕。soun-〜〔so-ún-ok-kaǐ-po〕[<soy(外)+un(の)+ok-kaypo(家来)]「城外に走り使いする家来」。③⦅クッシャロ⦆英雄詞曲の主人公Otasut-un-kurの家来、頭が小さく鳥のようで、体が大きく、常に雄鹿の毛皮を着ているという強い男。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
okkaypo
オッカイポ §021.子(2)okkay-po〔ók-kaǐ|pó-o おッカイ・ぽオ〕⦅クッシャロ⦆男児。okkay ku-po〔ók-kaǐ|ku-pó〕「男である・私の子」「私の男児」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
okkaypo
オッカイポ 【名】[okkay-po 男・(指小辞)] 若い男性、 青年。 ☆対語 ponmenoko ポンメノコ 若い女性、 menokopo メノコポ 同。 {E: a young man; a youth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okkaypo
オッカイポ 【okkaypo】 未婚の17〜30歳くらいの若者(男). (出典:萱野、方言:沙流)
okoymarayki(-an)
オコイマライキ §408.小便したい;尿意をもつokoyma-rayki(-an)〔o-kóǐ-ma-raǐ-ki オこイマライキ〕[小便し・たい]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
oksutpinnay(-e)
オㇰスッピンナイ §135.うなじ;えりくび(10)ぼんのくぼ oksut-pinnay(-e)〔ók-sut-pin-naǐ おㇰスッピンナイ〕[うなじの・細い谷]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
okuyetunnay
オクイェトゥンナイ 【okuy-e-tunnay】 小便で弧を描く.▷オクイ=小便 エ=それで トゥンナイ=弧を描く (出典:萱野、方言:沙流)
omayarpe
オマヤㇻペ 【oma-yarpe】 おむつ. オマヤㇻペ ヤㇻペエㇺコ アイコレス=おむつの半分で私が育てられた.婚約者と1枚のおむつを半分に分けて育てられた[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
omayayke(-an)
オマヤイケ §114.陰部がかゆいo-mayayke(-an)〔o-má-jaǐ-ke オまヤイケ〕[o(陰部)+mayayke(かゆい)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
omayayketasum(-i)
オマヤイケタスㇺ §092.いんきんたむし(陰金田虫)o-mayayke-tasum(-i)〔o-má-yaǐ-ke-ta-sum オまヤイケ・タスㇺ〕[o(陰部が)+mayayke(かゆい)+tasum(病気)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
onke ani rekuci mayamaya
オンケ アニ レクチ マヤマヤ §201.風邪でのどがかゆいonke ani rekuci mayamaya〔おンケ・アに・レくチ・マヤマヤ〕[風邪・で・その咽喉が・むずむずする]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
onnay
オンナイ 【位名】[概](所は onnayke(he) オンナイケ(ヘ)) …の中、 …の内部。 cise onnay チセ オンナイ 家の中(内部)。 suwop onnay ta an スウォㇷ゚ オンナイ タ アン (それは)箱の中にある。(S) ☆参考 家や部屋の「中」を表現するのに、 ユーカラ(英雄叙事詩)や民話などの文学的表現ではよく、 upsor ウプソㇿ《ふところ》の語が使われる。 一方、 草むらの中、 林の中、 土の中などは、 onnay オンナイ とは言わず tum トゥㇺ と言う。 ほかに、 「…の中」と訳せる語は、 or オㇿ、 nikor ニコㇿ、 iwor イウォㇿ 等々たくさんあり、 それぞれ意味が異なる。 {E: the inside of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onnay/onnayke
オンナイ/オンナイケ 【onnay/onnayke】 中,内部,屋内. モㇱアナクス(モㇱ・アン アクス) アリタオマㇷ゚ オンナイケ タ アナン(アン・アン) オヤチキ チㇷ゚ オㇿ アイヨマレ(ア・イ・オマレ) ワ ア・イ・モㇺカ ヒ ネ アアン=目を覚ましたら板付け船の中であった.知らなかったが船に入れられ流されたのであった[ユ].チセ オンナイ タ ネㇷ゚カ ア・トゥライヌ コㇿ スワッ ユㇷ゚ケノ ア・シナ コㇿ ホクレ フナラ ワ エン・コレ シコㇿ ア・イェ コㇿ ア・パ ㇷ゚ ネ ワー=家の中で何かなくなると,炉釣を強く紐で縛り「早く捜してくれ」と言うと発見できるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
onnayke(he)
オンナイケ(ヘ) 【位名】その中、 その内部。 onnayke ame o kane tópenpe オンナイケ アメ オ カネ トペンペ 中にあめが入っている甘いおかし。(W) (出典:田村、方言:沙流)
onneruaynu
オンネルアイヌ §008.老翁(10)onne-ru-aynu〔ón-ne-ru-aǐ-nu おンネルアイヌ〕⦅シラウラ⦆老人;老翁。[<onne-ruy-aynu(老い・すぎている・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
opanray
オパンライ §091.陰萎[になる](2)opanray〔o-pán-raǐ オぱンライ〕[o(そこ)+pan(下の方、=panake 下部、陰部)+ray(死んでいる)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
opantaye
オパンタイェ 【o-pa-etaye】 探り出す:根掘り葉掘り聞き出す. ポンノ ルハイタ ㇷ゚ アナㇰネ シネ イタㇰ カ ア・オパンタイェ コㇿ ネㇷ゚ ネ ヤッカ オピッタ イェ ㇷ゚ ネ=ちょっぴり頭の足りない者は一言でも探りを入れるとなんでも言ってしまうものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
opaye
オパイェ 【他動】[複](単は oarpa オアㇻパ)[o-paye …に・行く[複]](二人以上が)…に行く。 toop sísam kotan opaye hike opaye wa トオㇷ゚ シサㇺ コタン オパイェ ヒケ オパイェ ワ ずうっと遠く和人の国(「内地」)の方に行く人は行って。(S言い伝え) {E: to go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opayserekemasin
オパイセレケマシン §291.月経[が下りる、である](12)月経または婦人病で陰部から出血する o-paysere-kem-asin〔o-pái-se-re-ke-ma-šin オぱイセレケまシン〕[o(そこから)+paysere(下体)+kem(血)+asin(出る);「体の下部から血が出る」]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
operaype
オぺライペ §078 イトウ;オペライペ;オビラメ (1) operaype(o-pé-ray-pe)「オぺライペ」[op(銛)でとる魚]このnotkew poneを神に捧げる(コ146)イトウの一種?北III, 135分配法ビIX, 70⦅美幌、屈斜路、天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
opohkaysapaaraka
オポㇹカイサパアラカ §443.ずつう(頭痛)(12)ジャコウジカの頭痛 opohkay-sapa-araka〔o-póh-kaǐ-sa-pa-a-ra-ka オぽㇹカイ・サパアラカ〕[opoh-kay(ジャコオジカ)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
opokay
オポカイ §291 ジャコウジカ (1) opokay (o-pó-kay)「オぽカイ」 ⦅樺太⦆ (出典:知里動物編、方言:)
opokaysisaraka
オポカイシサラカ §791.目の病気(6)眼病の一 opokay-sis-araka〔o-pó-kaǐ|šíš-a-ra-ka オぽカイ・しㇱアラカ〕[opokay(ジャコウジカ)+…]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
oramtaysak
オラㇺタイサㇰ 【自動】[o-ram-tay-sak その尻・心・たくさんの集まり・を持たない]「ばかだ」、 何もわけがわからない。 (出典:田村、方言:沙流)
oray
オライ 【他動】[o-ray (そこ)に・行く/来る] ☞ka(si) oray カ(シ) オライ (出典:田村、方言:沙流)
oray'oray
オライオライ 【oray-oray】 びくびくする,おどおどする. シネン ア・ネ ワ エキㇺネ・アン ワ ネㇷ゚カ ソモ ア・ヌカㇻ ペ ア・コンラム カ オライ オライ キピㇷ゚ キピㇷ゚ ヒ タ アナㇰネ ネㇷ゚カ キムンペ イ・イェヌチシㇱケ ヒ ネ ナ ピㇼカノ シㇼウワンテ アン ペ ネ ナ=ひとりで山へ行き何も見えないのに私の心がびくびくしざわざわする時は何か獣ににらまれているものだからよくよくあたりに気をつけて見るものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
oray(-an)
オライ §091.陰萎[になる](1)oray(-an)〔o-ráǐ オらイ〕[o(そこ)+ray(死んでいる)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
oraye
オライェ 【複他動】[o-ray-e (そこ)に・行く/来る・(他動詞化)]…を…の方へ寄せる。 cip ya k=óraye チㇷ゚ ヤ コライェ 私は舟を岸に寄せる。(S) cip rep k=óraye チㇷ゚ レㇷ゚ コライェ 私は舟を沖の方へ出す。 usat ya-oraye ウサッ ヤオライェ おき(☞usat)を(いろりのまん中の方から)外の方へ(端に近い方へ)寄せる。 usat rep-oraye ウサッ レポライェ/レㇷ゚オライェ おきを(いろりの端に近い方から)まん中の方へやる。 mak マㇰ 奥;mákoraye マコライェ (袖)をまくり上げる。 (出典:田村、方言:沙流)
oraypa
オライパ 【複他動】[複](単は oraye オライェ)(二つ以上)を…の方へ寄せる。 (出典:田村、方言:沙流)
orikiraye
オリキライェ 【o-riki-raye】 たくし上げる. エネポエアシㇼ ペッ オホ クナㇰ ソモ ク・ラム クス ク・ミピヒ チンキ カニ(ク・アニ) カネ ワ ク・ペッカス アㇷ゚ オホオイ アン ワ コリキライェ(ク・オリキライェ) カネ ペッ イクㇱ タ ク・ヤン=これほどまでも川が深いとは思わないで,私の着物の裾を持って川を渡ろうとしたのに深い所があって着物をたくし上げて,川の向かい側へ私は上がった. (出典:萱野、方言:沙流)
oripak'easkay
オリパㇰエアㇱカイ 【oripak easkay】 行儀よい.▷オリパㇰ=遠慮,行儀 エアㇱカイ=上手だ メノコ アナㇰネ ポニ(ポン ヒ) ワノ オリパㇰ ルイ コㇿ エ・ポロ ヤッカ シノ カッケマッ エ・ネ ㇷ゚ ネ ナ.オリパㇰ エアㇱカイ アニー=女というものは小さい時から遠慮がちにふるまうと大きくなっても上品な淑女になれるものだ.行儀をよくしなさいね. (出典:萱野、方言:沙流)
oripakruypatu itak kaynon yayko rukpa
オリパㇰルイパトゥ イタㇰ カイノン ヤイコ ルㇰパ §514.つば(唾);よだれ(涎)(6)なまつばを呑み呑みする oripak-ruy-pa、tu itak kaynon yay-ko rukpa〔o-rí-pak-ruǐ-pa|tu-í-tak-kaǐ-non|jáǐ-ko-ruk-pa オりパㇰルイパ・トゥいタㇰ・かイノン・やイコルㇰパ〕[oripak(おそれる、はばかる)、ruy(ひどく…する)、-pa(第三人称複数の語尾)、tu(何度も何度も)、itak(物を言う)、kaynon(生つばを)、yay(自分)、ko(で)、rukpa(のみこんだ)]「彼等はひどく恐れて、幾度も幾度も物を言おうとしては、なまつばをのみこんだ」⦅ユ研Ⅱ, p.279⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
Osatnay
オサッナイ 【名】[o-sat-nay その尻・乾く・沢][地名] 長知内(おさちない)、沙流川中流の二風谷からペナコリを経てさらに北へ、振内(ふれない)の方へ向かって行った川の西側(右岸)にある集落。 ☆参考 山田秀三『北海道の地名』によれば、「この川は乾期になると流水がなくなって川底が乾くのでその名があった」。 (出典:田村、方言:沙流)
osiraye
オシライェ 【他動】[単](複は osiraypa オシライパ)[o-si-raye そこに・自身・を行かせる/来させる[単]] …に行く/来る/入る/出る。 hur tapka a=osíraye フッ タㇷ゚カ アオシライェ 山の頂上まで上がった。(KK民話) porke imakake a=osíraye ポㇿケ イマカケ アオシライェ 私は掘割の向こう側に渡った。(HK民話) cip sinenne rep osiraye kor an na ikiya mom na チㇷ゚ シネンネ レㇷ゚ オシライェ コラン ナ イキヤ モㇺ ナ 舟が一人で(だれもこがないのに)沖の方へ向かって行くよ、 流れてしまわなければいいがなあ。(S) {E: to go to…; come from…; enter, leave…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osiraypa
オシライパ 【他動】[複](単は osiraye オシライェ)(二人以上が/神が)…に行く/来る/入る/出る。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osmake oray oray
オㇱマケ オライ オライ §706.魔にねらわれて何となく不安な気持になる;心がなんとなく落ちつかぬ(1)osmake oray oray〔óš-ma-ke|ó-raǐ-ó-raǐ おㇱマケ・おライ・おライ〕[os-make(その背後、そのたましい)+o(そこで)+ray(死ぬ)+o(そこで)+ray(死ぬ)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
osomakoyaykus(-an)
オソマコヤイクㇱ §690.便秘[する];ふんずまり[する](2)osoma-koyaykus(-an)〔o-só-ma-ko-jaǐ-kuš オそマ・コヤイクㇱ〕[osoma(大便する)+koyaykus(できない)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otatayki
オタタイキ §208 フナムシの類(方言:ヨコノミ) ハマトビムシ? (1) ota-tayki(o-tá-tay-ki)「オたタイキ」⦅幌別⦆フナムシの類?(方言:ヨコノミ)、ハマトビムシ? (出典:知里動物編、方言:)
otempayaya
ホテンパヤヤ §472 カニ  hotempayaya (ho-tem-pa-ya-ya)「ホテンパヤヤ」 ⦅礼文華、虻田⦆ampayayaと同じ(礼文) (出典:知里動物編、方言:)
otkior(n?)-ampayaya
ソッキオㇿアンパヤヤ §470 タラバガニ  sotkior(n?)-ampayaya (sot-ki-or-am-pa-ya-ya)「ソッキオㇿアンパヤヤ」 ⦅網走⦆ (出典:知里動物編、方言:)
otonaykari
オトナイカリ §566.ねる(寝る)(10)朝寝坊する otonaykari〔o-tó-naǐ-ka-ri オとナイカリ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otu nonsikay ore nonsikay ukaeruki
オトゥ ノンシカイ オレ ノンシカイ ウカエルキ §514.つば(唾);よだれ(涎)(7)なまつばを呑み呑みする o-tu non-sikay o-re non-sikay u-ka-e-ruki〔o-tú-non-ši-kaǐ|o-ré-non-ši-kaǐ|u-ká-e-ru-ki オとぅ・ノンシカイ・オれ・ノンシカイ・ウかエルキ〕[o-tu(幾度も幾度も)、non-sikay(なまつば<non-si-kaye-i 唾の砕けたもの、non「つば」 si「[自分を] kaye「砕く」 si-kay「自分を砕く」=「砕ける」 si-kaye-i「砕けたもの」、ただし、sikayには「木釘」の意があり、今の古老の中には釘でも呑むように生唾を呑みこむという意に解している者もあるようである)、o-re(幾度も幾度も)、non-sikay(なまつばを)、u-ka-e(お互い・の上・に、次から次へと引続いて)、ruki(呑みこむ)]「幾度も幾度も生唾を次から次へと呑みこんだ」⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
oturaysampe aniekote
オトゥライサンペ アニエコテ 【o-tu-ray-sampe a-ni-ekote】 息を凝らす,じっと息を止める[ユ].▷オ=それ トゥ=ふたつ ライ=死 サンペ=心 ア=私 ニエコテ=つける →死んだような心に私はなった (出典:萱野、方言:沙流)
oturaysanpe ekote
オトゥライサンペ エコテ 【他動】[慣用他動詞句](…しては)大変だと思う。 a=oráwki kuni oturaysanpe a=ekóte hi kusu アオラウキ クニ オトゥライサンペ アエコテ ヒ クス 私は彼を見失っては大変だと思ったから。(HC民話) {E: to think for… to happen, occur would be disastrous, awful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oukotnay
オウコッナイ 【o-u-kot-nay】 沢尻がくっついた沢:平取町振内にある地名.▷オ=尻 ウ=互い コッ=つく ナイ=沢 (出典:萱野、方言:沙流)
oyaetaye
オヤエタイェ 【o-ya-etaye】 後ろへ引っ張る,あとずさりさせる. サッ チクニ ネ ㇷ゚ ネ クス アペ ピㇼカ アペヌイ タネ タネ トゥナ ウㇰ ノイネ.チクニ オヤエタイェ ヤン=乾いた薪なので火がよく燃えて炎が今にも今にも火棚につきそうだ.薪を後ろへ引っ張りなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
oyapapaykar
オヤパパイカㇻ 【oya-pa paykar】 来春,明春. (出典:萱野、方言:沙流)
oyayke(-an)
オヤイケ §422.尻を拭う(2)oyayke(-an)〔o-yáǐ-ke オやイケ〕[尻を自ら掻く]⦅テシオ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
oyaype
オヤイペ 【自動】[oya-ipe 他の・食べる]劇薬をのむ、 服毒する。 {E: to drink, take a powerful drug (a poison).} (出典:田村、方言:沙流)
pahkay
パㇵカイ §026 フキ (13) pahkay (páh-kay)「ぱㇵカイ」[<pákkay<pó-kay(子を・負っている)] 花茎(雄性頭花) ⦅樺太各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
pahkayimah(k-i)
パㇵカイマㇵ §582.は(歯)(28)やえば pah-kay-imah(k-i)〔pah-kaǐ-i-mah ぱㇵカイ・イマㇵ〕[pahkay(子を負うている)+imah(歯);子負い歯]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pakakusay
パカクサイ 【自動】[日本語 ばかくさい] ばからしい。 toy-pakakusay/wen-pakakusay トイパカクサイ/ウェンパカクサイ [雅]ひどくばからしい、 すごくばからしい。(MM即興歌) {E: to be foolish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pakankitay(-e)
パカンキタイ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(3)pa-kankitay(-e)〔pá-kaŋ-ki-taǐ ぱカンキタイ〕[pa(頭)+kan(上方の)+kitay(頂)]⦅トカチ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pakankitayke
パカンキタイケ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(4)pa-kankitay-ke〔pá-kaŋ-ki-taǐ-ke ぱカンキタイケ〕[頭・頂・部]⦅トカチ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pakenaynay
パケナイナイ 【pake-naynay】 エゾバカガイ. (出典:萱野、方言:沙流)
pakitay(-e)
パキタイ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(1)pa-kitay(-e)〔pá-ki-taǐ ぱキタイ〕[頭・頂]⦅クシロ、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pakitayke
パキタイケ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(2)pa-kitay-ke〔pá-ki-taǐ-ke ぱキタイケ〕[頭・頂・部]⦅クシロ、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pakkay
パッカイ 【自動】子をおぶう。 ☆参考 おんぶする(pakkay パッカイ)には、 着ている着物の背中に子どもを入れ、 荷物を背負うときのようにひもを頭に掛けて背負った。 荷物の場合は荷縄(tar タㇻ)と呼ばれるひもで荷物をしばり、 ひもの中央部を頭に掛けるだけだが、 子どもをおぶうひも(pakkaytar パッカイタㇻ)は、 子どものお尻の下に当たる部分に木の棒が左右のひもの間に渡してしばりつけてある。 ひもの中央部を頭に掛け、 ひもを後ろへたらし、 着物の上から子どものお尻の下にこの棒を当てがい、 棒より下のひもの両端を前に回してしばる。 荷物の場合は、 熊にでも出会ったときすぐ頭からひもをはずすだけで荷物を捨てて逃げられるように、 決してひもを前でしばらないが、 子どもの場合は背負ったまま逃げるためにしっかりと身にしばりつけるのだ、 と古老は説明していた。 ☆参考 ponpakkay ポンパッカイ 赤ちゃんをおぶう。 kay カイ [他動]…をおぶう。 {E: to carry a baby on one's back.}◇ (出典:田村、方言:沙流)
pakkay
パッカイ 【pakkay】 おんぶする:子供をおぶる,大人の場合は言わない. ヘカッタㇻ ナー ポニタ(ポン ヒ タ) エイタサ ア・パッカイレ コㇿ ヘトゥクー カ コヤイクㇱ ペ ネ ナ イテキ エイタサ パッカイレ ヤン=子供たちがまだ小さい時にあまりにも子供をおぶわせると成長することができないものだから.あまりにも多く子供をおぶわせるものではない. (出典:萱野、方言:沙流)
pakkay iyonnokka
パッカイ イヨンノッカ 【名】[子をおぶう・子守歌]子をおぶって歌う子守歌。 ☆対語 sintasuye iyonnokka シンタスイェ イヨンノッカ ゆりかご(ゆり板)をゆらしながら歌う子守歌。 ☞iyonnokka イヨンノッカ (出典:田村、方言:沙流)
pakkayamam
パッカイアマㇺ、パッカヤマㇺ §402 アワ 粟 (6) pakkay-amam (pák-kay-a-mam、pák-ka-ya-mam)「ぱッカイアマㇺ、ぱッカヤマㇺ」[“子を負うている・穀果”の義] 子実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
pakkayceppo
パッカイチェッポ §067 サケ あきあじ、あきやじ  成(2) pakkay-ceppo(pák-kay-cep-po)「ぱッカイチェッポ」[pakkay(子を負う)ceppo(小魚)]⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
pakkaykut
パッカイクッ 【pakkay-kut】 子供をおぶる帯. (出典:萱野、方言:沙流)
pakkaytar
パッカイタㇻ 【名】[pakkay-tar 子をおぶう・背負い縄]おぶいひも。 ☞pakkay パッカイ、 tar タㇻ〔萱民具 イエオマㇷ゚〕 (出典:田村、方言:沙流)
pakkaytar
パッカイタㇻ 【pakkay-tar】 子供をおぶる紐. (出典:萱野、方言:沙流)
pankiretoh koraye
パンキレトㇹ コライェ §034.結婚(する)(36)pankiretoh ko-raye〔páŋ-ki-re-toh|ko-rá-je ぱンキレトㇹ・コらイェ〕⦅ニイトイ⦆【雅】妻にならせる。"kamuy pon-menoko i-ehose ka inkara pokayayniwkesite. tampe renkayne Hankaruru nispa kon turesi i-pankiretoh i-ko-raye manu."「神のように美しい少女は私に見とれて私から目を離すこともできなかった。それゆえにハンカルルの酋長はその妹を私の妻にくれてよこした」。[<pan(しもての)+kiretok(膝の先、膝もと)+ko(に)+raye(押しやる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
panoreeaskay
パノレエアㇱカイ 【panore-easkay】 お世辞がうまい. (出典:萱野、方言:沙流)
paporoaynu
パポロアイヌ §008.老翁(11)pa-poro-aynu〔pá-po-ro-aǐ-nu ぱポロアイヌ)⦅クッシャロ、シラウラ⦆老翁;老爺。[(年・多い・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
parakankay(-he)
パラカンカイ §260 サナダムシ(真田虫) (5) parakankay(-he) (pa-rá-kan-kay)「パらカンカイ」[<para(幅の広い)kankan(小腸)] ⦅真岡、多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
parakankay(-he)
パラカンカイ §338.さなだむし;條虫(2)parakankay(-he)〔pa-rá-kaŋ-kaǐ パらカンカイ〕[<parakankan]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
parkohayta
パㇻコハイタ 【自動】[par-ko-hayta 口・に・足りない] くいしんぼうである、 何でも食べたがる(「口がいやしい」)。 taan hekaci ney ta un parkohayta sak タアン ヘカチ ネイ タ ウン パㇻコハイタ サㇰ この子はいつでも口がいやしい(いつでも何でも食べたがる)。(S) {E: to be greedy, glutonous (with food).} (出典:田村、方言:沙流)
parkohayta
パㇻコハイタ 【par-ko-hayta】 口卑しい,食いしん坊,なんでも食べたがる. エアウネ ウン フチ エアㇻキンネ パㇻコハイタ ネㇷ゚ ネ ヤッカ エ=隣のおばあさんは本当になんでも食べたがり,なんでも食べる. (出典:萱野、方言:沙流)
paroaskay
パロアㇱカイ 【自動】[paro-askay 口[所]・上手だ] 歌がうまい。 hemanta paroaskay hawe ene an hi an! ヘマンタ パロアㇱカイ ハウェ エネ アニ アン! 歌がうまいねえ。 {E: to sing well.} (出典:田村、方言:沙流)
parurkea=ekaye
パルㇽケアエカイェ 【parurke-a=e-kaye】 縁を折り込む:ござを織る時に縁を折ること. ▷パルㇽケ=縁 ア=それ エカイェ=折る(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
paskureray ki
パㇱクレライ キ §389.しぬ(死ぬ)(63)犬死する;野たれ死する paskur-e-ray ki〔páš-ku-re-raǐ|kí ぱㇱクレライ・き〕[paskur(カラス)+-e-(に関する)+ray(死ぬ)+ki(する)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
passayo
パッサヨ 【passayo】 走り粥:わずかのヒエとか米などに水を多くして粥を炊くと,煮え立つ鍋の中で米粒が走るように見えるので走り粥という. アエㇷ゚ イサㇺ ヒ タ アナㇰネ チェㇷ゚ルㇽ ネ ペコㇿ カㇺルㇽ ネ ペコㇿ ア・エ オカケ タ パㇱサヨ ア・カㇻ ワ ア・エ ㇷ゚ ネ ヤㇰ ア・イェ=食べ物のない時は,魚汁らしきもの肉汁らしきもの食べた後に,走り粥を煮て食べたものであったそうだ.*このような食べ方をアイヌイペ(アイヌたちの食べ方)と,半ば自嘲気味に言っていたものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
pay
パイ 【pay】 薄い. パイ スプヤ アッ コㇿ アン=薄い煙が立っている. (出典:萱野、方言:沙流)
pay=an
パヤン 【自動】[不定人称形](paye パイェ《行く》の不定人称形 paye=an パイェアン が早く発音されて e が落ちた形。) (出典:田村、方言:沙流)
payayke(-an)
パヤイケ §467.そそけだつ;ぞっとする(1)payayke(-an)〔pa-jáǐ-ke パやイケ〕[pay-ay-ke(ぞく・ぞく・する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
paye
パイェ 【自動】[複](単は arpa アㇻパ) ①(二人以上が)行く。 eun sinot kusu paye utar エウン シノッ クス パイェ ウタㇻ そこへ遊びに行った人たち。(S会話) ②wa paye ワ パイェ(出来事が)だんだん手前から向こうへ移行する、 …していく。 uhuy wa paye ウフイ ワ パイェ 燃えていった。 ☆参考 川上/山手方向から川下/海手方向へ行くことにはこれを使わず、 san サン [単]/sap サㇷ゚ [複]と言う。 {E: to go (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
paye
パイェ 【paye】 行く,出発する,発つ〔複〕. オッコー タント アハ タ・アン クス ピクタトイ オルン パイェ・アン ロー=お姉さん,今日土豆を掘りに川原の砂畑まで行こうよ.エシㇼ パㇰノ テ タ ネㇷ゚キ パ コㇿ オカ ア コㇿカ アㇷ゚ト ルイ アクス キラ ワ パイェ ア ワ=先程まで皆がここで働いていたけれども雨が強くなったので皆が逃げて行ったよ.参照:アㇻパ (出典:萱野、方言:沙流)
payekaykamuy
パイェカイカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(15)疱瘡神 payekay-kamuy〔pa-jé-kaǐ-ka-muǐ パいぇカイカムイ〕[payekay(旅行する)+kamuy(魔神)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
payepa
パイェパ 【自動】[複複](単は arpa アㇻパ) (二人以上が皆)行く。 ☆参考 不定人称形は paye=an-pa パイェアンパ。 {E: to go (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
payere
パイェレ 【他動】[自動使役][複](単は arpare)[paye-re 行く[複]・させる]…を行かせる。 icen sanke yan, yak easir a=eci=payére na イチェン サンケ ヤン、 ヤㇰ エアシㇼ アエチパイェレ ナ 金を出せ、 そうしないと行かせないぞ(=通さないぞ)。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
paykahceh
パイカㇵチェㇸ §100 キウリウオ、キュウリウオ (3) paykah-ceh(páy-kah-ceh)「ぱイカㇵチェㇸ」[<paykah(<paykar春)ceh(<cep魚)]成魚⦅落帆、富内⦆キュウリpáykara-cehとも(富内) (出典:知里動物編、方言:)
paykar
パイカㇻ 【名】春。 síno paykar シノ パイカㇻ 盛春(四月から五月いっぱい)。 paykar opicino パイカㇻ オピチノ [春・を手放すように] 春の終わりに(六、 七月)。 paykar opicino kími k=étoyta akus na k=e eaykap パイカㇻ オピチノ キミ ケトイタ アクㇱ ナ ケ エアイカㇷ゚ 春の終わりにトウモロコシをまいたところまだ食べられない。(S) sir-paykar シㇼパイカㇻ 春になる。 {E: spring.} (出典:田村、方言:沙流)
paykar
パイカㇻ 【paykar】 春. (出典:萱野、方言:沙流)
paykaraceh
パイカラチェㇸ §100 キウリウオ、キュウリウオ (4) paykara-ceh(páy-ka-ra-ceh)「ぱイカラチェㇸ」[paykara(春)ceh(魚)]成魚⦅落帆、富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
paykarkamuy
パイカㇻカムイ §277 くま (76) paykar-kamuy (páy-kar-ka-muy)「ぱイカㇻカムイ」[<paykar(春)kamuy(神)] ⦅美幌⦆春先にとったクマ (出典:知里動物編、方言:)
paykarmatumpe
パイカㇻマトゥンペ §270 キタキツネ、きつね (7) paykarmatumpe (páy-kar-ma-tum-pe)「ぱイカㇻマトゥンペ」[<paykar(春)matun(交配する?)-pe(もの)] ⦅幌別⦆春のキツネ (出典:知里動物編、方言:)
paykatsupun
パイカッスプン §060 ウグイ (8) paykat-supun (páy-kat-su-pun)「ぱイカッスプン」[<paykar(春)supun(ウグイ)] ⦅美幌⦆sirkopopに似てそれより大きいウグイ (出典:知里動物編、方言:)
payoka
パヨカ 【自動】[複](単は omanan オマナン)[< paye-oka 行く[複]・いる[複]] (二人以上が)あちこち歩く/歩き回る(徒歩でも走っても、 乗り物でも)、 旅する、 行き来する。 asuranpa kor payoka hawe as アスランパ コㇿ パヨカ ハウェ アㇱ (今夜は霜がおりるでしょうと)警報して回る声がする。(S) ☆参考 pe/p ペ/ㇷ゚《…の》の前でもこの形で payoka p パヨカㇷ゚、 -re レ(使役語尾)の前では payokay パヨカイ となり payokayre パヨカイレ という形が出ている。 {E: to walk about here and there; come and go (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
payoka
パヨカ 【payoka】 歩く. エシㇼ インネウタㇻ ヘパシ パヨカ シリ ク・ヌカㇻ ネㇷ゚カ ア・エラナㇰ ペ アン ワ ソモ ネ ヤー=先程大勢の人たちが下のほうへ歩くのを私は見た.何か心配事でもあったのではないか. (出典:萱野、方言:沙流)
payokakamuy
パヨカカムイ 【payoka-kamuy】 病気の神様,流行病,天然痘,疱瘡. コタン アパパ タ アユㇱニカムイ ア・ニスㇰ ワ ア・アヌ コㇿ パヨカカムイ カ コタノルン(コタン オルン) アフン ニューケㇱ=村の入り口の向こう側にとげつきの神を頼んで置くと病気の神も村へ入ることができない. (出典:萱野、方言:沙流)
payokakamuy
パヨカカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(16)疱瘡神 payoka-kamuy〔pa-jó-ka-ka-muǐ パよカカムイ〕[payoka(旅行する)+kamuy(魔神)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
payokayre
パヨカイレ 【他動】[payokay-re 歩き回る(=payoka)・させる](人)に歩き回らせる。 ☆参考 独立には未出。 ci- チ のついた中相形で出てきた。 ☞cipayokayre チパヨカイレ (出典:田村、方言:沙流)
paysere
パイセレ §224.からだ(体);躯幹(26)下体 paysere〔páǐ-se-re ぱイセレ〕[<pay(<pan 下方の>+sere(<ser 部分)]⦅S.⦆【雅―PIL, p.84】 (出典:知里人間編I、方言:)
paysereke(-he)
パイセレケ §224.からだ(体);躯幹(27)下体 paysereke(-he)〔páǐ-se-re-ke ぱイセレケ〕[paysere(↑)+ke(の所の部分)] (出典:知里人間編I、方言:)
paysir(-i)
パイシㇼ §034.あし(足、脚);下肢(15)paysir(-i)〔páǐ-širぱイシㇼ〕[<pan-ser, pan(下方の)+ser(半分、部分)]⦅H.⦆【雅――聖典, p. 77】 (出典:知里人間編I、方言:)
paysir(-i)
パイシㇼ §224.からだ(体);躯幹(25)下体[下肢を含む] paysir(-i)〔páǐ-šir ぱイシㇼ〕[<pan(下方の)+ser(部分、半分)]⦅サル⦆【雅―聖典, p.77】 (出典:知里人間編I、方言:)
payyekar
パイイェカㇻ 【他動】…をけなす、 …にけちをつける。 wenkur anak nep kéraan pe a=ere yakka payyekar ウェンクㇽ アナㇰ ネㇷ゚ ケラアン ペ アエレ ヤッカ パイイェカㇻ 貧乏人はどんなおいしいものを食べさせてもおいしいと言わない。(S) a=payyekar アパイイェカㇻ けなされる。(S) ☆参考 裕福な人はおいしいとほめて喜んで食べるそうで、 そのことは ohapseeciw オハㇷ゚セエチウ と言う。 {E: to find fault with…} (出典:田村、方言:沙流)
pecakayne
ペチャカイネ 【pecakayne】 糊気がない. ペチャカイネ サヨ ネ フミー=糊気のない粥だねえ. (出典:萱野、方言:沙流)
pencay
ペンチャイ 【名】[< 日本語 べんざいせん(弁財船)] 交易の貨物船(「定期船」)。(S) ☆参考 rokuntew ロクンテウ 客船。 cip チㇷ゚ 丸木舟、 小さい舟。 {E: a goods, cargo ship, vessel.} (出典:田村、方言:沙流)
pencay
ペンチャイ 【pencay】 帆掛け舟.ウウェペケㇾの中でトゥホㇰ エウトゥラ ペンチャイ(=40艘が一緒になった帆掛舟)と描写されている話などがあり,ペンチャイはたくさんの物の時に用いられる. (出典:萱野、方言:沙流)
pencay koyan
ペンチャイ コヤン 【pencay ko-yan】 帆掛け舟が来た〔比喩〕:思いがけずよいことがある. ソンノ ケカンパッコ(ク・エカンパッコ) ペンチャイ コヤン コラーチ ネㇷ゚ネㇷ゚ ケウンケライ(ク・エウンケライ) ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ) ルウェ ネ ワー=本当に予期もしないのに帆掛け舟が私の所へ来たと同じようにいろいろ私は貰い物をして喜んでいる.タント アナㇰネ ペンチャイ コヤン エカㇷ゚ネ ポロンノ ウンケライ・アン=今日は帆掛け船が来たと同じほどにたくさん物を貰った. (出典:萱野、方言:沙流)
pencaytono
ペンチャイトノ 【名】[pencay-tono 交易の貨物船・殿(和人男子の尊称)] 交易の貨物船の船長。 {E: the captain of a cargo ship.} (出典:田村、方言:沙流)
peraay
ペラアイ 【pera-ay】 魚獲りの矢. (出典:萱野、方言:沙流)
perankay
ペランカイ 【名】[< 日本語 へらがい] (舟の)櫂(かい)(「さっかい」)。(S) {E: an oar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
peray
ペライ 【自動】魚釣りをする。 peray=an wa ceppokoyki=an wa ペライアン マ チェッポコイキアン マ 私は魚釣りをして小魚をとって。(W民話) ☆参考 他動詞は peray-kar ペライカㇻ。 {E: to fish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
peray
ペライ 【peray】 釣る,釣り(をする). (出典:萱野、方言:沙流)
peray'imok
ペライイモㇰ 【peray-imok】 釣り餌;釣り餌には.トゥニン(ミミズ)を用いる.*ほんのわずかの食べ物を人にあげる時に,イモㇰパㇰノ(釣り餌ほど)少ないものだがと言って謙遜の意味を込めながら渡すものである. (出典:萱野、方言:沙流)
peraycep
ぺライチェㇷ゚ §005 アンコウ (2) peray-cep (pé-ray-čep)「ぺライチェㇷ゚」[<(釣りをする・魚)] ⦅礼文華、蝦夷拾遺⦆ (出典:知里動物編、方言:)
perayka
ペライカ 【peray-ka】 釣糸. (出典:萱野、方言:沙流)
peraykar
ペライカㇻ 【他動】[peray-kar 魚釣りをする・する(他動詞化)](魚)を釣る。 ☆参考 自動詞は peray ペライ。 {E: to hook, catch a fish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
peraykar
ペライカㇻ 【peray-kar】 釣る. (出典:萱野、方言:沙流)
peraykotni
ペライコッニ 【名】[peray-kot-ni 魚釣り・についている・木] 釣り竿 (細い柴ででもつくる)。(S) {E: a fishing rod.} (出典:田村、方言:沙流)
perayni
ペライニ 【peray-ni】 釣竿. (出典:萱野、方言:沙流)
peraysiokku
ペライシオック 【peray-siokku】 アンコウ〔魚〕. (出典:萱野、方言:沙流)
peraysok
ぺライソㇰ §005 アンコウ (1) peray-sok (pé-ray-sok)「ぺライソㇰ」[<(釣りをする・奴)] ⦅幌別、白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
peraytukap
ペライトゥカㇷ゚ 【peray-tukap】 釣針. (出典:萱野、方言:沙流)
pérotay
ペロタイ 【名】ナラの林。 {E: a forest of Japanese oak trees.} (出典:田村、方言:沙流)
petcicay
ペッチチャイ 【pet-cicay】 浅瀬. テエータ アナㇰネ チェッポ スナンカㇻアニタ(スナンカㇻ・アン ヒ タ) アナㇰネ ペッチチャイ タ アナㇰネ ネㇷ゚ パㇰノ カ チチラ オカ ㇷ゚ ネ ア コㇿカ タネ アナㇰネ ア・ヌカㇻ フミー カ イサㇺ=ずうっと昔,小魚に灯を急に近づけて獲る時には浅瀬にはなんぼでもドジョウがいたものだったが,今は見ることもない. (出典:萱野、方言:沙流)
petorun'ampayayap
ペトルンアンパヤヤㇷ゚ 【pet-or-un-ampayayap】 モクズガニ. (出典:萱野、方言:沙流)
pínay
ピナイ 【名】[< pi-nay 小石(?)・沢] 谷、 狭い険しい谷川。 {E: a valley.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pinay
ピナイ 【pinay】 谷川,沢, (出典:萱野、方言:沙流)
pinneay
ピンネアイ 【pinne-ay】 雄の矢. イラマンテクス エキㇺネアンヒタ ピンネアイ マッネアイ アコㇿペネコㇿカ マッネアイ イソアニㇷ゚ ネヤㇰアイェ=狩りに山へ入る時に雄の矢と雌の矢を持って行くが,雌矢の方が獲物を手にしてくれる,という話だ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
pirkaokkayo
ピㇼカオッカヨ 【pirka okkayo】 美男子. (出典:萱野、方言:沙流)
pirkayep
ピㇼカイェㇷ゚ 【名】[pirka-ye-p よい(よく)・言ったこと]…が言ったよい言葉。 a=pirkayep/i=konu wa/i=korpare yan アピㇼカイェㇷ゚/イコヌ ワ/イコㇿパレ ヤン [雅]私の言ったよい言葉をよく聞いてくださいませ。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirkayepi
ピㇼカイェピ 【名】[pirka-ye-p-i よい・言う・こと・(所属語尾)] [雅]…の言った言葉。 heynu a=pirkayepi/heynu i=korenka wa/heynu ikorpare yan ヘイヌ アピㇼカイェピ/ヘイヌ イコレンカ ワ/ヘイヌ イコㇿパレ ヤン 私の言ったとおりに考えてください。(HC民話) {E: spoken words of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poesaype
ポエサイペ §362.産―ようすい(羊水)(2)po-esay-pe〔pó-e-saǐ-pe ぽエサイペ〕[po(子)+esay(先ぶれする)+pe(水)]⦅ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pohkantaype
ポㇹカンタイペ §121.陰部のかすpohkan-taype〔póh-kan-taǐ-pe ぽㇹカン・タイペ〕[poh(女陰)+kan(<kam 肉〕+taype(かす))⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
poikoni ohoro aynu
ポイコニ オホロ アイヌ §347.産―難産[する](3)難産に苦しむ女 po-ikoni ohoro aynu〔pó:-i-ko-ni|o-hó-ro|áǐ-nu ぽーイコニ・オほロ・あイヌ〕[陣痛・久しい・人]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pókayki
ポカイキ 【副助】[雅]…も、 …だけでも。 a=kor pókayki/a=yayhaytare アコㇿ ポカイキ/アヤイハイタレ [雅]私がつれそうにはつり合わない。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では póka ポカ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pon okkayo
ポン オッカヨ/ポノッカヨ 【名】(特殊な状況で)男の赤ちゃん。 aynu-pa-kus pon okkayo kor hawe an! アイヌパークㇱ ポン オッカヨ コㇿ ハウェ アン! いいねえ、 男の子を持った(男の子が生まれた)って。(S) ☆参考 男か女かが問題のときに言う。 普通は okkayo オッカヨ は大人の男性を指す。 {E: a baby boy; a male child.} (出典:田村、方言:沙流)
pónayay
ポナヤイ 【名】[pon-ayay 小さい・(泣き声の擬音重複)] 赤ん坊(生まれてから二、 三歳まで)。 ☆参考 沙流川下流のサダモさんが言う。 中流の人は tennep テンネㇷ゚ 等の語を使う。赤ん坊や幼児を表す語は、 ほかにもたくさんある。 ☞ponpe ポンペ、 síon シオン、 poyson ポイソン、 yarpe ヤㇻペ、 yarpeomap ヤㇻペオマㇷ゚、 yarpesamomap ヤㇻペサモマㇷ゚ {E: a baby (from birth up to about 2 or 3 years old).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponayay
ポナヤイ 【pon-ayay】 赤ん坊. (出典:萱野、方言:沙流)
ponaynu
ポナイヌ §006.若者;青少年(8)pon-aynu〔pó-naǐ-nu ぽナイヌ〕[pon(年少の)+aynu(男)]⦅ホロベツ⦆【雅】①若者。(ユ研Ⅱ, p.815)。②小男。③⦅シャリ⦆いわゆるコロポックル。"ay kor〜"「矢を持つ若者」⦅ユ研Ⅰ, p.173⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
pone uhayta
ポネ ウハイタ §476.だっきゅう(脱臼);骨ちがい(4)pone uhayta〔po-né-u-haǐ-ta ポね・ウハイタ〕[骨が・互いに届かぬ]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ponekaye
ポネカイェ §325.こっせつ(骨折);骨が折れる(3)pone-kaye〔po-né-ka-je ポねカイェ〕[骨を・折る]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ponekayte
ポネカイテ §325.こっせつ(骨折);骨が折れる(1)pone-kayte〔po-né-kaǐ-te ポねカイテ〕[pone(骨を)+kay-te(折る、kay「折れる」 -te「させる」)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ponesaya
ポネサヤ 【pone-saya】 骨製のさや.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ponikayte
ポニカイテ §325.こっせつ(骨折);骨が折れる(2)poni-kayte〔po-ní-kaǐ-te ポにカイテ〕[poni(骨)+kayte(折る)]⦅シラウラ、トンナイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ponkaynu
ポンカイヌ §005.男児;幼少年(12)pon-kaynu〔pón-kaǐ-nu ぽンカイヌ〕⦅マオカ⦆少年。[pon(小さい)+kaynu(男児)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ponnitay
ポンニタイ 【名】[pon-ni-tay 小さい・木・林][植物] 小さい木ばかりの林。 {E: a wooded area, forest of small trees.} (出典:田村、方言:沙流)
ponnohaye
ポンノハイェ 【pon no haye】 それよりも少し小さい. ▷ポンノ=少し ハイェ=少ない,足りない(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ponokkaypo
ポノッカイポ 【pon okkaypo】 若者.▷ポン=小さい オッカイポ=若者 ソンノ ポノッカイポ パウェトㇰ コㇿ ハウェ ア・オモンヌレ=本当にまだ若い人なのに雄弁なこと.それをほめたい. (出典:萱野、方言:沙流)
ponpakkay
ポンパッカイ 【自動】[pon-pakkay 小さい・子どもをおぶう] 赤ん坊をおぶう。 ☞pakkay パッカイ、 kay カイ {E: to carry a baby on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponrayta
ポンライタ §177 ゲンノショウコ (1) ponrayta (pón-ray-ta)「ぽンライタ」[pon(小さい)rayta(人体に粘着するさく果)] 茎葉及びさく果 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ponrayta
ポンライタ §200 ダイコンソウ チシマダイコンソウ オオダイコンソウ (1) pon-rayta (pón-ray-ta)「ぽンライタ」[pon(小さい)rayta(いが)] 痩果 ⦅虻田、有珠、幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
popkoyaywennukar
ポㇷ゚コヤイウェンヌカㇻ 【自動】[pop-ko-yaywennukar 煮えたぎり・に苦しむ]熱病である(熱病で胸押えても40度も41度も熱があるとき)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
poroaynu
ポロアイヌ Ⅱ_§002.おとこ(男)(8)poro-aynu〔po-ró-aǐ-nu ポろアイヌ〕⦅カラフト⦆①おとな。②おとなの男。[poro(大きい、親である)、aynu(人、男)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
porohayta
ポロハイタ 【自動】[poro-hayta 大きい・足りない]「大ばか」である。(S) {E: to be very foolish.} (出典:田村、方言:沙流)
poysoyay
ポイソヤイ §122 スズメバチ (14) poy-soyay(póy-so-yay)「ぽイソヤイ」⦅幌別⦆小形のハチ (出典:知里動物編、方言:)
punkarhay
プンカㇻハイ §153 ツルウメモドキ (8) punkar-hay (pún-kar-hay)「ぷンカㇻ・ハイ」[蔓の・繊維] 内皮から取った繊維 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
punkattay
プンカッタイ 【名】[punkar-tay 蔓・茂っている所] つる草ばかり生えている(「おいている」)ところ。 {E: a place overgrown with vines.} (出典:田村、方言:沙流)
punkattayonne
プンカッタヨンネ 【自動(?)】[punkattay-or-ne つる草の茂み・のところ・である] 蔓草が茂っている。 {E: to be thick with vines.} (出典:田村、方言:沙流)
puray
プライ 【puray】 窓(幌別地方の呼び方). (出典:萱野、方言:沙流)
puyeponkiray
プイェポンキライ 【名】[puye-pon-kiray 穴[所]・小さい・櫛] 梳き櫛(すきぐし)。 puyeponkiray ani nuykar プイェポンキライ アニ ヌイカㇻ 梳き櫛(すきぐし)で梳(す)く。 {E: a comb.} (出典:田村、方言:沙流)
rahke hompo (ay-) yay-ko-tesure
ラㇵケ ホンポ  ヤイコテスレ §556.にんしん(姙娠)(12)臨月に近く破れそうな大きな腹をしている rahke hompo (ay-) yay-ko-tesure〔ráh-ke|hóm-po|jáǐ-ko-te-su-re らㇵケ・ほンポ・(アイ)やイ・コ・テスレ〕[rahke(ぶら下っている)+hompo(<hon-po、hon 腹、po指小辞>+ay-(<an- 我)+yay(自分を)+ko(それために)+tesure(反らす、tesu 反る、tesu-re 反ら・す);ぶら下っている腹のために(我は)自分の身を反らす]⦅マオカ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
rakrakpaye
ラㇰラㇰパイェ 【rak-rak-paye】 晴れてゆく[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
ramattak'ikayop
ラマッタㇰイカヨㇷ゚ 【ramat-tak-ikayop】 魂を呼ぶ宝矢筒:ランコ(カツラ).ブリキン(ブリキ)製. (出典:萱野、方言:沙流)
ramay
ラマイ 【ramay】 シラミの幼虫,小さいシラミ. (出典:萱野、方言:沙流)
ramay
ラマイ §171 アタマジラミ (2) ramay(ra-máy)「ラまイ」⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ramesitayki
ラメシタイキ 【他動】[ram-e-sitayki 心・で・…をたたく] 思い当たる(ああそうだと思う)。 {E: to think of…; call…to mind.} (出典:田村、方言:沙流)
ramoretayep(-i)
ラモレタイェㇷ゚ §108.陰部―男性性器の種類(3)細くて長い陰茎 ramoretayep(-i)〔ra-mó-re-ta-jep ラもレタイェㇷ゚〕[ra-mor(内臓)+etaye(引き出す)+-p(もの)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ramorokay(-he)
ラモロカイ §439.すいぞう(膵臓)(2)ramoro-kay(-he)〔ra-mó-ro-kaǐ ラもロカイ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ramorokay(-he)
ラモロカイ §507.ちょうかんまく(腸間膜)(4)ramoro-kay(-he)〔ra-mó-ro-kaǐ ラもロカイ〕[ramoro(腸)+kay(負うている)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
rampoki sikayus
ランポキ シカユㇱ §428.しんけいつう(神経痛)(1)肋間神経痛 rampoki sikayus〔rám-po-ki-ši-ka-juš らンポキ・シカユㇱ〕[rampoki(その脇腹)+sikaye-us(木釘が・幾つもささる)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ramuhorarayse
ラムホラライセ 【ramu-horarayse】 安心する,心配事がなくなる.▷ラム=思い ホラライセ=下がる ク・ポンポホ ポロピロ ワ ヤイカフイェ コㇿ アン ワ ク・エラムシッネ アコㇿカ タネ トゥ サヒ エパ ワ ク・ラムホラライセ=私の小さいほうの息子が大怪我をして療養していて私の思いが乱れていたが,治癒する所へたどり着き,私の心配は解消した. (出典:萱野、方言:沙流)
ráraypa
ラライパ 【他動】[raray-pa (擬態の語根の重複?)・[複]] …をなでる。 ☆参考 複数形の形だが、 これから想定される単数形 ráraye ラライェ の用例はない。 {E: to stroke…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raraypa
ラライパ 【raraypa】 さする,撫でる. (出典:萱野、方言:沙流)
raunyaynu
ラウンヤイヌ 【raun-yaynu】 結核.▷ラウン=底 ヤイヌ=病気 →表から見えない底にある病気 *沙流川筋へ肺結核が持ち込まれたのは明治も終わりに近くなって平取本町のあるアイヌの所へ持って来た1枚の古着から始まったと聞いたことがある.聞かせてくれたのは鹿戸まりやさん,昭和年代でぐらいの方でした. (出典:萱野、方言:沙流)
rawnepinay
ラウネピナイ 【rawne pinay】 深い谷川. (出典:萱野、方言:沙流)
ray
ライ 【ray】 死,死ぬ,逝く. (出典:萱野、方言:沙流)
ray
ライ 【ray】 ひどく,大きい大きい. ウクラン チェㇷ゚ルㇽ ネ ヤ アシㇼ シプㇱケㇷ゚メシ ネ ヤ ライ ク・キロンヌ パㇰ ノ ク・エ クンネイワ イペ ク・エ カ エトランネ=昨夜魚汁とか新しいイナキビご飯とか.それはそれは腹いっぱいに食べたので朝食は食べるのもいやだ. (出典:萱野、方言:沙流)
ray 1
ライ 【自動】死ぬ、 (名詞として使われて)死ぬこと、 死。 ray wa isam ライ ワ イサㇺ 死んでしまった。 raytamanum ライタマヌㇺ 死んだ(人の)魂(の粒)。 ray kotpok ta ライ コッポㇰ タ 死際に。 ray he ne ya mokor he ne ya ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ 死んだのか眠ったのか。(HC神謡)(動物の体が死にその神の霊が気がついて自分の死体を見つけるときの常套句。)túray wenray ki トゥライ ウェンライ キ (tu トゥ が高く長く発音される。) ひどい死に方とんでもない死に方で死んでしまった。 (Pánanpe パナンペ 川下男と Pénanpe ペナンペ 川上男の民話の結末の常套句。) ☆参考 自分の身内や話している相手の身内のことを言うときは isam イサㇺ《なくなる》を使うことが多い。 ほかに wen ウェン《いけなくなる》、 sini シニ《休む》などと言うこともある。 mosiroppa モシロッパ《世を去る》は地位のある人や有名な人が年取って死ぬこと、 onne オンネ は年取った人が死ぬこと。 mawe tuy マウェ トゥイ 息が絶える。 tasu tuy タス トゥイ 息が絶える。 {E: to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ray cep turse ekannayukar
ライ チェㇷ゚ トゥㇽセ エカンナユカㇻ §067 サケ あきあじ、あきやじ  他(34) ray čep turse ekannayukar 「ライ チェㇷ゚ トゥㇽセ エカンナユカㇻ」ユ396 (出典:知里動物編、方言:)
ray hekaci pitoho
ライ ヘカチ ピトホ §023.赤子の棺ray hekaci pitoho〔ráǐ-hé-ka-či-pi-tó-hoらイ・へカチ・ピとホ〕[ray(死んだ)、hekaci(子)、pitoho(の棺、<pituひつ)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ray oka ta
ライ オカ タ 【ray oka ta】 死後. (出典:萱野、方言:沙流)
ray or pakno
ライ オㇿ パㇰノ 【ray or pak no】 死ぬまで,死んだ後まで,死んでからも. (出典:萱野、方言:沙流)
ray pekor iki
ライ ペコㇿ イキ 【ray pekor iki】 死んだふりをする. (出典:萱野、方言:沙流)
ray tura uneno araka
ライ トゥラ ウネノ アラカ §085.いたむ(痛む)(14)死ぬように痛む ray tura u-neno araka〔ráǐ-tu-ra-u-né-no-a-rá-ka らイ・トゥラ・ウねノ・アらカ〕[ray(死ぬ)、tura(と)、u-neno(同様の)、araka(痛み)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ray'uske
ライウㇱケ 【ray-uske】 死んだ所. (出典:萱野、方言:沙流)
ray(-an)
ライ §389.しぬ(死ぬ)(1)死ぬ ray(-an)〔ráǐ らイ〕⦅H. S. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ray- 2
ライ 【接頭】①(動作を表す自動詞に接頭して、 ひどくないし激しく行なわれることを大げさに表現する。)hotypa ホトゥイパ 呼び声をあげる;rayhotuypa ライホトゥイパ 大声で呼ぶ。 hocikacika ホチカチカ もだえる;rayhocikacika ライホチカチカ ひどく身もだえする。 ②(名詞に接頭して)ものすごい…、 ひどい…。 toskaha トㇱカハ(それの)土手(=山積み);raytoskaha ライトㇱカハ (それの)大きな山積み。(S民話) (出典:田村、方言:沙流)
ray-hocikacika
ライホチカチカ 【自動】[ひどく(語源は《死ぬ》)・苦しくてあばれる](動物について言う。) (S) ☞hocikacika ホチカチカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ray-hotuypa
ライホトゥイパ 【自動】[ひどく(語源は「死ぬ」)・長い呼び声をあげる] 大声で長い呼び声をあげる、 大声で呼ばわる。 ☞hotuypa ホトゥイパ {E: to scream, call out in a loud voice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ray-kirirse
ライキリㇼセ 【自動】[ひどく(語源は「死ぬ」)・金切り声をあげる] ひどくキーキーと金切り声を上げる。 ☞kirirse キリㇼセ {E: to scream shrilly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ray-paraparak
ライパラパラㇰ 【自動】[ひどく・泣き叫ぶ] 大声で泣き叫ぶ。 {E: to cry out in a loud voice.} (出典:田村、方言:沙流)
ray-petcine
ライペッチネ 【自動】[ひどく・ビショぬれになる] ひどくビシヨビシヨにぬれる。 {E: to be wet through; drenched.} (出典:田村、方言:沙流)
ray-sitakpatakpa
ライシタㇰパタㇰパ 【自動】[ひどく・もがきあばれる]ひどくもがきあばれる。 ☞sitakpatakpa シタㇰパタㇰパ {E: to act violently.} (出典:田村、方言:沙流)
rayampe
ラヤンペ §280 トド;キタアシカ (3) rayampe (ra-yám-pe)「ラやンペ」成体の雄⦅多蘭泊、富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
rayap
ラヤㇷ゚ 【自動】感心する。 (立派なので)感嘆する。 {E: to admire.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayayayse
ラヤヤイセ 【自動】大声で泣く、 わあわあ泣く。 ☆参考 他方言か。 用例はなく、 この意味のことを言うときはいつも paraparak パラパラㇰ、 rayparaparak ライパラパラㇰ が使われている。 {E: to cry in a loud voice.} (出典:田村、方言:沙流)
rayayayse(-an)
ラヤヤイセ §545.泣く(6)ワイワイ泣き叫ぶ rayayayse(-an)〔ra-já-jaǐ-se ラやヤイセ〕[ray(ひどく)+ayay(ワイワイ)+se(と言う)]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raycep
ライチェㇷ゚ 【名】[概][ray-cep 死んだ・魚][動物] 動物の死骸。 ☆参考 人間については言わない、 言うとすれば憎んでいた人を犬猫にたとえて言うときだけ。(S) ☆参考 人間の死体は raykew ライケウ と言う。〔知分類になし〕 {E: the carcass of an animal.} (出典:田村、方言:沙流)
raycep/raycepi(hi)
ライチェㇷ゚/ライチェピ(ヒ) 【ray-cep/-cepi(hi)】 動物の)死体,死骸. ①ク・アキ ポンノ ホㇱキ ネㇷ゚カ ウェン フラ ソモ エ・ヌ ヤ. ネㇷ゚カ ライチェㇷ゚ アン ヒ ソモ ネ ヤ=弟よ少し待ってくれ.何か悪いにおいがしないかい,何かの死体があるのではないだろうか.オッコ オッコ ソイネ ワ インカㇻ トオㇷ゚ ペッ イクㇱタ パㇱクㇽ ウコトイセ ワ オカ. ネㇷ゚カ ライチェピヒ アン ワ ソモ ネ ウン=姉さん姉さん,外へ出て見て,ずうっと川の向こうで烏が集まっている.何かの死体があるのではないだろうか. (出典:萱野、方言:沙流)
raycep/raycepi(hi)
ライチェㇷ゚/ライチェピ(ヒ) 【ray-cep/-cepi(hi)】 のたれ死に,犬死に. ①ク・アキ ポンノ ホㇱキ ネㇷ゚カ ウェン フラ ソモ エ・ヌ ヤ. ネㇷ゚カ ライチェㇷ゚ アン ヒ ソモ ネ ヤ=弟よ少し待ってくれ.何か悪いにおいがしないかい,何かの死体があるのではないだろうか.オッコ オッコ ソイネ ワ インカㇻ トオㇷ゚ ペッ イクㇱタ パㇱクㇽ ウコトイセ ワ オカ. ネㇷ゚カ ライチェピヒ アン ワ ソモ ネ ウン=姉さん姉さん,外へ出て見て,ずうっと川の向こうで烏が集まっている.何かの死体があるのではないだろうか. (出典:萱野、方言:沙流)
raycepi(hi)
ライチェピ(ヒ) 【名】[所][動物](動物)の死骸。 seta raycepi an セタ ライチェピ アン 犬の死骸がある。(S) {E: the carcass of (an animal).} (出典:田村、方言:沙流)
rayciskar
ライチㇱカㇻ 【自動】[ray-cis-kar 死ぬ・泣く・する(他動詞化)] 死者を悼んで泣く。 ☆参考 ka(si) cisun カㇱ/カシ チスン 死者の遺体の上に手をのせて泣く。 {E: to mourn.} (出典:田村、方言:沙流)
rayciskar
ライチㇱカㇻ 【ray-cis-kar】 人が死んだ時の泣き声.▷ライ=死 チㇱ=泣く カㇻ=作る *死体の側で泣く. (出典:萱野、方言:沙流)
raye
ライェ 【raye】 撫でる. (出典:萱野、方言:沙流)
raye
ライェ 【raye】 歩を運ぶ. カムイ ネ クス コラチ アン クㇽ アウナライェ=神であるそれらしい方が家の中へ歩を運ぶ. (出典:萱野、方言:沙流)
raye 1
ライェ 【他動】[単](複は raypa ライパ)(合成語・派生語の中で)(ある方向へ)やる、 行かせる、 移動させる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raye 2
ライェ 【他動】[ray-e 死ぬ・(他動詞形成)] 死なせる、 殺す、 皆殺しにする(?)。 iraye rusuy kus arki wa okay pe イライェ ルスイ クㇱ アㇻキ ワ オカイ ペ みんなを殺そうと来ている者たち。(W言い伝え) ☆参考 「殺す」ことを表すのに通常は rayke ライケ [単]《(一人/一匹)を殺す》、 ronnu ロンヌ [複]《(二人/二頭以上)を殺す》が用いられる。 raye ライェ がこれらとどう違うのか不明である。 この資料では、 「我々を皆殺しにする(ために他地域からやってきた)」という文脈で使われている。 語形は単数形である。 あるいは i=raye イライェ《私たちを殺す》ではなく iraye イライェ《人殺しする》という自動詞か。 {E: to kill…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayehanke
ライエハンケ 【ray-e-hanke】 近いうちに死ぬ.▷ライ=死ぬ エ=それ ハンケ=近い (出典:萱野、方言:沙流)
rayetokoyki
ライエトコイキ 【ray-etok-oyki】 死ぬ準備(をする). *アイヌの老人たちはさりげなく死のための準備をする. (出典:萱野、方言:沙流)
rayhepututu
ライヘプトゥトゥ 【ray-hepututu】 ぷんとする. (出典:萱野、方言:沙流)
rayhocikacika
ライホチカチカ 【ray-ho-cika-cika】 手足をひどくばたつかせる. ア・コㇿ クチャチセ タ アㇻパ・アン アクス チロンヌㇷ゚ シネレㇷ゚ アン ワ イ・コテㇾケ ア・シレカッタ アクス ライホチカチカ ライ ルウェ ネ=私の狩小屋へ行くと狐が人間に化けていて私に取っ組んできたので大地へ叩きつけると手足をばたつかせ死んでしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
rayhoketu
ライホケトゥ 【ray-hoketu】 えいっと飛ぶ,(さっと)走り去る. (出典:萱野、方言:沙流)
rayhotuypa
ライホトゥイパ 【ray-hotuypa】 叫ぶ,大声で人を呼ぶ. (出典:萱野、方言:沙流)
rayhurkap(-u)
ライフㇽカㇷ゚ §230.かわ(皮)(14)ぬけがら;[実はなくて]皮ばかり ray-hurkap(-u)〔ráǐ-Fur-kap らイフㇽカㇷ゚〕[ray(死んだ)+hurkap(皮)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raykamuy
ライカムイ 【名】[ray-kamuy 死ぬ/死んだ・神]死者の魂(「人の死んだ魂、 行くとこ行かれなくているもの、 ムネンボトケとかいうの」)。(S) raykamuy arkare ライカムイ アㇻカレ 行くところに行かれない死者の魂が「やまして」(=痛めつけて)いるんだ。(S) ☆参考 「ゆうれい(幽霊)」の訳語として出た。 {E: the spirit, soul of a dead person.} (出典:田村、方言:沙流)
raykamuy
ライカムイ 【ray-kamuy】 幽霊. (出典:萱野、方言:沙流)
raykamuy(-e)
ライカムイ §481.たましい;霊魂(3)「死者の」霊魂 ray-kamuy(-e)〔ráǐ-ka-muǐ らイカムイ〕[ray(死んだ)+kamuy(神、霊)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raykamuyarkare
ライカムヤㇻカレ §505.ちゅうぶう(中風)(6)中風で手・足・目などが利かなくなる raykamuy-arkare〔ráǐ-ka-muǐ|ar-ka-re らいカムイ・あㇻカレ〕[死霊が・病ましめた]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raykamuyiruskatasum(-i)
ライカムイルㇱカタスㇺ §505.ちゅうぶう(中風)(5)中風 raykamuy-iruska-tasum(-i)〔ráǐ-ka-muǐ|i-rúš-ka|ta-súm らイカムイ・イるㇱカ・タすㇺ〕[死霊が・怒った・病気]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raykamuykar
ライカムイカㇻ §505.ちゅうぶう(中風)(2)中風で倒れる;半身不随になる raykamuykar〔ráǐ-ka-muǐ-kar らイカムイ・カㇻ〕[ray-kamuy(死者の霊)+kar(に当る+にぶつかる)]⦅クッシャロ⦆→(1)注。 (出典:知里人間編I、方言:)
raykamuykina
ライカムイキナ §337 キジカクシ (6) raykamuy-kina (ráy-ka-muy-ki-na)「らイカムイキナ」[死神(幽霊)・草] 茎葉 ⦅穂別⦆⦅A千歳・鵡川・沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
raykamuyoskoni
ライカムヨㇱコニ §505.ちゅうぶう(中風)(3)中風で倒れる;半身不随になる raykamuy-oskoni〔ráǐ-ka-muǐ-óš-ko-ni らイカムイ・おㇱコニ〕[ray-kamuy(死者の霊)+oskoni(に追いつく)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raykan(m-i)
ライカン §700.ほくろ(黒子)(2)ray-kan(m-i)〔ráǐ-kan らイ・カン〕[ray(死んだ)+kan(<kam 肉)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
rayke
ライケ 【他動】[単](複は ronnu ロンヌ)[ray-ke 死ぬ・(他動詞化)](一人/一頭)を殺す。 kamuy rayke カムイ ライケ 熊を殺す=熊をとる。 ☆参考 けものをとることは「取る」意味の語を使わず「殺す」という意味のこの語を使って言う。 鳥をとることには rayke ライケ のほか、 koyki コイキ も使われる。 ☆参考 (二人/二頭以上)を殺すことは ronnu ロンヌと言う。 {E: to kill…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayke
ライケ 【ray-ke】 殺す. エネ ウェンプリコㇿ ハウェ ネ ヤㇰ アナㇰネ カムイ オㇿワ ア・ライケ エアシㇼ キ ナンコㇿ ワ=そのような悪事をしたのであれば神の方から殺されるでありましょうよ.イヨハイシトマレ エ・ヌ ア. アッチェウン オルㇱペ ネ コㇿカ アフㇷ゚カㇻ ワ レス ヤㇰ ア・イェ ポンペ キッキㇰ ワ ライケ ヤㇰ ア・イェ=本当にたまげたことだが聞いたかい.よその話だが貰って育てていた子供を叩いて殺したということだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
raykeanki
ライケアンキ 【rayke anki】 半殺し.殺しそうだ,殺すかも.▷ライケ=殺す アンキ=そうに (出典:萱野、方言:沙流)
raykepa
ライケパ 【他動】[複](単は rayke ライケ)(二人以上が皆で)(一人/一頭)を殺す。 ☆参考 rayke ライケ[単] は一人でも二人以上でもが一人/一頭を殺すことを言う。 二人/二頭以上を殺すことは ronnu ロンヌ と言う。 {E: to kill… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raykepa
ライケパ 【raykepa】 殺す〔複〕. (出典:萱野、方言:沙流)
raykere
ライケレ 【rayke-re】 殺させる. (出典:萱野、方言:沙流)
raykew
ライケウ 【名】[概](所は raykewe(he) ライケウェ(ヘ)) [ray-kew 死んだ・体] 死体、 遺体。 {E: a corpse.} (出典:田村、方言:沙流)
raykew(-e)
ライケウ §387.したい(死体);死骸(2)ray-kew(-e)〔ráǐ-keŭ らイケウ〕[ray(死んだ)+kew(体)]⦅ホロべツ⦆【雅―神謡集, p.64】 (出典:知里人間編I、方言:)
raykewe(he)
ライケウェ(ヘ) 【名】[所](概は raykew ライケウ)…の死体、 遺体、 彼の遺体。 {E: a, the corpse of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raykewehe
ライケウェヘ 【ray-kewehe】 死んだ体,死人,屍.▷ライ=死 ケウェヘ=死体 (出典:萱野、方言:沙流)
raykewkina
ライケウキナ §188 センダイハギ (1) raykewkina (ráy-kew-ki-na)「らイケウキナ」[ray(死)kew(骸)kina(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
raykeyar
ライケヤㇻ 【他動】[不定使役][rayke-yar 殺す・人に…させる] …を人に殺させる、 …を人に頼んで殺してもらう。 {E: to make, have someone kill…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raykeyar
ライケヤㇻ 【rayke-yar】 殺させる. (出典:萱野、方言:沙流)
raykirirse
ライキリㇼセ 【ray-kirirse】 死ぬほどの叫び声(をあげる). ポンペ キンラカㇻ ワ ホタッパタッパ コㇿ ライキリㇼセ,ウヌフ ネ ヤ サハ ネ ヤ ネユン オマオマ ヤッカ ア・コアナサㇷ゚=幼児が猛り立ったように手足をばたつかせて泣き叫び.母や姉がどのようにあやしても手余しした.ウェン セタ イ・エミㇰ タネタネ イ・クパパ ノイネ イキ クス ア・シㇼコオテㇾケ アクス ライキリㇼセ コㇿ キラ=犬が私に吠えながら今にも噛みつきそうなので蹴飛ばしたらきゃんきゃん言って逃げた. (出典:萱野、方言:沙流)
raykirirse
ライキリㇼセ §545.泣く(8)泣きわめく ray-kirirse〔ráǐ-ki-rir-se らイキリㇼセ〕[ray(ひどく)+kirir-se(ワアワア言う)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raykootetterke
ライコオテッテㇾケ 【ray-ko-otetterke】 踏みにじる. (出典:萱野、方言:沙流)
raykoraci
ライコラチ 【ray koraci】 死ぬ思いで,やっとの思いで,ようやくのこと. (出典:萱野、方言:沙流)
raykotenke
ライコテンケ 【他動?】[ray-ko-tenke ひどく・…に・(?)][雅]泣きわめきながら走る。 iresu sápo/itak turano/a=raykotenke イレス サポ/イタㇰ トゥラノ/アライコテンケ [雅]育ての姉が話すのと一緒に私は泣き騒いで走った。(Sユーカラ) ☆参考 人称接頭辞 a= ア がついているが、 目的語が何だかわからない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raykotenke
ライコテンケ 【ray-ko-tenke】 泣き騒ぐ. ハポオハイ ライコテンケ=母さーんと泣き騒ぐ. (出典:萱野、方言:沙流)
raykoyaykuspe
ライコヤイクㇱペ 【ray-koyaykus-pe】 死ぬことのできないもの. (出典:萱野、方言:沙流)
raykuhponi
ライクㇷポニ §163.がいこつ(骸骨)(2)raykuh-poni〔ráǐ-kuh-po-ni らイクㇷポニ〕[死人の・骨]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raykuhsani
ライクㇷサニ §016.子孫(14)raykuh-sani〔ráǐ-kuh-sa-nì らイクㇷサニ〕⦅S.⦆亡者の子。(悪口に用いる)。"pon Otasut-un-kux, pon〜, kirare menoko"⦅古謡, p.156⦆「オタスッの首領の子である亡者の小せがれめが追い払った女」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
raykur
ライクㇽ 【名】[ray-kur 死ぬ/死んだ・人影](鵡川の言葉)死んだおばけ。 {E: a ghost.} (出典:田村、方言:沙流)
raykur
ライクㇽ 【ray-kur】 死人. (出典:萱野、方言:沙流)
raykur(-i)
ライクㇽ §481.たましい;霊魂(5)「死者の」霊魂 ray-kur(-i)〔ráǐ-kur らイクㇽ〕[ray(死んだ)+kur(神、霊)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raykurhos
ライクㇽホㇱ 【raykur-hos】 死人用脚半:木綿(白地の切り伏せ)製. (出典:萱野、方言:沙流)
raykurkarop
ライクㇽカロㇷ゚ 【raykur-karop】 死人用火打ち用具入れ(葬具). (出典:萱野、方言:沙流)
raykurkeri
ライクㇽケリ 【raykur-keri】 死人用靴:木綿,シナ皮の細紐で編む. (出典:萱野、方言:沙流)
raykurkoasni
ライクㇽコアㇱニ 【raykur-ko-as-ni】 墓標. (出典:萱野、方言:沙流)
raykurpone
ライクㇽポネ §163.がいこつ(骸骨)(1)raykur-pone〔ráǐ-kur-po-ne らイクㇽポネ〕[ray(死んだ)+kur(ひと)+pone(骨)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raykursani
ライクㇽサニ §016.子孫(13)raykur-sani〔ráǐ-kur-sa-nì らイクㇽサニ〕⦅ホロベツ⦆亡者の子。(悪口に用いる)。[ray-kur(死霊)+sani(↑)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
raykursiyuk
ライクㇽシユㇰ 【raykur-siyuk】 死装束. (出典:萱野、方言:沙流)
raykurtar
ライクㇽタㇻ 【raykur-tar】 死人用背負い縄. (出典:萱野、方言:沙流)
raykurtekunpe
ライクㇽテクンペ 【raykur-tekunpe】 死人用手甲. (出典:萱野、方言:沙流)
raymik
ライミㇰ 【自動】(女性の感謝の仕草の一つ。 右手の人差指を鼻と唇の間に当て、 軽く左から右へ動かす)。 ☆参考 沙流川中流二風谷の萱野茂氏によればこの仕草は etuhu kar エトゥフ カㇻ (ビデオ『アイヌ語会話初級編』)。 川下のワテケさん、 サダモさんによれば etuhu kar エトゥフ カㇻ は《鼻をふ(拭)く》。 {E: the body language of a woman showing appreciation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raymik
ライミㇰ 【raymik】 挨拶,女の礼拝. *左手の人差し指に右手の人差し指をそっと添えて,その右人差し指を鼻の下にあて,左から右へすっと擦る(アイヌ婦人の挨拶の仕方). (出典:萱野、方言:沙流)
raymun
ライムン §392 テンキグサ ハマニンニク (4) ray-mun (ráy-mun)「らイ・ムン」[ray(死)mun(草)] 葉 ⦅白浦、落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
raynatara
ライナタラ 【自動】[ray-natara 死んだ・(状態が続いていることを表す接尾辞)] シーンと静かにしている。 raynatara, yayaynuyere p ne ライナタラ、 ヤヤイヌイェレㇷ゚ ネ (彼は)静かにしてる、 遠慮してるんだ。(S) {E: to be very quiet.} (出典:田村、方言:沙流)
raynokew(-he)
ライノケウ §387.したい(死体);死骸(3)rayno-kew(-he)〔ráǐ-no-keŭ らイノケウ〕[ray(死んだ)+no(十分に…した)+kew(死体);「十分に死んだ死体」の義]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
raynottarara
ライノッタララ 【ray-not-tarara】 ぐいっとばかり頭をもたげる. ▷ライ=ぐいっと ノッタララ=頭を上げた,陰茎を立てた *『カムイユカㇻと昔話』181頁の中の「消えたちんちん」の一節.(補遺編)▷ライ=ぐいっと ノッタララ=頭を上げた,陰茎を立てた *『カムイユカラと昔話』頁の中の「消えたちんちん」の一節. (出典:萱野、方言:沙流)
rayoci
ラヨチ 【名】虹(にじ)。 {E: a rainbow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayoci
ラヨチ 【rayoci】 虹. エカイラヨチ=屈曲した虹[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
rayociapto
ラヨチアㇷ゚ト 【名】[rayoci-apto 虹・雨] にわか雨。 ☆参考 虹が出るときの雨は急に降るのでこの名がある。(S) {E: a rain shower.} (出典:田村、方言:沙流)
rayokata
ラヨカタ →ライ オカ タ (出典:萱野、方言:沙流)
rayoki
ラヨキ 【名】[ra-y-o-ki 下の方・(つなぎ音)・につく・シラミ](?) [動物]ケジラミ(陰毛につくシラミ)。 ☆参考 髪の毛につくシラミ(アタマジラミ)は ki キ、 衣類につくシラミ(コロモジラミ)は urki ウㇽキ。 〔知分類 p.104〕 {E: pubic lice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayoki
ラヨキ 【rayoki】 シラミ,毛ジラミ. (出典:萱野、方言:沙流)
rayoki
ラヨキ §174 イヌジラミバエ(Hipp (2) rayoki(ra-yo-ki)「ラヨキ」⦅穂別、様似、新十津川、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
rayoki
ラヨキ §176 ケジラミ (7) rayoki(ra-yó-ki)「ラよキ」⦅名寄、屈斜路、千歳、沙流、幌別、礼文、旭川⦆ (出典:知里動物編、方言:)
rayoki o uwkepkepu
ラヨキ オ ウウケㇷ゚ケプ §122.陰部に関する悪口(21)rayoki o uwkepkepu!〔ラよキ・オ・ウうぉケㇷ゚ケプ!)[rayoki(毛ジラミ)、o(たかっている)、uwokepkepu(お互いの陰部をかじりあってろ)](毛ジラミのたかっているお互いの陰茎をなめあってろ!)⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
rayokio
ラヨキオ §289.ケジラミがたかるrayoki-o〔ra-jó-ki-o ラよキ・オ〕[毛虱が・群ってつく]⦅サル、ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
rayorpakno
ラヨㇿパㇰノ →ライ オㇿ パㇰノ (出典:萱野、方言:沙流)
raypa
ライパ 【他動】[複](単は raye ライェ) ①(合成語・派生語の中で)(二つ以上を)(ある方向へ)やる、 行かせる、 移動させる。 ② ☞erurikikur raypa エルリキクㇽ ライパ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayparaparak
ライパラパラㇰ 【ray-paraparak】 泣き叫ぶ.▷ライ=死ぬ パラパラㇰ=泣く →死ぬほどに泣いているということ (出典:萱野、方言:沙流)
raypasirota
ライパㇱロタ 【ray-pas(i)rota】 高い声で怒る. ペッパルㇽ トㇱカ カ タ ヘカッタㇻ ウオプトゥイパ コㇿ ク・ハㇰマハㇰマ ク・ライパㇱロタ ヤッカ ヌ シリ カ イサンパ=川の縁の一段高い所で子供たちが押し合いへしあいしている,それを見て私はひやひやして高い声で怒っても(子供たちは)聞いた様子もない. (出典:萱野、方言:沙流)
raypito
ライピト §481.たましい;霊魂(7)[死者の]霊魂 ray-pito〔ráǐ-pi-to らイピト〕[死んだ・霊塊]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.296】 (出典:知里人間編I、方言:)
raypusi
ライプシ §032 ツリガネニンジン エゾツリガネニンジン  (4) raypusi (ráy-pu-si)「らイプシ」 根 ⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
rayramaci
ライラマチ 【名】[所](概 rayramat ライラマッ は未出。 ramaci ラマチ の概は ramat ラマッ)[ray-ramat-i 死ぬ・魂・(所属語尾)]…の死んだ魂、 (死んだ…)の魂。 {E: the soul, spirit of a dead person of….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayraycep
ライライチェㇷ゚ §089 シラウオ (1) rayray-cep(ráy-ray-cep)「らイライチェㇷ゚」成魚⦅美幌⦆ビIII, 26 (出典:知里動物編、方言:)
rayrup/rayrupi(hi)
ライルㇷ゚/ライルピ(ヒ) 【ray-rup/ray-rupi(hi)】 大群. シプㇱケㇷ゚ トイ オㇿ タ アマメチカッポ ライルピヒ オカ スマ アニ ア・ピイェカㇻ アクス キラ パ ルウェ ネ=イナキビ畑にスズメの群れがいたので石をぶつけると逃げて行った. (出典:萱野、方言:沙流)
raysahpe
ライサㇵペ §004.あかご;あかんぼ(36)raysahpe〔ráǐ-sah-pe らイサㇵペ〕[<ram(心)+sak(無い)+pe(者)]⦅シラウラ⦆赤んぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
raysicupupu
ライシチュププ 【ray-si-cupupu】 身を縮める. マラㇷ゚ト オカ タ ラッチタラ ウウェネウサㇻパ コㇿ オカ アㇷ゚ ネ クスネ ヤ ウパウレ コㇿ オカ アㇷ゚ シネン マッコサンパ ウコテㇾケ パ. ソンノ チカッポ パㇰノ ク・ヤイヌ ク・ライシチュププ=宴の後に静かに四方山話をしていたのにどうしてか激しい言い合いになった,ひとりがさっと立ち上がり取っ組み合いになった,私は本当にスズメくらいの心になって身を縮めていた. (出典:萱野、方言:沙流)
raysike(he)
ライシケ(ヘ) 【名】[所](概 raysike ライシケ は未出。 sike(he) シケ(ヘ) の概は sike シケ)[ray-sike-he ものすごい・背負い荷・(所属語尾)]…のすごいたくさんの背負い荷、 大荷物。 raysike(he) ki ライシケ(ヘ) キ …のすごい大荷物を背負う。 {E: a large load of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raysonapi
ライソナピ 【ray-sonapi】 大盛り. ア・コㇿ クㇱネ メノコ オㇿ タ アㇻパ・アン アクス ピㇼカ メシ スパ ヒネ ライソナピヒ イ・コイプニ. ソナピ アㇻケ ア・コルッルトゥ=結婚することになっている女の所へ私が行くとおいしいご飯を炊いて大盛りの飯を私にくれた,大盛り飯の半分を女の方へ押しやった.*結婚式の印にひとつのお椀に飯を盛って婿さんが半分食べて残り半分を女に渡した(食べてくれれば結婚してもいいという意志表示になる). (出典:萱野、方言:沙流)
rayta
ライタ 【名】[植物] 山を歩くと着物にくっつく草の実の総称(ダイコンソウなど)。(S) 〔知分類 p.113 キンミズヒキの痩果、 p.116 ダイコンソウの痩果、 p.174 クリのいが〕 {E: a general name for grass seeds that stick to clothing when walking in the mountains.} (出典:田村、方言:沙流)
rayta
ライタ 【rayta】 草の実. (出典:萱野、方言:沙流)
rayta
ライタ §192 キンミズヒキ (2) rayta (ráy-ta)「らイタ」[いが] 痩果 ⦅長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
rayta
ライタ §200 ダイコンソウ チシマダイコンソウ オオダイコンソウ (4) rayta (ráy-ta)「らイタ」 痩果 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
rayta
ライタ §299 クリ (3) rayta (ráy-ta)「らイタ」 いが ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
raytakina
ライタキナ 【名】[rayta-kina 着物にくっつく草の実・草][植物] いがが着物にくっつく草の総称。(S) 〔知分類 p.113 kina-rayta ((美幌、 屈斜路)) キンミズヒキ〕 {E: a general name for grass seeds that stick to clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
raytamanum
ライタマヌㇺ 【名】[ray-tama-num 死んだ・玉・粒]死んだ人の魂の粒。 (出典:田村、方言:沙流)
raytamanum(-i-u)
ライタマヌㇺ §481.たましい;霊魂(8)[死者の]霊魂 ray-tama-num(-i、-u)〔ráǐ-ta-ma-num らイタマヌㇺ〕[ray(死んだ)+tama(玉)+num(粒)] (出典:知里人間編I、方言:)
raytamun
ライタムン §192 キンミズヒキ (3) rayta-mun (ráy-ta-mun)「らイタムン」[いが・草] 痩果 ⦅長万部、美幌⦆⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
raytat
ライタッ 【名】[ray-tat 死んだ・カンビの皮][植物] カンビ(樺)の「ねき」(倒れている木) からむいた皮。 〔知分類になし。 p.1 tat カンビの皮〕 {E: the bark of the roots of a type of birch tree.} (出典:田村、方言:沙流)
raytek
ライテㇰ 【自動】[ray-tek 死ぬ・ちょっと…する] 静まり返る。 cúna ape kasi raytek kane チュナ アペ カシ ライテㇰ カネ 灰の中に埋けた火も見えなくなり、 すっかり静まり返っている。(NK民話) {E: to calm down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raytopaha
ライトパハ 【ray-topaha】 たくさんの群. (出典:萱野、方言:沙流)
raytoska
ライトㇱカ 【ray-toska】 多量.たくさんの,山ほどの. (出典:萱野、方言:沙流)
raytoskaha
ライトㇱカハ 【名】[所](概 raytoska ライトㇱカ の例はない。 toskaha トㇱカハ の概は toska トㇱカ)[ray-toska-ha すごい・堤・(所属語尾)]…のものすごい大きな山積み。 akketek or un hunpe ca a ca a híne raytoskaha ikiri kar híne アッケテㇰ オルン フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カリネ 帆立貝の中に鯨肉を切りては入れ切り取っては入れして、 ものすごく大きな山をたくさんつくって。(S民話) {E: a large pile of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raytukap
ライトゥカㇷ゚ 【ray-tukap】 死霊. アイヌ ライトゥカㇷ゚ カリ ヤㇰ ア・イェ ナ. クンネ イテキ ソイネ ヤン=人間の死霊が徘徊しているという.夜は絶対に外へ出るな. (出典:萱野、方言:沙流)
raytukunne
ライトゥクンネ 【ray-tukunne】 死ぬほどしびれた,ひどくしびれた. (出典:萱野、方言:沙流)
rekkurpo ka carehayta
レックㇽポ カ チャレハイタ 【rek-kur-poka c-ar-ehayta】 髭もそろっていない若者.▷レㇰ=ひげ クㇽ=影 ポカ=ばかりも チ=それ アㇻ=全く エハイタ=足りない (出典:萱野、方言:沙流)
rekmamatu cearhaytare
レㇰママトゥ チェアㇻハイタレ 【rek-mamatu ci-e-ar-hayta-re】 髭の生え方が今一歩,髭の生え揃っていないこと. ▷レㇰ=髭 ママトゥ=生え方 チェ=それ アㇻ=全く ハイタレ=足りない *髭の生え揃っていない若者(ユ).(補遺編)▷レㇰ=髭 ママトゥ=生え方 チェ=それ アㇻ=全く ハイタレ=足りない *髭の生え揃っていない若者〔ユ〕. (出典:萱野、方言:沙流)
rekucikayayse
レクチカヤイセ 【rekuci-kayayse】 喉が鳴る,喉鳴り.▷レクチ=喉 カヤイセ=鳴る フンナ サケ コㇿ ワ エㇰ ワ ク・ク クス ク・レクチカヤイセ フミ アン=誰が酒を持って来て私が飲むために喉鳴りがするのだろうか.*喉鳴りがするのは誰かが酒を持って来て酒を飲める前兆. (出典:萱野、方言:沙流)
rekucikayayse
レクチカヤイセ §576.のどが鳴る(2)rekuci-kayayse〔re-kú-či-ka-jaǐ-se レくチ・カヤイセ〕[その咽喉・ググと鳴る]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
renkayne
レンカイネ 【後副】[renka-y-ne 意図・(挿入音)・として](主格人称接辞をとる。)…の意志によって、 勝手に、 …によって、 …次第で。 kamuy renkayne カムイ レンカイネ 神の思召によって、 神様のおかげで。 ku=renkayne k=ek クレンカイネ ケㇰ 私は勝手に(自分の意志で)来た。(S) e=renkayne iteki iki エレンカイネ イテキ イキ あなたの勝手なことをするな。(S) katu renkayne カトゥ レンカイネ ありようによって、 都合によって。 ciw sinoye katu renkayne チウ シノイェ カトゥ レンカイネ 流れの曲り方に従って=水の流れに従って。 ☆参考 yayrenkayne ヤイレンカイネ 自分のいいように、 自由に。 {E: as one wishes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
renkayne
レンカイネ 【renkay-ne】 勝手に,好きなように,思召し(により). (出典:萱野、方言:沙流)
réporaye/rep-oraye
レポライェ/レㇷ゚オライェ 【自動】[rep-o-raye 沖・に・寄せる](=rep oraye レㇷ゚ オライェ)(舟)を沖に出す、 (いろりのおき)をまん中の方へやる。(S) rep o usat yáoraye ya o usat réporaye レポ ウサッ ヤオライェ ヤ オ ウサッ レポライェ 沖(いろりのまん中の方)にあるおき(燠)を端の方へ寄せ、 端の方にあるおきをまん中の方へ出す(男の人や男の神がむずかしい問題を長い間考え続けているときの仕草の描写、 民話や神謡の慣用表現)。(S) ☆対語 yáoraye ヤオライェ☞rep レㇷ゚ 2 (出典:田村、方言:沙流)
retaraetankay
レタラエタンカイ §213 ホロムイイチゴ (2) retara-etankay (re-tá-ra-e-tan-kay)「レたラ・エタンカイ」[白い・……] 果実 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
retarhay
レタㇻハイ 【名】[retar-hay 白い・麻のような繊維][植物] ①(木の名)ツルウメモドキ(?)(蔓になっている木、 冬中きれい、 細い、 太くても直径1センチぐらい、 丈四、 五尺)。(S) retarhay epuy レタㇻハイ エプイ これの実。 ②(この名の蔓の木の繊維。)(外皮をはがし、 緑色の内皮をむき、 湯通ししてから雪の上に置いてさらすと真っ白になる、 そうしてできた皮を言う。) (S) 〔知分類 p.95〕 (出典:田村、方言:沙流)
retarhay
レタㇻハイ §153 ツルウメモドキ (7) retar-hay (re-tár-hay)「レたㇻ・ハイ」[白い・繊維] 内皮から取った繊維 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
rikoraye
リコライェ 【ri-ko-raye】 上げる. エモ チ ヤ. パスイ エタラレ ワ インカㇻ チ ノイネ ネ ヤクン エチキキ ワ ス リコライェ ワ ヤンケ=ジャガイモが煮えたかい.箸を刺してみて煮えたようであれば煮汁を流して鍋を高くしてから上げろ. (出典:萱野、方言:沙流)
rirkosiyetaye
リㇼコシイェタイェ 【自動】[rir-ko-siyetaye 波・と一緒に・引っぱられる] 引き波にさらわれる。(S) ☆対語 rittursere リットゥㇽセレ 波によって海と反対側に落とされる。 (出典:田村、方言:沙流)
rokokáy
ロコカイ 【助動】[複](単は aan アアン)(rok'oka/rokoka ロㇰオカ/ロコカ の、 pa パ/pe ペ が前に置かれたときの形。) onaha kor rokokáy pe kuwa kor wa arki オナハ コン ロコカイ ペ クワ コㇿ ワ アㇻキ (返されてみて)父が持っていたのだとわかったものが(=父の持ち物だったものが)、 利子をつけられて返されて来た。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ror'osiraye
ロㇿオシライェ 【ror-o-si-raye】 床上げ:出産の後.産婦が普通の生活に戻ること.▷ロㇿ=上座 オ=それ産婦 シ=自ら ライェ=寄る タント エイワント ネ クス ロロシライェ エトホ ネ ワ=今日で六日だから床上げの日だよ. (出典:萱野、方言:沙流)
ruhay
ルハイ 【自動(?)】(ruhayta ルハイタ を途中で切った言い方)。 (悪口)「うすばか」。(S) (出典:田村、方言:沙流)
ruhay
ルハイ 【ru-hay】 少し馬鹿だ. イテキ エハサ ノ アン. ルハイ ネノ アア・イヌカㇻ ナ=口を開けていてはだめよ.少し馬鹿のように見られるよ. (出典:萱野、方言:沙流)
ruhayta
ルハイタ 【自動】[aru-hayta やや・足りない]あまり頭がよくない(「うすばか」)。(S) ☞hayta ハイタ {E: to be dull; not very smart.} (出典:田村、方言:沙流)
ruhayta
ルハイタ 【ru-hayta】 頭がちょっと足りない.▷ル=少し ハイタ=足りない ポンノ ルハイタ ㇷ゚ アナㇰネ シネ イタㇰ カ ア・オパンタイェ コㇿ ネㇷ゚ ネ ヤッカ オピッタ イェ ㇷ゚ ネ=ちょっぴり頭の足りない者は一言でも探りを入れるとなんでも一言ってしまうものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
ruhayta(-an)
ルハイタ §595.ばかである;おろかである(4)少々知恵の足りぬ;うすのろである ru-hayta(-an)〔ru-háǐ-ta ルはイタ〕[ru(なかば)+hayta(不足である)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
rumay
ルマイ 【自動】[rumayne ルマイネ を途中で切った言い方]「うすばかだ。」(悪口) (S) (出典:田村、方言:沙流)
rumayne
ルマイネ 【自動】[ru-mayne やや・(?)] ①半生でまだ芯がある、 充分やわらかく煮えていない(じゃがいもなど)。 ②(比喩的に)あまり頭がよくない(「半ばかだ」)。 ku=sapa niskur an noyne ku=rumayne hum as クサパ ニㇱクㇽ アン ノイネ クルマイネ フマㇱ 私の頭はくもっているらしく私は「半ばか」のようだ。(S) {E: to be half-raw; half-cooked.} (出典:田村、方言:沙流)
rumaype
ルマイペ 【ru-maype】 ドンコ〔魚〕. (出典:萱野、方言:沙流)
rumaype
ルマイペ §003 スジアイナメ;ハゴドコ (1) rumaype (ru-máy-pe)「ルまイペ」[<ru(線;縞)oma(ある)ipe(魚)] ⦅虻田、幌別、礼文華、白老、様似⦆はごとこ、クジメあるいはスジアイナメなど。 (出典:知里動物編、方言:)
rumaypetomne
ルマイペトㇺネ 【rumaype-tom-ne】 夜に光って見える動物の目の色:青白い光り方の色のことをいう[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
rupaye
ルパイェ 【自動】[ru-pa-ye ただの・口・言う](?) (歌いもの)をふしをつけずに語る。 rupaye ani ye ルパイェ アニ イェ (ふしのある歌い物を)ふしをつけずに語る。 tane pakno anak ku=rupaye ani ku=ye a korka yúkar sinotca ku=koki te wano ki kusu ne タネ パㇰノ アナㇰ クルパイェ アニ クイェ ア コㇿカ ユカㇻ シノッチャ クコキ テ ワノ キ クス ネ いままではふしをつけないで語りましたけれどもユーカラのふしをつけてこれからやります。(S独話) ☆参考 神謡(kamuyukar カムユカㇻ)やユーカラ(yúkar ユカㇻ 英雄叙事詩)等は本来ふしをつけて歌う韻文の口承文学であるが、 これらをふしをつけずに語ることを言う。 ☆対語 sákoye サコイェ/sákekoye サケコイェ [sa(ke)-ko-ye ふし・と共に・言う](神謡)をふしと折り返しをつけて歌う。 sinotca koki シノッチャ コキ ふしをつけてする。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rupesnay
ルペㇱナイ 【ru-pes-nay】 道をたどる沢. (出典:萱野、方言:沙流)
rupneaynu
ルㇷ゚ネアイヌ Ⅱ_§002.おとこ(男)(9)rupne-aynu〔rúp-ne-aǐ-nu るㇷ゚ネアイヌ〕⦅ホロべツ⦆①おとな。②おとなの男。pon〜「小男」⦅神謡集, p.68;ユ研Ⅰ, p.164⦆。③中年の男。[rupne(大きい)、aynu(人、男)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
rupneaynu
ルㇷ゚ネアイヌ §019.父(20)rupne-aynu〔rúp-ne-aǐ-nu るㇷ゚ネアイヌ〕⦅チカブミ⦆【雅】父親。"esi-〜"「汝らの父親」。[rupne(大きい)+aynu(男)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ruray
ルライ 【自動】[ru-ray やや・死ぬ] 気絶する、 人事不省になる。 níkomimu wa oraun nítek ka wa turse wa ruray, a=kar ayne siknu ニコミム ワ オラウン ニテㇰ カ ワ トゥㇽセ ワ ルライ、 アカㇻ アイネ シㇰヌ (彼は)木登りして枝の上から落ちて気絶した、 手を尽くしてやっと息を吹き返した。(S) {E: to faint; lose consciousness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruray
ルライ 【ru-ray】 半死.▷ル=さっと ライ=死ぬ (出典:萱野、方言:沙流)
rusittokkay
ルシットッカイ 【自動】[ru-sittok-kay 道・ひじ・折れる] ジグザグに歩く。 rusittokkay=an no apkas=an kunine cikusi a=kar ruwe an ルシットッカイアン ノ アㇷ゚カㇱアン クニネ チクシ アカン ルウェ アン ジグザグに歩くように通り道をつくってあるのだ。(S) {E: to walk in a zigzag manner.} (出典:田村、方言:沙流)
rusutentay
ルステンタイ §263 クラゲ (4) rusutentay (ru-sú-ten-tay)「ルすテンタイ」 ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
sakayo
サカヨ 【sakayo】 けんか,言い争い. (出典:萱野、方言:沙流)
sákayokar
サカヨカㇻ 【自動】だだをこねたり大声で文句を言ってあばれたりして人を困らす(「だはんこく」)。 ☆参考 kosakayokar コサカヨカㇻ[他動] {E: to complain and fly into a rage.} (出典:田村、方言:沙流)
sakayokar
サカヨカㇻ 【sakayo-kar】 けんかする,文句・言いがかりをつける,いばりちらす. ア・ホクフ イク ルイ ペ ネ イヨㇱキ コㇿ オラーノ サカヨカㇻ エアㇻキンネ ア・エシㇼキラㇷ゚=私の夫は飲みすぎる人で酔うとけんかするので本当に私は苦労する.ヌマン パㇰノ ネㇷ゚キ ワ アナㇷ゚(アン アㇷ゚) サンニヨ アニタ(アン ヒ タ) プマハ エホㇱキ シコㇿ イェ コㇿ サカヨカㇻ ハウェ ネ ノイネ=昨日まで働いていたのに精算の時に報酬に不満があると文句を言っているらしいよ.スイ ネア ウェンクㇽ サカヨカㇻ コㇿ アン ノイネ.ヤㇺス コラチ ア・コアナサㇷ゚=またしてもあの悪い者,いばりちらしているらしい.クリのいがと同じで手余されている. (出典:萱野、方言:沙流)
saksomoayep
サㇰソモアイェㇷ゚ §426 マムシ  蛇神(12) sak-somo-aye-p (sák-so-mo-a-yep)「さㇰソモアイェㇷ゚」[<夏・言われ・ぬ・者] ⦅幌別、沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
Samayunkur
サマユンクㇽ 【名】[固有名] サマユンクル(伝説の主人公。 Okikurmi オキクㇽミ と対になって、たいてい悪い役回りで登場する)。 (出典:田村、方言:沙流)
sampehorarayse
サンペホラライセ 【sampe-horarayse】 胸がすっとする,気が晴れる. (出典:萱野、方言:沙流)
sapa otopi koencayayke
サパ オトピ コエンチャヤイケ §221.髪の毛がもじゃもじゃしているsapa otopi ko-en-cayayke〔サぱ・オとピ・コえンチャヤイケ〕[sapa(彼の頭)、otopi(彼の毛が)、ko(そこに、前の「彼の頭」を受ける、「彼の頭に」)、en(するどく)、cayay-ke(とげとげしている)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
sapakitay(-e)
サパキタイ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(5)sapa-kitay(-e)〔sa-pá-ki-taǐ サぱキタイ〕[sapa(頭)+kitay(頂)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sapakitayke
サパキタイケ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(6)sapa-kitay-ke〔sa-pá-ki-taǐ-ke サぱキクイケ〕[頭・頂・部]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sapasakaynu
サパサカイヌ §021.子(30)sapa-sak-aynu〔sa-pá-sa-kaǐ-nu サぱサカイヌ〕⦅サル⦆私生児[sapa(頭)+sak(無い)+aynu(人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
say 1
サイ 【名】[概](所は saye(he) サイェ(ヘ))(糸や綱などの)巻いたもの、 一巻き、 糸かせ、 (首飾り玉などの)連。 nuyto say ヌイト サイ 巻き糸(糸のかせ、 つまり糸巻きに巻いたのではなく、 輪にしてある糸)。 tamasay タマサイ [玉・連]玉を糸でつないで輪にした首飾り。 {E: a roll; a line; a row; a set.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
say 2
サイ 【名】[概](所は saye(he) サイェ(ヘ)) [動物](鳥、 虫、 ブヨ、 トンボ、 蝶などの)群、 列。 cikap say チカㇷ゚ サイ 鳥(ツルや雁など)の群、 列。 ☆参考 けものの群は topa トパ、 魚の列群は rup ルㇷ゚。〔知分類 p.221 say, -e (鳥の)群〕 {E: a counter for groups (a flock of birds; a swarm of insects etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
say,-e
サイ §419 (その他の鳥名)  (26) say, -e(say)「サイ」(鳥の)群れ[人獣の群れはtopa、魚の群れはrup] (出典:知里動物編、方言:)
say/saye(he) 1
サイ/サイェ(ヘ) 【say/saye(he)】 ①連(れん):ひとくくりの物を数える言葉. カルㇱ シネ サイ=シイタケ1連.*シイタケ10個をチミンニペㇱ(生のシナ皮を裂いたもの)を用いてひとくくりにした.それをひとつら,ふたつら,と数えたものであった.秋シイタケはひとつらが10銭ほど,米1升が25銭であった時代のこと. (出典:萱野、方言:沙流)
say/saye(he) 2
サイ/サイェ(ヘ) 【say/saye(he)】 ②鳥や虫の群. チカㇷ゚ サイ=鳥の群. (出典:萱野、方言:沙流)
saya
サヤ 【名】[概/所][< 日本語](刀などの刃物の)さや(鞘)。 {E: the sheath of a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
saya
サヤ 【saya】 鞘(さや):鞘のことはシㇼカとも言うし,ケプㇱペと言う場合もある. (出典:萱野、方言:沙流)
sayaha
サヤハ 【名】[所]…のさや(鞘)。 {E: the sheath of a sword of…} (出典:田村、方言:沙流)
saye
サイェ 【saye】 (糸を)巻く. ホワーㇻ ヌイト ク・サイェ クナㇰ ク・ラム アクス ウウェシッネ エネ ク・カリーカ(ク・カㇻ ヒ カ) イサㇺ=ああ,糸を巻きたいと思ったのにもつれてしまってどうしようもない. (出典:萱野、方言:沙流)
saye 1
サイェ 【他動】(糸)を巻く(糸巻きに巻くのではなくかせにする)。 a=sayé wa an nuyto アサイェ ワ アン ヌイト 巻いてある(かせ(輪)にしてある)糸。(S) {E: to wind, roll (thread, string, etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
saye(he) 2
サイェ(ヘ) 【名】[所](概は say サイ)…の巻いたもの、 (玉飾りなど)の連。 {E: a roll, line, row, set of…} (出典:田村、方言:沙流)
saye(he) 3
サイェ(ヘ) 【名】[所](概は say サイ) (飛ぶ鳥、 虫など)の群、 列。 {E: a group, flock of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sayehekar
サイェヘカㇻ 【sayehe-kar】 巻いてくくる,たぐってくくる. タンネ トゥㇱ サイェヘカㇻ ワ エㇰ=長い網を手で巻いてこい. (出典:萱野、方言:沙流)
sayekar
サイェカㇻ 【他動】[saye-kar 巻いたもの[所]・をつくる]…を巻いて輪にする、 (のばしてあった綱)を巻く。 ☆参考 「銛(もり)を投げて魚に刺さると魚が舟を引っぱって走る。 そのうち倒れると綱がゆるむ。 それから sayekar サイェカㇻ して(=綱をたぐって巻いて)小さいものは舟へ上げ、 料理して持ち帰る。 大きいものは引っぱって持って帰る。」 (S) ☆参考 銛は op オㇷ゚、 銛先は kite キテ、 銛の柄は opnit オㇷ゚ニッ。 ☆参考 「その柄の末端に直径2センチぐらいの haytus ハイトゥㇱ《イラクサの繊維の綱》がついている。 100間(180メートル)ぐらいの長さ。」 (S) {E: to roll up, wind in (a rope, net).} (出典:田村、方言:沙流)
saykotciri
サイコッチリ §303 スズメ (9) say-kot-ciri (sáy-kot-či-ri)「さイコッチリ」[<say-kor-cir(群・もつ・鳥)] ⦅礼文華⦆ニュウナイスズメ? (出典:知里動物編、方言:)
saykur
サイクㇽ 【名】[say-kur 輪になったもの/群・影](ウポポと呼ばれる輪唱歌の中で)まわりをとり囲んでいる者。 hunpepa wa ku=tukan/tuyma saykur saykuste/tarapso ka tareciw フンペパ ワ クトゥカン/トゥイマ サイクㇽ サイクㇱテ/タラㇷ゚ソ カ タレチウ [雅]クジラの頭から殺していけ/遠くから来た大勢の者に囲まれている/眠っているうちにやられるぞ。(Sほかウポポ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
saykuste
サイクㇱテ 【自動】[say-kus-te 輪になったもの/群・…を通る・させる](直訳すると)群が通る(ウポポと呼ばれる輪唱歌の歌詞の一部)。 ☞saykur サイクㇽ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
saymonkire
サイモンキレ 【saymon-ki-re】 盟神探湯(くがたち). (出典:萱野、方言:沙流)
sayne nuyto
サイネ ヌイト 【名】[巻いたもの・になった・縫い糸]かせになった糸、 つまりグルグル巻いて輪にしてある糸。 ☆参考 nuyto say ヌイト サイ とも言う。 {E: a reel, roll of string, thread.} (出典:田村、方言:沙流)
sayo
サヨ 【名】ゆるいおかゆ、 たくさんの水で煮たひえがゆ(口をつけて吸うほどの柔らかい液状)。 sayo kar サヨ カㇻ ゆるいおかゆを炊く。 ☆参考 固めのおかゆは sirarsayo シラㇻサヨ。 {E: thin, watery rice gruel, porridge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sayo
サヨ 【sayo】 粥(かゆ). (出典:萱野、方言:沙流)
sayokar
サヨカㇻ 【自動】[sayo-kar ゆるいおかゆ・をつくる] ゆるいおかゆを煮る(=sayo kar サヨ カㇻ)。 ☞sayo サヨ {E: to cook, boil up watery rice gruel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sayokasup
サヨカスㇷ゚ 【sayo-kasup】 粥杓子・プㇱニ(ホオノキ)で作る. 図[サヨカスㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
sayone
サヨネ 【自動】[sayo-ne ゆるいおかゆ・である](おかゆやこねたものが)水分が多くてゆるい。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあんまりかたいねえ。(S) {E: (for rice gruel, kneaded dough etc.) to be thin, watery.} (出典:田村、方言:沙流)
sayosu
サヨス 【名】[sayo-su 水の多いおかゆ・鍋]おかゆ(sayo サヨ)を煮る鍋。 ☆参考 amamsuwesu アマㇺスウェス ご飯を炊く鍋。 ohawsu オハウス おつゆ鍋。 {E: a pot for cooking rice gruel.} (出典:田村、方言:沙流)
sayosu
サヨス 【sayo-su】 粥鍋. ルㇽス プタ ネ ヤ ルㇽカスㇷ゚ ネ ヤ サヨス エウン ア・エイワンケ コㇿ オㇷ゚ラㇰ ペ ネ ナ イテキ ネノ イキ・アン ペ ネ ナ=汁鍋のふたや汁用のしゃもじを粥鍋に使うといやな味がするものなのでそのようにするものではない.*汁鍋で粥を煮るとオㇷ゚ラㇰ(=いやな味)がするので,汁鍋と粥鍋を別に使い分けていた. (出典:萱野、方言:沙流)
sayrarakpekampe
セイララㇰペカンペ §129 ヒメビシ (2) say-rarak-pekampe (séy-ra-rak-pe-kam-pe)「せイララㇰ・ペカンペ」[殻・すべすべした・ヒシの実] 果実 ⦅A石狩川下流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
saysapa
サイサパ §054.頭の全部;前頭部;ひたい(15)say-sapa〔sáǐ-sa-pa さイサパ〕〔<san(前に出ている)+sapa(頭)]⦅オシャマンべ、アブタ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
saysintoko
サイシントコ 【名】[san-sintoko 前に出る・櫃、 容器]大きな酒の容器から小出しにして酒席の上座のいろりの近くに置かれる酒の容器。 ☆参考 それに向き合って座るのが sakesankekur サケサンケクㇽ と sakeiyuskur サケイユㇱクㇽ。(S) ☆参考 沙流川の川下のワテケさんとサダモさんの発音。 中流の人や若い人の発音では、 しばしば sansintoko サンシントコ と言われる。 {E: a sake vessel placed at the seat of honour at a feast.} (出典:田村、方言:沙流)
saysintoko
サイシントコ 【say-sintoko】 たがのかかった行器(ほかい). (出典:萱野、方言:沙流)
sayso
サイソ §174 サンショウ (2) sayso (sáy-so)「さイソ」[<日本語“サンショウ”] 茎 ⦅幌別・穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
semokkayoram
セモッカヨラㇺ 【名】[sem-okkayo-ram (否定)・男・(< 心)](次の慣用表現で)男らしくなさ。 semokkayoram a=koré セモッカヨラㇺ アコレ [雅]男らしくないと思われる。 iruska katun/e=ki wa ne kor/semokkayoram/a=e=kóre pe ne na イルㇱカ カトゥン/エキ ワ ネ コㇿ/セモッカヨラㇺ/アエコレ ペ ネ ナ [雅]腹を立てた振舞いをしたならば、 男らしくないと思われますからね。(Sユーカラ) ney ta pakno/cís=an yakun/semokkayoram/a=i=kóre sekor ネイ タ パㇰノ/チサン ヤクン/セモッカヨラㇺ/アイコレ セコㇿ [雅]いつまでも泣いていたならば男らしくないと思われると。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
semokkayoramu
セモッカヨラム 【sem-okkayo-ramu】 男として認めない,男と認めず馬鹿にする[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
sempirkasi eyaytursakka
センピㇼカシ エヤイトゥㇽサッカ §033.いいなずけ(許嫁)(13)sempirkasi e-yaytursakka〔sém-pir-ka-ši|e-jáǐ-tur-sak-ka せンピㇼカシ・エやイトゥㇽサッカ〕⦅ホロべツ⦆【雅】許嫁の夫のために身を清く保つ;許嫁の夫のために処女(貞操)を守る。[sempir(陰)+kasi(ka「上」の第3人称形、その上)+-e-(において)+yay(自分に)+tur(垢を)+sak-ka(無から・しめる);‘その人の居ない所で自分の身に垢がつかないようにする'の意]。"ki-yanne-kur, a-poro-turesi, sempirkasi e-yaytarsakka"「兄の方は、私の上の方の妹が、その居ない所で自分の身を清く保っている」(兄の方とは私の上の妹が許嫁の妻になっている)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
senneohay
センネオハイ 【senne ohay】 まさかそのようなこと,そのようなことはないだろう,本当かい〔間投詞〕. (出典:萱野、方言:沙流)
senneyaywa
センネヤイワ 【副】本当に、 真実に。 tap opitta tumunci kamuy senneyaywa oriwak uske ne wa kusu sirki hi ne タㇷ゚ オピッタ トゥムンチ カムイ センネヤイワ オリワㇰ ウㇱケ ネ ワ クス シㇼキ ヒ ネ これはすべて鬼神が本当に住んでいたところだから起こったことだ。(W会話) {E: really; truly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
setaeray ki
セタエライ キ §389.しぬ(死ぬ)(62)犬死する seta-e-ray ki〔se-tá-e-raǐ-kí セたエライ・き〕[seta(犬)+e-(に関して)+ray(死ぬ)+ki(する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
setahaymosi
セタハイモシ §192 キンミズヒキ (5) seta-haymosi (se-tá-hay-mo-si)「セたハイモシ」[犬の・エゾイラクサ] 茎葉 ⦅白主、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
setakonrayta
セタコンライタ 【名】[setakor-rayta ゴボウ・イガ][植物] ゴボウのいが。 ☆参考 setakorkoni セタコㇿコニ ゴボウ。〔知分類 p.11〕 {E: the burr of the burdock plant.} (出典:田村、方言:沙流)
setarayta
セタライタ 【名】[seta-rayta 犬・いが][植物] 黄白い花が咲き、 いがが着物につく草のいが。 〔知分類 p.116 ダイコンソォ/チシマダイコンソォ/オォダイコンソォ〕 (出典:田村、方言:沙流)
setarayta
セタライタ §200 ダイコンソウ チシマダイコンソウ オオダイコンソウ (2) seta-rayta (se-tá-ray-ta)「セたライタ」[犬・いが] 痩果 ⦅穂別、千歳、真岡⦆⦅A千歳・沙流・十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
setayni
セタイニ §201 エゾノコリンゴ (4) setayni (se-táy-ni)「セたイニ」[<setanni] 茎 ⦅A有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
seturu mayayke
セトゥル マヤイケ §223.かゆい(5)背中がかゆい seturu mayayke〔se-tú-ru|ma-jáǐ-ke セとゥル・マやイケ〕[その背中が・かゆい]⦅ホロべツ、ハママス⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sí-ceohaysitoma
シチェオハイシトマ 【自動】[si-ci-e-ohay-sitoma まことに・…される・それで・(?)・恐れる] 見ただけでも恐ろしい。 {E: to be afraid of the sight of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sianraykamuy
シアンライカムイ §481.たましい;霊魂(15)永久によみがえらぬ霊魂 sian-ray-kamuy〔ši-an-raǐ-ka-muǐ シあン・ライカムイ〕[sian(<si-ar 本当に・全く)+ray-kamuy(死霊)]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.296】 (出典:知里人間編I、方言:)
siayusni
シアユㇱニ §123 タラノキ (4) siayusni (sí-a-yus-ni)「しアユㇱニ」[si(本当の)ayusni(とげ多く生えている木)] 茎 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sieminayarpe
シエミナヤㇻペ 【si-e-mina-yar-pe】 道化者. (出典:萱野、方言:沙流)
sietaye
シエタイェ 【si-etaye】 引っこむ. (出典:萱野、方言:沙流)
sietaytaye
シエタイタイェ §288.けいれんする(痙攣する)(5)ひくひく動く sietaytaye〔ši-é-taǐ-ta-je シえタイタイェ〕[<si-e-tay-tay-e(自分・について・引き・引き・する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sieyaykapar
シエヤイカパㇻ §545.泣く(9)泣きいさつ sieyaykapar〔ši-é-jaǐ-ka-par シえヤイカパㇻ〕[<si(自分)+e(について)+aykap(不可能である)+yar(しめる)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sikaesinayar
シカエシナヤㇻ 【si-ka-esina-yar】 自分の秘密を他に漏らさないように頼む.▷シ=自ら エシナ=隠す ヤㇻ=させる (出典:萱野、方言:沙流)
sikamay(-e)
シカマイ §070.あぶらかす(油粕)(2)sikamay(-e)〔ši-ká-maǐ シかマイ〕⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sikay 1
シカイ 【名】[sik-ay 目・矢/とげ][植物](木の)節。 ní-sikay ニシカイ 木の節。(S)〔知分類 p.279 ni-sikarax ((白浦))木のこぶ〕 {E: a knot in a tree, wood.} (出典:田村、方言:沙流)
sikay 2
シカイ 【名】[概](所は sikaye(he) シカイェ(ヘ))[sik-ay 目・矢/とげ(ささるもの)]めくぎ、 くさび。 sikay kar シカイ カㇻ めくぎを打つ。(S) sikay us pekor humi an シカイ ウㇱ ペコㇿ フミ アン めくぎが刺さっているみたいな感じだ=一箇所が刺すように痛い。(S) {E: a rivet; a wedge.} (出典:田村、方言:沙流)
sikay/sikaye(he)
シカイ/シカイェ(ヘ) 【sikay/sikaye(he)】 目釘,釘:竹などを用いる. (出典:萱野、方言:沙流)
sikaye(he)
シカイェ(ヘ) 【名】[所](概は sikay シカイ) …のめくぎ。 ku=kor emus sikaye ku=kar クコㇿ エムㇱ シカイェ クカㇻ 私は私の刀にめくぎを打つ。(S) {E: a rivet, wedge of…} (出典:田村、方言:沙流)
sikayekar
シカイェカㇻ 【他動】[sikaye-kar …のめくぎ[所]・を処置する]…にめくぎを打つ(=sikaye kar シカイェ カㇻ)。 (出典:田村、方言:沙流)
sikayekaye
シカイェカイェ 【si-kaye-kaye】 稲妻の形,稲光のように屈曲した模様.▷シ=自ら カイェカイェ=折れ折れする (出典:萱野、方言:沙流)
sikayeus
シカイェウㇱ §085.いたむ(痛む)(5)針を刺すようにチクチク痛む sikay-e-us〔ši-ká-je-uš シかイェウㇱ〕[sikay(木釘)+e(そこに)+us〔沢山ささる〕]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sikayomare
シカヨマレ 【他動】[sikay-omare くさび/めくぎ・を入れる]…にくさびをさしこむ。(S) {E: to drive in a wedge.} (出典:田村、方言:沙流)
sikayus
シカユㇱ §085.いたむ(痛む)(6)針を刺すようにチクチク痛む sikay-us〔ši-ká-juš シかユㇱ〕[とげ・多くささる]⦅テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sikerayke
シケライケ 【他動】[sik-e-rayke 目・で・…を殺す]…をじっと見つめる、 まばたきもしないで…をにらむ、 …を恐ろしい目をしてにらみつける。 e=sikerayke wa an エシケライケ ワ アン (彼は)あんたを見てばかりいるよ。(S) {E: to glare at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikerayke
シケライケ 【sik-e-rayke】 にらむ,にらみつける.▷シㇰ=目 エ=それ ライケ=殺す (出典:萱野、方言:沙流)
sikesitayki(-an)
シケシタイキ §749.みる(見る)(3)sik-e-sitayki(-an)〔ší-ke-ši-taǐ-ki しケシタイキ〕[目・で・撃つ]⦅ユ研Ⅱ, p.643⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sikismayar eramus
シキㇱマヤㇻ エラムㇱ §015.赤子に抱きぐせがつくsikismayar eramus〔ši-kíš-ma-yar-e-rà-muš シきㇱマヤㇻ・エらムㇱ〕[si(自分を)+kisma(抱か)+yar(せしめる)、eramus(くせになる)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sikkapukay
シッカプカイ §714.まぶた(瞼)(4)二重まぶた sikkap-ukay〔šík-kap-u-kaǐ しッカㇷ゚ウカイ〕[まぶたが・お互いに背負いあう]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
siknuraypito
シㇰヌライピト §481.たましい;霊魂(14)よみがえるべき霊魂 siknu-ray-pito〔šík-nu-raǐ-pi-to しㇰヌ・ライピト〕[siknu(生きる)+ray(死んだ)+pito(霊)]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.296】 (出典:知里人間編I、方言:)
sikoetaye
シコエタイェ 【他動】[si-ko-etaye 自分・の方へ・引っぱる] …を自分の方へひっぱる/引き寄せる。 amunini sikoetaye アムニニ シコエタイェ (彼の)腕を引っ張った。(W) {E: to drag…towards one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikoetaye
シコエタイェ 【si-ko-etaye】 (ぐっと)引っぱる.▷シ=自ら コ=に エタイェ=引っぱる (出典:萱野、方言:沙流)
sikopayar
シコパヤㇻ 【他動】[si-kopa-yar 自分・…を…とまちがえる・人にさせる] …によく似ている、 まるで…のようだ、 …のふりをする。 cituye mosir sikopayar poro rokuntew チトゥイェ モシㇼ シコパヤㇻ ポロ ロクンテウ まるで離れ島のような大きな客船。(S) husko an pe sikopayar フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ [慣用句]その間に何もしなかったようなふりをしてそ知らぬ顔をしている。(W民話) ahunporu sikopayar pe hemanta an? アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン? あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに(なぞなぞで、 答えは etupuyke エトゥプイケ 鼻のあな)。(W会話) {E: to resemble…; pretend to be…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikopayar
シコパヤㇻ 【sikopayar】 〜(の)ように,(〜に)似せる. (出典:萱野、方言:沙流)
sikusayar
シクサヤㇻ 【自動】[si-kusa-yar 自分・を川を渡す・人にさせる] 人に川を渡してもらう(=渡し舟に乗って川を渡る)。 {E: to be ferried across a river.} (出典:田村、方言:沙流)
sikusayarpa
シクサヤㇻパ 【自動】[複](sikusayar シクサヤㇻ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)人に川を渡してもらう(渡し舟に乗って川を渡る)。 {E: to be ferried across a river(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
simakoraye
シマコライェ 【自動】[単](複は simakoraypa シマコライパ)[si-mak-o-raye 自分を・後ろ・に・行かせる] 「ひまをとる」、 雇われていた所をやめる、 退職する。 {E: to retire.} (出典:田村、方言:沙流)
simakoraye
シマコライェ §389.しぬ(死ぬ)(7)先立って死ぬ simakoraye〔ši-má-ko-ra-je シまコライェ〕[si(自分を)+mak(奧、山)+o(え)+raye(やる)]⦅シラウラ、オチホ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
simakorayere
シマコライェレ 【他動】[自動使役][simakoraye-re 「ひまをとる」・させる]「ひまをやる」(解雇する)。 {E: to dismiss…; make…retire.} (出典:田村、方言:沙流)
simakoraypa
シマコライパ 【自動】[複](単は simakoraye シマコライェ)(二人以上が)「ひまをとる」、 雇われていた所をやめる、 退職する。 {E: to retire(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
sineraye
シネライェ 【sine-raye】 どうせなら,ひとまず:後のことはともかく. (出典:萱野、方言:沙流)
sinesay
シネサイ 【sine-say】 1連:10個の繋がり,シイタケなどを. (出典:萱野、方言:沙流)
sínitay
シニタイ 【名】[si-ni-tay 大きい・木・林] 大きい木ばかりの林。(S) ☆対語 ponnitay ポンニタイ {E: a wooded area, forest of large trees.} (出典:田村、方言:沙流)
sinnaycikap
シンナイチカップ §419 (その他の鳥名)  (29) sinnay-cikap(sin-nay-či-kap)「シンナイチかップ」⦅幌別⦆[=sinna-čikap] (出典:知里動物編、方言:)
sinnaynaye
シンナイナイェ 【自動】[sir-nay-nay-e あたり・にすじをつける(語根)・(重複)・(他動詞形成)] あたり一面にたくさんのすじをつける(用例では、 紙の上に字を書くことを表現している)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinnaynaye
シンナイナイェ 【sir-nay-nay-e】 大地に絵を描くこと,堅くなった土に文字を書き,それを柔らかい土で隠す土遊びの類い. *昭和10年前後,アイヌの子供たちで,字隠しという言い方で遊んだものであった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
sinnayno
シンナイノ 【副】[sinna-y-no 違っている・(挿入音)・(副詞形成)] 違って、 別に、 異なるように。 katuhu sinnayno an カトゥフ シンナイノ アン 姿かたちが違っている。 {E: differently; as if different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinnayno
シンナイノ 【sinnay no】 別に. ウウェシンナイノ=別々に. (出典:萱野、方言:沙流)
sinnayno an
シンナイノ アン 【sinnayno an】 変わる,違う. (出典:萱野、方言:沙流)
síno paykar
シノ パイカㇻ 【名】[真の・春] 盛春(四月から五月いっぱい)。 {E: mid-spring (from April to the end of May).} (出典:田村、方言:沙流)
sino yayramekomo
シーノヤイラメコモ 【sino-yay-ram-e-komo】 本当に老衰の激しいもの. (出典:萱野、方言:沙流)
sinotnumat arikoraypa
シノッヌマッ アリコライパ 【sinot-numat a-rik-o-raypa】 遊びの胸紐を上の方へ私は上げる:娘が思春期になり胸のふくらみを気にしはじめる年頃になったこと.今まで胸がはだけても気にしなかったが,急に胸紐を気にするようになった.思春期になる. (出典:萱野、方言:沙流)
Sínutay
シヌタイ 【名】[地名](「富川(とみかわ、 沙流川の河口の町)の磯原(いそはら)、 とてもいいところ。」) (S) Sínutay nottuhu シヌタイ ノットゥフ [地名]シヌタイの岬。 (出典:田村、方言:沙流)
siokkayo
シオッカヨ 【名】[si-okkayo 大きい/本当の・男]まことの男、 一人前の立派な男。 tane anakne/siokkayo e=ne kor タネ アナㇰネ/シオッカヨ エネ コㇿ [雅]今はあなたは立派な男子になり。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siokkayoram
シオッカヨラㇺ 【名】[siokkayo-ram 一人前の男・(< 心)](次の慣用表現で)立派な男である。 siokkayoram/a=yaykorpare シオッカヨラㇺ/アヤイコㇿパレ [雅]自分は男だと思って(怒りをおさえた)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siompuray(-e)
シオンプライ §038.やもめ(8)siompuray(-e)〔ši-óm-pu-raǐ シおンプライ〕⦅ホロべツ⦆未亡人。[siyom-puyar の音位転換(metathesis)か]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sir-makaraye
シㇼマカライェ 【自動】[sir-maka-raye 地・奥(山側の方)へ・行かせる](大波が)ずうっと陸へ寄せる。 {E: for (large waves) to break onto the shore.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-naynaye
シンナイナイェ 【自動】[sir-nay-nay-e あたり・(すじをつけることを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)]あたり一面にたくさんのすじをつける(ノートに文字を書くことを冗談に言っている)。(S会話) (出典:田村、方言:沙流)
sirarsayo
シラㇻサヨ 【名】[sirar-sayo かたい(?)・ゆるいおかゆ]かたいおかゆ。 sirarsayo horopsekar kor an シラㇻサヨ ホロㇷ゚セカㇻ コㇿ アン かたいおかゆをすすっている。(S) ☆参考 sayo サヨ は、 おかゆと言ってもスープのように水分の多いものだから、 かためにつくってもスルスルとすするくらい柔らかい。 ☆参考 sirar シラㇻ は酒かす(☞sirari シラリ《酒のしぼりかす[所]》と同源であろうか。 sirar シラㇻ《岩》との関係は考えにくい。 siratek シラテㇰ《(おかゆなどが)かためである》が[< sirar-tek かたい・やや…]であるとすれば sirar シラㇻ は自動詞である。 {E: (for rice gruel) to be thick; stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
sirarsayo
シラㇻサヨ 【sirar-sayo】 固粥:飯に近いくらいの粥. (出典:萱野、方言:沙流)
siraye
シライェ 【siraye】 寄る. (出典:萱野、方言:沙流)
sirayre
シライレ 【自動】[si-ray-re 自分・死ぬ・させる] 死んだふりをする。 ☆参考 yayrayke ヤイライケ は《自殺する》。 {E: to pretend to be dead.} (出典:田村、方言:沙流)
sirinkay
シリンカイ 【名】[< 日本語]しりがい(舟の櫂の一種)。 {E: a type of oar.} (出典:田村、方言:沙流)
sirko-hokayekaye
シㇼコホカイェカイェ 【自動】[sir-ko-ho-kaye-kaye 地・に合わせて・尻・を折る・(重複)](川が)蛇行(だこう)する。 sirko-hokayekaye ayne suy íka シㇼコホカイェカイェ アイネ スイ イカ (川が)しばらく蛇行していてからまたあふれた。(S) {E: to meander.} (出典:田村、方言:沙流)
sisinaheyaykara
シシナヘヤイカラ §698.ほうたい(包帯)(2)ほおたいする sisinah-e-yay-kara〔ši-ší-nah-e-jáǐ-ka-ra シしナㇵ・エ・やイ・カラ〕[包帯・で・自身を・手当する]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sisitomayar
シシトマヤㇻ 【si-sitoma-yar】 威嚇する,脅す. (出典:萱野、方言:沙流)
sitakapay
シタカパイ §292 ムカゴイラクサ (3) sita-kapay (si-tá-ka-pay)「シたカパイ」[犬の・……]ムカゴイラクサから精製した繊維には普通のものとちょっと黒みがかったものとがあり、その後者をいう。⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sitatayki
シタタイキ §119 ヤブジラミ (2) sitatayki (si-tá-tay-ki)「シたタイキ」[sita(犬)tayki(蚤[ノミ])] 果実 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sitataykimun
シタタイキムン §119 ヤブジラミ (3) sitatayki-mun (si-tá-tay-ki-mun)「シたタイキムン」[上記果実のなる木の義] 茎葉 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sitayki 1
シタイキ 【他動】…をたたく。 ☆参考 何でもなくただたたくことを言う。 人をなぐったり音を出すためにドアやたいこや物をたたいたりするのは kik キㇰ または kikkik キッキㇰ、 手の先で軽くトントンとたたくことは táta タタ または tátatata タタタタ。 {E: to beat, hit, pat…} (出典:田村、方言:沙流)
sitayki 1
シタイキ 【sitayki】 ①叩く,殴る. (出典:萱野、方言:沙流)
sitayki 2
シタイキ 【他動】[< sitayki 1 ](布)を織る。 ☆参考 isitayki イシタイキ [自動]機織りする、 厚司を織る。 {E: to weave (material).} (出典:田村、方言:沙流)
sitayki 2
シタイキ 【sitayki】 ②織る. アットゥㇱ シタイキ=厚司を織る.へらで叩いて織るのでこう言う. (出典:萱野、方言:沙流)
sitoki-kot-tamasay
シトキコッタマサイ 【名】[シトキ・ついている・玉連]シトキのついている首飾り玉連。(W) ☞sitoki シトキ、 tamasay タマサイ。 (出典:田村、方言:沙流)
sittemraypa
シッテㇺライパ 【自動】[複](単は未出)[sir-tem-raypa あたり・腕・を移動させる[複]] 手さぐりする。 {E: to grope, feel one's way when the ground is slippery after rain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sittemraypa
シッテㇺライパ 【sir-tem-raypa】 手探り(する).▷シㇼ=あたり テㇺ=手 ライパ=撫でる シㇼテㇺライパがシッテㇺライパになる (出典:萱野、方言:沙流)
sitturaynu
シットゥライヌ 【自動】[sir-turaynu 地/あたり・を見失う] 道に迷う。 {E: to lose one's way; get lost.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitturaynu
シットゥライヌ 【sir-turaynu】 迷う:道に迷う. シネ シトゥ チャッカリ(チ・アッカリ).オロワノ シットゥライヌ・アㇱ ヤアニ ヤアニ リトゥㇽオレウシ・アン クナㇰ ク・ラム ア コㇿカ イワㇰ・アㇱ エアㇱカイ=ひとつの峰を私たちは過ぎた.それから道に迷い,危なく危なく途中で泊まるかなーと思ったけれども,帰ることができた. (出典:萱野、方言:沙流)
sítu-ukaeraye
シトゥウカエライェ 【自動】[sítu-u-ka-e-raye 尾根・互い・の上・に/で・…を行かせる] 尾根の集まっている上の方を横切って近道をして行く(下の方を通ると尾根をいくつも越えなければならず、 ずっと遠回りであるから)。(S) {E: to take a short cut across mountainous ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
siyeapamakayar
シイェアパマカヤㇻ 【自動】[si-y-e-apa-maka-yar 自分・(挿入音)・に・出入口・を開く・人にさせる] 人に戸を開けてもらう、 戸を開けてくれと言う。 siyeapamakayar haw as シイェアパマカヤㇻ ハウ アㇱ 戸をあけてくれと言う声がした。(S民話) {E: to have someone open a door.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyetaye
シイェタイェ 【自動】[単](複は siyetaypa シイェタイパ)[si-etaye 自分・を引く/抜く] ひっこむ、 抜け出る。 ☆参考 「ひっこむ」の訳語として出た。 {E: to draw back; withdraw (pl).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyetaye
シイェタイェ 【si-etaye】 引っこむ. (出典:萱野、方言:沙流)
siyetaypa
シイェタイパ 【自動】[複](単は siyetaye シイェタイェ)(二つ以上が)ひっこむ、 抜け出る。 a=sikéhe wa sipicipici siyetaypa wa rap ayne アシケヘ ワ シピチピチ シイェタイパ ワ ラㇷ゚ アイネ 私の背負い荷からモソモソもがき抜け出て、 みんな下に落ちてしまって。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyororaye
シヨロライェ 【他動】[si-y-or-o-raye 自分・(挿入音)・のところ・に・来させる] (よそにいる人)を自分のところにひっぱる。 (出典:田村、方言:沙流)
siyusaraye
シユサライェ 【自動】[si-y-usaraye 自分・(挿入音)・を分ける](一つのもとから)分かれる、 分岐する。 {E: to diverge; branch off.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soatay
ソアタイ 【名】[so-atay 借財・料金] 借財(の値)。 {E: a debt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soatay
ソアタイ 【so-atay】 借金. ク・ポホ ソアタイ タㇰ クス カㇻパレ(ク・アㇻパレ) クス ク・イェ ヤッカ エウッチケ ワ アㇻパ コパン=私の息子に借金取りに行かせようと私が言っても尻込みして行くのをいやがった. (出典:萱野、方言:沙流)
soataykar
ソアタイカㇻ 【自動】[soatay-kar 借財・を払う] 借金/借財を払う/返す。 {E: to return borrowed money.} (出典:田村、方言:沙流)
soataykar
ソアタイカㇻ 【so-atay-kar】 借金を返す. (出典:萱野、方言:沙流)
soataykor
ソアタイコㇿ 【自動】[soatay-kor 借財・を持つ] 借金している、 (お金、 食物等の)借りがある。 {E: to be in debt.} (出典:田村、方言:沙流)
soataytak
ソアタイタㇰ 【自動】[soatay-tak 借財・を取りに行く] 借金取りに行く/来る、 借財の返済をさせに行く/来る。 {E: to go to recover a debt, lent money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
soataytak
ソアタイタㇰ 【so-atay-tak】 借金を請求する.▷ソアタイ=貸し タㇰ=迎える,請求する (出典:萱野、方言:沙流)
sokay
ソカイ §325 カワセミ (1) sokay (so-káy)「ソかイ」 ⦅穂別、千歳、近文、屈斜路、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
sokaykamuy
ソカイカムイ §325 カワセミ (2) sokay-kamuy (so-káy-ka-muy)「ソかイカムイ」 ⦅屈斜路⦆(コ184) (出典:知里動物編、方言:)
somo hayta ya
ソモ ハイタ ヤー 【somo hayta ya】 足りなくないかい. (出典:萱野、方言:沙流)
somoyaykatanuno
ソモヤイカタヌノ 【somo yaykata-nu no】 遠慮もせずに.▷ソモ=(否定) ヤイカタヌ=遠慮する ノ=〜で (出典:萱野、方言:沙流)
somoyaysitomap
ソモヤイシトマㇷ゚ 【somo yay-sitoma-p】 恥知らず. (出典:萱野、方言:沙流)
sonkopayere
ソンコパイェレ 【自動】[sonko-paye-re 言づて・行く[複]・させる] 言づてを送る。 ☆参考 複数形の形だが paye パイェ の代りに単数形の arpa アㇻパ を使った用例はない。 {E: to send a message.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sonno he iyohay
ソンノ ヘー イヨーハイ 【sonno he iyohay】 本当かいあきれたことだ. (出典:萱野、方言:沙流)
sotkiorunampayaya
ソッキオルンアンパヤヤ §468 タラバガニ (3) sotkiorun-ampayaya (sot-ki-o-run-am-pa-ya-ya)「ソッキオルンアンパヤヤ」 ⦅名寄、網走⦆ (出典:知里動物編、方言:)
soyay
ソヤイ §120 ハチ類 (2) soyay(so-yáy)「ソやイ」⦅幌別⦆ハチ類 (出典:知里動物編、方言:)
soyay cotca
ソヤイ チョッチャ §601.ハチに刺される(1)soyay cotca〔so-jáǐ-čot-ča ソやイ・チョッチャ〕[ハチ・さす]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
súhurayep
スフライェㇷ゚ 【名】[su-huraye-p 鍋・を洗う・もの] 鍋みがき、 たわし。 sutukap súhurayep ストゥカㇷ゚ スフライェㇷ゚ ブドウ蔓の皮のたわし。 ☆参考 「ブドウ蔓の皮(sutukap ストゥカㇷ゚)をグルグル巻いて真ん中をブドウ蔓の皮でしばったもの、 これに砂をつけて鍋でもなんでも磨く。 また、 縄にでも砂をつけて磨く。」 (S) {E: a pot cleaner; a scourer.} (出典:田村、方言:沙流)
sukayanke
スカヤンケ 【su-ka-yanke】 つまみ食い:鍋から物を上げて食べる. (出典:萱野、方言:沙流)
sukuhohkayo
スクホㇹカヨ §006.若者;青少年(5)sukuh-ohkayo〔su-kúh-oh-ka-jo すくㇷオㇹカヨ〕[sukuh(若い)+ohkayo(男)]⦅S.⦆若者。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sumarienonkay
スマリエノンカイ §347 クルマユリ (6) sumari-enonkay (su-má-ri-e-non-kay)「スまリ・エノンカイ」[sumari(キツネ)enonkay(エゾスカシユリの鱗茎)] 鱗茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sumtaype
スㇺタイペ 【sum-taype】 油の沈澱物. (出典:萱野、方言:沙流)
surkuay
スㇽクアイ 【surku-ay】 毒矢. (出典:萱野、方言:沙流)
takapay
タカパイ §469 カニ (1) takapay (ta-ká-pay)「タかパイ」 ⦅美深bihuka、名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
takaysara
タカイサラ 【名】[< 日本語 高い皿(?)] túki トゥキ《酒杯》をのせる台。 〔萱民具 p.243 オユシペ〕 {E: a cup, glass stand.} (出典:田村、方言:沙流)
takaysara
タカイサラ 【takaysara】 トゥキ(漆塗り杯)の受け台. (出典:萱野、方言:沙流)
tamasay
タマサイ 【名】[tama-say 玉・連] 玉連、 玉を連ねて輪にした首かざり。 sitoki kot tamasay シトキ コッ タマサイ 円盤形のペンダントのついた玉連。(W) ☆参考 祭のときなどに正装した女子がつける。 たくさんの玉を糸でつないで輪にしたもの、 玉は石またはガラス玉で、 青系統を主調とし、 黒や黄なども入る。 前の方の玉で大きいのは直径3センチもあり、 後ろの方の小さい玉でも直径1.5センチぐらい。 一重のものも二重、 三重になっているものもある。 前の中央には sitoki シトキ と呼ばれる金属の円盤形の鏡のような飾りが下げられ、 これが胸の中央あたりにくる。 {E: a bead necklace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tamasay
タマサイ 【tama-say】 首飾り.玉飾り. 図[タマサイ] (出典:萱野、方言:沙流)
tanne hese yaykoturpa
タンネ ヘセ ヤイコトゥㇽパ §080.ためいき(2)安心して溜息をつく tanne hese yaykoturpa〔たンネ・へセ・やイコトゥㇽパ〕[tanne(長い)、hese(息)、yay(自分)+ko(と共に)+turpa(伸ばす)]⦅ユ研Ⅱ, p.668⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tanpaykar
タンパイカㇻ 【tan-paykar】 今春. (出典:萱野、方言:沙流)
tanukáy 1
タヌカイ 【名】☞tanukahi タヌカヒ (出典:田村、方言:沙流)
tanukáy 2
タヌカイ 【連体】(tanuká タヌカ《これらの》が pe ペ の前でとる形。)(=tá-okáy タオカイ) (出典:田村、方言:沙流)
tanukáype
タヌカイペ 【名】これら、 これらのもの(=tanukáy pe タヌカイ ペ)。 {E: these (things).} (出典:田村、方言:沙流)
tanukáyta
タヌカイタ 【副】[tanuká-hi-ta これらの・所・に]この辺に、 このあたりに。 tanukayta ka ene okay pe anak poronno oka タヌカイタ カ エネ オカイペ アナㇰ ポロンノ オカ この辺にもそんなものはたくさんある。(S) {E: around here; in the area.} (出典:田村、方言:沙流)
taokáy
タオカイ 【連体】[複](taokáy タオカ《ここにあるこれらの》が pe ペ の前に来たときの形。) (出典:田村、方言:沙流)
taokáype
タオカイペ 【名】(=ta okay pe タ オカイ ペ)これら(ここにあるもの)。 {E: these.} (出典:田村、方言:沙流)
tapokáy
タポカイ 【連体】[複](tapoká タポカ の、 pe ペ の前の形。) (出典:田村、方言:沙流)
tapokáype
タポカイペ 【名】これら(=tap-okay pe タポカイペ、 tap okay pe タㇷ゚ オカイペ)。 {E: these.} (出典:田村、方言:沙流)
tasirosikayehe
タシロシカイェヘ 【tasiro sikayehe】 タシロの目釘. (出典:萱野、方言:沙流)
tatpaskararase ekannayukar
タッパㇱカララセ エカンナユカㇻ 【tat-pas-karara-se e-kanna-yukar】 樺皮を燃やした時に黒い炭が手などにからみつく痛さを再現した言葉,激痛が走る. ▷タッ=樺 パㇱ=炭 カララセ=からまる エ=それ カンナ=再び ユカㇻ=真似る *痛さに対しての表現であるが,何々の時のような痛さと具体的に言う.今様に言うならば燃えているゴムの塊の一部など,べたっとした物が手にからみついたような痛さということ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
tay
タイ 【名語根】(木などの)林。 nítay ニタイ 林。 yamnitay ヤㇺニタイ 栗の木の林、 栗林。 punkattay プンカッタイ[punkar-tay] つる草の繁み。 ☆参考 竹やぶは tupsar トゥㇷ゚サㇻ、 sar サㇻ は単独では葦原(ヨシ原)。 {E: a wooded area, forest of chestnut trees.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tay
タイ 【tay】 林. (出典:萱野、方言:沙流)
tayekane
タイェカネ 【ta ye kane】 しゃべる,言い並べる,まくしたてる[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
tayki
タイキ 【名】[tay-ki (?)・シラミ][動物] ノミ(蚤)。 〔知分類 p.104 シラミ、 犬ジラミ((タライカ))〕 {E: a flea.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tayki
タイキ 【tayki】 ノミ. テエータ フチ ウタㇻ エネ ハウェオカ ヒ フㇱコ ノ アナㇰネ キソ アン ワ カシウン トマ ア・トゥリ ヤッカ サㇰ アン コㇿ タイキ アッ ペ ネ アー シコㇿ エン・ヌレ パ=ずうっと前,おばあさんたちが言った言葉は,古い時代はカヤで編んだ簾を敷き,その上へガマ草で織ったござを敷いたが,夏になるとノミがいたものだと私に聞かせてくれたものだった. (出典:萱野、方言:沙流)
tayki
タイキ §124 ヒトノミ;蚤 (1) tayki(táy-ki)「たイキ」⦅北海道、樺太全地域⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tayki
タイキ §176 ケジラミ (8) tayki(táy-ki)「たイキ」⦅多来加⦆ケジラミ、イヌジラミ (出典:知里動物編、方言:)
tayko 1
タイコ 【名】[< 日本語] たいこ(太鼓)。 {E: a drum.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tayko 2
タイコ 【名】[< 日本語 ダイコ][植物]大根。 〔知分類になし〕 {E: a long white Japanese radish.} (出典:田村、方言:沙流)
taykora
タイコラ 【名】[tayko-ra 大根・葉][植物] 大根葉。 {E: radish leaves.} (出典:田村、方言:沙流)
taype(he)
タイペ(ヘ) 【名】[所](概の例はない) …の子(人間のみ、 悪口、 憎らしくて言う言葉)。(W) (S) wenkur taype! ウェンクㇽ タイペ!/wenpe taype! ウェンペ タイペ! 貧乏人の子(憎まれ口、 罵倒)。 (wenkur sani ウェンクㇽ サニ/wenpe sani ウェンペ サニ とも言う。) {E: the child of… (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
taype/taype(he)
タイペ/タイペ(ヘ) 【taype/taype(he)】 血統,子孫,胤,子〔悪口〕. マㇰ タ エカシ カ イッカ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ア ワ タイペヘ カ イッカ エオ.ソンノ ウェン ペ ネ ハウェ ネ=遠い先祖の祖父も泥棒したものだと聞いたのにその血統も手癖が悪い.本当に悪い者だよね.ウェシサㇺ タイペヘ=悪い和人の血統.ウェンペ タイペヘ=悪い者の血統.カニ カ ク・タイペヘ インネ クス ク・ヤヤㇷ゚テ.エタㇻカ イタㇰ エタㇻカ イキ ソモ ク・キ シコㇿ ク・ヤイヌ=私も,私の末裔が大勢なので自重したい.でたらめを言ったりでたらめしたりしてはならないと私は考える. (出典:萱野、方言:沙流)
taype/taype(he)
タイペ/タイペ(ヘ) 【taype/taype(he)】 澱(おり),沈殿物:油の沈殿物. ソモ クッカン ペコㇿ ク・ヤイヌ ワ スㇺ ク・ホㇰ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) アㇷ゚ オヤチキ クッカン スㇺ ネ アアン.トックリ アサㇺ タ タイペヘ カ アン=傷んでいないと思ったので油を買ってきたのに,知らなかったが傷んだ油であった,瓶の底には澱もあった.スㇺ オホンノ ア・アヌ コㇿ タイペヘ アン ペ ネ ナ.ネウㇱケヘ アナㇰネ イテキ エイワンケ アニ=油を長く置くと沈澱物があるものなのだ.その部分は使わないようにしてね. (出典:萱野、方言:沙流)
taypeutari
タイペウタリ 【名】[所](utari ウタリ の概は utar ウタㇻ)[taype-utar-i …の子・たち・(所属語尾)] …の子どもたち(悪口、 罵倒)。 X taypeutari arki wa suy nonno opitta kar wa isam ruwe ta na X タイペウタリ アㇻキ ワ スイ ノンノ オピッタ カㇻ ワ イサㇺ ルウェ タ ナ Xの「こっこら」(=子どもたち)来てまた花をみんな取ってしまったんだな。(S) {E: the children of…(slang).} (出典:田村、方言:沙流)
taypey sama
タイペイ サマ 【名】[< 日本語 だいべんさま (大弁様)(?)](ウポポの一節に出てくる言葉。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
taytayseta
タイタイセタ §268 イヌ (32) taytay-seta (táy-tay-se-ta)「たイタイセタ」 ⦅白浦、相浜⦆ぶちイヌ (出典:知里動物編、方言:)
tek'aya
テㇰアヤ 【tek-aya】 手の筋,指紋. (出典:萱野、方言:沙流)
tekaya
テカヤ §533.てすじ(手筋)(5)tek-aya〔té-ka-ja てカヤ〕[tek(手)+aya(條)]⦅ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tekehayta
テケハイタ 【他動(?)】[tek-e-hayta 手・で・足りない](?) (次の表現の中で) 手で取りきれない(?)。 …a=uk pe a=tekéhayta a=uk híne …アウㇰ ペ アテケハイタ アウㇰ ヒネ 私は取るものを手当り次第に持てる限り取って。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tekehuraye
テケフライェ 【teke-huraye】 手を洗う.▷テケ=手 フライェ=洗う (出典:萱野、方言:沙流)
tekemakaraye
テケマカライェ 【他動】[tek-e-maka-raye 手・で・後へ・やる] 手で後ろへ押しやる。 en=tekemakaraye kor en=kopasrota エンテケマカライェ コㇿ エンコパㇱロタ (私は)(おまえなんか黙っていなさいと)手で後ろへ追うようにされて怒られた。(S) {E: to push back…with one's hands.} (出典:田村、方言:沙流)
tekkiray
テッキライ 【tek-kiray】 指櫛. (出典:萱野、方言:沙流)
teksaykare
テㇰサイカレ 【他動】[tek-say-kar-e 手・一巻き・つくる・させる] …をサッと手に取る。 néa suwop Kasunte nispa a=kotúriri, yayrenkane teksaykare ネア スウォㇷ゚ カスンテ ニㇱパ アコトゥリリ、 ヤイレンカネ テㇰサイカレ 私はその箱をカスンテ氏に差し出した。 彼は喜んでサッと取った。(HK民話) {E: to take…quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teksaykare
テㇰサイカレ 【tek-saykare】 さっと取る,急いで取る,すばやく取る. ポオン イチェン ネ コㇿカ ク・コトゥリリ アクス テㇰサイカレ ワ チソイェカッタ ワ イサㇺ=少しの銭だけれども,私が伸ばすとさっと取って飛び出て行ってしまった.シアペケㇱ ア・テㇰサイカレ シネレ ワ エㇰ チロンヌㇷ゚ ア・トイコキㇰキㇰ ア・ライケ ルウェ ネ=太い燃えさし,さっと手に取って,化けて来たキツネを殴りつけて殺したのだ[ウ](『ひとつぶのサッチポロ』90頁,平凡社). (出典:萱野、方言:沙流)
teksaykare
テㇰサイカレ 【tek-saykare】 手でさっと取る,手でむしり取る. ▷テㇰ=手 サイカレ=さっと取った(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
tempokisikayus
テンポキシカユㇱ §830.横腹の痛み;側胸痛(4)tempoki-sikay-us〔tém-po-ki-ši-kà-juš てンポキ・シカユㇱ〕[tempoki(そのわきのした)+sikay(くぎ)+us(ちくちくささる)]⦅テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tere ayne
テレ アイーネ 【tere-ayne】 ずーっと待って. (出典:萱野、方言:沙流)
teskemayayke
テㇱケマヤイケ §655.ひぜん;かいせん(疥癬)(6)小さい粟粒様の発疹を有する疥癬 teske-mayayke〔téš-ke-ma-jaǐ-ke てㇱケ・マヤイケ〕[teske(↑)+mayayke(↑)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
to eus wa ray
ト エウㇱ ワ ライ §389.しぬ(死ぬ)(61)赤ん坊が乳首で圧死する to e-us wa ray〔tó-e-úš|wa-ráǐ と・エ・うㇱ・ワ・らイ〕[乳首が、それ、について、死ぬ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tokapcup ray
トカㇷ゚チュㇷ゚ ライ 【tokap-cup ray】 日食:皆既食.▷トカㇷ゚チュㇷ゚=太陽 ライ=死ぬ (出典:萱野、方言:沙流)
tomo eyaysikarun
トモ エヤイシカルン 【連他動】…でものごころがつく、 (子どものとき)途中から…に気がついた。 {E: to realise, remember…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomonkay
トモンカイ 【名】[< 日本語] ともがい(櫂の一種)。 {E: a type of oar.} (出典:田村、方言:沙流)
tonakkay
トナッカイ 【名】[動物] トナカイ。(S)〔知分類 p.147 tunákay 成獣 S tunáxkay 成獣((シラウラ))〕 {E: a reindeer.} (出典:田村、方言:沙流)
tonray wenray ki
トンライ ウェンライ キ §389.しぬ(死ぬ)(64)犬死する;野たれ死する ton-ray wen-ray ki〔tón-raǐ|wén-raǐ|kí とンライ・うぇンライ・き〕[ton-ray(<toy-ray つまらぬ・死)+wen-ray(わるい・死)+ki(する)]⦅ホロべツ―民譚集, p.14⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tookáy
トオカイ 【連体】[複](tooká トオカ が pe ペ《もの》/-pa パ (複数形語尾)の前でこの形をとる。) (出典:田村、方言:沙流)
tottokaykuma
トットカイクマ §262 ウミヤナギ  (1) totto-kaykuma (tót-to-kay-ku-ma)「とットカイクマ」[<totto(母)kaykuma(折柴)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyko-rayke
トイコライケ 【他動】[toyko-rayke ひどく・殺す] ぶっころす、 ひどい殺し方で殺してしまう。 {E: to murder…in a foul manner.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toykoetaye
トイコエタイェ 【toy-ko-etaye】 引っぱる. (出典:萱野、方言:沙流)
toykorayke
トイコライケ 【toy-ko-rayke】 ぶち殺す. (出典:萱野、方言:沙流)
tuayyoay
トゥアイヨアイ 【tuay-yoay】 魔物を射る矢.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
tumieray
トゥミエライ 【tumi-e-ray】 戦死. (出典:萱野、方言:沙流)
tunahkay
トゥナㇵカイ §290 トナカイ (2) tunahkay (tu-náh-kay)「トゥなㇵカイ」成獣⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tunahkaykina
トゥナㇵカイキナ §419 ヒカゲノカズラ エゾヒカゲノカズラ  (2) tunahkay-kina (tu-náh-kay-ki-na)「トゥなㇵカイ・キナ」[トナカイ・草] 茎葉 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tunakay
トゥナカイ §290 トナカイ (1) tunakay (tu-ná-kay)「トゥなカイ」成獣⦅樺太⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tunasray
トゥナㇱライ §389.しぬ(死ぬ)(27)急死する tunas-ray〔túŭ-naš-raǐ とぅーナㇱライ〕[tunas(早く)+ray(死ぬ)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tunnay
トゥンナイ 【自動】ビューとふき出る。 {E: to gush, rush out.} (出典:田村、方言:沙流)
tunnitay
トゥンニタイ 【名】[tunni-tay 柏の木・林][植物] 柏の林。 〔知分類 p.179 tunni((白浦、 眞岡))〕 {E: a wooded area, a forest of oak trees.} (出典:田村、方言:沙流)
tunoiwaysuy
トゥノイワイスイ 【副】[tu-no-iwan-suy 二つの(=たくさんの)・(強調)・六つの・回][雅] 何回も何回も。 tunoiwaysuy/i=enkasi/ekarinpa ayne トゥノイワイスイ/イエンカシ/エカリンパ アイネ [雅]何回も何回も私の上をグルグル飛び回ってから。(W神謡語り) ☆参考 iwaysuy イワイスイ [iwan-suy]《六回》だけでも《何回も、 多数回》を表す。 tuno- トゥノ がついてさらに強調されている。 noiwan ノイワン は《六つもの》、 tunoiwan トゥノイワン の例はこれしかない。 {E: a number of times; many times.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
túray
トゥライ 【自動】[tu(< toy)-ray ひどく・死ぬ](次の決まった言い回しの中で)ひどい死に方で死ぬ。 túray wenray ki トゥーライ ウェンライ キー ひどい死に方で死んでしまった。(S民話) túray wenray wa isam トゥーライ ウェンライ ワ イサㇺ ひどい死に方で死んでしまった。(W民話) ☆参考 二例とも Pánanpe パナンペ 川下男と Pénanpe ペナンペ 川上男の民話の結末の常套句。 初めの用例では動名詞となって《ひどい死に方で死ぬこと》。 (出典:田村、方言:沙流)
turay wenray ki
トゥライ ウェンライ キ §389.しぬ(死ぬ)(65)犬死する;野たれ死する tu-ray wen-ray ki〔tú-raǐ|wén-raǐ|kí とぅライ・うぇンライ・き〕[tu-ray(<toy-ray>…)]⦅サル―民譚集, p.160⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
turaynu
トゥライヌ 【他動】…を見失う、 …を見つけない、 …が見つからない。 wa kusu raykewehe póka a=turáynu hi ne nankor sekor ワ クス ライケウェヘ ポカ アトゥライヌ ヒ ネ ナンコㇿ セコㇿ だから遺体も見つからないのだろうと。(S会話) ☆対語 pa パ …を見つける。 ☆参考 sitturaynu[sir-turaynu] シットゥライヌ は《道に迷う》。 {E: to lose sight of, not find…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turaynu
トゥライヌ 【turaynu】 見つからない,見当らない,なくす. ク・コㇿ ペ ク・トゥライヌ=私のものが見つからない.クンネ ㇷ゚ ク・カㇻ クナㇰ ク・ラム コㇿ クンネ コポンチ トゥムン アッ コマレ(ク・オマレ) アㇷ゚ ネヒネ オㇿ ネア ウㇱケ コイラ(ク・オイラ) ク・トゥライヌ=黒い色のものにしようと思って黒い粘土の中へオヒョウの皮を浸けたのに浸けた場所を私はすっかり忘れて捜し出せない. (出典:萱野、方言:沙流)
turayram
トゥライラㇺ 【後副】[tura-iram …と一緒に・…と同時に](動詞の後に置かれて)…すると同時に。 {E: together with…; at the same time as…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turaywenray
トゥライウェンライ 【tu-ray-wen-ray】 悶死(する),悶え苦しんで死ぬ. (出典:萱野、方言:沙流)
tusamukru yaykotutturi
トゥサムㇰル ヤイコトゥットゥリ 【tusa-mukru yaykotutturi】 肘枕.▷トゥサ=袖 ムㇰル=枕 →肘を枕にすると言わずに袖を枕にすると言う (出典:萱野、方言:沙流)
tusaraykamuy
トゥサライカムイ §481.たましい;霊魂(13)よみがえるべき霊魂 tusa-ray-kamuy〔tu-sá-raǐ-ka-muǐ トゥさ・ライカムイ〕[tusa(よみがえる)+ray-kamuy(死霊)]⦅サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
tuway(y)uk
トゥワ(イ)ユㇰ §294 いるか、イルカ (6) tuway(y)uk (tu-wá(y)-yuk)「トゥワ(イ)ユㇰ」[<tuwa(とぶ)yuk(えもの)] (出典:知里動物編、方言:)
uaynukor
ウアイヌコㇿ ☞uwaynukor ウワイヌコㇿ (出典:田村、方言:沙流)
uhaye
ウハイェ 【u-haye】 足りない,不足している. チセニ ウウォマ ワ アン クニ ク・ラム アㇷ゚ポンノ ウハイェ ノイネ ネ ナ アㇻパ ワ トゥイェ ワ エㇰ ヤン=家を建てる材料が揃っていると私は思っていたが少し足りない,行って伐って来なさい. (出典:萱野、方言:沙流)
uhayokkoturpa
ウハヨッコトゥㇽパ 【自動】[複](単は用例がない)[u-hayok-ko-turpa 互い・武装・に・…をのばす[複]] 皆で武装する。 {E: for everyone to be armed (with weapons).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhayta
ウハイタ 【自動】[u-hayta 互い・に及ばない] ①(そろっているはずのものが)数が足りない。 urepeci uhayta ウレペチ ウハイタ 足の指が足りない(三本とか四本とかしかない)。(S) ②上下の差別がある(?) iteki umonpok ta uhayta no yaynu イテキ ウモンポㇰ タ ウハイタ ノ ヤイヌ 上下のわけへだてや差別をして考えるな。(S独話) {E: ①for the number of something to be lacking; insufficient. ②for there to be discrimination, distinction between upper and lower, superior and inferior.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhayta
ウハイタ 【u-hayta】 足りない(揃っているべきものが).至らない. アイヌ イタㇰ アナㇰネ ウハイタ ウㇱケ ポロンノ オカ.ネ イタㇰ オウペカレ ワ カムイ オルン ソンコ アンパ ㇷ゚ イクパスイ ネ ルウェ タパン ナ=人間の言葉は至らない所がたくさんあるものだ.その言葉を真っ直ぐにして神へ伝言を持って行くのが捧酒著ですよ. (出典:萱野、方言:沙流)
uhonnayke
ウホンナイケ §755.むね(胸)(2)胸腔 uh-onnayke〔úh-on-naǐ-ke うㇷ・オンナイケ〕[uh(?)+onnayke(内部)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
uhsinamponetokay
ウㇷシナンポネトカイ §566.ねる(寝る)(4)腹這いになる uhsi-nampo-netokay〔úh-ši-nam-po-ne|o-káǐ うㇷシ・ナンポ・ネ・オカイ〕[uhsi(うつぶす)+nan(顔)+-po(指小辞)+ne(になって)+okay(いる)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ukaeraye
ウカエライェ 【他動】[u-ka-e-raye 互い・の上・に・…を行かせる] 近道して尾根や沢の上の方を横切って行く。 ☞sítu-ukaeraye シトゥウカエライェ、 iwor-ukaeraye イウォㇿ ウカエライェ {E: to take a shortcut across a mountain ridge or mountain stream.} (出典:田村、方言:沙流)
ukaoraypa
ウカオライパ 【自動】[u-ka-o-raypa 互い・の上・に・行く] ここの仕事が終わった人が手伝いに行く。 ☞ka(si) oraye カ(シ) オライェ {E: for someone who has finished their work to go to help someone else.} (出典:田村、方言:沙流)
ukatarayranke
ウカタライランケ 【u-ka-ta-ray-ranke】 相ともに死ぬほど. ア・ウナㇻペヘ オトゥ イワンパ オレ イワンパ ソモ ア・ヌカㇻ アイネ ソモカ ア・ヌカㇻ クナㇰ ア・ラム ロㇰ ペ エㇰ カネ イキ.エアシリ カ ウカタライランケ チサナアナ(チㇱ・アン ア ・アン ア)=私の叔母,何年も何年も会わないでいた.まさか見ると思わないでいたのに突然来た.本当にお互いの体の上に死んだかと思うほどに泣き崩れた. (出典:萱野、方言:沙流)
ukay
ウカイ 【自動】[u-kay 互い・をおぶう] しわがよっている。 kapuhu ukay カプフ ウカイ 皮膚(ヒフ)にしわがよっている。 sikkapu ukay wa inkar ruwe pirka シッカプ ウカイ ワ インカㇻ ルウェ ピㇼカ まぶたが二重になっていて目元がパッチリしている。(S) {E: to be wrinkled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukaymimak
ウカイミマㇰ 【ukay-mimak】 八重歯. (出典:萱野、方言:沙流)
ukaynimak
ウカイニマㇰ 【名】[u-kay-mimak 互い・をおぶう・歯] 八重歯。 {E: a double tooth.} (出典:田村、方言:沙流)
ukaynimak(-i)
ウカイニマㇰ §582.は(歯)(26)やえば(八重歯) ukay-nimak(-i)〔u-káǐ-ni-mak ウかイ・ニマㇰ〕[u(お互いを)+kay(背負う)+nimak(歯);背負いあっている歯]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ukaypaimak(-i)
ウカイパイマㇰ §582.は(歯)(27)やえば ukaypa-imak(-i)〔u-káǐ-pa-i-mak ウかイパ・イマㇰ〕[u(互いを)+kay(背負う)+-pa(動詞語尾、複数を示す)+imak(歯)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ukayukay
ウカユカイ 【自動】[u-kay-ukay 互い・をおぶう・(重複)] たくさんしわがよっている。 nankapu ukayukay ナンカプ ウカユカイ 顔の皮膚がしわしわになっている、 顔にしわがたくさんある。 nanuhu epitta nankapu ukayukay ナヌフ エピッタ ナンカプ ウカユカイ 顔じゅう顔の皮がしわだらけだ。(S) e=nucittek e=nanuhu ukayukay earkinne ki ruwe an! エヌチッテㇰ エナヌフ ウカユカイ エアㇻキンネ キ ルウェ アン! あなたは年取ってあなたの顔はしわがずいぶんよったねえ。(S) ☞ukay ウカイ {E: to be very wrinkled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoheraye
ウコヘライェ 【u-ko-heraye】 似ている. ウサタイㇼワㇰ ネアㇷ゚クスン エネポ エアシリ ウコヘライパ=いとこだからとてこれほどまでに似ているものか. (出典:萱野、方言:沙流)
ukokanpietaye
ウコカンピエタイェ 【自動】[u-ko-kanpi-etaye 互い・に対して・紙・を引く] くじびきする。 ☆参考 紙でなく棒でやってもこの語を使う。(S) {E: to draw a lottery.} (出典:田村、方言:沙流)
ukokoncietayep
ウココンチエタイェㇷ゚ §053 オオバコ (13) ukokoncietayep (u-kó-kon-ci-e-ta-yep)「ウこコンチエタイェㇷ゚」[u(互い)ko(に)kónci(帽子)etáye(引く)p(もの)] 花・茎 ⦅幌別・穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ukonkopietaye
ウコンコピエタイェ 【他動】[u-konkopi-etaye 互い-(?)・を引っぱる](オオバコの茎をひっかけてひっぱり合う(子どもの遊びの一つ)。 ☆参考 「オオバコの茎」は ermusar エㇾムサㇻ《ネズミの尾》。 {E: a type of children's game; to hook one another.} (出典:田村、方言:沙流)
ukopayoka
ウコパヨカ 【自動】[複](単はない)[u-ko-payoka 互い・に・行き来する] 互いに行き来する、 訪問し合う、 訪問したりされたりして親しくつき合う。 nep ka aop ka isam wa ukopayoka rusuy=an yakka wen ネㇷ゚ カ アオㇷ゚ カ イサㇺ マ ウコパヨカ ルスヤン ヤッカ ウェン 何も乗り物もないので行ったり来たりしたくてもできない。 sisak tokuy ne ukopayoka=an シサㇰ トクイ ネ ウコパヨカアン 私たちはまたとない親友として親しく行き来した。(NK民話) {E: to be mutually friendly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukopayoka
ウコパヨカ 【u-ko-payoka】 往来.▷ウ=互いに コ=〜に対して パイェオカ=行く(パイェオカ→パヨカ) (出典:萱野、方言:沙流)
ukopayyekar
ウコパイイェカㇻ 【他動】[uko-payyekar みんな一緒に・…をけなす] みんなで…をけなす。 (出典:田村、方言:沙流)
ukoraypa
ウコライパ 【他動】[uko-raypa 一緒に・…を寄せる[複]] わしづかみにする、 寄せ集める。 cis kor kor poyson utar ukoraypa チㇱ コㇿ コㇿ ポイソン ウタㇻ ウコライパ (父親は)泣きながら自分の子どもたちを一緒にだき寄せた。(W民話) {E: to clutch, grab…} (出典:田村、方言:沙流)
ukotus'etaye
ウコトゥシエタイェ 【u-ko-tus-etaye】 綱引き(する).▷ウ=互い コ=〜に対して トゥㇱ=綱 エタイェ=引っぱる イヨマンテ オッタ(オㇿ タ) メノコ オッカヨ ウコトゥㇱエタイェ メノコ アマケタロ コㇿ イマカケ タ オッカヨ カムイ ア・ウㇰ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=熊送りの時に男と女が綱引きをして女が負けると,次に牡熊が獲れるそうだよ.イヨマンテ オッタ ヘペㇾトゥㇱ ア・ピタ オカケヘ タ ネ トゥㇱ アニ ウコトゥㇱエタイェ・アン ペ ネ=熊送りの時に熊を繋いだ綱をほどいた後にその綱で綱引きをするものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
ukousaraye
ウコウサライェ 【u-ko-usaraye】 分かち合う. タンペ ネノ ケㇺアン ヒ タ アナㇰネ アエㇷ゚ アン パㇰノ ア・ウコウサライェ ワ ア・エ ㇷ゚ ネ ナ=このように飢饉の時には食べ物はあるだけをお互いに分け合って食べるものだよ.タンパ アナㇰネ シリㇼスㇺ ポオン アエㇷ゚ カ ウコウサライェ ワ ア・エ エアシㇼ キ ㇷ゚ ネ ナ.アエㇷ゚ オトゥペカレ ヤン アニー=今年は不作(干ばつ)で少しの食べ物をも分かち合って食べなければならないのだよ.食べ物を経済(節約)して食べなさいね. (出典:萱野、方言:沙流)
ukousaraypa/ukowsaraypa
ウコウサライパ 【他動】[複](単 ukowsaraye ウコウサライェ は未出)[uko-usaraypa 一緒に・…を分ける[複]](二人以上が/二つ以上を)皆分ける、 全部とって皆で分けてしまう。 {E: to divide up… between everyone (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukowsaraypa
ウコウサライパ ☞ukousaraypa ウコウサライパ (出典:田村、方言:沙流)
ukoyayapapu
ウコヤヤパプ 【自動】[u-ko-yayapapu 互い・に・わびる] わびを言い合う、 仲直りする。 ☞yayapapu ヤヤパプ {E: to make peace with…} (出典:田村、方言:沙流)
ukoyayapapu
ウコヤヤパプ 【u-ko-yayapapu】 仲直りする. (出典:萱野、方言:沙流)
ukoyayrenkapa
ウコヤイレンカパ 【u-ko-yay-renkapa】 相ともに喜ぶ,皆で喜んでいる. ▷ウ=互いに コ=それ ヤイレンカ=喜び パ=それら,大勢,皆で(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ukoyaysampepokas
ウコヤイサンペポカㇱ 【u-ko-yay-sampe-pokas】 あーあいやになっちゃった.▷ウ=互い コ=それに ヤイ=自身の サンペ=心臓 ポカㇱ=醜い (出典:萱野、方言:沙流)
ukoyaysikupka(-an)
ウコヤイシクㇷ゚カ §033.いいなずけ(許嫁)(2)ukoyaysikupka(-an)〔u-kó-jaǐ-ši-kup-ka ウこヤイシクㇷ゚カ〕⦅ビホロ⦆いいなずけである。[u-ko-yay-sikup-ka(お互い・のために・自分を・成長・させる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ukpetekehayta
ウㇰペテケハイタ 【uk-pe tek-e-hayta】 取るものも取りあえず:手に取った物をも落としながらしたくする大急ぎの様子.▷ウㇰ=取る ペ=物 テㇰ=手 エ=それで ハイタ=足りない アウン ウナㇻペ ピラトゥルン(ピラトゥㇽ ウン) エン・シレン イモンタピレ ㇷ゚ ネ クス クㇰ(ク・ウㇰ) ペ ク・テケハイタ コㇿ ケㇰ(ク・エㇰ) ルウェ ウン=隣のおばさんが平取へ私を誘い急がせるものだから取るものも取りあえず来たのだよ.ナー クンネイワイペ カ ソモ ノ アン ウㇱケ ウン アㇻパ・アン カルスㇰ(カルㇱ ウㇰ) クス ク・シレン アクス ウㇰペテケハイタ コㇿ ヤイェトコイキ=まだ朝飯を食べていないところへ私は行ってキノコ取りに行こうと誘うと取るものもとりあえず自分のしたくをしはじめた. (出典:萱野、方言:沙流)
umay
ウマイ 【名】[< 日本語(?)]菓子。 ☆参考 kuwas クワㇱ とも言う。 甘い菓子は tópenpe トペンペ《甘いもの》という総称で呼ぶことが多い。 {E: sweets; confectionary.} (出典:田村、方言:沙流)
umay
ウマイ 【umay】 菓子. アウン ポンペ ウマイ ク・コレ クナㇰ ク・イェ アクス エシカリ ワ ホユプ ワ アㇻパ=隣の子供に菓子をやるよと言ったらわしづかみにして走って行った. (出典:萱野、方言:沙流)
umuraypa
ウムライパ 【u muraypa】 挨拶(お互いの相手の頭や背中を撫でながら).*弔問に行きお互いの背中へ手を回し悔やみを言い,あるいは泣く.昭和30年代まではこの風習があった.▷ウ=互い ムライパ=抱き合う (出典:萱野、方言:沙流)
umurekaynu
ウムレカイヌ §035.夫婦(4)umurek-aynu〔u-mú-re-kaǐ-nu ウむレカイヌ〕⦅マオカ、シラウラ⦆①【常】夫婦。②【雅―特にoyna(神謡)において】一対の男女;息子と娘;兄と妹。⦅―樺太の神謡, p.10, 註7参照⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
únarayoci
ウナラヨチ 【名】[una-rayoci 灰・虹] 灰かぐら。 únarayoci hopuni ウナラヨチ ホプニ 灰かぐらが上がる。 {E: a cloud of ash.} (出典:田村、方言:沙流)
unkeray
ウンケライ 【自動】[un-keray 自分の所に(?)・恩恵を受ける(?)] 贈り物をもらう、 いただく、 授かりものがある。 ☆参考 eunkeray エウンケライ[他動]…をもらう/いただく。 {E: to receive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unkeray
ウンケライ 【unkeray】 貰う. (出典:萱野、方言:沙流)
unkoraye
ウンコライェ 【他動】[un-ko-raye 自分・の方に・動かす][雅]自分の方へ引き寄せる。 pancikiri/a=unkoraye/a=uk wa orano パンチキリ/アウンコライェ/アウㇰ ワ オラノ 私はその鹿の後足を引き寄せてつかんで。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upas esitturaynu
ウパㇱ エシットゥライヌ 【upas-e-sir-turaynu】 雪のために道に迷う. ▷ウパㇱ=雪 エ=それ シッ(シリ)=あたり,その近く トゥライヌ=見つけられない,分からない(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
upiyetayetaypa
ウピイェタイェタイパ 【自動】[u-pi-etay-etay-pa 互い・こっそり・…を引っぱる(etaye エタイェ の語根)・(重複)・[複]] こっそり誘い合う、 誘い合わせる。 {E: to secretly invite, tempt.} (出典:田村、方言:沙流)
uray
ウライ 【自動】やなで魚をとる。 (出典:田村、方言:沙流)
uray
ウライ 【uray】 やな:魚を獲る仕掛け. ウライ コㇿ=やなを持っている. (出典:萱野、方言:沙流)
uraye(an-)
ウライェ §359.産―うぶ湯を使う(2)uraye(an-)〔u-rá-je ウらイェ〕[洗う]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
urayke
ウライケ 【自動】[u-rayke 互い・を殺す] 殺し合う、 果たし合いをする。 {E: to kill one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uraynekina
ウライネキナ §029 ハンゴンソウ ななつば (10) urayne-kina (u-ráy-ne-ki-na)「ウらイネキナ」[<urayni-kina] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
urayni
ウライニ 【名】[uray-ni やなで魚をとる・木](魚をとるために川の中に立てる/立ててあるくい、 やなの一種。) ☆参考 rawomap ラウォマㇷ゚ は魚をとるために川の中に沈める仕掛け。 (出典:田村、方言:沙流)
uraynikina
ウライニキナ §029 ハンゴンソウ ななつば (9) urayni-kina (u-ráy-ni-ki-na)「ウらイニキナ」[uráyni(棒)kiná(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
uraysusu
ウライスス §321 イヌコリヤナギ (1) uray-susu (u-ráy-su-su)「ウらイ・スス」[uray(梁)susu(ヤナギ)] 茎 ⦅A有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ureesittemraypa
ウレエシッテㇺライパ 【ure-e-sir-tem-raypa】 足探り(する):真っ暗の所を足探りで歩くこと.▷ウレ=足 エ=それで シㇼ=あたり テㇺ=手 ライパ=撫でる (出典:萱野、方言:沙流)
uriwahneaynu
ウリワㇵネアイヌ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(14)uriwahne-aynu〔u-rí-wah-ne-àǐ-nu ウりワㇵネアイヌ〕⦅シラウラ⦆兄弟。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
usaokaype
ウサオカイペ 【usa okay pe】 いろいろ. (出典:萱野、方言:沙流)
usaraye
ウサライェ 【他動】[usa-raye 別々に・動かす](?) …を分ける、 分割する。 tup ne usaraye トゥㇷ゚ ネ ウサライェ 二つに分ける。(S) {E: to divide…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usaraye
ウサライェ 【usaraye】 別々にする,分ける,分配する,開く,広がる. ウサライェ ワ コレ=別々にしてあげる,分けてあげる. (出典:萱野、方言:沙流)
usatrayoci
ウサッラヨチ 【名】[usat-rayoci おき・にじ(虹)] 炉のおきがパーッと飛び上がったもの。 yam kap turano a=ma kor patke wa usatrayoci únarayoci hopuni wa a=sitóma p ne ヤㇺ カㇷ゚ トゥラノ アマ コㇿ パッケ ワ ウサッラヨチ ウナラヨチ ホプニ ワ アシトマㇷ゚ ネ 栗を皮ごと焼くとはぜて火がとんだり灰がパーッと舞い上がったりして恐ろしいもんだ。(S) {E: the sparks that fly out of a fireplace.} (出典:田村、方言:沙流)
usaymonkire
ウサイモンキレ 【u-saymon-ki-re】 拷問. テエータ アナㇰネ イッカ ネヤ メノコ エパコアッ ネヤ ア・コラムヌㇷ゚ オカ コㇿ ウサイモンキレ カ アン ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) コㇿカ カニ アナㇰネ ク・ヌ カ ク・ヌカㇻ カ エラムㇱカリ=大昔は盗っ人とか女性関係とか疑いがかけられると拷問もあったそうだが,私は聞いたことも見たこともない. (出典:萱野、方言:沙流)
usayne
ウサイネ 【副】[usa-ne めいめい別々の・である](?) ①いろいろ、 いろいろ違って。 usayne usayne ウサイネ ウサイネ いろいろ(とんでもないこともまじって)。 usayne usayne oka isoytak ウサイネ ウサイネ オカ イソイタㇰ いろいろな話(おもしろいことも言えばおかしいことも言えばとんでもないことも言う)。(S) usayne usayne usayne okay pe somo katu ne an ウサイネ ウサイネ ウサイネ オカイ ペ ソモ カトゥ ネ アン 本当にいろいろのものが「たいした」(たくさん)ある(鍋かまもあればふとんもある、 本もある、 鍬もある、 猫の子、 犬の子もいる、 魚もある)。(S) ②(悪いニュアンスで)いろいろ(おかしいことやまちがったことを)。 usayne ka ikiya e=ye na ウサイネ カ イキヤ エイェ ナ いろいろに(おかしいことやまちがったことを)言ってはいけないぞ。(W) {E: variously; differently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usayneusayne
ウサイネウサイネ 【u-sayne u-sayne】 いろいろ. (出典:萱野、方言:沙流)
usaynure
ウサイヌレ 【他動】…を離す。 {E: to separate…; part (from)…} (出典:田村、方言:沙流)
usayun
ウサユン 【usayun】 ばらばらになる:桶や樽のようなたがの入った物がばらばらになること. タネ タネ オンタロ クチヒ ハチㇼ ワ ウサユン ノイネ アン ナ.イテキ コネ クニネ アプンノ アヌ アニー=今にも今にも樽のたがが外ればらばらになりそうだ.砕けないように静かに置くのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
usinnayno
ウシンナイノ 【副】[u-sinna-y-no 互い・(と)異なる・挿入音・(副詞形成)] 互いに異なって。 {E: mutually different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utaye
ウタイェ 【他動】[雅](彼が)…を言う。 sekor okay pe utaye hike セコㇿ オカイ ペ ウタイェ ヒケ [雅]ということを言うと。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では単に ye イェ と言う。 ユーカラでも ye イェ が使われるが、 リズムの関係で uta- ウタ をつけて二音節ふやすことがある。 三人称である。 uta- ウタ の語源は不明。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwaynukor
ウワイヌコㇿ 【他動】[u-w-aynukor 互い・(挿入音)・を尊敬/尊重する] 子どもも母も皆で父を「まてえに」(=大切に)して従っている。 uwaynukor=an siri k=érayap ウワイヌコラン シリ ケラヤㇷ゚ 子どもや母が皆で父を大切に尊重しているのに私は感心した。(S) ☞aynukor アイヌコㇿ {E: for mother and children to respect the father.} (出典:田村、方言:沙流)
uweaynu
ウウェアイヌ 【u-e-aynu】 人食い人種.▷ウ=互いに エ=〜を食べる アイヌ=人間 ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) ウウェアイヌトノ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ アナㇰネ ナヌフ アㇻケ クンネ ㇷ゚ ネー セコㇿ ネ ア ワ=昔話の中では人食い人種殿は顔の半分が黒いものだと言われるものであった.*人食い人は顔の半分が黒いものだというふうに普通のアイヌと全く違うと想像していた. (出典:萱野、方言:沙流)
uwehaye
ウウェハイェ 【自動】[u-w-e-haye 互い・(挿入音)・と共に・(?)] くいちがう(「材料について言う。 人のことではない。」 (S))。 ikuspe sópesni uwehaye イクㇱペ ソペㇱニ ウウェハイェ 柱と桁がくいちがった。(S) {E: to crisscross; be contradictory.} (出典:田村、方言:沙流)
uwehayta
ウウェハイタ 【自動】[u-w-e-hayta 互い・(挿入音)・に・届かない](婚約者どうしが)結婚を取りやめる。 {E: for a couple to call off their engagement to marry.} (出典:田村、方言:沙流)
uwekanuhaynu
ウウェカヌハイヌ §356.産―産婆;助産者(5)uwekanuh-aynu〔u-wé-ka-nuh-aǐ-nu ウうぇカヌㇷ・アイヌ〕[とりあげ・人]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
uwekatayerotke
ウウェカタイェロッケ 【自動】[u-w-ekatayerotke 互い・(挿入音)・と仲が良い](=uwekatayrotke ウウェカタイロッケ)互いに仲がいい。 {E: to be on mutually good terms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekatayerotke
ウウェカタイェロッケ 【u-e-katayerotke】 仲がよい,仲よし(の人). (出典:萱野、方言:沙流)
uwekatayrotke
ウウェカタイロッケ 【自動】[u-w-ekatayrotke 互い・(挿入音)・と仲が良い](=uwekatayerotke ウウェカタイェロッケ) 互いに仲がいい。 {E: to be on mutually good terms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwerayninne
ウウェライニンネ 【u-e-rayninne】 子育て(をする). ルㇱカレウン アロアㇱカイ ノ エ・エㇰ シリ タネ ウウェライニンネ エ・オケレ シリ ヘー=よかったね,身軽な様子でお前が来て,今は子育ても終わったのかい. (出典:萱野、方言:沙流)
uwesayne
ウウェサイネ 【自動】[u-w-e-say-ne 互い・(挿入音)・と共に・一巻き/鳥の群列・になる] 群になる(鳥、 トンボ、 子ども)。 inne hekattar uwesayne wa arki kor oka インネ ヘカッタㇻ ウウェサイネ ワ アㇻキ コㇿ オカ (直訳すると)大勢の子どもたちが群をなして来ている=「大勢してワアワア言って来てるよ。」 (S) ☆参考 並んでいる子どもの行列は魚の列にたとえられて rup ルㇷ゚ と言う。 けものの群は topa トパ、 けものが群になることは uwetopane ウウェトパネ。 {E: to form a crowd (flock etc).} (出典:田村、方言:沙流)
uwesayne
ウウェサイネ 【u-e-say-ne】 群がる(鳥・子供). (出典:萱野、方言:沙流)
uwesinnayno
ウウェシンナイノ 【副】別々に(互いに異なるように)。 {E: separately.} (出典:田村、方言:沙流)
uwesinnayno
ウウェシンナイノ 【u-e-sinnay no】 別々に,違って. タパン センカキ ウネノ オカ ペコㇿ ク・ヤイヌ ㇷ゚ アタイェヘ ウウェシンナイノ アン ワ コヤモㇰテ(ク・オヤモㇰテ)=この布地は同じ物のように思うのに,値段が別々になっていて私は不審に思っている.ペッ シンナ コㇿ イポㇿセ カ ウウェシンナイノ アン ペ カ アン=川が違うと表現のしかたが違うものもある. (出典:萱野、方言:沙流)
uwesinnayno an
ウウェシンナイノ アン 【u-e-sinnay no an】 別々だ. ウネノ アン ペコㇿ ク・ヤイヌ クス ク・コㇿ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) アㇷ゚ オヤチキ ウオヤㇷ゚ ネ アアン ワ シリキヒ カ ウウェシンナイノアン=同じ物のように思ったので持って来たのに,知らなかったが違うものであった,模様も別々であった. (出典:萱野、方言:沙流)
uwesinnayno oka
ウウェシンナイノ オカ 【u-e-sinnay no oka】 形が違う. ウネノ オカ ペコㇿ ネ ヒクス ク・コㇿ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) ピㇼカノ ク・ヌカㇻ アクス ウウェシンナイノ オカ ケサッチャン(ク・エサッチャン) ペ ネ=同じようなので持って来てよく見たら形が違うので私はちょっと気にくわないのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
uweyayciekoro(-an)
ウウェヤイチエコロ §034.結婚(する)(21)uweyayciekoro(-an)〔u-wé-jaǐ-či-e-ko-ro ウうぇヤイチエコロ〕⦅マオカ⦆【雅】結婚して家庭をもつ⦅→樺太神謡, p.5⦆。[uwe-(お互いに)+yay-(自分の)+cie(家を)+koro(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
uweyaykopuntek
ウウェヤイコプンテㇰ 【u-e-yaykopuntek】 互いに喜ぶ.▷ウ=互いに エ=それを ヤイ=自身 コプンテㇰ=ほめる セタッコ ソモ ウヌカㇻ パ ㇷ゚ ネ クス ウヌカㇻ パ アクス ウテㇰルイルイパ パ コㇿ ウウェヤイコプンテㇰ=しばらく会っていなかったものだから,会ったら手を取り合って喜んでいた. (出典:萱野、方言:沙流)
uweyayram-ikasure
ウウェヤイラㇺイカスレ/ウウェヤイラミカスレ 【自動】[u-w-e-yay-ram-i-kasu-re 互い・(挿入音)・と共に・自分・心・人・にまさる・させる] 互いに負けずにする、 励み合ってする(「どっちも負けずにする、 働く、 お金もためる」)。(S) anun orke apa orke nep uwehosi arikikpa siri isam, uweyayramikasure アヌノㇿケ アパ オㇿケ ネㇷ゚ ウウェホシ アリキㇰパ シリ イサㇺ、 ウウェヤイラミカスレ 他人も親戚も皆本当に競い合ってよく働く、 「負け勝ちなしに、 ここの部落の人は働ききちがい、 働き道楽」。(S) {E: so as not to be mutually beaten; work hard together.} (出典:田村、方言:沙流)
uweyayramuikasure
ウウェヤイラムイカスレ 【u-e-yay-ramu-i-kasu-re】 互いに我こそはと思っている,相手に負けてはならないと頑張っている. (出典:萱野、方言:沙流)
uweyayrenka
ウウェヤイレンカ 【自動】[u-w-e-yay-irenka 互い・(挿入音)・と一緒に・自分・意向(を述べる)](?) ①互いに会えた喜びを言い合う、 会えた喜びのあいさつの言葉を言う、 互いに握手して再会を喜び合う。 uwesikarun ayne tanepo unukar=an, uweyayrenka=an ウウェシカルン アイネ タネポ ウヌカラン、 ウウェヤイレンカアン 会いたくて会いたくてやっと会えた、 ああなつかしいねえ。(S) a=onáutari tura uwerankarap, uweyayrenka アオナウタリ トゥラ ウウェランカラㇷ゚、 ウウェヤイレンカ (その奥様は)私の両親とあいさつし、 会えた喜びを言い合って。(W民話) ②(名詞として)会えた喜びのあいさつ(の言葉)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweyayrenka
ウウェヤイレンカ 【u-e-yayrenka】 しばらくぶりで会ったふたりが懐かしみ合う. アチャポ ウタㇻ ヘンパㇰ パ カ ソモ ウヌカㇻ ノ オカ タント ウヌカㇻ ワ ソンノ ウウェヤイレンカ パ コㇿ オカ=おじたちは何年も会わずにいて,今日しばらくぶりで会って本当に懐かしみ合っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
uwosikkoteyaynu
ウウォシッコテヤイヌ 【u-o-sik-kote-yaynu】 恋心(を持つ). (出典:萱野、方言:沙流)
uyayeasirkar
ウヤイェアシㇼカㇻ 【u-yay-e-asir-kar】 後添いを貰う.▷ウ=互いに ヤイ=自身 エ=それで アシㇼ=新しい カㇻ=作る (出典:萱野、方言:沙流)
uyaykotamatama
ウヤイコタマタマ 【自動】[u-yay-ko-tama-tama 互い・自分・と・一つにする(?)・(重複)] 互いにだき合う、 同衾する。 〔久辞典稿〕uyaykotama ウヤイコタマ 「かたまって、 一つになって」、 kotama コタマ 「一緒にする、 一つにする」。 {E: to hug each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uyayukte
ウヤユㇰテ 【他動】[u-yay-uk-te 互いに・自分を・取る・させる] 恋愛結婚する。 Taro Hanako uyayukte ruwe un タロ ハナコ ウヤユㇰテ ルウェ ウン 太郎と花子が恋愛結婚したんですよ。(S) eani usa hunna turano eci=uyáyukte oasi? エアニ ウサ フンナ トゥラノ エチウヤユㇰテ オアシ? あなたもだれと恋愛結婚するの? (S) ☆参考 ただ「結婚する」ことを言うには最も普通には ukor ウコㇿ と言い、 「結婚させる」ことは Taro a=koré タロ アコレ《(娘を)太郎のところにやった》のように言う。(S) {E: to marry in love.} (出典:田村、方言:沙流)
wahkarayki(-an)
ワㇵカライキ §574.のどがかわく;渇する(6)wahka-rayki(-an)〔wáh-ka-raǐ-ki わㇵカライキ〕[水が・殺す]⦅ライチシ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
wakay
ワカイ 【自動】[日本語] 若い。 ku=wakay ta ki クワカイ タ キ 私が若かったらいいのになあ(日本語の「若い」がアイヌ語の動詞として使われている)。(MM即興歌) {E: to be young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wayasap
ワヤサㇷ゚ 【自動】[way-asap (?)・劣る] 口べたである。 ☆対語 wayasnu ワヤㇱヌ。 {E: to be a poor talker.} (出典:田村、方言:沙流)
wayasap
ワヤサㇷ゚ 【wayasap】 賢くない,馬鹿. (出典:萱野、方言:沙流)
wayasap(-an)
ワヤサㇷ゚ §595.ばかである;おろかである(7)愚である[知恵のない] wayasap(-an)〔wa-já-sap ワやサㇷ゚〕[<waya(知恵)+asap(無い)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
wayasnu
ワヤㇱヌ 【自動】[way-asnu (?)・すぐれている](=pawetokkor パウェトッコㇿ)口が達者だ。 ☆対語 wayasap ワヤサㇷ゚。 {E: to be a good talker.} (出典:田村、方言:沙流)
wayasnu
ワヤㇱヌ 【wayasnu】 賢い,利口. (出典:萱野、方言:沙流)
wayru
ワイル 【wayru】 間違い(をする),あやまち.うっかり犯した罪. (出典:萱野、方言:沙流)
wayse
ワイセ 【way-se】 大声で泣く声. (出典:萱野、方言:沙流)
wayse(-an)
ワイセ §545.泣く(4)ワアと泣く wayse(-an)〔wáǐ-se わイセ〕[way(ワイと泣く声)+se(そういう声を発する)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
waysuy
ワイスイ 【副】[wan-suy 十の・回] 十回。 {E: ten times.} (出典:田村、方言:沙流)
waywayse(-an)
ワイワイセ §545.泣く(5)ワイワイ泣く waywayse(-an)〔wáǐ-waǐ-se わイワイセ〕[way-way-se(ワイ・ワイ・と言う)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
wenaynu
ウェナイヌ 【名】[wen-aynu 悪い・人間/男] 悪い男、 悪党(=wenokkayo ウェノッカヨ)。 ☆参考 wenkur ウェンクㇽ は《貧しい人》、 e=kor wen aynu エコㇿ ウェン アイヌ は《あなた/お前の悪いおとうさん》。 {E: a bad person, man, a villain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenhayayse
ウェンハヤイセ 【wen-hayayse】 悪い叫び声:危急を知らせる声.ペウタンケほどではない.いやなざわめき,よからぬ前兆のざわめき:遠くへ聞こえるざわめきはよいことではない予感. (出典:萱野、方言:沙流)
wenokkayo
ウェノッカヨ 【名】[wen-okkayo 悪い・男] 悪い男、 悪党(=wenaynu ウェナイヌ)。 ☞okkayo オッカヨ {E: a bad man; a villain; a scoundral.} m (出典:田村、方言:沙流)
wenyaynu
ウェンヤイヌ 【wen-yaynu】 肺結核. (出典:萱野、方言:沙流)
weysakayo
ウェイサカヨ 【名】[wen-sakayo 悪い/ものすごい・けんかさわぎ] 酔っぱらって文句を言ったり騒いだりあばれたりのひどい大さわぎ。 weysakayo/cihopunire ウェイサカヨ/チホプニレ ひどい大げんかが起こった。(HC神謡) {E: a drunken melee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
weyyaysukupka
ウェイヤイスクㇷ゚カ 【自動】[wen-yaysukupka ひどく・つらかったことを思い出す]思い出しても本当に恐ろしくつらい、 ひどく恐ろしかったことが忘れられない。 ☞yaysukupka ヤイスクㇷ゚カ {E: to recall, be unable to forget some terrible incident} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
worokompusikopayar
ウォロコンプシコパヤㇻ 【wor-o-kompu sikopayar】 水にうるけた昆布のようだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaayka 1
ヤアイカ 【yaayka】 ①からくも,やっと,ようやく. (出典:萱野、方言:沙流)
yaayka 2
ヤアイカ 【yaayka】 ②ひょっとしたら.もしや. (出典:萱野、方言:沙流)
yáetaye
ヤエタイェ 【自動】[ya-etaye 網・を引く] 網を引く(魚をとるため)、 網を引いて魚をとる。 pis ta ani yáetaye=an tus ピㇱ タ アニ ヤエタイェアン トゥㇱ 浜で網を引くための綱。(S) ☆発音 サダモさんは yaytaye ヤイタイェ と発音する。 ☆参考 yáetaye ヤエタイェ は枕ことばのようなもの。 このように言うことによって韻律が整う。 {E: to pull a net (to catch fish).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaetaye
ヤエタイェ 【ya-etaye】 網引き. (出典:萱野、方言:沙流)
yáetaye satcep
ヤエタイェ サッチェㇷ゚ 【名】[慣用句][網を引いた・乾し魚][雅]魚。 (出典:田村、方言:沙流)
yairayke
ヤイライケ 【yai-ray-ke】 ありがたい,感謝する. ア・エカンパㇰ カ ソモ キ アㇷ゚ エネ ポロ イチェン ク・エウンケライ シノ ヤイライケ・アン=私は予想もしていなかったのにこれほどの大金.貰って本当にありがたいものだ.*ありがたいという意味になったり自殺という意味になったりするので前後の関係を見るべし. (出典:萱野、方言:沙流)
yakayaka
ヤカヤカ 【yaka-yaka】 指さし(する) (出典:萱野、方言:沙流)
yakkayki
ヤッカイキ 【接】[雅] [yakka-iki …しても・ものをする] …しても。 iki yakkayki イキ ヤッカイキ …でも、 …も。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では yakkayki ヤッカイキ は yakka ヤッカ。 iki yakkayki イキ ヤッカイキ は ne yakka ネ ヤッカ。 {E: even if.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yamrayta
ヤㇺライタ 【名】[yam-rayta 栗・いが] [植物] 栗のいが。 〔知分類 p.174〕 {E: the bur of a chestnut.} (出典:田村、方言:沙流)
yamraytayokoamam
ヤㇺライタヨコアマㇺ §401 ヒエ (11) yamrayta-yoko-amam (yám-ray-ta-yo-ko-a-mam)「やㇺライタ・ヨコ・アマㇺ」[yam-rayta(クリ・いが)yoko(ねらう)amam(穀)] ⦅バチラー、アイヌ人とその説話⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yantoanpaampayayap
ヤントアンパアンパヤヤㇷ゚ 【yanto-anpa-ampayayap】 ヤドカリ. (出典:萱野、方言:沙流)
yáoraye/ya-oraye
ヤオライェ 【自動】[ya-o-raye 岸・に・寄せる](舟)を岸の方へ寄せる、 (いろりのおき)をまん中から外の方へ出す(そうすると暖かい)。(S) rep o usat yáoraye ya o usat réporaye レポ ウサッ ヤオライェ ヤ オ ウサッ レポライェ 沖(=いろりのまん中の方)にあるおき(燠)を端に寄せ端の方にあるおきをまん中の方へやる(むずかしい問題を長い間考えているときの仕事の描写、 民話や神謡の慣用表現)。 (出典:田村、方言:沙流)
yarikayop
ヤリカヨㇷ゚ 【yar-ikayop】 樹皮の矢筒:サクラの皮,シラカバの皮を使う. (出典:萱野、方言:沙流)
yarpe ray
ヤㇻペ ライ §022.赤子が死ぬyarpe ray〔yár-pe-raǐ やㇻペ・ライ〕[yarpe(赤子)、ray(死ぬ)]⦅⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yay
ヤイ 【yay】 自分,自身,自ら.我. (出典:萱野、方言:沙流)
yay tuy ka kor
ヤイトゥイカコㇿ §067 サケ あきあじ、あきやじ  大(1) yay tuy ka kor(yáy-tuy-ka-kor)「やイトゥイカコㇿ」[yay(自分で)tuyka(=mekka, cikir-mekkasike 足の甲)kor(持つ)]⦅美幌⦆一尾の皮でkeriの片足ができるサケ。それ一尾の皮だけでcikir-mekkaが覆われるほど大きなサケ。 (出典:知里動物編、方言:)
yay'apapu
ヤイアパプ →ヤヤパプ (出典:萱野、方言:沙流)
yay'iramure
ヤイイラムレ 【yay-iramure】 おとなしい:身寄りがなくて遠慮深い. (出典:萱野、方言:沙流)
yay'iramure
ヤイイラムレ 【yay-iramure】 おとなしい:身寄りがなくて遠慮深い. *昔二風谷村に貝澤松雄さんという人がいたが,その人が山仕事に行っていてある朝,昨夜見た夢の中で日頃大切に使っていた急須が太股の上へ落ちて割れた夢を見たと言いながら仕事に出た.仕事中に角材と立ち木に太股を挟まれ片足を切断することになってしまった.だによってアイヌは夢を大切にするべしと言われていたものであった.昭和5年頃の話であるがアイヌは夢は神のお告げと思って大事にしていた.また,ウェンタラㇷ゚ オッタ アヌ ユカㇻと言って夢の中でユカㇻを聞かされることがあり,このような場合はそのままもう1度寝るようなことをせずに側にいる誰かを起こしてすぐに語って聞かせる,そうでないと忘れてしまうものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yay'utek
ヤイウテㇰ →ヤユテㇰ (出典:萱野、方言:沙流)
yay-
ヤイ 【接頭】①(目的語をとる語すなわち他動詞、 位置名詞、 後置副詞に接頭して、 目的語の代りになる接頭辞の一つ。 これが接頭すると取り得る目的語の数が一つへる。 つまり、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に i- イ《人/もの》、 u- ウ《互い》、 si- シ《自分》がある。)自分自身(を/に/の)。 kik キㇰ …を打つ;yaykik ヤイキㇰ 自分を打つ。 ②(他動詞の目的語となる名詞に接頭して)自分の…。 haw ハウ 声;esina エシナ …をかくす;yayhawesina ヤイハウェシナ 自分の声をかくす。 ③(その他の語構成でも)自分自身。 ☆参考 si- シ も《自分》と訳せることが多いが、 yay- ヤイ と si- シ とでは意味にも使い方にも違いがある。 ☞si- シ {E: oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayahte(-an)
ヤヤㇵテ §389.しぬ(死ぬ)(52)縊死する yayahte(-an)〔ja-jáh-te ヤやㇵテ〕[yay(自分に)+at(紐を)+atte(かける)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayakankara(-an)
ヤヤカンカラ §448.すわる(座る)(17)背中を丸くしてうずくまっている yayakankara(-an)〔ya-yá-kan-ka-ra ヤやカンカラ〕[<yay(自分を)+akam(だんご)+kara(にする、作る)]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayakarkar
ヤヤカㇻカㇻ ☞yaykarkar ヤイカㇻカㇻ (出典:田村、方言:沙流)
yayampe
ヤヤンペ §422 アオダイショウ (3) yayampe (ya-yám-pe)「ヤやンペ」[<yayan-pe(普通の・もの)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yayan
ヤヤン 【連体】[yay-an 自分・ある/いる] ただの、 ふつうの、 まじりもののない。 yayan menoko ヤヤン メノコ ただの/ふつうの女性(神ではなく)。 yayan wakka ヤヤン ワッカ ただの/ふつうの水(温泉などではなく)。 yayan kane ヤヤン カネ 普通の金=鉄。 yayan senkaki ヤヤン センカキ ちりめんも何もまじっていないもめん布。 yayan kanpi ヤヤン カンピ もようのない紙。 yayan itak ヤヤン イタㇰ/ヤヤニタㇰ 普通の言葉、 口語(yúkaritak ユカリタㇰ《ユーカラの言葉》などに対する)。 {E: usual; ordinary; plain and simple.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayan
ヤヤン 【yayan】 普通の. テエタ アン アミㇷ゚ アナㇰネ ユクㇽ オトゥタヌ アン ペ アットゥㇱ オトゥタヌ アン ペ ヤヤン センカキ ネ=ずっと昔の着物は鹿皮.次はオヒョウの皮で織った着物,次は普通の木綿ものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
yayan niemawri
ヤヤン ニエマウリ §218 ナワシロイチゴ (3) yayan ni-emawri (ya-yán-ni-e-maw-ri)「ヤやン に・エマウリ」[yayan(普通の)ni-emawri(木・いちご)] 果実 ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayanhurep
ヤヤンフレㇷ゚ §215 エゾイチゴ (4) yayan-hurep (ya-yán-hu-rep)「ヤやン・フレㇷ゚」[普通の・いちご] 果実 ⦅A空知⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayankamuy
ヤヤンカムイ §422 アオダイショウ (2) yayan-kamuy (ya-yán-ka-muy)「ヤやンカムイ」[<ただの(普通の)・神)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yayankina
ヤヤンキナ 【名】[yayan-kina ただの・編む草] ござ(citarpe チタㇻペ)に編む草の一つ、 「田や畑の泥地に生えている、 丈一メートルくらい、 直径二、 三ミリ。」 (S)〔知分類 p.219 ヤラメスゲの茎葉〕 {E: a type of grass used for weaving mats.} (出典:田村、方言:沙流)
yayankina
ヤヤンキナ §373 ヤラメスゲ (2) yayan-kina (ya-yán-ki-na)「ヤやンキナ」[ただの・草] 茎葉 ⦅名寄、美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayankompu
ヤヤンコンプ §462 スジメ (2) yayan-kompu (ya-yán-kom-pu)「ヤやン・コンプ」[yayan(普通の)kompu(コンブ)] ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayankonkeni
ヤヤンコンケニ §158 ヒロハノツリバナ (2) yayan-konkeni (ya-yán-kon-ke-ni)「ヤやンコンケニ」[普通の・曲がる木] 茎 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayankopeca
ヤヤンコペチャ §348 マガ (4) yayan-kopeca (ya-yán-ko-pe-ča)「ヤやンコペチャ」[<yayan(普通の)kopeca(カモ)] ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yayanmame
ヤヤンマメ 【名】[yayan-mame まじりもののない・豆][植物](オオフクマメ)粒の大きい真白な豆、 値段が一番高い。(S) {E: type of bean.} (出典:田村、方言:沙流)
yayanni
ヤヤンニ 【yayan-ni】 ドロノキ. *普通の木.木のうちで最も精神のよくない木だと考えられていた. (出典:萱野、方言:沙流)
yayannoas
ヤヤンノアㇱ 【自動(?)/副】[yay-an-no-as 自分・ある/いる・(副詞形成)・立つ](?) (用例では)自分の方から。 te wano oka menoko iteki yayannoas yayeykoramkor yak pirka テ ワノ オカ メノコ イテキ ヤヤンノアㇱ ヤイェイコラㇺコㇿ ヤㇰ ピㇼカ これからの女性は自分の方から男性に求婚しないほうがいいですよ。(HC神謡) {E: from oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayannoya
ヤヤンノヤ §001 エゾヨモギ (2) yayan-noya (ya-yán-no-ya)「ヤやンノヤ」[yayan(普通の)noya(もみ草)] 葉 ⦅A有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayannuyere
ヤヤンヌイェレ 【自動】[yay-annuye-re 自分・(?)・させる]身寄りがなく一人ぼっちでおとなしく暮らしている。 「親戚もない、 親もなく一人ぼっちでおとなしーくいる、 なんもなまいきなことも言わない。」 (S) {E: to live quietly alone.} (出典:田村、方言:沙流)
yayanponi
ヤヤンポニ §132.上腕骨;上膊骨(1)yayan-poni〔ja-ján-po-ni ヤやンポニ〕[yayan(普通の)+poni(骨)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayansenkaki
ヤヤンセンカキ 【yayan-senkaki】 綿布. (出典:萱野、方言:沙流)
yayantakahka
ヤヤンタカㇵカ §468 タラバガニ (7) yayan-takahka (ya-yan-ta-kah-ka)「ヤヤンタカㇵカ」 ⦅落帆、富内⦆土資32, K32 (出典:知里動物編、方言:)
yayantat
ヤヤンタッ §308 エゾノダケカンバ (6) yayan-tat (ya-yán-tat)「ヤやン・タッ」[ただの樺皮] 樹皮 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayantatni
ヤヤンタッニ §308 エゾノダケカンバ (7) yayantat-ni (ya-yán-tat-ni)「ヤやンタッ・ニ」[上記樺皮のとれる木] 茎 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayantop
ヤヤントㇷ゚ 【名】[yayan-top まじりもののない・竹][植物] 竹の一種(大きい竹、 旗竿ぐらい、 干し竿などにする)。(S) ☆参考 サダモさんは竹の他の種類として huttattop フッタットㇷ゚、 pontop ポントㇷ゚ を挙げている。〔知分類 p.221 チシマザサ(宮部・神保『北海道アイヌ語植物称表』)〕(サダモさんの言う yayantop ヤヤントㇷ゚ は、 チシマザサではない。) {E: a type of bamboo.} (出典:田村、方言:沙流)
yayantop
ヤヤントㇷ゚ §381 チシマザサ (12) yayan-top (ya-yán-top)「ヤやントㇷ゚」[普通の・竹] 枯茎 ⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayanu
ヤヤヌ 【自動】[yay-anu 自分・を置く](?) じっと座っている。 {E: to sit still.} (出典:田村、方言:沙流)
yayanuko
ヤヤヌコ 【副】[yayanu-ko じっと座っている・(反語的意味の副詞をつくる接尾辞)] ちっともじっとしていずに、 あばれて。 yayanuko iki na, eyam yan ヤヤヌコ イキ ナ、 エヤㇺ ヤン (彼は)あばれるから(ちっとも座っていないから)気をつけなさい。(S) (出典:田村、方言:沙流)
yayapapu
ヤヤパプ 【自動】あやまる、 わびを言う。 yayapapu hawkokari ヤヤパプ ハウコカリ 何度もあやまる。 {E: to apologise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayapapu
ヤヤパプ 【yay-apapu】 詫びる,謝る,謝罪する. ソンノ ク・ヤヤパプ=本当に私は謝ります.ソモカ エネ イキ・アン クナㇰ ア・ラム アㇷ゚ エネ イキ・アン ソンノ ヤヤパプ ア・キ ナ イテキ エン・コイキ=まさかそうすると思わなかったのにそうしてしまった,本当に私は謝るので私をいじめないで. (出典:萱野、方言:沙流)
yayapapupa
ヤヤパプパ 【自動】[複](yayapapu ヤヤパプ は単複の区別なし)(二人以上が皆)あやまる/わびを言う。 ☆参考 不定人称形は yayapapu=an-pa ヤヤパプアンパ。 {E: to apologise (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayapteno
ヤヤㇷ゚テノ 【yayapte no】 自重して. (出典:萱野、方言:沙流)
yayasis
ヤヤシㇱ 【yay-asis】 後悔する. (出典:萱野、方言:沙流)
yayasiskar
ヤヤシㇱカㇻ 【yay-asis-kar】 後悔する. トゥイマ レプンクㇽ オカ ウㇱケ ウン ア・エン・シレン ヤッカ ク・ヤイモンニㇱカ ペコㇿ ク・ヤイヌ ワ ソモ ク・アㇻパ ア コㇿカ ク・ヤヤシㇱカㇻ=遠い沖の人たちのいる所(外国)へ私は誘われたが忙しいように思って行かなかったが後悔している. (出典:萱野、方言:沙流)
yayaspirkare
ヤヤㇱピㇼカレ 【自動】[yay-as-pirka-re 自分・立つ・美しくなる・させる][雅]立つ。 pet tuyka ta/horawociwe/yayaspirkare ペッ トゥイカ タ/ホラウォチウェ/ヤヤㇱピㇼカレ [雅]空から川の岸辺におりて来て立った。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayasurani
ヤヤスラニ 【自動】[yay-asur-ani 自分・の知らせ・を持って行く] 自分の身に起こったことを知らせる、 自分の危急/窮状を訴える。 ☞asurani アスラニ {E: to tell someone of one's incident, happenings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayasurani
ヤヤスラニ 【yay-asur-ani】 助けを求める,自分のことを他人に知らせる.▷ヤイ=自身 アスㇽ=噂 アニ=持つ (出典:萱野、方言:沙流)
yayatcep
ヤヤッチェㇷ゚ §075 イワナ;一般にはオショロコマという (9) yayat-cep(ya-yát-cep)「ヤやッチェㇷ゚」[yayat(<yayanただの)cep(魚)]成魚⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yayattasa
ヤヤッタサ 【yay-at-tasa】 謝礼,礼:礼のために物を贈る. (出典:萱野、方言:沙流)
yayattasap
ヤヤッタサㇷ゚ 【yay-at-tasa-p】 世話になったお礼の品. (出典:萱野、方言:沙流)
yayattecep
ヤヤッテチェㇷ゚ §078 イトウ;オペライペ;オビラメ (2) yayatte-cep(ya-yát-te-cep)「ヤやッテチェㇷ゚」成魚⦅名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yayaysurku
ヤヤイスㇽク §249 トリカブト (6) yayay-surku (ya-yáy-sur-ku)「ヤやイスㇽク」[<yayan-surku(普通の・ブシ根)] 根 ⦅北海道⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayaysusu
ヤヤイスス §322 ナガバヤナギ (2) yayay-susu (ya-yáy-su-su)「ヤやイ・スス」[yayay(普通の)susu(ヤナギ)] 茎 ⦅A鵡川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayceh
ヤイチェㇸ §047 コオリガレイ;クロガシラ マコガレイ 渋p. 409 (2) yay-ceh (yáy-ceh)「やイチェㇸ」[<普通の・魚] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yayceh
ヤイチェㇸ §075 イワナ;一般にはオショロコマという (11) yayceh(yáy-ceh)「やイチェㇸ」[yay(普通の)ceh(<cep魚)]成魚⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yaycep
ヤイチェㇷ゚ §069 ヤマベ(ヤマメ) (22) yay-cep(yáy-čep)「やイチェㇷ゚」[yay(普通の)cep(魚)]⦅多来加⦆ヤマベ。 (出典:知里動物編、方言:)
yaycihoki
ヤイチホキ 【名】[yay-cihoki 自分・売りもの] 一人暮らしの人、 着のみ着のままで自分で働いて食べる人(「自分の身を売って食べるから」)。(S) {E: someone living, making a living alone.} (出典:田村、方言:沙流)
yaycinani
ヤイチナニ 【yay-cin-ani】 自分で小便をする.子供が自分で小便できるようになったという場合. (出典:萱野、方言:沙流)
yaycipsike
ヤイチㇷ゚シケ (次の項の yaycipisikeka-nukar ヤイチプシケカヌカㇻ の一部。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaycipsikeka-nukar
ヤイチㇷ゚シケカヌカㇻ 【自動】[yay-cip-sike-ka-nukar 自分・舟・荷物・の上・を見る] 舟の積み荷を見る=荷を積んだ舟のとも(後部)に座る(交易品を舟に積んで航海する様子の描写)。 ☆参考 eyaycipsikeka-nukar エヤイチㇷ゚シケカヌカㇻ [他動] {E: to sit at the back of the load on a boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaycire
ヤイチレ 【自動】[yay-ci-re 自分を・やける・させる](自分で)やけどする。 sitohu ku=kotuk wa ku=yaycire シトフ クコトゥㇰ ワ クヤイチレ (私は)ストーブにさわってやけどした。(W) {E: to burn, scald oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaycire
ヤイチレ 【yay-cire】 やけど,自分でやけどする. (出典:萱野、方言:沙流)
yayciskar
ヤイチㇱカㇻ §038.やもめ(5)yayciskar〔jáǐ-čiš-kar やイチㇱカㇻ〕⦅ホべツ⦆男やもめ。[yay(自分を)+ciskar(いたみ泣く)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yayeasirkar
ヤイェアシㇼカㇻ 【yay-e-asir-kar】 再婚(する).▷ヤイ=自身 エ=それ アシㇼ=新しい カㇻ=作る ナ ペウレクㇽ チセ サㇰ ヤㇰ ア・イェ ク・エサッチャンペネ ワ ク・アン ア コㇿカ ヤイェアシㇼカㇻ ヤㇰ ク・イヌ ク・コトゥヤシ=まだ若い人が妻に死なれたということで気がもめていたけれど,再婚したと聞きよかったと思っている. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeaspap
ヤイェアㇱパㇷ゚ 【yay-e-aspa-p】 自分自身のことは聞こえない者:他人のことは開いて知っているくせに自分のことは耳に入っていない者〔悪口〕.▷ヤイ=自身 アㇱパ=聞こえない ㇷ゚=者 リㇰ タ リㇰ タ インカㇻ ワ ウェンクㇽ オㇿ タ ソモ イペ ソモ イク ㇷ゚ ネ クス オハイケ アカㇻ ヤッカ ヤイェアㇱパㇷ゚ コラチ ネ ワ=頭が高く上ばかり見て,貧乏人の所では食いもしない飲みもしないものだから,陰口を言われても自分自身のことは聞こえないようなものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayecitakte
ヤイェチタㇰテ 【yay-e-ci-itak-te】 自らの悪事を言う,問わず語り,告白する:自分では言うまいと思っても神罰によってしゃべらされてしまう. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeham
ヤイェハㇺ 【自動】[yay-eham 自分を・をひきとめる] 泊まれとも言わないのに泊まる気になっている。 ☞eham エハㇺ {E: to want to stay overnight even though one has not been asked to.} (出典:田村、方言:沙流)
yayehororse
ヤイェホロㇿセ 【yay-e-hororse】 いがむ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayehororse
ヤイェホロㇿセ 【yay-ehoror-se】 気負う:力があるように見せかける,酒を飲んで力む. ポンノ イク コㇿ ヤイェホロㇿセ ワ ア・コップク ㇷ゚ ヨㇺネ カ ソモ ノ スイスイ=少し飲むと気負いたってめちゃくちゃにされるのにこりもしないでまたまた. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeikoramkor
ヤイェイコラㇺコㇿ ☞yayeykoramkor ヤイェイコラㇺコㇿ (出典:田村、方言:沙流)
yayeimontasa
ヤイェイモンタサ 【yay-e-i-mon-tasa】 仇討ち,復讐. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeininpisi
ヤイェイニンピシ 【yay-e-ininpisi】 運勢を見てもらう,将来の運命を予言してもらう. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeinukuri
ヤイェイヌクリ 【yay-e-i-nukuri】 控え目,控え目な態度. ▷ヤイ=自分 エ=それ イヌクリ=大儀だ,億劫だ ネヤアチャポ エウン カラパヒ アナㇰネ エアㇻキンネ クヤイェイヌクリ=あのおじさんの所へ私が行くのは,本当に億劫だ.(補遺編)▷ヤイ=自分 エ=それ イヌクリ=大儀だ,健劫だ ネヤ アチャポ エウン カㇻパ ヒ アナㇰネ エアㇻキンネ ク・ヤイェイヌクリ=あのおじさんの所へ私が行くのは,本当に億劫だ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeiyok(-an)
ヤイェイヨㇰ §094.いんばいする(淫売する)(2)yayeiyok(-an)〔ja-jé-i-jok ヤいぇイヨㇰ〕[yay(自分)+eiyok(を売る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayekataitak
ヤイェカタイタㇰ 【yay-e-ka-ta-itak】 詫びる,自分を弁護する.▷ヤイ=自身 エ=それ カタ=上に イタㇰ=言う →自分自身で自分のことを言う エネ ポロホ アン アㇷ゚ ポホ ウェンプリコㇿ ヒ エラマン アクス タシテㇰテㇰ ヤイェカタイタㇰ コㇿ アン=あれほどの口であったのに息子が悪いことをしたことがわかったら全く急に詫びを言っているものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayekatuwen
ヤイェカトゥウェン 【自動】[yay-e-katu-wen 自分・のことについて・恰好・悪い] きまりがわるい、 はずかしい、 まがわるい。 yayekatuwen wa ek ka somo ki ヤイェカトゥウェン マ エㇰ カ ソモ キ (彼は)(一晩泊まったときオシッコしたので)「まがわるくて」(=きまりが悪くて)もう来ない。(S) ☆参考 「はずかしい」は yaysitoma ヤイシトマ、 「はにかむ」ことは utcike ウッチケ と言う。 {E: to be shameful.} (出典:田村、方言:沙流)
yayekatuwen
ヤイェカトゥウェン 【yay-e-katu-wen】 ばつが悪い,恥をかく,体裁が悪い.▷ヤイ=自身 カトゥ=姿,様子 ウェン=悪い. ナ チュㇷ゚ リ ラポㇰ チェㇷ゚コイキ クス ペッ オㇿ タ ラン・アン よまいアチャポ ハンチャ パテㇰ ミ カネ ワ ヤ エシタㇷ゚カアニ オ ラチン ラチン コㇿ ヘパシ ワ アㇻパ. エㇺコ タ ヤイェカトゥウェン カトゥン カ ソモ. アシヌマ ヤイェカトゥウェン・ヤン=まだまだ陽の高いうちにサケ獲りに川へ下りたら,よまいおじさんが腰までの長さの作業衣を着ただけで網を担ぎ,持ち物をぶらぶらさせて下の方へ行った.それでいながらばつが悪い様子もない.私のほうがきまりが悪かった.*貝澤はぎおばさんが聞かせてくれた話. (出典:萱野、方言:沙流)
yayekimatek(-an)
ヤイェキマテㇰ §668.[自分の]病気を悲観するyayekimatek(-an)〔ja-jé-ki-ma-tek ヤいぇキマテㇰ〕[yay(自分)+e(について)+kimatek(あわてる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayekimatekka
ヤイェキマテッカ 【他動(?)】[yay-e-kimatek-ka 自分・…で・あわてる・(他動詞化)] 急ぐ(?)、 …で急ぐ(?) {E: to hurry; to rush due to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayekotanne
ヤイェコタンネ 【自動】[yay-e-kotan-ne 自分・で・集落・である/になる] 一軒家である(他の家から離れ、 一軒で一つのコタンをなす)。 yayekotanne wa an ヤイェコタンネ ワ アン 一軒家だ。(S) {E: to be a single house.} (出典:田村、方言:沙流)
yayekote
ヤイェコテ 【副】[yay-ekote(< hekote) 自分・に向かって] 自分で、 自力で(他の力を借りないで)。 yayekote sinenne ku=kar ruwe un ヤイェコテ シネンネ クカン ルウェ ウン 私が自分で一人でつくったのだよ。(S) yayekote ku=ye ヤイェコテ クイェ 私が自分で言う。(S) yayekote sikannatki kor an ヤイェコテ シカンナッキ コラン (テープが)だれも「ちょうさんのに」(=いじらないのに)回っている。(S) ☆参考 「自分で」は yaykata ヤイカタ、 「一人で」は sinenne シネンネ と言う。 {E: by oneself; on one's own.} (出典:田村、方言:沙流)
yayemaka kayairuke
ヤイェマカ カヤイルケ 【yay-e-maka kaya-iruke】 体をのけ反らせる,自分の体を後ろへのけ反らせて驚く. ▷ヤイェ=自分 マカ=開く,のけ反る,後へ反り返る カヤ=帆,舟の帆 イルケ(ウイルケ)=のように→カヤイルケ=舟の帆のように *大きさが5寸か6寸の白狐に,鯨を1頭丸のまま持って空を飛ぶフリという大きい鳥が騙されて鯨を横取りされ,それを知ったフリが体を満帆のようにのけ反らせている様子(『カムイユカㇻと昔話』420頁より).(補遺編)▷ヤイェ=自分 マカ=開く,のけ反る,後へ反り返る カヤ=帆,舟の帆 イルケ(ウイルケ)=のように→カヤイルケ=舟の帆のように *大きさが寸か寸の自狐に,鯨を頭丸のまま持って空を飛ぶフリという大きい鳥が騙されて鯨を横取りされ,それを知ったフリが体を満帆のようにのけ反らせている様子(『カムイユカラと昔話』頁より). (出典:萱野、方言:沙流)
yayemoskarkar
ヤイェモㇱカㇻカㇻ 【自動】[雅]倒れる。 i=ehosi wa/yayemoskarkar イエホシ ワ/ヤイェモㇱカㇻカㇻ [雅]私の方へ来ずに向こうの方で倒れた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayemoskarkar
ヤイェモㇱカㇻカㇻ 【yay-e-mos-karkar】 鹿とか犬が自分の寝床を作るために体をぐるぐる回すこと:犬を含めて野生動物が草原で寝る時に体を2回か3回ぐるっと回してから寝る.その様子を言う. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeni
ヤイェニ §343.産―じんつう(陣痛)[を病む](11)yayeni〔ja-jé-ni ヤいぇニ〕⦅サル〔山モンベツ〕⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayenikik
ヤイェニキㇰ 【自動】[yay-e-ni-kik 自分・で・木・を打つ](直訳すると)自分を木にぶつける=自分のことを言われているのを知らずに皆と一緒になって言う。 (出典:田村、方言:沙流)
yayenisomap
ヤイェニソマㇷ゚ 【自動】気味が悪い(暗い所を一人で歩いて)。 {E: to have a bad, creepy feeling about something.} (出典:田村、方言:沙流)
yayenukuri
ヤイェヌクリ 【自動】[yay-e-nukuri 自分・について・…が自由にできない]「遠慮する」(ためらうことか)。 yayenukuri somo ki no ka ヤイェヌクリ ソモ キ ノ カ 遠慮しないで。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yayeoripak
ヤイェオリパㇰ 【自動】[yay-e-oripak 自分・について・畏れつつしむ](たとえば借りたものをこわして)どうしようと困っている。 ☞eoripak エオリパㇰ、 oripak オリパㇰ {E: to be perplexed.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeororse
ヤイェオロㇿセ 【自動(?)】自分から敢えて出かけて行く(負けてばかりいるのに自分からけんかしに行く、 いやがられても無理に行きたがって行く等)。 (出典:田村、方言:沙流)
yayeoske
ヤイェオㇱケ 【自動(?)】(幽霊が)出る。 {E: to be haunted.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeossiwen
ヤイェオッシウェン 【自動】[yay-e-ossi-wen 自分・で・心の中・悪い]「意地が悪い」(=素直でない)。 (S) yayeossiwen kus kopan, pirka uske wa a=etún pe oraun ヤイェオッシウェン クㇱ コパン、 ピㇼカ ウㇱケ ワ アエトゥン ペ オラウン 「意地が悪い」(=素直でない)のでいやがる、 いいところから(嫁を)もらいに来るのに。(S) ☆参考 素直でないこと、 ひねくれていることか。 {E: to be unkind.} (出典:田村、方言:沙流)
yayepasuypa
ヤイェパスイパ 【自動】[yay-e-pa-suypa 自分・について・口・をゆらす[複]](自分のことを言われて)機嫌が悪くなる。 X sekor a=nuyé yakun yayepasuypa kusu mosma kur nukar nankor sekor ku=nuye X セコㇿ アヌイェ ヤクン ヤイェパスイパ クス モㇱマ クン ヌカン ナンコㇿ セコㇿ クヌイェ Xと(手紙の相手本人の名前を)書くと(「なにいつもひとの名前ばりほりだしてと」)機嫌をそこねるだろうから私は(Xあての手紙に)ほかの人が見るでしょうと書きます。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yayepataraye
ヤイェパタライェ 【自動】[yay-e-pata-raye 自分・で・(?)・行かせる]遠慮する。 yayepataraye wa e ka somo ki ヤイェパタライェ ワ エ カ ソモ キ 遠慮して(出されたものを)食べない。(S) ☆参考 oripak オリパㇰ が「遠慮する」と訳されることがあるが、 これは出されたものを食べない/受け取らないことではなく、 神や目上の人に畏敬の念を示してへりくだり、 慎んで行儀よく遠慮深く振舞うことを言う。 eyayye エヤイイェ は《…を辞退する(受け取らない)》。 {E: to be reserved; hesitant.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeporospa
ヤイェポロㇱパ 【他動】[複](単 yayeporose ヤイェポロセ は未出)[yay-e-porospa 自分・によって・名称をつける](二人以上皆が)…に自分の名前をつける、 …を自分の名前で呼ぶ。 inan mosir a=kor inan kotan a=kor sekor yaykata yaykata yayeporospa kor イナン モシㇼ アコㇿ イナン コタン アコㇿ セコㇿ ヤイカタ ヤイカタ ヤイェポロㇱパ コㇿ どの国は自分のだ、 どの村は自分のだと、 めいめい勝手に自分の名前をつけながら。(S言い伝え) ☆参考 eyayporospa エヤイポロㇱパ とも言う。 {E: to name…as one's own.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayepunkine
ヤイェプンキネ 【自動】[yay-epunkine 自分・を守る]自制する。 pirkano/yaykosiramsuypa/pirkano/yayepunkine wa, /taoká menoko/arki ciki/iteki koyki no ピㇼカノ/ヤイコシラㇺスイパ/ピㇼカノ/ヤイェプンキネ ワ、 /タオカ メノコ/アㇻキ チキ/イテキ コイキ ノ [雅]よく考えてよく自制して、 女性たちが来たらいじめないで…。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayepuriwen
ヤイェプリウェン 【yay-e-puri-wen】 意地を持つ. ヌ ワ アヌ アニ. タパン シㇼキ アナㇰ ハウケ アン ペ ソモ ネ ナ オッカヨ アナㇰネ ヤイェプリウェン ペ ネ エ・ポロ コㇿ エ・ヤイェイモンタサ クニ ラム=聞いておけよ,このことは少しのことではないぞ,男というもの意地を持ってお前が成長してから仕返しをすると思っていてくれ.ウェンクㇽ サニ ウェンクㇽ タイペ セコㇿ ソモ ア・イ・イェ クニネ ヤイコオㇿスッケ ヤイェプリウェン・アン ペ ネ ナ=貧乏人の子供.貧乏人の血統と言われないように自分自身を励まし意地を持つものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeraman
ヤイェラマン 【自動】[yay-eraman 自分・がわかる] ①気がつく、 意識をとりもどす。 ②頭がいい。 ☆参考 沙流川下流の形。 中流以上では yayeramuan ヤイェラムアン。 {E: ①to become aware of; to regain consciousness. ②to be clever, smart.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeramanno
ヤイェラマンノ 【副】[yay-eraman-no 自分・がわかる・(副詞形成)]きまって、 きまりきって、 いつでも。 tókap-ipe or pakno yayeramanno ku=nepki トカピペ パㇰノ ヤイェラマンノ クネㇷ゚キ 私は昼食時間までいつでもきまって仕事をします。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yayeramekomo
ヤイェラメコモ 【yay-e-ram-e-komo】 自分自身を諦める.▷ヤイ=自身 エ=それ ラㇺ=思い エ=それ コモ=折り曲げる ソンノ オンネ フチ ヤイェラメコモ ワ イタㇰスラ ヤㇰ ア・イェ=本当に年寄りのおばあさんが自分自身を諦め,遺言をしたそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeramkomo
ヤイェラㇺコモ 【自動】[yay-e-ram-komo 自分・のことで・心・を折り曲げる] 力尽きて負ける。 {E: to run out of energy and be defeated.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayerammaruye
ヤイェランマルイェ 【yay-e-rammaruye】 自ら遠慮して,自分でおずおずしながら,恥ずかしそうに. ▷ヤイェ=自分 ランマルイェ=遠慮しながら,おずおずと *先に来る言葉があるので遠慮とかおずおずに使えるが,このひと言では使わない.(補遺編)▷ヤイェ=自分 ランマルイェ=遠慮しなが ら,おずおずと *先に来る言葉があるので遠慮とかおずおずに使えるが,このひと言では使わない. (出典:萱野、方言:沙流)
yayerampewtek
ヤイェランペウテㇰ 【自動】[yay-erampewtek 自分・がわからない] ①意識を失う、 意識がない、 人事不省になる。 uneno yayerampewtek wa an ruwe ne ウネノ ヤイェランペウテㇰ ワ アン ルウェ ネ 相変わらず意識不明のままです。(NK民話) ②何もわからない、 「ばかになった」。(S) ☆参考 aryayerampewtek アㇻヤイェランペウテㇰ 全く意識がなくなる/ない。 ☆参考 noytek ノイテㇰ 急にフラッと倒れる(気を失なって、 死んで)。 noykosanpa ノイコサンパ 急にフラッと倒れる、 急死する。 yaynutunnu ヤイヌトゥンヌ フラフラッとなる、 気が遠くなる。 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 夢うつつで(ある)、 意識がもうろうとして(いる)。 {E: ①to lose consciousness. ②to know nothing; become a fool.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayerampewtekkare
ヤイェランペウテッカレ 【他動】[yayerampewtek-ka-re 何もわからない・(他動詞化)・させる](人)を悪くする、 (人)に悪い知恵を教える、 思慮分別のないものにする(?)。 sikatkore wa sineno yayerampewtekkare kus ene iki hi an シカッコレ ワ シネノ ヤイェランペウテッカレ クㇱ エネ イキ ヒ アン (悪い子がうちの子を)引っぱり出して自分と同じように悪くしようとして悪い知恵ばかり教える。(S) ☆参考 形の上では複他動詞(他動使役)に見えるがこの用例では単他動詞。 意味から予想される yayerampewtekka ヤイェランペウテッカ は未出。 (出典:田村、方言:沙流)
yayerampokiwen
ヤイェランポキウェン 【yay-e-ram-poki-wen】 悲しむ:心が満たされない. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeramsitne
ヤイェラㇺシッネ 【自動】[yay-e-ram-sitne 自分・で・心・苦しむ](次の表現で) sinenne yayeramsitne シネンネ ヤイェラㇺシッネ 一人暮らししている。 {E: to be living alone.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeramuan
ヤイェラムアン 【自動】[yay-eramuan 自分・がわかる] 気がつく、 意識をとりもどす、 思い当たってそれだとわかる。 ☆参考 沙流川中流の人が言う形。 下流の人は yayeraman ヤイェラマン と言う。 {E: to become aware of; regain consciousness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeramusitne
ヤイェラムシッネ 【自動】(yayeramsitne ヤイェラㇺシッネ の聞き違いか?) 難儀する、 (病気で)苦しむ。 {E: to suffer a sickness; an illness.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeramusitne
ヤイェラムシッネ 【yay-e-ramu-sitne】 苦しむ. セタッコ フチ ヤイェラムシッネ ワ ク・ケㇺヌ アㇷ゚ オンネ ハウェ ネ ヤクン エヤイラㇺシンネ. エㇺコ ネ ク・コトゥヤシ ハウェ ネ ワ=ずいぶん長くおばあさんが苦しんでいて私はかわいそうだと思っていたが,死んだというなら自分で自分の事を安心した,半面はよかったというところだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeranpewtek
ヤイェランペウテㇰ ☞yayerampewtek ヤイェランペウテㇰ (出典:田村、方言:沙流)
yayeriske
ヤイェリㇱケ §658.びっこ(跛)である;ちんばである(10)びっこである yayeriske〔ja-jé-riš-ke ヤいぇリㇱケ〕[yay(自分)+e(について)+riske(rit-ke 筋ばる、こわばる、自由にならぬ、不自由な)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayesanniyo
ヤイェサンニヨ 【自動】[yay-e-sanniyo 自分・について・考える] まじめである。 yayesanniyo okkaypo ヤイェサンニヨ オッカイポ まじめな青年。 {E: to be serious.} (出典:田村、方言:沙流)
yayesanniyo
ヤイェサンニヨ 【yay-e-sanniyo】 自分の進む方向を決めて働く,自分のことを精一杯やる,まじめな.▷ヤイ=自身 エ=それを サンニヨ=計画する (出典:萱野、方言:沙流)
yayesara
ヤイェサラ 【yay-esara】 自分の食べる分がない:お給仕をしていて自分の食べる分を残さないこと.▷ヤイ=自身 エサラ=足りない (出典:萱野、方言:沙流)
yayesarama
ヤイェサラマ 【yay-esarama】 自分で引き受ける,自分で責任をとる. (出典:萱野、方言:沙流)
yayesiknakpe
ヤイェシㇰナㇰペ 【yay-e-siknak-pe】 自分自身のことは見えない者:他人のことはとやかく言うが自分のことは何もできない者のことを言う〔悪口〕.▷ヤイ=自身 シㇰナㇰ=見えない ペ=者 ニㇱパネ ㇷ゚ アナㇰネ ウェンクㇽ ウタㇻ イペ カ エアイカㇷ゚ ヤッカ ソモ ヌカㇻ ペコㇿ センピㇼケ タ ア・オㇿモメカㇻ ヤッカ ヤイェシㇰナㇰ ペ ネ=金持ちは貧乏人が食うこともできずにいても見ないふりをしていて,陰で非難されていても自分自身のことは見えないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayesikoronu
ヤイェシコロヌ 【yay-e-sikoronu】 まつわりつく,自分を売り込む. エネ イポカㇱ ペ オラウン ネユンポカ ヤイェシコロヌ マㇰネ ㇷ゚ ネ ヤ カ ア・エラムㇱカリ=たいした器量でもないのにそれでもなんとか自分を売り込む,どうなるものか私は知らない. (出典:萱野、方言:沙流)
yayesinniwkes
ヤイェシンニウケㇱ 【自動】[yay-e-sir-niwkes 自分・について・あたり・をしそこなう] 何もできない、 何をするすべもわからない、 だらしがない。 {E: to be unable to do anything; negligent.} (出典:田村、方言:沙流)
yayesinniwkes
ヤイェシンニウケㇱ 【yay-e-sir-niwkes】 だらしない,しまりがない,家のことをちゃんとできない.▷ヤイ=自分 エ=それ シンニウケㇱ=できない (出典:萱野、方言:沙流)
yayesinniwkespe
ヤイェシンニウケㇱペ 【yay-e-sir-niwkes-pe】 だらしのない者. ヤイェシンニウケㇱペ アナㇰネ ソモ エウォンネ ワ インテ コヤンラㇱネ ネヒ ネノ アㇺ ワ イペ コㇿ アン=だらしのない者は顔を洗いもせずに目やにをこびりつけたままで食べている.ソンノ イヨハイ ヤイェシンニウケㇱペ ネ クス シッチャㇱヌレ カ ソモ キ オトイセル オムンセル ワ アン イオッセㇾケレ=本当にあきれたよ,だらしないものだから掃除もしないで土けむりにむせ,ごみにむせている,たまげたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayesinnoyanoya
ヤイェシンノヤノヤ 【yay-e-sir-noya-noya】 人込みの中を体をよじりながら前へ出ようとする,でしゃばる,しゃしゃりでる.▷ヤイ=自身 シㇼ=あたり ノヤノヤ=よじるよじる エネ ウェニポカㇱ ペ オラノ ヤイェシンノヤノヤ ワ シコラㇻルスイ=あれほど醜いくせに人前へ出たがって自分を誰かにくれたがる.スイスイ イキヤクㇽ ヤイェシンノヤノヤ ワ ヘサシ サン ウェンコシパㇱヌ ㇷ゚=またもやあの人が身体をよじって人の間を抜けて前へ出た,たいしたこともないくせに目立ちたがって. (出典:萱野、方言:沙流)
yayesitturaynu
ヤイェシットゥライヌ 【自動】[yay-e-sitturaynu 自分・について・道に迷う] 自分のことをわからず人のことばかりあらを言う。 ☞sitturaynu シットゥライヌ {E: to speak ill of others without regard to one's own faults.} (出典:田村、方言:沙流)
yayesitturaynup
ヤイェシットゥライヌㇷ゚ 【yay-e-sir-turaynu-p】 自分自身を見失う者:自分自身の行き先を見失い迷っている者〔悪口〕.▷ヤイ=自身 エ=それで シㇼ=あたり トゥライヌ=見つけない ㇷ゚=者 (出典:萱野、方言:沙流)
yayesunke
ヤイェスンケ 【自動】[yay-e-sunke 自分・について・うそをつく](自分のことについて)ほらをふく。 ☞sunke スンケ {E: to brag; boast (about oneself).} (出典:田村、方言:沙流)
yayetokoyki
ヤイェトコイキ 【自動】[yay-etokoyki 自分・の用意をする] 身じたくをする、 (服装や持ちものなど、 出かけるための)したくをする。 ☆参考 似た状況で sipine シピネ[単]/sipinpa シピンパ[複] も使われるが、 これは着る物を着、 身につけるべきものを身につけること。 ☞etok(o) oyki エトㇰ/エトコ オイキ {E: to prepare, ready oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayetunap
ヤイェトゥナㇷ゚ 【yay-etunap】 妬む,羨む. ヤイカタ アナㇰネ ソモ ネㇷ゚キ ノ トランネ ワ アン ワ オラ ソモ モコㇿ ノ ネㇷ゚キ ワ ニㇱパ ネ コㇿ ヤイェトゥナㇷ゚ コㇿ アン=自分では働きもしないで骨惜しみをしていてから,夜も寝ないで働いて金持ちになった者を妬んでいる. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeuyruke
ヤイェウイルケ 【他動】[yay-e-uyruke 自分・に・…を身につける](次の表現の中で) menoko katpo yayeuyruke メノコ カッポ ヤイェウイルケ 女の姿をしている。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayewen
ヤイェウェン 【自動】[yay-ewen 自分・…が不自由だ] 体のどこかに不自由なところがある。 yayewen wa iyapi ヤイェウェン ワ イヤピ 体が不自由で思うように動けない。(S) {E: for some part of the body to be disabled.} (出典:田村、方言:沙流)
yayewen
ヤイェウェン 【yay-e-wen】 体が不自由だ:足が不自由だとか手が不自由だとか外見でわかる時の言い方. ク・ヌイェ カ ルㇱカ ㇷ゚ ネ コㇿカ ク・サハポ カ ヤイェウェンペ ネ ワ エホラㇰホラㇰ コㇿ アㇷ゚カㇱ ペ ネ ア ワ=書くのも腹立たしいことだが亡くなった私の姉も身体の不自由な人で歩く時に身体を傾かせながら歩く人であったよ.ク・サハポ カ クㇽコトゥナㇱ アニ ヤイェウェンペ ネ アクス ネノアン クㇽ ク・ヌカㇻ コㇿ ク・サハポ ク・エシカルン=亡くなった私の姉も小児麻痺で(足が)不自由であったので,そのような人を見ると私は亡くなった姉のことを思い出す. (出典:萱野、方言:沙流)
yayewen
ヤイェウェン §658.びっこ(跛)である;ちんばである(9)びっこである yayewen〔ja-jé-wen ヤいえウェン〕[yay(自分)+e(について)+wen(悪い)]⦅ホロベツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayewpaskuma
ヤイェウパㇱクマ 【自動】[yay-e-upaskuma 自分・について・語り伝える] 自分のことを語り伝える、 自分の身の上話をする。 {E: to talk about oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeyamno
ヤイェヤㇺノ 【副】[yay-eyam-no 自分・を大切にする・(副詞形成)] 気をつけて、 お大事に。 yayeyamno arpa ヤイェヤㇺノ アㇻパ 気をつけて行きなさい。 ☆参考 別れるときに送るほうの人がよく言う言葉の一つ。 地域によりまた人によって同じことを yayitupareno arpa ヤイトゥパレノ アㇻパ《気をつけて行きなさい》、 apunno arpa アプンノ アㇻパ《無事に行きなさい》とも言う。 {E: take care, look after yourself (leave-taking).} (出典:田村、方言:沙流)
yayeyamno
ヤイェヤㇺノ 【yay-eyamno】 気をつける. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeyantoetun
ヤイェヤントエトゥン 【yay-e-yanto-etun】 宿を借りる:自分の泊まる宿を借りる.▷ヤイ=自分 ヤント=宿 エトゥン=借りる →この場合のヤントは泊まる場所をいうが,客人,客という意味で用いられる場合もある ク・ポン ヒ タ ル サㇺ タ オカ・アㇱ ペ ネ クス イヤフㇷ゚シサㇺ ネ ヤ ヤイェヤントエトゥン クス ヘノイパ コㇿ ク・コㇿ ハポ アナㇰネ ナニ レウシレㇷ゚ ネ ア ヒ ク・エシカルン=私が子供の時は道路の側にいたものだから,物もらいの和人などが宿を借りたいといって寄ると,私の母はすぐに泊めたものであったことを思い出す.ソモカ チセ アン クナㇰ ア・ラム ウㇱケ タ チセ アン ヒネ アペニペキ ソユニタラ. ヤイレンカネ ヤイェヤントエトゥン・アン=まさかそこに家があると思わなかった所に家があり火の光が外へもれている,喜んで泊めてもらうことを頼んだ.ヒナㇰ ワ エㇰ イヤフッペ オペッペッケ アミㇷ゚ ミ カネ ㇷ゚ エㇰ ヒネ ヤイェヤントエトゥン=どこから来た乞食なのかぼろぼろの着物を来て泊めてくれと言った. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeyaysitoma
ヤイェヤイシトマ 【yay-e-yaysitoma】 自分のことが恥ずかしい. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeykataitak
ヤイェイカタイタㇰ 【自動】[yay-e-i-ka-ta-itak 自分・で・もの・の上・で・しゃべる]断る。 ku=yayeykataitak クヤイェイカタイタㇰ (私は)(その話を)断った。(S) ☆参考 他動詞は eyayeykataitak エヤイェイカタイタㇰ {E: to refuse; decline.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeykaunu
ヤイェイカウヌ 【他動】[yay-eykaunu 自分・を…より上位に立たせる] …よりも優勢になる、 …よりもうわてになる、 …に勝つ。 ☆対語 yayeypokunu ヤイェイポクヌ {E: to be superior to…; win at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeykoramkor
ヤイェイコラㇺコㇿ 【自動】[yay-e-i-koramkor 自分・について・人・に相談する] 自分から求婚する。 néun osikkote okkaypo, pirka okkaypo osikkote yakka, menoko yayeykoramkor anak a=sitóma p ne na ネウン オシッコテ オッカイポ、 ピㇼカ オッカイポ オシッコテ ヤッカ、 メノコ ヤイェイコラㇺコㇿ アナㇰ アシトマㇷ゚ ネ ナ どんなに愛する男、 すてきな若い男に恋をしても、 女のほうから求婚するのは恐ろしいものだから。(HC神謡の結びの語り) {E: to propose marraige.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeymontasa
ヤイェイモンタサ 【自動】抵抗する。 (名詞として使われて)抵抗。 néun an yayeymontasa ka somo ki hawe? ネウン アン ヤイェイモンタサ カ ソモ キ ハウェ? (彼は)なんの抵抗もしなかったのか。(S) {E: to resist.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeynonnoitak
ヤイェイノンノイタㇰ 【自動】[yay-e-inonnoitak 自分・について・祈る] 自分のことを神に祈る。 {E: to pray to the gods for something (concerning oneself).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeypokunu
ヤイェイポクヌ 【他動】[yay-eypokunu 自分・を…より下位に置く]…よりも下位になる、 …に負ける。 ☆対語 yayeykaunu ヤイェイカウヌ {E: to lose to…; be defeated by….} (出典:田村、方言:沙流)
yayeysikorunu
ヤイェイシコルヌ 【自動(?)】自分を押し売りする(嫌われているのに無理に来て好かれようとする、 頼まれないのに使ってもらおうとして無理に来る等)。 yayeysikorunu kor an ヤイェイシコルヌ コラン (彼は)無理に来ている。(S) {E: to force, press oneself onto others.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeysoytak
ヤイェイソイタㇰ 【自動】[yay-e-isoytak 自分・について・話をする] 自分のことを語る、 自叙する(民話の多くは主人公の自叙の形で語られる、 そのように主人公が「自叙する」ことをこの語で表す)。 te wano anakne, suy ipone hekaci yayeysoytak hawe tap tapan テ ワノ アナㇰネ、 スイ イポネ ヘカチ ヤイェイソイタㇰ ハウェ タㇷ゚ タパン いまからは、 また子どものほうの少年が自叙するのです。(W神謡語りの中の卜書きの独話) {E: to talk about oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeyukar
ヤイェユカㇻ 【自動】[yay-e-yúkar 自分・のことを・歌う/ものまねする](神が)自分のことを(神謡として)歌う。 kakkok kamuy yayeyukar kamuyukar カッコㇰ カムイ ヤイェユカㇻ カムユカㇻ カッコウの神が自分のことを歌った神謡。 ☆参考 yúkar ユカㇻ は《ユーカラ(を歌う)》、 eyukar エユカㇻ は《…を(言葉の言い方や仕草を)ものまねする》。 yayeyukar ヤイェユカㇻ の原義は《(神が)自分のことを所作しながら歌った》ということだろうという知里真志保の説が正しいだろう。 それがおそらく神謡 kamuyyukar カムイユカㇻ の起源でもあるだろう。 しかし、 現代では神謡を歌う人は所作はつけず、 歌うだけである。 yayeyukar ヤイェユカㇻ という語も「所作しながら」という意味まで含んでとらえられているわけではない。 (出典:田村、方言:沙流)
yayeyyok
ヤイェイヨㇰ 【自動】[yay-eyyok 自分・を売る] 日やとい仕事をする。 kuani herokikar/yayeyyok okkayo クアニ ヘロキカㇻ/ヤイェイヨㇰ オッカヨ「おれはにしんばのやというり男。」 (S自作の歌) {E: to work as a day labourer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhawesina
ヤイハウェシナ 【自動】[yay-haw-esina 自分・声・をかくす] 声を殺す、 声を立てないでじっとしている。 tantepota a wa an pe yayhawesina wa an タンテポタ ア ワ アン ペ ヤイハウェシナ ワ アン (彼は)ついここに座っていたのに声も立てないでいたんだね。(S) ☆参考 yayhumesina ヤイフメシナ 音を立てないようにする。 {E: to fall silent; be silent.} (出典:田村、方言:沙流)
yayhaypare
ヤイハイパレ 【他動】[yay-haypa-re 自分・(?)・させる][雅](次の文脈で)自分は連れそうことができない。 a=kor pókayki/a=yayhaytare/a=yayhaypare アコㇿ ポカイキ/アヤイハイタレ/アヤイハイパレ 私が連れそうにはつり合わない、 連れそうことができない。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhaytare
ヤイハイタレ 【他動】[yay-hayta-re 自分・不足する・させる][雅](彼女は)自分が連れそうにはつり合わない。 a=kor pókayki/a=yayhaytare アコㇿ ポカイキ/アヤイハイタレ [雅]私がつれそうにはつり合わない。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhesere
ヤイヘセレ §479.ためいき[する](5)ほっとする yayhesere〔jáǐ-he-se-re やイへセレ〕[yay(自分〔をして〕)+hese-re(息ずかしめる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayhetukpare
ヤイヘトゥㇰパレ 【自動】[複](単は yayhetukure ヤイヘトゥクレ)(二つ以上が)自然に生える。 {E: to grow naturally (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
yayhetukure
ヤイヘトゥクレ 【自動】[単](複は yayhetukpare ヤイヘトゥㇰパレ)[yay-hetuku-re 自分・成長する・させる] ①(育てる人がいなくて)一人で育つ。 ②(一つが)自然に生える。 {E: ①to grow up alone. ②to grow naturally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhomsu
ヤイホㇺス 【自動】[yay-homsu 自分・…が危なかったなと思う(?)] あぶない目に合う。 yayhomsu sak no sumawkor=an ka eramiskari ヤイホㇺス サㇰ ノ スマウコㇿアン カ エラミㇱカリ 私はあぶない目に合わずに熊をとったことはなかった。(HK民話) {E: to be exposed to danger; have a dangerous experience.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhomsu
ヤイホㇺス 【yay-homsu】 危機一髪(で助かった). (出典:萱野、方言:沙流)
yayhonokka
ヤイホノッカ 【自動】勉強する。 ☆参考 サダモさんは言うがワテケさんは言わない、 沙流川すじの他の人からも聞かない。 {E: to study.} (出典:田村、方言:沙流)
yayhoraraysere
ヤイホラライセレ 【自動】[yay-horarayse-re 自分・すべる・させる]尻すべりをする、 尻をついてスーッとすべる。 ☞horarayse ホラライセ {E: to slide on one's buttocks.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhumesina
ヤイフメシナ 【自動】[yay-hum-esina 自分・音・をかくす]音を出さないようにする(悪い人が来たかもしれないとき等)。 ☆参考 yayhawesina ヤイハウェシナ 声を出さないようにする。 {E: so as not to make a sound.} (出典:田村、方言:沙流)
yayhuymampa
ヤイフイマンパ 【yay-huymampa】 後ろめたい,気がひける. エネポ エアシㇼ イペマラㇷ゚ト イクマラㇷ゚ト アン ヒ ア・エラムㇱカリ ヒクス ネㇷ゚カ ソモ ア・コㇿ ノ エク・アン ワ オラ ヤイフイマンパ・アン コㇿカ エネ ネ ヒ カ イサㇺ ルウェ ネ=これほどに食の宴飲の宴あることを知らずに,何も持たずに私は来て後ろめたい思いを私はしたけれども,どのようにすることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
yayikinneno
ヤイキンネノ 【副】[yay-ikir-ne-no 自分・集まり・である・(副詞形成)] 一つだけ離れて。 yayikinneno an ヤイキンネノ アン 一軒家だ、 離れてポツンと一軒たっている(一軒でも一つのコタンというような状態を言う)。(S) yayikinneno an kotan ta e=an wa e=mismu nankor ヤイキンネノ アン コタン タ エアン マ エミㇱム ナンコㇿ あなたはへんぴな村にいて淋しいでしょう。(S) ☞yayekotanne ヤイェコタンネ (出典:田村、方言:沙流)
yayikireno
ヤイキレノ 【副】[yay-ikir-e-no 自分・集団・(他動詞形成) …にする・(副詞形成)](家が)一軒だけで、 離れた一軒家になって。 [発音] yi イ の部分を高く発音する。 ☞yayikinneno ヤイキンネノ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayikireno
ヤイキレノ 【yay-iki-re-no】 孤独を好む,ひとりで離れている,村からやや離れた所にひとりで暮らしている. (出典:萱野、方言:沙流)
yayipere
ヤイペレ 【yay-ipe-re】 自分が食べるだけの働きをする. ニㇱパ ネ パ ㇷ゚ ネ クス オモンコッテ パ ワ ネㇷ゚キレ パ カ ソモ キ. ポロ コㇿ オラノ トランネ ワ ヤイペレ ポカ エアイカㇷ゚ オアシ=物持ちの人たちなので(子供を)大事にして仕事もさせない,大きくなったら骨惜しみ者になって自分で食うだけの働きもできない者になるであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
yayiporosak
ヤイポロサㇰ 【自動】[yay-iporo-sak 自分・…の顔色・を欠く]きまりが悪い。 ukuran téta rewsi wa yaykaokuyma híne yayiporosak ウクラン テタ レウシ ワ ヤイカオクイマ ヒネ ヤイポロサㇰ (彼は)ゆうべここに泊まって寝小便をしたのできまり悪がっている。(S) ☆参考 yayiporsak ヤイポㇿサㇰ の聞き違いか? ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 (出典:田村、方言:沙流)
yayiramure
ヤイラムレ 【自動】[yay-i-ramu-re 自分(に)・ものごとを・考える・させる] ①正直である。 yayiramure kur ヤイラムレ クㇽ 正直者。(W) ②身寄りなく一人ぼっちでおとなしくしている、 遠慮深い。(S) yayiramure okkayo/menoko ヤイラムレ オッカヨ/メノコ 身寄りがなく一人ぼっちで何もなまいきなことも言わずおとなしくしている人。(S) ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 ☆参考 ①ワテケさんの場合は「正直」の訳語として出た。(W) ②サダモさんは yayannuyere ヤヤンヌイェレ と同じだと言う。(S) 金田一・久保寺・バチラーには yayramure ヤイラムレ と書かれ、 それぞれ違った記述がある。 {E: ①to be honest. ②to live quietly alone without relatives.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayirayke
ヤイライケ 【自動】感謝する、 お礼を言う。 ☆発音 yayrayke ヤイライケ《自殺する》とは発音が違う。 yayi ヤイ は二音節で、 yi イ の部分を高く発音する。 しかし人称接頭辞やその他の接頭辞がついてアクセント核が前の音節の移ると(つまり、 ya ヤ の部分が高くなると)、 早く言うときにはしばしば i が落ちて、 ku=yayrayke クヤイライケ のように、 《自殺する》と同じ発音になる。 {E: to express one's thanks, gratitude.} (出典:田村、方言:沙流)
yayiraykeipe
ヤイライケイペ 【名】[yayirayke-ipe 感謝する・品物] お礼の品。 hokure, nep ka ikor ne ciki emus ne ciki, yayiraykeipe a=sanke kusu ne na ne na ホクレ、 ネㇷ゚ カ イコン ネ チキ エムㇱ ネ チキ、 ヤイライケイペ アサンケ クス ネ ナ ネ ナ さあ早く、 何か宝刀でも刀剣でもお礼の品物をお出ししますから、 さあさあどうぞ。(W民話) ☆参考 ipe イペ は独立の名詞としては食事、 食べもの、 魚、 実、 中味など。 ☞ipe イペ {E: a gift, item of thanks.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayiraykeitak
ヤイライケイタㇰ 【名】お礼の言葉。 {E: words of thanks, gratitude.} (出典:田村、方言:沙流)
yayirwakikor
ヤイㇼワキコㇿ 【自動】[yay-irwaki-kor 自分・兄弟[所]・持つ] 男の子が一人だけである、 男の兄弟がいない。 yayirwakikor sineturesnu ヤイㇼワキコㇿ シネトゥレㇱヌ [雅](「普通の言葉でも言う、 いい言葉。」) (本人は男で)男兄弟がなく妹が一人ある。(S) sonno yayirwakikor utari ka isam wa k=érampokiwen ソンノ ヤイㇼワキコㇿ ウタリ カ イサㇺ ワ ケランポキウェン 本当に男の子たった一人で親戚もなくて私はかわいそうに思っている。(S) ☆発音 ヤイㇽワキコㇿ。 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to be an only boy, without brothers.} (出典:田村、方言:沙流)
yayirwakikor
ヤイㇼワキコㇿ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(11)yay-irwaki-kor〔ja-ír-wa-ki-kor ヤいㇼワキコㇿ〕⦅ホロべツ、サル⦆男の兄弟は自分だけで他にはない。[yay(自分を)+irwaki(その兄弟に)+kor(もつ)]。〜sine-tures-ne「男の兄弟は自分だけで妹一人ある」⦅ホロべツ:ユ研Ⅱ, p.733⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yayitankioriyo
ヤイタンキオリヨ 【自動】[yay-itanki-or-i-o 自分・おわん・の中・ものを・そこに入れる]食べ物を自分で自分のおわんに入れる。 ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to put food in one's own bowl.} (出典:田村、方言:沙流)
yayitupare
ヤイトゥパレ 【自動】気をつける。 ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to be careful.} (出典:田村、方言:沙流)
yayitupareno
ヤイトゥパレノ 【副】[yayitupare-no 気をつける・(副詞形成)]気をつけて、 注意して。 wakka san kor an na yayitupareno ek ワッカ サン コラン ナ ヤイトゥパレノ エㇰ 水が流れているから気をつけて来なさい。(S) yayitupareno arpa ヤイトゥパレノ アㇻパ 気をつけて行きなさい。 ☆参考 「あぶない所を通るから等、 特別なときに言う。 出かけようとする人や帰って行こうとする人によく言う yayeyamno arpa ヤイェヤㇺノ アㇻパ は、 ただ『気をつけて行きなさい』『お大事に』と言うだけ」(つまり、 挨拶のような軽い言葉)。(S) ☆参考 同じ日高・胆振地方でも、 地域によりまた人によって、 出かけようとする人や帰って行こうとする人に「気をつけて行きなさい」「お大事に」というような、 いわば挨拶のように、 yayitupareno arpa ヤイトゥパレノ アㇻパ[単]/yayitupareno paye yan ヤイトゥパレノ パイェ ヤン[複]と言う人もいる。 ☞yayitupare ヤイトゥパレ {E: carefully; cautiously.} (出典:田村、方言:沙流)
yayiyaykuste
ヤイヤイクㇱテ 【自動】疲れきる、 息もできないほどすっかり疲れる。 ehutturasi ku=hemesu a ku=hemesu a ayne earkinne ku=yayyaykuste エフットゥラシ クヘメス ア クヘメス ア アイネ エアㇻキンネ クヤイヤイクㇱテ 私は急な坂道をのぼってのぼってすっかりくたびれた(ku=yayiyaykuste クヤイヤイクㇱテ が、 アクセントの関係で yi イ の部分が弱まり、 i が落ちた)。(S) ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 しかし、 接頭辞がついてアクセント核が前に移ると(つまり、 語頭の ya ヤ の部分が高くなると) i が落ちることも多い。 {E: to be tired; exhausted.} (出典:田村、方言:沙流)
yayiyuninka
ヤイユニンカ 【自動】[yay-iyuninka 自分・を痛くする](自分で打ったりぶつかったりして)痛くする、 けがをする。 easiriː ka yayiyuninka, ponehe ka kay yak a=ye エアシリー カ ヤイユニンカ、 ポネヘ カ カイ ヤカイェ まあほんとにひどいけがをして、 骨も折れたそうだ。(S) ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to hurt, injure oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykacipi(-an)
ヤイカチピ §466.そせいする(蘇生する)(2)yaykacipi(-an)〔yáǐ-ka-či-pi やイカチピ〕[yay(自分の)+kat(常態を)+sipi(戻す)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
yaykacipi(-an)
ヤイカチピ §669.病気が治る(2)病気が治る yaykacipi(-an)〔jáǐ-ka-či-pi やイカチピ〕[<yay(自分の)+kat(状態を)+sipi(戻す)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykahuye
ヤイカフイェ 【yay-kahuye】 闘病する. ク・ポンポホ ポロピロ ワ ヤイカフイェ コㇿ アン ワ ク・エラムシッネ ア コㇿカ タネ トゥサ ヒ エパ ワ ク・ラムホラライセ=私の小さいほうの息子が大怪我をして療養していて私の思いが乱れていたが,治癒する所へたどり着き,私の心配は解消した. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykakewe
ヤイカケウェ 【yay-ka-ke-we】 自分をかばう,自分に降りかかりそうな危難を自らの力で防ぐ. ▷ヤイ=自分自身 カ=上 ケウェ=追い払う,防ぐ(補遺編)▷ヤイ=自分自身 カ=上 ケウェ=追い払 う,防ぐ (出典:萱野、方言:沙流)
yaykakik
ヤイカキㇰ 【yay-ka-kik】 自分の体をはらい清める:化け物を見た時などに自分の体をはらい清める. ウェンタラㇷ゚ オㇿ タ ネㇷ゚カ ア・イ・コタララ ワ ア・ウㇰ ヤㇰ ア・タカㇻ ネ ウェンタラㇷ゚ アナㇰネ パヨカカムイ パヨカ ヒ ネ クス ヤイカキㇰ・アン ペ ネ ナ=夢の中で何か伸ばされて受け取った夢を見ると,その夢は流行病の神が歩いているのだから自分自身で体をはらい清めるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykakuste
ヤイカクㇱテ 【他動】[yay-ka-kus-te 自分・の上・を通る](直訳すると)…を自分の上を通す。 (次の表現で) kapar toypo/a=yaykakuste/án=an awa カパッ トイポ/アヤイカクㇱテ/アナン アワ [雅]私は土けむりをかぶって身をかくしていたところ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykamesu
ヤイカメス 【自動】[yay-ka-mesu 自分・の上・をはぎとる] 自分の身を守る。 ☞ka(si) mesu カ(シ) メス {E: to protect oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykanihose
ヤイカニホセ 【yay-ka ni hose】 自分で自分の上に木を倒す:墓穴を掘る. ヤイカニホセ エカㇷ゚ネ=墓穴を掘るようなものだ.ホッノ イヨハイ コオアナポ ヤイカニホセ エカㇷ゚ネ サカヨカㇻ ルスイ シリ=いやーあきれたよ,がらにもなく自分の上へ木を伐り倒すと同じようにけんかの種を作りたい様子. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykaokoymatasum(-i)
ヤイカオコイマタスㇺ §559.ねしょうべん(寝小便)[する](8)夜尿症 yayka-okoyma-tasum(-i)〔jáǐ-ka-o-koǐ-ma-ta-súm やイカオコイマ・タすㇺ〕[yay(自分)+ka(の上)+okoyma(小便する)+tasum(病)]⦅アイヌ医事談⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykaokuyma
ヤイカオクイマ 【自動】[yay-ka-okuyma 自分・の上・小便する] 寝小便する。 ☆参考 座っていてオシッコをもらすのは áokuyma アオクイマ。 {E: to wet the bed.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykaokuyma
ヤイカオクイマ 【yay-ka-okuyma】 寝小便(する),夜尿症. アペウナ・アン ヒ タ アナㇰネ シネンネ ア・ウナ ㇷ゚ ネ. トゥン ア・ネ ワ アペウナ・アン コㇿ シネン エトイ シネン ヤイカオクイマ ㇷ゚ ネ ナ ヌ ワ オカ ヤン=火を埋める時にはひとりで埋めるものだ.ふたりで火を埋めるとひとりははげ頭になりひとりは寝小便たれになるものなので聞いておきなさい.イテキ. エイタサ イクレ ヤン イヨㇱキ ルイ コㇿ ヤイカオクイマ ㇷ゚ ネ ヤㇰ ア・イェ ナ=だめですよ,あまり飲ませたら.酔いすぎると寝小便するものだそうだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykaoma
ヤイカオマ §667.病気あがりの;病みあがりのyaykaoma〔jáǐ-ka-o-ma やイカオマ〕[yay(自分)+ka(の上)+oma(にある)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykaomare
ヤイカオマレ 【yay-ka-omare】 白状する.▷ヤイ=自分 カ=上 オマレ=入れる (出典:萱野、方言:沙流)
yaykaonihose
ヤイカオニホセ 【自動】[yay-ka-o-ni-hose 自分・の上・に・木・を倒す] 自分のした悪事のために自分が損をする。 yaykaonihose hawe ne wa ヤイカオニホセ ハウェ ネ ワ 自分で自分の首を切るようなものだ。(S) ☆参考 立ち木を伐って、 向こうへ倒れると思ったのが自分の方へ倒れて、 自分が下敷きになることへのたとえ。(S) {E: to suffer a loss due to one's wrong doings.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykaoniwen
ヤイカオニウェン 【yay-ka-oniwen】 逆にたんかをきる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykaopiwki
ヤイカオピウキ 【yay-ka-opiwki】 自分で自分を助ける. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykaoray
ヤイカオライ §641.ひきつけ[る];てんかん[の発作を起す](4)[てんかん、ひきつけで]気を失う yaykaoray〔jáǐ-ka-o-raǐ やイカオライ〕[yay(自分)+ka(の上)+o(に)+ray(死ぬ)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykaosoma
ヤイカオソマ 【yay-ka-osoma】 寝糞たれ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykaosoma
ヤイカオソマ §470.だいべん(大便)(18)寝ぐそたれる yayka-osoma〔jáǐ-ka-o-so-ma やイカオソマ〕[yay(自分)+ka(の上)+osoma(大便する)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykaota
ヤイカオタ 【他動】[yay-ka-ota 自分・上・に…をこぼす(「まかす」)] …を自分の上にこぼす。 {E: to spill…on oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykar
ヤイカㇻ 【自動】[yay-kar 自分・をつくる] ①自分をつくる、 変身する。 pirkano yaykar ピㇼカノ ヤイカㇻ きれいに身づくろいする。 ne yaykar ネ ヤイカㇻ …に変身する、 …に化ける。 kotankonnispa ne yaykar コタンコンニㇱパ ネ ヤイカㇻ 彼は村長に化けた。(W民話) ② ☞etoko yaykar エトコ ヤイカㇻ {E: ①to transform; change. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykaramu
ヤイカラム 【yay-ka-ramu】 我が身を案ずる,自分の上へ災いがかかることを恐れる,不運続きの者に手を貸して巻き添えになることを恐れる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykarkar
ヤイカㇻカㇻ 【自動】[yay-karkar 自分・…をきれいに整える] きちんと身なりを整える、 いずまいを正す。 ☆参考 テープでは yayakarkar ヤヤカㇻカㇻ と発音しているが、 そのときの舌のもつれによる言いそこないらしい。 千歳の白沢ナベさんによればそれはまちがいで、 yaykarkar ヤイカㇻカㇻ が正しい。 {E: to correct one's posture, appearance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykarkarsere
ヤイカㇻカㇻセレ 【yay-karkarse-re】 (苦しみもがいて)のたうつ. イユニン クス ヤイカㇻカㇻセレ=痛いためにのたうちまわる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykaspaotte
ヤイカㇱパオッテ 【自動】[yay-kaspaotte 自分・に言いつける]自分に言い聞かせる。 pirkano/yaykaspaotte no/iteki i=oskur no/an sekor ピㇼカノ/ヤイカㇱパオッテ ノ/イテキ イオㇱクㇽ ノ/アン セコㇿ [雅]よくよく自分に言い聞かせて私を恋しがって泣いたりせずに暮らしなさいと。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykata
ヤイカタ 【副】[yay-ka-ta 自分・の上・に] 自分で、 自分が、 ひとりでに。 yaykata apkas ヤイカタ アㇷ゚カㇱ (運んでもらわずに)自分で歩く。 yaykata ka ku ヤイカタ カ ク (人にも飲ませ)自分も飲んだ。 yaykata yaykata ヤイカタ ヤイカタ 自分自分で、 めいめい勝手に。 yaykata wen pe ora eani patek e=wen yak ye ヤイカタ ウェン ペ オラ エアニ パテㇰ エウェン ヤㇰ イェ (彼は)自分が悪いのにあなただけが悪いと言う。(S) yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ 私自身は何もしなくても食べていけるけれど。(S) eytasa ci wa yaykata rapapse wa péne. エイタサ チ ワ ヤイカタ ラパㇷ゚セ ワ ペネ (果物が)あまり熟しすぎて(落とさないのに)ひとりでに落ちてつぶれた。(S) {E: alone; by oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykata
ヤイカタ 【yay-ka-ta】 自分で,ひとりでに. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykatante
ヤイカタンテ 【自動】[yay-kat-an-te 自分・ありよう・ある・させる](?) (病人が)体のために少し運動する。 ku=yaykatante kus soy péka k=apkas クヤイカタンテ クㇱ ソイ ペカ カㇷ゚カㇱ 私は運動のために外を歩く。 nen póka yaykatante wa asir réra seru ネン ポカ ヤイカタンテ ワ アシン レラ セル 少し運動に出なさい、 そして新鮮な空気を吸いなさい。(S) {E: (for a sick person) to exercise lightly for one's health.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykatanu
ヤイカタヌ 【自動】[yay-kat-anu 自分・ありよう・を置く](?) ①行儀よくする。 pirkano yaykatanu wa oka yan ピㇼカノ ヤイカタヌ ワ オカ ヤン お行儀よくしていなさい。(S) ②(次の表現で) ciyekosomo/yaykatanu/i=ekarkar チイェコソモ/ヤイカタヌ/イイェカㇻカㇻ [雅]まるで無礼なことを私に言う。(Sユーカラ) ☆参考 oripak オリパㇰ は相手に畏敬の念を示しへりくだって慎んでいること、 yaykatanu ヤイカタヌ は礼儀正しくすることを言うらしいがくわしい用法は未詳。 ☆参考 雅語では koyaykatanu コヤイカタヌ とも言う。 {E: to be well-mannered.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykatanu
ヤイカタヌ 【yay-katanu】 遠慮する. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykatcipi
ヤイカッチピ 【yay-kat-sipi】 蘇生する,生き返る.どん底の生活にまで落ちたが元のようによい生活をするようになったという場合にも使う. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykatekar
ヤイカテカㇻ 【自動/名】①[自動]人を恋しがる、 恋をする。 ②[自動]恋歌を歌う。 ③【名】恋歌。 (出典:田村、方言:沙流)
yaykatekar
ヤイカテカㇻ 【yay-kat-ekar】 片思い. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykatuwen
ヤイカトゥウェン 【yay-katu-wen】 体裁が悪い,きまりが悪い,照れくさい. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykeske(-an)
ヤイケㇱケ §389.しぬ(死ぬ)(48)自殺する yaykeske(-an)〔jáǐ-keš-ke やイケㇱケ〕[yay(自分を)+keske(しいたげる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykeste
ヤイケㇱテ 【yay-keste】 流れ歩く. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykestep
ヤイケㇱテㇷ゚ 【yay-keste-p】 流れ者. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykewehomsu
ヤイケウェホㇺス 【自動】[yay-kewehomsu 自分・…に危なかったことの見舞いを言う] あぶないところだった(と自分で思う)(うまく逃げたからよかったようなものの、 もしそばまで行っていたらどうなっていたかわからない等)。 ☞kewe homsu ケウェ ホㇺス {E: to be dangerous.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykewkor
ヤイケウコㇿ 【自動】[yay-kew-kor 自分・体/骨格・を持つ] 苦しい/つらい/恐ろしい目に会った(ことを思い出す/ことが忘れられない)。 {E: (to recall, be unable to forget) some hardship or fearful experience.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykewkor
ヤイケウコㇿ 【yay-kew-kor】 恐ろしい目にあった,死ぬ思いをした,危機一髪のところで助かった. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykeworociwe (-an)
ヤイケウォロチウェ  §389.しぬ(死ぬ)(49)自殺する yaykeworociwe (-an)〔yáǐ-ke-wo-ro-či-we やイケウォロチウェ〕[yay(自分の)+kew(体を)+or(中)+o(に)+ciwe(落す)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykewtum eohunara
ヤイケウトゥㇺ エオフナラ 【自動】[yay-kewtum e-o-hunara 自分・心・で・そこに・…をさがす][雅]自分の心で考えいろいろなことを心のすみずみまでさがす。 pirkanopo/e=yaykewtum ka/eohunara ピㇼカノポ/エヤイケウトゥㇺ カ/エオフナラ [雅]よくよくご自分の心で考えいろいろなことを心のすみずみまでさがし(…考えるのですよ)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykewtumu-ositciwre
ヤイケウトゥムオシッチウレ 【自動】[yay-kewtumu ositciwre 自分・の心[所]・を落ち着かせる]心を決める、 決心する。 ☆参考 他動詞は eyaykewtumu-ositciwre エヤイケウトゥムオシッチウレ {E: to decide; make up one's mind.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykewtumu-sineatkire
ヤイケウトゥムシネアッキレ 【自動】[yay-kewtumu-sineatki-re 自分の・心・決まる・させる]決める、 決断する。 ☆参考 他動詞は eyaykewtumu-sineatkire エヤイケウトゥムシネアッキレ {E: to decide.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykik
ヤイキㇰ 【自動】[yay-kik 自分・を打つ] 自分を打つ。 cikuni ku=tawki akus emko hetari wa ani ku=yaykik チクニ クタウキ アクㇱ エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ (私が)まきを割ったところ半分飛んで来てそれで私は自分を打った。(S) {E: to strike oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykiki
ヤイキキ 【自動】[yay-kiki 自分・をかく(掻く)、 ] 自分の体をかく(掻く)。 ☞kiki キキ {E: to scratch oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykiki
ヤイキキ 【yay-kiki】 掻く. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykikkar
ヤイキッカㇻ 【自動】[yay-kikkar 自分・を防御する]自分の身を守る。 ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ (出典:田村、方言:沙流)
yaykikkar-cási
ヤイキッカㇻチャシ 【名】[yay-kikar-cási 自分・を防御する・とりで](直訳すると)防御用のとりで(楯の訳語として出た)。 ☆参考 楯は昔のアイヌ伝統文化にはなかった。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yaykimatekka
ヤイキマテッカ 【自動】[yay-kimatek-ka 自分・あわてる・(他動詞化)させる] 急ぐ、 あわてる。 {E: to hurry.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykimatekka
ヤイキマテッカ 【yay-kimatek-ka】 急ぐ,あわてる,自分で自分を急がせる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykimuykanomi
ヤイキムイカノミ 【yay-kimuy-ka-nomi】 自分自身の守り神に願いごとを念じる.▷ヤイ=自身 キムイ=頭 カ=上 ノミ=祭る,拝む.礼拝 *カムイノミ(神に祈る)時に棒酒箸の先へおみきをつけ,左肩,右肩,次に頭へつける,このやり方をヤイキムイカノミという. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykipniwkes
ヤイキㇷ゚ニウケㇱ 【自動】[yay-kipniwkes 自分を・命を助ける] 命を惜しく思う、 難を逃れる。 e=yaykipniwkes ciki túnasno kira エヤイキㇷ゚ニウケㇱ チキ トゥナㇱノ キラ いのちが惜しいなら早く逃げなさい。(S) ☆参考 連他動詞 kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ に yay- ヤイ が接頭して一語になったもの。 ☞kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ {E: to run away from danger, difficulties; to value one's life.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykipniwkes
ヤイキㇷ゚ニウケㇱ 【yay-kip-niwkes】 死ぬのはいやだ.▷ヤイ=自身 キㇷ゚=する ニウケㇱ=できない (出典:萱野、方言:沙流)
yaykirare
ヤイキラレ 【自動】[yay-kira-re 自分・逃げる・させる] 一目散に逃げる。 ☞kira キラ {E: to run away at full speed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykirare
ヤイキラレ 【yay-kira-re】 自分で逃げる. イヨㇱキウタㇻ インネワオカ ウパゥレパㇷ゚カオカ イシトマアンクス ヤイキラレアン=酔っぱらった人が大勢いて,口で言い争う者もいたから,恐ろしくなったので,私は逃げて来た.(補遺編) イヨㇱキ ウタㇻ インネ ワ オカ ウパウレパ ㇷ゚ カ オカ イシトマ・アン クス ヤイキラレ・アン=酔っぱらった人が大勢いて,ロで言い争う者もいたから,恐ろしくなったので,私は逃げて来た. (出典:萱野、方言:沙流)
yayko-
ヤイコ 【接頭】[< yay-ko- 自分・に…] ①自分に…。 ②一人で、 自分で。 ③ちょっと…する。 ☆参考 これが接頭してもその動詞のとり得る目的語の数は変わらない。 ☆参考 ko- コ が接頭している語にさらに yay- ヤイ が接頭して yayko- …ヤイコ… の形になっている場合もたくさんある。 ☞yay- ヤイ、 ko- コ (出典:田村、方言:沙流)
yayko-tuyma siramsuye
ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ 【自動】[人称変化は他動詞型][yayko-tuyma si-ram-suye 一人で・遠く・自分・心・をゆらす] [雅]ずうっと長い間考えている。 tanto tóri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラㇺスイェ [雅]私は二日間ずうっと長いこと考え続けていた(「ながあーいこと考えていた」)。(Sユーカラ) ☆参考 日常語で yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ は一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラㇺスイェアン。 この雅語の用例では後半部の siramsuye シラㇺスイェ の suye スイェ が他動詞なので a= ア が接頭して、 他動詞型の人称形になっているが、 統語上は自動詞の働きをし、 前半部は副詞の働きをしている。 ☆参考 金田一『ユーカラの研究』その他に出てくる aeyaikotuimasiramsuye(つまり a=eyáykotuyma siramsuye アエヤイコトゥイマシラㇺスイェ)のような形は未出。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoampe
ヤイコアンペ §038.やもめ(12)yaykoampe〔jáǐ-ko-am-pe やイコアンペ〕⦅ホロべツ⦆独身者。[yay(自分)+-ko-(と共に)+an(居る)+pe(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yaykoan
ヤイコアン 【yay-ko-an】 独り者(である). テエタ タン ウㇱケ タ ヤイコアン フチ アン ペ ネ ア コㇿカ タネ チセ コッ パテㇰ アン=ずっと前にこの場所で独り者のおばあさんが住んでいたものであったが,今は家の跡しかない. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoankur
ヤイコアンクㇽ 【yay-ko-an-kur】 男やもめ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoanpe
ヤイコアンペ 【yay-ko-an-pe】 自炊者. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoasin(-an)
ヤイコアシン §470.だいべん(大便)(16)寝ぐそたれる;寝床の中で失糞する yayko-asin(-an)〔jáǐ-ko-a-šin やイコアシン〕[yay(自分)+ko(に)+asin(大便に出る)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykoatca
ヤイコアッチヤ 【自動】[yay-ko-atca 自分・に対して・(?)] だらしがない、 無精である(掃除も洗濯もろくろくしない)。 yaykoatca menoko ヤイコアッチャ メノコ だらしがない(掃除も洗濯もろくにしない)女。(W) {E: to be untidy; dirty; slovenly.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoaykar
ヤイコアイカㇻ 【yay-ko-ay-kar】 間違って自分に刺さった矢を自分で抜くこと,体に刺さった矢を抜く. ▷ヤイ=自分 コ=それ アイ=矢 カㇻ=抜く,作る *他人が仕掛けた仕掛け弓に掛かった場合に,大急ぎで矢を向こう側へたたいて抜くこと.ためらっていると毒が回って死ぬことになる.(補遺編)▷ヤイ=自分 コ=それ アイ=矢 カㇻ=抜く,作る *他人が仕掛けた仕掛け弓に掛かった場合に,大急ぎで矢を向こう側へたたいて抜くこと.ためらっていると毒が回って死ぬことになる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykocaruwen(-an)
ヤイコチャルウェン §123.うえる(餓える)(8)飢えて痩せている yaykocaruwen(-an)〔jáǐ-ko-ča-ru-wen やイコチャルウェン〕[yay(自分)+ko(に)+caru(その口が)+wen(悪い)]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykocipkuta
ヤイコチㇷ゚クタ 【自動】[yay-ko-cip-kuta 自分・に・舟・をひっくり返して中味をぶちまける] 自分の乗っている舟をひっくり返す。 {E: for the boat one is on to capsize.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoeramewnin
ヤイコエラメウニン 【自動】[yay-ko-eramewnin 自分・に・気がつかない] うっかりする、 ゆだんする。 yaykoeramewnin=an rápokke ta a=yupíhi soyne híne ヤイコエラメウニナン ラポッケ タ アユピヒ ソイネ ヒネ 私がうっかりしていた間に兄は外へ出て行って。(W民話) {E: to be careless; be off guard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoeramunin
ヤイコエラムニン 【yay-ko-eramu-nin】 うっかりした,気がつかなかった,ぼんやりしていた. ▷ヤイ=自分 コ=それ エラム=その思い ニン=縮む,しぼむ.(補遺編)▷ヤイ=自分 コ=それ エラム=その思い ニン=縮む,しぼむ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoesuypa(-an)
ヤイコエスイパ §564.いねむり(居眠)[する](5)居眠する yayko-esuypa(-an)〔jáǐ-ko-e-suǐ-pa やイコエスイパ〕[yay(自分)+ko(と共に)+e(頭を)+suypa(振り振りする)]⦅S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykohokuspare
ヤイコホクㇱパレ 【他動】[yay-ko-hokuspa-re 自分・に向かって・倒れる[複]・させる] (自分の言ったこと)の悪意を自分が受ける。 yaykohokuspare kusu hawean hi ne wa ヤイコホクㇱパレ クス ハウェアニ ネ ワ 「自分がかぶることを言ってるんだ。」 (S) ☆参考 複数形の形であるが単数形として予想される yaykohokuste ヤイコホクㇱテ は未出。 ☆参考 yaykaonihose ヤイカオニホセ 自分がしたことのために自分が被害を受ける。 {E: for one's speaking ill of others to come back on oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykohorokasipi(-an)
ヤイコホロカシピ §466.そせいする(蘇生する)(7)yayko-horoka-sipi(-an)〔yáǐ-ko-ho-ro-ka-ši-piやイコホロカシピ〕[yay(自分)+ko(にまで)+horoka(逆に)+sipi(戻す)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykohosipi
ヤイコホシピ 【自動】[yayko-hosipi ちょっと・もどる]ちょっともどる(忘れものを取りになど)。 {E: to return, to retrieve (something left behind).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoisoytak
ヤイコイソイタㇰ ☞yaykoysoytak ヤイコイソイタㇰ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoitak
ヤイコイタㇰ ☞yaykoytak ヤイコイタㇰ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoitak
ヤイコイタㇰ 【yay-ko-itak】 つぶやく,問わず語り(をする),独り言.▷ヤイ=自身 コ=に イタㇰ=言う →自分自身につぶやく シネンネ アン ペ オラウン ヤイコイタㇰ コㇿ アン=ひとりでいるのに,自分自身に何か言っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykokatpat
ヤイコカッパッ 【yay-kokatpat】 私自身反省する,あのように言わなければよかったのにと反省する. ▷ヤイ=自分 コカッパッ=反省する(補遺編)▷ヤイ=自分 コカッパッ=反省する (出典:萱野、方言:沙流)
yaykokemnu
ヤイコケㇺヌ 【他動】[yayko-kemnu 一人で・…をかわいそうに思う][雅]自分の心に…をかわいそう/気の毒だなあと思う(=kemnu ケㇺヌ)。 (出典:田村、方言:沙流)
yaykokomo
ヤイココモ 【他動】[yay-ko-komo 自分・に・…を折り曲げる](用例の文脈では)(子ども)を自分の手もとに離さずに置いておく。 páse kamuy póho ne ruwe ne híne ora wen menoko a=ne híne a=yaykokomo wa án=an ka eaykap パセ カムイ ポホ ネ ルウェ ネ ヒネ オラ ウェン メノコ アネ ヒネ アヤイココモ ワ アナン カ エアイカㇷ゚ (子どもは)尊い神の御子であり、 悪い女の私が手もとに離さず置いておくことはできない。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykomekare
ヤイコメカレ 【他動】[yay-komekare 自分・に(残した食べ物)を持って行ってあげる](出された食べ物)を食べ残して持って帰る。 ☞komekare コメカレ {E: to take home leftover food.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykomekare
ヤイコメカレ 【yay-ko-mekare】 食べ残す,自分の為に食べ物を残すこと. *主として煮た食べ物のことをいう. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykomismu
ヤイコミㇱム 【自動】[yayko-mismu 一人で・さびしい] 一人ぼっちだ(大人でも子どもでも)。 nen ka tura wa sinot pe ka isam wa yaykomismu ネン カ トゥラ ワ シノッ ペ カ イサㇺ マ ヤイコミㇱム だれも一緒に遊ぶ者がいなくて一人ぼっちでいる。(S) ☞mismu ミㇱム {E: to be alone (adults or children).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykonere
ヤイコネレ 【yay-konere】 流産する,死産させる,中絶する:自分で胎児を死亡させる.▷ヤイ=自身 コネレ=潰す (出典:萱野、方言:沙流)
yaykonisomap
ヤイコニソマㇷ゚ 【自動】[yayko-nisomap 自分一人で・心配する](?) (人について行ってもらうより)自分一人のほうが安心だ。 {E: to feel secure on one's own (rather than relying on others).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykonupeatte
ヤイコヌペアッテ 【自動】[yayko-núpe-at-te 一人で・涙・が出る・させる] 一人で涙を流す。 {E: to cry alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykonuyna
ヤイコヌイナ 【yay-ko-nuyna】 自分で隠す. タネ アナㇰネ イェㇷ゚ネ ウㇷ゚ソㇿ ア・ヤイコヌイナ パㇰノ ポロ メノコポ ア・ネ=今はもう恥ずかしい懐を自分で隠すほどの大きな娘に私はなった[ユ](自分自身の胸のふくらみを気にする年頃をいう). (出典:萱野、方言:沙流)
yaykookuiyma(-an)
ヤイコオクイイマ §559.ねしょうべん(寝小便)[する](3)yaykookuiyma(-an)〔jáǐ-ko-o-kuǐ-ma やイコオクイマ〕[yay(自分)+ko(に)+okuyma(小便する)]⦅サル、テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykooriknere
ヤイコオリㇰネレ 【yay-ko-o-rik-ne-re】 一口で飲み干す,一気に飲む,ぐっと飲む. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykopakari
ヤイコパカリ 【他動】[yay-ko-pakari 自分・に合わせて・…をはかる](布など)を自分の体に合わせて寸法をはかる(着物をつくるとき等)。 {E: to measure out material against one's body (in order to make clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykopapispisatte
ヤイコパピㇱピサッテ 【自動】[yayko-pa-pispis-atte 一人で・口・(擬音の語根の重複)・を出す] 一人でピシャピシャと口の中で言う、 小声で一人言を言う。 {E: to mutter to oneself; to speak to oneself in a low voice.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykopinupinu
ヤイコピヌピヌ 【自動】[yayko-pinu-pinu 一人で・小声でささやく・(重複)] 小声で一人言を言う。 ☆参考 yaykopapispisatte ヤイコパピㇱピサッテ とも言う。 {E: to speak to oneself in a low voice.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykopinupinu
ヤイコピヌピヌ 【yay-ko-pinu-pinu】 つぶやく. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoranke
ヤイコランケ 【他動】[yay-ko-ranke 自分・に・…を落とす] または [yayko-ranke 一人で・…を落とす](次の慣用句の中で)(涙)を流す。 tu pekennupe/re pekennupe/yaykoranke トゥ ペケヌンペ/レ ペケヌンペ/ヤイコランケ[雅] 二しずくも三しずくもの涙を流す=ハラハラとたくさん涙を流す。(KK叙情詩) {E: to drop; (tears).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoranke
ヤイコランケ 【yay-ko-ranke】 はらはらと落とす. トゥ ペケンヌペ レ ペケンヌペ ヤイコランケ=ふたつの清い涙,三つの清い涙,はらはら落とし. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykore
ヤイコレ 【他動】[yay-kore 自分・に…を与える](次の文脈で)…をおぼえておく。 a=ye a itak/pirkanopo/e=yaykore na アイェ ア イタㇰ/ピㇼカノポ/エヤイコレ ナ [雅]私の言った言葉をよくよくおぼえておくのですよ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoresu
ヤイコレス 【他動】[yayko-resu 一人で・…を育てる] …を一人で育てる。 e=kor poyson e=yaykoresu kor e=an yakun エコㇿ ポイソン エヤイコレス コㇿ エアン ヤクン あなたの赤ちゃんをあなたが一人で育てていれば。(W民話) {E: to raise…alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykorpare
ヤイコㇿパレ 【他動】[yay-korpare 自分・に与える[複]](直訳すると)(二つ以上のもの)を自分に与える。 (次の決まった言い回しの中で) kewtum yaykorpare ケウトゥㇺ ヤイコㇿパレ …な気持ちを持つ。 hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ヤッカ クヤイコㇿパレ 気がかりな気持ちに自分のようなものでもなった。(W会話) iruska kewtum a=yaykorpare イルㇱカ ケウトゥム アヤイコㇿパレ 私はいやな/腹立たしい/なさけない気持ちになった。(W民話)ほか {E: to give…to oneself; have the feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykorpeki
ヤイコㇿペキ 【自動】[yay-kor-pe-ki 自分・が持つ・もの/こと・をする] 自分のことをする。 {E: to do one's own thing.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoruska
ヤイコルㇱカ 【他動】[yayko-ruska 一人で・…を腹立たしく思う][雅]自分の心に…を腹立たしく思う。 ci-yaykokemnu/ci-yaykoruska/apiskatu apiska/a=ekárkar kusu チヤイコケムヌ/チヤイコルㇱカ/アピシカトゥ アピシカ/アエカㇻカㇻクス (私はその子の素性を見ると)かわいそうにも思い腹立たしくも思ったので。 (W神謡K) {E: to do one's own thing.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoruye
ヤイコルイェ 【他動】[yay-ko-ruye 自分・に・…をなでる] …をだきしめて愛撫する/かわいがってなでる。 reyereye=an híne a=onáha sama ta arpa=an akusu orowano i=yaykoruye, otusuykonna oresuykonna i=yaykoruye レイェレイェアン ヒネ アオナハ サマ タ アㇻパアン アクス オロワノ イヤイコルイェ、 オトゥスイコンナ オレスイコンナ イヤイコルイェ 私がはって父のそばに行くと父は私をだきしめてなで、 何回も何回もなでてくれた。(W民話) {E: to caress, stroke, pet…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoruyruypa
ヤイコルイルイパ 【他動】[yay-ko-royruypa 自分・に・…を何回もなでる(ruye ルイェ の複数形の重複形)] …をだきしめて何回も何回も愛撫する/かわいがってなでなでする。 {E: to caress…repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosanke
ヤイコサンケ 【他動】[yay-ko-sanke 自分・に/から・…を出す][雅] …を産む。 pirka ponpe a=yaykosanke ピㇼカ ポンペ アヤイコサンケ (私は)かわいい赤ん坊を産み落とした。(W神謡語り) ☆参考 日常会話でも言うが、 雅語的ないし美文調の表現。 出産することを最も普通には kor コㇿ《持つ》と言い、 また特に「分娩する」ことを言うには enuwap エヌワㇷ゚ がよく使われる。 {E: to give birth to, …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosanke
ヤイコサンケ 【yay-ko-san-ke】 産む. フン エチ・ウコトㇺ ルウェ. トゥナㇱノ ピㇼカ ポンペ エチ・ヤイコサンケ ヒ ク・ヌカㇻ ワ ク・エヤイコプンテㇰ ルスイ ナ アニ=まあお前たちの似合うことよ.早くかわいい赤ちゃんをふたりの間で産んだのを私は見て喜びたいからね. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosankep
ヤイコサンケㇷ゚ 【yay-ko-san-ke-p】 自分の子供. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosawsi
ヤイコサウシ 【自動】[yay-ko-sa-usi 自分・に/の・前・…を…につける](?) 陰部を出す。 ekasi yaykosawsi wa an エカシ ヤイコサウシ ワ アン 「おじいさんのきんたま出ている。」 (S) ☆参考 年寄りについて言う。 何もわからないので褌(ふんどし)がはずれたりおばあさんの座り方が悪かったりして出ていることを言う。(S) {E: to expose one's private parts.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykosaye
ヤイコサイェ 【自動】[yay-ko-saye 自分・に・…を巻く][雅]帯/ベルトを自分の体に巻く。 uwokkane kut/earsayneno/a=yaykosaye ウウォッカネ クッ/エアㇻサイネノ/アヤイコサイェ [雅]私は金鎖(かなぐさり)のベルトを一回巻きにきちんと巻いた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosikannatki
ヤイコシカンナッキ 【yay-ko-sikannatki】 まごまごする:どうしてよいかわからず,まごつく様子. チロンヌㇷ゚ ケセアンパ コㇿ ネㇷ゚ ネ クス ネ ヤ セタ ヤイコシカンナッキ ワ ホユプ エアイカㇷ゚. チロンヌㇷ゚ オㇷ゚ケ コㇿ セタ ネノ イキ ㇷ゚ ネ ヤㇰ ア・イェ=犬が狐を追いかけると,どうしてなのか犬がどうすればいいのかわからず走ることができなくなる.狐が屁をたれると犬がそうするものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosiramsuye
ヤイコシラㇺスイェ 【自動】考える。 ☆参考 本来は、 単数形は簡単なことをちょっと考えること、 複数形はいろいろと頭をめぐらしてよく考えることらしい。 しかし沙流川下流のワテケさん、 サダモさんは、 日常語ではいつも複数形(次項)を使い、 単数形は自分からは使わなかった。 ☆参考 雅語には yaykotuyma siramsuye ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ がある。 ☆参考 他動詞は eyaykosiramsuye エヤイコシラㇺスイェ。 {E: to think, consider.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykosiramsuye
ヤイコシラㇺスイェ 【yay-ko-si-ram-suye】 考える,思いめぐらす.▷ヤイ=自身 コ=それ イㇱ=自ら ラㇺ=思いスイェ=ふる (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosiramsuypa
ヤイコシラㇺスイパ 【自動】[yayko-si-ram-suypa 一人で・自分・心・をゆらす[複]] 考える。 ☆参考 複数形の形だが、 沙流川下流のワテケさん、 サダモさんは、 日常語では常にこの形を用いた。 中流の人の中には、 yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ の形を普通に使う人もいる。 ☆参考 他動詞は eyaykosiramsuypa エヤイコシラㇺスイパ ☆参考 一生懸命に考えたりじっくり考え込んだりすることを言う。 yaynu ヤイヌ、 ramuan ラムアン は《思う》sanniyo サンニヨ は先のことをこうすればこうなるそれからああすればどうなるというふうに計算するようなふうに考えることや、 心づもりしていることを言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosiramsuypa
ヤイコシラㇺスイパ 【yay-ko-si-ram-suypa】 考える,思いめぐらす〔複〕.▷ヤイ=自身 コ=それ シ=自ら ラㇺ=思い スイパ=ふる ク・エヤイコシラㇺスイパ=私は考えをめぐらす.エネ ヤイコシラㇺスイパ=私のことを考える. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosnekur punpa
ヤイコㇱネクㇽ プンパ 【他動】[yay-kosne-kur punpa 自分・軽く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅]…を(軽々と)持ち上げる。 hopuni réra/maw sirkasi/a=i=yáykosnekur/punpa kane ホプニ レラ/マウ シㇼカシ/アイヤイコㇱネクㇽ/プンパ カネ [雅]吹き上げた風、 空気の上に私は軽々とのせられて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosohosipi
ヤイコソホシピ 【yay-ko-so-hosipi】 後添いを貰う. アチャポ アシリキンネ ヤイコソホシピ ヤㇰ ク・イヌ ク・エヤイコプンテㇰ=おじさんが新しく後添いを貰ったと聞き,私は喜んでいる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosos
ヤイコソㇱ 【yay-ko-sos】 妊娠で腹が大きくなる. エ・ヤイコソㇱ シリ ヘンパラ エ・ホタㇱヌッピヒ ネ ルウェ アン=あなた自身の体が重そうだが,いつ臨月になる様子なの. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosotkikarkar
ヤイコソッキカㇻカㇻ 【自動】[yay-ko-sotki-karkar 自分・に・寝床・を整える] 寝るしたくをする(悪口)。 tane suy yaykosotkikarkar kor an タネ スイ ヤイコソッキカㇻカㇻ コラン また(彼は)もはや寝るしたくをしている。(S) {E: to prepare to go to sleep (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotaci
ヤイコタチ 【他動】[yay-kotaci 自分・に…をぬりつける] 自分に…をぬりたくる。 nep wa an pe yaykotaci ruwe ne wa kamiasi néno katuhu an ネㇷ゚ ワ アン ペ ヤイコタチ ルウェ ネ ワ カミアシ ネノ カトゥフ アン (その娘は)何かへんなものを体にぬりたくってばけもののようなへんな姿をしていた。(NK民話) ☞kotaci コタチ {E: to smear, lavish oneself with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykotanesikarun
ヤイコタネシカルン 【自動】[yay-kotan-esikarun 自分・村・を懐かしく思い出す] 故郷を思い出す、 故郷を懐かしむ。 ☆対語 yaykotanoyra ヤイコタノイラ {E: to long for one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotanoyra
ヤイコタノイラ 【自動】[yay-kotan-oyra 自分・村・を忘れる] 故郷を離れていて忘れている、 自分の村を忘れて帰って来ない。 ☆対語 yaykotanesikarun ヤイコタネシカルン {E: to be away from and forget one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotapo
ヤイコタポ §021.子(21)yaykota-po〔jáǐ-ko-ta-po やイコタポ〕⦅ホロベツ⦆実子。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yaykotcakar
ヤイコッチャカㇻ 【自動】[yay-kotca-kar 自分・の前・をつくる/する] もの惜しみする(「しんぼうする」)。 pirka amip poronno kor pe ora yaykotcakar wa wen amip patek mi ピㇼカ アミㇷ゚ ポロンノ コㇿ ペ オラ ヤイコッチャカㇻ ワ ウェン アミㇷ゚ パテㇰ ミ (あの人は)いい着物がたくさんあるのにそのまましまっておいて粗末な着物ばかり着る。 {E: to put up with.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotcakar
ヤイコッチャカㇻ 【yay-kotca-kar】 自分の前を作る:暖かくなるように自分の前の火の面倒をすること. テエタ アペオイ オㇿ タ アペ ア・アリ ヒ タ ヤイコッチャカㇻ ワ シネンネ ポㇷ゚ケ ノ アペクㇽ ヒ ア・イェ ㇷ゚ ネ ア ワ=ずうっと昔に炉の中で火を燃やしていた時,自分で自分の前を作って(火の面倒をして)ひとりで暖かくあたることを言ったものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykotomka
ヤイコトㇺカ 【他動】[yay-kotom-ka 自分・にふさわしい・(他動詞化)と思う][雅]…を自分の結婚相手としてふさわしいと思う、 …と結婚したい。 Kotan-sitcire/Mosir-sitcire/…/Kamuy ne an kur/ne yak easir/a=yaykotomka コタンシッチレ/モシㇼシッチレ/…/カムイ ネ アン クㇽ/ネ ヤㇰ エアシㇼ/アヤイコトㇺカ [雅]「村焼き国焼き(中略)神になる人」とでなければ私は結婚しません。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykotomkap
ヤイコトㇺカㇷ゚ 【yay-kotomka-p】 自分に似合うもの.▷ヤイ=自身 コトㇺカ=似合う ㇷ゚=者 カムイ モシㇼ タ ア・ヤイコトㇺカㇷ゚ ア・フナラ ヤッカ イサㇺ=神の国で自分に似合いの者を(私は)探したがいなかった[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykotosoma(-an)
ヤイコトソマ §470.だいべん(大便)(17)寝ぐそたれる;寝床の中で失糞する yaykotosoma(-an)〔jáǐ-ko-o-so-ma やイコオソマ〕[yay(自分)+ko(に)+osoma(大便する)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykotuyasi
ヤイコトゥヤシ 【他動】[yay-kotuyasi 自分・…で安心する](そのこと)で自分は安心だ。 {E: to have peace of mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykotuyma
ヤイコトゥイマ 【yay-ko-tuyma】 自分の過去. ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ=自分の過去をふりかえる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykouwepeker
ヤイコウウェペケㇾ 【自動】[yay-ko-uwepeker 自分・に・物語を語る] 困っていろいろと考える。 {E: to think over one's troubles.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoyantone
ヤイコヤントネ 【自動】[yayko-yantone 一人で・滞在している] 一人暮らしをしている。 {E: to live alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoykor
ヤイコイコㇿ §062 マグロ (4) yaykoykor (yáy-koy-kor)「やイコイコㇿ」 ⦅長万部⦆巨大なマグロ (出典:知里動物編、方言:)
yaykoyomare
ヤイコヨマレ 【yay-ko-omare】 手酌:自分自身の杯に酒を入れる.▷ヤイ=自身 コ=それ=酒 オマレ=入れる (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoysoytak
ヤイコイソイタㇰ 【自動】[yay-ko-isoytak 自分・に/と共に・話をする] (=yaykoisoytak ヤイコイソイタㇰ)一人で話をする。 {E: to speak to oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoytak
ヤイコイタㇰ 【自動】[yay-ko-itak 自分・に/と共に・しゃべる] (=yaykoitak ヤイコイタㇰ)一人でしゃべる、 ひとりごとを言う。 {E: to speak to oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoyupu
ヤイコユプ 【他動】[yay-ko-yupu 自分・に・…をきつく締める](ひも)を自分にギュッと締める。 káne pon kasa/kasa rantupep/a=yaykoyupu カネ ポン カサ/カサ ラントゥペㇷ゚/アヤイコユプ [雅]私は金(かね)の小さな笠のたれひもをギュッと締めた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykurkata
ヤイクㇽカタ 【副】[yay-kur-ka-ta 自分・(< 影/姿)・の上・で] 自分で、 (自分のことをするのに)人にさせないで、 自分で自分のことを。 yaykurkata ye hike makanak ne wa mosma kur sikotcanere ヤイクㇽカタ イェ ヒケ マカナㇰ ネ ワ モㇱマ クㇽ シコッチャネレ 自分で言えばいいのに他の人に言ってもらう。(S) yaykurkata ci=nuye rusuy ヤイクㇽカタ チヌイェ ルスイ 私たちは人に頼まず私たち自身で書きたい。(W) ☆参考 yaykata ヤイカタ とも言う。 yaykata ヤイカタ のほうが意味が広く、 いろいろな状況で使われる。 {E: by oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykurkata
ヤイクㇽカタ 【yay-kur-ka-ta】 自分で,自分自身で. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykurnuyna
ヤイクㇽヌイナ 【yay-kur-nuyna】 身を隠す,体を隠す.▷ヤイ=自身 クㇽ=陰 ヌイナ=隠す (出典:萱野、方言:沙流)
yaykursapte
ヤイクㇽサㇷ゚テ 【yay-kur-sapte】 自分の姿を見せる. ウェンペ ウシ タ ピㇼカㇷ゚ オㇿ タ ヤイクㇽサㇷ゚テ イイェマウネ・アン ペ ネ ナ=悲しい所(葬式)にでも祝い事の場所へでも自分の姿を見せ,人と交わるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayma
ヤイマ §073.あんぽう(罨法)[する](1)温湿布する yayma〔jáǐ-ma やイマ〕[yay(自分を)+ma(炙る)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaymakaraye
ヤイマカライェ 【自動】[yay-maka-raye 自分を・浜手から山手の方へ・行かせる] 浜の仕事から帰る。 {E: to return from work on the coast.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymakasipi
ヤイマカシピ 【自動】[yay-maka-sipi 自分を・奥へ・もどす] ヒョッと帰ってしまう。 {E: to return by chance.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymatkamuy
ヤイマッカムイ §277 くま (83) yaymat-kamuy (yay-mat-ka-muy)「ヤイマッカムイ」 ⦅美幌⦆五歳のクマ (出典:知里動物編、方言:)
yaymonakte
ヤイモナㇰテ 【yay-monakte】 目が冴える. (出典:萱野、方言:沙流)
yaymonikor
ヤイモニコㇿ 【yay-moni-kor】 忙しい. (出典:萱野、方言:沙流)
yaymonkasure
ヤイモンカスレ 【自動】[yay-mon-kasu-re 自分・手(働き)・過剰になる・させる] 私は働きすぎる。 ku=yaymonkasure ayne ku=yaynuwen クヤイモンカスレ アイネ クヤイヌウェン 私は働きすぎて体具合いが悪くなった。(S) {E: to overwork.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymonniska
ヤイモンニㇱカ 【自動】忙しい、 (気持ちの上で)気がせく、 ひまが惜しい。 {E: to be busy.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymonniska
ヤイモンニㇱカ 【yay-mon-niska】 忙しい. タン チュㇷ゚ タ トゥイマ モシㇼ ウン ア・エン・シレン ヤッカ ク・ヤイモニㇱカ ㇷ゚ ネ クス ソモ ク・アㇻパ クナㇰ ク・イェ ク・エヤヤシㇱカㇻ コㇿ ク・アン=今月遠い国へ私は誘われたが忙しいものだから行かないと言った,後悔している. (出典:萱野、方言:沙流)
yaymonpoktusmak
ヤイモンポㇰトゥㇱマㇰ 【yay-mon-pok-tusmak】 忙しい最中に何かをする.▷ヤイ=自身 モン=働く ポㇰ=下 トゥㇱマㇰ=急ぐ (出典:萱野、方言:沙流)
yaymonsak
ヤイモンサㇰ 【自動】[yay-mon-sak 自分・手(働き)・を持っていない] 忙しく一生けんめいで働く。 ☆発音 沙流川下流のワテケさんサダモさんたちは、 yaymoysak ヤイモイサㇰ と発音する。 {E: to work hard, very busily.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymotoho
ヤイモトホ 【yay-motoho】 自分の先祖. ヤイモトホ ヌ ルスイ オッカイポ エㇰ ヒクス ピㇼカノ ア・ヌレ アクス エラムシンネ ワ ホシピ ワ アㇻパ=自分の先祖のことを聞きたい若者が来たのでよく聞かせると安心して戻って行った. (出典:萱野、方言:沙流)
yaymotohoye
ヤイモトホイェ 【自動】[yay-motoho-ye 自分・の起源・を言う](=yaymotoye ヤイモトイェ)自分の起源/素性を言う。 {E: to speak of one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaymotoor
ヤイモトオㇿ 【名】[yay-moto-or 自分・の起源・の所] ☞yaymotoor erampewtek ヤイモトオㇿ エランペウテㇰ (出典:田村、方言:沙流)
yaymotoor erampewtek
ヤイモトオㇿ エランペウテㇰ 【自動】[自分の起源・がわからない]自分の起源/素性がわからない/わからなくなる。 {E: to not know one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaymotoye
ヤイモトイェ 【自動】[yay-moto-ye 自分・の起源・を言う] 自分の起源/素性を言う(=yaymotohoye ヤイモトホイェ)。 {E: to speak of one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaymoysak
ヤイモイサㇰ 【自動】[yay-mon-sak 自分・手(働き)・を持っていない] 忙しく一生けんめいで働く。 ☆発音 沙流川下流のワテケさんサダモさんの発音。 yaymonsak ヤイモンサㇰ と言う人もいる。 {E: to be busy and work hard.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymuysakka
ヤイムイサッカ 【自動】[yay-mun-sak-ka 自分・ごみ・を持っていない・(他動詞化)] きれいずきである(ゴミ一つ置かない、 ほめて言う)。(S) {E: a person who likes things clean and neat.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynenayne
ヤイネナイネ 【副】[雅]そろいで。 retar kosonte/retar cipanup/yaynenayne/esipine pe レタㇻ コソンテ/レタッ チパヌㇷ゚/ヤイネナイネ/エシピネ ペ [雅]白い小袖白い頭飾りの鉢巻をそろいで身につけているやつが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynennenu
ヤイネンネヌ 【yay-nen-nenu】 シラミ探し(する).▷ヤイ=自分で ネンネヌ=髪の毛の中に指先を這わせてシラミを探す オンネ フチ シネンネ アン ワ ヤイネンネヌ コㇿ アン=年寄りのおばあさん,ひとりでいて,シラミ探しをしていた. (出典:萱野、方言:沙流)
yayni
ヤイニ 【名】[植物](木の名)「ドロノ木」(マッチの軸にする木)。(S)〔知分類 p.186トロノ木〕 {E: a poplar tree.} (出典:田村、方言:沙流)
yayni
ヤイニ 【yay-ni】 ドロノキ. タヌクラン アナㇰネ ヤㇱ・アン クス ヤイニ タイ タ ウウェカㇻパ・アン ヒ ク・イェ ワ アン=今夜は網流しをするためにドロノキの林へ集まることを私は言っておいたよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayni
ヤイニ §318 デロ ドロノキ (1) yay-ni (yáy-ni)「やイ・ニ」[ただの・木] 茎 ⦅長万部、幌別、穂別、沙流、千歳⦆⦅A沙流・鵡川・千歳・有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayni
ヤイニ §319 ヤマナラシ ハコヤナギ (3) yayni (yáy-ni)「やイニ」[yay(ただの)ni(木)] 茎 ⦅G、p.15、E、p.432⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yaynikorosma
ヤイニコロㇱマ 【yay-nikor-osma】 恥ずかしい.▷ヤイ=自身 ニコㇿ=ひだ オㇱマ=入る →自分の体にひだを作って入る(それほど恥ずかしい)  *日本語で,穴があったら入りたいというのと同じ意味になるがアイヌ語は具体的に聞こえる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaynino
ヤイニノー 【yay-nino】 エゾバフンウニ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaynino
ヤイニノ §108 うに類 (7) yay-nino(yáy-ni-no)「やイニノ」[yay(普通の)nino(ウニ)]⦅虻田、礼文、長万部⦆バフンウニ;ガンゼ(方言) (出典:知里動物編、方言:)
yayninpaninpa
ヤイニンパニンパ 【yay-ninpa-ninpa】 身体を引きずって行く. ウウェペケㇾ オㇿ タ アナㇰネ カッチャマハ ウェンメノコ ア・トイキッカㇻ コㇿ コタン ケㇱ ウン エホラㇰチセ オルン ヤイニンパニンパ セコㇿ ネ ㇷ゚ ネ=昔話の中では行ないの悪い女が父や母に殴られると村はずれの半分潰れた家へ自分の身体を引きずるようにして行ったと描写されている. (出典:萱野、方言:沙流)
yaynipes
ヤイニペㇱ §140 オオバボダイジュ (1) yay-nipes (yáy-ni-pes)「やイニペㇱ」[ただの・ニペㇱ] 内皮、またはそれから取った繊維 ⦅長万部、穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yaynipesni
ヤイニペㇱニ §140 オオバボダイジュ (2) yaynipes-ni (yáy-ni-pes-ni)「やイニペㇱニ」[ただのニペㇱの取れる木] 茎 ⦅長万部、穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yaynita
ヤイニタ 【yay-nita】 がまん(する). (出典:萱野、方言:沙流)
yaynitante
ヤイニタンテ 【yay-nitan-te】 急ぐ.▷ヤイ=自身 ニタン=急ぐ テ=させる タント シㇼペケㇾ ヒ タ ク・エㇰ エパ ヤ シコㇿ ク・ヤイヌ コㇿ ク・ヤイニタンテ アクス イイソネ ク・シレパ=今日明るいうちに到着するかなあと思いながら急いで来たがどうやら着いた. (出典:萱野、方言:沙流)
yaynu
ヤイヌ §320.こころ(心)(3)yaynu〔jáǐ-nu やイヌ〕[思う;yay(自分を)+nu(聞く、持つ)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaynu
ヤイヌ §667.びょうき(病気)(14)yaynu〔jáǐ-nu やイヌ〕[思い]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaynu 1
ヤイヌ 【自動/名】[< yay-nu 自分・を聞く/感じる] ①[自動]思う。 sekor yaynu セコㇿ ヤイヌ …と思う。 mak yaynu マㇰ ヤイヌ どう思う。 ②[名]思うこと、 思い。 ☆参考 ramuan/raman ラムアン/ラマン 思う。 {E: ①to think, believe…(v.). ②thoughts(n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynu 1
ヤイヌ 【yay-nu】 ①思う,考える. ヤイヌ コㇿ アン=思っている. (出典:萱野、方言:沙流)
yaynu 2
ヤイヌ 【名】体具合い。 sino páse yaynu ne noyne シノ パセ ヤイヌ ネ ノイネ 大変重い病気であるらしい。(S) yaynu-wen ヤイヌウェン 体の具合が悪い。 {E: the state of one's health.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynu 2
ヤイヌ 【yay-nu】 ②病気をする. フチ ヤイヌ ヤㇰ ア・イェ アㇷ゚ ピㇼカ ヤ=おばあさんが病気らしいが,いいのかい? (出典:萱野、方言:沙流)
yaynueo
ヤイヌエオ 【yaynu-eo】 病気がちである. ク・コㇿ キヤンネ マッネポ アナㇰネ ポン ヒ タ アナㇰネ ヤイヌエオ ヤアニ ヤアニ ク・オラウキ クナㇰ ク・ラム ア コㇿカ タネ アナㇰ ミムㇱ ワ ニサㇱヌ=私の長女は小さい時は病気がちで,危なく危なく死ぬかと思ったが,今は太って健康だ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaynukannukar
ヤイヌカンヌカㇻ 【自動】[< yay-nukannukar 自分・のめんどうを見る] 自分をかわいがる、 自分のことをよくする。 ☞nukannukar ヌカンヌカㇻ {E: to look after oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynukur
ヤイヌクㇽ 【名】[yaynu-kur 体具合い・人] 体具合いの悪い人(yaynuwen kur ヤイヌウェン クㇽ)。 {E: someone in a bad state of health.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynum
ヤイヌㇺ 【名】[< yaynu-hum 思う・感じ](体調の)具合、 気分。 yaynum pirka ヤイヌㇺ ピㇼカ 体の具合が/気分がよい/よくなる。 {E: the state of one's health, mood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynumiwen
ヤイヌミウェン 【yay-numi-wen】 病気(だ).▷ヤイ=自分の ヌミ=粒 ウェン=悪い ソンノ オンネ フチ ヤイヌミウェン ワ ア・オイヌウェウシ コㇿ アン ヤㇰ ア・イェ=本当の年寄のおばあさんが病気で下の始末を人にしてもらっているということだ.マキㇷ゚ エ・イポロ ウェン ルウェ アン ソモ エ・ヤイヌミウェン ルウェヘ アン=どうしたの? 顔色が悪くて.病気ではないのかい.ナイクㇱ ウン ウナㇻペ ヤイヌミウェン ワ マㇰ ア・カㇻ ヤッカ ウェン ワ タント ユㇷ゚ケ ウウェポタラ アン ペ ネ ヤㇰ ア・イェ ク・アㇻパ ワ ク・エㇰ ナ=沢の向かいのおばが病気でどうしてもよくならないので今日強くまじないをするそうだから私は行ってくるから.フチ ヤイヌミウェン ク・ラムチュㇷ゚テㇰ ア ワ ピㇼカ ヒネ ウウェカリノ エチ・エㇰ=おばあちゃんが病気で心細い思いをしていたのに,幸い両方からお前たちが来た.エ・ミチ ヤイヌミウェン ワ ホッケ ワ アン フㇺコウェン ヤㇰ イェ ナ イテキ エ・フミヒ アㇱテ ノ イキ=お前の父が病気で寝ていて音がうるさいと言うから音をたてないようにしろ.ナ ペウレクㇽ ネ クニ ク・ラム アㇷ゚ ヤイヌミウェン ヤㇰ ア・イェ ク・ホタヌ ワ ク・エㇰ コㇿカ エアㇻキンネ ア・エラムサラㇰ=まだ若い人と私は考えていたのに,病気だという噂なので私が見舞いに行って来たが本当に心配だ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaynumiwen'eo
ヤイヌミウェンエオ 【yay-numi-wen e-o】 病気がちだ マキㇷ゚ タㇷ゚ ウフナㇰ ワノ ウナㇻペ ヤイヌミウェネオ エイノンノイタㇰ ワ エン・コレ ヤン=どうしたことやらついこの頃からおばさんが病気がちだ,はらい清めてくださいよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaynunuka(-an)
ヤイヌヌカ §828.ようじょう(養生)する(1)yay-nunuka(-an)〔jáǐ-nu-nu-ka やイヌヌカ〕[yay(自分を)+nunuka(大切にする)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaynupa
ヤイヌパ 【yay-nupa】 生き返る:意識が戻る. チュㇷ゚ ライ コㇿ ノヤ アニ イナウ アニ チュㇷ゚カムイ コワッカケ パ コㇿ "チュㇷ゚カムイ ヤイヌパ ヤイヌパ" セコㇿ カネ ハウェオカ ㇷ゚ ネ ヤㇰ ア・イェ=太陽が死ぬ(日食)とヨモギとかイナウとかで太陽に水をかけながら.「太陽の神生き返って生き返って」と言ったものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaynupa 1
ヤイヌパ 【自動】[複](yaynu ヤイヌ は単複の区別なし)(二人以上が皆)思う。 {E: to think (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynupa 2
ヤイヌパ 【自動】[yaynu-pa 気持ち・見出す] 正気づく。 yaynupa kor an hawe un ヤイヌパ コラン ハウェ ウン 正気づきつつあるのだよ(わけのわからないことばかり言う人のことを悪口で言う)。(S) {E: to come back to one's senses; regain consciousness.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynupurka
ヤイヌプㇽカ 【自動】[yay-nupur-ka 自分・霊力を持つ・させる] 何でも予知する、 普通の人が持たない神のような力で、 見えないものやその場にないものが見え、 未来のこともわかる。 ☞nupur ヌプㇽ {E: to foretell with insight.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynurap
ヤイヌラㇷ゚ 【自動】眠りかけてうとうとする。 yaynurap tek akus ku=wentarap tek ヤイヌラㇷ゚ テㇰ アクㇱ クウェンタラㇷ゚ テㇰ 私はちょっとうとうとしたらちょっと夢を見た。(S)〔知分類 p.290 yaynurat ((ホロベツ、 ニイカップ))うとうとする[yaynu(思)+rat(ぶらさがる)]〕 {E: to doze off.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynurat(-an)
ヤイヌラッ §564.いねむり(居眠)[する](4)うとうとする yaynurat(-an)〔jáǐ-nu-rat やイヌラッ〕[yaynu(思)+rat(ぶらさがる)]⦅ホロベツ、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaynure
ヤイヌレ 【他動】[自動使役][yaynu-re 思う・させる] …に(…と)思わせる。 kamuy or wa okamkir ene a=e=yáynure カムイ オㇿ ワ オカㇺキㇼ エネ アエヤイヌレ あなたは神様からわざとそのように思わされた。(W民話) {E: to make…think…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynurepa
ヤイヌレパ 【他動】[自動使役][複](yaynure ヤイヌレ は単複の区別なし)(二人以上が/二人以上に)思わせる。 {E: to make…think…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynurohte
ヤイヌロㇹテ §448.すわる(座る)(4)yaynurohte〔jáǐ-nu-roh-te やイヌロㇹテ〕[yay(自分を)+nu(十分に)+roh(<rok 座る)+te(させる)]⦅S.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
yaynutunnu
ヤイヌトゥンヌ 【自動】[yaynu-tunnu 思い・(?)]フラフラッとする、 気が遠くなる。 unma saraha ani kik kor yaynutunnu wa turse ウンマ サラハ アニ キㇰ コㇿ ヤイヌトゥンヌ ワ トゥㇽセ (アブを)馬が尾で打つと(アブは)フラフラッとなって落ちる。(S) ☆参考 yayerampewtek ヤイェランペウテㇰ 意識不明/人事不省になる。 ☆参考 noytek ノイテㇰ 急にフラッと倒れる(気絶して、 死んで)。 noykosanpa ノイコサンパ 同。 ekonramu sitne kane tanak kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 夢うつつ(意識もうろう)の状態である。〔知分類 p.131 では、 tunnu は「< tur(不明、 不省) + nu(もつ)」〕 {E: to feel dizzy.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynutunnu(-an)
ヤイヌトゥンヌ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(3)yaynutunnu(-an)〔jáǐ-nu-tun-nu やイヌトゥンヌ〕[yaynu(思う、思い、意識)+tunnu(分らなくなる、不省になる);<tur(不明、不省)+nu(もつ)]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.373】 (出典:知里人間編I、方言:)
yaynuturaynu(-an)
ヤイヌトゥライヌ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(2)yaynu-turaynu(-an)〔jáǐ-nu-tu-ràǐ-nu やイヌトゥライヌ〕[yaynu(思う、思い、意識)+turaynu(失う)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaynuwen
ヤイヌウェン 【自動】[yaynu-wen 思う・悪い] 気分が悪い、 体の具合がよくない。 huskotoy wa yaynuwen wa an yak a=ye フㇱコトイ ワ ヤイヌウェン マ アン ヤカイェ ずっと前から具合が悪くていたそうだ。(S) ☆参考 yaynum wen ヤイヌㇺ ウェン とも言う。 {E: to be in a bad mood, state of health; to feel awful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynuyna
ヤイヌイナ 【自動】[yay-nuyna 自分・を隠す] 身を隠す。 {E: to hide oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynuyna
ヤイヌイナ 【yay-nuyna】 隠れる,身を隠す. (出典:萱野、方言:沙流)
yayocarankekote
ヤヨチャランケコテ 【自動】[yay-o-caranke-kote 自分・のところに・談判・をつなぐ] 一人で一生懸命談判する。 {E: to negotiate to argue; delete.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayoe
ヤヨエ §122.陰部に関する悪口(10)yayoe!〔ヤよエ!〕[yay(自分の)+o(陰部を)+e(くわえよ)](てめえの陰茎をくわえていやがれ!)⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayohumsekotekane
ヤヨフㇺセコテカネ 【yay-o-humse-kote kane】 自分自身に気合いを入れる. ▷ヤイオ(ヤヨ)=自分 フㇺセ=気合いを コテ=つける カネ=して(補遺編)▷ヤヨ(ヤヨ)=自分 フㇺセ=気合いを コテ=つける カネ=して (出典:萱野、方言:沙流)
yayokapaste
ヤヨカパㇱテ 【yay-oka-paste】 後悔する.▷ヤイ=自身 オカ=後 パㇱテ=気づく →自分自身で後になって気がつく ウヌ オㇰパレ ア・キ ア コㇿカ タネ アヤヨカパㇱテ=母に不孝をしたけれど今は私は後悔している. (出典:萱野、方言:沙流)
yayokara(-an)
ヤヨカラ §401.しゆいん(手淫)[する](2)yayokara(-an)〔ja-jó-ka-ra ヤよカラ〕[yay(自分の)+o(陰部を)+kara(<kar こする)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayokemkem
ヤヨケㇺケㇺ §122.陰部に関する悪口(12)yayokemkem!〔ヤよケㇺケㇺ!〕[yay(自分の)+o(陰部を)+kemkem(なめよ)](てめえの陰部をなめやがれ!)⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayokoykaunu
ヤヨコイカウヌ 【自動】[yay-o-koyka-unu 自分・その尻・波の上手・につける](次の句で)波の上手(かみて)寄りである(南寄りである)。 yayokoykaunu pikata ヤヨコイカウヌ ピカタ 「南しかた」=南南西風。 ☆対語 yayokoypokunu ヤヨコイポクヌ ☆参考 海の方からまっすぐに吹いてくる「しけ風」が pikata ピカタ と呼ばれる。 海岸線が北西から南東へのびているので、 pikata ピカタ は南西風である。 そのやや南寄りのものを yayokoykaunu pikata ヤヨコイカウヌ ピカタ と言い、 やや西寄りのものを yayokoypokunu pikata ヤヨコイポクヌ ピカタ と言う。 ☞réra レラ {E: for a south-south-west wind to blow.} (出典:田村、方言:沙流)
yayokoyki/yay'okoyki
ヤヨコイキ/ヤイオコイキ 【yay-o-koyki】 自分で自分の陰部をいじめる,自慰. ▷ヤイ=自分 オ=陰部 コイキ=いじめる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
yayokoyma(-an)
ヤヨコイマ §559.ねしょうべん(寝小便)[する](4)yayokoyma(-an)〔já-jo-koǐ-ma やよコイマ〕[yay(自分)+o(に)+okoyma(小便する)]⦅ビホロ、クッシャロ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayokoypokunu
ヤヨコイポクヌ 【自動】[yay-o-koypok-unu 自分・その尻・波の下手・につける] 波の下手(しもて)寄りである(西寄りである)。 (次の句で) yayokoypokunu pikata ヤヨコイポクヌ ピカタ 「西しかた」=西南西風。 ☆対語 yayokoykaunu ヤヨコイカウヌ ☞réra レラ {E: for a west-south-west wind to blow.} (出典:田村、方言:沙流)
yayokucikaewak
ヤヨクチカエワㇰ 【自動】[yay-o-kuci-ka-ewak 自分・その尻・その帯・の上・に位置する](?) ひざを折ってかかとの上に尻をのせて座る(女子の正式の座り方)。 ku=yayokucikaewak ka somo ki no ku=honumsamomare wa patek k=a, ku=kema arka wa kus クヤヨクチカエワㇰ カ ソモ キ ノ クホヌㇺサモマレ ワ パテㇰ カ、 クケマ アㇻカ ワ クㇱ 私は正座しないで横座りしてばかり座る、 足が痛いから。(S) ☆参考 いろいろな座り方については ☞a ア 1 {E: to sit with ones legs folded under oneself with one's buttocks on one's heels.} (出典:田村、方言:沙流)
yayokuykuy
ヤヨクイクイ §122.陰部に関する悪口(22)yayokuykuy!〔ヤよクイクイ!〕[yay(自分の)+o(陰部を)+kuykuy(噛み噛みせよ)](てめえの陰部を噛み噛みしてろ!)⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayomap
ヤヨマㇷ゚ 【自動】[yay-omap 自分・をかわいがる]なさけなく/くやしく思う。(W) (S) {E: to feel disappointed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayomap
ヤヨマㇷ゚ 【yay-omap】 口惜しい,悔しがる.▷ヤイ=自身 オマㇷ゚=かわいそうだ (出典:萱野、方言:沙流)
yayomonkoan(-a)
ヤヨモンコアン §401.しゆいん(手淫)[する](3)yayomonkoan(-a)〔ja-jó-moŋ-ko-an ヤよモンコアン〕[yay(自分の)+o(陰部)+monkoan(忙しい;mon 手、ko に、an ある)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayomonnure
ヤヨモンヌレ 【自動】[yay-omonnure 自分・をほめる] 自慢する。 ☆参考 自分の能力について自慢することを言う。 yayreka ヤイレカ は自分の美しさを自慢することを言う。 {E: to be proud; boast of oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yayomonnure
ヤヨモンヌレ 【yay-omonnure】 自慢(する),自賛,我ぼめ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayomsu
ヤヨㇺス 【<yay-homsu】 ▷ヤイホムㇱ】危機一髪,非常に危なかったこと.▷ヤイ=自身 ホㇺス=危機一髪 (出典:萱野、方言:沙流)
yayomusu
ヤヨムス 【自動】[yay-homusu 自分・危うく助かった見舞いを言う] しないでよかったと思う。 poro yayomusu ku=ki ポロ ヤヨムス クキ ああ、 しないでよかったなあと思う。(S) ☆参考 yayomsu ヤヨㇺス の聞き違いか? {E: to feel glad that one did not do…} (出典:田村、方言:沙流)
yayonumakokuykuy
ヤヨヌマコクイクイ §122.陰部に関する悪口(23)yayo-numa-ko-kuykuy!〔ヤよヌマコクイクイ!〕[yay(自分の)+o(陰部を)+numa(毛)+ko(とともに)+kuykuy(噛み噛みせよ)](てめえのしろものを毛のまま噛み噛みしやがれ!)⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayonunnun
ヤヨヌンヌン §122.陰部に関する悪口(14)yayonunnun!〔ヤよヌンヌン!〕[yay(自分の)+o(陰部を)+nunnun(しゃぶれ)](てめえの陰茎をしゃぶりやがれ!)⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayonunnun yayoseru
ヤヨヌンヌン ヤヨセル §122.陰部に関する悪口(17)yayonunnun yayoseru!〔ヤよヌンヌン・ヤよセル!〕[てめえの品物をしゃぶって、むせやがれ!]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayopepkap
ヤヨペㇷ゚カㇷ゚ 【yay-o-pepkap】 自分自身の事を述懐する. ペウレ・アン ヒ タ アナㇰネ ネユン ネユン カ ウェンプリコㇿ カ ア・キㇷ゚ ネ ア コㇿカ タネ オンネ・アン ペウレクㇽ エウン ヤヨペㇷ゚カㇷ゚ アン ヒ ウン=若い時にはいろいろと悪いこともしたものであったが,今は年寄りになって若者へ自分自身を述懐しているのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayopeyope
ヤヨペヨペ 【<yay-opes-opes】 自己紹介(する).▷ヤヨペソペㇱ】自己紹介(する). (出典:萱野、方言:沙流)
yayopokin
ヤヨポキン 【yay-opokin】 自分の事は自分でする.▷ヤイ=自分自身 オポキン=次から次へと →自分で自分のことを次から次へと面倒をみる (出典:萱野、方言:沙流)
yayoranrari
ヤヨランラリ 【他動】[yay-o-ran-rar-i 自分・(そこ)に・(< rar 押しつけることを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](そこ)に自分の体を押しつける。 sowsut yayoranrari ソウスッ ヤヨランラリ 壁際に体を押しつける。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yayoruspe
ヤヨルㇱペ 【名】[yay-oruspe 自分・のこと](次の表現の中で) yayoruspe ye ヤヨルㇱペ イェ ☞yayoruspeye ヤヨルㇱペイェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayoruspeye
ヤヨルㇱペイェ 【自動】[yay-oruspe-ye 自分・のこと・を言う] 自分のことを話す。 ☆参考 yayeysoytak ヤイェイソイタㇰ 自分のことについていろいろ話をする。 {E: to talk of oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayosanke
ヤヨサンケ 【自動】[yay-o-sanke 自分・その尻・を出す] 陰部を出す。 yayosanke wa an ヤヨサンケ ワ アン ヤアイ「おっぺ」出してるよ。(S) {E: to expose one's private parts.} (出典:田村、方言:沙流)
yayosanke(-an)
ヤヨサンケ §470.だいべん(大便)(6)大便する yayosanke(-an)〔ja-jó-saŋ-ke ヤよサンケ〕[yay(自分の)+o(尻)+sanke(出す)]⦅ウソロ⦆【沖詞】 (出典:知里人間編I、方言:)
yayosawsawa
ヤヨサウサワ 【自動】[yay-o-sawsaw-a 自分・その尻・(擬音/擬態の語根重複)・(他動詞形成)](直訳すると)自分の尻をユサユサする=ユサユサと立ち上がる。 ruska kusu oro wa suy yayosawsawa ayne ルㇱカ クス オロ ワ スイ ヤヨサウサワ アイネ そのことに腹が立ったので(その山は)そこからまたユサユサと立ち上がって(遠くへ行ってしまった)。(S会話の中で伝説の紹介) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayosipi
ヤヨシピ 【自動】[yay-o-sipi 自分・その尻・をもどす] 逆向きになる(風が)。 {E: for a wind to turn and blow from the opposite direction.} (出典:田村、方言:沙流)
yayosirkonoye
ヤヨシㇼコノイェ 【自動】[単](複は yayosirkonoypa ヤヨシㇼコノイパ) [yay-o-sir-ko-noye 自分・その尻・地・に・…をねじる](?) いつまでも出て行かない。 {E: to stay indefinitely; not go out.} (出典:田村、方言:沙流)
yayosirkonoypa
ヤヨシㇼコノイパ 【自動】[複](単は yayosirkonoye ヤヨシㇼコノイェ)(二人以上が)いつまでも出て行かない。 a=enúray no okay pe yayosirkonoypa wa oka アエヌライ ノ オカイ ペ ヤヨシㇼコノイパ ワ オカ きたなくて人にいやがられるのに、 いつまでも出て行かないでいる。 {E: to stay indefinitely; not go out (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
yayosura
ヤヨスラ 【yay-osura】 寝ころぶ.▷ヤイ=自身 オスラ=投げる →自分を投げたようにごろんと寝る ヘマンタクス アㇻパ ワ オラ スイ ネㇷ゚カ ア・ヌレ ワ ネ ノイネ オパタプルㇽケ コㇿ エㇰ ワ ヤヨスラ ワ アン=何をしに行って,また何か聞かされたらしくぷんぷんしながら来て,自分の身体を投げ出すようにして寝そべっている. (出典:萱野、方言:沙流)
yayosura wa yayrayke
ヤヨスラ ワ ヤイライケ §389.しぬ(死ぬ)(50)投身自殺する yayosura wa yayrayke〔ya-yó-su-ra|wa|yáǐ-raǐ-keヤよスラ・ワ・やイライケ〕[ya(自分を)+osura(投げ)+wa(て)+yayrayke(自殺する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayotapkar-eciwitara
ヤヨタㇷ゚カレチウイタラ 【自動】[yay-o-tapkar-e-ciw-itara 自分・その尻(?)・踏舞・で・にささる・…した状態が続いている][雅]踏舞(両手を広げて斜め前にかざし一歩一歩進んでいく舞い)を続けている。 ☆参考 同じことを表すのに、 otu tapkanru ore tapkanru ukakuspare オトゥ タㇷ゚ カンル オレ タㇷ゚カンル ウカクㇱパレ など、 他の言い方もある。 ☞tapkar タㇷ゚カㇻ {E: to repeat a dance over and over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayotasiska
ヤヨタシㇱカ 【自動】[yay-o-tasis-ka 自分・その尻(?)・(?)・(他動詞化)] とても急ぐ、 大急ぎでする。 a=i=ráyke kuni a=sitóma p ne kusu ora yayotasiska=an wa oraun yán=an wa アイライケ クニ アシトマㇷ゚ ネ クス オラ ヤヨタシㇱカアン ワ オラウン ヤナン ワ (そのことが知れたら)私は殺されると思って恐ろしいから大急ぎで国へ帰った。(S民話) {E: to be very busy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayoterkere
ヤヨテㇾケレ 【他動】[yay-oterke-re 自分・…を踏む・…に…させる][雅] …を踏む/通る、 (次の慣用表現で)(橋)を渡る。 úrar ruyka/a=yayóterkere ウラン ルイカ/アヤヨテㇾケレ [雅]私は雲の橋を渡って。(HC神謡) {E: to step on…; pass, cross…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayotke(-an)
ヤヨッケ §389.しぬ(死ぬ)(54)自分の咽喉を突いて死ぬ;自刃する yayotke(-an)〔ja-jót-ke ヤよッケ〕[yay(自分を)+otke(突く)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayotuasi
ヤヨトゥアシ 【自動】[yay-o-tuasi 自分・の尻が(?)・安心である(=tuyasi)(?)] 自信がある。 kimunkamuy ne yakka yayotuasi hike i=kesanpa hi ne nankor キムンカムイ ネ ヤッカ ヤヨトゥアシ ヒケ イケサンパ ヒ ネ ナンコㇿ 熊でも自信のあるやつが私を追いかけたのでしょう。(HK民話) {E: to be confident.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayoturimkote
ヤヨトゥリㇺコテ 【yay-o-turimkote】 悪い出来事を知らす前触れの声. ユㇷ゚ケ ソンコ コタン オㇿ ウン ア・コアスㇽプス ヒ タ アナㇰネ ソンココㇿクㇽ アナㇰネ コタン カランケ コㇿヤヨトゥリㇺコテ ㇷ゚ ネ=ただならぬ伝言を村へ持って行く時には,使者は村へ近づきながらフォオオオオフム フォオオオオフムと言うものだ.*ふたりで狩りに行きひとりが熊に襲われ瀬死の重傷を負い残ったひとりが村に来て皆に知らせる,本当の様子を言う前にホホホホーホイ,ホホホホーホイ,ホホホホーホイと言う声を出す. (出典:萱野、方言:沙流)
yayotusatte
ヤヨトゥサッテ §389.しぬ(死ぬ)(68)縊死する yayotusatte〔ja-jó-tu-sat-te ヤよトゥサッテ〕[yay(自分)+o(に)+tus(縄)+atte(かける)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayotuwas
ヤヨトゥワㇱ 【yay-o-tuwas】 自信. (出典:萱野、方言:沙流)
yayotuymaanuanu
ヤヨトゥイマアヌアヌ 【yay-o-tuyma-anu-anu】 へっぴり腰である:体をかがめて不安定な腰つき. カニ アナㇰネ トッコニ ク・シトマ シネアンタ トイ アンクラ タ トッコニ アン ワ ク・ヤヨトゥイマアヌアヌ シリ ク・シユトホ ヌカㇻ ヒネ ココウ エネ イキ ヒ ヤヨトゥイマアヌアヌ ミナ ア ミナ ア=私はマムシを怖がる者で,ある日のこと畑の峰にマムシがいてへっぴり腰で見ていた様子を私の舅が見て,婿殿がこうしていたと尻を後へ突き出し笑って笑って. (出典:萱野、方言:沙流)
yayouste
ヤヨウㇱテ 【他動】[yay-o-us-te 自分・の尻・…につく・させる] …に尻を落ち着ける、 …に落ち着いている。 {E: to be calm, settled about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayowpekare
ヤヨウペカレ 【自動】[yay-owpeka-re 自分・まっすぐになる/うまくいく・させる] 人の気持ちを汲んで気に入られるようにする。 pirkano yayowpekare yan ピㇼカノ ヤヨウペカレ ヤン うまく人の機嫌をとりなさい。(S) yayowpekare=an kusu ne na ヤヨウペカレアン クス ネ ナ 私たちは人に好かれるようにうまくやっていこう。(S) {E: to impress oneself upon another.} (出典:田村、方言:沙流)
yayowpekare
ヤヨウペカレ 【yay-owpekare】 自分自身を真っ直ぐにする:自分自身の身ずまいをただす.クヤヨウペカレ /(私は)自分自身を真っ直ぐにする. (出典:萱野、方言:沙流)
yayoyakar(-an)
ヤヨヤカㇻ §798.もうろく[する](2)yayoyakar(-an)〔ja-jó-ja-kar ヤよヤカㇻ〕[yay(自分〔を〕)+oya(別に)+kar(する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaypakari
ヤイパカリ 【yay-pakari】 自殺(する).▷ヤイ=自身 パカリ=計る (出典:萱野、方言:沙流)
yaypakasnu
ヤイパカㇱヌ 【自動】[yay-pakasnu 自分・を戒める](自分で)改心する。 {E: to reform oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypar'osuke
ヤイパㇻオスケ 【yay-par-o-suke】 (自分で自分の食べ物を)煮る.▷ヤイ=自分 パㇻ=口 オ=それ スケ=煮る (出典:萱野、方言:沙流)
yayparihok
ヤイパリホㇰ 【自動】[yay-par-i-hok 自分(の)・口・ものを・買う] 買い食いする。 ☆参考 語源は yaypareihok ヤイパレイホㇰ または yayparoihok ヤイパロイホㇰ《自分の口にものを買う》であろう。 {E: to spend one's money on food.} (出典:田村、方言:沙流)
yayparoiki
ヤイパロイキ 【yay-par-o-iki】 自活する,自分で自分の口を養う.▷ヤイ=自身 パㇻ=口 オ=それ イキ=する *年端もいかぬ子が他人の家へ行かされ.そこの家の子守などをして食べさせてもらうこと. (出典:萱野、方言:沙流)
yayparosuke
ヤイパロスケ 【自動】[yay-parosuke 自分・に食事を与えて養う]自分の食事を自分で煮炊きする。(Sユーカラ) ☞par(o) osuke パㇻ/パロ オスケ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayparparu
ヤイパㇻパル 【yay-parparu】 自分をあおぐ. シㇼセセㇰ ヒ タ アナㇰネ タアン アワンキ アニ ク・ヤイパㇻパル コㇿ ク・アン ルウェ ネ ワ=暑い時にはこの扇で自分自身をあおぎながらいるんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaypastere
ヤイパㇱテレ 【他動】[yay-pas-te-re 自分・走る・させる・させる](直訳すると)自分を走らせる。 (次の表現で) homar réra/maw sirkasi/a=yaypastere ホマㇻ レラ/マウ シㇼカシ/アヤイパㇱテレ [雅]私はそよ風とともに走った。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaypaye
ヤイパイェ 【yay-pa-ye】 言う,自分の噂を言う,告白.▷ヤイ=自身 パ=口 イェ=言う (出典:萱野、方言:沙流)
yaypekare
ヤイペカレ 【他動】[yay-peka-re 自分・…を目がける・させる]…に向かって/…を目指して行く。 {E: to face, aim at, towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaypira
ヤイピラ 【自動】[yay-pira 自分・(?)] 落胆する、 がっかりする。 {E: to be disappointed.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypireta
ヤイピレタ 【自動】[yay-pireta 自分を・傷だらけにする] 傷だらけになる。 yaypireta yak a=ye ヤイピレタ ヤカイェ (彼は)あちこち傷だらけだそうだ。(S) {E: to be covered in cuts, wounds.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypoktacis
ヤイポㇰタチㇱ 【自動】[yay-pok-ta-cis 自分・の下・で・泣く] 一人で悲しむ、 (情けなくて、 人に当たるわけにもいかないので)一人で泣いている。 ☆参考 ☞pok(i) ta cis ポㇰ/ポキ タ チㇱ {E: to be sad and cry alone.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypoktacis
ヤイポㇰタチㇱ 【yay-pok ta cis】 自分の不幸を悔やんで泣く,ひっそりと泣く. (出典:萱野、方言:沙流)
yaypopiri
ヤイポピリ §280 トド;キタアシカ (5) yay-popiri (yáy-po-pi-ri)「やイポピリ」[‘普通の・ポピリ’]三歳の雄⦅多蘭泊、富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yaypopkere
ヤイポㇷ゚ケレ 【自動】[yay-popke-re 自分・あたたまる・させる] あたたまる、 体をあたためる。 ruy:no yaypopkere wa ora hotke ルイーノ ヤイポㇷ゚ケレ ワ オラ ホッケ うんとあたたまってから寝なさい。(S) {E: to be warm; warm oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypopkn(-an)
ヤイポㇷ゚ㇰン §073.あんぽう(罨法)[する](3)温湿布する yaypopkn(-an)〔jáǐ-pop-ka やイポㇷ゚カ〕[yay(自分を)+pop(沸か)+ka(さサる)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaypuni
ヤイプニ 【自動】[yay-puni 自分・を持ち上げる] 人を見下す。 {E: to look down on someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaypuni
ヤイプニ 【yay-puni】 ふざける.からかう,冗談. ソンノ ネアクㇽ アン コㇿ オラノ ヤイプニ エオ ㇷ゚ ネ クス サマ タ オカイパ ㇷ゚ ミナ ロㇰ ミナロㇰ=本当にあの人がいると冗談好きなものだから側にいる者たち笑って笑って. (出典:萱野、方言:沙流)
yaypunieokur
ヤイプニエオクㇽ 【yay-puni e-o kur】 からかうのが好きな人. ネユンネユン ヤイプニエオクㇽ アン ペ ネ ヒネ イペ エユカㇻ カ キ アㇷ゚カㇱ エユカㇻ カ キ イタㇰ エユカㇻ カ キ アエミナ ノ イキ ㇷ゚ ネ=いろいろとからかうのが好きな人がいて,食べるのを真似る,歩くのを真似る,しゃべるのを真似る,皆を笑わせるようにするんだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayrakpare(-an)
ヤイラㇰパレ §016.子孫(26)yayrakpare(-an)〔jáǐ-rak-pa-re やイラㇰパレ〕⦅ホロべツ⦆【雅】血を引く;血統につながる。(→ユ研Ⅱ, p.741)。[yay(自分に)+rakpa-re(その血を引か・せる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yayram'atte
ヤイラㇺアッテ 【yay-ram-atte】 精神を統一する,注意深い.気持を落ち着けてころばないように歩くこと.▷ヤイ=自身 ラㇺ=思い アッテ=立てる ヤイラマッテ ワ ルイカ カ クㇱ=精神を統一して橋を渡った(一本橋の上を渡る時の心境をいう). (出典:萱野、方言:沙流)
yayram'atte wa apkas
ヤイラㇺアッテ ワ アㇷ゚カㇱ 【yay-ram-atte wa apkas】 病み上がりの体ふらつきを支えながら歩く心. (出典:萱野、方言:沙流)
yayramakot
ヤイラマコッ 【自動】[yay-ram-akot 自分の・心・(< e-kot)に・つながる](?) 気ままにする。 ku=yayramkot wa ku=hotke クヤイラマコッ ワ クホッケ 私は気ままして寝ている。(W) toan pon hekaci yayramakot patek ki kor an トアン ポン ヘカチ ヤイラマコッ パテㇰ キ コラン あの小さい男の子は勝手気ままばかりしている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yayramekomo
ヤイラメコモ 【yay-ram-e-komo】 遭難死直前(である).人事不省(に陥る),昏睡状態(になる),意識不明(になる).▷ヤイ=自身 ラㇺ=思い エコモ=折り曲げる ヤイランポㇰウェン【ヤイランポㇰウェン】不満に思う.エネ ク=ヤイウェンヌカㇻ アㇷ゚ ヒナコロ エネ パテㇰ ヘ ハイー ク=ヤイランポㇰウェン フミー=あれほど苦労したのにたったこればかりかい,いやー私は少々不満に思うよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayramekotpa
ヤイラメコッパ 【yay-ramekotpa】 ひとり立ちできた,一人前に暮らしている. タネアポホウタㇻ ヤイラメコッパ ラムシンネアン=今は私の子供たちがひとり立ちできたので,私も安心だ.(補遺編) タネ ア・ポホ ウタㇻ ヤイラメコッパ ラムシンネ・アン=今は私の子供たちがひとり立ちできたので,私も安心だ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayramkesmewe
ヤイラㇺケㇱメウェ 【自動】[yay-ram-kes-mewe 自分・心・末・ピンと張る] 一生懸命になる。 {E: to put all one's efforts into.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayramkikkar
ヤイラㇺキッカㇻ 【yay-ram-kikkar】 やめてしまう,あきらめる. (出典:萱野、方言:沙流)
yayramkote(yayramkot-pa-an)
ヤイラㇺコテ §034.結婚(する)(20)yayramkote(yayramkot-pa-an)〔jáǐ-ram-ko-te やイラㇺコテ〕⦅ホロべツ⦆【雅】結婚する;身を聖める。[<yay-(自分の)+ram(心を)+kote(結びつける)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yayrampokiwen
ヤイランポキウェン 【自動】[< yay-erampokiwen 自分・…を憐れむ] もの足りない、 不満足だ。 ☞erampokiwen エランポキウェン、 rampokiwen ランポキウェン {E: to be unsatisfied.} (出典:田村、方言:沙流)
yayrampokwen
ヤイランポㇰウェン 【yay-ram-pok-wen】 不満に思う. エネ ク・ヤイウェンヌカㇻ アㇷ゚ ヒナコロ エネ パテㇰ ヘ ハイ ク・ヤイランポㇰウェン フミ=あれほど苦労したのにたったこればかりかい,いやー私は少々不満に思うよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayramsikarun
ヤイラㇺシカルン 【自動】[yay-ram-sikarun 自分・心・記憶する] 気がつく、 ものごころつく、 思い出す。 onne cise or ta yayramsikarun オンネ チセ オッタ ヤイラㇺシカルン (直訳すると)古い家の中で気がついた=気がついたときは/ものごころついたときは/おぼえているかぎりでは、 古い家の中にいた(それ以前のことは記憶にない)。 {E: to notice; recall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayramtomoitak
ヤイラㇺトモイタㇰ 【yay-ram-tomo-itak】 思い留まる. (出典:萱野、方言:沙流)
yayramu
ヤイラム 【副】[yay-ramu 自分・を思う(?)]そっと(人に言わずに)。 yayramu kor wa ek pe ne kuni ku=ramu ヤイラム コㇿ ワ エㇰ ペ ネ クニ クラム (彼はそれを)そっと持って来た(人がいたので入るに入れなくて戸口の外に置いて行った)のだと私は思う。(S) ☆参考 yayiramu ヤイラム の聞き違いか。 {E: quietly; gently.} (出典:田村、方言:沙流)
yayramuatte
ヤイラムアッテ 【自動(?)】[yay-ramu-atte 自分・の心・を掛ける] しっかりする、 気をたしかに持つ。 ku=yayramuatte wa k=an ayne hetopo pirka クヤイラムアッテ ワ カン アイネ ヘトポ ピㇼカ 気が遠くなってきたが何とか死ぬまいと思ってがんばっていてとうとうまたよくなった。(S) {E: to be firm; level-headed.} (出典:田村、方言:沙流)
yayramuositciwre
ヤイラムオシッチウレ 【yay-ramu-o-sir-ciw-re】 心を落ち着ける. アイヌ オㇿ タ アナㇰネ インカㇻ イコシンニヌㇷ゚ カ イヌ イコシンニヌㇷ゚ カ アン ペ ネ ワ ネㇷ゚ ア・ヌカㇻ ヤッカ ネㇷ゚ ア・ヌ ヤッカ ア・ヤイラムオシッチウレ ワ ア・ヌ カ ア・ヌカㇻ カ キㇷ゚ ネ=アイヌの社会では見た宝,聞いた宝などがある,何か見ても何か聞いても心を落ち着けて聞いたり見たりするものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayramure
ヤイラムレ 【自動】☞yayiramure ヤイラムレ (出典:田村、方言:沙流)
yayranpokiwen
ヤイランポキウェン ☞yayrampokiwen ヤイランポキウェン (出典:田村、方言:沙流)
yayrarire
ヤイラリレ 【他動】[yay-rari-re 自分・を押えつける・させる] seturu kasi yayrarire セトゥル カシ ヤイラリレ [慣用句](直訳すると)彼の背中の上を押えつける=彼のあとにピタッとくっつく(他家を訪問するときに、 一人のあとからもう一人がすぐ続いて入る様子の描写、 まだ世なれていない若者の不安な気持ちを表す)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayrat
ヤイラッ 【yay-rat】 つわり.▷ヤイ=自身 ラッ=見失う →自分自身を見失うほどつらいものだと言う (出典:萱野、方言:沙流)
yayrat(-an)
ヤイラッ §523.つわり(悪阻)になる(1)yayrat(-an)〔jáǐ-rat やイラッ〕⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayrawkeitak
ヤイラウケイタㇰ 【自動】勝手にしろと言う。 (出典:田村、方言:沙流)
yayrayke
ヤイライケ 【自動】[yay-rayke 自分・を殺す] 自殺する。 ☆参考 yayirayke ヤイライケ《感謝する》とは発音が違う)。 {E: to commit suicide.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayrayke
ヤイライケ 【yay-rayke】 自殺.▷ヤイ=自身 ライケ=殺す (出典:萱野、方言:沙流)
yayrayke(-an)
ヤイライケ §389.しぬ(死ぬ)(47)自殺する yayrayke(-an)〔jáǐ-raǐ-ke やイライケ〕[yay(自分を)+rayke(殺す)]⦅H. S. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayraykemokor
ヤイライケモコㇿ §563.ねむる(眠る)(8)熟睡 yayrayke-mokor〔jáǐ-raǐ-ke-mo-kor やイライけモコㇿ〕[yay-ray-ke(自分を・殺す、自殺する)+mokor(眠る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayraykepa
ヤイライケパ 【自動】[複](yayrayke ヤイライケ は単複の区別なし)(二人以上が皆)自殺する。 {E: to commit suicide (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayreka
ヤイレカ 【自動】[yay-reka 自分・の美貌をほめる] 自分の美貌を自慢する。 ☞reka レカ {E: to brag of one's beauty.} (出典:田村、方言:沙流)
yayrekkisar-kikikiki
ヤイレッキサㇻキキキキ 【自動】[yay-rek-kisar-kiki-kiki 自分・ひげ・耳・をかく(掻く)・(重複)]もみあげを何度もかきかきする(男の人が言う言葉を考えている様子の描写)。 ☆参考 rekkisar レッキサㇻ《ひげの耳》はもみあげのあたりをさす。 {E: to repeatedly scratch one's sideburns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayrekutpoye
ヤイレクッポイェ 【自動】[yay-rekut-poye 自分の・のど・をかきまわす] のどに指をつっこんで吐くようにする。 eatu, yayrekutpoye wa eatu エアトゥ、 ヤイレクッポイェ ワ エアトゥ 吐きなさい、 のどに指をつっこんで押えて吐きなさい。(S) {E: to poke one's fingers down one's throat so as to vomit.} (出典:田村、方言:沙流)
yayrekuttuskote(-an)
ヤイレクットゥㇱコテ §389.しぬ(死ぬ)(51)縊死する yay-rekut-tus-kote(-an)〔yáǐ-re-kut-tuš-ko-te やイレクットゥㇱコテ〕[yay(自分の)+rekut(のどに)+tus(縄を)+kote(結びつける)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayrenkane
ヤイレンカネ 【副】[yay-renka-ne 自分・意図・として] 喜んで、 うれしくなって。 {E: happiness; gladness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayrenkane
ヤイレンカネ 【yay-renka-ne】 喜んで. ソモカ チセ アン クナㇰ アラム ウㇱケ タ チセ アン ヒネ アペニペキ ソユニタラ. ヤイレンカネ ヤイェヤントエトゥン・アン=まさかそこに家があると思わなかった所に家があり火の光が外へもれている.喜んで泊めてもらうことを頼んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayrenkayne
ヤイレンカイネ 【副】[yay-renkayne 自分・の意図によって]勝手に(断わりなしに、 自分の意のままに)。 yayrenkayne e yan ヤイレンカイネ エ ヤン 勝手に(ご自由に)食べて下さい。(S) hńta kus yayrenkayne e=kor wa e=arpa? ikka koraci フンタ クㇱ ヤイレンカイネ エコㇿ ワ エアㇻパ? イッカ コラチ なぜ勝手に持って行くの、 どろぼうするみたいに。(S) {E: as one likes, pleases.} (出典:田村、方言:沙流)
yayrerap
ヤイレラㇷ゚ 【自動】[yay-rerap 自分・(?)] なげき話をする。 {E: to talk of sorrowful things.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayrerap
ヤイレラㇷ゚ 【yay-rerap】 歌に託して自分の思いを言う. (出典:萱野、方言:沙流)
yayresuppo
ヤイレスッポ 【名】[yay-resu-p-po 自分・を育てる・もの・(指小辞)] 孤児。 {E: an orphan.} (出典:田村、方言:沙流)
yayresuppo
ヤイレスッポ 【yay-resup-po】 みなしご,孤児. ヤイレスッポ エカㇷ゚ネ エ・スクㇷ゚ ヤッカ アイヌ エ・ネ ㇷ゚ ネ ナ=孤児のような育ち方をお前はしているがりっぱな人間になるんだよ.*そのような子供に直接言うのではなく,あだ名のように呼ぶ時に使う場合と,貧乏な家の子供に上記のような言葉で励まして用いる場合とがある. (出典:萱野、方言:沙流)
yayresuppo
ヤイレスッポ §021.子(19)yayresup-po〔jáǐ-re-sup やイレスッポ〕⦅サル:ユ研Ⅰ, p.163⦆みなしご。[yay(自分を)+resu(育てた)+-p(者)+po(指小辞)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yayrimomo
ヤイリモモ §810.やけど(火傷)[する](3)やけどする yay-rimomo〔jáǐ-ri-mo-mo やイリモモ〕[yay(自分を)+rimomo(やけどさせる)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayrire
ヤイリレ 【自動】[yay-ri-re 自分・高くなる・させる] 背伸びする(立っているときだけでなく座っているときでも、 腰を伸ばしてできるだけ高くなるような姿勢をする)。 {E: to stretch one's body.} (出典:田村、方言:沙流)
yayriserise
ヤイリセリセ 【yay-rise-rise】 自分で自分の髪を引っぱる. (出典:萱野、方言:沙流)
yayriterite
ヤイリテリテ 【<yay-riten-riten】 ▷ヤイリテンリテン】背伸びをする,病みあがりの体を少しだけ動かす,自分の体をもみほぐす.▷ヤイ=自分 リテンリテン=柔らかくする ▷ヤイ=自分 リテンリテン=柔らかくする (出典:萱野、方言:沙流)
yayronno
ヤイロンノ §389.しぬ(死ぬ)(56)しんじいうする;情死する yayronno〔jáǐ-ron-no やイロンノ〕[yay(自分を)+ronno(殺す〔ただし目的物複数〕)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayruka ehosipi
ヤイルカ エホシピ 【yay-ru ka e-hosipi】 自分の足跡を迂回する. キムンカムイ アナㇰネ ア・シトマ ㇷ゚ ネ. ア・クイラ ヒ パㇱテ コㇿ ヤイルカ エホㇱピ ニ センピㇼ タ イ・エトコウㇱ ペ ネ=熊は恐ろしいものだ.後をつけられたことに気づくと自分の足跡を迂回して木の陰で待ち伏せをするものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayruka eusieusi
ヤイルカ エウシエウシ 【yay-ru ka eusi-eusi】 通う,何回何回も行ったり来たりすること. (出典:萱野、方言:沙流)
yaysama
ヤイサマ 【名】[< yay-sama 自分・(< の側)]ヤイサマ、 即興歌、 叙情歌、 民謡。 (歌謡のジャンル名の一つ、 心に浮かんだことを韻文にして自分のふしで歌う。 即興歌の中で、 yaysamanena ヤイサマネナ というはやし言葉を持つもの)。 ☆参考 歌謡の中で、 一人で歌うものはほとんどが即興詩(即興歌)である。 その多くが yaysamanena ヤイサマネナ と言うはやし言葉のくり返しを持ち、 このジャンルに入る。 その中には叙情歌が多いが、 すべてそうとはかぎらない。 昔は会ったときの歌、 別れるときの歌、 喜びの歌、 悲しみや嘆きの歌、 恋の歌など、 そのときそのときに即興的に歌われたという。 即興歌の中でも恋の歌は yaykatekar ヤイカテカㇻ、 嘆き歌は、 iyohay-ocis イヨハイオチㇱ と呼ばれる。 また子どもを寝かしつける子守歌も、 即興的につくりながら歌うが、 これは iyonruyka/iyonnokka イヨンルイカ/イヨンノッカ と呼ばれる。 あるときある人が即興的に歌ったヤイサマが好まれて広く伝えられ愛唱されて民謡となることもあり、 そのためこの語は「民謡」と訳されることもある。 その場合でも、 それを歌う人はそのときそのときに即興的に変化をつけて自分の歌い方で歌うのが普通である。 ☆参考 沙流川中流の人が使う名称。 下流の人は yaysamanena ヤイサマネナ と呼ぶ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysama
ヤイサマ 【yay-sama】 歌,即興歌(歌謡の一種).▷ヤイ=自分 サマ=側,前 →自分自身のことを言う (出典:萱野、方言:沙流)
yaysamanena
ヤイサマネナ 【yaysama ne na】 歌(歌謡の一種). (出典:萱野、方言:沙流)
yaysamanena 1
ヤイサマネナ 【名】[yay-sama-ne-na 自分・(< の側)・だ・よ] ヤイサマ、 即興歌、 叙情歌、 民謡(歌謡のジャンル名の一つ。 心に浮かんだことを韻文にして自分のふしで歌う即興詩(即興歌)の中で、 yaysamanena ヤイサマネナ というはやし言葉を持つもの)。 ☆参考 沙流川下流地域で使われる名称。 中流の人は yaysama ヤイサマ と言う。 ☞yaysama ヤイサマ {E: an impromtu song; a folk song.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysamanena 2
ヤイサマネナ 【間投】[yaysama-ne-na ヤイサマ・だ・よ](yaysama ヤイサマ または yaysamanena ヤイサマネナ と呼ばれる種類の即興歌で使われる、 はやしの折り返し。) ☆参考 語源は恐らく《自分のことだよ》、 つまり自分の心の内の思いだよと言うことであろう。 しかしいまはそういった意味は意識されておらず、 出だしの yay ヤイ の部分が落ちて samanena サマネナ だけが言われることもあるほどである。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysamne
ヤイサㇺネ 【yaysamne】 心配事でなく,何事もなく,単に,普通に. ヤイサㇺネ エ・エㇰ ヒ?=心配事で来たのではないの?ヤイサㇺネ ネ ヤクン ピㇼカ=心配事でないのならいいよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaysamne 1
ヤイサㇺネ 【副】[yay-sam-ne 自分・(< の側)・として]ほかに何もなく、 特にこれということなく。 yaysamne ku=sinot kus k=ek ヤイサㇺネ クシノッ クㇱ ケㇰ (私は)何も用はないがただ遊びに来た。 yaysamne apkas=an yakka ヤイサㇺネ アㇷ゚カㇱアン ヤッカ 普通に(特に急がずに)歩いても。(HK民話)(連体的に使って)yaysamne iporose ヤイサㇺネ イポロセ 普通の(むずかしくない)言い方。(W) {E: normally; ordinarily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysamne 2
ヤイサㇺネ 【後副】…のほかに何もなく、 全体がただ…だけ/ばかりになって、 …だらけで。 cep yaysamne suwe チェㇷ゚ ヤイサㇺネ スウェ ほかのものを入れず魚ばかり煮る。 haː, tanto réra ruy akus cise epitta toypana yaysamne ハー、 タント レラ ルイ アクㇱ チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ ああ、 今日は風がひどく吹いたと思ったら家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) cikanpe en=ka un párase wa upas yaysamne チカンペ エンカ ウン パラセ ワ ウパㇱ ヤイサㇺネ 木の上の雪が私の上に落ちて雪だらけだ。 ☆参考 patek パテㇰ ばかり。 takup タクㇷ゚ …しか(…しない)。 たとえば cep patek チェㇷ゚ パテㇰ は他のものがあっても特に魚を煮るとか食べるとかすること、 たとえば毎日毎日魚を食べるなど。 cep takup チェㇷ゚ タクㇷ゚ は他のものも煮ればよいのに煮ないとか食べたいのに食べさせてもらえないとかで魚しか煮ない、 魚しか食べられないなど。 cep yaysamne チェㇷ゚ ヤイサㇺネ は鍋の中が魚だけでいっぱいでまぜものがないこと。 {E: only; just.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysampepokas
ヤイサンペポカㇱ 【yay-sampe-pokas】 腹が立つ,気が滅入る,しゃくにさわる(しかし人には言えない). (出典:萱野、方言:沙流)
yaysarama
ヤイサラマ 【他動】(受け身の形、 つまり主語不定人称形で) a=i=yáysarama アイヤイサラマ すべてをまかされている。(KSg) asinuma tap/a=iyáysarama/cup kamuy menoko/a=ne wa taptap アシヌマ タㇷ゚/アイヤイサラマ/チュㇷ゚ カムイ メノコ/アネ ワ タㇷ゚タㇷ゚ 私はすべてをまかされている日月の女神ですが。(Sユーカラ語り) ☆参考 歌い手のサダモさんには意味を聞いてなかった。 「すべてをまかされている」は萱野茂氏の訳。 久保寺『辞典稿』には chinosarama に「選ばれる、 選定される」という訳がついている。 バチラー辞典には sarama に「擇(えら)ぶ. vt. To choose」とある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysermakka koorsutke
ヤイセㇾマッカ コオㇿスッケ 【yay-sermak-ka ko-orsutke】 自分自身の魂を励ます. テエタ シサㇺ トゥミ アン ヒ タ ク・ユピ ポ カ トゥミエイヨロッ ネ ヒ タ アイヌ アナㇰネ セㇾマカハ ユㇷ゚ケ ㇷ゚ ネ ナ シコㇿ ヤイセㇾマッカコ オㇿスッケ・アン ペ ネ シコㇿ ハワン ヒ ク・ヌ=ずうっと昔和人の戦争のあった時に死んだ私の兄も戦争に行かされ,その時にアイヌは魂が強いものだと自分自身の魂を励ましたものだったよと言っていたのを聞いたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaysesehka(-an)
ヤイセセㇸカ §073.あんぽう(罨法)[する](2)温湿布する yaysesehka(-an)〔jáǐ-se-seh-ka やイセセㇸカ〕[yay(自分を)+seseh(=sesek 熱くある)+ka(せしめる)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaysikarun(-an)
ヤイシカルン §466.そせいする(蘇生する)(6)yaysikarun(-an)〔yáǐ-ši-ka-run やイシカルン〕[<yay(自分)+e(について)+sikari(回る)+un(強めの辞)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaysikenuyna
ヤイシケヌイナ 【自動】[yay-sik-e-nuyna 自分・目・で・…を隠す] 見ないふりをする。 {E: to pretend not to see.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysinire
ヤイシニレ 【自動】[yay-sini-re 自分を・休む・させる] 休む、 体を休める、 休息する。 e=sinki ciki ponno yaysinire エシンキ チキ ポンノ ヤイシニレ 疲れたなら少し休みなさい。(S) ☆参考 sini シニ よりも良い言葉。(S) ☞sini シニ {E: to rest.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysinire
ヤイシニレ 【yay-sini-re】 休む. (出典:萱野、方言:沙流)
yaysiporore
ヤイシポロレ 【自動】[yay-si-poro-re 自分・自分・大きくなる・させる] がまんする、 大人ぶる、 「様子ぶる」、 (今の若者の言い方では)かっこつける。 yaysiporore wa arka yak ye ka somo ki ヤイシポロレ ワ アㇻカ ヤㇰ イェ カ ソモ キ (彼は)がまんして痛いとも言わない。(S) éno p ne korka yaysiporore wa somo e siri エノㇷ゚ ネ コㇿカ ヤイシポロレ ワ ソモ エ シリ (彼はそれを)いつも好きでよく食べるのだが(今は)「様子ぶって」食べないのだ。(S) {E: to put up, have patience with; to act mature than one's age..} (出典:田村、方言:沙流)
yaysiporore
ヤイシポロレ 【yay-si-poro-re】 我慢.痩せ我慢(する). クンネイワイペ ソモ ノ エㇰ ヒ ア・エラマン クス ア・イペレ クス ア・イェ ヤッカ ヤイシポロレ ワ ソモ エ ノ アㇻパ. タンペ ア・イェ ヒ ウェン シサㇺ ヤイシポロレ=朝食を食べずに来たことを知っていたので食べなさいと私が言ったけれども痩せ我慢をして食べないで行った,これのことを貧乏和人の痩せ我慢. (出典:萱野、方言:沙流)
yaysirkootke
ヤイシㇼコオッケ 【自動】[yay-sirko-otke 自分・急に強く・…を突く] 自分自身をドンと突く/ギュッと刺す。 ☞sirkootke シㇼコオッケ、 otke オッケ {E: to stab oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysirsiru
ヤイシㇼシル 【yay-sir-siru】 自分の体をこする. (出典:萱野、方言:沙流)
yaysirunkor
ヤイシルンコㇿ 【自動】[yay-sirun-kor 自分・卑しい(< 地・にある)・(として)持つ](?) なりふりかまわず働く、 「ボロを着てても何してもめちゃくちゃに働く」。(S) {E: to work without regard for one's appearance.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysitoma
ヤイシトマ 【自動】[yay-sitoma 自分・を恐れる]はずかしがる、 はずかしい。 ☆参考 yaynikorosma ヤイニコロㇱマ きまりが悪い、 穴があったら入りたい。 yayiporosak ヤイポロサㇰ きまりが悪い、 面目ない。 yepne イェㇷ゚ネ (若い男女が)はにかむ。 utcike ウッチケ 内気である。 {E: to be embarrassed.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysitoma
ヤイシトマ 【yay-sitoma】 恥ずかしがる,恥ずかしい. (出典:萱野、方言:沙流)
yaysitomkurnukar
ヤイシトㇺクㇽヌカㇻ §034.結婚(する)(8)yay-si-tom-kur-nukar〔jaǐ-ši-tom-kur-nu-kar やイシトㇺクㇽヌカㇻ〕⦅ホロベツ⦆【雅】夫となる;妻となる;結婚する。[yay(自分)+si(自身の)+tom(体を)+-kur(目的語あるいは補語につく接辞)+nu-kar(所有させる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yaysitomnukar
ヤイシトㇺヌカㇻ §034.結婚(する)(7)yay-si-tomnukar〔jaǐ-ši-tom-nu-kar やイシトㇺヌカㇻ〕⦅ホロべツ⦆【雅】結婚する;めとる;とつぐ[yay(自分)+si(みずからの)+tom(体を)+nu-kar(所有・させる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yaysittekka
ヤイシッテッカ 【自動】[yay-sittek-ka 自分・落ち着く・(他動詞化)] 自分を落ち着かせる、 自制する、 がまんする。 yaysittekka wa té wano kamuy ewak sir un hosippa wa i=kore yan ヤイシッテッカ ワ テ ワノ カムイ エワㇰ シㇼ ウン ホシッパ ワ イコレ ヤン どうかご自分を押えて、 今から神様の住む山へおもどり下さい。(W神謡語り) {E: to calm oneself; be patient; control oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysokesinukar(a-)
ヤイソケシヌカㇻ §034.結婚(する)(40)yay-sokesi-nukar(a-)〔jáǐ-so-ke-ši-nu-kar やイソケシヌカㇻ〕⦅ホロベツ⦆【雅】妻にする;結婚する。[yay(自分の)+sokesi(<so-kes-e 座・尻・において)+nukar(所有する)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yaysopikanka
ヤイソピカンカ 【自動】[yay-so-pikan-ka 自分・席・速い・(他動詞化)]いつのまにか出て行ってしまう。 yaysopikanka wa isam, nen ka erampewtek hawe? ヤイソピカンカ ワ イサㇺ、 ネン カ エランペウテㇰ ハウェ? (彼は)いつのまにか出て行ってしまった、 だれも知らなかった(気がつかなかった)んだねえ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
yaysukupka
ヤイスクㇷ゚カ 【自動】[yay-sukup-ka 自分・人生を進む・(他動詞化)] 苦労した(恐ろしい目に会った/つらかった)体験を思い出す(が忘れられない/を思い出してもつらい)。 ☆参考 似た文脈で yaykewkor ヤイケウコㇿ も使われる。 {E: to remember, not forget past hardships or painful experiences.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysurkuere
ヤイスㇽクエレ 【自動】[yay-surku-ere 自分・毒・…に…を食べさせる] 服毒する。 {E: to take poison.} (出典:田村、方言:沙流)
yaytapapa
ヤイタパパ 【yay-tapapa】 体を横たえる,横になる. ポンヤウンペ ア・ネ ワ シネ アン アンチカㇻ タ ア・コㇿ クㇱネ メノコ サマ タ アㇻパ・アン ア・コヤイタパパ ルウェ ネ=私はポンヤウンペという者である夜のこと結婚することになっている女その側へ行って体を横たえたのであった. (出典:萱野、方言:沙流)
yaytaraye
ヤイタライェ 【自動】[yay-ta-raye 自分・(?)・…を行かせる](?) (不明)(次の表現の中で) néun síno eci=yáytaraye ネウン シノ エチヤイタライェ あなたたちはいったいどのようにすればいいか。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaytasenita
ヤイタセニタ 【自動】[yay-tas-enita 自分・息・(?)] 息を止める。 {E: to hold one's breath.} (出典:田村、方言:沙流)
yaytasiomante
ヤイタシオマンテ §479.ためいき[する](6)ほっとあんどのためいきをもらす yay-tasi-omante〔jáǐ-ta-ši-o-man-te やイ・タシ・オマンテ〕[yay(自分)+tasi(の息〔を〕)+omante(やる、送る)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaytekkisma
ヤイテッキㇱマ 【yay-tek-kisma】 暇だ.▷ヤイ=自身 テㇰ=手 キㇱマ=つかまえる →暇なので自分の手をつかまえている エシㇼ ワノ ウパㇱ ユㇷ゚ケ ㇷ゚ ネ クス ソイェネ カ ア ・エアイカㇷ゚. ヤイテッキㇱマ・アン ワ アン・アン=先程から雪が強く降っているので外へ出ることもできない,私は暇にしている. (出典:萱野、方言:沙流)
yayteknawa
ヤイテㇰナワ 【副】[yay-tek-na-wa 自分・手・の方・から][雅]自分一人のはからいで。(S) yayteknawa/kanto or wa/mosirso ka ta/rán=an ruwe ヤイテㇰナワ/カント オㇿ ワ/モシㇼソ カ タ/ラナン ルウェ [雅]私は自分一人のはからいで天から地上に降りて来ましたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaytemnikoresisuypa(-an)
ヤイテㇺニコレシスイパ §564.いねむり(居眠)[する](6)居眠する yay-tem-nikor-e-sisuypa(-an)〔jáǐ-tem-ni-kor|e-ší-suǐ-pa やイテㇺニコㇿ・エしスイパ〕[yay(自分の)+tem(両手)+nikor(の間)+e(に)+si(自分を)+suypa(揺り揺りする)]⦅ホロベツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
yayterkere
ヤイテㇾケレ 【他動(?)/自動(?)】[< yay-o-terke-re 自分・そこ・を跳ぶ・させる][雅](そこ)を(走って)進んで行く。 epa=kor cási/kopakke sama/a=yaytuyere/a=yayterkere エパコㇿ チャㇱ/コパッケ サマ/アヤイトゥイェレ/アヤイテㇾケレ [雅]私の城の方に向かって私はまっすぐに進んでいった。(Sユーカラ) ☆参考 字余りのために母音 o を落として1音節減らしたものか。 ☆参考 yayoterkere ヤヨテㇾケレ ならば他動詞。 yayterkere ヤイテㇾケレ は形の上では自動詞であるが、 雅語では、 terkere テㇾケレ《跳ばす、 走らせる》が他動詞であるため、 yay- ヤイ がついても不定人称接辞は他動詞につく a= ア が使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaytomoitak
ヤイトモイタㇰ 【yay-tomo-itak】 自分で我慢する. ▷ヤイ=自分 トモー方へ イタㇰ=言う. *まあまあ今は,と自分に言い聞かせて我慢する.(補遺編)▷ヤイ=自分 トモ=方へ イタㇰ=言う. *まあまあ今は,と自分に言い聞かせて我慢する. (出典:萱野、方言:沙流)
yaytomtomo
ヤイトㇺトモ 【自動】[yay-tomtomo 自分・を輝かす/かざる(重複)]おしゃれをする。 yaytomtomo kor patek an ヤイトㇺトモ コㇿ パテㇰ アン (彼は)おしゃれをしてばかりいる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
yaytopok(-i)
ヤイトポㇰ §842.わき;わきのした(11)yayto-pok(-i)〔jáǐ-to-pok やイトポㇰ〕⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaytukte
ヤイトゥㇰテ 【自動】[yay-tuk-te 自分・生える・させる]自然に生える。 {E: to grow naturally.} (出典:田村、方言:沙流)
yaytunaska
ヤイトゥナㇱカ 【自動】[yay-tunas-ka 自分・早い・(他動詞化)] 急ぐ、 急いでいる。 yaytunaska=an wa hosipi=an rusuy ruwe ne korka ヤイトゥナㇱカアン マ ホシピアン ルスイ ルウェ ネ コㇿカ 私は急いで帰りたかったけれど。(HK民話) {E: to be in a hurry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaytunaska
ヤイトゥナㇱカ 【yay-tunas-ka】 急ぐ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaytupareno arpa
ヤイトゥパレノ アㇻパ 【yaitupare no arpa】 気をつけて行け(行く人に対して):強いて言えばさよならということになるが,さよならに相当する言葉はないと言ったほうがいいであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
yaytupareno paye yan
ヤイトゥパレノ パイェ ヤン 【yaitupare no paye yan】 気をつけて行きなさい(行く人に対して). (出典:萱野、方言:沙流)
yaytupoh(k-i)
ヤイトゥポㇹ §842.わき;わきのした(10)yaytu-poh(k-i)〔jáǐ-tu-poh やイトゥポㇹ〕⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayturasinot
ヤイトゥラシノッ 【yay-tura-sinot】 ひとり遊び(する). ア・ミッポホ ユピヒ イサㇺ コㇿ ネㇷ゚ ワ アン ペ イェ コㇿ ヤイトゥラシノッ コㇿ アン ペ ネ=私の孫は兄がいないと何やら独り言をいいながらひとり遊びをしているのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yayturiri(-an)
ヤイトゥリリ §027.あくび[する](5)あくびの際に伸びをするyayturiri(-an)〔jáǐ-tu-ri-riやイトゥリリ〕[yay(自分を)+turi-ri(伸ばし続ける、ずっと伸ばす)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaytus'atte
ヤイトゥㇱアッテ 【yay-tus-atte】 首吊り自殺(する),縊死.▷ヤイ=自身 トゥㇱ=綱 アッテ=かける イヨハイ イカッウェンテ クス ヤイトゥサッテ ヤㇰ ア・イェ. ア・シトマ オルㇱペ ネ ワ=いやー大変なことだ,人の顔を汚すために首吊り自殺したそうだ,恐ろしい話だよ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaytuyere
ヤイトゥイェレ 【他動】[yay-tuye-re 自分・…を切る・させる][雅](そこ)へ進んで行く。 sianpetpeni/a=yaytuyere シアンペッペニ/アヤイトゥイェレ [雅]私はずっと川上の方へまっすぐに飛んで行った(「一直線に飛んで行った。」) (Sユーカラ) ☆参考 同様の文脈で yaytuypare ヤイトゥイパレ も使われている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaytuypare
ヤイトゥイパレ 【他動】[yay-tuypa-re 自分・を切る(複)・させる][雅](の方へ)へ進んで行く。 a=kor a cási/kopakke sama/a=yaytuypare アコㇿ ア チャㇱ/コパッケ サマ/アヤイトゥイパレ [雅]私は住んでいた城に向かってまっすぐに飛んで行った。(Sユーカラ) cási erupsik/yaytuypare チャシ エルㇷ゚シㇰ/ヤイトゥイパレ (姉は)城の東側へ静かに進んで行った(「静かに、 名残惜しいと思いながら」)。(Sユーカラ) oar apunno/kopakke sama/a=yaytuypare オアㇻ アプンノ/コパッケ サマ/アヤイトゥイパレ 私は静かにそうっと(その鹿の)そばの方へ近づいて行った。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
yaytuytuye
ヤイトゥイトゥイェ 【yay-tuy-tuye】 自分の体のほこりを払い落とす. (出典:萱野、方言:沙流)
yayuh
ヤユㇷ §411 トドマツ (5) yayuh (ya-yúh)「ヤゆㇷ」[<yay-hup 普通の・松] 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayukaomare
ヤユカオマレ 【自動】[yay-u-ka-omare 自分・互い・の上・にのせる]だんだんよくなる/直る(仕事が、 病気が)。 hetopo yayukaomare kor an ヘトポ ヤユカオマレ コラン またよくなってきた。(S) ☆参考 uweepakiun pirka ウウェエパキウン ピㇼカ よりもよい言葉。(S) {E: to gradually improve (work; an illness).} (出典:田村、方言:沙流)
yayukauka
ヤユカウカ 【yay-uka-uka】 自分の着物を繕う:衣服のほつれや破れを直す. (出典:萱野、方言:沙流)
yayukawka
ヤユカウカ 【自動】[yay-ukawka 自分・…を一針ずつ縫う]ちゃんとまっすぐ縫わないであっちに刺しこっちに刺しする。(S) ☆参考 húci フチ《おばあさん》たちの言葉。(S) {E: to sew in a crooked line.} (出典:田村、方言:沙流)
yayukoraye
ヤユコライェ 【自動】[yay-uko-raye 自分・一緒に・…を行かせる](次の表現の中で) yayukoraye híne soyne ヤユコライェ ヒネ ソイネ おとなしく出て行った。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayunaske
ヤユナㇱケ 【自動】[yay-unaske 自分・(?)] 頼まれたことを断わる、 辞退する、 願ったりあやまったりして要求を撤回してもらおうとする。 nen yayunaske=an yakka i=tura eyaytupa ネン ヤユナㇱケアン ヤッカ イトゥラ エヤイトゥパ 何と言って断っても(彼は)私と一緒に行きたいと言って聞かない。(HC民話) ☆参考 他動詞は eyayunaske エヤユナㇱケ。 {E: to refuse; decline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayunaske
ヤユナㇱケ 【yay-unaske】 詫びる,言い訳する,釈明する. リㇰ ペカ ア・エヤㇷ゚キㇼ ア・ポㇰナレ アクス エアシㇼ テㇰシケウカウヌウヌ ヤユナㇱケ=腰投げをかけるようにして組み伏せると.そこで初めて自分の手で自分をかばいながら謝った. (出典:萱野、方言:沙流)
yayunka
ヤユンカ §241.傷つく(10)ひとりで怪我する yayunka〔ja-júŋ-ka ヤゆンカ〕[<yay(自分を)、iyun-ka(痛ま・しめる)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayunnatara
ヤユンナタㇻ 【yay-nu-natara】 もの思いにふけっている,どうしたらいいものだろうかとひとりでじっともの思いにふける.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
yayus
ヤユㇱ 【自動】川におぼれた人や山で死んだ人の死体等を探す。 yayus=an rok an rok yakka kew a=pa ka somo ki ヤユㇱアン ロㇰ アン ロㇰ ヤッカ ケウ アパ カ ソモ キ 探しても探しても死体が見つからない。(S) {E: to search, look for corpses in the mountains or rivers.} (出典:田村、方言:沙流)
yayusi
ヤユシ 【他動】[yay-usi 自分・に…をつける]…を自分につける。 retattoy yayusi レタットイ ヤユシ おしろいをつける。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yayutarkes
ヤユタㇻケㇱ 【名】[yay-utar-kes 自分・同族・の末端] (次の慣用句の中で)村人の中の身分の低い(貧しい)人。 yayutarpa yayutarkes atte ヤユタㇻパ ヤユタㇻケㇱ アッテ [慣用句]村人を上下の差別なくかわいがる。 ☆対語 yayutarpa ヤユタㇻパ {E: the poor, low-level people of a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayutarpa
ヤユタㇻパ 【名】[yay-utar-pa 自分・同族・の上端] (次の慣用句の中で)村人の中の最も高位の(裕福な)人。 yayutarpa yayutarkes atte ヤユタㇻパ ヤユタㇻケㇱ アッテ 村人を上下の差別なくかわいがる。 ☆対語 yayutarkes ヤユタㇻケㇱ。 {E: the well-off, high-level people of a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayutar_ tuye
ヤユタッ トゥイェ 【yay-utar-tuye】 身内を斬る[ユ]:ポンヤウンペに味方をする女が自分の兄や父を斬る話.▷ヤイ=自身の ウタㇻ=仲間 トゥイェ=斬る (出典:萱野、方言:沙流)
yayutek
ヤユテㇰ 【自動】[yay-utek 自分・…を使いにやる] トイレに行く、 用足しに行く。 ☆参考 用便に行くことを表す最も良い(上品な)言葉。 より普通には rúkari ルカリ と言う。 {E: to go to the toilet.} (出典:田村、方言:沙流)
yayutek
ヤユテㇰ 【yay-utek】 便所へ行く.▷ヤイ=自身 ウテㇰ=使う  *便所に行くことは他人に頼むことはできない.だによって自分自身を必ず使うことになっている. (出典:萱野、方言:沙流)
yayuuspare
ヤユウㇱパレ 【自動】[yay-uuspare 自分・のいろいろなことを伝える[複]] 自分のいろいろなことを伝える。 ☆参考 一つのことを伝えるのは uuste ウウㇱテ [u-us-te 互い・につく・させる] 。 uuspare ウウㇱパレ は [u-us-pa-re 互い・につく・[複]・させる] で、 「二つ以上のこと/いろいろなことを伝える」)。 {E: to tell various things about oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayuwomare
ヤユウオマレ 【自動】[yay-uwomare 自分・を集める]自分のものを始末する/集める/かたづける。 {E: to manage, put one's belongings in order.} (出典:田村、方言:沙流)
yayuwomasnure
ヤユウオマㇱヌレ 【自動】[yay-uwoma-asnu-re 自分・集まる・すぐれている・させる](?) 自分のものを何でもきちんとしておく。 {E: to put one's things, belongings in order.} (出典:田村、方言:沙流)
yayuykus
ヤユイクㇱ 【yay-uykus】 諦める,仕方がないなあ〔ユ〕.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
yaywennukar
ヤイウェンヌカㇻ 【自動】[yay-wen-nukar 自分・悪い・…を見る] 苦労する、 困る、 なんぎする、 気分が悪い(「せつない」)。 ku=sesek wa ku=yaywennukar クセセㇰ ワ クヤイウェンヌカㇻ 私は暑くてせつない(=気分が悪い)。(S) {E: to suffer; go through hardship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaywennukar
ヤイウェンヌカㇻ 【yay-wen-nukar】 苦しむ:肉体に痛みを感じる,つらい.▷ヤイ=自身 ウェン=悪い ヌカㇻ=見る →自分自身が悪く見える. ネユンネユン エ・ヤイウェンヌカㇻ ヤㇰ ク・イヌ ヤッカ エチ・カシオピウキ カ エアイカㇷ゚ カニ カ ウェンクㇽ ク・ネ ㇷ゚ ネ クス=いろいろお前が苦しんでいると私は聞いていてもお前を助けることもできない,私も貧乏者なものだから. (出典:萱野、方言:沙流)
yaywennukarpa
ヤイウェンヌカㇻパ 【自動】[複](yaywennukar ヤイウェンヌカㇻ は単複の区別なし) (二人以上が皆)苦労する、 困る、 せつない。 a=kotánu kémus, a=utári ka kokusis yaywennukar=an-pa アコタヌ ケムㇱ、 アウタリ カ コクシㇱ ヤイウェンヌカㇻアンパ 私の村が飢饉になって村人共々苦しんだ。(NK民話) ☆参考 不定人称形は yaywennukar=an-pa ヤイウェンヌカㇻアンパ {E: to suffer; go through hardships (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaywentarapkokanu
ヤイウェンタラㇷ゚コカヌ 【yay-wentarap-kokanu】 自分自身の夢に耳を傾ける. *昔二風谷村に貝澤松雄さんという人がいたが,その人が山仕事に行っていてある朝,昨夜見た夢の中で日頃大切に使っていた急須が太股の上へ落ちて割れた夢を見たと言いながら仕事に出た.仕事中に角材と立ち木に太股を挟まれ片足を切断することになってしまった.だによってアイヌは夢を大切にするべしと言われていたものであった.昭和5年頃の話であるがアイヌは夢は神のお告げと思って大事にしていた.また,ウェンタラㇷ゚ オッタ アヌ ユカㇻと言って夢の中でユカㇻを聞かされることがあり,このような場合はそのままもう1度寝るようなことをせずに側にいる誰かを起こしてすぐに語って聞かせる,そうでないと忘れてしまうものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaywente
ヤイウェンテ 【自動】[yay-wen-te 自分・だめになる・させる]「かまどかえす」(=破産する)。 (出典:田村、方言:沙流)
yaywente
ヤイウェンテ §671.びょうしんの(病身の)yaywente〔jáǐ-wen-te やイウェンテ〕[yay(自分を)+wente(病気に・させる)]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaywentetopeni
ヤイウェンテトペニ §149 エゾイタヤ ミヤベイタヤ (2) yaywente-topeni (yáy-wen-te-to-pe-ni)「やイウェンテトペニ」[yay-wente(役に立たぬ)topeni(乳の木)] 茎 ⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayyerap
ヤイイェラㇷ゚ 【自動】[yay-ye-rap 自分・を言う・(?)]災難に会って苦労したことを話す。 ☆参考 他動詞は eyayyerap エヤイイェラプ。 (出典:田村、方言:沙流)
ye rusuype kaynon ka ta yaykoruki
イェ ルスイペ カイノン カ タ ヤイコルキ §514.つば(唾);よだれ(涎)(5)なまつばを呑み呑みする ye rusuy-pe kaynon ka ta yay-ko-ruki〔jé-ru-suǐ-pe|káǐ-noŋ-ka-ta|jáǐ-ko-ru-ki いえルスイペ・かイノンカタ・やイコルキ〕[ye(言い)、rusuy(たい)、pe(ものを)、kaynon(なまつば)、ka-ta(の上・に)、yay(自分)、ko(で)、ruki(呑みこむ)]「物を言おうとして、なまつばと一緒にのみこみのみこみ、なかなか言い出せぬ」⦅聖典, p.59⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yesikay(-e)
イェシカイ §141.うみのしん;膿栓(2)ye-sikay(-e)〔jé-ši-kaǐ いぇシカイ〕[膿・とげ]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yuhkekemayuhketeh eyaykara te
ユㇷケケマユㇷケテㇸ エヤイカラ テ §638.半死半生で(やっと歩いて)yuhke-kemayuhke-teh e-yay-kara te〔júh-ke-ke-ma|júh-ke-teh|e-jáǐ-ka-ra-te ゆㇷケケマ・ゆㇷケテㇸ・エやイカラ・テ〕[yuhke(強い)+kema(足)+teh(手)+e(それで)+yay(自分を)+kara(処置する);手や足をやっと使って]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yukraykeni
ユㇰライケニ §171 ニガキ (2) yukrayke-ni (yúk-ray-ke-ni)「ゆㇰライケニ」[yuk(鹿)rayke(殺す)ni(木)] 茎 ⦅荻伏、様似、足寄、屈斜路、美幌、名寄⦆⦅A天塩・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yukrayta
ユㇰライタ 【名】[yuk-rayta 熊/鹿・いが][植物](黄色い花が咲き、 花のあと直径2センチ位のいがになり、 その一本一本が着物等につく、 なかなかとれない、 そのいがを言う。(S))〔知分類になし〕 (出典:田村、方言:沙流)
yuppoohay a=raykotenke
ユッポオハイ アライコテンケ 【yup-po-ohay a=ray-ko-tenke】 愛しい人よと泣いて喜ぶ. ▷ユㇷ゚ポ=恋人 オハイ=よ ア=それ ライコテンケ=死ぬほどに喜び,叫ぶ[ユ](補遺編)▷ユッポ=恋人 オハイ=よ ア=それ ライコテンケ=死ぬほどに喜び,叫ぶ〔ユ〕. (出典:萱野、方言:沙流)
フナㇰ タ エパㇰ/フナㇰ タ エパッカ/フナㇰ タ エパーカ 【慣用句】ちょうどいいあんばいに(…してよかった。) hunak ta epak e=ek wa ku=mismu ka somo ki フナㇰ タ エパㇰ エエㇰ ワ クミㇱム カ ソモ キ いいあんばいに来てくれたので私はさびしくない。(S) hunak ta epak ka e=pa p an un フナㇰ タ エパㇰ カ エパㇷ゚ アヌン いいあんばいにあなたが見つけたね(他の人だったら見つけても拾ってくれないだろうが)。(S) hunak ta epaː ka somo kú=itura wa ene kú=iki hi an sekor ku=raman, poro k=éyayomusu フナㇰ タ エパー カ ソモ クイトゥラ ワ エネ クイキ ヒ アン セコㇿ クラマン、 ポロ ケヤヨムス (ついていってこんなに何度もトイレに起きたら他の人も眠れないし自分も気の毒に思うところだった、 ) いいあんばいについて行かないでこうしているのだと思ったらほんとに行かないでよかったなあと思った。(S) {E: fortunately.} (出典:田村、方言:沙流)
『ヲイエンキキナ』 §278 オカヒジキ (1) 概報(G、p.33)に、Oienki-kina『ヲイエンキキナ』とある。明らかに「あイ・エンケ・キナ」áy-enke-kina“とげ・するどい・草”の誤写である。それが、植物誌(E、p.380)にもそのまま再録され、辞書もその誤りをそのまま踏襲している。 (出典:知里植物編、方言:)
『ヲタクナエエンキキナ』 §278 オカヒジキ (2) 植物誌(E、p.380)には、ほかに、『ヲタクナエエンキキナ』(樺太アイヌ名)と出ている。これは明らかに「オたクナイェンケキナ」otákun-ayenkekinaで、otakunayenkekina<ay(とげ)enke(とがっている)kina(草)、の義である。 (出典:知里植物編、方言:)
-e 6
エ 【接尾】[名詞の所属形形成](「所属語尾」とも呼ぶ。 y, w に終わる語幹および母音 e + 子音に終る語幹につく。 この母音がついて所属形の「短い形」ができる。 さらにその後に he ヘ がついて(つまり、 語幹に -ehe エヘ がついて)所属形の「長い形」がつくられる。 本辞典では二つの形を合わせて …e(he) のように表記してある。)…の、 彼の。 haw ハウ [概]声、 ;hawe(he) ハウェ(ヘ)[所]…の声。 may マイ[概]響き。 maye(he) マイェ(ヘ)[所]…の響き、 それの響き。 tek テㇰ[概]手;teke(he) テケ(ヘ)[所]…の手、 彼の手。(概念形が u または i に終わる名詞の中にも、 w 語幹、 y 語幹で、 所属形をつくるのに -e(he) がつくものがある。)pu プ[概]倉庫;puwe(he) プウェ(ヘ)[所]…の倉庫、 彼の倉庫。 ci チ[概]陰茎;ciye(he) チイェ(ヘ)[所]…の陰茎、 彼の陰茎。 (出典:田村、方言:沙流)
-ko 5
コ 【接尾】(自動詞のうち、 性質を表す語(形容詞)に接尾して、 感情のこもった反語的意味の副詞をつくる接尾辞。)pon ポン 小さい、 少ない;ponko ポンコ ずいぶんたくさん。 isayka イサイカ 簡単である;isaykako イサイカコ ゴチャゴチャとめんどくさく。 (出典:田村、方言:沙流)
-p 4
ㇷ゚ 【接尾】[< p ㇷ゚ 1](動詞に接尾して名詞をつくる。)…するもの。 súhurayep スフライェㇷ゚ [su-huraye-p なべ・を洗う・もの]たわし。 aep アエㇷ゚ [a-e-p 私たちだれでもが・食べる・もの]食べ物。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
-pa 9
パ 【接尾】[動詞の複数形形成接尾辞] ①(語根/語基に母音が接尾して単数形ができる種類の動詞に、 母音がつかずに語根/語基にこの -pa がついて複数形ができる。) mak-a マカ [単]/mak-pa マㇰパ [複] …を開く。 hopun-i ホプニ [単]/hopun-pa ホプンパ [複] 起き上がる、 飛ぶ。 ②(複数形について、 または単複の区別のない動詞について、 二人以上/二つ以上であることをよりはっきりと示す、 また二人以上/二つ以上が/を皆…する、 ということを表す。) ☆参考 自動詞の不定人称形では、 通常 ②の -pa パ は =an アン の後につき、 …=an-pa …アンパ という形になる。 paye パイェ 彼ら(二人以上)が行く; paye-pa パイェパ 彼ら(二人以上/大勢)皆が行く; paye=an-pa パイェアンパ あなたを含む私たち皆が行く/(引用文で)私たちは(二人とも/皆)行く。 ①の複数形ではこのことは起こらない。 たとえば hopunpa=an ホプンパアン は …=an-pa アンパ とはならない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
-po 3
ポ 【接尾】[指小辞] ①(名詞に接尾して小さい、 年若い…という意味の名詞をつくる。 決まった語に現れる。) cep チェㇷ゚ 魚;ceppo チェッポ 小魚。 cikap チカㇷ゚ 鳥;cikappo チカッポ 小鳥。 menoko メノコ 女性;menokopo メノコポ 若い女性。 okkayo オッカヨ 男性;okkaypo オッカイポ 若い男性 (okkayopo オッカヨポ は息子)。 ②(愛着/親愛を表す。 決まった語に現れる。) a=kor petpo アコㇿ ペッポ [雅] わが川(家のそばを流れる川)。 kamuycikappo カムイチカッポ フクロウの神様。 ③(名詞や副詞について、 ほんとうに小さいこと、 わずかであることを表し、 またちょっと、 ちょっとでも、 といった気持ちを表す。 ある種の強調にもなる。) pon numapo us ポン ヌマポ ウㇱ 僅かな毛がちょこっと生えている。(S) neppo ipe us wa an? ネッポ イペ ウㇱ ワ アン? なんぼか実がなっているか。(S) tan tepo ta タン テポ タ ついここに。(S) mákpo é=iki híne マㇰポ エイキ ヒネ 一体どうやって。(S) hoskinopo op eaciw ホㇱキノポ オペアチウ 先に槍を投げた。(S会話) (出典:田村、方言:沙流)
-rototke
ロトッケ 【接尾】[-rotot-ke (連続的くり返しを表す、 語根の重複)・(自動詞形成)](擬音・擬態の語根またはそれから派生した語基に接尾して自動詞をつくる。 連続的に起こることを表す。)yas ヤㇱ (裂けることを表す語根);sir-yasrototke シㇼヤㇱロトッケ (あたりで)爆弾が落ちたようにガアンと鳴る。 hay ハイ [語根];hayrototke ハイロトッケ くすぐったい。 (出典:田村、方言:沙流)
-rototo
ロトト 【接尾】[-rotot-o (連続的くり返しを表す、 語根の重複)・(他動詞形成)](擬音・擬態の語根またはそれから派生した語基に接尾して他動詞をつくる。 連続的なことを表す。 ☞-rototke) hay ハイ [語根];hayrototo ハイロトト くすぐる。 puk プㇰ (擬音の語根)sir-cipukrototo シㇼチプㇰロトト/シッチプㇰロトト あたりが(機関銃の音で)パラパラパラパラと鳴っている。 (出典:田村、方言:沙流)
-tektek
テㇰテㇰ 【接尾】(動作・行為を表す動詞に接尾し、 動作が急激にまたは瞬間的に行われることを表す。 母音で終わる動詞の、 語末の母音を除いて接尾する。 子音に終わる動詞に接尾している例はない。) maka マカ …を開ける;maktektek マㇰテㇰテㇰ …を急に開ける。 ekuskonna apa maktektek エクㇱコンナ アパ マㇰテㇰテㇰ (彼は)突然戸をガラガラッと開けた。(S) etaye エタイェ 引っぱる;etaytektek エタイテㇰテㇰ キュッと引っぱる。 nonno etaytektek ノンノ エタイテㇰテㇰ (彼はさしてある花を)ヒョッと引き抜いた。(S) hopuni ホプニ 飛ぶ;hopuntektek ホプンテㇰテㇰ パッと飛び立つ。 ☆参考 tek テㇰ 2[助動] と形は似ているが意味・用法は異なる。 (出典:田村、方言:沙流)
-to 6
ト 【接尾】①…日間(日数の単位)(☞to ト 2 ②)。 ②…日(日の名前)(☞to ト 2 ③)。 {E: ①a unit for counting days. ②a suffix used to mark the days of the month. } (出典:田村、方言:沙流)
-wosmare
ウォㇱマレ 【他動語幹】(次のような表現の中で) tane anakne/okkayo sirpo/e=wosmare wa kus タネ アナㇰネ/オッカヨ シㇼポ/エウォㇱマレ ワ クㇱ [雅]今はもうあなたは一人前の男の姿になられましたから。(Sユーカラ) ☆参考 uwosmare ウウォㇱマレ にアクセントを前に動かす接頭辞がついたときに語幹として出る形。 ☞uwosmare ウウォシマレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a 1
ア 【自動】[単](複は rok ロㇰ) ①(一人が)座る。 móno a モノ ア ひざを折って下に座る。(S) toanta a トアンタ ア あそこに座りなさい。(S) a ka ecakke wa hopecinea ア カ エチャッケ ワ ホペチネア (彼は)座るのをきたながってしゃがんでいる。(S) ②(寝ないで)起きている。 a ohor kur ア オホㇿ クㇽ (直訳すると)座っているのが長い人=夜ふかしの人。 ☆参考 いろいろな座り方:kokkaea コッカエア ひざをついてかかとを立てて座る。 hopecinea ホペチネア しゃがむ。 ukirosore ウキロソレ あぐらをかく(男子の正式な座り方)。 yayokucikaewak ヤヨクチカエワㇰ ひざを折ってかかとの上に尻をのせて座る(女子の正式な座り方)。 honumsamomare wa a ホヌㇺサモマレ ワ ア 横座りする。 ☆対語 as アㇱ 立つ、 立っている。 hopuni ホプニ 立ち上がる、 起き上がる。 {E: ①to sit. ②to be awake (not asleep). ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a 2
ア 【自動】(煮物の汁が)多い。 uwehe a ウウェヘ ア 煮物の汁が多い。 uwehe a eytasa ki ayne péne ウウェヘ ア エイタサ キ アイネ ペネ 汁があまり多くてビチャビチャになった。(S) ☆参考 川の水が多いことは poro ポロ。 ものが多いことは最も一般的には、 poronno an/oka ポロンノ アン/オカ。 人が多いことは inne インネ。 {E: for there to be a lot of (soup).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a= 10
ア 【人接】[不定人称主格他動詞型] ①[一般称]一般に人は/人が、 (特定の人ではなく)だれかが/だれでもが。 sekor a=ye セコㇿ アイェ …と(一般に人が)言う=言われる。 húresisam mosir sekor a=ye p ne wa フレシサㇺ モシㇼ セコㇿ アイェㇷ゚ ネ ワ (外国のことは)赤毛の異民族の国と(一般に人は)言うのだわ。(W) ②[受身]…される。 a=en=kopisi アエンコピシ (不定の)人が私にたずねる=私がたずねられる。 a=en=kopisi p anakne opitta ku=ye wa アエンコピシㇷ゚ アナㇰネ オピッタ クイェ ワ 私がたずねられることはすべて私は言って(=答えて)。(S会話) kamuy opitta oro wa a=i=koypak カムイ オピッタ オロ ワ アイコイパㇰ 私たちはすべての神々からとがめられる(罰を受ける)。(W民話) kotan a=arústekka コタン アアルㇱテッカ 村が全滅させられた。(NK民話) ③[包括的一人称複数]相手を含む私たちが/の。 tanto a=ewkoytak pe anak a=ewéraman hawe ne タント アエウコイタㇰ ペ アナㇰ アエウェラマン ハウェ ネ きょう私たち(あなたと私)が話し合ったことはお互いに(あなたと私が)わかり合った。(W会話) a=sikíhi un アシキヒ ウン 私たち(あなたも私もみんな)の目よ。(W会話) ④[引用文中の自称] 自分(たち)が/の、 私(たち)が/の。 “…a=e=ráyke kusu ne” sekor hawean 「…アエライケ クス ネ」セコㇿ ハウェアン 「…私はあなたを殺す」と彼は言った。(HK民話) ⑤[敬意の二人称] あなた様が/の。 mak yaynu=an kuni a=ramú kusu マㇰ ヤイヌアン クニ アラム クス 私がどんな気持ちになるとあなたはお思いになって…。(NK民話) ☆参考 他動詞・デアル動詞 ne ネ《である》・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =an アン が接尾する。 ☞=an アン ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)を歌うときには、 母音で始まる動詞語幹の前で、 しばしば a= ア の代わりに an= アン の形が使われる。 北海道南部以外では、 日常語でも an= アン がたくさん使われる。 ☞an= アン {E: ①… ②passive. ③first person plural inclusive. ④… ⑤second person honorific.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aca
アチャ §027.伯父、叔父(3)aca〔á-ča あチャ〕①日常語で伯父叔父を指す⦅レブン、ホロべツ、サル、テシオ、マオカ、タラントマリ⦆。樺太では雅語でも用いる。"e-koro〜tu ayno ka an"「お前の叔父は二人もいる」⦅マオカ⦆。伯父叔父を区別する時はporo-aca「大きい・おじ」、pon-aca「小さい・おじ」とする⦅ホロベツ、テシオ⦆。keyanne an-aca「年上の・我が・おじ」、poniwne an-aca「若い方の・我が・おじ」などの言い方もある⦅マオカ、タラントマリ⦆。an-kiane-aca「我が・年上の・おじ」an-poniwne-aca「我が年下の・おじ」とも言う⦅ニイトイ⦆。父方の伯叔父はona orowano aca「父・からの・おじ」、母方のはunu orowano aca「母・からの・おじ」と言う⦅ホロベツ⦆。②日常語で父を指す⦅シズナイ、ウラカワ、ビロオ、シラヌカ、アカン、ビホロ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
aciwruy
アチウルイ 【自動】[aciw-ruy 槍を投げる・激しい](槍投げで)ものすごく遠くへ投げる。 hot hemanta ene aciwruy siri an hi an! ホッ ヘマンタ エネ アチウルイ シリ アニ アン! まあなんと遠くへ投げるんだろう。(S) {E: to throw a spear (a long way).} (出典:田村、方言:沙流)
ahunporu
アフンポル 【名】[ahun-poru 入る・洞穴] 死者の住む国の入口の洞穴。 “ahunporu sikopayar pe hemanta an?” “etupuyke”「アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン?」「エトゥプイケ」「あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに?」「鼻のあな」(なぞなぞ)。(W-S会話) {E: a cave that is the entrance to the land of the dead.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ak(-i)
アㇰ §024.弟(1)ak(-i)〔ák あㇰ〕[イブリ及びヒダカ西部では第3人称短形のアクセントはa-kí、チカブミ、カラフトではá-ki]①弟⦅チカブミ、フシコ、ハルトリ、カラフト⦆。②徒弟⦅シラヌカ、ニイトイ、チライ⦆。③年下の甥を指すこともある。akarku an-aki⦅タラントマリ⦆「甥である我が弟」。karaku ne kato, aki ne kato, chi-yay-ko-reske⦅樺太アイヌの神謡, pp.24〜7⦆「甥である男児、弟である男児を、わしは自分の所で育てた」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
akkari 1
アッカリ 【他動】[ak-kari (?)・を回る]…を通り越す、 …に逆らう。 en=akkari wa arpa エナッカリ ワ アㇻパ (彼は)私を追い越して行った。(S) tono iwan suy ye p a=akkari ka eaykap トノ イワイスイ イェㇷ゚ アアッカリ カ エアイカㇷ゚ 殿様が六回も言ったことには逆らうことができない。(S民話) {E: to pass…; to disobey…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
amunini(hi)
アムニニ(ヒ) 【名】[所](概は amunin アムニン)…の腕。e=tusa mákoraye, e=amunini a=huráye kusu ne na エトゥサ マコライェ、 エアムニニ アフライェ クス ネ ナ あなたの袖をまくりなさい、 腕を洗ってあげるから。(S) {E: the/an arm of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
an 1
アン 【自動】[単](複は oka オカ) ①ある、 いる、 存在する、 滞在する、 住む、 起こる。 kotan noski ta poro cise an コタン ノㇱキ タ ポロ チセ アン 村のまん中に大きな家がある。 sine pa an wa arpa シネ パ アン ワ アㇻパ (彼は)一年滞在して(帰って)行った。 sáha an サハ アン (彼には)姉がいる。 an pe アン ペ 本当のこと。 an koraci アン コラチ ありのままに。 an kus/kusu(keray(po)) アン クㇱ/クス (ケライ(ポ)) …のおかげで。 an pakno アン パㇰノ あるだけ。 maratto an マラット アン 熊送り(の宴)が催される。 niskur an ニㇱクㇽ アン くもる、 くもっている。 nu(we) an ヌ(ウェ) アン (獲物が)たくさんとれる。 katu(hu) an カトゥ(フ) アン (へんな)かっこうだ。 ②生まれる。 hekaci an na ヘカチ アン ナ 男の子が生まれたよ。(W) an hi wano アニ ワノ 生まれたときから。(S) ③(時を表す語の後に置かれて)(朝、 翌日、 いつ) になる。 kunneywa an クンネイワ アン 朝になる。 ciwnici an チウニチ アン 12時になる。(W) isimne an イシㇺネ アン 翌日になる。 …an kor …アン コㇿ …になると、 …毎に。 kunneywa an kor, tokap an kor, onuman an kor クンネイワ アン コㇿ、 トカㇷ゚ アン コㇿ、 オヌマン アン コㇿ 毎朝、 毎昼、 毎晩。(S会話) kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 hempara an kor ヘンパラ アン コㇿ いつになったら。(W即興詩) oka(ke) an オカ(ケ) アン 終わる。 ④(格助詞 ne ネ の後に置かれて)…になる。 síporo cikap ne an シポロ チカㇷ゚ ネ アン (彼は)巨大な鳥になった。(W神謡語り) ⑤(動詞句+接続助詞の後に置かれて) anki an アンキ アン もう少しで…しそうである。 pekor an ペコㇿ アン …したようである。 ápekor an アペコㇿ アン まるで…したかのようである。 híne an ヒネ アン …して(しまって) いる、 してある。 wa an ワ アン …してある/…している。(☞⑧) kane an …カネ アン …して(いる状態で)ある。 kor an コㇿ アン …しつつある。 kotom an コトㇺ アン …するようである。 noyne an ノイネ アン …する(した)らしい。 ⑥(副詞や副詞句の後に置かれてこれを動詞句とする。) mosmano an モㇱマノ アン だまって(かまわないで)いる。 sonno an a! ソンノ アナ! 本当だねえ。 easir an a! エアシラナ! 全くねえ。 néno (kane) an ネノ (カネ) アン …に(よく)似ている。 pak(no) an パㇰ(ノ) アン …くらい(の大きさ/量)である。 sekor an セコㇿ アン/セコラン … という(ような)。 sekor réhe an セコン レヘ アン …という名前である。 sekor ku=rehe an セコㇿ クレヘ アン 私は…という名前です。 ⑦(熟語) sine an ta シネ アン タ (=sineanta) ある時。 sine an pa ta シネ アン パ タ ある年に。 sine an to ta シネ アン ト タ ある日(に)。 ne wa an… ネ ワ アン… (今ここで話題にしている)この…。 ⑧[補助動詞] wa an/híne an ワ アン/ヒネ アン …して(し終わって)いる、 …してある。 ek wa an エㇰ ワ アン (彼はもう)来ている。(W会話、 民話) a=suwé wa an アスウェ ワ アン (ごはんが)炊いてある。(W) e=hokuhu an wa an ruwe? エホクフ アン マ アン ルウェ? あなたの夫はいてあるのかい=ご主人いるかい(いま在宅しているか)? (W)(方言で「いてあったかい?」と言う言い方がある。 同じことを e=hokuhu an ruwe/isam ruwe? エホクフ アン ルウェ/イサㇺ ルウェ? 《あなたの夫はいるのかい/いないのかい?》と言うことも可能だが、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ と言うほうが好まれる。 一方、 夫を持っているかいないか(独身か)をたずねるときは an ruwe/isam ruwe アン ルウェ/イサㇺ ルウェ のほうを使い、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ とは言わない。) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定は通常つくられず否定動詞 isam イサㇺ が使われる。 ☞isam イサㇺ {E: ①to be; exist; stay; live; happen. ②to be born. ③to become (in reference to time). ④to become… ⑤… ⑥… ⑦…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
an 3
アン 【自動】[単](… と)言う。 (=hawean ハウェアン。 早く話すとき sekor セコㇿ《と》のあとで hawean ハウェアン がちぢまってこう発音されることがある。) {E: to say.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
an 4
アン 【自動】(質問表現の疑問詞/疑問詞句の後、 感嘆表現の ruwe ルウェ、 hawe ハウェ の類の形式名詞の後、 終助詞 nek ネㇰ の前等で、 ne ネ《である》に代わって用いられる。)…ですか? …だなあ! hunna an? フンナ アン? だれですか? hńna póho an? フンナ ポホ アン? だれの息子ですか。 ruwe an ルウェ アン …(した) のですか、 …のだなあ。 pirka okkaypo ne ruwe an! ピㇼカ オッカイポ ネ ルウェ アン! きれいな若者だなあ。 kú=ipe rusuy humi an! クイペ ルスイ フミ アン! 私おなかすいたなあ。 tapanpe hemanta an un? タパンペ ヘマンタ アヌン? これなんでしょうね。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ani 1
アニ 【他動】[単](複は anpa アンパ) …を(手・腕に)持つ(方言:たなぐ)/だく、 …を持って/だいて運ぶ。 ani wa arpa アニ ワ アㇻパ 手に持って/だいて行く。 ☆参考 主に手や腕に持って立ったり歩いたりすることを言う。 子どもをだきしめたり、 ひざの上でだいたりすることはものをつかむのと同じく kisma キㇱマ が使われる。 ☆参考 esitapkaani エシタプカアニ …を肩にかつぐ。 se セ …を背負う。 kay カイ …をおぶう。 {E: to hold, cradle something, someone in one's hands, arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ankoraci
アンコラチ 【副】[an-koraci (本当に)ある・とおりに] ありのままに、 本当のとおり(=an koraci アン コラチ)。 ☞koraci コラチ {E: like this, thus, in this way, in accordance with (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
annoyekar
アンノイェカㇻ 【自動(?)】[雅]…が現れている(?)/…を表している(?)、 (次のような慣用表現で)(神の顔つき)をしている。 keray kamuy ne/kamuy ipor/annoyekar ケライ カムイ ネ/カムイ イポㇿ/アンノイェカㇻ [雅]さも神らしく顔つきもいかにも神の顔つきらしい。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
annuno
アンヌノ 【副】[annu-no(?)・(副詞形成)](?) ただで(無料で)。 annuno k=éunkeray ruwe un アンヌノ ケウンケライ ルウェ ウン ただでもらったんだよ。(S) {E: free (of cost).} (出典:田村、方言:沙流)
anuanu
アヌアヌ 【他動】☞koyayotuyma anuanu コヤヨトゥイマ アヌアヌ (出典:田村、方言:沙流)
apaha 1
アパハ 【名】[所](概は apa アパ) …の戸口の部分。 {E: a door-way (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apaorotpe
アパオロッペ 【名】[apa-or-ot-pe 戸口・の所・についている・もの](昔の)戸。 ☞apaotki アパオッキ {E: a door; a door-way.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apapa
アパパ 【名】[apa-pa 出入口・口] 出入口の所。 apapa ta hńna hotke wa an アパパ タ フンナ ホッケ ワ アン 戸口のすぐ外にだれか寝ている。(S) {E: a door-way; an entrance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apasam
アパサㇺ 【名】[apa-sam 出入口・のそば] 出入口のそば。 apasam un inaw アパサムン イナウ 玄関の土間から部屋に入る所の壁に置かれた木幣(悪いものが入らないようによいものが入るように)。(S) {E: near the door-way, entrance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apatarara
アパタララ 【自動】[apa-tarara 出入口・を高く上げている] 入口のカヤのむしろを上げている。 {E: for straw matting covering a door-way to be raised, pulled up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ápekor 2
アペコㇿ 【接助】[a-pekor(?)・かのように] まるで … した (している)みたいに、 … した (している)かのように。 nísikaye turse okake sik o kane ápekor an ニシカイェ トゥㇽセ オカケ シコ カネ アペコラン まるで木の節が落ちたあとに目がついたみたいだ。(S) ☆参考 pekor ペコㇿ と似ているが、 pekor ペコㇿ は単に類似していることがらを示すのに対し、 ápekor アペコㇿ はまるで別のことがらとそっくりであることを言う。 事実に反することがらを示すことが多い。 後には an アン、 iki イキ、 síran シラン、 yaynu ヤイヌ などの動詞が来る。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aptokar
アㇷ゚トカㇻ 【自動】[apto-kar 雨・にあたる] 雨に当たる(=apto kar アㇷ゚ト カㇻ)。 aptokar ayne retar tek アㇷ゚トカㇻ アイネ レタッテㇰ 雨に当たって白っぽくなった。(S) {E: to be rained on.} (出典:田村、方言:沙流)
apunitara
アプニタラ 【副】[apun-itara 静か/おだやか・である・…な状態が続いて(いる)] 静かに、 おだやかに、 そっと。 apunitara/a=eyáykewtum ka/kokisma kane アプニタㇻ/アエヤイケウトゥㇺ カ/コキㇱマ カネ [雅]私は静かに気持ちを押えた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apunno
アプンノ 【副】[hapur-no 柔い・(副詞形成)](?) 静かに(雑に乱暴にでなく)、 ていねいに、 そっと(「まてえに」)、 無事に。 apunno eyamno resu アプンノ エヤㇺノ レス 静かに大切に育てなさい。 apunno korar, ikiya e=hacire na アプンノ コラㇻ、 イキヤ エハチレ ナ 静かに渡しなさい、 落とさないようにね。 apunno sini(yan)アプンノ シニ(ヤン)無事にお休みなさい(夜別れるとき、 また昼間でも訪問者が帰るときその家の人への別れの挨拶として)。 apunno arpa アプンノ アㇻパ[単]/apunno paye yan アプンノ パイェ ヤン [複]無事に行きなさい(立ち去る人に対して残る人が言う挨拶の一つ)。 {E: quietly; softly; gently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aratusa
アラトゥサ 【自動】[ar-atusa すっかり・はだかになる] 丸はだかになる、 丸はだかである、 (比喩的に)一文なしになる。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 畑も皆売ってそれでばくちをし、 それで飲酒し、 そのあげく今は丸はだか(=一文なし)だ。 ☆参考 yaywente ヤイウェンテ 「かまどかえす」家の財産をすっかり失う、 家をつぶす。 ☞atusa アトゥサ {E: to lose all one's possessions.} (出典:田村、方言:沙流)
arikikipa
アリキキパ 【自動】[複](単は arikiki アリキキ)(二人以上皆が)それぞれよく働く。 imacihi ka iyokkayo ka arikikipa イマチヒ カ イヨッカヨ カ アリキキパ 奥さんのほうもだんなさんのほうもよく働く。(S) ☞arikikpa アリキㇰパ (出典:田村、方言:沙流)
arikikpa
アリキㇰパ 【自動】[複](単は arikiki アリキキ)(二人以上皆が)よく働く。 anun orke apa orke nep uwehosi arikikpa siri isam, uweyayram-ikasure アヌノㇿケ アパ オㇿケ ネㇷ゚ ウウェホシ アリキㇰパ シリ イサム、 ウウェヤイラミカスレ 他人も身内も皆競い合って本当によく働く。(S) (出典:田村、方言:沙流)
arka
アㇻカ 【自動】痛む、 痛い(「やむ」)、 (その部分に病気が)ある。 hay! arka humi! ハイ!アㇻカ フミ! ああ痛いなあ。 ku=néoro ka arka ka somo ki クネオロ カ アㇻカ カ ソモ キ 私の体はどこも悪くない。(S) {E: to be painful; to hurt, } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arkuwanno
アㇻクワンノ 【副】[ar-kuwanno 全く・まっすぐに]まっすぐに、 真正面に。 arkuwanno/kamuy nis kotor/koyaytunaska アㇻクワンノ/カムイ ニㇱ コトㇿ/コヤイトゥナㇱカ [雅]まっすぐに天の神の国へ行ってしまう。(Sユーカラ) ☆発音 歌うときは、 時によって arkuanno アㇻクアンノ とも発音する。 ☞kuwan クワン、 kuwanno クワンノ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arokamkinno
アロカㇺキンノ 【副】[ar-okamkir-no 全く・わざと・(副詞接頭辞)] 全く意図的に、 わざと。 arokamkinno/asinuma/a=renkayne/repuyso ka wa/kamuy menoko/a=ekte wa アロカㇺキンノ/アシヌマ/アレンカイネ/レプイソ カ ワ/カムイ メノコ/アエㇰテ ワ [雅]わざと私の考えで沖の海原から女神をよこして。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arorkisne
アロㇿキㇱネ 【副】そっと内緒(ないしょ)で、 こっそり。 arorkisne ukopinupinu kor oka na アロㇿキㇱネ ウコピヌピヌ コㇿ オカ ナ (彼らは)こっそり内緒話(ないしょばなし)しているよ。(S) arorkisne epirma wa núre アロㇿキㇱネ エピㇼマ ワ ヌレ そっと警告して聞かせてあげなさい。(S) nen ka somo i=nukar kunine arorkisne paye=an kus ne na ネン カ ソモ イヌカㇻ クニネ アロㇿキㇱネ パイェアン クㇱ ネ ナ (あなたと私は)だれにも見られないようにこっそり出かけて行くんだよ。(S) arorkisne otam! アロㇿキㇱネ オタㇺ! [隠](直訳すると)こっそりサーベル=こっそり警官を呼んで来なさい。(S) {E: secretly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arpa
アㇻパ 【自動】[単](複は paye パイェ)[< ar-pa 一つ/一人・行く](一人が)行く。 k=arpa tek wa k=ek カㇻパ テㇰ ワ ケㇰ (私)ちょっと行って来ます(トイレに、 ということを言わずに上品に言う言い方の一つ)。(W) “arpa arpa ni tom osma p?” “mukar” 「アㇻパ アㇻパ ニ トモㇱマㇷ゚?」 「ムカㇻ」 「行った先行った先で木にぶつかるものは?」「まさかり」(なぞなぞ)。(S-W会話) “arpa arpa situri wa an pe?” “tar” 「アㇻパ アㇻパ シトゥリ ワ アン ペ?」 「タㇻ」 「行った先行った先で伸びているものは?」「荷縄」(なぞなぞ)。(S-W会話) ☆参考 日高西部から胆振東部にかけてのみ使われる。 他の地域では oman オマン と言う。 {E: to go. (sg.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arukirare
アルキラレ 【自動】[ar-u-kira-re 全く・互いを・逃げる・させる] 皆でいっせいに逃げる。 {E: for everyone to run away, flee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arutor
アルトㇿ 【位名】[ar-utor 反対側の・脇]…の向こう側。 nupuri arutor a=osíraye ヌプリ アルトㇿ アオシライェ [雅]山の陰に(向こう側に)よけた(nupuri imak ヌプリ イマㇰ と言っても同じ)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
as 1
アㇱ 【自動】[単](複は roskiro ロㇱキロ) ①立つ、 立ち止まる、 止まる。 ku=hoyupu wa nísap k=as ka eaykap クホユプ ワ ニサㇷ゚ カㇱ カ エアイカㇷ゚ 走ってきたので急に立ち止まることができなかった。(S) ②(日が)出ている。 na cup as híne ナ チュㇷ゚ アㇱ ヒネ まだ日が出ているうちに。 ③(戸が)しまる、 しまっている。 apa as wa an アパ アㇱ ワ アン 戸がしまっている。 ☆発音 as wa アㇱ ワ の発音は アㇲ ワ。 ☆参考 座っている人が立ち上がることには hopuni ホプニ を使う。 as アㇱ は、 すでに立っていることや、 歩いたり飛んだりしている者がある場所に止まって立つことを言う。 {E: ①to stand; stand still; stop. ②for the sun to rise. ③to be closed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asama(ha)
アサマ(ハ) 【名】[所](概は asam アサㇺ) …の底、 それの底。 onnayke wa asamaha オンナイケ ワ アサマハ (入れ物の) 内側の底。 soynake wa asamaha ソイナケ ワ アサマハ 外側の底。 {E: the bottom of…} (出典:田村、方言:沙流)
asinke
アシンケ 【他動】[asin-ke 出る・(他動詞化)]…を罰金として出す。 ☆参考 単数形の形だが、 複数形として予想される asipte アシㇷ゚テ は未出。 ☞asin アシン {E: to pay, give out as a fine, penalty.} (出典:田村、方言:沙流)
asirókotor
アシロコトㇿ 【名】(a=sirókotor [不定人称形]か?)家の内面。 asirókotor míke kane a=eráyap ruwe ne アシロコトㇿ ミケ カネ アエラヤㇷ゚ ルウェ ネ 家の内面が光り輝いており、 私は感嘆した。(NK民話) {E: the interior of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
askesey
アㇱケセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (11) aske-sey(ás-ke-sey)「あㇱケセイ」[aske(手)sey(貝)]⦅富内⦆ホタテ貝 Pecten yessoensis JAY. (出典:知里動物編、方言:)
asuranpa
アスランパ 【自動】[複](単は asurani アスラニ)[asur-anpa うわさ・(二つ以上)を持って行く)] 緊急事態を知らせる、 警報する。 sír-uhúy kor eun ikaopas utar ne ya káne kikkikpa humi he ne ya ahawkorep hawkorepa hawe ne ya mokor=an ka eaykap no asuranpa kor payoka hawe as シルフイ コㇿ エウン イカオパㇱ ウタン ネ ヤ カネ キッキㇰパ フミ ヘ ネ ヤ アハウコレㇷ゚ ハウコレパ ハウェ ネ ヤ モコラン カ エアイカㇷ゚ ノ アスランパ コㇿ パヨカ ハウェ アㇱ 山野の火事になると、 そこにかけつける人々やら半鐘を打ち鳴らす音やら有線放送で放送する声やら眠れないほど危急を知らせてまわる音がする。(S) {E: to warn; alert (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
at 2
アッ 【自動】①(虫や魚などが)たくさんいる/出る。 ukuran etutanne at wa ku=mokor ka koyaykus ウクラン エトゥタンネ アッ ワ クモコㇿ カ コヤイクㇱ ゆうべ蚊が多くて私は眠れなかった。(W) ②(煙や湯気が)立つ、 (光が)光る、 (においが)する。 supuya at スプヤ アッ 煙が出る。 nipeki at ニペキ アッ 光る。 húra at フラ アッ においがする。 {E: ①for there to be a lot of …(such as insects, fish, etc.). ②(for smoke, steam) to rise; (for a light) to shine; to smell.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
at 3
アッ 【名】[概](所は atu(hu) アトゥ(フ))①ひも(紐)(何かについているひも)。 ②ツノザメ漁(repa レパ)をするときに使うもりの柄のうしろにつけてある haytus ハイトゥシ《イラクサの綱》。 ☆参考 ただ置いてあるだけの細いひもは ka カ、 ものをしばってつなぐ頑丈なのは tus トゥㇱ。 {E: a string; a cord.} (出典:田村、方言:沙流)
atkoype
アッコイペ 【自動(?)】[at-ko-ipe 紐/糸・と共に・魚漁をする](?) [他方言] 沖の漁をする。 ☆参考 沙流では haynaari ハイナアリ《延縄(はえなわ)をしかける、 糸から針をつけて置いて歩く》と言う。(S) {E: to fish offshore.} (出典:田村、方言:沙流)
atte
アッテ 【他動】[at-te 掛かる・させる] ①…を掛ける(炉かぎに鍋を、 壁の釘にものをなど)。 su atte ス アッテ 鍋を(火に、 つまり炉かぎに)かける。 ipe oka an kor nani suy kanna su atte wa イペ オカ アン コㇿ ナニ スイ カンナ ス アッテ ワ (姉は)食事が終わるとすぐにまたもう一度鍋を火にかけて。(W民話) denwa k=atte wa デンワ カッテ ワ 私は電話をかけて(日本語からの直訳表現、 昔は電話はなかった)。(KM) ②[慣用句]yayutarpa yayutarkes atte ヤユタㇻパ ヤユタㇻケㇱ アッテ (村長(むらおさ)が)村人を上下の差別なくかわいがる(☞yayutarpa ヤユタㇻパ、 yayutarkes ヤユタㇻケㇱ )。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
attomsama emawrari
アットㇺサマ エマウラリ 【連他動】[ar-tom-sama e-maw-rari 全く・まっすぐ当たる正面のまん中・の側・で・息・を押える] …に忠実に従う。 tap nispa ne wa usa yaypuni ki wa oka rok pe tane anak eci=áttomsama emawrari nispa katkemat eci=né kuni p kusu タㇷ゚ ニㇱパ ネ ワ ウサ ヤイプニ キ ワ オカ ロㇰ ペ タネ アナㇰ エチアットㇺサマ エマウラリ ニㇱパ カッケマッ エチネ クニㇷ゚ クス 今まで金持ちでいろいろいばってあなた方を見下していた者たちが今はあなた方に忠実に従うようになるので。(W民話) {E: to faithfully follow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ausni
アウㇱニ §123 タラノキ (3) aus-ni (a-ús-ni)「アうㇱニ」[<ay-us-ni とげ・多くある・木] 茎 ⦅荻伏、様似⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ausnino
アウㇱニノ §108 うに類 (2) aus-nino(a-ús-ni-no)「アうㇱニノ」[<ay-us-nino]⦅様似⦆キタムラサキウニ;ノナ(方言) (出典:知里動物編、方言:)
awtarakamuy
サウタラカムイ §413 (その他の鳥名)  sawtarakamuy (sáw-ta-ra-ka-muy)「さウタラカムイ」[ayekay-kamuy] (出典:知里動物編、方言:)
c- 1
チ 【接頭】[中相形形成][ci- チ 4 が母音の前で i を落とした形] ①(他動詞に接頭して中相の表現となる。 日本語に訳すと通常三人称を主語とする自動詞に、 または受け身に訳せる。) …される、 された。 cúkopoyepoye uske チュコポイェポイェ ウシケ グルグルとうずを巻いている所。(ukopoyepoye ウコポイェポイェ …をグルグルかきまぜる。) cópirasa チョピラサ …に広がる。(opirasa オピラサ …を…に広げる。) heynu nan kurkasi/heynu kor wenpuri/heynu cópirasa ヘイヌ ナン クㇽカシ/ヘイヌ コㇿ ウェンプリ/ヘイヌ チョピラサ 彼の顔一面に怒りの色が広がった。(HC神謡) ②(自動詞または他動詞に使役語尾または他動詞化語尾がつくと同時にこの c- チ が接頭して、 美文的なニュアンスを伴った別の表現になる。) c-éosmare チェオㇱマレ [c-e-osma-re される・(中相)それで・…に突進する・させる(使役)] それで…に突入する。 weysakayo céosmare ウェイサカヨ チェオㇱマレ それでひどい大げんかが起こった。 ③(人に対する行為を表す他動詞に接頭し、 後に ekarkar エカㇻカㇻ《する》の人称形が置かれて韻文調・美文調の表現になる。) kamuy nis ka wa/c-épunkine/a=e=ékarkar kus ne na カムイ ニㇱ カ ワ/チェプンキネ/アエエカㇻカㇻ クㇱ ネ ナ 私は天の神の国からあなたを守ってあげますからね。(Sユーカラ語り) cikimatekka a=i=ékarkar チキマテッカ アイエカㇻカㇻ 私たちはみんな本当にびっくりした。(W会話) ☆参考 よりくわしくは ☞ci- チ 4 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
c= 2
チ 【人接】[ci= チ 5 が母音の前で i を落とした形。][対立的一人称複数主格他動詞型](他動詞・コピュラ ne ネ《である》・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =as アㇱ が接尾する。) ①相手を含まない私たちが/の。 usa okay pe c=ewkoytak kor oka=as ウサ オカイ ペ チェウコイタㇰ コㇿ オカアㇱ 私たち(私と彼)はいろいろなことについて話し合った。 ②(神謡の中で神の自称)神である私が/の。 pu or c=óahun プ オㇿ チョアフン 私は倉の中に入った。(HC神謡) ☆参考 よりくわしくは ☞ci= チ 5 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cararke
チャラㇻケ 【自動】[car-ar-ke (擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)](とげが)いっぱい出ている。 ayehe cararke アイェヘ チャラㇻケ [植物] とげがいっぱい出ている(=aykocararke アイコチャラㇻケ)。 ☞cayayke チャヤイケ (S) {E: to be thorny; have many thorns.} (出典:田村、方言:沙流)
cárase
チャラセ 【自動】[cara-se (擬態の語根)・…という] すべる、 すべりおりる(平らな所でも)。 cárase kor payoka チャラセ コㇿ パヨカ (子どもたちでも)すべって遊ぶ。(S) cárase nay チャラセ ナイ ザーッとすべりおりる沢。(S) ☆参考 carse チャㇻセ スピードを上げてすべり下りる。 {E: to slip, slide (down).} (出典:田村、方言:沙流)
cási
チャシ 【名】[< ci-asi-i された・たてる・ところ] ①柵、 境の垣(外からの侵入を防ぐためのもの、 鉄条網も)。 ras cási ラㇱ チャシ 木の割端でつくった柵。 unma o cási ウンマ オ チャシ 馬牧場(の囲い)。 ②家 (通常、 家のことは cise チセ と言うが、 ウポポ(斉唱・輪唱する歌謡)や叙事詩の中で cási チャシ と言う。 神の住む家は cási チャシ と言うのが普通であり、 また特別の人の館(やかた)か大邸宅を指すこともあり、 「城」とも訳される)。 ne nupuri nupuri kitay ta cásikor wa an kunine ネ ヌプリ ヌプリ キタイ タ チャシコㇿ ワ アン クニネ (その神が) その山の山頂に城をかまえて住むように。(S言い伝え) Aspet un cási アㇱペトゥン チャシ 芦別(「本当は鷲別」 (S))の家。(Sほかウポポ) ③とりで。 {E: ①a fence. ②a house. ③a fort.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cékasure
チェカスレ 【複他動】[他動使役][中相][c(i)-e-kasu-re された・その頭が・…を越える・させる] …よりもまさる。 okkayo nispa cékasure オッカヨ ニㇱパ チェカスレ (私は女だけれども宝物は)男の長者よりもまさって多かった。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
céosmare
チェオㇱマレ 【複他動】[他動使役][中相] [c(i)-e-osma-re される・その頭が・そこに突入する・させる](次の表現で)…に突入する、 (それ)が起こる。 weysakayo céosmare ウェイサカヨ チェオㇱマレ 大げんかになった。(HC神謡) {E: to rush into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cepkap、cepur
チェㇷ゚カㇷ゚、チェㇷ゚ウㇽ §067 サケ あきあじ、あきやじ  部(9) cep-kap、cep-ur (čep-kap, čep-ur)「チェㇷ゚カㇷ゚、チェㇷ゚ウㇽ」魚皮;衣kayaフィゴ。 (出典:知里動物編、方言:)
cicari
チチャリ 【他動】[中相][ci-cari された・散らす] 散らばる、 散らばっている。 cisekitay cicari wa an チセキタイ チチャリ ワ アン 屋根が(風に吹き飛ばされ)散らかっている。(W) kemihi cicari uskehe ケミヒ チチャリ ウㇱケヘ 血が散らばった所。 ☞cari チャリ {E: to be scattered, splattered with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikanpeus
チカンペウㇱ 【自動】[cikanpe-us 木の上の雪・…につく] 木の上から落ちてきた雪をかぶる。 ku=cikanpeus wa ku=merayke クチカンペウㇱ ワ クメライケ (私は)木の上から落ちてきた雪をかぶって寒い。(S) {E: to be covered with snow that has fallen from the tops of trees.} (出典:田村、方言:沙流)
cikisokiso
チキソキソ 【他動】[中相][ci-kis-o-kiso される・(擬態の語根)・(他動詞形成)・(重複)] モソモソする(シラミがついて)、 ザワザワする(子どもたちが遊びでさわいで)。 ku=kio noyne ku=sapa cikisokiso クキオ ノイネ クサパ チキソキソ 私シラミがついたらしく頭がモソモソする。(Sユーカラ) {E: the sensation of having head lice; for children at play to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
cikuni
チクニ 【名】[ci-ku-ni された・(?)・木][植物] 木(立木でも木材でも)、 薪(=ni ニ)。 cikuni ani a=kar チクニ アニ アカㇻ 木でつくる。 sat cikuni サッ チクニ 乾いた木。 ruwe cikuni ルウェ チクニ 太い木。 ram cikuni/hapkitayke/ku=rakonoye/ri cikuni/suptomorke/ku=rakonoye ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/クラコノイェ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/クラコノイェ 低い木は梢のてっぺんを私は羽で巻きつけながら飛び高い木は幹の中ほどのところを私は羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC即興歌) {E: a tree; wood; firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikusi
チクシ 【名】[ci-kus-i 我々が/される・…を通る・所] 通り道、 通る所。 rusittokkay=an no apkas=an kunine cikusi a=kar ruwe an ルシットッカイアン ノ アㇷ゚カㇱアン クニネ チクシ アカンルウェアン ジグザグに歩くように道をつくってあるのだ。(S) {E: a path; a passage.} (出典:田村、方言:沙流)
cinkew(-he)
チンケウ §018.親(6)cinkew(-he)〔číŋ-keŭ ちンケウ〕⦅カラフト⦆親。[もと脚の義、それから植物の根を言い、さらに親の義になったらしい。aye「私は、小さい時に、私の両親が私から死去した」「私は幼少の折に両親に死なれた」⦅あいぬ物語, p.1⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
cip
チㇷ゚ 【名】舟。 aynu cip アイヌ チㇷ゚ アイヌの舟=丸木舟。 ☆参考 pencay ペンチャイ 弁財船(交易の貨物船)。 rokuntew ロクンテウ 大きな客船。 {E: a boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cípekira
チペキラ 【自動】[cip-e-kira 舟・と共に・逃げる](沖のツノザメ漁で、 もりをさされた魚が)舟を引っぱって逃げる(もりには綱がついており舟に乗っている人がそれをつかんでいるので、 魚が逃げると舟は引っぱられてついて行く、 魚が弱ってから舟に上げる)。 tane oka sirkap néno aynurayke pakno cípekira somo ki yak pirka タネ オカ シㇼカㇷ゚ ネノ アイヌライケ パㇰノ チペキラ ソモ キ ヤㇰ ピㇼカ いまのツノザメはそんなふうに人殺しをするほどに舟を引っぱって逃げてはいけない。(W神謡)の結末の語り(門別資料) (出典:田村、方言:沙流)
cisekotor
チセコトㇿ 【名】[cise-kotor 家・の内面] 天井。 ☆参考 文脈によって家の内面全体を表しているようにとれることもある。 ☆雅語や雅語的表現で cisekankotor チセカンコトㇿ。 ☆屋根は cisekitay チセキタイ。 壁は cisetumam チセトゥマㇺ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisesak
チセサㇰ 【自動】[cise-sak 家・を持たなくなる] ①妻に死なれる(=macihi isam マチヒ イサㇺ)。(W) cisesak wa kusu チセサㇰ ワ クス (彼は)奥さんが亡くなったから。(W) ②妻または夫に死なれる、 やもめになる。(S) ku=cisesak wa ku=yaykoyantone クチセサㇰ ワ クヤイコヤントネ 私は妻(又は夫)に死なれて一人でいる。(S) {E: to be widowed.} (出典:田村、方言:沙流)
cisesoy
チセソイ 【名】[cise-soy 家・の外] ①家のすぐそば。 ②家の戸口を出た所、 門口。 ☞soy ソイ {E: ①near a house. ②near, outside the entrance, gateway to a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisi
チシ 【名】[cis-i 泣く・所属語尾(?)] …のことで泣くこと。 cisi ki チシ キ (そのことで)泣く。 sekor yaynu=an wa po cisi a=ki kor án=an セコㇿ ヤイヌアン ワ ポ チシ アキ コㇿ アナン 私はそう思ってなおいっそうそのことで泣いていた。(W民話) {E: to cry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciskar
チㇱカㇻ 【他動】[cis-kar 泣く・する(他動詞化)]…のことで泣く、 …を泣く。 hńta e=ciskar? フンタ エチㇱカㇻ? どういうわけで泣いているの(気づかってだけでなく憎らしくても言う)。(S) okkayo pirka/nep ciskar pe tap/kohawkor hawe/oka ya sekor オッカヨ ピㇼカ/ネㇷ゚ チㇱカㇻ ペ タㇷ゚/コハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅] 立派な男が何のために声を出して泣くのですかと。(Sユーカラ) ☆参考 hńta cisi e=ki? フンタ チシ エキ? 何が悲しくて泣いているの? (S) {E: to cry about…} (出典:田村、方言:沙流)
cismasa
チㇱマサ 【自動】[cis-masa 泣く・(?)](子どもが泣いたあと泣き疲れて)泣きじゃくる(「泣きじゃっくりする」)。 cis a cis a ayne cismasa チサ チサ アイネ チㇱ マサ 泣いて泣いてそのあと泣きじゃくっている。(S) {E: to sob.} (出典:田村、方言:沙流)
ciw 1
チウ 【他動】… にささる、 …を刺す、 しみる(薬がしみて痛い)。 ku=teke kusuri ciw クテケ クスリ チウ 私の手に薬がしみる。 hay:, kusuri a=usí akus ciw humi! ハイー、 クスリ アウシ アクㇱ チウ フミー! ああ、 薬をつけたらしみるなあ。(S) wasanpi parkar, k=étupuyke ka kus, ku=siki ka ciw ワサンピ パㇻカㇻ、 ケトゥプイケ カ クㇱ、 クシキ カ チウ わさびがからい、 私の鼻のあなも通る、 私の目にもしみる。(S) {E: to smart; sting.} (出典:田村、方言:沙流)
ciwnu
チウヌ 【自動】[ciw-nu 流れ・をもつ] 流れてくる。 káne may ne ciwnu カネ マイ ネ チウヌ かねの響きのように美しく響いて聞こえてくる。(S)自作のウポポ。 {E: to flow, stream, ring out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciwre
チウレ 【他動】[ciw-re 刺さる・させる] ①…を刺す。 ②(雅語で) ☞eese-ciwre エエセチウレ、 iyenucupki ciwre イイェヌチュㇷ゚キ チウレ、 otu santuka ciwre オトゥサントゥカ チウレ、 eyaykesupka ciwre エヤイケスㇷ゚カ チウレ、 nisoparakur ciwre ニソパラクㇽ チウレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
corpok
チョㇿポㇰ 【位名】[概](所は corpoki チョㇿポキ, corpokke(he) チョㇿポッケ(ヘ))[cor-pok (?)・…の下] …の下。 en=corpok ta an エンチョㇿポㇰ タ アン 私の下にある(座ぶとんの下にかくしてある)。(S) néa sinrit corpok un orperere hawe as ネア シンリッ チョㇿポㇰ ウン オㇿペレレ ハウェ アㇱ その(燃えている木の)根の下から熊のわめく声が聞こえた。(KK民話) nítay corpok wenpunkaronne/casnu ニタイ チョㇿポㇰ ウェンプンカロンネ/チャㇱヌ 林の木の下につる草が茂っている/何もない。(W) {E: below, under…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cotca
チョッチャ 【他動】…を(弓で)射る、 …を(鉄砲で)撃つ(当てる)。 cikap cotca チカㇷ゚ チョッチャ 鳥を撃って当てる。 a=cotca アチョッチャ 当たる、 当たった。 ☆参考 ayosma アヨㇱマ 矢が当たる。 鳥を撃つことは cikap koyki/rayke チカㇷ゚ コイキ/ライケ。 {E: to shoot, fire…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cotcapa
チョッチャパ 【他動】[複](cotca チョッチャ は単複区別なし) (二人以上が皆で) …を射る、 …を撃つ(撃って当てる)。 kasi oyoko wa an wen kamuy cotcapa híne raykepa カシ オヨコ ワ アン ウェン カムイ チョッチャパ ヒネ ライケパ 彼らは様子をうかがっている性悪熊を弓で射当てて殺した。(KK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
coypep
チョイペㇷ゚ 【名】[c(i)-o-ipe-p 我々が・そこから・食べる・もの] 上座に陳列してある宝器類。 ☆参考 aoypep アオイペㇷ゚ 食器。 {E: dishes, tableware layed out at the seat of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cuk
チュㇰ 【名】秋。 ☆参考 sit-cuk シッチュㇰ 秋になる。 paykar パイカㇻ 春。 sak サㇰ 夏。 mata マタ 冬。 {E: autumn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cup 1
チュㇷ゚ 【名】月、 太陽。 kunne cup クンネ チュㇷ゚ [夜(の)・月]月。 tókap cup トカㇷ゚ チュㇷ゚ [昼(の)・月]太陽。 cup kamuy チュㇷ゚ カムイ 月/日の神、 お月様、 お日様。 kunne cup (kamuy) クンネ チュㇷ゚ (カムイ) 月の神、 お月様。 tókap cup (kamuy) トカㇷ゚ チュㇷ゚ (カムイ) 日の神、 お日様。 cup ahun チュㇷ゚ アフン 月/日が沈む。 cup etuk チュㇷ゚ エトゥㇰ 月/日がほんの少し出かかる。 cup hetuku チュㇷ゚ ヘトゥク 月/日が出る(丸い全体が出る)。 cup nin sirara チュㇷ゚ ニン シララ[月が・減る・潮] 小潮。 cup a=rukí チュㇷ゚ アルキ 月/日が飲み込まれる=月蝕/日蝕でだんだん消えていく。 cup ran チュㇷ゚ ラン [日が・下りる]日が傾く。 cup ray チュㇷ゚ ライ [月/日が・死ぬ]月蝕/日蝕になる(皆既日食の場合)。 ruyno tane cup ran ルイノ タネ チュㇷ゚ ラン ずうっともう日が傾いた。(S) cup ri チュㇷ゚ リ [日・高い]日が昇る、 日が高い。 cup sikari sirara チュㇷ゚ シカリ シララ [月が・丸くなる・潮]大潮。 {E: the moon.} {E: the sun.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cup 2
チュㇷ゚ 【名】①(年月日の)月 ②…カ月(月数の単位)。 tu cup re cup トゥ チュㇷ゚ レ チュㇷ゚ 二、 三カ月。 tan cup タン チュㇷ゚ [この・月]今月。 cup emko チュㇷ゚ エㇺコ [月・の半分]半月、 15日。 cup noski チュㇷ゚ ノㇱキ 月のまん中、 満月。(W) cup poro sere チュㇷ゚ ポロ セレ [月・大きい・部分]二十日ごろ。 ☆参考 [昔の月の呼び方] towetanne トウェタンネ 1月、 kuwekay クウェカイ 2月、 kiwtacup キウタチュㇷ゚ 3月、 mocup モチュㇷ゚ 4月、 sincicup シンチチュㇷ゚ 5月、 mawtacup マウタチュㇷ゚ 6月、 mawcicup マウチチュㇷ゚ 7月、 haprap ハㇷ゚ラㇷ゚ 8月、 níhorak ニホラㇰ 9月、 urepok ウレポㇰ 10月、 ruwekaricup ルウェカリチュㇷ゚ 11月、 curup チュルㇷ゚ 12月。 ☆参考 1955年、 ワテケさんは hacigaci cup ハチガチ チュㇷ゚ 8月、 kugaci cup クガチ チュㇷ゚ 9月のように言っていた。 {E: ①month. ②counter for months.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cuwan
チュワン 【名】[< 日本語ちゅうはん(昼飯)であろう。]昼弁当。(W) 昼食(日本語だ。 あまり使わない)。(S) cuwan ku=se wa k=arpa チュワン クセ ワ カㇻパ 弁当をしょって(=持って)行く。(W) {E: lunch; the midday meal.} (出典:田村、方言:沙流)
e 1
エ 【他動】…を食べる、 (虫が)食う(=刺す)。 kam k=e カㇺ ケ 私は肉を食べる/食べた。 tayki en=e タイキ エネ 私はノミ(蚤)に食われた(刺された)。 {E: to eat…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
e= 13
エ 【人接】[二人称単数主格および目的格] あなたが/の/を/に。 e=hosipi エホシピ あなたはもどる。 e=kor húci エコㇿ フチ あなたが持つおばあさん=あなたのおばあさん(祖母)。 e=onaha エオナハ あなたの父親。 a=e=ráyke kusu ne アエライケ クス ネ (引用文中で)私はあなたを殺す。 a=e=kóre アエコレ (引用文中で)私はあなたにそれを与える。 e=os ek エオㇱ エㇰ (彼は)あなたの後から来る。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eappisep
エアッピセㇷ゚ §021.子(34)eappisep〔e-áp-pi-sep エあッピセㇷ゚〕⦅チカブミ⦆【雅】私生児。(=hoku-sakno-po)。"anokay anakne nep ka kamiasike 〜 somo a-ne ruwe tapan"「私は別に怪しい者の子なぞではありません」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ear-amne
エアㇻアㇺネ/エアラㇺネ 【自動】[ear-am-ne 一つの・(?)・である]単衣(ひとえ)の。 ear-amne amip エアㇻアㇺネ/エアラㇺネ アミㇷ゚ 単衣の着物。(W) ☆参考 sirpokun amip シㇼポクン アミㇷ゚ 袷(あわせ) {E: single-layered clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
earpa
エアㇻパ 【他動】[e-arpa …に・行く][単](複は epaye エパイェ)…しに行く。 ku=sinot earpa クシノッ エアㇻパ 私は遊びに行く(ku=sinot kus k=arpa クシノッ クㇱ カㇻパ《私は遊ぶために行く》とも言う)。(S) ☆参考 e=arpa エアㇻパ《あなたは行く》と同じ発音。 {E: to go to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
easir 1
エアシㇼ 【副】[e-asir …で・新しい](条件節の後で)(そうして)初めて、 (そう)しなければ …しない。 yakun easir ヤクン エアシㇼ …であればこそ。 yak easir pirka ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …しなければならない/いけない/だめだ。 a=ipére kor easir soyne p ne na, iyohay parkohayta アイペレ コㇿ エアシㇼ ソイネㇷ゚ ネ ナ、 イヨハイ パㇻコハイタ 食べさせたらやっと出て行くんだ(食べさせなければ出て行かない)、 あきれたいやしんぼうだ。 ☆参考 easirki エアシㇼキ【助動】…しなければならない。 tanepo タネポ 今初めて。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
easiskar
エアシㇱカㇻ 【他動】[e-asis-kar …に/で・(?)・する](?) …を恨(うら)む、 誘われた/勧められたからそうしたが、 その結果悪くなったので、 しなければよかったと誘った/勧めた人を恨む。 e=easiskar yakka pirka no, e=siren wa ora ene e=yayiyuninka エエアシㇱカㇻ ヤッカ ピㇼカ ノ、 エシレン マ オラ エネ エヤイユニンカ あなたが恨んでもいいくらいに、 彼があなたを連れ出したばかりに、 そのようにあなたはけがをした。(S) {E: to have a grudge against…} (出典:田村、方言:沙流)
eattamneno
エアッタㇺネノ 【副】[ear-tam-ne-no ただ一つの・刀・として・(副詞形成)] wen menoko/utar orkehe/eattamneno/a=tuypa anki/yaynu=an korka ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ/エアッタㇺネノ/アトゥイパ アンキ/ヤイヌアン コㇿカ [雅]悪い女どもを一太刀で切ってやりたい気がしたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eatu
エアトゥ 【他動】[e-atu …で・吐く] …を吐く(人が胃袋の中のものを)。 eatu, yayrekutpoye wa eatu エアトゥ、 ヤイレクッポイェ ワ エアトゥ 吐きなさい、 口の中に指をつっこんで押えて吐きなさい。(S) ☆参考 自動詞は atu アトゥ。 動物が吐くことは eakur エアクㇽ[他動]/akur アクㇽ[自動]。 {E: to vomit… (human); regurgitate… (animal).} (出典:田村、方言:沙流)
eci 1
エチ 【他動】[e-ci …で・焼ける](色が)うつる。 siwnin iroho retar hike eci yak wen na retar hike hoski huraye シウニン イロホ レタリケ エチ ヤㇰ ウェン ナ レタリケ ホㇱキ フライェ 青い色が白いのに(白い服に)うつるといけないから白いのを先に洗いなさい。(S) {E: (for colour) to run.} (出典:田村、方言:沙流)
eciwkururu
エチウクルル 【自動】[e-ciw-kururu その頭・流れ・(擬態)ふるわせゆらす(?)](川の中に立っている棒が)流れのためにふるえゆれる。 urayni eciwkururu kor an ウライニ エチウクルル コラン 魚をとるやなの杭が流れのためにゆれている。(S) {E: to sway, rock in the current (of a river).} (出典:田村、方言:沙流)
eeroskipa
エエロㇱキパ 【複他動】[複複](単 eeas エエアㇱ、 複 eeroski エエロㇱキ は未出) …を(足)にはいている。 hemanta pukuru néno okay pe kemaha eeroskipa ヘマンタ プクル ネノ オカイ ペ ケマハ エエロㇱキパ (いまの人々は)へんな袋のようなもの(靴下)を足にはいている。(S) {E: to be wearing…on one's feet.} (出典:田村、方言:沙流)
eham
エハㇺ 【他動】(帰ろうとうする人)をひきとめる、 …に食事をして行きなさいと言う、 …に泊まるように勧める。 {E: to hold someone back; ask someone to stay over.} (出典:田村、方言:沙流)
ehawkoas
エハウコアㇱ 【他動】[e-hawkoas …のことで抗議を受ける] …のことで問題にされる、 告訴するとか弁償せよとか言われる。 mosmakur puta ku=rayke wa k=éhawkoas モㇱマクㇽ プタ クライケ ワ ケハウコアㇱ 私は他人のブタを殺してしまったので抗議を受けている(「何万円のブタだから弁償せいとか言われる」)。(S) ☞hawkoas ハウコアㇱ (出典:田村、方言:沙流)
ehomaci
エホマチ 【他動】[e-homaci …で・「ほまち」] …をへそくり(「ほまち」)にする、 …を一部分こっそり自分のものにする。 {E: to keep…aside for a rainy day; to keep (a portion of something) as hidden, for oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
ehorak
エホラㇰ 【自動】[e-horak その頭(が)・倒れる] 傾く(「かしがる」)。 wenkur ne kusu ehorak cise or ta okay pe ne ruwe ne ウェンクㇽ ネ クス エホラㇰ チセ オッタ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (彼は)貧しいから傾いた家に住んでいた。(NK民話) {E: to lean, incline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehorka
エホㇿカ 【副】[e-horka その頭・逆に] 逆に、 さかさまに。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 そら、 着るもの(服)も裏返しに着てるし、 はくもの(スカート)も後ろ前にはいてるの。(S) {E: opposite; reverse; upside down.} (出典:田村、方言:沙流)
ehusi
エフシ 【複他動】…を…にかぶせる。 néa ekayni a=ehúsi wa a=hoppa a a=mipa p ネア エカイニ アエフシ ワ アホッパ ア アミパㇷ゚ あの折れ木にかぶせて置いて行った私の着物。(HC民話) {E: to cover…with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehuyne
エフイネ 【副】(次のような構文で)たとえ…。 ehuyne …yakka エフイネ…ヤッカ たとえ…であるとは言え、 いくら…であっても。 ehuyne hekaci e=ne yakka エフイネ ヘカチ エネ ヤッカ たとえあなたは子どもであっても。 ehuyne pakno …yakka エフイネ パㇰノ…ヤッカ 「さすがに」…であっても。 ehuyne pakno X kuruma o easkay yakka na okkasi ta easkay kur an エフイネ パㇰノ X クルマ オ エアㇱカイ ヤッカ ナ オッカㇱ タ エアㇱカイ クㇽ アン さすがのXさんがどんなに車の運転が上手(じょうず)でも、 まだそれ以上に上手な人がいる(運転免許の試験に合格しなかった人のことを言っている)。(W) {E: even if…; even though} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekamuynomi
エカムイノミ 【他動】[e-kamuynomi …で・神祈とうの儀式をする] …で祈とうの儀式をする。 ne sake a=ekámuynomi ネ サケ アエカムイノミ 私はその酒で神祈とうの儀式をした。(HC民話) ☞kamuynomi カムイノミ {E: to perform a prayer ceremony.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekapneno
エカㇷ゚ネノ 【副】[ekap-néno (?)・のように]…(する)ように。(KSg) i=ye a itak/a=koháyta wa/a=koóterke/ekapneno イイェ ア イタㇰ/アコハイタ ワ/アコオテㇾケ/エカㇷ゚ネノ [雅](姉に)言われた言葉にそむいてふみにじるようなことをして。(Sユーカラ語り) ☆参考 『音声資料9』で「あいさつのように(?)」と書いたのは誤り。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekarinpa
エカリンパ 【他動】[e-karinpa …で・グルグル回る](そこ)を回る。 tu noiwan suy i=enkasi ekarinpa ayne トゥノイワイスイ イエンカシ エカリンパ アイネ [雅](天に帰るために鳥の姿になった父は)何回も何回も私の上をグルグル飛び回ってから。(W神謡語り) ☆参考 同じ話者が別の神謡を歌っている中で、 同様の文脈で esikannatki エシカンナッキ を使っている。 {E: to go around…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekesinne
エケシンネ 【副】[e-ke-sir-ne その頭・(?)・土地/あたり・である/になる](e-…-ne は《…へ》) あちこちへ、 あちこちに。 ekesinne nepki kus paye utar エケシンネ ネㇷ゚キ クㇱ パイェ ウタㇻ あちこちへ働きに行く人々。(S) ekesinne e=inkar yakun pirka wa エケシンネ エインカㇻ ヤクン ピㇼカ ワ どこでも見えればいいね。(S) ☆対語 okesinne オケシンネ あちこちから。 {E: here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekimne 2
エキㇺネ 【副】[e-kim-ne その頭・山・である]山へ。 ekimne sinot=an epaye エキㇺネ シノタン エパイェ 山へ遊びに行く。 {E: to the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekira
エキラ 【他動】[e-kira …と一緒に・逃げる]…と一緒に逃げる、 …を連れて(取って、 持って)逃げる、 …を持ち去る。 pon matkaci ikka-sisam ekira ポン マッカチ イッカシサㇺ エキラ 少女をどろぼうが連れて逃げた。(W) {E: to run away, flee with…} (出典:田村、方言:沙流)
ekohopi 1
エコホピ 【他動】[e-ko-hopi …で・…に・…を残して去る](?) …と別れる。 a=ekóhopi ka koyaykus pe an? ene katuhu an pe アエコホピ カ コヤイクㇱ ペ アン? エネ カトゥフ アン ペ 別れられないようなものか、 あんな変なやつ。(S) {E: to part, separate from…} (出典:田村、方言:沙流)
ekonramu
エコンラム 【名】[接頭+名][e-kor-ramu …で・持つ・心][雅](次の慣用表現の中で)…の心/意識が…。 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ [雅]無我夢中で、 意識がもうろうとして、 夢うつつで(ある)。 a=ekónramu/sitne kane/tának kane/ék=an humi/a=ekísarsutu/mawkururu アエコンラム/シッネ カネ/タナㇰ カネ/エカン フミ/アエキサㇻストゥ/マウクルル [雅]私が無我夢中で飛んで来ると耳元で風がピューピュー鳴っていた。(W神謡語り) ray he ne ya mokor he ne ya a=ekonramu sitne kane tának kane ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ アエコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 死んだのか眠ったのか、 (私は)夢うつつになっていた。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekoramkor
エコラㇺコㇿ 【複他動】[e-ko-ram-kor (そのこと)について・(人)に・心を持つ] …について(人)と相談する。 aynu ka kar wa i=kore kunihi a=ekóramkor hike? アイヌ カ カㇻ ワ イコレ クニヒ アエコラㇺコㇿ ヒケ? (大地をつくった神に)人間もつくってくれることを(くれるように)相談してみてはどうだろう。(S言い伝え) {E: to talk with, ask advice from someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekosanniyo
エコサンニヨ 【複他動】[e-ko-sanniyo …で・…に・よく考える] ☞eyaykewtum-ekosanniyo エヤイケウトゥㇺエコサンニヨ (出典:田村、方言:沙流)
ekosne-punpa
エコㇱネ プンパ 【複他動】[e-kosne-punpa (そこ)に・軽く・…を持ち上げる][雅]…を(そこ)に軽く持ち上げる。(次のような受け身(主語不定人称)の形で) maw sirkasi/an=i=ekosne/punpa kane マウ シㇼカシ/アニエコㇱネ/プンパ カネ 空気の上に私は軽くのせられて。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 同様の文脈で eyaykosnekur-punpa エヤイコㇱネクㇽプンパ も使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
ekote 1
エコテ 【他動】(慣用句の後半部) ☞oturaysanpe ekote オトゥライサンペ エコテ (出典:田村、方言:沙流)
ekoykar
エコイカㇻ 【他動(複他?)】[e-ko-i-kar …に関して・…に・ものごとを・する]…に従う、 反対しない。 kotankorkur purihi aynu opitta ekoykar コタンコㇿクㇽ プリヒ アイヌ オピッタ エコイカㇻ 村長(むらおさ)のやり方には人はだれも反対しない。(S) ☞koykar コイカㇻ {E: to follow…; not disobey…} (出典:田村、方言:沙流)
ekte
エㇰテ 【他動】[単](複は arkire アㇻキレ)[ek-te 来る・させる] 来させる、 よこす。 aynu ottena i=sam un ekte yan アイヌ オッテナ イサムン エㇰテ ヤン アイヌのだんなを私のそばによこしなさい。(S民話) toan pe ekte トアン ペ エㇰテ それを取って(そこにあるものを取って私のところに持って来てくれ)。(W) ☆参考 このような場合の「取って」に uk ウㇰ は使わない。 uk ウㇰ は受け取ったり奪ったりして自分のものにすること。 {E: to make someone come.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekutcam
エクッチャㇺ 【名】[e-kutcam …で/その・のど(声)](次の慣用表現で)その声。 itak ne manu p/ekutcam konna/kanemay ne/uwetunuyse イタㇰ ネ マヌㇷ゚/エクッチャㇺ コンナ/カネマイ ネ/ウウェトゥヌイセ [雅]ものを言う声が金(かね)の響きのように美しく響く。(Sユーカラ) ☞kutcam クッチャㇺ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emina
エミナ 【他動】[e-mina …について・笑う] …のことを笑う。 emina rusuy エミナ ルスイ …のことを笑いたい、 …がおかしい。 k=émina rusuy ayne ku=ye ka koyaykus ケミナ ルスイ アイネ クイェ カ コヤイクㇱ 私はおかしくておかしくて言うことができない。(W会話) {E: to laugh, smile at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emuemu
エムエム 【他動】…をはい登る。 weysir emuemu ayne easir nupuri ka ta hemesu ウェイシㇼ エムエム アイネ エアシㇼ ヌプリ カ タ ヘメス 険しい山をはい登るようにしてやっと頂上に登った。(S) {E: to creep, crawl up…} (出典:田村、方言:沙流)
en= 1
エン 【人接】[一人称単数目的格]私を/に。 ku=kor hápo en=kay kane wa クコㇿ ハポ エンカイ カネ ワ 私の母が私をおぶって。(S独話) a=en=kopisi p anakne アエンコピシㇷ゚ アナㇰネ 私にたずねられたことは。(S会話) konpu yanke wa en=kore! コンプ ヤンケ ワ エンコレ! (沖の鳥さん)昆布を打ち上げておくれ。(S独話) {E: me.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
en= 2
エン 【人接】[主語二人称単数、 目的語一人称単数] あなたが私を/に。 ku=saha e=ne wa ene en=koysoytak クサハ エネ ワ エネ エンコイソイタㇰ 私の姉であるあなたがこう私に話してくれた。(S会話) en=rekreku eaykap エンレㇰレク エアイカㇷ゚ あなたは私になぞなぞの問題を出すことができない。(S会話) {E: you (second person singular subject).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ene 2
エネ 【副】このように、 そのように。 ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どう…する(した)かというと、 このように(次のように)…した。 ene ku=sirosio hi ka k=érampewtek エネ クシロシオ ヒ カ ケランペウテㇰ どんな印をつけたらいいのかわからない。(S) ene…kuni エネ…クニ …するべき仕方、 このように(次のように)するべきだ/ことになっている。 …ruwe(hawe/siri/humi) ene an hi an? …ルウェ (ハウェ/シリ/フミ) エネ アニ アン? …した(する/している)のだろうか(しばしば驚きの表現)。 ene an エネ アン このような、 そのような。 ene he tap(ne) エネ ヘ タㇷ゚(ネ) こんなにも、 あんなにも。 ene an エネ アン こんな、 そんな、 あんな。 ene káni ka ku=yaynu エネ カニ カ クヤイヌ 私もそう思う。 ene ku=ye hi ka isam エネ クイェ ヒ カ イサㇺ どう言うこともできない。 ene ka (tap) エネ カ (タㇷ゚) そんなに/あんなに/こんなに。 ene ka tap kor rusuy wa an pe mosmano an wa ora os iruska kor an エネ カ タㇷ゚ コン ルスイ ワ アン ペ モㇱマノ アン マ オラ オㇱ イルㇱカ コラン そんなに欲しかったのにだまっていてあとで怒っている。(S) {E: like this, that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enkas(i)ke
エンカㇱケ/エンカシケ 【位名】[所](概は enka エンカ) その(離れた)上。 ne menokopo ehotke hi enkaske ta ponki a=otúseatte ネ メノコポ エホッケ ヒ エンカㇱケ タ ポンキ アオトゥセアッテ その若い女性の寝床の上にカヤを編んだ簀(す、 「すだれ」)の棚が綱で下げられてあった。(NK民話) sekor yaynu kor/pon cikisani/enkaske kus hi セコㇿ ヤイヌ コㇿ/ポン チキサニ/エンカㇱケ クㇱ ヒ [雅]そう思いながら小さいハルニレの木の上を通ったときに。(Sユーカラ) ☆発音 話しているときは通常 i が落ちて enkaske エンカㇱケ と発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enusasire
エヌサシレ 【複他動】…で(人)の気をまぎらす。 nen nen ka hawean wa enusasire! ネン ネン カ ハウェアン マ エヌサシレ! いろいろおもしろいことを言って気をまぎらさせてあげなさい。(S) ☆参考 ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ は子どもが泣いているときなどになだめすかして機嫌よくさせることを言う。 ☆参考 eyaynusasi エヤイヌサシ は自分で歌を歌うなどして自分の気をまぎらすことを言う。(S) {E: to be distracted by, with…} (出典:田村、方言:沙流)
eohunara
エオフナラ 【他動】☞eyaykewtum eohunara エヤイケウトゥㇺ エオフナラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eoripak
エオリパㇰ 【他動】[e-oripak (人)に・遠慮する(かしこまる)] …を畏れてかしこまる、 …を敬ってへりくだりつつしむ/遠慮がちに振舞う(図々しくしない)、 …に恐縮する。 nisatta k=éoripak yakka tónoski wano ku=san rusuy ニサッタ ケオリパㇰ ヤッカ トノㇱキ ワノ クサン ルスイ 明日は恐縮ですがお昼から(川上側から)来たい。(W) i=eoripak pe イエオリパㇰ ぺ [雅](育ての姉は)私に畏れてかしこまり。(Sユーカラ) m ☆参考 古老によっては「遠慮する」と訳す。 しかし、 出されたものを「遠慮して」受け取らないというようなときの「遠慮する」には使われない。 遠慮して辞退することは eyayye エヤイイェ と言う。 ☞oripak オリパㇰ {E: to be reserved about…; hold back from doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epakewsawot
エパケウサウオッ 【自動(?)】間違ったことを言う。 eani anak oar e=epakewsawot hawe ne wa エアニ アナㇰ オアㇻ エエパケウサウォッ ハウェ ネ ワ あなたは全く間違ったことを言っているんだよ。(S) {E: to say something that is mistaken, wrong.} (出典:田村、方言:沙流)
epakocirir
エパコチリㇼ 【自動】[e-pa-ko-cirir その頭・口・に・(擬音)チョロチョロ流れ落ちる]少しあふれてふちからこぼれかける。 su pop ayne epakocirir ス ポㇷ゚ アイネ エパコチリㇼ 鍋が煮立って少しあふれてこぼれてきた。(S) {E: to run over; overflow.} (出典:田村、方言:沙流)
epakutciki
エパクッチキ 【他動】…でばくちをやる。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ (彼は)田畑もみんな売ってそれでばくちをやり、 酒を飲み、 とうとう今はまるはだかになった。(S) {E: to gamble at…} (出典:田村、方言:沙流)
epekocirir
エペコチリㇼ 【自動(?)】[e-pe-ko-cirir その頭・水・に・(擬音)チョロチョロと流れる]体からしずくがたれるぐらいにグショグショにぬれる(雨にあって、 泳いで)。 ☆参考 petcine ペッチネ ビショビショにぬれる。 raypetcine ライペッチネ ひどくビショビショにぬれる。 cipekopicici チペコピチチ 体からしずくが落ちるぐらいにぬれる。 {E: to be drenched.} (出典:田村、方言:沙流)
eperitunnap
エぺㇾイトゥンナㇷ゚ §123 アリ 蟻 (15) eper-itunnap(e-pér-i-tun-nap)「エぺㇾイトゥンナㇷ゚」⦅旭川⦆クロオオアリ Camponotus herculeanus japonicus MAYR. Aspa^itunnapをクロヤマアリ(Formica fusca japonica MOTSCHULSKY)(河野) (出典:知里動物編、方言:)
epes
エペㇱ 【副】[e-pes その頭が・それに沿って縦に]縦に、 長さの方向に。 epes tanne, etomotuye takne エペㇱ タンネ、 エトモトゥイェ タㇰネ 縦は長く横幅は短い。(S) {E: lengthways.} (出典:田村、方言:沙流)
epese
エペセ 【他動】…で生きる(助かる、 治る)。 ekot kunak a=ramú a p a=kar ayne epese wa an エコッ クナㇰ アラム アㇷ゚ アカㇻ アイネ エペセ ワ アン 彼はそれで死ぬのだと皆思っていたがいろいろと治療してそれでやっと治った。(S) {E: to be alive due to…} (出典:田村、方言:沙流)
epitta
エピッタ 【後副】一つのものの全部(全体)、 …じゅう。 kotan epitta コタン エピッタ 村じゅう。 …hi epitta …ヒ エピッタ …した間じゅう、 …した所すべて。 ku=simonarserke epitta réne クシモナㇻセㇾケ エピッタ レネ 私の右半身が全部麻痺した。 netopake epitta arka ネトパケ エピッタ アㇻカ 体じゅう痛い。 to epitta nepki kor an ト エピッタ ネㇷ゚キ コㇿ アン (彼は)一日いっぱい(一日じゅう)働いている。(S) cise epitta toypana yaysamne チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ 家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) ☆参考 opitta オピッタ は二つ以上あるいはたくさんのものや人すべて、 皆。 {E: throughout…; all over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epokor
エポコㇿ 【他動】[e-pokor で・子を産む] …を産む。 ne ene a=ye hi ka a=erámpewtek no an hemanta wenkamuy sani ne noyne an pe epokor ネ エネ アイェ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ アン ヘマンタ ウェンカムイ サニ ネ ノイネ アン ペ エポコㇿ (彼女は)いったいどう言ったらいいかもわからないような変な悪神の子みたいなものを産んだ。 ☆参考 当り前でないものを産んだというような話のときに言う。 普通に子どもを「産んだ」というときは、 kor コㇿ《持った、 産んだ》、 an アン《生まれた》と言う。(S) ☆参考 enuwap エヌワㇷ゚ …を分娩する。 yaykosanke ヤイコサンケ 出産する(雅語的、 よい言葉)。 {E: to give birth to…} (出典:田村、方言:沙流)
eporose
エポロセ 【複他動】[e-porose …で・…を言い表す] …によって…を言い表す。 a=motóutari tan mosir ta yappa kusu keraypo oka=an hi a=i=éporose kus, Aynu Mosir, Hokkaito Mosir sekor tane anak a=ye hawe ne アモトウタリ タン モシッタ ヤッパ クス ケライポ オカアニ アイエポロセ クㇱ、 アイヌ モシㇼ、 ホッカイト モシㇼ セコㇿ タネ アナㇰ アイェ ハウェ ネ 私たちの先祖がこの島に上陸したおかげで私たちアイヌがこの島に住んでいるということによって名づけられたから、 アイヌの島、 北海道の島と今は言われるのです。(S言い伝え) {E: to give verbal expression to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eposo
エポソ 【他動】[e-poso …で・貫く] …を貫く、 …を突き抜ける、 …を通りぬける、 (病気などから)やっと治る。 iwan aynu-ikir eposo húci イワン アイヌイキㇼ エポソ フチ 六代にわたって生きたおばあさん。(S独話) kú=iki ayne k=époso クイキ アイネ ケポソ どうにかやっと治った。(S) {E: to pass through…; recover from a sickness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eposore
エポソレ 【他動】[eposo-re 治る・させる](病気を)やっと治す、 いやす。 ene katu an a p mak kar ayne eposore ruwe ene an? エネ カトゥ アナㇷ゚ マㇰ カㇻ アイネ エポソレ ルウェ エネ アン? あんなにひどいおできだったのをどうかこうかしてよくもまあ治したものだね。(S) {E: to finally recover from a sickness.} (出典:田村、方言:沙流)
epotara 1
エポタラ 【他動】[e-potara …のことを・心配する]…のことを心配する。 a=epótara ayne ek アエポタラ アイネ エㇰ みんなで心配していたがようやく帰ってきた。(S) {E: to worry about…} (出典:田村、方言:沙流)
epotara 2
エポタラ 【他動】[e-potara …のことを・まじなう](人)におはらいする/たたりをはらう/まじないをする。 a=epótara ayne pirka アエポタラ アイネ ピㇼカ (気の狂った人が)まじなってもらって治った。(S) {E: to purify someone; use a charm on someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epunkine
エプンキネ 【他動】[e-punki-ne …で・守護者・である] …を守る、 (国)を治める、 …の番をする、 …を看護する。 mosir/kotan epunkine kamuy モシㇼ/コタン エプンキネ カムイ 国/村を守る神。 yaynuwen wa epunkine wa an ヤイヌウェン ワ エプンキネ ワ アン 具合いが悪いので看護している。(S) {E: to protect, guard, govern…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epunkinere
エプンキネレ 【複他動】[他動使役][epunkine-re …を守る・させる] …に…を守らせる、 …に…の番をさせる。 emus easkay utar kesukuran an kor pu a=epúnkinere kor síran エムㇱ エアㇱカイ ウタㇻ ケスクラン アン コㇿ プ アエプンキネレ コㇿ シラン 剣の達人たちが毎晩倉の番をさせられていた。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
eramaspa
エラマㇱパ 【他動】[複](単は eramasu エラマス)皆でおもしろく思う。 nep ka sinnayno oka a=erámaspa p hene oka wa ne kunak ku=ramu ネㇷ゚ カ シンナイノ オカ アエラマㇱパㇷ゚ ヘネ オカ ワ ネ クナㇰ クラム 何か変わったおもしろいものでもあるからかと思った。(S) {E: for everyone to think that something is funny.} (出典:田村、方言:沙流)
eramiskari
エラミㇱカリ 【他動】[否定動詞] ①(人)を知らない(見知らない)、 おぼえがない。 siketoknawa a=erámiskari okkaypo sinep soy ta ek na シケトㇰナワ アエラミㇱカリ オッカイポ シネㇷ゚ ソイ タ エㇰ ナ 全然知らない(見覚えのない)若い男が一人、 門口に来ています。(W言い伝え) ku=mokorkasu wa sir-onuman ya ka k=éramiskari クモコㇿカス ワ シロヌマン ヤ カ ケラミㇱカリ 寝すぎて晩になったのもわからなかった。(S) ②(動詞句の後に置かれて)…したことがない。 k=arpa ka eramiskari カㇻパ カ エラミㇱカリ 私は行ったことがない。(W会話) ☆対語 肯定は amkir アㇺキㇼ。 ☆参考 erampewtek エランペウテㇰ …がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ☞amkir アㇺキㇼ、 erampewtek エランペウテㇰ {E: to not know, remember, recall…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erampewtek
エランペウテㇰ 【他動】[否定動詞](肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン) ①…がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ene iki wa okay pe a=ne hi ka a=erámpewtek no エネ イキ ワ オカイ ペ アネ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ 私たちがどうしてこのようにして暮らしているのかも(私)はわからずに。(W民話) “…hńta ne? e=eraman?” “hemanta ene katuhu an hi an? oar tap k=érampewtek” 「…フンタ ネ? エエラマン?」 「ヘマンタ エネ カトゥフ アニ アン? オアッ タㇷ゚ ケランペウテㇰ」「…は何だ? (あなた)わかる?」「何がそんなへんてこなんでしょう、 全然わからない。 」 (S-W会話) ②(動詞句の後に置かれて)…するすべがわからない(ためにできない)。 oro wa sipiraspa wa nérok aynu a=ne humi sekor yaynu ka erampewtek kor oka ruwe tasi ne nankor nek sekor… オロ ワ シピラㇱパ ワ ネロㇰ アイヌ アネ フミ セコㇿ ヤイヌ カ エランペウテㇰ コㇿ オカ ルウェ タシ ネ ナンコン ネㇰ セコㇿ… そこから広がってそのアイヌが私たちなのだと思うこともわからなく(=できなく)なってきているのだろうさ、 と… (S独話) ☆対語 肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン。 ☆参考 人を知らないこと、 見覚えがないことは eramiskari エラミㇱカリ ☞eraman エラマン、 eramuan エラムアン、 eramiskari エラミㇱカリ {E: ①to not understand, know… ②don't know anything about…(so one can't do it due to that).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erampewtekpa
エランペウテㇰパ 【他動】[複](erampwtek エランペウテㇰ は単複の区別なし)(二人以上が/二つ以上を皆) わからない、 知らない。 yaymotoor erampewtekpa ヤイモトオㇿ エランペウテㇰパ (彼らは)自分たちの起源を知らない。(S言い伝え) {E: to not understand, know… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramuoka
エラムオカ 【他動】[複](単は eraman エラマン/eramuan エラムアン)[e-ramu-oka …について・その心[所]・ある[複]](二人以上が)…を知っている、 …がわかる。 orowano easir oka=an katu kamuy ka aynu ka eramuoka オロワノ エアシㇼ オカアン カトゥ カムイ カ アイヌ カ エラムオカ その時から、 私たちの存在が神にも人にも知られるようになった。(W民話) {E: to know, understand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ereko
エレコ 【他動】[e-reko (そのこと)で・名づける](そのこと)で…を名づける。 níkaypa nínoye wa patek apekor apekur pe ne wakusu a=eréko katu Níkekke-wenkur Nínoye-wenkur sekor a=reko okkaypo an wa ニカイパ ニノイェ ワ パテㇰ アペコㇿ アペクㇽ ペ ネ ワクス アエレコ カトゥ ニケッケウェンクㇽ ニノイェウェンクㇽ セコㇿ アレコ オッカイポ アン マ (貧しくて刃物もないので)木を折り木をねじり切って火をたいていたのでそのことから名づけて「木折り貧乏人木ねじり貧乏人」と呼ばれている若い男がいて。(W民話) {E: to give someone, something a name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erekor
エレコㇿ 【他動】[e-re-kor (そのこと)で・名前・を持つ](そのこと)で名前がつく。 oro ta aynu kotan ka oka hi erekor kusu オロタ アイヌ コタン カ オカ ヒ エレコㇿ クス そこにアイヌの村があったことによって名前がついたから。(S言い伝え) {E: to be named.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erekus
エレクㇱ 【名】[e-rek-us その頭(顔)・ひげ・(そこ)に生えている][動物]①タラ。 ②(あだなとして)ドジョウ。 aynu or ta/paye=as ki kor/erekus erekus sekor/a=i=yé ki wa/iruska=as kus/santa soaso/somo ci=ye wa アイヌ オッタ/パイェアㇱ キ コㇿ/エレクㇱ エレクㇱ セコㇿ/アイイェ キ ワ/イルㇱカアㇱ クㇱ/サンタ ソアソ/ソモ チイェ ワ 人間のところに行くと「ひげ生え、 ひげ生え」と言われるので腹が立つから言わない(聞かれたことを教えてやらない)よ(ドジョウが言っている)。(W神謡K)〔知分類 p.66〕 {E: a cod fish.} (出典:田村、方言:沙流)
ererko
エレㇾコ 【名】[数名][e-rerko …で・三日] …で三日。 iye ererko イイェ エレㇾコ 三日目。 {E: the third day.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erum 1
エルㇺ 【名】矢の先の毒を入れるところ。 ay etupsi surku a=o uske a=ye katuhu erum, ermu anak cikoykip ne ruwe ne アイ エトゥㇷ゚シ スㇽク アオ ウㇱケ アイェ カトゥフ エルㇺ、 エㇾム アナㇰ チコイキㇷ゚ ネ ルウェ ネ 矢の先の毒を入れる所を言う言い方が エルㇺ で、 エㇾム (発音は エㇽム)《ネズミ》は獣(けもの)です。(W) {E: the place on the end of an arrow for poison.} (出典:田村、方言:沙流)
erurikikur-punpa
エルリキクㇽプンパ 【他動】[e-ru-riki-kur-punpa …で・すじ(髪)・上へ・(< 影/姿)・…を上へ持ち上げる(?)][雅](頭飾り)を髪を上げた上に立ててかぶっている。 retar cipanup/erurikikur/punpa kane レタッ チパヌㇷ゚/エルリキクㇽ/プンパ カネ [雅]白い頭かざりを髪を上げた上に立ててかぶっている。(Sユーカラ) ☆対語 erurikikur-raypa エルリキクㇽライパ。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esanniyo
エサンニヨ 【他動】①(こうしたらこうなる、 それからどうなって…というふうに)考える、 …を考慮する、 …を心づもりしている、 …を見はからう。 nisatta Sar un k=arpa kusu ne na nep ka en=sere kuni esanniyo yan ニサッタ サルン カㇻパ クス ネ ナ ネㇷ゚ カ エイセレ クニ エサンニヨ ヤン 明日私は沙流へ行くから何か持たせるものを考えて(準備して)ください。(S) arki kuni k=ésanniyo no ekari ku=san kusu ne アㇻキ クニ ケサンニヨ ノ エカリ クサン クス ネ 彼らが来るのにちょうど行きあうように見はからって私は行きます。(S) wen cikuni/ne kotomno/esanniyo wa kusu/kor etoranne ウェン チクニ/ネ コトㇺノ/エサンニヨ ワ クス/コㇿ エトランネ [雅]よくない木であるように思ったために結婚する気になりませんでした。(Sユーカラ語り) ②…に勘定を払う。 a=esánniyo wa ek yak a=ye アエサンニヨ ワ エㇰ ヤカイェ 彼は働いたお金をもらってきたそうだ。 ☞sanniyo {E: ①to think about, consider, foresee… ②to pay off one's bill} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esanpesituripa
エサンペシトゥリパ 【他動】[複](esanpesituri は単複の区別なし)(二人以上が)…で気分がよくなる、 …で気持ちがいい。 néa pon ninkiri ukousaraye wa e, síno esanpesituripa ネア ポン ニンキリ ウコウサライェ ワ エ、 シノ エサンペシトゥリパ そのおにぎりを二人で分けて食べ、 それで二人とも気分がよくなった(元気になった)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
esikte
エシㇰテ 【複他動】[e-sik-te …で・満ちる・させる] …を…でいっぱいにする。 saranip or usa okay pe esikte wa kore サラニㇷ゚ オㇿ ウサ オカイ ペ エシㇰテ ワ コレ 手さげの中にいろいろなものをいっぱい入れてあげなさい。(S) amam saranip oro a=esíkte wa a=anú ro アマㇺ サラニㇷ゚ オロ アエシㇰテ ワ アアヌ ロ 米をかますにいっぱい入れておこう。(S) senriyopako pu a=esíkte wa an a p センリヨパコ プ アエシㇰテ ワ アナㇷ゚ 千両箱が倉にいっぱい入れてあったのだが。(W民話) {E: to fill something up with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esina
エシナ 【他動】①(…のこと)を隠す、 …を秘密にする。 hunakoro un a=esína hawe? sekor yaynu=an kusu フナコロ ウン アエシナ ハウェ? セコㇿ ヤイヌアン クス 別に隠す必要はないわ、 と私は思ったので。(W民話) ② ☞ka(si) esina カ(シ) エシナ {E: to hide, conceal…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esinot
エシノッ 【他動】[e-sinot …で・遊ぶ] …で遊ぶ、 …をおもちゃにする(「ちょうす」)。 kikay esinot wa tun ne wa sinot kor oka キカイ エシノッ ワ トゥン ネ ワ シノッ コㇿ オカ 彼らは機械をいじって二人で遊んでいる。(W) esinot pe エシノッ ペ …のおもちゃ。 hekattar esinot pe ヘカッタㇻ エシノッ ペ 子どもたちのおもちゃ。 a=erámasu no oka a=esínot pe ka i=nukare yakka アエラマス ノ オカ アエシノッ ペ カ イヌカレ ヤッカ おもしろそうなおもちゃもいろいろ見せてくれたけれども。(S民話) {E: to play with…; make…into a toy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esipine
エシピネ 【他動】[e-sipine …で・身まかないする](衣類)を身につける。 retar cipanup/yaynenayne/esipine pe レタッ チパヌㇷ゚/ヤイネナイネ/エシピネ ペ [雅]白い頭飾りの鉢巻をそろいで身につけているのが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esipinpa
エシピンパ 【他動】[複](単は esipine エシピネ)[e-sipinpa …で・衣類を身につける[複]](二つ以上の衣類)を身につける、 …で身支度する。 usa okaype esipinpa wa soyne ウサ オカイペ エシピンパ ワ ソイネ いろいろなものを身につけて支度して外出する。(S) {E: to put on clothes; get ready for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esirpes
エシㇼペㇱ 【副】[e-sir-pes その頭・あたり・に沿って]縦に、 長さの方向に。 esirpes anu エシㇼペㇱ アヌ 縦に置きなさい。(S) {E: lengthways.} (出典:田村、方言:沙流)
esiseturka-terkere
エシセトゥㇽカテㇾケレ 【他動】[e-si-setur-ka-terke-re …に・自分の・背中・の上・跳ぶ・させる](おんぶするために赤ん坊)を自分の着物の背中へスポーンと入れる。 asinuma anak néa poyson a=esíseturkaterkere a=kay pakkay=an híne アシヌマ アナㇰ ネア ポイソン アエシセトゥㇽカテㇾケレ アカイ パッカイアン ヒネ 私はその坊やを自分の着物の背中にスポーンと入れておぶい、 おんぶして。(W民話) {E: to put a baby underneath the clothing on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esitcatcari
エシッチャッチャリ 【他動】[e-sir-catcari …で・あたり・…を散らす]…で散らかる、 …が散らかっている。 cise onnay epitta mun esitcatcari wa an, icakkere チセ オンナイ エピッタ ムン エシッチャッチャリ ワ アン、 イチャッケレ 家じゅうごみが散らかっていてきたない。(S) {E: to make…messy, untidy.} (出典:田村、方言:沙流)
esittatososke
エシッタトソㇱケ 【自動】[e-sir-ta-tosos(o)-ke その頭が・あたり・(?)・…を荒らす・(自動詞形成)]草原を分けて突き進む(人間でも熊でも)。 esittatososke kor hoyupu エシッタトソㇱケ コㇿ ホユプ 草原を分けて「めちゃくちゃ走る」 (S) {E: to push one's way through grasslands.} (出典:田村、方言:沙流)
esosnakari
エソㇱナカリ 【自動】道草を食う、 横道へそれる。 hunak ta e=esosnakari wa e=ek? フナㇰ タ エエソㇱナカリ ワ エエㇰ? どこで道草を食って遊んで来た? (S) {E: to loiter along the way.} (出典:田村、方言:沙流)
esouk
エソウㇰ 【他動】[e-so-uk …で・借財・を受け取る](お金、 米、 反物、 宝器等のような借財となるようなもの)を借りる。 úsep sinep a=esóuk ro ウセㇷ゚ シネㇷ゚ アエソウㇰ ロ 反物一反借りよう。(S) ☆参考 etun エトゥン(使うために借りてその後で返すような普通の品物)を借りる。 sóuk ソウㇰ[自動]借財/借金をする。 soataykor ソアタイコㇿ[自動]借財/借金がある。 esoataykor エソアタイコㇿ[他動]…を借財として借りる。 esoukte エソウㇰテ[複他動](次項) {E: to borrow money, rice etc.} (出典:田村、方言:沙流)
etakasure
エタカスレ 【副】[e-ta-kasu-re …で・(?)・過剰である・させる] 抜きん出て、 他(の人)よりよけいに。 tu kankitay oma kusu etakasure ramuan nankor トゥ カンキタイ オマ クス エタカスレ ラムアン ナンコㇿ 二つの頭頂がある(=つむじが二つある)から人より利口だろう。(W) etakasure kor rusuy エタカスレ コンルスイ 余分に欲しがる。(W) etakasure ponehe tanas エタカスレ ポネヘ タナㇱ 人より骨が高い(ほお骨がはっている)。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etanne
エタンネ 【他動】[e-tanne …で・長い](そこ)で長い…。 iwa tuysam/etanne maw/kane may ne/ciwnu イワ トゥイサㇺ/エタンネ マウ/カネ マイ ネ/チウヌ 岩山にそって長い息吹が金(かね)の響きのように美しく流れて聞こえて来る。(S)自作のウポポ {E: to be long.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etara
エタラ 【他動】…にささる。 noyporo op etara ノイポロ オㇷ゚ エタラ (彼の) ひたいに槍がささった。(S会話) kema etara yakun iyaykipte ケマ エタラ ヤクン イヤイキㇷ゚テ (針が)足にささったらあぶない。(W) {E: to stick into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eteseske
エテセㇱケ 【自動(?)】[e-tes-es-ke その頭・(反(そ)ることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)](直訳すると)その先が反(そ)っている。(次の表現の中で)(唇が)厚くなる(?)。 pátoye eteseske パトイェ エテセㇱケ (渋いために)唇が厚くなったような感じがする。(S) iyohay, ku=patoye ka eteseske kane siratek イヨハイ、 クパトイェ カ エテセㇱケ カネ シラテㇰ まあ、 私の唇も厚くなったように渋い。(S) {E: for the lips to swell.} (出典:田村、方言:沙流)
etok 2
エトㇰ 【位名】[< etok1](pet ペッ《川》、 nay ナイ《沢》などの後に置かれ、 しばしば一語になって)(河川)のいちばん奥、 水源地。 petetok ペテトㇰ 川の水源地。 nayetok ナイェトㇰ 沢の水源地。 {E: the source of (a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoko(ho)
エトコ(ホ) 【位名】[所](概は etok エトㇰ) ①…の先、 前。 etoko ta anak siyeye nukar kur ne a korka tane anak somo no an エトコ タ アナㇰ シイェイェ ヌカㇻ クㇽ ネ ア コㇿカ タネ アナㇰ ソモ ノ アン (彼は)以前には病気を見る人(=医者)だったけれど今はそれはやめている。(S) etoko un cup エトコ ウン チュㇷ゚ 前の月。 etoko un to エトコ ウン ト 前の日。 ②(河川)のいちばん奥、 水源地。 petetoko(ho) ペテトコ(ホ) その川すじ/その集落の川の水源地。 a=kor Sar kotan petetokoho アコㇿ サㇻ コタン ペテトコホ 私たちの沙流川流域集落の川の水源地。(W民話) nayetoko(ho) ナイェトコ(ホ) その沢すじ/その地域の沢の水源地。 yu etoko ユ エトコ 温泉の水源。 ruetoko/ruwetoko ルエトコ/ルウェトコ 進んで行く先。 {E: ①ahead of… ②the source of (a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etomnukar(-an)
エトㇺヌカㇻ §034.結婚(する)(6)etomnukar(-an)〔e-tóm-nu-kar エとㇺヌカㇻ〕⦅チカブミ⦆【雅】…と結婚する。"poy-Samayekur ci-〜"「サマイクㇽの子と私は結婚した」。"Petu-tom-un-kur ci-〜 wa sisak uwepirka ci-ki"「ペトゥトㇺの酋長と私は結婚してまたと無い幸福な暮しをしている」。"Otasut-un-nispa an-ne ineno, sino katke-mat an-〜, nep an-ewen ka somo ki, ekaci patek an-eramasuy"「オタスッの酋長で私はあって、立派な婦人を妻にし、何を不自由するということもせず、子だけが欲しかった」。[e(そこにおいて)+tom(体を)+nu(所有することを)+kar(する)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
etomotuye
エトモトゥイェ 【副】[e-tomotuye その頭が・…を横切って]横に、 幅の方向に。 epes tanne, etomotuye takne エペㇱ タンネ、 エトモトゥイェ タㇰネ 縦は長い、 横幅は短い。(S) {E: widthways.} (出典:田村、方言:沙流)
etoycotca
エトイチョッチャ 【他動】[e-toy-cotca …で・地・射る] …で地面を射る。 rapuhu ay ne a=kar wa a=etóycotca a=emúncotca wa tos to ayrapkina hetuku ruwe an nek! ラプフ アイ ネ アカㇻ ワ アエトイチョッチャ アエムンチョッチャ ワ トㇱ ト アイラㇷ゚キナ ヘトゥク ルウェ アン ネㇰ! その(カラスの)羽で矢をつくってそれで地面を射たりごみを射たりしたから矢羽根草(クサソテツ)が生えたのさ。(KK掛け合い歌)の結びの語り。 {E: to shoot at the ground with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etuhu
エトゥフ 【名】[所](概は etu エトゥ) …の鼻、 …のくちばし。 etuhu kar エトゥフ カㇻ (1)鼻をふく。 e=etuhu kar! エエトゥフ カㇻ! 鼻をふきなさい。(S) (2)(女性が感謝のあいさつとして)鼻の下に右手の人差指を当ててそっと右へ引く仕草をする。(KSgビデオ会話) etuhu ri エトゥフ リ[その鼻・高い]高慢だ。 ☆参考 鼻をかむことは etori(hi) kar エトリ(ヒ) カㇻ。 ☆参考 女性が感謝のあいさつとして鼻の下に右手の人差指を当ててそっと右へ引く仕草は、 ワテケさん・サダモさんの言葉では etuhu kar エトゥフ カㇻ とは言わず raymik ライミㇰ。 {E: a nose, a beak of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etun 1
エトゥン 【他動】…を借りる。 a=kor tennep a=kay wa arpa=an wa tutko rerko póka a=etún kusu ne na アコッ テンネㇷ゚ アカイ ワ アㇻパアン マ トゥッコ レㇾコ ポカ アエトゥン クス ネ ナ このかわいい赤ちゃんをおぶって行ってせめて二、 三日でもお借りしますから。(W民話) ☆参考 使うためにちょっと借りて後で返すようなものを借りることを言う。 erusa エルサ は、 そのようなものを貸すこと、 hosipire ホシピレ は返すことを言う。 ☆参考 esouk エソウㇰ (お金、 米など、 借財となるようなもの)を借りる。 {E: to borrow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etupuyke
エトゥプイケ 【名】[所](概は etupuy エトゥプイ) …の鼻のあな。 “ahunporu sikopayar pe hemanta an?” “etupuyke”「アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン?」「エトゥプイケ」「死者の国の入口の洞穴にそっくりのものはなあに?」「鼻のあな」(なぞなぞ)。(W-S会話) {E: nostrils (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etursere
エトゥㇽセレ 【複他動】[e-turse-re …で・落ちる・させる] …で…をとばす、 …で…を切り落とす。 ure etursere ウレ エトゥㇽセレ 足で(それを)けとばす。(W) a=sitómusi a p a=sikóetaye híne néa kimunkamuy a=tawki hi ta kamuy renkayne penrekuci a=etúrsere ruwe ne アシトムシ アㇷ゚ アシコエタイェ ヒネ ネア キムンカムイ アタウキ ヒ タ カムイ レンカイネ ペンレクチ アエトゥㇽセレ ルウェ ネ 私が腰に差していた山刀を引き抜いて熊に切りつけとき、 神のおかげでその首を切り落とした。(HK民話) {E: to cut off…; cut away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eukimatekka/ewkimatekka
エウキマテッカ 【他動】[e-u-kimatek-ka …のことで・互い・あわてる・させる] …のことで皆びっくりする/あわてる。 okkaypo utar i=eukimatekka, i=anpa híne オッカイポ ウタㇻ イエウキマテッカ、 イアンパ ヒネ 私が死んでいたので、 若者たちはみんなびっくり仰天して私をかついで…。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eun 1
エウン 【他動】[e-un その頭・にある] (そこ)にある、 (そこ)に現れる。 án=an kotcake eun pekor yaynu=an kor アナン コッチャケ エウン ペコㇿ ヤイヌアンコㇿ (幼いときに別れた父母が)自分の目の前に現れるような気がして。(S民話) {E: to be (at, on)…; stick to…; to appear in front of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
euwopitte/ewwopitte
エウウォピッテ 【他動】[e-u-opitte その頭・互い・を結ぶ(?)] …を結ぶ。 ureneepakke ewwopitte/ewopitte wa ári ウレネエパッケ エウウォピッテ/エウォピッテ ワ アリ (俵の)両端を結んで(つなぎ合わせて)おきなさい(1枚に編んだものの編み始めと編み終わりをつなぎ合わせて袋にすることを言っている)。(S) nuyto etupsike k=ewwopitte wa k=ári akusu kem ounu ka eaykap siri iki ヌイト エトゥㇷ゚シケ ケウウォピッテ ワ カリ アクス ケㇺ オウヌ カ エアイカㇷ゚ シリ イキ 糸の端を私が結んでおいたところ(彼は)針に通すことができない様子だ(何本もある糸の両端の先を結んで一つに束ねてしまったことを言っている)。(S) ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e が高く発音されるときに多く使われる語幹の形。 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは ewopitte エウォピッテ という形をとることが多い。 ☞ewopitte エウォピッテ {E: to link, join…} (出典:田村、方言:沙流)
ewakewak
エワケワㇰ 【他動】[ewak-ewak エワク・(重複)] ☞eyaykesupka ewakewak エヤイケスㇷ゚カ エワケワㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewakitara
エワキタラ 【他動】☞eyaykesupka-ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewehopuni
エウェホプニ [e-u-e-hopuni …に/で・互い・と一緒に・飛ぶ] ①(場所)を(ひと塊になって)飛んで行く。 nuy pas uwesinoye, huptay enka ewehopuni wa arpa ヌイ パㇱ ウウェシノイェ、 フㇷ゚タイ エンカ エウェホプニ ワ アㇻパ 山火事がたつまきみたいにグルグル回り、 トド松林の上を飛んでいく。(S) ②…を(巻き風)が巻き上げて行ってしまう/飛んで行く。 wentoyra wenmunira ewehopuni wa arpa wa isam ウェントイラ ウェンムニラ エウェホプニ ワ アㇻパ ワ イサㇺ (巻風が)ひどいごみやきたないごみを巻き上げて行ってしまう。(S) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci= )のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we ウェ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwehopuni/ewwehopuni エウウェホプニ の形が使われることが多いと予想される。 ☞hopuni ホプニ {E: ①to rush, dash out. ②for something to be blown away by the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
eweraman
エウェラマン 【他動】[e-u-e-raman …について・互い・と共に・わかる] …が皆/二人とも一致してわかる。 sinrit oruspe, kamuy oruspe, ney ta pakno sineatkino a=ewéraman kuni sekor ku=yaynu kor k=an シンリッ オルㇱペ、 カムイ オルㇱペ、 ネイ タ パㇰノ シネアッキノ アエウェラマン クニ セコㇿ クヤイヌ コㇿ カン 先祖のこと、 神のことが、 いつまでも混乱しないできちんと皆にわかるのだと私は思っている。(W会話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euweraman/ewweraman エウウェラマン の形が使われることが多いと予想される。 ☞eraman エラマン {E: to mutually know…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewesermakkor
エウェセㇾマッコㇿ 【他動】[e-u-e-sermak-kor その頭(?)・互い・と共に・うしろだて・を持つ(?)] 互いに力になり合う。 iteki uutari ka uwanun ka uwehosi uwehosi yaynu no, sine ikinne yaynu, sine irenka kor yakne ewesermakkor pe ne na イテキ ウウタリ カ ウワヌン カ ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ、 シネ イキンネ ヤイヌ、 シネ イレンカ コㇿ ヤㇰネ エウェセㇾマッコㇿ ペ ネ ナ 親戚同士でも他人同士でも、 テンデンバラバラなことを考えず、 一様に考え、 一つの意志を持てば、 それによって力になり合うものだよ。(S独話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwesermakkor/ewwesermakkor エウウェセㇾマッコㇿ の形が使われることが多いと予想される。 ☞sermak セㇾマㇰ {E: to combine one's efforts for mutual benefit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkoramkur-turpa
エウコラㇺクㇽトゥㇽパ/エウコラㇺクットゥㇽパ 【他動】(韻文では分離)[e-u-ko-ram-kur-turpa …について・互い・と共に・心・有様・を伸ばす[複]] …について皆で一緒にいろいろとよく考えて相談し合う。 sekor okay pe/kamuy opitta/ewkoramkur/turpa kane セコロカイ ペ/カムイ オピッタ/エウコラㇺクㇽ/トゥㇽパ カネ [雅]ということを神々はみな一緒に考えて先のことを案じていました。(Sユーカラ) ☆発音 日常語で話すときは全体を続けて ewkoramkutturpa エウコラㇺクットゥㇽパ と発音する。 しかしアクセントは二語のアクセント。 ☆参考 韻文で歌うときは2行に分かれる。 ☆参考 『音声資料3』に ewkoramkotturpa エウコラㇺコットゥㇽパ とあるのは誤り。 {E: to seriously talk over…with someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkoysoytak
エウコイソイタㇰ 【他動】[e-uko-isoytak …について・互いに・話をする] …について互いにいろいろと話を(おしゃべりを)し合う。 nep ka kamuy oruspe hene teeta aynu oruspe hene a=ewkoysoytak wa ネㇷ゚ カ カムイ オルㇱペ ヘネ テエタ アイヌ オルㇱペ ヘネ アエウコイソイタㇰ ワ 何か神のことでも昔のアイヌのことでもお互いにいろいろ話をし合って。(S会話) {E: to mutually discuss…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewonne
エウオンネ 【自動】[e-wor-ne その頭(顔)・水の中・である] 顔を洗う。 k=éwonne ケウォンネ 私は顔を洗う。 ☆参考 手を洗うことは yaske ヤㇱケ または teke(he) huraye テケ(ヘ) フライェ、 そのほかのものを洗うことは huraye フライェ《…を洗う》を使って言う。 {E: to wash one's face.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewpaskuma
エウパㇱクマ 【他動】[e-upaskuma …について・語り伝える] …を語り伝える、 …についてその起源やいわれやいきさつなどを教え伝える。 iresu sápo/i=ewpaskuma/somo ki p he an sekor/yaynu=an hike イレス サポ/イエウパㇱクマ/ソモ キㇷ゚ ヘ アン セコㇿ/ヤイヌアニケ [雅]育ての姉は私に教えてくれなかったのかと思うと。(Sユーカラ語り) {E: to tell, relate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyam
エヤㇺ 【他動】…を大切にする、 …を大切にしまう、 …を心にかける、 …を気づかう。 a=eyám アエヤㇺ …が気がかりである、 …があぶない。 a=ukóhoppa wa oka he an? iyaykipte, ape or un ka a=eyám, nay or un ka a=eyám アウコホッパ ワ オカ ヘ アン? イヤイキㇷ゚テ、 アペ オルン カ アエヤㇺ、 ナイ オルン カ アエヤㇺ 子どもたちばかりで留守に置かれているの? あぶないなあ、 火のそばもあぶない、 川のほうもあぶない。(S) {E: to treat…importantly; to keep…safe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyami
エヤミ 【名】[動物] カケス。 〔知分類 p.181 ミヤマカケス(ホロベツ)〕 {E: a jaybird.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyar
エヤㇻ 【他動】[e-yar …を食べる・だれか不定の人にしてもらう] 人に食べさせる、 人に食べてもらう。 e=kor tópenpe sanke wa eyar エコㇿ トペンペ サンケ ワ エヤㇻ あなたの(つくった)お汁粉を出して食べていただきなさい。(S) a=kotánu epitta a=eyár ayne アコタヌ エピッタ アエヤㇻ アイネ (乾し肉や乾し魚を) 私の村中の人々に食べさせて(=与えて)いたがとうとう…。(W民話) {E: to feed someone something; have someone eat something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyekakamuy
パイェカカムイ §408 (その他の鳥名)  peyeka-kamuy (pa-yé-ka-ka-muy)「パいェカカムイ」 ⦅沙流⦆[=payekay-kamuy] (出典:知里動物編、方言:)
eyku
エイク 【他動】[e-iku …で・飲酒する]…で酒を飲む。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 彼は田畑もみんな売ってしまってそれでバクチをやり、 酒を飲み、 とうとう今はまるはだか(一文なし)だ。(S) {E: to drink liquor at, from…} (出典:田村、方言:沙流)
eynonnoitak
エイノンノイタㇰ 【他動】[e-inonnoitak …について・祈る] …のことを祈る。 nísapno ray wa turse ruwe ne híne orowano néun a=epótara néun a=eynonnoitak kotan epitta oka nispa uwekarpa wa a=eynonnoitak kasi a=kik yakka a=niwkes híne ニサㇷ゚ノ ライ ワ トゥㇽセ ルウェ ネ ヒネ オロワノ ネウン アエポタラ ネウン アエイノンノイタㇰ コタネピッタ オカ ニㇱパ ウウェカㇻパ ワ アエイノンノイタㇰ カシ アキㇰ ヤッカ アニウケㇱ ヒネ (私の一人娘が)突然死んで倒れて、 それからどんなにまじないをし、 どんなに祈り、 村じゅうの長者方が集まって娘のために祈っても(生き返らせるために)たたいても、 生き返らせることができなくて。(W民話) {E: to pray for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyporsak
エイポㇿサㇰ 【他動】[e-ipor-sak …で・顔色・がない] …がはずかしい、 …できまりが悪い。 ☆参考 はずかしいことを表すいろいろな語は ☞yaysitoma ヤイシトマ [自動](一般的に)はずかしい。 {E: to be ashamed of…; be embarrassed about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eytak-eciw
エイタㇰエチウ 【他動】[e-itak-e-ciw …に・言葉・で・刺す](神)に祈りを捧げ頼み事をする。 {E: to pray to a god for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
haciko
ハチコ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(3)haciko〔ha-čí-ko ハちコ〕⦅S.⦆小さい;幼い。〜utah cis-ahci te okay-ahci;sikihi ka okore〜pahno cis okay-ahci⦅ウソロ⦆「幼い子どもたちが泣いていた;その日も皆小さくなるほど泣いていた」。〜-an orano may-nehpo sinne i-ko-yaykara a an-acaha itaki ahkari an-ki ka an-kowakusu⦅ウソロ⦆「私の幼い頃から女の子のように私を可愛がってくれた私の叔父の言うことにそむくわけには参らぬ」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
has
ハㇱ 【名】柴木(=大きくない木)。 ☆参考 独立の単語としては未出。 合成語の中に出てくる。 hastay ハㇱタイ 大きくない木の林。 uhasekoyki ウハセコイキ 柴木でたたき合う。 {E: a type of tree.} (出典:田村、方言:沙流)
hawe 2
ハウェ 【形名】[名詞化辞][< haw-e 声・(所属語尾)] ①動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。 言われたこと、 話されたこと、 声に関することに用いられる。 …(と言った)の、 (…と言った)こと。 …hawe ne …ハウェ ネ (…と言った)のだ。 káni ne hawe somo ne ya? カニ ネ ハウェ ソモ ネ ヤ? 私のことを言ってるのではないだろうか。 …hawe (he) an? …ハウェ (ヘ) アン? (…と言った)のですか。 …hawe un …ハウェ ウン (…と言った)のだよ。 “hńta e=eyayominausi hawe an?” “kanpi ku=nukar wa k=émina hawe un”「フンタ エエヤヨミナウシ ハウェ アン?」「カンピ クヌカㇻ ワ ケミナ ハウェ ウン」「何を一人で笑ってるの。」「手紙を読んで笑っているのよ。」 …hawe ene an hi …ハウェ エネ アニ 次のように言った/話した/言うのが聞こえた。 …hawe! …ハウェ! …(だ)なあ! ku=hawe wen hawe! クハウェ ウェン ハウェ! 私の声はひどいねえ。(S独話) …hawe? …ハウェ? …なの?/…だって (言うの)?/(反語的に)なんてとんでもない。 tane hosippa=an hawe? タネ ホシッパアン ハウェ? もうお帰りになったの。 mak ne hawe? マㇰ ネ ハウェ? どうなるのか=どうにも(なんにも)ならない。 ②文頭に置かれ、 その前に言われたことがらを受けてその全体を名詞化する。 hawe un ハウェ ウン そう(言ったの)だよ。 hawe ne ciki ハウェ ネ チキ それなら、 そういうことなら、 それでは(…しなさい)。 hawe ne yakun ハウェ ネ ヤクン それなら、 そういうことなら、 それでは(…するよ)。 ☆参考 後に he ヘ はつかない、 つまり hawehe ハウェヘ とはならない。 ☆参考 hawe ハウェ [名][所]《声》については ☞hawe(he) ハウェ(ヘ) ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 ☞ruwe ルウェ {E: ①(is to be placed at the end of a sentence to make it a noun.) what was said, accepted. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was said a noun.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawean
ハウェアン 【自動】[単](複は haweoka ハウェオカ)[hawe-an 声・ある](一人が)(…と)言う。 sekor hawean セコㇿ ハウェアン …と言う/言った。 ene hawean hi エネ ハウェアニ 次のように言った。 mak hawean マㇰ ハウェアン どう言う/何と言う。 ☆参考 「…と言う」「…のように言う」など、 内容のあることがらを言うという場合に使われる。 ☆参考 itak イタㇰ [自動]ものを言う、 しゃべる、 言葉を発する。 ye イェ [他動]…を言う、 …に言う。 {E: to say…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
haweoka
ハウェオカ 【自動】[複](単は hawean ハウェアン)[hawe-oka その声・ある[複]](二人以上が)言う。 ene haweoka hi エネ ハウェオカ ヒ 次のように言った。 sekor haweoka セコㇿ ハウェオカ …と言う(言った)。 mak haweoka マㇰ ハウェオカ どう言う、 何と言う。 {E: to say.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawke
ハウケ 【自動】[haw-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)]静か/おだやかである、 安い(値段が)。 réra ponno hawke レラ ポンノ ハウケ 風が少し弱くなった。(W) ataye hawke アタイェ ハウケ 値段が安い。 ☆対語 ruy ルイ 激しい。 ataye ruy アタイェ ルイ 値段が高い。 ☆参考 ratci ラッチ ゆっくりしている。 réra ponno ratci レラ ポンノ ラッチ 風が少し落ちついた。 {E: to be calm; silent; cheap (in price).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawkokari
ハウコカリ 【他動】[haw-ko-kari 声・と共に・…を回す] 何度もくり返して言う。 yayapapu hawkokari ヤヤパプ ハウコカリ 何度もくり返しあやまる。 {E: to say something repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawpis
ハウピㇱ 【自動】[haw-pis 声・ささやく(?)]何か言う。 hekattar utar nep uwenoyne haweoka hike ka hawpis hi ka isam no an ヘカッタㇻ ウタㇻ ネㇷ゚ ウウェノイネ ハウェオカ ヒケ カ ハウピシ カ イサㇺ ノ アン 子どもたちがどんなに騒いでも彼は何も言わないでいる(叱ったり文句を言ったりしない)。(S) {E: to say something.} (出典:田村、方言:沙流)
hecawe
ヘチャウェ 【自動】[単](複は hecawpa ヘチャウパ)[he-caw-e 頭・(ひび割れることを表す擬態の語根)・(他動詞形成)] ほごれる。 cisekitay hecawe チセキタイ ヘチャウェ 屋根のカヤがほごれる(=バラバラになる)。 amam hecawe アマㇺ ヘチャウェ 穀物がはじける(ヒエ、 イナキビ等)。 múnepuy hecawe ムネプイ ヘチャウェ 草の実がはじける。 {E: to burst.} (出典:田村、方言:沙流)
hecururu
ヘチュルル 【自動】[he-cururu 頭・(擬態重複)] 首を引っ込める(寒くてちぢこまって)。 hecururu=an wa oka=an ヘチュルルアン マ オカアン 私たち首をすっこめている。(S) mérayke wa hecururu kane an メライケ ワ ヘチュルル カネ アン (彼は)寒いのでちぢこまっている。(S) {E: to pull in one's neck.} (出典:田村、方言:沙流)
hekote 2
ヘコテ 【後副】】…の方へ。 hekote inkar ヘコテ インカㇻ …の方を見る。 hekote itak ヘコテ イタㇰ …の方に向かってものを言う。 e=hekote ku=kiru エヘコテ クキル (私はこれを)あなたの方へ向ける。(S) (人称接辞 en=/un= エン/ウン が接頭するとき語頭の h は落ちて、 en=ekote エネコテ、 un=ekote ウネコテ となる。 それ以外にも h が弱まって エコテ のように聞こえる場合もある。)en=ekote kiru エネコテ キル 私の方へ向けなさい。(S) un=ekote ka ye ka eyayramkar ウネコテ カ イェ カ エヤイラㇺカㇻ 私たちのところへも言ってくることもできないでいる。(S) {E: to, towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hem
ヘㇺ 【副助】…もまた。 káni hem ku=ye カニ ヘㇺ クイェ 私も言う。(W会話) sókar hem ki munnuwe hem ki ソカㇻ ヘㇺ キ ムンヌウェ ヘㇺ キ ござも敷き掃き掃除もした。 hem tasum hem siyeye ki ヘㇺ タスㇺ ヘㇺ シイェイェ キ [慣用句]病気やらわずらいやらをした(=くり返し病気になった)(身の上話型の民話の終りのほうで、 死んで神の国に行くときが近づいたことを言うときの常套句)。 taanpe hem toaníke hem en=kore タアンペ ヘㇺ トアニケ ヘㇺ エンコレ これもあれもください。(S) okkayo hem menoko hem porono oka オッカヨ ヘㇺ メノコ ヘㇺ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) ☆参考 ka カ[副助]も《も》と訳せるが、 ka カ は「さらにその上に…も」というニュアンスを含み、 hem ヘㇺ は「他のことがらと共に…もまた」というニュアンスを含む。 最後の用例などは、 ka カ も hem ヘㇺ もどちらも使える。 {E: also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hemespa
ヘメㇱパ 【自動】[複](単は hemesu ヘメス)(魚が川上へ)上る、 (人が台か何かの上へ)上がる、 (人が山を)登る。 cep hemespa チェㇷ゚ ヘメㇱパ 魚(鮭)が川を上る。 konkane cikappo ni hontom pakno rap hemespa kor oka コンカネ チカッポ ニ ホントㇺ パㇰノ ラㇷ゚ ヘメㇱパ コㇿ オカ 黄金の小鳥が木の中ほどまで下りたり上がったりしていた。(KC民話) nupuri turasi hemespa ヌプリ トゥラシ ヘメㇱパ 山を登る。 ☆参考 人が川をさかのぼるのは pet turasi paye ペッ トゥラシ パイェ [複]。 ☞hemesu ヘメス {E: to go upstream; climb (a mountain.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hemesu
ヘメス 【自動】[単](複は hemespa ヘメㇱパ)[he-mesu 頭・そぐ](魚が川上へ)上る、 (人が高い所へ)上がる、 (人が山に)登る。 suy or a=omáre yakun hemesu póka a=eáykap uske スヨㇿ アオマレ ヤクン ヘメス ポカ アエアイカㇷ゚ ウㇱケ …穴に入れられたら上がることもできないようなところ。(W民話) nupuri turasi hemesu=an ヌプリ トゥラシ ヘメスアン 私は山を登って行った。(W民話) ☆参考 自動詞であることに注意。 山や川は目的語にはならない。 ☆参考 人が川をさかのぼることは pet turasi arpa ペッ トゥラシ アㇻパ [単]と言い、 hemesu ヘメス とは言わない。 ☆参考 空中を上昇するのは rikin リキン、 川から岸に上がるのは yan ヤン ☆対語 san サン 山側(川上の方)から海側(川下の方)へ出る/下る/移動する。 ran ラン 山など(高い所)から低い所へ下りる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hempaksuy
ヘンパㇰスイ 【副】[hempak-suy いくつの・(回数)] 何回。 hempaksuy ka aynurayke yak a=ye へㇺパㇰスイ カ アイヌライケ ヤカイェ 何度も人殺しをしたそうだ。(S) {E: how many times.} (出典:田村、方言:沙流)
hemtomani wano
ヘㇺトマニ ワノ 【副】[< hem-to-oman-(h)i wano (疑問)・日・行った・とき・から](?) 最近、 このごろ(半年くらい前から今まで)。 hemtomani wano senriyopako isam ranke kor síran ヘㇺトマニ ワノ センリヨパコ イサㇺ ランケ コㇿ シラン 近ごろ千両箱がたびたびなくなる。(W) {E: recently; these days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hep
ヘㇷ゚ 【間投】(かけ声。) hep hep! ヘㇷ゚ヘㇷ゚! ハイハイ! (W即興詩) ☆参考 即興歌の終りで使われている。 その前に hay hay ハイ ハイ (掛け声)、 あとに a wenko wenko ア ウェンコ ウェンコ《あ、 すばらしいすばらしい》と言っているところもある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
herokikar
ヘロキカㇻ 【自動】[heroki-kar ニシン・をつくる/する] ニシン漁場で働く。 kuani pista ku=an/herokika(r) okkayo クアニ ピㇱタ クアン/ヘロキカ(ㇻ) オッカヨ 私は浜のニシン漁場で働く男(歌う口調によって語末の r が落ち、 herokika ヘロキカ と発音している)。(S自作の歌) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hetak
ヘタㇰ 【間投】(=heta ヘタ) さあ、 そら。(うながす言葉。) na e=hotke wa e=an ruwe? iyohay, hetak hopuni! ナ エホッケ ワ エアン ルウェ? イヨハイ、 ヘタㇰ ホプニ! まだ寝ているの? まああきれた、 さあ起きなさい。(S) hetak hokure ヘタㇰ ホクレ さあ早く、 さあさあどうぞ。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hetari
ヘタリ 【自動】[he-tari 頭・を上げる] 頭を上げる、 (木片が)飛び上がる。 hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりして拝礼する(おじぎのことを言っている)。(S) cikuni ku=tawki akusu emko hetari wa ani ku=yaykik ruwe un チクニ クタウキ アクス エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ ルウェ ウン 私が 薪を(割ろうとして)たたいたら半分飛んで来て私はそれで自分を打ったのだよ。(S) ☆対語 hepoki ヘポキ {E: to lower one's head; to jump up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
heuyeuye
ヘウイェウイェ 【自動】[he-uye-uye 頭・をふるわせる(?)](すっぱいものを食べたとき)顔をしかめて「ブルブルする」(身振いする/顔を左右にふるわせる)。(S) iyohay e=heuyeuye siri? e=e ka eaykap ciki anu イヨハイ エヘウイェウイェ シリ? エエ カ エアイカㇷ゚ チキ アヌ まあ、 あなたすっぱくてブルブルしてるのかい? 食べられないなら残しなさい。(S) {E: to screw up one's face ( after eating something sour).} (出典:田村、方言:沙流)
heyapte
ヘヤㇷ゚テ 【自動/副】(?)[he-yap-te 頭を・上陸する・させる] 海の方から山の方へ向かって行く/向かっている。 heyapte heyapte pon nay uwato ápekor síran ヘヤㇷ゚テ ヘヤㇷ゚テ ポン ナイ ウワト アペコㇿ シラン 山の方へ山の方へと小さな沢がたくさん並んだようになっている。(S) {E: to face, leave for the mountains from the sea.} (出典:田村、方言:沙流)
hi 2
ヒ 【形名】[名詞化辞](動詞/動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。) ①…する/したこと honkor=an hi ka a=erámpewtek ホンコラニ カ アエランペウテㇰ 私は妊娠していたのも知らなかった。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス ひたいに大きな穴を開けられたことに腹が立ったので。(S民話) kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス 神が思った事が地面に落ちるのは畏れ多いので。(S言い伝え) ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どのように…する/したかということ。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ene hawean hi エネ ハウェアニ (直訳すると)このように言ったことは=次のように言った。 hi néno ヒ ネノ …したまま。 ene an a hi néno (kane) エネ アナ ヒ ネノ (カネ) もとあったとおりに。 sike=an hi néno シケアニ ネノ 私は荷物を背負ったまま。(W神謡語り) hi nani ヒ ナニ …するとすぐ。 soyne hi nani ソイネ ヒ ナニ 外へ出てすぐ。 hi kusu ヒ クス …する/したから、 だから。 ②(文頭に置かれ、 前の文の内容を受けてその全体を名詞化する。) hi ne ヒ ネ そうだよ。 ③とき。 kéman hi ta ケマニ タ 飢饉だったときに。(W会話) tekehe turiri hi ta テケヘ トゥリリ ヒ タ 手をのばしたときに。(HK民話) poro=an hi wano ポロアニ ワノ (引用文中)私が大きくなってから。 hi ora(no)/hi oraun ヒ オラ (ノ)/ヒ オラウン …してから。 ne hi pakno ネ ヒ パㇰノ そのときまで。 ④ところ(所)。 tun ehotke hi トゥン エホッケ ヒ 二人が寝る所。(NK民話) ☆発音 ☞hi ヒ 1 {E: ①to; in; that. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was previously said a noun form. ③time. ④place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hike 2
ヒケ 【形名】[名詞化辞](hi ヒ 2 に所属形語尾のついた形だが、 hi ヒ とは意味・用法が異なる。) ①…することは、 …したら。 hike mak? ヒケ マㇰ ? …したらどう? (婉曲な勧め、 提案。) e=e hike mak? エエ ヒケ マㇰ? 食べたらどう? (S) …hike makanak ne wa? ヒケ マカナㇰ ネ ワ? …したらどうですか? (S) ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa? エネ チㇱ コㇿ アㇻパ ルスイ ペ アアㇻパレ ヒケ マカナㇰ ネ ワ? あんなに泣いて行きたがるもの行かせたらどうですか? (S) (後に mak マㇰ《どう》が略されて)hike? ヒケ? …したら? nep ka oyra noyne yaykohosipi kusu a=tere hike? ネㇷ゚ カ オイラ ノイネ ヤイコホシピ クス アテレ ヒケ? 何か忘れたらしく戻って行ったから待っていないか? (S) ②…したが/するとき (話が次の内容に展開するときに用いる)。 …un kur a=ne híne án=an hike …ウン クㇽ アネ ヒネ アナン ヒケ 私は…の人でしたが。(Wほか民話) ☞hike(he) ヒケ(ヘ) {E: ①to do…is to…; if one did… ②one did…; when one does…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hike kusu
ヒケ クス 【接助】[…すること・のために]…したからといって、 たとえ…したとしても。 néno án=an hike kusu i=rayke kusu iki kor an pe ネノ アナン ヒケ クス イライケ クス イキ コラン ぺ たとえこうして隠れていても彼は私を殺そうとしているのだから。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
híoy'oy
ヒオイオイ 【間投】ありがとう、 どうも(何かよくしてもらったときやものをもらったときなどの軽い謝辞)。 ☆発音 はじめの o オ をのばして ヒオーイオイ のように言う。 ☆参考 実際の会話の記録ではすべて女性が言っているが、 昔話(民話、 uwepeker ウウェペケレ、 女性が語っている)の中では男の神が言っている例もある。 ☆参考 iyayiraykere イヤイライケレ は、 きちんとした、 ていねいな謝辞。 ほかにもいろいろなお礼の言い方がある。 ☞iyayirayikere イヤイライケレ {E: thanks (informal.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hocikacika
ホチカチカ 【自動】[ho-cika-cika 尻を・バタバタする(擬音)・(重複)] 苦しんでバタバタあばれる。 ray-hocikacika ライ ホチカチカ[自動]ひどくバタバタあばれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hokanpa
ホカンパ 【自動】むずかしい、 ややこしい。 hokanpa nepki ホカンパ ネㇷ゚キ むずかしい仕事。(S) hokanpa oruspe ホカンパ オルㇱペ むずかしいこと/話。(W会話) hokanpa kur ホカンパ クㇽ 何を聞いてもまっすぐに答えずもったいぶって横へそれながら教える人。(S) ☆対語 isayka イサイカ やさしい、 簡単である。 {E: to be difficult; confusing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hokettektek
ホケッテㇰテㇰ 【自動】[hoket(u)-tektek ひょっと逃げる・急に…する] ひょっと逃げて見えなくなってしまう。 ☞hoketu ホケトゥ {E: to suddenly run away, disappear.} (出典:田村、方言:沙流)
hoketu
ホケトゥ 【自動】[ho-ketu 尻を・(?)] ①(寝ていて)曲げていた足をさっとのばす。 ②逃走する。 kamiasi hoketu wa isam カミアシ ホケトゥ ワ イサㇺ 畜生逃げてしまった。(S) {E: ①to suddenly stretch one's bent legs. ②to flee; run away.} (出典:田村、方言:沙流)
hoku
ホク §036.おっと(夫)(1)hoku〔ho-kú ホく〕⦅H.⦆①夫。②合成語の中では「男」の意をもつ。[ok-kayのokと関係あるか]。hoku-kanaw-ne「男声で」(mat-kanaw-ne「女声で」に対する)。hoku-sittok i-ko-anu「男のように肘を張る」⦅ユ研Ⅱ, p.283⦆。hoku-yuk「雄熊」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
hokure
ホクレ 【副】①さあ早く、 どうぞ、 どんどん、 さっさと(主にうながすときに使う)。 eci=ápkas etok ta hokure poronno ipe yan エチアㇷ゚カㇱ エトㇰ タ ホクレ ポロンノ イペ ヤン あなたたち出歩く(出かける)前に、 さあ、 たくさん食べなさい。(S) hokure ka a=ku ka somo ki ホクレ カ アク カ ソモ キ (引用文中)私はどんどん飲みはしなかった。 ②[慣用句]hokure kunak ホクレ クナㇰ さあ早く。 hokure kunak hayok yan! ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン! さあ早く武装しなさい。(W言い伝え) ③(間投詞のように) hokure hokure! ホクレ ホクレ! 早く早く、 さあさあどうぞ。 ☆参考 heta ヘタ/hetak ヘタㇰ はこれから始めよう/始めなさいというときのただのうながし《さあ》。 hokure ホクレ は早く、 どんどん、 さっさと、 といったような、 ニュアンスを含む副詞。 両方続けて hetak hokure ヘタㇰ ホクレ とも言う。 ☆参考 命令・要求表現での用法が圧倒的に多い。 相手(2人称)に対する要求(命令の形や yak pirka na ヤㇰ ピㇼカ ナ などの形)のほか、 包括的1人称複数《私たち》に対する要求、 つまりさそいの言い方(主語不定人称形)もある。 叙述文で使われている例は否定表現になっている。 (出典:田村、方言:沙流)
hokus
ホクㇱ 【自動】(家や木などが)倒れる、 (比喩的に)倒産する。 ☆参考 hácir ハチㇼ ころぶ、 落ちる。 horak ホラㇰ 根こそぎ倒れる、 家など崩壊する。 hokus-hokus kane ホクㇱホクㇱ カネ/ホクソクㇱ カネ (大勢が)ずらりと並んで寝て(いる)。 hokus-hokus kane mokor wa okay pe ホクㇱホクㇱ カネ モコㇿ ワ オカイ ペ ずらりと並んで横たわり眠っている者たち。(HK民話) {E: to fall down; collapse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hokusak menoko
ホクサㇰ メノコ §033.いいなずけ(許嫁)(15)hoku-sak menoko〔ho-kú-sak|me-nó-ko ホくサㇰ・メのコ〕⦅ホロべツ⦆【雅】許嫁の夫のない女。[hoku(夫)+sak(を持たぬ)+menoko(女)]。"a-turesi utar, somo ka hoku-sak menoko utar eci-ne ruwe ka somo tapan na. ikanepeka rit-us kane okay-pe utar eci-nukar ko, orun eci-itak na! eci-mina na!"「我が妹たちよ、決して許嫁の夫の無い女たちで汝らはあるのでないのだよ。ゆめゆめ筋ばっている者ども(=男たち)を汝ら見ても、それへ汝ら物言いかけるのではないよ!汝ら笑いかけるのではないよ!」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
hoppa
ホッパ 【他動】[< hop-pa (置いて去ることを表す語根)・(複)]…を置いて行く、 …を残して去る。 néa ekayni a=ehúsi wa a=hoppa a a=mipa p ネア エカイニ アエフシ ワ アホッパ ア アミパㇷ゚ その切り株にかぶせて置いて行った私の着物。(HC民話) a=unúhu a=onáha kira híne yap híne oraun sinenne a=i=hóppa tono or ta ki p ne kusu アウヌフ アオナハ キラ ヒネ ヤㇷ゚ ヒネ オラウン シネンネ アイホッパ トノ オッタ キㇷ゚ ネ クス 私の母と父は逃げて国へ帰ってしまってそれから私は一人和人の殿様の家に残されたので。(S民話) oar tennep hoppa wa isam オアッ テンネㇷ゚ ホッパ ワ イサㇺ ほんの赤ん坊を残して亡くなった。(W民話) mosir hoppa モシㇼ ホッパ 世を去る=(身分の高い人や重要な人が)死ぬ(=mosiroppa モシロッパ)。 a=kor nispa mosir hoppa hi oro wano アコㇿ ニㇱパ モシㇼ ホッパ ヒ オロ ワノ 私の主人が世を去ったときから。(W民話) ☆参考 複数形の形だが、 沙流方言では単複区別なく用いられる。 単数形の形をもつ hopi ホピ は、 派生語の中に現れる。 {E: to leave…behind, over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hopsekar
ホㇷ゚セカㇻ 【他動】[hop-se-kar (擬音)・と言う・つくる]…を吸う (汁気のものを細くした口の先から中へ吸い入れる)、 スルスルと音を立ててすする。 wakkane sayo hopsekar ワッカネ サヨ ホㇷ゚セカㇻ ゆるいおかゆを吸う/すする。(S) ☞horopsekar ホロㇷ゚セカㇻ {E: to suck, drink in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hopuni
ホプニ 【自動】[単](複は hopunpa ホプンパ)[ho-puni 尻・を持ち上げる] 起きる、 起き上がる、 立ち上がる、 飛ぶ。 nisattane túnasno hopuni=an wa ニサッタネ トゥナㇱノ ホプニアン ワ 明日は早く起きて。(NK民話) néa a=aréramiskari okkaypo ka hopuni híne horippa eyorot ネア アアレラミㇱカリ オッカイポ カ ホプニ ヒネ ホリッパ エヨロッ その全く見知らぬ若い男も立ち上がって踊りの輪に加わった。(W民話) too hopuni híne orano uni pakno ek híne uni soyke ta turse híne トオ ホプニ ヒネ オラノ ウニ パㇰノ エㇰ ヒネ ウニ ソイケ タ トゥㇽセ ヒネ ずうっと遠く飛んで彼の家まで来て家の前に落ちて。(S民話) ☆対語 a ア 座る。 hotke ホッケ 寝る(横たわる、 寝床に入る)。 ☆参考 mos モㇱ 目をさます。 ☆参考 まだ寝ないで起きていることを言うには a ア が使われる。 hopuni ホプニ は寝ていた(横になっていた)人が起き上がることや座っていた人が立ち上がることを言う。 鳥や飛行機などの場合は、 飛び立つことだけでなく飛行すること全体を言い、 自力で飛ぶものだけでなく飛ばされて飛ぶものについても言う。 {E: to get up; fly; jump (up).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hopunpa
ホプンパ 【自動】[複](単は hopuni ホプニ) ①(二人以上/二羽以上が)起きる、 起き上がる、 立ち上がる、 飛ぶ。 ② ☞eyayrikikur-hopunpa エヤイリキクㇽホプンパ {E: to get up; jump up; fly. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horkareyep
ホㇿカレイェㇷ゚ 【名】[horka-reye-p 逆方向に・はう・もの][動物]ザリガニ (「サルガニ」)。(S) {E: a crayfish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horopsekar
ホロㇷ゚セカㇻ 【他動】…をすする(おかゆなどを、 スウッと音を立てて口の中へ吸い込む)。 sayo horopsekar kor an サヨ ホロㇷ゚セカㇻ コラン おかゆをすすっている。(S) ☞hopsekar ホㇷ゚セカㇻ {E: to sip, slurp…} (出典:田村、方言:沙流)
hosipi
ホシピ 【自動】[単](複は hosippa ホシッパ)[ho-sipi 尻を・(?)] 帰る、 引き返す、 もどる。 ☆参考 訪問先を辞して自宅へ向かうとき ku=hosipi na クホシピ ナ《私は帰りますから》と言う話者と k=arpa na カㇻパ ナ《私は行きますから》と言う話者とある。 ☆参考 yaykohosipi ヤイコホシピ 忘れ物でもしてちょっともどる。 {E: to return; go back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoski 2
ホㇱキ 【副】①先に、 最初に。 hoski arpa kor an, e=os k=arpa kusu ne na ホㇱキ アㇻパ コラン、 エオㇱ カㇻパ クス ネ ナ 先に行っていなさい、 (私は)あなたの後から行くから。(S) uwerpak hoyuppa=an ro, inan kur hoski sirepa ya ウウェㇾパㇰ ホユッパアン ロ、 イナン クㇽ ホㇱキ シレパ ヤ 一緒に走ろう、 どの人が(=だれが)最初に着くか。(S) ②ちょっと待って(その前にすることがあるからちょっと待ってと、 急いで止めるときに言う)。 ponno hoski! ポンノ ホㇱキ! ちょつ、 ちょっと待って! ③(時を表す語の前に置かれて、 一つ前のその時を表す。) hoski an ホㇱキ アン 去年の、 もう一つ前の。 hoski an to ホㇱキ アン ト 一昨日(少し他方言の感じがある)(=hoskinuman ホㇱキヌマン)。 hoski cukne ホㇱキ チュㇰネ 一昨年の秋(二つ前の秋)。(cukne チュㇰネ は去年の秋、 この前の秋。) hoski matane ホㇱキ マタネ 一昨年の冬、 二つ前の冬。 hoski paykar(ne?) ホㇱキ パイカㇻ(ネ?) 一昨年の春、 二つ前の春。 hoski sakne ホㇱキ サㇰネ 一昨年の夏、 二つ前の夏。 hoski isam cup ホㇱキ イサㇺ チュㇷ゚ 先月(=hoskicup ホㇱキチュㇷ゚)。 {E: ①firstly; before. ②Wait a moment! ③used in expressions of time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoskiannuman
ホㇱキアンヌマン 【名/副】[hoski-an-numan 先に・あった・昨日] 一昨昨日(一昨日の前の日)。(W) ☆参考 hoskinuman ホㇱキヌマン 一昨日、 おととい。 {E: three days ago.} (出典:田村、方言:沙流)
hoskinuman
ホㇱキヌマン 【名/副】[hoski-numan 先の・昨日] 一昨日、 おととい。 {E: the day before yesterday.} (出典:田村、方言:沙流)
hot 2
ホッ 【間投】(驚き、 驚嘆を表す。)まあ。 hot, iyohaysitomare ホッ、 イヨハイシトマレ まあ、 おどろいたねえ。 ☆参考 ke ケ あれっ。 {E: Oh! Well! (interj.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotasnu
ホタㇱヌ 【自動】(…のことは)不安である、 非常な危険を感じる。 nociw tup uhewe uhewe pekor, a=nukár siri anakne, hotasnu=an hi kusu ノチウ トゥㇷ゚ ウヘウェ ウヘウェ ペコㇿ、 アヌカㇻ シリ アナㇰネ、 ホタㇱヌアニ クス 星が二つ交互に上がったり下がったりしているように見えるのは、 覚悟を決めなければならないほど危険なことなので(語り手訳)。(HC民話) hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno síttoyárekurok a p ora ene kunne nociw ka a=nukár ruwe anakne, hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ エネ クンネ ノチウ カ アヌカン ルウェ アナㇰネ、 ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ネ ヤッカ クヤイコㇿパレ 何の前兆なのか、 急にまっ暗になり夜の星まで見えるのは、 心配で気がかりな気持ちを、 私のようなものでも抱(いだ)いた。(W会話) {E: to be uneasy; have something on one's mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoyto
ホイト 【名】[< 日本語]乞食、 もの乞い。 yey yey hoyto taype wenpe sani イェーイ イェーイ ホイト タイペ ウェンペ サニ やあいやあいこじきの子、 貧乏人の子。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
hu 1
フ 【自動】①生(なま)である(煮えていない、 焼けていない、 まだ食べられる状態になっていない)。 hu amam フ アマㇺ 生米 (なまごめ)。 na hu ナ フ まだ生(なま)だ。(W) ②(木が)生きている(枯れていない)。 hu tat フ タッ カンビの立木からむいた皮。 ☞ray tat ライ タッ 「ねき」(倒れている木)からむいた皮。 huː rus ci=pere ci=pere フールㇱ チペレ チペレ 私は生の皮を破る破る(フクロウの鳴き声、 「こう鳴いたときは山へ行くと恐ろしいことがある。 生きて帰れないか、 生きられたとしても頭の皮をはがれるような目に合う」)。(S) {E: ①to be raw; uncooked. ②to be alive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hu 2
フ 【自動】不良じみている(「なまいきだ」、 人をばかにして弱い者にはつっかかっていく、 乱暴する、 酒を飲んであばれるなど、 チンピラのような」)。(S) earkinne hu p ne na エアㇻキンネ フㇷ゚ ネ ナ とても「なまいき」 なんだ=とても不良じみているんだ。(S) ☆参考 karkarse カㇻカㇻセ 「コロズク」=不良じみた行為をする。 rumayne ルマイネ 半なまである、 なま煮えである、 (比喩的に)少し「半ばか」である。 {E: to be bad; shameless; delinquent.}-hu フ 3【接尾】[所属形形成](本辞典では「所属語尾」とも書いてある。 名詞の所属形をつくる。 母音 u のあとにつく。)hoku ホク [概]夫;hokuhu ホクフ [所]…の夫。 (出典:田村、方言:沙流)
humhumokkaikamuy
フㇺフㇺオッカイカムイ §338 アオバズク (10) humhum-okkai-kamuy (hum-hum-ok-kay-ka-muy)「フㇺフㇺオッカイカムイ」 ⦅B⦆シマフクロウ Blakiston’s eagle owl. (出典:知里動物編、方言:)
humne
フㇺネ 【副】ときには。 e=sitapkaani wa e=ek, humne e=sapa mekka ta e=yanke wa e=ek エシタㇷ゚カアニ ワ エエㇰ、 フㇺネ エサパ メッカ タ エヤンケ ワ エエㇰ あなたは(荷物を)肩にかついで来た、 ときには頭の上にのせて来た。(S) humne… humne… フㇺネ…フㇺネ… ときには…ときには…、 …したり…したりする。 apa rérasuye wa humne apa makke humne apa as kor an アパ レラスイェ ワ フㇺネ アパ マッケ フㇺネ アパ アㇱ コㇿ アン ドアが風にゆすぶられてあいたりしまったりしている。(S) humne tu cup re cup an, humne sine pa an wa arpa フㇺネ トゥ チュㇷ゚ レ チュㇷ゚ アン、 フㇺネ シネ パ アン ワ アㇻパ (彼は)ときには二、 三ヵ月滞在し、 ときには一年滞在して(帰って)行った。(W民話) humne an kor フㇺネ アン コㇿ ときどきは。 humne an kor peray=an wa ceppokoyki=an wa フㇺネ アン コㇿ ペラヤン ワ チェッポコイキアン ワ ときには釣りをして小魚をとって。(W民話) humne humne フㇺネ フㇺネ ときどき、 ときにより。 humne humne ek ranke フㇺネ フㇺネ エㇰ ランケ ときどき来る。(S) humne humne an pe ka ye sunke ka ye フㇺネ フㇺネ アン ペ カ イェ スンケ カ イェ ときにより本当のことも言うしうそも言う。(S) {E: occasionally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hunakke kus(u)
フナッケ クス/フナッケ クㇱ 【副】[hunak-ke-kusu どこの所・のために] せっかく(…したのに)。 hunakke kusu arki=an a p ene a=nimára eci=né wa hunak un eci=payé rusuy hawe an フナッケ クス アㇻキアナㇷ゚ エネ アニマラ エチネ ワ フナクン エチパイェ ルスイ ハウェ アン せっかく私たちは一緒に来たのにあなたたちだけが分かれてどこかへ行きたいと言うのか。(S言い伝え) ☆参考 沙流川下流から鵡川にかけて使われる形。 沙流川中流の人は hinakke kus(u) ヒナッケ クス/ヒナッケ クㇱ と言う。 {E: some place; somewhere.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hunara
フナラ 【他動】…をさがす(ものを、 人を)、 (素性)を探る。 tu moto orke hunara kor as wa an トゥ モト オㇿケ フナラ コㇿ アㇱ ワ アン 彼は一生けんめい(相手の)素性を探りながら立っていた。(W民話) ☆参考 pa パ …を見つける。 turaynu トゥライヌ …を見つけない、 …が見つからない。 {E: to search, look for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hur
フㇽ 【名】山の急坂(下からだんだん高くなって行く急な斜面)。 hur ka ta フㇽ カ タ 山の急坂/崖の上に。 hur tapka フッ タㇷ゚カ 山の急な斜面の上(の平らになった所)。 hur tapka a=osíraye フッ タㇷ゚カ アオシライェ 私は山を登って行って山のいちばん高い所に上がった。(KK民話) hur tom フッ トㇺ 山の急坂/崖面のまん中。 hur hontom フㇽ ホントㇺ 山の急坂/崖の中ほど。 hur monpok フㇽ モンポㇰ 山の急坂/崖の下の方。 te péka hemespa=an kor eytasa hur okuwas テ ペカ ヘメㇱパアン コㇿ エイタサ フㇽ オクワㇱ ここから登るとあまり坂が急だ。 {E: a steep mountain slope.} m (出典:田村、方言:沙流)
húretoy
フレトイ 【名】[hure-toy 赤・土] 紅(べに)、 ほおべに。 húretoy yayusi フレトイ ヤユシ 紅をつける。 {E: (cheek) rouge.} (出典:田村、方言:沙流)
hurkap
フㇽカㇷ゚ 【名】[概](所は hurkapu(hu) フㇽカプ(フ))[hur-kap (?)・皮][動物](?) カラスにつつかれて骨と皮ばかりになった魚や鳥の死骸。 cikap hurkap チカㇷ゚ フㇽカㇷ゚ カラスにつつかれて骨と皮ばかりになった鳥の死骸。 hurkap takupi an フㇽカㇷ゚ タクピ アン(直訳すると)彼の骨と皮ばかりの死骸しかない=(彼は)やせこけて着物だけみたいだ。(S) ☆参考 raycep ライチェㇷ゚ 死骸。 〔知分類 人間 p.120 ((ホロベツ、 クッシャロ)) 皮〕 {E: the remains of a fish, bird etc that has been picked clean by a crow, leaving just skin and bones.} (出典:田村、方言:沙流)
husko
フㇱコ 【自動】古い。 husko sinrit フㇱコ シンリッ 古い先祖=昔の先祖。 teeta husko sinrit oka híne テエタ フㇱコ シンリッ オカ ヒネ 昔、 ずっと昔の先祖が(生きて)いたときに。(W会話) husko maratto フㇱコ マラット 古い熊の頭骨。 husko an pe sikopayar フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ [慣用句]もとあったとおりにする=もとどおりに何くわぬ顔をしている。 os a=okápikuyra a korka kira=an híne a=uní ta ék=an híne husko an pe a=sikópayar híne án=an オㇱ アオカピクイラ ア コㇿカ キラアン ヒネ アウニ タ エカン ヒネ フㇱコ アン ペ アシコパヤㇻ ヒネ アナン 私は(姉の)あとをこっそりつけて行っていたのだったが、 逃げて家に帰って来て、 もとどおりにして何くわぬ顔をしていた。(W民話) {E: to be old.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huskotoy
フㇱコトイ 【名】[husko-toy 古い・ずっと(?)](次の表現で)huskotoy wa フㇱコトイ ワ ずっと昔から。 huskotoy wa yaynuwen wa an yak a=ye フㇱコトイ ワ ヤイヌウェン マ アン ヤカイェ (彼は)ずっと前から体具合いが悪くていたそうだ。(S) {E: from long ago.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hussa
フッサ 【副/名】[擬音](病人の治療のためにフツフツと息を吹きかける時の擬音、 またその行為。) hussa tura フッサ トゥラ フッフッと息を吹きかけながら。(W会話) hussa hussa iki フッサ フッサ イキ フッフッと息を吹きかける。 aynu nupur wa kus tasta hussa hussa ikipa kor oraun siknupa nek! アイヌ ヌプㇽ ワ クㇱ タㇱタ フッサ フッサ イキパ コㇿ オラウン シㇰヌパ ネㇰ! 人間は霊力がすぐれているから(死んでも)フツフツと息を吹きかければ生き返るのさ。(KK掛け合い歌)の最後の語りの部分 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hutne
フッネ 【自動】[hut-ne (?)・(のよう)である]せまい(幅も面積も)。 hutne uske フッネ ウㇱケ せまい場所。(S) hutne ru フッネ ル せまい道。(S) hutne pínay フッネ ピナイ せまい谷。(W民話) ☆対語 sep セㇷ゚ 広い。 {E: to be narrow; confined.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
i- 4
イ 【接頭】[< 人接 i=] ①[人接 i= イ 5 の ④の用法](他動詞・後置副詞・位置名詞など、 目的語を取る語に接頭して、 その目的語の代りになる。 したがって、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る他動詞すなわち複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に u- ウ《互い》、 yay- ヤイ《自分》、 si- シ《自分》がある。)一般に人を/に/の、 ものを/に/の。 tura トゥラ …と同行する;itura イトゥラ 人と同行する。 huraye フライェ …を洗う;ihuraye イフライェ ものを洗う、 洗いもの(洗濯)をする。 ②(語によって、 特殊な意味にきまっている場合もある。) ku ク …を飲む;iku イク 酒類を飲む。 omap オマㇷ゚ …をかわいがる; iyomap イヨマㇷ゚ [< i-omap]子どもをかわいがる。 ③(普通名詞に接頭して)一般的に人の…(普通名詞は通常目的語を取らないが、 限られた決まった語で普通名詞にこの i- イ が接頭してつくられているものがある。 だいたい身体部分の名称と親族名称で、 所属形の場合が多いが、 一つの名詞として固まった語や、 さらに他の要素がついた派生語の中では、 概念形も現れる)。 maci(hi) マチ(ヒ) …の妻; imaci(hi) イマチ(ヒ) 人の妻、 妻のほう。 nay ナイ 沢;inay イナイ [概]/inaye イナイェ [所]尻の割れ目(尻たぶの間)。 ④(i-の接頭した名詞が何かあるものを所属の対象とする名詞として固まっている場合もある。) ruwe(he) ルウェ(ヘ) …の通った跡;iruwe(he) イルウェ(ヘ) 熊の足跡。 sapa サパ 頭;isapakikni イサパキㇰニ 鮭の頭をたたく木の棒 ⑤(その他の決まった語構成)i-…-ne ネ (「…」のところに親族名称の概念形が入る。 これまでの用例ではいつも連体的に使われている。) mátak マタㇰ 妹;imatakne イマタㇰネ 人の妹である、 姉妹のうちの妹のほうの。 ☆参考 本辞典では原則として、 この i= イ を切り離さず、 これの接頭した語全体を見出しに出してあるので、 i イ で始まる諸項目の中で分析表示の中に i- イ とあり「人」「もの」の訳のついているものを参照。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
icak a
イチャㇰ ア 【間投】[< i-cak a 人を・不快にする(?)・(感嘆の助詞)]きたならしいなあ(不快な感情を込めて言う)。 icak aː! e=etuhu wen ruwe! イチャㇰ アー! エエトゥフ ウェン ルウェ! ああきたないなあ、 あなたの鼻ひどいねえ(子どもに)。(S) icak a, ene okay pe ka ene haweoka hi イチャㇰ ア、 エネ オカイ ペ カ エネ ハウェオカ ヒ 「あったらこっきたないやつらでも」(=あんな汚らしいやつらでも)そんなことを言ったのか(「心が汚いので顔が汚いように言う」)。(S) ☆参考 続けて icaka イチャカ とも言う。 (出典:田村、方言:沙流)
iehankere
イエハンケレ 【自動】[i-e-hanke-re もの・に・近くなる・させる・][雅](獲物をとるのに)近づいてとる。 ihayta kur patek/iehankere/háwas hike イハイタ クㇽ パテㇰ/イエハンケレ/ハワシケ [雅]鹿をとることのへたな人ばかり近くでとるという話だが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ihokto
イホㇰト 【名】[ihok-to 売買する・日] 正月二日(初荷の日)。(S) {E: the second day of the New Year.} (出典:田村、方言:沙流)
ihoma
イホマ 【自動】(次の慣用表現の中で)かわいそうに思う。 ihoma kewtum/a=yaykorpare イホマ ケウトゥㇺ/アヤイコㇿパレ [雅]私はああかわいそうだなあと思いました。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iikosama
イイコサマ 【自動】[i-i-ko-sama ものを・もの・に・そばに置く(?)]ものごとをたとえて言う。 iikosama easkay hawe! イイコサマ エアㇱカイ ハウェ! たとえるのが上手だねえ! (S) {E: to speak metaphorically, figuratively.} (出典:田村、方言:沙流)
ik 1
イㇰ 【名】①(竹の)節。 ②(子どもの)手首や足首の太っているためのくびれ。 omihi ka sine ik oma, tekehe ka sine ik oma, os okkay an noyne オミヒ カ シネ イㇰ オマ、 テケヘ カ シネ イㇰ オマ、 オㇱ オッカイ アン ノイネ もも(腿)にも一本くびれがある、 手にも一本くびれがある、 あとに男の子が生まれるらしく。(S) {E: ①a knot, a joint. (of bamboo) ②(a child's) constricted wrists and ankles due to being chubby.} (出典:田村、方言:沙流)
íka 1
イカ 【自動/他/後副】①[自動]近道する、 あふれる。 pet íka ペッ イカ 川があふれる。 ku=ika wa k=ek クイカ ワ ケㇰ 私は近道して来た。 sirkohokayekaye ayne suy íka シㇼコホカイェカイェ アイネ スイ イカ 蛇行していてついにまたあふれた。 ②[他/後副](山や尾根や川)を越えて近道して(行く)。 Akkes un iwor íka arpa=an ruwe ne アッケㇱ ウン イウォㇿ イカ アㇻパアン ルウェ ネ 厚岸へ山(の谷間)を越えていった。(HK民話) tane tane toska íka noyne sir iki タネ タネ トㇱカ イカ ノイネ シㇼ イキ まもなく水が堤防を越えてあふれそうだ。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ [隠](直訳すると)川が堤防を越えてあふれるぞ=これ以上言うと泣くからもうやめておきなさい。 ☆発音 ku=ika クイカ、 e=ika エイカ の発音は kuyka、 eyka とはならない。 ku/íka, e/íka のように i イ を高く、 しかもはっきり発音する。(S) {E: ①to take a short cut. ②to take a short cut through, across (mountains, rivers etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikaripe
イカリペ 【自動】沖の漁をする(haynaari ハイナアリ 延縄漁をして)。 ikaripe kur イカリペ クㇽ 沖の漁で生活する人。 ikaripe utar イカリペ ウタㇻ 沖の漁で生活する人々。 ☞haynaari ハイナアリ {E: to fish off-shore.} (出典:田村、方言:沙流)
ikasure
イカスレ 【他動】[自動使役][i-kasu-re 人・より超過する・させる](直訳すると)人をしのがせる。 ☞eyayramu ikasure エヤイラム イカスレ (出典:田村、方言:沙流)
ikasuy
イカスイ 【自動】[i-kásuy 人・を手助けする] 人の手伝いをする、 人に/皆に協力する。 ukuran wano arpa wa ikasuy kor an ウクラン ワノ アㇻパ ワ イカスイ コラン(おばさんは奥さんの亡くなった家に)ゆうべから行って手伝いをしている。(W) yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka sinrit ku=ramu wa nen póka kú=ikasuy siri un ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ シンリッ クラム ワ ネン ポカ クイカスイ シリ ウン 自分は何もしないでも食べていけるけれど一族を思って何とか手助けしているのだよ。(S) ☆参考 ikaopiwki イカオピウキ 人を救う。 ☞kásuy カスイ (出典:田村、方言:沙流)
ikesuy
イケスイ 【自動】怒って出ていく、 いやがって立ち去る、 家出する。 isane p ruska kusu ikesuy a ruwe tapan イサネㇷ゚ ルㇱカ クス イケスイ ア ルウェ タパン (そのことに)姉のほうが腹を立てて出て行ってしまったのでした。(W独話) {E: to leave, run away from home in an angry state.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iki
イキ 【自動】[i-ki ものごとを・する] ①する、 ふるまう、 行なう。 iki ayne イキ アイネ (苦心して/がんばりつづけて)ようやく。 …siri iki … シリ イキ …している様子である。 ene iki hi エネ イキ ヒ どうするかということ、 しかた。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ②(名詞として使われて)行い。 ene an iki patek kipa エネアニキ パテㇰ キパ そのような行いばかりする。(S会話) … péka iki …ペカ イキ …を歩く、 …を旅する。 ihokusi péka ikuusi péka é=iki ayne e=ek ruwe somo ne ya? イホクシ ペカ イクウシ ペカ エイキ アイネ エエㇰ ルウェ ソモ ネ ヤ? マーケットや飲み屋をあなた歩いてきたのではないのか。(S) ③[熟語]… hawe iki wa/…humi iki wa …ハウェ イキ ワ/…フミ イキ ワ (あきれた言い方の一つで、 反語的に用いられる。)こともあろうに…なんていうことを言ってる、 こともあろうに…なんてことをして音をたてている、 よくも…言う/…音を出すもんだね。 kasusne hawe iki wa! カスㇱネ ハウェ イキ ワ! まあ、 たいしたことを言ってきた(=ひどい話だなあ)(kasusne カスㇱネ は《大したことはない》) (☞wa ワ 3)。 pe/p iki ペ/ㇷ゚ イキ …している(いぶかって言う言い方)。 hńta kohehewpa wa nukar pe iki? フンタ コヘヘウパ ワ ヌカㇻ ペ イキ? 何をのぞいて見てるんだろう。 hńta ewkopinupinu p ikipa? フンタ エウコピヌピヌㇷ゚ イキパ? 何をコソコソ話し合っているんだろう。(S) ④[雅](韻文の中で、 また会話でも美文調で話すとき、 ときおり ne ネ《である》の代わりに使われる。 用例では korka/korkayki コㇿカ/コㇿカイキ《けれども》、 yakka/yakkayki ヤッカ/ヤッカイキ《…しても》の前に置かれている。 ne ネ を使った表現とは多少ニュアンスが違う。) onne p iki korka オンネㇷ゚ イキ コㇿカ 年老いた者ではあるけれど。(onne p ne korka オンネㇷ゚ ネ コㇿカ 年老いた者だけれど。) (W神謡語り) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの若い女性ではあるが、 まるで女神様のように…。(Sユーカラ) iki yakkayki イキ ヤッカイキ [雅]…も。 inan henpara/iki yakkayki イナン ヘンパラ/イキ ヤッカイキ [雅]いつどんなときでも。(Sユーカラ) {E: ①to do; conduct; behaviour (v.). ②conduct, behaviour, action (n.). ③… ④… } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikir 1
イキㇼ 【名】[概](所は ikiri(hi) イキリ(ヒ)) ①ものの集合(ひとまとまり)、 たくさんの集まり。 amam ikir amip ikir icen ikir poronno an pe ne アマㇺ イキㇼ アミㇷ゚ イキㇼ イチェン イキㇼ ポロンノ アン ペ ネ お米(ヒエ)も着物もお金も山積みになってたくさんあるのだ。(S民話) ②系統。 húci ikir フチ イキㇼ [祖母・系統]=母系。 aynu sapikir アイヌ サピキㇼ アイヌの系統。 ekasi ikir エカシ イキㇼ [祖父・系統]=父系。 iwan aynu ikir eposo húci イワン アイヌ イキㇼ エポソ フチ 六代にわたって生きたおばあさん。(S独話) (出典:田村、方言:沙流)
ikiri(hi)
イキリ(ヒ) 【名】[所](概は ikir イキㇼ)…の集合、 …のひとまとまり、 …の系統。 itak porose pakno ikiri inne p isam イタㇰ ポロセ パㇰノ イキリ インネㇷ゚ イサㇺ 言葉ほど数の多いものはない。(W) ikiri(hi) kar イキリ(ヒ) カㇻ …の集まりをつくる=…をたくさん集めてまとめる。 akketek or un hunpe ca a ca a híne raytoskaha ikiri kar híne アッケテㇰ オㇿ ウン フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カㇻ ヒネ 帆立貝の中へ鯨の肉を切り取っては入れ切り取っては入れしてものすごく大きな山積みをたくさんつくって。(S民話) {E: a meeting, gathering of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikiya
イキヤ 【副】[iki-ya ものごとをする・かどうか](動詞のあとに助詞 na ナ を伴って)…しないように。 ikiya…na イキヤ…ナ …するんでないよ、 …しないようにね。 ikiya e=hacir na イキヤ エハチンナ ころばないようにね。(S会話) nep ne yakka é=ukoparorarpa ayne ikiya e=honi arka na ネㇷ゚ ネ ヤッカ エウコパロラㇻパ アイネ イキヤ エホニ アㇻカ ナ 何でも口に入れておなかが痛くなるといけないよ。(S) ☆参考 iteki イテキ は禁止、 つまり、 しないことを要求するのに使われる。 ikiya イキヤ は懸念(けねん)、 つまり案じて注意する表現である。 {E: so as not to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikiyaun
イキヤウン 【副】[< iki-ya-un ものごとをする・かどうか・(判断の助詞)](動詞のあとに助詞 wa ワ を伴って) ikiyaun…wa イキヤウン…ワ もしかすると…するのではないだろうか。 ikiyaun túnasno e=ek wa sekor ku=raman イキヤウン トゥナㇱノ エエㇰ ワ セコㇿ クラマン もしかするとあなたが早く来るかもしれないなと私は思った。(W会話) ☆参考 沙流川下流の人が言う。 中流の人は ikaanun イカアヌン と言う。 {E: if…happens, maybe…will occur.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikokantama
イコカンタマ 【自動】人をごまかす。 ikokantama wa soatay kar ka somo ki イコカンタマ ワ ソアタイ カㇻ カ ソモ キ 人をごまかして借金を払わない。(S) {E: to deceive; cheat.} (出典:田村、方言:沙流)
ikokanu
イコカヌ 【自動】[i-kokanu 人/もの・を聞き入る] 人の言うことを注意深く聞き入る、 盗み聞きする。 taan puy o uske kari ikokanu タアン プヨ ウㇱケ カリ イコカヌ この穴のあいたところから立聞きしなさい。(S) ☞kokanu コカヌ {E: to listen carefully to what someone says.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikopet
イコペッ 【自動】(馬、 鹿、 熊などが)水を飲むとき一緒に悪い虫を飲んだためにその場で倒れて死んでしまう。 wakka ku wa ora ikopet aan noyne ray wa an ワッカ ク ワ オラ イコペッ アアン ノイネ ライ ワ アン 水を飲んで毒虫にあたったらしく死んでいる。(S) {E: (for a horse, deer, bear, etc.) to drink toxic water and die.} (出典:田村、方言:沙流)
ikosawre
イコサウレ 【自動】[i-ko-sawre 人・に対して・ゆるい]厳しくない、 人に甘い。 ikosawre yakun uk ka eaykap イコサウレ ヤクン ウㇰ カ エアイカㇷ゚ きちんとしなかったら(借金が)取れない。 {E: to be generous.} (出典:田村、方言:沙流)
imaci(hi)
イマチ(ヒ) 【名】[i-maci(hi) もの/人・妻](夫婦のうちの)妻のほう。 imacihi ka iyokkayo ka arikikipa イマチヒ カ イヨッカヨ カ アリキキパ 奥さんのほうもだんなさん(夫)のほうもよく働く。(S) {E: the wife.} (出典:田村、方言:沙流)
imakake(he)
イマカケ(ヘ) 【位名】[所](概は imak イマㇰ) ①その向こう、 それより向こう、 その後ろ。 en=imakake ta an a wa エニマカケ タ アナ ワ 私よりもっと向こうにあったよ。(S) porke imakake a=osíraye kor ポㇿケ イマカケ アオシライェ コㇿ 堀割の向こう側に私たちが着いたとき。(HK民話) ②その後。 sukup kur anakne otu sukup ne ore sukup ne sukup yakka imakakehe eyayriko uske okay pe ne na スクㇷ゚ クㇽ アナㇰネ オトゥ スクㇷ゚ ネ オレ スクㇷ゚ ネ スクㇷ゚ ヤッカ イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ 若い人というものはいろいろ浮き沈みがあって成長し、 後にまた良くなるときがあるものだよ。(S) imakake(he) ta イマカケ(ヘ) タ そのあとで、 後になって。 {E: ①over there; behind that. ②after; later on.} (出典:田村、方言:沙流)
inkanruy
インカンルイ 【自動】[inkar-ruy 見る・激しい] 見つめる、 (不思議そうに)じいっと一生懸命見ている。 ☆参考 ジローッとにらむのは sikerayke シケライケ[他動]。 {E: to stare at.} (出典:田村、方言:沙流)
inkar
インカㇻ 【自動】[< i-nukar もの・を見る] ①見る。 té un inkar テウン インカㇻ こちらを見なさい。 siyoka un inkar シヨカ ウン インカㇻ 後ろを(振り返って)見る。 inkar easkay インカㇻ エアㇱカイ 見ることができる(見える、 見ることが可能だ)。 inkar tom ta インカㇻ トㇺ タ ☞inkattomta インカットㇺタ ②[補助動詞]…wa inkar …ワ インカㇻ …してみる。 kar wa inkar カㇻ ワ インカㇻ つくってみる、 やってみなさい。(S) epotara wa inkar エポタラ ワ インカㇻ おはらいしてみる。 NK民話 ☆参考 視覚や理解に関することに言う。 聴覚や触覚その他の感覚や感じについて言うには inkar インカㇻ ではなく inu イヌ を使う。 ☆参考 inkar インカㇻ に対する他動詞は nukar ヌカㇻ …を見る、 …が見える。 ☆参考 「こちらを見る」「後ろを見る」のように、 ある方向を見ることを言うには、 他動詞 nukar ヌカㇻ を使わず、 初めの二例のように、 方向を示す助詞 un ウン《へ》と自動詞 inkar インカㇻ を使って表現する。 {E: to see; watch; look.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inkus
インクㇱ 【自動】悪いことが起こることを察知/予知する、 悪い予感がする。 maratto an kor síran korka inkus utar oka ruwe ne, topattumi ek noyne iramuan ruwe ne マラット アン コㇿ シラン コㇿカ インクㇱ ウタㇻ オカ ルウェ ネ、 トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 酒宴が行われていたけれど、 予知する人たちがいて、 夜襲の群団が来るらしいとわかった。(W言い伝え) a=i=ráyke wa a=sapáha arerepasi arpa yakun, inkus=an pe ne ruwe ne na アイライケ ワ アサパハ アレレㇷ゚ アシ アㇻパ ヤクン、 インクサン ペ ネ ルウェ ネ ナ 私が殺されて私の首(=頭)がずうっと沖の方へ飛んで行ったら、 恐ろしいことの前兆ですからね。(W民話) {E: to have a premonition that something bad is going to happen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inomito
イノミト 【名】[i-nomi-to ものを・祭る・日] 元日。 ☆参考 inunuketo イヌヌケト とも言う。 {E: New Year's Day.} (出典:田村、方言:沙流)
inonnoitak/inonnoytak
イノンノイタㇰ 【自動】[i-nonno-itak ものを・(?)・話す] 祈とうする、 神に祈りを捧げる。 ☆参考 きちんと儀式の形式で祈とうすることを言い、 日本語で「ご健康を/ご活躍をお祈りします」と挨拶のように言うようなときには使わない。 {E: to pray.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inonnoitakkur/inonnoytakkur
イノンノイタックㇽ 【名】祈る人。 ☆参考 「巫女、 坊さん」の訳として出た。 {E: a prayer (ie one who prays.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inun
イヌン 【自動】[i-nun ものを・吸いとる] 魚とりをする(槍で突くのも釣り針でひっかけるのも、 自分のほうへ吸い取るように引っぱるから)。(S) Cirpet sekor a=ye pet…eun inun kusu arpa チㇼペッ セコライェ ペッ…エウン イヌン クス アㇻパ チリペッという川(中略)彼はそこへ魚とりに行った。(HK民話) inun kus paye イヌン クㇱ パイェ [隠]彼らは支笏湖へ魚とりに行く(cepkoyki kus paye チェㇷ゚コイキ クㇱ パイェ と言えないとき、 わからないように言う)。(S) {E: to go fishing} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inunuketo
イヌヌケト 【名】[i-nunuke-to 人/もの・を大切によく処遇する・日]元日。 ☆参考 inomito イノミト、 páse inunuketo パセ イヌヌケト とも言う。 ☆参考 「お金も出さず、 人へものもやらないでうちだけでやる日。 朝から掃き掃除もしない。 sine to patek ne kusu iteki kunneywano munnupa yan シネ ト パテㇰ ネ クス イテキ クンネイワノ ムンヌパ ヤン《一日だけだから朝から掃き掃除をするんでない》と言った。」 (S) ☆参考 正月二日は ihokto イホㇰト《売り買いの日》(初荷の日)。(S) {E: New Year's Day; the first day of the year.} (出典:田村、方言:沙流)
ipe 1
イペ 【自動】ものを食べる、 食事する、 食べて(生きて)いく、 (名詞として)食べること、 食事。 hokure ipe ipe! iku iku! ホクレ イペ イペ! イク イク! さあどんどん食べなさい、 どんどん飲みなさい。(S民話) ipe ka a=etóranne イペ カ アエトランネ 私はものを食べるのもいやだ。(S民話) (NK民話) ipe=an kor pisno イペアン コㇿ ピㇱノ 私たちが食事をするときいつも。(S会話) é=ipe easkay kuni a=ki kusu ne na エイペ エアㇱカイ クニ アキ クス ネ ナ あなたが食べていけるようにしてあげるから。(HC民話) kunneywa ipe クンネイワ イペ 朝食を食べる、 朝食。 tókap ipe トカㇷ゚ イペ 昼食を食べる、 昼食。 onuman ipe オヌマン イペ/オヌマニペ 夕食を食べる、 夕食。 ipe rápok ta イペ ラポㇰ タ 食事中に。 ipe oka ta イペ オカ タ 食事の後に。 ipe etok ta イペ エトㇰ タ 食事の前に。 {E: to eat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ipepise
イペピセ 【名】[概/所][ipe-pise 食べる・袋] (人間の)胃袋。 ipepise siseku ayne racitke イペピセ シセク アイネ ラチッケ 胃袋がふくれてふくれて下がる。(S) ☆参考 胃が痛いことを言うにはこの語を使わず sanpe サンペ を使う。 ku=sanpe arka クサンペ アㇻカ 私は胃が痛い。(W) {E: the (human) stomach.} (出典:田村、方言:沙流)
ipisisip
イピシシㇷ゚ 【名】[植物] イラクサの痛くないほうのもの(それを乾かしてむくと麻みたいで黒い)。 ipisisip hay イピシシㇷ゚ ハイ イピシシプ(痛くないイラクサ)の皮(=kunne hay クンネ ハイ)。 〔知分類 p.162 ipisisip オオバイラクサ、 エゾイラクサの青い茎葉((幌別))((A有珠))〕 {E: a non-stinging nettle (urtica takedana ohwi (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
iporose
イポロセ 【自動/名】[i-porose もの・を言い表す] ①[自動]ものごとを(…という言葉で)言い表す、 ものごとに(…という)名前をつける。 ②[名](その土地での)ものごとの言い表し方、 言葉での表現(その土地ではあることがらをどういう言葉で言い表すかということ)。 ☆参考 通常、 名詞として使われる。 {E: a way of speaking; an expression (出典:田村、方言:沙流)
iramkoyki
イラㇺコイキ 【自動】[i-ram-koyki 人の・心・をいじめる][ram(u) koyki の目的語不定人称形] 人をなぶる。 okamkir iramkoyki=an kusu paye=an katu ne オカㇺキㇼ イラㇺコイキアン クス パイェアン カトゥ ネ わざと人をなぶる(ばかにしてからかう)ために行ったわけだ。(NK民話) {E: to tease; harass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iramno
イラㇺノ 【副】同時に、 一緒に。 iramno sirepa=as イラㇺノ シレパアㇱ 同時に/一緒に私たちは着いた。(S) yakun aoká ka iramno pay=an hike? ヤクン アオカ カ イラㇺノ パヤニケ? それなら私たちも一緒に行きましょうか(pay=an パヤン は paye=an パイェアン が早く発音されて縮まった形)。(S) ☆参考 uweirpak/uwerpak ウウェイㇼパㇰ/ウウェㇾパㇰ 同時に。 utura ウトゥラ 一緒に連れだって。 {E: together (with.); at the same time as.} (出典:田村、方言:沙流)
irampotarare
イランポタラレ 【自動】[i-ram-potara-re 人(の)・心・不安になる・させる]やかましい、 うるさい。(間投詞的に)やかましいなあ、 うるさいなあ。 hekattar irampotarare, hawehe ne ya humihi ne ya, ku=yaykosiramsuypa ka eaykap ヘカッタㇻ イランポタラレ、 ハウェヘ ネ ヤ フミヒ ネ ヤ、 クヤイコシラㇺスイパ カ エアイカㇷ゚ 子どもたちやかましいなあ、 声だか音だか、 私は考えることもできない。(S) haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 こやかましい、 夜どおしだれも眠らせない。(S) ☆参考 二つ目の例のように間投詞的にも使う。 {E: to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
irenkatuye
イレンカトゥイェ 【自動】[irenka-tuye 主張・を切る] 罰金を出してあやまる。 {E: to pay a penalty and apologise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iresu
イレス 【自動】[i-resu もの/人・を育てる]子どもを育てる、 子育てする。 tópehe wen wa iresu eaykap トペヘ ウェン マ イレス エアイカㇷ゚ 乳が悪くて子どもを育てることができない。(S) iresu-sinta イレス シンタ 子育てのシンタ=赤ん坊をねかすゆり板(揺藍)(☞sinta シンタ)。 iresu sápo イレス サポ [雅]育てのおねえさん(ユーカラの主人公の孤児の少年を育ててくれる女性はいつもこう呼ばれている)。 iresu cási イレス チャシ [雅]育ての城(同じくユーカラの主人公の少年が育った家がこう呼ばれる)。 ☆参考 i=resu イレス《(引用文中)私を育てる》と同じ発音だが、 ユーカラの中では、 「私を育てる」は複数形を使って、 i-respa イレㇱパ と言う。 {E: to raise, bring up children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irmenoko
イㇼメノコ 【名】[ir-menoko 兄弟姉妹・女] 姉妹、 従姉妹(女のいとこ)等、 女の irwak イㇼワㇰ。 írokkayo irmenoko somo a=ukóre p ne イロッカヨ イㇼメノコ ソモ アウコレㇷ゚ ネ いとこぐらいの近い関係の男女を結婚させるものではない。(S) ☆発音 イㇽメノコ。 ☞irwak イㇼワㇰ {E: sisters; female cousins.} (出典:田村、方言:沙流)
ironne
イロンネ 【自動】[< ir-onne ひとまとまり・大きい]厚い、 (木の葉や草などが)茂る、 深く茂っている。 ironne kanpisos イロンネ カンピソㇱ 厚い本。(W) ironne nítay イロンネ ニタイ 木がたくさん茂っている林/森。 mun ironne ムン イロンネ 草が生い茂っている。(W) niskur ironne wa sir-kunne ニㇱクㇽ イロンネ ワ シㇼクンネ 雲が厚くて暗い。(W) ☆対語 kapar カパㇻ 薄い。 ☆参考 ruwe ルウェ 太い。 {E: to be thick.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iruparekana
イルパレカナ 【自動】人の持っている食べ物を何でもくれくれと言う。(S) ☆参考 parkohayta パㇻコハイタ 何でも食べたがる(自分で買ってでも)。 {E: to pester someone for food.} (出典:田村、方言:沙流)
isamka
イサㇺカ 【他動】[isam-ka 無くなる・させる] ①なくす、 捨てる。 ② ☞ram(u) isamka ラㇺ/ラム イサㇺカ {E: ①to lose, throw away, discard… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isenramkorak
イセンラㇺコラㇰ 【副】[< i-senram-korak ものを・いつものことである・(?)]またいつものように、 またしても。 isenramkorak ene iki hawe ne na イセンラㇺコラㇰ エネ イキ ハウェ ネ ナ (彼は)またいつものくせでそんなことしたってね。(S) {E: again; like, as always.} (出典:田村、方言:沙流)
isenramte
イセンラㇺテ 【副】[i-senram-te 人に・いつものことである(と思う)・させる](?) またいつものように、 あいかわらず。 isenramte iperuy sir ne na イセンラㇺテ イペルイ シンネ ナ いつ見ても大食いだな。(S) isenramte sunke p ne hawe ne na イセンラㇺテ スンケㇷ゚ ネ ハウェ ネ ナ あいかわらずうそばかり言うんだな。(S) ☆参考 用例はこの二例のみ。 両方とも文末は …ne na ネ ナ で終わっている。 前項 isenramkorak イセンラㇺコラㇰ も同様。 これ以外の使い方があるかどうか不明。 ☞senram センラㇺ {E: as always; as usual; without change.} (出典:田村、方言:沙流)
isimne
イシㇺネ 【自動/名】[i-sim-ne もの・の翌日・である] ①[自動]翌日である。 isimne hike イシㇺネ ヒケ その翌日。 ②[名]翌日。 isimne an イシㇺネ アン 翌日になる。 ☆参考 nisatta ニサッタ 明日。 {E: the next day.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isram
イㇱラㇺ 【名/自動】[is-ram (?)・心(人)] ①[名]貧しい人。 isram ne イㇱラㇺ ネ 貧しい人である、 貧しい。 isram ne ruwe a=erámpokiwenpa patek ka ki a p イㇱラㇺ ネ ルウェ アエランポキウェンパ パテㇰ カ キ アㇷ゚ 私は彼らが貧しいのをかわいそうに思ってばかりいたが。(NH民話) ②[自動]貧しい。 sanke híne i=sam omare hike, isram ruwe okay pe a=uk ka eyayhawkere kus サンケ ヒネ イサㇺ オマレ ヒケ、 イㇱラㇺ ルウェ オカイ ペ アウㇰ カ エヤイハウケレ クㇱ (彼は宝刀を)出して来て私のそばに置いたが、 貧しいのに受け取っては気の毒だと私は思ったので。(NK民話) ☆参考 wenkur ウェンクㇽ 貧しい人。 日常会話ではこの wenkur ウェンクㇽ のほうがずっと多く使われる。 {E: to be poor; miserable.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ita
イタ 【名】[< 日本語]①板、 床板、 板敷きのゆか。 ②お盆。 ③ちゃぶ台(「はんだい」)。 ☆参考 お膳は otcike オッチケ と言い、 ita イタ とは言わない。 床板のことも ita イタ と言うが、 敷き物(ござ)を敷いた場合は so ソ と言う。 {E: ①a board. ②a tray. ③a low dining table.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itak 2
イタㇰ 【名】①言葉。 itak ipehe イタㇰ イペヘ/イタキペヘ ☞itakipehe イタキペヘ。 anun itak アヌン イタㇰ/アヌニタㇰ よその(他地方の)言葉。 aynu itak アイヌ イタㇰ アイヌ語。 sísam itak シサㇺ イタㇰ/シサミタㇰ 日本語。 a=kor itak アコリタㇰ 私たち(あなたも私も)の言葉(アイヌ民族同士で言うときアイヌ語を指す)。 ci=kor itak チコリタㇰ(あなたのではなく)私たちの言葉(他民族、 たとえば和人に言う場合にアイヌ語を指す)。 ②(動詞句のあとで) tuyka itak omare トゥイカ イタㇰ オマレ [雅](直訳すると)…の上に言葉をのせる=…しながら言葉を言う。(☞itako イタコ) {E: words.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itaoma-cip
イタオマチㇷ゚ 【名】[ita-oma-cip 板・そこについている・舟]板つき舟(丸木舟のように木をくりぬいてつくった舟型の上に木の板をのせ、 下の舟型とのせた板とに穴をあけて綱を通して縫いつけ、 板と板の間も綱で縫い合わせてつくった。 ござを帆にして帆かけ舟として使ったという)。 ☆参考 ただ cip チㇷ゚ とだけ言うと丸木舟を指す。 それは aynu-cip アイヌチㇷ゚ とも言う。 ☆参考 板つき舟 itaoma-cip イタオマチㇷ゚ についてサダモさんは ita a=ukóteskao wa a=kar cip イタ アウコテㇱカオ ワ アカッ チㇷ゚ 板を編み合わせてつくった舟と説明している。 ☞cip チㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
itasasa
イタササ 【自動】①痛い、 響くからいやだ。 hemanta hawkor hawe itasasa an! ヘマンタ ハウコㇿ ハウェ イタササ アン! 何が大声出して、 いやだなあ(響くからいやだ)。(W) ②(間投詞的に使って)痛いなあ、 痛いねえ、 痛かったろうねえ。 ☆参考 痛いときや苦しいときに出る間投詞は hay! ハイー。 {E: to cry out in pain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ittone
イットネ 【副】[itto-ne 一日・として] 日帰りで。 nisatta ittone Sirawoy un k=arpa wa k=ek kusu ne ニサッタ イットネ シラウォユン カㇻパ ワ ケㇰ クス ネ 明日私は日帰りで白老へ行って来る。(S) {E: a day trip; to go and return in one day.} (出典:田村、方言:沙流)
ittotuk
イットトゥㇰ 【自動】[itto-tuk 一日・育つ] 一日で大きくなる(「一日おがりにおがる」)。(W) ittotuk pekor イットトゥㇰ ペコㇿ まるで一日一日大きくなるみたいにどんどん。 {E: to grow in a day, daily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iwan
イワン 【連体】①[連体]六個の、 六人の(しばしば多数を表す)。 iwan sike イワン シケ/イワイ シケ 六個の荷物、 たくさんの荷物。 iwan poyson イワン ポイソン 六人の子ども、 たくさんの子ども。 iwan aynu ikir eposo húci イワン アイヌ イキㇼ エポソ フチ 六代を貫いた(=何代にもわたって長生きした)老媼。 tono iwan suy ye p a=akkari ka eaykap トノ イワン スイ イェㇷ゚ アアッカリ カ エアイカㇷ゚ 和人の殿様に六回(何回も何回も)言われたことにはそむくことができない。(S民話) ②[間投]六(数え唱えるとき)。 ☆参考 語源は i- イ《四》、 wan ワン《十》と関係がありそうだが、 そうだとすれば[< i-e-wan 四・で・十]《あと四で十》であろうか。 {E: ①six as a counter: six people etc. ②the number six.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iwor 1
イウォㇿ 【名】尾根と尾根の間の比較的平らな部分、 山の谷間(たにあい)(熊狩りなどをする所、 狩場)、 山奥。 iwor íka イウォㇿ イカ 山(谷あい、 狩場)を越えて(行く)。 ayop tapika a=mut wa iwor or ta apkas=an アヨㇷ゚ タピカ アムッ ワ イウォロッタ アㇷ゚カㇱアン 私は矢入れ袋を肩から下げて山歩きをした(山の狩場を歩いた)。(HK民話) iramante kusu tuyma iwor or ta kucacise ku=kar wa oro ta k=an イラマンテ クス トゥイマ イウォロッタ クチャチセ クカㇻ ワ オロ タ カン 熊狩りをするために遠い山奥の狩場に狩小屋をつくってそこに暮らした。(W) hunak ta iwor or ta rik péka a=eyápkir híne フナㇰ タ イウォロッタ リㇰ ペカ アエヤㇷ゚キㇼ ヒネ どこか山奥で高い所から投げとばされて。(S民話) ☆参考 「だれそれの猟場」のように縄ばりのような概念で使われた例は出てこない。 {E: the valley between two ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
iwor 2
イウォㇿ 【位名】…の中(両側または周囲を仕切られた中を言うらしい)。 sem iwor セㇺ イウォㇿ(=sem onnay セㇺ オンナイ)物置の中。 {E: the hollow of…} (出典:田村、方言:沙流)
iyapi
イヤピ 【自動】体が不自由である(手とか足とか、 体のどこかに故障があるために思うように動けない人の属性を言う、 「悪い言葉ではない」)。(S) yayewen wa iyapi ヤイェウェン マ イヤピ 体に具合いの悪いところがあって体が不自由だ。(S) ☆参考 inukuri イヌクリ は年とって、 あるいはひどく疲れていたり病気などのために体が重く、 動くのがおっくうでさっさと動くことができない状態を言う。 {E: as some part of one's body is physically handicapped, one cannot move as one would like.} (出典:田村、方言:沙流)
iyapo
イヤポ 【名】父、 おとうさん。 ku=kor iyapo クコㇿ イヤポ/クコリヤポ 私の父。(S) iyapo! イヤポ! おとうさん(呼びかけ。 遠くから呼ぶときなどイヤポーと伸ばして発音する)。 iyapo kor イヤポ コㇿ 父方の。 iyapo kor húci イヤポ コㇿ フチ 父方の祖母(=父の母)。(S) ☆参考 沙流川下流から鵡川にかけて使う。 沙流川・門別川中流以上では míci ミチ を使う。 ワテケ(鳩沢ふじの)さんは、 沙流川下流の福満に生まれ育ったが、 父親がずっと山の方の Hatonay ハトナイ(鳩内)の人だったため、 子どものときから míci ミチ を使っていた。 それで大人になってからも míci ミチ を使う。 呼びかけは ku=mici クミチ。 異父妹のサダモさんは養父母が川下の人だったため iyapo イヤポ を使う。(W−S) ☞míci ミチ {E: father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyasinke
イヤシンケ 【自動】[i-y-asinke もの・(挿入音)・を出す] 償いの品物やお金を出す。 {E: to pay a fine, penalty.} (出典:田村、方言:沙流)
iyaskeuk
イヤㇱケウㇰ 【自動】[i-y-askeuk 人を・(挿入音)・招待する][aske uk アㇱケ ウㇰ の目的格不定人称形] 人々を招待する。 arpa wa iyaskeuk wa ek アㇻパ ワ イヤㇱケウㇰ ワ エㇰ 行ってみんなを招待して(連れて)おいで(aynu opitta aske uk wa ek アイヌ オピッタ アㇱケ ウㇰ ワ エㇰ とも言う)。(S) ☞aske uk アㇱケ ウㇰ {E: to invite someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyo 2
イヨ 【間投】ほう(あきれた)。 ☆参考 iyohay イヨハイ の頭の部分であろう。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyokane
イヨカネ 【自動】[i-y-oka-ne 人・(挿入音)・の後・になる] 後に残る、 みんなの後になる、 置き去りにされて後から行く、 遅れる。 iyokane no a=ipére イヨカネ ノ アイペレ みんなの後から食べさせる。(S) toan pon toke ponno iyokane トアン ポン トケ ポンノ イヨカネ あの小さい時計少し遅れている。(W) pasu iyokane パス イヨカネ バスが遅れた。(W) kakkó or un iyokane カッコ オルン イヨカネ 学校に遅れた。(W) {E: to stay behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyokuyra
イヨクイラ 【自動】[i-y-o-kuyra もの・(挿入音)・尻・のところへ忍んで行く](男が)夜に女のところへ忍んで行く(「よばい」に行く)。 iyokuyra p イヨクイラㇷ゚ 夜に女の所へ忍んで行く男(「よばいと」)。 iyokuyra p ek siri ne kunak ci=ramu イヨクイラㇷ゚ エㇰ シリ ネ クナㇰ チラム 私たちは「よばいと」が来たのだと思った。(S) {E: for a man to pay a secret visit on a woman.} (出典:田村、方言:沙流)
iyonnokka
イヨンノッカ 【自動/名】[i-y-onnokka もの/人・(挿入音)・をあやして寝かしつける] ①[自動]子守歌を歌う。 ②[名]子守歌。 pakkay iyonnokka パッカイ イヨンノッカ 子をおぶって歌う子守歌。(KSg) sintasuye iyonnokka シンタスイェ イヨンノッカ ゆり板をゆらして歌う子守歌。(KSg) ☆参考 沙流川中流の人の言葉。 ionnokka イオンノッカ とも言う。 ihonnokka イホンノッカ とも言う(?)(ノートの誤記か)。 下流および鵡川では iyonruyka イヨンルイカ と言う。 {E: ①to sing a lullaby(v). ②a lullaby (n).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyonuytasa
イヨヌイタサ 【副】[i-y-onuytasa 人・(挿入音)・に交代して] 今度は交代して。 henpaksuy ka aynurayke yak a=ye wa iyonuytasa a=rayke hawe un ヘンパㇰスイ カ アイヌライケ ヤカイェ ワ イヨヌイタサ アライケ ハウェ ウン 何回も人殺しをしたそうで今度は反対に殺されるのだそうだ。(S) iyonuytasa káni ka ku=kikkik イヨヌイタサ カニ カ クキッキㇰ 仕返しに私もなぐる。(S) en=kip e=niwkes a kusu iyonuytasa e=kip ku=niwkes エンキㇷ゚ エニウケㇱ ア クス イヨヌイタサ エキㇷ゚ クニウケㇱ あなたが私を助けてくれたから今度は私があなたを助けてあげる。(S) {E: let's switch, take turns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyorunkur
イヨルンクㇽ 【名】[i-y-or-un-kur 人・(挿入音)・の所・にいる人] 住み込んでこまごました仕事を手伝う人。 aynu okkaypo/iyorunkur ne/ek nankor アイヌ オッカイポ/イヨルンクン ネ/エㇰ ナンコㇿ 人間の男が住み込みの手伝い人のようになってやって来るだろう。(W神謡) ☆参考 人間の姿になって人間の女と夫婦になって暮らしていた神が天に帰って行ったあとに、 このような男が現れて、 二人の間に子どもができた後、 女は天に上げられて神である夫と本当の結婚をして幸せに暮らすことになる。 神謡や民話のよくあるテーマの一つ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyosno
イヨㇱノ 【副】[i-y-os-no 人・(挿入音)・のあとから・(副詞語尾)] そのあとから/あとで、 その次に、 それに続いて。 hoskino…, oro wa nítay suptom uhuy wa paye, iyosno toytoy uhuy wa arpa ホㇱキノ…、 オロ ワ ニタイ スㇷ゚トㇺ ウフイ ワ パイェ、 イヨㇱノ トイトイ ウフイ ワ アㇻパ 最初に(中略)、 それから林の中ほどが燃えていく、 あとから土が燃えていく。(S) iyotta iyosno ku=ye a itak イヨッタ イヨㇱノ クイェ ア イタㇰ 私がいちばんあとで言った言葉。(S) ☆参考 iyos イヨㇱ だけでも言うが、 iyos イヨㇱ をさらに念を入れて言う言い方。 {E: after.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyoya
イヨヤ 【連体】[i-y-oya もの・(挿入音)・のほかの](次の表現の中で) iyoya to イヨヤ ト そのあくる日。 {E: the next day.} (出典:田村、方言:沙流)
iyoykir
イヨイキㇼ 【名】[i-y-o-ikir もの・(挿入音)・を入れる・ひとまとまり] 宝壇(家の中の北側の壁の前の東寄りの部分に sintoko シントコ《行器(ほかい)、 大きい入れ物》、 patci パッチ《鉢》、 刀剣などの宝物が積まれ並べられている。 その宝物の一まとまりを言う。) irayapka iyoykir pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ イヨイキㇼ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと宝物きれいだねえ! (出典:田村、方言:沙流)
iyuninka
イユニンカ 【他動】[iyunin-ka 痛い・(他動詞化)] 痛くする。 “hunakor e=yuninka hawe an?” “ku=teke un” 「フナコㇿ エユニンカ ハウェ アン?」「クテケ ウン」 「(あなたは)どこを痛くしたの?」「(私の)手よ。」 (S) e=siren wa ora ene a=e=íyuninka エシレン マ オラ エネ アエイユニンカ (ay'íyuninka アイイユニンカ と発音している。) (彼が)あなたを誘ってそしてそのようにあなたがけがをさせられた。(S) ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yuninka クユニンカ、 e=yuninka エユニンカ という形をとる。 {E: to make… painful.} (出典:田村、方言:沙流)
ka 3
カ 【副助】(予想以上、 追加、 意外を表す。) ①…も、 …までも。 eani ka un=tura エアニ カ ウントゥラ あなたも私たちと一緒に行こう。(S) tup ka uk トゥㇷ゚ カ ウㇰ 二つも/二つとも取った。(S) ②(二回以上重ねて)…も…も、 …と…、 (動詞句のあとで)…したり…したり(日本語の「…も…も」よりもむしろ「…と…」に当たる場合もある)。 okkayo ka menoko ka porono oka オッカヨ カ メノコ カ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) cáca ka an rupnemat ka an チャチャ カ アン ルㇷ゚ネマッ カ アン じいさまとばあさまがいた。 ku=koytak ka en=koytak ka ki クコイタㇰ カ エンコイタㇰ カ キ 私が彼に話したり、 彼が私に話したりした。(W会話) ③(否定表現の中で)(1)…も…しない。 ponno ka ポンノ カ 少しも(…しない)。 sinep ka シネㇷ゚ カ 一つも(…しない)。 sinen ka isam シネン カ イサㇺ 一人もいない。 nen ka isam ネン カ イサㇺ だれもいない。 nep ka ku=sak ネㇷ゚ カ クサㇰ 私は何も持っていない。 (2)(名詞句、 副詞句、 動詞句の後、 否定辞 somo ソモ の前に置かれて) ka somo ne カ ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne セタ カ ソモ ネ 犬ではない。(W) ka somo ki カ ソモ キ (動詞句の後で)…しもしない、 …したりなんかしない、 全然 …しない(否定の返事で「いいえ、 …しない」に似たニュアンスでも使われる)。 ponno ka e ka somo ki ポンノ カ エ カ ソモ キ 少しも食べない。(S) néun ka hawean ka somo ki ネウン カ ハウェアン カ ソモ キ (彼は)何も言わない。 ape ruy ka somo ki, méan na, ape pirka kor ka hopuni アペ ルイ カ ソモ キ、 メアン ナ、 アペ ピㇼカ コㇿ カ ホプニ 火が燃えていなくて寒いから火が良く燃えてきてから起きなさい(後の ka カ は日本語には訳せないが予想外(相手が予想していないと思われることがら)を示す)。(S) ④[慣用句]pokas ka un …a p ポカㇱ カ ウン…アㇷ゚ あんなに…だったのに。 easir ka エアシㇼ カ (強調するとき easiriː ka エアシリー カ)それはそれはもう本当に。 hike ka ヒケ カ …のに、 …しても、 …にもかかわらず。 pakno ka パㇰノ カ これだけ(で十分です)、 もういい。 sonno ka ソンノ カ やっぱり本当に、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 somo ka ソモ カ まさか…しない。 ☆発音 ①②③では、 強調するとき直前の音節(つまり前の語の最後の音節)を高く上げる。 日常会話ではこのアクセントが多く聞かれる。 ☆参考 「も」と訳せる場合は hem ヘㇺ と置き換えられることもあるが、 hem ヘㇺ は単に「AもBも」とか「…もまた」とかを表し、 ka カ は予想以上のことや予想されていなかった新しい情報であることを示す。 {E: too; also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) cisun
カ(シ) チスン 【連他動】[ka(si) cis-un …の上・泣く・そこにある](死者)を悼んでなきがらに手を置いて泣く。 osisoun wa ray kur a=turí híne an, híne ora kasi cisun kor an オシソウン マ ライ クㇽ アトゥリ ヒネ アン、 ヒネ オラ カシ チスン コラン 右側に死者が横たえられていた、 そして女がなきがらに手を当てて泣いていた。(W民話) {E: to cry mournfully over a dead body.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) eoma
カ(シ) エオマ 【連他動】[ka(si) e-oma …の上・その頭が・そこに・位置する] …にもたれる。 kasi k=éoma wa ku=yaysinire tek カシ ケオマ ワ クヤイシニレ テㇰ 私は(これに)もたれてちょっと休む。(S) {E: to lean on…} (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) oyki
カ(シ) オイキ 【連他動】[ka(si) o-iki …の上・に・ものごとを行なう]…の世話をする、 (身寄りのない人)を引き取って養う。 néa onne utar onne pakno kasi a=oyki ayne ネア オンネ ウタㇻ オンネ パㇰノ カシ アオイキ アイネ 私たちはその老人たちが亡くなるまでお世話して。(NK民話) en=ka e=oyki エンカ エオイキ あなたが私を養ってくれる。(S) {E: to look after…, to take care of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kakapo
カカポ §025.姉(9)kakapo〔ká-ka-po かカポ〕⦅ホロべツ、ハギノ、シラオイ⦆【常】①姉(弟からも妹からも)。②夫の姉、妻の姉に対しても。③従姉にも。[おんぶすることをkayと言うが、それを幼児の語ではkakka〔kák-ka〕あるいはkaka〔ká-ka〕と言う。姉は幼い弟妹を負って子守する習いだったからか。-poは指小あるいは愛称の辞]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kakka
カッカ 【他動/自動/名】[kay《…をおぶう》の語頭の部分の重複][幼] おんぶ(kay カイ[他動]《…をおぶう》、 pakkay パッカイ[自動]《おんぶする》を表す幼児語)。 ay-ay kakka アイアイ カッカ[幼] 赤ちゃんおんぶ(=人形をおぶう、 おんぶしたい、 おんぶさせて、 おんぶしている)。 {E: to carry…on one's back.} (出典:田村、方言:沙流)
kamka
カㇺカ 【名】[概](所は kamkasi/kamkaske カㇺカシ/カㇺカㇱケ)[kam-ka 肉・の上] 皮膚の表面、 肌。 kamka tutanu kay カㇺカ トゥタヌ カイ 肌にじかにつけておんぶしなさい。(S) {E: skin.} (出典:田村、方言:沙流)
kammah(t-i>ci)
カンマㇵ(ッイ>チ §007.むすめ(娘)(1)kammah(t-i>ci)〔kám-mah かンマㇵ〕⦅ウソロ⦆少女;娘。(kaynuに対する)。[kam(?)+mah(
kamuy 1
カムイ 【名】①神。 …epunkine kamuy …エプンキネ カムイ (そこ)を守る神。 haru kamuy ハル カムイ 自然の恵みの食糧の神。 kanna kamuy カンナ カムイ 上天の神。 kimun kamuy キムン カムイ [山の・神] 熊(=kimunkamuy キムンカムイ)。 kemram kamuy ケㇺラㇺ カムイ 飢饉の神。 kotankor kamuy コタンコㇿ カムイ (1)村の守り神=フクロウ神。 (2)神の村での村おさの神。 mosirkar kamuy モシㇼカㇻ カムイ 国づくりの神。 páse kamuy パセ カムイ 尊い神(位の高い神)。 oripak kamuy オリパㇰ カムイ 天然痘の神。 payoka kamuy パヨカ カムイ 流行病の神。 repun kamuy レプン カムイ [沖の・神]シャチ ☞repunkamuy レプンカムイ。 nispa kamuy ニㇱパ カムイ 神のように尊い方(男性を尊んで言う表現)。 kamuy onisposo カムイ オニㇱポソ 神が空(雲)を突き抜けて落ちてくる=雷が落ちる。 kamuy cikap(-po) カムイ チカㇷ゚/チカッポ ☞kamuycikap カムイチカㇷ゚、 kamuycikappo カムイチカッポ。 kamuy cep カムイ チェㇷ゚ ☞kamuycep カムイチェㇷ゚。 kamuy hum カムイ フㇺ ☞kamuyhum カムイフㇺ。 kamuy nis カムイ ニㇱ ☞kamuynis カムイニㇱ ②神のように立派な、 非常に立派な…。 {E: ①a god. ②.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamuyitun(n)ap
カムイイトゥンナㇷ゚ §123 アリ 蟻 (20) kamuy-itun(n)ap(ka-múy-i-tun-nap)「カむイイトゥンナㇷ゚」⦅足寄⦆ムネアカオオアリ Campontus herculeanus obscuripes MAYR. 足寄I, 48 (出典:知里動物編、方言:)
kamuykoytak
カムイコイタㇰ 【自動】[kamuy-ko-itak 神・に・話す] 神に話す、 祈る。 ☆参考 kamuynomi カムイノミ はおみき(神酒)をあげ、 決まった作法にのっとって祈る儀式をすること、 inonnoytak イノンノイタㇰ はそのようにして祈ること、 kamuykoytak カムイコイタㇰ は神に向かって言葉を言うこと。 「ご健闘を祈ります」のような挨拶や単に「祈念する」という意味には使わない。 ☞koytak コイタㇰ、 itak イタㇰ {E: to pray.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
káne 1
カネ 【名】金属(狭義には「鉄」を指すこともある。) káne cise poro cise カネ チセ ポロ チセ 金(かね)の家大きい家(=立派な大きい家、 民話の中によく出てくる)。 kane may カネ マイ ☞kanemay カネマイ。 humi as káne フミ アㇱ カネ 音のする金=鐘。 yayan káne ヤヤン カネ 普通の金=鉄。 ☆発音 アクセント核は第一音節にある、 つまり ka カ の部分を高く発音する。 ☆参考 北海道南部方言(日高西部・胆振東部)の形。 他の多くの方言では káni カニ。 {E: metal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kane 2
カネ 【助動/接助/副助】(意外、 予想以上、 誇張の表現に多く使われる)。 ①[助動](なんと)…している。 ponpon kane ayne tane us wa isam ポンポン カネ アイネ タネ ウㇱ ワ イサㇺ だんだん小さくなってとうとう消えてしまった。(S) íne urepet kor kane p ne noyne イネ ウレペッ コㇿ カネㇷ゚ ネ ノイネ 四本指を持っているもの(ばけもの熊)であるらしく。 ②[接助](なんと)…して、 …したままで、 …するほど。 sinu kane reye kane ahup シヌ カネ レイェ カネ アフㇷ゚ 彼らはひざをついて身をずらしはって家の中へ入った(遠慮して身を低くして入る様子)。 mérayke wa hecururu kane an メライケ ワ ヘチュルル カネ アン 寒いので首をちぢめている。(S) suwop or k=ómare kikir mak iki ayne etuk kane iki kor an スウオㇷ゚ オㇿ コマレ キキㇼ マㇰ イキ アイネ エトゥㇰ カネ イキ コラン 箱に入れておいた虫どうやって出てきたのだろう。 ku=sanpe ka wen kane a=utári k=ésikarun クサンペ カ ウェン カネ アウタリ ケシカルン 気持ちも暗くなるほどに身内の者に会いたい。(S) ③[副助](慣用表現の中で、 副詞句の後に置かれて)néno kane an ネノ カネ アン …とそっくりだ。 sísam nisu a=kutkore ruwe néno kane an シサㇺ ニス アクッコレ ルウェ ネノ カネ アン 日本の臼に帯をしめさせたのみたいだ。 (néno an ネノ アン は《…に似ている》。) sekor kane セコㇿ カネ …というふうに(言った)(sekor セコㇿ《と(言った)》だけよりもちょっとした強めのニュアンスが加わる)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kánit
カニッ 【名】[ka-nit 糸・棒] 糸巻き棒(糸をよって(káeka カエカ)できた糸を巻くための木の棒。 二またになった枝の両方の先がさらに二またになっているものの、 もとの方をとがらせていろりに立てておき、 先の二またの間を利用して糸を巻いていく)。(S) ☆参考 nuytosayep ヌイトサイェㇷ゚ 木を十文字に組み合せた糸巻き。 (出典:田村、方言:沙流)
kankami
カンカミ 【名】[< 日本語] 鏡。 Kiyo un kankami hemanta ne p an? キヨ ウン カンカミ ヘマンタ ネㇷ゚ アン? 京都の鏡はどうするの(京都の鏡とすずりをみやげに持って帰ると約束して出た父親がもどらないので幼い姉弟がさがしに出かけて歌う)。(W民話) ☆参考 昔、 yaykunnukarkane ヤイクンヌカㇻカネ《自分の姿を見る金物》と言った。(W) {E: a mirror.} (出典:田村、方言:沙流)
kankap
カンカㇷ゚ 【名】[概](所は kankapu(hu) カンカㇷ゚(フ))[kan-kap 上の・皮][植物] ①上皮、 表皮(木などの)。 ②(比喩的に)うわべ。 kankap ka péka itak kor an カンカㇷ゚ カ ペカ イタㇰ コラン うわべだけでしゃべっている(くわしく熱心に話さず、 当たりさわりのないことをしゃべって、 頭の中では別のことを考えている)。(S) {E: ①outer layer of skin, bark. ②the surface; the exterior.} (出典:田村、方言:沙流)
kankapu(hu)
カンカプ(フ) 【名】[所](概は kankap カンカㇷ゚) …の上皮、 表皮。 {E: outer layer of skin, bark of…} (出典:田村、方言:沙流)
kannawa
カンナワ 【副】[kanna-wa 上の方・から] 上向きになって。 ray wa kannawa oka hike ka oka ライ ワ カンナワ オカ ヒケ カ オカ 死んで上向きになっているのもある(魚がひっくり返っていることを言っている)。(S) tuye kannawa an トゥイェ カンナワ アン (魚の)腹が上を向いている。(S) {E: facing up.} (出典:田村、方言:沙流)
kápo
カポ 【名】[動物]シラミの卵。 ☆参考 ki キ 頭につくアタマジラミ。 urki ウㇽキ 衣服につくコロモジラミ、 rayoki ラヨキ 陰毛につくケジラミ。 〔知分類 p.103 ((幌)) シラミ類の卵〕 {E: louse eggs; nits.} (出典:田村、方言:沙流)
kapu(hu)
カプ(フ) 【名】[所](概は kap カㇷ゚) …の皮、 その皮。 ku=kapu kapar wa tayki en=e クカプ カパㇻ ワ タイキ エネ (私は)私の皮膚が薄いので蚤に食われた。(W) toan cikuni kapuhu トアン チクニ カプフ あの木の皮。(W) ☆参考 níkap ニカㇷ゚[概]/níkapu(hu) ニカプ(フ)[所] は《樹皮》 {E: the skin, bark of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kar 1
カㇻ 【他動】①…をつくる、 (仕事など具体的なこと)をする。 cise kar チセ カㇻ 家を建てる(=cisekar チセカㇻ)。 suy kar スイ カㇻ 穴をあける、 穴を掘る。 pirkep kar ピㇼケㇷ゚ カㇻ 精白する。 harkika kar ハㇻキカ カㇻ なわをなう。 úsey kar ウセイ カㇻ お湯をわかす。 …ne kar …ネ カㇻ …を…につくる/する。 rapuhu ay ne a=kar ラプフ アイ ネ アカㇻ その羽を矢にした(=その羽で矢をつくった)。 hńta e=kar kusu e=ek? フンタ エカㇻ クス エエㇰ? あなたは何をしに来たの。(S民話) nep ka a=kar ka eaykap ネㇷ゚ カ アカㇻ カ エアイカㇷ゚ (引用文中で)私は何もすることができない。(W民話) ②(代金)を払う。 ataye kar アタイェ カㇻ 代金/代価を払う、 弁償する。 ③ ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ ☆参考 「…をする」に相当する語はいろいろあるが、 それぞれ意味・用法が違う。 ki キ[他動]…をする。 iki イキ[自動] 行う、 ふるまう。 an アン[自動]…がある、 行われる、 一般に人が行う、 あなたも私も一緒に…する/しよう。 ☞ki キ {E: ①to make, do… ②to pay the cost for… ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kari 3
カリ 【後副】(経由する所を示す。)(そこ)から、 (そこ)を通って。 puyar kari ahunte プヤㇻ カリ アフンテ 窓から入れる。 sep pínay kari kira セㇷ゚ ピナイ カリ キラ 広い谷を通って逃げる。(W民話) atuy sinpuy an híne kari ahup akusu アトゥイ シンプイ アン ヒネ カリ アフㇷ゚ アクス 海の水の湧き出る所があって彼らがそこから入って行くと。(S民話) k=áhun a korka kari ku=soyne hi ka k=érampewtek カフン ア コㇿカ カリ クソイネ ヒ カ ケランペテㇰ 私は入ったけれど(そこを通って)出る所が(出口が)わからない。(S) {E: (pass) through, along, by.} (出典:田村、方言:沙流)
karkar 1
カㇻカㇻ 【他動】[kar-kar つくる・(重複)] ①…をきれいにする/飾り付ける。 otopi karkar オトピ カㇻカㇻ 髪をきれいになでつける。(W) ②…に(糸で)刺しゅうをする。 amip karkar アミㇷ゚ カㇻカㇻ 着物に刺しゅうをする。 ③ ☞eyaykesupka karkar エヤイケスㇷ゚カ カㇻカㇻ、 eyaypokisir karkar エヤイポキシㇼ カㇻカㇻ、 eyayureka karkar エヤユレカ カㇻカㇻ {E: ①to make…beautiful ; decorate… ②embroider… ③…} (出典:田村、方言:沙流)
karku yupi
カㇻク ユピ §031.いとこ(従兄弟姉妹)(3)karku yupi〔kár-ku|ju-pi かㇻク・ユピ〕⦅アカン⦆従兄。karku ay-yupi〔kár-ku|aǐ-ju-pi〕「いとこである・ぼくらの兄」「ぼくらの従兄」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kasa rantupep
カサ ラントゥペㇷ゚ [kasa ran-tupep 笠・下がる・あごひも] [雅]笠のたれひも、 笠のあごひも。 káne pon kasa/kasa rantupep/a=yaykoyupu カネ ポン カサ/カサ ラントゥペㇷ゚/アヤイコユプ [雅]金(かね)の小さな笠、 笠のたれひもを私はギュッとしめた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kasi
カシ 【位名】[所](概は ka カ) ①…の(その)上 (接触して上)、 …の見える側。(「高い方」「上の方」ではなく、 外側、 見えるほうの側を言う。)kasi ta a カシ タ ア その上に座った。(S民話) kasi ta rók=an pon huton kasi un ape pus wa uhuy カシ タ ロカン ポン フトン カシ ウン アペ プㇱ ワ ウフイ その上に座る小さいふとん(=座ぶとん)の上へ火がはねてこげた。(W) rurwakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水をその上にかけてもなおさら燃える。(S) okkew kasi pirkare オッケウ カシ ピㇼカレ [慣用句](直訳すると)えり首の上を豊かにする=(娘に)嫁入りのよい品々を持たせる(背中に、 つまりえり首のところに荷物を背負うからこういう、 えり首よりも上の頭のあたりという意味ではない。「持参金をつけてやる」に相当する)。(NK民話) cup nupur manu kasi nis kus チュㇷ゚ ヌプㇽ マヌ カシ ニㇱ クㇱ 太陽が霊力があると言うけれどその上を雲が通る(太陽より上ではなく、 太陽のこちら側を雲が通ることを言う)。(KK掛け合い歌) ②(動詞句の後に置かれて)kasi ta カシ タ …しながら。 ku=kemeyki kasi ta k=aysuye クケメイキ カシ タ カイスイェ 私は針仕事をしながらいねむりしている。 ☆発音 早く話しているとき kasi ta カシ タ はしばしば i が落ちて kas ta カㇱ タ と発音される。 ☞ka(si) カ(シ)… {E: ①top of… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kasu 1
カス 【他動】…を凌ぐ、 …以上である。 ta ene okkayo kasu nispa a=ne ruwe an kusu タ エネ オッカヨ カス ニㇱパ アネ ルウェ アン クス これこのとおり私は(女であっても)並の男には負けないくらいの長者だから。(W民話) aynu kasu poro aynu アイヌ カス ポロ アイヌ 普通の男にもましてきわだって大きい立派な男。(NK民話) {E: to exceed…} (出典:田村、方言:沙流)
kátakesinot
カタケシノッ 【自動】[kátak-e-sinot 糸のまり・で・遊ぶ] まりつきをして遊ぶ。 {E: to play with a ball.} (出典:田村、方言:沙流)
katpo
カッポ 【名】[kat-po かっこう(恰好)・(指小辞)] …の姿/外見。 menoko katpo yayeuyruke メノコ カッポ ヤイェウイルケ 女の姿をしている。(HC民話) {E: the appearance, shape of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kattuyma
カットゥイマ 【他動/後副】[kar-tuyma (?)・遠い] …から離れて(いる)。 ☆対語 karanke カランケ …から近い。 {E: to be (far) away from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kattuymano
カットゥイマノ 【後副】[kattuyma-no …から離れている・(副詞形成)](そこ) から離れて遠く。 kattuymanoː tek an pon maciya カットゥイマノー テㇰ アン ポン マチヤ ちょっと離れてある小さい町。(S) {E: to be (far) away from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katu
カトゥ 【形名】[所][< kat-u] ①(動詞に終わる節のあとに置かれてこれを名詞化し、 次のような意味合いを持った名詞句をつくる。)(…する/した)しかた、 どのように…したかということ。 ku=ye katu wen クイェ カトゥ ウェン 私の言い方が悪い(言葉使いが)。(W) kar katu pirka カㇻ カトゥ ピㇼカ つくり方がいい。(S) ②(「…したわけだ」「こういうわけだ」と言うときの)わけ、 事情、 いきさつ、 ことの次第。 opitta kese a=anpa akusu kasi un toy horutke katu teeta oruspe ne wa síran オピッタ ケセ アアンパ アクス カシ ウン トイ ホルッケ カトゥ テエタ オルㇱペ ネ ワ シラン (夜襲に来た人々が見破られて)皆追いかけられて(崖の間で)上に土がくずれ落ちて下敷きになったいきさつが昔の話になっている。(W言い伝え)のしめくくりの独話。 ③(文頭に置かれて、 前の文で述べられたことの次第を説明する。) katu ene an hi カトゥ エネ アニ それは次のようなことだったのです、 いまから説明します、 つまり…。 ④(決まった言い方) katu ka isam カトゥ カ イサㇺ めったに…しない、 たまにしか…しない。 ek katu ka isam pe ne kus hempara ku=kore easkay ya ka k=éramiskari p エㇰ カトゥ カ イサㇺ ペ ネ クㇱ ヘンパラ クコレ エアㇱカイ ヤ カ ケラミㇱカリㇷ゚ (彼は)たまにしか来ないのだからいつ(私がこれを)渡せるかわからないもの。(S) ☞katu(hu) カトゥ(フ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ke 1
ケ 【他動】(ものの表面)をか(掻)く(こすって削る)。 イナウ(木の御幣)をか(掻)く(木の表面を削って御幣をつくる)。 canan inawpo/[u]ke ruwe ne チャナン イナウポ/[ウ]ケ ルウェ ネ 「サーッとした」(=あまり立派でない)イナウ(木幣)をつくった。(W神謡K) inawke イナウケ イナウ(木幣)をつくる。 wakkakep ワッカケㇷ゚ 舟の中の水をかき出す道具(「あかとり」)。 ke ケ 2【間投】(意外なことを知って驚いた気持ちの軽い表現。)えっ、 あれっ。 ke, sanpehe sak no ek hawe ne yakun mak ne hawe? ケ、 サンペヘ サㇰ ノ エㇰ ハウェ ネ ヤクン マㇰ ネ ハウェ? (自分の心臓を木の上に干したまま忘れて来たとサルが言うのを聞いてクラゲが)えっ、 心臓を持たずに来たのではしょうがないじゃないか。(S民話) ke ke ke ke iyohay! ケ ケ ケ ケ イヨーハイ! あらあらあらあらまあ大変だ(ちらかっている所へ突然お客が来てびっくりしてあわてて)。(S) ☆参考 iyohay sitomare イヨハイ シトマレ は、 本当にあきれた/びっくりしたことの表現。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kekke 1
ケッケ 【自動】(波や細い木などが、 たくさんそろってパチパチと)折れる。 rir kekke リㇼ ケッケ 波が折れる=(岸辺で)波が返る。(S) kekke níuype ケッケ ニウイペ 折れて散らばっている木切れ。(S) ☆参考 一本の棒などが折れることは kay カイ、 折れ目のところで切れず折れ曲がるだけなら komke コㇺケ と言う。 {E: to break; be broken.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kekke 2
ケッケ 【他動】(細いたきぎなどを何本も一緒に)折る。 kaykuma kekke kor an カイクマ ケッケ コラン 柴木をポキポキ折っている。(S) ☆参考 箸や木の枝を一本折るなどは kaye カイェ。 kekke ケッケ ではない。(S) {E: to break (firewood etc. ).} (出典:田村、方言:沙流)
kempoppise
ケンポッピセ 【名】[kem-pop-pise 血・水ぶくれ・風船状の袋] 「血ぶくれ」(血が外に出ないで皮膚の中にたまって水ぶくれのようになっているもの)。(S) Samayunkur tusunapanu/tektuypoki tusunapanu/tu kempoppise/re kempoppise/eeracitke サマユンクㇽ トゥスナパヌ/テㇰトゥイポキ トゥスナパヌ/トゥ ケンポッピセ/レ ケンポッピセ/エエラチッケ サマユンクルの手の下側にいくつもいくつもの血の袋が下がっている。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
kes(-e-i)
ケㇱ §016.子孫(21)kes(-e;-i)〔kéš けㇱ〕⦅H. S.⦆子孫;後裔。Naytom nispa kesehe「ナイトムの酋長の子孫」⦅あいぬ物語, p.3⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
keseke
ケセケ §016.子孫(22)keseke〔ke-sé-ke ケせケ〕⦅カラフト⦆後裔。Naytom nispa 〜 ta tani an aynu neampe Naytoo nax ay-ye re koro 「ナイトム村の酋長の後裔で今いる人は内藤という名を持っている」⦅あいぬ物語, p.3⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kesto
ケㇱト 【名/副】[kes-to 毎…・日] 毎日。 kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 {E: daily; everyday.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kettok
ケットㇰ 【自動/名】[ker-tok ただれ・突き出る](?) 発疹(じんましん、 しもやけのための赤いプツプツ(「水かぶれ」))ができる。 cep ewen kettok チェㇷ゚ エウェン ケットㇰ 魚にあたってじんましんができた。(S) wakka or oyki ayne tekehe kettok oro yéot ワッカ オㇿ オイキ アイネ テケヘ ケットㇰ オロ イェオッ (彼は)水の中で仕事して手がしもやけになったところが膿(うみ、 「のう」)をもった。(S) {E: for a rash with eruptions to appear.} (出典:田村、方言:沙流)
ki 1
キ 【他動】①…をする。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! 猫の声をするなよ。(S民話) ②(動詞を名詞として使い、 その後にこの ki キ をおいて)…をする。 ruyka poro opus ki wa an na iyaykipte na, yayitupareno arpa ルイカ ポロ オプㇱ キ ワ アン ナ イヤイキㇷ゚テ ナ、 ヤイトゥパレノ アㇻパ 橋が大きな穴あきをしている(=橋に大きな穴があいている)からあぶないから気をつけて行きなさい。 pon sikepo ki kane wa ek ポン シケポ キ カネ ワ エㇰ 彼は小さい荷物背負いをして(=小さい荷物を背負って)来た。 pirka usapki e=ki kusu ne na ピㇼカ ウサㇷ゚キ エキ クス ネ ナ (あなたは)よい働きをする(=よく働く)のですよ。 ③(動詞の後に hi ヒ《こと》を置き、 その後にこの ki キ を置いて) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ…してもらいたい、 …してほしい。 ci túnas hi ku=ki rusuy チ トゥナㇱ ヒ クキ ルスイ 私は(イモなどが)早く煮えてほしい。 ④(代動詞として、 つまり本動詞のあとに副詞(連用語)や名詞(主語・目的語)が補われたり、 また副助詞がついたりした場合に、 そのあとに ki キ を置くことによって再び全体が動詞句として機能する、 つまり文を終止したり次に助動詞や接続助詞等々が続いたりすることができる。)…する。 Kusur ta patek nuwe an ranma ki p ne yak a=ye クスㇽ タ パテㇰ ヌウェ アン ランマ キㇷ゚ ネ ヤカイェ 釧路でばかりいつも(それが)たくさん取れるのだそうだ。(S会話) a=kopásrota a=ukókikkikpa a=onáha ka a=unúhu ka ki アコパㇱロタ アウコキッキㇰパ アオナハ カ アウヌフ カ キ 私は父も母もののしったりボカボカなぐったりした。(S民話) a=mipa p a=huráypa póka somo ki p ne kusu アミパㇷ゚ アフライパ ポカ ソモ キㇷ゚ ネ クス 私は着るものを洗いさえしなかったので。(W民話) ⑤(韻文で、 韻律を整えるために、 音節数の足りない行の動詞のあとに置かれる。 文法機能上は、 他のいろいろな他動詞(easkay エアㇱカイ、 eaykap エアイカㇷ゚ など)の助動詞的用法と同じになる。) ⑥ ki humi pirka キ フミ ピㇼカ 安心する、 気持ちがいい。 nep póka k=ére wa ku=ki humi pirka ネㇷ゚ ポカ ケレ ワ クキ フミ ピㇼカ (私は)彼に少しでも食べさせて安心した。(S) {E: ①to do… ②… ③… ④… ⑤… ⑥…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ki 2
キ 【名】[動物] アタマジラミ(髪の毛につくシラミ)。 ☆参考 urki ウㇽキ 衣類につくシラミ、 rayoki ラヨキ 陰毛につくシラミ。 〔知分類 p.103〕 {E: head, hair lice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kí-cis
キチㇱ 【自動】(人称変化は他動詞型)[ki-cis …をする・泣く] 泣く(cis チㇱ の強調形)。 a=ki-cis ani kunne hene tókap hene i=koyaywennukarpa アキチㇱ アニ クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ イコヤイヌウェンヌカㇻパ 私が泣くために両親は夜も昼も切ない思いをした。(S民話) {E: to cry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kik(i) kar
キㇰ/キキ カㇻ 【連他動】[防御・をする]…を防ぎ守る。 kotan kik kar コタン キㇰ カㇻ 村/国を防ぎ守る。 a=kor mosir kiki a=kar easkay アコㇿ モシㇼ キキ アカㇻ エアㇱカイ 私たちの国を防ぎ守ることができる。 “a=kor mosir epitta oka aynu hene sísam hene tumi or un a=nisúk yak easir mosir kik kar kotan kik kar a=eáskay oasi na” sekor 「アコㇿ モシレピッタ オカ アイヌ ヘネ シサㇺ ヘネ トゥミ オルン アニスㇰ ヤㇰ エアシㇼ モシㇼ キㇰ カㇻ コタン キㇰ カㇻ アエアㇱカイ オアシ ナ」 セコㇿ 「わが国じゅうのアイヌも和人も皆戦争に頼まれて行かなければ私たちは国土を守り国を守ることはできないよ」と…。(W会話) {E: to defend, protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kikikiki
キキキキ 【他動】[kiki-kiki …をか(掻)く・(重複)] …を何回もか(掻)く、 …をかきかきする。 rekkisara kikikiki レッキサラ キキキキ もみあげをかきかきする(男の人が答える言葉を考えているときの仕草で、 耳の前のあたりを人差指でかくようにする)。(NK民話) ☆参考 yayrekkisar-kikikiki ヤイレッキサㇻキキキキ とも言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kikir
キキㇼ 【名】[動物]虫、 虫けら。 kunne payoka kikir クンネ パヨカ キキㇼ 夜出歩く虫(ガ(蛾)のことを言っている)。(W) uwekari uwekari am us hemanta kikir ウウェカリ ウウェカリ アムㇱ ヘマンタ キキㇼ 左右両側から爪がたくさんついているヘンな虫(ムカデのことを言っている)。(W) aynu ka isam nep ka isam no, kikir ne rokpekor, usa kameasi ne rokpekor, patek a=kar wa a=i=kóhoppa ayke kusu アイヌ カ イサㇺ ネㇷ゚ カ イサㇺ ノ、 キキㇼ ネ ロㇰペコㇿ、 ウサ カメアシ ネ ロㇰペコㇿ、 パテㇰ アカㇻ ワ アイコホッパ アイケ クス 人間がいなくて、 虫けらみたいなものやばけものみたいなものばかりつくって私たちに置いて行ってくれても。(S言い伝え) ☆参考 チョウ、 コオロギ、 ブヨなど、 主に昆虫のような虫を言う、 イモ虫や毛虫の類は íkonpap イコンパㇷ゚ と言う。〔知分類 p.90 カ〕 {E: an insect.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kimatek
キマテㇰ 【自動】びっくりする(恐ろしくて)、 あせった気持ちになる、 あわてる。 ☆参考 ekimatek エキマテㇰ[他動]…にあわてる。 ramutuy ラムトゥイ[自動]/eramutuy エラムトゥイ[他動] 突然のことでハッとびっくりする。 iyokunure イヨクヌレ[自動]/okunure オクヌレ[他動] あきれる。 erayap エラヤㇷ゚[他動] …に感嘆する。 {E: to be surprised; be rushed; panic.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kina
キナ 【名】[植物]草。 aykocararke kina réhe ikaray ne アイコチャラㇻケ キナ レヘ イカライ ネ とげだらけの草の名はイラクサだ。(S) a=tesé kina アテセ キナ [ござに編む・草] ガマ。 a=e kina アエ キナ [食べる・草] 食用の草。 surku kina スㇽク キナ [毒・草] 毒草。 kina us キナ ウㇱ [草・(そこに)つく/生える] (畑)に草が生える。 kina kar キナ カㇻ 草取りする。 emo kina e=kar hawe? エモ キナ エカㇻ ハウェ? (あなたは)いも畑の草取りをするんですって? (W) ☆参考 食用の野草、 薬草、 毒草、 畑の雑草、 野菜等、 生活に関係ある草を言う。 そのへんに生えている雑草のことは「ごみ」と同じく mun ムン と言う。 〔知分類 p.273〜274〕 {E: edible and medicinal grasses, plants used in daily life (not weeds.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kinapok
キナポㇰ 【名】[kina-pok 草・の下] 草が茂っているところの下の葉。 kinapok ray キナポㇰ ライ 草が茂って下の葉はくさりかかっている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
kinatuyehos
キナトゥイェホㇱ 【名】[kina-tuye-hos 草・を切る・きゃはん] [雅]きゃはん。 kinatuyehos/a=eyáypokisir/karkar kane キナトゥイェホㇱ/アエヤイポシキㇼ/カㇻカㇻ カネ [雅]きゃはんをきちっと足につけて。(Sユーカラ) ☆参考 はいておれば草もなんもひっかからなくていい。(S) ☆参考 日常語では単に hos ホㇱ と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kínit
キニッ 【名】[ki-nit カヤ・棒][植物] カヤの茎。 aynu ahun híne kínit sinep etaye cúna ape or epoypoye, nipeknu a p アイヌ アフン ヒネ キニッ シネㇷ゚ エタイェ チュナ アペ オㇿ エポイポイェ、 ニペㇰヌ アㇷ゚ 男の人が入って来てカヤの茎を一本引き抜いて埋けてある火をかきまわした、 火がついて明るくなったので。(NK民話) {E: reed stalks.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kinno
キンノ 【自動】[< kir-nu 脂肪・を持つ](?)[動物] (動物が)まるまる太っている。 paykar sey kuytop sinukare wa kinno パイカㇻ セイ クイトㇷ゚ シヌカレ ワ キンノ 三月のホッキは雁に見てもらいたくてまるまる太っている。(S) hot, hemanta puta kinno ruwe an! ホッ、 ヘマンタ プタ キンノ ルウェ アン! まあなんてこのブタ太っていること! ☆参考 mímus ミムㇱ (人が)太っている、 肉づきがいい。 ruwe ルウェ 太い(足が「太い」などにはこれを使う)。(S) {E: to be fat } (出典:田村、方言:沙流)
kira
キラ 【自動】逃げる。 kira wa isam キラ ワ イサㇺ (彼は)逃げて行ってしまった。 {E: to run away; flee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kironnu
キロンヌ 【自動】[kiror-nu 力・を持つ] 満腹する。 kú=ipe ayne ku=kironnu クイペ アイネ クキロンヌ 私は食べて食べておなかがいっぱいになった。(S) {E: to be full; satisfied.} (出典:田村、方言:沙流)
koapeeyam
コアペエヤㇺ 【他動】[ko-ape-eyam …に対して・火・あぶないと思う] 火遊びするかと気遣う。 hekattar cisotta sinot kor oka wa a=koápeeyam ヘカッタㇻ チソッタ シノッ コㇿ オカ ワ アコアペエヤㇺ 子どもたちが家で遊んでいるので火遊びするかと心配だ。(S) {E: to worry that someone is playing with fire.} (出典:田村、方言:沙流)
koar-uweun/koaruweun
コアㇻウウェウン/コアルウェウン 【自動】[ko-ar-uweun (雅語で叙述を導く)…が・全く・そろっている][雅] …がそろっている。 (次のような文脈で)…のひとそろいを、 …を全部そろいで。 kunne kosonte/kunne cipanup/koar-uweun/yaynenayne/esipine pe クンネ コソンテ/クンネ チパヌㇷ゚/コアㇻウウェウン/ヤイネナイネ/エシピネ ペ [雅]黒い小袖、 黒い頭かざりのひとそろいを上から下までそろいで身につけている者。(Sユーカラ) kamuy cipanup/kamuy ninkari/kamuy tamasay/koaruweun/sánasapte カムイ チパヌㇷ゚/カムイ ニンカリ/カムイ タマサイ/コアルウェウン/サナサㇷ゚テ [雅]立派な頭飾り、 立派な耳飾り立派な耳飾りを全部そろいで出してきた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koeunno
コエウンノ 【後副】[ko-eun-no …に対して・…の方に向かって・(副詞形成)] まさに…のとおり。 {E: in this, that way; like this, that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koeysokor
コエイソコㇿ 【複他動】[ko-eysokor …に対して・…を本当だと信じる](人)の言うことを信用する。 {E: to trust what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
kohemakatarara
コヘマカタララ 【他動】[ko-he-maka-tarara …に対して・顔・後ろへ・上げている](?) …はもういやだなあとそっぽを向く。(S) {E: to look away in disgust from…} (出典:田村、方言:沙流)
kohokus
コホクㇱ 【他動】[ko-hokus …と一緒に・倒れる] …と一緒に倒れる。 nenkane kohokus wa uiyuninka hene ki kusu, iyaykipte ネンカネ コホクㇱ ワ ウイユニンカ ヘネ キ クス、 イヤイキㇷ゚テ もし(自転車と)一緒に倒れて二人でけがでもしたらあぶないのに(自転車に二人乗りしている子どもを見て)。(S) {E: for…to fall over, off together.} (出典:田村、方言:沙流)
kokari 1
コカㇼ 【他動】[ko-kari …に・うろつく] ①…の所に群がる。 aep kokari アエㇷ゚ コカリ 食べ物に群がる。 ☆参考 ハエなどの虫がたかることは kotoyse コトイセ と言う。 ②(熟語) haw kokari ハウ コカリ 皆で口々に…する。 yayapapu haw kokari ヤヤパプ ハウ コカリ 皆で口々に謝る。 {E: ①to flock, swarm, around… ②…} (出典:田村、方言:沙流)
kokisma
コキㇱマ 【他動】[ko-kisma…に/…の・…を押える][雅] ☞eyaykewtum kokisma エヤイケウトゥㇺ コキㇱマ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kokopan
ココパン 【複他動】[ko-kopan …に・…を拒否する] (人に)(だめだと言って)…をやめるように/しないように言う。 sekor yaynu=an hike ka a=onáha i=kokopan kor oraun arpa=an ka eyayramkar セコㇿ ヤイヌアン ヒケ カ アオナハ イココパン コㇿ オラウン アㇻパアン カ エヤイラㇺカㇻ …と私は思ったけれども父が私に(行っては)だめだと言うと私は敢えて行くわけにもいかずあきらめていた。(S民話) {E: to tell…to stop, not to do …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kokor
ココㇿ 【複他動】[ko-kor …に・持つ] ①(人)の(持っているもの)を取り上げる/もらう。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy アキヤンネポホ イココンルスイ 彼は私たちの上の息子をほしがった。(S民話) ②…に対して…を持つ。 tumu an kewtum/i=kokor kuni p/somo tapan na トゥム アン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ [概]憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ☆参考 kouk コウㇰ は…を奪う/強奪する。 {E: to take away, receive… from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koma utaspa
コマ ウタㇱパ 【連他動(?)】[(?)・…を互いに交換する] …を襲う。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ 家の浜手を通る人も山手を通る人も襲っておどして物を取っている。(NK民話) {E: to attack, assault…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komaknasikirpa
コマㇰナシキㇼパ 【他動】[複](単は komaknasikiru コマㇰナシキル と予想されるが未出)[ko-mak-na-sikirpa …に向かって・奥・の方へ・向きを変える[複]](二人以上が)…を取りに家の奥の方へもどる。 ikayop komaknasikirpa イカヨㇷ゚ コマㇰナシキㇼパ 彼らは矢筒を取りに家の中へもどった。(NK民話) {E: to go back far into the house to go get…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komham
コㇺハㇺ 【名】[kom-ham 小柏・葉] [植物]コガシワ(小柏)の葉。 komham turse yakun コㇺハㇺ トゥㇽセ ヤクン [慣用句]小柏の葉が落ちたら(常に落ちないので、 起こらないことを言う表現)。 komham turse yakun k=ésouk kane ataye ku=kar コㇺハㇺ トゥㇽセ ヤクン ケソウㇰ カネ アタイェ クカㇻ 小柏の葉が落ちたら借りている代金を払う(いつまでも払う気がないことの表現)。(S) ☆参考 ponkomni ポンコㇺニ 小柏の木。〔知分類 p.274 kom-ham((幌別))枯葉・病葉〕 (S) {E: the leaves of an oak tree.} (出典:田村、方言:沙流)
koni
コニ 【他動】…でひどく痛くてなかなかなおらない。 (主語はその病人。) ayusni ay i=otke kor a=koní wa a=sitóma p ne アユㇱニ アイ イオッケ コㇿ アコニ ワ アシトマㇷ゚ ネ タラの木のとげにさされたらひどく痛んで恐ろしいもんだ。(S) {E: to be in great pain without relief.} (出典:田村、方言:沙流)
koohana
コオハナ 【名】あんなやつ、 こんな者(さげすみや謙遜の表現)。 wenkur utar koohana hemanta kor wa i=aske uk kor oka hawe oka? ウェンクㇽ ウタㇻ コオハナ ヘマンタ コㇿ ワ イアㇱケ ウㇰ コロカ ハウェ オカ? 貧乏人ども、 あんなやつらが何を持っておれたちを招待すると言うのだろう。(W民話) hotasnu kewtum, koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタㇱヌ ケウトゥム、 コオハナ ネ ヤッカ クヤイコㇿパレ [雅]気がかりな気持ちにこんな私のような者でもなりました。(W会話) {E: That rascal, fellow!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koonkami
コオンカミ 【他動】[ko-onkami …に・拝礼する] ①…に(両手をさし出し、 すり合わせ上げ下げするという一定の作法で)拝礼する。 ②(広義に)…に礼をする、 …を拝む。 ☆参考 ukoonkami ウコオンカミ 互いに拝礼し合う。 ☞onkami オンカミ {E: ①to worship…(in a set manner) ②to pray, worship…(in general).} (出典:田村、方言:沙流)
kooterke
コオテㇾケ 【他動】[ko-oterke …に対して・…を踏む]…の…をふみつける/ふみにじる。 i=ye a itak/a=koháyta wa/a=koóterke/ekapneno イイェ ア イタㇰ/アコハイタ ワ/アコオテㇾケ/エカㇷ゚ネノ [雅]その姉に言われた言葉にそむいてふみにじるように。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopakke
コパッケ 【位名】[所](概は kopak コパㇰ)[kopak-ke の方・の所] …の方(方面、 方向)、 …の近くのところ。 kopakke sama コパッケ サマ[雅]…の方。 epa=kor cási/kopakke sama/a=yaytuyere/a=yayterkere エパコㇿ チャシ/コパッケ サマ/アヤイトゥイェレ/アヤイテㇾケレ [雅]私の城の方に向かって私はまっすぐに進んでいった。(Sユーカラ) {E: towards…; near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koponci
コポンチ 【名】①川原の粘。 ②粘土地。 {E: ①a clayey area along a river. ②a clayey area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopumaatte
コプマアッテ 【他動】[ko-puma-atte… に・賃金・を掛ける] …に賃金/給料を払う。 ranma en=kopumaatte ランマ エンコプマアッテ あなたはいつも私に給料を払ってくれる。(S) ☞puma プマ {E: to pay wages to…} (出典:田村、方言:沙流)
kopunkine
コプンキネ 【他動】[ko-punkine …に・護衛する](次のような表現の中で) aynu kotca kopunkine アイヌ コッチャ コプンキネ [人間・の前・に護衛する] 人間を(疫病神からさえぎって)守る。 aynu kotca kopunkine p tan isokapiw ne kusu アイヌ コッチャ コプンキネㇷ゚ タン イソカピウ ネ クス 人間を疫病神から守ってくれるものがこのアホウドリだから。(HK民話) {E: to protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopuntek
コプンテㇰ 【他動】[ko-puntek …に・喜ぶ] …のことを喜ぶ/ほめる/ねぎらう、 (人)を迎えて喜ぶ/よく来たと言ってほめ、 ねぎらう、 を歓迎する。 eci=kopúntek エチコプンテㇰ ようこそねえ。(W) kopuntek yan コプンテㇰ ヤン ほめてあげなさい。(W)…kamuy katkemat néno póka yaynu, néno póka iki yakun síno a=kopúntek hawe ne wa カムイ カッケマッ ネノ ポカ ヤイヌ、 ネノ ポカ イキ ヤクン シノ アコプンテㇰ ハウェ ネ ワ 奥方様がせめてそのように考え、 そのようになさるのでしたら、 まことに喜ばしく思います。(W神謡語り) ekasi ka húci ka e=kopuntek nankor エカシ カ フチ カ エコプンテㇰ ナンコㇿ おじい様もおばあ様もあなたを喜んで迎えてくれるでしょう。(W神謡語り) {E: to be pleased with…; welcome…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopurianu
コプリアヌ 【他動】(人)のことを言わない/言うわけにいかない/言ったらよくないから胸のうちにたたんでおく。 en=kopurianu wa iteki ye エンコプリアヌ ワ イテキ イェ 私のことを胸のうちにたたんでおいて言わないようにしなさい。(S) ku=kopurianu wa kusu kasi un mun k=ánu wa k=ek クコプリアヌ ワ クス カシ ウン ムン カヌ ワ ケㇰ (ヘビがいたことを)言ったらたたるので上に草をのせて来た。(S) {E: to hold back saying something to someone} (出典:田村、方言:沙流)
kor 1
コㇿ 【他動】①…を持つ、 … を所有する。 inan pe ku=kor kor pirka hawe an? イナン ペ クコㇿ コㇿ ピㇼカ ハウェ アン? どっちを持てばいいのかなあ? (W会話) pawetok ka kor siretok ka kor パウェトㇰ カ コㇿ シレトㇰ カ コㇿ 彼は雄弁さも持っており美しさも持っている=口も達者だし器量もいい。 kor rusuy コン ルスイ …がほしい、 …をほしがる。 ②…を(手や頭に)つける/かぶる、 つけて/かぶっている。 tekunpe kor テクンペ コㇿ 手甲をはめる。 sapanpe kor サパンペ コㇿ 冠をかぶる(頭につける)。 (注 体に着ることは mi ミ、 足や腰から下にはくことは us ウㇱ、 鉢巻などを頭に巻くことは epanu エパヌ、 手ぬぐいなどでほおかぶりすることは hekokari ヘコカリ。) ③(子)を生む (「子どもを持つ」)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “matkaci kor yak a=ye” 「ポイソン コㇿ ヤㇰ アイェ」「フンタ コㇿ ヤㇰ アイェ?」「マッカチ コㇿ ヤㇰ アイェ」 「子どもを持った(赤ちゃんが生まれた)そうだ。」「何を持ったと言う(どっちが生まれたって)?」「女の子を持ったと言う(女の子が生まれたそうだ)。」 (S) cikap tamanko kor noyne hawkor hawe as チカㇷ゚ タマンコ コン ノイネ ハウコㇿ ハウェ アㇱ にわとりが卵を生んだらしく、 なく声がする。(W) (注 出産することは nuwap ヌワㇷ゚ [日常語]または yaykosanke ヤイコサンケ [雅]) ④(神が)領有する。 nupuri kor kamuy ヌプㇼ コㇿ カムイ 山を領有する神=山を守る/統治する神=山の神。 ⑤…の …。 ku=kor hekattar クコㇿ ヘカッタㇻ 私の子どもたち。 a=kor mosir アコㇿ モシㇼ 私たちの国=わが国(=日本)。(S) ku=kor hápo クコㇿ ハポ 私の母。 ku=ponpoho kor ku=kosmaci クポンポホ コㇿ クコㇱマチ 私の下の息子の嫁(別家の嫁)。(S) kor kur コㇿ クㇽ …の夫。 ⑥ ☞kes(e) kor ケㇱ/ケセ コㇿ {E: ①to have, possess… ②attach, wear…(on one's hands, head.) ③to have, give birth to (a child). ④one's…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kor 3
コㇿ 【接助】①…しながら、 …しつつ。 suke kor an スケ コラン 煮炊きしている。 cís=an kor a=eyáykopuntek チサン コㇿ アエヤイコプンテㇰ 私は泣きながら喜んだ。 iku kor sinotcaki kor an イク コㇿ シノッチャキ コラン 彼は酒を飲みながら歌を歌っている。 ②…すれば、 …すると、 …する/したときは。 pon a=yupíhi ekimne kor a=turá ポン アユピヒ エキㇺネ コㇿ アトゥラ 小さい兄が山へ行くときは私も一緒に行った。 kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 mata réra ruy kor méan マタ レラ ルイ コㇿ メアン 冬に風が強ければ寒い。 {E: ①while. ②if; when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koraci
コラチ 【後副】…のように、 …そっくりに、 まるで…みたいに(「…といっしょ」)。 upas koraci retanno iro ウパㇱ コラチ レタンノ イロ 雪のようにまっ白い色。 réra koraci iki ikkasisam レラ コラチ イキ イッカシサㇺ 風のように行動するどろぼう(和人の昔話の一つ)。(W) hńta kusu somo e=ye no e=kor wa e=arpa? ikka koraci フンタ クス ソモ エイェ ノ エコㇿ ワ エアㇻパ? イッカ コラチ なぜ言わないで持って行くの、 どろぼうみたいに。(S) an koraci アン コラチ ありのままに。 eani ta an koraci e=ye hawe ne wa エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ ワ あなたこそ本当のことを言っているんだなあ。 ☆参考 néno ネノ …に似て。 そのほかに似た意味・用法の後置副詞は ☞sirine シリネ、 kunne クンネ ☆参考 pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ、 kotom コトㇺ、 noyne ノイネ は接続助詞、 動詞のあとに置かれる。 sikopayar シコパヤㇻ は他動詞《…にそっくりである》。 {E: as, like…; just like…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koran
コラン 【他動】[ko-ran …に・下りる]…に下りる。 aynu mosir/mosirso kasi/koran wa ora アイヌ モシㇼ/モシㇼソ カシ/コラン ワ オラ[雅] 人間の国の地面の上に下りて来て。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korar
コラㇻ 【他動】[kor-(y)ar を持つ・不定の人にさせる/してもらう] …を人にあげる、 …をもらってもらう、 (娘)を嫁にやる。 matane a=en=korar wa k=arpa ruwe un マタネ アエンコラㇻ ワ カㇻパ ルウェ ウン 去年の冬に私は嫁にやられて行ったのですよ。(S) {E: to give…to…; have…receive…; give away one's daughter in marriage to…} (出典:田村、方言:沙流)
korarpa
コラㇻパ 【他動】[複](korar コラㇻ は単複の区別なし) (二人/二つ以上が/を)人に与える、 人にもらってもらう、 (娘)を嫁にやる。 {E: to give…to…; have…receive…; give away one's daughter in marriage to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kore
コレ 【複他動】①…に…を与える。 en=kore! エンコレ! …を私に与えよ/くれ/ください。 toan kur en=kore ト アン クㇽ エンコレ あの人が(私にこれを)くれた。(W) eci=koré na エチコレ ナ (これを)あげるよ。(W) icen poronno a=e=kóre kusu ne na イチェン ポロンノ アエコレ クス ネ ナ お金をたくさん(引用文中の私があなたに)あげるから。(S民話) hoku ka a=kore ホク カ アコレ (彼女は)夫も与えられた(=結婚させられた)。(W言い伝え) poronno a=en=kore wa kusu nimaraha ku=seyar ポロンノ アエンコレ ワ クス ニマラハ クセヤㇻ (私は)たくさん与えられた(もらった)から少し人におすそわけして持たせてあげた。(W) ②[補助動詞]…wa kore …ワ コレ(…のために)…してあげる/くれる。 néno iki wa en=kore hani! ネノ イキ ワ エンコレ ハニ! そうしてくださいな。(W会話) e=ek wa un=kore kusu エエㇰ ワ ウンコレ クス あなたが私たちのために来てくれたから。(W会話) ☆参考 与えて持って行かせることは sére セレ《背負わせる》とも言う。 食べ物を与えて食べさせることは ére エレ[他動使役]/ipere イペレ[自動使役]。 korar コラㇻ は与える相手を特定せず「人に与える」「人にもらってもらう」ことを言い、 この語は娘を「嫁にやる」ことにも使う。 「もらう」ことには korar コラㇻ も使うが、 もう少していねいに、 くれた人を尊敬して言うには eunkeray エウンケライ[他動]《…をいただく》/unkeray ウンケライ[自動]を使う。 m {E: ①to give… to… ②to do…for…; have…done by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korenka
コレンカ 【他動】[ko-renka …に合わせて・意図(する)] …を承知する。 heynu a=pirkayepi/heynu i=korenka wa/heynu i=korpare yan ヘイヌ アピㇼカイェピ/ヘイヌ イコレンカ ワ/ヘイヌ イコㇿパレ ヤン[雅] 私の言うとおりに承知してください。(HC神謡) {E: to know, agree to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korka
コㇿカ 【接/接助】[kor-ka …するとき/しつつ・も] けれども、 しかし。 hay! ku=hopuni etoranne humi! korka ku=hopuni so ハイ! クホプニ エトランネ フミ! コㇿカ クホプニ ソ ああ起きるのいやだなあ、 だけど起きよう。 k=arpa a korka é=isam カㇻパ ア コㇿカ エイサㇺ (S) 私は行ったけれどあなたはいなかった。 ☆参考 korka コㇿカ と似たような文脈で逆説の表現に yakka ヤッカ も使われる。 yakka ヤッカ は「…しても、 …したのに」という譲歩の表現にもよく使われる。 hike ka ヒケ カ はもっぱら譲歩に使われ、 「…にもかかわらず」という強い譲歩を表す。 korka コㇿカ は単純な逆説に使われる。 hike ヒケ や awa アワ なども「…が、 …けれども」と訳されるが、 逆説ではない。 {E: but; however.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korpare
コㇿパレ 【複他動】[複](単は kore コレ)[kor-pa-re 持つ・[複]・させる] ①(二人以上が/二人以上に/二つ以上を) …に…を与える、 a=unúhu a=onáha póho tono korpare wa hoppapa アウヌフ アオナハ ポホ トノ コㇿパレ ワ ホッパパ (引用文中で)私の母親と父親がその息子を和人の殿様に与えて置いて来た。(S民話) usa okay pe ataye pirkano i=korpare ウサ オカイ ペ アタイェ ピㇼカノ イコㇿパレ いろいろなものをよい値で(交換して)(引用文中の私に)与えてくれた。(S民話) ②[補助動詞]wa korpare ワ コㇿパレ (…のために)…してあげる。 mosir a=kar wa a=korpare kamuy utar モシㇼ アカㇻ ワ アコㇿパレ カムイ ウタㇻ 陸地をつくって与えられた(もらった)神々。(S言い伝え) ☆参考 korepa コレパ とも言う。 語構成から見ると korpare コㇿパレ は《(二人以上に/二つ以上)を与える》、 korepa コレパ は《(二人以上が/二人以上に)与える》のような区別がありそうに見えるが、 実際には両方の語形が両方の場合に使われている。 この項の最初の用例では、 母と父(二人)が和人の殿(一人)に息子(一人)を与えたという話に korpare コㇿパレ が使われている。 ほかにもこのような例はある。 korepa コレパ より korpare コㇿパレ のほうがずっと多く使われている。 {E: ①to give…to…(pl.). ②to do …for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosinewe
コシネウェ 【他動】[ko-sinewe …に・訪問する] …のところへ遊びに行く、 …を訪問する。 {E: to visit…; go to play at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosirepa
コシレパ 【他動】[ko-sirepa …に・到着する] …に到着する、 …の所まで行き着く。 ney pak paye=an yakka siyetokun maciya a=nukár kor a=kosírepa ka koyaykus ネイ パㇰ パイェアン ヤッカ シイェトクン マチヤ アヌカㇻ コㇿ アコシレパ カ コヤイクㇱ どこまで行っても先に町が見えているけれどなかなか着かない。(S) {E: to arrive at, reach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kositoma
コシトマ 【複他動】[ko-sitoma …に・…を恐れる] …の…を恐れる。 aynu opitta kosiratki wa ne wa ne yakne a=kosítoma wa kotan mawkar ka somo ki p ne ruwe ne na アイヌ オピッタ コシラッキ ワ ネ ワ ネ ヤㇰネ アコシトマ ワ コタン マウカㇻ カ ソモ キㇷ゚ ネ ルウェ ネ ナ 人は皆(アホウドリを)お守りにしているならば(疱瘡の神に)恐れられて村に伝染病がはやることもないのだよ。(HK民話) ☆参考 ☞sitoma シトマ {E: to be afraid of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosnepuni
コㇱネプニ 【他動】[kosne-puni 軽く・…を持ち上げる][雅]…を軽々と持ち上げる。 ☞eyayrikikur-kosnepuni エヤイリキクㇽコㇱネプニ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosokoso
コソコソ 【名】(言葉あて遊びで、 kosonte コソンテ《小袖》を隠して言った言い方。) kosne kosokoso he e=kor rusuy, nakanaka he e=kor rusuy? コㇱネ コソコソ ヘ エコン ルスイ、 ナカナカ ヘ エコン ルスイ? 軽いコソコソがほしいですか、 それともナカナカがほしいですか(nakanaka ナカナカ は nakayri ナカイリ《綿入れのぼろ着》を隠して言っている)。(S会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotak
コタㇰ 【複他動】[ko-tak …に・…を取りに行く] …に…を請求する。 ataye a=en=kotak kor k=an アタイェ アエンコタㇰ コㇿ カン (私は)代金を請求されている。(S) {E: to demand…from…; ask…for…} (出典:田村、方言:沙流)
kotcake(he)
コッチャケ(ヘ) 【位名】[所](概は kotca コッチャ)[kotca-ke(he) …の前・の所] ①(空間的に)その前(の所)、 その面前。 taan kur iteki kotcake kus no osmake kus タアン クㇽ イテキ コッチャケ クㇱ ノ オㇱマケ クㇱ この人の前を通らないで後ろを通りなさい。(S) en=kotcake ta e=an wa ci=nukar ka eaykap エンコッチャケ タ エアン マ チヌカㇻ カ エアイカㇷ゚ 私の前にあなたがいて私たちは見ることができない。(S) ta e=kotcake ta an wa タ エコッチャケ タ アン ワ ほらそこに、 あなたの前にあるよ。(S) ②(心理的に)(その人)の前(かばう位置/立場)。 Kamuyuci ka/han kakkok kakkok/i=kotcake ta/ye ruwe ne カムユチ カ/ハン カッコク カッコク/イコッチャケ タ/イェ ルウェ ネ 火の女神様も私のためにとりなそうとしてお願いしたりあやまったりいろいろ言ってくれたけれども。(W神謡) ☆対語 osmake オㇱマケ。 {E: ahead; in front of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotcawot
コッチャウォッ 【位名/後副】[kotca-w-ot …の前・(挿入母音)・…につく](?)/[kotca-sawot …の前・… から逃げる](?) ①[位名]動いている物の先の方(?)。 en=kotcawot ta エンコッチャウォッ タ 私の先の方に。(S) ②[後副]…の先の方を、 …の先の方に(逃げて)。 en=kotcawot hńna arpa kor an エンコッチャウォッ フンナ アㇻパ コラン 私の先をだれか行っている。(S) iruska kor hoyupu híne yan, orowano kotcawot kira=an híne イルㇱカ コㇿ ホユプ ヒネ ヤン、 オロワノ コッチャウォッ キラアン ヒネ (トドは)怒って走って岸に上がって来た、 それから私はその先の方を逃げて。(W民話) {E: to run away, flee to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotki
コッキ 【他動】(他の人の罪に対し怒って/戒めのために)(罪のないもの)を罰する。 pirka kewtum kor nispa ka wenkur umurek a=kotki epeka somo unkeray somo kamuy nukar pe ne kusu ピㇼカ ケウトゥㇺ コㇿ ニㇱパ カ ウェンクㇽ ウムレㇰ アコッキ エペカ ソモ ウンケライ ソモ カムイ ヌカㇻ ペ ネ クス よい心を持っている長者も、 貧乏人夫婦が悪いことをしたためにとがめを受けて、 ものももらえず神様がかえりみてくれなかったのだから。(HK民話) ku=kotki kus ku=kikkik クコッキ クㇱ クキㇰキㇰ 私は別の人に腹が立って(この子を)ボカボカなぐった(子ども同士がけんかして、 自分の子は悪くないのにその相手の子が泣くのでその親が怒って来る。 すると「きもやけて」もう遊ぶんでないと言って、 その相手に「腹立つまぎれに」自分の子をたたく)。(S) {E: to punish someone not at fault as an example to others.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotom 2
コトㇺ 【接助】…する/したように見えて/思われて。 kotom an コトㇺ アン …する/したようである/ように見える。 án=an hi ye kotom an アナニ イェ コトㇺ アン 私が(来て)いることを相手に告げているようだった。(NK民話) ☆参考 同様の文脈で noyne yaynu ノイネ ヤイヌ も使われる。 {E: as if to do…; as if one did…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotparo(ho)
コッパロホ 【名】[所](概は kotpar コッパㇻ) ①…ののどもと(左右の鎖骨の間のへこんだところ)。 kotparoho tokse kor an コッパロホ トㇰセ コラン のどが脈打っている。(W) ②熊や鹿の(または動物一般の?)両前足の間の部分。 kotparo kasi a=ayéroski コッパロ カシ アアイェロㇱキ 両前足の間の所に矢をさした=心臓を射当てた。(W-S) ③…のえりもと(着物の乳から上のふところをふさぐ部分)。 e=kotparo seske エコッパロ セㇱケ あなたのふところを(開いているから)とじなさい。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotpok
コッポㇰ 【位名】[概](所は kotpoki/kotpokke コッポキ/コッポッケ)[kot-pok (?)・…の下/すぐそば] ①時間的にちょっと前、 …する直前。 ray kotpok ライコッポク 死に際。 ray kotpok ta itaksura ライ コッポㇰ タ イタㇰスラ 死に際に遺言する。(S) ②歩いているものの前。 ☆参考 「人のことには言わない。 獣などが通ったことなどを言うときに用いる。」 (S) ☆参考 しかし en=kotpokke エンコッポッケ《私のちょっと前》の例もある。 ☞kotpokke コッポッケ {E: ①a moment ago; before… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotukka
コトゥッカ 【複他動】[kotuk-ka くっつく・させる] ①…を…につける/くっつける/はりつける)。 ②[慣用句]ape kotukka アペ コトゥッカ 火を…につける。 ☆参考 nína=an ayne oraun konto ape a=kotúkka akusu sat cikuni ne p ne kusu páraparase ニナアン アイネ オラウン コント アペ アコトゥッカ アクス サッ チクニ ネㇷ゚ ネ クス パラパラセ 私はしばらくたきぎとりをしていて、 それからこんどそのたきぎに火をつけると乾いた木なのでメラメラと燃え上がった。(HC民話) ☆参考 別のものにピタッと接触させたりはりつけたりすることを言う。 他のいろいろなくっつけ方の表現については ☞usi ウシ {E: to stick…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotuye
コトゥイェ 【複他動】[ko-tuye …に対して・…を切る] tu makke sama kotuye トゥ マッケ サマ コトゥイェ [二つの(=いくつもの)・奥の所・の側・を…に対して切る] 相手の拒絶に耳をかさず自分の意志を通す。 {E: to have one's own way without listening to the refusals of others.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kounpipka
コウンピㇷ゚カ 【他動】[ko-unpipka …に・疑いを持つ](人)の言うことを疑う。 ☞unpipka ウンピㇷ゚カ、 eunpipka エウンピㇷ゚カ {E: to doubt what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
kouratcari
コウラッチャリ 【他動】[ko-urar-cari …に・霞(かすみ)・を散らす][雅]…のかぶっている霞(かすみ)を払いとばす。 urar tak ne/koyaykar kane/kouratcari/epa=ki wa/a=nukár ruwe ウラッタㇰ ネ/コヤイカㇻ カネ/コウラッチャリ/エパキ ワ/アヌカン ルウェ [雅](そいつは)霞(かすみ)をかぶっていて私がその霞(かすみ)を払いとばして見ると。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyantone
コヤントネ 【他動】[ko-yantone …に・同宿させてもらう] …のところに厄介になる(同宿させてもらう)。 {E: to let someone stay at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koycakaka
コイチャカカ 【自動】[koy-cak-a-ka 波・(擬音の語根)・(他動詞化)・(重複)](水鳥が)サーッと水を切って行く。 koycakaka wa arpa ayne hopuni コイチャカカ ワ アㇻパ アイネ ホプニ (鳥が)サアッと水を切ってずうっと行ってついに飛び立った。 {E: (for a water bird) to cut through the water.} (出典:田村、方言:沙流)
koyki
コイキ 【他動】[ko-i-ki …に対して・ものを・する] ①…を怒りつける、 …を叱りつける、 …をいじめる、 …を襲う、 (鳥や魚)をとる。 ne kusu a=koyki hawe ka erampewtek ネ クス アコイキ ハウェ カ エランペウテㇰ (この子は)なぜ怒られているのかわからない。(W独話) kimunkamuy i=koyki yakka キムンカムイ イコイキ ヤッカ 熊が(引用文中の)私を襲っても(=熊に襲われても)。(HK民話) cep koyki チェㇷ゚ コイキ 魚をとる。 cikap koyki チカㇷ゚ コイキ 鳥をとる(rayke ライケ とも言う)。 ceppokoyki チェッポコイキ 小魚をとる。 hawekoyki ハウェコイキ 言葉で叱り/どなりつける。 ② ☞ram(u) koyki ラㇺ/ラム コイキ ☆参考 獣をとることは rayke [単]/ronnu[複] ライケ/ロンヌ。 鳥を打つことには koyki コイキ も rayke ライケ も使う。 魚を「釣る」ことは peraykar ペライカㇻ。) {E: to scold, bully, attack, catch(birds or fish).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koykutaspa
コイクタㇱパ 【他動】[複](単 は未出。 taspa タシパ の単は tasa タサ)[ko-iku-taspa …に・酒を飲む・交換する[複]] 二人以上が…のところに(招かれて)酒を飲みに行く/来る。 sakekor kor i=aske uyna, a=koykutaspa, sake a=korpa kor i=koykutaspa, sisak tokuy ne ukopayoka=an サケコㇿ コㇿ イアㇱケ ウイナ、 アコイクタㇱパ、 サケ アコㇿパ コㇿ イコイクタㇱパ、 シサㇰ トクイ ネ ウコパヨカアン 彼らが酒を手に入れると私たちは招かれて酒を汲みかわしに行き、 私たちが酒を手に入れたときは彼らが私たちの家へ酒宴に来た、 たぐいまれな親友として互いに行き来した。(NK民話) {E: to be invited to go, come drinking at…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyok
コヨㇰ 【他動】[ko-ihok …に・売る](人に)売る。 “tan pe ku=hok rusuy en=koyok hani” “e, eci=koyók kusu ne na, ataye ruyno” 「タン ペ クホㇰ ルスイ エンコヨㇰ ハニ」「エ、 エチコヨㇰ クス ネ ナ、 アタイェ ルイノ」 「これ私買いたい、 私に売ってくれよ。」「ええ、 売ってあげるよ、 高く。」 (S) {E: to sell to…} (出典:田村、方言:沙流)
koysamnopo
コイサㇺノポ 【後副】[ko-isam-no-po (雅語で叙述を導く)・ない・(副詞形成)・(指小辞)][雅]…が全然なく。 inan okay pe/rapokkari/ki kane hi/koysamnopo/upak rametok/ciesonere イナノカイペ/ラポッカリ/キ カネ ヒ/コイサㇺノポ/ウパㇰ ラメトㇰ/チエソネレ [雅]いずれがまさり劣りすることもまるでなく全く同じく立派なものらしい。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koysokor
コイソコㇿ 【他動】[ko-i-so-kor …に・ものごと(を)・真実・を持つ(=と思う)信じる](人)の言うことを信用する。 ☆参考 eysokor エイソコㇿ (ことがら)を信じる。 {E: to trust what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
koyyanke
コイヤンケ 【自動】[koy-yanke 波・陸に上げる] 波に打ち上げられる。 isokapiw sinep ray híne koyyanke wa an イソカピウ シネㇷ゚ ライ ヒネ コイヤンケ ワ アン カモメが一羽死んで波に打ち上げられていた。(HK民話) {E: to be washed up (on a beach etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ku 2
ク 【名】[概](所は kúhu クフ)弓。 ☆参考 ku ク 「アマッポ」と同じ発音だが、 所属形が違う。 ☆参考 矢は ay アイ。 {E: a bow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ku 3
ク 【名】[概](所は kuwehe クウェヘ)「アマツポ」(動物を獲るための仕掛弓)。 ku or osma ク オㇿ オㇱマ (獲物が)「アマッポ」にかかる。(S) ☆参考 アマッポの弦は kúka クカ、 矢は ay アイ、 動物がひっかかると発射する仕掛けの紐は notka ノッカ、 発射することは cak チャㇰ《はじける》、 アマッポをしかけることは kuari クアリ。 ☆参考 ku ク《弓》と同じ発音だが、 所属形が違う。 {E: a hunting bow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kucakor
クチャコㇿ 【自動】[kuca-kor 猟小屋・を持つ] 山中の「かりごや」(狩小屋、 猟小屋)に泊まる/滞在する、 狩小屋(猟小屋)に滞在して猟をする。 {E: to go to stay in a mountain hunting hut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuni 1
クニ 【助動】…することになっている、 …する見込みである、 …することが望ましい、 …するべきである、 …しよう。 ekimne a=e=sé wa a=e=ráyke kuni sekor an pe エキㇺネ アエセ ワ アエライケ クニ セコㇿ アン ペ あなたを山へ運んで行って殺そうということを。(W民話) tun ku kuni sake トゥン ク クニ サケ 二人が飲む酒(飲むべき/ことができる酒)。(S民話) herepasi arpa kuni pekor iki, pet turasi arpa kuni pekor iki, ayne, arherepasi arpa ヘレパシ アㇻパ クニ ペコㇿ イキ、 ペッ トゥラシ アㇻパ クニ ペコㇿ イキ、 アイネ、 アㇻヘレパシ アㇻパ (その飛び上がった首は)沖の方へ行くみたいにし、 川の方へ向かって行くみたいにしていてから、 しまいにずうっと沖の方へ行ってしまった。(W民話) en=kupa kuni pekor ku=yaynu エンクパ クニ ペコㇿ クヤイヌ (その犬)が私にかみつこうとしているように私は思った。(W) kuni p クニㇷ゚ …する(べき)もの。 c=e kuni p anakne porono an チェ クニㇷ゚ アナㇰネ ポロノ アン 私たちが食べるものはたくさんある。(S) (注 cékunip チェクニㇷ゚ [名]は《魚》。)oro ta, e=ewonne usa ki, e=wakkaku usa ki ranke kuni p ne na オロ タ、 エエウォンネ ウサ キ、 エワッカク ウサ キ ランケ クニㇷ゚ ネ ナ あなたはそこで顔を洗ったり、 水を飲んだりすればいいのですよ。(W民話) mak é=iki hawe an? somo an kuni p e=ye hawe ne na ne na マㇰ エイキ ハウェアン? ソモ アン クニㇷ゚ エイェ ハウェ ネ ナ ネ ナ あなたは何をなさる(とおっしゃる)のですか。 してはならないことをおっしゃっておられるのですよ。(W民話) kuni hi クニ ヒ ☞kunihi クニヒ ☆参考 他の助動詞のように文末に置かれることは少なく、 連体的に使われることが多い。 それも p ㇷ゚《もの、 の》の前が圧倒的に多い。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuni 3
クニ 【形名】[kun-(h)i …するべき/予定/はずである・こと] ①(動詞に終わる文(節)の後に置かれてこれを名詞句にする。) …するで(あろう)ということ、 できる(ような)こと、 …する(べき)こと。 tap a=ye kuni tónonsukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが真昼の凪(なぎ)だなあ。 ene…kuni エネ…クニ このように…するであろうこと=次のように…するであろう/することになっている。 ene ne kuni エネ ネ クニ こう(次のように)なるでしょう。 ene an kuni エネ アン クニ このような(次のような)ことが起こるでしょう。 (注 すでに起こったことであれば、 kuni クニ の代わりに hi ヒ が使われるところである。) ②[名詞化引用](次に「言う」「思う」「考える」「相談する」「言いつける」等々を意味する他動詞が来て、 kuni クニ で名詞化された文をその目的語とする間接引用文となる。) kuni ramu クニ ラム …すると思う。 e=mismu kuni ku=ramu エミㇱム クニ クラム あなたがさびしいだろうと私は思った。(S) kuni ye クニ イェ …すると言う。 opitta nisatta hunak un paye kuni ye kor oka オピッタ ニサッタ フナクン パイェ クニ イェ コㇿオカ みんなで明日どこかへ行くという話をしている。(S) a=saha i=nukar kuni a=ekímatek kusu アサハ イヌカㇻ クニ アエキマテㇰ クス 私は姉に見られるのではないかと気が気ではないので。(W民話) poro a=yupí a=saha a=ewtannere kuni a=ewkoramkor híne ポロ アユピ アサハ アエウタンネレ クニ アエウコラㇺコㇿ ヒネ 私たちは大きい兄と姉とを結婚させようと相談して。(NK民話) akihi a=ne kuni eraman kuni a=sitóma アキヒ アネ クニ エラマン クニ アシトマ 私が彼の弟だということを彼が知るのが(=彼に知られるのが)私は恐ろしかった。(S民話) pirka aynu ne/e=an kuni/e=takar kusu/ne na ピㇼカ アイヌ ネ/エアン クニ/エタカㇻ クス/ネ ナ あなたは立派な人になることを夢に見るのだよ。(NKy子守歌) ③(動詞句の後に続かず、 文頭に置かれて、 その前に言われた内容全体を受ける場合もある。)そうする(であろう)ということ。 “…néno yaynu hani!” “e pirka ruwe un, kuni ku=ramu kor k=ek pe ne kusu 「…ネノ ヤイヌ ハニ!」「エー、 ピㇼカ ルウェ ウン、 クニ クラム コㇿ ケㇰ ペ ネ クス」…「そう思いなさいよ。」「ええ、 いいよ。 私はそう思いながら来たのだから…。」/ ☆参考 間接引用の kuni クニ は kunak クナㇰ と言い換えられる場合もある。 しかし、 kunak クナㇰ の後に来る他動詞は、 ほとんどの場合 ramu ラム《…(ということ)を思う》または ye イェ《…(ということ)を言う》に限られている。 一方、 kuni クニ の後には ramu ラム、 ye イェ のほか、 eraman エラマン《…を知る》、 epakasnu エパカㇱヌ《…を教える》、 sitoma シトマ《…を恐れる》、 ekaspaotte エカㇱパオッテ《…を命じる》、 ewkoramkor エウコラㇺコㇿ《…を相談する》、 eese エエセ《…を承諾する》、 kar カㇻ《…をする》、 ki キ《…をする》、 takar タカㇻ《…を夢見る》等々いろいろな他動詞が来る。 さらに間接引用文をつくる以外に、 ne ネ《である》が後に続いて、 《…する予定/はず/つもり…である》というような使い方もある。 一方、 すでに起こったこと、 確認ずみのことに関して言うには kuni クニ ではなく yak ヤㇰ が用いられる。 ☞kunak クナㇰ、 yak ヤㇰ、 sekor セコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunihi
クニヒ 【形名】(=kuni hi クニ ヒ) …するであろうこと、 …するべきこと。 …するようにということ。 aynu ka kar wa i=kore kuni hi a=ekóramkor hike? アイヌ カ カㇻ ワ イコレ クニ ヒ アエコラㇺコㇿ ヒケ? 我々のために人間もつくって下さるようにということを(国づくりの神に)相談してみないか? (S言い伝え) mosma utar e p hayta kuni(hi) tas ne nek モㇱマ ウタㇻ エㇷ゚ ハイタ クニ(ヒ) タㇱ ネ ネㇰ ほかの人々が食べるのが足りなくなるのではなかろうか。(S) ☆参考 kuni クニ 3と同義だが、 よりはっきりと念を入れて言う言い方。 用例のほとんどで、 直後に息つぎをしている。 ☞kuni クニ 3 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunne 2
クンネ 【名/副】[< kunne クンネ 1] ①[名]夜。 kunne an クンネ アン 夜になる、 暗くなる。 ②(副詞として)夜に。 tókap he paye=an, somo yakun kunne he paye=an? トカㇷ゚ ヘ パイェアン、 ソモ ヤクン クンネ ヘ パイェアン? 昼間行こうかそれとも夜行こうか。(S) kunne hene tókap hene クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ 夜も昼も。 kunne ka tókap ka クンネ カ トカㇷ゚ カ 夜も昼も。(S) kunne tókap クンネ トカㇷ゚ 夜も昼も。 kunne tókap e=a wa patek e=an クンネ トカㇷ゚ エア ワ パテㇰ エアン 夜も昼もあなたは座ってばかりいる(=寝ないで起きている)。(S) kunne cup クンネチュㇷ゚ 月(=kunnecup クンネチュㇷ゚)。 {E: ①night. ②at night.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunnecup
クンネチュㇷ゚ 【名】[kunne-cup 夜・日/月] 月(特に明言する必要がなければ単に cup チュㇷ゚ と言う)。 (kunne)cup a=rukí (クンネ)チュㇷ゚ アルキ (直訳すると)月が飲み込まれる=月食になる(消えて行く)。 (kunne)cup ray (クンネ)チュㇷ゚ ライ (直訳すると)月が死ぬ=月食になる(皆既食)。 (kunne)cup kamuy (クンネ)チュㇷ゚ カムイ【名】(直訳すると)月の神=お月様。 ☆参考 tókapcup トカㇷ゚チュㇷ゚ 太陽。 {E: the moon.} (出典:田村、方言:沙流)
kur 1
クㇽ 【名】[概](所は kuri(hi) クリ(ヒ)) ①影(うつる影)。 ②「人影」というときの「影」、 姿、 見える形。 nociw kur ka maknatara ノチウ クㇽ カ マㇰナタラ 星影(星の見える形=星)もあかあかと輝いている。(W会話) mosir kur a=nukár モシㇼ クㇽ アヌカㇻ 島影(=島の形)が見える。(W) yaykunnukarkane ヤイクンヌカㇻカネ[yay-kur-nukar-kane 自分の・姿・を見る・金属][古] 鏡。 ☆参考 日本語の「影」と同様、 うつる影のことも、 姿/形のことも言う。 {E: ①(a) shadow. ②form; external appearance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kur 2
クㇽ 【名】[被修飾名][< kur クㇽ 1]…の人、 …する/した人。 ☆参考 動詞(動詞句)、 連体詞の後に置かれて修飾されてのみ使われる。 一般的に言って、 pe/p ペ/ㇷ゚《もの、 者》と比べると敬意を含むことが多く、 大人の男性を指すことが多い。 一人だけ。 ☆参考 二人以上には utar ウタㇻ《人々》が使われる。 ☆参考 aynu アイヌ《人間》、 utar ウタラ《人々》は修飾語なしにも使われ、 文頭にも立つことができる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuri ante
クリ アンテ 【連他動】[その影[所]・をいさせる](人)を笑う/嘲笑する。 na e=hotke wa e=an ruwe? iyohay, hetak hopuni, kuri a=ante na ナ エホッケ ワ エアン ルウェ? イヨーハイ、 ヘタㇰ ホプニ、 クリ アアンテ ナ (あなたは)まだ寝ているの? まああきれた、 早く起きなさい、 笑われるから。(S) ☆参考 emina エミナ《…のことを笑う》は、 嘲笑するとは限らない。 ただおかしくて/おもしろくて笑うことにも言う。 {E: to laugh, scoff at…} (出典:田村、方言:沙流)
kus(u)
クス/クㇱ 【接続/後副】①(動詞句の後で) …するために、 …したから。 mosma kur kor kusu é=iki hi ka somo ne モシマ クㇽ コㇿ クス エイキ ヒ カ ソモ ネ ほかの人が持つためにあなたはするのではない。 kemaha nam kusu suy soyne rusuy ケマハ ナㇺ クス スイ ソイネ ルスイ 足が冷たくなるのにまた外へ出たがる。 ②(名詞句の後で) …のために、 …のゆえに、 そのために。 mosma kur kusu ne kunak ku=ramu モㇱマ クㇽ クス ネ クナㇰ クラム ほかの人のためだと私は思った。 ekouwepekennu kus ek エコウウェペケンヌ クㇱ エㇰ 彼はあなたの話を聞きに来た。(S) ③(kus クㇱ にならず、 常に kusu クス の形で)(関係詞的用法)そのために…する/したところの…(…する/した目的)。 kusu e=arpa p epitta e=eraman ka somo ki no hńta kusu túnas e=hosipi hawe an? クス エアㇻパㇷ゚ エピッタ エエラマン カ ソモ キ ノ フンタ クス トゥナㇱ エホシピ ハウェ アン? そのためにおまえが行った事を(行った目的である勉強を)すっかりおぼえないで、 なぜ早く帰って来たのか。 ④熟語 hi kusu ヒ クス (だ)から、 そのために。 c=e ka etoranne hi kusu arorkisne kanpi níkor cómare hine… チェ カ エトランネ ヒ クス アロㇿキㇱネ カンピ ニコㇿ チョマレ ヒネ…. 食べたくなかったからそっと紙にくるんで…。(S) hemanta kus(u)/hńta kus(u) ヘマンタ/フンタ クス/クㇱ なぜ。 mak an kus(u) マカン クス/クㇱ どういうわけで。 mak an pe kus(u) マカン ペ クス/クㇱ どういうわけで。 makanak ne kus(u) マカナㇰ ネ クス/クㇱ どういうわけで。 wa kus(u) ワ クス/クㇱ …したから、 だからこそ。 pe ne kus(u) ペ ネ クス/クㇱ/p ne kus(u) プ ネ クス/クㇱ …する/したものだから、 …する/したので。 k=eywankep ka isam, a=konere p ne kusu ケイワンケㇷ゚ カ イサㇺ、 アコネレㇷ゚ ネ クス 私が使うのがない、 粉々にされたものだから。(S) hike kusu/ayke kusu ヒケ クス/アイケ クス …する/したからといって、 …したとしても。 keray(po) kus(u) ケライ(ポ) クス/クㇱ …したおかげで。 kus(u) keray(po) …クス/クㇱ ケライ(ポ) (動詞の後に置かれて)…したおかげで。 e=an kus(u) keray(po) エアン クス/クㇱ ケライ(ポ) あなたのおかげで。 ne kus(u) koraci ネ クス/クㇱ コラチ まるで…そっくりに。 kamuy ne kus koraci an onne kur カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ まるで神のような老人。(KC民話) 使役 + kusu ye クス イェ …するように言う(間接命令)。 i=ahupte kus(u) ye イアフㇷ゚テ クス/クㇱ イェ (引用文で)彼は私たちに入りなさいと言う。(NK民話) en=ere en=ere kus ye エネレ エネレ クㇱ イェ 私に食べなさい食べなさいと言う。(S) hunakke kusu フナッケ クス ☞hunakkekusu フナッケクス。 hinakke kusu ヒナッケ クス ☞hinakkekusu ヒナッケクス。 kusu an クス アン[単]/kusu oka クス オカ[複] とても…。 sattek kusu oka サッテㇰ クス オカ (二つ以上が)とてもやせこけている。(S会話) kus(u) ne クス/クㇱ ネ (未来の表現) …する(ことになっている)、 …しようとしている、 …します。 ☞kusu ne クス ネ ☆発音 早く話すとき強調しないときはしばしば語末の母音 u が落ちて kus クㇱ と発音される。 {E: ①in order to…; because one did… ②for…; because… ③that's why for that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kúsan
クサン 【名】[ku-san 仕掛弓・棚] アマッポ(仕掛弓)を仕掛けるのに使うもの。 ani kuwari=an kúsan kay pakno upas poro アニ クワリアン クサン カイ パㇰノ ウパㇱ ポロ それを使ってアマッポを仕掛ける「弓棚」が折れるほどたくさん雪が積もる。(W) ☆参考 アマッポを仕掛ける木(kútek クテㇰ)のことか。 詳細不明。 (出典:田村、方言:沙流)
kusu ne/kus ne
クス ネ/クㇱ ネ 【接助+デアル動】(未来の表現) …する(ことになっている)、 …しようとしている、 …します。 aynu itak ne ci=ye kusu ne アイヌ イタㇰ ネ チイェ クス ネ (それを)私たちはアイヌ語で言います。(S独話) núman k=ek kusu ne a korka ヌマン ケㇰ クス ネ ア コㇿカ 私はきのう来るつもりだったけれど。(S会話) e=utari e=ere yakun e=utari opitta ray kusu ne aan pe エウタリ エエレ ヤクン エウタリ オピッタ ライ クス ネ アアン ペ あなたが(これを)あなたの村人に食べさせたらあなたの村人はみんな死ぬところだったが。(NK民話) ☆発音 早く言うときは kus ne クㇱ ネ となることが多い。 (出典:田村、方言:沙流)
kutkes(-e)
クッケㇱ §571.のど(咽喉)(16)のどの奥 kutkes(-e)〔kút-keš くッケㇱ〕[kut(のど)+kes(下端)]⦅サル、ホロべツ⦆【雅】―"kay-si-kutkes-makaraye"⦅ユ研Ⅱ, p.463⦆[kay(+si(自分の)+kutkes(のどの下端を)+maka(奥の方へ)+raye(押しやる)]「のどの奥の方で咳払いをする」(外から訪う時、客は入口で男ならエエエエと咳払いし、女ならオホホホと咳払いする、内の者はそれを聞くと誰か来たとて、座敷をしつらえ(横座へ新しいござを敷くなどして)入口に迎えに出る―ユ研Ⅱ, p.463脚註(3)) (出典:知里人間編I、方言:)
kuwa
クワ 【名】[概](所は kuwa(ha) クワ(ハ)) ①杖。 ②墓標。 raykur kuwa ライクㇽ クワ 死んだ人の杖すなわち墓標。 ③利子。 kuwa kor kane クワ コㇿ カネ [熟語] (文字通りには)杖をついて=利子がついて。 onaha korpa p opitta kuwa kor kane a=hosíppare nankor オナハ コㇿパㇷ゚ オピッタ クワ コㇿ カネ アホシッパレ ナンコㇿ 彼の父親が持っていたものは全部利子がついて返されるでしょう。(W民話) {E: ①a stick; a staff. ②a grave marker. ③interest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuwas
クワㇱ 【名】[< 日本語クワシ] 菓子。 ☆参考 tópenpe トペンペ《甘いもの》、 umay ウマイ[< 日本語]《おいしいもの》のような言い方もある。 {E: sweets.} (出典:田村、方言:沙流)
kuytop
クイトㇷ゚ 【名】[動物]ガン(雁)。 kuytop say クイトㇷ゚ サイ 雁の列。 kuytop kamuy hopunpa siri apkas siri a=koykar sinot hararki sekor a=ye クイトㇷ゚ カムイ ホプンパ シリ アㇷ゚カㇱ シリ アコイカㇻ シノッ ハラㇻキ セコライェ 雁の神が飛んで歩く様子を模した遊び(踊り)をハララキと言う。(S独話)〔知分類 p.203 ガン;マガン〕 {E: a wild goose.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ma 1
マ 【自動】泳ぐ。 e=ma easkay? エマ エアㇱカイ? あなたは泳げますか。 ☆参考 人間や犬や蛙が手足を動かして泳ぐことを言う。 魚が泳ぐことには使わない。 人でも、 川遊びや海水浴など楽しみのために水中で遊ぶことには ma マ ではなく sus スㇱ《水浴びする》という語を使う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mahnekuh(ru-ru)
マㇵネクㇷ §003.おんな(女)(9)mahnekuh(ru、-ru)〔máh-ne-kuh まㇵネクㇷ〕[mah(mat 女)+-ne(である)+kuh(kur ひと)]⦅S.⦆女。〜pahno ko-yaymatuh⦅ニイトイ⦆「一人前の女に成人した」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mak 2
マㇰ 【疑副】どう。 mak hawean マㇰ ハウェアン どう言う、 何と言う。 híne mak hawean? ヒネ マㇰ ハウェアン? そしたら(彼は)なんて言ったの? (S) (注 「何と言う」は hńta/hemanta フンタ/ヘマンタ《何》を使わず、 mak マㇰ を使って言う。) mak iki マㇰ イキ どうする、 何をする、 どのように過ごす。 a=irwaki mak iki kor an? アイㇼワキ マㇰ イキ コㇿ アン? 私たちの兄弟(兄または弟)はどうしている(達者か)? (兄弟姉妹の間の会話) (S) (注 「何をする」も mak マㇰ を使って mak iki マㇰ イキ と言う。 これは、 何をするか/しているか全然わからない場合に、 どのように時を過ごしているかを問う言い方である。 hńta/hemanta フンタ/ヘマンタ《何》を使って hńta kar フンタ カㇻ というのは、 何かをつくる/つくっているとか、 何かをする/しているとかがわかっていて、 具体的に何をするか/しているかを問う言い方である。) mak ye マㇰ イェ (それを)どう言う。 (次の慣用表現で)mak a=ye hawe? マカイェ ハウェ? (直訳すると)私たちは/一般に人は(それを)どう言うの=どう言いようもない、 しかたがない。 mak ku=ye hawe? マㇰ クイェ ハウェ? (直訳すると)私は(それを)どう言うの=どう言いようもない、 しかたがない。 ene kú=irara wa kú=iki p ne kus a=en=koyki ayke kusu mak ku=ye hawe? エネ クイララ ワ クイキㇷ゚ ネ クㇱ アエンコイキ アイケ クス マㇰ クイェ ハウェ 私はあんなに言うことをきかなかったんだから叱られてもしかたがない。 mak un a=ye hawe? マㇰ ウン アイェ ハウェ? いつまで言っていてもしょうがない、 それ以上言うことができないからこのままにしておこう。 mak un a=ye ya マㇰ ウン アイェ ヤ/マクン アイェ ヤ 何と言っても。 mak an マㇰ アン/マカン どのようである、 どんな。 mak an yakka pirka wa マㇰ アン ヤッカ ピㇼカ ワ どうでもいい。(S) mak an uske ta a=eywanke kor pirka p an? マㇰ アン ウㇱケ タ アエイワンケ コㇿ ピㇼカㇷ゚ アン? どんなときに使えばいいの? (S) mak e=réhe an? マㇰ エレヘ アン?/e=rehe mak an? エレヘ マㇰ アン? あなたの名前はなんというのですか。 mak ataye an? マㇰ アタイェ アン? 値段はいくらですか。 mak ani マカニ どうして、 どのようにして。 eci=ránmokka hawe ne p mak ani e=ruska p he an? エチランモッカ ハウェ ネㇷ゚ マカニ エルㇱカㇷ゚ ヘ アン? (私はあなたを)からかっただけなのに(あなたは)どうして怒るの? … hike mak? ヒケ マㇰ? …してはどうですか(提案) (S) ☆参考 mak マㇰ は makanak マカナㇰ と同義だが、 より簡単に(軽く)言う言い方。 沙流川筋では下流でも中流でも使うが、 千歳の白沢ナベさんによれば千歳では使わず、 軽く言うときでも makanak マカナㇰ を使う。 ☞makanak マカナㇰ {E: how; how…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
makao
マカオ §026 フキ (9) makao (ma-ká-o)「マかオ」[ayo] 花茎 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
mákip
マキㇷ゚ 【疑副】[mak-iki-p どう・する/した・もの](?) いったいどうして、 いったいどうなって、 どうしたんだろう。 makip an? マキㇷ゚ アン? どうしたんだろう。 mákip ene, sinenne ku=nupe ran kor an humi an hi an? マキㇷ゚ エネ、 シネンネ クヌペ ラン コラン フミ アニ アン? どうしてこうひとりでに涙ばっかり出るんだろうなあ。(S) iyohay mákip toan pe mipihi an イヨハイ マキㇷ゚ トアン ぺ ミピヒ アン あれえ、 あの人の着物変だなあ。(S) {E: How in the world? ; What on earth? } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
makkesama
マッケサマ 【位名】[mak-ke-sama …の奥・の所・側] tu makkesama kotuye トゥ マッケサマ コトゥイェ (直訳すると)二つの(=いくつもの)その奥の所を…に対して切る=人が何度断っても聞かずに自分の意志を通す。 a=kopán yak a=ye yakka tu makkesama i=kotuye i=etun kuni koyayotuyma anuanu アコパン ヤㇰ アイェ ヤッカ トゥ マッケサマ イコトゥイェ イエトゥン クニ コヤヨトゥイマ アヌアヌ 私がいくら断っても彼は聞かず、 私を嫁にもらうとしつこく言い続けた。 民話 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
makpo
マㇰポ 【疑名】[mak-po どう・(指小辞)] いったいどのように、 なんとか。 makpo ikipa wa マㇰポ イキパ ワ (彼らは)なんとかして。 makpo é=iki híne e=oskoni p an? マㇰポ エイキ ヒネ エオㇱコニㇷ゚ アン? いったいどうやって手に入れたの。(S) {E: how in the world; somehow, in one way or another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mastek
マㇱテㇰ 【自動】物がいっぱいつまっている、 ふくれてピンと張る。 k=ossike mastek pekor ku=yaynu コッシケ マㇱテㇰ ペコㇿ クヤイヌ 私のおなかに物がいっぱいつまっているような気がする(腹が立って)。(S) ☆参考 emastek エマㇱテㇰ [他動]…がいっぱいつまっている。 ☆参考 sik シㇰ はただいっぱいになる/なっていること、 つまり少しだけとか半分だけ入っているのでなく満ちる/満ちていること。 しばしばよい意味に使われる。 mastek マㇱテㇰ は余計なものやよくないものがいっぱいギュウギュウつまっていてよくないことを言うらしい。 {E: to be stopped; stuffed; blocked (up).} (出典:田村、方言:沙流)
matah(k-i)
マタㇵ §026.妹(4)matah(k-i)〔má-tah まタㇵ〕⦅シラウラ、マオカ⦆【常、雅】妹(女が言う)。[<mat-ak]。"innayno an-mataki"「これ妹よ」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mátek
マテㇰ 【自動】ぼやけた、 色がはっきりしない。 ruyanpekar ayne mátek pe néno kane an ルヤンペカㇻ アイネ マテㇰ ペ ネノ カネ アン 雨ざらしになってぼやけたみたいになった。 {E: to be blurred; faint in colour.} (出典:田村、方言:沙流)
matkarku sapo
マッカㇻク サポ §031.いとこ(従兄弟姉妹)(7)matkarku sapo〔mát-kar-ku|sá-po まッカㇻク・さポ〕⦅アカン⦆従姉。matkarku ay-sapo〔mát-kar-ku|áǐ-sa-po〕「いとこである・私たちの姉さん」「私たちの従姉」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkosanpa
マッコサンパ 【自動】[mat-kosanpa(起きることを表す語根)・急に…する] ヒョッと起きる、 パッととび起きる。 sirayre wa orowa matkosanpa wa hoyupu pon seyunkikir シライレ ワ オロワ マッコサンパ ワ ホユプ ポン セユンキキㇼ 死んだふりをしてそれからヒョツと起きて飛ぶ小さい甲虫(てんとう虫のことを言っている)。(S) {E: to wake up, get up suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matsuwop
マッスウォㇷ゚ 【名】[mat-suwop 女・箱]女が自分の首飾り玉連(tamasay タマサイ)や耳環(ninkari ニンカリ)などを入れておく箱、 美しい彫刻がしてある。(W) (S) ☞suwop スウォㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
mawtum
マウトゥㇺ 【名】[maw-tum 気・の中](?) しようとしている/しているつもりでいるがそうできていない様子/格好。 ku=nitan mawtum ku=ki wa k=ek クニタン マウトゥㇺ クキ ワ ケㇰ 格好だけは急いで(あまり早くないが)来た。(S) sike mawtum ki ruwe シケ マウトゥㇺ キ ルウェ 変なしょい方をしている。(S) aynu mawtum アイヌ マウトゥㇺ 当り前でない汚い人。(S) (出典:田村、方言:沙流)
me
メ 【名詞語根】寒さ。 ☆参考 独立の名詞としては使われない。 語構成の要素として使われている。 méan メアン [me-an 寒さ・ある]寒い、 mérayke メライケ [me-rayke 寒さ・…を殺す](人が)寒い。 (出典:田村、方言:沙流)
méan
メアン 【完動】[me-an 寒さ・ある] 寒い。 (天候に関して用いる。 人が寒く感じることではなく、 気温が低いことを言う。) cuk réra ruy kor méan チュㇰ レラ ルイ コㇿ メアン 秋に風がひどいと寒い。(W) méan korka ku=nepki kor k=an wa ku=popke メアン コㇿカ クネㇷ゚キ コㇿ カン ワ クポㇷ゚ケ 寒いけれど(=気温は低いけれど)私は仕事をしているので暖かい。(W) ☆対語 sir-popke シㇼポㇷ゚ケ 暖い、 sir-sések シㇼセセㇰ 暑い。 ☆参考 体が寒いこと、 つまり自分が(人が)寒く感じることは mérayke メライケ。 {E: cold.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
menoko
メノコ 【名】[< 日本語] ①(広義に)一般に女性。 ②(狭義に)アイヌ民族の成人女子。(W) (S) ☆対語 okkayo オッカヨ《男》。 ☆参考 kurmat クㇽマッ 和人の女性。(W) (S) {E: ①a woman ②an adult, mature woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
menoko-irwak
メノコイㇼワㇰ 【名】[概](所は menokoirwaki(hi) メノコイㇼワキ(ヒ))[menoko-irwak 女・兄弟姉妹]姉妹、 女きょうだい(女のいとこを含む)。 ☆発音 irwak は イㇽワㇰ と発音する。 ☆対語 okkayo-irwak オッカヨイㇼワㇰ ☞irwak イㇼワク {E: sisters (includes female cousins).} (出典:田村、方言:沙流)
meske
メㇱケ 【自動】[mes-ke (もぐ/はぐ等を表す語根)・(自動詞形成)] もげる、 はがれる。 suma ani a=kar yakun meske yakka yaske yakka ukotuk ka eaykap スマ アニ アカㇻ ヤクン メㇱケ ヤッカ ヤㇱケ ヤッカ ウコトゥㇰ カ エアイカㇷ゚ (人間を)石でつくったらもげても(欠けても)裂けてもくっつくことができない。(S言い伝え) ☆参考 他動詞は mesu メス。 ☆参考 emeske エメㇱケ 上のほうが/一部がもげる、欠ける。 {E: to come off.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mewe
メウェ 【他動】[mew-e (はがれる(?)ことを表す語根)・(他動詞形成)](語構成の要素として) …をはがす(?)。 koyayramkes-mewe コヤイラㇺケㇱメウェ …に一生懸命になる。 (出典:田村、方言:沙流)
mi
ミ 【他動】(衣服)を着る、 (掛布団)を掛ける(「着る」)。 a=mi wa okay pe a=huráypa póka somo ki no heru, a=mi wa hotke=an, hopuni=an wa á=an kor a=mi, hotke=an kor a=mi amip patek a=mi wa án=an アミ ワ オカイ ペ アフライパ ポカ ソモ キ ノ ヘル、 アミ ワ ホッケアン、 ホプニアン マ アアン コㇿ アミ、 ホッケアン コㇿ アミ アミㇷ゚ パテㇰ アミ ワ アナン 私(民話の主人公)は、 着ているものを洗いもしないでただ、 着て(かけて)寝て、 起きているときにも着て、 寝るときにも着る(かける)着物ばかりを着ていた。(W民話) kurmat mi amip kurmat mi pirka kut ne yakka a=i=ékutkore クㇽマッ ミ アミㇷ゚ クㇽマッ ミ ピㇼカ クッ ネ ヤッカ アイエクッコレ 和人女性の着る着物を着せてくれて和人女性のしめる美しい帯もしめさせてくれた。(HC民話) {E: to wear (clothes).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
míci
ミチ 【名】父、 おとうさん。 (1人称単数《私の父》のときだけ人称接頭辞がつく。 語末に hi ヒ はつかない。) ku=mici クミチ 私の父。 (その他の人称では「…の」を表すのに kor コㇿ が使われる。) kor mici コㇿ ミチ 彼の父。 (呼び掛けは ku=ク をつけて言う。) ku=mici クミチ! おとうさん! ☆参考 沙流川・門別川の中流以上の地域の人が使う。 沙流川下流および鵡川下流地域の人は iyapo イヤポ。 ワテケさんは沙流川下流の出身だが父親が奥の Hatonay ハトナイ の人だったため míci ミチ を使う。(W) {E: a father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mimici
ミミチ 【名】[mimi-ci 身[所]・焼けている](直訳すると)身が焼けている(icanuy イチャヌイ《マス》のあだな)。 aynu or ta/paye=an ki kor/mimici mimici sekor/a=i=ye kusu somo ci=ye na アイヌ オッタ/パイェアン キ コㇿ/ミミチ ミミチ セコㇿ/アイイェ クス/ソモ チイェ ナ 人間のところへ行くと「身焼け、 身焼け」と言われるから言わない(教えてやらない)ぞ。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
mimtar
ミㇺタㇻ 【名】①土間(「にわ」)。 ②(日常語で)戸外のごみすてば、 外の掃き寄せる所、 コタンの下手の空き地。(S) ③(英雄叙事詩や民話で)外庭全体、 また土間も。 ④熊祭りのとき熊が遊び回るところ。(S) iwan aynuikir eposo húci mimtar ka ta horipi イワン アイヌイキㇼ エポソ フチ ミㇺタㇻ カ タ ホリピ 六代にわたって生きた老婦人が(夜襲の群が襲って来ることを知らせる歌を歌いながら)土間で踊った。(S独話) ☆参考 祭事をする広場を言うと言われているが、 『音声資料』(1-6)にはその用例は出てこない。 {E: ①the yard of a house. ②an outdoor garbage pile. ③the whole yard around a house. ④the place the bear is paraded during the Bear Festival.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mínakotom
ミナコトㇺ 【自動】[mina-ko-tom 笑う・と共に・光る] 笑うときれいである、 笑顔が美しい。 mínakotom ruwe! ミナコトㇺ ルウェ! 笑い方が美しいねえ。(W) ☆対語 mínakohayta ミナコハイタ {E: to laugh, smile beautifully.} (出典:田村、方言:沙流)
mokmoki
モㇰモキ 【他動】[mokmok-i(擬態の語根重複)・(他動詞形成)]…にちょっかいをかける、 …のものをだまし取ろうとうまいことを言う。 nen nen ka mokmoki ayne iruskare kor an ネン ネン カ モㇰモキ アイネ イルㇱカレ コラン いろいろとちょっかいをかけてとうとう怒らしている。(S) {E: to poke one's nose into…} (出典:田村、方言:沙流)
mom
モㇺ 【自動】(ものが水中などを)流れる。 mom hike mom, a=turáynu hike a=turáynu モㇺ ヒケ モㇺ、 アトゥライヌ ヒケ アトゥライヌ (洪水で)流れるものは流れ、 見つからない者は見つからなくなった=流された人や行方不明になった人々がいた。(S会話) ☆参考 水などが流れることにはこの語は使わず、 次のように言う。 ciw kus チウ クㇱ 流れが(そこを)通る、 nay san ナイ サン 沢が流れる。 {E: to flow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
momka
モㇺカ 【他動】[mom-ka 流れる・(他動詞化)] … を流す(ものを水中などに)。 a=momka wa isam アモㇺカ ワ イサㇺ 流されてしまった。(S) ☆参考 水などを流すことには使わない。 バケツの水などを流すことは kuta クタ と言う。 {E: to wash away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
móno a
モノ ア 【自動】[副+自動][単](複は móno rok モノ ロㇰ)[< 静かに・座る](?) 座る、 下に座る(あぐらをかかずにひざを折って)。 té ta móno a テ タ モノ ア ここに座りなさい。(S) móno k=a ayne ku=hopuni kor ku=kema ukonitne モノ カ アイネ クホプニ コㇿ クケマ ウコニッネ 長い間座っていて立ち上がると足が棒のようにかたくなっている。(S) ☆参考 昔は男はあぐらをかくのが正式の座り方で、 これは略式の座り方であった。 {E: to sit (down).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
montumu(hu)
モントゥム(フ) 【名】[所](概は montum モントゥㇺ) (…の)体の具合/調子。 yaykata ku=montumuhu ku=nu wa ku=sini kusu ne ヤイカタ クモントゥムフ クヌ ワ クシニ クス ネ 私は自分で自分の体具合いを聞いて休みます=自分の体具合を感じてわかって、 それに応じて休みます。(W) montumu páse モントゥム パセ 気分が悪い、 体がだるい。 tanto ku=montumu páse kusu hum as タント クモントゥム パセ クス フマㇱ 今日は私はなんだか体がだるいようだ。(S) {E: the condition of the body of…} {E: to feel tired, dull.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
moru(hu)
モル(フ) 【名】[所](概は mor モㇿ)… の耳の前の毛の部分。 ☆参考 大人の男性の場合、 もみあげのあたりで髪の毛とほおひげとがつながっているので、 rekkisar レッキサㇻ《ひげの耳》という表現もある。 ☞yayrekkisar kikikiki ヤイレッキサㇻ キキキキ {E: the hair in front of the ears of….} (出典:田村、方言:沙流)
móse 1
モセ 【自動】ヨシ(葦)を刈る。 móse=an kus paye=an ro! モセアン クㇱ パイェアン ロ! ヨシ(葦)を刈りに行こう。(S) ponno ku=mose so ポンノ クモセ ソ (私)ちょっとヨシ刈りしよう。(S) {E: to cut reeds.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mosir
モシㇼ 【名】[< mo-sir 小さい(?)/静かな・地]国土、 島、 地(広い範囲の大きなまとまった土地を言う。 一つの国を指すこともあり、 広く世界全体を指すこともある。 神の国、 人間の国等の「国」をも指し、 また、 せまく言うときは、 一つの島、 一つの地方を指すこともある。 kotan コタン が人の集まって住んでいる所、 つまり村や集落、 あるいは村々の集まり(地域)等を表すのに対し、 mosir モシㇼ は、 人が住んでいても住んでいなくても言う)。 a=kor mosir アコㇿ モシㇼ 私たちの国土(北海道を指すこともあり、 日本を指すこともある)。 aynu mosir アイヌ モシㇼ (神の国に対して)人間の国、 (sísam mosir シサㇺ モシㇼ に対して)アイヌの国(多くの場合北海道を指す)。 kamuy mosir カムイ モシㇼ 神の国、 天国。 kanna mosir カンナ モシㇼ 天の国(=神の国)。 repun mosir レプン モシㇼ 沖の島=海外(本州等も外国も含む)。 samor mosir サモㇿ モシㇼ 本州。 sísam mosir シサㇺ モシㇼ 和人の国(多くの場合、 本州以南を指す。 また北海道の中で交易相手の和人の住んでいた地方を指すこともある)。 mosir hoppa モシㇼ ホッパ (=mosiroppa モシロッパ)世を去る、 (身分のある人や敬われている人などが)亡くなる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mosiroppa
モシロッパ 【他動】[mosir-hoppa 世・から去る](大事な惜しい人が)亡くなる、 世を去る。 mosiroppa yak a=ye モシロッパ ヤカイェ お亡くなりになったそうだ。(S) {E: to die; pass away.} (出典:田村、方言:沙流)
moteki
モテキ 【副】さいわいに、 うまい具合に。 moteki néno hawean pe ku=kotusworo モテキ ネノ ハウェアン ペ クコトゥㇱウォロ 幸いに(彼が)そう言うから(私は)それで話をつけた。(S) “ku=merayke na en=tumam wa en=kore”“moteki eci=tumám kus ne wa” 「クメライケ ナ エントゥマㇺ ワ エンコレ」「モテキ エチトゥマㇺ クㇱ ネ ワ」 「寒いからだいて寝てちょうだい」「いやよかったな、 それならだいて寝てあげよう」。(S) {E: happily; luckily.} (出典:田村、方言:沙流)
moto-orke
モト オㇿケ 【名】[所](orke オㇿケ の概は or オㇿ だが、 moto or モト オㇿ は出てこない。)[起源・の所](…の)もと/起源となる所、 起源、 素性、 先祖。 etoko wano Aynu mosir ta okay pe ka a=moto-orke népa ka somo ki korka エトコ ワノ アイヌ モシッタ オカイ ペ カ アモトオㇿケ ネパ カ ソモ キ コㇿカ 私たちの先祖は昔からアイヌモシリ(北海道)に住んでいたわけではないけれども。(S言い伝え) tu moto-orke hunara kor as wa an トゥ モトオㇿケ フナラ コㇿ アㇱ ワ アン 彼は(そいつの)素性をいろいろと探りながら立っていた。(W民話) {E: place of origin (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Moypeci
モイペチ 【名】[地名] 現在の勇払郡鵡川町春日3区。 ☆参考 春日1区と春日2区は Kanaye カナイェ。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
mun-soyokuta
ムンソヨクタ 【自動】[mun-soy-okuta 草/ごみ・外・に…を捨てる] ごみを外へ出す(=mun soyokuta ムン ソヨクタ)。 mun-soyokuta=an wa cise onnay a=kerkeri ayne ムンソヨクタアン マ チセ オンナイ アケㇾケリ アイネ 私はごみを外へ出し家の中をガリガリと掃き掃除をして。(W民話) {E: to put, take out rubbish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
muninka
ムニンカ 【他動】[munin-ka 腐る・(他動詞化)] 腐らせる。 amip osura wa anu ayne muninka アミㇷ゚ オスラ ワ アヌ アイネ ムニンカ 着物を捨てておいてとうとう腐らせてしまった。(S) {E: to make, let something go rotten.} (出典:田村、方言:沙流)
munnuwe
ムンヌウェ 【自動】[mun-nuwe ごみ・を掃く] 掃き掃除する。 {E: to sweep away, clean up rubbish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
na 1
ナ 【副】①まだ。 na cup ri híne ナ チュㇷ゚ リ ヒネ まだ日が高いうちに。(NK民話) na oar tennep ne híne ナ オアッ テンネㇷ゚ ネ ヒネ (彼が)まだほんの赤ん坊だったときに。(W民話) na hoku sak no an ナ ホク サㇰ ノ アン まだ夫がいない(未婚である)。(W民話) na ek isam ナ エキサㇺ (彼は)まだ来てない。(W) na túnas na, na hotke wa an ナ トゥナㇱ ナ、 ナ ホッケ ワ アン まだ早いから、 もっと寝ていなさい。(S) na an wa ナ アン ワ まだあるよ。(S) ②もっと。 na na poronno ナ ナ ポロンノ もっともっとたくさん。 na usayne usayne ナ ウサイネ ウサイネ まだそのほかいろいろ。 na inne=as wa ナ インネアㇱ ワ 私たちはもっと大勢で。 na ku=kor rusuy humi! ナ クコンルスイ フミ! もっとほしいなあ。(S) na akkari pirka hike ku=kor rusuy ナ アッカリ ピㇼカ ヒケ クコンルスイ これよりもっといいのがほしい。(S) na uimakta ナ ウイマㇰタ まだその後その後に、 だんだん。 na uimakta keweri kor oka ナ ウイマㇰタ ケウェリ コロカ だんだん背が高くなりつつある。(S) {E: ①yet; still. ②more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
na 3
ナ 【終助/接助】①(要求の根拠を示す。後に要求表現が続くことが多い。 倒置されて要求表現のほうが前に出ることもある。 要求が言葉で表現されなくても、 暗に要求を含んでいる。) …する/したから(…せよ)、 …ぞ、 …よ。 ney ta ka arpa=an wa án=an kusu ne na sinenne an! ネイ タ カ アㇻパアン ワ アナン クス ネ ナ シネンネ アン! 私はどこかへ行って暮らすから一人で暮らしなさい! (W民話) …sekor ku=yaynu kor k=an ruwe ne na hani! …セコㇿ クヤイヌ コㇿ カン ルウェ ネ ナ ハニ! 私は…と考えているのだからね(そのつもりでいなさいよ)。 W会話 a=e=ráyke kusu ne na ne na アエライケ クス ネ ナ ネ ナ (私はあなたを)殺すぞ、 殺してやるからな(そう思え)。 (W民話) ② …nankor na ナンコンナ (直訳すると)…するだろうぞ=…するのだよ/…しなさいよ(予言の形をとった命令表現、 親が子に、 神が人に言うとき等に使う)。 kari e=arpa nankor na カリ エアㇻパ ナンコンナ あなたはそこから行くのだよ/行きなさいよ。(S民話) …yak pirka na …ヤㇰ ピリカ ナ (直訳すると)…するとよいぞ=…するがよい、 …しなさい(目下への命令表現の一つ)。 iteki …yak pirka na イテキ …ヤㇰ ピㇼカ ナ Vしないがよい、 …してはいけない(目下への禁止表現の一つ)。 ikiya …na イキヤ …ナ …しないようにね(沙流川下流地域で)。 ikiya e=hacir na イキヤ エハチン ナ ころばないようにね。(S) ikaanun …na イカアヌン …ナ …しないようにね(沙流川中流地域で)。 ruwe/hawe tapan na ルウェ/ハウェ タパン ナ …のであります(改まった言い方で ruwe ne ルウェ ネ の代わりに使われる、 na をつけない場合もあるが、 つけることが多い)。 ruwe/hawe tapta an na ルウェ/ハウェ タㇷ゚タ アン ナ …のであります(前の言い方と同じ状況で使われる、 強調した言い方)。 {E: ①sentence-final particle indicating speaker's strong conviction. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
na 4
ナ 【終助/間助】①[< 日本語(?)] …なあ!、 …ね。 “iyohay”“sitomare na!” 「イヨハイ」 「シトマレ ナー」 あきれたことだねえ。(W-S会話) k=éyaypira na! ケヤイピラ ナー! がっかりしたなあ(ひとり言)。(S) “hawe ne yakun na, ” “ey, ” “ekurok mosir wa, na, pone ka sak, cikir ka sak…” 「ハウェ ネ ヤクン ナ、 」「エイ」「エクロㇰ モシㇼ ワ、 ナ、 ポネ カ サㇰ、 チキㇼ カ サㇰ…」 「それではね」「ええ」「まっ黒い国からね、 骨もない、 足もない…」 (S-W-S会話) ②(即興歌のはやしことばの一部。)yaysama-ne-na ヤイサマネナ (直訳すると)自分の側だよ=自分のことだよ、 自分の心の思いだよ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nakanaka
ナカナカ 【名】(uinere ウイネレ という言葉あて遊びで nakairi ナカイリ《綿入れのボロ着》という語を隠して言った言葉。) kosne kosokoso he e=kor rusuy, nakanaka he e=kor rusuy? コㇱネ コソコソ ヘ エコン ルスイ、 ナカナカ ヘ エコン ルスイ? 軽いコソコソがほしいか、 それともナカナカがほしいか(kosokoso コソコソ は kosonte コソンテ《小袖》を、 nakanaka ナカナカ は nakayri ナカイリ《綿入れのぼろ着》を、 隠して言っている)。(S会話) {E: a play on words.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nákatune
ナカトゥネ 【副】[na-katu-ne もっと・そのやり方・として](?)(次の言い回しで) nákatune…wa ナカトゥネ…ワ まあどうしてそんなにいらないことを、 しなければいいのに、 気にくわないことに、 あきれたことに。 nákatune hawe iki wa ナカトゥネ ハウェ イキ ワ あきれたことを言っているねえ。 nákatune hawe iki wa ekanrayenoye ナカトゥネ ハウェ イキ ワ エカンライェノイェ まああきれた、 帰って来るなりそんなことを言わないでもいいのに。(S) nákatune humi iki wa ナカトゥネ フミ イキ ワ あきれた物音をたてているねえ。 nákatune humi iki wa apa ruttektek! ナカトゥネ フミ イキ ワ アパ ルッテㇰテㇰ! なんてことしてるんだ、 戸をガジーンと閉めて。(S) nákatune en=montapire haw ne wa ナカトゥネ エンモンタピレ ハウ ネ ワ (S) まあどうしてそんなに急がせるのさ。 (出典:田村、方言:沙流)
nankapu(hu)
ナンカプ(フ) 【名】[所](概は nankap ナンカㇷ゚)…の顔の皮膚。 nankapu ukay ナンカプ ウカイ 顔にしわがよっている。 nankapu ukayukay ナンカプ ウカユカイ 顔にしわがたくさんよっている。 {E: the facial skin of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nanoká
ナノカ 【名】[< 日本語] 七日。 {E: the seventh day of the month.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ne 3
ネ 【連体】何らの…(もない)、 何らかの…(があるか)。 ne aep ka isam ネ アエㇷ゚ カ イサㇺ 何も食べものがない(どんな食べ物もいっさいない)。 ne oro ka ネ オロ カ (=néoro ka ネオロ カ) どこか、 どこも。 ne (ene)…ka erampewtek ネ (エネ)…カ エランペウテㇰ いったいどう…か全くわからない。 ne ye p ka a=erámpewtek ネ イェㇷ゚ カ アエランペウテㇰ 何を言ってるのかわからない。(S) ne ene ne a hi ka ku=koyayrampewtek ネ エネ ネ ア ヒ カ クコヤイランペウテㇰ どうだったのかわからなくなった。(S) ne kusu k=ómare a hi ka k=érampewtek ネ クス コマレ ア ヒ カ ケランペウテㇰ 何のために(しおりをノートに)はさんだのかわからなくなった。(S) ne an pe ka k=érampewtek ネ アン ペ カ ケランペウテㇰ 何なのだかわからなかった。(S) ☆発音 ne ネ にアクセントを置いて(つまり高く)発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ne 4
ネ 【格助】…に(なる、 する。)、 …として。 unu ne kor ruwe un ウヌ ネ コン ルウェ ウン (その子を)母親代わりになってひきとったのだよ。(W) porono ku=cire akus poonpepo ne nin ポロノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン たくさんゆでたらちょびっとにへった。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ (それを)二つに分けて(二人の人に)それぞれ与えなさい。(S) …ne an ネ アン …になる。 íkonpap siseypere wa kinapoheporap ne an kor an イコンパㇷ゚ シセイペレ ワ キナポヘポラㇷ゚ ネ アン コラン 毛虫が生まれ変わってアゲハチョウになっているところだ。 tanto anak rataskep tókap-ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン 今日はまぜごはんが昼食になる。(S) …ne kar …ネ カㇻ …を…にする。 néa poro a=yupí utarkorkur ne a=kar wa ネア ポロ アユピ ウタㇻコㇿクㇽ ネ アカㇻ ワ その大きい兄を村おさにして。(NK民話) pirka hi ne ピㇼカ ヒ ネ …よいことに…、 よくぞ…した、 …してよかった。(NK民話) hemanta ne ヘマンタ ネ/hńta ne フンタ ネ 何しに、 何のために。 na siw noyne an pe hemanta ne e=kar? ナ シウ ノイネ アン ペ ヘマンタ ネ エカㇻ? まだ苦いようなもの何しにとってきたの。(S) {E: to become; do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nékon
ネコン 【疑副】どのように。 ku=kor hekattar/nékon yaynu kor/nékon iki kor/oka nankora クコㇿ ヘカッタㇻ/ネコン ヤイヌ コㇿ/ネコン イキ コㇿ/オカ ナンコラ 私の子どもたちはどのように思いどのように過ごしているのだろう(=何を考え何をしているのだろう)。(S即興詩) ☆参考 他方言では日常語でも使われるが、 沙流方言の日常会話語では通常これは使われず makanak/mak マカナㇰ/マㇰ と言う。 しかし歌や韻文の中では、 nékon ネコン がよく使われる。 {E: how.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nen ka ne wa
ネン カ ネ ワ 【副】(=nenkane ネンカネ) どうかして、 ひょっとして、 もし。 nen ka ne wa iyununep ek kane kor mak kú=iki kusu? ネン カ ネ ワ イユヌネㇷ゚ エㇰ カネ コㇿ マㇰ クイキ クス? (S) どうかして(=もし)母熊が来たらどうしよう。(S) {E: in some way; somehow; by chance; if.} (出典:田村、方言:沙流)
nen nen 2
ネン ネン 【副】(=néun néun ネウン ネウン)いろいろと、 あれこれうるさいこと/めんどうなこと/へんなことを。 nen nen oka ネン ネン オカ いろいろな(いやな/へんな)。 nen nen okay pe ネン ネン オカイ ペ いろいろなもの(へんなもの)。 ☆参考 しばしばよくないニュアンスを伴って使われる。 usa ウサ《いろいろ》はよくないニュアンスを伴わずにも使われる。 usa okay pe ウサ オカイ ペ いろいろなもの。 ☞usa ウサ {E: various; all sorts of.} (出典:田村、方言:沙流)
nenkane
ネンカネ 【副】[nen-ka-ne どう・か・である] ひょっとして(…する恐れがある)。 nenkane a=e=ráyke yakun a=sitóma wa kus ネンカネ アエライケ ヤクン アシトマ ワ クㇱ ひょっとしてあなたが殺されでもしたら恐ろしいから。(S民話) e p keseke iteki e yan, nenkane eci=kotúrse yak a=sitóma na エㇷ゚ ケセケ イテキ エ ヤン、 ネンカネ エチコトゥㇽセ ヤㇰ アシトマ ナ (彼の)食べ残しを食べるのはやめなさい、 もしあなたたちに(病気が)うつったら恐ろしいから。(S) nenkane kira kusu ネンカネ キラ クス 逃げるつもりだな。(S) ☆参考 好ましくない予想に用いられる。 {E: possibly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
népa
ネパ 【デアル動】[複](ne ネ は単複区別なし)[ne-pa である・[複]](二人以上/二つ以上が皆)…だ、 …である。 tumunci kamuy népa wa okay pe ne a kusu siwnin to ne wa an トゥムンチ カムイ ネパ ワ オカイ ペ ネ ア クス シウニン ト ネ ワ アン (そこにいたのは)鬼神たちであったものだったから(そこは)緑の沼になっている。(S会話) {E: to be.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nepki
ネㇷ゚キ 【自動/名】①[自動] 働く、 仕事をする(「かせぐ」)。 ②[名] 仕事。 ☆参考 家の中の仕事や外回りの仕事など、 一般の仕事をすることを言う。 特に山の仕事をすることは monrayke モンライケ と言うことがある。 何か一生けんめいにする特定の仕事には irawketupa イラウケトゥパ も使われる。 {E: ①to work. (v.) ②work (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nére
ネレ 【複他動】[ne《である》の使役形][ne-re である/になる・させる]…を…にならせる、 …を…にする。 a=eyáykamuy-nére アエヤイカムイネレ (a=eyáykamuynere アエヤイカムイネレ が、 歌うリズムの関係で途中で区切って発音されたもの。) ☞eyaykamuynere エヤイカムイネレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
néun 1
ネウン 【不定副】(疑問副詞 makanak/mak マカナㇰ/マㇰ《どのように、 どう》に対する不定副詞) ①どう(か)、 どのように(か)。 ②どんなに(…しても)。 néun ka ネウン カ どうか、 どうも。 néun néun ネウン ネウン いろいろ(して)、 いろいろと(変なことを)。 néun póka ネウン ポカ どうにか(して)、 なんとかして。 néun póka ka okay pe ネウン ポカ カ オカイ ペ いろいろなもの。 néun póka ka haweokay pe uwekarpare wa rewsire iteki ki yan ネウン ポカ カ ハウェオカイ ペ ウウェカㇻパレ ワ レウシレ イテキ キ ヤン いろんなことを言うやつを集めて泊まらせるんじゃないよ。(S) néun a=en=ye ayke kus ku=ye hawe? ネウン アエイイェ アイケ クㇱ クイェ ハウェ? どんなに私をおどしたからといって私は言うものか。(S) néun hene ka e=kor rusuy pe ne a kus ora ネウン ヘネ カ エコン ルスイ ペ ネ ア クㇱ オラ (S) あなたが何としてでもほしいと言ったので。 ☆発音 早く言うと nen ネン とも発音される。 {E: ①how; somehow. ②no matter what.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ney
ネイ 【不定位名】[< ne-hi 何の・所] どこ(か)、 どこ(に/で/から/まで)も、 どこ(に/で/から/まで) …しても。 ney wa ek okkaypo ネイ ワ エㇰ オッカイポ どこかから来た若者。 ney pakno ネイ パㇰノ どこまでも。 santekehe ney pakno ka pirka サンテケヘ ネイ パㇰノ カ ピㇼカ 子孫がどこまでも(何代も)栄える。(S) ney ta ネイ タ ☞ney ta ネイ タ {E: where; somewhere etc..} m (出典:田村、方言:沙流)
ney ta
ネイ タ 【不定位名+格助】①どこで(も/か)、 どこに(も/か)、 いつも/か。 ney ta ka ネイ タ カ どこかに/で、 いつか。 ney ta ka sakayokar hawe ka isam ネイ タ カ サカヨカㇻ ハウェ カ イサㇺ どこかで「だはんこいた」(=わがままや無理なことを言った)ということもきかない。 ney ta ka arsuyne paye=an ro ネイ タ カ アㇻスイネ パイェアン ロ (S) いつか一度行こう。 ney ta oka utar ka ネイ タ オカ ウタㇻ カ どこにいる人々も。 ney ta ne yakka ネイ タ ネ ヤッカ どこにでも。 ②ney ta pakno ネイ タ パㇰノ いつまでも。 ney ta un…sak ネイ タ ウン…サㇰ いつも…する。 taan hekaci ney ta un parkohayta sak タアン ヘカチ ネイ タ ウン パㇻコハイタ サㇰ この子(男の子)はいつも口がいやしい(いつでも何か食べたがる)。(S) ney ta un en=rammokka sak hawe iki wa ネイ タ ウン エンランモッカ サㇰ ハウェ イキ ワ いつも私をからかってばかりいるわ。(S) (注 よくないことに用いる、 非難の気持ちを含む。 ranma ランマ はよいことについても使われる。(S) ) somo ney ta ki ソモ ネイ タ キ いつもそうする。 hat punkar he emawri punkar he k=éokok híne ku=hacir, k=áni wakka opitta ku=kuta wa isam ranke, somo ney ta ki p un ハッ プンカㇻ ヘ エマウリ プンカㇻ ヘ ケオコㇰ ヒネ クハチㇼ、 カニ ワッカ オピッタ ククタ ワ イサㇺ ランケ、 ソモ ネイ タ キプン (私は)ブドウ蔓かイチゴの蔓かにひっかかってころんで持っている水を全部こぼしてしまう、 いつもそうするのよ。(S) {E: as usual.} {E: where; when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ni 2
ニ 【名】木、 たきぎ、 まき(=cikuni チクニ)。 ni hontom pakno ニ ホントㇺ パㇰノ 立ち木の中ほどまで。 ni ka péka sinot pe osoro néno ニ カ ペカ シノッ ペ オソロ ネノ 木の上で遊ぶもの(=サル)のお尻のように(酔って赤い顔をしている人をからかう言葉)。 ni ahupte ニ アフㇷ゚テ まきを家の中に取り込む。 ni ikir ニ イキㇼ 家の外に積んであるまきの一積み。 ni ani a=kar ニ アニ アカㇻ 木でつくる。 arpa arpa ni tom osma p? アㇻパ アㇻパ ニ トモㇱマㇷ゚? 行っては行っては先々で木にぶつかるものは? (なぞなぞで、 答えは mukar ムカㇻ《まさかり》)。 ☆参考 製材してある材木(「材」)は caymoku チャイモク と言って区別する。(S) ☆参考 samamni サマㇺニ 倒木。 ekayni エカイニ 切り株、 折れ木。 atni アッニ オヒョウニレの木。 cikisani チキサニ ハルニレの木。 nipesni シナの木。 その他、 木の名前には ni ニ のつくものが多い。 また ciseni チセニ 家の建材の名称にも ni ニ のつくものがいろいろある。 {E: trees; wood; firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nima
ニマ 【名】皿(食器の一種、 四角いのも丸いのも)。 pon nima ポン ニマ 小皿。 ☆参考 昔は木でつくった。 彫刻をほどこしたものもある。 ワテケさん、 サダモさんは焼きものやプラスチックの皿もこう呼んでいたが、 人によっては昔の木彫りの皿のみをこの語で呼び、 今使っているいろいろな皿は日本語で「さら」「おさら」と言う人もある。 {E: a type of plate, tray, bowl.} (出典:田村、方言:沙流)
nimara(ha)
ニマラ(ハ) 【名】[所](概はnimar ニマㇻ) ①半数、 数ある中の一部(人でも駄菓子や豆などでも)。 ②連れ(同じグループの仲間)。 a=nimára nepki kor okaype ora sinenne ku=sini アニマラ ネㇷ゚キ コロカイペ オラ シネンネ クシニ 私たちの連れの者が働いているのに私一人だけが休んでいる。(S) hńta kus e=nimara nepki kor oka rápok sinenne e=a wa e=an! フンタ クㇱ エニマラ ネㇷ゚キ コロカ ラポㇰ シネンネ エア ワ エアン! どうしておまえの連れが働いている間、 一人おまえは座っているんだ。(S) ☆参考 一個のものの半分は emko エㇺコ。 {E: ①half. ②a group of friends.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nipopkere
ニポㇷ゚ケレ 【他動】[自動使役][nipopke-re (食物)が変質する・させる](食物)をくさらす(「あめさす」、 いたんで食べられないようにする)。 eyar niska wa eyar ka somo ki ayne nipopkere エヤンニㇱカ ワ エヤㇻ カ ソモ キ アイネ ニポッケレ (S) (彼は)人に食べさせるのを(=あげるのを)惜しがって食べさせもしないで(人にあげないで)くさらせてしまった。 {E: to spoil..; let…rot.} (出典:田村、方言:沙流)
nírusi(hi)
ニルシ(ヒ) 【名】[所](概は nírus ニルㇱ) …のしかめ面。 mak un nírusi kosiyetaye マクン ニルシ コシイェタイェ (犬が)うなって鼻の脇のあたりを後ろに引きつけている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
nísap 1
ニサㇷ゚ 【自動/副】①[自動] 急である。 ②[副] 急に(=nísapno ニサㇷ゚ノ)。 káni ka ku=hoyupu wa nísap k=as ka eaykap wa e=tom k=osma hi ne a p un カニ カ クホユプ ワ ニサㇷ゚ カㇱ カ エアイカㇷ゚ ワ エトㇺ コㇱマ ヒ ネ アプン 私も走って来て急に立ち止まることができなくてあなたにぶつかったのだよ。(S) ☆発音 nisap ニサㇷ゚《すね》とはアクセントが違う。 ☆参考 瞬間に始まる/始めることを言う。 ekuskonna エクㇱコンナ《突然》と似ているが、 この用例のような文脈では ekuskonna エクㇱコンナ は使えない。 {E: ①to be sudden (v.). ②suddenly (adv.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nisat
ニサッ 【名】[< nis-at 空・(光が)ある](?) 夜明け前の空の白み、 夜明けの薄明るいこと。(W) kunne nisat クンネ ニサッ 夜明け前に空が白む直前の東の空に黒い雲が出ること。(S) peker nisat ペケンニサッ 夜が明け始めて東が白んで来ること。(S) nisat ek ニサッ エㇰ 夜が明けてくる。 yoci ne kor nisat ek ヨチ ネ コㇿ ニサッ エㇰ 4時になれば少し薄明るくなる。(W) ☆参考 さらに夜が明けて明るくなるのは sirpeker シㇼペケㇾ。 {E: the glow of the dawn sky; daybreak.} (出典:田村、方言:沙流)
nise
ニセ 【他動】(水など)を汲む。 nay or wa wakka nise ナイ オㇿ ワ ワッカ ニセ 沢から水を汲む。 {E: to scoop (up), draw (water etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
niska
ニㇱカ 【他動】①…を惜しむ(惜しいと思う)。 ku=niska wa ku=korar ka somo ki クニㇱカ ワ クコラㇻ カ ソモ キ 私は惜しくて人にあげない。(S) ②(動詞句のあとに置かれ助動詞的に使われて) …するのを惜しむ/惜しがる。 eyar niska wa eyar ka somo ki ayne nipopkere エヤン ニㇱカ ワ エヤㇻ カ ソモ キ アイネ ニポㇷ゚ケレ (彼は)(その食べ物を)人にあげるのを惜しがってあげないでおいてとうとう「あめさせて」(くさらせて)しまった。(S) ☆参考 食べ物を人にあげるのを惜しむけちな人は ipewnara イペウナラ と言われる。 ものをなくしたり、 人に死なれたりしたとき惜しかったということや人と別れるとき名残りを惜しむことは oskur オㇱクㇽ、 もの惜しみして(けちけちして)使わないことは yaykotcakar ヤイコッチャカㇻ などと言う。 {E: ①to feel sorry, regret for… ②to regret having done…} (出典:田村、方言:沙流)
niste
ニㇱテ 【自動】固い、 丈夫である(こわれにくい)。 niste kam ne wa ku=kuykuy ka eaykap ニㇱテ カㇺ ネ ワ ククイクイ カ エアイカㇷ゚ かたい肉なので私は噛むことができない。 (筋のせいではなく、 歯がたたないように固い。) ☆参考 senkaki センカキ《布》、 ka カ《ひも》、 suma スマ《石》、 kam カㇺ《肉》などについて言う。肉などが筋だらけでかたいことは ritne リッネ、 編む草のかたいことは cawre チャウレ。 氷のようにコチコチに硬いことは nitne ニッネ。 ☆対語 riten リテン 柔い、 hapur ハプㇽ こわれやすい。 ☆参考 eniste エニㇱテ は《…を頼りにする》。 {E: to be hard; solid.} (出典:田村、方言:沙流)
nitan
ニタン 【自動】足が速い、 速く歩く/走る。 ku=nitan ka eaykap クニタン カ エアイカㇷ゚ 私は速く走れない。(S) ☆参考 enitan エニタン …するのが速い。 {E: to run; walk fast.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nitata
ニタタ 【他動】(倒れそうな病人を)そっと支える、 (手ぬぐいをのせた病人の頭を)そっと押える。 ku=yaynuwen na en=nitata wa en=kore! クヤイヌウェン ナ エンニタタ ワ エンコレ! 私、 気分が悪くて倒れそうだから支えてちょうだい。(S) {E: to gently support…} (出典:田村、方言:沙流)
nitotke
ニトッケ 【自動】[nit-otke 棒/とげ(が)・…を突く] とげがささる(ヨシやカヤやハギの切株等がささることを言う)。 ku=teke nitotke na etaye wa en=kore クテケ ニトッケ ナ エタイェ ワ エンコレ 私の手にとげがささったから抜いてちょうだい。(S) e=hacir wa e=teke nitotke ruwe? エハチㇼ ワ エテケ ニトッケ ルウェ? (あなた)転んで手にとげがささったのかい? (S) ☆参考 主語はとげのささった体の部分、 手など。 {E: to be pricked by a thorn.} (出典:田村、方言:沙流)
niwen
ニウェン 【自動】きつい、 猛々しい、 (犬が)すぐ人にかみついてかかる(「いがむ」)、 (人の)厳しい、 「豪けつ」である(すごい)。 weyyuk koraci niwen ウェイユㇰ コラチ ニウェン 彼は悪い熊のように乱暴だ(酒を飲んで暴れ回る)。(S) iyapo anak niwen pe ne kusu hekattar anakne ehosi iki ka eaykap イヤポ アナㇰ ニウェン ペ ネ クス ヘカッタㇻ アナㇰネ エホシ イキ カ エアイカㇷ゚ 父は厳しいものだから子どもたちはまちがったことをすることができない。(S) hemanta húci niwen hawe an! omkekar yakka nepki rusuy ヘマンタ フチ ニウェン ハウェ アン! オㇺケカㇻ ヤッカ ネㇷ゚キ ルスイ まあなんとおばあちゃん「豪けつ」ねえ(=すごいねえ)、 かぜをひいているのに仕事をしたいんですって。(W) m {E: to be severe; harsh.} (出典:田村、方言:沙流)
nocikoykecep
ノチコイケチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ  異(3) noci-koyke-cep(no-cí-koy-ke-cep)「ノちコイケチェㇷ゚」⦅美幌⦆乾かしてクマをとった時に背負わせてやる大切なサケ。(an-aynu-kor-pe) (出典:知里動物編、方言:)
nókunneywano
ノクンネイワノ 【副】夜明けに。 kesto nókunneywano hopuni wa an ranke ケㇱト ノクンネイワノ ホプニ ワ アン ランケ 毎朝暗いうちから起きている。(S) {E: at dawn, daybreak.} (出典:田村、方言:沙流)
notkus
ノックㇱ 【自動】[not-kus あご・の向こう側へ渡る(?)](?) そっぽを向く。 hńta kus e=notkus? フンタ クㇱ エノックㇱ? どうしてあなたそっぽを向くの? (S) {E: to look the other way.} (出典:田村、方言:沙流)
noyasito
ノヤシト 【名】[noya-sito ヨモギ・だんご餅] ヨモギのだんご、 よもぎ餅。 paykar an kor asinnoya a=kar wa sitoho a=kar wa a=satke wa oka wa sonkaci inomi or ta amam sito a=kopóye wa páse inomito ta a=e kor pátum yupke yakka oripak an yakka a=i=rúkamare wa siyeye=an ka somo ki wa pirka p ne na パイカㇻ アン コㇿ アシンノヤ アカㇻ ワ シトホ アカㇻ ワ アサッケ ワ オカ ワ ソンカチ イノミ オッタ アマㇺ シト アコポイェ ワ パセ イノミト タ アエ コㇿ パトゥㇺ ユㇷ゚ケ ヤッカ オリパㇰ アン ヤッカ アイルカマレ ワ シイェイェアン カ ソモ キ ワ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 春になったら出たての柔らかいヨモギを摘んでそれでだんごをつくって干しておき、 正月に米/ヒエのだんごとまぜて元日に食べれば伝染病がはやっても私たちの村はのがれられて私たちは病気にならなくて、 よいのだから。(S) ☆参考 春、 出たての柔らかいヨモギを摘んで、 ふきんの中に灰を入れてそこに入れると「まっ青に」(=濃い緑に)なる。 それをついてゆでて餅(扁平につくっただんご)にして真ん中に穴をあけて干しておく。 正月にこれを食べると病気にかからないと言う。 {E: a rice cake made with mugwort.} (出典:田村、方言:沙流)
noykosanpa
ノイコサンパ 【自動】[noy-kosanpa (ねじれを表す語根)・急に…する] 急に倒れる、 急死する。 omakatetterke kor an ayne ekuskonna noykosanpa オマカテッテㇾケ コラン アイネ エクㇱコンナ ノイコサンパ 千鳥足で歩いていて突然フラフラッと倒れた。(S) yaysurkuere p ne kusu noykosanpa ヤイスㇽクエレㇷ゚ ネ クス ノイコサンパ 毒を飲んだものだから急に死んだ。(S) {E: to faint, die suddenly.} (出典:田村、方言:沙流)
noyne
ノイネ 【接助】①…らしく。 topattumi ek noyne iramuan ruwe ne トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 夜襲の群が来るらしく思われた。(W言い伝え) huskotoy wa ene iki kor an pe ne a noyne rúkocihi cininanina híne síran フㇱコトイ ワ エネ イキ コラン ペ ネ ア ノイネ ルコチヒ チニナニナ ヒネ シラン ずっと前からそのようにして(そこを通って行ったり来たりして)いたらしく、 足跡がびっしりついていた。(S民話) m ②[慣用句]noyne an ノイネ アン「…するにいい」、 …するような、 …することのできる、 …するといい。 a=eywanke noyne an pe アエイワンケ ノイネ アン ペ (S) 使えるもの(「使うにいいもの」)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカㇻ ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もうすこし柔らかくすればよかったのにあんまり固く練ってしまったねえ。(S) ☆参考 noyne ノイネ は様子や状況から判断して推測することを言うのに使われる。 しばしばあとに「思う」「思われる」「見える」「声/音がする」というような意味の動詞が来る。 kotom コトㇺ《…する/したように(見えて/思われて)》と置き換えられる場合もある。 叙事詩では kotom コトㇺ がよく使われ、 日常語(会話や昔話)では noyne ノイネ のほうがずっと多く使われる。 ☆参考 ほかに、 やや似たところのある接続助詞については ☞pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ {E: ①it seems that…. ②to do; as if to do, possibly do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nu 1
ヌ 【他動】①(声や音)を聞く/が聞こえる、 (話や事柄)を聞く/を聞いて知る/を聞いて従う、 (自分の体調)を感知する、 (匂い/臭気)を感じる。 kuci-peker menoko sinotca haw a=nu クチペケㇾ メノコ シノッチャ ハウ アヌ (私には)澄んだ声の女性が歌う声が聞こえた。(NK民話) k=úwepeker ciki nu yan! クウェペケッ チキ ヌ ヤン! 昔話をしてあげるから聞きなさい。(S) a=onáha ye p a=unúhu ye p somo a=nu ka eaykap pe ne kusu アオナハ イェㇷ゚ アウヌフ イェㇷ゚ ソモ アヌ カ エアイカㇷ゚ ペ ネ クス 父母の言うことを聞かないわけにいかないので。(W民話) húra nu フラ ヌ 匂いを感じる、 匂いがする。 tanpaku supuya nu wa omke rusuy nankor タンパク スプヤ ヌ ワ オㇺケ ルスイ ナンコㇿ たばこの煙のにおいを吸ったので咳が出そうになったのでしょう。(W) ☆参考 意識的に匂いをかぐことは húrarapkar フララㇷ゚カㇻ と言う。 ②[補助動詞]wa nu ワ ヌ …してみる。 kopisi wa nu コピシ ワ ヌ きいて(たずねて)みなさい。(S) ☆参考 動詞が他動詞のときにのみ用いる、 自動詞のときには inu イヌ を用いる、 また他動詞のときでも inu イヌ も用いる。 ③(慣用表現) e=nu エヌ (直訳すると)あなたは聞こえるか/聞こえますか=もしもし、 ねえ、 あのう(eani エアニ で呼ぶ相手に呼びかける)。 a=nu アヌ (直訳すると)あなた様はお聞こえになりますか=もしもし(aoká アオカ で呼ぶ相手に、 つまり女性から男性に、 また目上の人に敬意を表して呼びかける)。 {E: ①to listen to…; …can be heard. ②to try to do… ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nu(we) koan
ヌ(ウェ) コアン 【連他動】[単](複は nu(we) kooka ヌ(ウェ) コオカ) (一人が)…の獲物に恵まれる、 …がたくさんとれる。 (猟や漁や交易の)収穫が多い。 cep nu koan チェㇷ゚ ヌ コアン 魚がたくさんとれる。 “yam nuwe e=koan yak a=ye?” “ene nuwe ku=koan wa k=éyaykopuntek pe un” 「ヤㇺ ヌウェ エコアン ヤㇰ アイェ?」 「エネ ヌウェ クコアン マ ケヤイコプンテㇰ ペ ウン」 「あなた栗をたくさんとったそうね。」「こんなにたくさんとってうれしいのよ。」 (S) yuk ne ciki kamuy ne ciki nuwe koan wa ユㇰ ネ チキ カムイ ネ チキ ヌウェ コアン マ (彼は)鹿でも熊でもたくさんとれて。(S民話) ☆参考 nukoan ヌコアン が自動詞として使われた例が一例ある。 ☞nukoan ヌコアン ☆参考 実がたくさんなることは iyono イヨノ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nu(we) kooka
ヌ(ウェ) コオカ 【連他動】[複](単は nu(we) koan ヌ(ウェ) コアン) (二人以上が)(狩猟や漁や交易の)収穫が多い、 …の獲物に恵まれる、 …がたくさんとれる。 yas wa cep nu kooka yak a=ye ヤㇱ ワ チェㇷ゚ ヌ コオカ ヤカイェ 彼らは流し網して魚をたくさんとったそうだ。 a=kotánu un utar uymam kor usa cihoki cipekusa wa paye kor ora, iyoype or ta ikor or ta usa imikinkay nuwe kooka wa yap ranke siri アコタヌ ウン ウタㇻ ウイマㇺ コㇿ ウサ チホキ チペクサ ワ パイェ コㇿ オラ、 イヨイペ オッタ イコロッタ ウサ イミキンカイ ヌウェ コオカ ワ ヤㇷ゚ ランケ シリ 私の村の人々が交易に行くと、 いつもいろいろな売り物を舟に積んで行っては、 宝器やら宝刀やらいろいろな衣料品などをどっさり手に入れて帰って来る様子を…。(S民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nucittek
ヌチッテㇰ 【自動】[nu-cir-tek 顔・(擬態)・ちょっと…する](年取って)やせてしわがよっている。 onne wa nucittek オンネ ワ ヌチッテㇰ 年取ってやせてしわがよっている。(S) ☆参考 もっとたくさんしわがよっていることは nankapu ukayukay ナンカプ ウカユカイ とか nanuhu ukayukay ナヌフ ウカユカイ のように言う。 {E: to become thin and wrinkled (with age).} (出典:田村、方言:沙流)
nukar
ヌカㇻ 【他動】①…を見る、 …が見える、 …に会う、 (本など)を読む(黙読する)、 …をよく見て調べる、 (神が)顧(かえりみ)てくれる、 (占いで/超能力で)未来のことや相手の素性などがわかる。 maciya ka ku=nukar, atuy ka ku=nukar マチヤ カ クヌカㇻ、 アトゥイ カ クヌカㇻ 町も見える、 海も見える。(S) kanpi nukar カンピ ヌカㇻ 本/書類/手紙を見る/読む。 toan pe toykokisma yan, netopake a=nukár kusu ne na トアン ペ トイコキㇱマ ヤン、 ネトパケ アヌカㇻ クス ネ ナ あいつをしっかりつかまえろ、 体を見て調べるからな。(W言い伝え) yaycipsikeka-nukar ヤイチㇷ゚シケカヌカㇻ [自分の舟荷・を見る]自分の舟荷を見る(舟のとも(うしろ)の方に座ることの表現)。 ekasnukar エカㇱヌカㇻ [e-kasi-nukar …で・の上・を見る](人)に(もの)を授ける。 ②☞katu nukar カトゥ ヌカㇻ ☆参考 ものや人やことがらを見る/が見えることに使う。 「こっちを見る」「上を見る」のようにある方向を見ることには自動詞の inkar インカㇻ を使う。 ☞inkar インカㇻ {E: to see, look at, meet…; …can be seen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nukuri
ヌクリ 【他動】(疲れて/体調が悪くて/年取って体の自由がきかなくて/おっくうで)…できない、 …する気になれない。 ipe ka a=nukúri wa án=an イペ カ アヌクリ ワ アナン (引用文中の)私は(恋わずらいで)ものを食べる気にもならなかった。(HC民話) sirunno maskin a=nukár kor a=e=ráyke hi ka a=nukúri a=ruska シルンノ マㇱキン アヌカㇻ コㇿ アエライケ ヒ カ アヌクリ アルㇱカ まさか自分の目で見ながらあなたを殺す気にもなれないし心もおだやかでない。(W民話) aep isam yakun po hunak un apkas=an ka nukuri yak po isitoma=an kusu アエㇷ゚ イサㇺ ヤクン ポ フナㇰ ウン アㇷ゚カㇱアン カ ヌクリ ヤㇰ ポ イシトマアン クス 食べ物がなくなったら、 なおさら、 どこかへ歩いて行く元気もなくなってはなおいっそう恐ろしいから。(W民話) {E: cannot do…; to be unable to do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
num
ヌㇺ 【名】[概](所は numihi ヌミヒ)粒、 粒状の実、 (おつゆの)実(汁でない部分)、 大勢の人の群の中の一人一人。 apto num アㇷ゚ト ヌㇺ 雨粒。 hayok num ikir ハヨㇰ ヌミキㇼ [武装した・粒・たくさんの集合] 武装した人々。 {E: a grain; a drop.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núman
ヌマン 【名/副】きのう。 núman k=ek ヌマン ケㇰ 私はきのう来た。 núman pakno téta an ヌマン パㇰノ テタ アン (彼は)きのうまでここにいた。(S) núman wano tanto pakno ヌマン ワノ タント パㇰノ きのうから今日まで。(W会話) ☆対語 tanto タント きょう。 nisatta ニサッタ 明日。 hoskinuman ホㇱキヌマン おととい。 ☆参考 onuman オヌマン は《夕方、 晩》 {E: yesterday.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
numkoewciw
ヌㇺコエウチウ 【自動】[num-ko-e-u-ciw 粒・に(?)/と共に(?)・その頭・互い・にさせる] とり囲まれている。 numkoewciw=an wa oka=an ruwe ne na hokure kunak hayok yan ヌㇺコエウチウアン マ オカアン ルウェ ネ ナ ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン 私たちは取り囲まれてしまっているのだから、 さあ早く武装しなさい。(S独話) {E: to be surrounded.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núnuke
ヌヌケ 【他動】(人)を大切によく処遇する、 …の面倒をよく見る、 (親)に孝行する。 an hi epitta en=nunuke hawe ne wa, hi-oy-oy, iyayiraykere アニ エピッタ エンヌヌケ ハウェ ネ ワ、 ヒオイオイ、 イヤイライケレ 滞在している間じゅう私を大事にしてくれる(「何から何まで便利はからってかわいがってくれる」)、 ありがとう。(S) ☆対語 okpare オㇰパレ …を悪く処遇する、 虐待する。 {E: to take care of someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núpe
ヌペ 【名】[概/所](所は núpe(he) ヌペ(ヘ))[nu-pe 目・汁] 涙、 …の涙。 ranke núpe/uturatura ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ [雅] 涙があとからあとから流れる。(W神謡語り) ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ [雅] 涙が大雨のように私の上に降りそそぐ。(W神謡語り) núpe tura ヌペ トゥラ 涙を流しながら、 涙が出るほど、 涙ながらに(=cis tura チㇱ トゥラ)。 núpe tura k=éyaykopuntek ヌペ トゥラ ケヤイコプンテㇰ 私は涙が出るほどうれしい、 涙を流して喜んでいる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱヌペ エチセトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙と鼻汁が私の食器に入るので私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 大切な人に死なれて泣き暮らしている人に夢の中で死者が現れて泣かないようにさとす常套句。) {E: tears; tears of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nupur 3
ヌプㇽ 【他動】…を神力で守る。 aynu e=nupur kus pet kenas ka e=ohetuku p ne na, aynu e=rayke kus e=hetuku p ka somo ne na アイヌ エヌプㇽ クㇱ ペッ ケナㇱ カ エオヘトゥクㇷ゚ ネ ナ、 アイヌ エライケ クㇱ エヘトゥクㇷ゚ カ ソモ ネ ナ (S) あなたは人間を守るために川の山岸に生えたのだぞ、 人間を殺すために生えたのではないのだぞ(ikema イケマ を叱る言葉)。(S) ☞ikema イケマ {E: to protect…by divine power.} (出典:田村、方言:沙流)
nupuri
ヌプリ 【名】山。 poro nupuri ポロ ヌプリ 大きい山。 ri nupuri リ ヌプリ 高い山。 okuwas nupuri オクワㇱ ヌプリ 急な(切り立った)山。 Ayoro nupuri アヨロ ヌプリ [地名] アヨロ山。 ☆参考 kim キㇺ [位名]も《山》と訳されるが、 kim キㇺ がそこへ行ったりその中を歩いたり働いたりする場所としての山を表すのに対し、 nupuri ヌプリ は地上にうず高くもり上がった形をしている物体としての山を表す。 ☆参考 日本語で比喩的に「山」と表現するようなたくさんの集まりや積み重なりをアイヌ語では toska トㇱカ《土手》、 ikir イキㇼ《集まり》、 takma《丸いかたまり》などと言うこともある。 {E: a mountain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nupurkasure
ヌプㇽカスレ 【他動】[nupur-kasu-re 霊力がある・…しすぎる・させる](nupurkasu ヌプㇽカス《霊力がありすぎる》の使役形)わけがわからなくさせる。 ku=kosoataytak kunak ku=ramu akus en=nupurkasure híne ku=ye ka oyra wa k=ek クコソアタイタㇰ クナㇰ クラム アクㇱ エンヌプㇽカスレ ヒネ クイェ カ オイラ ワ ケㇰ 借金を取って来ようと思ったのに忍術使いみたいにされて私は言うのも忘れて帰って来た。(S) (出典:田村、方言:沙流)
nusa
ヌサ 【名】祭壇(家の外の東側にある)。 nusa cise ukowturu wano yayotapkar-eciwitara ヌサ チセ ウコウトゥル ワノ ヤヨタㇷ゚カレチウイタラ (父は)祭壇と家との間のあたりから鳥の羽ばたきのような踏舞をしていた。(W神謡語り) nusa kohorakte/kohokuste ヌサ コホラㇰテ/コホクㇱテ (死に際に赤ん坊の守護養育を神に願って)(赤ん坊)の上に祭壇を倒す。 inan a=nomi kamuy ne yakka resu wa i=kore sekor hawean kor nusa e=kohokuste イナン アノミ カムイ ネ ヤッカ レス ワ イコレ セコㇿ ハウェアン コㇿ ヌサ エコホクㇱテ 私がおまつりしているどの神でもいいですから(この子を)育ててくださいと(お前の父親は死に際に)言いながらお前の上に祭壇を倒した。(W民話) nusa e=kohorakte kor ヌサ エコホラㇰテ コㇿ (お前の父親は)お前の上に祭壇を倒しながら。(W民話) {E: an altar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nutokkari
ヌトッカリ 【自動】[nu-tok-kari 目・突き出る(?)・を回る/回す]目が回る、 めまいがする。 sikannatki ayne nutokkari シカンナッキ アイネ ヌトッカリ グルグル回って目が回った。(S) ku=nutokkari yaani ku=hacir クヌトッカリ ヤアニ クハチㇼ (S) めまいがして私はもう少しで倒れるところだった。 {E: to feel dizzy.} (出典:田村、方言:沙流)
nuykar
ヌイカㇻ 【他動】(髪)を梳く。 puyeponkiray ani nuykar プイェポンキライ アニ ヌイカㇻ (髪を)梳き櫛で梳く。(S) ☆参考 櫛で髪をとかすことは kirayekar キライェカㇻ。 {E: to comb (one's)hai ☆参考 普通の r.} (出典:田村、方言:沙流)
nuynakte
ヌイナㇰテ 【他動】隠れさせる(隠れるように言う)。 {E: to say in such a way as to conceal something.} (出典:田村、方言:沙流)
nuyto
ヌイト 【名】[< 日本語](着物を縫うのに用いる)縫い糸。 nuyto say ヌイト サイ 糸の輪=切らないままのかせ(輪)になっている糸。 say ne nuyto サイ ネ ヌイト かせ(輪)になっている糸(=nuyto say ヌイト サイ)。 cituye nuyto チトゥイェ ヌイト 端を切った糸。 yayan nuyto ヤヤン ヌイト もめん糸。 saranpe nuyto サランペ ヌイト 絹糸。 ☆参考 ござ等を編む糸は ka カ。 針は kem ケㇺ。 {E: sewing thread.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oaius same
オアイウㇱサメ §082 ネズミサメ (7) oaius same(o-ay-us-sa-me)「オアイウㇱサメ」⦅長万部II, 36⦆ (出典:知里動物編、方言:)
oarpa
オアㇻパ 【他動】[単](複は opaye オパイェ)[o-arpa (そこ)に・行く[単]](一人が)…に行く、 …へ行く。 sinrit kotan a=oárpa シンリッ コタン アオアㇻパ 私は先祖の国(あの世)に行く。 ☞arpa アㇻパ {E: to go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oasta
オアㇱタ 【他動】…を見下して悪く言う(?)。 iteki a=i=óasta kunine イテキ アイオアㇱタ クニネ 人にばかにされないように。(S民話) {E: to say bad things about and look down upon…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ocekocen
オチェコチェン 【自動】[語構成も語源も不明] 極端に背丈が低い。 iyohay toan sísam ocekocen ruwe! イヨハイ トアン シサㇺ オチェコチェン ルウェ! まあ、 あの人(和人)二、 三尺しかないねえ。(S) {E: to be extremely short (in height).} (出典:田村、方言:沙流)
ociseunpa
オチセウンパ 【自動/副】[o-cise-un-pa その尻・家・へ・皆] ①[自動](次のような文脈で)家族そろう。 eci=ocíseunpa wa henpakiw eci=ne? エチオチセウンパ ワ ヘンパキウ エチネ? あなたたちは家族みんなで何人ですか。(S) ②[副]一家総出で。 ociseunpa nokan hike rupne hike opitta uwesamuysamun wa nepki kor patek oka, aynu-paːkus オチセウンパ ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ウウェサムイサムン ワ ネㇷ゚キ コㇿ パテㇰ オカ、 アイヌパークㇱ 一家総出で小さい人も大きい人も(子どもたちも大人たちも)みんな並んで働いてばかりいる、 いいねえ。(S) {E: ①to gather one's family together; one's complete family. ②the whole family working together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ohaokke
オハオッケ §688.へど(反吐・嘔吐)[をはく](5)はきけをもよおす ohaokke〔o-há-ok-ke オはオッケ〕[<ohayotke]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ohapseeciw
オハㇷ゚セエチウ 【他動】[o-hap-se-e-ciw その尻・(称賛の間投詞)・と言う・で・刺す]…をおいしいとほめる。 sonno nispa katkemat anakne néun oka kéraan kaspa ka somo ki p a=ere yakka ohapseeciw kor e ソンノ ニㇱパ カッケマッ アナㇰネ ネウン オカ ケラアン カㇱパ カ ソモ キㇷ゚ アエレ ヤッカ オハㇷ゚セエチウ コㇿ エ 本当の長者は男でも女でもどんなあまりおいしくないものを食べさせてもおいしいとほめて喜んで食べる。(S) ☆参考 けなすことは payyekar パイイェカㇻ。 貧乏人に限っておいしいとも言わず、 けちをつけるものだと言う。 {E: to compliment that…is delicious.} (出典:田村、方言:沙流)
ohare
オハレ 【他動】[自動使役][oha-re からになる・させる]…を空ける、 …をからっぽにする。 taray ohare タライ オハレ たらい[< 日本語]をからっぽにしなさい。(W) {E: to empty…} (出典:田村、方言:沙流)
ohasirepunkine
オハシレプンキネ 【自動】[ohasir-epunkine 留守・を守る]留守番する。 ohasirepunkine wa en=kore オハシレプンキネ ワ エンコレ 留守番してください。(W) {E: to stay behind; look after a house while others are out.} (出典:田村、方言:沙流)
ohopuy
オホプイ 【名】[oho-puy 小穴・孔]針のめど(孔)。 kem ohopuy pon wa k=ownu ka eaykap na ケㇺ オホプイ ポン マ コウヌ カ エアイカㇷ゚ ナ 針のめどが小さくて私には糸が通せないから。(S) {E: the eye of a needle.} (出典:田村、方言:沙流)
oka 1
オカ 【自動】[複](単は an アン) ①(二人以上/二つ以上が)ある、 いる、 住んでいる、 暮らしている。 ②(副詞の後に置かれて)…である。 usa oka ウサ オカ いろいろな。 sinnayno oka シンナイノ オカ (二人/二つ以上が)違っている。 …noyne oka …ノイネ オカ (二人/二つ以上が)…らしい。 …néno oka …ネノ オカ (二人/二つ以上が)…に似ている。 kusu oka クス オカ (二人/二つ以上が)とても…である。 sattek kusu oka サッテㇰ クス オカ 二人ともひどくやせている。(S会話) ③[補助動詞] …kor oka コㇿ オカ/コロカ (二人以上が)…しつつある。 horippa kor oka ホリッパ コㇿ オカ/コロカ (彼らは)踊っている。 …wa oka ワ オカ (二人/二つ以上が) …している、 もう…して(しまって)いる、 …してある。 númo wa oka ヌモ ワ オカ (皆)実が入っている。 ④[熟語] oka kus keray オカ クㇱ ケライ (二人以上の)…のおかげで。 (注 oka オカ は複、 単は an アン。) ☆参考 -pa パ(複数語尾)の前と pe ペ《もの、 の》の前では okay オカイ の形をとり、 okaypa オカイパ、 okay pe オカイ ペ となる。 他の母音で終わる動詞のように p ㇷ゚ は使われない(oka p オカㇷ゚ とは言わない)。 {E: to be; live, be living (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oka 2
オカ 【自動】(疑問文・感嘆文やある種の助詞の前などで ne ネ《である》の代りに置かれる。) ruwe oka ルウェ オカ (二人/二つ以上が) …だなあ。 eun inkar=an pakno inkar=an pakno kotan oka ranke ruwe oka! エウン インカラン パㇰノ インカラン パㇰノ コタン オカ ランケ ルウェ オカ! 見わたすかぎり部落がいくつもあるのだな。(S) aynu-pa-kus e p oka un! アイヌパークㇱ エㇷ゚ オカ ウン! いいねえ(あの人たちばかり)食べるんだなあ。(S) ☞an アン ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oka 5
オカ 【終助】(次の係り結びの結びとして) …ta …oka! …タ …オカ! …すればいいのになあ! …したいものだなあ! nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺してやりたいものだなあ! (S民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okake(he)
オカケ(ヘ) 【位名】[所](概は oka オカ)…のその後(あと)、 …のそのあとの状況/状態。 okake an オカケ アン それが終る。 tayki e okake poronno an タイキ エ オカケ ポロンノ アン ノミにくわれたあとがたくさんある。(W) okake ta オカケ タ …のあとで、 …したあとで、 あとで。 ku=sinewe en=okake ta e=ek aan hawe ne wa クシネウェ エノカケ タ エエカアン ハウェ ネ ワ 私が遊びに行った後にあなたは来たんだという話だなあ。 okake ta ka ukoytak=an ro オカケ タ カ ウコイタㇰアン ロ あとで一緒にお話ししましょう。(S) okakehe ta オカケヘ タ そのあとで。 {E: after; after that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okamkir
オカㇺキㇼ 【副】わざと、 意図的に。 okamkir kor nuyto etupsike k=ewwopitte wa k=ári akusu kem ounu ka eaykap siri iki オカㇺキㇼ コン ヌイト エトゥㇷ゚シケ ケウウォピッテ ワ カリ アクス ケㇺ オウヌ カ エアイカㇷ゚ シリ イキ 私はわざと(いたずらして)(彼女の)糸の端を結び合わせておいたところ(彼女は)針に通せないでいる。(S) ☆参考 ユーカラには arokamkinno アロカㇺキンノ[ar-okamkir-no 全く・わざと・(副詞形成)]が出ている。 {E: on purpose; intentionally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okerpa
オケㇾパ 【他動/助動】[複](単は okere オケレ) ①[他動](二人以上が/二つ以上を)…を終わる/終える。 ②[助動] …し終わる。 ③[補助動詞] …wa okerpa ワ オケㇾパ(1) (二つ/二人以上が)…してしまう。 ray wa okerpa ライ ワ オケㇾパ 皆死んでしまう。(S) wa okerpa ワ オケㇾパ(2) 非常に…である。 sattek wa okerpa サッテㇰ ワ オケㇾパ 二人ともひどくやせこけている。(S会話) ☆発音 オケㇽパ。 {E: ①to finish, complete… (pl.). ②to finish doing… ③to end up doing…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okewe
オケウェ 【他動】[単](複は okewpa オケウパ)(一人)を追い出す。 {E: to drive out, chase away…} (出典:田村、方言:沙流)
okewpa
オケウパ 【他動】[複](単は okewe オケウェ)(二人以上)を追い出す。 {E: to drive out, chase away… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
Okikurmi
オキクㇽミ 【名】[固有名] オキクルミ(伝説の主人公。 Samayunkur サマユンクㇽ と対で語られることが多い。 他地方でオキキリムイなどとも呼ばれる。 神とも人とも見られ、 人間の始祖 Aynurakkur アイヌラックㇽ と同一視されることもある:児島記述)。 Okikurmi kamuy オキクㇽミ カムイ オキクルミ神 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okka
オッカ 【位名】[概](所は okkasi オッカシ)[ok-ka えり首(?)・の上]…の上。 aynu okka eyayoraye アイヌ オッカ エヤヨライェ [人・の首の上・に自分をそこに行かせる] [慣用句]…のことで人にまさる。 {E: above; over; on top of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okkasi
オッカシ 【位名】[所](概は okka オッカ)…のまだその上。 X kuruma o easkay yakka na okkasi ta easkay kur an X クルマ オ エアㇱカイ ヤッカ ナ オッカㇱ タ エアㇱカイ クㇽ アン Xさんは車の運転が上手(じょうず)だけれどもまだもっと上手な人がいる(まだ上がある)。(W)(okkasi ta は話すとき通常 i が落ちて okkas ta オッカㇱ タ と発音される。)hon okkasi ta/oypepi asi wa ホノッカシ タ/オイペピ アシ ワ [雅]おなかの上に食器をのせて。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okrawnunu
オㇰラウヌヌ 【自動】[ok-raw-nunu 首・深み・(?)] 首を引っ込める、 出ていた首を着物の中にヒョイとひっこめる。 ku=yayrire wa ku=inkar kor ranma apto as kor ora suy k=ókrawnunu ranke ayne tanepo k=ek, seyeppo néno kane クヤイリレ ワ クインカㇻ コㇿ ランマ アㇷ゚ト アㇱ コㇿ オラ スイ コㇰラウヌヌ ランケ アイネ タネポ ケㇰ、 セイェッポ ネノ カネ 私は背伸びして見るとまだ雨が降っているのでまた首をひっこめひっこめしてやっと今来た、 カタツムリみたいに。(S) {E: to pull back the neck, the head.} (出典:田村、方言:沙流)
okus
オクㇱ 【他動】(着物)を裏返す、 …を裏返しにする。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわててほら、 服も裏返しに着てスカートも後ろ前にはいてるのよ。(S) cókus amip チョクㇱ アミㇷ゚/チョクサミㇷ゚ 裏返した着物(昔、 夫や妻に先立たれた人が着たと言う)。(UT) ☆参考 ehorka エホㇿカ 逆に。 {E: to turn (clothing) inside out.} (出典:田村、方言:沙流)
oma
オマ 【他動】[単](複は o オ)(「もの」が主語、 「場所」が目的語) …に位置する、 …にある、 …に入る/の(載)る/置かれる/つく。 su or oma sayo ス オㇿ オマ サヨ 小鍋に入っているおかゆ。(W民話) petetoko oma nupuri ペテトコ オマ ヌプリ その川の水源の所にある山。(W言い伝え) ☆参考 oma オマ [単]に対する複数形に相当するのは o オ の用法のごく一部、 本辞典の見出しで言えば o オ 1 だけである。 その場合、 oma オマ は一つのものやひとまとまりのものが一カ所におさまる/おさまっていることを言い、 それ以外の場合、 たとえばたくさんのものがある場合やいろいろなものが雑然とある場合や、 形や量の定まらないものが入って/のって/置かれている場合などはすべて o オ が使われるようである。 なお o オ にはほかにもいろいろな用法がある。 {E: to position on, in…; enter, get in, on, reach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omakatetterke
オマカテッテㇾケ 【自動】[o-maka-tetterke その尻・後ろへ・ピョンピョン跳ねる]ふらつきながら歩く、 千鳥足で歩く。 omakatetterke kor an ayne ekuskonna noykosanpa オマカテッテㇾケ コラン アイネ エクㇱコンナ ノイコサンパ ヨロヨロとふらつきながら歩いていたが突然フラフラーッと倒れた。(S) {E: to totter, stagger along.} (出典:田村、方言:沙流)
omanan
オマナン 【自動】[単](複は payoka パヨカ)[oman-an 行く・ある/いる](あちこち)歩く、 歩き回る(徒歩でも、 走っても、 乗り物でも)、 旅する、 行き来する。 nítay tum péka ku=karusuk kus k=ómanan ニタイ トゥㇺ ペカ クカルスㇰ クㇱ コマナン 私は林の中をキノコとりに歩き回った。(S) {E: to travel; come and go.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omawkururu
オマウクルル 【自動】[o-maw-kururu その尻・風・ピューピュー吹く](次のような文脈で) setur kasi ta/ikayop ne a p/omawkururu (男たちの)背中の上で矢入れ袋が風に吹かれるみたいに浮いている(速く走っている様子の描写)。(W神謡K) ☆参考 別の話者の語った民話で、 同様の文脈で、 omawsuye オマウスイェ が使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
omawsuye
オマウスイェ 【自動】[o-maw-suye その尻・風・ゆらす](その尻が)風でゆれる。 yaysamne apkas=an yakka néa ayop a=setúruhu ta omawsuye pakno nitan aynu a=ne ruwe ne ヤイサㇺネ アㇷ゚カサン ヤッカ ネア アヨㇷ゚ アセトゥルフ タ オマウスイェ パㇰノ ニタン アイヌ アネ ルウェ ネ ただ普通に歩いてもその弓矢の袋が私の背中で風にゆれるほど私は足の速い人間でした。(HK民話) {E: (for the end of something) to flutter in the wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onkami
オンカミ 【自動】[< 日本語 おがみ] 拝礼する。 ①(狭義に、 アイヌ民族の男子の正式な拝礼を指す。)両手を胸の前でてのひらを上に向けて上下に動かす形式で拝礼する。 ②(広義に、 拝礼一般を指す。) hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりしておじぎする。 ③拝む。 onkami-kur オンカミクㇽ 拝む人=「お寺さん」(=坊さん)。 ④[比喩]onkami kor an オンカミ コラン(直訳すると)拝んでいる=いねむりしている。(W) {E: ①customary, ritual praying form. ②worshipping (gen.). ③to worship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onruyka
オンルイカ 【他動】(子ども)に子守歌を歌ってやる(寝かしつけるために)。 poyson k=onruyka kor k=an ポイソン コンルイカ コㇿ カン 私は子どもに子守歌を歌ってやっているところだ。(S) iruka kay wa onruyka kor an, yak mokor kusu ne na イルカ カイ ワ オンルイカ コㇿ アン、 ヤㇰ モコㇿ クス ネ ナ ちょっとおぶって子守歌を歌ってあげていなさい、 そうすれば眠るから。(S) ☆参考 沙流川下流と鵡川で言う。 沙流川中流の二風谷以上では onnokka オンノッカ。 ☆参考 iyonruyka イヨンルイカ [自動] 子守歌を歌う、 子守歌。 {E: to sing a lullaby (to children).} (出典:田村、方言:沙流)
onumposo
オヌンポソ 【自動】[単](複は onumpospa オヌンポㇱパ)[o-num-poso その尻が・粒(=人々)・を貫き通る] 生き残る。 utari opitta isam rok ayne, sinep ne takup onumposo pon hekaci ウタリ オピッタ イサㇺ ロㇰ アイネ、 シネㇷ゚ ネ タクㇷ゚ オヌンポソ ポン ヘカチ 親戚がみんな亡くなってしまって、 たった一人ぼっちで生き残った男の子。(S) {E: to survive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onupecikka
オヌペチッカ 【他動】[o-nupe-cik-ka (そこ)に・涙・滴る・させる]ka(si) onupecikka カ(シ) オヌペチッカ …の上に涙を落とす。 kasi a=onúpecikka kor a=yaykoruyruypa カシ アオヌペチッカ コㇿ アヤイコルイルイパ 私はその子の上に涙をこぼしながらかわいがってなでさすっていた。(W民話) {E: to cry on…; for tears to fall on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opaoyruke
オパオイルケ 【他動】[o-pa-uyruke その尻・口・…を…につける]…を早く行きなさい早く行きなさいとせかす、 …を追い立てる。 ☆参考 opauyruke オパウイルケ の聞き違いかまたは誤記と思われる。 {E: to drive away…} (出典:田村、方言:沙流)
oparoparo
オパロパロ 【自動(?)/他動(?)】[o-par-o-paro その尻・口・…を…に入れる] 口をはさむ(ひどい悪口、 まさか尻で言うのではないけれども)。(S) mákip ene oparoparo kane isaykako, iteki isaykako! マキㇷ゚ エネ オパロパロ カネ イサイカコ、 イテキ イサイカコ!(こっちではわかっているがわざと言わないでいるのに横から口を出されたとき)どうしてそう横から口を出しやがってよけいなことを、 出しゃばってよけいなことを言うな。(S) ☞pároparo パロパロ {E: to interrupt (a conversation).} (出典:田村、方言:沙流)
openpak
オペンパㇰ 【他動】(見るべきでないもの)を見てしまう。 ikiya openpak na イキヤ オペンパㇰ ナ (彼が)見ないようにね=彼に見られないようにしなさい、 彼に見せてはだめよ。(S) k=ópenpak korka ku=ye ka eyayramkar コペンパㇰ コㇿカ クイェ カ エヤイラㇺカㇻ 私は見てしまったけれど(そのことを)言うわけにいかない。(S) {E: to look at something one should not see.} (出典:田村、方言:沙流)
opitta
オピッタ 【副】(二つ以上/二人以上が)皆、 (二つでも、 たくさんでも、 数も量も)全部。 kamuy opitta カムイ オピッタ 全ての神、 神全員。 pirka amip opitta ピㇼカ アミㇷ゚ オピッタ すべての美しい着物、 美しい着物(は)みんな。 aynu opitta arki アイヌ オピッタ アㇻキ 人(男)はみんな来た。 inanike ne yakka opitta ku=kor rusuy イナニケ ネ ヤッカ オピッタ クコン ルスイ どっちでも両方ともほしい。 sine netopa eus pe ne kus opitta ray シネ ネトパ エウㇱ ペ ネ クㇱ オピッタ ライ (二つの頭が)一つの体についていたので両方とも死んでしまった。(S民話) c=ópitta チョピッタ 私たちみんな。 eci=opitta エチオピッタ あなたたちみんな。 aoká opitta アオカ オピッタ あなたを含めて私たちみんな。 ☆参考 epitta エピッタ は一つのものの全体。 {E: everyone; all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
or
オㇿ 【位名】[概](所は oro/orke オロ/オㇿケ) ①(モノを表す名詞の後に置かれて、 そのモノを場所としてとらえる名詞句とする。 場所や時を表す名詞の後に置かれると、 よりはっきりとその場所、 その時を示す。 目的語として位置を表す名詞句を要求する語、 たとえば位置格助詞 ta タ《…に/で》、 un ウン《…へ》など、 動詞の接頭辞 o- オ《…に/で》など、 他動詞 kus クㇱ《…を通る》、 oma オマ《…に入る/位置する》などの前で多く使われる。) …の所、 …のとき。 (その他、 文脈によって…の中、 …の家、 …の上などいろいろに訳せる。)sapa or o ki サパ オㇿ オ キ 頭につくシラミ。 mesi itanki or a=o kor メシ イタンキ オㇿ アオ コㇿ ごはんを茶わんによそうと。(W会話) poro su or oma sayo ポロ ス オㇿ オマ サヨ 大鍋に入っているおかゆ。(W民話) apa or pak k=arpa korka アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ 私は戸口の所まで行ったけれど。(W) nis or péka hopuni ニソㇿ ペカ ホプニ 空を飛んだ。(S民話) toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コラン (彼は)畑で働いている。 suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に飛び込んだ(落ちた)。(S) iteki en=or ta ahup yan イテキ エノッ タ アフㇷ゚ ヤン 私の家に入らないで下さい。(S) kesikomu sekor sísam or ta a=ye ケシコム セコㇿ シサㇺ オッタ アイェ 消しゴムと日本語で言う。 kanto or un rikin カント オルン リキン 天に昇る。(S言い伝え) atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。(W民話) nis or wa ran ニソㇿ ワ ラン 空から降りて来た。(W民話) ②…or ta …or ta …オッタ …オッタ ☞otta オッタ 2。 or wa オㇿ ワ (受け身表現の行為者、 oro wa オロ ワ とも言う。)…によって。 kamuy or wa ene a=e=yáynure カムイ オㇿ ワ エネ アエヤイヌレ あなたは神からそう思わされた。(W民話) ☆参考 所属形は oro オロ の例が圧倒的で、 orke オㇿケ は1例のみ。 orke オㇿケ には別の用法がある。 {E: ①from… ②by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
or(o) utaspa
オㇿ/オロ ウタㇱパ 【連他動】行き交う。 ekesinne nepki kus paye utar oro utaspa siri nukar kor an エケシンネ ネㇷ゚キ クㇱ パイェ ウタㇻ オロ ウタㇱパ シリ ヌカㇻ コラン (彼は)あちこち働きに行く人びとが行き交うのを見ている。(S) {E: a place; there.} (出典:田村、方言:沙流)
ora
オラ 【後副/接】[or-wa …の所/とき・から、 oro-wa その所/とき・から] ①[後副]…から、 それから、 その次に。 téta e=ek hi ora tane henpakto e=an? テタ エエキ オラ タネ ヘンパㇰト エアン? あなたがここに来たときからもう何日いますか(=何日たったか)。(S) ②(つなぎ言葉として)それから、 そして、 こんど。 híne ora ヒネ オラ そしてそれから。 híne ora káni hem ku=ye ヒネ オラ カニ ヘㇺ クイェ こんど私も言う。(W会話) ③(主張する気持ちのニュアンスを添える小辞として) yaykata ora ヤイカタ オラ 自分こそ。 yaykata ora a=ecákke noyne an pe ヤイカタ オラ アエチャッケ ノイネ アン ペ 自分こそきたながれるようなざまをして(=ような者なのに)。(S) ukao wa en=kore ora ウカオ ワ エンコレ オラ しまってくださいよ。(S) iteki ora! イテキ オラ! だめだよ、 やめなさいよ。(S) {E: ①after that; next. ②after that; next time; next; then (as a conjunction).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oraun
オラウン 【接】[oro-wa-un そこ・から・助辞] それから。 Taro oraun Hanako tanukuran iway an kunak a=ye タロ オラウン ハナコ タヌクラン イワイ アン クナカイェ 太郎とそれから花子とは今晩婚礼があるそうだ。(S) {E: then; after that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
orawki
オラウキ 【他動】…を取り逃がす、 …に追いつけない、 …に遅れる、 …しそこなう。 ci=nukar rusuy kus paye=as akus c=órawki wa isam チヌカン ルスイ クㇱ パイェアㇱ アクㇱ チョラウキ ワ イサㇺ 私たちは見たいので行ったところ遅れて見そこなってしまった。(S) a=oráwki ki wa/iwak=an yakne/a=i=kóyki ki na アオラウキ キ ワ/イワカン ヤㇰネ/アイコイキ キ ナ つかまえずに帰ったら叱られるよ。(S即興詩) ☆参考 kisaorawki キサオラウキ 汽車に乗り遅れる。 pasu-orawki パスオラウキ バスに乗り遅れる。 ☆対語 oskoni オㇱコニ。 {E: to let…go free, to be late for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
orewsi
オレウシ 【他動】[o-rewsi …に・泊まる] …に泊まる。 oripak kamuy oyakata cise ka orewsi hi ta オリパㇰ カムイ オヤカタ チセ カ オレウシ ヒ タ 天然痘の神の王様が家の屋根の上に天降ったときに。(W民話) {E: to stay at, in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oriwak
オリワㇰ 【他動】(神などが)住む、 (動物が)巣くう。 tumunci kamuy, senneyaywa oriwak uske ne wa kusu トゥムンチ カムイ、 センネヤイワ オリワㇰ ウㇱケ ネ ワ クス 鬼神が本当に住んでいる所だから。(W会話) ☆参考 神が住むことを表すにはいろいろな表現がある。 ☞erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 ewak エワㇰ、 iwak イワㇰ、 horari ホラリ、 horarpa ホラㇻパ。 また、 epunkine エプンキネ《…を守る》、 enupur エヌプㇽ、 enukor エヌコㇿ 等。 {E: (for a god) to live…; (for an animal, bird) to nest…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
orke 2
オㇿケ 【副助】[< orke 1](名詞のあとに置かれ、 通常繰り返されて) …orke…orke …オㇿケ …オㇿケ …も…もみんな。 anun orke apa orke アヌン オㇿケ アパ オㇿケ 他人も親戚もみんな。 menoko orke okkayo orke メノコ オㇿケ オッカヨ オㇿケ 女も男もみんな。 {E: too; all; everyone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oro ta
オロタ 【位名+格助】①そこで、 その場所で。 ☞oro オロ ②その場で。 néa cep e seta oro ta nani ray ネア チェㇷ゚ エ セタ オロ タ ナニ ライ その魚を食べた犬はその場ですぐ死んだ。 ③その中で。 opitta pirka korka oro ta tanike iyotta pirka オピッタ ピㇼカ コㇿカ オロ タ タニケ イヨッタ ピㇼカ みんないいがその中でこれがいちばんいい。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
os 2
オㇱ 【後副】…の後(あと)から、 後方に、 …を追って後から、 この/その後に。 en=os ek kor an エノㇱ エㇰ コㇿ アン 私の後から来ている。(S) omihi ka sine ik oma tekehe ka sine ik oma, os okkay an noyne オミヒ カ シネ イㇰ オマ テケヘ カ シネ イㇰ オマ、 オㇱ オッカイ アン ノイネ (赤ん坊の)ももにも一本のくびれがある、 手にも一本のくびれがある、 この後(あと)に男の子が生まれるらしい。(S) {E: after; later; following.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osinot
オシノッ 【他動】[o-sinot …のところで・遊ぶ] …で遊ぶ。 kasi osinot カシ オシノッ その上で遊ぶ。(S)ほかウポポ {E: to play, entertain oneself with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osirok
オシロㇰ 【自動】[o-sir-ok その尻が・地・にひっかかる(?)] ①(川上から流れて来たものが)途中にひっかかる。 ②(比喩的に)目的地へ行く途中で先へ進むのをやめてそこに留まる。 {E: ①to get stuck along the way. ②to be on the way to one's destination.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ositciwre
オシッチウレ 【他動】[o-sir-ciw-re その尻・地・刺さる・させる] (直訳すると)地に刺さる、 (気持ち、 考えなど)を決める。 kewtumu ositciwre ケウトゥム オシッチウレ 心を決める、 決心する。 kewtumu ositciwre kunine ye ケウトゥム オシッチウレ クニネ イェ 心を決めるように言いなさい。 eyaykewtum ositciwre エヤイケウトゥㇺ オシッチウレ (そのこと)について自分の心を決める(=決心する)。 ene e=yaynu hi ositciwre エネ エヤイヌ ヒ オシッチウレ あなたの考えを決めなさい。 {E: to decide…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osma
オㇱマ 【他動】①(目的語は「場所」)(そこ)に入る、 …に突っ込む、 …に突進する、 当たる、 …に行って/入って/落ちてしまう。 toy ka osma トイ カ オㇱマ 地上に落ちる。 kemaha sir ka osma ケマハ シㇼ カ オㇱマ その足が地面につく。(HK民話) suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に落ちる/とび込む。 nísapno cisesoy a=osma ka eyayramkar ニサㇷ゚ノ チセソイ アオㇱマ カ エヤイラㇺカㇻ いきなり家の前まで行ってしまうわけにもいかない。(S民話) ruyka utunnu wa an na ikiya oro eci=ósma na ルイカ ウトゥンヌ ワ アン ナ イキヤ オロ エチオㇱマ ナ 橋がすきまがあいてるよ、 そこに落ちないようにね。 corpokke osma チョㇿポッケ オㇱマ …の下敷きになる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱ ヌペ エチㇱ エトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙や鼻汁が、 死んで神の国にいる私の食器に入って、 私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 愛する人に死なれて悲嘆にくれている人の夢の中に現れた死者が言う常套句。) ② tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ …にぶつかる。 ③ramu-osma ラムオㇱマ 同意する。 ukoramu-osma ウコラムオㇱマ 互いに同意する。 ewkoramu-osma エウコラムオㇱマ …のことについて互いに同意する。 {E: to enter…; put…into; rush (at)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ossi
オッシ 【名】[概](所は ossike(he) オッシケ(ヘ)) ①…の中(概の用例は未出。 ☞ossike オッシケ)。 ②…の腹の中(概の用例は未出。 ☞ossike オッシケ)。 ③物を考える腹の中、 心の中。 ossi or ta オッシ オッタ 腹の中で、 心の中で。 ossi or péka オッシ オㇿ ペカ 心の中で。 sekor ramuan=an wa ossi or ta iyosserkere=an kor án=an セコㇿ ラムアナン ワ オッシ オッタ イヨッセㇾケレアン コㇿ アナン 私は…と思って、 腹の中で(心の中で)困ったなと思っていたが。(NK民話) ☆参考 onnay オンナイ 入れ物や建物など、 中が空洞になっているものの内部。 tum トゥㇺ 土や草など、 細かいものがたくさんあるそのただ中。 {E: in one's guts stomach; in one's heart.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osura
オスラ 【他動】[単](複は osurpa オスㇽパ)(一つ) を投げる(どこへ投げるか決まっているとき)、 …をなくす、 …を捨てる(近くへ)、 …を離縁する。 rorunpuyar pok un tun sike osura hum as ロルンプヤㇻ ポクン トゥン シケ オスラ フㇺ アㇱ 東窓の下へ二人が背負い荷をドスンと投げおろす音がした。 ekimne a=e=sé wa a=e=ósura kusu ne na エキㇺネ アエセ ワ アエオスラ クス ネ ナ おまえを山に運んで行って捨てるからな。(W民話) kem a=osúra kor suwat a=siná ケㇺ アオスラ コㇿ スワッ アシナ 針をなくしたときは炉かぎをしばる(「見つかるまで解いてやらないぞと言っておけば早く見つかる。 見つかったらどうもありがとうと言ってほどいてやる」)。(S) ☆参考 どこに投げるか決まっておらず遠くへ投げることは eyapkir エヤㇷ゚キㇼ と言う。 {E: to throw…; to throw away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osurpa
オスㇽパ 【他動】[複](単は osura オスラ)(二つ/二人以上)を投げる、 …を捨てる。 ☆参考 uwosurpa ウウォスㇽパ [u-osurpa 互い・を捨てる] 離婚する。 {E: to throw…; throw away… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ota 1
オタ 【複他動】[< o-ta (そこ)に・…を汲む](目的語の一つは液体、 一つは場所。)(水、 油など)を(そこ)にかける、 …を…に(ひしゃくで)汲み入れる(ひしゃくから大きい入れ物にあける)。 ratcako sum hene ponno oro ota wa uhuyka ラッチャコ スㇺ ヘネ ポンノ オロ オタ ワ ウフイカ ランプの油でもそこにかけて燃やしなさい。(S) pisakku ani nise wa saysintoko oro ota ピサック アニ ニセ ワ サイシントコ オロ オタ ひしゃくで汲んで宴席の酒びつに入れなさい。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子のつぶしたのをぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。 {E: to scoop, pour…into…} (出典:田村、方言:沙流)
otakosiru
オタコシル 【他動】[ota-ko-siru 砂・と共に・こする] 砂をつけてこすって磨く。 aewákkatap otakosiru a otakosiru a ayne asir アエワッカタㇷ゚ オタコシル ア オタコシル ア アイネ アシㇼ バケツを砂でこすってよく磨いて新しくなった。 {E: to rub and polish with sand.} (出典:田村、方言:沙流)
otcike
オッチケ 【名】[< 日本語 おしき(折敷)] お膳。 cikirus otcike チキルㇱ オッチケ 足つきのお膳。 cikiriri otcike チキリリ オッチケ ちゃぶだい。 cikiri tanne otcike チキリ タンネ オッチケ [その足が・長い・お膳](「机」の訳語として出た。) ☆参考 お盆のことは ita イタ と言う。 {E: a tray; a table.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
otuunu
オトゥウヌ 【複他動】[o-tu-unu その尻・糸(弦)・に…をつける][雅](弓)に(矢)をつがえる(=otuuyruke オトゥウイルケ)。 túrus pon ku/túrus pon ay/apiskatu apiska/otuunu wa トゥルㇱ ポン ク/トゥルㇱ ポナイ/アピシカトゥ アピシカ/オトゥウヌ ワ きたない小さな弓にきたない小さな矢をつがえて。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
otuuyruke
オトゥウイルケ 【複他動】[o-tu-uyruke その尻・糸(弦)に…をつける][雅](弓)に(矢)をつがえる(=otuunu オトゥウヌ)。 pirka pon ku/pirka pon ay/otuuyruke ピㇼカ ポン ク/ピㇼカ ポナイ/オトゥウイルケ[雅] 立派な小さい弓に立派な小さい矢をつがえて。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
otuy
オトゥイ 【自動】[o-tuy その尻・切れる](?) (埃が)たまる。 tanukay e=pirpa ka e=nupa ka somo ki a noyne pana otuy wa an タヌカイ エピㇼパ カ エヌパ カ ソモ キ ア ノイネ パナ オトゥイ ワ アン この辺をあなたは拭きも掃きもしなかったらしく埃がたまっている。(S) {E: to be covered in dust.} (出典:田村、方言:沙流)
Ouhuy-sirka Ouhuy-níkapattus
オウフイ シㇼカ オウフイ ニカパットゥㇱ 【名】[< ouhuy-sirka ouhuy-níkap-attus こげた・刀のさや・こげた・木の皮(の)・厚司(あつし)] [固有名]すそこげ刀すそこげ厚司(または、こげ刀こげ厚司、人間の始祖アイヌラックル(Aynurakkur アイヌラックㇽ)の呼び名の一つ、その父神が天も地も燃やしながらかけめぐっていたことからつけられた)。(Sユーカラ) ☞ouhuy オウフイ (出典:田村、方言:沙流)
ounoun
オウノウン 【他動】[o-un-oun …につまって抜けられない・(重複)](狭いところで) …につかえる、 (そこ)につかえて抜けられない。 i=os etaspe ek a p , néa pínay hutne p ne kusu, ounoun híne i=os ek ka eaykap イオㇱ エタㇱペ エカㇷ゚、 ネア ピナイ フッネㇷ゚ ネ クス、 オウノウン ヒネ イオㇱ エㇰ カ エアイカㇷ゚ 私のあとをトドが追いかけて来たが、 その谷はせまいので、 トドはつかえてしまって私のあとを追って来ることができない。(W民話) ☆参考 euneun エウネウン は家や部屋の入口でためらってさっさと中に入らずに留まっていることを言う。 ounoun オウノウン は反対に、 狭いところに入ったものが抜けられなくて留まっていることを言う。 {E: to get stuck on, caught in( a narrow area, place).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ownu
オウヌ 【他動】(=ounu オウヌ)(針に)糸を通す。 k=ownu コウヌ 私は糸を通す。 e=ownu エオウヌ あなたは糸を通す。 a=ownu アオウヌ (引用文で)私は糸を通す。 kem ohopuy pon wa k=ownu ka eaykap na, k=ésiknak wa ki, o, ohownu wa en=kore ケㇺ オホプイ ポン マ コウヌ カ エアイカㇷ゚ ナ、 ケシㇰナㇰ ワ キ、 オ、 オホウヌ ワ エンコレ 針のめど(孔)が小さくて糸が通せないのよ、 私には見えないからね、 はい、 通してちょうだい。(S) ☞ohownu オホウヌ {E: to thread a needle.} (出典:田村、方言:沙流)
oyakoyak
オヤコヤㇰ 【位名】[oyak-oyak 他の所・(重複)] あちこち、 いろいろ違った所。 oyakoyak mun us wa okere オヤコヤㇰ ムン ウㇱ ワ オケレ 方々(ほうぼう)に草がたくさん生えた。(S) cise onnay oyakoyak pirka tunpu o チセ オンナイ オヤコヤㇰ ピㇼカ トゥンプ オ 家の中あちこちにいい部屋がある。(S) {E: here and there; different places.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oyasi
オヤシ 【名】(人を表す名詞の後に置かれて) …の野郎、 …の畜生(「人間のうんと悪いやつのこと、 にくたらしくて言う」)。(S) sísam oyasi シサㇺ オヤシ 和人の畜生。(S) aynu oyasi アイヌ オヤシ アイヌ野郎。(S) ☆参考 ikkap oyasi イッカㇷ゚ オヤシ などとは言わない。 「どろぼうもそのほかも含めて言うのだから。」 (S) taan oyasi タアン オアシ などとも言わない。(S) ☆参考 樺太ライチシカ方言の藤山ハル氏はおばけを oyasi オヤシ と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
oyasim
オヤシㇺ 【名/副】[oya-sim 他の・翌日]あさって、 明後日。 oyasim wano suy yayhonokka=an kus ne na オヤシㇺ ワノ スイ ヤイホノッカアン クㇱ ネ ナ あさってからまた勉強するからね。(S) {E: the day after tomorrow.} (出典:田村、方言:沙流)
oyawot
オヤウォッ 【自動】[oya-w-ot 他の[所]・(挿入音)・…にたくさん(何回も)現れる]寄り道する。 oyakoyak ta k=óyawot kor k=ek ayne ku=moyre オヤコヤㇰ タ コヤウォッ コㇿ ケㇰ アイネ クモイレ ほうぼうに寄り道して来て遅くなった。 {E: to drop in, by on the way.} (出典:田村、方言:沙流)
oypepi
オイペピ 【名】[所](概 oypep オイペㇷ゚ の単独の用例はない。)[o-ipe-p-i そこから・ものを食べる・もの・(所属語尾)]…の食器(茶碗やおわん)。 e=cis núpe e=cis etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱ ヌペ エチㇱ エトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙や鼻汁が私の食器に入るので私は何も食べられない。(HC民話) (注 愛する人の死を悲しんで泣いてばかりいる人に、 死者が夢の中に現れて、 泣かないようにさとす言葉。 いろいろな民話にこの種の表現が出てくる。) hon okkasi ta/oypepi asi wa ホノッカシ タ/オイペピ アシ ワ おなかの上に食器(おわん)をのせて。(Sユーカラ語り) {E: dishes; tableware.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oytakusi
オイタクシ 【他動】[o-itak-usi (そこ)に・言葉・…に…をつける] 祈る。 ☆参考 「祈る」の訳語として出た。 用例はない。 {E: to pray to…for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oyuspe
オユㇱペ 【名】[概/所][o-i-us-pe その尻・もの・につく・もの]酒杯(tuki トゥキ)の台。 ☆参考 takaysara タカイサラ とも言う。 {E: a cup, glass stand.} (出典:田村、方言:沙流)
páhaw
パハウ 【名】[概](所は pahawe(he) パハウェ(ヘ))[pa-haw 口(?)/気(?)・声] うわさ、 風説。 ☆参考 asur アスㇽ 評判。 {E: a rumour; gossip; hearsay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
páhawe(he)
パハウェ(ヘ) 【名】[所](概は pahaw パハウ) ①…のうわさ/風説(まだはっきりしていないただのうわさ)。 páhawe as パハウェ アㇱ (そのことの)噂がある/立つ。 ②[雅]言ったこと、 (次のような文脈で)言った悪口。 nep páhawe/i=konu kuni p ネㇷ゚ パハウェ/イコヌ クニㇷ゚ [雅]何か悪口でも私が言ったのを聞いたみたいに。(Sユーカラ) m {E: a rumour; gossip; hearsay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pak 2
パㇰ 【後副】①…まで。 cise noski pak チセ ノㇱキ パㇰ 家のまん中まで(ほこりが積もっていた)。 te pak テ パㇰ 今まで。 apa or pak k=arpa korka k=áhun ka somo ki no k=ek アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ カフン カ ソモ キ ノ ケㇰ 戸口のところまで行ったけれど入らないで帰って来た。(S) ray pak ライ パㇰ 死ぬまで。 ②(おおよそ)…ぐらい。 wániw pak ワニゥ パㇰ 十人ぐらい。 tuhotne to pak k=an wa k=ek ruwe ne wa トゥホッネ ト パㇰ カン マ ケㇰ ルウェ ネ ワ (私は)四十日ぐらい滞在して(帰って)来たのだよ。(S) ③…ほど (比較の対象) ne turesi pak pirka menoko isam ネ トゥレシ パㇰ ピㇼカ メノコ イサㇺ その妹ほど美しい女性はいない。 pak kewtumu pirka p oar isam パㇰ ケウトゥム ピㇼカㇷ゚ オアㇻ イサㇺ 彼ほど気立てのよい者は一人もいない。 ④(連体的に)mosir pak cise モシㇼ パㇰ チセ 島ほどの家(とても大きい家を表現する一つの言い方)。 ⑤uwokar-uwokarpa pak ウウオカㇻウウオカㇻパ パㇰ 代わるがわる。 ☆参考 よりはっきりと表現するのに -no ノ をつけて pakno パㇰノ と言うこともある。 しかし pak パㇰ と pakno パㇰノ との使い方は全く同じではない。 ☞pakno パㇰノ {E: ①until; as far as. ②about; roughly. ③the extent of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pakno
パㇰノ 【後副】[pak-no …まで/ほど・(副詞形成)] ①…まで。 te pakno テ パㇰノ 今まで。 uni pakno ウニ パㇰノ 彼の家まで。 Tokiyo pakno henpak to ne wa sirepa? トキヨ パㇰノ ヘンパㇰ ト ネ ワ シレパ? 東京まで何日で着きますか。(S) onne utar onne pakno オンネ ウタㇻ オンネ パㇰノ 年老いた人々が亡くなるまで。 ②…ぐらい。 sine cup pakno シネ チュㇷ゚ パㇰノ 一ヵ月ぐらい。 ínep pakno イネㇷ゚ パㇰノ 四つほど。 asiknep pakno アシㇰネㇷ゚ パㇰノ 五つほど。 attem pakno an senkaki アッテㇺ パㇰノ アン センカキ 半ひろ(三尺)ほどある布。(S) mak pak ku=kar kor pirka? マㇰ パㇰ クカㇻ コㇿ ピㇼカ? (お金を)いくらぐらい払えばいいですか。(S) ③…ほど(比較の対象)。 k=éraman pakno ケラマン パㇰノ 私がわかるだけ(のことは全部)。(S会話) tuymano a=turá easkay pakno an hekaci トゥイマノ アトゥラ エアㇱカイ パㇰノ アン ヘカチ 遠くへ連れて行くことができるほどに(大きく)なった男の子。(NK民話) k=éaskay pakno túnas k=ek ケアㇱカイ パㇰノ トゥナㇱ ケㇰ (私は)できるだけ早く来ます。(S) ④[熟語・慣用表現]pakno/pakno ka パㇰノ/パㇰノ カ これまで、 これで終わり。 pakno ka ku=ye パㇰノ カ クイェ これで私が言うことは終わりです。 pakno ka パㇰノ カ 「もうたくさん」(もっと食べるようにとか、 お代わりをどうぞとか言われたときにこれ以上いらないと断る言い方)。 pakno ka c=e wa iyayiraykere パㇰノ カ チェ ワ イヤイライケレ (私たちは)もう充分(「たくさん」)いただきました、 ごちそうさま。(S) ney ta pakno ネイ タ パㇰノ いつまでも。 utaspa pakno ウタㇱパ パㇰノ 互いに。 (tap)…hi pakno ne (タㇷ゚)…ヒ パㇰノ ネ 今…したばかりだ。 tap unukar=an hi pakno ne wa ora suy uwekohoppa=an wa paye=an oasi na タㇷ゚ ウヌカラニ パㇰノ ネ ワ オラ スイ ウウェコホッパアン マ パイェアン オアシ ナ(私たちは)今会ったばかりなのにまた別れて行かなければならないのかなあ。(S) {E: ①until. ②about; roughly. ③the extent of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
párimomo
パリモモ 【自動】[pa-rimo-mo 口・をすぼめる・(重複)…している]口をすぼめている。 párimomo kane an パリモモ カネ アン (口を大きく見せたくないために)口をすぼめている。(S) aynu or ta/paye=an ki kor/párimomo parimomo sekor/santa soaso/a=i=ye wa tapne/iruska=an kusu/somo a=ye na アイヌ オッタ パイェアン キ コㇿ/パリモモ パリモモ セコㇿ/サンタ ソアソ/アイイェ ワ タㇷ゚ネ/イルㇱカアン クス/ソモ アイェ ナ 人間の国に行くと口すぼめ、 口すぼめと言われるので腹が立つから言わないよ(きかれたことを教えないよ)(supun スプン《ウグイ》が言う)。(W神謡) (出典:田村、方言:沙流)
páriri
パリリ 【名】[所](概は parir パリㇼ) …のモクモクと出る煙。 Taromaysan páriri asin kor an タロマイサン パリリ アシン コラン 樽前山の煙がもくもくと出ている。(S) ☆参考 長い形 páririhi パリリヒ は未出。 {E: belching smoke of…} (出典:田村、方言:沙流)
paro(ho)
パロ(ホ) 【名】[所](概は par パㇻ) ①…の口(人の、 動物の、 ものの口(出口、 入り口))。 ku=paro(ho) クパロ(ホ) 私の口。 paroho パロホ 彼の口。 paro usi パロ ウシ …をほんの少し食べる(口につける程度食べるという意味)。 e=paro póka usi エパロ ポカ ウシ たくさんはないが口につけるだけでも食べなさい。(S) e=paro esirsiru! エパロ エシㇼシル! 口まめよりも手まめ(口と手と合わせてやりなさい、 口を手にしてやりなさい)。(S) paroho kemkus パロホ ケㇺクㇱ[口[所]・血がそこを通る](彼は) 喀血(かっけつ)する。(S) paroho koyke パロホ コイケ [他方言][口[所]・ゆがむ[他方言] 口がゆがんで(曲がって)いる。](沙流では paroho ohewke パロホ オヘウケ と言う。) (S) paroho ohewke パロホ オヘウケ[口[所]・傾く] 口が歪んでいる。(S) yospe paroho ヨㇱペ パロホ 胃袋の口。(W) paro-askay パロアㇱカイ ☞paroaskaya パロアㇱカイ。 paro-siratek パロシラテㇰ ☞parosiratek パロシラテㇰ ② ☞par(o) osuke パㇻ/パロ オスケ、 par(o) oyki パㇻ/パロ オイキ ☆参考 合成語の要素としてはもちろん、 連他動詞の前部要素としても、 所属形は短い形(ho ホ のつかない形)paro パロ が使われる。 {E: the mouth of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parpa
パㇻパ 【他動】[複](単 paru パル は独立の他動詞としては未出) …をあおぐ(うちわなどを使って風を当てる)。 ape ku=parpa ayne ape ruy アペ クパㇻパ アイネ アペ ルイ (私は)火を何回もあおいでやっと火がよく燃え出した。(S) en=parpa humi ku=merayke エンパㇻパ フミ クメライケ 私はあまりあおがれて寒い(暑いからとうちわであおいでくれるのはありがたいけれどそんなにあおがれては)。(S) {E: to fan …(repeatedly)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parparse
パㇻパㇻセ 【自動】[parpar-se(擬態重複)・となる] ボーッと/メラメラと燃え上がる。 amip parparse アミㇷ゚ パㇻパㇻセ 着物が燃え上がった。(S) nína=an ayne oraun ape a=kotúkka akusu sat cikuni ne p ne kusu parparse ニナアン アイネ オラウン アペ アコトゥッカ アクス サッ チクニ ネㇷ゚ ネ クス パㇻパㇻセ しばらく私はたきぎとりをしていてそれからそのたきぎに火をつけたところ、 乾いた木なのでボーッと燃え上がった。(KK民話) {E: to burst into flames.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parpok
パㇻポㇰ 【位名】[par-pok 口・の下] …の出入口の所、 …のすぐそば。 inawcipa parpok イナウチパ パㇻポㇰ 幣場(御幣を立ててある所)の入口、 幣場のすぐそば。(NK民話) naycar parpok ナイチャㇻ パㇻポㇰ 沢の出口。(NK民話) nusa parpok ヌサ パㇻポㇰ 祭壇の後ろの所。(HC民話) {E: the exit, entrance of…; nearby…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
párurke
パルㇽケ 【位名】端の方。 hńta kus ene otcike párurke ta e=anu, iyaykipte フンタ クㇱ エネ オッチケ パルㇽケ タ エアヌ、 イヤイキㇷ゚テ どうしてこのようにお膳の端の方に置くの、 あぶないねえ。(S) {E: towards the edge of.} (出典:田村、方言:沙流)
paspasi
パㇱパシ 【名】[所](概は paspas パㇱパㇱ) …の消し炭。 uhuy paspasi ウフイ パㇱパシ (それ)を燃やしてできた消し炭、 …の燃えかす。 arki koyaykus pe kam a=uhúyka, uhuy paspasi kirouske a=usípa アㇻキ コヤイクㇱ ペ カㇺ アウフイカ、 ウフイ パㇱパシ キロウㇱケ アウシパ (煎じ汁を飲みに)来られない者には肉を燃やしてこげて炭になったのを節々にぬってあげた。(NK民話) uhuy wa paspasi an ウフイ ワ パㇱパシ アン (パンが)こげて炭になった(=まっ黒にこげた)。(W) ☆参考 長い形 paspasihi パㇱパシヒ は未出。 {E: the ashes, cinders of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
paste
パシテ 【他動】[pas-te 走る・させる] ①(語構成の要素として)…を走らせる。 kayapaste カヤパㇱテ[kaya-paste 帆(が)・走らせる](舟が)帆をかけて走る。 ② ☞tek(e) paste テㇰ/テケ パㇱテ (出典:田村、方言:沙流)
pasusu
パスス 【他動】…(のしわざ)を見破る。 a=pasúsu アパスス ばれた。 a=pasúsu p ne kusu yaykirare wa isam アパススㇷ゚ ネ クス ヤイキラレ ワ イサㇺ (夜襲に来ていたやつらは)見破られたものだから逃げて行ってしまった。(W言い伝え) {E: to see through, detect (the doings of)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pátupare
パトゥパレ 【他動】(キツネかなにか)を大声で追い払う。 {E: to drive…away in a big voice.} (出典:田村、方言:沙流)
pe 3
ペ 【接助】[< pe 2] …のに、 …だったが。 …pe ora …ペ オラ …のに、 …のでありながら一方では。 ene an nispa a=kor pe ora, po sak no oka=an hi ka a=ruska kusu エネ アン ニㇱパ アコㇿ ペ オラ、 ポ サㇰ ノ オカアニ カ アルㇱカ クス これほどの長者を夫に持ちながら、 子どもに恵まれずに暮らしているのが不満だったから。(W民話) pirka amip poronno kor pe ora yaykotcakar wa wen amip patek mi ピㇼカ アミㇷ゚ ポロンノ コㇿ ペ オラ ヤイコッチャカㇻ ワ ウェン アミㇷ゚ パテㇰ ミ (あの人は)いい着物をたくさん持っているのにしまっておいて悪い着物ばかり着る。(S) {E: an article; a thing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
péhe 2
ペヘ 【形名】[所](概は pe ペ)[pe-he もの・(所属語尾)](全体の中の)…のもの。 iyokane wa okay pehe イヨカネ ワ オカイ ペヘ その中で後に残った者たち。 ☞pe ペ 2 {E: things; articles.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
péka 1
ペカ 【他動】(投げ渡されたものなど)を受けとめる。 ku=peka na クペカ ナ (投げてくれれば)(私)受け取るよ。 ay péka アイ ペカ 矢を受け取る(けものや鳥の神が矢に当たってくれることを言う)。 kanna nis ka un a=e=péka wa, kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=kí kus ne na カンナ ニㇱ カ ウン アエペカ ワ、 カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ 私があなたを天に引き取って、 あなた方は神の国で本当の結婚、 まことの結婚をするのです。(HC民話) {E: to catch…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pekennupe
ペケンヌペ 【名】[peker-nupe 澄んだ・涙][雅] 涙。 tu pekennupe/re-pekennupe/ku=yaykoranke トゥ ペケンヌペ/レ ペケンヌペ/クヤイコランケ [雅]私は二しずくも三しずくもの涙(=たくさんの涙)を流す。(KK即興詩) {E: tears.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pekor
ペコㇿ 【接助】…するみたいに、 …するかのように。 a=eyáykopuntek pekor hawean=an アエヤイコプンテㇰ ペコㇿ ハウェアナン 私はそれをさも喜んでいるかのように言った。(KK民話) ittotuk pekor e=poro イットトゥㇰ ペコㇿ エポロ あなたはまるで一日で育つみたいにどんどん大きくなる。(W神謡語り) hetopo ukoyki ne pekor, ukotumuwen ne pekor ki wa kusu ヘトポ ウコイキ ネ ペコㇿ、 ウコトゥムウェン ネ ペコㇿ キ ワ クス また逆もどりして戦争みたいに仲たがいみたいにしたから。(S言い伝え) ☆参考 別の事がら(行為/できごと)に類似していることを表す比較の表現の一つ。 事実に反することや事実かどうかわからないことに比較する場合が多いが、 いつもそうと決まってはいない。 ☆参考 類似を表す語はいろいろあるが、 最もよく使われる néno ネノ《…のように、 …に似て》は名詞/名詞句を受ける。 koraci コラチ《…とそっくりに、 …のとおりに》も多くの場合名詞/名詞句を受ける。 ápekor アペコㇿ《…したかのように》は pekor ペコㇿ と同じく動詞句を受ける接続助詞だが、 ニュアンスは異なる。 noyne ノイネ、 kotom コトㇺ は動詞句を受ける接続助詞だが、 これらとは違って類似を表すのではなく推測を表す。 ☞ápekor アペコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pepunitara
ペプニタラ 【自動】[pepun-itara (擬音)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]にぎやかである。 hekattar haw pepunitara, aynu-pá:kus ヘカッタㇻ ハウ ペプニタラ、 アイヌパークㇱ 子どもたちの声がにぎやかだ、 いいなあ。(S) tanto racio hawehe pepunitara ka somo ki タント ラチオ ハウェヘ ペプニタラ カ ソモ キ 今日はラジオの声がにぎやかでない。(S) {E: to be lively; noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
pésos
ペソㇱ 【名】[pe-sos 水・薄い片/層] (次の表現の中で)水の層。 pésos tum péka ペソㇱ トゥㇺ ペカ 水の層の中を=水中を。 pésos tum péka cep utar paye kor oka ペソㇱ トゥㇺ ペカ チェプタㇻ パイェ コロカ 水中を魚たちが行っている=魚が泳いでいる。 {E: a layer of water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pet 1
ペッ 【名】川。 pon pet ポン ペッ 小さい川、 小川。(S) pet íka ペッ イカ 川があふれる。 pet turasi arpa ペッ トゥラシ アㇻパ 川沿いに川上へ行く。 pet pes san ペッ ペㇱ サン 川沿いに川下へ行く/来る。 pet or un ran ペトルン ラン 川のところへ下りる。 pet or ta ペトッタ 川に、 川で。 ☆参考 この地方では、 沙流川や鵡川や門別川のような、 地域を代表する川を言う。 上流の枝川や沢のことは nay ナイ と言う。 概して pet ペッ のほうが大きく、 nay ナイ は細いところから出てくるものが多いが、 この地域の川はこれ、 というのであれば小さくても pet ペッ と言い、 枝川や沢はたとえ大きくても nay ナイ と言う。 {E: a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petetne
ペテッネ 【自動】①かじかむ。 ku=teke petetne クテケ ペテッネ 私は手がかじかんだ。(S) ku=paro petetne クパロ ペテッネ 私は口がかじかんだ(寒さで唇が紫色になり、 物を言うのもよく言えない状態になった)。(S) ② ☞eyaykoramu petetne エヤイコラム ペテッネ {E: ①to be numb with cold.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petnoka
ペッノカ 【名】[pet-noka 川・の形をしたもの][星の名] 天の川。 {E: The Milky Way.} (出典:田村、方言:沙流)
petturaspa
ペットゥラㇱパ 【自動】[複](単は petturasi ペットゥラシ) (二人以上が)川をさかのぼる、 川沿いに上流の方へ行く(=petturasi paye ペットゥラシ パイェ)。 {E: to go upstream (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
péupun
ペウプン 【名】[pe-upun 水・ふぶき] 水煙(波の上に煙みたいに起きること)。(S) {E: (clouds of) spray.} (出典:田村、方言:沙流)
picitce
ピチッチェ 【自動】①(人体に関して)…の皮がむける、 (皮)がむける。 kapuhu picitce カプフ ピチッチェ (人体の)皮がむける。 ku=kiki ayne kapuhu picitce クキキ アイネ カプフ ピチッチェ 私は掻(か)いて掻いて皮がむけた。(S) kemaha picitce ケマハ ピチッチェ 足の皮がむける。 nanuhu picitce ナヌフ ピチッチェ 顔の皮がむける。 ②色があせる。 iroho picitce イロホ ピチッチェ (着物等の)色があせた。 k=ótopi picitce コトピ ピチッチェ 髪が色あせた(白髪染めがはげた)。 ☆参考 イモか何かの皮がむけることは pitce ピッチェ。 {E: ①for (human) skin to peel, come off. ②for colour to fade.} (出典:田村、方言:沙流)
picitcere
ピチッチェレ 【他動】[自動使役][picitce-re むける・させる](人の皮)をむく(「かきほがす」)。 kiki ayne kapuhu picitcere キキ アイネ カプフ ピチッチェレ 掻いて掻いて皮をむいてしまった。(S) {E: to peel off someone's skin.} (出典:田村、方言:沙流)
pinne
ピンネ 【連体】男性/おす(雄)である、 「おん」(雄)の。 ☆対語 matne マッネ 雌である。 ☆参考 動物やものに関して言う。 人間の男性は okkayo オッカヨ。 {E: a male.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pinnekur
ピンネクㇽ 【名】[pinne-kur 男性の・人] 男(=okkayo オッカヨ)。 inaw-pinnekur イナウピンネクㇽ (直訳すると)木幣男(céhorkakep チェホㇿカケㇷ゚《逆削り木幣》の別名)。 ☆参考 通常「男の人」のことを言うには使わない。 (出典:田村、方言:沙流)
pirasa
ピラサ 【他動】①…をひろげる。 ② ☞eyaykurkasam pirasa エヤイクㇽカサㇺ ピラサ {E: to open up, out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
piri(hi)
ピリ(ヒ) 【名】[所](概は pir ピㇼ)…の傷。 ku=kema piri arka wa k=apkas eaykap クケマ ピリ アㇻカ ワ カㇷ゚カㇱ エアイカㇷ゚ 私は足の傷が痛んで歩けない。(S) piri uciw ピリ ウチウ 傷口がふさがる。 tam pir oma kane pirihi uciw ka somo ki タㇺ ピㇼ オマ カネ ピリヒ ウチウ カ ソモ キ 刀傷がついていて傷がふさがらない。(S) {E: wounds of…} (出典:田村、方言:沙流)
pirka
ピㇼカ 【自動】よい、 美しい、 上質である、 結構/好都合である、 よくなる、 病気がなおる。 pirka aep ピㇼカ アエㇷ゚ よい食べもの。 pirka menoko ピㇼカ メノコ 美しい女性。 sakehe pirka サケヘ ピㇼカ その酒がおいしくなった/上等にできあがった。 yak pirka ヤㇰ ピㇼカ …するとよい、 …するほうがよい(「…しなさい」という命令・勧めの表現の一つ)。 yakka pirka ヤッカ ピㇼカ …してもよい。 pirka híne e=ek sir an ピㇼカ ヒネ エエㇰ シㇼ アン (あなたは)よくぞ来ましたねえ(「来てよかった」ことを言う)。 irayapka hekattar pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ ヘカッタㇻ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと、 子どもたちいいねえ(器量もいいし行儀もいい)。(S) tane anak irammakaka pirka wa an タネ アナㇰ イランマカカ ピㇼカ ワ アン 今はすっかりきれいになおっている。(S) mosir pirka モシㇼ ピㇼカ 国が栄える。 iroho pirka イロホ ピㇼカ 色が濃い。 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 ☆対語 wen ウェン 悪い。 ipokas イポカㇱ 不器量である、 みにくい。 {E: to be good, beautiful etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirkano
ピㇼカノ 【副】[pirka-no よい・(副詞形成)] よく、 きちんと、 きれいに。 pirkano nu ピㇼカノ ヌ よく聞く。 pirkano imi ピㇼカノ イミ きちんと着物を着る。 pirkano so kar ピㇼカノ ソ カㇻ 床(ゆか)をきれいにする(敷物を敷いてきれいに掃除する)。 ataye pirkano アタイェ ピㇼカノ よい値で(=高く)(買ってくれる/交換してくれる)。(S民話) {E: well; neatly; exactly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirkanopo
ピㇼカノポ 【副】[pirkano-po よく・(指小辞)]よくよく。 a=ye a itak/pirkanopo/e=yaykore na アイェ ア イタㇰ/ピㇼカノポ/エヤイコレナ [雅] 私の言った言葉をよくよくおぼえておいてくださいね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pocipoci
ポチポチ 【他動】[poci-poci …をつつきくずす・(重複)] ①(泥)をつつきくずす、 (どろんこ)で遊ぶ。 yaci pocipoci ヤチ ポチポチ どろんこの中に入ってビチャビチャになって遊ぶ。 a=pocípoci toytoy アポチポチ トイトイ (人が歩いたために)ドブドブになった土。 ②[隠](比喩)(酔っている人)にあいづちを打つ。 hemanta ne pocipoci kor an pe an? ヘマンタ ネ ポチポチ コラン ペ アン? なにしに「ちょうして」(相手になって)いるの? =「やばちく」(きたなく)なるから(=まずいことになるから)あいづちを打つな(酒でも飲んでくどいている人に対して相づちを打っている人に言う)。(S) {E: ①to make ground muddy; to play with mud. ②to give agreeable answers to (someone who is drunk).} (出典:田村、方言:沙流)
póka
ポカ 【副助】[po-ka (指小辞)・も] ①(せめて)…でも、 やっと…は。 sine cise tu cise póka eci=kár yakun シネ チセ トゥ チセ ポカ エチカㇻ ヤクン あなたがたは一軒か二軒だけでも家を建てれば。 tanto póka e=ek wa タント ポカ エエㇰ ワ あなたは(きのうは来なかったが)まあ今日になってでもようやく来て…。(W会話) ikoyyomap póka a=ki rusuy イコイヨマㇷ゚ ポカ アキ ルスイ (子どもがないので)せめて人の子をかわいがることだけでもしたい。(W民話) sonno póka ソンノ ポカ 本当に、 やっぱり、 はたして、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 ponno ponno póka k=étoyta kus keraypo ku=kor ruwe un ポンノ ポンノ ポカ ケトイタ クㇱ ケライポ クコン ルウェ ウン ほんの少しだけでもまいたおかげでとれたのだよ。(S) néun póka/nen póka ネウン ポカ/ネン ポカ どうにか、 なんとかして。 nen póka é=iki wa e=epirka kunine ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ なんとかしてあなたがえらくなるように。(S) ②(否定で)…さえ…しない。 sapa póka sak cip サパ ポカ サㇰ チㇷ゚ 船首すらない舟。(W民話) a=i=núkare póka somo ki no アイヌカレ ポカ ソモ キ ノ 私に見せてもくれずに。(W民話) {E: ①somehow or other; finally. ②not even.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pokisir
ポキシㇼ 【名】[概](所は pokisirke ポキシㇼケ)[poki-sir その下・様子](人の)股から下、 足の部分。 aynu pokisir patek a=nukár アイヌ ポキシㇼ パテㇰ アヌカㇻ 人の足の部分ばかり見える。(S) eyáypokisir karkar アエヤイポキシㇼ カㇻカㇻ [雅](きゃはん)を足につける。(Sユーカラ) ☆参考 kema ケマ は物体としての足一本一本を指す。 {E: the lower body; the legs.} (出典:田村、方言:沙流)
pokkoyki
ポッコイキ 【自動】[pok-koyki 下(陰部)・を襲う][他方言]女道楽する(「尻ばっかりにらんで歩く、 静内か十勝辺の言葉だな」)。(S) {E: to play around with woman.} (出典:田村、方言:沙流)
pokna-cinki
ポㇰナチンキ 【名】[概/所](着物の)下前のすそ。 raykur amip pokna-cinki ika wa an ライクㇽ アミㇷ゚ ポㇰナチンキ イカ ワ アン 死者の着物は下前のすそが上になる。(W) ☆対語 ikawa-cinki イカワチンキ。 (出典:田村、方言:沙流)
ponehe
ポネヘ 【名】[所](概は pone ポネ)…の骨、 彼/彼女の骨。 ponehe kay ポネヘ カイ 骨が折れる(骨折)。 {E: the bone(s) of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponocina
ポノチナ §004.あかご;あかんぼ(50)pon-ocina〔pó-no-či-na ぽノチナ〕[pon(小さい)+ocina(子)]⦅ホロべツ、サル⦆【雅】あかんぼ;幼児。kamuy koraci an pon-otcina ci-yay-kosanke⦅ホロベツ⦆「神のように美しい赤ん坊を私は産み落した」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
pop
ポㇷ゚ 【自動】煮立つ。 pop sayo ポㇷ゚ サヨ 煮立っているおかゆ。 pop su ポㇷ゚ ス 煮立っている鍋。 úsey pop kor an ウセイ ポㇷ゚ コㇿ アン お湯が煮立っている。(S) ☆参考 主語は煮立っているものの場合とそれの入っている鍋の場合と両方ある。 {E: to boil up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poro
ポロ 【自動】大きい、 大きくなる、 年上のほうの、 かさが多い、 (川の水が)ふえる。 poro cise ポロ チセ 大きい家。 cikap kasuno poro cikap チカㇷ゚ カスノ ポロ チカㇷ゚ 普通の鳥よりもっと大きい鳥(=とても大きな鳥)。 poro sayo ポロ サヨ たくさんのおかゆ。 poro wakka ポロ ワッカ 大水(洪水)。 poro paraparak an ポロ パラパラㇰ アン (引用文中)私は大泣きをした、 大声で泣き叫んだ。(HC民話) poro a=yupí ポロ アユピ 私の(二人以上いる兄のうちの)年上の兄。 poro acapo ポロ アチャポ 二人いるおじのうち年上のほうのおじ。 poro serke ポロ セㇾケ 大部分、 大半。 poro sike ki ポロ シケ キ 大きな/たくさんの荷物を背負う。 e=poro yakun エポロ ヤクン あなたが大きくなったら。 wakka poro ワッカ ポロ (川の)水がふえる。(S) ☆対語 pon ポン 小さい、 少ない。 ☆参考 kiyanne キヤンネ 年上である。 {E: to be, become big, large, many.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poronno
ポロンノ 【副】[poro-no 大きい/多い・(副詞形成)] たくさん。 kina haru poronno a=kar キナ ハル ポロンノ アカㇻ 私は野菜をたくさんとった(収穫した)。 yam poronno oka ヤㇺ ポロンノ オカ 栗がたくさんある。 poronno kú=itak yakka wen ポロンノ クイタㇰ ヤッカ ウェン 私がたくさんしゃべってもよくない。(S) utari poronno oka ウタリ ポロンノ オカ 親戚がたくさんある。(S) eytasa poronno a=kar wa oraun ku=kor wa k=apkas ayne ku=yakyaku wa isam エイタサ ポロンノ アカㇻ ワ オラウン クコㇿ ワ カㇷ゚カㇱ アイネ クヤㇰヤク ワ イサㇺ (おにぎりを)あまりたくさんつくってくれて、 私はそれを持って歩いているうちにつぶしてしまった。(S) ☆参考 形の上では porono ポロノ の強調形だが、 porono ポロノ はサダモさんがときどき用いたのみで、 他はいつも poronno ポロンノ が用いられていた。 ☆対語 ponno ポンノ 少し。 ☆参考 inneno インネノ (人が)大勢で、 inne インネ 大勢である。 {E: big; large; many; a lot of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poysoya-kamuy
ポイソヤカムイ 【名】[pon-soya-kamuy 小さい・ハチ・神][動物] ミツバチ。 poysoya-kamuy suy kapocá nonno ka pokusó nonno ka suy kotuk wa oka, tópen uske uyna rusuy kusu he ポイソヤカムイ スイ カポチャ ノンノ カ ポクソ ノンノ カ スイ コトゥㇰ ワ オカ、 トペン ウㇱケ ウイナ ルスイ クス ヘ ミツバチがまたカボチャの花やクローバーの花にまた止まっている、 甘いところ(蜜)がほしいからか。(S) ☆参考 利口なもんだ、 神のうちに入る、 葬式の日には頭に白い鉢巻をして悔やみに来る。(S)〔知分類 p.87 póy-soyay ((ホロベツ))小形のハチ〕 {E: a honeybee.} (出典:田村、方言:沙流)
puma
プマ 【名】[概/所] 賃金、 日当(「でめんちん」)。 e=kor wen aynu/pirka kor pe/wakkata puma ne/nína puma ne/karpa wa oraun エコㇿ ウェナイヌ/ピㇼカ コㇿ ペ/ワッカタ プマ ネ/ニナ プマ ネ/カㇻパ ワ オラウン [雅]お前の悪いとうさんは、 よい持ち物を水汲みの賃金に、 たきぎとりの賃金に払ってしまって。(S子守歌) {E: wages.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
punpa
プンパ 【他動】[複](単は puni プニ) ①(二つ以上)を持ち上げる。 ② ☞eyaykosnekur punpa エヤイリキクㇽ プンパ erurikikur punpa エルリキクㇽ プンパ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
puri
プリ 【名】[概/所][< 日本語ふり(?)] 習慣、 慣習(「ふりあい」)、 やり方、 くせ、 行状。 aynu puri アイヌ プリ アイヌ風のやり方、 アイヌ民族の伝統的な習慣。 sísam puri シサㇺ プリ 和人の習慣/やり方。 {E: habits; customs; ways.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
purio
プリオ 【自動】[puri-o 行状・そこにある] 気性が激しい。 a=wenmatnepoho purio kaspa siri an hi an wa a=koyáysanpepokas a yakka アウェンマッネポホ プリオ カㇱパ シリ アニ アン マ アコヤイサンペポカサ ヤッカ 私のふつつかな娘はどうも気性が激しすぎたようで私は困ったことだなあと思っていたが。(W神謡語り) {E: to be bad natured.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
puta 1
プタ 【名】[概/所] (所は通常 putaha プタハ)[< 日本語 ふた] ふた(蓋)。 puta kar プタ カㇻ ふたをする。 ☆参考 上にのせるだけのふたは kanputa カンプタ [概]/kanputa(ha) カンプタ(ハ) とも言う。 中に差し込む栓は ciyaye(he) チヤイェヘ [所]。 {E: a lid; a cap.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
putaun-cenpako
プタウンチェンパコ 【名】[puta-un-cen-pako ふた・がそこについている・膳(日本語)・箱(日本語)] 箱膳。(W) {E: a box-shaped serving tray.} (出典:田村、方言:沙流)
ráha 2
ラハ 【名】[所](概は ra ラ)[植物] …(草)の葉、 …の出始めの蔓。 tane ráha isa wa a=kar ka eaykap タネ ラハ イサ ワ アカㇻ カ エアイカㇷ゚ もう葉が年取ったのでとることができない。(S) ikema ráha ney ta ka somo e=nukar? イケマ ラハ ネイ タ カ ソモ エヌカㇻ? イケマの出始めの蔓をあなたどこかで見なかったかい。(S) ☞ra ラ 2 {E: a blade of grass of…; the first vine shoots of…} (出典:田村、方言:沙流)
rak
ラㇰ 【他動】①…の味がする、 …っぽい、 …のけ(気)がある、 …の味/においがある。 sippo rak シッポ ラㇰ 塩気がある。(S) tópenpe rak トペンペ ラㇰ 砂糖気がある。(S) tópen rak トペン ラㇰ 甘味がある。(S) sum rak スㇺ ラㇰ 油気がある。(S) cep rak チェㇷ゚ ラㇰ 魚くさい(魚の味がついている)。(S) toy rak トイ ラㇰ 土のような味がする(1956年当時の「安いマコロンの味」)。(S) sum rak mame スㇺ ラㇰ マメ 油っこい豆(ピーナッツを指してこう言った。) (S) sippo rak ka somo ki, tópenpe ka rak ka somo ki シッポ ラㇰ カ ソモ キ、 トペンペ カ ラㇰ カ ソモ キ 塩気が全然ない、 砂糖気も全然ない。(S) ku=teke kam húra rak クテケ カㇺ フラ ラㇰ 私の手に肉の匂いがついている。(S) ②…を味わう、 (少し)食べる。 pewre or ta a=kar wa a=e rok pe a=rak wa ペウレ オッタ アカㇻ ワ アエ ロㇰ ペ ア ラㇰ ワ (いただいたおかげで)若いときにつくって食べていたものを(今また)味わうことができて。(NK民話) ③(比喩的に)…の部類に属するもの。 (日本語の「…の端くれ」という言い方を思い起こさせる。) nispa rak pe aynu rak pe a=akíhi ne a p ニㇱパ ラㇰ ペ アイヌ ラㇰ ペ アアキヒ ネ アㇷ゚ 弟は長者であり男であるのに。(NK民話) ☆参考 Aynurakkur アイヌラックㇽ 人間っぽい神、 人間の部類に属する人(神)(人間の始祖となった神の子の呼び名)。(Sユーカラ) {E: ①to have a…flavour, taste, scent. ②to taste, appreciate… ③to belong to the class category of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rákese
ラケセ 【名】[所][ra-kese 蔓の出始めの葉・末端](次のような文脈で)系統。 sucihi ene weysanpekor pe ne akus wen pe rákese ray koyaykus pe ne kus, weysanpekor スチヒ エネ ウェイサンペコㇿ ペ ネ アクㇱ ウェン ペ ラケセ ライ コヤイクㇱ ペ ネ クㇱ、 ウェイサンペコㇿ 彼の祖母があんなに根性の悪い奴だったが、 悪いことの系統が絶えかねたものだから、 (彼は)根性が悪い。(S) ☆参考 子孫の系統のことは sápikir サピキㇼ と言って、 そういう意味の系統には ikir イキㇼ が使われる。 {E: geneology; geneological inheritance.} (出典:田村、方言:沙流)
rákirurke
ラキルㇽケ 【位名】[所] …の縁(へり)の所、 その縁(へり)の所。 rákirurke a=ekáye wa a=kar wa an ラキルㇽケ アエカイェ ワ アカㇻ ワ アン 縁を折ってつくってある(縁(ふち)どりしてある)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
rakonoye
ラコノイェ 【他動】[ra-ko-noye 羽・で・ねじる](恋歌の中の慣用表現の中で)(鳥が)…を羽で巻きつけながら飛ぶ(=…のまわりをグルグル飛び回る)。 ram cikuni/hapkitayke/ku=rakonoye/ri cikuni/suptomorke/ku=rakonoye ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/クラコノイェ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/クラコノイェ 低い木はその梢のてっぺんを羽で巻きつけながら飛び、 高い木はその幹のまん中へんのところを羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC恋歌) {E:(for a bird) to fly with…wrapped in its wings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) putputu
ラㇺ/ラム プップトゥ 【連他動】(人)に人のことをいろいろ悪く言って憎しみを起こさせる。 {E: to make someone hate another by saying bad things about that person.} (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) tuypa
ラㇺ/ラム トゥイパ 【連他動】…をおどかす、 …をびっくりさせる。 arpa ramu tuypa アㇻパ ラム トゥイパ 行って(彼を)おどかしてやりなさい。(S) en=ramu tuypa エンラム トゥイパ 彼が私をおどかした=私はおどかされた。(S) ramu ku=tuypa ラム クトゥイパ 私は(彼を)おどかしてやった。(S) paye=an ramu a=tuypa ro パイェアン ラム アトゥイパ ロ 行って(彼を)おどかしてやろう。(S) ☆参考 複数形の形だが目的語(つまり対象となる人)が一人でもこの形が使われる。 ramu tuye ラム トゥイェ とは言わない。(S) ☆参考 自動詞は単数形がある。 ramutuy ラムトゥイ びっくりする。 {E: to surprise…} (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) ye
ラㇺ/ラム イェ 【連他動】…をねぎらう(感心しかつ感謝する)。 ☆参考 ただほめることは omonnure オモンヌレ、 容姿をほめることは reka レカ、 感心することは erayap エラヤㇷ゚。 {E: to show one's appreciation for…} (出典:田村、方言:沙流)
raman
ラマン 【自動】[ram-an 心・ある](…だろう/だろうかと)思う。 “ikiya un túnasno e=ek wa” sekor ku=raman 「イキヤ ウン トゥナㇱノ エエㇰ ワ」 セコㇿ クラマン ひょっとするとあなたが早く来るのではないかなと私は思った。(W会話) ☆参考 沙流川下流のワテケさんの言葉。 中流二風谷の二谷国松さんは ramuan ラムアン と言っていた。 ☆参考 …しようと思う、 気の毒だと思うなど、 一般的に「思う」ことを言うには yaynu ヤイヌ が使われる。 {E: to think, believe…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramat
ラマッ 【名】[概](所は ramatu(hu)/ramaci(hi) ラマトゥ(フ)/ラマチ(ヒ)) 魂。 nen póka ne wa ramat kasi a=konítata yakun ネン ポカ ネ ワ ラマッ カシ アコニタタ ヤクン 何とかして魂を押えてもらえば(=命をとりとめさせてもらえば)。(W会話) aynu ramat, ray aynu ramat tama ani kane an tekehe アイヌ ラマッ、 ライ アイヌ ラマッ タマ アニ カネ アン テケヘ 人の魂、 死んだ人の魂の玉を持っている彼の手を。(W民話) pirka isoytak, pirka ramat kor uwepeker ピㇼカ イソイタㇰ、 ピㇼカ ラマッ コㇿ ウウェペケㇾ よい話、 よい魂を持つ民話。(W独話) {E: the soul; the spirit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramuan 2
ラムアン 【自動】[単](複は ramuoka ラムオカ)[ramu-an(その)心・ある](…だろう/だろうかと)思う。 ☆参考 沙流川中流二風谷の二谷国松さんが言う。 下流のワテケさんは raman ラマン と言う。 ☆参考 …しようと思う、 いやだと思うなど、 一般的に「思う」ことを言うには yaynu ヤイヌ が使われる。 {E: to think, feel (that)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramutuy
ラムトゥイ 【自動】[ramu-tuy その心・切れる] びっくりする。 hay:, ku=ramutuy humi! ハイー、 クラムトゥイ フミー! ああびっくりした。(S) ☆参考 他動詞は eramutuy エラムトゥイ …にびっくりする、 ram(u) tuypa ラㇺ/ラム トゥイパ …をびっくりさせる。 {E: to be surprised.} (出典:田村、方言:沙流)
rankarap
ランカラㇷ゚ 【自動】あいさつする(家の中の座について、 きちんとしたあいさつをすることを言う)。 atce ta paye=an kor anak oripakno rankarap=an pe ne na hani! アッチェ タ パイェアン コㇿ アナㇰ オリパㇰノ ランカラパン ペ ネ ナ ハニ! よその家に行ったときは行儀よくあいさつするものですよ。(S) ☆参考 erankarap エランカラㇷ゚ [他動] …にあいさつする。 uwerankarap ウウェランカラㇷ゚[自動] 互いにあいさつし合う。 irankarapte イランカラㇷ゚テ [間投] あいさつの言葉。 {E: to greet.} (出典:田村、方言:沙流)
ranke 1
ランケ 【他動】[単](複は rapte ラㇷ゚テ)[ran-ke 下がる・(他動詞化)]①(一つ)を上から下へ下げる、 高い所にあるものを下に下ろす、 (空から)降らす、 (涙やしずくを)落とす。 pira hontom pakno a=ranke kor tus tuy ピラ ホントㇺ パㇰノ アランケ コッ トゥㇱ トゥイ (舟を)崖の中ほどまで下ろしたときに網が切れた。(S会話) ranke núpe/uturatura ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ [韻文の慣用表現]流す涙があとからあとから流れる。(W神謡語り) ②☞eyayerana-ranke エヤイェラナランケ {E: to lower, drop…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ranke 2
ランケ 【助動】(くりかえし)…する、 (ときどき、 しょっちゅう、 毎日…)…する(反復を表す)。 a=hekóte kamuy néa Iskar etoko un arpa ranke ek ranke アヘコテ カムイ ネア イㇱカㇻ エトコ ウン アㇻパ ランケ エㇰ ランケ 私の夫である神はその石狩川の水源地の村へ行ったり来たりしている。(W神謡語り) saysintoko or ota ranke wa sikte サイシントコ オㇿ オタ ランケ ワ シㇰテ 酒席に置く酒容器に何回も汲み入れていっぱいにしなさい。(S) {E: to do… (always, usually, daily etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ranke 3
ランケ 【副助】…ずつ。 sinep ranke シネㇷ゚ ランケ 一つずつ。 tup ranke トゥㇷ゚ ランケ 二つずつ。 mak pak ranke マㇰ パㇰ ランケ どのくらい/いくつぐらいずつ。 sine kímuy mak pak ranke ku=kar kor pirka? シネ キムイ マㇰ パㇰ ランケ クカㇻ コㇿ ピㇼカ? カヤ一束につきいくらぐらいずつ払えばいいですか。(S) menoko sinep okkayo sinep ranke ne wa oka メノコ シネㇷ゚ オッカヨ シネㇷ゚ ランケ ネ ワ オカ 女一人男一人ずつでいる。(S) a=ewpis no sine ceppo ranke a=e ro アエウピㇱ ノ シネ チェッポ ランケ アエ ロ みんなで魚を一匹ずつ食べよう。(S) {E: each; every.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ranma
ランマ 【副】いつも、 ふだん、 まだ(依然として)、 相変わらず。 ranma k=oyra ランマ コイラ 私はいつも忘れる。(W会話) ranma anak numi ruprupne a korka tan pa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan ランマ アナㇰ ヌミ ルㇷ゚ルㇷ゚ネ ア コㇿカ タン パ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン いつもは粒がまるまると大きかったけれど今年は不作で一部の粒だけ大きく一部の粒は小さい。(S) ranma oka? ランマ オカ? (彼は)まだいるの? (S) {E: as always; as usual.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rantupep
ラントゥペㇷ゚ 【名】[概](所は rantupepi ラントゥペピ)[ran-tupep 下がる・あごひも][雅](笠の)あごひも。 káne pon kasa/kasa rantupep/a=yaykoyupu カネ ポン カサ/カサ ラントゥペㇷ゚/アヤイコユプ [雅]私は金(かね)の小さな笠のたれひもを私はギュッとしめた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rantupepi
ラントゥペピ 【名】[所](概は rantupep ラントゥペㇷ゚)[雅](笠)のあごひも(ユーカラの主人公の少年がかぶる金(かね)の小さい笠(「鉄かぶと」)のあごひも。 耳のうしろからあごの下へかけてしばる)。 káneponkasa rantupepi a=yaykoyupu カネポンカサ ラントゥペピ アヤイコユプ [雅]私は鉄かぶとのあごひもをしめた。(S) ☆参考 「この語は鉄かぶとにしか使わない。」 (S) {E: a chin strap.} (出典:田村、方言:沙流)
rápok
ラポㇰ 【位名】[概](所は rápoki, rapokke ラポキ、 ラポッケ) ①(多くの場合、 動詞句の後に置かれる。) …している間、 …している途中、 …している時。 rápok ta ラポㇰ タ …している間に。 ipe rápok ta ek kor an イペ ラポㇰ タ エㇰ コラン 食べている最中に彼は来ている(来つつある)。 a=kor híne sóyonpa=an rápok ta ne pon menoko anakne アコㇿ ヒネ ソヨンパアン ラポㇰ タ ネ ポン メノコ アナㇰネ (私がそれを)持って外へ出て行っているときにその娘は…。(W民話) ②(rápok ラポㇰ がついてできた句は、 格助詞を伴わずそのままでも連用語(副詞句)となる。) tókap ne kunak a=ramu rápok sirkunne トカㇷ゚ ネ クナㇰ アラム ラポㇰ シㇼクンネ 昼間だと思っている間に暗くなった。(W会話) hńta kus e=nimara nepki kor oka rápok sinenne e=a wa e=an フンタ クㇱ エニマラ ネㇷ゚キ コロカ ラポㇰ シネンネ エア ワ エアン なぜあなたの連れが働いているのにあなたは一人で座っているんだ。(S) a=yupíhi nína inawcipa kar, rápok asinuma cise onnay wano a=kerkeri アユピヒ ニナ イナウチパ カㇻ、 ラポㇰ アシヌマ チセ オンナイ ワノ アケㇾケリ 兄はたきぎを取って来たり幣場をつくったりしていた、 その間私は家の中から外まで掃除をしていた。(KH民話) ☆参考 概念形 rápok ラポㇰ と所属形 rapoki/rapokke ラポキ/ラポッケ の用法の違いは不明。 {E: ①at the time of doing…; in the middle of doing…; while doing… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rapokkari
ラポッカリ 【自動】[ra-pok-kari 下の方・の下・を通る][雅] inan okay pe/rapokkari/ki kane hi/koysamnopo イナノカイペ/ラポッカリ/キ カネ ヒ/コイサㇺノポ [雅]いずれもまさり劣りすることもまるでなく。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rápokke
ラポッケ 【位名】[所](概は rápok ラポㇰ) …している間、 …している時、 その間。 a=kor nispa a=hekótpa híne oka=an rápokke ta ene háwas hi アコン ニㇱパ アヘコッパ ヒネ オカアン ラポッケ タ エネ ハワシ 私の主人と夫婦になって暮らしていた間にこんなうわさが聞こえた。(W民話) e=an rápokke wano irammakaka a=koytakpa エアン ラポッケ ワノ イランマカカ アコイタㇰパ あなたが滞在しているうちから私は彼らにちゃんと立派に話しかけるようにする。(S民話) a=utári ka kokusis yaywennukar=an-pa, rápokke, Sikot un cep asur as アウタリ カ コクシㇱ ヤイウェンヌカㇻアンパ、 ラポッケ、 シコトゥン チェパスラㇱ 村人もみんな共々に苦しんだ、 そうしているうちに、 千歳の方に魚がとれるといううわさが立った。(NK民話) {E: at the time of…; while doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rataritari
ラタリタリ 【自動】[ra-tari-tari 羽・を上に上げる・(重複)] 羽を上下に動かす、 羽ばたきする。 isokapiw rataritari tekkupi taritari kor, tekkupi kasi ta ay teske wa イソカピウ ラタリタリ テックピ タリタリ コㇿ、 テックピ カシ タ アイ テㇱケ ワ かもめが羽をバタバタさせ、 翼をバタバタさせると、 翼の上で(疫病神の)矢がそれて(当たらない)。 {E: to flap the wings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rawe
ラウェ 【他動】…を楽しみにしている。 paye=as kuni ci=rawe kor oka=as パイェアㇱ クニ チラウェ コㇿ オカアㇱ 行こうと楽しみにしている。(S) ku=rawe kusu ku=resu p ne akus ene k=épirka siri an hi un クラウェ クス クレスㇷ゚ ネ アクㇱ エネ ケピㇼカ シリアニ ウン 子どもを育てて大きくすれば大事にしてくれるだろうと楽しみにして育てたらとても孝行されてうれしいのよ。(S) {E: to look forward to…; to hope for…} (出典:田村、方言:沙流)
réhe 1
レヘ 【名】[所](概は re レ)…の名前、 …の名称、 彼/彼女の名前。 mak e=rehe an? マㇰ エレヘ アン/e=rehe mak an エレヘ マㇰ アン? あなたの名前は何といいますか。(KM) Kinakoype sekor réhe an utarkorkur キナコイペ セコㇿ レヘ アン ウタㇻコㇿクㇽ キナコイペという名前の村長。(HK民話) a=onáha réhe Kancasuye ne アオナハ レヘ カンチャスイェ ネ 私の父の名前はカンチャスイエです。(HK民話) to or ta patek okay pe réhe marimo ne ト オッタ パテㇰ オカイ ペ レヘ マリモ ネ 湖にばかりあるものの名前(名称)がマリモです。(W会話) réhe a=ye yak pirka レヘ アイェ ヤㇰ ピㇼカ (それの)名前を言えばいい。(S) {E: name of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rek 1
レㇰ 【自動】(鳥などが)鳴く、 (ムックリ(口琴)や笛などが)鳴る。 hoyya pewrep rek haw ホイヤー ペウレㇷ゚ レㇰ ハウ 子熊のなく声。(Sほかウポポ) ku=rekte kusu ne yakka rek ka somo ki クレㇰテ クス ネ ヤッカ レㇰ カ ソモ キ (笛が)私が鳴らそうとしても鳴らない。(S) sayren rek kusu sini=an ro サイレン レㇰ クス シニアン ロ(お昼の)サイレンが鳴ったから休みましょう。(W) {E: (for birds) to sing; the sound of a flute etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rekkurpo
レックㇽポ 【名】[rek-kur-po ひげ・影/姿・(指+指)](次の慣用句の中で)少しのひげ。 rekkurpo ka céarayta/carehayta レックㇽポ カ チェアライタ/チャレハイタ ひげが少しはえかかっている(男のまだ年若い様子)。(NK民話) {E: a light beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
réko
レコ 【他動】[re-ko 名前・(?)] …に名をつける、 …を…と(いう名で)呼ぶ、 …の名を言う。 aynu réko sinre patek oka ruwe ne アイヌ レコ シンレ パテㇰ オカ ルウェ ネ アイヌが名づけた地名ばかりがあるのです。(S言い伝え) semekatki kotan a=reko セメカッキ コタン アレコ 私はとんでもない村の名前を言った。(S民話) páseni sísam or ta a=reko katu aotamo パセニ シサㇺ オッタ アレコ カトゥ アオタモ パセニは日本人のところで名付けるしかたはアオダモ=日本語ではアオダモと言う。(W) kunneywa an kor hecirasa, tókap an kor ukocupke wa hemuymuye wa an nonno sísam or ta a=reko hi asagao sekor a=reko クンネイワ アン コㇿ ヘチラサ、 トカㇷ゚ アン コㇿ ウコチュㇷ゚ケ ワ ヘムイムイェ ワ アン ノンノ シサㇺ オッタ アレコ ヒ アサガオ セコㇿ アレコ 毎日朝になると開き、 昼になるとしぼんでしまう花を日本語ではアサガオと言う。(S) {E: to name, call…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rékor
レコㇿ 【自動】[re-kor 名前・を持つ] 名前を持つ。 na usayne usayne rékor mosir wa uwekarpa p ナ ウサイネ ウサイネ レコㇿ モシㇼ ワ ウウェカㇻパㇷ゚ まだほかにいろいろ違った名前の国から集まって来た者。 tanpe rékor タンペ レコㇿ これはいわゆる…、 これこそ言うなれば…。 {E: to be named; called.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rekte
レㇰテ 【他動】[自動使役][rek-te 鳴る・させる](口琴、 草笛、 尺八など)を鳴らす。 mukkuri rekte hawe as ムックリ レㇰテ ハウェ アㇱ ムックリ(口琴)を鳴らす音がする。(S) ☆参考 「口にあてて鳴らすものに関して言う。」 (S) {E: to play (a flute etc.)} (出典:田村、方言:沙流)
rekuci(hi)
レクチ(ヒ) 【名】[所](概は rekut レクッ)…ののど、 その(彼の)のど(中も外も)。 rekuci tanne レクチ タンネ 首が長い。(S) oya rekuci aep osma オヤ レクチ アエㇷ゚ オㇱマ 違うのどに(=気管に)食べ物が入ってしまった。(S) ku=rekuci arka クレクチ アㇻカ 私はのどが痛い。 rekuci sat(sat) レクチ サッ/レクチ サッサッ [自動]のどが渇く。 ku=rekuci satsat クレクチ サッサッ 私はのどが渇いた。(W) kamuy rekuci a=tuyé wa a=rayke カムイ レクチ アトゥイェ ワ アライケ 私は熊ののど首を切って殺した。(HK民話) rayke wa rekucihi tuytektek ライケ ワ レクチヒ トゥイテㇰテㇰ 彼は(妻を)殺してそののど(首)をバサリと切った。(W民話) {E: the throat of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rekutunpe
レクトゥンペ 【名】[rekut-un-pe のど・につく・もの] 首飾り布、 チョーカー(女性の装身具の一つ)。 ☆参考 首飾り玉は tamasay タマサイ。 {E: a cloth for necklace; a choker.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rekutuyruke
レクトゥイルケ 【他動】[rekut-uyruke のど・…につける][雅](首飾り玉、 玉連)を首にかける。 pirka tamasay rekutuyruke ピㇼカ タマサイ レクトゥイルケ [雅] 美しい玉の首飾りを首にかけた(女性や女神が正装するときの描写の一部。 これから死ぬ/神の国へ行くというときに支度をしている)。(W民話) {E: to wear…around the neck.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
renkakusu
レンカクス 【後副】[renka-kusu 意図・のために](主格人称接辞をとる。)自分の好きで、 自分の意志で。 ku=renkakusu kú=iki p ne kusu ku=kor hápo eun ka iyapo eun ka ku=ye ka eaykap, k=arpa ka eaykap クレンカクス クイキㇷ゚ ネ クス クコㇿ ハポ エウン カ イヤポ エウン カ クイェ カ エアイカㇷ゚、 カㇻパ カ エアイカㇷ゚ 自分の好きでしたのだから母にも父にも言うこともできない、 母や父のところに行くこともできない。(S) {E: as one likes.} (出典:田村、方言:沙流)
rep 2
レㇷ゚ 【位名】[概](所は repke(he) レㇷ゚ケ(ヘ)) 沖、 海の向こう、 (いろりの)まん中のほう。 rep ta paye wa okay pe レㇷ゚ タ パイェ ワ オカイ ペ 海外に(外国に、 海の向こうの島に)行った人々。 rep un cikap レプン チカㇷ゚ 沖の鳥、 海鳥。 rep oraye レㇷ゚ オライェ/レポライェ(舟を)沖へ出す、 (いろりの中のまわりの方にあるおきを)真ん中へ出す([対]ya oraye ヤ オライェ)。 rep k=óraye レㇷ゚ コライェ 私は(舟を)沖へ出す、 私は(いろりの中のまわりの方にあるおきを)真ん中へ出す。 rep osiraye レㇷ゚ オシライェ 沖へ出る。 rep ta a=kor mosir レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ 沖(海の向こう)にあるわが国=本州(内地)。(S) ☆対語 ya ヤ ☆参考 絶対的場所「沖」にも相対的位置「…の沖」にも使われる。 絶対的場所は概念形で表される。 概念形は相対的位置にも使われる。 所属形は相対的位置だけを表す。 {E: offshore; overseas.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
repunmosir/repun-mosir
レプンモシㇼ 【名】[repun-mosir 沖の・島](=repun mosir, rep un mosir レプン モシㇼ、 レㇷ゚ ウン モシㇼ) ずうっと離れた島(たとえば千島のような)。 a=kor repunmosir アコㇿ レプンモシㇼ 私たちの沖の島=本州以南の日本の島(「内地」、 主に本州を指す。) (S) {E: a faraway island.} (出典:田村、方言:沙流)
rerko 1
レㇾコ 【名】[re-r-ko 三つの・(重複)・日(< to? ト?)] 三日間。 tutko rerko トゥッコ レㇾコ 二、 三日。 rerko ewan to レㇾコ エワン ト [三日・で十の・日]七日間(用例では「十三日」のつもりで言っている)。(S) ☆参考 月の中の日の名前としては re to レ ト が使われるが、 日数の表現には、 沙流川下流のワテケさんは rerko レㇾコ を用いていた。 中流及び新しいアイヌ語の話者は、 両方とも re to/reto レ ト/レト と言った。 {E: three days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rerko 2
レㇾコ 【名】(日数の単位、 四日間以上のときに用いる。古い言い方)…日間。 kunne rerko/noiwan rerko/han kakkok kakkok/tókap rerko/noiwan rerko/kakkok cikap/rek kane kor クンネ レㇾコ/ノイワン レㇾコ/ハン カッコク カッコク/トカㇷ゚ レㇾコ/ノイワン レㇾコ/カッコㇰ チカㇷ゚/レㇰ カネ コㇿ 夜も昼も六日六晩カッコウが鳴き続けて。 [雅] (W神謡) henpak rerko ヘンパㇰ レㇾコ 何日間(「はらんばいわるいとき」(憤慨したとき)言う。 henpak to ヘンパㇰ ト は普通に言う)。(S) ☆参考 「一日間」は sine to シネ ト、 「二日間は」 tutko トゥッコ。 ☆参考 月の中の日にちの名称としては to ト《日》を用いて íne to イネ ト《四日》、 henpak to ヘンパㇰ ト《何日》と言う。 日数を表すには、 沙流川下流のワテケさん、サダモさんは rerko レㇾコ と to ト の両方を使い、 ニュアンスの違いがある。 沙流川中流および新しいアイヌ語では、 日にちの名称と日数を区別せず両方とも to ト《日》を使って ine to イネ ト《四日》、 henpak to ヘンパㇰ ト《何日》と言う。 íne rerko イネ レㇾコ 四日間。 {E: a unit for counting days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
retarpe
レタㇻペ 【名】[retar-pe 白い・もの] 白髪。 retarpe us レタㇻペ ウㇱ 白髪が生えている。(W) retarpe etaypa wa en=kore レタㇻペ エタイパ ワ エンコレ 白髪を抜いてちょうだい。(W) ☆参考 文脈によって retanru レタンル とも言う。 retarpe レタㇻペ は白髪一般を指し、 retanru レタンル は頭に生えている髪全体の中にある白髪を指すらしい。 白髪が生えているとか白髪を抜くとか言うときは retarpe レタㇻペ のほうが使われる。 {E: white, grey hair.} (出典:田村、方言:沙流)
retattoy
レタットイ 【名】[retar-toy 白い・土] 白粉(おしろい)。 retattoy yayusi レタットイ ヤユシ おしろいをつける。(W) {E: white powder.} (出典:田村、方言:沙流)
reto
レト 【名/副】[re-to 三つの・日](=re to レ ト)三日。 ①月の第三日。 ②三日間。 ☆参考 沙流川下流のワテケさんは、 月の第三日を呼ぶのにこの語を用い、 「三日間」を表すには rerko レㇾコ と言って区別した。 {E: ①the third day of the month. ②three days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsi
レウシ 【自動】泊まる、 自宅以外の所で夜を寝て過ごす。 {E: to stay; to spend a night somewhere other than one's home.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsi-ekimne
レウシエキㇺネ 【自動】[rewsi-ekimne 泊まる・山へ行く] 泊まりがけで山へ(山の仕事をしに)行く。 {E: to go to stay in the mountains (for work).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsian/rewsi-an/rewsi an
レウシアン 【自動】[単](複は rewsioka レウシオカ)(一人が)一夜を過ごし終わる、 一晩泊まって夜が明ける。 {E: to stay overnight.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsioka/rewsi-oka/rewsi oka
レウシオカ 【自動】[複](単は rewsian レウシアン)[rewsi-oka 泊まる・ある/いる[複]](二人以上が)一夜を過ごし終わる、 一晩泊まって夜が明ける。 {E: to stay overnight (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsipa
レウシパ 【自動】[複](rewsi レウシ は単複の区別なし)(二人以上が皆)泊まる。 (不定人称形では =an アン の後に -pa パ がつく。) rewsi=an-pa レウシアンパ (引用文中で)私たちは泊まる/泊まった。 {E: to stay in, at somewhere.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsire
レウシレ 【他動】[自動使役][単][rewsi-re 泊まる・させる](一人を)泊まらせる、 泊める。 {E: to let, make…stay.} (出典:田村、方言:沙流)
rewsirepa
レウシレパ 【他動】[自動使役][複](rewsire レウシレ は単複の区別なし)(二人以上が/二人以上を)…を泊める。 a=i=réwsirepa アイレウシレパ (引用文中)私は泊まらされた/泊めてもらった。 {E: to let, make…stay (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rit
リッ 【名】[概](所は rici(hi) リチ(ヒ)) 筋、 すじ。 rit patek ne wa ku=kuykuy ka eaykap リッ パテㇰ ネ ワ ククイクイ カ エアイカㇷ゚ (この肉は)筋ばかりなので(私は)かむことができない。 {E: muscle; sinew.} (出典:田村、方言:沙流)
ritentoy
リテントイ 【名】[riten-toy 柔軟な・土] 粘土(赤いの、 灰色の、 ねばい土)。 ritentoy ani cisetumam a=kar リテントイ アニ チセトゥマㇺ アカㇻ 粘土で壁をつくる。(S) (注 昔の家の壁はカヤ(ki キ)でつくられた。) {E: clay.} (出典:田村、方言:沙流)
ritkotpe
リッコッペ 【名】[rit-kot-pe 筋・ついている・もの] 男の子(いい言葉)。 ritkotpe ne yak a=ye リッコッペ ネ ヤカイェ (生まれたのは)男の子だそうだ。(S) ☆参考 ほかに hekaci ヘカチ、 pon hekaci ポン ヘカチ、 okkayo poysons オッカヨ ポイソン などの言い方がある。 ☆対語 oyaskep オヤㇱケㇷ゚《女の子》 {E: a boy.} (出典:田村、方言:沙流)
rittursere
リットゥㇽセレ 【自動】[rir-tursere 波(が)・転落させる](海沿いの道路の上から)寄せて来た波に落とされる(海と反対側へ)。(S) ☆対語 rirkosiyetaye リㇼコシイェタイェ 引き波にさらわれる(海へ)。 (出典:田村、方言:沙流)
riwak
リワㇰ 【自動】[ri-wak 高い・いる](?) (神が)本当に立派である。 riwak pito ne/riwak kamuy ne/koyaykar kane リワㇰ ピト ネ/リワㇰ カムイ ネ/コヤイカㇻ カネ [雅]本当に立派なお方本当に神のような姿になった。(Sユーカラ) ☆参考 位が高いことか。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
riyariya
リヤリヤ 【自動/副】[riya-riya 越年する・(重複)] ①[自動]何年もたつ riyariya mame ne wa ci ka koyaykus ruwe un リヤリヤ マメ ネ ワ チ カ コヤイクㇱ ルウェ ウン 何年もたった古い豆だからなかなか煮えないのよ。(S) ②[副]何年も何年も。 ☆参考 人称形は未出。 riyariya oka yan リヤリヤ オカ ヤン 何年でも(そちらに)滞在なさいませ(早く帰って来てほしいときに反語表現で)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ro 1
ロ 【終助】…しよう、 …しようか(提案して同意を求める。 包括的一人称複数「あなたも私も」の主語と共に用いられることが最も多い。 一人称単数主語でも用いられる)。 uwarke a=e ro ウワㇻケ アエ ロ (りんごを)半分ずつ食べよう。(S) heta, paye=an ro ヘタ、 パイェアン ロ さあ行きましょう。(S) hararki=an ro an ro ハラㇻキアン ロ アン ロ さあさあハラルキ(水鳥の舞)をしましょう、 しましょう(踊りの前のうながし)。(S) ☆参考 「…しよう」という提案には、 この ro ロ をつけずに言うことも多い。 paye=an パイェアン 行きましょう。 賛成の返事を求めるのには ro ロ をつける。 ほかに …hike (mak)? …ヒケ (マㇰ)? 《…しては(どう)?》のような言い方もある。 ☆参考 ひとりごとで「…しよう」と言うときは ro ロ ではなく so ソ と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rokuntew
ロクンテウ 【名】[< 日本語 ろくでう(六条)(?)] 「客船。」 (S) ☆参考 pencay ペンチャイ 弁財船(和人の交易の)「貨物船。」 cip チㇷ゚ 舟、 丸木舟。 {E: a passenger boat.} (出典:田村、方言:沙流)
ronnu
ロンヌ 【他動】[複](単は rayke ライケ)(二つ以上/二人以上)を殺す。 yuk ka ronnu kamuy ka ronnu ユㇰ カ ロンヌ カムイ カ ロンヌ 鹿も殺した熊も殺した=鹿でも熊でもたくさんとった。(W民話)(民話の中で、 何不自由なく暮らしていたことを言うくだりでよく出てくる常套句。) ☆参考 rayke ライケ[単]は(一人/一つ)を殺すことを言う。 狩猟で鹿や熊をとることは「殺す」と表現する。 ☞rayke ライケ {E: to kill…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
roski 1
ロㇱキ 【自動】[複](単は as アㇱ)(二つ以上/二人以上が)立つ、 立ち止まる、 立っている。 roski wa oka ロㇱキ ワ オカ (彼らは)立っている。 cékantoor-soye kane an sunku tup roski híne an チェカントオㇿソイェ カネ アン スンク トゥㇷ゚ ロㇱキ ヒネ アン 天にも届くばかりのエゾマツが二本立っていた。(HC民話)(注 川下のワテケさん、 サダモさんの言い方では as híne an アㇱ ヒネ アン となるところである。)soy wa roski aw wa roski ソイ ワ ロㇱキ アウ ワ ロㇱキ(彼らは)外へ出ては立ち止まり、 家へ入っては立ち止まる(心配でオロオロして出たり入ったりしている様子の描写)。(KK民話) kurukpeciyay roski クルㇰペチヤイ ロㇱキ 霜柱が立つ。(W) (S) {E: to stand (up); stand still.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ru 1
ル 【自動】とける、 (塩などが水に)溶ける、 (氷などが)融ける。 sippo ru kor an シッポ ル コラン 塩がとけつつある。(W) konru ka ru kor an コンル カ ル コラン 氷もとけつつある。(W) uweepakta a=tekéhe ta néa raytamanum ru kor an ウウェエパㇰタ アテケヘ タ ネア ライタマヌㇺ ル コㇿ アン だんだんに私の手の中でその死者の魂がとけていった。(W民話) {E: to melt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rúkari
ルカリ 【自動】[ru-kari 便所・を回る] 便所へ行く、 用便に行く。 ☆参考 トイレのことを asinru アシンル(男性用)、 menokoru メノコル(女性用)という。 asin アシン は《出る》、 menoko メノコ は《女》。 ru ル は第一義的には《道》だが、 この場合トイレを言う。 ☆参考 rúkari ルカリ は普通のいい言葉。 yayutek ヤユテㇰ は上品な言葉。 ku=rukari wa k=ek クルカリ ワ ケㇰ《(私は)トイレに行って来ます》の代りに k=arpa tek wa k=ek カㇻパ テㇰ ワ ケㇰ《(私は)ちょっと行って来ます》と婉曲に言うこともある。(W) {E: to go to the toilet.} (出典:田村、方言:沙流)
rukum
ルクㇺ 【名】[概](所は rukumi(hi) ルクミ(ヒ)) [ru-kum ただの(?)・棒] 棒状のものを割らないでそのまま短く切ったもの、 短く切った棒。 kaykuma rukum an カイクマ ルクㇺ アン 柴(細い木)の短く切ったのがある。(S) (出典:田村、方言:沙流)
rupa
ルパ 【他動】[ru-pa やや・見つける](見つけようと思うものが)ちょっと見えない。(S) ☆参考 pa パ …を見つける、 …が見つかる。 turaynu トゥライヌ …を見つけない、 …が見つからない。 {E: to be difficult to see.} (出典:田村、方言:沙流)
rúrapa
ルラパ 【他動】[複](rúra ルラ は単複の区別なし)(二人以上が)(二つ/二人以上を)…を運ぶ、 持って行く、 連れて行く。 kor wa okay pe opitta rúrapa p ne kusu コㇿ ワ オカイ ペ オピッタ ルラパㇷ゚ ネ クス 持っていたものを全部持って行かれてしまったので。(W民話) {E: to carry, take, lead…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rurokoy
ルロコイ §051 ヤナギムシガレイ;ナメタガレイ;おいらんがれ (1) rurokoy (ru-ró-koy)「ルろコイ」[ay(ある)] ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
rusam
ルサㇺ 【名】[ru-sam 道・のすぐそば/傍]道端の店などが並んでいる所。 rusam péka é=iki ayne e=ek ruwe somo ne ya? ルサㇺ ペカ エイキ アイネ エエㇰ ルウェ ソモ ネ ヤ? (あなたは)道端のマーケットで遊んできたのではないのか。(S) (出典:田村、方言:沙流)
ruska
ルㇱカ 【他動】…を怒る、 …のことで腹を立てる、 …に憤慨する、 …のことがおもしろくない、 …のことで不機嫌になる。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス (彼は)ひたいに大きな穴をあけられたことに憤慨して。(S会話) ene iruska katun ki siri a=ruska エネ イルㇱカ カトゥン キ シリ アルㇱカ (彼が)そんなに不機嫌そうにしていることに私は腹が立った。(W民話) sirunno maskin a=nukár kor a=e=ráyke hi ka a=nukúri a=ruska ruwe ne kusu シルンノ マㇱキン アヌカㇻ コㇿ アエライケ ヒ カ アヌクリ アルㇱカ ルウェ ネ クス まさか目の前に見ながらあなたを殺すなんて、 そんな気にもなれないし不愉快だから。(W民話) {E: to get angry at…, over…; fly into a rage over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rusuy
ルスイ 【助動】①…したい、 …したがる。 emina rusuy エミナ ルスイ …を笑いたい=…がおかしい。 k=émina rusuy ayne ku=ye ka koyaykus ケミナ ルスイ アイネ クイェ カ コヤイクㇱ 私は(これが)おかしくておかしくて(それを)言うことができない。(W会話) kor rusuy コンルスイ …を持ちたい=…がほしい。 nep a=e rusuy ka somo ki nep a=kor rusuy ka somo ki ネㇷ゚ アエ ルスイ カ ソモ キ ネㇷ゚ アコン ルスイ カ ソモ キ (私は)何を食べたいとも思わず何をほしいとも思わなかった=何不自由なく暮らしていた。(W民話) (民話で主人公が自叙する中によく出てくる表現。) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ …するようにしたい、 …するようになることを望む、 …してほしい。 ci tunas hi ku=ki rusuy チ トゥナシ クキ ルスイ 早く煮えるようにしたい、 早く煮えてほしい。(S) pon katkemat ka ku=mataki amkir hi ku=ki rusuy kusu ポン カッケマッ カ クマタキ アㇺキリ クキ ルスイ クス お嬢さんにも私の妹を覚えて(見知って)もらいたいので。(W会話) ②…しそうである。 omke rusuy オㇺケ ルスイ せき(咳)が出そうだ。(W) tane k=étoranne rusuy humi as タネ ケトランネ ルスイ フミ アㇱ もういやになりそうになった、 なんだかいやになりそうな気がする。(W) ☆参考 é-rusuy エルスイ […を食べる・…したい](食べもの)が好きだ。 ipe-rusuy イペルスイ [ものを食べる・…したい] 空腹だ。 mokor-rusuy モコンルスイ [眠る・…したい] 眠い。 {E: to want to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruwe 3
ルウェ 【形名】[< ru-e 跡・(所属語尾)](名詞化辞として、 確かなこと、 確認ずみのことだというニュアンスを含む名詞句をつくる。) ①(動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。)…する/した/している/であること、 …したあと、 …した結果、 …したの。 taa a=en=kore ruwe nukar, hápo タア アエンコレ ルウェ ヌカㇻ、 ハポ ほら私がもらったのごらん、 かあさん。(S) ruwe ne ルウェ ネ …する/したのだ/です。 ruwe? ルウェ? …する/したの(ですか)? …なの(ですか)? ruwe! ルウェ! …したなあ! …だなあ! ruwe an! ルウェ アン! …したなあ!…だなあ! ruwe an? ルウェ アン? …する/した(のです)か? …する/したの? (多くの場合、 疑問詞を持つ疑問文に用いられる)。 ruwe he an? ルウェ ヘ アン? …する/したのか? …する/したの? (疑問詞のない、 当否を問う疑問文で。 ruwe? ルウェ? だけでも疑問文になるが、 he an ヘ アン をつけるともっと強い疑問になる。) e=eraman ruwe he an? エエラマン ルウェ ヘ アン? いったい君はわかっているのかい(わかっていないんじゃないか)。 eci=mokór wa eci=oká ruwe he an? エチモコㇿ ワ エチオカ ルウェ ヘ アン? いったいあなたたちは眠っているのか(しっかりしなきゃだめじゃないか)。(S独話) ruwe somo he an? ルウェ ソモ ヘ アン? …する/したのではないか。 ruwe tapan ルウェ タパン …する/したのであります、 …する/…したのでございます。 ruwe un ルウェ ウン (返事として)ええ、 …する/したのだよ、 そうですよ。 kuni ku=ramu kor k=ek ruwe un クニ クラム コㇿ ケㇰ ルウェ ウン ええ、 (私は)そう思いながら来たのよ。(S会話) ②(文頭に置かれ、 その前に言われたことがらを受けてその全体を名詞化する。) ruwe ene an hi ルウェ エネ アニ そのことはつまりこういうことだ。 ③(動詞に終わっている文の後ばかりとは限らない。 前の文と統語関係が切れている場合もある。) ruwe un ルウェ ウン (肯定の返事として間投詞のように) そうする/したのだよ、 そうだよ。 “…a=ye hawe tapan na” “e, ruwe un“ 「アイェ ハウェ タパン ナ」「エー、 ルウェ ウン」 「…ということを私は言いましたよ。」「ええ、 そのとおりです。」 (W-S会話) ☆参考 後に -he ヘ はつかない(ruwehe とはならない)。 ☆参考 場合によって ru ル の形が使われる。 ☞ru ル ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 hawe ハウェ(話された言葉および声に関することに用いられる)、 humi フミ(音や感覚、 感じに関することに用いられる。 ただし視覚以外)、 siri シリ(目の前に見えている様子に関することに用いられる)。 {E: to do; did; in the process of doing; the out come, result of having done…; did… (to be placed in front of a sentence or phrase to make what was previously said into a noun form; it doesn't necessarily always come after a verb ending.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruwekaricup
ルウェカリチュㇷ゚ 【名】[ru-w-ekari-cup 通り道・(挿入音)・を先回りする・月][古](月の名)11月。 yukkesanpa=an wa kusu ruwekari-cup sekor a=ye ユッケサンパアン マ クス ルウェカリチュㇷ゚ セコライェ 鹿追いをするからルウェカリチュプ《先回りする月》と言う(雪もあまり「おっきくなく」(たくさん積もらず)草もじゃましないので nayetok ナイェトㇰ《沢の水源地》に行って前からつかまえる)。(W) ☆参考 ruekaricup ルエカリチュㇷ゚ とも言う。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ruwor
ルウォㇿ 【位名】[概](所は ruworo ルウォロ)[ru-or 道/筋・のところ](pet ペッ《川》、 nay ナイ《沢》の後に置かれて、 河川の流域の低地を表す。) ☞petruwor ペッルウォㇿ、 nayruwor ナイルウォㇿ (出典:田村、方言:沙流)
ruy 1
ルイ 【自動/助動】①[自動]激しい。 réra ruy レラ ルイ 風が激しい。 hawe(he) ruy ハウェ(ヘ) ルイ 声が大きい、 大声で言う。 ruri ruy ルリ ルイ あくが強い、 だしがきつすぎる。 ataye ruy アタイェ ルイ(値段が)高い。 ②[助動]…するのが激しい、 ひどく…する。 ye ruy イェ ルイ 激しく言う、 しつこく言う。 eytasa ratki ruy wa osirkaociw wa ku=suye ka eaykap エイタサ ラッキ ルイ ワ オシㇼカオチウ ワ クスイェ カ エアイカㇷ゚ (ぶらんこが)あまりたれ下がりすぎて下につかえてゆらすことができない。(S) ☆対語 hawke ハウケ(声が)小さい、 (値段が)安い。 {E: ①to be violent; severe; strong; hard. ②to do…is severe, violent, etc.; to do…cruely, harshly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruyanpekar
ルヤンペカㇻ 【自動】[ruyanpe-kar 嵐/雨・にあたる] 雨ざらしになる(干した物をしまい忘れたために雨にあたったり嵐にあたったりする)。 ruyanpekar ayne mátek ápekor an ルヤンペカㇻ アイネ マテㇰ アペコラン 雨ざらしになって色がぼやけたみたいになった。(S) {E: to become weather-beaten.} (出典:田村、方言:沙流)
ruyno
ルイノ 【副】[ruy-no 激しい・(副詞形成)] 激しく、 ひどく、 うんと。 ruyno kursutu péka tuye wa horakte ルイノ クㇽストゥ ペカ トゥイェ ワ ホラㇰテ ずうっと一番根元から切って倒しなさい。 ruyno yaypopkere wa ora hotke ルイノ ヤイポㇷ゚ケレ ワ オラ ホッケ 充分暖まってから寝なさい。(S) ruyno suppa ukoyuppa wa sina ルイノ スッパ ウコユッパ ワ シナ うんときつく締めてしばりなさい。(S) ☆発音 強調すると ruyiːno ルイーノ と発音される。 ☞ruy ルイ {E: violently; extremely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sákekoye
サケコイェ 【他動】[sake-ko-ye 節/折り返し[所]・とともに・…を言う(=歌う)](神謡)を折り返しと節をつけて歌う。 ☆対語 rupaye ルパイェ …を折り返しも節もつけないで語る。 ☆参考 sákoye サコイェ と言う人もいる。 方言差か。 (出典:田村、方言:沙流)
sama 2
サマ 【位名語根】[雅](ユーカラ(yúkar ユカㇻ)の中や雅語的慣用句の中で、 多くの場合、 位置名詞のあとに置かれて、 音節数を整える。 概念形の後にも所属形の後にも置かれる。 これといった積極的な意味はなさそうであるが、 場所に関する表現に多く使われる。 詳細は不明。 形の上では sam サㇺ に a がついた所属形に見えるが、 sam サㇺ との違いも不明。 語構成または語源の表示の中では(< …のそば)と書いておく。 epa=kor cási/kopakke sama/a=yaytuyere/a=yayterkere エパコㇿ チャシ/コパッケ サマ/アヤイトゥイェレ/アヤイテㇾケレ [雅]私の城の方に向かって私はまっすぐに進んでいった。(Sユーカラ) tu-makke-sama kotuye トゥマッケサマ コトゥイェ …がいくら断っても(彼の断りを)きかない。 tu-makke-sama a=kotúye híne トゥマッケサマ アコトゥイエ ヒネ 彼がいくら断っても私はきかないで。(W民話) tumakke-sama i=kotuye トゥマッケサマ イコトゥイェ 私がいくら断って彼はきかなかった。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
samanena
サマネナ 【間投(一部)】(即興歌の折り返し(リフレイン) yaysamanena ヤイサマネナ の最初の部分が飲み込まれてしまって聞こえなかったもの。) ☆参考 歌うときにこのように発音されることはしばしばある。 ☞yaysamanena ヤイサマネナ {E: the refrain of an impromptu, improvised poem.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
samatki
サマッキ 【自動】横向きになる。 pet or ta samatki wa an ペトッタ サマッキ ワ アン 川で(流木が)横向きになっている。(S) samatki no anu サマッキ ノ アヌ 横向きに置きなさい。(S) {E: to turn sideways.} (出典:田村、方言:沙流)
samatkire
サマッキレ 【他動】[自動使役][samatki-re 横向きになる・させる] 横向きにする。 {E: to turn…sideways.} (出典:田村、方言:沙流)
san 1
サン 【自動】[単](複は sap サㇷ゚)[sa-n 前(奥の反対)・へ行く(移動の動詞を形成)] ①(川下方向へ)行く/来る、 (水が)流れる、 (魚が)下る、 (浜へ)出る。 pis ta san ピㇱ タ サン 浜に出る。 kesto an kor arpa=an sán=an ruwehe ケㇱト アン コㇿ アㇻパアン サナン ルウェヘ 毎日毎日(山の方へ)行ったり(山の方から町の方へ帰って)来たりしてついた道。(S民話) ②火(いろり)の方(sa サ)へ行く。 sá ta san サ タ サン 火のそばに行く。(S) sá ta sap wa apekuran サ タ サㇷ゚ ワ アペクラン 火のそばに行ってあたりなさい。(S) ☆参考 山手/川上の方から海手/川下の方へ移動することを言う。川下の方から川上の方へ向かう移動や横の移動には arpa アㇻパ [単]/paye パイェ [複]《行く》や ek エㇰ [単]/arki アㇻキ [複]《来る》が使えるが、 川上の方から川下の方への移動にはそれらの語は使われず、 たとえ隣りの家に行くときでもこの san サン[単]/sap サㇷ゚ [複]が使われる。 ☆参考 家の中で、 いろりは海や沼になぞらえられ、 奥の方(壁際の方)は山手に、 いろりばたの方は海手に、 またいろりの中では中央の方は沖に、 炉ぶちの所は岸になぞらえた言い方で表現される。 {E: ①to go downstream, upstream; (for water) to flow; (for fish) to go downstream; to go onto a beach; go from the inside of a house towards the hearth. ② to go to, towards a fireplace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sánasanke
サナサンケ 【他動】[単](複は sánasapte サナサㇷ゚テ)[sa-na-sanke 前・の方へ・…を出す[単]]…を(中から)出す。 káne kuwa/cinoye kuwa/sánasanke/kamuy tamasay/sánasanke カネ クワ/チノイェ クワ/サナサンケ/カムイ タマサイ/サナサンケ [雅] (姉は)金(かね)のねじれ杖を取り出し、 立派な玉の首かざりを取り出した。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sani
サニ 【名】[所](概は san サン)[san-i 出る/出たもの・(所属語尾)]…の子、 …の子孫。 wenpe sani ウェンペ サニ 貧乏人の子(悪口、 ののしり)。 wenkur sani ウェンクㇽ サニ 貧乏人の子(悪口、 ののしり)。 nispa sani utarpa sani ne kusu pirka siri ニㇱパ サニ ウタㇻパ サニ ネ クス ピㇼカ シリ 偉人の子孫えらい人々の子孫だから栄えるのだ。 (「普通の話言葉ではない。」) (S) ☆参考 大勢の場合は san サン の複数形の sap サㇷ゚ が使われて、 sapi サピ となる。 sani サニ も sapi サピ も、 後に hi ヒ のついた形の例は出ていない。 ☆参考 悪口、 ののしりには sani サニ の代りに taype タイペ、 uype ウイペ も使われる。 ☆参考 sápikir サピキㇼ 子孫の系統、 子孫の総称。 sasini サシニ[雅](神の)子、 世継ぎ。 {E: a child, descendant of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sanniyo
サンニヨ 【自動】勘定を払う、 精算する。 ☆参考 esanniyo エサンニヨ [他動]は、 《心づもりしている、 (先のこと)を熟慮する》ことにも使われる。 {E: to pay a bill; settle an account.} (出典:田村、方言:沙流)
sansintoko
サンシントコ 【名】[< sa-un-sintoko 上座のいろりの近く・にある・大きい容器](?)酒宴のときに大きな酒の容器から小出しにして酒席の上座のいろりの近くに置かれる酒の容器(ここから酒を汲んで片口に入れ、 杯につぐ)。 ☆発音 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは saysintoko サイシントコ と発音する。 {E: a container of sake placed at the seat of honour around the hearth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sápikir
サピキㇼ 【名】[概](所は sápikiri(hi) サピキリ(ヒ))[sap-ikir 出た(者たち)・の集合] 子孫の系統、 血統、 子孫の総体。 aynu sápikir アイヌ サピキㇼ アイヌの系統、 人間の系統。(S) {E: a family line; one's lineage, ancestry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
saranpa
サランパ 【間投】[< 日本語 さらば][古] さよなら。 ☆参考 現代語で別れるときのあいさつとしては、 沙流川下流のワテケさん・サダモさんによれば apunno paye yan アプンノ パイェ ヤン 無事に行きなさい(残る人から去っていく人に)、 apunno oka yan アプンノ オカ ヤン 無事に暮らしなさい(去って行く人から残る人に)が最も普通、 しかしほかにも yayeyamno paye yan ヤイェヤㇺノ パイェ ヤン 気をつけて行きなさい、 pirkano oka yan ピㇼカノ オカ ヤン 元気で/具合よく暮らしなさい、 その他いろいろな言い方がある。 {E: good-bye.} (出典:田村、方言:沙流)
satcep
サッチェㇷ゚ 【名】[sat-cep 乾いた・魚](=sat cep サッ チェㇷ゚)干し魚。 yayataye satcep ヤイェタイェ サッチェプ [雅][慣用句](直訳すると)網を引いた干し魚=魚(叙事詩の中で「魚」ということをこのように飾って言う)。 (S) {E: dried fish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sawre
サウレ 【自動】①ゆるんでいる。 ②一生懸命やらない。 ku=sawre hike kú=iperepa easkay hawe? クサウレ ヒケ クイペレパ エアㇱカイ ハウェ? 私が何もしなかったらみんなに食べさせられない(反語表現)。(S) {E: ① loose ② to not do one's best; not try hard.} (出典:田村、方言:沙流)
sekor
セコㇿ 【接/副】[se-kor と言う・…しながら] ①(引用文/引用句を受ける。 多くの場合「言う」「思う」「たずねる」などを意味する語 hawean ハウェアン、 itak イタㇰ、 ye イェ、 yaynu ヤイヌ、 uwepekennu ウウェペケンヌ などへつなぐ。)(母音の後では、 しばしば s の後の e が落ちて …skor …ㇱコㇿ と発音される。) ②(昔話の終わりに用いられて)…とさ。 ③(何かのやり方を説明するのに、 そのしぐさをして見せながら)こういうふうに(二度くり返して言う)。 sekor sekor a=mimáki a=utómosmare hi セコㇿ セコㇿ アミマキ アウトモㇱマレ ヒ こういうふうにこういうふうに歯をぶつけ合わせること(歯をぶつけ合わせて見せながら言っている)。(W会話) sekor an pe セコン ペ このような/そのようなこと/もの。 ④(熟語) …pe/p sekor …ペ/ㇷ゚ セコㇿ …した途端に、 …したときすぐに。 temcaricari=an a p sekor テㇺチャリチャリアナㇷ゚ セコㇿ 手をバタバタした途端に。 sekor ne セコン ネ …と言った/言っているのだ、 …ということだ。 kanna k=ek kusu ne wa sekor ne hawe ne wa カンナ ケㇰ クス ネ ワ セコㇿ ネ ハウェ ネ ワ (私は)また来ますよと言ったのです。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
senkaki
センカキ 【名】布。 yayan senkaki ヤヤン センカキ 木綿の布。(S) ☆参考 絹の布は saranpe サランペ。 {E: cloth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sések
セセㇰ 【自動】①(ものが)熱い、 熱くなる、 温い、 温まる、 沸(わ)く。 sések sayo セセㇰ サヨ 熱いおかゆ。 sések kaspa wa ku=ku ka eaykap セセㇰ カㇱパ ワ クク カ エアイカㇷ゚ 熱すぎて(私は)飲めない。(S) tonpuri sések na ahupan トンプリ セセㇰ ナ アフパン おふろがわいたから入りなさい(ahupan アフパン は ahup yan アフㇷ゚ ヤン が続けて発音された形)。(W) úsey tane sések ウセイ タネ セセㇰ お湯がもうわいた。 ②(冷たいほうがよいものが)なまぬるい。 wakka keseke sések, kéra wen ワッカ ケセケ セセㇰ、 ケラ ウェン 水の飲み残しはなまぬるくて味が悪い。(S) ③(人が)暑い(暑く感じる)。 ku=sesek koyaywennukar クセセㇰ コヤイウェンヌカㇻ 私は暑くて苦しい。(W) ku=sesek humi! クセセㇰ フミ! 暑いなあ! ☆参考 天候に関して気温が高く暑いことを言うのには、 sir-sések シㇼセセㇰ [完動]が用いられる。 ☆参考 焼けつくようなひどい暑さを言う。 日本語東京方言等で「暑い」と言うような場合でもほどほどの暑さであれば popke ポㇷ゚ケ [自動]/sir-popke シㇼポㇷ゚ケ [完動] が使われる。 ☆参考 nam ナㇺ ぬるい、 冷たい。 meman メマン 涼しい。 mérayke メライケ 寒い。 {E: ① (for things) to be hot; warm; boiled. ② (for someone) to be, feel hot.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
seta
セタ 【名】[動物] 犬。 pinne seta ピンネ セタ 雄犬。 pon seta ポン セタ/ポイ セタ 小犬/子犬。 húre seta フレ セタ 赤犬=茶色い犬。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんかさせるもの。(S会話)(なぞなぞで答えは mimaki ミマキ 歯。) seta ahun wa apausta a=perpa aan セタ アフン マ アパウㇱタ アペㇾパ アアン [比喩] 犬が入って戸がこわされたな=前歯が欠けている(「歯欠けの人を見てなぞかけてひやかしている」)。(W) seta sani セタ サニ 犬の子、 犬の子孫(ののしりの表現)。(W) a=eósoma ruwe íne/seta e wa isam/ne seta ine/a=rayke wa isam アエオソマ ルウェ イネ/セタ エ ワ イサㇺ/ネ セタ イネ/アライケ ワ イサㇺ うんちに出したのはどうなった、 犬が食べてしまった、 その犬はどうなった、 殺されてしまった。(KK掛け合い歌) ☆参考 犬は身近な動物で口承文学にもよく登場するが神としては出てこない。 用例にもあるようにいやしい役回りで出てきたり、 ののしりに使われたりする。 {E: a dog.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
si- 3
シ- 【接頭】(他動詞および目的語を取る位置名詞などに接頭して、 一つの目的語の代りになる接頭辞の一つ。 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に i- イ《人/もの》、 u- ウ《互い》、 yay- ヤイ《自分》がある。) ①自分(を、 に)。 (「…を…する」という意味の他動詞に接頭し、 「…が…なる」という意味の自動詞を形成する。) turi トゥリ …を伸ばす;situri シトゥリ 伸びる。 ②(位置名詞について)自分(その文の主語の人自身)の。 etok エトㇰ …の前方; siyetok シイェトㇰ[si-etok シエトㇰ] 自分の前方。 (たとえば次のような文脈で):siyetok un inkar シイェトㇰ ウン インカㇻ (彼は)彼自身の前方を見る。 siyetok un ku=inkar シエトクン クインカㇻ 私は私自身の前方を見る。 ③(使役/不定使役の接尾辞と組み合わさって) si-…(自動詞)-re/e/te(使役) シ-…-レ/エ/テ ☞別項1、 2、 si-…(他動詞)-yar/ar (不定使役) シ-…-ヤㇻ/アㇻ ☞別項 ☆参考 yay- ヤイ- も《自分自身》を示す再帰の接頭辞だが、 意味・用法に違いがある。 yay- ヤイ は、 それが目的語として接頭している他動詞の主語と同一人物を指すが、 si- シ はそうとは限らず、 多くの場合、 それが接頭している語が含まれている動詞句の(したがってその節/文の)主語と同一の人物を指す。 同じ語に yay- ヤイ、 si- シ の両方がそれぞれ接頭してできた対の語もある。 次の一対の例では、 yay- ヤイ- が意志のある自分を示し、 si- シ- のほうは単に他動詞を自動詞化している。 yaypusu ヤイプス (もぐっていた人が)自分で泳ぐなり何なりして浮いて出る。 sipusu シプス (沈んでいたものが)ひとりでに浮き上がる。(W) しかし、 いつもこれと同じ違いがあるとは限らない。 また yay- ヤイ は、 意味上の制約がないかぎりどんな他動詞にもつくが、 si- シ はそうではない。 その代わり si- シ- はいろいろな位置名詞につくが yay- ヤイ は限られた位置名詞にしかつかない。) (出典:田村、方言:沙流)
si-…-re/-te/-e 1
シ…レ/テ/エ 【接頭辞…接尾辞】(自動詞の使役形に si- シ が接頭して)…した/しているふりをする。 ray ライ 死ぬ;sirayre シライレ [si-ray-re 自分・死ぬ・させる]死んだふりをする(yayrayke ヤイライケ は[yay-ray-ke 自分・死ぬ・させる(他動詞化)]自殺する)。 ponpe ポンペ 赤ちゃん;ne ネ である;siponpenere シポンペネレ [si-ponpe-ne-re 自分を・赤ちゃん・になる・させる]甘える。 (出典:田村、方言:沙流)
sianpetpeni
シアンペッペニ 【位名】[si-an-pet-peni 本当に・ある・川・川上][雅]ずっと川上の方。 sianpetpeni/a=yaytuyere シアンペッペニ/アヤイトゥイェレ[雅]ずっと川上の方へ私はまっすぐに飛んで行った。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sihoskiannuman
シホㇱキアンヌマン 【名/副】[si-hoski-an-numan (強意の接頭辞)・先に・あった・きのう] さきおとといの前の日。 ☆参考 hoskiannuman ホㇱキアンヌマン さきおととい。 hoskinuman ホㇱキヌマン おととい。 núman ヌマン きのう。 {E: four days ago.} (出典:田村、方言:沙流)
sik 2
シㇰ 【名】[概](所は siki(hi) シキ(ヒ)) 目。 sik ani ka rayke noyne シㇰ アニ カ ライケ ノイネ 目ででも殺すように(にらみつける恐ろしい様子の描写)。(W民話) sik o シㇰ オ 目が開く、 見えるようになる。 sik a=o hi a=eyáykopuntek kusu シㇰ アオ ヒ アエヤイコプンテㇰ クス 私は目が見えるようになったのがうれしくて。(W民話) sik oriyak kane シㇰ オリヤㇰ カネ 目のとどくかぎり(ずうっと向こうまで)。(W民話) ☆参考 網の目は siktu シㇰトゥ。 布地の目は káuturu カウトゥル[所]ざるやござ・むしろの目は kiyuturu キユトゥル[所]。 {E: the eyes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikamare
シカマレ 【自動】[si-kama-re 自分を・またぐ・させる](日にちなどの)間をとばす、 間があく。 sine cup sikamare no nepki kus ek シネ チュㇷ゚ シカマレ ノ ネㇷ゚キ クㇱ エㇰ 一カ月おいて(次の次の月に)働きに来る。(S) tu cup sikamare no ek ranke トゥ チュㇷ゚ シカマレ ノ エㇰ ランケ (彼はいつも)二カ月おきに来る。(S) to sikamare no/sine to sikamare no ト シカマレ ノ/シネ ト シカマレ ノ 一日おいて、 一日おきに。(S) íne to sikamare he ne ya asikne to sikamare he ne ya ku=ye kusu ne イネ ト シカマレ ヘ ネ ヤ アシㇰネ ト シカマレ ヘ ネ ヤ クイェ クス ネ 四日後か五日後に言います。(S) {E: refers to intervals of time eg. every other day; every second month etc.} (出典:田村、方言:沙流)
sikatkore
シカッコレ 【他動】[si-kat-kor-e 自分・あり方・を持つ・させる](悪いものが)…を誘惑する(?)/連れ出す(?)。 hunak un sikatkore wa tura ruwe an un? フナクン シカッコレ ワ トゥラ ルウェ アヌン? (あの悪い子がうちの子を)どこへまた引っぱり出して行ったろう。(S) ☆参考 siren シレン …を誘う。 tura トゥラ …と一緒に行く/来る。 {E: (for a bad person) to lure away.} (出典:田村、方言:沙流)
sikehe
シケヘ 【名】[所](概は sike シケ) …の荷物、 …の背負い荷、 彼/彼女の荷物/背負い荷。 tup rep a=etáypa híne a=sikéhe a=kar トゥㇷ゚ レㇷ゚ アエタイパ ヒネ アシケヘ アカㇻ 私は(その昆布を)二、 三本引き抜いて背負い荷をつくった。(W民話) oharkisoun a=sikéhe a=anú híne オハㇻキソウン アシケヘ アアヌ ヒネ 私は左座(=訪問者の席)に私の荷物を置いて。(W民話) {E: a load of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikenukar
シケヌカㇻ 【他動】[sik-e-nukar 目・で・…を見る][雅]…を見る。 (この用例では)占いして見る。 pon cikisani ne/hetuku katu/sikenukar pe/ne korkayki ポン チキサニ ネ/ヘトゥク カトゥ/シケヌカㇻペ/ネ コㇿカイキ [雅]小さいハルニレの木が生えたのだということを占いして見たのですけれども。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikesar
シケサㇻ 【自動】悪事をする(?)。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (家の)浜側を通る人も山側を通る人も襲って物を取り、 悪事をしている(?)。(NK民話) ☆発音 sikesara シケサラ かもしれない。 {E: to } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siketoknawa(no)
シケトㇰナワ/シケトㇰナワノ 【副】[sik-etok-na-wa(no) 目・の先・の方・から](次の慣用表現の中で) siketoknawa(no) eramiskari シケトㇰナワ/シケトゥナワノ エラミㇱカリ 一度も見たことがない、 全然見知らない。 siketoknawa a=erámiskari okkaypo sinep soy ta ek na シケトㇰナワ アエラミㇱカリ オッカイポ シネㇷ゚ ソイ タ エㇰ ナ 全然見たことのない若い男が一人門口に来ていますよ。(W言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikkapturiri
シッカㇷ゚トゥリリ 【自動】[sikkap-turi-ri まぶた・を伸ばす・(重複)ずうっと…する] 目がたるむ、 まぶたがのびている。 aysuye kor sikkapturiri kane an アイスイェ コㇿ シッカㇷ゚トゥリリ カネ アン 居眠りしながら目がたるんでいる。(S) {E: to have droopy eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
siknak
シㇰナㇰ 【自動】[sik-nak 目・がない(< sak ?)] 目が見えない、 盲目である。 siknak wa sittemraypa シㇰナㇰ ワ シッテㇺライパ (彼は)目が見えないので手探りする。(S) {E: to be blind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikore 1
シコレ 【自動(?)/他動(?)】[si-kore 自分・を…に与える] 来てくれとも言われないのに居候みたいに自分でそこにいる。(S) ☆参考 語形から見れば他動詞。 {E: for someone to stay uninvited and contribute nothing.} (出典:田村、方言:沙流)
sikotcanere
シコッチャネレ 【他動】[si-kotca-ne-re 自分・の前・になる・させる](他の人)に自分に代ってしてもらう。 yaykurkata ye hike makanak ne wa, mosma kur sikotcanere ヤイクㇽカタ イェ ヒケ マカナㇰ ネ ワ、 モㇱマ クㇽ シコッチャネレ (彼は)自分で言えばいいのに他の人に言ってもらう。(S) ☞kotca コッチャ {E: to have…do…in one's place.} (出典:田村、方言:沙流)
sikurkasam eopirasa
シクㇽカサㇺ エオピラサ 【他動】[sí-kurka-sam e-o-pirasa 自分・の上一面・(< …のそば)・で・に・…を広げる][雅](小袖)を自分の体に合わせて広げる。 kamuy kosonte/a=sikúrkasam/eopirasa カムイ コソンテ/アシクㇽカサㇺ/エオピラサ [雅]立派な小袖を私は自分の体に合わせて広げてみた。(Sユーカラ) ☆参考 同じユーカラを語っている別の箇所で a=eyáykurkasam/pirasa kane アエヤイクㇽカサㇺ/ピラサ カネ とも言っている。 ☞eyaykurkasam エヤイクㇽカサㇺ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
simke(he)
シㇺケ(ヘ) 【名】[所](概念形 sim シㇺ は独立の語としては未出)…の翌日、 その翌日。 oyasim simke hene na simke hene k=arpa オヤシㇺ シㇺケ ヘネ ナ シㇺケ ヘネ カㇻパ あさっての次の日にか、 さらにその次の日にでも行きます。(S) ☆参考 oyasim オヤシㇺ の sim シㇺ は概念形。 {E: the next, following day.} (出典:田村、方言:沙流)
simotori
シモトリ 【自動】[< 日本語 すもうとり]すもうをとる。 e=simotori hene easkay wa he e=arpa rusuy pe an? エシモトリ ヘネ エアㇱカイ ワ ヘ エアㇻパ ルスイ ペ アン? (直訳すると)あなたはすもうでも取れるので行きたいのか=行ったってすもうが取れるわけでもないのにすもうを見に行きたいのか。(S) (出典:田村、方言:沙流)
sine-turesnu
シネトゥレㇱヌ 【名】[sine-tures-nu 一人の・(兄からみた)妹・を持つ][雅] 妹が一人ある(主語は男性)。 yayirwakikor sineturesnu ヤイㇼワキコㇿ シネトゥレㇱヌ (彼には)男兄弟がなくて妹が一人ある。(S) {E: (from the perspective of an older brother.) a younger sister.} (出典:田村、方言:沙流)
sineatkire
シネアッキレ 【他動】[自動使役][sineatki-re 決まる・させる] …を決める。 yaykewtum sineatkire ヤイケウトゥㇺ シネアッキレ[自分の心・を決める]決心する。 {E: to decide…} (出典:田村、方言:沙流)
sinenne
シネンネ 【副】[sinen-ne 一人・である] ①一人で。 sinenne k=ek シネンネ ケㇰ 私は一人で来た(sinen ku=ne wa シネン クネ ワ とも言う)。 ②ひとりでに。 mákip ene, sinenne ku=nupe ran kor an humi an hi an? マキㇷ゚ エネ、 シネンネ クヌペ ラン コラン フミ アニ アン? どうしてこうひとりでに涙が出ているのだろう。(S) ☆参考 「ひとりでに」は yaykata ヤイカタ とも言う。 {E: alone; by oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinere
シネレ 【デアル動】[使役再帰][si-ne-re 自分・…である・…させる] …になる、 …に化ける。 ☆参考 化けることは …ne yaykar …ネ ヤイカㇻ とも言う。 {E: to become, turn into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinire
シニレ 【他動】[自動使役][sini-re 休む・させる] …を休ませる、 (訪問客)を家に通す、 (帰ると言う客)を引きとめる。 {E: to make…stay, visit, rest.} (出典:田村、方言:沙流)
sinna
シンナ 【自動】①別である、 別になっている、 違う。 …sinna…sinna… …シンナ…シンナ …と…は別になっている。 irenka itak sinna, yayirayke itak sinna, kamuynomi itak sinna イレンカ イタㇰ シンナ、 ヤイライケ イタㇰ シンナ、 カムイノミ イタㇰ シンナ 裁判の言葉やお礼の言葉や神祈とうの言葉をそれぞれ別々に…。 ② ☞eypottumma sinna エイポットゥンマ シンナ ☆参考 [副]は sinnayno シンナイノ 違って。 {E: to be separate; different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinot
シノッ 【自動】①遊ぶ(子どもだけでなく大人でも)。 ②[名]遊び(動物を模した「踊り」などもこの語で表す)。 tapan sinot hararki sekor a=ye タパン シノッ ハラㇻキ セコライェ この遊び(踊り)をハラルキ(水鳥の舞)と言います。(S独話) ③[熟語] sinot yúkar シノッ ユカㇻ 遊びのユーカラ=こっけいなことを入れて笑い楽しませるユーカラ。 ☆参考 「踊り」「舞い」と呼ばれるものにはいろいろあり、 それぞれが名称を持つ。 総称する語はない。 ☞horippa ホリッパ {E: ① to amuse oneself; play(v.). ② amusement; play(n.). ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinotnumatpo
シノッヌマッポ 【名】[sinot-numat-po 遊ぶ・胸ひも・(指小辞)][雅]胸ひも、 女性の下着(mour モウㇽ)の襟もとを開かないようにとめるひも。 sinotnumatpo houwepahm/erikiraye シノッネマッポ ホウウェパフム/エリキライェ 襟もとのひもを結ぶようになった。(W神謡K) ☆参考 日常語では numat ヌマッ。 雅語のこの語は、 娘が大きくなって衿もとのひもを結ぶくらいに(そのくらい大人に)なったというような文脈で使われる。 (出典:田村、方言:沙流)
sinoye
シノイェ 【自動】[si-noye 自分・をねじる] ねじれる。 upas upun sinoye ウパスプン シノイェ 雪ぼこりが渦巻く。(HK民話) ciw sinoye katu renkayne チウ シノイェ カトゥ レンカイネ 流れが曲りくねっていくのに従って=水の流れに従って。(S) ☆参考 道などがただ曲がっているのは rewke レウケ。 水が渦巻くのは moyonne モヨンネ。 つむじ風は wenrera ウェンレラ。 {E: to get twisted, warped; swirl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinrit 2
シンリッ 【名】[概](所は sinrici(hi) シンリチ(ヒ))[sir-rit 地・すじ] ①先祖。 sinrit koycarpa シンリッ コイチャㇻパ 先祖を供養する。 ②一族(先祖も、 子孫も含めて家全体)。 yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka sinrit ku=ramu wa nen póka kú=ikasuy siri un ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ シンリッ クラム ワ ネン ポカ クイカスイ シリ ウン 自分は(私自身は)何もしないでも食べられるけれど一族を思って何とか手助け(=協力)しているのだよ。(S) {E: one's family clan, ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinrit-cise
シンリッチセ 【名】[sinrit-cise 先祖・家]先祖の家。 sinrit-cise pirka cise tomo a=eyáysikarun シンリッチセ ピㇼカ チセ トモ アエヤイシカルン 先祖の家、 立派な家の中で私はものごころついた。(HC民話) {E: one's ancestral home.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinrit-nomi
シンリッノミ 【名】[< 自動][先祖・をまつる]先祖まつり(用例ではお彼岸)。 sinrit-nomi ehanke kusu tayko kik humi as シンリッノミ エハンケ クス タイコ キㇰ フミ アㇱ お彼岸が近いからたいこをたたく音がする(このたいこは日蓮宗のたいこを指している)。(W) ☆参考 アイヌ伝統文化の先祖まつりは sinnurappa シンヌラッパ。 (出典:田村、方言:沙流)
sintasuye iyonnokka
シンタスイェ イヨンノッカ 【名】[ゆり板をゆらす・子守歌]ゆり板(ゆりかご)をゆらしながら歌う子守歌。(KSg) ☆対語 pakkay iyonnokka パッカイ イヨンノッカ 子をおぶって歌う子守歌。 (出典:田村、方言:沙流)
sintoko
シントコ 【名】大きい深い容器、 櫃。 ①宝器の一種、 木製ふたつきの大きい容器、 古い日本語で行器(ほかい)と言ったもの。 (注 和人との交易で手に入れた。 多くは円筒形、 角ばったものもある。 黒い漆塗りで家紋のついたものが多く、 足のついたもの、 耳(二つの突起)のついたものもある。 宝物として家の北側東寄りの宝壇に並べ飾られた。) ②酒の容器。 sakekar sintoko サケカㇻ シントコ 酒をつくる容器。 sansintoko/saysintoko サンシントコ/サイシントコ 酒を供するために酒席に置く容器、 酒櫃。 {E: ① a chest; a lacquerware container. ② a container for making sake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinukare
シヌカレ 【他動】[si-nukar-e 自分を・見る・させる]…に自分を見せる。 paykar sey kuytop sinukare wa kinno パイカㇻ セイ クイトㇷ゚ シヌカレ ワ キンノ 三月ごろのホッキ貝は雁に見てもらいたくてまるまると太っている。(S) {E: to have…look at oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
sinuma
シヌマ 【代名】[三人称単数] 彼/彼女、 彼自身。 sinuma yaykata ye p ora e=ka omare シヌマ ヤイカタ イェㇷ゚ オラ エカ オマレ 彼自身が自分で言ったことなのにそれを(彼は)あなたが言ったことにする。(S) ☆参考 日本語の「彼」「彼女」のように頻繁には使わない。 だれのことを言っているのかを知らせる必要がある場合はその人を表す語(たとえば「うちの息子」とか「村おさの奥さん」とかを表す名詞/名詞句)を使って言う。 一方、 言わなくても相手にわかる場合は言わないのが普通である。 三人称代名詞が使われるのは主に、 第三者に知られたくない等で、 その人を表す名詞/名詞句(名前とか「この人」など)の使用を避ける場合と、 「その人自身」を強調的に表す場合である。 {E: third person sg. pronoun.} (出典:田村、方言:沙流)
sipusu
シプス 【自動】[si-pusu 自分・を出す](ものが)現れ出る、 見えない所からとび出す、 (地中から)出てくる、 (水の中から)浮き上がる。 ésir toysas toytoy ka ta sipusu エシㇼ トイサㇱ トイトイ カ タ シプス 今朝土ヒルが地面の上に出た。(S) néa cúkopoyepoye uske osma, oraun sipusu kor orperere ネア チュコポイェポイェ ウㇱケ オㇱマ、 オラウン シプス コㇿ オㇿペレレ (悪い熊は)例の渦巻いている所に落ち、 それから浮いてくるとウォーと大声をあげた。(KK民話) ☆参考 yaypusu ヤイプス [自分・を出す] は、 水中にもぐっていた人が自分で手足を動かして浮いてくることを言う。 sipusu シプス はものがひとりでに浮き上がってくること。 {E: to appear; come into view; float up; come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir 2
シㇼ 【形名】(名詞化辞として、 動詞句に終わる文の後に置かれ、 見えることに関し、 「…する様子/…している様子」というニュアンスを含んだ名詞句をつくる。)(…している)様子、 …の。 ①(=siri シリ) tanepo apkas pe e=ne sir ne yakun タネポ アㇷ゚カㇱ ペ エネ シン ネ ヤクン あなたが初めて来たのなら。(S民話) (同じような文脈で siri シリ が多く使われる。 siri シリ と sir シㇼ とに用法やニュアンスの違いがあるかどうか不明。 ②sir ko シㇼ コ [様子・(擬音/擬態の表現を導く接辞)][雅]…する様子が/は…。 i=nukar sir ko caynatara イヌカㇻ シㇼ コ チャイナタラ 私を見る様子がジローツとしている=私をジローツとにらみつけている。(W民話) {E: an appearance; a condition ; a manner; a state.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-casnure
シッチャㇱヌレ 【他動】[sir-casnu-re あたりを・さっぱりする・させる]片付ける、 さっぱりさせる(ものが散らかっていたり、 ゴミが落ちていたりしないように片付けたり掃除したりする)。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: to put…in order; clear away…} (出典:田村、方言:沙流)
sir-onuman
シロヌマン 【完動】[sir-onuman あたり(完全動詞形成)・夕方/晩方] 夕方/晩方/日暮れどきになる。 tane sir-onuman wa sir-kunne p hunak un eci=payé? タネ シロヌマン ワ シㇼクンネㇷ゚ フナクン エチパイェ? もう夕方になって暗いのにあなたたちはどこへ行くの? (S) {E: to grow into dusk, early evening.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-popke
シㇼポㇷ゚ケ 【完動】[sir-popke あたりが・暖かい]暖かい(天気が)。 paykar or un sir-popke wa a=eyáykopuntek パイカㇻ オルン シㇼポㇷ゚ケ ワ アエヤイコプンテㇰ 春になってくると暖かくなるのでみんな喜ぶ。(W) ☆参考 寒かったあと気温が上がって楽になる/なったことを言うほか、 かなり暑くて汗ばむようなときでも言う。 ☆参考 popke ポㇷ゚ケ [自動]は人が主語で、 その人が暖かく感じることを言う。 {E: (for the weather) to be warm.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-sések
シㇼセセㇰ 【完動】[sir-sések あたりが・暑い] 暑い(気温が高い)。 sir-sak kor sir-sések wa pirka シㇼサㇰ コㇿ シㇼセセㇰ ワ ピㇼカ 夏になると暑くてよい。(W) sir-sések korka k=omkekar wa ku=merayke シㇼセセㇰ コㇿカ コㇺケカㇻ ワ クメライケ 暑い天候だけれど私はかぜをひいているので寒い。(W) ☆参考 気温や室温が高くて、 だれでもが暑いと感じるような状態であることを言う。 英語なら to be hot ではなく It's hot に当たる。 ものや水などが熱いことは sések セセㇰ と言い、 人が暑く感じることも sések セセㇰ と言う。 ☆参考 sir-sések シㇼセセㇰ や sések セセㇰ は、 焼けつくような暑さのときに使い、 日本語東京方言などで「暑い」と言うようなときでも、 つゆどきのようなむし暑さやちょっとした暑さのときは、 popke ポㇷ゚ケ、 sir-popke シㇼポㇷ゚ケ が使われる。 ☞sések セセㇰ、 popke ポㇷ゚ケ、 sir-popke シㇼポㇷ゚ケ {E: (for the temperature) to be hot.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-taratarak
シッタラタラㇰ 【完動】[sir-tara-tara-k 地・(擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 土地がデコボコだ。 sir-taratarak wa k=apkas ka eaykap シッタラタラㇰ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアイカㇷ゚ 土地がデコボコで私は歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to be rough and uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-tenatenak
シッテナテナㇰ 【完動】[sir-tena-tena-k 地・(擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 地面がツルツルすべる(雨の後)。 earkinne sir-tenatenak wa k=apkas ka eaykap エアㇻキンネ シッテナテナㇰ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアイカㇷ゚ とてもツルツルすべって私は歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to be slippery (after rain).} (出典:田村、方言:沙流)
sir-teske
シッテㇱケ 【完動】[sir-tes-ke 地・(すべることを表す語根)・(自動詞形成)] 地面が凍ってすべる。 earkinne sit-teske wa k=apkas eaykap エアㇻキンネ シッテㇱケ ワ カㇷ゚カㇱ エアイカㇷ゚ とてもすべって歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to freeze and be slippery.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-ukopukrototke
シルコプㇰロトッケ 【完動】[sir-uko-puk-rotot-ke あたり・いっせいに・プツ(擬音の語根)・(音の連続を表す接尾辞)・(自動詞形成)] あたりでいっせいにプツプツプツと音がする。 sicigaci cup wano an pe, tapan Hokkaito, aynu mosir or unno sir-ukopukrototke, sir-yasrototke, uhuy wa paye uskehe oka シチガチ チュㇷ゚ ワノ アン ペ、 タパン ホッカイト、 アイヌ モシㇼ オルンノ シルコプㇰロトッケ、 シㇼヤㇱロトッケ、 ウフイ ワ パイェ ウㇱケヘ オカ 7月からのこと、 この北海道つまりアイヌの土地にまで、 パラッパラッと銃弾の音が鳴り、 バリッバリッとものの裂ける音が鳴り、 燃えていく所があった。(W会話) (戦争中の銃や空襲の被害などの物音を表している。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siramsuye
シラㇺスイェ 【他動】[si-ram-suye 自分(の)・心・をゆらす][雅](次の慣用句の中で)考える。 yayko-tuyma siramsuye ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ [雅]長いこと考えている。 tanto tóri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラㇺスイェ [雅]私は二日間ずうっと長く考え続けていた。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では、 yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ が一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラㇺスイェアン。 ☞yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
síran
シラン 【完動】[sir-an あたり/様子・ある] ①(…で)ある、 状況が(そう)なっている。 maratto an kor síran マラット アン コㇿ シラン 酒宴が行われていた。(W言い伝え) i=etok un aynu sinotcaki haw as kor síran イイェトㇰ ウン アイヌ シノッチャキ ハウ アㇱ コㇿ シラン 私の行く手にアイヌが歌う声がしていた。(S民話) uunukor utar oka híne síran ウウヌコㇿ ウタㇻ オカ ヒネ シラン 母と子が住んでいた。(W民話) a=erámasu no síran pe ne kusu アエラマス ノ シラン ペ ネ クス おもしろいような状態になっているので。(S会話) ene an tennep an hike a=i=núkare póka somo ki no síran hi an エネ アン テンネㇷ゚ アン イケ アイヌカレ ポカ ソモ キノ シラニ アン このような赤ちゃんがいたのにいままで私に見せてもくれなかったんだなあ。(W民話) ②時がたつ。 sóyonpa wa ora setakko síran pe ソヨンパ ワ オラ セタッコ シラン ペ 外出してからずいぶん長くたったのに。(S) iruka síran kor イルカ シラン コㇿ 少したつと。(NK民話) tu to re to hancikiki/síran ki kor トゥ ト レ ト ハンチキキ/シラン キ コㇿ 二、 三日たつと。(HC神謡) ☆参考 民話の冒頭で三人称の登場人物を紹介をするときには、 主語を特定しないこの完全動詞形が用いられる。 ①の最後の例では、 そのあとすぐに主人公の自叙となり、 sine po kor unarpe a=ne híne án=an シネ ポ コㇿ ウナㇻペ アネ ヒネ アナン 私は一人の息子を持つ中年の女性でした、 と、 引用文中の自称(すなわち不定人称形)になっている。 {E: ① circumstances, refers to space and time (B.). ② to take time; for time to pass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirankore
シランコレ §011.身内 血縁の者(6)sirankore〔ši-ráŋ-ko-re シらンコレ〕⦅ビホロ、アショロ、カラフト⦆①親類;血縁の者。"anoka neampe ine pa asisne pa paxno pon hekachi an-ne orowa, ay-sirankore utara i-reske"「私は4才5才位の幼童であった頃から、私の親類の人々が私を育てた」⦅あいぬ物語, p.2⦆。②血につながる;血統を引く。"tanokay piskan kotan oxta Karaxto orun nispa utara 〜 aynu tani kayki okay" 「これら方々の村にカラフトの首領たちの血を引いている人が今もいる」⦅あいぬ物語, p.5⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sirar 2
シラㇻ 【自動(?)】(おかゆが)かたい。 ☞sirarsayo シラㇻサヨ、 siratek シラテㇰ (出典:田村、方言:沙流)
siratek
シラテㇰ 【自動】[< sirar-tek かたい・やや…](?) ①かたい(おかゆ、 糊、 こねたもの等、 ドロドロのものの水分が少なくて)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあまり固く練ってしまったんだなあ。(S) ②(熟語) paro siratek パロ シラテㇰ (渋くて/甘くて)口のあたりが厚くなったように変な感じになる。(S) hu kaki k=e akus ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek フ カキ ケ アクㇱ クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 生の柿を食べたら唇のほうまで厚くなったみたいに口が変になった。(S) ☆参考 (味が)しぶいことは、 parkosiratek パㇻコシラテㇰ、 parsiratekka パㇻシラテッカ。 {E: ① (for rice gruel, paste, dough etc.) to be thick, stiff. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siren
シレン 【他動】…を一緒に行こうとさそう。 ene monasap ruwe an pe a=sirén yakka somo i=tura nankor kusu tun a=ne wa pay=an エネ モナサㇷ゚ ルウェ アン ペ アシレン ヤッカ ソモ イトゥラ ナンコㇿ クス トゥナネ ワ パヤン (あの人は)あんなにいそがしいんだからさそっても行かないでしょうから私たち二人だけで行きましょう(pay=an パヤン=paye=an パイェアン)。(S) X siren wa arpa wa nasi eikkapa wa ora a=kisma wa a=kikkik ruwe ne yak a=ye wa X k=éasiskar pe un うちの子はXにさそわれて行って二人でナシを盗んでつかまってたたかれたそうで私はXをうらんでいるのよ。(S) a=yuputari ikaanun nen ka haweoka híne menokopoutar inani ka siren na tura na sekor ramuan=an アユプタリ イカアヌン ネン カ ハウェオカ ヒネ メノコポウタㇻ イナニ カ シレン ナ トゥラ ナ セコㇿ ラムアナン 兄さんたちがもしかして何とか言って娘さんたちのだれか一人をさそわないかな連れて行かないかなと私は思った。(NK民話) {E: to invite, tempt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirepa
シレパ 【自動】[sir-epa 土地・に着く] 着く、 到着する、 来着する、 届く。 nusa or ta sirepa ヌサ オッタ シレパ 祭壇のところに行き着いた。(W神謡語り) a=uní ta sirepa=an アウニ タ シレパアン 私は私の家に帰り着いた。(W神謡語り) a=nuráppa wa usa aep pirka hi, usa okaype maratto pirka p sirepa wa アヌラッパ ワ ウサ アエㇷ゚ ピㇼカ ヒ、 ウサ オカイペ マラット ピㇼカㇷ゚ シレパ ワ (他の人々は)供養されて、 いろいろ食べ物のよいのやいろいろなもの、 ごちそうのよいものが届いて。(W民話) {E: to arrive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirepakasnu
シレパカㇱヌ 【他動】[sir-epakasnu 土地・…に…を教える] …に道を教える。 {E: to tell, show…the way; give directions to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirerun
シレルン 【副】川の対岸(「川向い」)へ。 sirerun a=nukár kor paye=an kotan Nupkipet ne シレルン アヌカㇻ コㇿ パイェアン コタン ヌㇷ゚キペッ ネ 川向いに見ながら行く部落は貫気別(ぬきべつ)だ。(S) {E: on the other side, opposite bank of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
siresik
シレシㇰ 【自動】[sir-e-sik あたり・それで・満ちる] (直訳すると)あたりが…でいっぱいになる=…がとてもたくさんある。 yam nitay siresik pe ne aan ヤㇺ ニタイ シレシㇰ ペ ネ アアン あたり一面が栗林でいっぱいだったのでした。(W神謡語り) {E: to be full of…; have plenty of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirka 2
シㇼカ 【位名】[概](所は sirkasi シㇼカシ、 sirkaske シㇼカㇱケ)[sir-ka 地/あたり・の上] ①地面や床(ゆか)の上。 ne suwop apunno a=ranke sirka ta a=anú ranke a=anú ranke ayne ネ スウォㇷ゚ アプンノ アランケ シㇼカ タ アアヌ ランケ アアヌ ランケ アイネ その箱を静かに下ろして床(ゆか)に置き、 次々に下ろしては床に置いてから。(HK民話) sirka ta inkar シㇼカ タ インカㇻ [地面・に・ものを見る](負けたために)何も言えない。 ②(布や着物の)表(おもて)。 ☆対語 sirpok シㇼポㇰ {E: ① on, above ground. ② the front, outer surface of clothing, material.} (出典:田村、方言:沙流)
sirkasi/sirkas(i)ke
シㇼカシ/シㇼカシケ/シㇼカㇱケ 【位名】[所](概は sirka シㇼカ)[sir-kasi/kas(i)ke 地・その上] ①…の上。 toytoy ka wa/hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáykosnekur/punpa kane トイトイ カ ワ/ホプニ レラ/マウ シㇼカシ/アエヤイコㇱネクㇽ/プンパ カネ 土の上から立ちのぼる風に吹かれたように体が軽く浮き上がって (Sユーカラ) m ②…の表(おもて)(布や着物のおもて)、 その表。 {E: the outer surface of…(clothing, material).} (出典:田村、方言:沙流)
sirko-cotca
シㇼコチョッチャ 【他動】[sirko-cotca 強く・射る](矢を)ヒョウと射る。 suptom orke/a=aykonukar/a=sirko-cotca スㇷ゚トモㇿケ/アアイコヌカㇻ/アシㇼコチョッチャ [雅]私は幹の中程くらいのところに矢を置いてねらってヒョウと射た。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirkopeker
シㇼコペケㇾ 【自動】[sir-ko-peker あたり・…に対して・明るい] 夜明しする、 夜が明けるまでする。 ancikar tanne yakka uwepeker=as ayne sirkopeker=as アンチカッ タンネ ヤッカ ウウェペケㇾアㇱ アイネ シㇼコペケㇾアㇱ 夜が長くなったとはいえ私たちが昔話をしているうちに夜が明けてしまった。(S) ☆参考 sirpeker シㇼペケㇾ は明るくなる、 夜が明ける。 {E: to stay up till dawn.} (出典:田村、方言:沙流)
sirkot
シㇼコッ 【自動】[sir-kot あたり・につながれている] つないである、 つながれている(「どこに」ということを言わないで、 どこかにつながれていることを言う言い方)。 kesto an kor men-yo porono sirkot wa okay pe, tanto anak… ケㇱト アン コㇿ メンヨ ポロノ シㇼコッ ワ オカイ ペ、 タント アナㇰ… 毎日羊がたくさんつながれているのに今日は…。(S) (sirkotpa シㇼコッパ の用例へ続く。) ☆参考 [他動]は sirkote シㇼコテ。 {E: to be connected; tied.} (出典:田村、方言:沙流)
sirosi
シロシ 【名】奉酒箸や矢に彫って入れる、 持ち主/使用主の印(しるし)、 家紋にたとえられる。 sirosi o シロシ オ 印(しるし)をつける(印を彫って入れる)。 aysirosi アイシロシ 矢に彫り入れた印(しるし)。 {E: a seal; a mark; a sign.} (出典:田村、方言:沙流)
sirpo
シㇼポ 【名】[sir-po 様子・(指小辞)](次の慣用表現の中で)様子。 okkayo sirpo uwosmare pakno an オッカヨ シㇼポ ウウオㇱマレ パㇰノ アン (直訳すると)男の様子を皆備えるまでになった=すっかり男らしい一人前の若者に成長した。 {E: appearance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirupaknoski
シルパㇰノㇱキ 【位名】[sir-u-pak-noski 地・互い・まで・中央] 一つの地点からもう一つの地点へ行く途中のちょうどまん中あたりの所。 a=uníhi ne kotan sirupaknoski ta アウニヒ ネ コタン シルパㇰノㇱキ タ 私の家とその村とのちょうどまん中あたりで。(W民話) eci=kotánu un sáp=an sirupaknoski ta ek híne エチコタヌ ウン サパン シルパㇰノㇱキ タ エㇰ ヒネ 彼はあなたたちの村へ(下って)行く途中のまん中あたりまで来て。(W民話) {E: a place between two points; a place mid way between two spots, points, positions..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sisak
シサㇰ 【自動】[si-sak 自分・を欠く] めずらしい、 めったに見ることができない、 めったにない(よい意味で使われる。人のことには言わない)。 sisak maratto シサㇰ マラット たぐいまれなすばらしい酒宴。 sisak pe ka en=kore iyayiːraykere! シサㇰ ペ カ エンコレ イヤイーライケレ! 珍しいものを下さって本当にありがとう。 sisak tokuy ne utokuyekor=an kusu ne na シサㇰ トクイ ネ ウトクイェコラン クス ネ ナ 私たちはまたとない親友として親しくおつき合いしよう。(HK民話) {E: to be unusual; rare.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sisakpeka-opas
シサㇰペカオパㇱ 【自動】[sisak-pe-kaopas めずらしい・もの・のところへかけつける] めずらしいものがとれたというので手伝いに行く。 sirkap a=rayke yak a=ye wa ku=sisakpekaopas, somo eani hem e=san wa e=inkar? シㇼカㇷ゚ アライケ ヤカイェ ワ クシサㇰペカオパㇱ、 ソモ エアニ ヘㇺ エサン マ エインカㇻ? ツノザメがとれたと言うので(私は)行って手伝ってあげるのよ、 あなたも行ってみない? (S) ☞ka(si) opas カ(シ) オパㇱ {E: to go help as one heard something rare was caught; to go help with something unusual that has been caught.} (出典:田村、方言:沙流)
sisenpir
シセンピㇼ 【位名】[概](所は未出。 senpir センピㇼ の所は senpiri(ke) センピリ(ケ))[si-senpir 自分・の陰] 自分の陰、 自分の背後。 sisenpir un(no) an シセンピルン(ノ) アン(人に顔を見られないように)後ろを向いている。 sisenpir unno an kor yaykonupeatte kor シセンピルンノ アン コㇿ ヤイコヌペアッテ コㇿ (彼女は)陰の方を向いて一人で涙を流して。(W民話) ☆参考 用例は un ウン の前に置かれたもののみ。 {E: behind one; one's shadow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sisermakuste
シセㇾマクㇱテ 【他動】[si-sermak-us-te 自分・の背後・につく・させる](神)に守ってもらう、 (神)に守護を願う、 (願い事をかなえてくれるように)祈る。 tasum kur apunno e=tusare kuni sekor kamuy ne yakka sisermakuste wa… タスㇺ クㇽ アプンノ エトゥサレ クニ セコㇿ カムイ ネ ヤッカ シセㇾマクㇱテ ワ… あなたが病人をちゃんと治すようにと、 神様にも守護を祈って…。(S会話) ☞sermak セㇾマㇰ。 {E: to pray to (the gods) for protection.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sisoy
シソイ 【位名】[si-soy 自分・の家の近く/外] 自分の家の前/門口、 自分の家のすぐ近く。 {E: the gateway to one's house; near one's house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sisuye
シスイェ 【自動】[si-suye 自分・をゆらす] ①ゆれる。 somo sisuye ya? ソモ シスイェ ヤ? (私が作業していてもあなたの机は)ゆれませんか。(W) ②ブランコする。 {E: to shake; swing; sway.} (出典:田村、方言:沙流)
sitne
シッネ 【自動】[sit-ne (擬態の語根)・である/になる](次の慣用他動詞句で、 ある意味で苦しむことを表す。) ☞eyayramu ka sitne エヤイラム カ シッネ、 ekonramu sitne エコンラム シッネ {E: to suffer; be troubled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitoki
シトキ 【名】[< 日本語 しとぎ(?)]シトキ(女性の正装するときの装身具の一つ、 tamasay タマサイ《首飾り玉連》の前の中央から下げる金属製の円盤、 模様のついた、 昔の鏡の形をしたものが多い、 直径10センチ前後のものから大きいものでは15センチぐらいのもある)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
sitomare
シトマレ 【複他動】[他動使役][sitoma-re …を恐れる・させる] ①(人)に…を恐れさせる。 ②[慣用句] iyohay sitomare イヨハイ シトマレ [間投]おやまあ、 驚いた/あきれた。 {E: ① to make…fear… ② Oh my gosh! How suprising!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
situmasire
シトゥマシレ 【後副】[si-tumasi-re 自分・の中のいくつかをとる・させる]とびとびに(全部にでなく)。 aynu situmasire korar ora アイヌ シトゥマシレ コラㇻ オラ 皆にあげないでその中のあげる人にだけあげなさい。(S) ☆参考 他動詞の形だが、 動詞のままの用例は未出。 {E: sometimes; here and there.} (出典:田村、方言:沙流)
siwtoho
シウトホ 【名】[所](概は siwto シウト) …のしゅうと、 しゅうとめ(夫または妻の父母兄姉弟妹)。 siwto(ho) acapo シウト(ホ) アチャポ 舅、 夫または妻の父。 siwto(ho) kiyanne kur シウト(ホ) キヤンネ クㇽ 夫または妻の兄。 siwto(ho) okkaypo シウト(ホ) オッカイポ 小舅、 夫または妻の兄弟。 siwto(ho) onne kur シウト(ホ) オンネ クㇽ 舅である老人、 夫または妻の年老いた父。 siwto(ho) ponmenoko シウト(ホ) ポンメノコ 小姑、 夫または妻の姉妹。 siwto(ho) unarpe シウト(ホ) ウナㇻペ 姑、 夫または妻の母。 siwto(ho) kiyanne mat シウト(ホ) キヤンネ マッ 夫または妻の姉。(S) {E: the in-laws of…} (出典:田村、方言:沙流)
siyapkere
シヤㇷ゚ケレ §038.やもめ(11)siyapkere〔ši-jap-ke-re シヤㇷ゚ケレ〕⦅ホロべツ⦆死者の家族がyayciste sirosi(喪に服している印)に髪の毛を切ること。葬式がすんで山から帰って来ていったん泣いて、それから妻は丸坊主になり、近親から順に少しずつ髪を切る。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
siyarikiki
シヤリキキ 【自動】[si-y-arikiki まことに・(挿入音)・よく働く] 本当にまめまめしくよく働く。 siyarikiki p ne a ruwe ne noyne, cisesoy pirka ruwe a=eráyap kor シヤリキキㇷ゚ ネ ア ルウェ ネ ノイネ、 チセソイ ピㇼカ ルウェ アエラヤㇷ゚ コㇿ (その女は)よほど働き者だったらしく、 家の外はとてもきれいになっているので私は感心しながら。(NK民話) {E: to be hardworking; diligent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyetuuyna
シイェトゥウイナ 【自動】[si-y-etu-uyna 自分・(挿入音)・鼻・を取る] 鼻の前にこぶしを当てる(驚きを示す仕草)。 a=kor nispa utar ka siyetuuyna, erayap rok erayap rok kor アコン ニㇱパ ウタㇻ カ シイェトゥウイナ、 エラヤㇷ゚ ロㇰ エラヤㇷ゚ ロㇰ コㇿ 私の村の長者方も鼻にこぶしを当てて驚きを示し、 皆ひどく感心していて。(W民話) siyetuuyna siparuyna kor シイェトゥウイナ シパルイナ コㇿ 鼻と口にこぶしを当てて非常に驚いたという仕草をしながら。(W神謡語り) ☆参考 昔は、 ひどく驚いたときやひどく感心したときにこぶしをにぎって鼻と口の前に当てる習慣があった。 これは魂が抜け出さないようにするためだと説明されている。 ☞siparuyna シパルイナ {E: to put one's closed hand in front of one's nose in surprise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyusacari
シユサチャリ 【自動】[si-y-usa-cari 自分・(挿入音)・バラバラに・…を散らす] 散らばる。 toop repun mosir wa cípo he ne ya nep o wa siyusacari p aynu ne wa トオㇷ゚ レプン モシㇼ ワ チポ ヘ ネ ヤ ネㇷ゚ オ ワ シユサチャリㇷ゚ アイヌ ネ ワ アイヌははるか海の向こうの島から舟に乗ってか何かに乗って来てあちこちに散らばったので。(S言い伝え) {E: to be scattered, disordered.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
so 3
ソ 【名詞語根】(語構成の要素として)借財、 借り。 ☆参考 souk ソウㇰ 借金/借財する。 soataykar ソアタイカㇻ 借金/借財を払う。 (出典:田村、方言:沙流)
sókar
ソカㇻ 【自動】[so-kar 座・をつくる](地面の上に)敷物を敷いて人々が入って座れるように整える。 sókar hem ki munnuwe hem ki ソカㇻ ヘㇺ キ ムンヌウェ ヘㇺ キ 敷物を敷いたり掃き掃除をしたりする(民話の中で、 客人を迎え入れる用意をする場面の常套句)。 {E: to lay out a mat (on the ground) for people to sit on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sokes(-e)
ソケㇱ §037.妻(19)sokes(-e)〔só-keš そケㇱ〕⦅チカブミ、ビホロ⦆【雅】妻。"Samayekur so-kesehe ci-ne"「サマイェクルの妻に私はなった」[so(座席)+kes(尻、端)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sos
ソㇱ 【名】[概](所は sosi(hi) ソシ(ヒ)) ①薄片、 重なっている紙や層など薄いものの一枚一枚。 sine kanpi sos シネ カンピ ソㇱ 紙一枚。 ironne kanpi sos イロンネ カンピ ソㇱ 厚い紙の重ねたもの。(S) pé-sos tum péka cep utar paye kor oka ペソㇱ トゥㇺ ペカ チェプタㇻ パイェ コロカ 水の(層の)中を魚たちが泳いでいる。(W) ②薄いものが重なっている全体。 kanpisos カンピソㇱ 本、 冊子。 {E: ① layers of thin items such as paper. ② the collective word for ① (i.e. a book).} (出典:田村、方言:沙流)
soske
ソㇱケ 【自動】[sos-ke 薄片・(自動詞形成)] めくれてはがれる、 むける。 pínay uwekari soske ピナイ ウウェカリ ソㇱケ 谷が両方からむけた(=谷の両側の崖がくずれた)。 soske ewen ソㇱケ エウェン (木の皮などが)きれいにむけない。(S) {E: to be peeled (off).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soy
ソイ 【位名】[概](所は soyke(he)) ①(独立的に)外、 戸外、 家の前/門口、 家の近く。 soy ta a=eywanke p ソイ タ アエイワンケㇷ゚ 外(戸外)で使うもの。 W ②(相対的に)…の外、 (家)の前/門口、 (家)の近く。 ☆対語 onnay オンナイ、 aw アウ。 {E: ① outside; the gateway to one's house; near one's house. ② outside…; near (one's house).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soyke(he)
ソイケ(ヘ) 【位名】[所](概は soy ソイ)[soy-ke 外・の所]…の外、 戸外、 (家)の門口、 (家)の近くの所、 (人)の住んでいる家の外。 uni soyke ta ウニ ソイケ タ 彼の住んでいる家の外/前に。(S民話) kotankor nispa soyke ta コタンコㇿ ニㇱパ ソイケ タ 村長(むらおさ)の家の前/となりに。(W民話) pirka pon cise an híne soyke ta ピㇼカ ポン チセ アン ヒネ ソイケ タ 美しい小さな家があってその外/前で。(NK民話) {E: outside…; the gateway to…; near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soypa
ソイパ 【他動】…をえぐる。 hńta kus taan cikuni onnayke e=soypa ruwe an? フンタ クㇱ タアン チクニ オンナイケ エソイパ ルウェ アン? どうしてこの木の中をくりぬいたの ? (S) ☆参考 複数形の形だが単数形の形の soye ソイェ は独立の動詞としては未出。 独立には、 数に関係なく soypa ソイパ が使われるのかもしれない。 {E: to scoop, gouge out…} (出典:田村、方言:沙流)
soywasamma
ソイワサンマ 【副】[soy-wa-sam-wa 外・の・側・へ][雅](次の慣用表現の中で)(家などから)外へ。 soywasamma/osiraypa ソイワサンマ/オシライパ [雅](父神は)(家/城の中から)外に出た。(W神謡語り) soywasamma/an=osíraye ソイワサンマ/アノシライェ [雅](私は)(城から)外へ出た。(Sユーカラ) {E: out, outside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suhci
スㇷチ §015.祖母(3)suhci〔súh-či スㇷチ〕⦅ニイトイ、オチホ⦆【雅】祖母。"ay-〜i-reske manu"「私の祖母が私を育てた」。i-reske〜「私を育てた祖母」。an-koro-〜、an-koh-〜「私の祖母」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
suke
スケ 【自動】[su-ke 鍋・(自動詞形成)] 炊事をする、 煮炊きする、 食事をつくる。 ku=suke okere na hokure ipe=an クスケ オケレ ナ ホクレ イペアン 食事のしたくができたからさあ食べよう。(W) suke eaykap! スケ エアイカㇷ゚! 料理のへたくそ!(ののしりの表現)。(S) ☆参考 suwe スウェ [単]/súpa スパ [複]は[他動]…を煮る/炊く。 suke スケ は[自動]、 ごはんを炊いたりおつゆをつくったりすることを含めていろいろして食事の用意をすることを言う。 {E: to cook, make a meal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sukup
スクㇷ゚ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(9)sukup〔su-kúp スくㇷ゚〕⦅H.⦆若い。〜menoko「若い女」⦅ホロベツ⦆。〜-kur「若い人」⦅ホロベツ⦆。〜-kur yaynu「若い人の思い」「恋」⦅ホロベツ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sukupkur
スクㇷ゚クㇽ §006.若者;青少年(3)sukupkur〔su-kúp-kur スくㇷ゚クㇽ〕⦅ホロべツ、サル⦆若い人;若人。"〜-yaynu"「若人の思い」「恋わずらい」(ユ研Ⅰ, pp.96, 101)。"〜-kewtum「若人の心」「青春の情」「恋病」(ユ研Ⅰ, p.97)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sukus
スクㇱ 【名】日ざし。 sukus tom スクㇱ トム 日がさす。(W) sukus ruy スクㇱ ルイ 日ざしが強い。(S) sukus yupke スクㇱ ユㇷ゚ケ 日ざしが強い。(W) sukus hawke スクㇱ ハウケ 日ざしが弱い。(W) tónon-sukus トノンスクㇱ 真昼の雲も風もないよい天気のよい日ざし。 {E: sunlight; the rays of the sun.} (出典:田村、方言:沙流)
sukuskar
スクㇱカㇻ 【自動】[sukus-kar 日ざし・に当たる] 日光に当たる、 日ざしを受ける。 sukuskar uske iro wen スクㇱカㇻ ウㇱケ イロ ウェン (菜っぱを外に出しておいたため)日に当たったところが色が悪くなった。(S) ku=mipihi tane sukuskar ayne mátek wa okere クミピヒ タネ スクㇱカㇻ アイネ マテㇰ ワ オケレ 私の着物(が)日に当たってもうすっかり色がはげてしまった。(S) {E: to be exposed to the sunlight.} (出典:田村、方言:沙流)
sumawkor
スマウコㇿ 【自動】[sumaw-kor (熊の)死んだ獲物・を持つ] 熊を殺す、 熊をとる。 hempara sumawkor=an yakka yayhomsu sak no sumawkor=an ka eramiskari p a=ne ruwe ne ヘンパラ スマウコラン ヤッカ ヤイホㇺス サㇰ ノ スマウコラン カ エラミㇱカリㇷ゚ アネ ルウェ ネ 私はいつ熊をとってもあぶない目に会わずに熊をとったことはなかった。(HK民話) {E: to kill a bear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sunke
スンケ 【自動/名】①[自動]うそをつく、 うそを言う。 sunke ka eaykap スンケ カ エアイカㇷ゚ うそをつくことができない。(S会話) ②[名]うそ。 sunke ka somo ne, anpe ne wa スンケ カ ソモ ネ、 アンペ ネ ワ うそではない、 本当だよ。(S)sunke ne ya e=nukar yak pirka スンケ ネ ヤ エヌカㇻ ヤㇰ ピㇼカ うそかどうか(あなたは)見るがよい。(NK民話) sunke itak スンケ イタㇰ うその言葉、 でたらめ。 (注 [対] anpe アンペ) {E: ①to lie; tell lies. ②a lie.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sutukap
ストゥカㇷ゚ 【名】[sutu-kap ぶどうづる・皮][植物]ぶどうづるの皮。 sutukap súhurayep ストゥカㇷ゚ スフライェㇷ゚ ブドウづるの皮でつくったたわし。 ☞súhurayep スフライェㇷ゚ ☆参考 hat punkar ハッ プンカㇻ ぶどうづる。〔知分類 p.80 situkap ヤマブドォ((北海道全地))茎の皮〕 {E: the bark of a grapevine.} (出典:田村、方言:沙流)
suye
スイェ 【他動】[suy-e (ゆらすことを表す語根)・(他動詞形成)] ①…をゆらす、 振る。 poyson cis na sinta suye ポイソン チㇱ ナ シンタ スイェ 赤ちゃんが泣いてるからゆりかごをゆらしなさい。(S) ② ramu suye ラム スイェ [連他][その心・をゆらす] …をなだめる(泣く子をあやすなどして)。 ☆参考 ものを振り動かすことには重複形 suyesuye スイェスイェ が使われる。 {E: to shake, swing, sway…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suyesuye
スイェスイェ 【他動】[suye-suye 振る・(重複)] …を何回もゆらす/振る/ゆすぶる。 iteki suyesuye, taan pe hácir na, rapapse na, kasi ta okay pe rapapse na イテキ スイェスイェ、 タアンペ ハチン ナ、 ラパㇷ゚セ ナ、 カシ タ オカイ ペ ラパㇷ゚セ ナ グラグラゆすぶらないで、 これが落ちるから、 バラバラ落ちるから、 上にのってるものがみんな落ちてしまうから。(S) {E: to shake, swing…repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ta 1
タ 【他動】(生活にいるものを地面や地下から)取って来る、 …を掘る(採取する)。 cikuni ta チクニ タ まきにする木を集める、 たきぎにする木を拾う。 sat cikuni ta サッ チクニ タ 乾いた木を集める。 kaykuma ta カイクマ タ たきぎ(細い柴木)を採る。 wakka ta ワッカ タ 水を汲む。 emo ta エモ タ いもを掘る。 turep ta トゥレㇷ゚ タ ウバイロを掘る。 “taan pe ikemara somo ne?” “aː, sonno ka ikemara ne na, a=ta wa inkar=an” 「タアン ペ イケマラ ソモ ネ?」「アー、 ソンノ カ イケマラ ネ ナ、 アタ ワ インカラン」 「これイケマの葉じゃない?」「ああ、 ほんとにイケマの葉だよ、 掘ってみよう。」 (S) ☆参考 木や草の実を摘み取ることは kar カㇻ、 まきなどを切ることは tuye トゥイェ、 たくさん集めることは uwomare ウウォマレ、 土などを掘ることは ouri オウリ、 埋まっているものを掘り出すことは pusu プス。 {E: to gather, collect…; dig (up)…; bring, take out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ta 4
タ 【格助】①(空間的・時間的位置を示す副詞句をつくる。)…に、 …で。 Piratur ta ピラトゥッ タ 平取に/で。 a=kor mosir ta a=kar easkay アコㇿ モシッタ アカㇻ エアㇱカイ わが国でつくれる。(S) kotan eepak ta en=etunankar コタン エエパㇰ タ エネトゥナンカㇻ (彼は私に)部落のはずれで出会った。(S) ta a=kotanu ta ka oka タ アコタヌ タ カ オカ ほらここに、 私たちの村(地域)にもある。(W会話) te ta テ タ ここに/ここで。 taan ta タアン タ ☞taanta タアンタ uweepak ta ウウェエパㇰ タ ☞uweepakta ウウェエパㇰ sine an ta シネ アン タ ☞sineanta シネアンタ sine an pe ta シネ アン ペ タ あるとき。 sine an pa ta シネ アン パ タ ある年。 hi ta ヒ タ …したときに。 ②(連体的に使われて) te ta X húci テ タ X フチ ここのXおばあちゃま(特定のフチの場合に言う。 一般的に言う場合は te un húci テ ウン フチ と言う(☞un ウン)。(S) te ta poysisam テ タ ポイシサㇺ ここの(うちの)小さい和人。(S民話) aw ta pon weysisam アウ タ ポウ ウェイシサㇺ となりの小さい貧乏和人。(S民話) {E: locative in space and time: in, at etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ta 5
タ 【副助】①(強め) …こそ。 kani anak k=épakewsawot, eani ta an koraci e=ye hawe ne wa カニ アナㇰ ケパケウサウォッ、 エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ 私はとんでもないまちがいを言った、 あなたこそ本当のことを言ったのだ。 ②(oka オカ を結びとする係結びの構文で)…ta …oka! …タ …オカ! (結びの oka オカ は言わないこともあるが、 ta タ は必ず言う)。 …だったらいいのになあ、 …したいものだなあ! nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺してやりたいものだなあ! cep rur a=e ta ki! チェㇷ゚ ルㇽ アエ タ キ! 魚のおつゆを食べたいなあ。(S) cikap ta ku=ne/réra ta ku=ne チカㇷ゚ タ クネ/レラ タ クネ 鳥になりたいなあ、 風になりたいなあ。(S即興詩) ③(a ア を結びとする係結びの構文で)…ta …a …タ …ア …するものか、 …なものか、 …するものだなあ、 …しているなあ(反語表現の感嘆文)。 neppo ciraman ki ta háwas a ネッポ チラマン キ タ ハワサ 思いがけないことを言うねえ! ④(tas タㇱ と一緒に)…tas ta …nek! …タㇱ タ …ネㇰ! …するのだぞ(tas ta タㇱ タ の代りに tos to トㇱ ト も使われる)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
takup
タクㇷ゚ 【副助】…だけ、 …しか…しない。 rur takup i=erepa ルッ タクㇷ゚ イエレパ 彼らは汁だけしか食べさせてくれなかった(肉も魚もくれなかった)。(W民話) apekur takup a=ki アペクッ タクㇷ゚ アキ 私は火にあたっているだけだった(炊事も何の仕事もせずに)。(W民話) teknum takup etuk kane kú=isitoma テㇰヌㇺ タクㇷ゚ エトゥㇰ カネ クイシトマ 手首だけ出てきて(私は)恐ろしかった。(S) ku=cis a ku=cis a kor patek k=an pe un, ku=yaypira takup ki wa クチサ クチサ コㇿ パテㇰ カン ペ ウン、 クヤイピラ タクㇷ゚ キ ワ 私は泣いて泣いてばかりいたんだよ、 ただもうがっかりして。(S) ☆参考 patek パテㇰ《だけ、 ばかり》が肯定的に「…だけ/ばかり…する/した」というニュアンスで使われているのに対して、 takup タクㇷ゚ は「…しか…しない」という否定的なニュアンスで使われる。 {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tamane
タマネ 【自動】[tama-ne 玉・になる]玉になる(丸くかたまる)。 kaypeci tamane wa an カイペチ タマネ ワ アン キャベツが(もう)玉になっている。 {E: to become round; spherical.} (出典:田村、方言:沙流)
tamanum
タマヌㇺ 【名】[tama-num 玉・粒] 玉粒、 丸い小さい塊。 ray-tamanum ライタマヌㇺ 死んだ人の魂の丸い玉粒。 {E: a small, round lump.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tan
タン 【連体】[< ta-an ここに・ある]この、 自分が手に持っている(ものなど)、 自分が今いる(村など)。 tan mosir タン モシㇼ この国。 tan cup タン チュㇷ゚ 今月。 tan pa タン パ 今年。 tan pe タン ペ このもの=これ。 tan onuman タノヌマン この夕方=今夕。 tan uske タヌㇱケ この場所=ここ。 tan uske ta amam k=étoyta タン ウㇱケ タ アマㇺ ケトイタ 私はここに稲をつくる。(S) tan a=kor hekaci タン アコㇿ ヘカチ この私の少年=いいかい(聞きなさい)ぼうや…。 tan rikna wa タン リㇰナ ワ この上の方から(=こう、 高い所から…)。 tan te ta タン テ タ ここに、 ほかならぬここに。 tan te ta an wa an rápokke ta a=hunára kor síran タン テ タ アン マ アン ラポッケ タ アフナラ コㇿ シラン ここにあったのを知らないでさがしていた。(S) tan tepo ta タン テポ タ [tan-te-po-ta この・ここ・指小辞・に] ついここに、 すぐここに。 tan tépo ta a wa an pe yayhawesina wa an タン テポ タ ア ワ アン ペ ヤイハウェシナ ワ アン (彼は)ついここに座っていたのに声も出さないでいたんだね。(S) tan te pakno タン テ パㇰノ [雅] 今まで。 ☆参考 自分のすぐ近くにあるものを言い表すには taan タアン《ここにある、 この》を用いる。 離れた所のものを言うには toan トアン《その、 あの》、 toon トオン《あの、 遠くの》を用いる。 {E: here; this.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tananto
タナント 【名】[tan-an-to この・(重複)・日] 今日。 tananto or ta タナント オッタ [今日・のところにおいて](韻文で)今日。 ☆参考 日常語で tanto タント《今日》と言うことを、 歌や叙事詩などの韻文でこのように言う。 これで一行が五音節に整う。 {E: today.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tanto
タント 【名/副】[tan-to この・日] 今日。 tanto ne タント ネ 今日、 今日に。 tanto pakno タント パㇰノ 今日まで。 tanto wano タント ワノ 今日から。 {E: today.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tap 4
タㇷ゚ 【助詞】①(強めの助詞) oar tap オアッタㇷ゚ 本当に全く。 oar tap k=érampewtek オアッタㇷ゚ ケランペウテㇰ 私は本当に全然わからない。 ohayne tap オハイネ タㇷ゚ なるほど本当に…。 ②tap an (na) タㇷ゚ アン (ナ) (直訳すると)これぞまさしく…であります。 (注 きちんとした言い方で、 ruwe ルウェ や hawe ハウェ などの後に ne ネ《…だ》の代りに置かれる。 tap タㇷ゚ が使われたときはそれに続く ne ネ《である》の代りに an アン が使われるので tap an タㇷ゚ アン となる。そのあとに na ナ《よ、 から》がつくことも多いが wa ワ《よ》はつかない。 tap タㇷ゚ と an アン が一語になっている場合もある(☞tapan タパン 2)。 …tas(i) tap タㇱ/タシ タㇷ゚ …こそ(強め)。 …tap ta タㇷ゚ タ…これこそは、 実に間違いなく、 まさしく。 tan oruspe tap ta, sonno an oruspe ne タン オルㇱペ タㇷ゚ タ、 ソンノ アン オルㇱペ ネ この話こそは本当の話だ。(S) asinuma tap/ramuan=an hi アシヌマ タㇷ゚/ラムアナニ [雅] 私がちゃんと考えてしたこと。(Sユーカラ) {E: certainly; truly; emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tapka
タㇷ゚カ 【位名】[概](所は tapkasi タㇷ゚カシ)[tap-ka 肩・の上] …の上、 …の頂上。 pira tapka ピラ タㇷ゚カ 崖の上。(S) nupuri tapka ta cipta=an ヌプリ タㇷ゚カ タ チㇷ゚タアン 山の上で舟をつくった。(S会話) pu tapka ta han cikiki/terke=as terke=as han cikiki プ タㇷ゚カ タ ハン チキキ/テㇾケアㇱ テㇾケアㇱ ハン チキキ [雅]倉の上で私はピヨンピヨン跳んだ。(HC神謡) nupuri tapka a=osíkiru ヌプリ タㇷ゚カ アオシキル 山の頂上に着いた。(W神謡語り) ☆参考 何かの上/頂上で、 そこに上がって四方を見渡したりそこで何かをしたりする所を言う。 少なくともある程度の平らな面積がある。 kitay キタイ は、 外から見ての頂上で、 上がることのできない山の頂や木の梢のてっぺんなどでも言い得る。 ☞kitay キタイ {E: above; on top of; on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tapne
タㇷ゚ネ 【副】[tap-ne これ・のように] ①このように、 このとおり。 tapne kane タㇷ゚ネ カネ このように。 ene he tapne エネ ヘ タㇷ゚ネ こんなにも、 あんなにも。 ②(引用文の冒頭に置かれて、 これから話が始まるという合図になる。 tapne tapne タㇷ゚ネ タㇷ゚ネ、 tapne kane タㇷ゚ネ カネ ともいう。) かくかくしかじかで、 つまり、 実は…。 {E: ①like this; in this way. ②that is; if that is so; actually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
taptap
タㇷ゚タㇷ゚ 【副】[tap-tap これ・(重複)](=tap tap タㇷ゚ タㇷ゚)これこのとおり。 (直前の語を強調する小辞としても使われる。) {E: like this; in this way.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tar 1
タㇻ 【他動】…を(ござとして、 ふとんとして)敷く。 ku=tar wa ku=hotke a p クタㇻ ワ クホッケ アㇷ゚ 私が敷いて寝ていたもの。(S) a=tar pe opitta a=ukomuymanpa híne アタㇻ ペ オピッタ アウコムイマンパ ヒネ 私は敷き物をみんなかき集めて。(W民話) ☆参考 「…の上に座る」は kasi ta a カシ タ ア {E: to spread, lay…; to lie, sit on…} (出典:田村、方言:沙流)
tasiro
タシロ 【名】山刀(さんとう、 やまがたな)(短い刀で、 山を歩くとき腰にさげて歩き、 木や笹を切るのにも使い、 またクマなどを殺すのにも使う)。 tasiro ka sak nep ka sak pe ne kusu, níkaypa nínoye wa patek apekor apekur タシロ カ サㇰ ネㇷ゚ カ サㇰ ペ ネ クス、 ニカイパ ニノイェ ワ パテㇰ アペコㇿ アペクㇽ (彼は)山刀も持っておらず何も持っていないので木を折ったり木をねじり切ったりしてばかり火をたき火にあたっていた。(W民話) tasiro etaye wa etamtarara kane タシロ エタイェ ワ エタㇺタララ カネ 彼は山刀を抜いて振りかざし。(W民話) kimunkamuy i=koyki yakka ne tasiro ani yaykamesu=an ranke キムンカムイ イコイキ ヤッカ ネ タシロ アニ ヤイカメスアン ランケ 熊に襲われても私はいつもその山刀で身を守っていた。(HK民話) ☆参考 「…の山刀」を言うのには、 所属形を使う言い方と kor コㇿ《を持つ》を使う言い方と両方ある。 ku=kor tasiro クコッタシロ 私の山刀=ku=tasiroho クタシロホ。 ☆参考 emustasiro エムㇱタシロ 太刀づくりの山刀、 刀のようなつくりの山刀。 {E: a machete.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tawki
タウキ 【他動】(まさかりや山刀などの刃物で)…をたたいて切りつける。 cikuni ku=tawki akusu emko hetari wa ani ku=yaykik ruwe un チクニ クタウキ アクス エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ ルウェ ウン (私が)まきをなたでたたいたら半分飛んで来てそれで(私は)自分を打ったんだよ。(S) nisukotawki ニスコタウキ 臼に入れて鎌(かま)で突け。(HC神謡) {E: to beat, cut, chop…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tawsa
タウサ 【副】[ta-usa (強め)・いろいろ](?) (一種の強め。)keray tawsa ケライ タウサ [雅]さすがに…だけあって。 keray tawsa/kamuy kar cási/an pe ne kus ケライ タウサ/カムイ カッ チャシ/アン ペ ネ クㇱ さすがに神につくられた城だから。(Sユーカラ語り) nen tawsa ネン タウサ [雅]いったいだれが nen tawsa respa ciki pirka kuni ネン タウサ レㇱパ チキ ピㇼカ クニ いったいだれが育てればよいのか。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teeta
テエタ 【名/副】①昔、 ずっと前。 teeta kane テエタ カネ 昔むかし。(W) (S)ほか teeta wano テエタ ワノ 昔から。(S) tan kotan ta teeta wano eci=oká p ne a ruwe? タン コタン タ テエタ ワノ エチオカㇷ゚ ネ ア ルウェ? あなたたちはずっと前からこの集落(村)に住んでいたのだったのですか(eci=oká p エチオカㇷ゚ は誤記か。 通常 oka オカ のあとに pe/p ペ/ㇷ゚《の》が続くときは okay pe オカイ ペ と言う)。(S) ②(連体的に使って)昔の。 teeta sinrit テエタ シンリッ 昔の先祖。(W) teeta ekasi utar テエタ エカシ ウタㇻ 昔のおじいさんがた。(S) {E: ①ancient times; long ago. ②ancient; long-ago.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tek 2
テㇰ 【助動】①(動詞の後に置かれて)ちょっと…する(短時間、 瞬間に、 軽く)。 k=oyra tek コイラ テㇰ (私は)ちょっと忘れた、 ど忘れした。 terke tek テㇾケ テㇰ ピョンととんだ。 kasi k=éoma wa ku=yaysinire tek カシ ケオマ ワ クヤイシニレ テㇰ (私は)(これに)もたれてちょっと休む。(S) ponno síran tek kor ポンノ シラン テㇰ コㇿ 少したったら。 aptokar ayne retar tek アㇷ゚トカㇻ アイネ レタッテㇰ 雨に当たって当たってちょっと白ぽっくなった。(S) ②(副詞句の後に置かれて)ちょっと…。 eytasa poronno ne, na ponno tek ka omare エイタサ ポロンノ ネ、 ナ ポンノ テㇰ カ オマレ あまりたくさんだ、 もっと少なめに入れなさい。(S) a=kotánu pánake ta tek アコタヌ パナケ タ テㇰ 私の村のちょっと川下寄りに。(W民話) na mak ta tek anu ナ マㇰ タ テㇰ アヌ もう少し火から離しておきなさい。(S) {E: ①to do…for a moment, while; briefly. ②just a little; slightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tekeepakiun
テケエパキウン 【副】[tek-eepaki-un 手・の次々の所・へ](次の言い回しの中で) tekeepakiun útek テケエパキウン ウテㇰ 手の先の用事を言いつける(「そこのものを持って来て」というようなちょっとした用事を言いつけることを言う)。(W) a=resú ruwe ne ayne, tane anakne a=utek, tekeepakiun ka a=utek ka ki kor oka=an ayne tane poro hekaci ne an アレス ルウェ ネ アイネ、 タネ アナㇰネ アウテㇰ、 テケエパキウン カ アウテㇰ カ キ コㇿ オカアン アイネ タネ ポロ ヘカチ ネ アン (子どもを)育てているうちにもう手の先のちょっとした用事を言いつけたりして暮らしていたがそのうちに今はもう大きい少年になった。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tekikirikor
テキキリコㇿ §339 オオワシ (4) tekikirikor (te-kí-ki-ri-kor)「テきキリコㇿ」[ayčikap] (出典:知里動物編、方言:)
temesirkik
テメシㇼキㇰ 【自動】[tem-e-sir-kik 手・で・あたり・を打つ] 手であたりをたたく、 (ユーカラに合わせて)手でひざなどをたたいて拍子を取る。 yúkar akusu néa kucan ahun híne temesirkik kor an ayne ユカㇻ アクス ネア クチャン アフン ヒネ テメシㇼキㇰ コㇿ アン アイネ (兄が)ユーカラを歌うとその雌熊が入って来て手で拍子を取っていてから。(NK民話) ☆参考 木の棒で拍子を取る(rep レㇷ゚)には炉ぶちをたたくが、 手で拍子をとるときはひざなどをたたく。(KSg) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tennep
テンネㇷ゚ 【名】[tenne(< teyne)-p ぬれている・もの] 赤ん坊、 赤ちゃん。 ☆参考 沙流川下流のサダモさんはこの語を使わず、 pónayay ポナヤイ を使う。 ほかにも赤ん坊や乳幼児を表す語は豊富にある。 ☞teynesi テイネシ、 síus シウㇱ、 síon シオン、 son ソン、 poyson ポイソン、 yarpe ヤㇻペ、 yarpeomap ヤㇻペオマㇷ゚、 yarpesamomap ヤㇻペサモマㇷ゚、 ponpe ポンペ {E: a baby.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
téor
テオㇿ 【位名】[te-or ここ・のところ] ここ、 ここの所(=te or テ オㇿ)。 mákip téor sikay us pekor humi an マキㇷ゚ テオㇿ シカユㇱ ペコㇿ フミ アン どうしたのかここが刺すように痛い。(S) {E: here; this place.} (出典:田村、方言:沙流)
tesapa
テサパ 【名】[< 日本語 てーしゃば(停車場)] 列車の駅。 {E: a railway station.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teske 1
テㇱケ 【自動】[tes-ke (反る/反らすことを表す語根)・(自動詞形成)] そる(反る)、 それる。 tekkupi kasi ta ay teske wa, a=tumámaha ay epeka ka somo ki テックピ カシ タ アイ テㇱケ ワ、 アトゥママハ アイ エペカ カ ソモ キ (アホウドリの)翼の上で(疫病神の)矢がそれて、 私の体まで届かない。(HK民話) {E: to be warped; curved.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teta
テタ 【副】このあいだ、 先頃、 十日ぐらい前。 teta ek ruwe un テタ エㇰ ルウェ ウン このあいだ来たのだよ。(S) teta tek ek ruwe un テタ テㇰ エㇰ ルウェ ウン ついこのあいだ来たのだよ。(S) teta Taromaycan upas as yak a=ye テタ タロマイチャン ウパㇱ アㇱ ヤカイェ このあいだ樽前山に雪が降ったそうだ。(S) ☆参考 téta テタ《ここに、 ここで》とはアクセントが違う。 ☆参考 teeta テエタ《昔》は、 もともとこの強調形であったかもしれない。 {E: recently; the other day.} (出典:田村、方言:沙流)
to 2
ト 【名】[概](所は tóho トホ) ①日(太陽ではなく日にちの日)、 昼間、 日にち。 sinean to ta シネアン ト タ ある日のこと。 iye-ererko to イイェ エレㇾコ ト 三日目の日。 to tanne ト タンネ 日が長い(=tókap tanne トカㇷ゚ タンネ)。(S) to takne ト タㇰネ 日が短い(=tókap takne トカㇷ゚ タㇰネ)。(S) to epitta ト エピッタ 昼間中(=一日中)。 to epitta tónomokor wa an ト エピッタ トノモコㇿ ワ アン (彼は)一日中昼寝している。(S) to a=uk ト アウㇰ [日を・わたしたち/人一般が・受け取る] 日がたつ。 to a=uk ru túnas ト アウㇰ ル トゥナㇱ 日のたつのが早い。(S) to okere ト オケレ 一日中、 日が暮れるまで。 to okere sinot kor an ト オケレ シノッ コラン (彼は)一日中遊んでいる。(S) (注 tókap トカㇷ゚ 昼間、 kunne クンネ 夜。) ②(数連体詞の後に置かれて、 日数の単位。) sine to シネ ト 一日。 tu to トゥ ト 二日間(=tutko トゥッコ)。 re to レ ト 三日間(=rerko レㇾコ)。 íne to イネ ト 四日間(=íne rerko イネ レㇾコ)。 henpak to ヘンパㇰ ト 何日(=henpak rerko ヘンパㇰ レㇾコ)。 (注 月の中の日の名称と同形。 ただし沙流川下流のワテケさんは、 二日間以上と「何日間」とを表すのに、 日の名称と区別して、 かっこの中のような言い方をより多く使っていた。) ③(数連体詞の後に置かれて、 月の中の日の名称。) sine to シネ ト ついたち(月の第一日)。 tu to トゥ ト 二日(月の第二日)。 re to レ ト 三日(月の第三日)。 tan cup re to an tóho ta タン チュㇷ゚ レ ト アン トホ タ 今月の三日の日に。 (注 「…番目の…」を表す iye-e- イイェエ という言い方があるが月の中の日を言い表すのにはそれは使われない。 月の最初の日、 二日目、 …と一日間、 二日間、 …とは同形である。) {E: ①day; daytime. ②a unit for counting days. ③the days of the month.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
to 5
ト 【助詞】[< to 3 ほらあそこに](強めの助辞) mak suy ramu cisuye kor an hawe to an? マㇰ スイ ラム チスイェ コㇿ アン ハウェ ト アン? 何をまたたわごとを言っているんだろう。 a=rayke wa tos to …nek! アライケ ワ トㇱ ト …ネㇰ! 殺されたからこそ…したのさ。(KK掛け合い歌) {E: an emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tóho
トホ 【名】[所](概は to ト)…の日、 (…した)その日。 hacigaci cup íne tóho ta はちがちチュㇷ゚ イネ トホ タ 八月の四日に。 {E: the day of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tókap
トカㇷ゚ 【名/副】[to-kap 日・(?)] ①昼間、 昼。 tane tókap an noyne タネ トカㇷ゚ アン ノイネ もうお昼ごろらしい。(W) kunneywa an kor tókap an kor onuman an kor クンネイワ アン コㇿ トカㇷ゚ アン コㇿ オヌマン アン コㇿ 朝ごとに昼ごとに晩ごとに=毎朝毎昼毎晩。(S会話) tókap cup トカㇷ゚ チュㇷ゚ ☞tókapcup トカㇷ゚チュㇷ゚。 tókap heporap トカㇷ゚ ヘポラㇷ゚ ☞tókapheporap トカㇷ゚ヘポラㇷ゚。 tókap ipe トカㇷ゚ イペ ☞tókap(ォ)ipe トカㇷ゚イペ/トカピペ。 tókap mokor トカㇷ゚ モコㇿ ☞tókapmokor トカㇷ゚モコㇿ ②(副詞的に使って)昼に。 tókap e トカㇷ゚ エ …を昼食に食べる。 “hempara iwak?” “tókap iwak“ 「ヘンパラ イワㇰ?」「トカㇷ゚ イワㇰ」 「いつ(仕事から家に)帰る?」「昼に帰る。」 (S) kunne tókap クンネ トカㇷ゚ 夜も昼も。 kunne ka tókap ka クンネ カ トカㇷ゚ カ 夜も昼も。 kunne hene tókap hene クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ 夜も昼も、 夜でも昼でも(口承文学では上の三つの中でこの形が最も多く使われる)。 sir-tókap シットカㇷ゚ 昼になる。 {E: ①day; daytime. ②in, during the day, the daytime.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tókap(')ipe
トカㇷ゚イペ/トカピペ 【自動/名】①[自動]昼食を食べる。 ku=tokapipe ka somo ki wa ku=kemnoye noyne ku=yaynu クトカピペ カ ソモ キ ワ クケㇺノイェ ノイネ クヤイヌ 私はお昼も食べてないので飢え死にしそうな気がする。(S) ②[名]昼食。 tanto anak rataskep tókap'ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン きょうは野菜のまぜ煮が昼食になる=きょうの昼ごはんは野菜のまぜ煮だ。(S) {E: (to eat) lunch.} (出典:田村、方言:沙流)
tókapcup
トカㇷ゚チュㇷ゚ 【名】太陽。 (tokap)cup a=rukí (トカㇷ゚)チュㇷ゚ アルキ 日蝕になる(だんだん消えていく)。 (tokap)cup ray (トカㇷ゚)チュㇷ゚ ライ 日蝕になる(皆既蝕)。 (tokap)cup kamuy (トカㇷ゚)チュㇷ゚ カムイ 日の神、 お日様。 ☆参考 kunnecup クンネチュㇷ゚《月》と区別して言うときに使う。 通常簡単に言うときは太陽も月も共に cup チュㇷ゚ と言う。 {E: the sun.} (出典:田村、方言:沙流)
tókapipeusi
トカピペウシ 【名】[tokapipe-us-i 昼食を食べる・いつもみんなが習慣として…する・とき] 昼、 昼食の時刻。 {E: daytime; noon; lunchtime.} (出典:田村、方言:沙流)
tókapnoski
トカㇷ゚ノㇱキ 【名】[tokap-noski 日・まん中] 昼、 ちょうどお昼(正午、 十二時頃)。 na tókapnoski somo ne ナ トカㇷ゚ノㇱキ ソモ ネ まだお昼にならない。(S) ☆参考 tónoski トノㇱキ よりも新しい言葉。 {E: daytime; noon; lunchtime.} (出典:田村、方言:沙流)
tókapracici
トカㇷ゚ラチチ 【自動】[tókap-racici 昼間・…をダランと下げている]いねむりする(コックリコックリと舟をこぐ)。 “mákip e=tokapracici siri somo he an?” 「マキㇷ゚ エトカㇷ゚ラチチ シリ ソモ ヘ アン?」 「どうしてあんたいねむりしてるんでないの?」(次のなぞなぞの言葉を使って冗談に言っている。) kusuri o poysu atte wa yáke ta tókapracici p/tókapracici an pe hńta ne? クスリ オ ポイス アッテ ワ ヤケ タ トカㇷ゚ラチチㇷ゚/トカㇷ゚ラチチ アン ペ フンタ ネ? 薬のはいった小鍋をかけてその炉端でいねむりしているものはなんだ? (なぞなぞで答えは Kusur Tokapci クスッ トカㇷ゚チ 釧路と十勝。) ☆参考 通常、 いねむりすることは aysuye アイスイェ と言う。 {E: to take a nap; doze.} (出典:田村、方言:沙流)
tókapuysitta
トカプイシッタ 【副】[tokap-un-sir-ta 昼・の・あたりの状態・に] 昼ひなかに、 まっぴるまに。 tókapuysitta ene iki トカプイシッタ エネ イキ 昼ひなかにそんなことをする(どろぼうの話)。(S) {E: in broad daylight; high noon.} (出典:田村、方言:沙流)
tom 2
トㇺ 【位名】[概](所は tomo トモ) ①面の中ほど、 ぶつかったりたたいたりめがけて向かって行ったりする対象の位置。 pira tom wa carase nay ピラ トㇺ ワ チャラセ ナイ 崖の中ほどから流れ下る沢。(S) hur tom wa フットンマ 山の斜面の中ほどから。(S) en=tom unno sukus tom wa ku=sesek エントㇺ ウンノ スクㇱ トㇺ ワ クセセㇰ 私に日がさして暑い(後の tom トㇺ は《照る》)。(S) ② ☞tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ。 ☞tom(o) oytak トㇺ/トモ オイタㇰ。 ③(動名詞の後に置かれて)…している最中に。 inkar tom ta インカッ トㇺ タ [慣用句]見てる間に。(S) urameturente wa nepkipa p ne kusu, inkar tom ta nispa nepa ウラメトゥレンテ ワ ネㇷ゚キパㇷ゚ ネ クス、 インカッ トㇺ タ ニㇱパ ネパ (彼らは)心を合わせて皆で働くものだから、 見る見るうちに金持ちになる。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomari
トマリ 【名】[< 日本語とまり(泊)]港、 湾の入り江。 tomari asam トマリ アサㇺ 湾(入り江)の一番奥の所。 tomari kanpar トマリ カンパㇻ 湾(入り江)の入口。 tomari onnay トマリ オンナイ 湾(入り江)の中。 tomari par トマリ パㇻ 湾(入り江)の入口。 {E: a sea port; the inlet of a bay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomotaruspa
トモタルㇱパ 【他動】[複](単は tomotarusi トモタルシ)(二人以上が/二つ以上を)…を荷縄で背負う。 eyaykopuntekpa kor ora poro ketusi tomotaruspa híne a=turá híne hosippa=an エヤイコプンテㇰパ コㇿ オラ ポロ ケトゥシ トモタルㇱパ ヒネ アトゥラ ヒネ ホシッパアン (娘たちは)喜んで大きな背負い袋に荷縄をかけて背負って私は彼女たちを連れて一緒に帰った。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonnatara
トンナタラ 【自動】[ton(< tom)-natara 光る・…している状態が続いている] ピカーッと光っている。 toanta kitayke káne cise tonnatara wa an トアンタ キタイケ カネ チセ トンナタラ ワ アン あそこにトタン屋根の家が光っている。 {E: to sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tónon- 2
トノン 【連体(?)】[to-non 日・(?)](合成名詞の前部要素として)昼間の。 ☆参考 tonon トノン《乳を飲む》とはアクセントが違う。 {E: day; daytime.} (出典:田村、方言:沙流)
tónon-sukus
トノンスクㇱ 【名】[tónon-sukus 昼間の・日差し] 昼間の風のない雲のない静かないい天気(夏でも冬でも)。 tónon-sukus an トノンスクㇱ アン 昼間の風のない雲のない静かないい天気だ。(S) cási upsor/tónon-sukus/cieomare/semkoraci チャシ ウㇷ゚ソㇿ/トノンスクㇱ/チエオマレ/セㇺコラチ [雅]城の中はまるで昼の光に照らされているかのように。(Sユーカラ) {E: a windless, cloudless calm day.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tónonnoski
トノンノㇱキ 【名】[tónon-noski 昼間の・真ん中][古] お昼頃(11時頃でもよい)。 ☆参考 tónoski トノㇱキ、 tókapnoski トカㇷ゚ノㇱキ [新]。 {E: around midday.} (出典:田村、方言:沙流)
tónonnoto
トノンノト 【名】[tónon-noto 昼間の・なぎ] 昼間のなぎ(「あぶらなぎ」)(水上にあぶらをひいたようにみえる)。 tónonnoto an トノンノト アン「「あぶらなぎ」だ。(S) {E: the calm of day.} (出典:田村、方言:沙流)
tónoski 1
トノㇱキ 【名】[to-noski 日・の真ん中] 昼、 正午、 12時頃。 tónoski ipe トノㇱキ イペ 昼食(=tokapipe トカピペ)。 ☆参考 tókap noski トカㇷ゚ ノㇱキ ほどに正確ではないが気持ちとしては正午を目指している。 {E: noon; midday.} (出典:田村、方言:沙流)
too
トオ 【副】[to-o ほらあそこに・(強調)] ほらあそこに、 ずうっと遠く。 too rik ta arpa wa トオ リㇰ タ アㇻパ ワ ずうっと上まで上がって行って。(W民話) too hopuni híne トオ ホプニ ヒネ ずうっと飛んで行って。(S民話) ☆発音 トーとのばさず、 トとオを区切って発音する。 トツオーを早く言えばだいたいその音になる。 ☆参考 toop トオㇷ゚ はるか遠く。 {E: faraway.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toop
トオㇷ゚ 【副】[to-o-p ほらあそこに・(強調)・(語末子音)] ずうっとはるか遠く。 toop tuyma hi wa k=ek wa ku=sireramiskari トオㇷ゚ トゥイマ ヒ ワ ケㇰ ワ クシレラミㇱカリ ずうっと遠い所から来て私は土地不案内です。(S) toop Karapto wano トオㇷ゚ カラㇷ゚ト ワノ はるか樺太から。(S言い伝え) toop Akan sekor a=ye uskehe ta トオㇷ゚ アカン セコㇿ アイェ ウㇱケヘ タ ずうっと遠く阿寒という所に。(S会話) toop iwor or un a=se wa トオㇷ゚ イウォロルン アセ ワ ずうっと遠く山奥へ背負って行って。(W民話) ☆参考 too トオ とニュアンスは異なるが同じ文脈でも使える場合も多い。 しかし家の中や見える所、 歩いて行ける程度の所については too トオ が使われ、 海外の見知らぬ国や、 普通に山菜とりなどには行くこともない山奥の地については toop トオㇷ゚ が使われている。 その中間の程度の所については両方が使われている。 また too トオ は「…にある」「…に行く」のような表現の前でばかり使われ、 toop トオㇷ゚ は「…から来る」や「…だ」のような表現の前でも使われている。 {E: faraway.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
topsar
トㇷ゚サㇻ 【名】[top-sar 竹・(葦)原][植物] 竹やぶ。 ☆参考 木の林は nítay ニタイ。 〔知分類 p.282 top-sar 笹やぶ〕 {E: a bamboo grove.} (出典:田村、方言:沙流)
tóri 2
トリ 【後副】逗留する、 一日いっぱい過ごす。 sine to tóri シネ ト トリ 中一日いっぱい過ごして(行った日に泊まり、 翌日一日過ごしてまた泊まり、 翌々日帰ることを言う)。 sineto tori wa ek シネト トリ ワ エㇰ 一日泊まって来なさい(今日行って明日一日遊んで明後日帰りなさい)。(S) {E: to stay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toskaha
トㇱカハ 【名】[所](概は toska トㇱカ) …の堤、 …の山(山のようにたくさんの…)。 hunpe ca a ca a híne ray-toskaha ikiri kar híne フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カリネ 鯨肉を切り取って切り取ってものすごく大きな山積みをたくさんつくって。(S民話) {E: the bank of…; a mountain of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toye(he) 2
トイェ(ヘ) 【名】[所](概は toy トイ)(次の言い回しの中で) horippa toye uciwciw ホリッパ トイェ ウチウチウ 大勢で楽しそうに踊って動き回る。(W民話) sinot toyehe uciw'uciw シノッ トイェヘ ウチウウチウ 大勢で楽しそうに遊んであっちへ行ったりこっちへ来たりする。(W神謡語り) {E: for many people to play about here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toypo
トイポ 【名】[toy-po 土・(指小辞)](次の慣用句で)kapar toypo カパットイポ [薄い・土][雅]土けむり。 kapar toypo/a=yaykakuste/án=an awa カパッ トイポ/アヤイカクㇱテ/アナン アワ [雅]私は土けむりをかぶって身を隠していたところ。(Sユーカラ) {E: a cloud of dust.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tu 2
トゥ 【連体】[数連体] ①二つの、 二個の、 二人の。 tu sike トゥ シケ 二個の荷物。 tu poyson トゥ ポイソン 二人の子ども。 ②たくさんの。 tu… re… トゥ… レ… (1)二つか三つの。 (2)二つも三つもの…(=たくさんの…)。 tu suy ka re suy ka トゥ スイ カ レ スイ カ 二回も三回も(=何回も何回も)。 tu pa ka re pa ka トゥ パ カ レ パ カ 二年も 三年も(=何年間も)。 tu ka-sinkop re ka-sinkop ranke ranke トゥ カシンコㇷ゚ レ カシンコㇷ゚ ランケ ランケ [慣用句]二つも三つもの結び目を下げ下げしている(糸をつむいで/紐をよっている様子の描写)。 tu pekennupe re pekennupe yaykoranke トゥ ペケンヌペ レ ペケンヌペ ヤイコランケ [雅] 二しずくも三しずくもの涙を落とす(=ハラハラと涙を流して泣く)。 (後半の re… レ…《三つの…》は省略されることもある。) tu makke sama kotuye トゥ マッケ サマ コトゥイェ [慣用句]何度だめだと言われても言うことをきかないで自分の意志を通す。 tu moto orke hunara トゥ モト オㇿケ フナラ [慣用句]よくよく素性をさぐる。 {E: ①two as a counter. ②a lot, plenty of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tú- 3
トゥ 【接頭】[< toy-](次の表現の中で)ひどく。 túray wenray ki トゥーライ ウェンライ キ/túray wenray wa isam トゥーライ ウェンライ ワ イサㇺ ひどい死にざまで死んでしまった(川上男と川下男の民話の結末の部分の常套句)。 ☞túray トゥライ (出典:田村、方言:沙流)
tukap 2
トゥカㇷ゚ 【名】幽霊(ゆうれい)。 aynu tukap アイヌ トゥカㇷ゚ 人間の幽霊。 {E: a ghost.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tum 2
トゥㇺ 【位名】[概](所は tumu)①(土・水・草むら・林など)の中、 (たくさん集まっているもの)のただ中。 ironne nítay tum ta イロンネ ニタイ トゥㇺ タ 密集した森の中で。(W民話) mákip toytum un nep ka kirirse haw as pekor háwas hawas マキㇷ゚ トイトゥㇺ ウン ネㇷ゚ カ キリㇼセ ハウ アㇱ ペコㇿ ハワㇱ ハワㇱ どうしたんだか土の中で何かキーキー言う声がするようだ。(S民話) ②[雅][慣用句] núpe tum wa ヌペ トゥンマ [涙・の中・から]涙を浮かべながら。(W神謡K) ☆参考 onnay オンナイ は家や入れものや穴などのように中で空洞になっているものの内部。 tom トㇺ は崖面のように、 正面に見えてぶつかったり当たったりし得るような面のまん中あたり。 ほかにも「中」と訳せる語はたくさんある。 ☞onnay オンナイ {E: in; in the middle of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tumam 1
トゥマㇺ 【他動】…をだいて寝る。 ku=merayke na en=tumam wa en=kore クメライケ ナ エントゥマㇺ ワ エンコレ 寒いからだいて寝てちょうだい。 cápe ku=tumam akus etoro wa ku=mokor ka eaykap チャペ クトゥマㇺ アクㇱ エトロ ワ クモコㇿ カ エアイカㇷ゚ 猫をだいて寝たらゴロゴロのどを鳴らして私は眠れなかった。 utumam ウトゥマㇺ だき合って寝る、 同衾する。 {E: to sleep embracing…} (出典:田村、方言:沙流)
tumi 1
トゥミ 【名】戦争、 いくさ。 tumi an トゥミ アン 戦争がある、 戦争になる。(W) tumi epaye トゥミ エパイェ 戦争に行く。(W) tumi kor トゥミ コㇿ 戦争する(=tumikor トゥミコㇿ)。(W) tumi yupke トゥミ ユㇷ゚ケ 戦争がひどい=ひどい戦争がある。(W) tumi or un a=nisúk トゥミ オルン アニスㇰ 戦争に頼まれて行く=徴兵される。(W会話) tapan Sar kotan un topattumi sekor a=ye tumi ek katuhu タパン サㇻ コタヌン トパットゥミ セコライェ トゥミ エㇰ カトゥフ この沙流地域にトパットゥミという戦い(の軍団)が来たいきさつは。(W言い伝え) {E: war; a battle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
túnas
トゥナㇱ 【自動/副】①早い。 na túnas ナ トゥナㇱ まだ早い(起きなくてよい)。 eytasa e=tunas エイタサ エトゥナㇱ あなたはあまり早すぎる(二人で米をついているとき、 一方が早すぎるので間に合わない)。(S) túnas kanpi トゥナㇱ カンピ 速達。 túnas kanpi ani トゥナㇱ カンピ アニ 速達で。(W) ②[助動詞的用法]…するのが早い、 早く…する。 mokor túnas utar モコㇿ トゥナㇱ ウタㇻ 早寝の人々。 poro túnas ポロ トゥナㇱ 大きくなるのが早い、 早く大きくなる。 ③[副]早く(=túnasno トゥナㇱノ)。 túnas hopuni トゥナㇱ ホプニ 早く起きなさい。 a=unúhu ka túnas ray wa isam アウヌフ カ トゥナㇱ ライ ワ イサㇺ 母も早く死んでしまった。 {E: ①to be quick; fast; early. ②to do…quickly, fast; to be quick, fast at doing… ③quickly; fast; hurry; early.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tura 2
トゥラ 【後副】①…と一緒に、 …と連れだって(=turano)。 ku=yupo tura paye=as クユポ トゥラ パイェアㇱ (私たちは)(私たちの)兄と行く、 私の兄と連れだって行く。(S) ②(交換の対象)…と。 usa iyoype tura cihoki turano a=utáspare ウサ イヨイペ トゥラ チホキ トゥラノ アウタㇱパレ いろんな宝物と肉や魚の乾物と交換する。(S) ③cis tura チㇱ トゥラ (直訳すると)泣くとともに=泣きながら、 涙ながらに。 núpe tura ヌペ トゥラ 涙とともに(=涙を流して、 泣きながら)。 {E: together with, accompany…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turamkor
トゥラㇺコㇿ 【自動】[tu-ram-kor 二つの・心・を持つ](?) 臆病である。 ikaoyoko=an sekor hawean=an yakun turamkor=an wa hawean=an hi ne sekor yaynu kuni a=ramú kusu イカオヨコアン セコㇿ ハウェアナン ヤクン トゥラㇺコラン ワ ハウェアナニ ネ セコㇿ ヤイヌ クニ アラム クス 私は見張りをすると言えば、 憶病でそう言っているのだと思われると私は思ったから。(HK民話) {E: to be cowardice; timid.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turasino
トゥラシノ 【後副】[turasi-no …に沿って上(かみ)の方へ・(副詞形成)] …に沿って上(かみ)の方へ、 …沿いに上(かみ)に向かってずうっと。 nay ka pirka hike, turasino kotan oka ナイ カ ピㇼカ ヒケ、 トゥラシノ コタン オカ 沢でもよい沢は、 それにそって集落ができている。(S言い伝え) {E: upstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tus(-i)
トゥㇱ §037.妻(12)tus(-i)〔tús とぅㇱ〕①⦅ホロベツ、ビホロ⦆妻から夫の妾を言う。例えばAなる男がBなる夫人とCなる第二夫人を持っている場合にはCはBのtus(相妻)になるわけである。"Iskar un a-ponmaci a-poho a-tura wa ek-an;oro-wano a-kor-katkemat tusihi yay-ko-omap."[Iskar(石狩)、un(にいる)、a-(私の)、pon-mat(めかけ)、ponmaci(そのめかけ)、a-(私の)、poho(その子)、a-poho(私の子を)、a-(私が)、tura(連れる)、wa(そして)、ek(来る)、-an(私が)、a-tura wa ek-an(私が連れて私が来る)、oro(そこ、その時)、oro-wa(その時から)、oro-wa-no(その時からずうっと)、a-(私の)、kor(所有する)、katkemat(主婦、本妻)、a-kor-katkemat(私の本妻が)、tusihi(その相妻を、=私の第二夫人を)、yay(自分)、-ko-(と共に、の所で)omap(可愛がる)、yay-ko-omap(自分のそばへ置いて愛撫した)](石狩にいた私の第二夫人と私の子を私は連れて来た;その後ずうっと私の本妻はその相妻である私の第二夫人を自分のそばに置いて愛撫した)。②めかけから夫の本妻を言う⦅ホロべツ⦆。③【動詞】(-an)本妻と同じ家にいて同じ男に第二夫人として仕える;相妻となる。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
tusatuypoki
トゥサトゥイポキ 【名】[所](概は tusatuypok トゥサトゥイポㇰ) …の袖下。 tusatuypoki ku=naye kor k=an トゥサトゥイポキ クナイェ コㇿ カン 私は袖下になるところへへらですじをつけている。(W) {E: the bottom of the sleeve of… } (出典:田村、方言:沙流)
tustekka
トゥㇱテッカ 【他動】[tustek-ka ものに憑かれる・(他動詞化)](人)をボーっとさせわからなくさせる、 …をばかす。 (受け身の形、 つまり主語不定人称形)a=tustekka アトゥㇱテッカ ばかされる、 ボーッとなる。 kim ta sitturaynu ayne a=tustekka, cironnup orowa hene a=tustekka hi ne kuni ku=ramu キㇺ タ シットゥライヌ アイネ アトゥㇱテッカ、 チロンヌㇷ゚ オロワ ヘネ アトゥㇱテッカ ヒ ネ クニ クラム(彼は)山で迷って歩いているうちに何かにばかされた、 キツネにでもばかされたんだろうと(私は)思う。(S) ku=cinita wa yaani a=en=tustekka クチニタ ワ ヤアニ アエントゥㇱテッカ 私はうなされてもう少しで気が遠くなるところだった。(S) {E: to be bewildered; bewitched by…} (出典:田村、方言:沙流)
tusu
トゥス 【自動】①神おろし(巫術)をする(神がのりうつって、 神の言葉を言い、 神の力で普通の人にはわからないことを当て、 普通の人にはできないような癒し(いやし)などを行う)。 ②(名詞として)神おろしすること。 ☆参考 1980年代には、 仏式(法華さん)で tusu トゥス をするという人もいて、 「aynu puri アイヌ プリ《アイヌ式のやり方》では仏さんおりない、 法華さんでやるとおりる」とのことだった。 {E: ①to hold a seance (v.). ②a seance (n.).} (出典:田村、方言:沙流)
tususatki
トゥスサッキ 【自動】[tusus-atki (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] ガタガタふるえる(恐ろしくて)。 isitoma ayne tususatki イシトマ アイネ トゥスサッキ 恐ろしくて恐ろしくてガタガタふるえる。(S) {E: to shake, quiver (with fear).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tutko
トゥッコ 【名/副】[< tu-t-ko 二つの・(前の音節の子音の重複)・日(< to)](?) 二日間。 tutko rerko トゥッコ レㇾコ 二、 三日の間。 {E: two days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuto
トゥト 【名】[tu-to 二つの・日](=tu to トゥ ト)二日。 tuto reto トゥト レト 二、 三日。 ☆参考 沙流川下流のワテケさんは、 月の第二日を tu to トゥ ト と言い、 二日間を tutko トゥッコ と言って区別していた。 {E: the second day of the month.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tútut
トゥトゥッ 【名】[動物](鳥の名)「やっぱりヤマバトのうちか。 カッコウと一緒に来て一緒にいなくなる。 tuːtut Sikot pet ceːp oː cep sak トゥートゥッ シコッ ペッ チェーㇷ゚ オー チェㇷ゚ サㇰ《千歳川に魚がいる、 魚がいない》と鳴く。」 (S)〔知分類 p.195 ツツドリ〕 {E: the name of a bird (Himalayan cuckoo (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
tuyka
トゥイカ 【位名】[概](所は tuykasi/tuykaske トゥイカシ/トゥイカㇱケ) ①…の上、 …の上端、 (出入口や窓の)すぐ上の所。 tek tuyka ta amam pus uwecururse テㇰ トゥイカ タ アマㇺ プㇱ ウウェチュルㇽセ (稲の穂摘みをしていると)手の上側に稲の穂が集まってくるようだ。(S) ②(動詞の後に置かれて)…している最中。 onkami tuyka/itak omare オンカミ トゥイカ/イタコマレ [雅](その神は)拝礼 (伝統的な形のあいさつ)をしながら言葉を言った。(W神謡語り) tuyka ta トゥイカ タ …しながら/しているときに。 i=kusa tuyka ta a=kowépekennu イクサ トゥイカ タ アコウェペケンヌ 私は舟で川を渡してもらいながら(彼に)事情をたずねた。(NK民話) e=soyne tuyka ta Ayoro nupuri kasi un yam e=carpa nankor エソイネ トゥイカ タ アヨロ ヌプリ カシ ウン ヤㇺ エチャㇻパ ナンコㇿ あなたは外へ出ると同時にアヨロ山の上に栗をばらまきなさい。(W神謡語り) ☆参考 沙流川下流のサダモさんは、 ipe tuyka ta イペ トゥイカ タ《食べながら》はユカルの言葉で、 日常語では ipe=an kor イペアン コㇿ だと言った。 それに対し姉のワテケさんは「húci フチ《おばあさま》がよく言った」と反論した。 ☆参考 机やござや紙の「上」は tuyka トゥイカ ではなく ka カ。 ドアのすぐ「上」、 棒や杖の「上端」などが tuyka トゥイカ。 ☆参考 「…しながら」には kurka クㇽカ も使われる。 ☆対語 tuypok トゥイポㇰ {E: ①above… ②in the middle of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuymano
トゥイマノ 【副】[tuyma-no 遠い・(副詞形成)] 遠く、 遠くへ。 {E: faraway.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuysam
トゥイサㇺ 【位名】[tuy-sam (切る/切れることを表す語根)・…のそば] …のそば、 (斜めになっている所の)…のそば。 iwa tuysam/etanne maw/káne may ne/ciwnu イワ トゥイサㇺ/エタンネ マウ/カネ マイ ネ/チウヌ [雅]岩山のそばを長い神の息吹が金(かね)の響きのように流れてくる。(S自作のウポポ) {E: near; beside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuytektek
トゥイテㇰテㇰ 【他動】[tuy-tektek 切る(tuye の語根)・瞬間に…する] …をパッとちょん切る、 …を一瞬に/バサリと切る。 nísapno tasiro etaytektek wa a=rekúci tuytektek nankor ニサㇷ゚ノ タシロ エタイテㇰテㇰ ワ アレクチ トゥイテㇰテㇰ ナンコㇿ 彼はサッと刀を抜いて私の首をバサリと切るでしょう。(W民話) {E: to cut… quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
u- 3
ウ 【接頭】(他動詞、 後置副詞、 位置名詞など、 目的語をとる語に接頭してその目的語の代りになる、 すなわち取り得る目的語の数を一つへらす接頭辞の一つ。 つまり、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に i- イ《人/もの》, yay- ヤイ《自分》, si- シ《自分》がある。)互いを/互いに、 (一組または一群の人々の間で)一方が他方を/に、 ある人/人々が他の人/人々を/に。 kor コㇿ …を持つ; ukor ウコㇿ 互いを持つ=結婚する。 nukar ヌカㇻ …を見る; unukar ウヌカㇻ 互いを見る=相会う。 kasuy カスイ …を助ける; ukasuy ウカスイ 助け合う、 助け得る人が助けを必要としている人を助ける(主語はその人々)。 omap オマㇷ゚ …をかわいがる; uwomap ウウォマㇷ゚ [u-omap](子どもたちの中で)大きい子が小さい子をかわいがる(主語はその子どもたち)。 ekari エカリ …に向かって; uwekari[u-ekari] ウウェカリ 互いに向かって=両方から。 ka ta カ タ …の上に; uka ta ári ウカ タ アリ 一つの上に他の…を置く、 …を重ねる。 {E: with each other; mutually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhetukpare
ウヘトゥㇰパレ 【自動】[u-hetukpa-re 互い・生まれる(複)・させる]皆が生まれる。 oro wa/uhetukpare p/aynu ne kusu オロ ワ/ウヘトゥㇰパレㇷ゚/アイヌ ネ クス そこから人間が生まれるのですから。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhuy
ウフイ 【自動】燃える、 焼ける、 こげる。 uhuy wa paspasi an ウフイ ワ パㇱパシ アン (パンが)こげて炭に(真っ黒に)なった。(W) cise uhuy チセ ウフイ 家が燃える(火事)。 kotan un rok hi maciya un rok hi uhuy wa paye コタン ウン ロキ マチヤ ウン ロキ ウフイ ワ パイェ 村のあった所や町のあった所が燃えて行った。(W会話) ratcako uhuy ラッチャコ ウフイ ランプが燃える(ともる)。 uhuy ikuspe ウフイ イクㇱペ 焼けた柱(女性が死んだあと焼いた家の)。 uhuy nicica ウフイ ニチチャ 「焼けぼっくい」焼け跡に立っている焼けこげた棒杭。(W会話) sir-uhuy シルフイ[完動]あたり/地/山が燃える(山火事や野火で)。 ☆参考 調理のことではなく、 家や野山や物などが燃えたり焼けたり、 食べ物でも焼けすぎてこげたりすることを言う。 {E: to be burnt; scorched.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uinere
ウイネレ 【自動】[u-ine-re 互い・もの・である・させる](?) ①どっちがほしいかという言葉当て遊びをする。 ②[名]どっちがほしいかという言葉当て遊び。 ☆参考 出題者は二つのものを表す名詞を考える。 その語を全部言わず頭の部分だけをくり返して言い、 回答者はその隠された語を推測して、 どっちがほしいかを答える。 たとえば kosne kosokoso he e=kor rusuy, nakanaka he e=kor rusuy? コㇱネ コソコソ ヘ エコンルスイ、 ナカナカ ヘ エコンルスイ? 軽いコソコソがほしいか、 それともナカナカがほしいか。(S) この場合 kosokoso コソコソ は kosonte コソンテ《小袖、 上等の衣服》を、 nakanaka ナカナカ は nakayri ナカイリ《ボロボロの綿入れ》を暗に表している。 回答者が kosokoso コソコソ がほしいと言えば回答者の勝ち、 nakanaka ナカナカ がほしいと言えば出題者の勝ちとなる。(W-S) ☆発音 u/inere, i イ の部分をはっきりと、 そして高く発音する。 二重母音 uy ウイ にならない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uk
ウㇰ 【他動】[単](複は uyna ウイナ) ①…を取る、 …を得る、 …を受け取る、 …を奪う。 noskike ta an a suwop a=uk wa ノㇱキケ タ アナ スウォㇷ゚ アウㇰ ワ まん中にあった箱を私は取って。(HK民話) haru pirkapi uk rusuy kusu ハル ピㇼカピ ウㇰ ルスイ クス よいみのり(食物の収穫)を得たいから。(S会話) ataye uk (その)料金を受け取る。 e=sanpehe a=uk kusu a=e=túra wa e=ek hi エサンペヘ アウㇰ クス アエトゥラ ワ エエキ あなたの心臓を取る(奪う)ためにあなたは連れられて来たことを。(S民話) yaku uk kamuy ヤク ウㇰ カムイ 役目を持たされている神。 ② ☞aske uk アㇱケ ウㇰ、 teke uk テケ ウㇰ ☆参考 「…を取って(人に)渡す」の意味では使われず、 「受け取る」、 「手に取る」、 「奪う」などを表す。 「そこにあるものを取って(私に渡して)下さい」と言うようなときは uk ウㇰ ではなく ekte エㇰテ《よこす》が使われる。 {E: to get, receive…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukakusno
ウカクㇱノ 【副】[u-ka-kus-no 互い・の上・を通る・(副詞形成)] 同じ所を二度通って。 ukakusno paye ruwehe an ウカクㇱノ パイェ ルウェヘ アン 同じ所を二度通って行った跡がある=足跡が重なっている。(S) káha ukakusno kar カハ ウカクㇱノ カㇻ (かごを編むのに)同じ所を二度編んである。(S) ukakusno a=ninninu ウカクㇱノ アニンニヌ 同じ所を二度縫ってある。(S) {E: through the same place twice.} (出典:田村、方言:沙流)
ukampare
ウカンパレ 【他動】[u-kampa-re 互い・にかぶさる[複]・させる](三枚以上)を重ね合わせる。 {E: to lay…on top of…(more than three).} (出典:田村、方言:沙流)
ukamure
ウカムレ 【他動】[自動使役][u-kamu-re 互い・にかぶさる・させる](二枚)を重ね合わせる。 {E: to lay one on top of another.} (出典:田村、方言:沙流)
ukao
ウカオ 【他動】[u-ka-o 互いの・上・に置く] …をしまう。 anun ek na su ukao yan アヌン エㇰ ナ ス ウカオ ヤン お客が来たから鍋をしまいなさい。(S) {E: to put away…} (出典:田村、方言:沙流)
ukaosma
ウカオㇱマ 【自動】[u-ka-osma 互い・の上・にのる] 重なる、 たまる、 はかどる。 okkayo anak itak ukaosma ka koyaykus オッカヨ アナㇰ イタㇰ ウカオㇱマ カ コヤイクㇱ「男は言葉がはかどらん」(語彙調査の質問がどんどん進まない)。(W) {E: to progress.} (出典:田村、方言:沙流)
ukesanpa
ウケサンパ 【自動】[u-kesanpa (< kes-anpa) 互い・を追いかける] ①追いかけっこをする、 一方が他方を追いかける。 ②(名詞として)追いかけっこ。 aynu kimun kamuy kes anpa wa upas upun uwesinoye hi a=ye hi ukesanpa ne ruwe ne awa アイヌ キムン カムイ ケサンパ ワ ウパスプン ウウェシノイェ ヒ アイェ ヒ ウケサンパ ネ ルウェ ネ アワ 人間を熊が追いかけて雪ぼこりが渦巻くことを言うのが追いかけっこなのですが。(HK民話の中での説明) ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: ①to run after; chase; pursue (v.). ②a chase; a pursuit (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukik
ウキㇰ 【自動】[u-kik 互い・を打つ] ぶつかり合う。 ukik humi kanemayne uwetunuyse ウキㇰ フミ カネマイネ ウウェトゥヌイセ (直方体のシントコ(大きい入れ物)の上の角から鎖で下げられている小さな飾りのシントコのミニチュア(tumsi トゥㇺシ)が、 動かすとゆれてぶつかってカチャカチャと鳴る、 その)ぶつかり合う音が何とも言えずいい。(S) {E: to run into; meet.} (出典:田村、方言:沙流)
uko-nucaktek
ウコヌチャㇰテㇰ 【自動】[uko-nucaktek 一緒に・心が明るく楽しい] 皆で楽しく遊ぶ。 {E: for everyone to happily play together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukokisma
ウコキㇱマ 【他動】…を一緒に押える。 kokka sapa ukokisma wa a コッカ サパ ウコキㇱマ ワ ア 両ひざをかかえて座る。(S) putaha tura pirkano ukokisma, onnayke o p rapapse wa isam na プタハ トゥラ ピㇼカノ ウコキㇱマ、 オンナイケ オㇷ゚ ラパㇷ゚セ ワ イサㇺ ナ ふたと一緒にしっかり押えて(=つかんで)いなさい、 中のものがこぼれ落ちてしまうから。(S) {E: to hold, control…together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukoninu
ウコニヌ 【他動】[uko-ninu 一緒に・…を縫う] …を縫い合わせる。 rep ne usama wa ukoninu wa pónayay yarpehe kar レㇷ゚ ネ ウサマ ワ ウコニヌ ワ ポナヤイ ヤㇻペヘ カㇻ 三枚に折りたたんで縫い合わせて赤ん坊のおむつをつくる。(S) {E: to sew…together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukoomanno
ウコオマンノ 【副】[uko-oman-no 一緒に・行く・(副詞形成)]続け様に、 たて続けに、 間を置かずに。 ukoomanno a=en=kouwepekennu wa k=éraysinki humi as ウコオマンノ アエンコウウェペケンヌ ワ ケライシンキ フミ アㇱ たて続けに質問されて私はたいへんつかれた(「あーあ、 こわい」)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ukopoypoye
ウコポイポイェ 【他動】[uko-poy-poy-e 一緒に・(混合を表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](ukopoye ウコポイェ の重複形) ゴチャゴチャに混ぜてしまう、 よくかき混ぜる。 hunakoro kus k=úsaraye wa an a p é=ukopoypoye ruwe? フナコロ クㇱ クサライェ ワ アナㇷ゚ エウコポイポイェ ルウェ? せっかく私が分けておいたのにあなたはまぜてしまったの。(S) {E: to mix…} (出典:田村、方言:沙流)
ukor
ウコㇿ 【自動】[u-kor 互い・を持つ] ①互いを持つ sisak tokuy ne ukor=an シサㇰ トクイ ネ ウコラン 私たちは互いをたぐいない親友として持った=私たちはたぐいない親友になった。 ②夫婦になる、 結婚する。 aynu ohaoka wa ukor eaykap kus アイヌ オハオカ ワ ウコㇿ エアイカㇷ゚ クㇱ 人間同士では結婚することができないから。(S言い伝え) (動名詞として)結婚。 kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=ki kus ne na カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ あなた方は天の神の国で本当の結婚まことの結婚をすることになるのだから。(HC民話) {E: ①to have each other. (couples, friends, etc.) ①to get married (v).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoramnukar
ウコラㇺヌカㇻ 【自動】[u-ko-ram-nukar 互い・に・心・を見る] 度胸くらべをする。 inan kur síno op easkay ya, ukoramnukar=an wa, ne síno op easkay kur a=nukár kusu ne イナン クㇽ シノ オㇷ゚ エアㇱカイ ヤ、 ウコラㇺヌカㇻアン マ、 ネ シノ オㇷ゚ エアㇱカイ クㇽ アヌカㇻ クス ネ だれが本当に槍が上手か、 「度胸比べ」(この場合槍投げ比べ)をして、 その本当に槍の上手な人を見よう。(S会話の中の昔話の引用) ☞urametok ウラメトㇰ {E: to compare one's abilities.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukosawot
ウコサウォッ 【他動】[uko-sawot 一緒に・…を避けて逃げる] 皆で…から逃げる。 {E: for everyone to run away, flee from…} (出典:田村、方言:沙流)
ukosikeroski
ウコシケロㇱキ 【他動】[uko-sik-e-roski 皆で一緒に・目・で(?)/そこに(?)・立つ(?)/立てる(?)] 皆で見ている。 a=ukósikeroski ayne tanepo a=nukár asitcup アウコシケロㇱキ アイネ タネポ アヌカㇻ アシッチュㇷ゚ 皆に見られていてやっと今私たちの目に入った新月。(S) {E: for everyone to see, look at…} (出典:田村、方言:沙流)
umonpok
ウモンポㇰ 【位名】[u-monpok 互い・の下/そば(mon-pok モンポㇰ 手・の下)](直訳すると)互いの下。 iteki umonpok ta uhayta no yaynu イテキ ウモンポㇰ タ ウハイタ ノ ヤイヌ 上下の差別や分けへだてをして考えるな。(S)独言 {E: mutually below.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
umoyoreko
ウモヨレコ 【副】[umoyore-ko 一まとまりの人数が少ない・(反語的意味の副詞を形成する接尾辞)]ずいぶん大勢で。 umoyoreko oka híne ora nepki ka ene ewkoyayrampewtek ウモヨレコ オカ ヒネ オラ ネㇷ゚キ カ エネ エウコヤイランペウテㇰ (彼らは)あんな大勢でいるくせに仕事の能率もさっぱりあげられない。(S) {E: for there to be only a few people.} (出典:田村、方言:沙流)
un 1
ウン 【他動】①(そこ)にある、 (そこ)につく、 (ふたが)(そこに)しまる。 kotan un rok hi コタン ウン ロキ (そこに)村があった所。 puta un ka eaykap na, pirkano oro omare wa anu プタ ウン カ エアイカㇷ゚ ナ、 ピㇼカノ オロ オマレ ワ アヌ ふたがしまらないから(縁(ふち)からはみ出しているものを)しっかり中に入れておきなさい。(S) un-cise ウンチセ [雅](直訳すると)(彼が)そこにいる家=(彼)の家(☞uncise ウンチセ)。 ☆参考 日常語では、 述語動詞として使われることは少なく、 連体的用法が圧倒的に多い。 この場合は意味も他動詞 un ウン の意味とはずれており、 独立性の弱さから見ても、 格助詞と見られる。 {E: to be, exist, belong (there).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
un 2
ウン 【格助】[< un ウン 1] ①(連体句をつくる、 つまり名詞にかかる。) …にある/いる…、 …につく/ついている…、 (そこ)の、 …出身の。 Sar un kur サルン クㇽ 沙流の人(一語のアクセントで発音される)。 atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。 te un húci テ ウン フチ ここの(=この家の)おばあさん。(S) (注 特定のおばあさんを言うときは un ウン でなく ta タ を使って te ta X húci テ タ X フチ ここの(この家の)Xおばあさん。(S) ) ②(連用句をつくる、 つまり動詞にかかる。) …へ/に(移動の方向/目的地、 心理的に向かう方向)、 …に/から(見える方向、 音や声などが聞こえる方向、 ものを取る相手やその場所)、 …で(仕事や飲食をする入れものの中や台の上などの場所)。 Tokiyo un k=arpa kusu ne トキヨ ウン カㇻパ クス ネ 私は東京へ行きます。(S) osmake un esirkociwe no a オㇱマケ ウン エシㇼコチウェ ノ ア 後ろへ押し分けて坐りなさい。(S) atuy or un put kor to アトゥヨルン プッ コッ ト 海へ口を持った沼。 urepeci osmake un an, kesupi kotcake un an ウレペチ オㇱマケ ウン アン、 ケスピ コッチャケ ウン アン 足指が後のほうにある、 かかとが前のほうにある。 ③siyoka un inkar シヨカ ウン インカㇻ 後ろを見る。 pínay asam un sir-kunne kane síran, rawne wa ki ピナイ アサムン シㇼクンネ カネ シラン、 ラウネ ワ キ 谷底の方が暗くなっている、 深くて。 to noski un háwas ト ノㇱキ ウン ハワㇱ 沼のまん中で声がする。 kamuy hayokpe/iyoykir ka un/a=uyna katu カムイ ハヨㇰペ/イヨイキㇼ カ ウン/アウイナ カトゥ [雅]立派なよろいかぶとを宝器類の上から取って下ろしたことを。(Sユーカラ) nisu or un iyuta ニス オルン イユタ 臼でヒエつきする。(W) káneya ka un ma カネヤ カ ウン マ (魚を)かなあみの上で焼く。(S) kasi un e=kanpinuye hemanta カシ ウン エカンピヌイェ ヘマンタ その上であなたが書きものするやつ(=机)。(S) {E: ①to be; exist; be from… ②to… ③from, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
un 4
ウン 【副助】(強めの一種、 考慮・納得を表すことが多い。) …ね、 なあ。 siknu eaykap hawe un somo ne? シㇰヌ エアイカㇷ゚ ハウェ ウン ソモ ネ? (そんな小さな弱い赤ん坊だったら)生きられないのじゃないのか。 kamuy i=erampokwen nen póka ne ciki un somo ki ya? カムイ イエランポㇰウェン ネン ポカ ネ チキ ウン ソモ キ ヤ? なんとか神様が憐れみをかけてくれないかなあ。 oroyaciki un/ona ne manu p/akor kusu オロヤチキ ウン/オナ ネ マヌㇷ゚/アコㇿ クス なるほどそうか、 父というものが私にはあったために。(Sユーカラ語り) ene un suy erampewtek hi? エネ ウン スイ エランペウテㇰ ヒ? そんなに感じられないのか。(W) ikiya un …wa イキヤ ウン …ワ ひょっとすると。 ikiya un túnasno e=ek wa イキヤ ウン トゥナㇱノ エエㇰ ワ ひょっとするとあなたが早く来るかもしれないなあ(注 ikiya …na イキヤ …ナ は《…しないようにね》)。 hńta un …wa フンタ ウン …ワ なあに、 ほかでもない。 hńta un, kamuy ye a wa フンタ ウン、 カムイ イェ ア ワ なに、 ほかでもない、 神様が言ったのだ=大丈夫、 神様が言ったとおりになるんだ。 {E: a particle emphasizing consideration or agreement.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uncisehe
ウンチセヘ 【名】[所]…の家、 彼の家。 sine an to ta/a=uncisehe/kitayke ta han kakkok kakkok/kakkok cikap/rew ruwe ne シネ アン ト タ/アウンチセヘ/キタイケ タハン カッコク カッコク/カッコㇰ チカㇷ゚/レウ ルウェ ネ ある日のこと私の家の屋根にカッコウ鳥が止まった。(W神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uneno
ウネノ 【副】[u-neno 互い・に似て] ①(二つ以上が)互いに似て、 同じく。 kutcama uneno an クッチャマ ウネノ アン 声がそっくりだ。(S) uneno aynu ne wa hńta kusu ene e=hawean hi an? ウネノ アイヌ ネ ワ、 フンタ クス エネ エハウェアニ アン? 私たちは同じにアイヌであって、 どうしてあなたはそのように言うのか。(S) uneno motokor ウネノ モトコㇿ 同じく起源を持つ=起源は同じである。 imatne kur ka iyokkayone kur ka, opitta uneno kewtumu pirka utar ne イマッネ クㇽ カ イヨッカヨネ クㇽ カ、 オピッタ ウネノ ケウトゥム ピㇼカ ウタンネ 奥さんのほうもだんなさんのほうも、 両方とも同じに心のいい人たちだ。(S) ②(連体的に)同じ…。 uneno itak ウネノ イタㇰ 同じ言葉。 ☆参考 性質や有様や状況などが似ていることや同様であることを言う。 これに対し、 数量や程度が同じくらいであることは upakno ウパㇰノ と言う。 ☞néno ネノ {E: ①like; the same as. ②the same …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unintek
ウニンテㇰ 【名】[植物](草の名) ☆参考 「丈1メートルぐらい、 一本茎でそのまわりに花が咲く、 根は長さ20センチぐらいの芋が一つか二つ、 煮たり焼いたりして食べる、 この辺にはない、 石狩の原野にだけある。 しかし Siraw シラウ の沢の奥、 Cicakomanay チチャコマナイ 辺に行けばあったらしい。」 (S)〔知分類 p.192 オニノヤガラ〕 {E: a knd of orchid (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
upas-upun
ウパㇱウプン/ウパスプン 【名】[雪・埃のような舞い上がる粉] 雪ぼこり、 雪煙。 upas-upun uwesinoye ウパスプン ウウェシノイェ 雪ぼこりが渦巻いていた。(HK民話) {E: snow spray.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upsor 1
ウㇷ゚ソㇿ 【名】[概](所は upsoro(ho) ウㇷ゚ソロ(ホ)) [< upsi-or 内部におおわれている(?)・ところ] ①ふところ、 着ている衣服の中。 ②[慣用表現](家や部屋の)中(保護され守られている内部が、 ふところや衣服の中にたとえられる)。 cise upsor míke kane kurkot kane チセ ウㇷ゚ソㇿ ミケ カネ クㇽコッ カネ [慣用表現]家のふところ(=家の中)が光り輝いている。(W民話) tunpu upsor a=orésu トゥンプ ウㇷ゚ソㇿ アオレス [雅]部屋のふところ(=部屋の中)で育てられた。(W) cási upsor/koyaykar ruwe/ene oka hi チャシ ウㇷ゚ソㇿ/コヤイカン ルウェ/エネ オカ ヒ [雅]城のふところ(=城の中)のつくりようは次のようであった。(Sユーカラ) ☆参考 知里真志保による語源解釈が『分類アイヌ語辞典人間篇』の p.53 にある。 {E: ①the bosom. ②the inside of (a house or room).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upsoro(ho) 1
ウㇷ゚ソロ(ホ) 【名】[所](概は upsor ウㇷ゚ソㇿ)…のふところ、 …の着ている衣服の中。 k=upsoro péka nay san kane クㇷ゚ソロ ペカ ナイ サン カネ 私の衣服の中を沢が流れている=汗が沢のように流れている。(S) sir-kunne kor hotke utar oka ta e=kuy a e=kuy a e=upsoro un ki kor e=an ruwe ne シㇼクンネ コㇿ ホッケ ウタㇻ オカ タ エクヤ エクヤ エウㇷ゚ソロ ウン キ コㇿ エアン ルウェ ネ 夜になると人々が寝た後でお前はふところの中で(ついて精白したヒエを)モグモグかんでいるのだな。(W民話) {E: the bosom (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upuncise
ウプンチセ 【名】雪煙、 雪ぼこりのうずまき。 upuncise hopuni ウプンチセ ホプニ [雪煙のうずまき・立つ] 雪が風でグルグルまわり「そこらじゅうグルグルになる」。(S) {E: snow spray.} (出典:田村、方言:沙流)
upunpana
ウプンパナ 【名】[upun-pana 雪煙・ほこり(埃)] 雪ぼこり(降ってたまっていた雪が風にとばされたもの)。 upunpana patce ウプンパナ パッチェ 雪ぼこりがとぶ。(S) {E: snow spray.} (出典:田村、方言:沙流)
urasusu
ウラスス §321 イヌコリヤナギ (2) ura-susu (u-rá-su-su)「ウら・スス」[ay-susu] 茎 ⦅A沙流・鵡川・千歳・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
úrattak
ウラッタㇰ 【名】[úrar-tak かすみ・塊(かたまり)]かすみの塊。 úrattak ne/yaykar kane ウラッタㇰ ネ/ヤイカㇻ カネ [雅]かすみの塊に化けている=かすみをかぶっている。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ure-ouske(he)
ウレオウㇱケ(ヘ) 【位名】[所](概は ureous ウレオウㇱ) …の足元。 k=arpa ayne en=ure-ouskehe wa cikappo hopuntektek カㇻパ アイネ エヌレオウㇱケヘ ワ チカッポ ホプンテㇰテㇰ 私がずうっと歩いて行くと私の足元から小鳥がパッと飛び立った。(S) {E: at the feet of…} (出典:田村、方言:沙流)
ureecari
ウレエチャリ 【他動】[ure-e-cari 足・で・…を散らす] …をけとばす。 {E: to kick (away)…} (出典:田村、方言:沙流)
ureetursere
ウレエトゥㇽセレ 【他動】[ure-e-tursere 足・で・倒す/落とす] …をけとばす。 {E: to kick (away)…} (出典:田村、方言:沙流)
urepok
ウレポㇰ 【名】[ure-pok 足・の下][古](月の名)10月。 kurukpeciyay roski, a=otérke kor ureasam ta pukukse wa kusu urepok クルㇰペチヤイ ロシキ、 アオテㇾケ コㇿ ウレアサㇺ タ プクㇰセ ワ クス ウレポㇰ 霜柱が立ち踏(ふ)むと足の裏の所でパラパラ鳴るから urepok ウレポㇰ《足の下》。(W) (出典:田村、方言:沙流)
urespa
ウレㇱパ 【自動】[u-respa 互い・を育てる(複)]皆が育つ。 e=poutari/aynu motoho/népa ki wa/urespa yakun エポウタリ/アイヌ モトホ/ネパ キ ワ/ウレㇱパ ヤクン [雅]あなたの子どもさんたちが人間の始祖になってふえて次々に育って行くならば。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urki
ウㇽキ 【名】[ur-ki 毛皮の衣服・シラミ][動物]衣服につくシラミ、 コロモジラミ(衣虱)。 ☆参考 頭虱は ki キ、 毛虱は rayoki ラヨキ。 〔知分類 p.103〕 {E: a louse; lice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urkiesik
ウㇽキエシㇰ 【自動】[urki-e-sik シラミ・で・いっぱいである/になる] シラミだらけである、 シラミだらけになる、 シラミにいっぱいたかられる。 earkinne urkiesik=an wa a=koyáywennukar エアㇻキンネ ウㇽキエシㇰアン マ アコヤイウェンヌカㇻ 私はものすごくシラミだらけになって気持ちが悪かった。(W民話) {E: to be infested with lice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urkio
ウㇽキオ 【自動/他動】[urki-o シラミ・がつく] ①[自動]シラミにたかられる。 a=mipa p a=huráypa póka somo ki p ne kusu urkio=an アミパㇷ゚ アフライパ ポカ ソモ キㇷ゚ ネ クス ウㇽキオアン 私は着ているものを洗いもしないのでシラミにたかられた。(W民話) ②[他動]…にシラミがつく。 urkio amip ウㇽキオ アミㇷ゚ シラミのついた着物。(W民話) {E: ①to be infested with lice. ②for lice to infest…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uronnu
ウロンヌ 【自動】[u-ronnu 互い・を殺す[複]](直訳すると)殺し合いをする、 (用例の文脈では)皆殺しにされる、 皆死んでしまう。 kusu keraypo kotan epitta somo uronnu=an no クス ケライポ コタン エピッタ ソモ ウロンヌアン ノ そのおかげで(夜襲の群が来ることを予知した人が知らせてくれたおかげで)村じゅうが皆殺しにされずに。(W言い伝え) ☆参考 直訳すると《殺し合いをする》だが、 この用例の文脈では、 村の人々がよそからにやられて死んでしまうことを言っている。 ☆参考 単数形 urayke ウライケ は「殺し合う」。 {E: for all to be killed; kill each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uruwahne
ウルワㇵネ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(8)uruwah-ne〔u-rú-wah-ne ウるワㇵネ〕⦅マオカ⦆兄弟の関係にある。〜aynu「兄弟の関係にある人」「兄弟」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
usa 1
ウサ 【副】①いろいろ、 (連体的に)いろいろな。 usa kéraanpe kar kor an ウサ ケラアンペ カㇻ コㇿ アン (彼女は)いろいろなごちそうをつくっていた。 ②それぞれめいめい、 一人一人。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ 二つに分けてそれぞれに(二人ともに)あげなさい。(S) pon menoko tup mat ne usa a=kor wa ポン メノコ トゥㇷ゚ マッ ネ ウサ アコㇿ ワ 私たちは若い女性二人を妻としてそれぞれ持って=私たち二人はその二人の女性の一人ずつと結婚して。(KC民話) ③usa usa ウサ ウサ いろいろ、 それぞれに。 ④usa oka ウサ オカ いろいろの(種々の、 様々の)。 usa okay pe ウサ オカイ ペ いろいろなもの/こと。 usa okay pe uwekarpare ウサ オカイ ペ ウウェカㇻパレ いろいろなものを集める。 ⑤(名詞の前に置かれ、 通常くり返されて) usa…usa… ウサ… ウサ …やら…やら。 usa cápe usa seta usa puta usa peko, nep ne yakka a=respa wa oka ウサ チャペ ウサ セタ ウサ プタ ウサ ペコ、 ネㇷ゚ ネ ヤッカ アレㇱパ ワ オカ 猫や犬や豚や牛や何でも飼われている。(S) usa iyuta usa suke ki wa ウサ イユタ ウサ スケ キ ワ (その女性は)ヒエつきやら料理やらいろいろして。(W民話) (iyuta イユタ、 suke スケ は自動詞で、 この場合、 動名詞。) {E: ①various; many kinds of. ②each.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usa 2
ウサ 【副助】…も。 …usa…usa …ウサ …ウサ …も…も、 …や…や。 okkayo usa menoko usa porono oka オッカヨ ウサ メノコ ウサ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) {E: too.} (出典:田村、方言:沙流)
usatoyne
ウサトイネ 【副】[usa-toy-ne めいめい(の)・(< 土地?)・に](?) バラバラに(分かれる)。 usatoyne siyusaraye wa kusu ukoyki ka kípa ウサトイネ シユサライェ ワ クス ウコイキ カ キパ (彼らは)バラバラに分かれたためにけんかもする。(S言い伝え) {E: separately.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usatoyneno
ウサトイネノ 【副】[usa-toy-neno めいめい(の)・(< 土地?)・によって](?) それぞれ異なって、 めいめい違って。 uneno aynu motoho sinep ne yakka, usatoyneno yakukor katu oka wa ウネノ アイヌ モトホ シネㇷ゚ ネ ヤッカ、 ウサトイネノ ヤクコㇿ カトゥ オカ ワ アイヌのもと人間の起源は一つであっても、 めいめい持たされた役目が違うから。(S言い伝え) {E: differently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usi 1
ウシ 【複他動】[us-i …に…がつく・(他動詞化)] …に…をつける/ぬる/ぬりつける/まぶす。 iroho usi イロホ ウシ 色をぬる。(S) ussi usi ウッシ ウシ うるしをぬる。(S) tomotarusi トモタルシ [tomo-tar-usi …に・背負い縄・をつける]…を荷縄でしばって背負えるようにする(そうして背負って運ぶことを言外に含むこともある)。 yayusi ヤユシ [yay-usi 自分・に…をつける](おしろいなど)を自分につける。 ☆参考 kotaci コタチ ベタベタぬりつける/こすりつける。 kotukka コトゥッカ (別のもの)をくっつける(接触させる/はりつける)。 kote コテ …をゆわえ(結び)つける。 「手甲をつける」「冠をつける」などには kor コㇿ《…を持つ》が使われる。 「首飾りの玉連をつける」「耳環をつける」などの雅語の慣用表現については ☞tamasay タマサイ、 ninkari ニンカリ {E: to attach, stick…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usimne
ウシㇺネ 【副】[u-sim-ne 互い・の翌日・に(なる)] 次々の日に。 usimne usimne ウシㇺネ ウシㇺネ 日一日と、 日の経つにつれて。 usimne usimne hetuku ウシㇺネ ウシㇺネ ヘトゥク 日一日と生長する。 {E: the day after next.} (出典:田村、方言:沙流)
usinna
ウシンナ 【副】[u-sinna 互い・(と)異なる] 互いに別々に異なって。 usinna oka=an ウシンナ オカアン 私たちは別々に暮らしていた。(S) usinna a=ye ウシンナ アイェ 区別して言われる。 usinna usinna ウシンナ ウシンナ めいめい別々に。 usinna usinna ye kor oka ウシンナ ウシンナ イェ コㇿ オカ めいめい言っている。(S) usinna usinna yaykata yaykata kor pe kor utar se yan ウシンナ ウシンナ ヤイカタ ヤイカタ コㇿ ペ コㇿ ウタㇻ セ ヤン めいめい自分自分の持ち物を持ち主が背負いなさい。(S) {E: mutually different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usinnatoyne
ウシンナトイネ 【副】[usinna-toy-ne 別々の・(< 土地?)・として](?) 別々に、 異なって。 usinnatoyne aynu motoho siyusaraye ウシンナトイネ アイヌ モトホ シユサライェ 別々に異なって人間のもとが分かれた。(S言い伝え) {E: separately; differently.}。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usipa
ウシパ 【複他動】[複](usi ウシ は単複の区別なし)(二人以上皆が/二人(二つ)以上皆に/二つ以上皆を)…に…をつける/ぬる。 numi a=kar wa, ne wa an pe, nen nen, sum usipa, rataskepi karpa, sitoho karpa, nen nen ikipa wa ヌミ アカㇻ ワ、 ネ ワ アン ペ、 ネン ネン、 スㇺ ウシパ、 ラタㇱケピ カㇻパ、 シトホ カㇻパ、 ネン ネン イキパ ワ その(菱)の実を取り出して、 それを、 いろいろと、 油をつけたり、 まぜ煮をつくったり、 だんごにしたり、 いろいろして。(S会話) arki koyaykus pe kam a=uhúyka, uhuy paspasi kirouske a=usípa, úsey a=kar wa a=kurepa アㇻキ コヤイクㇱ ペ カㇺ アウフイカ、 ウフイ パㇱパシ キロウㇱケ アウシパ、 ウセイ アカㇻ ワ アクレパ 来ることのできない者たちには肉を焼いてこがして、 そのこげて炭になったのを関節にぬりつけ、 煎じ湯をつくって飲ませた。(NK民話) {E: to attach, stick, paint…on, to… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usipirasare
ウシピラサレ 【自動】[u-si-pirasa-re 互い・自分・を広げる・させる] 皆で広がる。 aynu usipirasare アイヌ ウシピラサレ (子どもがたくさんできて)人間が(ふえて)広がった。(KC民話) {E: to spread out, expand all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uske(he)
ウㇱケ(ヘ) 【形名】[us-ke-(he) (語源的には) …する習慣のある・ところ・(所属語尾)][被修飾名](動詞(句)、 連体詞(句)などの連体語の後に置かれ、 位置を表す名詞句をつくる。 場所を表す場合が多いが、 時を表すこともある。) …する/した/の所、 …する/した/のとき。 móno k=a rusuy korka k=a uske ka isam モノ カ ルスイ コㇿカ カ ウㇱケ カ イサㇺ 座りたいけれど座る場所がない。(S) uhuy wa paye uskehe oka ウフイ ワ パイェ ウㇱケヘ オカ 燃えて行った所もあった。(W会話) imakakehe eyayriko uske okay pe ne na イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ 後でよくなるときがあるものだよ。(S) tane kinaemawri ci wa a=e uske ne タネ キナエマウリ チ ワ アエ ウㇱケ ネ 今ヤマソバが熟して食べる時期だ。(S) {E: the place where one does, did…; the time when…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ussiw
ウッシウ 【名】召使い、 小間使い(家の用事をさせるためにやとっている人)。 ussiw menoko ウッシウ メノコ 小間使いの女性。(W) ussiw okkaypo ウッシウ オッカイポ 小間使いの若い男。(W) cútek ussiw チュテㇰ ウッシウ 使い走りをさせるためにやとっている人。(W) ☆参考 yantonekur ヤントネクㇽ 同居していて手伝いなどをする人。 {E: a maid; a servant; a helper.} (出典:田村、方言:沙流)
uta- 2
ウタ 【接頭】[雅](歌われる韻文で、 ye イェ《言う》の前につけられて、 その行の音節数の不足を補い韻律を整える働きをする。) ☞utaye ウタイェ (出典:田村、方言:沙流)
utannimara
ウタンニマㇻ 【名】[所](概の用例はない)[utar-nimara 同族・の半数/一部] 仲間の一部、 仲間の半分ぐらい(ごく少しの一部とも限らず、 またちょうど半分とも限らない。 全部ではないことを言う。 だいたい半分ぐらいをさすことが多い。 数のあるものについて言う。 一個の半分/片割れのことには使われない)。 oro ta sirepa=an korka, a=utannimara nani nani, tan mosir akkari wa toop na herepasi wa hetopo herepasi wa paye rusuy オロ タ シレパアン コㇿカ、 アウタンニマラ ナニ ナニ、 タン モシㇼ アッカリ ワ トオㇷ゚ ナ ヘレパシ ワ ヘトポ ヘレパシ ワ パイェ ルスイ 私たちはそこに(その島に)着いたけれど、 私たちの仲間の一部はまもなく、 この島を通り越してもっと遠く海の向こうへもどって行きたいと言った。(S言い伝え) {E: a portion; half.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utar 1
ウタㇻ 【名】[概](所は utari(hi) ウタリ(ヒ)) ①人々。 soy ta arki utar ソイ タ アㇻキ ウタㇻ 家の門口に来た人たち。 inne utar インネ ウタㇻ 大勢の人々。 uunukor utar ウウヌコㇿ ウタㇻ 母子。 ②(人や動物や神を表す名詞の後に置かれて)…たち。 okkaypo utar オッカイポ ウタㇻ 若い男たち。 kamuy utar カムイ ウタㇻ 神々。 ③(まれに、 物に関しても) citarpe utar チタㇻペ ウタㇻ ござたち(=複数のござ)。 ☆参考 [所]は《同族、 仲間》の意味で使われる。 ☞utari(hi) ウタリ(ヒ) {E: ①people. ②plural marker for people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utari(hi)
ウタリ(ヒ) 【名】[所](概は utar ウタㇻ 人々)…の同族の人々、 …の村人たち、 …の仲間たち/連れになっているグループ/組。 k=útarihi menoko utar turano tun ren ci=ne híne タント クタリヒ メノコ ウタㇻ トゥラノ トゥン レン チネ ヒネ 今日は私の同族(アイヌ民族)の人たち、 女性たちと一緒に二、 三人で。(W独話) a=utári ka sísam ka ikopoyke wa アウタリ カ シサㇺ カ イコポイケ ワ 私たちの同族(アイヌ民族)も和人もまじって (S会話) e=se wa e=arpa wa é=utari e=ere yakun é=utari opitta ray kusu ne aan pe エセ ワ エアㇻパ ワ エウタリ エエレ ヤクン エウタリ オピッタ ライ クス ネ アアン ペ あなたが(この魚を)背負って行って(=持って帰って)あなたの村の人たちに食べさせたらあなたの村の人たちはみんな死んでしまうところだったが。(NK民話) eci=utári hosippa ruwe somo ne? エチウタリ ホシッパ ルウェ ソモ ネ? あなたたちの組/仲間は皆帰ったのではないのか。(S) ☆参考 アイヌ民族を指す呼称として「ウタリ」というのは、 アイヌ語で言うときは k=útari(hi) クタリ(ヒ)《私の同族》、 a=útari(hi) アウタリ(ヒ)《私たちの同族》のように人称形で言う言葉である。 {E: of the same tribe, family, village group etc. of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utarpake
ウタㇻパケ 【名】[所](概は utarpa ウタㇻパ)[utar-pa-ke 人々・頭・(所属語尾)](次の慣用句の中で) aynu ka utarpake アイヌ カ ウタㇻパケ アイヌ/男の中でも特に威風堂々とした立派な男性。 ☆参考 aki(hi) アキ(ヒ)《(彼)の弟》、 teke(he) テケ(ヘ)《(彼)の手》のような意味での所属形を utarpa ウタㇻパ はつくらない。 {E: a great, exceptional Ainu man.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utasacipo
ウタサチポ 【自動】[u-tasa-cip-o 互い・と反対方向に・舟・をこぐ] ①互いに反対方向に舟をこぐ/進める。 ②(比喩的に)方針・計画について主張が合わず言い争う。 ③(名詞として)反対方向への舟のこぎ合い、 進路についての争い。 poro serke utasacipo koraci haweoka rok ayne ポロ セㇾケ ウタサチポ コラチ ハウェオカ ロㇰ アイネ 大半の人がちょうど舟を反対方向にこぎ合うみたいに言い争っていたあげく。(S言い伝え) utasacipo utasaitak an wa uitakniwkestepa wa ウタサチポ ウタサイタㇰ アン ワ ウイタㇰニウケㇱテパ ワ 舟を反対方向にこぎ合うように言い争い言い合いして折り合いがつかずに。(S言い伝え) {E: ①to row boats in mutually opposite directions. ②to dispute a claim. ③} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utcike
ウッチケ 【自動】内気である、 はにかむ(きまりがわるく異性と話もできない、 寝ようと言われても行って寝るのもはずかしい。(S))、 遠慮深い(人前に出ようともせず大きい声でハキハキものも言わず遠慮してひっこんでいる)。 pokas ka un utcike wa an a p orowano easiri ka rametok otta pawetok otta kor pe ka un ポカㇱ カ ウン ウッチケ ワ アナㇷ゚ オロワノ エアシリ カ ラメトㇰ オッタ パウェトㇰ オッタ コㇿ ペ カ ウン あんなに遠慮深かったのに、 それからは、 それはそれは勇気も雄弁さもそなわって。(W民話) ☆参考 itak-e-utcike イタㇰエウッチケ は何を言われても人の顔をまともに見ずにうつむいている人に対する悪口。 yaysitoma ヤイシトマ《はずかしい》、 yaynikorosma ヤイニコロㇱマ《恥をかく、 きまり/ていさいが悪い》、 yayiporosak ヤイポロサㇰ《きまり/ていさいが悪い、 面目がない》等は、 感情を表す。 utcike ウッチケ や yepne イェㇷ゚ネ は、 はずかしがりやはにかみの様子や性質を表す。 {E: to be shy, hesitant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utekanpa
ウテカンパ 【自動】[複](単の例はない。 anpa アンパ の単は ani アニ)[u-tek-anpa 互いに・手・を持つ(複)] 手をつなぐ、 手をとりあう。 utekanpa kane wa paye kor oka ウテカンパ カネ ワ パイェ コロカ 手をつないで行っている。(W) {E: to link hands.} (出典:田村、方言:沙流)
utomciwre
ウトㇺチウレ 【他動】[u-tom-ciwre 互い・の正面のまん中・に…刺す。][雅]…を身につける。 kunne kosonte/yaynenayne/utomciwre クンネ コソンテ/ヤイネナイネ/ウトㇺチウレ [雅]黒い小袖を上から下までそろいで身につけている。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utomo
ウトモ 【位名】[所](tomo トモ の概は tom トㇺ) [u-tomo 互い・の正面のまん中[所]](次の表現で) 互いの方。 utomo hosarpa ウトモ ホサㇻパ [互いの方・をふり向く[複]](hosarpa ホサㇻパ の単は hosari ホサリ) 互いに向き合う、 顔を見合わせる。 sekor kane hawean akusu, nérok okkaypo utar utomo hosarpa セコㇿ カネ ハウェアン アクス、 ネロㇰ オッカイポ ウタㇻ ウトモ ホサㇻパ 彼がそう言うと、 さっきの若者たちは互いに顔を見合わせた。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utukari
ウトゥカリ 【位名】[u-tukari 互い・の手前] utukari ta ウトゥカリ タ (直訳すると)互いの手前に=しょっちゅう、 何回も。 a=weyyupi weysanpekor kusu ene e=matnepoho utukari ta yáni rayke ranke hike ka アウェイユピ ウェイサンペコㇿ クス エネ エマッネポホ ウトゥカリ タ ヤニ ライケ ランケ ヒケ カ 私のろくでなしの兄が悪心をだいてあなたの娘さんを何回もくり返しもう少しで殺しそうになったけれども。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utur(u)ke(he) 1
ウトゥㇽケ(ヘ)/ウトゥルケ(ヘ) 【位名】[所](概は utur ウトゥㇽ)[utur-u-ke …の間・(所属語尾)・ …の所] その間、 …しているときと次にするときとの間。 a=oyámokte wa nétuk=an uturke ta eun inkar=an ranke kor án=an ayne アオヤモㇰテ ワ ネトゥㇰアン ウトゥㇽケ タ エウン インカラン ランケ コㇿ アナン アイネ おかしいなあと思って、 寄り木拾いをしている間にときどきそっちを見い見いしていると。(W民話) ☆参考 uturu ウトゥル の形も使われる。 {E: the place between…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utura
ウトゥラ 【自動/副】[u-tura 互い・を同伴する] ①[自動]一緒にいる、 同伴/同行する。 ②[副]一緒に、 連れ立って。 e=uni un utura yan エウニ ウン ウトゥラ ヤン あなたの家へあなたたち一緒に行きなさい。(NK民話) katu renkayne yozi pakno hene kozi pakno hene ne yakka utura eci=oká kunine ne yak pirka na カトゥ レンカイネ ヨジ パㇰノ ヘネ コジ パㇰノ ヘネ ネ ヤッカ ウトゥラ エチオカ クニネ ネ ヤㇰ ピㇼカ ナ 都合によって4時まででも5時まででもあなたたちが一緒にいるようにしてくれるといいよ(=…してちょうだいね)。(W会話) {E: ①to be, go together with, accompany. ②together (with).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uturu
ウトゥル 【位名】[所](概は utur ウトゥㇽ)(…の)間(空間的にも時間的にも)。 kotan uturu tuyma コタン ウトゥル トゥイマ 村と村の間が遠い。(W) a=eyáykewkor oruspe ka itak uturu ne wa síran ruwe un アエヤイケウコㇿ オルㇱペ カ イタㇰ ウトゥル ネ ワ シラン ルウェ ウン そういう苦労の思い出話も、 話の間に入っているのですよ。(W会話) uturu an kor ウトゥル アン コㇿ その間あいだに、 その間にときどきはさんで。 uturu ta ウトゥル タ ときどき、 時により、 間をおいて。 uturu ta ek ranke, uturu ta somo ranke ウトゥル タ エㇰ ランケ、 ウトゥル タ ソモ ランケ ときどき来ることもある、 来ないこともある。(S) uturu uturu ウトゥル ウトゥル ところどころ。 uturu uturu opusopus ウトゥル ウトゥル オプソプㇱ ところどころ穴がポツポツあいている。(S) {E: between (time and space).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utus(-i)
ウトゥㇱ §037.妻(15)utus(-i)〔u-túš ウとぅㇱ〕⦅ホロべツ⦆①【名詞】(-i)相妻;二人妻;本妻とめかけ。②【動詞】(-an)相妻になる:本妻とめかけが同一家家内に居住して同一の夫に仕える。"aynu menoko kamuy menoko 〜 wa e-kor sapo e-yuputari okay ruwe ne"「人間の女と神の女が相妻となって汝の姉汝の兄たちが生れたのである」⦅ユ研Ⅱ, pp.734〜5⦆[u-(お互いが)+tus(相妻となる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
utuste
ウトゥㇱテ 【他動】[u-tus-te 互い・自分の夫のもう一人の妻(である)・させる]二人を妻とする。 iteki koyki no/utuste wa/e=an yak easir/aynu mosir sekor/a=eréko kus ne na イテキ コイキ ノ/ウトゥㇱテ ワ/エアン ヤㇰ エアシㇼ/アイヌ モシㇼ セコㇿ/アエレコ クㇱ ネ ナ [雅](二人の女神を)いじめないで二人とも妻としてお暮らしになればあなたに人間の国という名前がつけられるのですよ。(Sユーカラ語り) ☆参考 〔久辞典983 utush 相妻となる、 妾同士 < 相連結する ut 節 ush ついている〕 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uutari
ウウタリ 【名】[u-utari 互い・の同族[所]] 同族/親戚どうし。 iteki uutari ka uwanun ka uwehosi uwehosi yaynu no, sine ikinne yaynu, sine irenka kor yakne イテキ ウウタリ カ ウワヌン カ ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ、 シネ イキンネ ヤイヌ、 シネ イレンカ コㇿ ヤㇰネ 親戚同士も他人同士もバラバラな考えを持たず、 同じように考え同じ意図を持てば。(S独話) tane anak uutari ne hi ka koyayrampewtekpa wa oka タネ アナㇰ ウウタリ ネ ヒ カ コヤイランペウテㇰパ ワ オカ 今は互いに親戚同士だと言うこともわからなくなっている。(S) uutari uutari poronno sir-epitta oka ウウタリ ウウタリ ポロンノ シレピッタ オカ 親戚どうしがたくさんそこらじゅうにいる。(S) ☆対語 uwanun ウワヌン 他人同士。 {E: the same tribe, family; relations.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwakikor
ウワキコㇿ 【自動】[u-w-aki-kor 互いに・(挿入音)・の弟・を持つ] 兄と弟または姉と弟の関係にある。 uwakikor utar ウワキコㇿ ウタㇻ 弟と兄姉(一方又は両方)。 uwakikor utar hunak un paye siri an? ウワキコㇿ ウタㇻ フナクン パイェ シリ アン? 兄弟(または姉弟)そろってどこへ行くのだろう。(S) {E: an older brother-younger brother relationship, also, older sister-younger brother relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
uwanun
ウワヌン 【名】[u-w-anun 互い・(挿入音)・他人] 他人同士。 iteki uutari ka uwanun ka uwehosi uwehosi yaynu no イテキ ウウタリ カ ウワヌン カ ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ 親戚同士でも他人同士でもバラバラに違った考えをせずに。(S独話) ☆対語 uutari ウウタリ 親族同士。 {E: mutual strangers.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwaste
ウワㇱテ 【自動】[u-w-as-te 互い・(挿入音)・立つ・させる](?) (植物が)繁殖する、 (人間でも)子孫が生まれてふえる。 nonno o wa ipeo wa pókor hi koraci aynu ka uwaste ノンノ オ ワ イペオ ワ ポコリ コラチ アイヌ カ ウワㇱテ (木が)花が咲いて実がなるのと同じように人間もふえていく。(S言い伝え) motoho anak sinep ne korka uwaste katu repun iworso atuyso ka wa uwaste hike néno aynu ne yakka usinnayno katkor モトホ アナㇰ シネㇷ゚ ネ コㇿカ ウワㇱテ カトゥ レプン イウォㇿソ アトゥイソ カ ワ ウワㇱテ ヒケ ネノ アイヌ ネ ヤッカ ウシンナイノ カッコㇿ 起源は一つであってもふえ方が沖の方、 海外から妻をめとってふえた者はそれなりに同じ人間であっても姿形が違っている。(S言い伝え) tapan yam e=carpa yakun oro wano yam sekor a=ye p uwaste yakne タパン ヤㇺ エチャㇻパ ヤクン オロ ワノ ヤㇺ セコㇿ アイェㇷ゚ ウワㇱテ ヤㇰネ あなたがこの栗をまけばそこから栗というものがふえていって。(W神謡語り) ☆参考 動物が繁殖することは uwatte ウワッテ。 {E: to breed; reproduce.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwastere
ウワㇱテレ 【他動】[自動使役][uwaste-re 殖える・させる] 子や孫が生まれてふえるようにさせる、 子孫をつくらせる。 na ewsayne ewsayne oka kamuy oro wa a=uwástere p aynu ne wa kusu ナ エウサイネ エウサイネ オカ カムイ オロ ワ アウワㇱテレㇷ゚ アイヌ ネ ワ クス 人間は、 まだほかにもいろいろ違った神によってふやされたものだから。(S言い伝え) {E: to make produce children and grandchildren (descendants).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwato
ウワト 【自動】[u-w-ato 互い・(挿入音)・(?)] たくさん並んでいる。 nupuri uwato ápekor síran ヌプリ ウワト アペコㇿ シラン 山がたくさん並んでいるみたいになっている(「あまり遠くでなく、 近く近く見えたとき」に言う)。(S) ruwe ni uwato ルウェ ニ ウワト 太い木がたくさん並んでいる。(S) heyapte heyapte pon pínay uwato ápekor siran ヘヤㇷ゚テ ヘヤㇷ゚テ ポン ピナイ ウワト アペコㇿ シラン 山の方へ山の方へと小さい谷川がたくさん並んでいるみたいになっている。(S) {E: for a lot of something to be lined up.} (出典:田村、方言:沙流)
uwe(he)
ウウェ(ヘ) 【名】[所](概は不明) 煮出し汁(野菜を煮た汁、 お茶)、 煮物の汁の部分。 numihi patek k=e ayne uwe patek an ヌミヒ パテㇰ ケ アイネ ウウェ パテㇰ アン (煮物の)実のところだけ食べていて汁ばかり残った。(S) úsey uwe pirka ウセイ ウウェ ピㇼカ お茶がおいしく出た。(S) uwehe a eytasa ki ayne péne ウウェヘ ア エイタサ キ アイネ ペネ (ごはんの)水があまり多すぎてベチャベチャになった。(S) {E: soup stock.} (出典:田村、方言:沙流)
uwehopuni
ウウェホプニ 【自動】[u-w-e-hopuni 互い・(挿入音)・と一緒に・立ち上がる/飛ぶ] ①(雪煙が)飛ぶ。 réra ruy kor upunpatce, wenupuncise uwehopuni pekor siriki レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ、 ウェヌプンチセ ウウェホプニ ペコㇿ シリキ 風が強いと雪がフワーッと飛び、 雪煙が立ち上がって渦巻いて飛ぶみたいになる。(S) ②(人が)一人残らず(とんで)行ってしまう。 (=uwehopunpa ウウェホプンパ)。 {E: ①for snow spray to fly about in the wind. ②for everyone to fly, go out.} (出典:田村、方言:沙流)
uwehosi
ウウェホシ 【副】[u-w-ehosi 互い・(挿入音)・からはずれて/まちがって](次のように二つ重ねて使って) uwehosi uwehosi ウウェホシ ウウェホシ それぞれ互いに違って、 てんでんバラバラに。 uwehosi uwehosi haweoka ウウェホシ ウウェホシ ハウェオカ めいめい違うことを言う(どれが本当かわからない)。(S) iteki…uwehosi uwehosi yaynu no, sine irenka kor yakne イテキ…ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ、 シネ イレンカ コㇿ ヤㇰネ めいめい違った考えを持たずに、 皆同じ考え、 同じ意見を持てば。(S独話) {E: mutually different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweinkar
ウウェインカㇻ 【自動】[u-w-e-inkar 互い・(挿入音)・と一緒に・見る](?) 透視/予見する、 見通す、 そこにないものや未来のことがらが見えてわかる。 aynuramat ne an pe tane a=ne kusu, kamuy siri ne uweinkar koraci inkar=an katu ene an hi アイヌラマッ ネ アン ペ タネ アネ クス、 カムイ シリ ネ ウウェインカㇻ コラチ インカラン カトゥ エネ アニ 私はもう人の魂になっているので、 神さながらに、 見えないことを見通すみたいに、 次のようなことが見えます。(W民話) poro a=yupi uweinkar nupur pe ne kusu siyeye utar oka kor motoho ye ポロ アユピ ウウェインカㇻ ヌプㇽ ペ ネ クス シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 私の長兄は見えないことを見通す霊力のある人なので病気の人々がいるとその原因を言い当てる。(NK民話) {E: to see through; foresee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekap
ウウェカㇷ゚ 【自動】[u-w-ekap 互い・(挿入音)・にあいさつする]互いにあいさつする。 uwekap itak ウウェカㇷ゚ イタㇰ あいさつの言葉。(KSg) ☆参考 uwerankarap ウウェランカラㇷ゚ 互いに(正規の)あいさつをする。 uweyayrenka ウウェヤイレンカ 互いに会えた喜びを述べ合う。 (出典:田村、方言:沙流)
uwekari
ウウェカリ 【自動/副】[u-w-ekari 互い・(挿入音)・の方に向かって] ①[自動][単](複は uwekarpa ウウェカㇻパ)(他の語の構成部分として)互いの方に向かって寄って来る(独立の自動詞としての用例はない)。 ②[副]両方から。 uwekari arki ウウェカリ アㇻキ (たとえば二人の人が)両方から来る(バッタリ行き合う)。 néa pínay uwekari soske híne ネア ピナイ ウウェカリ ソㇱケ ヒネ その谷の崖が両方からくずれて。(W言い伝え) uwekari uwekari ウウェカリ ウウェカリ あっちからもこっちからも、 代わるがわる、 入れかわり立ちかわり。 uwekari uwekari am us hemanta kikiri ウウェカリ ウウェカリ アムㇱ ヘマンタ キキリ 左右両側にたくさんのつめが生えているへんな虫(「ムカデ」の訳語として出た)。 uwekari uwekari kamuy opitta i=tomoytak hi ora ウウェカリ ウウェカリ カムイ オピッタ イトモイタキ オラ 代わるがわる神々が皆私のところに来てなだめてくれてから。(W神謡語り) {E: ① ②from both.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekohopi 2
ウウェコホピ 【副】[< uwekohopi 1] ①互いから離れて、 反対方向に、 uwekohopi paye ウウェコホピ パイェ 両方へ行く(別れて行く)。(S) ②(二回重ねて)代わるがわる。 uwekohopi uwekohopi inawke ウウェコホピ ウウェコホピ イナウケ 皆で代わるがわる御幣をつくった。 ☆対語 uwekari ウウェカリ ☞uwekari ウウェカリ {E: to separate from each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekohoppa
ウウェコホッパ 【自動】[複](単は uwekohopi ウウェコホピ)[u-w-e-ko-hoppa 互い・(挿入音)・で・に・…から去る(複)] 互いに別れて行く。 ☆参考 沙流川下流のワテケさんは、 人が別れることを言うのにはこの複数形を使い、 単数形 uwekohopi ウウェコホピ は、 川が二またに分かれていることを言う。 {E: to separate from each other; go separate ways.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwenewsar
ウウェネウサㇻ 【自動】[u-w-e-newsar 互い・(挿入音)・と一緒に・いろいろ話し合って楽しむ] 昔話やユーカラ(英雄叙事詩)を語ったり聞いたりなど、 互いにいろいろ話し合って楽しむ。 sine cup tane ehanke pakno uwenewsar=as シネ チュㇷ゚ タネ エハンケ パㇰノ ウウェネウサㇻアㇱ もう一ヵ月近くの間私たちは楽しく語り合った。(W会話) a=e ruwe ne híne ora uwenewsar=an ayne アエ ルウェ ネ ヒネ オラ ウウェネウサㇻアン アイネ 私はそれを食べてから彼らと一緒にしばらく歓談していてそれから。(NK民話) {E: to talk together of old times; to tell each other Yukar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweomare
ウウェオマレ 【他動】[u-w-e-omare 互い・(挿入音)・と共に・…を…に入れる/置く]…を組み立てる。 cise uweomare チセ ウウェオマレ 家を組み立てる(「家のしたくすること」)。(W) usa itak oruspe uweomare easkay nankor ウサ イタㇰ オルㇱペ ウウェオマレ エアㇱカイ ナンコㇿ「言葉をうまくよりぬいて組み合わして言うにいいでしょう」。(W) (出典:田村、方言:沙流)
uwepakasnu
ウウェパカㇱヌ 【他動】[u-w-epakasnu 互い・(挿入音)・を教える] …を教え合う、 …を一方が他方に教える。 a=kor hekattar uimak ta uwepakasnu wa, ene aynumotokor hi ye wa アコㇿ ヘカッタㇻ ウイマㇰ タ ウウェパカㇱヌ ワ、 エネ アイヌモトコリ イェ ワ 私の子どもたちよ、 (このことを)次から次の世代に教え伝えて、 アイヌの起源はこうなのだということを言って(…しなさいよ)。(S言い伝え) {E: to teach, tell each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwerankarap
ウウェランカラㇷ゚ 【自動】[u-w-e-rankarap 互い・(挿入音)・と共に・あいさつする] あいさつし合う(この場合、 昔の作法による正式のあいさつをすることを言う)。 a=ahúnte híne, orano a=onáutari tura uwerankarap, uweyayrenka kor oka=an アアフンテ ヒネ、 オラノ アオナウタリ トゥラ ウウェランカラㇷ゚、 ウウェヤイレンカ コㇿ オカアン 私は(奥様を)家の中へ通して、 それから(奥様は)私の両親とあいさつを交わし、 会えた喜びを言い合って(私たちは)いた。(W民話) ne onne kur, uwerankarap=an wa okake an kor, i=kouwepekennu ネ オンネ クㇽ、 ウウェランカラㇷ゚アン ワ オカケ アン コㇿ、 イコウウェペケンヌ その老人は、 あいさつの交換が終わると、 私に(次のように)たずねた。(NK民話) {E: to greet one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwesamuysamun
ウウェサムイサムン 【自動】[u-w-e-sam-un-samun 互い・(挿入音)・と共に・そば・にいる(重複)]皆で並ぶ。 ociseunpa nokan hike rupne hike opitta uwesamuysamun wa nepki kor patek oka, aynu-pákus オチセウンパ ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ウウェサムイサムン マ ネㇷ゚キ コㇿ パテㇰ オカ、 アイヌパークㇱ 一家総出で小さい人も大きい人もみんな並んで働いてばかりいる、 いいねえ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
uwesimoye
ウウェシモイェ 【自動】[u-w-e-simoye 互い・(挿入音)・と一緒に・動く](次の表現の中で) upas upun uwesimoye ウパスプン ウウェシモイェ 雪ぼこりがうずまく。(HK民話) wenupunpana uwesimoye ウェヌプンパナ ウウェシモイェ ものすごい雪ぼこりがうずまく。(HK民話) ☆参考 二つ目の例は uwesinoye ウウェシノイェ と同じ文脈で使われている。 ☞simoye シモイェ、 uwesinoye ウウェシノイェ {E: for snow spray to whirl in the wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwesitke
ウウェシッケ 【自動】[u-w-e-sit-ke 互い・(挿入音)・その頭(先)・(?)・(自動詞形成)](糸が)もつれる。 uwesitke nuyto pirkano saye ウウェシッケ ヌイト ピㇼカノ サイェ もつれた糸をきちんと巻きなさい。(W) {E: to be tangled (thread).} (出典:田村、方言:沙流)
uwetopane
ウウェトパネ 【自動】[u-w-e-topa-ne 互い・(挿入音)・と共に・けものの群・になる](けものが)群になる。 ☆参考 鳥やトンボや人間の子どもが群になることは uwesayne ウウェサイネ。 ☞topa トパ、 say サイ、 uwesayne ウウェサイネ {E: (for animals, beasts) to form a group (herd etc).} (出典:田村、方言:沙流)
uwetunankar
ウウェトゥナンカㇻ 【自動/副】[u-w-etunankar 互い・(挿入音)・にバッタリ出会う] ①[自動](バッタリ)出会う(「いきあう」)。 ②[副]両方から、 両側から。 wenkur umurek uwetunankar eyoko wa ウェンクㇽ ウムレㇰ ウウェトゥナンカㇻ エヨコ ワ 貧乏人夫婦は両側から待ち伏せして。(HK民話) ne rika kisma tekehe amuninihi tun ne híne uwetunankar kisma híne sikoetaye ネ リカ キㇱマ テケヘ アムニニヒ トゥン ネ ヒネ ウウェトゥナンカㇻ キㇱマ ヒネ シコエタイェ その鯨の脂身をにぎっている手を、 二人で両側からつかんで引っぱった。(HK民話) ☞etunankar エトゥナンカㇻ {E: ①to meet one another. ②from both (sides).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwetunuyse
ウウェトゥヌイセ 【自動】[u-w-e-tunun-se 互い・(挿入音)・と一緒に・(擬音の重複)・と言う](次の慣用表現の中で)美しく響く。 kanemayne uwetunuyse カネマイネ ウウェトゥヌイセ [雅] 金(かね)の響きのように美しく響いて聞こえる(女神の話す声が、 金属をたたいたときのウンウンウンウンという響きのように美しく響いて聞こえる、 下げ飾りのついたシントコ(tumsikot sintoko トゥㇺシコッ シントコ)を動かしたときは飾りがゆれてぶつかる音がカチャカチャカチャと美しく聞こえる)。 ekutcam konna/kanemay ne/uwetunuyse エクッチャㇺ コンナ/カネマイ ネ/ウウェトゥヌイセ [雅]その声が金(かね)の響きのように美しく響いて聞こえる。(Sユーカラ) ☆参考 語の形から見ると《トゥンウンウン…と響く》というのだから、 女神の声のようにウンウンウンと反響する響きのほうが原義であろう。 {E: to sound beautifully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweunpe
ウウェウンペ 【名】[u-w-e-un-pe 互い・(挿入音)・その頭が・…についている・もの](?) さやにささった刀、 さやがついてちゃんとそろっている宝刀、 「ちゃんとさやにささった刀」 (HC)、 「刀のそろったやつ、 切羽とかさやのついた刀」 (KKm) kanna suy ne okkaypo ek ruwe, sisak uweunpe kor wa ek カンナ スイ ネ オッカイポ エㇰ ルウェ、 シサㇰ ウウェウンペ コㇿ ワ エㇰ またもう一度その若者が来たときは、 たぐいまれな立派な一揃いの宝刀を持って来た。(NK民話) {E: a sheathed sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweymekkar
ウウェイメッカㇻ 【他動】[u-w-eymekkar 互い・(挿入音)・に分け与える] …を互いに分け合う。 uweymekkar kor oka na ウウェイメッカㇻ コㇿ オカ ナ みんなで分けてるよ。 utari oha oka wa uweymekkar ウタリ オハ オカ ワ ウウェイメッカㇻ 親戚同士だけに配る。(S) ☆参考 eymekkar エイメッカㇻ (人)に(もの)を分け与える。 eymek エイメㇰ …を分配する/配る。 imek イメㇰ 食べ物を分配する、 おつゆ等をよそう。 ☆参考 食べ物を持って行ってあげることは iyani イヤニ[i-ani もの・を持って行く]、 出されて残した食べ物を人にみやげに持って帰ってあげることは komekare コメカレ、 それを自分で持って帰ることは yaykomekare ヤイコメカレ。 {E: to divide…amongst everyone.} (出典:田村、方言:沙流)
uwohumseusi
ウウォフㇺセウシ 【自動】[u-w-o-hum-se-usi 互い・(挿入音)・の尻・(擬声)・という・…に…をつける](攻めて行く人々が)皆でフムー(=オーッ)というような声をあげる、 ときの声をあげる。 orowano nérok kotan kor utar opitta uwohumseusi kor ekimne payepa オロワノ ネロㇰ コタン コㇿ ウタㇻ オピッタ ウウォフㇺセウシ コㇿ エキㇺネ パイェパ それからその村人たちは皆でオーッとときの声をあげながら山へ行った。(W言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwokkanekut
ウウォッカネクッ 【名】[uwokkane-kut 金鎖(かなぐさり)・帯] 金鎖(かなぐさり)のベルト(英雄叙事詩ユーカラの主人公 Poyyaunpe ポイヤウンペ が hayokpe ハヨㇰペ《よろい》の上からしめる)。 uwokkanekut/earsaynéno/a=yaykosaye ウウォッカネクッ/エアㇻサイネノ/アヤイコサイェ [雅]金鎖(かなぐさり)のベルトを一回じめにきちんとしめた。(Sユーカラ) {E: a gold chain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwomap
ウウォマㇷ゚ 【自動】[u-w-omap 互い・(挿入音)・をかわいがる](子どもたちが) 仲良くしている。 uwomap siri! a=eráyap pe un ウウォマㇷ゚ シリ! アエラヤㇷ゚ ペ ウン 仲良く大きい子が小さい子をつれて遊んでいる、 感心なもんだ。(S) ☆参考 大人同士が愛し合うことは uworamkote ウウォラㇺコテ、 uwosikkote ウウォシッコテ、 uweramasu ウウェラマス など。 {E: for children to play together as friends.} (出典:田村、方言:沙流)
uwomare
ウウォマレ 【他動】[単](複は uwomarpare ウウォマㇻパレ)[u-w-oma-re 互い・(挿入音)・(の所)にある/いる・させる] …を集める、 …を拾い集める、 (ちらかっているもの)をかたづける。 pon kaykuma uwomare wa ek ポン カイクマ ウウォマレ ワ エㇰ 下に落ちている小さい枝の細い切れ端を拾っておいで。(S) ☆参考 木についている細枝をとって来ることは ta タ と言う。 ta タ は木についているのでも落ちているのでも言うが、 uwomare ウウォマレ は落ちているものを拾い集めること。 {E: to bring…together; gather…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwonakor
ウウォナコㇿ 【自動】[u-w-ona-kor 互いに・(挿入音)・父親・持つ] 父子関係にある。 uwonakor utar ウウォナコㇿ ウタㇻ/ウウォナコルタㇻ 父子、 父と息子。 uwonakor utar tura wa paye ウウォナコルタㇻ トゥラ ワ パイェ 息子に父親がついて行く。(S) ☆参考 同じ語構成の語の例:uunukor ウウヌコㇿ 母子である。 usakor ウサコㇿ 姉弟または姉妹である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 upokor ウポコㇿ 親子(父と息子または母と息子)である。 umatnepokor ウマッネポコㇿ 父と娘または母と娘である。 {E: to be a father-child relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
uworeciw
ウウォレチウ 【他動】[u-w-or-e-ciw 互い・(挿入音)・の所・で・ささる](?) [雅](着物)を重ねて着る。 pirka amip uworeciw pirka tamasay rekutuyruke pirka ninkari kisareokte iyepanu kane híne ピㇼカ アミㇷ゚ ウウォレチウ ピㇼカ タマサイ レクトゥイルケ ピㇼカ ニンカリ キサレオㇰテ イエパヌ カネ ヒネ [雅] 上等のきれいな着物を重ねて着、 美しい玉飾りを首に掛け、 美しい耳環を耳に通し、 頭飾り布を頭に巻いて(=死に装束をして)。(W民話) {E: to wear layers of clothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uworeokkane
ウウォレオッカネ 【名】[u-w-or-e-ok-kane 互い・(挿入音)・の所・その頭が・…にひっかかる・金属] 金属のくさり。 ☆参考 英雄叙事詩ユーカラの主人公が hayokpe ハヨㇰペ《よろい》を着た上にしめる金鎖(かなぐさり)のベルトは uwokkanekut ウウォッカネクッ。 uworeokkane ウウォレオッカネ は普通の金鎖(かなぐさり)。(S) {E: a metal chain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uworkopoyke
ウウォㇿコポイケ 【自動】[u-w-or-kopoyke 互い・(挿入音)・の所・にまじる] 互いの中に入りまじる、 まぜこぜになる。 aynu ne ciki sísam ne ciki repunkur, sonno repunkur ne ciki uworkopoyke wa mosir epitta siyusacari アイヌ ネ チキ シサㇺ ネ チキ レプンクㇽ、 ソンノ レプンクンネ チキ ウウォㇿコポイケ ワ モシレピッタ シユサチャリ アイヌも和人(日本人)も外国人、 本当の外国人も入りまじって国じゅうに散らばった。(S言い伝え) ☆参考 ukopoyke ウコポイケ はただ《まざる、 (まぜたものが)まざって均質になる》。 {E: to become mixed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uworohokarinpa
ウウォロホカリンパ 【自動(?)/副詞(?)】互いに(?)。 (次の表現で) uworohokarinpa ukor ウウォロホカリンパ ウコㇿ 互いに結婚する。 yaymotoor erampewtekpa p, uworohokarinpa ukor wa orowano usipiraspa p ヤイモトオㇿ エランペウテㇰパㇷ゚、 ウウォロホカリンパ ウコㇿ ワ オロワノ ウシピラㇱパㇷ゚ 自分の系統がわからなくなった人たちが、 お互いに夫婦になって、 それから広がったもの。(S言い伝え) {E: mutually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uworunu
ウウォルヌ 【他動】[u-w-or-unu 互い・(挿入音)・の所・につける](二枚の着物)を重ねて着る。 tu amip uworunu wa mi トゥ アミㇷ゚ ウウォルヌ ワ ミ 二枚の着物を重ねて着なさい。(S) {E: to wear two layers of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
uworuyruke
ウウォルイルケ 【他動】[u-w-or-uyruke 互い・(挿入音)・の所・につける](たくさんの着物)を重ね(て着)る。 k=úworuyruke na mi クウォルイルケ ナ ミ (着物を何枚も)重ねてあげるから着なさい。(S) usa oka amip uworuyruke wa mi kane an ウサ オカ アミㇷ゚ ウウォルイルケ ワ ミ カネ アン 単衣(ひとえ)や袷(あわせ)や綿入れなどいろいろな着物をいっぱい重ねて着ている。(S) ☞uyruke ウイルケ {E: to wear many layers of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
uwosmare
ウウォㇱマレ 【他動】[u-w-osma-re 互い・(挿入音)・に入ってしまう・させる] okkayo sirpo uwosmare オッカヨ シㇼポ ウウォㇱマレ (男の子が成長して)男らしい様子/顔形/姿になる。 tane okkayo sirpo a=uwósmare pakno án=an korka タネ オッカヨ シㇼポ アウウォㇱマレ パㇰノ アナン コㇿカ 私はもうすっかり一人前の男らしい若者に成長したけれども。(NK民話) ☆参考 アクセント核を前に動かす接頭辞がつくと語幹は wosmare ウォㇱマレ の形をとり、 e=wosmare エウォシマレ のようになる。 ☞wosmare ウォㇱマレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwotutanu
ウウォトゥタヌ 【副】[u-w-otutanu 互い・(挿入音)・の後に続く] 順々に。 uwotutanu uwotutanu uk wa paye yan ウウォトゥタヌ ウウォトゥタヌ ウㇰ ワ パイェ ヤン 順々に取って行きなさい。(S) ☆参考 本来自動詞だが文の述語としての用例は未出。 {E: in order; one by one.} (出典:田村、方言:沙流)
uwowpekare
ウウォウペカレ 【自動】[u-w-owpeka-re 互い・(挿入音)・まっすぐになる・させる] 暮らしが立つように(親族や仲間どうしで)助け合う、 「お互いに立場を守って助け合う。」 (S) nen póka uwowpekare yakka hepuni ka koyaykus ネン ポカ ウウォウペカレ ヤッカ ヘプニ カ コヤイクㇱ なんとかして(姉が弟を)援助してやっているのにそれでもうまく立っていかない。(S) {E: to help each other.} (出典:田村、方言:沙流)
uye
ウイェ 【自動】[u-ye 互い・に/を言う] 互いに言い合う。 repunkur sekor uye yakka yaunkur sekor uye yakka aynu motoho anak sinep ne korka レプンクㇽ セコㇿ ウイェ ヤッカ ヤウンクㇽ セコㇿ ウイェ ヤッカ アイヌ モトホ アナㇰ シネㇷ゚ ネ コㇿカ お互いに外国人(海外の人)だ日本人(国内の人)だと言い合っても人間の起源は一つなのだけれど(yaunkur ヤウンクㇽ は多くの場合北海道の人、 通常アイヌを指すが、 この例では外国人に対して日本人を指している)。(S言い伝え) {E: to quarrel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uype
ウイペ 【名】[概/所] ①(木などの)細かい屑、 木屑、 こっぱ(木片)。 uype ne ウイペ ネ 屑になった。 ní uype ニ ウイペ 木屑。 koppa uype コッパ ウイペ 木片の屑。 ②(悪口で)…の子(=taype タイペ)。 X uype utari arki wa suy nonno opitta kar wa isam ruwe ta na! X ウイペ ウタリ アㇻキ ワ スイ ノンノ オピッタ カㇻ ワ イサㇺ ルウェ タ ナ! Xの憎らしい子どもたちが来て、 また花をみんな取ってしまったんだな。(S) wenpe uype! ウェンペ ウイペ! 貧乏人の子(ののしり)。 ☆参考 同様の悪口、 ののしりの言い方:wenpe taype ウェンペ タイペ、 wenpe sani ウェンペ サニ(これらは自分の子にでも言う)。(S) {E: ①twigs; woodchips. ②to talk bad about a child ( both children and adults).; to tease a child (amongst children).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uyruke
ウイルケ 【複他動】[uyru-ke …に位置する・(他動詞化)](語構成要素として)…を…(場所)につける/位置せしめる。 rekutuyruke レクトゥイルケ[rekut-uyruke のど・…を…に位置せしめる](玉の首飾り tamasay タマサイ)を首にかける。 ☆参考 独立の動詞としては未出。 (出典:田村、方言:沙流)
wa 1
ワ 【格助】①(位置名詞の後に置かれて、 移動の起点を示す。)…から(場所を示す)。 Mosirpasari wa ek モシㇼパサリ ワ エㇰ 斜里(しゃり)から来た。(W民話) osmake wa kotcake wa terke=an オㇱマケ ワ コッチャケ ワ テㇾケアン 私は(寝ている彼の)後ろから前へ前から後ろへと跳びはねてまたいだ。(W民話) kanto or wa kemram kamuy ran カント オㇿ ワ ケㇺラㇺ カムイ ラン 天から飢饉の神が降りて来た。(W民話) oro wa karkarse オロ ワ カㇻカㇻセ そこからころがった。(S会話) ②(《…に》と訳される場合もある。 その場合、 ta タ や un ウン を使った言い方とはニュアンスが異なる。 wa ワ はこの場合も、 動作の起点を示す。) te wa mono a テ ワ モノ ア 「ここから座れ」=ここに来て座りなさい。 (注 te ta mono a テ タ モノ ア (近くにいる人に)ここに座りなさい。 te un mono a テ ウン モノ ア ここへ座りなさい。) ③(受け身の行為者を示す。)or wa/oro wa オㇿ ワ/オロ ワ (人)から。 kamuy or wa okamkir ene a=e=yáynure wa カムイ オㇿ ワ オカㇺキㇼ エネ アエヤイヌレ ワ あなたは神からわざとそのように思わされて。(W民話) ④(連体的に使われて) onnayke wa asamaha オンナイケ ワ アサマハ 内側の底。 soynake wa asamaha ソイナケ ワ アサマハ 外側の底。 {E: ①from…(place). ②… ③from…(people). ④…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wa 2
ワ 【接助】…して(二つの動詞句をつないで一まとまりのことがらとしてまとめる働きをする。 具体的には、 次のようないろいろな場合に使われる)。 ①(一つのもの/ことについて二つ以上の説明や叙述をする場合にその二つの動詞句をつなぐ。) upakno oka wa sattek kusu oka wa ウパㇰノ オカ ワ サッテㇰ クス オカ ワ 同じぐらいの大きさでやせこけていて。(S会話) Kusur un oruspe ne wa teeta oruspe ne wa a=ewkoysoytak kor síran pe tasi an nek! クスルン オルㇱペ ネ ワ テエタ オルㇱペ ネ ワ アエウコイソイタㇰ コㇿ シラン ペ タシ アン ネㇰ! (これは)釧路の話で昔の話で、 私たちはそれについて話し合っているのですよ。(S会話) sunke ka eaykap wa anpe patek ye rusuy pe スンケ カ エアイカㇷ゚ ワ アンペ パテㇰ イェ ルスイ ペ うそをつくことができなくて本当のことばかり言うもの。(S会話) ②(前の動詞句が後の動詞句の表す出来事の方法や意図などを説明する。) ku=hoyupu wa k=ek クホユプ ワ ケㇰ (私は)走って来た。 hosippa wa paye ホシッパ ワ パイェ (彼らは)もどって行った。 ③(前の動詞句の出来事が終わってから後の動詞句の出来事が起こることを言う。)…して。 otcike huraye wa pirpa オッチケ フライェ ワ ピㇼパ お膳を洗ってふきなさい。(W) núman k=ek wa tanto suy ukoytak=an hawe ne ヌマン ケㇰ ワ タント スイ ウコイタㇰアン ハウェ ネ 私は昨日来て、 今日また(姉と私と)二人で会話をするのです。(S会話) ne to or ta cip hene a=kar wa oro ta a=anú wa ネ ト オッタ チㇷ゚ ヘネ アカㇻ ワ オロ タ アアヌ ワ その湖に舟でもつくってそこに置いて。(S会話) ④(前の出来事が後の出来事の原因か理由になっている。)…して。 k=úkao oyra wa rurikan クカオ オイラ ワ ルリカン (私は洗濯物を)しまい忘れて少し湿った。(W) mosma kur or ta wenpe an wa oro ta ka ku=yorot モㇱマ クロッタ ウェンペ アン マ オロ タ カ クヨロッ 他の人の家に不幸があって私はそこにも行って来た。(S会話) (原因や理由の説明だということをはっきり述べるには kusu クス、 pe ne kusu ぺ ネ クス、 wa kusu ワ クス、 hi kusu ヒ クス などが用いられる。) ⑤(補助動詞表現で) wa an …ワ アン。 (1)(すでに)…している。 mokor wa an モコㇿ ワ アン 眠っている(すでに寝ついていることを言う。 mokor kor an モコㇿ コラン は寝つきつつあること、 つまり眠りかかっていることを言う)。(W) (2)…してある。 a=suwé wa an アスウェ ワ アン 煮てある、 (ごはんが)たいてある。(W) wa anu ワ アヌ (あらかじめ)…しておく。 ku=ye wa k=ánu クイェ ワ カヌ 私は言っておく。 wa isam ワ イサㇺ …して(なくなって)しまう。 e wa isam エ ワ イサㇺ 食べてしまう。 wa oka ワ オカ (wa an ワ アン の複数)(二人/二つ以上が) (1)(すでに)…している。 móno rok wa oka モノ ロㇰ ワ オカ (彼らは)座っている。 (2)…してある。 a=kar wa oka アカㇻ ワ オカ たくさんつくってある。 wa okere ワ オケレ (1)予定の行動をすっかり…してしまう(完了する)、 …し終わる。 ray wa okerpa ライ ワ オケㇾパ 皆死んでしまう。(KK掛け合い歌) (2)とても/極めて…(である)。 wen wa okere pon cise ウェン マ オケレ ポン チセ とても悪い(粗末な)小さい家。(S) ⑥[熟語・慣用句など] ne wa an ネ ワ アン [連体][単]/ne wa oka ネ ワ オカ [複] 今言っているこの/その、 今/さっき言ったその/あの(☞ne wa an ネ ワ アン、 ネ ワ オカ)。 wa kusu ワ クス …したから、 …だから。 k=úni ta ku=mokor wa k=an yakun e=mismu kuni ku=ramu wa kusu k=ek ruwe un クニ タ クモコㇿ ワ カン ヤクン エミㇱム クニ クラム ワ クス ケㇰ ルウェ ウン 私がうちで眠っていたらあなたがさびしいだろうと思ったから来たんだよ。(S) ☆参考 wa ワ と似た文脈で híne ヒネ も使われる。 どちらも使える場合も多いが、 日常会話では wa ワ のほうが多く使われ、 昔話などの語りの中では híne ヒネ のほうが多く使われる。 日常会話の中でも、 ③のように、 相前後して起こる事柄を述べる場合には、 híne ヒネ もよく使われる。 その場合でも、 前の出来事を述べてからそれと同じ重さで次の出来事を述べるのに、 言い換えれば二つの事柄をただ順番に述べていくのには híne ヒネ が多く使われるのに対して、 二つの出来事を一まとまりの事柄としてまとめるのには wa ワ が多く使われる。 また、 wa ワ はほとんどの場合動詞句の後に置かれるが、 híne ヒネ は前に動詞句のない文頭にも置かれる。 ☞híne ヒネ ☆参考 二つの別々の事柄が同時に起こることを表すには、 wa ワ ではなく kor コㇿ が使われる。 ☞kor コㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wakkane
ワッカネ 【自動】[wakka-ne 水・(のよう)である](おかゆが)とてもゆるい。 wakkane sayo hopsekar ワッカネ サヨ ホㇷ゚セカㇻ ゆるいおかゆをすする。(S) ☆参考 かたいおかゆは sirarsayo シラㇻサヨ。 {E: to be watery.} (出典:田村、方言:沙流)
weensikreypare
ウェエンシㇰレイパレ 【自動】[ween-sik-rey-pa-re ごくぞんざいに(wen ウェン の強調形)・目・はう(reye レイェ の語根)・[複]・させる] チラッと目を這わす、 チラッと横目で見る。 {E: to look sideways at; to look from the corner of the eyes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wen 1
ウェン 【自動】①悪い、 粗末である、 だめである、 だめになる。 wen cise ウェン チセ 粗末な家。 wen itak ウェン イタㇰ(発音は ウェヌ イタㇰ)悪い言葉。 wen kewtum ウェン ケウトゥㇺ 悪い心/根性。 wen kamuy ウェン カムイ ☞wenkamuy ウェンカムイ。 kewtumu wen ケウトゥム ウェン 心/気立て/根性が悪い。 …yak wen …ヤㇰ ウェン …するといけない。 …yakka wen …ヤッカ ウェン …してもだめである(効果がない)。 …tú ray wen ray ki トゥ ライ ウェン ライ キ ひどい死に方で死んでしまった(川上男と川下男の民話の結末によく出てくる表現)。(S民話) sir-wen シㇼウェン(発音は シㇽウェン)天気が悪い。 ②亡くなる(婉曲表現)。 wen oruspe ek ウェノルㇱペ エㇰ 死んだという便りが来た。(S) wen nisa ruwe ne sekor haw as ウェン ニサ ルウェ ネ セコㇿ ハワㇱ いけなかった(=もう死んだ)という話だ。 (注 「捨てことば(ぞんざいな言葉)ではない。」 (S) ☆参考 直接的に「死ぬ」という語は ray ライ、 ほかに婉曲表現として isam イサㇺ《亡くなる》、 mosiroppa モシロッパ《世を去る》など。) ③[自動詞語根](限られた語の構成要素として)貧しい。 wenkur ウェンクㇽ 貧乏人。 weysisam ウェイシサㇺ[< wen-sisam]貧しい和人。 (注 wenaynu ウェナイヌ は《悪人、 悪党》。) (注 「貧しいおばあさん」は wenkur húci ウェンクㇽ フチ。) ☆対語 pirka ピㇼカ よい。 {E: ①to be, become bad, no good; ②to pass away; ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Wenarasarus
ウェナラサルㇱ 【名】[ayke wa ウェナラサルㇱ トヤラサルㇱ オロ ワ トゥレシヒ アライケ ワ とんでもなく悪いけもののばけもの、 とんでもなくひどいけもののばけものに妹を殺されて。 (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
wenmenoko
ウェンメノコ 【名】[wen-menoko 悪い・女]「くされ女」(悪口)。 ☆対語 wenokkayo ウェノッカヨ 悪党。 (出典:田村、方言:沙流)
wenpe
ウェンペ 【名】[wen-pe 悪い・もの/こと] ①悪いもの、 悪いこと(=wen pe ウェン ペ)。 ②人の死。 wenpe an ウェンペ アン 不幸があった、 人が亡くなった。 ③貧乏人(悪く言う言葉)。(W) wenpe taype ウェンペ タイペ/wenpe sani ウェンペ サニ 貧乏人の子(悪口、 憎まれ口)。 ☆参考 ほかに toype トイペ、 sirunpe シルンペ とも言う。 {E: ①something bad. ②the death of someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenrespa
ウェンレㇱパ 【他動】[複](単は wenresu ウェンレス) (親の亡くなった子ども二人以上)を引き取って育てる。 unu ka ona ka sak pe ne wa kusu X utar wenrespa ruwe un, omap kor respa ruwe un ウヌ カ オナ カ サㇰ ペ ネ ワ クス X ウタㇻ ウェンレㇱパ ルウェ ウン、 オマㇷ゚ コㇿ レㇱパ ルウェ ウン 母も父もないものだからXさんたちがひきとって育てているのだよ、 かわいがって育てているのだよ。(S) {E: to take in and raise children whose parents have passed away.} (出典:田村、方言:沙流)
wenresu
ウェンレス 【他動】[wen-resu 悪い/人が亡くなる・育てる](親の亡くなった子ども一人)を引き取って育てる。 wenresu onaha ウェンレス オナハ (そのみなし子)の養父、 (みなし子を)引きとって育てている父。 wenresu unuhu ウェンレス ウヌフ (そのみなし子)の養母、 (みなし子を)引きとって育てている母。 {E: to raise a child whose parents have passed away.} (出典:田村、方言:沙流)
wenupuncise
ウェヌプンチセ 【名】[wen-upun-cise ひどい・雪の粉・家] ひどくうずまいている雪けむり。 wenupuncise cihopunire ウェヌプンチセ チホプニレ ひどく風が吹いて雪がひどくグルグル回る。 {E: a severely swirling spray of snow.} (出典:田村、方言:沙流)
weysisam
ウェイシサㇺ 【名】[wen-sísam 貧しい・和人] 貧乏和人、 貧しい和人。 te ta weysisam an aw ta weysisam an テ タ ウェイシサㇺ アン アウ タ ウェイシサㇺ アン うちの貧乏和人がいた、 となりの貧乏和人がいた。(K民話) ☆参考 短い民話の主人公としてよく登場する。 ☆参考 wenaynu ウェナイヌ は悪人、 悪党。 wenkur ウェンクル は貧しい人。 {E: a poor Japanese.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
worokuta
ウオロクタ 【他動】[wor-o-kuta 水中・に・…を(入れ物から)出して捨てる] …を水中に捨てて流す、 …を水中にぶちまけてしまう。 a=worókuta アウオロクタ 水中にぶちまけられる、 洪水で水に流されてしまう。 {E: for something thrown into the water to be swept away..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ya 2
ヤ 【位名】[概](所は yáke ヤケ) ①(独立的に)陸地(「おか」)(ときどき北海道をさす)。 yáp=an wa ya ta sinot=an ro ヤパン ワ ヤ タ シノッアン ロ 岸へ上がって陸地で遊ぼう。(S) tan ya ta oka utar タン ヤ タ オカ ウタㇻ この北海道にいる人。(S言い伝え) ②岸、 (家の中で、 いろりを海になぞらえて)いろりの端の方、 炉端。 yá-oraye ヤオライェ[岸・に寄せる](いろりのまん中のほうにあるおき)をいろりの端の方へ寄せる。 ③(相対的に)…の岸。 to ya ta ト ヤ タ 沼/湖の岸に。 ☆対語 rep レㇷ゚ 沖。 {E: ①land. ②the shore; the coast. ③the shore, coast of …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ya 3
ヤ 【終助/接助】(動詞句の後に置かれて) …か、 …でしょうか、 …かどうか。 (文を終止することもあるし、 後に「たずねる」「考える」「計ってみる」「知らない」「わからない」などの意味の語が来ることもあり、 また連用句として次の節(文)に続いていくこともある。) sóne urenka no oka ya? ソネ ウレンカ ノ オカ ヤ? 本当に皆そろっていたでしょうか。(S) e=arpa ya? エアㇻパ ヤ? あなた行ったんでないのか(行ってはいけない所へ)。(S) mak pak páse ya pákari wa nukar マㇰ パㇰ パセ ヤ パカリ ワ ヌカㇻ どのくらい重いか計ってみなさい。(S) …ne ya…ne ya …ネ ヤ …ネ ヤ …だとか…だとか、 …したり…したり。 reye ne ya niyayetaye ne ya レイェ ネ ヤ ニヤイェタイェ ネ ヤ はったり木につかまって上がったり。(W民話) ray he ne ya mokor he ne ya a=ekonramu sitne kane tának kane ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ アエコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ [慣用表現]死んだのだか眠ったのだか、 私は意識がもうろうとしていた。(HC民話) {E: interrogative particle; whether or not.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yacipocipoci
ヤチポチポチ 【自動】[yaci-poci-poci 泥地・をほじくる・(重複)] どろんこの中にはいってビチャビチャになって遊ぶ。 {E: to play in mud.} (出典:田村、方言:沙流)
yahceh
ヤッチェㇸ §047 コオリガレイ;クロガシラ マコガレイ 渋p. 409 (3) yah-ceh (yáy-ceh)「やッチェㇸ」[yah(
yainkarpirkare
ヤインカㇻピㇼカレ §749.みる(見る)(7)陣をこらしてよく見る yainkar-pirkare〔ja-íŋ-kar-pír-ka-re ヤいンカㇻぴㇼカレ〕[yay(自分の)+inkar(見ること)+pirka-re(よから・しめる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yak 3
ヤㇰ 【接助】①…すれば、 …すると(帰結としては「よい」「悪い」「望ましいことが起こる」「ありがたい」「困ったこと/恐ろしいことが起こる」などを表す表現がくる)。 hoskino mukar ani tuye wa ora noko ani hóse, yak horak kusu ne na ホㇱキノ ムカㇻ アニ トゥイェ ワ オラ ノコ アニ ホセ、 ヤㇰ ホラㇰ クス ネ ナ 初めにまさかりで切ってそれからのこぎりでひきなさい、 そうすれば倒れるから。 sekor an menoko ta kamuy menoko ne yak a=kor oka! セコラン メノコ タ カムイ メノコ ネ ヤㇰ アコㇿ オカ! あのような女が女神であれば結婚するのになあ。(S言い伝え) eytasa e=cis yak/wenkamuy patek/e=eramasu エイタサ エチㇱ ヤㇰ/ウェンカムイ パテㇰ/エエラマス あなたがあまり泣くと悪い神ばかりがお前を好きになる。(S子守歌) yak pirka ヤㇰ ピㇼカ …するとよい、 …するほうがよい、 …するがよい(上の人から下の人への命令表現の一種)。 tono e=sak pe ne ciki i=or ta e=henoye yak pirka トノ エサㇰ ペ ネ チキ イオッタ エヘノイェ ヤㇰ ピㇼカ 和人のお得意様がないのならわれわれの所に立ち寄るがよい。(S民話) yak pirka p ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ …すればいいのに/…すればよかったのに。 yak wen ヤㇰ ウェン …するといけない/よくない。 yak easir pirka ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …しなければいけない。 sekor icarpa=an yak easir pirka セコㇿ イチャㇻパアン ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …と言って供物まき(供養)をしなければいけない。(W民話) ②(帰結に願望「…したい」や提案「…しよう」が来るとき)…して。 nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺したいものだなあ! (S民話) a=o yak a=seske ro アオ ヤㇰ アセㇱケ ロ (土を)入れてうめよう。(S) ☆参考 yakne ヤㇰネ と同義。 yakne ヤㇰネ と yak ヤㇰ の使い分けは、 リズムによる。 ゆっくり話し、 条件の部分を言って一呼吸おくようなときは yakne ヤㇰネ を使い、 早い調子でどんどんしゃべっているときは yak ヤㇰ を使う。 また、 歌などの韻文では音節数の都合でどちらかが選ばれることもある。 {E: ①if, when ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yakka
ヤッカ 【接/接助】[yak-ka …すると・も] ①(たとえ)…しても、 …する/したけれども。 apto as yakka upas as yakka wakka poro yakka, sonno k=ek kus ne wa アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ ウパㇱ アㇱ ヤッカ ワッカ ポロ ヤッカ、 ソンノ ケㇰ クㇱ ネ ワ 雨が降っても雪が降っても大水になっても、 本当に来ますよ。(S) yakka pirka ヤッカ ピㇼカ …してもよい。 e=e yakka pirka. エエ ヤッカ ピㇼカ (あなた)食べてもいい。 yakka wen ヤッカ ウェン …しても/したけれどもだめだ/だめだった。 a=e=tére yakka wen アエテレ ヤッカ ウェン 私たちはあなたを待っていたけれどもだめだった(あなたは来なかった)。(W会話) ne yakka ネ ヤッカ …であっても、 …でも。 nep ne yakka ネㇷ゚ ネ ヤッカ 何でも。 nen ne yakka ネン ネ ヤッカ だれでも。 ②(文頭に置かれて前の文との関係で)そうしても、 それでも、 でも。 “ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa?” yakka iyapo nu ka somo ki no un=hawekoyki 「エネ チㇱ コㇿ アㇻパ ルスイ ペ アアㇻパレ ヒケ マカナㇰ ネ ワ?」 ヤッカ イヤポ ヌ カ ソモ キ ノ ウンハウェコイキ 「あんなに泣いて行きたがっているもの、 行かせたらどうですか。」でも(=そう言っても)父は全然聞きもしないで私たちを叱りつける。(S) ☆発音 n ン に終わる語の後に置かれて続けて発音されるとき、 しばしば y イ は落ちる。 たとえば an yakka アン ヤッカ は ayyakka アイヤッカ と発音されることもあり、 またもっと早く続けて言うと anakka アナッカ と発音されることもある。 {E: ①even if; although. ②but; even; though.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yakun
ヤクン 【接】[yak-un …すれば・(強め/肯定)] ①…する/したならば、 …する/したのだとすれば。 (後続の文を言う前に状況を設定する働きをする。 必ずしも仮定条件とは限らず、 事実を認め、 納得した上で、 「そうであるなら」「それなら」「その場合は」のような表現にも用いられる。) e=arpa yakun e=eraman エアㇻパ ヤクン エエラマン 行けばわかる。(S) somo e yakun nepki ka eaykap kuni ramu ソモ エ ヤクン ネㇷ゚キ カ エアイカㇷ゚ クニ ラム 彼はそれを食べなければ働くことができないと思った。(S民話) potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun somo a=eyáyye no a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン ソモ アエヤイイェ ノ アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ 悪神ばらいをしたのなら何かくれると言われたら、 辞退せずに受け取ればよかったのに。(NK民話) hawe ne yakun ハウェ ネ ヤクン そういうことなら、 それなら、 それでは。 ②(文頭に置かれ、 前の文との関係で)それなら、 それでは、 じゃあ。 yakun suy ku=ye na ヤクン スイ クイェ ナ じゃあまた(私が)言うから。(S会話) {E: ①if; when. ②then.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yáni 1
ヤニ 【副】ほとんど…する、 もう少しで…するところ。 危うく…するところだ。 yáni ray ヤニ ライ ほとんど死にそうになる。 ku=cinita wa yáni a=en=tustekka クチニタ ワ ヤニ アエントゥㇱテッカ うなされてもう少しで気が遠くなる所だった。(S) ☆参考 強調形 yaani ヤアニ の形でよく使われる。 {E: nearly; almost.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yanke
ヤンケ 【他動】[yan-ke (一人が)陸/岸に上がる・(他動詞化)] ①(一人/一つ)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる、 北海道へ行かせる/来させる/帰らせる、 …を水の中から舟の中へ上げる。 cip yanke humi as チㇷ゚ ヤンケ フミ アㇱ 舟を岸に上げた音がした。(NK民話) onaha iruska wa pa yanke hawe ne kuni a=ramú オナハ イルㇱカ ワ パ ヤンケ ハウェ ネ クニ アラム (あの人の)父親(天然痘の神)が起こって疫病を(海外から)この地にもたらしたのだなと私は思った。 ②(鍋など)を火からおろす(「あげる」)、 (火にかかった鍋の中のもの)を取り出して外に置く。 pop su a=yanke wa ポㇷ゚ ス アヤンケ ワ 私は煮立った鍋をおろして(「あげて」)。(W民話) tap pop wa a=yanke sayo a=kor híne タㇷ゚ ポㇷ゚ ワ アヤンケ サヨ アコㇿ ヒネ 私はいま煮たっておろした(「あげた」)おかゆを持って。(W民話) ③(もの)を台の上などへ上げる。 ☆参考 yan ヤン[自動]は、 台の上などに上がることには使われない。 ☞yan ヤン {E: ①to land (a boat); to pull ashore (people). ②to take a pot off a fire. ③to put…on a stand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yantone
ヤントネ 【自動】[yanto-ne [< 日本語]滞在者・である]滞在する(下宿、 居候など)。 yantone kur ヤントネ クㇽ 泊まり客、 滞在者(客でも居候でも)、 同居していて手伝いをする人。 {E: to stay; be a guest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaokoyma(-an)
ヤオコイマ §559.ねしょうべん(寝小便)[する](5)寝小便 yaokoyma(-an)〔ja-ó-koǐ-ma ヤおコイマ〕[<yay-okoyma]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yapte
ヤㇷ゚テ 【他動】[自動使役][複](目的語複数。 単は yanke ヤンケ、 yante ヤンテ)[yap-te (二人以上が)陸に上がる/岸に着く・させる] ①(二人以上/二つ以上)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる、 北海道へ行かせる/来させる/帰らせる、 …を水の中から舟の中へ上げる。 okkaypo utar/[u]cípo ki wa/cepkoyki kane/otu cépikir/ore cépikir/[u]cíp onnay un/[u]yapte kane オッカイポ ウタㇻ/[ウ]チポ キ ワ/チェㇷ゚コイキ カネ/オトゥ チェピキㇼ/オレ チェピキㇼ/[ウ]チポンナユン/[ウ]ヤㇷ゚テ カネ 男たちが魚とり(注:おそらく鮭漁)をしてたくさんの魚を舟の中へ上げて。 (W神謡K) ②(鍋など)を火からおろす(「あげる」)、 (火にかかった鍋の中のもの)を取り出して外に置く。 ③(もの)を台の上などへ上げる。 cikap kam suwe wa yapte a yapte a wa anu wa ora… チカㇷ゚ カㇺ スウェ ワ ヤㇷ゚テ ア ヤㇷ゚テ ア ワ アヌ ワ オラ… 鳥の肉を煮て鍋からたくさん取り出しておいて…。(S) ☆参考 単数形 yan ヤン に対しては他動詞 yanke ヤンケ と使役形 yante ヤンテ の両方の形があるが、 複数形 yap ヤㇷ゚ に対してはこの yapte ヤㇷ゚テ だけしかなく、 この語一つが、 yanke ヤンケ と yapte ヤㇷ゚テ の両方に対する目的語複数の形として機能する。 {E: ①to make…land, ascend. ②to make…take a pot off a fire. ③to make…put…on a stand. (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yas
ヤㇱ 【自動】流し網をする。 heta, yas=an ro sekor a=en=siren hi kus kú=itura wa yas=as akus cep rep ka ci=rayke ヘタ、 ヤサン ロ セコㇿ アエンシレニ クㇱ クイトゥラ ワ ヤサㇱ アクㇱ チェㇷ゚ レㇷ゚ カ チライケ さあ、 流し網に行こうとさそわれたのでついて行って流し網をしたら鮭を三匹も殺した(=鮭が三匹もとれた)。(S) ☆参考 「舟二そうで四人組んでやる、 とも(舟の後部)を川下へ向けて二そうを平行に並べる、 二人がそれぞれの舟のへさき(舟の前部)に立って一つの網を二そうの間に広げて持ち、 二人がともにいて川下へ向けてこいでいく、 網に魚(鮭)が入ったら網を上げる、 何回か川下へ行っては川上へ上り、 一晩に五、 六十本もとることもある。」 (S) {E: to cast a net across a river between two boats.} (出典:田村、方言:沙流)
yaske 1
ヤㇱケ 【自動】[yas-ke (裂く/裂けることを表す擬音の語根)・と言う/となる(自動詞形成)] 裂ける。 suma ani a=kar yakun meske yakka yaske yakka ukotuk ka eaykap スマ アニ アカㇻ ヤクン メㇱケ ヤッカ ヤㇱケ ヤッカ ウコトゥㇰ カ エアイカㇷ゚ (人間を)石でつくったら欠けても裂けてもくっつくことができない。(S言い伝え) ☆参考 {E: to tear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaske 2
ヤㇱケ 【自動】(炊事するために)手を洗う。 ku=temsutna wa ku=yaske a ku=yaske a k=éwonne a k=éwonne a wa ku=kar pe ne wa クテㇺスッナ ワ クヤㇱケ ア クヤㇱケ ア ケウォンネ ア ケウォンネ ア ワ クカㇻ ペ ネ ワ 私が袖を肩までまくって手をよくよく洗って顔をよくよく洗ってつくったものだよ。(S) ☆参考 語源・語構成不明。 aske アㇱケ[語根]《手》と関係があるだろう。 ☆参考 子どもが遊んで泥だらけになった手を洗うなど、 普通に「手を洗う」ことは teke(he) huraye テケ(ヘ) フライェ。 yaske ヤㇱケ は炊事する前のほかにはどういうときに使うのか未詳。 {E: to wash one's hands.} (出典:田村、方言:沙流)
yaskosanpa
ヤㇱコサンパ 【自動】[yay-kosanpa (裂く/裂けることを表す語根)・急に…する]バリッと裂けるような物音がする。 petkuretoko/puskosanpa/yaskosanpa ペックレトコ/プㇱコサンパ/ヤㇱコサンパ [雅]その川の水源地でピュッと音がし、 バリッと音がする。(Sユーカラ語り) ☞sir-yaskosanpa シㇼヤㇱコサンパ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaunkontukai
ヤウンコントゥカイ §334 シマフクロウ (11) ya-un-kontukai (ya-un-kon-tu-kay)「ヤウンコントゥカイ」⦅B⦆(B説390) (出典:知里動物編、方言:)
yaurake(-an)
ヤウラケ §241.傷つく(8)怪我する yaurake(-an)〔ja-ú-ra-ke ヤうラケ〕[<yay(自分を)、ura(打ち傷を受け)、ke(させる)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yawokoyma(-an)
ヤウォコイマ §559.ねしょうべん(寝小便)[する](6)寝小便 yawokoyma(-an)〔ja-wó-koǐ-ma ヤうぉコイマ〕[<yay-okoyma]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ye 1
イェ 【他動】①…を言う、 …を話す、 …に言う。 Aynu itak ye アイヌ イタㇰ イェ アイヌ語を話す。 uwepeker ye ウウェペケㇾ イェ 昔話(民話)を話す。 yúkar ye ユカㇻ イェ ユーカラ(英雄叙事詩)を歌う。 upopo ye ウポポ イェ ウポポを歌う。 sekor ye セコㇿ イェ …と言う。 sekor a=ye セコㇿ アイェ/セコライェ …と(一般に)言う、 …と言われる。 sekor i=ye セコㇿ イェ …と私に言う。 kuni/kunak ye クニ/クナㇰ イェ …すると(いうことを)言う。 yak ye ヤㇰ イェ …した/していると(いうことを)言う。 yak a=ye ヤㇰ アイェ/ヤカイェ …した/しているそうだ。 (使役)+kus(u) ye クス イェ/クㇱ イェ …するように/しなさいと言う。 eun ye エウン イェ …に言う。 hápo eun ye ハポ エウン イェ 母に言う。 kunine ye クニネ イェ …するように言う/話す。 ②☞ram(u) ye ラㇺ/ラム イェ、 sempir(i) ye センピㇼ/センピリ イェ {E: to say, tell…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yépa
イェパ 【他動】[複](ye イェ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…を言う。 …sekor yépa …セコㇿ イェパ (二人以上が皆)…と言う。 i=ahunte i=ahunte kusu yépa イアフンテ イアフンテ クス イェパ 彼らは私に入れ入れと言った。 ☆発音 用例で i=ahunte イアフンテ は iyahunte イヤフンテ と発音されている。 {E: to say…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yepne
イェㇷ゚ネ 【自動】はにかむ(若い男女間で)。 ☆参考 utcike ウッチケ は《内気である》(性質)。 yaysitoma ヤイシトマ は《はずかしい》(感情)。 {E: to be shy, bashful (young boys and girls).} (出典:田村、方言:沙流)
yére
イェレ 【複他動】[他動使役] [ye-re …を言う・させる] …に…を言わせる。 ☞ye イェ 1 {E: to make…say…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yey 1
イェイ 【間投】(あざけりをぶつける言い方。) yeːy yeːy hoyto taype wenpe sani イェーイ イェーイ ホイト タイペ ウェンペ サニ やあいやあい乞食(こじき)の子、 貧乏人の子。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
yey 2
イェイ 【連体】[< 日本語 えい(=よい)](次の表現の中で)よい。 yey anpay ta [よい・安配(=具合)・に]イェヤンパイ タ ああよかった。 yey anpay ta ku=pa na イェヤンパイ タ クパ ナ ああよかった見つかったよ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yoyyaki
ヨイヤキ 【自動】[yoyya-ki ぶらんこ遊び・をする]ぶらんこに乗る。 {E: to play on a swing.} (出典:田村、方言:沙流)
ype
アイペ §226 アワビ;マダカアワビ aype (áy-pe)「あイペ」 ⦅長万部、虻田-10、幌別、室蘭、礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yu
ユ 【名】[< 日本語ユ(湯)] 温泉。 yu ne hawe? yayan wakka ne hawe? ユ ネ ハウェ? ヤヤン ワッカ ネ ハウェ? (その沼は)温泉なの? それともただの水なの? (W会話) ☆参考 風呂の湯など一般に「お湯」のことは sések wakka セセㇰ ワッカ《熱い/温い・水》と言う。 ただ、 お茶などの飲むお湯は úsey ウセイ と言う。 {E: a hot spring.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yúkar
ユカㇻ 【自動/名】①[自動]ユーカラ(英雄叙事詩)を歌う。 ②[名]ユーカラ、 英雄叙事詩。 ③(語構成要素として)[自動](1)ものまねする(人の言った言葉も仕草もそっくりにまねする)。 (2)[< (1)]叙事詩を歌う。 ☆発音 沙流川の川下のほうや鵡川のほうでは、 r ㇻㇼㇽㇾㇿ に終わる他の語の場合と同様、 語末の r ㇻ は ラ のようには発音せず、 むしろ ル に近い音色に発音する。 ワテケさんはこの語を日本語として言うときでも、 「ユーカラ」とは言わず「ユカル」と言っていた。 ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)は口承文学のジャンルの一つで、 この地方では、 Poyyaunpe ポイヤウンペ《小さい陸の人》と呼ばれるみなしごの少年が自叙する形の叙事詩をいう。 昔は主に男が歌ったという。 昔、 oyna オイナ 「聖伝、 神伝、 聖典」と呼ばれて区別されたジャンルも、 この時代の歌い手には yúkar ユカㇻ と呼ばれる。 女子が主人公で女子が歌う叙事詩を menokoyukar メノコユカㇻ 「女の叙事詩」と呼び、 これと区別して男が主人公で主に男が歌う英雄叙事詩を okkayoyukar オッカヨユカㇻ 「男の叙事詩」と呼ぶこともある。 一方、 主に鳥やけものなどの神が主人公で自叙する、 折り返しを入れて歌われる「神謡」は、 下流で kamuyyukar/kamuyukar カムイユカㇻ/カムユカㇻ[< kamuy-yukar 神・叙事詩]と呼ばれ、 中流では menokoyukar メノコユカㇻ[menoko-yukar 女・叙事詩]と呼ばれる。 この地方でただ yúkar ユカㇻ というときは、 上述の、 みなし子の少年が主人公でこれが自叙する英雄叙事詩を指す。 これは、 日常会話や昔話、 即興歌などでは通常使われない独特の語句や、 古風な美文調の言い回しや複雑に入り組んだ文法を含んでいる。 通常木の棒(たきぎの一本)で炉ぶちをたたいて拍子をとりながら歌い、 聞き手はときどき hot ! ホッ! という合の手を入れる。通常のユーカラのほかに、 おもしろおかしい言葉や内容を中にはさんで笑い楽しむユーカラを sinot yúkar シノッ ユカㇻ《遊びのユーカラ》と言う。 ☆参考 eyukar エユカㇻ …をものまねする(言葉や仕事をそっくりに)。 koeyukar コエユカㇻ …(人)の…をものまねする。 yayeyukar ヤイェユカㇻ 自分のことを(神謡として)歌う。 ☆参考 樺太方言では yuukara ユーカラ が歌うことを言い、 北海道南部の yúkar ユカㇻ に似た口承文学に hawki ハウキ というものがある。 ☞kamuyyukar カムイユカㇻ、 menokoyukar メノコユカㇻ {E: ①to recite yukar (v.). ②yukar; epic folktales(n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yupi
ユピ §023.兄(2)yupi〔ju-pí ユぴ〕⦅ホロべツ、エベオツ、アカン、テシオの日常会話、及びカラフトの雅語に用いる⦆①yupの人称形語幹。…の兄。②彼(彼女;彼ら)の兄。③兄。iresu-〜「我を育てた・兄」⦅ユ研Ⅱ, pp,239,613⦆。〜-nekur osi paye-as「兄じゃひとの後を追って私は行った」⦅神謡集, p.50⦆。④従兄。⑤愛人。⑥夫君 a-kor-〜⦅ユ研Ⅰ, p.169⦆。[もとyupの第3人称形、「その兄」の義]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yupkeepotara
ユㇷ゚ケエポタラ 【他動】[yupke-epotara 強く(< 強い)・…におはらいをする](人)に悪神祓いの強いおはらいをする。 a=yupkeepotara akus yayeramuan アユㇷ゚ケエポタラ アクㇱ ヤイェラムアン 私は(その人に)強いおはらいをしたところ彼は気がついた。(NK民話) {E: to exocise; purify.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yupoyupo
ユポユポ §023.兄(6)yupo-yupo〔jú-po-ju-po ゆポユポ〕⦅シラウラ⦆【雅―oyna(神謡)の中で】兄。"yupoyupo tura okay-an"「兄さんと一緒に暮していた」。[yupo(↑)の説話的反復形]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)