国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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inaw
イナウ 【inaw】 木で削った御幣のような物(ヤナギかミズキを使う). イナウ アナㇰネ オッカヨ ウタㇻ ケ ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ピㇼカ イナウ ア・ケ ヒ アナㇰネ イナウネニ エイタサ ソモ ア・サッケ カウレ カㇱパ ヤッカ リカン カㇱパ ヤッカ ウェン ペ ネ ナ.エラムオカ ヤン アニー=イナウというものは男たちが削るもので,美しいイナウを削るのにはイナウを削る材料をあまり乾かしすぎないこと,乾かしすぎても湿りすぎても悪いものだ,覚えておいてね. (出典:萱野、方言:沙流)
inaw
イナウ 【名】イナウ、 木幣(木を削ってつくった御幣)。 ☆参考 大別して次の三種類がある。 kike-parse inaw キケ パㇻセ イナウ 削り花がフワッと広がっている木幣。 kike-cinoye inaw キケ チノイェ イナウ 削り花がよってある木幣。 céhorkakep チェホㇿカケㇷ゚ 逆方向から(つまり上の方から下へ向けて)削るので削り花が上向きにちぢれる木幣。 {E: wittled pieces of willow etc. which are stuck in the ground as offerings to the gods (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ci=noyeinaw
チノイェイナウ 【ci=noye-inaw】 よりあわせた削りかけ(イナウ). 図[チノイェイナウ] (出典:萱野、方言:沙流)
cuppusuinaw
チュップスイナウ 【cup-pusu-inaw】 熊の血をつけたチェホㇿカケㇷ゚:イヨマンテの時にトゥソㇰニの上へ熊の血をつけてから立てるチェホㇿカケㇷ゚のこと. (出典:萱野、方言:沙流)
hasinaw
ハシナウ 【has-inaw】 枝つきのイナウ:スス(ヤナギ)で作る. (出典:萱野、方言:沙流)
hasinawukkamuy
ハシナウウッカムイ §335 エゾフクロウ (3) hasinaw-uk-kamuy (ha-sí-naw-uk-ka-muy)「ハしナウウッカムイ」[<(枝幣を・受け取る・神)] ⦅沙流⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
huracinawni
フラチナウニ §223 ナナカマド (4) huracinawni (hú-ra-ci-naw-ni)「ふラチナウニ」[<hura-at-inaw-ni(におい・する・幣・木)] 茎 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
inaw-pinnekur
イナウピンネクㇽ 【名】[木幣・男性の・人](直訳すると)木幣男=いろりの中の上座側の端に立てられた逆削り木幣(céhorkakep チェホㇿカケㇷ゚、 これが口上を神に伝える)。 {E: to make, wittle inaw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawcipa
イナウチパ 【名】[inaw-cipa 木幣・幣場] 御幣を立ててある場所、 幣場。 ☆参考 家の東側にある。 {E: the eastern side of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawcipa
イナウチパ 【inaw-cipa】 祭壇(家の外側にある祭壇).先祖供養の供物を供えたり,古くなった器の類などを神の国へ送り返す場所にもなる.昭和30年頃までは各家庭に必ずあったが,平成8年現在,持っている家は少なくなった. (出典:萱野、方言:沙流)
inawetaye
イナウエタィェ 【inaw-etaye】 イナウを抜く. ▷イナウ=御幣 エタィェ=抜く タネチセノミ カムイノミカ アオケレ イナウエタィェアンナ オンカミヤン=これで新築祝いのお祈りも終わったから,イナウを抜くので礼拝をしなさい. *数々のお祈りの後に,炉の角に立ててあったチェホロカケㇷ゚というイナウを抜いて火に燃やし,これが閉会式に相当する.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
inawke
イナウケ 【自動】[inaw-ke イナウ(木幣)・を削る] イナウ(木の御幣=木弊)を削る(木を削って木幣をつくる)。 {E: to make, wittle inaw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawke
イナウケ 【inaw-ke】 イナウを作る.ケ(削る)という言葉を,作るという意味で用いるのはイナウケの時だけであって,他の場合はカㇻ(作る). エシㇼ イナウネニ ク・サㇷ゚ケ アクス タネ ピㇼカ イナウケ・アン ロー=先程イナウを削る材料の乾き具合を見たら,もういいので,イナウを削ることにしよう. (出典:萱野、方言:沙流)
inawke hum sasinatara
イナウケフㇺ サシナタラ 【inaw-ke-hum sasinatara】 イナウを削る音がざーっと聞こえた. ニサッタ チセノミ アンエトコタ オッカイポウタㇻ ウゥェカラパヒネ イナウケフㇺ サシナタラ=明日,新築祝いがあるその前に,若者たちが集まってイナウを削る音がざーっざーっと聞こえている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
inawkema
イナウケマ 【inaw-kema】 イナウの足:キケパㇻセ,キケチノイェというイナウの足.▷イナウ=御幣 ケマ=足 (出典:萱野、方言:沙流)
inawkemakiri
イナウケマキリ 【inaw-ke makiri】 イナウを作る小刀.▷イナウ=御幣 ケ=削る,作る マキリ=小刀 図[イナウケマキリ] (出典:萱野、方言:沙流)
inawkike
イナウキケ 【inaw-kike】 削りかけだけのイナウ. 図[イナウキケ] (出典:萱野、方言:沙流)
inawkocep
イナウコチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ  異(6) inawkocep(i-náw-ko-čep)「イなウコチェㇷ゚」[<inaw-kot-cep<inaw-kor-cep]⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
inawkotaktak
イナウコタㇰタㇰ 【inaw-ko-tak-tak】 イナウでくるむ. ▷イナウ=御幣 コ=それ タㇰタㇰ=くるむ クナゥペトゥㇺワ アプスアーペコロアン カムイイコロ アェウンケライヒクス アイナウコタㇰタㇰ ヒネアウカオ=フクジュソウの花の滴の中から掘り起こしたような神の宝刀を,私がもらったので,それをイナウにくるみ,そして私はしまった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
inawkotcep
イナウコッチェㇷ゚ 【inaw-kor-cep】 イナウのついたサケ:12月に入ってから獲れる形の小さいサケ.▷イナウ=御幣 コㇿ=持つ チェㇷ゚=魚 イナウコッチェㇷ゚ セコㇿ ア・イェ チェㇷ゚ アナㇰネ エレポコンル カ アン モンペ カ サン ラポㇰ エㇰ ポン チェㇷ゚ ネ ワ ア・ウㇰ ヒ タ アナㇰネ ア・イナウコテ クス ア・レコ ペ "イナウコッチェㇷ゚" ネ ワー=イナウのついたサケは川の縁に水が張りざらめ氷が流れる頃に来る小さいサケで,獲った時はイナウをつけるので.名づけたのが「イナウつきのサケ」だよ.*このサケが獲れると,その年のサケ漁の終わりが近づいた印になる.言葉の通りイナウをつけてやるものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
inawkotcep
イナウコッチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ  異(5) inawkot-cep(i-náw-kot-čep)「イなウコッチェㇷ゚」[<inaw(木幣)kor(もつ)cep(魚)] ⦅幌別、沙流、浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:)
inawkotsintoko
イナウコッシントコ 【inaw-kot-sintoko】 イナウを飾ったシントコ(漆器). 図[イナウコッシントコ] (出典:萱野、方言:沙流)
inawkut
イナウクッ 【inaw-kut】 イナウの帯. ▷イナウ=御幣 クッ=帯 *イナウにはキケパㇻセ(房をよじらない物)とキケチノイェ(房をよじった物)などがある.削った時はイナウクッと言い,イナウキケ(イナウの一房をよじった物)を1本,キケパㇻセやキケチノイェの外側から縛っておく.神に捧げる時にこの帯を解き,内側に縛り直して初めてイナウとしての効力が出る大切な帯である.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
inawnani
イナウナニ §102 ミズキ (3) inawnani (i-náw-na-ni)「イなウナニ」[inaw(木幣)na(切る)ni(木)] 茎 ⦅礼文華⦆ (出典:知里植物編、方言:)
inawneni
イナウネニ 【inaw-ne-ni】 イナウを作る木.主としてヤナギまたはミズキを使う.ずっと山奥でこれらの木がない場合はイワニ(アオダモ)を用いてもよいことになっている. (出典:萱野、方言:沙流)
inawnini
イナウニニ §223 ナナカマド (3) inawnini (i-náw-ni-ni)「イなウニニ」[<inaw-ne-ni(イナウ・になる・木)] 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
inawnini
イナウニニ §102 ミズキ (4) inawnini (i-náw-ni-ni)「イなウニニ」[inawni(木幣の木)ni(木)] 茎 ⦅長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
inawnisusu
イナウニスス §322 ナガバヤナギ (3) inawni-susu (i-náw-ni-su-su)「イなウニ・スス」[inaw-ni(幣・木)susu(ヤナギ)、“幣木にするヤナギ”] 茎 ⦅A十勝・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
inawrosiki
イナウロシキ 【inaw-rosiki】 イナウを立てる. ▷イナウ=御幣 ロシキ=立てる *これは昭和30年代までアイヌの風習にしたがって葬式をしていた時代に,葬式の次の日に神々にイナウを贈るために立てた儀式の名前である.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
inawroski
イナウロㇱキ 【自動】[複](単は未出。 roski の単は asi)[inaw-roski イナウ・を立てる[複]] イナウ(木幣)を立てる。 {E: to place, stand up, set up inaw.) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawru
イナウル 【inaw-ru】 冠,被り物:男が儀式の時に頭に被るもの. イナウル(=サパンペ) アナㇰネ ウェンペ ウシ タ シンヌラッパ ウシ タ アナㇰネ ソモ ア・コㇿ ペ ネ=冠というものは葬式の時とか先祖供養の時は頭へつけてはならないものだ.*儀式とはいえ葬式の時には被らない. (出典:萱野、方言:沙流)
inawsantek
イナウサンテㇰ 【名】[概](所は inawsanteke(he) イナウサンテケ(ヘ))[inaw-santek イナウ(木弊)・子孫](先祖に)イナウ(木弊)を捧げる子孫。 ☆参考 日本文化にたとえれば「位牌を守る/墓を守る子孫」に相当する。 {E: descendants who offer inaw to ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawsanteke(he)
イナウサンテケ(ヘ) 【名】[所](概は inawsantek イナウサンテㇰ)…の(先祖に)イナウ(木弊)を捧げる子孫。 (出典:田村、方言:沙流)
inawso
イナウソ 【inaw-so】 模様つきのござ:シキナ(ガマ草).アッニ(オヒョウの木)の皮で作る. (出典:萱野、方言:沙流)
inawtuyeyar
イナウトゥイェヤㇻ 【自動】[inaw-tuye-yar イナウ・を切る・人に…してもらう] イナウ(木幣)にする木を人に切ってもらう。 {E: to have someone cut a tree for making inaw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kikecinoyeinaw
キケチノイェイナウ 【kike-ci-noye-inaw】 削りかけを撚ったイナウ:スス(ヤナギ),フニペㇱ(生のシナ皮)製. 図[キケチノェイナウ] (出典:萱野、方言:沙流)
kikeparseinaw
キケパㇻセイナウ 【kike-parse-inaw】 削りかけを散らしてあるイナウ. 図[キケパㇻセイナウ] (出典:萱野、方言:沙流)
menokoinaw
メノコイナウ 【menoko-inaw】 女のイナウ:黒白の細紐をつける. 図[メノコイナウ] (出典:萱野、方言:沙流)
ponsutuinaw
ポンストゥイナウ 【pon-sutu-inaw】 小さいヤナギで作ったイナウ. 図[ポンストゥイナウ] (出典:萱野、方言:沙流)
repunkurinawnani
レプンクリナウナニ §223 ナナカマド (9) repunkur-inawnani (re-pún-ku-ri-naw-ne-ni)「レぷンクリナウナニ」[rep-un-kur-inaw-na-ni「沖・の・神(の)・幣を・切り取る・木」] 茎 ⦅礼文華⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sirkurainaw
シㇼクライナウ 【sirkura-inaw】 熊の首を押さえて締めるイナウ:イヨマンテ(熊送り)の時に熊の首を締める棒. (出典:萱野、方言:沙流)
siromainaw
シロマイナウ 【sir-oma-inaw】 より房つきのイナウ:スス(ヤナギ)製. 図[シロマイナウ作り] (出典:萱野、方言:沙流)
wen'inaw
ウェンイナウ 【wen-inaw】 悪いイナウ,悪い神に上げるイナウ. ▷ウェン=悪い イナウ=御幣 *どんな神が悪い神かというと,人間に悪さをする神,病気を撒き散らす神を言う.その神を人間の村から退散願うために,普通はイナウとして用いないソコニ(ニワトコ),パセニ(サワシバ)などでイナウを作り,サケの背びれ,腹びれ,胸びれ,しっぽを供物としてあげることになっている.→ウェニナウ(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
weninaw
ウェニナウ 【wen-inaw】 悪い御幣.▷ウェン=悪い イナウ=御幣 セタ ネ ヤ チロンヌㇷ゚ ネ ヤ ソンノ ウェンカムイ ア・イワㇰテ ヒ タ アナㇰネ ソコニ ネヤ パセニ ネヤ ウェニナウ ネ ア・カㇻ ペ ネ=犬とか狐とか本当に悪い神を神の国へ送り返す時にはニワトコやサワシバなどを悪い御幣として作るものだ.*犬とか狐とか蛇とかが人間に取り憑いて崇る場合がある.その時に呪術者の託宣に従っておはらいをするが.その時に作られるのがウェニナウである. (出典:萱野、方言:沙流)
-ke 4
ケ 【接尾】(名詞や名詞語根に接尾して自動詞をつくる。)をつくる、 を削る(?)。 inaw イナウ 木幣;inawke イナウケ 木幣を削ってつくる。 {E: to make, do…} (出典:田村、方言:沙流)
apasam
アパサㇺ 【名】[apa-sam 出入口・のそば] 出入口のそば。 apasam un inaw アパサムン イナウ 玄関の土間から部屋に入る所の壁に置かれた木幣(悪いものが入らないようによいものが入るように)。(S) {E: near the door-way, entrance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
céhorkakep
チェホㇿカケㇷ゚ 【名】[c(i)-e-horka-ke-p された・その頭・逆向きに・削る・もの]木幣(inaw イナウ)の一種で、 他の木幣とは逆に、 上から下へ向かって削ったもの。 したがって削り花もちょうど髪の毛が逆立ったような形になっている。(S) céhorkakep sekor a=ye kamuy anak sonkokor kamuy ne ruwe ne チェホㇿカケㇷ゚ セコライェ カムイ アナㇰ ソンココㇿ カムイ ネ ルウェ ネ 逆削り木幣という神は伝言を伝える神です。(W) ☞inaw イナウ (出典:田村、方言:沙流)
eymekkarpa
エイメッカㇻパ 【他動】[複](eymekkar エイメッカㇻ は単複の区別なし)…を(二人以上の人皆)に配る。 kamuy opitta néa usa sito usa sake a=emárattokor inaw ka a=eymekkarpa カムイ オピッタ ネア ウサ シト ウサ サケ アエマラットコㇿ イナウ カ アエイメッカㇻパ 私は神々全員にその団子だの酒だのをごちそうしてもてなしイナウ(木幣)も皆に配った。(W民話) {E: to hand out, distribute…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hi 1
ヒ 【形名】[被修飾名](いろいろある…のうちの)…の、 …もの。 …pirka hi ピㇼカ ヒ …の良いの=良い …。 inaw pirka hi イナウ ピㇼカ ヒ 木幣の良いの。 sake pirka hi サケ ピㇼカ ヒ 酒の良いの。 a=ep pirka hi アエㇷ゚ ピㇼカ ヒ 食べ物の良いの。 ☆発音 子音の後では多くの場合 h は発音されず、 その子音と続けて一音節に発音される。 たとえば、 ek hi エㇰヒ は eki エキ、 an hi アン ヒ は ani アニ、 nukar hi ヌカㇻ ヒ は nukari ヌカリ と発音される。 ☆参考 hike(he) ヒケ(ヘ) と似ているがこの hi ヒ はこれらの用例のような決まった表現に使われる。 hike(he) ヒケ(ヘ) はいくつか/何人かの中から選んで言う表現となる。 (出典:田村、方言:沙流)
ke 1
ケ 【他動】(ものの表面)をか(掻)く(こすって削る)。 イナウ(木の御幣)をか(掻)く(木の表面を削って御幣をつくる)。 canan inawpo/[u]ke ruwe ne チャナン イナウポ/[ウ]ケ ルウェ ネ 「サーッとした」(=あまり立派でない)イナウ(木幣)をつくった。(W神謡K) inawke イナウケ イナウ(木幣)をつくる。 wakkakep ワッカケㇷ゚ 舟の中の水をかき出す道具(「あかとり」)。 ke ケ 2【間投】(意外なことを知って驚いた気持ちの軽い表現。)えっ、 あれっ。 ke, sanpehe sak no ek hawe ne yakun mak ne hawe? ケ、 サンペヘ サㇰ ノ エㇰ ハウェ ネ ヤクン マㇰ ネ ハウェ? (自分の心臓を木の上に干したまま忘れて来たとサルが言うのを聞いてクラゲが)えっ、 心臓を持たずに来たのではしょうがないじゃないか。(S民話) ke ke ke ke iyohay! ケ ケ ケ ケ イヨーハイ! あらあらあらあらまあ大変だ(ちらかっている所へ突然お客が来てびっくりしてあわてて)。(S) ☆参考 iyohay sitomare イヨハイ シトマレ は、 本当にあきれた/びっくりしたことの表現。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kewre
ケウレ 【他動】…を削る。 ☆参考 木を削ってイナウ(木の御幣)をつくることは inawke イナウケ。 {E: to shave, scrape…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kikeparse
キケパㇻセ 【名】[kike-par-se 削り花[所]・(擬態の語根)・となる](イナウの形容で)削り花がフワッとなっている。 kikeparse inaw キケパㇻセ イナウ 削り花がフワッと広がったイナウ(木幣)の種類。 {E: a kind of fetish with curled shavings attached (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kinapo
キナポ 【名】[動物](魚の名)「キナンボ」。 ☆参考 むしろみたいな幅の広い大きい立派な魚、 見たことはない、 海に浮かしたまま腹を裂いて肉を取る、 その腹へ inaw イナウ《木幣》を入れて放してやるとそのまま泳いで行きまた肉がついて来る。(S)〔知分類 p.34 マンボオ〕 {E: a sun-fish; a head-fish (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
parpok
パㇻポㇰ 【位名】[par-pok 口・の下] …の出入口の所、 …のすぐそば。 inawcipa parpok イナウチパ パㇻポㇰ 幣場(御幣を立ててある所)の入口、 幣場のすぐそば。(NK民話) naycar parpok ナイチャㇻ パㇻポㇰ 沢の出口。(NK民話) nusa parpok ヌサ パㇻポㇰ 祭壇の後ろの所。(HC民話) {E: the exit, entrance of…; nearby…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parpokke
パㇻポッケ 【位名】[所](概は parpok パㇻポㇰ) その出口/入口の所、 そのすぐそば。 inawcipa parpokke イナウチパ パㇻポッケ 幣場(御幣を立ててある所)の入口の所。 {E: the exit, entrance of…; nearby…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pinnekur
ピンネクㇽ 【名】[pinne-kur 男性の・人] 男(=okkayo オッカヨ)。 inaw-pinnekur イナウピンネクㇽ (直訳すると)木幣男(céhorkakep チェホㇿカケㇷ゚《逆削り木幣》の別名)。 ☆参考 通常「男の人」のことを言うには使わない。 (出典:田村、方言:沙流)
rápok
ラポㇰ 【位名】[概](所は rápoki, rapokke ラポキ、 ラポッケ) ①(多くの場合、 動詞句の後に置かれる。) …している間、 …している途中、 …している時。 rápok ta ラポㇰ タ …している間に。 ipe rápok ta ek kor an イペ ラポㇰ タ エㇰ コラン 食べている最中に彼は来ている(来つつある)。 a=kor híne sóyonpa=an rápok ta ne pon menoko anakne アコㇿ ヒネ ソヨンパアン ラポㇰ タ ネ ポン メノコ アナㇰネ (私がそれを)持って外へ出て行っているときにその娘は…。(W民話) ②(rápok ラポㇰ がついてできた句は、 格助詞を伴わずそのままでも連用語(副詞句)となる。) tókap ne kunak a=ramu rápok sirkunne トカㇷ゚ ネ クナㇰ アラム ラポㇰ シㇼクンネ 昼間だと思っている間に暗くなった。(W会話) hńta kus e=nimara nepki kor oka rápok sinenne e=a wa e=an フンタ クㇱ エニマラ ネㇷ゚キ コロカ ラポㇰ シネンネ エア ワ エアン なぜあなたの連れが働いているのにあなたは一人で座っているんだ。(S) a=yupíhi nína inawcipa kar, rápok asinuma cise onnay wano a=kerkeri アユピヒ ニナ イナウチパ カㇻ、 ラポㇰ アシヌマ チセ オンナイ ワノ アケㇾケリ 兄はたきぎを取って来たり幣場をつくったりしていた、 その間私は家の中から外まで掃除をしていた。(KH民話) ☆参考 概念形 rápok ラポㇰ と所属形 rapoki/rapokke ラポキ/ラポッケ の用法の違いは不明。 {E: ①at the time of doing…; in the middle of doing…; while doing… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sumawne
スマウネ 【自動】[sumaw-ne (熊の)死んだ獲物・になる](射た/打った熊が)死ぬ。 inawcipa parpok ta arpa kor sumawne ruwe ne イナウチパ パㇻポㇰ タ アㇻパ コㇿ スマウネ ルウェ ネ (射てしとめた熊は)幣場の入口まで行って死んだ。(NK民話) {E: for a bear to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekohopi 2
ウウェコホピ 【副】[< uwekohopi 1] ①互いから離れて、 反対方向に、 uwekohopi paye ウウェコホピ パイェ 両方へ行く(別れて行く)。(S) ②(二回重ねて)代わるがわる。 uwekohopi uwekohopi inawke ウウェコホピ ウウェコホピ イナウケ 皆で代わるがわる御幣をつくった。 ☆対語 uwekari ウウェカリ ☞uwekari ウウェカリ {E: to separate from each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)