国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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erok
エロㇰ 【他動】[e-rok (そこ)に・座る[複]](神が)(そこ)に住む。 Nupursar kotan petetok kasi erok kamuy ヌプㇽサㇻ コタン ペテトㇰ カシ エロㇰ カムイ この沙流地域の川の水源地にまします神。(W神謡語り) ☆参考 erokrok エロㇰロㇰ という重複形でも言う。 ほかにも神が住むことを表す語はいろいろある。 ☞ewak エワㇰ、 urokte ウロㇰテ、 horari ホラリ、 horarpa ホラㇻパ、 enukor エヌコㇿ {E: the place where the gods live.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a=yerokkuni
アイェロックニ 【a=ye rok kuni】 言うところの.(噂に聞いていたはずの,人々が前々から口に何度もしていた,いわゆる)▷ア=人が イェ=言う ロㇰ=〜ていた クニ=きっと〜はずの ソンノ タㇷ゚イキ ウェンメノコ ア・コサマㇷ゚ カ イサㇺ.ア・イェ ロㇰ クニ サㇰチロンヌㇷ゚ コラチ アン=本当に今来て去って行った悪い女は比較する物もない.言うところの夏の狐のような者だ(夏の狐は冬毛の残りが体のあちこちに団子になってついていて,不格好なもの). (出典:萱野、方言:沙流)
eroki
エロキ §020 ニシン (2) eroki (e-ró-ki)「エろキ」 成魚 ⦅美幌、屈斜路⦆ 斜 ビ IX、67 (出典:知里動物編、方言:)
erokiusapappo
エロキウㇱアパッポ §344 エゾカンゾウ (6) erokius-apappo (e-ró-ki-us-a-pap-po)「エろキウㇱ・アパッポ」 花 ⦅阿寒⦆ (出典:知里植物編、方言:)
erokrok
エロㇰロㇰ 【他動】[e-rok-rok (そこ)に・坐る・(重複)](神が)(そこ)に住む、 まします。 ☞erok エロㇰ {E: the place where the gods live.} (出典:田村、方言:沙流)
erokrok
エロㇰロㇰ §369 クイナ (1) erokrok (e-rók-rok)「エろㇰロㇰ」[<鳴き声] ⦅近文、天塩、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
erokrok
エロㇰロㇰ §324 ヨタカ (1) erokrok (e-rók-rok)「エろㇰろㇰ」[<鳴き声] ⦅礼文華、幌別、千歳⦆ (出典:知里動物編、方言:)
erokroki
エロㇰロキ 【erokroki】 ヨタカ〔鳥〕:馬追い鳥ともいう.*ヨタカの体の白黒の横縞はアイヌの墓標に巻くウトキアッという紐に似ている.それで墓標に巻いた紐が朽ちて大地に落ち.それを見たオキクルミカムイがヨタカとして魂を与えたと言われる.夜,ヨタカに追われたらその素姓を暴くと追うのを止めると言う. (出典:萱野、方言:沙流)
erokus
エロクㇱ §092 タラ (3) erokus(e-ró-kus)「エろクㇱ」成魚⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
heroki
ヘロキ 【名】[動物]ニシン。 ☆参考 かずのこは homa ホマ。 〔知分類 p.13〕 {E: a herring (fish).} (出典:田村、方言:沙流)
heroki
ヘロキ §020 ニシン (1) heroki (he-ró-ki)「ヘろキ」 成魚 ⦅長万部、礼文、虻田、幌別、白老、様似、近文、多蘭泊*⦆ (出典:知里動物編、方言:)
heroki
ヘロキ 【heroki】 ニシン,春告げ魚. (出典:萱野、方言:沙流)
herokikar
ヘロキカㇻ 【自動】[heroki-kar ニシン・をつくる/する] ニシン漁場で働く。 kuani pista ku=an/herokika(r) okkayo クアニ ピㇱタ クアン/ヘロキカ(ㇻ) オッカヨ 私は浜のニシン漁場で働く男(歌う口調によって語末の r が落ち、 herokika ヘロキカ と発音している)。(S自作の歌) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
herokki
ヘロッキ §020 ニシン (4) herokki (he-rók-ki)「ヘろッキ」 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
inerokpe
イネロㇰペ 【名】[複](単は ineap イネアㇷ゚)[íne-rok-pe どうである・…した[複]・もの] ①(多くの場合次のような慣用表現で) なんとまあ…。 inerokpe (kus(u)) …ya ka eramiskari イネロㇰペ (クㇱ/クス) …ヤ カ エラミㇱカリ なんとまあ見たことも聞いたこともないほど/びっくりするほど…だ(感嘆の表現)。 inerokpe kusu, onne p iki korka siretokkorpa ruwe oka ya ka a=erámiskari イネロㇰペ クス、 オンネㇷ゚ イキ コㇿカ シレトッコㇿパ ルウェ オカ ヤ カ アエラミㇱカリ なんとまあ、 年老いてはいるけれど二人ともそれはそれはびっくりするくらい美しい方々でした。(W神謡語り) ②[雅](後に ya ka eramiskari ヤ カ エラミㇱカリ を使わずに) inerokpe kus/pet iwor kasi/komaknatara イネロㇰペ クㇱ/ペッ イウォㇿ カシ/コマㇰナタラ [雅]なんとまあ川ぞいの景色が美しく開けている。(Sユーカラ) iresu sápo/inerokpe kus/i=eoripak pe/i=tukarike/kosikerana/atte kane イレス サポ/イネロㇰペ クㇱ/イエオリパㇰ ペ/イトゥカリケ/コシケラナ/アッテ カネ [雅]育ての姉はなんとまあ私に畏れてかしこまり私をまともに見ず目を下の方へ伏せている。(Sユーカラ) ☆参考 íne イネ《どうである》とはアクセントが違い、 第一音節の i イ が低く、 第二音節つまり ne ネ の部分が高く発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunnerok
クンネロㇰ 【kunne-rok】 夜討ち(する),夜の猟(をする).▷クンネ=夜 ロㇰ=座る タヌクラン クンネロㇰ・アン クス ペサカㇻ ウシ ウン アㇻパ・アン ロー=今夜は夜猟のために鹿が来る谷地へ行くことにしよう. (出典:萱野、方言:沙流)
meroko
メロコ §003.おんな(女)(3)meroko〔me-ró-ko メろコ〕⦅シラウラ⦆女。[<menoko]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
merokopo
メロコポ §007.むすめ(娘)(17)merokopo〔me-ró-ko-po メろコポ〕[meroko(女)、-po(指小辞)]⦅シラウラ、アイハマ、トンナイ⦆少女;年頃の娘;若い女。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
nerok
ネロㇰ 【ne rok】 あの. (出典:萱野、方言:沙流)
nérok
ネロㇰ 【連体】[複](単は néa ネア)[ne-rok である・…した[複]] 前に話したあの、 件(くだん)の、 例の。 nérok onne utar ネロㇰ オンネ ウタㇻ さっき話題になったあの老人たち。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nerok
ネロㇰ 【ne rok】 〜だ,〜で. (出典:萱野、方言:沙流)
nerok utar
ネロㇰ ウタㇻ 【ne rok utar】 あの人たち,例の人々. (出典:萱野、方言:沙流)
nerokpekusta
ネロㇰペクㇱタ 【ne rok pe kus ta】 だからといって. (出典:萱野、方言:沙流)
onnerokom
オンネロコㇺ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (11) onne-rokom(ón-ne-ro-kom)「おンネロコㇺ」[onne(大きい)rokom(トゲウオ)]⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
perokarus
ペロカルㇱ §439 キノコ類 (5) pero-karus (pé-ro-ka-rus)「ぺロカルㇱ」[“ナラの木に生じるキノコ”“シイタケ”] (出典:知里植物編、方言:)
perokarus
ペロカルㇱ §441 シイタケ (3) pero-karus (pé-ro-ka-rus)「ぺロ・カルㇱ」[ナラ・キノコ] ⦅A沙流・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
perokarus
ペロカルㇱ 【pero-karus】 シイタケ. (出典:萱野、方言:沙流)
perokomni
ペロコㇺニ §301 ミズナラ オオナラ (4) pero-komni (pe-ró-kom-ni)「ペろコㇺニ」[→注1] 茎 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ponperokomni
ポンペロコㇺニ §302 カシワ カシワギ (3) ponperokomni (pón-pe-ro-kom-ni)「ぽンペロコㇺニ」[若い茎] ⦅D屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
urorerok
ウロレロㇰ 【自動】[複](単の用例はない)[u-ror-e-rok 互い・の上座・に・座る[複]](二人が)上座下座に並んで座る。 kamuy ne kus koraci an onne kur an, úturkehe ta kamuy ne noyne an rupnemat an, urorerok híne oka カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ アン、 ウトゥㇽケヘ タ カムイ ネ ノイネ アン ルㇷ゚ネマッ アン、 ウロレロㇰ ヒネ オカ 神と見まがうばかりの立派な老人がいた、 その下座に神のような立派な老女がいた、 二人は上座下座に並んで座っていた。(KC民話) {E: to sit in order from the highest to the lowest place of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usamerok
ウサメロㇰ 【自動】[u-sam-e-rok 互い・のそば・に・座る[複]](二人が)並んで座る。 {E: to sit in a line.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enukor
エヌコㇿ 【他動】[e-nu-kor (そこ)に・目・を持つ](神が)(そこ)を守る。 ☆参考 神が(そこ)を守ることを表す語の一つ。 ほかに enupur エヌプㇽ、 epunkine エプンキネ とも言う。 神が(そこ)に住んでいることを表すには、 ewak エワㇰ、 erok エロㇰ その他いろいろな言い方がある。 {E: to govern over…; protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erampewtek
エランペウテㇰ 【他動】[否定動詞](肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン) ①…がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ene iki wa okay pe a=ne hi ka a=erámpewtek no エネ イキ ワ オカイ ペ アネ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ 私たちがどうしてこのようにして暮らしているのかも(私)はわからずに。(W民話) “…hńta ne? e=eraman?” “hemanta ene katuhu an hi an? oar tap k=érampewtek” 「…フンタ ネ? エエラマン?」 「ヘマンタ エネ カトゥフ アニ アン? オアッ タㇷ゚ ケランペウテㇰ」「…は何だ? (あなた)わかる?」「何がそんなへんてこなんでしょう、 全然わからない。 」 (S-W会話) ②(動詞句の後に置かれて)…するすべがわからない(ためにできない)。 oro wa sipiraspa wa nérok aynu a=ne humi sekor yaynu ka erampewtek kor oka ruwe tasi ne nankor nek sekor… オロ ワ シピラㇱパ ワ ネロㇰ アイヌ アネ フミ セコㇿ ヤイヌ カ エランペウテㇰ コㇿ オカ ルウェ タシ ネ ナンコン ネㇰ セコㇿ… そこから広がってそのアイヌが私たちなのだと思うこともわからなく(=できなく)なってきているのだろうさ、 と… (S独話) ☆対語 肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン。 ☆参考 人を知らないこと、 見覚えがないことは eramiskari エラミㇱカリ ☞eraman エラマン、 eramuan エラムアン、 eramiskari エラミㇱカリ {E: ①to not understand, know… ②don't know anything about…(so one can't do it due to that).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewak
エワㇰ 【他動】[e-wak …に・(?)](神が)…に住む。 ☆参考 神が住むことは erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 horari ホラリ [単]/horarpa ホラㇻパ[複]、 urokte ウロㇰテ、 oriwak オリワㇰ などとも言う。 oriwak オリワㇰ は動物が巣くうことにも言う。 人間が住むことは an アン [単]/oka アン/オカ[複]。 {E: to live in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
homa
ホマ 【名】[動物]ニシンの卵、 かずのこ。 ☆参考 ニシン以外の魚の卵は cipor チポㇿ。 ニシンは heroki ヘロキ。 〔知分類 p.46 何魚の卵でも言う ((テシオ))、 すずこ ((タラントマリ))、 魚卵 ((チシマ))〕 {E: herring roe.} (出典:田村、方言:沙流)
horari
ホラリ 【自動】[ho-rari 尻・を押える][単](複は horarpa ホラㇻパ)(神やえらい人が)住む。 kamuy horari wa an カムイ ホラリ ワ アン 神様が住んでいる。 ☆参考 神が住む(いる、 守っている)ことを表す語はいろいろある。 ☞ewak エワㇰ、 oriwak オリワㇰ、 erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 urokte ウロㇰテ、 enupur エヌプㇽ、 enukor エヌコㇿ、 epunkine エプンキネ {E: to live; reside.} (出典:田村、方言:沙流)
ine rok pe
イネ ロㇰ ペ 【副】[複] ☞inerokpe イネロㇰペ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ineap
イネアㇷ゚ 【名】[単](複は inerokpe イネロㇰペ)[ine-a-p どうである・…した・もの](感嘆)なんとまあ…。 ①(多くの場合、 次のような慣用表現で用いられる。) ineap…ya ka eramiskari イネ アㇷ゚…ヤ カ エラミㇱカリ なんとまあ見たことも聞いたこともないほど/びっくりするほど…だ。 ineap arikiki ineap ison wa síriki ya ka a=erámiskari イネアㇷ゚ アリキキ イネアㇷ゚ イソン ワ シリキ ヤ カ アエラミㇱカリ (彼は)本当にまあよく働き、 獲物がたくさんとれるさまはびっくりするほどだ。(W民話) ②(後半部分…ya ka eramiskari ヤ カ エラミㇱカリ なしに) ineap kusun uneno kane oka ruwe! イネアㇷ゚ クスン ウネノ カネ オカ ルウェ よくもまあ似ているもんだね。(S) ☆発音 íne イネ《どうである》とはアクセントが違い、 í イ が低く ne ネ のほうが高く発音される。 ☆参考 単数形だが、 二人以上のことに使われることもある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komaknatara
コマㇰナタラ 【自動】[ko-mak-natara …が(擬音擬態を導く)・(開いて明るいことを表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅]…が広々と/明るく開いている。 inerokpe kus/pet-iwor kasi/komaknatara/an=ramasu/an=uwésuye イネロㇰペ クㇱ/ペッイウォㇿ カシ/コマㇰナタラ/アンラマス/アヌウスイェ [雅]なんとまあ川ぞいの景色が美しく開けていて、 おもしろく心楽しい。(Sユーカラ) ☞maknatara マㇰナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korparepa
コㇿパレパ 【複他動】[複複](単は kore コレ) (二人以上が/二人以上に/二つ以上を)…に…を与える。 nérok kam anak opitta korparepa ネロㇰ カㇺ アナㇰ オピッタ コㇿパレパ (彼は)それらの肉は全部彼らにあげてしまった。(NK民話) ☆参考 この用例では彼ら(二人以上)にたくさんの肉(二つ以上)を与えたことを言っている。 {E: to give…to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosikerana-atte
コシケラナアッテ 【他動】[ko-sik-e-ra-na-atte (そこ)に・目・…で・下・の方・につける](次の慣用句で) …tukarike kosikerana atte …トゥカリケ コシケラナ アッテ …をまともに見ず目を下の方へ伏せる。 iresu sápo/inerokpe kus/i=eoripak pe/i=tukarike/kosikerana/atte kane イレス サポ/イネロㇰペ クㇱ/イエオリパㇰ ペ/イトゥカリケ/コシケラナ/アッテ カネ [雅]私の姉は、 なんとまあ、 私に畏れてかしこまり私をまともに見ず目を下の方へ伏せている。(Sユーカラ) ☆参考 tukari トゥカリ は《…の手前》 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ne wa an
ネ ワ アン 【連体】[単](複は ne wa oka ネ ワ オカ) 今言っているこの/その、 今/さっき言ったその/あの。 ne wa an nepki k=仔se ネ ワ アン ネㇷ゚キ ケエセ その仕事を私は引き受けた。(S) ne wa an pe ネ ワ アン ペ 私が/あなたが今言ったそれ/そのこと。 (W-S-NKほか) ☆参考 この ne wa an ネ ワ アン [単]と次項 ne wa oka ネ ワ オカ[複]は、 連体詞 ne ネ《いま言ったこの/その》および néa ネア[単]/nérok ネロㇰ[複]とほぼ同義に使われる。 特に、 pe/p ペ/ㇷ゚《もの、 こと、 の》の前ではそれらの連体詞は使えず、 その代わりにこの ne wa an ネ ワ アン[単]/ne wa oka ネ ワ オカ[複]が使われる。 {E: this; that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
néa
ネア 【連体】[単](複は nérok ネロㇰ)[ne-a (そう)である・…した] 前に話したあの/その、 件(くだん)の、 例の。 néa a=akíhi ネア アアキヒ (前に弟のことを話したが)その弟。 néa poyseta he an? ネア ポイセタ ヘ アン? 以前に見たあの子犬かい。 néa kur ネア クㇽ (直訳すると)あの人=うちの人(自分の夫のことを他の人に言う)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oriwak
オリワㇰ 【他動】(神などが)住む、 (動物が)巣くう。 tumunci kamuy, senneyaywa oriwak uske ne wa kusu トゥムンチ カムイ、 センネヤイワ オリワㇰ ウㇱケ ネ ワ クス 鬼神が本当に住んでいる所だから。(W会話) ☆参考 神が住むことを表すにはいろいろな表現がある。 ☞erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 ewak エワㇰ、 iwak イワㇰ、 horari ホラリ、 horarpa ホラㇻパ。 また、 epunkine エプンキネ《…を守る》、 enupur エヌプㇽ、 enukor エヌコㇿ 等。 {E: (for a god) to live…; (for an animal, bird) to nest…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rok 2
ロㇰ 【助動】[複](単は a ア) (二人以上が/二つ以上を)以前に…した。 pewre or ta a=kar wa a=e rok pe ペウレ オッタ アカㇻ ワ アエ ロㇰ ペ 若いときにつくって食べていたもの。 a=onáha ene i=respa siri pirka rok pe ne kusu アオナハ エネ イレㇱパ シリ ピㇼカ ロㇰ ペ ネ クス 父が私を育ててくれた育て方が良かったので。(S民話) ine rok pe イネ ロㇰ ペ ☞inerokpe {E: to have done…in the past (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
suste
スㇱテ 【他動】[自動使役][sus-te 水浴び/入浴する・させる]…を水浴び/入浴させる。 nérok poyson utar tonpuri or un a=sustepa ネロㇰ ポイソン ウタㇻ トンプリ オルン アスㇱテパ その幼い子どもたちはおふろに入れられた。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
tekpiraha
テㇰピラハ 【名】…(魚)の開き。 heroki tekpiraha ku=kar wa ku=satke wa k=ánu ヘロキ テㇰピラハ クカㇻ ワ クサッケ ワ カヌ 私はニシンの開きをつくって干しておいた。(S) {E: an opened, gutted, and dried…fish.} (出典:田村、方言:沙流)
utomo
ウトモ 【位名】[所](tomo トモ の概は tom トㇺ) [u-tomo 互い・の正面のまん中[所]](次の表現で) 互いの方。 utomo hosarpa ウトモ ホサㇻパ [互いの方・をふり向く[複]](hosarpa ホサㇻパ の単は hosari ホサリ) 互いに向き合う、 顔を見合わせる。 sekor kane hawean akusu, nérok okkaypo utar utomo hosarpa セコㇿ カネ ハウェアン アクス、 ネロㇰ オッカイポ ウタㇻ ウトモ ホサㇻパ 彼がそう言うと、 さっきの若者たちは互いに顔を見合わせた。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwohumseusi
ウウォフㇺセウシ 【自動】[u-w-o-hum-se-usi 互い・(挿入音)・の尻・(擬声)・という・…に…をつける](攻めて行く人々が)皆でフムー(=オーッ)というような声をあげる、 ときの声をあげる。 orowano nérok kotan kor utar opitta uwohumseusi kor ekimne payepa オロワノ ネロㇰ コタン コㇿ ウタㇻ オピッタ ウウォフㇺセウシ コㇿ エキㇺネ パイェパ それからその村人たちは皆でオーッとときの声をあげながら山へ行った。(W言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeyyok
ヤイェイヨㇰ 【自動】[yay-eyyok 自分・を売る] 日やとい仕事をする。 kuani herokikar/yayeyyok okkayo クアニ ヘロキカㇻ/ヤイェイヨㇰ オッカヨ「おれはにしんばのやというり男。」 (S自作の歌) {E: to work as a day labourer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)