国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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541件見つかりました。
mat
マッ 【名】[概](所は maci(hi)) 女、 妻。 mat kor マッ コㇿ [女/妻・を持つ] 妻を持つ、 妻をめとる。 te wano anak mat ka a=kor kusu ne テ ワノ アナㇰ マッ カ アコㇿ クス ネ これからは妻もめとります。(S民話) mat etun マッ エトゥン [女/妻・を借りる]妻をめとる。 mat ne kor マッ ネ コㇿ …を妻にする。 kamuy moyremat カムイ モイレマッ 神のような(落ち着いた上品な立派な)女/女神。 mat-koyomare マッコヨマレ 女たちにもおしゃくしてやる。(S) {E: a woman; a wife.} (出典:田村、方言:沙流)
a=rewematapurip
アレウェマタプリㇷ゚ 【a=rewe-matapuri-p】 熊手:アカダモで作る. 図11[アレウェマタプリㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
ahseyyampe mat
マㇵセイヤンペ マッ §252 (所属不明)  mahsey-yampe mat (mah-sey-yam-pe mat)「マㇵセイヤンペ マッ」 ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ahupkarponmatkaci
アフㇷ゚カㇻポンマッカチ 【ahupkar ponmatkaci】 貰い子(女).▷アフㇷ゚カㇻ=貰っている ポンマッカチ=少女,女の子 (出典:萱野、方言:沙流)
asirmat/asirmaci(hi)
アシㇼマッ/アシㇼマチ(ヒ) 【asir-mat/-maci(hi)】 新妻.▷アシㇼ=新しい マッ=妻 (出典:萱野、方言:沙流)
asketannemat
アㇱケタンネマッ §206 アシタカグモ(アシダカグモ);メクラグモ;モエギマメザトウムシ;あしながぐも (4) aske-tanne-mat (ás-ke-tan-ne-mat)「あㇱケタンネマッ」[<aske(て)tanne(長い)mat(女)] ⦅沙流⦆【雅】メクラグモ (出典:知里動物編、方言:)
ayamattaro
アヤマッタロ 【自動】[日本語の「あやまる」をアイヌ語の動詞として使う形] 謝る。 ☆参考 アイヌ語では yayapapu ヤヤパプ。 {E: to apologize.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynu-ramat
アイヌラマッ 【名】[aynu-ramat 人間・魂] 人間の魂。 {E: the human spirit, soul.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynuramat(c-i)
アイヌラマッ §481.たましい;霊魂(18)幽霊;人魂 aynu-ramat(c-i)〔áǐ-nu-ra-mat あイヌ・ラマッ〕[aynu(人)+ramat(魂)]⦅ホロべツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
c=ehomatu
チェホマトゥ 【c=e-homatu】 (それに)驚く,たまげる. (出典:萱野、方言:沙流)
ci=pankemat
チパンケマッ 【ci=panke-mat】 妾.▷チ=それ パンケ=薄い マッ=妻 (出典:萱野、方言:沙流)
ci=sokarmat
チソカㇻマッ 【ci=so-kar-mat】 本妻.▷チ=私たち ソ=座 カㇻ=作る マッ=妻 チソカㇻマッ カ アン ポンマッ ア・イェ ヒ チパンケマッ セコㇿ ネ=本妻もいるが,妾のことを,本妻より薄められる妻という. (出典:萱野、方言:沙流)
cihomatehkoro
チホマテㇸコロ §537.手が奇形であるcihomatehkoro〔či-hó-ma-teh-ko-ro チほマ・テㇸ・コロ〕[cihoma(恐しい)+teh(手を)+koro(もつ)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cipantemat
チパンテマッ 【ci-pante mat】 妾.▷チ=それ パンテ=薄める マッ=妻 →薄められた妻,本妻ではない妻 (出典:萱野、方言:沙流)
cisekorkatkemat(-i>ci)
チセコㇿカッケマッ(イ>チ §037.妻(5)cise-kor-katkemat(-i>ci)〔či-sé-kor-kat-ke-mat チせコㇿカッケマッ〕⦅ホロべツ⦆主婦。[(家を・もつ・淑女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ecirirkemat
エチリㇼケマッ 【e-cirirke-mat】 戸口を守る女神. (出典:萱野、方言:沙流)
ecisnetamatasumpe
エチㇱネタマタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(28)エビのひょう疽 ecisnetama-tasumpe〔e-číš-ne-ta-ma-ta-sum-pe エちㇱネタマ・タスンペ〕〔ecisne-tama(エビ、海老)、…〕⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ehomatu
エホマトゥ 【e-homatu】 (〜に)驚く. パイカㇻ アン ナ ウパㇱ アン ラポッケ ルウェ キナスッ ク・ヌカㇻ ワ ケホマトゥ(ク・エホマトゥ)=春,まだ雪がある時に太い蛇を見て私は驚いた. (出典:萱野、方言:沙流)
ek sir konna ramamatki
エㇰシㇼコンナ ラママッキ 【ek-sir-konna ramamatki】 身を低めて来ている様子,私を狙い身を低めてこちらへ来る. ▷エㇰシリコンナ=来る様子 ラママッキ=身を低めて(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ekimatek
エキマテㇰ 【他動】[e-kimatek (そのこと)で・びっくりする] …で(恐ろしくて)びっくりする。 {E: to be frightened, startled by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekimatek
エキマテㇰ 【e-kimatek】 驚く,びっくりする.▷エ=それに キマテㇰ=驚く ルイ レラ アㇱ ワ エアㇻキンネ ア・エキマテㇰ キラ・アㇱ=強い風が吹いたので私たちはたいへん驚いて逃げた.ルイ ウェンレラ エㇰ ワ チセ キタイェ レラパル ケキマテㇰ(ク・エキマテㇰ)=強い竜巻が来て家の屋根が風で飛び,私は驚いた. (出典:萱野、方言:沙流)
emateniwkes
エマテニウケㇱ 【他動】[e-mat-e-niwkes …に関し・妻・のことで・できない](?) …に妻を持たせられずにいる(?) a=i=émateniwkes wa án=an a korka アイエマテニウケㇱ ワ アナン ア コㇿカ 私はいままで妻を迎えずにいたが。(S民話) {E: to be unable to find a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eraykimatek
エライキマテㇰ 【他動】[e-ray-kimatek …で・ひどく・びっくりする] …にびっくり仰天する、 …にひどくびっくりする。 {E: to be astonished at, by…; be very surprised at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eukimatekka/ewkimatekka
エウキマテッカ 【他動】[e-u-kimatek-ka …のことで・互い・あわてる・させる] …のことで皆びっくりする/あわてる。 okkaypo utar i=eukimatekka, i=anpa híne オッカイポ ウタㇻ イエウキマテッカ、 イアンパ ヒネ 私が死んでいたので、 若者たちはみんなびっくり仰天して私をかついで…。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkimatekka
エウキマテッカ ☞eukimatekka エウキマテッカ (出典:田村、方言:沙流)
ewkokimatek
エウコキマテㇰ 【他動】[e-uko-kimatek …のことを・一緒に・驚きあわてる](…に)みんなであわてる。 hńta eci=éwkokimatek pekor eci=hawéoka hawe an? フンタ エチエウコキマテㇰ ペコㇿ エチハウェオカ ハウェ アン? あなたたち何をあわてたみたいに大騒ぎしてるの? (S) {E: to all be surprised at…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykimatekka
エヤイキマテッカ 【他動】[e-yaykimatekka …で・急ぎあわてる] …で急ぐ、 …であわてる。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 ほら、 服も裏返しに着てはくもの(スカート)も後ろ前にはいてるのよ。(S) ☞yaykimatekka ヤイキマテッカ、 kimatek キマテㇰ {E: to be in a hurry about…} (出典:田村、方言:沙流)
haruramat
ハルラマッ 【名】[概](所は haruramatu(hu) ハルラマトゥ(フ)) [haru-ramat 食糧・魂] 食糧の魂。 {E: the spirit of food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
haruramatu(hu)
ハルラマトゥ(フ) 【名】[所](概は haruramat ハルラマッ)…の食糧の魂。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hekacipekamat
ヘカチペカマッ 【hekaci-peka-mat】 子供を受ける女,削り台. *アイヌ家屋の入口の方から見て,炉の左隅に見えるのが男,右の隅に見えるのが女,子供が炉に落ちそうになったら夫婦の神が受けとめてくれると考えていた.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
hoekimatek
ホエキマテㇰ 【ho-ekimatek】 性欲旺盛,性衝動に駆られて我慢できない. (出典:萱野、方言:沙流)
hoekimatekpe
ホエキマテㇰペ 【ho-ekimatek-pe】 性衝動に駆られて我慢できない者.▷ホ=陰部 エ=それ キマテㇰ=急ぐ,急がせる,せかす ペ=者 (出典:萱野、方言:沙流)
homaturuype
ホマトゥルイペ 【homatu-ruy-pe】 驚き過ぎた者,驚いた. ▷ホマトゥ=驚き ルイ=強い ペ=者(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
hoskianmata
ホㇱキアンマタ 【hoski-an-mata】 一昨年の冬. (出典:萱野、方言:沙流)
hoskimata
ホㇱキマタ 【hoski-mata】 昨年の冬. (出典:萱野、方言:沙流)
humumatki
フムマッキ 【自動】[hum-um-atki (擬音?)/音(?)・(重複)・(自動詞形成)]グーグーグーグー音が鳴っている。 ☞sir-humumatki シㇼフムマッキ (出典:田村、方言:沙流)
humumatki
フㇺマッキ 【humum-atki】 響き渡る. レラ ルイ ワ シㇼ フㇺマッキ=風が強いのであたりにいろいろな音が響いている. (出典:萱野、方言:沙流)
ikoinkarmat
イコインカㇻマッ §356.産―産婆;助産者(2)ikoinkar-mat〔i-kó-in-kar-matイこインカㇻマッ〕[とりあげる・女]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ikosikupmat(c-i)
イコシクㇷ゚マッ §033.いいなずけ(許嫁)(7)ikosikupmat(c-i)〔i-kó-ši-kup-mat イこシクㇷ゚マッ〕⦅ホロべツ⦆いいなずけの妻[i-(その人)+-ko-(のために)+sikup(成長した)+mat(女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
imatakne
イマタㇰネ 【自動】[i-matak-ne 人の・妹・である](その人の)妹である、 (姉妹のうち)妹のほうである。 imatakne pon menoko イマタㇰネ ポン メノコ 妹のほうの若い女性。(W民話) {E: to be the younger sister.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
imatne
イマッネ 【自動】[i-mat-ne 人の・妻・である]奥さんである、 (夫婦のうち)妻のほうである。 imatne kur イマッネ クㇽ 奥様、 どこそこの奥さんである人。 {E: to be the wife.} (出典:田村、方言:沙流)
iponmatne
イポンマッネ 【自動】[i-ponmat-ne 人の・第二の妻・である] 第二の妻(「妾」)(のほう)である。 {E: to be the mistress.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iramatkosuyeiwentemat
イラマッコスイェイウェンテマッ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(36)iramatkosuye-iwentemat〔イらマッコスイェ・イうぇンテ・マッ〕[i(我らを)+ramat(魂)+ko(と共に)+suye(ゆすぶる)+i(我らを)+wente(いためる、不幸にする)+mat(女)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
irorkopiweiwentemat
イロㇿコピウェイウェンテマッ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(38)交合の際に興奮してどこまでも押しつけてくる女 irorkopiwe-iwentemat〔i-rór-ko-pi-we|i-wén-te-mat イろㇿコピウェ・イうぇンテマッ〕[i(我らを、二人を)+ror(上座)+ko(の方へ)+piwe(押しつける)+iwentemat(人を不幸にする女↑)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
isikeraykeiwentemat
イシケライケイウェンテマッ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(37)isikerayke-iwentemat〔イしケライケ・イうぇンテマッ〕[i(我らを)+sik(目)+e(で)+rayke(殺す)+i(我らを)+wente(悪くする、不幸にする)+mat(女)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
isuwecireiwentemat
イスウェチレイウェンテマッ §099.陰部-女性性器の種類(24)病気のために膣内に熱のある女 isuwecire-iwente-mat〔i-sú-we-či-re-i-wèn-te-mat イすウェチレイウェンテマッ〕[i(それ=陰茎を)+su(鍋)+e(で)+ci(煮え)+re(さす)+i(我らを)+wente(悪くする)+mat(女)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
itakramat
イタㇰラマッ 【itak-ramat】 言葉の魂. アイヌ イタㇰ アナㇰネ ラマッ コㇿ ワ コエトゥレンノ ケマ コㇿ ペコㇿ パㇻ コㇿ ペコㇿ イタㇰラマッ シネンネ アㇷ゚カㇱ ペ ネ ルウェ ネ ワ=人間の言葉というものは魂を持っていて.それとともに足があるように,口があるように,言葉の魂がひとりで歩くものなのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
iwentemat
イウェンテマッ 【i-wente-mat】 悪妻. ホカパル イウェンテマッ=座る時に灰を舞い上げる悪い妻.イロンナピウェ イウェンテマッ=座る時に私を上座へ押しつける悪い妻.イスエチレ イウェンテマッ=陰部の熱い悪い妻.イラマッコスイェ イウェンテマッ=性交の時に私の魂とともに振り回す悪い妻(=持ち上げのいい妻).イシケオプシ イウェンテマッ=髪の間から私を穴のあくほどにらみつける悪い妻. (出典:萱野、方言:沙流)
iwentemat
イウェンテマッ §099.陰部-女性性器の種類(12)陰部に白い毛がまばらに生えている女 i-wente-mat〔i-wén-te-matイうぇンテマッ〕[i(我らを)+wen-te(悪く・する)+mat(女)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
iyemateniwkes
イイェマテニウケㇱ 【他動】[i-y-e-mat-e-niwkes 人・(挿入音)・と共に・女/妻・のことを・しそこなう] 人に妻をめとらせていない(?) a=iyémateniwkes アイイェマテニウケㇱ (引用文で)私は妻をめとらずにいる(a=i=émateniwkes アイエマテニウケㇱ か)。 {E: for a man to be without a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
káerikinmat
カエリキンマッ 【名】[ka-e-rikin-mat 糸・で・上へのぼる・女][動物]「クモの王の雌。」 (S)〔知分類 p.113 [雅]クモ(♂)(編者注:ママ)〕 {E: a female spider.} (出典:田村、方言:沙流)
kaerikinmat
カエリキンマッ §205 クモの類 (20) ka-e-rikin-mat (ká-e-ri-kin-mat)「かエリキンマッ」[<ka(糸)e(で)rikin(登る)mat(女)] ⦅沙流⦆【雅】クモ類(♀) (出典:知里動物編、方言:)
kamkumatay
カㇺクマタイ 【kam-kuma-tay】 肉を乾かす干し棹の林. ▷カㇺ=肉 クマ=干し棹 タイ=林 イソンクル アンウシ ネノイネ チセソイタ チェㇷ゚クマタイ カㇺクマタイ アンルウェネ=狩り上手の人のいる所らしく,家の外に魚を乾かす干し棹の林,肉を乾かす干し棹の林があった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kamuy katkemat
カムイ カッケマッ 【名】[神・奥様] ①神である老婦人。 ②神のように立派な老婦人。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamuy moyremat
カムイ モイレマッ 【名】[kamuy moyre-mat 神・ゆったりとしている・女] 女神様、 女神のような立派な尊い女性。 hunakke kusu/iresu sápo/kamuy moyremat/cikaspaotte/i=ekarkar pe フナッケ クス/イレス サポ/カムイ モイレマッ/チカㇱパオッテ/イエカㇻカㇻ ペ [雅]せっかく育ての姉の女神様に言いつけられたのに。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katkemat
カッケマッ 【名】[kat-ke-mat (立派な)あり方・のある・女性] 奥様、 裕福な女性、 身分の高い女性、 立派な女性(成人女性を表す尊称)。 {E: a wife; a woman with class.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katkemat
カッケマッ 【katke-mat】 妻,淑女:女性に対して敬意を表して言う言葉. テエータ ポロ マラㇷ゚ト アニタ(アン ヒ タ) アナㇰネ オッカヨ ウタㇻ マチヒ トゥキ コレ クス ホトゥイェカㇻ ヒ タ "ク・コㇿ カッケマッ エンサムン(エン・サㇺ ウン) エㇰ トゥキ エチ・コレ ナー" シコㇿ ハウェカ ヒ ク・ヌ アㇺキㇼ ペ ネ=ずうっと昔,大きい祝宴のある時には男たちが妻に杯を渡すために呼ぶ場合に「私の妻よ側へ来てくれ,杯をあげよう」と言っていたのを聞いたことがある.*普通はカッケマッ=妻,淑女と言うことはないけれども,上のような場合にのみその呼び方があったものである. (出典:萱野、方言:沙流)
katkemat(c-i)
カッケマッ §003.おんな(女)(12)katkemat(c-i)〔kát-ke-mat かッケマッ〕⦅H.⦆身分のある女;淑女;貴婦人[katke(しとやかな)+mat(女)]。ku-sapo〜「私の姉である貴婦人よ」「お姉様」⦅ユ研Ⅰ, p.131⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kaykumata
カイクマタ 【自動】[kaykuma-ta 柴木・をとってくる] たきつけの細い木を刈り集める、 柴刈りする。 ☆参考 刈ることも拾うことも含めて取ってくることを言う。 nína ニナ は一般にまきやたきぎにする木を取ることを言う。 {E: to gather firewood} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kaykumaterke
カイクマテㇾケ 【kaykuma-terke】 白波,三角波.▷カイクマ=ウサギ テㇾケ=跳ぶ →白いウサギが跳んだように見える波 (出典:萱野、方言:沙流)
kematunaskur
ケマトゥナㇱクㇽ §270 キタキツネ、きつね (10) kematunaskur (ke-má-tu-nas-kur)「ケまトゥナㇱクㇽ」[‘足の早い神さま’<kema(足)tunas(早い)kur(神)=kemákosnekur] ⦅北海道⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kerorimseiwentemat
ケロリㇺセイウェンテマッ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(39)交合中にしきりに腰を上下して荒馬にでも乗ったようにぽんぽん跳ね上げる女 kerorimse-iwentemat〔ke-ró-rim-se|i-wén-te-mat ケろリㇺセ・イうぇンテマッ〕[<kera(味)+o(に乗って)+rimse(跳ねる、踊る)+iwentemat(人を不幸にする女)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kimatek
キマテㇰ 【自動】びっくりする(恐ろしくて)、 あせった気持ちになる、 あわてる。 ☆参考 ekimatek エキマテㇰ[他動]…にあわてる。 ramutuy ラムトゥイ[自動]/eramutuy エラムトゥイ[他動] 突然のことでハッとびっくりする。 iyokunure イヨクヌレ[自動]/okunure オクヌレ[他動] あきれる。 erayap エラヤㇷ゚[他動] …に感嘆する。 {E: to be surprised; be rushed; panic.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kimatek
キマテㇰ 【kimatek】 驚く,びっくりする,たまげる,あわてる. (出典:萱野、方言:沙流)
kimatekhaw
キマテㇰハウ 【kimatek-haw】 驚き声.▷キマテㇰ=驚き ハゥ=声 (出典:萱野、方言:沙流)
kimatekka
キマテッカ 【他動】[kimatek-ka びっくりする・(他動詞化)] …をびっくりさせる、 …をあわてさせる。 {E: to surprise, startle…; to make…panic.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kimatekka
キマテッカ 【kimatek-ka】 驚かせる,あわてさせる. エン・キマテッカ=私を驚かせた. (出典:萱野、方言:沙流)
kiyannematnepo
キヤンネマッネポ 【kiyanne-matnepo】 長女,年上の娘. ク・コㇿ キヤンネマッネポ アナㇰネ ポニタ(ポン ヒ タ) アナㇰネ ヤイヌエオ ヤアニ ヤアニ コラウキ(ク・オラウキ) クナㇰ ク・ラム ア コㇿカ タネ アナㇰ ミムㇱ ワ ニサㇱヌ=私の長女は小さい時は病気がちで,危なく危なく死ぬかと思ったが,今は太って健康だ. (出典:萱野、方言:沙流)
koaycarikur koaycarimat
コアイチャリクㇽ コアイチャリマッ 【ko-ay-cari-kur ko-ay-cari-mat】 タラノキ.▷コ=そこに アイ=矢 チャリ=散らかす クㇽ=人 マッ=女 →そこに矢を散らかす人 (出典:萱野、方言:沙流)
kosmat
コㇱマッ 【名】[概](所は kosmaci(hi) コㇱマチ(ヒ))[kos-mat (?)女] ①嫁(=息子の妻)。 ②(広義に)兄弟/いとこ/孫などの妻、 兄嫁、 弟嫁など。 ☆対語 kokow ココウ 婿(むこ)。 {E: ①a daughter-in-law. ②the wife of a relative.} (出典:田村、方言:沙流)
kosmat(c-i)
コㇱマッ §032.よめ(嫁)(1)kosmat(c-i)〔kóš-mat こㇱマッ〕⦅H.⦆①よめ(娘の夫、兄の妻、弟の妻など)。②義母⦅カラフト⦆。[kos(軽)+mat(女、妻)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kosmat/kosmaci(hi)
コㇱマッ/コㇱマチ(ヒ) 【kos-mat/-maci(hi)】 息子の嫁,嫁:舅,姑が息子の嫁を言う場合のみ便用. ク・コㇱマチヒ タネ オンネ ㇷ゚ ク・ネ ナ ネンカネ オヤモコㇿ ク・キ ノイネ シリキ ヒ タ イテキ エン・モソソ アニー.ネノ ネ ヒ タ ア・モソソ コㇿ アン オホロ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)ナ=息子の嫁よ,私は年寄りなのでもしも別な眠り方(=死)をしようとしても私を起こしたりしないでね,そのような時に目を覚まさせると長患いをするものだそうだから.アウン コㇱマッ アンラコㇿ ソモ ネ.エㇰ ワ オラーノ レパ カ シラン ペ ポサㇰ シリ=隣の嫁,クロユリではないのかい.来てからすでに3年にもなるのに子供を産めない様子は(クロユリは花がひとつしか咲かないので子供を産まない女の人をアンラコㇿ=クロユリという). (出典:萱野、方言:沙流)
kosnemat(c-i)
コㇱネマッ §032.よめ(嫁)(2)kosne-mat(c-i)〔kóš-ne-mat こㇱネマッ〕⦅サル⦆弟の妻。[kosne(軽い)+mat(妻)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kumatay
クマタイ 【kuma-tay】 干し竿の林.▷クマ=干し竿 タイ=林 チェㇷ゚ クマタイ カㇺ クマタイ=魚を干す竿の林,肉を干す竿の林.*昔は物持ちのアイヌの象徴として,家の前に魚の干し竿の林,肉の干し竿の林があると描写した. (出典:萱野、方言:沙流)
kurmat
クㇽマッ 【名】[kur-mat 人・女] 和人の女性。 ☆参考 pon kurmat ポン クㇽマッ 和人の若い女性。 tonomat トノマッ 和人の女性の敬称。 menoko/pon menoko メノコ/ポン メノコ はアイヌの女性/若い女性。 (S){E: a Japanese woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kurmat
クㇽマッ 【kur-mat】 日本人女性,和人の女. (出典:萱野、方言:沙流)
kuromatota
クロマトタ 【kuromatota】 暗い夜に,真っ暗い夜. クロマトタ イキコロカイキ=暗い夜ではあったけれど[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
mat(-i>ci)
マッ(イ>チ §003.おんな(女)(1)mat(-i>ci)〔mát まッ〕⦅H. S.⦆【雅】女。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mat(-i>ci)
マッ(イ>チ §037.妻(1)mat(-i>ci)〔mát まッ〕⦅H. S. K.⦆妻。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mat/maci(hi)
マッ/マチ(ヒ) 【mat/maci(hi)】 女,妻. (出典:萱野、方言:沙流)
mata
マタ 【名/副】①[名]冬。 ②(副詞として使われて) 冬に。 ☆参考 sir-mata シㇼマタ 冬になる。 {E: winter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mata
マタ 【mata】 冬,真冬. (出典:萱野、方言:沙流)
matacep
マタチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ  季(4) mata-cep (ma-tá-čep)「マたチェㇷ゚」[mata(冬)cep(魚)]冬になって川へ入る鮭。⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
matah(k-i)
マタㇵ §026.妹(4)matah(k-i)〔má-tah まタㇵ〕⦅シラウラ、マオカ⦆【常、雅】妹(女が言う)。[<mat-ak]。"innayno an-mataki"「これ妹よ」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matahci
マタㇵチ §392 テンキグサ ハマニンニク (5) matahci (ma-tá-ha-ci)「マたㇵチ」[<msahci<masar(浜の草原)-ci(陰茎)] 穂 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
mátak
マタㇰ 【名】[概](所は mátaki(hi) マタキ(ヒ))[mat-ak 女・弟]妹(姉に対する妹)。 ☆参考 兄に対する妹は matapa マタパ または tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ。 {E: a younger sister.} (出典:田村、方言:沙流)
matak(-i)
マタㇰ §026.妹(3)matak(-i)〔má-tak まタㇰ〕⦅H. S. タライカ⦆【常】①妹(女が自分の肉身の妹を言う)。②女が自分の弟の妻を言う⦅ホロべツ、サル、アカン⦆。[mat(女)+ak(弟)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matak/mataki(hi)
マタㇰ/マタキ(ヒ) 【matak/mataki(hi)】 妹,妻[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
matakarip
マタカリㇷ゚ §277 くま (73) matakarip (ma-ta-ka-rip)「マたカリㇷ゚」[<mata(冬)kari(うろつく)-p(もの)] ⦅沙流⦆冬になっても穴に入らずにうろついているクマ (出典:知里動物編、方言:)
mátaki(hi)
マタキ(ヒ) 【名】[所](概は mátak マタㇰ) (…の)妹。 (姉に対する妹)。 (呼びかけにも使われる。) ku=matakihi he! クマタキヒ ヘー! 妹よ、 久しぶりに会えてうれしいわ。(W会話) {E: a, the younger sister of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matampus
マタンプㇱ 【matampus】 男の鉢巻き,刺繍した鉢巻き:明治時代までは刺繍したものは男だけのものとされていた. テエータ アナㇰネ ア・エサパムイェㇷ゚ クンネ センカキ パテㇰ ネ ア コㇿカ タネ アン メノコ ウタㇻ オッカヨ マタンプㇱ エサパムイェパ=ずっと昔は頭に巻く布は黒い布だけであったが,今いる女たちは男用の鉢巻きを頭に巻いている.テエータ こきん ウナㇻペ エン・ヌレ ヒ ア・カㇻカㇻ マタンプㇱ アナㇰネ オッカヨ パテㇰ エヘコカリㇷ゚ ネ ニㇷ゚タニ タ アイェトゥリ エカシ マタンプㇱ コㇿ ヒ ア・ヌカㇻ アㇺキㇼ シコㇿ ハワン=ずうっと前にこきんおばさんが聞かせてくれたのは,刺繍した鉢巻きは男だけが巻いていたものだ,二風谷ではアイェトゥリおじいさんが鉢巻きをしていたのを見たことがあると言っていた.図[マタンプㇱ] (出典:萱野、方言:沙流)
matane
マタネ 【副】[mata-ne 冬・過ぎた…] 去年の冬、 この前の冬。 tan matane タン マタネ 今年の冬(冬が過ぎてから言う、 一月二月のこと)。 ☆参考 tan mata タン マタ この冬(冬に言う)。 {E: the previous winter.} (出典:田村、方言:沙流)
matanki
マタンキ 【matanki】 猟. (出典:萱野、方言:沙流)
matankine-epaye
マタンキネエパイェ 【自動】[matanki-ne-epaye 狩人・になる・…しに行く]「またぎ」(=狩猟)に行く。 matankine-epaye=an マタンキネエパイェアン 狩猟に行く。(W) (出典:田村、方言:沙流)
matanoski
マタノㇱキ 【mata-noski】 冬の最中.▷マタ=冬 ノㇱキ=中 (出典:萱野、方言:沙流)
matanpusi
マタンプシ 【名】髪止めの鉢巻(「手ぬぐいの代わり、 毛を止めるだけ。 男の」)。(S) ci=karkar matanpusi チカㇻカㇻ マタンプシ 刺しゅうの入った鉢巻(前が太く前から後ろへ回し、 また前へ回して前で結ぶ)。 ☆参考 女は大幅の布をかぶる。(S) ☆参考 男も女も用いたとも聞く。 ☆参考 女性の頭飾りの鉢巻は cipanup チパヌㇷ゚ 。 {E: a headband used by men to hold hair in place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matapa
マタパ 【matapa】 冬,冬の年. (出典:萱野、方言:沙流)
matapa
マタパ §011.身内 血縁の者(3)mat-apa〔ma-tá-pa マたパ〕⦅サル⦆。①女の身内。"〜sak-kur a-ne"「女の身内がわしには無い」⦅聖典, p.99⦆。②妹[mat(女)+apa(身内)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matapa
マタパ §026.妹(7)matapa〔ma-tá-pa マたパ〕⦅ホロべツ⦆妻の妹。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matapa 1
マタパ 【名】[mata-pa 冬・年] 冬の間。 {E: during winter.} (出典:田村、方言:沙流)
matapa 2
マタパ 【名】[概/所][mat-apa 女・親族](兄に対する)妹。 matapa kor kur matapaha tura wa ek, korar rusuy kusu マタパ コㇿ クㇽ マタパハ トゥラ ワ エㇰ、 コラン ルスイ クス 妹のある男が妹を連れて来た、 嫁にやりたいので。(S) ☆参考 tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ と言う場合もある。 matapa マタパ のほうが日常語的。 叙事詩では tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ のほうが使われる。 ☆対語 mátak マタㇰ 姉に対する妹。 {E: a younger sister.} (出典:田村、方言:沙流)
matapa/matapa(ha)
マタパ/マタパ(ハ) 【matapa/matapa(ha)】 (男の)妹. (出典:萱野、方言:沙流)
matapaha
マタパハ 【名】[所](概は matapa マタパ) (…の)妹(兄に対する妹を言う)。 {E: a younger sister (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matapanu
マタパヌ 【自動】[matapa-nu 妹・を持つ](兄が)妹を持つ、 妹がいる。 matapanu utar マタパヌ ウタㇻ 妹を持つ(男の)人々。 {E: to have a younger sister.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matapurip
マタプリㇷ゚ 【名】草かき(熊手のようなもの、 木製)。 {E: a rake.} (出典:田村、方言:沙流)
matapurip
マタプリㇷ゚ 【matapurip】 こまざらい,くまで. (出典:萱野、方言:沙流)
matariya
マタリヤ 【mata-riya】 冬越しする.▷マタ=冬 リヤ=越す *子熊を飼い一冬越すとリヤㇷ゚(冬越ししたもの)といい二冬越すとシリヤㇷ゚(本当に冬を越したもの)という. (出典:萱野、方言:沙流)
matatampu
マタタンプ 【matatampu】 マタタビ. (出典:萱野、方言:沙流)
matatampu
マタタンプ §137 マタタビ (1) matatampu (ma-tá-tam-pu)「マたタンプ」 果実 ⦅長万部、幌別、穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
matatampupunkar
マタタンププンカㇻ §137 マタタビ (6) matatampu-punkar (ma-tá-tam-pu-pun-kar)「マたタンププンカㇻ」[マタタビの生える蔓] 茎 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
matatanpu
マタタンプ 【名】[植物]マタタビの実。 matatanpu punkari マタタンプ プンカリ マタタビの蔓。(S)〔知分類 p.75〕 {E: the nut of the silvervine tree.} (出典:田村、方言:沙流)
matawki(-an)
マタウキ §034.結婚(する)(27)matawki(-an)〔ma-táŭ-ki マたウキ〕⦅マオカ⦆①結婚を申込む;妻にくれと言う。hamo〜-no「妻にくれとも言わずに」。②よめに行く。[<mat(女、妻)+hawki(言う、語る、物語りする)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mataynu
マタイヌ 【mat-aynu】 女.▷マッ=女 アイヌ=人 (出典:萱野、方言:沙流)
mataynu
マタイヌ §003.おんな(女)(6)mat-aynu〔má-taǐ-nu まタイヌ〕⦅ホロべツ⦆【雅】女。[(女・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matcakpe
マッチャㇰペ §038.やもめ(1)matcakpe〔mát-čak-pe まッチャㇰペ〕⦅ホロべツ⦆男やもあ。[<mat(妻)+sak(を持たぬ)+-pe(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matcep
マッチェㇷ゚ §072 ギンザケ (1) matcep(mat-cep)「マッチェㇷ゚」ギンマス(B) (出典:知里動物編、方言:)
matcep
マッチェㇷ゚ §072 ギンザケ (3) matcep(mat-cep)「マッチェㇷ゚」ギンマス。Silver-salmon. Oncorhynchus kisutch (WALB.) (出典:知里動物編、方言:)
matcuop
マッチュオㇷ゚ 【mat-suop】 女用宝箱.▷マッ=女 スオㇷ゚=宝入れ箱 (出典:萱野、方言:沙流)
mátek
マテㇰ 【自動】ぼやけた、 色がはっきりしない。 ruyanpekar ayne mátek pe néno kane an ルヤンペカㇻ アイネ マテㇰ ペ ネノ カネ アン 雨ざらしになってぼやけたみたいになった。 {E: to be blurred; faint in colour.} (出典:田村、方言:沙流)
matekaci
マテカチ §007.むすめ(娘)(4)matekaci〔ma-té-ka-či マてカチ〕[mat(女)+ekaci(童)]⦅シラウラ⦆【雅―hawki(英雄詞曲)において】少女。(→古謡, pp.103, 159)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matenciw(-he)
マテンチウ §003.おんな(女)(7)mat-enciw(-he)〔ma-tén-čiŭ マてンチウ〕⦅S.⦆【雅】女。[(女・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matetun
マテトゥン 【mat-etun】 嫁を貰う.*アイヌ社会では嫁を貰うという言い方はしないで妻を借りるという.借りてきたので大切にしなければならないし借りられて来ているお嫁さんはおしとやかにしなければいつ戻されるかわからない.言葉の上ではそのようなことなのでお互いをいたわりあって仲よく暮らした人が多い.またアイヌの風習として1軒の家で2夫婦は暮らさせないようにするがこれも夫婦円満のために必要なことで,現在もこれだけは守られている場合が多い.▷マッ=妻 エトゥン=借りる タン チュㇷ゚ シカリ ラポㇰ タ ク・ポホ マテトゥン(マッ エトゥン).イワイェ ク・キ ルスイ ナ エㇰ アニー=この月が円くなる頃に私の息子が嫁を貰う.祝いをしたいので来てね. (出典:萱野、方言:沙流)
matkaci
マッカチ 【名】[mat-(he)kaci 女・少年]少女(赤ん坊から十代前半ぐらいまでの、 まだ大人らしくならない少女)。 ☆対語 hekaci ヘカチ 少年。 {E: a young girl (from a baby to mid teens).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkaci
マッカチ 【mat-kaci】 少女.女の子. (出典:萱野、方言:沙流)
matkaci
マッカチ §007.むすめ(娘)(6)matkaci〔mát-ka-či まッカチ〕[mat(女)+hekaci(童)]⦅ホロべツ、ホべツ⦆娘(幼女期から少女期までを含む)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkakuru
マッカクㇽ 【matkakuru】 照らす[カムイユカㇻ]. (出典:萱野、方言:沙流)
matkarku
マッカㇻク 【名】[概/所][mat-karku 女・甥] めい(姪)(acapo アチャポ《おじ》、 unarpe ウナㇻペ《おば》の娘)。 ☆対語 karku おい(甥)。 {E: a niece.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkarku
マッカㇻク §030.めい(姪)(1)matkarku〔mát-kar-ku まッカㇻク〕⦅H.⦆①姪。②従姉妹。[mat(女)+karku(甥、従弟)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkarku
マッカㇻク §031.いとこ(従兄弟姉妹)(5)matkarku〔mát-kar-ku まッカㇻク〕⦅H.⦆従姉妹。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkarku mataki
マッカㇻク マタキ §031.いとこ(従兄弟姉妹)(6)matkarku mataki〔mát-kar-ku|má-ta-ki まッカㇻク・まタキ〕⦅アカン⦆従妹(女が言う)。matkarku an-mataki〔mát-kar-ku|ám-ma-ta-ki〕「いとこである・私たちの妹」「私たちの従妹」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkarku sapo
マッカㇻク サポ §031.いとこ(従兄弟姉妹)(7)matkarku sapo〔mát-kar-ku|sá-po まッカㇻク・さポ〕⦅アカン⦆従姉。matkarku ay-sapo〔mát-kar-ku|áǐ-sa-po〕「いとこである・私たちの姉さん」「私たちの従姉」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkarku turesi
マッカㇻク トゥレシ §031.いとこ(従兄弟姉妹)(8)matkarku turesi〔mát-kar-ku|tu-ré-ši まッカㇻク・トゥれシ〕⦅アカン⦆従妹(男から言う)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkarku/matkarku(hu)
マッカㇻク/マッカㇻク(フ) 【mat-karku/-karku(hu)】 姪. フーン ク・マッカㇻク エ・エㇰ ヒ ピㇱノ イモカ トㇱカ イ・カオシケ クスケライポ フンペリカ ケ(ク・エ) エアㇱカイ=まあまあ私の姪,お前は来るごとにみやげ物の山を私のために背負って来る,そのお陰で鯨の脂身を私は食べられる. (出典:萱野、方言:沙流)
matkarkuhu
マッカㇻクフ 【名】[所](概は matkarku マッカㇻク) …の姪。 {E: a, the niece of…} (出典:田村、方言:沙流)
matkoiwak 1
マッコイワㇰ 【mat-ko-iwak】 ①(妻の所へ,女の所へ)通う,女の所へ通うこと,恋人の所へ通うこと.▷マッ=妻,女 コ=それ イワㇰ=帰る (出典:萱野、方言:沙流)
matkoiwak 2
マッコイワㇰ 【mat-ko-iwak】 ②夜這い星,流れ星. (出典:萱野、方言:沙流)
matkoiwak(-an)
マッコイワㇰ §034.結婚(する)(28)matkoiwak(-an)〔mát-ko-i-wak まッコイワㇰ〕⦅ホロべツ⦆妻の所へ泊りに行く;妻訪いする。[mat(妻)+-ko-(の所へ)+iwak(行く、帰る)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkoiwaknociw
マッコイワㇰノチウ 【mat-ko-iwak-nociw】 妻恋星,流れ星. コナハ(ク・オナハ) トゥラノ チェㇷ゚コイキ クス ペトッタ(ペッ オㇿ タ) ラパㇱ(ラㇷ゚・アㇱ) ムネウカオマㇷ゚ サマ タ ポン アペ ア・アリ ノチュー クㇽカ テㇱナタラ マッコイワㇰノチュー ヌカㇻ ワ エネ ア・イェ ヒ エネパカㇱヌ(エン・エパカㇱヌ)=父と一緒にサケ獲りに川へ下りて.草小屋の前で小さい火をたいて,降るような星空の流れ星を見てはその名前を私に教えてくれた. (出典:萱野、方言:沙流)
matkor
マッコㇿ 【自動】[mat-kor 女/妻・を持つ] 妻を持つ、 妻を持っている、 妻をめとる。 repuyso ka ta a=rokte kamuy oro wa matkor hike matkor レプイソ カ タ アロㇰテ カムイ オロ ワ マッコリケ マッコㇿ 沖のほう(=海外)に住む神の所から妻をめとる者はめとり…。(S言い伝え) ☆参考 mat kor マッ コㇿ、 mat etun マッ エトゥン とも言う。 ☞mat マッ {E: to have a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkor
マッコㇿ 【mat-kor】 妻帯する. (出典:萱野、方言:沙流)
matkor(-an)
マッコㇿ §034.結婚(する)(24)matkor(-an)〔mát-kor まッコㇿ〕⦅ホロベツ、サル⦆妻をもつ;妻帯する。[mat(女、妻)+kor(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkore
マッコレ 【他動】[mat-kore 女/妻・を与える] …に妻を与える、 (男)を結婚させる。 kim un mosir wa a=matkore hike a=matkore, kamuy or wa ki wa キムン モシㇼ ワ アマッコレ ヒケ アマッコレ、 カムイ オㇿ ワ キ ワ 山の国から妻を(神から)与えられる人は与えられて…。(S言い伝え) {E: to give a wife to …; make…marry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkorepa
マッコレパ 【他動】[複](matkore マッコレ は単複の区別なし) (二人以上の男)に妻を与える、 …を結婚させる。 atuyso ka wa a=matkorepa hike iporo retar kusu oka アトゥイソ カ ワ アマッコレパ ヒケ イポロ レタㇻ クス オカ 海外から妻を与えられた人々はとても色が白い。(S言い伝え) {E: to give a wife to…; make…marry.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkorewen
マッコレウェン 【mat-kor-e-wen】 妻をいじめる.▷マッ=妻 コㇿ=持つ エ=それ ウェン=悪い (出典:萱野、方言:沙流)
matkosanpa
マッコサンパ 【自動】[mat-kosanpa(起きることを表す語根)・急に…する] ヒョッと起きる、 パッととび起きる。 sirayre wa orowa matkosanpa wa hoyupu pon seyunkikir シライレ ワ オロワ マッコサンパ ワ ホユプ ポン セユンキキㇼ 死んだふりをしてそれからヒョツと起きて飛ぶ小さい甲虫(てんとう虫のことを言っている)。(S) {E: to wake up, get up suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkosanpa
マッコサンパ 【matkosanpa】 (さっと,えいっと)立ち上がる. マッコサンパ ワ イ・コテㇾケ=さっと立ち上がって私に組みつく. (出典:萱野、方言:沙流)
matkosanu
マッコサヌ 【mat-kosanu】 さっと立つ,飛び起きる. (出典:萱野、方言:沙流)
matkosikuppe
マッコシクッペ §033.いいなずけ(許嫁)(5)mat-ko-sikup-pe〔mát-ko-ši-kup-pe まッコシクㇷ゚ペ〕⦅ホロベツ⦆いいなずけの妻がある者。[mat(妻)+-ko-(のために)+sikup(成長した)+-pe(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkoyomare
マッコヨマレ 【自動】[mat-ko-i-omare 女・に・もの・を入れる]女たちにお酌する(酒をつぐ)。(S) ☆参考 男性に酒杯を回した後、 女性にも回される。 ☞koyomare コヨマレ、 iyomare イヨマレ (出典:田村、方言:沙流)
matku
マック §030.めい(姪)(2)matku〔mát-ku まック〕⦅チカブミ⦆姪。[matkarkuの中略形]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matkuwa
マックワ 【mat-kuwa】 女の墓標. (出典:萱野、方言:沙流)
matnaw
マッナウ 【名】[mata-maw 冬・風](?) 北風。(S) ☞réra レラ {E: a northern wind.} (出典:田村、方言:沙流)
matnawrera
マッナウレラ 【matnaw-rera】 北風. (出典:萱野、方言:沙流)
matne
マッネ 【連体】[mat-ne 女・である] 女である…、 めすの(「めんの」)…。 matne p マッネㇷ゚ めす。 ☆参考 自動詞の形だが連体的に使った例しか出てこない。 {E: a female; a woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matne
マッネ 【mat-ne】 雌・牝の. トアン マッネ セタ イトノンテ ㇷ゚ ネ ㇷ゚ ネ クス イペルスイ ワ ネ ノイネ エケシンネ イヘネヌ コㇿ ホユプ=あの雌犬は子犬に乳を飲ませているので腹がすいているらしく,あちこちかぎまわりながら走っている. (出典:萱野、方言:沙流)
matne-komontuci
マッネコモントゥチ 【名】[女性である・宝槌]女性の宝槌。 ☆対語 pinne-komontuci ピンネコモントゥチ 男性の宝槌。 ☆参考 komontuci コモントゥチ《宝槌》に男性と女性の二種あり、 女性の宝槌は米・着物・人数などの願いをきいてくれる。 ☞komontuci コモントゥチ {E: a woman's treasures, precious things.} (出典:田村、方言:沙流)
matneemawri
マッネエマウリ §358 エンレイソウ (4) matne-emawri (mát-ne-e-maw-ri)「まッネ・エマウリ」[女である・エマウリ] 果実 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
matnehekaci
マッネヘカチ §007.むすめ(娘)(9)matne-hekaci〔mát-ne-he-ka-či まッネヘカチ〕[matne(女の)+hekaci(童)、=「あのわらべ」「めのわらわ」]⦅エべオツ⦆少女;娘。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matneikkew(-e)
マッネイッケウ §322.こし(腰)(9)クマの腰椎骨 matne-ikkew(-e)〔mát-ne-ik-keŭ まッネイッケウ〕[matne(女の)+ikkew(椎骨)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
matneikkew(-e)
マッネイッケウ §463.せんこつ(薦骨)(1)matne-ikkew(-e)〔mát-ne-ik-keŭ まッネイッケウ〕[matne(女の)+ikkew(腰骨)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
matnekaci
マッネカチ §007.むすめ(娘)(8)matnekaci〔mát-ne-ka-či まッネカチ〕[mat(女)+ne(である)+ekaci(童)]⦅ホロマン、ビロオ、トオロ、ビホロ⦆少女;娘。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matnemakao
マッネマカオ §026 フキ (11) matne-makao (mát-ne-ma-ka-o)「まッネマカオ」[matne³(女である)makao⁴(フキノトウ)] 花茎(雄性頭花) ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
matnemippo
マッネミッポ 【mat-ne-mippo】 孫娘.▷マッ=女 ネ=なる ミッポ=孫 (出典:萱野、方言:沙流)
matnenoya
マッネノヤ §001 エゾヨモギ (3) matne-noya (mát-ne-no-ya)「まッネノヤ」[mat(女)ne(である)noya(もみ草)] 葉 ⦅幌別⦆、⦅A有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
matnep
マッネㇷ゚ 【mat-ne-p】 雌,牝. (出典:萱野、方言:沙流)
matnepo
マッネポ 【名】[概/所][mat-ne-po 女・である・子] 娘。 ☆参考 「若い女」の意味ではなく、 「息子」「娘」というときの娘。 ☆対語 po ポ 息子。 {E: a daughter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matnepo
マッネポ §007.むすめ(娘)(12)matnepo〔mát-ne-po まッネポ〕[mat(女)+ne(である)+po(子)]⦅H.⦆①〔親に対して〕娘。②少女。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matnepo
マッネポ §021.子(7)matnepo〔mát-ne-po まッネポ〕⦅H.⦆娘;女児。ku-matnepoho〔ku-mát-ne-po-ho〕「私の娘」[mat(女)+ne(である)+po(子)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matnepo/matnepo(ho)
マッネポ/マッネポ(ホ) 【mat-ne-po/-po(ho)】 娘. ソンノ ク・マッネポホ イ・カオイキ クスケライポ ネㇷ゚カ ケシㇼキラㇷ゚(ク・エシㇼキラㇷ゚) カ ソモ キ=本当に私の娘が私を養ってくれるお陰で私は何も不自由をしない. (出典:萱野、方言:沙流)
matnepoho
マッネポホ 【名】[所](概は matnepo マッネポ) …の娘。 {E: a, the daughter of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matnepoutari
マッネポウタリ 【名】[所](概 matnepoutar マッネポウタㇻ は未出)[matnepo-utar-i 娘・人々(=たち)・(所属語尾)] …の娘たち。 {E: the daughters of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matneraw
マッネラウ 【名】[matne-raw めすの・鹿][動物] メジカ(牝鹿、 めすの鹿)。 ☆対語 pinneraw ピンネラウ オジカ(牡鹿、 おすの鹿)。 ☞yuk ユㇰ {E: W: a female dear; a doe.} (出典:田村、方言:沙流)
matneraw
マッネラウ 【mat-ne-raw】 牝鹿. *ピンネラウ=牝鹿 (出典:萱野、方言:沙流)
Matnesar
マッネサㇻ 【名】[matne-sar 女性の・葦原] 沙流川。 ☆参考 Pinnesar ピンネサㇻ《男性の葦原》は北見の斜里川。 (出典:田村、方言:沙流)
matneseta
マッネセタ §268 イヌ (15) matne-seta (mát-ne-se-ta)「まッネセタ」[<matne(めすの)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
matnetopenni
マッネトペンニ §151 オガラバナ (4) matne-topenni (mát-ne-to-pen-ni)「まッネトペンニ」[matne(女の)topen-ni(乳の木)] 茎 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
matneurikka
マッネウリッカ §278 あざらし (43) matne-urikka (mát-ne-u-rik-ka)「まッネウリッカ」 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
matnu(-an)
マッヌ §034.結婚(する)(25)matnu(-an)〔mát-nu まッヌ〕⦅タライカ⦆妻をもつ。[mat(妻)+nu(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
Matomay
マトマイ 【名】[地名] 歯舞(はぼまい)。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
matpo
マッポ §021.子(5)mat-po〔mát-po まッポ〕⦅タライカ⦆娘。[‘女・子'の義] (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
matsak
マッサㇰ 【自動】[mat-sak 妻・を持たない]妻を持たない。 e=matsak no/sinen e=ne wa/e=an yakun エマッサㇰ ノ/シネン エネ ワ/エアン ヤクン [雅]妻を持たずにあなた一人でいたのでは。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matsakkur
マッサックㇽ 【mat-sak-kur】 未婚の男. プサ サㇰ コンチ コㇿ オッカヨ アナㇰネ ナー マッサックㇽ ネ チセサックㇽ カ コンチプサハ マチヒ コオスラ クス プサハ イサㇺ ペ ネ=房のない帽子を持っている男はいまだ妻のない人,妻に先立たれた男も帽子の房を妻と一緒に埋葬したので,房がないものなのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
matsakpe
マッサㇰペ 【mat-sak-pe】 妻のない者.▷マッ=妻 サㇰ=ない ペ=者 (出典:萱野、方言:沙流)
matsamani
マッサマニ 【副】[mat-sam-ani 女・の側・をもって](?) 母方の系譜で、 母系に。 {E: one's maternal line.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matsuwop
マッスウォㇷ゚ 【名】[mat-suwop 女・箱]女が自分の首飾り玉連(tamasay タマサイ)や耳環(ninkari ニンカリ)などを入れておく箱、 美しい彫刻がしてある。(W) (S) ☞suwop スウォㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
matupsoro sutupsoro cikokimaypa ekarkar
マトゥㇷ゚ソロ ストゥㇷ゚ソロ チコキマイパ エカㇻカㇻ §313.ごうかん(強姦)する(2)mat-upsoro sut-upsoro ci-ko-kimaypa ekarkar〔まトゥㇷ゚ソロ・すトゥㇷ゚ソロ・チこキマイパ・エかㇻカㇻ〕[女の陰部、祖母の陰部を、犯すことをする]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
maturmip
マトゥㇽミㇷ゚ §289 シカ (13) maturmip (má-tur-mip)「まトゥㇽミㇷ゚」[<mat-ur-mi-p(女・衣・着ている・もの)]雄でありながら皮に雄ジカのそれのような模様のついているシカ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
mátutari
マトゥタリ 【名】[所](概の例はない)[mat-utar-i 女/妻・人々(=たち)・(所有語尾)]…の妻たち。 tananto or ta/a=e=ékimnere wa/e=matutari/a=arkire wa タナント オッタ/アエエキㇺネレ ワ/エマトゥタリ/アアㇻキレ ワ [雅]今日私はあなたを山へ行かせてあなたの妻たちを来させて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
minakotamatama
ミナコタマタマ 【mina-ko-tama-tama】 お世辞笑いをする. イ・ミナコタマタマ コㇿ パノレ ㇷ゚ ポーヘネ ウェンサンペ コㇿ ペ オカ ㇷ゚ ネ ナ シコㇿ オンネ ウタㇻ ハウェオカ ㇷ゚ ネ=お世辞笑いをしながら,口の上手な者ほど底意地が悪い者がいるものだと老人たちは言うものだ.ア・ミナコタマタマ コㇿ ア・イェ アクス ク・セ ワ カㇻパ(ク・アㇻパ) チェㇷ゚ ホㇰ ワ エン・コレ ア ワー=お世辞笑いをしながら言ったら,私が背負って行った魚を買ってくれたよ. (出典:萱野、方言:沙流)
moyremat
モイレマッ 【名】☞kamuy moyremat カムイ モイレマッ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
moyremat
モイレマッ 【moyre-mat】 妻:オキクㇽミという神が自分の妻を指して言う場合の言い方.オキクㇽミの妻を他の人が言う場合はカムイ モイレマッ(神の妻)と言う. (出典:萱野、方言:沙流)
moyremat(-i>ci)
モイレマッ(イ>チ §003.おんな(女)(11)moyre-mat(-i>ci)〔móǐ-re-mat もイレマッ〕⦅ホロベツ⦆淑女。[moyre(のろい、しずかな)+mat(女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
nehisamata
ネヒサマタ 【nehi sama ta】 そこで. ネヒサマタ ク・イタㇰ ハウェ=そこで私が言うことは. (出典:萱野、方言:沙流)
nisukatkemat
ニスカッケマッ 【nisu-katke-mat】 臼の淑女:その家の主婦が病気になったとか難産の場合に,臼は主婦が使う道具なので,ニスカッケマッ アコアスラニ/アスルアニ(臼の女神に助けを求める)といってお祈りをすると,治ったり無事に生まれたりした.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
numat
ヌマッ 【名】[num-at 前身頃(?)・つけひも] 女性の下着(mour モウㇽ)の懐を合わせてとめるために衿元につけてあるひも。 {E: the cords used to fasten female clothing at the breast.} (出典:田村、方言:沙流)
numat/numaci(hi)
ヌマッ/ヌマチ(ヒ) 【numat/numaci(hi)】 胸紐:女の肌着の懐のつけ紐,肌着の胸紐. ク・ヌマチ トゥイ ナ,コテ ワ エン・コレ=私の胸紐が切れたのでつけてくれ(昔の肌着はワンピース風になっていて胸の所に両方から紐がついていた). (出典:萱野、方言:沙流)
numatakusa
ヌマタクサ §284.毛の房numa-takusa〔nu-má-ta-ku-sa ヌまタクサ〕[numa(毛)+takusa(<Jap.「手草」)]⦅ホロベツ⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.628】 (出典:知里人間編I、方言:)
numatkam(-i)
ヌマッカㇺ §554.にく(肉)(16)クマの胸の肉 numat-kam(-i)〔nu-mát-kam ヌまッ・カㇺ〕[numat(女性の肌衣の胸紐)+kam(肉)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
numatkam(-i)
ヌマッカㇺ §755.むね(胸)(13)胸の上部の中央の肉 numat-kam(-i)〔nu-mát-kam ヌまッ・カㇺ〕[numat(女の肌衣の胸の紐)+kam(肉)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
numatpita
ヌマッピタ 【numat-pita】 胸紐ほどき.*熊の皮を剥ぐ時は胸の所で1か所皮を切らずに残す.これをヌマッ(胸紐)といい,この部分を切る時にはエイッと高い声で気合いをかけて切るものである.これをヌマッピタ(胸紐ほどき)という. (出典:萱野、方言:沙流)
numattomuspe
ヌマットムㇱペ §004.あかご;あかんぼ(43)numattomuspe〔nu-mát-to-muš-pe ヌまットムㇱペ〕[numat(女性の肌衣の胸紐)+tom(の中)+us(にいつもついている)+-pe(者);‘いつも母のふところに抱かれて乳を呑んでいる者']。⦅チカブミ⦆【雅】ちのみご;あかんぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
numatus
ヌマトゥㇱ 【numa-tus】 着物の襟. (出典:萱野、方言:沙流)
nupurmat
ヌプㇽマッ 【nupur-mat】 霊感のある女. (出典:萱野、方言:沙流)
okikurmi turesmat
オキクㇽミ トゥレㇱマッ 【okikurmi tures-mat】 オキクルミの妻の名前. (出典:萱野、方言:沙流)
oynamat
オイナマッ §010 ノブキ (1) oynamat (óy-na-mat)「おイナマッ」[?] 痩果 ⦅荻伏⦆⦅A千歳⦆ →補注(7)。 (出典:知里植物編、方言:)
oynamatkina
オイナマッキナ §010 ノブキ (2) oynamat-kina (óy-na-mat-ki-na)「おイナマッキナ」[上記痩果の生ずる草] 茎葉 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
paykarmatumpe
パイカㇻマトゥンペ §270 キタキツネ、きつね (7) paykarmatumpe (páy-kar-ma-tum-pe)「ぱイカㇻマトゥンペ」[<paykar(春)matun(交配する?)-pe(もの)] ⦅幌別⦆春のキツネ (出典:知里動物編、方言:)
pon-katkemat
ポンカッケマッ 【名】[pon-katkemat 小さい/若い・(女性の尊称)](=pon katkemat ポン カッケマッ)お嬢様。 {E: a young girl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponkurmat
ポンクㇽマッ 【名】[pon-kurmat 小さい・和人の女性] 若い和人女性、 和人の娘。 {E: a young Japanese girl, woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponmat
ポンマッ 【名】[概](所は ponmaci(hi) ポンマチ(ヒ))[pon-mat 小さい・妻] 第二の妻(本妻以外の妻)。 ☆対語 poromat ポロマッ 本妻(第一の妻)。 {E: one's second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponmat
ポンマッ 【pon-mat】 妾:周囲の人が本妻と妾を一緒に呼ぶ場合.▷ポン=小さい マッ=妻 *ア・トゥシヒ:本妻が妾を呼ぶ場合(ア=私 トゥシヒ=綱)本妻と妾は一本の綱で結ばれている. (出典:萱野、方言:沙流)
ponmat(c-i)
ポンマッ §037.妻(9)pon-mat(c-i)〔pón-mat ぽンマッ〕⦅H.⦆めかけ;二号;第二夫人。[pon(小さい)+mat(妻)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ponmatekaci
ポンマテカチ §007.むすめ(娘)(5)pon-matekaci〔pón-ma-te-ka-či ぽンマテカチ〕[pon(小さい)+matekaci(娘)]⦅サマニ⦆女の子;幼女。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ponmatkaci
ポンマッカチ 【名】[pon-matkaci 小さい・女の子] 幼い女の子、 幼女(四、 五歳ぐらいから十四、 五歳ぐらいまで。 小学生ぐらいが中心)(=pon matkaci ポン マッカチ)。 ☆対語 pónekaci ポネカチ 幼い男の子。 {E: a young, baby girl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponmatkaci
ポンマッカチ 【pon-matkaci】 6歳〜12歳くらいの女の子. (出典:萱野、方言:沙流)
ponmatkor
ポンマッコㇿ 【自動】[ponmat-kor 第二の妻・を持つ] 二人目の妻(本妻以外の妻、 「めかけ」)を持つ。 {E: to take, have a second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponmatkore
ポンマッコレ 【他動】[自動使役][ponmatkor-e 第二の妻を持つ・させる] 二人目の妻(本妻以外の妻、 「めかけ」)を持たせる。 hokuhu ponmatkore kusu ye ホクフ ポンマッコレ クス イェ (妻が)夫に「めかけ」を持ってくださいと言った。(W民話) {E: to let take a second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pontonomat
ポントノマッ 【名】[pon-tono-mat 小さい・殿・女] 和人の若い女性(尊称)。 {E: a young Japanese girl (polite).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poromat
ポロマッ 【名】[poro-mat 大きい・妻] 本妻。 ☆参考 一人の夫に妻が二人(以上)いる場合、 第一の妻(「本妻」)は poromat ポロマッ、 第二(以下)の妻(「めかけ」)は ponmat ポンマッ。 両方合わせて utusmat ウトゥㇱマッ。 {E: one's first, real wife.} (出典:田村、方言:沙流)
poromat(c-i)
ポロマッ §037.妻(8)poromat(c-i)〔po-ró-mat ポろマッ〕⦅H.⦆本妻。[poro(大きい)+mat(妻)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
porosikupmat
ポロシクㇷ゚マッ §009.老婆(4)poro-sikup-mat〔po-ró-ši-kup-mat ポろシクㇷ゚マッ〕⦅ホロべツ⦆【雅―神謡集, p.10】老婦人。[(大いに・成長した・女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ramat
ラマッ 【名】[概](所は ramatu(hu)/ramaci(hi) ラマトゥ(フ)/ラマチ(ヒ)) 魂。 nen póka ne wa ramat kasi a=konítata yakun ネン ポカ ネ ワ ラマッ カシ アコニタタ ヤクン 何とかして魂を押えてもらえば(=命をとりとめさせてもらえば)。(W会話) aynu ramat, ray aynu ramat tama ani kane an tekehe アイヌ ラマッ、 ライ アイヌ ラマッ タマ アニ カネ アン テケヘ 人の魂、 死んだ人の魂の玉を持っている彼の手を。(W民話) pirka isoytak, pirka ramat kor uwepeker ピㇼカ イソイタㇰ、 ピㇼカ ラマッ コㇿ ウウェペケㇾ よい話、 よい魂を持つ民話。(W独話) {E: the soul; the spirit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramat(c-i)
ラマッ §481.たましい;霊魂(1)ramat(c-i)〔ramát ラまッ〕[ram(心、心臓)+at(紐)+→心臓(2)注]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ramat/ramaci(hi)
ラマッ/ラマチ(ヒ) 【ramat/ramaci(hi)】 魂. (出典:萱野、方言:沙流)
ramatcak
ラマッチャㇰ §595.ばかである;おろかである(11)愚である ramat-cak〔ra-mát-čak ラまッチャㇰ〕[<ramat(魂)+sak(を欠く)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ramatsak
ラマッサㇰ 【自動】[ramat-sak 魂・を持たない]「ばかだ」、 ぼうっとして食べるだけで何もしない。 (悪口) (S) (出典:田村、方言:沙流)
ramattak'ikayop
ラマッタㇰイカヨㇷ゚ 【ramat-tak-ikayop】 魂を呼ぶ宝矢筒:ランコ(カツラ).ブリキン(ブリキ)製. (出典:萱野、方言:沙流)
ramattak'ikor
ラマッタㇰイコㇿ 【ramat-tak-ikor】 魂を呼ぶ宝刀. (出典:萱野、方言:沙流)
ramatu(hu)
ラマトゥ(フ) 【名】[所](概は ramat ラマッ)(=ramatuhu ラマトゥフ)…の魂。(W) tanpa ne ere pa aep ramatu a=uk kor án=an ruwe ne hi kusu タンパ ネ エレ パ アエㇷ゚ ラマトゥ アウㇰ コㇿ アナン ルウェ ネ ヒ クス 今年で3年(=これまで3年間)私は食べ物の魂を取って(=奪って)いるのだから(飢饉の神が言った言葉)。(W民話) pak kewtumu pirka pak ramatu pirka katkemat oar isam pe e=ne aan ruwe ne パㇰ ケウトゥム ピㇼカ パㇰ ラマトゥ ピㇼカ カッケマッ オアリサㇺ ペ エネ アアン ルウェ ネ あなたがこれほど気性のよい、 これほど魂のよい奥様はいないというほどのすばらしい人だということがわかった。(W民話) ☆参考 1959年、 61年に民話の中で「魂」の意味で使われた。 ☞ramaci ラマチ {E: the soul, spirit of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rekmamatu
レㇰママトゥ §642.ひげ(髭)(4)あごひげの黒い一筋一筋 rekmamatu〔rék-ma-ma-tu れㇰママトゥ〕[rek(ひげ)+mama(mam 影、mama その影)+tu(毛すじ)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
rekmamatu cearhaytare
レㇰママトゥ チェアㇻハイタレ 【rek-mamatu ci-e-ar-hayta-re】 髭の生え方が今一歩,髭の生え揃っていないこと. ▷レㇰ=髭 ママトゥ=生え方 チェ=それ アㇻ=全く ハイタレ=足りない *髭の生え揃っていない若者(ユ).(補遺編)▷レㇰ=髭 ママトゥ=生え方 チェ=それ アㇻ=全く ハイタレ=足りない *髭の生え揃っていない若者〔ユ〕. (出典:萱野、方言:沙流)
rekomatu
レコマトゥ 【自動】[rek-oma-tu ひげ・そこにある・(?)] ちゃんとひげが生えそろっている(男子が一人前の大人になっていることの表現)。 {E: to grow a full beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rumatek
ルマテㇰ 【自動】[ru-matek やや・色がはっきりしない](色の)ややぼやけている、 ぼんやりしている。 ☆参考 薄い灰色のような、 はっきりしない色を言う言い方。 ☞mátek マテㇰ {E: to be blurred; vague.} (出典:田村、方言:沙流)
rupnemat
ルㇷ゚ネマッ 【名】[rupne-mat 大粒である・女] 年配の女性、 老女、 ばあちゃん(「ばば」)。 rupnemat utar oka ルㇷ゚ネマッ ウタㇻ オカ 「ばばたちいた。」 (S) ☆参考 rupnekur ルㇷ゚ネクㇽ は《大人》だが、 rupnemat ルㇷ゚ネマッ は年取った女性を言う。 しばしば cáca チャチャ《老翁、 じいちゃん》との対語として使われる。 ekasi エカシ《老紳士、 長老、 おじいさま》、 húci フチ《老婦人、 おばあさま》が敬意を伴った尊称であるのに対し、 cáca チャチャ と rupnemat ルㇷ゚ネマッ には、 そのような敬意のニュアンスはない。 日常会話では rupnemat ルㇷ゚ネマッ よりも húci フチ のほうがよく使われる。 民話には rupnemat ルㇷ゚ネマッ もよく出てくる。 {E: an elderly woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rupnemat
ルㇷ゚ネマッ 【rupne-mat】 中年すぎの婦人.おばあさん. (出典:萱野、方言:沙流)
rupnemat
ルㇷ゚ネマッ §009.老婆(6)rupne-mat〔rúp-ne-mat るㇷ゚ネマッ〕⦅ホロべツ、サル⦆①成人した女;おとなの女。onne kane an 〜「年老い・て・いる・女」⦅民譚集, p.46⦆。②40〜50才の女;中婆さん。pase chacha newa pase 〜「品のある爺さんと品のある婆さん」(民譚集, p.80)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
rupnemat(c-i)
ルㇷ゚ネマッ §020.母(17)rupnemat(c-i)〔rúp-ne-mat るプネマッ〕⦅チカブミ⦆【雅:神謡】母親。esi-rupnemaci「汝らの母」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
samaekimatek
サマエキマテㇰ 【sama-e-kimatek】 ~のことを案じている.外側から人のことを案じている. ▷サマ=側 エ=それ キマテッ=心配する,気にする ネアクㇽ エアㇻキンネ イクルイワ サマエキマテㇰ コㇿカン=あの人が本当に飲み過ぎて,他人ごとながら私は案じている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
samata
サマタ 【sama-ta】 側に. ク・シケヘ パセ ㇷ゚ ネ クス サマタ カㇱ(ク・アㇱ) ワ カナクス(ク・アン アクス) ペウレクㇽ エㇰ ヒネ アンパテㇰ ワ アㇻパ ワ イサㇺ=私の荷物が重いものだから側で立っていると若者が来てさっと持って行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
samatki
サマッキ 【自動】横向きになる。 pet or ta samatki wa an ペトッタ サマッキ ワ アン 川で(流木が)横向きになっている。(S) samatki no anu サマッキ ノ アヌ 横向きに置きなさい。(S) {E: to turn sideways.} (出典:田村、方言:沙流)
samatki
サマッキ 【samatki】 横,横向きになる. (出典:萱野、方言:沙流)
samatkinisu
サマッキニス 【samatki-nisu】 横臼. 図[サマッキニス] (出典:萱野、方言:沙流)
samatkire
サマッキレ 【他動】[自動使役][samatki-re 横向きになる・させる] 横向きにする。 {E: to turn…sideways.} (出典:田村、方言:沙流)
sampenumat
サンペヌマッ §762.胸の皮の切り残しsampe-numat〔sám-pe-nu-mat さンペヌマッ〕[sampe(心臓)+numat(女性の肌衣の胸もとの紐)]⦅フシコ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sankemat
サンケマッ 【名】[概](所は sankemaci(hi) サンケマチ(ヒ))[sanke-mat 出す・妻][雅] 正妻。 ☆参考 antemaci(hi) アンテマチ(ヒ)、 sókarmaci(hi) ソカㇻマチ(ヒ) とも言う。 日常語で正妻を第二の妻と区別して言うには poromaci(hi) ポロマチ(ヒ)。 {E: one's legal wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Sarmato orun poy sey
サㇻマト オルン ポイ セイ §218 カワシンジュガイ (21) Sarma-to or-un poy sey (sar-ma-to-o-run-poy-sey)「サㇻマト オルン ポイ セイ」カワシンジュガイ(カラスガイの類)(ビIII, 32) (出典:知里動物編、方言:)
sí-katkemat
シカッケマッ 【名】[si-katkemat まことの・奥様] 立派な(尊い/身分の高い/偉い)奥様。 {E: a fine, splendid wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikramat
シㇰラマッ 【名】[概](所は sikramaci(hi) シㇰラマチ(ヒ))[sik-ramat 目・魂] ひとみ(瞳)(「めぼとけ」)。 ☆参考 sikramatu(hu) シㇰラマトゥ(フ)[所]は未出。 {E: the pupils of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
sikramat/sikramaci(hi)
シㇰラマッ/シㇰラマチ(ヒ) 【sik-ramat/-ramaci(hi)】 ひとみ(方言:めぼとけ). (出典:萱野、方言:沙流)
simatumatu
シマトゥマトゥ 【si-matu-matu】 身もだえする,精神的な苦しさに体をねじるように動かすこと,身もだえして泣く. シマトゥマトゥコㇿ チシコㇿアン=身もだえしながら泣いていた[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
sinotnumat arikoraypa
シノッヌマッ アリコライパ 【sinot-numat a-rik-o-raypa】 遊びの胸紐を上の方へ私は上げる:娘が思春期になり胸のふくらみを気にしはじめる年頃になったこと.今まで胸がはだけても気にしなかったが,急に胸紐を気にするようになった.思春期になる. (出典:萱野、方言:沙流)
sinotnumatpo
シノッヌマッポ 【名】[sinot-numat-po 遊ぶ・胸ひも・(指小辞)][雅]胸ひも、 女性の下着(mour モウㇽ)の襟もとを開かないようにとめるひも。 sinotnumatpo houwepahm/erikiraye シノッネマッポ ホウウェパフム/エリキライェ 襟もとのひもを結ぶようになった。(W神謡K) ☆参考 日常語では numat ヌマッ。 雅語のこの語は、 娘が大きくなって衿もとのひもを結ぶくらいに(そのくらい大人に)なったというような文脈で使われる。 (出典:田村、方言:沙流)
sinotnumatpo ciwtasare
シノッヌマッポ チウタサレ 【sinot-numatpo ci=u-tasa-re】 遊びの胸紐を交互にして. ▷シノッ=遊び ヌマッポ=紐 チ=それ ウタサレ=交互に結び *今までは胸をはだけて遊んでいたが,少し恥ずかしくなり胸紐を上へ上げる歳頃になった[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
sir-humumatki
シㇼフムマッキ 【完動】[sir-humum-atki あたり・(擬音重複)・(自動詞形成)]グーグーグーと音がする。 ku=sapa un sir-humumatki クサパ ウン シㇼフムマッキ 頭の中でグーグーグーグー「頭鳴りしていた」(音が鳴っていた)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
sir-mata
シㇼマタ 【完動】[sir-mata あたりの様子(完全動詞形成)・冬] 冬になる。 {E: to become winter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirmata
シㇼマタ 【sir-mata】 冬になる. (出典:萱野、方言:沙流)
siromatara
シロマタラ 【自動】[sir-oma-tara 地・につく・…した状態が続いている] しっかりと心を決めている、 落ち着いている。 {E: to be calm; settled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyekimatekka
シイェキマテッカ 【他動】[si-y-e-kimatek-ka 自分・(挿入音)・に・驚きあわてる・させる] …をおどす。 {E: to threaten, frighten…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyekimatekka
シイェキマテッカ 【si-e-kimatek-ka】 おどす,さあどうしてくれる返事をしろ. (出典:萱野、方言:沙流)
siyekimatekkapa
シイェキマテッカパ 【他動】[複](siyekimatekka シイェキマテッカ は単複の区別なし)(二人以上)をおどす。 {E: to threaten, frighten… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sokarmat
ソカㇻマッ 【so-kar-mat】 本妻. →チパンケマッ (出典:萱野、方言:沙流)
soymamatki
ソイママッキ 【soy-mam-atki】 何回も外へ出る. マキㇷ゚ トゥッコ カ レㇾコ カ コシオウン(ク・オシオウン) ワ ク・ソイママッキ ヤッカ ウェン ク・ヤイラムシッネ=どうしたのか二日も三日も私は大便が出ないので何回も何回も外へ出るのだがだめだ,わずらわしい. (出典:萱野、方言:沙流)
tanmata
タンマタ 【tan-mata】 この冬. ソンノ タンマタ アナㇰネ ウパㇱ ポロ クパㇱケ(ク・ウパㇱケ) カ コヤイクㇱ=本当にこの冬は雪が多くて私は雪掃きもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
tokomatoma
トコマトマ §109 ドクゼリ (3) tokoma-toma (tó-ko-ma-to-ma)「とコマトマ」[to(沼)ka(の上)oma(にある)toma(塊根)] 根茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tomatese
トマテセ 【toma-tese】 ござ編み. (出典:萱野、方言:沙流)
tomatoma
トマトマ 【名】[植物]「高さ20センチぐらい、 「フジ」(kosa コサ、 藤ではない、 クズの一種)の花のような10センチぐらいの青紫の花が5月に咲く。 「フジ」の葉のような丸い葉のまん中に一本茎が出てそこに花が咲く。 地中に丸いイモがつく。 イモも花も食べられるそうだがイモはちょっと苦味がある、 自分たちは食べない」。(S)〔知分類になし〕 (出典:田村、方言:沙流)
tomatuna
トマトゥナ 【toma-tuna】 巻いたござをのせてある棚.▷トマ=ござ トゥナ=棚 (出典:萱野、方言:沙流)
tonomat
トノマッ 【名】[tono-mat 和人(敬称)・女/妻] 和人の奥様。 {E: the wife of a Japanese.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonomat
トノマッ §003.おんな(女)(14)tono-mat〔to-nó-mat トのマッ〕⦅ホロべツ⦆①貴婦人。②松前藩士の妻女。(→民譚集, p.26)。[(殿・女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
tonomatnepo
トノマッネポ §003.おんな(女)(15)tono-matnepo〔to-nó-mat-ne-po 卜のマッネポ〕⦅ホロべツ⦆松前藩士の娘。(→民譚集, p.26)。[(殿・娘)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
toymatkor
トイマッコㇿ §726.みずむし(水虫)(3)男の人の足の指の間が掘れてその中に土が溜まって痛くかゆい toy-mat-kor〔tóǐ-mat-kor とイ・マッ・コㇿ〕[土の・妻を・もつ]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tuserikinmat
トゥㇱエリキンマッ §205 クモの類 (19) tus-e-rikin-mat (tús-e-ri-kin-mat)「とゥㇱエリキンマッ」[<tus(綱)e(で)rikin(登る)mat(女)] ⦅幌別⦆【雅】クモ類(♀) (出典:知里動物編、方言:)
tuymaturi
トゥイマトゥリ 【他動】[tuyma-turi 遠い・…を伸ばす](刀)を遠くに伸ばす。 (次の言い回しの中で) tuymaturi hanketuri トゥイマトゥリ ハンケトゥリ (刀)を遠くにかざし近くにかざす。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu ruwe ne アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス ルウェ ネ 私は私の太刀つくりの山刀を遠くにかざし近くにかざして悪神を払う舞いをしながら(彼に)あぶない目に会ったことの見舞いを言った。(HK民話) ☆参考 男子の舞いの所作の一つ。 低い声をふるわせながら、 刀を右手に持ち、 切っ先を上にまっすぐ立ててかざし、 腕を伸ばしたり縮めたりする。 悪神を払う所作だと言われている。 {E: to stretch out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukimatekka
ウキマテッカ 【u-kimatek-ka】 皆を驚かせる.▷ウ=互い キマテㇰ=驚く,騒ぐ カ=させる ク・ポニタ(ク・ポン ヒ タ) しものあ セコㇿ ア・イェ ウナㇻペ サンペムㇽセ ワ アチャポ ウタㇻ ウナㇻペ ウタㇻ ウキマテッカ ワ ホユッパ シリ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ=私が子供の頃シモノアというおばさんがひきつけを起こしおじさんやおばさんが驚いて走ったのを私は見た記憶がある. (出典:萱野、方言:沙流)
ukokimatek
ウコキマテㇰ 【自動】[uko-kimatek 一緒に・驚きあわてる] 一緒に驚きあわてる。 ☞kimatek キマテㇰ {E: to be surprised together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukomat'ewnar
ウコマッエウナㇻ 【u-ko-mat-ewnar】 女を取り合う:人間でも熊や鹿などの動物でも,ひとりの女(雌)をはさんで争うこと.▷ウ=互い コ=〜に対して マッ=女,妻 エウナㇻ=やりたくない,渡すのがいやだ (出典:萱野、方言:沙流)
umatakikor
ウマタキコㇿ 【自動】[u-mataki-kor 互い・妹[所]・を持つ] 姉と妹の関係にある。 umatakikor utar ウマタキコルタㇻ 姉妹。 umatakikor wa arki ウマタキコㇿ ワ アㇻキ 姉妹そろって来た。(S) {E: to have a sister relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
umatakikor
ウマタキコㇿ 【u-mataki-kor】 女きょうだいである:妹と姉. (出典:萱野、方言:沙流)
umatapakor
ウマタパコㇿ 【自動】[u-matapa-kor 互い・(兄から見た)妹・を持つ] 妹と兄の関係にある。 umatapakor utar ウマタパコルタㇻ 兄妹。 umatapakor wa arki ウマタパ コㇿ ワ アㇻキ 兄と妹が一緒に来た。(S) ☆参考 雅語では utureskor ウトゥレㇱコㇿ。 ☆参考 妹と姉の関係にあることは umatakikor ウマタキコㇿ。 ☞matapa マタパ {E: to have a(n)(older) brother, a(n) older sister relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
umatapakor
ウマタパコㇿ 【u-matapakor】 女きょうだいである:妹と兄. (出典:萱野、方言:沙流)
umatkor/tsey
ヌマッコㇿセイ/ヌマッコッセイ §254 (所属不明)  numat-kor/t-sey (nu-mat-kor/t-sey)「ヌマッコㇿセイ/ヌマッコッセイ」 ⦅B⦆ (出典:知里動物編、方言:)
umatnepokor
ウマッネポコㇿ 【自動】娘と親の関係にある。 umatnepokor utar ウマッネポコルタㇻ 娘と親(娘と父、 娘と母、 娘と父母)。 {E: to have a parent-daughter relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
umatnepokor
ウマッネポコㇿ 【u-matnepo-kor】 親子である. (出典:萱野、方言:沙流)
umatnepokorutar
ウマッネポコルタㇻ 【u-matnepo-kor utar】 親子:親と娘. (出典:萱野、方言:沙流)
utusmat
ウトゥㇱマッ 【名】[u-tus-mat 互い・夫のもう一人の妻・女/妻] 一人の男の妻たち(「めかけ本妻」)。 sarki cikir kor/sarki tapsut kor/iwan utusmat/tura wa yan wa サㇻキ チキㇼ コㇿ/サㇻキ タㇷ゚スッ コㇿ/イワン ウトゥㇱマッ/トゥラ ワ ヤン マ (あなたのとうさんは)葦のようなガリガリの足と葦のようなガリガリの肩を持った(やせっぽちの)六人のめかけたちを連れて交易から帰って来て。(S子守歌) {E: one man's wives.} (出典:田村、方言:沙流)
utusmat(-i>ci)
ウトゥㇱマッ(イ>チ §037.妻(17)utusmat(-i>ci)〔u-túš-mat ウとぅㇱマッ〕⦅ホロべツ⦆相妻;同居する二人以上の妻;第一夫人と第二夫人;本妻とめかけ[utus(↑)+mat(女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
utusmatkor(-an)
ウトゥㇱマッコㇿ §037.妻(18)utusmatkor(-an)〔u-túš-mat-kor ウとぅㇱマッコㇿ〕⦅ホロべツ⦆妻の他にめかけを持つ。[u(相)+tus(妻、めかけ)+kor(持つ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
uyaykotamatama
ウヤイコタマタマ 【自動】[u-yay-ko-tama-tama 互い・自分・と・一つにする(?)・(重複)] 互いにだき合う、 同衾する。 〔久辞典稿〕uyaykotama ウヤイコタマ 「かたまって、 一つになって」、 kotama コタマ 「一緒にする、 一つにする」。 {E: to hug each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenmatakihi
ウェンマタキヒ 【名】[所](概の例はない。 mátakihi マタキヒ の概は mátak マタㇰ)[wen-matakihi 悪い・…の妹](一人称と引用一人称(不定人称形)で使われる。) a=wenmatakihi アウェンマタキヒ (引用文で)私の悪い妹、 私の愚妹、 私のとんでもない妹。 {E: a bad younger sister.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenmatnepo(ho)
ウェンマッネポ(ホ) 【名】[所](概の例はない。 matnepo(ho) マッネポ(ホ)の概は matnepo マッネポ)[wen-matnepo(ho) 悪い・…の娘](一人称と引用一人称(不定人称形)で使われる。) a=wenmatnepo(ho) アウェンマッネポ(ホ) (引用文で)私の悪い/ふつつかな娘。 {E: a phrase said, to be modest about one's daughter..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayekimatek(-an)
ヤイェキマテㇰ §668.[自分の]病気を悲観するyayekimatek(-an)〔ja-jé-ki-ma-tek ヤいぇキマテㇰ〕[yay(自分)+e(について)+kimatek(あわてる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yayekimatekka
ヤイェキマテッカ 【他動(?)】[yay-e-kimatek-ka 自分・…で・あわてる・(他動詞化)] 急ぐ(?)、 …で急ぐ(?) {E: to hurry; to rush due to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykaokoymatasum(-i)
ヤイカオコイマタスㇺ §559.ねしょうべん(寝小便)[する](8)夜尿症 yayka-okoyma-tasum(-i)〔jáǐ-ka-o-koǐ-ma-ta-súm やイカオコイマ・タすㇺ〕[yay(自分)+ka(の上)+okoyma(小便する)+tasum(病)]⦅アイヌ医事談⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykimatekka
ヤイキマテッカ 【自動】[yay-kimatek-ka 自分・あわてる・(他動詞化)させる] 急ぐ、 あわてる。 {E: to hurry.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykimatekka
ヤイキマテッカ 【yay-kimatek-ka】 急ぐ,あわてる,自分で自分を急がせる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaymatkamuy
ヤイマッカムイ §277 くま (83) yaymat-kamuy (yay-mat-ka-muy)「ヤイマッカムイ」 ⦅美幌⦆五歳のクマ (出典:知里動物編、方言:)
-atki
アッキ 【接尾】(自動詞をつくる。 限られた決まった語にのみ現われる。)tusus トゥスㇱ (擬態);tususatki トゥスサッキ ガタガタふるえる。 sam サㇺ 横;samatki サマッキ 横向きになる。 sine シネ 一つの;sineatki シネアッキ 決まる。 sikari シカリ 丸い;sikannatki シカンナッキ 回る。 (出典:田村、方言:沙流)
-ho 3
ホ 【接尾】[所属形形成](本辞典では「所属語尾」とも書いてある。 名詞の所属形の長い形をつくる。 母音 o のあとにつく。) matnepo マッネポ [概]娘;matnepo マッネポ/matnepoho マッネポホ [所]…の娘/彼の娘。 (出典:田村、方言:沙流)
=an 7
アン 【人接】[不定人称主格自動詞型] ①(一般称)(代名詞は使わない)人が。 potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun…a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン…アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ (一般に人が)おはらいをしたら、 何かくれたら受け取ればいいのに。 ②(包括的一人称複数)(代名詞は aoká アオカ)相手を含む私たちが。 uinere=an kusu ne na ウイネレアン クス ネ ナ (あなたと私とで)どっちがほしいかの当てもの遊びをしよう。(S会話) ③(引用文中の自称)(代名詞は単数 asinuma アシヌマ、 複数 aoká アオカ)自分(たち)が、 私(たち)が(昔話をはじめ口承文学の中の用例のほとんどはこれである)。 “… ek=an” sekor hawean 「…エㇰアン」セコㇿ ハウェアン 「…(私は)来た」と彼は言った。(S民話) ④(敬意の二人称)(代名詞は aoká アオカ)あなた様が。 nen póka ponmatkor=an yakne ネン ポカ ポンマッコラン ヤㇰネ なんとかして(=どうか)あなたが第二夫人をお持ちになれば。(W民話) ☆参考 自動詞に接尾する。 他動詞・コピュラ ne ネ《である》・名詞などには a= ア が接頭する。 =an アン は人称接辞と言っても、 独立性が強く、 しばしば一つの動詞の機能を示す。 ☞an アン 2①,② ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aehókkep
アエホッケㇷ゚ 【名】[a=e-hotke-p 我々が(人が)・それで・寝る・もの] 敷布団。(昔は熊などの毛皮を敷いた。) (W) ☞ehotke エホッケ {E: bedding; sleeping materials.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahupkar
アフㇷ゚カㇻ 【他動】[ahup-kar 入る・(他動詞化)](子ども)をもらう、 養子にする。 ahupkar hekaci アフㇷ゚カㇻ ヘカチ 養子としてもらった男の子。(S) ahupkar ponmatkaci アフㇷ゚カㇻ ポンマッカチ 養子としてもらった女の子(養女)。(S) {E: to adopt a child.} (出典:田村、方言:沙流)
antemaci(hi)
アンテマチ(ヒ) 【名】[所](概の例はない。 macihi マチヒ の概は mat マッ。)[ante-mat-i(hi) いさせる・妻・(所属語尾)]…の正妻。 a=antemaci(hi) アアンテマチ(ヒ) (引用文中、 伝承中で)私の正妻。 ☆参考 sókarmaci(hi) ソカㇻマチ(ヒ) とも。 ☆対語 antehoku アンテホク 夫。 {E: one's legal wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anun(-i)
アヌン §012.他人anun(-i)〔a-nún アぬン〕⦅H. S.⦆他人。(apa「身内」に対する)。〜matapa 本当の娘でない、親類でない年下の女に「妹」と呼びかける時に言う⦅ホロべツ⦆。"〜ka somo a-ne na"「わしは他人ではないんだぜ」⦅ユ研Ⅱ, p.666⦆。"nep 〜-i a-ne wa kusu, i-ko-onkami?"「わしは他人ではないのに、わしに向って改まっておじぎするのかい?」⦅同, p.665⦆。〜nispa「他村の首領」。〜-tah[<〜-utar]「他人ども」⦅シラウラ⦆。〜-utar「他人ども」「他村の人々」「よそものども」⦅ホロべツ⦆。ci-〜-kopa「他人扱いする」「よそよそしく扱う」⦅古謡, p.132⦆。u-〜-kopa「他人扱いする」⦅ビホロ⦆。[<ar-un(あちらの、山の彼方の)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
apatarara
アパタララ 【自動】[apa-tarara 出入口・を高く上げている] 入口のカヤのむしろを上げている。 {E: for straw matting covering a door-way to be raised, pulled up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asunankarun
アスナンカルン 【他動】…をだいて寝る(男女間)。 katkemat kamuy ukuran ne, a=akíhi asunankarun カッケマッ カムイ ウクラン ネ、 アアキヒ アスナンカルン お嬢様をゆうべに私の弟がだいて寝ました。(NK民話) ☆参考 親が子をだいて寝るなど一般的にだいて寝ることは tumam トゥマㇺ 。 {E: to rock, cradle…to sleep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
atesékina
アテセキナ 【名】[a=tesé-kina 我々が(人が)・敷物に編む・草][植物] ガマ(敷物にする草)。〔知分類 p.232 síkina〕 {E: a cattail; a reed mace, a grass for making matting etc.} (出典:田村、方言:沙流)
attomsama emawrari
アットㇺサマ エマウラリ 【連他動】[ar-tom-sama e-maw-rari 全く・まっすぐ当たる正面のまん中・の側・で・息・を押える] …に忠実に従う。 tap nispa ne wa usa yaypuni ki wa oka rok pe tane anak eci=áttomsama emawrari nispa katkemat eci=né kuni p kusu タㇷ゚ ニㇱパ ネ ワ ウサ ヤイプニ キ ワ オカ ロㇰ ペ タネ アナㇰ エチアットㇺサマ エマウラリ ニㇱパ カッケマッ エチネ クニㇷ゚ クス 今まで金持ちでいろいろいばってあなた方を見下していた者たちが今はあなた方に忠実に従うようになるので。(W民話) {E: to faithfully follow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
attus
アットゥㇱ 【名】[at-tus オヒョウニレの皮・綱](?) 厚司(あつし)。 ☆参考 オヒョウニレの木(atni アッニ)の皮(at アッ)の繊維で織った布。 昔はこれで着物をつくった。 いま残っている昔の樹皮性の衣服の大部分はこれでつくられたものらしい。 いまでもこれを織っている人もいるが、 材料が手に入りにくく、 販売用・展示用には代わりに nipes ニペㇱ (シナの木の皮)が多く使われる。 {E: material woven from bark-fibre.} (出典:田村、方言:沙流)
atuykom
アトゥイコㇺ §471 シャコ (1) atuy-kom (a-tuy-kom)「アトゥイコㇺ」 ⦅B⦆mantis-shrimp, A kind of Stomatopoda, Squilla affinis BERTHOLD. (出典:知里動物編、方言:)
awuntonpi
アウントンピ 【名】[aw-un-tonpi 家の中・の・光るもの] [雅]「たちび」。(S)(燃えている火のことか。 「たきび」(=いろりの火)の誤記か。) ☆対語 rikomatonpi リコマトンピ 空の太陽。 (出典:田村、方言:沙流)
ayay(-i)
アヤイ §004.あかご;あかんぼ(35)ayay(-i)〔á-jaǐ あヤイ〕⦅レブン、ウス、ムロラン、ホロべツ、アズマ、ハルトリ⦆赤ん坊。[onomatopoea(擬音語);
aynu
アイヌ Ⅱ_§002.おとこ(男)(5)aynu〔áǐ-nu あイヌ〕⦅H. S. K.⦆男。〜pahno ko-yaymatuh⦅ニイトイ⦆「一人前の男に成人した」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
c- 1
チ 【接頭】[中相形形成][ci- チ 4 が母音の前で i を落とした形] ①(他動詞に接頭して中相の表現となる。 日本語に訳すと通常三人称を主語とする自動詞に、 または受け身に訳せる。) …される、 された。 cúkopoyepoye uske チュコポイェポイェ ウシケ グルグルとうずを巻いている所。(ukopoyepoye ウコポイェポイェ …をグルグルかきまぜる。) cópirasa チョピラサ …に広がる。(opirasa オピラサ …を…に広げる。) heynu nan kurkasi/heynu kor wenpuri/heynu cópirasa ヘイヌ ナン クㇽカシ/ヘイヌ コㇿ ウェンプリ/ヘイヌ チョピラサ 彼の顔一面に怒りの色が広がった。(HC神謡) ②(自動詞または他動詞に使役語尾または他動詞化語尾がつくと同時にこの c- チ が接頭して、 美文的なニュアンスを伴った別の表現になる。) c-éosmare チェオㇱマレ [c-e-osma-re される・(中相)それで・…に突進する・させる(使役)] それで…に突入する。 weysakayo céosmare ウェイサカヨ チェオㇱマレ それでひどい大げんかが起こった。 ③(人に対する行為を表す他動詞に接頭し、 後に ekarkar エカㇻカㇻ《する》の人称形が置かれて韻文調・美文調の表現になる。) kamuy nis ka wa/c-épunkine/a=e=ékarkar kus ne na カムイ ニㇱ カ ワ/チェプンキネ/アエエカㇻカㇻ クㇱ ネ ナ 私は天の神の国からあなたを守ってあげますからね。(Sユーカラ語り) cikimatekka a=i=ékarkar チキマテッカ アイエカㇻカㇻ 私たちはみんな本当にびっくりした。(W会話) ☆参考 よりくわしくは ☞ci- チ 4 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cáca 2
チャチャ 【名】(お)じいさん、 年配の男性。 cáca ka an rupnemat ka an チャチャ カ アン ルㇷ゚ネマッ カ アン (そこには)おじいさんもいた、 おばあさんもいた。(S民話) kamuy cáca カムイ チャチャ (直訳すると)神・じいさん(熊を指す一表現)。 ☆参考 親族名称ではない。 敬意を含まない。 呼びかけには使わない。 ekasi エカシ は親族名称にも使われ、 敬意を含み、 呼びかけにも使われる。 ☆対語 rupnemat ルㇷ゚ネマッ。 {E: an old man.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikemekarpe
チケメカㇻペ 【名】[ci-kem-e-kar-pe された・針・で・つくる・もの] 刺しゅうしたもの。 {E: embroidered material etc..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikenki
チケンキ 【名】[< 日本語 つけぎ] マッチ。 {E: a match.} (出典:田村、方言:沙流)
cipanup
チパヌㇷ゚ 【名】[ci-panu-p 我々が/…される・頭に巻く・もの] 女が頭に巻く飾り布。 ☆参考 布でつくる、 黒・青系統の色で、 前部に刺しゅうの入ったものもある。 幅センチ、 前からまわして後ろで一重(ひとえ)結びにする。 祭りの時用いる。(W) (S) 静内では前で結ぶ。 cipanup epanu チパヌㇷ゚ エパヌ 飾り布を頭に巻く。 {E: decorative material used as a head scarf by women.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisekor
チセコㇿ 【自動】[cise-kor 家・を持つ] 家を所有する、 家のあるじである。 cisekor kur チセコㇿ クㇽ 家の主人。 cisekor katkemat チセコㇿ カッケマッ 家の奥様(主婦)。 cisekor kamuy チセコㇿ カムイ (1)(神々の村での話の中で)その家の主人である神。(2) ☞cisekorkamuy チセコㇿカムイ。 cisekor kur チセコㇿ クㇽ 家の主人。 cisekor nispa チセコンニㇱパ 家の主人。 cisekor tono チセコットノ 身分の高い和人(さむらい)の家の主人。 {E: to own, be the master of a house; be a householder.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciseni
チセニ 【名】[cise-ni 家・木] 家の材料の木(柱、 梁、 土台にする)。 {E: wood used as building materials for a house (for posts, beams, foundations etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
citarpe
チタㇻペ 【名】[ci-tar-pe される・敷く・もの] 敷きもののござ(3尺に6尺(=90センチ×180センチ)ぐらい、 色布で編み込み模様のあるものもある)。 citarpe turi チタㇻペ トゥリ ござを敷く。 apesam ta citarpe turi アペサㇺ タ チタㇻペ トゥリ 炉端にござを敷きなさい。(S) ☞toma トマ {E: a straw mat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cuk
チュㇰ 【名】秋。 ☆参考 sit-cuk シッチュㇰ 秋になる。 paykar パイカㇻ 春。 sak サㇰ 夏。 mata マタ 冬。 {E: autumn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cukne
チュㇰネ 【副】[cuk-ne 秋・過ぎた…]去年の秋、 過ぎた秋。 tan cukne タン チュㇰネ 今年の秋(冬になってから言う)。 ☆参考 tan cuk タン チュㇰ この秋(秋に言う)。 sakne サㇰネ 過ぎた夏。 matane マタネ 過ぎた冬。 {E: the previous autumn.} (出典:田村、方言:沙流)
ecisene(an-)
エチセネ §034.結婚(する)(39)ecisene(an-)〔e-čí-se-ne エちセネ〕⦅チカブミ⦆【雅】宿の妻となる。"Iskar-un-mat i-〜."「石狩の女がわしの所に妻となった」。[e(そこに、その所に)+cise(家)+ne(になる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
eepak
エエパㇰ 【位名】[概](所は eepaki(hi) エエパキ(ヒ), eepakke(he) エエパッケ(ヘ)) ①次。 ku=mataki eepak oruspe ye nankor na クマタキ エエパㇰ オルㇱペ イェ ナンコンナ 私の妹がこの次のことを言うでしょうよ=このあと続けて言いなさいね。(W会話) kotan eepak ta ku=nukar コタネエパㇰ タ クヌカㇻ 村のはずれで(彼に)会った。(W) ②端(長いものの端。 細長い矩形の短いほうの辺の方)。 {E: ①next. ②edge, tip.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eetunkar
エエトゥンカㇻ 【他動】[e-etun-kar …で・借りる/嫁にもらう・する] …を嫁にもらう。 sine pon menoko a=eétunkar híne matkor híne シネ ポン メノコ アエエトゥンカㇻ ヒネ マッコㇿ ヒネ 一人の若い女性を嫁にもらって結婚して。(W民話) {E: to receive…as a bride.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehorka
エホㇿカ 【副】[e-horka その頭・逆に] 逆に、 さかさまに。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 そら、 着るもの(服)も裏返しに着てるし、 はくもの(スカート)も後ろ前にはいてるの。(S) {E: opposite; reverse; upside down.} (出典:田村、方言:沙流)
ekaci
エカチ §005.男児;幼少年(1)ekaci〔e-ká-či エかチ〕⦅ビホロ、クッシャロ、トオ口⦆①普通は4〜5才から14〜15才ぐらいまでの男児を指す。(mat-ekaciに対する);男児;童児。②しかしどこでも合成語の中では男女にかかわらず赤ん坊をも含めて単に「こども」の意に用いられる。③単独でも赤ん坊の意味に用いられ、それが原義だったと思われる。④⦅ビホロ⦆呼びかけの語。ekaci ekaci!「おい おい!」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ekira
エキラ 【他動】[e-kira …と一緒に・逃げる]…と一緒に逃げる、 …を連れて(取って、 持って)逃げる、 …を持ち去る。 pon matkaci ikka-sisam ekira ポン マッカチ イッカシサㇺ エキラ 少女をどろぼうが連れて逃げた。(W) {E: to run away, flee with…} (出典:田村、方言:沙流)
eponciseanu
エポンチセアヌ 【他動】[e-poncise-anu (人)のことで・小屋を・置く](人)のために小屋をつくって住まわせている。 a=wenmatnepo weysiyeye wa, kotan apapa ta a=epónciseanu アウェンマッネポ ウェイシイェイェ ワ、 コタン アパパ タ アエポンチセアヌ 私のふつつかな娘が悪い病気になって、 村の入り口に小屋をたてて住まわせています。(NK民話) ☆参考 eponcisekar エポンチセカㇻ とも言う。 {E: to build a hut for someone to live in.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eponcisekar
エポンチセカㇻ 【他動】[e-poncise-kar …に・小屋・をつくる](人)のために小屋をつくって住まわせる。 poniwne matnepoho weysiyeye wa, apapa ta a=epóncisekar wa an ruwe ne, sekor kane inu=an ポニウネ マッネポホ ウェイシイェイェ ワ、 アパパ タ アエポンチセカㇻ ワ アン ルウェ ネ、 セコㇿ カネ イヌアン 彼の年下のほうの娘が悪い病気になって、 戸口の前に小屋をつくってもらって住んでいる、 といううわさが聞こえた。(NK民話) ☆参考 eponciseanu エポンチセアヌ とも言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eposahmah
エポサㇵマㇵ §138.うまずめ(石女)(2)eposahmah〔e-pó-sah-mah エぽサㇵマㇵ〕[e(そこに)+po(子)+sah(mat 女)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
eramusarak
エラムサラㇰ 【他動】[e-ramu-sarak …で・心・(?)] …が気がかりである。 patek a=erának pe a=wenmatnepo weysiyeye wa… ne wa an pe patek a=erámusarak pe ne パテㇰ アエラナㇰ ペ アウェンマッネポ ウェイシイェイェ ワ… ネ ワ アン ペ パテㇰ アエラムサラㇰ ペ ネ ただ一つだけ困っていることは、 私のふつつかな娘が悪い病気にかかって(中略)このことだけが気がかりなことです。(NK民話) {E: to be concerned about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eraske
エラㇱケ 【他動】[e-ras-ke その頭/先端・切れ端・を削る(?)]…のいらない所を切りとる。 citarpe eraske チタㇻペ エラㇱケ ござの端のいらない所を切りとってまっすぐにそろえる。(S) ☆参考 髪の毛のことには言わない。(S) ☆参考 etuye エトゥイェ (髪など)の先を切る。 {E: to cut off the unneeded portion of something (eg. matting.).} (出典:田村、方言:沙流)
erawe
エラウェ 【他動】…をこれこそと楽しみにしている。 k=érawe p ne akus en=ere wa kéraan humi! ケラウェㇷ゚ ネ アクㇱ エネレ ワ ケラアン フミ! 食べたかったのだが食べさせてくれておいしいなあ。(S) X ku=matnepo k=érawe X クマッネポ ケラウェ 「X(どこそこの息子)でなければうちの娘にくれられないなあ。」 (S) ku=poho k=érawe p ne akusu, esirosi a=korár wa isam クポホ ケラウェㇷ゚ ネ アクス、 エシロシ アコラㇻ ワ イサㇺ うちの息子の嫁にもらいたいと思って楽しみにしていたのによそへ嫁にやられてしまった。(S) {E: to be really looking forward to…} (出典:田村、方言:沙流)
eren
エレン 【接頭+数名】[e-ran …で・三人]…で三人、 …を含めて三人。 kamuy moyremat/eren eci=n氏^tapan cási/a=eci=kohóppa na カムイ モイレマッ/エレン エチネ/タパン チャシ/アエチコホッパ ナ [雅]女神様たちとあなたとの三人に私はこの城を残して行きますからね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erikiraye
エリキライェ 【他動】[e-riki-raye …その頭・上の方へ・行かせる][雅](直訳すると)上へ上げる。(次の慣用句で) sinotnumatpo/erikiraye シノッヌマッポ/エリキライェ [慣用句](女の子がだいぶ大きくなって)衿もとのひもを結ぶようになった。 ☞sinotnumatpo シノッヌマッポ、 ヌマッポ (出典:田村、方言:沙流)
esokesne(an-)
エソケㇱネ §034.結婚(する)(38)esokesne(an-)〔e-só-keš-ne エそケㇱネ〕⦅チカブミ⦆妻になる。[e(そこにおいて)+sokes(妻〔→本書 p.525〕)+ne(になる);‘…の許に妻となる'の意]。"katkemat pirka ike an-numke wa i-〜"「淑女のいいのが選ばれて私の妻になった」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
etomnukar(-an)
エトㇺヌカㇻ §034.結婚(する)(6)etomnukar(-an)〔e-tóm-nu-kar エとㇺヌカㇻ〕⦅チカブミ⦆【雅】…と結婚する。"poy-Samayekur ci-〜"「サマイクㇽの子と私は結婚した」。"Petu-tom-un-kur ci-〜 wa sisak uwepirka ci-ki"「ペトゥトㇺの酋長と私は結婚してまたと無い幸福な暮しをしている」。"Otasut-un-nispa an-ne ineno, sino katke-mat an-〜, nep an-ewen ka somo ki, ekaci patek an-eramasuy"「オタスッの酋長で私はあって、立派な婦人を妻にし、何を不自由するということもせず、子だけが欲しかった」。[e(そこにおいて)+tom(体を)+nu(所有することを)+kar(する)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
etun 2
エトゥン 【他動】[< etun 1] …を嫁にもらう、 …を妻にする。 pirka uske wa a=etún pe oraun ピㇼカ ウㇱケ ワ アエトゥン ペ オラウン いいところから嫁にもらいに来るのに。(S) pirka menoko etun híne síno katkemat hekote ピㇼカ メノコ エトゥン ヒネ シノ カッケマッ ヘコテ (彼は)美しい女性を妻に迎えて立派な奥さんと連れそった。(NK民話) hunna mat etun hike nep ka sak no mat etun pe ne wa ene iki hi an フンナ マッ エトゥン ヒケ ネㇷ゚ カ サㇰ ノ マッ エトゥン ペ ネ ワ エネ イキ ヒ アン だれが嫁をもらうのに結納の品も持って行かずに嫁をもらうやつがあるか。(NK民話) a=yupíhi etun wa i=kore rusuy pe ne yakun アユピヒ エトゥン ワ イコレ ルスイ ペ ネ ヤクン 兄が私に(彼女を)嫁にもらってくれたいのなら。(NK民話) nen ka ponmat etun wa ネン カ ポンマッ エトゥンマ だれか二人目の妻にして。(W民話) {E: to receive a bride from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etun 3
エトゥン 【名】[数名][接頭+数名][e-tu-n …で・二・人] …で二人。 pon katkemat/etun ne ki wa ポン カッケ マッ エトゥン ネ キ ワ お嬢さんと二人で。(W即興詩) ☆発音 etun エトゥン 1《…を借りる》、 2《…を嫁にもらう》と同じ発音。 {E: two people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eupiraspa
エウピラㇱパ 【他動】[e-upiraspa …によって・皆で広がる]そうやって子孫をふやす。 …/kamuy menoko/ponmat ne e=kor/eupiraspa カムイ メノコ/ポンマッ ネ エコㇿ/エウピラㇱパ …/女神を第二の妻としてめとり、 そうやって子孫をふやしなさい。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewrespa
エウレㇱパ 【他動】[e-u-respa …で・互い・を育てる[複]] …で子どもを育てる。 ceppokoyki=an wa a=ma wa a=satsatke wa sirmata kor ne wa an pe ka a=ewrespa kor oka=an チェッポコイキアン マ アマ ワ アサッサッケ ワ シㇼマタ コㇿ ネ ワ アン ペ カ アエウレㇱパ コㇿ オカアン 私は魚とりして焼いて干しておき冬になるとそれも食べさせて子どもを育てていた。(W民話) {E: to raise children on, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hanketuri
ハンケトゥリ 【他動】[hanke-turi 近い・伸ばす](次のような慣用的言い回しの中で)(刀)を近くにかざす。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス 私は私の太刀つくりの山刀を遠くにかざし近くにかざして悪神を払う踏舞をしながら危なかったことの見舞いを言った。(HK民話) (男子の踊りの所作の一つで、 低い声をふるわせて歌いながら、 刀を右手に、 切っ先を上にまっすぐ立ててかざし、 腕を伸ばしたり縮めたりする。 悪神を払う所作だと言われている。) {E: to hold up… over one's head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawsak
ハウサㇰ 【自動】[haw-sak 声・を持たない] だまる、 声をたてない。 ekimatek wa hawsak kor an エキマテㇰ ワ ハウサㇰ コラン (この子は)びっくりして声も出ない。(W) ☆対語 hawkor ハウコㇿ。 ☆参考 mosmano an モㇱマノ アン だまっている。 {E: to be silent; not speak.} (出典:田村、方言:沙流)
hekaci
ヘカチ 【名】少年(四、 五歳から十四、 五歳まで、 一応ものがわかり、 自分の世界を持って子どもとして独立の人格を持った者としての男の子、 中学生くらいが中心、 しかし matkaci マッカチ《女の子》に対して用いられるときは赤ん坊を指すこともある)。 ☆対語 matkaci マッカチ 少女。 ☆参考 hekattar ヘカッタㇻ 子どもたち。 {E: a youth; a young boy. (from age 4 or 5 to 14 or 15).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hekattar
ヘカッタㇻ 【名】[< hekaci-utar 少年・たち] 子どもたち(男女ともに)(hekaci ヘカチ/matkaci マッカチ の年齢の子どもたち二人以上)。 {E: children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hekote 1
ヘコテ 【他動】[単](複は hekotpa ヘコッパ)[he-kote 頭・…を…につなぐ] ①…の方を向く。 ②…に連れ添う。 a=hekóte katkemat/nispa アヘコテ カッケマッ/ニㇱパ (引用文中で) 私が連れ添っている奥様/旦那様(=私の妻/夫)。 {E: ①to turn, face towards… ②to marry, live together with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hese
ヘセ §079.いき(息)(3)いき(呼吸)[する]hese〔hé-se へセ〕[hemat.(へッという音、呼気の音)+se(云々の音を発する);‘へッという音を発する']⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hinakke kus(u)
ヒナッケ クス/ヒナッケ クㇱ 【副】[hinak-ke-kusu どこ・の所・のために] せっかく(…したのに)。 hinakke kusu ikoyyomap póka a=ki rusuy kusu ponmat kor hi a=ki rusuy a p ene ek ruwe ka isam ヒナッケ クス イコイイョマㇷ゚ ポカ アキ ルスイ クス ポンマッ コリ アキ ルスイ アㇷ゚ エネ エㇰ ルウェ カ イサㇺ せっかく私はせめて人の子どもでもかわいがりたかったから夫にめかけを持ってもらいたかったのに、 このように夫は全然もどって来ない。(W民話) ☆参考 沙流川下流のサダモさんは hunakke kusu フナッケ クス と言う。 ワテケさんは両方使う。 {E: where; what place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoku
ホク §036.おっと(夫)(1)hoku〔ho-kú ホく〕⦅H.⦆①夫。②合成語の中では「男」の意をもつ。[ok-kayのokと関係あるか]。hoku-kanaw-ne「男声で」(mat-kanaw-ne「女声で」に対する)。hoku-sittok i-ko-anu「男のように肘を張る」⦅ユ研Ⅱ, p.283⦆。hoku-yuk「雄熊」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
hoski 2
ホㇱキ 【副】①先に、 最初に。 hoski arpa kor an, e=os k=arpa kusu ne na ホㇱキ アㇻパ コラン、 エオㇱ カㇻパ クス ネ ナ 先に行っていなさい、 (私は)あなたの後から行くから。(S) uwerpak hoyuppa=an ro, inan kur hoski sirepa ya ウウェㇾパㇰ ホユッパアン ロ、 イナン クㇽ ホㇱキ シレパ ヤ 一緒に走ろう、 どの人が(=だれが)最初に着くか。(S) ②ちょっと待って(その前にすることがあるからちょっと待ってと、 急いで止めるときに言う)。 ponno hoski! ポンノ ホㇱキ! ちょつ、 ちょっと待って! ③(時を表す語の前に置かれて、 一つ前のその時を表す。) hoski an ホㇱキ アン 去年の、 もう一つ前の。 hoski an to ホㇱキ アン ト 一昨日(少し他方言の感じがある)(=hoskinuman ホㇱキヌマン)。 hoski cukne ホㇱキ チュㇰネ 一昨年の秋(二つ前の秋)。(cukne チュㇰネ は去年の秋、 この前の秋。) hoski matane ホㇱキ マタネ 一昨年の冬、 二つ前の冬。 hoski paykar(ne?) ホㇱキ パイカㇻ(ネ?) 一昨年の春、 二つ前の春。 hoski sakne ホㇱキ サㇰネ 一昨年の夏、 二つ前の夏。 hoski isam cup ホㇱキ イサㇺ チュㇷ゚ 先月(=hoskicup ホㇱキチュㇷ゚)。 {E: ①firstly; before. ②Wait a moment! ③used in expressions of time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hus
フㇱ §087.いぶき(息吹);悪魔払いの呪術的息吹(1)hus!〔Fuš フㇲ! Fus フㇲ!〕[<onomat. 呼気を強く吹きつける音]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
i- 4
イ 【接頭】[< 人接 i=] ①[人接 i= イ 5 の ④の用法](他動詞・後置副詞・位置名詞など、 目的語を取る語に接頭して、 その目的語の代りになる。 したがって、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る他動詞すなわち複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に u- ウ《互い》、 yay- ヤイ《自分》、 si- シ《自分》がある。)一般に人を/に/の、 ものを/に/の。 tura トゥラ …と同行する;itura イトゥラ 人と同行する。 huraye フライェ …を洗う;ihuraye イフライェ ものを洗う、 洗いもの(洗濯)をする。 ②(語によって、 特殊な意味にきまっている場合もある。) ku ク …を飲む;iku イク 酒類を飲む。 omap オマㇷ゚ …をかわいがる; iyomap イヨマㇷ゚ [< i-omap]子どもをかわいがる。 ③(普通名詞に接頭して)一般的に人の…(普通名詞は通常目的語を取らないが、 限られた決まった語で普通名詞にこの i- イ が接頭してつくられているものがある。 だいたい身体部分の名称と親族名称で、 所属形の場合が多いが、 一つの名詞として固まった語や、 さらに他の要素がついた派生語の中では、 概念形も現れる)。 maci(hi) マチ(ヒ) …の妻; imaci(hi) イマチ(ヒ) 人の妻、 妻のほう。 nay ナイ 沢;inay イナイ [概]/inaye イナイェ [所]尻の割れ目(尻たぶの間)。 ④(i-の接頭した名詞が何かあるものを所属の対象とする名詞として固まっている場合もある。) ruwe(he) ルウェ(ヘ) …の通った跡;iruwe(he) イルウェ(ヘ) 熊の足跡。 sapa サパ 頭;isapakikni イサパキㇰニ 鮭の頭をたたく木の棒 ⑤(その他の決まった語構成)i-…-ne ネ (「…」のところに親族名称の概念形が入る。 これまでの用例ではいつも連体的に使われている。) mátak マタㇰ 妹;imatakne イマタㇰネ 人の妹である、 姉妹のうちの妹のほうの。 ☆参考 本辞典では原則として、 この i= イ を切り離さず、 これの接頭した語全体を見出しに出してあるので、 i イ で始まる諸項目の中で分析表示の中に i- イ とあり「人」「もの」の訳のついているものを参照。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ihurere
イフレレ 【自動】[i-húre-re ものを・赤くなる・させる] 布を赤く染める。 ihurere kor an イフレレ コㇿ アン (W) 赤く染めている。 ☆参考 húrep kar フレㇷ゚ カㇻ とも言う。 ☞húre フレ {E: to dye cloth, material red.} (出典:田村、方言:沙流)
iki
イキ 【自動】[i-ki ものごとを・する] ①する、 ふるまう、 行なう。 iki ayne イキ アイネ (苦心して/がんばりつづけて)ようやく。 …siri iki … シリ イキ …している様子である。 ene iki hi エネ イキ ヒ どうするかということ、 しかた。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ②(名詞として使われて)行い。 ene an iki patek kipa エネアニキ パテㇰ キパ そのような行いばかりする。(S会話) … péka iki …ペカ イキ …を歩く、 …を旅する。 ihokusi péka ikuusi péka é=iki ayne e=ek ruwe somo ne ya? イホクシ ペカ イクウシ ペカ エイキ アイネ エエㇰ ルウェ ソモ ネ ヤ? マーケットや飲み屋をあなた歩いてきたのではないのか。(S) ③[熟語]… hawe iki wa/…humi iki wa …ハウェ イキ ワ/…フミ イキ ワ (あきれた言い方の一つで、 反語的に用いられる。)こともあろうに…なんていうことを言ってる、 こともあろうに…なんてことをして音をたてている、 よくも…言う/…音を出すもんだね。 kasusne hawe iki wa! カスㇱネ ハウェ イキ ワ! まあ、 たいしたことを言ってきた(=ひどい話だなあ)(kasusne カスㇱネ は《大したことはない》) (☞wa ワ 3)。 pe/p iki ペ/ㇷ゚ イキ …している(いぶかって言う言い方)。 hńta kohehewpa wa nukar pe iki? フンタ コヘヘウパ ワ ヌカㇻ ペ イキ? 何をのぞいて見てるんだろう。 hńta ewkopinupinu p ikipa? フンタ エウコピヌピヌㇷ゚ イキパ? 何をコソコソ話し合っているんだろう。(S) ④[雅](韻文の中で、 また会話でも美文調で話すとき、 ときおり ne ネ《である》の代わりに使われる。 用例では korka/korkayki コㇿカ/コㇿカイキ《けれども》、 yakka/yakkayki ヤッカ/ヤッカイキ《…しても》の前に置かれている。 ne ネ を使った表現とは多少ニュアンスが違う。) onne p iki korka オンネㇷ゚ イキ コㇿカ 年老いた者ではあるけれど。(onne p ne korka オンネㇷ゚ ネ コㇿカ 年老いた者だけれど。) (W神謡語り) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの若い女性ではあるが、 まるで女神様のように…。(Sユーカラ) iki yakkayki イキ ヤッカイキ [雅]…も。 inan henpara/iki yakkayki イナン ヘンパラ/イキ ヤッカイキ [雅]いつどんなときでも。(Sユーカラ) {E: ①to do; conduct; behaviour (v.). ②conduct, behaviour, action (n.). ③… ④… } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikoiyomap/ikoyyomap
イコイヨマㇷ゚ 【自動】[i-ko-i-omap 人・に向かって・人・をかわいがる] 人の子をかわいがる。(用例の文脈では)夫と他の妻との間にできた子どもを本妻がかわいがる。 nen ka ponmat etun wa i=kore yak ikoiyomap=an na ネン カ ポンマッ エトゥン マ イコレ ヤㇰ イコイヨマㇷ゚アン ナ だれかもう一人の妻(「めかけ」)を迎えてくだされば私はその子どもをかわいがりますから(と妻は言った)。(W民話) {E: to love, show affection to another person's children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikunnere
イクンネレ 【自動】[i-kunne-re ものを・黒くなる・させる] 布を黒く染める。 ikunnere kor an イクンネレ コラン 布を黒く染めている。(W) ☞kunnere クンネレ、 kunne クンネ {E: to dye cloth, material black.} (出典:田村、方言:沙流)
imekso
イメㇰソ 【名】[imek-so 配る・敷物] ①客に出す食べ物をのせる敷物。 ②茶碗かご(食器を洗って入れておくかご)。 imekso sanke イメㇰソ サンケ 茶碗かごを出しなさい。(S) {E: ①a place mat on which food is served to guests. ②a container for holding bowls, dishes.} (出典:田村、方言:沙流)
iteseni
イテセニ 【名】[itese-ni ござ編みする・木] ござ編み器。 {E: a wooden frame for weaving matting.} (出典:田村、方言:沙流)
ituresne
イトゥレㇱネ 【自動】[i-tures-ne 人の・妹・である] ①(兄妹の間の)妹のほうである。 ②[雅](姉妹の間でも)妹のほうである。 二風谷 (HC神謡) ☆参考 日常語では姉妹の間の妹のほうは imatakne イマタㇰネ。 {E: ①to be the younger sister (of a brother and sister). ②to be the younger sister (of two sisters).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iwanke
イワンケ 【自動】達者である、 元気である、 健康である(病気でない)。 é=iwanke wa e=an ya/e=ana? エイワンケ ワ エアン ヤ/エアナ? あなたは元気/達者でいますか。 kú=iwanke wa k=an クイワンケ ワ カン 私は元気/達者でいます。 a=matápautari hem iwanke wa oka ya? アマタパウタリ ヘㇺ イワンケ ワ オカ ヤ? あなたの妹さんがたも達者でいますか。(S) {E: to be well; healthy.} (出典:田村、方言:沙流)
iworso
イウォㇿソ 【名】[iwor-so 山(の谷あい)・平らな広がりを持つ所] 山奥の地(神々が住む所)。 kim un iworso ka wa a=matkorepa キムン イウォㇿソ カ ワ アマッコレパ 山奥の地から妻を(神から)与えられた。(S言い伝え) rep un iworso atuyso ka wa uwaste hike レプン イウォㇿソ アトゥイソ カ ワ ウワㇱテ ヒケ ずっと沖の方(海の向こう)から妻をめとって子孫がふえたものは…。(S言い伝え) {E: deep in the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyaysam
イヤイサㇺ 【自動(?)】(次の表現の中で) iyaysam hawe ne a! イヤイサㇺ ハウェ ネ ア! たいしたことではないよ。(S) {E: it's nothing serious; it doesn't matter.} (出典:田村、方言:沙流)
iyepanu
イイェパヌ 【自動】[i-y-epanu もの・(挿入音)・を頭に巻く]頭飾り布(cipanup チパヌㇷ゚)を頭に巻く。 ☞epanu エパヌ {E: to wrap one's head in decorative material.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka 1
カ 【名】[概](所は káha カハ)敷物などを編む糸、 布を織る糸。 tu ka sinkop re ka sinkop ranke ranke トゥ カ シンコㇷ゚ レ カ シンコㇷ゚ ランケ ランケ [雅] 二つの糸の結び目、 三つの糸の結び目を下げ下げしている=糸をつむいでいる(糸をつむぐ様子の描写)。 ka uturu カ ウトゥル (布の)糸の間=(布の)目。 ka uturu sep senkaki カ ウトゥル セㇷ゚ センカキ (直訳すると)糸の間が広い布=目の粗い布。 ☆参考 縫い糸は nuyto ヌイト、 何かについている紐は at アッ[概]/atu アトゥ[所]と言い、 ka カ とは言わない。 {E: yarn, thread for weaving material, rugging etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka 3
カ 【副助】(予想以上、 追加、 意外を表す。) ①…も、 …までも。 eani ka un=tura エアニ カ ウントゥラ あなたも私たちと一緒に行こう。(S) tup ka uk トゥㇷ゚ カ ウㇰ 二つも/二つとも取った。(S) ②(二回以上重ねて)…も…も、 …と…、 (動詞句のあとで)…したり…したり(日本語の「…も…も」よりもむしろ「…と…」に当たる場合もある)。 okkayo ka menoko ka porono oka オッカヨ カ メノコ カ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) cáca ka an rupnemat ka an チャチャ カ アン ルㇷ゚ネマッ カ アン じいさまとばあさまがいた。 ku=koytak ka en=koytak ka ki クコイタㇰ カ エンコイタㇰ カ キ 私が彼に話したり、 彼が私に話したりした。(W会話) ③(否定表現の中で)(1)…も…しない。 ponno ka ポンノ カ 少しも(…しない)。 sinep ka シネㇷ゚ カ 一つも(…しない)。 sinen ka isam シネン カ イサㇺ 一人もいない。 nen ka isam ネン カ イサㇺ だれもいない。 nep ka ku=sak ネㇷ゚ カ クサㇰ 私は何も持っていない。 (2)(名詞句、 副詞句、 動詞句の後、 否定辞 somo ソモ の前に置かれて) ka somo ne カ ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne セタ カ ソモ ネ 犬ではない。(W) ka somo ki カ ソモ キ (動詞句の後で)…しもしない、 …したりなんかしない、 全然 …しない(否定の返事で「いいえ、 …しない」に似たニュアンスでも使われる)。 ponno ka e ka somo ki ポンノ カ エ カ ソモ キ 少しも食べない。(S) néun ka hawean ka somo ki ネウン カ ハウェアン カ ソモ キ (彼は)何も言わない。 ape ruy ka somo ki, méan na, ape pirka kor ka hopuni アペ ルイ カ ソモ キ、 メアン ナ、 アペ ピㇼカ コㇿ カ ホプニ 火が燃えていなくて寒いから火が良く燃えてきてから起きなさい(後の ka カ は日本語には訳せないが予想外(相手が予想していないと思われることがら)を示す)。(S) ④[慣用句]pokas ka un …a p ポカㇱ カ ウン…アㇷ゚ あんなに…だったのに。 easir ka エアシㇼ カ (強調するとき easiriː ka エアシリー カ)それはそれはもう本当に。 hike ka ヒケ カ …のに、 …しても、 …にもかかわらず。 pakno ka パㇰノ カ これだけ(で十分です)、 もういい。 sonno ka ソンノ カ やっぱり本当に、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 somo ka ソモ カ まさか…しない。 ☆発音 ①②③では、 強調するとき直前の音節(つまり前の語の最後の音節)を高く上げる。 日常会話ではこのアクセントが多く聞かれる。 ☆参考 「も」と訳せる場合は hem ヘㇺ と置き換えられることもあるが、 hem ヘㇺ は単に「AもBも」とか「…もまた」とかを表し、 ka カ は予想以上のことや予想されていなかった新しい情報であることを示す。 {E: too; also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) konitata
カ(シ) コニタタ 【連他動】[ka(si)-ko-nitata …の上・に/(その人)の…を・…をそっと押えてあげる]…をそっと押えてあげる。 nen póka ramat kasi a=konítata yakun ネン ポカ ラマッ カシ アコニタタ ヤクン なんとか魂を(抜け出ないように)押えてもらったのであれば(=死にかかっていたところを巫術によって助けてもらったのであれば)。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) opiwki
カ(シ) オピウキ 【連他動】[ka(si) o-piwki …の上・に・(?)] …を助ける(救助する、 援助する、 救援する)。 kotankor nispa matnepoho kasi a=opíwki wa a=siknure コタンコン ニㇱパ マッネポホ カシ アオピウキ ワ アシㇰヌレ (引用文中で)私が村おさの娘を救っていのちを助けた。 en=ka e=opiwki エンカ エオピウキ あなたが私を救ってくれる/くれた。 ☆参考 ikaopiwki イカオピウキ 人(のいのち)を救う、 人助けをする。 {E: to help, assist, aid…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kahkemah(t-i>ci)
カㇵケマㇵ(ッイ>チ §003.おんな(女)(13)kahke-mah(t-i>ci)〔káh-ke-mah かㇵケマㇵ〕⦅マオカ⦆淑女;婦人;妻女。[<katke-mat]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kammah(t-i>ci)
カンマㇵ(ッイ>チ §007.むすめ(娘)(1)kammah(t-i>ci)〔kám-mah かンマㇵ〕⦅ウソロ⦆少女;娘。(kaynuに対する)。[kam(?)+mah(<mat女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kamuyramaci
カムイラマチ 【名】[所](概は未出。 ramaci ラマチ の概は ramat ラマッ)[kamuy-ramat-i 神・魂・(所属語尾)] …の神の魂、 …の神のように立派な魂。 {E: a god-like spirit of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kanpiso
カンピソ 【名】[kanpi-so 紙/書いたもの・広がりのある場所] 紙の一面、 ページ。 tu kanpiso ka re kanpiso ka トゥ カンピソ カ レ カンピソ カ 二ページか三ページ。(W会話) {E: a page of written material.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
karikari
カリカリ 【自動】[kari-kari 動き回る・(重複)](次の表現の中で)(背負い荷に)にひっかかる。 néa matanpusi/néa konci/a=siké wa karikari ネア マタンプシ/ネア コンチ/アシケ ワ カリカリ [雅]あの鉢巻とあの頭巾が私の背負い荷にひっかかった。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
karku
カㇻク 【名】[概/所] 甥(おい)(「おいこ」)(acapo アチャポ《伯叔父》と unarpe ウナㇻペ《伯叔母》の息子)。 ☆参考 matkarku マッカㇻク めい(姪)。 {E: a nephew.} (出典:田村、方言:沙流)
kaykumauwomare
カイクマウウオマレ 【自動】[kaykuma-uwomare たきぎ・を拾い集める] たきつけにする細い柴木を拾い集める。 ☆参考 落ちているのを拾い集めることを言う。 刈ることには言わない。 ☞kaykumata カイクマタ (出典:田村、方言:沙流)
kaysotono
カイソトノ 【名】[< 日本語 会所殿(?)] 松前時代の役人の一つ(総監督)。 {E: an offical of the Matsumae Period.} (出典:田村、方言:沙流)
kewe homsu
ケウェ ホㇺス 【連他動】[…の体・危なかったことの見舞いを言う]…に危なかったことの見舞いを言う(なんとか無事に切り抜けたときに)。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu ruwe ne akusu アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス ルウェ ネ アクス 私は私の太刀づくりの山刀を遠くかざしたり近くかざしたりしながら彼に危なかったことの見舞いを言った、 すると。(HK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kewkaske
ケウカㇱケ 【接】[< 位名][kew-kasike 体・その上](次の雅語的表現の中で)そのために。 ☆参考 kasike カシケ の s と k の間の i が落ちてこのように発音されている。 kamuy tumi ne ya tono tumi ne ya cihopunire, kewkaske cikimatekka a=i=ékarkar カムイ トゥミ ネ ヤ トノ トゥミ ネ ヤ チホプニレ、 ケウカㇱケ チキマテッカ アイエカㇻカㇻ [雅]神戦だか聖戦だかが起こった、 そのために私たちはびっくりした。(W会話) ☆参考 この用例のような文脈・状況で日常語で「そのために」「だから」と言うには hi kusu ヒ クス が多く使われる。 場合によって wa kusu ワ クス も使われる。 {E: for that reason; due to that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komontuci
コモントゥチ 【名】宝槌(打ち出の小槌のようなもの、 ぶつけて何か願うと出て来ると言う、 次の二種がある)。 pinne komontuci ピンネ コモントゥチ 男性の宝槌=家、 倉、 お金等の願いを聞いてくれる宝槌。 matne komontuci マッネ コモントゥチ 女性の宝槌=米、 着物、 人の数等の願いを聞いてくれる宝槌。(S) {E: a small mallet} (出典:田村、方言:沙流)
kooripak
コオリパㇰ 【他動】[ko-oripak …に対して・畏れ慎む] …を敬って慎み深くする、 …に恐縮に思う。 katkemat kooripak=an kor カッケマッ コオリパㇰ アン コロ 奥様に申し訳なく思いながら。(W民話) {E: to be descrete, cautious, careful about…; to feel obliged about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopuntek
コプンテㇰ 【他動】[ko-puntek …に・喜ぶ] …のことを喜ぶ/ほめる/ねぎらう、 (人)を迎えて喜ぶ/よく来たと言ってほめ、 ねぎらう、 を歓迎する。 eci=kopúntek エチコプンテㇰ ようこそねえ。(W) kopuntek yan コプンテㇰ ヤン ほめてあげなさい。(W)…kamuy katkemat néno póka yaynu, néno póka iki yakun síno a=kopúntek hawe ne wa カムイ カッケマッ ネノ ポカ ヤイヌ、 ネノ ポカ イキ ヤクン シノ アコプンテㇰ ハウェ ネ ワ 奥方様がせめてそのように考え、 そのようになさるのでしたら、 まことに喜ばしく思います。(W神謡語り) ekasi ka húci ka e=kopuntek nankor エカシ カ フチ カ エコプンテㇰ ナンコㇿ おじい様もおばあ様もあなたを喜んで迎えてくれるでしょう。(W神謡語り) {E: to be pleased with…; welcome…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kor 1
コㇿ 【他動】①…を持つ、 … を所有する。 inan pe ku=kor kor pirka hawe an? イナン ペ クコㇿ コㇿ ピㇼカ ハウェ アン? どっちを持てばいいのかなあ? (W会話) pawetok ka kor siretok ka kor パウェトㇰ カ コㇿ シレトㇰ カ コㇿ 彼は雄弁さも持っており美しさも持っている=口も達者だし器量もいい。 kor rusuy コン ルスイ …がほしい、 …をほしがる。 ②…を(手や頭に)つける/かぶる、 つけて/かぶっている。 tekunpe kor テクンペ コㇿ 手甲をはめる。 sapanpe kor サパンペ コㇿ 冠をかぶる(頭につける)。 (注 体に着ることは mi ミ、 足や腰から下にはくことは us ウㇱ、 鉢巻などを頭に巻くことは epanu エパヌ、 手ぬぐいなどでほおかぶりすることは hekokari ヘコカリ。) ③(子)を生む (「子どもを持つ」)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “matkaci kor yak a=ye” 「ポイソン コㇿ ヤㇰ アイェ」「フンタ コㇿ ヤㇰ アイェ?」「マッカチ コㇿ ヤㇰ アイェ」 「子どもを持った(赤ちゃんが生まれた)そうだ。」「何を持ったと言う(どっちが生まれたって)?」「女の子を持ったと言う(女の子が生まれたそうだ)。」 (S) cikap tamanko kor noyne hawkor hawe as チカㇷ゚ タマンコ コン ノイネ ハウコㇿ ハウェ アㇱ にわとりが卵を生んだらしく、 なく声がする。(W) (注 出産することは nuwap ヌワㇷ゚ [日常語]または yaykosanke ヤイコサンケ [雅]) ④(神が)領有する。 nupuri kor kamuy ヌプㇼ コㇿ カムイ 山を領有する神=山を守る/統治する神=山の神。 ⑤…の …。 ku=kor hekattar クコㇿ ヘカッタㇻ 私の子どもたち。 a=kor mosir アコㇿ モシㇼ 私たちの国=わが国(=日本)。(S) ku=kor hápo クコㇿ ハポ 私の母。 ku=ponpoho kor ku=kosmaci クポンポホ コㇿ クコㇱマチ 私の下の息子の嫁(別家の嫁)。(S) kor kur コㇿ クㇽ …の夫。 ⑥ ☞kes(e) kor ケㇱ/ケセ コㇿ {E: ①to have, possess… ②attach, wear…(on one's hands, head.) ③to have, give birth to (a child). ④one's…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kor 3
コㇿ 【接助】①…しながら、 …しつつ。 suke kor an スケ コラン 煮炊きしている。 cís=an kor a=eyáykopuntek チサン コㇿ アエヤイコプンテㇰ 私は泣きながら喜んだ。 iku kor sinotcaki kor an イク コㇿ シノッチャキ コラン 彼は酒を飲みながら歌を歌っている。 ②…すれば、 …すると、 …する/したときは。 pon a=yupíhi ekimne kor a=turá ポン アユピヒ エキㇺネ コㇿ アトゥラ 小さい兄が山へ行くときは私も一緒に行った。 kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 mata réra ruy kor méan マタ レラ ルイ コㇿ メアン 冬に風が強ければ寒い。 {E: ①while. ②if; when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korar
コラㇻ 【他動】[kor-(y)ar を持つ・不定の人にさせる/してもらう] …を人にあげる、 …をもらってもらう、 (娘)を嫁にやる。 matane a=en=korar wa k=arpa ruwe un マタネ アエンコラㇻ ワ カㇻパ ルウェ ウン 去年の冬に私は嫁にやられて行ったのですよ。(S) {E: to give…to…; have…receive…; give away one's daughter in marriage to…} (出典:田村、方言:沙流)
korkayki
コㇿカイキ 【接助】[korka-i-ki けれども・ものごとを・する][雅]けれども、 しかし。 a=erának kuni p/kamuy oruspe/isam korkayki アエラナㇰ クニㇷ゚/カムイ オルㇱペ/イサㇺ コㇿカイキ [雅]いやなことは神のことにはありませんが。(Sユーカラ) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの木の若い女性とは言ってもまるで女神様のようで…。(Sユーカラ語り) ☆参考 日常語では korka コㇿカ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosmaci(hi)
コㇱマチ(ヒ) 【名】[所](概は kosmat コㇱマッ) ①嫁(=息子の妻)。 ②(広義に)…の兄弟/いとこ/孫などの妻、 …の兄嫁/弟嫁など。 {E: ①the daughter-in-law of… ②the wife of a relative of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayeoripak
コヤイェオリパㇰ 【他動】[ko-yay-e-oripak …に対して・自分・のことで・畏れかしこむ] …に対して申し訳なく気の毒に思う。 ene he tapne a=koyáyeoripak humi an a katkemat ene エネ ヘ タㇷ゚ネ アコヤイェオリパㇰ フミ アナ カッケマッ エネ あんなに私が申し訳ないなお気の毒だなと思っていた奥様がこんなふうに…。(W民話) {E: to feel bad about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaynutunnu
コヤイヌトゥンヌ 【他動】[ko-yaynu-tunnu …に・気持ち・(?)] ボーッとなる、 気を失いかける。 ku=kimatek ayne ku=koyaynutunnu クキマテㇰ アイネ クコヤイヌトゥンヌ 私はびっくりして気を失いかけた。(S) {E: to lose consciousness; be in a daze.} (出典:田村、方言:沙流)
koyomare
コヨマレ 【他動】[ko-i-omare …に・ものを・入れる](人)にお酌する。 ☆参考 接頭辞がつかないときや、 アクセントを動かさない接頭辞がついたときの形。 アクセント核は yo ヨ に置かれる。 アクセントを動かす接頭辞がついて ko コ にアクセントが置かれるときは i=koiyomare イコイヨマレ のように、 koiyomare コイヨマレ の形が使われる。 ☞iyomare イヨマレ ☆参考 mat koyomare マッ コヨマレ 女たちにもお酌してやりなさい。(S) {E: to serve sake, liquor to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuni 3
クニ 【形名】[kun-(h)i …するべき/予定/はずである・こと] ①(動詞に終わる文(節)の後に置かれてこれを名詞句にする。) …するで(あろう)ということ、 できる(ような)こと、 …する(べき)こと。 tap a=ye kuni tónonsukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが真昼の凪(なぎ)だなあ。 ene…kuni エネ…クニ このように…するであろうこと=次のように…するであろう/することになっている。 ene ne kuni エネ ネ クニ こう(次のように)なるでしょう。 ene an kuni エネ アン クニ このような(次のような)ことが起こるでしょう。 (注 すでに起こったことであれば、 kuni クニ の代わりに hi ヒ が使われるところである。) ②[名詞化引用](次に「言う」「思う」「考える」「相談する」「言いつける」等々を意味する他動詞が来て、 kuni クニ で名詞化された文をその目的語とする間接引用文となる。) kuni ramu クニ ラム …すると思う。 e=mismu kuni ku=ramu エミㇱム クニ クラム あなたがさびしいだろうと私は思った。(S) kuni ye クニ イェ …すると言う。 opitta nisatta hunak un paye kuni ye kor oka オピッタ ニサッタ フナクン パイェ クニ イェ コㇿオカ みんなで明日どこかへ行くという話をしている。(S) a=saha i=nukar kuni a=ekímatek kusu アサハ イヌカㇻ クニ アエキマテㇰ クス 私は姉に見られるのではないかと気が気ではないので。(W民話) poro a=yupí a=saha a=ewtannere kuni a=ewkoramkor híne ポロ アユピ アサハ アエウタンネレ クニ アエウコラㇺコㇿ ヒネ 私たちは大きい兄と姉とを結婚させようと相談して。(NK民話) akihi a=ne kuni eraman kuni a=sitóma アキヒ アネ クニ エラマン クニ アシトマ 私が彼の弟だということを彼が知るのが(=彼に知られるのが)私は恐ろしかった。(S民話) pirka aynu ne/e=an kuni/e=takar kusu/ne na ピㇼカ アイヌ ネ/エアン クニ/エタカㇻ クス/ネ ナ あなたは立派な人になることを夢に見るのだよ。(NKy子守歌) ③(動詞句の後に続かず、 文頭に置かれて、 その前に言われた内容全体を受ける場合もある。)そうする(であろう)ということ。 “…néno yaynu hani!” “e pirka ruwe un, kuni ku=ramu kor k=ek pe ne kusu 「…ネノ ヤイヌ ハニ!」「エー、 ピㇼカ ルウェ ウン、 クニ クラム コㇿ ケㇰ ペ ネ クス」…「そう思いなさいよ。」「ええ、 いいよ。 私はそう思いながら来たのだから…。」/ ☆参考 間接引用の kuni クニ は kunak クナㇰ と言い換えられる場合もある。 しかし、 kunak クナㇰ の後に来る他動詞は、 ほとんどの場合 ramu ラム《…(ということ)を思う》または ye イェ《…(ということ)を言う》に限られている。 一方、 kuni クニ の後には ramu ラム、 ye イェ のほか、 eraman エラマン《…を知る》、 epakasnu エパカㇱヌ《…を教える》、 sitoma シトマ《…を恐れる》、 ekaspaotte エカㇱパオッテ《…を命じる》、 ewkoramkor エウコラㇺコㇿ《…を相談する》、 eese エエセ《…を承諾する》、 kar カㇻ《…をする》、 ki キ《…をする》、 takar タカㇻ《…を夢見る》等々いろいろな他動詞が来る。 さらに間接引用文をつくる以外に、 ne ネ《である》が後に続いて、 《…する予定/はず/つもり…である》というような使い方もある。 一方、 すでに起こったこと、 確認ずみのことに関して言うには kuni クニ ではなく yak ヤㇰ が用いられる。 ☞kunak クナㇰ、 yak ヤㇰ、 sekor セコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunnepkar
クンネㇷ゚カㇻ 【自動】[kunne-p-kar 黒い・もの・をつくる] 着物/布を黒く染める。 ☆参考 húrepkar フレㇷ゚カㇻ 着物/布を赤く染める。 {E: to dye clothing, material black, dark.} (出典:田村、方言:沙流)
kunnesiknum
クンネシㇰヌㇺ 【名】[概](所は kunnesiknumi(hi) クンネシㇰヌミ(ヒ))[kunne-siknum 黒い・目玉] 黒目、 目玉の黒い部分。 ☆参考 retarsiknum レタㇻシㇰヌㇺ 白目。 sikramat シㇰラマッ ひとみ。 {E: the irises of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
maci(hi)
マチ(ヒ) 【名】[所](概は mat マッ) …の妻。 ku=maci/ku=macihi クマチ/クマチヒ 私の妻。 ku=maci ku=rara cik クマチ クララ チㇰ 私の妻は何もできないと私は思うから ☆参考 親族関係の表現。 尊敬をもって言うには kor katkemat コㇿ カッケマッ《…の奥様》が使われる。 ☞katkemat カッケマッ {E: the wife of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
macikor
マチコㇿ 【名】[mat-ikor 女・宝物] 女の宝物(首飾り、 耳環など)。 {E: a woman's treasures, precious belongings. (earrings etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
macirenka
マチレンカ 【名】[mat-irenka 女・意図/主張] 女のことについての権利の主張。 {E: a claim for women's rights.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
maciriwah(k-i)
マチリワㇵ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(15)maciriwah(k-i)〔ma-čí-ri-wah マちリワㇵ〕⦅シラウラ⦆①姉妹。②従姉妹。[<mat(女)+irwak(兄弟)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
maciriwah(k-i)
マチリワㇵ §031.いとこ(従兄弟姉妹)(10)maciriwah(k-i)〔ma-čí-ri-wah マちリワㇵ〕⦅シラウラ⦆従姉妹(男が言う)。[<mat-irwak]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
macirpe
マチㇼペ §026.妹(6)macirpe〔ma-čír-pe マちㇼペ〕⦅ホロべツ、ホべツ⦆①妹(兄から言う)。②妻の妹、弟の妻(男から言う)。[<mat(女)+ir(血縁をもつ)+-pe(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
macirwak
マチㇼワㇰ 【名】[mat-irwak 女・兄弟姉妹]姉妹(女性のいとこを含む)(=menokoirwak メノコイㇼワㇰ)。 ☆発音 マチㇽワㇰ と発音する。 irwak イㇼワㇰ の ㇼ はいつも リ に似た音ではなく ル に似た音に発音する。 ☞irwak イㇼワㇰ、 irwaki(hi) イㇼワキ(ヒ) {E: a sister; a female cousin.} (出典:田村、方言:沙流)
mahkaraku
マㇵカラク §030.めい(姪)(3)mahkaraku〔máh-ka-ra-ku まㇵカラク〕⦅S.⦆姪。[<mat-karku]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mahmici
マㇵミチ §017.孫(5)mah-mici〔máh-mi-či まㇵミチ〕⦅シラウラ、オチホ⦆孫娘。[mah(<mat 女)+mici(孫)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mahnekuh(ru-ru)
マㇵネクㇷ §003.おんな(女)(9)mahnekuh(ru、-ru)〔máh-ne-kuh まㇵネクㇷ〕[mah(mat 女)+-ne(である)+kuh(kur ひと)]⦅S.⦆女。〜pahno ko-yaymatuh⦅ニイトイ⦆「一人前の女に成人した」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mahneseta
マㇵネセタ §268 イヌ (18) mahne-seta (máh-ne-se-ta)「まㇵネセタ」[<matne(めすの)seta(イヌ)] ⦅多蘭泊、真岡⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
mahnu(-an)
マㇵヌ §034.結婚(する)(26)mahnu(-an)〔máh-nu まッヌ〕⦅シラウラ、マオカ⦆妻をめとる。[<mat-nu]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mahpo
マㇵポ §007.むすめ(娘)(28)mahpo〔máh-po まㇵポ〕⦅シラウラ、ウソロ⦆娘。[<mat(女)+po(子)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mahpo
マㇵポ §021.子(6)mah-po〔máh-po まㇵポ〕⦅オチホ、シラウラ、シラヌシ、タラントマリ、マオカ⦆娘。[<mat-po]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mahseta
マッセタ §268 イヌ (16) mah-seta (máh-se-ta)「まッセタ」[<mat(おんな)seta(イヌ)] ⦅白浦、鵜城⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
mahtekuh(ru/-ru)
マㇵテクㇷ §003.おんな(女)(10)mahtekuh(ru/-ru)〔máh-te-kuh まㇵテクㇷ〕⦅ウソロ⦆女。[<mat-ne-kur]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
makkaci
マッカチ §007.むすめ(娘)(7)makkaci〔mák-ka-či まッカチ〕[<matkaci]⦅オギフシ、ウラカワ、シラヌカ⦆娘。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
manneseta
マンネセタ §268 イヌ (19) manne-seta (mán-ne-se-ta)「まンネセタ」[matne(めすの)seta(イヌ)] ⦅多蘭泊、真岡⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
masseta
マㇱセタ §268 イヌ (17) mas-seta (más-se-ta)「まㇱセタ」[mat(おんな)seta(イヌ)] ⦅白浦、新問、多来加⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
maynehpo
マイネㇸポ §007.むすめ(娘)(13)maynehpo〔máǐ-neh-po まイネㇸポ〕[mayneh(<mat-ne-p(女・である・者)+-po(指小辞)]⦅シラウラ、マオカ⦆【雅】少女。wen〜utah「しこのめのこら」「醜い娘たち」⦅樺太神謡, p.17⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
maynep
マイネㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ  性(3) maynep(máy-nep)「まイネㇷ゚」[<mat(女)ne(である)-p(者)]⦅鵜城⦆メスのサケ。 (出典:知里動物編、方言:)
menoko
メノコ 【名】[< 日本語] ①(広義に)一般に女性。 ②(狭義に)アイヌ民族の成人女子。(W) (S) ☆対語 okkayo オッカヨ《男》。 ☆参考 kurmat クㇽマッ 和人の女性。(W) (S) {E: ①a woman ②an adult, mature woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
meurencep
メウレンチェㇷ゚ §072 ギンザケ (2) meuren-cep(me-u-ren-cep)「メウレンチェㇷ゚」ギンマス。Silver-salmon, matcepに同じ。 (出典:知里動物編、方言:)
mi
ミ 【他動】(衣服)を着る、 (掛布団)を掛ける(「着る」)。 a=mi wa okay pe a=huráypa póka somo ki no heru, a=mi wa hotke=an, hopuni=an wa á=an kor a=mi, hotke=an kor a=mi amip patek a=mi wa án=an アミ ワ オカイ ペ アフライパ ポカ ソモ キ ノ ヘル、 アミ ワ ホッケアン、 ホプニアン マ アアン コㇿ アミ、 ホッケアン コㇿ アミ アミㇷ゚ パテㇰ アミ ワ アナン 私(民話の主人公)は、 着ているものを洗いもしないでただ、 着て(かけて)寝て、 起きているときにも着て、 寝るときにも着る(かける)着物ばかりを着ていた。(W民話) kurmat mi amip kurmat mi pirka kut ne yakka a=i=ékutkore クㇽマッ ミ アミㇷ゚ クㇽマッ ミ ピㇼカ クッ ネ ヤッカ アイエクッコレ 和人女性の着る着物を着せてくれて和人女性のしめる美しい帯もしめさせてくれた。(HC民話) {E: to wear (clothes).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
moromahpo
モロマㇵポ §007.むすめ(娘)(19)moromahpo〔mo-ró-mah-po モろマㇵポ〕[moro(?mat-po少女])⦅シラウラ⦆【雅―tu-itah(昔話)、ucaskuma(酋長談)などに用いられる】少女;未婚の若い女。pon moromahpo「若い娘」⦅千徳, pp.2, 3⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
mosiro
モシロ 【名】[< 日本語]むしろ(筵)。 {E: a straw mat.} (出典:田村、方言:沙流)
moyre
モイレ 【自動】①遅い、 のろい、 遅れる。 mak an pe kusu e=moyre a ruwe an? マㇰ アン ペ クス エモイレ ア ルウェ アン? どういうわけで(あなたは)遅くなったの。(W会話) ②(助動詞的用法)…するのが遅い、 …し遅れている。 e=ye moyre エイェ モイレ あなたは言い遅れている(すぐに言うべきなのになかなか言わない)。(S会話) ③moyre as モイレ アㇱ [慣用句](次のような文脈で)(天に帰る神が)もっと遅く行く。 moyre as pe a=ikóramu awa, na sittumupeker kaspa ka somo ki no モイレ アㇱ ペ アイコラム アワ、 ナ シットゥムペケㇾ カㇱパ カ ソモ キ ノ (父が天に昇るとは聞いたが)もっと遅く行くのだと思っていたのに、 まだあまり明るくもならないうちに…。(W神謡) ☆参考 kamuy moyremat カムイ モイレ マッ [神・遅い・女] 位が高い立派な女性、 女神(伝統的な価値観では、 身分の高い女性はゆったりと落ち着いているとされる)。 {E: ①to be slow; late. ②to be slow to, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
munin
ムニン 【自動】腐(くさ)る。 munin ni ムニン ニ 腐った木。 imo soy ta a=osúrpa wa oka wa munin イモ ソイ タ アオスㇽパ ワ オカ ワ ムニン いもが外に捨ててあって腐った。(S) ☆参考 木や草など植物性のものが腐敗することを言う。 肉や魚がくさることは horse ホㇿセ。 {E: to rot (plant matter).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
néaan
ネアアン 【連体】[ne-aan (そう)である・(あとからわかったところによれば)…だった](あとからわかったところによれば)前に話したあの…だった…、 例の…らしい…。 néaan iponmatne menokopo ネアアン イポンマッネ メノコポ この人が例のあの「めかけ」なのだなあと思われるような若い女(=「めかけ」らしい若い女)。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
néun 1
ネウン 【不定副】(疑問副詞 makanak/mak マカナㇰ/マㇰ《どのように、 どう》に対する不定副詞) ①どう(か)、 どのように(か)。 ②どんなに(…しても)。 néun ka ネウン カ どうか、 どうも。 néun néun ネウン ネウン いろいろ(して)、 いろいろと(変なことを)。 néun póka ネウン ポカ どうにか(して)、 なんとかして。 néun póka ka okay pe ネウン ポカ カ オカイ ペ いろいろなもの。 néun póka ka haweokay pe uwekarpare wa rewsire iteki ki yan ネウン ポカ カ ハウェオカイ ペ ウウェカㇻパレ ワ レウシレ イテキ キ ヤン いろんなことを言うやつを集めて泊まらせるんじゃないよ。(S) néun a=en=ye ayke kus ku=ye hawe? ネウン アエイイェ アイケ クㇱ クイェ ハウェ? どんなに私をおどしたからといって私は言うものか。(S) néun hene ka e=kor rusuy pe ne a kus ora ネウン ヘネ カ エコン ルスイ ペ ネ ア クㇱ オラ (S) あなたが何としてでもほしいと言ったので。 ☆発音 早く言うと nen ネン とも発音される。 {E: ①how; somehow. ②no matter what.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nispa
ニㇱパ 【名】裕福な男性、 裕福で身分の高い男性、 金持ち、 男子の尊称、 旦那様。 ☆対語 wenkur ウェンクㇽ《貧乏人》、 katkemat カッケマッ《身分の高い裕福な立派な女性》。 {E: a well off, rich man.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
noskike(he)
ノㇱキケ(ヘ) 【位名】[所](概は noski ノㇱキ)[noski-ke 真ん中・の所] …の真ん中の所、 その真ん中、 その中央。 mosir noskike ta an pet réhe Matnesar ne モシン ノㇱキケ タ アン ペッ レヘ マッネサㇻ ネ 島の真ん中にある川の名前は沙流川だ。(S) ikaritunnap néno kane noskike cisne katuhu an イカリトゥンナㇷ゚ ネノ カネ ノㇱキケ チㇱネ カトゥフ アン 「ロスケアリ」(アリの一種)みたいに胴のまんなか(ウエスト)がくびれてへんなかっこうだ。(S) {E: the middle; the centre.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nucimasap
ヌチマサㇷ゚ 【自動】[nucim-asap (?)・(劣ることを表す接尾辞)]何をやってもはかどらない。 {E: to make no progress no matter what.} (出典:田村、方言:沙流)
nuwe 2
ヌウェ 【名】[所](概は nu ヌ) 獲物が多いこと、 (交易で)たくさんの品物が手に入ること。 nuwe an ヌウェ アン [単]/nuwe oka ヌウェ オカ [複](その獲物が)たくさんある。 nuwe koan ヌウェ コアン [単]/nuwe kooka ヌウェ コオカ[複][連他](人が)(その獲物を)たくさん手に入れる。 ☞nu(we) koan ヌ(ウェ) コアン、 nu(we) kooka ヌ(ウェ) コオカ {E: plentiful, abundant game, materials etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ohapseeciw
オハㇷ゚セエチウ 【他動】[o-hap-se-e-ciw その尻・(称賛の間投詞)・と言う・で・刺す]…をおいしいとほめる。 sonno nispa katkemat anakne néun oka kéraan kaspa ka somo ki p a=ere yakka ohapseeciw kor e ソンノ ニㇱパ カッケマッ アナㇰネ ネウン オカ ケラアン カㇱパ カ ソモ キㇷ゚ アエレ ヤッカ オハㇷ゚セエチウ コㇿ エ 本当の長者は男でも女でもどんなあまりおいしくないものを食べさせてもおいしいとほめて喜んで食べる。(S) ☆参考 けなすことは payyekar パイイェカㇻ。 貧乏人に限っておいしいとも言わず、 けちをつけるものだと言う。 {E: to compliment that…is delicious.} (出典:田村、方言:沙流)
okkayopo
オッカヨポ 【名】[okkayo-po 男・子] 息子。 okkayopo patek ku=kor オッカヨポ パテㇰ クコㇿ 男の子ばかり私は持っている。(S) ☆参考 po ポ だけで「息子」を表すが、 特に女でなく男の子ということを強調的に表す場合、 たとえば「娘だけいて男の子がいなかった」あるいはその逆のような文脈で使われる。 ☆参考 娘は matnepo マッネポ {E: a son.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oksuyparomap
オㇰスイパロマㇷ゚ 【名】[oksuypar-oma-p えり肩あき・に入る・もの] えりの後ろにつける汚れよけの布(「あかとり」)。 {E: a material placed on the inside collar to prevent dirt along the collar on the clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
okus
オクㇱ 【他動】(着物)を裏返す、 …を裏返しにする。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわててほら、 服も裏返しに着てスカートも後ろ前にはいてるのよ。(S) cókus amip チョクㇱ アミㇷ゚/チョクサミㇷ゚ 裏返した着物(昔、 夫や妻に先立たれた人が着たと言う)。(UT) ☆参考 ehorka エホㇿカ 逆に。 {E: to turn (clothing) inside out.} (出典:田村、方言:沙流)
omananmah(t-i>ci)
オマナンマㇵ(ッイ>チ §037.妻(11)omanan-mah(t-i>ci)〔o-má-nan-mah オまナンマㇵ〕⦅カラフト⦆旅先でつくる妻⦅→あいぬ物語, p.5⦆。[<omanan(旅行する、旅行)+mat(妻)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
omotone
オモトネ 【他動】[o-moto-ne …のところで・もと・である] …がもとになる、 (そのこと)が起源である。 i=panake un kotankonnispa matnepoho kasi a=opíwki wa a=siknure hi omotone wa a=i=nómi p a=nepa a kusu イパナケ ウン コタンコニㇱパ マッネポホ カシ アオピウキ ワ アシㇰヌレ ヒ オモトネ ワ アイノミㇷ゚ アネパ ア クス 川下の村の村長の娘さんを私が救って生き返らせたことがもとになって私たちがまつられるようになったのだから。(W民話) {E: to be the origins of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onnehuci/onne huci
オンネフチ 【名】[onne-húci 年老いた・おばあさん]おばあさん、 高齢の女性。 ☆参考 敬意のある表現。 ☞húci フチ、 rupnemat ルㇷ゚ネマッ {E: an old woman (polite).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oruspe(he)
オルㇱペ(ヘ) 【名】[所](概はない(?))[or-us-pe …の所・についている・もの] …のこと、 …に関する事柄/話/噂。 (=orouspe オロウㇱペ) k=óruspe ye kor an wa kusu en=nukar akusu nani ye a p eyokkot コルㇱペ イェ コㇿ アン ワ クス エンヌカㇻ アクス ナニ イェ アㇷ゚ エヨッコッ 私のことを言っていたので私を見たらすぐ言っていたのをやめてしまった。(S) {E: a matter, story concerning…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ot 1
オッ 【名】[概](所は oci(hi) オチ(ヒ) 棺莚(死者をくるむござ)。 ☆参考 昔は、 死者はござにくるんで紐でしばり、 棒でかついで行って墓に埋めた。 土葬だった。 男には男の、 女には女の墓標を立てた。 ☆参考 墓は túsir トゥシㇼ。 {E: matting for wrapping a dead body.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
owkauyru
オウカウイル 【自動】[o-u-ka-uyru その尻・互い・の上・…にある][雅](次の慣用表現の中で)重なり合う。 nispa mut pe/otu santuka/owkauyru ニㇱパ ムッ ペ/オトゥ サントゥカ/オウカウイル 長者の佩く(ような立派な)宝刀が何本もの柄(つか)が重なり合うようにたくさん掛かっていた。(S)ユカㇻ ☆参考 otu santuka オトゥ サントゥカ のあとに ore santuka オレ サントゥカ が入ることもある。 この例はそれが省略された形。 叙事詩ばかりではなく民話などの散文の伝承の中でもこの表現は出て来る。 {E: to match together; overlap.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oyantamakoro
オヤンタマコロ §348.産―流産[する](1)oyantama-koro〔o-yán-ta-ma-ko-ro オやンタマコロ〕[oyan(mat 魂?)+koro(もつ)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pase
パセ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(17)pase〔pá-se ぱセ〕⦅H.⦆年老いた。〜caca「老翁」⦅ホロベツ⦆。pase rupnemat「老婆」⦅ホロべツ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
pinne
ピンネ 【連体】男性/おす(雄)である、 「おん」(雄)の。 ☆対語 matne マッネ 雌である。 ☆参考 動物やものに関して言う。 人間の男性は okkayo オッカヨ。 {E: a male.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pinne-komontuci
ピンネコモントゥチ 【名】[男性の・宝槌] 男宝槌(komontuci コモントゥチ《打ち出の小槌のような宝槌》の一つ、 家・食物・お金などの願いをきいてくれる)。 ☆対語 matne-komontuci マッネコモントゥチ。 (出典:田村、方言:沙流)
pinneraw
ピンネラウ 【名】[pinne-raw おすの・鹿][動物]オジカ(雄鹿)。 ☆対語 matneraw マッネラウ メジカ(雌鹿)。 ☞yuk ユㇰ〔知分類 p.172((H))若い雄鹿〕 {E: a male deer; a buck.} (出典:田村、方言:沙流)
Pinnesar
ピンネサㇻ 【名】[pinne-sar 男性の・葦原][地名](北見の)斜里川。 ☆対語 Matnesar マッネサㇻ《女性の葦原》は沙流川。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
po 2
ポ 【副】なおいっそう。 sísam mosir ta po poronno a=etóyta シサㇺ モシッ タ ポ ポロンノ アエトイタ 和人の土地ではなおいっそうたくさん栽培していた。 na ponno rumatek tek hi ne yak po pirka p ナ ポンノ ルマテㇰ テㇰ ヒ ネ ヤㇰ ポ ピㇼカㇷ゚ もう少しぼうっとした色だとなおよかったのに。 po hene ポ ヘネ なおいっそう。 ésir ne hike ka pirka a korka ta po hene pirka エシン ネ ヒケ カ ピㇼカ ア コㇿカ タ ポ ヘネ ピㇼカ さっきのもよかったけれどこれはなおさらいい。(S) {E: still more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pon
ポン 【自動】小さい、 少ない、 年若い、 幼い。 pon cikuni ポン チクニ 小さい木。 kewe pon kusu oka ケウェ ポン クス オカ 体がとても小さい。(S民話) a=oskoni katu pon ruwe ne アオㇱコニ カトゥ ポン ルウェ ネ (魚が)手に入るのが少なかった。(NK民話) pon hekaci ポン ヘカチ 幼い男の子。 pon menoko ポン メノコ 若い女性。 pon katkemat ポン カッケマッ 若い婦人(若い奥さん、 お嬢さん)。 pon yupi ポン ユピ 兄が二人いるうちの年下のほうの兄。 ku=pon híne クポン ヒネ 私が幼かったときに。 ☆対語 poro ポロ。 ☆参考 nokan ノカン たくさんのものがそろって小さい、 幼い。 poniwne ポニウネ 年下である。 pewre ペウレ 若い。 {E: to be small; few; young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponconpa
ポンチョンパ 【名】[pon-conpa 小さい(役の低い)・帳場係] 松前時代(?)の役職の一種(帳場係)。 {E: a kind of official in the Matsumae Period.} (出典:田村、方言:沙流)
poniwne
ポニウネ 【自動】[pon-iw-ne 小さい/年少の・人・である] (主に兄弟姉妹の中で)年下である、 年下のほうの。 poniwne a=yupí ポニウネ アユピ (兄が二人いるうちの)年下のほうの自分の兄(引用文中で)。 poniwne wa an kur ポニウネ ワ アン クㇽ 年下のほうの人。 poniwne matnepoho ポニウネ マッネポホ 彼の下の娘、 彼の末娘。 poniwne ku=matnepoho ポニウネ クマッネポホ 私の下の娘、 私の末娘。 poniwne póho ポニウネ ポホ 彼の下の息子、 彼の末息子。 poniwne ku=poho ポニウネ クポホ 私の下の息子、 私の末息子。 poniwne kur ポニウネ クㇽ 下の子、 末子。(S) ☆対語 kiyanne キヤンネ。 ☆参考 pon ポン 小さい、 年若い。 おばあさんが二人いたら年下のほうのおばあさんは pon húci ポン フチ、 poniwne ポニウネ ではない。 {E: to be younger.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponkanpi 2
ポンカンピ 【名】[pon-kanpi 小さい・書類(を扱う役)] 松前時代(?)の役職の一種(番頭のような)。 {E: an official of the Matsumae Period.} (出典:田村、方言:沙流)
ponmacihi
ポンマチヒ 【名】[所](概は ponmat ポンマッ) …の第二の妻(本妻でない妻)。 {E: the second wife of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponmah(t-i>ci)
ポンマㇵ(ッイ>チ §037.妻(10)pon-mah(t-i>ci)〔pón-mah ぽンマㇵ〕⦅シラウラ、マオカ⦆めかけ。[<pon-mat]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
ponmenoko
ポンメノコ 【名】[pon-menoko 小さい・女] 若い女性、 娘(=pon menoko ポン メノコ)。 ☆参考 主にアイヌ民族の若い女性を言う。 和人の若い女性は ponkurmat ポンクㇽマッ。(W) (S) ☆参考 ペナコリの川上まつ子さんは、 和人の若い女性のことも ponmenoko ポンメノコ と言っていた。 {E: a young girl; a daughter.} (出典:田村、方言:沙流)
pop(-i)
ポㇷ゚ §440.すいほう(水疱)(2)pop(-i)〔póp ぽㇷ゚〕[<onomat.]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
popkekina
ポㇷ゚ケキナ 【名】[popke-kina 暖かい・編む草][植物] ござ(citarpe チタㇻペ)に編む草の一種。 ☆参考 伝染病がこれをきらうので、 これでつくったござを敷いているところへは来ないと言う。 鵡川町春日の大川原コレピリカさんの家の入口にはこれが束ねて立ててあった。 〔知分類 p.217 オオカサスゲの稈〕 {E: a kind of sedge, rush, grass used to weave matting.} (出典:田村、方言:沙流)
poroconpa
ポロチョンパ 【名】[poro-conpa 大きい(役の高い)・帳場係] 松前時代(?)の役職の一種、 帳場係長。 ☆対語 ponconpa ポンチョンパ。 {E: a type of official in the Matsumae Period.} (出典:田村、方言:沙流)
porokanpi
ポロカンピ 【名】[poro-kanpi 大きい(役の高い)・書類(を扱う役)] 松前時代(?)の役職の一種、 総取締り大番頭のような役人。 ☆対語 ponkanpi ポンカンピ。 {E: a type of official in the Matsumae Period.} (出典:田村、方言:沙流)
poromacihi
ポロマチヒ 【名】[所](概は poromat ポロマッ) …の本妻、 彼の本妻(第一の妻)。 {E: the first, real wife of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
purio
プリオ 【自動】[puri-o 行状・そこにある] 気性が激しい。 a=wenmatnepoho purio kaspa siri an hi an wa a=koyáysanpepokas a yakka アウェンマッネポホ プリオ カㇱパ シリ アニ アン マ アコヤイサンペポカサ ヤッカ 私のふつつかな娘はどうも気性が激しすぎたようで私は困ったことだなあと思っていたが。(W神謡語り) {E: to be bad natured.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramaci(hi)
ラマチ(ヒ) 【名】[所](概は ramat ラマッ) 魂。(W) ☆参考 1955年に「いのち」の訳語として出た。 ☞ramatu ラマトゥ {E: the soul; the spirit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramah(c-i)
ラマㇵ §481.たましい;霊魂(2)ramah(c-i)〔ramáh ラまㇵ〕[<ramat]⦅S. タライカを除く⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ramahsah
ラマㇵサㇵ §595.ばかである;おろかである(12)愚かである ramah-sah〔ra-máh-sah ラまㇵサㇵ〕[<ramat-sak]⦅シラウラ、ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
rayramaci
ライラマチ 【名】[所](概 rayramat ライラマッ は未出。 ramaci ラマチ の概は ramat ラマッ)[ray-ramat-i 死ぬ・魂・(所属語尾)]…の死んだ魂、 (死んだ…)の魂。 {E: the soul, spirit of a dead person of….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
repotpe
レポッペ 【名】[rep-ot-pe 沖・に産する・もの] 海産物、 海の幸。 Okikurmi kamuy kor katkemat repotpe eymek kusu kotan epitta imek eapkas オキクㇽミ カムイ コㇿ カッケマッ レポッペ エイメㇰ クス コタン エピッタ イメㇰ エアㇷ゚カㇱ オキクルミ神の奥方が海の幸を配るために村じゅう配って歩いた。(HK民話) {E: seafood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rikun-tonpi
リクントンピ 【名】[rik-un-tonpi 高い所・の・日輪] [雅]空の太陽(=rikomatonpi)。 {E: the sun.} (出典:田村、方言:沙流)
rusuy
ルスイ 【助動】①…したい、 …したがる。 emina rusuy エミナ ルスイ …を笑いたい=…がおかしい。 k=émina rusuy ayne ku=ye ka koyaykus ケミナ ルスイ アイネ クイェ カ コヤイクㇱ 私は(これが)おかしくておかしくて(それを)言うことができない。(W会話) kor rusuy コンルスイ …を持ちたい=…がほしい。 nep a=e rusuy ka somo ki nep a=kor rusuy ka somo ki ネㇷ゚ アエ ルスイ カ ソモ キ ネㇷ゚ アコン ルスイ カ ソモ キ (私は)何を食べたいとも思わず何をほしいとも思わなかった=何不自由なく暮らしていた。(W民話) (民話で主人公が自叙する中によく出てくる表現。) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ …するようにしたい、 …するようになることを望む、 …してほしい。 ci tunas hi ku=ki rusuy チ トゥナシ クキ ルスイ 早く煮えるようにしたい、 早く煮えてほしい。(S) pon katkemat ka ku=mataki amkir hi ku=ki rusuy kusu ポン カッケマッ カ クマタキ アㇺキリ クキ ルスイ クス お嬢さんにも私の妹を覚えて(見知って)もらいたいので。(W会話) ②…しそうである。 omke rusuy オㇺケ ルスイ せき(咳)が出そうだ。(W) tane k=étoranne rusuy humi as タネ ケトランネ ルスイ フミ アㇱ もういやになりそうになった、 なんだかいやになりそうな気がする。(W) ☆参考 é-rusuy エルスイ […を食べる・…したい](食べもの)が好きだ。 ipe-rusuy イペルスイ [ものを食べる・…したい] 空腹だ。 mokor-rusuy モコンルスイ [眠る・…したい] 眠い。 {E: to want to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruyanpekar
ルヤンペカㇻ 【自動】[ruyanpe-kar 嵐/雨・にあたる] 雨ざらしになる(干した物をしまい忘れたために雨にあたったり嵐にあたったりする)。 ruyanpekar ayne mátek ápekor an ルヤンペカㇻ アイネ マテㇰ アペコラン 雨ざらしになって色がぼやけたみたいになった。(S) {E: to become weather-beaten.} (出典:田村、方言:沙流)
sak 2
サㇰ 【名】夏。 mata hene sak hene マタ ヘネ サㇰ ヘネ 冬でも夏でも。 {E: summer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
samakki hokke wa uki
サマッキ ホッケ ワ ウキ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(30)横位において行う samakki hokke wa uki〔サまッキ・ほッケ・ワ・ウき〕[samakki(matki 横になっている>、hokke(寝る)、wa(そして)、uki(交合する)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sanke
サンケ 【他動】[単](複は sapte サㇷ゚テ)[san-ke 出る・(他動詞化)](しまってあるものや中にあるものを)(一つ)を出す、 客に(食べ物・飲み物・贈り物)を出す、 (手紙)を出す(投函する、 送る)。 sake sanke サケ サンケ 酒を出す。 eturusihi sanke エトゥルシヒ サンケ (熊が)鼻づらを出す。 sanke-mat サンケマッ[雅] 正妻。 {E: to serve, take out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sankemaci(hi)
サンケマチ(ヒ) 【名】[所](概は sankemat サンケマッ)[sanke-mat 出す/前側の・妻][雅] …の正妻。 ☆参考 antemaci(hi) アンテマチ(ヒ)、 sókarmaci(hi) ソカㇻマチ(ヒ) とも言う。 日常語で正妻を第二の妻と区別して言うには poromaci(hi) ポロマチ(ヒ)。 {E: the legal wife of…} (出典:田村、方言:沙流)
Sar 3
サㇻ 【名】[< sar 1葦原] [地名] ①沙流川(川の名)。 ②沙流川流域の地域。 Sar kotan サㇻ コタン 沙流川流域の地域(集落群のあるところ)。 Sar un kur サルン クㇽ 沙流の人、 沙流川流域の地域の人(住む人/出身の人)。 Sar un kur itak サルン クㇽ イタㇰ 沙流の人の言葉、 沙流方言。 ☆参考 北見の斜里川を Pinnesar ピンネサㇻ 男性のサラと言い、 これに対し日高の沙流川を Matnesar マッネサㇻ 女性のサラと言うことがある。 沙流川の昔の名称は Sísirmuka シシㇼムカ と言い、 これが正式の名称であるとも言われる。 {E: place name: ① the Saru River. ② the Saru River basin area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
saranpe
サランペ 【名】絹、 絹織物。 saranpe nuyto サランペ ヌイト 絹糸。(W) {E: silk; silk material.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
saranpekarpe
サランペカㇻペ 【名】[saranpe-kar-pe 絹・をつくる・もの][雅] かみそりの刃のようなもので、 布を裁断する道具。(W) ☆参考 現代のはさみは hasami ハサミ {E: a razor-like blade; a tool to cut cloth material.} (出典:田村、方言:沙流)
ser 1
セㇾ 【名】[概](所は seri(hi) セリ(ヒ))布幅、 身幅。 ser pakno an senkaki en=kore セㇾ パㇰノ アン センカキ エンコレ 布幅だけある布(=正方形の布)をください。(S) {E: the width (of a roll of material; the body).} (出典:田村、方言:沙流)
sí- 2
シ 【接頭】①(名詞に接頭して連体的に)本当の、 主な、 大きい…。 askepet アㇱケペッ 指; síaskepet シアㇱケペッ 大きい指=親指。 síyuk シユㇰ 雄熊。 katkemat カッケマッ 奥様; síkatkemat シカッケマッ 本当の(立派な)奥様。 ②(性質を表す自動詞(形容詞)や連体詞などに接頭して、 程度が完全であるかまたは非常に高いことを表す。) 本当に、 とても。 poro ポロ 大きい;síporo シポロ とても大きい、 巨大である。 kanna カンナ 上の方の;síkanna シカンナ 一番高い所の。 ☆発音 たいていの場合 sí- シ の部分が高く発音される。 (出典:田村、方言:沙流)
sikramaci(hi)
シㇰラマチ(ヒ) 【名】[所](概は sikramat シㇰラマッ) …のひとみ(瞳)(「めぼとけ」)。 {E: the pupils of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
sime
シメ 【他動】…を木の皮で染める。 ku=mipi sime wa en=kore クミピ シメ ワ エンコレ 私の着物を染めてください。 ☆参考 木の皮を煎じると、 きれいに「かば色」(みかん色)になる。 はじめ濃くすると濃い赤になり、 後で入れたものはうすくなる(mátek マテㇰ)。 黒くするときは、 「かば色」にしてからどろどろの中へ入れるときれいにつやのいい黒になる。(S) {E: to dye…using the bark of trees.} (出典:田村、方言:沙流)
sine
シネ 【連体】一つ(一個/一本/一枚/一頭/一匹)の、 一人の。 sine sike シネ シケ 一個の荷物。 sine poyson シネ ポイソン 一人の子ども。 sine cup シネ チュㇷ゚ 一カ月。 sine to シネ ト 一日。 sine pa シネ パ 一年。 sine matnepoho シネ マッネポホ …の一人娘。 sine-an-pa-ta シネアンパタ ある年。 sine-an-pe-ta シネアンペタ あるとき。 sine-an-to-ta シネアントタ ある日。 sine an ta シネ アン タ あるとき。 sine to ne シネ ト ネ 一日で。 sine to ne a=e wa isam ruwe? シネ ト ネ アエ ワ イサㇺ ルウェ? (私たち、 あれを)一日で食べてしまったの? (S) “sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an?” “a=sikíhi un” 「シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン?」「アシキヒ ウン」 「一つの尾根を両方から一緒に持っていて互いに会ったことのないものはなあに?」「(私たちみんなの)目よ」(なぞなぞ)。 (S-W会話) {E: one as a counter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
síno 2
シノ 【連体】真の、 まことの。 síno katkemat シノ カッケマッ まことの奥様(=本当に立派な/尊い奥様)。 sonno ukor síno ukor ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ 本当の結婚まことの結婚(将来死んで天国に行ってはじめて本当に完全な夫婦になれると、 神が地上に残す夫または妻に言うときの言葉)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipankekeretoh onukara
シパンケケレトㇹ オヌカラ §034.結婚(する)(33)si-panke-keretoh o-nukara〔ši-páŋ-ke-ke-re-toh|o-nú-ka-ra シぱンケ・ケレトㇹ・オぬカラ〕⦅S.⦆【雅】妻にする。[si-(自分の)+panke(しもての)+keretoh(ひざのさき)+-o-(に)+nukara(見る)]。"kamuy pon matekachi si-panke-keretox an-o-nukara"「神である少女を自分のしもての膝の先におれが見た」「神である少女を俺は妻にした」⦅古謡, p.190⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sir- 3
シㇼ 【名詞語根】①地、 あたり、 その辺の様子。 sir-ouri シㇼオウリ 地面を掘る。 sir-sep シㇼセㇷ゚ 場所が広い。 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 ②(季節や時を表す特定の数語に接頭して) …になる。 sir-mata シㇼマタ 冬になる。 ☆参考 自動詞や名詞に接頭して完全動詞をつくることも多い。 ☆参考 t, c の前では通常 sit- シッ、 n, r の前では通常 sin- シン と発音される。 本辞典では、 ハイフンの前では sir と書き、 ハイフンがなく続けて書くときは発音どおりに sit, sin と書く。 {E: ① a hilly, mountainous area, locality. ② to become…(in reference to the seasons or time) } (出典:田村、方言:沙流)
sir-citurimeta
シッチトゥリメタ 【完動】[名+他動中相][sir-ci-turim-eta あたり・…される・(爆音の擬音)・(他動詞形成)]バリバリバリバリドンドンダンダンと大砲のような大きな音がする。 réra wen híne apu perke hum apu yaske hum sir-citurimeta híne ekimatekpa kus kira wa yap レラ ウェン ヒネ アプ ペㇾケ フㇺ アプ ヤㇱケ フㇺ シッチトゥリメタ ヒネ エキマテㇰパ クㇱ キラ ワ ヤㇷ゚ 風が悪くて流氷が割れる音、 流氷が裂ける音がバリバリバリバリドンドンダンダンと大砲の音のように響いて、 みんなびっくりしたので逃げて帰って来た。(S) ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for something to make a booming cannon-like sound.} (出典:田村、方言:沙流)
siretokkor
シレトッコㇿ 【自動】器量(きりょう)がよい、 美貌(びぼう)である。 katkemat ka siretokkor, pontono ka siretokkor, kamuy sirine oka utar カッケマッ カ シレトッコㇿ、 ポントノ カ シレトッコㇿ、 カムイ シリネ オカ ウタㇻ 奥様も美しい、 おぼっちゃまも美しい、 神様のような立派な方々。(S) {E: to be beautiful; good-looking.} (出典:田村、方言:沙流)
siri
シリ 【名/形名】[所](概は sir シㇼ) ①(普通名詞として)(=sirihi シリヒ)…の様子、 地、 地面、 所、 あたり。 ②[形名](名詞化辞として)(動詞句に終わる文の後に置かれて、 見える様子に関する説明の名詞句をつくる。) …する/している様子。 a=onáha i=respa siri pirka rok pe ne kusu アオナハ イレㇱパ シリ ピㇼカ ロㇰ ペ ネ クス 父が私を育ててくれた育て方がよかったので。(S民話) …siri ne …シリ ネ …する/した/している様子だ、 (見たところ)…する/した/しているのだ。 tanepo póka a=porómacihi omanan siri ne na タネポ ポカ アポロマチヒ オマナン シリ ネ ナ 初めてあなたの本妻様がお見えになったのですから。(W民話) …siri an …シリ アン (1)(感嘆文で)…しているなあ。 (2)(主に疑問詞のある疑問文で)(この様子は)…しているのか。 a=kor katkemat mak é=iki siri an? アコㇿ カッケマッ マㇰ エイキ シリ アン? 奥様、 何をしていらっしゃるのですか。(W民話) …siri? …シリ? (主に当否を問う疑問文で)…しているのか。 tanepo ape e=ari siri? タネポ アペ エアリ シリ? 今やっと火を焚きつけたの? …siri iki …シリ イキ …している(そういう様子の行動をしている)。 tu moto orke hunar kor as wa an siri iki トゥ モト オㇿケ フナㇻ コㇿ アㇱ ワ アン シリ イキ 彼はいろいろと素性をさぐりながら立っていた(そういう様子をしていた)。(W民話) ☞sir シㇼ {E: ① earth; land; place; appearance. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirka 2
シㇼカ 【位名】[概](所は sirkasi シㇼカシ、 sirkaske シㇼカㇱケ)[sir-ka 地/あたり・の上] ①地面や床(ゆか)の上。 ne suwop apunno a=ranke sirka ta a=anú ranke a=anú ranke ayne ネ スウォㇷ゚ アプンノ アランケ シㇼカ タ アアヌ ランケ アアヌ ランケ アイネ その箱を静かに下ろして床(ゆか)に置き、 次々に下ろしては床に置いてから。(HK民話) sirka ta inkar シㇼカ タ インカㇻ [地面・に・ものを見る](負けたために)何も言えない。 ②(布や着物の)表(おもて)。 ☆対語 sirpok シㇼポㇰ {E: ① on, above ground. ② the front, outer surface of clothing, material.} (出典:田村、方言:沙流)
sirkasi/sirkas(i)ke
シㇼカシ/シㇼカシケ/シㇼカㇱケ 【位名】[所](概は sirka シㇼカ)[sir-kasi/kas(i)ke 地・その上] ①…の上。 toytoy ka wa/hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáykosnekur/punpa kane トイトイ カ ワ/ホプニ レラ/マウ シㇼカシ/アエヤイコㇱネクㇽ/プンパ カネ 土の上から立ちのぼる風に吹かれたように体が軽く浮き上がって (Sユーカラ) m ②…の表(おもて)(布や着物のおもて)、 その表。 {E: the outer surface of…(clothing, material).} (出典:田村、方言:沙流)
sirpok
シㇼポㇰ 【位名】[概](所は sirpoki/sirpokke シㇼポキ/シㇼポッケ) [sir-pok あたり・の下](布や着物の)裏。 sirpok ne p isam シㇼポㇰ ネㇷ゚ イサㇺ 裏になるもの(=裏地にする布)がない。(W) ☆対語 sirka シㇼカ {E: the back, inside, lining (of material, clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
sirpoki/sirpokke
シㇼポキ/シㇼポッケ 【位名】[所](概は sirpok シㇼポㇰ) …の裏(布や着物の)。 sirpokke ne kuni p シㇼポッケ ネ クニㇷ゚ 裏側になるもの=裏地 (W) sirpokke wa itak a=omáre シㇼポッケ ワ イタㇰ アオマレ 裏から言葉を入れる=テープを裏返してB面に言葉を録音する。(W) {E: the inner surface of… (material, clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
sitayki 2
シタイキ 【他動】[< sitayki 1 ](布)を織る。 ☆参考 isitayki イシタイキ [自動]機織りする、 厚司を織る。 {E: to weave (material).} (出典:田村、方言:沙流)
siwtoho
シウトホ 【名】[所](概は siwto シウト) …のしゅうと、 しゅうとめ(夫または妻の父母兄姉弟妹)。 siwto(ho) acapo シウト(ホ) アチャポ 舅、 夫または妻の父。 siwto(ho) kiyanne kur シウト(ホ) キヤンネ クㇽ 夫または妻の兄。 siwto(ho) okkaypo シウト(ホ) オッカイポ 小舅、 夫または妻の兄弟。 siwto(ho) onne kur シウト(ホ) オンネ クㇽ 舅である老人、 夫または妻の年老いた父。 siwto(ho) ponmenoko シウト(ホ) ポンメノコ 小姑、 夫または妻の姉妹。 siwto(ho) unarpe シウト(ホ) ウナㇻペ 姑、 夫または妻の母。 siwto(ho) kiyanne mat シウト(ホ) キヤンネ マッ 夫または妻の姉。(S) {E: the in-laws of…} (出典:田村、方言:沙流)
so 2
ソ 【名】座、 座れるようにしてある床(ゆか)、 敷物を敷いてある床(ゆか)。 so kar ソ カㇻ 敷物を敷いて人が座る場所を整える。 so or ソ オㇿ (家の中の)敷物を敷いた上。 ita-so イタソ 板の床。 ☆参考 「床(ゆか)」の訳語としても出た。 ☆参考 昔の家では、 土の上に敷物を敷いて、 その上に座れるようにした。 {E: a form of sitting, a sitting place; a floor covered with matting for sitting on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sóho
ソホ 【名】[所](概は so ソ)…の座、 …でつくった敷物を敷いて整えた所。 {E: a seat of…; a place prepared with a mat laid out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sókar
ソカㇻ 【自動】[so-kar 座・をつくる](地面の上に)敷物を敷いて人々が入って座れるように整える。 sókar hem ki munnuwe hem ki ソカㇻ ヘㇺ キ ムンヌウェ ヘㇺ キ 敷物を敷いたり掃き掃除をしたりする(民話の中で、 客人を迎え入れる用意をする場面の常套句)。 {E: to lay out a mat (on the ground) for people to sit on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sókarmaci(hi)
ソカㇻマチ(ヒ) 【名】[所](概 sokarmat ソカㇻマッ の用例はない。)[sokar-mat-i 敷物を敷いて座を整える・女/妻・(所属語尾)][雅] 正妻。 a=antemaci/a=sokarmaci/a=osúra kuni/a=ramú ka/somo ki awa アアンテマチ/アソカㇻマチ/アオスラ クニ/アラム カ/ソモ キ アワ わが正妻、 わが本妻と、 別れることなど思ってもみなかったが。(W神謡語り) antemacihi sókarmacihi ikesuy hi ruska kusu アンテマチヒ ソカㇻマチヒ イケスイ ヒ ルㇱカ クス (その男の神は)正妻が、 本妻が、 怒って出て行ったので不機嫌になって。(W独話) ☆参考 antemaci(hi) アンテマチ(ヒ) とも言う。 用例は二つとも類義並列の対句である。 両方とも主として韻文で使われる。 日常語で正妻を第二の妻と区別して言う簡単な言い方は poromat ポロマッ[概]/poromaci(hi) ポロマチ(ヒ)[所]。 {E: one's legal wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sónep
ソネㇷ゚ 【名】[so-ne-p 敷物を敷いて座れるように整えた床・になる・もの]床(ゆか)に敷くもの、 敷物になるもの、 敷物の総称。 ☆参考 ceykip チェイキㇷ゚ ものをつくる道具、 aesúkep アエスケㇷ゚ 台所道具、 amip アミㇷ゚ 着物・ふとん等に対して言う。 {E: floor-covering; matting etc.} (出典:田村、方言:沙流)
soteskao
ソテㇱカオ 【自動】[so-tes-ka-o 敷物(を敷いた床)・(ござを編むことを表す語根)・の上・に置く](?) 敷物(ござ)を編む。 móse=an wa orano easir soteskao=an a an a モセアン マ オラノ エアシㇼ ソテㇱカオアナ アナ 私はヨシを刈ってそれからござを次々にたくさん編んで。(W民話) ☆参考 ござを編むことを通常は itese イテセ と言い、 ござ編みの道具は iteseni イテセニ と言う。 {E: to make, weave matting.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suci(hi)
スチ(ヒ) 【名】[所](概は sut スッ)…の祖母。 sucihi tura utura wa arki スチヒ トゥラ ウトゥラ ワ アㇻキ 彼は彼の祖母と連れだって(二人が)一緒に来た。(S) sucihi sápikiri スチヒ サピキリ 母系の代々の系統。 ☆参考 親愛感のない親族関係のみの表現。 ときには悪口に使われる。 頻度は低く、 他の親族名称ほどには使われない。 通常は kor húci コㇿ フチ と言う。 {E: one's maternal ancestors, lineage.} (出典:田村、方言:沙流)
sukuhmahnekuh(ru/-ru)
スクㇷマㇵネクㇷ §007.むすめ(娘)(25)sukuh-mahnekuh(ru/-ru)〔su-kúh-mah-ne-kuh スくㇷマㇵネクㇷ〕[sukuh(mat-ne-kur 女・である・ひと)]⦅シラウラ、アイハマ、ナイブチ⦆年頃の娘。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sukup
スクㇷ゚ 【自動】①成長する、 子どもから大人へ、 若年から壮年になり壮年期をすごして老年へと向かって成長して/年を取っていく、 (若い大人として)暮らす/人生を過ごす。 tan te pakno sukup tuyka ta a=ki kor oka=an hi タン テ パㇰノ スクㇷ゚ トゥイカ タ アキ コㇿ オカアニ 私たちがこれまで生きてきた間にしていたことを。(W会話) iruka sukup kor tu po re po a=kor kor イルカ スクㇷ゚ コㇿ トゥ ポ レ ポ アコㇿ コㇿ 少しの間暮らすうちに二、 三人の子どもができたとき。(HC民話) ②若い(老いていない、 まだ元気でよく働ける)、 壮年である。 sukup kur スクㇷ゚ クㇽ 若い人(二十代から三十五、 六まで) (S)、 (十代二十代から三十代四十代の中年まで) (S) poro sukup kur ポロ スクㇷ゚ クㇽ 熟年の人、 初老の人。 en=or ta anak sukup utar poronno oka na nep ka a=emónasap ciki sikasuyre yan エノッタ アナㇰ スクプタㇻ ポロンノ オカ ナ ネㇷ゚ カ アエモナサㇷ゚ チキ シカスイレ ヤン 私の所には若い人たちが大勢いるから何か忙しいときには手伝わせなさい。(S) (注 [対] onne オンネ 年老いている。) ③[名]成長している間、 人生の間、 若いとき(老年になる前全部)。 sukup epitta スクㇷ゚ エピッタ 小さいときからずっと。 sukup hontom eysam スクㇷ゚ ホントㇺ エイサㇺ 人生の途中で亡くなる=老いるまで生きずにまだ若いうちに、 三十代、 四十代ぐらいで死ぬ。 sukup noski epa スクㇷ゚ ノㇱキ エパ 人生のなかば(壮年)に達する。 ☆参考 pewre ペウレ は十代から二十代ぐらいの若年を言い、 成長する意味はない。 ☆参考 小さい子どもが成長して大きくなることは poro ポロ。 {E: ① to mature, grow up. ② young. (from about 20~35, 36 years of age). ③ to be young: refers to the passing of the years (as a young adult). } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sukuskar
スクㇱカㇻ 【自動】[sukus-kar 日ざし・に当たる] 日光に当たる、 日ざしを受ける。 sukuskar uske iro wen スクㇱカㇻ ウㇱケ イロ ウェン (菜っぱを外に出しておいたため)日に当たったところが色が悪くなった。(S) ku=mipihi tane sukuskar ayne mátek wa okere クミピヒ タネ スクㇱカㇻ アイネ マテㇰ ワ オケレ 私の着物(が)日に当たってもうすっかり色がはげてしまった。(S) {E: to be exposed to the sunlight.} (出典:田村、方言:沙流)
sutsapikiri
スッサピキリ 【名】[所](概の例はない。)[sut-sapikir-i おばあさん・系統・(所属語尾)] 母系の代々の系統(どういうおばあさんからどういう女が生まれ、 次が何という女で…と、 母系の系統を代々たどっていく、 その系統)。 ☆参考 sucihi sápikiri スチヒ サピキリ とも言う。 ☆対語 ekassapikiri エカッサピキリ。 {E: (system of) maternal lineage.} (出典:田村、方言:沙流)
taanéno
タアネノ 【副】[taa-neno これ・のように] このように。 taanéno an タアネノ アン こんな、 このような。(W) taanéno pirka matkaci タアネノ ピㇼカ マッカチ このように美しい少女。(KH民話) taanéno kar wa en=kore yan タアネノ カㇻ ワ エンコレ ヤン このように(これと同じように)してください。(S) taanéno ne, toonéno ne sekor タアネノ ネ、 トオネノ ネ セコㇿ こうなんだよ、 ああなんだよと(言って教えてくれた)。(W) ☆参考 sekor sekor セコㇿ セコㇿ (動作をやって見せながら)こういうふうに。(W会話) {E: like this.} (出典:田村、方言:沙流)
tama 1
タマ 【名】[< 日本語] 玉。 ramat tama ラマッ タマ 魂の玉。 ☆参考 人の魂は丸い玉の形をしている。 ☞tamanum タマヌㇺ {E: a bullet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tanepo
タネポ 【副】[tane-po 今・(指小辞)] 今やっと、 今初めて、 初めて。 m tanepo k=ek タネポ ケㇰ 私は今やっと来た。(S) tanepo e=nukar wa… タネポ エヌカㇻ ワ… あなたは初めてこの人と会ったのだから。(W会話) ku=matnepo tanepo pókor hi ora ku=nukar wa ku=koruyruye kor k=孜aykopuntek pe un クマッネポ タネポ ポコリ オラ クヌカㇻ ワ クコルイルイェ コㇿ ケヤイコプンテㇰ ペ ウン 私の娘が初めて子どもを生んだので私は見て娘の手をなでながら喜んでいるのだよ。(S) {E: finally; just now; for the first time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tanpa
タンパ 【名】[tan-pa この・年] 今年。 tanpa ne anak タンパ ネ アナㇰ 今年は、 今年には。 tanpa ne ere pa タンパ ネ エレ パ 今年で三年(今年が三年目であることを表す)。 tanpa matapa takne タンパ マタパ タㇰネ 今年は冬が短い(秋霜が遅く、 春の雪どけが早い)。(S) {E: this year.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tese
テセ 【他動】(敷物)を編む(ござ編み器 iteseni イテセニ を使い、 平行に並べたガマなどの繊維を、 端に石のおもりをつけた糸で交互に押えて編んでいく)。 ☆参考 自は itese イテセ。 敷物は toma トマ、 その中でござは citarpe チタㇻペ、 色の模様の入ったのは níkapunpe ニカプンペ。 {E: to knit, weave matting.} (出典:田村、方言:沙流)
tokuy
トクイ 【名】[概](所は tokuy(he) トクイェ(ヘ)) [< 日本語 とくい(得意)] 親しい友、 親しく交際している友達。 sisak tokuy ne シサㇰ トㇰイ ネ またとない朋友として/となって。 {E: a close, intimate friend.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toma
トマ 【名】[< 日本語 とま(苫)](大きい)ござ、 敷物。 ☆参考 炉端の座席に敷く小さい(畳ぐらいの大きさの)ござは citarpe チタㇻペ、 黒や赤の模様の入ったのは níkapunpe ニカプンペ と言う。 {E: straw matting.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tukno
トゥㇰノ 【自動】[tuk-no 成長する・よく] よく伸びる、 生長がはやい(「おがりやすい」)。 {E: to grow, mature quickly.} (出典:田村、方言:沙流)
tures
トゥレㇱ 【名】[概](所は turesi(hi) トゥレシ(ヒ))[雅][古] ①妹(兄から見た妹)。 ②(姉から見た妹の意味で使われた例もある。) ☆参考 普通の話し言葉では、 兄から見た妹は matapa マタパ、 姉から見た妹は mátak マタㇰ。 ☞turesi トゥレシ 1 {E: ①a younger sister (from the perspective of an older brother).} (出典:田村、方言:沙流)
turesi 1
トゥレシ 【名】[< turesi(hi)]妹(兄から見た妹)(「…の妹」は kor turesi コッ トレシ)。 atuyso kurka/epunkine kamuy/kor turesi アトゥイソ クㇽカ/エプンキネ カムイ/コッ トゥレシ [雅]海外の地を守る神の妹。(Sユーカラ) a=kor turesi アコッ トゥレシ 私の妹、 わが妹。 ☆参考 血縁の妹とはかぎらない。 いとおしく思い、 いつくしんでいる女性を「妹」と呼ぶので、 養兄(育ての兄)が養っている女子を呼ぶとか、 また恋人や妻である場合もある。 日常語で「妹」を表す matapa マタパ、 mátak マタㇰ には、 そのような用法は未出。 ☞turesmacihi トゥレㇱマチヒ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turesi(hi) 2
トゥレシ(ヒ) 【名】[所](概は tures トゥレㇱ)…の(兄に対する)妹。 ☆参考 同じ話し手が同じ伝承の中で matapaha マタパハ とも言っている。 {E: a, the younger sister of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turesmacihi
トゥレㇱマチヒ 【名】[所](概は未出。 macihi マチヒ の概は mat)[tures-macihi 妹・妻[所]](直訳すると)妹妻、 (次の神謡中の文脈で)妹である妻。 Okikurmi kamuy turesmacihi オキクㇽミ カムイ トゥレㇱマチヒ オキクルミ神の妹妻。(W神謡K) ☆参考 この伝承でオキクルミ神は iresu yupi イレス ユピ《育ての兄》と呼ばれ、 自叙している女性は a=kor turesi アコッ トゥレシ《私の妹》と呼ばれているが、 伝承者による結末の語りの中でその女性が turesmacihi トゥレㇱマチヒ と呼ばれている。 ☞tures トゥレㇱ、 turesi トゥレシ 1 (出典:田村、方言:沙流)
turiri
トゥリリ 【他動】[turi-ri …を伸ばす・(重複)] …をスーッと伸ばす、 (手)をスーッとさしのべている。 tekehe turiri テケヘ トゥリリ 手をスーツと伸ばす。 Okikurmi kamuy kor katkemat hunpe rika kisma wa puyar kari turiri hi ta オキクㇽミ カムイ コㇿ カッケマッ フンペ リカ キㇱマ ワ プヤㇻ カリ トゥリリ ヒ タ オキクルミ神の奥方が鯨の脂身をつかんで窓からさしのべたときに。(HK民話) {E: to stretch…taut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tus 2
トゥㇱ 【名】[概](所は tusi(hi) トゥシ(ヒ))(本妻から見た)夫のもう一人の妻(夫の「めかけ」)。 ☆参考 「本妻」から見ての「夫のめかけ」という説明と、 そのほかに「めかけ」から見ての「夫の本妻」をも言うという説明とがある。 これまでに出た用例は「本妻」から見ての「めかけ」のみである。 ☆参考 utusmat ウトゥㇱマッ 一人の夫の複数の妻たち(「めかけ本妻」)。 {E: a mistress; a second wife.} (出典:田村、方言:沙流)
tus(-i)
トゥㇱ §037.妻(12)tus(-i)〔tús とぅㇱ〕①⦅ホロベツ、ビホロ⦆妻から夫の妾を言う。例えばAなる男がBなる夫人とCなる第二夫人を持っている場合にはCはBのtus(相妻)になるわけである。"Iskar un a-ponmaci a-poho a-tura wa ek-an;oro-wano a-kor-katkemat tusihi yay-ko-omap."[Iskar(石狩)、un(にいる)、a-(私の)、pon-mat(めかけ)、ponmaci(そのめかけ)、a-(私の)、poho(その子)、a-poho(私の子を)、a-(私が)、tura(連れる)、wa(そして)、ek(来る)、-an(私が)、a-tura wa ek-an(私が連れて私が来る)、oro(そこ、その時)、oro-wa(その時から)、oro-wa-no(その時からずうっと)、a-(私の)、kor(所有する)、katkemat(主婦、本妻)、a-kor-katkemat(私の本妻が)、tusihi(その相妻を、=私の第二夫人を)、yay(自分)、-ko-(と共に、の所で)omap(可愛がる)、yay-ko-omap(自分のそばへ置いて愛撫した)](石狩にいた私の第二夫人と私の子を私は連れて来た;その後ずうっと私の本妻はその相妻である私の第二夫人を自分のそばに置いて愛撫した)。②めかけから夫の本妻を言う⦅ホロべツ⦆。③【動詞】(-an)本妻と同じ家にいて同じ男に第二夫人として仕える;相妻となる。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
uirwakikor
ウイㇼワキコㇿ 【自動】[u-irwaki-kor 互いを・兄弟姉妹[所]・を持つ]☆[発音]ウイㇽワキコㇿ。 ①兄弟姉妹の関係にある。 ②(名詞として)兄弟姉妹。 ☆参考 兄弟、 兄妹、 姉妹、 姉弟などの関係を区別せずに言う。 uyupikor ウユピコㇿ 兄弟/兄妹である、 usakor ウサコㇿ 姉妹/姉弟である、 uwakikor ウワキコㇿ 兄弟/姉弟である、 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 {E: ①to have, be brothers and sisters. ②brothers and sisters.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
umcakina
ウㇺチャキナ 【名】[umca-kina (?)・草][植物](草の名) citarpe チタㇻペ《ござ》に編む草の一つ。 〔知分類 p.219 uncha-kina アゼスゲ[un(彼らを) cha(切る) kina(草) ]((本別))〕 {E: straw for matting.} (出典:田村、方言:沙流)
uneno
ウネノ 【副】[u-neno 互い・に似て] ①(二つ以上が)互いに似て、 同じく。 kutcama uneno an クッチャマ ウネノ アン 声がそっくりだ。(S) uneno aynu ne wa hńta kusu ene e=hawean hi an? ウネノ アイヌ ネ ワ、 フンタ クス エネ エハウェアニ アン? 私たちは同じにアイヌであって、 どうしてあなたはそのように言うのか。(S) uneno motokor ウネノ モトコㇿ 同じく起源を持つ=起源は同じである。 imatne kur ka iyokkayone kur ka, opitta uneno kewtumu pirka utar ne イマッネ クㇽ カ イヨッカヨネ クㇽ カ、 オピッタ ウネノ ケウトゥム ピㇼカ ウタンネ 奥さんのほうもだんなさんのほうも、 両方とも同じに心のいい人たちだ。(S) ②(連体的に)同じ…。 uneno itak ウネノ イタㇰ 同じ言葉。 ☆参考 性質や有様や状況などが似ていることや同様であることを言う。 これに対し、 数量や程度が同じくらいであることは upakno ウパㇰノ と言う。 ☞néno ネノ {E: ①like; the same as. ②the same …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upokor
ウポコㇿ 【自動】[u-po-kor 互い・息子・を持つ] 息子と親の関係にある。 upokor utar ウポコルタㇻ 息子と親(息子と父または息子と母または息子と両親)。 ☆参考 umatnepokor ウマッネポコㇿ 娘と親の関係にある。 uunukor ウウヌコㇿ 母と子の関係にある。 uwonakor ウウォナコㇿ 父と子の関係にある。 {E: to have a parent-son relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
upunpatce
ウプンパッチェ 【完動】[upun-patce 雪ぼこり・フワッと飛ぶ] (=upunpana patce ウプンパナ パッチェ)雪が風に飛ばされてフワーッと飛ぶ。 mata an kor upas as, réra ruy kor upunpatce マタ アン コㇿ ウパㇱ アㇱ、 レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ 冬になると雪が降り、 風が強いと雪が風に飛ばされてフワッーと飛ぶ。(S) {E: for snow to fly in the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
urorerok
ウロレロㇰ 【自動】[複](単の用例はない)[u-ror-e-rok 互い・の上座・に・座る[複]](二人が)上座下座に並んで座る。 kamuy ne kus koraci an onne kur an, úturkehe ta kamuy ne noyne an rupnemat an, urorerok híne oka カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ アン、 ウトゥㇽケヘ タ カムイ ネ ノイネ アン ルㇷ゚ネマッ アン、 ウロレロㇰ ヒネ オカ 神と見まがうばかりの立派な老人がいた、 その下座に神のような立派な老女がいた、 二人は上座下座に並んで座っていた。(KC民話) {E: to sit in order from the highest to the lowest place of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usa 1
ウサ 【副】①いろいろ、 (連体的に)いろいろな。 usa kéraanpe kar kor an ウサ ケラアンペ カㇻ コㇿ アン (彼女は)いろいろなごちそうをつくっていた。 ②それぞれめいめい、 一人一人。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ 二つに分けてそれぞれに(二人ともに)あげなさい。(S) pon menoko tup mat ne usa a=kor wa ポン メノコ トゥㇷ゚ マッ ネ ウサ アコㇿ ワ 私たちは若い女性二人を妻としてそれぞれ持って=私たち二人はその二人の女性の一人ずつと結婚して。(KC民話) ③usa usa ウサ ウサ いろいろ、 それぞれに。 ④usa oka ウサ オカ いろいろの(種々の、 様々の)。 usa okay pe ウサ オカイ ペ いろいろなもの/こと。 usa okay pe uwekarpare ウサ オカイ ペ ウウェカㇻパレ いろいろなものを集める。 ⑤(名詞の前に置かれ、 通常くり返されて) usa…usa… ウサ… ウサ …やら…やら。 usa cápe usa seta usa puta usa peko, nep ne yakka a=respa wa oka ウサ チャペ ウサ セタ ウサ プタ ウサ ペコ、 ネㇷ゚ ネ ヤッカ アレㇱパ ワ オカ 猫や犬や豚や牛や何でも飼われている。(S) usa iyuta usa suke ki wa ウサ イユタ ウサ スケ キ ワ (その女性は)ヒエつきやら料理やらいろいろして。(W民話) (iyuta イユタ、 suke スケ は自動詞で、 この場合、 動名詞。) {E: ①various; many kinds of. ②each.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usakor
ウサコㇿ 【自動】[u-sa-kor 互い・姉・を持つ] 姉と妹または姉と弟の関係である。 usakor pon menoko oka ウサコㇿ ポン メノコ オカ 姉妹の若い女性がいた。 usakor wa arki wa oka ウサコㇿ ワ アㇻキ ワ オカ 姉妹そろって来ている。(S) ☆参考 妹と姉ならば umatakikor ウマタキコㇿ とも言い、 弟と姉ならば uwakikor ウワキコㇿ [u-aki-kor] とも言う。 {E: an older sister-younger sister or older sister-younger brother relationship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usama
ウサマ 【他動】[u-sam-a 互い・のそば・(他動詞形成)]…を折りたたむ(布でも紙でも)。 citarpe usama wa ukao チタㇻペ ウサマ ワ ウカオ ござをたたんでしまう。(S) {E: to fold (up)(material, paper, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
usamsama
ウサㇺサマ 【他動】[u-sam-sam-a 互い・のそば・(重複)・(他動詞形成)](布、 反物)を(いく重にも)たたむ。 amip k=úsamsama wa k=úkao アミㇷ゚ クサㇺサマ ワ クカオ 着物をたたんでしまう。(W) ☆参考 ukonike ウコニケ 普通に着ている(着物)をたたむ。(W) {E: to fold (up)(material).} (出典:田村、方言:沙流)
úsep
ウセㇷ゚ 【名】[< úse-p それだけの・もの](?) 反物(着物にする前の布)。 úsep sinep a=esóuk ro ウセㇷ゚ シネㇷ゚ アエソウㇰ ロ 反物一反借りよう。(S) attus úsep アットゥㇱ ウセㇷ゚ 厚司の反物。 {E: woven materials.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utarokihi
ウタロキヒ 【名】[所](概は用例がない)[utar-ok-ihi 人々・(接尾辞)・(所属語尾)] 彼ら皆、 皆さん方。 tu tépu or un/ku=omare wa/pon katkemat hem/poro sensey utar/utarokihi/ku=nure rusuy トゥ テプ オルン/クオマレ ワ/ポン カッケマッ ヘㇺ/ポロ センセイ ウタㇻ/ウタロキヒ/クヌレ ルスイ (私は)二本のテープに入れてお嬢さんにも大先生方皆様にも聞かせたかった。(W即興詩) ☆参考 話し言葉の中には用例がない。 {E: everyone; all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utarorke(he)
ウタロㇿケ(ヘ) 【名】[雅]人々、 …たち。 kamuy moyremat/utarorkehe カムイ モイレマッ/ウタロㇿケヘ [雅]女神様たち。(Sユーカラ) atuyso ka ta/urokte pito/urokte kamuy/utar orke anak アトゥイソ カ タ/ウロㇰテ ピト/ウロㇰテ カムイ/ウタロㇿケ アナㇰ [雅]沖の方におわす神々は。(Sユーカラ語り) (出典:田村、方言:沙流)
utukari
ウトゥカリ 【位名】[u-tukari 互い・の手前] utukari ta ウトゥカリ タ (直訳すると)互いの手前に=しょっちゅう、 何回も。 a=weyyupi weysanpekor kusu ene e=matnepoho utukari ta yáni rayke ranke hike ka アウェイユピ ウェイサンペコㇿ クス エネ エマッネポホ ウトゥカリ タ ヤニ ライケ ランケ ヒケ カ 私のろくでなしの兄が悪心をだいてあなたの娘さんを何回もくり返しもう少しで殺しそうになったけれども。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utureskor
ウトゥレㇱコㇿ 【自動】[u-tures-kor 互い・の妹(turesi トゥレシ の i イ が落ちた形)・を持つ][雅](通常は)兄妹、 (この用例では)姉妹。 Menas un mat utureskor pe an ruwe ne awa メナスン マッ ウトゥレㇱコㇿ ペ アン ルウェ ネ アワ メナシ(東南方向、 静内方面)の姉妹がいたのだが。(HC神謡結末の語りの部分) ☆参考 この方言では「姉妹である」ことを言うには通常は umatakikor ウマタキコㇿ と言う。 {E: older brother-older sister; sisters.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utuste(a-)
ウトゥㇱテ §037.妻(16)utuste(a-)〔u-túš-te ウとぅㇱテ〕⦅ホロべツ、ビホロ⦆めかけをもつ。Aなる人にBなる本妻があるのにさらにCなるめかけを持った場合"A nispa B kat-kemat utuste"「AさんわB夫人をその夫にめかけある妻にした」「A氏はB夫人に相妻をもたせた」(=A氏はB夫人の他に第二夫人をもった)。[utus(↑)+-te(させる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
uunukor
ウウヌコㇿ 【自動】[u-unu-kor 互い・母親・を持つ] 母子である。 uunukor utar ウウヌコㇿ ウタㇻ 母子(母と息子、 母と娘)。 uunukor utar oka híne síran ウウヌコㇿ ウタㇻ オカ ヒネ シラン 母と子が住んでいた。(W民話の冒頭) ☆参考 同じ語構成の語の例:uwonakor ウウォナコㇿ[u-ona-kor] 父子である、 uyupikor ウユピコㇿ 兄と弟または妹である、 usakor ウサコㇿ 姉と弟または妹である、 umatapakor/utureskor ウマタパコㇿ/ウトゥレㇱコㇿ 妹と兄である、 umatakikor ウマタキコㇿ 妹と姉である、 upokor ウポコㇿ 息子と父または母である。 {E: to be mother and child.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uutarikor
ウウタリコㇿ 【自動】[u-utari-kor 互い・の同族・を持つ] 親戚同士である。 uutarikor utar ウウタリコㇿ ウタㇻ 親戚同士の人々。 ☆参考 同じ語構成の語の例:uirwakikor ウイㇼワキコㇿ 兄弟姉妹である、 uunukor ウウヌコㇿ 母子である、 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 {E: to be related.} (出典:田村、方言:沙流)
uweinkar
ウウェインカㇻ 【自動】[u-w-e-inkar 互い・(挿入音)・と一緒に・見る](?) 透視/予見する、 見通す、 そこにないものや未来のことがらが見えてわかる。 aynuramat ne an pe tane a=ne kusu, kamuy siri ne uweinkar koraci inkar=an katu ene an hi アイヌラマッ ネ アン ペ タネ アネ クス、 カムイ シリ ネ ウウェインカㇻ コラチ インカラン カトゥ エネ アニ 私はもう人の魂になっているので、 神さながらに、 見えないことを見通すみたいに、 次のようなことが見えます。(W民話) poro a=yupi uweinkar nupur pe ne kusu siyeye utar oka kor motoho ye ポロ アユピ ウウェインカㇻ ヌプㇽ ペ ネ クス シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 私の長兄は見えないことを見通す霊力のある人なので病気の人々がいるとその原因を言い当てる。(NK民話) {E: to see through; foresee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwonakor
ウウォナコㇿ 【自動】[u-w-ona-kor 互いに・(挿入音)・父親・持つ] 父子関係にある。 uwonakor utar ウウォナコㇿ ウタㇻ/ウウォナコルタㇻ 父子、 父と息子。 uwonakor utar tura wa paye ウウォナコルタㇻ トゥラ ワ パイェ 息子に父親がついて行く。(S) ☆参考 同じ語構成の語の例:uunukor ウウヌコㇿ 母子である。 usakor ウサコㇿ 姉弟または姉妹である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 upokor ウポコㇿ 親子(父と息子または母と息子)である。 umatnepokor ウマッネポコㇿ 父と娘または母と娘である。 {E: to be a father-child relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
uyupikor
ウユピコㇿ 【自動】[u-yupi-kor 互い・兄・持つ] 兄と弟妹である。 uyupikor wa arki ウユピコㇿ ワ アㇻキ 兄弟/兄妹一緒に来た。(S) uyupikor utar ウユピコㇿ ウタㇻ/ウユピコルタㇻ 兄と弟妹。 uyupikor utar ne ruwe un ウユピコルタンネ ルウェ ウン 兄弟なのだよ。(S) ☆参考 似た語構成の語の例:usakor ウサコㇿ 姉と弟妹である。 uwakikor ウワキコㇿ 兄姉と弟である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉と妹である。 uwonakor ウウォナコㇿ 父と子である。 uunukor ウウヌコㇿ 母と子である。 {E: to be in an older brother-younger siblings relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
wenkasu
ウェンカス 【副】[wen-kasu 悪い/ひどく・…しすぎる] あまり…、 あまりにも。 Iskar etokoho enukor kamuy matnepoho wenkasu menoko pirka ruwe イㇱカㇻ エトコホ エヌコㇿ カムイ マッネポホ ウェンカス メノコ ピㇼカ ルウェ 石狩川の水源地を守る神の娘があまりにもいい女であるのを。(W神謡語り) ☆参考 似た意味を表すのに eytasa エイタサ《あまり…》、 kaspa カㇱパ《…しすぎる》も使われる。 wenkasu ウェンカス は意味が強く、 「あまりにも…だったためにこのようなことをした」と説明するようなニュアンスで使われている。 {E: too, over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenpurikorpa
ウェンプリコㇿパ 【自動】[複](wenpurikor ウェンプリコㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆)悪い性癖を持つ、 素行が悪い、 悪事を働く。 a=matnepo wen a hawe ka somo ne aan pe ene, wenpurikor=an-pa hawe ne aan アマッネポ ウェン ア ハウェ カ ソモ ネ アアン ペ エネ、 ウェンプリコランパ ハウェ ネ アアン (今話を聞いてわかったことだが)娘が悪かったのではないのに、 私たちはあのように娘をせっかんして殺すというような悪いことをしてしまったのだなあ。(W民話) ☆参考 不定人称形は wenpurikor=an-pa ウェンプリコㇿアンパ/ウェンプリコㇿアンパ。 {E: to have bad habits; do wrong to a person (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayankina
ヤヤンキナ 【名】[yayan-kina ただの・編む草] ござ(citarpe チタㇻペ)に編む草の一つ、 「田や畑の泥地に生えている、 丈一メートルくらい、 直径二、 三ミリ。」 (S)〔知分類 p.219 ヤラメスゲの茎葉〕 {E: a type of grass used for weaving mats.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykopakari
ヤイコパカリ 【他動】[yay-ko-pakari 自分・に合わせて・…をはかる](布など)を自分の体に合わせて寸法をはかる(着物をつくるとき等)。 {E: to measure out material against one's body (in order to make clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
yaysiporore
ヤイシポロレ 【自動】[yay-si-poro-re 自分・自分・大きくなる・させる] がまんする、 大人ぶる、 「様子ぶる」、 (今の若者の言い方では)かっこつける。 yaysiporore wa arka yak ye ka somo ki ヤイシポロレ ワ アㇻカ ヤㇰ イェ カ ソモ キ (彼は)がまんして痛いとも言わない。(S) éno p ne korka yaysiporore wa somo e siri エノㇷ゚ ネ コㇿカ ヤイシポロレ ワ ソモ エ シリ (彼はそれを)いつも好きでよく食べるのだが(今は)「様子ぶって」食べないのだ。(S) {E: to put up, have patience with; to act mature than one's age..} (出典:田村、方言:沙流)
yuk
ユㇰ 【名】[動物] シカ(鹿)。 pon yuk ポン ユㇰ (川下の人は poyyuk ポイユㇰ と発音する。)小さい鹿、 子鹿。 yuk cikoykip ユㇰ チコイキㇷ゚ [鹿・けもの] 鹿 (kamuy cikoykip カムイ チコイキㇷ゚ [熊・けもの] との対句表現で用いられる)。 yuk ne ciki kamuy ne ciki ユㇰ ネ チキ カムイ ネ チキ 鹿でも熊でも(たくさんとれて…)。 ☆参考 単独では鹿を表すが、 合成語の中では síyuk シユㇰ《雄の熊》のように熊を表すことがあり、 昔の言葉を反映しているものと思われる。 ☆参考 pinneraw ピンネラウ 雄の鹿。 matneraw マッネラウ 雌の鹿。 símomanpe シモマンペ 雄でも雌でも大きい鹿。(S)〔知分類 p.171〕 {E: a deer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)