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- or
- オㇿ 【位名】[概](所は oro/orke オロ/オㇿケ) ①(モノを表す名詞の後に置かれて、 そのモノを場所としてとらえる名詞句とする。 場所や時を表す名詞の後に置かれると、 よりはっきりとその場所、 その時を示す。 目的語として位置を表す名詞句を要求する語、 たとえば位置格助詞 ta タ《…に/で》、 un ウン《…へ》など、 動詞の接頭辞 o- オ《…に/で》など、 他動詞 kus クㇱ《…を通る》、 oma オマ《…に入る/位置する》などの前で多く使われる。) …の所、 …のとき。 (その他、 文脈によって…の中、 …の家、 …の上などいろいろに訳せる。)sapa or o ki サパ オㇿ オ キ 頭につくシラミ。 mesi itanki or a=o kor メシ イタンキ オㇿ アオ コㇿ ごはんを茶わんによそうと。(W会話) poro su or oma sayo ポロ ス オㇿ オマ サヨ 大鍋に入っているおかゆ。(W民話) apa or pak k=arpa korka アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ 私は戸口の所まで行ったけれど。(W) nis or péka hopuni ニソㇿ ペカ ホプニ 空を飛んだ。(S民話) toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コラン (彼は)畑で働いている。 suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に飛び込んだ(落ちた)。(S) iteki en=or ta ahup yan イテキ エノッ タ アフㇷ゚ ヤン 私の家に入らないで下さい。(S) kesikomu sekor sísam or ta a=ye ケシコム セコㇿ シサㇺ オッタ アイェ 消しゴムと日本語で言う。 kanto or un rikin カント オルン リキン 天に昇る。(S言い伝え) atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。(W民話) nis or wa ran ニソㇿ ワ ラン 空から降りて来た。(W民話) ②…or ta …or ta …オッタ …オッタ ☞otta オッタ 2。 or wa オㇿ ワ (受け身表現の行為者、 oro wa オロ ワ とも言う。)…によって。 kamuy or wa ene a=e=yáynure カムイ オㇿ ワ エネ アエヤイヌレ あなたは神からそう思わされた。(W民話) ☆参考 所属形は oro オロ の例が圧倒的で、 orke オㇿケ は1例のみ。 orke オㇿケ には別の用法がある。 {E: ①from… ②by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- -yorot
- ヨロッ 【自動語幹】☞iyorot イヨロッ-yorotte ヨロッテ【他動語幹】☞iyorotte イヨロッテ (出典:田村、方言:沙流)
- a=annorayke
- アアンノライケ 【a=ar-no-rayke】 完全に殺された.▷ア=それ アンノ(=アㇻノ)=全く ライケ=殺す ウェンプリ コㇿペ ネ クス ア・アンノライケ=悪い風習を持つ者だから,完全に殺されてしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=aynukor 1
- アアイヌコㇿ 【a=aynu-kor】 ①大事にされる、尊敬される.▷ア=それ アイヌ=人 コㇿ=持つ(→アイヌコㇿ=尊敬する) ペウレクㇽ ネ コㇿカ ア・アイヌコㇿ=若者であっても、大事にされなければならない. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=aynukor 2
- アアイヌコㇿ 【a=aynu-kor】 ②尊敬されなければならない人、人として大切にされる人のこと. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=aynukorkur
- アアイヌコㇿクㇽ 【a=aynu-kor-kur】 大切にされるべき人、尊敬されるべき人.▷ア=それ アイヌ=人間 コㇿ=持つ クㇽ=人 タアンクㇽ アナㇰネ ア・アイヌコㇿクㇽ ネ=この人は、大切にされるべき人だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=aynukorkur
- アアイヌコㇿクㇽ 【a=aynu-kor-kur】 人として大切にされる人.主として,イヨマンテ(熊送り)の時に祭主として祭を取り仕切ってもらう人をいう.人として,男として最も大切に尊敬される人.▷ア=それ アイヌ=人,人間,男 コㇿ=持つ クㇽ=人(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- a=ekiroroanpe
- アエキロロアンペ 【a=e-kiroroan-pe】 面白い物.▷ア=それ エキロロアン=面白いと思う ペ=物 ネㇷ゚ カ ア・エキロロアンペ ソモ エ・ヌカㇻ?=何か面白い物見なかったかい? (出典:萱野、方言:沙流)
- a=huskorep
- アフㇱコレㇷ゚ 【a=husko-re-p】 下に赤ん坊が生まれたばかりの子供.▷ア=それ フㇱコ=古い,古く レ=させる ㇷ゚=者 エネ ポロ ワ ア・フㇱコレㇷ゚ アヤイネ シリ アン=こんなに体も大きくて成長した(下の子が生まれた)のに,甘えているものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=ikeskorpe
- アイケㇱコロペ 【a=i-kes-kor-pe】 それを受け継ぐ物,宝物,武具,女性用の玉飾りなどをいう. ▷アイ=それ ケㇱ=残し コㇿ=持つ ペ=物 *特に玉飾りなどは女性から女性へという具合に受け継がれる.萱野茂二風谷アイヌ資料館に展示してあるタマサイは,ウノサレ,まめ,れい子,直枝,めぐみという風に女性側の血族に,アイケㇱコロ:ウケㇱコロ(受け継ぐ)ことになっているものである.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- a=kem apekor
- アケㇺアーペコㇿ 【a=kem a pekor】 きれいに作られた〔比喩〕.▷ア=人(が) ケㇺ=嘗める,嘗められた アーペコㇿ=かのごとく →嘗められたように フーン イヌイェ エ・エアㇱカイ シリ!イメル アッ カネ ア・ケㇺ アーペコㇿ アン ピㇼカ ニマ ネ ルウェ ネ=まあ,君は彫り物が上手なこと!後光がさすほどで,その上,嘗めたようにきれいな木の器だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=kor'ewen
- アコㇿエウェン 【a=kor-e-wen】 いじめられている.大切にされていない.▷ア=それ コㇿ=持つ エ=それで ウェン=悪い トイタ シサㇺ オッタ(オㇿ タ) ア・アフㇷ゚カㇻ ポン マッカチ アン ペ ケㇱト ア・コㇿエウェン シリ ク・ヌカㇻ ケランポㇰウェン(ク・エランポㇰウェン)=畑をしている和人の家に貰われた女子がいるのに,毎日いじめられているのを見て私は哀れに思っている(アフㇷ゚カㇻ=貰いにくる ア・アフㇷ゚カㇻ=貰われた).*昭和10年代に平取村内荷負小学校の先生が病気で死にそうになった時の遺言に,もしも子供を里子に出すのならアイヌにやってくれと言った.アイヌは里子であってもいじめないのを見ていたからである(川上勇治氏の話). (出典:萱野、方言:沙流)
- a=koramniwkes
- アコラムニウケㇱ 【a=ko-ram-niwkes】 説得できない,もてあます. ピㇼカ オッカイポ エㇰ ヒクス ク・マッカㇽクフ ケトゥナンカレ(ク・エトゥナンカレ) ルスイ オナハ トゥラノ ク・イェ ヤッカ ア・コラㇺニューケㇱ ケヤイパスイパ(ク・エヤイパスイパ)=いい若者が来たので,私の姪に見合いさせようと姪の父親と勧めたが.説得できないので私は腹が立った. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=kosipencorturikane
- アコシペンチョㇿトゥリカネ 【a=ko-si-pencor-turi-kane】 私の足元へ人間の死体が広がっていく. ▷ア=私 コ=そこに シ=自ら ペンチョㇿ=足元 トゥリ=伸ばし カネ=して *ポンヤウンペが戦争に行って人間を斬りまくり,人の上半身が足元に広がっていく[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- a=kuwakore
- アクワコレ 【a=kuwa-kore】 礼をする(品物か何かで).*アイヌ社会は物を借りた場合,その物に応じてお礼の意味で借りた時より多く返すのが当たり前で,その物のことを,クワコレ(杖を持たせる)という.▷ア=それ クワ=杖,利子,利息 コレ=くれてやる,持たせてやる (出典:萱野、方言:沙流)
- a=oraytekka 1
- アオライテッカ 【a=oraytekka】 ①毒が効く. ポンノ ホㇱキ!チスラㇷ゚ ネ ノイネ アン ペ ネ ナ.イヤイキㇷ゚テ ナ アオライテッカ パㇰノ ウンテレ・アン ロー=少し待て!乳ばなれ熊らしいものだよ.危ないから.毒が効くまで待つことにしよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=oraytekka 2
- アオライテッカ 【a=oraytekka】 ②しおれるまで,消えるまで,死ぬまで:火が消えてしまうことはアペオライテㇰという. アペオライテッカ ワ オラーノ エㇰ アニー=火が消えたのを確かめてから来てね. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=porse
- アポㇿセ 【a=porse】 表現(する). アイヌ オッタ(オㇿ タ) チクニ レ ア・ポㇿセ ヒ カムイ オッタ(オㇿ タ) ア・ポㇿセ ヒ シンナ ㇷ゚ カ アン ペ ネ=人間の所で言う木の名前の表現と,神の国での表現が違うものもあるものだ.チ・コㇿ コタン タ アナㇰネ "イセポ" セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ コㇿカ,ムカ ホントモ タ アン コタン タ アナㇰネ "カイクマ" セコㇿ ア・ポㇿセ ㇷ゚ ネ=私たちの村ではウサギを「イセポ」と言うけれど,鵡川という川の中ほどの村では「カイクマ」と言う(表現する)のだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=puykotoro
- アプイコトロ 【a=puy-kotoro】 耳の内側,耳朶.▷ア=私 プイ=穴 コトロ=内側 イタㇰ ネ ワ イキ コㇿカイキ ア・プイコトロ チュニンパレ(チ・イユニンパレ)=言葉だけではあったけれど,耳の内側が痛いほどに. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=ukorespa
- アウコレㇱパ 【a=uko-respa】 許嫁である.▷ア=それ ウコ=互いに,ともに レㇱパ=育てている(レス=「育てる」の〔複〕)人がともに育てている→ともに育てられている (出典:萱野、方言:沙流)
- a=ukoresup
- アウコレスㇷ゚ 【a=uko-resu-p】 許嫁.*親が将来子供同士を結婚させると決めていたものを指す.本人同士が使う言葉ではない.▷ア=それ ウコ=互いにそれを レス=育てる ㇷ゚=者 ナ ポン ヒ ワノ ク・マッネポホ エ・ポホ ア・ウコレスㇷ゚ ネ ルウェ ネ=ほんの小さい頃から私の娘とお前の息子は許嫁なのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- aekuwakorpe
- アエクワコㇿペ 【名】[a=e-kuwakor-pe 我々が(人が)・それで・杖をつく・もの]杖。(W) ☆参考 kuwa クワ とも言う。 kuwa クワ は墓標のことも言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- ahawkorep
- アハウコレㇷ゚ 【名】[a=haw-kore-p 我々が/人が・声・を与える・もの]有線放送。 1950年代、 サダモさんの住んでいた地域では各家に有線放送のスピーカーが置かれ、 地域の知らせ、 ラジオのニュース、 音楽などが放送されていた。 (出典:田村、方言:沙流)
- ahunporu
- アフンポル 【名】[ahun-poru 入る・洞穴] 死者の住む国の入口の洞穴。 “ahunporu sikopayar pe hemanta an?” “etupuyke”「アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン?」「エトゥプイケ」「あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに?」「鼻のあな」(なぞなぞ)。(W-S会話) {E: a cave that is the entrance to the land of the dead.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- akakorohemoy
- アカコロヘモイ §070 ホンマス;セッパリ;カラフトマス (4) aka-koro-hemoy(a-ká-ko-ro-he-moy)「アかコロヘモイ」⦅鵜城⦆セッパリマス。 (出典:知里動物編、方言:)
- akankorope
- アカンコロペ §008 ホテイウオ;ごっこ (3) akankorope (a-kán-ko-ro-pe)「アかンコロペ」[<akam(吸盤)kor(持つ)-pe(者)] 成魚 ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- akorka
- アコㇿカ 【a korka】 〜けれども,そうであったが. タㇷ゚ テ タ エㇰ ア コㇿカ ナニ ホシピ ア ワ=今ここへ来たけれどもすぐに戻ったよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- akpeyokore
- アㇰペヨコレ 【akpe yoko-re】 罠をかける. イタ チョㇿポㇰ タ アㇰペヨコレ ワ アヌ.エルㇺ ヘネ ア・ウㇰ ヤㇰ イモㇰ ネ ア・カㇻ ナ=縁の下に罠をかけておけ.ネズミでも獲れたら,餌に使うから. (出典:萱野、方言:沙流)
- amamtaskor
- アマㇺタㇱコㇿ 【amam-taskor】 穀物寒波:秋,10月中句過ぎに来る寒さ. タヌクラン クルッペ アン パㇰノ メアン ヒ アナㇰネ アマㇺタㇱコㇿ ネ ナンコㇿ ワ=今夜は霜が降りるかと思うほどの寒さ,これは穀物に実が入るための寒波であろうよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ámokor
- アモコㇿ 【自動】[a-mokor 座る・眠る] 座ったまま眠る。 {E: to sleep in a sitting position.} (出典:田村、方言:沙流)
- an'ohor 1
- アンオホㇿ 【an-ohor】 ①長居する.▷アン=いる オホロ=遅い ウトゥルン(ウトゥㇽ ウン) アチャポ エㇰ コㇿ オラーノ アンオホㇿ ペ ネ クス ア・エイヌピタラ=道路のあちら(西側)のおじさんは来ると長居するのでいやがられる.コㇱネ カムイ ネ コㇿカ エイタサ アンオホㇿ イワㇰ ルスイ ノイネ ク・ウェンタラㇷ゚ ナ ニサッタ ア・イワㇰテ ロー=位の低い神ではあるけれどあまり長くいすぎて帰りたいらしい夢を私はみたので,明日帰すことにしよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- an'ohor 2
- アンオホㇿ 【an-ohor】 ②長患いする. ク・コシマチヒ,タネ オンネ ㇷ゚ ク・ネ ナ ネンカネ オヤモコㇿ ク・キ ノイネ シリキ ヒ タ イテキ エン・モソソ アニー.ネノ ネ ヒ タ ア・モソソ コㇿ アンオホㇿ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ナ=息子の嫁よ,私は年寄りなのでもしも別な眠り方(=死)をしようとしても,私を起こしたりしないでね.そのような時に目を覚まさせると長患いをするものだそうだから. (出典:萱野、方言:沙流)
- anakkikorka
- アナッキコㇿカ 【anak ki korka】 けれども.▷アナㇰ=は キ=する コㇿカ=けれども →(そう)はするけれども ニサッタ セコㇿ ク・ヤイヌ アナッキコㇿカ ニサッタ ネ ヤクン ア・オラウキ ナンコㇿ=明日にでもと私は思った.けれども,明日になったら取り逃がすであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- ankoraci
- アンコラチ 【副】[an-koraci (本当に)ある・とおりに] ありのままに、 本当のとおり(=an koraci アン コラチ)。 ☞koraci コラチ {E: like this, thus, in this way, in accordance with (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ankoraci 1
- アンコラチ 【an koraci】 ①本当に,正しい. タㇷ゚ ニㇱパ イェ イタㇰ アンコラチ ネ クス ウタㇻ オピッタ ア・コイカㇻ クニ ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ナ=今,村おさが言った言葉は正しいので,村人全部それに従うことにしましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
- ankoraci 2
- アンコラチ 【an koraci】 ②その通り,そのまま. エ・ヌカㇻ ペ ネ ヤㇰネ アンコラチ イェ アニ.ソモ エ・イェ ヤㇰネ ア・イ・コラムヌ ナ=お前が見たのならばそのまま言いなさい.お前が言わないと私たちが疑われるよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- anna hóre hóre hóre
- アンナ ホレ ホレ ホレ 【間投】(kanna-kamuy カンナカムイ《上天の神》の神謡の折り返し)。(KM神謡) ☆参考 最後の hore ホレ を hoːre ホーレ のようにのばして歌う。 (出典:田村、方言:沙流)
- annanorke
- アンナノㇿケ §210.片面;片顔(1)an-nan-orke〔án-na-nor-ke あンナノㇿケ〕[<ar(片方の)+nan(顔)+orke(の所)]⦅イブリ、ヒダカ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- annorayke
- アンノライケ 【ar-no-rayke】 完全に殺す. ウェンプリ コㇿ ペ ネ クス ア・アンノライケ=悪い風習を持つ者だから完全に殺されてしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- anrakor
- アンラコㇽ §290 ウスバサイシン (2) anrakor (án-ra-kor)「あンラコㇽ」[→注2] 地上部 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- anrakor
- アンラコㇿ §338 オオウバユリ エゾウバユリ (5) anrakor (án-ra-kor)「あンラコㇿ」[an(黒い)ra(葉)kor(持つ)] 地上に出たばかりの若い葉 ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- anrakor
- アンラコㇿ §342 クロユリ 黒百合 (1) anrakor (án-ra-kor)「あンラコㇿ」[an(黒い)ra(葉)kor(もつ)] 鱗茎 ⦅幌別、穂別、名寄、美幌⦆⦅A沙流・鵡川・空知・千歳⦆⦅D屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- anrakor 1
- アンラコㇿ 【an-rakor】 ①クロユリ. (出典:萱野、方言:沙流)
- anrakor 2
- アンラコㇿ 【an-rakor】 ②石女(うまずめ). アウン コㇱマッ エㇰ ヒ オラ トゥ パ カ レ パ カ ネ ㇷ゚ ソモ ホンコㇿ.アンラコㇿ ソモ ネ ウーン=隣の嫁さんは来てから2年も3年もなるのに,まだおなかが大きくならない.クロユリ(うまずめ)ではないだろうか.アウン コシマッ アンラコㇿ ソモ ネ? エㇰ ワ オラーノ レパ カ シラン ペ ポサㇰ シリ=隣の嫁クロユリ(うまずめ)ではないのかい? 来てからすでに3年にもなるのに,子供を産めない様子は.*クロユリは花がひとつしか咲かないから,そのようにたとえた. (出典:萱野、方言:沙流)
- aoósorusip
- アオオソルシㇷ゚ 【名】[a=o osor usi p 私たちが/人が・(そこ)に・尻・をつける・もの](次の名詞句の中で) kasi aoósorusip カシ アオオソルシㇷ゚ (=kasi a=oósorusi p カシ アオオソルシㇷ゚)腰掛け、 椅子。 ☞ka(si) oosorusi カ(シ) オオソルシ (出典:田村、方言:沙流)
- apanekor
- アパネコㇿ 【他動】[apa-ne-kor 親戚・として・持つ]…を親戚にする。 {E: to make someone a relative.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apaorotpe
- アパオロッペ 【名】[apa-or-ot-pe 戸口・の所・についている・もの](昔の)戸。 ☞apaotki アパオッキ {E: a door; a door-way.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apaorotpe
- アパオロッペ 【apa-or-ot-pe】 戸.カヤで編んだ昔の戸.▷アパ=戸 オㇿ=所 オッ=(に)ある ペ=物 (出典:萱野、方言:沙流)
- aparor
- アパロㇿ 【名】[apa-ror 戸口・上座側(=東側)] 東西二枚戸があるうちの東側の戸口の所。(S) {E: the entrance on the eastern side of a house.} (出典:田村、方言:沙流)
- apeetun-heporap
- アペエトゥンヘポラㇷ゚ 【名】[ape-etun-heporap 火・を借りる・チョウ][動物] ガ(蛾)。(注 チョウ(蝶)とともに「チョウチョウ」と言う)。〔知分類 p.98 apeetumpe ガ類〕 {E: a butterfly.} (出典:田村、方言:沙流)
- apekor 1
- アペコㇿ 【自動】[ape-kor 火・を持つ] 火を持つ、 火がある、 火をたいている。 {E: for a fire to be burning.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ápekor 2
- アペコㇿ 【接助】[a-pekor(?)・かのように] まるで … した (している)みたいに、 … した (している)かのように。 nísikaye turse okake sik o kane ápekor an ニシカイェ トゥㇽセ オカケ シコ カネ アペコラン まるで木の節が落ちたあとに目がついたみたいだ。(S) ☆参考 pekor ペコㇿ と似ているが、 pekor ペコㇿ は単に類似していることがらを示すのに対し、 ápekor アペコㇿ はまるで別のことがらとそっくりであることを言う。 事実に反することがらを示すことが多い。 後には an アン、 iki イキ、 síran シラン、 yaynu ヤイヌ などの動詞が来る。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apeoraytek
- アペオライテㇰ 【ape-oray-tek】 火が燃え尽きる. (出典:萱野、方言:沙流)
- apnikorcep
- アプニコㇿチェㇷ゚ §005 アンコウ (3) apnikor-cep (áp-ni-kor-čep)「あプニコㇿチェㇷ゚」[<apni(釣竿)kor(持つ)cep(魚)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- apsekor
- アㇷ゚セコㇿ 【ap sekor】 〜と思ったら. イヨㇱキパ ㇷ゚ ネ クス ウヘコテノ オカ ワ ウコホノイセパ ネン ア・イェ ヤッカ ウェナㇷ゚(ウェン ア ㇷ゚).エウン ナ シネン エㇰ アㇷ゚ セコㇿ オマカアㇻパレ ウコテㇾケパ=酔っ払っているものだから,互いに顔を見合わせいがみあい誰が何を言ってもだめだった.そこへもうひとり来たと思ったら,(いっそう)こじらせて取っ組み合いになった. (出典:萱野、方言:沙流)
- aptoruy
- アㇷ゚トルイ 【apto-ruy】 大雨(である).▷アㇷ゚ト=雨 ルイ=激しい,強い,ひどい (出典:萱野、方言:沙流)
- aptoruyanpe
- アㇷ゚トルヤンペ 【名】[apto-ruyanpe 雨・嵐] 大雨、 ものすごい雨。 {E: heavy rain.} (出典:田村、方言:沙流)
- aptoruyanpe
- アㇷ゚トルヤンペ 【apto-ruy-an-pe】 嵐.暴風雨.▷アㇷ゚ト=雨 ルイ=激しい アン=ある ペ=もの (出典:萱野、方言:沙流)
- apukorepa
- アプコレパ 【自動】[apu-ko-repa 流氷・に・海猟に行く]流氷上での猟に行く。 ☞apu アプ、 repa レパ {E: to fish through ice (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- apukorepa
- アプコレパ 【apu-ko-repa】 流氷の上へ出て漁をする.▷アプ=流氷 コ=に レパ=漁をする タネ アプ ピㇼカ ノイネ シラン(シㇼ アン) クス ニサッタ アプコレパ・アン ロー=もうこれで流氷がいい(=堅い)らしいので.明日は流氷の上へ漁に行こう. (出典:萱野、方言:沙流)
- ar-horepasi
- アㇻホレパシ 【副】[ar-horepasi 全く・沖の方から]ずうっと遠い沖の方から。 arhorepasi/makan katkor pe/ek hum konna アㇻホレパシ/マカン カッコㇿ ペ/エㇰ フㇺ コンナ [雅]ずっと沖の方からどんなものだか来る音が…。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ari koraci
- アリコラチ 【an-hi-koraci】 前と同じ,以前と変わらず,全く変わらない. ▷アンヒ=あった コラチ=同じ *アンヒコラチがアリコラチになる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- aripirikorpe
- アリピリコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(5)恥丘の所までしか陰毛の無い陰部 aripirikorpe〔a-rí-pi-ri-kor-pe アりピリコㇿペ〕[aripiri(戸口の上の庇)+kor(もつ)+pe(者)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- arkakikorpe
- アㇻカキコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(1)恥丘の半面にのみ陰毛の生えているもの arkakikorpe〔ár-ka-ki-kor-pe あㇻカキコㇿペ〕[ar(片方の)+kaki(垣)+kor(もつ)+pe(もの)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- arkakor(-an)
- アㇻカコㇿ §372.じ(痔);痔疾(11)ガッチャキになる;ガッチャキをわずらう arka-kor(-an)〔ár-ka-kor あㇻカコㇿ〕[ガッチャキを・持つ]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- aroramposo
- アロランポソ 【ar-o-ram-poso】 驚く.▷アㇻ=全く オ=そこで ラㇺ=思い ポソ=潜る →思いが抜けてしまう タネ ホッケ・アン クナㇰ ア・ラム コㇿ アナナクス(アン・アン アクス) ヘパㇱ ペウタンケ ハウ ア・ヌ.アロランポソアニネ(アロランポソ・アン ヒネ) ソヨテㇾケアナクス(ソヨテㇾケ・アン アクス) シㇼウフイ ネ ノイネ ポロ アペ ニペㇰ ア・ヌカㇻ=さて寝ようかな思っていると,下の方へ危急を知らせる叫び声が聞こえた.驚いて外へ飛び出ると,火事らしく大きい火の光が見えた.ア・ユピヒ トゥラノ エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ニセンピㇼ ワ シネ ハイカンヌㇷ゚ ピッコサヌ ア・ユピヒ カシ カムテㇰ.アロランポソ・アン コㇿ ネ ワ アン ハイカンヌㇷ゚ オㇷ゚ アニ ア・シㇼコオッケ ア・ユピヒ カシ ア・オピューキ=私は兄と山へ行ったら木の陰から中ぐらいの熊が飛び出して私の兄におおいかぶさった.私は驚きながらその熊を槍で突き刺し,兄を助けた[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- aroramunno
- アロラムンノ 【aroramun no】 用事なし. ネㇷ゚カ ア・エラナㇰペ アン ワ エ・エㇰ ルウェ ソモ ネ ヤー? アロラムンノ エ・エㇰ ヒ ネ ヤクン ピㇼカ ワー=何か心配事があって来たのではないかい? 用事がなく来たのならいいけれども. (出典:萱野、方言:沙流)
- arorepasiyan
- アロレパシヤン 【名】[ar-horepasi-yan 全く・沖の方から・上陸する]「ホンヒカタ」(風の名)、 正面沖から来る波風(南西風)。 ☞réra レラ {E: a south-west wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- arorkisne
- アロㇿキㇱネ 【副】そっと内緒(ないしょ)で、 こっそり。 arorkisne ukopinupinu kor oka na アロㇿキㇱネ ウコピヌピヌ コㇿ オカ ナ (彼らは)こっそり内緒話(ないしょばなし)しているよ。(S) arorkisne epirma wa núre アロㇿキㇱネ エピㇼマ ワ ヌレ そっと警告して聞かせてあげなさい。(S) nen ka somo i=nukar kunine arorkisne paye=an kus ne na ネン カ ソモ イヌカㇻ クニネ アロㇿキㇱネ パイェアン クㇱ ネ ナ (あなたと私は)だれにも見られないようにこっそり出かけて行くんだよ。(S) arorkisne otam! アロㇿキㇱネ オタㇺ! [隠](直訳すると)こっそりサーベル=こっそり警官を呼んで来なさい。(S) {E: secretly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arorkisne
- アロㇿキㇱネ 【arorkisne】 こっそりと.そっと,秘密に. コナハ(ク・オナハ) エアㇻキンネ イペウナラ ㇷ゚ ネ ユㇰ カㇺ ポンノ ネ コㇿカ アロㇿキㇱネ ク・コㇿ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) ナ イテキ ネンカ エレ ノ シネンネ エ アニ=私の父は本当に食い根性の悪い者で,(父に隠れて)鹿の肉を少しだがこっそり持って来たので,誰にも食べさせないでひとりで食べてね. (出典:萱野、方言:沙流)
- arorkisneno
- アロㇿキㇱネノ 【副】[arorkisne-no こっそり・(副詞語尾)] こっそりと。 {E: in secret; secretly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arutor
- アルトㇿ 【位名】[ar-utor 反対側の・脇]…の向こう側。 nupuri arutor a=osíraye ヌプリ アルトㇿ アオシライェ [雅]山の陰に(向こう側に)よけた(nupuri imak ヌプリ イマㇰ と言っても同じ)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- asiketoro
- アシケトロ §526.てのひら;手掌(3)asiketoro〔a-ší-ke-to-ro アしケトロ〕[<asike(=aske 手)+kotoro(=kotor 面)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- asiketorunru
- アシケトルンル §533.てすじ(手筋)(4)asiketorunru〔a-ší-ke-to-run-ru アしケトルンル〕[asiketoro(てのひら)+un(の)+ru(路)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- asirókotor
- アシロコトㇿ 【名】(a=sirókotor [不定人称形]か?)家の内面。 asirókotor míke kane a=eráyap ruwe ne アシロコトㇿ ミケ カネ アエラヤㇷ゚ ルウェ ネ 家の内面が光り輝いており、 私は感嘆した。(NK民話) {E: the interior of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asirorespap
- アシロレㇱパㇷ゚ §021.子(20)asirorespap〔a-ší-ro-reš-pap アしロレㇱパㇷ゚〕⦅ハルトリ⦆みなしご。[asir(新しく)+-o-(そこで)+respa(育てた)+-p(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- askor
- アㇱコㇿ 【askor】 酒. シンナ レ コㇿ ペ ショウチュウ アㇱコㇿ=別の名を持ったもの,焼酎という酒.*二風谷では昭和10年頃は焼酎は酒の中に合まれなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
- askor'eani
- アㇱコㇿエアニ 【askor-e-ani】 両手で抱え持つ.▷アㇱコㇿ=両手いっぱい エ=〜でもって アニ=手に持つ タヌクラン ホカ ア・オ クス ネ ナ ソイネ ワ チクニ アㇱコㇿエアニ ワ アフンケ ワ アヌ=今夜火にくべるから,外に出て薪を両手で抱え持って入れておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- askor(-i)
- アㇱコㇿ §329.こぶし(拳)(4)askor(-i)〔aš-kor あㇱコㇿ〕[<aske(手)+or(内)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- askoretatpa
- アㇱコレタッパ 【他動?】[複](単はない)[aske-or-e-ta-atpa 手・のところ・で・…を採る・(接尾辞)激しく/たくさんを](?) わしづかみに取る。 ☞easkoretatpa エアㇱコレタッパ (出典:田村、方言:沙流)
- asmokor
- アㇱモコㇿ 【自動】[as-mokor 立つ・眠る] 立ったまま眠る。 asmokor kor kemaha rewkosanpa アㇱモコㇿ コㇿ ケマハ レウコサンパ 立ったまま眠ると足がカクンと曲がる。(S) ☆参考 ámokor アモコㇿ 座ったまま眠る。 ☞mokor モコㇿ {E: to sleep in a standing position.} (出典:田村、方言:沙流)
- at a=kote wa a=suye pekor
- アッ アコテ ワ アスイェ ペコㇿ 【at a=kote wa a=suye pekor】 激しい動きの子供[比喩〕.▷アッ=綱 ア=それ コテ=つける ワ=〜て ア=人(が) スイェ=振る ペコㇿ=かのような ソンノ ク・ミッポホ モイモイケ シリ アッア・コテ ワ ア・スイェ ペコㇿ イキ=本当に私の孫の動きというものは紐をつけて振り回しているような動きをしている.*実際に孫たちの動きを見ていると,飛んだり跳ねたり走ったり,母がよく言っていたこの言葉はぴったりと思っている. (出典:萱野、方言:沙流)
- atarimaekore
- アタリマエコレ 【他動】[atarimae-kore 割り当て・与える] …に取り分を与える、 …に仕事を割り当てる、 …にこれだけは彼の仕事だというだけの仕事をあてがう。 a=atárimaekore wa a=kire アアタリマエコレ ワ アキレ 仕事の割り当てを与えてやらせる。(W) {E: to divide, portion out.…} (出典:田村、方言:沙流)
- ataykor
- アタイコㇿ 【自動】[atay-kor 値段・持つ](値段が)高い。 ha! ataykor hawe! ハー! アタイコㇿ ハウェ! まあ高いねえ! (S) {E: to be expensive (in price).} (出典:田村、方言:沙流)
- atkor(kamuy)
- アッコㇿ(カムイ) §258 タコ (5) atkor(kamuy) (at-kor)「アッコㇿ(カムイ)」 ⦅長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atkorkamuy
- アッコㇿカムイ 【名】[at-kor-kamuy ひも・を持っている・神][動物] タコの王(舟をひっくりかえすほど大きい)。(S) ☆参考 通常のタコは atuinne アトゥインネ。〔知分類 P132〕 (出典:田村、方言:沙流)
- atkorkamuy
- アッコㇿカムイ 【at-kor-kamuy】 タコ. レポイラマンテ・アン クス チㇷ゚ ア・オ ワ アㇻパアナクス(アㇻパ・アン アクス) アッコㇿカムイ シプステㇰテㇰ ヤニ ア・イ・ライケ=沖漁をすると思って舟に乗って沖へ出ると,タコがさっと浮き上がって来て危なく私は殺されそうになった[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- atkorkamuy
- アッコㇿカムイ §258 タコ (2) at-kor-kamuy (at-kor-ka-muy)「アッコㇿカムイ」 ⦅穂別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atkorkamuy
- アッコㇿカムイ §258 タコ (6) atkor-kamuy (at-kor-ka-muy)「アッコㇿカムイ」 ⦅虻田⦆舟も沈めるような大きなタコ (出典:知里動物編、方言:)
- atoyeporo
- アトイェポロ §105 ホヤ(海鞘類) (3) atoyeporo(a-tó-ye-po-ro)「アとイェポロ」[<attoyeporo<ar(全く)tohe(その乳房)poro(大きい)]⦅富内⦆(マクラボヤ?)⦅富内⦆〔土資28〕 (出典:知里動物編、方言:)
- atpaketapokor
- アッパケタポコㇿ §352.産―はつぎん;ういざん;初産atpaketa-pokor〔át-pa-ke-ta|pó-kor あッパケタ・ぽコㇿ〕[atpake(先頭)+ta(に)+po(子)+kor(持つ)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- aturusuyran(an-)koro
- アトゥルスイランコロ §688.へど(反吐・嘔吐)[をはく](3)胸がむかむかする;吐き気を催す atu-rusuy-ran-(an-)koro〔a-tú-ru-suǐ-raŋ-ko-ro アとぅ・ルスイ・ラン・コロ〕[atu(吐き)+rusuy(たい)+ran(<ram 心を)+koro(<kor 持つ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- atuy or un yáoskep
- アトゥヨルン ヤオㇱケㇷ゚ 【名】[atuy-orun- yaoskep 海・の・クモ][動物] カニ。 ☆参考 amuspe アムㇱペ が本名でこれは別名。 {E: the sea; the ocean.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atuyetor
- アトゥイエトㇿ §263 クラゲ (1) atuy-etor (a-túy-e-tor)「アとゥイエトㇿ」[<atuy(海)etor(鼻汁)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuykorekasi
- アトゥイコㇿエカシ §420 カメ (4) atuy-kor-ekasi (a-túy-kor-e-ka-si)「アとゥイコㇿエカシ」[<海を・所有する・翁] ⦅幌別、沙流⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- atuykorkamuy
- アトゥイコㇿカムイ §420 カメ (3) atuy-kor-kamuy (a-túy-kor-ka-muy)「アとゥイコㇿカムイ」[<海を・所有する・神] ⦅穂別⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- atuykorokamuy
- アトゥイコロカムイ §295 サカマタ;シャチ (5) atuykorokamuy (a-túy-ko-ro-ka-muy)「アとゥイコロカムイ」[<atuy-kor-kamuy(海を・支配する・神)] ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuyoruncep
- アトゥイオルンチェㇷ゚、アトゥヨルンチェㇷ゚、 §067 サケ あきあじ、あきやじ 海(1) atuyorun-cep (a-túy-o-run-čep)「アとぅイオルンチェㇷ゚、アとぅヨルンチェㇷ゚、」[<atuy(海)or(中)un(にいる)cep(魚)]海にいるサケ。いわゆる白毛。⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- aworun
- アオルン 【間投】[< a-wor-un (間投)・水の中・へ](Erum or ta エルㇺ オッタ《襟裳岬で》の折り返し。) ☆参考 子どもが水中のシャチに取られる話だから、 この折り返しはそのことを象徴的に表しているのだろう。 (出典:田村、方言:沙流)
- ayay yorpuye parkan
- アヤイ ヨㇿプイェ パㇻカン §016.赤子が小首をかしげているayay yorpuye parkan〔á-yaǐ-yór-pu-ye-pár-kanあヤイ・よㇿプイェ・ぱㇻカン〕[ayay(赤子)+yorpuye(その肛門)+parkan(からい、しぶい、<par口、kar打つ)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- aykorocep
- アイコロチェㇷ゚ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (3) aykorocep(áy-koro-cep)「あイコロチェㇷ゚」⦅富内⦆イトヨ。 (出典:知里動物編、方言:)
- aykorokina
- アイコロキナ §017 アザミの類 (5) ay-koro-kina (áy-ko-ro-ki-na)「あィコロキナ」[ay(とげ)koro(もっている)kina(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- aykoroni
- アイコロニ §123 タラノキ (5) aykoroni (áy-ko-ro-ni)「あイコロニ」[ay(とげ)koro(もつ)ni(木)] 茎 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- aynu-motokor
- アイヌモトコㇿ 【自動】[aynu-moto-kor 人間(アイヌ)・起源・持つ] アイヌの起源を持つ。 {E: to have the origins of the Ainu.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aynukor
- アイヌコㇿ 【他動】[aynu-kor (立派な)人間/男・を持つ] …を尊敬/尊重する、 …に敬い従う(「まてえにする」)。 {E: to show respect to someone} (出典:田村、方言:沙流)
- aynukor
- アイヌコㇿ 【aynu-kor】 尊敬する. →アアイヌコㇿ (出典:萱野、方言:沙流)
- Ayoro
- アヨロ 【名】[地名] ①白老町アヨロ川流域。 ②アヨロ山。 {E: a place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- c=aynukorkur
- チャイヌコㇿクㇽ 【c=aynu-kor-kur】 大事にしなければならない人. (出典:萱野、方言:沙流)
- c=ehorkakep
- チェホㇿカケㇷ゚ 【c=e-horka-ke-p】 (さかさ削りの)御幣:木で削った御幣(イナウ).木の上から根元へ削り下ろす. 図[チェホㇿカケㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
- c=epiporooma
- チェピポロオマ 【c=e-p-iporo-oma】 栄養失調の顔をしている. ソンノ エアシㇼ ヤイコランプトゥイェ ㇷ゚ ネ クス イペエウェン イミエウェン ヘカッタㇻ カ チェピポロオマ カネ パ=本当に全く自分のことを構わないものだから,食べ物もよくない着るものもよくない,子供らも栄養のよくない顔をしている.シネ アン タ エソイネ シムシㇱカ ハウ ア・ヌ ヒクス ソイェネアナクス(ソイェネ・アン アクス) シケトㇰナ ワ ア・エラムㇱカリ メノコ アン コㇿカ チェピポロオマ カネ ㇷ゚ ネ ネイワカ シリペ クス エㇰ ペ ネ ノイネ=ある日のこと,家の外で咳払いの声が聞こえたので,外へ出たら目つきからまったく知らない女がいたが,栄養失調の顔をしている者,どこからか食べ物を調達に来た者らしい.*シリペ=食べ物を調達すること.村が飢饉のために食べ物がない場合. (出典:萱野、方言:沙流)
- c=oranrani
- チョランラニ 【c=oranrani】 詰め込む. (出典:萱野、方言:沙流)
- caruwatore
- チャルワトレ 【caruwatore】 整う. (出典:萱野、方言:沙流)
- cásikor
- チャシコㇿ 【自動】[casi-kor 家を・持つ](神などが) 家を持つ/住まいをかまえる。 {E: to have, own a house; set-up house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- casori
- チャソリ 【ca-sori】 柴そり:イワニ(アオダモ)製. コタン カットゥイマノ スマウコㇿ・アン ワ カㇺ ア・セ ニューケㇱ ヒ タ チャソリ ア・カㇻ ワ カㇺ ア・ルラ ㇷ゚ ネ=村から遠い所で獲物を手にして肉を背負いきれない時に柴ぞりを作って肉を運ぶものだ.図[チャソリ] (出典:萱野、方言:沙流)
- céhorkakep
- チェホㇿカケㇷ゚ 【名】[c(i)-e-horka-ke-p された・その頭・逆向きに・削る・もの]木幣(inaw イナウ)の一種で、 他の木幣とは逆に、 上から下へ向かって削ったもの。 したがって削り花もちょうど髪の毛が逆立ったような形になっている。(S) céhorkakep sekor a=ye kamuy anak sonkokor kamuy ne ruwe ne チェホㇿカケㇷ゚ セコライェ カムイ アナㇰ ソンココㇿ カムイ ネ ルウェ ネ 逆削り木幣という神は伝言を伝える神です。(W) ☞inaw イナウ (出典:田村、方言:沙流)
- cékantoor-soye
- チェカントオㇿソイェ 【他動】[中相][c(i)-e-kanto-or-soye された・その頭が・天・のところ・をえぐる]天に向かってそびえている。 cékantoor-soye kane an poro nupuri チェカントオㇿソイェ カネ アン ポロ ヌプリ 天に向かってそびえている大きな(高い)山。 {E: to rise, soar to the sky, the heavens (eg. a mountain).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cepcipor
- チェㇷ゚チポㇿ 【cep-cipor】 魚卵. (出典:萱野、方言:沙流)
- cepipor
- チェピポㇿ 【名】[概](所は未出。 ipor イポㇿ の所は iporo(ho) イポロ(ホ))[cep-ipor 魚・顔色] 魚のような顔色=まっさおな(血の気の失せた)顔色。 cepipor oma チェピポㇿ オマ まっさおな顔色をしている。 {E: white-faced; pale.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ci=esorore
- チエソロレ 【ci=esoro-re】 それを描く,絵を描く[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ci=uwatore
- チウワトレ 【ci=uwato-re】 それをちりばめる,それをはめ込む. ▷チ=それ ウワトレ=ちりばめる,はめ込む[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ci=yaykoruska
- チヤイコルㇱカ 【ci=yay-ko-ruska】 同情する,かわいそうに. (出典:萱野、方言:沙流)
- cicipiyepkore
- チチピイェㇷ゚コレ 【他動】[中相][cipiyepkore にさらにもう一つ中相接頭辞 ci- チ がついた形。](ekarkar エカㇻカㇻ の前に置かれて) …の悪口を言うこと。 makanak an pe/epeka kusu ene/cicipiyepkore/yupke hike/a=i=ékarkar wa マカナㇰ アン ペ/エペカ クス エネ/チチピイェㇷ゚コレ/ユㇷ゚ケ ヒケ/アイエカㇻカㇻ ワ [雅]どんな者のことを言うためにこんなに悪口のひどいのを私に向けて言っている。(Sユーカラ語り) m ☞cipiyepkore チピイェㇷ゚コレ (出典:田村、方言:沙流)
- cihecirore
- チヘチロレ 【他動】[自動使役][中相][ci-hecir-o-re される・踊り/遊び・をする・させる]おどけて踊ったり跳ねたりする。 suy etoy kur cihecirore siri スイ エトイ クㇽ チヘチロレ シリ またはげた人おどけている。 「踊ったり跳ねたりおもしろくとんで歩く、 人を笑わすように。」 (S) ☆参考 hecir ヘチㇼ は沙流では使わないが、 八雲に heciri ヘチリ《輪になって踊る》、 樺太に hecire ヘチレ《遊ぶ》がある。(方言辞典) (出典:田村、方言:沙流)
- cihomatehkoro
- チホマテㇸコロ §537.手が奇形であるcihomatehkoro〔či-hó-ma-teh-ko-ro チほマ・テㇸ・コロ〕[cihoma(恐しい)+teh(手を)+koro(もつ)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cikahsoroma
- チカㇵソロマ §431 ワラビ (5) cikah-soroma (ci-káh-so-ro-ma)「チかㇵ・ソロマ」[cikah(<cikap 鳥)soroma(クサソテツ)] 新葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- cikuhkewtumkoro
- チクㇷケウトゥㇺコロ §827.よう(酔う)(5)酒に酔う cikuh-kewtumkoro〔či-kúh-keŭ-tum|ko-ró チくㇷ・ケウトゥㇺ・コろ〕[cikup(酒)+kewtum(心)+koro(もつ)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.79】 (出典:知里人間編I、方言:)
- cinkorewe
- チンコレウェ 【他動】[cin-ko-rewe 上脚・(そこ)に・…を曲げる]…に/で足(脚)を曲げる/曲げている。 apeetok/a=cinkorewe/omaninunpe/a=urékoyupu アペエトㇰ/アチンコレウェ/オマニヌンペ/アウレコユプ [雅]私は横座に足を曲げ炉ぶちを足でギューッとつかんで。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cinkotor(-o)
- チンコトㇿ §710.また(股)(5)うちまた(内股)cin-kotor(-o)〔číŋ-ko-tor ちンコトㇿ〕[cin(脚)+kotor(平面)]⦅ホロべツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cinkotor(-o)
- チンコトㇿ §802.うちもも;大腿内側部(3)cin-kotor(-o)〔číŋ-ko-tor ちン・コトㇿ〕[cin(下股)+kotor(内面)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cinkotoro(ho)
- チンコトロ(ホ) 【名】[所](概は未出。 kotoro コトロ の概は kotor コトㇿ)[cin-kotor-o 内もも・(内の)面・(所属語尾)] 股下、 ももの内側。(W) {E: the lower thighs; the inner thighs.} (出典:田村、方言:沙流)
- cinorke
- チノㇿケ 【名】[所](概は未出)[cin-orke 内もも・の所[所]] 内もも。 cinorke wen チノㇿケ ウェン 内ももが悪い。(S) cinorke rewke チノㇿケ レウケ 内ももが曲がっている=O脚(オーきゃく)になっている(「くる病みたいに」)。(S) {E: the inner thighs.} (出典:田村、方言:沙流)
- cinorkerewke
- チノㇿケレウケ §213.がに股である(2)cinorke-rewke〔či-nór-ke|réŭ-ke チのㇿケ・れウケ〕[胸が・曲っている]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cinorkewen
- チノㇿケウェン §213.がに股である(1)cinorke-wen〔či-nór-ke-wen チのㇿケ・ウェン〕[脚が・悪い]⦅ホロベツ、サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cinpaori
- チンパオリ 【名】[< 日本語]陣羽織(男子が祭りの時に上に着る。 袖がなく、 肩は裃のようで丈は膝くらいまで、 前は羽織のようになっていて打ち合わせない。 金色や美しい色で刺しゅうしてある)。 {E: a coat worn over armour.} (出典:田村、方言:沙流)
- cinunukeupsor(-o)
- チヌヌケウㇷ゚ソㇿ §096.陰部―女性の性器(4)cinunuke-upsor(-o)〔či-nú-nu-ke-up-sor チぬヌケウㇷ゚ソㇿ〕[ci-(我らが)+nunuke(大切にする)+upsor(女陰)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cinuynakorpe
- チヌイナコㇿペ §095.いんぶ(陰部)(4)cinuyna-korpe〔či-núǐ-na-kor-pe チぬイナコㇿペ〕[ci-(我らが)+nuyna(隠す)+korpe(陰部) ⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ciorankekar
- チオランケカㇻ 【他動】[中相][ci-o-ranke-kar される・(そこ)に・下ろす・させる][雅]…に降りる、 …に落ちる。 ranke mosir/mosirso kurka/ciorankekar ランケ モシㇼ/モシㇼソ クㇽカ/チオランケカㇻ [雅](彼は)下界の国の国土の上に下りてきます。(Sユーカラ) ranke núpe/numus apto ne/i=kurkasike/ciorankekar ランケ ヌペ/ヌムサㇷ゚ト ネ/イクㇽカシケ/チオランケカㇻ [雅](姉)の落とす涙が大粒の雨のように私の上に落ちてきた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cipiyepkor
- チピイェㇷ゚コㇿ 【他動】[中相][ci-pi-ye-p-kor される・ヒソヒソ・言う・こと・を持つ](?) 悪口を言われる。 sekor cipiyepkor eci=kí na セコㇿ チピイェㇷ゚コㇿ エチキ ナ あなたたちは…というふうに悪口を言われるから。(HC民話) {E: to be spoken bad of by someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cipiyepkore
- チピイェㇷ゚コレ 【他動】[中相][ci-pi-ye-p-kore …すること・小声・言う・こと・を与える](ekarkar エカㇻカㇻ の前に置かれて)コソコソ悪口を言うこと。 cipiyepkore ekarkar チピイェㇷ゚コレ エカㇻカㇻ [雅]…の悪口を言う。 cipiyepkore/yupke hike/i=ekarkar/hawe oka ya sekor チピイェㇷ゚コレ/ユㇷ゚ケ ヒケ/イエカㇻカㇻ/ハウェオカ ヤ セコㇿ [雅]悪口のひどいのを私に言うのだろうかと。(Sユーカラ) ☆参考 別のところで cicipiyepkore チチピイェㇷ゚コレ と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cipiyepkore
- チピイェㇷ゚コレ 【cipiyep-kore】 馬鹿にする,軽蔑する,蔑む,見下げる:親の過失を言って恥をかかせること. (出典:萱野、方言:沙流)
- cipor
- チポㇿ 【名】[動物]筋子(すじこ)、 鮭やマスなどの卵。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉墨をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。 ☆参考 ニシン以外の魚の卵(鮭の筋子だけでなく、 マスの筋子もタラコも。 ニシンの卵(カズノコ)は cipor チポㇿ と言わず homa ホマ と言う)。(S)〔知分類 p.46〕 {E: salmon roe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cipor
- チポㇿ 【cipor】 (魚の)卵,筋子. チェㇷ゚チポㇿ=魚の卵. (出典:萱野、方言:沙流)
- cipor
- チポㇿ 【cip-or】 舟の中(に)▷チㇷ゚=舟 オㇿ=所,中 (出典:萱野、方言:沙流)
- cipor(-i)
- チポㇿ §480.たまご(卵)(3)魚の卵;魚類の卵巣 cipor(-i)〔či-pór チぽㇿ〕[<cup(腹)+or(内)]⦅イブリ、ヒダ力西半、シャリ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cipor(-o)
- チポㇿ §067 サケ あきあじ、あきやじ 部(15) cipor(-o) (ci-pór)「チぽㇿ」[<cup(下腹部)or(内)] (出典:知里動物編、方言:)
- ciporkeso
- チポㇿケソ §075 イワナ;一般にはオショロコマという (1) cipor-keso(či-pór-ke-so)「チぽㇿケソ」[<cupor(腹の所)kes(斑点)o(群在する)]⦅美幌、足寄、斜里⦆イワナ。 (出典:知里動物編、方言:)
- ciporkirpu
- チポㇿキㇼプ 【cipor-kirpu】 筋子脂:熊などを解体すると大腸と小腸の間に筋子のようにつぶつぶになった網のような広い脂がある,腸間膜,▷チポㇿ=筋子 キㇼプ=脂 アイヌ イタㇰ アニ チポㇿキㇼプ ケラマン(ク・エラマン) ワ カナ(ク・アン ア) コㇿカ シサㇺ イタㇰ アニ エネ ア・イェ ヒ ケランペウテㇰ(ク・エランペウテㇰ) 前田菜穂子 エウン ク・コピシ エネパカㇱヌ(エン・エパカㇱヌ)=アイヌ語で"チポㇿキㇼプ",覚えていたが,日本語でどのようにいうか私は知らなかった,(登別温泉ケーブル会社の)前田菜穂子さんへ私が尋ねて教えてもらった. (出典:萱野、方言:沙流)
- ciporkirpu
- チポㇿキㇼプ §067 サケ あきあじ、あきやじ 卵(5) ciporkirpu (ci-por-kir-pu)「チポㇿキㇼプ」 (出典:知里動物編、方言:)
- ciporkirpu
- チポㇿキㇼプ §507.ちょうかんまく(腸間膜)(7)cipor-kirpu〔či-pór-kir-pu チぽㇿ・キㇼプ〕[<cupor-kirpu]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ciporkor
- チポㇿコㇿ §350 キンクロハジロ (1) ciporkor (či-pór-kor)「チぽㇿコㇿ」[<cipor-kor(?)] ⦅屈斜路、近文、春採⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciporninap
- チポㇿニナㇷ゚ 【cipor-nina-p】 筋子つぶし:ランコ(カツラ)製. 図[チポㇿニナㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
- ciporo
- チポロ §067 サケ あきあじ、あきやじ 卵(2) ciporo (ci-po-ro)「チポロ」ジョロゴ⦅多蘭泊⦆=nunke-homa. (出典:知里動物編、方言:)
- ciporo opine
- チポロ オピネ §067 サケ あきあじ、あきやじ 卵(4) ciporo opine (ci-po-ro-o-pi-ne)「チポロ オピネ」魚の成熟ka-omo〜komo ki (出典:知里動物編、方言:)
- ciporocep
- チポロチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 性(4) ciporo-cep(či-pó-ro-čep)「チぽロチェㇷ゚」[<cipor(卵)o(入っている)cep(魚)]⦅屈斜路⦆雌魚。 (出典:知里動物編、方言:)
- ciporokeso
- チポロケソ §032 オニカジカ(渋§760)オニカジカ;オイランカジカ;ツノカジカ (3) ciporokeso (chi-pó-ro-ke-so)「チぽロケソ」[<cuporo(その腹の所)kes(斑紋)o(ついている)] 成魚 ⦅斜里⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciporpe
- チポㇿぺ 【cipor-pe】 筋子の汁. ウェンユㇰ アナㇰネ エㇺコホ チポㇿペ ア・オター ペコㇿ エㇺコホ チクイパソㇿ(チ・クイ パㇱ オㇿ) ア・クㇱテ アーペコㇿ アン ペ ネー セコㇿ ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) ア・イェ ㇷ゚ ネ=どうもうな熊は体の半分が筋子を潰した汁をかけたような赤い色,体半分は消し炭を噛んだ汁にくぐらせたような黒い色をしていると昔話の中では言われるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ciporrataskep
- チポㇿラタシケㇷ゚ 【cipor-rataskep】 筋子の混ぜ煮,筋子とじゃがいもなどを混ぜた食べ物. ▷チポㇿ=筋子 ラタㇱケㇷ゚=混ぜた食べ物(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ciporsak
- チポㇿサㇰ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(34) cipor-sak (či-pór-sak)「チぽㇿサㇰ」[<cipor(卵)sak(欠く、持たぬ)、‘卵を失った魚’の義]⦅屈斜路、沙流、東静内⦆産卵後の老雌魚;メスのホッチャレ。これはかえってルイペにするのに良い。⦅東静内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciporsakoisiru
- チポㇿサㇰオイシル §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(37) cipor-sak-oisiru(či-por-sak-o-i-si-ru)「チポㇿサㇰオイシル」[cipor(卵を)sak(失った)oisiru(ホッチャレ)]⦅沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciporsayo
- チポㇿサヨ 【cipor-sayo】 筋子粥. (出典:萱野、方言:沙流)
- ciporseceppo
- チポㇿセチェッポ §067 サケ あきあじ、あきやじ 成(5) ciporseceppo(ci-pór-se-cep-po)「チぽㇿセチェッポ」[cipor(卵)se(負う)ceppo(小魚)]⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciporwa
- チポㇿワ 【cip-orwa】 舟から.▷チㇷ゚=舟 オㇿワ=から (出典:萱野、方言:沙流)
- cirerakonoypa pekor
- チレラコノイパ ペコㇿ 【ci-rera-ko-noypa pekor】 のらりくらりと歩く,ふらつく:人がふらふらと歩くと,風にゆられているようにと言う.よぼよぼ:病人や老人などの衰えた様子.▷チ=それ レラ=風 コ=に ノイパ=よじる ペコㇿ=ように シノ オンネ ㇷ゚ アㇷ゚カㇱ コㇿ チレラコノイパ ペコㇿ アㇷ゚カㇱ ペ ネ=うんと年をとった人が歩くと,風に吹かれたようにふらつくように歩くものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- cisekankotor
- チセカンコトㇿ 【名】[cise-kan-kotor 家・上の・内面][雅]天井(屋根の内側)。 tan huskotoy wa/cisekankotor/a=konóttesusu/án=an korka タン フㇱコトイ ワ/チセカンコトロ/アコノッテスス/アナン コㇿカ 私はずうっと長い間天井を見上げていたけれども。(Sユーカラ) cisekankotor míke kane kurkot kane チセカンコトㇿ ミケ カネ クㇽコッ カネ 家の天井(内面)が光り輝くほど美しい。(W民話) {E: the ceiling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekitaykoraye
- チセキタイコライェ 【自動】[cise-kitay-ko-raye 家・の頂上・に・行かせる] 屋根がきれいに葺いてある。 {E: for a roof to be completely thatched (also beautifully thatched).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekor
- チセコㇿ 【自動】[cise-kor 家・を持つ] 家を所有する、 家のあるじである。 cisekor kur チセコㇿ クㇽ 家の主人。 cisekor katkemat チセコㇿ カッケマッ 家の奥様(主婦)。 cisekor kamuy チセコㇿ カムイ (1)(神々の村での話の中で)その家の主人である神。(2) ☞cisekorkamuy チセコㇿカムイ。 cisekor kur チセコㇿ クㇽ 家の主人。 cisekor nispa チセコンニㇱパ 家の主人。 cisekor tono チセコットノ 身分の高い和人(さむらい)の家の主人。 {E: to own, be the master of a house; be a householder.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekor'utar
- チセコㇿウタㇻ 【cise-kor-utar】 家族. (出典:萱野、方言:沙流)
- cisekorewenkur(-i)
- チセコレウェンクㇽ §038.やもめ(4)cise-kor-e-wen-kur(-i)〔či-sé-ko-re-weŋ-kur チせコレウェンクㇽ〕⦅ハルトリ⦆配偶者にたびたび死なれる不適の者。[家・もち・において・悪い]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- cisekorkamuy
- チセコㇿカムイ 【名】[cise-kor-kamuy 家・を持つ・神] ①家の守り神(木幣の形につくり、 中央部に心臓(sanpehe サンペヘ)として、 木を燃やして消した消し炭の一かけを削り花にくるんだものをつけてある。 家の上座の壁際の北側寄りの所に置いてある)。 ②(=cisekor kamuy チセコロ カムイ) ☞cisekor チセコㇿ {E: ①protective god of the house. ②…} (出典:田村、方言:沙流)
- cisekorkamuy
- チセコㇿカムイ 【cise-kor-kamuy】 家の守護神. 図[チセコㇿカムイ] (出典:萱野、方言:沙流)
- cisekorkatkemat(-i>ci)
- チセコㇿカッケマッ(イ>チ §037.妻(5)cise-kor-katkemat(-i>ci)〔či-sé-kor-kat-ke-mat チせコㇿカッケマッ〕⦅ホロべツ⦆主婦。[(家を・もつ・淑女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- cisekorkur
- チセコㇿクㇽ 【名】家の主人(=cisekor kur チセコㇿ クㇽ)。 ☞cisekor チセコㇿ {E: the householder; the man, owner of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekorkur
- チセコㇿクㇽ 【cise-kor-kur】 主人,家の主. (出典:萱野、方言:沙流)
- cisekoromahnekuh(ru/r-u)
- チセコロマㇵネクㇷ §037.妻(6)cise-koro-mahnekuh(ru/r-u)〔či-se-ko-ro-mah-ne-kuh チせコロマㇵネクㇷ〕⦅シラウラ⦆主婦。[(家を・もつ・女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- cisekotor
- チセコトㇿ 【名】[cise-kotor 家・の内面] 天井。 ☆参考 文脈によって家の内面全体を表しているようにとれることもある。 ☆雅語や雅語的表現で cisekankotor チセカンコトㇿ。 ☆屋根は cisekitay チセキタイ。 壁は cisetumam チセトゥマㇺ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ciseorosampe
- チセオロサンペ §277 くま (65) ciseorosampe (či-sé-o-ro-sam-pe)「チせオロサンペ」[<cise(家)or(中)o(から)san(出た)-pe(もの)] ⦅美幌⦆穴から出たばかりの子グマ (出典:知里動物編、方言:)
- ciseror
- チセロㇿ 【cise ror】 家の東側. (出典:萱野、方言:沙流)
- ciseupsor
- チセウㇷ゚ソㇿ 【cise-upsor】 家懐.▷チセ=家 ウㇷ゚ソㇿ=懐 (出典:萱野、方言:沙流)
- cisoroitak
- チソロイタㇰ 【cis-or-o-itak】 泣きながらものを言う. *昭和30年代までは弔問に行った時,ウムライパ(=座ったままで抱き合う)しながら,チソロイタㇰしたものである.▷チㇱ=泣く オㇿ=所に イタㇰ=言う (出典:萱野、方言:沙流)
- citorahtehka
- チトラㇵテㇸカ §564.いねむり(居眠)[する](10)昏睡[する]citorahtehka〔či-tó-rah-teh-ka チとラㇵテㇸカ〕[<si-torat-tek-ka(自分を・皮紐・のようになら・せる)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ciwaskorekasi
- チワㇱコㇿエカシ §197 マツモムシ (5) ciwas-kor-ekasi (či-was-kor-e-ka-si)「チワㇱコㇿエカシ」 ⦅足寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciwasoro
- チワソロ 【名】[ciw-as-oro 流れ ・立つ・所] 河口(海と川のぶつかった大きい所)。 {E: the mouth of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- ciwkorari
- チウコラリ 【他動】[ciw-ko-rari 流れ・と共に・下へ押えつける] (受け身の言い方で) a=ciwkorari アチウコラリ 渦のため下へキュッとひっぱられる。 moy or osma wa a=ciwkorari wa hetuku ka somo ki モヨㇿ オㇱマ ワ アチウコラリ ワ ヘトゥク カ ソモ キ 渦の中に巻き込まれて下へキュッと引っぱられて出てこない。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ciwrori
- チウロリ 【ciwrori】 渦. チューロリクㇽ=渦を司る男の神.チューロリマッ=渦を司る女神. (出典:萱野、方言:沙流)
- córankekar
- チョランケカㇻ 【他動】[中相][c(i)-o-ranke-kar される・そこに・下ろす・する][雅]降りそそぐ。 ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ [雅] 降ってくる涙が大雨のように私の上に降りそそいだ。(W 神謡語り) {E: to pour…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- corawki
- チョラウキ 【自動】怒って向かって行く、 攻撃しに行く。 ☆参考 kocorawki コチョラウキ [他動](人)に向かって攻撃しに行く。 ecorawki [他動]エチョラウキ …のことで怒って向かって行く。 {E: to go on attack.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- corawki
- チョラウキ 【corawki】 けんかに行く:けんかのために向かって行く. オハイケヘ ア・カㇻ ヒ ヌ ワ オパタプルㇽケ コㇿ チョラウキ ワ アㇻパ ワ イサㇺ=悪口を言われたのを聞いて,かっかと怒って,向かって行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- corewewe
- チョレウェウェ 【corewewe】 (前ヘ)屈む. チョレウェウェ チョテスス・アン カネ ミナ・アン=前へ屈んだり後ろへ反り返って私たちは笑った. (出典:萱野、方言:沙流)
- corpok
- チョㇿポㇰ 【位名】[概](所は corpoki チョㇿポキ, corpokke(he) チョㇿポッケ(ヘ))[cor-pok (?)・…の下] …の下。 en=corpok ta an エンチョㇿポㇰ タ アン 私の下にある(座ぶとんの下にかくしてある)。(S) néa sinrit corpok un orperere hawe as ネア シンリッ チョㇿポㇰ ウン オㇿペレレ ハウェ アㇱ その(燃えている木の)根の下から熊のわめく声が聞こえた。(KK民話) nítay corpok wenpunkaronne/casnu ニタイ チョㇿポㇰ ウェンプンカロンネ/チャㇱヌ 林の木の下につる草が茂っている/何もない。(W) {E: below, under…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- corpok/corpoki(ke)(he)
- チョㇿポㇰ/チョㇿポキ(ケ)(ヘ) 【cor-pok/-poki(ke)(he)】 (〜の)下. (出典:萱野、方言:沙流)
- corpoki(ke)
- チョㇿポキ(ケ) 【位名】[所](概は corpok チョㇿポㇰ) …の下、 その下。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- corpokike
- チョㇿポキケ 【位名】[所](概は corpok)(=corpokke チョㇿポッケ)その下(の所)。 corpokike/a=epás wa チョㇿポキケ/アエパㇱ ワ 私は(天に帰るために大鳥になって空を飛んでいる父の)その下を走って。(W神謡) (同じワテケさんが別の神謡を語っているときには corpokke a=epás wa チョㇿポッケ アエパㇱ ワ と言っている。) (出典:田村、方言:沙流)
- corpokke(he)
- チョㇿポッケ(ヘ) 【位名】[所](概は corpok チョㇿポㇰ) その下(の所)。 corpokke kus チョㇿポッケ クㇱ (その下を)くぐる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- corpokkekus
- チョㇿポッケクㇱ 【corpokke kus】 くぐる:下を通る. (出典:萱野、方言:沙流)
- corpokta
- チョㇿポㇰタ 【corpok ta】 下に. チセ ウフイ ネ ヤ マゥコウェン パ ㇷ゚ アナㇰネ ナニ チセ オルン ソモ ア・アフンケ ノ トゥッコ レㇾコ プ チョㇿポㇰ タ ア・レウシレ ㇷ゚ ネ=火事などで運の悪い者たちは.すぐに家へ入ることなく,二日か三日は倉の下に泊めるものだよ.*その昔のアイヌの倉は足が高いのでその下の空間は一坪半から二坪ほどの広さのものもあったものである. (出典:萱野、方言:沙流)
- corupkocupu
- チョルㇷ゚コチュプ 【他動】[中相](?) [ci-o-rup-ko-cupu される・その尻・氷・と共に・…をつぼめる](?) 吹雪にあって雪だるまになる。 (出典:田村、方言:沙流)
- coruskamuy
- チョルㇱカムイ §129 ハエ類 ニクバエ科 Sarcoph (5) coruskamuy(čo-rus-ka-muy)「チョルㇱカムイ」[<ce-or-us-kamuy]⦅樺太、雅語、ピル⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- cupeonkor(-an)
- チュペオンコㇿ §635.はらいた(腹痛)(22)腸満 cupeonkor(-an)〔ču-pé-oŋ-kor チュ舳オンコㇿ〕[cup(腹)+e(について)+hon(妊娠腹)+kor(もつ)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cupiporo
- チュピポロ 【cup-iporo】 月明かり.▷チュㇷ゚=月 イポロ=顔色 →月の顔色 (出典:萱野、方言:沙流)
- cupkor(-an)
- チュㇷ゚コㇿ §291.月経[が下りる、である](13)月経中である cup-kor(-an)〔čúp-kor ちゅㇷ゚コㇿ〕[月経を・もつ]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cupor(-o)
- チュポㇿ §627.はら(腹)(3)cupor(-o)〔čú-por ちゅポㇿ〕[cup(腹)+or(内、所)]⦅ホロベツ、サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.369】 (出典:知里人間編I、方言:)
- cuporkirpu
- チュポㇿキㇼプ §507.ちょうかんまく(腸間膜)(1)クマの腸間膜 cupor-kirpu〔ču-pór-kir-pu チュぽㇿキㇼプ〕[cup(腹)+or(内)+kirpu(脂肪組織)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cuporo
- チュポロ §067 サケ あきあじ、あきやじ 部(17) cuporo (cu-po-ro)「チュポロ」⦅網走⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- cuporoh(p-i)
- チュポロㇹ §548.ないぞう(内臓);臓腑(1)cuporoh(p-i)〔ču-pó-roh チュぽロㇹ〕[<cup(腹)+or(内)+o(にごやごや入っている)+p(もの)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cuporop
- チュポロㇷ゚ 【名】[概](所は cuporopi(hi) チュポロピ(ヒ))[cup-or-o-p 女性のおなか・の中・に入っている・もの][古] おなかの中の赤ん坊。 ☆参考 ossikeomap オッシケオマㇷ゚ は同じことを表すやさしい言葉。 {E: the child in one's belly.} (出典:田村、方言:沙流)
- cuporopi(hi)
- チュポロピ(ヒ) 【名】[所](概は cuporop チュポロㇷ゚)…のおなかの中の赤ん坊。 cuporopi poro チュポロピ ポロ おなかの赤ん坊が大きい。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- cuporunkur
- チュポルンクㇽ 【cup-or-un-kur】 月の人:骨惜しみをした少年が神によって月へ行かされ,手桶を持ったまま立っている.▷チュㇷ゚=月 オㇿ=所 ウン=住む クㇽ=人 テエータ トランネ ヘカチ アン ワッカ ア・タレ アクス イヌンペ ネ ヤ イクㇱペ ネ ヤ エパトゥレンテ ア・コイパㇰ クス チュポルンクㇽ ネ ア・カㇻ ヒ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=ずーっと大昔に怠け者の少年がいて,水汲みをさせられたら炉縁とか柱にいいがかりをつけ,それが悪いとて罰せられ,月の人にさせられてしまったという. (出典:萱野、方言:沙流)
- cuporunnuma
- チュポルンヌマ 【名】[cup-or-un-numa 腹・の中・における・毛] 赤ん坊のおなかにいるときから生えている毛。 (出典:田村、方言:沙流)
- cuppetepakor
- チュッペテパコㇿ §293.月経帯をしめるcuppetepa-kor〔čúp-pe-te-pa-kor ちゅッペテパコㇿ〕[cuppe(経水)+tepa(ふんどし)+kor(もつ)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eapakor
- エアパコㇿ 【他動】[e-apa-kor で・親戚・を持つ] …と親戚である/になる(婚姻などによって)。 ☞apa アパ {E: to become a relative with… (through marraige.).} (出典:田村、方言:沙流)
- eapakor
- エアパコㇿ 【e-apa-kor】 それを身内にする,それを親戚にする. ▷エ=それ アパ=身内,親戚 コㇿ=持つ *結婚することによって,身内や親戚が多くなること.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- earkakekorpe
- エアㇻカケコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(2)恥丘の半面にのみ陰毛の生えているもの earkakekorpe〔e-ár-ka-ke-kor-pe エあㇻカケコㇿペ〕[ear(片方の)+kake(<kaki 垣)+kor(もつ)+pe(もの)]⦅ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- earkucakorpe
- エアㇻクチャコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(3)恥丘の半面にのみ陰毛の生えているもの earkucakorpe〔e-ár-ku-ča-kor-pe エあㇻクチャコㇿペ〕[ear-kuca(片屋根の小屋)+kor(もつ)+pe(もの)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- easkoretatpa
- エアㇱコレタッパ 【他動】[e-askoretatpa …に関して・わしづかみにしてものを取る]…をわしづかみにして取る。 ☞askoretatpa アㇱコレタッパ {E: to clutch, grab…} (出典:田村、方言:沙流)
- ecanupkor
- エチャヌㇷ゚コㇿ 【e-canup-kor】 聞いてためになる,(〜を)参考にする,(〜を)手本にする,(〜で)覚える,(〜によって)知る.▷エ=それで チャヌㇷ゚=覚える コㇿ=持つ ウナㇻペー ウウェペケㇾ ワ エン・ヌレ.エ・イェ ウウェペケㇾ アナㇰネ ア・エチャヌㇷ゚コㇿ ペ パテーㇰ ネ ㇷ゚ ネ クス ク・ヌ ルスイ=おばさんよ,昔話を私に聞かせてくれ.あなたの昔話は聞いてためになる話ばかりなので私は聞きたい.アイヌ オッタ(オㇿ タ) ウパㇱクマ アナㇰネ ア・エチャヌㇷ゚コㇿ ペ ネ シンリッ オルㇱペ ネ ヤッカ ウルオカタ ウルオカタ ア・エラマン ペ ネ=アイヌのところでの言い伝えはそれを参考にすることができるし,先祖の話も子孫へ次の世代へと教えられるものだ.ウナㇻペー ネㇷ゚カ ア・エチャヌㇷ゚コㇿ ノ アン ウウェペケㇾ イェ ワ エン・ヌレー=おばさん,何かそれによって利口になれそうな昔話を言って聞かせてくれ.ケチャヌㇷ゚コㇿ(ク・エチャヌㇷ゚コㇿ)=私はそれで覚えることができた. (出典:萱野、方言:沙流)
- ecisekor
- エチセコㇿ 【他動】[e-cise-kor (そこ)に・家・を持つ] …に家を持つ。 {E: to own, have a house in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ecorawki
- エチョラウキ 【他動】[e-corawki …のことで・攻撃しに行く](…のことで)怒って向かって行く。 {E: to get angry and go to confront someone about…} (出典:田村、方言:沙流)
- ehaporoma
- エハポロマ 【e-ha-poroma】 葉のついたまま,夏に倒れた木の葉がそのまま枝についている. ▷エ=それ ハㇺ=葉 オロオマ=ついている(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ehkohkoropoysey
- テㇸコㇹコロポイセイ §256 (所属不明) tehkoh-koro-poy-sey (teh-koh-ko-ro-poy-sey)「テㇸコㇹコロポイセイ」 ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ehorak
- エホラㇰ 【自動】[e-horak その頭(が)・倒れる] 傾く(「かしがる」)。 wenkur ne kusu ehorak cise or ta okay pe ne ruwe ne ウェンクㇽ ネ クス エホラㇰ チセ オッタ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (彼は)貧しいから傾いた家に住んでいた。(NK民話) {E: to lean, incline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehorakcise
- エホラㇰチセ 【e-horak-cise】 半分潰れた家. ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ カッチャマハ ウェンメノコ ア・トイキッカㇻ コㇿ コタンケスン(コタンケㇱ ウン) エホラㇰチセ オルン ヤイニンパニンパ セコㇿ ネ ㇷ゚ ネ=昔話の中では行ないの悪い女が父や母に殴られると村はずれの半分潰れた家へ自分の身体を引きずるようにして行ったと描写されている. (出典:萱野、方言:沙流)
- ehorakhorak
- エホラㇰホラㇰ 【自動】[e-horak-horak その頭(が)・倒れる・(重複)][ehorak《傾く》の重複形](片足をひきずって/片足を曲げて等)傾きながら歩く(「びっこをひく」)。 ehorakhorak kor apkas エホラㇰホラㇰ コㇿ アㇷ゚カㇱ 傾き傾きしながら(「びっこをひいて」)歩いている。(S) {E: to walk with a limp.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehorakhorak
- エホラㇰホラㇰ 【e-horak-horak】 身体を傾ける,びっこをひく. ク・ヌイェ カ ルㇱカ ㇷ゚ ネ コㇿカ ク・サハポ カ ヤイェウェンペ ネ ワ エホラㇰホラㇰ コㇿ アㇷ゚カㇱ ペ ネ ア ワ=書くのも腹立たしいことだが亡くなった私の姉も身体(足)の不自由な人で歩く時に身体を傾かせながら歩く人であったよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ehorari
- エホラリ 【ehorari】 鎮座する:神にお祈りをする場合に多く用いられる言葉. ポロシㇼ セコㇿ イタカナッカ(イタㇰ・アン ヤッカ) ル ペㇱ シトゥ ペンタㇷ゚カシ エホラリ カムイ ク ランケ マッ カムイ カッケマッ=幌尻岳と申しましても,道たどる峰,東の肩に鎮座する神,弓降ろしの女神.神の淑女. (出典:萱野、方言:沙流)
- ehoripi
- エホリピ 【e-horipi】 ~について足踏みしながら. イタㇰ エホリピ=言葉とともに足を踏みならし,神々の目をこちらへ向けさせる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ehorka
- エホㇿカ 【副】[e-horka その頭・逆に] 逆に、 さかさまに。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 そら、 着るもの(服)も裏返しに着てるし、 はくもの(スカート)も後ろ前にはいてるの。(S) {E: opposite; reverse; upside down.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehorka
- エホㇿカ 【e-horka】 さかさまにする.裏返しにする,反対にする. チャペ ウェンペ アイヌ コトゥㇰ エカッキクシ コㇿ ア・ライケ ワ エホㇿカ ノ トイ トゥㇺ ア・オマレ カシ ウン カㇷ゚ケ スマ ア・オマレ タパン スマ ムニン ヤㇰ エㇰ シコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=悪い猫が人間に取り憑いて人間を病気にしたような時は,その猫を殺してさかさまに土の中に埋めてその上へ平たい石を載せて,この石が腐ったら来い,と言うものだそうだ.メノコ ネ ヤッカ オッカヨ ネ ヤッカ チセサㇰ コㇿ アミㇷ゚ エホㇿカ ノ ミ パ ㇷ゚ ネ ロㇰ=女も男も夫や妻に先立たれると着物を裏返しにして着るものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
- ehorkaapkas
- エホㇿカアㇷ゚カㇱ 【自動】[e-horka-apkas さかさまに・歩く] さかだちして歩く。 ☆参考 horkaapkas ホㇿカアㇷ゚カㇱ 後ろ向きに歩く。 ohorkaapkas オホㇿカアㇷ゚カㇱ 後ずさりする。 ☆参考 horkareyep ホㇿカレイェㇷ゚ ザリガニ。 {E: to walk on one's hands.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehorkaas
- エホㇿカアㇱ 【ehorka-as】 逆立ち(する). (出典:萱野、方言:沙流)
- ehorkanuma
- エホㇿカヌマ §334.さかさまつげ(逆睫);さかまつげ(3)ehorka-numa〔e-hór-ka-nu-ma エほㇿカヌマ〕[ehorka(逆の)+numa(毛)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ehorkaterkep
- エホㇿカテㇾケㇷ゚ §207 エビ (2) ehorkaterkep (e-hór-ka-ter-kep)「エほㇿカテㇾケㇷ゚」[<ehorka(後ろに)terke(はねる)-p(者)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ehorokah
- エホロカㇵ §353.産―さかご(逆子);足位分娩児(4)ehorokah〔e-hó-ro-kah エほロカㇵ〕[ehoroka(背進する)+h(<-p者)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ehorokapo
- エホロカポ §353.産―さかご(逆子);足位分娩児(3)ehoroka-po〔e-hó-ro-ka-po エほロカポ〕[後戻りする・子]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ehumkor
- エフㇺコㇿ §126 ブユ (7) ehumkor(e-húm-kor)「エふㇺコㇿ」⦅樺太―多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ehumkoro
- エフㇺコロ §126 ブユ (8) ehumkoro(e-húm-koro)「エふㇺコロ」⦅樺太―白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ehumkoro
- エフㇺコロ §127 ヌカカ ヌカカ類 (8) ehumkoro(e-hum-ko-ro)「エフㇺコロ」⦅K富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ehunkor
- エフンコㇿ §127 ヌカカ ヌカカ類 (2) ehunkor(e-hún-kor)「エふンコㇿ」⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- eimekkore
- エイメッコレ 【e-imek-kore】 分け前を与える. タパン ユㇰ チュㇷ゚プス・アン ヤㇰネ アネカンカン ネ ヒケ パㇱクㇽ チロンヌㇷ゚ エイメㇰコレ ヤン=この鹿のはらわたを出したら小腸の方は烏と狐に分け前としてあげなさい(狩人の心得). (出典:萱野、方言:沙流)
- eirwakkor
- エイㇼワッコㇿ 【他動】[e-irwak-kor …で・兄弟・を持つ] …と兄弟である/になる。 hunna ene cip turano a=arémko yakun ne tumunci kamuy eirwakkor pe ne hawe ne nankor wa フンナ エネ チㇷ゚ トゥラノ アアレㇺコ ヤクン ネ トゥムンチ カムイ エイㇼワッコㇿ ペ ネ ハウェ ネ ナンコㇿ ワ だれかそのように舟もろともに死んだのならその鬼神の兄弟分になっているんでしょうねえ。(W会話) ☆発音 エイㇽワッコㇿ。 {E: to have brothers; to be brothers with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eisokor
- エイソコㇿ 【e-isokor】 〜を信じる,真に受ける. ユタㇻクㇽ エㇰ ワ カムイ スマウ ネ ハウェ ク・ヌ ア コㇿカ ア・エイソコㇿ ハワㇱ ネ ワ=使いの者が来て熊を獲ったというのを私は聞いたが,信じていい話だよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- eiyorot/eyyorot
- エイヨロッ 【他動】[e-iyorot …に・仲間入りする] …に仲間入りする。 k=eyyorot ケイヨロッ 私はそれに仲間入りする。 e=eyyorot エエイヨロッ あなたはそれに仲間入りする。 ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e が高く発音されるときの形。 ☞eyorot エヨロッ {E: to become friends with…; to become a member, part of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekasakorkutu
- エカサコㇽクトゥ §117 オオカサモチ、オニカサモチ (2) ekasakorkutu (e-ká-sa-kor-ku-tu)「エかサコㇽクトゥ」[e(頭)kasa(笠)kor(もつ)kutu(筒茎)] 茎 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ekaskamuykor
- エカㇱカムイコㇿ 【e-kas-kamuy-kor】 (それで)運がよい.▷エ=それで カㇱカムイ=憑き神 コㇿ=持つ イキヤクㇽ アナㇰネ カㇱカムイェ ユㇷ゚ケ ㇷ゚ ネ クス エカㇱカムイコㇿ ワ ネㇷ゚ カㇻ ヤッカ ル エトコホ ル オカケヘ チョイランケ ペコㇿ=あの人は憑き神が強いので運がよくて何をやっても行く先に行く後に物が降るかのようだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ekiroroan
- エキロロアン 【他動】[単](複は ekirorooka エキロロオカ)[e-kiroroan (そのこと)について・おもしろく思う] …がおもしろい、 …をおもしろく思う。 ☆参考 「古い言葉。 今は eramasu エラマス と言う。 」 (S) ☞kiroroan キロロアン {E: to consider…interesting, funny.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekiroroan
- エキロロアン 【e-kiroroan】 楽しい,愉快(だ).▷エ=それを キロロアン=楽しいと思う タㇷ゚ ウフナㇰ トーキョー ウン エ・アㇻパ ワ ネㇷ゚カ エキロロアンペ アン ア?=この頃君は東京へ行って何か楽しいことあったかい? (出典:萱野、方言:沙流)
- ekiroroanka
- エキロロアンカ 【e-kiroroan-ka】 喜ばせる.▷エキロロアン=それを楽しいと思う カ=させる ニサッタ エㇰ ヤント ヘマンタ アニ ア・エキロロアンカ クス?=明日来る客を何で喜ばせようかなあ? (出典:萱野、方言:沙流)
- ekirorooka
- エキロロオカ 【他動】[複](単は ekiroroan エキロロアン) …がおもしろい、 …をおもしろく思う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekoorsutke
- エコオㇿスッケ 【複他動】…に…を勧める。 {E: to advise someone something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekoramkor
- エコラㇺコㇿ 【複他動】[e-ko-ram-kor (そのこと)について・(人)に・心を持つ] …について(人)と相談する。 aynu ka kar wa i=kore kunihi a=ekóramkor hike? アイヌ カ カㇻ ワ イコレ クニヒ アエコラㇺコㇿ ヒケ? (大地をつくった神に)人間もつくってくれることを(くれるように)相談してみてはどうだろう。(S言い伝え) {E: to talk with, ask advice from someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekoramkor
- エコラㇺコㇿ 【e-koram-kor】 相談する. (出典:萱野、方言:沙流)
- ekoramusawnu
- エコラムサウヌ 【複他動】[e-ko-ramu-sawnu (そのこと)について・(人)に・心を・ゆるめる] …のことを(人)に承諾する。 {E: to consent to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekorarpa
- エコラㇻパ 【複他動】[複](単 ekorari エコラリ は未出。 あるかどうか不明)[e-ko-rarpa …で・…に・押えつける] …に…を食べなさい食べなさいと押しつける。 e etoranne nankor pe hńta ne e=ekorarpa p an? エ エトランネ ナンコㇿ ペ フンタ ネ エエコラㇻパㇷ゚ アン? 食べたくないかもしれないものを「なにしに」(=何のために)そんなに押しつけるの。(S) {E: to press, force someone to eat.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekorkorse
- エコㇿコㇿセ 【e-kor-kor-se】 喉にたんがつまって息が苦しい:死ぬに近い病人が喉にたんがつまり息が苦しい,喉がころころなっている. タネ エコㇿコㇿセ クス マウェトゥイ エハンケ=もう喉がころころしているので息が切れるのが近い. (出典:萱野、方言:沙流)
- ekororose
- エコロロセ 【e-kororo-se】 喉がなる:喉にたんがつまったようになる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ekorototo
- エコロトト 【e-korototo】 砕く. クポニタ(ク・ポン ヒ タ) コンププシ アナㇰネ フチ エヤクコㇿ ルㇽス ア・ヤンケ コッポㇰタ ス オルン ア・エコロトト コㇿ ケラハ ピㇼカ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が子供の頃昆布をこんがり焼くのは祖母の役目で,汁鍋を上げる直前に鍋へ砕くと味がいいものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
- ekorus
- エコルㇱ 【自動】[e-korus その頭/顔・(鳴き声の擬音?)](ブタが)なく。 {E: the snorting call of a pig.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekoruskorus
- エコルㇱコルㇱ 【自動】[ekorus-korus (ブタが)鳴く・(重複)](ブタが)ブーブーなく。 (出典:田村、方言:沙流)
- ekotankor
- エコタンコㇿ 【他動】[e-kotan-kor (そこ)で・村・を持つ] …の村おさである、 …を治める。 {E: to be the village chief of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekotankorkur
- エコタンコㇿクㇽ 【名】[ekotankor-kur …(の村)を治める・人] …の村おさ。 {E: the village chief of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekoymokokor
- エコイモココㇿ 【複他動】[e-ko-imoko(< imoka)-kor …で・(人)に・みやげ・を持つ](人)に(もの)をみやげに持っていく。 ☆参考 imoka イモカ みやげ。 {E: to take a gift to someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekoymokokorpa
- エコイモココㇿパ 【他動】[複](ekoymokokor エコイモココㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆)(人)に(もの)をみやげに持って行く。 {E: to take a gift to someone (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekutkor
- エクッコㇿ 【複他動】[e-kutkor …で・帯をしめる](帯)をしめる、 …を帯にしてしめる。 kut a=ekútkor クッ アエクッコㇿ 帯をしめる。(W) {E: to use…as a belt, sash; fasten with a belt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekutkor
- エクッコㇿ 【e-kut-kor】 帯を締める. (出典:萱野、方言:沙流)
- ekutkore
- エクッコレ 【複他動】[e-kutkor-e …で・帯をしめる・させる](帯)をしめさせる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emarattokor
- エマラットコㇿ 【他動】[e-marattokor …で・酒宴を催す] …でごちそうする、 …で宴会をする。 néa a=kor sake a=emárattokor ネア アコㇿ サケ アエマラットコㇿ 私はその私の酒で酒宴を催した。(W民話) {E: to treat someone to a feast etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emkorkikir
- ケㇺコㇿキキㇼ §233 (所属不明) kem-kor-kikir (kém-kor-ki-kir)「けㇺコㇿキキㇼ」[<kem(針)kor(持つ)kikir(虫)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- emotokor
- エモトコㇿ 【他動】[e-moto-kor (そこ)に・起源・を持つ] …に起源を持つ。 {E: to have, be the original…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emotoorke
- エモトオㇿケ 【名】[e-moto orke その・もと・のところ]その起源、 その初めからのいきさつ。 …/ki katu/emotoorke/ciepakasnu/a=e=ékarkar na キ カトゥ/エモトオㇿケ/チエパカㇱヌ/アエエカㇻカㇻ ナ [雅]…してきたことを初めから話して教えてあげますからね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emusikorpattaki
- エムシコㇿパッタキ §177 コオロギ類 (1) emusi-kor-pattaki(e-mu-si-kor-pat-ta-ki)「エムシコㇿパッタキ」♀⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- emuspoikor
- エムㇱポイコㇿ 【emus-po-ikor】 小さな宝刀. ▷エムㇱ=刀 ポ=子供 イコㇿ=宝 *イコㇿという竹光の外側についている手裏剣のような物のことを言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- enaskorunarpe
- ケナㇱコㇿウナㇻペ §390 (その他の鳥名) kenas-kor-unarpe (ke-nás-kor-u-nar-pe)「ケなㇱコㇿウナㇻペ」[<木原を・所有する・小母] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- enkor
- エンコㇿ 【名】[概](所は未出) ①口の中の上あごの奥の方のやわらかいところ、 軟口蓋。(W) ②(語構成の要素としては「鼻の中」を表すらしい。) (出典:田村、方言:沙流)
- enkor
- エンコㇿ 【enkor】 鼻声だ,鼻音. テエータ フレナイ タ ポンレヘ エンコㇿ はる シコㇿ ア・イェ ウナㇻペ アン ワ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ ペ ネ=ずうっと前,振内にあだ名をエンコㇿはるという鼻声でしゃべるおばさんがいて見たことがあった. (出典:萱野、方言:沙流)
- enkor'itak
- エンコㇿイタㇰ 【enkor-itak】 鼻声(だ),鼻声でしゃべる. (出典:萱野、方言:沙流)
- enkor(-i)
- エンコㇿ §604.はな(鼻)(3)enkor(-i)〔éŋ-kor えンコㇿ〕⦅H⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkor(o)ke
- エンコㇿケ/エンコロケ 【位名】[所](概は未出。 enkor エンコㇿ であろう。)その川上の方。 {E: towards upstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enkoreitak
- エンコレイタㇰ 【自動】[enkor-e-itak 軟口蓋/鼻の中(?)・で・しゃべる] 鼻声でしゃべる。(S) {E: to speak in a nasally voice.} (出典:田村、方言:沙流)
- enkoritah(k-i)
- エンコリタㇵ §307.こえ(声)(6)鼻声 enkoritah(k-i)〔én-ko-ri-tah えンコリタㇵ〕[<enkor-itak]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkoritah(k-i)
- エンコリタㇵ §608.はなごえ(鼻声)(2)enkoritah(k-i)〔éŋ-ko-ri-tah えンコリタㇵ〕[enkoro(<enkor 鼻)+itah(<itak 語る、物言い)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkoritak
- エンコリタㇰ §608.はなごえ(鼻声)(1)enkor-itak〔éŋ-ko-ri-tak えンコリタㇰ〕[enkor(鼻腔)+itak(物言い)]⦅ホロべツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkoritak(-i)
- エンコリタㇰ §307.こえ(声)(5)鼻声 enkoritak(-i)〔én-ko-ri-tak えンコリタㇰ〕[enkor(鼻腔)+itak(物言い)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkorke
- エンコㇿケ 【enkorke】 ~のあちら側. コタン エンコㇿケ=村のあちら側.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- enkoro
- エンコロ §604.はな(鼻)(4)enkoro〔éŋ-ko-ro えンコロ〕[<enkor↑]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkoroaraka
- エンコロアラカ §624.鼻の病(3)鼻腔内疾患 enkoro-araka〔éŋ-ko-ro-a-ra-ka えンコロアラカ〕[enkoro(鼻)+araka(痛、病)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkoroteyke
- エンコロテイケ §028.あぐらばな(鞍鼻)(2)enkoro-teyke〔én-ko-ro-tèǐ-keえンコロティケ〕[その鼻・潰れている]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enoyporkotanas
- エノイポㇿコタナㇱ §159.おでこ(2)enoyporkotanas〔e-nóǐ-por-ko-tà-nas エのイポㇿコタナㇱ〕[e(そこ)+noypor(前頭部、ひたい+ko(において)+tanas(凸出している)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enukor
- エヌコㇿ 【他動】[e-nu-kor (そこ)に・目・を持つ](神が)(そこ)を守る。 ☆参考 神が(そこ)を守ることを表す語の一つ。 ほかに enupur エヌプㇽ、 epunkine エプンキネ とも言う。 神が(そこ)に住んでいることを表すには、 ewak エワㇰ、 erok エロㇰ その他いろいろな言い方がある。 {E: to govern over…; protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eorakse
- エオラㇰセ 【e-orakse】 食べ足りない.▷エ=食べる オラㇰセ=足りない (出典:萱野、方言:沙流)
- eorawki
- エオラウキ 【他動】[e-orawki …に関して・しそこなう](動詞の後に置かれて)…しそこなう。 a=kik ka eorawki no kira yak a=ramú kor suy ek wa アキㇰ カ エオラウキ ノ キラ ヤㇰ アラム コㇿ スイ エㇰ ワ (アブが馬に)叩かれそこなって逃げたと思うとまた来て…。(S) {E: to be late to do…} (出典:田村、方言:沙流)
- eorhankeko
- エオㇿハンケコ 【e-or-hanke-ko】 遠い所からまあようこそ,こんなに遠い所.▷エ=それ オㇿ=所 ハンケ=近い コ=(否定) エオㇿハンケコ テパㇰノ ケㇰ(ク・エㇰ) ワ ウナㇻペ オハシㇼネ.フナッケ クス ケㇰ(ク・エㇰ) ペ アン=こんなに遠い所,ここまで私が来て,おばさん留守なの.なんのために来たものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- eoripak
- エオリパㇰ 【他動】[e-oripak (人)に・遠慮する(かしこまる)] …を畏れてかしこまる、 …を敬ってへりくだりつつしむ/遠慮がちに振舞う(図々しくしない)、 …に恐縮する。 nisatta k=éoripak yakka tónoski wano ku=san rusuy ニサッタ ケオリパㇰ ヤッカ トノㇱキ ワノ クサン ルスイ 明日は恐縮ですがお昼から(川上側から)来たい。(W) i=eoripak pe イエオリパㇰ ぺ [雅](育ての姉は)私に畏れてかしこまり。(Sユーカラ) m ☆参考 古老によっては「遠慮する」と訳す。 しかし、 出されたものを「遠慮して」受け取らないというようなときの「遠慮する」には使われない。 遠慮して辞退することは eyayye エヤイイェ と言う。 ☞oripak オリパㇰ {E: to be reserved about…; hold back from doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eoripak
- エオリパㇰ 【e-oripak】 (〜を)尊敬する,うやまう,(〜に)遠慮する. エアㇻキンネ カムイ ネノ アン クㇽ ネ クス ア・エオリパㇰ=とても神のような人なので私たちはその人を尊敬する. (出典:萱野、方言:沙流)
- eorsetakko
- エオㇿセタッコ 【e-or-setakko】 あれほど長い間. エオㇿセタッコ ウッシュー ネ コㇿ ワ オラーウン ネㇷ゚カ ソモ コレ ノ ソイェネレ.イヨーハイ シトマレ=あれほど長い間召使いにしていたのに,何もやらずに出してしまった.あきれたものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- epokor
- エポコㇿ 【他動】[e-pokor で・子を産む] …を産む。 ne ene a=ye hi ka a=erámpewtek no an hemanta wenkamuy sani ne noyne an pe epokor ネ エネ アイェ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ アン ヘマンタ ウェンカムイ サニ ネ ノイネ アン ペ エポコㇿ (彼女は)いったいどう言ったらいいかもわからないような変な悪神の子みたいなものを産んだ。 ☆参考 当り前でないものを産んだというような話のときに言う。 普通に子どもを「産んだ」というときは、 kor コㇿ《持った、 産んだ》、 an アン《生まれた》と言う。(S) ☆参考 enuwap エヌワㇷ゚ …を分娩する。 yaykosanke ヤイコサンケ 出産する(雅語的、 よい言葉)。 {E: to give birth to…} (出典:田村、方言:沙流)
- eporap
- エポラㇷ゚ §143 蝶蛾類(成) eporap(e-po-rap)「エポラㇷ゚」⦅穂別、千歳⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- eporose
- エポロセ 【複他動】[e-porose …で・…を言い表す] …によって…を言い表す。 a=motóutari tan mosir ta yappa kusu keraypo oka=an hi a=i=éporose kus, Aynu Mosir, Hokkaito Mosir sekor tane anak a=ye hawe ne アモトウタリ タン モシッタ ヤッパ クス ケライポ オカアニ アイエポロセ クㇱ、 アイヌ モシㇼ、 ホッカイト モシㇼ セコㇿ タネ アナㇰ アイェ ハウェ ネ 私たちの先祖がこの島に上陸したおかげで私たちアイヌがこの島に住んでいるということによって名づけられたから、 アイヌの島、 北海道の島と今は言われるのです。(S言い伝え) {E: to give verbal expression to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eposore
- エポソレ 【他動】[eposo-re 治る・させる](病気を)やっと治す、 いやす。 ene katu an a p mak kar ayne eposore ruwe ene an? エネ カトゥ アナㇷ゚ マㇰ カㇻ アイネ エポソレ ルウェ エネ アン? あんなにひどいおできだったのをどうかこうかしてよくもまあ治したものだね。(S) {E: to finally recover from a sickness.} (出典:田村、方言:沙流)
- erakor
- エラコㇿ §255.食いすぎて口中に生臭い味がして気持が悪いerakor〔e-rá-kor エらコㇿ〕[e(そこに)+ra(肝臓?)+kor(持つ)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- erakor(-an)
- エラコㇿ §633.腹が張る(3)食いすぎなどで腹が張って胸が悪くなり口内に生臭い味がする e-ra-kor(-an)〔e-rá-kor エらコㇿ〕[e(そこに)+ra(肝臓を)+kor(もつ)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- erekor
- エレコㇿ 【他動】[e-re-kor (そのこと)で・名前・を持つ](そのこと)で名前がつく。 oro ta aynu kotan ka oka hi erekor kusu オロタ アイヌ コタン カ オカ ヒ エレコㇿ クス そこにアイヌの村があったことによって名前がついたから。(S言い伝え) {E: to be named.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ererakonoypa pekor
- エレラコノイパ ペコㇿ 【e-rera-ko-noypa pekor】 (老人が)ふらふら歩く〔比喩〕.▷エ=それで レラ=風 コ=に対して ノイパ=ねじる ペコㇿ=ようなものだ →風に揺れているようだ ピラトゥルン てったまフチ エㇰ ヒ ク・ヌカㇻ ヒケ エレラコノイパ ペコㇿ アㇷ゚カㇱ シリ アン ワ オンネエハンケ ヒ ソモ ネ ヤー シコㇿ カネ ク・ヤイヌ=平取のテッタマおばあさんが来た様子を見ると風に揺られるような歩き方をしていた,死ぬのが近いのではないかと私は思った.*死ぬ少し前に我が家へ来た時に,本当にそう思いながら見た. (出典:萱野、方言:沙流)
- esakanramkor
- エサカンラㇺコㇿ 【e-sakan-ram-kor】 それによって気性が荒い,猛り狂う心を持つ. *それによってという意味は,かつて熊に襲われ大怪我をしたことがあるとか,何かの事故で九死に一生を得た記憶がとっさに蘇り,気が変になり猛り狂うことを言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- esermakkor
- エセㇾマッコㇿ 【e-sermak-kor】 それを守護神とする.▷エ=それを セㇾマㇰ=魂,守護神 コㇿ=持つ (出典:萱野、方言:沙流)
- esirosi korar
- エシロシ コラㇻ 【他動】[慣用他動詞句][不定使役][e-sirosi kor-ar …について・しるし・を持つ・人に…させる]よそへ嫁にやる。 ku=poho k=érawe p ne akusu, esirosi a=korár wa isam クポホ ケラウェㇷ゚ ネ アクス、 エシロシ アコラㇻ ワ イサㇺ なんとかしてうちの息子の嫁にもらいたいと思っていたのによそへ嫁にやられてしまった。(S) ☆参考 esirosi kor エシロシ コㇿ、 esirosi kore エシロシ コレ は未出。 {E: to another place.} (出典:田村、方言:沙流)
- esnaetor
- エㇱナエトㇿ 【esna-etor】 くしゃみの鼻汁. (出典:萱野、方言:沙流)
- esnaetor'omkeetoryaykotaci
- エㇱナエトㇿオㇺケエトㇿヤイコタチ 【esna-etor-omke-etor-yay-kotaci】 くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁を自分の体にくっつけている老人. ア・シトマ ノ アン オンネ フチ エㇱナ エトㇿ オㇺケ エトㇿ ヤイコタチ ㇷ゚ エㇰ ペ ネ クス ネノ オカイ ペ ア・シトマㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ネ ワ アン フチ トゥサ チョㇿポㇰ ア・クㇱ ワ キラ・アン=恐ろしいようなばあさん,くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁をこびりつけた者が来たので,そのような者は恐ろしいと聞いていたので,そのばあさんの袖の下をさっと通って逃げた(『ひとつぶのサッチポロ』パㇻコアッ シㇼマオッテより). (出典:萱野、方言:沙流)
- esoataykor
- エソアタイコㇿ 【他動】[e-so-atay-kor …で・借財・値・を持つ]…を借財として借りている、 (お金、 米、 宝器等)を借りている、 …の借財がある。 ☆参考 soataykor ソアタイコㇿ[自動]借財がある。 sóuk ソウㇰ[自動]借財をする。 esouk エソウㇰ [他動]…を借財として借りる。) {E: to borrow money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- esonkokor
- エソンココㇿ 【他動】[e-sonkokor …に関して・言づてを持って行く]…を知らせるため使いをする。 {E: to run an errand to give someone news, a message.} (出典:田村、方言:沙流)
- esorkanni
- エソㇿカンニ 【esor-kar-ni】 ハナヒデ(ミツバウツギ):枝を折るとこの木ほどいやなにおいの木はないと思うほどにおいがある,アイヌはこの木で火箸を作った. アイヌ イタㇰ アニ チクニレ レホㇰ アッカリ ケラマン(ク・エラマン) ワ カン(ク・アン) コㇿカ エソㇿカンニ パㇰノ フラハ ウェン チクニ イサㇺ ペ ネ=アイヌ語で木の名前を60以上知っているけれどもハナヒデくらいにおいの悪い木はないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- esoro
- エソロ 【後副】(川のような長いもの)に沿って。 petesoro ペテソロ[副](神謡の言葉)川に沿って。 ☆参考 turasi トゥラシ …に沿って上へ。 pes ペㇱ …に沿って下へ。 {E: along a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- esorokanni
- エソロカンニ §152 ミツバウツギ (1) esorokanni (e-só-ro-kan-ni)「エそロカンニ」[e(それで)soro(かんな)kar(つくる)ni(木)] 茎 ⦅穂別⦆⦅A沙流・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- Estor
- エㇱトㇿ 【名】恵須取(えすとり、 樺太の地名)。 {E: place name} (出典:田村、方言:沙流)
- etemkorani
- エテㇺコラニ 【他動】[単](複は etemkoranpa エテㇺコランパ)[e-temkor-ani …に・腕の中・…を持つ](一つの)…を「両手でウン!とたなぐ」(=両腕でかかえる/持ち運ぶ)。 mame ni etemkorani wa arpa マメ ニ エテㇺコラニ ワ アㇻパ 彼は豆の木を両手でたくさんかかえて行った。(S) {E: to hold, carry a lot of …in both arms.} (出典:田村、方言:沙流)
- etemkoranpa
- エテㇺコランパ 【他動】[複](単は etemkorani エテㇺコラニ)…を「両手でウン!とたなぐ(=かかえる/持ち運ぶ)」、 …を両腕でかかえる。 mame ni etemkoranpa wa arpa マメ ニ エテㇺコランパ ワ アㇻパ (彼は)豆の木を両手でたくさんかかえて行った。(S) ☆参考 etemkoreanpa エテㇺコレアンパ とも言う。 {E: to hold, carry a lot of …in both arms.} (出典:田村、方言:沙流)
- etemkorasi
- エテㇺコラシ 【他動】[e-temkor-(e-)asi …に・腕の中・に・立てる](酔って寝た人)を起こそうとしてたなぐ(=持ち上げる)。 {E: to pick up someonewho has fallen asleep drunk.} (出典:田村、方言:沙流)
- etemkoreanpa
- エテㇺコレアンパ 【他動】[e-temkor-e-anpa …に・腕の中・に・…を持つ[複]] (二つ以上の)…を腕でかかえて取る/持ち運ぶ。 ☆参考 etemkoranpa エテㇺコランパ とも言う。 {E: to hold, carry…in the arms.} (出典:田村、方言:沙流)
- etoko orke
- エトコ オㇿケ 【位名】[雅]その前に。 makan katkor pe/sapte kuni/etoko orke/tapan kamuy maw/ketusi upsor wa マカン カッコㇿ ペ/サㇷ゚テ クニ/エトコ オㇿケ/タパン カムイ マウ/ケトゥシ ウㇷ゚ソㇿ ワ [雅]どのようなものを出すのか、 出す前に神風がながもちの中から…。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etor
- エトㇿ 【名】[概](所は etori(hi) エトリ(ヒ))鼻汁(「はなくそ」)。 ☆参考 鼻水は etupe エトゥペ。 {E: snivel; snot.} (出典:田村、方言:沙流)
- etor
- エトㇿ 【etor】 鼻汁. エトㇿ ヘネ チマ ヘネ ラッ ヘネ エ ワ ヤイコトゥヤシ ワ アン ウェンペ=鼻汁でもかさぶたでもたんでも食らって満足していやがれ,悪い奴〔悪口〕.*昭和10年頃まで聞いたが,その後は聞いたことがない. (出典:萱野、方言:沙流)
- etor(-i)
- エトㇿ §610.はなしる(鼻汁)(1)etor(-i)〔e-tór エとㇿ〕⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etoranne
- エトランネ 【他動】[e-toranne …について・やる気がない] ①…がめんどう(だからいや)だ、 …がきらいだ、 …がいやだ。 toan pe k=étoranne トアン ペ ケトランネ あいついやだよ(人でもものでも)。 ②[助動詞的用法](動詞句の後に置かれて)…したくない。 a=i=ípere yakka ipe ka a=etóranne, hotke=an wa patek án=an アイイペレ ヤッカ イペ カ アエトランネ、 ホッケアン ワ パテㇰ アナン 食事を出されても私は食べるのもいやで、 寝てばかりいた。(NK民話) {E: ①for…to be troublesome, a nuisance. ②to not want to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etoranne
- エトランネ 【e-toranne】 いやだ,(〜するのが)めんどうだ,からっぽやみ. エアㇻキンネ ケトランネ(ク・エトランネ) クス タネ ク・イワㇰ ルスイ=その仕事をするのは私はとてもいやなのでもう帰りたい.ソンノ イヨㇱキ パ コㇿ オラーノ ネㇷ゚ イェ ハウェ ネ ヤ ウコポロッケ エタㇻカ イタㇰパ ク・ヌー カ エトランネ=まったく酔っ払ってしまうとそれからは何を言っているのかこちゃこちゃめちゃくちゃにしゃべって,私は聞くのもいやになってしまう.ウクラン チェㇷ゚ルㇽ ネ ヤ アシㇼ シプㇱケㇷ゚メシ ネ ヤ ライ ク・キロンヌ パㇰノ ケ(ク・エ) クンネイワ イペ ケ(ク・エ) カ エトランネ=昨夜,魚汁とか新しいイナキビご飯とか,それはそれは腹いっぱい食べたので朝食は食べるのもいやだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- etorannekor
- エトランネコㇿ 【etoranne-kor】 いやいやながら. (出典:萱野、方言:沙流)
- etoratki
- エトラッキ 【名】[植物](日本語不明)「一本菜でずうっと伸びてから葉が出る。 スズランのような花が咲き、 直径1センチくらいの実が一列に並んでなる。 実ははじめ緑で熟すと黒い。 食べるものとは聞かない。」 (S) etoratki ipe エトラッキ イペ 「これの根。 直径3センチ長さ30センチくらい、 食べるものだと言うがあまり甘くておいしくない。」 (S)〔知分類 p.208 etororatkip オオアマドコロの茎葉(幌別、 足寄)〕 {E: name of a plant.} (出典:田村、方言:沙流)
- etori(hi)
- エトリ(ヒ) 【名】[所](概は etor エトㇿ)鼻汁。 etori(hi) kar エトリ(ヒ) カㇻ 鼻をかむ。 e=etori kar! エエトリ カㇻ! 鼻をかみなさい。(S) (注 etuhu kar エエトゥフ カㇻ 鼻をふく。)e=cis núpe e=cis etori a=oypepi osma wa エチㇱ ヌペ エチセトリ アオイペピ オㇱマ ワ あなたの泣いた涙や鼻汁が私の食器に入るので…(愛する人の死後泣いてばかりいる人の夢に死者が現れていさめる言葉、 民話によく出てくる)。(HC民話) {E: snivel; snot.} (出典:田村、方言:沙流)
- etoro
- エトロ 【自動/名】①いびき(をかく)。 etoro kor an エトロ コㇿ アン いびきをかいている。(W) ②猫がのどをならす。 hot, cápe suy etoro kor an, siponpenere wa ki hawe ホッ、 チャペ スイ エトロ コㇿ アン、 シポンペネレ ワ キ ハウェ まあ猫がまたのどをならしている、 甘えてるんだな。(S) {E: to snore; a snoring sound.} (出典:田村、方言:沙流)
- etoro
- エトロ 【etoro】 いびきをかく. ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ サㇰソモアイェㇷ゚ ニ カ タ アン ワ エトロ コㇿ アン ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=昔話の中では大蛇が木の上にいて大いびきをかいているということだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- etoro
- エトロ 【etoro】 房[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- etoro
- エトロ §086.いびき[かく]etoro〔e-tó-ro エとロ〕[<etu(鼻)+or(内)+o(にある)]⦅H. 一般;シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- Etoropo
- エトロポ 【名】[地名]エトロフ。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
- etororatkip
- エトロラッキㇷ゚ §350 オオアマドコロ (1) etororatkip (e-tó-ro-rat-kip)「エとロラッキㇷ゚」[etor(鈴)o(そこに)ratki(ぶら下がっている)p(もの)] 茎葉 ⦅幌別、足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- etoruratkip
- エトルラッキㇷ゚ §350 オオアマドコロ (2) etoruratkip (e-tó-ru-rat-kip)「エとルラッキㇷ゚」[前項の転訛] 茎葉 ⦅塘路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- etucorpok(-e)
- エトゥチョㇿポㇰ §435.じんちゅう(人中)(2)etu-corpok(-e)〔e-tú-čor-pok エとぅチョㇿポㇰ〕⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etuenkakorpe
- エトゥエンカコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(4)恥丘の上の方にだけ毛のあるもの etuenkakorpe〔e-tu-én-ka-kor-pエトゥえンカコㇿペ〕[e-tu-enka(戸口の上の庇)+kor(もつ)+pe(もの)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etuporo
- エトゥポロ §619.鼻が大きいetu-poro〔e-tú-po-ro エとぅ・ポロ〕[鼻・大きい]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etuutorsam(-a)
- エトゥウトㇿサㇺ §327.こばな(小鼻);びよく(鼻翼)e-tu-utorsam(-a)〔e-tú-u-tor-sam エとゥウトㇿサㇺ〕[etu(鼻)+utorsam(側面)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eukoramkor
- エウコラㇺコㇿ 【e-u-ko-ram-kor】 相談する. ニサッタ シㇼピㇼカ ヤクン ノクンネイワノ キムン・アン.ポンユㇰ ポカ スマウェヘ・アン ヤㇰ ピㇼカ ナ シコㇿ エウコラㇺコㇿ パ=明日,天気がよければうんと朝早く山に行こう.小鹿でも獲ることができればいいから,と相談していた. (出典:萱野、方言:沙流)
- eukoramuosmaosma
- エウコラムオㇱマオㇱマ 【e-u-ko-ramu-osma-osma】 話が合う.▷エ=それで ウ=互いに コ=〜に対して ラム=思い オㇱマ=入る ネㇷ゚ ワ アン ペ エウコピヌピヌ パ エウコラムオㇱマオㇱマ パ ウウェコホピ パ=なんの話やらひそひそ話をした後で話が合ったらしく分かれ分かれに行った. (出典:萱野、方言:沙流)
- eumaraptokor
- エウマラㇷ゚トコㇿ 【e-u-marapto-kor】 宴をもつ.▷エ=それ(鹿または熊のこと.宴の中心になるもの)で ウ=互いに マラㇷ゚ト=宴,祝宴 コㇿ=持つ (出典:萱野、方言:沙流)
- euwesermakkor/ewwesermakkor
- エウウェセㇾマッコㇿ ☞ewesermakkor エウェセㇾマッコㇿ (出典:田村、方言:沙流)
- ewaksirorke
- エワㇰシロㇿケ 【ewak-sir-orke】 (神が)鎮座する所. (出典:萱野、方言:沙流)
- ewesermakkor
- エウェセㇾマッコㇿ 【他動】[e-u-e-sermak-kor その頭(?)・互い・と共に・うしろだて・を持つ(?)] 互いに力になり合う。 iteki uutari ka uwanun ka uwehosi uwehosi yaynu no, sine ikinne yaynu, sine irenka kor yakne ewesermakkor pe ne na イテキ ウウタリ カ ウワヌン カ ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ、 シネ イキンネ ヤイヌ、 シネ イレンカ コㇿ ヤㇰネ エウェセㇾマッコㇿ ペ ネ ナ 親戚同士でも他人同士でも、 テンデンバラバラなことを考えず、 一様に考え、 一つの意志を持てば、 それによって力になり合うものだよ。(S独話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwesermakkor/ewwesermakkor エウウェセㇾマッコㇿ の形が使われることが多いと予想される。 ☞sermak セㇾマㇰ {E: to combine one's efforts for mutual benefit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoramkor
- エウコラㇺコㇿ 【他動】[e-u-ko-ram-kor …について・互い・に・心を・持つ] …について相談する。 hetopo suy a=kor mosir ne a=kar kunihi kamuy tono tutanu sapane utar opitta ewkoramkor kor síran ヘトポ スイ アコㇿ モシㇼ ネ アカㇻ クニヒ カムイ トノ トゥタヌ サパネ ウタㇻ オピッタ エウコラㇺコㇿ コㇿ シラン (北方領土を)また再び私たちの国土に取りもどすことを、 天皇の次の高い位の方々が皆で相談している。(S) {E: to consult with someone about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoramkorpa
- エウコラㇺコㇿパ 【他動】[複](ewkoramkor エウコラㇺコㇿ は単複の区別なし) (二人以上が皆で)…について相談する。 {E: to consult with someone about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoramkur-turpa
- エウコラㇺクㇽトゥㇽパ/エウコラㇺクットゥㇽパ 【他動】(韻文では分離)[e-u-ko-ram-kur-turpa …について・互い・と共に・心・有様・を伸ばす[複]] …について皆で一緒にいろいろとよく考えて相談し合う。 sekor okay pe/kamuy opitta/ewkoramkur/turpa kane セコロカイ ペ/カムイ オピッタ/エウコラㇺクㇽ/トゥㇽパ カネ [雅]ということを神々はみな一緒に考えて先のことを案じていました。(Sユーカラ) ☆発音 日常語で話すときは全体を続けて ewkoramkutturpa エウコラㇺクットゥㇽパ と発音する。 しかしアクセントは二語のアクセント。 ☆参考 韻文で歌うときは2行に分かれる。 ☆参考 『音声資料3』に ewkoramkotturpa エウコラㇺコットゥㇽパ とあるのは誤り。 {E: to seriously talk over…with someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoramu-osmaosmapa
- エウコラムオㇱマオㇱマパ 【他動】[複][e-uko-ramuosma-osma-pa …について・互いに・同意する・(重複)・[複]] …のことをそうだそうだと言って皆賛成する。(S言い伝え) ☆参考 ramuosma ラムオㇱマ 同意する。 ukoramuosma ウコラムオㇱマ 互いに同意する。 ewkoramuosma エウコラムオㇱマ …について互いに同意する。 {E: to acknowledge one's mutual agreement over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkorimo
- エウコリモ 【他動】[e-uko-rimo その頭/上の方/・互いに/一緒に・すぼめる(?)](紙包みの)口をすぼめる。 taan pe ewkorimo wa anu, mus kotoyse, icakkere na タアン ペ エウコリモ ワ アヌ、 ムㇱ コトイセ、 イチャッケレ ナ これ(このお菓子の包み)の口をすぼめておきなさい、 ハエがたかってきたなくなるから。(S) {E: to pucker up one's mouth.} (出典:田村、方言:沙流)
- ewtarkor
- エウタㇻコㇿ 【他動】[e-utarkor (そこ)で・村長である](村)の長(おさ)である/になる。 ☞utarkor ウタㇻコㇿ {E: to be, become head of (a village.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewwesermakkor
- エウウェセㇾマッコㇿ ☞ewesermakkor エウェセㇾマッコㇿ (出典:田村、方言:沙流)
- eyakukor
- エヤクコㇿ 【他動】[e-yaku-kor …で・役目・を持つ] …を任務としている、 …の役目をもつ、 …の係である、 …の職についている。 toy patek orouspe nu eyakukor kur トイ パテㇰ オロウㇱペ ヌ エヤクコㇿ クㇽ 畑ばかりのことを聞く係りの人=役場の職員で田んぼに関する相談の係員。(S) {E: to have the duty, role of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyakukor
- エヤクコㇿ 【e-yaku-kor】 役目を持つ. クポニタ(ク・ポン ヒ タ) コンププシ アナㇰネ フチ エヤクコㇿ ルㇽス ア・ヤンケ コッポㇰタ ス オルン ア・エコロトト コㇿ ケラハ ピㇼカ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が子供の頃昆布をこんがり焼くのは祖母の役目で,汁鍋を上げる直前に鍋へ砕くと味がいいものであった, (出典:萱野、方言:沙流)
- eyakukorpa
- エヤクコㇿパ 【他動】[複](eyakukor エヤクコㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆/二つ以上のことを皆)…を任務としている。 {E: to be in charge of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykewkor
- エヤイケウコㇿ 【他動】[e-yaykewkor …で・苦労を思い起こす] …という恐ろしい目に会った(ことを思い出す)、 …を苦しかったと思い出す。 ☞yaykewkor ヤイケウコㇿ {E: to remember that…was a hard time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykoram-petetne
- エヤイコランペテッネ 【他動】[< eyaykoramu-petetne (次項)](次の慣用句で)(子育てする)のに苦労する(=eyaykoramu-petetne エヤイコラムペテッネ)。 resu póka eyaykoram-petetne レス ポカ エヤイコランペテッネ …を育てるのに苦労する、 苦労して…を育てる。 ene he tap a=resú póka eyaykoram-petétne kuni p a=poho ne awa エネ ヘ タㇷ゚ アレス ポカ エヤイコランペテッネ クニㇷ゚ アポホ ネ アワ あんなに苦労して息子を育てたのに。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykoramu-petetne
- エヤイコラムペテッネ 【他動】[e-yayko-ramu-petetne …で・一人で・心が・湿る(petne の重複)](次の慣用句で)respa póka eyaykoramu-petetne レㇱパ ポカ エヤイコラムペテッネ [雅] …を育てるのに心をくだきいろいろと骨を折り苦労する。 a=e=réspa póka/eyaykoramu/petetne ayne アエレㇱパ ポカ/エヤイコラム/ペテッネ アイネ [雅]私はあなたを育てるのに長い間心をくだき苦労してきましたが。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 {E: to suffer, have troubles with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayoraye
- エヤヨライェ 【他動】[e-yay-o-raye (そのこと)に関して・自分を・(そこ)に行かせる](次の慣用表現で) aynu okka eyayoraye アイヌ オッカ エヤヨライェ [慣用句]…のことで人の上にのぼる。 ison hene aynu okka eyayoraye p ne kusu イソン ヘネ アイヌ オッカ エヤヨライェㇷ゚ ネ クス 狩をしても他の人よりも獲物がたくさんとれるので。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayporose
- エヤイポロセ ☞eyayporospa エヤイポロㇱパ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayporospa
- エヤイポロㇱパ 【他動】[複](単は eyayporospa エヤイポロㇱパ が予想されるが未出)[e-yay-porospa …で・自分・[複]] …自分によって言い表す/名づける、 …に自分の名前をつける。 na uwoya uwoya mosir eyayporospa, oro ta paye hike eyayporospa wa ナ ウウォヤ ウウォヤ モシㇼ エヤイポロㇱパ、 オロ タ パイェ ヒケ エヤイポロㇱパ ワ まだまだあっちこっちの国に彼らは自分の名前をつけた、 行った人が行った先に自分の名前をつけて。(S言い伝え) ☆参考 yayeporospa ヤイェポロㇱパ とも言う {E: to express…in one's own words; to name…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eykoramkor
- エイコラㇺコㇿ 【他動】[e-i-ko-ramkor …について・人・に・心を持つ(=相談する)] …を相談する。 {E: to consult over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyorkaterkep
- エヨㇿカテㇾケㇷ゚ §207 エビ (4) eyorkaterkep (e-yór-ka-ter-kep)「エよㇿカテㇾケㇷ゚」[<ehorka(後ろに)terke(はねる)-p(者)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- eyoro rope
- エヨロ ロペ 【間投】(即興歌の、 特に悲歌の中に繰り返されるはやしの一つ。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyorot
- エヨロッ 【他動】[e-iyorot …に・参加する] …に仲間入りする。 ahun wa iku eyorot アフン マ イク エヨロッ 彼は家に入って酒宴の仲間入りをした。(W言い伝え) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 yo)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には eiyorot/eyyorot エイヨロッ の形が使われることが多い。 ☞eiyorot エイヨロッ、 iyorot イヨロッ {E: to become friends with…; to become a member, part of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyporsak
- エイポㇿサㇰ 【他動】[e-ipor-sak …で・顔色・がない] …がはずかしい、 …できまりが悪い。 ☆参考 はずかしいことを表すいろいろな語は ☞yaysitoma ヤイシトマ [自動](一般的に)はずかしい。 {E: to be ashamed of…; be embarrassed about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eysokor
- エイソコㇿ 【他動】[e-i-so-kor …に関して・ものごと(を)・真実・を持つ(=と思う)]…を本当のことだと信じる。 ☆対語 eunpipka エウンピㇷ゚カ …を疑う。 {E: to believe…is true.} (出典:田村、方言:沙流)
- eyyorot
- エイヨロッ ☞eiyorot エイヨロッ (出典:田村、方言:沙流)
- hahkakorohekaci
- ハㇵカコロヘカチ §361.産―胞衣を被って生れた子;袋子;幸帽児(3)hahka-koro-hekaci〔háh-ka|ko-ró|he-ká-či はㇵカ・コろ・へかチ〕 (出典:知里人間編I、方言:)
- hankapuyencoropokike
- ハンカプイェンチョロポキケ §629.腹の下部;したはら;下腹部;腹の底(10)下腹部の臍より下 hankapuy-encoropokike〔háŋ-ka-puǐ|en-čo-ro-po-ki-ke はンカプイ・エンチョロポキケ〕[へそ穴・の下方の所]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hankapuyenkotoroke
- ハンカプイェンコトロケ §629.腹の下部;したはら;下腹部;腹の底(9)下腹部の臍のあたり hankapuy-enkotoroke〔háŋ-ka-puǐ|eŋ-ko-to-ro-ke はンカプイ・エンコトロケ〕[へそ穴・の平面]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hankuporo
- ハンクポロ §539.でべそ(出臍)[である](1)hanku-poro〔háŋ-ku-po-ro はンクポロ〕[へそ・大きい]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hantakor
- ハンタコㇿ §342 クロユリ 黒百合 (2) hantakor (hán-ta-kor)「はンタコㇿ」[<anrakor] 鱗茎 ⦅美幌、屈斜路、塘路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- hantakorapappo
- ハンタコラパッポ §342 クロユリ 黒百合 (3) hantakor-apappo (hán-ta-ko-ra-pap-po)「はンタコラパッポ」[apappo(花)] 花 ⦅阿寒⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- harkimonkor
- ハㇻキモンコㇿ §657.ひだりききである(3)harki-mon-kor〔hár-ki-moŋ-kor はㇻキモンコㇿ〕[harki(左の)+mon(手)+kor(もつ)]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- harkitekkor
- ハㇻキテッコㇿ §657.ひだりききである(2)harki-tek-kor〔hár-ki-tek-kor はㇻキテㇰコㇿ〕[harki(左の)+tek(手)+kor(もつ)]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- harukor
- ハルコㇿ 【haru-kor】 肥えている,太っている.▷ハル=豆やヒエ・アワなど穀物の総称 コㇿ=持つ ソンノ ハルコㇿ カムイ ネ ワ カㇺ トゥーカ サㇰノ キㇼプウㇱ ヨヨヨ ヨヨヨ=本当に肥えた熊だ,肉の端もなく脂身ばかりだ,よかったよかった.*鹿とか熊のことをいう場合にこの言い方.人間が太っているのをいうのはミムㇱ. (出典:萱野、方言:沙流)
- hasa kane wa iwak nankor
- ハサカネワ イワㇰナンコㇿ 【hasa-ka newa iwak-nankor】 口を開けて帰って来るだろう,腹を空かせて帰って来るであろう. エユピウタㇻ ハサカネワ イワㇰナンコㇿナ ホクレスケワアヌ=お前の兄たちが腹を空かせて帰って来るであろうから,早く煮炊きをしておけ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- hashinaukorokamui
- ハシナウコㇿカムイ §338 アオバズク (12) hash-inau-koro-kamui (ha-si-naw-kor-ka-muy)「ハシナウコㇿカムイ」 ⦅B⦆フクロウ The screech owl. (出典:知里動物編、方言:)
- haukutorke
- ハウクトㇿケ 【haukutorke】 声色,物を言う際の声質など[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- haweheporo
- ハウェヘポロ 【hawehe poro】 声高.▷ハウェヘ=その声 ポロ=大きい (出典:萱野、方言:沙流)
- hawenekorka
- ハウェネコㇿカ 【hawe ne korka】 そうはいっても,とはいうものの. タヌクラン エレウシ ルスイ シコㇿ ネ ハウェ ネ コㇿカ エ・ホクフ カ イサㇺ ラポㇰ タ アッチェ タ エ・レウシ ワ ア・イ・コイキ ヤㇰ ウェン ナ ホクレ イワㇰ=今夜お前が泊りたいと,そうはいってもあなたの夫が留守の時によそにお前が泊りお前が叱られると悪いので早く帰れ. (出典:萱野、方言:沙流)
- hawke seta yayehororse
- ハウケ セタ ヤイェホロㇿセ 【hawke seta yay-e-hororse】 弱い犬のうなり声.▷ハウケ=弱い セタ=犬 ヤイ=自身 エ=それ ホロㇿセ=うなり声 (出典:萱野、方言:沙流)
- hawkor
- ハウコㇿ 【自動】[haw-kor 声・を持つ]声を出す、 ものを言う、 しゃべる。 …kus/hawkor hawe/oka ya sekor …クㇱ/ハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ …するようなことをしゃべっているのだろうかと。(Sユーカラ) ☆参考 itak イタㇰ 言葉をしゃべる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawkor
- ハウコㇿ 【haw-kor】 声をたてる. ヘカチ モコㇿ ワ アン ナ イテキ ハウコㇿ ノ アプンノ オカ ヤン=子供が眠っているから声を出さないで静かにしていてください.パㇱクㇽ ネ ヤ エ・ヤミ ネ ヤ ハウコㇿ パ コㇿ スワヌ アㇷ゚ セコㇿ シㇼ クㇺラクㇺラ シㇼシモイェ エㇰ ヒ ネ ア ワ=カラスとかカケスとか声を出しながら飛び立ったかと思うと同時に,ぐらぐらと地震が来たものであった.ソイタ カㇱ(ク・アㇱ) ワ カナㇷ゚(ク・アン アㇷ゚) エヤミ ネ ヤ パㇱクㇽ ネ ヤ チカㇷ゚ ウタㇻ ハウコㇿ コㇿ ウコスワヌ アㇷ゚ セコㇿ シㇼ クㇺラクㇺラ ペコㇿ フマㇱ.オヤチキ シㇼシモイェ エカㇺケヒ ネ アアン=外で私が立っていると.カケスや烏や鳥たちが声を出しながら一斉に飛び立ったと思うと,あたりがぐらぐらしたように感じた.知らなかったが地震予知であった. (出典:萱野、方言:沙流)
- hawkore
- ハウコレ 【他動】[haw-kore 声・…に…を与える] (直訳すると)…にしゃべらせる=…でしゃべる。 ahawkorep hawkorepa hawe ne ya アハウコレㇷ゚ ハウコレパ ハウェ ネ ヤ 有線放送でしゃべるとか。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- hawkorepa
- ハウコレパ 【他動】[複](hawkore ハウコレ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…でしゃべる。 ☞hawkore ハウコレ (出典:田村、方言:沙流)
- hekacikor
- ヘカチコㇿ 【hekaci-kor】 子守(する). ペウレアニ(ペウレ・アン ヒ) タ アナㇰネ シユトハポ チセ オッタ(オㇿ タ) ヘカチコㇿ コㇿ アン コㇿ アイヌパータ チセ オッタ アン シコㇿ ヤイヌ・アン ペ ネ ア コㇿカ オンネ・アン ワ ヘカチコㇿ・アン ワ イヌ・アン コㇿ エアㇻキンネ シンキ・アン=若い時は姑母が家で子守をしていると,いいものだなあ家にいて,と思ったものだが年をとってから子守をしてみると本当に疲れる. (出典:萱野、方言:沙流)
- hekorakora(-an)
- ヘコラコラ §277.くびを左右に振る(拒否の身振)(2)hekorakora(-an)〔he-kó-ra-ko-ra へこラコラ〕[he(頭を)+kora-kora(?)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hekorka
- ヘコㇿカ 【hekorka】 尻をぶつけあう遊びの踊り(平取町内荷負本村). (出典:萱野、方言:沙流)
- hemkuror
- ヘㇺクロㇿ 【hemkuror】 うなずく. オトゥ ヘㇺクロㇿ,オレ ヘㇺクロㇿ=2度うなずき,3度うなずく(そうかそうかとうなずく). (出典:萱野、方言:沙流)
- heporap
- ヘポラㇷ゚ 【名】[動物] チョウ(蝶)(「チョウチョ」)。 ☆参考 チョウ(蝶)のような形のガ(蛾)を apeetun-heporap アペエトゥン ヘポラㇷ゚ [火を借りる・チョウ]または kunne-heporap クンネヘポラㇷ゚[夜・チョウ]と呼び、 それに対してチョウを tókap-heporap トカㇷ゚ヘポラㇷ゚[昼・チョウ]と言う。(S) {E: a butterfly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heporap
- ヘポラㇷ゚ 【he-pora-p】 蝶. (出典:萱野、方言:沙流)
- heporap
- ヘポラㇷ゚ §142 チョウ(蝶) (14) heporap(he-po-rap)「ヘポラㇷ゚」⦅沙流、幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- heporapora
- ヘポラポラ 【he-pora-pora】 羽をばたばたすること. (出典:萱野、方言:沙流)
- heramonkor
- ヘラモンコㇿ §657.ひだりききである(1)hera-mon-kor〔he-rá-moŋ-kor ヘら・モン・コㇿ〕[hera(びっこの)+mon(手を)+kor(もつ)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hesko tor
- ヘㇱコ トㇿ 【間投】(踊りのはやしのかけ声の一部。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hikorka
- ヒコㇿカ 【hi korka】 けれども. (出典:萱野、方言:沙流)
- hinakor/hinakoro(ho)
- ヒナコㇿ/ヒナコロ(ホ) 【hinak-or/-oro(ho)】 どこ. マキㇷ゚ エ・イポロ ウェン ルウェ アン.ヒナコロホ アㇻカイ アン=どうしたの顔色が悪いこと.痛い所はどこなの? (出典:萱野、方言:沙流)
- hinakoro
- ヒナコロ 【位名】[疑問位名][所](概 hinakor ヒナコㇿ の例はない。)[hinak-oro どこ・のところ] …のどこ(か)。 e=hinakoro arka wa e=an? エヒナコロ アㇻカ ワ エアン? あなたの(体の)どこか具合いが悪いのですか? (HC民話) ☆参考 沙流川下流では hunakor フナコㇿ[概]/hunakoro フナコロ[所]と言う。 ☆参考 néoro ネオロ[不定代名]どこ(か)、 どこ(も)。 {E: somewhere.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hinakoro kusu
- ヒナコロ クス 【副】[hinak-oro-kusu どこ・のところ・のために]せっかく。 ☞hinakke kusu ヒナッケ クス (出典:田村、方言:沙流)
- hine oraun
- ヒーネ オラウン/ヒネ オラウン 【hine oraun】 ところで,それはさておき:話題をかえるとき. (出典:萱野、方言:沙流)
- hohcirikoroseta
- ホㇹチリコロセタ §268 イヌ (33) hohciri-koro-seta (hóh-či-ri-ko-ro-se-ta)「ほㇹチリコロセタ」[hohciri(ホㇹチリを)koro(もっている)seta(イヌ)] ⦅樺太⦆前額部に三角形の模様のあるイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- hokukor
- ホクコㇿ 【hoku-kor】 嫁に行く. メノコ アナㇰネ ホクコㇿメ エトㇰタ イカㇻカㇻ エアㇱカイ クス オカイペ ネ ナ シコㇿ ア・ウヌフ イ・イェ クス ピㇼカ センカキ ア・カㇻカㇻ コㇿ アナン(アン・アン)=娘というものは夫を持つ前に刺繍を上手にするものだと母が私に言うので上等な布に私は刺繍をしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- hokukor(-an)
- ホクコㇿ §034.結婚(する)(29)hokukor(-an)〔ho-kú-kor ホくコㇿ〕⦅ホロベツ、サル⦆夫をもつ。[hoku(男、夫)+kor(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- homaporo
- ホマポロ §001 アブラコ (2) homa-poro (homá-poro)「ホまポロ」[<homa(卵、卵巣)poro(大きい)] ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- homaporo
- ホマポロ §068 サクラマス (7) homaporo(ho-má-po-ro)「ホまポロ」⦅布伏内⦆サクラマス。 (出典:知里動物編、方言:)
- homarcupiporo
- ホマㇻチュピポロ 【homar-cup-iporo】 おぼろ月夜. (出典:萱野、方言:沙流)
- hon'utorsam
- ホンウトㇿサㇺ 【hon-ut-or-sam】 横っ腹. (出典:萱野、方言:沙流)
- honi poro
- ホニ ポロ §556.にんしん(姙娠)(4)honi poro〔ho-ní-po-ro ホにポロ〕[honi(その腹〔子の入ったの〕が)+poro(大きい)]⦅ハルトリ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- honkor
- ホンコㇿ 【自動】[hon-kor 腹・を持つ] 妊娠する、 妊娠している。 honkor menko ホンコㇿ メノコ 妊娠している女。(W言い伝え) {E: to be pregnant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- honkor
- ホンコㇿ 【hon-kor】 妊娠する,身ごもる,はらむ. マチヒ ホンコㇿ コㇿ イトモッ クㇽ カ オカ ソモ イトモッ クㇽ カ オカ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=妻が妊娠すると猟運が強くなる人もいるし.猟運に恵まれない人もいるのだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- honkor
- ホンコㇿ §556.にんしん(姙娠)(1)hon-kor〔hóŋ-kor ほンコㇿ〕[hon(腹)+kor(もつ)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- honkor wa tonum ieci
- ホンコㇿ ワ トヌㇺ イエチ §556.にんしん(姙娠)(15)姙娠して乳房が黒く色ずく honkor wa tonum ieci〔hóŋ-kor-wa|tó-num|i-é-či ほンコㇿ・ワ・とヌㇺ・イえチ〕[honkor(姙娠する)+wa(そして)+tonum(乳首が)+ieci(i それ、e によって、ci 焼ける)]⦅ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- honkorepiseporo
- ホンコレピセポロ §556.にんしん(姙娠)(9)妊娠しておなかが大きい honkor-e-pise-poro〔hóŋ-kor-e-pi-se-po-ro ほンコㇿエピセポロ〕[honkor(姙娠)+e(で)+pise(腹)+poro(大きい)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- honkormenoko
- ホンコㇿメノコ 【honkor-menoko】 妊婦. (出典:萱野、方言:沙流)
- honkoro(-an)
- ホンコロ §556.にんしん(姙娠)(2)hon-koro(-an)〔hóŋ-ko-ro ほンコロ〕[<hon-kor]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- honkoromah(c-i)
- ホンコロマㇵ §556.にんしん(姙娠)(14)姙婦 honkoro-mah(c-i)〔hóŋ-ko-ro-mah ほンコロマㇵ〕[姙娠した女]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- honoromah moymoyse humi iki
- ホノロマㇵ モイモイセ フミ イキ §632.腹が鳴る;腹鳴する(3)honoromah moymoyse humi iki〔ho-nó-ro-mah|móǐ-moǐ-se|Fu-mí|i-kí ホのロマㇵ・もイモイセ・フみ・イき〕[腹の中のものが・うごめく・音が・する]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- honutorsam
- ホヌトㇿサㇺ 【hon-ut-or-sam】 横腹. (出典:萱野、方言:沙流)
- honutorsam(-a)
- ホヌトㇿサㇺ §829.よこっぱら(横腹);わきばら(脇腹);ひばら(脾腹);そくふくぶ(側腹部);そくきょうぶ(側胸部)(1)hon-utorsam(-a)〔hó-nu-tor-sam ほヌトㇿサㇺ〕[hon(腹)+utorsam(側面↓)]⦅ホロべツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horahocuwe 1
- ホラホチュウェ 【horahocuwe】 ①滑り下りる:急な斜面に体をくっつけて滑り下りる. ウパㇱ トゥㇺ タ ヨコ・アン ワ アナㇷ゚(アン・アㇷ゚) シネ ユㇰ シトゥ カリ ラン ヒクス クワ アニ ホラホチュウェ・アン イイェトゥㇱマㇰ・アン=雪の中で待ち構えていたら1頭の鹿が峰から下りたので杖で滑り下りて先回りをした. (出典:萱野、方言:沙流)
- horahocuwe 2
- ホラホチュウェ 【horahocuwe】 ②降る. サッチェㇷ゚ ア・プㇱコシナ ワ イット エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ウパㇱルヤンペ ホラホチュウェ ウパㇱエシットゥライヌ・アン サッチェㇷ゚ ア・エ ワ キモレウシ・アン=乾いた魚を矢筒に縛って日帰りで山に行ったら,すごい大雪が降り始めて雪のために道に迷い乾いた魚を食べて山で泊まった. (出典:萱野、方言:沙流)
- horak
- ホラㇰ 【自動】[ho-rak 尻を・(?)](木や家が)倒れる、 崩れ落ちる。 horak cise ホラㇰ チセ 崩壊した(くずれ倒れた)家。 ☆参考 hokus ホクㇱ(木や家が)倒れる、 転倒する。 hácir ハチㇼ ころぶ、 落ちる。 {E: for a tree, house etc. to fall down, collapse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horak
- ホラㇰ 【horak】 倒れる,壊れ落ちる. ホラㇰフㇺ=壊れ落ちた音.トアン タ チニネ チクニ アン ペ ネ アㇷ゚ ホラㇰ ワ ネ ノイネ イサㇺ=あそこに枯れ木があったものだが倒れたらしく(今は)ない. (出典:萱野、方言:沙流)
- horakte
- ホラㇰテ 【他動】[horak-te 倒れる・させる](木や家を)倒す、 崩壊させる。 {E: to collapse, bring down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horakte
- ホラㇰテ 【horak-te】 (家・木を)倒す. トアン タ アン チクニ チニネ ワ イヤイキㇷ゚テ ナ ホラㇰテ ヤン=あそこにある木,枯れて危ないので倒しなさい.ニ ホラㇰテ=木を倒す. (出典:萱野、方言:沙流)
- horaociwe
- ホラオチウェ 【自動】[ho-ra-o-ciwe 尻・下・に・刺す](雨や雪が)ザアーと落ちて来る、 神が空から地上にサッと降りる。 ☆発音 ときにより horawociwe ホラウォチウェ とも言う。 {E: to rain, snow heavily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horaociwpa
- ホラオチウパ 【自動】[複](単は horaociwe)[雅](飛んできた神などが)空からサッと降りて来る。 petso ka ta/horaociwpa ペッソ カ タ/ホラオチウパ [雅](飛んで来た女神が)川原の上にサッと降りて来た。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horap
- ホラㇷ゚ §260 ヤマシャクヤク ベニバナヤマシャクヤク (1) horap (ho-ráp)「ホらㇷ゚」 根 ⦅長万部、幌別⦆⦅A十勝・沙流・千歳・石狩・有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- horapicitpa
- ホラピチッパ 【自動】[複](単は未出)スルスルと皆すべり出てしまう。 {E: for everything to fall out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horarayse
- ホラライセ 【自動】[ho-rara-y-se 尻・(すべりを表す擬態)・(挿入音)・と言う](?) すべる、 すべりおりる、 すべり落ちる(人、 木、 着物、 ふとんなどが)。 ci=sikao p horarayse wa an na, un-ka omare チシカオㇷ゚ ホラライセ ワ アン ナ、 ウン カ オマレ 私たちが掛けている布団が落ちてしまっているから、 かけてください。(S) hekattar pon sori o wa horarayse wa sinot kor oka ヘカッタㇻ ポン ソリ オ ワ ホラライセ ワ シノッ コロカ 子どもたちが小さいそりに乗ってすべって遊んでいる。(S) ☆参考 氷すべりなどでスーッとすべるのは cárase チャラセ、 スキーでストックを持ってスピードを上げてすべるのは carse チャㇻセ、 ツルッとすべる(すべってころぶなど)は osittesu オシッテス。 ものの表面がなめらかでスベスベしていることは rárak ララㇰ。 {E: to slip, slide (down).} (出典:田村、方言:沙流)
- horari
- ホラリ 【自動】[ho-rari 尻・を押える][単](複は horarpa ホラㇻパ)(神やえらい人が)住む。 kamuy horari wa an カムイ ホラリ ワ アン 神様が住んでいる。 ☆参考 神が住む(いる、 守っている)ことを表す語はいろいろある。 ☞ewak エワㇰ、 oriwak オリワㇰ、 erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 urokte ウロㇰテ、 enupur エヌプㇽ、 enukor エヌコㇿ、 epunkine エプンキネ {E: to live; reside.} (出典:田村、方言:沙流)
- horari
- ホラリ 【ho-rari】 鎮座する.▷ホ=自ら ラリ=詰める チセ ソパ タ ホラリ カムイ チセコㇿカムイ ネ ルウェ タパン=家の上座に鎮座する神,家を持つ神なのですよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- horari(-an)
- ホラリ §448.すわる(座る)(3)horari(-an)〔ho-rá-ri ホらリ〕[ho-(尻を)+rari(下へおしつける)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horarpa
- ホラㇻパ 【自動】[複](単は horari ホラリ)(二人以上の神やえらい人が)住む。 kamuy sirine horarpa wa oka カムイ シリネ ホラㇻパ ワ オカ (彼らは)神様のように住んでいる。 kamuy horarpa hi カムイ ホラㇻパ ヒ 神が住むところ。(S) {E: to live; reside.(pl.)} (出典:田村、方言:沙流)
- horasi
- ホラシ 【副】[ho-ra-asi 尻・下の方・立てる] 下から。 ☆対語 herasi ヘラシ 下へ、 horikasi ホリカシ 上から。 {E: from below.} (出典:田村、方言:沙流)
- horasiancapus(-i)
- ホラシアンチャプㇱ §274.唇―したくちびる(下唇)(6)horasi-an-capus(-i)〔ho-rá-ši-an-ča-puš ホらシアン・チャプㇱ〕[horasi(下方に)+an(ある)+capus(唇)]⦅ヒダカ東半、トカチ、クシロ、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horasipatoy(-e)
- ホラシパトイ §274.唇―したくちびる(下唇)(5)horasi-patoy(-e)〔ho-rá-ši-pa-toǐ ホらシパトイ〕[horasi(下の)+patoy(唇)]⦅チトセ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horasiwaancapus(-i)
- ホラシワアンチャプㇱ §274.唇―したくちびる(下唇)(7)horasi-wa-an-capus(-i)〔ho-rá-ši-wa-an-ča-puš ホらシワアンチャプㇱ〕[horasi(下方)+wa(に)+an(ある)+capus(唇)]⦅ヒダカ東半、トカチ、クシロ、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horawociwe
- ホラウォチウェ 【自動】[ho-ra-w-o-ciw-e 尻・下・(母音の連続ををさけて挿入された音)・に・刺さる・(他動詞化)](=horaociwe ホラオチウェ) ①(雨や雪が)ザアーと落ちて(=降って)くる。 aptoruyanpe horawociwe アㇷ゚トルヤンペ ホラウォチウェ ものすごい雨が落ちて(=降って)きた。(S) upasruyanpe horawociwe ウパㇱルヤンペ ホラウォチウェ ものすごい雪が落ちて(=降って)きた。(S) ②(飛んで来た神などが)空から地上にサッと下りる。 kamuy menoko/cikarkar konci/anpa kane/pet tuyka ta/horawociwe カムイ メノコ/チカㇻカㇻ コンチ/アンパ カネ/ペッ トゥイカ タ/ホラウォチウェ 女神がししゅうした頭巾を手に持って川の岸辺にサッと下りて来た。(Sユーカラ語り) ☆発音 時により horaociwe ホラオチウェ とも horawociwe ホラウォチウェ とも発音される。 {E: ①to rain, snow heavily. ②(for a god etc.) to suddenly descend to earth from the skies.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hóre
- ホレ 【間投】(即興歌や踊り歌で使われるはやしのかけ声。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hóre hóre
- ホレ ホレ 【間投】(Okikurmi kamuy オキクㇽミ カムイ《オキクルミ神》の神謡の折り返し。) ☆参考 hóre hóːre ホレ ホーレ と、 二つ目の ホ をのばして歌っている。 anna hóre hóre hóre アンナ ホレ ホレ ホーレ という折り返しを持つ神謡もある。 (出典:田村、方言:沙流)
- horen
- ホレン 【間投】(即興歌や踊り歌で使われるはやしのかけ声の一部。) ☆参考 ihoren イホレン イホレンという踊りのかけ声もある。 また、 意味不明だが horinka ホリンカ のように -ka の接尾している例もあるので、 horen ホレン という動詞があったのかもしれない。 ☞horenna ホレンナ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horenna
- ホレンナ 【間投】(即興歌や踊り歌で使われるはやしのかけ声。) ☆参考 二風谷では horinna ホリンナ とも歌われた。 [< ho-rikna 尻・上の方へ] か。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horepasi
- ホレパシ 【副】[ho-rep-asi 尻・沖・立てる] 沖の方から。 ☆対語 herepasi ヘレパシ 沖の方へ。 {E: from offshore.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hori
- ホリ 【間投】(即興歌の中で使われるはやしのかけ声。)(二風谷のちきしさんのみ。 他の話者は hore ホレ と言う。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horikasi
- ホリカシ 【副】[ho-rik-asi 尻・上の方・立てる] 上から。 horikasi at kane suyesuye wa humihi aste ホリカシ アッ カネ スイェスイェ ワ フミヒ アㇱテ (神社で) 上から下がっている鐘をゆすって音を出す。(S) ☆対語 herikasi ヘリカシ 上へ。 horasi ホラシ 下から。 {E: from above.} (出典:田村、方言:沙流)
- horikasiancapus(-i)
- ホリカシアンチャプㇱ §273.唇―うわくちびる(上唇)(5)horikasi-an-capus(-i)〔ho-rí-ka-ši-an-ča-puš ホりカシアンチャプㇱ〕[horikasi(上方に)+an(ある)+capus(唇)]⦅ヒダカ東半、トカチ、クシロ、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horikasicapus(-i)
- ホリカシチャプㇱ §273.唇―うわくちびる(上唇)(4)horikasi-capus(-i)〔ho-rí-ka-ši-ča-puš ホリカシチャブㇱ〕[horikasi(上方の)+capus(唇)]⦅ヒダカ東半、トカチ、クシロ、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horikasipatoy(e-)
- ホリカシパトイ §273.唇―うわくちびる(上唇)(3)horikasi-patoy(e-)〔ho-rí-ka-ši-pa-toǐ ホりカシパトイ〕[horikasi(上方の)+patoy(唇)]⦅チトセ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horikiraye
- ホリキライェ 【ho-riki-raye】 (着物の裾を)たくし上げる:川を歩いて渡る時に裾をたくし上げる様子.▷ホ=尻 リキ=上 ライェ=撫でる ペッカスイアナクス(ペッカスイ・アン アクス) ネ ペッ オホ ペ ネ クス ア・ホリキライェ ネユンポカ イキ・アン アミㇷ゚ ソモ テイネ ノ イクㇱタ ヤパン(ヤㇷ゚・アン)=川を歩いて渡ると川が深いので裾をたくし上げなんとかして着物を濡らさずに向かい側へ上がった.*昭和10年前後の沙流川では,夏の間この風景がよく見られた. (出典:萱野、方言:沙流)
- horikirayean
- ホリキライェアン 【ho-riki-raye an】 私は着物の裾をたくしあげた. ポンニペㇱケㇷ゚ アンクス ハンケノ エキㇺネアナクス エクスコンナ ポーロキンカムイ トモアオッ ラムトゥイアナコㇿカ ホリキライェアンワ パㇱクルパッペ ヌカㇻヌカㇻ シコㇿハワナンアクス アプンノ ヘキルワアㇻパ=小さいシナ皮を剝ぎに近くの山へ入ると,急に大きい熊に出合った.びっくりしたが着物の裾をたくしあげて,カラスほどの物を見てくれ見てくれと私が言うと,静かに熊は向きをかえて行った. *女性が山で熊に会い,そうしたら熊の方が恥ずかしそうに目をそらして行ってしまうとか.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- horikon
- ホリコン §372 オオカサスゲ (2) horikon (ho-rí-kon)「ホりコン」[<orikon] 稈 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- horimototo
- ホリモトト 【horimototo】 足踏み(する),地団太を踏む. クポニ(ク・ポン ヒ) タ ク・トクイェコㇿペ トゥラノ チㇷ゚ チョ(チ・オ) コㇿ ペップンキ アチャポ ヤタ ホリモトト コㇿ イルㇱカ=私の小さい時に私の友達らと一緒に丸木舟に乗ると,川番のおじさんは陸にいて足踏みをして怒った. (出典:萱野、方言:沙流)
- horinka
- ホリンカ 【?】(昔、 ある人が犬の名を呼んだときの呼び方として伝えられている言葉の内の一部。 動詞のような語形だが意味は不明。) (KK犬を呼ぶ歌) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horinna
- ホリンナ 【間投】(即興歌の中で使われるはやしのかけ声。) ☆参考 二風谷 (KC)が二回のみ。 他のときには、 また他の話者は、 horenna ホレンナ と言っていた。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horipi
- ホリピ 【自動】[単](複は horippa ホリッパ)[ho-ripi 尻・を上げる](一人が)(とびはねて)踊る。 {E: to dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horipi
- ホリピ 【ho-ripi】 舞う,力足を踏む,力足を踏みながらものをいう. イタㇰエホリピアンコロ チンプニアン=言葉を言いながら力足を踏み,一歩ずつ歩を進めた.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- horipipa
- ホリピパ 【自動】[複](単は horipi ホリピ)(二人以上が皆で)踊る。 túsir okari niwen horipipa kor トゥシㇼ オカリ ニウェン ホリピパ コㇿ お墓のまわりを回りながら神を叱りつける踊りをして。(KH民話) ☆参考 通常 horipi ホリピ の複数形としては horippa ホリッパ が使われる。 {E: to dance.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horipiripi
- ホリピリピ 【ho-ripiripi】 もじもじする. イテキ ホリピリピ ノ アㇻパ オクイマ ワ エㇰ=踊りを踊るようなことを(もじもじ)しないで行って小便をしてこい(おしっこをしたい様子の子供に言う言葉). (出典:萱野、方言:沙流)
- horippa
- ホリッパ 【自動】[複](単は horipi ホリピ)(二人以上が)(とびはねて)踊る、 輪舞する。 [名詞として](二人以上の)踊り、 輪舞。 niwen horippa ニウェン ホリッパ (変死者が出たようなときに)神を叱りつけて威嚇するために猛々しい威嚇的な踊りをする、 その踊り。 ☆参考 いろいろな踊りが民族芸能として伝えられているが、 すべての踊りを総称する語はない。 hararki ハラㇻキ のように動物を模した踊りなどは、 horipi ホリピ や horippa ホリッパ とは呼ばない。 それらは sinot シノッ《遊び》の中に含まれる。 ☆参考 輪舞のしかたは盆踊りにも似ているが、 1950年代に見たのは、 盆踊りとは逆に左へ回っていた。 1990年代の今は右回りも左回りも行われている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horippa
- ホリッパ 【horippa】 踊る,踊り. *静内地方では踊ることをリㇺセという. (出典:萱野、方言:沙流)
- horippa-toye uciwciw
- ホリッパトイェ ウチウチウ 【自動】[horippa-toye u-ciw-ciw 踊る[複]・(?)・互い・にささる(?)・(重複)] [慣用句]皆であっちへ行ったりこっちへ来たりしてにぎやかに踊り歌う。 {E: to dance and sing; to party.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horippapa
- ホリッパパ 【自動】[複複](単は horipi ホリピ)(二人以上が皆で)踊る、 輪舞する。 {E: to dance.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horka
- ホㇿカ 【副】[< 自動詞(?)]逆方向に。 hetopo horka ヘトポ ホㇿカ 逆戻りして。 hetopo horka siknu awa ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ アワ (死にかかっていた人が)また生き返ったのだが。(W会話) {E: in reverse; in the opposite direction.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horka
- ホㇿカ 【horka】 逆さ,反対. エホㇿカノ=逆さまに. (出典:萱野、方言:沙流)
- horka-apkas
- ホㇿカアㇷ゚カㇱ 【自動】[horka-apkas 後ろ向きに・歩く] 後ろ向きに歩く。 iteki horkaapkas, e=hacir na イテキ ホㇿカアㇷ゚カㇱ、 エハチン ナ 後ろ向きに歩いてはだめ、 転ぶから。(S) ☆参考 ohorkaapkas オホㇿカアㇷ゚カㇱ 後ろ向きに歩く、 後ずさりする。 {E: to walk backwards.} (出典:田村、方言:沙流)
- horkaayusni
- ホㇽカアユㇱニ §120 ケヤマウコギ (3) horkaayusni (hór-ka-a-yus-ni)「ほㇽカアユㇱニ」[horka(さかさに)ay(とげ)us(生えている)ni(木)] 茎 ⦅様似⦆⦅A沙流・千歳・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- horkaayusni
- ホㇿカアユㇱニ §123 タラノキ (8) horkaayusni (hór-ka-a-yus-ni)「ほㇿカアユㇱニ」[horka(逆に)ay(とげ)us(多く生えている)ni(木)] 茎をいう ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- horkakemasi
- ホㇿカケマシ 【自動】[horka-kem-asi 逆に・針・を立てる](縫い方の一種)返し針をする。 horkakemasi ani ninu ホㇿカケマシ アニ ニヌ 返し針して縫う。(S) {E: a kind of stitch: a backstitch.} (出典:田村、方言:沙流)
- horkakento
- ホㇿカケント §056.頭の後部;後頭部(4)horka-kento〔hór-ka-ken-to ほㇿカ・ケント〕⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horkamoy
- ホロカモイ 【horka-moy】 渦. (出典:萱野、方言:沙流)
- horkapaspare
- ホㇿカパㇱパレ 【他動】[horka-pas-pa-re 後ろ向きに・走る・[複]・させる] …に対して言いまくってものも言えなくさせる。 horkapaspare pakno kopasrota ホㇿカパㇱパレ パㇰノ コパㇱロタ 「どんなこと言ってもあげ足とりとりして何も言えないくらいにどんどん叱りつけろ。」 (S) (出典:田村、方言:沙流)
- horkare
- ホㇿカレ 【他動】[horka-re 逆方向に(向く)・させる] ☞ram(u) horkare ラㇺ/ラム ホㇿカレ (出典:田村、方言:沙流)
- horkareyep
- ホㇿカレイェㇷ゚ 【名】[horka-reye-p 逆方向に・はう・もの][動物]ザリガニ (「サルガニ」)。(S) {E: a crayfish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horkareyep
- ホㇿカレイェㇷ゚ 【horka-reye-p】 ザリガニ.▷ホㇿカ=反対 レイェ=這う ㇷ゚=者 (出典:萱野、方言:沙流)
- horkarutu
- ホㇿカルトゥ 【他動】[horka-rutu 逆方向に・押しずらす] 後ろへ押し戻す。 ci=horkarutu a=ekárkar チホㇿカルトゥ アエカㇻカㇻ 「差別される、 あとへ押され、 理屈をとられる。」 (S言い伝え) {E: to push back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horkaterkep
- ホㇿカテㇾケㇷ゚ §207 エビ (1) horka-terkep (hór-ka-ter-kep)「ほㇿカテㇾケㇷ゚」[<horka(後ろに)terke(とぶ)-p(者)] ⦅美幌、足寄、様似、静内、似湾、厚真、幌別、虻田、礼文、長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horkaterkepe
- ホㇿカテㇾケペ 【horka-terke-pe】 エビ類.*パキ=エピ. (出典:萱野、方言:沙流)
- horkawosni
- ホㇿカウォㇱニ §120 ケヤマウコギ (4) horkawosni (hór-ka-wos-ni)「ほㇿカウォㇱニ」[上記の転訛] 茎 ⦅荻伏⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- horkew
- ホㇿケウ 【名】[動物] オオカミ、 山犬。(W) (S) 〔知分類 p.141〕 {E: a wolf; wild dog.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horkew
- ホㇿケウ 【horkew】 狼.*狼が鹿を殺してあったとしたらその鹿を人間が持って来てもいいが、熊の食べ物を横取りをしてはいけない.必ずそれを取り戻しに来るので恐ろしいものと教えられた.狼のことをホㇿケウカムイ(狼神)とアイヌは言っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- horkew
- ホㇿケウ §269 オオカミ (1) horkew (hór-kew)「ほㇿケウ」 ⦅胆振、日高、空知、石狩、天塩、多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horkewkene
- ホㇿケウケネ §307 ミヤマハンノキ (2) horkew-kene (hór-kew-ke-ne)「ほㇿケウケネ」 茎 ⦅長万部⦆⦅A十勝・石狩・千歳・沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- horkewpo
- ホㇿケウポ 【名】[horkew-po オオカミ・子][動物]オオカミの子、 小さいオオカミ、 子狼。 konru ka ta/pon horkewpo/hácir コンル カ タ/ポン ホㇿケウポ/ハチㇼ 氷の上で小さい狼の子がころんだ。(KK掛け合い歌) {E: a wolf cub.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horkewtono
- ホㇿケウトノ 【名】[horkew-tono オオカミ・殿様(尊称)][動物]山犬の王(まっ白で尾がしだれやなぎのような房状)。(S) {E: wolf; wild dog.} (出典:田村、方言:沙流)
- horoka key(-he)
- ホロカ ケイ §056.頭の後部;後頭部(5)horoka key(-he)〔ho-ró-ka-keǐ ホろカ・ケイ〕[horoka(後の)+key(頭)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horokahekaci
- ホロカヘカチ §353.産―さかご(逆子);足位分娩児(1)horoka-hekaci〔ho-ró-ka-he-ka-či ホろカへカチ〕[<逆の・児]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horokahetukuhekaci
- ホロカヘトゥクヘカチ §353.産―さかご(逆子);足位分娩児(2)horoka-hetuku-hekaci〔ho-ró-ka|he-tú-ku|he-ká-či ホろカ・へとぅク・へかチ)[さかさに・生れた・子]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horokakesuh(p-i)
- ホロカケスㇷ §185.かかと(踵)(2)horoka-kesuh(p-i)〔ho-ró-ka-ke-suh ホろカケスㇷ〕[horoka(後ろの)+kesuh(<kesup↑)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horokapokeh
- ホロカポケㇸ §207 エビ (5) horokapokeh (ho-ró-ka-po-keh)「ホろカポケㇸ」[<horoka(後ろに)poke(とぶ)-p(者)] ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horokarih(c-i)
- ホロカリㇶ §026.アキレス腱(4)horoka-rih(c-i)〔ho-ró-ka-riçホろカリㇶ、ho-ró-ka-rišホろカリㇱ〕[horoka(<horka後ろの)+rih(<ritすじ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horokatusika
- ホロカトゥシカ §056.頭の後部;後頭部(6)horoka-tusi-ka〔ho-ró-ka-tu-ši-ka ホろカ・トゥシカ〕[horoka(後方の)+tusi(<ru「頭髪」 us「生えている」 i「所」)+ka(表面)]⦅チライ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horokatuwah
- ホロカトゥワㇵ §207 エビ (6) horoka-tuwah (ho-ró-ka-tu-wah)「ホろカトゥワㇵ」[<horoka(後ろに)tuwa(はねる)-p(者)] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horokew
- ホロケウ §269 オオカミ (3) horokew (ho-ró-kew)「ホろケウ」 ⦅真岡、白浦、落帆、新問⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horokewkina
- ホロケウキナ §419 ヒカゲノカズラ エゾヒカゲノカズラ (1) horokew-kina (ho-ró-kew-ki-na)「ホろケウ・キナ」[オオカミ・草] 茎葉 ⦅真岡・白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- horokewpo
- ホロケウポ §006.若者;青少年(15)horokewpo〔ho-ró-keŭ-po ホろナウポ〕⦅シラウラ【tu-itak(昔話)の中にだけ用いる】若者。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- horokewsapaaraka
- ホロケウサパアラカ §443.ずつう(頭痛)(11)オオカミの頭痛[頭痛の一種で、後頭部からかぶさってくるような痛みのもの] horokew-sapa-araka〔ho-ró-keŭ-sa-pa-a-ra-kaホろケウサパアラカ〕[horokew(狼)|sapa-araka(頭痛)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horokeypo
- ホロケイポ §006.若者;青少年(16)horokeypo〔ho-ró-keǐ-po ホろケイポ〕⦅マオカ⦆【tu-itak(昔話)の中にだけ用いる】若者。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- horop
- ホロㇷ゚ §197 マツモムシ (4) horop (ho-rop)「ホロㇷ゚」 ⦅美幌⦆トビケラの一種(幼)、マツモムシ? (出典:知里動物編、方言:)
- horopkamuy
- ホロㇷ゚カムイ §197 マツモムシ (2) horop-kamuy(ho-rop-ka-muy)「ホロㇷ゚カムイ」⦅屈斜路⦆マツモムシ。水中にあって猛毒あり。 (出典:知里動物編、方言:)
- horopse
- ホロㇷ゚セ §581.のむ(飲む)(7)すする horopse〔ho-róp-se ホろㇷ゚セ〕[horop(液体をすすりこむ時のホロッという音)+-se(そういう音を発する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horopsekar
- ホロㇷ゚セカㇻ 【他動】…をすする(おかゆなどを、 スウッと音を立てて口の中へ吸い込む)。 sayo horopsekar kor an サヨ ホロㇷ゚セカㇻ コラン おかゆをすすっている。(S) ☞hopsekar ホㇷ゚セカㇻ {E: to sip, slurp…} (出典:田村、方言:沙流)
- horosey
- ホロセイ §218 カワシンジュガイ (8) horosey (ho-ro-sey)「ホロセイ」 ⦅斜里⦆カキ、川の貝。 (出典:知里動物編、方言:)
- horse
- ホㇿセ 【自動】腐(くさ)る (肉や魚など動物性のものが)。 ☆参考 木などがくさる(朽ちる)ことは munin ムニン と言い、 食べ物が古くなっていたんで食べられなくなる(「あめる」)ことは nipopke ニポㇷ゚ケ と言う。 {E: to rot (meat, fish etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- horse
- ホㇿセ 【horse】 腐る,腐乱する. チェㇷ゚ ホㇿセ=魚が腐る.カㇺ ホㇿセ=肉が腐る. (出典:萱野、方言:沙流)
- horse
- ホㇿセ §256.くさる(腐る)(2)腐敗する;腐敗臭を発する horse〔hór-se ほㇿセ〕⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- horsep totcep uyatekpe
- ホㇿセㇷ゚ トッチェㇷ゚ ウヤテㇰペ 【horse-p totce-p uyatekpe】 腐った者,腐ってぐにゃっとなった者,形をとどめないほどに腐った者〔悪口〕.*古い時代の言葉で,昭和10年代からは聞いたことがない. (出典:萱野、方言:沙流)
- horunkakkew(-kamuy)
- ホルンカッケウ(カムイ) §322 カワガラス;キタカワガラス (4) horunkakkew(-kamuy) (hó-run-kak-kew(-ka-muy))「ほルンカッケウ(カムイ)」[<hor(水)un(にいる)kakkew(?)] ⦅屈斜路、西別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horup (-kamuy)
- ホルㇷ゚カムイ §169 トビケラの類(幼虫) (3) horup (-kamuy)(hó-rup(-kamuy))「ほルㇷ゚カムイ」[<hor(水)o(の中にいる)-p(者)kamuy(神)]⦅屈斜路⦆トビケラの類(Trichoptera)(幼) (出典:知里動物編、方言:)
- horupkamuy
- ホルㇷ゚カムイ §196 トビケラの一種(幼) (2) horup-kamuy (ho-rup-ka-muy)「ホルㇷ゚カムイ」[<hor(水)o(の中にいる)-p(者)kamuy(神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horuscironnup
- ホルㇱチロンヌㇷ゚ §275 カワウソ (4) horus-cironnup (hó-rus-či-ron-nup)「ほルㇱチロンヌㇷ゚」[<hor(水)us(にたくさんいる)cironnup(けもの)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horutke
- ホルッケ 【自動】[ho-rut-ke 尻・押しずらす(語根)・(自動詞形成)] 崩れ落ちる。 {E: to collapse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hottor(-o)
- ホットㇿ §054.頭の全部;前頭部;ひたい(11)hottor(-o)〔hót-tor ほットㇿ〕⦅シラオイ、サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- hottoro
- ホットロ 【hottoro】 皮膚. ホットロ カ タ コトゥスサッキ=皮膚の表面をわなわなと震わせ[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- hottoruhu hesehese
- ホットルフ ヘセヘセ §673.ひよめき;おどりこ;だいしんもん(大顫門)(8)大顫門がひょこひょこ動く hottoruhu hese-hese〔hót-to-ru-hu|hé-se-he-se ほットルフ・ヘセ・ヘセ〕[hottoruhu(その前頭部)+hese(呼吸する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- humpeetor
- フンペエトㇿ 【humpe-etor】 クラゲ.▷フンペ=鯨 エトㇿ=鼻汁 (出典:萱野、方言:沙流)
- humpeetor(-i)
- フンペエトㇿ §263 クラゲ (2) humpe-etor(-i) (húm-pe-e-tor)「ふンペエトㇿ」[<humpe(クジラ)etor(鼻汁)] ⦅美幌、屈斜路、布伏内、阿寒、様似⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- humuneankor
- フㇺネアンコㇿ 【humune an kor】 時によっては,場合によっては.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- hunakor
- フナコㇿ 【名】[概](所は hunakoro フナコロ) ①どこの所。 hunakor e=yuninka hawe an? フナコㇿ エユニンカ ハウェ アン? どこを痛くしたの? (S) ②なあんだ(たいしたことではない)。 hunakor ene pak an pe tanto ne yakka ku=kar wa フナコㇿ エネ パㇰ アン ペ タント ネ ヤッカ クカㇻ ワ なあんだ、 「こればっこ」(たったこれだけ)のもの、 きょうでも払ってやる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- hunakor
- フナコㇿ 【hunak or】 どこ(の). (出典:萱野、方言:沙流)
- hunakor kusu/kus
- フナコㇿ クス/クㇱ 【副】[どこのところ・のために] せっかく(…したのに)(=hunakke kusu/kus フナッケ クス/クㇱ)。 (出典:田村、方言:沙流)
- hunakoro
- フナコロ 【名】[所](概は hunakor フナコㇿ)どこの所。 e=hunakoro エフナコロ あなたの体のどこの所。 ☞hinakoro ヒナコロ (出典:田村、方言:沙流)
- hunakoroho
- フナコロホ 【hunakoroho】 これだけかい,これっぽっち. エネ ポロンノ アン ペ フナコロホ エ・コレ ㇷ゚ アン.セエパ パㇰノ コレ ワ アㇻパレ=こんなにたくさんあるのにこれだけかい.背負えるだけくれて行かせろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- hurkotor
- フㇽコトㇿ 【hur-kotor】 坂の斜面. (出典:萱野、方言:沙流)
- huskore
- フㇱコレ 【他動】[husko-re 古くなる・させる](直訳すると)古くならせる。(受け身、 つまり不定人称形で)a=huskore アフㇱコレ 下に子ども(弟か妹)ができる(兄か姉になる)。 a=huskore p ne kusu na ponpe ne hawe ne nankor アフㇱコレㇷ゚ ネ クス ナ ポンペ ネ ハウェ ネ ナンコㇿ 下に子どもができたというのだからまだ小さい子どもだったのでしょう。(S民話)の途中の卜書きの独話 {E: to become an older brother or sister of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- huypeoro
- フイペオロ §554.にく(肉)(5)獣肉の生食部 huypeoro〔Fúǐ-pe-o-ro ふイペオロ〕[hu(生の)+ipe(食物)+oro(の所)]⦅聖典, p.27⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- i=katoykuspekor
- イカトイクㇱペコㇿ 【i=ka toy kus pekor】 (私が)かったるい〔比喩〕.▷イ=私 カ=上 トイ=土 クㇱ=通る ペコㇿ=ような →体の上を土でおおわれたような チュワン オカケ タ トイ アンクラ タ ポンノ モコㇿアナクス(モコㇿ・アン アクス) イ・カトイクㇱ ペコㇿ ネ ヒネ モイモイケ・アン カ ア・エアイカㇷ゚ エウン アイヌ ハウ アㇱ クスケライ モㇱ・アン.ネㇷ゚ カ ウェンカムイ イイェヌチシㇱケ(イ・エヌチシㇱケ) ワ ネ ア ナンコㇿ=お昼ご飯の後,畑の畔で少し眠ると,体の上を土でおおわれたようなかったるい気持になり動くこともできない.そこへ人声がしたお陰で目が覚めた,何か化け物が私をにらみつけていたのであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- icankor
- イチャンコㇿ §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(26) ican-kor (i-can-kor)「イチャンコㇿ」⦅屈斜路⦆産卵穴を掘る。サケ・マスにだけ言う。→kon-kor. (出典:知里動物編、方言:)
- icanoruncep
- イチャノルンチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(23) ican-orun-cep(i-can-o-run-cep)「イチャノルンチェㇷ゚」⦅美幌、東静内、穂別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ihorenna
- イホレンナ 【間投】(踊りの一種で使われるはやしことば) {E: shouts that accompany dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikatkor
- イカッコㇿ §011.身内 血縁の者(16)ikatkor〔i-kát-kor イかッコㇿ〕⦅ホべツ⦆同民族である。〜-pe「同民族の者」。〜-kur「同」。[i-(それの)+kat(形状を)+kor(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ikatorkamuy
- シカトㇿカムイ §414 (その他の鳥名) sikator-kamuy (si-ká-tor-ka-muy)「シかトㇿカムイ」 ⦅幌別、美幌、名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ikatorkekamuy
- シカトㇿケカムイ §415 (その他の鳥名) sikatorke-kamuy (si-ká-tor-ke-ka-muy)「シかトㇿケカムイ」 ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ikatorocikah
- シカトロチカㇵ §416 (その他の鳥名) sikatoro-cikah (si-ka-to-ro-či-kah)「シカトロチカㇵ」[<sikator-cikap] ⦅真岡⦆渡り鳥の一種。疱瘡神。 (出典:知里動物編、方言:)
- ikayopikor
- イカヨピコㇿ 【ikayop-ikor】 祭事用矢筒:漆器,金具で出来ている.▷イカヨㇷ゚=矢筒 イコㇿ=宝 (出典:萱野、方言:沙流)
- ikkewkamuykor
- イッケウカムイコㇿ §323.こしのいたみ;ようつう(腰痛);せんき(疝気)(4)こしのいたみ ikkew-kamuy-kor〔ík-keŭ-ka-mùǐ-kor いッケウカムイコㇿ〕[ikkew(腰が)+kamuy(魔を)+kor(もつ)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ikkewkamuykor
- イッケウカムイコㇿ §451.脊髄麻痺ikkew-kamuy-kor〔ík-kéŭ-ka-muǐ-kor いッケウカムイコㇿ〕[ikkew(背骨が)+kamuy(魔を)+kor(持つ)]⦅アイヌ医事談⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ikoicankor
- イコイチャンコㇽ §069 ヤマベ(ヤマメ) (4) ikoicankor(i-kó-i-čan-kor)「イこイチャンコㇽ」[前項の下略形、ceppoを黙了したもの]⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ikoicankorceppo
- イコイチャンコㇽチェッポ §069 ヤマベ(ヤマメ) (3) ikoicankor-ceppo(i-kóy-čan-kor-čep-po)「イこイチャンコㇽチェッポ」[i-(それ)ko-(と共に)ican(ホリ)kor(もつ)cep(魚)-po(指小辞)、‘マスといっしょになってホリを掘る小魚’]⦅白糠⦆ヤマベ。 (出典:知里動物編、方言:)
- ikoicanorop
- イコイチャノロㇷ゚ §069 ヤマベ(ヤマメ) (6) ikoicanorop(i-kó-i-ca-no-rop)「イこイチャノロㇷ゚」[i-(それ)ko-(と共に)ican(産卵穴)oro(の所)o(にたかる)-p(もの)]黒い模様のついた大きなヤマベ。⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ikonimawkoro
- イコニマウコロ §667.びょうき(病気)(2)病気する ikoni-maw-koro〔i-kó-ni-maŭ-ko-ro イこニ・マウ・コロ〕[ikoni(わずらう)+maw(気)+koro(もつ)]⦅トンナイ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ikoorsutke
- イコオㇿスッケ 【i-ko-orsutke】 命令(する).励ます. (出典:萱野、方言:沙流)
- ikor
- イコㇿ 【名】①宝物。 ②主に宝刀の類。 ③(特殊な状況で)おたから=お金。 ☆参考 他地方で(沙流地方でも最近は)日常の会話語でもお金のことをこの語で言うことがあるが、 沙流地方の古老方はお金のことは通常 icen イチェン と言っていた。 {E: ①treasures; precious items. ②a kind of precious sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikor
- イコㇿ 【ikor】 宝. (出典:萱野、方言:沙流)
- ikor sir esiniwka
- イコㇿ シㇼエシニューカ 【ikor sir esiniwka】 宝物がその土地にあきた. ピㇼカ イコㇿ ア・コㇿ ワ アナナㇷ゚(アン・アン アㇷ゚) シネアンタ コイカ ウン クㇽ エㇰ ヒネ イ・コホㇰ ルスイ イコㇿ シㇼエシニューカ ヒネ クニ ア・ラム クス ア・エイヨㇰ ルウェ ネ=いい宝物を私は持っていたが,ある日,東の方の人が来て私からそれを買いたい(と言う),宝物がここの土地にあきたのであろうと,私は考えたので私はその宝を売ったのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ikor'ikir
- イコㇿイキㇼ 【ikor-ikir】 宝物の列,宝物が並んでいる. ▷イコㇿ=宝物 イキㇼ=列,並び(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ikor'osuop
- イコㇿオスオㇷ゚ 【ikor-o-suop】 宝刀をしまう箱:ネㇱコ(クルミ)製. 図16[イコㇿオスオㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
- ikoramu
- イコラム 【他動】[i-ko-ramu 人・に対して・思う] …だと思う。 {E: to think (that)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikorka
- イコㇿカ 【名】[ikor-ka 宝刀・の上][雅]刀のさや。 ikorka nuye イコㇿカ ヌイェ 刀のさやに彫刻をする。 ikorka nuye/tomika nuye イコㇿカ ヌイェ/トミカ ヌイェ [雅]刀のさやに彫刻をし。(Sユーカラ) ☆参考 sirka nuye シㇼカ ヌイェ、 tomika nuye トミカ ヌイェ とも言う。 通常二つの表現が続いて対句表現として使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikornokaomapasuy
- イコㇿノカオマパスイ 【ikor-noka-oma-pasuy】 宝刀の形を彫刻した捧酒箸. ▷イコㇿ=宝刀 ノカ=形 オマ=入る,入れる パスイ=箸:捧酒箸(トゥキパスイ=杯の箸) *あるいは,イクパスイ(飲む箸)とも言う.これらの物には熊の形,船の形,魚の形などいろいろな形の物がある.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ikorsike
- イコㇿシケ 【名】[ikor-sike 宝物・荷物](=ikor sike イコㇿ シケ)宝物の荷物。 {E: a load of treasures, precious items.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikorsutke
- イコㇿスッケ 【自動(?)】言いつける(命じる)。 {E: to order; command.} (出典:田村、方言:沙流)
- inotuorke
- イノトゥオㇿケ §481.たましい;霊魂(10)inotu-orke〔i-nó-tu-or-ke イのトゥオㇿケ〕[霊魂・の部分]⦅ホロべツ、サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- ioripakka
- イオリパッカ 【自動】[i-oripak-ka 人を・うやうやしくへりくだる・(他動詞化)]人を恐縮させる、 もったいない。 ioripakka haw as! イオリパッカ ハワーㇱ! 恐縮なことをおっしゃる。(W) ioripakka ta haw as a イオリパッカ タ ハワサ 目上の人にそんなもったいない(=おそれ多い)ことをおっしゃるな。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ipankorsapo
- イパンコㇿサポ 【ipak-kor-sapo】 私の姉. ▷イ=私 コㇿ=持つ サポ=姉 *ユカㇻには往々にして語呂合わせのために意味のない言葉が入っているので注意すること[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ipankoryupo
- イパンコㇿユポ §023.兄(19)ipankoryupo〔i-páŋ-kor-ju-po イぱンコㇿユポ〕⦅チカブミ⦆【雅:神謡】養育してくれている年上の男;まま兄。=i-resu-yupi.[<ipe(食事)-yar(させる)+kor(自分の)+yupo(兄)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ipanore
- イパノレ 【i-pa-nore】 口ばかりで実行しない,世辞上手. ソンーノ タㇷ゚ アㇻパ ウナㇻペ イパノレ ア イパノレ ア "ネㇷ゚ネㇷ゚ ア・コㇿ ワ エカン(エㇰ・アン) クスネ" シコㇿ パッタクㇷ゚ ネ ワ=本当に今行ったおばさんはお世辞がうまくて,「何々を持って来るよ」と口ばかりだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ipaore
- イパオレ 【自動】人に負けまいとする。 ipaore kusu nepki イパオレ クス ネㇷ゚キ 人に負けまいとして働く。(S会話) {E: so as not to be defeated.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipeetoranne
- イペエトランネ 【ipe-e-toranne】 食べたくない. (出典:萱野、方言:沙流)
- ipehamekikirikoro
- イペハメキキリコロ §251.きょしょくしょう(拒食症)ipe-ham-e-kikiri-koro〔イペ・ハメ・キキリ・コロ〕[ipe(食物)、ham-e(食わ・ない;ham 否定の副詞、e 食う)+kikiri(虫)+koro(持つ);食物を食わぬ虫をもつ]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ipekorarpa
- イペコラㇻパ 【他動】[ipe-ko-rarpa 食べる・に対して・押しつける[複]](人)に食べなさい食べなさいと押しつける。 ipekasma=as pakno ka a=un=ipekorarpa イペカㇱマアㇱ パㇰノ カ アウニペコラㇻパ 私たちが食べきれないほども食べなさい食べなさいと押しつけられた。(S) {E: to compel, press someone to eat.} (出典:田村、方言:沙流)
- ipeorakse
- イペオラㇰセ §123.うえる(餓える)(3)腹がすく ipe-orakse〔i-pé-o-rak-se イ舳オラㇰセ〕[ipe(食事)+orakse(不足である)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ipesarkorpe
- イぺサㇻコㇿペ §084 オナガザメ (2) ipesarkorpe(i-pé-sar-kor-pe)「イぺサㇻコㇿぺ」[ipe(人食う)sar(尾)kor(もつ)-pe(者)]成魚⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ipirorekikir
- イピロレキキㇼ §126 ブユ (3) ipirore-kikir(i-pí-ro-re-ki-kir)「イぴロレキキㇼ」⦅足寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ipirorep
- イピロレㇷ゚ §126 ブユ (2) ipirorep(i-pi-ro-rep)「イピロレㇷ゚」⦅美幌、名寄、高島、本別⦆(井上7)ビIX, 73 (出典:知里動物編、方言:)
- ipirorep
- イピロレㇷ゚ §127 ヌカカ ヌカカ類 (9) ipirorep(i-pí-ro-rep)「イぴロレㇷ゚」⦅様似、旭川⦆ipiroreとも(様似) (出典:知里動物編、方言:)
- ipor
- イポㇿ 【名】[概](所は iporo(ho) イポロ(ホ)) 顔色、 顔つき。 ☆参考 cepipor oma チェピポㇿ オマ (直訳すると)魚の顔色がついている=真っ青な顔をしている。 {E: facial complexion; looks.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipor(-o)
- イポㇿ §168.かおいろ(顔色)(1)ipor(-o)〔i-pór イぽㇿ〕[i(それの)+por〔あらわれ、 por-se 表現する〕〕⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ipor/iporo(ho)
- イポㇿ/イポロ(ホ) 【ipor/iporo(ho)】 顔色. マキㇷ゚ エ・イポロ ウェン ルウェ アン? ヒナコロホ アㇻカイ アン?=どうしたの顔色が悪いこと? 痛い所はどこなの?アイヌイカラㇱ ウェンシイェイェ ヘネ キ シリ ネ ノイネ イポロホ カ ウェン=もったいない人が悪い病気にかかったらしく,顔色も悪い. (出典:萱野、方言:沙流)
- iporo(ho)
- イポロ(ホ) 【名】[所](概は ipor イポㇿ)…の顔色、 …の顔つき。 iporo anu イポロ アヌ[顔つき・を置く] 隠す(言うのが気の毒だから見て見ないふりをする)。 m iporo kurkus イポロ クㇽクㇱ (怒って)しぶい顔をしている。 iporo rirot イポロ リロッ 心の中のことが顔色に出る。 iporo siw イポロ シウ 苦い顔をしている、 いつも笑わない。 hńta e=ruska wa é=iporo siw ruwe ene an hi an? フンタ エルㇱカ ワ エイポロ シウ ルウェ エネ アニ アン? 何を怒ってそんなに苦い顔をしているの? (S) iporo tuyreko an イポロ トゥイレコ アン ムスッと(=ブスッと)している。(S) iporo uuk イポロ ウウㇰ (怒って)顔色を変える。 iporo wen イポロ ウェン 憤慨の色を表す。 mosma mosma ku=hawean akus ora iporo wen kusu an wa soyne モㇱマ モㇱマ クハウェアン アクㇱ オラ イポロ ウェン クス アン マ ソイネ 私が関係のないほかのことばかり言ったら彼はひどく憤慨した顔をして外へ出て行った。(S) ratcako iporo ラッチャコ イポロ ランプの燃えかた、 燈火の様子。 {E: the facial complexion, looks of…} (出典:田村、方言:沙流)
- iporoho oka sinnay
- イポロホ オカ シンナイ §169.顔色が変る;青くなる;色を失う(2)顔色が変[ってい]る iporoho oka sinnay〔i-pó-ro-ho-o-ká-šín-naǐイぽロホ・オか・しンナイ〕[顔色のありよう・別である]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iporoho retar
- イポロホ レタㇻ §174.顔色が白い;色白である(1)iporoho retar〔i-pó-ro-ho-re-tár イぽロホ・レたㇻ〕[その顔色・白い]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iporokurkus
- イポロクㇽクㇱ 【iporo-kur-kus】 顔に陰がある.▷イポロ=その顔色に クㇽ=陰(が) クㇱ=通る タㇷ゚イキクㇽ マキㇷ゚ イポロクㇽクㇱ カネ ヒネ アフン=今来た人どうしたのか顔に陰を持って入って来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- iporose
- イポロセ 【自動/名】[i-porose もの・を言い表す] ①[自動]ものごとを(…という言葉で)言い表す、 ものごとに(…という)名前をつける。 ②[名](その土地での)ものごとの言い表し方、 言葉での表現(その土地ではあることがらをどういう言葉で言い表すかということ)。 ☆参考 通常、 名詞として使われる。 {E: a way of speaking; an expression (出典:田村、方言:沙流)
- iporosiw
- イポロシウ §176.顔をしかめる;しかめ画する;渋面つくる(5)iporo-siw〔i-pó-ro-šiŭ イぽロ・シウ〕[その顔色・にがい]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iporotanuyreye
- イポロタヌイレイェ 【iporo ta nuy reye】 顔を真っ赤にして怒る,烈火のごとく怒る.▷イポロ=顔色 タ=に ヌイ=炎 レイェ=這う →顔に炎が走る ネア アチャポ オハイケ ア・カㇻ ヒ ヌ ヤㇰ イェ コㇿ イポロタヌイレイェ ペコㇿ アン ワ イルㇱカ=あのおじさん,悪口を言われたのを聞いたと言って,顔に炎が這うようにして怒っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- iporse
- イポㇿセ 【i-porse】 表現:言い表わす方法,言葉.▷イ=物を,それを ポㇿセ=表現する ペッ シンナ コㇿ イポㇿセ カ ウウェシンナイノ アン ペ カ アン=川筋が違うと表現のしかたが違うものもある. (出典:萱野、方言:沙流)
- irenkakor
- イレンカコㇿ 【名】[irenka-kor 主張・を持つ] 理屈を言う、 主張する、 裁判で争う。 {E: claim } {E: to fight it out in court CHECK.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- irenkakor
- イレンカコㇿ 【irenka-kor】 詰め寄る,抗議する:答えを求めて激しい勢いで抗議したりする. (出典:萱野、方言:沙流)
- irorkopiweiwentemat
- イロㇿコピウェイウェンテマッ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(38)交合の際に興奮してどこまでも押しつけてくる女 irorkopiwe-iwentemat〔i-rór-ko-pi-we|i-wén-te-mat イろㇿコピウェ・イうぇンテマッ〕[i(我らを、二人を)+ror(上座)+ko(の方へ)+piwe(押しつける)+iwentemat(人を不幸にする女↑)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- irukanekor
- イルカネコㇿ 【iruka ne kor】 ちょっとすると. (出典:萱野、方言:沙流)
- irwakkor
- イㇼワッコㇿ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(10)irwak-kor〔ír-wak-kor いㇼワッコㇿ〕⦅ホロべツ⦆兄弟をもっている。tu〜「二人兄弟である」。re〜「三人兄弟である」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- isemramsekor
- イセㇺラㇺセコㇿ 【i-semram sekor】 例の通り:略してイセンイセンという場合もある.またまたの意味. エキㇺネ・アン クス ヤイェトコイキアナㇷ゚(ヤイェトコイキ・アン アㇷ゚) イセㇺラㇺセコㇿ ア・コㇿ セタ ニューニュー セコㇿ イ・トゥラ ルスイ=山へ行こうと自分のしたくをしていると例の通り私の犬はひゅんひゅんと言いながら私と一緒に行きたがっている. (出典:萱野、方言:沙流)
- isenramkorak
- イセンラㇺコラㇰ 【副】[< i-senram-korak ものを・いつものことである・(?)]またいつものように、 またしても。 isenramkorak ene iki hawe ne na イセンラㇺコラㇰ エネ イキ ハウェ ネ ナ (彼は)またいつものくせでそんなことしたってね。(S) {E: again; like, as always.} (出典:田村、方言:沙流)
- isirkor
- イシㇼコㇿ §011.身内 血縁の者(15)isirkor〔i-šír-kor イしㇼコㇿ〕⦅ホロべツ、ムカワ⦆同民族である。〜-pe「同民族の者」。[i-(それの)+sir(様子、外貌)+kor(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- iskantori
- ニㇱカントリ §398 (その他の鳥名) niskan-tori (nís-kan-to-ri)「にㇱカントリ」[<nis-ka-un-tori(天・上・の・鳥)] ⦅幌別、沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- isokorampayaya
- イソコㇿアンパヤヤ §468 タラバガニ (5) iso-kor-ampayaya (i-so-kor-am-pa-ya-ya)「イソコㇿアンパヤヤ」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- isomomokore
- イソモモコレ 【自動】[i-somo-mokor-e 人を・…しない・眠る・させる] だれも眠らせない。 haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 やかましい、 夜じゅうだれも眠らせない。(S) {E: to allow no one to sleep.} (出典:田村、方言:沙流)
- isonoreay
- イソノレアイ 【iso-nore-ay】 仕止め矢:竹,鹿の骨,オニガヤ他で作る. 図19[イソノレアイ①]図20[イソノレアイ②] (出典:萱野、方言:沙流)
- isorit(c-i)
- イソリッ §412.じょおみゃく(静脈)(4)クマの頸静脈 iso-rit(c-i)〔i-só-ritイそリッ〕[iso(クマ)+rit(筋、腱)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- isorit(c-i)
- イソリッ §543.どうみゃく(動脈)(1)クマの頸動脈 iso-rit(c-i)〔i-só-rit イそリッ〕[iso(熊)+rit(筋)]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- isorokanni
- イソロカンニ §044 ネムロブシダマ (2) isorokanni (i-só-ro-kan-ni)「イそロカンニ」[e(それで)soro(かんな台)kar(造る)ni(木)] 茎 ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- itacorpok
- イタチョㇿポㇰ 【ita corpok】 縁の下,床下. *子供の頃に子犬を貰って来ては,縁の下に入ったまま出て来ないと,クモの巣に顔を当てながら縁の下を這い回ったものであった.▷イタ=板 チョㇿポㇰ=下 イタ チョㇿポㇰ タ アㇰペ ヨコレ ワ アヌ.エルㇺ ヘネ ア・ウㇰ ヤㇰ イモㇰ ネ ア・カㇻ ナ=縁の下に罠をかけておけ.ネズミでも獲れたら餌に使うから. (出典:萱野、方言:沙流)
- itak koraci
- イタㇰ コラチ 【itak koraci】 言葉通りに. "イワポソインカㇻ" セコㇿ ア・イェ ウェンカムイ アナㇰネ イタㇰ コラチ イワ オポソ カ アイヌ ヌカㇻ コㇿ アン ア・シトマ ウェンカムイ ネヤカイェ(ネ ヤㇰ ア・イェ)=「岩を通してでも見える」という悪い神は,言葉の通りに岩を通しても人間を見ている恐ろしい化け物だそうだ.イㇱカㇻ エトコホ "ソウンペッ" アナㇰネ イタㇰ コラチ ウェンクッオンネ アイヌ カ アㇷ゚カㇱ エアイカㇷ゚=石狩川の源,「滝のある川」(層雲峡)は言葉通り絶壁なので,人間も歩くことができない. (出典:萱野、方言:沙流)
- itak'ehoripi
- イタㇰエホリピ 【itak-ehoripi】 力足を踏み進む,言葉と一緒に踏む. シㇼウフイオカタ カムイケゥェホムス アンヒタアナㇰネ オッカヨウタㇻ エムシコㇿカネワ イタㇰエホリピㇷ゚ ネルウェネ アワ=火事の後などには,男たちは刀を手に持ってしゃべりながら力足を踏むものであった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- itakporose
- イタㇰポロセ 【自動】[itak-porose 言葉・…を(そのように)名づける/言葉で言い表す]言い表す、 (そのような)言い方をする。 a=opítta itakporose=an hi ne wa アオピッタ イタㇰポロセアニ ネ ワ 「私たちみなしてそういう言葉つけたんですよ、 そういう言い方なんですよ。」 (W) (出典:田村、方言:沙流)
- ittokoraci
- イットコラチ 【itto koraci】 日に日に.▷イット=1日 コラチ=同じように ク・ミッポホ イットコラチ ヘトゥク シリ ク・ヌカㇻ エアㇻキンネ ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ)=私の孫が日に日に育つのを見て,本当に私は嬉しく思っている. (出典:萱野、方言:沙流)
- iwor 1
- イウォㇿ 【名】尾根と尾根の間の比較的平らな部分、 山の谷間(たにあい)(熊狩りなどをする所、 狩場)、 山奥。 iwor íka イウォㇿ イカ 山(谷あい、 狩場)を越えて(行く)。 ayop tapika a=mut wa iwor or ta apkas=an アヨㇷ゚ タピカ アムッ ワ イウォロッタ アㇷ゚カㇱアン 私は矢入れ袋を肩から下げて山歩きをした(山の狩場を歩いた)。(HK民話) iramante kusu tuyma iwor or ta kucacise ku=kar wa oro ta k=an イラマンテ クス トゥイマ イウォロッタ クチャチセ クカㇻ ワ オロ タ カン 熊狩りをするために遠い山奥の狩場に狩小屋をつくってそこに暮らした。(W) hunak ta iwor or ta rik péka a=eyápkir híne フナㇰ タ イウォロッタ リㇰ ペカ アエヤㇷ゚キㇼ ヒネ どこか山奥で高い所から投げとばされて。(S民話) ☆参考 「だれそれの猟場」のように縄ばりのような概念で使われた例は出てこない。 {E: the valley between two ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
- iwor 1
- イウォㇿ 【iwor】 ①深山,奥山. (出典:萱野、方言:沙流)
- iwor 2
- イウォㇿ 【位名】…の中(両側または周囲を仕切られた中を言うらしい)。 sem iwor セㇺ イウォㇿ(=sem onnay セㇺ オンナイ)物置の中。 {E: the hollow of…} (出典:田村、方言:沙流)
- iwor 2
- イウォㇿ 【iwor】 ②狩場:狩に行く時の自分の持っている場所.行きつけの山ふところ. エイタサ イウォㇿ エシカルン・アン クス シネアンタ イウォㇿ ホタヌカㇻ クス エキㇺネ・アン キムンペ アピㇼ シッチニナニナ ア・エヤイコプンテㇰ=あまりにも狩場が懐かしく思ったので,ある日のこと狩場を見舞うために山へ行くと獲物の足跡があたり一面にこちゃこちゃとあって私は喜んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iwor otta rorumpe ne
- イウォㇿ オッタ ロルンペ ネ §389.しぬ(死ぬ)(59)山で変死する iwor otta rorumpe ne〔i-wór-ot-ta|ro-rúm-pe-neイうぉロッタ・ロるンペ・ネ〕[iwor(山野、部落の猟狩の縄張)+otta(において)+rorumpe(変死)+ne(になる)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iwor-ukaeraye
- イウォㇿウカエライェ 【自動】[iwor-u-ka-e-raye 山奥の谷あい・互い・の上・に・行かせる] 尾根の集まっている山の上のほうを横切って近道して行く(山の下の方を通ると尾根も沢も幾つも横切らなければならず、 また遠回りであるから)。 sítu hontom a=kus wa iwor-ukaeraye=an シトゥ ホントㇺ アクㇱ ワ イウォㇿウカエライェアン 尾根の途中を通って近道して行こう。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iworekasi
- イウォㇿエカシ §277 くま (69) iwor-ekasi (i-wór-e-ka-si)「イうォㇿエカシ」[<ekasi(翁)、‘山の翁’] ⦅美幌⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- iworke
- イウォㇿケ 【位名】…のへこんでいる中、 両側または周囲を仕切られた中。 ure-iworke tesma osma pakno urehe poro ウレイウォㇿケ テㇱマ オㇱマ パㇰノ ウレヘ ポロ 雪のへこんだ足跡の中にかんじきが入ってしまうほど足が大きい。(S) ruyka corpok ta mosiro atte wa iworke ta oka ルイカ チョㇿポㇰ タ モシロ アッテ ワ イウォㇿケ タ オカ 彼らは橋の下にむしろをかけてその中に住んでいる。(S) {E: the hollow of…; the inside of …} (出典:田村、方言:沙流)
- iworkitay
- イウォㇿキタイ 【名】[iwor-kitay 山奥の谷あい・の頂上]尾根と尾根の間の谷あいのいちばん奥のちょうど尾根の分れている所。(S) {E: the inner-most valley between ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
- iworkorkamuy
- イウォㇿコㇿカムイ §277 くま (68) iwor-kor-kamuy (i-wór-kor-ka-muy)「イうォㇿコㇿカムイ」[<iwor(山奥を)kor(所有する)kamuy(神)] ⦅美幌⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- iworosunku
- イウォロスンク 【iwor-o-sunku】 アカマツ.▷イウォㇿ=ずうっと山奥 オ=にある スンク=エゾマツ →山奥に生えているエゾマツ (出典:萱野、方言:沙流)
- iworso
- イウォㇿソ 【名】[iwor-so 山(の谷あい)・平らな広がりを持つ所] 山奥の地(神々が住む所)。 kim un iworso ka wa a=matkorepa キムン イウォㇿソ カ ワ アマッコレパ 山奥の地から妻を(神から)与えられた。(S言い伝え) rep un iworso atuyso ka wa uwaste hike レプン イウォㇿソ アトゥイソ カ ワ ウワㇱテ ヒケ ずっと沖の方(海の向こう)から妻をめとって子孫がふえたものは…。(S言い伝え) {E: deep in the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyapaoposore
- イヤパオポソレ 【i-apa-o-posore】 窺う,覗く.▷イ=それを アパ=戸 オ=そこで ポソレ=潜らせる →目を戸の隙間から潜らせる パコカヌ イヤパオポソレ パㇰノ ア・シトマ ㇷ゚ イサㇺ ペ ネ.イヨㇱマケ(イ・オㇱマケ) ワ ネㇷ゚ エㇰ ヤッカ ア・エランペウテㇰ ウェンカムイ イユㇰ(イ・ウㇰ) エアㇱカイ ペ ネ ナ=立ち聞きと戸口から覗くことほど恐ろしいことはない,後から何か来ても知らずに,悪い神にとられやすいものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyoramsakka
- イヨラㇺサッカ 【自動(?)】[i-y-o-ram-sak-ka 人・(挿入音)・その尻・心・を持たない・させる]人を侮辱する、 「馬鹿にする」。 {E: to insult, make a fool of someone} (出典:田村、方言:沙流)
- iyorawki
- イヨラウキ 【自動】[i-y-orawki 人/もの・(挿入音)・をとりにがす] 遅刻する、 みんなが行ってしまった後に来て置いて行かれる。 ☞orawki オラウキ {E: to be late; run late.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyoro
- イヨロ 【間投】(叙情歌、 悲歌の中で使われるはやしことば。) (KC即興歌) (KK即興歌) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyoroinkar
- イヨロインカㇻ 【i-oro-inkar】 見物する,遠くから見る. ソンノ イヨーハイ シトマレ.ポンノ イク コㇿ オラーノ ウコイキ ルスイ パ ヤイコシコメウェㇷ゚ ヤイコシコメウェ アシヌマ アナㇰネ チカッポ パㇰノ ヤイヌ・アン コㇿ イヨロインカㇻ・アン=本当にいやになってしまう.少し飲むとけんかしたがってかかって来いと言う者はかかって来いと言うし,私はスズメほどの気持ちになって見物している.エチ・ヌ ヤー? チューパ オルン ユㇰ ハチㇼ ワ ヘタンプタンプ コㇿ アン ヤㇰ ア・イェ ナ.イヨロインカㇻ ポカ ア・キ ロー=お前たち聞いたかい?氷の端から鹿が落ちて,川の中であっぷあっぷしているということだ.遠くから見るだけでもしよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyoroitak
- イヨロイタㇰ 【i-oro-itak】 口を挟む,横やりを入れる.▷イ=それ(の) オロ=その中に イタㇰ=言う マㇰネ ワ ネ ヤー カ ケラムㇱカリ(ク・エラムㇱカリ) コㇿカ アチャポ ウタㇻ ユㇷ゚ケ ウパウレパ コㇿ オカ コㇿカ エタㇻカ イヨロイタㇰ カ ク・シトマ クス ク・キラ ワ ケㇰ(ク・エㇰ)=どうしてか知らないけれど,おじさんたちが激しく口論していたがでたらめに口を挟むのが恐ろしかったので,私は逃げて来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyoromomekar
- イヨロモメカㇻ 【i-oro-mom-ekar】 ぶつぶつ言う,不平を言う,ぼやく. ソンーノ トランネ ㇷ゚ アナㇰネ ネㇷ゚カ ア・カレ コㇿ ホㇱキノ イヨロモメカㇻ ワ エアシㇼ カトゥトゥルㇱノー アㇱ ペ ネ=本当のからっぽやみ(怠け者)は,何かさせると先にぶつぶつ言ってから,初めていやいやながら立つものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyorot
- イヨロッ 【自動】[i-y-or-ot 人・(挿入音)・のところ・にいる] 仲間入りする、 集団の中の一員である/になる。 iyorot a? イヨロッ ア? 彼も入っていたのか。(S) horippa or ta iyorot ホリッパ オッタ イヨロッ (彼は)踊りの輪に加わった。(W言い伝え) kamuy or ta ikoytupa kor iyorot kor an カムイ オッタ イコイトゥパ コㇿ イヨロッ コラン 神の国で不自由しながら神々の中で暮らしている。(W民話) ☆参考 接頭辞 e- エ がつくときは eyorot エヨロッ となる。 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときも ku=yorot クヨロッ、 e=yorot エヨロッ という形をとることがある。 {E: to join, to associate with } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyorot
- イヨロッ 【i-or-ot】 混じる. テエタ ワノ ネユンネユン パハウェヘ ア・ヌ ア カッケマッ シラムイサㇺ テ ワ タント イヨロッ ワ アン.ア・エシㇰサㇺネレ ヒ カ エランペウテㇰノ=ずっと前からいろいろと噂のあった奥様が,知らん顔をして今日は皆に混じっている.蔑みの目で見られているのも知らずに. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyorotte
- イヨロッテ 【他動】[iyorot-te 仲間入りする・させる] (人)を仲間入りさせる。 ☆参考 接頭辞 e- エ がつくときは eyorotte エヨロッテ、 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yorotte クヨロッテ、 e=yorotte エヨロッテ という形をとることがある。 {E: to make, let join, associate with.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyorunkur
- イヨルンクㇽ 【名】[i-y-or-un-kur 人・(挿入音)・の所・にいる人] 住み込んでこまごました仕事を手伝う人。 aynu okkaypo/iyorunkur ne/ek nankor アイヌ オッカイポ/イヨルンクン ネ/エㇰ ナンコㇿ 人間の男が住み込みの手伝い人のようになってやって来るだろう。(W神謡) ☆参考 人間の姿になって人間の女と夫婦になって暮らしていた神が天に帰って行ったあとに、 このような男が現れて、 二人の間に子どもができた後、 女は天に上げられて神である夫と本当の結婚をして幸せに暮らすことになる。 神謡や民話のよくあるテーマの一つ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyorunkur
- イヨルンクㇽ 【i-or-un-kur】 召使い:住み込みの召使い,下僕(昔話の中では悪役として出て来る).▷イ=それ(の) オㇿ=内 ウン=に住む クㇽ=人 チ・コㇿ イヨルンクㇽ アッパケ タ アナㇰネ ネㇷ゚キ ㇷ゚ ネ アㇷ゚ タㇷ゚ウフナㇰ アナㇰネ ホッケ ワ パテㇰ アン=私の所の召使いは,最初にはよく働いたのに,この頃では寝てばかりいる. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyorunu
- イヨルヌ 【i-orunu】 つきまとう. パコㇿカムイ アㇷカ゚ㇱ ノイネ シㇼキ ワ コタン ア・オスラ ワ キラアニ(キラ・アン ヒ) タ アナㇰネ ア・ヤイラメコテ ス タシロ パテㇰ ア・コㇿ ペ ネ イヨルヌ ㇷ゚ オカ ワ ア・シトマㇷ゚ ネ=病気の神が歩くようになって(=疫病が流行して)村を捨てて逃げる時は最低限度必要な物である鍋と山刀だけを持つものだ,つきまとうもの(=細菌)がいて恐ろしいものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyorunukamuy
- イヨルヌカムイ 【iyorunu kamuy】 つきまとう神.疱瘡などがはやって村を捨てて逃げる時に,つきまとって来る病気の神,つまり病原菌. (出典:萱野、方言:沙流)
- ka(si) oosorusi
- カ(シ) オオソルシ 【連他動】[ka(si) o-osor-usi …の上・に・尻・をつける]…に腰かける。 (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) oran
- カ(シ) オラン 【連他動】[ka(si) o-ran …の上・に・落ちる] …の上に落ちる。 {E: to drop onto…} (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) oray
- カ(シ) オライ 【連他動】[ka(si) o-ray …の上・に・行く/来る] …のところに手伝いに行く/来る。 {E: to go, come to help…} (出典:田村、方言:沙流)
- kacikorbe
- カチコㇿベ §039 バショウカジキ (3) kacikorbe(ka-či-kor-be)「カチコㇿベ」角(ツノ)一ヒロ余り(モシ)カジキマグロ? (出典:知里動物編、方言:)
- kamhorahteh
- カㇺホラㇵテㇸ §434 エゾフユノハナワラビ (4) kamhorahteh (kám-ho-rah-teh)「かㇺホラㇵテㇸ」 裸葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kamisorori
- カミショロリ 【kamisorori】 エゾマテガイ〔貝〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- kamporoh
- カンポロㇹ §297 ワタリガラス;オオガラス (2) kamporoh (kám-po-roh)「かンポロㇹ」[<kam(肉)poro(多い)-p(者)] ⦅白浦⦆ワタリガラス (出典:知里動物編、方言:)
- kamuhorahteh
- カムホラㇵテㇸ §196 オニシモツケ (6) kamuhorahteh (ka-mú-ho-rah-teh)「カむホラㇵテㇸ」 茎葉 ⦅大泊ootomari⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kamuy oro oarpa cep
- カムイオロオアㇻパチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(11) kamuy oro o-arpa cep(ka-múy-o-ro-o-ár-pa-čep)「カむイ・オろ・オあㇻパ・チェㇷ゚」[kamuy(神)oro(のもと)o-(へ)arpa(行く)cep(魚)]⦅厚真⦆川で最初にとれたサケ。 (出典:知里動物編、方言:)
- kamuy sirika koro
- カムイ シリカ コロ §426.しろなまず;尋常性白斑kamuy sirika koro〔ka-múǐ-ši-rí-ka-ko-róカむイ・シ哩カ・コろ〕[神・面・持つ]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuy'ikor
- カムイイコㇿ 【kamuy-ikor】 神の宝刀. クナウ ペ トゥㇺ ワ ア・プス アーペコㇿ アン カムイ イコㇿ ア・エウンケライ.イナウ ア・ケ ア ア・ケ ア イナウ トゥンプ ア・カㇻ ワ スウォㇷ゚ アサㇺ ア・オランラニ ルウェ ネ=フクジュソウの花の雫の中から掘り出したような神の宝刀を私は貰った.イナウをたくさん削ってイナウの寝床を作り宝箱の底へ詰め込んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kamuy'oroitak
- カムイオロイタㇰ 【kamuy-or-o-itak】 祝詞:神に祈るときに唱える古い言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- kamuykotan orun oman
- カムイコタン オルン オマン §389.しぬ(死ぬ)(15)死ぬ kamuy-kotan orun oman〔ka-múǐ-ko-tan|o-rún|omán カむイコタン・オるン・オまン〕[神の国へ・行く]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuykoupsorkorpe
- カムイコウㇷ゚ソㇿコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(15)黒い長い陰毛がふさふさと生えているもの kamuy-ko-upsor-korpe〔ka-múǐ-ko-ùp-sor-kor-pe カむイコウㇷ゚ソㇿコㇿペ〕[神・と同じ・陰部を・もつ・もの]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuysorma
- カムイソㇿマ §425 ゼンマイ (2) kamuy-sorma (ka-múy-sor-ma)「カむイ・ソㇿマ」 葉 ⦅屈斜路、名寄⦆⦅A千歳・鵡川・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kancikorsame
- カンチコㇿサメ §084 オナガザメ (1) kanci-kor-same(kán-ci-kor-sa-me)「かンチコㇿサメ」[kanci(櫂)kor(もつ)same(サメ)]成魚⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kanenkor(-o)
- カネンコㇿ §054.頭の全部;前頭部;ひたい(17)額 kanenkor(-o)〔ka-néŋ-kor カねンコㇿ〕[kan(上方の)+enkor(鼻)]⦅テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kanenkoresuye
- カネンコレスイェ 【自動】[< kane-enkor-e-suye 金・川上・で・振る](?) (次の表現で) kanenkoresuye pekor itak カネンコレスイェ ペコㇿ イタㇰ 鼻声でしゃべる。 {E: to speak with a nasally voice.} (出典:田村、方言:沙流)
- kanipor
- カニポㇿ §168.かおいろ(顔色)(2)kan-ipor〔ká-ni-por かニポㇿ〕[kan(上方の)+ipor(顔色)]⦅H.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kanpioroytak
- カンピオロイタㇰ 【自動】[kanpi-or-o-itak 紙/書いたもの・のところ・に・話す] 本/書いたものを(声に出して)読む、 音読する(=kanpi or oytak カンピ オㇿ オイタㇰ)。 {E: to read aloud.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kantokotor
- カントコトㇿ 【名】[kanto-kotor 天・のこちらの面] 空、 見えている空(=niskotor ニㇱコトㇿ、 nísor ニソㇿ)。 {E: the sky.} (出典:田村、方言:沙流)
- kantokotor
- カントコトㇿ 【kanto-kotor】 空:天の下面. (出典:萱野、方言:沙流)
- kantorikamuy
- カントリカムイ 【kanto-ri-kamuy】 雨と雪を作る神[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kantorimosir
- カントリモシㇼ 【名】[kanto-ri-mosir 天・高い・国] 空のさらに上の世界(天)。 {E: heaven.} (出典:田村、方言:沙流)
- kaptora
- カㇷ゚トラ 【kap-tora】 老婆の乳房,年寄りの皮だけのお乳. (出典:萱野、方言:沙流)
- kaptorat
- カㇷ゚トラッ §494.ちち(乳);乳房(10)しなびた乳房が垂れている kaptorat〔káp-to-rat かㇷ゚トラッ〕[kap(皮)+to(乳房)+rat(ぶら下っている)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kapuhu sossorke
- カプフ ソッソㇿケ 【kapuhu sossorke】 皮膚がざらざらになっている,皮膚にかさぶたが出来ている. (出典:萱野、方言:沙流)
- kasi a=oósorusip
- カシ アオオソルシㇷ゚ 【名】[kasi a=o-osor-usi-p その上・人が・そこに・尻・をつける・もの] 腰かけ、 いす。(W) ☆参考 翻訳した言い方。 通常は isu イス と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kasi osorusi
- カシ オソルシ 【kasi osor-usi】 腰かける. サマㇺ ニ カシ ア・オソルシ=倒木の上へ私腰をかける. (出典:萱野、方言:沙流)
- kasi-oosorusip
- カシオオソルシㇷ゚ 【名】[古](昔の)腰かけ。 (出典:田村、方言:沙流)
- katkor
- カッコㇿ 【kat-kor】 普通に,かわりなく:ユカㇻに出て来ることが多い. ランマ カネ カッコㇿ カネ オカヤニケ=いつもと同じに変わりもなく私たちはいた. (出典:萱野、方言:沙流)
- katkor 1
- カッコㇿ 【自動】[kat-kor あり方・を持つ] ①(…のように/…という/…)外見をもつ。 ②[雅](ユーカラの中で次の慣用表現で)立派に行なう(?)。 iresu sápo/i=respa wa/ranma kane/katkor kane/oka=an イレス サポ/イレㇱパ ワ/ランマ カネ/カッコㇿ カネ/オカアン [雅]育ての姉が私を育ててくれていつもいつも「まてえに」(=大切にして)育てられて暮らしていたことを。(Sユーカラ語り) ☆参考 金田一『ユーカラの研究』には《行う、 振舞う》の訳がついて数回出ている。 {E: ①to have the same appearance as (v.i.). ②to be the same kind as…(v.t.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- katkor 2
- カッコㇿ 【他動】[kat-kor あり方・を持つ]…と同類である。 i=katkor ápekor an イカッコㇿ アペコㇿ アン あれは私たちと同じアイヌらしいね。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- katkoro
- カッコロ 【katkoro】 毛皮を縫い合わせて作った防寒衣.袖のないもので膝ぐらいまでの長さ,なるべく犬の皮を用いるが,鹿皮であれば共撃ちされるおそれがあるので狩りには向かない.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- katutoranne
- カトゥトランネ 【katu-toranne】 気が重い.▷カトゥ=様子,姿 トランネ=骨惜しみする (出典:萱野、方言:沙流)
- katutoranne
- カトゥトランネ §483.だるい;かったるい;ものうい;倦怠感を覚える(9)体がだるい;動きたくない;気が進まぬ;おっくうである;たいぎである katu-toranne〔ka-tú-to-ran-ne カとぅトランネ〕[katu(↑)+toranne(なまける)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kawori
- カウォリ 【間投】(神謡の折り返しの一つ、 カーウォリーと歌う。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ke(y)sasi-koro-kamuy
- ケイサシコロカムイ §270 キタキツネ、きつね (13) ke(y)sasi-koro-kamuy (ké(y)-sa-si-ko-ro-ka-muy)「けイサシコロカムイ」[<keysasi(?)koro(もつ)kamuy(神)] ⦅樺太⦆【雅】Kindaichi, KKI, pp. 12, 113 (出典:知里動物編、方言:)
- kemapetoroke
- ケマペトロケ §043.あしゆび(足指)(7)kemapetoroke〔ke-má-pe-to-ro-keケまペトロケ〕[kemapet(↑)+oroke(のところ)]⦅S.⦆【雅――遺篇, p. 128】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kemapetoroke
- ケマペトロケ §818.あしゆび(5)kema-petoroke〔ke-má-pe-to-ro-ke ケまペトロケ〕[kema(足)+pet(裂片)+oroke(の所)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.128】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kemorap
- ケモラㇷ゚ §238.ききん(饑饉)(3)饑饉になる kemorap〔ke-mó-rap ケもラㇷ゚〕[kem(饑饉)、o(そこに)、rap(降る)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kemorici(hi)
- ケモリチ(ヒ) 【名】[所](概は kemorit ケモリッ) …の血管。 {E: a blood vessel of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kemorih(c-i)
- ケモリㇶ §290.けっかん(血管)(2)kem-o-rih(c-i)〔ké-mo-riç ケもリㇶ〕[<kem(血)+o(入っている)+rit(筋)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kemorit
- ケモリッ 【名】[概](所は kemorici(hi) ケモリチ(ヒ))[kem-o-rit 血・入っている・筋(すじ)] 血管。 {E: a blood vessel.} (出典:田村、方言:沙流)
- kemorit(c-i)
- ケモリッ §290.けっかん(血管)(1)kemorit(c-i)〔ké-mo-rit けモリッ〕[kem(血)+o(入っている)+rit(筋)]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kemorit/kemorici(hi)
- ケモリッ/ケモリチ(ヒ) 【kem-o-rit/-rici(hi)】 血管. (出典:萱野、方言:沙流)
- kenasiorunkamuy
- ケナシオルンカムイ §277 くま (70) kenasi-orun-kamuy (ke-ná-si-o-run-ka-muy)「ケなシオルンカムイ」[<kenasi(川岸の原)or(の中)un(に出て来た)kamuy(神)] ⦅屈斜路⦆川岸の木原に出てきたクマ (出典:知里動物編、方言:)
- kenasor
- ケナソㇿ 【名】[kenas-or 木原・の所](=kenas or ケナㇱ オㇿ)「きわら(木原)」、 川端の低い木の林の所。 {E: a wooded area of low trees along a riverbank.} (出典:田村、方言:沙流)
- Kenasoro
- ケナソロ 【名】[地名](鵡川の近くの地名)。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
- kenasoromap
- ケナソロマㇷ゚ §358 エンレイソウ (6) kenasoromap (ke-ná-so-ro-map)「ケなソロマㇷ゚」[kenasi(木原)or(の所)oma(にある)p(もの)] ⦅A十勝⦆ A十勝 (出典:知里植物編、方言:)
- kenrupa ta horari kamuy
- ケンルパ タ ホラリ カムイ 【kenru-pa ta ho-rari kamuy】 家の東に鎮座する神:丁寧に言う場合の言い方.▷ケンル=家 パ=頭=上の方 タ=に ホ=自ら ラリ=詰める=鎮座 カムイ=神 ケンルパタ ホラリ カムイ チセコㇿカムイ ク・ノミ ナー=家の頭(上座)の方に鎮座する神,家の守護神を私は祭るよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- keoro
- ケオロ §052.あたま(頭)(13)keoro〔ké-o-ro けオロ〕[<key(頭)+oro(部)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- keoroh(p-i)
- ケオロㇹ §567.のう(脳);のうずい(脳髄);のうみそ(脳味噌)(4)keoroh(p-i)〔ke-ó-roh ケおロㇹ〕[<key-or-o-p(頭・の中・に入っている・もの)]⦅マオカ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- keoronoype
- ケオロノイペ §567.のう(脳);のうずい(脳髄);のうみそ(脳味噌)(3)keoro-noype〔ke-ó-ro-noǐ-pe ケおロ・ノイペ〕[<key-or-o-noype(頭・の中・に入っている・脳味噌)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- keperora
- ケペロラ §353 ユキザサ (4) kepero-ra (ke-pé-ro-ra)「ケぺロ・ラ」 葉 ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- keppirorke
- ケッピロㇿケ 【名】[kep-pir-orke 毛を抜いた・傷・のところ](?) (次項の連他動詞の中で)…のおかげ。 (出典:田村、方言:沙流)
- keppirorke
- ケッピロㇿケ 【kep-pir-orke】 加勢によって,お陰で. ケッピロㇿケ アネトゥサ=加勢してもらったお陰で,私は無傷であった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- keppirorke etusa
- ケッピロㇿケ エトゥサ 【連他動】[keppirorke e-tusa …のおかげ・で・治る](人)のおかげで無事にすむ。 e=keppirorke k=étusa エケッピロㇿケ ケトゥサ あなたのおかげで私は無事に用が足せた。(S) {E: to do, finish something safely thanks to others.} (出典:田村、方言:沙流)
- kerorimseiwentemat
- ケロリㇺセイウェンテマッ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(39)交合中にしきりに腰を上下して荒馬にでも乗ったようにぽんぽん跳ね上げる女 kerorimse-iwentemat〔ke-ró-rim-se|i-wén-te-mat ケろリㇺセ・イうぇンテマッ〕[<kera(味)+o(に乗って)+rimse(跳ねる、踊る)+iwentemat(人を不幸にする女)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kes(e) kor
- ケㇱ/ケセ コㇿ 【連他動】[…の末端・を持つ]…を継ぐ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- kesancikar an kor
- ケサンチカㇻ アン コㇿ 【kes-ancikar an kor】 毎晩:何かいやなことが起こることを言う時用いる. ケサンチカㇻ アンコㇿ イク ワ ウムレㇰ ウコイキ=毎晩のように飲んでは夫婦げんかだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kesorap
- ケソラㇷ゚ 【名】[動物]キジ(?)、 ヤマドリ(?) kesorap kamuy ケソラㇷ゚ カムイ キジ(?)の神。 kesorap tono ケソラㇷ゚ トノ キジ(?)の殿(=神様)。 〔知分類 p.217 伝説中の鳥(たぶん孔雀)〕 {E: a fabulous kind of big bird, perhaps a hawk or eagle (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- kesorap
- ケソラㇷ゚ 【kes-o-rap】 クジャク.▷ケㇱ=斑点 オ=入る ラㇷ゚=羽 →斑点のある羽 (出典:萱野、方言:沙流)
- kespaankor
- ケㇱパアンコㇿ 【kes-pa an kor】 毎年,毎年のように.▷ケㇱ=毎々 パ=年 アン=ある コㇿ=と (出典:萱野、方言:沙流)
- kesto an kor
- ケㇱト アン コㇿ 【kes-to an kor】 毎日. (出典:萱野、方言:沙流)
- keweporo
- ケウェ ポロ 【自動】[kewe-poro その体・大きい] 体が大きい、 背が高い(=kewe poro ケウェ ポロ)。 {E: to be large in stature; tall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- keworsak
- ケウォㇿサㇰ 【kewor-sak】 力がない.▷ケウォㇿ=力 サㇰ=ない ソンノ ク・ケウォㇿサㇰ=本当に私は,力がなくなった.*病後,体力がなくなってきたことを知って嘆く時などの言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- kewtumkor(-an)
- ケウトゥㇺコㇿ §757.胸がすうっとする[うまいものなど食って]kewtum-kor(-an)〔kéŭ-tum-kor けウトゥㇺコㇿ〕[心を・持つ]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- keykinikoro
- ケイキニコロ §639.ひかがみ(膕)(5)keykinikoro〔kéǐ-ki-ni-ko-ro けイキニコロ〕[keyki(<key-ke 頭部、=膝頭)+nikoro(引き屈めた内部)、nik(折目)+or(内)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kikaricipor
- キカリチポㇿ 【kikari-cipor】 筋子. (出典:萱野、方言:沙流)
- kimorewsi
- キモレウシ 【kim-o-rewsi】 野宿する,山で泊まる. テエータ スクㇱ ペッ エトコホ タ アイヌ オッカイポ レン パㇰノ ペソㇱ トゥㇺ タ シットゥライヌ パ.シㇼクンネ ワ キモレウシ ヒ タ オハイヌ ホチコㇰ ハウ ヌ ㇷ゚ ライ ソモ ヌ パ ㇷ゚ シㇰヌ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=ずうっと昔,宿志別川の上流でアイヌの若者が3人ほどみぞれの降る中を道に迷った.暗くなって野宿した時に幻聴であるアオバズクの声を聞いた者は死に,聞かなかった者は生きたという.サッチェㇷ゚ ア・プㇱコシナ ワ イット エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ウパㇱルヤンペ ホラホチュウェ ウパㇱエシットゥライヌ・アン サッチェㇷ゚ ア・エ ワ キモレウシ・アン=乾いた魚を矢筒に縛って日帰りで山に行ったら,すごい大雪が降り始めて雪のために道に迷い乾いた魚を食べて山で泊まった. (出典:萱野、方言:沙流)
- kimorura
- キモルラ 【kim-o-rura】 山へ運ぶ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kimunkamuykoupsorkorpe
- キムンカムイコウㇷ゚ソㇿコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(14)黒い長い陰毛がふさふさと生えているもの kimunkamuy-ko-upsor-kor-pe〔ki-múŋ-ka-muǐ-ko-ùp-sor-kor-pe キむンカムイコうㇷ゚ソㇿコㇿペ〕[kimunkamuy(山の神、=熊)+ko(と同じ)+upsor(陰部を)+kor(持つ)+pe(もの)]⦅ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kimunpehawkoraci
- キムンペハウコラチ 【kim-un-pe haw koraci】 野獣の声にそっくりだ:酒癖の悪い者が酔っ払って出す声をいう.▷キムンペ=山にいるもの ハウ=声 コラチ=同じ (出典:萱野、方言:沙流)
- kinamokoriri
- キナモコリリ §230 マイマイ(カタツムリ) (1) kina-mokoriri (ki-ná-mo-ko-ri-ri)「キなモコリリ」[kina(草)mokoriri(巻貝)] ⦅幌別⦆カタツムリ、でんでんむし (出典:知里動物編、方言:)
- kinaorun
- キナオルン §231 ナメクジ (2) kinaorun (ki-ná-o-run)「キなオルン」[<kina(草)or(中)un(にいる)] ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kinapoheporap
- キナポヘポラㇷ゚ 【名】[kinapo-heporap 「キナンボ」(魚の名前)・蝶][動物] アゲハチョウ(?)。 ☆参考 「7〜8月、 キナンボのとれるときにいる。 」 (S) {E: a type of butterfly.} (出典:田村、方言:沙流)
- kinasutkorkur
- キナスッコㇿクㇽ §422 アオダイショウ (7) kinasutkorkur (ki-ná-sut-kor-kur)「キなスッコㇿクㇽ」[<kina-sut-kor-kur(草・の根もとを・所有する・神)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kinrakor
- キンラコㇿ 【kinra-kor】 怒る癖を持っている,荒々しい精神を持っている:子供が泣いて泣きやまないと言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- kiror
- キロㇿ 【名】[概](所は kiroro(ho) キロロ(ホ))[kir-or 骨・の中](?) 力、 大力(tum トゥㇺ よりも大きな力)。 kiror ka sak キロㇿ カ サㇰ 力がない。 kiror kor キロㇿ コㇿ 大力だ、 ものすごく力が強い。 {E: strength; power.} (出典:田村、方言:沙流)
- kiror
- キロㇿ 【kiror】 (大)力. (出典:萱野、方言:沙流)
- kiror'an
- キロㇿアン 【kiror-an】 楽しむ,おもしろい,愉快(だ). ホㇱキアン パイカㇻ アムールペッ エウン カㇻパ(ク・アㇻパ) エアㇻキンネ ク・キロㇿアン ア ワ=一昨年の春,アムール川へ行き大変愉快だったよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kirorasnu
- キロラㇱヌ 【kiror-asnu】 力が強い.▷キロㇿ=力 アㇱヌ=優れている テエータ ナー ク・ポニタ(ク・ポン ヒ タ) ネンク シコㇿ レヘ アン アチャポ アン ワ イペカタイキ クス イユタ エオマナン.エアㇻキンネ キロラㇱヌ ㇷ゚ ネ ヒ ク・ヌ ク・ヌカㇻ=ずうっと昔,まだ私の小さい頃,ネンクという名のおじさんがいて,食事をさせてもらうかわりに搗き物をして歩いた.とっても力が強い者だということを聞いたり見たりした. (出典:萱野、方言:沙流)
- kirorekot
- キロレコッ 【自動】[kiror-ekot 力・で死ぬ] 力尽きて倒れて死ぬ。 (出典:田村、方言:沙流)
- kirorekot(-an)
- キロレコッ §389.しぬ(死ぬ)(44)体力を出しつくして死ぬ;力つきて死ぬ kiror-ekot(-an)〔ki-ró-re-kot キろレコッ〕[kiror(力)+e-kot(で・死ぬ)]⦅サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kirorkor
- キロㇿコㇿ 【自動】[kiror-kor 力・を持つ] 力が強い。 ☆参考 tumkor トゥㇺコㇿ とも言う。 {E: to be strong; powerful.} (出典:田村、方言:沙流)
- kirorkor
- キロㇿコㇿ 【kiror-kor】 力が強い.▷キロㇿ=力 コㇿ=持つ (出典:萱野、方言:沙流)
- kirorkoyki
- キロㇿコイキ 【自動】[kiror-koyki 力・と争う] 力比べする。 {E: to compare strengths.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kiroro(ho)
- キロロ(ホ) 【名】[所](概は kiror キロㇿ) …の力、 …の大力。 {E: the strength, power of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kiroroan
- キロロアン 【自動】[kiroro-an 力[所]・ある] おもしろく思う、 楽しむ、 おもしろい。 ☆参考 他動は ekiroroan エキロロアン ☆参考 古い言い方。 今は eramasu エラマス[他動] と言う。(S) {E: to consider…amusing, funny; enjoy…; …is funny, interesting.} (出典:田村、方言:沙流)
- kirorokoah(p-an)
- キロロコアㇵ §680.ふつかよい;宿酔(2)kirorokoah(p-an)〔ki-ró-ro-ko-ah キろロコアㇵ〕[kiroro(力)+ko(において)+ah(<ap だめである)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kirorsak
- キロㇿサㇰ 【kiror-sak】 力が弱い. (出典:萱野、方言:沙流)
- kiroru
- キロル 【名】[kir-o-ru 足・そこにつく・道][雅] 立派な道。 ekimun kiroru/sinna kane/episun kiroru/sinna kane エキムン キロル/シンナ カネ/エピスン キロル/シンナ カネ [雅]山へ通じる立派な道は別になっており浜へ通じる立派な道は別になっていた(=山の方に行く道と浜の方へ行く道が別々にあった)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kirorukoyki
- キロルコイキ 【自動】[kiror-u-koyki 力・互い・と争う] 力比べする(=ukiror(u)pakte ウキロㇿパㇰテ/ウキロルパㇰテ)。 {E: to compare strengths.} (出典:田村、方言:沙流)
- kirorusike
- キロルシケ §034.あし(足、脚);下肢(12)kirorusike〔ki-ró-ru-ši-keキろルシケ〕[<kir(骨髄)+oro(その中)+o(に入っている)+usike(所)]股のつけ根から膝まで⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kiruosore(-an)
- キルオソレ §448.すわる(座る)(9)あぐらをかく kiruosore(-an)〔ki-rú-o-so-re キるオソレ〕[<kir-u-o-se-re(↑)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kiruosoro(-an)
- キルオソロ §448.すわる(座る)(10)あぐらをかく kiruosoro(-an)〔ki-rú-o-so-ro キるオソロ〕[<kir-u-o-se-re(↑);kiruosoroになったのはosoro「尻」を連想したからであろう]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kisaorawki
- キサオラウキ 【自動】[kisa-orawki 汽車・を取り逃がす] 汽車に間に合わない、 汽車に乗り遅れる。 ku=kisaorawki ruwe un クキサオラウキ ルウェ ウン 私は汽車に乗り遅れたのよ。(S) ☞orawki オラウキ (出典:田村、方言:沙流)
- kiyor'iyo(kiyoriyo)
- キヨㇿイヨ(キヨリヨ) 【ki-or-i-o】 火棚に穀物を載せて乾燥させる. アㇻパ ワ キ オハ ワ アン ヤ ヌ ワ エㇰ.キヨㇿイヨ クス カㇻパ(ク・アㇻパ) ナ=行って火棚が空いているか聞いて来い.火棚に物を入れに行くから. (出典:萱野、方言:沙流)
- kocanupkor
- コチャヌㇷ゚コㇿ 【他動】[ko-canu-p-kor …に・(?)・こと・持つ] …を聞いて参考になる。 en=pirma p ne kus ku=kocanupkor wa k=an kus ne wa エンピㇼマㇷ゚ ネ クㇱ クコチャヌㇷ゚コㇿ ワ カン クㇱ ネ ワ (彼が)私にそっと知らせてくれたから私はよく気をつけていますから。(S) ☆参考 canup チャヌㇷ゚ も canupkor チャヌㇷ゚コㇿ も未出。〔久辞典107 chanupkor 参考になる、 よい教訓になる〕〔((B)) chanup “An object. An end”〕 {E: to listen to and act upon another's suggestion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kocanupkor
- コチャヌㇷ゚コㇿ 【ko-canup-kor】 (〜で)覚える,知る,わかる.▷コ=それで チャヌㇷ゚=覚える コㇿ=持つ →それによって覚えることができた,利口になった (出典:萱野、方言:沙流)
- kocorawki
- コチョラウキ 【他動】[ko-corawki …に・向かって行く] …に向かって行く、 …を攻撃しに行く。 toyehe ta unma ci=sirkote sekor hawean kur un=kocorawki wa ek トイェヘ タ ウンマ チシㇼコテ セコㇿ ハウェアン クㇽ ウンコチョラウキ ワ エㇰ (S) 私たちが(彼の)畑に馬を繋いだと言う人が私たちに談判しに来た。 {E: to go to…; go to attack…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kocorawki
- コチョラウキ 【ko-corawki】 向かって行く:大勢の人にではなく,一対一の場合にこの言い方をする. ネア ウェンペ アンヒ ア・エラマン ヒネ ヤクン エネパカㇱヌ(エン・エパカㇱヌ).ク・コチョラウキ ナ=あの悪者のいる所をお前が知っているのなら私に教えてくれ.これから向かって行くから. (出典:萱野、方言:沙流)
- koekarinepekor
- コエカリネペコㇿ 【ko-ekari-ne pekor】 言い合わせたように.▷コ=それに エカリ=向かって ネ=〜である ペコㇿ=ように ピㇼカ ヒネ エ・エㇰ コエカリネペコㇿ.フチ オンネ ルスイ ノイネ イキ ナ トゥッコ レㇾコ トリ クナㇰ ラム=ちょうどよく言い合わせたようにあなたが来た.おばあさんが亡くなりそうな様子なので二日か三日滞在すると思ってよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- koetoranne
- コエトランネ 【他動】[ko-etoranne (雅語で叙述を導く)…は/が・いやである][雅] …するのはいやだ。 iruska katun/a=ki wa ne ka/koetoranne イルㇱカ カトゥン/アキ ワ ネ カ/コエトランネ [雅]私は腹を立てた振舞いをするのはいやだと思った。(Sユーカラ) ☞etoranne エトランネ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koeysokor
- コエイソコㇿ 【複他動】[ko-eysokor …に対して・…を本当だと信じる](人)の言うことを信用する。 {E: to trust what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
- kohawkor
- コハウコㇿ 【他動】[ko-haw-kor …に・声・を持つ] ①…にものを言う/口をきく。 a=unúhu-kohawkor アウヌフ コハウコㇿ 私の母にものを言う/口をきく。(S民話) ②…のために声を出す。 nep ciskar pe tap/kohawkor hawe/oka ya sekor ネㇷ゚ チㇱカㇻ ペ タㇷ゚/コハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅]何のために声を出して泣くのですかと。(Sユーカラ) {E: talk, speak to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kohonkor
- コホンコㇿ 【ko-honkor】 (〜で)妊娠する. (出典:萱野、方言:沙流)
- kohorakte
- コホラㇰテ 【複他動】[ko-horak-te …に・倒れる・させる] …に…を倒す。 nusa kohorakte ヌサ コホラㇰテ (赤ん坊)の上に祭壇を倒してかぶせる(敵に見つからず神々に守られるように)。(W民話) ☆参考 同じ話者が nusa kohokuste ヌサ コホクㇱテ とも言っている。 {E: to knock, bring down…on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koimokokor
- コイモココㇿ 【ko-imok-o-kor】 みやげを持って来る,少しの物をそっと持って来る. エン・コイモココㇿ=私にわずかのみやげを持って来た.ポオンペポ ネ コㇿカ エチ・コイモココㇿ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) ナ エイメㇰ ワ エ ヤン アニー=少しの物だけれどもお前たちにと思って持って来たのだから,分けて食べてね. (出典:萱野、方言:沙流)
- koirenkakor
- コイレンカコㇿ 【ko-irenka-kor】 (〜を)問題にする. エカナイワノ トイタ ワ コㇿ トイ ネ ヒ アイヌ オピッタ エラマン ワ アン ペ イヨㇱ ワ エㇰ ペ ネㇷ゚カ エトイタ ノイネ ネ アㇷ゚ エポソカネ ア・コイレンカコㇿ ハウェ=ずっと前から畑を耕し持ち畑であることを人々皆が知っていたのに後から来た者が何か蒔いていたらしかったが勿論問題にされたわけだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kokewtumkor
- コケウトゥㇺコㇿ 【ko-kewtum-kor】 (〜の)味方をする,くみする,同調する.仲間に加わる.▷コ=それに対し ケウトゥㇺ=精神 コㇿ=持つ ネイタカ タンネㇷ゚ ウコヌプㇽ コㇿ アン ヒ ア・ヌカㇻ ヤッカ ア・エシキピㇷ゚ カシウン キナハㇺ ヘネ ア・アヌ コㇿ エチ・コケウトゥㇺコㇿ ナ ネイタ パㇰノ エネプンキネ(エン・エプンキネ) アニー セコㇿ ア・イェ コㇿ ア・アッカリ コㇿ ア・エマウコピㇼカ ㇷ゚ ネ=どこかで蛇が交尾しているのを見たら,見ないふりをしながらその上へ草の葉などでおおいをしながら,お前たちの味方をするので私を守ってねと言いながら通り過ぎると,それによって運がよくなるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kokiroryupu
- コキロㇿユプ 【他動】[ko-kiror-yupu…に・力・…をきつく締(し)める]…力を出して締(し)める。 pukuru atu/esikari wa/cupu turmake turmake/raprap pispis/kokiroryupu プクル アトゥ/エシカリ ワ/チュプ トゥルマケ トゥルマケ/ラプラプ ピシピシ/コキロㇿユプ (兄は)袋のひもをつかんで力を出してギュッとしめた。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- kokkakisarkor
- コッカキサㇻコㇿ 【kokka-kisar-kor】 抱えた膝に頭を乗せて座る:座り方のひとつ.老婆が座る時に両方の膝をあごの所まで持って来て両方の手で抱え持ち,その上へ頭を乗せると,膝に耳がついたように見える.▷コッカ=膝 キサㇻ=耳 コㇿ=持つ →膝に耳がつく オンネ・アン コㇿ ア・オソロカミ カ ア・ホニヒ カ ニン ワ イサㇺ ア・アン ヒ タ ア・コッカサパ カシ タ ア・サパハ ア・アヌ コㇿ タンペ レヘ コッカキサㇻコㇿ ネ ルウェ ウン=年をとると腎部の肉も腹の方も縮まってしまい,座る時に膝の上へ頭を置くとこれのことを膝に耳がついたと言うのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kokkakisarkor
- コッカキサㇻコㇿ §448.すわる(座る)(42)両膝を立ててその間に頭を埋めて座る kokka-kisar-kor〔kók-ka-ki-sár-kor こㇰカキさㇻコㇿ〕[kokka(ひざが)+kisar(耳を)+kor(持つ)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kokor
- ココㇿ 【複他動】[ko-kor …に・持つ] ①(人)の(持っているもの)を取り上げる/もらう。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy アキヤンネポホ イココンルスイ 彼は私たちの上の息子をほしがった。(S民話) ②…に対して…を持つ。 tumu an kewtum/i=kokor kuni p/somo tapan na トゥム アン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ [概]憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ☆参考 kouk コウㇰ は…を奪う/強奪する。 {E: to take away, receive… from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konkokorokina
- コンココロキナ §025 オロシャギク コシカギク (1) konko-koro-kina (kón-ko-ko-ro-ki-na)「こンココロキナ」[kónko(鈴)koro(もつ)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- konkori
- コンコリ §278 あざらし (31) konkori (kón-ko-ri)「こンコリ」 ⦅多来加⦆フイリアザラシ Phoca hispida largha PALLAS. の成体 (出典:知里動物編、方言:)
- konkorikonuspe
- コンコリコヌㇱペ §278 あざらし (33) konkori-konuspe (kón-ko-ri-ko-nus-pe)「こンコリコヌㇱペ」 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- konram ka oray'oray kipipkipip
- コンラㇺ カ オライオライ キピㇷ゚キピㇷ゚ 【kor-ram ka oray-oray kipip-kipip】 心がざわざわと殺気を感じる. ネㇷ゚ ワ アン ペ イェヌチシㇱケ(イ・エヌチシㇱケ) フミ ネ ヤ ア・コンラㇺ カ オライオライ キピㇷ゚キピㇷ゚=何が私をにらんでいるのか心がざわざわと殺気を感じた. (出典:萱野、方言:沙流)
- kooripak
- コオリパㇰ 【他動】[ko-oripak …に対して・畏れ慎む] …を敬って慎み深くする、 …に恐縮に思う。 katkemat kooripak=an kor カッケマッ コオリパㇰ アン コロ 奥様に申し訳なく思いながら。(W民話) {E: to be descrete, cautious, careful about…; to feel obliged about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kooripak
- コオリパㇰ 【ko-oripak】 (〜に)遠慮する. タネ タネ アヌン シレパ ナンコㇿ シㇼ イチャッケレ ヤクン ア・コオリパㇰ ナ ムンヌパ ヤン=今にも他人が到着するであろうから,あたりが散らばっているのを遠慮しなければならないので,ほうきがけをしなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- koorsutke
- コオㇿスッケ 【ko-orsutke】 (〜を)励ます:それ頑張れ,もっともっと,と力づける. ネㇷ゚ アン ヤッカ イタㇰエウッチケ ㇷ゚ ネ クス ア・コパㇱロタ コㇿ ア・コオㇿスッケ アクス タンペ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ ピㇼカ ア ワー=何があってもものを言うのに度胸がないので,叱りつけながら励ましたら,この度はよかったよ.ウェンクㇽ サニ ウェンクㇽ タイペ セコㇿ ソモ ア・イ・イェ クニネ ヤイコオロスッケ ヤイェプリウェン・アン ペ ネ ナ=貧乏人の子供,貧乏人の血統と言われないように,自分自身を励まし意地を持つものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kopokor
- コポコㇿ 【他動】[ko-po-kor …に対して/と一緒に・子・…を持つ] …との間に子をもうける(子どもができる)。 ☆参考 ukopokor ウコポコㇿ 二人の間に子どもができる。 {E: to bear a child between…and…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kopokor
- コポコㇿ 【ko-po-kor】 (〜との間に)子供が生まれる.▷コ=〜に対して ポ=子供 コㇿ=持つ (出典:萱野、方言:沙流)
- koporew
- コポレウ §142 チョウ(蝶) (7) koporew(ko-po-rew)「コポレウ」⦅真岡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- koporo
- コポロ 【ko-poro】 (そのことで)成長する. ポンラㇺ ワノ ネウンネウン セミタㇰ・アン ペ ネ ワ ア・イ・コイキ カ ア・イ・コプンテㇰ カ キ コㇿ ア・コポロ ㇷ゚ ネ=子供の頃からいろいろと予言をするので,私は叱られたりほめられたりしながら成長したものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kor
- コㇽ §026 フキ (1) kor 「こㇽ」 葉 ⦅各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kor 1
- コㇿ 【他動】①…を持つ、 … を所有する。 inan pe ku=kor kor pirka hawe an? イナン ペ クコㇿ コㇿ ピㇼカ ハウェ アン? どっちを持てばいいのかなあ? (W会話) pawetok ka kor siretok ka kor パウェトㇰ カ コㇿ シレトㇰ カ コㇿ 彼は雄弁さも持っており美しさも持っている=口も達者だし器量もいい。 kor rusuy コン ルスイ …がほしい、 …をほしがる。 ②…を(手や頭に)つける/かぶる、 つけて/かぶっている。 tekunpe kor テクンペ コㇿ 手甲をはめる。 sapanpe kor サパンペ コㇿ 冠をかぶる(頭につける)。 (注 体に着ることは mi ミ、 足や腰から下にはくことは us ウㇱ、 鉢巻などを頭に巻くことは epanu エパヌ、 手ぬぐいなどでほおかぶりすることは hekokari ヘコカリ。) ③(子)を生む (「子どもを持つ」)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “matkaci kor yak a=ye” 「ポイソン コㇿ ヤㇰ アイェ」「フンタ コㇿ ヤㇰ アイェ?」「マッカチ コㇿ ヤㇰ アイェ」 「子どもを持った(赤ちゃんが生まれた)そうだ。」「何を持ったと言う(どっちが生まれたって)?」「女の子を持ったと言う(女の子が生まれたそうだ)。」 (S) cikap tamanko kor noyne hawkor hawe as チカㇷ゚ タマンコ コン ノイネ ハウコㇿ ハウェ アㇱ にわとりが卵を生んだらしく、 なく声がする。(W) (注 出産することは nuwap ヌワㇷ゚ [日常語]または yaykosanke ヤイコサンケ [雅]) ④(神が)領有する。 nupuri kor kamuy ヌプㇼ コㇿ カムイ 山を領有する神=山を守る/統治する神=山の神。 ⑤…の …。 ku=kor hekattar クコㇿ ヘカッタㇻ 私の子どもたち。 a=kor mosir アコㇿ モシㇼ 私たちの国=わが国(=日本)。(S) ku=kor hápo クコㇿ ハポ 私の母。 ku=ponpoho kor ku=kosmaci クポンポホ コㇿ クコㇱマチ 私の下の息子の嫁(別家の嫁)。(S) kor kur コㇿ クㇽ …の夫。 ⑥ ☞kes(e) kor ケㇱ/ケセ コㇿ {E: ①to have, possess… ②attach, wear…(on one's hands, head.) ③to have, give birth to (a child). ④one's…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kor 1
- コㇿ 【kor】 ①持つ,産む. コㇿ ワ エㇰ=持って来い.コㇿ ワ アㇻパ=持って行け. (出典:萱野、方言:沙流)
- kor 1
- コㇿ 【kor】 ①〜しながら,〜しつつ,〜している. イタㇰ コㇿ アㇻパ=話をしながら行った.ネㇷ゚キ コㇿ アン=仕事している.イペ コㇿ アン=食べている. (出典:萱野、方言:沙流)
- kor 2
- コㇿ 【名】[植物]フキ(種(しゅ)としてのフキを言うらしい)。 ☆参考 生えているフキの一本一本のことは korkoni コㇿコニ《フキの木=フキの葉柄》と言う。 korham コㇿハㇺ フキの葉。 koripas コリパㇱ フキ原。 〔知分類 p.17〕 {E: the butterburr plant.} (出典:田村、方言:沙流)
- kor 2
- コㇿ 【kor】 ②(手袋を)はめる. テクンペコㇿ=手甲をはめる. (出典:萱野、方言:沙流)
- kor 2
- コㇿ 【kor】 ②〜したなら,〜すると. オカケアン コㇿ ク・ホシピ=終わったなら私は戻る.カムイ チェㇷ゚ アナㇰネ ア・マ コㇿ ポーヘネ ケラピㇼカ ㇷ゚ ネ ホクレ マ ヤン=サケは焼くとなおさら味があるものだ,早く焼きなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- kor 3
- コㇿ 【接助】①…しながら、 …しつつ。 suke kor an スケ コラン 煮炊きしている。 cís=an kor a=eyáykopuntek チサン コㇿ アエヤイコプンテㇰ 私は泣きながら喜んだ。 iku kor sinotcaki kor an イク コㇿ シノッチャキ コラン 彼は酒を飲みながら歌を歌っている。 ②…すれば、 …すると、 …する/したときは。 pon a=yupíhi ekimne kor a=turá ポン アユピヒ エキㇺネ コㇿ アトゥラ 小さい兄が山へ行くときは私も一緒に行った。 kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 mata réra ruy kor méan マタ レラ ルイ コㇿ メアン 冬に風が強ければ寒い。 {E: ①while. ②if; when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kor(a-an-)
- コㇿ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(3)kor(a-、an-)〔コㇿ〕[持つ]⦅ホロべツ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kor-'m'm
- コㇿㇺㇺ 【名】[kor-'m@'m …の・女陰] 女陰(「おまんじゅう」)。 kor-'ḿ'm san na コㇿㇺㇺ サン ナ 「おまんじゅう」が出てるよ(子どもに言う)。(S) ☆発音 'm'm は[/ḿ/m]。 ☆参考 所属形・人称形をつくらない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koracapo
- コラチャポ §027.伯父、叔父(5)koracapo〔kó-ra-ča-po こラチャポ〕⦅シラヌカ、アカン、クッシャロ、ビホロ⦆【常】伯父;叔父[kor(所有する)+acapo(伯叔父)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- koraci
- コラチ 【後副】…のように、 …そっくりに、 まるで…みたいに(「…といっしょ」)。 upas koraci retanno iro ウパㇱ コラチ レタンノ イロ 雪のようにまっ白い色。 réra koraci iki ikkasisam レラ コラチ イキ イッカシサㇺ 風のように行動するどろぼう(和人の昔話の一つ)。(W) hńta kusu somo e=ye no e=kor wa e=arpa? ikka koraci フンタ クス ソモ エイェ ノ エコㇿ ワ エアㇻパ? イッカ コラチ なぜ言わないで持って行くの、 どろぼうみたいに。(S) an koraci アン コラチ ありのままに。 eani ta an koraci e=ye hawe ne wa エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ ワ あなたこそ本当のことを言っているんだなあ。 ☆参考 néno ネノ …に似て。 そのほかに似た意味・用法の後置副詞は ☞sirine シリネ、 kunne クンネ ☆参考 pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ、 kotom コトㇺ、 noyne ノイネ は接続助詞、 動詞のあとに置かれる。 sikopayar シコパヤㇻ は他動詞《…にそっくりである》。 {E: as, like…; just like…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koraci
- コラチ 【koraci】 (〜の)ように,(〜の)如く,(〜と)同じ,そっくりで,それらしく. ウネノ コラチ=同じように.ヘマンタ エオラㇺペシㇱテ ㇷ゚ エネポ エアシㇼ ヌイ サウォッ イセポ コラチ キラ シリ アン=何に驚愕したものか,あれほどまでに山火事から逃れようとするウサギのように逃げて行くのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- koracipo
- コラチポ 【後副】[koraci-po のように・(指小辞)] まるで…のように、 全く…のとおり(koraci コラチ をさらに強調する言い方)。 {E: exactly like, as…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koram
- コラㇺ §026 フキ (3) koram (kó-ram)「こラㇺ」[<kor-ham] 葉 ⦅北海道各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- koramkor
- コラㇺコㇿ 【他動】[ko-ram-kor に・心・を持つ](人)に相談する。 ☆参考 「頼む」のようなニュアンスでも使う。 ☆参考 ukoramkor ウコラㇺコㇿ 互いに相談する。 ekoramkor エコラㇺコㇿ …のことを(人)に相談する。 ewkoramkor エウコラㇺコㇿ …のことを互いに相談する。 {E: to consult, confer with…} (出典:田村、方言:沙流)
- koramkor
- コラㇺコㇿ 【ko-ram-kor】 相談する.ちょっかいをかける,女を口説く,女を誘ってみる,頼む. エン・コラㇺコㇿ=私に相談する.ウコラㇺコㇿ=互いに相談する.トゥッコ カ レㇾコ カ アㇷ゚ト ルイ ワ ポロワッカ アン ノイネ シㇼキ ナ.イチャリ コㇿ ワ ソイェネ ワ クマ オㇿ ワ ラチッケレ カントコㇿカムイ エウン ホクレ タパン イチャリ シㇰテ セコㇿ コラㇺコㇿ=二日も三日も雨が強いので洪水になりそうだ.ざるを持って外へ出て干し竿から下げ,天の神様へさあ早くこのざるをいっぱいにせよ,と相談してみろ(雨を降りやませる呪い). (出典:萱野、方言:沙流)
- koramniwkes
- コラㇺニユーケㇱ 【ko-ram-niwkes】 相手を説得できない,こちらからの申し入れを拒否される. ▷コ=それ,相手 ラム=思い,考え ニューケㇱ=できない ホクコㇿクニ クイェヤッカ クコラㇺニューケㇱ=嫁に行くように私は言ったが,拒否された.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- koramnukar
- コラㇺヌカㇻ 【他動】[ko-ram-nukar …に/の・心・を見る] …の度胸/力量を見る(試す)。 ☆参考 独立の他動詞としては未出。 ukoramnukar ウコラㇺヌカㇻ《互いの度胸くらべ(強さ比べ)をする》の形で出てきた。 ☞ukoramnukar ウコラㇺヌカㇻ (出典:田村、方言:沙流)
- koramnukar
- コラㇺヌカㇻ 【ko-ram-nukar】 (主として男が女を)誘惑する:彼女の心をそっと覗いてみる.▷コ=それに対して ラㇺ=思い ヌカㇻ=見る (出典:萱野、方言:沙流)
- koramnukuri
- コラㇺヌクリ 【他動】[ko-ram-nukuri …に対して・心・弱くてできない]…におじけづいいてしまう。 ene rametok/kamuy kusnamne/koramnukuri p/sípase kamuy/ne a híne エネ ラメトㇰ/カムイ クㇱナㇺネ/コラㇺヌクリㇷ゚/シパセ カムイ/ネ ア ヒネ [雅]そのように勇猛な神ですからどの神も皆おじけづいてしまうのが本当に尊い神の子で。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koramnukuri
- コラㇺヌクリ 【ko-ram-nukuri】 近づきにくい,とっつきにくい,気が重い.大儀だ.▷コ=それ ラㇺ=思い ヌクリ=面倒で億劫である ネア アチャポ オㇿワ ケソウㇰ(ク・エソウㇰ) ルスイ ペ アン コㇿカ ク・コラㇺヌクリ ワ ナ ソモ ク・イェ ノ カン(ク・アン) ヒ ウン=あのおじさんから借りたい物があるけれども.近づきにくいので私はまだ何も言っていないのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- koramosma
- コラモㇱマ 【他動】[ko-ramosma …に対して・同意する] …に同意する(=koramuosma コラムオㇱマ)。 ☞ram(u) osma ラㇺ/ラム オㇱマ {E: to agree with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koramputuye
- コランプトゥイェ 【ko-ram-putuye】 構わない,突きはなす,面倒を見てやらない. ソンノ エアシㇼ ヤイコラㇺプトゥイェ ㇷ゚ ネ クス イペエウェン イミエウェン ヘカッタㇻ カ チェピポロ オマ カネ パ=本当に全く自分のことを構わないものだから,食べ物もよくない着るものもよくない,子供らも栄養のよくない顔をしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- koramunu
- コラㇺヌ 【koramunu】 疑う:ある程度の確信がある場合. テ タ カヌ(ク・アヌ) ア イチェン イサㇺ ルウェ ネ.オハシッタ(オハシㇼ タ) アフン ペ ネア イッカ メノコ ネ クス ア・コラㇺヌ コㇿカ ネユン ア・イェ ヒー カ イサㇺ=ここに私が置いた銭がなくなったのだよ.留守にこの家に入った者はあの盗っ人女なので疑ってはいるが,どのように言うこともできない.エ・ヌカㇻ ペ ネ ヤㇰネ アンコラチ イェ アニ ソモ エ・イェ ヤㇰネ ア・イ・コラㇺヌ ナ=お前が見たのならばそのまま言いなさい,お前が言わないと私たちが疑われるよ.テエータ アナㇰネ イッカ ネヤ メノコ エパコアッ ネヤ ア・コラㇺヌㇷ゚ オカ コㇿ ウサイモンキレ カ アン ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) コㇿカ カニ アナㇰネ ク・ヌ カ ク・ヌカㇻ カ エラムㇱカリ=大昔は盗っ人とか女性関係とか疑いがかけられると拷問もあったそうだが,私は聞いたことも見たこともない. (出典:萱野、方言:沙流)
- koramuosma
- コラムオㇱマ 【他動】[ko-ramuosma …に・同意する](ramu-osma ラム-オㇱマ は[心[所]・サッと入る])…に同意する。 ☞ramuosma ラムオㇱマ {E: to agree with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koramusawnu
- コラムサウヌ 【他動】[ko-ramu-sawnu …に対して・心[所]・ゆるむ] …の願いを聞き入れる。 {E: to grant the requests of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koran
- コラン 【他動】[ko-ran …に・下りる]…に下りる。 aynu mosir/mosirso kasi/koran wa ora アイヌ モシㇼ/モシㇼソ カシ/コラン ワ オラ[雅] 人間の国の地面の上に下りて来て。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korar
- コラㇻ 【他動】[kor-(y)ar を持つ・不定の人にさせる/してもらう] …を人にあげる、 …をもらってもらう、 (娘)を嫁にやる。 matane a=en=korar wa k=arpa ruwe un マタネ アエンコラㇻ ワ カㇻパ ルウェ ウン 去年の冬に私は嫁にやられて行ったのですよ。(S) {E: to give…to…; have…receive…; give away one's daughter in marriage to…} (出典:田村、方言:沙流)
- korar
- コラㇻ 【korar<kore-yar】 くれる,やる,与える:嫁にやる. シコラㇻ=自らを人にやる,押し売り嫁. (出典:萱野、方言:沙流)
- korarpa
- コラㇻパ 【他動】[複](korar コラㇻ は単複の区別なし) (二人/二つ以上が/を)人に与える、 人にもらってもらう、 (娘)を嫁にやる。 {E: to give…to…; have…receive…; give away one's daughter in marriage to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korasnerasne
- コラㇱネラㇱネ 【ko-rasne-rasne】 しわがれる. オンネ イタㇰ コラㇱネラㇱネ=年寄りの声しわがれる. (出典:萱野、方言:沙流)
- korat
- コラッ 【他動】[ko-rat …に・疑いをかける(?)](人)を疑う。 {E: to doubt…} (出典:田村、方言:沙流)
- korat
- コラッ 【korat】 (〜を)疑う. (出典:萱野、方言:沙流)
- korawki
- コラウキ 【ko-rawki】 取り逃がす. (出典:萱野、方言:沙流)
- koraynatara
- コライナタラ 【接頭+自動】[ko-ray-natara (擬音/擬態の叙述を導く接頭辞)・死ぬ・(接尾辞)…した状態が続いている](次の用例で)(家が)つぶれかかっている。 cise ka konna koraynatara チセ カ コンナ コライナタラ 家も今にもつぶれかかっている。(S) ☞raynatara ライナタラ {E: (a house) ready to collapse.} (出典:田村、方言:沙流)
- korayniwkes
- コライニウケㇱ 【他動】[ko-ray-niwkes …に対して・ひどく・できかねてし残す] …することができない気がする。 {E: to feel as though one cannot do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koraynu
- コライヌ §019.父(11)kor-aynu〔ko-ráǐ-nu コらイヌ〕⦅ビホロ⦆【雅―特に oyna(神謡)の中で】父。[kor(所有する)+aynu(人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- koraynu
- コライヌ §036.おっと(夫)(5)kor-aynu〔ko-ráǐ-nu コらイヌ〕⦅ビホロ、クッシャロ、アショロ⦆(彼の)夫。e-〜「汝の夫」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- korcise
- コㇿチセ 【kor-cise】 フキ葺きの家. ホクレ コㇿコニ ハㇺ ケッケ ワ エㇰ ヤン コㇿチセ ア・カㇻ ナ=早くフキの葉を折り取って来なさい,フキの葉の家を作るから.コㇿチセ ア・カㇻ ヒ タ タ コㇿハㇺ クㇽストゥ シネ トゥカハ ア・キㇱマ ワ ア・ケッケ ヒネ ア・エタイェ コㇿ コㇿカㇷ゚ コㇿハㇺ オコッ ワ ア・エイワンケ エニタンペ ネ=フキ小屋を作る時はフキの葉の近くをひと握りだけ握ってそれを折って引っ張るとフキの皮がフキの葉にくっついていてそれが使いやすいものだ.*フキ,ヤナギで作る. (出典:萱野、方言:沙流)
- kore
- コレ 【複他動】①…に…を与える。 en=kore! エンコレ! …を私に与えよ/くれ/ください。 toan kur en=kore ト アン クㇽ エンコレ あの人が(私にこれを)くれた。(W) eci=koré na エチコレ ナ (これを)あげるよ。(W) icen poronno a=e=kóre kusu ne na イチェン ポロンノ アエコレ クス ネ ナ お金をたくさん(引用文中の私があなたに)あげるから。(S民話) hoku ka a=kore ホク カ アコレ (彼女は)夫も与えられた(=結婚させられた)。(W言い伝え) poronno a=en=kore wa kusu nimaraha ku=seyar ポロンノ アエンコレ ワ クス ニマラハ クセヤㇻ (私は)たくさん与えられた(もらった)から少し人におすそわけして持たせてあげた。(W) ②[補助動詞]…wa kore …ワ コレ(…のために)…してあげる/くれる。 néno iki wa en=kore hani! ネノ イキ ワ エンコレ ハニ! そうしてくださいな。(W会話) e=ek wa un=kore kusu エエㇰ ワ ウンコレ クス あなたが私たちのために来てくれたから。(W会話) ☆参考 与えて持って行かせることは sére セレ《背負わせる》とも言う。 食べ物を与えて食べさせることは ére エレ[他動使役]/ipere イペレ[自動使役]。 korar コラㇻ は与える相手を特定せず「人に与える」「人にもらってもらう」ことを言い、 この語は娘を「嫁にやる」ことにも使う。 「もらう」ことには korar コラㇻ も使うが、 もう少していねいに、 くれた人を尊敬して言うには eunkeray エウンケライ[他動]《…をいただく》/unkeray ウンケライ[自動]を使う。 m {E: ①to give… to… ②to do…for…; have…done by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kore
- コレ 【kore】 与える,やる,くれる. ワッカ エン・コレ=水をちょうだい. (出典:萱野、方言:沙流)
- korenka
- コレンカ 【他動】[ko-renka …に合わせて・意図(する)] …を承知する。 heynu a=pirkayepi/heynu i=korenka wa/heynu i=korpare yan ヘイヌ アピㇼカイェピ/ヘイヌ イコレンカ ワ/ヘイヌ イコㇿパレ ヤン[雅] 私の言うとおりに承知してください。(HC神謡) {E: to know, agree to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korepa
- コレパ 【他動】[複](kore コレ は単複の区別なし) (二人以上が/二人以上に/二つ以上を) …に…を与える。 {E: to give…to… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korepo
- コレポ §023.兄(11)korepo〔kó-re-po こレポ〕⦅クッシャロ⦆【常】兄。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- korewen
- コレウェン 【kor-e-wen】 粗末にする. アシヌマ カ アナナイネ イキ・アン ヒ カ ソモ ネ エイタサ ア・イ・コレウェン ヒクス ヤイェイモンタサ・アン ルウェ ウン=私も理由もなく勝手にしたのではないよ,あまりにも粗末に扱われたので仕返しをしたのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- koreye
- コレイェ 【ko-reye】 (〜へ)這って行く,夜這いする.▷コ=それ(女)へ レイェ=這う エン・コレイェ=私に這って来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- korham
- コㇿハㇺ 【名】[kor-ham フキ・葉][植物]フキ(蕗)の葉。 apto as na korham kar wa sikakamure アㇷ゚ト アㇱ ナ コㇿハㇺ カㇻ ワ シカカムレ 雨が降ってきたからフキの葉をとってかぶりなさい。(S) ☆参考 大きなフキなので葉は傘になるほか仮小屋の屋根もふけるしまた鍋にもなる。〔知分類 p.17〕 {E: a butterbur leaf.} (出典:田村、方言:沙流)
- korham
- コㇿハㇺ 【kor-ham】 フキの葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- korham
- コㇽハㇺ §026 フキ (2) kor-ham (kór-ham)「こㇽハㇺ」[フキの葉っぱ] 葉 ⦅北海道各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- korhuci
- コㇿフチ §015.祖母(10)kor-huci〔kór-Fu-či こㇿフチ〕⦅アショロ⦆【常】祖母。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- korimnatara
- コリㇺナタラ 【自動】[ko-rim-natara (擬音を導く)…が・ドシン(擬音)・(状態が続いていることを表す接尾辞)] (次のような表現で)…hum ko korimnatara …フㇺ コ コリㇺナタラ [雅]…する音がドシンドシンと響く。 símomanpe/a=osúra hum ko/korimnatara シモマンペ/アオスラ フㇺ コ/コリㇺナタラ [雅]大きな鹿を私が投げ落とした音がドシンドシンと鳴り響いた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koripas
- コリパㇱ 【名】[kor-i-pas フキ・もの・走る](?) フキのたくさん生えている所、 蕗原。 koripas pirka コリパㇱ ピㇼカ いいフキばかりたくさん生えている。 ☆発音 koripasi コリパシ の聞きまちがいかもしれない。 ☆参考 蕗原の質(フキの生え方)のことを言うのかもしれない。 {E: an area abundant in butterbur.} (出典:田村、方言:沙流)
- koripo
- コリポ §023.兄(12)koripo〔kó-ri-po こリポ〕⦅トオロ⦆兄。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- koriyam
- コリヤㇺ §026 フキ (4) koriyam (ko-rí-yam)「コりヤㇺ」[<kor-ham] 葉 ⦅樺太⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- korka
- コㇿカ 【接/接助】[kor-ka …するとき/しつつ・も] けれども、 しかし。 hay! ku=hopuni etoranne humi! korka ku=hopuni so ハイ! クホプニ エトランネ フミ! コㇿカ クホプニ ソ ああ起きるのいやだなあ、 だけど起きよう。 k=arpa a korka é=isam カㇻパ ア コㇿカ エイサㇺ (S) 私は行ったけれどあなたはいなかった。 ☆参考 korka コㇿカ と似たような文脈で逆説の表現に yakka ヤッカ も使われる。 yakka ヤッカ は「…しても、 …したのに」という譲歩の表現にもよく使われる。 hike ka ヒケ カ はもっぱら譲歩に使われ、 「…にもかかわらず」という強い譲歩を表す。 korka コㇿカ は単純な逆説に使われる。 hike ヒケ や awa アワ なども「…が、 …けれども」と訳されるが、 逆説ではない。 {E: but; however.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korka
- コㇿカ 【korka】 けれども,けれど. ネ ハウェ ネ コㇿカ=そうは言うけれども.イサハ エヤイコプンテㇰ コㇿカ=姉の方は喜んだけれども.エ・イェ ヒ ネ コㇿカ=お前が言うけれども.イペ コㇿ アン ア コㇿカ ネユン カ アㇻパ ワ イサㇺ=食べていたけれどもどこかへ行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- korkaomap
- コㇿカオマㇷ゚ §357 オオバナノエンレイソウ (5) korkaomap (kór-ka-o-map)「こㇿカオマㇷ゚」[kor(フキの葉)ka(の上)oma(になる)p(もの)] 果実 ⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- korkayki
- コㇿカイキ 【接助】[korka-i-ki けれども・ものごとを・する][雅]けれども、 しかし。 a=erának kuni p/kamuy oruspe/isam korkayki アエラナㇰ クニㇷ゚/カムイ オルㇱペ/イサㇺ コㇿカイキ [雅]いやなことは神のことにはありませんが。(Sユーカラ) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの木の若い女性とは言ってもまるで女神様のようで…。(Sユーカラ語り) ☆参考 日常語では korka コㇿカ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korkomap
- コㇿコマㇷ゚ §260 ヤマシャクヤク ベニバナヤマシャクヤク (3) korkomap (kór-ko-map)「こㇿコマㇷ゚」[kor(葉)ka(の上)oma(にある)p(もの)] こっとつ(袋果) ⦅荻伏⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- korkoni
- コㇿコニ 【名】[kor-kor-ni フキ・を持つ・木(知分類)][植物]フキ(蕗)。 korkoni ham コㇿコニ ハㇺ フキ(蕗)の葉。〔知分類 p.17 フキの葉柄〕 {E: the butterburr plant.} (出典:田村、方言:沙流)
- korkoni
- コㇿコニ 【kor-koni】 フキ.*フキの葉で小屋を作る時は葉のつけ根をひと握り握ってぽっきりと折り,下の方へ引っ張るとフキの皮が葉についてくるので,その皮を縄代わりにして横棒へ縛るものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- korkoni
- コㇽコニ §026 フキ (5) korkoni (kór-ko-ni)「こㇽコニ」[kor(フキの葉)kor(もつ)ni(木)] 葉柄 ⦅北海道各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- korkonnappe
- コㇿコンナッペ §028.おば(伯母、叔母)(11)kor-konnappe〔kór-kon-nap-pe こㇿコンナッペ〕⦅シャリ、トオロ、クッシャロ⦆伯叔母。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- korkori
- コㇿコリ §573.のどぼとけ(喉仏);喉頭結節(3)korkori〔kór-ko-ri コㇿコリ〕[ゴロゴロした塊]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- korkur
- コㇿクㇽ §036.おっと(夫)(13)kor-kur〔kór-kur こㇿクㇽ〕⦅ホべツ⦆夫。ku-〜「私の夫」。[kor(持つ、所有する)+-kur(人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- korkur(-i)
- コㇿクㇽ §019.父(14)kor-kur(-i)〔kór-kur こㇿクㇽ〕⦅ビロオ⦆父。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- kormenoko
- コㇿメノコ §037.妻(4)kor-menoko〔kór-me-no-ko こㇿメノコ〕⦅ホベツ⦆妻。ku-〜「私の妻」。[kor(持つ、所有する)+menoko(女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- korokorokamuy
- コロコロカムイ §177 コオロギ類 (4) korokoro-kamuy(ko-ró-ko-ro-ka-muy)「コろコロカムイ」[コロコロと鳴く神]⦅本別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- korototo
- コロトト 【他動】[単](複は korototpa コロトッパ)[ko-rotot-o 粉・続けざまに…する・(他動詞形成)] …を粉々にする。 su ka a=korótoto ス カ アコロトト 鍋も粉々にこわされた。(HC民話) {E: to break, crush…(in)to pieces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korototpa
- コロトッパ 【他動】[複](単は korototo コロトト) (二人以上が/二つ以上を)粉々にする。 cise kiritek kane an a sintoko ka a=korótotpa チセ キリテㇰ カネ アナ シントコ カ アコロトッパ 家いっぱいにあったシントコ(行器(ほかい)、 ふたつきの大きい容器/宝器)も粉々にこわされた。(HC民話) {E: to break, crush…(in)to pieces (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korpa
- コㇿパ 【他動】[複](kor コㇿ は単複の区別なし) (二人以上が/二つ以上を)…を持つ。 tane utar anakne tane sísam puri patek tono puri patek korpa kusu タネ ウタㇻ アナㇰネ タネ シサㇺ プリ パテㇰ トノ プリ パテㇰ コㇿパ クス 今の人々は今は和人の習慣ばかり殿(和人男子の尊称)の習慣ばかり持っているから。(S会話) onaha korpa p opitta オナハ コㇿパㇷ゚ オピッタ 彼の父親が持っていたもの全部。(W民話) {E: to have… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korpare
- コㇿパレ 【複他動】[複](単は kore コレ)[kor-pa-re 持つ・[複]・させる] ①(二人以上が/二人以上に/二つ以上を) …に…を与える、 a=unúhu a=onáha póho tono korpare wa hoppapa アウヌフ アオナハ ポホ トノ コㇿパレ ワ ホッパパ (引用文中で)私の母親と父親がその息子を和人の殿様に与えて置いて来た。(S民話) usa okay pe ataye pirkano i=korpare ウサ オカイ ペ アタイェ ピㇼカノ イコㇿパレ いろいろなものをよい値で(交換して)(引用文中の私に)与えてくれた。(S民話) ②[補助動詞]wa korpare ワ コㇿパレ (…のために)…してあげる。 mosir a=kar wa a=korpare kamuy utar モシㇼ アカㇻ ワ アコㇿパレ カムイ ウタㇻ 陸地をつくって与えられた(もらった)神々。(S言い伝え) ☆参考 korepa コレパ とも言う。 語構成から見ると korpare コㇿパレ は《(二人以上に/二つ以上)を与える》、 korepa コレパ は《(二人以上が/二人以上に)与える》のような区別がありそうに見えるが、 実際には両方の語形が両方の場合に使われている。 この項の最初の用例では、 母と父(二人)が和人の殿(一人)に息子(一人)を与えたという話に korpare コㇿパレ が使われている。 ほかにもこのような例はある。 korepa コレパ より korpare コㇿパレ のほうがずっと多く使われている。 {E: ①to give…to…(pl.). ②to do …for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korparepa
- コㇿパレパ 【複他動】[複複](単は kore コレ) (二人以上が/二人以上に/二つ以上を)…に…を与える。 nérok kam anak opitta korparepa ネロㇰ カㇺ アナㇰ オピッタ コㇿパレパ (彼は)それらの肉は全部彼らにあげてしまった。(NK民話) ☆参考 この用例では彼ら(二人以上)にたくさんの肉(二つ以上)を与えたことを言っている。 {E: to give…to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korpe
- コㇿぺ 【kor-pe】 (あの人の)持ち物. (出典:萱野、方言:沙流)
- korpe
- コㇿペ §095.いんぶ(陰部)(3)korpe〔kór-peこㇿペ〕[kor(持つ)+pe(もの)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- korpe pirka
- コㇿペ ピㇼカ §119.陰部がよい;よい陰部をもっているkorpe pirka〔kór-pe-pír-ka こㇿペ・ぴㇼカ〕[持ちものが・よい]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- korpe wen
- コㇿペ ウェン §120.陰部が悪い;悪い陰部をもっているkorpe wen〔kór-pe-wén こㇿペ・うぇン〕[持ちものが・悪い]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- korpeoske
- コㇿペオㇱケ §096.陰部―女性の性器(2)膣の内部 korpe-oske〔kór-pe-oš-ke こㇿペオㇱケ〕[korpe(陰部)+oske(内部)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- korpere haweaste hawas
- コㇿペレ ハウェアㇱテ ハワㇱ §136.うなる(5)飼熊が唸っているようだ korpere haweaste hawas〔kór-pe-re|ha-wé-aš-te|há-waš コㇿペレ・ハうぇアㇱテ・はワㇱ〕[kor(=an-kor 我らの)+hepere(クマの子が)+hawe(その声を)+aste(立てる)+hawas(ようだ)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- korpisakku
- コㇿピサック 【名】[kor-pisakku フキ・ひしゃく] フキの葉でつくったひしゃく(フキの葉を裏へ折り曲げて茎にしばりつけるとひしゃくになる。 外を歩いていてのどが乾いたときなどにつくって使う)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- korpo
- コㇿポ §023.兄(10)korpo〔kór-po こㇿポ〕⦅クッシャロ、シャリ⦆【常】兄。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- korpokkur
- コㇿポックㇽ 【kor-pok-kur】 フキの葉の下にいる人:フキの葉の下に暮らしていて時にアイヌを助けてくれるともいう. (出典:萱野、方言:沙流)
- korsap
- コㇿサㇷ゚ §025.姉(6)kor-sap〔kór-sap こㇿサㇷ゚〕⦅シャリ⦆【常】姉。[<kor-sapo(↑);sapoをsap-poと俗解して-poを去りsapを逆成したのである>。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- korsapo
- コㇿサポ §025.姉(3)kor-sapo〔kór-sa-po こㇿサポ〕⦅クッシャロ⦆【常】姉。(参照→ユ研Ⅰ, p.99)[kor(所有する)+sapo(姉)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- korsu
- コㇿス 【名】[kor-su フキ・鍋] フキの葉でつくった鍋(山を歩くときはヒエの白(はく)か米の白(はく)を一合でも二合でも持って歩く。 炊けなければ生でかじってもいい。 小さい穴を掘って火をたき、 穴のないフキの葉を取って水と米を入れ、 横に小枝の出ている枝を地にさして、 フキの葉に水と米を入れたものをフキの皮でくくってそこからぶら下げてたく。 煮えてくるとあちこちふくらんだりへこんだりする。 それを笑うとフキ鍋は破れてしまうと言う。 笑わないと煮えるまで破れない)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- koruyruye
- コルイルイェ 【他動】[単](複は koruyruypa コルイルイパ)[ko-ruyruye …に・握手して喜びの挨拶をする]…の両手を両手でにぎり(腕や背中をなでながら)会えた喜びのあいさつをする(女どうしのあいさつのしかた、 初対面でも親しい人でも)。(S) {E: to joyously greet someone (a form of greeting performed by women.).} (出典:田村、方言:沙流)
- koruyruypa
- コルイルイパ 【他動】[複](単は koruyruye コルイルイェ) …の両手を両手でにぎり(腕や背中をなでながら)会えた喜びのあいさつをする(女どうしのあいさつのしかた、 初対面でも親しい人でも)。(S) ☆参考 沙流川中流では、 なでさすらずににぎって振るだけと言う人もいる。 手をにぎるとき通常は年長の人や迎える人が年下の人や訪問者の手を包むようにする。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kor_ rusuy
- コン ルスイ 【kor rusuy】 (〜を)欲しい. (出典:萱野、方言:沙流)
- kosimpukosirkakor
- コシンプコシㇼカコㇿ §174.顔色が白い;色白である(4)妖精のように白い顔をしている kosimpu-ko-sirka-kor〔ko-ším-pu-ko-šír-ka-kor コしンプ・コ・しㇼカ・コㇿ〕[kosimpu(妖魔、色が白いと考えられているもの)+ko(と同じ)+sirka(容貌を)+kor(もの)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kosiratkikor
- コシラッキコㇿ 【ko-siratki-kor】 (それを)守り神とする. クンネチロンヌㇷ゚ アナㇰネ パセ カムイ ネ クス ア・ウㇰ ヒ タ アナㇰネ サパハ ア・コシラッキ コㇿ ア・エマウコピㇼカ ㇷ゚ ネ=黒狐は位の高い神なので,獲った場合にはその頭を神として祭れば運がよくなるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kosirerikor
- コシレリコㇿ 【ko-sireri-kor】 ほかのことを口実に,かこつける. オㇺケカㇻヒ コシレリコㇿ=風邪を口実に.アヤイアンヒ コシレリコㇿ=赤子がいることにかこつけて. (出典:萱野、方言:沙流)
- kosnepokor(-an)
- コㇱネポコㇿ §346.産―安産[する];赤ん坊をやすやすと産む(1)kosne-pokor(-an)〔kóš-ne-po-kor こㇱネポコㇿ〕[kosne(軽い、軽く)+pokor(出産〔する〕)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kotan kes un ehorak cise
- コタンケスン エホラㇰチセ 【kotan-kesun e-horak-cise】 村の下端のあばら家.ウウェペケㇾという昔話で,悪さをした女が逃げ込む家. ウェンメノコ アトイキッカㇻ アウェンキッカㇻ コタンケスン エホラㇰチセ エウン ヤイ ニンパニンパ ワ アラパワイサㇺ=悪さをした女をすごくいじめ,すごくたたいたら,村はずれの半分倒れかかった家へ,自分自身を引きずるようにして,行ってしまった. *昔話の常套句[ウ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankor
- コタンコㇿ 【自動】[kotan-kor 村・を持つ] 村を領有する、 村を統治する、 村を守る。 kotankor kamuy コタンコㇿ カムイ 村を領有する神。 (1)フクロウ神。 (2)神の村での村おさの神。 kotankor kur コタンコㇿ クㇽ 村を領有する(治める)人=村おさ。 kotankor nispa コタンコン ニㇱパ 村を領有する(治める)長者=村おさ。 {E: a village; a town.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotankor-cikap
- コタンコッ チカㇷ゚ 【名】[kotan-kor-cikap 村・を領有する・鳥] 村を守る鳥=フクロウ。 (出典:田村、方言:沙流)
- kotankor-cikappo
- コタンコッ チカッポ [kotan-kor-cikap-po 村・を領有する・鳥・(指小辞)] 敬愛する村の守り神の鳥=フクロウ神さま。 (出典:田村、方言:沙流)
- kotankorkamuy
- コタンコㇿカムイ 【kotan-kor-kamuy】 シマフクロウ,フクロウ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankorkamuy
- コタンコㇿカムイ §334 シマフクロウ (7) kotan-kor-kamuy (ko-tán-kor-kamuy)「コたンコㇿカムイ」[<kotan(村)kor(所有する)kamuy(神)、村を守護する神] ⦅幌別、沙流、屈斜路、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kotankorkur
- コタンコㇿクㇽ 【名】村おさ(=kotankor kur コタンコㇿ クㇽ )。 ☆参考 古老は「しゅうちょう(酋長)」または「しゅうちょうさん」と言っていた。 {E: a village head, chief.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotankorkur
- コタンコㇿクㇽ 【kotan-kor-kur】 村おさ. タパン ハワㇱ アナㇰネ サウレ オルㇱペ ソモ ネ クス コタン コㇿ クㇽ ア・エサラマ=この問題はやさしい話ではないので村おさに任せよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankornispa
- コタンコㇿニㇱパ 【kotan-kor-nispa】 村持つ人,村おさ.▷コタン=村 コㇿ=持つ ニㇱパ=物持ち (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankorocikah
- コタンコロチカㇵ §334 シマフクロウ (6) kotan-koro-cikah (ko-tán-ko-ro-či-kah)「コたンコロチカㇵ」[<kotan-kor-cikap] ⦅白浦⦆[=eturus.] (出典:知里動物編、方言:)
- kotankor[ceppo]
- コタンコㇿ[チェッポ] §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (8) kotan-kor[ceppo] (ko-tán-kor[cep-po])「コたンコㇿ[チェッポ]」[<kotan(村)kor(持つ、支配する)cep(魚)po(指小辞)] 成魚 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kotanorun
- コタノルン 【kotan or un】 村へ.▷コタン=村 オルン=へ (出典:萱野、方言:沙流)
- kotanror
- コタンロㇿ 【kotan-ror】 村の上座.▷コタン=村 ロㇿ=上座 *二風谷村の場合は自分が住んでいる家から見て東側をコタンロㇿ,あるいはロッタ=上座,エロンネ=上の方などという. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotansitcire mosirsitcire oypepi poro
- コタンシッチレ モシㇼシッチレ オイペピ ポロ 【kotan-sir-cire mosir-sir-cire oypepi poro】 村を焼き国土を焼き使うお椀の大きい人:ポンヤウンペの別名.敵側からの悪口[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotkor same
- コッコㇿサメ §082 ネズミサメ (8) kotkor same(kot-kor-sa-me)「コッコㇿサメ」⦅長万部II, 35⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kotor
- コトㇿ 【kotor】 面. フㇽコトㇿ=坂の面.カントコトㇿ=空の面=表面.ニコトㇿ=ニコトロホ=上顎の内側. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotor 1
- コトㇿ 【名】[概](所は kotoro(ho) コトロ(ホ)) 面、 こちら側の面、 表面。 pira kotor ピラ コトㇿ 崖面。 niskotor ニㇱコトㇿ 空(の下から見える面)。 cisekotor チセコトㇿ 家の天井(天井だけ、 壁は入らない)。(S) {E: the surface; the face; a side.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotor 2
- コトㇿ 【間投】(歌のはやしの一部。) hes kotor ヘㇱ コトㇿ (おどり歌のはやし。 鳥のはばたきを模した擬音語だという。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotor(-o)
- コトㇿ §755.むね(胸)(12)胸板 kotor(-o)〔ko-tór コとㇿ〕[kot(平坦な場所)+or(ところ)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kotoro(ho)
- コトロ(ホ) 【名】[所](概は kotor コトㇿ)…の面/こちら側の面/表面。 {E: the surface, face, side of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotorusmun
- コトルㇱムン §427 クジャクシダ (2) kotorusmun (ko-tó-rus-mun)「コとルㇱムン」[kotor(山腹)us(に群生している)mun(草)] 葉 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kotorusni
- コトルㇱニ 【kotor-us-ni】 アブラホウ,コシアブラ〔植〕.▷コトㇿ=斜面 ウン=生える ニ=木 (出典:萱野、方言:沙流)
- kotorusni
- コトルㇱニ §121 コシアブラ (1) kotorusni (to-tó-rus-ni)「コとルㇱニ」[kotor(斜面)us(に多くある)ni(木)] 茎をいう ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kotusworo
- コトゥㇱウォロ 【他動】[ko-tus-wor-o に対し/と一緒に・綱・水中・…を…に入れる] 話を面倒にせず片付けるためそれで承知する。 (出典:田村、方言:沙流)
- koy kor kane
- コイ コㇿ カネ 【副】[波・を持つ・…して][他方言](水鳥が)波を切って行く。 ☆参考 「これは koyka ta itak コイタ タ イタㇰ 静内辺の言葉。 ここでは koycakaka コイチャカカ と言う。」 (S) {E: (for a water bird) to cut through the water.} (出典:田村、方言:沙流)
- koyayeoripak
- コヤイェオリパㇰ 【他動】[ko-yay-e-oripak …に対して・自分・のことで・畏れかしこむ] …に対して申し訳なく気の毒に思う。 ene he tapne a=koyáyeoripak humi an a katkemat ene エネ ヘ タㇷ゚ネ アコヤイェオリパㇰ フミ アナ カッケマッ エネ あんなに私が申し訳ないなお気の毒だなと思っていた奥様がこんなふうに…。(W民話) {E: to feel bad about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyaypapiror oytak kane
- コヤイパピロㇿ オイタㇰカネ 【ko-yay-papiror o-itakkane】 ひそひそ話をしている,当事者に聞こえないようにしゃべっている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- koyaysomomokore
- コヤイソモモコレ 【他動】[ko-yay-somo-mokor-e …に対して・自分を・…しない・眠る・させる] …を夜も眠らずにする、 寝る間も惜しんで…をする。 ku=koyaysomomokore no ku=yayhonokka クコヤイソモモコレ ノ クヤイホノッカ 私は夜も眠らずに勉強する。(S) {E: to stay awake at night to…} (出典:田村、方言:沙流)
- koysokor
- コイソコㇿ 【他動】[ko-i-so-kor …に・ものごと(を)・真実・を持つ(=と思う)信じる](人)の言うことを信用する。 ☆参考 eysokor エイソコㇿ (ことがら)を信じる。 {E: to trust what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
- kucakor
- クチャコㇿ 【自動】[kuca-kor 猟小屋・を持つ] 山中の「かりごや」(狩小屋、 猟小屋)に泊まる/滞在する、 狩小屋(猟小屋)に滞在して猟をする。 {E: to go to stay in a mountain hunting hut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuepittano racitke apkor humas
- クエピッタノ ラチッケ アㇷ゚コㇿ フマㇱ §483.だるい;かったるい;ものうい;倦怠感を覚える(11)体がだらっとしたように感ずる ku-epittano racitke apkor humas〔ク・えピッタノ・ラちッケ・あㇷ゚コㇿ・ふマㇱ〕[ク・えピッタノ(私・の体じゅう)+ラちッケ(ぶら下っている)+あㇷ゚コㇿ(かのように)+ふマㇱ(感じられる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kunineankor
- クニネアンコㇿ 【kunine-ankor】 それで. イケマ ア・マ ワ ア・エ ヒ タ エイタサ ア・エ コㇿ クス イヨㇱキ・アン ワ ア・エコチャ クニネアンコㇿ ア・エコッ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=イケマを焼いて食べる時,あまり多く食べるとそれによって酔っ払ったようになりふらふらする.時にはそれで死ぬこともあるそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kunipekor
- クニペコㇿ 【kuni pekor】 〜だろうと. ホンコㇿ クニ ペコㇿ ク・ヤイヌ=彼女は妊娠しているだろうと私は思う.チェㇷ゚ エㇰ クニ ペコㇿ ク・ヤイヌ=魚が来るだろうと私は思う.モコㇿ クニ ペコㇿ ク・ヤイヌ=(彼は)眠ったように私は思う. (出典:萱野、方言:沙流)
- kutkor
- クッコㇿ 【自動】[kut-kor 帯・持つ] 帯をしめる。 a=yupíhi kutkor hene ki ka somo ki no 私の兄は帯もしめずに。(NK民話) ☆参考 ekutkor エクッコㇿ[他動]…を帯にしてしめる。 ☆参考 ukoekutkor ウコエクッコㇿ 何枚もの着物を着て一緒に帯をしめる(ユーカラなどの口承文学の中でよく出てくる表現の一部)。 {E: to fasten a belt, a sash.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kutkor
- クッコㇿ 【kut-kor】 (帯を)締める. (出典:萱野、方言:沙流)
- kutkorkamuy
- クッコㇿカムイ 【kut-kor-kamuy】 断崖の神.*昔話の中に,息子を呪う父親が断崖へ息子を突き落とすがクッコㇿカムイがそれを助けるという話が出て来る. (出典:萱野、方言:沙流)
- kutkoruske
- クッコルㇱケ 【名】[kutkor-uske 帯をしめる・ところ] 胴まわり、 ウエスト(帯をしめるところ)。 {E: the waist.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuttokore
- クットコレ 【kuttoko-re】 反対にさせる. ウェンカムイ カ カムイ ネ ア・イェ.ラム ア・クットコレ コㇿ イピㇼカレ カ キ ㇷ゚ ネ=悪い神も神という,その思いを反対にすると人間を守ることもあるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kuwakore
- クワコレ 【kuwa-kore】 礼をする,謝礼をする:品物か何かで. (出典:萱野、方言:沙流)
- macikor
- マチコㇿ 【名】[mat-ikor 女・宝物] 女の宝物(首飾り、 耳環など)。 {E: a woman's treasures, precious belongings. (earrings etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mahnekuhran(an-)koro
- マㇵネクㇷランコロ §603.はつじょう(発情)[する](4)女心がつく mahnekuh-ran-(an-)koro〔máh-ne-kuh-ran|(aŋ-)ko-ró まㇵネクㇷ・ラン・コろ〕[女・心を・もつ]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- makannekor
- マカンネコㇿ 【makannekor】 どうかすると. マカンネコㇿ ア・イ・シレカッタ マカンネコㇿ ア・シレカッタ=どうかすると私が投げられどうかすると相手を投げつけた. (出典:萱野、方言:沙流)
- mákoraye
- マコライェ 【他動】[mak-o-raye 後ろ・に・やる] 後ろへやる、 (袖を)まくる。 e=tusa mákoraye, e=amunini a=huráye kus ne na エトゥサ マコライェ、 エアムニニ アフライェ クㇱ ネ ナ (あなたの)袖をまくりなさい、 腕を洗ってあげるから。(S) ☆参考 simakoraye シマコライェ[自分を・後ろへやる]は《ひまをとる》。 {E: to roll up (the sleeves).} (出典:田村、方言:沙流)
- makoraye
- マコライェ 【makoraye】 引っこめる,後ろへやる. (出典:萱野、方言:沙流)
- mantarikorpe
- マンタリコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(8)恥丘に長い陰毛が生えていて両側にないもの(あるいは、恥丘の下端に5、6本の陰毛が生えているだけのもの) mantari-kor-pe〔mán-ta-ri-kor-pe まンタリコㇿペ〕[mantari〔<日本語、前垂れ、まえかけ〕+kor(もつ)+pe(もの)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- maratkicipor(-i)
- マラッキチポㇿ §480.たまご(卵)(8)卵巣の膜が破れてばらばらになった卵粒;方言「じょろご」 maratki-cipor(-i)〔má-rat-ki-či-por まラッキ・チポㇿ〕[ばらばらにひろがった・魚卵]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- marattokor
- マラットコㇿ 【自動】[maratto-kor 酒宴・を持つ] 酒宴を催す。 {E: to hold a feast, banquet; bear festival.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mareptorar
- マレㇷ゚トラㇻ 【marep-torar】 銛を台木に縛りつける皮紐. (出典:萱野、方言:沙流)
- marotkeciporo
- マロッケチポㇿ 【marotke-ciporo】 産卵直前のサケの筋子,ぞろりこ. マロッケチポㇿ シッポ ア・ウシ ワ ア・アヌ チポㇿサヨ ネ カ ア・カㇻ ピソイ オㇿ ア・オマレ ア・サッケ ワ サッチポㇿ ネ カ ア・カㇻ コㇿ エアㇻキンネ ケラピㇼカ ㇷ゚ ネ=産卵直前のサケの筋子に塩を切っておき,筋子粥にしたり鮭の浮き袋に詰めてそれを乾かし干し筋子に作ると本当に味がいいものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- masarorumpe
- マサロルンペ §346 エゾスカシユリ (4) masarorumpe (ma-sá-ro-rum-pe)「マさロルンペ」[masar(浜の草原)or(の所)um(にある)pe(もの)] 鱗茎 ⦅A沙流・鵡川・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- matkor
- マッコㇿ 【自動】[mat-kor 女/妻・を持つ] 妻を持つ、 妻を持っている、 妻をめとる。 repuyso ka ta a=rokte kamuy oro wa matkor hike matkor レプイソ カ タ アロㇰテ カムイ オロ ワ マッコリケ マッコㇿ 沖のほう(=海外)に住む神の所から妻をめとる者はめとり…。(S言い伝え) ☆参考 mat kor マッ コㇿ、 mat etun マッ エトゥン とも言う。 ☞mat マッ {E: to have a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matkor
- マッコㇿ 【mat-kor】 妻帯する. (出典:萱野、方言:沙流)
- matkor(-an)
- マッコㇿ §034.結婚(する)(24)matkor(-an)〔mát-kor まッコㇿ〕⦅ホロベツ、サル⦆妻をもつ;妻帯する。[mat(女、妻)+kor(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- matkore
- マッコレ 【他動】[mat-kore 女/妻・を与える] …に妻を与える、 (男)を結婚させる。 kim un mosir wa a=matkore hike a=matkore, kamuy or wa ki wa キムン モシㇼ ワ アマッコレ ヒケ アマッコレ、 カムイ オㇿ ワ キ ワ 山の国から妻を(神から)与えられる人は与えられて…。(S言い伝え) {E: to give a wife to …; make…marry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matkorepa
- マッコレパ 【他動】[複](matkore マッコレ は単複の区別なし) (二人以上の男)に妻を与える、 …を結婚させる。 atuyso ka wa a=matkorepa hike iporo retar kusu oka アトゥイソ カ ワ アマッコレパ ヒケ イポロ レタㇻ クス オカ 海外から妻を与えられた人々はとても色が白い。(S言い伝え) {E: to give a wife to…; make…marry.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matkorewen
- マッコレウェン 【mat-kor-e-wen】 妻をいじめる.▷マッ=妻 コㇿ=持つ エ=それ ウェン=悪い (出典:萱野、方言:沙流)
- matupsoro sutupsoro cikokimaypa ekarkar
- マトゥㇷ゚ソロ ストゥㇷ゚ソロ チコキマイパ エカㇻカㇻ §313.ごうかん(強姦)する(2)mat-upsoro sut-upsoro ci-ko-kimaypa ekarkar〔まトゥㇷ゚ソロ・すトゥㇷ゚ソロ・チこキマイパ・エかㇻカㇻ〕[女の陰部、祖母の陰部を、犯すことをする]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- mawatorine
- マワトリネ 【mawa tori ne】 滑空する鳥のように,飛ぶ鳥と同じに[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- mawekor
- マウェコㇿ 【mawe-kor】 熱が出た. ニサッタ ワノ イラマンテ・アン クス キムン・アン クナㇰ ア・ラム ア コㇿカ ア・マチヒ オㇺケカㇻ ワ マウェコㇿ.タㇷ゚ネ ネ シコㇿ ア・イェ ソモ エキㇺネ・アン=明日から狩のために山へ入ると思っていたが,私の妻が風邪をひいて熱が出た.こうこうだといって山へ行かないことにした. (出典:萱野、方言:沙流)
- mawsoro(-an)
- マウソロ §264.くちぶえ(口笛)[吹く](4)mawsoro(-an)〔máŭ-so-ro まウソロ〕[maw(呼気)+soro(すべり出る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mekamuykor
- メカムイコㇿ §833.リウマチ(5)リウマチにかかる me-kamuy-kor〔mé-ka-muǐ-kor め・カムイ・コㇿ〕[me(寒さ〔の〕)+kamuy(神〔を〕)+kor(もつ)]⦅アイヌ医事談, p.104⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- memanpekor
- メマンペコㇿ 【meman-pekor】 涼感:涼しそうな感じ. (出典:萱野、方言:沙流)
- memawkoro(-an)
- メマウコロ §340.さむけ[がする];悪寒[がする](2)さむけがする me-maw-koro(-an)〔mé:-maŭ-ko-ro めーマウコロ〕[me(寒)+maw(気)+koro(持つ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- menoko kor pe ray pususke
- メノコ コㇿ ペ ライ プスㇱケ 【menoko kor pe ray pususke】 女の持ち物よじれよじれ(踊りの時のはやし言葉).*オッカヨ コㇿ ペ ラーチン ラーチン=男の持ち物ぶらりぶらり. (出典:萱野、方言:沙流)
- menokokorpe
- メノココㇿペ §096.陰部―女性の性器(1)menoko-korpe〔me-nó-ko-kor-pe メのココㇿペ〕[menoko(女)+korpe(持つ物、陰部)]⦅ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- menokoru
- メノコル 【名】[menoko-ru 女・トイレ] 女のトイレ。 ☆対語 asinru アシンル 男のトイレ。 ☆参考 昔、 トイレは家の外の西側に、 男子用と女子用とが別につくられてあった。 ☆参考 rúkari ルカリ トイレに行く。 {E: a women's toilet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- menokoru
- メノコル 【menoko-ru】 (女用)便所. (出典:萱野、方言:沙流)
- menokoru eepak ta
- メノコル エエパッタ 【menoko-ru eepat-ta】 女便所の向こう側に. ▷メノコ=女 ル=便所 エエパッ=向こう側 タ=に(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- menokoupsor
- メノコウㇷ゚ソㇿ 【menoko-upsor】 女の守り紐. メノコウㇷ゚ソㇿクッ アナㇰネ アッテㇺエレテㇺ パㇰノ タンネノ ア・オㇱケ ㇷ゚ ネ ナ=女の懐紐は二尋半の長さに編むものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- meoruncep
- メオルンチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 季(5) meorun-cep (mé-o-run-čep)「めオルンチェㇷ゚」[me(寒気)orun(へ向かって入る)cep(魚)、‘寒い頃の魚’]正月、二月の寒い頃に川へ上ってくるサケ。口が赤く歯も生えていず、体色はまだ銀鱗ではあるが、ハシリのサケよりは幾分黒いと。⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- mina kusu c=otesusu c=orewewe
- ミナ クス チョテスス チョレウェウェ 【mina kusu c=otesusu c=orewewe】 抱腹絶倒. (出典:萱野、方言:沙流)
- mintarkorkamuy
- ミンタㇻコㇿカムイ 【mintar-kor-kamuy】 外庭をあずかる神様.*物を洗った水を外へ持って出て捨てる時に,シㇰチュプ(目を瞑って)と声をかけてから捨てるもの.そう言わないとミンタㇻコㇿカムイの目に入っては神さまに申し訳がないので必ず声をかけることにしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokon rusuy ran (an-)koro
- モコン ルスイ ラン コロ §562.ねむい(眠い)(4)mokon rusuy ran (an-)koro〔mo-kón-ru-suǐ|rán|ko-ró モこンルスイ・らン・コろ〕[mokonrusuy(眠い)+ran(<ram 心を)+koro(<kor もつ)]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokonrayki ran (an-)koro
- モコンライキ ラン コロ §562.ねむい(眠い)(5)mokonrayki ran (an-)koro〔mo-kón-raǐ-ki|rán|ko-ró モこンライキ・らン・コろ〕[眠い・心を・もつ]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokor
- モコㇿ 【自動】[< mo-kor 静けさ・を持つ] 眠る、 眠りにつく。 mokor wa an モコㇿ ワ アン (彼は)眠っている。(W) mokor kor an モコㇿ コラン (彼は)眠りそうになっている、 眠りかかっている。(W) iteki cis no/mokor mokor イテキ チㇱ ノ/モコㇿ モコㇿ 泣かないで眠れ眠れ。(S)ほか子守歌 ☆参考 hamuki/hamu iki ハムキ/ハム イキ[幼]ねんねする。 {E: to sleep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mokor
- モコㇿ 【mokor】 眠る.▷モ=静か コㇿ=持つ →眠ることは静かを持っていることである (出典:萱野、方言:沙流)
- mokor(-an)
- モコㇿ §563.ねむる(眠る)(4)眠る;眠り mokor(-an)〔mo-kór モこㇿ〕[mo(眠りを)+kor(もつ)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokore
- モコレ 【mokore】 眠らせる. セタ ウォセ ワ ア・ヤイコウウェペケㇾ ナ ア・モコレ ロ=犬が遠吠えして薄気味悪いので眠らせ(=殺し)ましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokorekot
- モコレコッ §564.いねむり(居眠)[する](13)眠り死する mokor-ekot〔mo-kó-re-kot モこレコッ〕[眠り・で死ぬ]。⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorekot(-an)
- モコレコッ §389.しぬ(死ぬ)(45)眠り死にする mokor-ekot(-an)〔mo-kó-re-kot モこレコッ〕[眠ること・によって死ぬ]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokoreray
- モコレライ 【自動】[mokor-eray 眠る・…してうっかりする] 寝過ごす。 ku=mokoreray wa ora k=ek moyre クモコレライ ワ オラ ケㇰ モイレ 私は寝過ごして来るのが遅くなった。(S) {E: to oversleep.} (出典:田村、方言:沙流)
- mokoretunne
- モコレトゥンネ §565.眠れない(1)mokor-etunne〔mo-kó-re-tun-ne モこレトゥンネ〕[眠り・がたい]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorewen
- モコレウェン §565.眠れない(2)mokor-ewen〔mo-kó-re-wen モこレウェン〕[眠り・がたい]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorhayta
- モコㇿハイタ 【自動】[mokor-hayta 眠る・足りない]眠り足りない。 néun mokor yakka mokorhayta ネウン モコㇿ ヤッカ モコㇿハイタ 「なんぼねてもねたらん」=いくら眠っても眠り足りない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- mokorhayta
- モコㇿハイタ 【mokor-hayta】 寝不足. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokorhesere
- モコㇿヘセレ 【mokor-hese-re】 寝息. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokorikire
- モコリキレ §764.むゆうびょう(夢遊病)(2)mokor-ikire〔mo-kó-ri-ki-re モこリキレ〕[mokor(眠り〔が〕)+iki-re(行動・させる)]⦅チカブミ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorikokkare
- モコリコッカレ §764.むゆうびょう(夢遊病)(3)mokor-ikokkare〔mo-kó-ri-kok-ka-re モこリコッカレ〕[mokor(眠り〔が〕)+i(それを)+kokka-re(ぼけさす)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokoripe
- モコリペ §007 ボラ (1) mokoripe (mo-kó-ri-pe)「モこリペ」[<mokor(眠る)ipe(魚)] ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- mokorir
- モコリㇼ 【名】[動物]巻き貝。 {E: a spiral shell; a conch.} (出典:田村、方言:沙流)
- mokorir
- モコリㇼ 【mokorir】 巻貝,タニシ. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokoriri
- モコリリ §228 エゾバイの類 (1) mokoriri (mo-ko-ri-ri)「モコリリ」 ⦅美幌〔巻貝・ホラ貝〕、幌別〔ツブ〕⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- mokoriri
- モコリリ §228 エゾバイの類 (2) mokoriri (mo-ko-ri-ri)「モコリリ」 ⦅美幌⦆タニシ。皮のつるつるしたツブ。(ビIX, 75) (出典:知里動物編、方言:)
- mokoriri
- モコリリ §228 エゾバイの類 (4) mokoriri (mo-ko-ri-ri)「モコリリ」 ⦅白老、幌別、礼文⦆ツブ (出典:知里動物編、方言:)
- mokoriri
- モコリリ §228 エゾバイの類 (9) mokoriri (mo-ko-ri-ri)「モコリリ」 ⦅礼文華、幌別⦆ツブ (出典:知里動物編、方言:)
- mokoriri
- モコリリ §228 エゾバイの類 (10) mokoriri (mo-kó-ri-ri)「モこリリ」 (出典:知里動物編、方言:)
- mokoriri
- モコリリ §230 マイマイ(カタツムリ) (2) mokoriri (mo-kó-ri-ri)「モこリリ」[巻貝] ⦅様似⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- mokoritakte
- モコリタㇰテ §558.ねごと(寝言)[を言う](4)mokor-itakte〔mo-kó-ri-tak-te モこリタㇰテ〕[mokor(眠りが)+itak(物言わ)+te(しめる)]⦅クッシャロ、ビホロ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkasu
- モコㇿカス 【自動】[mokor-kasu 眠る・…しすぎる]寝すぎる。 ku=mokorkasu クモコㇿカス 私は寝すぎた(寝坊した)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- mokorkasu
- モコㇿカス 【mokor-kasu】 寝すごす. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokorkiskis
- モコㇿキㇱキㇱ 【mokor-kiskis】 眠りそびれる. ▷モコㇿ=眠る キㇱキㇱ=そびれる *イタㇰ エ キㇱキㇱ=言いそびれる(イタㇰ=言葉 エ=それ)[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- mokorkiskis(-i)
- モコㇿキㇱキㇱ §563.ねむる(眠る)(10)仮睡 mokor-kiskis(-i)〔mo-kór-kiš-kiš モこㇿキㇱキㇱ〕[mokor(眠り)+kiskis(微片、細片)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkoama
- モコㇿコアマ 【自動】[mokor-ko-ama 眠る・と共に・(?)] 寝相が悪い。 somo e=mokorkoama p he an? ソモ エモコㇿコアマㇷ゚ ヘ アン? あなたは寝相が悪いのではないかい? {E: to toss and turn in one's sleep; sleep in a disorderly manner.} (出典:田村、方言:沙流)
- mokorkocis
- モコㇿコチㇱ §011.赤子が泣く(2)赤子が眠りながら泣くmokor-ko-cis〔mo-kór-ko-čišモこㇿコチㇱ〕[mokor(眠る)+ko(それと共に)+cis(泣く)]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkoek
- モコㇿコエㇰ §134.うなされる(7)眠っている間に何者かに押えられて叫ぶことも身動きすることもできぬ mokor-ko-ek〔mo-kór-ko-ek モコㇿコエㇰ〕[mokor(眠り)+ko(において)+ek(来る)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkoitak(-an)
- モコㇿコイタㇰ §558.ねごと(寝言)[を言う](3)mokor-ko-itak(-an)〔mo-kór-ko-i-tak モこㇿコイタㇰ〕[眠り・ながら・物言う]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkoitak/mokorkoytak
- モコㇿコイタㇰ 【自動】[mokor-ko-itak 眠る・と共に・しゃべる]寝言を言う。 mokorkoitak aan wa モコㇿコイタㇰ アアン マ (彼は)寝言を言ったらしくて…。(W) ☆参考 monnaitak モンナイタㇰ とも言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- mokorkomik
- モコㇿコミㇰ §558.ねごと(寝言)[を言う](5)犬が眠りながら夢を見て吠える mokor-ko-mik〔mo-kór-ko-mik モこㇿコミㇰ〕[眠り・ながら・吠える]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkomos
- モコㇿコモㇱ 【mokor-ko-mos】 寝とぼける. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokorkomos
- モコㇿコモㇱ §764.むゆうびょう(夢遊病)(1)mokor-ko-mos〔mo-kór-ko-moš モこㇿ・コ・モㇱ〕[眠り・ながら・さめている]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkoomanan
- モコㇿコオマナン §566.ねる(寝る)(8)寝相が悪い mokor-ko-omanan〔mo-kór-ko-o-ma-nan モこㇿ・コ・オマナン〕[mokor(眠り)+ko(ながら)+omanan(旅行する)]⦅ホロべツ⦆。 (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkoyaykus
- モコㇿコヤイクㇱ 【mokor koyaykus】 寝そびれる,眠れない.▷モコㇿ=眠る コヤイクㇱ=できない (出典:萱野、方言:沙流)
- mokorkurkaan
- モコㇿクㇽカアン 【mokor-kurka-an】 寝静まる. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokorokamuy ki
- モコロカムイ キ §389.しぬ(死ぬ)(17)死ぬ mokoro-kamuy ki〔mo-kó-ro-ka-mùǐ|kíǐ モこロカムイ・きー〕[眠り神を・する]⦅S.⦆【雅―PIL, p.236】 (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorpe
- モコㇿペ §499.乳をのむ(3)寝ていて乳を呑む mokor-pe〔モコㇿ・イペ〕[mokor(眠る)+ipe(食事する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorpoppenu
- モコㇿポッペヌ §557.ねあせ(寝汗)[かく]mokor-poppenu〔mo-kór-pop-pe-nu モこㇿポッペヌ〕[mokor(眠る)+poppenu(汗かく)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- monikor
- モニコㇿ 【moni-kor】 忙しい.繁多. オッコー ク・モニコㇿ ナ トゥッコ レㇾコ エン・カスイ=姉よ私は用事が多くて忙しいから二日か三日,私を手伝ってくれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- moniyorap
- モニヨラㇷ゚ 【moniyorap】 7月. (出典:萱野、方言:沙流)
- moniyorapcup
- モニヨラㇷ゚チュㇷ゚ 【moniyorap-cup】 7月. (出典:萱野、方言:沙流)
- montum kiror
- モントゥㇺキロㇿ 【mun-tum-kiror】 体の芯の力,ありったけの力. ▷モントゥㇺ=体の芯 キロㇿ=力(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- mor
- モㇿ 【名】[概](所は moru(hu) モル(フ)) 耳の前の毛の部分。 {E: the hair in front of the ears.} (出典:田村、方言:沙流)
- more
- モレ 【mo-re】 静める. ハウコモレ=声を静める.ラッチ イレンカ モ イレンカ ア・ヤイコタン カ モレ ㇷ゚ ア・ネ ルウェ ネ=静かな考え,穏やかな考え,私自身の村の上を静かにする者が私である. (出典:萱野、方言:沙流)
- morew
- モレウ 【名】①うずまき模様。 ②うずまきの形をした耳環(☞ninkari ニンカリ)。 (出典:田村、方言:沙流)
- morew
- モレウ 【morew】 彫刻物の模様:お盆,小刀の鞘に多い模様.▷モ=静か レウ=曲がる イカㇻカㇻ ネ ヤ イヌイェ ネ ヤ アイヌ テケカㇻペ イタ ネ チキ アミㇷ゚ ネ チキ モレウノカ ア・オマレ ㇷ゚ ネ=刺繍とか彫刻とかアイヌが手で作るものには,お盆にも着物にも半円を描いたようなゆるやかな曲線の形を入れるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- morewnoka
- モレウノカ 【morew noka】 渦巻き模様. サッ オタ カ タ アㇱケエトゥㇷ゚シ アニ トゥ モレウ ノカ レ モレウ ノカ ア・ヌイェ ワ ア・ミッポホ ア・ヌカレ ルウェ ネ=乾いた砂の上へ指先でふたつの渦巻き模様,三つの渦巻き模様を私は描き私の孫へ見せたのだ.図[モレウノカ] (出典:萱野、方言:沙流)
- morewrew
- モレウレウ §142 チョウ(蝶) (5) morewrew(mo-rew-rew)「モレウレウ」⦅幌別のユカㇻ⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- moroahpo
- モロアㇵポ §007.むすめ(娘)(21)moroahpo〔mo-ró-ah-po モろアㇵポ〕⦅シラヌシ⦆【雅―tuitah(昔話)、ucaskoma(酋長談)において】少女。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- morocikina
- モロチキナ §392 テンキグサ ハマニンニク (3) moroci-kina (mo-ró-ci-ki-na)「モろチ・キナ」 茎葉 ⦅ エトロフ⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- moromahpo
- モロマㇵポ §007.むすめ(娘)(19)moromahpo〔mo-ró-mah-po モろマㇵポ〕[moro(?<poro大きい)、mah-po(<[mat-po少女])⦅シラウラ⦆【雅―tu-itah(昔話)、ucaskuma(酋長談)などに用いられる】少女;未婚の若い女。pon moromahpo「若い娘」⦅千徳, pp.2, 3⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- moru
- モル §219.整容―さかやき(月代)[成人の髪容で前頭部を三日月形に剃ること](6)幼児時代耳前部に剃り残す頭髪 moru〔mo-rú モる〕[mo(<po 子)+ru(頭髪)]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- moru
- モル §800.もみあげ;びんのあしmoru〔mo-rú モる〕[mo(小)+ru(頭髪)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- moru(hu)
- モル(フ) 【名】[所](概は mor モㇿ)… の耳の前の毛の部分。 ☆参考 大人の男性の場合、 もみあげのあたりで髪の毛とほおひげとがつながっているので、 rekkisar レッキサㇻ《ひげの耳》という表現もある。 ☞yayrekkisar kikikiki ヤイレッキサㇻ キキキキ {E: the hair in front of the ears of….} (出典:田村、方言:沙流)
- moruhu
- モルフ 【moruhu】 びんの所の髪,明治時代の子供の髪型:額の上ともみあげに少しだけ髪の毛を残した.*囲炉裏の中や川の中へ落ちそうになった時に神様がつかまえて助けてくれる毛. (出典:萱野、方言:沙流)
- moruuspe
- モルウㇱペ §219.整容―さかやき(月代)[成人の髪容で前頭部を三日月形に剃ること](7)小児時代両耳前部に剃り残す髪毛 moru-us-pe〔mo-rú-uš-pe モるウㇱペ〕[耳前部・に生えている・もの]⦅イブリ⦆→もみあげ参照。 (出典:知里人間編I、方言:)
- mosirkor
- モシㇼコㇿ 【自動】[mosir-kor 地・を持つ] 土地/島を持つ。 {E: to have, own land, an island.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosirkorkamuy
- モシㇼコㇿカムイ §334 シマフクロウ (8) mosir-kor-kamuy (mo-sír-kor-ka-muy)「モしㇼコㇿカムイ」[<mosir(国土)kor(を所有する)kamuy(神)] ⦅幌別⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- moto-orke
- モト オㇿケ 【名】[所](orke オㇿケ の概は or オㇿ だが、 moto or モト オㇿ は出てこない。)[起源・の所](…の)もと/起源となる所、 起源、 素性、 先祖。 etoko wano Aynu mosir ta okay pe ka a=moto-orke népa ka somo ki korka エトコ ワノ アイヌ モシッタ オカイ ペ カ アモトオㇿケ ネパ カ ソモ キ コㇿカ 私たちの先祖は昔からアイヌモシリ(北海道)に住んでいたわけではないけれども。(S言い伝え) tu moto-orke hunara kor as wa an トゥ モトオㇿケ フナラ コㇿ アㇱ ワ アン 彼は(そいつの)素性をいろいろと探りながら立っていた。(W民話) {E: place of origin (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- motokor
- モトコㇿ 【自動】[moto-kor もと・を持つ] 起源をもつ、 起源/素性は…である。 uneno motokor pe a=nepa ウネノ モトコㇿ ペ アネパ 私たちは同じ起源をもつ(先祖は一つである)。(S言い伝え) {E: to be the original; source.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- motokorpa
- モトコㇿパ 【自動】[複](motokor モトコㇿ は単複区別なし) (二人以上が皆)起源をもつ、 起源は…である。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- motonkor
- モトンコㇿ §341 クマタカ (3) motonkor (mo-tón-kor)「モとンコㇿ」[<motontori-kor(もとどり・もつ)の中略形] ⦅屈斜路⦆クマタカの老鳥(ぽンチカはSpizaetus nipalensis orientalis TEMMINCK & SCHLEGEL.) (出典:知里動物編、方言:)
- motontori
- モトントリ 【motontori】 (鶏やキジの)とさか. (出典:萱野、方言:沙流)
- motontori
- モトントリ §218.かみかたち(髪容)(4)小児時代の整容で、頭頂部に剃り残す髪毛 motontori〔mo-tón-to-ri モとントリ〕[<日本語'もとどり']⦅ヒダカ東、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- Muroranusi
- ムロラヌシ 【名】[地名] 室蘭。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- naa siran kor
- ナア シラン コㇿ 【na sir an kor】 しばらくしてから. (出典:萱野、方言:沙流)
- nanetohkoro(-an)
- ナネトㇹコロ §177.顔が美しい;器量よし[である];美貌[である](6)美貌である nanetoh-koro(-an)〔na-né-toh-ko-ro ナねトㇹコロ〕⦅S. タライカを除く⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nanetohkoroke
- ナネトㇹコロケ §167.かお(顔)(3)nanetohkoroke〔na-né-toh-ko-ro-ke ナねトㇹコロケ〕[nan(顔)+etoh(<etok 先)+oroke(のところ)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.21】 (出典:知里人間編I、方言:)
- nanetokkor
- ナネトッコㇿ §177.顔が美しい;器量よし[である];美貌[である](5)美貌である nanetok-kor〔na-né-tok-kor ナねトッコㇿ〕[美貌・もつ]⦅H. 一般、 S. タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nankor
- ナンコㇿ 【nankor】 〜であろう,〜はず. エㇰ ナンコㇿ=来るであろう.アㇻパ ナンコㇿ=行くであろう.エ・オナハ イペルスイ コㇿ イワㇰ ナンコㇿ ナ ホクレ アペ アリ.ク・スケ クスネ ナ=お前の父が腹を空かせて帰って来るだろうから早く火を焚け,私が煮炊きをするから. (出典:萱野、方言:沙流)
- nankor 1
- ナンコㇿ 【自動】[nan-kor 顔・を持つ][隠] 信用がある。 nankor pe néno, nansak pe néno ナンコㇿ ペ ネノ、 ナンサㇰ ペ ネノ [慣用句]信用のある人はそれなりに、 信用のない人はそれなりに。(S) ☆対語 nansak ナンサㇰ 信用がない。 {E: to (have)trust…} (出典:田村、方言:沙流)
- nankor 2
- ナンコㇿ 【助動】(語源的には [nan-kor 顔・を持つ]であろう。) …だろう(推量、 予言)。 nankor na ナンコンナ (1)…するだろうから/…するだろうよ。 nen ne yakka kokanu uske ka oka nankor na ネン ネ ヤッカ コカヌ ウㇱケ カ オカ ナンコンナ どのようであっても傾聴する所もあるだろうよ/だろうから。(W会話) (2)…しなさいよ(予言の形をとった命令表現の一つ)。 ney ta pakno nisasnu mintum e=kor wa e=an nankor na ネイ タ パㇰノ ニサㇱヌ ミントゥㇺ エコㇿ ワ エアン ナンコンナ どうかいつまでも健康な体を持っているんですよ(=いなさいよ)。(NZ挨拶) {E: probably.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nankor wa
- ナンコㇿ ワ 【nankor wa】 〜であろう. エㇰ ナンコㇿ ワ=来るであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- nankora
- ナンコラ 【助動+終助】[nankor ya ナンコㇿ ヤ を続けて発音した形。] …だろうか。 pirkano sóne itak ipehe oma nankora? ピㇼカノ ソネ イタキペヘ オマ ナンコラ? 本当によく言葉の中味がテープに入ったでしょうか。(W独話) {E: probably (as an interrogative.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nankor_ na
- ナンコン ナ 【nankor na】 〜であろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- nanorke
- ナノㇿケ §167.かお(顔)(2)nanorke〔na-nór-keナのㇿケ〕[nan(顔)+or-ke(の所・の部分)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- nanuhupuykoro
- ナヌフプイコロ §146.えくぼが出る(2)nanuhu-puy-koro〔ná-nu-Fu-puǐ-ko-rò なヌフ・プイ・コロ〕[nanuhu(その顔)+puy(穴)+koro(もつ)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nayiwor
- ナイウォㇿ 【名】[概](所は nayiwori ナイウォリ)[nay-iwor 沢・の中] 沢の中の水の流れている部分。 ☆発音 yi イ は yayirayke ヤイライケ《感謝する》の yi と同じで、 na ナ より高い。 英語の ear《耳》の イ ではなく year《年》の出だしの部分のように発音する。 ☆参考 nayruwor ナイルウォㇿ は沢の中(くぼんでいる所)全部。 {E: the area of a stream, swamp where the water is flowing.} (出典:田村、方言:沙流)
- nayiwori
- ナイウォリ 【名】[所](概は nayiwor ナイウォㇿ)…(沢)水の流れている部分。 nayiwori pirka ナイウォリ ピㇼカ (その沢の)水の流れる部分がよい。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- nayoro
- ナヨロ §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(31) nayoro (na-yó-ro)「ナよロ」[<nay(谷川、小川)or(内)o(に入る)]サケが産卵のために谷川(小川)に入る。――汚れものを洗った水などを流すからa-o-wakka-ku-nai(我らが・そこで・水を・飲む・小川)にcep nayoro ka somo ki(サケが川へ入らぬ)などと言う。⦅沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nayorocep
- ナヨロチェㇷ゚ §069 ヤマベ(ヤマメ) (17) nay-oro-cep(nay-o-ro-čep)「ナヨロチェㇷ゚」⦅厚真⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nayorun
- ナヨルン 【nay-or-un】 沢へ. (出典:萱野、方言:沙流)
- nayorun
- ナヨルン §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(32) nay-orun 「ナヨルン」⦅布伏内⦆(サケ・マスなどが)川へ入る。 (出典:知里動物編、方言:)
- nayorun
- ナヨルン §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(33) nayorun 「ナヨルン」cep a-tukan kusu an pon-ku (出典:知里動物編、方言:)
- nayruwor
- ナイルウォㇿ 【名】[nay-ru-or 沢・道・の所] 沢の中全部(水のあるところもないところも含めて)。 ☆参考 nayiwor ナイウォㇿ 沢の中の水の流れている部分。 ☆参考 petruwor ペッルウォㇿ 川のために低くなっている所全体。 {E: a stream, swamp overall.} (出典:田村、方言:沙流)
- nayruwor
- ナイルウォㇿ 【nay-ru-wor】 沢の流れ:沢の中全体. (出典:萱野、方言:沙流)
- neahikoraci
- ネアヒコラチ 【nea hi koraci】 前と同じ,元のまま,あの時のまま. (出典:萱野、方言:沙流)
- nehiorta
- ネヒオㇿタ 【ne hi or ta】 そこで,そこに. (出典:萱野、方言:沙流)
- nekor
- ネコㇿ 【ne-kor】 〜(と)すると,〜(に)なる,〜には. (出典:萱野、方言:沙流)
- néoro
- ネオロ 【不定名】[所](概 néor ネオㇿ は未出)[ne-or-o 何の・所・(所属語尾)](=ne oro ネ オロ) ①…のどこの所(か)。 ②…のどこの所(も)。 mom wa san a p néoro eokok hi a=ye hi un モンマ サナㇷ゚ ネオロ エオコㇰ ヒ アイェ ヒ ウン 流れてきたものがどこかにひっかかったことを言うのよ。(S) ③néoro ka ネオロ カ (1)…のどこか。 (2)…のどこも。 e=neoro ka wen ruwe? エネオロ カ ウェン ルウェ? あなたどこか悪いの? (S) néoro ka arka ka somo ki ネオロ カ アㇻカ カ ソモ キ (彼の体の)どこも痛くない/病んでいない。 ☆参考 これに対する疑問代名詞は hinakoro ヒナコロ。 e=hinakoro arka ruwe? エヒナコロ アㇻカ ルウェ? あなたのどこが痛いの? {E: ①somewhere. ②anywhere. ③someplace; anyplace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- neoro
- ネオロ 【ne-oro】 どこ. (出典:萱野、方言:沙流)
- neoroka
- ネオロカ 【ne-oro-ka】 どこか. マキㇷ゚ ヘカッタㇻ チㇱ ハウ アㇱ ネンカネ ネオロカ アㇻカレ ヒ ソモ ネ ヤ.アㇻパ ワ インカㇻ=どうしたの,子供らの泣き声がする,もしやのことどこか痛くしたのではないか.行ってみろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- neporaun
- ネポラウン 【nep oraun】 それから. (出典:萱野、方言:沙流)
- níhorak
- ニホラㇰ 【名】[ni-horak 木・倒れる][古](月の名)9月。 munham ka níham ka tuy wa kusu a=ye hi níhorak ne ムンハㇺ カ ニハㇺ カ トゥイ ワ クス アイェ ヒ ニホラㇰ ネ 草の葉も木の葉も落ちるから言うのがニホラクだ。(W) ☆参考 1955年にワテケさんは kugaci cup クガチ チュㇷ゚ と言っていた。 (出典:田村、方言:沙流)
- nikor
- ニコㇿ 【位名】[概](所は nikoro ニコロ)包んだりくるんだりする中、 (はさむ)間。 nikor omare ニコㇿ オマレ (…の中に)くるむ/つつむ、 (たたんである間に)はさむ。 mantari nikor omare マンタリ ニコㇿ オマレ 前掛けにくるむ。(W) {E: inside.} (出典:田村、方言:沙流)
- níkor-mame
- ニコㇿマメ 【名】[ni-kor-mame 木・を持つ・豆][植物] 手を立ててつくる豆。 ☆参考 nínumame ニヌマメ とも言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- nikor/nikoro(ho)
- ニコㇿ/ニコロ(ホ) 【nikor/nikoro(ho)】 ひだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- nikoro
- ニコロ 【位名】[所]…の(くるむ)中。 (出典:田村、方言:沙流)
- nikororse
- ニコロㇿセ §328 ヤマゲラ;おおげら(方言) (2) nikororse (ní-ko-ror-se)「にコロㇿセ」[<ni(木)kororse(コロローと鳴く);木のてっぺんでコロロと鳴くから] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- níkotor
- ニコトㇿ 【名】[概](所は nikotoro(ho) ニコトロ(ホ))[ni-kotor 歯・面/天井] 上あご、 口蓋。 {E: the upper jaw; the palate.} (出典:田村、方言:沙流)
- nikotor(-o)
- ニコトㇿ §316.こうこうがい(硬口蓋)(1)ni-kotor(-o)〔ní-ko-tor にコトㇿ〕[ni(歯)+kotor(面)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nikotor/nikotoro(ho)
- ニコトㇿ/ニコトロ(ホ) 【ni-kotor/-kotoro(ho)】 口蓋,歯茎. ハイーイ セセㇰ ルㇽ ク・ニ アクス ク・ニコトロホ チ ワ ネ ノイネ カㇷ゚ソㇱケ ワ ネㇷ゚カ ケ(ク・エ) カ エアイカㇷ゚=あーあ熱い汁を飲んで私の口蓋火傷したらしく,皮がはがれて何も食べることができない. (出典:萱野、方言:沙流)
- níkotoro
- ニコトロ 【名】[所](概は nikotor ニコトㇿ)…の上あご、 口蓋。 {E: the upper jaw; the palate of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ninkotoro
- ニンコトロ §316.こうこうがい(硬口蓋)(2)nin-kotoro〔níŋ-ko-to-ro にンコトロ〕[<ni-kotor↑>⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ninorpok(-e-i)
- ニノㇿポㇰ §639.ひかがみ(膕)(2)ninorpok(-e、-i)〔ni-nór-pok ニのㇿポㇰ〕[ninor(?)+pok(下)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nisakor
- ニサコㇿ 【自動】[nisa-kor 木の空洞・を持つ]木の空洞に住む(獣が)。 cironnup nisakor aan チロンヌㇷ゚ ニサコㇿ アアン キツネが穴に住んでるのだな。(S) {E: to live in the hollow of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- niskotor
- ニㇱコトㇿ 【名】[nis-kotor 空・面] 空、 下から見えている空。 ☆参考 文脈や状況によって nisor ニソㇿ、 kanto-kotor カントコトㇿ などとも言う。 ☆参考 kanto カント 天。 {E: the sky.} (出典:田村、方言:沙流)
- nísor
- ニソㇿ 【名】[nis-or 空・の所](場所としての)空。 ☞nis ニㇱ {E: the sky.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisor
- ニソㇿ 【nisor】 空,天. ニソㇿ クㇱ ペ ア・トゥスエランケ トイ トゥㇺ クㇱ ペ ア・トゥスエプス パㇰノ ヌプㇽ ペ ア・ネ ルウェ ネ=空を通る者呪術で下ろし,土の中を通る者呪術で掘り出し,それほど呪術に長けた者,私なのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- nispakisar-kor
- ニㇱパキサㇻコㇿ 【自動】[nispa-kisar-kor 長者/偉い人・耳・持つ] 耳たぶが厚く長い。 ☆参考 こういう形の耳たぶを持った人は金持ちになるという。(S) {E: to have long thick earlobes.} (出典:田村、方言:沙流)
- nispamokor ki
- ニㇱパモコㇿ キ §389.しぬ(死ぬ)(18)老死する;極楽往生をとげる nispa-mokor ki〔níš-pa-mo-kor|kí にㇱパモコㇿ・き〕[長者の眠りを・する]⦅ナヨロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nitatorumpe
- ニタトルンペ §426 マムシ 蛇神(5) nitatorumpe (ni-tá-to-run-pe)「ニたトルンペ」[<nitat-or-un-pe(湿地・内・にいる・者) ⦅幌別⦆【雅】湿地の魔神、竜蛇、蛇体の魔神(アイヌ神謡集, pp. 60-67) (出典:知里動物編、方言:)
- nitatorunnitnekamuy
- ニタトルンニッネカムイ §426 マムシ 蛇神(4) nitatorun-nitnekamuy (ni-tá-to-run-nit-ne-ka-muy)「ニたトルンニッネカムイ」[<nitat-or-un-nitne-kamuy(湿原・内・にいる・悪い・神) ⦅幌別⦆【雅】湿地の魔神、竜蛇、蛇体の魔神(アイヌ神謡集, p. 66) (出典:知里動物編、方言:)
- niwatori
- ニワトリ 【名】[日本語][動物] ニワトリ。 {E: a chicken.} (出典:田村、方言:沙流)
- niwatori-cikap
- ニワトリチカㇷ゚ 【名】[niwatori-cikap [日本語]ニワトリ・鳥][動物] ニワトリ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- niwenhoripi
- ニウェンホリピ 【niwen-horipi】 神々に注意を促す行進,変死人が出た時の儀式的な行進:火事の後始末の時も行なう.男は刀を抜いて右手に持って隊列を組み,女はその後へ手に手に杖を持って一緒に行進する.力強く一歩一歩行くが,男が一言言うとその後へ女はウォーイという声を出す."ワッカウㇱカムーイ" "ウォーイ" "エ・コㇿ イウォㇿ ター" "ウォーイ" "タパンペネノー" "ウォーイ"という具合であった. (出典:萱野、方言:沙流)
- niyaskorkamuy
- ニヤㇱコㇿカムイ §334 シマフクロウ (10) niyas-kor-kamuy (ni-yás-kor-ka-muy)「ニやㇱコㇿカムイ」[<ni-has-kor-kamuy(木・条・もつ・神)]シマフクロウ(コ160, B説327) (出典:知里動物編、方言:)
- niyatori
- ニヤトリ §374 ニワトリ (1) niyatori (ni-yá-to-ri)「ニやトリ」[<日本語] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- niyorkar(-an)
- ニヨㇿカㇻ §545.泣く(3)声を立てずに泣く niyorkar(-an)〔ni-jór-kar ニよㇿカㇻ〕⦅ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- niyorkar(-an)
- ニヨㇿカㇻ §585.歯をむきだす(4)歯をむきだしてしかめっつらする niyorkar(-an)〔ni-jór-kar ニよㇿカㇻ〕⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- niyoron
- ニヨロン §372 バカドリ:バカヤマドリ:カマバネライチョウ (2) niyoron (ni-yó-ron)「ニよロン」[<niorun] ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- niyorpok(-i)
- ニヨㇿポㇰ §639.ひかがみ(膕)(1)niyorpok(-i)〔ni-jór-pok ニよㇿポㇰ〕[niyor(?)+pok(下)]⦅チカブミ、メムロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- niyorpokike
- ニヨㇿポキケ §639.ひかがみ(膕)(3)niyorpokike〔ni-jór-po-ki-ke ニよㇿポキケ〕[niyorpoki(そのひかがみ)+ke(の所)]⦅メムロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- niyorun
- ニヨルン §372 バカドリ:バカヤマドリ:カマバネライチョウ (1) niyorun (ni-yó-run)「ニよルン」[<ni-or-un(林・内・にいる)] ⦅白浦、多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- niyorunonnep
- ニヨルンオンネㇷ゚ §373 ヤマシチメンチョウ:オオライチョウ (1) niyorun-onnep (ni-yó-run-ón-nep)「ニよルンおンネㇷ゚」[<ばかやまどりの老大なやつ] ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- noci(hi)poro
- ノチ(ヒ)ポロ 【noci(hi)poro】 多量,量が多い. イユタㇷ゚ エ・イヨ ヒ タ ノチポロノ オマレ アニ ノチポン コㇿ コネ ワ イサㇺ ナ=バッタリへヒエを入れる時に量を多く入れてね,量が少ないと砕けてしまうので.ク・コロペㇾ(ク・コㇿ オペㇾ) エ・イユタ コㇿ エ・アン コㇿカ ノチヒポロ コㇿ ピㇼケ モイレ ㇷ゚ ネ ナ ノチヒ ポンテ アニー=娘よ,搗き物をしているが,量が多いと精白になるのが遅いものだから量を少なくしなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- nokicorpok
- ノキチョロポㇰ 【noki-corpok】 軒下. (出典:萱野、方言:沙流)
- nokiporo
- ノキポロ §093.いんのうすいしゅ(陰嚢水腫);せんきん(千金)(4)noki-poro〔no-kí-po-ro ノきポロ〕[noki(その睾丸)+poro(大きい)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nokiporo
- ノキポロ §093.いんのうすいしゅ(陰嚢水腫);せんきん(千金)(5)noki-poro〔nó-ki-po-ro のキポロ〕[その睾丸が・大きい]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nokiporotasum(-i)
- ノキポロタスㇺ §093.いんのうすいしゅ(陰嚢水腫);せんきん(千金)(1)noki-poro-tasum(-i)〔no-kí-po-ro-ta-sùm ノきポロ・タスㇺ〕[noki(その睾丸が)+poro(大きくある)+tasum(病気)]⦅サル⦆⦅北海道方言⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nokkoryauskep
- ノッコㇿヤウㇱケㇷ゚ §205 クモの類 (5) nok-kor-yauskep (nók-kor-ya-us-kep)「のッコㇿヤウㇱケㇷ゚」[<nok(卵)kor(持つ)yauskep(クモ)] ⦅旭川⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nokorhumpe
- ノコㇿフンペ §296 くじら(クジラ (5) nokor-humpe (no-kór-hum-pe)「ノこㇿフンペ」[<no(?<nu豊漁)kor(もつ・支配する)humpe(クジラ)]小イワシクジラ⦅北海道⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- norinkura
- ノリンクラ 【名】[< 日本語(乗り鞍)] 鞍(馬具の一つ)。 {E: a saddle.} (出典:田村、方言:沙流)
- norowa
- ノロワ 【norowa】 〜から. (出典:萱野、方言:沙流)
- norun
- ノルン 【norun】 〜へ. ニサッタ マチヤ ノルン(オルン) カㇻパ(ク・アㇻパ)=明日,町へ私行く.オヤシㇺ チェㇷ゚コイキ オルン ク・イトゥラ=明後日,魚獲りへ私も一緒する. (出典:萱野、方言:沙流)
- noypor(-o)
- ノイポㇿ §054.頭の全部;前頭部;ひたい(8)noypor(-o)〔nóǐ-por のイポㇿ〕[<noype-oro-o(脳髄が・その中に・入っている)]⦅ホロべツ、サル・フシコ、ビホロ、シラウラ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- noyporkina
- ノイポㇿキナ §190 クサフジ (3) noypor-kina (nóy-po-ro-ki-na)「のイポㇿキナ」[前頭部・草] 茎葉 ⦅A有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- noyporo
- ノイポロ 【名】[概/所] ひたい(額)(「なずき」)。 ☆参考 知里『分類アイヌ語辞典人間篇』 p.27には概念形は「noypor のイポル」とあるが、 この方言では語末に o がある。 {E: the forehead.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- noyporo yupyupke
- ノイポロ ユㇷ゚ユㇷ゚ケ §288.けいれんする(痙攣する)(10)額がひくひく動く noyporo yupyupke〔nóǐ-po-ro|júp-jup-ke のイポロ・ゆㇷ゚ユㇷ゚ケ〕[noyporo(その額が)、yupyupke(ぴくりぴくりとする)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- noyporo(ho)
- ノイポロ(ホ) 【名】[所](概は noyporo ノイポロ) …のひたい(額)(「なずき」)。 noyporo etara néa op ki ノイポロ エタラ ネア オㇷ゚ キ その槍(やり)が彼のひたいにささった。(S会話) {E: the forehead of…} (出典:田村、方言:沙流)
- noyporo/noyporo(ho)
- ノイポロ/ノイポロ(ホ) 【noyporo/noyporo(ho)】 額. ア・ケマハ トゥクンネ コㇿ カンピ エトゥㇷ゚シ ヘネ ノンチㇼ アニ ア・ノイポロホ ア・コトゥッカ コㇿ ナニ トテㇰ ペ ネ ワ=足がしびれたら紙の切れ端などを唾で濡らし額につけるとすぐに治るものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- noyporoaraka
- ノイポロアラカ §443.ずつう(頭痛)(8)前頭痛[がする] noyporo-araka〔nóǐ-po-ro-a-ra-ka のイポロアラカ〕[前頭・痛]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- noyporoarka
- ノイポロアㇻカ §443.ずつう(頭痛)(7)前頭痛[がする] noyporo-arka〔nóǐ-po-ro-ar-ka のイポロアㇻカ〕[その頭・痛む]⦅エべオツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- noyporoikus
- ノイポロイクㇱ 【noyporo-ikus】 予知する,前兆. チ・コㇿ コタン タ アナㇰネ ノイポロイクㇱ シコㇿ アン イタㇰ ク・ヌ エラムㇱカリ.トカㇷ゚チ フㇱコ セコㇿ ア・イェ コタン タ ク・ヌ オルㇱペ ノイポロ イクㇱ ネ ルウェ ネ=私の村では予知するという言葉も聞いたことがない.十勝の伏古というアイヌの村で聞いた話が,予知するという言葉だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- noyporoponi
- ノイポロポニ §055.頭の前部の骨;前頭骨noyporo-poni〔nóǐ-po-ro-po-ní のイポロ・ポに〕[noyporo(前頭)+poni(骨)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- noyporsampe
- ノイポㇿサンペ §673.ひよめき;おどりこ;だいしんもん(大顫門)(6)noypor-sampe〔nóǐ-por-sam-pe のイポㇿ・サンペ〕[noypor(前頭部)+sampe(脈搏)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nunokoncikor
- ヌノコンチコㇿ §294 いるか、イルカ (8) nunokoncikor (nu-nó-kon-či-kor)「ヌのコンチコㇿ」同定未詳⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- núpekorapapse
- ヌペコラパㇷ゚セ 【自動】[núpe-ko-rapapse 涙・と共に・パラパラ落ちる] 涙をハラハラこぼす。 {E: to shed tears.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nupekorapapse
- ヌペコラパㇷ゚セ 【nupe-ko-rapapse】 落涙,涙をこぼす. (出典:萱野、方言:沙流)
- nupkaorew
- ヌㇷ゚カオレウ §306 ヒバリ (10) nupkaorew (núp-ka-o-rew)「ぬㇷ゚カオレウ」[<nupka(野原)o-(に)rew(降りてとまる)] ⦅藻汐草⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nupurikor-kamuy
- ヌプリコㇿカムイ 【名】[山を持つ・神] 山の神、 山を領有し守っている神(頂上に住む、 人には見えない、 立派な家に住む)。(S) {E: the mountain god.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupurikorkamuy
- ヌプリコㇿカムイ §277 くま (12) nupuri-kor-kamuy (nu-pú-ri-kor-ka-muy)「ヌぷリコㇿカムイ」[‘山を支配する神’;<nupuri(山)kor(もつ)kamuy(神)] ⦅北海道⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nupuripakorkamuy
- ヌプリパコㇿカムイ §269 オオカミ (8) nupuripakorkamuy (nu-pú-ri-pa-kor-ka-muy)「ヌぷリパコㇿカムイ」[<nupuri(山)pa(かみて)kor(支配する)kamuy(神)] ⦅幌別⦆オオカミの神としての名 (出典:知里動物編、方言:)
- nusakorhuci
- ヌサコㇿフチ §426 マムシ 蛇神(2) nusa-kor-huci (nu-sá-kor-hu-či)「ヌさコㇿフチ」[<nusa-kor-huci(幣場を・領有する・婆さん)] ⦅幌別⦆上座の窓(東窓、神窓)の外にあるnusa-san(弊場)を支配する老女神。 (出典:知里動物編、方言:)
- nusakorkamuy
- ヌサコㇿカムイ §426 マムシ 蛇神(3) nusa-kor-kamuy (nu-sá-kor-ka-muy)「ヌさコㇿカムイ」[<nusa-kor-kamuy(幣場を・所有する・神)] ⦅幌別⦆上座の窓の外にある弊場を支配する神[=nusa-kor-huci.] (出典:知里動物編、方言:)
- nuwaptaskor
- ヌワㇷ゚タㇱコㇿ 【nuwap-taskor】 お産寒波:お産がある夜は特別寒いものであったという.▷ヌワㇷ゚=お産 タㇱコㇿ=寒波 (出典:萱野、方言:沙流)
- ocistahorakte
- オチㇱタホラㇰテ 【他動】[o-cis-ta-horakte その尻・泣く・(?)・倒す](子どもが)泣いて後を追う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ocupposore(a-)
- オチュッポソレ §348.産―流産[する](3)ocupposore(a-)〔o-čúp-po-so-re オちゅㇷ゚ポソレ〕[<o-cup-posore(oは「そこから」の意で、次に来るcupを受ける、すなわちo-cupで「腹・から」、poso「通りぬける」、poso-re 「通りぬけ・させる」);o-cup-posoreで「腹・を・通りぬけさせる」の意;cup-o-posore「腹・そこを・通りぬけさす」と言っても同じことである]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ohayeporo
- オハイェポロ §363 ゴメ カモメ(鴎) (3) ohayeporo (o-há-ye-po-ro)「オはイェポロ」[<ohaye(その汁)poro(多い)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ohkayoran(-an-)koro
- オㇹカヨランコロ §603.はつじょう(発情)[する](3)男心がつく ohkayo-ran(-an-)koro〔óh-ka-jo-ran|(aŋ-)ko-ró おㇹカヨ・ラン・コろ〕[ohkayo(男)+ran(<ram 心)+koro(もつ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ohor
- オホㇿ 【自動】長く続く、 時間的に長い。 a ohor kur ア オホㇿ クㇽ 座っている(=寝ないで起きている)のが長い人=夜ふかしの人。 {E: to continue for a long time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ohorka
- オホㇿカ 【副】[o-horka その尻・逆方向に] 後向きに、 後ろへ。 ohorka hosipire wa anu オホㇿカ ホシピレ ワ アヌ 後ろへ戻しておきなさい=(突き出ているものを)ひっこめておきなさい。(S) ohorka hosipi オホㇿカ ホシピ あとずさりする。 ohorka apkas オホㇿカ アㇷ゚カㇱ 後ろ向きに歩く。 cup ohorka tom チュㇷ゚ オホㇿカ トㇺ 日が逆向きにさす(東からさすべき日が西からさす)=西日がさす。 cup ohorka tom wa po sir-sések チュㇷ゚ オホㇿカ トㇺ ワ ポー シㇼセセㇰ 西日がさすからなお暑い。(W) ☆対語 ehorka エホㇿカ(語形の上では対だが意味は)逆向きに。 {E: backwards; behind.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohoro
- オホロ 【ohoro】 〜すぎる. エㇰ オホロ=来るのが遅すぎる.アン オホロ=長居しすぎた.モコㇿ オホロ=寝すぎた.カ(ク・ア) オホロ アイーネ シㇼクンネ クレ(ク・ウレ) エシッテㇺライパ コㇿ ク・イワㇰ オアシ=座りすぎてしまってあたりが真っ暗になり,私は足探りで帰らなければならなくなった. (出典:萱野、方言:沙流)
- ohorsep
- オホㇿセㇷ゚ §122.陰部に関する悪口(5)o-horse-p!〔オほㇿセㇷ゚!〕[o(陰部が)+horse(腐って悪臭を発する)+p(者)](陰部の腐臭を発する収め!)⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oicari-oposore
- オイチャリオポソレ 【他動】[o-icari-oposo-re その尻・ざる・つきぬける・させる]…をざるで漉(こ)す。 (出典:田村、方言:沙流)
- oinumokoropoysey
- ホイヌモコロポイセイ §239 (所属不明) hoinu-mokoro-poy-sey (ho-í-nu-mo-ko-ro-sey-nu)「ホいヌモコロポイセイ」 ⦅真岡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- oiporoposo(-an)
- オイポロポソ §169.顔色が変る;青くなる;色を失う(1)青くなる o-iporo-poso(-an)〔o-í-po-ro-po-so オいポロポソ〕[o(そこにおいて、次に来るiporoを受けて「その顔色において」となる)+poso(通りぬける、つきぬける、くぐりぬける);iporo o-poso「その顔色・そこにおいて・ぬける」と言っても同じ]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oiporposo
- オイポㇿポソ 【o-ipor-poso】 青ざめる,血の気がひく.▷オ=それ イポㇿ=顔色 ポソ=潜る コタン ケスン(ケㇱ ウン) ペウタンケ ハウ アㇱ アクス ア・コㇿ ウナㇻペ オイポㇿポソ アㇱ カ コヤイクㇱ=村の下端へ危急を知らせる声が聞こえると,私のおばは顔が青ざめて立ち上がることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- okkayo kor pe racin racin
- オッカヨコㇿペ ラーチンラーチン 【okkayo kor pe racin racin】 (踊りの時のはやし言葉):男の持ち物ぶらりぶらり. (出典:萱野、方言:沙流)
- okkayoru
- オッカヨル 【okkayo-ru】 男便所. (出典:萱野、方言:沙流)
- okori
- オコリ §722.マラリヤ;おこり(4)okori〔o-kó-ri オこリ〕[<日本語‘おこり']⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- okoriri
- モコリリ §229 ヒメエゾボラ、ツブ(方言) mokoriri (mo-kó-ri-ri)「モこリリ」 ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- okorkorse
- オコㇿコㇿセ 【自動】[o-korkor-se その尻が・(擬音重複)・という](下の方で)コロコロ鳴る。 okorkorse kane オコㇿコㇿセ カネ [コロコロ鳴る・金(かね)](「鈴」の訳語として出た。) pon okorkorse kane ポン オコㇿコㇿセ カネ [小さい・コロコロ鳴る・金(かね)] 小さい鈴。 {E: to ring out (eg: a bell).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omkeetor
- オㇺケエトㇿ 【omke-etor】 咳の鼻汁. (出典:萱野、方言:沙流)
- omkotor(-o)
- オㇺコトㇿ §802.うちもも;大腿内側部(2)om-kotor(-o)〔óm-ko-tor おㇺ・コトㇿ〕[om(もも)+kotor(内面)]⦅チカブミ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- omotokor
- オモトコㇿ 【他動】[o-moto-kor …のところに・起源・を持つ] …に起源を持つ、 …の子孫である。 Tokapci omotokor utar ka oka トカㇷ゚チ オモトコㇿ ウタㇻ カ オカ 十勝に起源を持つ人々(十勝の人の子孫)もいる。(W言い伝え) {E: to have origins in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omuhkanoruki
- オムㇷカノルキ §222.かむ(噛む)(6)かまずに丸呑みする omuhkano-ruki〔o-múh-ka-ne|ru-kí オむㇷカネ・ルき〕[omuhkane(丸のままで)、ruki(呑む)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ona orowan oaca
- オナ オロワン オアチャ §027.伯父、叔父(10)ona orowan oaca〔o-ná|o-ró-wa-no|á-ča オな・オろワノ・あチャ〕⦅ホロベツ⦆父方の伯叔父。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ona orowano unarpe
- オナ オロワノ ウナㇻペ §028.おば(伯母、叔母)(4)ona orowano unarpe〔o-ná|oró-wa-no|u-nár-pe オな・オろワノ・ウなㇻペ〕⦅ホロべツ⦆父方の伯叔母。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- onkoro(-an)
- オンコロ §398.しゃっくり(吃逆)[する](4)onkoro(-an)〔óŋ-ko-ro おンコロ〕⦅ソオヤ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- onkotoroke
- オンコトロケ §465.そけいぶ(鼠蹊部);もものつけね(5)onkotoroke〔ón-ko-to-ro-ke おンコトロケ〕[on(<om ふともも)+kotoro(平面)+ke(の所)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- onkotoroke
- オンコトロケ §801.もも;大腿部(4)うちもも onkotoroke〔ón-ko-to-ro-ke おンコトロケ〕[<om(もも)+kotor(内面)+ke(の所)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- onnekorepo
- オンネコレポ §023.兄(13)onne-korepo〔ón-ne-ko-re-po おンネコレポ〕⦅クッシャロ⦆長兄。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- onneorun
- オンネオルン 【onne-orun】 年を寄るにしたがって. イペウナラ ㇷ゚ アナㇰネ カムイ コイパㇰ ワ オンネオルン イペー カ エアイカㇷ゚ ペ ネ=食い根性の悪い者は神から罰を受けて,年をとるにしたがって食うこともできないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- onneyakorkamuy
- オンネヤコㇿカムイ §205 クモの類 (13) onne-yakorkamuy (ón-ne-ya-kor-kamuy)「おンネヤコㇿカムイ」[<onne(大きい)ya(網)kor(持つ)kamuy(神)] ⦅美幌⦆クモの一種(美幌VII, 15) (出典:知里動物編、方言:)
- onuman an kor
- オヌマン アン コㇿ 【onuman an kor】 毎晩,毎夕. (出典:萱野、方言:沙流)
- ookuciekkor opatatce
- オークチエッコㇿ オパタッチェ 【ookuci-ek-kor opatatce】 隠れん坊の時に隠れている相手を笑わせる言葉. ▷オークチ=意味はない エッコㇿ=来ながら オパタッチェ=ぴりぴりっと下痢をする音 *オークチには言葉としての意味はないが,隠れている者がいそうなところを,高い声で言いながら歩くと笑ってくれるので,見つけることができた.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- oosorusi
- オオソルシ 【他動】[o-osor-usi そこに・尻・を…につける] …に腰掛ける。 téor oosorusi! テオㇿ オオソルシ! ここに腰掛けなさい。(W) ka(si) oosorusi カ(シ) オオソルシ [連他動](その)上に腰掛ける。 kasi-oosorusip カシオオソルシㇷ゚ 腰掛け。 ☆参考 いろいろな座り方については ☞a ア {E: to sit on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oosorusi(a-)
- オオソルシ §448.すわる(座る)(39)腰をかける o-osor-usi(a-)〔o-ó-so-ru-ši オおソルシ〕[o(そこに)+osor(尻を)+usi(つける)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oowatcipor,-i/-o
- オオアッチポㇿ §432 カエルの卵塊 (1) oowat-cipor,-i/-o (o-ó-at-či-por)「オおアッチポㇿ」[<カエル・卵塊] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- opaorawkire
- オパオラウキレ 【他動】[o-pa-orawki-re そこで・口・…を取り逃がす・させる]…を誹謗しそこなう、 悪く言ってやろうと思っていたのにその人が行ってしまって言いそこなう。 (出典:田村、方言:沙流)
- oparoruy
- オパロルイ 【自動】[o-paro-ruy その尻・口[所]・激しい]おしゃべりである。 (ひどい悪口。(S)) ☆参考 paroruy パロルイ おしゃべりである、 口数が多い。 {E: to talk a lot.} (出典:田村、方言:沙流)
- oporo
- オポロ 【o-poro】 陰茎が大きい. オポロ ㇷ゚=陰茎が大きい者. (出典:萱野、方言:沙流)
- oporo(-an)
- オポロ §112.陰部が大きいo-poro(-an)〔o-pó-ro オぽロ〕[o(陰部)+poro(大きい)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oporoma
- イオポロマ §244 (所属不明) ioporoma (i-o-po-ro-ma)「イオポロマ」 ⦅モシオ⦆ホッキに似て。 (出典:知里動物編、方言:)
- oporomenoko
- オポロメノコ §099.陰部-女性性器の種類(22)膣口の大きい女 o-poro-menoko〔o-pó-ro-me-no-ko オぽロメノコ〕[o(陰部)+poro(大きい)+menoko(女)]⦅チカブミ、ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oposore
- オポソレ 【複他動】[他動使役][oposo-re …をつきぬける・させる]…を漉(こ)す。 oycari-oposore オイチャリオポソレ …をざるで漉(こ)す。 icari ani antuki oposore イチャリ アニ アントゥキ オポソレ ざるであずきを漉(こ)す。 {E: to filter…} (出典:田村、方言:沙流)
- oposore
- オポソレ 【oposo-re】 覗く. イプヤㇻ オポソレ=窓から覗く.イヤパ オポソレ=戸から覗く. (出典:萱野、方言:沙流)
- or'arpare
- オㇿアㇻパレ 【or-arpa-re】 息絶える. (出典:萱野、方言:沙流)
- or'oyaciki
- オㇿオヤチキ 【or-oyaciki】 知らなかった. イ・レス エカシ オㇿオヤチキ キムンカムイ ネ アアン ヒクス ア・コアパセㇱケ ア・チセコウフイカ=私を育てたおじいさんは,知らなかったが熊であったので家の中に閉じ込めて家とともに焼いてしまった[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- or(o) oytak
- オㇿ/オロ オイタㇰ 【連他動】…を読む(音読する)。 kanpi oro oytak カンピ オロ オイタㇰ 本を(声を出して)読む。 {E: to read…aloud.} (出典:田村、方言:沙流)
- or(o) utaspa
- オㇿ/オロ ウタㇱパ 【連他動】行き交う。 ekesinne nepki kus paye utar oro utaspa siri nukar kor an エケシンネ ネㇷ゚キ クㇱ パイェ ウタㇻ オロ ウタㇱパ シリ ヌカㇻ コラン (彼は)あちこち働きに行く人びとが行き交うのを見ている。(S) {E: a place; there.} (出典:田村、方言:沙流)
- or/orke
- オㇿ/オㇿケ 【or/or(ke)】 そこ,〜の所,〜の中. (出典:萱野、方言:沙流)
- ora
- オラ 【後副/接】[or-wa …の所/とき・から、 oro-wa その所/とき・から] ①[後副]…から、 それから、 その次に。 téta e=ek hi ora tane henpakto e=an? テタ エエキ オラ タネ ヘンパㇰト エアン? あなたがここに来たときからもう何日いますか(=何日たったか)。(S) ②(つなぎ言葉として)それから、 そして、 こんど。 híne ora ヒネ オラ そしてそれから。 híne ora káni hem ku=ye ヒネ オラ カニ ヘㇺ クイェ こんど私も言う。(W会話) ③(主張する気持ちのニュアンスを添える小辞として) yaykata ora ヤイカタ オラ 自分こそ。 yaykata ora a=ecákke noyne an pe ヤイカタ オラ アエチャッケ ノイネ アン ペ 自分こそきたながれるようなざまをして(=ような者なのに)。(S) ukao wa en=kore ora ウカオ ワ エンコレ オラ しまってくださいよ。(S) iteki ora! イテキ オラ! だめだよ、 やめなさいよ。(S) {E: ①after that; next. ②after that; next time; next; then (as a conjunction).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ora
- オラ 【ora】 そして,その,それから,それで. オラ ネ アイヌ イネ=そして,その人はどうしたの.ア・オナハ トゥラノ チェㇷ゚コイキ・アン クス ペトルン(ペッオㇿウン) アㇻパアナㇷ゚(アㇻパ・アン アㇷ゚) ネㇷ゚カ オイラ ヤㇰ イェ コㇿ ア・オナハ ホシピ.オラ マㇰネ シネンネ カㇱコッタ レウシ・アン=父と一緒にサケを獲りに川へ行ったら何か忘れたと言って父は戻った.そしてどうなったか,ひとりで仮小屋に泊まった. (出典:萱野、方言:沙流)
- ora
- オラー 【ora】 すぐに,それから,その後で. (出典:萱野、方言:沙流)
- orakatahahka
- オラカタハㇵカ §024 シカギク (2) orakata-hahka (o-rá-ka-ta-hah-ka)「オらカタハㇵカ」[オロッコ人の・帽子] 花 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- oraki(-an)
- オラキ §116.陰部が勃起する(14)陰茎がだらりと垂れている o-ra-ki(-an)〔o-rát-ki オらッキ〕[o(陰部)+ratki(ぶら下っている)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- orakse
- オラㇰセ 【orakse】 食べ足りない. イヨーハイ ク・スケ ポン ア ワ ネ ノイネ イペ オラㇰセ.ポンノ ホㇱキ ヤン ネㇷ゚カ ク・スパ ナ=まあーどうしよう,私が煮た物が少なかったらしく皆が食べたりない.少しの間待ってね,何か煮るから. (出典:萱野、方言:沙流)
- oramkote
- オラㇺコテ 【他動】[o-ram-kote (そこ)に・心・をつなぐ]…にほれる、 …を愛する(恋愛)、 …に目をつけている。 wenkamuy e=oramkote hi ne yak a=ye na ウェンカムイ エオラㇺコテ ヒ ネ ヤカイェ ナ 魔物があなたを好いているんだそうだよ。(S) ☆参考 「古い言い方。 今は osikkote オシッコテ と言う。 更に新しくは eramasu エラマス と言う。」 (S) ☆参考 eramasu エラマス …を好む、 …が好きである、 …がおもしろい。 omap オマㇷ゚ (子どもなど)をかわいがる。 {E: to love…} (出典:田村、方言:沙流)
- orampesiste
- オランペシㇱテ 【o-ram-pesis-te】 驚愕する,驚く. ヘマンタ エオラㇺペシㇱテ ㇷ゚ エネポエアシㇼ ヌイ サウォッ イセポ コラチ キラ シリ アン=何に驚愕したものか,あれほどまでに山火事から逃れようとするウサギのように逃げて行くのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oramposo
- オランポソ 【o-ram-poso】 驚く,びっくりする.▷オ=それ ラㇺ=思い ポソ=くぐる,抜ける →驚きの余り思いも考えも抜けてしまった オラㇺポソ セコㇿ ア・イェ コㇿカ シㇼウフイ ヒタ アナㇰネ イタㇰ コラチ ア・オラㇺポソ ワ ヤイカタ アナㇰネ ネㇷ゚カ ア・キ カ エアイカㇷ゚ ペ ネ=びっくりすると言っても火事の場合は言葉の通りに自分自身の考えが身体からくぐり抜けてしまって,自分では何もできないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oramsak
- オラㇺサㇰ 【自動】[o-ram-sak その尻・心・を持たない]「ばかだ」(軽蔑の表現)。(S) {E: to be a fool; foolish.} (出典:田村、方言:沙流)
- oramsak
- オラㇺサㇰ §595.ばかである;おろかである(18)おろかである o-ram-sak〔o-rám-sak オらㇺサㇰ〕[o(そこに)+ram(たましい、心)+sak(を欠く)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oramsakka
- オラㇺサッカ 【他動】[oramsak-ka ばかだ・(他動詞化)]…を見下げる、 …を軽蔑する、 …を侮辱する。 {E: to despise, look down upon…} (出典:田村、方言:沙流)
- oramsakka
- オラㇺサッカ 【o-ram-sakka】 軽蔑する,見下げる,馬鹿にする. アイヌイカラㇱ ケㇱト イク ア イク ア ウトゥル アン コㇿ ホッケ ワ パテㇰ アン ウェンクㇽ ネㇷ゚ ネ クス ア・オラㇺサッカ=惜しい人が毎日酒を飲んでばかりいて,その問に寝てばかりで貧乏なものだから軽蔑される.ソンノ エネ パウェトッコㇿペ ポンノ イク コㇿ チカトゥントゥン ア・オラㇺサッカ ノ イキ シリ アイヌイカラㇱ=本当にあのように雄弁な人が少し酒を飲むとおだって馬鹿にされるようなことをするものだ,人間がもったいない.アイヌ オッタ(オㇿ タ) イヨッタ ア・シトマ ア・オラムサッカ ㇷ゚ アナㇰネ イッカ ネ ナ.イテキ イッカ・アン ペ ネ ナ アニー=アイヌの所で一番恐ろしく軽蔑されるものは泥棒だ.泥棒だけはしてはならないよ.アイヌ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ エイタサ ミムㇱペ オカ コㇿ ウェンセク シコㇿ ア・イェ ア・オラㇺサッカ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=アイヌの所ではあまりにも太った者がいると悪い太り方と言って軽蔑されるものだという. (出典:萱野、方言:沙流)
- oramtaysak
- オラㇺタイサㇰ 【自動】[o-ram-tay-sak その尻・心・たくさんの集まり・を持たない]「ばかだ」、 何もわけがわからない。 (出典:田村、方言:沙流)
- oran
- オラン 【他動】[o-ran (そこ)に・降りる] …に降りる。 ranke mosir/oran hum konna/koturimimse ランケ モシㇼ/オラン フㇺ コンナ/コトゥリミㇺセ (神が)下界(地上)に降りる音がブルンブルンと鳴り響き。(Sユーカラ) iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ ゆりかごの上に神が降りるよ。(S子守歌) ☞ka(si) oran カ(シ) オラン {E: to go down, descend to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orano
- オラノ 【副/接】[ora(< or-wa/oro-wa)-no それから・(副詞形成)] ①それから。 ②(つなぎ言葉として)それから、 こんど。 ☆参考 ora オラ と特に目立つ区別はないようだが、 リズムによって早くサッと言うときに ora オラ が使われ、 ゆっくり言うときや一息つくようなときは orano オラノ と言うらしい。 {E: ①after that; then. ②then; after that; next (as a conjunction).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orano
- オラノ 【orano】 それから,そして. (出典:萱野、方言:沙流)
- oranrani
- オランラニ 【複他動】[o-ran-ran-i (そこ)に・下りる・(重複)・(他動詞形成)] …を…に座らせる。 inne utar néa a=kor nispa sintoko osmak a=oránrani híne インネ ウタㇻ ネア アコン ニㇱパ シントコ オㇱマㇰ アオランラニ ヒネ 大勢の人がその私の主人を酒びつの後ろ(つまり最上席)に座らせて。(W民話) {E: to make, let…sit down on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oranrani
- オランラニ 【o-ran-rani】 詰める. サラニㇷ゚ オランラニ=袋に詰める.クナウ ペ トゥㇺ ワ ア・プス アーペコㇿ アン カムイ イコㇿ ア・エウンケライ.イナウ ア・ケ ア ア・ケ ア イナウ トゥンプ ア・カㇻ ワ スウォㇷ゚ アサㇺ ア・オランラニ ルウェ ネ=フクジュソウの花の雫の中から掘り出したような神の宝刀を私は貰った.イナウをたくさん削ってイナウの寝床を作り宝箱の底へ詰め込んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- orap
- オラㇷ゚ 【o-rap】 ~へ下りる,降臨する. アノミカムイ トイカオラㇷ゚=祭られている神が大地へ降臨した.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- orap
- オラㇷ゚ §260 ヤマシャクヤク ベニバナヤマシャクヤク (2) orap (o-ráp)「オらㇷ゚」 根 ⦅芽室、名寄⦆⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- orap'osamampe
- オラㇷ゚オサマンペ 【o-rap-o-samampe】 タカノハガレイ〔魚〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- orapiru
- オラピル 【他動】…を終わる、 完成する。 a=oási uskehe oraun a=orápiru uskehe ewwopitte wa ári アオアシ ウㇱケヘ オラウン アオラピル ウㇱケヘ エウウォピッテ ワ アリ 始めたところとそれから編み終わったところとをつなぎ合わせておきなさい。(S) ipe orapiru ka somo ki no イペ オラピル カ ソモ キ ノ 食べ終わりもしないで。(S) ☆参考 「itese イテセ《ござ編み》のことと食べることについて言う。 okere オケレ と言うのが普通。 orapiru オラピル は昔の言葉で、 いい言葉。 また、 okere オケレ は何にかぎらずすべて終わった(完成した)こと。」 (S) {E: to finish, complete, end…} (出典:田村、方言:沙流)
- órapunno
- オラプンノ 【副】[or(< oar)・apunno 全く・静かに][雅]全く静かに/そうっと。 órapunno/sikittektek=an オラプンノ/シキッテㇰテㇰアン [雅]私は音もなくサッと身をひるがえした。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orarpare
- オーラㇻパレ 【or-arpa-re】 息をひきとる. (出典:萱野、方言:沙流)
- orasinimak(-i)
- オラシニマㇰ §582.は(歯)(24)下の歯;下列歯 orasi-nimak(-i)〔o-rá-ši-ni-mak オらシ・ニマㇰ〕[下方の・歯]⦅ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oraun
- オラウン 【接】[oro-wa-un そこ・から・助辞] それから。 Taro oraun Hanako tanukuran iway an kunak a=ye タロ オラウン ハナコ タヌクラン イワイ アン クナカイェ 太郎とそれから花子とは今晩婚礼があるそうだ。(S) {E: then; after that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oraun
- オラウン 【oraun】 〜なのに,それから,そして. エ・ポンペ オラウン ケㇱト ニナ クス エ・エキㇺネ アクタナー=お前はまだ子供なのに毎日薪を取りに山へ行って感心なことだ.エ・コㇿ アイヌ エㇰ ヤㇰ ア・イェ ア ワ オラウン フナクン アㇻパ ルウェ アン=お前の父が来たよといったのに,それからどこへ行ったのよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oraunkur kamuy
- オラウンクㇽカムイ §324 ヨタカ (2) oraunkur kamuy (o-rá-un-kur-ka-muy)「オらウンクㇽカムイ」[<o-ra-un-kur(地下界から来る神;あの世の神;-kurは今‘ひと’‘おかた’などの意になっているので、さらにていねいに-kamuyをつけてよぶ) ⦅屈斜路、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- orawki
- オラウキ 【他動】…を取り逃がす、 …に追いつけない、 …に遅れる、 …しそこなう。 ci=nukar rusuy kus paye=as akus c=órawki wa isam チヌカン ルスイ クㇱ パイェアㇱ アクㇱ チョラウキ ワ イサㇺ 私たちは見たいので行ったところ遅れて見そこなってしまった。(S) a=oráwki ki wa/iwak=an yakne/a=i=kóyki ki na アオラウキ キ ワ/イワカン ヤㇰネ/アイコイキ キ ナ つかまえずに帰ったら叱られるよ。(S即興詩) ☆参考 kisaorawki キサオラウキ 汽車に乗り遅れる。 pasu-orawki パスオラウキ バスに乗り遅れる。 ☆対語 oskoni オㇱコニ。 {E: to let…go free, to be late for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orawki
- オラウキ 【orawki】 取り逃がす. ニサッタ セコㇿ ク・イヌ.アナッキ コㇿカ ニサッタ ネ ヤクン ア・オラウキ ナンコㇿ=明日にでもと私は聞いた.けれども,明日になったら取り逃がすであろう.オッカイポ アペケㇱ ウトゥッタ(ウトゥㇽ タ) エ・ア コㇿ ポン ユㇰ ポカ エ・オラウキ ナ テウン エㇰ ワ ア=若者よ,炉尻に座ると小鹿も獲れないものだからここへ来て座れ. (出典:萱野、方言:沙流)
- orawne
- オラウネ 【自動】深い(入れ物が)。 ☆対語 okasaske オカサㇱケ。 ☆参考 水が深いことは ooho オオホ。 {E: (for a container) to be deep.} (出典:田村、方言:沙流)
- orawne
- オラウネ 【o-raw-ne】 深い. ペトッタ(ペッ オㇿ タ) エチ・シノッ ヤッカ ペッチチャイ タ シノッ ヤン.オラウネ ウㇱケ アナㇰネ ア・シトマ ㇷ゚ ネ ナ=川でお前たちが遊んでも川縁の浅い所で遊びなさい.深い所は恐ろしいものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- orawosma
- オラウォㇱマ 【他動】[o-raw-osma その尻が・沈んだ中・に入ってしまう](雪の中に)沈む。 upas tum k=órawosma ウパㇱ トゥㇺ コラウォㇱマ 私は雪の中に沈む。(S) {E: to sink (in snow).} (出典:田村、方言:沙流)
- orawosma
- オラウォㇱマ 【o-raw-osma】 (雪の中ヘ)沈む. (出典:萱野、方言:沙流)
- orawrawke
- オラウラウケ 【自動】[o-raw-raw-ke その尻・沈んだ中・(重複)・(自動詞形成)] 「踏むとビタビタへこむ」(土が)。 {E: to leave footprints in the ground as one walks.} (出典:田村、方言:沙流)
- oray
- オライ 【他動】[o-ray (そこ)に・行く/来る] ☞ka(si) oray カ(シ) オライ (出典:田村、方言:沙流)
- oray'oray
- オライオライ 【oray-oray】 びくびくする,おどおどする. シネン ア・ネ ワ エキㇺネ・アン ワ ネㇷ゚カ ソモ ア・ヌカㇻ ペ ア・コンラム カ オライ オライ キピㇷ゚ キピㇷ゚ ヒ タ アナㇰネ ネㇷ゚カ キムンペ イ・イェヌチシㇱケ ヒ ネ ナ ピㇼカノ シㇼウワンテ アン ペ ネ ナ=ひとりで山へ行き何も見えないのに私の心がびくびくしざわざわする時は何か獣ににらまれているものだからよくよくあたりに気をつけて見るものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oray(-an)
- オライ §091.陰萎[になる](1)oray(-an)〔o-ráǐ オらイ〕[o(そこ)+ray(死んでいる)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oraye
- オライェ 【複他動】[o-ray-e (そこ)に・行く/来る・(他動詞化)]…を…の方へ寄せる。 cip ya k=óraye チㇷ゚ ヤ コライェ 私は舟を岸に寄せる。(S) cip rep k=óraye チㇷ゚ レㇷ゚ コライェ 私は舟を沖の方へ出す。 usat ya-oraye ウサッ ヤオライェ おき(☞usat)を(いろりのまん中の方から)外の方へ(端に近い方へ)寄せる。 usat rep-oraye ウサッ レポライェ/レㇷ゚オライェ おきを(いろりの端に近い方から)まん中の方へやる。 mak マㇰ 奥;mákoraye マコライェ (袖)をまくり上げる。 (出典:田村、方言:沙流)
- oraypa
- オライパ 【複他動】[複](単は oraye オライェ)(二つ以上)を…の方へ寄せる。 (出典:田村、方言:沙流)
- ore
- オレ 【連体/接頭辞】(otu… オトゥ と対にして使われて)三つの。 otu…ore… オトゥ… オレ… 二つも三つもの=いくつもいくつもの。 otu kesto ta/ore kesto ta オトゥ ケㇱト タ/オレ ケㇱト タ [雅]毎日毎日来る日も来る日も。(Sユーカラ) otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]何回も何回も両手を広げ一歩一歩進んでいく踊りをくり返した。(Sユーカラ) (叙事詩でも昔話でも、 人の姿になっていた神が天に帰るために鳥の姿になるシーンでよく出てくる表現。) otu suy konna ore suy konna オトゥ スイ コンナ オレ スイ コンナ [雅]二回も三回も(=何回も何回も)。 ☆参考 前半の otu… オトゥ… の部分だけが言われて、 後半の ore… オレ の部分が省略されることもある。 話すときや昔話を語るときなどには、 後半をいうときでも ore オレ の代りに re レ と言って、 otu… re… オトゥ… レ… となることもある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ore
- オレ 【o-re】 乗せる. ポンノ イヨㇱキ ワ アン コㇿカ ウンマ ア・オレ コㇿ ソモ ウンマイカ ナンコㇿ ナ オレ ワ アㇻパレ=少し酔っ払っているが馬に乗せると馬から落ちないであろうから乗せて行かせろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ore kasinkop
- オレ カシンコㇷ゚ 【名】[ore-ka-sinkop 二つの・糸・結び目](otu… ore… オトゥ… オレ… の構文で、 次の慣用表現で) otu kasinkop/ore kasinkop/ranke ranke オトゥ カシンコㇷ゚/オレ カシンコㇷ゚/ランケ ランケ 二つの結び目、 三つの結び目を(=いくつもいくつもの結び目を)下ろし下ろしする(糸を紡ぐ/紐をよる様子の描写の表現。 昔話などの口承文学によく出てくる)。(NK民話) ☞ore オレ、 kasinkop カシンコㇷ゚、 otu kasinkop オトゥ カシンコㇷ゚ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ore sannipe
- オレ サンニペ 【名】[ore-san-ipe 三つの・出る・刀身の柄(つか)](otu-… ore-… オトゥ… オレ… の構文で、 次の慣用表現で)otu sannipe ore sannipe owkauyru オトゥ サンニペ オレ サンニペ オウカウイル 二つの刀の柄(つか)、 三つの刀の柄が(=何本もの刀の柄が)重なり合うように飾られていた。 ☆参考 sannipe サンニペ の例はほかには出てこない。☞otu sannipe オトゥ サンニペ{E: swords.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ore sasuysir
- オレ サスイシㇼ 【名】(次の慣用句の中で) otu sasuysir ore sasuysir céomare オトゥ サスイシㇼ オレ サスイシㇼ チェオマレ 二十代にも三十代にもわたって。(W) {E: through many generations.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ore suy
- オレ スイ ☞ore オレ、 suy スイ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ore tapkanru
- オレ タㇷ゚カンル ☞ore オレ、 tapkanru タㇷ゚カンル {E: to repeat any number of times.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orearpeus
- オレアㇻペウㇱ §099.陰部-女性性器の種類(11)白い陰毛の生えているもの ore-arpeus〔o-ré-tar-pe-ušオれタㇻペウㇱ〕[o (陰部)+retar(白い)+pe(もの)+us(群生している)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oremu
- オレム §029 ハンゴンソウ ななつば (3) oremu (o-ré-mu)「オれム」[<oromun<oro(その中)o(に入れる)mun(草)] 茎葉 ⦅長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- oreporep
- オレポレㇷ゚ 【他動】[o-rep-orep そこに・拍子を取ってたたく・(重複)](そこ)をトントンたたいて拍子を取る。 heynu Poysar un kur/heynu kirkew kasi/heynu c=óreporep ヘイヌ ポイサㇻ ウン クㇽ/ヘイヌ キㇼケウ カシ/ヘイヌ チョレポレㇷ゚ 私は小沙流の人のひざの上をトントンたたいた。(HC神謡) {E: to beat in time with…; beat on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orepunpe
- オレプンペ 【名】[o-rep-un-pe その尻に・沖・にある・もの](直訳すると)沖から来る/来たもの=津波。 ☆対語 okimunpe オキムンペ 山津波。 {E: a tsunami; a tidal wave.} (出典:田村、方言:沙流)
- orepunpe
- オレプンペ 【o-rep-un-pe】 津波.▷オ=それ レㇷ゚=沖 ウン=住む ペ=者 *津波は沖に住んでいて,しばしば陸地へ来る者と思っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- orere
- オレレ 【o-re-re】 溶け込む,沈む. トゥムンチコソンテ アミアクス アミントゥムフ オレレワイサㇺ=魔の小袖を私が着ると,私の体の中へ溶け込んでしまった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- oresu
- オレス 【複他動】[o-resu(そこ)で・…を育てる](その場所)で…を育てる。 tunpu upsor a=orésu トゥンプ ウㇷ゚ソㇿ アオレス [雅]彼は間じきりをしてつくられた特別の部屋の中で大切に育てられた。(S) kane amset/amset kurka/a=i=óresu カネ アㇺセッ/アㇺセッ クㇽカ/アイオレス 私は金(かね)の高床の上で育てられた。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orewsi
- オレウシ 【他動】[o-rewsi …に・泊まる] …に泊まる。 oripak kamuy oyakata cise ka orewsi hi ta オリパㇰ カムイ オヤカタ チセ カ オレウシ ヒ タ 天然痘の神の王様が家の屋根の上に天降ったときに。(W民話) {E: to stay at, in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oriconco
- オリチョンチョ 【名】[o-ri-conco その尻・高い・(?)]ぼろぼろの「つんつるてん」=尻ぐらいまでしかないぼろ着。 oriconco mi kane オリチョンチョ ミ カネ ぼろぼろのつんつるてんを着ている。(S) {E: ragged clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- orikasinimak(-i)
- オリカシニマㇰ §582.は(歯)(21)上の歯;上列歯 orikasi-nimak(-i)〔o-rí-ka-ši-ni-mak オりカシ・ニマㇰ〕[上方の・歯]⦅ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- orikikutkor
- オリキクッコㇿ 【自動(?)/他動(?)】[o-riki-kut-kor その尻を・上に上げて・帯・を持つ(=帯をしめる)] 膝の上まで着物のすそをまくる。 {E: to roll up the bottom of one's clothing to above the knees.} (出典:田村、方言:沙流)
- orikikutkor
- オリキクッコㇿ 【o-riki-kut-kor】 帯を高々と締める:何かしようとする時に,その用意をしている様子.女性に対してのみ使う. ア・ウヌフ オリキクッコㇿ ワ チソイェカッタ=母が帯を高々と締めて,さっとばかり外へ飛び出した. (出典:萱野、方言:沙流)
- orikin
- オリキン 【他動】[o-rikin …に・上昇する](そこ)に昇る。 poro nuynipek nísor orikin wa an ポロ ヌイニペㇰ ニソㇿ オリキン マ アン 大きな山火事の明るみが空に上がっている。(S) tanpa ne anak kanna mosir ka a=oríkin epaha ne kusu タンパ ネ アナㇰ カンナ モシㇼ カ アオリキン エパハ ネ クス 今年は私が天の神の国に昇る年ですから。(HC民話) {E: to go up, climb, ascend…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orikiraye
- オリキライェ 【o-riki-raye】 たくし上げる. エネポエアシㇼ ペッ オホ クナㇰ ソモ ク・ラム クス ク・ミピヒ チンキ カニ(ク・アニ) カネ ワ ク・ペッカス アㇷ゚ オホオイ アン ワ コリキライェ(ク・オリキライェ) カネ ペッ イクㇱ タ ク・ヤン=これほどまでも川が深いとは思わないで,私の着物の裾を持って川を渡ろうとしたのに深い所があって着物をたくし上げて,川の向かい側へ私は上がった. (出典:萱野、方言:沙流)
- oriko
- オリコ 【他動】[o-rik-o その尻を・高い所・に位置させる](まどのすだれ)を上に巻き上げる。 {E: to raise, put up…} (出典:田村、方言:沙流)
- oriko
- オリコ 【oriko】 (窓を)上げる,巻き上げる. プヤㇻ オリコ=窓を開ける(簾を巻き上げる). (出典:萱野、方言:沙流)
- orikon
- オリコン §372 オオカサスゲ (1) orikon (o-rí-kon)「オりコン」[<日本語「織ごも」?] 稈 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- oripak
- オリパㇰ 【oripak】 遠慮(する),行儀,礼儀正しくする. メノコ アナㇰネ ポニ(ポン ヒ) ワノ オリパㇰ ルイ コㇿ エ・ポロ ヤッカ シノ カッケマッ エ・ネ ㇷ゚ ネ ナ.オリパㇰ エアㇱカイ アニー=女というものは小さい時から遠慮がちにふるまうと大きくなっても上品な淑女になれるものだ.行儀をよくしなさいね. (出典:萱野、方言:沙流)
- oripak 1
- オリパㇰ 【自動】(目上の人や神の前で)へりくだって行儀よくかしこまる(図々しくしない)。 ☆参考 古老によっては「遠慮する」と訳すが、 この語は差し出されたものを遠慮して断るというような意味ではなく、 むしろ相手に敬意を持って慎み深く控え目に行儀よくふるまうというようなニュアンスでよく使われる。 ☆参考 他動詞は eoripak エオリパㇰ。 {E: to be reserved in behaviour; humble.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oripak 2
- オリパㇰ 【名】[< oripak 1]伝染病、 「疱瘡(=天然痘)のことを言う。」 (W) oripak ani isam オリパㇰ アニ イサㇺ (彼は)天然痘で亡くなった。(W) oripak an オリパㇰ アン 伝染病がはやる/はやっている。(S) sonno a=sitóma páse oripak ソンノ アシトマ パセ オリパㇰ 本当に恐ろしい重い伝染病=天然痘。(S) {E: a contagious disease (e.g. smallpox).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oripak'easkay
- オリパㇰエアㇱカイ 【oripak easkay】 行儀よい.▷オリパㇰ=遠慮,行儀 エアㇱカイ=上手だ メノコ アナㇰネ ポニ(ポン ヒ) ワノ オリパㇰ ルイ コㇿ エ・ポロ ヤッカ シノ カッケマッ エ・ネ ㇷ゚ ネ ナ.オリパㇰ エアㇱカイ アニー=女というものは小さい時から遠慮がちにふるまうと大きくなっても上品な淑女になれるものだ.行儀をよくしなさいね. (出典:萱野、方言:沙流)
- oripakkamuy
- オリパッカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(13)疱瘡神 oripak-kamuy〔o-rí-pak-ka-muǐ オりパㇰカムイ〕[oripak(恐しい)+kamuy(魔神)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oripakno
- オリパㇰノ 【副】[oripak-no へりくだって行儀よくかしこまる・(副詞形成)] へりくだって行儀よくかしこまって。 {E: to be reserved in behaviour; humble.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oripakpa 1
- オリパㇰパ 【自動】[複](oripak オリパㇰ は単複の区別なし)(二人以上が皆)へりくだって行儀よくかしこまる。 {E: to be reserved in behaviour; humble (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oripakpa 2
- オリパㇰパ 【名】[oripak-pa 天然痘・気] 天然痘の気。 oripakpa yan オリパㇰパ ヤン 天然痘が海外(北海道以外)から入って来る。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- oripakruy
- オリパㇰルイ 【oripak-ruy】 遠慮深い,慎み深い,上品だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oripakruypatu itak kaynon yayko rukpa
- オリパㇰルイパトゥ イタㇰ カイノン ヤイコ ルㇰパ §514.つば(唾);よだれ(涎)(6)なまつばを呑み呑みする oripak-ruy-pa、tu itak kaynon yay-ko rukpa〔o-rí-pak-ruǐ-pa|tu-í-tak-kaǐ-non|jáǐ-ko-ruk-pa オりパㇰルイパ・トゥいタㇰ・かイノン・やイコルㇰパ〕[oripak(おそれる、はばかる)、ruy(ひどく…する)、-pa(第三人称複数の語尾)、tu(何度も何度も)、itak(物を言う)、kaynon(生つばを)、yay(自分)、ko(で)、rukpa(のみこんだ)]「彼等はひどく恐れて、幾度も幾度も物を言おうとしては、なまつばをのみこんだ」⦅ユ研Ⅱ, p.279⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oripaktasum(-i)
- オリパㇰタスㇺ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(1)oripak-tasum(-i)〔o-rí-pak-ta-sum オりパㇰタスㇺ〕[oripak(恐しい)+tasum(病)]⦅サル、ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- orirokamuy
- オりロカムイ §423 シマヘビ (2) orirokamuy (o-rí-ro-ka-muy)「オりロカムイ」[<o-rir-o-kamuy(背面に・波・ついている・神)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- oriwak
- オリワㇰ 【他動】(神などが)住む、 (動物が)巣くう。 tumunci kamuy, senneyaywa oriwak uske ne wa kusu トゥムンチ カムイ、 センネヤイワ オリワㇰ ウㇱケ ネ ワ クス 鬼神が本当に住んでいる所だから。(W会話) ☆参考 神が住むことを表すにはいろいろな表現がある。 ☞erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 ewak エワㇰ、 iwak イワㇰ、 horari ホラリ、 horarpa ホラㇻパ。 また、 epunkine エプンキネ《…を守る》、 enupur エヌプㇽ、 enukor エヌコㇿ 等。 {E: (for a god) to live…; (for an animal, bird) to nest…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oriyak
- オリヤㇰ 【自動(?)】とどく(?)。 (次の言い回しの中で) sik oriyak kane シㇰ オリヤㇰ カネ 見渡すかぎり。 sik oriyak kane sinot=an uske sep ruwe an! シㇰ オリヤㇰ カネ シノアン ウㇱケ セㇷ゚ ルウェ アン! 見渡すかぎり遊ぶところが広いねえ。(S) {E: as far as one can see.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orkakento
- オㇿカケント §056.頭の後部;後頭部(3)orka-kento〔ór-ka-ken-to おㇿカ・ケント〕[orka(後方の)+kento(煙筒)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- orke 1
- オㇿケ ☞orke(he) オㇿケ(ヘ) (出典:田村、方言:沙流)
- orke 2
- オㇿケ 【副助】[< orke 1](名詞のあとに置かれ、 通常繰り返されて) …orke…orke …オㇿケ …オㇿケ …も…もみんな。 anun orke apa orke アヌン オㇿケ アパ オㇿケ 他人も親戚もみんな。 menoko orke okkayo orke メノコ オㇿケ オッカヨ オㇿケ 女も男もみんな。 {E: too; all; everyone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orke(he)
- オㇿケ(ヘ) 【位名】[所](概は or オㇿ) ①…の所。 Tokapci pet orke a=orán トカㇷ゚チ ペッ オㇿケ アオラン 私は十勝川の川筋に下りた。(HK民話) ② tu moto orke hunara トゥ モト オㇿケ フナラ いろいろと素性を探る。(W民話) utar orke(he) ウタロㇿケ(ヘ) [雅]人々、 …たち(=utar ウタㇻ)。 wen menoko/utar orkehe ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ [雅]悪い女ども。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orkew
- オㇿケウ §269 オオカミ (2) orkew (ór-kew)「おㇿケウ」 ⦅足寄、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ormik-'ormik
- オㇿミㇰオㇿミㇰ 【or-mik or-mik】 犬が小声で吠える.ワンワンなどと吠えるのではなく,ウォウォ ウォウォと吠えること.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ormomekar
- オㇿモメカㇻ 【or-momekar】 なじる:相手に聞こえないような低い声で悪口を言う,ぶつぶつ言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- oro
- オロ 【位名】[所](概は or オㇿ)…の所、 …の中、 そこ。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りひらいてそこに人口の多い町がある。 ku=patoye arka akus oro tasaske クパトイェ アㇻカ アクㇱ オロ タサㇱケ 私の唇が痛くなったがそこがヒリヒリする。(W) oro ta iyorot=an a kotan オロ タ イヨロッアン ア コタン そこで皆と一緒に住んでいた村=皆と一緒に住んでいた村。(S) oro oytak オロ オイタㇰ ☞or(o) oytak オㇿ/オロ オイタㇰ。 oro utaspa オロ ウタㇱパ ☞or(o) utaspa オㇿウタㇱパ/オロウタㇱパ (出典:田村、方言:沙流)
- oro ci=kus isam kane
- オロ チクㇱ イサㇺ カネ 【oro ci=kus isam kane】 運が悪い,どこまでも不運である.▷オロ=そこ チ=私たち クㇱ=通る イサㇺ=ない →通る所もない イヨーハイ オウェヌシ ㇷ゚ アナㇰネ アㇻパ ヒ エピッタ オロチクㇱ イサㇺ カネ ウェン クㇽ ネ=まあ本当かい,運の悪い者は徹頭徹尾少しの道も開けずに悪くなるものだ.ソンノ イヌヌカㇱキ.タㇷ゚イキクㇽ アナㇰネ オロチクシ イサㇺ カネ アㇻパ ヒ エピッタ エカㇱカムイサㇰ=本当にかわいそうだ,今の人は通る所もないほどに行く先々全部運が悪い.ソンノ タパン ハワㇱ ク・ヌ ヒ オラーノ ポーヘネ イヨーハイ シトマレ.ヘマンタ イノンチㇼペ アン ワ ネスン オロチクㇱイサㇺカネ=本当にこの度の話を私が聞いて,なおさらなんとまあ恐ろしいことか.何か人を呪う者たちがいてなのであろうが,そこを通る所もないほどに運が悪い.*日本語であれば「運が悪けりゃ屁までも臭い」に似たような言葉である. (出典:萱野、方言:沙流)
- oro o
- オロ オ 【oro o】 注(つ)ぐ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oro oma
- オロ オマ §389.しぬ(死ぬ)(32)病死する oro oma〔o-ró|o-má オろ・オま〕[oro(その中)+oma(に入る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oro ta
- オロタ 【位名+格助】①そこで、 その場所で。 ☞oro オロ ②その場で。 néa cep e seta oro ta nani ray ネア チェㇷ゚ エ セタ オロ タ ナニ ライ その魚を食べた犬はその場ですぐ死んだ。 ③その中で。 opitta pirka korka oro ta tanike iyotta pirka オピッタ ピㇼカ コㇿカ オロ タ タニケ イヨッタ ピㇼカ みんないいがその中でこれがいちばんいい。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oro ta iyotta
- オロ タ イヨッタ 【orota iyotta】 ここに最も,その中で一番. (出典:萱野、方言:沙流)
- oro wa
- オロ ワ 【位名+格助】①そこから。 ☞oro オロ ②(=or wa オㇿ ワ)(受け身表現の行為者) kamuy opitta oro wa a=i=kóypak カムイ オピッタ オロ ワ アイコイパㇰ 私たちはすべての神々からとがめられる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orohetopo
- オロヘトポ 【oro-hetopo】 そしてまた反対に. オロヘトポ ホシピ=そしてまた戻って行った. (出典:萱野、方言:沙流)
- oromakuttar
- オロマクッタㇻ §029 ハンゴンソウ ななつば (4) oroma-kuttar (o-ró-ma-kut-tar)「オろマクッタㇻ」[oró(その中)omá(に入れる)kúttar(円棒状茎)] 茎 ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- oromakutu
- 『オロマクツ』 §117 オオカサモチ、オニカサモチ (3) oromakutu『オロマクツ』 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- oromun
- オロムン §029 ハンゴンソウ ななつば (2) oro-mun (o-ró-mun)「オろムン」[oro(その中)o(に入れる)mun(草)] 茎葉 ⦅胆振、日高沙流郡saru⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- oronpe
- オロンペ 【名】[oro-un-pe そこ・に生じる・もの][orounpe オロウンペ が早く発音されて縮まった形] 収穫、 みのり。 oronpe an オロンペ アン 収穫がある、 (比喩的に)かいがある。 oronpe ka isam オロンペ カ イサㇺ (=orounpe ka isam オロウンペ カ イサㇺ) 収穫がない、 なんにもならない。 {E: the harvest (season).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oronronke
- オロンロンケ 【o-ronronke】 女性陰部のチック症. オ=陰部 ロンロンケ=チック症 *昭和20年代,隣村の40歳ぐらいのおばさんがにこにこしながら,今夜ね,山仕事に行っているうちの父さんが帰って来るよ,と言うので,どうして分かるの? 手紙でも来たのかい,と聞くと,違うよ,オロンロンケしたの,と言った.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- oropakno
- オロパㇰノ 【oro-pakno】 そこまで.▷オロ=その所 パㇰノ=まで (出典:萱野、方言:沙流)
- oropeka
- オロペカ 【oro-peka】 そこから. オロペカ アㇻパ=そこから行け. (出典:萱野、方言:沙流)
- orosutke
- オロスッケ 【orosutke】 励ます. (出典:萱野、方言:沙流)
- orota
- オロタ 【oro ta】 あそこに,そこに,そこで.▷オロ=所 タ=に,で オロタ アン=あそこにいる.オロタ アㇻパ=あそこへ行け. (出典:萱野、方言:沙流)
- orounpe
- オロウンペ 【名】[oro-un-pe そこ・に生じる・もの] 収穫、 みのり。 orounpe ka isam オロウンペ カ イサㇺ 収穫がない、 なんにもならない。 {E: a harvest; a crop.} (出典:田村、方言:沙流)
- orouspe
- オロウㇱペ 【名】[oro-us-pe そこ・についている・もの]…の話、 その話、 …のうわさ。 ☆参考 oruspe オルㇱペ とも言う。 {E: a talk; a story; a rumour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orowa
- オロワ 【副/接】[oro-wa そこ・から] ①(時間的継起の表現)(=oro wa オロ ワ)それから、 その時から、 その次に ②(話を続けるつなぎの表現)それから。 {E: ①then; after that; next. ②and then; then.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orowano
- オロワノ 【副/接】[orowa-no それから・(副詞形成)] ①(時間的継起の表現)(=oro wano オロ ワノ)それから、 その時から、 その次に。 ②(話を続けるつなぎの表現)それから。 {E: ①then; after that; from that time on. ②then; and then.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orowano
- オロワノ 【orowano】 それから,そして. シネ シトゥ チャッカリ(チ・アッカリ) オロワノ シットゥライヌ・アㇱ ヤアニ ヤアニ リトゥㇽオレウシ・アン クナㇰ ク・ラム ア コㇿカ イワㇰ・アㇱ エアㇱカイ=ひとつの峰を私たちは過ぎた.それから道に迷い危なく危なく途中で泊まるかなあと思ったけれども帰ることができた. (出典:萱野、方言:沙流)
- orowanopo
- オロワノポ 【副】[oro-wa-no-po そこ・から・(副詞形成)・(指小辞)] それからというもの、 その時から。 {E: from that time on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orowaun
- オロワウン 【副】[orowa-un それから・(助辞)] それから、 それからまた(こんなこともある)(話を続け、 発展させる表現)。 {E: from that time on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oroyaciki
- オロヤチキ 【副】[or-oya-ciki そこ・ほかの・…すれば]気がついてみると、 そうか、 なるほど(以前に知らなかったことがわかって、 なぞがとけたときに言う)。 ☆参考 より簡単に、 oyaciki オヤチキ とも言う。 {E: I see! (when one realizes something).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oroyaciki
- オロヤチキ 【or-oyaciki】 知らない. テエータ ク・コㇿ フチ サハ ユㇰチセウンクㇽ コㇿペ ネ ア ヤㇰ ア・イェ クス オロヤチキ ウウタリ ア・ネ ハウェ ネ ワー=ずうっと昔に私の祖母の姉が幾千世(沙流郡門別町)の人と結婚したということであったので,知らなかったが,私とあなたは親戚であったのだね. (出典:萱野、方言:沙流)
- orperere
- オㇿペレレ 【自動(?)】[擬声](熊が苦しがって)ウオーとうなり声を上げる。 {E: the wailing sound of a bear in pain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orsineanta
- オㇿシネアンタ 【or-sine-an-ta】 ある日のこと. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruipene
- オルイペネ ☞oruypene オルイペネ (出典:田村、方言:沙流)
- oruitakur- rutke
- オルイタクㇽルッケ 【自動】[o-ru-ita-kur-rutke その尻・跡・板・(< 影/姿)・ずって動く][雅](島が死んで神になって)木の枝からすべり落ちる。 kamuy sinne/pito sinne/apiskatu apiska/oruitakur/rutke=an na カムイ シンネ/ピト シンネ/アピシカトゥ アピシカ/オルイタクㇽ/ルッケアン ナ 私は(死んで)神になって止まっていた木の枝からすべり落ちた。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- orukessak
- オルケッサㇰ 【自動】[o-ru-kes-sak その尻が・跡・末・を持たない] 跡継ぎがない(死後に供養してくれる人がいない)。 {E: to have no successors, hiers.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orukessak
- オルケッサㇰ 【o-ru-kes-sak】 子孫が絶える.▷オ=そこで ル=道,血統 ケㇱ=残る サㇰ=ない イヨイタクシ セコㇿ ア・イェ イタㇰ カ イタㇰ タクㇷ゚ カ ア・シトマ イヨイタクシㇷ゚ アナㇰネ オルケㇱサㇰペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=人を呪うという言葉は言葉だけでも恐ろしいものだ,人を呪う言葉を知っている者の血統は絶えるものだという.カニ アナㇰネ オルケㇱサㇰペ ク・ネ クス シキナ ピイェヘ ケトイタ(ク・エトイタ) シリ ネ ナ シコㇿ ハワナン(ハワン・アン) コㇿ タㇷ゚ストゥ オイカ ア・チャㇻパ ㇷ゚ ネ=私は子孫の絶えた者なので,ガマ草の種を蒔くのだよ,と言いながら肩越しに後ろへ種を蒔き散らすものだ.*野草の種を蒔く時は真正面に向いて蒔くものではない.その理由は野草というものは繁殖力が旺盛なので,蒔かれた場所に食べ物がなくなると種を蒔いた人間の子孫まで食い尽くす.それが恐ろしいので種を蒔く時から「俺は子も孫もいない者だよ」と嘘を言う.そうするとその草は人間の子孫を食うのを諦めてそこにある物を食べているものだというふうに考えられていた.まじない言葉のひとつである. (出典:萱野、方言:沙流)
- orun
- オルン 【or-un】 (〜の所)ヘ,〜を. タㇷ゚ エシㇼ パㇰノ チセ ソイ タ アン ワ ク・ヌカㇻ アㇷ゚ チセ オルン アフン ワ ネ ノイネ チセ ソイ タ イサㇺ ワ=ついさきほどまで家の外でいたのを私は見たが,家へ入ったらしく,家の外にいないよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruncikap
- ウォルンチカㇷ゚ §418 (その他の鳥名) wor-un-cikap (wór-un-či-kap)「うォルンチカㇷ゚」[<wor-un-cikap(水・の・鳥)] ⦅幌別⦆水鳥 (出典:知里動物編、方言:)
- orunpe
- オルンペ 【名】[oro-un-pe そこ・につく・もの][orounpe オロウンペ が早く発音されて縮まった形]収穫、 みのり。 orunpe ka isam オルンペ カ イサㇺ みのりがない、 なんにもならない。 {E: a harvest; a crop.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orupitne
- オルピッネ 【o-ru-pit-ne】 裸の状態である,抜き身の刃物,裸. ポンペ カ インネ ㇷ゚ エ・ネㇷ゚キ ウㇱケ タ エエン ノタコㇷ゚ オルピッネ ノ アン ナ.エヤㇺ ワ オラー カ イペ アニー=小さい子供が大勢いるのにお前が仕事していた所に鋭利な刃物が裸のままであるぞ.しまってから食事をしなさい.*彫刻を本業にしていた時,母に言われた言葉だった. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruskur
- オルㇱクㇽ 【自動】[o-rus-kur そこに・毛皮・影/姿](?) (殺した熊の頭を上座に据えてあるものに関して)毛皮がついている。 oruskur maratto オルㇱクㇽ マラット 毛皮がついたままの熊の頭。 {E: for a dead bear to have it's fur still attached.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oruskurmarapto
- オルㇱクㇽマラㇷ゚ト 【o-rus-kur-marapto】 後ろに毛皮のついた熊の頭.▷オ=それ ルㇱ=毛皮 クㇽ=ついたまま マラㇷ゚ト=熊の頭 (出典:萱野、方言:沙流)
- oruspe
- オルㇱペ 【or-us-pe】 噂話. ク・ポホー タパン ハワㇱ エウン イカ エカランケ ナ.ア・シトマ オルㇱペ ネ ナ=息子よ,この話へは絶対近づくではないぞ.恐ろしい噂だよ.タパン ハワㇱ アナㇰネ サウレ オルㇱペ ソモ ネ クス コタンコㇿクㇽ ア・エサラマ=この問題はやさしい話ではないので村おさに任せよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruspe(he)
- オルㇱペ(ヘ) 【名】[所](概はない(?))[or-us-pe …の所・についている・もの] …のこと、 …に関する事柄/話/噂。 (=orouspe オロウㇱペ) k=óruspe ye kor an wa kusu en=nukar akusu nani ye a p eyokkot コルㇱペ イェ コㇿ アン ワ クス エンヌカㇻ アクス ナニ イェ アㇷ゚ エヨッコッ 私のことを言っていたので私を見たらすぐ言っていたのをやめてしまった。(S) {E: a matter, story concerning…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orutomoma
- オルトモマ 【o-ru-tom-oma】 家の近くで便をする:戸外に便所があったため,便所まで行かないで近くで用をたしてしまうこと.▷オ=それ(=便) ルトㇺ=道の近く オマ=入る ハンケノ アン ルカリウシ ウン アㇻパ カ ソモ キ パ ノ オルトモマパ=近くにある便所へ行きもせずにあの者たちは近くで大小便をしている者ら. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruunu
- オルウヌ 【oruunu】 くっついて離れない. ウヌフ オルウヌ=母親にくっついて来る.スチヒ オルウヌ=おばあさんから離れない. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruunu
- オルウヌ 【oruunu】 知っている. タパン イチャン アナㇰネ アッパケ ワノ コルウヌ(ク・オルウヌ) ウㇱケ ネ ナ イテキ エㇰ ヤン=この産卵床(俗にほりともいうサケの卵を生む場所)は最初から私が知っていた所なので,来ないでくれ.シシㇼムカ エトコホ ウェンサㇻ シコㇿ ア・イェ ウㇱケ タ テエータ ワノ アッニ アッ ペ ネ ワ コルウヌ(ク・オルウヌ)=沙流川の上流の悪い沙流川という場所に昔からオヒョウの木がたくさんあって私は知っている.ホクレ ホプニ ワ エウォンネ.シㇼピㇼカ クス ユㇰカルㇱ コルウヌ(ク・オルウヌ) ウㇱケ ウン エチ・トゥラ ナ=さあ早く起きて顔を洗え.天気がいいしマイタケが生えているのを知っている所にお前を連れて行くから.オッコ ヘタ エン・トゥラ.チキサニカルㇱ コルウヌ(ク・オルウヌ) ウㇱケ アン ナ ア・ウㇰ クス アㇻパ・アン ロー=姉よ,さあ一緒に行こう.アカダモキノコ(が出ると)私知っている所があるので,採りに行きましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruypene
- オルイペネ 【自動】[oru-ipe-ne ただ…だけ・中身・である](=oruipene オルイペネ)刀身だけの、 柄のない。 oruypene emus オルイペネ エムㇱ 刀身だけの刀。(S) oruypene tasiro オルイペネ タシロ 刀身だけの剣(「持つとこない、 刃のとこだけの」)。 (S) {E: the blade of a sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- oruypeneemus
- オルイペネエムㇱ 【oruypene-emus】 抜き身の刀,白刀:鞘から抜いた刀の刃.▷オルイペネ=鞘に入れていない エムㇱ=刀 ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ キㇺ タ アン ウェン シケサㇻペ ランマ オルイペネエムㇱ コッカ チョㇿポㇰ タ ヌイナ ワ アン ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=昔話の中では,山にいるならず者は,いつでも抜き身の刀を膝の下へ隠しているものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- orwa
- オㇿワ 【or-wa】 〜から. チセ オㇿワ=家から. (出典:萱野、方言:沙流)
- orwano
- オㇿワノ 【接助】[位名+格助][or-wa-no …のところ・から・(副詞形成)] (=or wano オㇿ ワノ)…のところから、 …から。 ☞or オㇿ、 wano ワノ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osmake oray oray
- オㇱマケ オライ オライ §706.魔にねらわれて何となく不安な気持になる;心がなんとなく落ちつかぬ(1)osmake oray oray〔óš-ma-ke|ó-raǐ-ó-raǐ おㇱマケ・おライ・おライ〕[os-make(その背後、そのたましい)+o(そこで)+ray(死ぬ)+o(そこで)+ray(死ぬ)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osor
- オソㇿ 【名】[概](所は osoro(ho) オソロ(ホ))尻(「けっつ」)。 {E: the buttocks; the hips.} (出典:田村、方言:沙流)
- osor(-o)
- オソㇿ §421.しり(尻);臀部(5)osor(-o)〔o-sór オそㇿ〕[os(尻)+or(所)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osor/osoro(ho)
- オソㇿ/オソロ(ホ) 【osor/osoro(ho)】 尻. (出典:萱野、方言:沙流)
- osorkam
- オソㇿカㇺ 【名】[概](所は osorkami(hi) オソㇿカミ(ヒ))[osor-kam 尻・肉] 尻べた。 (出典:田村、方言:沙流)
- osorkam(-i)
- オソㇿカㇺ §424.尻の肉;臀部の肉(1)osor-kam(-i)〔o-sór-kam オそㇿカㇺ〕[osor(尻)+kam(肉)]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorkam/osorkami(hi)
- オソㇿカㇺ/オソㇿカミ(ヒ) 【osor-kam/-kami(hi)】 尻の肉,脊部の肉. コソㇿカミ(ク・オソㇿカミ)ヒ タ アン フㇷ゚ イェ ヌ ノイネ フマㇱ ナ ヌカㇻ ワ ヌンパ ワ エン・コレ=私の尻にできた腫れ物が膿を持ったようだ,見てしぼってくれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- osorkami ronronke
- オソㇿカミ ロンロンケ §288.けいれんする(痙攣する)(20)尻の肉がひくひくとけいれんする osorkami ronronke〔o-sór-ka-mi|rón-roŋ-ke オそㇿカミ・ろンロンケ〕[osorkami(その尻肉が)、ronronke(ひくひくとする)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorkami(hi)
- オソㇿカミ(ヒ) 【名】[所](概は osorkam オソㇿカㇺ) …の尻べた。 (出典:田村、方言:沙流)
- osorkes
- オソㇿケㇱ 【osor-kes】 とこ尻:寝ている布団の足の方. (出典:萱野、方言:沙流)
- osorkese
- オソㇿケセ 【位名】[所](概はない(?) kese ケセ の概は kes ケㇱ)[osor-kese 尻・の末端[所]] 足の方。 en=osorkese ta an エノソㇿケセ タ アン 私の足のところにある(掛け布団が足の方へ行ってしまったことを言っている)。(S) {E: around, in the area of one's legs, feet.} (出典:田村、方言:沙流)
- osorkikunpe
- オソㇿキクンペ 【osor-kik-un-pe】 月経帯. *ユカㇻの中で大切に育てられている少女が,針仕事の練習のために縫った袋物を,召使い女たちがオソㇿキクンペとして用いる.それを知った少女が両足をばたばたさせて泣きわめく場面がある.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- osorkokumpe
- オソㇿコクンペ §021.赤子のおむつ(1)osorkokumpe〔o-sór-ko-kum-pe オそㇿコクンペ〕[<osor(尻)+ka(の上)+o(につく)+kun(べき)+pe(もの)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorkoma
- オソㇿコマ §076 オショロコマ (1) osorkoma(o-sór-ko-ma)「オそㇿコマ」[「オスルコマ」]⦅藻汐草⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- osorkomap
- オソㇿコマㇷ゚ §327 オニノヤガラ (3) osorkomap (o-sór-ko-map)「オそㇿコマㇷ゚」[osor(尻)ka(の上)oma(にある)p(もの)] 塊茎 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- osorkupa
- オソㇿクパ §189 ハサミムシ(挟虫) (4) osorkupa (o-sór-ku-pa)「オそㇿクパ」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- osoro cuy
- オソロ チュイ §448.すわる(座る)(38)腰をかける osoro cuy〔o-só-ro-čuǐ オそロチュイ〕[その尻を・つく]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osoro(ho)
- オソロホ 【名】[所](概は osor オソㇿ)…の尻、 彼の尻。 hemanta ene osoroho poro ruwe an hi an! ヘマンタ エネ オソロホ ポロ ルウェ アニ アン! なんとまあずいぶんお尻が大きいもんだなあ。(S) {E: the buttocks, hips of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osoroea
- オソロエア §448.すわる(座る)(37)腰をかける osoro-e-a〔o-só-ro-e-a オそロエあ〕[osoro(その尻)+-e-(で)+a(座る)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osoroeimek
- オソロエイメㇰ §317.こうしょく(好色)[である](7)うわきである osoro-e-imek〔o-só-ro-e-ì-mek オそロ・エいメㇰ〕[osoro(その尻)+e(で)+imek(食物を分配する)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorokan(m-i)
- オソロカン §424.尻の肉;臀部の肉(2)osoro-kan(m-i)〔o-só-ro-kan オそロカン〕[<osor-kam↑]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorokar
- オソロカㇻ 【自動】[osoro-kar その尻・を処置する]尻を拭(ふ)く。 hńta kus kanpi e=perpaperpa ruwe an? ikaraski, ani e=etuhukar yakka e=osorokar yakka pirka p フンタ クㇱ カンピ エペㇾパペㇾパ ルウェ アン? イカラㇱキ、 アニ エエトゥフカㇻ ヤッカ エオソロカㇻ ヤッカ ピㇼカㇷ゚ どうして紙をビリビリに破ったの、 もったいない、 それで鼻を拭いてもお尻を拭いてもいいのに。(S) {E: to wipe one's bottom, buttocks.} (出典:田村、方言:沙流)
- osoroke
- オソロケ §062 マグロ (5) osoroke (o-só-ro-ke)「オそロケ」 ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- osorokosne
- オソロコㇱネ §317.こうしょく(好色)[である](6)osoro-kosne〔o-só-ro-koš-ne オそロコㇱネ〕[osoro(その尻)+kosne(軽い)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorpotur(-u)
- オソㇿポトゥㇽ §796.もうこはん(蒙古斑)osor-potur(-u)〔o-sór-po-tur オそㇿ・ポトゥㇽ〕[尻・あざ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorpuy
- オソㇿプイ 【名】[概](所は osorpuye(he) オソㇿプイェ(ヘ))[osor-puy 尻・孔] 肛門。 ☆参考 yorpuy ヨㇿプイ とも言う。 {E: the anus.} (出典:田村、方言:沙流)
- osorpuy(-e)
- オソㇿプイ §319.こうもん(肛門);しりのあな(6)osor-puy(-e)〔o-sór-puǐ オそㇿプイ〕[尻・穴]⦅ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorpuy/osorpuye(he)
- オソㇿプイ/オソㇿプイェ(ヘ) 【osor-puy/-puye(he)】 幽門:胃が十二指腸に続く部分,肛門〔卑〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- osorpuye(he)
- オソㇿプイェ(ヘ) 【名】[所](概は osorpuy オソㇿプイ) …の肛門。 {E: the anus of…} (出典:田村、方言:沙流)
- osorumpe
- オソルンペ §292.月経帯(1)osorumpe〔o-só-rum-pe オそルンペ〕[osor(尻)+un(につく)+pe(もの))⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorusi
- オソルシ 【osor-usi】 腰を掛ける. ▷オソㇿ=尻 ウシ=つける,掛ける(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- osoruspe
- オソルㇱペ §292.月経帯(2)osoruspe〔o-só-ruš-pe オそルㇱペ〕[osor(尻)+us(につく)+pe(もの))⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ossikeporo
- オッシケポロ 【ossike-poro】 利口だ:子供に関して. ホッノ イヨーハイ ネㇷ゚ イェ ヤッカ オッシケポロ ハウェ.チェホタシヌㇷ゚ ネ オアシ=まあたまげた,何を言っても利口な子供だ.行く末に期待と末恐ろしさのある者になりそうだ.ポンペ オラーノ オッシケポロ ㇷ゚ ネ クス ネㇷ゚カ ア・イェ コㇿ キサッタララ オラウン エパルラ=小さい癖に利口なものだから,何か私どもが言うと聞き耳を立てて聞いた話を運んで行く. (出典:萱野、方言:沙流)
- ossikor
- オッシコㇿ 【自動】[ossi-kor 中(この場合、 頭の中、 脳)・を持つ]りこうだ(子どもが)。 {E: (for a child) to be clever.} (出典:田村、方言:沙流)
- otanikor
- オタニコㇿ 【名】[ota-nikor 砂・の(包まれる)中] 海岸の砂浜(「海辺でまあるく陸がひっこんでいるところの陸の方、 草一本生えていない」)。(S) {E: a sandy beach on the shoreline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otasuykor
- オタスイコㇿ §016 ハタハタ (2) otasuykor (o-tá-suy-kor)「オたスイコㇿ」[ota(砂)suy(穴)kor(もつ)] 成魚 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- otkior(n?)-ampayaya
- ソッキオㇿアンパヤヤ §470 タラバガニ sotkior(n?)-ampayaya (sot-ki-or-am-pa-ya-ya)「ソッキオㇿアンパヤヤ」 ⦅網走⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- otokottori
- ノトコットリ §400 (その他の鳥名) noto-kot-tori (no-tó-kot-to-ti)「ノとコットリ」[<noto-kor-tori(凪を・支配する・鳥)] ⦅幌別、沙流⦆【雅】海上に浮かんでいる島群。前項と対句にし用いる。 (出典:知里動物編、方言:)
- otoncikamakorpe
- オトンチカマコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(6)陰部と肛門の間に横に毛の生えている女性性器 otoncikamakorpe〔o-tón-či-ka-ma-kor-pe オとンチカマコㇿペ〕[o(陰部)+toncikama(敷居)+kor(持つ)+-pe(者)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- otoncikamanikorpe
- オトンチカマニコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(7)膣の中に横棒のあるもの otoncikamanikorpe〔o-tón-či-ka-ma-ni-kor-pe オとンチカマニコㇿペ〕[o(陰部が)+toncikamani(敷居を)+kor(もつ)+pe(もの)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- otoritara
- オトリタラ 【副】[otor-itara (?)・(状態が続いていることを表す接尾辞)](音や声が)かすかに、 ぼんやりと。 ☆参考 見えるものについては homaritara ホマリタラ。 (出典:田村、方言:沙流)
- otorunkina
- オトルンキナ §268 ハマハコベ (3) otorunkina (o-tó-run-ki-na)「オとルンキナ」[ota(砂浜)or(の所)un(にある)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otu henkuror
- オトゥ ヘンクロㇿ 【名】[otu henkuror 二つの・(?)](次の慣用表現の中で) otu henkuror koanu オトゥ ヘンクロㇿ コアヌ (ore henkuror オレ ヘンクロㇿ が省略された形。)…を(=…が来たことを)何度もうなずいて喜ぶ。 i=nukar a p sekor, ney wano i=amkir pe koraci, otu henkuror i=koanu i=omap a i=omap a イヌカラㇷ゚ セコㇿ、 ネイ ワノ イアㇺキㇼ ペ コラチ、 オトゥ ヘンクロㇿ イコアヌ イオマパ イオマパ (その神様は)私を見たとたんに、 どこかで私を見て私を前から知っているみたいに、 ニコニコと私を見てうなずきながら大喜びして私をだいたりなでたりしてかわいがってくれた。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu henkuror ore henkuror
- オトゥ ヘンクロㇿ オレ ヘンクロㇿ 【o-tu henkuror o-re henkuror】 そうかそうかとうなずきながら.▷オ=それ トゥ=ふたつ ヘンクロㇿ=うなずき オ=それ レ=三つ ヘンクロㇿ=うなずき (出典:萱野、方言:沙流)
- otu ikinne ore ikinne
- オトゥ イキンネ オレ イキンネ 【o-tu ikir-ne o-re ikir-ne】 2回も3回も. ヘマンタ エㇰ クス オトゥイキンネ オレイキンネ シエトコホ ソンコクㇱテ ハウェアン ケヌコㇱネ(ク・エヌコㇱネ)=何者が来るとて2回も3回も自分が来ることの予定を伝えるのか,私はしゃくにさわる. (出典:萱野、方言:沙流)
- otu iwan suy ore iwan suy
- オトゥ イワン スイ オレ イワン スイ 【o-tu iwan-suy o-re iwan-suy】 ふたつの6回三つの6度:何度も何度も. カニ アナㇰネ テ パㇰノ オトゥ イワンスイ オレ イワンスイ ア・エン・コカンタマ コㇿカ アイヌ コカンタマ カ ケアイカㇷ゚(ク・エアイカㇷ゚)=私は今までふたつの6回三つの6度(何度も何度も)だまされたけれど人をだますことは私はできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- otu kespa ta ore kespa ta
- オトゥ ケㇱパ タ オレ ケㇱパ タ 【o-tu kes-pa ta o-re kes-pa ta】 2年も3年も. イヨーハイ オトゥ ケㇱパ タ オレ ケㇱパ タ エン・コソウㇰ ワ アヌ アイネ イロイケㇱネ タネ パキタ ホシピレ エアイカㇷ゚ シコㇿ ホワーㇻ=たまげたものだ,2年も3年も私から借りておきながら,今になって戻すことができないって,ひえーっ驚いた. (出典:萱野、方言:沙流)
- otu konniki ore konniki
- オトゥ コンニキ オレ コンニキ 【o-tu-kor-niki o-re-kor-niki】 (刀で斬られて)着物がぼろぼろになる. (出典:萱野、方言:沙流)
- otu nonsikay ore nonsikay ukaeruki
- オトゥ ノンシカイ オレ ノンシカイ ウカエルキ §514.つば(唾);よだれ(涎)(7)なまつばを呑み呑みする o-tu non-sikay o-re non-sikay u-ka-e-ruki〔o-tú-non-ši-kaǐ|o-ré-non-ši-kaǐ|u-ká-e-ru-ki オとぅ・ノンシカイ・オれ・ノンシカイ・ウかエルキ〕[o-tu(幾度も幾度も)、non-sikay(なまつば<non-si-kaye-i 唾の砕けたもの、non「つば」 si「[自分を] kaye「砕く」 si-kay「自分を砕く」=「砕ける」 si-kaye-i「砕けたもの」、ただし、sikayには「木釘」の意があり、今の古老の中には釘でも呑むように生唾を呑みこむという意に解している者もあるようである)、o-re(幾度も幾度も)、non-sikay(なまつばを)、u-ka-e(お互い・の上・に、次から次へと引続いて)、ruki(呑みこむ)]「幾度も幾度も生唾を次から次へと呑みこんだ」⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- otu rusittok ore rusittok
- オトゥ ルシットㇰ オレ ルシットㇰ 【o-tu-ru-sittoku o-re-ru-sittok】 九十九折[ユ]:うねうねと折れまがる山道.▷オ=それ トゥ=ふたつ ル=道 シットㇰ=肘 オ=それ レ=三つ ル=道 シットㇰ=肘 (出典:萱野、方言:沙流)
- otu sanaske ore sanaske uwenoye
- オトゥ サナㇱケ オレ サナㇱケ ウウェノイェ 【o-tu-san-aske o-re-san-aske u-e-noye】 礼拝する:両手を前へ出して2度3度礼拝する.アイヌ風の礼拝.▷オ=それ トゥ=ふたつ サン=出る アㇱケ=指 オ=それ レ=三つ サン=出る アㇱケ=指 ウ=互い ウェ=それ ノイェ=ねじり (出典:萱野、方言:沙流)
- otu sasuysir ore sasuysir
- オトゥ サスイシㇼ オレ サスイシㇼ 【o-tu sasuysir o-re sasuysir】 悠久に,永遠に. (出典:萱野、方言:沙流)
- otu siwenpa ore siwenpa sirotappa
- オトゥ シウェンパ オレ シウェンパ シロタッパ 【o-tu-si-wen-pa o-re-si-wenpa sir-otappa】 ひどい悪口を言う.▷オ=それ トゥ=ふたつ シ=本当 ウェン=悪い パ=言葉 オ=それ レ=二つ シ=本当 ウェン=悪い パ=言葉 シㇼ=あたり オタッパ=こぼす,溢れ出させる (出典:萱野、方言:沙流)
- otu tapkanru ore tapkanru
- オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル 【o-tu tapkar-ru o-re tapkar-ru】 ふたつの舞三つの舞.▷オ=それ トゥ=ふたつ タㇷ゚カㇻ=舞 ル=道 オ=それ レ=三つ タㇷ゚カㇻ=舞 ル=道 (出典:萱野、方言:沙流)
- otupkorpe
- オトゥㇷ゚コㇿペ §095.いんぶ(陰部)(11)o-tup-kor-pe〔o-túp-kor-pe オとゥㇷ゚コㇿペ〕[o(陰部)+tup(二つ)+kor(もつ)]⦅ホべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oupoporinne
- オウポポリンネ 【o-upopo-rinne】 若生え(が生える):伐った木の根元から新しく生えた若芽. マタ ア・トゥイェ チクニ アナㇰネ オウポポリンネ ㇷ゚ ネ コㇿカ サㇰ ア・トゥイェ チクニ アナㇰネ ソモ オウポポリンネ ㇷ゚ ネ ワ=冬に伐採した木には若生えが生えるが,夏に伐採した木には若生えは生えないものだ, (出典:萱野、方言:沙流)
- oupsoromare
- オウㇷ゚ソロマレ 【他動】[o-upsor-omare その尻・ふところ・に入れる]ふところにだく。 {E: to hold…to the breast.} (出典:田村、方言:沙流)
- owatcipor,-i/-o
- オワッチポㇿ §432 カエルの卵塊 (3) owat-cipor,-i/-o (o-wát-či-por)「オわッチポㇿ」[<カエル・卵塊] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- oworkoas nupuri
- オウォㇿコアㇱ ヌプリ 【o-wor-ko-as nupuri】 水際の崖. (出典:萱野、方言:沙流)
- oyamicikorpe
- オヤミチコㇿペ §021.子(26)oya-mici-kor-pe〔o-já-mi-či-kor-pe オやミチコㇿペ〕⦅ホロベツ⦆情夫の子;ほまち子。[oya(異る)+mici(父を)+kor(もつ)+-pe(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- oyamokor
- オヤモコㇿ 【自動】[oya-mokor 他の(あの世の)・眠る]眠ったように死ぬ。 {E: to be sound asleep.} (出典:田村、方言:沙流)
- oyamokor
- オヤモコㇿ 【oya-mokor】 死,死ぬ.▷オヤ=別の モコㇿ=眠り →別な眠りとは死ぬということである ク・コㇱマチヒ タネ オンネ ㇷ゚ ク・ネ ナ ネンカネ オヤモコㇿ ク・キ ノイネ シリキ ヒ タ イテキ エン・モソソ アニー.ネノ ネ ヒ タ ア・モソソ コㇿ アンオホㇿ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ナ=息子の嫁よ,私は年寄りなのでもしも別な眠り方(=死)をしようとしても私を起こしたりしないでね.そのような時に目を覚まさせると長患いをするものだそうだから. (出典:萱野、方言:沙流)
- oyamokor(-an)
- オヤモコㇿ §389.しぬ(死ぬ)(16)oya-mokor(-an)〔o-yá-mo-kor オやモコㇿ〕[oya(別様に)+mokor(眠る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oyantamakoro
- オヤンタマコロ §348.産―流産[する](1)oyantama-koro〔o-yán-ta-ma-ko-ro オやンタマコロ〕[oyan(<oya-an 異様な)+tama(<ramat 魂?)+koro(もつ)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oyautorkor
- オヤウトㇿコㇿ §046 カワガレイ;ヌマガレイ (2) oya-utor-kor (o-yá-u-tor-kor)「オやウトㇿコㇿ」[oya(異なる)utor(側)kor(もつ)] 成魚 ⦅礼文、虻田⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- oycarioposore
- オイチャリオポソレ 【他動】[o-icari-oposo-re その尻・ざる・を通りぬける・させる]…をざるでこす。 ☆参考 icari ani oposore イチャリ アニ オポソレ とも言う。 {E: to strain…through a sieve.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Oypepiporo
- オイペピポロ 【名】[< oypepi-poro 食器[所]・大きい](直訳すると)食器が大きい。 (ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の呼び名の一部。) 大茶碗。(Sユーカラ) ☞Kotan sitcire コタン シッチレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oysutoroke
- オイストロケ §802.うちもも;大腿内側部(1)oy-sutoroke〔ói-su-to-ro-ke おイストロケ〕[oy(<om もも)+sut(ねもと)+oro(の内)+ke(所)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oytakor(-an)
- オイタコㇿ §372.じ(痔);痔疾(9)ガッチャキをわずらう oyta-kor(-an)〔óǐ-ta-kor おイタコㇿ〕[ガッチャキを・持つ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pahaporo
- パハポロ 【paha-poro】 年上. エナッカリ(エン・アッカリ) ポンノ パハポロ ノイネ ク・ヤイヌ=俺よりは少し年上らしく私は思った. (出典:萱野、方言:沙流)
- paikirikorsita
- パイキリコㇿシタ §268 イヌ (39) pa-ikiri-kor-sita (pá-i-ki-ri-kor-si-ta)「ぱイキリコㇿシタ」[<pa(頭)ikiri(の線を)kor(もつ)seta(犬)] ⦅美幌⦆頭髪を分けたように真ん中に白い筋のついているイヌ(これは別に凶相ではない) (出典:知里動物編、方言:)
- páipor
- パイポㇿ 【名】[概](所は paiporo(ho) パイポロ(ホ))[pa-ipor 口・顔色] 唇(くちびる)の色。 páipor ka sak kane パイポㇿ カ サㇰ カネ 唇の色も失せるほどに。 {E: the colour of the lips.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- páiporo(ho)
- パイポロ(ホ) 【名】[所](概は paipor パイポㇿ) …の唇の色。 {E: the colour of the lips of…} (出典:田村、方言:沙流)
- pake poro
- パケ ポロ §059.頭でっかちである(1)pake poro〔pá-ke|po-róぱケ・ポろ〕[頭が・大きくある]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pakeporo
- パケポロ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (19) pakeporo (pá-ke-po-ro)「ぱケポロ」[<pake(頭)poro(大きい)] ⦅美幌⦆[=samakakke] (出典:知里動物編、方言:)
- pakeporo
- パケポロ §060 ウグイ (11) pakeporo (pá-ke-po-ro)「ぱケポロ」[<pake(頭)poro(大きい)] ⦅白糠⦆赤腹の大きいもの (出典:知里動物編、方言:)
- pakeskor
- パケㇱコㇿ 【pakes-kor】 杯を女に渡す:お祈りの後に女に杯を渡す. イク マラㇷ゚ト アニ(アン ヒ) タ アナㇰネ カムイノミ オカ タ ヤイカタ マチヒ ネ ヤ オシッコテ メノコネヤ ア・パケㇱコレ ネ ヒ タ アナㇰネ ウタㇻ オピッタ ヌ パ クニネ ア・ホトゥイェカㇻ ペ ネ=酒宴の席の場合は,神々を祭った後自分の妻や恋人などに杯を渡すが.その時は人々全部が聞こえるように呼ぶものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- pakeutorke
- パケウトㇿケ §057.頭の側面;側頭部(4)pake-utorke〔pá-ke-u-tòr-ke ぱケ・ウとㇿケ〕[頭・側部]⦅ヒダカ東半⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pákorkamuy
- パコㇿカムイ 【名】[pa-kor-kamuy 伝染病の気・を持つ・神] 天然痘の神、 疱瘡(ほうそう)神。 {E: the god of smallpox.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pakorkamuy
- パコㇿカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(11)疱瘡神 pa-kor-kamuy〔pá-kor-ka-muǐ ぱコㇿカムイ〕[pa(年を)+kor(支配する)+kamuy(魔神)]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- panketonne koro
- パンケトンネ コロ §034.結婚(する)(37)panketonne koro〔páŋ-ke-ton-ne|ko-ró ぱンケトンネ・コろ〕⦅マオカ⦆【雅】妻にする。"i-panketonne an-koro"「彼女を妻に我持った」。[<panke(しもての)+tom(体)+ne(として)+kor(持つ);panketomは「下座に並んで座る者」すなわち「妻」を指すかと思われる;‘妻として持つ'の意]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- pankiretoh koraye
- パンキレトㇹ コライェ §034.結婚(する)(36)pankiretoh ko-raye〔páŋ-ki-re-toh|ko-rá-je ぱンキレトㇹ・コらイェ〕⦅ニイトイ⦆【雅】妻にならせる。"kamuy pon-menoko i-ehose ka inkara pokayayniwkesite. tampe renkayne Hankaruru nispa kon turesi i-pankiretoh i-ko-raye manu."「神のように美しい少女は私に見とれて私から目を離すこともできなかった。それゆえにハンカルルの酋長はその妹を私の妻にくれてよこした」。[<pan(しもての)+kiretok(膝の先、膝もと)+ko(に)+raye(押しやる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- pannikotor(-o)
- パンニコトㇿ §316.こうこうがい(硬口蓋)(3)pannikotor(-o)〔pán-ni-ko-tor ぱンニコトㇿ〕[pan(<par口)+nikotor(↑)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- panore
- パノレ 【panore】 口先だけ,うわべだけの言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- panoreeaskay
- パノレエアㇱカイ 【panore-easkay】 お世辞がうまい. (出典:萱野、方言:沙流)
- panorep
- パノレㇷ゚ 【panore-p】 口先だけの言葉の者,口はうまいが信用されない者. (出典:萱野、方言:沙流)
- papiror'oitak/ukopapiror'oitak
- パピロㇿオイタㇰ/ウコパピロㇿオイタㇰ 【papiror-o-itak/u-ko-papiror-o-itak】 ひそひそ話,相手の耳に口をつけるようにして言う,側の人にも聞こえないように言う. ▷パピロㇿ=ひそひそと オイタㇰ=それを言う ソンノネヤメノコウタㇻ スイネンカ オハイケカㇻパ ウコパピロㇿオイタㇰ コㇿオカ=本当にあの女たちはまだ誰かの悪口を言っていて,二人でひそひそ話をしている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- paporo ikokka
- パポロ イコッカ §798.もうろく[する](1)pa-poro ikokka〔pa-á-po-ro|i-kók-ka パあポロ・イこッカ〕[pa-poro(老いる、pa 年令、poro 多くなる)、i-(それが)+kokka(ばかになる)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- paporoaynu
- パポロアイヌ §008.老翁(11)pa-poro-aynu〔pá-po-ro-aǐ-nu ぱポロアイヌ)⦅クッシャロ、シラウラ⦆老翁;老爺。[(年・多い・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- parasekor
- パラセコㇿ 【間投】いい気味だ。 paraːsekor! パラーセコㇿ! やあい、 いい気味だ。 {E: it serves you, him, her, etc. right!} (出典:田村、方言:沙流)
- parasekor
- パラーセコㇿ 【para sekor】 いい気持ちだ,ざまあみやがれ.腹いせ. エネ リㇰ タ リㇰ タ インカㇻ コㇿ アナㇷ゚(アン アㇷ゚) ア・コソトゥイェ ハウェ.パラーセコㇿ=あれほど威張っていた者,ある物全部取られたという.ざまあみやがれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- paratekkotor
- パラテッコトㇿ 【名】[paratek-kotor 手(手首から先)・の内側の面] 手のひら(掌)(=tekkotor テッコトㇿ)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- parkosomomokor
- パㇻコソモモコㇿ 【par-ko-somo-mokor】 腹がすいて眠れない.▷パㇻ=口 コ=それ ソモ=(否定) モコㇿ=眠る →口のために眠らない (出典:萱野、方言:沙流)
- paroho usat oma pekor
- パロホ ウサッ オマ ペコㇿ 【paroho usat oma pekor】 ぺらぺら口に燠でも入ったように早口でしゃべりまくる.▷パロホ=口 ウサッ=燠 オマ=入った ペコㇿ=ように イヨーハイ ヘマンタ アン ワ パロホ ウサッ オマ ペコㇿ エパㇻコヤコヤ=まああきれた,あれは何者だ口に燠でも入ったようにまくしたてて. (出典:萱野、方言:沙流)
- parorekte
- パロレㇰテ §265.口を鳴らす[舌打ちして]paro-rekte〔pa-ró-rek-te パろ・レㇰテ〕[その口を・鳴らす]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- paroruy
- パロルイ 【自動】[paro-ruy 口[所]・激しい] おしゃべりだ(口数が多い)。 {E: to be talkative.} (出典:田村、方言:沙流)
- parumpeutorsam(-a)
- パルンペウトㇿサㇺ §378.舌のふち;舌縁parumpe-utorsam(-a)〔pa-rúm-pe-u-tòr-sam パるンペウトㇿサㇺ〕[舌・側]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- paskuntori
- パㇱクントリ §299 ハシボソガラス 関(5) paskuntori (pás-kun-to-ri)「ぱㇱクントリ」[<paskur-tori(からす・どり)] ⦅白浦⦆【祈詞】からす (出典:知里動物編、方言:)
- patcaskor
- パッチャㇱコㇿ 【自動】[par-cas-kor 口・走る(こと)・を持つ]口がうまい(たとえば、 うまいことを言って一つしかないりんごを十ぐらいと交換する等)。 {E: to be a good talker.} (出典:田村、方言:沙流)
- pautorke
- パウトㇿケ §057.頭の側面;側頭部(3)pa-utorke〔pá-u-tòr-ke ぱ・ウとㇿケ〕[pa(頭)+utor(わき)+ke(所)]⦅ウラカワ、サマニ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pawcikor(-an)
- パウチコㇿ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(21)pawci-kor(-an)〔páŭ-či-kor ぱウチコㇿ〕[pawci(淫魔を)+kor(もつ)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pawcikorpe
- パウチコㇿペ 【pawci-kor-pe】 淫乱者. ヤイカタ アナㇰネ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ ペ ソモ ネ コㇿカ テエータ パウチコㇿペ アトゥㇱパ ワ ホユッパ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=私自身の目で見たものではないけれど,ずうっと昔に淫乱集団が裸で走っていたものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- pawetokkor
- パウェトッコㇿ 【自動】[pawetok-kor 雄弁さ・を持つ] 雄弁である、 弁舌が上手である。 {E: to be eloquent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pawetokkor
- パウェトッコㇿ 【pa-etok-kor】 雄弁である(人). ソンノ ウタㇻパ シノ ウタㇻパ ネ ㇷ゚ ネ クス ア・エリㇰナヌカㇻ カシウン パウェトッコㇿ ハウェ ポーヘネ コトㇺ シリ=本当の首領,まことの首領であるので.皆が見上げるその上へ雄弁なこと,なおさら似合うこと. (出典:萱野、方言:沙流)
- peciiwor
- ペチイウォㇿ 【peciiwor】 魚を獲りに行く川,(川の)漁場. (出典:萱野、方言:沙流)
- peciwor
- ペチウォㇿ 【名】(=pet iwor ペッ イウォㇿ) ①川沿いの土地。 ②川によって区分されている領域。(S) ☆参考 petruwor ペッルウォㇿ は河川の浸食した川沿いの低地全体。 {E: ①the area along a river. ②areas differentiated according to a river???.} (出典:田村、方言:沙流)
- peciwor
- ペチウォㇿ 【peciwor】 川の中. (出典:萱野、方言:沙流)
- pekor
- ペコㇿ 【接助】…するみたいに、 …するかのように。 a=eyáykopuntek pekor hawean=an アエヤイコプンテㇰ ペコㇿ ハウェアナン 私はそれをさも喜んでいるかのように言った。(KK民話) ittotuk pekor e=poro イットトゥㇰ ペコㇿ エポロ あなたはまるで一日で育つみたいにどんどん大きくなる。(W神謡語り) hetopo ukoyki ne pekor, ukotumuwen ne pekor ki wa kusu ヘトポ ウコイキ ネ ペコㇿ、 ウコトゥムウェン ネ ペコㇿ キ ワ クス また逆もどりして戦争みたいに仲たがいみたいにしたから。(S言い伝え) ☆参考 別の事がら(行為/できごと)に類似していることを表す比較の表現の一つ。 事実に反することや事実かどうかわからないことに比較する場合が多いが、 いつもそうと決まってはいない。 ☆参考 類似を表す語はいろいろあるが、 最もよく使われる néno ネノ《…のように、 …に似て》は名詞/名詞句を受ける。 koraci コラチ《…とそっくりに、 …のとおりに》も多くの場合名詞/名詞句を受ける。 ápekor アペコㇿ《…したかのように》は pekor ペコㇿ と同じく動詞句を受ける接続助詞だが、 ニュアンスは異なる。 noyne ノイネ、 kotom コトㇺ は動詞句を受ける接続助詞だが、 これらとは違って類似を表すのではなく推測を表す。 ☞ápekor アペコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pekor
- ペコㇿ 【pekor】 ふり(をする):それらしく装うこと,〜のように,〜らしく. イテキ イテキ ネㇷ゚キ パ カ ソモ キ ノ エㇷ゚ イサㇺ パ ヤㇰ イェ イヤフㇷ゚ペ コラチ イキ パ ア・エラムニㇱテ ペコㇿ ア・カㇻ ヤㇰ イキヤーヌン ネㇷ゚キ パ ナ=だめだめ,働きもしないで食べ物がないと言って乞食のようにしている,冷たい態度をとるふりをしてやったほうがもしやのこと働くから.アㇻパ ペコㇿ イキ ソモ ペコㇿ イキ ワ アㇱ ワ アナㇷ゚(アン アㇷ゚) ラムユㇷ゚コサヌ ワ ホユプ ワ アㇻパ=行くようなふり,行かないようなふりをして立っていたが,考えが決まり走って行った. (出典:萱野、方言:沙流)
- pekorpekor
- ペコㇿペコㇿ 【pekor pekor】 さっとさっと. (出典:萱野、方言:沙流)
- Penakori
- ペナコリ 【名】[地名] 沙流川中流の、いまの二風谷の川上側の集落。 ☆参考 kori コリ はフキのことだと言う土地の人もいたが、フキは kor コㇿ である。 語源は不明だが前半部分は「川上」と解されて、土地の人は「川上」姓となった。 (出典:田村、方言:沙流)
- pencor(-o)
- ペンチョㇿ §224.からだ(体);躯幹(13)上体 pen-cor(-o)〔pén-čor 舳ンチョㇿ〕[pen(上方の)+cor(?)]⦅ホロべツ、サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, pp.497, 545】 (出典:知里人間編I、方言:)
- penramkotoro
- ペンラㇺコトロ 【名】[所](概は未出、 kotoro コトロ の概は kotor コトㇿ)[penram-kotoro 胸・内面] 胸の中、 内面。 {E: the internal chest.} (出典:田村、方言:沙流)
- petesoro
- ペテソロ 【副】[pet-esoro 川・に沿って][神謡] 川に沿って。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- petorun'ampayayap
- ペトルンアンパヤヤㇷ゚ 【pet-or-un-ampayayap】 モクズガニ. (出典:萱野、方言:沙流)
- petoruncep
- ぺトルンチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(1) petoruncep(pé-to-run-cep)「ぺトルンチェㇷ゚」[pet(川)or(中)un(にいる)cep(サケ)]産卵のため川へ入って来たサケ。⦅幌別、東静内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petoruncikap
- ぺトルンチカㇷ゚ §348 マガ (6) petorun-cikap (pé-to-run-či-kap)「ぺトルンチカㇷ゚」[<pet-or-un-cikap(川・中・にいる・鳥)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petoruncimakani
- ぺトルンチマカニ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (2) petorun-cimakani (pé-to-run-ci-ma-ka-ni)「ぺトルンチマカニ」[pet(川)or(中)un(にいる)cimakani(カジカ)] 成魚 ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petorunhorkaterkepe
- ペトルンホㇿカテㇾケペ 【pet-or-un-horka-terke-pe】 川エビ類. (出典:萱野、方言:沙流)
- petorunkuruni
- ペトルンクルニ §318 デロ ドロノキ (5) petorun-kuruni (pé-to-run-ku-ru-ni)「ぺトルン・クルニ」[pet(川)or(の中)un(にある)kurunni(魔の木?)] 茎 ⦅屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- petorunponcimakani
- ペトルンポンチマカニ 【pet-or-un-pon-cimakani】 ごだっぺ (出典:萱野、方言:沙流)
- petorunponcimakani
- ぺトルンポンチマカニ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (3) petorun-pon-cimakani (pé-to-run-pon-cimakani)「ぺトルンポンチマカニ」[pet(川)or(中)un(にいる)pon(小さい)cimakani(カジカ)] 成魚 ⦅長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petorunsamampe
- ぺトルンサマンペ §046 カワガレイ;ヌマガレイ (1) petorun-samampe (pé-to-run-sa-mam-pe)「ぺトルンサマンペ」[pet(川)or(中)un(にいる)samampe(カレイ)] 成魚 ⦅美幌、長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petorunsei
- ぺトルンセイ §218 カワシンジュガイ (12) petorun-sei (pé-to-run-sey)「ぺトルンセイ」 ⦅美幌⦆カラス貝、川のカラス貝 (出典:知里動物編、方言:)
- petorunsey
- ペトルンセイ §218 カワシンジュガイ (24) petorun-sey (pe-to-run-sey)「ペトルンセイ」 ⦅美幌⦆カラスガイ (出典:知里動物編、方言:)
- petruor
- ペッルオㇿ 【pet-ruor】 川原. (出典:萱野、方言:沙流)
- petruwor
- ペッルウォㇿ 【名】[pet-ru-or 川・道・のところ] 川筋の低地のところ(水のない部分も含む)(=petru or ペッル オㇿ)。 {E: lowlands along the course of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- pikankoraci
- ピカンコラチ 【pikan-koraci】 それと同じ,かくのごとし,このように[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- pinkikotor(-o)
- ピンキコトㇿ §802.うちもも;大腿内側部(4)股の内側、内股 pinkikotor(-o)〔píŋ-ki-ko-tór ぴンキ・コとㇿ〕[pinki(股)+kotor(内面)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pintoro
- ピントロ 【名】[< 日本語 ビードロ] ガラス。 a=kunnere pintoro ani herikasi cup or un inkar=an アクンネレ ピントロ アニ ヘリカシ チュポルン インカラン 私たちはみんな黒くいぶしたガラスで太陽の方を見上げた。(W会話) {E: glass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Pipaikorosikiaraka
- ピパイコロシキアラカ §218 カワシンジュガイ (9) Pipa-ikoro-sikiaraka (pi-pa-i-ko-ro-si-ki-a-ra-ka)「ピパイコロシキアラカ」 ⦅鵜城⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- pipaikorosikiaraka
- ピパイコロシキアラカ §218 カワシンジュガイ (23) pipa-ikoro-sikiaraka (pi-pa-i-ko-ro-si-ki-a-ra-ka)「ピパイコロシキアラカ」 ⦅鵜城⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- pirakotor
- ピラコトㇿ 【名】[pira-kotor 崖・面]崖面。 {E: the face of a cliff.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirka mokor iannoyekar
- ピㇼカ モコㇿ イアンノイェカㇻ §563.ねむる(眠る)(7)熟睡する pirka mokor i-annoyekar〔pír-ka|mo-kór|i-án-no-je-kar ぴㇼカ・モこㇿ・イあンノイェカㇻ〕[pirka(よい)+mokor(眠りが)+i(我に、彼に)+an(<ar 全く)+noyekar(からみつく)]⦅ホロベツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- pirkakor
- ピㇼカコㇿ 【他動】[pirka-kor よい・を持つ] …をよく育てる、 …を大切にかわいがる。 i=pirkakor kor oka=an イピㇼカコㇿ コㇿ オカアン (おじいさんに)大切にかわいがられながら一緒に暮らしていた。(W民話) {E: to bring up, raise…well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pise poro
- ピセ ポロ §556.にんしん(姙娠)(6)pise poro〔pi-sé|po-ró ピせポロ〕[pise(腹)+poro(大きい)⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- piseporo
- ピセポロ §634.腹がふくれている;地腹が大きいpise-poro〔pi-sé|po-ro ピせ・ポロ〕[pise(ふくれた腹)+poro(大きい)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- píyororo
- ピヨロロ 【間投】ピーヒョロロ(トンビ(?)の鳴き声の擬音)。 {E: a kite (bird).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- píyororo
- ピヨロロ 【名】[幼][動物] トンビ(?)。 〔知分類になし〕 {E: a kite (bird).} (出典:田村、方言:沙流)
- píyororo-cikap
- ピヨロロチカㇷ゚ 【名】[piyororo-cikap (鳴き声の擬音)・鳥][動物] (トンビの呼び名(?)) ☆参考 これと別に、 トンビの名称らしい yattuy ヤットゥイ という語がある。 〔知分類になし〕 {E: a kite( bird).} (出典:田村、方言:沙流)
- poikoni ohoro
- ポイコニ オホロ §347.産―難産[する](2)難産する po-ikoni ohoro〔pó:-i-ko-ni|o-hó-ro ぽーイコニ・オほロ〕[陣痛が・久しくなる]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- poikoni ohoro aynu
- ポイコニ オホロ アイヌ §347.産―難産[する](3)難産に苦しむ女 po-ikoni ohoro aynu〔pó:-i-ko-ni|o-hó-ro|áǐ-nu ぽーイコニ・オほロ・あイヌ〕[陣痛・久しい・人]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pókor
- ポコㇿ 【自動】[po-kor 子・を持つ] 子を持つ、 子を産む、 子の親になる(「子どもを持つ」)。 (人間も動物も) ku=kor seta pókor クコㇿ セタ ポコㇿ 私の犬が子を生んだ。(S) {E: to give birth to a child; become a parent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pokor
- ポコㇿ 【po-kor】 (子供を)産む. (出典:萱野、方言:沙流)
- pokor(-an)
- ポコㇿ §342.さん(産)―お産する;産む;分娩する(1)po-kor(-an)〔pó-kor ぽコㇿ〕[po(子)+kor(持つ)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pókor-eykoytupa
- ポコㇿエイコイトゥパ 【自動】[po-kor-e-ikoytupa 子・を持つ・ことについて・不自由して欲している] 子どもがいなくて子どもがほしい、 子どもをほしがる。 pókor-eykoytupa=an ポコㇿエイコイトゥパアン 私は子どもがほしくてたまらなかった。(W民話) {E: to want a child.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pokoro ikasiw
- ポコロ イカシウ §357.産―産婆する;助産する;とりあげる(6)pokoro ikasiw〔pó:-ko-ro|i-ká-šiŭ ぽーコロ・イかシゥ〕[pokoro(分娩)+ikasiw(手助けする)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pokoro(-an)
- ポコロ §342.さん(産)―お産する;産む;分娩する(2)po-koro(-an)〔pó:-ko-ro ぽーコロ〕[<po-kor]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pokorokaewen
- ポコロカエウェン §367.産―産後の痛み;あとばらやむ(2)pokor-oka-e-wen〔pó-kor-o-ká-e-wén ぽコㇿ・オか・エうぇン〕[pokor(分娩)+oka(終了後)+e(において)+wen(悪い、病む)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pokorokakepirka
- ポコロカケピㇼカ §369.産―産後の肥立ちがよい(1)pokor-okake-pirka〔pó-ko-ro-kà-ke-pìr-ka ぽコロかケ・ぴㇼカ〕[pokor(分娩した)+okake(後)+pirka(よい)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pokorokakewen
- ポコロカケウェン §370.産―産後の肥立がよくない(1)pokor-okake-wen〔pó-kor|o-ká-ke|wén ぽコㇿ・オかケ・うぇン〕[pokor(分娩した)+okake(後が)+wen(悪い)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ponkor
- ポンコㇿ §059 フナ (4) pon-kor (pon-kor)「ポンコㇿ」 ⦅多来加⦆(渋 p. 86) (出典:知里動物編、方言:)
- ponmatkor
- ポンマッコㇿ 【自動】[ponmat-kor 第二の妻・を持つ] 二人目の妻(本妻以外の妻、 「めかけ」)を持つ。 {E: to take, have a second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponmatkore
- ポンマッコレ 【他動】[自動使役][ponmatkor-e 第二の妻を持つ・させる] 二人目の妻(本妻以外の妻、 「めかけ」)を持たせる。 hokuhu ponmatkore kusu ye ホクフ ポンマッコレ クス イェ (妻が)夫に「めかけ」を持ってくださいと言った。(W民話) {E: to let take a second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponmottoykor
- ポンモットイコㇿ §309 シジュウカラ (5) pon-mottoykor (pón-mot-toy-kor)「ぽンモットイコㇿ」[<pon(小さい)mottoy(下着)kor(もつ)、腹が黒いからそういうと。] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ponnoporo
- ポンノポロ 【pon no poro】 少し大きい,わずかに大きい. ▷ポンノ=少し ポロ=大きい(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ponnumakirawkorpe
- ポンヌマキラウコㇿペ §289 シカ (7) ponnumakirawkorpe (pón-nu-ma-ki-raw-kor-pe)「ぽンヌマキラウコㇿペ」[<pon(小さい)numa(毛)kiraw(つの)kor(もつ)-pe(もの)]角の生えかけた二歳の雄⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- popmawkoroski
- ポㇷ゚マウコロㇱキ 【自動】[pop-maw-ko-roski 煮立つ・気・が・立つ] 熱がひどく高く上がる。 {E: to have a high fever.} (出典:田村、方言:沙流)
- popmawkoroski
- ポㇷ゚マウコロㇱキ §560.ねつ(熱)(6)熱が出る popmaw-ko-roski〔póp-maŭ-ko-roš-ki ぽㇷ゚マウコロㇱキ〕[pop-maw(熱気が)+ko(そこに)+roski(群がり立つ)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- popporose
- ポッポロセ 【popporose】 肌にぶつぶつが出来る. (出典:萱野、方言:沙流)
- popukurukorohekaci
- ポプクルコロヘカチ §361.産―胞衣を被って生れた子;袋子;幸帽児(2)po-pukuru-koro-hekaci〔pó-pu-ku-ru|ko-ró|he-ká-či ぽプクル・コろ・へかチ〕[えな・持つ・子]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- popukurukorohetukuhekaci
- ポプクルコロヘトゥクヘカチ §361.産―胞衣を被って生れた子;袋子;幸帽児(1)po-pukuru-koro-hetuku-hekaci〔pó-pu-ku-ru|ko-ró|he-tú-ku|he-ká-či ぽプクル・コろ・へとぅク・へかチ〕[po-pukuru(胞衣)+koro(持ち)+heuku(生れた)+hekaci(子)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- poririw
- ポりリウ §371 カラフトライチョウ (1) poririw (po-rí-riw)「ポりリウ」 ⦅富内、白浦、多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- poriyakina
- ポリヤキナ §028 エゾオグルマ (2) poriya-kina (po-rí-ya-ki-na)「ポりヤキナ」 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- porke
- ポㇿケ 【名】掘割。 {E: a ditch; a canal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- porketuye
- ポㇿケトゥイェ 【自動】[porke-tuye 掘割・…を切る] 掘割を切る。 {E: to dig a ditch.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poro
- ポロ 【自動】大きい、 大きくなる、 年上のほうの、 かさが多い、 (川の水が)ふえる。 poro cise ポロ チセ 大きい家。 cikap kasuno poro cikap チカㇷ゚ カスノ ポロ チカㇷ゚ 普通の鳥よりもっと大きい鳥(=とても大きな鳥)。 poro sayo ポロ サヨ たくさんのおかゆ。 poro wakka ポロ ワッカ 大水(洪水)。 poro paraparak an ポロ パラパラㇰ アン (引用文中)私は大泣きをした、 大声で泣き叫んだ。(HC民話) poro a=yupí ポロ アユピ 私の(二人以上いる兄のうちの)年上の兄。 poro acapo ポロ アチャポ 二人いるおじのうち年上のほうのおじ。 poro serke ポロ セㇾケ 大部分、 大半。 poro sike ki ポロ シケ キ 大きな/たくさんの荷物を背負う。 e=poro yakun エポロ ヤクン あなたが大きくなったら。 wakka poro ワッカ ポロ (川の)水がふえる。(S) ☆対語 pon ポン 小さい、 少ない。 ☆参考 kiyanne キヤンネ 年上である。 {E: to be, become big, large, many.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poro
- ポロ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(11)poro〔po-ró ポろ〕⦅H. S. K.⦆親である;親の;年多い;多い;大きい。[<pono*<ponu*(子を・持つ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- poro
- ポロ §018.親(14)poro〔po-ró ポろ〕⦅H. S.⦆親の。[<po-nu(子を・持っている)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- poro 1
- ポロ 【poro】 ①大きい. ポロペッ=大きい川.ポロチセ=大きい家.ポロクㇽ=老人. (出典:萱野、方言:沙流)
- poro 2
- ポロ 【poro】 ②増える,大きくなる,多くなる. ポロワッカ アン=洪水になった. (出典:萱野、方言:沙流)
- poro maciya
- ポロ マチヤ 【名】[大きい・市街地] 大都会、 大都市。 tono patek oka poro maciya oro wa e=apkas hi an yak ku=nu ruwe ne トノ パテㇰ オカ ポロ マチヤ オロ ワ エアㇷ゚カシ アン ヤㇰ クヌ ルウェ ネ あなたが和人の方々ばかりが住む大都会から旅して来たのだと私は聞いた。(NZ挨拶) {E: a capital, major city.} (出典:田村、方言:沙流)
- poro-saranip
- ポロサラニㇷ゚ 【名】[大きい・木の皮の繊維を編んでつくった袋]大袋。 ☆参考 ただの大きい サラニㇷ゚ ではない。 かますでもない。 米俵二つくらいの大きさで、 ヒエの穂摘みをしたときにその穂を入れておくので ica-saranip イチャサラニㇷ゚ とも言う。 ユーカラでは totta トッタ と言う。 ☆参考 材料やつくり方は不明。 ☆参考 poy-saranip ポイサラニㇷ゚ は「小出し」。 ☞saranip サラニㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
- poroaca
- ポロアチャ §027.伯父、叔父(7)poro-aca〔po-ró-a-ča ポろアチャ〕⦅ホロベツ⦆【常】伯父。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- poroaskepet
- ポロアㇱケペッ 【poro-askepet】 親指. (出典:萱野、方言:沙流)
- poroaskepet(c-i)
- ポロアㇱケペッ §819.おやゆび(1)poro-askepet(c-i)〔po-ró-aš-ke-pet ポろ・アㇱケペッ〕[poro(親の、大きい)+askepet(指)]⦅テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- poroaspeket(c-i)
- ポロアㇱペケッ §819.おやゆび(2)poro-aspeket(c-i)〔po-ró-aš-pe-ket ポろ・アㇱペケッ〕[親の・指]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- poroaynu
- ポロアイヌ Ⅱ_§002.おとこ(男)(8)poro-aynu〔po-ró-aǐ-nu ポろアイヌ〕⦅カラフト⦆①おとな。②おとなの男。[poro(大きい、親である)、aynu(人、男)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- porocaca
- ポロチャチャ §008.老翁(3)poro-caca〔po-ró-ča-ča ポろチャチャ〕⦅S.⦆老翁。[(はなはだしい・じじい)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- poroconpa
- ポロチョンパ 【名】[poro-conpa 大きい(役の高い)・帳場係] 松前時代(?)の役職の一種、 帳場係長。 ☆対語 ponconpa ポンチョンパ。 {E: a type of official in the Matsumae Period.} (出典:田村、方言:沙流)
- poroh
- ポロㇹ §278 あざらし (11) poroh (po-róh)「ポろㇹ」[<porop] ⦅白浦⦆アゴヒゲアザラシの成獣 (出典:知里動物編、方言:)
- porohayta
- ポロハイタ 【自動】[poro-hayta 大きい・足りない]「大ばか」である。(S) {E: to be very foolish.} (出典:田村、方言:沙流)
- porohonkoro(-an)
- ポロホンコロ §556.にんしん(姙娠)(7)poro-hon-koro(-an)〔po-ró-hoŋ-ko-ro ポろホンコロ〕[<(大きい・腹・持つ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- porohoparata
- ポロホパラタ §111.陰部を露出する―除魔のための呪術的陰部露出[する](3)poro-hoparata〔po-ró-ho-pa-ra-ta ポろホパラタ〕[poro(大きい)+…]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- porokakapo
- ポロカカポ §025.姉(10)poro-kakapo〔po-ró-ka-ka-po ポろカカポ〕⦅ホロベツ⦆【常】長姉。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- porokampi
- ポロカンピ 【poro-kampi】 大きい帳場:アイヌの側から魚場へ来ている和人に対して言う. ▷ポロ=大きい カンピ=紙,帳場 *ポンカンピ(小さい紙,帳場)という言い方もある.ウウェペケㇾに出て来る言葉だが,シサㇺウウェペケㇾ(和人の昔話)にも出る.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- porokanpi
- ポロカンピ 【名】[poro-kanpi 大きい(役の高い)・書類(を扱う役)] 松前時代(?)の役職の一種、 総取締り大番頭のような役人。 ☆対語 ponkanpi ポンカンピ。 {E: a type of official in the Matsumae Period.} (出典:田村、方言:沙流)
- poroketusi
- ポロケトゥシ 【poro-ketusi】 大きい荷物. ポロケトゥシ トモタルシ=大きい荷物に縄をかけて[ウ](主として嫁入りの時の荷物をいう). (出典:萱野、方言:沙流)
- porokot
- ポロコッ 【poro-kot】 大きな窪み(地名). (出典:萱野、方言:沙流)
- porokur
- ポロクㇽ 【名】[poro-kur 大きい・人] おとな。 ☆対語 ponkur ポンクㇽ 子ども。 {E: an adult.} (出典:田村、方言:沙流)
- porokur
- ポロクㇽ 【poro-kur】 おとな,老人. イサㇷ゚テ・アン ヒ タ アナㇰネ アペサㇺ タ オカ ポロクㇽ ウタㇻ ホㇱキノ ア・コイプニ ㇷ゚ ネ ナ エラマン ワ オカ アニー=食べ物を配る時には火の側にいる老人たちのほうからさきに配るものだから覚えていてね. (出典:萱野、方言:沙流)
- porokutu
- ポロクトゥ §105 エゾニュウ (2) poro-kutu (po-ró-ku-tu)「ポろクトゥ」[poro(大きい)kutu(筒状茎)] 茎 ⦅白浦⦆⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- poromacihi
- ポロマチヒ 【名】[所](概は poromat ポロマッ) …の本妻、 彼の本妻(第一の妻)。 {E: the first, real wife of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poromat
- ポロマッ 【名】[poro-mat 大きい・妻] 本妻。 ☆参考 一人の夫に妻が二人(以上)いる場合、 第一の妻(「本妻」)は poromat ポロマッ、 第二(以下)の妻(「めかけ」)は ponmat ポンマッ。 両方合わせて utusmat ウトゥㇱマッ。 {E: one's first, real wife.} (出典:田村、方言:沙流)
- poromat(c-i)
- ポロマッ §037.妻(8)poromat(c-i)〔po-ró-mat ポろマッ〕⦅H.⦆本妻。[poro(大きい)+mat(妻)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- poromompeh(c-i)
- ポロモンペㇸ §819.おやゆび(3)poro-mompeh(c-i)〔po-ró-mom-peh ポろ・モンペㇸ〕[親の・指]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- poromosir
- ポロモシㇼ 【poro-mosir】 千島列島の呼び方. (出典:萱野、方言:沙流)
- poronima
- ポロニマ 【poro-nima】 大刳り鉢:アユㇱニ(センノキ),ピンニ(ヤチダモ)製. 図[ポロニマ] (出典:萱野、方言:沙流)
- poronno
- ポロンノ 【副】[poro-no 大きい/多い・(副詞形成)] たくさん。 kina haru poronno a=kar キナ ハル ポロンノ アカㇻ 私は野菜をたくさんとった(収穫した)。 yam poronno oka ヤㇺ ポロンノ オカ 栗がたくさんある。 poronno kú=itak yakka wen ポロンノ クイタㇰ ヤッカ ウェン 私がたくさんしゃべってもよくない。(S) utari poronno oka ウタリ ポロンノ オカ 親戚がたくさんある。(S) eytasa poronno a=kar wa oraun ku=kor wa k=apkas ayne ku=yakyaku wa isam エイタサ ポロンノ アカㇻ ワ オラウン クコㇿ ワ カㇷ゚カㇱ アイネ クヤㇰヤク ワ イサㇺ (おにぎりを)あまりたくさんつくってくれて、 私はそれを持って歩いているうちにつぶしてしまった。(S) ☆参考 形の上では porono ポロノ の強調形だが、 porono ポロノ はサダモさんがときどき用いたのみで、 他はいつも poronno ポロンノ が用いられていた。 ☆対語 ponno ポンノ 少し。 ☆参考 inneno インネノ (人が)大勢で、 inne インネ 大勢である。 {E: big; large; many; a lot of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poronno
- ポロンノ 【poronno】 たくさん,どっさり. ポロンノ イペ=たくさん食べてよ.ポロンノ コㇿ ワ アㇻパ=どっさり持って行け. (出典:萱野、方言:沙流)
- porono
- ポロノ 【副】[poro-no 大きい/多い・(副詞形成)] ①大きく。 poro no a=kar ポロノ アカㇻ 大きくつくる。 ②たくさん。 ☆参考 ②の意味ではサダモさんがときどき使った。 他の人々はいつも poronno ポロンノ と言っていた。 {E: ① big; large. ② many; a lot of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- porono
- ポロノ →ポロンノ (出典:萱野、方言:沙流)
- poroos
- ポロオㇱ §067 サケ あきあじ、あきやじ 性(9) poro-os(po-ró-os)「ポろオㇱ」[poro(大きい)os(雌魚)]⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- porop
- ポロㇷ゚ §278 あざらし (10) porop (po-róp)「ポろㇷ゚」[<poro(大きい)-p(もの)] ⦅多来加⦆アゴヒゲアザラシ(オステンアザラシ Erignathus barbatus nauticus PALLAS.)の成獣 (出典:知里動物編、方言:)
- poropiro
- ポロピロ 【poropir-o】 大怪我をする. ク・ポンポホ ポロピロ ワ ヤイカフイェ コㇿ アン ワ ケラムシッネ(ク・エラムシッネ) ア コㇿカ タネ トゥサ ヒ エパ ワ ク・ラムホラライセ=私の小さいほうの息子が大怪我をして療養していて私の思いが乱れていたが,治癒する所へたどり着き,私の心配は解消した. (出典:萱野、方言:沙流)
- poropise
- ポロピセ §071.油を入れて貯えるトドの胃袋poro-pise〔po-ró-pi-se ポろピセ〕[poro(大きい)+pise(プクンとふくれた皮袋)]⦅H. S. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- poropnetopa
- ポロㇷ゚ネトパ §277 くま (77) porop-netopa (po-róp-ne-to-pa)「ポろㇷ゚ネトパ」[<poro(大きい)-p(もの)netopa(体);‘大きいものの体’] ⦅美幌⦆その片足だけでも背負いきれぬほどの大きなクマ (出典:知里動物編、方言:)
- porore
- ポロレ 【他動】[自動使役][poro-re 大きくなる・させる] …を大きくする、 (子ども)を大きくなるまで育てる。 {E: to make…big, large.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pororera
- ポロレラ 【名】[poro-réra 大きい・風] 大風(強い風)。 ☆参考 風が「強い/激しい」ことを表すには通常 ruy ルイ、 yupke ユㇷ゚ケ が使われる。 {E: a strong wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- Porosar
- ポロサㇻ 【名】[< poro-sar 大きい・葦原][地名] (沙流川上流地域の昔の名称。) ☆対語 Poysar ポイサㇻ 小沙流。 (出典:田村、方言:沙流)
- porosaranip
- ポロサラニㇷ゚ 【poro-saranip】 大型の背負い袋. クポニ(ク・ポン ヒ) タ ムンチロ トイ オッタ(オㇿ タ) ク・イチャエイカスイ ポロサラニㇷ゚ シㇰ コㇿ クヌフ(ク・ウヌフ) セ ワ イワㇰ ペ ネ=私が子供の時にアワ畑で穂摘みを手伝い,大型の背負い袋がいっぱいになると母が背負って帰ったものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- pórose
- ポロセ 【他動】(その地方では)…を(…と)言う/呼ぶ/名づける、 …を(…と)いう言葉で言い表す。 Porosir sekor a=porose uskehe ポロシㇼ セコㇿ アポロセ ウㇱケヘ ポロシリ(幌尻)と呼ばれている(私たちが呼んでいる)所。 {E: to express…in words.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poroser
- ポロセㇾ 【名】[poro-ser 大きい・部分](=poro ser ポロ セㇾ)大部分。 ☞ser セㇾ 2 {E: a larger part, portion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- porosere(ke)
- ポロセレ(ケ) 【poro-sere(ke)】 大方,大半の. アイヌ ポロセレ=大方の人々.イタㇰ ポロセレ=大方の言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- porosiahka
- ポロシアㇵカ §277 くま (78) poro-siahka (po-ró-si-ah-ka)「ポろシアㇵカ」[<poro(大きな)siahka(大雄熊)] ⦅多蘭泊⦆クマの王 (出典:知里動物編、方言:)
- porosikupkur
- ポロシクㇷ゚クㇽ §008.老翁(12)poro-sikup-kur〔po-ró-ši-kup-kur ポろシクㇷ゚クㇽ〕⦅ホロべツ⦆【雅】老翁。[(大いに・成長した・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- porosikupmat
- ポロシクㇷ゚マッ §009.老婆(4)poro-sikup-mat〔po-ró-ši-kup-mat ポろシクㇷ゚マッ〕⦅ホロべツ⦆【雅―神謡集, p.10】老婦人。[(大いに・成長した・女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- Porosir
- ポロシㇼ 【名】[poro-sir 大きい・山][地名] 幌尻岳(同名の山は数多くあるが、 この地方のものは沙流川上流の山:児島記述)。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- porosirihi
- ポロシリヒ 【poro-sirihi】 大きい体. ポロシリヒ アン ワ オラウン トランネ=大きい体のくせに骨惜しみをして働かない(おとなに言うのではなく育ち盛りの少年や少女を母が叱る時に言う言葉.私も言われたものであった). (出典:萱野、方言:沙流)
- porosu
- ポロス 【poro-su】 大鍋. (出典:萱野、方言:沙流)
- porosukup
- ポロスクㇷ゚ 【自動】[poro-sukup 大きい・壮年になる] 壮年/熟年である/になる(あまり年老いてもいないし若すぎもしない)。 porosukup kur ポロスクㇷ゚ クㇽ 熟年の人(男性)(五十歳代ぐらいの人)。 {E: to be in the prime of life.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- porosuy
- ポロスイ 【poro-suy】 大きな穴. (出典:萱野、方言:沙流)
- porotukusis
- ポロトゥクシㇱ §074 アメマス (3) poro-tukusis(po-ro-tu-ku-sis)「ポロトゥクシㇱ」⦅パコロ⦆(180) (出典:知里動物編、方言:)
- poroupas
- ポロウパㇱ 【poro-upas】 どか雪. (出典:萱野、方言:沙流)
- porourepet(c-i)
- ポロウレペッ §044.足の親指poro-urepet(c-i)〔po-ró-u-re-petポろウレペッ〕[大きい・指]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- porowakka
- ポロワッカ 【名】[poro-wakka 大きい/多い・水](=poro wakka ポロ ワッカ)大水(洪水)。 {E: a flood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- porowakka
- ポロワッカ 【poro-wakka】 洪水,大洪水:アイヌは何十年も水に浸らなかった所へ水が浸ったらポロワッカと言う. ポロワッカ オカ タ ワッカ シノイェ アシㇼペッ アン ルウェ ネ ノイネ=大洪水の後で水の流れが変わって新しい川が出来ているようだ.ポロワッカ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ アッサㇷ゚ ア・コㇿ ワ アッサエユプ・アン ワ ペッ トモトゥイェ・アン ペ ネ=大洪水の時には櫂を手に持ち強く漕ぎ,大川を渡るものだよ.ケㇱト ケㇱト アㇷ゚ト ルイ シリ ネンカネ ポロワッカ アン オキムンペ ポーヘネ ア・シトマ=毎日毎日すごい雨降りだこと.もしものこと大洪水になりはしないか.山津波はなおさら恐ろしい.イヨーハイ ソモ ポロワッカ アン クス ヘ アシㇰネ ト パㇰノ カ アㇷ゚ト アㇱ クマ オルン イチャリ ヘネ ラチッケレ ヤン=あーあ大変もしものこと大洪水になるのかも,五日ぐらいも雨降っている,外の干し棹へざるでも下げなさい.*雨が降り続き洪水になりそうになったら,外の干し竿ざるを下げて天の神様へそんなに雨を降らせたいならばこのざるがいっぱいになるほど水を溜めろと言うと,天の神はざるを見ながら雨を降らせ,いくら降らせてもいっぱいにならないのを見てあきらめて雨が降りやむものという.昭和10年頃左隣の貝澤オロアッさんがそれをしていたのを見たことがあった. (出典:萱野、方言:沙流)
- porowaokere
- ポロワオケレ 【poro-wa-okere】 大きい大きい. ケㇺラㇺカムイ アナㇰネ ポロ ワ オケレ クンネ チカㇷ゚ ネㇷ゚ ネ シコㇿ ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) ア・ポㇿセ ㇷ゚ ネ=飢饉を司る神というものは大きい大きい黒い鳥の姿をしているものだと昔話の中では描写されているものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- porse
- ポㇿセ 【porse】 表現する. ウェンメノコ セコㇿ ア・ポㇿセ ㇷ゚ カ ネユンネユン アン イスエチレ ウェンメノコ ホカパル ウェンメノコ イロンナピウェ ウェンメノコ イシケオプシ ウェンメノコ=悪女と表現される中でもいろいろあり.陰部の熱い悪い女,灰を飛ばす悪い女,座る時に男にくっつく悪い女,髪の間から私をにらむ悪い女.チカㇷ゚ ケプㇱペ アイヌ ヌカㇻ パ ワ エムㇱ ケプㇱペ ネヤ ヌイェ パ.ユカㇻ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ ケプㇱペ ヌイェ シㇼカ ヌイェ ネㇷ゚キ ネ ア・キ シコㇿ カネ ア・ポㇿセ ㇷ゚ ネ=鳥のくちばしをアイヌたちは見て刀の鞘などを彫刻した,ユカラには鞘を彫り鞘の造りを彫ることを私は仕事にしていると表現されているものだ.ケㇺラㇺカムイ アナㇰネ ポロ ワ オケレ クンネ チカㇷ゚ ネ ㇷ゚ ネ シコㇿ ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) ア・ポㇿセ ㇷ゚ ネ=飢饉を司る神というものは大きい大きい黒い鳥の姿をしているものだと昔話の中では描写されているものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- póru
- ポル 【名】ほらあな、 洞穴。 ☆参考 ahunporu アフンポル 地下の死者の国へ入っていく入口の洞穴。 nisa ニサ 木のほらあな、 うろ。 {E: a cave.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poru
- ポル 【poru】 ほらあな.洞窟,土の中へ入っていく穴. (出典:萱野、方言:沙流)
- porukon
- ポルコン §059 フナ (2) porukon (pó-ru-kon)「ぽルコン」 成魚 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- pumakore
- プマコレ 【puma-kore】 報酬を渡す,給料をやる. エタカスレ ヤイトゥレンペ エヤㇺ ペ イコインカㇻクㇽ ネ パ ポオンペポ ネ ヤッカ イナウ トゥラノ ア・プマコレ ㇷ゚ ネ ヒ ク・ヌカㇻ ペ ネ=特別に自分自身の憑き神を大切にする者が産婆なので,わずかでもイナウとともに報酬をあげるものであることを私は見たものであった.タン チュㇷ゚ アナㇰネ シㇼピㇼカ ワ ネㇷ゚キ パ ウタㇻ ポロンノ ネㇷ゚キ パ.ニサッタ プマコレ エトホ ネ=今月は天気がよかった.働く人たち,たくさん働いた.明日は給料をやる日だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- purikor(-an)
- プリコㇿ §291.月経[が下りる、である](14)月経中である puri-kor(-an)〔pú-ri-kor ぷリコㇿ〕[puri=menoko-puri(女・習)+kor(もつ)]⦅H. ハルトリ、ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- purikorepa
- プリコレパ 【他動】[puri-kore-pa あり方[概]・…に…を与える・[複]](二人以上皆が/に)あり方を与える。 a=puríkorepa アプリコレパ (その土地に応じた)暮らし方を(神から)与えられている=(その土地に応じて)暮らしていけるように(神から)つくられている。(S言い伝え) {E: to give…to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- puyarorotpe
- プヤロロッペ 【名】[puyar-or-ot-pe 窓・のところ・についている・もの] 窓掛け。 {E: a window curtain; a blind.} (出典:田村、方言:沙流)
- puykotor(-o)
- プイコトㇿ §738.耳の内壁puy-kotor(-o)〔púǐ-ko-tor ぷイコトㇿ〕[puy(穴、耳孔)+kotor(面、壁面)]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.443】 (出典:知里人間編I、方言:)
- rahkorosas
- ラㇵコロサㇱ §463 トロロコンブ (3) rahkorosas (ráh-ko-ro-sas)「らㇵコロサㇱ」[rah(<rat 粘液)koro(<kor 持つ)sas(コンブ)] ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- rakanorun
- ラカノルン §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(28) rakanorun(ra-ká-no-run]「ラかノルン」⦅塘路?⦆ウグイが産卵のために川底に穴を掘る。 (出典:知里動物編、方言:)
- rakor
- ラコㇿ 【rakor】 食べすぎる,腹にもたれる. イペ ア イペ ア アイネ ラコㇿ ワ ヘ アトゥ コㇿ アン ナ ワッカ コㇿ ワ アㇻパ クレ ワ エㇰ=食べて食べてそうして食べすぎたのか,へどを吐いているから水を持って行って飲ませてこい.カㇺルㇽ ネ ヤ シト ネ ヤ ク・エ ア ク・エ ア ク・ラコㇿ ワ ク・サンペエコイキ=肉汁とか団子とか食べて食べて食べすぎて胸焼けがする.エイタサ シト ク・エ ア ク・エ ア ク・ラコㇿ カシウン ク・イㇰマウレ クサンペエコイキ カ ク・キ ノイネ=あまりにもたくさん餅を食べて食べて腹にもたれる挙げ句,げっぷも出て胸焼けもしそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ram(u) horkare
- ラㇺ/ラム ホㇿカレ 【連他動】[(…の)心・を逆にさせる](人)にあきらめさせる。 (出典:田村、方言:沙流)
- ramattak'ikor
- ラマッタㇰイコㇿ 【ramat-tak-ikor】 魂を呼ぶ宝刀. (出典:萱野、方言:沙流)
- rametokkor
- ラメトッコㇿ 【自動】[rametok-kor 勇猛さ・をもつ] 勇猛な、 大胆な、 勇気がある。 {E: to be brave.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rametokkor
- ラメトッコㇿ 【ram-etok-kor】 勇敢な,勇気ある,度胸がある. *アイヌ民族社会では村の長になるための三つの条件があり,それは,シレトㇰ(器量がいいこと),ラメトㇰ(度胸があること).パウェトㇰ(雄弁であること).世襲制ではなく,推薦制であった. (出典:萱野、方言:沙流)
- ramkor
- ラㇺコㇿ 【自動】[ram-kor 心・を持つ] 死者の親族である。 ramkor kur ラㇺコㇿ クㇽ 死者の親族(一人)。 ramkor utar ラㇺコㇿ ウタㇻ 死者の親族の人々。 sonno ramkor utar ソンノ ラㇺコㇿ ウタㇻ [本当の・死者の親族の・人々]死者の息子、 娘、 兄弟。(S) {E: to be the relatives of a deceased person.} (出典:田村、方言:沙流)
- ramkotor(-o)
- ラㇺコトㇿ §755.むね(胸)(10)胸[板] ram-kotor(-o)〔rám-ko-torらㇺ・コトㇿ〕[ram(胸)+kotor(面)]⦅H.⦆【雅―ユ研Ⅱ, pp.411, 492】 (出典:知里人間編I、方言:)
- ramor(-o)
- ラモㇿ §507.ちょうかんまく(腸間膜)(3)ramor(-o)〔ra-mór ラもㇿ〕[ramor-kirpoの下略形]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramor(-o)
- ラモㇿ §548.ないぞう(内臓);臓腑(4)ramor(-o)〔ra-mór ラもㇿ〕[ram(胸腹腔)+or(内)]⦅クッシャロ、ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramoretayep(-i)
- ラモレタイェㇷ゚ §108.陰部―男性性器の種類(3)細くて長い陰茎 ramoretayep(-i)〔ra-mó-re-ta-jep ラもレタイェㇷ゚〕[ra-mor(内臓)+etaye(引き出す)+-p(もの)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramorkirpo
- ラモㇿキㇼポ §507.ちょうかんまく(腸間膜)(2)ramor-kirpo〔ra-mór-kir-po ラもㇿキㇼポ〕[ram(腹腔)+or(内)+kirpo(脂肪組織)]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramorkirpu
- ラモㇿキㇼプ 【ram-or-kirpu】 脂身. (出典:萱野、方言:沙流)
- ramoro
- ラモロ §506.ちょお(腸);ひゃくひろ(百尋)(7)小腸 ramoro〔ra-mó-ro ラもロ〕[ram(胸腹腔)+or(内)+o(に入っている)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramoro
- ラモロ §548.ないぞう(内臓);臓腑(5)ramoro〔ra-mó-ro ラもロ〕[ram(胸腹腔)+or(内)+o(入っている)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramoroaraka
- ラモロアラカ §506.ちょお(腸);ひゃくひろ(百尋)(18)腸痛 ramoro-araka〔ra-mó-ro|a-rá-ka ラもロ・アらカ〕[腸・痛]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramoroaraka
- ラモロアラカ §635.はらいた(腹痛)(11)腸のあたりに痛みを感じる病気 ramoro-araka〔ra-mó-ro-a-rà-ka ラもロ・アラカ〕[腸・痛]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramorokay(-he)
- ラモロカイ §439.すいぞう(膵臓)(2)ramoro-kay(-he)〔ra-mó-ro-kaǐ ラもロカイ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramorokay(-he)
- ラモロカイ §507.ちょうかんまく(腸間膜)(4)ramoro-kay(-he)〔ra-mó-ro-kaǐ ラもロカイ〕[ramoro(腸)+kay(負うている)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ramuhorarayse
- ラムホラライセ 【ramu-horarayse】 安心する,心配事がなくなる.▷ラム=思い ホラライセ=下がる ク・ポンポホ ポロピロ ワ ヤイカフイェ コㇿ アン ワ ク・エラムシッネ アコㇿカ タネ トゥ サヒ エパ ワ ク・ラムホラライセ=私の小さいほうの息子が大怪我をして療養していて私の思いが乱れていたが,治癒する所へたどり着き,私の心配は解消した. (出典:萱野、方言:沙流)
- ramukuttokore
- ラムクットコレ 【ramu-kuttoko-re】 思いをひるがえさせる,逆に利用する.▷ラム=思い クットコ=反対にする レ=させる ウェンカムイ カ ア・イタㇰペカレ コㇿ ラム ア・クットコレ エアㇱカイ ペ ネ=悪い神もその神に合った言葉で対応すると思いをひるがえさせることができるものだ.コシンペ アイヌ トゥレン コㇿ イピㇼカレ ㇷ゚ カ オカ イウェンテ ㇷ゚ カ オカ ㇷ゚ ネ ヤㇰ ア・イェ. ネ ヒ アア・エアラマン ワ ラム ア・クットコレ コㇿ シノ ピㇼカ ㇷ゚ ネ シコㇿ=妖精が人間の憑き神になると憑いた人間をよくする者もいるが悪くする者もいるという.それを覚えて思いを反対にする(逆に利用する)と本当にいいものだということだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ramutoranne
- ラムトランネ 【ramu-toranne】 気が進まない,億劫だ. エキㇺネ ア・イ・シレン コㇿカ ラムトランネ・アン ヒクス ソモ イトゥラ・アン=私は山へ誘われたが気が進まなかったので私は行かなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
- rankekantokorkamuy
- ランケカントコㇿカムイ 【ranke-kanto-kor-kamuy】 下の方の天を司る神. (出典:萱野、方言:沙流)
- rankekor
- ランケコㇿ 【ranke kor】 〜しながら. (出典:萱野、方言:沙流)
- rankoro
- ランコロ §081.生きている(3)rankoro〔ráŋ-ko-ro らンコロ〕[ran(<ram 心臓)、koro(<kor もつ)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rankotoro
- ランコトロ §755.むね(胸)(11)胸[板] rankotoro〔ráŋ-ko-to-ro らン・コトロ〕[<ram(胸)+kotoro(<kotor 平面)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rapisehonkoro
- ラピセホンコロ §556.にんしん(姙娠)(11)臨月に近い腹を抱えている ra-pise-hon-koro〔rá-pi-se-hoŋ|ko-ró らピセホン・コろ〕[rat(ぶら下入っている)+pise(ふくれた)+hon(腹、子の入った腹)-koro(持つ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- raporapo
- ラポラポ 【raporapo】 羽ばたく. (出典:萱野、方言:沙流)
- raporapora
- ラポラポラ 【raporapora】 羽ばたく. (出典:萱野、方言:沙流)
- raunipor(-o)
- ラウニポㇿ §168.かおいろ(顔色)(3)raun-ipor(-o)〔ra-ú-ni-por ラうニポㇿ〕[ra(下)+un(の)+ipor(顔色)]⦅H.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- raworer
- ラウオレㇾ 【自動】[raw-o-rer 水底・に・沈む] 水に沈む、 (人が)おぼれる。 raworer wa isam yak a=ye ラウォレㇾ ワ イサㇺ ヤカイェ おぼれて死んだそうだ。 {E: to sink in water; drown.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- raworer
- ラウォレㇾ 【raw-o-rer】 沈む. (出典:萱野、方言:沙流)
- raworere
- ラウォレレ 【他動】[自動使役][raworer-e 沈む・させる] …を沈める。 suma kote wa raworere wa anu スマ コテ ワ ラウォレレ ワ アヌ 石をゆわえつけて沈めておきなさい。(S) ☆参考 raworerka ラウォレㇾカ とも言う。 {E: to sink…} (出典:田村、方言:沙流)
- raworerka
- ラウォレㇾカ 【他動】[raworer-ka 沈む・(他動詞化)] …を沈める。 ☆参考 raworere ラウォレレ とも言う。 {E: to sink…} (出典:田村、方言:沙流)
- raworerka
- ラウォレㇾカ 【raw-o-rer-ka】 沈める. (出典:萱野、方言:沙流)
- ray or pakno
- ライ オㇿ パㇰノ 【ray or pak no】 死ぬまで,死んだ後まで,死んでからも. (出典:萱野、方言:沙流)
- ray pekor iki
- ライ ペコㇿ イキ 【ray pekor iki】 死んだふりをする. (出典:萱野、方言:沙流)
- raykoraci
- ライコラチ 【ray koraci】 死ぬ思いで,やっとの思いで,ようやくのこと. (出典:萱野、方言:沙流)
- rayorpakno
- ラヨㇿパㇰノ →ライ オㇿ パㇰノ (出典:萱野、方言:沙流)
- rékor
- レコㇿ 【自動】[re-kor 名前・を持つ] 名前を持つ。 na usayne usayne rékor mosir wa uwekarpa p ナ ウサイネ ウサイネ レコㇿ モシㇼ ワ ウウェカㇻパㇷ゚ まだほかにいろいろ違った名前の国から集まって来た者。 tanpe rékor タンペ レコㇿ これはいわゆる…、 これこそ言うなれば…。 {E: to be named; called.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rékore
- レコレ 【他動】[re-kore 名前・を…に与える]…に名前をつける。 sípase kamuy/kamuy opoysan/e=ne wa kusu/a=e=rékore hi/ne hi tapan na シパセ カムイ/カムイ オポイサン/エネ ワ クス/アエレコレ ヒ/ネ ヒ タパン ナ [雅]あなたはまことに尊い神の子なのですからそれでその名前をつけられたのですからね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rekutumpekorkamuy
- レクトゥンペコㇿカムイ §277 くま (80) rekutumpe-kor-kamuy (re-kú-tum-pe-kor-ka-muy)「レくトゥンペコㇿカムイ」[<rekutumpe(首輪)kor(もつ)kamuy(神)] ⦅美幌⦆月の輪を持っているクマ (出典:知里動物編、方言:)
- reokneiporo
- レオㇰネイポロ 【re-ok-ne-iporo】 三つの憂い顔. トゥオㇰネイポロ レオㇰネイポロ=ふたつの憂い顔,三つの憂い顔.(補遺編) トゥオㇰネイポロ レオㇰネイポロ=ふたつの憂い顔,三つの憂い顔. (出典:萱野、方言:沙流)
- réporaye/rep-oraye
- レポライェ/レㇷ゚オライェ 【自動】[rep-o-raye 沖・に・寄せる](=rep oraye レㇷ゚ オライェ)(舟)を沖に出す、 (いろりのおき)をまん中の方へやる。(S) rep o usat yáoraye ya o usat réporaye レポ ウサッ ヤオライェ ヤ オ ウサッ レポライェ 沖(いろりのまん中の方)にあるおき(燠)を端の方へ寄せ、 端の方にあるおきをまん中の方へ出す(男の人や男の神がむずかしい問題を長い間考え続けているときの仕草の描写、 民話や神謡の慣用表現)。(S) ☆対語 yáoraye ヤオライェ☞rep レㇷ゚ 2 (出典:田村、方言:沙流)
- reporunkamuy
- レポルンカムイ §295 サカマタ;シャチ (3) reporunkamuy (re-pó-run-ka-muy)「レぽルンカムイ」[<rep-or-un-kamuy(沖・中・にいる・神)] ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- reporuntakamuy
- レポルンタカムイ §295 サカマタ;シャチ (4) reporuntakamuy (ro-pó-run-ta-ka-muy)「レぽルンタカムイ」[<rep-or-un-ta-kamuy(沖にいる神)] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- repun iwor
- レプン イウォㇿ 【repun-iwor】 漁場:行きつけの海とその漁場. (出典:萱野、方言:沙流)
- repunkamuykoupsorkorpe
- レプンカムイコウㇷ゚ソㇿコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(10)白い陰毛の生えている陰部 repunkamuy-ko-upsor-kor-pe〔re-púŋ-ka-muǐ-ko-ùp-sor-kor-pe レぷンカムイコウㇷ゚ソㇿコㇿペ〕〔repun-kamuy(沖の神、=鮫)+ko(と同じ)+upsor(陰部を)+kor(もつ)+pe(もの)〕⦅ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rikanucipor(-i)
- リカヌチポㇿ §480.たまご(卵)(7)卵巣のまま膜をかぶっている魚卵 rikanu-cipor(-i)〔ri-ká-nu-či-porリかヌ・チポㇿ〕[皮をもっている・魚卵]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rikanucipor,-i/-o
- リカヌチポㇿ §067 サケ あきあじ、あきやじ 部(3) rikanu-cipor,-i/-o (ri-ka-nu-ci-por)「リカヌチポㇿ」⦅穂別⦆形の崩れぬ筋子。 (出典:知里動物編、方言:)
- rikoraye
- リコライェ 【ri-ko-raye】 上げる. エモ チ ヤ. パスイ エタラレ ワ インカㇻ チ ノイネ ネ ヤクン エチキキ ワ ス リコライェ ワ ヤンケ=ジャガイモが煮えたかい.箸を刺してみて煮えたようであれば煮汁を流して鍋を高くしてから上げろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rikun corka ranke corka
- リクン チョㇿカ ランケ チョㇿカ 【rikun ci-ehorka ranke ci-ehorka】 上へ逆さに下へ逆さに.▷リクン=上へ チ=それ エホㇿカ=逆さま ランケ=下 チ=それ エホㇿカ=逆さま *昭和年頃であったであろうか,金田一京助先生とユカㇻの和訳をしていたが,この「リクンチョㇿカ ランケチョㇿカ」がわからず家へ宿題として持ち帰り近所のおばあさんたちに教えてもらいに歩いた.荷負本村の黒川てしめさんが「リクン チエホㇿカ ランケ チエホㇿカ」といとも簡単に逐語訳をしてくれた.前後8年ほど金田一京助先生とのユカㇻ訳でふたりがかりで解けなかった言葉は後にも先にもこの言薬だけであった.ポンヤウンペというユカㇻの主人公が婚約者に裏切られ,その女の髪の毛を右手に巻きつけて振り回すと,女の体は上へ逆さに下へ逆さに宙を舞うという描写であった. (出典:萱野、方言:沙流)
- riyaeorusi
- リヤエオルシ §361 オオジシギ (2) riyaeorusi (ri-yá-e-o-ru-si)「リやエオルシ」[<riya-e-or-us-i‘冬じゅう水の中にいるもの’] ⦅屈斜路、足寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- riyapkorpe
- リヤㇷ゚コㇿペ §277 くま (34) riyap-kor-pe (ri-yap-kor-pe)「リヤㇷ゚コㇿペ」[→(29)注] (出典:知里動物編、方言:)
- ronkoro
- ロンコロ §597.はげあたま(はげ頭)(13)頭がはげている ron-koro〔róŋ-ko-ro ろンコロ〕[はげ頭を・もつ]⦅シラウラ、マオカ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ronkorokina
- ロンコロキナ §025 オロシャギク コシカギク (2) ron-koro-kina (rón-ko-ro-ki-na)「ろンコロキナ」[ron(はげ頭)koro(もつ)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ror
- ロㇿ 【位名】[概](所は rorke(he) ロㇿケ(ヘ))(家の中の)火を中心とした東側、 上座。 ror ta ロッタ 上座に。 ☆対語 útur ウトゥㇽ。 {E: the seat, place of honour in a house.} (出典:田村、方言:沙流)
- ror
- ロㇿ 【ror】 上座:囲炉裏からロルンプヤㇻ(上座の窓)までの間. (出典:萱野、方言:沙流)
- ror'osiraye
- ロㇿオシライェ 【ror-o-si-raye】 床上げ:出産の後.産婦が普通の生活に戻ること.▷ロㇿ=上座 オ=それ産婦 シ=自ら ライェ=寄る タント エイワント ネ クス ロロシライェ エトホ ネ ワ=今日で六日だから床上げの日だよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorke
- ロㇿケ 【rorke】 上座の方,奥. イナウコッシントコ ロㇿケ タ トゥキ アヌ=イナウを飾ったシントコの上座の方に杯を置け.イナウチパ ロㇿケ タ イリ コㇿ オカ=祭壇の奥で皮剥ぎをしていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorke(he)
- ロㇿケ(ヘ) 【位名】[所](概は ror ロㇿ)[ror-ke 上座・の所] その上座側の所(家の奥すなわち東の方)。 {E: the seat, place of honour in a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- roro
- ロロ 【間投】(悲歌のはやしの一部、 iyoro roro イヨロ ロロ の形で出て来た。) (NKy) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rorun
- ロルン 【ror-un】 上座の. ア・ヌヌケ ナ,ロルン ソ カ タ アヌ=大事な物だから上座へ置け. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunpe
- ロルンペ 【名】[ror-un-pe 上座・にある・もの](?) 戦い、 攻撃、 戦争。 kamuy rorunpe カムイ ロルンペ [神の・攻撃](伝染病を表す一つの表現)。 {E: an attack; war.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rorunpe
- ロルンペ 【ror-un-pe】 戦争. ②タ ネノ アン ユㇷ゚ケ ロルンペ オㇿ タ アナㇰネ キヤンネクㇽ トモ ア・コカヌ コㇿ ピㇼカ ナ イトㇺコカヌ ヤン=このように重大な行事の時には年上の人の指示に耳を傾けるといいものだから皆で指示を待ちなさい.ロルンペ カ タ アㇱケウコㇺ ア・エトゥリメチウ ウタㇱパ パㇰノ ウケウェホㇺス・アン ルウェ ネ=悲しい時に握り拳を前へ突き出し,お互いともに私たちはねぎらいあった. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunpe
- ロルンペ 【ror-un-pe】 重大な行事,悲しみの儀式. ②タ ネノ アン ユㇷ゚ケ ロルンペ オㇿ タ アナㇰネ キヤンネクㇽ トモ ア・コカヌ コㇿ ピㇼカ ナ イトㇺコカヌ ヤン=このように重大な行事の時には年上の人の指示に耳を傾けるといいものだから皆で指示を待ちなさい.ロルンペ カ タ アㇱケウコㇺ ア・エトゥリメチウ ウタㇱパ パㇰノ ウケウェホㇺス・アン ルウェ ネ=悲しい時に握り拳を前へ突き出し,お互いともに私たちはねぎらいあった. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunpecinika
- ロルンペチニカ 【ror-un-pe-cinika】 一列になって行進する:川や海で人が溺れて死んだ時,あるいは火事のあった後に行なう.また,戦争に行く前に士気を高揚させるための歩みでもある.ひとりでも行なう. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunpuyar
- ロルンプヤㇻ 【名】[ror-un-puyar 上座・にある・窓] 東窓、 神窓。 ☆参考 家の東側の壁の中ほどにあけられた窓。 神はこの窓から出入りする。 したがって、 熊や鹿をとってきた時はこの窓から入れるし、 屋内から戸外の幣場へ神の頭や祭具を出すときもこの窓から出す。 そのため kamuypuyar カムイプヤㇻ [神・窓]とも呼ばれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rorunpuyar
- ロルンプヤㇻ 【ror-un-puyar】 上座の窓. キムンカムイ マラㇷ゚ト アナㇰネ ロルンプヤㇻ カリ ア・アフンケ ㇷ゚ ネ ワ=熊の神様の頭骨は上座の窓から入れるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunso
- ロルンソ 【ror-un-so】 上座,横座. *狐,テンなどの頭骨は上座に置く. (出典:萱野、方言:沙流)
- roruyso
- ロルイソ 【名】[ror-un-so 上座・の・座](家の中の)上座(いろりと東窓の間の座で敷物の上)。 {E: the seat, place of honour in a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- roskiwa ukopirkapkor
- ロㇱキワ ウコピㇼカㇷ゚コㇿ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(31)立ちながら行う roskiwa uko-pirkap-kor〔ろㇱキ・ワ・ウこピㇽカㇷ゚コㇿ〕[roski(二人して立つ)、wa(そして)、uko-pirkap-kor(交合する)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rukorkamuy
- ルコㇿカムイ 【ru-kor-kamuy】 便所の神.▷ル=便所 コㇿ=持つ カムイ=神 ネㇷ゚カ ア・キマテㇰ ペ アン ヒ タ アナㇰネ アシンル コㇿ カムイ ア・コアスラニ ㇷ゚ ネ ルコㇿ カムイ イヨッタ ラムトゥナㇱ ペ ネ ルウェ ネ ナ=何か急病人など出た場合は便所の神へ救いを求めるものだ.便所の神が一番動きが速いので助けてもらえるんだよ.*普通はアシンルコㇿカムイと言わずにルコㇿカムイだけで便所の神と言うことになる.ルコㇿカムイにお願いをする時に立てるチェホㇿカケㇷ゚は頭の方を平らにするものである.このイナウはめったに立てないが,私の父が立てていたのを何回も見たことがある. (出典:萱野、方言:沙流)
- rukotcakorkur
- ルコッチャコㇿクㇽ Ⅱ_§002.おとこ(男)(11)rukotca-kor-kur〔rúŭ-kot-ča-kor-kur るウコッチャコㇿクㇽ〕⦅ビホロ⦆前頭部の頭髪を剃っている成人男子。[ru-kotca(さかやき、ru頭髪、kotca前)+kor(もつ)+-kur(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rumokor(-an)
- ルモコㇿ §564.いねむり(居眠)[する](3)うとうとする ru-mokor(-an)〔ru-mó-kor ルもコㇿ〕[ru(なかば)+mokor(眠る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruorke
- ルオㇿケ 【ru-orke】 流域. チ・コㇿ シシㇼムカ タ ク・エラマン オマンルパㇻ トゥㇷ゚ アン シネㇷ゚ アナㇰネ カンカン ルオエケ ソ カ タ アン シトゥ オㇿ タ ナ シネㇷ゚ アナㇰネ ニセウ プトゥフ タ アン=私どもの沙流川に私が知っている冥土の入り口は2か所あって1か所はカンカン沢流域の滝の上の峰の所に,もう1か所は仁世宇川の川尻にある. (出典:萱野、方言:沙流)
- Rupesporu
- ルペㇱポル 【名】[< ru-pes-póru 道・に沿って下る・洞穴][地名] 日高の海辺にある洞穴の名。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
- rurkorkur
- ルㇽコㇿクㇽ 【rur-kor-kur】 網の棒を持つ人. *貝澤まめさんが教えてくれた言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruror
- ルロㇿ 【ru-ror】 道の上側,道の東側. *二風谷での場合は沙流川の方をルウトゥㇽ・(道の下側)といい,山側のことをルロㇿ・(道の上側,東側)という. (出典:萱野、方言:沙流)
- rutteksamkor
- ルッテㇰサㇺコㇿ 【自動】海端を通る。 ☆参考 rutteksam kus ルッテㇰサㇺ クㇱ とも言う。 {E: to pass along the shoreline???} (出典:田村、方言:沙流)
- ruwor
- ルウォㇿ 【位名】[概](所は ruworo ルウォロ)[ru-or 道/筋・のところ](pet ペッ《川》、 nay ナイ《沢》の後に置かれて、 河川の流域の低地を表す。) ☞petruwor ペッルウォㇿ、 nayruwor ナイルウォㇿ (出典:田村、方言:沙流)
- ruworo
- ルウォロ 【位名】[所](概は ruwor ルウォㇿ)その川/沢の流域の低地(の所)。 (出典:田村、方言:沙流)
- sahpekoro(-an)
- サㇵペコロ §464.ぜんそく(喘息)(2)喘息[を病む] sahpe-koro(-an)〔sáh-pe-ko-ro さㇵペコロ〕[sahpe(<sat「乾いた」-pe「もの」)+koro(もつ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sahpekoro(-an)
- サㇵペコロ §592.肺病(6)肺病[を病う] sahpe-koro(-an)〔sáh-pe|ko-rò さㇵペコロ〕[sahpe(から咳)+koro(持つ)]⦅シラウラ、マオカ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sakanramkor
- サカンラㇺコㇿ 【自動】[sakanram-kor 激しい気性・を持つ] 短気である、 かんしゃく持ちである。 {E: to be short-tempered.} (出典:田村、方言:沙流)
- sakanramkor
- サカンラㇺコㇿ 【sakan-ram-kor】 気性が荒い.猛り狂う心を持つ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sakcironnup koraci
- サㇰチロンヌㇷ゚ コラチ 【sak-cironnup koraci】 貧相だ.▷サㇰ=夏 チロンヌㇷ゚=狐 コラチ=〜のようだ ソンノ タㇷ゚ イキ ウェンメノコ ア・コサマ ㇷ゚ カ イサㇺ.ア・イェ ロㇰ クニ サㇰチロンヌㇷ゚ コラチ アン=本当に今来て行った悪い女,比較するものもない.言うところの夏の狐のような者だ.*アイヌがいう夏の狐は.毛は抜け落ち所々に抜け残りの毛があって,顔にふくらみもなく,目はつり上がり,それはそれは貧相に見えるもの.それでそのように言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- sakekor
- サケコㇿ 【自動】[sake-kor 酒・を持つ] 酒を持つ、 酒を手に入れる(つくるかもらうかなどして)。 {E: to have, acquire sake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sakemawekor
- サケマウェコㇿ 【sake-mawe-kor】 酒気を帯びていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- sakhorak
- サㇰホラㇰ 【自動】[sak-horak 夏・倒れる](樹木が)夏に倒れる。 sakhorak hamkur cikuni ne kusu hamuhu ka sat ni ka sat wa an サㇰホラㇰ ハㇺクㇽ チクニ ネ クス ハムフ カ サッ ニ カ サッ ワ アン 夏に倒れた葉のついた木だから葉も乾き木も乾いていた。(HC民話) {E: (for trees) to fall down in summer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- samor
- サモㇿ 【名】[sam-or そば・の所]…のそばの所。 {E: a place near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- samor
- サモㇿ 【sam-or】 側の. (出典:萱野、方言:沙流)
- Samormosir
- サモㇿモシㇼ 【名】[sam-or-mosir そば・の所・国/島][地名]本州(「内地」)。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- samormosir
- サモㇿモシㇼ 【sam-or-mosir】 日本国(側の国):アイヌ側からの言い方. (出典:萱野、方言:沙流)
- samorunerekus
- サモルンエレクㇱ §093 スケトウダラ (4) samorun-erekus(sa-mó-run-e-re-kus)「サもルンエレクㇱ」[<sam(隣国)orun(の)erekus(タラ)]⦅白老、幌別⦆スケトウダラ。 (出典:知里動物編、方言:)
- samorunkur
- サモルンクㇽ 【名】[samor-un-kur 本州・の・人] 本州の人、 本州人、 内地人。 ☆対語 yaunkur ヤウンクㇽ [ya-un-kur 陸・の・人] 北海道の人、 repunkur レプンクㇽ [rep-un-kur 沖・の・人] 海外の人、 外国人。 {E: a person from Honshu (Japanese).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sampehorarayse
- サンペホラライセ 【sampe-horarayse】 胸がすっとする,気が晴れる. (出典:萱野、方言:沙流)
- sampetoranne
- サンペトランネ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(1)sampe-toranne〔sám-pe-to-ràn-ne さンペトランネ〕[sampe(心臓)+toranne(怠ける)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sanenkor(-o)
- サネンコㇿ §612.鼻っぱし(2)クマの鼻っぱし san-enkor(-o)〔sa-néŋ-kor サねンコㇿ〕[san(前へ出た)+enkor(鼻)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sapa poro
- サパ ポロ §059.頭でっかちである(2)sapa poro〔sa-pá|po-róサぱ・ポろ〕[頭が・大きくある]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sapakor
- サパコㇿ 【自動】[sapa-kor 頭・を持つ]頭を持つ、 起源を持つ(=motokor モトコㇿ)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sapautorsam(-a)
- サパウトㇿサㇺ §057.頭の側面;側頭部(1)sapa-utorsam(-a)〔sa-pá-u-tòr-sam サぱ・ウとㇿサㇺ〕[sapa(頭)+utor(わき、ut「あばら」 or「内」)+sam(側)]⦅イブリ、ヒダカ東半⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sarkormosospe
- サㇻコㇿモソㇱペ §132 ハナアブの幼虫(尾長蛆) (1) sar-kor-mosospe(sár-kor-mo-sos-pe)「さㇻコㇿモソㇱペ」⦅幌別、美幌⦆simosになる(ビIX, 79) (出典:知里動物編、方言:)
- Sarmato orun poy sey
- サㇻマト オルン ポイ セイ §218 カワシンジュガイ (21) Sarma-to or-un poy sey (sar-ma-to-o-run-poy-sey)「サㇻマト オルン ポイ セイ」カワシンジュガイ(カラスガイの類)(ビIII, 32) (出典:知里動物編、方言:)
- sarmokor
- サラモコㇿ 【自動】[sar-mokor 葦原・眠る]仮寝(かりね)する。(W) ☞mokor モコㇿ (出典:田村、方言:沙流)
- sarmokor
- サㇻモコㇿ 【sar-mokor】 うたた寝(する),仮寝. アペ サㇺ タ エ・サㇻモコㇿ コㇿ エ・オㇺケカㇻ ナ ホクレ ホプニ ワ セトッタ(セッ オㇿ タ) ホッケ=火の側でうたた寝をすると風邪をひくから早く起きて寝床で寝ろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sarmokor
- サㇻモコㇿ §564.いねむり(居眠)[する](7)眠っているふりをする;狸寝入する sar-mokor〔sár-mo-kor さㇻモコㇿ〕[sar(尾)+mokor(眠る)]⦅アズマ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sarorun
- サロルン 【名】[sar-or-un 葦原・の所・にある/いる][< sarorun-cikap 葦原の鳥][動物] ツル(タンチョウヅル)。(W) (S) sarorun kamuy サロルン カムイ ツルの王。(S) sarorun tono サロルン トノ ツルの王。(S)〔知分類 p.212〕 {E: a Japanese crane.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sarorun
- サロルン §367 ツル(鶴);タンチョウ (3) sarorun (sa-ró-run)「サろルン」[<sar-or-un-cirの下略] ⦅礼文華、平取、荻伏、静内、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sarorun(cikap)
- サロルン(チカㇷ゚) 【sar-or-un (cikap)】 ツル〔鳥〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- sarorun-cikap
- サロルンチカㇷ゚ 【名】[sar-or-un-cikap 葦原・の所・にいる・鳥][動物] ツル(タンチョウヅル)。(W) (S)〔知分類になし〕 {E: a crane.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sarorun-cikappo
- サロルンチカッポ 【名】[sar-or-un-cikap-po 葦原・の所・にいる・鳥・(指小辞)][動物] ヨシキリ。(S)〔知分類になし〕 {E: a reed warbler(bird).} (出典:田村、方言:沙流)
- saroruncir
- サロルンチㇼ §367 ツル(鶴);タンチョウ (1) sarorun-cir (sa-ró-run-čir)「サろルンチㇼ」[<sar(葦原)or(内)un(にいる)cir(鳥)] ⦅春採、白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sarorunkamuy
- サロルンカムイ 【sar-or-un-kamuy】 ツル〔鳥〕.▷サㇻ=湿地 オㇿ=所 ウン=住む カムイ=神 →サロルンカムイ (出典:萱野、方言:沙流)
- sarorunkamuy
- サロルンカムイ §367 ツル(鶴);タンチョウ (2) sarorun-kamuy (sa-ró-run-ka-muy)「サろルンカムイ」[<sar-or-un-kamuy(葦原・内・にいる・神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- saroruy
- サロルイ §367 ツル(鶴);タンチョウ (5) saroruy (sa-ró-ruy)「サろルイ」[<sar-o-uy(葦原・にいること・多い)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- satcipor
- サッチポㇿ 【satcipor】 干し筋子. (出典:萱野、方言:沙流)
- Satporo
- サッポロ 【名】[地名]札幌(=Sapporo サッポロ)。 {E: place name: Sapporo.} (出典:田村、方言:沙流)
- sekor
- セコㇿ 【接/副】[se-kor と言う・…しながら] ①(引用文/引用句を受ける。 多くの場合「言う」「思う」「たずねる」などを意味する語 hawean ハウェアン、 itak イタㇰ、 ye イェ、 yaynu ヤイヌ、 uwepekennu ウウェペケンヌ などへつなぐ。)(母音の後では、 しばしば s の後の e が落ちて …skor …ㇱコㇿ と発音される。) ②(昔話の終わりに用いられて)…とさ。 ③(何かのやり方を説明するのに、 そのしぐさをして見せながら)こういうふうに(二度くり返して言う)。 sekor sekor a=mimáki a=utómosmare hi セコㇿ セコㇿ アミマキ アウトモㇱマレ ヒ こういうふうにこういうふうに歯をぶつけ合わせること(歯をぶつけ合わせて見せながら言っている)。(W会話) sekor an pe セコン ペ このような/そのようなこと/もの。 ④(熟語) …pe/p sekor …ペ/ㇷ゚ セコㇿ …した途端に、 …したときすぐに。 temcaricari=an a p sekor テㇺチャリチャリアナㇷ゚ セコㇿ 手をバタバタした途端に。 sekor ne セコン ネ …と言った/言っているのだ、 …ということだ。 kanna k=ek kusu ne wa sekor ne hawe ne wa カンナ ケㇰ クス ネ ワ セコㇿ ネ ハウェ ネ ワ (私は)また来ますよと言ったのです。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sekor
- セコㇿ 【sekor】 〜と(言う,思う),こうこう,〜する. (出典:萱野、方言:沙流)
- sekorkane
- セコㇿカネ 【sekor-kane】 〜と. (出典:萱野、方言:沙流)
- sekustori
- セㇰウㇱトリ §419 (その他の鳥名) (34) sek-us-tori(sek-us-to-ri)「セㇰウㇱトリ」⦅沙流、幌別⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- semkoraci
- セㇺコラチ 【後副】[雅]…のように、 …するように。 tónon sukus/cieomare/semkoraci/cási upsor/enipekoma トノン スクㇱ/チエオマレ/セㇺコラチ/チャシウㇷ゚ソㇿ/エニペコマ [雅]まるで昼の光に照らされているかのように城の中は光り輝いていた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- semkoraci
- セㇺコラチ 【sem-koraci】 同じように. (出典:萱野、方言:沙流)
- semokkayoram
- セモッカヨラㇺ 【名】[sem-okkayo-ram (否定)・男・(< 心)](次の慣用表現で)男らしくなさ。 semokkayoram a=koré セモッカヨラㇺ アコレ [雅]男らしくないと思われる。 iruska katun/e=ki wa ne kor/semokkayoram/a=e=kóre pe ne na イルㇱカ カトゥン/エキ ワ ネ コㇿ/セモッカヨラㇺ/アエコレ ペ ネ ナ [雅]腹を立てた振舞いをしたならば、 男らしくないと思われますからね。(Sユーカラ) ney ta pakno/cís=an yakun/semokkayoram/a=i=kóre sekor ネイ タ パㇰノ/チサン ヤクン/セモッカヨラㇺ/アイコレ セコㇿ [雅]いつまでも泣いていたならば男らしくないと思われると。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- semokkayoramu
- セモッカヨラム 【sem-okkayo-ramu】 男として認めない,男と認めず馬鹿にする[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- semor
- セモㇿ 【副】[雅]かなり。 tane anakne/semor porono/án=an ki kor タネ アナㇰネ/セモㇿ ポロノ/アナン キ コㇿ [雅]今はもう私はかなり大きくなって。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- semorporono
- セモㇿポロノ 【semor porono】 やや大きい,やや歳上だ,少しだけ歳上だ. オキクㇽミ アコㇿユピ ナーポロクㇽ アイェハウェ ネクナㇰ アラムアワ イヤッカリ セモㇿポロノ アンペネアアン=オキクㇽミが,私の兄とはもっと歳上の人を言うのであろうと思っていたが,私よりはやや歳上の人であった[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- senram sekor
- センラㇺ セコㇿ 【副】いつものことだが。(KSg) koturimimse/kokewrototke/senram sekor/makan kat kor pe/páse humi/siturare コトゥリミㇺセ/コケウロトッケ/センラㇺ セコㇿ/マカン カッ コㇿ ぺ/パセ フミ/シトゥラレ [雅]ブルンブルンと鳴り響きバリッバリッと音がする。 いつものことだが、 どんなものだか(=何者か)が重い音を伴ってやって来る。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sermakkor
- セㇾマッコㇿ 【sermak-kor】 運が強い. セㇾマㇰコㇿ クス シㇰヌ=運が強いので生きた. (出典:萱野、方言:沙流)
- sesehmaw ani memaw koro
- セセㇸマウ アニ メマウ コロ §560.ねつ(熱)(4)熱が出て寒けがする seseh-maw ani me-maw koro〔sé:-seh-mau|a-ní|mé:-maŭ|ko-ró せーセㇸマウ・アに・めーマウ・コろ〕[seseh-maw(熱)+ani(で、のゆえに)+me(寒さ)+maw(気)+koro(〔彼〕持つ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sesehmaw(an-)koro
- セセㇸマウコロ §560.ねつ(熱)(3)熱がある; 熱感をおぼえる seseh-maw(an-)koro〔sé:seh-maŭ-ko-ro せーセㇸマウ・コロ〕[熱を持つ]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sesekkosampetoranne
- セセッコサンペトランネ §413.しょきあたり(暑気あたり)(7)熱射病 sesek-ko-sampetoranne〔sé-sek-ko-sàm-pe-to-ran-ne せセㇰコサンペトランネ〕[sesek(暑気)+ko(のために)+sampetoranne(気が遠くなる)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- setakor
- セタコㇿ 【名】[seta-kor 犬・フキ][植物] ゴボウ。〔知分類 p.11 setakorkoni〕 {E: the burdock plant.} (出典:田村、方言:沙流)
- setakorkoni
- セタコㇿコニ 【名】[seta-korkoni 犬・フキの葉柄][植物] ゴボウの葉柄(地面から出ている部分)。〔知分類 p.11〕 {E: the stalks of the burdock plant (i.e. above ground).} (出典:田村、方言:沙流)
- setakorkoni
- セタコㇿコニ 【seta-kor-koni】 ゴボウ. ▷セタ=犬 コㇿコニ=フキ *ゴボウというのは葉が広いので犬のフキといったのであろう.ゴボウの実のいがは人にまとわりついたら離れない.いがのことをイパコカリㇷ゚(人にまとわりつく物)と言い,男にまとわりついて離れない女性のこともイパコカリㇷ゚と言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- setakorkoni
- セタコㇽコニ §012 ゴボウ(牛蒡) (1) seta-korkoni (se-tá-kor-ko-ni)「セたコㇽコニ」[seta(犬)korkoni(フキ)] 葉柄 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setkorimse
- セッコリㇺセ 【自動】[set-ko-rimse クマの檻・に・踊る] 檻に向かって(?)踊る(子熊を檻(おり)から出すときに歌うウポポの歌詞の一部)。 hoyya pewrep rek haw/hoyya setkorimse/hoyya setkotapkar ホイヤー ペウレㇷ゚ レㇰ ハウ/ホイヤー セッコリㇺセ/ホイヤー セッコタㇷ゚カㇻ 子熊のなく声、 檻(おり)に向かって(?)/檻のところで(?)踊る、 檻に向かって(?)/檻のところで(?)踏舞する。 ☆参考 檻(おり)から出されようとしている子熊が激しく動いていることを「踊る」と表現しているらしい。 あるいはその子熊に向かって「踊れ」と言っているのかもしれない。 ☆参考 この地方の日常語では踊ることを horipi ホリピ[単]/horippa ホリッパ[複] と言い、 rimse リㇺセ とは普通言わないが、 歌や叙事詩ではよく rimse リㇺセ が使われる。 {E: to dance facing the cage of a bear cub.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- seturu su kamu apekor an
- セトゥル ス カム アペコㇿ アン §462.せむし;くる病(6)seturu su kamu apekor an〔セとぅㇽ・す・カむ・アペコㇿ・アン〕[その背を・鍋が・覆うている・かのようで・ある]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sicorpok
- シチョㇿポㇰ 【位名】[再帰][si-corpok 自分・下]自分の下。 sicorpok un シチョㇿポクン 自分の下の方へ。 sicorpok un inkar シチョㇿポクン インカㇻ 下を見下ろす。 sicorpok un ku=inkar akusu maciya ka ku=nukar, atuy ka ku=nukar シチョㇿポㇰ ウン クインカㇻ アクス マチヤ カ クヌカㇻ、 アトゥイ カ クヌカㇻ 私は下を見ると町も見える、 海も見える。(S) {E: below oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- sicorpokkuste
- シチョロポックㇱテ 【他動】[si-corpok-kusu-te 自分・の下・を通る・させる](鳥が)(矢)を自分の下を通す(自分に当たらないようによける)。(W神謡K) ☆対語 siyenkakuste シイェンカクㇱテ。 ☆参考 péka ペカ (矢)を受け取る=(矢)に当たる。 (出典:田村、方言:沙流)
- siitakkorkur
- シイタㇰコㇿクㇽ 【si-itak-kor-kur】 本当に雄弁な人,雄弁な者. ▷シ=本当に イタㇰ=言葉 コㇿ=持つ クㇽ=人,者(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sikantokotor
- シカントコトㇿ 【si-kanto-kotor】 宇宙. (出典:萱野、方言:沙流)
- sikatkore
- シカッコレ 【他動】[si-kat-kor-e 自分・あり方・を持つ・させる](悪いものが)…を誘惑する(?)/連れ出す(?)。 hunak un sikatkore wa tura ruwe an un? フナクン シカッコレ ワ トゥラ ルウェ アヌン? (あの悪い子がうちの子を)どこへまた引っぱり出して行ったろう。(S) ☆参考 siren シレン …を誘う。 tura トゥラ …と一緒に行く/来る。 {E: (for a bad person) to lure away.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikatorkamuy
- シカトㇿカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(18)疱瘡神 sikator-kamuy〔ši-ká-tor-ka-muǐ シかトㇿカムイ〕[糞形のついた魔神;si(糞)+kat(形)+or(所)+kamuy(魔神)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikatorkekamuy
- シカトㇿケカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(19)疱瘡神 sikatorke-kamuy〔ši-ká-tor-ke-ka-muǐ シかトㇿケカムイ〕[sikatorke(糞形のついた)+kamuy(魔神)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikatorokesiyeye
- シカトロケシイェイェ §541.でんせんびょう(伝染病)(9)シカトロケ病 sikatoroke-siyeye〔ši-ká-to-ro-ke-ši-je-je シかトロケシイェイェ〕["シカトロケ・病"の義]⦅サル―聖典, p.295⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikcorpok(-e)
- シㇰチョㇿポㇰ §777.目の下の部分;下眼瞼sik-corpok(-e)〔šík-čor-pok しㇰ・チョㇿポㇰ〕[目・下]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikcorpoke ronronke
- シㇰチョㇿポケ ロンロンケ §288.けいれんする(痙攣する)(11)目の下の肉がひくひく動く sik-corpoke ronronke〔šík-čor-po-ke|rón-roŋ-ke しㇰチョㇿポケ・ろンロンケ〕[目・の下・ひくひくする]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikiporo
- シキポロ §015 ギンボ (15) sikiporo (si-kí-po-ro)「シきポロ」[siki(その目)poro(大きい)](民8) (出典:知里動物編、方言:)
- sikkanporoporo
- シッカンポロポロ 【自動】[sik-kan-poro-poro 目・(?)・大きくなる・(重複)] 目をギョロつかせる(どなりつけるとき、 びっくりしたとき等)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- sikor
- シコㇿ 【sikor】 〜と,そう,こうこう. (出典:萱野、方言:沙流)
- sikorar
- シコララ 【si-korar】 押し売り嫁.▷シ=自ら コララ=くれてやる,くれてしまう (出典:萱野、方言:沙流)
- sikore 1
- シコレ 【自動(?)/他動(?)】[si-kore 自分・を…に与える] 来てくれとも言われないのに居候みたいに自分でそこにいる。(S) ☆参考 語形から見れば他動詞。 {E: for someone to stay uninvited and contribute nothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- síkore 2
- シコレ 【他動】[sik-o-re 目・つく・させる]…を育てる、 (何もわからない赤ん坊)を物がわかるまでにする、 一人前にする。 nen póka ku=kor hekattar ku=sikore yakun ora k=onne yakka pirka ネン ポカ クコㇿ ヘカッタㇻ クシコレ ヤクン オラ コンネ ヤッカ ピㇼカ なんとかして私の子どもたちを一人前にしてからなら私は死んでもいい。(S) {E: to raise, bring up…} (出典:田村、方言:沙流)
- sikorkane
- シコㇿカネ 【sikor-kane】 〜と. (出典:萱野、方言:沙流)
- sikorke
- シコㇿケ §789.目つき(3)sikorke〔ši-kór-ke シコㇿケ〕[sik(目)+or(内)+ke(部)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- siktumorke
- シㇰトゥモㇿケ §789.目つき(2)sik-tum-orke〔šík-tu-mor-ke しㇰトゥモㇿケ〕[sik(目)+tum(中)+orke(の所)]⦅ホロべツ⦆【雅】〔人の素性を知るにはその目を見ると最もよくわかると言って、少しキョロキョロしたりすると叱られる―神謡集, p.4 脚註〕 (出典:知里人間編I、方言:)
- sikutur poro
- シクトゥㇽ ポロ 【sik-utur poro】 粗い. (出典:萱野、方言:沙流)
- simakoraye
- シマコライェ 【自動】[単](複は simakoraypa シマコライパ)[si-mak-o-raye 自分を・後ろ・に・行かせる] 「ひまをとる」、 雇われていた所をやめる、 退職する。 {E: to retire.} (出典:田村、方言:沙流)
- simakoraye
- シマコライェ §389.しぬ(死ぬ)(7)先立って死ぬ simakoraye〔ši-má-ko-ra-je シまコライェ〕[si(自分を)+mak(奧、山)+o(え)+raye(やる)]⦅シラウラ、オチホ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- simakorayere
- シマコライェレ 【他動】[自動使役][simakoraye-re 「ひまをとる」・させる]「ひまをやる」(解雇する)。 {E: to dismiss…; make…retire.} (出典:田村、方言:沙流)
- simakoraypa
- シマコライパ 【自動】[複](単は simakoraye シマコライェ)(二人以上が)「ひまをとる」、 雇われていた所をやめる、 退職する。 {E: to retire(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- simokore
- シモコレ 【si-mokor-re】 狸寝入り,寝たふりをする.▷シ=自ら モコㇿ=眠る レ=させる (出典:萱野、方言:沙流)
- simokore(-an)
- シモコレ §564.いねむり(居眠)[する](9)眠っているふりをする simokore(-an)〔ši-mó-ko-re シもコレ〕[si(自分を)mokor-e(眠らせる);自分を眠ったことにさせておく]⦅ホロベツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- simotori
- シモトリ 【自動】[< 日本語 すもうとり]すもうをとる。 e=simotori hene easkay wa he e=arpa rusuy pe an? エシモトリ ヘネ エアㇱカイ ワ ヘ エアㇻパ ルスイ ペ アン? (直訳すると)あなたはすもうでも取れるので行きたいのか=行ったってすもうが取れるわけでもないのにすもうを見に行きたいのか。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- sinepaciyakonkori
- シネパチヤコンコリ §278 あざらし (34) sinepa-ciya-konkori (si-né-pa-ri-ya-kon-ko-ri)「シねパチヤコンコリ」 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sinerettukor
- シネレットゥコㇿ 【sine-ret-tu-kor】 タラ:屑のような1本の髭を持った魚の意味. ▷シネ=ひとつ レッ=髭 トゥ=屑 コㇿ=持つ(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sinetuy'or'op
- シネトゥイオㇿオㇷ゚ 【sine-tuy-or-o-p】 ひとつの腹の中のもの,きょうだい[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- sínis kor kamuy
- シニㇱ コㇿ カムイ 【名】[天・を持つ・神]天の神。 teeta kane/sínis kor kamuy/síkanna kamuy/uirwakikor テエタ カネ/シニㇱ コㇿ カムイ/シカンナ カムイ/ウイㇼワキコㇿ [雅]昔むかし天空の神上天の神の兄弟がいました。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sínis kotor
- シニㇱ コトㇿ 【位名】[天・の面]空。 sínis kotor/toni un wa/tani un wa シニㇱ コトㇿ/トニ ウン マ/タニ ウン マ [雅]大空をあちらのほうへこちらのほうへ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siniyorap
- シニヨラㇷ゚ 【siniyorap】 8月. (出典:萱野、方言:沙流)
- sinnarekorpe
- シンナレコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(19)膣口が下方にあるもの;方言にいわゆる「さがりぼぼ」 sinnare-korpe〔šín-na-re-kor-pe しンナレコㇿペ〕[sinna-re(異様に・する)+korpe(陰部)]⦅ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sinnaupsorkorpe
- シンナウㇷ゚ソㇿコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(18)膣口が下方にあるもの;方言にいわゆる「さがりぼぼ」 sinna-upsor-korpe〔šín-na-ùp-sor-kor-pe しンナウㇷ゚ソㇿコㇿペ〕[sinna(異様の)+upsor(陰部を)+kor(もつ)+pe(もの)]⦅ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sinokorhumpe
- シノコㇿフンペ §296 くじら(クジラ (6) sinokor-humpe (si-no-kor-hum-pe)「シノコㇿフンペ」[<si-(真の・大なる)nokor-humpe(小イワシクジラ)]イワシクジラ Balaenoptera borealis LESSON.⦅北海道⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sinotcaor'itak
- シノッチャオㇿイタㇰ 【sinot-ca-or-itak】 歌の中の言葉.*アイヌの歌は決まった歌詞はあまりなく,即興的に歌詞を歌いこむものが多い.チソㇿイタㇰ=チㇱ オㇿ イタㇰ=泣きながらの言葉,泣きながらしゃべるという言い方もある. (出典:萱野、方言:沙流)
- sinotnumat arikoraypa
- シノッヌマッ アリコライパ 【sinot-numat a-rik-o-raypa】 遊びの胸紐を上の方へ私は上げる:娘が思春期になり胸のふくらみを気にしはじめる年頃になったこと.今まで胸がはだけても気にしなかったが,急に胸紐を気にするようになった.思春期になる. (出典:萱野、方言:沙流)
- sinrit'oriwakmosir
- シンリッオリワㇰモシㇼ 【sinrit-o-riwak-mosir】 先祖が暮らしている国土,死人の霊魂が行く所,冥土. (出典:萱野、方言:沙流)
- sintoko osmak a=i=eoranrani
- シントコ オㇱマㇰ アイェオランラニ 【sintoko-osmak a=i=e-oranrani】 シントコの後ろへ詰め込まれた:大切にされる人が酒宴の席でイナウコッシントコの後ろへ座らされる様子. (出典:萱野、方言:沙流)
- siokkayoram
- シオッカヨラㇺ 【名】[siokkayo-ram 一人前の男・(< 心)](次の慣用表現で)立派な男である。 siokkayoram/a=yaykorpare シオッカヨラㇺ/アヤイコㇿパレ [雅]自分は男だと思って(怒りをおさえた)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siotuyramoro
- シオトゥイラモロ §506.ちょお(腸);ひゃくひろ(百尋)(23)腸、大腸 siotuy-ramoro〔si-ó-tuǐ-ra-mo-ro シおトゥイラモロ〕[siotuy(大腸)+ramoro(臓腑)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- siporapora
- シポラポラ 【si-pora-pora】 立って手足をばたばたさせる. (出典:萱野、方言:沙流)
- síporo
- シポロ 【自動】[si-poro まことに・大きい] とても大きい、 巨大である。 síporo cikap シポロ チカㇷ゚ 巨大な鳥。(W神謡語り) síporo túki シポロ トゥキ とても大きい酒杯。(W神謡語り) {E: to be very large; giant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sipporur
- シッポルㇽ 【sippo-rur】 塩汁. (出典:萱野、方言:沙流)
- sipporur(i)
- シッポルㇽ §373.塩水;食塩水sippo-rur(i)〔šíp-po-rur しッポルㇽ〕[sippo(<日本語‘塩')+rur(海、海の水、おみおつけの汁、汁)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- siramkore
- シラㇺコレ 【他動】[si-ram-kor-e 自分・体の中身・を持つ・させる]…と血がつながっている。 ☆参考 utari ウタリ、 apa アパ は姻戚を含むが、 これは含まない。 {E: to have the same blood as… (ie to be related).} (出典:田村、方言:沙流)
- siramkore
- シラㇺコレ §011.身内 血縁の者(5)siramkore〔ši-rám-ko-re シらㇺコレ〕⦅ホロベツ⦆。①親類;血縁の者。②親類ずきあいをする者(他人であっても)。[si-(自分の)+ram(心を)+kore(与える)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- siramkorepa
- シラㇺコレパ 【他動】[複](siramkore シラㇺコレ は単複の区別なし)(二人以上)と血がつながっている。 ku=siramukorepa p tun ka oka クシラムコレパㇷ゚ トゥン カ オカ 私の身内のものが二人いた。(S) {E: to have the same blood as… (i.e. to be related) (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirankor
- シランコㇿ §011.身内 血縁の者(4)sirankor〔ši-ráŋ-kor シらンコㇿ〕⦅クッシャロ⦆。血縁を引いている;親類である。u- 〜「お互いに親類である」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sirankore
- シランコレ §011.身内 血縁の者(6)sirankore〔ši-ráŋ-ko-re シらンコレ〕⦅ビホロ、アショロ、カラフト⦆①親類;血縁の者。"anoka neampe ine pa asisne pa paxno pon hekachi an-ne orowa, ay-sirankore utara i-reske"「私は4才5才位の幼童であった頃から、私の親類の人々が私を育てた」⦅あいぬ物語, p.2⦆。②血につながる;血統を引く。"tanokay piskan kotan oxta Karaxto orun nispa utara 〜 aynu tani kayki okay" 「これら方々の村にカラフトの首領たちの血を引いている人が今もいる」⦅あいぬ物語, p.5⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- siretokkor
- シレトッコㇿ 【自動】器量(きりょう)がよい、 美貌(びぼう)である。 katkemat ka siretokkor, pontono ka siretokkor, kamuy sirine oka utar カッケマッ カ シレトッコㇿ、 ポントノ カ シレトッコㇿ、 カムイ シリネ オカ ウタㇻ 奥様も美しい、 おぼっちゃまも美しい、 神様のような立派な方々。(S) {E: to be beautiful; good-looking.} (出典:田村、方言:沙流)
- siretokkor
- シレトッコㇿ 【sir-etok-kor】 美しい,美貌,器量がよい. (出典:萱野、方言:沙流)
- siretokkor(-an)
- シレトッコㇿ §177.顔が美しい;器量よし[である];美貌[である](4)美貌である siretok-kor(-an)〔si-ré-tok-kor シれトッコㇿ〕[美貌を・もつ]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- siretokkorpa
- シレトッコㇿパ 【自動】[複](siretokkor シレトッコㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆)美しい。 {E: to be beautiful; good-looking(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirhorutke
- シㇼホルッケ 【sir-horutke】 地滑り,土砂崩れ. タパヌㇱケ アナㇰネ タネ シㇼホルッケ アンキ アン イヤイキㇷ゚テ ナ イテキ エチ・カランケ クニ ラム ヤン=この場所は今にも地滑りが起きそうだ、危険なので絶対にお前たちは近寄ると思うな. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirhorutu
- シㇼホルトゥ 【sir-ho-rutu】 地滑り.▷シㇼ=大地 ホ=自ら ルトゥ=寄せる (出典:萱野、方言:沙流)
- sirkorkamuy
- シㇼコㇿカムイ 【sir-kor-kamuy】 樹木の神. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirkotor
- シㇼコトㇿ 【sir-kotor】 山の斜面. (出典:萱野、方言:沙流)
- siroro
- シロロ 【位名】[sir-oro 地・のところ[所]]…の所、 …の場所、 …の地。 tumunci kamuy ewak siroro oka ruwe ne トゥムンチ カムイ エワㇰ シロロ オカ ルウェ ネ 鬼神の住む所があるのです。(W会話) {E: the place, land etc. of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sitakorkoni
- シタコㇽコニ §012 ゴボウ(牛蒡) (2) sita-korkoni (si-tá-kor-ko-ni)「シたコㇽコニ」[sita(犬)korkoni(フキ)] 葉柄 ⦅様似、足寄、芽室、屈斜路、美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitekorsam-unte
- シテコㇿサㇺウンテ 【他動】[sik-tek-or-sam-un-te 自分・手・の中・(< …のそば)・(そこ)にある・させる][雅]…を手に持つ。 káne kuwa/sitekorsam/unte kane カネ クワ/シテコㇿサㇺ/ウンテ カネ [雅] 金(かね)の杖を手に持って。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sitemnikorkor
- シテㇺニコㇿ 【位名】[接頭+位名][si-temnikor 自分・の腕の中]自分の腕の中。 siktemnikor ta/aworun/a=terketerkere シテㇺニコッタ/アウォルン/アテㇾケテㇾケレ 私は(赤ちゃんを)ひざの上で(手で押さえて)ピョンピョン跳ねさせていた。 (W神謡) ☆参考 同様の文脈で a=temkoro ta アテㇺコロ タ とも言っている。 ☞temkoro テㇺコロ (出典:田村、方言:沙流)
- sitteksamkor
- シッテㇰサㇺコㇿ 【自動】[sir-teksam-kor 地・の横・を持つ] 海岸づたいに進む/行く/来る。 {E: to go, come along the coastline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- situskor
- シトゥㇱコㇿ §321 イヌコリヤナギ (4) situskor (si-tús-kor)「シとゥㇱコㇿ」[si(本当の)tus(縄)kor(もつ)] 茎 ⦅A十勝・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- siyor
- シヨㇿ 【位名】[si-y-or 自分・(挿入音)・のところ] 自分、 その人自身。 siyor oro wano シヨㇿ オロ ワノ 自分(私)のほうから。 {E: oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyorkewtum
- シヨㇿケウトゥㇺ 【si-or-kewtum】 嬉しい気持ち,楽しい気持ち[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- siyorkewtumu
- シヨロケゥトゥㇺ 【si-or-kewtumu】 驚きの気持ち,驚きの精神[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- siyoromare
- シヨロマレ 【他動】[si-y-or-oma-re 自分・(挿入音)・のところ・に入る・させる](他の人)を自分の家に入れる。 {E: to let someone enter one's house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyororaye
- シヨロライェ 【他動】[si-y-or-o-raye 自分・(挿入音)・のところ・に・来させる] (よそにいる人)を自分のところにひっぱる。 (出典:田村、方言:沙流)
- siyororun
- シヨロルン 【si-or-orun】 自分(の)所へ. (出典:萱野、方言:沙流)
- soataykor
- ソアタイコㇿ 【自動】[soatay-kor 借財・を持つ] 借金している、 (お金、 食物等の)借りがある。 {E: to be in debt.} (出典:田村、方言:沙流)
- soitakorsame
- ソイタコㇿサメ §086 シュモクザメ (1) soita-kor-same(só-i-ta-kor-sa-me)「そイタコㇿサメ」[so-ita-(板子)kor(もつ)same(サメ)]成魚⦅長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sonkokor
- ソンココㇿ 【自動】[sonko-kor 言づて・を持つ ] 言づてを持って行く/来る。 sonkokor wa ek ソンココㇿ ワ エㇰ 言づて(知らせ)を持って来た。(NK民話) {E: to take, bring a message.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sonkokorkur
- ソンココㇿクㇽ 【sonko-kor-kur】 使者. (出典:萱野、方言:沙流)
- sonno páse oripak
- ソンノ パセ オリパㇰ 【名】[本当に・重大な・伝染病] 天然痘。 {E: smallpox.} (出典:田村、方言:沙流)
- sonnooruspe
- ソンノオルㇱペ 【sonno or-us-pe】 本当の話. (出典:萱野、方言:沙流)
- sonnorehe
- ソンノレヘ 【sonno rehe】 本名. ⇔ポンレヘ(渾名) (出典:萱野、方言:沙流)
- soran soran pekor
- ソラン ソラン ペコㇿ 【so-ran so-ran pekor】 滝のような:滝のように降る大雨.▷ソ=滝 ラン=降る ペコㇿ=ようなものだ. ヌマン シㇼピㇼカ アㇷ゚ タント クンネイワノ ソランソラン ペコㇿ アㇷ゚ト アㇱ ク・ソイネー カ エアイカㇷ゚=昨日はいい天気だったのに今日は朝から滝のような雨が降って私は外へ出ることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- sorekusu
- ソレクス 【副】[sore-kusu それ(日本語)・こそ] それこそ(程度のすごいことを言うとき、 それを導くためにその表現の前に置かれる語の一つ)。 ☆参考 同様の文脈でよく使われる easir エアシㇼ は、 アイヌ語本来の語で、 この語を古老はよく「それこそ」と訳している。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sori
- ソリ 【名】[日本語] そり(「そり」の訳語として出た)。 ☆発音 アクセントは日本語(共通語)と違って ri リ が高い。 {E: a sled; a sleigh.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sori
- ソリ 【sori】 そり:物を積んで運ぶ道具. (出典:萱野、方言:沙流)
- sorkone
- ソㇿコネ §043 アブラガレイ (3) sorkone (sór-ko-ne)「そㇿコネ」[<su(なべ)or(内)o(で)ko(こなごな)ne(になる)] 成魚 ⦅長万部、礼文、虻田⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sorkoni
- ソㇿコニ §043 アブラガレイ (4) sorkoni (sór-ko-ni)「そㇿコニ」[<sorkone(↑)] 成魚 ⦅幌別、白老、荻伏⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sorkoone
- ソㇿコオネ §043 アブラガレイ (2) sorkoone (sor-ko-o-ne)「ソㇿコオネ」sorkone ⦅虻田⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sorma
- ソㇿマ 【名】[植物]「おちぜんまい」(ヤチゼンマイのような草)。(W), (S)〔知分類 p.240, 241. ゼンマイ、 オシダ、 クサソテツ〕 {E: a flowering fern.} (出典:田村、方言:沙流)
- sorma
- ソㇿマ 【sorma】 ぜんまい. タント ア・ウㇰ ソㇿマ ホクレ チレ ワ アプッキ カ タ サッケ アニー=今日採ってきたぜんまいを早くゆがいてすだれの上で乾かしなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- sorma
- ソㇿマ §425 ゼンマイ (1) sorma (sór-ma)「そㇿマ」 葉 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sorma
- ソㇿマ §426 ヤマドリゼンマイ (1) sorma (sór-ma)「そㇿマ」 葉 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sorma
- ソㇿマ §429 クサソテツ コゴミ (1) sorma (sór-ma)「そㇿマ」 裸葉 ⦅名寄、美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- soroma
- ソロマ §426 ヤマドリゼンマイ (2) soroma (so-ró-ma)「ソろマ」 葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- soroma
- ソロマ §429 クサソテツ コゴミ (2) soroma (so-ró-ma)「ソろマ」 裸葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sossorke
- ソッソㇿケ 【自動】[sossor-ke (擬態、 sor ソㇿ の重複)・(自動詞形成)](次の表現の中で) kapu(hu) sossorke カプ(フ) ソッソㇿケ 皮膚にかさぶたのように、 ふけみたいなものが出ている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- sotki kor
- ソッキコㇿ §082 ネズミサメ (9) sotki kor (sot-ki-kor)「ソッキコㇿ」ワニザメ⦅長万部II, 35⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sotkiorunampayaya
- ソッキオルンアンパヤヤ §468 タラバガニ (3) sotkiorun-ampayaya (sot-ki-o-run-am-pa-ya-ya)「ソッキオルンアンパヤヤ」 ⦅名寄、網走⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- soturasihorippa
- ソトゥラシホリッパ 【so-turasi horippa】 下座から上座へ向かって踊り進むこと. ▷ソ=座 トゥラシ=辿る ホリッパ=踊る(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sukenetkorpe
- スケネッコㇿペ §289 シカ (8) sukenetkorpe (su-ké-net-kor-pe)「スけネッコㇿペ」[<suke-nit(鍋をつるすかぎ)kor(もつ)-pe(もの)]三歳の雄(角が二又になっていて鍋をつるすかぎみたいになっているからこの名がある)⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sukupkurpurikor(-an)
- スクㇷ゚クㇽプリコㇿ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(24)sukupkur-puri-kor(-an)〔su-kúp-kur-pu-ri-kor スくㇷ゚クㇽプリコㇿ〕[su-kup-kur(若い・人)+puri(の振舞を)+kor(持つ)]⦅ホロベツ、サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- sukupporop
- スクッポロㇷ゚ Ⅱ_§002.おとこ(男)(10)sukup-porop〔sú-kup-po-rop スくㇷ゚ポロㇷ゚〕[sukup(成長した)、poro(年多い)、-p(者)]⦅ホロベツ⦆【雅】高齢者;年寄。(ユ研Ⅱ, p.799)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sukuppurikor
- スクップリコㇿ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(25)sukup-puri-kor〔su-kúp-pu-ri-kor スくㇷ゚プリコㇿ〕[sukup(若い)+puri(振舞)+kor(持つ)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sukuppurikore
- スクップリコレ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(26)肌身を許す;身を任せる sukup-puri-kore〔su-kúp-pu-ri-ko-re スくㇷ゚プリコレ〕[若い・振舞を・与える]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sumawekor
- スマウェコㇿ 【他動】[ (熊の)死んだ獲物[所]・を持つ](=sumawe kor スマウェ コㇿ)(熊)を殺す。 tup sumawekor rep sumawekor トゥㇷ゚ スマウェコㇿ レㇷ゚ スマウェコㇿ (熊を)二頭も三頭も(=たくさん)殺した(=とった)。 {E: to kill two, three (which equal a lot of) bears.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sumawkor
- スマウコㇿ 【自動】[sumaw-kor (熊の)死んだ獲物・を持つ] 熊を殺す、 熊をとる。 hempara sumawkor=an yakka yayhomsu sak no sumawkor=an ka eramiskari p a=ne ruwe ne ヘンパラ スマウコラン ヤッカ ヤイホㇺス サㇰ ノ スマウコラン カ エラミㇱカリㇷ゚ アネ ルウェ ネ 私はいつ熊をとってもあぶない目に会わずに熊をとったことはなかった。(HK民話) {E: to kill a bear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sumawkor
- スマウコㇿ 【su-maw kor】 獲物が手に入る,熊を獲る:鹿や熊を獲っても熊が死んだ,鹿が死んだなどとは言わずにスマウコㇿ・アン(獲物を手に入れた)という.▷ス=鍋 マウ=湯気 コㇿ=持つ →鍋の湯気をたてることができる→食べ物が手に入る タン ト ポン ユㇰ ク・スマウコㇿ=今日小さい鹿を私は獲った.キㇺ タ ポロ ユㇰ スマウェヘ ク・コㇿ ナ カㇺ セ クニ ウタㇻ アシㇰネン パㇰノ エン・トゥラ ヤン=山で大きい鹿を獲ったので,肉を背負う人たち5人ほど私と一緒に来てくれよ(スマウェ ク・コㇿの形もある).オキㇺネ ワノ アイヌ エㇰ ハウ カリカリ ヒクス プヤㇻ カ ア・オㇱマ インカㇻアナクス(インカㇻ・アン アクス) オヤチキ キムンカムイ スマウコㇿ パ ワ ネ アアン=山の方から人が来る声が響いて来たので窓から体を出して見ると,知らなかったが.熊を獲って来たのであった.ナイクスン(ナイクㇱ ウン) アチャポ オサッ エトコホ タ スマウコㇿ ヤㇰ ア・イェ アクス コタヌン(コタン ウン) ウタㇻ ウハウェポポ パ コㇿ ナイ トゥラシ アㇻパ ア ワ=沢の向かいのおじさんがオサツ沢の奥の方で熊を獲ったということで村人たちは大勢でがやがや騒ぎながら沢をのぼって行ったよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- suorokonin
- スオロコニン §043 アブラガレイ (1) suorokonin (su-ó-ro-ko-nin)「スおロコニン」[su(鍋)or(中)o(に入る)ko(と)nin(とける)] 成魚 ⦅様似⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- suptomorke
- スㇷ゚トモㇿケ 【名】[sup-tom-orke 幹・の中ほど・の所[所]](=suptom orke スㇷ゚トㇺ オㇿケ)その幹の中ほどの所。 ri cikuni suptomorke ku=rakonoye リ チクニ スㇷ゚トモㇿケ クラコノイェ 高い木は幹の中ほどの所を(私は)羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC即興詩) (嘆き歌)。 {E: a place within the trunk of a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- suyorun
- スイオルン §315 ショウドウツバメ (3) suy-orun (súy-o-run)「すイオルン」[<suy(穴)or(中)un(にいる)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- suyorunkamuy
- スイオルンカムイ §277 くま (81) suy-orun-kamuy (súy-or-un-ka-muy)「すイオルンカムイ」[<suy(穴)or(中)un(にいる)kamuy(神)] ⦅屈斜路⦆穴ごもりしているクマ (出典:知里動物編、方言:)
- taanmosir a=eokerekor hemantaa=e
- タアンモシㇼ アエオケレコㇿ ヘマンタアエー 【taan-mosir a=e-okere-kor hemanta-a=e】 この国土を食べ終わったら何を食べたらいいだろうか. *トゥニンヤイェイソイタㇰ(ミミズの独り言)を表わし,少年時代にアイヌの笑い話として,父が聞かせてくれたもの.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- taknepikor
- タㇰネピコㇿ 【takne-p-ikor】 短い宝刀. 図[タㇰネピコㇿ] (出典:萱野、方言:沙流)
- tamor(-i)
- タモㇿ §548.ないぞう(内臓);臓腑(6)tamor(-i)〔ta-mór タもㇿ〕[<ramor]⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- taneporanke(-an)
- タネポランケ §295.初経;初潮[がある](2)tanepo-ranke(-an)〔ta-né-po-raŋ-ke タねポ・ランケ〕[今はじめて・下ろす]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tannepikor
- タンネピコㇿ 【tannep-ikor】 長い宝刀. 図[タンネピコㇿ] (出典:萱野、方言:沙流)
- tantotorici=astustekka
- タントトリチアㇱトゥㇱテッカ 【tan-to tori ci=as tus-tek-ka】 立ち尽くす,じっとして立ち続ける.▷タント=今日 トリ=滞在 チ=それ アㇱ=立つ トゥㇱテッカ=金縛り (出典:萱野、方言:沙流)
- tarkorkamuy
- ウタㇻコㇿカムイ §417 (その他の鳥名) utar-kor-kamuy (u-tár-kor-ka-muy)「ウたㇻコㇿカムイ」 ⦅沙流⦆渡り鳥の一種 (出典:知里動物編、方言:)
- taskor
- タㇱコㇿ 【名】冬の朝晩のひどい寒さ(「あらせ」)。 taskor an タㇱコㇿ アン 冷え込む。 taskor yupke タㇱコㇿ ユㇷ゚ケ ひどく冷え込む、 冷え込みがきつい。 {E: the severe cold of winter mornings and evenings.} (出典:田村、方言:沙流)
- taskor
- タㇱコㇿ 【taskor】 寒さ,寒波. タㇱコㇿ カ アマㇺタㇱコㇿ セコㇿ ア・イェㇷ゚ カ ヌワㇷ゚タㇱコㇿ セコㇿ ア・イェㇷ゚ カ アン ペ ネ=寒さといっても,穀物の寒さ(9月20日から10月10日までの間に急に寒くなること)という寒さもあるし,お産の寒さという寒さもあるものだ(お産のある夜は特別寒いものだという). (出典:萱野、方言:沙流)
- taskor an
- タㇱコㇿ アン 【taskor an】 寒い:寒さが厳しい. (出典:萱野、方言:沙流)
- taykora
- タイコラ 【名】[tayko-ra 大根・葉][植物] 大根葉。 {E: radish leaves.} (出典:田村、方言:沙流)
- tehkotoro
- テㇸコトロ §526.てのひら;手掌(2)teh-kotoro〔téh-ko-to-ro てㇸコトロ〕[<tek-kotor]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tehkotorunru
- テㇸコトルンル §533.てすじ(手筋)(3)tehkotorun-ru〔téh-ko-to-run-ru てㇸコトルンル〕[tehkotoro(てのひら)+un(の)+ru(路)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tehpetoroke
- テㇸペトロケ §815.ゆび(指);手の指(7)tehpetoroke〔téh-pe-to-ro-ke てㇸペトロケ〕[tehpet(手の指)+oroke(のところ)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.128】 (出典:知里人間編I、方言:)
- tek'iporo
- テㇰイポロ 【tek-iporo】 手の顔色.▷テㇰ=手 イポロ=顔色 イキヤ オッカイポ エウン タント ク・ホタヌ ワ ケㇰ.テㇰイポロ ク・ワンパレ ケアナサㇷ゚(ク・エアナサㇷ゚)=あの若者へ今日見舞いに行って来た.手の顔色を見て来たが心配だ.*重い病人は本当の顔色よりも手の顔色で生死を判断されるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tekikirikor
- テキキリコㇿ §339 オオワシ (4) tekikirikor (te-kí-ki-ri-kor)「テきキリコㇿ」[<tek(手=翼)ikir(線、すじ)kor(もつ)] ⦅屈斜路⦆オオワシの老鳥[=ekayčikap] (出典:知里動物編、方言:)
- tekkotor
- テッコトㇿ 【名】[tek-kotor 手・の内側の面] てのひら(掌)。 (=paratekkotor パラテッコトㇿ) {E: the palms of the hands.} (出典:田村、方言:沙流)
- tekkotor(to)
- テッコトㇿ §526.てのひら;手掌(1)tek-kotor(to)〔ték-ko-tor てッコトㇿ〕[tek(手)+kotor(平面)]⦅サル、チカブミ、ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tekkotor/tekkotoro(ho)
- テッコトㇿ/テッコトロ(ホ) 【tek-kotor/-kotoro(ho)】 手のひら. (出典:萱野、方言:沙流)
- tekkotoro kenkem kohaweas
- テッコトロ ケンケㇺ コハウェアㇱ §136.うなる(6)クマがてのひらをなめながら唸る tekkotoro ken-kem ko-hawe-as〔ték-ko-to-ro|kéŋ-kem|ko-há-we-aš てッコトロ・けンケㇺ・コはウェアㇱ〕[tek-kotoro(そのてのひら)+kenkem(<kem-kemなめ・なめする>+ko(と共に、しながら)+hawe(その声が)+as(立つ、する)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tekkotoro(ho)
- テッコトロ(ホ) 【名】[所](概は tekkotor テッコトㇿ) …のてのひら(掌)。 {E: the palm of the hands (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- teknimawkor
- テㇰニマウコㇿ §534.てのひらが病気を治すちからをもつ(2)tek-nimaw-kor〔ték-ni-maŭ-kor てㇰニマウコㇿ〕[tek(手が)+nimau(病気の患部を罨法するのに用いる薬木の掻き屑)+kor(もつ)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tekorrep
- テコㇿレㇷ゚ 【tekor-rep】 手拍子,拍手. ク・ユカㇻ アクス ヌ ワ オカ ウタㇻ テコㇿレㇷ゚パ ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ) ク・ユカㇻ コアリキキ=私がユカㇻをすると聞いていた人たちが手拍子をとってくれた,私はうれしくなってユカㇻをするのに力を入れた. (出典:萱野、方言:沙流)
- temkor
- テㇺコㇿ 【tem-kor】 腕. アウン ウナㇻペ ク・ミッポホ パロヌカㇻヌカㇻ ペ ネ クス エㇰ コㇿ オラーノ セトゥㇽ ワノ テㇺコㇿ ワノ ア・セナセナッカ=隣のおばさん,私の孫にいろいろと食べさせてくれるものだから,来ると背中の方から腕の所へまつわりつく. (出典:萱野、方言:沙流)
- temkor
- テㇺコㇿ §699.ほうよう(抱擁)[する];抱え[る](1)temkor〔tém-kor てㇺコㇿ〕[tem(両腕)+kor(持つ)]⦅H. S.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- temkor'ani
- テㇺコㇿアニ 【tem-kor-ani】 腕の内側で抱え持つ. (出典:萱野、方言:沙流)
- temkoro
- テㇺコロ 【名】[所](概 temkor は未出) …の(子どもをだいている)ひざの上。 a=kor ponpe/……/a=temkoro ta/aworun/a=rimsere kor/a=horíppare kor アコㇿ ポンペ/……/アテㇺコロ タ/アウォルン/アリㇺセレ コㇿ/アホリッパレ コㇿ 私は私の赤ちゃんを(中略)ひざの上にだいてピョンピョン跳ねさせながら。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- temnikor
- テㇺニコㇿ 【名】[概][tem-nikor 手(腕)・の(包まれる)中] 腕の中(片腕または両腕で包むようにまたはかかえるように丸くした中)。 temnikoromare テㇺニコロマレ [temnikor-omare 腕の中に入れる]…を手でだく/手でかかえる(=temnikoro omare テㇺニコロ オマレ)。 ☆参考 独立の名詞として概念形が使われている例は未出。 {E: in one's arms.} (出典:田村、方言:沙流)
- temnikor
- テㇺニコㇿ 【tem-nikor】 腕の内側. (出典:萱野、方言:沙流)
- temnikoro
- テㇺニコロ 【名】[所](概は temnikor テㇺニコㇿ)…の腕の中(片腕または両腕で包むようにまたはかかえるように丸くした中)。 temnikoro omare テㇺニコロ オマレ 腕の中へ入れる、 (赤ん坊等を)かかえる。 {E: in the arms of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- temnikoro
- テㇺニコロ §699.ほうよう(抱擁)[する];抱え[る](2)tem-nikoro〔tém-ni-ko-ro てㇺニコロ〕[tem(両腕)+nikor(間、nik 折目、or 内)+o(入れる)]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- temutoro
- テムトロ §085 アオザメ (3) temutoro(te-mú-to-ro)「テむトロ」[<tem(ひろげた両手、一尋)o(にある)?]成魚⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- temutorot
- テムトロッ §085 アオザメ (2) temutorot(te-mú-to-rot)「テむトロッ」[<tem(ひろげた両手、一ひろ)utur(間)ot(にある)?]成魚⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tenkikorpe
- テンキコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(9)陰毛が全部白いもの tenkikorpe〔téŋ-ki-kor-pe てンキコㇿペ〕[tenki(テンキグサで編んだかご)+kor(もつ)+pe(もの)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tennikoro
- テンニコロ §699.ほうよう(抱擁)[する];抱え[る](3)tennikoro〔tén-ni-ko-ro てンニコロ〕[<tem-nikor-o]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- téor
- テオㇿ 【位名】[te-or ここ・のところ] ここ、 ここの所(=te or テ オㇿ)。 mákip téor sikay us pekor humi an マキㇷ゚ テオㇿ シカユㇱ ペコㇿ フミ アン どうしたのかここが刺すように痛い。(S) {E: here; this place.} (出典:田村、方言:沙流)
- teor
- テオㇿ 【te-or】 ここ. (出典:萱野、方言:沙流)
- teoro(ho)
- テオロ(ホ) 【/teoro(ho)】 この場所. オッコ ポンノ ホㇱキ テオロホ カㇱレ ノイネ アン ナ ペッカスイ・アン ロー=姉よ少し待って,この場所が浅いようだから川を渡ろうよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- to or osma pekor
- ト オㇿ オㇱマ ペコㇿ 【to or osma pekor】 急に静かになった.▷ト=沼 オㇿ=所 オㇱマ=入る ペコㇿ=ようなものだ *子供たちが大騒ぎしていたのに一斉に帰ってしまって急にシーンとなって.まるで沼の底へ潜ったようだ(ことわざ). (出典:萱野、方言:沙流)
- Toiorushmun
- 『トイオルシムン』 §067 エゾハッカ (2) 『トイオルシムン』Toiorush-mun ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tókapheporap
- トカㇷ゚ヘポラㇷ゚ 【名】[tokap-heporap 昼間・蝶][動物] 蝶(チョウ)。 ☆参考 kunneheporap クンネヘポラㇷ゚《蛾》と区別して言うときに使う。 普通は単に heporap ヘポラㇷ゚ と言う。 〔知分類になし〕 {E: a butterfly.} (出典:田村、方言:沙流)
- tókapmokor
- トカㇷ゚モコㇿ 【自動】[tókap-mokor 昼・眠る] 昼寝をする(=tókap mokor トカㇷ゚ モコㇿ)。 ku=tokapmokor ka somo ki no クトカㇷ゚モコㇿ カ ソモ キ ノ (私は)昼寝もせずに(tókap ku=mokor ka somo ki no トカㇷ゚ クモコㇿ カ ソモ キ ノ とも言う)。(S) {E: to have, take a(n) (afternoon) nap.} (出典:田村、方言:沙流)
- tokapmokor
- トカㇷ゚モコㇿ 【tokap mokor】 昼寝. (出典:萱野、方言:沙流)
- tokiroro
- トキロロ 【to-kiroro】 雲ひとつないよい天気,快晴. タント トキロロ アン クス ニサッタ アㇷ゚トアㇱ ナンコㇿ=今日は雲ひとつないよい天気だったので明日は雨が降るだろう.#NAME? (出典:萱野、方言:沙流)
- tókor-kamuy
- トコㇿカムイ 【名】[to-kor-kamuy 湖沼・を持つ・神] 沼の主(竜とか魚とか)。(S) {E: the guardian gods of a swamp.} (出典:田村、方言:沙流)
- tokuyekor
- トクイェコㇿ 【他動】[tokuye-kor …の親しい友達・を持つ] …と親しい。 {E: to be close to…} (出典:田村、方言:沙流)
- tokuyekorkur
- トクイェコㇿクㇽ 【tokuye-kor-kur】 友達.友人. トゥイマウㇱケ ワ ア・トクイェコㇿクㇽ エㇰ ペ ネ クス アネピッタ ウウェネウサㇻ・アン ヒネ シㇼコペケㇾ・アン=遠い所から友人が来たものだから,夜通し四方山話をして夜明かしをしてしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- tomarikorokamuy
- トマリコロカムイ §295 サカマタ;シャチ (6) tomarikorokamuy (to-má-ri-ko-ro-ka-muy)「トまリコロカムイ」[<tomari-kor-kamuy(入江を・支配する・神)] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tomokoriri
- トモコリリ §228 エゾバイの類 (5) to-mokoriri (to-mo-ko-ri-ri)「トモコリリ」 ⦅白老⦆沼ツブ (出典:知里動物編、方言:)
- tonkori
- トンコリ 【tonkori】 絃楽器の一種. (出典:萱野、方言:沙流)
- tónomokor
- トノモコㇿ 【自動】[tóno(< tónon)-mokor 昼間・眠る] 昼寝する。(S) {E: to take, have a(n) (afternoon) nap.} (出典:田村、方言:沙流)
- tontorus
- トントルㇱ 【名】[tonto-rus なめし皮・毛皮] 毛のついたままでなめした皮(片面なめし皮で片面は毛になっている)。 {E: a tanned skin with fur attached.} (出典:田村、方言:沙流)
- toorumpe
- トオルンペ §428 エゾアカガエル (10) toorumpe (tó-o-rum-pe)「とオルンペ」[<to-or-un-pe(沼・内・にいる・者)] ⦅近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tópiror
- トピロㇿ 【名】[to-pir-or 日・傷・の所](?) しける前日のなぎ(「うけなぎ」)。 ☆参考 tópirpok トピㇼポㇰ とも言う。 {E: the calm before a storm.} (出典:田村、方言:沙流)
- topiroro
- トピロロ →トキロロ (出典:萱野、方言:沙流)
- tor
- トㇿ 【間投】(踊り歌のはやしのかけ声の一つである hesko tor ヘㇱコートㇿ の一部。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- torahka
- トラㇵカ §075 イワナ;一般にはオショロコマという (12) torahka(to-rah-ka)「トラㇵカ」成魚⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- toranne
- トランネ 【自動】怠惰である、 やる気がない、 ぐうたらである。 ☆発音 語頭の to ト に注意。 turanne トゥランネ でも tranne ッランネ でもない。 to ト をはっきりと発音する。 ☆対語 yuptek ユㇷ゚テㇰ。 {E: to not want to do anything; be a good-for-nothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toranne
- トランネ 【toranne】 怠ける,骨惜しみ(する):苦労することをいやがること. シネ トランネ ヘカチ アン ヒネ ワッカ ア・タレ アクス ピサック アニ イヌンペ キㇰキㇰ コㇿ "アイヌパータ イヌンペ アナㇰネ ケㇱト セトゥㇽ セセㇰ ワ ホッケ ワ アン" シコㇿ ハワン=ひとりのからっぽやみ(=骨惜しみ)の少年がいて水を汲みに行かされたらひしゃくで炉縁を叩きながら「いいものだなあ 炉縁は毎日背中あぶりをして寝ている」と言った.ソンーノ トランネ ㇷ゚ アナㇰネ ネㇷ゚カ ア・カレ コㇿ ホㇱキノ イヨロモメカㇻ ワ エアシㇼ カ トゥトゥルㇱノー アㇱ ペ ネ=本当のからっぽやみ(怠け者)は何かさせると先にぶつぶつ言ってから初めていやいやながら立つものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- toranneciros(-i)
- トランネチロㇱ §469.そらで(空手)[手首の痛む病気](3)怠惰型のそらで toranne-ciros(-i)〔to-rán-ne-či-roš トらンネチロㇱ〕[怠惰な・そらで]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- torannenumasut
- トランネヌマスッ 【toranne numa-sut】 できもの:働くのがいやなできもの,毛の根に出来る小さいできものをヌマスッというが,働かないでいると痛まない. フㇷ゚ ア・レコ ヒ トランネヌマスッ ネㇷ゚キヌマスッ ネ ウレペッ ヌマ ネ ヤ テケペッ ヌマ ネ ヤ オロ タ ヘトゥク フㇷ゚ ア・イェ ヒ ネ ネㇷ゚キ・アン ワ ソモ アㇻカ ㇷ゚ ネㇷ゚キ ヌマスッ ネ ソモ ネㇷ゚キ・アン コㇿ ソモ アㇻカ ㇷ゚ トランネヌマスッ ネ=できものの名前のことを,骨惜しみできもの,働くできもの,足指の毛や手の指の毛に出来るできものを言うもので,働けば痛くないものは働きできもの,仕事をしなければ痛くないものを骨惜しみできものという. (出典:萱野、方言:沙流)
- torar
- トラㇻ 【名】なめし皮のひも。 {E: thongs of leather.} (出典:田村、方言:沙流)
- torarakeh
- トララケㇸ §350 オオアマドコロ (3) torarakeh (to-rá-ra-keh)「トらラケㇸ」[<etororatkip] 茎葉 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- toraromai
- トラロマイ §511.つちふまず(土踏まず)(2)torar-oma-i〔to-rá-ro-ma-i トらロマイ〕[torar(皮ひも)+oma(入る)+i(所);tesma〔かんじき〕をはけば土踏まずの所は皮ひもが通るからこの名がある]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- torasampe
- トラサンペ 【to-raw-sampe】 マリモ.▷ト=沼 ラウ=底 サンペ=心臓 *湖の底にいる化け物と言ってアイヌは大切にはしなかった.食べられない物はアイヌの側からそれほど大切にしないし,重要だとは思わなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
- toratehkew(-he)
- トラテㇸケウ §387.したい(死体);死骸(9)torateh-kew(-he)〔to-rá-teh-keŭ トらテㇸケウ〕[<tora-tek(革紐・状の)+kew(死体)]⦅S.⦆【雅―PIL, p.172】 (出典:知里人間編I、方言:)
- torattus
- トラットゥㇱ 【torar-tus】 (なめした)皮紐. (出典:萱野、方言:沙流)
- tori
- トリ 【tori】 滞在する. ピㇼカ ヒネ エ・エㇰ コエカリネ ペコㇿ フチ オンネ ルスイ ノイネ イキ ナ トゥッコ レㇾコ トリ クナㇰ ラム=ちょうどよく言い合わせたようにあなたが来た,おばあさんが亡くなりそうな様子なので二日か三日滞在すると思ってよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tori
- トり §419 (その他の鳥名) (35) tori(to-rí)「トり」⦅幌別⦆翼[もと手首の義] (出典:知里動物編、方言:)
- tori 1
- トリ 【名】[< 日本語][動物] 鳥。 ☆参考 歌の中の対句で、 アイヌ語の cikap チカㇷ゚ との対で使われる。〔知分類 p.222〕 {E: a bird.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tóri 2
- トリ 【後副】逗留する、 一日いっぱい過ごす。 sine to tóri シネ ト トリ 中一日いっぱい過ごして(行った日に泊まり、 翌日一日過ごしてまた泊まり、 翌々日帰ることを言う)。 sineto tori wa ek シネト トリ ワ エㇰ 一日泊まって来なさい(今日行って明日一日遊んで明後日帰りなさい)。(S) {E: to stay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toriiyoski
- トリイヨㇱキ 【tori-iyoski】 二日酔(する).▷トリ=滞在する イヨㇱキ=酔う ホッノ イヨーハイ スイ トリイヨㇱキ ワ ネスン.ホプニ カ ソモ キ=まあまああきれてしまった,また二日酔いしたのだろう.起きもしないこと. (出典:萱野、方言:沙流)
- torima
- トリマ §332.ごみ(8)torima〔to-rí-ma トりマ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- toriyanka
- トリヤンカ §283 コウモリ類 (4) toriyanka (tó-ri-yan-ka)「とリヤンカ」 ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- torurkararip
- トルㇽカラリㇷ゚ 【torur-ka-rari-p】 シシャモを獲って山積みしてある上へ降った雪の名前.▷トルㇽ=山積みの魚 カ=上 ラリ=詰める ㇷ゚=物=雪 (出典:萱野、方言:沙流)
- tositcorpokun
- トシッチョㇿポクン §323 ミソサザイ (5) tositcorpokun (to-sít-čor-po-kun)「トしッチョㇿポクン」[<tosir-corpok-un-kur(川岸の穴・の下・に入る・神)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- toycisekorikankikir
- トイチセコㇿイカンキキㇼ §122 スズメバチ (5) toycise-kor-ikankikir(toy-ci-se-kor-i-kan-ki-kir)「トイチセコㇿイカンキキㇼ」⦅屈斜路⦆クロスズメバチ (出典:知里動物編、方言:)
- toycisekotkorikankikir
- トイチセコッコㇿイカンキキㇼ §122 スズメバチ (18) toycisekot-kor-ikankikir(tóy-ci-se-kot-kor-i-kan-ki-kir)「とイチセコッコㇿイカンキキㇼ」[toycise(竪穴)kot(跡)kor(持つ)ikankikir(ハチ)]⦅本別⦆ドロバチ(井上8) (出典:知里動物編、方言:)
- toyhokukor
- トイホクコㇿ §726.みずむし(水虫)(4)女の人の足の指の間が掘れて土が溜まって痛くかゆい toy-hoku-kor〔tóǐ-ho-ku-kor とイ・ホク・コㇿ〕[土の・夫を・もつ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- toykoramutuy
- トイコラムトゥイ 【toy-ko-ramu-tuy】 びっくり仰天する. (出典:萱野、方言:沙流)
- toykorayke
- トイコライケ 【toy-ko-rayke】 ぶち殺す. (出典:萱野、方言:沙流)
- toymatkor
- トイマッコㇿ §726.みずむし(水虫)(3)男の人の足の指の間が掘れてその中に土が溜まって痛くかゆい toy-mat-kor〔tóǐ-mat-kor とイ・マッ・コㇿ〕[土の・妻を・もつ]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tóyorunpe
- トヨルンペ 【名】[toy-or-un-pe 土地(畑)・のところ・にある・もの] 畑作物(=toy or un pe トヨルン ペ)。 (出典:田村、方言:沙流)
- tuikirkor
- トゥイキㇼコㇿ §309 シジュウカラ (1) tuikirkor (tú-i-kir-kor)「とゥイキㇼコㇿ」[<tu-ikir-kor(二つの・列を・もつ)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tukikorarpa
- トゥキコラㇻパ 【他動】[tuki-ko-rarpa 杯・と共に・…を押える(複)] …に次々と酒を運んで来てどんどん飲ませる。 {E: to make…drink lots of alcohol.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumikor
- トゥミコㇿ 【自動】[tumi-kor 戦・を持つ] いくさをする、 戦う。 {E: to fight; do battle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumikor
- トゥミコㇿ 【tumi-kor】 戦争する. (出典:萱野、方言:沙流)
- tumkor
- トゥㇺコㇿ 【自動】[tum-kor 力・を持つ] 力がある、 強い、 力がつく、 元気になる。 ☆対語 tumsak トゥㇺサㇰ。 {E: to be strong; powerful; healthy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumkor
- トゥㇺコㇿ 【tum-kor】 力が強い,力持ち. (出典:萱野、方言:沙流)
- tuokneiporo
- トゥオㇰネイポロ 【tu-ok-ne iporo】 ふたつの憂い顔. ▷トゥ=ふたつ オㇰネ=憂い イポロ=顔色 トゥオㇰネイポロ レオㇰネイポロ エヌラッキ=ふたつの憂い顔,三つの憂い顔,沈痛な様子[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- tup sumawekor
- トゥㇷ゚ スマウェコㇿ 【他動】[tup sumawe-kor 二つ(二頭)・の殺した獲物・を持つ] …を二頭殺す。 tup sumawekor rep sumawekor トゥㇷ゚ スマウェコㇿ レㇷ゚ スマウェコㇿ (熊などを)二頭も三頭も殺した。 {E: to kill two…(game).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tupokoro
- トゥポコロ §355.産―ふたご;双生児;双胎児(5)双生児を産む tu-po-koro〔tu-pó-ko-ro トゥぽコロ〕[tu(二つの)+po(子)+koro(もつ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- turamkor
- トゥラㇺコㇿ 【自動】[tu-ram-kor 二つの・心・を持つ](?) 臆病である。 ikaoyoko=an sekor hawean=an yakun turamkor=an wa hawean=an hi ne sekor yaynu kuni a=ramú kusu イカオヨコアン セコㇿ ハウェアナン ヤクン トゥラㇺコラン ワ ハウェアナニ ネ セコㇿ ヤイヌ クニ アラム クス 私は見張りをすると言えば、 憶病でそう言っているのだと思われると私は思ったから。(HK民話) {E: to be cowardice; timid.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turamukor
- トゥラムコㇿ 【自動】臆病である (よく何でも恐ろしがる)。(S) ☆参考 turamkor トゥラㇺコㇿ の聞き違いか。 ☆参考 istómaeo イㇱトマエオ とも言う。(S) {E: to be cowardice; timid.} (出典:田村、方言:沙流)
- turamukor
- トゥラムコㇿ 【turamukor】 臆病な,意気地なし,度胸がない. (出典:萱野、方言:沙流)
- turmokorir
- トゥㇽモコリㇼ 【turmokorir】 マルタニシ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tusirioruntori
- トゥシリオルントリ §340 オジロワシ (5) tusiri-orun-tori (tú-si-ri-o-run-to-ri)「とゥシリオルントリ」[<(墓・にいる・鳥)] ⦅新問⦆【沖詞】 (出典:知里動物編、方言:)
- tuskorokokko
- トゥㇱコロコッコ 【名】[tus-kor-okokko 綱・を持つ・ばけもの] ヘビ(呼び方の一つ、 「縄みたいだから。」 (W))。 ☆参考 tokkoni トッコニ、 kinasut キナスッ などヘビを表す語の使用を避けて言う言い方の一つ。 ☞tokkoni トッコニ、 kinasut キナスッ、 kinasutunkur キナストゥンクㇽ、 tannekamuy タンネカムイ {E: a snake.} (出典:田村、方言:沙流)
- tutkorerko
- トゥッコレㇾコ 【tutko rerko】 二日か三日.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- tuykottori
- アトゥイコットリ §380 (その他の鳥名) atuy-kot-tori (a-túy-kot-to-ri)「アとゥイコットリ」[<atuy-kor-tori(海・を所有する・鳥)] ⦅幌別、沙流⦆【雅】海の鳥(虎杖丸の曲p. 258) (出典:知里動物編、方言:)
- uakikor
- ウアキコㇿ ☞uwakikor ウワキコㇿ (出典:田村、方言:沙流)
- uaynukor
- ウアイヌコㇿ ☞uwaynukor ウワイヌコㇿ (出典:田村、方言:沙流)
- ucinkorosi(-an)
- ウチンコロシ §448.すわる(座る)(13)あぐらをかく ucinkorosi(-an)〔u-číŋ-ko-ro-ši ウちンコロシ〕[u-(互いの)+cin(足)+koro(もつ)+-si(複数語尾)]⦅マオカ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- uiruwakikoro
- ウイルワキコロ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(6)u-iruwaki-koro〔u-í-ru-wa-ki-ko-ro ウいルワキコロ〕⦅シラウラ⦆兄弟同士の関係にある。[u-(互い)+iruwaki(兄弟を)+koro(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- uirwakikor
- ウイㇼワキコㇿ 【自動】[u-irwaki-kor 互いを・兄弟姉妹[所]・を持つ]☆[発音]ウイㇽワキコㇿ。 ①兄弟姉妹の関係にある。 ②(名詞として)兄弟姉妹。 ☆参考 兄弟、 兄妹、 姉妹、 姉弟などの関係を区別せずに言う。 uyupikor ウユピコㇿ 兄弟/兄妹である、 usakor ウサコㇿ 姉妹/姉弟である、 uwakikor ウワキコㇿ 兄弟/姉弟である、 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 {E: ①to have, be brothers and sisters. ②brothers and sisters.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukaoraypa
- ウカオライパ 【自動】[u-ka-o-raypa 互い・の上・に・行く] ここの仕事が終わった人が手伝いに行く。 ☞ka(si) oraye カ(シ) オライェ {E: for someone who has finished their work to go to help someone else.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukeskor
- ウケㇱコㇿ 【u-kes-kor】 相続(する),受け継ぐ. オルケㇱサㇰペ アン コㇿ オラーノ ウケㇱコㇿ シコㇿ ネ ワ ネンカ ア・アㇻパレ ㇷ゚ ネ コㇿカ カーカ アシトマ イコマウコウェン ヒーカ アンペ ネ クス エタㇻカ イキ ソモ アン ペ ネ=子孫が絶えた者がいるとそれから相続すると言っては誰か身内を行かせるがそれも恐ろしいものだ.巻き添えをくうこともあるものなのでやみくもにそうするものではない. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukiror(u)pakte
- ウキロㇿパㇰテ/ウキロルパㇰテ 【自動】力くらべをする。 ☆参考 おこしくら(起こし比べ)、 しょいくら(背負い比べ)なども含む。 {E: to compare strengths.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukirorpakte
- ウキロㇿパㇰテ 【u-kiror-pakte】 力くらべ(する). (出典:萱野、方言:沙流)
- ukirosore
- ウキロソレ 【自動】[u-kir-os-o-re 互い・足・の後ろ・に入る・させる]あぐらをかく(昔の男子の正式の座り方)。 {E: to sit cross-legged (men).} (出典:田村、方言:沙流)
- uko-eoripak
- ウコエオリパㇰ 【他動】[uko-e-oripak 一緒に・…に・かしこまる] …に対し皆でかしこまる、 …を皆で敬まってへりくだり慎しむ。 ☞eoripak エオリパㇰ {E: for everyone to have profound respect for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukocorawki
- ウコチョラウキ 【自動】[u-ko-corawki 互い・に対して・攻撃する] 互いに攻め合う。 {E: to attack one another.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukocorawkipa
- ウコチョラウキパ 【自動】[複](ukocorawki ウコチョラウキ は単複の区別なし) 互いに攻め合う。 {E: to attack one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoekutkor
- ウコエクッコㇿ 【他動】[uko-e-kut-kor 一緒に・それで・帯・を持つ] …を着てその全部の上から帯をしめる。 iwan kosonte/ukoekutkor/iwan kosonte/opanere híne イワン コソンテ/ウコエクッコㇿ/イワン コソンテ/オパネレ ヒネ[雅] 六枚の小袖を着て全部の上から帯をしめ、 六枚の小袖を羽織って地上から天へ帰る神が正装するときの描写の慣用表現)。(Sユーカラ) ☞ekutkor エクッコㇿ {E: to put on something and then fasten with a belt, obi.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoiworewnara
- ウコイウォレウナラ 【自動】[u-ko-iwor-ewnara 互い・に対して・山の猟場・を与え惜しむ] 互いに自らの猟場を人に与えたくない。 {E: to not want to share one's hunting grounds with others.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukokewtumkor
- ウコケウトゥㇺコㇿ 【u-ko-kewtum-kor】 示し合わせる(互いに心を同じにする). (出典:萱野、方言:沙流)
- ukokor
- ウココㇿ 【他動】[uko-kor 一緒に・…を持つ] ①…を一緒に持つ、 (夫婦の間に)(子ども)がいる/できる。 tane pon hekaci ukokor wa タネ ポン ヘカチ ウココㇿ ワ いまはもう二人の間に赤ちゃんが生まれて。(W民話) sine situ ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an? シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン? 一つの尾根を両方から一緒に持って互いに会ったことがないものはなあに(なぞなぞで、 答えは sikihi シキヒ 目)。 ②[u-ko-kor 互いに・対して・持つ] 取り合う、 奪い合う。 teeta anak usa ikor usa emus usa sintoko pirka hikehe ukokor rusuy kusu テエタ アナㇰ ウサ イコㇿ ウサ エムㇱ ウサ シントコ ピㇼカ ヒケヘ ウココンルスイ クス 昔は宝物や刀やシントコ(大きい容器)のよいものを取り合いたくて。(W言い伝え) {E: ①to have a child together (between a couple); to have…together. ②to struggle for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukokorewen
- ウココレウェン 【u-ko-kor-e-wen】 皆でいじめる,ひとりの者をよってたかっていじめる. ▷ウ=互いに コ=それ コㇿ=持つ エウェン=それは悪い(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ukomarattokor
- ウコマラットコㇿ 【自動】[uko-maratto-kor 一緒に・酒宴/大ごちそう・を持つ] 皆で一緒に酒宴/パーティを催す。 {E: to hold a party together with everyone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukonipopke ukohorse
- ウコニポㇷ゚ケ ウコホㇿセ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(42)交合したまま離れぬ uko-nipopke uko-horse〔ウこニポㇷ゚ケ・ウこホㇿセ〕[u(相)+ko(共に)+nipopke(すえる、あめる)、u(相)+ko(共に)+horse(腐敗してくる、腐敗臭を発する);密着し合ったまま離れないので食物ならとうの昔に腐敗しているはずだの意]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ukopapiroroeitak
- ウコパピロロエイタㇰ 【u-ko-papiroro-e-itak】 ひそひそ話をする. ヘマンタ カ ウコパピロロエイタㇰ コㇿ オカ アㇷ゚ エウウェラムオㇱマパ ソイェンパ ワ イサㇺ=何やらひそひそ話をしていたがお互いに納得したと言わんばかりに外へ出て行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukoparorarpa
- ウコパロラㇻパ 【他動】[uko-par-o-rarpa みんな・口・のところに・押えつける/どんどん運んでいく[複]] 何でも食べる、 何でもかでも口へ入れる。 etarka nep ne yakka ukoparorarpa kor ora honihi arka yak ye エタㇻカ ネㇷ゚ ネ ヤッカ ウコパロラㇻパ コㇿ オラ ホニヒ アㇻカ ヤㇰ イェ (彼は)やたらに何でも口に入れてこんどおなかが痛いと言う。(S) {E: to eat anything.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukopawcikor(-an)
- ウコパウチコㇿ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(22)uko-pawci-kor(-an)〔u-kó-paŭ-či-kor ウこパウチコㇿ〕[u(互い)+ko(に)+pawci(淫魔を)+kor(もつ)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ukopirkapkor(-an)
- ウコピㇼカㇷ゚コㇿ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(18)uko-pirkap-kor(-an)〔u-kó-pir-kap-kor ウこピㇼカㇷ゚コㇿ〕[u-ko(互い・に)+pirka-p(よい・もの)+kor(もつ)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ukopokor
- ウコポコㇿ 【自動】[u-ko-po-kor 互い・に・子・を持つ](夫婦などで)二人の間に子どもが生まれる。 ☞pókor ポコㇿ {E: to have a child between two people (eg a married couple.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoporokke
- ウコポロッケ 【u-ko-porokke】 こちゃこちゃ(だ). ソンノ イヨㇱキパ コㇿ オラーノ ネㇷ゚ イェ ハウェ ネ ヤ ウコポロッケ エタㇻカ イタㇰパ ク・ヌー カ エトランネ=全く酔っ払ってしまうとそれからは何をいっているのかこちゃこちゃめちゃくちゃにしゃべって,私は聞くのもいやになってしまう. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukopurikor(-an)
- ウコプリコㇿ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(17)uko-puri-kor(-an)〔u-kó-pu-ri-kor ウこプリコㇿ〕[u(相)+ko(共に)+puri(振舞を)+kor(持つ)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ukor
- ウコㇿ 【自動】[u-kor 互い・を持つ] ①互いを持つ sisak tokuy ne ukor=an シサㇰ トクイ ネ ウコラン 私たちは互いをたぐいない親友として持った=私たちはたぐいない親友になった。 ②夫婦になる、 結婚する。 aynu ohaoka wa ukor eaykap kus アイヌ オハオカ ワ ウコㇿ エアイカㇷ゚ クㇱ 人間同士では結婚することができないから。(S言い伝え) (動名詞として)結婚。 kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=ki kus ne na カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ あなた方は天の神の国で本当の結婚まことの結婚をすることになるのだから。(HC民話) {E: ①to have each other. (couples, friends, etc.) ①to get married (v).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukor
- ウコㇿ 【u-kor】 つがう:雄と雌が交尾する,結婚する,夫婦になる.▷ウ=互いに コㇿ=持つ (出典:萱野、方言:沙流)
- ukor(-an)
- ウコㇿ §034.結婚(する)(1)ukor(-an)〔u-kór ウこㇿ〕⦅H.⦆【雅】結婚する。[u-(お互い〔を〕)+kor(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ukor(an)
- ウコㇿ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(4)ukor(an)〔u-kór ウこㇿ〕[u(お互いを)+kor(持つ)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ukoramkor
- ウコラㇺコㇿ 【自動】[u-ko-ram-kor 互い・に・心・を持つ] 互いに相談する。 {E: to confer, consult together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoramkur-turpa
- ウコラㇺクㇽトゥㇽパ/ウコラㇺクットゥㇽパ 【自動】[uko-ram-kur-turpa 一緒に・心・(影/姿)・を伸ばす(複)][雅]皆で一緒に先のことまで考える。 kamuy opitta/ukoramkur/turpa kane カムイ オピッタ/ウコラㇺクㇽ/トゥㇽパ カネ]神々はみな一緒に考えて先のことを案じていました。(Sユーカラ語り) ☆参考 他動詞は ewkoramkur-turpa エウコラㇺクㇽトゥㇽパ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoramnukar
- ウコラㇺヌカㇻ 【自動】[u-ko-ram-nukar 互い・に・心・を見る] 度胸くらべをする。 inan kur síno op easkay ya, ukoramnukar=an wa, ne síno op easkay kur a=nukár kusu ne イナン クㇽ シノ オㇷ゚ エアㇱカイ ヤ、 ウコラㇺヌカㇻアン マ、 ネ シノ オㇷ゚ エアㇱカイ クㇽ アヌカㇻ クス ネ だれが本当に槍が上手か、 「度胸比べ」(この場合槍投げ比べ)をして、 その本当に槍の上手な人を見よう。(S会話の中の昔話の引用) ☞urametok ウラメトㇰ {E: to compare one's abilities.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoramu-osmaosma
- ウコラムオㇱマオㇱマ 【自動】[u-ko-ramu-osma-osma 互い・に・その心・に入る・(重複)] 皆でそうだそうだと賛成する、 話がまとまる。 ☆参考 ramuosma ラムオㇱマ は同意/賛成する。 {E: for everyone to be in agreement.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoramuosma
- ウコラムオㇱマ 【uko-ramu-osma】 合意する.意気投合する,相談する.▷ウ=互いに コ=〜に対して ラムオㇱマ=納得する →互いに納得しあう. ウトゥラ エキㇺネ・アン ヒ ア・ウコラムオㇱマ=一緒に山へ行くことを合意した. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukoramupirka
- ウコラムピㇼカ 【自動】[u-ko-ramu-pirka 互い・に・その心・よい][古] 仲がいい(男女が)。 {E: (for a man and woman) to be on good terms.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoramuriten
- ウコラムリテン 【自動】[u-ko-ramu-riten 互い・に・その心・柔軟である] 互いに/皆やさしくおだやかである(悪酔いして悪さをしたり乱暴したりしないで、 心おだやかにしてなごやかにすごす)。 iteki paskur sinot ki no ikuosirepa pakno ukoramuriten yak pirka! イテキ パㇱクㇽ シノッ キ ノ イクオシレパ パㇰノ ウコラムリテン ヤㇰ ピㇼカ! カラスみたいな悪ふざけをしないで酒宴が終わるまでなごやかに楽しみなさいよ。(HC神謡の最後の語りの部分) {E: to be kind and gentle with one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukorari (ukorar-pa-an)
- ウコラリ §034.結婚(する)(14)ukorari (ukorar-pa-an)〔u-kó-ra-ri ウこラリ〕⦅サル―聖典, p.228⦆結婚する。[<u-(互い)+-ko-(に)+horari(住む)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ukoraypa
- ウコライパ 【他動】[uko-raypa 一緒に・…を寄せる[複]] わしづかみにする、 寄せ集める。 cis kor kor poyson utar ukoraypa チㇱ コㇿ コㇿ ポイソン ウタㇻ ウコライパ (父親は)泣きながら自分の子どもたちを一緒にだき寄せた。(W民話) {E: to clutch, grab…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukore
- ウコレ 【他動】[u-kor-e 互いを・持つ・させる] …を結婚させる。 ☆参考 ☞ukor ウコㇿ {E: to make or let…marry.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukore
- ウコレ 【u-kore】 結婚させる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukorespa
- ウコレㇱパ 【他動】[u-ko-respa 互いに・対して・育てる] ①(直訳すると)…を一緒に育てる。 ②…をいいなずけにする。 a=ukórespa wa oka ruwe ne yak a=ye アウコレㇱパ ワ オカ ルウェ ネ ヤカイェ いいなずけになっているのだそうだ。(S) ☆参考 昔は赤ん坊のうちから親同士の間で結婚させることが決められていた人もいた。(S) {E: to make…one's fiance(e).} (出典:田村、方言:沙流)
- ukorespa
- ウコレㇱパ 【u-ko-respa】 いいなずけになっている,婚約させる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukororunpeki
- ウコロルンペキ 【自動】[u-ko-rorunpe-ki 互い・に対して・戦争/襲撃・をする] 互いに戦争/襲撃をする。 {E: to fight, battle one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoroski
- ウコロㇱキ 【他動】[複](単の用例はない。 roski ロㇱキ の単は asi アシ)[uko-roski 一緒に・立てる] 一緒に/共々に…を立てる。 wenminahaw ukoroski ウェンミナハウ ウコロㇱキ 皆ですごい笑い声をたてる、 皆で一緒に大声で笑う。 (wenminahaw ukopunpa ウェンミナハウ ウコプンパ とも言う。) {E: to stand, make…together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukosinritkor
- ウコシンリッコㇿ §013.先祖;祖先(11)uko-sinrit-kor〔u-kó-šin-rit-kor ウこシンリッコㇿ〕⦅ビホロ⦆共通の先祖をもつ"Kusuri newa Piporo〜;naa sine inonno(inomi, ekasi) kor"「クシロ(釧路)とビホロ(美幌)は先祖が一つだ;まだ同一の祈(祭、祖先)を持っている」。[uko(同一の)+sinrit(祖先を)+kor(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ukositukor
- ウコシトゥコㇿ 【自動】[uko-situ-kor 一緒に・尾根・を持つ] 二つの尾根が一緒になっている。 ukositukor uske ウコシトゥコㇿ ウㇱケ (沢の水源の所で)二つの尾根が合わさっている所。 {E: the place where two mountain ridges come together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukotumikor
- ウコトゥミコㇿ 【自動】[u-ko-tumi-kor 互い・に対して・戦い・を持つ] 互いに戦う、 戦い合う。 {E: to fight each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukotumikor
- ウコトゥミコㇿ 【u-ko-tumi-kor】 戦争する. シサㇺ アナㇰネ トゥミ エラマㇱパ ㇷ゚ ネ ハウ ソモ ネ ウン.スイ アトゥイ イクㇱタ ウコトゥミコㇿ パ ヤㇰ ア・イェ.ク・イシトマ=和人というのは戦争が好きな人たちではないのかな.またしても海の向こうで戦争を始めたそうだ.私は恐ろしい.*昭和12年,日本の中国に対する侵略戦争の噂を聞き隣の貝澤オロアッノというおばさんがそう言っていた記憶がある. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukotumuncikor
- ウコトゥムンチコㇿ 【自動】[u-ko-tumunci-kor 互い・に対して・殺戮(さつりく)・を持つ] 互いに殺戮(さつりく)し合う、 互いに殺し合いのいくさをする。 {E: to slaughter each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukowensampekor
- ウコウェンサンペコㇿ 【u-ko-wen-sampe-kor】 仲が悪い.▷ウ=互い コ=〜に対して ウェン=悪い サンペ=心臓,心,精神 コㇿ=持つ ソンーノ ウウタリネ ペ オラーノ ウコウェンサンペコㇿ パ アヌン アナㇰネ トモオイタㇰ カ エアイカㇷ゚=本当に親戚なのに仲が悪いものだ,他人には仲直りさせることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukoweysanpekor
- ウコウェイサンペコㇿ 【自動】[u-ko-wen-sanpe-kor 互い・に対して・悪い・心・を持つ]互いに悪心をいだく、 (家族や仲間の間で)一方が他方に対して悪心をいだく、 いがみ合う。 sine hon or wa hetukpa utar iteki ukoweysanpekor no シネ ホン オㇿ ワ ヘトゥㇰパ ウタㇻ イテキ ウコウェイサンペコン ノ 一つのおなかから生まれた人々(兄弟/同胞)は互いに悪い心を持たないで…。(S民話) {E: to have bad intentions about each other; quarrel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- umacirikoro
- ウマチリコロ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(17)u-macirikoro〔u-má-či-ri-ko-ro ウまチリコロ〕⦅シラウラ⦆姉妹関係にある。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- umaciriwahkoro
- ウマチリワㇵコロ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(16)u-maciriwah-koro〔u-má-či-ri-wah-ko-ro ウまチリワㇵコロ〕⦅シラウラ⦆姉妹の関係にある。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- umaciriwahkoro
- ウマチリワㇵコロ §031.いとこ(従兄弟姉妹)(11)u-maciriwah-koro〔u-má-či-ri-wah-ko-ro ウまチリワㇵコロ〕⦅シラウラ⦆お互いに従姉妹である。[u-(互いの)+maciriwah(従姉妹を)+koro(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- umatakikor
- ウマタキコㇿ 【自動】[u-mataki-kor 互い・妹[所]・を持つ] 姉と妹の関係にある。 umatakikor utar ウマタキコルタㇻ 姉妹。 umatakikor wa arki ウマタキコㇿ ワ アㇻキ 姉妹そろって来た。(S) {E: to have a sister relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- umatakikor
- ウマタキコㇿ 【u-mataki-kor】 女きょうだいである:妹と姉. (出典:萱野、方言:沙流)
- umatapakor
- ウマタパコㇿ 【自動】[u-matapa-kor 互い・(兄から見た)妹・を持つ] 妹と兄の関係にある。 umatapakor utar ウマタパコルタㇻ 兄妹。 umatapakor wa arki ウマタパ コㇿ ワ アㇻキ 兄と妹が一緒に来た。(S) ☆参考 雅語では utureskor ウトゥレㇱコㇿ。 ☆参考 妹と姉の関係にあることは umatakikor ウマタキコㇿ。 ☞matapa マタパ {E: to have a(n)(older) brother, a(n) older sister relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- umatapakor
- ウマタパコㇿ 【u-matapakor】 女きょうだいである:妹と兄. (出典:萱野、方言:沙流)
- umatkor/tsey
- ヌマッコㇿセイ/ヌマッコッセイ §254 (所属不明) numat-kor/t-sey (nu-mat-kor/t-sey)「ヌマッコㇿセイ/ヌマッコッセイ」 ⦅B⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- umatnepokor
- ウマッネポコㇿ 【自動】娘と親の関係にある。 umatnepokor utar ウマッネポコルタㇻ 娘と親(娘と父、 娘と母、 娘と父母)。 {E: to have a parent-daughter relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- umatnepokor
- ウマッネポコㇿ 【u-matnepo-kor】 親子である. (出典:萱野、方言:沙流)
- umatnepokorutar
- ウマッネポコルタㇻ 【u-matnepo-kor utar】 親子:親と娘. (出典:萱野、方言:沙流)
- ummacikor
- ウンマチコㇿ §108.陰部―男性性器の種類(5)大きな陰茎をもっている umma-ci-kor〔úm-ma-či-kor うンマチコㇿ〕[馬の陰茎を・彼は持っている]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- umoyore
- ウモヨレ 【自動】[u-moyo-re 互いを・少人数になる・させる](一まとまりの)人数が少ない、 子どもが少ない。 uinnere hike néno utari porono oka, umoyore hike utari ponno oka ウインネレ ヒケ ネノ ウタリ ポロノ オカ、 ウモヨレ ヒケ ウタリ ポンノ オカ 子どもが大勢できたものはそれなりに親戚が多くなっている、 子どもが少なかったものは親戚が少ない。(S) {E: for there to be only a few people.} (出典:田村、方言:沙流)
- umoyoreko
- ウモヨレコ 【副】[umoyore-ko 一まとまりの人数が少ない・(反語的意味の副詞を形成する接尾辞)]ずいぶん大勢で。 umoyoreko oka híne ora nepki ka ene ewkoyayrampewtek ウモヨレコ オカ ヒネ オラ ネㇷ゚キ カ エネ エウコヤイランペウテㇰ (彼らは)あんな大勢でいるくせに仕事の能率もさっぱりあげられない。(S) {E: for there to be only a few people.} (出典:田村、方言:沙流)
- unapakore
- ウナパコレ §011.身内 血縁の者(2)un-apa-kore〔ún-a-pa-ko-re うンアパコレ;ú-na-pa-ko-re うナパコレ〕⦅チカブミ⦆。他村から男が来て村の女を妻とすること。[un-(われらに)+apa(親類を)+kore(与える)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- unikor(-an)
- ウニコㇿ §448.すわる(座る)(21)老女などの座り方で尻をついて両膝を曲げて前へ立てて座る;その際前をかくすために後の裾を前へ引いてひかがみにはさむ unikor(-an)〔ú-ni-kor うニコㇿ〕⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- unkoraye
- ウンコライェ 【他動】[un-ko-raye 自分・の方に・動かす][雅]自分の方へ引き寄せる。 pancikiri/a=unkoraye/a=uk wa orano パンチキリ/アウンコライェ/アウㇰ ワ オラノ 私はその鹿の後足を引き寄せてつかんで。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unnikor
- ウンニコㇿ 【自動(?)/位名(?)】[un-nikor 自分の・包まれた中](?) unnikor wa ウンニコㇿ ワ 着物の前を合わせて。 iteki homasasa no unnikor wa a イテキ ホマササ ノ ウンニコㇿ ワ ア 足を広げないで着物の前を合わせて座りなさい。(S) {E: to arrange the front of one's clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- unnikor wa mono a
- ウンニコㇿ ワ モノ ア §448.すわる(座る)(49)両足を開いて尻を下へつけて座る unnikor wa mono a〔うンニコㇿ・ワ・もノ・あ〕[unnikor(↑)+wa(て)+mono(しずかに、動かずに)+a(座っている)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- unnikorea
- ウンニコレア §448.すわる(座る)(52)若い女などの座り方で、両膝を曲げて前に立てて座る;その際前をかくすために後の裾を前へ引いてひかがみにはさむ unnikorea〔ún-ni-ko-re-á うンニコレあ〕[unnikor(陰部の所に下着の後の裾の折目が来るようにし)+e(て)+a(座る)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- unu orowano aca
- ウヌ オロワノ アチャ §027.伯父、叔父(11)unu orowano aca〔u-nú|o-ró-wa-no|á-ča ウぬ・オろワノ・あチャ〕⦅ホロべツ⦆母方の伯叔父。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- unu orowano unarpe
- ウヌ オロワノ ウナㇻペ §028.おば(伯母、叔母)(5)unu orowano unarpe〔u-nú|o-ró-wa-no|u-nár-pe ウぬ・オろワノ・ウなㇻペ〕⦅ホロベツ⦆母方の伯叔母。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- upashorutke
- ウパㇱホルッケ 【upas-horutke】 雪崩. (出典:萱野、方言:沙流)
- upasporo
- ウパㇱポロ 【upas poro】 雪がつもる. (出典:萱野、方言:沙流)
- upokor
- ウポコㇿ 【自動】[u-po-kor 互い・息子・を持つ] 息子と親の関係にある。 upokor utar ウポコルタㇻ 息子と親(息子と父または息子と母または息子と両親)。 ☆参考 umatnepokor ウマッネポコㇿ 娘と親の関係にある。 uunukor ウウヌコㇿ 母と子の関係にある。 uwonakor ウウォナコㇿ 父と子の関係にある。 {E: to have a parent-son relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- upokor
- ウポコㇿ 【u-po-kor】 親子である. (出典:萱野、方言:沙流)
- upokor
- ウポコㇿ §018.親(5)u-po-kor〔u-pó-kor ウぽコㇿ〕⦅ホロべツ⦆親子である。〜kane arki「彼らは親子してやって来た」。〜-pe「親子である者」「親子」。〜humpe「親子のクジラ」⦅神謡集, p.88⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- upokorutar
- ウポコルタㇻ 【u-po-kor-utar】 親子:親と息子. (出典:萱野、方言:沙流)
- upsineetoro
- ウㇷ゚シネエトロ 【upsi-ne-etoro】 粒の大きい組み紐,組み房. ▷ウㇷ゚シネ=大粒 エトロ=組み房[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- upsor 1
- ウㇷ゚ソㇿ 【名】[概](所は upsoro(ho) ウㇷ゚ソロ(ホ)) [< upsi-or 内部におおわれている(?)・ところ] ①ふところ、 着ている衣服の中。 ②[慣用表現](家や部屋の)中(保護され守られている内部が、 ふところや衣服の中にたとえられる)。 cise upsor míke kane kurkot kane チセ ウㇷ゚ソㇿ ミケ カネ クㇽコッ カネ [慣用表現]家のふところ(=家の中)が光り輝いている。(W民話) tunpu upsor a=orésu トゥンプ ウㇷ゚ソㇿ アオレス [雅]部屋のふところ(=部屋の中)で育てられた。(W) cási upsor/koyaykar ruwe/ene oka hi チャシ ウㇷ゚ソㇿ/コヤイカン ルウェ/エネ オカ ヒ [雅]城のふところ(=城の中)のつくりようは次のようであった。(Sユーカラ) ☆参考 知里真志保による語源解釈が『分類アイヌ語辞典人間篇』の p.53 にある。 {E: ①the bosom. ②the inside of (a house or room).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upsor 2
- ウㇷ゚ソㇿ 【名】[< upsor 1]女の下帯(昔、 女性は成人すると必ずつけた、 腰部の肌につけ、 夫以外には見せない、 つくり方やつけ方は母系で伝えられた)。 ☆参考 ponkut ポンクッ《小さい帯》とも言う。 日本語では貞操帯と呼ばれたこともある。 くわしい報告や研究が数多くあり、 北海道内の各博物館に実物が陳列されており結び方を示したものもある。〔知分類 人間篇索引 p.649(また口絵に樺太アイヌのものがある。)〕 {E: a female loincloth; a chastity belt.} (出典:田村、方言:沙流)
- upsor(-o)
- ウㇷ゚ソㇿ §096.陰部―女性の性器(11)upsor(-o)〔úp-sor うㇷ゚ソㇿ〕[<upsi-or(入りこんだ内部)]⦅ホロべツ、ホべツ、チトセ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- upsor/upsoro(ho) 1
- ウㇷ゚ソㇿ/ウㇷ゚ソロ(ホ) 【upsor/upsoro(ho)】 ①〜の中,〜の内部. (出典:萱野、方言:沙流)
- upsor/upsoro(ho) 2
- ウㇷ゚ソㇿ/ウㇷ゚ソロ(ホ) 【upsor/upsoro(ho)】 ②懐. タネ アナㇰネ イェㇷ゚ネ ウㇷ゚ソㇿ ア・ヤイコヌイナ パㇰノ ポロ メノコポ ア・ネ=今はもう恥ずかしい懐を自分で隠すほどの大きな娘に私はなった[ユ](自分自身の胸のふくらみを気にする年頃を言う). (出典:萱野、方言:沙流)
- upsoro(ho) 1
- ウㇷ゚ソロ(ホ) 【名】[所](概は upsor ウㇷ゚ソㇿ)…のふところ、 …の着ている衣服の中。 k=upsoro péka nay san kane クㇷ゚ソロ ペカ ナイ サン カネ 私の衣服の中を沢が流れている=汗が沢のように流れている。(S) sir-kunne kor hotke utar oka ta e=kuy a e=kuy a e=upsoro un ki kor e=an ruwe ne シㇼクンネ コㇿ ホッケ ウタㇻ オカ タ エクヤ エクヤ エウㇷ゚ソロ ウン キ コㇿ エアン ルウェ ネ 夜になると人々が寝た後でお前はふところの中で(ついて精白したヒエを)モグモグかんでいるのだな。(W民話) {E: the bosom (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upsoro(ho) 2
- ウㇷ゚ソロ(ホ) 【名】[所](概は upsor ウㇷ゚ソㇿ) …の下帯、 彼女の下帯。 {E: the loincloth of…} (出典:田村、方言:沙流)
- upsorotam
- ウㇷ゚ソロタㇺ 【upsoro-tam】 懐刀:ユカㇻに出る言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- urarmokorir
- ウラㇻモコリㇼ 【urar-mokorir】 エゾマテガイ. (出典:萱野、方言:沙流)
- urekotor
- ウレコトㇿ 【名】[概](所は urekotoro ウレコトロ)[ure-kotor 足・内側の面] 足の裏(=ureasam ウレアサㇺ)。 {E: the soles of the feet.} (出典:田村、方言:沙流)
- urekotor(-o)
- ウレコトㇿ §035.あしうら(足裏、蹠)(14)urekotor(-o)〔u-ré-ko-torウれコトㇿ〕[ure(足)+kotor(平面)]⦅サル⦆【雅――聖典, p. 279】 (出典:知里人間編I、方言:)
- urekotoramusamus
- ウレコトラムサムㇱ §516.つまさき(爪先)(4)つまさきを立てて歩く urekotor-amus-amus〔u-ré-ko-tor|a-múš-a-muš ウれコトㇿ・アむㇱ・アムㇱ〕[urekotor(足裏)+am-us(爪が・生えている)+am-us(爪が・生えている);足裏に爪でも生えているかのような恰好で歩く]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- urekotoro
- ウレコトロ 【名】[所](概は urekotor ウレコトㇿ) …の足の裏。 {E: the soles of the feet of…} (出典:田村、方言:沙流)
- uren'utorsam
- ウレンウトㇿサㇺ 【uren-utor-sam】 両脇. (出典:萱野、方言:沙流)
- urorerok
- ウロレロㇰ 【自動】[複](単の用例はない)[u-ror-e-rok 互い・の上座・に・座る[複]](二人が)上座下座に並んで座る。 kamuy ne kus koraci an onne kur an, úturkehe ta kamuy ne noyne an rupnemat an, urorerok híne oka カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ アン、 ウトゥㇽケヘ タ カムイ ネ ノイネ アン ルㇷ゚ネマッ アン、 ウロレロㇰ ヒネ オカ 神と見まがうばかりの立派な老人がいた、 その下座に神のような立派な老女がいた、 二人は上座下座に並んで座っていた。(KC民話) {E: to sit in order from the highest to the lowest place of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- urorewak(-an)
- ウロレワㇰ §448.すわる(座る)(35)上下に並んで座る[夫婦などが右座の炉端に] urorewak(-an)〔u-ró-re-wak ウろレワㇰ〕[u(互いが)+ror(上座)+e(に)+wak(座る);互いに上座下座の関係において座る]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- usakor
- ウサコㇿ 【自動】[u-sa-kor 互い・姉・を持つ] 姉と妹または姉と弟の関係である。 usakor pon menoko oka ウサコㇿ ポン メノコ オカ 姉妹の若い女性がいた。 usakor wa arki wa oka ウサコㇿ ワ アㇻキ ワ オカ 姉妹そろって来ている。(S) ☆参考 妹と姉ならば umatakikor ウマタキコㇿ とも言い、 弟と姉ならば uwakikor ウワキコㇿ [u-aki-kor] とも言う。 {E: an older sister-younger sister or older sister-younger brother relationship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usakor
- ウサコㇿ 【u-sa-kor】 女きょうだいである. (出典:萱野、方言:沙流)
- usakorutar
- ウサコㇿウタㇻ/ウサコルタㇻ 【名】[u-sa-kor-utar 互い・姉・を持つ・人々] 姉と弟妹(姉と妹、 姉と弟、 姉と弟と妹)(=usakor utar ウサコㇿ ウタㇻ)。 {E: an older sister-younger sister or older sister-younger brother relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- usorunkapariw
- ウソルンカパリウ §049 ランガレイ(渋p.410)すながれい (3) usorun-kapariw (u-so-run-ka-pa-riw)「ウソルンカパリウ」[us(湾、入江)or(内)un(にいる)kapariw(カレイ)] 成魚 ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ussiw'ekor
- ウッシウエコㇿ 【ussiw-e-kor】 召使いとして使う. (出典:萱野、方言:沙流)
- usucikor
- ウスチコㇿ 【自動】[u-suci-kor 互い・祖母[所]・持つ] 祖母と孫である。 usucikor wa arki na ウスチコㇿ ワ アㇻキ ナ おばあさんと一緒に来たよ。(S) {E: to be grandmother and grandchild.} (出典:田村、方言:沙流)
- utannekor
- ウタンネコㇿ 【他動】[utar-ne-kor 同族・として・…を持つ] …を同族として持つ、 …の一族に加わる。 Muka penike kor utar apanekor wa, utannekor wa oka wa kusu ムカ ペニケ コㇿ ウタㇻ アパネコㇿ ワ、 ウタンネコㇿ ワ オカ ワ クス (十勝の人が)鵡川の川上の人々と親戚になって、 その一族になって暮らしているから。(W言い伝え) {E: to have…as the same tribe, family.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utarkorkamuy
- ウタㇻコㇿカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(17)疱瘡神 utar-kor-kamuy〔u-tár-kor-ka-muǐ ウたㇻコㇿカムイ〕[utar(なかま)+kor(もつ)+kamuy(魔神)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- utarkorkur
- ウタㇻコㇿクㇽ 【名】[utar-kor-kur 人々/同族・を持つ・人] 族長、 村長(むらおさ)。 {E: a family head; a village chief.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utarorke(he)
- ウタロㇿケ(ヘ) 【名】[雅]人々、 …たち。 kamuy moyremat/utarorkehe カムイ モイレマッ/ウタロㇿケヘ [雅]女神様たち。(Sユーカラ) atuyso ka ta/urokte pito/urokte kamuy/utar orke anak アトゥイソ カ タ/ウロㇰテ ピト/ウロㇰテ カムイ/ウタロㇿケ アナㇰ [雅]沖の方におわす神々は。(Sユーカラ語り) (出典:田村、方言:沙流)
- utkakoripe
- ウッカコリペ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (6) utka-kor-ipe (út-ka-ko-ri-pe)「うッカコリペ」[utka(瀬)kor(所有する、領有する、支配する)ipe(魚)] 川に居る特に大きなカジカ ⦅名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- utkakorkur
- ウッカコㇿクㇽ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (4) utka-kor-kur (út-ka-kor-kur)「うッカコㇿクㇽ」[utka(瀬)kor(領有する、支配する)kur(神)] 川の瀬にいる大きなカジカ ⦅虻田⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- utkakorpe
- ウッカコㇿペ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (5) utkakorpe (út-ka-kor-pe)「うッカコㇿペ」[<utka(瀬)kor(もつ)pe(者)] 大きな川カジカ ⦅天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- utkotoro
- ウッコトロ 【名】[所](概は未出、 kotoro コトロ の概は kotor コトㇿ)[ut-kotor 肋骨・の・こちらの面]肋骨(あばらぼね)の下。 utkotoro arka ウッコトロ アㇻカ (虫か何かで)肋骨の力が痛んでいる(痛気である、 痛い)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- utokuyekor
- ウトクイェコㇿ 【自動】[u-tokuye-kor 互い・(その)親友[所]・を持つ] 互いに親しくつき合う、 親しい/深い友だちどうしになる。 utokuyekor moto ne poro sóuk=an pe ne a p ウトクイェコㇿ モト ネ ポロ ソウカン ペ ネ アㇷ゚ 親友になるもととして(=親友としてまた会うために)私はたくさんの借財をしていたのだったが。(KK民話) {E: to become mutually close friends.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utokuyekor
- ウトクイェコㇿ 【u-tokuye-kor】 仲よし(だ). ウアパヌㇷ゚ エチ・ネ ナ ウタサロㇱキ コイサㇺ ノ ウトクイェコㇿ ヤン=お互いに親戚になるのだから,対立することなく仲よくしなさい.ウネノ シオンピヤㇻ ネ ㇷ゚ ネ クス ウトゥヤㇱカラㇷ゚ パ ワ ネ ノイネ ウトクイェコㇿ パ=同じように後家(未亡人)なので同情しあうらしく仲がいい. (出典:萱野、方言:沙流)
- utokuyekorpe
- ウトクイェコㇿペ 【u-tokuye-kor-pe】 友達,友人. (出典:萱野、方言:沙流)
- utor-ehotke
- ウトㇿエホッケ/ウトレホッケ 【自動】[utor-e-hotke 肋骨の所=脇・で・寝る] 横を向いて寝る(=utorsamne wa hotke ウトㇿサㇺネ ワ ホッケ)。 {E: to lie on one's side.} (出典:田村、方言:沙流)
- utorohke(-an)
- ウトロㇹケ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(12)utorohke(-an)〔u-tó-roh-ke ウとロㇹケ〕[<u(相)+tura(連れて)+hoh-ke(寝る)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- utorosam'ea
- ウトロサㇺエア 【utor-o-sam-e-a】 横座り(する):女性の座り方でこの座り方が普通だと考えられている. (出典:萱野、方言:沙流)
- utorsam
- ウトㇿサㇺ 【位名】[概](所はutorsama ウトㇿサマ)[ut-or-sam 肋骨・の所・(< の側)] 脇、 横。 toan hako utorsam ta an pe トアン ハコ ウトㇿサㇺ タ アン ペ あの(細長い)箱の横(長い方の側)にあるもの。(S) en=utorsam ta a エヌトㇿサㇺ タ ア 私の脇に座りなさい。(S) ☆対語 etupsi エトゥㇷ゚シ (もの)の先。 kotca コッチャ …の前。 osmak オㇱマㇰ …の後ろ。 ☆参考 sam サㇺ …のそば。 teksam テㇰサㇺ …の横。 {E: the side (of something).} (出典:田村、方言:沙流)
- utorsam(-a)
- ウトㇿサㇺ §829.よこっぱら(横腹);わきばら(脇腹);ひばら(脾腹);そくふくぶ(側腹部);そくきょうぶ(側胸部)(2)utorsam(-a)〔u-tór-sam ウとㇿサㇺ〕[ut(肋)+or(内、所)+sam(側)]⦅ホロべツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- utorsam/utorsama
- ウトㇿサㇺ/ウトㇿサマ 【utorsam/sama】 横.横の方,側面. トゥサ ムㇰル エトゥットゥリ ワ ウトㇿサㇺエホッケ=自分の袖を引っ張って枕にして横になって寝た(ユカㇻに多く出る). (出典:萱野、方言:沙流)
- utorsama
- ウトㇿサマ 【位名】[所](概は utorsam ウトㇿサㇺ) …の横/脇。 utorsama un hokus ウトㇿサマ ウン ホクㇱ 横に倒れる。 (出典:田村、方言:沙流)
- utorsamne
- ウトㇿサㇺネ 【自動】[utorsam-ne 脇/横・になる] 横向きになる(脇腹を下にして横たわる)。 utorsamne wa hotke ウトㇿサㇺネ ワ ホッケ 横を向いて寝る。(W) {E: to lie on one's side.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utorsamne(no)-hotke(-an)
- ウトㇿサㇺネホッケ(アン §566.ねる(寝る)(7)横臥する utorsamne(no)-hotke(-an)〔u-tór-sam-ne(-no)|hót-ke ウとㇿサムネ(ノ)・ホッケ〕[側面に・寝る]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- utorsamneno
- ウトㇿサㇺネノ 【副】[utorsamne-no 横を向いて寝る・(副詞形成)] 横を向いて(脇腹を下にして)。 utorsamneno hotke ウトㇿサㇺネノ ホッケ 横を向いて寝る。 {E: on one's side.} (出典:田村、方言:沙流)
- utorsapa
- ウトㇿサパ §057.頭の側面;側頭部(2)utorsapa〔u-tór-sa-pa ウとㇿ・サパ〕[utor(側面)+sapa(頭)]⦅オシャマンべ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- utureskor
- ウトゥレㇱコㇿ 【自動】[u-tures-kor 互い・の妹(turesi トゥレシ の i イ が落ちた形)・を持つ][雅](通常は)兄妹、 (この用例では)姉妹。 Menas un mat utureskor pe an ruwe ne awa メナスン マッ ウトゥレㇱコㇿ ペ アン ルウェ ネ アワ メナシ(東南方向、 静内方面)の姉妹がいたのだが。(HC神謡結末の語りの部分) ☆参考 この方言では「姉妹である」ことを言うには通常は umatakikor ウマタキコㇿ と言う。 {E: older brother-older sister; sisters.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utusmatkor(-an)
- ウトゥㇱマッコㇿ §037.妻(18)utusmatkor(-an)〔u-túš-mat-kor ウとぅㇱマッコㇿ〕⦅ホロべツ⦆妻の他にめかけを持つ。[u(相)+tus(妻、めかけ)+kor(持つ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- uunukor
- ウウヌコㇿ 【自動】[u-unu-kor 互い・母親・を持つ] 母子である。 uunukor utar ウウヌコㇿ ウタㇻ 母子(母と息子、 母と娘)。 uunukor utar oka híne síran ウウヌコㇿ ウタㇻ オカ ヒネ シラン 母と子が住んでいた。(W民話の冒頭) ☆参考 同じ語構成の語の例:uwonakor ウウォナコㇿ[u-ona-kor] 父子である、 uyupikor ウユピコㇿ 兄と弟または妹である、 usakor ウサコㇿ 姉と弟または妹である、 umatapakor/utureskor ウマタパコㇿ/ウトゥレㇱコㇿ 妹と兄である、 umatakikor ウマタキコㇿ 妹と姉である、 upokor ウポコㇿ 息子と父または母である。 {E: to be mother and child.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uunukor
- ウウヌコㇿ 【u-unu-kor】 親子である:母子に限る. (出典:萱野、方言:沙流)
- uunukorutar
- ウウヌコルタㇻ 【u-unu-kor-utar】 親子:母子に限る. (出典:萱野、方言:沙流)
- uutarikor
- ウウタリコㇿ 【自動】[u-utari-kor 互い・の同族・を持つ] 親戚同士である。 uutarikor utar ウウタリコㇿ ウタㇻ 親戚同士の人々。 ☆参考 同じ語構成の語の例:uirwakikor ウイㇼワキコㇿ 兄弟姉妹である、 uunukor ウウヌコㇿ 母子である、 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 {E: to be related.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwakikor
- ウワキコㇿ 【自動】[u-w-aki-kor 互いに・(挿入音)・の弟・を持つ] 兄と弟または姉と弟の関係にある。 uwakikor utar ウワキコㇿ ウタㇻ 弟と兄姉(一方又は両方)。 uwakikor utar hunak un paye siri an? ウワキコㇿ ウタㇻ フナクン パイェ シリ アン? 兄弟(または姉弟)そろってどこへ行くのだろう。(S) {E: an older brother-younger brother relationship, also, older sister-younger brother relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwakikor
- ウワキコㇿ 【u-aki-kor】 男きょうだいである:弟と兄妹. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwatore
- ウワトレ 【uwato-re】 揃える.▷ウワト=同じものがある レ=させる →同じものを集めるという意味 ア・コㇿ タマサイ トゥイ ヒクス ア・ウワトレ=私の首飾りが切れたので揃えろ.ウワトレ ワ アヌ=揃えておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwaynukor
- ウワイヌコㇿ 【他動】[u-w-aynukor 互い・(挿入音)・を尊敬/尊重する] 子どもも母も皆で父を「まてえに」(=大切に)して従っている。 uwaynukor=an siri k=érayap ウワイヌコラン シリ ケラヤㇷ゚ 子どもや母が皆で父を大切に尊重しているのに私は感心した。(S) ☞aynukor アイヌコㇿ {E: for mother and children to respect the father.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweapakor
- ウウェアパコㇿ 【自動】[u-w-e-apa-kor 互い・(挿入音)・その頭が・親戚・を持つ] 親戚同士だ。 ☞apa アパ、 eapakor エアパコㇿ {E: to be related to each other.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweyayciekoro(-an)
- ウウェヤイチエコロ §034.結婚(する)(21)uweyayciekoro(-an)〔u-wé-jaǐ-či-e-ko-ro ウうぇヤイチエコロ〕⦅マオカ⦆【雅】結婚して家庭をもつ⦅→樺太神謡, p.5⦆。[uwe-(お互いに)+yay-(自分の)+cie(家を)+koro(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- uwonakor
- ウウォナコㇿ 【自動】[u-w-ona-kor 互いに・(挿入音)・父親・持つ] 父子関係にある。 uwonakor utar ウウォナコㇿ ウタㇻ/ウウォナコルタㇻ 父子、 父と息子。 uwonakor utar tura wa paye ウウォナコルタㇻ トゥラ ワ パイェ 息子に父親がついて行く。(S) ☆参考 同じ語構成の語の例:uunukor ウウヌコㇿ 母子である。 usakor ウサコㇿ 姉弟または姉妹である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 upokor ウポコㇿ 親子(父と息子または母と息子)である。 umatnepokor ウマッネポコㇿ 父と娘または母と娘である。 {E: to be a father-child relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwonakor
- ウウォナコㇿ 【u-ona-kor】 親子である:父子に限る. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwonakorutar
- ウウォナコルタㇻ 【u-ona-kor-utar】 親子:父子に限る. (出典:萱野、方言:沙流)
- uworamkote
- ウウォラㇺコテ 【自動】(男女が)愛し合う(恋愛)。 ☆参考 「年寄りの言葉、 私ら(サダモさんたち)は使う。 もっと若い人は uwosikkote ウウォシッコテ と言う。」 (S) {E: to love one another.} (出典:田村、方言:沙流)
- uworeciw
- ウウォレチウ 【他動】[u-w-or-e-ciw 互い・(挿入音)・の所・で・ささる](?) [雅](着物)を重ねて着る。 pirka amip uworeciw pirka tamasay rekutuyruke pirka ninkari kisareokte iyepanu kane híne ピㇼカ アミㇷ゚ ウウォレチウ ピㇼカ タマサイ レクトゥイルケ ピㇼカ ニンカリ キサレオㇰテ イエパヌ カネ ヒネ [雅] 上等のきれいな着物を重ねて着、 美しい玉飾りを首に掛け、 美しい耳環を耳に通し、 頭飾り布を頭に巻いて(=死に装束をして)。(W民話) {E: to wear layers of clothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uworeokkane
- ウウォレオッカネ 【名】[u-w-or-e-ok-kane 互い・(挿入音)・の所・その頭が・…にひっかかる・金属] 金属のくさり。 ☆参考 英雄叙事詩ユーカラの主人公が hayokpe ハヨㇰペ《よろい》を着た上にしめる金鎖(かなぐさり)のベルトは uwokkanekut ウウォッカネクッ。 uworeokkane ウウォレオッカネ は普通の金鎖(かなぐさり)。(S) {E: a metal chain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uworkopoyke
- ウウォㇿコポイケ 【自動】[u-w-or-kopoyke 互い・(挿入音)・の所・にまじる] 互いの中に入りまじる、 まぜこぜになる。 aynu ne ciki sísam ne ciki repunkur, sonno repunkur ne ciki uworkopoyke wa mosir epitta siyusacari アイヌ ネ チキ シサㇺ ネ チキ レプンクㇽ、 ソンノ レプンクンネ チキ ウウォㇿコポイケ ワ モシレピッタ シユサチャリ アイヌも和人(日本人)も外国人、 本当の外国人も入りまじって国じゅうに散らばった。(S言い伝え) ☆参考 ukopoyke ウコポイケ はただ《まざる、 (まぜたものが)まざって均質になる》。 {E: to become mixed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uworohokarinpa
- ウウォロホカリンパ 【自動(?)/副詞(?)】互いに(?)。 (次の表現で) uworohokarinpa ukor ウウォロホカリンパ ウコㇿ 互いに結婚する。 yaymotoor erampewtekpa p, uworohokarinpa ukor wa orowano usipiraspa p ヤイモトオㇿ エランペウテㇰパㇷ゚、 ウウォロホカリンパ ウコㇿ ワ オロワノ ウシピラㇱパㇷ゚ 自分の系統がわからなくなった人たちが、 お互いに夫婦になって、 それから広がったもの。(S言い伝え) {E: mutually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uworunu
- ウウォルヌ 【他動】[u-w-or-unu 互い・(挿入音)・の所・につける](二枚の着物)を重ねて着る。 tu amip uworunu wa mi トゥ アミㇷ゚ ウウォルヌ ワ ミ 二枚の着物を重ねて着なさい。(S) {E: to wear two layers of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- uworuspenu
- ウウォルㇱペヌ 【自動/名】[u-w-oruspe-nu 互い・(挿入音)・の話・を聞く] ①[自動]話し合いする、 事情を述べ合い聞き合って相談する。 uworuspenu=as wa ora ka ne ene hi ku=ye kusu ne wa ウウォルㇱペヌアㇱ ワ オラ カ ネ エネ ヒ クイェ クス ネ ワ お互いに事情を言い合い聞き合って相談してから(私は)どういう返事でもしてあげるから。(S) ②[名]話し合い、 相談。 ☆参考 ただしゃべり合うことは ukoytak ウコイタㇰ、 どうしようかと相談することは ukoramkor ウコラㇺコㇿ。 {E: ①to talk; discuss (v.). ②a talk; a discussion (n.).} (出典:田村、方言:沙流)
- uworuyruke
- ウウォルイルケ 【他動】[u-w-or-uyruke 互い・(挿入音)・の所・につける](たくさんの着物)を重ね(て着)る。 k=úworuyruke na mi クウォルイルケ ナ ミ (着物を何枚も)重ねてあげるから着なさい。(S) usa oka amip uworuyruke wa mi kane an ウサ オカ アミㇷ゚ ウウォルイルケ ワ ミ カネ アン 単衣(ひとえ)や袷(あわせ)や綿入れなどいろいろな着物をいっぱい重ねて着ている。(S) ☞uyruke ウイルケ {E: to wear many layers of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyupikor
- ウユピコㇿ 【自動】[u-yupi-kor 互い・兄・持つ] 兄と弟妹である。 uyupikor wa arki ウユピコㇿ ワ アㇻキ 兄弟/兄妹一緒に来た。(S) uyupikor utar ウユピコㇿ ウタㇻ/ウユピコルタㇻ 兄と弟妹。 uyupikor utar ne ruwe un ウユピコルタンネ ルウェ ウン 兄弟なのだよ。(S) ☆参考 似た語構成の語の例:usakor ウサコㇿ 姉と弟妹である。 uwakikor ウワキコㇿ 兄姉と弟である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉と妹である。 uwonakor ウウォナコㇿ 父と子である。 uunukor ウウヌコㇿ 母と子である。 {E: to be in an older brother-younger siblings relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyupikor
- ウユピコㇿ 【u-yupi-kor】 男きょうだいである:兄と弟妹. (出典:萱野、方言:沙流)
- uyupkor
- ウユㇷ゚コㇿ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(18)u-yup-kor〔u-júp-kor ウゆㇷ゚コㇿ〕⦅アズマ⦆兄弟の関係にある。〜-tar「兄弟たち」。[u-(互いの)+yup(兄を)+kor(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- wahkaoropise
- ワㇵカオロピセ §440.すいほう(水疱)(1)wahka-oro-pise〔wáh-ka-o-ro-pi-se わㇵカ・オロ・ピセ〕[<wahka(水)+oro(その中)+o(に入っている)+pise(ゴム質の袋)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- wahkaoropise
- ワㇵカオロピセ §726.みずむし(水虫)(2)水虫;水泡性皮膚炎 wahka-oro-pise〔wáh-ka-o-ro-pi-se わㇵか・オロ・ピセ〕[wahka(水)+oro(その中)+o(に入っている)+pise(水腫)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- wenesukorarak
- ウェネスコララㇰ §597.はげあたま(はげ頭)(20)つるつるはげている wenesu-ko-rarak〔we-né-su-ko-rà-rak ウェねシュコララㇰ〕[wen(悪い)+su(鍋)+ko(と同じく)+rarak(つるつるしている)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- wenhottor(-u)
- ウェンホットㇿ §159.おでこ(3)wen-hottor(-u)〔wén-hot-tor うぇンホットㇿ〕[wen(悪い)+hottor(前頭部)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- wenirenkakor
- ウェニレンカコㇿ 【自動】[wen-irenka-kor 悪い・主張・を持つ] 人のものを奪い取ろうとしていろいろうまいことを言って言いくるめようとする(「もらう権利もないのに行って言いくるめてものを取って来ようと考えている人のことを言う」)。(S) {E: to have a bad assertion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenkatcamkor
- ウェンカッチャㇺコㇿ 【wen-katcam-kor】 悪いことをする,悪い性質(を持つ). ネユン ア・イェ ヤッカ ウェンカッチャㇺコㇿ ペ アナㇰネ オウェヌシ カムイ コイパㇰペ ネ ワー=どのように意見されようとも悪いことをする者は運が悪くなって神から罰をあてられるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- wenkewtumkor
- ウェンケウトゥㇺコㇿ 【自動】[wen-kewtum-kor 悪い・気性・を持つ] 悪い心を持つ、 心/気性/気立てが悪い、 根性が悪い。 wenkewtumkor utar ウェンケウトゥㇺコㇿ ウタㇻ 根性の悪いやつら。(W言い伝え) {E: to have evil thoughts.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenkewtumkor
- ウェンケウトゥㇺコㇿ 【wen-kewtum-kor】 ずるい(根性が悪い). (出典:萱野、方言:沙流)
- wenkorhapo
- ウェンコㇿハポ 【名】[所](概はない。 所属語尾はつかず、 kor コㇿ《…を持つ、 …の》がついている)[wen-kor-hapo 悪い・持つ・母](一人称と引用一人称(不定人称形)で使われる。)…のだめな母親、 …のとんでもない母親(古老の一人は「くされおっかあ」と訳した)。 (KT) a=wenkorhapo アウェンコㇿハポ (引用文で)私の悪い/とんでもない母。(W民話) {E: the bad mother of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenkur ikor kor
- ウェンクㇽ イコㇿ コㇿ 【wen-kur-ikor-kor】 見せびらかす,自慢する:貧乏人が宝を持つ. ウェンクㇽ アナㇰネ ネンポーカ イキ ワ シネ イコㇿ ポカ コㇿ コㇿ オラーノ ヌカラㇻ ルスイ.タパイェ(タㇷ゚ ア・イェ) クニ ウェンクㇽ イコㇿ コㇿ=貧乏人はなんとかしてひとつの宝だけでも持つと,それから誰かに見せたがる,このことを貧乏人が宝を持つ(=自慢する)という.*私がアイヌの生活用具を買い集め始めた当初の昭和28年頃,珍しい物が手に入るとだれかれに出して見せたがった.その様子を見ていた母が「ウェンクㇽ イコㇿ コㇿ]と言ってたしなめてくれたので,それからはそうしなくなった. (出典:萱野、方言:沙流)
- wenmokorkamu
- ウェンモコㇿカム §561.ねぼける(寝呆ける)wen-mokor-kamu〔wén-mo-kor-ka-mú うぇン・モコㇿ・カむ〕[wen(悪い)+mokor(眠りが)+kamu(かぶさる、かぶさっている)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- wenpatcaskor
- ウェンパッチャㇱコㇿ 【自動】[wen-par-cas-kor 悪い・口・走る・を持つ]ありもしないことを言ってごまかしてものを取ってやろうとする(=wenirenkakor ウェニレンカコㇿ)。 (出典:田村、方言:沙流)
- wenpenramkor
- ウェンペンラㇺコㇿ 【自動】[wen-penram-kor 悪い・胸・を持つ] 肺病(=肺結核)である/になる。 {E: to have a lung disease (pulmonary tuberculosis, T.B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- wenpurikor
- ウェンプリコㇿ 【自動】[wen-puri-kor 悪い・性癖・を持つ] 悪い性癖を持つ、 素行が悪い、 悪事を働く。 {E: to have bad (mental) habits; do wrong to a person.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenpurikor
- ウェンプリコㇿ 【wen-puri-kor】 罪を犯す(悪事をする). オトゥ スイ レ スイ ウェンプリコㇿ.アヌン ヌカㇻ ヤクン ア・エラムニㇱテ セコㇿ ア・イェ ナンコㇿ ヤッカ タンペ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ ケイキリチ ア・トゥイェ ロー=2回3回と悪事をする.他人が見たら残酷と言うかもしれないが,今回は足のふくらはぎの腱を切ってしまいましょう.タンペ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ ルイノ ルイノ ア・ヨㇺネレ ソモ ヤㇰネ イマカケタ スイ ウェンプリコㇿ ナ=今の場合は強く強く懲らしめないと次に再び悪いことをするであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- wenpurikorpa
- ウェンプリコㇿパ 【自動】[複](wenpurikor ウェンプリコㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆)悪い性癖を持つ、 素行が悪い、 悪事を働く。 a=matnepo wen a hawe ka somo ne aan pe ene, wenpurikor=an-pa hawe ne aan アマッネポ ウェン ア ハウェ カ ソモ ネ アアン ペ エネ、 ウェンプリコランパ ハウェ ネ アアン (今話を聞いてわかったことだが)娘が悪かったのではないのに、 私たちはあのように娘をせっかんして殺すというような悪いことをしてしまったのだなあ。(W民話) ☆参考 不定人称形は wenpurikor=an-pa ウェンプリコㇿアンパ/ウェンプリコㇿアンパ。 {E: to have bad habits; do wrong to a person (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wensampekor
- ウェンサンペコㇿ 【wen-sampe-kor】 けちんぼうだ,根性悪. ホッノ イヨーハイ オスラ パㇰノ コㇿ ワ アン ヤッカ シネ カㇺトゥ カ ソモ イ・エレ ウェンサンペコㇿ=まあまああきれた,捨てるほど持っていても一切れの肉端も私に食べさせない,けちんぼうだ(根性が悪い).イミナコタマタマ コㇿ パノレ ㇷ゚ ポーヘネ ウェンサンペコㇿ ペ オカ ㇷ゚ ネ ナ シコㇿ オンネ ウタㇻ ハウェオカ ㇷ゚ ネ=ふたつの笑い三つの笑みを私に振り向けながら口の上手な者ほど底意地が悪い者がいるものだと老人たちは言うものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- wentoranne
- ウェントランネ 【自動】[wen-toranne ひどく・怠惰である] ひどく怠惰/ものぐさ/ぐうたらである。 wentoranne p ウェントランネㇷ゚ いつもいつも怠ける人。 (=wenirenkakor ウェニレンカコㇿ) {E: to be very lazy.} (出典:田村、方言:沙流)
- weysampekor
- ウェイサンペコㇿ 【wen-sampe-kor】 ずるい(根性が悪い). (出典:萱野、方言:沙流)
- weysanpekor
- ウェイサンペコㇿ 【自動】[wen-sanpe-kor 悪い・心・を持つ] 悪い心を持つ、 心が悪い、 根性が悪い。 ☆参考 wenkewtumkor ウェンケウトゥㇺコㇿ《気性が悪い》とも言う。 wenpurikor ウェンプリコㇿ は《行い/素行が悪い、 悪い事をする》。 {E: to be bad natured.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- weysanpekore
- ウェイサンペコレ 【他動】[自動使役] [wen-sanpe-kor-e 悪い・心・を持つ・させる] または [wen-sanpe-kore 悪い・心・を与える] …に悪い心を持たせる、 …の心を悪くさせる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- weysatpekor
- ウェイサッペコㇿ §592.肺病(14)肺病をわずらう wey-satpe-kor〔wéǐ-sat-pe|kór うぇイサッペ・コㇿ〕[wey-satpe(↑)+kor(もつ)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- wor
- ウオㇿ 【名】水中、 水の中(空気中、 地上、 等に対して)。 wor ta arpa kor cip arpa sir néno kane iki ウォッタ アㇻパ コㇿ チㇷ゚ アㇻパ シン ネノ カネ イキ (アザラシは)水の中を進むときは舟が進むようにして進む。(S) {E: underwater; in water.} (出典:田村、方言:沙流)
- wor
- ウォㇿ 【wor】 水. イテセアニタ(イテセ・アン ヒ タ) キナ カワウセ コㇿ カイ ペ ネ クス アㇻスイネ ウォㇿ ア・クㇱテ ア・テイネカ コㇿ ピㇼカ ㇷ゚ ネ ワ=ござを編む時にガマ草が乾いていると折れるものだから,1回だけさっと水の中を潜らせ濡らすといいものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- woro
- ウオロ 【他動】[wor-o 水の中・に入れる] …を水にひたす(「うるかす」)。 {E: to soak…in water.} (出典:田村、方言:沙流)
- woro
- ウォロ 【wor o】 水に浸ける.▷ウォㇿ=水 オ=入れる タント ニペㇱ ク・ケㇷ゚ ワ ケㇰ(ク・エㇰ).ネエトホ ウォロ ア・オ コㇿ ピㇼカノ オン ペ ネ クス タネ シシㇼクンネ コㇿカ トオㇿ パㇰノ カㇻパ(ク・アㇻパ) ワ ケㇰ(ク・エㇰ)=今日シナ皮を剥いで来た.その日に水に潰けるとよく発酵するものだから,もう薄暗くなったけれど沼まで行って来る.タント ア・ケㇷ゚ ニペㇱ ウォロ クス カㇻパ(ク・アㇻパ) ナ エン・トゥラ=今日剥いで来たシナ皮を水に浸けに行くので一緒に行ってや. (出典:萱野、方言:沙流)
- worokompu
- ウォロコンプ 【wor-o-kompu】 真っ青な顔色(のたとえ).▷ウォㇿ=水の中 オ=入れる コンプ=昆布 →水にうるけた昆布 ク・イェ カ ルㇱカ オルㇱペ ネ コㇿカ テエータ 知里真志保 ニㇱパ モシㇼホッパ ワ カスッタサ(ク・アスㇽタサ) ヒ タ ニㇱパポ ナヌフ ク・ヌカㇻ ヒ タ タパイェ(タㇷ゚ ア・イェ) クニ ウォロコンプ コラチ アナ(アン ア) ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=言うのも腹の立つ話ではあるけれども,ずうっと前に知里真志保先生が亡くなって弔問に出かけた時に先生のお顔を見た時に,言うところの水にうるかした昆布と同じであったことを思い出す. (出典:萱野、方言:沙流)
- worokompusikopayar
- ウォロコンプシコパヤㇻ 【wor-o-kompu sikopayar】 水にうるけた昆布のようだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- worokoyki
- ウォロコイキ 【wor-o-koyki】 水でいじめる:泳げない者をわざと川ヘ投げ込む. ク・ポニタ(ク・ポン ヒ タ) ナー ク・マ エアイカㇷ゚ ヒ タ ク・ユピ ウタㇻ エン・ウォロコイキ.クスケライ ク・マ エアㇱカイ ペ ネ ア ワ=私が小さい時,またまだ泳げない時に,兄たちは私を川でいじめた.そのお陰で私は泳げるようになったものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- worokuta
- ウオロクタ 【他動】[wor-o-kuta 水中・に・…を(入れ物から)出して捨てる] …を水中に捨てて流す、 …を水中にぶちまけてしまう。 a=worókuta アウオロクタ 水中にぶちまけられる、 洪水で水に流されてしまう。 {E: for something thrown into the water to be swept away..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- worop
- ウォロㇷ゚ §197 マツモムシ (7) worop (wo-rop)「ウォロㇷ゚」 ⦅足寄⦆トビケラの一種(幼)(足寄II, 56) (出典:知里動物編、方言:)
- wororatkip
- ウオロラッキㇷ゚ 【名】ともがい(舟の櫂の一種)。(S) {E: a type of oar: a scull; a rudder.} (出典:田村、方言:沙流)
- worosey
- ウォロセイ §218 カワシンジュガイ (7) woro-sey (wo-ro-sey)「ウォロセイ」 ⦅美幌⦆ヌマシンジュガイ。河貝でtó-pipaとも。 (出典:知里動物編、方言:)
- worosma
- ウオロㇱマ 【自動】[wor-osma 水の中・に落ちてしまう] 水に落ちる。 poyson sinep worosma wa mom ポイソン シネㇷ゚ ウォロㇱマ ワ モㇺ 子どもが一人水に落ちて流れた(=溺れた)。(S) {E: to fall, drop into the water.} (出典:田村、方言:沙流)
- worumpe
- ウォルンペ §197 マツモムシ (1) worumpe (wó-rum-pe)「うォルンペ」 ⦅平取、幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worumpe
- ウォルンペ §278 あざらし (7) worumpe (wó-rum-pe)「うォルンペ」[<wor(水)un(にいる)pe(もの)] ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- woruncikap
- ウオルンチカㇷ゚ 【名】[wor-un-cikap 水の中・にいる・鳥][動物] 水鳥。 ☆参考 海の鳥は atuy or un cikap アトゥイ オルン チカㇷ゚/アトゥヨルン チカㇷ゚ {E: a water bird.} (出典:田村、方言:沙流)
- woruncikap
- ウォルンチカㇷ゚ §348 マガ (7) worun-cikap (wó-run-či-kap)「うォルンチカㇷ゚」[<wor-un-cikap(水・の・鳥)] ⦅静内⦆カモ類 (出典:知里動物編、方言:)
- woruncironnup
- ウォルンチロンヌㇷ゚ §275 カワウソ (2) worun-cironnup (wó-run-či-ron-nup)「うォルンチロンヌㇷ゚」[<wor(水)un(にいる)cironnup(けもの)] ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worunkakkew
- ウォルンカッケウ §322 カワガラス;キタカワガラス (3) worunkakkew (wó-run-kak-kew)「うォルンカッケウ」[<wor(水)un(にいる)kakkew(?)] ⦅美幌、足寄⦆キタカワガラス (出典:知里動物編、方言:)
- worunkamuy
- ウォルンカムイ §169 トビケラの類(幼虫) (1) worunkamuy(wó-run-kamuy)「うォルンカムイ」[<wor(水)un(にいる)kamuy(神)]⦅本別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worunkikir
- ウォルンキキㇼ §192 ゲンゴロウムシ (3) worun-kikir (wór-un-ki-kir)「うォルンキキㇼ」[<wor(水)un(にいる)kikir(虫)] ⦅千歳⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worunkutu
- ウォルンクトゥ §014 ヨブスマソウ (9) worunkutu (wó-run-ku-tu)「うォルンクトゥ」[wor(水)un(に入る)kutu(筒)] 茎 ⦅藻汐草⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- worunpe
- ウォルンペ 【wor-unpe】 湧き水にいる蚤と同じ形のクリーム色の虫,水にいる虫. ▷ウォロ=水 オルン=いる ペ=物,虫 *昭和31年に亡くなった父アレㇰアイヌの話では,毒性が強い虫なので矢毒に混ぜると毒の利き目が早く,熊がすぐに死ぬものだと言っていた.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- worup
- ウォルㇷ゚ §169 トビケラの類(幼虫) (2) worup(wó-rup)「うォルㇷ゚」[<wor(水)o(の中に群居する)-p(者)]⦅名寄、高島⦆トビケラの類(の一種)(幼) (出典:知里動物編、方言:)
- worup
- ウォルㇷ゚ §196 トビケラの一種(幼) (1) worup (wo-rup)「ウォルㇷ゚」[<wor(水)o(の中にいる)-p(もの)] ⦅名寄、池田町高島⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worup
- ウォルㇷ゚ §197 マツモムシ (6) worup (wo-rup)「ウォルㇷ゚」 ⦅名寄、高島⦆マツモムシ? (出典:知里動物編、方言:)
- woruscironnup
- ウォルㇱチロンヌㇷ゚ §275 カワウソ (3) worus-cironnup (wó-rus-či-ron-nup)「うォルㇱチロンヌㇷ゚」[<wor(水)us(にたくさんいる)cironnup(けもの)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- yákor
- ヤコㇿ 【自動】[ya-kor 網・を持つ] 網をかける、 網で魚をとる。 {E: to catch fish with a net; to set out a net.} (出典:田村、方言:沙流)
- yakoraun
- ヤコラウン 【yak oraun】 〜ならば. (出典:萱野、方言:沙流)
- yakorkamuy
- ヤコㇿカムイ §205 クモの類 (12) ya-kor-kamuy (yá-kor-kamuy)「やコㇿカムイ」[<ya(網)kor(所有する)kamuy(神)] ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- yakoryauskep
- ヤコㇿヤウㇱケㇷ゚ §205 クモの類 (4) ya-kor-yauskep (yá-kor-ya-us-kep)「やコㇿヤウㇱケㇷ゚」[<ya(あみ)kor(持つ)yauskep(クモ)] ⦅旭川⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- yakukor
- ヤクコㇿ 【自動】[yaku-kor 役目・を持つ] 役目を持つ。 {E: to have a role, duty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yakukore
- ヤクコレ 【他動】…に役目を与える。 taa pakno e=kar kuni eci=yakúkore na タア パㇰノ エカㇻ クニ エチヤクコレ ナ ここまでするのをあなたの役目(分担/係りの仕事)とするからね。(S) {E: to give a role, duty to…} (出典:田村、方言:沙流)
- yancipor(-o)
- ヤンチポㇿ §016 ハタハタ (3) yan-cipor(-o) (yán-ci-por)「やンチポㇿ」[yan(よりあがった)cipor(卵)] 卵(いわゆるブリコ) ⦅礼文⦆ (26) (出典:知里動物編、方言:)
- yantokor
- ヤントコㇿ 【yanto-kor】 客が泊まる,客を泊める. オヤウクラン ヤントコㇿ・アン オアシ ナ. エトコカㇻ ワ アヌ=明日の夜,客が泊まることになった.用意しておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- yáoraye/ya-oraye
- ヤオライェ 【自動】[ya-o-raye 岸・に・寄せる](舟)を岸の方へ寄せる、 (いろりのおき)をまん中から外の方へ出す(そうすると暖かい)。(S) rep o usat yáoraye ya o usat réporaye レポ ウサッ ヤオライェ ヤ オ ウサッ レポライェ 沖(=いろりのまん中の方)にあるおき(燠)を端に寄せ端の方にあるおきをまん中の方へやる(むずかしい問題を長い間考えているときの仕事の描写、 民話や神謡の慣用表現)。 (出典:田村、方言:沙流)
- yarkisarkor
- ヤㇻキサㇻコㇿ 【自動】[yar-kisar-kor 白樺の皮でつくった丸い入れ物・耳・を持つ] 耳たぶが高く丸い。 ☆参考 nispakisarkor ニㇱパキサㇻコㇿ 耳たぶが厚く長い。 {E: to have large, round earlobes.} (出典:田村、方言:沙流)
- yarpeoromap(-i)
- ヤㇻペオロマㇷ゚ §004.あかご;あかんぼ(38)yarpeoromap(-i)〔jár-pe-o-ro-map やㇻペオロマㇷ゚〕[yarpe(ぼろ)+oro(の中に)+oma(入っている)+-p(者);ぼろの中にくるまっている者]⦅ビホロ、クッシャロ⦆赤んぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- yatekkorkamuy
- ヤテッコㇿカムイ §205 クモの類 (9) yatek-kor-kamuy (yá-tek-kor-kamuy)「やテッコㇿカムイ」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- yay tuy ka kor
- ヤイトゥイカコㇿ §067 サケ あきあじ、あきやじ 大(1) yay tuy ka kor(yáy-tuy-ka-kor)「やイトゥイカコㇿ」[yay(自分で)tuyka(=mekka, cikir-mekkasike 足の甲)kor(持つ)]⦅美幌⦆一尾の皮でkeriの片足ができるサケ。それ一尾の皮だけでcikir-mekkaが覆われるほど大きなサケ。 (出典:知里動物編、方言:)
- yayehororse
- ヤイェホロㇿセ 【yay-e-hororse】 いがむ. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayehororse
- ヤイェホロㇿセ 【yay-ehoror-se】 気負う:力があるように見せかける,酒を飲んで力む. ポンノ イク コㇿ ヤイェホロㇿセ ワ ア・コップク ㇷ゚ ヨㇺネ カ ソモ ノ スイスイ=少し飲むと気負いたってめちゃくちゃにされるのにこりもしないでまたまた. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayeikoramkor
- ヤイェイコラㇺコㇿ ☞yayeykoramkor ヤイェイコラㇺコㇿ (出典:田村、方言:沙流)
- yayeoripak
- ヤイェオリパㇰ 【自動】[yay-e-oripak 自分・について・畏れつつしむ](たとえば借りたものをこわして)どうしようと困っている。 ☞eoripak エオリパㇰ、 oripak オリパㇰ {E: to be perplexed.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayeororse
- ヤイェオロㇿセ 【自動(?)】自分から敢えて出かけて行く(負けてばかりいるのに自分からけんかしに行く、 いやがられても無理に行きたがって行く等)。 (出典:田村、方言:沙流)
- yayeporospa
- ヤイェポロㇱパ 【他動】[複](単 yayeporose ヤイェポロセ は未出)[yay-e-porospa 自分・によって・名称をつける](二人以上皆が)…に自分の名前をつける、 …を自分の名前で呼ぶ。 inan mosir a=kor inan kotan a=kor sekor yaykata yaykata yayeporospa kor イナン モシㇼ アコㇿ イナン コタン アコㇿ セコㇿ ヤイカタ ヤイカタ ヤイェポロㇱパ コㇿ どの国は自分のだ、 どの村は自分のだと、 めいめい勝手に自分の名前をつけながら。(S言い伝え) ☆参考 eyayporospa エヤイポロㇱパ とも言う。 {E: to name…as one's own.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayesikoronu
- ヤイェシコロヌ 【yay-e-sikoronu】 まつわりつく,自分を売り込む. エネ イポカㇱ ペ オラウン ネユンポカ ヤイェシコロヌ マㇰネ ㇷ゚ ネ ヤ カ ア・エラムㇱカリ=たいした器量でもないのにそれでもなんとか自分を売り込む,どうなるものか私は知らない. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayeykoramkor
- ヤイェイコラㇺコㇿ 【自動】[yay-e-i-koramkor 自分・について・人・に相談する] 自分から求婚する。 néun osikkote okkaypo, pirka okkaypo osikkote yakka, menoko yayeykoramkor anak a=sitóma p ne na ネウン オシッコテ オッカイポ、 ピㇼカ オッカイポ オシッコテ ヤッカ、 メノコ ヤイェイコラㇺコㇿ アナㇰ アシトマㇷ゚ ネ ナ どんなに愛する男、 すてきな若い男に恋をしても、 女のほうから求婚するのは恐ろしいものだから。(HC神謡の結びの語り) {E: to propose marraige.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayeysikorunu
- ヤイェイシコルヌ 【自動(?)】自分を押し売りする(嫌われているのに無理に来て好かれようとする、 頼まれないのに使ってもらおうとして無理に来る等)。 yayeysikorunu kor an ヤイェイシコルヌ コラン (彼は)無理に来ている。(S) {E: to force, press oneself onto others.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayhoraraysere
- ヤイホラライセレ 【自動】[yay-horarayse-re 自分・すべる・させる]尻すべりをする、 尻をついてスーッとすべる。 ☞horarayse ホラライセ {E: to slide on one's buttocks.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayiporosak
- ヤイポロサㇰ 【自動】[yay-iporo-sak 自分・…の顔色・を欠く]きまりが悪い。 ukuran téta rewsi wa yaykaokuyma híne yayiporosak ウクラン テタ レウシ ワ ヤイカオクイマ ヒネ ヤイポロサㇰ (彼は)ゆうべここに泊まって寝小便をしたのできまり悪がっている。(S) ☆参考 yayiporsak ヤイポㇿサㇰ の聞き違いか? ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 (出典:田村、方言:沙流)
- yayirwakikor
- ヤイㇼワキコㇿ 【自動】[yay-irwaki-kor 自分・兄弟[所]・持つ] 男の子が一人だけである、 男の兄弟がいない。 yayirwakikor sineturesnu ヤイㇼワキコㇿ シネトゥレㇱヌ [雅](「普通の言葉でも言う、 いい言葉。」) (本人は男で)男兄弟がなく妹が一人ある。(S) sonno yayirwakikor utari ka isam wa k=érampokiwen ソンノ ヤイㇼワキコㇿ ウタリ カ イサㇺ ワ ケランポキウェン 本当に男の子たった一人で親戚もなくて私はかわいそうに思っている。(S) ☆発音 ヤイㇽワキコㇿ。 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to be an only boy, without brothers.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayirwakikor
- ヤイㇼワキコㇿ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(11)yay-irwaki-kor〔ja-ír-wa-ki-kor ヤいㇼワキコㇿ〕⦅ホロべツ、サル⦆男の兄弟は自分だけで他にはない。[yay(自分を)+irwaki(その兄弟に)+kor(もつ)]。〜sine-tures-ne「男の兄弟は自分だけで妹一人ある」⦅ホロべツ:ユ研Ⅱ, p.733⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- yayitankioriyo
- ヤイタンキオリヨ 【自動】[yay-itanki-or-i-o 自分・おわん・の中・ものを・そこに入れる]食べ物を自分で自分のおわんに入れる。 ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to put food in one's own bowl.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykaoray
- ヤイカオライ §641.ひきつけ[る];てんかん[の発作を起す](4)[てんかん、ひきつけで]気を失う yaykaoray〔jáǐ-ka-o-raǐ やイカオライ〕[yay(自分)+ka(の上)+o(に)+ray(死ぬ)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yaykewkor
- ヤイケウコㇿ 【自動】[yay-kew-kor 自分・体/骨格・を持つ] 苦しい/つらい/恐ろしい目に会った(ことを思い出す/ことが忘れられない)。 {E: (to recall, be unable to forget) some hardship or fearful experience.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykewkor
- ヤイケウコㇿ 【yay-kew-kor】 恐ろしい目にあった,死ぬ思いをした,危機一髪のところで助かった. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaykeworociwe (-an)
- ヤイケウォロチウェ §389.しぬ(死ぬ)(49)自殺する yaykeworociwe (-an)〔yáǐ-ke-wo-ro-či-we やイケウォロチウェ〕[yay(自分の)+kew(体を)+or(中)+o(に)+ciwe(落す)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yaykohorokasipi(-an)
- ヤイコホロカシピ §466.そせいする(蘇生する)(7)yayko-horoka-sipi(-an)〔yáǐ-ko-ho-ro-ka-ši-piやイコホロカシピ〕[yay(自分)+ko(にまで)+horoka(逆に)+sipi(戻す)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yaykooriknere
- ヤイコオリㇰネレ 【yay-ko-o-rik-ne-re】 一口で飲み干す,一気に飲む,ぐっと飲む. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaykoranke
- ヤイコランケ 【他動】[yay-ko-ranke 自分・に・…を落とす] または [yayko-ranke 一人で・…を落とす](次の慣用句の中で)(涙)を流す。 tu pekennupe/re pekennupe/yaykoranke トゥ ペケヌンペ/レ ペケヌンペ/ヤイコランケ[雅] 二しずくも三しずくもの涙を流す=ハラハラとたくさん涙を流す。(KK叙情詩) {E: to drop; (tears).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoranke
- ヤイコランケ 【yay-ko-ranke】 はらはらと落とす. トゥ ペケンヌペ レ ペケンヌペ ヤイコランケ=ふたつの清い涙,三つの清い涙,はらはら落とし. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaykore
- ヤイコレ 【他動】[yay-kore 自分・に…を与える](次の文脈で)…をおぼえておく。 a=ye a itak/pirkanopo/e=yaykore na アイェ ア イタㇰ/ピㇼカノポ/エヤイコレ ナ [雅]私の言った言葉をよくよくおぼえておくのですよ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoresu
- ヤイコレス 【他動】[yayko-resu 一人で・…を育てる] …を一人で育てる。 e=kor poyson e=yaykoresu kor e=an yakun エコㇿ ポイソン エヤイコレス コㇿ エアン ヤクン あなたの赤ちゃんをあなたが一人で育てていれば。(W民話) {E: to raise…alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykorpare
- ヤイコㇿパレ 【他動】[yay-korpare 自分・に与える[複]](直訳すると)(二つ以上のもの)を自分に与える。 (次の決まった言い回しの中で) kewtum yaykorpare ケウトゥㇺ ヤイコㇿパレ …な気持ちを持つ。 hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ヤッカ クヤイコㇿパレ 気がかりな気持ちに自分のようなものでもなった。(W会話) iruska kewtum a=yaykorpare イルㇱカ ケウトゥム アヤイコㇿパレ 私はいやな/腹立たしい/なさけない気持ちになった。(W民話)ほか {E: to give…to oneself; have the feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykorpeki
- ヤイコㇿペキ 【自動】[yay-kor-pe-ki 自分・が持つ・もの/こと・をする] 自分のことをする。 {E: to do one's own thing.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoruska
- ヤイコルㇱカ 【他動】[yayko-ruska 一人で・…を腹立たしく思う][雅]自分の心に…を腹立たしく思う。 ci-yaykokemnu/ci-yaykoruska/apiskatu apiska/a=ekárkar kusu チヤイコケムヌ/チヤイコルㇱカ/アピシカトゥ アピシカ/アエカㇻカㇻクス (私はその子の素性を見ると)かわいそうにも思い腹立たしくも思ったので。 (W神謡K) {E: to do one's own thing.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoruye
- ヤイコルイェ 【他動】[yay-ko-ruye 自分・に・…をなでる] …をだきしめて愛撫する/かわいがってなでる。 reyereye=an híne a=onáha sama ta arpa=an akusu orowano i=yaykoruye, otusuykonna oresuykonna i=yaykoruye レイェレイェアン ヒネ アオナハ サマ タ アㇻパアン アクス オロワノ イヤイコルイェ、 オトゥスイコンナ オレスイコンナ イヤイコルイェ 私がはって父のそばに行くと父は私をだきしめてなで、 何回も何回もなでてくれた。(W民話) {E: to caress, stroke, pet…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoruyruypa
- ヤイコルイルイパ 【他動】[yay-ko-royruypa 自分・に・…を何回もなでる(ruye ルイェ の複数形の重複形)] …をだきしめて何回も何回も愛撫する/かわいがってなでなでする。 {E: to caress…repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoykor
- ヤイコイコㇿ §062 マグロ (4) yaykoykor (yáy-koy-kor)「やイコイコㇿ」 ⦅長万部⦆巨大なマグロ (出典:知里動物編、方言:)
- yaymonikor
- ヤイモニコㇿ 【yay-moni-kor】 忙しい. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaymotoor
- ヤイモトオㇿ 【名】[yay-moto-or 自分・の起源・の所] ☞yaymotoor erampewtek ヤイモトオㇿ エランペウテㇰ (出典:田村、方言:沙流)
- yaymotoor erampewtek
- ヤイモトオㇿ エランペウテㇰ 【自動】[自分の起源・がわからない]自分の起源/素性がわからない/わからなくなる。 {E: to not know one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaynikorosma
- ヤイニコロㇱマ 【yay-nikor-osma】 恥ずかしい.▷ヤイ=自身 ニコㇿ=ひだ オㇱマ=入る →自分の体にひだを作って入る(それほど恥ずかしい) *日本語で,穴があったら入りたいというのと同じ意味になるがアイヌ語は具体的に聞こえる. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayoranrari
- ヤヨランラリ 【他動】[yay-o-ran-rar-i 自分・(そこ)に・(< rar 押しつけることを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](そこ)に自分の体を押しつける。 sowsut yayoranrari ソウスッ ヤヨランラリ 壁際に体を押しつける。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- yayoruspe
- ヤヨルㇱペ 【名】[yay-oruspe 自分・のこと](次の表現の中で) yayoruspe ye ヤヨルㇱペ イェ ☞yayoruspeye ヤヨルㇱペイェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayoruspeye
- ヤヨルㇱペイェ 【自動】[yay-oruspe-ye 自分・のこと・を言う] 自分のことを話す。 ☆参考 yayeysoytak ヤイェイソイタㇰ 自分のことについていろいろ話をする。 {E: to talk of oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayraykemokor
- ヤイライケモコㇿ §563.ねむる(眠る)(8)熟睡 yayrayke-mokor〔jáǐ-raǐ-ke-mo-kor やイライけモコㇿ〕[yay-ray-ke(自分を・殺す、自殺する)+mokor(眠る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yaysermakka koorsutke
- ヤイセㇾマッカ コオㇿスッケ 【yay-sermak-ka ko-orsutke】 自分自身の魂を励ます. テエタ シサㇺ トゥミ アン ヒ タ ク・ユピ ポ カ トゥミエイヨロッ ネ ヒ タ アイヌ アナㇰネ セㇾマカハ ユㇷ゚ケ ㇷ゚ ネ ナ シコㇿ ヤイセㇾマッカコ オㇿスッケ・アン ペ ネ シコㇿ ハワン ヒ ク・ヌ=ずうっと昔和人の戦争のあった時に死んだ私の兄も戦争に行かされ,その時にアイヌは魂が強いものだと自分自身の魂を励ましたものだったよと言っていたのを聞いたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaysiporore
- ヤイシポロレ 【自動】[yay-si-poro-re 自分・自分・大きくなる・させる] がまんする、 大人ぶる、 「様子ぶる」、 (今の若者の言い方では)かっこつける。 yaysiporore wa arka yak ye ka somo ki ヤイシポロレ ワ アㇻカ ヤㇰ イェ カ ソモ キ (彼は)がまんして痛いとも言わない。(S) éno p ne korka yaysiporore wa somo e siri エノㇷ゚ ネ コㇿカ ヤイシポロレ ワ ソモ エ シリ (彼はそれを)いつも好きでよく食べるのだが(今は)「様子ぶって」食べないのだ。(S) {E: to put up, have patience with; to act mature than one's age..} (出典:田村、方言:沙流)
- yaysiporore
- ヤイシポロレ 【yay-si-poro-re】 我慢.痩せ我慢(する). クンネイワイペ ソモ ノ エㇰ ヒ ア・エラマン クス ア・イペレ クス ア・イェ ヤッカ ヤイシポロレ ワ ソモ エ ノ アㇻパ. タンペ ア・イェ ヒ ウェン シサㇺ ヤイシポロレ=朝食を食べずに来たことを知っていたので食べなさいと私が言ったけれども痩せ我慢をして食べないで行った,これのことを貧乏和人の痩せ我慢. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaysirunkor
- ヤイシルンコㇿ 【自動】[yay-sirun-kor 自分・卑しい(< 地・にある)・(として)持つ](?) なりふりかまわず働く、 「ボロを着てても何してもめちゃくちゃに働く」。(S) {E: to work without regard for one's appearance.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaytemnikoresisuypa(-an)
- ヤイテㇺニコレシスイパ §564.いねむり(居眠)[する](6)居眠する yay-tem-nikor-e-sisuypa(-an)〔jáǐ-tem-ni-kor|e-ší-suǐ-pa やイテㇺニコㇿ・エしスイパ〕[yay(自分の)+tem(両手)+nikor(の間)+e(に)+si(自分を)+suypa(揺り揺りする)]⦅ホロベツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- yayukoraye
- ヤユコライェ 【自動】[yay-uko-raye 自分・一緒に・…を行かせる](次の表現の中で) yayukoraye híne soyne ヤユコライェ ヒネ ソイネ おとなしく出て行った。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ye rusuype kaynon ka ta yaykoruki
- イェ ルスイペ カイノン カ タ ヤイコルキ §514.つば(唾);よだれ(涎)(5)なまつばを呑み呑みする ye rusuy-pe kaynon ka ta yay-ko-ruki〔jé-ru-suǐ-pe|káǐ-noŋ-ka-ta|jáǐ-ko-ru-ki いえルスイペ・かイノンカタ・やイコルキ〕[ye(言い)、rusuy(たい)、pe(ものを)、kaynon(なまつば)、ka-ta(の上・に)、yay(自分)、ko(で)、ruki(呑みこむ)]「物を言おうとして、なまつばと一緒にのみこみのみこみ、なかなか言い出せぬ」⦅聖典, p.59⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yepnuupsoro
- イェㇷ゚ヌウㇷ゚ソロ 【yep-nu-upsoro】 いまだ若い懐,まだ若い,結婚にはいま少し早い少年か少女.青年と言いたいがあと少しの年月が必要だ. イェㇷ゚ヌウㇷ゚ソロ アヤイコ シッカシマ=若い懐を自分自身で守っている[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- yomkor(-an)
- ヨㇺコㇿ §398.しゃっくり(吃逆)[する](2)yomkor(-an)〔yóm-kor よㇺコㇿ〕[yom(縮み)+kor(もつ)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yonkor(-an)
- ヨンコㇿ §398.しゃっくり(吃逆)[する](1)yonkor(-an)〔jóŋ-kor よンコㇿ〕[<yom-kor↓]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yonkoro(-an)
- ヨンコロ §398.しゃっくり(吃逆)[する](3)yonkoro(-an)〔jóŋ-ko-ro よンコロ〕⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yonkororo
- ヨンコロロ 【自動】うずくまる、 うずくまっている(「いつまでもかがんでじっとしている」、 猫が、 ネズミが来るかなあと思って/人がかくれていて、 見つけられるかなあと思って)。(S) {E: to crouch, squat down.} m-yonnuppa ヨンヌッパ【自動語幹】☞iyonnuppa イヨンヌッパ (出典:田村、方言:沙流)
- yorkaterkep
- ヨㇿカテㇾケㇷ゚ §207 エビ (3) yorkaterkep (yór-ka-ter-kep)「よㇿカテㇾケㇷ゚」[<ehorka(後ろに)terke(はねる)-p(者)] ⦅春採、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- yorpuy
- ヨㇿプイ 【名】[概](所は yorpuye(he) ヨㇿプイェ(ヘ))[i-or-puy もの・の所・孔]肛門。 ☆参考 osorpuy オソㇿプイ とも言う。 {E: the anus.} (出典:田村、方言:沙流)
- yorpuy(-e)
- ヨㇿプイ §319.こうもん(肛門);しりのあな(4)yorpuy(-e)〔jór-puǐ よㇿプイ〕[yor(<i-or それの・内)+puy(穴)]⦅ハルトリ、ホロべツ、サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yorpuy/yorpuye(he)
- ヨㇿプイ/ヨㇿプイェ(ヘ) 【yorpuy/yorpuye(he)】 肛門,尻の穴. (出典:萱野、方言:沙流)
- yorpuye(he)
- ヨㇿプイェ(ヘ) 【名】[所](概は yorpuy ヨㇿプイ)…の肛門。 {E: the anus of…}-yosikkote ヨシッコテ【自動語幹】☞iyosikkote イヨシッコテ (出典:田村、方言:沙流)
- yorpuyearka
- ヨㇿプイェアㇻカ §372.じ(痔);痔疾(14)痔をわずらう yorpuye-arka〔jór-pu-je-ar-ka よㇿプイェアㇻカ〕[yorpuye(その肛門が)+arka(痛む)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- “Kiorokushikina”
- 『キオロクシキナ』 §263 アキカラマツ (3) “Kiorokushi-kina” 『キオロクシキナ』 ⦅G 樺太⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- “osoroekke”
- オソロエッケ §098 ウミタナゴ (2) “osoroekke”(o-so-ro-ek-ke)「オソロエッケ」⦅知床日誌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- フナㇰ タ エパㇰ/フナㇰ タ エパッカ/フナㇰ タ エパーカ 【慣用句】ちょうどいいあんばいに(…してよかった。) hunak ta epak e=ek wa ku=mismu ka somo ki フナㇰ タ エパㇰ エエㇰ ワ クミㇱム カ ソモ キ いいあんばいに来てくれたので私はさびしくない。(S) hunak ta epak ka e=pa p an un フナㇰ タ エパㇰ カ エパㇷ゚ アヌン いいあんばいにあなたが見つけたね(他の人だったら見つけても拾ってくれないだろうが)。(S) hunak ta epaː ka somo kú=itura wa ene kú=iki hi an sekor ku=raman, poro k=éyayomusu フナㇰ タ エパー カ ソモ クイトゥラ ワ エネ クイキ ヒ アン セコㇿ クラマン、 ポロ ケヤヨムス (ついていってこんなに何度もトイレに起きたら他の人も眠れないし自分も気の毒に思うところだった、 ) いいあんばいについて行かないでこうしているのだと思ったらほんとに行かないでよかったなあと思った。(S) {E: fortunately.} (出典:田村、方言:沙流)
- (a-)ekonramu-sitne
-
エコンラムシッネ
§245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(13)うつらうつらする[気を失ってから我に返る直前の半意識の状態にある](a-)ekonramu-sitne〔e-kón-ra-mu-šit-ne エこンラム・シッネ〕[a-(我)、e(それについて)、kon(
or 持っている)、ramu(その心・心臓〔が〕)、sit(糸などのもつれた玉)、ne(のようになる)]⦅ホロベツ,サル―ユ研Ⅱ, pp.466〜467⦆ (出典:知里人間編I、方言:) - (a-)ekonramu-tanak-tanak
-
エコンラムタナㇰタナㇰ
§245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(12)うつらうつらする[気を失ってから我に返ろうとする前の半意識の状態、ゆめうつつの状態にある](a-)ekonramu-tanak-tanak〔エこンラム・たナㇰタナㇰ〕[a-(我)、e(それについて)、kon(
or もっている、自分の)、ramu(その心〔が〕]、tanak-tanak(うつらうつらする)>⦅サル―ユ研Ⅱ、 p.599⦆ (出典:知里人間編I、方言:) - -o 7
- オ 【接尾】[名詞の所属形形成](「所属語尾」とも呼ぶ。 主として母音 o オ + 子音に終わる語幹につく。 この母音がついて所属形の「短い形」ができる。 さらにその後に ho ホ がついて(つまり、 語幹に oho オホ がついて)所属形の「長い形」がつくられる。 本辞典では二つの形を合わせて…(o)ho のように表記してある。)osor オソㇿ [概]尻;osoro(ho) オソロ(ホ)[所]…の尻。 (唯一の例外として)par パㇻ [概]口;paroho パロホ [所]…の口。 (出典:田村、方言:沙流)
- -ot 2
- オッ 【他動語根】[名詞の後について自動詞をつくる。] ①(体の分泌物を表す語について)…がたまる/たまっている。 kem ケㇺ 血;kemot ケモッ 血がたまっている。 ye イェ 膿;yeot イェオッ 膿がたまっている。 ②(戸口や窓のすだれに関して) …についている。 apaotki アパオッキ [apa-ot-ki 戸口・についている・カヤ/簀(す)] 戸口のすだれ(今の玄関のドアに相当する)。 puyarorotpe プヤロロッペ [puyar-or-ot-pe 窓・の所・についている・もの] 窓のすだれ、 窓かけ。 ☆参考 少数の決まった語に出てくる。 知里『地名アイヌ語小辞典』によれば、 「群在(群居、 群来)する」。 (出典:田村、方言:沙流)
- -po 3
- ポ 【接尾】[指小辞] ①(名詞に接尾して小さい、 年若い…という意味の名詞をつくる。 決まった語に現れる。) cep チェㇷ゚ 魚;ceppo チェッポ 小魚。 cikap チカㇷ゚ 鳥;cikappo チカッポ 小鳥。 menoko メノコ 女性;menokopo メノコポ 若い女性。 okkayo オッカヨ 男性;okkaypo オッカイポ 若い男性 (okkayopo オッカヨポ は息子)。 ②(愛着/親愛を表す。 決まった語に現れる。) a=kor petpo アコㇿ ペッポ [雅] わが川(家のそばを流れる川)。 kamuycikappo カムイチカッポ フクロウの神様。 ③(名詞や副詞について、 ほんとうに小さいこと、 わずかであることを表し、 またちょっと、 ちょっとでも、 といった気持ちを表す。 ある種の強調にもなる。) pon numapo us ポン ヌマポ ウㇱ 僅かな毛がちょこっと生えている。(S) neppo ipe us wa an? ネッポ イペ ウㇱ ワ アン? なんぼか実がなっているか。(S) tan tepo ta タン テポ タ ついここに。(S) mákpo é=iki híne マㇰポ エイキ ヒネ 一体どうやって。(S) hoskinopo op eaciw ホㇱキノポ オペアチウ 先に槍を投げた。(S会話) (出典:田村、方言:沙流)
- -po 4
- ポ 【接尾】故…(亡くなった人を表す語の後につけて言う)。 k=ónahapo コナハポ 私の死んだ父親。 e-kor hápopo エコㇿ ハポポ あなたの亡くなったおかあさん。 {E: the late… (in reference to someone who has died).} (出典:田村、方言:沙流)
- -to 6
- ト 【接尾】①…日間(日数の単位)(☞to ト 2 ②)。 ②…日(日の名前)(☞to ト 2 ③)。 {E: ①a unit for counting days. ②a suffix used to mark the days of the month. } (出典:田村、方言:沙流)
- -u 2
- ウ 【接尾】[名詞の所属形形成](「所属語尾」とも呼ぶ。 主として母音 u+子音に終わる語幹および母音 a+子音に終わる語幹の一部につく。 この母音がついて所属形の「短い形」ができる。 さらにそのあとに hu フ がついて(つまり語幹に uhu ウフ がついて)所属形の「長い形」がつくられる。 本辞典では二つの形を合わせて …u(hu) のように表記してある。) put プッ 川尻[概];putu(hu) プトゥ(フ) [所]…の川尻。 nan ナン [概]顔;nanu(hu) ナヌ(フ) [所]…の顔。 (例外として) mor モㇿ [概]耳の前の毛;moru(hu) モルフ [所]…の耳の前の毛。 (出典:田村、方言:沙流)
- -us 5
- ウㇱ 【接尾】(動詞接尾辞の一つ。 動詞に接尾し、 後に-i《所、 時》を伴って)…-usi 習慣として…する所/時。 iku 酒類を飲む;ikuusi 飲み屋。 mokor 眠る;mokorusi いつも皆が眠る所/時刻。 mokorusi pakita ahun kane iki モコルシ パキタ アフン カネ イキ いつも皆が寝るころにちょうど入って来た。 (出典:田村、方言:沙流)
- -utar 2
- ウタㇻ 【接尾】[< utar 人々]…たち (「…あと」)。 ku=poutari クポウタリ[ku=po-utar-i] 私の息子たち(息子や娘)。 (ku=poho クポホ 私の息子。) onautar オナウタリ [ona-utar-i] 彼の父親たち(=父母)。 (onaha オナハ 彼の父親。) {E: a plural suffix marker for people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- 4)ʼ topipa
- トピパ §218 カワシンジュガイ (4)ʼ to-pipa (to-pi-pa)「トピパ」 ⦅美幌、旭川、名寄⦆ヌマシンジュガイ、ヌマガイ(方言:カワ=woro-sey) (出典:知里動物編、方言:)
- =an 7
- アン 【人接】[不定人称主格自動詞型] ①(一般称)(代名詞は使わない)人が。 potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun…a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン…アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ (一般に人が)おはらいをしたら、 何かくれたら受け取ればいいのに。 ②(包括的一人称複数)(代名詞は aoká アオカ)相手を含む私たちが。 uinere=an kusu ne na ウイネレアン クス ネ ナ (あなたと私とで)どっちがほしいかの当てもの遊びをしよう。(S会話) ③(引用文中の自称)(代名詞は単数 asinuma アシヌマ、 複数 aoká アオカ)自分(たち)が、 私(たち)が(昔話をはじめ口承文学の中の用例のほとんどはこれである)。 “… ek=an” sekor hawean 「…エㇰアン」セコㇿ ハウェアン 「…(私は)来た」と彼は言った。(S民話) ④(敬意の二人称)(代名詞は aoká アオカ)あなた様が。 nen póka ponmatkor=an yakne ネン ポカ ポンマッコラン ヤㇰネ なんとかして(=どうか)あなたが第二夫人をお持ちになれば。(W民話) ☆参考 自動詞に接尾する。 他動詞・コピュラ ne ネ《である》・名詞などには a= ア が接頭する。 =an アン は人称接辞と言っても、 独立性が強く、 しばしば一つの動詞の機能を示す。 ☞an アン 2①,② ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- =as 3
- アㇱ 【人接】[対立的一人称複数主格自動詞型] ①相手を含まない私たち(話し手たち)が。 mína=as kor oka=as ミナアㇱ コロカアㇱ 私たち(私と彼)は笑っている。 ②(神謡の中で神の自称)神である私が。 pu tapka ta han cikiki/terke=as terke=as プ タㇷ゚カ タ ハン チキキ/テㇾケアㇱ テㇾケアㇱ 神である私は倉の上で(ピヨンピヨン)跳ねた。 (HC神謡) ☆参考 自動詞に接尾する。自動詞以外の語、 たとえば他動詞、 ne ネ《である》、 名詞などには ci=/c= チ/チ が接頭する。 ☆参考 神謡の中の神の自称でも、 昔話やユーカラ(英雄叙事詩)のように不定人称形(自動詞ならば=an アン が接尾した形)が使われていることもある。 {E: ①first person plural exclusive. ②reference to self for a god.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- a 1
- ア 【自動】[単](複は rok ロㇰ) ①(一人が)座る。 móno a モノ ア ひざを折って下に座る。(S) toanta a トアンタ ア あそこに座りなさい。(S) a ka ecakke wa hopecinea ア カ エチャッケ ワ ホペチネア (彼は)座るのをきたながってしゃがんでいる。(S) ②(寝ないで)起きている。 a ohor kur ア オホㇿ クㇽ (直訳すると)座っているのが長い人=夜ふかしの人。 ☆参考 いろいろな座り方:kokkaea コッカエア ひざをついてかかとを立てて座る。 hopecinea ホペチネア しゃがむ。 ukirosore ウキロソレ あぐらをかく(男子の正式な座り方)。 yayokucikaewak ヤヨクチカエワㇰ ひざを折ってかかとの上に尻をのせて座る(女子の正式な座り方)。 honumsamomare wa a ホヌㇺサモマレ ワ ア 横座りする。 ☆対語 as アㇱ 立つ、 立っている。 hopuni ホプニ 立ち上がる、 起き上がる。 {E: ①to sit. ②to be awake (not asleep). ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- a 2
- ア 【自動】(煮物の汁が)多い。 uwehe a ウウェヘ ア 煮物の汁が多い。 uwehe a eytasa ki ayne péne ウウェヘ ア エイタサ キ アイネ ペネ 汁があまり多くてビチャビチャになった。(S) ☆参考 川の水が多いことは poro ポロ。 ものが多いことは最も一般的には、 poronno an/oka ポロンノ アン/オカ。 人が多いことは inne インネ。 {E: for there to be a lot of (soup).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- a 4
- ア 【助動】(以前に) …した (完了)。 a korka ア コㇿカ (以前は)…したけれども (今は…)。 a p (ora) アㇷ゚ (オラ) …したのだったが、 …したのに。 a p sekor ア プ セコㇿ …したとたんに。 a p un アプ ン …したのだよ、 …する/したなあ/ねえ (感情)。 (出典:田村、方言:沙流)
- a= 10
- ア 【人接】[不定人称主格他動詞型] ①[一般称]一般に人は/人が、 (特定の人ではなく)だれかが/だれでもが。 sekor a=ye セコㇿ アイェ …と(一般に人が)言う=言われる。 húresisam mosir sekor a=ye p ne wa フレシサㇺ モシㇼ セコㇿ アイェㇷ゚ ネ ワ (外国のことは)赤毛の異民族の国と(一般に人は)言うのだわ。(W) ②[受身]…される。 a=en=kopisi アエンコピシ (不定の)人が私にたずねる=私がたずねられる。 a=en=kopisi p anakne opitta ku=ye wa アエンコピシㇷ゚ アナㇰネ オピッタ クイェ ワ 私がたずねられることはすべて私は言って(=答えて)。(S会話) kamuy opitta oro wa a=i=koypak カムイ オピッタ オロ ワ アイコイパㇰ 私たちはすべての神々からとがめられる(罰を受ける)。(W民話) kotan a=arústekka コタン アアルㇱテッカ 村が全滅させられた。(NK民話) ③[包括的一人称複数]相手を含む私たちが/の。 tanto a=ewkoytak pe anak a=ewéraman hawe ne タント アエウコイタㇰ ペ アナㇰ アエウェラマン ハウェ ネ きょう私たち(あなたと私)が話し合ったことはお互いに(あなたと私が)わかり合った。(W会話) a=sikíhi un アシキヒ ウン 私たち(あなたも私もみんな)の目よ。(W会話) ④[引用文中の自称] 自分(たち)が/の、 私(たち)が/の。 “…a=e=ráyke kusu ne” sekor hawean 「…アエライケ クス ネ」セコㇿ ハウェアン 「…私はあなたを殺す」と彼は言った。(HK民話) ⑤[敬意の二人称] あなた様が/の。 mak yaynu=an kuni a=ramú kusu マㇰ ヤイヌアン クニ アラム クス 私がどんな気持ちになるとあなたはお思いになって…。(NK民話) ☆参考 他動詞・デアル動詞 ne ネ《である》・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =an アン が接尾する。 ☞=an アン ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)を歌うときには、 母音で始まる動詞語幹の前で、 しばしば a= ア の代わりに an= アン の形が使われる。 北海道南部以外では、 日常語でも an= アン がたくさん使われる。 ☞an= アン {E: ①… ②passive. ③first person plural inclusive. ④… ⑤second person honorific.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- a=konram-konna-yaunatara
- アコンラㇺコンナヤウナタラ 【a=kor-ram-konna-yaunatara】 私の思いが冷え冷えと. ▷ア=私 コン=持つ ラㇺ=思い コンナ=が ヤウナタラ=冷え冷えと[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- aca
- アチャ §027.伯父、叔父(3)aca〔á-ča あチャ〕①日常語で伯父叔父を指す⦅レブン、ホロべツ、サル、テシオ、マオカ、タラントマリ⦆。樺太では雅語でも用いる。"e-koro〜tu ayno ka an"「お前の叔父は二人もいる」⦅マオカ⦆。伯父叔父を区別する時はporo-aca「大きい・おじ」、pon-aca「小さい・おじ」とする⦅ホロベツ、テシオ⦆。keyanne an-aca「年上の・我が・おじ」、poniwne an-aca「若い方の・我が・おじ」などの言い方もある⦅マオカ、タラントマリ⦆。an-kiane-aca「我が・年上の・おじ」an-poniwne-aca「我が年下の・おじ」とも言う⦅ニイトイ⦆。父方の伯叔父はona orowano aca「父・からの・おじ」、母方のはunu orowano aca「母・からの・おじ」と言う⦅ホロベツ⦆。②日常語で父を指す⦅シズナイ、ウラカワ、ビロオ、シラヌカ、アカン、ビホロ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- acapo
- アチャポ 【名】[aca-po おじ・(指小辞)] ①(親族としての)おじさん、 父母の兄弟や男のいとこ。 kor acapo コㇿ アチャポ …のおじさん(伯叔父)。 ku=kor acapo クコㇿ アチャポ/クコラチャポ (私のおじさん(伯父/叔父)。 ②(他人の)おじさん、 妻子があり孫がないぐらいの年齢の男(子どもぐらいの年齢のものが、 またはそれ以外のものでもそのくらいの気持ちで言う)。 ☆参考 二風谷以外で言う。 二風谷では áca アチャ といい、 acapo アチャポ というと「死んだおじ」のことになる。 {E: ①an uncle. (relative) ② an uncle (non-relative).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ácautari(hi)
- アチャウタリ(ヒ) 【名】[所](概 ácautar アチャウタㇻ の例はない。)[aca-utar-i(hi) おじ・人々(=たち)・(所属語尾)] …のおじたち。 e=acautari cep nu kooka kor oka yak a=ye korka i=korepa ka somo ki エアチャウタリ チェㇷ゚ ヌ コオカ コロカ ヤ カイェ コㇿカ イコレパ カ ソモ キ あなたのおじさんたち浜でたいした(=たくさん)魚とったて言うけれどちっともくれない。(S) {E: the uncles of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aep-koasuras
- アエㇷ゚コアスラㇱ 【自動】[aep-ko-asur-as 食物・に・うわさ・立つ] 食べ物がよくとれるとのうわさがある。 {E: for there to be a rumour that food is abundant for the taking.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ahunrupar
- アフンルパㇻ 【名】[ahun-ru-par 入る・道・口] 死者の住む国へ行く穴の入口(=ahunporu アフンポル)。 {E: the entrance to the land of the dead.} (出典:田村、方言:沙流)
- akusu
- アクス 【接】…すると、 …したところ…(=akus アクㇱ)。 ☆参考 過去のことに関して使われる。 …したところ、 帰結として次のようなことが起こったとか、 わかったとかいうふうに、 次には新情報が示される。 日常語的な表現。 ☆参考 awa アワ …したが(話が展開するときに言う)。 a kus(u) ア クㇱ/クス …したために、 …したから。 wa kus(u) ワ クㇱ/クス …する/したから。 kor コㇿ …すれば、 …する/したときに。 yak/yakne ヤㇰ/ヤㇰネ …すると(よい、 困るなど)。 ☆参考 a kus(u) ア クㇱ/クス《…したために》と同じ発音。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- amamsuwesu
- アマㇺスウェス 【名】[amam-suwe-su 穀物(稗・米)・を煮る・鍋] ご飯をたく鍋。 ☆対語 ohawsu オハウス おつゆ鍋。 {E: a pot for cooking rice.} (出典:田村、方言:沙流)
- amipkupakupa
- アミㇷ゚クパクパ 【自動】[amip-kupakupa 着物を・をかむ・(重複)] 着物をかみかみする(民話の中で、 シラミにたかられた盲目の老人がシラミをかみつぶすために)。 {E: for clothing to be chewed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- amkir
- アㇺキㇼ 【他動】[am-kir (?)・…に見覚えがある] ①…に覚えがある、 (人)を見知(ってい)る、 (この人)だとわかる。 ②(動詞の後に置かれて)…したことがある。 oro ta k=arpa amkir uske ne オロタ カㇻパ アㇺキㇼ ウㇱケ ネ そこは私が行ったことがあるところだ。(S) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定はつくられず否定動詞 eramiskari エラミㇱカリ が使われる。 ☞eramiskari エラミㇱカリ {E: ①to be acquainted with…; to comprehend…; to remember… ②to have done…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- amset
- アㇺセッ 【名】[am-set (?)・寝台/高床][雅]高床(たかどこ)。 cituye amset チトゥイェ アㇺセッ[切られた・高床][雅]高床(たかどこ)。 cituye amset/káne amset/amset kurka/a=i=óresu wa/án=an katu チトゥイェ アㇺセッ/カネ アㇺセッ/アㇺセッ クㇽカ/アイオレス ワ/アナン カトゥ [雅]別づくりの高床(たかどこ)、 金(かね)の高床、 高床の上で私が育てられていたことを。(Sユーカラ語り) ☞set セッ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- amunini(hi)
- アムニニ(ヒ) 【名】[所](概は amunin アムニン)…の腕。e=tusa mákoraye, e=amunini a=huráye kusu ne na エトゥサ マコライェ、 エアムニニ アフライェ クス ネ ナ あなたの袖をまくりなさい、 腕を洗ってあげるから。(S) {E: the/an arm of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- an 1
- アン 【自動】[単](複は oka オカ) ①ある、 いる、 存在する、 滞在する、 住む、 起こる。 kotan noski ta poro cise an コタン ノㇱキ タ ポロ チセ アン 村のまん中に大きな家がある。 sine pa an wa arpa シネ パ アン ワ アㇻパ (彼は)一年滞在して(帰って)行った。 sáha an サハ アン (彼には)姉がいる。 an pe アン ペ 本当のこと。 an koraci アン コラチ ありのままに。 an kus/kusu(keray(po)) アン クㇱ/クス (ケライ(ポ)) …のおかげで。 an pakno アン パㇰノ あるだけ。 maratto an マラット アン 熊送り(の宴)が催される。 niskur an ニㇱクㇽ アン くもる、 くもっている。 nu(we) an ヌ(ウェ) アン (獲物が)たくさんとれる。 katu(hu) an カトゥ(フ) アン (へんな)かっこうだ。 ②生まれる。 hekaci an na ヘカチ アン ナ 男の子が生まれたよ。(W) an hi wano アニ ワノ 生まれたときから。(S) ③(時を表す語の後に置かれて)(朝、 翌日、 いつ) になる。 kunneywa an クンネイワ アン 朝になる。 ciwnici an チウニチ アン 12時になる。(W) isimne an イシㇺネ アン 翌日になる。 …an kor …アン コㇿ …になると、 …毎に。 kunneywa an kor, tokap an kor, onuman an kor クンネイワ アン コㇿ、 トカㇷ゚ アン コㇿ、 オヌマン アン コㇿ 毎朝、 毎昼、 毎晩。(S会話) kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 hempara an kor ヘンパラ アン コㇿ いつになったら。(W即興詩) oka(ke) an オカ(ケ) アン 終わる。 ④(格助詞 ne ネ の後に置かれて)…になる。 síporo cikap ne an シポロ チカㇷ゚ ネ アン (彼は)巨大な鳥になった。(W神謡語り) ⑤(動詞句+接続助詞の後に置かれて) anki an アンキ アン もう少しで…しそうである。 pekor an ペコㇿ アン …したようである。 ápekor an アペコㇿ アン まるで…したかのようである。 híne an ヒネ アン …して(しまって) いる、 してある。 wa an ワ アン …してある/…している。(☞⑧) kane an …カネ アン …して(いる状態で)ある。 kor an コㇿ アン …しつつある。 kotom an コトㇺ アン …するようである。 noyne an ノイネ アン …する(した)らしい。 ⑥(副詞や副詞句の後に置かれてこれを動詞句とする。) mosmano an モㇱマノ アン だまって(かまわないで)いる。 sonno an a! ソンノ アナ! 本当だねえ。 easir an a! エアシラナ! 全くねえ。 néno (kane) an ネノ (カネ) アン …に(よく)似ている。 pak(no) an パㇰ(ノ) アン …くらい(の大きさ/量)である。 sekor an セコㇿ アン/セコラン … という(ような)。 sekor réhe an セコン レヘ アン …という名前である。 sekor ku=rehe an セコㇿ クレヘ アン 私は…という名前です。 ⑦(熟語) sine an ta シネ アン タ (=sineanta) ある時。 sine an pa ta シネ アン パ タ ある年に。 sine an to ta シネ アン ト タ ある日(に)。 ne wa an… ネ ワ アン… (今ここで話題にしている)この…。 ⑧[補助動詞] wa an/híne an ワ アン/ヒネ アン …して(し終わって)いる、 …してある。 ek wa an エㇰ ワ アン (彼はもう)来ている。(W会話、 民話) a=suwé wa an アスウェ ワ アン (ごはんが)炊いてある。(W) e=hokuhu an wa an ruwe? エホクフ アン マ アン ルウェ? あなたの夫はいてあるのかい=ご主人いるかい(いま在宅しているか)? (W)(方言で「いてあったかい?」と言う言い方がある。 同じことを e=hokuhu an ruwe/isam ruwe? エホクフ アン ルウェ/イサㇺ ルウェ? 《あなたの夫はいるのかい/いないのかい?》と言うことも可能だが、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ と言うほうが好まれる。 一方、 夫を持っているかいないか(独身か)をたずねるときは an ruwe/isam ruwe アン ルウェ/イサㇺ ルウェ のほうを使い、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ とは言わない。) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定は通常つくられず否定動詞 isam イサㇺ が使われる。 ☞isam イサㇺ {E: ①to be; exist; stay; live; happen. ②to be born. ③to become (in reference to time). ④to become… ⑤… ⑥… ⑦…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- an 3
- アン 【自動】[単](… と)言う。 (=hawean ハウェアン。 早く話すとき sekor セコㇿ《と》のあとで hawean ハウェアン がちぢまってこう発音されることがある。) {E: to say.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- an-epitta
- アネピッタ 【副】[an-epitta 夜・全部] 夜じゅう、 夜どおし。 haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 こやかましい、 夜どおしだれも眠らせない。(S) {E: throughout the night.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- anakne
- アナㇰネ 【副助】[< an-yakne ある・…すれば] …は(=anak アナㇰ)。 toska ika yak anakne toy opitta a=nuwé wa isam nankor na トㇱカ イカ ヤㇰ アナㇰネ トイ オピッタ アヌウェ ワ イサㇺ ナンコン ナ 川があふれたならば、 畑は皆掃かれて(=掃いたように流されて)しまうだろうよ。(S) ☆参考 話の流れがどんどん進んでいる中で軽く言うときは anak アナㇰ と言い、 ゆっくりと、 または区切りながら話すときや、 話題とその内容との境目をはっきり示すときなどには anakne アナㇰネ と言うようである。 リズムにも関係があるらしい。 積極的な意味の違いは認められない。 ☞anak アナㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ani 2
- アニ 【後副】…で(手段・原因)、 …によって、 …を用いて、 …することによって、 それでもって。 makiri ani kewre マキリ アニ ケウレ 小刀で削る。(S) áponko an emo makanak ani a=suwé kusu? アポンコ アン エモ マカナㇰ アニ アスウェ クス? こんなにたくさんのいもをどうやって煮よう。 horkakemasi ani ninu kor an ホㇿカケマシ アニ ニヌ コㇿ アン 返し針して縫っている。 ani ipakari=an pe アニ イパカリ アン ペ それで計る/量るもの(この場合「さし」=ものさし)。(W) {E: by…; according to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- annoyekar
- アンノイェカㇻ 【自動(?)】[雅]…が現れている(?)/…を表している(?)、 (次のような慣用表現で)(神の顔つき)をしている。 keray kamuy ne/kamuy ipor/annoyekar ケライ カムイ ネ/カムイ イポㇿ/アンノイェカㇻ [雅]さも神らしく顔つきもいかにも神の顔つきらしい。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- anrur
- アンルㇽ 【名】[ar-rur 反対側の・海水]北見の方(沙流地方から見て陸地の向こう側の海ぞいの地方。 方角で言うと北東になる)。 anrur ruyanpekur kus wa koyka ta sirepa kor nani menas as アンルㇽ ルヤンペクㇽ クㇱ ワ コイカ タ シレパ コㇿ ナニ メナㇱ アㇱ 北見の方を嵐の雲が通って釧路の方に着いたらまもなくやませ(南東風)が吹く。(S) {E: north-east.} (出典:田村、方言:沙流)
- anu
- アヌ 【他動】[an-u ある・(他動詞形成)] ①…を置く、 (持っているもの)を下に下ろす、 (食べ物など)を残す。 e=e niwkes ciki nimara anu エエ ニウケㇱ チキ ニマラ アヌ 食べきれなかったら半分残しなさい。(S) ②[熟語] úse anu ウセ アヌ …を脱ぐ(☞úse anu ウセ アヌ)。 ③[補助動詞] wa anu/híne anu ワ アヌ/ヒネ アヌ 前もって…しておく。 {E: ①to put down, place…; to leave… (food that one cannot finish) ②to take off… ③to do…beforehand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aoká
- アオカ 【代名】[不定人称複数] ①(包括的一人称複数)相手を含む私たち(話し手たち自身)。 ②(引用文中の一人称複数)自分たち、 自叙している私たち。 ③(敬意の二人称)あなた様(女性から成人男性に言う。 同性の場合は特別に敬意を示すべき相手に言う)。 ☆参考 対応する人称接辞は =an アン(自動詞に)/a= ア(それ以外に)。 この人称接辞は敬意の二人称複数「あなた様方」にも使われるが、 代名詞 aoká アオカ はそれには使われない。 「あなた様方」は utaroka ウタロカ で表され、 人称接辞はゼロ、 つまり三人称である。 {E: ①we, us including the listener. ②we, us. ③second person honorific.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apa
- アパ §011.身内 血縁の者(1)apa〔a-pá アぱ〕⦅H. S.⦆親類;身内。anunに対する。〜-sak-kur「身内の無い者」「けいるいの無い者」⦅ホロベツ⦆。"ar〜-sak-kur tun moymoyke ren moymoyke ki-p tapan na" 「まったく係累の無い者は(後顧のうれいが無いので)二人前のはたらきをするもんですよ」⦅ユ研Ⅱ, pp.714〜5⦆。un-apa-kore(→別項)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- apa-síso
- アパシソ 【名】[apa-siso 戸口・右座(=北側)] 南北二枚戸があるうちの北側の戸口。(S) {E: the entrance on the northern side of a house.} (出典:田村、方言:沙流)
- apaha 1
- アパハ 【名】[所](概は apa アパ) …の戸口の部分。 {E: a door-way (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apamaka
- アパマカ 【自動】戸をあける(=apa maka アパ マカ)。 k=ápamaka na hokure kor wa ahun カパマカ ナ ホクレ コㇿ ワ アフン 私があけてあげるからさあ持って入りなさい。(W) ☆参考 この用例のような特別の状況文脈で使う。 特別な状況のないときは apa maka アパ マカ と二語で言う。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- apapa
- アパパ 【名】[apa-pa 出入口・口] 出入口の所。 apapa ta hńna hotke wa an アパパ タ フンナ ホッケ ワ アン 戸口のすぐ外にだれか寝ている。(S) {E: a door-way; an entrance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apasam
- アパサㇺ 【名】[apa-sam 出入口・のそば] 出入口のそば。 apasam un inaw アパサムン イナウ 玄関の土間から部屋に入る所の壁に置かれた木幣(悪いものが入らないようによいものが入るように)。(S) {E: near the door-way, entrance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apatarara
- アパタララ 【自動】[apa-tarara 出入口・を高く上げている] 入口のカヤのむしろを上げている。 {E: for straw matting covering a door-way to be raised, pulled up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apausta
- アパウㇱタ 【名】[apa-us-ta 戸口・についている・(?)] 戸(引戸、 ドア、 ふすま、 しょうじや板戸)。 ☆参考 apa アパ 出入口。 {E: a door.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- áponko
- アポンコ 【副】[a-pon-ko(?)・小さい・(反語的副詞形成)]こんなに/そんなに/あんなにたくさん。 nákatune áponko e=korar sir ne wa ナカトゥネ アポンコ エコラㇻ シン ネ ワ まあそんなにたくさんあげなくてもいいでしょう。(S) áponko an icen ku=kor pirka santoku or oma wa ku=hacire wa isam wa k=oskur アポンコ アン イチェン クコㇿ ピㇼカ サントク オㇿ オマ ワ クハチレ ワ イサㇺ マ コㇱクㇽ たいした額の(=たくさんの額の)お金を私の上等の財布に入ったまま落としてしまって残念だ。(S) {E: a lot of; much; plenty of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apunno
- アプンノ 【副】[hapur-no 柔い・(副詞形成)](?) 静かに(雑に乱暴にでなく)、 ていねいに、 そっと(「まてえに」)、 無事に。 apunno eyamno resu アプンノ エヤㇺノ レス 静かに大切に育てなさい。 apunno korar, ikiya e=hacire na アプンノ コラㇻ、 イキヤ エハチレ ナ 静かに渡しなさい、 落とさないようにね。 apunno sini(yan)アプンノ シニ(ヤン)無事にお休みなさい(夜別れるとき、 また昼間でも訪問者が帰るときその家の人への別れの挨拶として)。 apunno arpa アプンノ アㇻパ[単]/apunno paye yan アプンノ パイェ ヤン [複]無事に行きなさい(立ち去る人に対して残る人が言う挨拶の一つ)。 {E: quietly; softly; gently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ar-uska
- アㇻウㇱカ/アルㇱカ 【他動】[ar-us-ka 全く・消える・させる] …を完全に消してしまう、 …をすっかり絶やす。 e=kotanu a=ar-uska a=arwente nankor エコタヌ アアルㇱカ アアㇻウェンテ ナンコㇿ あなたの村はすっかり絶やされすっかり滅ぼされるでしょう。(W民話) {E: to let something die, run out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ar-wente
- アㇻウェンテ 【他動】[ar-wen-te 完全に・悪い・させる] すっかりだめにする。 e=kotanu a=ar-uska a=ar-wente nankor エコタヌ アアㇻウㇱカ アアㇻウェンテ ナンコㇿ あなたの村はすっかり消され、 すっかり滅ぼされてしまうでしょう。(W民話) ☆発音 アㇽウェンテ。 {E: to completely destroy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aratuyso
- アラトゥイソ 【名】[ar-atuyso 全くの・海原]ずうっと遠い沖の方。 “aratuyso ka/atuyso ka wa/makan katkor pe/ek hum konna アラトゥイソ カ/アトゥイソ カ ワ/マカン カッコㇿ ペ/エㇰ フㇺ コンナ [雅]ずうっと遠い沖の方からどんなものだかやって来る音が…。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ári 2
- アリ 【他動】[< a-re たくさんある・させる](?) (火を)たく。 tonpuri corpok ári hani トンプリ チョㇿポㇰ アリ ハニ ふろの下たきなさい(おふろをたきなさい)。(S) ape ári アペ アリ 火をたきつける(「火種をいけておいて毎朝 ape ári アペ アリ する」)。(S) ☆参考 ape kotukka アペ コトゥッカ 火を(ほかのもの)につける。 {E: to light, make a fire.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ari 3
- アリ 【接助】[他方言](引用文を受けて)…と、 …と言って。 ☆参考 「幌別・有珠の言葉で ku=nuye ari ku=koese クヌイェ アリ クコエセ のように言う。 沙流では ku=nuye sekor ku=koese クヌイェ セコㇿ クコエセ と言う。」 (W) (出典:田村、方言:沙流)
- arikaspaotte
- アリカㇱパオッテ 【他動】[ar-ikaspaotte 完全に・命ずる] 厳命する。 {E: to give a strict order to someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arikiki
- アリキキ 【自動】[単](複は arikikpa アリキㇰパ)[ar-iki-ki 完全に・ものごとをする・(重複)] 精を出す、 よく働く。 ☆参考 yuptek ユㇷ゚テㇰ《働き者である》は、 その人の属性を言う。 arikiki アリキキ は行為を言う。 {E: to work hard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arikikino
- アリキキノ 【副】[arikiki-no 精を出す・(副詞形成)]一生懸命、 精を出して、 せっせと。 arikikino a=kar somo ki yak orounpe isam na アリキキノ アカㇻ ソモ キ ヤㇰ オロウンペ イサㇺ ナ 一生懸命しなければ何にもならないよ。(S) {E: to put all one's efforts into something.} (出典:田村、方言:沙流)
- arikikpa
- アリキㇰパ 【自動】[複](単は arikiki アリキキ)(二人以上皆が)よく働く。 anun orke apa orke nep uwehosi arikikpa siri isam, uweyayram-ikasure アヌノㇿケ アパ オㇿケ ネㇷ゚ ウウェホシ アリキㇰパ シリ イサム、 ウウェヤイラミカスレ 他人も身内も皆競い合って本当によく働く。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- aripekunne
- アリペクンネ 【名】[ar-ipe-kunne 片側の・刀身・黒い] 一方だけ刃のついた小さい刀。 ☆参考 刃のない側が黒いのでこの名がある。(S) {E: a small single-bladed sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- arka
- アㇻカ 【自動】痛む、 痛い(「やむ」)、 (その部分に病気が)ある。 hay! arka humi! ハイ!アㇻカ フミ! ああ痛いなあ。 ku=néoro ka arka ka somo ki クネオロ カ アㇻカ カ ソモ キ 私の体はどこも悪くない。(S) {E: to be painful; to hurt, } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arkuwanno
- アㇻクワンノ 【副】[ar-kuwanno 全く・まっすぐに]まっすぐに、 真正面に。 arkuwanno/kamuy nis kotor/koyaytunaska アㇻクワンノ/カムイ ニㇱ コトㇿ/コヤイトゥナㇱカ [雅]まっすぐに天の神の国へ行ってしまう。(Sユーカラ) ☆発音 歌うときは、 時によって arkuanno アㇻクアンノ とも発音する。 ☞kuwan クワン、 kuwanno クワンノ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arpetpa
- アㇻペッパ 【名】[ar-pet-pa 片方の(=反対側の)・川・口] 向こう岸。 {E: the opposite bank, shore.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arukirare
- アルキラレ 【自動】[ar-u-kira-re 全く・互いを・逃げる・させる] 皆でいっせいに逃げる。 {E: for everyone to run away, flee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- as 1
- アㇱ 【自動】[単](複は roskiro ロㇱキロ) ①立つ、 立ち止まる、 止まる。 ku=hoyupu wa nísap k=as ka eaykap クホユプ ワ ニサㇷ゚ カㇱ カ エアイカㇷ゚ 走ってきたので急に立ち止まることができなかった。(S) ②(日が)出ている。 na cup as híne ナ チュㇷ゚ アㇱ ヒネ まだ日が出ているうちに。 ③(戸が)しまる、 しまっている。 apa as wa an アパ アㇱ ワ アン 戸がしまっている。 ☆発音 as wa アㇱ ワ の発音は アㇲ ワ。 ☆参考 座っている人が立ち上がることには hopuni ホプニ を使う。 as アㇱ は、 すでに立っていることや、 歩いたり飛んだりしている者がある場所に止まって立つことを言う。 {E: ①to stand; stand still; stop. ②for the sun to rise. ③to be closed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- as 2
- アㇱ 【自動】(音が、 声が)する、 (雨が)降る、 (風が)吹く、 (うわさが)たつ。 hawe as ハウェ アㇱ …の声がする、 (笛やバイオリンなどの)音がする、 …と言っている話が聞こえる。 top rekte hawe as トㇷ゚ レㇰテ ハウェ アㇱ 竹(尺八)を鳴らす音がする。 humi as …フミ アㇱ …の音がする、 …する/しているような感じがする。 apto as アㇷ゚ト アㇱ 雨が降る。 upas as ウパㇱ アㇱ 雪が降る。 réra as レラ アㇱ 風が吹く。 kamuyhum as カムイフㇺ アㇱ 雷が鳴る。 {E: to sound; to make a sound; to rain; for the wind to blow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asi
- アシ 【他動】[単](複は roski ロㇱキ)[as-i 立つ・(他動詞形成)] ①…を立てる。 ②(引き戸やふすま、 ドアなど)をしめる。 apa asi アパ アシ 戸をしめなさい。 {E: ①to stand up something. ②to close (a door etc).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asin
- アシン 【自動】[単](複は asip アシㇷ゚)[asi-n (?)asip アシㇷ゚・(自動詞単数形形成)…の方へ移動する] ①(償いの品が)出る、 出される。 ②[熟語]párir asin パリㇼ アシン 煙がモクモクと出る。 cise uhuy siri somo ne? mákip párir asin kor an siri an! チセ ウフイ シリ ソモ ネ? マキㇷ゚ パリㇼ アシン コㇿ アン シリ アン! 家が燃えているのではないか? どうしたのか煙がモクモク出ているなあ。(S) ☆参考 穂が出ることに複数形 asip アシㇷ゚ の例があるが、 単数形の例は未出。 ☆参考 家などの中から外へ出ることは soyne ソイネ、 山から里へ、 高台から浜へ、 家の奥(壁の方)から前(いろりのそば)へ出ることは san サン。 ☆参考 普通に煙が出ることは supuya at スプヤ アッ と言う。 asin アシン は特殊な時にしか使われない。 {E: ①to give something as compensation. ②for smoke to pour out.} (出典:田村、方言:沙流)
- asinkaro
- アシンカロ 【名】[< 日本語]足軽(位の低いさむらい)。 páse tono kor asinkaro utar パセ トノ コㇿ アシンカロ ウタㇻ 大殿様の家来の足軽たち。(W民話) ☆参考 サダモさんは asingaru アシンガル と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- asinnoya
- アシンノヤ 【名】[asir-noya 新しい・ヨモギ] [植物]春の出始めの柔らかいヨモギ(=asir noya アシン ノヤ)。 ☞noya ノヤ {E: the mugwort of early spring.} (出典:田村、方言:沙流)
- asinpe
- アシンペ 【名】[asin-pe (償いとして)出される・もの] 償いの品。 {E: an item given as compensation for something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asinru
- アシンル 【名】[asin-ru 出る(?)・トイレ] 男のトイレ。 ☆対語 menokoru メノコル 女のトイレ。 ☆参考 rúkari ルカリ トイレに行く。 ☆参考 昔はトイレは屋外の家の西側に、 男子用と女子用が別々にあった。 {E: a toilet for males.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aspe
- アㇱペ 【名】[概](所は未出)[as-pe 立っている・もの] 「repunkamuy レプンカムイ《シャチ》の頭の上の少し背中に寄ったところについているもの、 左右のまん中から上に向かって出ており、 2枚に分かれて左右に広がってから上に向かって立っている。 」 (S) repunkamuy aworun/aspe kasi aworun/a=kor ponpe aworun/oma kane wa aworun レプンカムイ アウォルン/アㇱペ カシ アウォルン/アコㇿ ポンペ アウォルン/オマ カネ ワ アウォルン シャチの頭の上のアシペの上に私の赤ちゃんがのって…。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- asur
- アスㇽ 【名】[概](所は asuru(hu) アスル(フ)) うわさ、 評判。 asur as アスㇽ アㇱ うわさ(評判)が立つ。 asur kor wa ek アスㇽ コㇿ ワ エㇰ 知らせを持って来る。(S) wen asur as ウェン アスㇽ アㇱ/ウェナスㇽ アㇱ 悪いうわさがある。 pirka asur as ピㇼカ アスㇽ アㇱ よい評判がある。 {E: a rumour; a reputation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asuranipa
- アスラニパ 【自動】[複](単は asurani アスラニ) (二人以上が)緊急事態を知らせる。 tanukuran kurukpe ran noyne síran na sekor asuranipa kor タヌクラン クルㇰペ ラン ノイネ シラン ナ セコㇿ アスラニパ コㇿ 今夜霜がおりそうですからと知らせながら…。(S) (注 1960年代、 鵡川の春日で、 そのような晩には有線放送の警報を聞いてすぐ農民はとび出して行き、 稲を守るために田のまわりでむしろを燃やす。) (出典:田村、方言:沙流)
- asuranpa
- アスランパ 【自動】[複](単は asurani アスラニ)[asur-anpa うわさ・(二つ以上)を持って行く)] 緊急事態を知らせる、 警報する。 sír-uhúy kor eun ikaopas utar ne ya káne kikkikpa humi he ne ya ahawkorep hawkorepa hawe ne ya mokor=an ka eaykap no asuranpa kor payoka hawe as シルフイ コㇿ エウン イカオパㇱ ウタン ネ ヤ カネ キッキㇰパ フミ ヘ ネ ヤ アハウコレㇷ゚ ハウコレパ ハウェ ネ ヤ モコラン カ エアイカㇷ゚ ノ アスランパ コㇿ パヨカ ハウェ アㇱ 山野の火事になると、 そこにかけつける人々やら半鐘を打ち鳴らす音やら有線放送で放送する声やら眠れないほど危急を知らせてまわる音がする。(S) {E: to warn; alert (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- at 2
- アッ 【自動】①(虫や魚などが)たくさんいる/出る。 ukuran etutanne at wa ku=mokor ka koyaykus ウクラン エトゥタンネ アッ ワ クモコㇿ カ コヤイクㇱ ゆうべ蚊が多くて私は眠れなかった。(W) ②(煙や湯気が)立つ、 (光が)光る、 (においが)する。 supuya at スプヤ アッ 煙が出る。 nipeki at ニペキ アッ 光る。 húra at フラ アッ においがする。 {E: ①for there to be a lot of …(such as insects, fish, etc.). ②(for smoke, steam) to rise; (for a light) to shine; to smell.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- at 3
- アッ 【名】[概](所は atu(hu) アトゥ(フ))①ひも(紐)(何かについているひも)。 ②ツノザメ漁(repa レパ)をするときに使うもりの柄のうしろにつけてある haytus ハイトゥシ《イラクサの綱》。 ☆参考 ただ置いてあるだけの細いひもは ka カ、 ものをしばってつなぐ頑丈なのは tus トゥㇱ。 {E: a string; a cord.} (出典:田村、方言:沙流)
- atarimae
- アタリマエ 【名】(割り当ての) 分(ぶん)、 もらうべきとり分、 割り当てられた仕事、 やるべき分。 tun e atarimae トゥン エ アタリマエ 二人が食べる分(=二人分の食べ物)。(S民話) tun atarimae トゥン アタリマエ 二人分。(S民話) {E: a portion; a share.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atarimay
- アタリマイ 【名】[atarimae アタリマエ の ae アェ という母音連続が ay アイ という二重母音に発音された形。](割り当ての)分(ぶん)。 S ☞atarimae アタリマエ {E: a portion; a share.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atatkamuy
- アタッカムイ §067 サケ あきあじ、あきやじ 処(12) atat-kamuy (a-tat-ka-muy)「アタッカムイ」C349ピウカI, 3 ciporもhomaも使う。 (出典:知里動物編、方言:)
- ataysak
- アタイサㇰ 【自動】[atay-sak 値・がない] 値打ちがない、 何の役にも立たない。 ataysak pe! wenipokas pe! アタイサㇰ ペ! ウェニポカㇱ ペ! 能なし、 みったくなし! (悪口、「みったくない」とはみにくいこと)。(S) {E: to be worthless; useless.} (出典:田村、方言:沙流)
- atesékina
- アテセキナ 【名】[a=tesé-kina 我々が(人が)・敷物に編む・草][植物] ガマ(敷物にする草)。〔知分類 p.232 síkina〕 {E: a cattail; a reed mace, a grass for making matting etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- atkotkamuy
- アッコㇿカムイ §258 タコ (8) atkot-kamuy (at-kor-ka-muy)「アッコㇿカムイ」 ⦅穂別、礼文華(タコの大将)、長万部(タコの大将)⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atkoype
- アッコイペ 【自動(?)】[at-ko-ipe 紐/糸・と共に・魚漁をする](?) [他方言] 沖の漁をする。 ☆参考 沙流では haynaari ハイナアリ《延縄(はえなわ)をしかける、 糸から針をつけて置いて歩く》と言う。(S) {E: to fish offshore.} (出典:田村、方言:沙流)
- atni
- アッニ 【名】[at-ni オヒョウニレの樹皮(厚司の材料)・木][植物] オヒョウニレの木。 ☆参考 皮を厚司(あつし)の材料にする。(S) 厚司は attus アットゥㇱ。 〔知分類 p.165 茎〕 {E: a type of elm tree.}-atpa アッパ 2【接尾】[< at-pa (?)・(複数語尾)](他動詞語幹などに接尾して、 激しく、 大きい動作で、 一度にたくさん、 などの意味を添えて他動詞をつくる。 ☆参考 複数語尾の役割を含んでおり、 これが接尾してできた他動詞は、 たいてい複数形の意味を持つが、 単数形と対になっているわけではない。 この接尾辞を除いた部分が他動詞語幹として存在するとも限らない。 つまり、 この接尾辞のついた形しか存在しない場合もある。 たとえば askoretatpa アㇱコレタッパ わしづかみにつかみとる。)esissuye エシスイェ…を腕全体で振る;esisuyatpa エシスヤッパ…を腕全体で急激に振る。 (出典:田村、方言:沙流)
- atpa 1
- アッパ 【位名】[概](所は atpake(he) アッパケ(ヘ)) [at-pa (?)・上(かみ)] 初め、 始まり。 nepki atpa wano nepki a=okére pakno nepki=an kor easir pirka p ne na ネㇷ゚キ アッパ ワノ ネㇷ゚キ アオケレ パㇰノ ネㇷ゚キアン コㇿ エアシㇼ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 仕事の始めから仕事が終わるまで働かなければいけないよ。(S) {E: the start; the beginning.} (出典:田村、方言:沙流)
- atte
- アッテ 【他動】[at-te 掛かる・させる] ①…を掛ける(炉かぎに鍋を、 壁の釘にものをなど)。 su atte ス アッテ 鍋を(火に、 つまり炉かぎに)かける。 ipe oka an kor nani suy kanna su atte wa イペ オカ アン コㇿ ナニ スイ カンナ ス アッテ ワ (姉は)食事が終わるとすぐにまたもう一度鍋を火にかけて。(W民話) denwa k=atte wa デンワ カッテ ワ 私は電話をかけて(日本語からの直訳表現、 昔は電話はなかった)。(KM) ②[慣用句]yayutarpa yayutarkes atte ヤユタㇻパ ヤユタㇻケㇱ アッテ (村長(むらおさ)が)村人を上下の差別なくかわいがる(☞yayutarpa ヤユタㇻパ、 yayutarkes ヤユタㇻケㇱ )。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atu 1
- アトゥ 【自動】吐く(胃袋の中のものを吐く)(「へどかやす」)。 iyoski wa atu okake icakkere イヨㇱキ ワ アトゥ オカケ イチャッケレ (彼が)酔って吐いたあとが汚い。(W) ipe ewen wa atu kor an イペ エウェン マ アトゥ コㇿ アン (彼は)食べ物にあたって吐いている。(W) ☆参考 他動詞は eatu エアトゥ…を吐く。 ☆参考 動物が吐くことは akur アクㇽ。 ☆参考 口の中のものをペッと吐き出すことは ewar エワㇻ。 {E: to vomit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atu(hu) 2
- アトゥ(フ) 【名】[所](概は at アッ)(…の)ひも(つけてあるひも)。 ponno en=tere, atuhu ku=kar kusu ne na ポンノ エンテレ、 アトゥフ クカㇻ クス ネ ナ ちょっと待って、 鼻緒(はなお)をすげるから。(S) ku=kor toke atuhu soske kor an クコッ トケ アトゥフ ソㇱケ コラン 私の時計のバンド(この場合、 皮製の)がはがれてきている。(W) {E: a string, a cord of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atuy
- アトゥイ 【名】海。 atuy ka ta アトゥイ カ タ 海の上に、 沖の方に。 atuy or un cep アトゥヨルン チェㇷ゚ 海の魚。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atuykunkamuy
-
アトゥイクンカムイ
§278 あざらし (2) atuykunkamuy (a-túy-kun-ka-muy)「アとゥイクンカムイ」[
or(所有する・支配する)kamuy(神)] ⦅白浦⦆アザラシの神名 (出典:知里動物編、方言:) - atuyta
- アトゥイタ 【名】[数名詞] 「大きい数を表す語だが、 正確にいくつを言うのかわからない。 十(?)、 四十(?)、 二百(?)。」 (W)〔久辞典95 atuita 獣10匹〕 {E: term for a large number (exact number unclear).} (出典:田村、方言:沙流)
- awa
- アワ 【接】[a-wa …した・…して] …して、 …したが(「…したけ」)(一つのことを述べ終わり、 それを前置きとしてこれから話が展開することを示す。 ややフォーマルな表現で、 きちんとした会話や伝説、 昔話、 叙事詩などで使われる) 。 hetopo horka siknu awa asirikinne montumu kasi mosma kur kem a=o wa ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ アワ アシリキンネ モントゥム カシ モㇱマ クㇽ ケㇺ アオ ワ またふたたび息を吹き返したが、 新たに他の人の血を輸血されて…。(W会話) ☆参考 hike ヒケ …したが(軽い前置き)。 ☞hike ヒケ ③。 korka コㇿカ けれども(逆説)。 akus(u) アクㇱ/アクス …すると。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- awna
- アウナ 【位名】[aw-na (家の)内・の方] 内側。 apa awna wa ku=kuwa k=ánu アパ アウナ ワ ククワ カヌ 私は戸口の内側に私の杖を置いた。(S) {E: the inside; the interior.} (出典:田村、方言:沙流)
- awnake
- アウナケ 【位名】[所](概は awna アウナ)その内側、 内側の方。 cise awnake チセ アウナケ 家の内側。(S) {E: the interior; the inside.} (出典:田村、方言:沙流)
- Awunmosir
- アウンモシㇼ 【名】[aw-un-mosir 隣り・の・国][地名] 青森。 {E: a place name: Aomori.} (出典:田村、方言:沙流)
- ay
- アイ 【名】[概](所は aye(he) アイェ(ヘ)) ①矢。 ②[植物](木や草の)とげ。 ③[植物](穀物の)のぎ。 ④(文様の)とがった形。〔知分類 p.264 刺、 刺毛、 毛・毛茸〕 {E: ①an arrow. ②a thorn. ③an arista (of a cereal).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- áy-ay
- アイアイ/アヤイ 【名】[幼] 人形、 赤ちゃん。 ku=kor áy-ay kakka クコㇿ アイアイ カッカ [幼]私の赤ちゃんおんぶ(人形をおんぶする)。(S) unarpe, áyay en=kayre ウナㇻペ、 アヤイ エンカイレ おばさん、 赤ちゃんをおんぶさせて。(W) ☆参考 pónayay ポナヤイ (人間の)赤ちゃん。 {E: a doll; a baby.} (出典:田村、方言:沙流)
- aye(he)
- アイェ(ヘ) 【名】[所](概は ay アイ) ①…の矢。 ②(植物の)…のとげ。③…(穀物)ののぎ。 ④…(文様)のとがった部分。 {E: ①an, the arrow of… ②a thorn, spike of…] ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aykap
- アイカㇷ゚ 【自動】裁縫が下手だ。 aykap ruwe an! アイカㇷ゚ ルウェ アン! (この人は)着物縫うのが下手だなあ! (S) ☆対語 askay アㇱカイ。 ☆参考 eaykap エアイカㇷ゚ [他動]…(するの)がへただ、 できない。 {E: to be poor, bad at needlework.} (出典:田村、方言:沙流)
- aykapsey
- アイカㇷ゚セイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (25) aykap-sey (áy-kap-sey)「あイカㇷ゚セイ」 ⦅幌別⦆エゾギンチャク Chlamys swifti BERNORDI. ホタテ貝に似た小貝。子供がこれをもてあそべばaykapすると言って止められた。 (出典:知里動物編、方言:)
- aykocararke
- アイコチャラㇻケ 【自動】[ay-ko-cararke とげ・が・いっぱい出ている] とげだらけだ。 aykocararke kina réhe ikaray ne アイコチャラㇻケ キナ レヘ イカライ ネ とげだらけの草の名前は「イラグサ」(イラクサ)だ。(S) {E: to be thorny.} (出典:田村、方言:沙流)
- aykonukar
- アイコヌカㇻ 【他動】[ay-ko-nukar 矢・に合わせて・見る] 矢で…をねらう。 ram cikuni/hapkitayke/ri cikuni/suptom orke/a=aykonukar ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/アアイコヌカㇻ [雅]低い木ならば梢のてっぺん、 高い木ならば幹の中程くらいのところに私は矢を置いて(その鹿を)ねらって。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aykotcep
-
アイコッチェㇷ゚
§012 サメガスベ (8) aykotcep (ay-kot-čep)「アイコッチェㇷ゚」[
or-cep(とげ・もつ・魚)] ⦅長万部、礼文、虻田、幌別、白老、様似⦆ (出典:知里動物編、方言:) - aykotcep
- アイコッチェㇷ゚ 【ay-kor-cep】 アカエイ〔魚〕.▷アイ=矢 コㇿ=持つ チェㇷ゚=魚 (出典:萱野、方言:沙流)
- aynu
- アイヌ 【名】①人間(神や動物などに対して)。 aynu kotan アイヌ コタン 人間の集落、 アイヌの村。 aynu mosir アイヌ モシㇼ 人間界(神の国に対する)。 ②男(menoko メノコ《女》に対して)。 ③アイヌ(民族名、 sísam シサㇺ《和人》など に対して)。 aynu itak アイヌ イタㇰ アイヌ語。 aynu mosir アイヌ モシㇼ アイヌの国/地 (多く、 北海道を指す)。 aynu cip アイヌ チㇷ゚( 直訳すると)アイヌの舟=丸木舟。 ④(kor コㇿ《…の》のあとに置かれて)おとうさん、 おとうちゃん。 e=kor aynu uymam wa/uymam-repunka エコㇿ アイヌ ウイマㇺ ワ/ウイマㇺレプンカ あなたのとうさんは交易に行って/交易をしに海を越えて行った。(S子守歌) a=kor totto/henoo uwan/pepa=kor aynu/wakka i=kure アコッ トット/ヘノオ ウワオ/ペパコㇿ アイヌ ワッカ イクレ おかあちゃん、 おとうちゃん、 水をください。(W神謡K) ☆参考 用例の子守歌の歌い手のサダモさんは、 父親のことを言うのに、 ふだんは iyapo イヤポ を使い、 「あなたのおとうさん」は e=kor iyapo エコㇿ イヤポ と言う。 神謡の歌い手ワテケさんは、 ふだんは míci ミチ を使い、 「私のおとうさん」は ku=mici クミチ と言う。 {E: ①a human-being. ②a man. ③an Ainu. ④a father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aynu-pákus
- アイヌパクㇱ 【間投】[aynu-pa-kus 人間・見つける・ために]いいねえ! aynu-pa-kus mokor wa an アイヌパークㇱ モコㇿ ワ アン いいねえ、 眠っていて。(W) hemanta okkaypo aynu-pákus póho ene pirka siri an hi an! ヘマンタ オッカイポ アイヌパークㇱ ポホ エネ ピㇼカ シリ アニ アン! なんてまあ、 あの若者、 いいねえ、 息子があんなに立派だこと! (S) ☆発音 pa パ の部分を伸ばし、 高く上げて言う。 ☆参考 感心して、 うらやましくて言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- aynukar
- アイヌカㇻ 【自動】[aynu-kar 人間・をつくる](創造神が)人間をつくる(=aynu kar アイヌ カㇻ)。 {E: (for a creator god) to create a human being.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aynukonno
- アイヌコンノ 【後副】[aynukor-no…を 敬い従う・(副詞形成)] …を敬い従って(「まてえにして」)。 (出典:田村、方言:沙流)
- Aynurakkur
- アイヌラックㇽ 【名】[< aynu-rak-kur 人間・っぽい・人(=神)][固有名]アイヌラックル(人間の始祖である神の子の呼び名)。 e=rekor katu/Aynurakkur/e=ne ruwe ne エレコㇿ カトゥ/アイヌラックㇽ/エネ ルウェ ネ [雅]あなたの呼び名はアイヌラックルというのです。(Sユーカラ) ☞rak ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ayop
- アヨㇷ゚ 【名】[ay-o-p 矢・そこに入っている・もの] 矢筒、 矢入れ(矢を入れた袋)。 ayop tapika a=mut wa アヨㇷ゚ タピカ アムッ ワ 私は矢を入れた袋を肩から下げて。(HK民話) {E: a quiver (for arrows).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ayosma
- アヨㇱマ 【他動】[ay-osma 矢・そこに突進する] 矢が当たる。 {E: for an arrow to hit.} (出典:田村、方言:沙流)
- aysuye
- アイスイェ 【自動】[ay-suye 矢(?)・を振る](?) 居眠りする。 k=aysuye kor k=an カイスイェ コㇿ カン 私は居眠りしている。(W) ☆参考 mokor モコㇿ 眠る。 ámokor アモコㇿ 座ったまま眠る。 mokonrusuy モコンルスイ 眠い。 yaynurap ヤイヌラㇷ゚ うとうとする。 nuukaomare ヌウカオマレ 半分眠っている。 〔知分類 p.291 [< yay(自分を)+suye(ゆすぶる)]〕 {E: to doze; take a nap.} (出典:田村、方言:沙流)
- c- 1
- チ 【接頭】[中相形形成][ci- チ 4 が母音の前で i を落とした形] ①(他動詞に接頭して中相の表現となる。 日本語に訳すと通常三人称を主語とする自動詞に、 または受け身に訳せる。) …される、 された。 cúkopoyepoye uske チュコポイェポイェ ウシケ グルグルとうずを巻いている所。(ukopoyepoye ウコポイェポイェ …をグルグルかきまぜる。) cópirasa チョピラサ …に広がる。(opirasa オピラサ …を…に広げる。) heynu nan kurkasi/heynu kor wenpuri/heynu cópirasa ヘイヌ ナン クㇽカシ/ヘイヌ コㇿ ウェンプリ/ヘイヌ チョピラサ 彼の顔一面に怒りの色が広がった。(HC神謡) ②(自動詞または他動詞に使役語尾または他動詞化語尾がつくと同時にこの c- チ が接頭して、 美文的なニュアンスを伴った別の表現になる。) c-éosmare チェオㇱマレ [c-e-osma-re される・(中相)それで・…に突進する・させる(使役)] それで…に突入する。 weysakayo céosmare ウェイサカヨ チェオㇱマレ それでひどい大げんかが起こった。 ③(人に対する行為を表す他動詞に接頭し、 後に ekarkar エカㇻカㇻ《する》の人称形が置かれて韻文調・美文調の表現になる。) kamuy nis ka wa/c-épunkine/a=e=ékarkar kus ne na カムイ ニㇱ カ ワ/チェプンキネ/アエエカㇻカㇻ クㇱ ネ ナ 私は天の神の国からあなたを守ってあげますからね。(Sユーカラ語り) cikimatekka a=i=ékarkar チキマテッカ アイエカㇻカㇻ 私たちはみんな本当にびっくりした。(W会話) ☆参考 よりくわしくは ☞ci- チ 4 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- c= 2
- チ 【人接】[ci= チ 5 が母音の前で i を落とした形。][対立的一人称複数主格他動詞型](他動詞・コピュラ ne ネ《である》・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =as アㇱ が接尾する。) ①相手を含まない私たちが/の。 usa okay pe c=ewkoytak kor oka=as ウサ オカイ ペ チェウコイタㇰ コㇿ オカアㇱ 私たち(私と彼)はいろいろなことについて話し合った。 ②(神謡の中で神の自称)神である私が/の。 pu or c=óahun プ オㇿ チョアフン 私は倉の中に入った。(HC神謡) ☆参考 よりくわしくは ☞ci= チ 5 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- canan
- チャナン 【自動】平凡である、 粗末である。 {E: to be common; ordinary; poor; plain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cannoyekar
- チャンノイェカㇻ 【他動】[中相][c(i)-annoyekar された・(神の顔つきを)持つ](次の慣用句で)kamuy ipor cannoyekar カムイ イポㇿ チャンノイェカㇻ 神の面差しそのままである。 kamuy menoko ne noyne kamuy ipor cannoyekar pirka menoko カムイ メノコ ネ ノイネ カムイ イポㇿ チャンノイェカㇻ ピㇼカ メノコ 女神であるらしく神の面差し(顔つき)そのままである美しい女性。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cápe
- チャペ 【名】[動物] ネコ。 cápe haw チャペ ハウ ネコのなき声。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! ネコの声をするなよ。(S民話) cápe ra péka ekesinne sowsut péka sinot kor an kor apto ruy oasi チャペ ラ ペカ エケシンネ ソウスッ ペカ シノッ コラン コㇿ アㇷ゚ト ルイ オアシ ネコがゆかの上であちこち隅っこのほうへ行ってじゃれているときはまもなく雨がひどくなる。(S)〔知分類 p.136〕 {E: a cat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cararke
- チャラㇻケ 【自動】[car-ar-ke (擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)](とげが)いっぱい出ている。 ayehe cararke アイェヘ チャラㇻケ [植物] とげがいっぱい出ている(=aykocararke アイコチャラㇻケ)。 ☞cayayke チャヤイケ (S) {E: to be thorny; have many thorns.} (出典:田村、方言:沙流)
- cárase
- チャラセ 【自動】[cara-se (擬態の語根)・…という] すべる、 すべりおりる(平らな所でも)。 cárase kor payoka チャラセ コㇿ パヨカ (子どもたちでも)すべって遊ぶ。(S) cárase nay チャラセ ナイ ザーッとすべりおりる沢。(S) ☆参考 carse チャㇻセ スピードを上げてすべり下りる。 {E: to slip, slide (down).} (出典:田村、方言:沙流)
- carpacarpa
- チャㇻパチャㇻパ 【他動】[carpa-carpa 散らす[複]・(重複)] 何回もチヤラパする、 パラパラまき散らす、 バラバラにちらかす。 néa a=kor ape ka a=carpacarpa ネア アコㇿ アペ カ アチャㇻパチャㇻパ その私の(たいていた)火もめちゃめちゃに散らされていた。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cási
- チャシ 【名】[< ci-asi-i された・たてる・ところ] ①柵、 境の垣(外からの侵入を防ぐためのもの、 鉄条網も)。 ras cási ラㇱ チャシ 木の割端でつくった柵。 unma o cási ウンマ オ チャシ 馬牧場(の囲い)。 ②家 (通常、 家のことは cise チセ と言うが、 ウポポ(斉唱・輪唱する歌謡)や叙事詩の中で cási チャシ と言う。 神の住む家は cási チャシ と言うのが普通であり、 また特別の人の館(やかた)か大邸宅を指すこともあり、 「城」とも訳される)。 ne nupuri nupuri kitay ta cásikor wa an kunine ネ ヌプリ ヌプリ キタイ タ チャシコㇿ ワ アン クニネ (その神が) その山の山頂に城をかまえて住むように。(S言い伝え) Aspet un cási アㇱペトゥン チャシ 芦別(「本当は鷲別」 (S))の家。(Sほかウポポ) ③とりで。 {E: ①a fence. ②a house. ③a fort.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- casnatarano
- チャㇱナタラノ 【副】[casnatara-no さっぱりしている・(副詞形成)]さっぱりと(余計なものなく、 曇りなく)(「あっさり」)。 casnatarano an koraci nokaha an チャㇱナタラノ アン コラチ ノカハ アン はっきりと実物のとおりに形が写っている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- catay
- チャタイ §426 マムシ 蛇神(6) catay (čá-tay)「ちャタイ」[<蛇体] ⦅幌別⦆湿地に住む魔神[=nitatorumpe](アイヌ神謡集, p. 64) (出典:知里動物編、方言:)
- cawre
- チャウレ 【自動】①実が入る(草の実、 ヒエ、 小豆等)、 はじけるほどに実が入る。 cawre wa tane cak anki an チャウレ ワ タネ チャㇰ アンキ アン 実が入ってもうはじけそうだ。(S) ②(編む草(ki キ)が)かたい (注 [対] riten リテン 柔らかい)。 {E: ①to ripen. ②for grasses, reeds used for weaving to be hard, stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
- cayayke
- チャヤイケ 【自動】[cay-ay-ke(擬態の語根)・(重複)・という状態になる(自動詞形成)](とげが)出ている。 ayehe cayayke アイェヘ チャヤイケ とげが出ている。 ☞cararke チャラㇻケ {E: to be thorny; have thorns.} (出典:田村、方言:沙流)
- cehrohpise
-
チェㇸロㇹピセ
§125.うきぶくろ(鰾)(3)cehrohpise〔čeh-roh-pi-se ちぇㇸロㇹピセ〕[ceh(
+roh(<ore-o-p の中・に入っている・もの>+pise(ゴム状の袋)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:) - céomare
- チェオマレ 【複他動】[他動使役][中相] [c(i)-e-oma-re される・その頭(先)が・そこに入る・させる](次の慣用句の中で)otusasuysir (oresasuysir) céomare オトゥサスイシㇼ (オレサスイシㇼ) チェオマレ 何代にも続いている。 tanesasuysir céomare タネサスイシㇼ チェオマレ 昔から今にいたるまでずっと続いている。 {E: to continue something down over the years, generations.} (出典:田村、方言:沙流)
- cep-mekkauspe
- チェㇷ゚メッカウㇱペ 【名】[cep-mekka-us-pe 魚・の上・についている・もの][動物]魚の背びれ。 {E: the dorsal fin of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- cep-mokrap
- チェㇷ゚モㇰラㇷ゚ 【名】[cep-mokrap 魚・胸びれ][動物]魚の胸びれ。 ☞mokrap モㇰラㇷ゚ {E: the pectoral fin of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- cépekare(no)
- チェペカレ(ノ) 【後副】[cépekare-no ちょうど…に向かって行く・(副詞形成)] …にちょうど当たるように。 petput cépekare(no) cip yan kor an ペップッ チェペカレ(ノ) チㇷ゚ ヤン コラン 川口に入るように舟が陸に寄って来ている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- cepkoyki
- チェㇷ゚コイキ 【自動】[cep-koyki 魚・をとる] 魚とりする、 漁労する(=cep koyki チェㇷ゚ コイキ)。 ku=cepkoyki クチェㇷ゚コイキ《私は魚とりする》とも、 cep ku=koyki チェㇷ゚ クコイキ《私は魚をとる》とも言う。 cep チェㇷ゚ に修飾語がつくときは poro cep ku=koyki ポロ チェㇷ゚ クコイキ《私は大きな魚(鮭)をとった》のように、 cep チェㇷ゚ と koyki コイキ を離して言う。 {E: to fish; catch fish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ceywanke
- チェイワンケ 【他動】[中相][c(i)-eywanke 我々が/…される・使う] 使われる。 ceywanke kur チェイワンケ クㇽ 雇人。 ☞cútek チュテㇰ、 ussiw ウㇱシウ {E: to be used by, for…} (出典:田村、方言:沙流)
- ci 1
- チ 自動】①(食べ物が)焼け(てい)る、 煮える(生ではなく、 食べられる状態になることを言う。 hu フ の対)。 ci ceppo チ チェッポ 焼けた魚。 ②(が)やけどになる。 ku=teke ci noyne arka humi as クテケ チ ノイネ アㇻカ フミ アㇱ 私の手やけどしたらしく痛いようだ。(S) ③(実が)熟する。 ④(植物が)枯れる。 {E: ①to be cooked (roasted, boiled etc.). ②to get burnt, scalded. ③to ripen. ④for grass etc. to wither.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ci- 4
- チ 【接頭】[中相形形成] ①[中相](他動詞に接頭して中相の表現となる。 日本語に訳すと三人称を主語とする自動詞にまたは受け身に訳せる。)…される、 された。 cari チャリ 散らす;cicari チチャリ 散らされた、 散らばった。 kemihi cicari uskehe ケミヒ チチャリ ウㇱケヘ その血が散らばった所。(S会話) ②[使役中相](自動詞または他動詞に使役語尾または他動詞化語尾がつくと同時にこの ci- チ が接頭して、 美文的なニュアンスを伴った別の表現になる。) hopuni ホプニ 起き上がる、 飛ぶ;cihopunire チホプニレ [ci-hopuni-re された(中相)・起こる・させる(使役)] 起こった、 勃発した。 kamuy tumi ne ya tono tumi ne ya cihopunire カムイ トゥミ ネ ヤ トノ トゥミ ネヤ チホプニレ 神戦だか聖戦だかが起こった。(W会話) ③[中相動名詞](人に対する行為を表す他動詞に接頭し、 後に ekarkar エカㇻカㇻ《する》の人称形が置かれて、 韻文調・美文調の表現になる。)horkarutu ホㇿカルトゥ 後ろへ押しもどす;cihorkarutu チホㇿカルトゥ 後ろへ押しもどされること。 iteki eytasa cihorkarutu a=eci=ekárkar kunine イテキ エイタサ チホㇿカルトゥ アエチエカㇻカㇻ クニネ あなたたちはあまり後ろへ押しもどされる(差別されて後へ押されて理屈をとられる)ことのないように。(S言い伝え)☆参考 ②③は叙事詩の中、 ことにユーカラ(英雄叙事詩)の中で多く使われる。 そういった叙事詩の表現を日常語の中で使うと、 美文調・古風・荘重・重大といったようなニュアンスを伴う。 ①②③とも、 人称形ではないのに、 人称形と同じように、 接頭辞はほとんどつかず、 人称接辞がついて人称形になったりすることもない。 「分詞」と呼ぶのはそのためである。 ☆参考 日常語では、 人称接辞とは違って、 ほとんど決まった語、 決まった言い回しに現れる。 化石化した語も多い。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ci= 5
- チ 【人接】[対立的一人称複数主格他動詞型] ①相手を含まない私たちが/の。 tane ci=ye kusu ne タネ チイェ クス ネ 今私たち(私と彼)は言います。 tun ren ci=ne híne トゥン レン チネ ヒネ 私たち二、 三人で。 ci=kotanu チコタヌ 私たちの村。 ②(神謡の中で、 神の自称)神である私が/の。 sakehe ci=kar サケヘ チカㇻ 私はそれで酒をつくった。(HC神謡) ③(民話の中の常套句で主人公の自称)私が/の。 hoski tas ci=nu rok pe! ホㇱキ タㇱ チヌ ロㇰ ペ! おれが先に聞いたんだ(川上男と川下男の民話で川上男が言う)。(W民話) ☆参考 母音で始まる語幹につくときは c= チ ☆参考 他動詞・デアル動詞 ne ネ・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =as アㇱ が接尾する。 {E: ①first person plural exclusive (personal affix). ②reference to self for a god. ③reference to self for a hero in a folktale.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cicirakay
- チチラカイ §009 ドジョウ (2) cicirakay(či-čí-ra-kay)「チちラカイ」[<] 成魚 ⦅天塩、名寄、厚真、似湾;夕日32⦆ フクドジョウ、ドジョウ(方言)Oreias oreas (JORDAN & FOWLER.)⦅天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- cieomare
- チエオマレ 【他動】[中相][ci-e-omare される・そこに・入れる](直訳すると)…に入れられている。(次の慣用表現で) tónonsukus cieomare トノンスクㇱ チエオマレ [雅]真昼の光に照らされている。 cási upsor/tónonsukus/cieomare/semkoraci チャシ ウㇷ゚ソㇿ/トノンスクㇱ/チエオマレ/セㇺコラチ [雅]城の中はまるで昼の光に照らされているかのように。(Sユーカラ) ☆参考 歌うときの形。 話すときは céomare チェオマレ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ciesoypakar
- チエソイパカㇻ 【他動】[中相][ci-e-soypa-kar される・その頭・えぐる・させる][雅](天に)とどくばかりにそびえる。 kanto kotor ciesoypakar カント コトㇿ チエソイパカㇻ (山が)天にとどくばかりに高くそびえている。(W神謡) ☆参考 歌うときの形。 ☞cékantoorsoye チェカントオㇿソイェ (出典:田村、方言:沙流)
- cik 1
- チㇰ 【自動】[擬態の語根](しずくが)したたる。 etorihi cik na エトリヒ チㇰ ナ 鼻がたれるよ。(W) {E: to drop; drip.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikap
- チカㇷ゚ 【名】[動物]鳥。 cikap koyki チカㇷ゚ コイキ 鳥を打つ。 cikap kasuno poro cikap チカㇷ゚ カスノ ポロ チカㇷ゚ 普通の鳥以上に大きい鳥、 巨大な鳥。 ☆カラスぐらい以上の大きい鳥を言う。 スズメのように小さい鳥は cikappo チカッポ。 〔知分類 p.220 大トリ〕 {E: a bird.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikiru
- チキル 【他動】[中相][ci-kiru される・向きをかえる](次の表現で) tek cikiru pekor テㇰ チキル ペコㇿ てのひらが返されるように=てのひらを返すように。 (出典:田村、方言:沙流)
- cikisokiso
- チキソキソ 【他動】[中相][ci-kis-o-kiso される・(擬態の語根)・(他動詞形成)・(重複)] モソモソする(シラミがついて)、 ザワザワする(子どもたちが遊びでさわいで)。 ku=kio noyne ku=sapa cikisokiso クキオ ノイネ クサパ チキソキソ 私シラミがついたらしく頭がモソモソする。(Sユーカラ) {E: the sensation of having head lice; for children at play to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
- cikositosito
- チコシトシト 【他動】[中相][ci-ko-sito-sito …された・…に(所有者を表す)・餅・(重複)](羊 (「めんよう」)の)毛がメチャクチャになって餅みたいになっている。 ku=konukosne humi! toy wente kor patek an numa cikositosito hemanta クコヌコㇱネ フミー! トイ ウェンテ コㇿ パテㇰ アン ヌマ チコシトシト ヘマンタ 憎らしいなあ! 畑を荒らしてばかりいる毛がメチャクチャになって餅になってるへんなやつ(羊)。(S) ☞cisitosito チシトシト、 sito シト ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikosomokur koyaykatanu
- チコソモクㇽ コヤイカタヌ 【分離他動】[中相][ci-kosomokur koyaykatanu …すること・…に対して無礼なことをする/言う](ekarkar エカㇻカㇻ の前に置かれて) …に対して無礼なことをする/言うこと。 wen menoko/utar orkehe/cikosomokur/koyaykatanu/i=ekarkar kus/hawkor hawe/oka ya sekor ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ/チコソモクㇽ/コヤイカタヌ/イエカㇻカㇻ クㇱ/ハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅]悪い女どもが私に対して無礼なことをしゃべっているのだろうかと。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikotcep
-
チコッチェㇷ゚
§033 ニジカジカ、ヌルヌルカジカ、ノロカジカ、ベロ(ベロ)カジカ (1) cikotcep (ci-kot-cep)「チコッチェㇷ゚」[
or 持つ)cep(魚)] 成魚 ⦅虻田⦆ (出典:知里動物編、方言:) - cikuni
- チクニ 【名】[ci-ku-ni された・(?)・木][植物] 木(立木でも木材でも)、 薪(=ni ニ)。 cikuni ani a=kar チクニ アニ アカㇻ 木でつくる。 sat cikuni サッ チクニ 乾いた木。 ruwe cikuni ルウェ チクニ 太い木。 ram cikuni/hapkitayke/ku=rakonoye/ri cikuni/suptomorke/ku=rakonoye ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/クラコノイェ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/クラコノイェ 低い木は梢のてっぺんを私は羽で巻きつけながら飛び高い木は幹の中ほどのところを私は羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC即興歌) {E: a tree; wood; firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikuy
- チクイ 【他動】[中相][ci-kuy された・かみつぶす] かみつぶされた。 cikuy pas チクイ パㇱ かみつぶされた消し炭、 粉墨。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコㇿ アン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉墨をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。(KK民話) {E: to be crushed, broken into fine pieces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cinaynaye
- チナイナイェ 【他動】[中相][ci-nay-nay-e された・沢・(重複)・(他動詞形成)]メチャクチャである(整然とせず無秩序でクシャクシャなことを言う)。 cinaynaye hemanta, ataye ruyno eyyok kunak ye チナイナイェ ヘマンタ、 アタイェ ルイノ エイヨㇰ クナㇰ イェ こんなメチャクチャにつくってあるものを高く売ると言う。(S) {E: to be in a mess, disordered.} (出典:田村、方言:沙流)
- cínine
- チニネ 【自動】[ci-ni-ne 枯れた・木・になる](木や草や花が)枯れる。 cínine cikuni チニネ チクニ 枯れ木。 {E: (for trees, grasses, flowers etc.) to wither.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cinkew(-he)
-
チンケウ
§018.親(6)cinkew(-he)〔číŋ-keŭ ちンケウ〕⦅カラフト⦆親。[もと脚の義、それから植物の根を言い、さらに親の義になったらしい。
orowano, an-〜-he i-ko-simakoraye「私は、小さい時に、私の両親が私から死去した」「私は幼少の折に両親に死なれた」⦅あいぬ物語, p.1⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:) - cinuwe
- チヌウェ 【他動】[中相][ci-nuwe された・…を掃く] 掃いてある、 掃かれた…。 cinuwe upas チヌウェ ウパㇱ 掃いてある雪=雪を掃いて山にしてあるもの。 {E: for something, somewhere to be swept.} (出典:田村、方言:沙流)
- cipanup
- チパヌㇷ゚ 【名】[ci-panu-p 我々が/…される・頭に巻く・もの] 女が頭に巻く飾り布。 ☆参考 布でつくる、 黒・青系統の色で、 前部に刺しゅうの入ったものもある。 幅センチ、 前からまわして後ろで一重(ひとえ)結びにする。 祭りの時用いる。(W) (S) 静内では前で結ぶ。 cipanup epanu チパヌㇷ゚ エパヌ 飾り布を頭に巻く。 {E: decorative material used as a head scarf by women.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cipayokayre
- チパヨカイレ 【他動】[自動使役][中相][ci-payokay-re される/された・出歩く・させる][雅] 出歩く、 歩き回る、 旅する。 makanan ne kor oripak kamuy cipayokayre マカナン ネ コㇿ オリパㇰ カムイ チパヨカイレ どうやらすると(=ときどき)流行病の神が歩き回る(=伝染病がはやる)。(W神謡K) ☞payoka パヨカ (出典:田村、方言:沙流)
- cipekopicici
- チペコピチチ 【他動】[中相][ci-pe-ko-picici される・しずく・と共に・落とす・(重複)] 体からしずくが落ちるくらいぬれる。 {E: for water to drip from the body.} (出典:田村、方言:沙流)
- cipkoyki-réra
- チㇷ゚コイキレラ 【名】[cip-koyki-réra 舟・を襲う・風] 舟がやられるしけ風(北風や東南風の強いもの)。 ☆参考 「これと波が突然来ると船がやられる、 沖でものすごくしける。」 (S) {E: storm winds which damages boats.} (出典:田村、方言:沙流)
- ciponninap
- チポンニナㇷ゚ 【名】[cipor-nina-p 鮭の筋子・をすりつぶす・もの] 鮭の筋子をつぶす道具。 「クワの木製・フラスコのような形、 つるつるしてきれい、 かわいーいかっこうしたもの、 筋子をつけておいたものを出してきてすりばちの中でつぶして食べる、 いもをつぶしてかけて食べればうまい。」 (S) ciponninap néno kane an チポンニナㇷ゚ ネノ カネ アン 筋子をつぶす道具によく似ている(丸くてかわいいことの形容、 りんごでも顔でも)。 ciponninap néno kane an, iiyomapka ruwe! チポンニナㇷ゚ ネノ カネ アン、 イイヨマㇷ゚カ ルウェ! 筋子をつぶす道具のようだ、 かわいいねえ。(S) {E: a tool used to squash, crush salmon roe.} (出典:田村、方言:沙流)
- ciponnum(-i)
- チポンヌㇺ §480.たまご(卵)(10)魚卵の一粒;卵粒 cipon-num(-i)〔či-pón-numチぽンヌㇺ〕[<cipor(魚卵)+num(粒)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ciponruram
-
チポンルラㇺ
§430 エゾサンショウウオ (3) ciponruram (či-pón-ru-ram)「チぽンルラㇺ」[
or-rura-p(卵塊を・運ぶ・者)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:) - cípuy
- チプイ 【名】[概](所は cípuye(he))[ci-puy 陰茎・孔] 陰茎の孔。 {E: the opening, orifice of the penis.} (出典:田村、方言:沙流)
- ciramantep
-
チラマンテㇷ゚
§277 くま (20) ciramantep (či-rá-man-tep)「チらマンテㇷ゚」[
orii,p.150⦆ (出典:知里動物編、方言:) - cirawokuta
- チラウォクタ 【他動】[中相][ci-ra-w-o-kuta される・下・(挿入音)・に・全部こぼして(あけて)しまう]バラバラツと落ちる。 ponki ka o p cirawokuta ポンキ カ オㇷ゚ チラウォクタ (上から綱で下げられていた)カヤの簀(す、 「すだれ」)の物置き棚にのっていたものがバラバラッと下に落ちてしまった。(NK民話) ☆参考 w は a と o の二つの母音が続くのをきらって挿入された音。 {E: for something to drop, fall in pieces, e'where.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cise
- チセ 【名】①家。 cise as チセ アㇱ 家がある(建っている)。 toanta re cise as トアンタ レ チセ アㇱ あそこに三軒の家がある。 cise kar チセ カㇻ 家を建てる。 cise un utar チセ ウン ウタㇻ 家族。 cise-kor… チセコㇿ… ☞cisekor チセコㇿ。 cise soy チセ ソイ 家の外、 家のすぐそば、 門口。 cise uhuy チセ ウフイ 家が燃える、 火事である/になる。 horak cise ホラㇰ チセ 崩壊した家。 kuca cise クチャ チセ 狩小屋。 soya-cise ソヤ チセ ハチの巣。 toysoya cise トイソヤ チセ スズメバチの巣(鳥の巣は set セッ)。 ②奥さん cise tókapipe kusu na arki isam チセ トカピペ クス ナ アㇻキ イサㇺ 奥さんはお昼ご飯を食べにまだ来ない。(W) {E: ①a house; a (bee)hive. ②a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekonnispa
- チセコンニㇱパ ☞cisekor チセコㇿ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekossapo
- チセコッサポ §025.姉(13)cise-kos-sapo〔či-sé-kos-sa-po チセコッサポ〕⦅チカブミ⦆【雅】妻から「夫の実の姉または妹」を言う。[<cise(家)+kor(もっている)+sapo(姉)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ciseni
- チセニ 【名】[cise-ni 家・木] 家の材料の木(柱、 梁、 土台にする)。 {E: wood used as building materials for a house (for posts, beams, foundations etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- cisenihi
- チセニヒ 【名】[所](概は ciseni チセニ)…でつくった家の材料の木。 ipasi pirka cikuni cisenihi a=kar poronno ki noyne an イパシ ピㇼカ チクニ チセニヒ アカㇻ ポロンノ キ ノイネ アン 木目のよい木はそれで家の材料をたくさんつくるのによい=木目のよい木からは家の材木がたくさんつくれる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- cisi
- チシ 【名】[cis-i 泣く・所属語尾(?)] …のことで泣くこと。 cisi ki チシ キ (そのことで)泣く。 sekor yaynu=an wa po cisi a=ki kor án=an セコㇿ ヤイヌアン ワ ポ チシ アキ コㇿ アナン 私はそう思ってなおいっそうそのことで泣いていた。(W民話) {E: to cry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisikurure
- チシクルレ 【他動】[中相][ci-si-kur-u-re …された・自分・影/姿・(他動詞形成)・させる](?) [雅]近寄って来る。 teksama ta/makan katkor pe/cisikurure テㇰサマ タ/マカン カッコㇿ ペ/チシクルレ [雅]そのすぐそばにどんなものだか近寄って来た。(Sユーカラ) ☆参考 sikuru シクル、 sikurure シクルレ の用例は未出。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisireanu
- チシレアヌ 【他動】[中相][ci-sir-e-anu …された・地・に・置く][雅]地に/下に置かれている。 cituye amset/káne amset/cisireanu チトゥイェ アㇺセッ/カネ アㇺセッ/チシレアヌ [雅]別つくりの高床(たかどこ)、 金(かね)の高床が置かれていた。(Sユーカラ) iresu cási/tan poro cási/cisireanu イレス チャシ/タン ポロ チャシ/チシレアヌ [雅]私の育った城、 大きな城がたっていた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisitosito
- チシトシト 【他動】[中相][ci-sito-sito された・餅・(重複)](直訳すると)餅みたいになっている=(髪の毛等が)クシャクシャだ。 sapaha cisitosito サパハ チシトシト 頭(髪)がクシャクシャだ。 ☞sito シト {E: for (one's hair etc.) to be tangled , crumpled, in a mess.} (出典:田村、方言:沙流)
- ciskar
- チㇱカㇻ 【他動】[cis-kar 泣く・する(他動詞化)]…のことで泣く、 …を泣く。 hńta e=ciskar? フンタ エチㇱカㇻ? どういうわけで泣いているの(気づかってだけでなく憎らしくても言う)。(S) okkayo pirka/nep ciskar pe tap/kohawkor hawe/oka ya sekor オッカヨ ピㇼカ/ネㇷ゚ チㇱカㇻ ペ タㇷ゚/コハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅] 立派な男が何のために声を出して泣くのですかと。(Sユーカラ) ☆参考 hńta cisi e=ki? フンタ チシ エキ? 何が悲しくて泣いているの? (S) {E: to cry about…} (出典:田村、方言:沙流)
- cisotta
- チソッタ 【名詞+位名+格助】[cise or ta チセ オッタ が早く発音されて縮まった形。] hekattar cisotta sinot kor oka ヘカッタㇻ チソッタ シノッ コロカ 子どもたちが家で遊んでいる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- cisoyokuta
- チソヨクタ 【他動】[中相][ci-soy-okuta される・外・にパツと全部あけてしまう] 皆でいっせいに外に駆け出す。 {E: for everyone to rush out of s'where together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cispo
- チㇱポ 【名】[cis-po (?)・指小辞] 針入れ。 {E: a case for needles.} (出典:田村、方言:沙流)
- cóni
- チョニ 【名】小馬、 子馬。 {E: a small horse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cótari
- チョタリ 【他動】[中相][ci-o-tari される・その尻・を上げる](馬が)跳ねる、 後ろへ尻を上げてけとばす。 {E: for a horse to jump up and kick out with its hind legs.} (出典:田村、方言:沙流)
- cup 2
- チュㇷ゚ 【名】①(年月日の)月 ②…カ月(月数の単位)。 tu cup re cup トゥ チュㇷ゚ レ チュㇷ゚ 二、 三カ月。 tan cup タン チュㇷ゚ [この・月]今月。 cup emko チュㇷ゚ エㇺコ [月・の半分]半月、 15日。 cup noski チュㇷ゚ ノㇱキ 月のまん中、 満月。(W) cup poro sere チュㇷ゚ ポロ セレ [月・大きい・部分]二十日ごろ。 ☆参考 [昔の月の呼び方] towetanne トウェタンネ 1月、 kuwekay クウェカイ 2月、 kiwtacup キウタチュㇷ゚ 3月、 mocup モチュㇷ゚ 4月、 sincicup シンチチュㇷ゚ 5月、 mawtacup マウタチュㇷ゚ 6月、 mawcicup マウチチュㇷ゚ 7月、 haprap ハㇷ゚ラㇷ゚ 8月、 níhorak ニホラㇰ 9月、 urepok ウレポㇰ 10月、 ruwekaricup ルウェカリチュㇷ゚ 11月、 curup チュルㇷ゚ 12月。 ☆参考 1955年、 ワテケさんは hacigaci cup ハチガチ チュㇷ゚ 8月、 kugaci cup クガチ チュㇷ゚ 9月のように言っていた。 {E: ①month. ②counter for months.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cup 3
- チュㇷ゚ 【名】[概](所は cupi(hi) チュピ(ヒ))女性の生殖器としての腹、 おなか。 {E: “the belly” in reference to the female reproductive organs.} (出典:田村、方言:沙流)
- cupi(hi)
- チュピ(ヒ) 【名】[所](概は cup チュㇷ゚) …の(生殖器としての)腹、 おなか。 cupihi iyo チュピヒ イヨ [おなか・にものが入っている](動物が)はらんでいる。 cupihi iyo noyne ku=ramu チュピヒ イヨ ノイネ クラム 私は(この動物の)おなかに子が入っているらしく思う。(S) ☆参考 人間が妊娠していることは honkor ホンコㇿ。 (出典:田村、方言:沙流)
- cuppusu
- チュップス 【自動】[cup-pus-u 女の腹・はじける・(他動詞化)] 死んだ女の胎児を出す。 ☆参考 はらんだまま死んだ女は子どもを出してから葬らないと行くところへ行かれないので墓のところへ持って行ってから切って出す。 {E: to remove a stillborn baby from a dead woman.} (出典:田村、方言:沙流)
- cupu turmake
- チュプ トゥㇽマケ 【間投】(神謡の折り返しの一部。) cupu turmake turmake raprap pispis チュプ トゥルマケ トゥルマケ ラプラプ ピシピシ [すぼめる・(?)・(?)・下りる下りる・それぞれに](sarorun-cikappo サロルン チカッポ《ヨシキリ》の神謡の折り返し。 鳴き声の擬音であろうが、 同時にこの神謡のすじ(ストーリー)を象徴していると思われる。) (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- curup
- チュルㇷ゚ 【名】[古](月の名)12月。 upunpatce cup ne wa kusu curup sekor a=ye ウプンパッチェ チュㇷ゚ ネ ワ クス チュルㇷ゚ セコライェ 雪煙の立つ月だからチュルプと言う。(W) ☆参考 語構成・語源未詳。 (出典:田村、方言:沙流)
- cuwantak
- チュワンタㇰ 【名】[cuwan-tak 昼食・かたまり] 弁当のおにぎり。 cikitaheta a=kor cuwantak turse oka ! チキタヘタ アコッ チュワンタㇰ トゥㇽセ オカ ! なんとか早くおれの弁当のおにぎりがおっこちるといいなあ。(S民話) {E: a rice ball (onigiri).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- e= 13
- エ 【人接】[二人称単数主格および目的格] あなたが/の/を/に。 e=hosipi エホシピ あなたはもどる。 e=kor húci エコㇿ フチ あなたが持つおばあさん=あなたのおばあさん(祖母)。 e=onaha エオナハ あなたの父親。 a=e=ráyke kusu ne アエライケ クス ネ (引用文中で)私はあなたを殺す。 a=e=kóre アエコレ (引用文中で)私はあなたにそれを与える。 e=os ek エオㇱ エㇰ (彼は)あなたの後から来る。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eakur
- エアクㇽ 【他動】[e-akur …で・(動物が)吐く](動物が)…を吐く。 ☆参考 自動詞は akur アクㇽ。 人間が吐くのは eatu エアトゥ[他動]、 atu アトゥ[自動]。 {E: (for animals) to regurgitate.} (出典:田村、方言:沙流)
- eanninu
- エアンニヌ 【他動】[ear-ninu 一回・縫う] …を一針だけ縫う(=ear ninu エアㇻ ニヌ/エアンニヌ)。 karus eanninu wa satke カルㇱ エアンニヌ ワ サッケ きのこを一針だけさして乾かす。(S) sakir ani ceppo ear ninu wa toan harkika or wa satke サキㇼ アニ チェッポ エアンニヌ ワ トアン ハㇻキカ オㇿ ワ サッケ 干し串で小魚を一針さしてあそこの縄に下げて乾かしなさい。 (出典:田村、方言:沙流)
- eannu
- エアンヌ 【他動】[ear-nu ただ一度・…を聞く]…を一度だけ聞く(=ear nu エアㇻ ヌ/エアンヌ)。 sonno utarpa/síno utarpa/eannukar pe/eannu p/ruska katun/somo ki p ne na sekor ソンノ ウタㇻパ/シノ ウタㇻパ/エアンヌカㇻ ペ/エアンヌㇷ゚/ルㇱカ カトゥン/ソモ キㇷ゚ ネ ナ ㇱコㇿ [雅]「本当に立派な男まことにえらい男はただ一度見たことただ一度聞いたことに憤慨したような様子を見せるものではありませんよ」と (Sユーカラ語り) ☞ear エアㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eannukar
- エアンヌカㇻ 【他動】[ear-nukar ただ一度・…を見る] …を一度だけ見る(=ear nukar エアㇻ ヌカㇻ/エアンヌカㇻ)。 sonno utarpa/síno utarpa/eannukar pe/eannu p/ruska katun/somo ki p ne na sekor ソンノ ウタㇻパ/シノ ウタㇻパ/エアンヌカㇻ ペ/エアンヌㇷ゚/ルㇱカ カトゥン/ソモ キㇷ゚ ネ ナ セコㇿ [雅]「本当に立派な男まことにえらい男はただ一度見たことただ一度聞いたことに憤慨したような様子を見せるものではありませんよ」と。(Sユーカラ語り) ☞ear エアㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eapamaka
- エアパマカ 【他動】[e-apa-maka (そこ)で・戸口・を開く] ①(人)に戸をあけてあげる。 sama un a=i=túra híne, a=i=éapamaka híne arpa=an ruwe ne サマ ウン アイトゥラ ヒネ、 アイエアパマカ ヒネ アㇻパアン ルウェ ネ 私は彼のそばへ連れられて行き、 戸をあけられて(=戸をあけてくれて)進んで行った。(S民話) ②(次の慣用句の中で)(そこ)で戸をあける。 toy tukari eapamaka トイ トゥカリ エアパマカ 地面に近いごく下の方で戸をあける=戸口に下げてあるカヤのすだれを少しだけ上げて身を低くして家に入る(畏れかしこまって遠慮がちに入る様子の描写)。 {E: ①to open a door for (someone). ②to open the entrance at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eapamakapa
- エアパマカパ 【他動】[複](eapamaka エアパマカ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)(そこ)で戸をあける、 (人)に戸をあけてあげる。 oripakpa kor toy tukari eapamakapa híne ahup ruwe ne akus… オリパㇰパ コㇿ トイ トゥカリ エアパマカパ ヒネ アフㇷ゚ ルウェ ネ アクㇱ… 彼らは畏れかしこまりながら地面に近いごく下の方で戸をあけて家に入ると…。(KC民話) ☞eapamaka エアパマカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ear
- エアㇻ 【副/接頭】一つだけ(の)、 一回だけ(の)。 ear ku=hopsekar ki エアㇻ クホㇷ゚セカㇻキ (私は水を)一口飲んだ。(W) heru ear a=nukár a=onáha ki kor ヘル エアㇻ アヌカㇻ アオナハ キ コㇿ 私はただ一度だけ父に会って。(W神謡語り) earkem エアㇻケㇺ 一針。 ☆発音 n (ナ行音)の前では ean- エアン と発音される。 eanninu エアンニヌ 一針縫う。 {E: only one of; only once.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- earkem
- エアㇻケㇺ 【名】[ear-kem 一つ/一方の・針] 一針。 earkem oposore ranke wa kar エアㇻケㇺ オポソレ ランケ ワ カㇻ 一針一針抜いてつくる。(S) {E: a stitch.} (出典:田村、方言:沙流)
- earokere
- エアロケレ 【副】[e-ar-okere …で全く・終える][雅]…を全部くまなく。 ney ta iwor/ney ta mosir/earokere/e=apkas yakka ネイ タ イウォㇿ/ネイ タ モシㇼ/エアロケレ/エアㇷ゚カㇱ ヤッカ [雅]どこの土地どこの島も全部くまなくあなたが歩いても。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easa
- エアサ 【他動】[e-asa (それ)のことを・注文する](人)に(もの)を(つくってくれと)頼む、 注文する。 usa cikarkarpe a=i=éasa wa a=kar kor ウサ チカㇻカㇻペ アイエアサ ワ アカㇻ コㇿ 私はいろいろとししゅうの上等の着物などをつくってくれと頼まれてつくると…。(W民話) {E: to ask someone to do something; ask someone for something; order something from someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easir 1
- エアシㇼ 【副】[e-asir …で・新しい](条件節の後で)(そうして)初めて、 (そう)しなければ …しない。 yakun easir ヤクン エアシㇼ …であればこそ。 yak easir pirka ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …しなければならない/いけない/だめだ。 a=ipére kor easir soyne p ne na, iyohay parkohayta アイペレ コㇿ エアシㇼ ソイネㇷ゚ ネ ナ、 イヨハイ パㇻコハイタ 食べさせたらやっと出て行くんだ(食べさせなければ出て行かない)、 あきれたいやしんぼうだ。 ☆参考 easirki エアシㇼキ【助動】…しなければならない。 tanepo タネポ 今初めて。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easiskar
- エアシㇱカㇻ 【他動】[e-asis-kar …に/で・(?)・する](?) …を恨(うら)む、 誘われた/勧められたからそうしたが、 その結果悪くなったので、 しなければよかったと誘った/勧めた人を恨む。 e=easiskar yakka pirka no, e=siren wa ora ene e=yayiyuninka エエアシㇱカㇻ ヤッカ ピㇼカ ノ、 エシレン マ オラ エネ エヤイユニンカ あなたが恨んでもいいくらいに、 彼があなたを連れ出したばかりに、 そのようにあなたはけがをした。(S) {E: to have a grudge against…} (出典:田村、方言:沙流)
- easkay
- エアㇱカイ 【他動】[e-askay …に関して・できる/上手である] ①…ができる、 …が上手だ。 k=éaskay ケアㇱカイ 私は(それが)できる/上手だ。 op ka a=eáskay emus ka a=eáskay オㇷ゚ カ アエアㇱカイ エムㇱ カ アエアㇱカイ (引用文中で)私は槍も上手、 刀も上手だ。(S民話) ②(動詞句の後に置かれて)…することができる、 …するのが上手だ、 …することが可能である。 oro ta e=an easkay uske オロ タ エアン エアㇱカイ ウㇱケ あなたがいることのできる場所。(W民話) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定はつくられず否定動詞 eaykap エアイカㇷ゚ が使われる。 ☆参考 askay アㇱカイ[自動]針仕事がよくできる。 eaykap エアイカㇷ゚[他動]…ができない。 下手だ。 {E: ①to be good at… ②to be good at doing ; to be able to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easpa
- エアㇱパ 【他動】[e-aspa それについて・聞こえない] …が聞こえない。 ney ta oka utar ka, asuru easpa ka somo ki nankor ネイ タ オカ ウタㇻ カ、 アスル エアㇱパ カ ソモ キ ナンコㇿ どこの方々でも、 うわさが聞こえないわけではないでしょう。(NK民話) {E: to be unable to hear…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eattamneno
- エアッタㇺネノ 【副】[ear-tam-ne-no ただ一つの・刀・として・(副詞形成)] wen menoko/utar orkehe/eattamneno/a=tuypa anki/yaynu=an korka ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ/エアッタㇺネノ/アトゥイパ アンキ/ヤイヌアン コㇿカ [雅]悪い女どもを一太刀で切ってやりたい気がしたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eaykap
- エアイカㇷ゚ 【他動】[否定動詞][e-aykap …について・できない/へただ] ①…ができない、 …がへただ。 ②[助動詞的用法](動詞句の後に置かれて)…することができない、 …するのがへただ(可能でない、 能力が低い/ない)。 ☆対語 easkay エアㇱカイ。 ☆参考 koyaykus 状況や都合などによっていまできない、 しかねる。 eyayramkar (することが適切でない、 してはならない、 すると人に迷惑をかける等のため)するわけにいかない、 できない、 あえてしない。 eaykap エアイカㇷ゚ は、 可能ではないことや、 能力によってへたであるとかできないとかを言うほか、 広くいろいろな意味での「できない」をも表す。 {E: ①to be poor at… ②to be unable to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eaykapte
- エアイカㇷ゚テ 【複他動】[他動使役][eaykap-te …ができない・させる]…に…をできなくさせる。 ku=toranne wa ku=mokor ka a=en=éaykapte クトランネ ワ クモコㇿ カ アエネアイカㇷ゚テ 私が「からっぽやんで」(=怠けて)眠ろうにもそうさせてくれない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- eci 1
- エチ 【他動】[e-ci …で・焼ける](色が)うつる。 siwnin iroho retar hike eci yak wen na retar hike hoski huraye シウニン イロホ レタリケ エチ ヤㇰ ウェン ナ レタリケ ホㇱキ フライェ 青い色が白いのに(白い服に)うつるといけないから白いのを先に洗いなさい。(S) {E: (for colour) to run.} (出典:田村、方言:沙流)
- eci= 2
- エチ 【人接】[二人称複数主格・目的格]あなたたちが/の/を/に。 eci=árki エチアㇻキ あなたたちは来る。 eci=kór ekasi エチコㇿ エカㇱ あなたたちが持つおじいさん=あなたたちのおじいさん(祖父)。 eci=uhékote エチウヘコテ あなたたちは互いに連れ添う。 eci=kotánuhu エチコタヌフ あなたたちの村。 a=eci=réspa アエチレㇱパ (引用文中で)私はあなたたちを育てた。 a=eci=koré アエチコレ (引用文中で)私はあなたたちに(それを)与える。 ☆発音 語幹のアクセントは変わらない。 eci= エチ はいつも低く発音し、 語幹の部分は、 eci= エチ がついていないときと同じアクセントで発音する。 {E: you (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ecinkar
- エチンカㇻ 【他動】(人)に残しておいてあげる。 eci=ecínkar wa k=ánu ruwe un エチエチンカㇻ ワ カヌ ルウェ ウン あなたに食べさせようと残しておいたんだよ。(S) en=ecinkar wa e=anu ya? エネチンカㇻ ワ エアヌ ヤ? (あなたは)私に残しておいてくれたんでしょうか。(S) {E: to put something aside, leave something over (for someone).} (出典:田村、方言:沙流)
- ecinke
- エチンケ 【名】カメ(亀)。 〔知分類 p.223〕 {E: a tortoise; a turtle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eciwkururu
- エチウクルル 【自動】[e-ciw-kururu その頭・流れ・(擬態)ふるわせゆらす(?)](川の中に立っている棒が)流れのためにふるえゆれる。 urayni eciwkururu kor an ウライニ エチウクルル コラン 魚をとるやなの杭が流れのためにゆれている。(S) {E: to sway, rock in the current (of a river).} (出典:田村、方言:沙流)
- ecupkaunma
- エチュㇷ゚カウンマ 【副】[ecupkaun-wa 東へ向く・…して] …の東の方へ。 a=kor Yupar ecupkaunma arpa pet アコㇿ ユパㇻ エチュㇷ゚カウンマ アㇻパ ペッ わが夕張の東の方へ行く川。(HK民話) {E: to the east.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ecutkonno
- エチュッコンノ 【e-cut-kor-no】 同じように:考え方が同じという場合に言う.物が同じの時はウネノと言うものである[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- eehamkar
- エエハㇺカㇻ 【他動】[e-eham-kar …のことで・ひきとめる・する](…があるからと言って)(帰ろうとする人)をひきとめる(=eeham エエハㇺ)。 té un húci emo suwe wa ora en=eehamkar wa kus k=e wa k=ek ruwe un テ ウン フチ エモ スウェ ワ オラ エネエハㇺカㇻ ワ クㇱ ケ ワ ケㇰ ルウェ ウン ここのおばあちゃまがじゃがいもをゆでてくれて食べて行きなさいと言ってひきとめられたので食べて来たのよ。(S) {E: to detain, hold back…} (出典:田村、方言:沙流)
- eepak
- エエパㇰ 【位名】[概](所は eepaki(hi) エエパキ(ヒ), eepakke(he) エエパッケ(ヘ)) ①次。 ku=mataki eepak oruspe ye nankor na クマタキ エエパㇰ オルㇱペ イェ ナンコンナ 私の妹がこの次のことを言うでしょうよ=このあと続けて言いなさいね。(W会話) kotan eepak ta ku=nukar コタネエパㇰ タ クヌカㇻ 村のはずれで(彼に)会った。(W) ②端(長いものの端。 細長い矩形の短いほうの辺の方)。 {E: ①next. ②edge, tip.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eepaki(hi)
- エエパキ(ヒ) 【位名】[所](概は eepak エエパㇰ) その次(の所/こと)。 tan oruspe, na eepakihi ye wa, uweepak ta tun a=ne wa a=ewkoytak タノルㇱペ ナ エエパキヒ イェ ワ ウウェエパㇰ タ トゥナネ ワ アエウコイタㇰ この話を、 もっと続きを言って、 次々に二人で話し合い…。 uweepaki un ウウェエパキウン だんだん uweepak ta ウウェエパㇰ タ だんだん。 {E: the next.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eepakke(he)
- エエパッケ(ヘ) 【名】[所](概は eepak エエパㇰ) その次(の所)。 ku=ye eepakke e=ye kor e=an クイェ エエパッケ エイェ コㇿ エアン 私が言うそばからあなたが言っている。(S) ek eepakke ta エㇰ エエパッケ タ 来てすぐに。(S) maciya eepakke wano an cise マチヤ エエパッケ ワノ アン チセ 町はずれにある家。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eese
- エエセ 【他動】[e-ese (それ)について・承諾の返事をする] …を承諾/に同意する。 utokuyekor=an kuni a=eése wa ウトクイェコラン クニ アエエセ ワ 親しくつき合おうということに私は同意して。(HK民話) {E: to consent to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eetunkar
- エエトゥンカㇻ 【他動】[e-etun-kar …で・借りる/嫁にもらう・する] …を嫁にもらう。 sine pon menoko a=eétunkar híne matkor híne シネ ポン メノコ アエエトゥンカㇻ ヒネ マッコㇿ ヒネ 一人の若い女性を嫁にもらって結婚して。(W民話) {E: to receive…as a bride.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eeyaypunpapa
- エエヤイプンパパ 【他動】[複複](単 eeyaypuni エエヤイプニ は未出)(二人以上が皆で)…のことで人を見下してからかう。 sekor an pe i=eeyaypunpapa セコㇿ アン ペ イエエヤイプンパパ 皆で…ということを言って私をからかった。(W) (K民話) {E: to teasingly look down on someone over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehanke
- エハンケ 【他動】[e-hanke (そこ)に・近い] …が近くなる、 …に近づく。 tokap'ipe ehanke トカㇷ゚イペ エハンケ 昼食に近づいた=もうじきお昼だ。(S) tane orun sáp=an kotan ehanke kor an タネ オルン サパン コタン エハンケ コラン もうそこへ私たちが行く村が近づきつつある=私たちは目的地の村に近づきつつある。(S) {E: to (go ) near, approach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehayta
- エハイタ 【他動】[e-hayta …に・足りない]…にはずれる、 (人)に当たらない、 (人)が(それを)もらえない。 sinep ranke ku=kore rusuy korka sinep hayta, inan kur ehayta oasi ruwe an un? シネㇷ゚ ランケ クコレ ルスイ コㇿカ シネㇷ゚ ハイタ、 イナン クㇽ エハイタ オアシ ルウェ アヌン? 一つずつあげたいけれど一つ足りない、 どの人に当たらないのだろうなあ。(S) {E: to miss, be wrong about…; lose (in a lottery draw etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ehomaci
- エホマチ 【他動】[e-homaci …で・「ほまち」] …をへそくり(「ほまち」)にする、 …を一部分こっそり自分のものにする。 {E: to keep…aside for a rainy day; to keep (a portion of something) as hidden, for oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehoyupu
- エホユプ 【他動】[単](複は ehoyuppa エホユッパ)[e-hoyupu …と共に・走る] …を持って走る。 hemanta i=esikari híne orowano ekimne i=ehoyupu humi as ヘマンタ イエシカリ ヒネ オロワノ エキㇺネ イエホユプ フミ アㇱ 私は何かにつかまえられてそれから山へ(走って)持って行かれる気配がしていた。(KK民話) {E: to run with…in hand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- einramsitne
- エインラㇺシッネ 【他動】[e-ir-ramsitne …のことで・一連・心にかける]…を心にかける。 nepki kuni patek einramsitne ネㇷ゚キ クニ パテㇰ エインラㇺシッネ 「仕事のことだけを心にしている」。(S) {E: to worry, think about…} (出典:田村、方言:沙流)
- eiyok/eyyok
- エイヨㇰ 【他動】[e-i-hok …で・ものを・買う](今は)…を売る、 (昔は)物々交換に出す。 sumiyaki ne wa sumi eiyok wa usa amam usa a=kor rusuy pe réra wa ek スミヤキ ネ ワ スミ エイヨㇰ ワ ウサ アマㇺ ウサ アコン ルスイ ペ レラ ワ エㇰ (父は)炭焼きで炭を売って(=交換して)米やらいろんなほしいものを交換で手に入れて来た。(W民話) ☆参考 hok ホㇰ …を買う。 ihok イホㇰ 商い(商売)をする。 {E: to sell…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eiyonnuppa/eyyonnuppa
- エイヨンヌッパ 【複他動】[e-i-onnuppa …について・人・に告げ口する] …のことを告げ口する、 訴える。 k=eyyonnuppa ケイヨンヌッパ 私が彼のことを告げ口する。(S) en=eyyonuppa エネイヨヌッパ 私のことを告げ口する。(S) e=eyyonuppa エエイヨヌッパ あなたのことを告げ口する。(S) a=en=eyyonnuppa アエネイヨンヌッパ 私が告げ口をされた。(S) ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e が高く発音されるときに多く使われる語幹の形。 接頭辞がつかないとき、 および語幹のアクセントを変えない接頭辞(a= ア または eci= エチ)のみがついたときは eyonnuppa エヨンヌッパ という形をとることが多い。 ☞eyonnuppa エヨンヌッパ {E: to inform on…over…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekamuynomi
- エカムイノミ 【他動】[e-kamuynomi …で・神祈とうの儀式をする] …で祈とうの儀式をする。 ne sake a=ekámuynomi ネ サケ アエカムイノミ 私はその酒で神祈とうの儀式をした。(HC民話) ☞kamuynomi カムイノミ {E: to perform a prayer ceremony.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekankar
- エカンカㇻ 【他動】悪いことがおこらないうちに予防策を行なう(たとえば草がひどくならないうちに抜く、 おできにならないうちに薬をつける)。(S) {E: to take precautionary measures before something happens } (出典:田村、方言:沙流)
- ekap
- エカㇷ゚ 【他動】…にあいさつする、 …に会いたいと思っている。 eci=ekáp kor k=an akusu e=ek siri エチエカㇷ゚ コㇿ カナクス エエㇰ シリ あんたに会いたいと思っていたけ(=いたところ)来たんだね。(KSg) uwekap ウウェカㇷ゚ [u-ekap] あいさつする。 (出典:田村、方言:沙流)
- ekarkar 1
- エカㇻカㇻ 【他動】…を整える、 …を飾る。 {to straighten up…; prepare for…; decorate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekarkar 2
- エカㇻカㇻ 【他動】[雅] ①(名詞の後で)(人)に…をする。 teknimawpo k=ékarkar wa テㇰニマウポ ケカㇻカㇻ ワ 私は彼に手の湿布をしてあげて(癒やすために手でさわってあげて)。(W会話) ②(他動詞の中相動名詞形つまり ci-/c- の接頭した形の後にこの ekarkar エカㇻカㇻ の人称形が置かれて)…する。 ci-…k=ékarkar チ…ケカㇻカㇻ 私は …する。 ci-… a=eci=ekarkar チ… アエチエカㇻカㇻ あなたたちが…される。 iteki eytasa ci-horkarutu a=eci=ekárkar kunine イテキ エイタサ チホㇿカルトゥ アエチエカㇻカㇻ クニネ あなたたちは「あんまり差別されてあとへ押されるような理屈をとられるような」ことがないように。(S言い伝え) {E: ①to do…(to someone) ②to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekas
- エカㇱ 【名】[概](所は ekasi(hi) エカシ(ヒ)) 祖父、 祖父と同世代以上の親族の男子。 ☆参考 親近感を伴わず親族関係のみを表す。 呼びかけには使われない。 日常会話で普通におじいさん、 おじいちゃま等と言うには、 親近感を伴う ekasi エカシ が使われる。 ☆対語 sut スッ。 {E: a grandfather or male family member of similar age.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekás-sápikiri
- エカㇱサピキリ 【名】[ekas-sápikiri 祖父・系統] 男子の代々の系統(どういう男から何という男が生まれてその子に何という男が生まれて何代になっている等の) (=ekasi(hi) sápikiri エカシ(ヒ) サピキリ)。 {E: one's paternal lineage; paternal ancestors.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekasi 2
- エカシ 【名】おじいさん。 ①年配の男性(爺)。 ②祖父。 kor ekasi コㇿ エカシ (彼)のおじいさん、 祖父(父または母の父およびそれと同世代以上の親族の男子)。 ☆対語 húci フチ。 ☆参考 onne kur オンネ クㇽ 老人。 cáca チャチャ じいさん。 ekasi エカシ は通常尊敬を伴う。 ☆参考 祖父を表す場合、 ekas エカㇱ と異なり、 親近感を伴い、 日常普通に用いられる表現。 自分の、 相手の、 のように親しい関係の祖父は通常これで表す。 呼びかけは ekasi エカシ または ku=kor ekasi クコレカシ。 {E: ①an old man. ②a grandfather.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekasnukar
- エカㇱヌカㇻ 【他動】[e-kas-nukar …で・(人)の上・を見る] (人)に(もの)を授ける。 to kor kamuy pekanpe haru i=ekasnukar wa kusu a=kotánuhu siknu p ne a kusu ト コㇿ カムイ ペカンペ ハル イエカㇱヌカㇻ ワ クス アコタヌフ シㇰヌㇷ゚ ネ ア クス 湖の神が菱の実という食料を授けてくれたおかげで私たちの村が行きのびられたのだったから。(S会話) {E: to grant…to someone } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekaspaotte
- エカㇱパオッテ 【複他動】[e-kaspaotte (そのこと)で・(人)に命令する] …に…を命じる。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa a=sikírpare ruwe ne アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ アシキㇼパレ ルウェ ネ 私は私の村人たちには引き返すように命じて引き返させた。(W民話) {E: to order…to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekasure
- エカスレ 【他動】[e-kasu-re その頭・超過する・させる] …を一部分はみ出させる。 ponno ekasure no kasi omare ポンノ エカスレ ノ カシ オマレ 少しはみ出させてその上にのせなさい。(S) {E: for a part of something to stick out, protrude.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekemtanayne
- エケㇺタナイネ 【自動】[e-kem-ta-nay-ne その頭・血・(?)・沢・になる] 頭からタラタラと血を流す。 ☆対語 okemtanayne オケㇺタナイネ 尻の方からタラタラと血を流す。 {E: for the head to be bleeding.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekenkenu
- エケンケヌ 【他動】…と覚悟する。 tanto poronno penkiyo an kuni k=ékenkenu kor k=ek タント ポロンノ ペンキヨ アン クニ ケケンケヌ コㇿ ケㇰ 今日はたくさん勉強があると私は覚悟して来た。(S) {E: to resolve oneself to do…; brace oneself for…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekewtum(u)-rirot
- エケウトゥㇺリロッ/エケウトゥムリロッ 【他動】[e-kewtum(u)-rir-ot …のことで・気持ち・波・ついている](…のことを)怒っているのが顔色に出る。(S) {E: for anger to show on one's face.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekewtumwen
- エケウトゥㇺウェン 【他動】[e-kewtum-wen それで・気持ち・悪い] …のことがつらい。 ☆参考 ekewtumuwen エケウトゥムウェン か。 {E: for…to be difficult, hard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekimne 1
- エキㇺネ 【自動】[e-kim-ne その頭・山・である](狩猟、 薪とり、 採集などをしに) 山へ行く、 畑へ行く、 山/畑の仕事に行く。 sápo ekimne wa isam サポ エキㇺネ ワ イサㇺ ねえさん(この場合、 その家の奥さん)は山(畑)へ行って留守だ。(W) {E: to go into the mountains, fields to hunt, work.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekimun
- エキムン 【連体】[< 自動][e-kim-un その頭・山・にある]山へ。(連体的に)山へ行く/向かう…、 山への。 ekimun kiroru エキムン キロル [雅]山へ通じる立派な道。(Sユーカラ) ☆参考 述語動詞としての用例はない。 人が「山へ行く」ことを言うには ekimne エキㇺネ が使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekirohsah(k-an)
- エキロㇹサㇵ §483.だるい;かったるい;ものうい;倦怠感を覚える(3)e-kiroh-sah(k-an)〔e-kí-roh-sah エきロㇹサㇵ〕[<e(それについて)+kiror(力)+sak(を缺く)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ekoesirussirus
- エコエシルッシルㇱ 【複他動】[e-ko-esirussirus (そこ)で・(その仕事)頭を上下に振り振りする](そこ)で(その仕事)をせかせかとやっている。 corpokike/apeari ne/ekoserusserus チョㇿポキケ/アペアリ ネ/エコセルッセルㇱ その(鍋の)下に火をたくなどせかせかとやっている。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- ekohunara
- エコフナラ 【複他動】[e-ko-hunara …に・…の・…をさがす](次の慣用表現で)…の…を探る。 tu moto orke/ekohunara トゥ モト オㇿケ/エコフナラ [雅](彼は)その素性をよくよくさぐってみました。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekokomo
- エココモ 【他動】[e-ko-komo その頭・…に・…を折り曲げる](棒)に(ふとんなど)をかける。 kuma ekokomo クマ エココモ 物干し棒に(ふとんを)掛ける。 ☆参考 物干し棒にふとんなどをかけるときは折り曲げてかけるのでこう言う。 {E: to hang (futon)… over a frame for drying.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekonramu
- エコンラム 【名】[接頭+名][e-kor-ramu …で・持つ・心][雅](次の慣用表現の中で)…の心/意識が…。 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ [雅]無我夢中で、 意識がもうろうとして、 夢うつつで(ある)。 a=ekónramu/sitne kane/tának kane/ék=an humi/a=ekísarsutu/mawkururu アエコンラム/シッネ カネ/タナㇰ カネ/エカン フミ/アエキサㇻストゥ/マウクルル [雅]私が無我夢中で飛んで来ると耳元で風がピューピュー鳴っていた。(W神謡語り) ray he ne ya mokor he ne ya a=ekonramu sitne kane tának kane ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ アエコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 死んだのか眠ったのか、 (私は)夢うつつになっていた。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekopepka
- エコペㇷ゚カ 【複他動】(人)の(しわざ)を忘れない。 i=ramkoyki katu a=ekópepka p ne a kusu イラㇺコイキ カトゥ アエコペㇷ゚カㇷ゚ ネ ア クス (兄に)からかわれたのが忘れられないことだったから。(NK民話) {E: to not forget someone's doings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekopuntek
- エコプンテㇰ 【複他動】[e-kopuntek …のことで・…に・喜ぶ](人)の(したこと)を喜ぶ、 …のことで…を歓迎する。 pirka híne e=ek sir an sekor hawean kor i=ekopuntek ピㇼカ ヒネ エエㇰ シㇼ アン セコㇿ ハウェアン コㇿ イエコプンテㇰ 彼は、 よく来たと言って私を歓迎してくれた。(HK民話) {E: to be pleased at…(someone's doings); to welcome…for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekosikkasma
- エコシッカㇱマ 【複他動】[e-ko-sikkasma …で・に・保つ](人)のために…を守る。 {E: to defend, protect…(for someone).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekosouk
- エコソウㇰ 【複他動】[e-ko-so-uk …で・…に・借財・受け取る](人)に(お金やお米のようなもの)を借りる。 eci=ekósouk エチエコソウㇰ 私はあなたに(お金を)借りた。 ☆参考 sóuk ソウㇰ お金などを借りる。 esouk エソウㇰ …を借りる(お金などを)。 kosouk コソウㇰ (人に) 借金/借財する。 {E: to borrow food, money from someone} (出典:田村、方言:沙流)
- ekot
- エコッ 【他動】(病気)にかかる、 …で死ぬ。 a=kikkik wa ora ekot oasi アキッキㇰ ワ オラ エコッ オアシ 彼はなぐられてそれで死ぬ。(S) {E: to get, have, catch…(a disease or sickness); to die of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekoyayirayke
- エコヤイライケ 【複他動】[e-ko-yayirayke (人)に・(こと)について・感謝する] …に…を感謝する。 ☆発音 早く言うときは i イ が落ちて ekoyayrayke エコヤイライケ と発音される。 {E: to be grateful, thankful to someone for something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekoykar
- エコイカㇻ 【他動(複他?)】[e-ko-i-kar …に関して・…に・ものごとを・する]…に従う、 反対しない。 kotankorkur purihi aynu opitta ekoykar コタンコㇿクㇽ プリヒ アイヌ オピッタ エコイカㇻ 村長(むらおさ)のやり方には人はだれも反対しない。(S) ☞koykar コイカㇻ {E: to follow…; not disobey…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekoyok
- エコヨㇰ 【複他動】[e-ko-iyok …で・…に・商売する](…を)(…に)売る。 iyapo eyyok kopan wa somo a=e=ékoyok na, sekor a=ye hike? イヤポ エイヨㇰ コパン マ ソモ アエエコヨㇰ ナ、 セコㇿ アイェ ヒケ? 父が売るのをいやだと言うからあなたに売らないよと言いましょうか? (S) {E: to sell something to someone} (出典:田村、方言:沙流)
- ekuhkuruaraka
-
エクㇷクルアラカ
§085.いたむ(痛む)(12)締めつけられるような痛み ekuhkuru-araka〔e-kúh-ku-ru-a-ra-ka エくㇷクル・アラカ〕[e(そこに)+kuh(kut 帯)+kuru(
or もつ)+araka(痛み)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:) - ekurkot
- エクㇽコッ 【他動(?)】[e-kurkot (それ)で(?)・光り輝く][雅](次の慣用表現の中で) …で(?)輝く。 cisekankotor emike kane ekurkot kane チセカンコトㇿ エミケ カネ エクㇽコッ カネ [雅](いろいろなものを飾って)家の天井が光り輝いている(ばかりに美しくなった)。 ☞kurkot クㇽコッ {E: to shine; sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekutatke
- エクタッケ 【自動】[ekut(a)-at-ke その一部(上の方)をこぼす・(?)・(自動詞形成)] あふれてこぼれる。 wakka ekutatke kor an ワッカ エクタッケ コラン 水がつぎすぎて「まかれた」(=あふれてこぼれた)。(íka イカ は「ついでおいたのが傾いたりしてまかれた」。) (W) (出典:田村、方言:沙流)
- emastek
- エマㇱテㇰ 【他動】[e-mastek で・いっぱいである] …でいっぱいである、 …がいっぱいつまっている。 toytoy emastek wa an トイトイ エマㇱテㇰ ワ アン 土がいっぱい入っている。(S) si emastek! シ エマㇱテㇰ! 糞でいっぱいになっていろ(「くそくらえ」)=余計なことを言うな。(S) ku=siki toytoy emastek humi as na nukar wa en=kore クシキ トイトイ エマㇱテㇰ フミ アㇱ ナ ヌカㇻ ワ エンコレ 私の目に土がいっぱい入ったような感じだから見てください。(S) {E: to be full of…; filled with…} (出典:田村、方言:沙流)
- emateniwkes
- エマテニウケㇱ 【他動】[e-mat-e-niwkes …に関し・妻・のことで・できない](?) …に妻を持たせられずにいる(?) a=i=émateniwkes wa án=an a korka アイエマテニウケㇱ ワ アナン ア コㇿカ 私はいままで妻を迎えずにいたが。(S民話) {E: to be unable to find a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emeske
- エメㇱケ 【自動】[e-meske その頭/一部・もげる] 上部/一部がもげる/欠ける、(茶わんや鍋などが)欠ける。 mimaki emeske ミマキ エメㇱケ 歯が虫歯になって(欠けて)いる。(W) {E: for a part of something to be missing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emik
- エミㇰ 【他動】[e-mik (人/それ)で・(犬が)ほえる](犬が)…を見てほえる。 {E: for a dog to bark, growl at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emike
- エミケ 【他動(?)】[e-mike その上部が(?)/それで(?)・輝く][雅](次のような慣用表現の中で) …で(?)輝く。 cisekankotor emike kane ekurkot kane チセカンコトㇿ エミケ カネ エクㇽコッ カネ[雅](いろいろなものを飾って) 家の天井が光り輝いている(ばかりに美しくなった)。(W民話) ☆参考 よく似た文脈で同じ話者が míke kane kurkot kane ミケ カネ クㇽコッ カネ と、 e- をつけずに言っている。 {E: for the inner part of a house to shine, sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emko 1
- エㇺコ 【名】[概/所] (一つのものの) 半分(線的な半分、 長い物体の、 時間の)。 cup emko チュㇷ゚ エㇺコ (直訳すると月の半分)=半月。 to emko etutko ト エㇺコ エトゥッコ (直訳すると)あと半日で二日=一日半。(S) upas as korka to emko etutko pakno ne kor nep ka isam ウパㇱ アㇱ コㇿカ ト エㇺコ エトゥッコ パㇰノ ネ コㇿ ネㇷ゚ カ イサㇺ 雪が降るけれど1日半位たつと何もなくなる(消えてしまう)。(S) {E: half.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emkokusu
- エㇺコクス 【後副(?)】[半分・のために]そのために、 それの影響で(?)。 emkokusu/cási upsor/tónon sukus/cieomare/semkoraci エㇺコクス/チャシ ウㇷ゚ソㇿ/トノン スクㇱ/チエオマレ/セㇺコラチ [雅]そのために城の中はまるで昼の光に照らされているかのように…。(Sユーカラ) ☆参考 emko エㇺコ 1《半分》や emko エㇺコ 2《川のずっと上流の方》などと関係があるのか不明。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emkosama 2
- エㇺコサマ 【副】[emko-sama 半分・(< そのそば)]「大方(おおかた)」、 大半。 emkosama mokor oruspe patek a=nuyé エㇺコサマ モコㇿ オルㇱペ パテㇰ アヌイェ 大半は眠る話ばかり書いている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- emopu
- エモプ 【名】[emo-pu じゃがいも・倉] いも/じゃがいもを(長持ちさせるために)かこっていけておくところ。 {E: a place to bury potatoes for storage.} (出典:田村、方言:沙流)
- emoykokarke
- エモイコカㇻケ 【自動(?)】[e-moy-ko-kar-ke その頭が・渦・と共に・(回ることを表す語根)・(自動詞形成)]渦に巻かれてグルグル回る。 moy or osma wa a=ciwkorari wa hetuku ka somo ki, emoykokarke kor an モヨㇿ オㇱマ ワ アチウコラリ ワ ヘトゥク カ ソモ キ、 エモイコカㇻケ コラン 渦に巻き込まれてまん中に入って下へひっぱられて出られず渦巻きと一緒にクルクル回っている。(S) henpara suy emoykokarke kor an wa suke okere kusu? ヘンパラ スイ エモイコカㇻケ コラン マ スケ オケレ クス? また渦巻きと一緒にグルグル回っていていつごはんのしたくが終わるのだろう(いつまでもはかがいかないことに対する悪口)。(S) {E: to be caught in a whirlpool.} (出典:田村、方言:沙流)
- emus
- エムㇱ 【名】刀剣(片刃の)。 pon emus ポン エムㇱ/ポネムㇱ 小剣。 {E: a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emusipe
- エムシペ 【名】[emus-ipe 刀・中味] 刀身。 {E: the blade of a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emustasiro
- エムㇱタシロ 【名】[emus-tasiro 刀・山刀] エムシ(刀)型のタシロ(山刀)、 太刀づくりの山刀。 {E: type of sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- en= 1
- エン 【人接】[一人称単数目的格]私を/に。 ku=kor hápo en=kay kane wa クコㇿ ハポ エンカイ カネ ワ 私の母が私をおぶって。(S独話) a=en=kopisi p anakne アエンコピシㇷ゚ アナㇰネ 私にたずねられたことは。(S会話) konpu yanke wa en=kore! コンプ ヤンケ ワ エンコレ! (沖の鳥さん)昆布を打ち上げておくれ。(S独話) {E: me.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enankurkasi cihopunire
- エナンクㇽカシ チホプニレ 【慣用句】[enankurkasi ci-hopuni-re …の顔の上一面に・された・起こる・させる][雅]…が顔の上に起こって/立っている。 a=kor wenpuri/a=enánkurkasi/cihopunire アコㇿ ウェンプリ/アエナンクㇽカシ/チホプニレ [雅][慣用句]私の腹立ちで私の顔の上に青すじが立っている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ene 1
- エネ 【他動】[e-ne …に・である/になる(行く)] …にはって行く。 apuunno to or ene híne arpa アプウンノ ト オㇿ エネ ヒネ アㇻパ (やけどをした蛙は)しずかーに沼までやっとのことではって行った。(W民話) ☆参考 目的語は場所。 (出典:田村、方言:沙流)
- ene 2
- エネ 【副】このように、 そのように。 ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どう…する(した)かというと、 このように(次のように)…した。 ene ku=sirosio hi ka k=érampewtek エネ クシロシオ ヒ カ ケランペウテㇰ どんな印をつけたらいいのかわからない。(S) ene…kuni エネ…クニ …するべき仕方、 このように(次のように)するべきだ/ことになっている。 …ruwe(hawe/siri/humi) ene an hi an? …ルウェ (ハウェ/シリ/フミ) エネ アニ アン? …した(する/している)のだろうか(しばしば驚きの表現)。 ene an エネ アン このような、 そのような。 ene he tap(ne) エネ ヘ タㇷ゚(ネ) こんなにも、 あんなにも。 ene an エネ アン こんな、 そんな、 あんな。 ene káni ka ku=yaynu エネ カニ カ クヤイヌ 私もそう思う。 ene ku=ye hi ka isam エネ クイェ ヒ カ イサㇺ どう言うこともできない。 ene ka (tap) エネ カ (タㇷ゚) そんなに/あんなに/こんなに。 ene ka tap kor rusuy wa an pe mosmano an wa ora os iruska kor an エネ カ タㇷ゚ コン ルスイ ワ アン ペ モㇱマノ アン マ オラ オㇱ イルㇱカ コラン そんなに欲しかったのにだまっていてあとで怒っている。(S) {E: like this, that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eninu
- エニヌ 【複他動】[e-ninu …で・…を縫う]…を…で縫う。 hasami pusa oro kem a=enínu ハサミ プサ オロ ケㇺ アエニヌ (直訳すると)はさみの下げかざり布のところを針で縫っておく=(針さしの代りに)はさみの下げかざり布に一針縫って針をさしておく。 (出典:田村、方言:沙流)
- enipekoma
- エニペコマ 【自動】[e-nipek-oma そこに・光・入る][雅]光り輝く。 cási upsor/enipekoma チャシ ウㇷ゚ソㇿ/エニペコマ [雅]城の中は光り輝いていた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eniste
- エニㇱテ 【他動】[e-niste …で・強い]…を頼りに/あてにして安心している。 sirkunne yakka taan kur a=turá yakun a=eníste シㇼクンネ ヤッカ タアン クㇽ アトゥラ ヤクン アエニㇱテ 暗くてもこの人と一緒に行けば安心だ。(S) a=eníste hum ko yupnatara アエニシテ フㇺ コ ユㇷ゚ナタラ [雅](私たちは)それをあてにして安心している。 rep ta a=kor mosir anakne haru an yak a=ye kusu a=eníste hum ko yupnatara レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ アナㇰネ ハル アン ヤカイェ クス アエニㇱテ フㇺコ ユㇷ゚ナタラ 内地(本州)は豊作だそうだから私たちはあてにして安心している。(S) ☆参考 「…に強い」という意味の用例はない。 〔久辞典 191 その為にかたい、 それに持ち耐へる、 (それ)に強い、 に耐へる、 堪へる Sake a-e-nishte〕 {E: to rely on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eniwcinne
- エニウチンネ 【他動】…を追い出す。 wenkur umurek néun ka mosma pet or un hene mosma kotan or un hene eci=eníwcinne hene ki wa ne yakun kanna a=eci=ipére yakka ウェンクㇽ ウムレㇰ ネウン カ モㇱマ ペトルン ヘネ モㇱマ コタノルン ヘネ エチエニウチンネ ヘネ キ ワ ネ ヤクン カンナ アエチイペレ ヤッカ 貧乏人夫婦をあなたたちがどこかよその川すじへでもよその村へでも追い出したならばまたあなたたちに食べ物を与えるけれども(そうしなければ与えないぞ)。(HK民話) ☆参考 〔久辞典 niuchinne 追出す、 逐出す〕 {E: to drive out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enka
- エンカ 【位名】[概](所は enkasi エンカシ、 enkasike エンカシケ、 enkaske エンカㇱケ)[en-ka (?)・の上]…の上の方(離れた上)。 atuy enka péka hopuni kor an アトゥイ エンカ ペカ ホプニ コラン 海の上を飛んでいる。(S) [対]corpok チョロポㇰ ☆参考 ka カ …の上(接触した上)。 ☆参考 corpok チョㇿポㇰ《下》は接触した下も離れた下も含むが、 「上」を表すには接触した上 ka カ と離れた上の方 enka エンカ と区別する。 「上」を表す他のいろいろな語については ☞ka カ {E (high) above.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enkas(i)ke
- エンカㇱケ/エンカシケ 【位名】[所](概は enka エンカ) その(離れた)上。 ne menokopo ehotke hi enkaske ta ponki a=otúseatte ネ メノコポ エホッケ ヒ エンカㇱケ タ ポンキ アオトゥセアッテ その若い女性の寝床の上にカヤを編んだ簀(す、 「すだれ」)の棚が綱で下げられてあった。(NK民話) sekor yaynu kor/pon cikisani/enkaske kus hi セコㇿ ヤイヌ コㇿ/ポン チキサニ/エンカㇱケ クㇱ ヒ [雅]そう思いながら小さいハルニレの木の上を通ったときに。(Sユーカラ) ☆発音 話しているときは通常 i が落ちて enkaske エンカㇱケ と発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enkasi
- エンカシ 【位名】[所](概は enka エンカ) …の上方(離れた上)。 síporo cikap ne an híne i=enkasi ta rikin ruwe ne シポロ チカㇷ゚ ネ アン ヒネ イエンカシ タ リキン ルウェ ネ (父は)巨大な鳥になって私の頭上に昇っていった。(W神謡語り) i=enkasi/ekarinpa イエンカシ/エカリンパ [雅](鳥になった父は)私の頭上をグルグル回り。(W神謡語り) {E: (high) above.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enkonrat(c-i)
- エンコンラッ §610.はなしる(鼻汁)(2)あおっぱな enkonrat(c-i)〔éŋ-kon-rat えンコンラッ〕[<enkor(鼻腔)+rat(痰、粘液)]⦅ホロべツ、クッシャロ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- éno
- エノ 【他動】[e-no …を食べる・よく…する] …を好きでいつもよく食べる。 k=éno p ne korka tap anak ku=honi sik wa somo k=e ケノㇷ゚ ネ コㇿカ タㇷ゚ アナㇰ クホニ シㇰ ワ ソモ ケ いつも好きで食べるんだけど今はおなかがいっぱいだから食べない。(S) {E: to indulge in one's favourite food.} (出典:田村、方言:沙流)
- enontacarse
- エノンタチャㇻセ 【自動】[e-non-ta-car-se その頭/顔・つば・(?)・(散る/散らすことを表す擬態の語根)・と言う] つば(唾)をとばす。 enontacarse kor itak エノンタチャㇻセ コㇿ イタㇰ つば(唾)をとばしながらしゃべる。(S) {E: to spit.} (出典:田村、方言:沙流)
- enoypossina(an-)
- エノイポッシナ §602.はちまき(鉢巻)する(2)enoypossina(an-)〔e-nóǐ-poš-ši-na エのイポッシナ〕[e(それで)+noypor(額)+sina(しばる)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enpuyna
- エンプイナ 【自動】前にのめる、 のめっていく。 upsino enpuyna ウㇷ゚シノ エンプイナ うつぶせにのめる。(S) {E: to fall forward.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enune
- エヌネ 【副】(韻文で、 ki《する》という動詞の前にときどき置かれる。 これによって1行が5音節に整う。) enune ki エヌネ キ このように/そのようにする。 opitta a=e=kóre/enune ki na オピッタ アエコレ/エヌネ キ ナ [雅]すべてをあなたにさしあげますからね。(Sユーカラ) ☆参考 語形の上からは、 ene エネ《このように》を思い起こさせる。 しかし ene エネ と全く同じ意味や機能を持つのでもなさそうである。 話者によっては、 前に p をつけて penune ペヌネ と言う。 penune ペヌネ は ki キ の前だけでなく kane カネ の前に置かれた例もある。 enune kane エヌネ カネ は未出。 ☞penune ペヌネ、 ene エネ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enunuke
- エヌヌケ 【複他動】[e-nunuke (それ)について・…を大事によく遇する](そのこと)で(人)を厚遇する。 tasum kur kor tasum pirka wa ne wa an pe a=e=énunuke タスㇺ クㇽ コッ タスㇺ ピㇼカ ワ ネ ワ アン ペ アエエヌヌケ 病人が病気が良くなってそのことであなたがよくしてもらえる(お礼がたくさんもらえる)…。(S会話) ☞núnuke ヌヌケ {E: to receive…warmly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enupepopo
- エヌペポポ 【自動】[e-núpe-pop-o その頭/顔・涙・(擬態)・(他動詞化)](?) 涙がいっぱいたまる/「ポッポッポッポッポと出る」(ごみがはいったのをとりそこなったとか眼病とかで)。(S) {E: for the eyes to weep ( due to dust etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- enupur
- エヌプㇽ 【他動】[e-nupur (そこ)で・霊力を持つ](直訳すると)(そこ)に霊力をもつ=(神が)…を守る。 Kotan-sermak-enupur-kamuy コタンセㇾマㇰエヌプㇽカムイ 村の背後を守る神(屈斜路湖畔の山の昔の呼び名、 別名 Kamuy nupuri カムイ ヌプリ 神山)。 ☆参考 神が(そこ)を守ることを表す語の一つ。 ほかに enukor エヌコㇿ、 epunkine エプンキネ とも言う。 ☞nupur ヌプㇽ {E: to have spiritual power over…; (for god)to rule over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eomare
- エオマレ 【複他動】[他動使役](直訳すると)(…の方へ)向かって行かせる。(次の言い回しの中で)tanesasuysir céomare タネサスイシㇼ チェオマレ 昔から今に至るまで。 otusasuysir (oresasuysir) céomare オトゥサスイシㇼ (オレサスイシㇼ) チェオマレ 何代にも続いて、 二十代にも三十代にもわたって。 ☞tanesasuysir タネサスイシㇼ、 otusasuysir オトゥサスイシㇼ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eomken
- エオㇺケン 【他動】(eomuken エオムケン の聞きまちがいであろう。) rawunnet ya eokok wa oraun cep ka c=éomken ラウンネッ ヤ エオコㇰ ワ オラウン チェㇷ゚ カ チェオㇺケン (c=éomuken チェオムケン であろう)。 沈んでいる流木に網がひっかかって鮭もさっぱりとれなかった。(S) ☞eomuken エオムケン {E: to not catch any prey.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eopanepane
- エオパネパネ 【他動】[e-o-pane-pane …で・その尻・はためく・(重複)] …を風にはためかせる、 …が風に吹かれてパッパッパッとなる。 opukurune ápekor oka hemanta eopanepane kane oka オプクルネ アペコㇿ オカ ヘマンタ エオパネパネ カネ オカ (いまの人々は)袋みたいな変なものを風にはためかせている(スカートをはいている現代風俗について話している)。(S) {E: to flutter (in the wind).} (出典:田村、方言:沙流)
- eotuwasi
- エオトゥワシ 【他動】[e-otuwasi …について・…を頼りにする][雅]…のことを(人)に頼って安心する。 hunna síno/resu hi/a=eótuwasi ya sekor フンナ シノ/レス ヒ/アエオトゥワシ ヤ セコㇿ [雅]いったいだれに育ててもらったらいいだろうかと。(Sユーカラ語り) ☆参考 [日常語] kotuyasi コトゥヤシ (人)に頼って安心する。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ep
- エㇷ゚ 【名】[e-p( …が)食べる・もの] …の餌。 cikap ep チカㇷ゚ エㇷ゚ 鳥の餌(=cikap e p チカㇷ゚ エㇷ゚ 鳥が食べるもの)。 {E: food; bait (for animals).} (出典:田村、方言:沙流)
- epa= 2
- エパ 【人接】[雅][引用一人称単数主格他動詞型][ep-a (音節数をふやす)・(不定人称主格他動詞型の接頭辞)](ユーカラ等を歌うときに、 リズムの関係で、 通常使われる不定人称主格の接頭辞 a= ア の前に ep エㇷ゚ をつけて一音節ふやすもの。 ep には、 積極的な意味はないらしい。) epa=kor sápo エパコㇿ サポ 私のねえさん。(Sユーカラ) epa=kor petpo エパコㇿ ペッポ 私の川。(Sユーカラ) epa=kor cási エパコッ チャシ 私の城。(Sユーカラ) epa=ki kusu エパキ クス (私は)したから。(Sユーカラ) epa=ki ki wa エパキ キ ワ (私は)して。(Sユーカラ) ☆参考 pepa= ペパ という形を使って pepa=kor ペパコㇿ などのように言う人もいる。 ☆参考 これまでの用例では、 epa=/pepa= エパ/ペパ は、 主人公が自分のことを言う表現にのみ使われており、 一般の人々のことを言うときや受け身の表現、 相手に対する敬称などに使われた例はない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epacikoan
- エパチコアン 【他動】[e-paci-ko-an …について・ばち・に・ある] 罰(ばち)があたる。 {E: to be punished for…(in a spiritual sense.).} (出典:田村、方言:沙流)
- epaha
- エパハ 【名】[所](概 epa エパ はない。 pa パ は《年》) [e-paha その・年[所]]その年、 そのことに当たっている年。 ne epaha ネ エパハ (そのことがあった/ある)その年。(W会話) kanna mosir ka a=oríkin epaha ne kusu カンナ モシㇼ カ アオリキン エパハ ネ クス 天の神の国に昇る年だから。(HC民話) {E: that year; that time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epahekotere
- エパヘコテレ 【他動】[e-pa-hekote-re …について・口・…の方向に向く・させる](人に)(…のことで)けちをつける/文句を言う、 …をけなす。 en=epahekotere kor antuki ku=kikkik エネパヘコテレ コㇿ アントゥキ クキッキㇰ へただのやり方が悪いのと文句を言われながらあずき落としをした。(S) {E: to complain about…} (出典:田村、方言:沙流)
- epakoat
- エパコアッ 【他動】[e-pa-ko-at …について・口・…に・たくさん出てくる]問題にされる、 罪にとわれる、 罰を与えられる。 {E: to be blamed for something.} (出典:田村、方言:沙流)
- epannere
- エパンネレ 【他動】[e-par-ne-re その頭・口・である(?)・させる](直訳すると)…を口のところに行かせる=…に口づけする、 口に口を寄せる。 néa a=kor poyson a=ecópnure a=epánnere kor ネア アコㇿ ポイソン アエチョㇷ゚ヌレ アエパンネレ コㇿ 私はその赤ちゃんの顔にキスしたり口元にキスしたりしながら。(W民話) ☆参考 ecopnure エチョㇷ゚ヌレ 顔にキスする。 cokcoksekar チョㇰチョㇰセカㇻ 何回もキスする。 {E: to kiss…on the lips.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eparkohayta
- エパㇻコハイタ 【他動】[e-parkohayta …に関して・食いしんぼうである] …をとても食べたがる(つわりのとき等)。 hat k=éparkohayta ハッ ケパㇻコハイタ ブドウがとても食べたい。(S) ☞parkohayta パㇻコハイタ {E: to have a great desire to eat (during morning sickness etc).} (出典:田村、方言:沙流)
- epas
- エパㇱ 【他動】[e-pas (そこ)で・走る][雅](そこ)を走る。(位置名詞の後に置かれて) sam(a) epas サㇺ/サマ エパㇱ …と並んで走る。 corpok(ke) epas チョㇿポㇰ/チョㇿポッケ エパㇱ …の下を走る。 corpokke a=epás wa チョㇿポッケ アエパㇱ ワ 私はその(天に帰るために鳥になって飛んでいる父の)下を走って。(W神謡語り) ☞pas パㇱ {E: to run.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epawsi 1
- エパウシ 【他動】[e-pa-usi そこへ・口・を…につける(?)] …をねだる。 toan ta an a p epawsi wa ora ku=kore a p un トアン タ アン アㇷ゚ エパウシ ワ オラ クコレ アㇷ゚ ウン そこにあったものを(彼が)くれくれと言うのであげてしまったんだよ。(S) {E: to ask a person to…} (出典:田村、方言:沙流)
- epeka 1
- エペカ 【他動】[e-peka …で・受けとめる] …に(くじで)当たる、 ちょうど(正面に)当たる、 該当する。 a=epéka p ene wen ruwe an hi an? アエペカㇷ゚ エネ ウェン ルウェ アニ アン? (S) あなたが(くじで)当たったものはこんな悪いのだったんですね? (S) epeka no móno a エペカ ノ モノ ア (この人に)向き合って座りなさい。(S) kamuy rorunpe epeka kusu カムイ ロルンペ エペカ クス (直訳すると)神の襲撃が当たったために=伝染病にやられて。 {E: to win in a lottery draw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epeka 2
- エペカ 【後副】…を目がけて、 …に対して、 …のため(故)に。 {E: to aim for…; for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epeka(no)
- エペカ(ノ) 【後副】[e-peka-no …をめがける・(副詞形成)]…をめがけて、 …の正面に、 …にちょうど当たるように。 pukuru paro epeka(no) omare プクル パロ エペカ(ノ) オマレ 袋の口に入るように入れなさい。 uresanpe epeka(no) nitotke ウレサンペ エペカ(ノ) ニトッケ ちょうど土ふまずのところにとげがささった。 i=epekano/pet tuyka ta/makan katkor pe/as híne イエペカノ/ペッ トゥイカ タ/マカン カッコㇿ ペ/アㇱ ヒネ [雅]私のまん前に、 川の岸辺にどんなものだかが立って。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eperitunnap
- エぺㇾイトゥンナㇷ゚ §123 アリ 蟻 (15) eper-itunnap(e-pér-i-tun-nap)「エぺㇾイトゥンナㇷ゚」⦅旭川⦆クロオオアリ Camponotus herculeanus japonicus MAYR. Aspa^itunnapをクロヤマアリ(Formica fusca japonica MOTSCHULSKY)(河野) (出典:知里動物編、方言:)
- epetturasi
- エペットゥラシ 【他動】[e-petturasi …に・川をさかのぼる](次の表現の中で)…にさからって勝つ。 kor rametok/epetturasi p/sinen ka isam コン ラメトㇰ/エペットゥラシㇷ゚/シネン カ イサㇺ [雅]その勇猛さには勝つものは一人もいませんでした。(Sユーカラ) ☆参考 「川の流れにさからうように…」。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epeysep
- エペイセㇷ゚ 【名】①(北海道で)「薄刃」、 (東京で)菜切り包丁。(W) ②(刃物の一種、 「本当に恐ろしい刃物の名、 「薄刃」ではない。 ユーカラ・神謡に出てくる。 見たことはない。 薄刃(菜切り包丁)は usupa ウスパ と言う」。) (S) {E: ①a thin bladed kitchen knife. ②a type of knife, sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epirma
- エピㇼマ 【複他動】[e-pirma …について・警告する](人)に(…のこと)をそっと警告する。 i=epirma hawe ne yakun a=kocánupkor イエピㇼマ ハウェ ネ ヤクン アコチャヌㇷ゚コㇿ 私たちにそう言って教えてくれるんだから警戒しよう。(S) ☆発音 エピㇽマ と発音する。 {E: to quietly warn someone of something.} (出典:田村、方言:沙流)
- episun
- エピスン 【連体】[< 自動][e-pis-un その頭・浜・にある]浜へ向かって行く…、 浜への。 episun kiroru エピスン キロル [雅]浜へ通じる立派な道。(Sユーカラ) ☆対語 ekimun エキムン 山への。 ☆参考 述語動詞としての用例はなく、 連体的にのみ使われている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epitta
- エピッタ 【後副】一つのものの全部(全体)、 …じゅう。 kotan epitta コタン エピッタ 村じゅう。 …hi epitta …ヒ エピッタ …した間じゅう、 …した所すべて。 ku=simonarserke epitta réne クシモナㇻセㇾケ エピッタ レネ 私の右半身が全部麻痺した。 netopake epitta arka ネトパケ エピッタ アㇻカ 体じゅう痛い。 to epitta nepki kor an ト エピッタ ネㇷ゚キ コㇿ アン (彼は)一日いっぱい(一日じゅう)働いている。(S) cise epitta toypana yaysamne チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ 家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) ☆参考 opitta オピッタ は二つ以上あるいはたくさんのものや人すべて、 皆。 {E: throughout…; all over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eponciseanu
- エポンチセアヌ 【他動】[e-poncise-anu (人)のことで・小屋を・置く](人)のために小屋をつくって住まわせている。 a=wenmatnepo weysiyeye wa, kotan apapa ta a=epónciseanu アウェンマッネポ ウェイシイェイェ ワ、 コタン アパパ タ アエポンチセアヌ 私のふつつかな娘が悪い病気になって、 村の入り口に小屋をたてて住まわせています。(NK民話) ☆参考 eponcisekar エポンチセカㇻ とも言う。 {E: to build a hut for someone to live in.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eponcisearipa
- エポンチセアリパ 【他動】[複複](単は eponciseanu エポンチセアヌ)(二人以上が皆で)…のために小屋をつくって住まわせる。 {E: to build a hut for someone to live in (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eponcisekar
- エポンチセカㇻ 【他動】[e-poncise-kar …に・小屋・をつくる](人)のために小屋をつくって住まわせる。 poniwne matnepoho weysiyeye wa, apapa ta a=epóncisekar wa an ruwe ne, sekor kane inu=an ポニウネ マッネポホ ウェイシイェイェ ワ、 アパパ タ アエポンチセカㇻ ワ アン ルウェ ネ、 セコㇿ カネ イヌアン 彼の年下のほうの娘が悪い病気になって、 戸口の前に小屋をつくってもらって住んでいる、 といううわさが聞こえた。(NK民話) ☆参考 eponciseanu エポンチセアヌ とも言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epotara 1
- エポタラ 【他動】[e-potara …のことを・心配する]…のことを心配する。 a=epótara ayne ek アエポタラ アイネ エㇰ みんなで心配していたがようやく帰ってきた。(S) {E: to worry about…} (出典:田村、方言:沙流)
- eppo
- エッポ 【名】[e-p-po 食べる・もの・(指小辞)]([< aep-po 食べ物・(指小辞)]か。)[幼]まんま(食べ物の幼児語、 ごはんでもいもでも)。 túːnas eppoː cíːciː poyson eː トゥーナㇱ エッポー チーチー ポイソン エー はーやく、 おいもー、 焼けろー、 ぼうやが、 食べるー(このように節(ふし)をつけて歌いながらいもを焼く)。(S) ☆参考 ep エㇷ゚ …が食べるもの。 aep アエㇷ゚ 食べ物。 {E: baby tallk for food.} (出典:田村、方言:沙流)
- epunkawcip
- エプンカウチㇷ゚ 【他動】[epunkaw-cip イケマの実・舟] イケマの実でつくった舟。 ☞epunkaw エプンカウ {E: a boat made form the Ikema plant.} (出典:田村、方言:沙流)
- epunkinere
- エプンキネレ 【複他動】[他動使役][epunkine-re …を守る・させる] …に…を守らせる、 …に…の番をさせる。 emus easkay utar kesukuran an kor pu a=epúnkinere kor síran エムㇱ エアㇱカイ ウタㇻ ケスクラン アン コㇿ プ アエプンキネレ コㇿ シラン 剣の達人たちが毎晩倉の番をさせられていた。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- epuykeutari(hi)
- エプイケウタリ(ヒ) 【名】[所](概は未出。 utari(hi) ウタリ(ヒ) の概は utar ウタㇻ)[epuyke-utar-i 種・人々/…たち・(所属語尾)] …の両親(「いい言葉でも悪い言葉でもない」)。(S) ☆参考 esikop-utari エシコㇷ゚ウタリ とも言う。 面と向かって「あなたの両親」と言うときは、 e=kor hápo ka e=kor iyapo ka エコㇿ ハポ カ エコㇿ イヤポ カ《あなたのおかあさんもあなたのおとうさんも=あなたのおかあさんとおとうさん》のように言う。(S) {E: one's parents.} (出典:田村、方言:沙流)
- eraman
- エラマン 【他動】[e-ramu-an …について・心・ある](沙流川中流以下・鵡川下流の形、 沙流川中流および他の多くの地方では eramuan エラムアン と言う。) ①…がわかる、 …を知(ってい)る、 覚える。 “ukasuy wa ewetastasa ka somo ki no ranma upakno moymoyke wa iki p e=eraman?” “k=éraman” 「ウカスイ ワ エウェタㇱタサ カ ソモ キ ノ ランマ ウパㇰノ モイモイケ ワ イキㇷ゚ エエラマン?」 「ケラマン」 「…助け合って決して行き違いにならないでいつも同じくらい動いているもの、 (あなた)わかる?」 「(私)わかるよ。」 (S-W会話) ②(動詞句の後で)…するすべを知っている。 ③eraman no エラマン ノ 気をつけて。 a=eráman no imek=an kor pirka p ne na アエラマン ノ イメㇰアン コㇿ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 気をつけてお膳(ぜん)を運んだらいいんだから(=…運ぶようにしなさいね)。(S) ☆参考 [否定のつくり方] 否定辞 somo ソモ による否定はつくられず、 否定動詞 erampewtek エランペウテㇰ が使われる。 ☞erampewtek エランペウテㇰ {E ①to know, understand, remember… ②to know everything of, about… ③be careful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramaspa
- エラマㇱパ 【他動】[複](単は eramasu エラマス)皆でおもしろく思う。 nep ka sinnayno oka a=erámaspa p hene oka wa ne kunak ku=ramu ネㇷ゚ カ シンナイノ オカ アエラマㇱパㇷ゚ ヘネ オカ ワ ネ クナㇰ クラム 何か変わったおもしろいものでもあるからかと思った。(S) {E: for everyone to think that something is funny.} (出典:田村、方言:沙流)
- eramiskari
- エラミㇱカリ 【他動】[否定動詞] ①(人)を知らない(見知らない)、 おぼえがない。 siketoknawa a=erámiskari okkaypo sinep soy ta ek na シケトㇰナワ アエラミㇱカリ オッカイポ シネㇷ゚ ソイ タ エㇰ ナ 全然知らない(見覚えのない)若い男が一人、 門口に来ています。(W言い伝え) ku=mokorkasu wa sir-onuman ya ka k=éramiskari クモコㇿカス ワ シロヌマン ヤ カ ケラミㇱカリ 寝すぎて晩になったのもわからなかった。(S) ②(動詞句の後に置かれて)…したことがない。 k=arpa ka eramiskari カㇻパ カ エラミㇱカリ 私は行ったことがない。(W会話) ☆対語 肯定は amkir アㇺキㇼ。 ☆参考 erampewtek エランペウテㇰ …がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ☞amkir アㇺキㇼ、 erampewtek エランペウテㇰ {E: to not know, remember, recall…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erampewtek
- エランペウテㇰ 【他動】[否定動詞](肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン) ①…がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ene iki wa okay pe a=ne hi ka a=erámpewtek no エネ イキ ワ オカイ ペ アネ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ 私たちがどうしてこのようにして暮らしているのかも(私)はわからずに。(W民話) “…hńta ne? e=eraman?” “hemanta ene katuhu an hi an? oar tap k=érampewtek” 「…フンタ ネ? エエラマン?」 「ヘマンタ エネ カトゥフ アニ アン? オアッ タㇷ゚ ケランペウテㇰ」「…は何だ? (あなた)わかる?」「何がそんなへんてこなんでしょう、 全然わからない。 」 (S-W会話) ②(動詞句の後に置かれて)…するすべがわからない(ためにできない)。 oro wa sipiraspa wa nérok aynu a=ne humi sekor yaynu ka erampewtek kor oka ruwe tasi ne nankor nek sekor… オロ ワ シピラㇱパ ワ ネロㇰ アイヌ アネ フミ セコㇿ ヤイヌ カ エランペウテㇰ コㇿ オカ ルウェ タシ ネ ナンコン ネㇰ セコㇿ… そこから広がってそのアイヌが私たちなのだと思うこともわからなく(=できなく)なってきているのだろうさ、 と… (S独話) ☆対語 肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン。 ☆参考 人を知らないこと、 見覚えがないことは eramiskari エラミㇱカリ ☞eraman エラマン、 eramuan エラムアン、 eramiskari エラミㇱカリ {E: ①to not understand, know… ②don't know anything about…(so one can't do it due to that).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erampewtekpa
- エランペウテㇰパ 【他動】[複](erampwtek エランペウテㇰ は単複の区別なし)(二人以上が/二つ以上を皆) わからない、 知らない。 yaymotoor erampewtekpa ヤイモトオㇿ エランペウテㇰパ (彼らは)自分たちの起源を知らない。(S言い伝え) {E: to not understand, know… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erampokiwen
- エランポキウェン 【他動】[e-ram-poki-wen …で・心・その下・悪い] …を憐れむ、 …をかわいそうに思う。 …sekor kesto ci=ye a ci=ye a kor, os k=érampokiwen …セコㇿ ケㇱト チイェ ア チイェ ア コㇿ、 オㇱ ケランポキウェン …と毎日私たちは言っていて、 その後になって私は(坊やが)かわいそうになった。(W独話) pirka kewtum kor pon weysisam anakne kamuy erampokiwen wa nispa ne ピㇼカ ケウトゥㇺ コㇿ ポン ウェイシサㇺ アナㇰネ カムイ エランポキウェン マ ニㇱパ ネ 気だてのよい小さな貧乏和人は神が憐れんでくれて裕福になった。(S民話) ☆参考 erampokwen エランポㇰウェン とも言う。 {E: to pity, feel sorry for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erampokiwenpa
- エランポキウェンパ 【他動】[複](erampokiwen エランポキウェン は単複の区別なし)(二人以上が/を皆)憐れむ/かわいそうに思う。 {E: to pity, feel sorry for…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramu-pékamam
- エラム ペカマㇺ 【他動】…で苦労する、 …で気苦労する、 …がつらい(主として精神的に苦労することを言う)。 ipe póka eramu pékamam イペ ポカ エラム ペカマㇺ 食べることにも苦労している。(S) siwto eramu pékamam シウト エラム ペカマㇺ 姑にいじめられて苦労している。(S) ukoposak=an wa, tan pe patek a=erámu ka pékamam kor oka=an pe ne ウコポサㇰアン マ、 タン ペ パテㇰ アエラム カ ペカマㇺ コㇿ オカアン ペ ネ 私たち夫婦の間に子どもができなくて、 私たちはこのことばかりをつらく思っていた。(W民話) ☆参考 eramu エラム のあとに助詞 ka カ《も》が入ることもある。 {E: to be troubled by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramucuptek
- エラムチュㇷ゚テㇰ 【他動】[e-ramu-cup-tek …で・心[所]・(すぼむことを表す語根)・ちょっと…する]…で心細い。 e=utari opitta ikutasa wa isampa wa sinenne e=an wa somo e=eramucuptek? エウタリ オピッタ イクタサ ワ イサンパ ワ シネンネ エアン マ ソモ エエラムチュㇷ゚テㇰ? 家じゅうみんな招待されて行ってしまってあなた一人でいて心細くないかい? (S) k=éramucuptek korka onuman k=útari sap nankor ケラムチュㇷ゚テㇰ コㇿカ オヌマン クタリ サㇷ゚ ナンコㇿ 心細いけれど夕方には家の人たちが(川上の方から)帰って来るでしょう。(S) {E: to be lonely over…} (出典:田村、方言:沙流)
- eramuhawke
- エラムハウケ 【他動】[e-ramu-hawke …で・心[所]・おだやかである]…をかわいそうに思う。 {E: to feel sorry or have pity for…} (出典:田村、方言:沙流)
- eramuikatcaus/eramuykatcaus
- エラムイカッチャウㇱ 【他動】…が気に入らない、 …が気にくわない。 taan pe anak k=éramuikatcaus, k=e ka etoranne タアン ペ アナㇰ ケラムイカッチャウㇱ、 ケ カ エトランネ これは私には気が向かない、 食べるのもいやだ。 en=or ta anak sir-eramuikatcaus エノッタ アナㇰ シレラムイカッチャウㇱ 彼には私の家は(陰気くさいように思って)なんとなくいやなんでしょう。(S) {E: to be dissatisfied with…; lose interest in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramunupekus
- エラムヌペクㇱ 【他動】[e-ramu-núpe-kus …で・心[所]・涙・…を通る]…を悲しむ。 {E: to feel sad over…; feel sorry for…} (出典:田村、方言:沙流)
- eramuoka
- エラムオカ 【他動】[複](単は eraman エラマン/eramuan エラムアン)[e-ramu-oka …について・その心[所]・ある[複]](二人以上が)…を知っている、 …がわかる。 orowano easir oka=an katu kamuy ka aynu ka eramuoka オロワノ エアシㇼ オカアン カトゥ カムイ カ アイヌ カ エラムオカ その時から、 私たちの存在が神にも人にも知られるようになった。(W民話) {E: to know, understand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramuriten
- エラムリテン 【他動】[e-ramu-riten …で・心[所]・柔かい]…で気分をよくする、 …でおとなしく機嫌よくなる。 iku kor orano eramuriten イク コㇿ オラノ エラムリテン (彼は)(普段は乱暴でも)飲むとおとなしい。 tonoto eramuriten トノト エラムリテン 酒でいい機嫌になる。 {E: to be in a good mood due to…; be in a quiet mood.} (出典:田村、方言:沙流)
- eramusinne
- エラムシンネ 【他動】[e-ramu-sir-ne …で・その心・地面・だ] …のことで安心する、 …のことでほっとする(気になっていた仕事がかたづいて等)。 sekor a=ekási hawean húci ka i=kopuntek híne oraun a=erámusinne híne セコㇿ アエカシ ハウェアン フチ カ イコプンテㇰ ヒネ オラウン アエラムシンネ ヒネ …と私の祖父が言い、 おばあちゃんもよく来たよく来たと言ってくれて、 それで私はほっとして。(W神謡語り) {E: to be relieved about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramusirapipi
- エラムシラピピ 【他動】…のことで安心する、 気持ちが安まる。 sekor a=ye wa eramusirapipi noyne an セコㇿ アイェ ワ エラムシラピピ ノイネ アン (困ったことをしたときに怒らないで反対に意見して(=忠告して)なぐさめて)…と言ってくれたので彼は安心したらしい。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- erankarap
- エランカラㇷ゚ 【他動】[e-rankarap (人)と・あいさつする](人)にあいさつする。 k=arpa híne k=a akusu en=erankarap uwerankarap=as カㇻパ ヒネ カ アクス エネランカラㇷ゚ ウウェランカラㇷ゚アㇱ 私が行って座ると家の主人が私にあいさつし、 家の主人と私とがお互いにあいさつをかわした。(S) ☆参考 家の主人(cisekorkur チセコㇿクㇽ)が先にあいさつする。(S) ☆参考 uwerankarap ウウェランカラㇷ゚ 互いにあいさつし合う。 ☞rankarap ランカラㇷ゚ {E: to greet someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eraske
- エラㇱケ 【他動】[e-ras-ke その頭/先端・切れ端・を削る(?)]…のいらない所を切りとる。 citarpe eraske チタㇻペ エラㇱケ ござの端のいらない所を切りとってまっすぐにそろえる。(S) ☆参考 髪の毛のことには言わない。(S) ☆参考 etuye エトゥイェ (髪など)の先を切る。 {E: to cut off the unneeded portion of something (eg. matting.).} (出典:田村、方言:沙流)
- eratkus
- エラックㇱ 【自動】[e-rat-kus その頭/顔・粘液・…を通る] よだれをたらす。 toan poyson eratkus トアン ポイソン エラックㇱ あの子よだれをたらしている。(W) eratkus kor patek an エラックㇱ コㇿ パテㇰ アン しょっちゅうよだれをたらしている。(S) {E: to drool; dribble.} (出典:田村、方言:沙流)
- erawe
- エラウェ 【他動】…をこれこそと楽しみにしている。 k=érawe p ne akus en=ere wa kéraan humi! ケラウェㇷ゚ ネ アクㇱ エネレ ワ ケラアン フミ! 食べたかったのだが食べさせてくれておいしいなあ。(S) X ku=matnepo k=érawe X クマッネポ ケラウェ 「X(どこそこの息子)でなければうちの娘にくれられないなあ。」 (S) ku=poho k=érawe p ne akusu, esirosi a=korár wa isam クポホ ケラウェㇷ゚ ネ アクス、 エシロシ アコラㇻ ワ イサㇺ うちの息子の嫁にもらいたいと思って楽しみにしていたのによそへ嫁にやられてしまった。(S) {E: to be really looking forward to…} (出典:田村、方言:沙流)
- eray
- エライ 【他動】[e-ray …で・死ぬ][語構成要素として](次の語で、 自動詞のあとについて)…していてうっかりする。 inkareray インカレライ 見ていてうっかりする(何かに見とれていて必要なことを忘れる)。 mokoreray モコレライ 眠っていてうっかりする(寝すごす)。 (出典:田村、方言:沙流)
- erayninne
- エライニンネ 【他動】[e-ray-nitne …で・ひどく・固くなる(とても疲れる)](?) e=erayninne wa e=kar pe en=kore siri, iyayiraykere エエライニンネ ワ エカㇻ ペ エンコレ シリ イヤイライケレ あなたが骨を折ってつくったものを私にくださるのね、 ほんとうにありがとう。(S) 骨が折れる。 {E: } (出典:田村、方言:沙流)
- ereko
- エレコ 【他動】[e-reko (そのこと)で・名づける](そのこと)で…を名づける。 níkaypa nínoye wa patek apekor apekur pe ne wakusu a=eréko katu Níkekke-wenkur Nínoye-wenkur sekor a=reko okkaypo an wa ニカイパ ニノイェ ワ パテㇰ アペコㇿ アペクㇽ ペ ネ ワクス アエレコ カトゥ ニケッケウェンクㇽ ニノイェウェンクㇽ セコㇿ アレコ オッカイポ アン マ (貧しくて刃物もないので)木を折り木をねじり切って火をたいていたのでそのことから名づけて「木折り貧乏人木ねじり貧乏人」と呼ばれている若い男がいて。(W民話) {E: to give someone, something a name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erekus
- エレクㇱ 【名】[e-rek-us その頭(顔)・ひげ・(そこ)に生えている][動物]①タラ。 ②(あだなとして)ドジョウ。 aynu or ta/paye=as ki kor/erekus erekus sekor/a=i=yé ki wa/iruska=as kus/santa soaso/somo ci=ye wa アイヌ オッタ/パイェアㇱ キ コㇿ/エレクㇱ エレクㇱ セコㇿ/アイイェ キ ワ/イルㇱカアㇱ クㇱ/サンタ ソアソ/ソモ チイェ ワ 人間のところに行くと「ひげ生え、 ひげ生え」と言われるので腹が立つから言わない(聞かれたことを教えてやらない)よ(ドジョウが言っている)。(W神謡K)〔知分類 p.66〕 {E: a cod fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- ermupu
- エㇾムプ 【名】[ermu-pu ネズミ・倉](星座の名)(直訳すると)ネズミの倉(オリオン座らしい。外の4つの星が倉の足(脚))。 ermupu episne cikirihi horak wa oka kusu tanpa anak rir ruy nankor エㇾムプ エピㇱネ チキリヒ ホラㇰ ワ オカ クス タンパ アナㇰ リンルイ ナンコㇿ 「ネズミの倉」(星座)の沖の側の足が倒れているから今年は海はしけてばかりいるにちがいない。(S) {E: Orion.} (出典:田村、方言:沙流)
- erok
- エロㇰ 【他動】[e-rok (そこ)に・座る[複]](神が)(そこ)に住む。 Nupursar kotan petetok kasi erok kamuy ヌプㇽサㇻ コタン ペテトㇰ カシ エロㇰ カムイ この沙流地域の川の水源地にまします神。(W神謡語り) ☆参考 erokrok エロㇰロㇰ という重複形でも言う。 ほかにも神が住むことを表す語はいろいろある。 ☞ewak エワㇰ、 urokte ウロㇰテ、 horari ホラリ、 horarpa ホラㇻパ、 enukor エヌコㇿ {E: the place where the gods live.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eronne
- エロンネ 【e-ror-ne】 上座の方.*私が生まれ育った二風谷神社の入り口の所から見て,東の方をエロンネ(東側)といい,国道の西の方をエウトゥンネあるいはウトゥㇽ(西側)と言った.しかし方角を示す言葉は家の中でも用いられるもので,囲炉裏よりも東の方をエロンネ,囲炉裏よりも入り口に近い西側をウトゥㇽあるいはエウトゥンネと言った.したがって大きい方角,東西南北の言い方には使えない.▷エ=それ ロㇿ=上座 ネ=である エロンネ シヌ ヤン=上座の方へ寄りなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- erum 1
- エルㇺ 【名】矢の先の毒を入れるところ。 ay etupsi surku a=o uske a=ye katuhu erum, ermu anak cikoykip ne ruwe ne アイ エトゥㇷ゚シ スㇽク アオ ウㇱケ アイェ カトゥフ エルㇺ、 エㇾム アナㇰ チコイキㇷ゚ ネ ルウェ ネ 矢の先の毒を入れる所を言う言い方が エルㇺ で、 エㇾム (発音は エㇽム)《ネズミ》は獣(けもの)です。(W) {E: the place on the end of an arrow for poison.} (出典:田村、方言:沙流)
- esakekar
- エサケカㇻ 【他動】[e-sake-kar …で・酒・をつくる] …で酒をつくる。 {E: to make liquor from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esamkuy
- エサㇺクイ 【他動】[e-sam-kuy その一部分・(< …のそば)・を噛む] …を一部分食べる、 かじりかけにする。 esamkuy pe emkoho osura wa an エサㇺクイ ペ エㇺコホ オスラ ワ アン かじりかけの半分が捨ててある。(S) nep nukar yakka esamkuy kor patek an ネㇷ゚ ヌカㇻ ヤッカ エサㇺクイ コㇿ パテㇰ アン 彼は何を見てもすぐ口に入れてかじる。(S) {E: to eat a part of…; gnaw, nibble on…} (出典:田村、方言:沙流)
- esanniyo
- エサンニヨ 【他動】①(こうしたらこうなる、 それからどうなって…というふうに)考える、 …を考慮する、 …を心づもりしている、 …を見はからう。 nisatta Sar un k=arpa kusu ne na nep ka en=sere kuni esanniyo yan ニサッタ サルン カㇻパ クス ネ ナ ネㇷ゚ カ エイセレ クニ エサンニヨ ヤン 明日私は沙流へ行くから何か持たせるものを考えて(準備して)ください。(S) arki kuni k=ésanniyo no ekari ku=san kusu ne アㇻキ クニ ケサンニヨ ノ エカリ クサン クス ネ 彼らが来るのにちょうど行きあうように見はからって私は行きます。(S) wen cikuni/ne kotomno/esanniyo wa kusu/kor etoranne ウェン チクニ/ネ コトㇺノ/エサンニヨ ワ クス/コㇿ エトランネ [雅]よくない木であるように思ったために結婚する気になりませんでした。(Sユーカラ語り) ②…に勘定を払う。 a=esánniyo wa ek yak a=ye アエサンニヨ ワ エㇰ ヤカイェ 彼は働いたお金をもらってきたそうだ。 ☞sanniyo {E: ①to think about, consider, foresee… ②to pay off one's bill} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esanpesituri
- エサンペシトゥリ 【他動】[e-sanpe-situri …で・心臓(=心)・伸びる] …で気が晴れる、 …で気分がよくなる、 …で気持ちがいい。 toan ponmenoko pirka mokor ki wa an, esanpesituri nankor トアン ポンメノコ ピㇼカ モコㇿ キ ワ アン、 エサンペシトゥリ ナンコㇿ あの娘さんよく眠っている。 よっぽど気持ちがいいんでしょうねえ。(W) soy péka kú=iki wa asir réra ku=seru, níya húra ku=seru, síno k=ésanpesituri ソイ ペカ クイキ ワ アシンレラ クセル、 ニヤ フラ クセル、 シノ ケサンペシトゥリ 私は外にいて(外で何かをして、 外の仕事をして)新鮮な空気を吸い、 木の芽の匂いを吸い、 たいそう気持ちがよくなった。(S) a=ye wa a=esánpesituri アイェ ワ アエサンペシトゥリ 私はしゃべって気が晴れた。(S民話) {E: to feel good, light about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esaraninpa
- エサラニンパ 【他動】[e-sara-ninpa …と共に・現れる(?)- 引きずって行く](?) (次の文脈で) …しながら走って行く。 tan poro paraparak/a=esáraninpa タン ポロ パラパラㇰ/アエサラニンパ [雅]私はワアワアと大声で泣き叫びながら走って行った。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esikannatki 2
- エシカンナッキ 【他動】[e-sikannatki (そこ)で・回転する][雅](そこ)でグルグル回る。 i=enkasike/otu suy konna/ore suy konna/esikannatki イエンカシケ/オトゥ スイ コンナ/オレ スイ コンナ/エシカンナッキ [雅](天に帰るために大鳥になった私の夫は)私の上方で何回も何回もグルグル回った(旋回した)。(W神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esikarun
- エシカルン 【他動】…が恋しい、 …を思い出す、 …を覚えている。 ku=kor hekattar/[u]kesto an kor/ku=esikarun クコㇿ ヘカッタㇻ/[ウ]ケㇱト アン コㇿ/クエシカルン 私の子どもたちを私は毎日毎日思い出す。(S即興詩) ☆発音 すらすら話すときは通常 s と k の間の i の音が消えて eskarun エㇱカルン と発音される。 主語一人称単数形は k=eskarun ケㇱカルン。 この用例は歌であるために ku=esikarun クエシカルン と発音されている。 {E: to long for, recall, remember…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esikasike
- エシカシケ 【他動】…のことをしらばくれる、 (したこと)を知らないと言う(「はっきり『しなかった』と言わず、 小さい声で『わたしそんなことしらないよー』と言う」)。(S) iteki esikaske no an koraci ye イテキ エシカㇱケ ノ アン コラチ イェ 知らないと言わないで正直に言いなさい。(S) kotca esikasike コッチャ エシカシケ (人)のしたことを(その人をかばって)しなかったように言う。 ☆発音 しばしば s のあとの i が落ちて eskáske エㇱカㇱケ と言う。 {E: to pretend not to know something.} (出典:田村、方言:沙流)
- esiknak
- エシㇰナㇰ 【他動】[e-siknak …に関して・目が見えない] …が見えない、 …のことについて/…をするのに目が見えない。 kem ohownu wa en=kore, k=ésiknak na ケㇺ オホウヌ ワ エンコレ、 ケシㇰナㇰ ナ 針に糸を通してください、 私は見えないから。(S) {E: …cannot be seen.} (出典:田村、方言:沙流)
- esikte
- エシㇰテ 【複他動】[e-sik-te …で・満ちる・させる] …を…でいっぱいにする。 saranip or usa okay pe esikte wa kore サラニㇷ゚ オㇿ ウサ オカイ ペ エシㇰテ ワ コレ 手さげの中にいろいろなものをいっぱい入れてあげなさい。(S) amam saranip oro a=esíkte wa a=anú ro アマㇺ サラニㇷ゚ オロ アエシㇰテ ワ アアヌ ロ 米をかますにいっぱい入れておこう。(S) senriyopako pu a=esíkte wa an a p センリヨパコ プ アエシㇰテ ワ アナㇷ゚ 千両箱が倉にいっぱい入れてあったのだが。(W民話) {E: to fill something up with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esina
- エシナ 【他動】①(…のこと)を隠す、 …を秘密にする。 hunakoro un a=esína hawe? sekor yaynu=an kusu フナコロ ウン アエシナ ハウェ? セコㇿ ヤイヌアン クス 別に隠す必要はないわ、 と私は思ったので。(W民話) ② ☞ka(si) esina カ(シ) エシナ {E: to hide, conceal…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esinninu
- エシンニヌ 【他動】[esir-ninu ちょっと先に・縫う](?) 刺しゅうする所を先に縫って印しておく。 cikarkarpe esinninu kor an チカㇻカㇻペ エシンニヌ コラン (彼女は)礼服の刺しゅうの仮縫いをしている。(S) {E: to sew an outline of a design before embroidering.} (出典:田村、方言:沙流)
- esinot
- エシノッ 【他動】[e-sinot …で・遊ぶ] …で遊ぶ、 …をおもちゃにする(「ちょうす」)。 kikay esinot wa tun ne wa sinot kor oka キカイ エシノッ ワ トゥン ネ ワ シノッ コㇿ オカ 彼らは機械をいじって二人で遊んでいる。(W) esinot pe エシノッ ペ …のおもちゃ。 hekattar esinot pe ヘカッタㇻ エシノッ ペ 子どもたちのおもちゃ。 a=erámasu no oka a=esínot pe ka i=nukare yakka アエラマス ノ オカ アエシノッ ペ カ イヌカレ ヤッカ おもしろそうなおもちゃもいろいろ見せてくれたけれども。(S民話) {E: to play with…; make…into a toy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esipinpa
- エシピンパ 【他動】[複](単は esipine エシピネ)[e-sipinpa …で・衣類を身につける[複]](二つ以上の衣類)を身につける、 …で身支度する。 usa okaype esipinpa wa soyne ウサ オカイペ エシピンパ ワ ソイネ いろいろなものを身につけて支度して外出する。(S) {E: to put on clothes; get ready for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ésir
- エシㇼ 【副】さっき、 今朝。 ésir ek エシㇼ エㇰ さっき来た。(W) ésir kunneywa エシㇼ クンネイワ 今朝。(W) ésir tek エシッ テㇰ ついさっき、 ちょっと前に。(W) {E: this morning.} (出典:田村、方言:沙流)
- esirkociwe
- エシㇼコチウェ 【他動】[e-sirko-ciwe その頭(先)・強く・…を…に刺す]前からギュッと後ろへ押しつける。 en=esirkociwe no a humi an エネシㇼコチウェ ノ ア フミ アン (彼は)私の前からギュッと後ろへ押しつけて座っている。(S) {E: to push back with force from the front.} (出典:田村、方言:沙流)
- esirotatpa
- エシロタッパ 【他動】[e-sir-otatpa …に・地・…をぶっかける][雅](次の慣用表現で)…をぶっかける。 otu siwenpa/ore siwenpa/esirotatpa オトゥ シウェンパ/オレ シウェンパ/エシロタッパ [雅](姉は)何回も何回も叱りつけおこりつける言葉を言って。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esisuyatpa
- エシスヤッパ 【他動】[esisuy(e)-atpa …を腕で振る・急激に…する]…を腕全体で急激に振る。 esisuyatpa kor en=kore kuni ye a p un エシスヤッパ コㇿ エンコレ クニ イェ アプン (彼は)腕を大きく振りながら、 私にくれると言うことを言ったんだよ(「返してくれと言ったらふてくされてそのうち返してやろうと思っていたよ!とどなりつけて腕を後ろへフウッと急激に振って返してよこした」)。(S) ☞esisuye エシスイェ {E: to shake one's arms.} (出典:田村、方言:沙流)
- esittatososke
- エシッタトソㇱケ 【自動】[e-sir-ta-tosos(o)-ke その頭が・あたり・(?)・…を荒らす・(自動詞形成)]草原を分けて突き進む(人間でも熊でも)。 esittatososke kor hoyupu エシッタトソㇱケ コㇿ ホユプ 草原を分けて「めちゃくちゃ走る」 (S) {E: to push one's way through grasslands.} (出典:田村、方言:沙流)
- esiyewpaskumayar
- エシイェウパㇱクマヤㇻ 【他動】[e-si-e-upaskuma-yar …で・自分・について・語り伝える・させる] …で自分のことを語り伝えさせる。 néa Ayoro wano sipirasa kuni p yamnitay ne yakun, tapan pe póka a=esíyewpaskumayar kuni p ne ruwe ne na ネア アヨロ ワノ シピラサ クニㇷ゚ ヤㇺニタイ ネ ヤクン、 タパン ペ ポカ アエシイェウパㇱクマヤㇻ クニㇷ゚ ネ ルウェ ネ ナ そのアヨロから栗の木林が広がることになるなら(なるのだから)、 このことだけでも人に語り伝えてもらうべきことなのだよ。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esna
- エㇱナ 【自動】[擬音であろう]くしゃみする。 omkekar noyne esna kor an オㇺケカㇻ ノイネ エㇱナ コラン (彼は)かぜをひいたらしくくしゃみしている。(W) {E: to sneeze.} (出典:田村、方言:沙流)
- esokarkar
- エソカㇻカㇻ 【他動】[e-so-karkar …で・敷き物を敷いて整えた床(ゆか)・を飾る] …でゆか(をはじめ家の中)を飾る。 {E: to decorate a floor with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esouk
- エソウㇰ 【他動】[e-so-uk …で・借財・を受け取る](お金、 米、 反物、 宝器等のような借財となるようなもの)を借りる。 úsep sinep a=esóuk ro ウセㇷ゚ シネㇷ゚ アエソウㇰ ロ 反物一反借りよう。(S) ☆参考 etun エトゥン(使うために借りてその後で返すような普通の品物)を借りる。 sóuk ソウㇰ[自動]借財/借金をする。 soataykor ソアタイコㇿ[自動]借財/借金がある。 esoataykor エソアタイコㇿ[他動]…を借財として借りる。 esoukte エソウㇰテ[複他動](次項) {E: to borrow money, rice etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- esoypakar
- エソイパカㇻ 【他動】[e-soypa-kar その頭・…をえぐる・(他動詞化)](中相形で、 次のような慣用表現で) kanto kotor/ciesoypakar カント コトㇿ/チエソイパカㇻ (山が)天にとどくばかりに高くそびえている。(W神謡K) ☞cékantoor-soye チェカントオㇿソイェ (出典:田村、方言:沙流)
- etakasure
- エタカスレ 【副】[e-ta-kasu-re …で・(?)・過剰である・させる] 抜きん出て、 他(の人)よりよけいに。 tu kankitay oma kusu etakasure ramuan nankor トゥ カンキタイ オマ クス エタカスレ ラムアン ナンコㇿ 二つの頭頂がある(=つむじが二つある)から人より利口だろう。(W) etakasure kor rusuy エタカスレ コンルスイ 余分に欲しがる。(W) etakasure ponehe tanas エタカスレ ポネヘ タナㇱ 人より骨が高い(ほお骨がはっている)。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etamtarara
- エタㇺタララ 【他動】[e-tam-tarara …で・刀・…を上へ上げている](山刀)をふりあげている。 {E: to raise (a sword).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etanpaun
- エタンパウン 【副】[e-tan-pa-un その頭・この・川の…側・へ]川のこちら側へ。 okusne wa petkasu wa etanpaun ek kor an オクㇱネ ワ ペッカス ワ エタンパウン エㇰ コㇿ アン (彼は)「川向かい」(=川の向こう側)から歩いて川を渡ってこちら側へやって来ている。(S) ☆参考 [対]otanpaun オタンパウン 川のこちら側から。 okusne オクㇱネ 川の向こう側から。 {E: to the near bank of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- etapkokomo
- エタㇷ゚ココモ 【他動】[e-tap-ko-komo …で・肩・に・…を折り曲げる][雅]…を肩の前後にたらしてかつぐ。 iruska=an kor/pancikiri/a=etápkokomo イルㇱカアン コㇿ/パンチキリ/アエタㇷ゚ココモ [雅]私は腹を立てながらその後足をつかんで肩にかついだ。(Sユーカラ語り) ☞esitapkakokomo エシタㇷ゚カココモ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etara
- エタラ 【他動】…にささる。 noyporo op etara ノイポロ オㇷ゚ エタラ (彼の) ひたいに槍がささった。(S会話) kema etara yakun iyaykipte ケマ エタラ ヤクン イヤイキㇷ゚テ (針が)足にささったらあぶない。(W) {E: to stick into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etarka
- エタㇻカ 【副】やたらに、 むやみに、 うっかり(考えなしによくないことを)。 etarka nep ne yakka ukoparorarpa kor ora honihi arka yak ye エタㇻカ ネㇷ゚ ネ ヤッカ ウコパロラㇻパ コㇿ オラ ホニヒ アㇻカ ヤㇰ イェ 彼はやたらになんでも口に入れてこんどおなかが痛いと言う。(S) etarka iki ka somo ki, hawean ka somo ki エタㇻカ イキ カ ソモ キ、 ハウェアン カ ソモ キ (彼は)やたらなことをしもしない、 言いもしない。(S) {E: thoughtlessly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etemkunnere
- エテㇺクンネレ 【他動】[e-tem-kunne-re …で・腕・黒くなる・させる](?) …を(どこかへ行こうとしても)だいて押えようとする、 (酔っぱらいなど)の世話をやく。 etemkunnere kor an エテㇺクンネレ コㇿ アン (彼は酔っぱらった人の)世話をやいている。(S) {E: to look after…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eteseske
- エテセㇱケ 【自動(?)】[e-tes-es-ke その頭・(反(そ)ることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)](直訳すると)その先が反(そ)っている。(次の表現の中で)(唇が)厚くなる(?)。 pátoye eteseske パトイェ エテセㇱケ (渋いために)唇が厚くなったような感じがする。(S) iyohay, ku=patoye ka eteseske kane siratek イヨハイ、 クパトイェ カ エテセㇱケ カネ シラテㇰ まあ、 私の唇も厚くなったように渋い。(S) {E: for the lips to swell.} (出典:田村、方言:沙流)
- eteskar
- エテㇱカㇻ 【他動】…に(来るようにと)ことづてをやる、 …に注文する。 k=éteskar a korka nep ek ru ka isam ケテㇱカㇻ ア コㇿカ ネㇷ゚ エㇰ ル カ イサㇺ (何日においでよと便りを)ことづけてやったのに、 だれも(直訳すると何も)来ない。(S) tane tane a=o wa hoyuppa=an kuruma a=etéskar wa ek noyne háwas タネ タネ アオ ワ ホユッパアン クルマ アエテㇱカㇻ ワ エㇰ ノイネ ハワㇱ まもなく、 乗って走る車(ハイヤー)を頼んだので、 来るらしいということです。(W独話) {E: to order…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etok(o) oyki
- エトㇰ/エトコ オイキ 【連他動】[その先・にものごとをする] …の用意をする。 en=etoko oyki エネトコ オイキ 彼が私の用意をする。 etoko k=oyki エトコ コイキ 私が彼の用意をする。 {E: to prepare for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etoko yaykar
- エトコ ヤイカㇻ 【連他動】[etoko-yay-kar その先・自分を・つくる] すぐ先に起こる、 …の前兆である。 hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno sir-toyarekurok a p ora ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ 何の前兆でこんなふうにまっ暗になって。(W会話) ☆参考 etok yaykar エトㇰ ヤイカㇻ は未出。 {E: to happen immediately before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etoko(ho)
- エトコ(ホ) 【位名】[所](概は etok エトㇰ) ①…の先、 前。 etoko ta anak siyeye nukar kur ne a korka tane anak somo no an エトコ タ アナㇰ シイェイェ ヌカㇻ クㇽ ネ ア コㇿカ タネ アナㇰ ソモ ノ アン (彼は)以前には病気を見る人(=医者)だったけれど今はそれはやめている。(S) etoko un cup エトコ ウン チュㇷ゚ 前の月。 etoko un to エトコ ウン ト 前の日。 ②(河川)のいちばん奥、 水源地。 petetoko(ho) ペテトコ(ホ) その川すじ/その集落の川の水源地。 a=kor Sar kotan petetokoho アコㇿ サㇻ コタン ペテトコホ 私たちの沙流川流域集落の川の水源地。(W民話) nayetoko(ho) ナイェトコ(ホ) その沢すじ/その地域の沢の水源地。 yu etoko ユ エトコ 温泉の水源。 ruetoko/ruwetoko ルエトコ/ルウェトコ 進んで行く先。 {E: ①ahead of… ②the source of (a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etokoyki
- エトコイキ 【他動】…の用意をする、 (動詞のあとに置かれて)…する用意をする。 tanepo hecirasa etokoyki kor an emukkane nonno o タネポ ヘチラサ エトコイキ コラン エムッカネ ノンノ オ 初めて咲く用意をしつつある(=咲きそうになっている)つぼみがついている。(W) ☆参考 意味は etok oyki エトㇰ オイキ と同じ。 不定人称形は a=etókoyki アエトコイキ。 {E: to prepare for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etonracici
- エトンラチチ 【自動】[etor-racici 鼻汁・…をたれ下げる] 鼻をたらす。 {E: to drip snivel.} (出典:田村、方言:沙流)
- etonracici
- エトンラチチ 【etor-racici】 鼻たらし. (出典:萱野、方言:沙流)
- etonruyka
- エトンルイカ 【etor-ruyka】 鼻の橋:鼻が上唇から下唇へ渡ること. エトンルイカ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ アナㇰネ エトゥ オㇿ ワ オヘッケ エトㇿ パロホ イカ ワ ルイカ ネ アン ペ ア・イェ ㇷ゚ ネ=鼻の橋というものは鼻から出た鼻汁が口を越えて橋になったものをいうものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- etopse
- エトㇷ゚セ 【他動】[e-topse で・唾吐く] 口の中からペッと吐き出す。 kikir ku=seru, ku=rekuci osma a korka k=óhetu wa k=étopse wa isam キキㇼ クセル、 クレクチ オㇱマ ア コㇿカ コヘトゥ ワ ケトㇷ゚セ ワ イサㇺ 私は虫を吸い込んで、 のどに入ってしまったけれど咳払いして出してペッと吐き出してしまった。(S) {E: to spit out something (from the mouth).} (出典:田村、方言:沙流)
- etotcima
- エトッチマ 【名】[etor-cima 鼻汁・かさぶた] はなくそ。 ☆参考 鼻汁は etor エトㇿ。 {E: nasal dirt, snivel, snot.} (出典:田村、方言:沙流)
- etotcima
- エトッチマ 【etor-cima】 鼻糞. (出典:萱野、方言:沙流)
- etotcima
- エトッチマ §606.はなくそ(鼻糞・鼻屎)(2)etot-cima〔e-tót-či-ma エとッ・チマ〕[<etor(鼻汁)+cima(かさぶた、痂)]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etoypuneno
- エトイプネノ 【副】[e-toypu-ne-no その頭(が)・地面の上の山積み・になる・(副詞形成)]山盛りに。 etoypuneno kore エトイプネノ コレ 山盛りにして「やりなさい」(与えなさい)。(S) ☞toypu {E: in heaps.} (出典:田村、方言:沙流)
- etuhu
- エトゥフ 【名】[所](概は etu エトゥ) …の鼻、 …のくちばし。 etuhu kar エトゥフ カㇻ (1)鼻をふく。 e=etuhu kar! エエトゥフ カㇻ! 鼻をふきなさい。(S) (2)(女性が感謝のあいさつとして)鼻の下に右手の人差指を当ててそっと右へ引く仕草をする。(KSgビデオ会話) etuhu ri エトゥフ リ[その鼻・高い]高慢だ。 ☆参考 鼻をかむことは etori(hi) kar エトリ(ヒ) カㇻ。 ☆参考 女性が感謝のあいさつとして鼻の下に右手の人差指を当ててそっと右へ引く仕草は、 ワテケさん・サダモさんの言葉では etuhu kar エトゥフ カㇻ とは言わず raymik ライミㇰ。 {E: a nose, a beak of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etuk
- エトゥㇰ 【自動】[e-tuk その頭・突き出る] 頭/先が突き出る。 etuk ruwe ka isam, k=éenke wa eci=koré エトゥㇰ ルウェ カ イサㇺ、 ケエンケ ワ エチコレ (鉛筆の)先が出ていない、 私が削ってあげる。(W) cup etuk kor an チュㇷ゚ エトゥㇰ コラン 太陽が(森から)少し出てきた。(W)55夏-152 ☆参考 最後の例で、 出てしまって森から離れかけたときは hetuku kor an ヘトゥク コラン。(W) {E: to stick out; project.} (出典:田村、方言:沙流)
- etun 1
- エトゥン 【他動】…を借りる。 a=kor tennep a=kay wa arpa=an wa tutko rerko póka a=etún kusu ne na アコッ テンネㇷ゚ アカイ ワ アㇻパアン マ トゥッコ レㇾコ ポカ アエトゥン クス ネ ナ このかわいい赤ちゃんをおぶって行ってせめて二、 三日でもお借りしますから。(W民話) ☆参考 使うためにちょっと借りて後で返すようなものを借りることを言う。 erusa エルサ は、 そのようなものを貸すこと、 hosipire ホシピレ は返すことを言う。 ☆参考 esouk エソウㇰ (お金、 米など、 借財となるようなもの)を借りる。 {E: to borrow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etun 2
- エトゥン 【他動】[< etun 1] …を嫁にもらう、 …を妻にする。 pirka uske wa a=etún pe oraun ピㇼカ ウㇱケ ワ アエトゥン ペ オラウン いいところから嫁にもらいに来るのに。(S) pirka menoko etun híne síno katkemat hekote ピㇼカ メノコ エトゥン ヒネ シノ カッケマッ ヘコテ (彼は)美しい女性を妻に迎えて立派な奥さんと連れそった。(NK民話) hunna mat etun hike nep ka sak no mat etun pe ne wa ene iki hi an フンナ マッ エトゥン ヒケ ネㇷ゚ カ サㇰ ノ マッ エトゥン ペ ネ ワ エネ イキ ヒ アン だれが嫁をもらうのに結納の品も持って行かずに嫁をもらうやつがあるか。(NK民話) a=yupíhi etun wa i=kore rusuy pe ne yakun アユピヒ エトゥン ワ イコレ ルスイ ペ ネ ヤクン 兄が私に(彼女を)嫁にもらってくれたいのなら。(NK民話) nen ka ponmat etun wa ネン カ ポンマッ エトゥンマ だれか二人目の妻にして。(W民話) {E: to receive a bride from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etupe
- エトゥペ 【名】[etu-pe 鼻・汁] 鼻水。 ☆参考 鼻汁は etor エトㇿ。 {E: snivel; snot.} (出典:田村、方言:沙流)
- etupecikka
- エトゥペチッカ 【自動】[etupe-cikka 鼻水・をたらす] 鼻水をたらす。 ranma somo omke hike ka ene etupecikka kor patek an ランマ ソモ オㇺケ ヒケ カ エネ エトゥペチッカ コㇿ パテㇰ アン (あの子は)いつもかぜをひいていなくてもあのように鼻水をたらしてばかりいる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- etupuyke
- エトゥプイケ 【名】[所](概は etupuy エトゥプイ) …の鼻のあな。 “ahunporu sikopayar pe hemanta an?” “etupuyke”「アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン?」「エトゥプイケ」「死者の国の入口の洞穴にそっくりのものはなあに?」「鼻のあな」(なぞなぞ)。(W-S会話) {E: nostrils (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eturusi(hi)
- エトゥルシ(ヒ) 【名】[所](概は eturus エトゥルㇱ)…の鼻づら。 corpokke ta néa kameasi eturusihi sanke híne an siri iki チョㇿポッケ タ ネア カメアシ エトゥルシヒ サンケ ヒネ アン シリ イキ (倒木の)その下にそのばけもの熊が鼻づらを出しているのが見えた。(KK民話) {E: the muzzle of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etusmak
- エトゥㇱマㇰ 【他動】[e-tusmak …と・競争する] …より先回りする。 {E: to get ahead of…; arrive before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eun 1
- エウン 【他動】[e-un その頭・にある] (そこ)にある、 (そこ)に現れる。 án=an kotcake eun pekor yaynu=an kor アナン コッチャケ エウン ペコㇿ ヤイヌアンコㇿ (幼いときに別れた父母が)自分の目の前に現れるような気がして。(S民話) {E: to be (at, on)…; stick to…; to appear in front of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eun 2
- エウン 【後副】①(人や物、 場所)に向かって 、 …へ、 そこへ。 tanto apto as, e=mokor wa e=an noyne an pe eun k=ek タント アㇷ゚ト アㇱ、 エモコㇿ ワ エアン ノイネ アン ペ エウン ケㇰ 今日は雨降りだ、 あなたが寝ているようなところへ私は来た。(S) hápo eun he ku=ye, iyapo eun he ku=ye ciki pirka? ハポ エウン ヘ クイェ、 イヤポ エウン ヘ クイェ チキ ピㇼカ? かあさんに言おうか、 とうさんに言うほうがいいだろうか。(S) arorkisne eun c=uk híne アロㇿキシネ エウン チュㇰ ヒネ 私たちはこっそりそこから取って。 hunpe yan yak a=ye wa eun kotan eun utar uwehopunpa wa sap wa isam フンペ ヤン ヤカイェ ワ エウン コタン エウン ウタㇻ ウウェホプンパ ワ サㇷ゚ ワ イサㇺ くじらが浜に上がったと言うのでそこへ集落じゅうの人々が一人残らず行ってしまった。 ②(連体形に) kotan eun utar コタン エウン ウタㇻ 集落(村)の人々。 ③eun po (hene) エウン ポ (ヘネ) そのためなおいっそう、 かえって。 rurwakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水を上にかけてもかえってなお燃える。 kusuri ku=ku akus eun po hene wen クスリ クク アクㇱ エウン ポ ヘネ ウェン 薬を飲んだらかえってなお悪くなった。(S) {E: to face towards…; to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eun-eun
- エウンエウン/エウネウン 【他動】[e-un-eun その頭が・そこにある・(重複)](そこ)でもじもじしている。 apa or eun-eun アパ オㇿ エウンエウン 戸口のところで頭だけのぞかせて入るでもなく入らぬでもなく、 もじもじしている。(HC民話) {E: to be restless; hesitate to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eupiraspa
- エウピラㇱパ 【他動】[e-upiraspa …によって・皆で広がる]そうやって子孫をふやす。 …/kamuy menoko/ponmat ne e=kor/eupiraspa カムイ メノコ/ポンマッ ネ エコㇿ/エウピラㇱパ …/女神を第二の妻としてめとり、 そうやって子孫をふやしなさい。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eus
- エウㇱ 【他動】[e-us その頭・につく] 頭が…に届く、 …の上の方についている。(S) sine pon weysisam an híne síran pe ne hike, tu sapa eus wa シネ ポン ウェイシサㇺ アン ヒネ シラン ペ ネ ヒケ、 トゥ サパ エウㇱ ワ 一人の小さい貧乏和人がいたのだが、 彼には二つの頭が(体の上の方に)ついていて。(S民話) nis or eus kane poro ape a=ari híne ニソㇿ エウㇱ カネ ポロ アペ アアリ ヒネ 私は空にとどくほど大きな火をたいて。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewak
- エワㇰ 【他動】[e-wak …に・(?)](神が)…に住む。 ☆参考 神が住むことは erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 horari ホラリ [単]/horarpa ホラㇻパ[複]、 urokte ウロㇰテ、 oriwak オリワㇰ などとも言う。 oriwak オリワㇰ は動物が巣くうことにも言う。 人間が住むことは an アン [単]/oka アン/オカ[複]。 {E: to live in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewehopuni
- エウェホプニ [e-u-e-hopuni …に/で・互い・と一緒に・飛ぶ] ①(場所)を(ひと塊になって)飛んで行く。 nuy pas uwesinoye, huptay enka ewehopuni wa arpa ヌイ パㇱ ウウェシノイェ、 フㇷ゚タイ エンカ エウェホプニ ワ アㇻパ 山火事がたつまきみたいにグルグル回り、 トド松林の上を飛んでいく。(S) ②…を(巻き風)が巻き上げて行ってしまう/飛んで行く。 wentoyra wenmunira ewehopuni wa arpa wa isam ウェントイラ ウェンムニラ エウェホプニ ワ アㇻパ ワ イサㇺ (巻風が)ひどいごみやきたないごみを巻き上げて行ってしまう。(S) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci= )のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we ウェ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwehopuni/ewwehopuni エウウェホプニ の形が使われることが多いと予想される。 ☞hopuni ホプニ {E: ①to rush, dash out. ②for something to be blown away by the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- ewen
- エウェン 【他動】[e-wen …で・悪い] ①…で悪くなる、 (食べ物に)あたる、 損する。 amam e kor ewen アマㇺ エ コㇿ エウェン ご飯を食べるとよくない。(S) e wa suy ewen エ ワ スイ エウェン 食べたからまた悪くなった。(S) e wa ewen wa etupi エ ワ エウェン ワ エトゥピ 食べてあたったからもう食べない。(S) kú=ipe ewen humi ne noyne ku=honi arka クイペ エウェン フミ ネ ノイネ クホニ アㇻカ 私は食べ物にあたったらしくおなかが痛い。(S) a=ewén kuni a=ramú p somo a=ki p ne na アエウェン クニ アラムㇷ゚ ソモ アキㇷ゚ ネ ナ 損するようなことはするもんでない。(S) ewen kunine patek iki エウェン クニネ パテㇰ イキ 損するようなことばかりしている。(S) ②(動詞の後に置かれて)…しにくい。 …することがよくできない。 tópe esirkotuk kor níkap soske ewen トペ エシㇼコトゥㇰ コㇿ ニカㇷ゚ ソㇱケ エウェン 木の汁が出なくなって木の皮がくっつくと木の皮がむけにくくなる。(S) ci=nu ewen pe he un ci=ye チヌ エウェン ペ ヘ ウン チイェ 耳が遠いわけじゃないんだぞ(川下男と川上男の昔話で川上男が言う決まり文句の一つ)。 {E: ①for…to go bad; for…to be damaged. ②for…to be difficult to do…; cannot do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewenewen
- エウェネウェン 【他動】[ewen-ewen …がよくできない・(重複)] …を落ちついてきちんとしていない。 as póka ewenewen kor アㇱ ポカ エウェネウェン コㇿ 立つのもきちんと立っていないで。(W民話) {E: to be unable to do…well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eweraman
- エウェラマン 【他動】[e-u-e-raman …について・互い・と共に・わかる] …が皆/二人とも一致してわかる。 sinrit oruspe, kamuy oruspe, ney ta pakno sineatkino a=ewéraman kuni sekor ku=yaynu kor k=an シンリッ オルㇱペ、 カムイ オルㇱペ、 ネイ タ パㇰノ シネアッキノ アエウェラマン クニ セコㇿ クヤイヌ コㇿ カン 先祖のこと、 神のことが、 いつまでも混乱しないできちんと皆にわかるのだと私は思っている。(W会話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euweraman/ewweraman エウウェラマン の形が使われることが多いと予想される。 ☞eraman エラマン {E: to mutually know…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewesikaye
- エウェシカイェ 【他動】[e-u-e-si-kaye …で・互い・と共に・自分・を折る][雅](次のような慣用表現で) tu imeru kur/re imeru kur/cisekankotor/ewesikaye/semkoraci トゥ イメル クㇽ/レ イメル クㇽ/チセカンコトㇿ/エウェシカイェ/セㇺコラチ [雅]たくさんの光が天井に反射してキラキラときらめくようであった。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkokimatek
- エウコキマテㇰ 【他動】[e-uko-kimatek …のことを・一緒に・驚きあわてる](…に)みんなであわてる。 hńta eci=éwkokimatek pekor eci=hawéoka hawe an? フンタ エチエウコキマテㇰ ペコㇿ エチハウェオカ ハウェ アン? あなたたち何をあわてたみたいに大騒ぎしてるの? (S) {E: to all be surprised at…} (出典:田村、方言:沙流)
- ewkonumne
- エウコヌㇺネ 【他動】[e-u-ko-num-ne …のことで・互い・に・粒・である](?) …に目をつけて互いに相談する(?)。 kamuy oro wanopo a=ewkonumne p a=ne wa カムイ オロ ワノポ アエウコヌㇺネㇷ゚ アネ ワ 私は熊の神々からも目をつけられて互いに相談されているので。(HK民話) {E: to mutually consult over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkotumam
- エウコトゥマㇺ 【他動】[e-uko-tumam …で・一緒に・…をだいて寝る] …を二人でだいて寝る。 puyne án=an wa po hene i=omappa i=ewkotumam kor oka=an プイネ アナン ワ ポ ヘネ イオマッパ イエウコトゥマㇺ コㇿ オカアン 子どもは私一人だけだったのでなおいっそう両親にかわいがられ二人にだかれて寝て私たちは暮らしていた。(KK民話) {E: to sleep with…wrapped in one another's arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoyakamasi
- エウコヤカマシ 【他動】[e-uko-yakamasi …で・一緒に・[< 日本語]やかましい] …でさわぐ。 hemanta ewkoyakamasi kor oka hawe an? ヘマンタ エウコヤカマシ コロカ ハウェ アン? 何を言ってさわいでいるのか。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoysoytak
- エウコイソイタㇰ 【他動】[e-uko-isoytak …について・互いに・話をする] …について互いにいろいろと話を(おしゃべりを)し合う。 nep ka kamuy oruspe hene teeta aynu oruspe hene a=ewkoysoytak wa ネㇷ゚ カ カムイ オルㇱペ ヘネ テエタ アイヌ オルㇱペ ヘネ アエウコイソイタㇰ ワ 何か神のことでも昔のアイヌのことでもお互いにいろいろ話をし合って。(S会話) {E: to mutually discuss…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewonne
- エウオンネ 【自動】[e-wor-ne その頭(顔)・水の中・である] 顔を洗う。 k=éwonne ケウォンネ 私は顔を洗う。 ☆参考 手を洗うことは yaske ヤㇱケ または teke(he) huraye テケ(ヘ) フライェ、 そのほかのものを洗うことは huraye フライェ《…を洗う》を使って言う。 {E: to wash one's face.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewonne
- エウォンネ 【e-wor-ne】 顔を洗う. ホクレ ホプニ ワ エウォンネ.シㇼピㇼカ クス ユㇰカルㇱ コルウヌ(ク・オルウヌ) ウㇱケ ウン エチ・トゥラ ナ=さあ早く起きて顔を洗え,天気がいいしマイタケが生えているのを知っている所にお前を連れて行くから. (出典:萱野、方言:沙流)
- ewonne(-an)
- エウォンネ §175.顔を洗う;洗面する;洗顔する(2)ewonne(-an)〔e-wón-ne エうぉンネ〕[<e(顔)+wor(水)+ne(になる)>⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ewpaskuma
- エウパㇱクマ 【他動】[e-upaskuma …について・語り伝える] …を語り伝える、 …についてその起源やいわれやいきさつなどを教え伝える。 iresu sápo/i=ewpaskuma/somo ki p he an sekor/yaynu=an hike イレス サポ/イエウパㇱクマ/ソモ キㇷ゚ ヘ アン セコㇿ/ヤイヌアニケ [雅]育ての姉は私に教えてくれなかったのかと思うと。(Sユーカラ語り) {E: to tell, relate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewpusu
- エウプス 【他動】[e-u-pus-u その頭・互い・穂・(他動詞形成)]…を束ねる、 「とうきび」(=トウモロコシ)などを十本なり二十本なり束ねてくくる。(S) kími ewpusu wa horikasi racitkere キミ エウプス ワ ホリカシ ラチッケレ トウモロコシを束ねて上の方をしばって上からつるしなさい。(S) ☆参考 upusihi kar ウプシヒ カㇻ とも言う。 {E: to bunch (corn etc.) into clusters of ten or twenty.} (出典:田村、方言:沙流)
- ewrawketupa
- エウラウケトゥパ 【他動】[e-u-rawketupa …で・互い・の仕事をする] …をして一生けんめい働く。 {E: to work hard at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewrespa
- エウレㇱパ 【他動】[e-u-respa …で・互い・を育てる[複]] …で子どもを育てる。 ceppokoyki=an wa a=ma wa a=satsatke wa sirmata kor ne wa an pe ka a=ewrespa kor oka=an チェッポコイキアン マ アマ ワ アサッサッケ ワ シㇼマタ コㇿ ネ ワ アン ペ カ アエウレㇱパ コㇿ オカアン 私は魚とりして焼いて干しておき冬になるとそれも食べさせて子どもを育てていた。(W民話) {E: to raise children on, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewtekkar
- エウテッカㇻ 【他動】[e-útek-kar …で・…に使い走りをさせる・する](人)を使いにやる。 eci=otúwasi wa kusu eci=éwtekkar hawe ne na arpa wa en=kore エチオトゥワシ ワ クス エチエウテッカㇻ ハウェ ネ ナ アㇻパ ワ エンコレ あなたでなければならないと思ったのであなたに行ってもらうんだから行ってください。(S) {E: to have someone go somewhere for one.} (出典:田村、方言:沙流)
- ewtomus
- エウトムㇱ 【自動】[e-utomus その頭が・互いにつながる] ①つながり合わさる。 ru ewtomus hi ル エウトムシ 二本の道が合わさった所。 iteki ru ewtomus hi ta cisekar=an pe ne na イテキ ル エウトムシ タ チセカラン ペ ネ ナ 道の合わさった所に家を建てるものではないよ(「魔物でもちょっと立ち止まるものだという」)。(S) ②(刀などが)さやに入(ってい)る。 ewtomus wa an エウトムㇱ ワ アン (マキリ、 山刀、 刀が)さやに入っている。 {E: ①to be linked together. ②to be sheathed (ie sword).} (出典:田村、方言:沙流)
- eyam
- エヤㇺ 【他動】…を大切にする、 …を大切にしまう、 …を心にかける、 …を気づかう。 a=eyám アエヤㇺ …が気がかりである、 …があぶない。 a=ukóhoppa wa oka he an? iyaykipte, ape or un ka a=eyám, nay or un ka a=eyám アウコホッパ ワ オカ ヘ アン? イヤイキㇷ゚テ、 アペ オルン カ アエヤㇺ、 ナイ オルン カ アエヤㇺ 子どもたちばかりで留守に置かれているの? あぶないなあ、 火のそばもあぶない、 川のほうもあぶない。(S) {E: to treat…importantly; to keep…safe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyar
- エヤㇻ 【他動】[e-yar …を食べる・だれか不定の人にしてもらう] 人に食べさせる、 人に食べてもらう。 e=kor tópenpe sanke wa eyar エコㇿ トペンペ サンケ ワ エヤㇻ あなたの(つくった)お汁粉を出して食べていただきなさい。(S) a=kotánu epitta a=eyár ayne アコタヌ エピッタ アエヤㇻ アイネ (乾し肉や乾し魚を) 私の村中の人々に食べさせて(=与えて)いたがとうとう…。(W民話) {E: to feed someone something; have someone eat something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyay(e)rampokiwen
- エヤイェランポキウェン/エヤイランポキウェン 【他動】[e-yay-erampokiwen …について・自分を・憐れむ] …をいやだと思う、 …を残念に思う。 a=uníhi kasi péka ru kus wa, patek a=eyáyerampokiwen kor oka=an アウニヒ カシ ペカ ル クㇱ ワ、 パテㇰ アエヤイェランポキウェン コㇿ オカアン 私たちの家の上を道が通っていて、 私たちはそのことだけをいやだと思いながら暮らしていた。(W民話) {E: to think that…is bad, unpleasant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayekatuwen
- エヤイェカトゥウェン 【他動】[e-yay-e-katu-wen …のことで・自分・に・かっこう・悪い]…のことできまりが悪い。 ☆参考 yayekatuwen ヤイェカトゥウェン [自動]きまりがわるい。 ☆参考 ただ《はずかしい》は yaysitoma ヤイシトマ [自動]、 eyaysitoma エヤイシトマ[他動]。 ほかに、 yayíporosak ヤイポロサㇰ[自動]、 eyaynikorosma エヤイニコロㇱマ[他動]、 utcike ウッチケ[自動]など。 {E: to be ashamed of…; embarrassed by…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayeramu ka sitne
- エヤイェラム (カ) シッネ 【慣用句】[e-yay-e-ramu- ka sitne …で・自分・について・その心・苦しい] …で気持ちが悪い。 urkio=an wa a=eyáyeramu ka sitne kor hotke=an wa ウㇽキオアン マ アエヤイェラム カ シッネ コㇿ ホッケアン マ 私はシラミにたかられて気持ちが悪い思いをしながら寝ていた。(W民話) ☆参考 ka カ の入らない例は未出。 ☆参考 eyayramu ka sitne エヤイラム カ シッネ と同じか。 {E: to feel bad, awful, sick.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayerana-ranke
- エヤイェラナランケ 【他動】[e-yay-e-ra-na-ranke (そこ)で・自分・…で・下・の方へ・下ろす][雅]下に下りる。 epa=kor petpo/pet hontomo/a=eyáyerana/ranke kane エパコㇿ ペッポ/ペッ ホントモ/アエヤイェラナ/ランケ カネ [雅]わが川の中程のところで空から地面に下りて。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayetokoyki
- エヤイェトコイキ 【他動】[e-yay-etokoyki …について・自分を・したくする] …するための身じたくをする。 {E: to dress, equip oneself for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayeykataitak
- エヤイェイカタイタㇰ 【他動】[e-yay-e-i-ka-ta-itak …で・自分・について・もの・の上・で・話す](…の話)を断る。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy, orowano a=anú wa yáp=an ka korayniwkes wa a=eyáyeykataitak yakka i=kokor rusuy ayne… アキヤンネポホ イココン ルスイ、 オロワノ アアヌ ワ ヤパン カ コライニウケㇱ ワ アエヤイェイカタイタㇰ ヤッカ イココン ルスイ アイネ… 和人の殿様が私たちの上の息子をほしがった。 私たちは息子を置いて帰る気には到底なれなくて断ったのだが殿様はどうしてもほしいと言ってきかなくて…。(S民話) {E: to refuse, turn down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayhawkere
- エヤイハウケレ 【他動】[e-yay-hawke-re …で・自分・弱くなる・させる] …をかわいそうに思う。 isram ruwe okay pe a=uk ka eyayhawkere kus, pirka ruwe ne yak a=ye kor a=kohósipire イㇱラㇺ ルウェ オカイ ペ アウㇰ カ エヤイハウケレ クㇱ、 ピㇼカ ルウェ ネ ヤㇰ アイェ コㇿ アコホシピレ 彼らは貧しい人たちなので私はその品物を受け取るのもかわいそうな気がしたので、 結構ですと言ってそれを彼に返した。(HK民話) {E: to feel sorry, pity for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayirayke
- エヤイライケ 【他動】[e-yayirayke …について・感謝する] …を感謝する、 …についてお礼を言う。 c=ípere yakka eyayirayke ka somo ki チペレ ヤッカ エヤイライケ カ ソモ キ 食べさしてやったのに(=食事を/食べ物をあげたのに)ありがたいとも言わない。(S) ☆発音 早く話しているとき、 通常 y のあとの i は落ちて eyayrayke エヤイライケ と発音される。 {E: to be grateful for (to)…; thank someone for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykamuynere
- エヤイカムイネレ 【他動】[e-yay-kamuy-ne-re …で・自分を・神・になる・させる] …で立派な神になる。 i=okake ta eci=sínnurappa eci=i=nómi wa i=kore yak kamuy or ta a=eyáykamuynere kusu ne na イオカケ タ エチシンヌラッパ エチイノミ ワ イコレ ヤㇰ カムイ オッタ アエヤイカムイネレ クス ネ ナ 私の死後にあなたたちが先祖供養をし私をまつってくれれば私は神の国で立派な神になるのだから。(W民話) a=eyáykamuy/nére kor アエヤイカムイ/ネレ コㇿ それで私が天に昇って神になったら(a=eyáykamuynere アエヤイカムイネレ が韻文で二行に分けて発音されている)。(Sユーカラ語り) {E: to become a great god.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykarap
- エヤイカラㇷ゚ 【他動】[e-yay-karap …のことで・自分を・(?)]…のことで気の毒に思う、 申し訳なく思う。 núman somo k=ek a hi k=éyaykarap kusu tanto anak ku=tokapmokor ka somo ki no k=ek ヌマン ソモ ケㇰ ア ヒ ケヤイカラㇷ゚ クス タント アナㇰ クトカㇷ゚モコㇿ カ ソモ キ ノ ケㇰ 私は昨日来なかったことを気の毒に思うから今日は昼寝もしないで来た。(S) ☆参考 eyaypataraye エヤイパタライェ とも言う。 {E: to feel sorry for, about…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykatekar
- エヤイカテカㇻ 【他動】[e-yaykatekar …で・恋する] …を恋する、 …を恋しく思う。 a=kor pon menoko a=eyáykatekar kus cis patek a=ki アコㇿ ポン メノコ アエヤイカテカㇻ クㇱ チㇱ パテㇰ アキ あのいとしい若い女性が恋しくて私は泣いてばかりいた。(HC民話) ☞yaykatekar ヤイカテカㇻ {E: to love…; feel love for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykesupka-ewakewak
- エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 【他動】[e-yay-kesup-ka-ewakewak …で・自分・かかと・の上・をふんで歩く・(重複)](次の慣用表現で)(よい料理)をするために一生懸命あちこち足を運ぶ、 かけずりまわって(よい料理)をする(=eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ)。 pirka suke eyaykesupka-ewakewak ピㇼカ スケ エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 足軽くかけずりまわってよい料理をつくる。(W民話) ☆参考 同じことを妹のサダモさんはユーカラの中で、 eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ、 eyaykesupka ciwre kane エヤイケスㇷ゚カ チウレ カネ と言っている。 {E: to run about here and there in order to do something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykewehomsu
- エヤイケウェホㇺス 【他動】[e-yaykewehomsu で・あぶないところだった] …であぶないところだった(と思う)、 あやうく…の難を逃がれた(ことを思ってほっとする/恐ろしかったと思う)。 ☞yaykewehomsu ヤイケウェホㇺス、 kewe homsu ケウェ ホㇺス {E: for… to be dangerous.} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykewtumuwente
- エヤイケウトゥムウェンテ 【他動】[e-yay-kewtumu-wen-te …で・自分・の心・悪くなる・させる] …を悲しむ。 ☆参考 eyaykewtumwente エヤイケウトゥㇺウェンテ か。 {E: to feel sad about…; feel sorry for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykimatekka
- エヤイキマテッカ 【他動】[e-yaykimatekka …で・急ぎあわてる] …で急ぐ、 …であわてる。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 ほら、 服も裏返しに着てはくもの(スカート)も後ろ前にはいてるのよ。(S) ☞yaykimatekka ヤイキマテッカ、 kimatek キマテㇰ {E: to be in a hurry about…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykurpok-rameciw
- エヤイクㇽポㇰラメチウ 【他動】[e-yay-kurpok-ram-e-ciw …のことで・自分・の下・心・そこで・ささる]…のことをどうなるだろうかと心配して困っている。 e=eyaykurpok-rameciw kor e=an ruwe ne nankor エエヤイクㇽポㇰラメチウ コㇿ エアン ルウェ ネ ナンコㇿ (明日は裁判か税金か大変なことがあるから)あなたはどうなるかしらと思って困っているんでしょう。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- eyaynunuke
- エヤイヌヌケ 【他動】[e-yay-nunuke …で・自分・を好遇する(?)] …(するの)が「もったいない」=おそれ多い、 …するわけにはいかない。 …sekor kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu …セコㇿ カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス …と神が思ったことが地に落ちてしまうのはおそれ多いので。(W神謡語り) néa kupka páse kamuy eywanke p ne a p heru toykomunin ka eyaynunuke kusu ネア クㇷ゚カ パセ カムイ エイワンケㇷ゚ ネ アㇷ゚ ヘル トイコムニン カ エヤイヌヌケ クス そのくわ(鍬)は尊い神が使ったものだったので地に朽ち果てるのはおそれ多いから。(S言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaynusasi
- エヤイヌサシ 【他動】[e-yay-nusasi …で・自分・をなぐさめる]…で自らをなぐさめる、 …で気持ちがなぐさめられる。 e=ok kane wa patek e=an ayke kus mak ne hawe? nep ka ye ka ki, sinotcaki kor an, yak e=eyaynusasi na エオㇰ カネ ワ パテㇰ エアン アイケ クㇱ マㇰ ネ ハウェ? ネㇷ゚ カ イェ カ キ、 シノッチャキ コラン、 ヤㇰ エエヤイヌサシ ナ そんな悲しい顔ばかりしてたってだめなんだから、 何か言いなさい、 歌でも歌いなさい、 気持ちがなぐさめられるから。(S) ☞enusasire エヌサシレ {E: to console oneself over…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayomusu
- エヤヨムス 【他動】(eyayomsu エヤヨㇺス の誤りか?)しないでよかったなあと思う。 hunakta-epaːka somo kú=itura wa ene kú=iki hi an sekor ku=raman, poro k=éyayomusu フナㇰタエパーカ ソモ クイトゥラ ワ エネ クイキ ヒ アン セコㇿ クラマン、 ポロ ケヤヨムス (私は)いいあんばいに一緒に行かなくてこうしているのだと思ったらまあ行かなくてよかったなあと思った。(S) {E: to think that it would have been better not to have done…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayoteknure
- エヤヨテㇰヌレ 【他動】[e-yay-o-tek-nu-re …で・自分・の所で・手・持つ・させる] …を手に入れる。 nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! sekor yaynu kusu surku eyayoteknure híne ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! セコㇿ ヤイヌ クス スㇽク エヤヨテㇰヌレ ヒネ 彼はなんとかして(あいつを)殺してやりたいものだなあと思ったので毒を手に入れて。(S民話) {E: to get, buy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaypataraye
- エヤイパタライェ 【他動】…で気の毒に思う。 kú=itura wa ora ene ku=soykankari yakun mosma kur ka mokor ka eaykap, yaykata ka k=éyaypataraye aan クイトゥラ ワ オラ エネ クソイカンカリ ヤクン モㇱマ クㇽ カ モコㇿ カ エアイカㇷ゚、 ヤイカタ カ ケヤイパタライェ アアン もしあのとき私も一緒に行ってそしてこんなに何度もトイレに起きたとしたら、 ほかの人も眠れないし自分も気の毒な思いをするところだった。(S) {E: to feel sorry for…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayramkar
- エヤイラㇺカㇻ 【他動】[e-yay-ram-kar …で・自分・心・つくる] …したくてもできない/しないほうがいいと思うのでしない、 …するわけにもいかないので敢(あ)えてしない、 …をあきらめる。 nísapno cisesoy a=osma ka eyayramkar ニサㇷ゚ノ チセソイ アオㇱマ カ エヤイラㇺカㇻ (目指す家が見つかったけれど)すぐにサッと家の前まで行ってしまうのもためらわれて。(S民話) ponno ponno iruska yakka iruska ka eyayramkar ポンノ ポンノ イルㇱカ ヤッカ イルㇱカ カ エヤイラㇺカㇻ (彼は)ほんの少し不快だけれど怒るわけにもいかなくて。(W独話) a=onáha i=kokopan kor oraun arpa=an ka eyayramkar アオナハ イココパン コㇿ オラウン アㇻパアン カ エヤイラㇺカㇻ 私の父が私にだめだと言うので私は敢(あ)えて行くわけにいかずあきらめていた。(S民話) {E: to give up on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayramkes-mewpa
- エヤイラㇺケㇱメウパ 【他動】[複](単は未出)[e-yay-ram-kes-mewpa …について・自分・心・の末端・をはがす[複]] …のことを皆で一致して一心に思う。 néun póka ne ciki somo, a=kor mosir, a=kor Samor mosir ne ciki Aynu mosir ne ciki, kiki a=kar easkay ya, sekor an pe patek a=eyáyramkesmewpa ネウン ポカ ネ チキ ソモ、 アコㇿ モシㇼ、 アコㇿ サモㇿ モシン ネ チキ アイヌ モシン ネ チキ、 キキ アカㇻ エアㇱカイ ヤ、 セコラン ペ パテㇰ アエヤイラㇺケㇱメウパ なんとかして、 わが国、 和人の国(本州以南)もアイヌの国(北海道)も、 敵から守ることができないかということばかり皆で一心に思って。(S会話) ☆参考 同種の状況文脈で koyayramkes-mewe コヤイラㇺケㇱメウェ も出ている。 単数と複数の違いはあるが、 e-… と ko-… との違いは未詳。 また e- エ も ko- コ もつかない yayramkesmewe ヤイラㇺケㇱメウェ は未出。 {E: for everyone to be in mutual agreement over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayramnuyna
- エヤイラㇺヌイナ 【他動】[e-yay-ram-nuyna で・自分・かくす] …を葬る、 …を墓に埋める。 túsir or un a=aní wa a=eyáyramnuyna, ape a=ari kane wa トゥシロルン アアニ ワ アエヤイラㇺヌイナ、 アペ アアリ カネ ワ 墓へ持っていって葬りました、 火をたいて。(W) {E: to bury a dead body (in a grave.).} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayramsitne
- エヤイラㇺシッネ 【他動】[e-yay-ram-sitne …のことで・自分・心・苦しい] …で骨を折る、 …を一生懸命やる、 …がつらい(=eyayramusitne エヤイラムシッネ)。 ene k=éyayramsitne wa ku=kar a ku=kar a a p, sine to ne a=e wa isam ruwe? エネ ケヤイラㇺシッネ ワ クカラ クカラ アㇷ゚、 シネ ト ネ アエ ワ イサㇺ ルウェ? あんなに一生懸命に骨を折って骨を折ってつくったのに(私たちは)一日で食べてしまったの? (S) {E: to do…with all one's effort; have a hard time with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayrenka
- エヤイレンカ 【他動】[e-yay-renka …と一緒に・自分の・意向(を述べる)](?) …との再会を喜ぶ、 (会った人)にあいさつする。 e=poro wa earkinne eci=erámiskari, akusu ku=pisi akus eani ne aan, hńta kusu en=eyayrenka ka somo ki? エポロ ワ エアㇻキンネ エチエラミㇱカリ、 アクス クピシ アクㇱ エアニ ネ アアン、 フンタ クス エネヤイレンカ カ ソモ キ? あなたは大きくなったのですっかり見違えた。 そこで人に聞いたらあなただった。 どうして私に知らん顔していたの? (S) ☆参考 uweyayrenka ウウェヤイレンカ 互いに会った(喜びの)あいさつをかわす。 {E: to be joyed at meeting someone again.} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayrikikur-hopunpa
- エヤイリキクㇽホプンパ 【他動】[e-yay-riki-kur-hopunpa …で・自分・高く・(< 影/姿)・飛ぶ][雅](道の上)で体が空中に浮かび上がる。 kiroru tuyka/a=eyáyrikikur/hopunpa kane キロル トゥイカ/アエヤイリキクㇽ/ホプンパ カネ [雅]道の上で私の体がスーッと上へ上がって。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 似た文脈で eyayrikikur-punpa エヤイリキクㇽプンパ とも言っている。 (出典:田村、方言:沙流)
- eyayrikikur-punpa
- エヤイリキクㇽプンパ 【他動】[e-yay-riki-kur-punpa …に・自分・高く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅](空)に浮かび上がってのぼっていく。 ney ta pakno/sínis kotor/eyayrikikur/punpa korka ネイ タ パㇰノ/シニㇱ コトㇿ/エヤイリキクㇽ/プンパ コㇿカ [雅]どこまでも大空へ高々とのぼって行ったけれども。(Sユーカラ) ☆参考 似た文脈で eyayrikikur hopunpa エヤイリキクㇽ ホプンパ、 eyayrikikur kosnepuni エヤイリキクㇽ コㇱネプニ とも言っている。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayriko
- エヤイリコ 【他動】[e-yay-riko …で・自分を・上に上げる] …で(自分の生活が/状況が)よくなる。 imakakehe eyayriko uske okay pe ne na イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ (人生に浮き沈みはあっても)またあとでよくなるときもあるものだよ。(S) {E: for…to improve, get better.} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaysikenuyna
- エヤイシケヌイナ 【他動】[e-yay-sik-e-nuyna …のことを・自分の・目・で・隠す] …を見ないふりをする。 “en=eyaysikenuyna ruwe ne nankor”-“hempara ene ne hi an? somo eci=núkar wa ne” 「エネヤイシケヌイナ ルウェ ネ ナンコㇿ」 「ヘンパラ エネ ネ ヒ アン? ソモ エチヌカㇻ ワ ネ」 「あなた私を見て見ないふりをしていたんでしょう。」 「いつそんなことがあった? あなたを見なかったからよ。」 (S) {E: to pretend not to see…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayukaomare
- エヤユカオマレ 【他動】[e-yay-uka-omare …に関して・自分を・上へ上へと・置く](病気)がだんだんよくなる。 sóne eyayukaomare kuni p he an? ソネ エヤユカオマレ クニㇷ゚ ヘ アン? 本当になおるのだろうかなあ。(S) ☆参考 なおらないかもしれないほど重い病気は síːno páse yaynu/tasum ne noyne シーノ パセ ヤイヌ/タスㇺ ネ ノイネ《本当に重い病気らしい》と言う。(S) {E: for…to gradually improve.} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayye
- エヤイイェ 【他動】[e-yay-ye …について・自分・を言う] …を遠慮して断る(贈りものを遠慮して受け取らない等)。 potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun somo a=eyáyye no a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン ソモ アエヤイイェ ノ アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ 悪神払いをしたなら何か(お礼の品を)くれたら遠慮しないで受け取ればいいのに。(NK民話) {E: to reservedly decline, turn down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayyerap
- エヤイイェラㇷ゚ 【他動】…を悲しんで訴える、 (災難にあったこと、 苦労したこと、 悲しいこと)を人に話す。 ene ene a=ye hi eyayyerap a eyayyerap a kor an エネ エネ アイェ ヒ エヤイイェラパ エヤイイェラパ コラン 彼はいろいろ言われたことを悲しがって人に話している。(S) ☞yayyerap ヤイイェラㇷ゚ {E: to sadly complain, appeal to…} (出典:田村、方言:沙流)
- eykasuy
- エイカスイ 【他動】[e-i-kasuy …のことで・人・の手伝いをする] …(を)する手伝いをする。(しばしば動詞句のあとで助動詞的に使われる。) néa sísam nispa a=koyántone híne hekattar utar a=omáp kor a=respa eykasuy kor án=an ネア シサッㇺ ニㇱパ アコヤントネ ヒネ ヘカッタㇻ ウタㇻ アオマㇷ゚ コㇿ アレㇱパ エイカスイ コㇿ アナン 私はその和人のだんなの所に置いてもらって、 子どもたちをかわいがって育てるのを手伝って暮らしていた。(W民話) {E: to help someone to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eykaun
- エイカウン 【自動】[e-i-ka-un その頭が・人・の上・にある] 他よりまさる、 他より多い。 inanike eykaun ya eypokun ya? イナニケ エイカウン ヤ エイポクン ヤ? どちらが多いか少ないか。(S) X eykaun no amip kor X エイカウン ノ アミㇷ゚ コㇿ (彼は)Xより多く着物を持っている。(S) {E: to be greater, more (than).} (出典:田村、方言:沙流)
- eykaunno
- エイカウンノ 【副】[eykaun-no 他よりまさる・(副詞形成)] 他よりまさって、 優れて。 uwehosi an ápekor an a korka eykaunno iyotta pirka ウウェホシ アン アペコㇿ アナ コㇿカ エイカウンノ イヨッタ ピㇼカ 違ったようだったけれどかえってそのほうがいちばんよかった。(S) {E: to be better than.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eykemnu
- エイケㇺヌ 【他動】[e-i-kemnu …で・人・を気の毒に思う] …のことを気の毒に思う、 …のことがかわいそうでならない。 {E: to feel sorry, pity for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eykokisaro
- エイコキサロ 【他動】[e-ikokisaro で・病気にかかる](病気)にかかる、 (流行病)がうつる。 k=eykokisaro noyne hum as na, iteki en=or ta ahup yan ケイコキサロ ノイネ フマㇱ ナ、 イテキ エノッタ アフㇷ゚ ヤン (病気が)私にうつったらしいから私の家に入らないようにしなさい。(S) sonno páse oripak eykokisaro yak a=ye ソンノ パセ オリパㇰ エイコキサロ ヤカイェ (彼は)本当に重い伝染病に(天然痘に)かかったそうだ。(S) {E: to suffer from…; be infected with…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyku
- エイク 【他動】[e-iku …で・飲酒する]…で酒を飲む。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 彼は田畑もみんな売ってしまってそれでバクチをやり、 酒を飲み、 とうとう今はまるはだか(一文なし)だ。(S) {E: to drink liquor at, from…} (出典:田村、方言:沙流)
- eykusne
- エイクㇱネ 【副詞(?)】[e-ikus-ne その頭が・ものの向こう・である]そこから向こうへ。 toan uske wano eykusne anak mosma kur kor uske ne トアン ウㇱケ ワノ エイクㇱネ アナㇰ モㇱマ クㇽ コㇿ ウㇱケ ネ あそこから向こうはほかの人の場所だ。(S) {E: from there to over there.} (出典:田村、方言:沙流)
- eymek
- エイメㇰ 【他動】[e-imek …で・分配する] …を分配する、 …を配る。 sinpun eymek kor omanan シンプン エイメㇰ コㇿ オマナン 新聞を配って歩く(回る)。(S) ☞imek イメㇰ {E: to distribute…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eymekkarpa
- エイメッカㇻパ 【他動】[複](eymekkar エイメッカㇻ は単複の区別なし)…を(二人以上の人皆)に配る。 kamuy opitta néa usa sito usa sake a=emárattokor inaw ka a=eymekkarpa カムイ オピッタ ネア ウサ シト ウサ サケ アエマラットコㇿ イナウ カ アエイメッカㇻパ 私は神々全員にその団子だの酒だのをごちそうしてもてなしイナウ(木幣)も皆に配った。(W民話) {E: to hand out, distribute…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eymuymu
- エイムイム 【他動】[e-imu-imu …で・イムをする・(重複)] …でイムをする。 toysas apa pok ta an wa an wa earkinne k=éramutuy wa k=eymuymu トイサㇱ アパ ポㇰ タ アン ワ アン ワ エアㇻキンネ ケラムトゥイ ワ ケイムイム 土ヒルが戸口の下にいたので私はとてもびっくりしてアパポポポと言った。(S) ☞imu イム {E: to hate, abhor…} (出典:田村、方言:沙流)
- eynonnoitak
- エイノンノイタㇰ 【他動】[e-inonnoitak …について・祈る] …のことを祈る。 nísapno ray wa turse ruwe ne híne orowano néun a=epótara néun a=eynonnoitak kotan epitta oka nispa uwekarpa wa a=eynonnoitak kasi a=kik yakka a=niwkes híne ニサㇷ゚ノ ライ ワ トゥㇽセ ルウェ ネ ヒネ オロワノ ネウン アエポタラ ネウン アエイノンノイタㇰ コタネピッタ オカ ニㇱパ ウウェカㇻパ ワ アエイノンノイタㇰ カシ アキㇰ ヤッカ アニウケㇱ ヒネ (私の一人娘が)突然死んで倒れて、 それからどんなにまじないをし、 どんなに祈り、 村じゅうの長者方が集まって娘のために祈っても(生き返らせるために)たたいても、 生き返らせることができなくて。(W民話) {E: to pray for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eynupitara
- エイヌピタラ 【他動】…をじゃまにする。 a=konúkosne kur ek kor a=eynupitara アコヌコㇱネ クㇽ エㇰ コㇿ アエイヌピタラ 憎んでいる人が来ると(いつも遊びに来ていやだなあ、 早く行けばいいのにと)じゃまにする。 mosma mise oro wa a=eynupitara mise モㇱマ ミセ オロ ワ アエイヌピタラ ミセ 他の店からじゃまにされている店。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- eyoko
- エヨコ 【他動】[e-yoko …に関して・待ちかまえる]…を待ち伏せする、 (獲物)を来たらとろうと待ちかまえる。 kamuy san kuni ramu wa eyoko wa an カムイ サン クニ ラム ワ エヨコ ワ アン 熊が来ると思って待ちかまえている。 ☞yoko ヨコ {E: to wait around for game, hunt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyomne
- エヨㇺネ 【他動】こりる。 ukuran arki yan sekor ku=hawean a korka kú=isam, híne a=eyómne hawe? ウクラン アㇻキ ヤン セコㇿ クハウェアン ア コㇿカ クイサㇺ、 ヒネ アエヨㇺネ ハウェ? ゆうべおいでなさいと私は言ったけれど私はいませんでした、 それであなたはこりなさったのですか。(S) {E: to learn a lesson from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyonnuppa
- エヨンヌッパ 【他動】[e-iyonnuppa …のことを・告げ口する](人)のことを告げ口する。 os iwak=an pe ne kusu i=etok un i=eyonnuppa hawe as kor an オㇱ イワカン ペ ネ クス イエトクン イエヨンヌッパ ハウェ アㇱ コラン (兄が帰ってから)そのあとから私が帰ったので、 私が家に入らないうちに家の中から兄が私のことを告げ口している声がしていた。(KH民話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 yon)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には eiyonnuppa/eyyonnuppa エイヨンヌッパ の形が使われることが多い。 {E: to inform on…over, about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eypottumma
- エイポットゥンマ 【接頭+名+位名+格助】[e-ipor-tum-wa …で・顔つき・の中・から][雅](次項以下のような慣用句で) …の顔つきから、 その顔つきからして…。 (出典:田村、方言:沙流)
- eypottumma kosinna
- エイポットゥンマ コシンナ 【慣用句】[e-ipor-tum-wa ko-sinna …で・顔つき・の中・から・(雅語で叙述を導く)…が・違う][雅]…で顔つきからして違っている。 kamuy ne kusu/kamuy ipor/eypottumma/kosinna kane カムイ ネ クス/カムイ イポㇿ/エイポットゥンマ/コシンナ カネ [雅]神だから神の顔つきが人間の顔とは違っている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eypottumma kurkus
- エイポットゥンマ クㇽクㇱ 【慣用句】[e-ipor-tum-wa kur-kus …が・顔色・の中・から・影/姿(が)・…を通る][雅](次のような慣用表現で)…が顔色に現れる。 iruska ipor/a=eypottumma/kurkus kane イルㇱカ イポロ/アエイポットゥンマ/クㇽクㇱ カネ [雅]怒りの色が私の顔に現れていた。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eypottumma sinna
- エイポットゥンマ シンナ 【慣用句】[e-ipor-tum-wa sinna …で・顔つき・の中・から・違う][雅] …で顔つきからして違っている。 tono ka utarpake eypottumma sinna kane トノ カ ウタㇻパケ エイポットゥンマ シンナ カネ おさむらいの中でもいちばん上の方、 それで顔つきからして普通とは違って勇者の顔つきをしている。(S民話) ☆参考 同じことを言うのにユーカラを歌っている中では eypottumma/kosinna kane エイポットゥンマ/コシンナ カネ と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eytak-eciw
- エイタㇰエチウ 【他動】[e-itak-e-ciw …に・言葉・で・刺す](神)に祈りを捧げ頼み事をする。 {E: to pray to a god for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eytasa
- エイタサ 【副】①あまり…する、 とても、 極度に。 eytasa poronno ne, na ponno kar エイタサ ポロンノ ネ、 ナ ポンノ カㇻ あまりたくさんだ、 もっと少なめにつくりなさい。(S) eytasa takne amip mi wa iiyomapka エイタサ タㇰネ アミㇷ゚ ミ ワ イイヨマㇷ゚カ とても短い服を着ていてほんとにかわいらしい。(W) ②(否定で)あまり…しない。 eytasa somo sir-sések エイタサ ソモ シㇼセセㇰ あまり暑くない。(W) iteki eytasa cis イテキ エイタサ チㇱ そんなに泣くのはやめなさい。(KM) {E: over…; too…; too much…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eywanke
- エイワンケ 【他動】(もの)を使う。 ipe=an kor pisno a=eywanke p イペアン コㇿ ピㇱノ アエイワンケㇷ゚ 私たちが食事するたびごとに使うもの(箸)。(W) páse kamuy eywanke p パセ カムイ エイワンケㇷ゚ 尊い神が使ったもの。(S言い伝え) ☆参考 útek ウテㇰ (使い走りの使用人として)(人)を使う。 {E: to use…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- haciko
- ハチコ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(3)haciko〔ha-čí-ko ハちコ〕⦅S.⦆小さい;幼い。〜utah cis-ahci te okay-ahci;sikihi ka okore〜pahno cis okay-ahci⦅ウソロ⦆「幼い子どもたちが泣いていた;その日も皆小さくなるほど泣いていた」。〜-an orano may-nehpo sinne i-ko-yaykara a an-acaha itaki ahkari an-ki ka an-kowakusu⦅ウソロ⦆「私の幼い頃から女の子のように私を可愛がってくれた私の叔父の言うことにそむくわけには参らぬ」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- hácir
- ハチㇼ 【自動】落ちる、 ころぶ。 ikiya e=hacir na! イキヤ エハチンナ! ころばないようにね。(S) ☆参考 hokus ホクㇱ 木や家などが倒れる。 horak ホラㇰ 家などが崩壊する。 turse トゥㇽセ 急激に墜落/転倒する。 ran ラン 下降する(おりる、 落ちる、 降る)。 {E: to drop; fall down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hácire
- ハチレ 【他動】[自動使役][hacir-e 落ちる/ころぶ・させる]…を落とす、 …をころばす。 áponko an icen ku=kor pirka santoku or oma wa ku=hacire wa isam wa k=oskur アポンコ アン イチェン クコㇿ ピㇼカ サントク オㇿ オマ ワ クハチレ ワ イサㇺ マ コㇱクㇽ たいした額の(=たくさんの額の)お金を私の上等の財布に入ったまま落としてしまって残念だ。(S) {E: to drop, to make…fall; knock down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hámu iki
- ハム イキ 【自動】[ねんね・する][幼] ねんねする。 huna hámu iki フナ ハム イキ ねんねしなさい。(S子守歌) ☆参考 人称形の例はない。 {E: baby talk for go to sleep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hámuki
- ハムキ 【自動】[hamu-ki ねんね・をする][幼] ねんねする。(眠ることを表す幼児語。 二、 三歳の幼児に言う言葉。 居眠りしている子どもをだいて行きながら、 子守歌の中で、 等)。 hámuki hani! ハムキ ハニ! おねんねしなさいよ。(S) huna hámuki フナ ハムキ ねんねしなさい。(=huna hamu iki フナ ハム イキ) (S子守歌) hamuki wa ne yak/iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na ハムキ ワ ネ ヤㇰ/イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ ねんねすればゆりかごの上に神がおりるよ。(S子守歌) ☆参考 人称形にはならないらしい。 最後の用例で、 mokor モコㇿ を使えば e=mokor エモコㇿ と人称形になるところだが、 hamuki ハムキ は e= エ がつかずそのままの形で出ている。 ☆参考 大人の言葉では mokor モコㇿ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hanasi
- ハナシ 【名】[日本語] 話。(次のような対句の中で) pirka hanasi/pirka isoytak/ku=ki ciki ピㇼカ ハナシ/ピㇼカ イソイタㇰ/クキ チキ よい話、 すてきな話を私がしたなら。 K即興歌 ☆参考 アイヌ語と日本語との同義の語を使っての対句である。 {E: a talk; a tale; a story.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hancaha
- ハンチャハ 【名】[所](概は hanca ハンチャ)…でつくった半てん。 tapanpe hancaha ku-kar rusuy korka sirpok ne p isam タパンペ ハンチャハ クカン ルスイ コㇿカ シㇼポㇰ ネㇷ゚ イサㇺ これ(この布地)で半てんをつくりたいけれど裏地がない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- hani
- ハニ 【終助】(…しなさい)よ、 ね、 (…するから)ね。(命令文や、 言外に要求を含んだ na ナ《…する/したから(…せよ)》に終わる文の後に置かれて、 親しみ深くやさしい言い聞かせを示す。 同輩や目下、 子どもや弱い人に対して親愛感やいつくしみやいたわりを込めて話す中で使われる。) iteki cis no mokor hani! イテキ チㇱ ノ モコㇿ ハニ! 泣かないで眠りなさいよ/ね。 uwenewsar yan hani! ウウェネウサㇻ ヤナニー! 二人で楽しく語り合いなさいね。(W会話) hoskino eci=rékreku kusu ne na hani! ホㇱキノ エチレㇰレク クス ネ ナ ハニ! まず私があなたになぞなぞの問題を出すからね。(S会話) iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! ネコのなき声をしてはだめだよ。(S民話) ☆発音 h はしばしば弱まり、 アニ のように聞こえることがある。 速く話しているとき、 子音に続くときは落ちることが多く、 特に n のあとではたいてい落ちて、 …nani! …ナニ! のように発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hanketuri
- ハンケトゥリ 【他動】[hanke-turi 近い・伸ばす](次のような慣用的言い回しの中で)(刀)を近くにかざす。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス 私は私の太刀つくりの山刀を遠くにかざし近くにかざして悪神を払う踏舞をしながら危なかったことの見舞いを言った。(HK民話) (男子の踊りの所作の一つで、 低い声をふるわせて歌いながら、 刀を右手に、 切っ先を上にまっすぐ立ててかざし、 腕を伸ばしたり縮めたりする。 悪神を払う所作だと言われている。) {E: to hold up… over one's head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hap
- ハㇷ゚ 【間投】(二度くり返して)hap hap! ハㇷ゚ ハㇷ゚! ああ上手だ、 ああよかった。(歌が終わったときに、 ほめる声として、 拍手の代わりのように使われている。)(=haphap ハㇷ゚ハㇷ゚) {E: words of praise: equivalent to bravo.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hapapke
- ハパㇷ゚ケ 【自動】[hap-ap-ke (擬態の語根)・重複・(自動詞形成)](はれが)ひく。 húpo a korka hapapke フポ ア コㇿカ ハパㇷ゚ケ はれ物ができたがひいてきた。(S) {E: for swelling to go down, heal.} (出典:田村、方言:沙流)
- hápo
- ハポ 【名】①おかあさん(母を表すいちばん普通の日常語。 第三者としての言及にも呼びかけにも使われる)。 ku=kor hápo クコㇿ ハポ 私の母。 hápo! ハポ! おかあさん!(呼びかけ。 遠くにいる母を呼ぶにはハポーとポを高く、 長く伸ばして言う。) ②[慣用句] hápo kor ハポ コㇿ 母方の。 hápo kor húci ハポ コㇿ フチ 母方の祖母(=母の母)。(S) ☆対語 míci ミチ 父(沙流中流以上)、 iyapo イヤポ 父(沙流下流、 鵡川)。 ☆参考 unu ウヌ 母親。 totto トット おかあちゃん。 {E: ①mother. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- haprap
- ハㇷ゚ラㇷ゚ 【名】[hap-rap 葉・落ちる][古](月の名)8月。 rupne níham heracici kusu a=ye hi haprap ルㇷ゚ネ ニハㇺ ヘラチチ クス アイェ ヒ ハㇷ゚ラㇷ゚ 大きい木の葉がたれ下がっているために言うのがハプラプ。(W) ☆参考 ワテケさんは hap ハㇷ゚ を hamuhu ハムフ《葉》だと言い、 rap ラㇷ゚ を rapapse ラパㇷ゚セ《ハラハラと落ちる》で、 もう落ちるばかりのことだと説明していた。 本当に葉が散る9月は níhorak ニホラㇰ と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- haruan
- ハルアン 【完動】[haru-an 食物の収穫・がある] 豊作である。 rep ta a=kor mosir anakne haruan yak a=ye レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ アナㇰネ ハルアン ヤカイェ 内地(本州およびそれ以南)は豊作だそうだ。 {E: to have a plentiful, good harvest.} (出典:田村、方言:沙流)
- hasami
- ハサミ 【名】[日本語] はさみ。 {E: scissors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hásare
- ハサレ 【他動】[hasa-re 口をあける・させる、 (口)をあける] …の口をあける、 (口)をあける。 e=mimaki ku=nukar kusu ne na e=paro hásare! エミマキ クヌカㇻ クス ネ ナ エパロ ハサレ! 歯を見てあげるから口をあけなさい。 “pukuru paro hásare!” “ku=hasare na, omare wa en=kore!” 「プクル パロ ハサレ!」「クハサレ ナ、 オマレ ワ エンコレ!」 「袋の口をあけなさい。」「口をあけるから入れてください。」 (S) {E: to open the mouth of…} (出典:田村、方言:沙流)
- hatata
- ハタタ 【名】[幼] おべべ(「ぽっぽ」) (着物を意味する幼児語)。(S) nonno hatata hok wa en=kore! ノンノ ハタタ ホㇰ ワ エンコレ 赤い「ぽっぽ」(=おべべ)買ってちょうだい。(S) {E: baby talk for clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
- haw 2
- ハウ 【名】落としばなし。 「uwepeker ウウェペケㇾ と違う。 yúkar ユカㇻ に近いほう。 しかし tumi トゥミ (戦い)もなく、 おとなしく終わる。 ふしをつけて歌わず、 ふしなしで語る。」 (S)(どの地方の口承文学を言っているのか不明。) {E: a story with a comic ending.} (出典:田村、方言:沙流)
- háwas
- ハワㇱ 【完動】[haw-as 声・する](=haw as ハウ アㇱ) 声がする、 言っているのが聞こえる。 …sekor háwas …セコㇿ ハワㇱ …と言っているのが聞こえる。 neppo ciraman ki ta háwas a ネッポ チラマン キ タ ハワサ 何と思いがけないことを言うんだろうねえ。 inunukeas ki ta hawas a イヌヌケアㇱ キ タ ハワサ かわいそうな話だなあ。(W) {E: the sounding of a voice, rumor, cry, etc. is heard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawean
- ハウェアン 【自動】[単](複は haweoka ハウェオカ)[hawe-an 声・ある](一人が)(…と)言う。 sekor hawean セコㇿ ハウェアン …と言う/言った。 ene hawean hi エネ ハウェアニ 次のように言った。 mak hawean マㇰ ハウェアン どう言う/何と言う。 ☆参考 「…と言う」「…のように言う」など、 内容のあることがらを言うという場合に使われる。 ☆参考 itak イタㇰ [自動]ものを言う、 しゃべる、 言葉を発する。 ye イェ [他動]…を言う、 …に言う。 {E: to say…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- haweoka
- ハウェオカ 【自動】[複](単は hawean ハウェアン)[hawe-oka その声・ある[複]](二人以上が)言う。 ene haweoka hi エネ ハウェオカ ヒ 次のように言った。 sekor haweoka セコㇿ ハウェオカ …と言う(言った)。 mak haweoka マㇰ ハウェオカ どう言う、 何と言う。 {E: to say.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawsak
- ハウサㇰ 【自動】[haw-sak 声・を持たない] だまる、 声をたてない。 ekimatek wa hawsak kor an エキマテㇰ ワ ハウサㇰ コラン (この子は)びっくりして声も出ない。(W) ☆対語 hawkor ハウコㇿ。 ☆参考 mosmano an モㇱマノ アン だまっている。 {E: to be silent; not speak.} (出典:田村、方言:沙流)
- hayoksaknopo
- ハヨㇰサㇰノポ 【副】[hayok-sak-no-po よろい(武装する)・を持たない・(副詞形成)・(指小辞)][雅]「よろいをつけずに」(武装せずに)。 kamuy rametok/a=paskuma kus ne kor/hayoksaknopo/somo an kuni p/upaskuma ne kus カムイ ラメトㇰ/アパㇱクマ クㇱ ネ コㇿ/ハヨㇰサㇰノポ/ソモ アン クニㇷ゚/ウパㇱクマ ネ クㇱ [雅]神のような勇者に先祖の話をして聞かせようとするときにはよろいをつけないで(武装しないで)話し伝えるものではありませんから。(Sユーカラ) ☆参考 サダモさんによれば、 そういうときにはいつ切りかかられてもいいようによろいをつけるのだとのこと。 しかしこの女神は、 六枚の小袖を着て帯をしめ、 六枚の小袖を羽織り、 玉飾りを首にかけ耳環を耳につけ(つまり天に昇る身支度の正装をし)、 ねじれ木の杖の上にあごをのせてから、 このように言い、 そして「だからよろいをつけた」と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hecirasa
- ヘチラサ 【自動】[単](複は heciraspa ヘチラㇱパ)[he-cirasa 頭・を開く(?)](花が)開く。 nonno hecirasa ノンノ ヘチラサ 花が開く、 花が咲く。 ☆参考 pirasa ピラサ …を開く、 広げる。 {E: for flowers to open, bloom.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heciraspa
- ヘチラㇱパ 【自動】[複](単は hecirasa ヘチラサ)(二つ以上の)花が咲く。 {E: for flowers to bloom, blossom.(pl.)} (出典:田村、方言:沙流)
- hekaci
- ヘカチ 【名】少年(四、 五歳から十四、 五歳まで、 一応ものがわかり、 自分の世界を持って子どもとして独立の人格を持った者としての男の子、 中学生くらいが中心、 しかし matkaci マッカチ《女の子》に対して用いられるときは赤ん坊を指すこともある)。 ☆対語 matkaci マッカチ 少女。 ☆参考 hekattar ヘカッタㇻ 子どもたち。 {E: a youth; a young boy. (from age 4 or 5 to 14 or 15).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hekomo
- ヘコモ 【自動】[he-komo 頭・を折り曲げる] もどる。 hekomo wa ek kor an ヘコモ ワ エㇰ コラン もどって来た。(S) {E: to return; come back.} (出典:田村、方言:沙流)
- hem
- ヘㇺ 【副助】…もまた。 káni hem ku=ye カニ ヘㇺ クイェ 私も言う。(W会話) sókar hem ki munnuwe hem ki ソカㇻ ヘㇺ キ ムンヌウェ ヘㇺ キ ござも敷き掃き掃除もした。 hem tasum hem siyeye ki ヘㇺ タスㇺ ヘㇺ シイェイェ キ [慣用句]病気やらわずらいやらをした(=くり返し病気になった)(身の上話型の民話の終りのほうで、 死んで神の国に行くときが近づいたことを言うときの常套句)。 taanpe hem toaníke hem en=kore タアンペ ヘㇺ トアニケ ヘㇺ エンコレ これもあれもください。(S) okkayo hem menoko hem porono oka オッカヨ ヘㇺ メノコ ヘㇺ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) ☆参考 ka カ[副助]も《も》と訳せるが、 ka カ は「さらにその上に…も」というニュアンスを含み、 hem ヘㇺ は「他のことがらと共に…もまた」というニュアンスを含む。 最後の用例などは、 ka カ も hem ヘㇺ もどちらも使える。 {E: also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hemespa
- ヘメㇱパ 【自動】[複](単は hemesu ヘメス)(魚が川上へ)上る、 (人が台か何かの上へ)上がる、 (人が山を)登る。 cep hemespa チェㇷ゚ ヘメㇱパ 魚(鮭)が川を上る。 konkane cikappo ni hontom pakno rap hemespa kor oka コンカネ チカッポ ニ ホントㇺ パㇰノ ラㇷ゚ ヘメㇱパ コㇿ オカ 黄金の小鳥が木の中ほどまで下りたり上がったりしていた。(KC民話) nupuri turasi hemespa ヌプリ トゥラシ ヘメㇱパ 山を登る。 ☆参考 人が川をさかのぼるのは pet turasi paye ペッ トゥラシ パイェ [複]。 ☞hemesu ヘメス {E: to go upstream; climb (a mountain.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hemespapa
- ヘメㇱパパ 【自動】[複複](単は hemesu ヘメス)(たくさんの魚/大勢の人が皆)(川上へ/上へ/山へ)上る/上がる/登る。 kínup okes ta káne cise poro cise an uskehe ta hemespapa híne キヌㇷ゚ オケㇱ タ カネ チセ ポロ チセ アン ウㇱケヘ タ ヘメㇱパパ ヒネ (彼らは)カヤ原のはずれに金(かね)の大きな家があるところに(山道を)登って行って。(KC民話) {E: to go upstream; go up; climb. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hemesu
- ヘメス 【自動】[単](複は hemespa ヘメㇱパ)[he-mesu 頭・そぐ](魚が川上へ)上る、 (人が高い所へ)上がる、 (人が山に)登る。 suy or a=omáre yakun hemesu póka a=eáykap uske スヨㇿ アオマレ ヤクン ヘメス ポカ アエアイカㇷ゚ ウㇱケ …穴に入れられたら上がることもできないようなところ。(W民話) nupuri turasi hemesu=an ヌプリ トゥラシ ヘメスアン 私は山を登って行った。(W民話) ☆参考 自動詞であることに注意。 山や川は目的語にはならない。 ☆参考 人が川をさかのぼることは pet turasi arpa ペッ トゥラシ アㇻパ [単]と言い、 hemesu ヘメス とは言わない。 ☆参考 空中を上昇するのは rikin リキン、 川から岸に上がるのは yan ヤン ☆対語 san サン 山側(川上の方)から海側(川下の方)へ出る/下る/移動する。 ran ラン 山など(高い所)から低い所へ下りる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hempakpe
- ヘンパㇰペ 【名】[hempak-pe いくつの・もの] いくつ、 何個。 hempakpe ka ヘンパㇰペ カ いくつか。 hempakpe ka kor wa arpa ヘㇺパㇰペ カ コㇿ ワ アㇻパ 彼はいくつか持って行った。(S) e=paha hempakpe an? エパハ ヘンパㇰペ アン? あなたの年はいくつですか。(W) (注 hempak pa an? ヘンパㇰ パ アン? と言う人もいる。) {E: how many (items).} (出典:田村、方言:沙流)
- hempara
- ヘンパラ 【副】[疑副] いつ。 hempara e=ek? ヘンパラ エエㇰ? あなたはいつ来た? hempara ka ヘンパラ カ いつか。 hempara ka ku=nukar a kotom an kur ne ヘンパラ カ クヌカㇻ ア コトㇺ アン クㇽ ネ いつか見たような人だ。(S) hempara an kor ヘンパラ アン コㇿ いつになったら。(W即興詩) hempara ne yakka ヘンパラ ネ ヤッカ いつでも。(W即興詩) hempara mametara k=司kka so k=司kka so so k=司kka ヘンパラ マメタラ ケイッカ ソ ケイッカ ソ ソ ケイッカ おれがいつ豆俵を盗んだ…(ヒバリの鳴き声、 ネズミにこういってチャランケ(談判)する)。(W) hempara suy honoye kus ene an? ヘンパラ スイ ホノイェ クㇱ エネ アン? [隠] (彼は)いつまた傾くのだろう? =長尻で一向に帰らない。(S) {E: when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hemtomani wano
- ヘㇺトマニ ワノ 【副】[< hem-to-oman-(h)i wano (疑問)・日・行った・とき・から](?) 最近、 このごろ(半年くらい前から今まで)。 hemtomani wano senriyopako isam ranke kor síran ヘㇺトマニ ワノ センリヨパコ イサㇺ ランケ コㇿ シラン 近ごろ千両箱がたびたびなくなる。(W) {E: recently; these days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hene
- ヘネ 【副助】①(一例として提示する。) …でも(あるいはそうでなくても)、 …なり。 hekattar hene ikipa ruwe ne kuni ku=ramu ヘカッタㇻ ヘネ イキパ ルウェ ネ クニ クラム 子どもたちでもやったんだろうと私は思う。(S) cip hene a=kar wa チㇷ゚ ヘネ アカㇻ ワ 舟か何かをつくって。 e=os ek hene ki ka somo ki エオㇱ エㇰ ヘネ キ カ ソモ キ あなたの後から来たりなどしもしない。 tup hene rep hene ku=kor rusuy トゥㇷ゚ ヘネ レㇷ゚ ヘネ クコン ルスイ 二つでも三つでもいいからほしい。 ohonno hene iruka hene オホンノ ヘネ イルカ ヘネ 長い間でも短い間でも。(W会話) ②po hene ポ ヘネ なおいっそう(po ポ《なお》を強調する言い方)。 {E: ①even…; either…or… ②more; even more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- henkotpa
- ヘンコッパ 【他動】[複(?)] …にうなずく。 sekor hawean=an akusu orano tu suy re suy i=henkotpa ne ya ki kor セコㇿ ハウェアナン アクス オラノ トゥ スイ レ スイ イヘンコッパ ネ ヤ キ コㇿ 私がそう言うと、 彼は二度も三度もうなずいたりしながら。(KK民話) ☆参考 複数形の形だが、 対応する単数形は未出。 {E: to nod to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- henoye
- ヘノイェ 【自動】[単](複は henoypa ヘノイパ)[he-noye 頭を・ねじる] ①(道が)曲がる、 (歩いて行って曲がり角で)曲がる。 ②(どこかへ行く途中に)立ち寄る。(S) ☆参考 道が曲がることは rewke レウケ とも言う。 ☆参考 沙流の奥の上田としさんらは、 どこかへ行く途中に立ち寄ることには使わない。 ☆参考 honoye ホノイェ は建物などがゆがみ傾くこと。 {E: ①(for a road etc.) to bend; curve. ②drop in on someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hepasi
- ヘパシ 【副】[he-pa-asi 頭を・川下・立てる] 川下の方へ。 hepasi (wa) san kor an ヘパシ (ワ) サン コラン 川下へ(下って)行きつつある。(S) ☆対語 hepera ヘペラ 川上の方へ。 hopasi ホパシ 川下の方から。 ☆参考 「鮭(サケ)に hunak un e=arpa? フナクン エアㇻパ? 「どこへ行く?」とたずねると、 川上へ上って行くときは hepera ヘペラ と元気よく答え、 川下へ下って行くときは hepasi ヘパシ と弱々しく答える。」 (S) {E: towards downstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hepera
- ヘペラ 【副】[he-pe-ra 頭を・川上・(?)] 川上の方へ。 hepera (wa) arpa kor an ヘペラ(ワ) アㇻパ コラン 川上の方へ行きつつある。(S) ☆対語 hopera ホペラ 川上の方から。 hepasi ヘパシ 川下の方へ。 {E: towards upstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hepita
- ヘピタ 【自動】[he-pita 頭・をほどく] 曲がっていたのがはじけてのびる。 iteki ca hepita haw néno hawean イテキ チャ ヘピタ ハウ ネノ ハウェアン [隠] 曲げられて押えられていた柴(=細い木)が手を離した途端にパッとはじけて伸びるように言うな=すぐに怒ってはいけない、 短気を起こすな。(S) {E: for something bent to be released and spring back into its original shape.} (出典:田村、方言:沙流)
- herasi
- ヘラシ 【副】[he-ra-asi 頭を・下の方・立てる](上から)下へ。 herasi ran ヘラシ ラン 下へ下がる。 ☆対語 horasi ホラシ 下から。 herikasi ヘリカシ 上へ。 {E:(from high) to low.} (出典:田村、方言:沙流)
- herepasi
- ヘレパシ 【副】[he-rep-asi 頭を・沖・立てる] 沖の方へ。 herepasi wa ヘレパシ ワ(=herepasi ヘレパシ) 沖の方へ。 ☆対語 horepasi ホレパシ 沖の方から。 {E: out to sea.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- herikasi
- ヘリカシ 【副】[he-rik-asi 頭を・上の方・立てる] 上の方へ。 herikasi yanke ヘリカシ ヤンケ 上へ(高い所へ)上げなさい。(S) ☆対語 horikasi ホリカシ 上の方から。 herasi ヘラシ 下の方へ。 {E: upper; higher.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- herisarisa
- ヘリサリサ 【自動】[he-risarisa 頭・をクシャクシャにする(?)] 頭(髪)がクシャクシャである。 a=ecákke no an, sapaha ka herisarisa, etonracici kane アエチャッケ ノ アン、 サパハ カ ヘリサリサ、 エトンラチチ カネ みんなに汚がられるような恰好をしている、 頭はクシャクシャ、 鼻をたらして。(S) {E: for one's hair to be messy and uncombed.} (出典:田村、方言:沙流)
- hése-íse
- ヘセイセ 【自動】[he-se-i-se へー(擬音)・と言う・イー(擬音)・と言う]ズキンズキンとうずく。 hése-íse pekor humi an ヘセイセ ペコㇿ フミ アン ズキズキうずく(=tasratasra タㇱラタㇱラ)。 {E: to ache; tingle.} (出典:田村、方言:沙流)
- hesurara
- ヘスララ 【自動】[he-sura-ra 頭・を捨てる・(重複)](?) ふところが開いている。 e=hesurara na e=kotparo seske エヘスララ ナ エコッパロ セㇱケ あなたのふところが開いているから衿元を閉じなさい。(S) {E: for the area around the bosom to be loosely open.} (出典:田村、方言:沙流)
- heta
- ヘタ 【間投】(=hetak ヘタㇰ) さあ(うながす言葉)。 heta yás=an ro ヘタ、 ヤサンロ さあ流し網に行こう。(S) heta heta, túnas a=kor wa kira=an ro kira=an ro ヘタ ヘタ、 トゥナㇱ アコㇿ ワ キラアン ロ キラアン ロ さあさあ早く持って逃げよう逃げよう。(S) heta yan ヘタ ヤン (二人以上に向かって)さあ(うながす言葉)。 heta yan, yás=an ro ヘタ ヤン、 ヤサン ロ さあ(みんな)、 流し網に行こう。(S) ☆参考 最後の例から見て、 もとは動詞だったと思われるが、 他に動詞らしい用例は未出。 {E: well; now. (interj.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetopo
- ヘトポ 【副】また(もどって)、 逆もどりして、 やり直して。 ta hetopo e=kar akus pirka wa タ ヘトポ エカㇻ アクㇱ ピㇼカ ワ やり直したら良くなったよ。(S) hetopo horka ヘトポ ホㇿカ また逆戻りして(帰って行く)。(W即興詩) {E: to go back; redo.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetukpa
- ヘトゥㇰパ 【自動】[複](単は hetuku ヘトゥク)(植物などが)生える、 (人間が)生まれる。 sine hon or wa hetukpa utar シネ ホン オㇿ ワ ヘトゥㇰパ ウタㇻ 一つの腹から生まれた人々。(S民話) {E: to grow, spring up (plants); give birth to (humans).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heturaste
- ヘトゥラㇱテ 【他動】[he-turas-te 頭を・沿って上っていく・させる] …と一緒に暮らす、 …と夫婦になる。 {E: for…and…to live together , to become husband and wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heyapte
- ヘヤㇷ゚テ 【自動/副】(?)[he-yap-te 頭を・上陸する・させる] 海の方から山の方へ向かって行く/向かっている。 heyapte heyapte pon nay uwato ápekor síran ヘヤㇷ゚テ ヘヤㇷ゚テ ポン ナイ ウワト アペコㇿ シラン 山の方へ山の方へと小さな沢がたくさん並んだようになっている。(S) {E: to face, leave for the mountains from the sea.} (出典:田村、方言:沙流)
- heyaweyawe
- ヘヤウェヤウェ 【自動】[he-yawe-yawe 頭・(?)・(重複)](犬が)ウエン!となく。(S) {E: for a dog to bark, growl.} (出典:田村、方言:沙流)
- hi 2
- ヒ 【形名】[名詞化辞](動詞/動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。) ①…する/したこと honkor=an hi ka a=erámpewtek ホンコラニ カ アエランペウテㇰ 私は妊娠していたのも知らなかった。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス ひたいに大きな穴を開けられたことに腹が立ったので。(S民話) kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス 神が思った事が地面に落ちるのは畏れ多いので。(S言い伝え) ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どのように…する/したかということ。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ene hawean hi エネ ハウェアニ (直訳すると)このように言ったことは=次のように言った。 hi néno ヒ ネノ …したまま。 ene an a hi néno (kane) エネ アナ ヒ ネノ (カネ) もとあったとおりに。 sike=an hi néno シケアニ ネノ 私は荷物を背負ったまま。(W神謡語り) hi nani ヒ ナニ …するとすぐ。 soyne hi nani ソイネ ヒ ナニ 外へ出てすぐ。 hi kusu ヒ クス …する/したから、 だから。 ②(文頭に置かれ、 前の文の内容を受けてその全体を名詞化する。) hi ne ヒ ネ そうだよ。 ③とき。 kéman hi ta ケマニ タ 飢饉だったときに。(W会話) tekehe turiri hi ta テケヘ トゥリリ ヒ タ 手をのばしたときに。(HK民話) poro=an hi wano ポロアニ ワノ (引用文中)私が大きくなってから。 hi ora(no)/hi oraun ヒ オラ (ノ)/ヒ オラウン …してから。 ne hi pakno ネ ヒ パㇰノ そのときまで。 ④ところ(所)。 tun ehotke hi トゥン エホッケ ヒ 二人が寝る所。(NK民話) ☆発音 ☞hi ヒ 1 {E: ①to; in; that. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was previously said a noun form. ③time. ④place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hike 2
- ヒケ 【形名】[名詞化辞](hi ヒ 2 に所属形語尾のついた形だが、 hi ヒ とは意味・用法が異なる。) ①…することは、 …したら。 hike mak? ヒケ マㇰ ? …したらどう? (婉曲な勧め、 提案。) e=e hike mak? エエ ヒケ マㇰ? 食べたらどう? (S) …hike makanak ne wa? ヒケ マカナㇰ ネ ワ? …したらどうですか? (S) ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa? エネ チㇱ コㇿ アㇻパ ルスイ ペ アアㇻパレ ヒケ マカナㇰ ネ ワ? あんなに泣いて行きたがるもの行かせたらどうですか? (S) (後に mak マㇰ《どう》が略されて)hike? ヒケ? …したら? nep ka oyra noyne yaykohosipi kusu a=tere hike? ネㇷ゚ カ オイラ ノイネ ヤイコホシピ クス アテレ ヒケ? 何か忘れたらしく戻って行ったから待っていないか? (S) ②…したが/するとき (話が次の内容に展開するときに用いる)。 …un kur a=ne híne án=an hike …ウン クㇽ アネ ヒネ アナン ヒケ 私は…の人でしたが。(Wほか民話) ☞hike(he) ヒケ(ヘ) {E: ①to do…is to…; if one did… ②one did…; when one does…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hike ka
- ヒケ カ 【接助】[…すること・も]…しても、 …した/しているのに。 poronno ku=sanke wa k=ére kus ku=ye hike ka ponno ka e ka somo ki ポロンノ クサンケ ワ ケレ クㇱ クイェ ヒケ カ ポンノ カ エ カ ソモ キ 私がたくさん出して食べなさいと言うのに彼は少しも食べない。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- hike kusu
- ヒケ クス 【接助】[…すること・のために]…したからといって、 たとえ…したとしても。 néno án=an hike kusu i=rayke kusu iki kor an pe ネノ アナン ヒケ クス イライケ クス イキ コラン ぺ たとえこうして隠れていても彼は私を殺そうとしているのだから。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- hinak
- ヒナㇰ 【位名】[疑問位名][hun-a-k (疑問)・(?)・所] どこ。 hinak or ヒナコㇿ どこのところ(=hinakor ヒナコㇿ)。 hinak ta ヒナㇰ タ どこに。 hinak un ヒナクン どこへ。 hinak wa ヒナㇰ ワ (1)どこから。(2)どういうことが原因で。 ☆参考 沙流川中流以上で使われる形。 下流では hunak フナㇰ と言い、 中間の二風谷では両方使われる。 {E: where.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hinakke kus(u)
- ヒナッケ クス/ヒナッケ クㇱ 【副】[hinak-ke-kusu どこ・の所・のために] せっかく(…したのに)。 hinakke kusu ikoyyomap póka a=ki rusuy kusu ponmat kor hi a=ki rusuy a p ene ek ruwe ka isam ヒナッケ クス イコイイョマㇷ゚ ポカ アキ ルスイ クス ポンマッ コリ アキ ルスイ アㇷ゚ エネ エㇰ ルウェ カ イサㇺ せっかく私はせめて人の子どもでもかわいがりたかったから夫にめかけを持ってもらいたかったのに、 このように夫は全然もどって来ない。(W民話) ☆参考 沙流川下流のサダモさんは hunakke kusu フナッケ クス と言う。 ワテケさんは両方使う。 {E: where; what place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- híne 2
- ヒネ 【接助】…した/しているときに。 nokan=an híne anakne ノカナニネ アナㇰネ 私が小さかったときは。(W会話) ku=pon híne isam ruwe ne yak a=ye クポン ヒネ イサㇺ ルウェ ネ ヤカイェ (父は)私の小さい時に亡くなったのだそうです。(S) na sések híne a=e ro ナ セセㇰ ヒネ アエ ロ 熱いうちに食べよう。(W) ☆参考 「小さい時に」は hi ta ヒ タ を使って ku=pewre hi ta クペウレ ヒ タ のようにも言い、 また pewre or ta ペウレ オㇿ タ とも言う。 {E: the time when…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- híoy'oy
- ヒオイオイ 【間投】ありがとう、 どうも(何かよくしてもらったときやものをもらったときなどの軽い謝辞)。 ☆発音 はじめの o オ をのばして ヒオーイオイ のように言う。 ☆参考 実際の会話の記録ではすべて女性が言っているが、 昔話(民話、 uwepeker ウウェペケレ、 女性が語っている)の中では男の神が言っている例もある。 ☆参考 iyayiraykere イヤイライケレ は、 きちんとした、 ていねいな謝辞。 ほかにもいろいろなお礼の言い方がある。 ☞iyayirayikere イヤイライケレ {E: thanks (informal.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Hitaka
- ヒタカ 【名】[日本語][地名] 日高地方。 a=kor Hitaka アコㇿ ヒタカ この私たちの住んでいる日高地方。(S会話) {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hńta 1
- フンタ 【疑名】[hemanta ヘマンタ 1 の縮約形] ①(質問)何。 hńta an? フンタ アン? なんだい/なんですか? (hńta ne? フンタ ネ? 《何だ?》とも言う)。 hńta ekuskonna poro haw e=sanke wa k=éramutuy a na フンタ エクㇱコンナ ポロ ハウ エサンケ ワ ケラムトゥイ ア ナ なんだそれ突然大きな声を出してびっくりしたよ。(S) ②何か(できごとだけわかっていてその主または対象が何だかわからないときに使う)。 to, to, hńta moymoyke kor an ト、 ト、 フンタ モイモイケ コラン ほらあそこ、 あそこに何か動いている。(S) a, hńta kor wa ek kor an na ア、 フンタ コㇿ ワ エㇰ コラン ナ あ、 何か持って来ているよ。(S) (注 「何か食べたい」のようなときの「何でもいいから何か」は nep ka ネㇷ゚ カ。) ③hńta kusu フンタ クス [何・のため/故に] なぜ。 hńta kusu ene e=okasura hi an? フンタ クス エネ エオカスラ ヒ アン? なぜこんなときに行かせるの。(S) hńta ne フンタ ネ 何のために(「なにしに」)。 hńta un, kamuy ye a wa フンタ ウン、 カムイ イェ ア ワ なあに(ほかでもない)、 神が言ったのだわ(だから、 そのとおりになるんだ)。 ☆参考 日常の早い会話では hemanta ヘマンタ よりもこのほうが普通に使われる。 沙流川の下流でも中流でも言うがペナコリの川上まつ子さんは hinta ヒンタ と言う。 {E: ①what. ②something. ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ho- 4
- ホ 【接頭】[名詞語根的接頭辞](物理的にまたは心理的に上下のあるものについて、 下の方を指す。 主に他動詞に接頭してその目的語の代りになる。 その語の取り得る目的語の数を一つ減らすので、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る他動詞つまり複他動詞にこれが接頭すると目的語を一つ取る他動詞(単他動詞)になる。 また、 ある種の接尾辞とともに位置名詞をはさんで副詞をつくる。)尻、 下の端。 hopuni ホプニ[ho-puni 尻・を持ち上げる]立ち上がる、 飛ぶ。 horikasi ホリカシ[ho-rik-asi 尻・上の方・…を立てる]上の方から ☞ho-…-asi ホ…アシ。 ☆参考 o- オ その尻、 その下の端の方。 ho- ホ と o- オ の関係は意味上も文法機能上も名詞の概念形と所属形の形の関係にほぼ平行している。 (出典:田村、方言:沙流)
- ho-…-asi
- ホ…アシ 【接頭+接尾】[尻・(位置名詞)・を立てる]…の方から。 rik リㇰ 上、 高い所 ; horikasi ホリカシ 上の方から。 ra ラ 下の方、 低い所 ; horasi ホラシ 下の方から。 (出典:田村、方言:沙流)
- hoanunu
- ホアヌヌ 【自動】[ho-anu-nu 尻・を置く・(重複)](?) 尻を後ろへ突き出し股を広げて歩く。 osoro wen wa hoanunu wa apkas オソロ ウェン マ ホアヌヌ ワ アㇷ゚カㇱ 彼はお尻が悪いので股を広げて歩く(「梅毒か何かで陰部の悪い人の歩き方」)。(S) {E: to walk with the thighs spread and the buttocks protruding.} (出典:田村、方言:沙流)
- hoastari
- ホアㇱタリ 【自動】[ho-as-tari 尻・立つ・上げる](?) (片足が不自由で)びっこをひく。 hoastari kor arpa ホアㇱタリ コㇿ アㇻパ びっこをひきながら行く(片足の不自由な人が)。(W) hoastari wa arpa ホアㇱタリ ワ アㇻパ びっこをひいて行く(足のなんともない人が)。(W) {E: to walk with a limp.} (出典:田村、方言:沙流)
- hocaku
- ホチャク 【自動】[ho-ca-ku 尻・(はじけることを表す語根)・(他動詞形成)](鳥が)糞をする。 ni rewpok ta cise as wa nítek ka ta cikap hocaku kor cise kasi un hocaku ニ レウポㇰ タ チセ アㇱ ワ ニテㇰ カ タ チカㇷ゚ ホチャク コㇿ チセ カシ ウン ホチャク 木のかしいでいる下に家があるので木の枝の上で鳥が糞をすると家の上に糞を落とす。(S) ☆参考 犬や猫の場合は人間と同じく osoma オソマ、 okuyma オクイマ を使う。 (出典:田村、方言:沙流)
- hocari
- ホチャリ 【自動】[ho-cari 尻・をばらまく] 浮気する、 節操がない(悪口)。 {E: to be unfaithful to one's wife or husband; have an affair.} (出典:田村、方言:沙流)
- hokanpa
- ホカンパ 【自動】むずかしい、 ややこしい。 hokanpa nepki ホカンパ ネㇷ゚キ むずかしい仕事。(S) hokanpa oruspe ホカンパ オルㇱペ むずかしいこと/話。(W会話) hokanpa kur ホカンパ クㇽ 何を聞いてもまっすぐに答えずもったいぶって横へそれながら教える人。(S) ☆対語 isayka イサイカ やさしい、 簡単である。 {E: to be difficult; confusing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hokununuke
- ホクヌヌケ 【自動】[hoku-nunuke 夫・をよく処遇する] 「夫によく仕える」、 夫を大事にする。 {E: to care for one's husband.} (出典:田村、方言:沙流)
- hokure
- ホクレ 【副】①さあ早く、 どうぞ、 どんどん、 さっさと(主にうながすときに使う)。 eci=ápkas etok ta hokure poronno ipe yan エチアㇷ゚カㇱ エトㇰ タ ホクレ ポロンノ イペ ヤン あなたたち出歩く(出かける)前に、 さあ、 たくさん食べなさい。(S) hokure ka a=ku ka somo ki ホクレ カ アク カ ソモ キ (引用文中)私はどんどん飲みはしなかった。 ②[慣用句]hokure kunak ホクレ クナㇰ さあ早く。 hokure kunak hayok yan! ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン! さあ早く武装しなさい。(W言い伝え) ③(間投詞のように) hokure hokure! ホクレ ホクレ! 早く早く、 さあさあどうぞ。 ☆参考 heta ヘタ/hetak ヘタㇰ はこれから始めよう/始めなさいというときのただのうながし《さあ》。 hokure ホクレ は早く、 どんどん、 さっさと、 といったような、 ニュアンスを含む副詞。 両方続けて hetak hokure ヘタㇰ ホクレ とも言う。 ☆参考 命令・要求表現での用法が圧倒的に多い。 相手(2人称)に対する要求(命令の形や yak pirka na ヤㇰ ピㇼカ ナ などの形)のほか、 包括的1人称複数《私たち》に対する要求、 つまりさそいの言い方(主語不定人称形)もある。 叙述文で使われている例は否定表現になっている。 (出典:田村、方言:沙流)
- hokus
- ホクㇱ 【自動】(家や木などが)倒れる、 (比喩的に)倒産する。 ☆参考 hácir ハチㇼ ころぶ、 落ちる。 horak ホラㇰ 根こそぎ倒れる、 家など崩壊する。 hokus-hokus kane ホクㇱホクㇱ カネ/ホクソクㇱ カネ (大勢が)ずらりと並んで寝て(いる)。 hokus-hokus kane mokor wa okay pe ホクㇱホクㇱ カネ モコㇿ ワ オカイ ペ ずらりと並んで横たわり眠っている者たち。(HK民話) {E: to fall down; collapse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hokusak menoko
- ホクサㇰ メノコ §033.いいなずけ(許嫁)(15)hoku-sak menoko〔ho-kú-sak|me-nó-ko ホくサㇰ・メのコ〕⦅ホロべツ⦆【雅】許嫁の夫のない女。[hoku(夫)+sak(を持たぬ)+menoko(女)]。"a-turesi utar, somo ka hoku-sak menoko utar eci-ne ruwe ka somo tapan na. ikanepeka rit-us kane okay-pe utar eci-nukar ko, orun eci-itak na! eci-mina na!"「我が妹たちよ、決して許嫁の夫の無い女たちで汝らはあるのでないのだよ。ゆめゆめ筋ばっている者ども(=男たち)を汝ら見ても、それへ汝ら物言いかけるのではないよ!汝ら笑いかけるのではないよ!」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- homa
- ホマ 【名】[動物]ニシンの卵、 かずのこ。 ☆参考 ニシン以外の魚の卵は cipor チポㇿ。 ニシンは heroki ヘロキ。 〔知分類 p.46 何魚の卵でも言う ((テシオ))、 すずこ ((タラントマリ))、 魚卵 ((チシマ))〕 {E: herring roe.} (出典:田村、方言:沙流)
- homanno
- ホマンノ 【副】[hamar-no ぼんやりとかすかである・(副詞形成)] うす(淡)く、 かすかに。 homanno ku=nukar ホマンノ クヌカㇻ 私にはうすく/ぼんやりと見える。 ku=sapa sirka ta k=ánu kor homanno hotuypa haw ku=nu クサパ シㇼカ タ カヌ コㇿ ホマンノ ホトゥイパ ハウ クヌ(私が)頭を地面につけるとかすかに人の呼び声が聞こえる。(S) {E: lightly; thinly; weakly; faintly.} (出典:田村、方言:沙流)
- homasasa
- ホマササ 【自動】[ho-masa-sa 尻・開く・(重複)…している] 足を開いて陰部を出して座る。 iteki homasasa no unnikor wa a イテキ ホマササ ノ ウンニコㇿ ワ ア 足を広げないで着物の前を合わせて座りなさい。(S) {E: to spread the legs and sit down on one's private parts.} (出典:田村、方言:沙流)
- homtarhomtar
- ホㇺタㇻホㇺタㇻ 【自動】[hom-tar-homtar こぶ・上がっている・(重複)](木が)こぶだらけだ。 {E: for a tree (wood) to be full of knots.} (出典:田村、方言:沙流)
- hon
- ホン 【名】[概](所は honi ホニ, honihi ホニヒ) 腹、 おなか、 腹部一帯。 hon ne kor pe/totta kunne/sisamomare ホン ネ コㇿ ペ/トッタ クンネ/シサモマレ (直訳すると)おなかとして持っているものを大袋のように自分のそばに置く=(食べて食べて食べて)おなかが大袋みたいに体から離れたみたいにふくれます。(Sユーカラ) ☆参考 honkor ホンコㇿ 妊娠する。 {E: the belly; the stomach; the abdomen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- honoye
- ホノイェ 【自動】[ho-noye 尻を・ねじる] ①(柱が)傾く、 (建物が)柱が歪みねじれて傾いている。 taan cikue cikiri honoye タアン チクエ チキリ ホノイェ この机は足が傾いている。(S) unihi honoye ウニヒ ホノイェ 彼の家は傾いている。(S) honoye wa hokus anki an ホノイェ ワ ホクㇱ アンキ アン 傾いて倒れそうになっている。(S) okimne cikirihi honoye wa oka kusu tanpa anak okimunpe an nankor オキㇺネ チキリヒ ホノイェ ワ オカ クス タンパ アナㇰ オキムンペ アン ナンコㇿ (ermupu エㇾムプ という星座名の)山側(=北側)の足が傾いているから今年は山津波(洪水)があるだろう。(S) (☞ermupu エㇾムプ) ②(比喩的に)帰って行く。 hempara suy honoye kus ene an? ヘンパラ スイ ホノイェ クㇱ エネ アン? [隠]いつまた傾こうというのだろう=(長尻の客が)いつ帰るのだろう。(S) honoye ka somo ki ホノイェ カ ソモ キ [隠]全然傾かない=長尻でいっこうに帰らない。(S) ☆参考 建物などがゆがんで傾く/傾いていることを言う。 置いてあるものが傾く/傾いて(かしいで)いることは ohewke オヘウケ、 上から下がっている鍋などが傾いていることは ehewke エヘウケ。 {E: ①to lean; incline. ②…} (出典:田村、方言:沙流)
- honoyse
- ホノイセ 【自動】[honoy-se (擬音?)・と言う](犬、 猫が)うなる、 「虎やライオンやヒョウはいないが、 いれば彼らのうなるのもこう言う」。(S) saraha asi kane seturu púse kane honoyse kor an サラハ アシ カネ セトゥル プセ カネ ホノイセ コラン (ネコが)尾を立てて背中をふくらませてうなっている。(S) {E: (for a dog, cat) to growl, snarl.} (出典:田村、方言:沙流)
- hontomo(ho)
- ホントモ(ホ) 【名】[所](概は hontom ホントㇺ)…の途中、 中流、 …の(木の)上下の中ほど、 その途中/中ほど。 Iskar hontomoho ta イㇱカㇻ ホントモホ タ 石狩川の中流で。(HC民話) hontomo ta ホントモ タ 途中で。 Yupet hontomo ekotankor kur ユペッ ホントモ エコタンコㇿ クㇽ 勇別川の中流の村長(むらおさ)。(W民話) {E: in the middle of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hopayepaye
- ホパイェパイェ 【自動】[ho-paye-paye 尻・(擬態)・(重複)] 足を曲げたりのばしたりする(あばれるわけではなく)。 astómayki ki wa hopayepaye kor an アㇱトマイキ キ ワ ホパイェパイェ コラン てんかんの発作を起こして足を曲げたりのばしたりしている。(S) {E: to bend and stretch the legs.} (出典:田村、方言:沙流)
- hoppa
- ホッパ 【他動】[< hop-pa (置いて去ることを表す語根)・(複)]…を置いて行く、 …を残して去る。 néa ekayni a=ehúsi wa a=hoppa a a=mipa p ネア エカイニ アエフシ ワ アホッパ ア アミパㇷ゚ その切り株にかぶせて置いて行った私の着物。(HC民話) a=unúhu a=onáha kira híne yap híne oraun sinenne a=i=hóppa tono or ta ki p ne kusu アウヌフ アオナハ キラ ヒネ ヤㇷ゚ ヒネ オラウン シネンネ アイホッパ トノ オッタ キㇷ゚ ネ クス 私の母と父は逃げて国へ帰ってしまってそれから私は一人和人の殿様の家に残されたので。(S民話) oar tennep hoppa wa isam オアッ テンネㇷ゚ ホッパ ワ イサㇺ ほんの赤ん坊を残して亡くなった。(W民話) mosir hoppa モシㇼ ホッパ 世を去る=(身分の高い人や重要な人が)死ぬ(=mosiroppa モシロッパ)。 a=kor nispa mosir hoppa hi oro wano アコㇿ ニㇱパ モシㇼ ホッパ ヒ オロ ワノ 私の主人が世を去ったときから。(W民話) ☆参考 複数形の形だが、 沙流方言では単複区別なく用いられる。 単数形の形をもつ hopi ホピ は、 派生語の中に現れる。 {E: to leave…behind, over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoppapa
- ホッパパ 【他動】[複](hoppa ホッパ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…を置いて行く。 a=unúhu a=onáha póho tono korpare wa hoppapa アウヌフ アオナハ ポホ トノ コㇿパレ ワ ホッパパ 私の母と父がその息子を和人の殿に与えて置いてきた。(S民話) {E: to leave… behind, over. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hopsekar
- ホㇷ゚セカㇻ 【他動】[hop-se-kar (擬音)・と言う・つくる]…を吸う (汁気のものを細くした口の先から中へ吸い入れる)、 スルスルと音を立ててすする。 wakkane sayo hopsekar ワッカネ サヨ ホㇷ゚セカㇻ ゆるいおかゆを吸う/すする。(S) ☞horopsekar ホロㇷ゚セカㇻ {E: to suck, drink in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hopuni
- ホプニ 【自動】[単](複は hopunpa ホプンパ)[ho-puni 尻・を持ち上げる] 起きる、 起き上がる、 立ち上がる、 飛ぶ。 nisattane túnasno hopuni=an wa ニサッタネ トゥナㇱノ ホプニアン ワ 明日は早く起きて。(NK民話) néa a=aréramiskari okkaypo ka hopuni híne horippa eyorot ネア アアレラミㇱカリ オッカイポ カ ホプニ ヒネ ホリッパ エヨロッ その全く見知らぬ若い男も立ち上がって踊りの輪に加わった。(W民話) too hopuni híne orano uni pakno ek híne uni soyke ta turse híne トオ ホプニ ヒネ オラノ ウニ パㇰノ エㇰ ヒネ ウニ ソイケ タ トゥㇽセ ヒネ ずうっと遠く飛んで彼の家まで来て家の前に落ちて。(S民話) ☆対語 a ア 座る。 hotke ホッケ 寝る(横たわる、 寝床に入る)。 ☆参考 mos モㇱ 目をさます。 ☆参考 まだ寝ないで起きていることを言うには a ア が使われる。 hopuni ホプニ は寝ていた(横になっていた)人が起き上がることや座っていた人が立ち上がることを言う。 鳥や飛行機などの場合は、 飛び立つことだけでなく飛行すること全体を言い、 自力で飛ぶものだけでなく飛ばされて飛ぶものについても言う。 {E: to get up; fly; jump (up).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoski 2
- ホㇱキ 【副】①先に、 最初に。 hoski arpa kor an, e=os k=arpa kusu ne na ホㇱキ アㇻパ コラン、 エオㇱ カㇻパ クス ネ ナ 先に行っていなさい、 (私は)あなたの後から行くから。(S) uwerpak hoyuppa=an ro, inan kur hoski sirepa ya ウウェㇾパㇰ ホユッパアン ロ、 イナン クㇽ ホㇱキ シレパ ヤ 一緒に走ろう、 どの人が(=だれが)最初に着くか。(S) ②ちょっと待って(その前にすることがあるからちょっと待ってと、 急いで止めるときに言う)。 ponno hoski! ポンノ ホㇱキ! ちょつ、 ちょっと待って! ③(時を表す語の前に置かれて、 一つ前のその時を表す。) hoski an ホㇱキ アン 去年の、 もう一つ前の。 hoski an to ホㇱキ アン ト 一昨日(少し他方言の感じがある)(=hoskinuman ホㇱキヌマン)。 hoski cukne ホㇱキ チュㇰネ 一昨年の秋(二つ前の秋)。(cukne チュㇰネ は去年の秋、 この前の秋。) hoski matane ホㇱキ マタネ 一昨年の冬、 二つ前の冬。 hoski paykar(ne?) ホㇱキ パイカㇻ(ネ?) 一昨年の春、 二つ前の春。 hoski sakne ホㇱキ サㇰネ 一昨年の夏、 二つ前の夏。 hoski isam cup ホㇱキ イサㇺ チュㇷ゚ 先月(=hoskicup ホㇱキチュㇷ゚)。 {E: ①firstly; before. ②Wait a moment! ③used in expressions of time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoskinuman
- ホㇱキヌマン 【名/副】[hoski-numan 先の・昨日] 一昨日、 おととい。 {E: the day before yesterday.} (出典:田村、方言:沙流)
- hotanukar
- ホタヌカㇻ 【他動】[hota-nukar (?)・を見る] …を見舞う、 …の様子を見る/見に行く。 isacise or un ku=henoye wa tasumkur ku=hotanukar wa orowa kotanpa un k=arpa kusu ne イサチセ オルン クヘノイェ ワ タスㇺクㇽ クホタヌカㇻ ワ オロワ コタンパ ウン カㇻパ クス ネ 病院へ寄って病人を見舞ってそれから集落の上(かみ)の方へ行く。(W) ☆参考 魚が網にかかったかどうか、 マイタケが出ているかどうかなどを見に行くのは nonkar ノンカㇻ。 {E: to go to visit, see, look in on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hotari
- ホタリ 【自動】[ho-tari 尻・を上げる] (木が)根こそぎになる。 cikuni hotari チクニ ホタリ 木が根こそぎになった。 réra ani hotari wa an レラ アニ ホタリ ワ アン 風で根こそぎ倒れている。 ☆参考 hokus ホクㇱ 倒れる。 hácir ハチㇼ ころぶ/落ちる。 {E: for a tree to be uprooted.} (出典:田村、方言:沙流)
- hotasnu
- ホタㇱヌ 【自動】(…のことは)不安である、 非常な危険を感じる。 nociw tup uhewe uhewe pekor, a=nukár siri anakne, hotasnu=an hi kusu ノチウ トゥㇷ゚ ウヘウェ ウヘウェ ペコㇿ、 アヌカㇻ シリ アナㇰネ、 ホタㇱヌアニ クス 星が二つ交互に上がったり下がったりしているように見えるのは、 覚悟を決めなければならないほど危険なことなので(語り手訳)。(HC民話) hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno síttoyárekurok a p ora ene kunne nociw ka a=nukár ruwe anakne, hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ エネ クンネ ノチウ カ アヌカン ルウェ アナㇰネ、 ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ネ ヤッカ クヤイコㇿパレ 何の前兆なのか、 急にまっ暗になり夜の星まで見えるのは、 心配で気がかりな気持ちを、 私のようなものでも抱(いだ)いた。(W会話) {E: to be uneasy; have something on one's mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hotke
- ホッケ 【自動】寝る、 横たわる。 kuttokono hotke クットコノ ホッケ 仰向け(あおむけ、 「あおぬけ、 あおのけ」)に寝る。(W) utor-ehotke ウトㇿエホッケ/ウトレホッケ 横を向いて寝る。(W) utorsamne wa hotke ウトㇿサㇺネ ワ ホッケ 横を向いて寝る。(W) upsino hotke ウㇷ゚シノ ホッケ うつぶせに寝る。 ☆発音 東部方言で hokke ホッケ と発音されるが、 沙流・鵡川ほか広い地域では hotke ホッケ の「ッ」は t であり、 つまる音ではない。 ホッケ のように発音する。 ☆参考 眠ることは mokor モコㇿ。 hotke ホッケ は身を横たえること、 上向きにでも横向きにでも。 {E: lie down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hotku
- ホック 【自動】かがむ(「こごむ」)。 {E: to stoop; bend forward.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hottakar
- ホッタカㇻ §824.ゆめ(夢)[みる](7)水の夢hot-takar〔hót-ta-kar ほッタカㇻ〕[<hor(水)+takar(夢)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- húci
- フチ 【名】おばあさん、 ①祖母 (「まごばあちゃん」)、 先祖の女性。 kor húci コㇿ フチ の祖母。 ku=kor húci クコㇿ フチ 私の祖母。 húci! フチ! おばあちゃん!(呼びかけ) ②老媼、 年輩の女性。 kamuy ne noyne an húci カムイ ネ ノイネ アン フチ 神様のように立派な老婦人。 Kamuy-húci カムイフチ [神・おばあさま]=火の女神。 ☆発音 u を高く、 はっきり発音する。 hci フチ にならないように注意。 ☆対語 ekasi エカシ {E: ①a grandmother. ②an old woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- humi 2
- フミ 【形名】[名詞化辞](動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。 音や、 視覚以外の感覚、 感じ、 思いなどに関して用いられる。)…する/した/している音/感じ/気配/のよう。 …humi ne フミ ネ …のする音/感じ/気配/ようである。 humi an フミ アン …のようだ/…のか(なあ)。 hńta ninpa wa arpa humi an? フンタ ニンパ ワ アㇻパ フミ アン? 何を引きずって行く音だろうか。 a=ewémkoani mokko ninpa wa arpa humi un アエウェㇺコアニ モッコ ニンパ ワ アㇻパ フミ ウン たんかを引きずって行く音だよ。 ku=sikpake inteo yan humi an クシㇰパケ インテオ ヤン フミ アン 私の目頭に目やにがあがったようだ。 …humi! フミ!…なあ(感嘆)。 méan humi! メアン フミ! 寒いなあ。 tanpane anak a=tura rusuy humi! タンパネ アナㇰ アトゥラ ルスイ フミ! 今年こそは一緒に行きたいなあ。(S民話) wátaha irammakaka puspuske wa a=mi humi pirka ワタハ イランマカカ プㇱプㇱケ ワ アミ フミ ピㇼカ ふとんの綿が具合よくふくらんで掛けるのに気持ちがいい。(S) humi ka isam フミ カ イサㇺ …したような感じが全然しない、 ちっとも…しない。 sirmeman humi ka isam シㇼメマン フミ カ イサㇺ ちっとも涼しくなったようでもない。(W) k=éramasu humi ka isam ケラマス フミ カ イサㇺ 私はちっともおもしろくない。(S) tópenpe poronno a=o yakka tópen humi ka isam no runnu hi patek ne トペンペ ポロンノ アオ ヤッカ トペン フミ カ イサㇺ ノ ルンヌ ヒ パテㇰ ネ 甘いもの(砂糖)をたくさん入れても甘みが感じられないで、 しょっぱいだけだ。 ☆参考 あとに hi ヒ はつかない、 つまり humihi フミヒ とはならない。 ☆参考 humi フミ [名][所]《音、 感じ》については ☞humi(hi) フミ(ヒ) ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 ☞ruwe ルウェ {E: the sound, sense, feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- humi(hi)
- フミ(ヒ) 【名】[所](概は hum フㇺ)…の音、 …の感じ。 humi(hi) as フミ(ヒ) アㇱ …の音がする、 鳴る、 …の感じがする。 humi(hi) aste フミ(ヒ)アㇱテ …の音を立てる、 …を鳴らす(楽器でも鈴や太鼓など叩いて鳴らすものの場合)。 ani humi a=aste p アニ フミ アアㇱテㇷ゚ それで音を鳴らすもの(楽器)。 iteki e=humi aste イテキ エフミ アㇱテ あなたの音を立ててはいけません(=物音をたてないようにしなさい)。(W独話) (S) humi(hi) ka isam フミ(ヒ) カ イサㇺ …の音がしない。 cip yanke humi as akus ora, humihi ka isam チㇷ゚ ヤンケ フミ アサクㇱ オラ、 フミヒ カ イサㇺ 彼が舟を岸に着ける音がしたが、 そのあとその音が全然しなくなった。(NK民話) {E: the sound of…; the feeling of …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- humne
- フㇺネ 【副】ときには。 e=sitapkaani wa e=ek, humne e=sapa mekka ta e=yanke wa e=ek エシタㇷ゚カアニ ワ エエㇰ、 フㇺネ エサパ メッカ タ エヤンケ ワ エエㇰ あなたは(荷物を)肩にかついで来た、 ときには頭の上にのせて来た。(S) humne… humne… フㇺネ…フㇺネ… ときには…ときには…、 …したり…したりする。 apa rérasuye wa humne apa makke humne apa as kor an アパ レラスイェ ワ フㇺネ アパ マッケ フㇺネ アパ アㇱ コㇿ アン ドアが風にゆすぶられてあいたりしまったりしている。(S) humne tu cup re cup an, humne sine pa an wa arpa フㇺネ トゥ チュㇷ゚ レ チュㇷ゚ アン、 フㇺネ シネ パ アン ワ アㇻパ (彼は)ときには二、 三ヵ月滞在し、 ときには一年滞在して(帰って)行った。(W民話) humne an kor フㇺネ アン コㇿ ときどきは。 humne an kor peray=an wa ceppokoyki=an wa フㇺネ アン コㇿ ペラヤン ワ チェッポコイキアン ワ ときには釣りをして小魚をとって。(W民話) humne humne フㇺネ フㇺネ ときどき、 ときにより。 humne humne ek ranke フㇺネ フㇺネ エㇰ ランケ ときどき来る。(S) humne humne an pe ka ye sunke ka ye フㇺネ フㇺネ アン ペ カ イェ スンケ カ イェ ときにより本当のことも言うしうそも言う。(S) {E: occasionally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hunak
- フナㇰ 【疑位名】どこ。 hunak or フナコㇿ[概]/hunak oro フナコロ[所] どこのところ(=hunakor/hunakoro)。 hunak ta フナㇰ タ どこで/どこに。 hunak ta an? フナㇰ タ アン? どこにある? hunak ta e=nepki kor e=an? フナㇰ タ エネㇷ゚キ コㇿ エアン? あなたはどこで働いているの。 hunak péka フナㇰ ペカ どこを/どのへんに/で。 hunak péka e=arpa? フナㇰ ペカ エアㇻパ? あなたはどっちの方へ行くのですか? (W) hunak un フナㇰ ウン どこへ。 hunak un e=arpa? フナㇰ ウン エアㇻパ? あなたはどこへ 行く? hunak wa フナㇰ ワ どこから。 hunak wa e=ek? フナㇰ ワ エエㇰ? あなたはどこから来た? ☆参考 沙流川下流域から鵡川の形。 沙流川中流の人は hinak ヒナㇰ と言う。 {E: where.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hunara
- フナラ 【他動】…をさがす(ものを、 人を)、 (素性)を探る。 tu moto orke hunara kor as wa an トゥ モト オㇿケ フナラ コㇿ アㇱ ワ アン 彼は一生けんめい(相手の)素性を探りながら立っていた。(W民話) ☆参考 pa パ …を見つける。 turaynu トゥライヌ …を見つけない、 …が見つからない。 {E: to search, look for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hunta
- フンタ 【名】[< 日本語 ふだ(札)](?) 宿命、 生まれつき決められていること。 pósak hunta kor pe a=ne aan ruwe ne híne ポサㇰ フンタ コㇿ ペ アネ アアン ルウェ ネ ヒネ 私は子どもができないように生まれついたものであったらしく。(W民話) {E: fate; destiny.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- húpo
- フポ 【他動】[hup-o できもの・…に…がつく]…にできもの/はれものができる(ところどころにおできでもできてはれることを言う)。 húpo uske yénu kor an フポ ウㇱケ イェヌ コラン (W) できもののところがうみ(「のう」)が出ている。 ☞hup フㇷ゚ {E: to have a swelling.} (出典:田村、方言:沙流)
- huptay
- フㇷ゚タイ 【名】[hup-tay 青木/トドマツ・林][植物]トドマツの林(「青木林」)。 {E: a forest of white fir.} (出典:田村、方言:沙流)
- hur
- フㇽ 【名】山の急坂(下からだんだん高くなって行く急な斜面)。 hur ka ta フㇽ カ タ 山の急坂/崖の上に。 hur tapka フッ タㇷ゚カ 山の急な斜面の上(の平らになった所)。 hur tapka a=osíraye フッ タㇷ゚カ アオシライェ 私は山を登って行って山のいちばん高い所に上がった。(KK民話) hur tom フッ トㇺ 山の急坂/崖面のまん中。 hur hontom フㇽ ホントㇺ 山の急坂/崖の中ほど。 hur monpok フㇽ モンポㇰ 山の急坂/崖の下の方。 te péka hemespa=an kor eytasa hur okuwas テ ペカ ヘメㇱパアン コㇿ エイタサ フㇽ オクワㇱ ここから登るとあまり坂が急だ。 {E: a steep mountain slope.} m (出典:田村、方言:沙流)
- húreci
- フレチ 【名】[hure-ci 赤い・陰茎][動物]海の動物の一種。 ☆参考 「樺太ではロスケノカモと言う。 大きいのは直径4センチ長さ20センチくらいもある。 袋状。 ぜんたい赤くて先端に長さ1センチくらいの毛が数本ついている。 陸へあげて毛を取り、 しぼって水を出せば長さ3センチくらいに縮まる。 ホッキのような味で甘くておいしい。 海の「メメズ」(ミミズ)だと思うよ。」 (S)〔知分類 p.116 ゴカイ〕 {E: an earthworm.} (出典:田村、方言:沙流)
- hureitunnap
- フレイトゥンナㇷ゚ §123 アリ 蟻 (23) hure-itunnap(hú-re-i-tun-nap)「ふレイトゥンナㇷ゚」⦅幌別⦆アカヤマアリ Formica sanguinea fusicepes EMERY. エゾアカヤマアリ Formica trunicicola yessoensis FOREL. (出典:知里動物編、方言:)
- huruske
- フルㇱケ 【名】[< 日本語]ふろしき。 husko huruske k=útapke kor k=an フㇱコ フルㇱケ クタㇷ゚ケ コㇿ カン 私は古いふろしきにつぎをあてている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- husko
- フㇱコ 【自動】古い。 husko sinrit フㇱコ シンリッ 古い先祖=昔の先祖。 teeta husko sinrit oka híne テエタ フㇱコ シンリッ オカ ヒネ 昔、 ずっと昔の先祖が(生きて)いたときに。(W会話) husko maratto フㇱコ マラット 古い熊の頭骨。 husko an pe sikopayar フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ [慣用句]もとあったとおりにする=もとどおりに何くわぬ顔をしている。 os a=okápikuyra a korka kira=an híne a=uní ta ék=an híne husko an pe a=sikópayar híne án=an オㇱ アオカピクイラ ア コㇿカ キラアン ヒネ アウニ タ エカン ヒネ フㇱコ アン ペ アシコパヤㇻ ヒネ アナン 私は(姉の)あとをこっそりつけて行っていたのだったが、 逃げて家に帰って来て、 もとどおりにして何くわぬ顔をしていた。(W民話) {E: to be old.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hussa
- フッサ 【副/名】[擬音](病人の治療のためにフツフツと息を吹きかける時の擬音、 またその行為。) hussa tura フッサ トゥラ フッフッと息を吹きかけながら。(W会話) hussa hussa iki フッサ フッサ イキ フッフッと息を吹きかける。 aynu nupur wa kus tasta hussa hussa ikipa kor oraun siknupa nek! アイヌ ヌプㇽ ワ クㇱ タㇱタ フッサ フッサ イキパ コㇿ オラウン シㇰヌパ ネㇰ! 人間は霊力がすぐれているから(死んでも)フツフツと息を吹きかければ生き返るのさ。(KK掛け合い歌)の最後の語りの部分 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- huype
- フイペ 【名】[概/所] [hu-ipe 生で・食べる物]肝臓、 レバー。 huype oro emus kusparepa フイペ オロ エムㇱ クッパレパ 彼らは熊のレバーに刀を通して切った。(NK民話) {E: liver.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- i= 5
- イ 【人接】(不定人称目的格の人称接辞) ①(包括的一人称複数) 相手を含む私たちを/に。 páse tono utar i=amkir パセ トノ ウタㇻ イアㇺキㇼ 和人の方々が私たち(あなたや私)を見知る。(W会話) i=konu rusuy pe イコヌ ルスイ ペ (彼が)私たち(あなたや私)に聞きたいこと。(S会話) a=i=kóuwepekennu アイコウエペケンヌ (不定の)人が私たち(あなたと私)に事の次第をたずねる=私たち(あなたと私)が事の次第をたずねられる。(S会話) ②(引用文中の一人称) 私(たち)を/に。 i=ahunte イアフンテ (引用文中で)(彼は)私を家に入らせる。 i=ahupte イアフㇷ゚テ (引用文中で)(彼は)私たちを家に入らせる。 “… i=epakasnu” sekor 「…イエパカㇱヌ」セコㇿ 「…を私に教えてください」と(言って…)。 i=ekari イエカリ (引用文中で)私(たち)の方に向かって。 i=etok ta イエトㇰ タ (引用文中で)私(たち)の前方で。 ③(敬意の二人称)あなた様を/に/の。 ④(一般に)人を/に/の、 ものを/に/の ☞i- イ 4 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ica-saranip
- イチャサラニㇷ゚ 【名】[ica-saranip ヒエの穂を摘む・木の皮の繊維を編んでつくった袋](直訳すると)穂摘み袋(=poro-saranip ポロサラニㇷ゚)、 大袋。 ☆参考 totta トッタ とも言う。 ユーカラでは totta トッタ。 ☞saranip サラニㇷ゚、 totta トッタ (出典:田村、方言:沙流)
- icakkere
- イチャッケレ 【自動】[i-cak-ke-re 人を・(不快にする(?)ことを表す語根)・(自動詞形成)・させる] 汚い、 よごれる。 kú=icakkere wa kamuy or un k=onkami ka eoripak クイチャッケレ ワ カムイ オルン コンカミ カ エオリパㇰ 私はよごれているので神様に拝むのも「もったいない」(=おそれ多い)。(S) icakkere hawas hi ne a! イチャッケレ ハワシ ネ ア! (直訳すると)きたならしい話だなあ=そんなこと聞きたくもない。(S) {E: to be, get dirty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- icankesro
- イチャンケㇱロ §069 ヤマベ(ヤマメ) (7) icankesro(i-can-kes-ro)「イチャンケㇱロ」[ican(ホリ)kes(の端)or(の所)o(にいる)]⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- icarpa
- イチャㇻパ 【自動】[i-carpa もの・をばらまく・[複]] 死者(先祖など)を供養するため食物などをまく。(名詞として使われて)その行為。 ☆参考 米、 パン、 いろいろなおかず類、 菓子、 果物、 たばこなど何でも。 地上でわずかなものがあの世ではたくさんになるから、 まく量は少しでもいい。 食物をあげないと死者はあの世で飢えに苦しむ。 {E: to scatter food offerings for one's ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- icen 1
- イチェン 【名】お金(紙幣も硬貨も)。 húre icen フレ イチェン[赤い・お金]一銭銅貨。 icen poronno a=e=kóre kusu ne na イチェン ポロンノ アエコレ クス ネ ナ (引用文中で)お金をたくさんあげるから。 ☆参考 お金のことを ikor イコㇿ《宝》と言うこともある。 {E: money.} (出典:田村、方言:沙流)
- iciris
- イチリㇱ §123 アリ 蟻 (4) iciris(i-cí-ris)「イちリㇱ」⦅新問、白浦、富内、真岡⦆アリ類 Formicidae (出典:知里動物編、方言:)
- iciriyo
- イチリヨ 【名】[< 日本語 いちりょう(一両)](お金の単位) …両、 …円。 sine iciriyo シネ イチリヨ 一円。 wan íciriyo ワニチリヨ 十円。 asikne iciriyo en=kore sekor ne pekor ka hawean アシㇰネ イチリヨ エンコレ セコン ネ ペコㇿ カ ハウェアン (広告塔の「…をご利用下さい」という宣伝放送を聞いて)五両(=五円)下さいみたいなふうにも言っている。(W) ☆参考 接尾辞と見ることもできるが、 読みやすさのために離して書く。 {E: a unit of money: yen.} (出典:田村、方言:沙流)
- ihoma
- イホマ 【自動】(次の慣用表現の中で)かわいそうに思う。 ihoma kewtum/a=yaykorpare イホマ ケウトゥㇺ/アヤイコㇿパレ [雅]私はああかわいそうだなあと思いました。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ihunara
- イフナラ 【自動】[i-hunara ものを・さがす] さがしものをする。 ☞hunara フナラ {E: to look for a lost item.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ihuraye
- イフライェ 【自動】[単](複は ihuraypa イフライパ)[i-huraye ものを・洗う] 洗濯する。 ontaro or un ihuraye オンタロ オㇿ ウン イフライェ 桶(おけ)(=たらい)で洗濯する。(W) ☞huraye フライェ {E: to wash clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
- ihurere
- イフレレ 【自動】[i-húre-re ものを・赤くなる・させる] 布を赤く染める。 ihurere kor an イフレレ コㇿ アン (W) 赤く染めている。 ☆参考 húrep kar フレㇷ゚ カㇻ とも言う。 ☞húre フレ {E: to dye cloth, material red.} (出典:田村、方言:沙流)
- iikosama
- イイコサマ 【自動】[i-i-ko-sama ものを・もの・に・そばに置く(?)]ものごとをたとえて言う。 iikosama easkay hawe! イイコサマ エアㇱカイ ハウェ! たとえるのが上手だねえ! (S) {E: to speak metaphorically, figuratively.} (出典:田村、方言:沙流)
- iirarare
- イイララレ 【自動】[i-irara-re 人に・人をばかにする・させる] 貧しそうである、 「ざまわるい、 品のない」。(副詞的に使って) iirarare oka umurek イイララレ オカ ウムレㇰ 貧しそうな夫婦。 NK {E: to look, be poor.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iisoneka
- イイソネカ 【副】[< 自動 i-iso-ne-ka ものを・本当・である・(他動詞化)](?) よくまあ…したものだ。 wenisitoma=an kor orano sama ta hotke=an hike, iisoneka, siknu=an híne kunneywa an ウェニシトマアン コㇿ オラノ サマ タ ホッケアン ヒケ、 イイソネカ、 シㇰヌアニネ クンネイワ アン 私はひどく恐ろしく思いながら彼のそばに寝たが、 よくまあ殺されもせず、 生きていて朝になった。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iiyomapka an
- イイヨマㇷ゚カ アン 【自動】[とてもかわいらしく・ある] とてもかわいらしい。 iiyomapka an pon hekaci イイヨマㇷ゚カ アン ポン ヘカチ ほんとにかわいらしいぼうや。(KH民話) {E: to seem or look cute, lovely, pretty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- íka 1
- イカ 【自動/他/後副】①[自動]近道する、 あふれる。 pet íka ペッ イカ 川があふれる。 ku=ika wa k=ek クイカ ワ ケㇰ 私は近道して来た。 sirkohokayekaye ayne suy íka シㇼコホカイェカイェ アイネ スイ イカ 蛇行していてついにまたあふれた。 ②[他/後副](山や尾根や川)を越えて近道して(行く)。 Akkes un iwor íka arpa=an ruwe ne アッケㇱ ウン イウォㇿ イカ アㇻパアン ルウェ ネ 厚岸へ山(の谷間)を越えていった。(HK民話) tane tane toska íka noyne sir iki タネ タネ トㇱカ イカ ノイネ シㇼ イキ まもなく水が堤防を越えてあふれそうだ。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ [隠](直訳すると)川が堤防を越えてあふれるぞ=これ以上言うと泣くからもうやめておきなさい。 ☆発音 ku=ika クイカ、 e=ika エイカ の発音は kuyka、 eyka とはならない。 ku/íka, e/íka のように i イ を高く、 しかもはっきり発音する。(S) {E: ①to take a short cut. ②to take a short cut through, across (mountains, rivers etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikakustep
- イカクㇱテㇷ゚ 【名】[i-ka-kus-te-p もの・上・を通る・させる・もの] 上着。 ikakustep pirka korka pokna-amip wen イカクㇱテㇷ゚ ピㇼカ コㇿカ ポㇰナアミㇷ゚ ウェン 上着は良いが下着が悪い。(S) ☆対語 pokna-amip ポㇰナアミㇷ゚ 下着。 {E: a coat; a jacket.} (出典:田村、方言:沙流)
- íkapet
- イカペッ 【名】[íka-pet 近道する・川] 近道する川(蛇行している川の堤防が切れてまっすぐに行くようになったときにそれを言う)。 asinno toska tuy wa íkapet ne an アシンノ トㇱカ トゥイ ワ イカペッ ネ アン 新らしく堤防が切れて近道する川(=直流する川)になった。 {E: a river short-cut.} (出典:田村、方言:沙流)
- ikari
- イカリ 【名】[< 日本語]いかり(錨)。 {E: an anchor.} (出典:田村、方言:沙流)
- ikaripe
- イカリペ 【自動】沖の漁をする(haynaari ハイナアリ 延縄漁をして)。 ikaripe kur イカリペ クㇽ 沖の漁で生活する人。 ikaripe utar イカリペ ウタㇻ 沖の漁で生活する人々。 ☞haynaari ハイナアリ {E: to fish off-shore.} (出典:田村、方言:沙流)
- ikaspaotte
- イカㇱパオッテ 【自動】[i-kas-pa-ot-te 人・の上・口(ことば)を・にある・させる] 人に命ずる、 人に 指図する。 {E: to order; command.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikasuy
- イカスイ 【自動】[i-kásuy 人・を手助けする] 人の手伝いをする、 人に/皆に協力する。 ukuran wano arpa wa ikasuy kor an ウクラン ワノ アㇻパ ワ イカスイ コラン(おばさんは奥さんの亡くなった家に)ゆうべから行って手伝いをしている。(W) yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka sinrit ku=ramu wa nen póka kú=ikasuy siri un ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ シンリッ クラム ワ ネン ポカ クイカスイ シリ ウン 自分は何もしないでも食べていけるけれど一族を思って何とか手助けしているのだよ。(S) ☆参考 ikaopiwki イカオピウキ 人を救う。 ☞kásuy カスイ (出典:田村、方言:沙流)
- ikayop
- イカヨㇷ゚ 【名】[ik-ay-o-p (?)・矢・入れる・もの]矢入れ、 矢筒(「矢さし」)。(S) soyne kusu ne akusu ikayop komaknasikirpa híne ayeroskipa ソイネ クス ネ アクス イカヨㇷ゚ コマㇰナシキㇼパ ヒネ アイェロㇱキパ (熊が)外に出ようとしたとき(兄たちは)矢入れを取りに奧へもどってから矢を射て(熊を)しとめた。(NK民話) {E: a quiver for arrows.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikemnu
- イケㇺヌ 【自動】[i-kemnu 人・を気の毒に思う] 気の毒に思う、 かわいそうに思う、 気の毒な。 cis tura ikemnu=an kor oka=an チㇱ トゥラ イケㇺヌアン コㇿ オカアン 私たちは泣きながら(=涙が出るほど)気の毒に思っている。(W会話) ikemnu isoytak イケㇺヌ イソイタㇰ 気の毒な話。(W民話) {E: to feel sorry for.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iki
- イキ 【自動】[i-ki ものごとを・する] ①する、 ふるまう、 行なう。 iki ayne イキ アイネ (苦心して/がんばりつづけて)ようやく。 …siri iki … シリ イキ …している様子である。 ene iki hi エネ イキ ヒ どうするかということ、 しかた。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ②(名詞として使われて)行い。 ene an iki patek kipa エネアニキ パテㇰ キパ そのような行いばかりする。(S会話) … péka iki …ペカ イキ …を歩く、 …を旅する。 ihokusi péka ikuusi péka é=iki ayne e=ek ruwe somo ne ya? イホクシ ペカ イクウシ ペカ エイキ アイネ エエㇰ ルウェ ソモ ネ ヤ? マーケットや飲み屋をあなた歩いてきたのではないのか。(S) ③[熟語]… hawe iki wa/…humi iki wa …ハウェ イキ ワ/…フミ イキ ワ (あきれた言い方の一つで、 反語的に用いられる。)こともあろうに…なんていうことを言ってる、 こともあろうに…なんてことをして音をたてている、 よくも…言う/…音を出すもんだね。 kasusne hawe iki wa! カスㇱネ ハウェ イキ ワ! まあ、 たいしたことを言ってきた(=ひどい話だなあ)(kasusne カスㇱネ は《大したことはない》) (☞wa ワ 3)。 pe/p iki ペ/ㇷ゚ イキ …している(いぶかって言う言い方)。 hńta kohehewpa wa nukar pe iki? フンタ コヘヘウパ ワ ヌカㇻ ペ イキ? 何をのぞいて見てるんだろう。 hńta ewkopinupinu p ikipa? フンタ エウコピヌピヌㇷ゚ イキパ? 何をコソコソ話し合っているんだろう。(S) ④[雅](韻文の中で、 また会話でも美文調で話すとき、 ときおり ne ネ《である》の代わりに使われる。 用例では korka/korkayki コㇿカ/コㇿカイキ《けれども》、 yakka/yakkayki ヤッカ/ヤッカイキ《…しても》の前に置かれている。 ne ネ を使った表現とは多少ニュアンスが違う。) onne p iki korka オンネㇷ゚ イキ コㇿカ 年老いた者ではあるけれど。(onne p ne korka オンネㇷ゚ ネ コㇿカ 年老いた者だけれど。) (W神謡語り) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの若い女性ではあるが、 まるで女神様のように…。(Sユーカラ) iki yakkayki イキ ヤッカイキ [雅]…も。 inan henpara/iki yakkayki イナン ヘンパラ/イキ ヤッカイキ [雅]いつどんなときでも。(Sユーカラ) {E: ①to do; conduct; behaviour (v.). ②conduct, behaviour, action (n.). ③… ④… } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikineypeka
- イキネイペカ 【副】[iki-ney-péka どんな…でも・どこ・で](?) [雅](禁止の言い方の一つ。)けっして(…してはいけない)。 síno utarpa/ikineypeka/tumuan kewtum/i=kokor kuni p/somo tapan na シノ ウタㇻパ/イキネイペカ/トゥムアン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ [雅]まことの強者はけっして憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikir 1
- イキㇼ 【名】[概](所は ikiri(hi) イキリ(ヒ)) ①ものの集合(ひとまとまり)、 たくさんの集まり。 amam ikir amip ikir icen ikir poronno an pe ne アマㇺ イキㇼ アミㇷ゚ イキㇼ イチェン イキㇼ ポロンノ アン ペ ネ お米(ヒエ)も着物もお金も山積みになってたくさんあるのだ。(S民話) ②系統。 húci ikir フチ イキㇼ [祖母・系統]=母系。 aynu sapikir アイヌ サピキㇼ アイヌの系統。 ekasi ikir エカシ イキㇼ [祖父・系統]=父系。 iwan aynu ikir eposo húci イワン アイヌ イキㇼ エポソ フチ 六代にわたって生きたおばあさん。(S独話) (出典:田村、方言:沙流)
- ikiri(hi)
- イキリ(ヒ) 【名】[所](概は ikir イキㇼ)…の集合、 …のひとまとまり、 …の系統。 itak porose pakno ikiri inne p isam イタㇰ ポロセ パㇰノ イキリ インネㇷ゚ イサㇺ 言葉ほど数の多いものはない。(W) ikiri(hi) kar イキリ(ヒ) カㇻ …の集まりをつくる=…をたくさん集めてまとめる。 akketek or un hunpe ca a ca a híne raytoskaha ikiri kar híne アッケテㇰ オㇿ ウン フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カㇻ ヒネ 帆立貝の中へ鯨の肉を切り取っては入れ切り取っては入れしてものすごく大きな山積みをたくさんつくって。(S民話) {E: a meeting, gathering of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikiya
- イキヤ 【副】[iki-ya ものごとをする・かどうか](動詞のあとに助詞 na ナ を伴って)…しないように。 ikiya…na イキヤ…ナ …するんでないよ、 …しないようにね。 ikiya e=hacir na イキヤ エハチンナ ころばないようにね。(S会話) nep ne yakka é=ukoparorarpa ayne ikiya e=honi arka na ネㇷ゚ ネ ヤッカ エウコパロラㇻパ アイネ イキヤ エホニ アㇻカ ナ 何でも口に入れておなかが痛くなるといけないよ。(S) ☆参考 iteki イテキ は禁止、 つまり、 しないことを要求するのに使われる。 ikiya イキヤ は懸念(けねん)、 つまり案じて注意する表現である。 {E: so as not to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikiyaun
- イキヤウン 【副】[< iki-ya-un ものごとをする・かどうか・(判断の助詞)](動詞のあとに助詞 wa ワ を伴って) ikiyaun…wa イキヤウン…ワ もしかすると…するのではないだろうか。 ikiyaun túnasno e=ek wa sekor ku=raman イキヤウン トゥナㇱノ エエㇰ ワ セコㇿ クラマン もしかするとあなたが早く来るかもしれないなと私は思った。(W会話) ☆参考 沙流川下流の人が言う。 中流の人は ikaanun イカアヌン と言う。 {E: if…happens, maybe…will occur.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikoahun
- イコアフン 【自動】[単](複は ikoahup イコアフㇷ゚)[i-ko-ahun もの・に向かって・入る] あぶないところへ思い切って入る。 pon pewrep oka noyne haw as na ikoahun wa uk wa ek ポン ペウレㇷ゚ オカ ノイネ ハウ アㇱ ナ イコアフンマ ウㇰ ワ エㇰ 小さい子熊がいるらしい声がするから入って取って来なさい。(S) {E: to resolve oneself to enter a dangerous place or situation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikoahup
- イコアフㇷ゚ 【自動】[複](単は ikoahun イコアフン)[i-ko-ahup もの・に・入る[複]](二人以上が)あぶないところへ思い切って入る。 {E: to resolve oneself to enter a dangerous place or situation. (pl.)} (出典:田村、方言:沙流)
- ikoiyomap/ikoyyomap
- イコイヨマㇷ゚ 【自動】[i-ko-i-omap 人・に向かって・人・をかわいがる] 人の子をかわいがる。(用例の文脈では)夫と他の妻との間にできた子どもを本妻がかわいがる。 nen ka ponmat etun wa i=kore yak ikoiyomap=an na ネン カ ポンマッ エトゥン マ イコレ ヤㇰ イコイヨマㇷ゚アン ナ だれかもう一人の妻(「めかけ」)を迎えてくだされば私はその子どもをかわいがりますから(と妻は言った)。(W民話) {E: to love, show affection to another person's children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikokamahupte
- イコカマフㇷ゚テ 【自動】[i-ko-kam-ahup-te 人・に協力して・肉を・入ら・せる] 男子(夫や兄など)が背負って来た獲物の肉を家の人(妻や妹など)が東窓の所で窓ごしに受け取るというやり方で家の中へ入れる。 ☆参考 主語は家の中で受け取る女性。 ☞ukokamahupte ウコカマフㇷ゚テ {E: for a man to pass the meat of a hunt through the eastern window to someone (his wife) in the house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikokka
- イコッカ 【自動(?)/名】①おどかす。 ②あの格好(かっこう)(=katuhu an カトゥフ アン)。 ikokka néno an イコッカ ネノ アン 「あのざま」(汚いもののこと)。 {E: ①to threaten; frighten (v.). ②that form, appearance (n.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ikoni
- イコニ 【自動】[i-koni もの・痛む] お産する。 ☆参考 nuwap ヌワㇷ゚ 出産する。 pókor ポコㇿ 子どもを産む、 子どもを持つ。 {E: to give birth; have a baby.} (出典:田村、方言:沙流)
- ikopet
- イコペッ 【自動】(馬、 鹿、 熊などが)水を飲むとき一緒に悪い虫を飲んだためにその場で倒れて死んでしまう。 wakka ku wa ora ikopet aan noyne ray wa an ワッカ ク ワ オラ イコペッ アアン ノイネ ライ ワ アン 水を飲んで毒虫にあたったらしく死んでいる。(S) {E: (for a horse, deer, bear, etc.) to drink toxic water and die.} (出典:田村、方言:沙流)
- ikunnere
- イクンネレ 【自動】[i-kunne-re ものを・黒くなる・させる] 布を黒く染める。 ikunnere kor an イクンネレ コラン 布を黒く染めている。(W) ☞kunnere クンネレ、 kunne クンネ {E: to dye cloth, material black.} (出典:田村、方言:沙流)
- ikupa 2
- イクパ 【自動】[i-kupa もの/人を・噛む](犬が)人にかみつく。 seta sirkote wa anu yan, iteki kirare no, ikupa wa a=sitóma na セタ シㇼコテ ワ アヌ ヤン、 イテキ キラレ ノ、 イクパ ワ アシトマ ナ 犬をつないでおきなさい、 逃がさないで、 人にかみついて恐ろしいから。(S) {E: (for a dog) to bite, snap at someone} (出典:田村、方言:沙流)
- ikus
- イクㇱ 【自動】[i-kus もの(が)・(そこ)を通る] (次のような慣用表現で)洪水で水びたしになる。 porowakka an wa nutap ka ikus ポロワッカ アン マ ヌタㇷ゚ カ イクㇱ 大水(洪水)があって川端がそこらじゅう水びたしになった。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ikuspe
- イクㇱペ 【名】柱、 杭(家を支えるものも、 外で柵や物や棒を支えるものも)。 osiso un ror wa sikkew or un ikuspe オシソ ウン ロㇿ ワ シッケウ オルン イクㇱペ 家の右座の上座の(東北の)隅の柱。 oharkiso un ror wa sikkew ikuspe オハㇻキソ ウン ロㇿ ワ シッケウ イクㇱペ 左座の上座の(東南の)隅の柱。 oharkiso un útur wa sikkew ikuspe オハㇻキソ ウン ウトゥㇽ ワ シッケウ イクㇱペ 左座の下座の(西南の)隅の柱。 osiso un útur wa sikkew ikuspe オシソ ウン ウトゥㇽ ワ シッケウ イクㇱペ 右座の下座の(西北の)隅の柱。 osiso un apasam un ikuspe オシソ ウン アパサムン イクㇱペ 右座側の出入口脇の柱。 uhuy ikuspe ウフイ イクㇱペ 「焼けぼっくい」=焼け跡に立っている木の棒(柱の焼けたもの等)。 ☆参考 「家のあちこちがくさっても四隅の柱だけは残ると言う。 punkaw プンカウ《「トスナラ」=ハシドイ》という木でつくる。 この木はくさらない。 外側がくさっても芯が残って針金のようになって立っている。」 (S) {E: a post; a pillar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- imakake(he)
- イマカケ(ヘ) 【位名】[所](概は imak イマㇰ) ①その向こう、 それより向こう、 その後ろ。 en=imakake ta an a wa エニマカケ タ アナ ワ 私よりもっと向こうにあったよ。(S) porke imakake a=osíraye kor ポㇿケ イマカケ アオシライェ コㇿ 堀割の向こう側に私たちが着いたとき。(HK民話) ②その後。 sukup kur anakne otu sukup ne ore sukup ne sukup yakka imakakehe eyayriko uske okay pe ne na スクㇷ゚ クㇽ アナㇰネ オトゥ スクㇷ゚ ネ オレ スクㇷ゚ ネ スクㇷ゚ ヤッカ イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ 若い人というものはいろいろ浮き沈みがあって成長し、 後にまた良くなるときがあるものだよ。(S) imakake(he) ta イマカケ(ヘ) タ そのあとで、 後になって。 {E: ①over there; behind that. ②after; later on.} (出典:田村、方言:沙流)
- imakotcep
-
イマコッチェㇷ゚
§013 フグ (4) imakotcep (i-má-kot-čep)「イまコッチェㇷ゚」[
or-cep(歯・もつ・魚)] ⦅斜里⦆まふぐ、オオシュウフグ(Spheroides borealis JORDAN et SNYDER.) (出典:知里動物編、方言:) - imakutcep
-
イマクッチェㇷ゚
§013 フグ (5) imakutcep (i-má-kut-čep)「イまクッチェㇷ゚」[
or-cep(歯・もつ・魚)] ⦅阿寒⦆ (出典:知里動物編、方言:) - imek
- イメㇰ 【自動】食べ物を分け与える、 食べ物を(おぜんを)運ぶ。 imek ewen イメㇰ エウェン (食べ物を)自分ばかり取って人に少ししか与えない。 a=eráman no imek=an kor pirka p ne na アエラマン ノ イメカン コㇿ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 気をつけておぜんを運んだらいいんだから。(S) {E: to share, serve out food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- imekso
- イメㇰソ 【名】[imek-so 配る・敷物] ①客に出す食べ物をのせる敷物。 ②茶碗かご(食器を洗って入れておくかご)。 imekso sanke イメㇰソ サンケ 茶碗かごを出しなさい。(S) {E: ①a place mat on which food is served to guests. ②a container for holding bowls, dishes.} (出典:田村、方言:沙流)
- imok
- イモㇰ 【名】餌(飼うためのではなく魚やネズミなどを取るのに使う餌)。 ☆参考 飼っている動物に与える餌は ep エプ。 {E: bait for catching fish, rats, animals that are not owned.} (出典:田村、方言:沙流)
- inani
- イナニ 【疑名】[inan-hi どの・ほうのもの/人/所] (二つ以上のうちの)どの/どちら(のほう)のもの/人/所。 inani un イナニ ウン どっちへ(あっちかこっちか)。 inani un k=arpa kor pirka? イナニ ウン カㇻパ コㇿ ピㇼカ? (あっちの町かこっちの町か)どっちへ行けばいいだろう? (S) ☆参考 人については inan kur イナン クㇽ、 ものについては inan pe イナン ペ や inanike イナニケ が多く使われ、 inani イナニ は場所について「どっちへ」「どっちに」「どっちから」のような表現に多く使われるようである。 {E: which person, place etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inaw
- イナウ 【名】イナウ、 木幣(木を削ってつくった御幣)。 ☆参考 大別して次の三種類がある。 kike-parse inaw キケ パㇻセ イナウ 削り花がフワッと広がっている木幣。 kike-cinoye inaw キケ チノイェ イナウ 削り花がよってある木幣。 céhorkakep チェホㇿカケㇷ゚ 逆方向から(つまり上の方から下へ向けて)削るので削り花が上向きにちぢれる木幣。 {E: wittled pieces of willow etc. which are stuck in the ground as offerings to the gods (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inaw-pinnekur
- イナウピンネクㇽ 【名】[木幣・男性の・人](直訳すると)木幣男=いろりの中の上座側の端に立てられた逆削り木幣(céhorkakep チェホㇿカケㇷ゚、 これが口上を神に伝える)。 {E: to make, wittle inaw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inawkocep
-
イナウコチェㇷ゚
§067 サケ あきあじ、あきやじ 異(6) inawkocep(i-náw-ko-čep)「イなウコチェㇷ゚」[
or-cep]⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:) - inawkotcep
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イナウコッチェㇷ゚
§067 サケ あきあじ、あきやじ 異(5) inawkot-cep(i-náw-kot-čep)「イなウコッチェㇷ゚」[
or(もつ)cep(魚)] ⦅幌別、沙流、浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:) - inawkotcep
- イナウコッチェㇷ゚ 【inaw-kor-cep】 イナウのついたサケ:12月に入ってから獲れる形の小さいサケ.▷イナウ=御幣 コㇿ=持つ チェㇷ゚=魚 イナウコッチェㇷ゚ セコㇿ ア・イェ チェㇷ゚ アナㇰネ エレポコンル カ アン モンペ カ サン ラポㇰ エㇰ ポン チェㇷ゚ ネ ワ ア・ウㇰ ヒ タ アナㇰネ ア・イナウコテ クス ア・レコ ペ "イナウコッチェㇷ゚" ネ ワー=イナウのついたサケは川の縁に水が張りざらめ氷が流れる頃に来る小さいサケで,獲った時はイナウをつけるので.名づけたのが「イナウつきのサケ」だよ.*このサケが獲れると,その年のサケ漁の終わりが近づいた印になる.言葉の通りイナウをつけてやるものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
- inawsantek
- イナウサンテㇰ 【名】[概](所は inawsanteke(he) イナウサンテケ(ヘ))[inaw-santek イナウ(木弊)・子孫](先祖に)イナウ(木弊)を捧げる子孫。 ☆参考 日本文化にたとえれば「位牌を守る/墓を守る子孫」に相当する。 {E: descendants who offer inaw to ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inawtuyeyar
- イナウトゥイェヤㇻ 【自動】[inaw-tuye-yar イナウ・を切る・人に…してもらう] イナウ(木幣)にする木を人に切ってもらう。 {E: to have someone cut a tree for making inaw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inaye(he)
- イナイェ(ヘ) 【名】[所](概は inay イナイ)…の尻の割れ目(尻たぶの間)。 apto ruy wa ku=teyne ora kú=inaye opes nay san kane アㇷ゚ト ルイ ワ クテイネ オラ クイナイェ オペㇱ ナイ サン カネ 雨がひどくて私はぬれてお尻の割れ目を沢が流れている。(S) {E: the crease of the buttocks of…} (出典:田村、方言:沙流)
- íne 1
- イネ 【自動】①どうだ、 どうした、 どうなった。 ne seta íne? ネ セタ イネ? その犬はどうした/どうなった。(KK掛け合い歌) k=éninuype íne un? ケニヌイペ イネ ウン? 私の枕どうしたんだろう(見当たらない)。(S) cisekorkur íne? チセコㇿクㇽ イネ? ご主人は? (S) ②(間投詞的に)どら。 íne, e=tapsutu ku=tenpatenpa na イネ、 エタㇷ゚ストゥ クテンパテンパ ナ どら、 肩をもんであげるから。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- íne henpak
- イネ ヘンパㇰ 【連体】[どう・いくつの]いくつもの、 いくつも。 tane ora íne henpak pa síran pe ne kusu タネ オラ イネ ヘンパㇰ パ シラン ペ ネ クス いまはもうその時から何年もたっているから。(W民話の後の独話) sine itak ne korka íne henpak a=ye itak ne シネ イタㇰ ネ コㇿカ イネ ヘンパㇰ アイェ イタㇰ ネ 一つの言葉だがいくつにも言う言葉だ。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inerokpe
- イネロㇰペ 【名】[複](単は ineap イネアㇷ゚)[íne-rok-pe どうである・…した[複]・もの] ①(多くの場合次のような慣用表現で) なんとまあ…。 inerokpe (kus(u)) …ya ka eramiskari イネロㇰペ (クㇱ/クス) …ヤ カ エラミㇱカリ なんとまあ見たことも聞いたこともないほど/びっくりするほど…だ(感嘆の表現)。 inerokpe kusu, onne p iki korka siretokkorpa ruwe oka ya ka a=erámiskari イネロㇰペ クス、 オンネㇷ゚ イキ コㇿカ シレトッコㇿパ ルウェ オカ ヤ カ アエラミㇱカリ なんとまあ、 年老いてはいるけれど二人ともそれはそれはびっくりするくらい美しい方々でした。(W神謡語り) ②[雅](後に ya ka eramiskari ヤ カ エラミㇱカリ を使わずに) inerokpe kus/pet iwor kasi/komaknatara イネロㇰペ クㇱ/ペッ イウォㇿ カシ/コマㇰナタラ [雅]なんとまあ川ぞいの景色が美しく開けている。(Sユーカラ) iresu sápo/inerokpe kus/i=eoripak pe/i=tukarike/kosikerana/atte kane イレス サポ/イネロㇰペ クㇱ/イエオリパㇰ ペ/イトゥカリケ/コシケラナ/アッテ カネ [雅]育ての姉はなんとまあ私に畏れてかしこまり私をまともに見ず目を下の方へ伏せている。(Sユーカラ) ☆参考 íne イネ《どうである》とはアクセントが違い、 第一音節の i イ が低く、 第二音節つまり ne ネ の部分が高く発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inisuk
- イニスㇰ 【自動】[i-nisuk 人・を頼む](仕事をするのに)人を頼む。 {E: to ask, engage someone to do something. (especially concerning work).} (出典:田村、方言:沙流)
- inkareray
- インカレライ 【自動】[inkar-e-ray 見る・…によって・死ぬ] 何かを見ていてうっかりする。 inkareray ay:ne aop ka arpa wa isam インカレライ アイーネ アオㇷ゚ カ アㇻパ ワ イサㇺ (不思議なものがあったので)彼はジーッと見ていてするべきことも忘れてしまい、 汽車(直訳すると乗り物)が行ってしまった。(S) ☆参考 mokoreray モコレライ 眠っていてうっかりする。 {E: to stare absentmindedly.} (出典:田村、方言:沙流)
- inkus
- インクㇱ 【自動】悪いことが起こることを察知/予知する、 悪い予感がする。 maratto an kor síran korka inkus utar oka ruwe ne, topattumi ek noyne iramuan ruwe ne マラット アン コㇿ シラン コㇿカ インクㇱ ウタㇻ オカ ルウェ ネ、 トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 酒宴が行われていたけれど、 予知する人たちがいて、 夜襲の群団が来るらしいとわかった。(W言い伝え) a=i=ráyke wa a=sapáha arerepasi arpa yakun, inkus=an pe ne ruwe ne na アイライケ ワ アサパハ アレレㇷ゚ アシ アㇻパ ヤクン、 インクサン ペ ネ ルウェ ネ ナ 私が殺されて私の首(=頭)がずうっと沖の方へ飛んで行ったら、 恐ろしいことの前兆ですからね。(W民話) {E: to have a premonition that something bad is going to happen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inne
- インネ 【自動】[< ir-ne 集合・である]人数が多い。 inne utar インネ ウタㇻ 大勢の人々。 inne kotan インネ コタン 人口の多い村。 hekattar inne ヘカッタㇻ インネ 子どもが多い。(S) inne wa インネ ワ 大勢で。 inne wa arki インネ ワ アㇻキ (彼らは)大勢で来た。(S) inne=as wa arki=as ruwe un インネアㇱ ワ アㇻキアㇱ ルウェ ウン 私たちは大勢で来たのですよ。(S) {E: for there to be a lot of, many people; a large number of people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- innerupi
- インネルピ 【名】[所][inne-rup-i 大人数である・(魚の)群/(人の)列・(所属語尾)][雅]…の大勢の子孫。 etakasure/eci=sipíraspa wa/eci=ínnerupi/mosir epitta/sipiraspa nankor na エタカスレ/エチシピラㇱパ ワ/エチインネルピ/モシレピッタ/シピラㇱパ ナンコンナ [雅]それ以上にあなた方がふえてあなた方の大勢の子孫が国じゅうに広がるようになさいませ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inoka
- イノカ 【名】[i-noka 人/もの・絵/像] 人の絵、 肖像(絵も像も)。 poyson inoka ポイソン イノカ 幼い子どもの像(人形)。 ☆参考 昔は人形をつくらなかった。 肖像画もかかなかった。 {E: a picture, painting of someone; a portrait.} (出典:田村、方言:沙流)
- inoma
- イノマ 【名】宝物の中で、 主に宝刀・槍・弓矢。(S) epa=kor cási/kamuy inoma/a=sitúrare エパコッ チャシ/カムイ イノマ/アシトゥラレ [雅]私は私の城や神の所で持っていたものをすべて持って来ました。(Sユーカラ) ☆参考 inoma イノマ と発音しているが、 後に歌い手のサダモさん自身が inuma イヌマ が正しいと言って訂正した。 ☞inuma イヌマ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inteo
- インテオ 【自動】[inte-o 目やに・がたまる] 目やにがたまる。 sikihi inteo シキヒ インテオ 彼の目に目やにがたまっている。(W) ☆発音 通常 t は有声になり indeo インデオ のように発音される。 {E: for mucous to build up around the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
- inteoyan
- インテオヤン 【自動】[inte-oyan 目やに・(そこ)に上陸する] 目やにが(目頭に)出てくる。 ku=sikpake inteoyan humi an クシㇰパケ インテオヤン フミ アン 私の目頭に目やにが出て(上がって)くるようだ。(S) ☆発音 ☞inteo インテオ {E: for mucous to be excreted from the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
- inukuri
- イヌクリ 【自動】[単](複は inukurpa イヌクㇽパ)[i-nukuri ものごと・をするのがおっくうで/体がきかなくてよくできない]体が自由に動かなくて/たいぎで/おっくうでものごとができない(疲れきって、 年とって)。 ☞nukuri ヌクリ {E: for the body not to move freely (due to tiredness, age.} (出典:田村、方言:沙流)
- inukurpa
- イヌクㇽパ 【自動】[複](単は inukuri イヌクリ)(二人以上が) 体が自由に動かなくて/たいぎで/おっくうでものごとができない。 tane onnepa wa inukurpa utar ne wa kasi a=oyki kor an pe a=ne korka タネ オンネパ ワ イヌクㇽパ ウタン ネ ワ カシ アオイキ コラン ペ アネ コㇿカ (両親は)もう年とって体の自由もききませんので私が養っているのですが。(S民話) {E: for the body not to move freely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inun
- イヌン 【自動】[i-nun ものを・吸いとる] 魚とりをする(槍で突くのも釣り針でひっかけるのも、 自分のほうへ吸い取るように引っぱるから)。(S) Cirpet sekor a=ye pet…eun inun kusu arpa チㇼペッ セコライェ ペッ…エウン イヌン クス アㇻパ チリペッという川(中略)彼はそこへ魚とりに行った。(HK民話) inun kus paye イヌン クㇱ パイェ [隠]彼らは支笏湖へ魚とりに行く(cepkoyki kus paye チェㇷ゚コイキ クㇱ パイェ と言えないとき、 わからないように言う)。(S) {E: to go fishing} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipakasnu
- イパカㇱヌ 【自動】[i-pakasnu 人を・戒める] 人のいい悪いを(うるさく)言う。 ipakasnu kur i=ekari ek kor an na イパカㇱヌ クㇽ イエカリ エㇰ コラン ナ 口うるさい人が私たちの方へ(=こっちへ)向かってやってきたよ。(S) {E: to criticise, praise, speak bad, good about someone.} (出典:田村、方言:沙流)
- ipankoyupo
- イパンコユポ §023.兄(21)ipankoyupo〔i-pá-ko-ju-po イぱンコユポ〕⦅チカブミ⦆【雅:神謡】養育してくれている年上の兄;まま兄。[ipankoryupoとipankuyupoの混合形か]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ipasi
- イパシ 【名】[所](概は未出) [i-pas-i もの・走る・こと](木の)木材としての質。 ipasi pirka イパシ ピㇼカ(木材に関して)まっすぐでしばらく上へ行ってからでないと枝が無い、 良材である。 ☆参考 家の材料にするにはこのような木がよい。(S) {E: a term for quality wood, lumber.} (出典:田村、方言:沙流)
- ipe 1
- イペ 【自動】ものを食べる、 食事する、 食べて(生きて)いく、 (名詞として)食べること、 食事。 hokure ipe ipe! iku iku! ホクレ イペ イペ! イク イク! さあどんどん食べなさい、 どんどん飲みなさい。(S民話) ipe ka a=etóranne イペ カ アエトランネ 私はものを食べるのもいやだ。(S民話) (NK民話) ipe=an kor pisno イペアン コㇿ ピㇱノ 私たちが食事をするときいつも。(S会話) é=ipe easkay kuni a=ki kusu ne na エイペ エアㇱカイ クニ アキ クス ネ ナ あなたが食べていけるようにしてあげるから。(HC民話) kunneywa ipe クンネイワ イペ 朝食を食べる、 朝食。 tókap ipe トカㇷ゚ イペ 昼食を食べる、 昼食。 onuman ipe オヌマン イペ/オヌマニペ 夕食を食べる、 夕食。 ipe rápok ta イペ ラポㇰ タ 食事中に。 ipe oka ta イペ オカ タ 食事の後に。 ipe etok ta イペ エトㇰ タ 食事の前に。 {E: to eat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipehe
- イペヘ 【名】[所](概は ipe イペ)…の実。 itak ipehe イタㇰ イペヘ/イタキペヘ 言葉の中味、 意味内容。 poronno ku=toyta a korka ipehe ka isam ポロンノ クトイタ ア コㇿカ イペヘ カ イサㇺ たくさんつくったけれどみのりがなかった。(S) {E: the truth, substance (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipekasma
- イペカㇱマ 【自動】[ipe-kasma 食べる・余る] 食べきれない。 ipekasma=as pakno ka a=un=ípekorarpa イペカㇱマアㇱ パㇰノ カ アウニペコラㇻパ 私たちが食べきれないほども食べなさい食べなさいと押しつけられた。(S) {E: to be unable to finish a meal.} (出典:田村、方言:沙流)
- ipeoko
- イペオコ 【副】[ipeo-ko 実が入っている・(反意の副詞をつくる接尾辞)] こんなわずか。 ipeoko patek en=kore イペオコ パテㇰ エンコレ こんなわずかしかくれない(食べ物でも布でも)。(S) ipeoko an pon kapoca mak ku=suwe wa k=e ruwe an pe an? イペオコ アン ポン カポチャ マㇰ クスウェ ワ ケ ルウェ アン ペ アン? これっぽっちのカボチャどうやって料理して食べるんだ。(S) {E: very little; a small amount of; Just this!} (出典:田村、方言:沙流)
- ipetam
- イペタㇺ 【名】[ipe-tam ものを食べる・刀] 人食い刀(ユーカラに出て来る恐ろしい刀)。(S) {E: a man-eating sword (Yukar).} (出典:田村、方言:沙流)
- ipewnara
- イペウナラ 【自動】[ipe-eunara 食べること・に関してけちである]食物を人にやるのを惜しがる(「食い根性が悪い」)。 ipewnara p ne kusu kéraan pe suwe kor an a hike ka un=eham ka somo ki イペウナラㇷ゚ ネ クス ケラアン ペ スウェ コラナイケ カ ウネハㇺ カ ソモ キ「食い根性の悪い」やつだからおいしいごちそうをつくっていたのに私たちに食べて行きなさいとも言わなかった。(S) {E: to be stingy with food.} (出典:田村、方言:沙流)
- ipo(-o)-ko-kunne
- イポコクンネ §173.顔色が黒い;色黒であるipo(-o)-ko-kunne〔i-pór-ko-kùn-ne イぽㇿコクンネ〕[顔色・において・黒い]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- ipottumkonna rennatara
- イポットゥㇺコンナ レンナタラ 【iporo-tum-konna rennatara】 顔の芯が沈んで,沈痛な面持ち,憂いのある顔色. ▷イポッ/イポロ=顔色 トゥㇺ=芯 コンナ=~が レンナタラ=沈んでいる[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ipukitara
- イプキタラ 【自動】[ipuk-itara 突き出る・…した状態が続いている](次のような慣用表現で)(顔に)ありありと出ている。 iruska ipor/a=nan kurka ta/ipukitara イルㇱカ イポㇿ/アナン クㇽカ タ/イプキタラ [雅]怒りの色が私の顔一面に青すじが立つほど出ている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iramante
- イラマンテ 【自動】[i-ramante もの・を狩る] 狩猟する(山でも海でも)。 {E: to hunt. (in the mountains or sea.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iramkar
- イラㇺカㇻ 【自動】[i-ramkar 人・を不愉快にさせる(?)][ram(u) kar の目的語不定人称形] 人のことを告げ口して怒らせてけんかさせる(=iyukoykire イユコイキレ)。(S) ☆参考 同じ話者が iramputputu イランプップトゥ にも同じ説明をしている。 ☞ram(u) kar ラㇺ/ラム カㇻ、 iramputputu イランプップトゥ、 iyukoykire イユコイキレ {E: to inform on someone; tell tales about someone} (出典:田村、方言:沙流)
- irampotarare
- イランポタラレ 【自動】[i-ram-potara-re 人(の)・心・不安になる・させる]やかましい、 うるさい。(間投詞的に)やかましいなあ、 うるさいなあ。 hekattar irampotarare, hawehe ne ya humihi ne ya, ku=yaykosiramsuypa ka eaykap ヘカッタㇻ イランポタラレ、 ハウェヘ ネ ヤ フミヒ ネ ヤ、 クヤイコシラㇺスイパ カ エアイカㇷ゚ 子どもたちやかましいなあ、 声だか音だか、 私は考えることもできない。(S) haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 こやかましい、 夜どおしだれも眠らせない。(S) ☆参考 二つ目の例のように間投詞的にも使う。 {E: to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
- iramputputu
- イランプップトゥ 【自動】人のあることないことを言ってけんかさせる。 ☆参考 =iyukoykire イユコイキレ 人をけんかさせる。(S) {E: to make…quarrel, fight due to spreading rumors about them.} (出典:田村、方言:沙流)
- iramusuye
- イラムスイェ 【自動】[ram(u) suye の目的語不定人称形]人をなぐさめる、 人を喜ばす。 iramusuye wa pirka pekor iki イラムスイェ ワ ピㇼカ ペコㇿ イキ (死にそうだったのが)人を喜ばして良くなりそうな様子になってる。(S) ☆参考 iramsuye イラㇺスイェ の誤記か。 ☞ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ {E: to comfort someone} (出典:田村、方言:沙流)
- iranakka
- イラナッカ 【自動/副/間投】①[自動]いやなことである。 ②[副]人をいやがらせて。 iranakka ta haw as un イラナッカ タ ハウ アㇱ ウン いやなこと言ってくるなあ。 ③いやだねえ。 iranakka! イラナッカ いやだねえ。 {E: ①for something to be unpleasant; bad; disagreeable. ②to make trouble; harass. ③how unpleasant.} (出典:田村、方言:沙流)
- irapokkari
- イラポッカリ 【自動】[i-ra-pok-kari ひと/ものごと・低い所・の下・を通る]何の役にも立たない。 irapokkari kur イラポッカリ クㇽ 何の役にも立たない人。 {E: to be useless; worthless.} (出典:田村、方言:沙流)
- iratcire-an
- イラッチレアン 【完動】[< i-ratci-re-an 人を・静かになる・させる・ある] シーンと静まり返る。 akusu poro kucacise an, soyke ta iratcire-an híne síran アクス ポロ クチャチセ アン、 ソイケ タ イラッチレアン ヒネ シラン すると大きな狩小屋があった、 その外ではシーンと静まり返っていた。(NK民話) {E: to quieten down completely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- irawketupa
- イラウケトゥパ 【自動/名】①[自動]仕事をする、 何をするにも一生懸命よく働く。 ②[名]仕事。 {E: ①to work; do one's best (v.). ②work (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- irmenoko
- イㇼメノコ 【名】[ir-menoko 兄弟姉妹・女] 姉妹、 従姉妹(女のいとこ)等、 女の irwak イㇼワㇰ。 írokkayo irmenoko somo a=ukóre p ne イロッカヨ イㇼメノコ ソモ アウコレㇷ゚ ネ いとこぐらいの近い関係の男女を結婚させるものではない。(S) ☆発音 イㇽメノコ。 ☞irwak イㇼワㇰ {E: sisters; female cousins.} (出典:田村、方言:沙流)
- írokkayo
- イロッカヨ 【名】[ir-okkayo 兄弟・男] 男兄弟、 従兄弟(男のいとこ)等、 男の irwak イㇼワㇰ。 írokkayo irmenoko somo a=ukóre p ne イロッカヨ イㇼメノコ ソモ アウコレㇷ゚ ネ いとこぐらいの近い関係の男女を結婚させるものではない。(S) ☞irwak イㇼワㇰ {E: brothers; male cousins.} (出典:田村、方言:沙流)
- iruka
- イルカ 【副】短い間、 ちょっとの間。 iruka póka sini イルカ ポカ シニ (せめて)ちょっとの間でも休みなさい。(S) iruka hene ohonno hene イルカ ヘネ オホンノ ヘネ 少しの間でも長い間でも。(W会話) ☆対語 ohonno オホンノ ☆参考 setak セタㇰ は似た意味だが使い方が限られている。 通常よく使われるのは iruka イルカ。 {E: for a short period of time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iruparekana
- イルパレカナ 【自動】人の持っている食べ物を何でもくれくれと言う。(S) ☆参考 parkohayta パㇻコハイタ 何でも食べたがる(自分で買ってでも)。 {E: to pester someone for food.} (出典:田村、方言:沙流)
- irwak
- イㇼワㇰ 【名】[概](所は irwaki(hi) イㇼワキ(ヒ))[ir-u-ak ひとまとまり・互い・弟](?) 兄弟姉妹(ほぼ同世代の近い親族の総称。 男でも女でも、兄弟姉妹、 いとこ、 またいとこ、年齢によってはおじ、 おい等も入ることがある)。 iwan irwak ne oro ta menoko sinep earwaniw ne イワン イㇼワㇰ ネ オロ タ メノコ シネㇷ゚ エアㇻワニウ ネ 六人兄弟でそこに女が一人いるので七人だ。(S) ☆発音 イㇽワㇰ。 {E: brothers and sisters; siblings (includes cousins and other relatives of similar age).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isa-nispa
- イサニㇱパ 【名】[isa-nispa 医者[日本語]・様(男子への尊称)] 医者、 お医者様。 {E: a doctor.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isam
- イサㇺ 【自動】[否定動詞]ない、 いない、 存在しない、 なくなる(無くなる)、 亡くなる(死亡する)。 uweepakiun isam kor an ウウェエパキウン イサㇺ コㇿ アン だんだんなくなって(減って)いく。(S) ek isam エキサㇺ 来ていない。 na ek isam ナ エキサㇺ (彼は)まだ来ていない。 arsuyne ka kanpi ek isam アㇻスイネ カ カンピ エキサㇺ 1回も手紙が来ていない。 wa isam/híne isam ワ イサㇺ/ヒネ イサㇺ …して(無くなって)しまう。 ene…hi ka isam エネ…ヒ カ イサㇺ どう…しようもない。 ka isam カ イサㇺ …もない、 …は全然ない。 katu ka isam カトゥ カ イサㇺ …したようでもない、 ほとんど(めったに)…しない。 póka isam ポカ イサㇺ たった…さえもない。 oar isam オアㇻ イサㇺ 全然ない。 pak(no)…isam パㇰ(ノ)…イサㇺ それほど…の人(もの)はない(最も…な人/ものだ)。 ruwe ka isam ルウェ カ イサㇺ …したあと(形跡)もない。 ☆参考 対応する肯定動詞は an アン[単]/oka オカ[複]ある、 いる。 ☞an アン 1、 oka オカ 1 {E: to not exist; run out; die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isampa
- イサンパ 【他動】[複](isam イサㇺ は単複の区別なし)(二つ以上が皆)なくなる、 wa isampa ワ イサンパ …してしまう。 {E: for…to run, die out. (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isapke
- イサㇷ゚ケ 【自動】[i-sapke ものを・味見する](=surku sapke スㇽク サㇷ゚ケ)毒を口に入れて試す。 ☆参考 トリカブトの毒を矢につける場合、 昔の人(男)は少し口に入れて舌にのせ、 そのピリッとした感覚でその毒の強さをみた。 ☆参考 (KT) 毒は surku スㇽク。 {E: to taste test poison in order to measure its strength.} (出典:田村、方言:沙流)
- iseciri
- ピセチリ §411 (その他の鳥名) pise-ciri (pi-sé-či-ri)「ピせチリ」 ⦅富内⦆北海道のkesorapのような伝説上の鳥。 (出典:知里動物編、方言:)
- isenramte
- イセンラㇺテ 【副】[i-senram-te 人に・いつものことである(と思う)・させる](?) またいつものように、 あいかわらず。 isenramte iperuy sir ne na イセンラㇺテ イペルイ シンネ ナ いつ見ても大食いだな。(S) isenramte sunke p ne hawe ne na イセンラㇺテ スンケㇷ゚ ネ ハウェ ネ ナ あいかわらずうそばかり言うんだな。(S) ☆参考 用例はこの二例のみ。 両方とも文末は …ne na ネ ナ で終わっている。 前項 isenramkorak イセンラㇺコラㇰ も同様。 これ以外の使い方があるかどうか不明。 ☞senram センラㇺ {E: as always; as usual; without change.} (出典:田村、方言:沙流)
- isermakus
- イセㇾマクㇱ 【自動】[i-sermak-us もの・の蔭・につく](神が)蔭で守護する(用例では名詞として使われている) kamuy isermakus an カムイ イセㇾマクㇱ アン 神の守護がある。 ☆参考 sisermakuste シセㇾマクㇱテ (神)に守護を願う。 {E: (for a god) to protect from behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iso
- イソ §278 あざらし (5) iso (i-só)「イそ」[‘えもの’] ⦅千島⦆(Torii, pp.56,60)アザラシを指す (出典:知里動物編、方言:)
- isokamuy
- イソカムイ 【名】[iso-kamuy 獲物・神][動物]「言葉はある。 何のことか知らない。」 (S)〔知分類 p.156 クマの一般称、 p.159 アザラシ(千島、 Torii)〕 (出典:田村、方言:沙流)
- isoytak
- イソイタㇰ 【自動/名】①[自動](あれこれ)話をする、 物語る。 ②[名] 話、 物語。 {E: ①to tell tales, stories ②tales; stories (n).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isram
- イㇱラㇺ 【名/自動】[is-ram (?)・心(人)] ①[名]貧しい人。 isram ne イㇱラㇺ ネ 貧しい人である、 貧しい。 isram ne ruwe a=erámpokiwenpa patek ka ki a p イㇱラㇺ ネ ルウェ アエランポキウェンパ パテㇰ カ キ アㇷ゚ 私は彼らが貧しいのをかわいそうに思ってばかりいたが。(NH民話) ②[自動]貧しい。 sanke híne i=sam omare hike, isram ruwe okay pe a=uk ka eyayhawkere kus サンケ ヒネ イサㇺ オマレ ヒケ、 イㇱラㇺ ルウェ オカイ ペ アウㇰ カ エヤイハウケレ クㇱ (彼は宝刀を)出して来て私のそばに置いたが、 貧しいのに受け取っては気の毒だと私は思ったので。(NK民話) ☆参考 wenkur ウェンクㇽ 貧しい人。 日常会話ではこの wenkur ウェンクㇽ のほうがずっと多く使われる。 {E: to be poor; miserable.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itak 2
- イタㇰ 【名】①言葉。 itak ipehe イタㇰ イペヘ/イタキペヘ ☞itakipehe イタキペヘ。 anun itak アヌン イタㇰ/アヌニタㇰ よその(他地方の)言葉。 aynu itak アイヌ イタㇰ アイヌ語。 sísam itak シサㇺ イタㇰ/シサミタㇰ 日本語。 a=kor itak アコリタㇰ 私たち(あなたも私も)の言葉(アイヌ民族同士で言うときアイヌ語を指す)。 ci=kor itak チコリタㇰ(あなたのではなく)私たちの言葉(他民族、 たとえば和人に言う場合にアイヌ語を指す)。 ②(動詞句のあとで) tuyka itak omare トゥイカ イタㇰ オマレ [雅](直訳すると)…の上に言葉をのせる=…しながら言葉を言う。(☞itako イタコ) {E: words.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itaki
- イタキ 【名】[所](概は itak イタㇰ)…の言葉(nep ネㇷ゚ の後に置かれるときの形)。 nep itaki ne yakka ネㇷ゚ イタキ ネ ヤッカ 何の言葉でも、 どんな言葉でも。 ☆参考 普通に「だれそれの言葉」を表現するには X ye itak X イェ イタㇰ《Xが言った/言う言葉》とか X ye p X イェㇷ゚《Xが言った/言うこと》などのように言い、 itaki イタキ は使わない。 {E: the words of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itakipe
- イタキペ 【名】[概/所][itak-ipe 言葉・中身]言葉の表す内容、 言葉の主要部分。 ☞itak イタㇰ 2 {E: the meaning, the principal part of a word or phrase.} (出典:田村、方言:沙流)
- itakipehe
- イタキペヘ 【名】[所](言葉)の表す内容、 (言葉)の主要部分。 taan itak itakipehe k=érampewtek タアン イタㇰ イタキペヘ ケラㇺペウテㇰ 私はこの言葉の意味がわからない。(S) sóne pirkano itakipehe oma nankora? ソネ ピㇼカノ イタキペヘ オマ ナンコラ? 本当にちゃんと言葉の大事なところが(録音テープに)入ったでしょうか。(W独話) (出典:田村、方言:沙流)
- itakmakkuste
- イタㇰマックㇱテ 【自動/名】[itak-mak-kus-te 言葉・後ろ・を通る・させる] ①[自動]隠し言葉(第三者や子どもたちにはわからないような言い方)を使う。 ②[名]自分たちだけで通じ合い、 第三者や子どもたちにはわからないような言い方、 隠し言葉。 itakmakkuste ani ye イタㇰマックㇱテ アニ イェ 隠し言葉(人にわからないような言い方)で言いなさい。 ☆参考 第三者に隠すことばかりが目的でもないようである。 隠喩を用いて言う言い方で、 その中には、 即興的に瞬間に思いついて言う場合もあれば、 言いならわされて、 大人ならだれでも知っているような決まった言い回しもある。 たとえば、 apekes oyao na アペケㇱ オヤオ ナ 燃え尻の火が炉ぶち板に燃えうつるぞ=こいつはおしゃべりだからあまり深いことまで聞かせるな。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ 川堤があふれるぞ=あまり言うと泣くからもうやめておきなさい。(S) iteki supki yak haw néno hawean イテキ スㇷ゚キ ヤㇰ ハウ ネノ ハウェアン ヨシがつぶれるみたいなことを言うな=取り返しのつかないようなことを言うな。(S) 本辞典では[隠]と表示してあるが、 日本語で言う「隠語」とは違う概念であるから注意。 {E: ①secret words; a secret code. ②to use a secret code so that others will not understand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itanki
- イタンキ 【名】①茶わん、 おわん(昔はクワの木やホオの木でつくった)。 etoypuneno itanki or iyo エトイプネノ イタンキ オㇿ イヨ 山もりに茶わんに盛った。(W) ohaw e itanki オハウ エ イタンキ 汁わん(おかずを入れる)。(W) ②(ご飯やおかずのわん数)…杯。 sine itanki シネ イタンキ 一杯、 一ぜん。(W) ☆参考 この場合、 接尾辞と見ることもできるが、 読みやすさのために離して書く。 {E: ①bowls. ②a counter for bowls.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itasasa
- イタササ 【自動】①痛い、 響くからいやだ。 hemanta hawkor hawe itasasa an! ヘマンタ ハウコㇿ ハウェ イタササ アン! 何が大声出して、 いやだなあ(響くからいやだ)。(W) ②(間投詞的に使って)痛いなあ、 痛いねえ、 痛かったろうねえ。 ☆参考 痛いときや苦しいときに出る間投詞は hay! ハイー。 {E: to cry out in pain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itaskoat
- イタㇱコアッ 【名】[i-tasko-at ものを・肩から斜めにかける・ひも] 刀を下げるためのひも、 刀のつりひも。 ☆参考 昔は刀を腰にささず肩からひもで下げた。 {E: a cord, sash attached to a sword which is used to hang the sword around the shoulders.} (出典:田村、方言:沙流)
- itaso
- イタソ 【名】[ita-so 板・座れるように整えたゆか] 板敷きのゆか(床)。 itaso kurka heri at kane イタソ クㇽカ ヘリ アッ カネ 板敷きの床の上一面が光っている。(S) {E: wooden flooring.} (出典:田村、方言:沙流)
- iteki
- イテキ 【副】①(禁止)…するな(「するんでない」)、 …しないように(その出来事が起こらないことを話し手が希望することを表す)。 iteki cis イテキ チㇱ 泣くな(「泣くんでない」)。 iteki arpa! イテキ アㇻパ! 行くな、 行ってはだめ(「行くんでない」)。 iteki supki yak haw néno haweoka yan イテキ スㇷ゚キ ヤㇰ ハウ ネノ ハウェオカ ヤン [隠] ヨシがつぶれるように言うな(ヨシは一度踏まれてつぶれると、 もうもとどおりにふくれることができない。 そのように取り返しのつかないようなことを言うな)。(S) iteki ca hepita haw néno hawean イテキ チャ ヘピタ ハウ ネノ ハウェアン [隠]柴がはじけてのびるように言うな(細い枝の先が頭を押えられて曲がっているのを放すとパッとはじけてのびる、 そのように短気を起こすな、 すぐに怒ってはいけない)。 iteki mik kor an イテキ ミㇰ コㇿ アン[隠] ほえるな=横から口を出すな。 ②iteki…no イテキ…ノ …せずに。 iteki cis no mokor イテキ チㇱ ノ モコㇿ 泣かないで眠りなさい。 iteki…kunine イテキ…クニネ …しないように。 iteki iruska kunine pirkano tasa é=itak yak easir pirka p ne na イテキ イルㇱカ クニネ ピㇼカノ タサ エイタㇰ ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 彼が腹を立てないように、 うまく受け答えをしなくてはいけませんよ。(S民話) (S) {E: Don't} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iteseni
- イテセニ 【名】[itese-ni ござ編みする・木] ござ編み器。 {E: a wooden frame for weaving matting.} (出典:田村、方言:沙流)
- itomnukar(-an)
- イトㇺヌカㇻ §034.結婚(する)(3)itomnukar(-an)〔i-tóm-nu-kar イとㇺヌカㇻ〕⦅チカブミ、ホロべツ⦆夫となる;妻となる。"a-kor unarpe Tomisampet e-〜"⦅ユ研Ⅱ, p.733⦆「我が叔母はトミサンペツに嫁入った」。[i-(それ〔の〕)+tom(体〔を〕)+nu(持つ〔ことを〕)+kar(する)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ittotuk
- イットトゥㇰ 【自動】[itto-tuk 一日・育つ] 一日で大きくなる(「一日おがりにおがる」)。(W) ittotuk pekor イットトゥㇰ ペコㇿ まるで一日一日大きくなるみたいにどんどん。 {E: to grow in a day, daily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iwak
- イワㇰ 【自動】①(山仕事や畑の仕事から)帰る、 帰宅する。 ②(神が)住む。 ☆参考 旅行や訪問などから帰ることは hosipi ホシピ [単]/hosippa ホシッパ [複]。 {E: to go home; return (from work).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iwakpa
- イワㇰパ 【自動】[複](iwak イワㇰ は単複の区別なし)(二人以上が皆)(山や畑の仕事から)帰る。 {E: to go home; return (from work in the mountains or fields) (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iwanitek
- イワニテㇰ 【名】[iwani-tek 山地の木(アオダモ?)・(木の)手=枝][植物] 山地の木(アオダモ?)の枝。 cupka wa kamuy ran/iwanitek ka orew チュㇷ゚カ ワ カムイ ラン/イワニテㇰ カ オレウ 東から神が降りて来て山の木(アオダモ?)の枝の上に止まった。(W) (S)、 二風谷 ウポポ {E: the branches of an ash tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- iwo-íkonpap
- イウォイコンパㇷ゚ 【名】[i-wo-ikonpap もの・の長さを(手の指を広げ伸ばして)計る・虫] 尺取り虫(sine wo, tu wo シネ ウォ、 トゥ ウォ と数えるように進むから)。(W) ☞wo ウォ {E: a looper inchworm.} (出典:田村、方言:沙流)
- iwottusukur
-
イウォットゥスクㇽ
§286 リス きねずみ (7) iwottusukur (i-wót-tu-su-kur)「イうォットゥスクㇽ」[
or(山の)tusu(巫術を行う)kur(神)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:) - iyakne
- イヤㇰネ 【自動】[i-y-ak-ne 人の・(挿入音)・弟・である](兄弟・姉弟のうちの)弟のほうである。 iyakne hike イヤㇰネ ヒケ 弟のほう。 {E: to be the younger brother (of two brothers or a sister and brother).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyanu
- イヤヌ 【自動】[i-y-anu もの・(挿入音)・を置く](?) 腰をかがめる。 kesto an kor ku=yanu kane wa k=ek ケㇱト アン コㇿ クヤヌ カネ ワ ケㇰ 毎日毎日私は腰をかがめて来る。(S) ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときはこの用例のように ku=yanu クヤヌ、 e=yanu エヤヌ となることがある。 {E: to bend one's back.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyapo
- イヤポ 【名】父、 おとうさん。 ku=kor iyapo クコㇿ イヤポ/クコリヤポ 私の父。(S) iyapo! イヤポ! おとうさん(呼びかけ。 遠くから呼ぶときなどイヤポーと伸ばして発音する)。 iyapo kor イヤポ コㇿ 父方の。 iyapo kor húci イヤポ コㇿ フチ 父方の祖母(=父の母)。(S) ☆参考 沙流川下流から鵡川にかけて使う。 沙流川・門別川中流以上では míci ミチ を使う。 ワテケ(鳩沢ふじの)さんは、 沙流川下流の福満に生まれ育ったが、 父親がずっと山の方の Hatonay ハトナイ(鳩内)の人だったため、 子どものときから míci ミチ を使っていた。 それで大人になってからも míci ミチ を使う。 呼びかけは ku=mici クミチ。 異父妹のサダモさんは養父母が川下の人だったため iyapo イヤポ を使う。(W−S) ☞míci ミチ {E: father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyaynomare
- イヤイノマレ 【自動】[雅]まあ立派な(人格、 器量、 恰幅)。 iyaynomare/aynu pito/an nankora イヤイノマレ/アイヌ ピト/アン ナンコラ [雅]まあこんな立派な人物、 人間だか神様だか、 こんな立派な人間もあるものだろうか。(S) {E: How wonderful!} (出典:田村、方言:沙流)
- iye-e-
- イイェエ 【接頭】[i-y-e-e もの・(挿入音)・(と一緒)で・で]…番目。(「二」以上の数詞と共に用いられる。) iye-einen イイェエイネン 四人目。 iye-einep ne イイェエイネㇷ゚ ネ 四番目の。 iye-einep ne ku=poho イイェエイネㇷ゚ ネ クポホ 四番目の息子。 iye-eiwan to イイェエイワン ト 六日目。(W神謡) iye-ere pa イイェエレ パ 三年目。(W民話) iye-erep イイェエレㇷ゚ 三番目。 iye-erep ne イイェエレㇷ゚ネ 三番目の。 iye-ererko イイェエレㇾコ[名][i-e-e-rerko もの・で・それで・三日] 三日目。 iye-etup イイェエトゥㇷ゚ 二番目。 a=o uske oro wa iye-erep oro ta ráp=an アオ ウㇱケ オロ ワ イイェエレㇷ゚ オロ タ ラパン 乗った所から三つ目で降りましょう。(S) ☆参考 電車に乗ってから次の次の駅で降りることを言っている。 乗った駅を一つ目として数えている。 ☆発音 二語のアクセントで発音される。 iyé-etú、 iyé-eré。 ☆参考 このように iye-e- イイェ エ を使って言う「…番目」の言い方はサダモさんのみから聞いた。 ワテケさんによれば「…番目」という言い方はなく、 hoski a=ye p, iyos a=ye p, na iyos a=ye p ホㇱキ アイェㇷ゚、 イヨㇱ アイェㇷ゚、 ナ イヨㇱ アイェㇷ゚《最初に言ったこと、 その後に言ったこと、 さらに後に言ったこと》のように言う。 しかしワテケさんも、 神謡の中では iye-eiwan to イイェエイワン ト《六日目の日》のようにこの形を使って歌っている。 (出典:田村、方言:沙流)
- iyeepakta
- イイェエパㇰタ 【副】[i-y-eepak-ta もの・(挿入音)・の次・に]次に続いて。 e=kor hekattar/na iyeepakta エコㇿ ヘカッタㇻ/ナ イイェエパㇰタ [雅]あなたのお子様が次々に続いて…。(Sユーカラ語り) kor rametok/na iyeepakta/a=koysitoma コン ラメトㇰ/ナ イイェエパㇰタ/アコイシトマ [雅]その勇猛さは父神以上に恐れられました。(Sユーカラ) ☞eepak エエパㇰ、 eepakke エエパッケ、 uweepak ウウェエパㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyekenkenu
- イイェケンケヌ 【自動】覚悟する。 tasaaspe e=eramu-mukkosanpa kusu ne na, iyekenkenu kor an タサアㇱペ エエラムムッコサンパ クス ネ ナ、 イイェケンケヌ コㇿ アン 仕返しに気が遠くなるほどやっつけてやるからな、 覚悟していろ。(S) {E: to be ready; prepared.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyemateniwkes
- イイェマテニウケㇱ 【他動】[i-y-e-mat-e-niwkes 人・(挿入音)・と共に・女/妻・のことを・しそこなう] 人に妻をめとらせていない(?) a=iyémateniwkes アイイェマテニウケㇱ (引用文で)私は妻をめとらずにいる(a=i=émateniwkes アイエマテニウケㇱ か)。 {E: for a man to be without a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyepanu
- イイェパヌ 【自動】[i-y-epanu もの・(挿入音)・を頭に巻く]頭飾り布(cipanup チパヌㇷ゚)を頭に巻く。 ☞epanu エパヌ {E: to wrap one's head in decorative material.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyetok
- イイェトㇰ 【位名】①[etok エトㇰ の不定人称形] ②[i-y-etok もの・(挿入音)・の先] ものの先、 以前。 iyetok wano イイェトㇰ ワノ ずっと前から。 {E: ①… ②in front of; once before; before.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyetusmak
- イイェトゥㇱマㇰ 【自動】[i-y-etusmak 人・(挿入音)・と競争する]人と競争する。 toan pe hawe as kor seta iyetusmak wa mikmik kor hawkor トアン ペ ハウェ アㇱ コㇿ セタ イイェトゥㇱマㇰ ワ ミㇰミㇰ コㇿ ハウコㇿ あれ(サイレン)が鳴ると犬が競争するようにほえながら「呼び声する」(=声を上げる)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- iyo 1
- イヨ 【他動】[i-y-o もの・(挿入音)・…に…を入れる]…にものを入れる。(名詞として使われて)入れること。 …or iyo オㇿ イヨ…へ物を入れる。 pon pukuru or iyo wa upsor omare ポン プクル オㇿ イヨ ワ ウㇷ゚ソㇿ オマレ 小さい袋にものを入れて懐に入れなさい。(W) itanki or iyo イタンキ オㇿ イヨ おわん/茶碗に食べ物をよそう。(W) {E: to put something in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyohaykar
- イヨハイカㇻ 【自動】[i-y-ohaykar 人・(挿入音)・の陰口を言う]人の陰口を言う。 iyohaykar kor an イヨハイカㇻ コㇿ アン (彼はまた)人の陰口を言っている。(S) {E: to talk behind someone's back.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyokane
- イヨカネ 【自動】[i-y-oka-ne 人・(挿入音)・の後・になる] 後に残る、 みんなの後になる、 置き去りにされて後から行く、 遅れる。 iyokane no a=ipére イヨカネ ノ アイペレ みんなの後から食べさせる。(S) toan pon toke ponno iyokane トアン ポン トケ ポンノ イヨカネ あの小さい時計少し遅れている。(W) pasu iyokane パス イヨカネ バスが遅れた。(W) kakkó or un iyokane カッコ オルン イヨカネ 学校に遅れた。(W) {E: to stay behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyokuyra
- イヨクイラ 【自動】[i-y-o-kuyra もの・(挿入音)・尻・のところへ忍んで行く](男が)夜に女のところへ忍んで行く(「よばい」に行く)。 iyokuyra p イヨクイラㇷ゚ 夜に女の所へ忍んで行く男(「よばいと」)。 iyokuyra p ek siri ne kunak ci=ramu イヨクイラㇷ゚ エㇰ シリ ネ クナㇰ チラム 私たちは「よばいと」が来たのだと思った。(S) {E: for a man to pay a secret visit on a woman.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyonnuppa
- イヨンヌッパ 【自動】[i-y-onnuppa 人・(挿入音)・のことを告げ口する] 人のことを告げ口する。 ☆参考 接頭辞 e- エ がつくとき eyonnuppa エヨンヌッパ という形になることもある。 {E: to inform on someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyos
- イヨㇱ 【副】[i-y-os 人・(挿入音)・のあとから] あとから、 あとで。 iyos ek ora hoski arpa wa isam イヨㇱ エㇰ オラ ホㇱキ アㇻパ ワ イサㇺ 彼はあとから来て先に行ってしまった。(S) iyos an イヨㇱ アン あと(後)からの。 iyos an kor hápo イヨㇱ アン コㇿ ハポ (彼)のあとの母、 (彼)の継母。 iyos an ku=kor hápo イヨㇱ アン クコㇿ ハポ 私の後の母=私の継母。 iyos an kor iyapo イヨㇱ アン コㇿ イヤポ (彼)のあとの父、 (彼)の継父。 iyos an ku=kor iyapo イヨㇱ アン クコㇿ イヤポ 後の 私の父=私の継父。(S) {E: after.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyoski
- イヨㇱキ 【自動】[i-y-oski (< i-hoski) もの・(挿入音)・に酔う] 酔う、 酔っぱらう(=ihoski イホㇱキ)。 iku wa iyoski イク ワ イヨㇱキ 酒を飲んで酔う。(W) a=ikúre a a=ikúre a akus ora earkinne iyoski, híne iyoski wa an rápokke ta アイクレ ア アイクレ ア アクㇱ オラ エアㇻキンネ イヨㇱキ、 ヒネ イヨㇱキ ワ アン ラポッケ タ 彼にどんどん飲ませたところひどく酔っぱらった。 そして酔っぱらっている間に…。(W言い伝え) {E: to be, get drunk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyosno
- イヨㇱノ 【副】[i-y-os-no 人・(挿入音)・のあとから・(副詞語尾)] そのあとから/あとで、 その次に、 それに続いて。 hoskino…, oro wa nítay suptom uhuy wa paye, iyosno toytoy uhuy wa arpa ホㇱキノ…、 オロ ワ ニタイ スㇷ゚トㇺ ウフイ ワ パイェ、 イヨㇱノ トイトイ ウフイ ワ アㇻパ 最初に(中略)、 それから林の中ほどが燃えていく、 あとから土が燃えていく。(S) iyotta iyosno ku=ye a itak イヨッタ イヨㇱノ クイェ ア イタㇰ 私がいちばんあとで言った言葉。(S) ☆参考 iyos イヨㇱ だけでも言うが、 iyos イヨㇱ をさらに念を入れて言う言い方。 {E: after.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyotta
- イヨッタ 【副】[i-y-or-ta もの・(挿入音)・の所・で] 中でも特に、 ことに、 いちばん、 最も。 tanike iyotta pirka タニケ イヨッタ ピㇼカ これがいちばんいい。(S) iyotta e=e rusuy pe ye イヨッタ エエ ルスイ ペ イェ いちばん食べたいものを言いなさい。(S) opitta pirka korka oro ta tanike iyotta pirka オピッタ ピㇼカ コㇿカ オロ タ タニケ イヨッタ ピㇼカ みんないいがその中でこれがことによい。(S) ☆参考 同じような状況で síno シノ《まことに》も使われる。 iyotta イヨッタ はいわゆる「最上級」というわけではない。 {E: particularly; the most; extremely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyoype
- イヨイペ 【名】[i-y-o-ipe ものを・(挿入音)・入れる・もの]patci パッチ《鉢》や sintoko シントコ《行器(ほかい)、 大きい入れ物》など、 器(入れ物)関係の宝物。 iyoype otta ikor otta イヨイペ オッタ イコロッタ 宝器だの宝刀だの…。 ☞ikor イコㇿ {E: a pot; a container; a vessel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyuninka
- イユニンカ 【他動】[iyunin-ka 痛い・(他動詞化)] 痛くする。 “hunakor e=yuninka hawe an?” “ku=teke un” 「フナコㇿ エユニンカ ハウェ アン?」「クテケ ウン」 「(あなたは)どこを痛くしたの?」「(私の)手よ。」 (S) e=siren wa ora ene a=e=íyuninka エシレン マ オラ エネ アエイユニンカ (ay'íyuninka アイイユニンカ と発音している。) (彼が)あなたを誘ってそしてそのようにあなたがけがをさせられた。(S) ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yuninka クユニンカ、 e=yuninka エユニンカ という形をとる。 {E: to make… painful.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyupne
- イユㇷ゚ネ 【自動】[i-yup-ne もの・兄・だ](その人の)兄である、 (兄と弟または兄と妹のうちの)兄のほうである。 {E: to be the older brother (of two brothers or a sister and a brother).} (出典:田村、方言:沙流)
- iyuta
- イユタ 【自動】[i-y-uta もの・(挿入音)・を(臼で)つく] 穀物を臼でつく(「つきものする」)、 「白(はく)」にする(=精白する)、 ヒエつき/米つきする。 kaparamip mi kane wa iyuta kor an カパラミㇷ゚ ミ カネ ワ イユタ コラン 刺しゅう入りのひとえの着物を着て「つきもの」している(絵はがきの写真を見て)。(W) ☆参考 臼は nisu ニス、 杵(きね)は iyutani イユタニ。 {E: to grind grains in a mortar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Iyutani 2
- イユタニ 【名】[< iyutani 1][星座名](天の川の東側にある女の星座。) ☆参考 「三つまっすぐに並んで杵(きね)のようだから。 西側にある marattosapa マラットサパ はこれの夫。 夫婦の神で、 いつも女が夫を追って行く。 旧暦の七月のお盆にだけ会える。 雨が降ると水がふえて川を渡れない。 女というものはこのように夫に根(こん)よく従わなければならないと言う。」 (S) ☆参考 この二つの星座がたなばたの東側の女と西側の男だとサダモさんは説明している。 ☞marattosapa マラットサパ 2 {E: a sign of the horoscope.} (出典:田村、方言:沙流)
- ka 1
- カ 【名】[概](所は káha カハ)敷物などを編む糸、 布を織る糸。 tu ka sinkop re ka sinkop ranke ranke トゥ カ シンコㇷ゚ レ カ シンコㇷ゚ ランケ ランケ [雅] 二つの糸の結び目、 三つの糸の結び目を下げ下げしている=糸をつむいでいる(糸をつむぐ様子の描写)。 ka uturu カ ウトゥル (布の)糸の間=(布の)目。 ka uturu sep senkaki カ ウトゥル セㇷ゚ センカキ (直訳すると)糸の間が広い布=目の粗い布。 ☆参考 縫い糸は nuyto ヌイト、 何かについている紐は at アッ[概]/atu アトゥ[所]と言い、 ka カ とは言わない。 {E: yarn, thread for weaving material, rugging etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka 2
- カ 【位名】[概](所は kasi カシ、 kas(i)ke(he) カㇱケ/カシケ(ヘ)) ①(…の)上(接触した上)、 …の見える側。 suwop ka ta an スウォㇷ゚ カ タ アン 箱の上にある。(S) ni ka péka sinot kor an ニ カ ペカ シノッ コㇿ アン (サルが)木の上で遊んでいる。(S) toy ka osma トイ カ オㇱマ 地面に落ちる。 en=ka ta a エンカ タ ア 私の上に座りなさい。 uka ta uka ta ári ウカ タ ウカ タ アリ 互いの上に互いの上に置く=次々に重ねる。(S) i-ka wa a=mi p イカ ワ アミㇷ゚ ものの上から着るもの(=上着)。(W) (ズボンに対して言うのではなく、 シャツなどを着ている上、 つまり外側を言っている。) ②(比喩的に)kanpi ka ta e=hacir yak wen na カンピ カ タ エハチㇼ ヤㇰ ウェン ナ 書物の上で(=勉強で)(あなたが)落ちるといけないから。 ③[熟語] íka ka ta イカ カ タ 本当に。 ④(熟語動詞の前部要素として) ☞ka(si) カ(シ)… ☆対語 pok ポㇰ、 corpok チョロポㇰ。 ☆参考 enka エンカ …の離れた上、 上方。 kurka クㇽカ …の上面一帯。 ☆参考 ほかに、 ka カ の前に何かがついた位置名詞も少くない。 cupka チュㇷ゚カ 日の出る方向、 東。 koyka コイカ 海ぞいに東、 静内・釧路の方。 mawka マウカ 風上。 rewka レウカ 曲がって斜めになっているものの上側。 sirka シㇼカ 見えている側、 おもて。 tuyka トゥイカ ものの上端。 {E: ①top of… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka 3
- カ 【副助】(予想以上、 追加、 意外を表す。) ①…も、 …までも。 eani ka un=tura エアニ カ ウントゥラ あなたも私たちと一緒に行こう。(S) tup ka uk トゥㇷ゚ カ ウㇰ 二つも/二つとも取った。(S) ②(二回以上重ねて)…も…も、 …と…、 (動詞句のあとで)…したり…したり(日本語の「…も…も」よりもむしろ「…と…」に当たる場合もある)。 okkayo ka menoko ka porono oka オッカヨ カ メノコ カ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) cáca ka an rupnemat ka an チャチャ カ アン ルㇷ゚ネマッ カ アン じいさまとばあさまがいた。 ku=koytak ka en=koytak ka ki クコイタㇰ カ エンコイタㇰ カ キ 私が彼に話したり、 彼が私に話したりした。(W会話) ③(否定表現の中で)(1)…も…しない。 ponno ka ポンノ カ 少しも(…しない)。 sinep ka シネㇷ゚ カ 一つも(…しない)。 sinen ka isam シネン カ イサㇺ 一人もいない。 nen ka isam ネン カ イサㇺ だれもいない。 nep ka ku=sak ネㇷ゚ カ クサㇰ 私は何も持っていない。 (2)(名詞句、 副詞句、 動詞句の後、 否定辞 somo ソモ の前に置かれて) ka somo ne カ ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne セタ カ ソモ ネ 犬ではない。(W) ka somo ki カ ソモ キ (動詞句の後で)…しもしない、 …したりなんかしない、 全然 …しない(否定の返事で「いいえ、 …しない」に似たニュアンスでも使われる)。 ponno ka e ka somo ki ポンノ カ エ カ ソモ キ 少しも食べない。(S) néun ka hawean ka somo ki ネウン カ ハウェアン カ ソモ キ (彼は)何も言わない。 ape ruy ka somo ki, méan na, ape pirka kor ka hopuni アペ ルイ カ ソモ キ、 メアン ナ、 アペ ピㇼカ コㇿ カ ホプニ 火が燃えていなくて寒いから火が良く燃えてきてから起きなさい(後の ka カ は日本語には訳せないが予想外(相手が予想していないと思われることがら)を示す)。(S) ④[慣用句]pokas ka un …a p ポカㇱ カ ウン…アㇷ゚ あんなに…だったのに。 easir ka エアシㇼ カ (強調するとき easiriː ka エアシリー カ)それはそれはもう本当に。 hike ka ヒケ カ …のに、 …しても、 …にもかかわらず。 pakno ka パㇰノ カ これだけ(で十分です)、 もういい。 sonno ka ソンノ カ やっぱり本当に、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 somo ka ソモ カ まさか…しない。 ☆発音 ①②③では、 強調するとき直前の音節(つまり前の語の最後の音節)を高く上げる。 日常会話ではこのアクセントが多く聞かれる。 ☆参考 「も」と訳せる場合は hem ヘㇺ と置き換えられることもあるが、 hem ヘㇺ は単に「AもBも」とか「…もまた」とかを表し、 ka カ は予想以上のことや予想されていなかった新しい情報であることを示す。 {E: too; also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka 4
- カ 【副助】(不定代名詞・疑問代名詞の後に置かれて)…か。 nep ka ネㇷ゚ カ 何か。 nen ka ネン カ だれか。 inanpe ka イナンペ カ どれか。 inanike ka イナニケ カ どれか。 neyta ka ネイタ カ どこかに、 どこかで、 いつか。 hempara ka ヘンパラ カ いつか。 henpakpe ka ヘンパㇰペ カ いくつか。 henpakto ka ヘンパㇰト カ 何日か、 数日。 {E: occurs after interrogative pronouns to form indefinite pronouns, e.g. somewhere, something, someone, etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) cisun
- カ(シ) チスン 【連他動】[ka(si) cis-un …の上・泣く・そこにある](死者)を悼んでなきがらに手を置いて泣く。 osisoun wa ray kur a=turí híne an, híne ora kasi cisun kor an オシソウン マ ライ クㇽ アトゥリ ヒネ アン、 ヒネ オラ カシ チスン コラン 右側に死者が横たえられていた、 そして女がなきがらに手を当てて泣いていた。(W民話) {E: to cry mournfully over a dead body.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) esina
- カ(シ) エシナ 【連他動】[ka(si) esina …の上・…をかくす(内緒にする)] …のことを人に言わないでおく。 kinin oruspe kasi a=esína キニン オルㇱペ カシ アエシナ 彼ら二人が一緒に寝たことをだれにも言わないでおこう。(S) {E: to hide, conceal…} (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) mesu
- カ(シ) メス 【連他動】[…の上・をはぎとる]…を危険から救う。 kimunkamuy a=sikésanpare awa, i=ka mesu sekor hawean ka somo ki hi ta キムンカムイ アシケサンパレ アワ、 イカ メス セコㇿ ハウェアン カ ソモ キ ヒ タ 私が熊に自分の後を追いかけさせていると、 私が助けてくれとも言わなかったときに。(HK民話) {E: to save…from danger.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) opiwki
- カ(シ) オピウキ 【連他動】[ka(si) o-piwki …の上・に・(?)] …を助ける(救助する、 援助する、 救援する)。 kotankor nispa matnepoho kasi a=opíwki wa a=siknure コタンコン ニㇱパ マッネポホ カシ アオピウキ ワ アシㇰヌレ (引用文中で)私が村おさの娘を救っていのちを助けた。 en=ka e=opiwki エンカ エオピウキ あなたが私を救ってくれる/くれた。 ☆参考 ikaopiwki イカオピウキ 人(のいのち)を救う、 人助けをする。 {E: to help, assist, aid…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) oyoko
- カ(シ) オヨコ 【連他動】[ka(si) o-yoko …の上・に待ちかまえる] …の様子をうかがう。 toy tum omarepa wa ora kasi oyoko wa an wenkamuy トイ トゥㇺ オマレパ ワ オラ カシ オヨコ ワ アン ウェンカムイ (その少女を)土の中に埋めてそれから見張っているばけもの(悪い熊)を…。(KK民話) {E: to look over, check out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Kaeran
- カエラン 【< 自動】[ka-e-ran 糸・で・下りる](次の神の呼び名の一部) Niserikin-Kaeran kur ニセリキンカエラン クㇽ 雲で上り糸で下りる人(神)(sarorun-cikappo サロルンチカッポ《ヨシキリ》の神謡に登場する、 ヨシキリの神の兄)。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- kakenca
- カケンチャ 【名】[< 日本語 かけざお(?)] 衣装掛けの竿、 衣桁。 ☆参考 昔は木の竿に衣服をかけた。(W) (S) {E: a pole used for hanging clothes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kamuy 1
- カムイ 【名】①神。 …epunkine kamuy …エプンキネ カムイ (そこ)を守る神。 haru kamuy ハル カムイ 自然の恵みの食糧の神。 kanna kamuy カンナ カムイ 上天の神。 kimun kamuy キムン カムイ [山の・神] 熊(=kimunkamuy キムンカムイ)。 kemram kamuy ケㇺラㇺ カムイ 飢饉の神。 kotankor kamuy コタンコㇿ カムイ (1)村の守り神=フクロウ神。 (2)神の村での村おさの神。 mosirkar kamuy モシㇼカㇻ カムイ 国づくりの神。 páse kamuy パセ カムイ 尊い神(位の高い神)。 oripak kamuy オリパㇰ カムイ 天然痘の神。 payoka kamuy パヨカ カムイ 流行病の神。 repun kamuy レプン カムイ [沖の・神]シャチ ☞repunkamuy レプンカムイ。 nispa kamuy ニㇱパ カムイ 神のように尊い方(男性を尊んで言う表現)。 kamuy onisposo カムイ オニㇱポソ 神が空(雲)を突き抜けて落ちてくる=雷が落ちる。 kamuy cikap(-po) カムイ チカㇷ゚/チカッポ ☞kamuycikap カムイチカㇷ゚、 kamuycikappo カムイチカッポ。 kamuy cep カムイ チェㇷ゚ ☞kamuycep カムイチェㇷ゚。 kamuy hum カムイ フㇺ ☞kamuyhum カムイフㇺ。 kamuy nis カムイ ニㇱ ☞kamuynis カムイニㇱ ②神のように立派な、 非常に立派な…。 {E: ①a god. ②.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kamuy kosonte
- カムイ コソンテ 【名】[神・小袖] 小袖、 龍の形など金メールでも入った立派な着物。(S) kamuy kosonte/a=sikúrkasam/eopirasa カムイ コソンテ/アシクㇽカサㇺ/エオピラサ [雅] 私は立派な小袖を自分の体に合わせて広げてみた。(Sユーカラ) {E: fine clothing adorned with a dragon design etc in gold mail.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kamuy-cikappo/kamuycikappo
- カムイチカッポ 【名】[kamuycikap-po フクロウ・(指小辞)][動物](図鑑によれば)フクロウ、 ミミズク(コノハズク、 オオコノハズク) (S)〔知分類 p.196 ((ホロベツ)) シマフクロオ〕 {E: a horned owl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- káne 1
- カネ 【名】金属(狭義には「鉄」を指すこともある。) káne cise poro cise カネ チセ ポロ チセ 金(かね)の家大きい家(=立派な大きい家、 民話の中によく出てくる)。 kane may カネ マイ ☞kanemay カネマイ。 humi as káne フミ アㇱ カネ 音のする金=鐘。 yayan káne ヤヤン カネ 普通の金=鉄。 ☆発音 アクセント核は第一音節にある、 つまり ka カ の部分を高く発音する。 ☆参考 北海道南部方言(日高西部・胆振東部)の形。 他の多くの方言では káni カニ。 {E: metal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kane 2
- カネ 【助動/接助/副助】(意外、 予想以上、 誇張の表現に多く使われる)。 ①[助動](なんと)…している。 ponpon kane ayne tane us wa isam ポンポン カネ アイネ タネ ウㇱ ワ イサㇺ だんだん小さくなってとうとう消えてしまった。(S) íne urepet kor kane p ne noyne イネ ウレペッ コㇿ カネㇷ゚ ネ ノイネ 四本指を持っているもの(ばけもの熊)であるらしく。 ②[接助](なんと)…して、 …したままで、 …するほど。 sinu kane reye kane ahup シヌ カネ レイェ カネ アフㇷ゚ 彼らはひざをついて身をずらしはって家の中へ入った(遠慮して身を低くして入る様子)。 mérayke wa hecururu kane an メライケ ワ ヘチュルル カネ アン 寒いので首をちぢめている。(S) suwop or k=ómare kikir mak iki ayne etuk kane iki kor an スウオㇷ゚ オㇿ コマレ キキㇼ マㇰ イキ アイネ エトゥㇰ カネ イキ コラン 箱に入れておいた虫どうやって出てきたのだろう。 ku=sanpe ka wen kane a=utári k=ésikarun クサンペ カ ウェン カネ アウタリ ケシカルン 気持ちも暗くなるほどに身内の者に会いたい。(S) ③[副助](慣用表現の中で、 副詞句の後に置かれて)néno kane an ネノ カネ アン …とそっくりだ。 sísam nisu a=kutkore ruwe néno kane an シサㇺ ニス アクッコレ ルウェ ネノ カネ アン 日本の臼に帯をしめさせたのみたいだ。 (néno an ネノ アン は《…に似ている》。) sekor kane セコㇿ カネ …というふうに(言った)(sekor セコㇿ《と(言った)》だけよりもちょっとした強めのニュアンスが加わる)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kankami
- カンカミ 【名】[< 日本語] 鏡。 Kiyo un kankami hemanta ne p an? キヨ ウン カンカミ ヘマンタ ネㇷ゚ アン? 京都の鏡はどうするの(京都の鏡とすずりをみやげに持って帰ると約束して出た父親がもどらないので幼い姉弟がさがしに出かけて歌う)。(W民話) ☆参考 昔、 yaykunnukarkane ヤイクンヌカㇻカネ《自分の姿を見る金物》と言った。(W) {E: a mirror.} (出典:田村、方言:沙流)
- kankap
- カンカㇷ゚ 【名】[概](所は kankapu(hu) カンカㇷ゚(フ))[kan-kap 上の・皮][植物] ①上皮、 表皮(木などの)。 ②(比喩的に)うわべ。 kankap ka péka itak kor an カンカㇷ゚ カ ペカ イタㇰ コラン うわべだけでしゃべっている(くわしく熱心に話さず、 当たりさわりのないことをしゃべって、 頭の中では別のことを考えている)。(S) {E: ①outer layer of skin, bark. ②the surface; the exterior.} (出典:田村、方言:沙流)
- kankitay
- カンキタイ 【名】[kan-kitay 上・頂上] 頭のてっぺん、 つむじ。 tu kankitay oma kusu etakasure ramuan nankor トゥ カンキタイ オマ クス エタカスレ ラムアン ナンコㇿ つむじが二つあるから格別に利口な人になるだろう。(W) {E: the crown of the head.} (出典:田村、方言:沙流)
- kanna 1
- カンナ 【副】[kan-na 上の・方へ] また、 重ねて、 もう前にしたのにさらにまた。 kanna e=perpa ruwe? カンナ エペㇾパ ルウェ? またこわしたの? (S) kanna k=ek hi ta ku=kor wa k=ek カンナ ケㇰ ヒ タ クコㇿ ワ ケㇰ この次に来る時に持って来ます。(S) kanna kanna カンナ カンナ 何度も何度も。 kanna kanna ek カンナ カンナ エㇰ 何度も何度も来る。(S) kanna suy カンナ スイ また再び。 kanna suy ek hani! カンナ スイ エㇰ ハニ! またおいでよ/またいらっしゃいね。(S) {E: again.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanpar
- カンパㇻ 【名】[概](所は kanparo(ho) カンパロ(ホ))[kan-par 上の・口] ①口先(心の中に対する)。 ②[熟語]kanpar otuytuypa カンパㇻ オトゥイトゥイパ ベラベラと口を動かす(談判の様子)。(NK民話) kanpar kasi komomnatara カンパㇻ カシ コモㇺナタラ (酒が)上までなみなみと入れられていっぱいになっている(古風な言い方。 今は sikno シㇰノ と言う)。(S) poro sintoko kanpar kasi komomnatara sake oma wa an ポロ シントコ カンパㇻ カシ コモㇺナタラ サケ オマ ワ アン 大きなシントコ(入れ物)のふちまでいっぱい酒が入っている。(S) {E: ①lip-service. ②honey-tongued, smooth-tongued.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanparo(ho)
- カンパロ(ホ) 【名】[所](概は kanpar カンパㇻ) …の口先(心の中に対する)。 ossike pirka korka kanparo wen オッシケ ピㇼカ コㇿカ カンパロ ウェン (彼は)悪気はないが口が悪い。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- kanpi
- カンピ 【名】[< 日本語] 紙、 書類、 手紙、 読み書き、 学問。 kanpi nuye カンピ ヌイェ[紙・にものを書く] 字を書く、 手紙を書く。 kanpi or oytak カンピ オㇿ オイタㇰ 本/書いたものを声を出して読む/音読する。 kanpi nukar カンピ ヌカㇻ 本/書いたものを見る=声を出さずに読む。 kanpi sanke カンピ サンケ 手紙を出す。 kanpi ekte カンピ エㇰテ 手紙をよこす。 ponkanpi ポンカンピ (1)はがき。 (2)松前時代(?)の役人の一種(番頭のような)(=ponkanpi ポンカンピ)。(S) porokanpi ポロカンピ (1)封書。 (2)松前時代(?)の役人の一種(総取締大番頭のような)(=porokanpi ポロカンピ)。(S) {E: paper; documents; a letter; reading and writing; learning.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanto
- カント 【名】[kan-to 上の・湖沼] 天、 空(多くの場合、 空の上にある神の住む世界を言う)。 ☆参考 見えている空は nisor ニソㇿ、 niskotor ニㇱコトㇿ、 kantokotor カントコトㇿ。 その中のいちばん下の層が úrarkanto ウラㇻカント で雲(niskur ニㇱクㇽ)のある空、 中間が nociwokanto ノチウォカント で星(nociw ノチウ)のある空、 いちばん上が síniskanto シニㇱカント で、 何もない天空。 さらにその上に kantorimosir カントリモシㇼ 天上界、 上天があり、 これが神の住む天、 天国である。(S) {E: heaven; the heavens.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kapanno
- カパンノ 【副】[kapar-no 薄い・(副詞形成)] 薄く。 kapanno rek us oasi kor an カパンノ レㇰ ウㇱ オアシ コㇿ アン うすくひげが生えかかっている。(S) {E: thinly; weakly; faintly.} (出典:田村、方言:沙流)
- kapke
- カㇷ゚ケ 【自動】ペチャンコになる、 出っぱっている所が平らになる、 へこむ。 honihi kapke ホニヒ カㇷ゚ケ おなかがひっこむ。(S) korsu putkeputke kapkekapke コㇿス プッケプッケ カㇷ゚ケカㇷ゚ケ 蕗の葉でつくった鍋が(火にかけると)プクプクふくれたりへこんだりする。(S) ☆対語 putke プッケ {E: to be, become flat, crushed, dented.} (出典:田村、方言:沙流)
- kapnunnun
- カㇷ゚ヌンヌン 【自動】[kap-nunnun 皮・を吸う] ペシャンコで皮ばかりの乳をしゃぶる(四、 五歳の子どもがおばあさんの乳をくわえる等)。 {E: (for instance, for a four or five year old child) to suck the withered breasts of an elderly woman.} (出典:田村、方言:沙流)
- kapturiri
- カㇷ゚トゥリリ 【自動】[kap-turiri 皮・を引っ張って伸ばす] ペシャンコで皮ばかりの出ない乳を引っぱる(四、 五歳の子どもがおばあさんの乳を引っぱる等)。 {E: (for instance, for a four or five year old child) to pull on the withered breasts of an elderly woman.} (出典:田村、方言:沙流)
- kar 1
- カㇻ 【他動】①…をつくる、 (仕事など具体的なこと)をする。 cise kar チセ カㇻ 家を建てる(=cisekar チセカㇻ)。 suy kar スイ カㇻ 穴をあける、 穴を掘る。 pirkep kar ピㇼケㇷ゚ カㇻ 精白する。 harkika kar ハㇻキカ カㇻ なわをなう。 úsey kar ウセイ カㇻ お湯をわかす。 …ne kar …ネ カㇻ …を…につくる/する。 rapuhu ay ne a=kar ラプフ アイ ネ アカㇻ その羽を矢にした(=その羽で矢をつくった)。 hńta e=kar kusu e=ek? フンタ エカㇻ クス エエㇰ? あなたは何をしに来たの。(S民話) nep ka a=kar ka eaykap ネㇷ゚ カ アカㇻ カ エアイカㇷ゚ (引用文中で)私は何もすることができない。(W民話) ②(代金)を払う。 ataye kar アタイェ カㇻ 代金/代価を払う、 弁償する。 ③ ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ ☆参考 「…をする」に相当する語はいろいろあるが、 それぞれ意味・用法が違う。 ki キ[他動]…をする。 iki イキ[自動] 行う、 ふるまう。 an アン[自動]…がある、 行われる、 一般に人が行う、 あなたも私も一緒に…する/しよう。 ☞ki キ {E: ①to make, do… ②to pay the cost for… ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kar 2
- カㇻ 【他動】(木や草の実)を採る/摘む、 収穫する、 (皮) をむく。 nonno kar ノンノ カㇻ 花を摘む。 hat kar ハッ カㇻ ぶどうを摘む(=hatkar ハッカㇻ)。 kapuhu kar カプフ カㇻ その皮をむく。 tane hetukpa pewre top a=kar kusu ekimne=an タネ ヘトゥㇰパ ペウレ トㇷ゚ アカㇻ クス エキㇺネアン 出たばかりの若い竹(=タケノコ)を掘りに山へ行こう。 toy or un pe opitta tane a=kar nisa トヨルン ペ オピッタ タネ アカン ニサ 畑のものをみんなもう取り入れてしまった。(S) {E: to pick, gather…; peel…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kar 3
- カㇻ 【他動】(雨や風)に当たる。 apto kar アㇷ゚ト カㇻ 雨に当たる。 réra kar レラ カㇻ 風に当たる。 ☞-kar カㇻ 4 ③ {E: to expose…(to rain or wind).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- káre
- カレ 【複他動】[他動使役][kar-e つくる/する・させる] …に…をつくらせる/させる。 nep ne yakka kar wa, nep ka i=kare somo ki kunine iki kor oka=an ネㇷ゚ ネ ヤッカ カㇻ ワ、 ネㇷ゚ カ イカレ ソモ キ クニネ イキ コㇿ オカアン (彼女は)何もかもしてくれて、 何も私にさせないようにして(大事にしてくれて)私たちはすごした。(W民話) {E: to make, let…do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kari 1
- カリ 【自動】①回る。 ②(幽霊が、 人影が)あちこち動きまわる。 {E: (for a spirit, shadow) to move about here and there.} (出典:田村、方言:沙流)
- kari 3
- カリ 【後副】(経由する所を示す。)(そこ)から、 (そこ)を通って。 puyar kari ahunte プヤㇻ カリ アフンテ 窓から入れる。 sep pínay kari kira セㇷ゚ ピナイ カリ キラ 広い谷を通って逃げる。(W民話) atuy sinpuy an híne kari ahup akusu アトゥイ シンプイ アン ヒネ カリ アフㇷ゚ アクス 海の水の湧き出る所があって彼らがそこから入って行くと。(S民話) k=áhun a korka kari ku=soyne hi ka k=érampewtek カフン ア コㇿカ カリ クソイネ ヒ カ ケランペテㇰ 私は入ったけれど(そこを通って)出る所が(出口が)わからない。(S) {E: (pass) through, along, by.} (出典:田村、方言:沙流)
- karkar 1
- カㇻカㇻ 【他動】[kar-kar つくる・(重複)] ①…をきれいにする/飾り付ける。 otopi karkar オトピ カㇻカㇻ 髪をきれいになでつける。(W) ②…に(糸で)刺しゅうをする。 amip karkar アミㇷ゚ カㇻカㇻ 着物に刺しゅうをする。 ③ ☞eyaykesupka karkar エヤイケスㇷ゚カ カㇻカㇻ、 eyaypokisir karkar エヤイポキシㇼ カㇻカㇻ、 eyayureka karkar エヤユレカ カㇻカㇻ {E: ①to make…beautiful ; decorate… ②embroider… ③…} (出典:田村、方言:沙流)
- karkarse
- カㇻカㇻセ 【自動】[karkar-se (擬態の語根重複)・という] ①ころがる。 ②(「ころずく」)(ごろつく?)不良じみたことをする。 toanpe earkinne hu wa karkarse kor an トアンペ エアㇻキンネ フ ワ カㇻカㇻセ コラン あいつとても「生意気」で「ころずいて」いる(=不良じみたやつで悪いことばかりする)。(S) {E: ①to roll; fall. ②to loiter; loaf about.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- karop
- カロㇷ゚ 【名】[kar-o-p (?)・を入れる・もの] 小物入れ。 karop takup se kane híne カロㇷ゚ タクㇷ゚ セ カネ ヒネ 弓矢などを持たず、 身の回りの物を入れた小物入れだけを背負って(気軽ないでたちであることを表す)。(HK民話)〔萱民具 p.131 火打ち用具入れ〕 ☆参考 『音声資料』(1-6)にはその用例は出てこない。 {E: an accessory case; a small pouch.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- karusnonkar
- カルㇱノンカㇻ 【自動】[karus-nonkar キノコ・の様子を見に行く] マイタケ(yukkarus ユッカルㇱ)が出ているかどうか山へ見に行く。(S) {E: to go into the mountains looking for mushroons.} (出典:田村、方言:沙流)
- kas(i)ke(he) 1
- カシケ(ヘ)/カシケ(ヘ) 【名】[所]…のうわべ。 k=ossike péka ku=cis kor k=an korka ku=kaske anak mína ápekor an kane コッシケ ペカ クチㇱ コㇿ カン コㇿカ クカㇱケ アナㇰ ミナ アペコㇿ アン カネ 私は心の中では泣いていますけれどうわべはまるで笑っているみたいにしていて。(W独話) ☆対語 ossike オッシケ ☞kas(i)ke(he) カシケ(ヘ)/カシケ(ヘ) 2 {E: the surface of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kasekurkur
-
カセクㇽクㇽ
§287 シマリス:シマネズミ (2) kasekurkur (ka-sé-kur-kur)「カせクㇽクㇽ」[
or-kur(その上に・線を・もつ・神)] ⦅足寄、春採⦆ (出典:知里動物編、方言:) - kasinkop
- カシンコㇷ゚ 【名】[ka-sinkop 糸・結び目](otu… ore… オトゥ… オレ… の構文で、 次の慣用表現の中で)糸の結び目。 otu kasinkop/ore kasinkop/ranke ranke オトゥ カシンコㇷ゚/オレ カシンコㇷ゚/ランケ ランケ 二つの糸の結び目、 三つの糸の結び目を(=いくつもいくつもの糸の結び目を)下ろし下ろしする(糸を紡ぐ/紐をよる様子の描写の表現。 叙事詩や昔話などの口承文学によく出てくる)。(NK民話) ☞ore オレ、 otu kasinkop オトゥ カシンコㇷ゚ {E: the knot of two strings tied together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kaspa 1
- カㇱパ 【他動】過度である。 {E: to exceed, be more than…} (出典:田村、方言:沙流)
- kaspa 2
- カㇱパ 【助動】①あまり…をする、 …しすぎる。 poro kaspa ポロ カㇱパ 大きすぎる。 iruska kaspa イルㇱカ カㇱパ (彼は)あまりにも腹を立てた。 kú=ipe kaspa クイペ カㇱパ あまり食べた(=食べすぎた)。(W) ②(否定で)あまり…しない。 na sittumu peker kaspa ka somo ki ナ シットゥム ペケㇾ カㇱパ カ ソモ キ まだあまり明るくなっていない。 eytasa keweri kaspa ka somo ki, eytasa keweram ka somo ki エイタサ ケウェリ カㇱパ カ ソモ キ、 エイタサ ケウェラㇺ カ ソモ キ あまり背が高すぎもしない、 あまり背が低くもない。(S) k=e rusuy kaspa ka somo ki hemanta en=ere en=ere kus ye ケ ルスイ カㇱパ カ ソモ キ ヘマンタ エネレ エネレ クㇱ イェ (私が) あまり食べたくもない変なものを(彼は私に)食べなさい食べなさいと言う。(S) ☆参考 形の上で単数形に相当する kasu カス は、 特殊な場合にのみ使われる。 {E: ①too; too much; excessively. ②not very; not much.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kaspaotte
- カㇱパオッテ 【他動】[kas-pa-otte その上・口・(そこ)につける]…を言いつける、 …を命ずる、 …を勧告する(「意見してやる」)。 ☞ekaspaotte エカㇱパオッテ、 ikaspaotte イカㇱパオッテ {E: order, tell…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kasre
- カㇱレ 【自動】浅い(土地の穴やくぼみが)。 ☆対語 rawne ラウネ 深い。 ☆参考 川や水が浅いのは ohak オハㇰ、 入れ物が浅いのは okasaske オカサㇱケ。 {E: (for land) to be shallow.} (出典:田村、方言:沙流)
- kasu 1
- カス 【他動】…を凌ぐ、 …以上である。 ta ene okkayo kasu nispa a=ne ruwe an kusu タ エネ オッカヨ カス ニㇱパ アネ ルウェ アン クス これこのとおり私は(女であっても)並の男には負けないくらいの長者だから。(W民話) aynu kasu poro aynu アイヌ カス ポロ アイヌ 普通の男にもましてきわだって大きい立派な男。(NK民話) {E: to exceed…} (出典:田村、方言:沙流)
- kasu 2
- カス 【助動】…しすぎる。 kú=ipe kasu クイペ カス 私は食べすぎた。 ku=mokor kasu クモコㇿ カス 私は寝すぎた(眠りすぎた)。 ipe=an kasu siri somo ne? イペアン カス シリ ソモ ネ? あなた食べ過ぎるのではありませんか。(S表) {E: to over do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kasuno
- カスノ 【後副】[kasu-no …を凌ぐ・(副詞形成)] …より以上に、 …にもまして。 mína kasuno mína kane oka ミナ カスノ ミナ カネ オカ (彼らは)笑う以上に笑っている=とてもうれしそうにニコニコ笑っている。(W民話) cikap kasuno poro cikap チカㇷ゚ カスノ ポロ チカㇷ゚ 鳥以上に大きい鳥=普通の鳥にもましてきわだって大きい鳥。(W神謡語り) {E: more than, over, above…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kasusne
- カスㇱネ 【自動】大したことなくてすむ(けがが、 税金が、 罰金が)。 kasusne kane yakun pirka wa カスㇱネ カネ ヤクン ピㇼカ ワ (けがが)あまり大したことなくて(ひどく痛くなくて)よかったなあ。(S) haː, kasusne hawe iki wa! ハー、 カスㇱネ ハウェ イキ ワ! ああ、 「たいしたこと」言ってきた(反語)=「百円ぐらいですむと思ったのに何万もと言ってきた。」 (S) ☆参考 病気のことには言わない。(S) {E: to be of little significance, importance; not be serious.} (出典:田村、方言:沙流)
- kásutar
- カスタㇻ 【名】[kas-utar 漁小屋・人々](漁のとき)漁小屋(kas カㇱ)に住む人々。 inne kásutar an ruwe! kásutar inne korka súsam kemian yak a=ye インネ カスタㇻ アン ルウェ! カスタㇻ インネ コㇿカ スサㇺ ケミアン ヤカイェ 大勢の漁小屋の人がいるねえ!漁小屋の人々は多いがシシャモは少ないそうだ。(S) ☆参考 11月以降、 鵡川から下全部、 シシャモ(susam スサㇺ)をとるために kásutar an カスタㇻ アン《漁小屋がつくられて人が住む》。(S) {E: those who live in a fishing hut (ie. fishermen.).} (出典:田村、方言:沙流)
- kat
- カッ 【名】[概](所は katu(hu) カトゥ(フ)) かっこう(恰好)、 有様。 {E: appearance; form; shape.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kateomare
- カテオマレ 【他動】…を好きになる、 …にほれる。 ☆参考 男女間で好きになる/愛することを表す語の例 : osikkote オシッコテ、 oramkote オラㇺコテ。 {E: to grow to like…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- katkan
- カッカン 【名(?)】(次の表現の中で) iporo katkan isam イポロ カッカン イサㇺ 顔色が悪い(病人のように)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- katu
- カトゥ 【形名】[所][< kat-u] ①(動詞に終わる節のあとに置かれてこれを名詞化し、 次のような意味合いを持った名詞句をつくる。)(…する/した)しかた、 どのように…したかということ。 ku=ye katu wen クイェ カトゥ ウェン 私の言い方が悪い(言葉使いが)。(W) kar katu pirka カㇻ カトゥ ピㇼカ つくり方がいい。(S) ②(「…したわけだ」「こういうわけだ」と言うときの)わけ、 事情、 いきさつ、 ことの次第。 opitta kese a=anpa akusu kasi un toy horutke katu teeta oruspe ne wa síran オピッタ ケセ アアンパ アクス カシ ウン トイ ホルッケ カトゥ テエタ オルㇱペ ネ ワ シラン (夜襲に来た人々が見破られて)皆追いかけられて(崖の間で)上に土がくずれ落ちて下敷きになったいきさつが昔の話になっている。(W言い伝え)のしめくくりの独話。 ③(文頭に置かれて、 前の文で述べられたことの次第を説明する。) katu ene an hi カトゥ エネ アニ それは次のようなことだったのです、 いまから説明します、 つまり…。 ④(決まった言い方) katu ka isam カトゥ カ イサㇺ めったに…しない、 たまにしか…しない。 ek katu ka isam pe ne kus hempara ku=kore easkay ya ka k=éramiskari p エㇰ カトゥ カ イサㇺ ペ ネ クㇱ ヘンパラ クコレ エアㇱカイ ヤ カ ケラミㇱカリㇷ゚ (彼は)たまにしか来ないのだからいつ(私がこれを)渡せるかわからないもの。(S) ☞katu(hu) カトゥ(フ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- katu(hu)
- カトゥフ 【名】[所](概は kat カッ) ①…の有様、 …のかっこう(恰好)。 ②変なかっこう。 katuhu an カトゥフ アン …のようなかっこうだ、 へんなかっこうだ(「ざま悪い」)。 ③(動詞に終わる節のあとに置かれて) …する/したわけ、 事情、 いきさつ、 次第。 tapan Sar kotan un topattumi sekor a=ye tumi ek katuhu ene an hi タパン サㇻ コタン ウン トパットゥミ セコㇿ アイェ トゥミ エㇰ カトゥフ エネ アニ この沙流川筋の集落群の地域にトパットウミ(群襲) という襲撃(戦い)が来た事の次第は次のようなことだった。(W言い伝え) ☞katu カトゥ {E: ①the appearance, shape, form, state of… ②a strange appearance. ③circumstances; reason.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- katun
- カトゥン 【名】(まるで …のような)ふり/様子/態度。 … katun ki カトゥン キ …のような/…しているようなふり/様子/態度をする、 …のように振舞う。 k=ómap korka k=ómap katun ka somo ku=ki コマㇷ゚ コㇿカ コマㇷ゚ カトゥン カ ソモ クキ 私は(その子を)かわいいと思うがかわいがる様子もしない。(W) {E: appearance; attitude.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kawkawnoka
- カウカウノカ 【名】[kawkaw-noka あられ・模した形] 水玉模様に似ていて、 まん丸でなく花が咲いたような形になっている模様。 kawkawnoka o amip mi カウカウノカ オ アミㇷ゚ ミ あられ模様の入った着物を着なさい。(S) ☆参考 pésiksik ペシㇰシㇰ 水玉模様。 {E: a floral-like design.} (出典:田村、方言:沙流)
- kawnu
- カウヌ 【自動】[kaw-nu (?)・を持つ](ご飯に)芯がある。 numtumasi kawnu, numtumasi péne ヌㇺトゥマシ カウヌ、 ヌㇺトゥマシ ペネ 一部は芯があり、 一部分はベチャベチャだ(芯のあるところもあるしベチヤベチヤのところもある)。(S) {E: for cooked rice to be hard in the middle.} (出典:田村、方言:沙流)
- kayapaste
- カヤパㇱテ 【自動】[kaya-pas-te 帆・走る・させる](船が)帆を張って速く進む。 {E: for a ship, boat to move quickly under sail.} (出典:田村、方言:沙流)
- kaykuma
- カイクマ §284 うさぎ (3) kaykuma (káy-ku-ma)「かイクマ」[‘折って火にくべる木’;kay 折れる kuma 棒] ⦅日高〔静内〕、浦河、様似、幌満horoman⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kekke 2
- ケッケ 【他動】(細いたきぎなどを何本も一緒に)折る。 kaykuma kekke kor an カイクマ ケッケ コラン 柴木をポキポキ折っている。(S) ☆参考 箸や木の枝を一本折るなどは kaye カイェ。 kekke ケッケ ではない。(S) {E: to break (firewood etc. ).} (出典:田村、方言:沙流)
- kem 2
- ケㇺ 【名】[概](所は kemi(hi) ケミ(ヒ)) 血。 ☆参考 kemnu ケㇺヌ 血が出る、 kemorit ケモリッ 血管、 kémot ケモッ 血っぽい、 その他。 {E: blood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kem 4
- ケㇺ 【名】針。 ☆参考 kemeyki ケメイキ 針仕事する、 horkakemasi ホㇿカケマシ 返し針する。 ☆参考 針のめど(孔)は ooho オオホ、 糸は nuyto ヌイト。 {E: a needle.}m (出典:田村、方言:沙流)
- kemeyki
- ケメイキ 【自動】[kem-e-i-ki 針・で・ものごとを・行なう] 針仕事をする、 裁縫する、 縫い物や刺しゅうをする。 ☆参考 昔、 縫い物や刺しゅうは女性の仕事として幼いときから針糸や布を与えられて見よう見まねで遊びとしてやっているうちに身につけていき、 年ごろになるころには上手になって思う人や結婚する相手に刺しゅうした鉢巻や頭巾をプレゼントしたという。 そのような話が口承文学に出てくる。 {E: to do needlework; embroider} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemi 1
- ケミ 【名】[所](概は kem ケㇺ)…の不足。 ☆参考 単独では未出。 合成語の中で kemi ケミ の形で出てきた。 語末に hi ヒ のついた形、 つまり kemihi ケミヒ は未出。 ☞kem ケㇺ 3、 kemian ケミアン {E: the lack, shortage of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kemkotustuske
- ケㇺコトゥㇱトゥㇱケ 【自動】[kem-ko-tus-tus-ke 血・(叙述を導く)・(擬態の語根)・(重複)・となる] 血がサラサラ流れる(「生血(なまち)になる」)。(HC神謡) {E: for blood to run, flow smoothly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemkoyawawke
- ケㇺコヤワウケ 【自動】[kem-ko-yaw-aw-ke 血・(叙述を導く)・(擬態の語根)・(重複)・となる] 血が乾いてドローツと固まる(=kemkoyawawse ケㇺコヤワウセ)。(HC神謡) {E: for blood to congeal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemkoyawawse
- ケㇺコヤワウセ 【自動】[kem-ko-yaw-aw-se 血・(叙述を導く)・(擬態の語根)・(重複)・となる] 血が乾いてドローツと固まる(=kemkoyawawke ケㇺコヤワウケ)。(HC神謡) {E: for blood to congeal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemkus
- ケㇺクㇱ 【自動】[kem-kus 血・(そこを)通る] 血が出る(鼻血や喀血のとき)。 ☆参考 kemnu ケㇺヌ は一般に血が出ること、 出血することを言う。 {E: to bleed (as from the nose or to spit blood).} (出典:田村、方言:沙流)
- kemnu 2
- ケㇺヌ 【他動】…を気の毒に思う、 …をかわいそうに思う。 {E: to feel sorry for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemram
- ケㇺラㇺ 【名】[kem-ram 飢饉・心] kemram kamuy ケㇺラㇺ カムイ 飢饉の神。 kanto or wa kemram kamuy ran wa i=resu hi ne aan カント オㇿ ワ ケㇺラㇺ カムイ ラン ワ イレス ヒ ネ アアン 実は天から飢饉の神が下って来て私を育ててくれたのだった。(W民話) {E: the god of famine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kémus
- ケムㇱ 【他動】[kem-us 飢饉が・つく] …が飢饉になる。 a=kotánu kémus アコタヌ ケムㇱ 私の村が飢饉になった。(NK民話) {E: for…to be in famine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kenas
- ケナㇱ 【名】川端の山がひっこんでいて低い木が生えている所、 低い木が一面に生えている所、 「きわら(木原)」(林)。 {E: a wooded area of low trees along a riverbank or plain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kenasso
- ケナッソ 【名】[kenas-so 川端の低い木の林(「木原」)・広がりを持った所][雅]川端の木原。 tu iworso ka/tu kenasso ka/an=opásopas トゥ イウォㇿソ カ/トゥ ケナッソ カ/アノパソパㇱ [雅]いくつもの山奥の地いくつもの川端の木原を走って行った。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kenasturasi
- ケナㇱトゥラシ 【自動】[kenas-turasi 木原・に沿って上る] 木原(林)にそってのぼる。 {E: to ascend through a wooded area, forest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kepur
- ケプㇽ 【名】[kep-ur 毛をぬいた・毛皮] 毛皮の毛を抜いたもの。 yuk kepur ユㇰ ケプㇽ 鹿の毛皮の毛を抜いたもの。 {E: an animal unhaired for} (出典:田村、方言:沙流)
- keray
- ケライ 【副】(いろいろな熟語や決まった言い回しの中で、 「さすがに」に似たニュアンスを与える。) kus(u) keray クス/クㇱ ケライ …したおかげで、 さすが…するからこそ。 ku=poho ne kus keray hok wa ek クポホ ネ クㇱ ケライ ホㇰ ワ エㇰ さすがうちの息子だからこそ買ってきた。(S) keray kusu ケライ クス=kus(u) keray クス/クㇱ ケライ。 keray…ne ケライ…ネ さも/さすがに…らしく。 keray kamuy ne/kamuy ipor/annoyekar ケライ カムイ ネ/カムイ イポㇿ/アンノイェカㇻ [雅]さも神らしく顔つきもいかにも神の顔つきらしい。(Sユーカラ) keray ne kusu ケライ ネ クス さすがに…だから/だけあって。 kamuy kar cási/keray ne kusu/cási kamuy/pirka katu カムイ カㇻ チャシ/ケライ ネ クス/チャシ カムイ/ピㇼカ ルウェ [雅]神のつくられた城だけあって、 さすがに立派な城の美しいことを。(Sユーカラ) keray tausa ケライ タウサ さすがに。 keray tausa/kamuy kar cási/an pe ne kus ケライ タウス/カムイ カッ チャシ/アン ペ ネ クㇱ [雅]さすがに神のつくられた城だから。(Sユーカラ語り) {E: thanks to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kes 1
- ケㇱ 【位名】①…の下手(しもて)の端、 西端、 末端、 終わり。 maciya kes wano an cise マチヤ ケㇱ ワノ アン チセ 町の西の端にある家。(S) so kes ta ソ ケㇱ タ 下座の方に。(S) tane nepki kes ta easir ek kor an タネ ネㇷ゚キ ケㇱ タ エアシㇼ エㇰ コㇿ アン もう仕事の終わるころにやっと来ている。(S) ☆対語 pa パ。 ② ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: ①the lower edge, side of…; the western side; the end. ②to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kesancikar
- ケサンチカㇻ 【副】[kes-ancikar 毎・夜] 毎晩、 毎夜。 kesancikar an kor ケサンチカㇻ アン コㇿ 毎晩毎晩、 夜ごと夜ごとに。 kesancikar an kor seta mik hawe an ケサンチカㇻ アン コㇿ セタ ミㇰ ハウェ アン 毎晩毎晩夜中に犬のほえる声が聞こえる。(S) ☆参考 何かいやなことが起こることを言うときに使う。(S) {E: every night.} (出典:田村、方言:沙流)
- kese(he)
- ケセ(ヘ) 【位名】[所](概は kes ケㇱ)…の/その下手(しもて)の端/末端。 m to kesehe ト ケセヘ 沼の下(しも)の端(出口の方)。(S) (注 [対]to pakehe ト パケヘ)kese(he) kor ケセ(ヘ) コㇿ …のあとをつぐ。 nispa kesehe ku=kor ニㇱパ ケセヘ クコㇿ 私は長者のあとをつぐ。(S) {E: the lower edge, side, end of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- keseke
- ケセケ 【名】[所](概が用いられるかどうか不明)[kes-e-ke…の末端・(所属語尾)・…のところ] ①最後のところ/時。 ②(飲食物)の残り物。 aep keseke mus kotoyse a na iteki e アエㇷ゚ ケセケ ムㇱ コトイセ ア ナ イテキ エ 食べ物の残りにハエがたかったから食べるんでない(=食べてはいけない)。(S) wakka keseke sések wakka hunna ku hawe? ワッカ ケセケ セセㇰ ワッカ フンナ ク ハウェ? 水の飲み残しのなまぬるい水なんかだれが飲むものか。(反語) (S) {E: ①the last place, time. ②leftover food or drink.} (出典:田村、方言:沙流)
- keseke
- ケセケ §016.子孫(22)keseke〔ke-sé-ke ケせケ〕⦅カラフト⦆後裔。Naytom nispa 〜 ta tani an aynu neampe Naytoo nax ay-ye re koro 「ナイトム村の酋長の後裔で今いる人は内藤という名を持っている」⦅あいぬ物語, p.3⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- kespa
- ケㇱパ 【名/副】[kes-pa 毎…・年] 毎年。 kespa an kor ケㇱパ アン コㇿ 毎年毎年。 {E: annually; every year.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kesto
- ケㇱト 【名/副】[kes-to 毎…・日] 毎日。 kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 {E: daily; everyday.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kesukuran
- ケスクラン 【名/副】[kes-ukuran 毎…・晩] 毎晩、 毎夜。 kesukuran an kor ケスクラン アン コㇿ 毎晩毎晩。 kesukuran an kor uwepeker kus ek ケスクラン アン コㇿ ウウェペケㇾ クㇱ エㇰ 彼は毎晩毎晩物語りしに(民話を語りに)来る。(S) ☆参考 kasancikar カサンチカㇻ は、 人が寝ている夜中のこと、 kesukuran ケスクラン は、 夜になってからまだ起きている間のことについて言う。 ukuran ウクラン だけだと《昨晩》。 {E: every night.} (出典:田村、方言:沙流)
- kettok
- ケットㇰ 【自動/名】[ker-tok ただれ・突き出る](?) 発疹(じんましん、 しもやけのための赤いプツプツ(「水かぶれ」))ができる。 cep ewen kettok チェㇷ゚ エウェン ケットㇰ 魚にあたってじんましんができた。(S) wakka or oyki ayne tekehe kettok oro yéot ワッカ オㇿ オイキ アイネ テケヘ ケットㇰ オロ イェオッ (彼は)水の中で仕事して手がしもやけになったところが膿(うみ、 「のう」)をもった。(S) {E: for a rash with eruptions to appear.} (出典:田村、方言:沙流)
- kew
- ケウ 【名】[概](所は kewe(he)ケウェ(ヘ)) ①体、 骨格。 ②死体。 kew apa yak a=ye ケウ アパ ヤカイェ 死体が見つかったそうだ。(S) {E: ①the body; physique; stature; a skeleton. ②a corpse.} (出典:田村、方言:沙流)
- kewe homsu
- ケウェ ホㇺス 【連他動】[…の体・危なかったことの見舞いを言う]…に危なかったことの見舞いを言う(なんとか無事に切り抜けたときに)。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu ruwe ne akusu アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス ルウェ ネ アクス 私は私の太刀づくりの山刀を遠くかざしたり近くかざしたりしながら彼に危なかったことの見舞いを言った、 すると。(HK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kewepuni
- ケウェプニ 【名】[kewe-puni その体・を持ち上げる](次の慣用句の中で)kewepuni pas kewepuni sini ki ケウェプニ パㇱ ケウェプニ シニ キ [慣用句]走ったり休んだりする。 kewepuni pas kewepuni sini a=ki kor ケウェプニ パㇱ ケウェプニ シニ アキ コㇿ (私たちは)走ったり休んだりしながら。(KH民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- keweram
- ケウェラㇺ 【自動】[kewe-ram 体[所]・低い] 丈が低い(山、 木、 家、 人の身長)。 eytasa keweri kaspa ka somo ki, eytasa keweram ka somo ki, sonno katu pirka エイタサ ケウェリ カㇱパ カ ソモ キ エイタサ ケウェラム カ ソモ キ、 ソンノ カトゥ ピㇼカ あまり背が高すぎもしないあまり低くもない本当に姿がいい。(S) ☆対語 keweri ケウェリ。 {E: to be low; short.} (出典:田村、方言:沙流)
- kewkaske
- ケウカㇱケ 【接】[< 位名][kew-kasike 体・その上](次の雅語的表現の中で)そのために。 ☆参考 kasike カシケ の s と k の間の i が落ちてこのように発音されている。 kamuy tumi ne ya tono tumi ne ya cihopunire, kewkaske cikimatekka a=i=ékarkar カムイ トゥミ ネ ヤ トノ トゥミ ネ ヤ チホプニレ、 ケウカㇱケ チキマテッカ アイエカㇻカㇻ [雅]神戦だか聖戦だかが起こった、 そのために私たちはびっくりした。(W会話) ☆参考 この用例のような文脈・状況で日常語で「そのために」「だから」と言うには hi kusu ヒ クス が多く使われる。 場合によって wa kusu ワ クス も使われる。 {E: for that reason; due to that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ki 1
- キ 【他動】①…をする。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! 猫の声をするなよ。(S民話) ②(動詞を名詞として使い、 その後にこの ki キ をおいて)…をする。 ruyka poro opus ki wa an na iyaykipte na, yayitupareno arpa ルイカ ポロ オプㇱ キ ワ アン ナ イヤイキㇷ゚テ ナ、 ヤイトゥパレノ アㇻパ 橋が大きな穴あきをしている(=橋に大きな穴があいている)からあぶないから気をつけて行きなさい。 pon sikepo ki kane wa ek ポン シケポ キ カネ ワ エㇰ 彼は小さい荷物背負いをして(=小さい荷物を背負って)来た。 pirka usapki e=ki kusu ne na ピㇼカ ウサㇷ゚キ エキ クス ネ ナ (あなたは)よい働きをする(=よく働く)のですよ。 ③(動詞の後に hi ヒ《こと》を置き、 その後にこの ki キ を置いて) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ…してもらいたい、 …してほしい。 ci túnas hi ku=ki rusuy チ トゥナㇱ ヒ クキ ルスイ 私は(イモなどが)早く煮えてほしい。 ④(代動詞として、 つまり本動詞のあとに副詞(連用語)や名詞(主語・目的語)が補われたり、 また副助詞がついたりした場合に、 そのあとに ki キ を置くことによって再び全体が動詞句として機能する、 つまり文を終止したり次に助動詞や接続助詞等々が続いたりすることができる。)…する。 Kusur ta patek nuwe an ranma ki p ne yak a=ye クスㇽ タ パテㇰ ヌウェ アン ランマ キㇷ゚ ネ ヤカイェ 釧路でばかりいつも(それが)たくさん取れるのだそうだ。(S会話) a=kopásrota a=ukókikkikpa a=onáha ka a=unúhu ka ki アコパㇱロタ アウコキッキㇰパ アオナハ カ アウヌフ カ キ 私は父も母もののしったりボカボカなぐったりした。(S民話) a=mipa p a=huráypa póka somo ki p ne kusu アミパㇷ゚ アフライパ ポカ ソモ キㇷ゚ ネ クス 私は着るものを洗いさえしなかったので。(W民話) ⑤(韻文で、 韻律を整えるために、 音節数の足りない行の動詞のあとに置かれる。 文法機能上は、 他のいろいろな他動詞(easkay エアㇱカイ、 eaykap エアイカㇷ゚ など)の助動詞的用法と同じになる。) ⑥ ki humi pirka キ フミ ピㇼカ 安心する、 気持ちがいい。 nep póka k=ére wa ku=ki humi pirka ネㇷ゚ ポカ ケレ ワ クキ フミ ピㇼカ (私は)彼に少しでも食べさせて安心した。(S) {E: ①to do… ②… ③… ④… ⑤… ⑥…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kik(i) kar
- キㇰ/キキ カㇻ 【連他動】[防御・をする]…を防ぎ守る。 kotan kik kar コタン キㇰ カㇻ 村/国を防ぎ守る。 a=kor mosir kiki a=kar easkay アコㇿ モシㇼ キキ アカㇻ エアㇱカイ 私たちの国を防ぎ守ることができる。 “a=kor mosir epitta oka aynu hene sísam hene tumi or un a=nisúk yak easir mosir kik kar kotan kik kar a=eáskay oasi na” sekor 「アコㇿ モシレピッタ オカ アイヌ ヘネ シサㇺ ヘネ トゥミ オルン アニスㇰ ヤㇰ エアシㇼ モシㇼ キㇰ カㇻ コタン キㇰ カㇻ アエアㇱカイ オアシ ナ」 セコㇿ 「わが国じゅうのアイヌも和人も皆戦争に頼まれて行かなければ私たちは国土を守り国を守ることはできないよ」と…。(W会話) {E: to defend, protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kikir
- キキㇼ 【名】[動物]虫、 虫けら。 kunne payoka kikir クンネ パヨカ キキㇼ 夜出歩く虫(ガ(蛾)のことを言っている)。(W) uwekari uwekari am us hemanta kikir ウウェカリ ウウェカリ アムㇱ ヘマンタ キキㇼ 左右両側から爪がたくさんついているヘンな虫(ムカデのことを言っている)。(W) aynu ka isam nep ka isam no, kikir ne rokpekor, usa kameasi ne rokpekor, patek a=kar wa a=i=kóhoppa ayke kusu アイヌ カ イサㇺ ネㇷ゚ カ イサㇺ ノ、 キキㇼ ネ ロㇰペコㇿ、 ウサ カメアシ ネ ロㇰペコㇿ、 パテㇰ アカㇻ ワ アイコホッパ アイケ クス 人間がいなくて、 虫けらみたいなものやばけものみたいなものばかりつくって私たちに置いて行ってくれても。(S言い伝え) ☆参考 チョウ、 コオロギ、 ブヨなど、 主に昆虫のような虫を言う、 イモ虫や毛虫の類は íkonpap イコンパㇷ゚ と言う。〔知分類 p.90 カ〕 {E: an insect.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kikkosanpa
- キッコサンパ 【自動】[kik-kosanpa (擬音)・瞬間に …する] カチンと鳴る。 arkehe wa patek a=sirkotukka apausta a=así kor kikkosanpa アㇻケヘ ワ パテㇰ アシㇼコトゥッカ アパウㇱタ アアシ コㇿ キッコサンパ 片方からだけとりつけてある戸(開き戸、 ドア)を閉めるとカチンと鳴る。(S) {E: to clang.} (出典:田村、方言:沙流)
- kími
- キミ 【名】[< 日本語(とう)きび][植物] トウモロコシ(「とうきび」)。 {E: corn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimokar
- キモカㇻ 【他動】(熊が)(人)をとる。 a=kimókar アキモカㇻ 彼が熊にとられる。 a=en=kimokar アエンキモカㇻ 私が熊にとられる。 {E: (for a bear) to take, catch hold of (someone).} (出典:田村、方言:沙流)
- kimuy
- キムイ 【名】[ki-muy カヤ/ヨシ・束][植物] ヨシ(葦)の束。 sine kimuy mak pak ranke ku=kar kor pirka? シネ キムイ マㇰ パㇰ ランケ クカㇻ コㇿ ピㇼカ? ヨシ(葦)一束(「いっぱ」)につきいくら払えばいいでしょうか。(S) ☆参考 アクセントは kímuy キムイ ではなく kimúy キムイ。 {E: a bunch of reeds} (出典:田村、方言:沙流)
- kinin
- キニン 【自動】好きな同士が一緒に寝る、 同衾(どうきん)する(いい言葉)。(S) kinin oruspe kasi a=esína キニン オルㇱペ カシ アエシナ (彼らが)一緒に寝ていた話を(私たちは)だれにも言わないでおく。(S) ☆参考 人間について言う。 {E: to have sexual intercouse; make love (human).} (出典:田村、方言:沙流)
- kínit
- キニッ 【名】[ki-nit カヤ・棒][植物] カヤの茎。 aynu ahun híne kínit sinep etaye cúna ape or epoypoye, nipeknu a p アイヌ アフン ヒネ キニッ シネㇷ゚ エタイェ チュナ アペ オㇿ エポイポイェ、 ニペㇰヌ アㇷ゚ 男の人が入って来てカヤの茎を一本引き抜いて埋けてある火をかきまわした、 火がついて明るくなったので。(NK民話) {E: reed stalks.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kiputuru
- キプトゥル 【名】[kip-uturu 額のはえぎわ・の間] ①額(ひたい)(「なずき」)。 kiputuru hutne キプトゥル フッネ 額が狭い。(S) kiputuru tanne キプトゥル タンネ 額が長い(はえぎわから鼻のつけ根までが長い)。(S) ②顔のはえぎわのちょうど真ん中。 {E: ①the forehead. ②the center of the hairline of the face.} (出典:田村、方言:沙流)
- kiraw
- キラウ 【名】[概](所は kirawe(he) キラウェ(ヘ)) [< kir-aw 骨・角(つの)][動物](鹿などの)角(つの)。 ☆参考 容器につけられた角のような形の突起のことも言う。 ☞kirawus キラウㇱ {E: a horn (deer etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- kirawe(he)
- キラウェ(ヘ) 【名】[所](概は kiraw キラウ) [動物]…の角(つの)、 その角(つの)。 {E: a, the horn(s) of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kirawus
- キラウㇱ 【他動】[kiraw-us 角(つの)・そこについている](容器)に角(つの)のような形の突起がついている。 {E: for a vessel, container to have horn-like projections.} (出典:田村、方言:沙流)
- kirawus patci
- キラウㇱ パッチ 【名】[kiraw-us patci 角・が(そこに)ついている・鉢] 角(つの)のような突起のついた鉢。 ☞patci パッチ {E: a pot with horn-shaped handles.} (出典:田村、方言:沙流)
- kirkew
- キㇼケウ 【名】[概](所は kirkewe(he) キㇼケウェ(ヘ))[kir-kew 足・骨格] ①足の付け根の幅の広い骨(通常は死んだ鹿、 熊、 豚、 牛等の。 生きているときには言わない)。(S) yuk kirkew ユㇰ キㇼケウ 鹿の足の付け根の骨。(S) ②(次の表現で) kirkew ka(si) キㇼケウ カ(シ)あぐらをかいている足の上面、 ひざ。 heynu Poysar un kur/heynu kirkew kasi/heynu c=óreporep ヘイヌ ポイサㇻ ウン クㇽ/ヘイヌ キㇼケウ カシ/ヘイヌ チョレポレㇷ゚ 私は小沙流の人のひざの上をトントンたたいた。(HC神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kironnu
- キロンヌ 【自動】[kiror-nu 力・を持つ] 満腹する。 kú=ipe ayne ku=kironnu クイペ アイネ クキロンヌ 私は食べて食べておなかがいっぱいになった。(S) {E: to be full; satisfied.} (出典:田村、方言:沙流)
- kisara(ha)
- キサラ(ハ) 【名】[所](概は kisar キサㇻ)…の耳。 kisara eus キサラ エウㇱ 耳に口をつける(内緒話の時)。 nispa ne noyne kisara pirka ニㇱパ ネ ノイネ キサラ ピㇼカ 出世するらしく耳(の形)がいい。 ☞nispakisarkor ニㇱパキサㇻコㇿ {E: the ears of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kisareokte
- キサレオㇰテ 【他動】[kisar-e-ok-te 耳・その頭・…にひっかかる・させる][雅] (耳環)を耳につける。 pirka ninkari kisareokte ピㇼカ ニンカリ キサレオㇰテ [雅]美しい耳環を耳に通した。(W民話) ☆参考 昔は耳に穴をあけて通した。 サダモさんは耳に穴をあけてないので輪ゴムで吊っていた。 {E: to decorate the ears with earrings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kisarpuy
- キサㇻプイ 【名】[概](所は kisarpuye(he) キサㇻプイェ(ヘ))[kisar-puy 耳・孔] 耳孔、 耳のあな。 {E: the ear orifices} (出典:田村、方言:沙流)
- kisarpuye(he)
- キサㇻプイェ(ヘ) 【名】[所](概は kisarpuy キサㇻプイ) …の耳のあな。 {E: the ear orifices of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kisarunpe
- キサルンペ 【名】[kisar-un-pe 耳・につく・もの] 耳飾り。 ☆参考 環になったもの(耳環)は ninkari ニンカリ。 そうでない耳飾りはこれ。 今のイヤリングはたいていこれ。 {E: earrings; ear accessories.} (出典:田村、方言:沙流)
- kiserihi
- キセリヒ 【名】[所](概は kiseri キセリ) …のきせる(パイプも)。 ku=kiserihi sinotcaki kor an kusu ruyanpe an noyne hum as クキセリヒ シノッチャキ コㇿ アン クス ルヤンペ アン ノイネ フㇺ アㇱ 私のきせるが歌を歌っているから嵐がある(雨が降る)らしい。(S) {E: the smoking pipe of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kisoyosma
- キソヨㇱマ 【自動】(人称変化は他動詞型)[ki-soyosma する・外へとび出す]パッと外へとび出す。 makan katkor pe/i=anpa ki wa/[u]kisoyosma マカン カッコㇿ ペ/イヤンパ キ ワ/[ウ]キソヨㇱマ どんなものだか私をかかえて外へとび出した。 (W神謡) (出典:田村、方言:沙流)
- ko 1
- コ 【他動】(=kor コㇿ) …を持つ(歌の中で語末の r ㇿ が落ちてこのように発音されることがある)。 {E: to have…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ko 3
- コ 【接助】(=kor コㇿ) …すると(歌の中で語末の r ㇿ が落ちてこのように発音されることがある)。 {E: when…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koanu
- コアヌ 【複他動】[ko-anu に対して・置く](次の言い回しで) otuhenkuror koanu オトゥヘンクロㇿ コアヌ (訪ねて来た子ども)に対して何度も首を縦にふって喜びを表す(喜び迎える様子)。 i=nukar a p sekor, ney wano i=amkir pe koraci otuhenkuror i=koanu i=omap a i=omap a イヌカラㇷ゚ セコㇿ、 ネイ ワノ イアㇺキㇼ ペ コラチ オトゥヘンクロㇿ イコアヌ イオマパ イオマパ 私を見た途端に、 まるでどこからか私を見知ってでもいたみたいにウンウンと首を縦にふってうなずきながらよく来たよく来たと私をだいたりなでたりしてかわいがってくれた。(W神謡語り) {E: to nod one's head in pleasure about; be pleased about.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koapeeyam
- コアペエヤㇺ 【他動】[ko-ape-eyam …に対して・火・あぶないと思う] 火遊びするかと気遣う。 hekattar cisotta sinot kor oka wa a=koápeeyam ヘカッタㇻ チソッタ シノッ コㇿ オカ ワ アコアペエヤㇺ 子どもたちが家で遊んでいるので火遊びするかと心配だ。(S) {E: to worry that someone is playing with fire.} (出典:田村、方言:沙流)
- koarikiki
- コアリキキ 【他動】[ko-arikiki …に・よく働く] …に精を出す、 せっせと…(仕事)をする。 {E: to put all one's efforts into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koasuras
- コアスラㇱ 【他動】[ko-asur-as に・評判・立つ] …に評判が高い、 …の評判が立つ。 {E: for…to have a good reputation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kocan
- コチャン 【間投】[ko-can (擬音の叙述へ導く小辞)・(擬音)] …がチヤン(と鳴る)。 kuciwa kocan, a/nariwa kocanca クチワ コチャン、 ア/ナリワ コチャンチャ [雅]くつわがチャン、 あ、 鳴り輪がチャンチャ。(S即興詩) {E: for something to make a clanging sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kocanca
- コチャンチャ 【間投】[ko-canca (擬音の叙述へ導く小辞)・(擬音・重複)] …がチヤンチヤン(と鳴る)。 kuciwa kocan, a/nariwa kocanca クチワ コチャン、 ア/ナリワ コチャンチャ [雅]くつわがチャン、 あ、 鳴り輪がチャンチャ。(S即興歌) {E: for something to make a clanging sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koeattapne
- コエアッタㇷ゚ネ 【他動(?)】[ko-eattapne …に対して・片肩肌脱ぐ](?) 頼みが入れられず無駄足になる。 koeattapne wa ek コエアッタㇷ゚ネ ワ エㇰ 頼みが入れられず何もなしに来た。(W) {E: for one's requests to be rejected resulting in failure.} (出典:田村、方言:沙流)
- koehese
- コエヘセ 【複他動(?)】[ko-e-hese …に・…のことで・息をする]…のことで(?)(人)をいい気味だと思う。 en=koehese nankor エンコエヘセ ナンコㇿ そのことで(?)私にいい気味だと思ったでしょう。(S) {E: to feel that… serves someone right.} (出典:田村、方言:沙流)
- koeneramu
- コエネラム 【自動】何がなんだかわけがわからない。 “koeneramu!” sekor hotuyekar, wa ora hóse ciki mosma mosma hawean, yakun po hene koeneramu nankor na 「コエネラム!」セコㇿ ホトゥイェカㇻ、 ワ オラ ホセ チキ モㇱマ モㇱマ ハウェアン、 ヤクン ポ ヘネ コエネラム ナンコンナ 何もわからない(ばか)と言って彼を呼びなさい、 そうして返事をしたら、 いろんな関係のないほかのことを言いなさい、 そうすればなおさらわけがわからなくなるだろうから。(S) ☆参考 理解力や判断力が低いという属性について言う。 何かを理解しない/できないということは、 別の動詞 erampewtek エランペウテㇰ を使って言う。 {E: be confused, be at a loss.} (出典:田村、方言:沙流)
- koerayep
- コエラヤㇷ゚ 【他動】a=kor sápo/siretokkor ruwe/a=koérayep kor アコㇿ サポ/シレトッコン ルウェ/アコエラヤㇷ゚ コㇿ [雅]姉の美しさに私は感嘆していて。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koetuypapa
- コエトゥイパパ 【複他動】[複複](単は未出) (二人以上が皆で)(人)から(二つ以上を)取り返す。 sekor an pe ye kor orano caranke, coypep noski ikor noski koetuypapa セコラン ペ イェ コㇿ オラノ チャランケ、 チョイペㇷ゚ ノㇱキ イコン ノㇱキ コエトゥイパパ (彼は)そう言って談判し、 宝器の半分、 宝刀の半分を彼らから取り返した。(NK民話) {E: to take back…from… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koeunpipka
- コエウンピㇷ゚カ 【複他動】[ko-eunpipka …に対して・…を疑う](人)の(話)を疑う。 núman e=ek kunak e=ye korka eci=kóeunpipka ヌマン エエㇰ クナㇰ エイェ コㇿカ エチコエウンピㇷ゚カ きのうあなたは来ると言ったが私はあなたの言うことを信じなかった。(S) {E: to doubt…} (出典:田村、方言:沙流)
- kohenmawkarpare
- コヘンマウカㇻパレ 【他動】[ko-hen-maw-kar-pa-re …に対して・顔(?)・風・つくる・(複)・させる](?) (何を言われても)知らん顔をして聞き流す。 e=horkapaspare akus kohenmawkarpare エホㇿカパㇱパレ アクㇱ コヘンマウカㇻパレ「どんどんお前にあげ足とられたらこんどわかんなーいふりしてる、 しらばくれーてる。」 (S) {E: to take no notice of whatever is said.} (出典:田村、方言:沙流)
- kohepusu
- コヘプス 【他動】[ko-he-pusu …に・頭・を出す](水の上)に浮き上がる。 raworer ranke aworun/kanpe kurka aworun/kohepusu ranke aworun ラウォレン ランケ アウォルン/カンペ クㇽカ アウォルン/コヘプス ランケ アウォルン (子どもは)沈んだり波の上に出たり…。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- koheyawe
- コヘヤウェ 【他動】[ko-heyawe に対して・かみつきに行く](犬が)吠えて…にかみつきに行く。 {E: (for a dog) to attack…} (出典:田村、方言:沙流)
- kohokus
- コホクㇱ 【他動】[ko-hokus …と一緒に・倒れる] …と一緒に倒れる。 nenkane kohokus wa uiyuninka hene ki kusu, iyaykipte ネンカネ コホクㇱ ワ ウイユニンカ ヘネ キ クス、 イヤイキㇷ゚テ もし(自転車と)一緒に倒れて二人でけがでもしたらあぶないのに(自転車に二人乗りしている子どもを見て)。(S) {E: for…to fall over, off together.} (出典:田村、方言:沙流)
- kohokuste
- コホクㇱテ 【複他動】[ko-hokus-te …に・倒れる・させる] …の上に…を倒す。 nusa kohokuste ヌサ コホクㇱテ (赤ん坊)の上に祭壇を倒してかぶせる(敵に見つからず神々に守られるように)。(W民話) ☆参考 同じ話者が nusa kohorakte ヌサ コホラㇰテ とも言っている。 {E: to knock, bring down…on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kohopuni
- コホプニ 【他動】[ko-hopuni …に・立ち上がる] ①…に (対して) 立ち上がる、 夢中で …する。(「攻める」の訳語として出た)。 ②[慣用句]wenkinrane/i=kohopuni ウェンキンラネ/イコホプニ [雅]私はものすごく怒りくるった。(Sユーカラ語り) {E: to be absorbed in doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koikutasa/koykutasa
- コイクタサ 【他動】[単](複は koikutaspa/koykutaspa コイクタㇱパ)[ko-iku-tasa …に・酒を飲む(こと)・交代でする] …に招かれて酒を飲みに行く/来る、 …に酒宴に招かれて行く/来る。 Kusur un nispa utar sake kor kor a=koykutasa クスルン ニㇱパ ウタㇻ サケ コㇿ コㇿ アコイクタサ 釧路の長者方が酒があるときは私が招かれて酒を汲みかわしに行った。(NK民話) {E: to be invited to go, come drinking by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koikutaspa/koykutaspa
- コイクタㇱパ 【他動】[複](単は koikutasa/koykutasa コイクタサ) (二人以上が)…に招かれて酒を飲みに行く/来る、 …に酒宴に招かれて行く/来る。 sake a=kor kor i=koykutaspa サケ アコㇿ コㇿ イコイクタㇱパ 私に酒があるときは彼らが私の家に酒を飲みに来た。(NK民話)(前項の用例のあとに続く部分) {E: to be invited to go, come drinking by…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokanu
- コカヌ 【他動】[ko-ka-nu …に・(?)・聞く] …にじっと聴き入る。 a=onruyka kor kokanu wa an アオンルイカ コㇿ コカヌ ワ アン 子守歌を歌ってやると(赤ん坊は)じっと聴いている。(S) pirkano kokanu hani ピㇼカノ コカヌ ハニ よく聴いていなさいよ。(S) tomo kokanu トモ コカヌ[連他動]…に忠実に従う。 e=ye p tomo kokanu utar エイェㇷ゚ トモ コカヌ ウタㇻ あなたの言うことに忠実に従う人々。 {E: to listen to…carefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokari 2
- コカリ 【複他動】[ko-kari …と一緒に・…を回る] …に…を巻きつける、 …を…にくるむ。 taan senkaki kokari wa kor wa arpa タアン センカキ コカリ ワ コㇿ ワ アㇻパ (それを)このふろしきに包んで持って行きなさい。(S) ☆参考 nikor(o) omare ニコㇿ/ニコロ オマレ もくるむことだが、 kokari コカリ は巻きつけることを、 nikor(o) omare ニコㇿ/ニコロ オマレ は丸く包み込むことを言う。 {E: to wrap…in…} (出典:田村、方言:沙流)
- kokatpak
- コカッパㇰ 【他動】[ko-kat-pak (人)に/の・あり方・を戒める](人の)したことを悪く思う。 eci=kokátpak wa eci=nukár kor eci=kóyki kuni ku=ramu kor k=an エチコカッパㇰ ワ エチヌカㇻ コㇿ エチコイキ クニ クラム コㇿ カン 私はあなたのことを悪いと思ってこんど会ったら怒ってやろうと思っていた。 (「悪い噂を聞いたので本当だったら意見してやろうと思っていた。」) (S) {E: to think bad of someone} (出典:田村、方言:沙流)
- kokiyanne
- コキヤンネ 【他動】[ko-kiyanne …に対して・年長である] …するのに最上位にある。 a=kor mosir epunkine kokiyanne páse maciya アコㇿ モシㇼ エプンキネ コキヤンネ パセ マチヤ わが国を守っているいちばん上の尊い都市(=首都)。(S) ☆参考 esapane エサパネ …の首長である。 {E: to be in the best position to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kokkaea
- コッカエア 【自動】[kokka-e-a ひざ・で・座る] ひざをついてかかとを立てて座る。 ☆参考 昔、 酒宴のとき、 祭司をつとめる長老 sake-iyus kur サケイユㇱ クㇽ を迎える家の主人 sake-sanke kur サケサンケ クㇽ は、 刀を下げて迎え、 kokkaea コッカエア して(ひざをついてかかとを立てて座って) toan uske…rok wa en=kore yan トアン ウㇱケ…ロㇰ ワ エンコレ ヤン《あちらにお座りください》と言って手をとって連れて行き、 その人が座るまでうしろでまた kokkaea コッカエア して onkami オンカミ して(手を上下して拝礼して)いる。(W) ☆参考 uske ウㇱケ と rok ロㇰ との間に脱落(ノートの筆記もれ)がある。 un ウン《へ》か、 wa ワ《から》か。 {E: to kneel.} (出典:田村、方言:沙流)
- kokopan
- ココパン 【複他動】[ko-kopan …に・…を拒否する] (人に)(だめだと言って)…をやめるように/しないように言う。 sekor yaynu=an hike ka a=onáha i=kokopan kor oraun arpa=an ka eyayramkar セコㇿ ヤイヌアン ヒケ カ アオナハ イココパン コㇿ オラウン アㇻパアン カ エヤイラㇺカㇻ …と私は思ったけれども父が私に(行っては)だめだと言うと私は敢えて行くわけにもいかずあきらめていた。(S民話) {E: to tell…to stop, not to do …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koma utaspa
- コマ ウタㇱパ 【連他動(?)】[(?)・…を互いに交換する] …を襲う。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ 家の浜手を通る人も山手を通る人も襲っておどして物を取っている。(NK民話) {E: to attack, assault…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komaknatara
- コマㇰナタラ 【自動】[ko-mak-natara …が(擬音擬態を導く)・(開いて明るいことを表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅]…が広々と/明るく開いている。 inerokpe kus/pet-iwor kasi/komaknatara/an=ramasu/an=uwésuye イネロㇰペ クㇱ/ペッイウォㇿ カシ/コマㇰナタラ/アンラマス/アヌウスイェ [雅]なんとまあ川ぞいの景色が美しく開けていて、 おもしろく心楽しい。(Sユーカラ) ☞maknatara マㇰナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komarattone
- コマラットネ 【他動】[ko-maratto-ne …(の所)に・客人・になる](熊が) …にしとめられる、 …がしとめ(て家に運んで来て儀式をして神の国へ送)る。 ☆参考 熊が主語、 しとめる人が目的語。 {E: (for a bear) to be shot dead by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komastek
- コマㇱテㇰ 【他動】[ko-mastek …に/と共に・いっぱいである](?) (意味不明。) esoyne a=komástek a=komástek kor エソイネ アコマㇱテㇰ アコマㇱテㇰ コㇿ 外で(以下、 意味不明)。(HK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komawnukuri
- コマウヌクリ 【他動】[ko-maw-nukuri …に・気・…する元気がない]…に恐ろしくて近寄れない。 kor rametok/hon or wano/a=komáwnukuri コㇿ ラメトㇰ/ホン オㇿ ワノ/アコマウヌクリ [雅]その勇猛さにはおなかにいるうちから恐ろしくてだれも近寄ることができない。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komokmoki
- コモㇰモキ 【複他動】[ko-mok-mok-i …に・(擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)] …にちょっかいをかける、 …の…をだまし取ろうとうまいことを言う。 sinenne patek pirka p patek kor kusu nep a=komókmoki yakka pirka wa シネンネ パテㇰ ピㇼカㇷ゚ パテㇰ コㇿ クス ネㇷ゚ アコモㇰモキ ヤッカ ピㇼカ ワ (彼は)一人だけいいものばかり持っているのだから何を人に持って行かれてもいいよ。(S) {E: to take…from…by deception; to be mischievous with…} (出典:田村、方言:沙流)
- komomnatara 2
- コモㇺナタラ 【他動】[ko-mom-natara (そこ)に・流れる・状態が続いている](次の慣用表現で)(そこ)に(あふれるほど)ふちまでいっぱい入っている。 poro sintoko kanpar kasi komomnatara sake oma wa an ポロ シントコ カンパㇻ カシ コモㇺナタラ サケ オマ ワ アン 大きな容器のふちまでいっぱいに酒が入っている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- komomo
- コモモ 【他動】[komo-mo …を折り曲げる・(重複)] …を少し曲げる。 ikkew komomo kane wa apkas kor an イッケウ コモモ カネ ワ アㇷ゚カㇱ コラン (彼は)少し腰をかがめて歩いている。(W) ☆参考 すっかり曲げて歩いているのは rewke kane wa レウケ カネ ワ。 (出典:田村、方言:沙流)
- komoyremoyre
- コモイレモイレ 【他動】[ko-moyre-moyre …に・遅れる・(重複)] …にひどく遅れる。 {E: to be extremely late for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komusis
- コムシㇱ 【他動】[ko-musis …に対して・咳払いする] …に対し低い声で 'm'm'm'm: ㇺㇺㇺㇺー と咳払いのような声を出す(男子が行う承諾のしるし)。 {E: to utter mmm…in a low cough-like voice (a sign of consent for men.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konci
- コンチ 【名】帽子(布製頭巾、 長い布をふたつに折って後ろを縫ったもの、 丈は首まで)。 cikarkar konci チカㇻカㇻ コンチ 刺しゅうの入った頭巾(子ども用)。(S) a=koré kuni/cikarkar konci/a=kor wa yan=an アコレ クニ/チカㇻカㇻ コンチ/アコㇿ ワ ヤナン 私は(結婚したいと思うその方に)さしあげるべき刺しゅうした頭巾を持って来ました。(Sユーカラ) {E: headwear; a hood.} (出典:田村、方言:沙流)
- koni
- コニ 【他動】…でひどく痛くてなかなかなおらない。 (主語はその病人。) ayusni ay i=otke kor a=koní wa a=sitóma p ne アユㇱニ アイ イオッケ コㇿ アコニ ワ アシトマㇷ゚ ネ タラの木のとげにさされたらひどく痛んで恐ろしいもんだ。(S) {E: to be in great pain without relief.} (出典:田村、方言:沙流)
- konnappe
- コンナッペ §028.おば(伯母、叔母)(10)konnappe〔kón-nap-pe こンナッペ〕⦅トオロ、クッシャロ、シャリ⦆伯叔母。[<kor(所有する)+unarpe(伯叔母)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- konnarpe
- コンナㇻペ §028.おば(伯母、叔母)(7)konnarpe〔kón-nar-pe こンナㇻペ〕①伯叔母⦅シズナイ、シラヌカ、チロット、アカン、ビホロ、クッシャロ⦆。kor-〜「彼の叔母」、e-〜「君の叔母」、ku-〜「私の叔母」⦅ビホロ⦆。②義母⦅クッシャロ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- konnarpe
- コンナㇻペ 【名】[< kor unarpe 持つ/…の・おばさん](早口で言ったために u ウ が落ちた形。) …のおばさん、 彼のおばさん、 …の伯叔母。 ku=konnarpe クコンナㇻペ=ku=kor unarpae クコㇿ ウナㇻパ 私の伯叔母。 ☆参考 ときどき使われる形だが、 まねをして使うと ku=kor unarpe クコㇿ ウナㇻペ と直される。 つまり、 正しい形とは認められていない。 {E: the aunt of…} (出典:田村、方言:沙流)
- konnispa
- コンニㇱパ §036.おっと(夫)(10)kon-nispa〔kón-niš-pa こンニㇱパ〕⦅チカブミ⦆【雅】夫君;亭主どの。an-〜「こちのひと」。[<kor(もつ)+nispa(首領)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- konnispake
- コンニㇱパケ §036.おっと(夫)(11)kon-nispake〔kón-niš-pa-ke こンニㇱパケ〕⦅ニイトイ⦆【雅】夫君;亭主殿。"ee an-〜!"「これ、亭主どの!」。[<kor(↑)+nispake(首領)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- konottarara
- コノッタララ 【他動】[ko-not-tarana …に向かって・あご・を上げている] あごを突き出して(上)を見上げている。 cási kotor/a=konóttarara チャシ コトㇿ/アコノッタララ [雅]私は天井をにらんでいた。(Sユーカラ) ☆参考 同じ文脈で konottesusu コノッテスス とも言っている。 ☞nottarara ノッタララ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konottesusu
- コノッテスス 【他動】[ko-not-tesusu …に向かって・あご・をそらす(重複)][雅]あごを突き出して(天井)を見上げている。 tan huskotoy wa/cisekankotor/a=konóttesusu/án=an korka タン フㇱコトイ ワ/チセカンコトㇿ/アコノッテスス/アナン コㇿカ [雅]ずうっと長い間私は天井をにらんでいたけれども。(Sユーカラ) ☆参考 konottarara コノッタララ とも言う。 ☞nottesusu ノッテスス ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konram
- コンラㇺ 【名】[kor-ram 持つ・心] その心。 konram konna/yupkosanpa コンラㇺ コンナ/ユㇷ゚コサンパ [雅] 心をキユツとひきしめる=意を決して思い切って…する。 ☆参考 大きな鳥の姿になって天へ帰って行く神が、 愛する人との別れを惜しんでしばらく涙の雨を降らせながら旋回した後、 意を決して思い切ってサッとまっすぐに昇って行くという場面で出てくる常套句。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konram ka tanak kane
- コンラㇺ カ タナㇰ カネ 【kor-ram ka tanak kane】 朦朧とする. (出典:萱野、方言:沙流)
- konramkipipkipip
- コンラㇺキピㇷ゚キピㇷ゚ 【kor-ram-kipip-kipip】 殺気を感じる,心がざわざわする.▷コㇿ=持つ ラㇺ=心 キピㇷ゚キピㇷ゚=ざわざわする →コンラㇺカ キピㇷ゚キピㇷ゚ シネアンタ エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ハンケ ウㇱケ タ ネ ペ ア・コンラㇺカキピㇷ゚キピㇷ゚ ヒクス アㇱ・アン ワ ピㇼカ シルワンテ ア・キ アクス トゥスニケ イイェヌチシㇱケ(イ・エヌチシㇱケ) ヒ ネ アアン=ある日のこと山へ行ったら近い所であるのに私の心がざわざわして殺気を感じたので,立ち止まりあたりをよくよく見ると,リスが私をにらんでいるのであった.*このようなことはしばしば体験することで,狐ににらまれても殺気は感じるが相手を見つけたら殺気は解消するものである.これはアイヌだからかもしれない. (出典:萱野、方言:沙流)
- konru
- コンル 【名】[< 日本語 こおり(?)] ①氷。 konru ka ta/pon horkewpo/hácir コンル カ タ/ポン ホㇿケウポ/ハチㇼ 氷の上で小さな狼の子がころんだ。(KK掛け合い歌) ②雹(ひょう)。 konru rapapse コンル ラパㇷ゚セ 雹(ひょう)が降る。 ☆参考 流氷は apu アプ。 北の方の方言で氷を表す rup ルㇷ゚ は、 沙流方言では合成語の中でのみ使われる。 たとえば rupus ルプㇱ《凍る》、 ruppuni ルップニ《霜で持ち上げられる》。 {E: ①ice. ②hail.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konru
- コンル 【konru<kor-ru】 氷.▷コン=コㇿ=持つ ル=溶ける オッカイポ コンル カ タ オシッテス ワ クットコノ ハチㇼ ア・エミナ=若者が氷の上でツルッと滑って仰向けに転んで笑われた.*氷について,凍った物ではなく,これから溶ける性質を持っている物と考えていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- konupuru
- コヌプル 【他動】[ko-nupur …に・霊力がある](konupur コヌプㇽ の聞きまちがいか。)…が好きである/気に入る、 (子ども)がかわいい(と思う)。 nonno pirka korka ku=konupuru(ku=konupur?) humi ka isam ノンノ ピㇼカ コㇿカ クコヌプル(クコヌプㇽ?) フミ カ イサㇺ 花はきれいだけれど私は好きではない。(S) ☞nupur ヌプㇽ {E: to like, be pleased with…} (出典:田村、方言:沙流)
- konuyna
- コヌイナ 【複他動】[ko-nuyna …に・…を隠す]…を…以外の人に隠す。 en=konuyna wa en=kore エンコヌイナ ワ エンコレ (ほかの人に)かくして私にちょうだい。(S) {E: to conceal…from others except…} (出典:田村、方言:沙流)
- koohana
- コオハナ 【名】あんなやつ、 こんな者(さげすみや謙遜の表現)。 wenkur utar koohana hemanta kor wa i=aske uk kor oka hawe oka? ウェンクㇽ ウタㇻ コオハナ ヘマンタ コㇿ ワ イアㇱケ ウㇰ コロカ ハウェ オカ? 貧乏人ども、 あんなやつらが何を持っておれたちを招待すると言うのだろう。(W民話) hotasnu kewtum, koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタㇱヌ ケウトゥム、 コオハナ ネ ヤッカ クヤイコㇿパレ [雅]気がかりな気持ちにこんな私のような者でもなりました。(W会話) {E: That rascal, fellow!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koohanapo
- コオハナポ 【名】[koohana-po あんな/こんなもの・(指小辞)] あんな/こんなつまらない者(koohana コオハナ を強調した言い方)。 wenkur utar koohanapo mak iki híne sakekarpa ウェンクㇽ ウタㇻ コオハナポ マㇰ イキ ヒネ サケカㇻパ 貧乏人のあんなやつらがどうやって酒をつくったんだ…。(W民話) káni ka pet ruwor ta koohanapo, poon siyamamtoy ku=kar akusu カニ カ ペッ ルウォッタ コオハナポ、 ポオン シヤマㇺトイ クカㇻ アクス 私も川ぞいの土地に自分のような者でも、 わずかばかりの田んぼをつくったところ…。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koomap
- コオマㇷ゚ 【複他動】[ko-omap …に/の・…をかわいがる](他の人)の(子)をかわいがる、 …を特にかわいがる。 ku=poho kor hekattar ku=koomap クポホ コㇿ ヘカッタㇻ クコオマㇷ゚ 私には私の息子の子どもたちがかわいい。(S) {E: to love, have affection for (another person's child.).} (出典:田村、方言:沙流)
- koomappa
- コオマッパ 【複他動】[複](koomap コオマㇷ゚ は単複の区別なし)(他の人)の(子どもたち)を(二人以上皆を)かわいがる。 ku=poho kor hekattar ku=koomappa クポホ コㇿ ヘカッタㇻ クコオマッパ 私は私の息子の子どもたち(五人いるのが五人とも)皆かわいい。(S) {E: to love, have affection for (another person's children)(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- koomokukke
- コオモクッケ 【他動】[雅](次の慣用表現の中で)…に姿を消す。 síniskurka/koomokukke シニㇱクㇽカ/コオモクッケ [雅]天高くのぼって姿が見えなくなった。(W神謡語り) ☆参考 この世での生活を終えた神が鳥の姿になって天の神の国へ帰って行くシーンで使われる表現。 {E: for the form of to disappear in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koonkami
- コオンカミ 【他動】[ko-onkami …に・拝礼する] ①…に(両手をさし出し、 すり合わせ上げ下げするという一定の作法で)拝礼する。 ②(広義に)…に礼をする、 …を拝む。 ☆参考 ukoonkami ウコオンカミ 互いに拝礼し合う。 ☞onkami オンカミ {E: ①to worship…(in a set manner) ②to pray, worship…(in general).} (出典:田村、方言:沙流)
- koonrupus
- コオンルプㇱ 【他動】[ko-on(< oar)-rupus…に対して・全く・凍る](?) …を非常にほしがる。 a=koónrupus pe ka somo ne korka アコオンルプㇱ ペ カ ソモ ネ コㇿカ 特にほしいというようなものではないけれども。(S) {E: to want… desperately.} (出典:田村、方言:沙流)
- koopokno
- コオポㇰノ 【副/後副(?)】そのために。 oykesne a=i=ípere katu ka isam no án=an, koopokno urkio=an wa オイケㇱネ アイイペレ カトゥ カ イサㇺ ノ アナン、 コオポㇰノ ウㇽキオアン マ しまいにはろくにものも食べされてくれなくなっていた、 そのために私はシラミにたかられて。(W民話) {E: for that reason.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kootuyma
- コオトゥイマ 【後副】[ko-otuyma …に対して・遠くから][雅](次のような慣用表現で)…に対して遠くから。 i=kootuyma/sikkeruru/siktokoko イコオトゥイマ/シッケルル/シㇰトココ [雅]私を遠くから目をむいてにらみ大きな目を開けている。(Sユーカラ) i=kootuyma/siktokoko/sikkeruru kor イコオトゥイマ/シㇰトココ/シッケルル コㇿ [雅]私を遠くから大きな目を開けて目をむいてにらんでいる。(Sユーカラ語り)(前の用例と同じユーカラを同じ話者が語ったときと同じような文脈で。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kopa
- コパ 【複他動】[ko-pa …に・…を見つける]…を…とまちがえる/と取りちがえる。 X ne kunak ku=kopa wa kese k=anpa, en=kohosari akus mosma kur ne aan X ネ クナㇰ クコパ ワ ケセ カンパ、 エンコホサリ アクㇱ モㇱマ クン ネ アアン 私はその人をXだとまちがえて後を追った、 私の方を振り返ったのを見るとほかの人だった。(S) {E: to mistake…for…} (出典:田村、方言:沙流)
- kopaki
- コパキ 【位名】[所](概は kopak コパㇰ) その方向にあって近く。 na kunneywa kopaki péka ek kor an ナ クンネイワ コパキ ペカ エㇰ コラン まだ朝方に来ている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kopakke
- コパッケ 【位名】[所](概は kopak コパㇰ)[kopak-ke の方・の所] …の方(方面、 方向)、 …の近くのところ。 kopakke sama コパッケ サマ[雅]…の方。 epa=kor cási/kopakke sama/a=yaytuyere/a=yayterkere エパコㇿ チャシ/コパッケ サマ/アヤイトゥイェレ/アヤイテㇾケレ [雅]私の城の方に向かって私はまっすぐに進んでいった。(Sユーカラ) {E: towards…; near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kopet
- コペッ 【他動】[ko-pet と一緒に・水にぬれる](?) が水にぬれる、 (水鳥が)水を切る。 e=kopet pe ári, sat amip mi エコペッ ペ アリ、 サッ アミㇷ゚ ミ ぬれたものをぬいで乾いた衣服を着なさい。(S) {E: for…to get wet by water.} (出典:田村、方言:沙流)
- kopopte
- コポㇷ゚テ 【他動】[ko-popte …と一緒に・煮立たせる] …と一緒に煮立たせる。 kunne iro a=omáre wa ora oro amip a=omáre wa a=kopópte kor irammakaka kunne クンネ イロ アオマレ ワ オラ オロ アミㇷ゚ アオマレ ワ アコポㇷ゚テ コㇿ イランマカカ クンネ 黒い染料を入れてそれからそこに着物を入れて(その染料と一緒に)煮るときれいに黒く染まる。(S) {E: to boil…together.} (出典:田村、方言:沙流)
- koppa
- コッパ 【kor-pa】 持つ〔複〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- kopuntek
- コプンテㇰ 【他動】[ko-puntek …に・喜ぶ] …のことを喜ぶ/ほめる/ねぎらう、 (人)を迎えて喜ぶ/よく来たと言ってほめ、 ねぎらう、 を歓迎する。 eci=kopúntek エチコプンテㇰ ようこそねえ。(W) kopuntek yan コプンテㇰ ヤン ほめてあげなさい。(W)…kamuy katkemat néno póka yaynu, néno póka iki yakun síno a=kopúntek hawe ne wa カムイ カッケマッ ネノ ポカ ヤイヌ、 ネノ ポカ イキ ヤクン シノ アコプンテㇰ ハウェ ネ ワ 奥方様がせめてそのように考え、 そのようになさるのでしたら、 まことに喜ばしく思います。(W神謡語り) ekasi ka húci ka e=kopuntek nankor エカシ カ フチ カ エコプンテㇰ ナンコㇿ おじい様もおばあ様もあなたを喜んで迎えてくれるでしょう。(W神謡語り) {E: to be pleased with…; welcome…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosatnankasi-ukaeroski
- コサッナンカシウカエロㇱキ 【自動】[ko-sat-nan-kasi-ukaeroski …と共に・乾いた(?)・顔・の上・重なり合う][雅](次のような韻文の慣用表現で)しわだらけの恐ろしい顔をしている。 sanca or ta/mína ne manu p/kosatnankasi/ukaeroski サンチャ オッタ/ミナ ネ マヌㇷ゚/コサッナンカシ/ウカエロㇱキ (大きなばけものが)ニタニタ笑ってしわだらけの恐ろしい顔をしている。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- kosikerana-atte
- コシケラナアッテ 【他動】[ko-sik-e-ra-na-atte (そこ)に・目・…で・下・の方・につける](次の慣用句で) …tukarike kosikerana atte …トゥカリケ コシケラナ アッテ …をまともに見ず目を下の方へ伏せる。 iresu sápo/inerokpe kus/i=eoripak pe/i=tukarike/kosikerana/atte kane イレス サポ/イネロㇰペ クㇱ/イエオリパㇰ ペ/イトゥカリケ/コシケラナ/アッテ カネ [雅]私の姉は、 なんとまあ、 私に畏れてかしこまり私をまともに見ず目を下の方へ伏せている。(Sユーカラ) ☆参考 tukari トゥカリ は《…の手前》 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosiramuysamte
- コシラムイサㇺテ 【他動】[ko-si-ramu-isam-te …に対して・自分・心[所]・ない・させる](ramuysam ラムイサㇺ は《わからない》、 si-…-re シ…レ は《…する/であるかのように見せる》。)知らんぷりをする、 わからない/聞こえないふりをする。 ene hawean korka ku=kosiramuysamte wa somo ku=nu ápekor k=an エネ ハウェアン コㇿカ クコシラムイサㇺテ ワ ソモ クヌ アペコㇿ カン 彼はそんなことを言っていたけれど私は知らんぷりをして聞こえないふりをしていた。(S) {E: to pretend not to hear, know…} (出典:田村、方言:沙流)
- kosirepa
- コシレパ 【他動】[ko-sirepa …に・到着する] …に到着する、 …の所まで行き着く。 ney pak paye=an yakka siyetokun maciya a=nukár kor a=kosírepa ka koyaykus ネイ パㇰ パイェアン ヤッカ シイェトクン マチヤ アヌカㇻ コㇿ アコシレパ カ コヤイクㇱ どこまで行っても先に町が見えているけれどなかなか着かない。(S) {E: to arrive at, reach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosiyetaypa
- コシイェタイパ 【他動】[ko-si-etaypa …に・自分・を引く[複]](…の方)に引かれるように行ってしまう。 kanto-kotor/kosiyetaypa カントコトㇿ/コシイェタイパ(鳥の姿になった私の夫は)空に向かって引かれるようにして行ってしまった。(W神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosoataykar
- コソアタイカㇻ 【他動】[ko-so-atay-kar …に・借財・値・を払う](人)に借金/借財を払う/返す。 ☞soataykar ソアタイカㇻ {E: to pay back borrowed money to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kosoataytak
- コソアタイタㇰ 【他動】[ko-so-atay-tak …に・借財・値・を取りに行く](…のところ)に借金/借財を取りに行く/来る。 ☞soataytak ソアタイタㇰ {E: to go to recover borrowed money from…} (出典:田村、方言:沙流)
- kosokoso
- コソコソ 【名】(言葉あて遊びで、 kosonte コソンテ《小袖》を隠して言った言い方。) kosne kosokoso he e=kor rusuy, nakanaka he e=kor rusuy? コㇱネ コソコソ ヘ エコン ルスイ、 ナカナカ ヘ エコン ルスイ? 軽いコソコソがほしいですか、 それともナカナカがほしいですか(nakanaka ナカナカ は nakayri ナカイリ《綿入れのぼろ着》を隠して言っている)。(S会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosomokur-koyaykatanu
- コソモクㇽ コヤイカタヌ 【他動】[ko-somo-kur ko-yaykatanu …に対して・(否定)・有様・(叙述を導く)・行儀よくする][雅](人)に対して無礼なことを言う/する。 wen menoko/utar orkehe/ci-kosomokur/koyaykatanu/i=ekarkar kus ウェン メノコ/ウタㇻ オㇿケヘ/チコソモクㇽ/コヤイカタヌ/イエカㇻカㇻ クㇱ [雅]悪い女どもが私に対して無礼なことを言うために。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosonte
- コソンテ 【名】[< 日本語] 小袖、 「金メールの入った美しい立派な絹の着物(男子のみ着る)」。(S) iwan kosonte/ukoekutkor/iwan kosonte/opanere híne イワン コソンテ/ウコエクッコㇿ/イワン コソンテ/オパネレ ヒネ 六枚の小袖(立派な着物)を着て帯をしめ六枚の小袖(立派な着物)を上に羽織って(神が天に帰ろうとするときの身じたくの常套句。 男神でも女神でも)。(W神謡語り) {E: wadded silk clothing for men.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosouk
- コソウㇰ 【他動】[ko-so-uk …に・借財・を受け取る](人)に借金/借財する(お金、 米等を)。 ☞souk ソウㇰ {E: to borrow money, rice etc. from someone.} (出典:田村、方言:沙流)
- kossapo
- コッサポ §025.姉(4)kossapo〔kós-sapo こッサポ〕⦅アカン、ビホロ⦆【常】姉。[<kor-sapo(↑)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- kossipo
- コッシポ §004.あかご;あかんぼ(55)kossipo〔kóš-ši-po こッシポ〕⦅ビホロ⦆赤ん坊。[<kor(所有する)+si-po(↑)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- kot 1
- コッ 【他動】…についている。 poro tumsi kot wa an ポロ トゥㇺシ コッ ワ アン 大きな下げ飾りがついている。 tek kot tekko テㇰ コッ テッコ 手のついたかご。 tumsi kot pasuy トゥㇺシ コッ パスイ 下げ飾りのついた箸(お菓子などの取り箸に使う)。 ☆参考 紐(ひも)や綱やくさりなどが、 またはそういうもので、 結びつけられてつく/ついていることを言う。 接触して/はりつく/ついているだけのことは kotuk コトゥㇰ、 足や耳やひげやカビのように本体の一部または付属物として生えるなどしてつく/ついていることは us ウㇱ という。 ☞kotuk コトゥㇰ、 us ウㇱ ☆参考 複他動詞は kote コテ。 {E: to be attached to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotak
- コタㇰ 【複他動】[ko-tak …に・…を取りに行く] …に…を請求する。 ataye a=en=kotak kor k=an アタイェ アエンコタㇰ コㇿ カン (私は)代金を請求されている。(S) {E: to demand…from…; ask…for…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotampiwkire
- コタンピウキレ 【他動】[ko-tam-piwki-re …に対して・刀・襲いかかる・させる][雅]…に刀で切りつける。 wen menoko/utar orkehe/kotampiwkire/a=ki wa ne yak ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ/コタンピウキレ/アキ ワ ネ ヤㇰ [雅]けしからぬ女どもに刀を抜いて切りつけたとあっては。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotan _otta
- コタノッタ 【kotan or ta】 村で.▷コタン=村 オッタ=で (出典:萱野、方言:沙流)
- Kotan-sitcire
- コタンシッチレ 【名】[< kotan-sir-ci-re 村/集落・地・焼ける・させる](ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公で人間の始祖となるために生まれた神の子の呼び名の最初の部分。 全部言うと次の通り。) Kotan-sitcire/Mosir-sitcire/Sanka-tososo/Hon-okkasi/Opoysuyanke/Oypepi-poro/Kamuy ne an kur コタンシッチレ/モシㇼシッチレ/サンカトソソ/ホノッカシ/オポイスヤンケ/オイペピポロ/カムイ ネ アン クㇽ [雅]村焼き、 国焼き、 棚荒らし、 腹の上、 小鍋上げ、 大茶碗、 神になる人。(Sユーカラ) ☆参考 最後の部分は Kamuy ne an kur カムイ ネ アン クㇽ《神になる人々》の代わりに Sípase kamuy シパセ カムイ《まことに尊い神》とも言われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotankohcikah
-
コタンコㇹチカㇵ
§334 シマフクロウ (5) kotan-koh-cikah (ko-tán-koh-či-kah)「コたンコㇹチカㇵ」[
or-cikap] ⦅新問⦆ (出典:知里動物編、方言:) - kotankonnispa
- コタンコンニㇱパ 【名】[kotan-kor-nispa 村/集落・を持つ・長者] 村おさ(=kotankor nispa コタンコㇿ ニㇱパ)。 ☆参考 古老は「しゅうちょう(酋長)」または「しゅうちょうさん」と言っていた。 {E: a village head, chief.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotankotcep
-
コタンコッチェㇷ゚
§035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (7) kotankotcep (ko-tán-kot-cep)「コたンコッチェㇷ゚」[kotan(村)kot(
or持つ、支配する)cep(魚)] 成魚 ⦅近文⦆ (出典:知里動物編、方言:) - kotankotcikap
-
コタンコッチカㇷ゚
§334 シマフクロウ (4) kotan-kot-cikap (ko-tán-kot-či-kap)「コたンコッチカㇷ゚」[
or-cikap(村・所有する・鳥)、村を守護する鳥] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:) - kotcawot
- コッチャウォッ 【位名/後副】[kotca-w-ot …の前・(挿入母音)・…につく](?)/[kotca-sawot …の前・… から逃げる](?) ①[位名]動いている物の先の方(?)。 en=kotcawot ta エンコッチャウォッ タ 私の先の方に。(S) ②[後副]…の先の方を、 …の先の方に(逃げて)。 en=kotcawot hńna arpa kor an エンコッチャウォッ フンナ アㇻパ コラン 私の先をだれか行っている。(S) iruska kor hoyupu híne yan, orowano kotcawot kira=an híne イルㇱカ コㇿ ホユプ ヒネ ヤン、 オロワノ コッチャウォッ キラアン ヒネ (トドは)怒って走って岸に上がって来た、 それから私はその先の方を逃げて。(W民話) {E: to run away, flee to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotcise
- コッチセ 【名】[kor-cise フキ・家] フキ(蕗)小屋(フキの葉ばかりでつくった小屋)。(S) kotcise kar コッチセ カㇻ フキ小屋をつくる。 ☆参考 ヤマベとりに行くとき等、 川に沿って山に行くときにつくって夜を過ごす、 二人ぐらいも入れる、 中でヤマベを焼いて食べる。(S) ☆発音 kor cise コッチセ《彼が持っている家》と同じ発音。 {E: a hut made from butterbur leaves.} (出典:田村、方言:沙流)
- kotki
- コッキ 【他動】(他の人の罪に対し怒って/戒めのために)(罪のないもの)を罰する。 pirka kewtum kor nispa ka wenkur umurek a=kotki epeka somo unkeray somo kamuy nukar pe ne kusu ピㇼカ ケウトゥㇺ コㇿ ニㇱパ カ ウェンクㇽ ウムレㇰ アコッキ エペカ ソモ ウンケライ ソモ カムイ ヌカㇻ ペ ネ クス よい心を持っている長者も、 貧乏人夫婦が悪いことをしたためにとがめを受けて、 ものももらえず神様がかえりみてくれなかったのだから。(HK民話) ku=kotki kus ku=kikkik クコッキ クㇱ クキㇰキㇰ 私は別の人に腹が立って(この子を)ボカボカなぐった(子ども同士がけんかして、 自分の子は悪くないのにその相手の子が泣くのでその親が怒って来る。 すると「きもやけて」もう遊ぶんでないと言って、 その相手に「腹立つまぎれに」自分の子をたたく)。(S) {E: to punish someone not at fault as an example to others.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotne
- コッネ 【自動】[kot-ne くぼみ・である/になる] へこむ、 へこんで/くぼんでいる。 pakisara kotne wa pó hene kotom パキサラ コッネ ワ ポ ヘネ コトㇺ 口角がへこんで(えくぼができて)なおかわいい。 ku=kor ita kotne uske ka an tanas uske ka an クコㇿ イタ コッネ ウㇱケ カ アン タナㇱ ウㇱケ カ アン うちの床(ゆか)はへこんだ所もあるし出っぱった所もある。 ☆対語 tanas タナㇱ 出っぱる。 ☆参考 kapke カㇷ゚ケ (出っぱりが)ひっこむ、 平らになる。 {E: to be dented, depressed.} (出典:田村、方言:沙流)
- kotoyse
- コトイセ 【他動】…に(たくさんの虫/大勢の人が)たかる、 …のところに(ものほしさに)集まる。 mus kotoyse ムㇱ コトイセ ハエがたかる。 {E: for many people, insects to gather, swarm around…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotpar
- コッパㇻ 【名】[概](所は kotparo(ho) コッパロ(ホ))[kot-par くぼみ(?)・口] ①のどもと(左右の鎖骨の間のへこんだところ)。 ②鹿の(または動物一般の?)両前足の間の部分。 ③えりもと(着物の乳から上のふところをふさぐ部分)。 〔知分類 p.396 みぞおち[kot(=kotor 胸板) +par(口)]((サル)) [雅—ユ研㈼]〕 {E: ①the area of the throat between the collarbones. ③the breast area of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- kotpar(-o)
- コッパㇻ §727.みぞおち(1)kotpar(-o)〔kót-par こッパㇻ〕[kot(=kotor 胸板)+par(口)]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.400】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kotparo(ho)
- コッパロホ 【名】[所](概は kotpar コッパㇻ) ①…ののどもと(左右の鎖骨の間のへこんだところ)。 kotparoho tokse kor an コッパロホ トㇰセ コラン のどが脈打っている。(W) ②熊や鹿の(または動物一般の?)両前足の間の部分。 kotparo kasi a=ayéroski コッパロ カシ アアイェロㇱキ 両前足の間の所に矢をさした=心臓を射当てた。(W-S) ③…のえりもと(着物の乳から上のふところをふさぐ部分)。 e=kotparo seske エコッパロ セㇱケ あなたのふところを(開いているから)とじなさい。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotpok
- コッポㇰ 【位名】[概](所は kotpoki/kotpokke コッポキ/コッポッケ)[kot-pok (?)・…の下/すぐそば] ①時間的にちょっと前、 …する直前。 ray kotpok ライコッポク 死に際。 ray kotpok ta itaksura ライ コッポㇰ タ イタㇰスラ 死に際に遺言する。(S) ②歩いているものの前。 ☆参考 「人のことには言わない。 獣などが通ったことなどを言うときに用いる。」 (S) ☆参考 しかし en=kotpokke エンコッポッケ《私のちょっと前》の例もある。 ☞kotpokke コッポッケ {E: ①a moment ago; before… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotpokke
- コッポッケ 【位名】[所](概は kotpok コッポㇰ) …のちょっと前の所。 en=kotpokke péka arpa kor an エンコッポッケ ペカ アㇻパ コラン 私の前を行っている。(S) en=kotpokke kus no sirepa ruwe ne yak a=ye エンコッポッケ クㇱ ノ シレパ ルウェ ネ ヤカイェ 私のちょっと前に着いたのだそうだ。(S) {E: just before, in front of, ahead of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotukka
- コトゥッカ 【複他動】[kotuk-ka くっつく・させる] ①…を…につける/くっつける/はりつける)。 ②[慣用句]ape kotukka アペ コトゥッカ 火を…につける。 ☆参考 nína=an ayne oraun konto ape a=kotúkka akusu sat cikuni ne p ne kusu páraparase ニナアン アイネ オラウン コント アペ アコトゥッカ アクス サッ チクニ ネㇷ゚ ネ クス パラパラセ 私はしばらくたきぎとりをしていて、 それからこんどそのたきぎに火をつけると乾いた木なのでメラメラと燃え上がった。(HC民話) ☆参考 別のものにピタッと接触させたりはりつけたりすることを言う。 他のいろいろなくっつけ方の表現については ☞usi ウシ {E: to stick…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotunas
- コトゥナㇱ 【他動】[ko-túnas… に対して・早い]…に早く対処する、 …を早く手当てする。 a=kotánu ta ka hekattar or péka honarkamon an, a=kotúnas wa pirka アコタヌ タ カ ヘカッタㇻ オㇿ ペカ ホナㇻカモン アン、 アコトゥナㇱ ワ ピㇼカ 私たちの集落にも子どもたちにおなかの病気がはやったが手当てが早かったので治った。(S) {E: to treat…quickly.} (出典:田村、方言:沙流)
- koturimimse
- コトゥリミㇺセ 【自動】[ko-turimim-se (擬音擬態を導く)…が・(擬音の重複)・…と言う][雅]…hum ko koturimimse …フㇺ コ コトゥリミㇺセ …の音がブルンブルンと/ブーンと鳴る。 apkas hum ko/koturimimse/kosepepatki/korimnatara アㇷ゚カㇱ フㇺ コ/コトゥリミㇺセ/コセペパッキ/コリㇺナタラ [雅](神が)歩く(かけめぐる)音がブルンブルンと鳴りザアーッと響きドシンドシンと鳴り響きます (Sユーカラ) ☆参考 神が空中を飛び歩くときや、 地上に向かって下降してくるときなどに響く音響がこのように表現される。 歌い手のサダモさんは koturimimse コトゥリミㇺセ は飛行機の飛ぶような音だと説明している。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koturse
- コトゥㇽセ 【他動】[ko-turse …に向かって・落ちる](病気が)…にうつる。 en=koturse kuni ku=sitoma エンコトゥㇽセ クニ クシトマ 私に病気がうつるのが恐ろしい。(S) wenpenramkor pe ne na e p keseke iteki e yan, nenkane eci=kotúrse yak a=sitóma na ウェンペンラㇺコㇿ ペ ネ ナ エㇷ゚ ケセケ イテキ エ ヤン、 ネンカネ エチコトゥㇽセ ヤㇰ アシトマ ナ 胸の悪い人だから食べ残しを食べてはだめよ、 もしあなたたちにうつったら恐ろしいから。(S) ku=yoyra hi koturse wa iyoyra hawe somo ne? クヨイラ ヒ コトゥㇽセ ワ イヨイラ ハウェ ソモ ネ? (彼は)私の忘れっぽいのがうつって忘れっぽいのではないかな。(W) {E: (for a disease, sickness) to spread to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotuyasi
- コトゥヤシ 【他動】[ko-tuyasi …に・頼りにする]…に頼って/…を頼りにして安心する/もう大丈夫と思う。 icen poronno pa yak a=ye, a=kotúyasi hawe ne wa イチェン ポロンノ パ ヤカイェ、 アコトゥヤシ ハウェ ネ ワ お金をたくさん拾ったそうだ、 よかったねえ。(S) toan kur tura yakun a=kotúyasi トアン クㇽ トゥラ ヤクン アコトゥヤシ (彼が)あの人と一緒に行けば大丈夫だ(と私たちは安心できる)。(W-S) {E: to feel at ease, secure about…due to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kouyna
- コウイナ 【複他動】[複](単は kouk コウㇰ)[ko-uyna …に・取る[複]]…から(二つ以上の)…を奪う。 {E: to rob…of(more than one thing, object (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kouynapa
- コウイナパ 【複他動】[複複](単は kouk コウㇰ) …から(二人以上が)(二つ以上)を奪う。 {E: to rob…of(more than one thing, object)(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyaknatara
- コヤㇰナタラ 【自動】[ko-yak-natara …が(叙述を導く)・(くだけつぶれることを表す擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅]…hum konna koyaknatara …フㇺ コンナ コヤㇰナタラ…すると、 くだけつぶれるようなものすごい音がする。 a=sirkik hum konna/koyaknatara/korimnatara アシㇼキㇰ フㇺ コンナ/コヤㇰナタラ/コリㇺナタラ [雅]私が(鹿を木に)ぶつける音が骨もくだけるくらいにドシンドシンと響く。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyatatke
- コヤタッケ 【自動】[ko-yat-at-ke (擬音を導く接頭辞)・(擬音の語根)・(重複)・(自動詞形成)](?) (おなかが)グーグー鳴る(「腹鳴りする」)。 honi koyatatke ホニ コヤタッケ (空腹のため)腹鳴りする。(S) tap úsey ku=ku akusu ku=honi koyatatke kor an, kikir iperusuy humi ne nankor タㇷ゚ ウセイ クク アクス クホニ コヤタッケ コラン、 キキㇼ イペルスイ フミ ネ ナンコㇿ 今お茶を飲んだところおなかがグーグー鳴っている、 虫がおなかがすいたのだろう。(W) {E: gurgling sound of the stomach} (出典:田村、方言:沙流)
- koyayirayke
- コヤイライケ 【他動】[ko-yayirayke …に・感謝する] …に感謝する。 ☆発音 通常早く話すときは y のあとの i は落ちて koyayrayke コヤイライケ と発音する。 {E: to be grateful for, to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyaykar
- コヤイカㇻ 【自動】[ko-yay-kar (叙述を導く)…が・自分・つくる][雅] ①変身する、 化ける、 なる。 urar tak ne/koyaykar kane ウタッ タㇰ ネ/コヤイカㇻ カネ [雅](直訳すると)霞(かすみ)の塊に変身した=霞をかぶっている。(Sユーカラ) ②(次の慣用表現で)つくられている。 iresu cási/cási upsor/koyaykar ruwe/ene oka hi イレス チャシ/チャシ ウㇷ゚ソㇿ/コヤイカン ルウェ/エネ オカ ヒ [雅]育てられた城の内部のつくりようは次のよう。(Sユーカラ) ☞yaykar ヤイカㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyayramkes-mewe
- コヤイラㇺケㇱメウェ 【他動】[ko-yay-ram-kes-mewe …に対して・自分・心・の末端・をはがす] …に対して一生けんめいになる。 tasum kur tektaksa póka e=ekar wa……pirkano a=e=ékoyayirayke kunine koyayramkes-mewe wa tasum kur apunno e=tusare kuni sekor タスㇺ クㇽ テㇰタㇰサ ポカ エエカㇻ ワ……ピㇼカノ アエエコヤイライケ クニネ コヤイラㇺケㇱメウェ ワ タスㇺ クㇽ アプンノ エトゥサレ クニ セコㇿ 病人になんとかマッサージだけでもしてあげて(中略)あなたが充分に感謝されるように一生けんめいになって病人を無事に治してあげるようにと。(S会話) ☆参考 同種の状況で eyayramkesmewpa エヤイラㇺケㇱメウパ も出ている。 単数と複数の違いはあるが、 e-… と ko-… との違いは未詳。 {E: to put all one's effort into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyayramu
- コヤイラム 【他動】[ko-yay-ramu …に・自分・…を思う] …を忘れて思い出せない、 …をやっと思い出したり思い出さなかったりする。 {E: to forget, to be able, unable to recall…} (出典:田村、方言:沙流)
- koyayterkere
- コヤイテㇾケレ 【他動】[ko-yay-terke-re …に向かって・自分・跳ぶ・させる][雅]…にとんで行く。 kotan ya hore/koyayterkere/ku=ki wa ne yak コタン ヤ ホレ/コヤイテㇾケレ/クキ ワ ネ ヤㇰ 村へ飛んで行ったなら。(KC即興詩) ☆参考 サダモさんのユーカラの中では似た文脈で yayoterkere ヤヨテㇾケレ と言っている。 {E: to rush to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyaytunaska
- コヤイトゥナㇱカ 【自動】[ko-yay-túnas-ka …に向かって・自分・早い・(他動詞化)](直訳すると)…に向かって急ぐ。 (ユーカラの中で次のような文脈で)行ってしまう。 arkuwanno/kamuy niskotor/koyaytunaska アㇻクワンノ/カムイ ニㇱコトㇿ/コヤイトゥナㇱカ [雅]まっすぐに神の国の空へ行ってしまう。(Sユーカラ) ☞yaytunaska ヤイトゥナㇱカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koycakaka
- コイチャカカ 【自動】[koy-cak-a-ka 波・(擬音の語根)・(他動詞化)・(重複)](水鳥が)サーッと水を切って行く。 koycakaka wa arpa ayne hopuni コイチャカカ ワ アㇻパ アイネ ホプニ (鳥が)サアッと水を切ってずうっと行ってついに飛び立った。 {E: (for a water bird) to cut through the water.} (出典:田村、方言:沙流)
- koyemetu
- コイェメトゥ 【他動】[ko-iyemetu …に・酒の残りを持って来てあげる] …に酒の残ったのを持って行って/持って来てあげる。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= ア または eci エチ)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がる所)は、 第二音節(この場合 ye イェ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の ko コ が高く発音されるときの語幹には koiyemetu/koyyemetu コイイェメトゥ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to bring, take home leftover sake, liquor for…} (出典:田村、方言:沙流)
- koyka
- コイカ 【位名】[概](所は koykas(i)ke)[koy-ka 波・の上] 海沿いに東の方、 つまり静内、 釧路の方(方角で言うと東ないし東南の方)。 koyka un itak/koyka ta itak コイカ ウン イタㇰ/コイカ タ イタㇰ 静内や釧路の方(東の方)の言葉。 anrur ruyanpekur kus wa koyka ta sirepa kor nani menas as アンルㇽ ルヤンペクㇽ クㇱ ワ コイカ タ シレパ コン ナニ メナㇱ アㇱ 北見の方(北東)を嵐の雲が通って静内・釧路の方(東)に着くとまもなくやませ(南風)が吹く。(S) ☆参考 cupka チュㇷ゚カ 日の出る方角、 東。 土地の方向として東を言うときには koyka コイカ が最も一般的に使われる。 ☆対語 koypok コイポㇰ 海沿いに西の方、 つまり有珠、 虻田の方。 {E: along the coast in an easterly direction.} (出典:田村、方言:沙流)
- koykar
- コイカㇻ 【他動】[ko-i-kar …に合わせて・ものを・つくる/する] …を模する、 …をモデルとする。 kuytop kamuy hopunpa siri apkas siri a=koykar sinot hararki sekor a=ye クイトㇷ゚ カムイ ホプンパ シリ アㇷ゚カㇱ シリ アコイカㇻ シノッ ハラㇻキ セコライェ 雁(がん)の神が飛んで行く様子を模した遊び(踊り)はハララキと言う。(S独話) hawe ku=nu wa kusu ku=koykar wa tane sinotca ne ku=ye hawe ne ハウェ クヌ ワ クス クコイカㇻ ワ タネ シノッチャ ネ クイェ ハウェ ネ …と言っていた声を私は聞いたからそれを模していま歌にして歌います。(S独話) {E: to imitate…; use…as a model.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyke
- コイケ 【自動】[koy-ke (ゆがみを表す擬態の語根)・(自動詞形成)] ゆがんでいる。 e=kor pon suwop koyke ruwe! エコㇿ ポイ スウォㇷ゚ コイケ ルウェ! あなたの小さい箱はゆがんでいるねえ! {E: to be twisted; distorted.} (出典:田村、方言:沙流)
- koyki
- コイキ 【他動】[ko-i-ki …に対して・ものを・する] ①…を怒りつける、 …を叱りつける、 …をいじめる、 …を襲う、 (鳥や魚)をとる。 ne kusu a=koyki hawe ka erampewtek ネ クス アコイキ ハウェ カ エランペウテㇰ (この子は)なぜ怒られているのかわからない。(W独話) kimunkamuy i=koyki yakka キムンカムイ イコイキ ヤッカ 熊が(引用文中の)私を襲っても(=熊に襲われても)。(HK民話) cep koyki チェㇷ゚ コイキ 魚をとる。 cikap koyki チカㇷ゚ コイキ 鳥をとる(rayke ライケ とも言う)。 ceppokoyki チェッポコイキ 小魚をとる。 hawekoyki ハウェコイキ 言葉で叱り/どなりつける。 ② ☞ram(u) koyki ラㇺ/ラム コイキ ☆参考 獣をとることは rayke [単]/ronnu[複] ライケ/ロンヌ。 鳥を打つことには koyki コイキ も rayke ライケ も使う。 魚を「釣る」ことは peraykar ペライカㇻ。) {E: to scold, bully, attack, catch(birds or fish).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koykotcep
-
コイコッチェㇷ゚
§006 ブリ (3) koykotcep (kóy-kot-čep)「こイコッチェㇷ゚」[
or(持つ)cep(魚)] ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:) - koykutaspa
- コイクタㇱパ 【他動】[複](単 は未出。 taspa タシパ の単は tasa タサ)[ko-iku-taspa …に・酒を飲む・交換する[複]] 二人以上が…のところに(招かれて)酒を飲みに行く/来る。 sakekor kor i=aske uyna, a=koykutaspa, sake a=korpa kor i=koykutaspa, sisak tokuy ne ukopayoka=an サケコㇿ コㇿ イアㇱケ ウイナ、 アコイクタㇱパ、 サケ アコㇿパ コㇿ イコイクタㇱパ、 シサㇰ トクイ ネ ウコパヨカアン 彼らが酒を手に入れると私たちは招かれて酒を汲みかわしに行き、 私たちが酒を手に入れたときは彼らが私たちの家へ酒宴に来た、 たぐいまれな親友として互いに行き来した。(NK民話) {E: to be invited to go, come drinking at…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koymekare
- コイメカレ 【他動】[ko-imekare …に・食べ物を残して持ってきてあげる] 出された食べ物を残して…に持って行って/来てあげる。 {E: to take, bring home left over food for…} (出典:田村、方言:沙流)
- koynu
- コイヌ 【他動】[ko-i-nu …に/から・ものを・聞く](人)に/からものを聞く、 (人)から話が耳に入る。 tu asur orke re asur orke a=koynu yakun cis tura ikemnu=an kor oka=an トゥ アスㇽ オㇿケ レ アスㇽ オㇿケ アコイヌ ヤクン チㇱ トゥラ イケㇺヌアン コㇿ オカアン たくさんのうわさが伝わって来るのを聞くと私たちは涙が出るほど気の毒だなあと思っている。(W会話) {E: to listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyomare
- コヨマレ 【他動】[ko-i-omare …に・ものを・入れる](人)にお酌する。 ☆参考 接頭辞がつかないときや、 アクセントを動かさない接頭辞がついたときの形。 アクセント核は yo ヨ に置かれる。 アクセントを動かす接頭辞がついて ko コ にアクセントが置かれるときは i=koiyomare イコイヨマレ のように、 koiyomare コイヨマレ の形が使われる。 ☞iyomare イヨマレ ☆参考 mat koyomare マッ コヨマレ 女たちにもお酌してやりなさい。(S) {E: to serve sake, liquor to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koypokke
- コイポッケ 【位名】[所](概は koypok コイポㇰ)[koy-pok-ke 波・の下・の所] …の西の方の所(沙流地域から見て海沿いに西の方、 つまり有珠・虻田方面)。 i=koykaske i=koypokke a=sospasospa イコイカㇱケ イコイポッケ アソㇱパソㇱパ 私たち(の住んでいる所)よりも東の地域も西の地域も(洪水で)みんなはぎとられてしまった。(W会話) Iput koypokke oma poro tomam イプッ コイポッケ オマ ポロ トマㇺ 勇払の西にある大きな温地帯。(S) ☆対語 koykasike コイカシケ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koysam
- コイサㇺ 【他動】[ko-isam (叙述を導く)…が・ない](次の表現の中で)…がない、 …が起こらない。 kamuy siyante koysam kuni p ne nankor na カムイ シヤンテ コイサㇺ クニㇷ゚ ネ ナンコンナ 神様が怒ることがないようにお願いします。(W独話) {E: to bring to nothing (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- koysankokka-esitciwre
- コイサンコッカエシッチウレ 【他動】[ko-y-san-kokka-e-sir-ciwre (そこ)に・(挿入音)・前の・ひざ・で・地・を刺す](そこ)でひざをそろえて座る。 apeetok ne hi/a=koysankokka/esitciwre kor アペエトㇰ ネ ヒ/アコイサンコッカ/エシッチウレ コㇿ [雅]横座のところにひざをそろえて座ると。(Sユーカラ) ☆参考 男子の「遠慮のない座り方」。(S) ☆参考 男子の正式の座り方はあぐらである。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koytakmuye
- コイタㇰムイェ 【他動】[ko-itak-muye …に・言葉・を束ねる] …に言葉を言い置く。 tanpa ne anak kanna mosir ka a=oríkin epaha ne kusu, a=e=kóytakmuye ka ki rusuy kus, a=e=síkoekte ruwe ne kus タンパ ネ アナㇰ カンナ モシㇼ カ アオリキン エパハ ネ クス、 アエコイタㇰムイェ カ キ ルスイ クㇱ、 アエシコエㇰテ ルウェ ネ クㇱ 今年は私は天の神の国に昇る年に当たっているので、 あなたに言葉を言い置くこともしたくて、 それであなたを私のところへ来させたのだから。(HC民話) {E: to leave a message for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ku 3
- ク 【名】[概](所は kuwehe クウェヘ)「アマツポ」(動物を獲るための仕掛弓)。 ku or osma ク オㇿ オㇱマ (獲物が)「アマッポ」にかかる。(S) ☆参考 アマッポの弦は kúka クカ、 矢は ay アイ、 動物がひっかかると発射する仕掛けの紐は notka ノッカ、 発射することは cak チャㇰ《はじける》、 アマッポをしかけることは kuari クアリ。 ☆参考 ku ク《弓》と同じ発音だが、 所属形が違う。 {E: a hunting bow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ku= 4
- ク 【人接】[一人称単数主格](自動詞・他動詞・デアル動詞 ne ネ・名詞・一部の副詞に接頭する。)ku=nu クヌ 私は(それを)聞く。 ku=kor ekasi クコㇿ エカシ/クコレカシ 私が持つおじいさん=私のおじいさん(祖父)。 ku=saha クサハ 私の姉。 ☆参考 沙流方言の日常会話では、 i= イ で始まる語幹に接頭する時、 通常 ku= ク と i イ とで一つの音節 kuy クイ となる。 たとえば kú=itak クイタㇰ《私は話す》は kuytak クイタㇰ と発音する。 その他の母音、 つまり a, e, o, u ア、 エ、 オ、 ウ の前では u ウ が落ちて k= ㇰ という形になる(☞k= ㇰ)。 ただし歌謡や叙事詩などを歌うときには母音 a, e, o, u ア、 エ、 オ、 ウ の前でも通常 u ウ が保たれる。 たとえば ku=an クアン 私はいる(日常会話では k=an カン)。 ku=utari クウタリ 私の身内(日常会話では k=útari クタリ)。 {E: “I” (first person singular subject prefix).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kucir
- クチㇼ 【自動】(雄犬などが)片方の後足を上げて柱などに小便する。 apa sam un kucir tek アパ サムン クチッテㇰ 片足を上げて出入口のわき(の柱)にシャッとオシッコをひっかけた。(W民話) {E: (for a male dog etc.) to raise a hind leg and urinate on a post etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuciwa
- クチワ 【名】[< 日本語] (馬の)くつわ。 {E: a bit (for a horse, etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kugaci
- クガチ 【名】[日本語] 九月。 kugaci cup クガチ チュㇷ゚ 九月の月=九月。(W民話) ☆発音 g は[N]、 つまり ガ はいわゆる鼻濁音で発音されている。 ☆参考 昔のアイヌ語では níhorak ニホラㇰ。 {E: September.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuhkurusike
- クㇷクルシケ §322.こし(腰)(6)kuhkurusike〔kúh-ku-ru-ši-ke くㇷクルシケ〕[<kut(帯)+kor(もつ)+uske(所);‘帯をしめる所']⦅マオカ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kuma
- クマ 【名】物干し棒(肉や魚やいろいろなものを干す棒)。 {E: a pole for drying clothes etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- kumakar
- クマカㇻ 【自動】[kuma-kar 物干し棒・をつくる] 杭を立て棒を渡して物干し場をつくる(=kuma kar クマ カㇻ)。 soy ta kumakar=an ソイ タ クマカラン 外に物干し場をつくる。(S) {E: to make a clothesline by suspending a pole between the forks of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- kunak 1
- クナㇰ 【接助】[名詞化引用][< kun-yak …する予定/はず/べきである・…ということ](動詞に終わる文(節)の後に置かれ、 次に ye イェ《…を言う》、 ramu ラム《…を思う》等の他動詞が来て、 前の文をその目的語にし、 未来のことや推量していることに関する間接引用文をつくる。)…するということ。 kunak ramu クナㇰ ラム …すると/するだろうと思う。 kunak ye クナㇰ イェ …すると/するだろうと/しようと言う。 tanto anak ek kunak ye タント アナㇰ エㇰ クナㇰ イェ (彼は)今日は来ると言った。(S) en=ramu e=satka hawe ne kunak ku=ramu akusu エンラム エサッカ ハウェ ネ クナㇰ クラム アクス 私を喜ばせるようにだましたのだと思ったら…。(S) ☆参考 kuni クニ も使われる。 ☆参考 すでに起こったことや確認ずみのことに関しては yak ヤㇰ が用いられる。 yak ye ヤㇰ イェ したと言う。 間接命令は使役形+kusu ye クス イェ …しなさいと言う。 ☆参考 sekor セコㇿ《…と》も引用に使われるが、 引用文を名詞化しない。 ☞sekor セコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuni 1
- クニ 【助動】…することになっている、 …する見込みである、 …することが望ましい、 …するべきである、 …しよう。 ekimne a=e=sé wa a=e=ráyke kuni sekor an pe エキㇺネ アエセ ワ アエライケ クニ セコㇿ アン ペ あなたを山へ運んで行って殺そうということを。(W民話) tun ku kuni sake トゥン ク クニ サケ 二人が飲む酒(飲むべき/ことができる酒)。(S民話) herepasi arpa kuni pekor iki, pet turasi arpa kuni pekor iki, ayne, arherepasi arpa ヘレパシ アㇻパ クニ ペコㇿ イキ、 ペッ トゥラシ アㇻパ クニ ペコㇿ イキ、 アイネ、 アㇻヘレパシ アㇻパ (その飛び上がった首は)沖の方へ行くみたいにし、 川の方へ向かって行くみたいにしていてから、 しまいにずうっと沖の方へ行ってしまった。(W民話) en=kupa kuni pekor ku=yaynu エンクパ クニ ペコㇿ クヤイヌ (その犬)が私にかみつこうとしているように私は思った。(W) kuni p クニㇷ゚ …する(べき)もの。 c=e kuni p anakne porono an チェ クニㇷ゚ アナㇰネ ポロノ アン 私たちが食べるものはたくさんある。(S) (注 cékunip チェクニㇷ゚ [名]は《魚》。)oro ta, e=ewonne usa ki, e=wakkaku usa ki ranke kuni p ne na オロ タ、 エエウォンネ ウサ キ、 エワッカク ウサ キ ランケ クニㇷ゚ ネ ナ あなたはそこで顔を洗ったり、 水を飲んだりすればいいのですよ。(W民話) mak é=iki hawe an? somo an kuni p e=ye hawe ne na ne na マㇰ エイキ ハウェアン? ソモ アン クニㇷ゚ エイェ ハウェ ネ ナ ネ ナ あなたは何をなさる(とおっしゃる)のですか。 してはならないことをおっしゃっておられるのですよ。(W民話) kuni hi クニ ヒ ☞kunihi クニヒ ☆参考 他の助動詞のように文末に置かれることは少なく、 連体的に使われることが多い。 それも p ㇷ゚《もの、 の》の前が圧倒的に多い。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuni 3
- クニ 【形名】[kun-(h)i …するべき/予定/はずである・こと] ①(動詞に終わる文(節)の後に置かれてこれを名詞句にする。) …するで(あろう)ということ、 できる(ような)こと、 …する(べき)こと。 tap a=ye kuni tónonsukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが真昼の凪(なぎ)だなあ。 ene…kuni エネ…クニ このように…するであろうこと=次のように…するであろう/することになっている。 ene ne kuni エネ ネ クニ こう(次のように)なるでしょう。 ene an kuni エネ アン クニ このような(次のような)ことが起こるでしょう。 (注 すでに起こったことであれば、 kuni クニ の代わりに hi ヒ が使われるところである。) ②[名詞化引用](次に「言う」「思う」「考える」「相談する」「言いつける」等々を意味する他動詞が来て、 kuni クニ で名詞化された文をその目的語とする間接引用文となる。) kuni ramu クニ ラム …すると思う。 e=mismu kuni ku=ramu エミㇱム クニ クラム あなたがさびしいだろうと私は思った。(S) kuni ye クニ イェ …すると言う。 opitta nisatta hunak un paye kuni ye kor oka オピッタ ニサッタ フナクン パイェ クニ イェ コㇿオカ みんなで明日どこかへ行くという話をしている。(S) a=saha i=nukar kuni a=ekímatek kusu アサハ イヌカㇻ クニ アエキマテㇰ クス 私は姉に見られるのではないかと気が気ではないので。(W民話) poro a=yupí a=saha a=ewtannere kuni a=ewkoramkor híne ポロ アユピ アサハ アエウタンネレ クニ アエウコラㇺコㇿ ヒネ 私たちは大きい兄と姉とを結婚させようと相談して。(NK民話) akihi a=ne kuni eraman kuni a=sitóma アキヒ アネ クニ エラマン クニ アシトマ 私が彼の弟だということを彼が知るのが(=彼に知られるのが)私は恐ろしかった。(S民話) pirka aynu ne/e=an kuni/e=takar kusu/ne na ピㇼカ アイヌ ネ/エアン クニ/エタカㇻ クス/ネ ナ あなたは立派な人になることを夢に見るのだよ。(NKy子守歌) ③(動詞句の後に続かず、 文頭に置かれて、 その前に言われた内容全体を受ける場合もある。)そうする(であろう)ということ。 “…néno yaynu hani!” “e pirka ruwe un, kuni ku=ramu kor k=ek pe ne kusu 「…ネノ ヤイヌ ハニ!」「エー、 ピㇼカ ルウェ ウン、 クニ クラム コㇿ ケㇰ ペ ネ クス」…「そう思いなさいよ。」「ええ、 いいよ。 私はそう思いながら来たのだから…。」/ ☆参考 間接引用の kuni クニ は kunak クナㇰ と言い換えられる場合もある。 しかし、 kunak クナㇰ の後に来る他動詞は、 ほとんどの場合 ramu ラム《…(ということ)を思う》または ye イェ《…(ということ)を言う》に限られている。 一方、 kuni クニ の後には ramu ラム、 ye イェ のほか、 eraman エラマン《…を知る》、 epakasnu エパカㇱヌ《…を教える》、 sitoma シトマ《…を恐れる》、 ekaspaotte エカㇱパオッテ《…を命じる》、 ewkoramkor エウコラㇺコㇿ《…を相談する》、 eese エエセ《…を承諾する》、 kar カㇻ《…をする》、 ki キ《…をする》、 takar タカㇻ《…を夢見る》等々いろいろな他動詞が来る。 さらに間接引用文をつくる以外に、 ne ネ《である》が後に続いて、 《…する予定/はず/つもり…である》というような使い方もある。 一方、 すでに起こったこと、 確認ずみのことに関して言うには kuni クニ ではなく yak ヤㇰ が用いられる。 ☞kunak クナㇰ、 yak ヤㇰ、 sekor セコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunihi
- クニヒ 【形名】(=kuni hi クニ ヒ) …するであろうこと、 …するべきこと。 …するようにということ。 aynu ka kar wa i=kore kuni hi a=ekóramkor hike? アイヌ カ カㇻ ワ イコレ クニ ヒ アエコラㇺコㇿ ヒケ? 我々のために人間もつくって下さるようにということを(国づくりの神に)相談してみないか? (S言い伝え) mosma utar e p hayta kuni(hi) tas ne nek モㇱマ ウタㇻ エㇷ゚ ハイタ クニ(ヒ) タㇱ ネ ネㇰ ほかの人々が食べるのが足りなくなるのではなかろうか。(S) ☆参考 kuni クニ 3と同義だが、 よりはっきりと念を入れて言う言い方。 用例のほとんどで、 直後に息つぎをしている。 ☞kuni クニ 3 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunine
- クニネ 【接助】…するように(することを目指して)。 cise soy ta ka poronno cikuni oka kunine iki=an チセ ソイ タ カ ポロンノ チクニ オカ クニネ イキアン 私は家の外にもたくさん薪があるようにした。(W民話) nep ka i=kare somo ki kunine iki kor oka=an ネㇷ゚ カ イカレ ソモ キ クニネ イキ コㇿ オカアン (彼女は)私に何もさせないようにして(何もかもしてくれて、 それほど私を大事にしてくれて)(私たちは)暮らしていた。(W民話) {E: so as to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunnere
- クンネレ 【他動】[kunne-re 黒くなる・させる] …を黒くする。 a=kunnere pintoro ani herikasi cup or un inkar an アクンネレ ピントロ アニ ヘリカシ チュポルン インカラン 黒くいぶしたガラスで空の上の太陽を見た。(W会話) ☆参考 布や着物を黒く染めることは kunnepkar クンネㇷ゚カㇻ。 {E: to blacken…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunneywa
- クンネイワ 【名】[kunne-i-wa 暗い・時・から] ①朝。 ②(副詞的に使われて) 朝に。 kunneywa an クンネイワ アン 朝になる。 kunneywa an kor クンネイワ アン コㇿ 毎朝。 kunneywa túnasno ek クンネイワ トゥナㇱノ エㇰ 朝早く来る。(S) kunneywa kopak クンネイワ コパㇰ 朝方(9時ごろでも)。 kunneywa-ipe クンネイワ イペ 朝食を食べる、 朝食。 {E: ①morning. ②in the morning.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunneywano
- クンネイワノ 【副】[kunne-i-wano 暗い・時・から] 朝、 朝から。 ☆参考 nókunneywano ノクンネイワノ 早朝まだ暗いうちから。 {E: (from) morning.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kupapa
- クパパ 【他動】[kupa-pa …を噛む・(重複)](犬などが)…にかみつく、 (蚊が)さす(「かじる」)。 etutanne en=kupapa エトゥタンネ エンクパパ 私はカ(蚊)に「かじられた」(くわれた、 さされた)。(W) ☞kupa クパ {E: (for a dog, mosquito) to bite…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kur 1
- クㇽ 【名】[概](所は kuri(hi) クリ(ヒ)) ①影(うつる影)。 ②「人影」というときの「影」、 姿、 見える形。 nociw kur ka maknatara ノチウ クㇽ カ マㇰナタラ 星影(星の見える形=星)もあかあかと輝いている。(W会話) mosir kur a=nukár モシㇼ クㇽ アヌカㇻ 島影(=島の形)が見える。(W) yaykunnukarkane ヤイクンヌカㇻカネ[yay-kur-nukar-kane 自分の・姿・を見る・金属][古] 鏡。 ☆参考 日本語の「影」と同様、 うつる影のことも、 姿/形のことも言う。 {E: ①(a) shadow. ②form; external appearance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kur 3
- クㇽ 【名詞語根】[< kur クㇽ 1] ①影、 姿、 見える形。 ☞kur クㇽ 1 ②人。 ☞kur クㇽ 2 ③[雅](ユーカラの言葉や決まった言い回しの中で、 韻律を整える働きをする。)pet-kur-etoko ペックレトコ [川・(< 影/姿)・の先端(=水源地)] 川の水源地の所(日常語では petetoko ペテトコ)。 ☆参考 ③の場合、 kur クㇽ 自体は特別のモノを指さないが、 見える形のあるモノを表す名詞の後に置かれたり、 そうでなくても、 見える様子を描写する表現に使われることが多い。 したがって kur クㇽ 1 の用法の延長と言える。 語構成または語源の表示では、 (< 影/姿)のように書いておく。 ☆参考 見える形のないことがらや、 特に場所・位置の表現には sam/sama サㇺ/サマ がよく使われる。 ほかにこの種の決まったモノを指さず韻律を整える働きをするものに orke オㇿケ、 ta タ がある。 (出典:田村、方言:沙流)
- kuri(hi)
- クリ(ヒ) 【名】[所](概は kur クㇽ) …の影、 …の姿。 eci=kurí oterke wa inkaran エチクリ オテㇾケ ワ インカラン あなたたちの影を踏んでみなさい(inkaran インカラン は inkar yan インカㇻ ヤン の y が落ちた形)。 kurihi an クリヒ アン 影が映っている。 kurihi iki クリヒ イキ [その影/姿(が)・動いている] 障子の向こうを通る人や動いている人などの影が映って見える。 {E: the shadow, form of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kuripan
- クリパン 【自動】[kuri-pan その影/姿(が)・うすくなる] 姿が消える。 sekor hawean tek kor kuripan tek híne isam セコㇿ ハウェアン テㇰ コㇿ クリパン テㇰ ヒネ イサㇺ (神がお告げを)このように言うとパッと姿が消えてしまった。(W民話) {E: to disappear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kurka
- クㇽカ 【位名】[kur-ka 影/姿・の上] ①(名詞句の後に置かれて)…の(全体の)上、 …の上面一帯。 so kurka míke kane ソ クㇽカ ミケ カネ 床(ゆか)の上が光っている。(S) yukermu kurka néno an iro ユケㇾム クㇽカ ネノ アン イロ ネズミの背中のような色。(W) iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na/kamuy oinkar イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ/カムイ オインカㇻ ゆりかごの上に神様が下るよ、 そこを神様が見守ってくれるよ。(S子守歌) ②(主に雅語で、 動詞の後に置かれて)…しながら、 …ているとき。 mokor kurka ta e=ek aan hawe ne wa モコㇿ クㇽカ タ エエカアン ハウェ ネ ワ 皆が眠ってしまった後にあなたは来たんだなあ。(S) ouhuy sirka/ouhuy attus/henoo uwao/kari kurka/…/kamuy itak haw オウフイ シㇼカ/オウフイ アットゥㇱ/ヘノオ ウワオ/カリ クㇽカ/…/カムイ イタㇰ ハウ こげた刀、 こげた厚司(の着物)がクルッと回りながら(=…厚司をクルッとひるがえしながら)(中略)と神が言う声が…。(W神謡K) (注 日常語では mokor kurka ta モコㇿ クㇽカ タ [慣用句]の例が二例出たのみである。 ☞kurkasike クㇽカシケ) ☆対語 kurpok クㇽポㇰ …の下。 {E: above…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kurkasi
- クㇽカシ 【位名】[所](概は kurka クㇽカ) …の(全体の)上、 …の上面一帯、 その(全体の)上。 uk wa orano kurkasi onupecikka ウㇰ ワ オラノ クㇽカシ オヌペチッカ (彼女は)(坊やを)だき上げてからその上にポロポロ涙をこぼした。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- kurkot
- クㇽコッ 【自動】[kur-kot 影・つく] 光り輝く。(次の対句の中で) míke kane kurkot kane ミケ カネ クㇽコッ カネ 光り輝きわたっている。 cise upsoro míke kane kurkot kane チセ ウㇷ゚ソロ ミケ カネ クㇽコッ カネ [慣用表現]家の中が光り輝くばかりに美しい。(W民話) {E: to shine; sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kurkus
- クㇽクㇱ 【自動】[kur-kus 影(が)・…を通る] ①[慣用句]iporo kurkus イポロ クㇽクㇱ (怒って)渋い顔をしている。(S) ②☞eypottumma kurkus エイポットゥンマ クㇽクㇱ (出典:田村、方言:沙流)
- kurukpekar
- クルㇰペカㇻ 【自動】[kurukpe-kar 霜・にあたる] 霜にあたる。 kurukpekar kor easir sonno tópen クルㇰペカㇻ コㇿ エアシㇼ ソンノ トペン (りんごは)霜に「かかったら」(=あたると)うんと甘くなる(霜にあたらないとあまり甘くならない)。(S) {E: to be affected by frost.} (出典:田村、方言:沙流)
- kus(u)
- クス/クㇱ 【接続/後副】①(動詞句の後で) …するために、 …したから。 mosma kur kor kusu é=iki hi ka somo ne モシマ クㇽ コㇿ クス エイキ ヒ カ ソモ ネ ほかの人が持つためにあなたはするのではない。 kemaha nam kusu suy soyne rusuy ケマハ ナㇺ クス スイ ソイネ ルスイ 足が冷たくなるのにまた外へ出たがる。 ②(名詞句の後で) …のために、 …のゆえに、 そのために。 mosma kur kusu ne kunak ku=ramu モㇱマ クㇽ クス ネ クナㇰ クラム ほかの人のためだと私は思った。 ekouwepekennu kus ek エコウウェペケンヌ クㇱ エㇰ 彼はあなたの話を聞きに来た。(S) ③(kus クㇱ にならず、 常に kusu クス の形で)(関係詞的用法)そのために…する/したところの…(…する/した目的)。 kusu e=arpa p epitta e=eraman ka somo ki no hńta kusu túnas e=hosipi hawe an? クス エアㇻパㇷ゚ エピッタ エエラマン カ ソモ キ ノ フンタ クス トゥナㇱ エホシピ ハウェ アン? そのためにおまえが行った事を(行った目的である勉強を)すっかりおぼえないで、 なぜ早く帰って来たのか。 ④熟語 hi kusu ヒ クス (だ)から、 そのために。 c=e ka etoranne hi kusu arorkisne kanpi níkor cómare hine… チェ カ エトランネ ヒ クス アロㇿキㇱネ カンピ ニコㇿ チョマレ ヒネ…. 食べたくなかったからそっと紙にくるんで…。(S) hemanta kus(u)/hńta kus(u) ヘマンタ/フンタ クス/クㇱ なぜ。 mak an kus(u) マカン クス/クㇱ どういうわけで。 mak an pe kus(u) マカン ペ クス/クㇱ どういうわけで。 makanak ne kus(u) マカナㇰ ネ クス/クㇱ どういうわけで。 wa kus(u) ワ クス/クㇱ …したから、 だからこそ。 pe ne kus(u) ペ ネ クス/クㇱ/p ne kus(u) プ ネ クス/クㇱ …する/したものだから、 …する/したので。 k=eywankep ka isam, a=konere p ne kusu ケイワンケㇷ゚ カ イサㇺ、 アコネレㇷ゚ ネ クス 私が使うのがない、 粉々にされたものだから。(S) hike kusu/ayke kusu ヒケ クス/アイケ クス …する/したからといって、 …したとしても。 keray(po) kus(u) ケライ(ポ) クス/クㇱ …したおかげで。 kus(u) keray(po) …クス/クㇱ ケライ(ポ) (動詞の後に置かれて)…したおかげで。 e=an kus(u) keray(po) エアン クス/クㇱ ケライ(ポ) あなたのおかげで。 ne kus(u) koraci ネ クス/クㇱ コラチ まるで…そっくりに。 kamuy ne kus koraci an onne kur カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ まるで神のような老人。(KC民話) 使役 + kusu ye クス イェ …するように言う(間接命令)。 i=ahupte kus(u) ye イアフㇷ゚テ クス/クㇱ イェ (引用文で)彼は私たちに入りなさいと言う。(NK民話) en=ere en=ere kus ye エネレ エネレ クㇱ イェ 私に食べなさい食べなさいと言う。(S) hunakke kusu フナッケ クス ☞hunakkekusu フナッケクス。 hinakke kusu ヒナッケ クス ☞hinakkekusu ヒナッケクス。 kusu an クス アン[単]/kusu oka クス オカ[複] とても…。 sattek kusu oka サッテㇰ クス オカ (二つ以上が)とてもやせこけている。(S会話) kus(u) ne クス/クㇱ ネ (未来の表現) …する(ことになっている)、 …しようとしている、 …します。 ☞kusu ne クス ネ ☆発音 早く話すとき強調しないときはしばしば語末の母音 u が落ちて kus クㇱ と発音される。 {E: ①in order to…; because one did… ②for…; because… ③that's why for that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kúsan
- クサン 【名】[ku-san 仕掛弓・棚] アマッポ(仕掛弓)を仕掛けるのに使うもの。 ani kuwari=an kúsan kay pakno upas poro アニ クワリアン クサン カイ パㇰノ ウパㇱ ポロ それを使ってアマッポを仕掛ける「弓棚」が折れるほどたくさん雪が積もる。(W) ☆参考 アマッポを仕掛ける木(kútek クテㇰ)のことか。 詳細不明。 (出典:田村、方言:沙流)
- kusnamne
- クㇱナㇺネ 【後副】[kus-namne ために・(?)]…だから(?)。 ene rametok/kamuy kusnamne/koramnukuri p エネ ラメトㇰ/カムイ クㇱナㇺネ/コラㇺヌクリㇷ゚ [雅]そのように勇猛な神ですからどの神も皆おじけづいてしまうのが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kusparepa
- クㇱパレパ 【複他動】[他動使役][複複](単は kuste クㇱテ) (二人以上が皆)(二人以上に/二つ以上を皆)…を …に通す。 huype oro emus kusparepa フイペ オロ エムㇱ クㇱパレパ (その熊の)レバーに刀を通した(切って供した)。 {E: to pass… through… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuste
- クㇱテ 【複他動】[他動使役][kus-te …を通る・させる] …に…を通す。 corpokke kuste チョㇿポッケ クㇱテ その下をくぐらす(裁縫で、 くけるとき糸を)。(W) kasi toy a=kuste カシ トイ アクㇱテ 上に土をかぶせる。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(悪い熊の描写の常套句)。 {E: to pass…through…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kusu 2
- クス 【副助】こそ。 káni kusu somo k=e na, eani kusu e カニ クス ソモ ケ ナ、 エアニ クス エ 私こそ食べないからあなたこそ食べなさい。(S) sore kusu ソレ クス それこそ(sore ソレ は[< 日本語])。 {E: just; indeed.} (出典:田村、方言:沙流)
- kusu ne/kus ne
- クス ネ/クㇱ ネ 【接助+デアル動】(未来の表現) …する(ことになっている)、 …しようとしている、 …します。 aynu itak ne ci=ye kusu ne アイヌ イタㇰ ネ チイェ クス ネ (それを)私たちはアイヌ語で言います。(S独話) núman k=ek kusu ne a korka ヌマン ケㇰ クス ネ ア コㇿカ 私はきのう来るつもりだったけれど。(S会話) e=utari e=ere yakun e=utari opitta ray kusu ne aan pe エウタリ エエレ ヤクン エウタリ オピッタ ライ クス ネ アアン ペ あなたが(これを)あなたの村人に食べさせたらあなたの村人はみんな死ぬところだったが。(NK民話) ☆発音 早く言うときは kus ne クㇱ ネ となることが多い。 (出典:田村、方言:沙流)
- kusun 1
- クスン 【後副】[kusu-un ために・(納得の助辞)] …(だ)から、 なるほど…(だ)からなのだなあ、 …のために…なのかなあ。 {E: because; for that reason.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kútek
- クテㇰ 【名】[ku-tek 仕掛弓・手] 「アマッポ」(仕掛弓)を仕掛ける木。 {E: a tree for setting up a hunting bow as a trap.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuttek
- クッテㇰ 【名】(次の慣用表現の中で) kuttek supuyaha soyne クッテㇰ スプヤハ ソイネ 煙がもくもくと出る。 {E: for smoke to pour, belch out of.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuwa
- クワ 【名】[概](所は kuwa(ha) クワ(ハ)) ①杖。 ②墓標。 raykur kuwa ライクㇽ クワ 死んだ人の杖すなわち墓標。 ③利子。 kuwa kor kane クワ コㇿ カネ [熟語] (文字通りには)杖をついて=利子がついて。 onaha korpa p opitta kuwa kor kane a=hosíppare nankor オナハ コㇿパㇷ゚ オピッタ クワ コㇿ カネ アホシッパレ ナンコㇿ 彼の父親が持っていたものは全部利子がついて返されるでしょう。(W民話) {E: ①a stick; a staff. ②a grave marker. ③interest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuwanno
- クワンノ 【副】まっすぐに。 kuwanno reye yak pirka korka ekesinne henoye uske ka an クワンノ レイェ ヤㇰ ピㇼカ コㇿカ エケシンネ ヘノイェ ウㇱケ カ アン まっすぐに這えばいいけれどあちこち曲がったところもある(ノートに文字を書くのを虫がはうのにたとえて言った言葉)。(S) kuwanno e=arpa yakun クワンノ エアㇻパ ヤクン (あなたが)まっすぐ行けば。(S) {E: directly; straight.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuwekay
- クウェカイ 【名】[kuw-e-kay アマッポ(仕掛弓)・その頭(が)・折れる][古](月の名)2月。 ani kuwari=an kúsan kay pakno upas poro wa kusu kuwekay アニ クワリアン クサン カイ パㇰノ ウパㇱ ポロ ワ クス クウェカイ アマッポ(仕掛弓)を仕掛けるために使う弓棚が折れるほど雪がたくさん積もるからクウェカイ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- kuykuy
- クイクイ 【他動】[kuy-kuy …をかむ・(重複)] …をよく(何回も)かむ/咀嚼する、 (小鳥が)ついばむ。 ☆参考 かじることは kepkepi ケㇷ゚ケピ、 カブリとかむことは kupa クパ、 口にくわえることは ekupa エクパ。 {E: to chew…well; (for a small bird) to peck (at)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuyoy pise
- クヨイ ピセ 【名】[膀胱・ふうせんのようにふくらむ/ふくらんだ袋](熊の)膀胱の袋(熊の膀胱をきれいに洗ったもの、 袋として利用する。) “a=ewár kor pisene, a=sikónum kor kaptek pe hńta an?” “kuyoy pise” 「アエワㇻ コㇿ ピセネ、 アシコヌㇺ コㇿ カㇷ゚テㇰ ペ フンタ アン?」「クヨイ ピセ」 「吹けばふくらみ吸えばペチャンコになるものはなあに?」「(熊の)膀胱の袋。」(なぞなぞ) (S) {E: the bladder (of a bear).} (出典:田村、方言:沙流)
- kuytakpe
- クイタㇰペ 【名】[ku-itak-pe (?)・ものを言う・もの](?) 境界棒、 自分の見つけた場所などを示す十字柱(木を十文字に、 ちょうど十字架のような形に組み合わせたもの。 「ここがおれの見つけたところだというようなところに立てておく」)。(S) kuytakpe néno oka ru or ta iteki cisekar=an pe ne na, inan kur ka hokus pe ne wa a=sitóma p ne na クイタㇰペ ネノ オカ ル オッタ イテキ チセカㇻアン ペ ネ ナ、 イナン クㇽ カ ホクㇱ ペ ネ ワ アシトマㇷ゚ ネ ナ 十字路には家を建てるものではないよ、 だれかひっくりかえる(=つぶれる)んだから恐ろしいんだから。(S) ☆発音 kú=itak pe クイタㇰ ペ《私がものを言うの、 私がしゃべるのに》と同じ発音。 ☆参考 toypunki トイプンキ《土地の番人》とも言う。 ☆参考 〔久辞典稿:「境界標」〕〔萱民具 p.197 につくり方や使途などについてのよりくわしい説明がある。 ku ク は「私」と解釈されている〕 {E: a boundary marker, in the form of a wooden cross.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuytop
- クイトㇷ゚ 【名】[動物]ガン(雁)。 kuytop say クイトㇷ゚ サイ 雁の列。 kuytop kamuy hopunpa siri apkas siri a=koykar sinot hararki sekor a=ye クイトㇷ゚ カムイ ホプンパ シリ アㇷ゚カㇱ シリ アコイカㇻ シノッ ハラㇻキ セコライェ 雁の神が飛んで歩く様子を模した遊び(踊り)をハララキと言う。(S独話)〔知分類 p.203 ガン;マガン〕 {E: a wild goose.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- maci(hi)
- マチ(ヒ) 【名】[所](概は mat マッ) …の妻。 ku=maci/ku=macihi クマチ/クマチヒ 私の妻。 ku=maci ku=rara cik クマチ クララ チㇰ 私の妻は何もできないと私は思うから ☆参考 親族関係の表現。 尊敬をもって言うには kor katkemat コㇿ カッケマッ《…の奥様》が使われる。 ☞katkemat カッケマッ {E: the wife of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- macirenka
- マチレンカ 【名】[mat-irenka 女・意図/主張] 女のことについての権利の主張。 {E: a claim for women's rights.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- maciya
- マチヤ 【名】[< 日本語] 町、 市街地、 都市。 poro maciya ポロ マチヤ 大きい町、 大都市。 {E: a town; a city.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mak 1
- マㇰ 【位名】[概](所は makke マッケ)(独立的にも相対的にも使われる。) (…の)後ろ側、 (…の)奥、 (海側に対して)山側、 山奥の方、 (家の中の)いろりから遠い方。 toop mak ta k=ánu wa ora os k=érampewtek トオㇷ゚ マㇰ タ カヌ ワ オラ オㇱ ケランペウテㇰ (私はそれを)ずうっと奥の方/後ろの方に置いてあとでわからなくなった。(S) iyotta mak wano an ikuynimak イヨッタ マㇰ ワノ アン イクイニマㇰ 一番奥のほうにある奥歯(親知らず)。(W) mak ta ekasi マㇰ タ エカシ 先祖のおじいさん、 ひいおじいさん。 {E: behind, inside…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mak 2
- マㇰ 【疑副】どう。 mak hawean マㇰ ハウェアン どう言う、 何と言う。 híne mak hawean? ヒネ マㇰ ハウェアン? そしたら(彼は)なんて言ったの? (S) (注 「何と言う」は hńta/hemanta フンタ/ヘマンタ《何》を使わず、 mak マㇰ を使って言う。) mak iki マㇰ イキ どうする、 何をする、 どのように過ごす。 a=irwaki mak iki kor an? アイㇼワキ マㇰ イキ コㇿ アン? 私たちの兄弟(兄または弟)はどうしている(達者か)? (兄弟姉妹の間の会話) (S) (注 「何をする」も mak マㇰ を使って mak iki マㇰ イキ と言う。 これは、 何をするか/しているか全然わからない場合に、 どのように時を過ごしているかを問う言い方である。 hńta/hemanta フンタ/ヘマンタ《何》を使って hńta kar フンタ カㇻ というのは、 何かをつくる/つくっているとか、 何かをする/しているとかがわかっていて、 具体的に何をするか/しているかを問う言い方である。) mak ye マㇰ イェ (それを)どう言う。 (次の慣用表現で)mak a=ye hawe? マカイェ ハウェ? (直訳すると)私たちは/一般に人は(それを)どう言うの=どう言いようもない、 しかたがない。 mak ku=ye hawe? マㇰ クイェ ハウェ? (直訳すると)私は(それを)どう言うの=どう言いようもない、 しかたがない。 ene kú=irara wa kú=iki p ne kus a=en=koyki ayke kusu mak ku=ye hawe? エネ クイララ ワ クイキㇷ゚ ネ クㇱ アエンコイキ アイケ クス マㇰ クイェ ハウェ 私はあんなに言うことをきかなかったんだから叱られてもしかたがない。 mak un a=ye hawe? マㇰ ウン アイェ ハウェ? いつまで言っていてもしょうがない、 それ以上言うことができないからこのままにしておこう。 mak un a=ye ya マㇰ ウン アイェ ヤ/マクン アイェ ヤ 何と言っても。 mak an マㇰ アン/マカン どのようである、 どんな。 mak an yakka pirka wa マㇰ アン ヤッカ ピㇼカ ワ どうでもいい。(S) mak an uske ta a=eywanke kor pirka p an? マㇰ アン ウㇱケ タ アエイワンケ コㇿ ピㇼカㇷ゚ アン? どんなときに使えばいいの? (S) mak e=réhe an? マㇰ エレヘ アン?/e=rehe mak an? エレヘ マㇰ アン? あなたの名前はなんというのですか。 mak ataye an? マㇰ アタイェ アン? 値段はいくらですか。 mak ani マカニ どうして、 どのようにして。 eci=ránmokka hawe ne p mak ani e=ruska p he an? エチランモッカ ハウェ ネㇷ゚ マカニ エルㇱカㇷ゚ ヘ アン? (私はあなたを)からかっただけなのに(あなたは)どうして怒るの? … hike mak? ヒケ マㇰ? …してはどうですか(提案) (S) ☆参考 mak マㇰ は makanak マカナㇰ と同義だが、 より簡単に(軽く)言う言い方。 沙流川筋では下流でも中流でも使うが、 千歳の白沢ナベさんによれば千歳では使わず、 軽く言うときでも makanak マカナㇰ を使う。 ☞makanak マカナㇰ {E: how; how…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makan
- マカン 【副】(次の表現で)どのように。 makan ne kor マカン ネ コㇿ 都合により、 「どうやらしたら」=どうかすると、 場合によっては。(W) makan ne kor/mosirso kurka/oran wa マカン ネ コㇿ/モシㇼソ クㇽカ/オラン マ [雅]時によると地上に降りて。(Sユーカラ語り) makan katkor pe/ek hum konna/koturimimse/kokewrototke マカン カッコㇿ ペ/エㇰ フㇺ コンナ/コトゥリミㇺセ/コケウロトッケ [雅]どんなものだかやって来る音がブルンブルンと鳴りゴーゴーと響く。(Sユーカラ) ☆参考 長く言うと makanan マカナン。 makanan マカナン も makan マカン も限られた文脈で使われている。 一般的に「どのように」という疑問の表現には nékon ネコン、 nékona ネコナ、 あるいは日常語と同じ makanak マカナㇰ などが使われている。 ☆参考 日常語では makanak マカナㇰ《どのように》、 mak マㇰ《どのように》(縮約形)があるが、 用法は makan マカン と同じではない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makanan
- マカナン 【副】[雅]どのように。 makanan ne kor マカナン ネ コㇿ [雅]時によると。 makanan ne kor/ranke mosir/mosirso kurka/ciorawkekar マカナン ネ コㇿ/ランケ モシㇼ/モシㇼソ クㇽカ/チオランケカㇻ [雅]時によると下界の国の国土の上に下りて来ます。(Sユーカラ) ☆参考 同じユーカラの語られた中では同様の文脈で makan ne kor マカナン ネ コㇿ と言っている。 ☞makan マカン ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makaraye
- マカライェ 【他動】[maka-raye 後ろへ・やる] 来るな来るなと押してやる。 tekémakaraye テケマカライェ 来るな来るなと手で押してやる。(S) ☆参考 mákoraye マコライェ は《後ろへやる、 (袖)をまくる》。 {E: to press, coerce someone to come to…} (出典:田村、方言:沙流)
- maketa 1
- マケタ 【他動】[< 日本語](常に主格不定人称の a= ア のついた形、 つまり受け身の形で用いられる。) a=makéta アマケタ (彼は)負ける。 a=en=maketa アエンマケタ 私は負ける。 a=kor mosir a=makéta sekor háw as アコㇿ モシㇼ アマケタ セコㇿ ハワㇱ わが国(日本)が負けたという話が聞こえた。(W会話) {E: to lose to…; be beaten by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mákip
- マキㇷ゚ 【疑副】[mak-iki-p どう・する/した・もの](?) いったいどうして、 いったいどうなって、 どうしたんだろう。 makip an? マキㇷ゚ アン? どうしたんだろう。 mákip ene, sinenne ku=nupe ran kor an humi an hi an? マキㇷ゚ エネ、 シネンネ クヌペ ラン コラン フミ アニ アン? どうしてこうひとりでに涙ばっかり出るんだろうなあ。(S) iyohay mákip toan pe mipihi an イヨハイ マキㇷ゚ トアン ぺ ミピヒ アン あれえ、 あの人の着物変だなあ。(S) {E: How in the world? ; What on earth? } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makiri
- マキリ 【名】[概/所][< 日本語] マキリ、 小刀。 ☆参考 「… のマキリ」は makiri(hi) マキリ(ヒ) とも kor makiri コㇿ マキリ とも言う。 ku=makirihi クマキリヒ/ku=kor makiri クコㇿ マキリ 私のマキリ。(S) {E: a knife; a short sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makpo
- マㇰポ 【疑名】[mak-po どう・(指小辞)] いったいどのように、 なんとか。 makpo ikipa wa マㇰポ イキパ ワ (彼らは)なんとかして。 makpo é=iki híne e=oskoni p an? マㇰポ エイキ ヒネ エオㇱコニㇷ゚ アン? いったいどうやって手に入れたの。(S) {E: how in the world; somehow, in one way or another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makta
- マㇰタ 【副】[mak-ta 奥・に](=mak ta マㇰ タ) 奥に、 遠い昔に。 (連体的に使われて)昔の。 makta kor ekasi マㇰタ コㇿ エカシ ずっと昔の先祖。 makta irwak マㇰタ イㇼワㇰ 昔の先祖の兄弟。 {E: long ago; in ancient times.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mamma
- マンマ 【名】[幼] まんま(ご飯を表す幼児語)。 keː, mamma eci=ére na, hása hása aː iki, háwowowo ケー、 マンマ エチエレ ナ、 ハサ ハサ アー イキ、 ハウォウォウォ さあ、 まんまあげるから口をあけてアーしなさい、 ハウォウォウォ(あやしの音声)。(S) {E: children's language for a meal, dinner.} (出典:田村、方言:沙流)
- marattosapa
- マラットサパ 【名】[maratto-sapa 殺した熊の頭・頭]殺した熊の頭。 {E: a sign of the horoscope.} (出典:田村、方言:沙流)
- marekurep
-
マレㇰウレㇷ゚
§158 尺トリ (6) marek-urep(má-rek-u-rep)「まレㇰウレㇷ゚」[
ore(乗せる)-p(者)]⦅本別⦆ (出典:知里動物編、方言:) - masar
- マサㇻ 【名】海辺の(砂浜より上の)斜面。 sawun masar サウン マサㇻ [sa-un-masar 前・の・海辺の斜面] 海辺の斜面が二段になっているとき海側の部分。 makun masar マクン マサㇻ [mak-un-masar 奥側・の・海辺の斜面] 海辺の斜面が二段になっているとき陸側の部分。 {E: a slope at the beach or seashore (above, beyond the sandy beach).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- maskin
- マㇱキン 【副】(思いがけないことを表す。 正確な意味は不明。) ①そんなことをしては。 puyne k=an pekor kú=itak maskin eci=kémnu ka ki プイネ カン ペコㇿ クイタㇰ マㇱキン エチケㇺヌ カ キ 私一人だけしかいないようなことを言ってはあなたがかわいそうだ。(NZ独話) a=omáp yakun maskin niwen utar or ta nepkire アオマㇷ゚ ヤクン マㇱキン ニウェン ウタㇻ オッタ ネㇷ゚キレ かわいいならなおさらきびしい人々のところで「かせがせれ」(働かせなさい)。(W)(「かわいい子には旅をさせ」に似た、 ことわざのような一つの慣用表現。) ② sirunno maskin シルンノ マㇱキン まさか。 maskin he tap/maskin heta マㇱキン ヘ タㇷ゚/マシキン ヘタ なおいっそう (Sユーカラ) {E: ①if one does that then… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mastek
- マㇱテㇰ 【自動】物がいっぱいつまっている、 ふくれてピンと張る。 k=ossike mastek pekor ku=yaynu コッシケ マㇱテㇰ ペコㇿ クヤイヌ 私のおなかに物がいっぱいつまっているような気がする(腹が立って)。(S) ☆参考 emastek エマㇱテㇰ [他動]…がいっぱいつまっている。 ☆参考 sik シㇰ はただいっぱいになる/なっていること、 つまり少しだけとか半分だけ入っているのでなく満ちる/満ちていること。 しばしばよい意味に使われる。 mastek マㇱテㇰ は余計なものやよくないものがいっぱいギュウギュウつまっていてよくないことを言うらしい。 {E: to be stopped; stuffed; blocked (up).} (出典:田村、方言:沙流)
- mat
- マッ 【名】[概](所は maci(hi)) 女、 妻。 mat kor マッ コㇿ [女/妻・を持つ] 妻を持つ、 妻をめとる。 te wano anak mat ka a=kor kusu ne テ ワノ アナㇰ マッ カ アコㇿ クス ネ これからは妻もめとります。(S民話) mat etun マッ エトゥン [女/妻・を借りる]妻をめとる。 mat ne kor マッ ネ コㇿ …を妻にする。 kamuy moyremat カムイ モイレマッ 神のような(落ち着いた上品な立派な)女/女神。 mat-koyomare マッコヨマレ 女たちにもおしゃくしてやる。(S) {E: a woman; a wife.} (出典:田村、方言:沙流)
- matapa 2
- マタパ 【名】[概/所][mat-apa 女・親族](兄に対する)妹。 matapa kor kur matapaha tura wa ek, korar rusuy kusu マタパ コㇿ クㇽ マタパハ トゥラ ワ エㇰ、 コラン ルスイ クス 妹のある男が妹を連れて来た、 嫁にやりたいので。(S) ☆参考 tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ と言う場合もある。 matapa マタパ のほうが日常語的。 叙事詩では tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ のほうが使われる。 ☆対語 mátak マタㇰ 姉に対する妹。 {E: a younger sister.} (出典:田村、方言:沙流)
- matcep
- マッチェㇷ゚ §072 ギンザケ (3) matcep(mat-cep)「マッチェㇷ゚」ギンマス。Silver-salmon. Oncorhynchus kisutch (WALB.) (出典:知里動物編、方言:)
- matkosanpa
- マッコサンパ 【自動】[mat-kosanpa(起きることを表す語根)・急に…する] ヒョッと起きる、 パッととび起きる。 sirayre wa orowa matkosanpa wa hoyupu pon seyunkikir シライレ ワ オロワ マッコサンパ ワ ホユプ ポン セユンキキㇼ 死んだふりをしてそれからヒョツと起きて飛ぶ小さい甲虫(てんとう虫のことを言っている)。(S) {E: to wake up, get up suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matnaw
- マッナウ 【名】[mata-maw 冬・風](?) 北風。(S) ☞réra レラ {E: a northern wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- mátutari
- マトゥタリ 【名】[所](概の例はない)[mat-utar-i 女/妻・人々(=たち)・(所有語尾)]…の妻たち。 tananto or ta/a=e=ékimnere wa/e=matutari/a=arkire wa タナント オッタ/アエエキㇺネレ ワ/エマトゥタリ/アアㇻキレ ワ [雅]今日私はあなたを山へ行かせてあなたの妻たちを来させて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mawsok
- マウソㇰ 【自動】[maw-sok 息・(?)] あくびする。 mawsok kor an マウソㇰ コラン (彼は)あくびしている。(W) {E: to yawn.} (出典:田村、方言:沙流)
- méan
- メアン 【完動】[me-an 寒さ・ある] 寒い。 (天候に関して用いる。 人が寒く感じることではなく、 気温が低いことを言う。) cuk réra ruy kor méan チュㇰ レラ ルイ コㇿ メアン 秋に風がひどいと寒い。(W) méan korka ku=nepki kor k=an wa ku=popke メアン コㇿカ クネㇷ゚キ コㇿ カン ワ クポㇷ゚ケ 寒いけれど(=気温は低いけれど)私は仕事をしているので暖かい。(W) ☆対語 sir-popke シㇼポㇷ゚ケ 暖い、 sir-sések シㇼセセㇰ 暑い。 ☆参考 体が寒いこと、 つまり自分が(人が)寒く感じることは mérayke メライケ。 {E: cold.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mécire
- メチレ 【自動】[me-ci-cire 寒さ・焼ける・させる] あまり寒くて皮膚がヒリヒリする(凍ったのでないかと思うくらいに)。 ku=nanu mécire humi as クナヌ メチレ フミ アㇱ 私の顔はあまり寒くてヒリヒリするようだ。(S) {E: for one's skin to smart from the cold.} (出典:田村、方言:沙流)
- méhupka
- メフㇷ゚カ 【自動】[me-hup-ka 寒さ・はれる・させる] 寒さでふくれる。 ku=teke méhupka クテケ メフㇷ゚カ 私の手が寒さでふくれた。(S) {E: for something to swell with the cold.} (出典:田村、方言:沙流)
- mékar
- メカㇻ 【自動】[me-kar 寒さ・にあたる] 霜にあたる、 寒さにあたる。 mékar pakno oka kor síno kéraan メカㇻ パㇰノ オカ コㇿ シノ ケラアン (リンゴは)霜にあたる(寒さにあたる)ほどにもがずにおくと(甘味がついて)本当においしくなる。(S) {E: to be struck by frost.} (出典:田村、方言:沙流)
- mekkauspe
- メッカウㇱペ 【名】[mekka-us-pe 上側・についている・もの][動物](魚の)背びれ。 cep-mekkauspe チェㇷ゚メッカウㇱペ 魚の背びれ。 ☆参考 胸びれと腹びれは mokrap モㇰラㇷ゚。 尾ひれは atkoci アッコチ。 {E: the dorsal fin (of a fish).} (出典:田村、方言:沙流)
- meman
- メマン 【自動】(人)が涼しい。 sak réra ruy kor sir-meman wa ku=meman サㇰ レラ ルイ コㇿ シㇼメマン マ クメマン 夏に風が強いと天候が涼しくて私は涼しく感じる。(W) ☆参考 涼しく感じることを言う。 涼しい天候であることは sir-meman シㇼメマン と言う。 {E: to be cool.} (出典:田村、方言:沙流)
- menkane
- メンカネ 【名】[< 日本語] 眼鏡。 menkane kor kane kemeyki kor an メンカネ コㇿ カネ ケメイキ コラン (彼女は)眼鏡をかけて針仕事している。(W) {E: a pair of glasses; spectacles.} (出典:田村、方言:沙流)
- menokopo
- メノコポ §007.むすめ(娘)(16)menokopo〔me-nó-ko-po メのコポ〕⦅H.⦆少女;年頃の娘;若い女。[menoko(女)+po(指小辞)]。"ar-so-ke ta sine〜chis kor an"「向こうの座の所で一人の若い女が泣いていた」⦅民譚集, p.88⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- mérayke
- メライケ 【自動】[me-rayke 寒さ・…を殺す](人が)寒い。 e=merayke ciki amip mi エメライケ チキ アミㇷ゚ ミ あなた寒いなら着物を着なさい。(W) ☆参考 寒く感じることを言う。 寒い天候であることは méan メアン。 ☆参考 冷たいことは nam ナㇺ。 {E: for someone to be cold.} (出典:田村、方言:沙流)
- merit
- メリッ 【名】[概](所は mericihi メリチヒ)[me-rit (?)・筋]首筋。 sarki merit kor/sarki tapsut kor/sarki cikir kor サㇻキ メリッ コㇿ/サㇻキ タㇷ゚スッ コㇿ/サㇼキ チキㇼ コㇿ 葦のような首を持ち葦のような肩を持ち葦のような足を持ち…。 (ユーカラの中で、 やせて細長い人の描写。) (S) {E: the nape of the neck.} (出典:田村、方言:沙流)
- mermerke
- メㇾメㇾケ 【自動】[mermer-ke (擬態の重複)・(自動詞形成)](星が)またたく。 {E: for stars to twinkle.} (出典:田村、方言:沙流)
- mi
- ミ 【他動】(衣服)を着る、 (掛布団)を掛ける(「着る」)。 a=mi wa okay pe a=huráypa póka somo ki no heru, a=mi wa hotke=an, hopuni=an wa á=an kor a=mi, hotke=an kor a=mi amip patek a=mi wa án=an アミ ワ オカイ ペ アフライパ ポカ ソモ キ ノ ヘル、 アミ ワ ホッケアン、 ホプニアン マ アアン コㇿ アミ、 ホッケアン コㇿ アミ アミㇷ゚ パテㇰ アミ ワ アナン 私(民話の主人公)は、 着ているものを洗いもしないでただ、 着て(かけて)寝て、 起きているときにも着て、 寝るときにも着る(かける)着物ばかりを着ていた。(W民話) kurmat mi amip kurmat mi pirka kut ne yakka a=i=ékutkore クㇽマッ ミ アミㇷ゚ クㇽマッ ミ ピㇼカ クッ ネ ヤッカ アイエクッコレ 和人女性の着る着物を着せてくれて和人女性のしめる美しい帯もしめさせてくれた。(HC民話) {E: to wear (clothes).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- míci
- ミチ 【名】父、 おとうさん。 (1人称単数《私の父》のときだけ人称接頭辞がつく。 語末に hi ヒ はつかない。) ku=mici クミチ 私の父。 (その他の人称では「…の」を表すのに kor コㇿ が使われる。) kor mici コㇿ ミチ 彼の父。 (呼び掛けは ku=ク をつけて言う。) ku=mici クミチ! おとうさん! ☆参考 沙流川・門別川の中流以上の地域の人が使う。 沙流川下流および鵡川下流地域の人は iyapo イヤポ。 ワテケさんは沙流川下流の出身だが父親が奥の Hatonay ハトナイ の人だったため míci ミチ を使う。(W) {E: a father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mici
- ミチ §017.孫(4)mici〔mí-či みチ〕⦅カラフト⦆①孫。②孫息子。an-koro-〜「我が孫よ」(古謡, p.8)。[<mit(孫)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- mik
- ミㇰ 【自動】[声の擬音]ほえる(犬がワンワンと)。 seta mik kor an セタ ミㇰ コラン 犬が吠えている。(W) ☆参考 ウオーと遠吠えすることは wóse ウォセ。 {E: (for a dog) to bark.} (出典:田村、方言:沙流)
- míke
- ミケ 【自動】光る、 輝く、 ピカピカ(ツヤツヤ)している(床や天井や家の中が)。 cise upsor mike kane kurkot kane チセ ウㇷ゚ソㇿ ミケ カネ クㇽコッ カネ 家の中が美しく光り輝いている。(W民話) {E: to shine; sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mikmik
- ミㇰミㇰ 【自動】[声の擬音の重複](犬が)ワンワンとくり返しほえる。 ☞mik ミㇰ {E: (for a dog) to continuously bark.} (出典:田村、方言:沙流)
- mimici
- ミミチ 【名】[mimi-ci 身[所]・焼けている](直訳すると)身が焼けている(icanuy イチャヌイ《マス》のあだな)。 aynu or ta/paye=an ki kor/mimici mimici sekor/a=i=ye kusu somo ci=ye na アイヌ オッタ/パイェアン キ コㇿ/ミミチ ミミチ セコㇿ/アイイェ クス/ソモ チイェ ナ 人間のところへ行くと「身焼け、 身焼け」と言われるから言わない(教えてやらない)ぞ。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- mimtar
- ミㇺタㇻ 【名】①土間(「にわ」)。 ②(日常語で)戸外のごみすてば、 外の掃き寄せる所、 コタンの下手の空き地。(S) ③(英雄叙事詩や民話で)外庭全体、 また土間も。 ④熊祭りのとき熊が遊び回るところ。(S) iwan aynuikir eposo húci mimtar ka ta horipi イワン アイヌイキㇼ エポソ フチ ミㇺタㇻ カ タ ホリピ 六代にわたって生きた老婦人が(夜襲の群が襲って来ることを知らせる歌を歌いながら)土間で踊った。(S独話) ☆参考 祭事をする広場を言うと言われているが、 『音声資料』(1-6)にはその用例は出てこない。 {E: ①the yard of a house. ②an outdoor garbage pile. ③the whole yard around a house. ④the place the bear is paraded during the Bear Festival.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mintuci
- ミントゥチ 【名】[< 日本語 みづち]かっぱ(河童)。 pet or ta oka mintuci anak wakka oterke kor anak earkinne tumkor pe ne ペトッタ オカ ミントゥチ アナㇰ ワッカ オテㇾケ コㇿ アナㇰ エアㇻキンネ トゥㇺコㇿ ペ ネ 川に住むかっぱは水を踏むととーても力が強いものだ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- mintum
- ミントゥㇺ 【名】[< mim(?)-tum 肉体(?)・の中] 体の具合(?)、 肉体(?)。 nisasnu mintum kor wa e=an nankor na ニサㇱヌ ミントゥㇺ コㇿ ワ エアン ナンコン ナ (あなた)健康な体を持って暮らして下さい。(NZ挨拶) ☆参考 montum モントゥㇺ 体の調子。 kewtum ケウトゥㇺ 心、 気性。 {E: the body.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mm
- ㇺㇺ 【名】([/m/m] と発音する。) ☞kor'm'm コㇿㇺㇺ (出典:田村、方言:沙流)
- mo 2
- モ 【名詞語根(?)】(限られた数語の語源的構成要素として) ①静かさ(?)。 mokor モコㇿ[< mo-kor 静かさ・を持つ](?) 眠る。 静かである(?)。 ②静かである(?)。 móno a モノ ア [静かに・座る](?) 下に座る。 (出典:田村、方言:沙流)
- mokmoki
- モㇰモキ 【他動】[mokmok-i(擬態の語根重複)・(他動詞形成)]…にちょっかいをかける、 …のものをだまし取ろうとうまいことを言う。 nen nen ka mokmoki ayne iruskare kor an ネン ネン カ モㇰモキ アイネ イルㇱカレ コラン いろいろとちょっかいをかけてとうとう怒らしている。(S) {E: to poke one's nose into…} (出典:田村、方言:沙流)
- mokonno
- モコンノ 【mokor no】 眠れる. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokonrayki(-an)
- モコンライキ §562.ねむい(眠い)(2)mokon-rayki(-an)〔mo-kón-raǐ-ki モこンライキ〕[<mokor(眠い)+rayki(…したい、…したがる、欲する)]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokonrusuy
- モコンルスイ 【自動】[mokor-rusuy 眠る・… したい] 眠い。 {E: to be sleepy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mokonrusuy
- モコンルスイ 【mokor rusuy】 眠い. ク・モコンルスイ=私眠たい. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokonrusuy(-an)
- モコンルスイ §562.ねむい(眠い)(1)mokon-rusuy(-an)〔mo-kón-ru-suǐ モこンルスイ〕[<mokor(眠る)+rusuy(…したい、…したがる)]⦅ホロべツ、チカブミ、シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokonruy
- モコンルイ 【自動】[mokor-ruy 眠る・激しい] 寝坊である。 ☆参考 寝坊な人、 たくさん眠る人であることを言う。 朝寝坊する(眠りすぎる)ことは mokorkasu モコㇿカス。 {E: to oversleep; rise late.} (出典:田村、方言:沙流)
- mokottemure
- モコッテムレ §134.うなされる(4)mokottemure〔mo-kót-te-mu-re モこッテムレ〕[<mokor(眠りが)+temu(うなる)+re(させる)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokrap
- モㇰラㇷ゚ 【名】[概](所は mokrapu(hu) モㇰラプ(フ))[mok-rap (?)・羽][動物] ①(魚の)胸びれと腹びれ。(W) ②胸びれ。(S) cep-mokrap チェㇷ゚モㇰラㇷ゚ 魚の胸びれ。(S) ③(魚の)ひれ(胸びれも腹びれも背びれも)。(S) ☆参考 ワテケさんは胸びれと腹びれのみが mokrap モㇰラㇷ゚ で、 背びれは mekkauspe メッカウㇱペ だと言う。(W) (S) サダモさんは mokrap モㇰラㇷ゚ は胸びれだとも言い、 また別のときには腹びれも背びれも含めて言うとも言った。 ☆参考 mekkauspe/cep-mekkauspe メッカウㇱペ/チェㇷ゚メッカウㇱペ 魚の背びれ。 {E: ①the fins of a fish. ②the pectoral fins of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- mokrapu(hu)
- モㇰラプ(フ) 【名】[所](概は mokrap モㇰラㇷ゚) [動物]…のひれ、 …の胸びれ。 {E: the fins, pectoral fins of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- momanpe
- モマンペ 【名】[雅](大きい)鹿。 a=kor momanpe アコㇿ モマンペ [雅]私の(とった)鹿。(Sユーカラ) ☆参考 同じユーカラの他の箇所では símomanpe シモマンペ と言っている。 日常語で símomanpe シモマンペ は大きい鹿で、 momanpe モマンペ だけでは言わない。 鹿を指す一般的な名称は yuk ユㇰ。 ☞yuk ユㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mon 1
- モン 【名】[< 日本語] 門。 mon or ta an モン オッタ アン(彼は)門の所にいた。(S民話) {E: gate.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- monasap
- モナサㇷ゚ 【自動】[mon-asap 手(働き)・劣る]忙しい、 仕事が遅い、 はかどらない、 まだ終わらない、 仕事がたまっている。 ☆対語 monasnu モナㇱヌ。 {E: to be busy; rushed with one's work etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- monasnu
- モナㇱヌ 【自動】[mon-asnu 手(働き)・優れる]仕事が早い、 はかどる、 仕事がもう終わった。 ☆対語 monasap モナサㇷ゚。 {E: to make progress with, finish one's work etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- monnaitak/monnaytak
- モンナイタㇰ 【自動】[monna-itak (?)・しゃべる] 寝言を言う。 monnaytak kor an モンナイタㇰ コラン 寝言を言っている。(S) ☆参考 mokorkoitak モコㇿコイタㇰ とも言う。 {E: to talk in one's sleep.} (出典:田村、方言:沙流)
- móno a
- モノ ア 【自動】[副+自動][単](複は móno rok モノ ロㇰ)[< 静かに・座る](?) 座る、 下に座る(あぐらをかかずにひざを折って)。 té ta móno a テ タ モノ ア ここに座りなさい。(S) móno k=a ayne ku=hopuni kor ku=kema ukonitne モノ カ アイネ クホプニ コㇿ クケマ ウコニッネ 長い間座っていて立ち上がると足が棒のようにかたくなっている。(S) ☆参考 昔は男はあぐらをかくのが正式の座り方で、 これは略式の座り方であった。 {E: to sit (down).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- móno áre
- モノ アレ 【他動】[副+自動使役]座らせる。 ikuso or ta móno a=are wa イクソ オッタ モノ アアレ ワ (彼は)酒席に座らされて。(W言い伝え) {E: to make, let sit (down).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- monrayke
- モンライケ 【自動】[mon-rayke (仕事をする)手・殺す](山へ行って)働く。 (名詞として使って) 仕事。 ekimne monrayke kusu paye エキㇺネ モンライケ クス パイェ 彼らは山へ仕事に行った。 ☆参考 「山へ仕事に行って二日でも三日でも泊まって来る。 nepki ネㇷ゚キ に行ったら昼ごはんにでも夜にでも帰って来る。」 (W) ☆参考 畑仕事や家の中や外まわりの仕事など、 通常のいろいろな仕事をすることは皆 nepki ネㇷ゚キ。 {E: to work.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- montapire
- モンタピレ 【他動】急がせる。 ☆参考 k=ósoro en=montapire wa kus コソロ エンモンタピレ ワ クㇱ 私のお尻が私を急がせたから=私はウンチをがまんできなかったから。(S) {E: to make someone busy with, at…} (出典:田村、方言:沙流)
- móse 2
- モセ 【他動】(馬の餌等)を刈る(=mósekar モセカㇻ)。 unma e p móse ウンマ エㇷ゚ モセ 馬の餌を刈る。 {E: to cut…(for horse feed).} (出典:田村、方言:沙流)
- mosir
- モシㇼ 【名】[< mo-sir 小さい(?)/静かな・地]国土、 島、 地(広い範囲の大きなまとまった土地を言う。 一つの国を指すこともあり、 広く世界全体を指すこともある。 神の国、 人間の国等の「国」をも指し、 また、 せまく言うときは、 一つの島、 一つの地方を指すこともある。 kotan コタン が人の集まって住んでいる所、 つまり村や集落、 あるいは村々の集まり(地域)等を表すのに対し、 mosir モシㇼ は、 人が住んでいても住んでいなくても言う)。 a=kor mosir アコㇿ モシㇼ 私たちの国土(北海道を指すこともあり、 日本を指すこともある)。 aynu mosir アイヌ モシㇼ (神の国に対して)人間の国、 (sísam mosir シサㇺ モシㇼ に対して)アイヌの国(多くの場合北海道を指す)。 kamuy mosir カムイ モシㇼ 神の国、 天国。 kanna mosir カンナ モシㇼ 天の国(=神の国)。 repun mosir レプン モシㇼ 沖の島=海外(本州等も外国も含む)。 samor mosir サモㇿ モシㇼ 本州。 sísam mosir シサㇺ モシㇼ 和人の国(多くの場合、 本州以南を指す。 また北海道の中で交易相手の和人の住んでいた地方を指すこともある)。 mosir hoppa モシㇼ ホッパ (=mosiroppa モシロッパ)世を去る、 (身分のある人や敬われている人などが)亡くなる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosirkar
- モシㇼカㇻ 【名】[mosir-kar 国/地・をつくる] 国土をつくる(=mosir kar モシㇼ カㇻ)。 {E: a country; a territory.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosirso
- モシㇼソ 【名】[mosir-so 国土・広がりを持つ所] kanto or wa/mosirso ka ta/rán=an ruwe カント オㇿ ワ/モシㇼソ カ タ/ラナン ルウェ [雅]天から地上に降りて来ましたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosirumake
- モシルマケ 【自動(?)】[mosir-umake 国土・(?)](次の文脈で)mosirumake/semkoraci モシルマケ/セㇺコラチ [雅]国も割れてしまいそうなすごい音を響かせて。(Sユーカラ) toni unma/tani unma/apkas hum ko/mosirumake/semkoraci/apkas ranke トニ ウン マ/タニ ウン マ/アㇷ゚カㇱ フㇺ コ/モシルマケ/セㇺコラチ/アㇷ゚カㇱ ランケ [雅]あちらのほうへこちらのほうへ歩く音が国も割れてしまいそうにものすごい歩き方で歩きまわります。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosma 1
- モㇱマ 【後副】…のほかに、 そのほかに、 (連体的に使われて) …のほかの…。 mosma mosma hawean モㇱマ モㇱマ ハウェアン 関係のない話をする、 話をそらす。 apto as hi mosma mak ku=ye kusu? アㇷ゚ト アㇱ ヒ モㇱマ マㇰ クイェ クス? 雨が降ることのほかには何を言えばいい? (S) en=mosma p oro wa etun エンモㇱマㇷ゚ オロ ワ エトゥン 私以外の人から借りなさい。(W) mosma kotan un kur モㇱマ コタヌン クㇽ 他の村の人。(W) {E: other; another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mososo
- モソソ 【他動】[mos-os-o (擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)] 起こす、 ゆすぶって起こす。 ésir nisat or ta a=en=mososo エシㇼ ニサトッタ アエンモソソ (私は)今朝明け方に起こされた。(S) {E: to wake up…; to jolt awake…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- moteki
- モテキ 【副】さいわいに、 うまい具合に。 moteki néno hawean pe ku=kotusworo モテキ ネノ ハウェアン ペ クコトゥㇱウォロ 幸いに(彼が)そう言うから(私は)それで話をつけた。(S) “ku=merayke na en=tumam wa en=kore”“moteki eci=tumám kus ne wa” 「クメライケ ナ エントゥマㇺ ワ エンコレ」「モテキ エチトゥマㇺ クㇱ ネ ワ」 「寒いからだいて寝てちょうだい」「いやよかったな、 それならだいて寝てあげよう」。(S) {E: happily; luckily.} (出典:田村、方言:沙流)
- moto
- モト 【名】[概/所] [< 日本語] もと、 起源、 素性、 原因。 {E: source; origin.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- motoho
- モトホ 【名】[所](概は moto モト)…のもと、 …の起源、 …の素性、 …の原因。 siyeye utar oka kor motoho ye シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 病気の人々がいると(彼は)その原因を言い当てる。(NK民話) {E: the source, origin of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- motoutari
- モトウタリ 【名】[所](概 motoutar モトウタㇻ の用例はない。)[moto-utar-i 起源・人々・(所属語尾)] …のもと/起源となる人々。 {E: the original people of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- moy
- モイ 【名】(水の)うずまき、 うず。 cip moy or osma チㇷ゚ モヨㇿ オㇱマ 舟が渦巻に入ってしまった。(S) ☆参考 morew モレウ うずまき模様、 うずまきの形。 {E: a whirlpool.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- moymoyke
- モイモイケ 【自動】[moy-moy-ke (擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 動く。 moymoyke kor an a p somo moymoyke モイモイケコラナㇷ゚ ソモ モイモイケ 動いていたのが止まった。(W) {E: to move.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- móyonne
- モヨンネ 【自動】[moy-or-ne うずまき・の所・になる/である] 渦巻(うずま)く、 渦巻いている(川岸に石か何かあって水がそれにひっかかって渦巻いて流れているような所を言う)。(S) ratci moyonne wa an ラッチ モヨンネ ワ アン ゆっくり渦巻いている。 ☆参考 cúkopoyepoye チュコポイェポイェ 激しく渦巻いている。 morew モレウ 渦巻き模様。 {E: to whirl; eddy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- moyonne
- モヨンネ 【moy-or-ne】 渦巻き.▷モイ=淵 オㇿ=所 ネ=なる →淵の所 (出典:萱野、方言:沙流)
- moyono
- モヨノ 【自動】[moyo-no 人数が少ない・とても] 人数が/住民がとても少ない。 moyono utar モヨノ ウタㇻ ごく少人数の人。 {E: for a people to be few, in minority.} (出典:田村、方言:沙流)
- moyre
- モイレ 【自動】①遅い、 のろい、 遅れる。 mak an pe kusu e=moyre a ruwe an? マㇰ アン ペ クス エモイレ ア ルウェ アン? どういうわけで(あなたは)遅くなったの。(W会話) ②(助動詞的用法)…するのが遅い、 …し遅れている。 e=ye moyre エイェ モイレ あなたは言い遅れている(すぐに言うべきなのになかなか言わない)。(S会話) ③moyre as モイレ アㇱ [慣用句](次のような文脈で)(天に帰る神が)もっと遅く行く。 moyre as pe a=ikóramu awa, na sittumupeker kaspa ka somo ki no モイレ アㇱ ペ アイコラム アワ、 ナ シットゥムペケㇾ カㇱパ カ ソモ キ ノ (父が天に昇るとは聞いたが)もっと遅く行くのだと思っていたのに、 まだあまり明るくもならないうちに…。(W神謡) ☆参考 kamuy moyremat カムイ モイレ マッ [神・遅い・女] 位が高い立派な女性、 女神(伝統的な価値観では、 身分の高い女性はゆったりと落ち着いているとされる)。 {E: ①to be slow; late. ②to be slow to, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mu
- ム 【自動】つまる、 通る孔がふさがる。 núpe kus puyehe mu wa ne nankor wa ヌペ クㇱ プイェヘ ム ワ ネ ナンコㇿ ワ 涙の通る穴がつまったからだろう。(S) ku=kiserihi mu クキセリヒ ム 私のキセルがつまった。(S) {E: to be stopped; blocked; for a hole, opening to be clogged.} (出典:田村、方言:沙流)
- mukkane
- ムッカネ 【自動】まるい(角がない)、 まるのままである(切ってない)。 a=kewre yakun okake anak mukkane, mukkane ciki ora pirkano piru wa anu アケウレ ヤクン オカケ アナㇰ ムッカネ、 ムッカネ チキ オラ ピㇼカノ ピル ワ アヌ 削るとそのあとは角がなくなる、 角がとれたらこんどはきれいにやすりをかけておきなさい。(S) mukkane cikuni ムッカネ チクニ 割ってない薪。(S) k=oypepihi mukkane emo oma na コイペピヒ ムッカネ エモ オマ ナ 私のおわんに切ってないいもが入っているよ。 ☆参考 いもなどが切ってないことは、 ramne ラㇺネ ともいう。 ramne ラㇺネ は壊れていなく完形であること、 mukkane ムッカネ は丸くまとまった形状をしていることを言う。 emukkane nonno エムッカネ ノンノ は花のつぼみ。(S) {E: to be round; to be left as a whole.} (出典:田村、方言:沙流)
- mukkataoma
- ムッカタオマ 【自動】[muk-ka-ta-oma 胸・の上・に(?)・位置する]座って上体を前に倒す。 mukkataoma kane wa a wa an ムッカタオマ カネ ワ ア ワ アン 上体を前に倒して座っている。(S) {E: to sit with the upper body leaning forward.} (出典:田村、方言:沙流)
- munin
- ムニン 【自動】腐(くさ)る。 munin ni ムニン ニ 腐った木。 imo soy ta a=osúrpa wa oka wa munin イモ ソイ タ アオスㇽパ ワ オカ ワ ムニン いもが外に捨ててあって腐った。(S) ☆参考 木や草など植物性のものが腐敗することを言う。 肉や魚がくさることは horse ホㇿセ。 {E: to rot (plant matter).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mut
- ムッ 【他動】(刀)を佩く(はく)、 (刀)を身につける。 nispa mut pe [雅]長者の佩くもの=立派な刀。 ☆参考 刀を身につけるのに、 普通はつり紐で肩からつった。 しかしユーカラの中では「帯の下にさす」という表現もある。 {E: to wear (a sword).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- na 1
- ナ 【副】①まだ。 na cup ri híne ナ チュㇷ゚ リ ヒネ まだ日が高いうちに。(NK民話) na oar tennep ne híne ナ オアッ テンネㇷ゚ ネ ヒネ (彼が)まだほんの赤ん坊だったときに。(W民話) na hoku sak no an ナ ホク サㇰ ノ アン まだ夫がいない(未婚である)。(W民話) na ek isam ナ エキサㇺ (彼は)まだ来てない。(W) na túnas na, na hotke wa an ナ トゥナㇱ ナ、 ナ ホッケ ワ アン まだ早いから、 もっと寝ていなさい。(S) na an wa ナ アン ワ まだあるよ。(S) ②もっと。 na na poronno ナ ナ ポロンノ もっともっとたくさん。 na usayne usayne ナ ウサイネ ウサイネ まだそのほかいろいろ。 na inne=as wa ナ インネアㇱ ワ 私たちはもっと大勢で。 na ku=kor rusuy humi! ナ クコンルスイ フミ! もっとほしいなあ。(S) na akkari pirka hike ku=kor rusuy ナ アッカリ ピㇼカ ヒケ クコンルスイ これよりもっといいのがほしい。(S) na uimakta ナ ウイマㇰタ まだその後その後に、 だんだん。 na uimakta keweri kor oka ナ ウイマㇰタ ケウェリ コロカ だんだん背が高くなりつつある。(S) {E: ①yet; still. ②more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- na 3
- ナ 【終助/接助】①(要求の根拠を示す。後に要求表現が続くことが多い。 倒置されて要求表現のほうが前に出ることもある。 要求が言葉で表現されなくても、 暗に要求を含んでいる。) …する/したから(…せよ)、 …ぞ、 …よ。 ney ta ka arpa=an wa án=an kusu ne na sinenne an! ネイ タ カ アㇻパアン ワ アナン クス ネ ナ シネンネ アン! 私はどこかへ行って暮らすから一人で暮らしなさい! (W民話) …sekor ku=yaynu kor k=an ruwe ne na hani! …セコㇿ クヤイヌ コㇿ カン ルウェ ネ ナ ハニ! 私は…と考えているのだからね(そのつもりでいなさいよ)。 W会話 a=e=ráyke kusu ne na ne na アエライケ クス ネ ナ ネ ナ (私はあなたを)殺すぞ、 殺してやるからな(そう思え)。 (W民話) ② …nankor na ナンコンナ (直訳すると)…するだろうぞ=…するのだよ/…しなさいよ(予言の形をとった命令表現、 親が子に、 神が人に言うとき等に使う)。 kari e=arpa nankor na カリ エアㇻパ ナンコンナ あなたはそこから行くのだよ/行きなさいよ。(S民話) …yak pirka na …ヤㇰ ピリカ ナ (直訳すると)…するとよいぞ=…するがよい、 …しなさい(目下への命令表現の一つ)。 iteki …yak pirka na イテキ …ヤㇰ ピㇼカ ナ Vしないがよい、 …してはいけない(目下への禁止表現の一つ)。 ikiya …na イキヤ …ナ …しないようにね(沙流川下流地域で)。 ikiya e=hacir na イキヤ エハチン ナ ころばないようにね。(S) ikaanun …na イカアヌン …ナ …しないようにね(沙流川中流地域で)。 ruwe/hawe tapan na ルウェ/ハウェ タパン ナ …のであります(改まった言い方で ruwe ne ルウェ ネ の代わりに使われる、 na をつけない場合もあるが、 つけることが多い)。 ruwe/hawe tapta an na ルウェ/ハウェ タㇷ゚タ アン ナ …のであります(前の言い方と同じ状況で使われる、 強調した言い方)。 {E: ①sentence-final particle indicating speaker's strong conviction. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- naa
- ナア 【副】(na ナ 1 の強調形)まだ、 もっと。 (ナーと伸ばすのではなく、 ナとアを別に発音する。 ナッアーを早く言うとだいたい当たる。) {E: still; yet; more. (emphatic form of na1.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nakanaka
- ナカナカ 【名】(uinere ウイネレ という言葉あて遊びで nakairi ナカイリ《綿入れのボロ着》という語を隠して言った言葉。) kosne kosokoso he e=kor rusuy, nakanaka he e=kor rusuy? コㇱネ コソコソ ヘ エコン ルスイ、 ナカナカ ヘ エコン ルスイ? 軽いコソコソがほしいか、 それともナカナカがほしいか(kosokoso コソコソ は kosonte コソンテ《小袖》を、 nakanaka ナカナカ は nakayri ナカイリ《綿入れのぼろ着》を、 隠して言っている)。(S会話) {E: a play on words.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- namne
- ナㇺネ 【副】[nam-ne (?)・で](?)(次の熟語で)maknak namne マカナㇰ ナㇺネ [雅]いったいどのように。 makanak namne/motokor katu/oka a kuni p/a=ne wa tapne マカナㇰ ナㇺネ/モトコㇿ カトゥ/オカ ア クニㇷ゚/アネ ワ タㇷ゚ネ [雅]自分はいったいどのような素性をもつものであったがためにこのように。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nan
- ナン 【名】[概](所は nanu(hu) ナヌ(フ)) 顔。 nan ka sak sir ka sak ナン カ サㇰ シㇼ カ サㇰ [慣用句]器量もよくないし姿も美しくもない(娘を結婚させようとする相手に向かって父親が娘のことを謙遜して言う)。 nan kurkasi ciw kus kane ナン クㇽカシ チウ クㇱ カネ [雅](直訳すると)顔一面を流れが通って=涙をたくさん流して(さめざめと泣く様子の描写)。 nan kurkasi heynu/kor wenpuri heynu/cópirasa ナン クㇽカシ ヘイヌ/コㇿ ウェンプリ ヘイヌ/チョピラサ [雅] 顔一面に怒りの色が広がった。(HC神謡) {E: the face.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nani
- ナニ 【副】(…して)すぐに、 まもなく。 ésir ek korka nani arpa エシㇼ エㇰ コㇿカ ナニ アㇻパ (彼は)さっき来たけれどすぐ行った。(S) …hi nani… …ヒ ナニ… するとすぐ。 apto tuy hi nani réra yupke アㇷ゚ト トゥイ ヒ ナニ レラ ユㇷ゚ケ 雨がやむとすぐに風がひどくなった。 ☆参考 pe/p sekor ㇷ゚/ペ セコㇿ …した途端に。 {E: soon.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nankonna
- ナンコンナ 【助動+終助】(nankor na ナンコㇿ ナ が続けて発音された形。 ☞nankor ナンコㇿ 2) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nansak
- ナンサㇰ 【自動】[nan-sak 顔・を持たない][隠] 信用がない。 nankor pe néno, nansak pe néno ナンコㇿ ペ ネノ、 ナンサㇰ ペ ネノ [慣用句]信用のある人はそのように、 信用のない人はそのように。 ☆対語 nankor ナンコㇿ 信用がある。 {E: to distrust.} (出典:田村、方言:沙流)
- naye
- ナイェ 【他動】[nay-e すじ・(他動詞形成)] …にすじをつける。 tusa tuypoki ku=naye kor k=an トゥサ トゥイポキ クナイェ コㇿ カン 私は袖下にへらですじをつけている(和裁をしていて、 袖下の縫い目の位置に印をつけているとき)。(W) ☆参考 単数形の形だが複数形 naypa ナイパ は未出。 たくさんすじをつけることは naynaye ナイナイェ {E: to draw a line on, mark… (with a spatula.} (出典:田村、方言:沙流)
- naykotcep
-
ナイコッチェㇷ゚
§068 サクラマス (2) naykotcep(náy-kot-čep)「なイコッチェㇷ゚」[
or(支配する)cep(魚)]⦅幌別⦆マスのホッチャリ。 (出典:知里動物編、方言:) - ne 1
- ネ 【デアル動】(「AはBである」というときの「である」に相当する。 「…になる」と訳せる場合もある。 主語(A)と補語(B)をとる。 人称変化は他動詞型。)…だ、 …である。 (káni)wenkur ku=ne ウェンクㇽ クネ (私は)貧乏人だ(=私は貧しい)。(W) káni ne カニ ネ (それは)私だ。(W) toan uske k=únihi ne トアン ウㇱケ クニヒ ネ あそこは私の家だ。(S) …ne ya… ne ya …ネ ヤ…ネ ヤ …だとか…だとか。 …pe/p ne …ペ/ㇷ゚ ネ …する/したのだ、 …するものだ。 …pe/p ne kusu …ペ/ㇷ゚ ネ クス …する/したものだから、 …ので。 néun hene ka e=kor rusuy pe ne a kus ora ネウン ヘネ カ エコン ルスイ ペ ネ ア クㇱ オラ あなたが何としてでもほしいと言ったので。(S) kus(u) ne クス/クㇱ ネ …する(未来)。 nispa e=ne kus ne na ニㇱパ エネ クㇱ ネ ナ あなたは立派な人になるのだよ。(S子守歌) ruwe ne ルウェ ネ …した/する(のだ)(確かなことについて)。 hawe ne ハウェ ネ …した/する(のだ)(言ったことや聞いたことについて)。 siri ne シリ ネ …している(見えている様子について)。 ne wa ネ ワ (1)…であって。 (2)(数名詞と共に次のように用いられる。) tup ka ne wa uk トゥㇷ゚ カ ネ ワ ウㇰ 二つともとった。(S) tun ne wa トゥン ネ ワ 二人で。 tun a=ne wa トゥン アネ ワ あなたと私と二人で。 tun ci=ne wa トゥン チネ ワ (あなたは入らず)私たち二人で。 {E: is; to be …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ne 2
- ネ 【連体】その…、 今言ったこの…。 ne ceppo ネ チェッポ (いま小魚のことを言ったが)この小魚。 ne epaha ネ エパハ (今話している)その年。 taan ru kari e=arpa yakun kotan an, ne kotan noskike ta an poro cise e=pisi kur unihi ne wa タアン ル カリ エアㇻパ ヤクン コタン アン、 ネ コタン ノㇱキケ タ アン ポロ チセ エピシ クㇽ ウニヒ ネ ワ この道を行くと集落がある、 その集落のまん中にある大きい家があなたの尋(たず)ねている人の家です。(S) ☆発音 ne ネ にアクセントを置いて(つまり高く)発音される。 {E: this, that…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ne 3
- ネ 【連体】何らの…(もない)、 何らかの…(があるか)。 ne aep ka isam ネ アエㇷ゚ カ イサㇺ 何も食べものがない(どんな食べ物もいっさいない)。 ne oro ka ネ オロ カ (=néoro ka ネオロ カ) どこか、 どこも。 ne (ene)…ka erampewtek ネ (エネ)…カ エランペウテㇰ いったいどう…か全くわからない。 ne ye p ka a=erámpewtek ネ イェㇷ゚ カ アエランペウテㇰ 何を言ってるのかわからない。(S) ne ene ne a hi ka ku=koyayrampewtek ネ エネ ネ ア ヒ カ クコヤイランペウテㇰ どうだったのかわからなくなった。(S) ne kusu k=ómare a hi ka k=érampewtek ネ クス コマレ ア ヒ カ ケランペウテㇰ 何のために(しおりをノートに)はさんだのかわからなくなった。(S) ne an pe ka k=érampewtek ネ アン ペ カ ケランペウテㇰ 何なのだかわからなかった。(S) ☆発音 ne ネ にアクセントを置いて(つまり高く)発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ne 4
- ネ 【格助】…に(なる、 する。)、 …として。 unu ne kor ruwe un ウヌ ネ コン ルウェ ウン (その子を)母親代わりになってひきとったのだよ。(W) porono ku=cire akus poonpepo ne nin ポロノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン たくさんゆでたらちょびっとにへった。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ (それを)二つに分けて(二人の人に)それぞれ与えなさい。(S) …ne an ネ アン …になる。 íkonpap siseypere wa kinapoheporap ne an kor an イコンパㇷ゚ シセイペレ ワ キナポヘポラㇷ゚ ネ アン コラン 毛虫が生まれ変わってアゲハチョウになっているところだ。 tanto anak rataskep tókap-ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン 今日はまぜごはんが昼食になる。(S) …ne kar …ネ カㇻ …を…にする。 néa poro a=yupí utarkorkur ne a=kar wa ネア ポロ アユピ ウタㇻコㇿクㇽ ネ アカㇻ ワ その大きい兄を村おさにして。(NK民話) pirka hi ne ピㇼカ ヒ ネ …よいことに…、 よくぞ…した、 …してよかった。(NK民話) hemanta ne ヘマンタ ネ/hńta ne フンタ ネ 何しに、 何のために。 na siw noyne an pe hemanta ne e=kar? ナ シウ ノイネ アン ペ ヘマンタ ネ エカㇻ? まだ苦いようなもの何しにとってきたの。(S) {E: to become; do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nek
- ネㇰ 【終助】[結びの助詞] ①…さ、 …ぞ。 (通常、 強めの助詞 tas(i) タㇱ/タシ または tos(i) トㇱ/トシ との組み合わせで、 係り結びのように使われる。) tooká amip ka icen ka amam ta poronno e=kor wa e=soyne tas ki nankor nek! トオカ アミㇷ゚ カ イチェン カ アマㇺ タ ポロンノ エコㇿ ワ エソイネ タㇱ キ ナンコㇿ ネㇰ! あそこにある着物もお金も米もたくさん持って出てやるぞ。(S民話) a=ewkoysoytak kor síran pe tasi an nek! アエウコイソイタㇰ コㇿ シラン ペ タシ アン ネㇰ! そのことを私たちは一緒に話し合っているのよ。(S会話) ②(反語的に)…するものか。 épo tas e=tura án=an nek! エーポ タㇱ エトゥラ アナン ネㇰ! ええい、 お前なんかと一緒にいるもんか! (W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nékon
- ネコン 【疑副】どのように。 ku=kor hekattar/nékon yaynu kor/nékon iki kor/oka nankora クコㇿ ヘカッタㇻ/ネコン ヤイヌ コㇿ/ネコン イキ コㇿ/オカ ナンコラ 私の子どもたちはどのように思いどのように過ごしているのだろう(=何を考え何をしているのだろう)。(S即興詩) ☆参考 他方言では日常語でも使われるが、 沙流方言の日常会話語では通常これは使われず makanak/mak マカナㇰ/マㇰ と言う。 しかし歌や韻文の中では、 nékon ネコン がよく使われる。 {E: how.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nékona
- ネコナ 【副】[雅]どのように。 na imakakehe ta/nékona síno/katkor kuni p/hekaci ne híne ora ナ イマカケヘ タ/ネコナ シノ/カッコㇿ クニㇷ゚/ヘカチ ネ ヒネ オラ [雅]後になってこの子はいったいどのようなものになるかわからない…。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nen 1
- ネン 【不定名】[ne-n 何の・人] (疑問代名詞 hunna フンナ に対する不定代名詞。)だれ(か)、 だれ(も)。 nen kor pe ne yakka opitta sinen a=sikkasmare ネン コㇿ ペ ネ ヤッカ オピッタ シネン アシッカㇱマレ だれのものでも全部一人にしまわせる。(S) nen opitta ネン オピッタ だれでも皆。 nen opitta omap pe ka somo ne ネン オピッタ オマッペ カ ソモ ネ (彼は)だれもかれも皆かわいがっているわけではない。 {E: who(m); someone; no one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nen ka 3
- ネン カ 【副】(=néun ka ネウン カ) ①どこかへ。 taan ponpe unuhu nen ka arpa kor orano oka nospa wa cis a cis a タアン ポンペ ウヌフ ネン カ アㇻパ コㇿ オラノ オカ ノㇱパ ワ チサ チサ この子は母親がどこかへ行けばあとを追って泣いて泣いて。(S) a=eywanke wa isam hi akkari hoskino nen ka karkarse wa isam nankor アエイワンケ ワ イサミ アッカリ ホㇱキノ ネン カ カㇻカㇻセ ワ イサㇺ ナンコㇿ (こんな小さな消しゴムは)使ってなくなるより先にどこかへ転がってなくなってしまうだろう。(S) ②(否定で)どこへも。 iteki nen ka arpa no en=kasuy イテキ ネン カ アㇻパ ノ エンカスイ どこへも行かないで手伝ってちょうだい。(S) ☞néun ネウン 2 {E: ①somewhere; anywhere. ②nowhere (used in negative statements).} (出典:田村、方言:沙流)
- nen ka ne wa
- ネン カ ネ ワ 【副】(=nenkane ネンカネ) どうかして、 ひょっとして、 もし。 nen ka ne wa iyununep ek kane kor mak kú=iki kusu? ネン カ ネ ワ イユヌネㇷ゚ エㇰ カネ コㇿ マㇰ クイキ クス? (S) どうかして(=もし)母熊が来たらどうしよう。(S) {E: in some way; somehow; by chance; if.} (出典:田村、方言:沙流)
- nen ne yakka 2
- ネン ネ ヤッカ 【副】(=néun ne yakka ネウン ネ ヤッカ) ①どうしても、 必ず、 どんなことがあっても。 “nisatta anak nen ne yakka k=arpa” sekor hawean kor k=ókaramotte 「ニサッタ アナㇰ ネン ネ ヤッカ カㇻパ」セコㇿ ハウェアン コㇿ コカラモッテ あしたはどうしても行きますと言うので名残(なごり)惜しい。(S) ②(否定で)決して(…しない)。 k=arpa kuni néno ramu kor an, nen ne yakka somo k=arpa kusu ne na カㇻパ クニ ネノ ラム コラン、 ネン ネ ヤッカ ソモ カㇻパ クス ネ ナ 私が行くかと思っていなさい、 絶対に行かないからな。(S) {E: surely; without fail.} (出典:田村、方言:沙流)
- nen nen 2
- ネン ネン 【副】(=néun néun ネウン ネウン)いろいろと、 あれこれうるさいこと/めんどうなこと/へんなことを。 nen nen oka ネン ネン オカ いろいろな(いやな/へんな)。 nen nen okay pe ネン ネン オカイ ペ いろいろなもの(へんなもの)。 ☆参考 しばしばよくないニュアンスを伴って使われる。 usa ウサ《いろいろ》はよくないニュアンスを伴わずにも使われる。 usa okay pe ウサ オカイ ペ いろいろなもの。 ☞usa ウサ {E: various; all sorts of.} (出典:田村、方言:沙流)
- nen póka
- ネン ポカ 【副】(=néun póka ネウン ポカ)なんとかして。 nen póka é=iki wa e=epirka kunine ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ あなたがなんとかして出世するように。(S) nen póka ka ネン ポカ カ いろいろと(へんなことを)(=néun póka ka ネウン ポカ カ)。 {E: somehow or other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- néno
- ネノ 【後副】[ne-no …である・(副詞形成)](名詞句の後に置かれて、 またその名詞句が表現されなくても)…に似て、 (…と)同じように、 そのように、 それなりに。 néno an ネノ アン …に似ている、 (それに/そのことに)似たような…。 néno kane ネノ カネ …によく似て、 そっくりに。 sikpuye e=neno kane an wa ku=kir akusu sonno ka e=poho ne a ruwe シㇰプイェ エネノ カネ アン マ クキラクス ソンノ カ エポホ ネ ア ルウェ 目もとがあなたによく似ているのでそうだなと思ったがやっぱりあなたの息子だったのだね。(S) k=arpa kuni néno ramu kor an カㇻパ クニ ネノ ラム コㇿ アン 私が行くかと思っていろ(決して行かないからな)。(S) nankor pe néno, nansak pe néno ナンコㇿ ペ ネノ、 ナンサㇰ ペ ネノ [慣用句]信用のある者はそれなりに、 信用のない者はそれなりに。(S) te wano anak somo néno kú=iki kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ クイキ クス ネ ナ これからはあんなことをしませんから。(S) …hi néno …ヒ ネノ …するにつれて。 poro hi néno siretokkor kor an ポロ ヒ ネノ シレトッコㇿ コㇿ アン 大きくなるにつれて美しくなってくる。(S) …hi néno an …ヒ ネノ アン …したままでいる。 a hi néno an wa mákahokus ア ヒ ネノ アン マ マカホクㇱ (彼は)座ったままで仰向けに倒れた。(S) ekap-néno エカㇷ゚ ネノ[雅]…(の)ように。 {E: like; the same as.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nep ka
- ネㇷ゚ カ 【名+副助】①何か。 nep ka k=e rusuy humi! ネㇷ゚ カ ケ ルスイ フミ! 何か食べたいなあ。(S) ②何も。 nep ka wenpuri ku=sak pe ora ネㇷ゚ カ ウェンプリ クサㇰ ペ オラ 私は何も悪いことをしてないのに。(S) {E: ①something. ②nothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nep ne yakka
- ネㇷ゚ ネ ヤッカ 【副】何でも(何であってもすべて)。 nep ne yakka kore yan kore yan ネㇷ゚ ネ ヤッカ コレ ヤン コレ ヤン 何でもあげなさいあげなさい。(S民話) {E: anything.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nep póka
- ネㇷ゚ ポカ 【不定名】いくらかでも。 nep póka kore ネㇷ゚ ポカ コレ いくらかでも(少しだけでも)あげなさい。(S) {E: a little.} (出典:田村、方言:沙流)
- nep _otta
- ネポッタ 【nep or ta】 なんの時. (出典:萱野、方言:沙流)
- nepki
- ネㇷ゚キ 【自動/名】①[自動] 働く、 仕事をする(「かせぐ」)。 ②[名] 仕事。 ☆参考 家の中の仕事や外回りの仕事など、 一般の仕事をすることを言う。 特に山の仕事をすることは monrayke モンライケ と言うことがある。 何か一生けんめいにする特定の仕事には irawketupa イラウケトゥパ も使われる。 {E: ①to work. (v.) ②work (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nesun
- ネスン 【副助】[< nesi-un (強めの助詞)・(納得の助詞)]きっと…なんだ。 nep ka emawri e wa nesun kameasi atu kor an ネㇷ゚ カ エマウリ エ ワ ネスンカメアシ アトゥ コラン きっと何か(悪い)イチゴでも食べたんだろう、 あいつ吐いている。(W) {E: sure; without fail.} (出典:田村、方言:沙流)
- net
- ネッ 【名】流木、 寄り木(川や海を流れて来た木。 拾ってたきぎにする)。 atuy or ta mom net アトゥヨッタ モㇺ ネッ 海の流木/寄り木。 pet or un mom net ペトルン モㇺ ネッ 川の流木/寄り木。 rawun net ラウン ネッ 水中に沈んだ流木/寄り木。 net uwomare ネッ ウウォマレ 流木/寄り木拾いする。 ☞nétuk ネトゥㇰ {E: driftwood.} (出典:田村、方言:沙流)
- néun 1
- ネウン 【不定副】(疑問副詞 makanak/mak マカナㇰ/マㇰ《どのように、 どう》に対する不定副詞) ①どう(か)、 どのように(か)。 ②どんなに(…しても)。 néun ka ネウン カ どうか、 どうも。 néun néun ネウン ネウン いろいろ(して)、 いろいろと(変なことを)。 néun póka ネウン ポカ どうにか(して)、 なんとかして。 néun póka ka okay pe ネウン ポカ カ オカイ ペ いろいろなもの。 néun póka ka haweokay pe uwekarpare wa rewsire iteki ki yan ネウン ポカ カ ハウェオカイ ペ ウウェカㇻパレ ワ レウシレ イテキ キ ヤン いろんなことを言うやつを集めて泊まらせるんじゃないよ。(S) néun a=en=ye ayke kus ku=ye hawe? ネウン アエイイェ アイケ クㇱ クイェ ハウェ? どんなに私をおどしたからといって私は言うものか。(S) néun hene ka e=kor rusuy pe ne a kus ora ネウン ヘネ カ エコン ルスイ ペ ネ ア クㇱ オラ (S) あなたが何としてでもほしいと言ったので。 ☆発音 早く言うと nen ネン とも発音される。 {E: ①how; somehow. ②no matter what.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- newsar
- ネウサㇻ 【名】(おもしろい)話(ユーカラ、 神謡、 昔話等の総称)。 newsar ye kor an ネウサㇻ イェ コラン おもしろい話をしている。 ☆参考 もとは[自動]昔話などを話して楽しむ。 しかしその用例は未出。 ☞enewsar エネウサㇻ、 uwenewsar ウウェネウサㇻ {E: an amusing tale, story.} (出典:田村、方言:沙流)
- ni 1
- ニ 【他動】(味のいいもののだし汁や煎じた湯)を吸う。 ruri póka ni ルリ ポカ ニ (おつゆの実を食べなくてもせめて)汁だけでも吸いなさい。(S) ☆参考 ohaw オハウ《おつゆ、 みそ汁、 スープ》、 wakka ワッカ《水》、 úsey ウセイ《湯》等については言わない。 ohaw オハウ《おつゆ》は e エ《食べる》、 wakka ワッカ《水》や úsey ウセイ《お湯》は ku ク《飲む》と言う。 おかゆなどをすすることは hopsekar ホㇷ゚セカㇻ、 horopsekar ホロㇷ゚セカㇻ、 赤ん坊が乳を吸うような吸い方は nunnun ヌンヌン と言うが、 また totto e トット エ《おっぱいを食べる=お乳を飲む》という言い方もある。 空気などを吸うことは seru セル。 {E: to suck (in), sip…} (出典:田村、方言:沙流)
- ni 2
- ニ 【名】木、 たきぎ、 まき(=cikuni チクニ)。 ni hontom pakno ニ ホントㇺ パㇰノ 立ち木の中ほどまで。 ni ka péka sinot pe osoro néno ニ カ ペカ シノッ ペ オソロ ネノ 木の上で遊ぶもの(=サル)のお尻のように(酔って赤い顔をしている人をからかう言葉)。 ni ahupte ニ アフㇷ゚テ まきを家の中に取り込む。 ni ikir ニ イキㇼ 家の外に積んであるまきの一積み。 ni ani a=kar ニ アニ アカㇻ 木でつくる。 arpa arpa ni tom osma p? アㇻパ アㇻパ ニ トモㇱマㇷ゚? 行っては行っては先々で木にぶつかるものは? (なぞなぞで、 答えは mukar ムカㇻ《まさかり》)。 ☆参考 製材してある材木(「材」)は caymoku チャイモク と言って区別する。(S) ☆参考 samamni サマㇺニ 倒木。 ekayni エカイニ 切り株、 折れ木。 atni アッニ オヒョウニレの木。 cikisani チキサニ ハルニレの木。 nipesni シナの木。 その他、 木の名前には ni ニ のつくものが多い。 また ciseni チセニ 家の建材の名称にも ni ニ のつくものがいろいろある。 {E: trees; wood; firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- níci-han
- ニチハン 【名】[日本語] 二時半。 Tókap níci-han oro wano トカㇷ゚ ニチハン オロ ワノ お昼の二時半から。(W会話) {E: time- 2:30.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- níkaop
- ニカオㇷ゚ 【名】[ni-ka-o-p 木・の上・につく・もの][植物]木になる実、 くだもの。 tapan níkaop a=e wa ora タパン ニカオㇷ゚ アエ ワ オラ (ちょっと待って、 )この果物を食べてから(リンゴを食べながら言った)。(W) ☆参考 くだものの中でも木になるもの。 イチゴやスイカのような草の実は入らない。 〔知分類 p.79 果実((美幌、 屈斜路・足寄))〕 {E: fruit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- níkap-iro
- ニカㇷ゚イロ/ニカピロ 【名】[níkap-iro 木の皮・色] オレンジ色。 ☆参考 木の皮で白布を染めるとこの色になる。 {E: the colour orange.} (出典:田村、方言:沙流)
- Níkekke-wenkur
- ニケッケウェンクㇽ 【名】[木をポキポキ折る・貧しい人][固有名](人の呼び名の一部。) Níkekke-wenkur Nínoye-wenkur ニケッケウェンクㇽ ニノイェウェンクㇽ 木折り貧乏人木ねじり貧乏人(民話に登場する一人の男の呼び名、 貧しくてまきを切る刃物もないのでこう呼ばれていた)。(W民話) ☆参考 逆の順序でも言っている。 {E: to break thin branches (for firewood).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- níkom 1
- ニコㇺ 【名】[ni-kom 木・(折れ曲がりを表す語根)] 枝でも何でもまっすぐ伸びずあちこちキュッと曲がったもの。(S) {E: a bent, distorted branch of a tree, etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- níkomimu
- ニコミム 【自動】[ni-ko-mimu (< nimu ニム)木・に・よじ登る] 木登りする。 (手足を使って木に登ることを言う。) cápe níkomimu wa hemesu kor an チャペ ニコミム ワ ヘメス コラン 猫が木登りして登って行っている。 ☆参考 よじ登ることを表す単独の動詞は nimu ニム。 {E: to climb a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nimara(ha)
- ニマラ(ハ) 【名】[所](概はnimar ニマㇻ) ①半数、 数ある中の一部(人でも駄菓子や豆などでも)。 ②連れ(同じグループの仲間)。 a=nimára nepki kor okaype ora sinenne ku=sini アニマラ ネㇷ゚キ コロカイペ オラ シネンネ クシニ 私たちの連れの者が働いているのに私一人だけが休んでいる。(S) hńta kus e=nimara nepki kor oka rápok sinenne e=a wa e=an! フンタ クㇱ エニマラ ネㇷ゚キ コロカ ラポㇰ シネンネ エア ワ エアン! どうしておまえの連れが働いている間、 一人おまえは座っているんだ。(S) ☆参考 一個のものの半分は emko エㇺコ。 {E: ①half. ②a group of friends.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nin
- ニン 【自動】減る。(消費して減ることでなく、 それ自身縮んで小さく/かさが少なくなることを言う。 野菜、 雪、 水、 月などについて言う。) karus a=suwé kor nin カルㇱ アスウェ コㇿ ニン きのこを煮れば減る。(S) kina a=cire kor nin キナ アチレ コㇿ ニン 菜っぱをゆでれば減る。(S) poronno ku=cire akus poonpepo ne nin wa isam ポロンノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン マ イサㇺ たくさんゆでたらほんのわずかに減ってしまった。(S) wakka nin ワッカ ニン (川の)水が減った。(S) ☆対語 poro ポロ 大きくなる、 (川の水が)ふえる。 {E: to decrease.} (出典:田村、方言:沙流)
- ninkari
- ニンカリ 【名】([< 日本語 みみかね] と言われている。)耳環(金属製の直径七、 八センチ前後の耳飾りの環)。 pirka ninkari kisareokte ピㇼカ ニンカㇼ キサレオㇰテ [慣用句]美しい耳環を耳につけた(ユーカラその他の韻文の慣用句だが散文の昔話でも使われる)。(W民話) ☆参考 昔は耳たぶに穴をあけてつけたものだと言う。 今の人は穴がないので cipanup チパヌㇷ゚《頭飾り》から糸で下げるなど工夫している。 ☆参考 uciw-ninkari ウチウニンカリ 細い金属の両端が合わさって一つの輪になった耳環。 morew モレウ うずまきのデザインの耳環。 otama オタマ 下に小さな玉飾りの下がった耳環。 ☆参考 輪になっていない耳飾り(今のイヤリング)は kisarunpe キサルンペ。 {E: earrings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Nínoye-wenkur
- ニノイェウェンクㇽ 【名】[木をねじる・貧しい人](人の呼び名の一部。) Nínoye-wenkur Níkekke-wenkur ニノイェウェンクㇽ ニケッケウェンクㇽ 木ねじり貧乏人木折り貧乏人(民話に登場するある貧しい男の呼び名、 貧しくてまきを切るための刃物も持っていないためにこう呼ばれていた)。 ☆参考 逆の順序でも言っている。 {E: to twist the branches of a tree (in order to break them).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nínum
- ニヌㇺ 【名】[植物]クルミの実。 poro nínum kotuk wa an ポロ ニヌㇺ コトゥㇰ ワ アン 大きなクルミがついている(おじいさんの首についている固いコブのことを言う)。(S) ☞pise ピセ 〔知分類 p.185〕 {E: a walnut.} (出典:田村、方言:沙流)
- nínumame
- ニヌマメ 【名】[ni-nu-mame 木・持つ・豆][植物](=nikormame ニコㇿマメ) 手を立ててつくる豆。 (出典:田村、方言:沙流)
- niokuy
-
ニオクイ
§285 ねずみ (11) niokuy (ni-ó-kuy)「ニおクイ」[
ordiae THOMAS.)⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:) - nipopke
- ニポㇷ゚ケ 【自動】(食べ物が)いたむ、 古くなって変質して食べられなくなる(「あめる」)。 nipopke wakka iteki ku yan ニポㇷ゚ケ ワッカ イテキ ク ヤン くさった水は飲まないようにしなさい。(S) nipopke yak wen na, na arsuyne popte wa anu ニポㇷ゚ケ ヤㇰ ウェン ナ、 ナ アㇻスイネ ポㇷ゚テ ワ アヌ 悪くなる(「あめる」)といけないからもう一度煮立てておきなさい。(S) ☆参考 木や草がくさることは munin ムニン、 魚や肉がくさることは horse ホㇿセ。 {E: (for food)to rot.} (出典:田村、方言:沙流)
- nípu
- ニプ 【名】[ni-pu 木・倉庫] (直訳すると)木倉(拾い集めた流木を乾かすために互いに斜めに立てかけてもたれ合わせたもの、 小屋のような形になる)。 ☆参考 流木は net ネッ。 {E: a storehouse for drying collected driftwood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nípukar
- ニプカㇻ 【自動】[nipu-kar 木倉(当該項を見よ)・をつくる] 流木を乾かすために互いに斜めに立てかけてもたれ合わせる(=nípu kar ニプ カㇻ)。 {E: to make a storehouse for drying collected driftwood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nis
- ニㇱ 【名】①空。 nis hecaka ニㇱ ヘチャカ/ニセチャカ 空が晴れる。 nis or péka hopuni ニソㇿ ペカ ホプニ 空を飛んだ。(S民話) kanna nis カンナ ニㇱ/kamuy nis カムイ ニㇱ 上天、 神の住む所。 nis kotor ニㇱ コトㇿ ☞niskotor ニㇱコトㇿ ②雲(=niskur ニㇱクㇽ)。 cup nupur manu/kasi nis kus チュㇷ゚ ヌプㇽ マヌ/カシ ニㇱ クㇱ 太陽がえらいと言うけれどその上を雲が通るよ。(KK掛け合い歌) {E: ①the sky; ②clouds.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisa 1
- ニサ 【名】[植物] 木の空洞(「うどっぽの木」、 「うどっぽ」)。 nisa sam un sinusinu kor an ニサ サムン シヌシヌ コラン [比喩]「うどっぽ」(空洞)の木のそばへ寄っていく=(子どもが)甘えて母親のところへだかれようとすり寄って行く。(W)〔知分類 p.279〕 {E: a hollow in a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- nisa 2
- ニサ 【助動】今…してしまった、 最近…し終わったところである。 tóy or un pe opitta tane a=kar nisa トヨルン ペ オピッタ タネ アカン ニサ 畑のもの全部もう取り入れてしまった。(S) {E: to have just done…; to have recently finished doing…} (出典:田村、方言:沙流)
- nísakmame
- ニサㇰマメ 【名】[ni-sak-mame 木・を持たない・豆] 手を立てないでつくる豆。 ☆対語 níkormame ニコㇿマメ 手を立ててつくる豆、 nínumame ニヌマメ 同。 (出典:田村、方言:沙流)
- nisao
- ニサオ 【自動】[nisa-o 木の空洞・(そこ)にある](木に)空洞がある。 nisao cikuni ニサオ チクニ 空洞のある木。 nisao noyne nísuptom púyo wa an ニサオ ノイネ ニスㇷ゚トㇺ プヨ ワ アン 空洞があるらしく立ち木の中ほどの所に穴があいている。 poro samamni nisao samamni oro cironnup o wa oka ポロ サマㇺニ ニサオ サマㇺニ オロ チロンヌㇷ゚ オ ワ オカ 空洞のある大きな倒木にキツネが入って住んでいる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- nísapka
- ニサㇷ゚カ 【他動】[nisap-ka 急である・(他動詞化)] …を急にする、 不意をつく。 a=nísapka wa a=sirkootke アニサㇷ゚カ ワ アシㇼコオッケ 不意にギュッと突かれた。 {E: to do…quickly; for…to happen suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisat
- ニサッ 【名】[< nis-at 空・(光が)ある](?) 夜明け前の空の白み、 夜明けの薄明るいこと。(W) kunne nisat クンネ ニサッ 夜明け前に空が白む直前の東の空に黒い雲が出ること。(S) peker nisat ペケンニサッ 夜が明け始めて東が白んで来ること。(S) nisat ek ニサッ エㇰ 夜が明けてくる。 yoci ne kor nisat ek ヨチ ネ コㇿ ニサッ エㇰ 4時になれば少し薄明るくなる。(W) ☆参考 さらに夜が明けて明るくなるのは sirpeker シㇼペケㇾ。 {E: the glow of the dawn sky; daybreak.} (出典:田村、方言:沙流)
- nisatta
- ニサッタ 【名/副】[< nisat-ta 夜明け前の空の白み・において] 明日、 あした。 nisatta anak nen ne yakka k=arpa ニサッタ アナㇰ ネン ネ ヤッカ カㇻパ 私は明日はどうしても行く。(S) {E: tomorrow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nise
- ニセ 【他動】(水など)を汲む。 nay or wa wakka nise ナイ オㇿ ワ ワッカ ニセ 沢から水を汲む。 {E: to scoop (up), draw (water etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- Niserikin-Kaeran kur
- ニセリキンカエラン クㇽ 【名】[雲でのぼる・糸でおりる・人](sarorun-cikappo サロルンチカッポ《ヨシキリ》の神謡に登場する、 ヨシキリの神の兄の呼び名。) (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- nisew
- ニセウ 【名】[植物] ドングリ(カシワの実、 ナラの実、 シイの実)。 〔知分類 p.178〕 {E: an acorn.} (出典:田村、方言:沙流)
- nisewnukoan
- ニセウヌコアン 【自動】[nisew-nu-koan ドングリ・の豊富な収穫・がある] ドングリをたくさん採る。 {E: to gather lots of acorns.} (出典:田村、方言:沙流)
- nisewpo
- ニセウポ 【名】[nisew-po カシワの実・(指小辞)][植物] 小さなカシワの実、 ドングリ。 sine nisewpo hancikiki/ekupa kane hancikiki シネ ニセウポ ハンチキキ/エクパ カネ ハンチキキ (カケスの神は)一粒のドングリをくわえて。(HC神謡) {E: the acorns of oak trees.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- niska
- ニㇱカ 【他動】①…を惜しむ(惜しいと思う)。 ku=niska wa ku=korar ka somo ki クニㇱカ ワ クコラㇻ カ ソモ キ 私は惜しくて人にあげない。(S) ②(動詞句のあとに置かれ助動詞的に使われて) …するのを惜しむ/惜しがる。 eyar niska wa eyar ka somo ki ayne nipopkere エヤン ニㇱカ ワ エヤㇻ カ ソモ キ アイネ ニポㇷ゚ケレ (彼は)(その食べ物を)人にあげるのを惜しがってあげないでおいてとうとう「あめさせて」(くさらせて)しまった。(S) ☆参考 食べ物を人にあげるのを惜しむけちな人は ipewnara イペウナラ と言われる。 ものをなくしたり、 人に死なれたりしたとき惜しかったということや人と別れるとき名残りを惜しむことは oskur オㇱクㇽ、 もの惜しみして(けちけちして)使わないことは yaykotcakar ヤイコッチャカㇻ などと言う。 {E: ①to feel sorry, regret for… ②to regret having done…} (出典:田村、方言:沙流)
- nisomap
- ニソマㇷ゚ 【自動】心配する、 気にかける、 うす気味悪い。 ☆参考 enisomap エニソマㇷ゚[他動]…のことを心配する。 {E: to worry (v.i.); to worry about… (v.t.).} (出典:田村、方言:沙流)
- nisteno
- ニㇱテノ 【副】[niste-no 固い・(副詞形成)] 固く(ごはんのたき方について)。 na ponno nisteno ku=suwe kunak ku=ramu a p wakka poro no ku=kar wa ora péne amam ku=suwe ナ ポンノ ニㇱテノ クスウェ クナㇰ クラム アㇷ゚ ワッカ ポロ ノ クカㇻ ワ オラ ペネ アマㇺ クスウェ もう少し固く炊こうと思ったのに水をたくさんにしてビチャビチャのごはんを炊いてしまった。 (出典:田村、方言:沙流)
- nisu
- ニス 【名】臼。 ☆参考 木をくりぬいてつくった。 ☆参考 臼で穀物をつくことは iyuta イユタ、 杵は iyutani イユタニ 。 {E: a mortar.} (出典:田村、方言:沙流)
- nisuk
- ニスㇰ 【他動】(仕事や手伝いのために)(人)を頼む。 tumi or un a=nisúk トゥミ オルン アニスㇰ 戦争に頼まれて行った=徴兵された。(W会話) ☆参考 やとうことにも使う。 {E: to ask someone to do something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisukootke
- ニスコオッケ 【他動】[nisu-ko-otke 臼・の中で・…を突く] …を臼に入れて杵で突く。(HC神謡) ☆対語 nisukotawki ニスコタウキ …を臼に入れて鎌で突く。 {E: to crush…in a mortar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisuwamne
- ニスワㇺネ 【自動】(人、 布、 着物などが)丈夫である、 頑丈である。 nisuwamne no kar wa uste ニスワㇺネ ノ カㇻ ワ ウㇱテ (足袋を)丈夫につくってはかせなさい。(S) ku=nisuwamne, wa kusu, ku=neoro ka arka ka somo ki p ne kus kú=iperuy クニスワㇺネ、 ワ クス、 クネオロ カ アㇻカ カ ソモ キㇷ゚ ネ クㇱ クイペルイ 私は丈夫だ、 だからどこも悪くないので大食だ。(S) ☆参考 こわれ/破れては困るもののこわれ/破れにくいことや人の体が丈夫なことを言う。 ☆参考 niste ニㇱテ も、 ものが丈夫なことを言うことがあるが、 人の体が丈夫なことは言わない。 ☆参考 iwanke イワンケ 健康である(病気でない)。 {E: to be solid; substantial.} (出典:田村、方言:沙流)
- nisuykurukuru
-
ニスイクルクル
§287 シマリス:シマネズミ (6) nisuykurukuru (ni-súy-ku-ru-ku-ru)「ニすイクルクル」[
or-kur(木・穴・もつ・神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:) - nitat
- ニタッ 【名】湿地(「やち」)。 nitat or ta hetuku cikuni punkaw sekor a=ye ニタトッタ ヘトゥク チクニ プンカウ セコライェ 湿地に生える木はハシドイという。(W) ☆参考 yaci ヤチ とも言う。 {E: damp ground.} (出典:田村、方言:沙流)
- nitata
- ニタタ 【他動】(倒れそうな病人を)そっと支える、 (手ぬぐいをのせた病人の頭を)そっと押える。 ku=yaynuwen na en=nitata wa en=kore! クヤイヌウェン ナ エンニタタ ワ エンコレ! 私、 気分が悪くて倒れそうだから支えてちょうだい。(S) {E: to gently support…} (出典:田村、方言:沙流)
- nítay
- ニタイ 【名】[ni-tay 木・木や草の集まって生えているところ] 林(「きわら(木原)」)。 ironne nítay イロンネ ニタイ 木が密集して繁っている林、 森。 ☆参考 大きい木の林も小さい木の林も言う。 ☆参考 kenas ケナㇱ 川端の低い木の林。 {E: a forest; a wooded area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nitne
- ニッネ 【自動】①硬い、 コチコチである/になる。 méan kor nitne, sir-sések kor riten メアン コㇿ ニッネ、 シㇼセセㇰ コㇿ リテン 寒くなるとコチコチになる、 暑くなると柔らかくなる。 ②(けものや神が)悪い(凶暴である)。 nitne kamuy ニッネ カムイ 悪い(人を殺して食べたりする凶暴な)神、 「鬼」。 ☆対語 riten リテン 柔い。 ☆参考 niste ニㇱテ 頑丈である。 ritne リッネ 筋が多い。 niwen ニウェン 猛々しい。 {E: ①to be hard; stiff. ②to be fierce; ferocious.} (出典:田村、方言:沙流)
- nítope
- ニトペ 【名】[ni-tópe 木・乳汁][植物] 木の枝や幹から出る汁。 ☆参考 muntope ムントペ 草の汁。 ☆参考 nípe ニペ は木の露。 {E: the sap from the trunk or branches of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- nitotke
- ニトッケ 【自動】[nit-otke 棒/とげ(が)・…を突く] とげがささる(ヨシやカヤやハギの切株等がささることを言う)。 ku=teke nitotke na etaye wa en=kore クテケ ニトッケ ナ エタイェ ワ エンコレ 私の手にとげがささったから抜いてちょうだい。(S) e=hacir wa e=teke nitotke ruwe? エハチㇼ ワ エテケ ニトッケ ルウェ? (あなた)転んで手にとげがささったのかい? (S) ☆参考 主語はとげのささった体の部分、 手など。 {E: to be pricked by a thorn.} (出典:田村、方言:沙流)
- nitus 2
- ニトゥㇱ 【自動】[nit-us 茎・ついている](?) 茎が太い。 kími nitus ruwe! キミ ニトゥㇱ ルウェ! トウモロコシの茎が太くできてるなあ。(S) nitus kina ニトゥㇱ キナ 茎の太い草。 ☆発音 nítus ニトゥㇱ《柄がついている》とはアクセントが違う。 ☆参考 木に関しては言わない。 太い木は ruwe cikuni ルウェ チクニ 。 トウモロコシの実がよくできているのは pusi pirka プシ ピㇼカ。(S) ☞us ウㇱ 4 {E: for stems to be thick.} (出典:田村、方言:沙流)
- níuwekarire
- ニウウェカリレ 【自動】[ni-uwekari-re 木・集まる・させる](たきぎにするために)木を集める。 níuwekarire=an nípukar=an kor án=an ニウウェカリレアン ニプカラン コㇿ アナン (引用文中で)私は寄り木を集め、 乾かすために互いに斜めに立てかけてもたれ合わせた小屋のような形のものをつくっていた。(W民話) {E: to collect firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- niwen
- ニウェン 【自動】きつい、 猛々しい、 (犬が)すぐ人にかみついてかかる(「いがむ」)、 (人の)厳しい、 「豪けつ」である(すごい)。 weyyuk koraci niwen ウェイユㇰ コラチ ニウェン 彼は悪い熊のように乱暴だ(酒を飲んで暴れ回る)。(S) iyapo anak niwen pe ne kusu hekattar anakne ehosi iki ka eaykap イヤポ アナㇰ ニウェン ペ ネ クス ヘカッタㇻ アナㇰネ エホシ イキ カ エアイカㇷ゚ 父は厳しいものだから子どもたちはまちがったことをすることができない。(S) hemanta húci niwen hawe an! omkekar yakka nepki rusuy ヘマンタ フチ ニウェン ハウェ アン! オㇺケカㇻ ヤッカ ネㇷ゚キ ルスイ まあなんとおばあちゃん「豪けつ」ねえ(=すごいねえ)、 かぜをひいているのに仕事をしたいんですって。(W) m {E: to be severe; harsh.} (出典:田村、方言:沙流)
- niwkes
- ニウケㇱ 【他動】①…をしようとしてもすることができない、 …をし残す、 しきれない。 tono nispa ka niwkes pe nen póka kamuy isermakus an kusu teknimawpo k=ékarkar wa トノ ニㇱパ カ ニウケㇱ ペ ネン ポカ カムイ イセㇾマクㇱ アン クス テㇰニマウポ ケカㇻカㇻ ワ 和人のお医者様方も治せなかったのを私は神の守護のおかげで手を当ててあげて(その人は治った)。(W会話) tanto epitta kinaha ku=kar kunak ku=ramu a korka ponno ku=niwkes タント エピッタ キナハ クカㇻ クナㇰ クラム ア コㇿカ ポンノ クニウケㇱ (S) 今日全部草を取ろうと思ったけれど少し残った。 ②(助動詞的に使われて)e=se niwkes ciki nimara anu エセ ニウケㇱ チキ ニマラ アヌ 背負いきれなかったら半分(一部)残しなさい。(S) ③☞kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ {E: to leave…unfinished, behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- niwniwse
- ニウニウセ 【自動】[niwniw-se (擬音の重複)・と言う](犬が)クンクンなく。 ☆参考 ワンワン/キャンキャンなくのは mikmik ミㇰミㇰ。 {E: (for a dog)to whine.} (出典:田村、方言:沙流)
- níya
- ニヤ 【名】[植物] ①木の芽(枝から出る葉になるもの)。 ②地面から出る芽。 níya tuk kor oka ニヤ トゥㇰ コロカ 木の芽が萌え出た。(S) tanepo níya hetuku タネポ ニヤ ヘトゥク いまやっと芽が出た。(S)〔知分類になし〕 ☆参考 níkom ニコㇺ 枝から出る木の芽。(W) {E: ①buds (on the branches of trees). ②sprouts that project through the surface of the earth.} (出典:田村、方言:沙流)
- níyahura
- ニヤフラ 【他動】[níya-húra 木・におい] 木の萌え出るときのよい匂い。 níyahura hene seru, asir tursak réra hene seru ニヤフラ ヘネ セル、 アシッ トゥㇽサㇰ レラ ヘネ セル 木の芽の香りでも吸いなさい、 新鮮なきれいな空気でも吸いなさい。(S) {E: for the buds of a tree to give off a scent.} (出典:田村、方言:沙流)
- niyawne
- ニヤウネ 【副】(次の自動詞表現で) niyawne yaske ニヤウネ ヤㇱケ かぎざきになる。(S) {E: to be torn.} (出典:田村、方言:沙流)
- niyeapur
- ニイェアプㇽ 【自動】[ni-y-e-hapur (?)・(挿入音)・に関して・弱い]弱虫/泣き虫である(「泣きびっちょ」)、 がまんできない。 niyeapur wa eun itak=an kor nani cis kor an ニイェアプㇽ ワ エウン イタカン コㇿ ナニ チㇱ コㇿ アン (この子は)弱虫で話しかけるとすぐ泣く。(S) ☆対語 niyeniste ニイェニㇱテ {E: to be a coward; cannot put up with.} (出典:田村、方言:沙流)
- niyusniyus
- ニユㇱニユㇱ 【自動】[ni-us 木・そこにつく] さしこむ、 刺すように痛い。 niyusniyus wa nisenise kor an ニユㇱニユㇱ ワ ニセニセ コラン (S) (彼は)さしこむのでハッハッとあえいでいる。 {E: to have a sharp pain.} (出典:田村、方言:沙流)
- niyuturke
- ニユトゥㇽケ 【名】[所](概は niyutur ニユトゥㇽ)[古] …の歯の間、 彼の歯の間。 niyuturke sep ニユトゥㇽケ セㇷ゚ 歯の間が広い。(S)no ノ 1【接助】(動詞/動詞句の後に置かれて副詞句をつくる。) ①(肯定で)…するままで、 …するように、 …するほど(その他、 文脈によっていろいろに訳せる)。 hu no e=e siri? フ ノ エエ シリ? (S) 生で食べてるの? nep ka a=emína no a=ewtastasa hawe ka ネㇷ゚ カ アエミナ ノ アエウタㇱタサ ハウェ カ 何か笑うように(こっけいなことを)言い合うのも。(S会話) síno nitan kur anak na cup ri híne sirepa no a=kotánu kucacise or wa sirhanke p ne シノ ニタン クㇽ アナㇰ ナ チュㇷ゚ リ ヒネ シレパ ノ アコタヌ クチャチセ オㇿ ワ シㇼハンケㇷ゚ ネ 非常に足の速い人ならまだ日が高いうちに着くぐらい私の村は狩小屋から近いのです。(NK民話) ②(否定で)somo…no ソモ…ノ …せずに。 sekor somo hése no hawean セコㇿ ソモ ヘセ ノ ハウェアン …と息もつかずに言った。(S民話) korka a=nu ka somo ki no a=sikéhe a=kor híne ahun=an コㇿカ アヌ カ ソモ キ ノ アシケヘ アコㇿ ヒネ アフナン しかし私は(その言葉を)聞きもせずに荷物を持って家の中に入った。(W民話) iteki…no イテキ…ノ …せずに(…せよ)。 iteki cis no mokor イテキ チㇱ ノ モコㇿ 泣かないで眠りなさい。(S)ほか 子守歌 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nocikoykecep
- ノチコイケチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 異(3) noci-koyke-cep(no-cí-koy-ke-cep)「ノちコイケチェㇷ゚」⦅美幌⦆乾かしてクマをとった時に背負わせてやる大切なサケ。(an-aynu-kor-pe) (出典:知里動物編、方言:)
- nok 2
- ノㇰ 【名】(鳥の)たまご。 cikapnok チカㇷ゚ノㇰ 鶏卵。 ☆参考 魚の卵は cipor チポㇿ(筋子、 タラコなど)。 homa ホマ カズノコ。 ☞tamanko タマンコ {E: an egg.} (出典:田村、方言:沙流)
- noka
- ノカ 【名】[概/所] 何かの形を模したもの(絵、 像、 模型など)。 ☆参考 inoka イノカ は《人の像(画像、 彫像、 人形)》。 {E: an image; a design; a form.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nokaha
- ノカハ 【名】[所](概は noka ノカ)…の形を模したもの(絵、 像など)。 nokaha kar ノカハ カㇻ …の絵を描く、 …の像をつくる。 {E: an image, design, form of …} (出典:田村、方言:沙流)
- nokoeyki
- ノコエイキ 【自動】[noko-e-iki のこぎり・で・ものごとをする] のこぎりを使って仕事をする。 {E: to work with a saw} (出典:田村、方言:沙流)
- noni(hi)
- ノニ(ヒ) 【名】[所](概は non ノン) …のつば(唾)、 よだれ nonihi cak ノニヒ チャㇰ つばがとぶ。(S) pákisara kari nonihi cirir kor an パキサラ カリ ノニヒ チリㇼ コㇿ アン 口角からよだれが垂れている。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nonkar
- ノンカㇻ 【他動】(獲物などを期待して)様子を見に行く。 eci=nónkar ranke korka é=isam a p un エチノンカㇻ ランケ コㇿカ エイサㇺ アプン あなたがいるかと思って何度も来てみたがいなかったんだよ。(S) yá-nonkar ヤ ノンカㇻ 網に魚がかかったかどうか見に行く。(S) karus-nonkar カルㇱ ノンカㇻ キノコ(マイタケ)が生えたかどうか見に行く。(S) ohasir-nonkar オハシンノンカㇻ 留守の家の様子を見に行く。(S) {E: to go and see the condition of…} (出典:田村、方言:沙流)
- nonno 2
- ノンノ 【名】[幼] よいもの(おもちゃなど)。 nonno hatata hok wa en=kore! ノンノ ハタタ ホㇰ ワ エンコレ! [幼]赤いおべべ買ってちょうだい。(S) {E: a toy.} (出典:田村、方言:沙流)
- notemespa
- ノテメㇱパ 【他動】[not-e-mespa あご・で・はぎとる] …を前歯でかじりとる(「トウキビ」(とうもろこし)等を)。(W) {E: to gnaw…with the front teeth (as in eating corn).} (出典:田村、方言:沙流)
- noto
- ノト 【名】なぎ(凪)。 noto an ノト アン ないでいる。 ☆参考 昼間のなぎは tónonnoto トノンノト、 しける前日のなぎは tópiror/tópirpok トピロㇿ/トピㇼポㇰ、 しけ(嵐)は ruyanpe ルヤンペ。 {E: calm conditions (eg no wind).} (出典:田村、方言:沙流)
- nottarara
- ノッタララ 【自動】[not-tarara あご・を上に高く差し上げている] あごを突き出し上を向いている。 ukirosore wa oraun tekutasare wa nottarara wa an ウキロソレ ワ オラウン テクタサレ ワ ノッタララ ワ アン (彼は)あぐらをかいてそして腕を組んであごを突き出して上を向いている。(S) ☆参考 nottesusu ノッテスス とも言う。 {E: to stick out one's jaw.} (出典:田村、方言:沙流)
- nottuhu
- ノットゥフ 【名】[所](概は nottu ノットゥ)…の岬。 Moruran nottuhu モルラン ノットゥフ 室蘭の岬。 Níkap nottuhu ニカㇷ゚ ノットゥフ 新冠(にいかっぷ)の岬。 (出典:田村、方言:沙流)
- noya
- ノヤ 【名】[植物]ヨモギ。 asir noya アシン ノヤ [新しい・ヨモギ] 春の出始めの柔らかいヨモギ、 モチグサ。 noya-sito ノヤシト ヨモギのだんご、 よもぎ餅。 ☞noyasito ノヤシト〔知分類 p.1〕 {E: mugwort.} (出典:田村、方言:沙流)
- noyasito
- ノヤシト 【名】[noya-sito ヨモギ・だんご餅] ヨモギのだんご、 よもぎ餅。 paykar an kor asinnoya a=kar wa sitoho a=kar wa a=satke wa oka wa sonkaci inomi or ta amam sito a=kopóye wa páse inomito ta a=e kor pátum yupke yakka oripak an yakka a=i=rúkamare wa siyeye=an ka somo ki wa pirka p ne na パイカㇻ アン コㇿ アシンノヤ アカㇻ ワ シトホ アカㇻ ワ アサッケ ワ オカ ワ ソンカチ イノミ オッタ アマㇺ シト アコポイェ ワ パセ イノミト タ アエ コㇿ パトゥㇺ ユㇷ゚ケ ヤッカ オリパㇰ アン ヤッカ アイルカマレ ワ シイェイェアン カ ソモ キ ワ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 春になったら出たての柔らかいヨモギを摘んでそれでだんごをつくって干しておき、 正月に米/ヒエのだんごとまぜて元日に食べれば伝染病がはやっても私たちの村はのがれられて私たちは病気にならなくて、 よいのだから。(S) ☆参考 春、 出たての柔らかいヨモギを摘んで、 ふきんの中に灰を入れてそこに入れると「まっ青に」(=濃い緑に)なる。 それをついてゆでて餅(扁平につくっただんご)にして真ん中に穴をあけて干しておく。 正月にこれを食べると病気にかからないと言う。 {E: a rice cake made with mugwort.} (出典:田村、方言:沙流)
- noykosanpa
- ノイコサンパ 【自動】[noy-kosanpa (ねじれを表す語根)・急に…する] 急に倒れる、 急死する。 omakatetterke kor an ayne ekuskonna noykosanpa オマカテッテㇾケ コラン アイネ エクㇱコンナ ノイコサンパ 千鳥足で歩いていて突然フラフラッと倒れた。(S) yaysurkuere p ne kusu noykosanpa ヤイスㇽクエレㇷ゚ ネ クス ノイコサンパ 毒を飲んだものだから急に死んだ。(S) {E: to faint, die suddenly.} (出典:田村、方言:沙流)
- noyne
- ノイネ 【接助】①…らしく。 topattumi ek noyne iramuan ruwe ne トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 夜襲の群が来るらしく思われた。(W言い伝え) huskotoy wa ene iki kor an pe ne a noyne rúkocihi cininanina híne síran フㇱコトイ ワ エネ イキ コラン ペ ネ ア ノイネ ルコチヒ チニナニナ ヒネ シラン ずっと前からそのようにして(そこを通って行ったり来たりして)いたらしく、 足跡がびっしりついていた。(S民話) m ②[慣用句]noyne an ノイネ アン「…するにいい」、 …するような、 …することのできる、 …するといい。 a=eywanke noyne an pe アエイワンケ ノイネ アン ペ (S) 使えるもの(「使うにいいもの」)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカㇻ ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もうすこし柔らかくすればよかったのにあんまり固く練ってしまったねえ。(S) ☆参考 noyne ノイネ は様子や状況から判断して推測することを言うのに使われる。 しばしばあとに「思う」「思われる」「見える」「声/音がする」というような意味の動詞が来る。 kotom コトㇺ《…する/したように(見えて/思われて)》と置き換えられる場合もある。 叙事詩では kotom コトㇺ がよく使われ、 日常語(会話や昔話)では noyne ノイネ のほうがずっと多く使われる。 ☆参考 ほかに、 やや似たところのある接続助詞については ☞pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ {E: ①it seems that…. ②to do; as if to do, possibly do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- noypur(-u)
- ノイプㇽ §054.頭の全部;前頭部;ひたい(9)noypur(-u)〔nóǐ-pur のイプㇽ〕[<noypor]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nu 1
- ヌ 【他動】①(声や音)を聞く/が聞こえる、 (話や事柄)を聞く/を聞いて知る/を聞いて従う、 (自分の体調)を感知する、 (匂い/臭気)を感じる。 kuci-peker menoko sinotca haw a=nu クチペケㇾ メノコ シノッチャ ハウ アヌ (私には)澄んだ声の女性が歌う声が聞こえた。(NK民話) k=úwepeker ciki nu yan! クウェペケッ チキ ヌ ヤン! 昔話をしてあげるから聞きなさい。(S) a=onáha ye p a=unúhu ye p somo a=nu ka eaykap pe ne kusu アオナハ イェㇷ゚ アウヌフ イェㇷ゚ ソモ アヌ カ エアイカㇷ゚ ペ ネ クス 父母の言うことを聞かないわけにいかないので。(W民話) húra nu フラ ヌ 匂いを感じる、 匂いがする。 tanpaku supuya nu wa omke rusuy nankor タンパク スプヤ ヌ ワ オㇺケ ルスイ ナンコㇿ たばこの煙のにおいを吸ったので咳が出そうになったのでしょう。(W) ☆参考 意識的に匂いをかぐことは húrarapkar フララㇷ゚カㇻ と言う。 ②[補助動詞]wa nu ワ ヌ …してみる。 kopisi wa nu コピシ ワ ヌ きいて(たずねて)みなさい。(S) ☆参考 動詞が他動詞のときにのみ用いる、 自動詞のときには inu イヌ を用いる、 また他動詞のときでも inu イヌ も用いる。 ③(慣用表現) e=nu エヌ (直訳すると)あなたは聞こえるか/聞こえますか=もしもし、 ねえ、 あのう(eani エアニ で呼ぶ相手に呼びかける)。 a=nu アヌ (直訳すると)あなた様はお聞こえになりますか=もしもし(aoká アオカ で呼ぶ相手に、 つまり女性から男性に、 また目上の人に敬意を表して呼びかける)。 {E: ①to listen to…; …can be heard. ②to try to do… ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nu(we) kooka
- ヌ(ウェ) コオカ 【連他動】[複](単は nu(we) koan ヌ(ウェ) コアン) (二人以上が)(狩猟や漁や交易の)収穫が多い、 …の獲物に恵まれる、 …がたくさんとれる。 yas wa cep nu kooka yak a=ye ヤㇱ ワ チェㇷ゚ ヌ コオカ ヤカイェ 彼らは流し網して魚をたくさんとったそうだ。 a=kotánu un utar uymam kor usa cihoki cipekusa wa paye kor ora, iyoype or ta ikor or ta usa imikinkay nuwe kooka wa yap ranke siri アコタヌ ウン ウタㇻ ウイマㇺ コㇿ ウサ チホキ チペクサ ワ パイェ コㇿ オラ、 イヨイペ オッタ イコロッタ ウサ イミキンカイ ヌウェ コオカ ワ ヤㇷ゚ ランケ シリ 私の村の人々が交易に行くと、 いつもいろいろな売り物を舟に積んで行っては、 宝器やら宝刀やらいろいろな衣料品などをどっさり手に入れて帰って来る様子を…。(S民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuhure
- ヌフレ 【自動】[nu-hure 顔・赤い] 赤ら顔である、 顔の色が赤い。 nuhure nuretar wa siretokkor ヌフレ ヌレタㇻ ワ シレトッコㇿ 顔色が赤く白くて(桜色で)美しい。(S) {E: to be red-faced.} (出典:田村、方言:沙流)
- nuikatara
- ヌイカタラ 【自動】[nu-íka-tara 顔・近道する(?)・…している(状態を表す接尾辞)]年取っているのに太っているためにあまりしわがない。 onne korka irammakaka nuikatara, nucittek ka somo ki オンネ コㇿカ イランマカカ ヌイカタラ、 ヌチッテㇰ カ ソモ キ 年取っているがしわもあまりなくてきれいだ、 やせてしわがよってなどいない。(S) ☆発音 :ヌイ の部分は nuy ではなく、 nu彫イ を高くはっきりと発音する。 {E: to be unwrinkled in spite of one's age..} (出典:田村、方言:沙流)
- nukuki
- ヌクキ 【名】小米(こごめ、 砕けた米)。 poppetasin okake nukuki a=ocári ápekor an ポッペタシン オカケ ヌクキ アオチャリ アペコラン 汗をかいたあとが小米でもふりまいたようになった。(W) {E: broken, crushed rice.} (出典:田村、方言:沙流)
- nukuri
- ヌクリ 【他動】(疲れて/体調が悪くて/年取って体の自由がきかなくて/おっくうで)…できない、 …する気になれない。 ipe ka a=nukúri wa án=an イペ カ アヌクリ ワ アナン (引用文中の)私は(恋わずらいで)ものを食べる気にもならなかった。(HC民話) sirunno maskin a=nukár kor a=e=ráyke hi ka a=nukúri a=ruska シルンノ マㇱキン アヌカㇻ コㇿ アエライケ ヒ カ アヌクリ アルㇱカ まさか自分の目で見ながらあなたを殺す気にもなれないし心もおだやかでない。(W民話) aep isam yakun po hunak un apkas=an ka nukuri yak po isitoma=an kusu アエㇷ゚ イサㇺ ヤクン ポ フナㇰ ウン アㇷ゚カㇱアン カ ヌクリ ヤㇰ ポ イシトマアン クス 食べ物がなくなったら、 なおさら、 どこかへ歩いて行く元気もなくなってはなおいっそう恐ろしいから。(W民話) {E: cannot do…; to be unable to do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numa
- ヌマ 【名】[概/所] 毛(毛一般)。 numa us ヌマ ウシ 毛が生える、 毛が生えている(「おいている」)、 毛深い。 tek numa テㇰ ヌマ 手の毛。(W) nan numa ナン ヌマ 顔の毛(「みそげ」)。(W) numa cikositosito ヌマ チコシトシト【自動】「めんよう(=羊)の毛がメチャクチャになって餅みたいになっている」(悪口)。 ku=konukosne humi! toy wente kor patek an numa cikositosito hemanta クコヌコㇱネ フミ! トイ ウェンテ コㇿ パテㇰ アン ヌマ チコシトシト ヘマンタ 憎らしいなあ、 畑を荒らしてばかりいる毛がメチャクチャになって餅になってるへんなやつ。(S) ☆参考 人の毛も動物や毛虫の毛も。 人の体毛のことは kenuma ケヌマ とも言う。 髪の毛は otop オトㇷ゚、 ひげは rek レㇰ、 陰毛は honuma ホヌマ。 {E: hair; fur.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numasut
- ヌマスッ 【名】[numa-sut 毛・の根元] 関節部にできる悪質のできもの(手首、 膝のすぐ下、 足首のくるぶしの脇、 などにできる。 ふつうの húpo フポ とちがってプクッとふくれてなかなか膿をもたない)。 numasut hetuku ヌマスッ ヘトゥク 関節部の悪いできものができる。 tekukocihi ta numasut hetuku テクコチヒ タ ヌマスッ ヘトゥク (S)〔知分類 p.393 底豆((ホロベツ))〕 {E: a corn; a wart; a blister.} (出典:田村、方言:沙流)
- numat
- ヌマッ 【名】[num-at 前身頃(?)・つけひも] 女性の下着(mour モウㇽ)の懐を合わせてとめるために衿元につけてあるひも。 {E: the cords used to fasten female clothing at the breast.} (出典:田村、方言:沙流)
- numi(hi)
- ヌミ(ヒ) 【名】[所](概は num ヌㇺ)[植物] …の粒、 …の粒状の実、 (おつゆ)の汁でない実の部分。 numi kar ヌミ カㇻ (殻や皮の中の)実を出す。 numi rupne mame ヌミ ルㇷ゚ネ マメ 粒の大きい豆。 na ponno túnas e=ek yak numihi ka eci=ére p ne kus (ne a korka) e=ek moyre wa ora rur takupi an ナ ポンノ トゥナㇱ エエㇰ ヤㇰ ヌミヒ カ エチエレㇷ゚ ネ クㇱ (ネ ア コㇿカ) エエㇰ モイレ ワ オラ ルッ タクピ アン もう少し早くあなたが来たら実も食べさせてあげるのだったけれどあなたの来るのが遅かったので汁しかない。 (注:ノートに脱字あり、 ()内の文字は筆者が加筆した。) (S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numkoekomo
- ヌㇺコエコモ 【他動】[num-ko-e-komo 粒・に(?)/と共に(?)・その頭・を曲げる](?) [単](複は numkoekompa ヌㇺコエコンパ)…を取り囲む(?)。 tan a=kor kotan a=numkoekomo, numkoewciw=an wa oka=an ruwe ne na タン アコㇿ コタン アヌㇺコエコモ、 ヌㇺコエウチウアン マ オカアン ルウェ ネ ナ この私たちの村は囲まれて、 ぐるりと取り巻かれてしまっているのだから。(S独話) {E: to surround…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numkoekompa
- ヌㇺコエコンパ 【他動】[複](単は numkoekomo ヌㇺコエコモ)(大勢の人たちで)…を取り囲んで攻める(?)。 ci=kor kotan numkoekompa rusuy kus チコㇿ コタン ヌㇺコエコンパ ルスイ クㇱ 彼らは私たちの村を取り囲んで攻めようとして。(S独話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numsama
- ヌㇺサマ 【名】[所(?)](概は未出。 sama サマ の概は sam サㇺ)(着物の)前身頃(まえみごろ)。 ☆参考 身頃全体は netopake ネトパケ [所]。 後ろ身頃は seturu セトゥル [所]。 {E: former, past times.} (出典:田村、方言:沙流)
- numtumasi
- ヌㇺトゥマシ 【名】[num-tumasi 粒・の中のとびとびにいくつか] 全体のうちのあるいくつかの粒。 tanpa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan タンパ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン 今年は不作で、 たまには大きい粒もあるが粒によっては小さい。 ci=suwe amam numtumasi péne numtumasi kawnu チスウェ アマㇺ ヌㇺトゥマシ ペネ ヌㇺトゥマシ カウヌ 私たちの炊いたごはんは一部分はびちゃびちゃで一部分は芯がある。 {E: a portion; a part of.} (出典:田村、方言:沙流)
- nunnun
- ヌンヌン 【他動】[nun-nun …を吸う・(重複)](乳など)を吸う(赤ん坊が乳を吸うような、 しゃぶって吸う動作を表す、 つまり唇をぴったりあてて空気がもれないようにし、 口の中の圧力を下げることによって吸うことを言う)。 péhe nunnun ペヘ ヌンヌン (ミカンの)つゆを吸いなさい。(S) nunnun kor e ヌンヌン コㇿ エ チュッとすすりながら食べる(キャンデーを)。 (注 kem kor e ケㇺ コㇿ エ なめなめ食べる。) (W) ☆参考 固めのおかゆなどを音を立ててすすることは horopsekar ホロㇷ゚セカㇻ、 ゆるいおかゆやおつゆなどをただ吸って口の中に入れることは hopsekar ホㇷ゚セカㇻ、 おつゆの汁の部分や煎じ湯などを吸う(飲む)ことは ni ニ、 水や飲み物を飲むことは ku ク。 赤ん坊が乳を飲むことを普通には totto e トット エ と言う。 {E: to suck (on)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- núpe
- ヌペ 【名】[概/所](所は núpe(he) ヌペ(ヘ))[nu-pe 目・汁] 涙、 …の涙。 ranke núpe/uturatura ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ [雅] 涙があとからあとから流れる。(W神謡語り) ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ [雅] 涙が大雨のように私の上に降りそそぐ。(W神謡語り) núpe tura ヌペ トゥラ 涙を流しながら、 涙が出るほど、 涙ながらに(=cis tura チㇱ トゥラ)。 núpe tura k=éyaykopuntek ヌペ トゥラ ケヤイコプンテㇰ 私は涙が出るほどうれしい、 涙を流して喜んでいる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱヌペ エチセトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙と鼻汁が私の食器に入るので私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 大切な人に死なれて泣き暮らしている人に夢の中で死者が現れて泣かないようにさとす常套句。) {E: tears; tears of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- núpe-ot
- ヌペオッ 【自動】[涙・…につく/(そこ)に出てくる]涙ぐむ、 涙をためる。 ku=nupe-ot kane k=émina kor k=an クヌペオッ カネ ケミナ コㇿ カン 私は涙ぐんで(涙が出るほど)笑っている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- nuponne
- ヌポンネ 【自動】[nup-onne 平地・大きい(?)/nup-or-ne 平地・のところ・である(?)] 平地が多い。 {E: a large area of flat land.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupur 1
- ヌプㇽ 【自動】(お茶や汁が)濃い。 uwe nupur ウウェ ヌプㇽ 煮出した汁が/お茶の出たのが濃い。 níham úsey ka eytasa uwe nupur kor nani ku=sanpe arka na pakno ka en=kure ニハㇺ ウセイ カ エイタサ ウウェ ヌプㇽ コㇿ ナニ クサンペ アㇻカ ナ パㇰノ カ エンクレ 木の葉のお湯(=お茶)もあまり濃く出ると私はすぐ気持ちが悪くなるからもう飲ませないでください(もう結構です)。(S) {E:(for tea, soup etc)to be strong.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nupur 2
- ヌプㇽ 【自動】透視力をはじめとする霊力(超能力)がある(神のように、 見ないでもわかるし、 先のこともわかる、 病気や災いの原因を言い当てたり、 重病人を癒やしたり生き返らせたりできる)。 nupur itak ヌプㇽ イタㇰ 特殊の難しい言葉。 nupur wa nen nen siyeye utar oka kor motoho ye ヌプㇽ ワ ネン ネン シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ (彼女は)霊力があって、 病気の人々がいるとその原因を言い当てた。(NK民話) nupur ekasi a=sikópakoinkare ヌプㇽ エカシ アシコパコインカレ 何でも見通してわかる霊力のある老人に私は災いの原因を占ってもらった。(NK民話) {E: to be clairvoyant; have the ability to see through things.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupuri
- ヌプリ 【名】山。 poro nupuri ポロ ヌプリ 大きい山。 ri nupuri リ ヌプリ 高い山。 okuwas nupuri オクワㇱ ヌプリ 急な(切り立った)山。 Ayoro nupuri アヨロ ヌプリ [地名] アヨロ山。 ☆参考 kim キㇺ [位名]も《山》と訳されるが、 kim キㇺ がそこへ行ったりその中を歩いたり働いたりする場所としての山を表すのに対し、 nupuri ヌプリ は地上にうず高くもり上がった形をしている物体としての山を表す。 ☆参考 日本語で比喩的に「山」と表現するようなたくさんの集まりや積み重なりをアイヌ語では toska トㇱカ《土手》、 ikir イキㇼ《集まり》、 takma《丸いかたまり》などと言うこともある。 {E: a mountain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nupurihi
- ヌプリヒ 【名】[所] …の山のところ。 Porosir nupurihi ta ポロシㇼ ヌプリヒ タ (アイヌモシリの中の)ポロシリ山のところに。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nurappa
- ヌラッパ 【他動】(死者)を供養する(供養の儀式をすることを言う)。 sinnurappa [sir-nurappa] シンヌラッパ 先祖供養をする。 {E: to hold a memorial service (for the dead).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nusa
- ヌサ 【名】祭壇(家の外の東側にある)。 nusa cise ukowturu wano yayotapkar-eciwitara ヌサ チセ ウコウトゥル ワノ ヤヨタㇷ゚カレチウイタラ (父は)祭壇と家との間のあたりから鳥の羽ばたきのような踏舞をしていた。(W神謡語り) nusa kohorakte/kohokuste ヌサ コホラㇰテ/コホクㇱテ (死に際に赤ん坊の守護養育を神に願って)(赤ん坊)の上に祭壇を倒す。 inan a=nomi kamuy ne yakka resu wa i=kore sekor hawean kor nusa e=kohokuste イナン アノミ カムイ ネ ヤッカ レス ワ イコレ セコㇿ ハウェアン コㇿ ヌサ エコホクㇱテ 私がおまつりしているどの神でもいいですから(この子を)育ててくださいと(お前の父親は死に際に)言いながらお前の上に祭壇を倒した。(W民話) nusa e=kohorakte kor ヌサ エコホラㇰテ コㇿ (お前の父親は)お前の上に祭壇を倒しながら。(W民話) {E: an altar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nusaha
- ヌサハ 【名】[所](概は nusa ヌサ)…の祭壇。 yuksapaunni ka a=kar, kamuysapaunni ka a=kar híne nusaha a=kar híne oro ta a=ari ユㇰサパウンニ カ アカㇻ、 カムイサパウンニ カ アカㇻ ヒネ ヌサハ アカㇻ ヒネ オロ タ アアリ 私は鹿の頭骨をのせる木と熊の頭骨をのせる木をつくってその祭壇をつくってそこに置いた。(KC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuwe an
- ヌウェ アン 【自動】[単] …がたくさんとれる、 収穫が多い。 yam ka nisew ka nuwe an ヤㇺ カ ニセウ カ ヌウェ アン 栗もどんぐりもたくさん取れた。(S) sey yap nuwe an yak a=ye セイ ヤㇷ゚ ヌウェ アン ヤカイェ ホッキがたくさん浜に上がったそうだ。(S) petput ta poronno konpu yap wa nuwe an kor síran ペップッ タ ポロンノ コンプ ヤㇷ゚ ワ ヌウェ アン コㇿ シラン 川尻に たくさんコンブが上がってみんなたくさん取って持っている。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuy
- ヌイ 【名】(山火事や野火の)火の燃え。 nuy terke ヌイ テㇾケ 山火事がポンポン飛んでいく、 燃えていくのが速い。(S) nuy pas hopuni ヌイ パㇱ ホプニ 山火事の火が上がる。(S) iporo ta nuy reye pekor iki kor イポロ タ ヌイ レイェ ペコㇿ イキ コㇿ その顔色にまるで野火がはうようにしながら(極度に腹を立てて顔が赤くなっている様子の描写)。(S民話) {E: the flames of a fire.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuyar
- ヌヤㇻ 【他動】[nu-yar 聞く・人にさせる](nu ヌ の不定使役形) …を人に聞かせる、 …を人に聞いてもらう。 nen póka, oripak=an yakka sirepa wa e=hawe póka nuyar! ネン ポカ オリパㇰアン ヤッカ シレパ ワ エハウェ ポカ ヌヤㇻ! どうか恐縮だけれどもやって来てあなたの声だけでも聞いてもらってください。(W会話) {E: to make, have someone listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuye
- ヌイェ 【他動】①…に彫りもの/彫刻をする。 ②…にいれずみをする。 tekmekkasi patek a=nuyé kane an テㇰメッカシ パテㇰ アヌイェ カネ アン 手の甲(手の上側)だけいれずみしてある。(S) ③…に字を書く。 ponkanpi nuye ポンカンピ ヌイェ はがきを書く。(W) (S) ④…を書く。 a=ye rok itak tu kanpiso ka re kanpiso ka a=enuypa wa oka yakun アイェ ロㇰ イタㇰ トゥ カンピソ カ レ カンピソ カ アエヌイパ ワ オカ ヤクン 私たちの話した言葉が二ページか三ページにでも書かれてあれば。(W会話) ☆参考 kanpinuye カンピヌイェ は《紙にものを書く=書きものをする》。 inuye イヌイェ は《ものに彫りものをする=彫刻をする》。 sinuye シヌイェ は《自分に彫りものをする=入れずみする》。 sirkanuye シㇼカヌイェ、 tomikanuye トミカヌイェ、 ikorkanuye イコㇿカヌイェ はいずれも[雅]刃のさやに彫刻をする。 ☆参考 本来の用法では、 目的語は通常、 デザイン(形や模様)ではなく、 刃物の当たるもの(木や手)である。 たとえば熊を nuye ヌイェ すると言わない。 同様に、 紙に文字を書くことは kanpi カンピ《紙》を nuye ヌイェ すると言い、 カタカナを書くことは katakana ani kanpi nuye カタカナ アニ カンピ ヌイェ [カタカナ・で・紙・に書きものをする]のように言う。 しかし ④のように、 「このことを書く」「その話を書く」というような言い方もする。 {E: ②tatoo… ③write on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuyunin
- ヌユニン 【他動】[nuy-unin 燃え・痛む(?)] こげめがつく、 こげて茶色くなる(着物でもざるでも)。 nuyunin noyne húra at ヌユニン ノイネ フラ アッ こげているらしく匂いがする=こげくさい。(S) ☆参考 uhuy ウフイ 燃える、 黒こげになる、 ouhuy オウフイ 一部焼ける、 こげる。 {E: to burn…; scorch…a brown colour.} (出典:田村、方言:沙流)
- o 3
- オ 【他動】①(舟、 馬等)に乗る。 unma o ウンマ オ 馬に乗る。 kuruma o クルマ オ 車に乗る。 ②(舟)を漕ぐ。 cip o チㇷ゚ オ (1)舟に乗る。 cip o チㇷ゚ オ (2)舟をこぐ。 ☆参考 aop アオㇷ゚ [a=o-p 一般に人が・乗る・もの] 乗り物。 {E: ①to board, get on (a boat, horse etc.). ②to row (a boat).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- o 4
- オ 【複他動】(目的語の一つは「もの」、 もう一つは「場所」。)(そこ)に(たくさんのもの/数えられないものや液体)を入れる、 (食物)を(茶わん)によそう、 (酒など)を(盃)につぐ、 (もの)を(そこ)にのせる/掛ける(☞omare オマレ)。 mesi itanki or a=o メシ イタンキ オㇿ アオ ごはんを茶わんによそう(入れる)。(W会話) oro siyamam a=uk yakun a=o kusu ne na オロ シヤマㇺ アウㇰ ヤクン アオ クス ネ ナ その中へお米をとったら入れるからね。(S) toy kasi o トイ カシ オ 土をその上にのせる(=土にうめる)。(W) sirosi o シロシ オ 印を(そこに)つける。(W) teke o テケ オ …を…に手渡す。(S) sinep sinep teke o シネㇷ゚ シネㇷ゚ テケ オ 一つ一つ手渡して(手の中に入れて)やりなさい。(S) {E: to hand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- o- 8
- オ 【接頭】[目的語指示接頭辞](動詞の語幹に接頭し、 前の名詞句で表されることがらとの関係を示す接頭辞の一つ。 これが接頭することにより、 動詞の取り得る目的語の数が一つふえる。 自動詞にこれがつくと目的語を一つとる他動詞になり、 目的語を一つ取る他動詞にこれがつくと目的語を二つ取る複他動詞になる。 同種の接頭辞に、 e- エ、 ko- コ がある。)(場所を表す名詞句を目的語として)…から、 …に/で/(の方)を。 rikin リキン [自動] 昇る;orikin オリキン [他動]…に昇る。 pirasa ピラサ [他動]…を広げる;opirasa オピラサ [複他動] …に…を広げる。 ☆参考 日常会話語では、 自動詞につくものがほとんどで、 頻度も同種の他の二つの接頭辞 e- エ、 ko- コ に比べてずっと低い。 歌やユーカラでは、 いろいろな動詞につき、 頻度も高い。 日で同じことを言うには通常動詞に o- オ をつける代りに、 前の名詞句のあとに格助詞 ta タ《…に》、 un ウン《…へ》、 wa ワ《…から》などが置かれる。 (出典:田村、方言:沙流)
- oahun
- オアフン 【他動】[o-ahun (そこ)に・入る] …に入る。 poncise or hene oahun ポンチセ オㇿ ヘネ オアフン 小屋の中にでもお入りなさい(pon cise or un hene ahun ポン チセ オルン ヘネ アフン と同じ意味だが、 or oahun オㇿ オアフン を使うほうが「よい言葉」)。 (S) pu or c=óahun プ オㇿ チョアフン 私(主人公の神)は倉の中に入った。(HC神謡) {E: to enter…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oapkas
- オアㇷ゚カㇱ 【他動】[o-apkas (そこ)に・歩く] …に通う。 a=kor nispa/Iskar etokoho/oapkas katu/a=ruska kusu アコン ニㇱパ/イㇱカㇻ エトコホ/オアㇷ゚カㇱ カトゥ/アルㇱカ クス 私の主人が石狩川の水源地のほうに通うのに私は腹が立ったから。(W神謡語り) {E: to go to….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oasi 1
- オアシ 【他動】[o-asi その尻・を立てる] …を始める。 a=oási uskehe oraun a=orápiru uskehe ewwopitte wa ári アオアシ ウㇱケヘ オラウン アオラピル ウㇱケヘ エウウォピッテ ワ アリ 始めたところと編み終わったところとをつなぎ合わせておきなさい。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- oasi 2
- オアシ 【助動】まさに…しようとしている、 いま…するところだ、 …する気になる、 …しかかる。 te wano ku=ye oasi hawe tapan na テ ワノ クイェ オアシ ハウェ タパン ナ 今から言うところです。(W独話) mame ka ipeo oasi noyne マメ カ イペオ オアシ ノイネ 豆も実が入りかけているらしく。(S) opitta e=eraman oasi hawe he an? オピッタ エエラマン オアシ ハウェ ヘ アン? あなたはみんな覚えようというのですか。(S) tap unukar=an hi pakno ne wa ora suy uwekohoppa=an oasi na! タㇷ゚ ウヌカラニ パㇰノ ネ ワ オラ スイ ウウェコホッパアン オアシ ナ! 今会ったばかりなのにまた別れなければならないのかなあ。(S) {E: ①to start, begin… ②to be about to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oattapcikir
- オアッタㇷ゚チキㇼ 【名】[概](所は oattapcikiri(hi) オアッタㇷ゚チキリ(ヒ))[oar-tapcikir 片方の・前足][動物] 片方の前足(動物の)。 {E: a leg (animal's foreleg(s)).} (出典:田村、方言:沙流)
- oattapcikiri(hi)
- オアッタㇷ゚チキリ(ヒ) 【名】[所](概は oattapcikir オアッタㇷ゚チキㇼ) [動物] …(動物)の片方の前足。 {E: a (the) foreleg(s) of…(animal).} (出典:田村、方言:沙流)
- oattapne
- オアッタㇷ゚ネ 【副】[oar-tapne 全く・このとおり]気の毒なことに、 すまないなあ。 oattapne síno オアッタㇷ゚ネ シノ まことにお気の毒です(間投詞のように言う。 副詞 síno シノ は後につくことに注意)。 oattapne e=mesu kuni é=iki he an un? オアッタㇷ゚ネ エメス クニ エイキ ヘ アヌン? ああもぎとれる(手で割れる)んだろうか(リンゴを手で二つに割ろうとするのを見て言った言葉)。(S) oattapne nep ka eci=érep ka isam, eci=korép ka isam, ku=ramuot humi wen humi! オアッタㇷ゚ネ ネㇷ゚ カ エチエレㇷ゚ カ イサㇺ、 エチコレㇷ゚ カ イサㇺ、 クラムオッ フミ ウェン フミ! 申し訳ないなあ、 何も食べさせるものもない、 あげるものもない、 お気の毒だなあ。(S) {E: sorry; pity.} (出典:田村、方言:沙流)
- ocayarke
- オチャヤㇻケ 【自動】[o-ca-yar-ke その尻・の先(?)・ボロボロになる・(他動詞化)](?) 着物のすそがボロボロになる。 {E: for the hem, bottom of clothing to become frayed.} (出典:田村、方言:沙流)
- ocekocen
- オチェコチェン 【自動】[語構成も語源も不明] 極端に背丈が低い。 iyohay toan sísam ocekocen ruwe! イヨハイ トアン シサㇺ オチェコチェン ルウェ! まあ、 あの人(和人)二、 三尺しかないねえ。(S) {E: to be extremely short (in height).} (出典:田村、方言:沙流)
- ocis-usi
- オチㇱウシ/オチスシ 【他動】[o-cis-usi 尻・泣く・…に…をつける]…が名残惜しくて泣く。 oramkote kur arpa wa oraun okaramotte wa ocisusi, inunukeas オラㇺコテ クㇽ アㇻパ ワ オラウン オカラモッテ ワ オチスシ、 イヌヌケアㇱ 愛する人が行ってしまうので名残惜しくて泣いている、 かわいそうに。(S) ku=kor poyson isam wa k=ócis-usi クコㇿ ポイソン イサㇺ ワ コチㇱウシ 私の子どもが亡くなったので悲しくてならない。(S) {E: to cry with reluctance to leave…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ociseunpa
- オチセウンパ 【自動/副】[o-cise-un-pa その尻・家・へ・皆] ①[自動](次のような文脈で)家族そろう。 eci=ocíseunpa wa henpakiw eci=ne? エチオチセウンパ ワ ヘンパキウ エチネ? あなたたちは家族みんなで何人ですか。(S) ②[副]一家総出で。 ociseunpa nokan hike rupne hike opitta uwesamuysamun wa nepki kor patek oka, aynu-paːkus オチセウンパ ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ウウェサムイサムン ワ ネㇷ゚キ コㇿ パテㇰ オカ、 アイヌパークㇱ 一家総出で小さい人も大きい人も(子どもたちも大人たちも)みんな並んで働いてばかりいる、 いいねえ。(S) {E: ①to gather one's family together; one's complete family. ②the whole family working together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ohak
- オハㇰ 【自動】[< o-hak その尻(下の方)・近い(?)] 浅い(水や川の)。 ohak pet オハㇰ ペッ 浅い川。 ☆対語 ooho オオホ (水や川が)深い。 ☆参考 入れ物が浅いことは okasaske オカサㇱケ、 穴やみぞが浅いことは kasre カㇱレ。 {E: (for water) to be shallow.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohapseeciw
- オハㇷ゚セエチウ 【他動】[o-hap-se-e-ciw その尻・(称賛の間投詞)・と言う・で・刺す]…をおいしいとほめる。 sonno nispa katkemat anakne néun oka kéraan kaspa ka somo ki p a=ere yakka ohapseeciw kor e ソンノ ニㇱパ カッケマッ アナㇰネ ネウン オカ ケラアン カㇱパ カ ソモ キㇷ゚ アエレ ヤッカ オハㇷ゚セエチウ コㇿ エ 本当の長者は男でも女でもどんなあまりおいしくないものを食べさせてもおいしいとほめて喜んで食べる。(S) ☆参考 けなすことは payyekar パイイェカㇻ。 貧乏人に限っておいしいとも言わず、 けちをつけるものだと言う。 {E: to compliment that…is delicious.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohasirepunkine
- オハシレプンキネ 【自動】[ohasir-epunkine 留守・を守る]留守番する。 ohasirepunkine wa en=kore オハシレプンキネ ワ エンコレ 留守番してください。(W) {E: to stay behind; look after a house while others are out.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohay/ohayke kar
- オハイ/オハイケ カㇻ 【連他動】(人)の陰口/悪口を言う。 en=ohay kar kor an hawe as エノハイカㇻ コラン ハウェ アㇱ (彼は)私の悪口を言っているらしい。(S) sinewe kunak ye a p ek ruwe ka isam wa ohayke ku=kar kor k=an シネウェ クナㇰ イェ アㇷ゚ エㇰ ルウェ カ イサンマ オハイケ クカㇻ コㇿ カン (あの人は)遊びに来ると言ったのに来ないので私はかげ口を言っていたのよ。(W) ☆参考 iyohaykar イヨハイカㇻ [自動] 人のかげ口/悪口を言う。 {E: to talk bad of someone behind their back.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohayokke
- オハヨッケ 【自動】[oha-yok-ke ほかに何もない・(擬音)・(自動詞形成)]「からあげする」(吐くようにしてエッエッとやるが何も出ない)。 k=óhayokke kor k=an コハヨッケ コㇿ カン 私は「からあげ」している。(W) {E: to dry-vomit.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohetke
- オヘッケ 【自動】[o-het-ke その尻・(急にとび出すことを表す語根)・(自動詞形成)](水などが)流れ出る(びんがひっくり返って、 樽の栓が抜けて)。 {E: (for water etc.) to flow out.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohetpa
- オヘッパ 【他動】[複](単は ohetu オヘトゥ) (二つ以上)を口やのどから吐き出す、 びんの口から出す。 rat ohetpa ラッ オヘッパ 痰(たん)をのどから出す。(S) {E: to throw up, spit out…; for…to gush, spill out.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohetu
- オヘトゥ 【他動】[単](複は ohetpa オヘッパ) …を口やのどから吐き出す、 びんの口から出す(細いところに入っているものを)。 iteki ruki no ohetu! イテキ ルキ ノ オヘトゥ! 飲み込まないで吐き出しなさい。(S) tokkuri or wa ohetu トックリ オㇿ ワ オヘトゥ びんから流し出しなさい。(S) kikir ku=seru ku=rekuci osma a korka k=óhetu wa k=étopse wa isam キキㇼ クセル クレクチ オㇱマ ア コㇿカ コヘトゥ ワ ケトㇷ゚セ ワ イサㇺ 私は虫を吸い込んでのどに入ったけれど咳ばらいしてペッと吐き出してしまった。(S) ☆参考 胃から吐くことは atu アトゥ [自動]/eatu エアトゥ [他動]。 口の中の小さな異物を口先からフッと吐き出すことは ewar エワㇻ。 舌先でペッと吐き出すことは etopse エトㇷ゚セ。 {E: to throw up, spit out…; for…to gush, spill out.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohonno
- オホンノ 【副】[ohor-no (時間が)長い・(副詞形成)] 長時間(にわたって)、 長い間に。 iruka hene ohonno hene イルカ ヘネ オホンノ ヘネ 短い間でも長い間でも。 nep ka ku=kar ka somo ki no k=an pe ne na ohonno sini wa arpa ネㇷ゚ カ クカㇻ カ ソモ キ ノ カンペ ネ ナ オホンノ シニ ワ アㇻパ 私は何もしないでいるのだからゆっくり休んで行きなさい(=ゆっくりして行きなさい)。(S) ☆対語 iruka イルカ {E: for; over a long time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oika
- オイカ 【他動/後副】[o-íka のところで・近道する] ①[他動](近道するために)…を越える。 sítu oika シトゥ オイカ (となりの川筋に行くのに川上・川下を回らずに)尾根を越す。(S) petutur oika ペトゥトゥㇽ オイカ (となりの川筋に行くのに)川の間の地を横切る。(S) sir-oika シㇼオイカ/シロイカ 山を越える。 ②[後副]…を越えて。 ru oika wakka san kor an ル オイカ ワッカ サン コラン 道を越えて水が流れている。 {E: to cross (over)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oinkar
- オインカㇻ 【他動】[o-inkar (そこ)に/から・見る[自動]] …のところを/で/から見る。 iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na/kamuy oinkar イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ/カムイ オインカㇻ ゆりかごの上に神が降りそこを神が見守ってくれる。(S子守歌) {E: to view…from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ois
- オイㇱ 【名】[概](所は oisi(hi) オイシ(ヒ))[o-is その尻・尾](?) [動物] 鳥の尾羽、 鹿や兎の尾。 yuk ois ユㇰ オイㇱ 鹿の尾。 ☆参考 小さな丸い「ぼんぼりこ」(下げかざり)のような尾をいう。 獣の長い尾や魚の尾などには言わない。 〔知分類 p.84 o-is(-i) 鳥の尾((チカブミ))〕 {E: a bird's tail feathers; the short tail of a deer etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- ok
- オㇰ 【自動】うつむく、 遠慮してあるいは悲しくてうなだれている、 悲嘆にくれて顔を伏せている。 ok kane wa ye kor an オㇰ カネ ワ イェ コㇿ アン うつむいて/うなだれて言っている。(S) {E: to stoop one's head; put one's head to} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oka 1
- オカ 【自動】[複](単は an アン) ①(二人以上/二つ以上が)ある、 いる、 住んでいる、 暮らしている。 ②(副詞の後に置かれて)…である。 usa oka ウサ オカ いろいろな。 sinnayno oka シンナイノ オカ (二人/二つ以上が)違っている。 …noyne oka …ノイネ オカ (二人/二つ以上が)…らしい。 …néno oka …ネノ オカ (二人/二つ以上が)…に似ている。 kusu oka クス オカ (二人/二つ以上が)とても…である。 sattek kusu oka サッテㇰ クス オカ 二人ともひどくやせている。(S会話) ③[補助動詞] …kor oka コㇿ オカ/コロカ (二人以上が)…しつつある。 horippa kor oka ホリッパ コㇿ オカ/コロカ (彼らは)踊っている。 …wa oka ワ オカ (二人/二つ以上が) …している、 もう…して(しまって)いる、 …してある。 númo wa oka ヌモ ワ オカ (皆)実が入っている。 ④[熟語] oka kus keray オカ クㇱ ケライ (二人以上の)…のおかげで。 (注 oka オカ は複、 単は an アン。) ☆参考 -pa パ(複数語尾)の前と pe ペ《もの、 の》の前では okay オカイ の形をとり、 okaypa オカイパ、 okay pe オカイ ペ となる。 他の母音で終わる動詞のように p ㇷ゚ は使われない(oka p オカㇷ゚ とは言わない)。 {E: to be; live, be living (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oka nospa
- オカ ノㇱパ 【連他動】…の後を追う。 taan ponpe unuhu nen ka arpa kor orano oka nospa wa cis a cis a タアン ポンペ ウヌフ ネン カ アㇻパ コㇿ オラノ オカ ノㇱパ ワ チサ チサ このぼうやは母親がどこかへ行くと後を追いかけて大泣きする。(S) ☆参考 kese anpa ケセ アンパ は、 殺すためとかつかまえるためなどで追いつこうとして追いかけることを言う。 oka nospa オカ ノㇱパ は自分も行きたいので子が親の後を追うなど、 後について行くこと。 {E: to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okake(he)
- オカケ(ヘ) 【位名】[所](概は oka オカ)…のその後(あと)、 …のそのあとの状況/状態。 okake an オカケ アン それが終る。 tayki e okake poronno an タイキ エ オカケ ポロンノ アン ノミにくわれたあとがたくさんある。(W) okake ta オカケ タ …のあとで、 …したあとで、 あとで。 ku=sinewe en=okake ta e=ek aan hawe ne wa クシネウェ エノカケ タ エエカアン ハウェ ネ ワ 私が遊びに行った後にあなたは来たんだという話だなあ。 okake ta ka ukoytak=an ro オカケ タ カ ウコイタㇰアン ロ あとで一緒にお話ししましょう。(S) okakehe ta オカケヘ タ そのあとで。 {E: after; after that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okamkir
- オカㇺキㇼ 【副】わざと、 意図的に。 okamkir kor nuyto etupsike k=ewwopitte wa k=ári akusu kem ounu ka eaykap siri iki オカㇺキㇼ コン ヌイト エトゥㇷ゚シケ ケウウォピッテ ワ カリ アクス ケㇺ オウヌ カ エアイカㇷ゚ シリ イキ 私はわざと(いたずらして)(彼女の)糸の端を結び合わせておいたところ(彼女は)針に通せないでいる。(S) ☆参考 ユーカラには arokamkinno アロカㇺキンノ[ar-okamkir-no 全く・わざと・(副詞形成)]が出ている。 {E: on purpose; intentionally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okasaske
- オカサㇱケ 【自動】(容器が)浅い。 okasaske poysu オカサㇱケ ポイス 浅い小鍋。(S) okasaske wa kusu rur ka a=omáre ka somo ki オカサㇱケ ワ クス ルㇽ カ アオマレ カ ソモ キ (nima ニマ《皿》は)浅いから汁なんか入れない。(S) ☆対語 orawne オラウネ (容器が)深い。 ☆参考 穴やみぞが浅いことは kasre カㇱレ、 水や川が浅いことは ohak オハㇰ。 {E: (for a vessel, container)to be shallow.} (出典:田村、方言:沙流)
- okemtanayne
- オケㇺタナイネ 【自動】[o-kem-ta-nay-ne その尻・血・(?)・沢・になる] 尻の方からタラタラ血を流す。 ☆対語 ekemtanayne エケㇺタナイネ 頭の方からタラタラ血を流す。 {E: for blood to flow from one's behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okes
- オケㇱ 【位名】[o-kes その尻・の末端] …の終り近く。 nepki okes ta ek kor an ネㇷ゚キ オケㇱ タ エㇰ コㇿ アン (彼は)仕事がもう終わりそうな時に来ている。(S) {E: near the end of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okimunpe
- オキムンペ 【名】[okimun-pe 山から来る・もの] 山から来る洪水(「山津波」)。 ☆対語 orepunpe オレプンペ 津波。 {E: the crumbling of a mountainside due to floodwaters: a landslide.} (出典:田村、方言:沙流)
- okka
- オッカ 【位名】[概](所は okkasi オッカシ)[ok-ka えり首(?)・の上]…の上。 aynu okka eyayoraye アイヌ オッカ エヤヨライェ [人・の首の上・に自分をそこに行かせる] [慣用句]…のことで人にまさる。 {E: above; over; on top of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okkayo
- オッカヨ 【名】男、 男性。 menoko ka okkayo ka メノコ カ オッカヨ カ 女も男も。 okkayo sirpo uwosmare pakno an オッカヨ シㇼポ ウウォㇱマレ パㇰノ アン (少年が成長して)男らしい姿になるほどになった、 男らしい若者に成長した。 okkayo hekaci オッカヨ ヘカチ 男の子(hekaci ヘカチ だけで男の子であることを表すが特に女でないことを強調して言う)。 okkayo ikor オッカヨ イコㇿ 男の宝物(刀剣類など)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “okkayo poyson kor yak a=ye” 「ポイソン コㇿ ヤカイェ」「フンタ コㇿ ヤカイェ?」「オッカヨ ポイソン コㇿ ヤカイェ」 「子どもを持った(=子どもが生まれた)そうだ」「(直訳すると)何を持ったと言っているか=どっちが生まれたって(男の子か女の子か)?」「男の子が生まれたそうだ。」 (S) m okkayo-irwak オッカヨイㇼワㇰ 男兄弟(男のいとこを含む)。 okkayo-irwak patek ku=kor オッカヨイㇼワㇰ パテㇰ クコㇿ 私は男兄弟ばかり持っている(女の姉妹や女のいとこがいない)。(S) ☆対語 menoko メノコ ☆参考 女性に対して男性を表す語。 aynu アイヌ《人間》も場合によって男性を指すことがある。 ☆参考 動物の雄(おす)は pinne ピンネ [連体] 雄の…。 {E: a man; a male.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okkayopo
- オッカヨポ 【名】[okkayo-po 男・子] 息子。 okkayopo patek ku=kor オッカヨポ パテㇰ クコㇿ 男の子ばかり私は持っている。(S) ☆参考 po ポ だけで「息子」を表すが、 特に女でなく男の子ということを強調的に表す場合、 たとえば「娘だけいて男の子がいなかった」あるいはその逆のような文脈で使われる。 ☆参考 娘は matnepo マッネポ {E: a son.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oknatara
- オㇰナタラ 【自動】[ok-natara 悲しくてうなだれる・その状態が続いている] (慣用句で、 kewtumu ケウトゥム《…の気持ち》のあとに置かれて)悲しみにうちひしがれている。 ku=kewtumu konna oknatara クケウトゥム コンナ オㇰナタラ 私の心は悲しくて悲しくてたまらない。(W) ☞ekewtum oknatara エケウトゥㇺ オㇰナタラ {E: be torn apart by sadness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okrawnunu
- オㇰラウヌヌ 【自動】[ok-raw-nunu 首・深み・(?)] 首を引っ込める、 出ていた首を着物の中にヒョイとひっこめる。 ku=yayrire wa ku=inkar kor ranma apto as kor ora suy k=ókrawnunu ranke ayne tanepo k=ek, seyeppo néno kane クヤイリレ ワ クインカㇻ コㇿ ランマ アㇷ゚ト アㇱ コㇿ オラ スイ コㇰラウヌヌ ランケ アイネ タネポ ケㇰ、 セイェッポ ネノ カネ 私は背伸びして見るとまだ雨が降っているのでまた首をひっこめひっこめしてやっと今来た、 カタツムリみたいに。(S) {E: to pull back the neck, the head.} (出典:田村、方言:沙流)
- okus
- オクㇱ 【他動】(着物)を裏返す、 …を裏返しにする。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわててほら、 服も裏返しに着てスカートも後ろ前にはいてるのよ。(S) cókus amip チョクㇱ アミㇷ゚/チョクサミㇷ゚ 裏返した着物(昔、 夫や妻に先立たれた人が着たと言う)。(UT) ☆参考 ehorka エホㇿカ 逆に。 {E: to turn (clothing) inside out.} (出典:田村、方言:沙流)
- oma
- オマ 【他動】[単](複は o オ)(「もの」が主語、 「場所」が目的語) …に位置する、 …にある、 …に入る/の(載)る/置かれる/つく。 su or oma sayo ス オㇿ オマ サヨ 小鍋に入っているおかゆ。(W民話) petetoko oma nupuri ペテトコ オマ ヌプリ その川の水源の所にある山。(W言い伝え) ☆参考 oma オマ [単]に対する複数形に相当するのは o オ の用法のごく一部、 本辞典の見出しで言えば o オ 1 だけである。 その場合、 oma オマ は一つのものやひとまとまりのものが一カ所におさまる/おさまっていることを言い、 それ以外の場合、 たとえばたくさんのものがある場合やいろいろなものが雑然とある場合や、 形や量の定まらないものが入って/のって/置かれている場合などはすべて o オ が使われるようである。 なお o オ にはほかにもいろいろな用法がある。 {E: to position on, in…; enter, get in, on, reach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omakatetterke
- オマカテッテㇾケ 【自動】[o-maka-tetterke その尻・後ろへ・ピョンピョン跳ねる]ふらつきながら歩く、 千鳥足で歩く。 omakatetterke kor an ayne ekuskonna noykosanpa オマカテッテㇾケ コラン アイネ エクㇱコンナ ノイコサンパ ヨロヨロとふらつきながら歩いていたが突然フラフラーッと倒れた。(S) {E: to totter, stagger along.} (出典:田村、方言:沙流)
- omap
- オマㇷ゚ 【他動】…をかわいがる(主に子どもを。 心の中でかわいいと思うことだけでなく、 だいたりなでたりなど、 具体的にかわいがる行為をすることをも含む)。 ☆参考 男女間で愛することは osikkote オシッコテ、 oramkote オラㇺコテ、 eramasu エラマス《…を好む》など。 {E: to show affection to…; treat…dearly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omawsuye
- オマウスイェ 【自動】[o-maw-suye その尻・風・ゆらす](その尻が)風でゆれる。 yaysamne apkas=an yakka néa ayop a=setúruhu ta omawsuye pakno nitan aynu a=ne ruwe ne ヤイサㇺネ アㇷ゚カサン ヤッカ ネア アヨㇷ゚ アセトゥルフ タ オマウスイェ パㇰノ ニタン アイヌ アネ ルウェ ネ ただ普通に歩いてもその弓矢の袋が私の背中で風にゆれるほど私は足の速い人間でした。(HK民話) {E: (for the end of something) to flutter in the wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omewke
- オメウケ 【自動】[o-mew-ke その尻・(倒れることを表す語根)・(自動詞形成)](木が)根こそぎ倒れる。 {E: for a tree to be uprooted.} (出典:田村、方言:沙流)
- omotone
- オモトネ 【他動】[o-moto-ne …のところで・もと・である] …がもとになる、 (そのこと)が起源である。 i=panake un kotankonnispa matnepoho kasi a=opíwki wa a=siknure hi omotone wa a=i=nómi p a=nepa a kusu イパナケ ウン コタンコニㇱパ マッネポホ カシ アオピウキ ワ アシㇰヌレ ヒ オモトネ ワ アイノミㇷ゚ アネパ ア クス 川下の村の村長の娘さんを私が救って生き返らせたことがもとになって私たちがまつられるようになったのだから。(W民話) {E: to be the origins of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omuken
- オムケン 【自動】獲物がとれない。 hankeno omuken=an kusu hanke kucacise or un ekimne=an ハンケノ オムケナン クス ハンケ クチャチセ オㇿ ウン エキㇺネアン 近い所にあまり獲物がとれなくなったので、 近くの山の狩小屋に行った。(HC民話) {E: to have a bad hunt, catch.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oninnitne
- オニンニッネ 【自動】[o-nin(< nit)-nit-ne その尻・棒・(重複)・である](?) oninnitne pekor apkas siri an オニンニッネ ペコㇿ アㇷ゚カㇱ シリ アン 足を曲げるような曲げないような変な歩き方をしている。(S) ☆参考 nitne ニッネ は《硬くなる、 硬い》、 ninnitne ニンニッネ は nitne ニッネ の重複形であろう。 {E: for the legs to be hard, stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
- onisposo
- オニㇱポソ 【自動】[o-nis-poso その尻が・空・をつきぬける](雷、 星が)落ちる。 kamuy onisposo カムイ オニㇱポソ 神が天から地上に下る=雷が落ちる。 kamuyhum ka isam hi ta kamuy onisposo noyne hum as na カムイフㇺ カ イサㇺ ヒ タ カムイ オニㇱポソ ノイネ フマㇱ ナ 雷の鳴る音もしなかったときに雷が落ちたらしい音がしたぞ。(HK民話) {E: for a god to descend from heaven to earth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onkami
- オンカミ 【自動】[< 日本語 おがみ] 拝礼する。 ①(狭義に、 アイヌ民族の男子の正式な拝礼を指す。)両手を胸の前でてのひらを上に向けて上下に動かす形式で拝礼する。 ②(広義に、 拝礼一般を指す。) hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりしておじぎする。 ③拝む。 onkami-kur オンカミクㇽ 拝む人=「お寺さん」(=坊さん)。 ④[比喩]onkami kor an オンカミ コラン(直訳すると)拝んでいる=いねむりしている。(W) {E: ①customary, ritual praying form. ②worshipping (gen.). ③to worship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onnay
- オンナイ 【位名】[概](所は onnayke(he) オンナイケ(ヘ)) …の中、 …の内部。 cise onnay チセ オンナイ 家の中(内部)。 suwop onnay ta an スウォㇷ゚ オンナイ タ アン (それは)箱の中にある。(S) ☆参考 家や部屋の「中」を表現するのに、 ユーカラ(英雄叙事詩)や民話などの文学的表現ではよく、 upsor ウプソㇿ《ふところ》の語が使われる。 一方、 草むらの中、 林の中、 土の中などは、 onnay オンナイ とは言わず tum トゥㇺ と言う。 ほかに、 「…の中」と訳せる語は、 or オㇿ、 nikor ニコㇿ、 iwor イウォㇿ 等々たくさんあり、 それぞれ意味が異なる。 {E: the inside of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onne 2
- オンネ 【自動】(老人が)死ぬ、 老死する。 nen póka ku=kor hekattar ku=sikore yakun ora k=onne yakka pirka ネン ポカ クコㇿ ヘカッタㇻ クシコレ ヤクン オラ コンネ ヤッカ ピㇼカ なんとか私の子どもたちを一人前にしてからなら私は死んでもいい。(S) núman onne yak a=ye ヌマン オンネ ヤカイェ (老人が)きのう亡くなったそうだ。(S) {E: to die of old age.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onnep-núnuke
- オンネㇷ゚ヌヌケ 【自動】[onnep-núnuke 老人・を大切にする]老人を大切にする。 onnep-núnuke=an kor nispa a=ne p ne na オンネㇷ゚ヌヌケアン コㇿ ニㇱパ アネㇷ゚ ネ ナ 年寄りを大切にすると長者になるものだよ。(S) {E: to look after the elderly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onnerepa
- オンネレパ 【他動】[onne-re-pa 老死する・させる・(複数)](二人以上が/二人以上を)(老人)をあの世へ送る、 (世話をしていた老人)が亡くなる(世話をしていた人が主語、 老人が目的語)。 {E: to send off (an old person) to the other world (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onruyka
- オンルイカ 【他動】(子ども)に子守歌を歌ってやる(寝かしつけるために)。 poyson k=onruyka kor k=an ポイソン コンルイカ コㇿ カン 私は子どもに子守歌を歌ってやっているところだ。(S) iruka kay wa onruyka kor an, yak mokor kusu ne na イルカ カイ ワ オンルイカ コㇿ アン、 ヤㇰ モコㇿ クス ネ ナ ちょっとおぶって子守歌を歌ってあげていなさい、 そうすれば眠るから。(S) ☆参考 沙流川下流と鵡川で言う。 沙流川中流の二風谷以上では onnokka オンノッカ。 ☆参考 iyonruyka イヨンルイカ [自動] 子守歌を歌う、 子守歌。 {E: to sing a lullaby (to children).} (出典:田村、方言:沙流)
- onupecikka
- オヌペチッカ 【他動】[o-nupe-cik-ka (そこ)に・涙・滴る・させる]ka(si) onupecikka カ(シ) オヌペチッカ …の上に涙を落とす。 kasi a=onúpecikka kor a=yaykoruyruypa カシ アオヌペチッカ コㇿ アヤイコルイルイパ 私はその子の上に涙をこぼしながらかわいがってなでさすっていた。(W民話) {E: to cry on…; for tears to fall on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ooho
- オオホ 【自動】(水や川が)深い。 ooho pet オオホ ペッ 深い川。(S) ☆対語 ohak オハㇰ (水や川が)浅い。 ☆参考 入れ物が深いことは orawne オラウネ。 {E: (for water, a river) to be deep.} (出典:田村、方言:沙流)
- oownu
- オオウヌ 【他動】[o-o-unu その尻を・小穴・にはめる](針)に糸を通す。 kem oownu ケㇺ オオウヌ 針に糸を通す。 kem oownu wa en=kore! ケㇺ オオウヌ ワ エンコレ! 針に糸を通してちょうだい。(S) {E: to thread a needle.} (出典:田村、方言:沙流)
- opanere
- オパネレ 【他動】…をはおる(着るだけで帯をしめない)。 iwan kosonte/ukoekutkor/iwan kosonte/opanere híne イワン コソンテ/ウコエクッコㇿ/イワン コソンテ/オパネレ ヒネ 六枚の小袖を着て帯をしめ、 六枚の小袖をはおって。(W神謡語り) ☆参考 昔話、 神謡、 ユーカラなどで、 神が地上の生活を終えて天に帰るしたくをする場面でよく出てくる表現。 {E: to wear…(unfastened).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- opasopas
- オパソパㇱ 【他動】[o-pas-opas (そこ)で・走る・(重複)][雅]…をどんどん走って行く。 tu iworso ka/tu kenasso ka/an=opásopas トゥ イウォㇿソ カ/トゥ ケナッソ カ/アノパソパㇱ [雅]いくつもの山奥の地いくつもの川端の木原を走って行った。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- opattek
- オパッテㇰ 【自動】穴が下まで通る。 {E: for a hole to extend down.} (出典:田村、方言:沙流)
- openpak
- オペンパㇰ 【他動】(見るべきでないもの)を見てしまう。 ikiya openpak na イキヤ オペンパㇰ ナ (彼が)見ないようにね=彼に見られないようにしなさい、 彼に見せてはだめよ。(S) k=ópenpak korka ku=ye ka eyayramkar コペンパㇰ コㇿカ クイェ カ エヤイラㇺカㇻ 私は見てしまったけれど(そのことを)言うわけにいかない。(S) {E: to look at something one should not see.} (出典:田村、方言:沙流)
- oper
- オペㇾ 【名】[o-per(ke) その尻が・割れている](女の子を年長者がかわいがって呼ぶ語、 次のような連語で使う。)ku=kor oper クコロペㇾ 私のかわいいおじょうちゃん。 (幼児から二十歳前後までの少女や若い女性について言う。 呼びかけるときにも、 主語や目的語として話すときにも使う。) {E: a term of endearment for a young girl (up to about 20 years old.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oper
- オペㇾ §017.孫(7)oper〔o-pér オ舳ㇾ〕⦅ホロべツ⦆孫娘。ku-kor〜「私の孫娘」。[oper(女児)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- operpo
- オペㇾポ §017.孫(8)operpo〔o-pér-po オ舳ㇾポ〕⦅ハギノ⦆孫娘。ku-kor〜「私の孫娘」[oper(女児)+-po(愛称辞)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- opetkusunma
- オペックスンマ 【副】[o-pet-kus-un-wa その尻・川・の向こう側・に向く・…して] 川向いから、 川向いに。 opetkusunma ku=sikehe k=ánu a na uk wa se wa ek wa en=kore オペックスンマ クシケヘ カヌ ア ナ ウㇰ ワ セ ワ エㇰ ワ エンコレ 川向いに私の荷物を置いて来たから取って背負って来て(=運んで来て)ください。(S) {E: from the opposite side, bank of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- opitta
- オピッタ 【副】(二つ以上/二人以上が)皆、 (二つでも、 たくさんでも、 数も量も)全部。 kamuy opitta カムイ オピッタ 全ての神、 神全員。 pirka amip opitta ピㇼカ アミㇷ゚ オピッタ すべての美しい着物、 美しい着物(は)みんな。 aynu opitta arki アイヌ オピッタ アㇻキ 人(男)はみんな来た。 inanike ne yakka opitta ku=kor rusuy イナニケ ネ ヤッカ オピッタ クコン ルスイ どっちでも両方ともほしい。 sine netopa eus pe ne kus opitta ray シネ ネトパ エウㇱ ペ ネ クㇱ オピッタ ライ (二つの頭が)一つの体についていたので両方とも死んでしまった。(S民話) c=ópitta チョピッタ 私たちみんな。 eci=opitta エチオピッタ あなたたちみんな。 aoká opitta アオカ オピッタ あなたを含めて私たちみんな。 ☆参考 epitta エピッタ は一つのものの全体。 {E: everyone; all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- opokin
- オポキン 【副】(…しているとそれにつれて)次々に。 ku=nu kor opokin k=éraman クヌ コㇿ オポキン ケラマン(私は)聞けば次々にすぐわかる。(W) e=tuytuye p opokin téor omare エトゥイトゥイェㇷ゚ オポキン テオㇿ オマレ あなたが箕(み)でごみをとばしているものを次々にここに入れなさい。(S) {E: one after another.} (出典:田村、方言:沙流)
- opukurune
- オプクルネ 【自動】[o-pukuru=ne その尻が・袋・である]袋みたいである。 opukurune ápekor oka hemanta eopanepane kane oka オプクルネ アペコㇿ オカ ヘマンタ エオパネパネ カネ オカ 袋みたいなへんなものをパッパッと風にはためかせている(スカートをはいている現代の風俗を言っている)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- os 2
- オㇱ 【後副】…の後(あと)から、 後方に、 …を追って後から、 この/その後に。 en=os ek kor an エノㇱ エㇰ コㇿ アン 私の後から来ている。(S) omihi ka sine ik oma tekehe ka sine ik oma, os okkay an noyne オミヒ カ シネ イㇰ オマ テケヘ カ シネ イㇰ オマ、 オㇱ オッカイ アン ノイネ (赤ん坊の)ももにも一本のくびれがある、 手にも一本のくびれがある、 この後(あと)に男の子が生まれるらしい。(S) {E: after; later; following.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osep
- オセㇷ゚ 【自動】[o-sep 尻・広い]尻が広い。 ☆参考 「はずかしいような気がして使わない言葉、 お産するとき、 骨盤が狭くて難産だったというようなときにだけ使う。」 (S) ☆対語 ohutne オフッネ {E: to have big hips (used only during pregnancy or stories relating to pregnancy.} (出典:田村、方言:沙流)
- osikkote
- オシッコテ 【他動】[o-sik-kote (そこ)に・目・を結びつける] …にほれる、 (異性)を愛する。 ☆参考 「今は eramasu エラマス と言う。 古い言葉では oramkote オラㇺコテ と言った。」 (S) {E: to fall in love with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osiknuka
- オシㇰヌカ 【他動】[o-sik-nu-ka そこに・目・を持つ・(他動詞化)]…を慕う、 …になつく。 {E: to long for…; be attached to…} (出典:田村、方言:沙流)
- osikoni
- オシコニ 【他動】…に追いつく(「かっつく」)、 …をつかまえる、 …に間に合う、 (手に入りにくいもの)を手に入れる。 kisa oskoni キサ オㇱコニ 汽車に間に合う(=kisaoskoni キサオㇱコニ)。 ☆参考 しばしば s の後の i が落ちて oskoni オㇱコニ と発音される。 ☆対語 orawki オラウキ。 {E: to catch up with…; catch…; be in, on time for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osikoni
-
オシコニ
§045 エゾニワトコ (3) osiko-ni (o-sí-ko-ni)「オしコニ」[
or(持つ)-ni(木)] 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:) - osini
- オシニ 【他動】[o-sini …のところで・休む] …で休む。 oro e=osini wa/e=mokor wa/ne yak オロ エオシニ ワ/エモコㇿ ワ/ネ ヤㇰ あなたがそこで(この場合、 ゆりかごの上で)休んで眠れば。(NKy子守歌) {E: to rest at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osinritkomewke
- オシンリッコメウケ 【自動】[o-sinrit-ko-mewke その尻・根・と共に・もげ落ちる(?)](木が)根こそぎ倒れる。 rérahorakte wa osinritkomewke wa an レラホラㇰテ ワ オシンリッコメウケ ワ アン (木が)風に倒されて根こそぎ倒れている。(S) {E: (for a tree) to be uprooted.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osiraye
- オシライェ 【他動】[単](複は osiraypa オシライパ)[o-si-raye そこに・自身・を行かせる/来させる[単]] …に行く/来る/入る/出る。 hur tapka a=osíraye フッ タㇷ゚カ アオシライェ 山の頂上まで上がった。(KK民話) porke imakake a=osíraye ポㇿケ イマカケ アオシライェ 私は掘割の向こう側に渡った。(HK民話) cip sinenne rep osiraye kor an na ikiya mom na チㇷ゚ シネンネ レㇷ゚ オシライェ コラン ナ イキヤ モㇺ ナ 舟が一人で(だれもこがないのに)沖の方へ向かって行くよ、 流れてしまわなければいいがなあ。(S) {E: to go to…; come from…; enter, leave…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osirkaociw
- オシㇼカオチウ 【自動】[o-sir-ka-o-ciw その尻が・地・の上・に・ささる]下につかえる。 {E: for the bottom of something to touch the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
- osirkoanpa
- オシㇼコアンパ 【他動】[o-sirko-anpa その尻を・強く・手で持つ]無理やり引き止める。 c=ósirkoanpa yakka arpa tóho ek yakun nani arpa wa isam nankor チョシㇼコアンパ ヤッカ アㇻパ トホ エㇰ ヤクン ナニ アㇻパ ワ イサㇺ ナンコㇿ 私たちが強く引き止めても(この人は)行く日が来たらすぐ行ってしまうでしょう。(S) {E: to forcibly keep back…} (出典:田村、方言:沙流)
- osiso
- オシソ 【位名】[o-síso その尻・右座(si-so 主な・座)] 右座(家の、 炉を中心として北側、 上座から見て右の座)、 北側。 osiso un オシソ ウン (=osisoun オシソウン)右座の方から、 右座の方に。 osiso péka cise teksam kus オシソ ペカ チセ テㇰサㇺ クㇱ 裏の方(家の北側)から家の横を通る。 ☆対語 oharkiso オハㇻキソ {E: the seat on the right; the north side.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ositrasitra
- オシッラシッラ 【自動】[o-sitra-sitra その尻・(擬態?)・(重複)](着物等)ぼろぼろである、 あちこち破れてぼろぼろがぶらさがっている、 ぼろぼろの衣服を着ている。 kor hekattar ka ositrasitra コㇿ ヘカッタㇻ カ オシッラシッラ(その人の)子どもたちもぼろを着ている。(S) mipihi ositrasitra ミピヒ オシッラシッラ 着物がぼろぼろだ。(S) {E: (for clothes etc) to be ragged and torn.} (出典:田村、方言:沙流)
- osittesu
- オシッテス 【自動】[o-sir-tesu その尻が・地・すべる]ツルッとすべる。 eytasa so rárak wa cise or ta ka osittesu=an エイタサ ソ ララㇰ ワ チセ オッタ カ オシッテスアン あまり床がツルツルしているので家の中でも私たちはすべってしまう。(S) ☆参考 スキーのように意図的にすべって行くことは cárase チャラセ、 carse チャㇻセ など。 {E: to slip (over).} (出典:田村、方言:沙流)
- osiwkot
- オシウコッ 【自動】[o-siw-kot その尻・苦い・がついている](後口に)苦みがある。 osiwkot pekor humi an オシウコッ ペコㇿ フミ アン 苦みがあるようだ。(S) {E: to have a bitter (painful) aftertaste.} (出典:田村、方言:沙流)
- oskoni
- オㇱコニ 【他動】[単][osikoni オシコニ の s の次の i が落ちた形] ☞osikoni {E: to catch up with…; catch…; be in, on time for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oskur
- オㇱクㇽ 【他動】(なくなったもの)を惜しかったと残念に思う。 na ene a=oskur pe ne akus ene isam hawe an hi an? ナ エネ アオㇱクㇽ ペ ネ アクㇱ エネ イサㇺ ハウェ アニ アン? まだまだ生きていてほしい人であったが亡くなったって言うのか。(S) áponko an icen ku=kor pirka santoku or oma wa ku=hacire wa isam wa k=óskur アポンコ アン イチェン クコㇿ ピㇼカ サントク オㇿ オマ ワ クハチレ ワ イサンマ コㇱクㇽ たいした額の(=たくさんの額の)お金が私の上等の財布に入っていたのを落としてしまって惜しかった。(S) {E: to regret, long for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osma
- オㇱマ 【他動】①(目的語は「場所」)(そこ)に入る、 …に突っ込む、 …に突進する、 当たる、 …に行って/入って/落ちてしまう。 toy ka osma トイ カ オㇱマ 地上に落ちる。 kemaha sir ka osma ケマハ シㇼ カ オㇱマ その足が地面につく。(HK民話) suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に落ちる/とび込む。 nísapno cisesoy a=osma ka eyayramkar ニサㇷ゚ノ チセソイ アオㇱマ カ エヤイラㇺカㇻ いきなり家の前まで行ってしまうわけにもいかない。(S民話) ruyka utunnu wa an na ikiya oro eci=ósma na ルイカ ウトゥンヌ ワ アン ナ イキヤ オロ エチオㇱマ ナ 橋がすきまがあいてるよ、 そこに落ちないようにね。 corpokke osma チョㇿポッケ オㇱマ …の下敷きになる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱ ヌペ エチㇱ エトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙や鼻汁が、 死んで神の国にいる私の食器に入って、 私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 愛する人に死なれて悲嘆にくれている人の夢の中に現れた死者が言う常套句。) ② tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ …にぶつかる。 ③ramu-osma ラムオㇱマ 同意する。 ukoramu-osma ウコラムオㇱマ 互いに同意する。 ewkoramu-osma エウコラムオㇱマ …のことについて互いに同意する。 {E: to enter…; put…into; rush (at)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osmaosmapa
- オㇱマオㇱマパ 【他動】[複][osma-osma-pa …に突進する・(重複)・[複]] ☞ewkoramu osmaosmapa エウコラム オㇱマオㇱマパ (出典:田村、方言:沙流)
- osoynaun
- オソイナウン 【副】[o-soyna-un その尻・外側・にある] ①外側に。 ②(連体的に) 外側の。 osoynaun tokonpone オソイナウン トコンポネ 外側のくるぶし。 ☆対語 oawnaun オアウナウン {E: ①on the outside. ②outer; outside; exterior.} (出典:田村、方言:沙流)
- ossi
- オッシ 【名】[概](所は ossike(he) オッシケ(ヘ)) ①…の中(概の用例は未出。 ☞ossike オッシケ)。 ②…の腹の中(概の用例は未出。 ☞ossike オッシケ)。 ③物を考える腹の中、 心の中。 ossi or ta オッシ オッタ 腹の中で、 心の中で。 ossi or péka オッシ オㇿ ペカ 心の中で。 sekor ramuan=an wa ossi or ta iyosserkere=an kor án=an セコㇿ ラムアナン ワ オッシ オッタ イヨッセㇾケレアン コㇿ アナン 私は…と思って、 腹の中で(心の中で)困ったなと思っていたが。(NK民話) ☆参考 onnay オンナイ 入れ物や建物など、 中が空洞になっているものの内部。 tum トゥㇺ 土や草など、 細かいものがたくさんあるそのただ中。 {E: in one's guts stomach; in one's heart.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ossike(he)
- オッシケ(ヘ) 【名】[所](概は ossi オッシ) ①…の中、 その中(餅の中やリンゴの中)。 ossike tópenpe a=o sito オッシケ トペンペ アオ シト 中にあんこの入った餅。(W) ossike kikir o ruwe an オッシケ キキロ ルウェ アン(リンゴの)中に虫が入っている。 ossike kunne ruwe オッシケ クンネ ルウェ 中が黒くなっている。(W) ②…の腹の中(胃より下、 人間のみ、 主に特別の言い回しの中で用いる)。 ③心の中。 k=ossike péka ku=cis kor k=an コッシケ ペカ クチㇱ コㇿ カン 私はおなかの中で(=心の中で)泣いている。(W独話) ossike arka オッシケ アㇻカ [腹の中が・痛い] (1) 腹をこわす(下痢する等)。 (2) 憤慨する、 しゃくにさわる(「はらんばいわるい」)。 kú=ipeyar wa suy e=ossike arka kor an クイペヤㇻ ワ スイ エオッシケ アㇻカ コラン 私が人に食べさせたら(食べ物を与えたら)またあなたは機嫌を悪くしているんだね。(S) (3) 色事をする。 ossike pirka オッシケ ピㇼカ 腹の中は良い(=心は良い)。 ossike pirka korka kanparo wen オッシケ ピㇼカ コㇿカ カンパロ ウェン 腹の中は良いが(気はいいが)口が悪い。 ossike poro オッシケ ポロ [(頭の)中が・大きい] りこうだ(子どもが)。 ossike wen オッシケ ウェン [腹の中が・悪い] 腹黒い。 (出典:田村、方言:沙流)
- ossikeomap
- オッシケオマㇷ゚ 【名】[ossike-oma-p おなかの中・に入っている・もの]おなかの中の赤ん坊。 ossikeomap poro オッシケオマㇷ゚ ポロ おなかの中の赤ちゃんが大きい。(S) {E: the baby in one's belly; a foetus.} (出典:田村、方言:沙流)
- ossikeop
- オッシケオㇷ゚ 【名】[ossike-o-p おなかの中・にたくさん入っている・もの]はらわた、 臓物。 a=tuyé akus ossikeop pututke アトゥイェ アクㇱ オッシケオㇷ゚ プトゥッケ (おなかを)切ったら臓物が飛び出した。(S) ossikeop yaskenisitonkes オッシケオㇷ゚ ヤㇱケニシトンケㇱ [雅](槍で突かれ刀で切られて)はらわたが飛び出してブランブランしている。(S) {E: the entrails; the internal organs.} (出典:田村、方言:沙流)
- osuke
- オスケ 【他動】[o-suke (そこ)に・炊事する] ☞par(o) osuke パㇻ/パロ オスケ {E: (for a child) to be clever.} (出典:田村、方言:沙流)
- osura
- オスラ 【他動】[単](複は osurpa オスㇽパ)(一つ) を投げる(どこへ投げるか決まっているとき)、 …をなくす、 …を捨てる(近くへ)、 …を離縁する。 rorunpuyar pok un tun sike osura hum as ロルンプヤㇻ ポクン トゥン シケ オスラ フㇺ アㇱ 東窓の下へ二人が背負い荷をドスンと投げおろす音がした。 ekimne a=e=sé wa a=e=ósura kusu ne na エキㇺネ アエセ ワ アエオスラ クス ネ ナ おまえを山に運んで行って捨てるからな。(W民話) kem a=osúra kor suwat a=siná ケㇺ アオスラ コㇿ スワッ アシナ 針をなくしたときは炉かぎをしばる(「見つかるまで解いてやらないぞと言っておけば早く見つかる。 見つかったらどうもありがとうと言ってほどいてやる」)。(S) ☆参考 どこに投げるか決まっておらず遠くへ投げることは eyapkir エヤㇷ゚キㇼ と言う。 {E: to throw…; to throw away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osus
- オスㇱ 【他動】[o-sus …において・水浴する](その場所)で水浴する、 (おふろ)に入る。 tonpuri or osus トンプリ オㇿ オスㇱ おふろに入る。(S) ☆参考 ワテケさんは tonpuri or un sus トンプリ オルン スㇱ と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- osuste
- オスㇱテ 【複他動】[他動使役][osus-te (おふろ)に入る・させる]…を(おふろ)に入れる。 hokure tonpuri or un osuste ホクレ トンプリ オルン オスㇱテ 早く(子どもを)おふろに入れなさい。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ot 1
- オッ 【名】[概](所は oci(hi) オチ(ヒ) 棺莚(死者をくるむござ)。 ☆参考 昔は、 死者はござにくるんで紐でしばり、 棒でかついで行って墓に埋めた。 土葬だった。 男には男の、 女には女の墓標を立てた。 ☆参考 墓は túsir トゥシㇼ。 {E: matting for wrapping a dead body.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ota 1
- オタ 【複他動】[< o-ta (そこ)に・…を汲む](目的語の一つは液体、 一つは場所。)(水、 油など)を(そこ)にかける、 …を…に(ひしゃくで)汲み入れる(ひしゃくから大きい入れ物にあける)。 ratcako sum hene ponno oro ota wa uhuyka ラッチャコ スㇺ ヘネ ポンノ オロ オタ ワ ウフイカ ランプの油でもそこにかけて燃やしなさい。(S) pisakku ani nise wa saysintoko oro ota ピサック アニ ニセ ワ サイシントコ オロ オタ ひしゃくで汲んで宴席の酒びつに入れなさい。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子のつぶしたのをぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。 {E: to scoop, pour…into…} (出典:田村、方言:沙流)
- ota 2
- オタ 【名】砂。 ☆参考 砂浜を指すこともあるが基本的には「砂」。 ☞otamoy オタモイ、 otanikor オタニコㇿ、 otates オタテㇱ {E: sand.} (出典:田村、方言:沙流)
- otakne
- オタㇰネ 【自動】[o-takne その尻・短い] ①陰茎が短い(=ciyehe takne チイェヘ タㇰネ)。 ②陰毛が短い(=honuma takne ホヌマ タㇰネ)。 ☆対語 otanne オタンネ。 {E: ①to have a small penis. ②to have short pubic hairs.} (出典:田村、方言:沙流)
- otam
- オタㇺ 【名】[o-tam その尻・刀] サーベル(警官の)。 otam eun ye オタㇺ エウン イェ [隠](直訳すると)サーベルに言いなさい=警察へ知らせなさい。(S) arorkisne otam アロㇿキㇱネ オタㇺ [隠](直訳すると)こっそりサーベル=こっそり警察に知らせなさい。(S) {E: a (policeman's) saber.} (出典:田村、方言:沙流)
- otamoy
- オタモイ 【名】[ota-moy 砂・渦](?) 海辺の砂浜(風に吹かれてうずまきのように必ず模様がついているものだ)。(S) otamoy teksam a=kus オタモイ テㇰサㇺ アクㇱ 砂浜のふち(山側でも海側でも)を通る。(S) {E: a sandy beach on the shoreline.} (出典:田村、方言:沙流)
- otarop
- オタロㇷ゚ §211 ハマナシ(ハマナス) (3) otarop (o-tá-rop)「オたロㇷ゚」[ota(砂浜)oro(の所)o(にある)p(もの)] 果実 ⦅名寄、多来加⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otates
- オタテㇱ 【名】[ota-tes 砂・(?)] 海辺の斜めになって長く続いている砂浜(潮が引くと出る。 潮がこむと水をかぶる)。 {E: a long sandy beach on the shoreline.} (出典:田村、方言:沙流)
- otokotcikap
-
ノトコッチカㇷ゚
§399 (その他の鳥名) noto-kot-cikap (no-tó-kot-či-kap)「ノとコッチカㇷ゚」[
or-cikap(凪を・所有する・鳥)] ⦅幌別、沙流⦆【雅】海上に浮かんでいる島群。 (出典:知里動物編、方言:) - otopenkot
- オトペンコッ 【自動】[o-topen-kot その尻・甘い・ついている](o-…-kot オ…コッ は《…味がある》。) 甘味がある。 otopenkot pekor humi an pirka wakka ne humi! オトペンコッ ペコㇿ フミ アン ピㇼカ ワッカ ネ フミ! 甘味があるようないい水だなあ。(S) ☆参考 osiwkot オシウコッ 苦味がある。 ☞tópen トペン {E: to be sweet (in taste).} (出典:田村、方言:沙流)
- otoptuye-kikir
- オトㇷ゚トゥイェキキㇼ 【名】[otop-tuye-kikir 髪の毛・を切る・虫][動物]カミキリ虫。 〔知分類 p.83 otoptuyep〕 {E: a long-horned beetle.} (出典:田村、方言:沙流)
- otta
- オッタ 【or ta】 (〜の)時に,(〜の)場所で,〜で.〜に,〜へ. イヨマンテ オッタ(オㇿ タ) メノコ オッカヨ ウコトゥㇱエタイェ メノコ アマケタロ コㇿ イマカケタ オッカヨ カムイ ア・ウㇰ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=熊送りの時に男と女が綱引きをして女が負けると,次に雄熊が獲れるそうだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- otta 1
- オッタ 【位名+格助】[or ta …の所・で](or ta オㇿ タ は通常続けて otta オッタ と発音される。) tananto otta タナント オッタ (=tananto or ta タナント オッタ)この日において=きょう。 ☞or オㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otta 2
- オッタ 【副助】[< or-ta …のところ・で](名詞のあとに置かれ、 通常くりかえされて) …otta …otta …オッタ …オッタ …だの…だの、 …やら…やら。 iyoype otta ikor otta イヨイペ オッタ イコロッタ 宝器やら宝刀やら。 ☆参考 類似の文脈でニュアンスの違いをもっていろいろな語が使われる ☞orke オㇿケ、 usa ウサ、 ka カ、 hem ヘㇺ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu
- オトゥ 【連体/接頭辞】[< o-tu その尻(?)・二つの](通常は次の構文で) otu…ore/re… オトゥ… オレ/レ… 二つの… 三つの…=いくつもいくつもの…。 (後半の ore/re… オレ/レ… は省略されることもある。) otu siwenpa ore siwenpa オトゥ シウェンパ オレ シウェンパ 何回も何回もの叱りつけ。(S)ユカㇻ otu pa re pa オトゥ パ レ パ 二年も三年も(=何年も何年も)。(W民話) ☆参考 接頭辞と見られる場合が多いが、 視覚的に読みやすいようになるべく離して書く。 ☞ore オレ {E: two…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu kasinkop
- オトゥ カシンコㇷ゚ 【名】[otu ka-sinkop 二つの・糸・結び目](次の慣用表現の中で) otu kasinkop/ore kasinkop/ranke ranke オトゥ カシンコㇷ゚/オレ カシンコㇷ゚/ランケ ランケ 二つも三つもの(=いくつもいくつもの)糸の結び目を下げ下げする(糸を紡ぐ/紐をよる様子の描写の表現、 叙事詩や民話など口承文学の中でよく使われる。) ☆参考 日常語で糸を紡ぐ/紐をよることは káeka カエカ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu sannipe
- オトゥ サンニペ 【名】[otu san-ipe 二つの・出る・刀身](?) (otu…ore … オトゥ… オレ… の構文で、 次の慣用表現の中で)いくつもの刀。 otu sannipe oresannipe owkauyru オトゥ サンニペ オレサンニペ オウカウイル 二振りも三振りもの(=何本もの)刀が重なるようにかけてあった。(NK民話) ☆参考 同様の文脈で otu santuka オトゥ サントゥカ もよく使われる。 しかしこの例で、 話者は otu santuka オトゥ サントゥカ と言いかけてからこのように言い直した。 ☆参考 nipe ニペ の用例はほかにはない。 sannipe サンニペ の用例もここにしか出てこない〔久辞典 557 nip n 柄、つか(注:原本では旧漢字)=sannip=tuka;759 sannip n つか、つかガシラ=sannipka=santuka〕。 {E: a number of swords.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu santuka
- オトゥ サントゥカ 【名】[otu san-tuka 二つの・出る・柄(つか)[< 日本語]](慣用表現の中で)いくつもの刀。 nispa mut pe/otu santuka/owkauyru ニㇱパ ムッペ/オトゥ サントゥカ/オウカウィル [雅]長者の佩くような立派な刀が何本もの柄(つか)が重なるようにたくさんかけてあった。 ☆参考 otu… ore… オトゥ…オレ…《二つも三つもの=いくつもいくつもの》の構文で使われるが、 この用例では ore… オレ… の部分が省略されている。 ☆参考 owkauyru オウカウィル の代りに ciwre kane チウレ カネ と言っているところもある。 (出典:田村、方言:沙流)
- otu sasuysir
- オトゥ サスイシㇼ 【名】[otu-sasun(?)-sir 二つの・子孫(=san サン)(?)・様](次の言い回しの中で) otu sasuysir ore sasuysir céomare オトゥ サスイシㇼ オレ サスイシㇼ チェオマレ 二十代にも三十代にも続いて(=何代にも続いて)、 大昔から今に至るまで、 末永く。(S独話) ☆参考 ore sasuysir オレ サスイシㇼ が言われず、 otu sasuysir céomare オトゥ サスイシㇼ チェオマレ だけのこともあるが意味は同じである。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu suy/otusuy
- オトゥ スイ/オトゥスイ 【副】[otu-suy 二つの・回](otu… ore/re… オトゥ… オレ/レ… の構文で)otusuy resuy オトゥスイ レスイ 二回も三回も(=何回も)。 otusuy resuy hepoki kor an オトゥスイ レスイ ヘポキ コラン (あの人は)何回も頭を下げている。(W) otu suy konna ore suy konna オトゥ スイ コンナ オレ スイ コンナ [雅]二回も三回も(=何回も何回も)。 ☆参考 tusuy トゥスイ 二回。 tusuy resuy トゥスイ レスイ 二、 三回。 {E: twice; three times (any number of times).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu tapkanru
- オトゥ タㇷ゚カンル 【名】[雅][otu-tapkar-ru 二つの・(踏舞の一種)・通った跡](otu…ore… オトゥ…オレ… の構文で)何回もの踏舞(両手を広げ一歩一歩進んでいく踊り)。 otu tapkanru ore tapkanru uciwpare オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル ウチウパレ 両手を広げ一歩一歩進む踊りを何回も何回もくり返した(叙事詩や昔話で、 神が人間の国でしばらく暮らした後、 天の国へ帰るために鳥の姿になるときのシーン)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oturaysanpe ekote
- オトゥライサンペ エコテ 【他動】[慣用他動詞句](…しては)大変だと思う。 a=oráwki kuni oturaysanpe a=ekóte hi kusu アオラウキ クニ オトゥライサンペ アエコテ ヒ クス 私は彼を見失っては大変だと思ったから。(HC民話) {E: to think for… to happen, occur would be disastrous, awful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otuyke
- オトゥイケ 【名】[o-tuy-hike その尻・切れている・もの](悪いやつを指すののしりの表現)「あん畜生」、 あの野郎。(W) néa a=wenhokuhu, sirunike otuyke, ene hawean hi ネア アアウェンホクフ、 シルニケ オトゥイケ、 エネ ハウェアン ヒ あの私の悪党亭主、 あん畜生、 あの野郎がこう言った。(W民話) ☆参考 sirunike シルニケ も同義。 {E: That fellow!; That rascal! (a derogatory remark.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ouske
- オウㇱケ 【位名】[所](概は ous オウㇱ)[ousi-ke …の下/ふもと・の所]…の下/根元の所、 その下/根元の所、 (山の)ふもとの所。 nupuri ouske ヌプリ オウㇱケ 山のふもと(の所)。 ouske wakka kotatpa ne ya unmasi ku=kor wa k=ek wa ouske k=o ne ya オウㇱケ ワッカ コタッパ ネ ヤ ウンマシ クコㇿ ワ ケㇰ ワ オウㇱケ コ ネ ヤ (私はその木の)根元に水をかけたり馬糞を持って来て根元に置いたり。(S)/ {E: the base; the foot.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- owkauyru
- オウカウイル 【自動】[o-u-ka-uyru その尻・互い・の上・…にある][雅](次の慣用表現の中で)重なり合う。 nispa mut pe/otu santuka/owkauyru ニㇱパ ムッ ペ/オトゥ サントゥカ/オウカウイル 長者の佩く(ような立派な)宝刀が何本もの柄(つか)が重なり合うようにたくさん掛かっていた。(S)ユカㇻ ☆参考 otu santuka オトゥ サントゥカ のあとに ore santuka オレ サントゥカ が入ることもある。 この例はそれが省略された形。 叙事詩ばかりではなく民話などの散文の伝承の中でもこの表現は出て来る。 {E: to match together; overlap.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ownu
- オウヌ 【他動】(=ounu オウヌ)(針に)糸を通す。 k=ownu コウヌ 私は糸を通す。 e=ownu エオウヌ あなたは糸を通す。 a=ownu アオウヌ (引用文で)私は糸を通す。 kem ohopuy pon wa k=ownu ka eaykap na, k=ésiknak wa ki, o, ohownu wa en=kore ケㇺ オホプイ ポン マ コウヌ カ エアイカㇷ゚ ナ、 ケシㇰナㇰ ワ キ、 オ、 オホウヌ ワ エンコレ 針のめど(孔)が小さくて糸が通せないのよ、 私には見えないからね、 はい、 通してちょうだい。(S) ☞ohownu オホウヌ {E: to thread a needle.} (出典:田村、方言:沙流)
- owotciw
- オウォッチウ 【自動】[o-wor-ciw その尻が・水の中・にささる]水につかる。 {E: to be soaked in water.} (出典:田村、方言:沙流)
- owpekano
- オウペカノ 【副】まっすぐに、 正直に。 owpekano nep ka ye hawe an オウペカノ ネㇷ゚ カ イェ ハウェ アン(彼は)本当のこと(うそでないこと)ばかり言っている。(S) ☆参考 「まっすぐに」は kuwanno クワンノ とも言う。 ☆参考 an koraci アン コラチ ありのままに。 {E: directly.} (出典:田村、方言:沙流)
- oyaciki
- オヤチキ 【副】[oya-ciki 他である・なら](=oya-ciki オヤチキ)なるほど、 いまわかったところでは、 さては(…だったのだ)。 ☆参考 今までわからなかったことがやっとわかった、 ということを表す。 ☆参考 oroyaciki オロヤチキ とも言う。 {E: I see!; indeed!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyakata
- オヤカタ 【名】[< 日本語 親方]王、 首領。 onaha ne kamuy pákorkamuy oyakata ne yak ye p ne kusu オナハ ネ カムイ パコㇿカムイ オヤカタ ネ ヤㇰ イェㇷ゚ ネ クス 父親である神は天然痘の神の首領だと(あの人は)言っていたから。(W民話) {E: a (the) parent(s); a master.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyanke
- オヤンケ 【複他動】[o-yanke (そこ)に・…を上げる](そこ)に…を上げる/上陸させる、 …を海の向こうから(北海道)に来させる。 téor cip oyanke wa anu テオㇿ チㇷ゚ オヤンケ ワ アヌ ここに舟を着けておきなさい。(S) {E: to make land…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyasim
- オヤシㇺ 【名/副】[oya-sim 他の・翌日]あさって、 明後日。 oyasim wano suy yayhonokka=an kus ne na オヤシㇺ ワノ スイ ヤイホノッカアン クㇱ ネ ナ あさってからまた勉強するからね。(S) {E: the day after tomorrow.} (出典:田村、方言:沙流)
- oyawot
- オヤウォッ 【自動】[oya-w-ot 他の[所]・(挿入音)・…にたくさん(何回も)現れる]寄り道する。 oyakoyak ta k=óyawot kor k=ek ayne ku=moyre オヤコヤㇰ タ コヤウォッ コㇿ ケㇰ アイネ クモイレ ほうぼうに寄り道して来て遅くなった。 {E: to drop in, by on the way.} (出典:田村、方言:沙流)
- oykesuy
- オイケスイ 【他動】[o-ikesuy …に・怒って立ち去る] 怒ってとび出して/立ち去って…へ行く。 sísam mosir/tono mosir/mosir noskike/a=oykesuy híne/arpa=an wa シサㇺ モシㇼ/トノ モシㇼ/モシン ノㇱキケ/アオイケスイ ヒネ/アㇻパアン マ 和人の島、 殿の島、 島の中央に私は逃げて行って。(W神謡語り) {E: to leave in anger for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oykus
- オイクㇱ 【自動】[o-i-kus その尻・もの・通る]もる(漏る)。 wakka o ontaro oykus kor an ワッカ オ オンタロ オイクㇱ コㇿ アン 水の入った樽(水樽、 水桶)がもっている。 ☆参考 主語は水ではなく入れ物。 {E: a leak.} (出典:田村、方言:沙流)
- oyna
- オイナ 【名】[他方言]語りもの。 ☆参考 サダモさんの用語には、 oyna オイナ というジャンル名はなく、 金田一京助・久保寺逸彦によって「神伝」「聖伝」「聖典」と訳された範疇の口承の叙事詩は、 yúkar ユカㇻ の中に含まれる。 {E: a story; tale.} (出典:田村、方言:沙流)
- oypepi
- オイペピ 【名】[所](概 oypep オイペㇷ゚ の単独の用例はない。)[o-ipe-p-i そこから・ものを食べる・もの・(所属語尾)]…の食器(茶碗やおわん)。 e=cis núpe e=cis etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱ ヌペ エチㇱ エトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙や鼻汁が私の食器に入るので私は何も食べられない。(HC民話) (注 愛する人の死を悲しんで泣いてばかりいる人に、 死者が夢の中に現れて、 泣かないようにさとす言葉。 いろいろな民話にこの種の表現が出てくる。) hon okkasi ta/oypepi asi wa ホノッカシ タ/オイペピ アシ ワ おなかの上に食器(おわん)をのせて。(Sユーカラ語り) {E: dishes; tableware.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyra
- オイラ 【他動】…を忘れる、 (事柄)を忘れる、 (もの)を置き忘れる。 hemanta ku=ye kus ne a ka k=oyra ヘマンタ クイェ クㇱ ネ ア カ コイラ 私は何を言おうとしていたのか忘れた。(W) icen k=oyra イチェン コイラ 私はお金を忘れた。 ranma e=oyra hawe? ランマ エオイラ ハウェ? あなたはいつも忘れるの? (W) {E: to forget…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oytak
- オイタㇰ 【他動】[o-itak そこに・話す]①そこに/で/から話す。 kanpi or(o) oytak カンピ オㇿ/オロ オイタㇰ 本を声を出して読む。② ☞tom(o) oytak トㇺ/トモ オイタㇰ …をなだめる ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oytaksak
- オイタㇰサㇰ 【自動(?)】[o-itak-sak (そこ)に・話す(言葉)・を持たない](それ)に言い返す言葉がない。 {E: to have no retort.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oytakusi
- オイタクシ 【他動】[o-itak-usi (そこ)に・言葉・…に…をつける] 祈る。 ☆参考 「祈る」の訳語として出た。 用例はない。 {E: to pray to…for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- p 1
- ㇷ゚ 【形名】(=pe ペ)(母音の後では p ㇷ゚、 子音の後および言い始めでは pe ペ。) ①[被修飾名]…もの、 者、 やつ(多くの場合モノや動物。 人間の場合は主に子どもや女性を指し、 大人の男子の場合は低く見た言い方)。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんかさせるもの(なぞなぞで、 答えは mimaki ミマキ 歯)。(S) soy ta arki p ソイ タ アㇻキㇷ゚ 門口に来た者(=人)。 ②[被修飾名]…こと(ことがら)。 ye p koraci イェㇷ゚ コラチ 彼が言ったことのとおりに(=彼の言ったとおり)。 ③[名詞化辞]…の。 …p ne …ㇷ゚ ネ …のだ。 Piratur ta nupur ekasi an hi a=nu p ne a hi kusu ピラトゥッ タ ヌプレカシ アニ アヌㇷ゚ ネ ア ヒ クス 平取に霊力のある(占いやまじないのできる)老人がいることを聞いたのだったから(=聞いていたから)。(NK民話) …p ne …ㇷ゚ ネ …するものだ(説明/教え/さとし)。 néno eci=ikí p ne na ネノ エチイキㇷ゚ ネ ナ (あなたがた)そうするのだよ(=そうしなさいね)。(KK民話) …p ne kusu …ㇷ゚ ネ クス …する/したものだから、 …ので。 sisam tátatata p ne kusu シサㇺ タタタタㇷ゚ ネ クス (彼が)自分のそばをトントンたたいたので。(S民話) …kuni p ne …クニㇷ゚ ネ …することになっている/する(べき)ものだ(予定/教え/予言/言いつけ)。 yam o saranip/e=se kane wa/e=yan kuni p/ne ruwe ne na ヤモ サラニㇷ゚/エセ カネ ワ/エヤン クニㇷ゚/ネ ルウェ ネ ナ (あなたは)栗の入った背負い袋を背負って国へ帰るのですよ。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pa 1
- パ 【他動】…を見つける。 honkor kane menoko a=pa wa ホンコㇿ カネ メノコ アパ ワ 妊娠している女が見つけられて。(W言い伝え) {E: to find…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pa 4
- パ 【名】[概/所] 空中にある何かの気(き)。 ①湯気。 pa at パ アッ 湯気がたつ。 sések wa pa at kor an セセㇰ ワ パ アッ コラン 熱くなって湯気がたっている。(S) ②伝染病(天然痘)の気。 pá-kor-kamuy パコㇿカムイ 天然痘の気を持つ神、 疱瘡(ほうそう)神。 pa tum yupke パ トゥㇺ ユㇷ゚ケ 伝染病がはやっていて恐ろしい。(S) ☆参考 「空気」にちょうど当たる語はない。 風は réra レラ、 風が吹くときに動く空気は maw マウ。 {E: ①steam. ②air containing an infectious disease.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pa 7
- パ 【名詞語根】口。 kotanpa コタンパ 村の入口(「村の上手」の意味もある)。 páipor パイポㇿ くちびるの色。 ☆参考 独立の単語としては par パㇻ の形が用いられる。 合成語の中では par パㇻ と pa パ の両方の形がある。 pa パ の形は決まった語の中に出てくる。 {E: the mouth.} (出典:田村、方言:沙流)
- pa 8
- パ 【名詞語根】[< pa 7](数連体詞の後に置かれて。) ①(酒の杯数)…杯。 “henpakpa a=ku?” “re pa ku=ku” 「ヘンパㇰパ アク?」 「レパ クク」 「酒杯に何杯お飲みになりましたか?」 「三杯飲みました。」 (W) ②たばこ「一服」の「服」(「二服」「三服」は言わない)。 tanpaku sine pa ku=ku rusuy タンパク シネ パ クク ルスイ たばこを一服のみたい=ちょっとたばこを吸いたい(二口でも三口でもよい)。(W) ☆参考 茶碗やおわんやゆのみの杯数を数えるには itanki イタンキ が使われる。 ☆参考 接尾辞と見ることもできるが、 読みやすさのために離して書く。 {E: a counter for cups, glasses of drink.} (出典:田村、方言:沙流)
- pak 2
- パㇰ 【後副】①…まで。 cise noski pak チセ ノㇱキ パㇰ 家のまん中まで(ほこりが積もっていた)。 te pak テ パㇰ 今まで。 apa or pak k=arpa korka k=áhun ka somo ki no k=ek アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ カフン カ ソモ キ ノ ケㇰ 戸口のところまで行ったけれど入らないで帰って来た。(S) ray pak ライ パㇰ 死ぬまで。 ②(おおよそ)…ぐらい。 wániw pak ワニゥ パㇰ 十人ぐらい。 tuhotne to pak k=an wa k=ek ruwe ne wa トゥホッネ ト パㇰ カン マ ケㇰ ルウェ ネ ワ (私は)四十日ぐらい滞在して(帰って)来たのだよ。(S) ③…ほど (比較の対象) ne turesi pak pirka menoko isam ネ トゥレシ パㇰ ピㇼカ メノコ イサㇺ その妹ほど美しい女性はいない。 pak kewtumu pirka p oar isam パㇰ ケウトゥム ピㇼカㇷ゚ オアㇻ イサㇺ 彼ほど気立てのよい者は一人もいない。 ④(連体的に)mosir pak cise モシㇼ パㇰ チセ 島ほどの家(とても大きい家を表現する一つの言い方)。 ⑤uwokar-uwokarpa pak ウウオカㇻウウオカㇻパ パㇰ 代わるがわる。 ☆参考 よりはっきりと表現するのに -no ノ をつけて pakno パㇰノ と言うこともある。 しかし pak パㇰ と pakno パㇰノ との使い方は全く同じではない。 ☞pakno パㇰノ {E: ①until; as far as. ②about; roughly. ③the extent of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pakakse
- パカㇰセ 【自動】[pakak-se (擬音重複)・と言う] (火がはねて)パチパチ鳴る。 {E: (for a fire ) to crackle; spark..} (出典:田村、方言:沙流)
- pákisar
- パキサㇻ 【名】[概](所は pákisara(ha) パキサラ(ハ))[pa-kisar 口・耳] ①口角。 ②(昔の女性の)口のまわりの入れ墨の左右の端。 {E: ①the edges of the mouth. ②the tatooed corners of the mouth.} (出典:田村、方言:沙流)
- pákisara(ha)
- パキサラ(ハ) 【名】[所](概は pákisar パキサㇻ) …の口角。 pákisara kari nonihi cirir kor an パキサラ カリ ノニヒ チリㇼ コラン 口角からよだれがたれている。(S) {E: the edges of the mouth of…} (出典:田村、方言:沙流)
- pakita
- パキタ 【後副】[paki-ta …までの時(?)・に] ちょうど…のときに、 今ようやく。 kunneywa kopak pakita ek kor an クンネイワ コパㇰ パキタ エㇰ コラン ちょうど朝ごろに来つつある。(S) tókapipe pakita トカピペ パキタ ちょうど昼食のときに。(S) {E: exactly at that time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pakno
- パㇰノ 【後副】[pak-no …まで/ほど・(副詞形成)] ①…まで。 te pakno テ パㇰノ 今まで。 uni pakno ウニ パㇰノ 彼の家まで。 Tokiyo pakno henpak to ne wa sirepa? トキヨ パㇰノ ヘンパㇰ ト ネ ワ シレパ? 東京まで何日で着きますか。(S) onne utar onne pakno オンネ ウタㇻ オンネ パㇰノ 年老いた人々が亡くなるまで。 ②…ぐらい。 sine cup pakno シネ チュㇷ゚ パㇰノ 一ヵ月ぐらい。 ínep pakno イネㇷ゚ パㇰノ 四つほど。 asiknep pakno アシㇰネㇷ゚ パㇰノ 五つほど。 attem pakno an senkaki アッテㇺ パㇰノ アン センカキ 半ひろ(三尺)ほどある布。(S) mak pak ku=kar kor pirka? マㇰ パㇰ クカㇻ コㇿ ピㇼカ? (お金を)いくらぐらい払えばいいですか。(S) ③…ほど(比較の対象)。 k=éraman pakno ケラマン パㇰノ 私がわかるだけ(のことは全部)。(S会話) tuymano a=turá easkay pakno an hekaci トゥイマノ アトゥラ エアㇱカイ パㇰノ アン ヘカチ 遠くへ連れて行くことができるほどに(大きく)なった男の子。(NK民話) k=éaskay pakno túnas k=ek ケアㇱカイ パㇰノ トゥナㇱ ケㇰ (私は)できるだけ早く来ます。(S) ④[熟語・慣用表現]pakno/pakno ka パㇰノ/パㇰノ カ これまで、 これで終わり。 pakno ka ku=ye パㇰノ カ クイェ これで私が言うことは終わりです。 pakno ka パㇰノ カ 「もうたくさん」(もっと食べるようにとか、 お代わりをどうぞとか言われたときにこれ以上いらないと断る言い方)。 pakno ka c=e wa iyayiraykere パㇰノ カ チェ ワ イヤイライケレ (私たちは)もう充分(「たくさん」)いただきました、 ごちそうさま。(S) ney ta pakno ネイ タ パㇰノ いつまでも。 utaspa pakno ウタㇱパ パㇰノ 互いに。 (tap)…hi pakno ne (タㇷ゚)…ヒ パㇰノ ネ 今…したばかりだ。 tap unukar=an hi pakno ne wa ora suy uwekohoppa=an wa paye=an oasi na タㇷ゚ ウヌカラニ パㇰノ ネ ワ オラ スイ ウウェコホッパアン マ パイェアン オアシ ナ(私たちは)今会ったばかりなのにまた別れて行かなければならないのかなあ。(S) {E: ①until. ②about; roughly. ③the extent of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pakottasum(-i)
- パコッタスㇺ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(9)pa-kot-tasum(-i)〔pá-kot-ta-sum ぱコッタスㇺ〕[pa(年を)+kor(支配する)+tasum(病)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pakte
- パㇰテ 【他動】[pak-te …まで/ほど(である)・させる](語構成要素として)…を比べる。 u-…-pakte ウ…パㇰテ 互いに…を比べる、 …を競い合う。 kiror キロㇿ 力;ukirorpakte ウキロㇿパㇰテ 力くらべをする。 nitan ニタン 速く走る;unitanpakte ウニタンパㇰテ 競走(かけっこ)する。 (出典:田村、方言:沙流)
- pan 1
- パン 【自動】(お茶やおつゆ等の濃さが)うすい。 úsey uwe pan ウセイ ウウェ パン お茶が出なくなった。(W) ohaw pan humí! オハウ パン フミ! おつゆうすいなあ。(W) ruri pan ルリ パン だしが薄い。(S) kéra pan ケラ パン 味が薄い。(S) {E: (for tea etc) to be weak.} (出典:田村、方言:沙流)
- panaus
- パナウㇱ 【自動】[pana-us ほこり・ついている] 粉を吹いている。 panaus kamtaci パナウㇱ カㇺタチ よく粉を吹いたこうじ(麹)。 ☆対語 panasak パナサㇰ。 {E: for dust to blow about.} (出典:田村、方言:沙流)
- par
- パㇻ 【名】[概](所は paro(ho) パロ(ホ)) 口。 par or o パロㇿ オ …を口に入れる。(W会話) suy par ta スイ パッ タ 穴の入口に。(W民話) {E: the mouth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- par(o) osuke
- パㇻ/パロ オスケ 【連他動】[par(o)-o-suke 口・のところに・炊事する] …に食事をつくってあげる。 en=par e=osuke エンパㇻ エオスケ あなたは私に食事をつくってくれる。(S) {E: to prepare food for…} (出典:田村、方言:沙流)
- párasepárase
- パラセパラセ 【自動】[parase の重複形] フワーフワーと飛ぶ、 (火の粉が)パッパッと飛ぶ。(S) {E: for sparks of a fire to jump, spit.} (出典:田村、方言:沙流)
- párimomo
- パリモモ 【自動】[pa-rimo-mo 口・をすぼめる・(重複)…している]口をすぼめている。 párimomo kane an パリモモ カネ アン (口を大きく見せたくないために)口をすぼめている。(S) aynu or ta/paye=an ki kor/párimomo parimomo sekor/santa soaso/a=i=ye wa tapne/iruska=an kusu/somo a=ye na アイヌ オッタ パイェアン キ コㇿ/パリモモ パリモモ セコㇿ/サンタ ソアソ/アイイェ ワ タㇷ゚ネ/イルㇱカアン クス/ソモ アイェ ナ 人間の国に行くと口すぼめ、 口すぼめと言われるので腹が立つから言わないよ(きかれたことを教えないよ)(supun スプン《ウグイ》が言う)。(W神謡) (出典:田村、方言:沙流)
- párir
- パリㇼ 【名】[概](所は pariri パリリ)[pa-rir 空気/湯気・波] モクモクと出る煙。 párir asin パリㇼ アシン 煙がモクモクと出る。 cise uhuy siri somo ne? mákip párir asin kor an siri an チセ ウフイ シリ ソモ ネ? マキㇷ゚ パリㇼ アシン コラン シリ アン 家が燃えているのではないか? どうしたのか煙がモクモクと出ているなあ。(S) {E: belching smoke.} (出典:田村、方言:沙流)
- páriri
- パリリ 【名】[所](概は parir パリㇼ) …のモクモクと出る煙。 Taromaysan páriri asin kor an タロマイサン パリリ アシン コラン 樽前山の煙がもくもくと出ている。(S) ☆参考 長い形 páririhi パリリヒ は未出。 {E: belching smoke of…} (出典:田村、方言:沙流)
- paroyki
- パロイキ 【他動語幹】[par-o-iki 口・のところ・でものごとをする](=par oyki パㇻ オイキ) …を食べさせて養う。 i=paroyki イパロイキ (引用文中で)彼は私を食べさせて養う(連他動詞 par(o) oyki パㇿ/パロ オイキ が目的語不定人称形で一続きになっているもの)。 ☞par(o) oyki パㇻ/パロ オイキ {E: to support, feed…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- parparse
- パㇻパㇻセ 【自動】[parpar-se(擬態重複)・となる] ボーッと/メラメラと燃え上がる。 amip parparse アミㇷ゚ パㇻパㇻセ 着物が燃え上がった。(S) nína=an ayne oraun ape a=kotúkka akusu sat cikuni ne p ne kusu parparse ニナアン アイネ オラウン アペ アコトゥッカ アクス サッ チクニ ネㇷ゚ ネ クス パㇻパㇻセ しばらく私はたきぎとりをしていてそれからそのたきぎに火をつけたところ、 乾いた木なのでボーッと燃え上がった。(KK民話) {E: to burst into flames.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- parpesni
- パㇻペㇱニ 【名】[par-pes-ni 天井・に沿っている・木] 天井の縦の梁、 つまり東西に走る二本の丸太。 ☆参考 これから horkasuwat ホㇿカスワッ というかぎつき棒で túna トゥナ《火棚》をつるす。 ☆参考 これの上に aputki アプッキ と呼ばれる簀(す)をのせる。 くんせいをつくるときは魚を焼いてからこの簀の上にのせ、 少し乾いたら大きい魚は尾のところを紐でしばってこの parpesni パㇻペㇱニ からつるす。 ☆参考 ユーカラ等(雅語)では paruspe パルㇱペ。 ☆参考 南北に走る梁は itemeni イテメニ。 (出典:田村、方言:沙流)
- pas 2
- パㇱ 【名】燃えかす(ランプの芯などの、 たきぎの)。 kunne pas クンネ パㇱ 木などが燃えておき(赤く火のついている炭、 usat ウサッ )になって消えたもの、 消炭。 retar pas レタㇻ パㇱ おき(usat ウサッ)がさらに燃えて、 そのままの形で灰になったもの。 cikuy pas チクイ パㇱ [かみくだかれた・消し炭](次の用例のような慣用表現で) emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(民話の中で、 悪い熊の描写)。(KK民話) ☆参考 retar pas レタㇻ パㇱ がさらにくずれて粉々の灰になったものは úna ウナ と言う。 ☞paspas パㇱパㇱ {E: ashes, cinders.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- páse
- パセ 【自動】①重い。 e=pase humi! エパセ フミ! (子どもをだき上げて)(あなた)重いねえ。(S) kema páse ケマ パセ[足(が)・重い](年老いて)足腰が弱る。 ②尊い、 重要な。 páse tono パセ トノ [尊い・殿]尊いお方、 和人の殿様。 páse kamuy パセ カムイ 尊い神。 páse inomito パセ イノミト [尊い/重要な・ものをまつる日]元日。 páse maciya パセ マチヤ [尊い/主要な・町/都市]都(みやこ)、 首都。 {E: ①to be heavy: ②important.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- paskuma
- パㇱクマ 【他動】(人)に先祖や起源や素性の話を教え伝える、 …に言い伝えを語り伝える。 upaskuma=an ciki nu yan sekor a=kor ekasi utar haweoka kor i=paskuma hawe ene an hi sekor ku=kor ekasi hawean kor en=paskuma hawe ene an hi ウパㇱクマアン チキ ヌ ヤン セコㇿ アコレカシ ウタㇻ ハウェオカ コㇿ イパㇱクマ ハウェ エネ アニ セコㇿ クコレカシ ハウェアン コㇿ エンパㇱクマ ハウェ エネ アニ 先祖の言い伝えを話してあげるから聞きなさいと自分のおじいさん方が言いながら自分たちにこのように語り伝えてくれたんだよと私の祖父が言いながら私に次のように語り伝えてくれた。(S独話) síno utarpa/síno rametok/a=paskuma kusu ne kor シノ ウタㇻパ/シノ ラメトㇰ/アパㇱクマ クス ネ コㇿ [雅]まことの強者まことの勇者に先祖(素性)の話をするときは。(Sユーカラ) ☆参考 upaskuma ウパㇱクマ 言い伝えを語る、 言い伝え。 {E: to tell, relate…to…; have someone listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- paskur
- パㇱクㇽ 【名】[動物]カラス(総称)。 nítek ka ta paskur sinep rew híne “kaːk kaːk…” ニテㇰ カ タ パㇱクㇽ シネㇷ゚ レウ ヒネ 「カーㇰ カーㇰ…」木の枝にカラスが一羽止まって「カーカー…」。(W民話) paskur rek haw wen パㇱクㇽ レㇰ ハウ ウェン カラスのなきようが悪い(不吉ななき方だ)。(W) nisatta paskur cis koraci ニサッタ パㇱクㇽ チㇱ コラチ 明日はカラスの泣くように(泣いて帰るだろう)(料理屋に行ってお金をたくさん使って、 酔いがさめたら泣くだろう等、 酔っぱらって夜遅くまで遊んでいる人を笑って言う)。 ☆参考 口承文学にもよく登場する。 役回りはどちらかというと、 不吉なことの前兆、 悪ふざけをする者など、 きらわれる役が多いようである。 ☆参考 paskur パㇱクㇽ に次の四種がある。 síepaskur シエパㇱクㇽ[si-e-paskur 糞を食べる・カラス] くちばしが長い、 ただ kaːk kaːk カーㇰ カーㇰ と鳴く。 kararak カララㇰ[< (声の擬音)] karr, karr カㇽㇽ、 カㇽㇽ と鳴く。 sirarkokari シラㇻコカリ[sirar-ko-kari 海岸の岩・に・回る](?) karr həː, karr həː カㇽㇽ ハー、 カㇽㇽ ハー と鳴く。 okep オケㇷ゚[o-kep その尻が・毛がない] 「夜歩くカラス、 根性悪い。」 (S)〔知分類 p.1〕 {E: a crow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pastetterke
- パㇱテッテㇾケ 【自動】[pas-ter-ter-ke 走る・(跳ねることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)](幼児が)よちよち歩きする。 {E: (for a toddler) to waddle, totter along.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pataparse
- パタパㇻセ 【自動】[pa-ta-parse 湯気・(?)・フワフワ上がる] 煮えたてで湯気が立っている(ごちそうを表す表現の一つ)。 pataparse/kéraan aep パタパㇻセ/ケラアン アエㇷ゚ できたての湯気の立っているおいしいごちそう。(W神謡語り) tap a=yanke aep pataparse kor an wa a=e kor án=an タㇷ゚ アヤンケ アエㇷ゚ パタパㇻセ コㇿ アン ワ アエ コㇿ アナン 私は今火からおろしたばかりの食べ物が湯気が立っているのを食べていた。(HC民話) {E: for steam to rise from something just boiled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- patci
- パッチ 【名】塗りものの鉢(宝器の一種)。 ☆参考 丸くて直径センチ位、 外は黒塗、 中は赤、 外に金銀の模様がついていれば中は黒塗、 米も入れる、 ごはんを入れたりする、 昔はおはちの代わりだろう、 お弁当を入れて saranip or omare wa se サラニㇷ゚ オㇿ オマレ ワ セ「小出し」に入れてしょう(=背負う)。(S) {E: a lacquerware bowl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- patek
- パテㇰ 【後副】…ばかり、 …だけ。 káni patek en=kore カニ パテㇰ エンコレ 私だけにくれた。(S) kam patek c=e kor oka=as カㇺ パテㇰ チェ コㇿ オカアㇱ 私たちは肉ばかり食べている(いつも肉を食べている)。(S) poonpepo patek an ポオンペポ パテㇰ アン ほんの少しだけある=少ししかない。(W民話) e=cis patek ki p ne kusu エチㇱ パテㇰ キㇷ゚ ネ クス あなたが泣いてばかりいるので。(HC民話) hotke=an wa patek án=an ホッケアン ワ パテㇰ アナン 寝てばかりいた(いつも寝ていた)。(NK民話) patek a=kor rusuy pe パテㇰ アコン ルスイ ペ ただ一つほしいもの。(W民話) patek ku=kor su パテㇰ クコㇿ ス[それだけ・私が持っている・鍋]私のたった一つの鍋。(S) ☆参考 最後の二例は関係詞的用法。 ☆参考 takup タクㇷ゚ …しか…しない。 {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- patke
- パッケ 【自動】[pat-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)] (栗が)パッとはねる、 はぜる。 ponkanpi patke wa ek, en=tom osma ポンカンピ パッケ ワ エㇰ、 エントㇺ オㇱマ はがきが(風で)とんで来て私に当たった。(W) yam kap turano a=ma kor patke wa a=sitóma p ne ヤㇺ カㇷ゚ トゥラノ アマ コㇿ パッケ ワ アシトマㇷ゚ ネ 栗を皮ごと焼くとはぜて恐ろしいもんだ。(S) ☆参考 pus プㇱ 破裂する、 爆発する。 pakake パカケ (火が)はねる、 terke テㇾケ (人や動物が)ピョンと跳ねる。 {E: to explode.} (出典:田村、方言:沙流)
- pátum
- パトゥㇺ 【名】[pa-tum 空気・の中] 大気の状態。 (次の表現の中で) pátum wen パトゥㇺ ウェン [大気の状態・悪い] ①空気がよくなくて衛生に悪い(=réra tum wen レラ トゥㇺ ウェン)。(S) ②伝染病がはやっている。(S) {E: ①unsanitary air. ②conditions for the spread of an infectious disease.} (出典:田村、方言:沙流)
- pawetenke
- パウェテンケ 【他動】…に指図する、 …に知恵をつけてさせる。 ☆参考 aripawetenke アリパウェテンケ 大勢の人に指図監督して仕事をさせる。 {E: to direct, order…} (出典:田村、方言:沙流)
- pawetok
- パウェトㇰ 【名】[pa-w-etok 口・(つなぎ音)・の先] 雄弁さ。 pawetok kor パウェトㇰ コㇿ 雄弁だ(=pawetokkor パウェトッコㇿ)。 pawetok ka kor siretok ka kor パウェトㇰ カ コㇿ シレトㇰ カ コㇿ 口も達者だし器量もいい。 ☆参考 「雄弁な人」を表現することもある。 {E: eloquence.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pawse
- パウセ 【自動】[paw-se (擬音の語根)・と言う] (狐が)なく。 {E: (for a fox) to howl.} (出典:田村、方言:沙流)
- payoka
- パヨカ 【自動】[複](単は omanan オマナン)[< paye-oka 行く[複]・いる[複]] (二人以上が)あちこち歩く/歩き回る(徒歩でも走っても、 乗り物でも)、 旅する、 行き来する。 asuranpa kor payoka hawe as アスランパ コㇿ パヨカ ハウェ アㇱ (今夜は霜がおりるでしょうと)警報して回る声がする。(S) ☆参考 pe/p ペ/ㇷ゚《…の》の前でもこの形で payoka p パヨカㇷ゚、 -re レ(使役語尾)の前では payokay パヨカイ となり payokayre パヨカイレ という形が出ている。 {E: to walk about here and there; come and go (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pe 2
- ペ 【形名】(p ㇷ゚ 1 と同じ語。 母音の後では p ㇷ゚、 子音の後およびポーズ(無音)の後では pe ペ が現われる。) ①[被修飾名](連体修飾語に修飾されてのみ使われる。 それ以外の点では普通名詞と同様に機能する。) …もの、 者、 人、 やつ(多くの場合、 モノや動物、 人間の場合は敬意を含まない表現で主に子どもや女性などを指す)。 hunak wa ek pe e=ne ruwe an? フナㇰ ワ エㇰ ペ エネ ルウェ アン? あなたはどこから来たもの(子ども)なの? ②[被修飾名]…こと。 mak an pe kusu マㇰ アン ペ クス どんなことのため(故)に。 ③[名詞化辞] …の/もの。 …pe ne …ペ ネ …のだ/ものだ(説明/教え/さとし)。 sekor sekor a=kar pe ne na セコㇿ セコㇿ アカㇻ ペ ネ ナ こういうふうにつくるものだよ(つくるんだよ)。 …pe ne kusu …ペ ネ クス …する/したものだから、 …ので。 nitan=an pe ne kusu ニタナン ペ ネ クス 私は足が早いので。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pe 3
- ペ 【接助】[< pe 2] …のに、 …だったが。 …pe ora …ペ オラ …のに、 …のでありながら一方では。 ene an nispa a=kor pe ora, po sak no oka=an hi ka a=ruska kusu エネ アン ニㇱパ アコㇿ ペ オラ、 ポ サㇰ ノ オカアニ カ アルㇱカ クス これほどの長者を夫に持ちながら、 子どもに恵まれずに暮らしているのが不満だったから。(W民話) pirka amip poronno kor pe ora yaykotcakar wa wen amip patek mi ピㇼカ アミㇷ゚ ポロンノ コㇿ ペ オラ ヤイコッチャカㇻ ワ ウェン アミㇷ゚ パテㇰ ミ (あの人は)いい着物をたくさん持っているのにしまっておいて悪い着物ばかり着る。(S) {E: an article; a thing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- péka 1
- ペカ 【他動】(投げ渡されたものなど)を受けとめる。 ku=peka na クペカ ナ (投げてくれれば)(私)受け取るよ。 ay péka アイ ペカ 矢を受け取る(けものや鳥の神が矢に当たってくれることを言う)。 kanna nis ka un a=e=péka wa, kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=kí kus ne na カンナ ニㇱ カ ウン アエペカ ワ、 カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ 私があなたを天に引き取って、 あなた方は神の国で本当の結婚、 まことの結婚をするのです。(HC民話) {E: to catch…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- péka 2
- ペカ 【格助】…に/で/を(一点ではなく動くあるいは伸びて/広がっている範囲を示す)。 rik péka a=eyápkir リㇰ ペカ アエヤㇷ゚キㇼ 高い所を(=高い所から)投げ飛ばされた。 soy péka nepki ソイ ペカ ネㇷ゚キ 戸外で働く。 ni ka péka sinot pe osoro néno ニ カ ペカ シノッ ペ オソロ ネノ 木の上で遊ぶもの(=サル)の尻のよう(酔って赤い顔をしている人を笑って言う)。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りくずしてそこに人口の多い町がある。 {E: case particles.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pekanpe-ewetusmak
- ペカンペエウェトゥㇱマㇰ 【自動】[pekanpe-e-u-etusmak ヒシの実・のことで・互い・と競争する] 競い合ってヒシの実をとる。 {E: to fight over, contest for water chestnuts.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pekennupe
- ペケンヌペ 【名】[peker-nupe 澄んだ・涙][雅] 涙。 tu pekennupe/re-pekennupe/ku=yaykoranke トゥ ペケンヌペ/レ ペケンヌペ/クヤイコランケ [雅]私は二しずくも三しずくもの涙(=たくさんの涙)を流す。(KK即興詩) {E: tears.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- peker
- ペケㇾ 【自動】①明るい。 sittumu peker シットゥム ペケㇾ 夜が明けてきて少し明るくなる。 ②(水などが)澄んでいる、 澄む。 kuci peker menoko クチ ペケㇾ メノコ [そののど・澄んでいる・女性] 澄んだ声の女性。 ③peker irenka ciomare ペケㇾ イレンカ チオマレ [慣用句]死にかかっている者が生きそう(命をとりとめそう)だ。(W) ☆参考 sir-peker シㇼペケㇾ (すっかり)夜が明ける、 明るくなる、 明るい。 {E: ①to be bright; clear. ②(for water etc.) to become clear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- péne
- ペネ 【自動】[pe-ne 水気・(のよう)である] ①(水気が多くて)ビチャビチャである、 (果物などがつぶれて)ビチャビチャになる。 wakka poro no ku=kar wa ora péne amam ku=suwe ワッカ ポロ ノ クカㇻ ワ オラ ペネ アマㇺ クスウェ 私は水を多くしてビチャビチャのご飯を炊いてしまった。(S) péne emo ペネ エモ 「しばれいも」、 冬に外に置いて凍らせたジャガイモ。 yospe paroho péne ヨㇱペ パロホ ペネ 胃袋の口がとける(=胃がんになる)。(W) ②(比喩的に)(絹布等の着古して)薄くなっている(すき通っていてもなお切れない状態)。 tane ku=mipi péne wa an, péne yakka pirka amip ne ruwe! タネ クミピ ペネ ワ アン、 ペネ ヤッカ ピㇼカ アミㇷ゚ ネ ルウェ! もう私の着物、 古くなって、 すき通るほど薄くなっている、 薄くなってもいい着物だねえ。 ☆参考 ①[対]niste ニㇱテ 固い。 siratek シラテㇰ (ごはんやおかゆに関して)固めである。 {E: ①to be watery, mushy. ②to become thin.} (出典:田村、方言:沙流)
- peni
- ペニ 【位名】[所](概はない(?))[pe-un-i 川上・の・所](?) 川上(の地域)。 ta pet peni ta タ ペッ ペニ タ すぐそこの川上のところに。(NK民話) peni un kotan or ta ペニ ウン コタノッタ 川上の村に。(W言い伝え) {E: upper reaches of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- penune
- ペヌネ 【副】(韻文で、 ki キ 「する」という語の前にときどき置かれる語。 これを置くことによって一行が五音節に整う。 積極的な意味はないらしい。 強いて訳せば「このように、 そう」。) penune ki kor ペヌネ キ コㇿ そうしながら。(KC即興詩) (KK即興詩) penune ki wa ペヌネ キワ そうして。(KK即興詩) ☆参考 話者によっては enune エヌネ と言う。 ☞enune エヌネ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pep-
- ペㇷ゚ 【接頭】(ユーカラや神謡が歌われるときに人称接頭辞 a= ア の前や動詞 oka オカ の前につけられて、 一行の音節数の不足を補って韻律を整える働きをする。) pepa=kor yupi ペパコㇿ ユピ 私の兄。(W神謡K) ☆参考 妹のサダモさんは ep- エㇷ゚ をつけて epa=kor エパコㇿ のように言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- perke
- ペㇾケ 【自動】[per-ke (破壊を表す語根)・(自動詞形成)] 破れる、 割れる、 破れている、 割れている。 {E: to be broken; torn; shattered.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- perkeperke
- ペㇾケペㇾケ 【自動】[perke-perke 破れる・(重複)] ひどく(ボロボロに)破れる/破れている。 perkeperke amip ペㇾケペㇾケ アミㇷ゚ ボロボロに破れた着物。(W会話) {E: to be torn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- péro-nisew
- ペロ ニセウ 【名】ナラの実(ナラの木になるドングリ)。 〔知分類 p.176 ミズナラ、 オオナラの堅果〕 {E: the acorns of a Japanese oak tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- pérotay
- ペロタイ 【名】ナラの林。 {E: a forest of Japanese oak trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- pes
- ペㇱ 【名】海岸の砂浜(otanikor オタニコㇿ)より上の、 山になっている所(段丘(?))の斜面。(S) sanke-pes/ranpes サンケペㇱ/ランペㇱ (二段になっているとき)下側(海側)の斜面。 makun-pes/rikun-pes マクンペㇱ/リクンペㇱ (二段になっているとき)上側(山側)の斜面。 (出典:田村、方言:沙流)
- pésos
- ペソㇱ 【名】[pe-sos 水・薄い片/層] (次の表現の中で)水の層。 pésos tum péka ペソㇱ トゥㇺ ペカ 水の層の中を=水中を。 pésos tum péka cep utar paye kor oka ペソㇱ トゥㇺ ペカ チェプタㇻ パイェ コロカ 水中を魚たちが行っている=魚が泳いでいる。 {E: a layer of water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pet 1
- ペッ 【名】川。 pon pet ポン ペッ 小さい川、 小川。(S) pet íka ペッ イカ 川があふれる。 pet turasi arpa ペッ トゥラシ アㇻパ 川沿いに川上へ行く。 pet pes san ペッ ペㇱ サン 川沿いに川下へ行く/来る。 pet or un ran ペトルン ラン 川のところへ下りる。 pet or ta ペトッタ 川に、 川で。 ☆参考 この地方では、 沙流川や鵡川や門別川のような、 地域を代表する川を言う。 上流の枝川や沢のことは nay ナイ と言う。 概して pet ペッ のほうが大きく、 nay ナイ は細いところから出てくるものが多いが、 この地域の川はこれ、 というのであれば小さくても pet ペッ と言い、 枝川や沢はたとえ大きくても nay ナイ と言う。 {E: a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- petcine
- ペッチネ 【自動】[petci-ne 生の毛皮・のようになる] 体じゅうびしょぬれになる。 mak é=iki híne ene e=petcine wa e=ek ruwe an hi an? e=worosma ruwe? マㇰ エイキ ヒネ エネ エペッチネ ワ エエㇰ ルウェ アニ アン? エウォロㇱマ ルウェ? (あなた)どうしてそんなに体じゅうずぶぬれになったの? 川に落ちたの? (S) {E: to be wet through; drenched.} (出典:田村、方言:沙流)
- petetne
- ペテッネ 【自動】①かじかむ。 ku=teke petetne クテケ ペテッネ 私は手がかじかんだ。(S) ku=paro petetne クパロ ペテッネ 私は口がかじかんだ(寒さで唇が紫色になり、 物を言うのもよく言えない状態になった)。(S) ② ☞eyaykoramu petetne エヤイコラム ペテッネ {E: ①to be numb with cold.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- petkuretoko
- ペックレトコ 【位名】[所](概の用例はない)[pet-kur-etoko 川・姿・の先端][雅]川の水源地。 epa=kor petpo/petkuretoko/iworso ka wa エパコㇿ ペッポ/ペックレトコ/イウォㇿソ カ ワ [雅]我が川の上(かみ)のはずれの奥地の方から。(Sユーカラ) ☆参考 日常語ではpetetok ペテトㇰ [概]/petetoko(ho) ペテトコ(ホ)[所]。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- petpa
- ペッパ 【他動】[複](単は petu ペトゥ) (いくつにも)細く切る/裂く。 hasami ani áneno áneno e=petpa wa ora nokanno nokanno e=tuypa ruwe ハサミ アニ アネノ アネノ エペッパ ワ オラ ノカンノ ノカンノ エトゥイパ ルウェ あなたは(紙を)細く細く切ってから細かく細かく切ったね。(S) {E: to cut, chop…finely.} (出典:田村、方言:沙流)
- petpeni
- ペッペニ 【名】[pet-peni 川・の川上]川沿いの集落がある部分のいちばん上(petemko ペテㇺコ よりも川下)。(S) petpeni kor nispa ペッペニ コン ニㇱパ いちばん川上の集落の長者。(S) {E: the innermost part of a riverbank village.} (出典:田村、方言:沙流)
- petpo
- ペッポ 【名】[pet-po 川・(指小辞)][雅]川。 (次のような文脈で使われる、 愛称または美称。) a=kor petpo アコㇿ ペッポ [雅]われらの川。(Sユーカラ語り) epa=kor petpo エパコㇿ ペッポ [雅]我が川。(Sユーカラ) pirka petpo ピㇼカ ペッポ [雅]美しいわが川。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- petso
- ペッソ 【名】[pet-so 川・広がりを持った所]川の所(川の水の上ではなく、 川端、 川原の所)。 petso ka ta/horaociwpa ペッソ カ タ/ホラオチウパ [雅](空から)川原の上にさっと降りて来た。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- petutur
- ペトゥトゥㇽ 【位名】[概](所は petuturu ペトゥトゥル)[pet-utur 川・の間] 川と川の間。 petutur oika ペトゥトゥㇽ オイカ 川の間の山を越える。(S) tane Piratur un sir-ehanke petutur ta arki=an kor タネ ピラトゥルン シㇼエハンケ ペトゥトゥッ タ アㇻキアン コㇿ もう平取(びらとり)に近い川の間(鵡川と沙流川の間)まで来たときに。(NK民話) {E: the area between rivers.} (出典:田村、方言:沙流)
- picitce
- ピチッチェ 【自動】①(人体に関して)…の皮がむける、 (皮)がむける。 kapuhu picitce カプフ ピチッチェ (人体の)皮がむける。 ku=kiki ayne kapuhu picitce クキキ アイネ カプフ ピチッチェ 私は掻(か)いて掻いて皮がむけた。(S) kemaha picitce ケマハ ピチッチェ 足の皮がむける。 nanuhu picitce ナヌフ ピチッチェ 顔の皮がむける。 ②色があせる。 iroho picitce イロホ ピチッチェ (着物等の)色があせた。 k=ótopi picitce コトピ ピチッチェ 髪が色あせた(白髪染めがはげた)。 ☆参考 イモか何かの皮がむけることは pitce ピッチェ。 {E: ①for (human) skin to peel, come off. ②for colour to fade.} (出典:田村、方言:沙流)
- pinnekur
- ピンネクㇽ 【名】[pinne-kur 男性の・人] 男(=okkayo オッカヨ)。 inaw-pinnekur イナウピンネクㇽ (直訳すると)木幣男(céhorkakep チェホㇿカケㇷ゚《逆削り木幣》の別名)。 ☆参考 通常「男の人」のことを言うには使わない。 (出典:田村、方言:沙流)
- pir
- ピㇼ 【名】[概](所は piri(hi) ピリ(ヒ)) 傷(人の体の傷も、 ものについた傷も)。 pir oma ピㇼ オマ/ピロマ 傷がつく、 傷を負う。 poro pir oma ポロ ピㇼ オマ/ポロ ピロマ 大した傷(=大きな傷)がある。(W) {E: a wound; an injury.} (出典:田村、方言:沙流)
- pirkanopo
- ピㇼカノポ 【副】[pirkano-po よく・(指小辞)]よくよく。 a=ye a itak/pirkanopo/e=yaykore na アイェ ア イタㇰ/ピㇼカノポ/エヤイコレナ [雅] 私の言った言葉をよくよくおぼえておいてくださいね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirkarenkapi
- ピㇼカレンカピ 【名】[所](概はない)[pirka-renka-p-i よい・意図する・もの・(所属語尾)][雅] …の考え、 意図。 heynu a=pirkarenkapi/heynu ikorenka wa ヘイヌ アピㇼカレンカピ/ヘイヌ イコレンカ ワ 私の意図しているとおりに考えて(ください)。(HC神謡) {E: intentions; thoughts.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirkasupa
- ピㇼカスパ 【他動】[複](単 pirkasuwe ピㇼカスウェ は未出) (たくさんのもの)を上手に料理する。 a=pirkasupa p e wa i=kore アピㇼカスパㇷ゚ エ ワ イコレ 私がきれいに料理したものを召し上がって下さい。(HC民話) {E: to cook…well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirkayep
- ピㇼカイェㇷ゚ 【名】[pirka-ye-p よい(よく)・言ったこと]…が言ったよい言葉。 a=pirkayep/i=konu wa/i=korpare yan アピㇼカイェㇷ゚/イコヌ ワ/イコㇿパレ ヤン [雅]私の言ったよい言葉をよく聞いてくださいませ。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirkayepi
- ピㇼカイェピ 【名】[pirka-ye-p-i よい・言う・こと・(所属語尾)] [雅]…の言った言葉。 heynu a=pirkayepi/heynu i=korenka wa/heynu ikorpare yan ヘイヌ アピㇼカイェピ/ヘイヌ イコレンカ ワ/ヘイヌ イコㇿパレ ヤン 私の言ったとおりに考えてください。(HC民話) {E: spoken words of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirma
- ピㇼマ 【他動】(人)にそっと警告する。 en=pirma p ne kus ku=kocanupkor wa k=an kus ne wa エンピㇼマㇷ゚ ネ クㇱ ク コチャヌㇷ゚コㇿ ワ カン クㇱ ネ ワ 私にそうっと教えてくれたから私はよく警戒していますから。(S) ☆参考 ipirma/unpirma イピㇼマ/ウンピㇼマ 人々に/皆に警告する。 epirma エピㇼマ …に…を警告する。 {E: to quietly warn someone of something.} (出典:田村、方言:沙流)
- píro 1
- ピロ 【自動】[pir-o 傷・…に…がつく] 傷つく(=pir o/pir oma ピㇼ オ/ピㇼ オマ)。 néoro ka píro yakka ネオロ カ ピロ ヤッカ (体の)どこかが傷ついても。(S言い伝え) ponno píro ポンノ ピロ ちょっと傷した。(W) {E: to be wounded; injured; hurt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- píro 2
- ピロ 【他動】[pir-o 傷・…に…をつける] …を傷つける(=pir o ピㇼ オ)。 néoro ka a=piro yakka ネオロ カ アピロ ヤッカ どこかが傷つけられても。(S言い伝え) {E: to wound, injure, hurt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pisakku
- ピサック 【名】[< 日本語 ひしゃく] ひしゃく。 pisakku ani nise ピサック アニ ニセ ひしゃくで汲む(水を、 酒を)。(W) (S) {E: a dipper( for water, sake, etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pise
- ピセ 【名】[動物] 熊の膀胱(ぼうこう)、 魚の浮き袋、 また風船状にふくらんだ袋。 poro pise kotuk wa an ポロ ピセ コトゥㇰ ワ アン 大きな袋がついている(おじいさんの首の大きくふくれたこぶのことを言っている)。(S) ☆参考 本来熊の膀胱(ぼうこう)や魚の浮き袋を言うが、 またいろいろ、 そのような、 風船状にふくらんだものをさす。(S) ☞kuyoy クヨイ 〔萱民具 主に鹿の膀胱を使い、 熊の膀胱は小さいのであまり使わない〕〔知分類 p.37((H;S))い(胃);いぶくろ(胃袋)〕 {E: bladder (of a bear). the air bladder of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- pisno
- ピㇱノ 【後副】[pis-no 一つ一つ・(副詞形成)] ①…ごとに。 cise pisno チセ ピㇱノ 一軒一軒の家ごとに(=どの家にも)。 cup pisno チュㇷ゚ ピㇱノ 月ごとに(=毎月)。(S) ②一つ/一回の…につき一つずつ。 ipe=an kor pisno a=eywankep イペアン コㇿ ピㇱノ アエイワンケㇷ゚ ものを食べるときそのたびに使うもの。 kesto kunneywa pisno… ケㇱト クンネイワ ピㇱノ 毎日朝ごとに。 {E: every; each.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pisuysok
-
ピスイソㇰ
§009 ドジョウ (8) pisuysok (pi-súy-sok)「ピすイソㇰ」[
- pitapita
- ピタピタ 【他動】[pita-pita …をほどく・(重複)] …を(しばってあるところを)全部ほどく。 a=kor kotankonnispa a=ocíhi pitapita híne oro wa úse i=anu híne アコㇿ コタンコンニㇱパ アオチヒ ピタピタ ヒネ オロ ワ ウセ イアヌ ヒネ わが村おさは私がくるまれていた棺筵のしばってある所をすっかりほどいて開きそこから私を出して。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pitce
- ピッチェ 【自動】(皮が)むける。 kapuhu pitce カプフ ピッチェ 皮がむける。 hácir wa kapu pitce ハチㇼ ワ カプ ピッチェ 転んで皮がむけた。(W) ☆参考 人間でも、 イモかなにかでも。 picitce ピチッチェ は人間の場合のみ。 {E: (for skin) to peel, come off.} (出典:田村、方言:沙流)
- piwkaonne
- ピウカオンネ 【自動】[piwka-or-ne 急流の縁の玉石の川原・のところ・である/になる] 急流の縁で大きな玉石ばかりの川原になっている。 (出典:田村、方言:沙流)
- piyekar
- ピイェカㇻ 【他動】[pi-y-e-kar 小石大の粒・(挿入音)・で・打つ] …に(石を)ぶつける。 kú=iruska kus noyporo ku=piyekar a p un クイルㇱカ クㇱ ノイポロ クピイェカㇻ アㇷ゚ ウン 私は腹が立ったから(あいつの)ひたいに石をぶつけてやったんだよ。(S) ani piyekar アニ ピイェカㇻ …に…を(石をぶつけるように)ぶつける。 okamkir c=épekare kunine os kími ani ci=piyekar オカㇺキㇼ チェペカレ クニネ オㇱ キミ アニ チピイェカㇻ 私たちは彼にわざと当たるように後からトウキビをぶつけてやった。(S) {E: to hit (a rock) against…} (出典:田村、方言:沙流)
- po 1
- ポ 【名】[概](所は poho ポホ) ①息子。 sine po kor シネ ポ コㇿ 一人の息子を持っている。 po sak kur ポ サㇰ クㇽ 子ども(息子)のいない人。 ②(語構成要素として)子ども(男女を問わず)。 {E: ①a son. ②a child.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- po 2
- ポ 【副】なおいっそう。 sísam mosir ta po poronno a=etóyta シサㇺ モシッ タ ポ ポロンノ アエトイタ 和人の土地ではなおいっそうたくさん栽培していた。 na ponno rumatek tek hi ne yak po pirka p ナ ポンノ ルマテㇰ テㇰ ヒ ネ ヤㇰ ポ ピㇼカㇷ゚ もう少しぼうっとした色だとなおよかったのに。 po hene ポ ヘネ なおいっそう。 ésir ne hike ka pirka a korka ta po hene pirka エシン ネ ヒケ カ ピㇼカ ア コㇿカ タ ポ ヘネ ピㇼカ さっきのもよかったけれどこれはなおさらいい。(S) {E: still more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pocipoci
- ポチポチ 【他動】[poci-poci …をつつきくずす・(重複)] ①(泥)をつつきくずす、 (どろんこ)で遊ぶ。 yaci pocipoci ヤチ ポチポチ どろんこの中に入ってビチャビチャになって遊ぶ。 a=pocípoci toytoy アポチポチ トイトイ (人が歩いたために)ドブドブになった土。 ②[隠](比喩)(酔っている人)にあいづちを打つ。 hemanta ne pocipoci kor an pe an? ヘマンタ ネ ポチポチ コラン ペ アン? なにしに「ちょうして」(相手になって)いるの? =「やばちく」(きたなく)なるから(=まずいことになるから)あいづちを打つな(酒でも飲んでくどいている人に対して相づちを打っている人に言う)。(S) {E: ①to make ground muddy; to play with mud. ②to give agreeable answers to (someone who is drunk).} (出典:田村、方言:沙流)
- pok
- ポㇰ 【位名】…の下(そば、 ふもと)。 nupuri pok ヌプリ ポㇰ 山の下、 山のふもと。 rorunpuyar pok ロルンプヤㇻ ポㇰ 東窓の下、 東窓のそば(屋内でも屋外でも)。 apa pok ta an wa an アパ ポㇰ タ アン マ アン 戸口の下にいた。(S) toska pok un yap=an ro トㇱカ ポㇰ ウン ヤパン ロ 堤の下(岸)へ舟を寄せよう。(S) ☆参考 「下」でも、 机の下やふとんの下などのように、 何かのものの下は corpok チョㇿポㇰ。 ☆参考 この語根の前にいろいろな要素がついて、 corpok チョㇿポㇰ のほかにもいろいろなニュアンスの違った位置名詞がつくられている。 ☞monpok モンポㇰ、 kurpok クㇽポㇰ、 rewpok レウポㇰ、 tuypok トゥイポㇰ、 koypok コイポㇰ、 cuppok チュッポㇰ、 sirpok シㇼポㇰ ほか。 {E: below; the base of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- póka
- ポカ 【副助】[po-ka (指小辞)・も] ①(せめて)…でも、 やっと…は。 sine cise tu cise póka eci=kár yakun シネ チセ トゥ チセ ポカ エチカㇻ ヤクン あなたがたは一軒か二軒だけでも家を建てれば。 tanto póka e=ek wa タント ポカ エエㇰ ワ あなたは(きのうは来なかったが)まあ今日になってでもようやく来て…。(W会話) ikoyyomap póka a=ki rusuy イコイヨマㇷ゚ ポカ アキ ルスイ (子どもがないので)せめて人の子をかわいがることだけでもしたい。(W民話) sonno póka ソンノ ポカ 本当に、 やっぱり、 はたして、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 ponno ponno póka k=étoyta kus keraypo ku=kor ruwe un ポンノ ポンノ ポカ ケトイタ クㇱ ケライポ クコン ルウェ ウン ほんの少しだけでもまいたおかげでとれたのだよ。(S) néun póka/nen póka ネウン ポカ/ネン ポカ どうにか、 なんとかして。 nen póka é=iki wa e=epirka kunine ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ なんとかしてあなたがえらくなるように。(S) ②(否定で)…さえ…しない。 sapa póka sak cip サパ ポカ サㇰ チㇷ゚ 船首すらない舟。(W民話) a=i=núkare póka somo ki no アイヌカレ ポカ ソモ キ ノ 私に見せてもくれずに。(W民話) {E: ①somehow or other; finally. ②not even.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pókayki
- ポカイキ 【副助】[雅]…も、 …だけでも。 a=kor pókayki/a=yayhaytare アコㇿ ポカイキ/アヤイハイタレ [雅]私がつれそうにはつり合わない。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では póka ポカ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pon
- ポン 【自動】小さい、 少ない、 年若い、 幼い。 pon cikuni ポン チクニ 小さい木。 kewe pon kusu oka ケウェ ポン クス オカ 体がとても小さい。(S民話) a=oskoni katu pon ruwe ne アオㇱコニ カトゥ ポン ルウェ ネ (魚が)手に入るのが少なかった。(NK民話) pon hekaci ポン ヘカチ 幼い男の子。 pon menoko ポン メノコ 若い女性。 pon katkemat ポン カッケマッ 若い婦人(若い奥さん、 お嬢さん)。 pon yupi ポン ユピ 兄が二人いるうちの年下のほうの兄。 ku=pon híne クポン ヒネ 私が幼かったときに。 ☆対語 poro ポロ。 ☆参考 nokan ノカン たくさんのものがそろって小さい、 幼い。 poniwne ポニウネ 年下である。 pewre ペウレ 若い。 {E: to be small; few; young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pon okkayo
- ポン オッカヨ/ポノッカヨ 【名】(特殊な状況で)男の赤ちゃん。 aynu-pa-kus pon okkayo kor hawe an! アイヌパークㇱ ポン オッカヨ コㇿ ハウェ アン! いいねえ、 男の子を持った(男の子が生まれた)って。(S) ☆参考 男か女かが問題のときに言う。 普通は okkayo オッカヨ は大人の男性を指す。 {E: a baby boy; a male child.} (出典:田村、方言:沙流)
- pónayay
- ポナヤイ 【名】[pon-ayay 小さい・(泣き声の擬音重複)] 赤ん坊(生まれてから二、 三歳まで)。 ☆参考 沙流川下流のサダモさんが言う。 中流の人は tennep テンネㇷ゚ 等の語を使う。赤ん坊や幼児を表す語は、 ほかにもたくさんある。 ☞ponpe ポンペ、 síon シオン、 poyson ポイソン、 yarpe ヤㇻペ、 yarpeomap ヤㇻペオマㇷ゚、 yarpesamomap ヤㇻペサモマㇷ゚ {E: a baby (from birth up to about 2 or 3 years old).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponaynu
- ポナイヌ §006.若者;青少年(8)pon-aynu〔pó-naǐ-nu ぽナイヌ〕[pon(年少の)+aynu(男)]⦅ホロベツ⦆【雅】①若者。(ユ研Ⅱ, p.815)。②小男。③⦅シャリ⦆いわゆるコロポックル。"ay kor〜"「矢を持つ若者」⦅ユ研Ⅰ, p.173⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- pónekaci
- ポネカチ 【名】[pon-hekaci 小さい・少年](pon hekaci ポン ヘカチ が続けて早く発音されて h が落ちた形。)幼い男の子(四、 五歳から十四、 五歳まで、 小学生くらいが中心)。 {E: a young boy (from about 4 or 5 to about 14 or 15 years old.} (出典:田村、方言:沙流)
- ponemus
- ポネムㇱ 【名】[pon-emus 小さい・刀] 小さい刀、 emus エムㇱ の小さいもの。 {E: a small sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- ponkur
- ポンクㇽ 【名】[pon-kur 小さい・人] 子ども。 ☆参考 =nokan kur ノカン クㇽ ☆対語 porokur ポロクㇽ 大人 {E: a child; children.} (出典:田村、方言:沙流)
- ponmat
- ポンマッ 【名】[概](所は ponmaci(hi) ポンマチ(ヒ))[pon-mat 小さい・妻] 第二の妻(本妻以外の妻)。 ☆対語 poromat ポロマッ 本妻(第一の妻)。 {E: one's second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponnitay
- ポンニタイ 【名】[pon-ni-tay 小さい・木・林][植物] 小さい木ばかりの林。 {E: a wooded area, forest of small trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- ponno
- ポンノ 【副】[pon-no 小さい/少ない・(副詞形成)] ①少し、 ちょっと。 poronno etoyta utar néno, ponno etoyta utar néno, amam ka ipeono ポロンノ エトイタ ウタン ネノ、 ポンノ エトイタ ウタン ネノ、 アマㇺ カ イペオノ (米を)たくさんつくった人はそれなりに、 少しつくった人はそれなりに、 米もよくみのった。(S会話) ponno hoski! ポンノ ホㇱキ! ちょっと待って。(S) ponno póka ポンノ ポカ 少しでも、 いくらかでも。 ponno ponno ポンノ ポンノ ☞ponnoponno ポンノポンノ ponno ku=hehewpa wa ku=inkar ポンノ クヘヘウパ ワ クインカㇻ (私は)ちょっとのぞいて見る。(S) ②[慣用句]ponno an uske ta ポンノ アン ウㇱケ タ 惜しいところで(もう少しで)。 {E: ①few; little. ②come close to; nearly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponocina
- ポノチナ §004.あかご;あかんぼ(50)pon-ocina〔pó-no-či-na ぽノチナ〕[pon(小さい)+ocina(子)]⦅ホロべツ、サル⦆【雅】あかんぼ;幼児。kamuy koraci an pon-otcina ci-yay-kosanke⦅ホロベツ⦆「神のように美しい赤ん坊を私は産み落した」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ponpe
- ポンペ 【名】[pon-pe 小さい・もの] ①小さいもの。 ②赤ちゃん、 幼い子ども(「ぼうや」というような感じで、 しかし男女とも、 かわいい小さいものとして言う)。 hunna kor ponpe an? フンナ コㇿ ポンペ アン? だれの坊やちゃん/お嬢ちゃんよ? (S) {E: ①something small. ②a baby.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponram
- ポンラㇺ 【名】[pon-ram 小さい・心](次の言い回しの中で)幼少、 幼いとき。 ponram oro wano ポンラㇺ オロ ワノ 幼少時から、 幼いときから。 a=yupíhi isoytak kus oyaciki ponram oro wano uweinkar kur ne aan アユピヒ イソイタㇰ クㇱ オヤチキ ポンラㇺ オロ ワノ ウウェインカㇻ クㇽ ネ アアン 兄が話してくれたからわかったのだが、 実は兄は小さいときから目に見えないことでも見ているようにわかる能力の持ち主だったのであった。(NK民話) {E: an infant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poon emko
- ポオン エㇺコ 【名】[とても小さい・半分] 四半分、 四分の一。 noskike pak póka en=kore yak pirka p poon emko takupi en=kore ノㇱキケ パㇰ ポカ エンコレ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ ポオン エㇺコ タクピ エンコレ (彼は私に)半分ぐらいでもくれればいいのに四分の一しかくれない。(S) {E: a quarter.} (出典:田村、方言:沙流)
- poonpepo
- ポオンペポ 【名】[poon-pe-po とても少ない・もの・(指小辞)] ほんの少しのもの。 hńta uwe poonpepo ne híne oraun áponko an emo makanak ani a=suwé kusu? フンタ ウウェ ポオンペポ ネ ヒネ オラウン アポンコ アン エモ マカナㇰ アニ アスウェ クス? 何こんな汁が少しばかりでそしてこんなにたくさんのいもをどうやって煮るの。(S) porono ku=cire akus poonpepo ne nin wa isam ポロノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン マ イサㇺ たくさんゆでたところほんのわずかに減ってしまった。(S) {E: very few.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pop
- ポㇷ゚ 【自動】煮立つ。 pop sayo ポㇷ゚ サヨ 煮立っているおかゆ。 pop su ポㇷ゚ ス 煮立っている鍋。 úsey pop kor an ウセイ ポㇷ゚ コㇿ アン お湯が煮立っている。(S) ☆参考 主語は煮立っているものの場合とそれの入っている鍋の場合と両方ある。 {E: to boil up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poppenu
- ポッペヌ 【自動】[pop-pe-nu 水泡・汁・を持つ] 水ぶくれがつぶれて汁が出る。 {E: for blisters to burst and discharge pus.} (出典:田村、方言:沙流)
- poppetaasin
- ポッペタアシン 【自動】[pop-pe-ta-asin ボコボコ煮立つ・水分・(?)・出る] 汗が出る、 汗をかく。 ku=poppetaasin クポッペタアシン 私汗をかいた。 poppetaasin okake nukuki a=ocári ápekor an ポッペタアシン オカケ ヌクキ アオチャリ アペコㇿ アン 汗をかいた後がこごめでもふりまいたようだ。(W) {E: to sweat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pópurusep
- ポプルセㇷ゚ 【名】高潮(しけたとき、 小さい波だがずっとおか(陸)まで来る。 おかの漁師の家まで来る。 orepunpe オレプンペ とは違う)。(S) pópurusep yan ポプルセㇷ゚ ヤン 高潮が陸に上がって来る。(S) ☆参考 orepunpe オレプンペ 津波。 {E: flood tide.} (出典:田村、方言:沙流)
- potara 1
- ポタラ 【自動】心配する。 {E: to worry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Poysar
- ポイサㇻ 【名】[< pon-sar 小さい・葦原][地名] 小沙流(沙流川下流地域の昔の名称)。 ☆対語 Porosar ポロサㇻ 沙流川上流地域。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pu
- プ 【名】倉庫(住居の近くに建てられる。 四本の柱の上にのせられた高床式のもので、 中に穀物や肉魚などが貯蔵された)。 satkam o pu サッカㇺ オ プ 乾肉倉。(S) satcep o pu サッチェㇷ゚ オ プ 乾魚倉。(S) {E: a storehouse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- puikare
- プイカレ 【他動】[pu-ika-re 倉庫・を越える・させる][雅] …を倉庫から出す。 sine amampus hancikiki/ci=puikare hancikiki シネ アマンプㇱ ハンチキキ/チプイカレ ハンチキキ [雅]私は一本のヒエの穂を倉から出した。(HC神謡) ☆参考 ci=puikare チプイカレ の部分を千歳の白沢ナベさんは「倉から出した」と説明し、 平取町旭の上田としさんは「かっぱらった」と説明している。 {E: to take…out of a storehouse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- puma
- プマ 【名】[概/所] 賃金、 日当(「でめんちん」)。 e=kor wen aynu/pirka kor pe/wakkata puma ne/nína puma ne/karpa wa oraun エコㇿ ウェナイヌ/ピㇼカ コㇿ ペ/ワッカタ プマ ネ/ニナ プマ ネ/カㇻパ ワ オラウン [雅]お前の悪いとうさんは、 よい持ち物を水汲みの賃金に、 たきぎとりの賃金に払ってしまって。(S子守歌) {E: wages.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- punkattayonne
- プンカッタヨンネ 【自動(?)】[punkattay-or-ne つる草の茂み・のところ・である] 蔓草が茂っている。 {E: to be thick with vines.} (出典:田村、方言:沙流)
- purikasiyupke
- プリカシユㇷ゚ケ 【自動】[puri-kasi-yupke 行状・その上・きつい] 気が強い。 {E: to be strong willed; stubborn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pusa
- プサ 【名】[概/所][< 日本語 ふさ(房)] 房かざり(刀のさやの)。 ☆参考 日本語の「房」の形状はしていない。 三角や四角の布のかざりが下げて(つけて)あるもので、 刀の房かざりは、 四角い布にししゅうし、 つり紐の両すそにつけてある。 ukopusakur/suypa kane ウコプサクㇽ/スイパ カネ [雅] 宝刀のつり紐のすそから下がっている房かざりがいっせいにゆれている。(Sユーカラ) ☆参考 糸、 紐やくさりで下げられた小さな玉やサイコロの形などの飾りは tumsi トゥㇺシ。 {E: a tassel on a sword etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- pusi(hi)
- プシ(ヒ) 【名】[所](概は pus プㇱ)…の穂、 (トウモロコシならば)その実(粒でなく全体)。 amam pusihi rupne アマㇺ プシヒ ルㇷ゚ネ 稲の穂が大きい。 {E: an ear of…(corn, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- putkeputke
- プッケプッケ 【自動】[putke-putke プクッとふくれる・(重複)] くりかえしプクプクふくれ、 ふくれする。 korsu putkeputke kapkekapke コㇿス プッケプッケ カㇷ゚ケカㇷ゚ケ 蕗(フキ)の葉でつくった鍋がプクプクふくれたりへこんだりする。(S) ☞putke プッケ {E: to swell and subside.} (出典:田村、方言:沙流)
- puy
- プイ 【名】[概](所は puye(he)) ①穴、 孔(壁の穴、 管の孔など、 突き抜けていて何かが通るあなやすきま)。 puy o プイ オ/プヨ 穴があく(=púyo プヨ)。 taan puy o uske kari inkar タアン プヨ ウㇱケ カリ インカㇻ この穴のあいたところから見なさい。 ②[名詞語根] 体の孔、 たとえば鼻孔や耳の孔や肛門。 etupuy エトゥプイ 鼻のあな。 kisarpuy キサㇻプイ 耳の孔。 osorpuy/yorpuy オソㇿプイ/ヨㇿプイ 肛門。 ☆参考 地面を掘った穴など、 えぐられた穴は suy スイ、 崖のほら穴は póru ポル、 木のうろは nisa ニサ。 {E: ①a hole; an opening. ②the orifices of the body.} (出典:田村、方言:沙流)
- puyar
- プヤㇻ 【名】窓。 puyar seske プヤㇻ セㇱケ 窓をふさぐ=しめる。 puyar oriko プヤㇻ オリコ 窓のすだれを巻き上げる。 puyar asi プヤㇻ アシ 窓をたてる=しめる(引き戸式やドア式の窓の場合)。 {E: a window.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- púyo 1
- プヨ 【自動】[puy-o 孔・がそこに入る]穴があいている(=puy o プヨ)。 ☞puy プイ {E: for something to have holes.} (出典:田村、方言:沙流)
- ra 4
- ラ 【位名】下の方、 低い所(rik リㇰ の対)。 ra ta ラ タ 下(低い所)に/で。 ra ta ran ラ タ ラン 下に下りる。(S) ra peka ラ ペカ 下(低い所)を/で。 cápe ra péka ekesinne sowsut péka sinot kor an kor apto ruy oasi チャペ ラ ペカ エケシンネ ソウスッ ペカ シノッ コラン コㇿ アㇷ゚ト ルイ オアシ ネコが下の方(=ゆかの上)であちこちすみの方でじゃれていれば雨がひどくなる。(S) ☆対語 rik リㇰ。 {E: lower; below.} (出典:田村、方言:沙流)
- raciw
- ラチウ 【名】[概](所は raciwe(he) ラチウェ(ヘ)) [< rar-ciw 眉・流れ] 眉のあたりの形。 sine raciw eci=kór シネ ラチウ エチコㇿ あなたたちの眉の形は同じだ。(S) {E: the shape of the eyebrows.} (出典:田村、方言:沙流)
- raciwe(he)
- ラチウェ(ヘ) 【名】[所](概は raciw ラチウ) …の眉のあたりの形。 raciwe kor ラチウェ コㇿ …に眉のあたりが似ている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- rak
- ラㇰ 【他動】①…の味がする、 …っぽい、 …のけ(気)がある、 …の味/においがある。 sippo rak シッポ ラㇰ 塩気がある。(S) tópenpe rak トペンペ ラㇰ 砂糖気がある。(S) tópen rak トペン ラㇰ 甘味がある。(S) sum rak スㇺ ラㇰ 油気がある。(S) cep rak チェㇷ゚ ラㇰ 魚くさい(魚の味がついている)。(S) toy rak トイ ラㇰ 土のような味がする(1956年当時の「安いマコロンの味」)。(S) sum rak mame スㇺ ラㇰ マメ 油っこい豆(ピーナッツを指してこう言った。) (S) sippo rak ka somo ki, tópenpe ka rak ka somo ki シッポ ラㇰ カ ソモ キ、 トペンペ カ ラㇰ カ ソモ キ 塩気が全然ない、 砂糖気も全然ない。(S) ku=teke kam húra rak クテケ カㇺ フラ ラㇰ 私の手に肉の匂いがついている。(S) ②…を味わう、 (少し)食べる。 pewre or ta a=kar wa a=e rok pe a=rak wa ペウレ オッタ アカㇻ ワ アエ ロㇰ ペ ア ラㇰ ワ (いただいたおかげで)若いときにつくって食べていたものを(今また)味わうことができて。(NK民話) ③(比喩的に)…の部類に属するもの。 (日本語の「…の端くれ」という言い方を思い起こさせる。) nispa rak pe aynu rak pe a=akíhi ne a p ニㇱパ ラㇰ ペ アイヌ ラㇰ ペ アアキヒ ネ アㇷ゚ 弟は長者であり男であるのに。(NK民話) ☆参考 Aynurakkur アイヌラックㇽ 人間っぽい神、 人間の部類に属する人(神)(人間の始祖となった神の子の呼び名)。(Sユーカラ) {E: ①to have a…flavour, taste, scent. ②to taste, appreciate… ③to belong to the class category of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- raka
- ラカ 【名】[概/所] みのり、 収穫。 ku=toyehe raka sak pe ne korka uypehe póka k=úwomare wa ku=inkar クトイェヘ ラカ サㇰ ペ ネ コㇿカ ウイペヘ ポカ クウォマレ ワ クインカㇻ 私の畑、 全然みのってないのだけれど、 せめてくずでも集めてみるよ。(S) ☆参考 「みのりがない」というときに使う。 ☞rakaha ラカハ (出典:田村、方言:沙流)
- rakaha
- ラカハ 【名】[所](概は raka ラカ) …のみのり、 …の収穫。 rakaha isam ラカハ イサㇺ 収穫がない。 nupka ta toyta rakaha isam, petruwor ta toyta síno orounpe an ヌㇷ゚カ タ トイタ ラカハ イサㇺ、 ペッルウォッタ トイタ シノ オロウンペ アン 高台に畑をつくると収穫がない、 川のそばに畑をつくればよい収穫がある(ことわざのような教え)。(S) ☆参考 「rakaha pirka ラカハ ピㇼカ などとは言わない。 isam イサㇺ のときだけ言う。」 (S) ☆参考 orounpe オロウンペ は何かの成果、 よい結果、 みのり。 あるときもないときも使う。 {E: a crop; a harvest.} (出典:田村、方言:沙流)
- rákese
- ラケセ 【名】[所][ra-kese 蔓の出始めの葉・末端](次のような文脈で)系統。 sucihi ene weysanpekor pe ne akus wen pe rákese ray koyaykus pe ne kus, weysanpekor スチヒ エネ ウェイサンペコㇿ ペ ネ アクㇱ ウェン ペ ラケセ ライ コヤイクㇱ ペ ネ クㇱ、 ウェイサンペコㇿ 彼の祖母があんなに根性の悪い奴だったが、 悪いことの系統が絶えかねたものだから、 (彼は)根性が悪い。(S) ☆参考 子孫の系統のことは sápikir サピキㇼ と言って、 そういう意味の系統には ikir イキㇼ が使われる。 {E: geneology; geneological inheritance.} (出典:田村、方言:沙流)
- rakonoye
- ラコノイェ 【他動】[ra-ko-noye 羽・で・ねじる](恋歌の中の慣用表現の中で)(鳥が)…を羽で巻きつけながら飛ぶ(=…のまわりをグルグル飛び回る)。 ram cikuni/hapkitayke/ku=rakonoye/ri cikuni/suptomorke/ku=rakonoye ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/クラコノイェ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/クラコノイェ 低い木はその梢のてっぺんを羽で巻きつけながら飛び、 高い木はその幹のまん中へんのところを羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC恋歌) {E:(for a bird) to fly with…wrapped in its wings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ram 1
- ラㇺ 【自動】[ra-m 低い所・(?)]低い(山、 木、 家などが)。 ram cikuni ラㇺ チクニ 低い木。 ram hur ラㇺ フㇽ 低い山。(S) ☆対語 ri リ 高い。 {E: (for a mountain, tree, house etc.) to be low.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ram 2
- ラㇺ 【名】[概](所は ramu(hu) ラム(フ)) ①心。 ② ☞ram(u)…ラㇺ/ラム… ☆参考 sanpe サンペ 心臓、 胃のあたりの具合からくる気分、 (語構成要素として)人に対していだく心。 ossike オッシケ おなかの中、 口先やうわベや見かけに対して心の中。 kewtum ケウトゥㇺ 気性、 気立て、 気持ち。 {E: heart (in feelings or emotions one has for another).} (出典:田村、方言:沙流)
- ram(u) suye
- ラㇺ/ラム スイェ 【連他動】…をなぐさめる、 (子ども)をあやす、 …をなだめすかす。 {E: to comfort…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ram(u) ye
- ラㇺ/ラム イェ 【連他動】…をねぎらう(感心しかつ感謝する)。 ☆参考 ただほめることは omonnure オモンヌレ、 容姿をほめることは reka レカ、 感心することは erayap エラヤㇷ゚。 {E: to show one's appreciation for…} (出典:田村、方言:沙流)
- raman
- ラマン 【自動】[ram-an 心・ある](…だろう/だろうかと)思う。 “ikiya un túnasno e=ek wa” sekor ku=raman 「イキヤ ウン トゥナㇱノ エエㇰ ワ」 セコㇿ クラマン ひょっとするとあなたが早く来るのではないかなと私は思った。(W会話) ☆参考 沙流川下流のワテケさんの言葉。 中流二風谷の二谷国松さんは ramuan ラムアン と言っていた。 ☆参考 …しようと思う、 気の毒だと思うなど、 一般的に「思う」ことを言うには yaynu ヤイヌ が使われる。 {E: to think, believe…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramasu
- ラマス 【他動】[引用一人称(不定人称形)の語幹][雅]…をおもしろく思う。 pet iwor kasi/komaknatara/an=rámasu/an=uwésuye ペッ イウォㇿ カシ/コマㇰナタラ/アンラマス/アヌウェスイェ[雅]川ぞいの景色が美しく開けている。 おもしろく心楽しい。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では eramasu エラマス で、 不定人称形は a=erámasu アエラマス。 ユーカラでも、 人称接頭辞 an= アン がついていることから、 語幹は本来母音で始まっていたことがわかる。 an=eramasu アネラマス が何らかの原因で e を落として anramasu アンラマス という形になったものであろう。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramat
- ラマッ 【名】[概](所は ramatu(hu)/ramaci(hi) ラマトゥ(フ)/ラマチ(ヒ)) 魂。 nen póka ne wa ramat kasi a=konítata yakun ネン ポカ ネ ワ ラマッ カシ アコニタタ ヤクン 何とかして魂を押えてもらえば(=命をとりとめさせてもらえば)。(W会話) aynu ramat, ray aynu ramat tama ani kane an tekehe アイヌ ラマッ、 ライ アイヌ ラマッ タマ アニ カネ アン テケヘ 人の魂、 死んだ人の魂の玉を持っている彼の手を。(W民話) pirka isoytak, pirka ramat kor uwepeker ピㇼカ イソイタㇰ、 ピㇼカ ラマッ コㇿ ウウェペケㇾ よい話、 よい魂を持つ民話。(W独話) {E: the soul; the spirit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramatu(hu)
- ラマトゥ(フ) 【名】[所](概は ramat ラマッ)(=ramatuhu ラマトゥフ)…の魂。(W) tanpa ne ere pa aep ramatu a=uk kor án=an ruwe ne hi kusu タンパ ネ エレ パ アエㇷ゚ ラマトゥ アウㇰ コㇿ アナン ルウェ ネ ヒ クス 今年で3年(=これまで3年間)私は食べ物の魂を取って(=奪って)いるのだから(飢饉の神が言った言葉)。(W民話) pak kewtumu pirka pak ramatu pirka katkemat oar isam pe e=ne aan ruwe ne パㇰ ケウトゥム ピㇼカ パㇰ ラマトゥ ピㇼカ カッケマッ オアリサㇺ ペ エネ アアン ルウェ ネ あなたがこれほど気性のよい、 これほど魂のよい奥様はいないというほどのすばらしい人だということがわかった。(W民話) ☆参考 1959年、 61年に民話の中で「魂」の意味で使われた。 ☞ramaci ラマチ {E: the soul, spirit of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramne
- ラㇺネ 【自動】(こわれずいたまずに)ちゃんとそのままある。 sine cise patek ramne híne シネ チセ パテㇰ ラㇺネ ヒネ (他の家は全部崩壊し)一軒の家だけがちゃんともとのまま立っていて。(W民話) néa pon su ka ramne wa an pirkep ka ramne ネア ポン ス カ ラㇺネ ワ アン ピㇼケㇷ゚ カ ラㇺネ あの小鍋も壊れずにちゃんと残っていたし精白したヒエも無事だった。(HC民話) {E: (for something) to be in its right position.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rampokiwen
- ランポキウェン 【自動】[ram-poki-wen 心・その下・悪い] 人をかわいそうだと思う、 かわいそうだ。 ku=rampokiwen kusu ku=korar クランポキウェン クス クコラㇻ 私はかわいそうだと思ったから(それを)あげた。(S) ☆参考 rampokwen ランポㇰウェン とも言う。 ☆参考 erampokiwen エランポキウェン [他動]…をかわいそうに思う。 {E: to be sad, feel sorry for someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramu cisuye
- ラム チスイェ 【連他動】[中相][心・ゆれる] うわごとを言う、 たわごとを言う。 siyeyemawsiyupu wa ramu cisuye kor an シイェイェマウシユプ ワ ラム チスイェ コラン 病気が重くてうわごとを言っている。(S) mak suy ramucisuye kor an hawe to an? マㇰ スイ ラムチスイェ コラン ハウェ ト アン? あいつ何をまたたわごとを言っているんだろう。(S) ☆参考 語形の上では ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ の中相形。 三人称以外ではどうなるのかは用例がなくて不明。 ☆参考 ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ は《…をなだめる》 {E: to talk in a delirium.} (出典:田村、方言:沙流)
- ramu-pékamam
- ラムペカマㇺ 【自動】「気苦労する」、 何にでも気を使って/心を砕いて苦労する。 ramu-pekamam kor an ラムペカマㇺ コラン 「何にでも気苦労している。」 (S) ☆参考 他動詞は eramu-pékamam エラムペカマㇺ。 irampekamama イランペカママ は《人の心をわずらわせる》。 {E: to worry; be troubled.} (出典:田村、方言:沙流)
- ramuhokasusu
- ラムホカスス 【自動】[ramu-hokasu-su その心・(?)・(重複)] 気がせいて気をもむ。 {E: to worry.} (出典:田村、方言:沙流)
- ran
- ラン 【自動】[単](複は rap ラㇷ゚)[ra-n 下の方・(動詞形成)] 上から下へ下がる、 下りる、 川の方へ行く、 (空から)降る、 (涙やしずくが)落ちる。 pet or ta ku=sus kus ku=ran ペトッタ クスㇱ クㇱ クラン 私は川へ泳ぎに行く。(S) ☆対語 rikin リキン 下から上へ上る/昇る ☆参考 川上から川下の方へ移動することは san サン、 落ちるべきでないものがまちがって落ちることは hácir ハチㇼ、 急激に落下(墜落)することは turse トゥルセ。 {E: to lower; drop; go down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rankarap
- ランカラㇷ゚ 【自動】あいさつする(家の中の座について、 きちんとしたあいさつをすることを言う)。 atce ta paye=an kor anak oripakno rankarap=an pe ne na hani! アッチェ タ パイェアン コㇿ アナㇰ オリパㇰノ ランカラパン ペ ネ ナ ハニ! よその家に行ったときは行儀よくあいさつするものですよ。(S) ☆参考 erankarap エランカラㇷ゚ [他動] …にあいさつする。 uwerankarap ウウェランカラㇷ゚[自動] 互いにあいさつし合う。 irankarapte イランカラㇷ゚テ [間投] あいさつの言葉。 {E: to greet.} (出典:田村、方言:沙流)
- ranke 1
- ランケ 【他動】[単](複は rapte ラㇷ゚テ)[ran-ke 下がる・(他動詞化)]①(一つ)を上から下へ下げる、 高い所にあるものを下に下ろす、 (空から)降らす、 (涙やしずくを)落とす。 pira hontom pakno a=ranke kor tus tuy ピラ ホントㇺ パㇰノ アランケ コッ トゥㇱ トゥイ (舟を)崖の中ほどまで下ろしたときに網が切れた。(S会話) ranke núpe/uturatura ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ [韻文の慣用表現]流す涙があとからあとから流れる。(W神謡語り) ②☞eyayerana-ranke エヤイェラナランケ {E: to lower, drop…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ranke 2
- ランケ 【助動】(くりかえし)…する、 (ときどき、 しょっちゅう、 毎日…)…する(反復を表す)。 a=hekóte kamuy néa Iskar etoko un arpa ranke ek ranke アヘコテ カムイ ネア イㇱカㇻ エトコ ウン アㇻパ ランケ エㇰ ランケ 私の夫である神はその石狩川の水源地の村へ行ったり来たりしている。(W神謡語り) saysintoko or ota ranke wa sikte サイシントコ オㇿ オタ ランケ ワ シㇰテ 酒席に置く酒容器に何回も汲み入れていっぱいにしなさい。(S) {E: to do… (always, usually, daily etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ranke 3
- ランケ 【副助】…ずつ。 sinep ranke シネㇷ゚ ランケ 一つずつ。 tup ranke トゥㇷ゚ ランケ 二つずつ。 mak pak ranke マㇰ パㇰ ランケ どのくらい/いくつぐらいずつ。 sine kímuy mak pak ranke ku=kar kor pirka? シネ キムイ マㇰ パㇰ ランケ クカㇻ コㇿ ピㇼカ? カヤ一束につきいくらぐらいずつ払えばいいですか。(S) menoko sinep okkayo sinep ranke ne wa oka メノコ シネㇷ゚ オッカヨ シネㇷ゚ ランケ ネ ワ オカ 女一人男一人ずつでいる。(S) a=ewpis no sine ceppo ranke a=e ro アエウピㇱ ノ シネ チェッポ ランケ アエ ロ みんなで魚を一匹ずつ食べよう。(S) {E: each; every.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ranma
- ランマ 【副】いつも、 ふだん、 まだ(依然として)、 相変わらず。 ranma k=oyra ランマ コイラ 私はいつも忘れる。(W会話) ranma anak numi ruprupne a korka tan pa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan ランマ アナㇰ ヌミ ルㇷ゚ルㇷ゚ネ ア コㇿカ タン パ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン いつもは粒がまるまると大きかったけれど今年は不作で一部の粒だけ大きく一部の粒は小さい。(S) ranma oka? ランマ オカ? (彼は)まだいるの? (S) {E: as always; as usual.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ranpes
- ランペㇱ 【名】[ra-un- pes 下・の・段丘](?) [雅] 海岸の砂浜(otanikor オタニコㇿ)より上の、 坂になっている所が二段になっているときその下の方の斜面。 ranpes kunne/cisiturire ランペㇱ クンネ/チシトゥリレ [雅]海岸の斜面のように長く伸びている(宝器がたくさんあって左右前後上下に並べられ積み重ねられていることを描写する慣用表現)。(Sユーカラ) (NK民話) ☆対語 rikun-pes リクンペㇱ ☆参考 日常語では sawun masar サウン マサㇻ。(S) {E: a sandy beach.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rápok
- ラポㇰ 【位名】[概](所は rápoki, rapokke ラポキ、 ラポッケ) ①(多くの場合、 動詞句の後に置かれる。) …している間、 …している途中、 …している時。 rápok ta ラポㇰ タ …している間に。 ipe rápok ta ek kor an イペ ラポㇰ タ エㇰ コラン 食べている最中に彼は来ている(来つつある)。 a=kor híne sóyonpa=an rápok ta ne pon menoko anakne アコㇿ ヒネ ソヨンパアン ラポㇰ タ ネ ポン メノコ アナㇰネ (私がそれを)持って外へ出て行っているときにその娘は…。(W民話) ②(rápok ラポㇰ がついてできた句は、 格助詞を伴わずそのままでも連用語(副詞句)となる。) tókap ne kunak a=ramu rápok sirkunne トカㇷ゚ ネ クナㇰ アラム ラポㇰ シㇼクンネ 昼間だと思っている間に暗くなった。(W会話) hńta kus e=nimara nepki kor oka rápok sinenne e=a wa e=an フンタ クㇱ エニマラ ネㇷ゚キ コロカ ラポㇰ シネンネ エア ワ エアン なぜあなたの連れが働いているのにあなたは一人で座っているんだ。(S) a=yupíhi nína inawcipa kar, rápok asinuma cise onnay wano a=kerkeri アユピヒ ニナ イナウチパ カㇻ、 ラポㇰ アシヌマ チセ オンナイ ワノ アケㇾケリ 兄はたきぎを取って来たり幣場をつくったりしていた、 その間私は家の中から外まで掃除をしていた。(KH民話) ☆参考 概念形 rápok ラポㇰ と所属形 rapoki/rapokke ラポキ/ラポッケ の用法の違いは不明。 {E: ①at the time of doing…; in the middle of doing…; while doing… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rápokke
- ラポッケ 【位名】[所](概は rápok ラポㇰ) …している間、 …している時、 その間。 a=kor nispa a=hekótpa híne oka=an rápokke ta ene háwas hi アコン ニㇱパ アヘコッパ ヒネ オカアン ラポッケ タ エネ ハワシ 私の主人と夫婦になって暮らしていた間にこんなうわさが聞こえた。(W民話) e=an rápokke wano irammakaka a=koytakpa エアン ラポッケ ワノ イランマカカ アコイタㇰパ あなたが滞在しているうちから私は彼らにちゃんと立派に話しかけるようにする。(S民話) a=utári ka kokusis yaywennukar=an-pa, rápokke, Sikot un cep asur as アウタリ カ コクシㇱ ヤイウェンヌカㇻアンパ、 ラポッケ、 シコトゥン チェパスラㇱ 村人もみんな共々に苦しんだ、 そうしているうちに、 千歳の方に魚がとれるといううわさが立った。(NK民話) {E: at the time of…; while doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rapucupki
- ラプチュㇷ゚キ 【名】[動物] アブ(虻)の一種、 普通の虻(ハエくらいの大きさ、 虻のうちのいちばん小さいの)。(S)〔知分類 p.94 rapucupke 白キマダラのアブ(モシオ)〕 {E: a type of horsefly.} (出典:田村、方言:沙流)
- rárak
- ララㇰ 【自動】[rara-k (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] なめらかである、 すべすべしている。 taan cápe seturu rárak humi! タアン チャペ セトゥル ララㇰ フミ! この猫は背中がすべすべしてるなあ。(W) esaman numaha rárak エサマン ヌマハ ララㇰ カワウソの毛皮はなめらかだ。(W) eytasa so rárak wa cise or ta ka osittesu=an エイタサ ソ ララㇰ ワ チセ オッタ カ オシッテスアン あまり床がツルツルしているので私たちは家の中でもすべってしまう。(S) {E: to be smooth.} (出典:田村、方言:沙流)
- rari
- ラリ 【他動】[単](複は rarpa ラㇻパ)(一つ)を押えつける。 sirkorarirari シㇼコラリラリ…をひどくギュウギュウ押えつける。(W民話) ☆参考 i-ka-rari イカラリ[もの・の上・を押える] はししゅうのやり方の一つで、 先に糸を置いてからその上をこまかくかがりつけて押えることを言う。 ☞ikarari イカラリ {E: to press down on…; hold back…forcefully.} (出典:田村、方言:沙流)
- rarpa
- ラㇻパ 【他動】[複](単は rari ラリ) (二人以上/二つ以上)を押えつける。 cise a=rarpa kane チセ アラㇻパ カネ 家がギュウギュウ詰めになるほど。 néa poro cise a=rarpa kane, inne utar oka ruwe ne ネア ポロ チセ アラㇻパ カネ、 インネ ウタㇻ オカ ルウェ ネ その大きな家がギュウギュウ詰めになるほど大勢の人が集まっていた。(W神謡語り) {E: to press down on…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rasmam
- ラㇱマㇺ 【自動】低い。 oro wa rasmam ápekor an uske kari ku=hemesu a korka オロ ワ ラㇱマㇺ アペコラン ウㇱケ カリ クヘメス ア コㇿカ (私は)いちばん低いように見えたところから登ったんだけれども…。(S) ☆参考 ram ラㇺ 木や山の低いことを言うのに通常は ram ラㇺ が使われている。 rasmam ラㇱマㇺ の意味・用法の詳細は不明。 {E: to be low; easy to climb.} (出典:田村、方言:沙流)
- rataritari
- ラタリタリ 【自動】[ra-tari-tari 羽・を上に上げる・(重複)] 羽を上下に動かす、 羽ばたきする。 isokapiw rataritari tekkupi taritari kor, tekkupi kasi ta ay teske wa イソカピウ ラタリタリ テックピ タリタリ コㇿ、 テックピ カシ タ アイ テㇱケ ワ かもめが羽をバタバタさせ、 翼をバタバタさせると、 翼の上で(疫病神の)矢がそれて(当たらない)。 {E: to flap the wings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ratcitara
- ラッチタラ 【副】[ratci-(i)tara ゆっくりである・(状態が続いていることを表す)] ゆっくりと。 ratcitara hopita kor an ラッチタラ ホピタ コラン (ヘビが巻いたのを)ゆっくりほどいている。 ☆参考 強調するときは ta タ をのばして ratcitaːra ラッチターラ と言う。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rátonnaste
- ラトンナㇱテ 【自動】(鳥が獲物に向かって)サッとななめになって、 スーッと下りて来る。 toop horikasi rátonnaste wa ran トオㇷ゚ ホリカシ ラトンナㇱテ ワ ラン (鳥が)ずうっと上の方からななめになってスーッと下りて来る。(S) {E: to come down on an angle.} (出典:田村、方言:沙流)
- raw
- ラウ 【名】水などのもぐって行く中、 深いところ、 沈む底の方。 raw péka ekte ラウ ペカ エㇰテ(人に見られないように)着物の下からくぐらせてこっそりよこしなさい。(W) raw péka apkas cip ekuskonna sipusu kane iki ラウ ペカ アㇷ゚カㇱ チㇷ゚ エクㇱコンナ シプス カネ イキ 水の底を「歩く」(動く)舟(=潜水艦)が突然「ヒョーッと」(スウーッと)浮いてきた。(S) rawomap ラウォマㇷ゚ [raw-oma-p 水底・に置かれる・もの]水底に沈めて魚を獲るやな(簗)。 ☆参考 wor ウォㇿ は水の中。 {E: underwater; the bottom of the water.} (出典:田村、方言:沙流)
- rawe
- ラウェ 【他動】…を楽しみにしている。 paye=as kuni ci=rawe kor oka=as パイェアㇱ クニ チラウェ コㇿ オカアㇱ 行こうと楽しみにしている。(S) ku=rawe kusu ku=resu p ne akus ene k=épirka siri an hi un クラウェ クス クレスㇷ゚ ネ アクㇱ エネ ケピㇼカ シリアニ ウン 子どもを育てて大きくすれば大事にしてくれるだろうと楽しみにして育てたらとても孝行されてうれしいのよ。(S) {E: to look forward to…; to hope for…} (出典:田村、方言:沙流)
- rawke
- ラウケ 【位名】[所](概念形 raw ラウ の用例はない。)[raw-ke 深み・の所] ①その深み。 (「心の中」を表すこともある。) ②[熟語] rawke uk ラウケ ウㇰ どうしてよいかわからず内心おもしろくない。 “nen ka hawean=an hi ki rusuy kusu he iki?” sekor ramuan=an rawke a=uk kusu néun ka hawean=an ka somo ki 「ネン カ ハウェアナニ キ ルスイ クス ヘ イキ?」セコㇿ ラムアナン ラウケ アウㇰ クス ネウン カ ハウェアナン カ ソモ キ 「私に何か言ってほしくてそうしているのだろうか」と私は思ったが、 何と言っていいのかわからず腹立たしいので何も言わなかった。(NK民話) {E: ①depth. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rawkuske
- ラウクㇱケ 【自動】[raw-kus-ke 水底・を通る・(自動詞形成)](?) 水の中を「もぐって歩く」=水中をもぐって動く(泳ぐためにわざと)。 raw péka rawkuske kor an ラウ ペカ ラウクㇱケ コラン 水の中をもぐって歩いて(動いて)いる。(S) {E: to dive into water.} (出典:田村、方言:沙流)
- rawne
- ラウネ 【自動】[raw-ne 深み・になる/のようである] 深い。 rawne kot ラウネ コッ 深いくぼみ。 ☆参考 土地の深いことを言う。 皿などの深いことは orawne オラウネ と言う。 {E: to be deep.} (出典:田村、方言:沙流)
- rawunnet
- ラウンネッ 【名】[raw-un-net 沈む底・にある・流木] 水中に沈んでいる流木。 rawunnet ya eokok wa oraun cep ka c=éomken ラウンネッ ヤ エオコㇰ ワ オラウン チェㇷ゚ カ チェオㇺケン 沈んだ流木に網がひっかかって鮭がさっぱり(=全然)とれなかった。(S) {E: sunken driftwood.} (出典:田村、方言:沙流)
- ray 1
- ライ 【自動】死ぬ、 (名詞として使われて)死ぬこと、 死。 ray wa isam ライ ワ イサㇺ 死んでしまった。 raytamanum ライタマヌㇺ 死んだ(人の)魂(の粒)。 ray kotpok ta ライ コッポㇰ タ 死際に。 ray he ne ya mokor he ne ya ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ 死んだのか眠ったのか。(HC神謡)(動物の体が死にその神の霊が気がついて自分の死体を見つけるときの常套句。)túray wenray ki トゥライ ウェンライ キ (tu トゥ が高く長く発音される。) ひどい死に方とんでもない死に方で死んでしまった。 (Pánanpe パナンペ 川下男と Pénanpe ペナンペ 川上男の民話の結末の常套句。) ☆参考 自分の身内や話している相手の身内のことを言うときは isam イサㇺ《なくなる》を使うことが多い。 ほかに wen ウェン《いけなくなる》、 sini シニ《休む》などと言うこともある。 mosiroppa モシロッパ《世を去る》は地位のある人や有名な人が年取って死ぬこと、 onne オンネ は年取った人が死ぬこと。 mawe tuy マウェ トゥイ 息が絶える。 tasu tuy タス トゥイ 息が絶える。 {E: to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- raykew
- ライケウ 【名】[概](所は raykewe(he) ライケウェ(ヘ)) [ray-kew 死んだ・体] 死体、 遺体。 {E: a corpse.} (出典:田村、方言:沙流)
- raykewe(he)
- ライケウェ(ヘ) 【名】[所](概は raykew ライケウ)…の死体、 遺体、 彼の遺体。 {E: a, the corpse of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rayta
- ライタ 【名】[植物] 山を歩くと着物にくっつく草の実の総称(ダイコンソウなど)。(S) 〔知分類 p.113 キンミズヒキの痩果、 p.116 ダイコンソウの痩果、 p.174 クリのいが〕 {E: a general name for grass seeds that stick to clothing when walking in the mountains.} (出典:田村、方言:沙流)
- raytakina
- ライタキナ 【名】[rayta-kina 着物にくっつく草の実・草][植物] いがが着物にくっつく草の総称。(S) 〔知分類 p.113 kina-rayta ((美幌、 屈斜路)) キンミズヒキ〕 {E: a general name for grass seeds that stick to clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- raytoskaha
- ライトㇱカハ 【名】[所](概 raytoska ライトㇱカ の例はない。 toskaha トㇱカハ の概は toska トㇱカ)[ray-toska-ha すごい・堤・(所属語尾)]…のものすごい大きな山積み。 akketek or un hunpe ca a ca a híne raytoskaha ikiri kar híne アッケテㇰ オルン フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カリネ 帆立貝の中に鯨肉を切りては入れ切り取っては入れして、 ものすごく大きな山をたくさんつくって。(S民話) {E: a large pile of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- re 1
- レ 【名】[概/所] ①[概] 名前、 名称(人の名も、 ものの名称も)。 re ka sak レ カ サㇰ 名前がない。 re kor kur レ コㇿ クㇽ 有名な人。(S) ②[所](=réhe レヘ)…の名前、 …の名称。 Ikuresuye sekor a=re an pe ne イクレスイェ セコㇿ アレ アン ペ ネ 私の名前はイクレスイエというのです。(HK民話) {E: ①name. ②the name of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- réhe 1
- レヘ 【名】[所](概は re レ)…の名前、 …の名称、 彼/彼女の名前。 mak e=rehe an? マㇰ エレヘ アン/e=rehe mak an エレヘ マㇰ アン? あなたの名前は何といいますか。(KM) Kinakoype sekor réhe an utarkorkur キナコイペ セコㇿ レヘ アン ウタㇻコㇿクㇽ キナコイペという名前の村長。(HK民話) a=onáha réhe Kancasuye ne アオナハ レヘ カンチャスイェ ネ 私の父の名前はカンチャスイエです。(HK民話) to or ta patek okay pe réhe marimo ne ト オッタ パテㇰ オカイ ペ レヘ マリモ ネ 湖にばかりあるものの名前(名称)がマリモです。(W会話) réhe a=ye yak pirka レヘ アイェ ヤㇰ ピㇼカ (それの)名前を言えばいい。(S) {E: name of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rek 1
- レㇰ 【自動】(鳥などが)鳴く、 (ムックリ(口琴)や笛などが)鳴る。 hoyya pewrep rek haw ホイヤー ペウレㇷ゚ レㇰ ハウ 子熊のなく声。(Sほかウポポ) ku=rekte kusu ne yakka rek ka somo ki クレㇰテ クス ネ ヤッカ レㇰ カ ソモ キ (笛が)私が鳴らそうとしても鳴らない。(S) sayren rek kusu sini=an ro サイレン レㇰ クス シニアン ロ(お昼の)サイレンが鳴ったから休みましょう。(W) {E: (for birds) to sing; the sound of a flute etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- réko
- レコ 【他動】[re-ko 名前・(?)] …に名をつける、 …を…と(いう名で)呼ぶ、 …の名を言う。 aynu réko sinre patek oka ruwe ne アイヌ レコ シンレ パテㇰ オカ ルウェ ネ アイヌが名づけた地名ばかりがあるのです。(S言い伝え) semekatki kotan a=reko セメカッキ コタン アレコ 私はとんでもない村の名前を言った。(S民話) páseni sísam or ta a=reko katu aotamo パセニ シサㇺ オッタ アレコ カトゥ アオタモ パセニは日本人のところで名付けるしかたはアオダモ=日本語ではアオダモと言う。(W) kunneywa an kor hecirasa, tókap an kor ukocupke wa hemuymuye wa an nonno sísam or ta a=reko hi asagao sekor a=reko クンネイワ アン コㇿ ヘチラサ、 トカㇷ゚ アン コㇿ ウコチュㇷ゚ケ ワ ヘムイムイェ ワ アン ノンノ シサㇺ オッタ アレコ ヒ アサガオ セコㇿ アレコ 毎日朝になると開き、 昼になるとしぼんでしまう花を日本語ではアサガオと言う。(S) {E: to name, call…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rekutunpe
- レクトゥンペ 【名】[rekut-un-pe のど・につく・もの] 首飾り布、 チョーカー(女性の装身具の一つ)。 ☆参考 首飾り玉は tamasay タマサイ。 {E: a cloth for necklace; a choker.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- renkakusu
- レンカクス 【後副】[renka-kusu 意図・のために](主格人称接辞をとる。)自分の好きで、 自分の意志で。 ku=renkakusu kú=iki p ne kusu ku=kor hápo eun ka iyapo eun ka ku=ye ka eaykap, k=arpa ka eaykap クレンカクス クイキㇷ゚ ネ クス クコㇿ ハポ エウン カ イヤポ エウン カ クイェ カ エアイカㇷ゚、 カㇻパ カ エアイカㇷ゚ 自分の好きでしたのだから母にも父にも言うこともできない、 母や父のところに行くこともできない。(S) {E: as one likes.} (出典:田村、方言:沙流)
- renuspe
- レヌㇱペ 【名】[ren-us-pe 三人・くっついている・もの] [星座名]三つ星。 ☆参考 オリオン座の三つ星らしい。 ほかにもう一つ、 三つの星が等間隔に並んでいる、 iyutani イユタニ《杵(きね)》という星座がある。 {E: the 3 stars of Orion.} (出典:田村、方言:沙流)
- rep 2
- レㇷ゚ 【位名】[概](所は repke(he) レㇷ゚ケ(ヘ)) 沖、 海の向こう、 (いろりの)まん中のほう。 rep ta paye wa okay pe レㇷ゚ タ パイェ ワ オカイ ペ 海外に(外国に、 海の向こうの島に)行った人々。 rep un cikap レプン チカㇷ゚ 沖の鳥、 海鳥。 rep oraye レㇷ゚ オライェ/レポライェ(舟を)沖へ出す、 (いろりの中のまわりの方にあるおきを)真ん中へ出す([対]ya oraye ヤ オライェ)。 rep k=óraye レㇷ゚ コライェ 私は(舟を)沖へ出す、 私は(いろりの中のまわりの方にあるおきを)真ん中へ出す。 rep osiraye レㇷ゚ オシライェ 沖へ出る。 rep ta a=kor mosir レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ 沖(海の向こう)にあるわが国=本州(内地)。(S) ☆対語 ya ヤ ☆参考 絶対的場所「沖」にも相対的位置「…の沖」にも使われる。 絶対的場所は概念形で表される。 概念形は相対的位置にも使われる。 所属形は相対的位置だけを表す。 {E: offshore; overseas.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- repke(he)
- レㇷ゚ケ(ヘ) 【位名】[所](概は rep レㇷ゚ 2)[rep-ke-he 沖・の所・(所属語尾)] …の/その沖、 そこよりも沖の方。 {E: somewhere offshore.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- repotpe
- レポッペ 【名】[rep-ot-pe 沖・に産する・もの] 海産物、 海の幸。 Okikurmi kamuy kor katkemat repotpe eymek kusu kotan epitta imek eapkas オキクㇽミ カムイ コㇿ カッケマッ レポッペ エイメㇰ クス コタン エピッタ イメㇰ エアㇷ゚カㇱ オキクルミ神の奥方が海の幸を配るために村じゅう配って歩いた。(HK民話) {E: seafood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- repunka
- レプンカ 【他動】[repun-ka 沖(海外)へ行く・(他動詞化)]…を海外へ行かせる。 (次の語の後部要素) uymam-repunka ウイマㇺレプンカ [交易が・海外へ行かせる] 交易のために海外へ行く(舟で海を越えて和人の住むところへ行って交易する)。 {E: to go to overseas for trade.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- repunkur
- レプンクㇽ 【名】[rep-un-kur 沖・にいる・人] 海外の人(主に外国人を指す)。 repunkur mosir レプンクㇽ モシㇼ 外国。 repunkur atuy レプンクㇽ アトゥイ 外国の海。 ☆対語 yaunkur ヤウンクㇽ 自国の人(北海道の人)。 {E: a foreigner; someone from overseas.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- repunmosir/repun-mosir
- レプンモシㇼ 【名】[repun-mosir 沖の・島](=repun mosir, rep un mosir レプン モシㇼ、 レㇷ゚ ウン モシㇼ) ずうっと離れた島(たとえば千島のような)。 a=kor repunmosir アコㇿ レプンモシㇼ 私たちの沖の島=本州以南の日本の島(「内地」、 主に本州を指す。) (S) {E: a faraway island.} (出典:田村、方言:沙流)
- réra 1
- レラ 【他動】…を交易で手に入れる。 a=onáha patek, sumiyaki ne kor an wa, ora amam ka réra, usa oka a=kor rusuy pe réra wa アオナハ パテㇰ、 スミヤキ ネ コラン マ、 オラ アマㇺ カ レラ、 ウサ オカ アコン ルスイ ペ レラ ワ (母はいなくて)父だけが、 炭焼きをやっていて、 交易で米も手に入れ、 いろいろな私たちのほしいものを交換して持って来て。(W民話) {E: to trade, exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rérasuye
- レラスイェ 【自動】[réra-suye 風(が)・…をゆらす] 風にゆらされる。 apa rérasuye wa humne apa makke humne apa as kor an アパ レラスイェ ワ フㇺネ アパ マッケ フㇺネ アパ アㇱ コラン ドアが風にゆすぶられてあいたりしまったりしている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- rere
- レレ 【他動】[rer-e(沈む/沈めることを表す語根)・(他動詞形成)]…を沈める。 ipetam anakne suma a=koté wa poro to noski un a=reré イペタㇺ アナㇰネ スマ アコテ ワ ポロ ト ノㇱキ ウン アレレ 人食い刀は石を結びつけて大きな沼の中に沈める。(W) ☆参考 raworere ラウォレレ 水に沈める。 raworer ラウォレㇾ 水に沈む。 (出典:田村、方言:沙流)
- rerko 2
- レㇾコ 【名】(日数の単位、 四日間以上のときに用いる。古い言い方)…日間。 kunne rerko/noiwan rerko/han kakkok kakkok/tókap rerko/noiwan rerko/kakkok cikap/rek kane kor クンネ レㇾコ/ノイワン レㇾコ/ハン カッコク カッコク/トカㇷ゚ レㇾコ/ノイワン レㇾコ/カッコㇰ チカㇷ゚/レㇰ カネ コㇿ 夜も昼も六日六晩カッコウが鳴き続けて。 [雅] (W神謡) henpak rerko ヘンパㇰ レㇾコ 何日間(「はらんばいわるいとき」(憤慨したとき)言う。 henpak to ヘンパㇰ ト は普通に言う)。(S) ☆参考 「一日間」は sine to シネ ト、 「二日間は」 tutko トゥッコ。 ☆参考 月の中の日にちの名称としては to ト《日》を用いて íne to イネ ト《四日》、 henpak to ヘンパㇰ ト《何日》と言う。 日数を表すには、 沙流川下流のワテケさん、サダモさんは rerko レㇾコ と to ト の両方を使い、 ニュアンスの違いがある。 沙流川中流および新しいアイヌ語では、 日にちの名称と日数を区別せず両方とも to ト《日》を使って ine to イネ ト《四日》、 henpak to ヘンパㇰ ト《何日》と言う。 íne rerko イネ レㇾコ 四日間。 {E: a unit for counting days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- retannumo
- レタンヌモ 【自動】[retar-num-o 白い・実・入る](稲等の)実がみのって白くなる。(S) {E: for grain etc. to ripen to a whitish colour.} (出典:田村、方言:沙流)
- retarpe
- レタㇻペ 【名】[retar-pe 白い・もの] 白髪。 retarpe us レタㇻペ ウㇱ 白髪が生えている。(W) retarpe etaypa wa en=kore レタㇻペ エタイパ ワ エンコレ 白髪を抜いてちょうだい。(W) ☆参考 文脈によって retanru レタンル とも言う。 retarpe レタㇻペ は白髪一般を指し、 retanru レタンル は頭に生えている髪全体の中にある白髪を指すらしい。 白髪が生えているとか白髪を抜くとか言うときは retarpe レタㇻペ のほうが使われる。 {E: white, grey hair.} (出典:田村、方言:沙流)
- rew
- レウ 【自動】(鳥が/神が)止まる、 止まっている。 nítek ka ta paskur sinep rew híne ニテㇰ カ タ パㇱクㇽ シネㇷ゚ レウ ヒネ 木の枝の上にカラスが一羽止まって。(W民話) ☆参考 orew オレウ [他動](鳥が)…に止まる。 rewsi レウシ (人が)泊まる。 {E: (for a bird) to stop, settle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rewkosanpa
- レウコサンパ 【自動】[rew-kosanpa (曲がることを表す擬態の語根)・(接尾辞)急激に…する] 急にカクンと/ガクッと曲がる。 asmokor kor kemaha rewkosanpa アㇱモコㇿ コㇿ ケマハ レウコサンパ 立ったまま眠ると足がガクッと曲がる。(S) {E: to bend suddenly.} (出典:田村、方言:沙流)
- rewsi-ekimne
- レウシエキㇺネ 【自動】[rewsi-ekimne 泊まる・山へ行く] 泊まりがけで山へ(山の仕事をしに)行く。 {E: to go to stay in the mountains (for work).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ri 2
- リ 【他動】(獣の皮)をはぐ、 …の皮をはぐ。 néa kamuy a=ri kor ネア カムイ アリ コㇿ その熊の皮をはいでいるとき。(KK民話) {E: to skin…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rik
- リㇰ 【位名】[ri-k 高い・所] 上の方、 高い所。 toop rik ta kotan enkasike ta cup noka oma senkaki a=así wa an トオㇷ゚ リㇰ タ コタン エンカシケ タ チュㇷ゚ ノカ オマ センカキ アアシ ワ アン ずっと向こうの高い所に村の上の方に太陽の絵の入った布(日の丸の旗)が立ててある。(S) oripak ka erampewtek, rik péka rik péka inkar オリパㇰ カ エランペウテㇰ、 リㇰ ペカ リㇰ ペカ インカㇻ (彼は)へりくだって行儀よくすることを知らない、 上の方をあちこち見る。(S) (注 昔の作法では、 あちこち見回したりキョロキョロ、 ジロジロ見たりするのは礼儀知らずとされていた。) cápe rik péka sinot kor oka kor suy réra ruy oasi チャペ リㇰ ペカ シノッ コロカ コㇿ スイ レラ ルイ オアシ 猫が上の方でじゃれているからまた風が強くなるだろう。(S) ☆対語 ra ラ。 {E: above; over; a higher, upper place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rikuncise
- リクンチセ 【名】[rikun-cise 上の・家] 二階。 ☆参考 昔はなかった。 {E: the second floor of a house etc..} (出典:田村、方言:沙流)
- rimkosanpa
- リㇺコサンパ 【自動】[rim-kosanpa ドシン(擬音)・急に…する](…する音が)ドシン/ドサッと響く。 a=kor yuk/símomanpe/tan rikna wa/a=eyápkir humko/rimkosanpa アコㇿ ユㇰ/シモマンペ/タン リㇰナ ワ/アエヤㇷ゚キㇼ フㇺコ/リㇺコサンパ [雅]私の鹿、 大きな鹿を上の方から投げおろした音がドシンと響いた(=ドサッと投げおろした)。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rimnatara
- リㇺナタラ ☞korimnatara コリㇺナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rimse
- リㇺセ 【自動】[rim-se (擬音・擬態の語根)・…と言う] 踊る。 kuani ka ku=rimse クアニ カ クリㇺセ 私も踊る。(S自作の歌) ☆参考 東部・中部・北部など北海道各地の方言で用いられる。 沙流方言では、 通常は horipi ホリピ [単]/horippa ホリッパ [複] と言うが、 歌や叙事では使われることがある。 この用例で horipi ホリピ を使うと音節数が多すぎてリズムが合わなくなる。 {E: to dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rinuwe
- リヌウェ 【他動】[ri-nuwe 波(< rir リㇼ)・豊漁](コンブが)たくさんある。 pirka konpu rinuwe kor ピㇼカ コンプ リヌウェ コㇿ よい昆布がたくさんあると。(S独話) {E: to have plenty of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ripakkamuy
- オりパㇰカムイ §405 (その他の鳥名) oripak-kamuy (o-rí-pak-ka-muy)「オりパㇰカムイ」[おそれおおい・神] ⦅穂別、沙流⦆[=apkas-kamuy] (出典:知里動物編、方言:)
- ripuni
- リプニ 【他動】[ri(< rir リㇼ)-puni 波(が)・…を上げる] 波に打ち上げられる。 {E: for waves to lift…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rise
- リセ 【他動】[単](複は rispa リㇱパ) [ris-e (むしることを表す語根)・(他動詞形成)] …をむしる。 otopi rise kor koyki オトピ リセ コㇿ コイキ 髪の毛をむしりながらいじめる。(W) {E: to pluck…} (出典:田村、方言:沙流)
- rok 1
- ロㇰ 【自動】[複](単は a ア) (二人以上が)座る、 寝ないで起きている。 hetak rok wa ikokanu yan ヘタㇰ ロㇰ ワ イコカヌ ヤン さあみんな座ってよく聴きなさい。(S) a ohor kur patek rok ア オホㇿ クㇽ パテㇰ ロㇰ (直訳すると)座っているのが長い人々だけが座っていた=(早寝の人は寝てしまって)夜ふかしの人々だけがまだ起きていた。(NK民話) ☆参考 いろいろな座り方については ☞a ア 1 {E: to sit; be awake (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rok 2
- ロㇰ 【助動】[複](単は a ア) (二人以上が/二つ以上を)以前に…した。 pewre or ta a=kar wa a=e rok pe ペウレ オッタ アカㇻ ワ アエ ロㇰ ペ 若いときにつくって食べていたもの。 a=onáha ene i=respa siri pirka rok pe ne kusu アオナハ エネ イレㇱパ シリ ピㇼカ ロㇰ ペ ネ クス 父が私を育ててくれた育て方が良かったので。(S民話) ine rok pe イネ ロㇰ ペ ☞inerokpe {E: to have done…in the past (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- rok 3
- ロㇰ 【助動】[複](単は a ア)(二度くり返されて)…rok…rok …ロㇰ…ロㇰ(二人以上が/二人(二つ)以上を)…してしてさんざん…しつづける。 cis rok cis rok kor pasrota rok pasrota rok チㇱ ロㇰ チㇱ ロㇰ コㇿ パㇱロタ ロㇰ パㇱロタ ロㇰ (彼らは)泣いて泣いて泣きつづけながら、 ののしってののしってののしりつづけた。(W民話) {E: to continuously do…(over and over again)(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- róka
- ロカ 【名】魚置き場(とった魚を置く所)。(S) {E: a place for storing, keeping caught fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- rokokáy
- ロコカイ 【助動】[複](単は aan アアン)(rok'oka/rokoka ロㇰオカ/ロコカ の、 pa パ/pe ペ が前に置かれたときの形。) onaha kor rokokáy pe kuwa kor wa arki オナハ コン ロコカイ ペ クワ コㇿ ワ アㇻキ (返されてみて)父が持っていたのだとわかったものが(=父の持ち物だったものが)、 利子をつけられて返されて来た。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ronronke
- ロンロンケ §288.けいれんする(痙攣する)(4)ronronke〔rón-roŋ-ke ろンロンケ〕[<ror-ror-ki(引っこみ・引っこみ・する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rope
- ロペ 【間投】(歌のはやしの一部。 悲歌で iyoro rope イヨロ ロペ の形でよく使われる。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- roski 1
- ロㇱキ 【自動】[複](単は as アㇱ)(二つ以上/二人以上が)立つ、 立ち止まる、 立っている。 roski wa oka ロㇱキ ワ オカ (彼らは)立っている。 cékantoor-soye kane an sunku tup roski híne an チェカントオㇿソイェ カネ アン スンク トゥㇷ゚ ロㇱキ ヒネ アン 天にも届くばかりのエゾマツが二本立っていた。(HC民話)(注 川下のワテケさん、 サダモさんの言い方では as híne an アㇱ ヒネ アン となるところである。)soy wa roski aw wa roski ソイ ワ ロㇱキ アウ ワ ロㇱキ(彼らは)外へ出ては立ち止まり、 家へ入っては立ち止まる(心配でオロオロして出たり入ったりしている様子の描写)。(KK民話) kurukpeciyay roski クルㇰペチヤイ ロㇱキ 霜柱が立つ。(W) (S) {E: to stand (up); stand still.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru 1
- ル 【自動】とける、 (塩などが水に)溶ける、 (氷などが)融ける。 sippo ru kor an シッポ ル コラン 塩がとけつつある。(W) konru ka ru kor an コンル カ ル コラン 氷もとけつつある。(W) uweepakta a=tekéhe ta néa raytamanum ru kor an ウウェエパㇰタ アテケヘ タ ネア ライタマヌㇺ ル コㇿ アン だんだんに私の手の中でその死者の魂がとけていった。(W民話) {E: to melt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru 3
- ル 【名】便所、 トイレ。 ru or omare ル オㇿ オマレ 便所へ入れなさい=(汚いものを)トイレに捨てなさい(この場合 osura オスラ《…を捨てる》を使わない)。(S) ru or un easurani ル オルン エアスラニ 便所へまじないする言葉を言いなさい。(S) ☆参考 普通にトイレのことを言うには asinru アシンル《男性用トイレ》または、 menokoru メノコル《女性用トイレ》と言う。 また、 トイレに行くことを言うには rúkari ルカリ その他の動詞を使って言う。 さらに rúkariusi ルカリウシ《トイレに行く(用足しをする)ところ》のような言い方もある。 {E: a toilet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru 4
- ル 【形名】(名詞化辞として)…する/したの…。 k=éteskar a korka nep ek ru ka isam ケテㇱカㇻ ア コㇿカ ネㇷ゚ エㇰ ル カ イサㇺ 私がことづけをやったのになにも(だれも)来ない。(S) paskur ipe ru néno kane an パㇱクㇽ イペ ル ネノ カネ アン カラスがものを食べるのと同じようだ。(S) ru konna ル コンナ [雅] …しているのは…。 poro cise as ru konna mewnatara ポロ チセ アㇱ ル コンナ メウナタラ 大きな家が立っている様子がしっかりと立派で美しい=大きな家が堂々と立っている。 ☞ruwe ルウェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruasir
- ルアシㇼ 【自動】[ru-asir やや・新しい] やや新しい。 toan cisekotor ruasir トアン チセコトㇿ ルアシㇼ あの天井はやや新しい。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- rúciwkar
- ルチウカㇻ 【自動】[ru-ciw-kar 道/縫った跡・刺す・する] 一針一針さして縫う。(W) 返し針して縫う(=半返し縫いする。(S) 刺しゅうの糸を細かくかがりつける。(S)) {E: a type of needlework.} (出典:田村、方言:沙流)
- rúkamare
- ルカマレ 【他動】[ru-kama-re 道・をまたぐ・させる] 伝染病が…に移らないで素通りする。 inomito ta noyasito a=e kor oripak an yakka pátumu wen yakka a=i=rúkamare wa pirka p ne na イノミト タ ノヤシト アエ コㇿ オリパㇰ アン ヤッカ パトゥム ウェン ヤッカ アイルカマレ ワ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 元日にヨモギ餅を食べるとどんなに伝染病がはやっても私たちのところを素通りするのでよいのだよ。(S) {E: to by-pass…so as not to catch an infectious disease.} (出典:田村、方言:沙流)
- rúkari
- ルカリ 【自動】[ru-kari 便所・を回る] 便所へ行く、 用便に行く。 ☆参考 トイレのことを asinru アシンル(男性用)、 menokoru メノコル(女性用)という。 asin アシン は《出る》、 menoko メノコ は《女》。 ru ル は第一義的には《道》だが、 この場合トイレを言う。 ☆参考 rúkari ルカリ は普通のいい言葉。 yayutek ヤユテㇰ は上品な言葉。 ku=rukari wa k=ek クルカリ ワ ケㇰ《(私は)トイレに行って来ます》の代りに k=arpa tek wa k=ek カㇻパ テㇰ ワ ケㇰ《(私は)ちょっと行って来ます》と婉曲に言うこともある。(W) {E: to go to the toilet.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruosey
- ルオセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (2) ru-o-sey (rú-o-sey)「るオセイ」[ru(縞)o(ついている)sey(貝)] ⦅幌別⦆エゾギンチャクChlamys swifti BERNORDI. 女郎貝?(藻汐草) (出典:知里動物編、方言:)
- ruosey
- ルオセイ §219 ハマグリ (1) ru-o-sey (rú-o-sey)「るオセイ」[ru(縞)o(ある)sey(貝)] ⦅幌別⦆ハマグリ Meretrix meretrix lusoria RODING. (出典:知里動物編、方言:)
- rupaye
- ルパイェ 【自動】[ru-pa-ye ただの・口・言う](?) (歌いもの)をふしをつけずに語る。 rupaye ani ye ルパイェ アニ イェ (ふしのある歌い物を)ふしをつけずに語る。 tane pakno anak ku=rupaye ani ku=ye a korka yúkar sinotca ku=koki te wano ki kusu ne タネ パㇰノ アナㇰ クルパイェ アニ クイェ ア コㇿカ ユカㇻ シノッチャ クコキ テ ワノ キ クス ネ いままではふしをつけないで語りましたけれどもユーカラのふしをつけてこれからやります。(S独話) ☆参考 神謡(kamuyukar カムユカㇻ)やユーカラ(yúkar ユカㇻ 英雄叙事詩)等は本来ふしをつけて歌う韻文の口承文学であるが、 これらをふしをつけずに語ることを言う。 ☆対語 sákoye サコイェ/sákekoye サケコイェ [sa(ke)-ko-ye ふし・と共に・言う](神謡)をふしと折り返しをつけて歌う。 sinotca koki シノッチャ コキ ふしをつけてする。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rupne
- ルㇷ゚ネ 【自動/副】[rup-ne 氷・のようである](?) ①(たくさんあるものがそろって)大きい、 (豆や石ころのようなものが)粒が大きい。 rupne cise ルㇷ゚ネ チセ(数軒あって皆)大きい家。 pet ota rupne, koponci kopoyke hike nokan korka koponci sak hike ponno rupne ペッ オタ ルㇷ゚ネ、 コポンチ コポイケ ヒケ ノカン コㇿカ コポンチ サㇰ ヒケ ポンノ ルㇷ゚ネ 川の砂は粗い、 粘土の混じったのは細かいけれど粘土のないのは少し粗い。 ②(人が)大人である、 大人になる。 a=poutari rupne アポウタリ ルㇷ゚ネ 私の子どもたちは大きく(大人に)なった。 ☆対語 nokan ノカン。 {E: to be large, big.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruppuni
- ルップニ 【自動】[rup-puni 氷が・持ち上げる](土が)霜柱で持ち上がる、 (網などが)「しばれてカチャカチャになる」=凍って固くなる。 toytoy ruppuni トイトイ ルップニ (=sir-ruppuni シンルップニ)土が霜柱で持ち上がった。(S) {E: for ice columns to form on the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruprupne
- ルㇷ゚ルㇷ゚ネ 【自動】[rup-rup-ne 氷(?)・(重複)・のようである](rupne ルㇷ゚ネ の重複形) まるまると大きい粒だ。 ranma anak numi ruprupne a korka tanpa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan ランマ アナㇰ ヌミ ルㇷ゚ルㇷ゚ネ ア コㇿカ タンパ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン いつも(の年)は粒がまるまると大きかったが、 今年は不作で、 一部の粒だけが大きくて一部の粒は小さい。(S) {E: to be large and chubby ie. grains, drops.} (出典:田村、方言:沙流)
- rúra 1
- ルラ 【他動】①…を運ぶ、 …を持って行く/来る。 aep pirka hi sake pirka hi a=rura a a=rura a híne アエㇷ゚ ピㇼカ ヒ サケ ピㇼカ ヒ アルラ ア アルラ ア ヒネ 食べものの上等のや酒の上等のが次々に運ばれてきて。(S民話) ②(人)を送って行く。 somo i=rura yakka pirka pirka ソモ イルラ ヤッカ ピㇼカ ピㇼカ いいえいいえ、 (私を)送って下さらなくても結構です、 大丈夫です。(KK民話) tésapa pakno/ci=rura nankor テサパ パㇰノ/チルラ ナンコㇿ (この人を)駅まで送って行きましょう。(W即興詩) ③(もの)を(小包などで)送る。 ④…を返す。 {E: ①to take, send, carry… ②to send off s.o; to lead someone. ③to send (off)… ④to return…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rúrapa
- ルラパ 【他動】[複](rúra ルラ は単複の区別なし)(二人以上が)(二つ/二人以上を)…を運ぶ、 持って行く、 連れて行く。 kor wa okay pe opitta rúrapa p ne kusu コㇿ ワ オカイ ペ オピッタ ルラパㇷ゚ ネ クス 持っていたものを全部持って行かれてしまったので。(W民話) {E: to carry, take, lead…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rúrare
- ルラレ 【複他動】[他動使役][rura-re …を運ぶ・させる] …に…を運ばせる。 {E: to make…carry, transport…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruray
- ルライ 【自動】[ru-ray やや・死ぬ] 気絶する、 人事不省になる。 níkomimu wa oraun nítek ka wa turse wa ruray, a=kar ayne siknu ニコミム ワ オラウン ニテㇰ カ ワ トゥㇽセ ワ ルライ、 アカㇻ アイネ シㇰヌ (彼は)木登りして枝の上から落ちて気絶した、 手を尽くしてやっと息を吹き返した。(S) {E: to faint; lose consciousness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rusesek
- ルセセㇰ 【自動】[ru-sesek やや・熱い] やや熱い、 なまぬるい。 rusesek wa ku=ku ka etoranne ルセセㇰ ワ クク カ エトランネ なまぬるくて飲むのがいやだ。(W) rusesek na na namka ルセセㇰ ナ ナ ナㇺカ なまぬるいからもっと冷やしなさい。(W) ☞sések セセㇰ {E: to be slightly hot, warm.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruska
- ルㇱカ 【他動】…を怒る、 …のことで腹を立てる、 …に憤慨する、 …のことがおもしろくない、 …のことで不機嫌になる。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス (彼は)ひたいに大きな穴をあけられたことに憤慨して。(S会話) ene iruska katun ki siri a=ruska エネ イルㇱカ カトゥン キ シリ アルㇱカ (彼が)そんなに不機嫌そうにしていることに私は腹が立った。(W民話) sirunno maskin a=nukár kor a=e=ráyke hi ka a=nukúri a=ruska ruwe ne kusu シルンノ マㇱキン アヌカㇻ コㇿ アエライケ ヒ カ アヌクリ アルㇱカ ルウェ ネ クス まさか目の前に見ながらあなたを殺すなんて、 そんな気にもなれないし不愉快だから。(W民話) {E: to get angry at…, over…; fly into a rage over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rusuy
- ルスイ 【助動】①…したい、 …したがる。 emina rusuy エミナ ルスイ …を笑いたい=…がおかしい。 k=émina rusuy ayne ku=ye ka koyaykus ケミナ ルスイ アイネ クイェ カ コヤイクㇱ 私は(これが)おかしくておかしくて(それを)言うことができない。(W会話) kor rusuy コンルスイ …を持ちたい=…がほしい。 nep a=e rusuy ka somo ki nep a=kor rusuy ka somo ki ネㇷ゚ アエ ルスイ カ ソモ キ ネㇷ゚ アコン ルスイ カ ソモ キ (私は)何を食べたいとも思わず何をほしいとも思わなかった=何不自由なく暮らしていた。(W民話) (民話で主人公が自叙する中によく出てくる表現。) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ …するようにしたい、 …するようになることを望む、 …してほしい。 ci tunas hi ku=ki rusuy チ トゥナシ クキ ルスイ 早く煮えるようにしたい、 早く煮えてほしい。(S) pon katkemat ka ku=mataki amkir hi ku=ki rusuy kusu ポン カッケマッ カ クマタキ アㇺキリ クキ ルスイ クス お嬢さんにも私の妹を覚えて(見知って)もらいたいので。(W会話) ②…しそうである。 omke rusuy オㇺケ ルスイ せき(咳)が出そうだ。(W) tane k=étoranne rusuy humi as タネ ケトランネ ルスイ フミ アㇱ もういやになりそうになった、 なんだかいやになりそうな気がする。(W) ☆参考 é-rusuy エルスイ […を食べる・…したい](食べもの)が好きだ。 ipe-rusuy イペルスイ [ものを食べる・…したい] 空腹だ。 mokor-rusuy モコンルスイ [眠る・…したい] 眠い。 {E: to want to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rutke
- ルッケ 【自動】[rut-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)] ①ずれて動く、 すべる。 ②脆(もろ)い、 ボロボロくずれてくる。 rutke suma ルッケ スマ もろい石。 rutke pira ルッケ ピラ もろい崖。 a=keré kor rutke uske ne wa a=sitóma アケレ コㇿ ルッケ ウㇱケ ネ ワ アシトマ さわるとボロボロくずれる所だから恐ろしい。(S) ③☞oruitakur-rutke オルイタクㇽルッケ ☆参考 形の上で対応する他動詞は rutu ルトゥ《…を押してずらす》。 したがって rutke ルッケ のもとの意味は、 ずれて動くことだろうから崖などがボロボロくずれることをこの語で言うのは、 表層がずれて動くところをとらえているのであろう。 {E: to be easily broken.} (出典:田村、方言:沙流)
- rútom 1
- ルトㇺ 【名】[ru-tom 道・…の当たる所] 家の入口を入ってすぐの、 土間の部分。 {E: a bare earthen area just inside the entrance of a house for taking off one's shoes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rutteksam
- ルッテㇰサㇺ 【位名】[rur-teksam 海水・の横] 海端、 波打ち際のすぐ上。 陸地の端の海岸線沿いの所。 rutteksam kus ルッテㇰサㇺ クㇱ 海岸線沿いの所を通る=海岸に沿って進む(=rutteksamkor ルッテㇰサㇺコㇿ)。 {E: the edge of the shore.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe 3
- ルウェ 【形名】[< ru-e 跡・(所属語尾)](名詞化辞として、 確かなこと、 確認ずみのことだというニュアンスを含む名詞句をつくる。) ①(動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。)…する/した/している/であること、 …したあと、 …した結果、 …したの。 taa a=en=kore ruwe nukar, hápo タア アエンコレ ルウェ ヌカㇻ、 ハポ ほら私がもらったのごらん、 かあさん。(S) ruwe ne ルウェ ネ …する/したのだ/です。 ruwe? ルウェ? …する/したの(ですか)? …なの(ですか)? ruwe! ルウェ! …したなあ! …だなあ! ruwe an! ルウェ アン! …したなあ!…だなあ! ruwe an? ルウェ アン? …する/した(のです)か? …する/したの? (多くの場合、 疑問詞を持つ疑問文に用いられる)。 ruwe he an? ルウェ ヘ アン? …する/したのか? …する/したの? (疑問詞のない、 当否を問う疑問文で。 ruwe? ルウェ? だけでも疑問文になるが、 he an ヘ アン をつけるともっと強い疑問になる。) e=eraman ruwe he an? エエラマン ルウェ ヘ アン? いったい君はわかっているのかい(わかっていないんじゃないか)。 eci=mokór wa eci=oká ruwe he an? エチモコㇿ ワ エチオカ ルウェ ヘ アン? いったいあなたたちは眠っているのか(しっかりしなきゃだめじゃないか)。(S独話) ruwe somo he an? ルウェ ソモ ヘ アン? …する/したのではないか。 ruwe tapan ルウェ タパン …する/したのであります、 …する/…したのでございます。 ruwe un ルウェ ウン (返事として)ええ、 …する/したのだよ、 そうですよ。 kuni ku=ramu kor k=ek ruwe un クニ クラム コㇿ ケㇰ ルウェ ウン ええ、 (私は)そう思いながら来たのよ。(S会話) ②(文頭に置かれ、 その前に言われたことがらを受けてその全体を名詞化する。) ruwe ene an hi ルウェ エネ アニ そのことはつまりこういうことだ。 ③(動詞に終わっている文の後ばかりとは限らない。 前の文と統語関係が切れている場合もある。) ruwe un ルウェ ウン (肯定の返事として間投詞のように) そうする/したのだよ、 そうだよ。 “…a=ye hawe tapan na” “e, ruwe un“ 「アイェ ハウェ タパン ナ」「エー、 ルウェ ウン」 「…ということを私は言いましたよ。」「ええ、 そのとおりです。」 (W-S会話) ☆参考 後に -he ヘ はつかない(ruwehe とはならない)。 ☆参考 場合によって ru ル の形が使われる。 ☞ru ル ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 hawe ハウェ(話された言葉および声に関することに用いられる)、 humi フミ(音や感覚、 感じに関することに用いられる。 ただし視覚以外)、 siri シリ(目の前に見えている様子に関することに用いられる)。 {E: to do; did; in the process of doing; the out come, result of having done…; did… (to be placed in front of a sentence or phrase to make what was previously said into a noun form; it doesn't necessarily always come after a verb ending.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe(he)
- ルウェ(ヘ) 【名】[所](概は ru ル)…の通った跡、 (…が)通ってできた道、 彼の通った跡、 …の足跡。 X ruwehe ne noyne X ルウェヘ ネ ノイネ Xの足跡らしい。(S) íne urepet kor kane p ne noyne arpa ruwe an イネ ウレペッ コㇿ カネㇷ゚ ネ ノイネ アㇻパ ルウェ アン 足の指が四本のやつらしく行った跡がある(足の指が四本のやつとは人を食い殺すようなたちの悪い熊)。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwekaricup
- ルウェカリチュㇷ゚ 【名】[ru-w-ekari-cup 通り道・(挿入音)・を先回りする・月][古](月の名)11月。 yukkesanpa=an wa kusu ruwekari-cup sekor a=ye ユッケサンパアン マ クス ルウェカリチュㇷ゚ セコライェ 鹿追いをするからルウェカリチュプ《先回りする月》と言う(雪もあまり「おっきくなく」(たくさん積もらず)草もじゃましないので nayetok ナイェトㇰ《沢の水源地》に行って前からつかまえる)。(W) ☆参考 ruekaricup ルエカリチュㇷ゚ とも言う。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ruwekur
- ルウェクㇽ 【名】[ruwe-kur 太い・人] 家の主人。 ruwekur ka cise or un nepki ki kor an ルウェクㇽ カ チセ オルン ネㇷ゚キ キ コラン ご主人も家の仕事をしている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ruwesan
- ルウェサン 【名】[ru-w-e-san 道・(挿入音)・で・浜手の方へ出る][雅]浜辺。 a=kor ruwesan or ta/a=i=ósurpa kor アコン ルウェサン オッタ/アイヨスㇽパ コㇿ 私のいつもの浜辺にほうり出されながら。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- ruyanpe
- ルヤンペ 【名】[ruy-an-pe 激しい・ある・もの] ①嵐。 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ 嵐になる/嵐である(「しける」)。 ruyanpe as yakka apto as yakka ルヤンペ アㇱ ヤッカ アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ 嵐が吹いても雨が降っても(運動会はやるそうだ)。(W) ruyanpe ruy ルヤンペ ルイ 嵐が激しい(「しける」)。 upas ruyanpe ウパㇱ ルヤンペ 雪嵐=吹雪。 ②雨。 tanto ruyanpe an noyne síran タント ルヤンペ アン ノイネ シラン 今日は天気が悪い、 雨が降りそうだ。(W)(注 「もう降っているときは apto as kor an アㇷ゚ト アㇱ コラン、 降りそうだというときは ruyanpe an noyne ルヤンペ アン ノイネ と言う。(W))ranke núpe/ruyanpe kunne/i=kurkasike/ciorankekar ランケ ヌペ/ルヤンペ クンネ/イクㇽカシケ/チオランケカㇻ(鳥の姿になって飛んでいる夫が)落とす涙が雨のように私の上に降ってきた。(W神謡)(注 同じワテケさんが語った別の神謡では、 同様の場面で ruyaptosane ルヤㇷ゚トサネ と言っている。) ☆参考 地方によっては雨が降ることを ruyanpe as ルヤンペ アㇱ と言うが、 沙流地方の日常語ではただ雨が降るのは apto as アㇷ゚ト アㇱ と言い、 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ は嵐やしけや吹雪のことを言う。 しかし ②の用例のように、 状況・文脈によって、 雨を ruyanpe ルヤンペ と言う場合もある。 {E: a storm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruyanpekar
- ルヤンペカㇻ 【自動】[ruyanpe-kar 嵐/雨・にあたる] 雨ざらしになる(干した物をしまい忘れたために雨にあたったり嵐にあたったりする)。 ruyanpekar ayne mátek ápekor an ルヤンペカㇻ アイネ マテㇰ アペコラン 雨ざらしになって色がぼやけたみたいになった。(S) {E: to become weather-beaten.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruyanpekur
- ルヤンペクㇽ 【名】[ruyape-kur 嵐・雲] 嵐の雲。 (=ruyanpe kur ルヤンペ クㇽ) {E: storm-clouds.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruyaptosane
- ルヤㇷ゚トサネ 【副】[ruy-apto-sa-ne 激しい・雨・(?)・のように][雅] 土砂降りの雨のように。 ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ 落とす涙が土砂降りの雨のように私の上に落ちて来た。(W神謡語り)(注 人間の姿から鳥の姿になって天へ帰って行く神が別れを惜しむ様子の描写、 民話にもよく出てくる場面である。) ☆参考 同じワテケさんが歌った別の神謡で ruyanpe kunne ルヤンペ クンネ と言っている。 {E: to rain heavily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruyno
- ルイノ 【副】[ruy-no 激しい・(副詞形成)] 激しく、 ひどく、 うんと。 ruyno kursutu péka tuye wa horakte ルイノ クㇽストゥ ペカ トゥイェ ワ ホラㇰテ ずうっと一番根元から切って倒しなさい。 ruyno yaypopkere wa ora hotke ルイノ ヤイポㇷ゚ケレ ワ オラ ホッケ 充分暖まってから寝なさい。(S) ruyno suppa ukoyuppa wa sina ルイノ スッパ ウコユッパ ワ シナ うんときつく締めてしばりなさい。(S) ☆発音 強調すると ruyiːno ルイーノ と発音される。 ☞ruy ルイ {E: violently; extremely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sak 1
- サㇰ 【他動】①(名詞(目的語)の後に置かれて)…を持っていない、 …がない、 …を欠いている。 re ka sak mosir レ カ サㇰ モシㇼ 名前のない島。(S言い伝え) unu patek a=kor, ona a=sak no ウヌ パテㇰ アコㇿ、 オナ アサㇰ ノ 私には母だけがいて父がいなくて。(S民話) so ka sak ソ カ サㇰ 床に敷く敷物もない。(W民話) heyoki sak no ヘヨキ サㇰ ノ 遠慮しないで。(W神謡語り) nan ka sak sir ka sak ナン カ サㇰ シㇼ カ サㇰ (直訳すると)顔も持っていず様子(姿)も持っていない=顔も姿も美しくない(自分の娘のことをその結婚相手になってほしい人に向かって謙遜して言う言葉。 「しかし持参金を持たせるからもらって下さい」に似た表現がこれに続く)。(NK民話) ②(動詞のあとに置かれて、 慣用表現)いつも…しない。 ramupokiwen mosma hawean kor an sak hawe iki wa! ラムポキウェン モㇱマ ハウェアン コラン サㇰ ハウェ イキ ワ! いつもかわいそうだと言うことのほか何も言わないんだね。(S) ☆参考 目的語の名詞は概念形。 たとえば hon ka sak ホン カ サㇰ おなかがない。(W会話) 同じことを言うのに isam イサㇺ《ない》を使えば所属形を使って honihi ka isam ホニヒ カ イサㇺ (S会話) {E: to not have…; have lost…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sakanke
- サカンケ 【他動】①…をゆでて乾す(保存食にするため)。 ②(煮てからあと乾すもの)を煮る、 ゆでる。 a=sakánke wa a=satke アサカンケ ワ アサッケ 煮て乾す。(S) {E: ① to boil… ② to boil and then dry… ( preserving process for food).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sakanram
- サカンラㇺ 【名】[概](所は sakanrami(hi) サカンラミ(ヒ))[sakan-ram (?)・心] 短気、 激しい気性。 kimunkamuy sakanram a=koysitoma キムンカムイ サカンラㇺ アコイシトマ 熊の気性が恐ろしい。(S) sake-sakanram/iku-sakanram サケサカンラㇺ/イクサカンラㇺ 激しい酒ぐせ。 {E: short-tempered; irritability.} (出典:田村、方言:沙流)
- sakanrami(hi)
- サカンラミ(ヒ) 【名】[所](概は sakanram サカンラㇺ) …の短気、 …の激しい気性。 sakanrami wen サカンラミ ウェン かんしゃく持ちですぐ乱暴する。(S) {E: the short temper, irritability of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sákehe 1
- サケヘ 【名】[所](概は sa サ) ①(神謡)の折り返し(リフレイン)。 ②折り返しとメロディーやリズムとを合わせた、 その節(歌い方)全体。 ☆発音 sakehe サケヘ《…の酒》とはアクセントがちがう。 ☆参考 神謡を歌うときは最初に折り返しが歌われ、 そのあと1行おきに入る場合もあり、 数行に1回ずつ入ることもある。 折り返しの言葉もメロディーも入れる場所も、 それぞれの神謡によってだいたい決まっている。 神謡の終わりの部分は語りになるし、 神謡によっては途中で語りが入る場合もあるが、 語りの部分には折り返しはつかない。 折り返しの言葉の中には、 カッコウの神の神謡の han kakkok kakkok ハン カッコク カッコク、 熊の神の神謡の houwepahm ホウウェパフム、 子犬の神謡の wo wo kar kanto kanto ウォ ウォ カラ カント カント のように、 自叙する動物神や動物のなき声を模したものが目立つが、 状況を象徴的に表しているらしいものや、 何を表しているかわからないものもたくさんある。 折り返しも、 歌詞の部分と同様、 伝わるうちに変化してきたと思われるものも多い。 {E: ① the refrain of epic chants. ② the refrain together with the melody or rhythm of epic chant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sakma
- サㇰマ 【名】①屋根を支えるために横に渡してある木(横木)。 ②壁のヨシの所に横に渡してある木。 ③外につくる棚を支えるために渡す竿のような棒。 {E: crossbeams to support roof, building, walls, bookshelves, etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sam 1
- サㇺ 【位名】[概](所は sama サマ、 samake(he) サマケ(ヘ)) …のそば。 i=sam kus hi ta イサㇺ クシタ 私のそばを通ったときに。(HK民話) to sam ta kor wa ran wa ト サㇺ タ コㇿ ワ ラン マ (それを)沼のほとりに持って行って (W民謡) ape sam アペ サㇺ (=apesam アペサㇺ)火のそば、 炉端。 ヤㇻペサモマㇷ゚ [yarpe-sam-oma-p ぼろ・のそば・にいる・もの] おしめにくるまった赤ん坊。 {E: near…; beside…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sama 2
- サマ 【位名語根】[雅](ユーカラ(yúkar ユカㇻ)の中や雅語的慣用句の中で、 多くの場合、 位置名詞のあとに置かれて、 音節数を整える。 概念形の後にも所属形の後にも置かれる。 これといった積極的な意味はなさそうであるが、 場所に関する表現に多く使われる。 詳細は不明。 形の上では sam サㇺ に a がついた所属形に見えるが、 sam サㇺ との違いも不明。 語構成または語源の表示の中では(< …のそば)と書いておく。 epa=kor cási/kopakke sama/a=yaytuyere/a=yayterkere エパコㇿ チャシ/コパッケ サマ/アヤイトゥイェレ/アヤイテㇾケレ [雅]私の城の方に向かって私はまっすぐに進んでいった。(Sユーカラ) tu-makke-sama kotuye トゥマッケサマ コトゥイェ …がいくら断っても(彼の断りを)きかない。 tu-makke-sama a=kotúye híne トゥマッケサマ アコトゥイエ ヒネ 彼がいくら断っても私はきかないで。(W民話) tumakke-sama i=kotuye トゥマッケサマ イコトゥイェ 私がいくら断って彼はきかなかった。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sama 3
- サマ 【接尾】[日本語] …様。 {E: Mr., Mrs., Miss, etc. (polite form of address).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- samatki
- サマッキ 【自動】横向きになる。 pet or ta samatki wa an ペトッタ サマッキ ワ アン 川で(流木が)横向きになっている。(S) samatki no anu サマッキ ノ アヌ 横向きに置きなさい。(S) {E: to turn sideways.} (出典:田村、方言:沙流)
- san 1
- サン 【自動】[単](複は sap サㇷ゚)[sa-n 前(奥の反対)・へ行く(移動の動詞を形成)] ①(川下方向へ)行く/来る、 (水が)流れる、 (魚が)下る、 (浜へ)出る。 pis ta san ピㇱ タ サン 浜に出る。 kesto an kor arpa=an sán=an ruwehe ケㇱト アン コㇿ アㇻパアン サナン ルウェヘ 毎日毎日(山の方へ)行ったり(山の方から町の方へ帰って)来たりしてついた道。(S民話) ②火(いろり)の方(sa サ)へ行く。 sá ta san サ タ サン 火のそばに行く。(S) sá ta sap wa apekuran サ タ サㇷ゚ ワ アペクラン 火のそばに行ってあたりなさい。(S) ☆参考 山手/川上の方から海手/川下の方へ移動することを言う。川下の方から川上の方へ向かう移動や横の移動には arpa アㇻパ [単]/paye パイェ [複]《行く》や ek エㇰ [単]/arki アㇻキ [複]《来る》が使えるが、 川上の方から川下の方への移動にはそれらの語は使われず、 たとえ隣りの家に行くときでもこの san サン[単]/sap サㇷ゚ [複]が使われる。 ☆参考 家の中で、 いろりは海や沼になぞらえられ、 奥の方(壁際の方)は山手に、 いろりばたの方は海手に、 またいろりの中では中央の方は沖に、 炉ぶちの所は岸になぞらえた言い方で表現される。 {E: ①to go downstream, upstream; (for water) to flow; (for fish) to go downstream; to go onto a beach; go from the inside of a house towards the hearth. ② to go to, towards a fireplace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanca
- サンチャ 【名】[san-ca 前の・口(=pa)](次の慣用句で)口。 sanca or ta mína サンチャ オッタ ミナ ニタニタ笑う。 ☆参考 口を表す ca チャ という語源は東部・中部・北部でよく出てくる形で、 南部方言では通常 pa パ の形が出るが、 この語では ca チャ の形が使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
- sanca otta mina kane
- サンチャ オッタ ミナ カネ 【san-ca or ta mina kane】 満面に笑みをたたえる.▷サン=出る チャ=口 オッタ=〜に ミナ=笑う カネ=〜しながら (出典:萱野、方言:沙流)
- sanke-amunin
- サンケアムニン 【名】[概](所は sanke-amunini(hi) サンケアムニニ(ヒ))[sanke-amunin 出す・腕] 前腕、 下膊(ひじと手首の間)。 {E: the forearm.} (出典:田村、方言:沙流)
- sanke-amunini(hi)
- サンケアムニニ(ヒ) 【名】[所](概は sanke amunin サンケアムニン) …の前腕、 …の下膊(ひじと手首の間)。 {E: the forearms of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sankemaci(hi)
- サンケマチ(ヒ) 【名】[所](概は sankemat サンケマッ)[sanke-mat 出す/前側の・妻][雅] …の正妻。 ☆参考 antemaci(hi) アンテマチ(ヒ)、 sókarmaci(hi) ソカㇻマチ(ヒ) とも言う。 日常語で正妻を第二の妻と区別して言うには poromaci(hi) ポロマチ(ヒ)。 {E: the legal wife of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sankemat
- サンケマッ 【名】[概](所は sankemaci(hi) サンケマチ(ヒ))[sanke-mat 出す・妻][雅] 正妻。 ☆参考 antemaci(hi) アンテマチ(ヒ)、 sókarmaci(hi) ソカㇻマチ(ヒ) とも言う。 日常語で正妻を第二の妻と区別して言うには poromaci(hi) ポロマチ(ヒ)。 {E: one's legal wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sannipe
- サンニペ 【名】[< san-ipe 出る・刀身](otu-…ore-… オトゥ…オレ… の構文で、 次の慣用表現で)刀。 otu sannipe ore sannipe owkauyru オトゥ サンニペ オレ サンニペ オウカウイル 二つの刀、 三つの刀が(=何本もの刀が)重なり合うように飾られていた。(NK民話) ☆参考 sannipe サンニペ と聞こえるが san-ipe サンイペ かもしれない。 {E: swords.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanpe
- サンペ 【名】[概/所](所は sanpehe サンペヘ とも) [san-pe 出る・もの] 心臓(自分の胸のあたりの内部を外から感じていうとき胃やその付近をさすことがしばしばある。 「気分が良い、 悪い」などの「気分」に当たる用法もある)。 sanpe arka サンペ アㇻカ 胃が痛い、 気持ちが悪い。 níham úsey ka eytasa uwenupur kor nani ku=sanpe arka na paknoka en=kure ニハㇺ ウセイ カ エイタサ ウウェヌプㇽ コㇿ ナニ クサンペ アㇻカ ナ パㇰノカ エンクレ 木の葉の湯(=お茶)があまり濃いと私はすぐに気持ちが悪く(胃の具合が悪く)なるからもう飲ませないで下さい。(S) sanpe pirka サンペ ピㇼカ 気だてがいい(「根性がいい」)。 sanpe wen サンペ ウェン 気持ちがふさぐ、 うれしくない。 ku=sanpe ka wen kane a=utári k=ésikarun クサンペ カ ウェン カネ アウタリ ケシカルン 私は気持ちもふさぐほどに身内の人に会いたい。(S) weysanpekor ウェイサンペコㇿ [wen-sanpe-kor 悪い・気だて・を持つ] 根性が悪い。 {E: the heart.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanpe-situri
- サンペシトゥリ 【自動】[sanpe-situri 心臓/気持ち・伸びる] 気持ちがいい、 気が晴れる。 ☆参考 esanpe-situri エサンペシトゥリ [他動]…で気持がいい/よくなる。 nucaktek ヌチャㇰテㇰ 気持ちが明るい。 気持ちよく眠っているときは sanpesituri サンペシトゥリ。 {E: to feel well; be comfortable.} (出典:田村、方言:沙流)
- sanpeunuwen
- サンペウヌウェン 【自動】[sanpe-un-wen 胸/気持ち・の方へ(?)・悪い] 気持ちが悪い、 胸が悪い(食当たり等で)。 {E: to feel unwell; be uncomfortable.} (出典:田村、方言:沙流)
- santoku
- サントク 【名】[< 日本語 三徳]三つ折りの財布(札入れ)。 áponko an icen ku=kor pirka santoku or oma wa アポンコ アン イチェン クコㇿ ピㇼカ サントク オㇿ オマ ワ たいした額の(=たくさんの額の)お金が私の上等の三つ折りの財布に入っていて。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- sapanpe
- サパンペ 【名】[< sapa-un-pe 頭・につく・もの] 頭のかぶりもの、 冠(男子が正装で頭につける冠。 削り花でつくられ、 前部にクマの頭など、 守り神とされる動物神の姿などの木彫りがつけられている)。 sapanpe kor サパンペ コㇿ 冠をつける。 {E: headwear; a crown.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sapanum
- サパヌㇺ 【名】[sapa-num 頭・粒](物体としての)頭、 首級。 sapanum pon サパヌㇺ ポン 頭が小さい。 sapanum poro サパヌㇺ ポロ 頭が大きい。 ☆参考 通常は首級のことも sapa サパ と言う。 {E: the head; the top (of an object).} (出典:田村、方言:沙流)
- sápo
- サポ 【名】[sa-po 姉・(指小辞)] 姉、 ねえさん、 年上の女きょうだいまたは女のいとこ、 あまり年の違わない女性の年長者。 ku=sapo he! クサポ ヘ! ねえさん、 しばらくねえ、 会えてうれしいわ。(S会話) e=kor sápo ka/nepki somo ki yakne エコㇿ サポ カ/ネㇷ゚キ ソモ キ ヤㇰネ あなたのねえさんが働かなかったら。(S子守歌) iresu sápo イレス サポ 育ての姉、 養姉。(Sユーカラ) (注 ユーカラの主人公は孤児で、 養姉に育てられる。) ☆参考 所属形語尾 -ho ホ はつかない。 一人称単数のみ ku=sapo クサポ《私の姉》と人称形で言う。 他の人称では kor コㇿ《…を持つ》を用いて kor sápo コㇿ サポ《彼/彼女の姉》のように言うが、 それよりも多く sáha サハ が用いられる。 引用文の中の自称では a=kor sápo アコㇿ サポ《私の姉》等のように言う。 ☆参考 sa サ [概]/sáha サハ [所] が冷静客観的な親族関係の表現で、 呼びかけなどには使われないのに対し、 この sápo サポ は、 愛着や近しい感情を伴う表現である。 呼びかけには ku=sapo クサポ が使われる。他人の女性への呼びかけの場合は必ずしも相手が年上とは限らず、 初対面の場合や、 そうでなくても礼儀上尊敬を示すとき、 話し手のほうが年上であっても言うことがある。 高齢の女性には húci フチ《おばあさま》、 中高年には unarpe ウナㇻペ《おばさん》と言い、 やや若い人に ku=sapo クサポ と言うらしい。 ☆対語 yúpo ユポ。 ☞sa サ 1、 saha サハ、 yúpo ユポ。 {E: an older sister; an affectionate term for a young girl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- saranpekarpe
- サランペカㇻペ 【名】[saranpe-kar-pe 絹・をつくる・もの][雅] かみそりの刃のようなもので、 布を裁断する道具。(W) ☆参考 現代のはさみは hasami ハサミ {E: a razor-like blade; a tool to cut cloth material.} (出典:田村、方言:沙流)
- sarki
- サㇻキ 【名】[sar-ki 葦原・カヤ][植物][雅] ヨシ、 葦(=supki スㇷ゚キ)。 sarki cikir kor/sarki tapsut kor サㇻキ チキㇼ コㇿ/サㇻキ タㇷ゚スッ コㇿ 葦のような足を持ち葦のような肩を持つ(やせて醜い女の姿の描写、 悪口)。(S子守歌) ☆参考 日常は supki スㇷ゚キ のほうを多く用いる。(S)〔知分類 p.227〕 {E: a type of reed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sarurun
- サルルン §367 ツル(鶴);タンチョウ (4) sarurun (sa-rú-run)「サるルン」[
or-un] ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:) - sasnatara
- サㇱナタラ 【自動】[sas-natara (擬音の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]サアーッサアーッと音がする(帯を締めるときの、 着物と帯がすれる音)。 {E: the rustling sound of…(usually when one puts on an obi (sash for a kimono)).} (出典:田村、方言:沙流)
- sasunitara
- サスニタラ 【自動】[sasun-itara (擬音)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]サラサラと音がする(歩くときのきぬずれの音)。 {E: the rustling sound of clothing worn when one is walking.} (出典:田村、方言:沙流)
- sasuysir
- サスイシㇼ 【名】[< sasun-sir 子孫が続く(san に子音の重複が加わった)・(< 様子)](次の慣用句の中で) otu sasuysir ore sasuysir céomare オトゥ サスイシㇼ オレ サスイシㇼ チェオマレ 二十代にも三十代にもわたって。(W) {E: generation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sáta
- サタ 【位名+格助】(=sa ta サ タ) 前に、 いろりの方に。 sáta sap wa apekuran サタ サㇷ゚ ワ アペクラン 火のそばへ出て火にあたりなさい。 (apekuran アペクラン apekur yan アペクㇽ ヤン が続けて発音された形) (S) ☆対語 mak ta マㇰ タ {E: before, in front of, near a fire.} (出典:田村、方言:沙流)
- sáta-irwaki(hi)
- サタイㇼワキ(ヒ) 【名】[所](概は sátairwak サタイㇼワㇰ)…のいとこ。 núman kunneywa téun unarpe sata-irwaki cisesak wa kusu ukuran wano arpa wa ikasuy kor an ヌマン クンネイワ テウン ウナㇻペ サタイㇼワキ チセサㇰ ワ クス ウクラン マノ アㇻパ ワ イカスイ コラン きのうの朝ここの(=この家の)おばさんのいとこが奥さんに亡くなられたので、 おばさんは夕べから行って手伝いをしている。(W) ☆発音 irwaki イㇼワキ の発音は イㇽワキ。 {E: the cousin(s) of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sawnu
- サウヌ 【自動】(帯など体につけるものが)ゆるい。 ku=kuci sawnu na yupu wa en=kore ククチ サウヌ ナ ユプ ワ エンコレ 私の帯がゆるいからしめてちょうだい。(S) ☆対語 yupke ユㇷ゚ケ。 ☆参考 sawre サウレ は《たるんでいる》。 {E: to be loose (as in a belt, sash).} (出典:田村、方言:沙流)
- sawun
- サウン 【連体】[sa-w-un 前の方・(母音連続をさける挿入音)・にある]前の。 sawun-amunin サウンアムニン 前腕、 下膊(ひじと手首の間)。 (=sanke-amunin サンケアムニン) sawun masar サウン マサㇻ 前側の段丘の斜面 (「海岸が前の低い方と後ろの高い方の二段になっているときの前の低い方」)。(S)/海に近い草原。(W) ☆参考 ユーカラの中ではこれを ranpes ランペㇱ と言う。 ☆参考 makun マクン 奥の。(S) {E: the front; the fore.} (出典:田村、方言:沙流)
- say 2
- サイ 【名】[概](所は saye(he) サイェ(ヘ)) [動物](鳥、 虫、 ブヨ、 トンボ、 蝶などの)群、 列。 cikap say チカㇷ゚ サイ 鳥(ツルや雁など)の群、 列。 ☆参考 けものの群は topa トパ、 魚の列群は rup ルㇷ゚。〔知分類 p.221 say, -e (鳥の)群〕 {E: a counter for groups (a flock of birds; a swarm of insects etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- saya
- サヤ 【名】[概/所][< 日本語](刀などの刃物の)さや(鞘)。 {E: the sheath of a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sayaha
- サヤハ 【名】[所]…のさや(鞘)。 {E: the sheath of a sword of…} (出典:田村、方言:沙流)
- saykotciri
- サイコッチリ §303 スズメ (9) say-kot-ciri (sáy-kot-či-ri)「さイコッチリ」[
or-cir(群・もつ・鳥)] ⦅礼文華⦆ニュウナイスズメ? (出典:知里動物編、方言:) - sayo
- サヨ 【名】ゆるいおかゆ、 たくさんの水で煮たひえがゆ(口をつけて吸うほどの柔らかい液状)。 sayo kar サヨ カㇻ ゆるいおかゆを炊く。 ☆参考 固めのおかゆは sirarsayo シラㇻサヨ。 {E: thin, watery rice gruel, porridge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sayone
- サヨネ 【自動】[sayo-ne ゆるいおかゆ・である](おかゆやこねたものが)水分が多くてゆるい。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあんまりかたいねえ。(S) {E: (for rice gruel, kneaded dough etc.) to be thin, watery.} (出典:田村、方言:沙流)
- sayosu
- サヨス 【名】[sayo-su 水の多いおかゆ・鍋]おかゆ(sayo サヨ)を煮る鍋。 ☆参考 amamsuwesu アマㇺスウェス ご飯を炊く鍋。 ohawsu オハウス おつゆ鍋。 {E: a pot for cooking rice gruel.} (出典:田村、方言:沙流)
- sekoskosne
- セコㇱコㇱネ 【自動】[se-kos-kos-ne (?)・(軽いものを表す語根)・(重複)・のようである][sekosne セコㇱネ《意外に軽い》の強調]「かるっこーい」=とても軽い。 poro ápekor an sikehe ne korka sekoskosne ポロ アペコラン シケヘ ネ コㇿカ セコㇱコㇱネ かさばかり大きいみたいな荷物だが「かるっこーい」(=とても軽い) (S) sekoskosne, sóne poro pakno an kuni hekaci he? セコㇱコㇱネ、 ソネ ポロ パㇰノ アン クニ ヘカチ ヘ? 軽いなあ、 本当に大きくなるまで生きている子どもか(寿命のないものではなかろうか)。(S) {E: to be very light (not heavy).} (出典:田村、方言:沙流)
- sem 1
- セㇺ 【名】物置き。 ☆参考 「母屋と同じくらいの大きさで屋根も同じ高さ、 出入口は別にある。 中に臼でも何でも入れておく。 冬でも雪がかからずに仕事ができる所。 薪(まき)も置く。 食べ物は置かない。 食べ物は pu プ《倉庫》に入れる。」 (S) ☆参考 mosem モセㇺ は家の西端にはり出してつくられている。 南側の入口を入った所。 土間になっている。(S) ☆参考 復元された昔の家屋では、 土間の向こうが臼や杵や農具などの置き場になっている。 {E: a storeroom; a shed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sempirkasi eyaytursakka
- センピㇼカシ エヤイトゥㇽサッカ §033.いいなずけ(許嫁)(13)sempirkasi e-yaytursakka〔sém-pir-ka-ši|e-jáǐ-tur-sak-ka せンピㇼカシ・エやイトゥㇽサッカ〕⦅ホロべツ⦆【雅】許嫁の夫のために身を清く保つ;許嫁の夫のために処女(貞操)を守る。[sempir(陰)+kasi(ka「上」の第3人称形、その上)+-e-(において)+yay(自分に)+tur(垢を)+sak-ka(無から・しめる);‘その人の居ない所で自分の身に垢がつかないようにする'の意]。"ki-yanne-kur, a-poro-turesi, sempirkasi e-yaytarsakka"「兄の方は、私の上の方の妹が、その居ない所で自分の身を清く保っている」(兄の方とは私の上の妹が許嫁の妻になっている)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- senneyaywa
- センネヤイワ 【副】本当に、 真実に。 tap opitta tumunci kamuy senneyaywa oriwak uske ne wa kusu sirki hi ne タㇷ゚ オピッタ トゥムンチ カムイ センネヤイワ オリワㇰ ウㇱケ ネ ワ クス シㇼキ ヒ ネ これはすべて鬼神が本当に住んでいたところだから起こったことだ。(W会話) {E: really; truly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- seppa
- セッパ 【名】[< 日本語] 刀のつば。 {E: a sword hilt.} (出典:田村、方言:沙流)
- ser 1
- セㇾ 【名】[概](所は seri(hi) セリ(ヒ))布幅、 身幅。 ser pakno an senkaki en=kore セㇾ パㇰノ アン センカキ エンコレ 布幅だけある布(=正方形の布)をください。(S) {E: the width (of a roll of material; the body).} (出典:田村、方言:沙流)
- ser 2
- セㇾ 【名】[概](所は sere セレ、 serke セㇾケ)部分、 一部。 {E: a portion; a part.} (出典:田村、方言:沙流)
- sere 2
- セレ 【名】[所](概は ser セㇾ)…の部分。 cup poro sere チュㇷ゚ ポロ セレ [月・大きい部分]月の二十日ごろ。 {E: a portion, part of….} (出典:田村、方言:沙流)
- serke(he)
- セㇾケ(ヘ) 【名】[所](概は ser セㇾ)[ser-ke 一部・の所] …の一部。 poro serke(he) ポロ セㇾケ(ヘ) …の大部分、 ほとんど(の人/物)。 {E: a part of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sermak-us
- セㇾマㇰウㇱ 【他動】①陰まいりする、 「陰祈とう」する。 sermak us wa en=kore yan セㇾマㇰ ウㇱ ワ エンコレ ヤン 「陰祈とう」してください(=陰で祈とうしてください)。(S) ② ☞sermak(a) us セㇾマㇰ/セㇾマカ ウㇱ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sések
- セセㇰ 【自動】①(ものが)熱い、 熱くなる、 温い、 温まる、 沸(わ)く。 sések sayo セセㇰ サヨ 熱いおかゆ。 sések kaspa wa ku=ku ka eaykap セセㇰ カㇱパ ワ クク カ エアイカㇷ゚ 熱すぎて(私は)飲めない。(S) tonpuri sések na ahupan トンプリ セセㇰ ナ アフパン おふろがわいたから入りなさい(ahupan アフパン は ahup yan アフㇷ゚ ヤン が続けて発音された形)。(W) úsey tane sések ウセイ タネ セセㇰ お湯がもうわいた。 ②(冷たいほうがよいものが)なまぬるい。 wakka keseke sések, kéra wen ワッカ ケセケ セセㇰ、 ケラ ウェン 水の飲み残しはなまぬるくて味が悪い。(S) ③(人が)暑い(暑く感じる)。 ku=sesek koyaywennukar クセセㇰ コヤイウェンヌカㇻ 私は暑くて苦しい。(W) ku=sesek humi! クセセㇰ フミ! 暑いなあ! ☆参考 天候に関して気温が高く暑いことを言うのには、 sir-sések シㇼセセㇰ [完動]が用いられる。 ☆参考 焼けつくようなひどい暑さを言う。 日本語東京方言等で「暑い」と言うような場合でもほどほどの暑さであれば popke ポㇷ゚ケ [自動]/sir-popke シㇼポㇷ゚ケ [完動] が使われる。 ☆参考 nam ナㇺ ぬるい、 冷たい。 meman メマン 涼しい。 mérayke メライケ 寒い。 {E: ① (for things) to be hot; warm; boiled. ② (for someone) to be, feel hot.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- setak
- セタㇰ 【自動/副】ほんの短い間、 短時間、 すぐ。 somo setak ソモ セタㇰ だいぶ長い間。 tane anakne oro wa somo setak oka=an a p タネ アナㇰネ オロ ワ ソモ セタㇰ オカアナㇷ゚ もうあれからだいぶ長くたったが。(W民話) ☆参考 semsetakno セㇺセタㇰノ [雅] だいぶ長い間。 {E: a short time; soon; at once.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- setakko
- セタッコ 【副】[setak-ko ほんの短い間・(反語的意味の副詞を形成する接尾辞)]ずいぶん長い間。 setakko soy ta e=an hi ka k=éramiskari セタッコ ソイ タ エアニ カ ケラミㇱカリ ずいぶん長い間あなたが外にいたとは私は知らなかった。(S) sóyonpa wa ora setakko síran pe na ape us ka somo ki ソヨンパ ワ オラ セタッコ シラン ペ ナ アペ ウㇱ カ ソモ キ 外出してからずいぶん長くたったのにまだ火が消えていない。(S) {E: for quite a long time.} (出典:田村、方言:沙流)
- setakno
- セタㇰノ 【副】[setak-no 短時間・(副詞形成)]ほんのわずかの間。 setakno póka sini セタㇰノ ポカ シニ せめてわずかな間でも休みなさい。(S) ☆対語 setakko セタッコ ずいぶん長い間、 ohonno オホンノ 長い間。 ☆参考 iruka イルカ 短い間。 {E: a short (period of) time; briefly.} (出典:田村、方言:沙流)
- setakonrayta
- セタコンライタ 【名】[setakor-rayta ゴボウ・イガ][植物] ゴボウのいが。 ☆参考 setakorkoni セタコㇿコニ ゴボウ。〔知分類 p.11〕 {E: the burr of the burdock plant.} (出典:田村、方言:沙流)
- setkotapkar
- セッコタㇷ゚カㇻ 【自動】[set-ko-tapkar 熊の檻・に向かって・踏舞を舞う] 子熊の檻に向かって(?)/のところで(?)踏舞(両手を左右に広げて斜め上前方にかざし、 一歩一歩進んで行く男子の舞い)を舞う(子熊を檻から出すときの踊り歌の歌詞の一部)。 ☞setkorimse セッコリㇺセ、 tapkar タㇷ゚カㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- setur(-i)
- セトゥㇽ §449.背(1)setur(-i)〔se-túr セとぅㇽ〕[<se(背負う)+utor(面)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- si 1
- シ 【名】①糞、 大便、 ウンチ。 poro si taktak ポロ シ タㇰタㇰ 大きなウンチのかたまり。(HC神謡) seta si セタ シ 犬の糞。 ②(ののしりや憎まれ口に使われて) si e wa an シ エ ワ アン ウンチを食べていろ(「くそくらえ」)=だまれ(ののしりの表現)。 si emastek シ エマㇱテㇰ 糞を口いっぱいほおばっていろ(「くそくらえ」)=余計なことを言うな(自分の子など、 親しい人に言う)。(S) asikne sí-o-ontaro アシㇰネ シオオンタロ [五つの・糞・入った・桶/樽][隠] 五つの肥桶(こえおけ)(イチタロウという名の人について憎まれ口をきくときに使われた呼び名。 「五つ」は「イチチ」と発音されるので、 その「イチ」とオンタロの「タロ」と合わせて「イチタロ」なのだが、 憎まれ口のため、 ただの ontaro オンタロ でなく、 sí-o シオ《糞の入った…》をつけている。 ☆参考 大便をすることは osoma オソマ。 しかし場合によって大便(糞)そのもののことをも osoma オソマ と言うこともある。 {E: excrement; faeces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sí- 2
- シ 【接頭】①(名詞に接頭して連体的に)本当の、 主な、 大きい…。 askepet アㇱケペッ 指; síaskepet シアㇱケペッ 大きい指=親指。 síyuk シユㇰ 雄熊。 katkemat カッケマッ 奥様; síkatkemat シカッケマッ 本当の(立派な)奥様。 ②(性質を表す自動詞(形容詞)や連体詞などに接頭して、 程度が完全であるかまたは非常に高いことを表す。) 本当に、 とても。 poro ポロ 大きい;síporo シポロ とても大きい、 巨大である。 kanna カンナ 上の方の;síkanna シカンナ 一番高い所の。 ☆発音 たいていの場合 sí- シ の部分が高く発音される。 (出典:田村、方言:沙流)
- si-…-yar/-ar
- シ…ヤㇻ/アㇻ 【接頭辞…接尾辞】(他動詞に si- シ が接頭し後ろに不定使役語尾 -yar/-ar ヤㇻ/アㇻ を伴って)不定の人に…させる、 人に…してもらう。 ka(si) oyki カ(シ) オイキ …を養う;sikaoykiyar シカオイキヤㇻ [si-ka-oyki-yar 自分・養う(熟語他動)・不定の人にさせる]人に養ってもらう。 eoripak エオリパㇰ …を敬う;siyeoripakar シイェオリパカㇻ [si-eoripak-ar 自分・を敬う・不定の人に…させる]人に敬われる。 (出典:田村、方言:沙流)
- siannopo
- シアンノポ 【副】[si-an-no-po 本当に・ある・(副詞形成)・(指小辞)][古]ありのまま。(S) ☆参考 普通は an koraci アン コラチ と言う。(S) {E: as it is; the truth.} (出典:田村、方言:沙流)
- sihopire
- シホピレ 【他動】[si-hopi-re 自分・…を置いて去る・…させる][雅]…を自分から離れさせる=…から別れて来る。 makan katkor pe/páse humi/siturare/kosne humi/sihopire マカン カッコㇿ ペ/パセ フミ/シトゥラレ/コㇱネ フミ/シホピレ [雅]何者かが重い音を伴ってやって来る、 軽い音は伴わずに置いて来る。(Sユーカラ) ☆参考 hopi ホピ は日常語で独立の動詞としては使われない。 複数形の形をした hoppa ホッパ が単複の区別なく使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sik 2
- シㇰ 【名】[概](所は siki(hi) シキ(ヒ)) 目。 sik ani ka rayke noyne シㇰ アニ カ ライケ ノイネ 目ででも殺すように(にらみつける恐ろしい様子の描写)。(W民話) sik o シㇰ オ 目が開く、 見えるようになる。 sik a=o hi a=eyáykopuntek kusu シㇰ アオ ヒ アエヤイコプンテㇰ クス 私は目が見えるようになったのがうれしくて。(W民話) sik oriyak kane シㇰ オリヤㇰ カネ 目のとどくかぎり(ずうっと向こうまで)。(W民話) ☆参考 網の目は siktu シㇰトゥ。 布地の目は káuturu カウトゥル[所]ざるやござ・むしろの目は kiyuturu キユトゥル[所]。 {E: the eyes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikakamure
- シカカムレ 【他動】[si-ka-kamure 自分・の上・…に…をかぶせる] …を頭の上にかぶる。 apto as na korham kar wa sikakamure アㇷ゚ト アㇱ ナ コㇿハㇺ カㇻ ワ シカカムレ 雨が降っているから蕗(フキ)の葉を取ってかぶりなさい。(S) ☆参考 帽子や冠(sapanpe サパンペ)を「かぶる」ことは kor コㇿ。 {E: to wear…on one's head.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikannatki
- シカンナッキ 【自動】[< sikarnatki < sikari-no-atki 丸い/回る・よく・(音や状態の反復継続を表す接尾辞)](?) ①丸い(円)。 sikannatki otcike シカンナッキ オッチケ 丸いお盆。 ②クルクル/グルグル回る(回転する、 旋回する)。 sikannatki kor an シカンナッキ コㇿ アン (テープレコーダーのテープが)クルクル回っている。(W会話) ☆参考 sikarinpa シカリンパ とも言う。 ☆参考 arsikannatki アㇻシカンナッキ まんまるである。 ☞esikannatki エシカンナッキ {E: ① to be round. ② to go round and round.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikaoykiyar
- シカオイキヤㇻ 【自動】[si-ka-o-i-ki-yar 自分・の上・に・ものごとを・する・人にしてもらう] 人に養ってもらう。 ☞…ka(si) oyki …カ/カシ オイキ {E: to be supported by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikapkap
- シカㇷ゚カㇷ゚ 【自動】病身だ、 病弱だ。 sikapkap kor patek an wa a=erámu-ikurkuru hawe tap tapan シカㇷ゚カㇷ゚ コㇿ パテㇰ アン マ アエラムイクㇽクル ハウェ タㇷ゚ タパン(この人は)弱くて病気してばかりいてみんな心配しているのですよ。(S) {E: to have a weak constitution.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikaricup
- シカリチュㇷ゚ 【名】[sikari-cup 丸い・月] 満月。 cási kotor/sikaricup noka/nincup noka/earuwato チャシ コトㇿ/シカリチュㇷ゚ ノカ/ニンチュㇷ゚ ノカ/エアルワト [雅]城の天井は満月の形三日月の形ばかりの模様に満ちていた。(Sユーカラ) ☆参考 pewre cup ペウレ チュㇷ゚ 三日月。 nincup ニンチュㇷ゚ 25日ごろの細くなった月。 ☞cup チュㇷ゚ {E: the full moon.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikarinpa
- シカリンパ 【自動】[< sikari-no-pa 丸い/回る・よく・(複)](?) ①丸い(円)。 ②回る(回転する、 旋回する)。 sikarinpa kor an シカリンパ コラン (テープレコーダーのテープが)クルクル回っている。 ☆参考 sikannatki シカンナッキ とも言う。 両語とも、 丸いことにも回ることにも使う。 ☆参考 球状に丸いことは taktakse タㇰタㇰセ。 {E: to be round.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikasuyre
- シカスイレ 【他動】[si-kasuy-re 自分・を手助けする・させる] …に自分のことを手伝わせる、 …に手伝ってもらう。 a=kotánu un utar sikasuyre wa pirka cise poro cise a=así ruwe ne híne アコタヌ ウン ウタㇻ シカスイレ ワ ピㇼカ チセ ポロ チセ アアシ ルウェ ネ ヒネ 村の人々に手伝ってもらって、 きれいな大きな家が建てられて。(W民話) {E: to have…help with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikay 2
- シカイ 【名】[概](所は sikaye(he) シカイェ(ヘ))[sik-ay 目・矢/とげ(ささるもの)]めくぎ、 くさび。 sikay kar シカイ カㇻ めくぎを打つ。(S) sikay us pekor humi an シカイ ウㇱ ペコㇿ フミ アン めくぎが刺さっているみたいな感じだ=一箇所が刺すように痛い。(S) {E: a rivet; a wedge.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikaye(he)
- シカイェ(ヘ) 【名】[所](概は sikay シカイ) …のめくぎ。 ku=kor emus sikaye ku=kar クコㇿ エムㇱ シカイェ クカㇻ 私は私の刀にめくぎを打つ。(S) {E: a rivet, wedge of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sike 1
- シケ 【自動】①荷物を背負う、 (トラックなどが)荷物を積んでいる。 sike ruy シケ ルイ 「たいした荷物積んでる」=とてもたくさんの荷物を積んでいる。(S) ②[動名詞]荷物を背負うこと。 poro sike ki wa ポロ シケ キ ワ 大きな荷物を背負って。 {E: ① to carry a load on one's back. (v.) ② the situation of carring a load on one's back. (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikenukar
- シケヌカㇻ 【他動】[sik-e-nukar 目・で・…を見る][雅]…を見る。 (この用例では)占いして見る。 pon cikisani ne/hetuku katu/sikenukar pe/ne korkayki ポン チキサニ ネ/ヘトゥク カトゥ/シケヌカㇻペ/ネ コㇿカイキ [雅]小さいハルニレの木が生えたのだということを占いして見たのですけれども。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikerpe
- シケㇾペ 【名】[植物]キワダ(「シコロ」)の実。 ☆参考 これの木は sikerpeni シケㇾペニ。 〔知分類 p.102〕 {E: the fruit of an Amur (Chinese) cork tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikerpekina
- シケㇾペキナ 【名】[sikerpe-kina キワダ(「シコロ」)の実・草][植物](食用草の名、 「ゆでて干して油をつけて食べる」。) (W)〔知分類 p.216 ザゼンソオ〕 {E: name of a food made from the Amur cork tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikerpeni
- シケㇾペニ 【名】[sikerpe-ni キワダの実・木][植物]キワダ(「シコロ」)の木。 ☆参考 これの皮を粉にして打ち身の薬にする、 また煎じて飲めば胃腸薬。(S)〔知分類 p.102〕 {E: the Amur cork tree (the bark of it which is used as medicine).} (出典:田村、方言:沙流)
- sikesar
- シケサㇻ 【自動】悪事をする(?)。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (家の)浜側を通る人も山側を通る人も襲って物を取り、 悪事をしている(?)。(NK民話) ☆発音 sikesara シケサラ かもしれない。 {E: to } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siki(hi) 2
- シキ(ヒ) 【名】[所](概は sik シㇰ)…の目。 siki(hi) poro シキ(ヒ) ポロ 目が大きい。 siki hetke ápekor an シキ ヘッケ アペコㇿ アン 目が飛び出すみたいだ。 siki unukar シキ ウヌカㇻ 寄り目だ(目が真ん中へ寄っている)。(S) siki-yupupu シキユププ ☞sikiyupupu シキユププ sikihi iyo シキヒ イヨ 目にごみか何か入る。 ku=siki iyo クシキ イヨ 私の目に何か入った。(S) sikihi karikari シキヒ カリカリ キョロキョロする。 sikihi karikari somo ki シキヒ カリカリ ソモ キ キョロキョロしない(目元が落ち着いている)。(S) a=sikíhi makkosanpa アシキヒ マッコサンパ 急に私の目が見えるようになった。(W民話) sikihi nokan kusu oka ekasi ka an húci ka an シキヒ ノカン クス オカ エカシ カ アン フチ カ アン とても目の小さいおじいさんとおばあさんがいた。(S民話) {E: the eyes of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikimane
- シキマネ 【自動(?)】[siki-ma-ne 目・(?)・のようである]そこひのための白眼(?)、 そこひで目が白い(?)。 {E: for the lenses of the eyes to be opaque.} (出典:田村、方言:沙流)
- síkina
- シキナ 【名】[sí-kina 大きい・編む草]ござに編む草の一つ。(S) ☆参考 ござは citarpe チタㇻペ。 〔知分類 p.232 ガマ、 莖葉((北海道全地))〕 {E: a type of straw used for weaving.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikiru
- シキル 【自動】[単](複は sikirpa シキㇼパ)[si-kiru 自分・を回す](…の方へ)向く、 向きなおる、 向きを変える、 (…の方へ)向かう、 死後の国へ行く。 sisenpir unno án=an kor sikiru=an kor cís=an kor シセンピルンノ アナン コㇿ シキルアン コㇿ チサン コㇿ 私は陰の方を向いて後ろ向きになって泣きながら。(W民話) kamuy nis ka un sikiru=an oasi siri ne na カムイ ニㇱ カ ウン シキルアン オアシ シリ ネ ナ 私は天の神の国へ帰っていくところなのだよ。(W神謡語り) {E: to face; turn (towards); change directions.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikittare
- シキッタレ 【自動】[si-kittare 自分を・(?)] 自分の身を守る。 saksamawe tura a=ecákke p isokapiw ne awa, sikittare kusu apa or ta punkinere ruwe an wa サㇰサマウェ トゥラ アエチャッケㇷ゚ イソカピウ ネ アワ、 シキッタレ クス アパ オッタ プンキネレ ルウェ アン ワ 臭くてきたなくておれの大きらいなアホウドリを、 自分の身を守るために戸口のところに置いて番をさせやがって。(HK民話) ☆参考 sikikkare シキッカレ と同義か。 ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ {E: to protect oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikkamuk
- シッカムㇰ 【自動】[sik-kamu-k 目・かぶさる・(他動詞化?)] 目をつぶる。 sikkamuk wa mokor ápekor sunke wa an シッカムㇰ ワ モコㇿ アペコㇿ スンケ ワ アン 目をつぶって眠ったふりをしている。(S) {E: to shut the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikkapturiri
- シッカㇷ゚トゥリリ 【自動】[sikkap-turi-ri まぶた・を伸ばす・(重複)ずうっと…する] 目がたるむ、 まぶたがのびている。 aysuye kor sikkapturiri kane an アイスイェ コㇿ シッカㇷ゚トゥリリ カネ アン 居眠りしながら目がたるんでいる。(S) {E: to have droopy eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikkasma
- シッカㇱマ 【他動】…をしまってちゃんととっておく、 …を保存/保管する。 …oka/okake(he) sikkasma …オカ/オカケ(ヘ) シッカㇱマ …の跡を継ぐ。 tono oka a=sikkasma トノ オカ アシッカㇱマ 私は殿の跡を継ぐ。(S民話) okake a=sikkasma wa páse tono ne án=an kusu ne na オカケ アシッカㇱマ ワ パセ トノ ネ アナン クス ネ ナ 私は(父上の)跡を継いで立派なさむらいになるから。(S民話) {E: to preserve, keep, store…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikkes
- シッケㇱ 【名】[概](所は sikkese(he) シッケセ(ヘ))[sik-kes 目・末] 目尻(目のいちばん外側の端)。 ☞sik シㇰ {E: the outer corners of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikkese(he)
- シッケセ(ヘ) 【名】[所](概は sikkes シッケㇱ) …の目尻。 {E: the outer corner of the eyes of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sikkew
- シッケウ 【名】(ものの)角(かど)、 隅(外側も内側も)。 sintoko sikkew tomo k=osma シントコ シッケウ トモ コㇱマ 私は櫃(大きい入れ物)の角にぶつかった。 cise sikkew チセ シッケウ 部屋の隅。 ☆参考 sikkew シッケウ は角(かど)。 部屋の端の方は sowsut ソウスッ。 {E: a, the corner.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikkewe(he)
- シッケウェ(ヘ) 【名】[所](概は sikkew シッケウ) …の角(かど)、 …の隅。 kasi un e=kanpinuye hemanta sikkewe カシ ウン エカンピヌイェ ヘマンタ シッケウェ その上であなたが字を書くやつ(=机)の角(かど)。 {E: a, the corner of….} (出典:田村、方言:沙流)
- sikmokte
- シㇰモㇰテ 【他動】[< sik-mok-te 目・えさで釣る(?)・させる] ちょっと目につく/目に入る。 imok sikmokte ka somo ki イモㇰ シㇰモㇰテ カ ソモ キ えさが目につかない/目に入らない。 ku=sikmokte wa k=e rusuy クシㇰモㇰテ ワ ケ ルスイ 私は(それが)ちょっと目について/目に入って食べたかった。(S) {E: for…to come into view, catch one's eye.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikno
- シㇰノ 【副/後副】[sik-no 満ちる・(副詞形成)] ①[副]いっぱいに(満ちて)。 ②[後副](名詞の後に置かれて)…いっぱいに。 cise sikno チセ シㇰノ 家いっぱいに。 su sikno an úsey ス シㇰノ アン ウセイ 鍋にいっぱい(なみなみと)あるお湯。(S) sikno kore シㇰノ コレ いっぱい(満たして)やりなさい。 {E: fully; filled with.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siknu
- シㇰヌ 【自動】[sik-nu 目・を持つ] 生きる、 死なずにすむ、 命をとりとめる。 yuptek kur nepki wa ukasuy e hike opitta ohonno siknu p ne na ユㇷ゚テㇰ クン ネㇷ゚キ ワ ウカスイ エ ヒケ オピッタ オホンノ シㇰヌㇷ゚ ネ ナ よく働ける人が働いて助け合って食べていく者が皆長生きするのですよ。(S民話) hetopo horka siknu ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ (死にかかっていたその人は)また逆もどりして生きた=いのちを取りとめた。(W会話) tókor kamuy pekanpe haru i=ekasnukar wa kusu a=kotanuhu siknu p ne a kusu トコㇿ カムイ ペカンペ ハル イエカㇱヌカㇻ ワ クス アコタヌフ シㇰヌㇷ゚ ネ ア クス 湖の神が菱(ヒシ)の実を授けてくれたからこそ私たちの村が(=村人みんなが)生きながらえた(飢え死にせずにすんだ)のだったから。(S会話) siknu wa an [単]/siknu wa oka [複] シㇰヌ ワ アン/シㇰヌ ワ オカ 生きている。 {E: to be alive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siknu cikosinninup
- シㇰヌ チコシンニヌㇷ゚ 【名】[生きている・秘蔵の宝](時計を呼ぶ一つの言い方。) suwoppo or siknu cikosinninup a=omáre kor humi as kor patek an スウォッポ オㇿ シㇰヌ チコシンニヌㇷ゚ アオマレ コㇿ フミ アㇱ コㇿ パテㇰ アン 小箱に時計を入れるといつも音がしている。(W)(当時の時計はそのくらい大きい音を立てて秒を刻んでいた。) (出典:田村、方言:沙流)
- sikoekte
- シコエㇰテ 【他動】[si-ko-ek-te 自分・の方に・来る・させる] 自分の所に来させる。 a=kor nispa a=katéomare wa kusu sinotca ani a=sikóekte ka ki ruwe ne wa アコン ニㇱパ アカテオマレ ワ クス シノッチャ アニ アシコエㇰテ カ キ ルウェ ネ ワ 私はあなた様を好きになったので歌を歌って私のところへ来させて。(NK民話) {E: to have…come towards oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikokes
- シコケㇱ 【名】[概](所は sikokese(he) シコケセ(ヘ))[sik-o-kes 目・の尻・の末端] 目尻(=sikkes シッケㇱ)。 {E: the corners of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikokese(he)
- シコケセ(ヘ) 【名】[所](概は sikokes シコケㇱ) …の目尻(=sikkese(he) シッケセ(ヘ))。 {E: the corners of the eyes of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sikonun
- シコヌン 【他動】[si-ko-nun 自分・の方へ・吸う]…を(細い口から)吸う/吸い込む/(スポイトのような細いもので)吸い取る。 a=ewár kor pisene, a=sikónun kor kaptek pe hńta an? アエワㇻ コㇿ ピセネ、 アシコヌン コㇿ カㇷ゚テㇰ ペ フンタ アン? 吹くとふくらみ吸うとペチャンコになるものはなあに(なぞなぞで、 答えは kuyoypise クヨイピセ 熊の膀胱の袋)。(S) ☆対語 ewar エワㇻ 細い口からフッと吹く。 ☆参考 nunnun ヌンヌン (乳など)を吸う。 {E: to suck up, in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikopakoinkare
- シコパコインカレ 【他動】[si-kopak-o-inkar-e 自分・の方・に・見る・させる] …に(災いを受けている原因を)占ってもらう。 {E: to have…tell one's fortune.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikopayar
- シコパヤㇻ 【他動】[si-kopa-yar 自分・…を…とまちがえる・人にさせる] …によく似ている、 まるで…のようだ、 …のふりをする。 cituye mosir sikopayar poro rokuntew チトゥイェ モシㇼ シコパヤㇻ ポロ ロクンテウ まるで離れ島のような大きな客船。(S) husko an pe sikopayar フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ [慣用句]その間に何もしなかったようなふりをしてそ知らぬ顔をしている。(W民話) ahunporu sikopayar pe hemanta an? アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン? あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに(なぞなぞで、 答えは etupuyke エトゥプイケ 鼻のあな)。(W会話) {E: to resemble…; pretend to be…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikotankonni
- シコタンコンニ 【si-kotan-kor-ni】 太い樹木.▷シ=本当に コタン=村 コㇿ=持つ ニ=木 (出典:萱野、方言:沙流)
- sikpake
- シㇰパケ 【名】[概(?)/所][sik-pake 目・頭] 目頭(目の一番鼻に近い端)。 ☆対語 sikkes シッケㇱ 目尻。 ☆参考 pake パケ はもともとは pa パ の所属形だが、 この方言では sikpa シㇰパ という概念形はないらしい。 ☞sik {E: the inner corners of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikpakehe
- シㇰパケヘ 【名】[所](概は sikpake シㇰパケ)…の目頭。 {E: the inner corners of the eyes of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sikpuye(he)
- シㇰプイェ(ヘ) 【名】[所](概は sikpuy シㇰプイ) …の目もと。 sikpuye ku=kir シㇰプイェ クキㇼ 私は彼の目もとに見覚えがある。(S) sine sikpuye kor シネ シㇰプイェ コㇿ 彼らは目もとが同じだ(そっくりだ)。(S) {E: the eyes, the expression of the eyes of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sikte
- シㇰテ 【他動】[sik-te いっぱいになる・させる]…をいっぱいにする、 満たす。 itanki sikte wa kore イタンキ シㇰテ ワ コレ おわんをいっぱいにしてあげなさい。(S) {E: to fill…} (出典:田村、方言:沙流)
- sikteno
- シㇰテノ 【後副】[sikte-no …を満たす・ように(副詞形成)]…いっぱいに、 …にあふれるほどたくさん盛って。 amam sikteno kore アマㇺ シㇰテノ コレ ご飯を盛りよくしてあげなさい。(S) {E: to be full; overflowing.} (出典:田村、方言:沙流)
- siktu
- シㇰトゥ 【名】[概/所][sik-tu 目・糸の一本一本](網の)目。 siktu sep(pon/poro/nokan/rupne)ya シㇰトゥ セㇷ゚(ポン/ポロ/ノカン/ルㇷ゚ネ)ヤ 目の広い(小さい/大きい/細かい/粗い)網。 {E: the holes, mesh of a net.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikurpokuyruke
- シクㇽポクイルケ 【他動】[si-kurpok-uyruke 自分・の下側・につける] …を服従させる。 a=kor mosir a=sikúrpokuyruke アコㇿ モシㇼ アシクㇽポクイルケ 私たちの国(日本)は負けたのだから何を言われても文句言えない(勝った国の命令に従わなければならない)。(S) {E: to make…obey.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikusare
- シクサレ 【他動】[si-kusa-re 自分・を川を渡す・…にさせる] …に川を渡してもらう(=…のこぐ渡し舟に乗って川を渡る)。 {E: for…to ferry one across a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sime
- シメ 【他動】…を木の皮で染める。 ku=mipi sime wa en=kore クミピ シメ ワ エンコレ 私の着物を染めてください。 ☆参考 木の皮を煎じると、 きれいに「かば色」(みかん色)になる。 はじめ濃くすると濃い赤になり、 後で入れたものはうすくなる(mátek マテㇰ)。 黒くするときは、 「かば色」にしてからどろどろの中へ入れるときれいにつやのいい黒になる。(S) {E: to dye…using the bark of trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- simoye
- シモイェ 【自動】[si-moye 自分・を動かす] 働く。 hemanta ene simoye siri an! ヘマンタ エネ シモイェ シリ アン!なんとまあよく働くもんだねえ。 (S) ☆参考 働くことを表すいろいろな語については ☞nepke ネㇷ゚キ {E: to work.} (出典:田村、方言:沙流)
- símoymoyke
- シモイモイケ 【自動】[si-moymoyke 本当に・動く] 本当によく働く(「かせぐ」)。 símoymoyke p ne シモイモイケㇷ゚ ネ (彼は)とても働く人だ。 {E: to work hard.} (出典:田村、方言:沙流)
- sincicup
- シンチチュㇷ゚ 【名】[sin(< sir(?))-ci-cup あたり・焼ける・月](?) [古](月の名)5月。 te wano sir-popke na sekor a=ye cup kusu sincicup テ ワノ シㇼポㇷ゚ケ ナ セコライェ チュㇷ゚ クス シンチチュㇷ゚ これから暖かくなるからねと言う月のために シンチチュㇷ゚ (月の名を説明している)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- sine
- シネ 【連体】一つ(一個/一本/一枚/一頭/一匹)の、 一人の。 sine sike シネ シケ 一個の荷物。 sine poyson シネ ポイソン 一人の子ども。 sine cup シネ チュㇷ゚ 一カ月。 sine to シネ ト 一日。 sine pa シネ パ 一年。 sine matnepoho シネ マッネポホ …の一人娘。 sine-an-pa-ta シネアンパタ ある年。 sine-an-pe-ta シネアンペタ あるとき。 sine-an-to-ta シネアントタ ある日。 sine an ta シネ アン タ あるとき。 sine to ne シネ ト ネ 一日で。 sine to ne a=e wa isam ruwe? シネ ト ネ アエ ワ イサㇺ ルウェ? (私たち、 あれを)一日で食べてしまったの? (S) “sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an?” “a=sikíhi un” 「シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン?」「アシキヒ ウン」 「一つの尾根を両方から一緒に持っていて互いに会ったことのないものはなあに?」「(私たちみんなの)目よ」(なぞなぞ)。 (S-W会話) {E: one as a counter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sine-turesnu
- シネトゥレㇱヌ 【名】[sine-tures-nu 一人の・(兄からみた)妹・を持つ][雅] 妹が一人ある(主語は男性)。 yayirwakikor sineturesnu ヤイㇼワキコㇿ シネトゥレㇱヌ (彼には)男兄弟がなくて妹が一人ある。(S) {E: (from the perspective of an older brother.) a younger sister.} (出典:田村、方言:沙流)
- sinenne
- シネンネ 【副】[sinen-ne 一人・である] ①一人で。 sinenne k=ek シネンネ ケㇰ 私は一人で来た(sinen ku=ne wa シネン クネ ワ とも言う)。 ②ひとりでに。 mákip ene, sinenne ku=nupe ran kor an humi an hi an? マキㇷ゚ エネ、 シネンネ クヌペ ラン コラン フミ アニ アン? どうしてこうひとりでに涙が出ているのだろう。(S) ☆参考 「ひとりでに」は yaykata ヤイカタ とも言う。 {E: alone; by oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinewe kur
- シネウェ クㇽ 【名】[訪問する・人]訪問客。 ☆参考 「客」の訳語として出た。 {E: a vistor; a guest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sínis
- シニㇱ 【名】[sí-nis 本当の・空]本当の空=天。 sínis ka ta シニㇱ カ タ 本当の空の上に/の、 天に/の。 sínis ka ta/epa=kor cási/eun arpa=an yak シニㇱ カ タ/エパコッ チャシ/エウン アㇻパアン ヤㇰ [雅]天の私の城へ私が行って。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sínitay
- シニタイ 【名】[si-ni-tay 大きい・木・林] 大きい木ばかりの林。(S) ☆対語 ponnitay ポンニタイ {E: a wooded area, forest of large trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- sinnurappa
- シンヌラッパ 【自動】[sir-nurappa 祖先(この場合 sinrit シンリッ を指す)・をまつる] 先祖まつりをする、 先祖のために儀式をし供物をまいて(供えて)供養する。 {E: to carry out a ceremony for one's ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síno 2
- シノ 【連体】真の、 まことの。 síno katkemat シノ カッケマッ まことの奥様(=本当に立派な/尊い奥様)。 sonno ukor síno ukor ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ 本当の結婚まことの結婚(将来死んで天国に行ってはじめて本当に完全な夫婦になれると、 神が地上に残す夫または妻に言うときの言葉)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinot
- シノッ 【自動】①遊ぶ(子どもだけでなく大人でも)。 ②[名]遊び(動物を模した「踊り」などもこの語で表す)。 tapan sinot hararki sekor a=ye タパン シノッ ハラㇻキ セコライェ この遊び(踊り)をハラルキ(水鳥の舞)と言います。(S独話) ③[熟語] sinot yúkar シノッ ユカㇻ 遊びのユーカラ=こっけいなことを入れて笑い楽しませるユーカラ。 ☆参考 「踊り」「舞い」と呼ばれるものにはいろいろあり、 それぞれが名称を持つ。 総称する語はない。 ☞horippa ホリッパ {E: ① to amuse oneself; play(v.). ② amusement; play(n.). ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinrici(hi) 2
- シンリチ(ヒ) 【名】[所](概は sinrit シンリッ) …の先祖、 …の一族。 {E: the ancestors, family clan of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinrit 2
- シンリッ 【名】[概](所は sinrici(hi) シンリチ(ヒ))[sir-rit 地・すじ] ①先祖。 sinrit koycarpa シンリッ コイチャㇻパ 先祖を供養する。 ②一族(先祖も、 子孫も含めて家全体)。 yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka sinrit ku=ramu wa nen póka kú=ikasuy siri un ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ シンリッ クラム ワ ネン ポカ クイカスイ シリ ウン 自分は(私自身は)何もしないでも食べられるけれど一族を思って何とか手助け(=協力)しているのだよ。(S) {E: one's family clan, ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinrit 3
- シンリッ 【名】[< sinrit シンリッ 2]亡くなった父。 kor sinrit コㇿ シンリッ …の亡父。 {E: one's deceased father.} (出典:田村、方言:沙流)
- sinrit(c-i)
- シンリッ §018.親(12)sinrit(c-i)〔šín-rit しンリッ〕⦅サル⦆【雅】親。"〜orawki-p ku-ne ruwe ne" 「親をとり逃した者で私はあります」(二親にとり残されたみなし児の私であります)(ユ研Ⅰ, p.103)。"ku-kor〜ek wa"「私の親が来て」(ユ研Ⅰ, p.104)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sinritkomewke
- シンリッコメウケ 【自動】[sinrit-ko-mewke 根・と共に・めくれる](木が)根こそぎに倒れる。 sinritkomewke poro ruwe cikuni シンリッコメウケ ポロ ルウェ チクニ 根こそぎ倒れている大きな太い木。(HC民話) ☆参考 osinritkomewke オシンリッコメウケ とも言う。 {E: for a tree to be uprooted.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinrus
- シンルㇱ 【名】[sir-rus 地・毛皮](地面の)こけ(苔)。 sinrus us シンルㇱ ウㇱ コケが生える。 pira kotor (suma kasi/cikuni kasi) sinrus us wa an ピラ コトㇿ (スマ カシ/チクニ カシ) シンルㇱ ウㇱ ワ アン 崖面(石の上/木の上)にコケが生えている。 〔知分類 p.244〕 {E: moss.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sintoko
- シントコ 【名】大きい深い容器、 櫃。 ①宝器の一種、 木製ふたつきの大きい容器、 古い日本語で行器(ほかい)と言ったもの。 (注 和人との交易で手に入れた。 多くは円筒形、 角ばったものもある。 黒い漆塗りで家紋のついたものが多く、 足のついたもの、 耳(二つの突起)のついたものもある。 宝物として家の北側東寄りの宝壇に並べ飾られた。) ②酒の容器。 sakekar sintoko サケカㇻ シントコ 酒をつくる容器。 sansintoko/saysintoko サンシントコ/サイシントコ 酒を供するために酒席に置く容器、 酒櫃。 {E: ① a chest; a lacquerware container. ② a container for making sake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinuma
- シヌマ 【代名】[三人称単数] 彼/彼女、 彼自身。 sinuma yaykata ye p ora e=ka omare シヌマ ヤイカタ イェㇷ゚ オラ エカ オマレ 彼自身が自分で言ったことなのにそれを(彼は)あなたが言ったことにする。(S) ☆参考 日本語の「彼」「彼女」のように頻繁には使わない。 だれのことを言っているのかを知らせる必要がある場合はその人を表す語(たとえば「うちの息子」とか「村おさの奥さん」とかを表す名詞/名詞句)を使って言う。 一方、 言わなくても相手にわかる場合は言わないのが普通である。 三人称代名詞が使われるのは主に、 第三者に知られたくない等で、 その人を表す名詞/名詞句(名前とか「この人」など)の使用を避ける場合と、 「その人自身」を強調的に表す場合である。 {E: third person sg. pronoun.} (出典:田村、方言:沙流)
- siokere
- シオケレ 【自動】[si-okere 自分・を終わる](村人が)全滅する。 {E: (for villagers) to be annihilated, destroyed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siokkayo
- シオッカヨ 【名】[si-okkayo 大きい/本当の・男]まことの男、 一人前の立派な男。 tane anakne/siokkayo e=ne kor タネ アナㇰネ/シオッカヨ エネ コㇿ [雅]今はあなたは立派な男子になり。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síon
- シオン 【名】[si-on 糞・熟成する](直訳すると「ウンチの古くなってベチャベチャになったの」。) いとし子、 ぼうや。 síon tak! シオン タㇰ! [ウンチの古くなったの・塊] ぼうや! (いとしくてたまらない気持ちで呼びかける言い方。) ☆参考 男女を問わず赤ん坊から十二、 三歳ぐらいまでの子どもをかわいがって本当に大切に思う気持ちを表して呼ぶ言葉。 昔は大切な子どもを悪神から守るために汚いもののように呼んだ。 {E: one's beloved child; an affectionate term for a child up to about age 12 or 13.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siosmaktekeciw
- シオㇱマㇰテケチウ 【自動】[si-osmak-tek-e-ciw 自分・の後・手・で・刺す]後に手をついてそれで体をささえて座る。 {E: to sit with one's arms stretched out behind supporting the body.} (出典:田村、方言:沙流)
- siparuyna
- シパルイナ 【自動】[si-par-uyna 自分の・口・を取る] 口の前にこぶしを当てる(驚いたときの仕草)。 siyetuuyna siparuyna kor シイェトゥウイナ シパルイナ コㇿ 鼻の前にこぶしを当て口の前にこぶしを当てながら。 ☆参考 昔の人は、 びっくりしたときに鼻と口の前にこぶしをにぎって当てる習慣があった。 これは「魂が飛び出さないように」と説明されている。 ☞siyetuuyna シイェトゥウイナ {E: to put one's closed fist in front of one's mouth, in surprise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sípase
- シパセ 【自動】[si-pase まことに・重い] まことに尊い(神の形容)。 sípase kamuy シパセ カムイ まことに尊い神。 {E: to be precious; important.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sipusu
- シプス 【自動】[si-pusu 自分・を出す](ものが)現れ出る、 見えない所からとび出す、 (地中から)出てくる、 (水の中から)浮き上がる。 ésir toysas toytoy ka ta sipusu エシㇼ トイサㇱ トイトイ カ タ シプス 今朝土ヒルが地面の上に出た。(S) néa cúkopoyepoye uske osma, oraun sipusu kor orperere ネア チュコポイェポイェ ウㇱケ オㇱマ、 オラウン シプス コㇿ オㇿペレレ (悪い熊は)例の渦巻いている所に落ち、 それから浮いてくるとウォーと大声をあげた。(KK民話) ☆参考 yaypusu ヤイプス [自分・を出す] は、 水中にもぐっていた人が自分で手足を動かして浮いてくることを言う。 sipusu シプス はものがひとりでに浮き上がってくること。 {E: to appear; come into view; float up; come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir- 3
- シㇼ 【名詞語根】①地、 あたり、 その辺の様子。 sir-ouri シㇼオウリ 地面を掘る。 sir-sep シㇼセㇷ゚ 場所が広い。 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 ②(季節や時を表す特定の数語に接頭して) …になる。 sir-mata シㇼマタ 冬になる。 ☆参考 自動詞や名詞に接頭して完全動詞をつくることも多い。 ☆参考 t, c の前では通常 sit- シッ、 n, r の前では通常 sin- シン と発音される。 本辞典では、 ハイフンの前では sir と書き、 ハイフンがなく続けて書くときは発音どおりに sit, sin と書く。 {E: ① a hilly, mountainous area, locality. ② to become…(in reference to the seasons or time) } (出典:田村、方言:沙流)
- sir-apa
- シㇼアパ/シラパ 【完動】[sir-apa あたり・雨もりする] 雨もりする、 屋根がもる。 {E: for the roof to leak.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-casnatara
- シッチャㇱナタラ 【完動】[sir-cas-natara あたり・(余計なものがなくさっぱりしていることを表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)] あたりに余計なものがない、 そこらになにも草もない、 さっぱりしている。(S) sir-casnatara wa atuy ka a=nukár, pet ka a=nukár シッチャㇱナタラ ワ アトゥイ カ アヌカㇻ、 ペッ カ アヌカㇻ 木もなにもなくて海も見える、 川も見える。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the surroundings, area to be clear (of obsticles, debris, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-casnure
- シッチャㇱヌレ 【他動】[sir-casnu-re あたりを・さっぱりする・させる]片付ける、 さっぱりさせる(ものが散らかっていたり、 ゴミが落ちていたりしないように片付けたり掃除したりする)。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: to put…in order; clear away…} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-cikisokiso
- シッチキソキソ 【完動】[名+他動中相][sir-ci-kis-o-kiso あたり・される(中相)・(擬音の語根)・(他動詞形成)・(重複)] あたりがざわざわ騒がしい。 cise okari sir-cikisokiso, hekattar sinot humi wenruy チセ オカリ シッチキソキソ、 ヘカッタㇻ シノッ フミ ウェンルイ 家のまわりが騒がしい、 子どもたちの遊ぶ音がものすごい。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for one's surroundings to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-cipukrototo
- シㇼチプㇰロトト/シッチプㇰロトト 【完動】[sir-ci-puk-rotot-o あたり・される・プツ(擬音の語根)・(音の連続を表す接尾辞)・(他動詞形成)] プツプツプツと音がする。 hotke=an wa ne urkio amip a=kupákupa kor sir-cipukrototo ホッケアン マ ネ ウㇽキオ アミㇷ゚ アクパクパ コㇿ シㇼチプㇰロトト 私が寝てそのシラミのついた着物をあちこちかんでいるとプップップップッと音がする。(W民話) ☆参考 『音声資料2』の例では sir シㇼ の部分で、 一瞬止まったために r ㇼ が響いた。 続けて発音すると sitcipukrototo シッチプㇰロトト。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-citurimeta
- シッチトゥリメタ 【完動】[名+他動中相][sir-ci-turim-eta あたり・…される・(爆音の擬音)・(他動詞形成)]バリバリバリバリドンドンダンダンと大砲のような大きな音がする。 réra wen híne apu perke hum apu yaske hum sir-citurimeta híne ekimatekpa kus kira wa yap レラ ウェン ヒネ アプ ペㇾケ フㇺ アプ ヤㇱケ フㇺ シッチトゥリメタ ヒネ エキマテㇰパ クㇱ キラ ワ ヤㇷ゚ 風が悪くて流氷が割れる音、 流氷が裂ける音がバリバリバリバリドンドンダンダンと大砲の音のように響いて、 みんなびっくりしたので逃げて帰って来た。(S) ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for something to make a booming cannon-like sound.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-ehanke
- シㇼエハンケ/シレハンケ 【自動】[sir-e-hanke 土地・その頭が・近い] (そこに)近い、 近くである。 tane Piratur un sir-ehanke petutur ta arki=an kor タネ ピラトゥルン シレハンケ ペトゥトゥッ タ アㇻキアン コㇿ もう平取に近い川と川の間まで来たとき。(NK民話) {E: to be close; near.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-epitta
- シㇼエピッタ/シレピッタ 【副】[sir-epitta あたり・全体] 全域にわたり、 そこらじゅう、 どこも全部。 uutari uutari poronno sir-epitta oka ウウタリ ウウタリ ポロンノ シレピッタ オカ 親戚どうしがたくさんそこらじゅうにいる。(S) {E: everywhere; anywhere; all over the place.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-hanke
- シㇼハンケ 【完動/自動】[sir-hanke 地・近い] ①[完動]近い、 近くである、 時間が近づく。 tókap or un sir-hanke トカㇷ゚ オルン シㇼハンケ お昼に近づいた。(S) ②[自動]近い。 nitan kur anak na cup ri híne sirepa no a=kotánu kucacise or wa sir-hanke p ne ニタン クㇽ アナㇰ ナ チュㇷ゚ リ ヒネ シレパ ノ アコタヌ クチャチセ オㇿ ワ シㇼハンケㇷ゚ ネ 足の速い人ならまだ日が高いうちに行き着くくらいに私の村は狩小屋から近いのです。 NH民話 {E: ① for something to be near, close. ② to be near; close.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-homaromar
- シㇼホマロマㇻ/シロマロマㇻ 【完動】[sir-homar-homar あたりが・はっきり見えない・(重複)] 夕方になって暗くなる、 よく見えないほど暗い(日が暮れてしまって、 その辺に来ている人がだれだかわからないほど暗いことを言う)。 sir-homaromar kor hunak un e=arpa? シㇼホマロマㇻ コㇿ フナクン エアㇻパ? こんなに暗くなってからどこへ行くの。(S) ☆発音 早く言うと h が落ちて siromaromar シロマロマラ と発音される。 {E: to begin to grow dark.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-hutne
- シㇼフッネ 【完動】[sir-hutne あたり・せまい] 場所が(家や部屋など)せまい、 せま苦しい。 tan cise or ta sir-hutne タン チセ オッタ シㇼフッネ この家はせまい。(S) {E: for something somewhere to be small; confined; narrow.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-kawrototke
- シㇼカウロトッケ 【完動】[sir-kaw-rotot-ke あたり・(擬音の語根)・(音が続いて起こることを表す)・(自動詞形成)] カウカウカウと音がする。 amipkupakupa=an kor sir-kawrototke アミㇷ゚クパクパアン コㇿ シㇼカウロトッケ 私が(シラミのついた)着物をかんでいると、 カウカウカウと音がする。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-kerkeri
- シㇼケㇾケリ 【自動】[sir-kerkeri あたり・をひっかく(重複)] あたりをゴソゴソとひっかく。 ☆参考 チャイムやブザーのなかった昔は、 来訪を知らせるために、 男は通常咳払い simusiska シムシㇱカ をし、 女は、 咳払いもするが、 よくその辺のものをたたいたり(sir-kikkik シㇼキッキㇰ)、 家の出入口の戸やその近くの壁のカヤなどを手でさわってゴソゴソと音を立てたという。 ☞sirkikkik シㇼキッキㇰ {E: to cough, clear one's throat at the entrance of a house before entering.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-kikkik
- シㇼキッキㇰ 【自動】[sir-kikkik あたり・をたたく(重複)] あたりをトントン/バンバンたたく、 ノックする、 来訪を知らせるために出入口のそばのものをトントンたたいて物音をさせる。 soy ta arpa=án híne, sir-kikkik, sir-kerkeri=an kor án=an akusu ソイ タ アㇻパアン ヒネ、 シㇼキッキㇰ、 シㇼケㇾケリアン コㇿ アナン アクス 私は玄関の前まで行って、 そのへんをたたいたり、 そのへんのカヤなどをひっかいたりしていると。(KH民話) sir-kikkik=an, nep soyne ru ka isam シㇼキッキㇰアン、 ネㇷ゚ ソイネ ル カ イサㇺ ノックしてみたがだれも出てこない。(S) ☞kikkik キッキㇰ、 sirkerkeri シㇼケㇾケリ {E: to knock (on a door).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-makaraye
- シㇼマカライェ 【自動】[sir-maka-raye 地・奥(山側の方)へ・行かせる](大波が)ずうっと陸へ寄せる。 {E: for (large waves) to break onto the shore.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-meman/sirmeman
- シㇼメマン 【完動】[sir-meman あたり(完全動詞形成)・涼しい]涼しい(天候について言う)。 sak réra ruy kor sirmeman サㇰ レラ ルイ コㇿ シㇼメマン 夏に風が強いと涼しい。(W) sir-meman wa ku=meman シㇼメマン ワ クメマン 涼しくなったので私は涼しい。(W) ☆参考 暑かったのが気温が下がってしのぎやすくなる/なったことを言う。 meman メマン[自動]は人が主語で、 その人が涼しく感じることを言う。 {E: (for the weather) to be cool.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-mo
- シㇼモ 【完動】[sir-mo あたりの様子(完全動詞形成)・静か(である)] 静かである(天候について言う)。 sir-mo wa pirka ruwe! korka méan humi! シㇼモ ワ ピㇼカ ルウェ! コㇿカ メアン フミ! 静かでいいあんばいだねえ、 でも寒いなあ。(S) {E: to be calm.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-popke
- シㇼポㇷ゚ケ 【完動】[sir-popke あたりが・暖かい]暖かい(天気が)。 paykar or un sir-popke wa a=eyáykopuntek パイカㇻ オルン シㇼポㇷ゚ケ ワ アエヤイコプンテㇰ 春になってくると暖かくなるのでみんな喜ぶ。(W) ☆参考 寒かったあと気温が上がって楽になる/なったことを言うほか、 かなり暑くて汗ばむようなときでも言う。 ☆参考 popke ポㇷ゚ケ [自動]は人が主語で、 その人が暖かく感じることを言う。 {E: (for the weather) to be warm.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-ruppuni
- シンルップニ 【完動】[sir-rup-puni 地(を)・氷(が)・…を持ち上げる]土が霜柱で持ち上がる。 {E: for frost columns to form on the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-rupus
- シンルプㇱ 【完動】[sir-rup-us 地・氷・…が…につく] 地面が凍る。 {E: for the ground to freeze.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-sep
- シㇼセㇷ゚ 【完動】[sir-sep あたり・広い] 場所が広い、 広々している、 幅が広い。 sir-sep uske ta sinenne k=apkas ka kú=isitoma シㇼセㇷ゚ ウㇱケ タ シネンネ カㇷ゚カㇱ カ クイシトマ 広いところを一人で歩くのは恐ろしい。(S) {E: for somewhere, something to be wide, expansive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-sések
- シㇼセセㇰ 【完動】[sir-sések あたりが・暑い] 暑い(気温が高い)。 sir-sak kor sir-sések wa pirka シㇼサㇰ コㇿ シㇼセセㇰ ワ ピㇼカ 夏になると暑くてよい。(W) sir-sések korka k=omkekar wa ku=merayke シㇼセセㇰ コㇿカ コㇺケカㇻ ワ クメライケ 暑い天候だけれど私はかぜをひいているので寒い。(W) ☆参考 気温や室温が高くて、 だれでもが暑いと感じるような状態であることを言う。 英語なら to be hot ではなく It's hot に当たる。 ものや水などが熱いことは sések セセㇰ と言い、 人が暑く感じることも sések セセㇰ と言う。 ☆参考 sir-sések シㇼセセㇰ や sések セセㇰ は、 焼けつくような暑さのときに使い、 日本語東京方言などで「暑い」と言うようなときでも、 つゆどきのようなむし暑さやちょっとした暑さのときは、 popke ポㇷ゚ケ、 sir-popke シㇼポㇷ゚ケ が使われる。 ☞sések セセㇰ、 popke ポㇷ゚ケ、 sir-popke シㇼポㇷ゚ケ {E: (for the temperature) to be hot.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-simoye
- シㇼシモイェ 【完動】[sir-si-moye 地・自分・を動かす] 地震が起こる、 地震でゆれる。 {E: for an earthquake to occur.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-sum
- シㇼスㇺ 【完動】[sir-sum 地・不作である]不作である。 ☞sum スㇺ {E: for the crop, harvest to be poor.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-taratarak
- シッタラタラㇰ 【完動】[sir-tara-tara-k 地・(擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 土地がデコボコだ。 sir-taratarak wa k=apkas ka eaykap シッタラタラㇰ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアイカㇷ゚ 土地がデコボコで私は歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to be rough and uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-tenatenak
- シッテナテナㇰ 【完動】[sir-tena-tena-k 地・(擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 地面がツルツルすべる(雨の後)。 earkinne sir-tenatenak wa k=apkas ka eaykap エアㇻキンネ シッテナテナㇰ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアイカㇷ゚ とてもツルツルすべって私は歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to be slippery (after rain).} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-teske
- シッテㇱケ 【完動】[sir-tes-ke 地・(すべることを表す語根)・(自動詞形成)] 地面が凍ってすべる。 earkinne sit-teske wa k=apkas eaykap エアㇻキンネ シッテㇱケ ワ カㇷ゚カㇱ エアイカㇷ゚ とてもすべって歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to freeze and be slippery.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-tumusuyre
- シットゥムスイレ 【完動】[sir-tumu-suyre あたりの様子(完全動詞形成)・の中・(?)] 寒さがいくらかゆるむ。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the cold to lessen slightly.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-turpaotuy
- シットゥㇽパオトゥイ 【完動】[sir-turpa-otuy あたり(完全動詞形成)・伸ばす・その尻が切れる](?) 天気がはっきりしない。 sir-turpaotuy a turpaotuy a ápekor síran シットゥㇽパオトゥヤ トゥㇽパオトゥヤ アペコㇿ シラン はっきりしない天気だ。(S) {E: for the weather to be uncertain.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-uhuy/siruhuy
- シルフイ 【完動】[sir-uhuy 地・燃える]山火事(になる)、 野火(になる)。 {E: for a bushfire, forest fire to break out.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-ukopukrototke
- シルコプㇰロトッケ 【完動】[sir-uko-puk-rotot-ke あたり・いっせいに・プツ(擬音の語根)・(音の連続を表す接尾辞)・(自動詞形成)] あたりでいっせいにプツプツプツと音がする。 sicigaci cup wano an pe, tapan Hokkaito, aynu mosir or unno sir-ukopukrototke, sir-yasrototke, uhuy wa paye uskehe oka シチガチ チュㇷ゚ ワノ アン ペ、 タパン ホッカイト、 アイヌ モシㇼ オルンノ シルコプㇰロトッケ、 シㇼヤㇱロトッケ、 ウフイ ワ パイェ ウㇱケヘ オカ 7月からのこと、 この北海道つまりアイヌの土地にまで、 パラッパラッと銃弾の音が鳴り、 バリッバリッとものの裂ける音が鳴り、 燃えていく所があった。(W会話) (戦争中の銃や空襲の被害などの物音を表している。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-uskosanpa
- シㇼウㇱコサンパ 【完動】[sir-us-kosanpa あたりの様子・消える・突然…する](あたりの様子が)パッと消える。 ☆参考 -kosanpa -コサンパ は複数形の形だが、 沙流川下流のワテケさん、 サダモさんの言葉では、 単複の区別なくこの形が用いられる。 ☞sir-uskosanu シㇼウㇱコサヌ {E: for something to disappear, go out suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-uskosanu
- シㇼウㇱコサヌ 【完動】[単](複は sir-uskosanpa シㇼウㇱコサンパ)[sir-us-kosanu あたりの様子・消える・突然…する](あたりの様子が)パッと消える、 (火がパッと消えて)まっ暗になる。 {E: for something to disappear, go out suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-wen
- シㇼウェン 【完動】[sir-wen あたりの様子(完全動詞形成)・悪い] 天気が悪い。 ☆発音 シㇽウェン。 ☆対語 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 {E: for the weather to be bad.} (出典:田村、方言:沙流)
- siramsuye
- シラㇺスイェ 【他動】[si-ram-suye 自分(の)・心・をゆらす][雅](次の慣用句の中で)考える。 yayko-tuyma siramsuye ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ [雅]長いこと考えている。 tanto tóri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラㇺスイェ [雅]私は二日間ずうっと長く考え続けていた。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では、 yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ が一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラㇺスイェアン。 ☞yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síran
- シラン 【完動】[sir-an あたり/様子・ある] ①(…で)ある、 状況が(そう)なっている。 maratto an kor síran マラット アン コㇿ シラン 酒宴が行われていた。(W言い伝え) i=etok un aynu sinotcaki haw as kor síran イイェトㇰ ウン アイヌ シノッチャキ ハウ アㇱ コㇿ シラン 私の行く手にアイヌが歌う声がしていた。(S民話) uunukor utar oka híne síran ウウヌコㇿ ウタㇻ オカ ヒネ シラン 母と子が住んでいた。(W民話) a=erámasu no síran pe ne kusu アエラマス ノ シラン ペ ネ クス おもしろいような状態になっているので。(S会話) ene an tennep an hike a=i=núkare póka somo ki no síran hi an エネ アン テンネㇷ゚ アン イケ アイヌカレ ポカ ソモ キノ シラニ アン このような赤ちゃんがいたのにいままで私に見せてもくれなかったんだなあ。(W民話) ②時がたつ。 sóyonpa wa ora setakko síran pe ソヨンパ ワ オラ セタッコ シラン ペ 外出してからずいぶん長くたったのに。(S) iruka síran kor イルカ シラン コㇿ 少したつと。(NK民話) tu to re to hancikiki/síran ki kor トゥ ト レ ト ハンチキキ/シラン キ コㇿ 二、 三日たつと。(HC神謡) ☆参考 民話の冒頭で三人称の登場人物を紹介をするときには、 主語を特定しないこの完全動詞形が用いられる。 ①の最後の例では、 そのあとすぐに主人公の自叙となり、 sine po kor unarpe a=ne híne án=an シネ ポ コㇿ ウナㇻペ アネ ヒネ アナン 私は一人の息子を持つ中年の女性でした、 と、 引用文中の自称(すなわち不定人称形)になっている。 {E: ① circumstances, refers to space and time (B.). ② to take time; for time to pass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirappa
- シラッパ 【自動】[si-rap-pa 自分・(他動詞語根 < 羽(?)/擬音(?))・[複])はばたきする。 sirappa kor arpa シラッパ コㇿ アㇻパ (鳥が)はばたきしながら行った。 sirappa mawe/ene ne pekor/henoo uwao/a=nu hi tasi シラッパ マウェ/エネ ネ ペコㇿ/ヘノオ ウワァオ/アヌ ヒ タシ 羽ばたく音が次のように聞こえる。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- sirar 1
- シラㇻ 【名】岩、 大きな石(石垣にするような)、 海辺の岩、 コンクリート。 híne suy sirar ka un néa saro terke tek híne ヒネ スイ シラㇻ カ ウン ネア サロ テㇾケ テㇰ ヒネ そしてまた磯岩の上へその猿はピョンととびのって。(S民話) soy ta sirar kar kor oka ソイ タ シラㇻ カㇻ コロカ 外で「コンクリ」(=コンクリート)をつくっている(「岩みたいな形になるから」)。(W) {E: a (large) rock.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirara
- シララ 【完動】潮が引く。 ☞sirarha シラㇻハ {E: for the tide to go out, drop.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirarha
- シラㇻハ 【完動】[sirar-ha 岩・空(から)になる(?)] 潮が引く。 ☆対語 sirarpes シラㇻペㇱ {E: for the tide to go out, drop.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirarpes
- シラㇻペㇱ 【完動】[sirar-pes 岩・下がる(?)] 潮が満ちる。 ☆対語 sirarha シラㇻハ。 {E: for the tide to come in, rise.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirarsayo
- シラㇻサヨ 【名】[sirar-sayo かたい(?)・ゆるいおかゆ]かたいおかゆ。 sirarsayo horopsekar kor an シラㇻサヨ ホロㇷ゚セカㇻ コㇿ アン かたいおかゆをすすっている。(S) ☆参考 sayo サヨ は、 おかゆと言ってもスープのように水分の多いものだから、 かためにつくってもスルスルとすするくらい柔らかい。 ☆参考 sirar シラㇻ は酒かす(☞sirari シラリ《酒のしぼりかす[所]》と同源であろうか。 sirar シラㇻ《岩》との関係は考えにくい。 siratek シラテㇰ《(おかゆなどが)かためである》が[< sirar-tek かたい・やや…]であるとすれば sirar シラㇻ は自動詞である。 {E: (for rice gruel) to be thick; stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
- siratek
- シラテㇰ 【自動】[< sirar-tek かたい・やや…](?) ①かたい(おかゆ、 糊、 こねたもの等、 ドロドロのものの水分が少なくて)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあまり固く練ってしまったんだなあ。(S) ②(熟語) paro siratek パロ シラテㇰ (渋くて/甘くて)口のあたりが厚くなったように変な感じになる。(S) hu kaki k=e akus ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek フ カキ ケ アクㇱ クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 生の柿を食べたら唇のほうまで厚くなったみたいに口が変になった。(S) ☆参考 (味が)しぶいことは、 parkosiratek パㇻコシラテㇰ、 parsiratekka パㇻシラテッカ。 {E: ① (for rice gruel, paste, dough etc.) to be thick, stiff. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siraw
- シラウ 【名】[動物] アブ。〔知分類 p.94〕 {E: a horsefly; a gadfly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síre
- シレ 【自動】[sir-e 自然・がそれを食べる](?) (食物が)カサカサになって白いものがプチプチ出る(昆布のかこい方が悪くて白い粉状のものがつく、 野草に湯通しして陰干ししたのにかびが生える等)。 konpu síre コンプ シレ 昆布に白い粉状のものがついた。(S) kumius wa síre クミウㇱ ワ シレ かびが生えて「プチプチに」なった。(S) {E: for food to become dry and covered in a white powdery substance (e.g. kombu seaweed).} (出典:田村、方言:沙流)
- siren
- シレン 【他動】…を一緒に行こうとさそう。 ene monasap ruwe an pe a=sirén yakka somo i=tura nankor kusu tun a=ne wa pay=an エネ モナサㇷ゚ ルウェ アン ペ アシレン ヤッカ ソモ イトゥラ ナンコㇿ クス トゥナネ ワ パヤン (あの人は)あんなにいそがしいんだからさそっても行かないでしょうから私たち二人だけで行きましょう(pay=an パヤン=paye=an パイェアン)。(S) X siren wa arpa wa nasi eikkapa wa ora a=kisma wa a=kikkik ruwe ne yak a=ye wa X k=éasiskar pe un うちの子はXにさそわれて行って二人でナシを盗んでつかまってたたかれたそうで私はXをうらんでいるのよ。(S) a=yuputari ikaanun nen ka haweoka híne menokopoutar inani ka siren na tura na sekor ramuan=an アユプタリ イカアヌン ネン カ ハウェオカ ヒネ メノコポウタㇻ イナニ カ シレン ナ トゥラ ナ セコㇿ ラムアナン 兄さんたちがもしかして何とか言って娘さんたちのだれか一人をさそわないかな連れて行かないかなと私は思った。(NK民話) {E: to invite, tempt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirepa
- シレパ 【自動】[sir-epa 土地・に着く] 着く、 到着する、 来着する、 届く。 nusa or ta sirepa ヌサ オッタ シレパ 祭壇のところに行き着いた。(W神謡語り) a=uní ta sirepa=an アウニ タ シレパアン 私は私の家に帰り着いた。(W神謡語り) a=nuráppa wa usa aep pirka hi, usa okaype maratto pirka p sirepa wa アヌラッパ ワ ウサ アエㇷ゚ ピㇼカ ヒ、 ウサ オカイペ マラット ピㇼカㇷ゚ シレパ ワ (他の人々は)供養されて、 いろいろ食べ物のよいのやいろいろなもの、 ごちそうのよいものが届いて。(W民話) {E: to arrive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirerun
- シレルン 【副】川の対岸(「川向い」)へ。 sirerun a=nukár kor paye=an kotan Nupkipet ne シレルン アヌカㇻ コㇿ パイェアン コタン ヌㇷ゚キペッ ネ 川向いに見ながら行く部落は貫気別(ぬきべつ)だ。(S) {E: on the other side, opposite bank of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- siretok 2
- シレトㇰ 【名】[sir-etok 様子・の先端] 美貌(びぼう)。 siretok kor シレトㇰ コㇿ [美貌・を持つ]美貌である、 (人が)美しい。 siretok ka kor pawetok ka kor シレトㇰ カ コㇿ パウェトㇰ カ コㇿ 彼は顔も美しいし口も達者だ。(S) ☆参考 男性に関して言うことが多いが、 女性にも使う。 {E: a beauty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siri
- シリ 【名/形名】[所](概は sir シㇼ) ①(普通名詞として)(=sirihi シリヒ)…の様子、 地、 地面、 所、 あたり。 ②[形名](名詞化辞として)(動詞句に終わる文の後に置かれて、 見える様子に関する説明の名詞句をつくる。) …する/している様子。 a=onáha i=respa siri pirka rok pe ne kusu アオナハ イレㇱパ シリ ピㇼカ ロㇰ ペ ネ クス 父が私を育ててくれた育て方がよかったので。(S民話) …siri ne …シリ ネ …する/した/している様子だ、 (見たところ)…する/した/しているのだ。 tanepo póka a=porómacihi omanan siri ne na タネポ ポカ アポロマチヒ オマナン シリ ネ ナ 初めてあなたの本妻様がお見えになったのですから。(W民話) …siri an …シリ アン (1)(感嘆文で)…しているなあ。 (2)(主に疑問詞のある疑問文で)(この様子は)…しているのか。 a=kor katkemat mak é=iki siri an? アコㇿ カッケマッ マㇰ エイキ シリ アン? 奥様、 何をしていらっしゃるのですか。(W民話) …siri? …シリ? (主に当否を問う疑問文で)…しているのか。 tanepo ape e=ari siri? タネポ アペ エアリ シリ? 今やっと火を焚きつけたの? …siri iki …シリ イキ …している(そういう様子の行動をしている)。 tu moto orke hunar kor as wa an siri iki トゥ モト オㇿケ フナㇻ コㇿ アㇱ ワ アン シリ イキ 彼はいろいろと素性をさぐりながら立っていた(そういう様子をしていた)。(W民話) ☞sir シㇼ {E: ① earth; land; place; appearance. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirihi
- シリヒ 【名】[所](概は sir シㇼ)…の様子、 そういう様子、 その様子。 opitta rap wa isam, nep ka a=se ruwe ka isam, sirihi ne korka オピッタ ラㇷ゚ ワ イサㇺ、 ネㇷ゚ カ アセ ルウェ カ イサㇺ、 シリヒ ネ コㇿカ みんな落ちてしまった、 私はもう何も背負っていなかった、 そうだったけれども。(W民話) {E: the look, appearance of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirine
- シリネ 【後副】[siri-ne その様子・である] …のように、 まるで…のごとくに。 (次のような慣用表現の中でのみ用いられる。) kamuy sirine カムイ シリネ 神のように(立派なことや尊いことを表現する一つの言い方)。 kamuy sirine oka utar カムイ シリネ オカ ウタㇻ 神様のような人々=非常に立派な人々。(W) kamuy sirine horarpa wa oka カムイ シリネ ホラㇻパ ワ オカ 神様のように(=非常に立派に/高級に/尊い様子で)住まいしている。(S) seta sirine セタ シリネ 犬のように(悪口)。(S) {E: as, like…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirka-nuye
- シㇼカヌイェ 【自動】[sirka-nuye 刀のさや・を彫る]刀のさやに彫刻をする。 sirka-nuye/tomika-nuye/tapan pe patek/nepki ne a=ki シㇼカヌイェ/トミカヌイェ/タパン ペ パテㇰ/ネㇷ゚キ ネ アキ [雅]刀のさやに彫刻をし、 このことばかりを私は仕事としてやっていた。 ☆参考 tomika-nuye トミカヌイェ、 ikorka-nuye イコㇿカヌイェ とも言い、 いつも二つの句を並べて対句にして使う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirkar
- シㇼカㇻ 【自動】[sir-kar あたり・をつくる/する] あたりを(…の様子に)する。 a=uníhi ne a p anak a=carpacarpa, a=sitóma no sirkar=an アウニヒ ネ アㇷ゚ アナㇰ アチャㇻパチャㇻパ、 アシトマ ノ シㇼカㇻアン …私のすまいだったものはバラバラに散らされて恐ろしい光景になって(されて)いる。 {E: for a situation to go towards, drift to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirki 1
- シㇼキ 【完動】[< sir-(i)ki あたり/様子・(ものを)する](…のような)ことが起こる、 …の様子が見える、 (…のように)なる。 ☆参考 síriki シリキ の二つ目の i が落ちて sirki シㇼキ と発音されたもの。 ほかに[sir-ki]があるかどうか不明。 {E: (for…kind of thing) to happen; to become (like…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirkik
- シㇼキㇰ 【他動】[sir-kik あたり・を打つ][雅]ぶつける。 a=sirkik hum ko/korimnatara アシㇼキㇰ フㇺ コ/コリㇺナタラ [雅](鹿を太い木に)ぶつける音がドシンドシンと響く。(Sユーカラ) m ☆参考 日常語ではこの語構成だと自動詞だが、 kik キㇰ が他動詞なので雅語では他動詞型の人称形になっている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirko-cotca
- シㇼコチョッチャ 【他動】[sirko-cotca 強く・射る](矢を)ヒョウと射る。 suptom orke/a=aykonukar/a=sirko-cotca スㇷ゚トモㇿケ/アアイコヌカㇻ/アシㇼコチョッチャ [雅]私は幹の中程くらいのところに矢を置いてねらってヒョウと射た。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirko-kik
- シㇼコキㇰ 【他動】[sirko-kik 激しく・…をたたく] …を強くたたく、 バンと/パシツと/ドンと打つ。 ☆参考 toyko-kikkik トイコキッキㇰ はひどく何回もなぐって痛めつけることを言う。 {E: to strike…forcefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirko-oterke
- シㇼコオテㇾケ 【他動】[sirko-oterke 激しく・…を踏む] …を強く踏みつける。 {E: to tread down…forcefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirko-otke
- シㇼコオッケ 【他動】[sirko-otke 激しく・…を突く] …を急にひどく突く、 ドンと/ギュツと突く。 {E: to strike, stab…forcefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirkot
- シㇼコッ 【自動】[sir-kot あたり・につながれている] つないである、 つながれている(「どこに」ということを言わないで、 どこかにつながれていることを言う言い方)。 kesto an kor men-yo porono sirkot wa okay pe, tanto anak… ケㇱト アン コㇿ メンヨ ポロノ シㇼコッ ワ オカイ ペ、 タント アナㇰ… 毎日羊がたくさんつながれているのに今日は…。(S) (sirkotpa シㇼコッパ の用例へ続く。) ☆参考 [他動]は sirkote シㇼコテ。 {E: to be connected; tied.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirkote
- シㇼコテ 【他動】(複は sirkotpa シㇼコッパ)[sir-kot-e あたり・につながれる・(他動詞形成)](馬、 犬、 船など)をつなぐ。 toan cikuni or un sirkote トアン チクニ オルン シㇼコテ あの木につなぎなさい。 (toan cikuni kote トアン チクニ コテ とも言う。) (S) ☞sirkot シㇼコッ {E: to connect, tie…} (出典:田村、方言:沙流)
- sirkur-wen
- シㇼクㇽウェン 【完動】[sir-kur-wen あたり・(< 影/姿)・悪い] 曇っている。 ponno sirkur-wen a korka tane hecaka ポンノ シㇼクㇽウェン ア コㇿカ タネ ヘチャカ 少し曇っていたけれどもう晴れた。(W) {E: to be cloudy; clouded.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirosma
- シロㇱマ 【自動】[sir-osma 地・に突進する] 地に落ちる。 kamuy sirosma カムイ シロㇱマ (1)(神が)地に落ちる、 雷が落ちる。 (2)熊が死ぬ。 {E: (for a god) to descend to earth; for lightning to strike. (for a bear) to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirpopo
- シㇼポポ 【自動】死んだ人に(ウジなどが)つく/わく。 {E: for maggots etc to appear (in a dead body).} (出典:田村、方言:沙流)
- sirunno
- シルンノ 【副】[sir-un-no 地・にいる・(副詞形成)] まさか(…しない)、 とんでもない(感情を込めて強く否定する)。 (否定の表現の前で使われて) まさか(…しない)。 sirunno ikoytupa kaspa ka somo ki シルンノ イコイトゥパ カㇱパ カ ソモ キ まさかあまり難儀しても(=困っても)いない。(S) sirunno okuyma ruwe ka somo ne nankor シルンノ オクイマ ルウェ カ ソモ ネ ナンコㇿ まさかオシッコしたのじゃないだろう。(S) sirunno maskin シルンノ マㇱキン まさか(…しない)。 {E: Oh no!; You're kidding!; Of course not!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sisak
- シサㇰ 【自動】[si-sak 自分・を欠く] めずらしい、 めったに見ることができない、 めったにない(よい意味で使われる。人のことには言わない)。 sisak maratto シサㇰ マラット たぐいまれなすばらしい酒宴。 sisak pe ka en=kore iyayiːraykere! シサㇰ ペ カ エンコレ イヤイーライケレ! 珍しいものを下さって本当にありがとう。 sisak tokuy ne utokuyekor=an kusu ne na シサㇰ トクイ ネ ウトクイェコラン クス ネ ナ 私たちはまたとない親友として親しくおつき合いしよう。(HK民話) {E: to be unusual; rare.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sísam 1
- シサㇺ 【名】[sí-sam 主な・そば/となり(の人)]日本人(和人)(「シャモ」)(アイヌ民族でも他の少数民族でもない日本人の多数民族を指す名称)。 sísam mosir シサㇺ モシㇼ 和人の住んでいる土地(しばしば本州を指す)。 sísam itak シサㇺ イタㇰ/シサミタㇰ 日本語。 sísam úsey シサㇺ ウセイ [和人・飲用の湯] 和人の飲む湯(「お茶」の訳語として出た)。 húre sísam フレ シサㇺ [赤い・隣国人] 西洋人(「赤毛の人」の意味)。(W) ☆参考 sisam シサㇺ《自分のそば》とはアクセントが違う。 {E: the Ainu term for the Japanese.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sisam 2
- シサㇺ 【位名】[si-sam 自分・のそば] 自分のそば。 sisam tátatata シサㇺ タタタタ 彼は自分のそばをトントンたたいた。(S民話) a=yupíhi wenno wenno koonkami híne oraun sisam un osura tek アユピヒ ウェンノ ウェンノ コオンカミ ヒネ オラウン シサㇺ ウン オスラ テㇰ (私の)兄はおおざっぱに拝礼してそれからそれを自分のそばにポンと投げるように置いた。(NK民話) ☆参考 sísam シサㇺ《和人》とはアクセントが違う。 {E: near, beside one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sisenpir
- シセンピㇼ 【位名】[概](所は未出。 senpir センピㇼ の所は senpiri(ke) センピリ(ケ))[si-senpir 自分・の陰] 自分の陰、 自分の背後。 sisenpir un(no) an シセンピルン(ノ) アン(人に顔を見られないように)後ろを向いている。 sisenpir unno an kor yaykonupeatte kor シセンピルンノ アン コㇿ ヤイコヌペアッテ コㇿ (彼女は)陰の方を向いて一人で涙を流して。(W民話) ☆参考 用例は un ウン の前に置かれたもののみ。 {E: behind one; one's shadow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sisermakuste
- シセㇾマクㇱテ 【他動】[si-sermak-us-te 自分・の背後・につく・させる](神)に守ってもらう、 (神)に守護を願う、 (願い事をかなえてくれるように)祈る。 tasum kur apunno e=tusare kuni sekor kamuy ne yakka sisermakuste wa… タスㇺ クㇽ アプンノ エトゥサレ クニ セコㇿ カムイ ネ ヤッカ シセㇾマクㇱテ ワ… あなたが病人をちゃんと治すようにと、 神様にも守護を祈って…。(S会話) ☞sermak セㇾマㇰ。 {E: to pray to (the gods) for protection.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siseypere
- シセイペレ 【自動】[si-sey-pere 自分・殻・を破る](セミなどが)殻(から)を破って抜け出る、 (チョウなどが)サナギを破って出てくる、 (また人間でも)生まれ変わる。 íkonpap siseypere wa kinapoheporap ne an kor an イコンパㇷ゚ シセイペレ ワ キナポヘポラㇷ゚ ネ アン コラン 毛虫が生まれ変わってアゲハチョウになるところだ。(S) seturu yaske, kari siseypere セトゥル ヤㇱケ、 カリ シセイペレ 背中が裂けてそこから生まれ変わって出て来る。(S) {E: to be reborn.} (出典:田村、方言:沙流)
- síso
- シソ 【名】[sí-so 主要な・座] 右座、 (家の)北側、 (家の中では)いろりを中心として北側の座(上座から見て右側、 入り口から入って左側、 窓はなく、 その上座寄りの部分には宝壇が置かれる。 そのいろりばたは家の主人夫婦の席)。 ☆対語 harkiso ハㇻキソ 左座。 {E: the seat at the northern edge of the hearth of a home.} (出典:田村、方言:沙流)
- sitakpatakpa
- シタㇰパタㇰパ 【自動】[si-tak-pa-takpa 自分を・(擬音擬態の語根)・[複]・(重複)] バタバタもがき暴れる(赤ん坊が熱いお湯に入れられて、 人が捕らえられて、 蝶が蜘蛛の巣にかかって等)。 heporap ya or ta sitakpatakpa ヘポラㇷ゚ ヤ オッタ シタㇰパタㇰパ 蝶が蜘蛛の巣でもがき暴れている。(S) {E: to struggle violently.} (出典:田村、方言:沙流)
- sitokannima
- シトカンニマ 【名】[sito-kar-nima シト(餅)・をつくる・皿] シト(餅)をつくるときの練り鉢(まん丸い、 木製、 直径50センチぐらいで彫刻がしてある)。 {E: a pot for making dumplings.} (出典:田村、方言:沙流)
- sitomusi
- シトムシ 【他動】[si-tom-usi 自分・の体のまん中・…に…をつける](山刀など)を腰につける。 tasiro sitomusi kane an タシロ シトムシ カネ アン 山刀を腰につけている。 ☆参考 刀剣は、 昔は腰に差すのでなくひもで肩から斜めにかけてつるした。 {E: to wear (a sword at one's side).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sitteksam
- シッテㇰサㇺ 【位名】[sir-teksam 地・の横] 海岸沿いの所、 沿岸地域。 {E: a place along the seashore; a coastal area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sítu
- シトゥ 【名】尾根(「つね、 ちね」)。 sítu mekka ta シトゥ メッカ タ 尾根の上に。(KK民話) sítu pes rán=an akusu シトゥ ペㇱ ラナン アクス (私が)尾根づたいに下って行くと。(KK民話) sítu turasi hemesu=an シトゥ トゥラシ ヘメスアン (私は)尾根づたいにのぼって行った。(KK民話) Yúpet kopakke un ratki sítu tanne sítu an wa ユペッ コパッケ ウン ラッキ シトゥ タンネ シトゥ アン ワ 勇別の方に向かって下がっている長い尾根があって。(KK民話) “sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an?” “a=sikíhi un” 「シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン?」 「アシキヒ ウン」 「一つの尾根を両方から一緒に持っていてお互いに会ったことがないものはなあに?」「(私たちみんなの)目よ。」(なぞなぞ) (W-S会話) {E: a ridge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sítu-ukaeraye
- シトゥウカエライェ 【自動】[sítu-u-ka-e-raye 尾根・互い・の上・に/で・…を行かせる] 尾根の集まっている上の方を横切って近道をして行く(下の方を通ると尾根をいくつも越えなければならず、 ずっと遠回りであるから)。(S) {E: to take a short cut across mountainous ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
- situmasire
- シトゥマシレ 【後副】[si-tumasi-re 自分・の中のいくつかをとる・させる]とびとびに(全部にでなく)。 aynu situmasire korar ora アイヌ シトゥマシレ コラㇻ オラ 皆にあげないでその中のあげる人にだけあげなさい。(S) ☆参考 他動詞の形だが、 動詞のままの用例は未出。 {E: sometimes; here and there.} (出典:田村、方言:沙流)
- siturare
- シトゥラレ 【他動】[si-tura-re 自分・に同伴する・させる] …を自分と一緒に来させる。 makan katkor pe/páse humi/siturare/kosne humi/sihopire マカン カッコㇿ ペ/パセ フミ/シトゥラレ/コㇱネ フミ/シホピレ [雅]何者かが重い音を伴ってやって来る、 軽い音は伴わずに置いて来る。(Sユーカラ) {E: to make, let…accompany one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síus
- シウㇱ 【名】[si-us 糞・ついている] 生まれたての赤ん坊(生まれたばかりできたないから。 そしてきたなく言えば、 病気をしないと言うので、 大切に言う言葉)。(S) a=kor síus アコㇿ シウㇱ うちの赤ん坊(大事なのできれいと言うことができないから「くそつき」と言う)。(S) {E: a newborn baby.} (出典:田村、方言:沙流)
- siw
- シウ 【自動】(味が)苦(にが)い。 iporo siw イポロ シウ 苦い顔している、 仏頂面している。 {E: to be bitter (in taste).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siwenpa
- シウェンパ 【名】[si-wen-pa 本当に・悪い・口](?) (次の慣用表現で)叱責、 叱りつける言葉。 otu siwenpa/ore siwenpa/esirotatpa オトゥ シウェンパ/オレ シウェンパ/エシロタッパ [雅]姉は、 何回も何回も叱りつけおこりつけて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siwnu
- シウヌ 【自動】[siw-nu 苦い(こと)・を持つ](次のような文脈で)苦い。 siwnu itak patek ye シウヌ イタㇰ パテㇰ イェ 「苦い」ことばかり言う。(W) penramu wen siwnu omkeomke kor an ペンラム ウェン シウヌ オㇺケオㇺケ コラン 胸の悪い(=肺病の、 肺結核の)「苦い」咳をしている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- siyante
- シヤンテ 【自動】[si-y-an-te 自分・(挿入音)・ある/いる・させる](?) 怒る、 腹立つ。 kamuy siyante koysam kuni p ne nankor na カムイ シヤンテ コイサㇺ クニㇷ゚ ネ ナンコン ナ 神様が怒ることのないようにお願いします。(W独話) {E: to be, get angry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyarikiki
- シヤリキキ 【自動】[si-y-arikiki まことに・(挿入音)・よく働く] 本当にまめまめしくよく働く。 siyarikiki p ne a ruwe ne noyne, cisesoy pirka ruwe a=eráyap kor シヤリキキㇷ゚ ネ ア ルウェ ネ ノイネ、 チセソイ ピㇼカ ルウェ アエラヤㇷ゚ コㇿ (その女は)よほど働き者だったらしく、 家の外はとてもきれいになっているので私は感心しながら。(NK民話) {E: to be hardworking; diligent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyarpasitu
- シヤㇻパシトゥ 【名】[siyarpa-situ いちばんもとになる・尾根] 中心になるいちばんもとの尾根。 siyarpasitu oro wa rap sítu シヤㇻパシトゥ オロ ワ ラㇷ゚ シトゥ もとの尾根から分かれて下っている尾根。(S) {E: a main, central ridge.} (出典:田村、方言:沙流)
- siyasuraste
- シヤスラㇱテ 【自動】[si-y-asur-as-te 自分・(挿入音)・うわさ・立つ・させる] 名が聞こえている(いいことでも悪いことでも)。 wenpurikor wa siyasuraste ウェンプリコㇿ ワ シヤスラㇱテ 悪事を働いて評判になっている。 {E: to be well-known; famous.} (出典:田村、方言:沙流)
- siyeapamakayar
- シイェアパマカヤㇻ 【自動】[si-y-e-apa-maka-yar 自分・(挿入音)・に・出入口・を開く・人にさせる] 人に戸を開けてもらう、 戸を開けてくれと言う。 siyeapamakayar haw as シイェアパマカヤㇻ ハウ アㇱ 戸をあけてくれと言う声がした。(S民話) {E: to have someone open a door.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyenkakuste
- シイェンカクㇱテ 【他動】[si-y-e-enka-kus-te 自分・(挿入音)・の上方・を通る・させる](鳥が)(矢)を自分の上を通す(当たらないようによける)。 (W神謡K) ☆対語 sicorpokkuste シチョロポックシテ。 ☆参考 péka ペカ (矢)を受け取る=(矢)に当たる。 (出典:田村、方言:沙流)
- siyepekare
- シイェペカレ 【他動】[si-y-e-peka-re 自分・(挿入音)・それで・…を受け取る・させる](?) (自分の願うことを人に頼むのに)…を頼りにして頼む。 páse kamuy a=siyépekare wa a=ye パセ カムイ アシイェペカレ ワ アイェ 尊い神を頼りにしてお願いする(この場合、 熊を殺して持って行き、 その熊の神を頼りにして相手の娘との結婚話をすることを言っている)。 {E: to ask someone for something; ask someone to do something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyerampokiwente
- シイェランポキウェンテ 【他動】[si-y-erampokiwen-te 自分・(挿入音)・を憐れむ・させる] …に憐れみを乞う。 {E: to feel sorry, pity for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyetuuyna
- シイェトゥウイナ 【自動】[si-y-etu-uyna 自分・(挿入音)・鼻・を取る] 鼻の前にこぶしを当てる(驚きを示す仕草)。 a=kor nispa utar ka siyetuuyna, erayap rok erayap rok kor アコン ニㇱパ ウタㇻ カ シイェトゥウイナ、 エラヤㇷ゚ ロㇰ エラヤㇷ゚ ロㇰ コㇿ 私の村の長者方も鼻にこぶしを当てて驚きを示し、 皆ひどく感心していて。(W民話) siyetuuyna siparuyna kor シイェトゥウイナ シパルイナ コㇿ 鼻と口にこぶしを当てて非常に驚いたという仕草をしながら。(W神謡語り) ☆参考 昔は、 ひどく驚いたときやひどく感心したときにこぶしをにぎって鼻と口の前に当てる習慣があった。 これは魂が抜け出さないようにするためだと説明されている。 ☞siparuyna シパルイナ {E: to put one's closed hand in front of one's nose in surprise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyeye
- シイェイェ 【自動】①病気になる、 病気である。 siyeye wa an yak a=ye シイェイェ ワ アン ヤカイェ 病気だったそうだ。(S) siyeye utar oka kor motoho ye シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 彼は病気の人々がいるとその原因を言い当てた。(NK民話) ②(名詞として)病気。 e=sanpe a=e yak easir a=kor siyeye pirka sekor hawean híne エサンペ アエ ヤㇰ エアシㇼ アコㇿ シイェイェ ピㇼカ セコㇿ ハウェアン ヒネ あなたの心臓を食べなければ私の病気はよくなりませんと言って。(S民話) hem tasum hem siyeye a=ki wa ヘㇺ タスㇺ ヘㇺ シイェイェ アキ ワ 病気になったり病にかかったりして(身の上話型の民話の終りの方で、 もう死が近いことを言う場面によく出てくる表現)。(W民話) ☆参考 tasum タスㇺ も同義。 siyeye シイェイェ も tasum タスㇺ もほぼ同じように使われ、 これといった意味の違いがあるかどうか不明。 ただ、 ワテケさんとサダモさんの会話の中では、 tasum タスㇺ ばかりが使われている。 {E: ① to get, be sick, ill. ② a sickness; an illness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyeyemawsiyupu
- シイェイェマウシユプ 【自動】[siyeye-maw-si-yupu 病気・気・自分を・きつくする] 病気が重い(熱が高く出たり、 ちょっと下がったりする)。 siyeyemawsiyupu wa ramu cisuye kor an シイェイェマウシユプ ワ ラム チスイェ コラン 病気が重くてうわごとを言っている。 ☞siyupu シユプ (S) {E: to be seriously sick, ill.} (出典:田村、方言:沙流)
- siyusacari
- シユサチャリ 【自動】[si-y-usa-cari 自分・(挿入音)・バラバラに・…を散らす] 散らばる。 toop repun mosir wa cípo he ne ya nep o wa siyusacari p aynu ne wa トオㇷ゚ レプン モシㇼ ワ チポ ヘ ネ ヤ ネㇷ゚ オ ワ シユサチャリㇷ゚ アイヌ ネ ワ アイヌははるか海の向こうの島から舟に乗ってか何かに乗って来てあちこちに散らばったので。(S言い伝え) {E: to be scattered, disordered.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- so 2
- ソ 【名】座、 座れるようにしてある床(ゆか)、 敷物を敷いてある床(ゆか)。 so kar ソ カㇻ 敷物を敷いて人が座る場所を整える。 so or ソ オㇿ (家の中の)敷物を敷いた上。 ita-so イタソ 板の床。 ☆参考 「床(ゆか)」の訳語としても出た。 ☆参考 昔の家では、 土の上に敷物を敷いて、 その上に座れるようにした。 {E: a form of sitting, a sitting place; a floor covered with matting for sitting on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- so 4
- ソ 【名詞語根】[< so ソ 2](語構成の要素として、 平らで広がりのある場所を表す。) atuy アトゥイ 海; atuyso アトゥイソ 海原、 海外の地方。 repuyso レプイソ[repun-so] 沖の方、 海外の地方。 kim un iworso キムン イウォㇿソ 山の奥の地。 (出典:田村、方言:沙流)
- soataykar
- ソアタイカㇻ 【自動】[soatay-kar 借財・を払う] 借金/借財を払う/返す。 {E: to return borrowed money.} (出典:田村、方言:沙流)
- sókar
- ソカㇻ 【自動】[so-kar 座・をつくる](地面の上に)敷物を敷いて人々が入って座れるように整える。 sókar hem ki munnuwe hem ki ソカㇻ ヘㇺ キ ムンヌウェ ヘㇺ キ 敷物を敷いたり掃き掃除をしたりする(民話の中で、 客人を迎え入れる用意をする場面の常套句)。 {E: to lay out a mat (on the ground) for people to sit on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sókarmaci(hi)
- ソカㇻマチ(ヒ) 【名】[所](概 sokarmat ソカㇻマッ の用例はない。)[sokar-mat-i 敷物を敷いて座を整える・女/妻・(所属語尾)][雅] 正妻。 a=antemaci/a=sokarmaci/a=osúra kuni/a=ramú ka/somo ki awa アアンテマチ/アソカㇻマチ/アオスラ クニ/アラム カ/ソモ キ アワ わが正妻、 わが本妻と、 別れることなど思ってもみなかったが。(W神謡語り) antemacihi sókarmacihi ikesuy hi ruska kusu アンテマチヒ ソカㇻマチヒ イケスイ ヒ ルㇱカ クス (その男の神は)正妻が、 本妻が、 怒って出て行ったので不機嫌になって。(W独話) ☆参考 antemaci(hi) アンテマチ(ヒ) とも言う。 用例は二つとも類義並列の対句である。 両方とも主として韻文で使われる。 日常語で正妻を第二の妻と区別して言う簡単な言い方は poromat ポロマッ[概]/poromaci(hi) ポロマチ(ヒ)[所]。 {E: one's legal wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sokonni
- ソコンニ §045 エゾニワトコ (1) sokon-ni (so-kón-ni)「ソこンニ」[si(糞)kor(持つ)ni(木)] 茎 ⦅美幌、屈斜路、足寄、塘路、名寄、長万部⦆⦅A有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- son
- ソン §004.あかご;あかんぼ(9)son〔són そン〕⦅チトセ⦆赤んぼ。ku-kor 〜「私の赤んぼ」。[<sion↑]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sóne
- ソネ 【副】[so-ne 本当・に] 本当に、 確実に、 確かに。 ta ne kuni ku=ramu korka sóne ne ruwe he an un? タ ネ クニ クラム コㇿカ ソネ ネ ルウェ ヘ アヌン? これだと思うけれど本当にこれなのだろうか。(S) sóne pirkano itakipehe oma nankora? ソネ ピㇼカノ イタキペヘ オマ ナンコラ? 本当によく言葉の大切なところが(録音テープに)入っただろうか。(W) sóne somo k=oyra no k=ésikarun kusu ne ソネ ソモ コイラ ノ ケシカルン クス ネ (私は)本当に忘れずに覚えていますよ。(S会話) ☆参考 sonno ソンノ うそでなく本当に。 síno シノ まことに、 たいそう、 非常に。 {E: really; truly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sónep
- ソネㇷ゚ 【名】[so-ne-p 敷物を敷いて座れるように整えた床・になる・もの]床(ゆか)に敷くもの、 敷物になるもの、 敷物の総称。 ☆参考 ceykip チェイキㇷ゚ ものをつくる道具、 aesúkep アエスケㇷ゚ 台所道具、 amip アミㇷ゚ 着物・ふとん等に対して言う。 {E: floor-covering; matting etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- sonkoanpa
- ソンコアンパ 【自動】[sonko-anpa 言づて・を携える] 言づてを持って行く/来る。 …sekor sonkoanpa ruwe ne …セコㇿ ソンコアンパ ルウェ ネ …という言づてを持って行った。(S言い伝え) ☆参考 複数形の形だが anpa アンパ の代りに単数形 ani の入った用例はない。 {E: to deliver a message.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sonno
- ソンノ 【副】①本当に。 sonno ku=nukar ap un ソンノ クヌカラプン 本当に見たんだよ。(S) sonno arki yan hani ソンノ アㇻキ ヤン ハニ ぜひ来なさいよ。(S) sonno ne wa un ソンノ ネ ワ ウン そうでしょうとも。(S) sonno an a ! ソンノ アナ ! 本当にねえ。(W会話) sonno an pe [本当に・ある・こと] 本当のこと(=anpe アンペ)。 ②(連体的に使って)本当の。 sonno írutar a=ne ソンノ イルタㇻ アネ 私たちは本当の兄弟だ。(NK民話) kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=kí kus ne na カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ あなた方は神の国で本当の結婚、 まことの結婚をするのだから。(HC民話) sonno ikor ソンノ イコㇿ [本当の・宝物]宝入れ箱(幅15センチ長さ50センチ深さ3センチ位のふたつきの箱、 きれいに彫刻してある、 紐がついている、 中に貝や何か入れる、 「昔は大切な書き物でも入れて紐を肩にかけて持って歩いたのではないかと思う」)。(S) ☆参考 sóne ソネ 本当に、 確かに、 ちゃんと。 síno シノ まことに、 たいそう、 非常に。 {E: ① really; truly. ② real; true.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sópa
- ソパ 【位名】[so-pa (敷物を敷いた)ゆか・の上(かみ)の方] 上座の方。 sópa ta suwop ikir an ruwe ne ソパ タ スウォㇷ゚ イキㇼ アン ルウェ ネ 上座の方に(宝物を入れる)箱がたくさん積んである。(HK民話) ☆参考 入り口から遠い方、 奥の方、 東の方が上座である。 この用例では、 右座側(いろりの北側)の位置の中で上座側のほう、 つまり東寄りのほうのことを言っている。 いろりの東側、 いろりと東窓(神窓)との間の空間も「上座」と訳されることがあるが、 その場所は ror ロㇿ、 roruyso ロルイソ などと呼ばれる。 {E: towards the seat of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sópesni
- ソペㇱニ 【名】[so-pes-ni 座・に縦に沿う・木]家の壁と天井の境の所、 四隅の柱の上に縦横に渡してある木(昔は丸太)のうち縦に(東西に)渡してある木。 ☆対語 só(e)tomotuyep ソ(エ)トモトゥイェㇷ゚ 横に(南北に)渡してある木。 ☆参考 二本の sópesni ソペㇱニ の間の、 天井の縦の梁(桁)は parpesnni パㇻペㇱニ。 {E: rafters used to support a roof.} (出典:田村、方言:沙流)
- sos
- ソㇱ 【名】[概](所は sosi(hi) ソシ(ヒ)) ①薄片、 重なっている紙や層など薄いものの一枚一枚。 sine kanpi sos シネ カンピ ソㇱ 紙一枚。 ironne kanpi sos イロンネ カンピ ソㇱ 厚い紙の重ねたもの。(S) pé-sos tum péka cep utar paye kor oka ペソㇱ トゥㇺ ペカ チェプタㇻ パイェ コロカ 水の(層の)中を魚たちが泳いでいる。(W) ②薄いものが重なっている全体。 kanpisos カンピソㇱ 本、 冊子。 {E: ① layers of thin items such as paper. ② the collective word for ① (i.e. a book).} (出典:田村、方言:沙流)
- sosamotpe
- ソサモッペ 【名】[so-sam-ot-pe 座・のそば・にある・もの] 壁に掛かっている刀。 {E: a sword hung on a wall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sosuturu
- ソストゥル 【位名】[所](概は未出、 uturu ウトゥル の概は utur ウトゥㇽ)[sos-uturu (本の)紙一枚・の間]本のページの間(紙と紙の間)。 hon sosuturu wa hemanta rapapse kor oka ホン ソストゥル ワ ヘマンタ ラパㇷ゚セ コロカ 本のページの間から何かパラパラ(たくさん)落ちている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- soteskao
- ソテㇱカオ 【自動】[so-tes-ka-o 敷物(を敷いた床)・(ござを編むことを表す語根)・の上・に置く](?) 敷物(ござ)を編む。 móse=an wa orano easir soteskao=an a an a モセアン マ オラノ エアシㇼ ソテㇱカオアナ アナ 私はヨシを刈ってそれからござを次々にたくさん編んで。(W民話) ☆参考 ござを編むことを通常は itese イテセ と言い、 ござ編みの道具は iteseni イテセニ と言う。 {E: to make, weave matting.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sotki
- ソッキ 【名】①寝床、 家の主人の寝床、 主人夫婦の寝床。 hotke sotki ホッケ ソッキ [寝る・寝床] 寝床。 ②お産のための寝床。(W) nuwap kus ne na esotkikar ヌワㇷ゚ クㇱ ネ ナ エソッキカㇻ お産が始まるからねどこをつくりなさい。(S) ☆参考 通常だれでもが寝る所は a=ehótkehi アエホッケヒ (人の)寝る所=寝床、 k=éhotkehi ケホッケヒ 私の寝る所=私の寝床。 ☆参考 寝台(床(ゆか)より高く台につくられている所)は set セッ。 {E: ① a sleeping place; a bed. ② a bed for giving birth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sóuk
- ソウㇰ 【自動】[so-uk 借財・を受け取る] ①借財をする(お金、 米等を借りる)。 ②[動名詞]借財していること。 poro sóuk an ポロ ソウㇰ アン たくさんの借財をしている。(NK民話) {E: to borrow (money, food etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sóukte
- ソウㇰテ 【他動】[自動使役][so-uk-te 借財・を受け取る・させる] …に貸付けをする、 …に(お金や米などの)貸しを持つ。 {E: to lend…; make, let borrow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sowsut
- ソウスッ 【位名】[概](所は sowsutuhu ソウストゥフ) 隅、 隅の方、 端の方。 eytasa sowsut ta iteki anu no na hesasi sanke エイタサ ソウスッ タ イテキ アヌ ノ ナ ヘサシ サンケ あまり隅の方に置かないでもっといろりの近くへ出しなさい。(S) ☆参考 四角(よすみ)のことではない。 まん中から遠い、 壁の近くなどのこと。 角(かど)は、 内側でも外側でも sikkew シッケウ。 {E: a corner; a side; an edge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soye 1
- ソイェ 【他動】[単](複は soypa ソイパ) …をえぐる。 (次の語の中の要素として) cékantoor-soye チェカントオㇿソイェ [c(i)-e-kanto-or-soye …される・その頭・天・の所・をえぐる](大木や大山などが)天に向かってそびえ立っている。 ☆参考 独立の動詞としては未出。 ☞soypa ソイパ {E: to rise up to the skies, heavens.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sóyene
- ソイェネ 【自動】[単](複は sóyenpa ソイェンパ)[soy-ene 外・へ(行く)](人や動物が家の中や穴の中などから)外に出る、 戸外へ出る ☆参考 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは soyne ソイネ という。 中流の地域では soyne ソイネ/sóyene ソイェネ の両方が使われている。 {E: to go, come out of; leave one's house; go outdoors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sóyenpa
- ソイェンパ 【自動】[複](単は soyene/soyne ソイェネ/ソイネ)(二人以上が)(家の中や穴の中などから)外に出る、 戸外へ出る。 ci=kor wa sóyenpa=as wa c=ósura チコㇿ ワ ソイェンパアㇱ ワ チョスラ 私たちは(それを)持って外に出て捨てた。(S) ☆参考 沙流川下流のワテケさんは sóyonpa ソヨンパ と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyke(he)
- ソイケ(ヘ) 【位名】[所](概は soy ソイ)[soy-ke 外・の所]…の外、 戸外、 (家)の門口、 (家)の近くの所、 (人)の住んでいる家の外。 uni soyke ta ウニ ソイケ タ 彼の住んでいる家の外/前に。(S民話) kotankor nispa soyke ta コタンコㇿ ニㇱパ ソイケ タ 村長(むらおさ)の家の前/となりに。(W民話) pirka pon cise an híne soyke ta ピㇼカ ポン チセ アン ヒネ ソイケ タ 美しい小さな家があってその外/前で。(NK民話) {E: outside…; the gateway to…; near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyna
- ソイナ 【位名】[概](所は soynake ソイナケ)[soy-na 外・の方] …の外側。 cise soyna チセ ソイナ 家の外側。(S) ☆対語 awna アウナ。 {E: the outside, exterior of…} (出典:田村、方言:沙流)
- soynake
- ソイナケ 【位名】[所](概は soyna ソイナ) …の外側、 その外側。 cise soynake チセ ソイナケ 家の外側。(S) ☆対語 awnake アウナケ。 {E: the outside, exterior of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyosipitatpa
- ソヨシピタッパ 【自動】[複](単の用例はない)[soy-o-si-pita-atpa 外・で・自分・をほどく・たくさん…する] 家の外で身支度を解く。 ☆参考 客が来ている場合、 狩猟などから帰宅した家人は、 外で外套や靴をぬいでから家に入る習慣があった。 {E: to take off one's outside clothes before entering the house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyunitara
- ソユニタラ 【自動】[soy-un-itara 外・へ(行く)・その状態が続いている](家の中の火明りが)外にもれて明るく見えている。 ape nipek soyunitara アペ ニペㇰ ソユニタラ [雅] 火の光(明り)が外へもれて見えている。(NK民話) {E: for the inside brightness of a house at night to be visible from outside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- suci(hi)
- スチ(ヒ) 【名】[所](概は sut スッ)…の祖母。 sucihi tura utura wa arki スチヒ トゥラ ウトゥラ ワ アㇻキ 彼は彼の祖母と連れだって(二人が)一緒に来た。(S) sucihi sápikiri スチヒ サピキリ 母系の代々の系統。 ☆参考 親愛感のない親族関係のみの表現。 ときには悪口に使われる。 頻度は低く、 他の親族名称ほどには使われない。 通常は kor húci コㇿ フチ と言う。 {E: one's maternal ancestors, lineage.} (出典:田村、方言:沙流)
- suhci
- スㇷチ §015.祖母(3)suhci〔súh-či スㇷチ〕⦅ニイトイ、オチホ⦆【雅】祖母。"ay-〜i-reske manu"「私の祖母が私を育てた」。i-reske〜「私を育てた祖母」。an-koro-〜、an-koh-〜「私の祖母」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- suke-eapkas
- スケエアㇷ゚カㇱ 【自動】[suke-e-apkas 炊事する・それで・歩く] 炊事に立ち働く。 {E: to work hard at cooking.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sukup
- スクㇷ゚ 【自動】①成長する、 子どもから大人へ、 若年から壮年になり壮年期をすごして老年へと向かって成長して/年を取っていく、 (若い大人として)暮らす/人生を過ごす。 tan te pakno sukup tuyka ta a=ki kor oka=an hi タン テ パㇰノ スクㇷ゚ トゥイカ タ アキ コㇿ オカアニ 私たちがこれまで生きてきた間にしていたことを。(W会話) iruka sukup kor tu po re po a=kor kor イルカ スクㇷ゚ コㇿ トゥ ポ レ ポ アコㇿ コㇿ 少しの間暮らすうちに二、 三人の子どもができたとき。(HC民話) ②若い(老いていない、 まだ元気でよく働ける)、 壮年である。 sukup kur スクㇷ゚ クㇽ 若い人(二十代から三十五、 六まで) (S)、 (十代二十代から三十代四十代の中年まで) (S) poro sukup kur ポロ スクㇷ゚ クㇽ 熟年の人、 初老の人。 en=or ta anak sukup utar poronno oka na nep ka a=emónasap ciki sikasuyre yan エノッタ アナㇰ スクプタㇻ ポロンノ オカ ナ ネㇷ゚ カ アエモナサㇷ゚ チキ シカスイレ ヤン 私の所には若い人たちが大勢いるから何か忙しいときには手伝わせなさい。(S) (注 [対] onne オンネ 年老いている。) ③[名]成長している間、 人生の間、 若いとき(老年になる前全部)。 sukup epitta スクㇷ゚ エピッタ 小さいときからずっと。 sukup hontom eysam スクㇷ゚ ホントㇺ エイサㇺ 人生の途中で亡くなる=老いるまで生きずにまだ若いうちに、 三十代、 四十代ぐらいで死ぬ。 sukup noski epa スクㇷ゚ ノㇱキ エパ 人生のなかば(壮年)に達する。 ☆参考 pewre ペウレ は十代から二十代ぐらいの若年を言い、 成長する意味はない。 ☆参考 小さい子どもが成長して大きくなることは poro ポロ。 {E: ① to mature, grow up. ② young. (from about 20~35, 36 years of age). ③ to be young: refers to the passing of the years (as a young adult). } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sukustoy
- スクㇱトイ 【名】[sukus・toy 日ざし・(< 土地?)][雅]真昼の明るい光。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw-itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ 何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射してきらめき合っている。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
- sukusyasa
- スクㇱヤサ 【自動】[sukus-yasa 日ざし(が)・…を裂く]日に当たってすきまがあく。 ontaro sukusyasa wa oykus オンタロ スクㇱヤサ ワ オイクㇱ 桶が日に当たってすきまがあいたのでもる。(S) {E: for something to dry and crack in the sunlight.} (出典:田村、方言:沙流)
- sumawne
- スマウネ 【自動】[sumaw-ne (熊の)死んだ獲物・になる](射た/打った熊が)死ぬ。 inawcipa parpok ta arpa kor sumawne ruwe ne イナウチパ パㇻポㇰ タ アㇻパ コㇿ スマウネ ルウェ ネ (射てしとめた熊は)幣場の入口まで行って死んだ。(NK民話) {E: for a bear to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sumiyakine
- スミヤキネ 【自動】[sumiyaki-ne 炭焼き(の人)[< 日本語]・である]炭焼き業をする、 炭を焼く。 a=onáha sumiyakine kor an wa アオナハ スミヤキ ネ コラン マ おとうさんは炭焼きをしていて。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- sunekokarip
- スネコカリㇷ゚ 【名】[sune-ko-kari-p 明り・の所に・回る・もの][動物] 蛾(フクラスズメ等、 夜電燈の所に飛んで来る虫)。 ☆参考 蛾のことは ape-etun heporap アペエトゥン ヘポラㇷ゚ [火・を借りに来る・蝶]とも言う。〔知分類 p.98 ((ホベツ))蛾類(成)〕 {E: a moth.} (出典:田村、方言:沙流)
- sunkeruype
- スンケルイペ 【名】[sunke-ruy-pe うそをつく・激しい・もの] でたらめばかり言って人を笑わせる人。 {E: a person who tells humorous lies.} (出典:田村、方言:沙流)
- suppa
- スッパ 【副】しっかり、 きつく、 力を入れて。 suppa e=kuci sina スッパ エクチ シナ あなたのおびをしっかりとしめなさい。(S) suppa yupu スッパ ユプ きつくしめなさい。(S) ku=nu ewen na suppa ye クヌ エウェン ナ スッパ イェ 私耳が遠いからうんと大声で言ってください。(W) {E: firmly; severely; forcefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- suptom
- スㇷ゚トㇺ 【位名】中程、 下から上へ上っていくものの中間 、 (木の)幹の中ほどの所、 (山の)中腹。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りくずしてそこに人口の多い町がある。(S) ni suptom púyo uske or oriwak ニ スㇷ゚トㇺ プヨ ウㇱケ オㇿ オリワㇰ (鳥が)木の中程の穴のあいたところに住んでいる。(S) {E: a place within the trunk of a tree, or within a mountainside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- surokonesamampe
- スロコネサマンペ 【su-oro-ko-ne-samampe】 アブラガレイ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sus
- スㇱ 【自動】水浴(「川浴び」)する(入浴することも、 海水浴等のように水に入って泳ぐなどして遊ぶことも)。 pet or un sus kus rap ペトルン スㇱ クㇱ ラㇷ゚ [川・のところ・へ・水浴し・に・下りる] 川へ泳ぎに行く。(S) tonpuri or un sus トンプリ オルン スㇱ (直訳すると)風呂桶で水浴する=ふろに入る/入浴する。(W) ☆参考 tonpuri or osus トンプリ オㇿ オスㇱ (直訳すると)風呂桶で水浴する=ふろに入る。(S) ☆参考 手足を動かして泳ぐ動作を表現するには ma マ《泳ぐ》という自動詞を使う。 {E: to bathe (in a river etc.); swim.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sussur
- スッスㇽ 【名】嵐の時の陰気。 sussur an スッスㇽ アン 嵐/しけのために陰気である。 ruyanpe yupke wa sussur an humi! ルヤンペ ユㇷ゚ケ ワ スッスㇽ アン フミ! 嵐がひどくて家の中が陰気だなあ。(S) sussur ewen スッスㇽ エウェン (赤ん坊が)しけると泣く。(S) {E: the darkness, gloom of a storm.} (出典:田村、方言:沙流)
- suste
- スㇱテ 【他動】[自動使役][sus-te 水浴び/入浴する・させる]…を水浴び/入浴させる。 nérok poyson utar tonpuri or un a=sustepa ネロㇰ ポイソン ウタㇻ トンプリ オルン アスㇱテパ その幼い子どもたちはおふろに入れられた。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- Susuranpeci
- ススランペチ 【名】[susu-ran-peci 柳の葉・落ちる・川[所]][固有名]天界(kantorimosir カントリモシㇼ)にある川の名。(W) (S) (出典:田村、方言:沙流)
- suwat
- スワッ 【名】[su-at 鍋・かかる] 炉かぎ(いろりの上に鍋をかけるために上から下げてある棒、 鍋のつるをひっかけられるように刻み目をつけてかぎにしてある)。 cikuni suwat チクニ スワッ 木の炉かぎ。 káne suwat カネ スワッ 金(かね)の炉かぎ(先がかぎになっている)。 su suwat or wa atte ス スワッ オㇿ ワ アッテ 鍋を炉かぎにかけなさい=鍋をしまいなさい。(W) ☆参考 昔は煮炊きするためにも鍋を片づけるためにも炉かぎにかけた。 {E: a hook, a fire hook, a metal hook suspended above a fire or brazier for holding pots etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- suy 1
- スイ 【名】穴(土の中の穴、 壁や垣根にあいた穴、 概して丸い)。 ermu suy/ermusuy エㇽムスイ ネズミの穴。(S) cikappo suy チカッポ スイ 小鳥の巣穴。(S) suy kar スイ カㇻ [穴・をつくる] 穴を掘る。 ye p néno nispa opitta iki híne, poro suy kar, sirowri rok sirowri rok wa イェㇷ゚ ネノ ニㇱパ オピッタ イキ ヒネ、 ポロ スイ カㇻ、 シロウリ ロㇰ シロウリ ロㇰ ワ 男の方々は皆で言われたとおりにして、 大きな穴をつくった、 土を掘って掘って。(W民話) suy or un hácir スヨルン ハチㇼ 穴に落ちる。 suy omare スイ オマレ (そこ)に穴をあける。 a=nisapka wa a=sirkootke a=kaciw pe ne kusu noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu アニサㇷ゚カ ワ アシㇼコオッケ アカチウ ペ ネ クス ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス 不意を突かれてグサッと槍を投げられて刺されたので額(ひたい)に大きな穴をあけられたことに腹が立ったから。(S会話) suy or omare スヨㇿ オマレ …を穴に入れる。 suy par ta スイ パッタ 穴の口に。 suy párur ta スイ パルッタ 穴の縁(ふち)に。 管のあな(孔)や水やものを通す細いあなや何かのすきまは puy プイ という別語で表される。 suy スイ は「ほらあな」の訳語としても出たが、 ほらあなを表すには別に póru ポル という語がある。 {E: a hole; an opening.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- suy 2
- スイ 【副】また、 再び。 suy ek kor an スイ エㇰ コラン (彼は)また来ている。(S) suy e=perpa ruwe? スイ エペㇾパ ルウェ? (あなたはそれを)またこわしたの。(S) kanna suy ek hani! カンナ スイ エㇰ ハニ! またおいでよ。(S) suy suy ye kor an nankor na スイ スイ イェ コラン ナンコンナ (直訳すると)(彼は)またまた言いつつあるだろうよ=また口癖を言うぞ。(S) ☆参考 kanna カンナ 重ねて再び。 {E: again; once more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- súyo
- スヨ 【自動】[suy-o 穴・そこに入る/つく/置かれる] …に穴があく/あいている。 súyo cikuni スヨ チクニ 髄(ずい)が抜けて穴のあいた木。(S) ní suptom súyo uske or oriwak ニ スㇷ゚トㇺ スヨ ウㇱケ オㇿ オリワㇰ (鳥が)木の幹の中ほどの穴のあいた所に巣を持っている。 (súyo スヨ の代わりに púyo プヨ とも言う。) (S) {E: for…to have a hole in it.} (出典:田村、方言:沙流)
- ta 3
- タ 【副】ここに、 ほらここに、 これ。 ta a=kotánu ta ka oka タ アコタヌ タ カ オカ ほらここに、 私たちの村にもある。(W会話) usa aep ka porono ta ene poronno a=kor ruwe oka ウサ アエㇷ゚ カ ポロノ タ エネ ポロンノ アコン ルウェ オカ いろいろ食べ物もたくさん、 ほらこのとおり私たちはたくさん持っている。(S民話) “kem ohownu wa en=kore” “ta, k=óhownu wa” 「ケㇺ オホウヌ ワ エンコレ」「タ、 コホウヌ ワ」 「針に糸を通してちょうだい」「ほら、 通したよ。」 (S) ésir ne hike ka pirka a korka ta po hene pirka エシン ネ ヒケ カ ピㇼカ ア コㇿカ タ ポ ヘネ ピㇼカ さっきのもよかったけれどこれはなおいい。(S) {E: here; this.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ta 4
- タ 【格助】①(空間的・時間的位置を示す副詞句をつくる。)…に、 …で。 Piratur ta ピラトゥッ タ 平取に/で。 a=kor mosir ta a=kar easkay アコㇿ モシッタ アカㇻ エアㇱカイ わが国でつくれる。(S) kotan eepak ta en=etunankar コタン エエパㇰ タ エネトゥナンカㇻ (彼は私に)部落のはずれで出会った。(S) ta a=kotanu ta ka oka タ アコタヌ タ カ オカ ほらここに、 私たちの村(地域)にもある。(W会話) te ta テ タ ここに/ここで。 taan ta タアン タ ☞taanta タアンタ uweepak ta ウウェエパㇰ タ ☞uweepakta ウウェエパㇰ sine an ta シネ アン タ ☞sineanta シネアンタ sine an pe ta シネ アン ペ タ あるとき。 sine an pa ta シネ アン パ タ ある年。 hi ta ヒ タ …したときに。 ②(連体的に使われて) te ta X húci テ タ X フチ ここのXおばあちゃま(特定のフチの場合に言う。 一般的に言う場合は te un húci テ ウン フチ と言う(☞un ウン)。(S) te ta poysisam テ タ ポイシサㇺ ここの(うちの)小さい和人。(S民話) aw ta pon weysisam アウ タ ポウ ウェイシサㇺ となりの小さい貧乏和人。(S民話) {E: locative in space and time: in, at etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ta 5
- タ 【副助】①(強め) …こそ。 kani anak k=épakewsawot, eani ta an koraci e=ye hawe ne wa カニ アナㇰ ケパケウサウォッ、 エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ 私はとんでもないまちがいを言った、 あなたこそ本当のことを言ったのだ。 ②(oka オカ を結びとする係結びの構文で)…ta …oka! …タ …オカ! (結びの oka オカ は言わないこともあるが、 ta タ は必ず言う)。 …だったらいいのになあ、 …したいものだなあ! nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺してやりたいものだなあ! cep rur a=e ta ki! チェㇷ゚ ルㇽ アエ タ キ! 魚のおつゆを食べたいなあ。(S) cikap ta ku=ne/réra ta ku=ne チカㇷ゚ タ クネ/レラ タ クネ 鳥になりたいなあ、 風になりたいなあ。(S即興詩) ③(a ア を結びとする係結びの構文で)…ta …a …タ …ア …するものか、 …なものか、 …するものだなあ、 …しているなあ(反語表現の感嘆文)。 neppo ciraman ki ta háwas a ネッポ チラマン キ タ ハワサ 思いがけないことを言うねえ! ④(tas タㇱ と一緒に)…tas ta …nek! …タㇱ タ …ネㇰ! …するのだぞ(tas ta タㇱ タ の代りに tos to トㇱ ト も使われる)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ta ta otta
- タ タ オッタ 【ta ta or ta】 そこで,そういうわけで,だから. ア・ヌ ㇷ゚ ネ クス ア・コシラムイサㇺテ カ エアイカㇷ゚ タタオッタ カトゥトゥルㇱノ ネ コㇿカ ヤイェトコイキ・アン=私が聞いたことなので知らん顔もできないものだから,そこで,いやいやながらだが自分も行くしたくをした. (出典:萱野、方言:沙流)
- taa
- タア 【副】ここに、 すぐそこに、 ほら(ta タ 3 の強調形)、 これ。 (空間的に近い所を言うほか、 話していることがらに近い所をもさす。) taa a=kotánu pánake ta タア アコタヌ パナケ タ すぐそこに私たちの村の下手に。 taa oro ta án=an tono or ta タア オロ タ アナン トノ オッタ ここに、 いま私が住んでいる和人の家に。(S民話) “k=oypepihi mukkane emo oma na” “íne?” “taa“ 「コイペピヒ ムッカネ エモ オマ ナ」「イネ?」「タア」 「私のおわんの中に切ってないイモが入ってるよ。」「どう=どれ?」「ほらここに=これよ。」 (S) taa, ek wa inkar, taan pe ikemara somo ne? タア、 エㇰ ワ インカㇻ、 タアン ペ イケマラ ソモ ネ? ほら来てみなさい、 これはイケマの葉じゃない? (S) taa néno タア ネノ ☞taanéno タアネノ ☆発音 ターとのばすのではなく、 タとアを区切って言う。 ちょうどタッアーを早く言ったような発音 {E: here; right there; this (emphatic).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taanéno
- タアネノ 【副】[taa-neno これ・のように] このように。 taanéno an タアネノ アン こんな、 このような。(W) taanéno pirka matkaci タアネノ ピㇼカ マッカチ このように美しい少女。(KH民話) taanéno kar wa en=kore yan タアネノ カㇻ ワ エンコレ ヤン このように(これと同じように)してください。(S) taanéno ne, toonéno ne sekor タアネノ ネ、 トオネノ ネ セコㇿ こうなんだよ、 ああなんだよと(言って教えてくれた)。(W) ☆参考 sekor sekor セコㇿ セコㇿ (動作をやって見せながら)こういうふうに。(W会話) {E: like this.} (出典:田村、方言:沙流)
- takne
- タㇰネ 【自動】[(知里真志保によれば)tak-ne 塊・のようである] 短い。 to takne ト タㇰネ 日が短かい/短かくなる。(W) takne pon iri タㇰネ ポン イリ 短い小さい衿=掛け衿(和服の衿の上にかぶせて縫いつけた布)。(W) ☆対語 tanne タンネ 長い。 {E: to be short.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takse
- タㇰセ 【自動】[tak-se 塊・(自動詞形成)]大きい(石や岩)。 takse suma タㇰセ スマ 大きな石。 takse sirar タㇰセ シラㇻ 大きな岩。 ☆参考 原義は《大きな塊をなす》であろう。 ☆参考 takne タㇰネ は《短い》。 {E: large (for rocks, stones).} (出典:田村、方言:沙流)
- taktak
- タㇰタㇰ 【名】[tak-tak 塊・(重複)] かたまり(塊)。 mur taktak ムッタㇰタㇰ ぬかのおにぎり。(S民話) poro si taktak ポロ シ タㇰタㇰ 大きなウンチのかたまり。(HC神謡) koysum taktak ekupa コイスㇺ タㇰタㇰ エクパ 泡のかたまりをくわえる(熊が疲れて弱って口から泡を吹いている様子の描写)。(HK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takup
- タクㇷ゚ 【副助】…だけ、 …しか…しない。 rur takup i=erepa ルッ タクㇷ゚ イエレパ 彼らは汁だけしか食べさせてくれなかった(肉も魚もくれなかった)。(W民話) apekur takup a=ki アペクッ タクㇷ゚ アキ 私は火にあたっているだけだった(炊事も何の仕事もせずに)。(W民話) teknum takup etuk kane kú=isitoma テㇰヌㇺ タクㇷ゚ エトゥㇰ カネ クイシトマ 手首だけ出てきて(私は)恐ろしかった。(S) ku=cis a ku=cis a kor patek k=an pe un, ku=yaypira takup ki wa クチサ クチサ コㇿ パテㇰ カン ペ ウン、 クヤイピラ タクㇷ゚ キ ワ 私は泣いて泣いてばかりいたんだよ、 ただもうがっかりして。(S) ☆参考 patek パテㇰ《だけ、 ばかり》が肯定的に「…だけ/ばかり…する/した」というニュアンスで使われているのに対して、 takup タクㇷ゚ は「…しか…しない」という否定的なニュアンスで使われる。 {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takupi
- タクピ 【副助+所属語尾】[takup-i …だけ・(所属語尾)](名詞が所属形にならず、 その代りに、 その後に置かれた takup タクㇷ゚《…しか…しない》に所属形語尾がつく。) a=sapá takupi erepasi arpa yakun アサパ タクピ エレパシ アㇻパ ヤクン 私の頭だけ(体から離れて)はるか沖の方へ行ったならば。(W民話) ku=hon takupi poro wa ora icen ka ku=sak クホン タクピ ポロ ワ オラ イチェン カ クサㇰ 私はおなかだけ大きくなってお金はない。(S) {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tam
- タㇺ 【名詞語根】刀。 otam オタㇺ (昔の警官の)サーベル。 ipetam イペタㇺ ユーカラの中に出て来る、 空中を飛んで来て人を切る恐ろしい刀。 kamuy-ranke-tam カムイランケタㇺ [雅]神から下されたような立派な刀。 eattamneno エアッタㇺネノ [雅]一太刀で。 ☆参考 合成語などの中に出てくるが、 日常語で刀を表す独立の名詞としては emus エムㇱ が多く使われる。 {E: a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tamanko
- タマンコ 【名】[< 日本語] 玉子、 鶏卵。 (「たまご」のアイヌ語式発音。)cikap tamanko kor noyne hawkor hawe as チカㇷ゚ タマンコ コン ノイネ ハウコㇿ ハウェ アㇱ 鶏が卵をうんだらしく、 鳴いている声がする。(W) ☆参考 語彙調査当時は、 「玉子」の項でワテケさんは nok ノㇰ と言ったが、 この語は睾丸を指すのにも使われるため、 発音したとたんに笑い出した。 その後は nok ノㇰ という語をさけて tamanko タマンコ を使った。 {E: an egg.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tamesisire
- タメシシレ 【他動】[tam-e-sisi-re 刀・で・避ける・させる] …に刀で切りかかる。 {E: to attack, cut…with a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tampir
- タンピㇼ 【名】[tam-pir 刀・傷] 刀傷。 tampir oma タンピㇼ オマ 刀傷がある。(S) {E: a sword wound, cut.} (出典:田村、方言:沙流)
- tamtomuspe
- タㇺトムㇱペ 【名】[tam-tom-us-pe 刀・の面の中ほど・についている・もの] emus エムㇱ《刀》に添えられている8〜9寸(25センチ前後)の小さい刀。 {E: an attached short sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- tan
- タン 【連体】[< ta-an ここに・ある]この、 自分が手に持っている(ものなど)、 自分が今いる(村など)。 tan mosir タン モシㇼ この国。 tan cup タン チュㇷ゚ 今月。 tan pa タン パ 今年。 tan pe タン ペ このもの=これ。 tan onuman タノヌマン この夕方=今夕。 tan uske タヌㇱケ この場所=ここ。 tan uske ta amam k=étoyta タン ウㇱケ タ アマㇺ ケトイタ 私はここに稲をつくる。(S) tan a=kor hekaci タン アコㇿ ヘカチ この私の少年=いいかい(聞きなさい)ぼうや…。 tan rikna wa タン リㇰナ ワ この上の方から(=こう、 高い所から…)。 tan te ta タン テ タ ここに、 ほかならぬここに。 tan te ta an wa an rápokke ta a=hunára kor síran タン テ タ アン マ アン ラポッケ タ アフナラ コㇿ シラン ここにあったのを知らないでさがしていた。(S) tan tepo ta タン テポ タ [tan-te-po-ta この・ここ・指小辞・に] ついここに、 すぐここに。 tan tépo ta a wa an pe yayhawesina wa an タン テポ タ ア ワ アン ペ ヤイハウェシナ ワ アン (彼は)ついここに座っていたのに声も出さないでいたんだね。(S) tan te pakno タン テ パㇰノ [雅] 今まで。 ☆参考 自分のすぐ近くにあるものを言い表すには taan タアン《ここにある、 この》を用いる。 離れた所のものを言うには toan トアン《その、 あの》、 toon トオン《あの、 遠くの》を用いる。 {E: here; this.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tananto
- タナント 【名】[tan-an-to この・(重複)・日] 今日。 tananto or ta タナント オッタ [今日・のところにおいて](韻文で)今日。 ☆参考 日常語で tanto タント《今日》と言うことを、 歌や叙事詩などの韻文でこのように言う。 これで一行が五音節に整う。 {E: today.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanas
- タナㇱ 【自動】出っぱっている、 盛り上がる、 突き出る。 ku=kor ita kotne uske ka an tanas uske ka an クコリタ コッネ ウㇱケ カ アン タナㇱ ウㇱケ カ アン うちの床(ゆか)はへこんだ所もある、 出っぱった所もある。(S) oyakoyaki kotne tanas オヤコヤキ コッネ タナㇱ あちこちへこんだり出っぱったりしている。 etakasure ponehe tanas エタカスレ ポネヘ タナㇱ 人よりよけいに骨がでっぱっている(=ほお骨が高い)。(W) ☆対語 kotne コッネ {E: to project; rise; swell; stick out.} (出典:田村、方言:沙流)
- tane 2
- タネ 【副】①今、 今すぐ、 今や、 今はもう。 tane k=arpa na タネ カㇻパ ナ いま/もう行く/出かけるよ、 すぐ行くから。 tane moyre na タネ モイレ ナ もう遅いよ/遅いから。 tane tane タネ タネ まもなく、 そのうちに、 近いうちに。 tane an タネ アン[単]/tane oka タネ オカ[複] 今いる、 今の…。 tane an a=kor puri タネ アン アコㇿ プリ 今の私たちの習慣(=現代のアイヌ民族の習慣)。(S会話) tane oka utar タネ オカ ウタㇻ 今の人々 (HC民話) ②(連体的に使って)今の。 tane utar タネ ウタㇻ 今の人々。(S会話) {E: now; soon.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanpe
- タンペ 【名】[tan-pe この・もの](=tan pe タン ペ)これ。 tanpe or ta タンペ オッタ 現在、 この場合、 今回は。 tanpe or ta ek hi ta nep ka sak no ek タンペ オッタ エㇰ ヒ タ ネㇷ゚ カ サㇰ ノ エㇰ 今回来たときには何も持たないで来た(いつもは持ってくるが)。(S) tanpe rékor タンペ レコㇿ これは言うなれば、 これはいわば、 これはつまり。 {E: this.}。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanpe otta
- タンペ オッタ 【tan-pe or ta】 今度は,今に限って. エキㇺネ ア・シレン ヤッカ タンペ オッタ(オㇿ タ) コソモタㇱヌ アㇷ゚ ネ オヌマン ワノ ヤイヌミウェン ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=山へ誘われても,今に限って知らん顔をしていたのに,その夜から病気になったそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanukáyta
- タヌカイタ 【副】[tanuká-hi-ta これらの・所・に]この辺に、 このあたりに。 tanukayta ka ene okay pe anak poronno oka タヌカイタ カ エネ オカイペ アナㇰ ポロンノ オカ この辺にもそんなものはたくさんある。(S) {E: around here; in the area.} (出典:田村、方言:沙流)
- tap 1
- タㇷ゚ 【名】①これ、 このこと。 tap a=ye kuni tónon-sukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが昼の凪(なぎ)だなあ。(S) a=macíhi ne/a=kar yakne/tap easir/upak siretok ne/ukor=an ruwe ne p sekor アマチヒ ネ/アカㇻ ヤㇰネ/タㇷ゚ エアシㇼ/ウパㇰ シレトㇰ ネ/ウコラン ルウェ ネㇷ゚ セコㇿ [雅]…私の妻にするのに。 そうすればそれこそそろって美しく立派な夫婦になるのにと。(Sユーカラ語り) ②この/そのとき。 tap oro wano タㇷ゚ オロ ワノ それからは。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tap 4
- タㇷ゚ 【助詞】①(強めの助詞) oar tap オアッタㇷ゚ 本当に全く。 oar tap k=érampewtek オアッタㇷ゚ ケランペウテㇰ 私は本当に全然わからない。 ohayne tap オハイネ タㇷ゚ なるほど本当に…。 ②tap an (na) タㇷ゚ アン (ナ) (直訳すると)これぞまさしく…であります。 (注 きちんとした言い方で、 ruwe ルウェ や hawe ハウェ などの後に ne ネ《…だ》の代りに置かれる。 tap タㇷ゚ が使われたときはそれに続く ne ネ《である》の代りに an アン が使われるので tap an タㇷ゚ アン となる。そのあとに na ナ《よ、 から》がつくことも多いが wa ワ《よ》はつかない。 tap タㇷ゚ と an アン が一語になっている場合もある(☞tapan タパン 2)。 …tas(i) tap タㇱ/タシ タㇷ゚ …こそ(強め)。 …tap ta タㇷ゚ タ…これこそは、 実に間違いなく、 まさしく。 tan oruspe tap ta, sonno an oruspe ne タン オルㇱペ タㇷ゚ タ、 ソンノ アン オルㇱペ ネ この話こそは本当の話だ。(S) asinuma tap/ramuan=an hi アシヌマ タㇷ゚/ラムアナニ [雅] 私がちゃんと考えてしたこと。(Sユーカラ) {E: certainly; truly; emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapan 2
- タパン 【自動】[
or kuni p/somo tapan na トゥム アン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ 憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ☆参考 taptá an タㇷ゚タ アン は強調する言い方。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流) - tapcikir
- タㇷ゚チキㇼ 【名】[概](所は tapcikiri(hi) タㇷ゚チキリ(ヒ))[tap-cikir 肩・足](動物の)前足。〔知分類 人間 p.638((ビホロ、 クッシャロ))〕 {E: the forelegs.} (出典:田村、方言:沙流)
- tapcikiri(hi)
- タㇷ゚チキリ(ヒ) 【名】[所](概は tapcikir タㇷ゚チキㇼ) …の前足 {E: the forelegs of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tapkanru
- タㇷ゚カンル 【名】[tapkar-ru タㇷ゚カㇻ 踏舞・道/進み][雅](次の慣用表現で) otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]踏舞(両手を広げ一歩一歩進んでいく踊り)を何回も何回もくり返した。(Sユーカラ) ☞tapkar タㇷ゚カㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapkar
- タㇷ゚カㇻ 【自動】[tap-kar (擬音?)・する] 踏舞(手のひらを上へ向けて両腕を広げて斜め前上にかざし一歩一歩足を踏みしめて進んで行く男性の舞い)を舞う。 (動名詞として)tapkar ku=ki nankor タㇷ゚カㇻ クキ ナンコㇿ 私はタㇷ゚カㇻ(踏舞)を舞います。(NZ独話) ☆参考 伝承の中で、 人間の姿になって地上で暮らした神が天に帰るときは、 この tapkar タㇷ゚カㇻ を舞っているうちに鳥の姿になって空高く昇って行く。 {E: to dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapsut
- タㇷ゚スッ 【名】[概](所は tapsutu(hu) タㇷ゚ストゥ(フ))[tap-sut 肩・の根元] 肩、 肩先。 sarki cikir kor/sarki tapsut kor サㇻキ チキㇼコㇿ/サㇻキ タㇷ゚スッ コㇿ [雅]葦の足を持ち葦の肩を持つ=ガリガリにやせこけている。(S子守歌)(歌謡や叙事詩の中で、 やせ細っていて醜い女を表す慣用表現。 悪口、 憎まれ口。) ☆参考 狭義には肩の端の部分を言う。 tapmekkasi タㇷ゚メッカシ [所] {E: the shoulders.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tar 2
- タㇻ 【名】荷縄(荷物を背負うのに使う、 幅3〜6センチぐらいの編み紐、 背負い紐)。 {E: a packing cord, rope.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tara
- タラ 【名】[< 日本語 たわら] ①俵。 ②(俵数の単位)…俵。 amam tara アマㇺ タラ 米俵。(S) sine tara シネ タラ 一俵。 tu tara トゥ タラ 二俵。(W) onne paskur íne? /tara tak wa ísam/né tara íne? /sake a=kar wa ísam オンネ パㇱクㇽ イーネ? /タラ タㇰ ワ イーサㇺ/ネ タラ イーネ? /サケ アカㇻ ワ イーサㇺ [雅]年寄りカラスはどうした/俵を持って来てしまった/その俵どうした/酒をつくってしまった。(KK掛け合い歌) {E: ①a straw bag. ②used as a counter for straw bags.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taritari
- タリタリ 【他動】[tari-tari …を上げる・(重複)](直訳すると)…を上げ上げする=上げたり下ろしたりを繰り返す)。 rataritari tekkupi taritari kor ラタリタリ テックピ タリタリ コㇿ 羽を上げ下げし、 翼を上げ下げしながら(=バタバタさせながら)。(HK民話) {E: to raise and lower…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tas 2
- タㇱ 【副助】(直前の語を強調する強めの助詞) ①…ぞ、 …こそ。 …tas ta …タㇱ タ …こそ、 …は、 これは…。 ②(終助詞 nek ネㇰ 「さ、 ぞ」と組み合わさって係り結びで) …tas …nek! …タㇱ …ネㇰ! …する/したんだぞ、 …なのさ。 ek tas ki nankor nek エㇰ タㇱ キ ナンコㇿ ネㇰ きっと来るだろうさ。(S) sonno taan kur ne wa tas k=éraman a nek ソンノ タアン クㇽ ネ ワ タㇱ ケラマン ア ネㇰ 確かにこの人だということを私がわかっている。(S) ☆参考 tasi タシ の語末の i が落ちた形。 {E: ①an emphatic particle. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasa 1
- タサ 【他動】…と交換する。 nína kor mur tasa wa e kor an pe ne a p ニナ コㇿ ムㇽ タサ ワ エ コㇿ アン ペ ネ アㇷ゚ (その貧しい和人は)たきぎをとって来てはぬかと交換してそれを食べていたのだったが。(S民話) {E: to exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasiro
- タシロ 【名】山刀(さんとう、 やまがたな)(短い刀で、 山を歩くとき腰にさげて歩き、 木や笹を切るのにも使い、 またクマなどを殺すのにも使う)。 tasiro ka sak nep ka sak pe ne kusu, níkaypa nínoye wa patek apekor apekur タシロ カ サㇰ ネㇷ゚ カ サㇰ ペ ネ クス、 ニカイパ ニノイェ ワ パテㇰ アペコㇿ アペクㇽ (彼は)山刀も持っておらず何も持っていないので木を折ったり木をねじり切ったりしてばかり火をたき火にあたっていた。(W民話) tasiro etaye wa etamtarara kane タシロ エタイェ ワ エタㇺタララ カネ 彼は山刀を抜いて振りかざし。(W民話) kimunkamuy i=koyki yakka ne tasiro ani yaykamesu=an ranke キムンカムイ イコイキ ヤッカ ネ タシロ アニ ヤイカメスアン ランケ 熊に襲われても私はいつもその山刀で身を守っていた。(HK民話) ☆参考 「…の山刀」を言うのには、 所属形を使う言い方と kor コㇿ《を持つ》を使う言い方と両方ある。 ku=kor tasiro クコッタシロ 私の山刀=ku=tasiroho クタシロホ。 ☆参考 emustasiro エムㇱタシロ 太刀づくりの山刀、 刀のようなつくりの山刀。 {E: a machete.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasiroho
- タシロホ 【名】[所](概は tasiro タシロ)…の山刀。 ku=tasiroho クタシロホ 私の山刀(=ku=kor tasiro クコㇿ タシロ)。 {E: a, the machete of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tasko
- タㇱコ 【他動】(人)にたすきをかける。 íne, eci=tásko na イネ、 エチタㇱコ ナ どれ、 たすきをかけてあげるから。(S) {E: to tuck up someone's sleeves with a sash or cord.} (出典:田村、方言:沙流)
- tasmak
- タㇱマㇰ 【自動】[tas-mak 息・?] 虫の息をする。 ween tasmak tasmak kor an ウェエン タㇱマㇰ タㇱマㇰ コㇿ アン 本当に虫の息だ(いまにも死にそうだ)。(S) ☆参考 ハッハッと苦しそうにあえぐのは nísenise ニセニセ と言う。(S)〔知分類 p.1 あえぐ〕 {E: to breathe faintly.} (出典:田村、方言:沙流)
- tasum
- タスㇺ 【自動/名】①[自動]病気になる、 病気である。 tasum oasi タスㇺ オアシ 病気になりそうになっている。 tasum kur タスㇺ クㇽ 病人。 tasum kor an タスㇺ コㇿ アン 病気している。 ②[名]病気。 síno páse tasum ne noyne シノ パセ タスㇺ ネ ノイネ 本当に重い病気らしい。(S) {E: ①to be, become sick: ill (v.). ②a sickness; an illness (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tatuspe
- タトゥㇱペ 【名】[tat-us-pe 樺皮・がそれについている・もの] たいまつ(カンビの皮(tat タッ)を細く裂いて束ねたもので、 それに火をつけて明りとした)。 poro tatuspe a=kor híne sóyene=an wa inkar=an akus ポロ タトゥㇱペ アコㇿ ヒネ ソイェネアン マ インカラン アクㇱ 私が大きなたいまつを持つて外に出て見ると。(NK民話) ☞sune スネ {E: a torch (made from strips of bark of the birch tree bunched together).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tay
- タイ 【名語根】(木などの)林。 nítay ニタイ 林。 yamnitay ヤㇺニタイ 栗の木の林、 栗林。 punkattay プンカッタイ[punkar-tay] つる草の繁み。 ☆参考 竹やぶは tupsar トゥㇷ゚サㇻ、 sar サㇻ は単独では葦原(ヨシ原)。 {E: a wooded area, forest of chestnut trees.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- te 1
- テ 【位名】ここ。 te or テ オㇿ ここ。 ここの所。 te ta テ タ ここに/で/の(=téta テタ)。 te un テ ウン ここへ/の、 こっちへ(=téun)。 te wano テ ワノ ①ここから。 ②今から。 te wano anak somo néno kú=iki kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ クイキ クス ネ ナ これからはそんなことをしませんから。(S) te pakno テ パㇰノ 今まで。 te pakno k=érampewtek akus tanepo k=éraman テ パㇰノ ケランペウテㇰ アクㇱ タネポ ケラマン 今までわからなかったが今やっとわかった。(S) te péka テ ペカ ここから、 ここを(通って)。 te péka kuwanno e=arpa yak sittuyma テ ペカ クワンノ エアㇻパ ヤㇰ シットゥイマ ここからまっすぐ行くと遠い。(S) te un テ ウン ここへ、 こっちへ。 {E: ①from here. ②from now.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tek 1
- テㇰ 【名】[概](所は teke(he) テケ(ヘ)) 手(手首から先 hand のことも、 腕から先まで全体のことも言う)。 cikir ka tek ka sak チキㇼ カ テㇰ カ サㇰ 足も手もない。(S会話) tek ani oputuye テカアニ オプトゥイェ (彼は)手で押す。(W) tek cikiru pekor テㇰ チキル ペコㇿ てのひらをかえすように。 nítek ニテㇰ 木の枝。 {E: a hand; the hands.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tek 2
- テㇰ 【助動】①(動詞の後に置かれて)ちょっと…する(短時間、 瞬間に、 軽く)。 k=oyra tek コイラ テㇰ (私は)ちょっと忘れた、 ど忘れした。 terke tek テㇾケ テㇰ ピョンととんだ。 kasi k=éoma wa ku=yaysinire tek カシ ケオマ ワ クヤイシニレ テㇰ (私は)(これに)もたれてちょっと休む。(S) ponno síran tek kor ポンノ シラン テㇰ コㇿ 少したったら。 aptokar ayne retar tek アㇷ゚トカㇻ アイネ レタッテㇰ 雨に当たって当たってちょっと白ぽっくなった。(S) ②(副詞句の後に置かれて)ちょっと…。 eytasa poronno ne, na ponno tek ka omare エイタサ ポロンノ ネ、 ナ ポンノ テㇰ カ オマレ あまりたくさんだ、 もっと少なめに入れなさい。(S) a=kotánu pánake ta tek アコタヌ パナケ タ テㇰ 私の村のちょっと川下寄りに。(W民話) na mak ta tek anu ナ マㇰ タ テㇰ アヌ もう少し火から離しておきなさい。(S) {E: ①to do…for a moment, while; briefly. ②just a little; slightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- teke hopunire
- テケ ホプニレ 【連他動】[…の手[所]・を立ち上がらせる/飛ばす] …を取り返す、 …を取りあげる。 ku=kor pe teke ku=hopunire wa k=ek クコㇿ ペ テケ クホプニレ ワ ケㇰ 私のものを取り返して来た(罰金もつけて取ってきた)。(S) ☆参考 対象が三人称以外のときの用例がなく、 前部要素が tek テㇰ、 en=tek エンテㇰ 等になるかどうか不明。 ☆参考 teke paste テケ パㇱテ とも言う。 {E: to take back…} (出典:田村、方言:沙流)
- teke paste
- テケ パㇱテ 【連他動】[…の手[所]・を走らせる] …を取り返す。 teke ku=paste wa ku=kor wa k=ek テケ クパㇱテ ワ クコㇿ ワ ケㇰ (自分のものが人の所にあったから)取り返して持って来た。(S) ☆参考 対象が三人称以外のときの用例がなく、 前部要素が tek テㇰ、 en=tek エンテㇰ 等になるかどうか不明。 {E: to take back…} (出典:田村、方言:沙流)
- teke uk
- テケ ウㇰ 【連他動】(?)[…の手[所]・を取る] …を取り返す(持って行ったものを後で行って取り返す)。 ku=kor pe ne wa kus teke k=uk wa k=ek クコㇿ ペ ネ ワ クㇱ テケ クㇰ ワ ケㇰ 私のものだから取り返して来た。(S) ☆参考 対象が三人称以外のときの用例がなく、 前部要素が tek テㇰ、 en=tek エンテㇰ 等になるかどうか不明。 {E: to take back…} (出典:田村、方言:沙流)
- tekeepakiun
- テケエパキウン 【副】[tek-eepaki-un 手・の次々の所・へ](次の言い回しの中で) tekeepakiun útek テケエパキウン ウテㇰ 手の先の用事を言いつける(「そこのものを持って来て」というようなちょっとした用事を言いつけることを言う)。(W) a=resú ruwe ne ayne, tane anakne a=utek, tekeepakiun ka a=utek ka ki kor oka=an ayne tane poro hekaci ne an アレス ルウェ ネ アイネ、 タネ アナㇰネ アウテㇰ、 テケエパキウン カ アウテㇰ カ キ コㇿ オカアン アイネ タネ ポロ ヘカチ ネ アン (子どもを)育てているうちにもう手の先のちょっとした用事を言いつけたりして暮らしていたがそのうちに今はもう大きい少年になった。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tekemakaraye
- テケマカライェ 【他動】[tek-e-maka-raye 手・で・後へ・やる] 手で後ろへ押しやる。 en=tekemakaraye kor en=kopasrota エンテケマカライェ コㇿ エンコパㇱロタ (私は)(おまえなんか黙っていなさいと)手で後ろへ追うようにされて怒られた。(S) {E: to push back…with one's hands.} (出典:田村、方言:沙流)
- tekkuspare
- テックㇱパレ 【他動】[tek-kus-pa-re 手・を・…を通る・(複)・させる][雅]…に手を入れる。 ketusi upsor/tekkuspare ケトゥシ ウㇷ゚ソㇿ/テックㇱパレ [雅](姉は)ながもちの中に手を差し入れた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tekmekka
- テㇰメッカ 【名】[概](所は tekmekkasi テㇰメッカシ) [tek-mekka 手・の上側] 手の上側(手の甲から腕の上側まで含む)。 ☆参考 手の甲の訳語として出た。 手のひら(掌)は tekkotor テッコトㇿ。手の下側は tektuypok テㇰトゥイポㇰ。 {E: the back of the hands.} (出典:田村、方言:沙流)
- tekmoymoye
- テㇰモイモイェ 【自動】[tek-moymoye 手・を動かす] 手を動かす、 手仕事をする。 ku=tekmoymoye kor k=an akus クテㇰモイモイェ コㇿ カン アクㇱ(私は)手仕事をしていたところ(眠くならなかった)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- teknimawpo
- テㇰニマウポ 【名】[tek-nimaw-po 手・湿布・(指小辞)] 手の湿布(手を当てること、 治療法の一つ)。 teknimawpo k=ékarkar wa hetopo horka siknu awa テㇰニマウポ ケカㇻカㇻ ワ ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ アワ 私は(その死にかけていた人に)手を当ててあげたので(その人は)また命をとりとめたのだが。(W民話) (この話者ワテケさんは、 まじなったり占ったり病人を癒やしたりできる人だった。) {E: a hand poultice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tekpa
- テㇰパ 【名】[tek-pa 手・頭] …のいちばん良いもの(?)。 macikor tekpa マチコㇿ テㇰパ 女の宝物のいちばん良いもの。 {E: the best of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tekrukot
- テㇰルコッ 【名】[概](所は tekrukoci(hi) テㇰルコチ(ヒ)) 手の跡、 手形。 poro kur tekrukot ポロ クㇽ テㇰルコッ 大人の手の跡。(W) {E: hand prints.} (出典:田村、方言:沙流)
- tektuypok
- テㇰトゥイポㇰ 【位名】[概](所は tektuypoki テㇰトゥイポキ) [tek-tuypok 手・下] 手の下側、 ひじから下の小指側 (S)/手全体の掌側 (W) {E: the lower arms; the forearms.} (出典:田村、方言:沙流)
- tektuypoki
- テㇰトゥイポキ 【位名】[所](概は tektuypok テㇰトゥイポㇰ) …の手の下側。 {E: the lower arms, forearms of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tekunpe
- テクンペ 【名】[tek-un-pe 手・についている・もの] 手甲(てっこう)(手の甲から前腕にかけて手の上側につける布製のカバー)。 tekunpe kor テクンペ コㇿ 手甲をつける。 askepeci pis pis oma tekunpe アㇱケペチ ピㇱ ピㇱ オマ テクンペ 指が一本一本入る手甲=手袋。(S) {E: a covering for the back of the hand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tekutasare
- テクタサレ 【自動】[tek-utasare 手・互いに交差させる] 腕組みする。 ukirosore wa oraun tekutasare wa nottarara wa an ウキロソレ ワ オラウン テクタサレ ワ ノッタララ ワ アン (彼は)あぐらをかいてそして腕組みしてあごをつき出し上を向いている。(S) {E: to fold one's arms.} (出典:田村、方言:沙流)
- temcaricari
- テㇺチャリチャリ 【自動】[tem-cari-cari 手(腕)・を散らばらす・(重複)] 手をバタバタさせる。 eun ewonne=an uske un enpuyna=an híne, temcaricari=an a p sekor, ekuskonna a=sikíhi makkosanpa エウン エウォンネアン ウㇱケ ウン エンプイナアン ヒネ、 テㇺチャリチャリアナㇷ゚ セコㇿ、 エクㇱコンナ アシキヒ マッコサンパ 私は顔を洗う水たまりの中へのめり落ちて、 手をバタバタさせてもがいたとたんに、 突然パッと目が見えるようになった。(W民話) {E: to spread, flap the arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- temesirkik
- テメシㇼキㇰ 【自動】[tem-e-sir-kik 手・で・あたり・を打つ] 手であたりをたたく、 (ユーカラに合わせて)手でひざなどをたたいて拍子を取る。 yúkar akusu néa kucan ahun híne temesirkik kor an ayne ユカㇻ アクス ネア クチャン アフン ヒネ テメシㇼキㇰ コㇿ アン アイネ (兄が)ユーカラを歌うとその雌熊が入って来て手で拍子を取っていてから。(NK民話) ☆参考 木の棒で拍子を取る(rep レㇷ゚)には炉ぶちをたたくが、 手で拍子をとるときはひざなどをたたく。(KSg) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tére
- テレ 【他動】…を待つ。 tére wa an テレ ワ アン (彼は彼を)待っている。(S民話) {E: to wait for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tesketeske
- テㇱケテㇱケ 【自動】[teske-teske そる・(重複)]ピンピンそりかえる。 imanit ka ta/poro a=yupi/tesketeske イマニッ カ タ/ポロ アユピ/テㇱケテㇱケ 焼き串にさされて私の大きい兄はピンピンそりかえっていた。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- tesma
- テㇱマ 【名】ひょうたん型かんじき。 ure iworke tesma osma pakno urehe poro ウレ イウォㇿケ テㇱマ オㇱマ パㇰノ ウレヘ ポロ 足跡の中にかんじきがうまってしまうほどに足が大きい(そんな大きな熊の足跡がある)。(S) ☆参考 板を蒸して曲げてつくる。 なめし皮(tonto トント)のひも(torar トラㇻ)で横向きにグルグル巻く。 まん中のくびれた所に足を入れてはく。(S) ☆参考 cinru チンル まん中のくびれのない卵形のかんじき。 {E: gourd-shaped snowshoes.} (出典:田村、方言:沙流)
- teynesi
- テイネシ 【名】[teyne-si ぬれている・糞] 生まれたての赤ん坊(大切に言う言葉)。(S) ☆参考 síus シウㇱ とも言う。 赤ん坊を表すいろいろな言葉は ☞tennep テンネㇷ゚ {E: a newborn baby.} (出典:田村、方言:沙流)
- to 2
- ト 【名】[概](所は tóho トホ) ①日(太陽ではなく日にちの日)、 昼間、 日にち。 sinean to ta シネアン ト タ ある日のこと。 iye-ererko to イイェ エレㇾコ ト 三日目の日。 to tanne ト タンネ 日が長い(=tókap tanne トカㇷ゚ タンネ)。(S) to takne ト タㇰネ 日が短い(=tókap takne トカㇷ゚ タㇰネ)。(S) to epitta ト エピッタ 昼間中(=一日中)。 to epitta tónomokor wa an ト エピッタ トノモコㇿ ワ アン (彼は)一日中昼寝している。(S) to a=uk ト アウㇰ [日を・わたしたち/人一般が・受け取る] 日がたつ。 to a=uk ru túnas ト アウㇰ ル トゥナㇱ 日のたつのが早い。(S) to okere ト オケレ 一日中、 日が暮れるまで。 to okere sinot kor an ト オケレ シノッ コラン (彼は)一日中遊んでいる。(S) (注 tókap トカㇷ゚ 昼間、 kunne クンネ 夜。) ②(数連体詞の後に置かれて、 日数の単位。) sine to シネ ト 一日。 tu to トゥ ト 二日間(=tutko トゥッコ)。 re to レ ト 三日間(=rerko レㇾコ)。 íne to イネ ト 四日間(=íne rerko イネ レㇾコ)。 henpak to ヘンパㇰ ト 何日(=henpak rerko ヘンパㇰ レㇾコ)。 (注 月の中の日の名称と同形。 ただし沙流川下流のワテケさんは、 二日間以上と「何日間」とを表すのに、 日の名称と区別して、 かっこの中のような言い方をより多く使っていた。) ③(数連体詞の後に置かれて、 月の中の日の名称。) sine to シネ ト ついたち(月の第一日)。 tu to トゥ ト 二日(月の第二日)。 re to レ ト 三日(月の第三日)。 tan cup re to an tóho ta タン チュㇷ゚ レ ト アン トホ タ 今月の三日の日に。 (注 「…番目の…」を表す iye-e- イイェエ という言い方があるが月の中の日を言い表すのにはそれは使われない。 月の最初の日、 二日目、 …と一日間、 二日間、 …とは同形である。) {E: ①day; daytime. ②a unit for counting days. ③the days of the month.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- to 5
- ト 【助詞】[< to 3 ほらあそこに](強めの助辞) mak suy ramu cisuye kor an hawe to an? マㇰ スイ ラム チスイェ コㇿ アン ハウェ ト アン? 何をまたたわごとを言っているんだろう。 a=rayke wa tos to …nek! アライケ ワ トㇱ ト …ネㇰ! 殺されたからこそ…したのさ。(KK掛け合い歌) {E: an emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toan
- トアン 【連体】[単](複は tooká トオカ)[to-an あそこ/そこに・ある/いる] あそこ/そこにある/いるあの、 その。 toan kur トアン クㇽ あの人/その人。 toan ta トアン タ(=toanta トアンタ) あそこに、 あそこで、 そこに、 そこで。 toan uske トアン ウㇱケ あそこ。 toan uske wano eykusne anak mosma kur kor uske ne トアン ウㇱケ ワノ エイクㇱネ アナㇰ モㇱマ クㇽ コㇿ ウㇱケ ネ あそこから向こうはほかの人の場所だ。(S) {E: that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toaníwano
- トアニワノ 【副】[toaní-wano あそこ・から] あそこから、 そこから。 toani wano eykusne anak mosma kur kor uske ne トアニ ワノ エイクㇱネ アナㇰ モㇱマ クㇽ コㇿ ウㇱケ ネ あそこから向こうはほかの人の場所だ。(S) {E: from that place; from over there.} (出典:田村、方言:沙流)
- tócicar
- トチチャㇻ 【名】[to-cicar 湖沼・の縁] 湖や沼の縁。 {E: the edge of a lake or swamp.} (出典:田村、方言:沙流)
- tóetok
- トエトㇰ 【名】[to-etok 湖沼・の先端] 湖や沼の一番奥(水源)の所(「かっち」)。 ☆参考 =to etok ト エトㇰ {E: in the middle of a lake or swamp.} (出典:田村、方言:沙流)
- tókap
- トカㇷ゚ 【名/副】[to-kap 日・(?)] ①昼間、 昼。 tane tókap an noyne タネ トカㇷ゚ アン ノイネ もうお昼ごろらしい。(W) kunneywa an kor tókap an kor onuman an kor クンネイワ アン コㇿ トカㇷ゚ アン コㇿ オヌマン アン コㇿ 朝ごとに昼ごとに晩ごとに=毎朝毎昼毎晩。(S会話) tókap cup トカㇷ゚ チュㇷ゚ ☞tókapcup トカㇷ゚チュㇷ゚。 tókap heporap トカㇷ゚ ヘポラㇷ゚ ☞tókapheporap トカㇷ゚ヘポラㇷ゚。 tókap ipe トカㇷ゚ イペ ☞tókap(ォ)ipe トカㇷ゚イペ/トカピペ。 tókap mokor トカㇷ゚ モコㇿ ☞tókapmokor トカㇷ゚モコㇿ ②(副詞的に使って)昼に。 tókap e トカㇷ゚ エ …を昼食に食べる。 “hempara iwak?” “tókap iwak“ 「ヘンパラ イワㇰ?」「トカㇷ゚ イワㇰ」 「いつ(仕事から家に)帰る?」「昼に帰る。」 (S) kunne tókap クンネ トカㇷ゚ 夜も昼も。 kunne ka tókap ka クンネ カ トカㇷ゚ カ 夜も昼も。 kunne hene tókap hene クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ 夜も昼も、 夜でも昼でも(口承文学では上の三つの中でこの形が最も多く使われる)。 sir-tókap シットカㇷ゚ 昼になる。 {E: ①day; daytime. ②in, during the day, the daytime.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tókestere
- トケㇱテレ 【自動】[tokes-tere 日暮れ・を待つ] 日暮れを待つ。 {E: to wait for dusk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tókirkir
- トキㇼキㇼ 【名】[幼(?)][擬態]うずまき(の模様)。 tókirkir kar wa en=kore トキㇼキㇼ カㇻ ワ エンコレ うずまき模様を描いてちょうだい。(S) ☆参考 tókirkir tókirkir トーキㇼキㇼ トーキㇼキㇼ と言いながら書く。(S) ☆参考 うずまきの文様やデザインは大人の言葉では morew モレウ。 {E: a whirlpool.} (出典:田村、方言:沙流)
- tokkoni
- トッコニ 【名】[動物] ヘビ(総称)。(W) ☆参考 ヘビを呼ぶのに通常は tannekamuy タンネカムイ《長い神》、 kinasut キナスッ《草の下》、 kinasutkur キナスックㇽ《草の下の人(神)》などの呼び名を使う。 tuskorokokko トゥㇱコロコッコ《綱を持つばけもの》は悪口。〔知分類 p.225「マムシ」〕 {E: a snake.} (出典:田村、方言:沙流)
- tokkuri
- トックリ 【名】[< 日本語]びん(瓶)。 pintoro tokkuri ピントロ トックリ ガラスびん。(W) ☆参考 一升瓶でも牛乳瓶でも。 とっくりはなかった。(W) {E: a bottle.} (出典:田村、方言:沙流)
- tókutcar
- トクッチャㇻ 【名】[to-kutcar 湖・のどもと]湖や沼から川への出口。 ☞kutcar クッチャㇻ {E: the opening of a lake or swamp into a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- tom 1
- トㇺ 【自動】ピカーッと光る、 (日が)さす。 sukus tom スクㇱ トㇺ 日がさす。 cup ohorka tom チュㇷ゚ オホㇿカ トㇺ [日が・逆向きに・さす]=西日がさす。(W) {E: to sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomari
- トマリ 【名】[< 日本語とまり(泊)]港、 湾の入り江。 tomari asam トマリ アサㇺ 湾(入り江)の一番奥の所。 tomari kanpar トマリ カンパㇻ 湾(入り江)の入口。 tomari onnay トマリ オンナイ 湾(入り江)の中。 tomari par トマリ パㇻ 湾(入り江)の入口。 {E: a sea port; the inlet of a bay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomika
- トミカ 【名】[tomi-ka 富[< 日本語]・の上](次の語の前部要素として)刀のさやの外側。 ☆参考 「刀(=宝刀)を何本も持っている人は金持ちだからこう言う。」 (S) {E: a sheath of a sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- tomikanuye
- トミカヌイェ 【自動】[tomika-nuye 刀のさや・に彫刻をする][雅] 刀のさやに彫刻をする。 sirkanuye/tomikanuye/tapan pe patek/nepki ne a=ki シㇼカヌイェ/トミカヌイェ/タパン ペ パテㇰ/ネㇷ゚キ ネ アキ 私は刀のさやに彫刻をし、 このことばかりを仕事にしていた。(Sユーカラ) ☆参考 sirkanuye シㇼカヌイェ、 ikorkanuye イコㇿカヌイェ とも言い、 この用例のように、 二つを並べて対句にして言う。 {E: the outside, surface of the sheath of a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomotarusi
- トモタルシ 【他動】[単](複は tomotaruspa トモタルㇱパ)[tomo-tar-usi …の中ほど・荷縄・を…につける]…を背負うために荷縄をかける、 …を荷縄で背負う。 néa menokopo poro ketusi tomotarusi híne ネア メノコポ ポロ ケトゥシ トモタルシ ヒネ その娘は大きな背負い袋に荷縄をかけて背負い。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomotaruspa
- トモタルㇱパ 【他動】[複](単は tomotarusi トモタルシ)(二人以上が/二つ以上を)…を荷縄で背負う。 eyaykopuntekpa kor ora poro ketusi tomotaruspa híne a=turá híne hosippa=an エヤイコプンテㇰパ コㇿ オラ ポロ ケトゥシ トモタルㇱパ ヒネ アトゥラ ヒネ ホシッパアン (娘たちは)喜んで大きな背負い袋に荷縄をかけて背負って私は彼女たちを連れて一緒に帰った。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomtomo
- トㇺトモ 【他動】[tom-tom-o (輝きを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)] ①…をきれいにかざる。 ②…をひいきにする。 {E: ①to decorate…beautifully. ②to favour…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toncikamani
- トンチカマニ 【名】[ton-ci-kama-ni (?)・…される・またぐ・木]敷居。 {E: the threshold; a doorsill.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tono 1
- トノ 【名】[< 日本語 との(殿)] ①殿様、 旦那(和人の男子を呼ぶ敬称)、 役人。 ②ご主人様、 お得意様。 ③親方、 (ほとんど)神。 pipa tono ピパ トノ 沼貝様、 沼貝の神様。 {E: ①a lord, a master. ②a husband; a steady, regular customer. ③a chief; a god.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tonoke(he)
- トノケ(ヘ) 【名】[所](概は tono トノ)(次のような語の後部要素として) pó-tonoke/pó-tonokehe ポトノケ/ポトノケヘ …の若君、 …のご子息様。 {E: a, the young lord, son of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tonon 1
- トノン 【自動】[to-non(< nun) 乳・を吸う]乳を飲む。 tonon kor an トノン コㇿ アン 乳を飲んでいる。(S) ☆参考 totto e トット エ とも言う。 {E: to suck milk; take mother's milk.} (出典:田村、方言:沙流)
- tónon-sukus
- トノンスクㇱ 【名】[tónon-sukus 昼間の・日差し] 昼間の風のない雲のない静かないい天気(夏でも冬でも)。 tónon-sukus an トノンスクㇱ アン 昼間の風のない雲のない静かないい天気だ。(S) cási upsor/tónon-sukus/cieomare/semkoraci チャシ ウㇷ゚ソㇿ/トノンスクㇱ/チエオマレ/セㇺコラチ [雅]城の中はまるで昼の光に照らされているかのように。(Sユーカラ) {E: a windless, cloudless calm day.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tononispa
- トノニㇱパ 【名】[tono-nispa 和人(敬称)・長者] 和人の殿様、 和人の旦那。 {E: a Japanese lord, master.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tononmimak
- トノンミマㇰ 【tonori-mimak】 前歯,門歯.▷トノン=乳を吸う ミマㇰ=歯 (出典:萱野、方言:沙流)
- tonpuri
- トンプリ 【名】風呂、 浴槽。 tonpuri or un sus トンプリ オㇿ ウン スㇱ 風呂に入る。(W) tonpuri or osus トンプリ オㇿ オスㇱ 風呂に入る。(S) {E: a bath.} (出典:田村、方言:沙流)
- tonru
- トンル §263 クラゲ (3) tonru (tón-ru)「とンル」[
or-ru] ⦅虻田、礼文、長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:) - tonto
- トント 【名】①毛を抜いた皮。 ②なめし皮。 tonto rus トント ルㇱ なめした毛皮。 〔知分類 人間 p.120〕 {E: ①a skin stripped of hair or fur. ②tanned leather.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tontokura
- トントクラ 【名】[tonto-kura 毛を抜いた皮・鞍]馬の鞍(馬具)。 ☆参考 norinkura ノリンクラ とも言う。 {E: a harness.} (出典:田村、方言:沙流)
- toop
- トオㇷ゚ 【副】[to-o-p ほらあそこに・(強調)・(語末子音)] ずうっとはるか遠く。 toop tuyma hi wa k=ek wa ku=sireramiskari トオㇷ゚ トゥイマ ヒ ワ ケㇰ ワ クシレラミㇱカリ ずうっと遠い所から来て私は土地不案内です。(S) toop Karapto wano トオㇷ゚ カラㇷ゚ト ワノ はるか樺太から。(S言い伝え) toop Akan sekor a=ye uskehe ta トオㇷ゚ アカン セコㇿ アイェ ウㇱケヘ タ ずうっと遠く阿寒という所に。(S会話) toop iwor or un a=se wa トオㇷ゚ イウォロルン アセ ワ ずうっと遠く山奥へ背負って行って。(W民話) ☆参考 too トオ とニュアンスは異なるが同じ文脈でも使える場合も多い。 しかし家の中や見える所、 歩いて行ける程度の所については too トオ が使われ、 海外の見知らぬ国や、 普通に山菜とりなどには行くこともない山奥の地については toop トオㇷ゚ が使われている。 その中間の程度の所については両方が使われている。 また too トオ は「…にある」「…に行く」のような表現の前でばかり使われ、 toop トオㇷ゚ は「…から来る」や「…だ」のような表現の前でも使われている。 {E: faraway.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tópe
- トペ 【名】[概/所][to-pe 乳房・汁] ①乳汁、 ミルク(人のも獣のも)。 peko tópe/pekotope ペコ トペ/ペコトペ 牛乳。 nítope ニトペ 木の幹などから出る汁。 tópe nunpa トペ ヌンパ 乳をしぼる。 ②木の幹または枝や草の茎から出る乳色の汁。 ☆参考 「乳房」は単独では totto トット、 (赤ん坊が)母乳を飲むことは totto e トット エ。 〔知分類 人間 p.253、 植物 p.280 ni-tope 樹液〕 {E: ①milk (human or animal). ②the sap of a tree etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tópirpok
- トピㇼポク 【名】[to-pir-pok 日・傷・の下](?) しける前日のなぎ(「うけなぎ」)。 ☆参考 tópiror トピロㇿ とも言う。 {E: the calm before a storm.} (出典:田村、方言:沙流)
- tosanko
- トサンコ 【名】[< 日本語][動物] 道産子(北海道で生まれた馬)。 {E: a horse bred in Hokkaido.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tósir
- トシㇼ 【名】[to-sir 沼/池・地](?) 川岸が川の流れで丸くえぐられて、 がけ下のようになっている所。 iwor or ta tósir corpok ta nuynak=an wa イウォロッタ トシㇼ チョㇿポㇰ タ ヌイナㇰアン ワ 私は山奥で川縁のがけの下に隠れていて。(W民話) {E: the under part of the bank of a river (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toska
- トㇱカ 【名】[概/所] ①川堤、 川の土手。 toska pes ran トㇱカ ペㇱ ラン 坂を下る。(W) tóska corpok ta トㇱカ チョㇿポㇰ タ 土手の下に。(W民話) toska íka トㇱカ イカ 川があふれる、 川水がふえて堤を越す。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ [隠]堤防があふれるぞ=あまり言ったら泣くからもういいかげんにやめなさい。(S) ②山のようにたくさん。 sake toska サケ トㇱカ たくさんの酒。(W民話) maratto toska マラット トㇱカ たくさんの酒宴のごちそう。(W民話) {E: ①the bank of a river. ②a mountain like quantity.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tosto
- トㇱト 【副】[< tos-to (強めの助詞)・(強めの助詞)そこに]ほらそこに。 tosto ek kor an nek トㇱト エㇰ コㇿ アン ネㇰ それそこに来ているよ。 ☆対語 tasta タㇱタ ほらここに。 (出典:田村、方言:沙流)
- tóteksam
- トテㇰサㇺ 【名】(=to teksam ト テㇰサㇺ)湖や沼の横側。 {E: the edges of a lake or swamp.} (出典:田村、方言:沙流)
- totonup
- トトヌㇷ゚ §413 ハイマツ (1) totonup (to-tó-nup)「トとヌㇷ゚」[<*totorup<*metot-or-o-hup(奥山・の所・に群生する・松)] 茎 ⦅名寄⦆⦅A沙流・石狩・十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- totta
- トッタ 【名】大袋、 米俵二つくらいの大きい saranip サラニㇷ゚。 totta or eci=omáre na トッタ オㇿ エチオマレ ナ 大袋に入れるよ(子どもがあまり泣くとこう言う)。(S) hon ne kor pe/totta kunne/sisam omare ホン ネ コㇿ ペ/トッタ クンネ/シサモマレ [雅]おなかが大袋みたいに体から離れたみたいにふくれます。(Sユーカラ) ☆参考 主にユーカラで使う言葉。 通常は poro-saranip ポロサラニㇷ゚《大袋》、 ica-saranip イチャサラニㇷ゚《穂摘み袋》と言う。 ☆参考 かますは kamasu カマス。 totta トッタ はかますより大きい。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- totto 2
- トット 【名】[< totto トット 1]おかあちゃん、 ママ(母親を表す幼児語)。 (「…のおかあちゃん」は、 所属形ではなく …kor totto …コㇿ トット/コットット。) ci=kor totto/wo wo kar kanto kanto/horkew nikne hi/ek wa/e wa isam na/wo wo kar kanto kanto/totto isam wa/ene iki=as hi ka/isam na チコㇿ トット ウォ ウォ カラ カント カント/ホㇿケウ ニㇰネ ヒ/エㇰ ワ/エ ワ イサㇺ ナ/ウォ ウォ カラ カント カント/トット イサㇺ ワ/エネ イキアシ カ/イサㇺ ナ [雅]ぼくたち/わたしたちのママはオオカミのひどいやつが来て食べられてしまったよ、 ママがいなくなって、 ぼくたち/わたしたちはどうすることもできなくて困っているんだよ(子犬たちが天の神であるオオカミおじいさまに訴えている歌の一部)。(KM神謡) {E: children's language for 'mother'.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toy 1
- トイ 【名】土地、 地面、 田畑。 siyamam toy シヤマㇺ トイ 田んぼ、 稲田。 toy ka ciw kus トイ カ チウ クㇱ 川があふれて田畑が水をかぶる。 toy ka osma トイ カ オㇱマ 地に落ちる。 toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ 地上に高くそびえる。 toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コㇿ アン (彼は)畑で働いている。(W) {E: earth; land; ground; fields.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tóya
- トヤ 【位名】[to-ya 湖/沼・の岸](=to ya ト ヤ)湖/沼の岸、 湖畔。 Tóya トヤ 洞爺の語源。 Kutcaro tóho poro to tóya ta クッチャロ トホ ポロ ト トヤ タ 屈斜路湖という大きな湖の湖畔に。(S会話) {E: the shore of a lake, swamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toyakkari
- トヤッカリ 【後副】[toy-akkari ひどく(強めの接頭辞)・を越える] …よりもずっと、 …の何倍も。 {E: much more than…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toye(he) 2
- トイェ(ヘ) 【名】[所](概は toy トイ)(次の言い回しの中で) horippa toye uciwciw ホリッパ トイェ ウチウチウ 大勢で楽しそうに踊って動き回る。(W民話) sinot toyehe uciw'uciw シノッ トイェヘ ウチウウチウ 大勢で楽しそうに遊んであっちへ行ったりこっちへ来たりする。(W神謡語り) {E: for many people to play about here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toyerum
- トイェルㇺ §285 ねずみ (6) toyerum (toy-é-rum)「トいェルㇺ」[
orvegicus norvegicus ERXLEBEN)⦅幌別、白老、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:) - toyko-hepututu
- トイコヘプトゥトゥ 【自動】[toyko-he-putu-tu ひどく・頭/顔・をつき出す・(重複)] ひどい仏頂面をしている、 ひどく不機嫌な顔/ふくれっつらをしている。 {E: to have, wear a sulky look; for one's bad temper to show on one's face.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toyon
- トヨン 【名】小刀。 {E: a short sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toypuhu
- トイプフ 【名】[所](概 toypu トイプ の用例は未出)[toy-pu-hu 土・倉・(所属語尾)](地面の上に積み上げられた)…の山積み。 nipes kap poronno toypuhu an pe ne hike ニペㇱ カㇷ゚ ポロンノ トイプフ アン ペ ネ ヒケ シナの木の皮のかすの部分が山のようにあったのだが。(HC民話) {E: a pile, mountain of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toyre
- トイレ 【自動】地響きする。 humi toyre kane korka hemanta tuwapneko pus humi an? フミ トイレ カネ コㇿカ ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 音が地響きしているけれど何がものすごい音をたてて爆発したのだろう。(S) {E: for the earth to rumble.} (出典:田村、方言:沙流)
- toysoya
- トイソヤ 【名】[toy-soya 土・蜂][動物] 蜂の一種(スズメバチらしい、 「nitne hike ニッネ ヒケ《凶暴なやつ》、 たち悪い、 すぐ刺す、 土の中に巣くっている、 黒いのも赤いのもある、 刺されたらひどく痛む」)。(S)〔知分類 p.87((ホベツ;チトセ))クロスズメバチ〕 {E: a type of wasp, hornet.} (出典:田村、方言:沙流)
- tu 2
- トゥ 【連体】[数連体] ①二つの、 二個の、 二人の。 tu sike トゥ シケ 二個の荷物。 tu poyson トゥ ポイソン 二人の子ども。 ②たくさんの。 tu… re… トゥ… レ… (1)二つか三つの。 (2)二つも三つもの…(=たくさんの…)。 tu suy ka re suy ka トゥ スイ カ レ スイ カ 二回も三回も(=何回も何回も)。 tu pa ka re pa ka トゥ パ カ レ パ カ 二年も 三年も(=何年間も)。 tu ka-sinkop re ka-sinkop ranke ranke トゥ カシンコㇷ゚ レ カシンコㇷ゚ ランケ ランケ [慣用句]二つも三つもの結び目を下げ下げしている(糸をつむいで/紐をよっている様子の描写)。 tu pekennupe re pekennupe yaykoranke トゥ ペケンヌペ レ ペケンヌペ ヤイコランケ [雅] 二しずくも三しずくもの涙を落とす(=ハラハラと涙を流して泣く)。 (後半の re… レ…《三つの…》は省略されることもある。) tu makke sama kotuye トゥ マッケ サマ コトゥイェ [慣用句]何度だめだと言われても言うことをきかないで自分の意志を通す。 tu moto orke hunara トゥ モト オㇿケ フナラ [慣用句]よくよく素性をさぐる。 {E: ①two as a counter. ②a lot, plenty of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tu-makke-sama
- トゥマッケサマ 【名】[tu-makke-sama 二つの・奥・(< のそば)] tu-makke-sama kotuye トゥマッケサマ コトゥイェ 何度だめだと言われても言うことをきかずに自分の意志を通す。 sekor hawean yakka tumakkesama a=kotúye híne sama ta hotke=an セコㇿ ハウェアン ヤッカ トゥマッケサマ アコトゥイェ ヒネ サマ タ ホッケアン …と(彼は)言ったけれども私は何度言われても言うことを聞かず彼のそばに寝た。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuhot
- トゥホッ 【名】[数名][tu-hot 二つの・二十]四十、 四十個。 tuhot pak ku=kor rusuy トゥホッ パㇰ クコンルスイ 四十個ほどほしい。 {E: forty.} (出典:田村、方言:沙流)
- tuhotne
- トゥホッネ 【連体】[tu-hot-ne 二つの・二十・である]四十の。 {E: forty…} (出典:田村、方言:沙流)
- tuhotnen
- トゥホッネン 【名】[数名][tuhotne-n 四十の・(人数)]四十人。(S) ☆参考 姉のワテケさんは tuhotnin トゥホッニン と言う。 {E: forty people.} (出典:田村、方言:沙流)
- tuhotnep
- トゥホッネㇷ゚ 【名】[数名][tuhotne-p 四十の・もの]四十個のもの。 {E: forty things.} (出典:田村、方言:沙流)
- tuhotnin
- トゥホッニン 【名】[数名][< tuhotnen]/[tuhot-nin 四十の・[日本語]人(にん)]四十人。(W) ☆参考 妹のサダモさんは tuhotnen トゥホッネン と言う。 {E: forty people.} (出典:田村、方言:沙流)
- tuk
- トゥㇰ 【自動】(芽が)出る、 (植物が)伸びる、 生長する (「おがる」)。 keni tuk ケニ トゥㇰ (木や草の)芽が出る、 芽をふく。 kina tuk pekor iki キナ トゥㇰ ペコㇿ イキ (子どもが)まるで草がのびるようにすくすくと育つ。 itto tuk pekor イット トゥㇰ ペコㇿ「一日おがりにおがるように」まるで一日で大きくなるように(どんどん大きくなることを表す慣用表現)。(W) kotan/mosir tuk コタン/モシㇼ トゥㇰ 村/国が栄える方へ向かう。(W) {E: to grow; bud; sprout.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tukari
- トゥカリ 【位名】[概/所] …の手前。 ruyka tukari ta en=etunankar ルイカ トゥカリ タ エネトゥナンカㇻ 橋の手前で出会った(「いきあった」)。(S) toy tukari eapamaka トイ トゥカリ エアパマカ (直訳すると)地面の手前で戸をあける=地面に近いごく下の方で戸をあける(遠慮ぶかく身を低くして入る様子の描写)。 toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ (直訳すると)地面のすぐ近くの所で低くなる=地上に高くそびえ立つ。 ☆参考 すぐそばのことには言わない。 「本箱の手前に本がある」というようなことには言わない。(S) ☆参考 空間的な手前を言う。 時間的な「以前」は etok エトㇰ[概]/etoko エトコ[所]。 {E: just before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tukarike
- トゥカリケ 【位名】[所](概は tukari トゥカリ) …の手前の所、 その手前の所。 too kamuy oka uske tukarike ta an poro tunpu トオ カムイ オカ ウㇱケ トゥカリケ タ アン ポロ トゥンプ あっちの神々がいる所(=神棚)の手前にある大きな部屋。(S) {E: a place this side of, just before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tukecaromap
- トゥケチャロマㇷ゚ 【名】[tu-kecar-oma-p 二つの・(?)・(そこ)にある・もの] 両方に刃のついた刀。 ☆参考 厚いカンビの皮(樺皮)か何かでさやをつくり、 その上に karinpa カリンパ《桜の木の皮》を巻いたりしてある。(S) ☆参考 kecar ケチャㇻ という語はない。(S) 刃は notak ノタㇰ。 {E: a double-bladed sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- tum 1
- トゥㇺ 【名】[概](所は tumi(hi) トゥミ(ヒ)) 力。 tum ka sak トゥㇺ カ サㇰ 力がない。 tum kor トゥㇺ コㇿ 力がある(=tumkor トゥㇺコㇿ)。 {E: strength; power.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tum 2
- トゥㇺ 【位名】[概](所は tumu)①(土・水・草むら・林など)の中、 (たくさん集まっているもの)のただ中。 ironne nítay tum ta イロンネ ニタイ トゥㇺ タ 密集した森の中で。(W民話) mákip toytum un nep ka kirirse haw as pekor háwas hawas マキㇷ゚ トイトゥㇺ ウン ネㇷ゚ カ キリㇼセ ハウ アㇱ ペコㇿ ハワㇱ ハワㇱ どうしたんだか土の中で何かキーキー言う声がするようだ。(S民話) ②[雅][慣用句] núpe tum wa ヌペ トゥンマ [涙・の中・から]涙を浮かべながら。(W神謡K) ☆参考 onnay オンナイ は家や入れものや穴などのように中で空洞になっているものの内部。 tom トㇺ は崖面のように、 正面に見えてぶつかったり当たったりし得るような面のまん中あたり。 ほかにも「中」と訳せる語はたくさんある。 ☞onnay オンナイ {E: in; in the middle of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumam 1
- トゥマㇺ 【他動】…をだいて寝る。 ku=merayke na en=tumam wa en=kore クメライケ ナ エントゥマㇺ ワ エンコレ 寒いからだいて寝てちょうだい。 cápe ku=tumam akus etoro wa ku=mokor ka eaykap チャペ クトゥマㇺ アクㇱ エトロ ワ クモコㇿ カ エアイカㇷ゚ 猫をだいて寝たらゴロゴロのどを鳴らして私は眠れなかった。 utumam ウトゥマㇺ だき合って寝る、 同衾する。 {E: to sleep embracing…} (出典:田村、方言:沙流)
- tumamkotanne
- トゥマㇺコタンネ 【自動】[tumam-ko-tanne 胴・が・長い] 胴が長い(熊や豚について言う)。 {E: to have a long trunk, body (especially of a bear or a pig).}. (出典:田村、方言:沙流)
- tumi 1
- トゥミ 【名】戦争、 いくさ。 tumi an トゥミ アン 戦争がある、 戦争になる。(W) tumi epaye トゥミ エパイェ 戦争に行く。(W) tumi kor トゥミ コㇿ 戦争する(=tumikor トゥミコㇿ)。(W) tumi yupke トゥミ ユㇷ゚ケ 戦争がひどい=ひどい戦争がある。(W) tumi or un a=nisúk トゥミ オルン アニスㇰ 戦争に頼まれて行く=徴兵される。(W会話) tapan Sar kotan un topattumi sekor a=ye tumi ek katuhu タパン サㇻ コタヌン トパットゥミ セコライェ トゥミ エㇰ カトゥフ この沙流地域にトパットゥミという戦い(の軍団)が来たいきさつは。(W言い伝え) {E: war; a battle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumius
- トゥミウㇱ 【他動】[tumi-us 戦・が(そこ)につく]…で戦争がある。 {E: for there to be war at, over…} (出典:田村、方言:沙流)
- tumsak
- トゥㇺサㇰ 【自動】[tum-sak 力・を持たない] 力が弱い。 hemanta ene tumsak siri! ヘマンタ エネ トゥㇺサㇰ シリ! なんて弱いんだろう。(S) ☆対語 tumkor トゥㇺコㇿ {E: to be weak.} (出典:田村、方言:沙流)
- tumsikot
- トゥㇺシコッ 【名】[tumsi-kot 下げ飾り・ついている] 「ぼんぼりこ」(下げ飾り)が(紐や鎖でつけられて)ついている。 tumsikot sintoko トゥㇺシコッ シントコ シントコ(大きい容器、 この場合、 長方形だったという)と同じ形につくった小さい飾りが鎖で下がっているシントコ。(S) tumsikot pasuy トゥㇺシコッ パスイ【名】「ぼんぼりこ」みたいな下げ飾りのついている箸(菓子等を取るのに使う、 下げ飾りはひもでつけるのではなく、 一本の箸の上端をくりぬいて、 箸の本体から下げ飾りが鎖状につながっている形につくられている)。 {E: small wooden ornaments attached to various instruments (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- tumu
- トゥム 【名/位名】[所](概は tum トゥㇺ) ①(いっぱいつまっているもの)の中、 (ものがいっぱいつまっている所)の中/ただ中、 その中/そのただ中。 tumu kunne hikehe トゥム クンネ ヒケヘ 黒味がかったの。 tumu ruhure siwnin トゥム ルフレ シウニン 赤味がかった緑(紫)。 ②[名]体の具合。 tumu pirka トゥム ピㇼカ 壮健である(体のどこも悪いところがなく、 力があり、 病気をしない)。 sonno tumu pirka kur ソンノ トゥム ピㇼカ クㇽ 本当に壮健な/健康で元気な人。(W) tumu wen トゥム ウェン 体の具合いが悪い。 mímus ápekor an korka tumu wen pe ne siri iki ミムㇱ アペコラン コㇿカ トゥム ウェン ペ ネ シリ イキ 太っているみたいだけれど体の具合いの悪いもののようだ。(S) ③[雅]tumu an kewtum トゥム アン ケウトゥㇺ [雅]思い違い、 まちがった気持ち、 憤慨。 tumu an kewtum/e=kora kuni p/somo ne nankor トゥム アン ケウトゥㇺ/エコラ クニㇷ゚/ソモ ネ ナンコㇿ あなたは決してまちがった気持ちを持って憤慨したりしてはいけませんよ。(Sユーカラ) {E: ①in… ②the condition of one's body, health. ③…} (出典:田村、方言:沙流)
- túnakotni
- トゥナコッニ 【名】[túna-kot-ni 火棚・がついている・木]天井の縦の梁(parpesni パㇻペㇱニ)から túna トゥナ《火棚》の丸太を下げる木(ちょうどよいかぎの形に枝が出ている木を使う、 そのようなものを horkasuwat ホㇿカスワッ《逆さ炉かぎ》という)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- túnas
- トゥナㇱ 【自動/副】①早い。 na túnas ナ トゥナㇱ まだ早い(起きなくてよい)。 eytasa e=tunas エイタサ エトゥナㇱ あなたはあまり早すぎる(二人で米をついているとき、 一方が早すぎるので間に合わない)。(S) túnas kanpi トゥナㇱ カンピ 速達。 túnas kanpi ani トゥナㇱ カンピ アニ 速達で。(W) ②[助動詞的用法]…するのが早い、 早く…する。 mokor túnas utar モコㇿ トゥナㇱ ウタㇻ 早寝の人々。 poro túnas ポロ トゥナㇱ 大きくなるのが早い、 早く大きくなる。 ③[副]早く(=túnasno トゥナㇱノ)。 túnas hopuni トゥナㇱ ホプニ 早く起きなさい。 a=unúhu ka túnas ray wa isam アウヌフ カ トゥナㇱ ライ ワ イサㇺ 母も早く死んでしまった。 {E: ①to be quick; fast; early. ②to do…quickly, fast; to be quick, fast at doing… ③quickly; fast; hurry; early.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tunin
- トゥニン 【名】[動物] ミミズ。 〔知分類 p.117((礼))〕 {E: an earthworm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tunnitay
- トゥンニタイ 【名】[tunni-tay 柏の木・林][植物] 柏の林。 〔知分類 p.179 tunni((白浦、 眞岡))〕 {E: a wooded area, a forest of oak trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- tunpu
- トゥンプ 【名】部屋。 kamuy oka uske tukarike ta an poro tunpu カムイ オカ ウㇱケ トゥカリケ タ アン ポロ トゥンプ 神棚の手前にある大きい部屋。(S) ☆参考 昔、 普通の家は部屋が分かれていなかった。 大きい家ではござをカーテンのように下げて間仕切りした。 その仕切られた所が tunpu トゥンプ。 口承文学には部屋のいくつもある大きな宮殿のような家が出てくる。 今の家の部屋を言うにも tunpu トゥンプ と言う。(S) {E: a room.} (出典:田村、方言:沙流)
- tuntu
- トゥントゥ 【名】(家の)大黒柱。 {E: the central pillar, the main support of a house.} (出典:田村、方言:沙流)
- turaynu
- トゥライヌ 【他動】…を見失う、 …を見つけない、 …が見つからない。 wa kusu raykewehe póka a=turáynu hi ne nankor sekor ワ クス ライケウェヘ ポカ アトゥライヌ ヒ ネ ナンコㇿ セコㇿ だから遺体も見つからないのだろうと。(S会話) ☆対語 pa パ …を見つける。 ☆参考 sitturaynu[sir-turaynu] シットゥライヌ は《道に迷う》。 {E: to lose sight of, not find…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tureptausi
- トゥレㇷ゚タウシ 【名】[turepta-us-i ウバユリの根を掘る・いつもみんなが習慣としてする・とき] ウバユリの根を掘る時期/季節。(S) {E: the season for digging up the roots of the turep plant (a kind of lily).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turesi 1
- トゥレシ 【名】[< turesi(hi)]妹(兄から見た妹)(「…の妹」は kor turesi コッ トレシ)。 atuyso kurka/epunkine kamuy/kor turesi アトゥイソ クㇽカ/エプンキネ カムイ/コッ トゥレシ [雅]海外の地を守る神の妹。(Sユーカラ) a=kor turesi アコッ トゥレシ 私の妹、 わが妹。 ☆参考 血縁の妹とはかぎらない。 いとおしく思い、 いつくしんでいる女性を「妹」と呼ぶので、 養兄(育ての兄)が養っている女子を呼ぶとか、 また恋人や妻である場合もある。 日常語で「妹」を表す matapa マタパ、 mátak マタㇰ には、 そのような用法は未出。 ☞turesmacihi トゥレㇱマチヒ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turesmacihi
- トゥレㇱマチヒ 【名】[所](概は未出。 macihi マチヒ の概は mat)[tures-macihi 妹・妻[所]](直訳すると)妹妻、 (次の神謡中の文脈で)妹である妻。 Okikurmi kamuy turesmacihi オキクㇽミ カムイ トゥレㇱマチヒ オキクルミ神の妹妻。(W神謡K) ☆参考 この伝承でオキクルミ神は iresu yupi イレス ユピ《育ての兄》と呼ばれ、 自叙している女性は a=kor turesi アコッ トゥレシ《私の妹》と呼ばれているが、 伝承者による結末の語りの中でその女性が turesmacihi トゥレㇱマチヒ と呼ばれている。 ☞tures トゥレㇱ、 turesi トゥレシ 1 (出典:田村、方言:沙流)
- turesnu
- トゥレㇱヌ 【自動】[tures-nu 妹・を持つ][雅・古](兄が)妹を持っている、 妹がいる。 sine turesnu シネ トゥレㇱヌ (男性が)一人の妹を持っている。 {E: to have a younger sister (for an older brother).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turiri
- トゥリリ 【他動】[turi-ri …を伸ばす・(重複)] …をスーッと伸ばす、 (手)をスーッとさしのべている。 tekehe turiri テケヘ トゥリリ 手をスーツと伸ばす。 Okikurmi kamuy kor katkemat hunpe rika kisma wa puyar kari turiri hi ta オキクㇽミ カムイ コㇿ カッケマッ フンペ リカ キㇱマ ワ プヤㇻ カリ トゥリリ ヒ タ オキクルミ神の奥方が鯨の脂身をつかんで窓からさしのべたときに。(HK民話) {E: to stretch…taut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turpa
- トゥㇽパ 【他動】[複](単は turi トゥリ) ①(二つ以上)を伸ばす。 nep ka kettó hene a=turpa ruwe néno kane ネㇷ゚ カ ケット ヘネ アトゥㇽパ ルウェ ネノ カネ 何か毛布でも敷いたように。(W民話) ② ☞ukoramkur turpa ウコラㇺクㇽ トゥㇽパ、 ewkoramkur turpa エウコラㇺクㇽ トゥㇽパ {E: ①to stretch, straighten… (pl.).②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tus 1
- トゥㇱ 【名】綱、 ロープ(「ロップ」)。 tus tuy トゥㇱ トゥイ 綱が切れた。(S会話) tuskorokokko トゥㇱコロコッコ [綱を持つばけもの]ヘビ(呼び石の一つ)。 {E: a rope; a cord.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tus(-i)
- トゥㇱ §037.妻(12)tus(-i)〔tús とぅㇱ〕①⦅ホロベツ、ビホロ⦆妻から夫の妾を言う。例えばAなる男がBなる夫人とCなる第二夫人を持っている場合にはCはBのtus(相妻)になるわけである。"Iskar un a-ponmaci a-poho a-tura wa ek-an;oro-wano a-kor-katkemat tusihi yay-ko-omap."[Iskar(石狩)、un(にいる)、a-(私の)、pon-mat(めかけ)、ponmaci(そのめかけ)、a-(私の)、poho(その子)、a-poho(私の子を)、a-(私が)、tura(連れる)、wa(そして)、ek(来る)、-an(私が)、a-tura wa ek-an(私が連れて私が来る)、oro(そこ、その時)、oro-wa(その時から)、oro-wa-no(その時からずうっと)、a-(私の)、kor(所有する)、katkemat(主婦、本妻)、a-kor-katkemat(私の本妻が)、tusihi(その相妻を、=私の第二夫人を)、yay(自分)、-ko-(と共に、の所で)omap(可愛がる)、yay-ko-omap(自分のそばへ置いて愛撫した)](石狩にいた私の第二夫人と私の子を私は連れて来た;その後ずうっと私の本妻はその相妻である私の第二夫人を自分のそばに置いて愛撫した)。②めかけから夫の本妻を言う⦅ホロべツ⦆。③【動詞】(-an)本妻と同じ家にいて同じ男に第二夫人として仕える;相妻となる。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- tusa 1
- トゥサ 【自動】(病気や傷が)治る、 治癒する、 癒える。 húpo uske yétuye, tane tusa oasi kor an フポ ウㇱケ イェトゥイェ、 タネ トゥサ オアシ コㇿ アン できものできたとこ膿が出なくなった、 もうなおるところだ。(W) tane e=tusa ya? タネ エトゥサ ヤ? (あなたは)もう(病気が)なおったかい。(S) ☆参考 pirka ピㇼカ《よくなる》とも言う。 {E: for an illness, injury to heal; to recover from an illness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tusare
- トゥサレ 【他動】[自動使役] [tusa-re 治る・させる] …の病気や傷を治す、 (病人)を癒す。 isa or wa a=tusáre イサ オㇿ ワ アトゥサレ (S) 医者に治してもらう。 en=tusare yan エントゥサレ ヤン (私の病気を)治してください。(S) {E: to heal, treat some illness, injury.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tusatuypoki
- トゥサトゥイポキ 【名】[所](概は tusatuypok トゥサトゥイポㇰ) …の袖下。 tusatuypoki ku=naye kor k=an トゥサトゥイポキ クナイェ コㇿ カン 私は袖下になるところへへらですじをつけている。(W) {E: the bottom of the sleeve of… } (出典:田村、方言:沙流)
- tuseranke
- トゥセランケ 【他動】[tus-e-ranke 綱・で・…を下ろす] …を綱で下げて下ろす。 {E: to hang…by a rope, cord.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tusi(hi) 1
- トゥシ(ヒ) 【名】[所](概は tus トゥㇱ)…の綱、 ロープ(「ロップ」)。 unma tusi ウンマ トゥシ 馬の綱。(S) cip tusi チㇷ゚ トゥシ 舟の綱。(S) {E: a rope, cord of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tustekka
- トゥㇱテッカ 【他動】[tustek-ka ものに憑かれる・(他動詞化)](人)をボーっとさせわからなくさせる、 …をばかす。 (受け身の形、 つまり主語不定人称形)a=tustekka アトゥㇱテッカ ばかされる、 ボーッとなる。 kim ta sitturaynu ayne a=tustekka, cironnup orowa hene a=tustekka hi ne kuni ku=ramu キㇺ タ シットゥライヌ アイネ アトゥㇱテッカ、 チロンヌㇷ゚ オロワ ヘネ アトゥㇱテッカ ヒ ネ クニ クラム(彼は)山で迷って歩いているうちに何かにばかされた、 キツネにでもばかされたんだろうと(私は)思う。(S) ku=cinita wa yaani a=en=tustekka クチニタ ワ ヤアニ アエントゥㇱテッカ 私はうなされてもう少しで気が遠くなるところだった。(S) {E: to be bewildered; bewitched by…} (出典:田村、方言:沙流)
- tutanu
- トゥタヌ 【後副】①…の次に。 ②(連体的に使って)…の次の。 kamuy tono tutanu sapane utar opitta ewkoramkor kor síran カムイ トノ トゥタヌ サパネ ウタㇻ オピッタ エウコラㇺコㇿ コㇿ シラン 天皇の次に主立った人たち(大臣たち)がみんなそれについて相談している。(S) {E: ①next to, after… ②the next, following…} (出典:田村、方言:沙流)
- tuwapneko
- トゥワㇷ゚ネコ 【副】[tuwapne-ko (?)・(反対の意味の副詞を形成する接尾辞)]ものすごく大きな音が響いて。 humi toyre kane korka hemanta tuwapneko pus humi an? フミ トイレ カネ コㇿカ ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 地響きして何だろうなあ、 ものすごい音がしたのは。(S) ☆参考 tuwapne トゥワㇷ゚ネ は[tuwap-ne (?)・のようである]だろうが、 tuwap トゥワㇷ゚ は不明。 {E: a reverberating, echoing sound.} (出典:田村、方言:沙流)
- tuyka
- トゥイカ 【位名】[概](所は tuykasi/tuykaske トゥイカシ/トゥイカㇱケ) ①…の上、 …の上端、 (出入口や窓の)すぐ上の所。 tek tuyka ta amam pus uwecururse テㇰ トゥイカ タ アマㇺ プㇱ ウウェチュルㇽセ (稲の穂摘みをしていると)手の上側に稲の穂が集まってくるようだ。(S) ②(動詞の後に置かれて)…している最中。 onkami tuyka/itak omare オンカミ トゥイカ/イタコマレ [雅](その神は)拝礼 (伝統的な形のあいさつ)をしながら言葉を言った。(W神謡語り) tuyka ta トゥイカ タ …しながら/しているときに。 i=kusa tuyka ta a=kowépekennu イクサ トゥイカ タ アコウェペケンヌ 私は舟で川を渡してもらいながら(彼に)事情をたずねた。(NK民話) e=soyne tuyka ta Ayoro nupuri kasi un yam e=carpa nankor エソイネ トゥイカ タ アヨロ ヌプリ カシ ウン ヤㇺ エチャㇻパ ナンコㇿ あなたは外へ出ると同時にアヨロ山の上に栗をばらまきなさい。(W神謡語り) ☆参考 沙流川下流のサダモさんは、 ipe tuyka ta イペ トゥイカ タ《食べながら》はユカルの言葉で、 日常語では ipe=an kor イペアン コㇿ だと言った。 それに対し姉のワテケさんは「húci フチ《おばあさま》がよく言った」と反論した。 ☆参考 机やござや紙の「上」は tuyka トゥイカ ではなく ka カ。 ドアのすぐ「上」、 棒や杖の「上端」などが tuyka トゥイカ。 ☆参考 「…しながら」には kurka クㇽカ も使われる。 ☆対語 tuypok トゥイポㇰ {E: ①above… ②in the middle of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuykasi
- トゥイカシ 【位名】[所](概は tuyka トゥイカ)…の上。 epa=kor sápo/nan tuykasi/hetuku cup ne/iyenucupki/ciwre kane エパコㇿ サポ/ナン トゥイカシ/ヘトゥク チュㇷ゚ ネ/イイェヌチュㇷ゚キ/チウレ カネ [雅]私の姉は顔の上にさしのぼる朝日のように日の光がさしている。(Sユーカラ) káne kuwa/cinoye kuwa/kuwa tuykasi/notomare カネ クワ/チノイェ クワ/クワ トゥイカシ/ノトマレ [雅](姉は)金(かね)のねじれた杖の上にあごをのせている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuykotcikap
- アトゥイコッチカㇷ゚ §379 (その他の鳥名) atuy-kot-cikap (a-túy-kot-či-kap)「アとゥイコッチカㇷ゚」[
or-cikap(海を・所有する・鳥)] ⦅美幌⦆海鳥 (出典:知里動物編、方言:) - tuymaturi
- トゥイマトゥリ 【他動】[tuyma-turi 遠い・…を伸ばす](刀)を遠くに伸ばす。 (次の言い回しの中で) tuymaturi hanketuri トゥイマトゥリ ハンケトゥリ (刀)を遠くにかざし近くにかざす。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu ruwe ne アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス ルウェ ネ 私は私の太刀つくりの山刀を遠くにかざし近くにかざして悪神を払う舞いをしながら(彼に)あぶない目に会ったことの見舞いを言った。(HK民話) ☆参考 男子の舞いの所作の一つ。 低い声をふるわせながら、 刀を右手に持ち、 切っ先を上にまっすぐ立ててかざし、 腕を伸ばしたり縮めたりする。 悪神を払う所作だと言われている。 {E: to stretch out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuypok
- トゥイポㇰ 【位名】[tuy-pok 切れる・下]…の下側、 …の下端。 tek tuypok テㇰ トゥイポㇰ 手(腕全体)の下側。 ni tuypok ニ トゥイポㇰ かしいでいる木の下になっているほうの側。 ☆参考 そのもの(例では手や木)の一部である。 corpok チョㇿポㇰ は、 そのものの一部ではなく、 手や木の下にある別のものの位置を言う。 monpok モンポㇰ はほんの少し離れた下、 そば。 (出典:田村、方言:沙流)
- tuyreko
- トゥイレコ 【副】[tuy-re-ko 取れて落ちる・させる・(反語的意味の副詞をつくる)](次の熟語で) iporo tuyreko an イポロ トゥイレコ アン ムスッと(=ブスッと)している。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- tuytektek
- トゥイテㇰテㇰ 【他動】[tuy-tektek 切る(tuye の語根)・瞬間に…する] …をパッとちょん切る、 …を一瞬に/バサリと切る。 nísapno tasiro etaytektek wa a=rekúci tuytektek nankor ニサㇷ゚ノ タシロ エタイテㇰテㇰ ワ アレクチ トゥイテㇰテㇰ ナンコㇿ 彼はサッと刀を抜いて私の首をバサリと切るでしょう。(W民話) {E: to cut… quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuytuye
- トゥイトゥイェ 【他動】[tuy-tuy-e (とってとばすことを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)]箕(み)で(米やヒエ、 アワなど)のごみをとばす。 e=tuytuye p opokin téor omare エトゥイトゥイェㇷ゚ オポキン テオㇿ オマレ あなたが箕でごみをとばしているものを次々にここに入れなさい。(S) ☆参考 tuye トゥイェ《…を切る》の重複形のように見えるが、 意味は切りきざむことではない。 くり返し何回も切って切りきざむことは tuypatuypa トゥイパトゥイパ。 ☆参考 箕(み)は muy ムイ。 {E: to winnow…} (出典:田村、方言:沙流)
- u- 3
- ウ 【接頭】(他動詞、 後置副詞、 位置名詞など、 目的語をとる語に接頭してその目的語の代りになる、 すなわち取り得る目的語の数を一つへらす接頭辞の一つ。 つまり、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に i- イ《人/もの》, yay- ヤイ《自分》, si- シ《自分》がある。)互いを/互いに、 (一組または一群の人々の間で)一方が他方を/に、 ある人/人々が他の人/人々を/に。 kor コㇿ …を持つ; ukor ウコㇿ 互いを持つ=結婚する。 nukar ヌカㇻ …を見る; unukar ウヌカㇻ 互いを見る=相会う。 kasuy カスイ …を助ける; ukasuy ウカスイ 助け合う、 助け得る人が助けを必要としている人を助ける(主語はその人々)。 omap オマㇷ゚ …をかわいがる; uwomap ウウォマㇷ゚ [u-omap](子どもたちの中で)大きい子が小さい子をかわいがる(主語はその子どもたち)。 ekari エカリ …に向かって; uwekari[u-ekari] ウウェカリ 互いに向かって=両方から。 ka ta カ タ …の上に; uka ta ári ウカ タ アリ 一つの上に他の…を置く、 …を重ねる。 {E: with each other; mutually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ucipekusa
- ウチペクサ 【自動】[u-cip-e-kusa 互い・舟・で・(人)を川を渡す] 一緒に舟で川/海を越えて行く。 {E: to cross a river or the seas together in a boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uciw-itara
- ウチウイタラ 【自動】[u-ciw-itara 互い・にささる・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅](いくすじもの光が)互いに反射し合いきらめき合う。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw'itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ [雅]何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射しきらめき合っている。(Sユーカラ) ☆参考 wi ウィ という発音がないため、 w ウ と i イ の間で音節を分けて発音している。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uciwciw
- ウチウチウ 【自動】[u-ciw-ciw 互いに・刺さる・(重複)](=uciw'uciw ウチウウチウ) horippa toye uciwciw ホリッパ トイェヘ ウチウチウ 大勢で踊ってあっちへこっちへと動き回る(楽しそうな様子の描写)。(W民話) ☆参考 (=uciw-uciw ウチウウチウ) {E: to move about here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uciwpare
- ウチウパレ 【他動】[u-ciw-pa-re 互い・に刺さる・[複]・させる](次の表現で) otu tapkanru ore tapkanru uciwpare オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル ウチウパレ 踏舞(両腕を広げて斜め上へかざし少し動かしながら一歩一歩進んで行く舞い)を何回も何回もくり返した。(W神謡語り) {E: to repeat over and over again.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhao
- ウハオ 【間投】(踊り歌のはやしの一部。) {E: musical or song accompaniment for dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhayokkoturpa
- ウハヨッコトゥㇽパ 【自動】[複](単は用例がない)[u-hayok-ko-turpa 互い・武装・に・…をのばす[複]] 皆で武装する。 {E: for everyone to be armed (with weapons).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhayta
- ウハイタ 【自動】[u-hayta 互い・に及ばない] ①(そろっているはずのものが)数が足りない。 urepeci uhayta ウレペチ ウハイタ 足の指が足りない(三本とか四本とかしかない)。(S) ②上下の差別がある(?) iteki umonpok ta uhayta no yaynu イテキ ウモンポㇰ タ ウハイタ ノ ヤイヌ 上下のわけへだてや差別をして考えるな。(S独話) {E: ①for the number of something to be lacking; insufficient. ②for there to be discrimination, distinction between upper and lower, superior and inferior.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhetukpare
- ウヘトゥㇰパレ 【自動】[u-hetukpa-re 互い・生まれる(複)・させる]皆が生まれる。 oro wa/uhetukpare p/aynu ne kusu オロ ワ/ウヘトゥㇰパレㇷ゚/アイヌ ネ クス そこから人間が生まれるのですから。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhewe
- ウヘウェ 【自動】[u-hew-e 互い・(擬態の語根)・他動詞形成] フワフワ上がったり下がったりする。 nociw tup uhewe uhewe pekor ノチウ トゥㇷ゚ ウヘウェ ウヘウェ ペコㇿ 星が二つ交互ににフワフワと上がったり下がったりしているみたいに(夜、 暗闇で熊の目が光っている様子の描写)。(HC民話) {E: to go up and down lightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhuy
- ウフイ 【自動】燃える、 焼ける、 こげる。 uhuy wa paspasi an ウフイ ワ パㇱパシ アン (パンが)こげて炭に(真っ黒に)なった。(W) cise uhuy チセ ウフイ 家が燃える(火事)。 kotan un rok hi maciya un rok hi uhuy wa paye コタン ウン ロキ マチヤ ウン ロキ ウフイ ワ パイェ 村のあった所や町のあった所が燃えて行った。(W会話) ratcako uhuy ラッチャコ ウフイ ランプが燃える(ともる)。 uhuy ikuspe ウフイ イクㇱペ 焼けた柱(女性が死んだあと焼いた家の)。 uhuy nicica ウフイ ニチチャ 「焼けぼっくい」焼け跡に立っている焼けこげた棒杭。(W会話) sir-uhuy シルフイ[完動]あたり/地/山が燃える(山火事や野火で)。 ☆参考 調理のことではなく、 家や野山や物などが燃えたり焼けたり、 食べ物でも焼けすぎてこげたりすることを言う。 {E: to be burnt; scorched.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhuyunin
- ウフユニン 【自動】[uhuy-unin 燃える・痛む] こげる。 ☆参考 nuyunin ヌユニン とも言う。 ☆参考 uhuy ウフイ だけでもこげることを表す。 {E: to be burnt; scorched.} (出典:田村、方言:沙流)
- uinere
- ウイネレ 【自動】[u-ine-re 互い・もの・である・させる](?) ①どっちがほしいかという言葉当て遊びをする。 ②[名]どっちがほしいかという言葉当て遊び。 ☆参考 出題者は二つのものを表す名詞を考える。 その語を全部言わず頭の部分だけをくり返して言い、 回答者はその隠された語を推測して、 どっちがほしいかを答える。 たとえば kosne kosokoso he e=kor rusuy, nakanaka he e=kor rusuy? コㇱネ コソコソ ヘ エコンルスイ、 ナカナカ ヘ エコンルスイ? 軽いコソコソがほしいか、 それともナカナカがほしいか。(S) この場合 kosokoso コソコソ は kosonte コソンテ《小袖、 上等の衣服》を、 nakanaka ナカナカ は nakayri ナカイリ《ボロボロの綿入れ》を暗に表している。 回答者が kosokoso コソコソ がほしいと言えば回答者の勝ち、 nakanaka ナカナカ がほしいと言えば出題者の勝ちとなる。(W-S) ☆発音 u/inere, i イ の部分をはっきりと、 そして高く発音する。 二重母音 uy ウイ にならない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uinnere
- ウインネレ 【自動】[u-inne-re 互い・大人数である・させる]一まとまりの人数が多い、 子どもが多い。 uinnere hike néno utari porono oka, umoyore hike utari ponno oka ウインネレ ヒケ ネノ ウタリ ポロノ オカ、 ウモヨレ ヒケ ウタリ ポンノ オカ 子どもが大勢できたものはそのように親戚が多くなっている、 子どもが少なかったものは親戚が少ない。(S) ☆対語 umoyore ウモヨレ。 {E: for there to be a lot of people; have a large family.} (出典:田村、方言:沙流)
- uitakniwkestepa
- ウイタㇰニウケㇱテパ 【自動】[複](uitakniwkes ウイタㇰニウケㇱ は単複の区別なし)(皆が)互いに言うことを聞かない、 折り合いがつかない、 けんか別れになる。 {E: for everyone to not listen to what the other said; not being able to agree with each other; break off relations with each other after an argument.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukaeraye
- ウカエライェ 【他動】[u-ka-e-raye 互い・の上・に・…を行かせる] 近道して尾根や沢の上の方を横切って行く。 ☞sítu-ukaeraye シトゥウカエライェ、 iwor-ukaeraye イウォㇿ ウカエライェ {E: to take a shortcut across a mountain ridge or mountain stream.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukakuspare
- ウカクㇱパレ 【他動】[u-ka-kus-pa-re 互い・の上・を通る・(複)・させる](次の慣用表現の中で)…を何回もくり返す。 otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]何回も何回も両手を広げてかざし一歩一歩進んでいく舞いをくり返した。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukampare
- ウカンパレ 【他動】[u-kampa-re 互い・にかぶさる[複]・させる](三枚以上)を重ね合わせる。 {E: to lay…on top of…(more than three).} (出典:田村、方言:沙流)
- ukaosmare
- ウカオㇱマレ 【他動】[u-ka-osma-re 互い・の上・にのる・させる] …を上へ上へと入れてふやしていく、 …をためる、 (仕事)をたくさん次々に片づけていく=(仕事)がはかどる/できていく。 wakka ponno ponno ta wa ukaosmare ワッカ ポンノ ポンノ タ ワ ウカオㇱマレ 水を少しずつ汲んでためる。(S) hempara ukaosmare siri ne? ヘンパラ ウカオㇱマレ シリ ネ? (仕事が)いったいいつできるんだろう(主語は仕事をする人)。(S) {E: to progress with (one's work)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukarino
- ウカリノ 【副】[u-kari-no 互い・に代わる・(副詞形成)] 皆で代わるがわる(?)。 ranma ene aapte hi ukarino a=nu hawe ne ランマ エネ アアㇷ゚テ ヒ ウカリノ アヌ ハウェ ネ いつもそんなふうに、 もうだめだということを来る人来る人皆言って(私たちは)聞くのだなあ。(S) {E: for everyone to alternate, take turns.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukasmare
- ウカㇱマレ 【他動】[u-kasma-re 互い・残す・させる] いろいろなものを少しずつ残す。 ukasmare wa ári ウカㇱマレ ワ アリ いろいろなものを少しずつ残しておきなさい。(大根、 人参、 こんにゃく等を一緒に煮るとき、 一種類から一つずつでも、 なるべく全部から残すようにする)。(S) {E: to put aside small portions of various foods, etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukattuymano
- ウカットゥイマノ 【副】[u-kat-tuyma-no 互い・姿・遠い・(副詞形成)] 互いに遠く離れて、 たまに、 長い間をおいて。 ukattuymano pisi kor an ウカットゥイマノ ピシ コラン 「間遠く(あいだとおく)きいている」(=途切れ途切れに質問している)。(W) ukattuymano sine pa arsuyne ne ya tusuy ne ya patek ek ウカットゥイマノ シネ パ アㇻスイネ ネ ヤ トゥスイ ネ ヤ パテㇰ エㇰ (彼は)長い間をおいて一年に一度か二度だけ来る。(S) {E: occasionally leave a long break; separate from each other for awhile at times} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uker
- ウケㇾ 【自動】[u-ker 互い・(?)] ただれる。 hup uker ruwe an! フㇷ゚ ウケン ルウェ アン! できものがただれたねえ。(W) {E: to be sore.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukipniwkes
- ウキㇷ゚ニウケㇱ 【自動】[u-kipniwkes 互い・を救う](いのちを)助け合う、 仲間同士で一方が他方を救助する。 poyson sinep worosma wa mom wa nokan hekattar ukipniwkes kus iyaepaspa a korka nani orawkipa wa mom wa isam ポイソン シネㇷ゚ ウォロㇱマ ワ モンマ ノカン ヘカッタㇻ ウキㇷ゚ニウケㇱ クㇱ イヤエパㇱパ ア コㇿカ ナニ オラウキパ ワ モンマ イサㇺ 子どもが一人水に落ちて流れて小さい子ども達が助けようと岸づたいに走ったがじきに追いつけなくなって流れてしまった。 ☞kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ {E: to help save one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uko-cipattankenere
- ウコチパッタンケネレ 【自動】[uko-cipattankenere 皆一緒に・はじける](煎っているものが)皆はじけてしまう。 hńta kus puta e=omare ka somo ki no eseyreka híne uko-cipattankenere wa isam siri an? フンタ クㇱ プタ エオマレ カ ソモ キ ノ エセイレカ ヒネ ウコチパッタンケネレ ワ イサㇺ シリ アン? どうしてふたをしないで煎って、 皆はじけてしまったじゃないか。(S) {E: to be (split) open; for all to burst open.} (出典:田村、方言:沙流)
- uko-enucisiske
- ウコエヌチシㇱケ 【他動】[uko-enucisiske 一緒に・…をじっと見つめる] …を皆一緒にじっと見つめる。 {E: for everyone together to stare at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uko-nucaktek
- ウコヌチャㇰテㇰ 【自動】[uko-nucaktek 一緒に・心が明るく楽しい] 皆で楽しく遊ぶ。 {E: for everyone to happily play together.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukohoniskarpa
- ウコホニㇱカㇻパ 【自動】[複](単の用例はない)[uko-honiskar-pa 互いに・(?)・[複]] 皆で一生懸命考える。 {E: for everyone to think seriously about something.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukohonoyse
- ウコホノイセ 【自動】[u-ko-honoyse 互い・に・うなる](動物が)互いにうなり合う。 ukoyki rusuy noyne ukohonoyse kor an ウコイキ ルスイ ノイネ ウコホノイセ コラン (犬が)けんかをしようとしているらしく二匹でうなり合っている。(S) ☞honoyse ホノイセ (出典:田村、方言:沙流)
- ukohopi
- ウコホピ 【自動(?)】[u-ko-hopi 互い・と・…と別れる](道が)二またに分かれる。 ru ukohopi hi ル ウコホピ ヒ 道が二またに分かれているところ。 {E: (for a road) to be divided.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoinnitne
- ウコインニッネ 【自動】[uko-in(< ir)-nitne 一緒に・一まとまり・固い] 両足が固くなって曲がることもできない。 {E: for one's feet, legs to become stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoirsimne
- ウコイㇼシㇺネ 【自動】[u-ko-ir-sim-ne 互い・に対して・一まとまり・(?)・である] どっちが頭か尻かわからないようにぶかっこうだ。 ukoirsimne sísam nisu a=kutkore ruwe néno kane an ウコイㇼシㇺネ シサㇺ ニス アクッコレ ルウェ ネノ カネ アン ぶかっこうで和人の臼に帯をしめさせたのみたいだ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ukomaktekka
- ウコマㇰテッカ 【他動】[uko-mak-tek-ka 一緒に・(開放を表す語根)・ちょっと…する・(他動詞化)] 皆で一緒に(宴会)を打ち開く。 sisak maratto pirka maratto a=ukómaktekka シサㇰ マラット ピㇼカ マラット アウコマㇰテッカ [雅] たぐいまれな立派な祝宴が打ち開かれた。(W神謡語り) {E: for everyone to hold a feast together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukomonkokisma
- ウコモンコキㇱマ 【他動】[uko-mon-ko-kisma 一緒に・手・に・…をつかむ] …を皆で一緒に手で取り押える。 {E: for everyone to join hands together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukonitne
- ウコニッネ 【自動】[uko-nitne 一緒に・固い] 両足が固くなって曲がることもできない。 {E: for one's feet, legs to become stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukonokanpa
- ウコノカンパ 【自動】[複](単の用例はない)[uko-nokan-pa 一緒に・細かい/幼い・[複]] 皆が/二人とも小さい/幼い。 {E: for all, both to be small, young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukonoye
- ウコノイェ 【他動】[uko-noye 一緒に・ねじる] より合わせる。 unma tus horikasi racitkere wa ukonoye kor an ウンマ トゥㇱ ホリカシ ラチッケレ ワ ウコノイェ コラン 馬をつなぐ綱を上からつるしてより合わせている。(S) {E: to twist…together.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukonoyke
- ウコノイケ 【自動】[uko-noyke 一緒に・ねじれる] ねじれている、 からまり合う。 ka ukonoyke カ ウコノイケ ござを編む糸がねじれている。(S) ratcako peker tek us tek peker tek us tek, mákip iki sekor ku=raman kusu ku=soyne wa ku=inkar akus harinkane ukonoye wa an wa ne aan ラッチャコ ペケッ テㇰ ウㇱ テㇰ ペケッ テㇰ ウㇱ テㇰ、 マキㇷ゚ イキ セコㇿ クラマン クス クソイネ ワ クインカラクㇱ ハリンカネ ウコノイェ ワ アン マ ネ アアン あかりがついたり消えたりついたり消えたりする、 どうしたんだろうと思って外に出て見たら電線がからまり合っていたのだった。(S) {E: to be twisted; intertwined} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoomap
- ウコオマㇷ゚ 【他動】[uko-omap 一緒に・…をかわいがる] 一緒に…をかわいがる。 pón=an hi epitta a=yuputari a=saha i=ukoomap kor oka=an ポナニ エピッタ アユプタリ アサハ イユコオマㇷ゚ コㇿ オカアン 私が小さかった間じゅういつも兄たちと姉にかわいがられて一緒に暮らしていた。(NK民話) {E: together to show affection towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoonkami
- ウコオンカミ 【自動】[u-ko-onkami 互い・に・オンカミ(拝礼)する] 互いにオンカミ(両手を胸の前に出し、 てのひらを上へ向けてゆっくり上げ下げする、 主として男の拝礼の形)する。 ☞onkami オンカミ {E: a form of worship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukopakoat
- ウコパコアッ 【自動】一人のために連れが皆巻き添えをくう、 皆で罪に問われる。 {E: for everyone to be involved due to one person.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukopoypoye
- ウコポイポイェ 【他動】[uko-poy-poy-e 一緒に・(混合を表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](ukopoye ウコポイェ の重複形) ゴチャゴチャに混ぜてしまう、 よくかき混ぜる。 hunakoro kus k=úsaraye wa an a p é=ukopoypoye ruwe? フナコロ クㇱ クサライェ ワ アナㇷ゚ エウコポイポイェ ルウェ? せっかく私が分けておいたのにあなたはまぜてしまったの。(S) {E: to mix…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukopunpa
- ウコプンパ 【他動】[複](単の用例はない。 punpa プンパ の単は puni プニ)[uko-pun-pa 一緒に・持ち上げる(語根)・[複]] 皆で一緒に…を上げる。 wenminahaw ukopunpa ウェンミナハウ ウコプンパ 皆ですごい笑い声を上げる=皆で大声で笑う。 {E: for everyone together to raise, hold up…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukosawot
- ウコサウォッ 【他動】[uko-sawot 一緒に・…を避けて逃げる] 皆で…から逃げる。 {E: for everyone to run away, flee from…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukosetane
- ウコセタネ 【自動】[u-ko-seta-ne 互い・に・犬・になる](直訳すると)互いに/一緒に犬のような振舞いをする(用例の文脈では兄妹相姦を言っている)。 hinak wa poro hon e=kor ruwe an yakun, ohaoka=an wa ukosetane=an sekor a=kotánu un utar i=ye kor i=kuriante ヒナㇰ ワ ポロ ホン エコン ルウェ アン ヤクン、 オハオカアン ワ ウコセタネアン セコㇿ アコタヌ ウン ウタㇻ イイェ コㇿ イクリアンテ どうしてお前はおなかが大きくなったのだ、 それでわれわれ兄と妹だけで犬みたいなことをしたと村の人たちが言って陰で笑う。(KH民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukosikeroski
- ウコシケロㇱキ 【他動】[uko-sik-e-roski 皆で一緒に・目・で(?)/そこに(?)・立つ(?)/立てる(?)] 皆で見ている。 a=ukósikeroski ayne tanepo a=nukár asitcup アウコシケロㇱキ アイネ タネポ アヌカㇻ アシッチュㇷ゚ 皆に見られていてやっと今私たちの目に入った新月。(S) {E: for everyone to see, look at…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukositoma
- ウコシトマ 【他動】[uko-sitoma 一緒に・…を恐れる] …を皆共々に恐れる。 {E: for everyone to be afraid of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukosuppakar
- ウコスッパカㇻ 【他動】[uko-suppa-kar 一緒に・…をきつく・する] …をまとめて荷縄で背負うように荷つくりする。 kor pe anak opitta ukosuppakar híne se híne コㇿ ペ アナㇰ オピッタ ウコスッパカㇻ ヒネ セ ヒネ 持ち物は全部まとめて荷つくりして背負って。(W民話) {E: to pack…together with a rope or cord so as to carry on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukotaktaku
- ウコタㇰタク 【他動】[uko-tak-tak-u 一緒に・塊・(重複)・(他動詞形成)] …を両手でにぎってかたまりにする、 …をおにぎりにする。 amam ukotaktaku wa kore アマㇺ ウコタㇰタク ワ コレ ごはんをおにぎりにして(=おにぎりをつくって)あげなさい。(S) {E: to clench…in, with both hands.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotama
- ウコタマ 【他動】[uko-tama 一緒に・(?)] 倍にする。 tup patek ku=kor pe a=ukótama ruwe pakno e=kor トゥㇷ゚ パテㇰ クコㇿ ペ アウコタマ ルウェ パㇰノ エコㇿ 私は二つだけしか持っていないのにあなたはそれを倍にしたほど持っている。(S) {E: to double…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotasaske
- ウコタサㇱケ 【自動】[uko-tasas-ke 皆一緒に・ヒリヒリ(擬態)・する(自動詞形成)] 全体ヒリヒリする。 haː ukotasaske humi! ku=tekehe! ハー ウコタサㇱケ フミー! クテケヘ! ああヒリヒリするなあ、 私の手。(S) {E: to sting or smart all over.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotcaesunke
- ウコッチャエスンケ 【自動】[u-kotca-e-sunke 互い・の前・で・うそをつく] 自分の家族のことをいいようにほらをふく。 {E: to boast or brag about oneself and one's family.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotukka
- ウコトゥッカ 【他動】[ukotuk-ka 互いにくっつく・(他動詞化)] …を互いにくっつける、 (のりで)はりつける。 ku=kor toke atuhu soske kor an, k=úkotukka easirki, somo yakun nani tuy クコッ トケ アトゥフ ソㇱケ コラン、 クコトゥッカ エアシㇼキ、 ソモ ヤクン ナニ トゥイ 私の時計の(皮の)バンドがはがれてきた、 はりつけなければならない、 そうしないとすぐ切れてしまう。(W) {E: to stick…together (with glue).} (出典:田村、方言:沙流)
- ukouk
- ウコウㇰ 【他動】[単](複は ukouyna)[u-kouk 互い・の…を奪う] ①…を取り合う/奪い合う。 ②(upopo ウポポ という種類の歌を数人で歌うときに)一拍ずつずらして輪唱する。 ukouk upopo ウコウㇰ ウポポ 輪唱するウポポ。 ☆参考 先唱者が一行目または二行目の最後から二打ち目の部分まで歌ったあと続けて二番目の組がその同じ部分をくり返す。 それは先唱者の、 その行の最後の部分と重なる。 三部に分かれるときは、 三番目の組も同様に、 二番目の組より一打ち遅れて入る。 このように、 一打ち遅れてくり返す歌い方を、 前の組のふしを後の組が「取る」(kouk コウㇰ) と表現する。 {E: ①to scramble, struggle for… ②…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoutur(u)ke/ukowtur(u)ke
- ウコウトゥㇽケ/ウコウトゥルケ 【位名】(二つのもの/場所)の間の所、 その(それらの)間の所。 e=askepet ukowturke エアㇱケペッ ウコウトゥㇽケ あなたの指の間。 ukowturke omare ウコウトゥㇽケ オマレ …をその間にはさむ。(W) huton ukowturke omare wa nuyna フトン ウコウトゥㇽケ オマレ ワ ヌイナ ふとんとふとんの間に入れてかくしなさい。 tooká utar ukowturuke ta móno a トオカ ウタㇻ ウコウトゥルケ タ モノ ア あの人たちの間に座りなさい。(S) m {E: between or amongst two places or things.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukouturu/ukowturu
- ウコウトゥル 【位名】[所](概は ukoutur/ukowtur ウコウトゥㇽ)[u-ko-utur-u 互い・に対して・…の間・(所属語尾)](二つのもの/場所)の間、 その間。 cise ukowturu kus チセ ウコウトゥル クㇱ 家と家の間を通る。(S) {E: between or amongst two places or things.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukouyna
- ウコウイナ 【他動】[複](単は ukouk ウコウㇰ)[u-kouyna 互い・奪う](二つ以上)を取り合う/奪い合う。 {E: to scramble, struggle for… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoykire
- ウコイキレ 【他動】[自動使役][u-koyki-re 互い・をいじめる・させる] 互いにけんかさせる。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんか(たたき合い)させるもの(なぞなぞで答えは mimaki ミマキ 歯)。(S会話) {E: to make…quarrel or fight with each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoyomomke/uko-yomomke
- ウコヨモㇺケ 【自動】[uko-yomomke 一緒に・ちぢれる](火にあぶったために)チリチリにちぢれる、 ひきつる(セロファン、 ビニール、 皮膚のやけど等)。 ku=teke ukoyomomke クテケ ウコヨモㇺケ 私の手がやけどでチリチリになった。(S) {E: to be scarred (eg. for the skin to be scarred from a burn).} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoyrenka
- ウコイレンカ 【自動】[u-ko-irerka 互い・に・意図(を主張する)](=ukoirenka ウコイレンカ) (裁判で)互いに言い合う。(S) ☆参考 ukoyrenkakor ウコイレンカコㇿ の誤記か? irenkakor イレンカコㇿ は《裁判で争う》。 {E: to dispute (in court).} (出典:田村、方言:沙流)
- umanki
- ウマンキ 【名】天井に縦横に渡してある材(梁)。(S) 横の梁。(S) ☆参考 itemeni イテメニ と同じものらしい。 ☆参考 縦の梁は parpesni パㇻペㇱニ。 {E: a support beam, a crossbeam in a roof.} (出典:田村、方言:沙流)
- umcakina
- ウㇺチャキナ 【名】[umca-kina (?)・草][植物](草の名) citarpe チタㇻペ《ござ》に編む草の一つ。 〔知分類 p.219 uncha-kina アゼスゲ[un(彼らを) cha(切る) kina(草) ]((本別))〕 {E: straw for matting.} (出典:田村、方言:沙流)
- un 1
- ウン 【他動】①(そこ)にある、 (そこ)につく、 (ふたが)(そこに)しまる。 kotan un rok hi コタン ウン ロキ (そこに)村があった所。 puta un ka eaykap na, pirkano oro omare wa anu プタ ウン カ エアイカㇷ゚ ナ、 ピㇼカノ オロ オマレ ワ アヌ ふたがしまらないから(縁(ふち)からはみ出しているものを)しっかり中に入れておきなさい。(S) un-cise ウンチセ [雅](直訳すると)(彼が)そこにいる家=(彼)の家(☞uncise ウンチセ)。 ☆参考 日常語では、 述語動詞として使われることは少なく、 連体的用法が圧倒的に多い。 この場合は意味も他動詞 un ウン の意味とはずれており、 独立性の弱さから見ても、 格助詞と見られる。 {E: to be, exist, belong (there).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- un 2
- ウン 【格助】[< un ウン 1] ①(連体句をつくる、 つまり名詞にかかる。) …にある/いる…、 …につく/ついている…、 (そこ)の、 …出身の。 Sar un kur サルン クㇽ 沙流の人(一語のアクセントで発音される)。 atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。 te un húci テ ウン フチ ここの(=この家の)おばあさん。(S) (注 特定のおばあさんを言うときは un ウン でなく ta タ を使って te ta X húci テ タ X フチ ここの(この家の)Xおばあさん。(S) ) ②(連用句をつくる、 つまり動詞にかかる。) …へ/に(移動の方向/目的地、 心理的に向かう方向)、 …に/から(見える方向、 音や声などが聞こえる方向、 ものを取る相手やその場所)、 …で(仕事や飲食をする入れものの中や台の上などの場所)。 Tokiyo un k=arpa kusu ne トキヨ ウン カㇻパ クス ネ 私は東京へ行きます。(S) osmake un esirkociwe no a オㇱマケ ウン エシㇼコチウェ ノ ア 後ろへ押し分けて坐りなさい。(S) atuy or un put kor to アトゥヨルン プッ コッ ト 海へ口を持った沼。 urepeci osmake un an, kesupi kotcake un an ウレペチ オㇱマケ ウン アン、 ケスピ コッチャケ ウン アン 足指が後のほうにある、 かかとが前のほうにある。 ③siyoka un inkar シヨカ ウン インカㇻ 後ろを見る。 pínay asam un sir-kunne kane síran, rawne wa ki ピナイ アサムン シㇼクンネ カネ シラン、 ラウネ ワ キ 谷底の方が暗くなっている、 深くて。 to noski un háwas ト ノㇱキ ウン ハワㇱ 沼のまん中で声がする。 kamuy hayokpe/iyoykir ka un/a=uyna katu カムイ ハヨㇰペ/イヨイキㇼ カ ウン/アウイナ カトゥ [雅]立派なよろいかぶとを宝器類の上から取って下ろしたことを。(Sユーカラ) nisu or un iyuta ニス オルン イユタ 臼でヒエつきする。(W) káneya ka un ma カネヤ カ ウン マ (魚を)かなあみの上で焼く。(S) kasi un e=kanpinuye hemanta カシ ウン エカンピヌイェ ヘマンタ その上であなたが書きものするやつ(=机)。(S) {E: ①to be; exist; be from… ②to… ③from, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- un 3
- ウン 【終助】①(名詞・副詞の後で、 ne ネ《…だ》を言わずに文を終止する。 会話の言い方で、 肯定の返事の表現に使われる。) …だよ、 …ですよ。 sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an? a=sikíhi un シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン? アシキヒ ウン 一つの尾根を両方から一緒に持っていてお互いに会ったことがないものは何ですか? 私たちの目ですよ。 ruwe un ルウェ ウン そうですよ。 ②(動詞の後で。 これも返事の表現らしい。)poronno ku=sanke wa k=ére kus ku=ye hike ka ponno ka e ka somo ki wa kú=iruska un ポロンノ クサンケ ワ ケレ クㇱ クイェ ヒケ カ ポンノ カ エ カ ソモ キ ワ クイルㇱカ ウン 私がたくさん出して食べなさいと言ったのに彼は少しも食べないので私は腹が立ったのよ。 hetak hokure i=komuy un! ヘタㇰ ホクレ イコムイ ウン! さあ早く(私の)シラミをとっておくれよ。(W民話) ③(疑問文で)何…/どう…だろう? k=éninuype íne un? ケニヌイペ イネ ウン。 私の枕どうしたろう(見つからないとき)。(S) réhe ene a=ye p ne hi ka k=éranpewtek hemanta kameasi un? レヘ エネ アイェㇷ゚ ネ ヒ カ ケランペウテㇰ ヘマンタ カメアシ ウン? その名前はなんと言うものだかもわからない、 なんていうばけものだろ。 ④(返事をうながす)“tane emonasnu?” “na kémonasap. eani un?” 「タネ エモナㇱヌ?」「ナ ケモナサㇷ゚、 エアニ ウン?」「もう終わったかい。」「まだ終わらない。 あなたは?」 (S) ⑤ruskare un! ルㇱカレ ウン (直訳すると)彼をそのことで不機嫌にさせよ=ああよかった(反語で、 喜びの表現)。 {E: a sentence-final particle that emphasises the speaker's conviction, especially in conjunction with imperative.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- un 4
- ウン 【副助】(強めの一種、 考慮・納得を表すことが多い。) …ね、 なあ。 siknu eaykap hawe un somo ne? シㇰヌ エアイカㇷ゚ ハウェ ウン ソモ ネ? (そんな小さな弱い赤ん坊だったら)生きられないのじゃないのか。 kamuy i=erampokwen nen póka ne ciki un somo ki ya? カムイ イエランポㇰウェン ネン ポカ ネ チキ ウン ソモ キ ヤ? なんとか神様が憐れみをかけてくれないかなあ。 oroyaciki un/ona ne manu p/akor kusu オロヤチキ ウン/オナ ネ マヌㇷ゚/アコㇿ クス なるほどそうか、 父というものが私にはあったために。(Sユーカラ語り) ene un suy erampewtek hi? エネ ウン スイ エランペウテㇰ ヒ? そんなに感じられないのか。(W) ikiya un …wa イキヤ ウン …ワ ひょっとすると。 ikiya un túnasno e=ek wa イキヤ ウン トゥナㇱノ エエㇰ ワ ひょっとするとあなたが早く来るかもしれないなあ(注 ikiya …na イキヤ …ナ は《…しないようにね》)。 hńta un …wa フンタ ウン …ワ なあに、 ほかでもない。 hńta un, kamuy ye a wa フンタ ウン、 カムイ イェ ア ワ なに、 ほかでもない、 神様が言ったのだ=大丈夫、 神様が言ったとおりになるんだ。 {E: a particle emphasizing consideration or agreement.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- un= 6
- ウン 【人接】[除外的一人称複数目的格] 私たちを/に。 kanto kor ekasi un=ka opiwki wa un=kore yan カント コㇿ エカシ ウンカ オピウキ ワ ウンコレ ヤン 天を守る神のおじいさま、 私たちを助けて下さい(母を亡くした子犬たちが天の狼の神に助けを求めている)。(KM神謡) {E: you (subject); me (object).} (出典:田村、方言:沙流)
- un= 7
- ウン 【人接】[主語二人称単数、 目的語除外的一人称複数] あなたが私たちを/に。 un=kore ウンコレ あなたが私たちに(それを)与える。 e=ek wa un=kore エエㇰ ワ ウンコレ あなたが私たちのために来てくれた。 {E: second person singular subject, first person plural object prefix.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unahunke
- ウナフンケ 【他動】[un-ahunke 自分の所に(?)/そこに(?)・(家に)入れる] …を招待する。 hemanta esakekar hemanta e=i=únahunke kor oka hawe an? ヘマンタ エサケカㇻ ヘマンタ エイウナフンケ コㇿ オカ ハウェ アン? (あんな貧乏人が)何で酒をつくり何をもってわれわれを招待すると言うのだろう。(W民話) ☆参考 aske uk アㇱケ ウㇰ [手・を取る]…を招待する。 tak タㇰ …を呼びに行く、 …を招待する。 {E: to invite…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unarpe 1
- ウナㇻペ 【名】①おば、 おばさん(父または母の姉妹や女のいとこ、 伯母/叔母)。 ☆参考 「…のおばさん」は kor コㇿ《…を持つ》を使って言う。 …kor unarpe …コルナㇻペ …のおばさん、 彼のおばさん。 ku=kor unarpe クコルナㇻペ 私のおばさん。 e=kor unarpe エコルナㇻペ あなたのおばさん。 (注 呼びかけは unarpe ウナㇻペ または ku=kor unarpe クコルナㇻペ。) ②[概/所](所は unarpehe ウナㇻペヘ とも)(親族名称)おば(伯母/叔母)。 (注 「…のおば」は所属形を使って言う。 ☞unarpehe ウナㇻペヘ) (出典:田村、方言:沙流)
- unarpe 2
- ウナㇻペ 【名】中年の女性、 おばさん(小母)。 sine po kor unarpe a=ne híne án=an シネ ポ コㇿ ウナㇻペ アネ ヒネ アナン 私は一人の息子を持つ中年の女だった。(W民話) ☆参考 夫や子があり孫がないくらいの年齢の女性のことを、 子どもくらいの年齢のものが言う、 または大人でもそのくらいの気持ちで言う。(S) ☆参考 呼びかけにも使う。 {E: ①an aunt. ②a middle-aged woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uncise
- ウンチセ 【名】[概/所][un-cise 自分の・家][雅]自分の家。 kamuy nis ka ta/uncise ta/hosipi ki kor カムイ ニㇱ カ タ/ウンチセ タ/ホシピ キ コㇿ [雅]天の神の国の自分の家に帰ると。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では uni(hi) ウニ(ヒ) と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uneno
- ウネノ 【副】[u-neno 互い・に似て] ①(二つ以上が)互いに似て、 同じく。 kutcama uneno an クッチャマ ウネノ アン 声がそっくりだ。(S) uneno aynu ne wa hńta kusu ene e=hawean hi an? ウネノ アイヌ ネ ワ、 フンタ クス エネ エハウェアニ アン? 私たちは同じにアイヌであって、 どうしてあなたはそのように言うのか。(S) uneno motokor ウネノ モトコㇿ 同じく起源を持つ=起源は同じである。 imatne kur ka iyokkayone kur ka, opitta uneno kewtumu pirka utar ne イマッネ クㇽ カ イヨッカヨネ クㇽ カ、 オピッタ ウネノ ケウトゥム ピㇼカ ウタンネ 奥さんのほうもだんなさんのほうも、 両方とも同じに心のいい人たちだ。(S) ②(連体的に)同じ…。 uneno itak ウネノ イタㇰ 同じ言葉。 ☆参考 性質や有様や状況などが似ていることや同様であることを言う。 これに対し、 数量や程度が同じくらいであることは upakno ウパㇰノ と言う。 ☞néno ネノ {E: ①like; the same as. ②the same …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unin 1
- ウニン 【他動】…が痛い、 …を痛がる。 arka uske unin kor an アㇻカ ウㇱケ ウニン コㇿ アン (彼は)悪い所を痛がっている。(S) iyunin イユニン [自動]痛む。 {E: for…to be painful.} (出典:田村、方言:沙流)
- unin-unin
- ウニンウニン/ウニヌニン 【他動(?)】[unin-unin (擬態の語根?)・(重複)] …にゴーゴー響く。 {E: a sound word.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unintek
- ウニンテㇰ 【名】[植物](草の名) ☆参考 「丈1メートルぐらい、 一本茎でそのまわりに花が咲く、 根は長さ20センチぐらいの芋が一つか二つ、 煮たり焼いたりして食べる、 この辺にはない、 石狩の原野にだけある。 しかし Siraw シラウ の沢の奥、 Cicakomanay チチャコマナイ 辺に行けばあったらしい。」 (S)〔知分類 p.192 オニノヤガラ〕 {E: a knd of orchid (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- unisuwamnere
- ウニスワㇺネレ 【自動】[u-nisuwamne-re 互い・丈夫になる・させる] 皆丈夫になる。 {E: for all, everyone to become healthy, strong.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unma 1
- ウンマ 【名】[< 日本語 うま(んま)][動物] 馬。 {E: a horse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unmasiraw
- ウンマシラウ 【名】[unma-siraw 馬・虻][動物] ウシアブ(虻の一種、 赤い大きいの)。 〔知分類になし〕 {E: a horsefly.} (出典:田村、方言:沙流)
- unno
- ウンノ 【格助】[un-no …へ・(副詞語尾)] …へ/に、 …まで。 ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 唇のほうまで厚くなるように唇がしぶい。 pon cikappo utar kuttomo unno hása kane oka ポン チカッポ ウタㇻ クットモ ウンノ ハサ カネ オカ 小鳥のひなたちがのどの中の方まで(口を)あけている。(S) ☆参考 un ウン 2 ②と似ているが、 「まっすぐそこに向かって」あるいは「そこまで」ということをはっきり表現する、 un ウン の部分にアクセントを置いて、 前の語よりも高く強く発音する。 {E: to; until; till.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unokauk
- ウノカウㇰ 【自動】[u-noka-uk 互い・写した形/像・を取る]仲間同士で写真をとる。 unokauk hene ki kor oka ruwe somo ne? ウノカウㇰ ヘネ キ コㇿ オカ ルウェ ソモ ネ? 写真をとってでもいるのではないか。 (出典:田村、方言:沙流)
- unte
- ウンテ 【複他動】[< 他動使役][un-te そこにある・させる][雅] ☞sitekorsam unte シテコㇿサㇺ ウンテ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unukar
- ウヌカㇻ 【自動】[u-nukar 互い・を見る] ①互いを見合う、 相会う。 sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ 一つの尾根を両側から一緒に持っていて互いに会ったことがないもの(なぞなぞで答えは sikihi シキヒ 目)。 ②(動名詞として)会うこと、 会見 hempara ne yakka/unukar pirka p/ci=ki nankor na ヘンパラ ネ ヤッカ/ウヌカㇻ ピㇼカㇷ゚/チキ ナンコン ナ いつでも会見のよいのをしましょうね=いつでもまた会って楽しく語り合いましょうね。(W即興詩) {E: ①to look at each other; meet. ②a meeting.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upak
- ウパㇰ 【副】[u-pak 互い・ほど] 皆/両方とも同じく、 同じほどに、 同じぐらいに。 ☞upakno ウパㇰノ {E: (for all, both) to be similar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upakanere
- ウパカネレ 【自動】[u-paka-ne-re 互い・[日本語]呆け・になる・させる] 皆呆ける。 {E: for everyone to be disgusted, amazed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upakno
- ウパㇰノ 【副】[u-pak-no 互い・ほど・(副詞語尾)] 皆/両方とも同じほどに、 同じくらいに。 upakno uneno an! ウパㇰノ ウネノ アン! 大きさも同じくらいだし形やつくり方もちょうど同じようだ。(S) tane uwonakor wa upakno oka タネ ウウォナコㇿ ワ ウパㇰノ オカ (S) もう父と息子と同じぐらい(の背丈)になった。(S) ☆参考 数量や大きさや程度が同じくらいであることを言う。 これに対し性質や有様や状況などが似ていることなどや同様であること、 顔が似ていることなどを言うには uneno ウネノ を使う。 {E: (for all, both) to be similar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upakte
- ウパㇰテ 【他動】[u-pak-te 互い・ほど(になる)・させる] ①同じにそろえる。 ②比べる。 {E: ①to put…in the same order. ②to compare…} (出典:田村、方言:沙流)
- upas
- ウパㇱ 【名】雪。 upas as ウパㇱ アシ 雪が降る。 upas poro ウパㇱ ポロ 雪が積もる。 upas pirka ウパㇱ ピㇼカ 雪の具合いがよい(雪がよくつもり、 かたくなって、 猟をするのにちょうどよくなることを言う。 三月頃にそうなる)。(S) {E: snow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upas-ruyanpe
- ウパㇱルヤンペ 【名】[雪・嵐] 大雪、 吹雪、 ものすごい雪。 ☆参考 積もった雪ではなく、 雪が風を伴って激しく降ること。 雪がたくさん積もることは upas poro ウパㇱ ポロ {E: heavy snow.} (出典:田村、方言:沙流)
- upaskuma
- ウパㇱクマ 【自動/名】[u-paskuma 互い・にものごとを教え伝える] ①[自動]事実や教え(☞②)を語り伝える。 ②[名]教え伝える話、 言い伝え、 先祖の話(その家系に代々伝えて教えとする話、 昔のできごとを伝える歴史物語や伝説もあれば、 自分の体験や見聞を伝える話、 またものごとの起源やいわれを説明する話等、 いろいろな言い伝えの総称)。 {E: ①to transmit teachings; teach. ②teachings; ancestor tales.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upiraspa
- ウピラㇱパ 【自動】[複](単の用例は未出。 piraspa ピラㇱパ の単は pirasa ピラサ)[u-piraspa 互い・を広げる[複]] 皆が広がる。 {E: for all to be spread out, dispersed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upunpatce
- ウプンパッチェ 【完動】[upun-patce 雪ぼこり・フワッと飛ぶ] (=upunpana patce ウプンパナ パッチェ)雪が風に飛ばされてフワーッと飛ぶ。 mata an kor upas as, réra ruy kor upunpatce マタ アン コㇿ ウパㇱ アㇱ、 レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ 冬になると雪が降り、 風が強いと雪が風に飛ばされてフワッーと飛ぶ。(S) {E: for snow to fly in the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- upusi(hi)
- ウプシ(ヒ) 【名】[所]…の(ブドウやコクワの)房。 kutci upusihi pirka ruwe! クッチ ウプシヒ ピㇼカ ルウェ! 「コクワ」(=サルナシ)の房いいねえ! (S) kími upusihi kar kor an キミ ウプシヒ カㇻ コラン 彼はトウモロコシを束にしている。(S) {E: a bunch of…(grapes, corns, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ure(he)
- ウレ(ヘ) 【名】[所](概は ure ウレ)…の足(足首から先)。 hot, urehe poro ruwe! ホッ、 ウレヘ ポロ ルウェ! まあ、 足が大きいなあ。(S) ure-iworke tesma osma pakno urehe poro ウレイウォㇿケ テㇱマ オㇱマ パㇰノ ウレヘ ポロ 足跡の中にかんじきが入ってしまうほど足が大きい。(S) {E: the foot, feet of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ureasam
- ウレアサㇺ 【名】[概](所は ureasama(ha) ウレアサマ(ハ)) [ure-asam 足・の底] 足の裏。 ☆参考 urekotor ウレコトㇿ [概]とも言う。 {E: the soles of the feet.} (出典:田村、方言:沙流)
- ureekiru
- ウレエキル 【他動】[ure-e-kiru 足・で・向きを変える][雅](土)を足でひっくり返す。 niste toy or/hapur toy kunne/a=ur仔kiru ニㇱテ トヨㇿ/ハプッ トイ クンネ/アウレエキル [雅]固い土のところが柔らかい土のように私の足で掘り返された。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- urenkare
- ウレンカレ 【他動】[自動使役][urenka-re 皆そろう・させる]皆そろえる(一つも欠けないように一そろえのものを皆集める)。 urenkare wa ári ウレンカレ ワ アリ 皆そろえろえておきなさい。(S) ☆参考 整頓しなくても言う。 {E: for…to be complete; for all…to be present.} (出典:田村、方言:沙流)
- urentapcikir
- ウレンタㇷ゚チキㇼ 【名】[概](所は urentapcikiri ウレンタㇷ゚チキリ)[uren-tapcikir 両方の・前足][動物](動物の)両前足。 {E: both forelegs (of an animal).} (出典:田村、方言:沙流)
- urentapcikiri
- ウレンタㇷ゚チキリ 【名】[所](概は urentapcikir ウレンタㇷ゚チキㇼ) …の両前足。 {E: both forelegs of…} (出典:田村、方言:沙流)
- urepirup
- ウレピルㇷ゚ 【名】[ure-piru-p 足・をふく・もの] 足ふき、 足をふくぞうきん。 {E: a cloth for wiping one's feet.} (出典:田村、方言:沙流)
- urepok
- ウレポㇰ 【名】[ure-pok 足・の下][古](月の名)10月。 kurukpeciyay roski, a=otérke kor ureasam ta pukukse wa kusu urepok クルㇰペチヤイ ロシキ、 アオテㇾケ コㇿ ウレアサㇺ タ プクㇰセ ワ クス ウレポㇰ 霜柱が立ち踏(ふ)むと足の裏の所でパラパラ鳴るから urepok ウレポㇰ《足の下》。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- urkio
- ウㇽキオ 【自動/他動】[urki-o シラミ・がつく] ①[自動]シラミにたかられる。 a=mipa p a=huráypa póka somo ki p ne kusu urkio=an アミパㇷ゚ アフライパ ポカ ソモ キㇷ゚ ネ クス ウㇽキオアン 私は着ているものを洗いもしないのでシラミにたかられた。(W民話) ②[他動]…にシラミがつく。 urkio amip ウㇽキオ アミㇷ゚ シラミのついた着物。(W民話) {E: ①to be infested with lice. ②for lice to infest…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- urokte
- ウロㇰテ 【自動】[u-rok-te 互い・座る・させる][雅](神が)いる、 おわす、 まします。 kim un iworso/iworso ka ta/urokte kamuy キムン イウォㇿソ/イウォㇿソ カ タ/ウロㇰテ カムイ [雅]山の奥の地におわす神。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uronnu
- ウロンヌ 【自動】[u-ronnu 互い・を殺す[複]](直訳すると)殺し合いをする、 (用例の文脈では)皆殺しにされる、 皆死んでしまう。 kusu keraypo kotan epitta somo uronnu=an no クス ケライポ コタン エピッタ ソモ ウロンヌアン ノ そのおかげで(夜襲の群が来ることを予知した人が知らせてくれたおかげで)村じゅうが皆殺しにされずに。(W言い伝え) ☆参考 直訳すると《殺し合いをする》だが、 この用例の文脈では、 村の人々がよそからにやられて死んでしまうことを言っている。 ☆参考 単数形 urayke ウライケ は「殺し合う」。 {E: for all to be killed; kill each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uruwah(k-i)
- ウルワㇵ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(7)uruwah(k-i)〔u-rú-wah ウるワㇵ〕⦅シラヌシ、マオカ⦆兄弟;姉妹。"re moroahpo uruwh nee manu"「三人の少女が姉妹であった」⦅シラヌシ⦆[<u-iruwah]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- usa 1
- ウサ 【副】①いろいろ、 (連体的に)いろいろな。 usa kéraanpe kar kor an ウサ ケラアンペ カㇻ コㇿ アン (彼女は)いろいろなごちそうをつくっていた。 ②それぞれめいめい、 一人一人。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ 二つに分けてそれぞれに(二人ともに)あげなさい。(S) pon menoko tup mat ne usa a=kor wa ポン メノコ トゥㇷ゚ マッ ネ ウサ アコㇿ ワ 私たちは若い女性二人を妻としてそれぞれ持って=私たち二人はその二人の女性の一人ずつと結婚して。(KC民話) ③usa usa ウサ ウサ いろいろ、 それぞれに。 ④usa oka ウサ オカ いろいろの(種々の、 様々の)。 usa okay pe ウサ オカイ ペ いろいろなもの/こと。 usa okay pe uwekarpare ウサ オカイ ペ ウウェカㇻパレ いろいろなものを集める。 ⑤(名詞の前に置かれ、 通常くり返されて) usa…usa… ウサ… ウサ …やら…やら。 usa cápe usa seta usa puta usa peko, nep ne yakka a=respa wa oka ウサ チャペ ウサ セタ ウサ プタ ウサ ペコ、 ネㇷ゚ ネ ヤッカ アレㇱパ ワ オカ 猫や犬や豚や牛や何でも飼われている。(S) usa iyuta usa suke ki wa ウサ イユタ ウサ スケ キ ワ (その女性は)ヒエつきやら料理やらいろいろして。(W民話) (iyuta イユタ、 suke スケ は自動詞で、 この場合、 動名詞。) {E: ①various; many kinds of. ②each.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usa 2
- ウサ 【副助】…も。 …usa…usa …ウサ …ウサ …も…も、 …や…や。 okkayo usa menoko usa porono oka オッカヨ ウサ メノコ ウサ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) {E: too.} (出典:田村、方言:沙流)
- usak
- ウサㇰ 【自動】[u-sak 互い・を欠く] 一緒にそろっていない、 (仲間/グループの)だれかが欠ける。 néun usak=an ka somo ki ネウン ウサカン カ ソモ キ 私たちはいつも一緒で、 決してだれ一人欠けることはなかった。(K民話) 。 ☆対語 urenka ウレンカ 皆そろっている。 {E: for…to be missing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usapki
- ウサㇷ゚キ 【自動】[usa-p-ki いろいろな・こと・をする](?) 何をするにも一生懸命よく働く。 (動名詞として)pirka usapki e=ki kus ne na ピㇼカ ウサㇷ゚キ エキ クㇱ ネ ナ「なんでも体を達者にしてよく働いて模範と言われるようにしなさい。」 (S) {E: to work hard at; put all one's efforts into.} (出典:田村、方言:沙流)
- usat
- ウサッ 【名】おき(火のついている炭、 木が燃えてもう煙が出なくなったもの)。 tanepo ape ruy wa usat ka isam タネポ アペ ルイ ワ ウサッ カ イサㇺ いま火がついたばかりでまだおきはできていない。(S) mokor usat モコㇿ ウサッ [眠っている・おき] 灰(retarpas レタㇻパㇱ)をかぶって中にあるおき。(福満S) ☆参考 usat ウサッ も pas/paspas パㇱ/パㇱパㇱ も「燃えかす」と訳されることがあるが別のものである。 usat ウサッ《おき》はまっ赤に火がついている。 これの火の消えたものが pas/paspas パㇱ/パㇱパㇱ、 その黒いもの(消し炭)が kunne pas クンネ パㇱ、 さらに燃えて白い灰になり、 しかもまだ形を保っているものが retar pas レタㇻ パㇱ、 それの形がくずれて粉々になった灰が úna ウナ。 {E: live coals.} (出典:田村、方言:沙流)
- usatoyneno
- ウサトイネノ 【副】[usa-toy-neno めいめい(の)・(< 土地?)・によって](?) それぞれ異なって、 めいめい違って。 uneno aynu motoho sinep ne yakka, usatoyneno yakukor katu oka wa ウネノ アイヌ モトホ シネㇷ゚ ネ ヤッカ、 ウサトイネノ ヤクコㇿ カトゥ オカ ワ アイヌのもと人間の起源は一つであっても、 めいめい持たされた役目が違うから。(S言い伝え) {E: differently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usatrayoci
- ウサッラヨチ 【名】[usat-rayoci おき・にじ(虹)] 炉のおきがパーッと飛び上がったもの。 yam kap turano a=ma kor patke wa usatrayoci únarayoci hopuni wa a=sitóma p ne ヤㇺ カㇷ゚ トゥラノ アマ コㇿ パッケ ワ ウサッラヨチ ウナラヨチ ホプニ ワ アシトマㇷ゚ ネ 栗を皮ごと焼くとはぜて火がとんだり灰がパーッと舞い上がったりして恐ろしいもんだ。(S) {E: the sparks that fly out of a fireplace.} (出典:田村、方言:沙流)
- úse 1
- ウセ 【連体】普通の、 平民の。 úse kur ウセ クㇽ (村長ではない)普通の人、 平民。 {E: ordinary; a common person.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- úse anu
- ウセ アヌ 【他動】[副+他動][単](複は úse ári ウセ アリ)[それだけで(別に)・置く] ①(何かの中に入っているもの)を取り出す、 抜き出す。 e=sike oma p úse anu エシケ オマㇷ゚ ウセ アヌ あなたの荷物の中に入っているものを出しなさい。(S) ku=sikehe wa úse k=ánu クシケヘ ワ ウセ カヌ 私の荷物の中から(それを)出す。(S) a=ocíhi oro wa úse i=ánu アオチヒ オロ ワ ウセ イアヌ 私の棺莚(かんえん、 死者をくるむむしろ)から私を出した。 ②(着物、 帽子、 靴、 装身具など身につけているもの)を脱ぐ/はずす。 amip use k=ánu アミㇷ゚ ウセ カヌ 私は着物を脱ぐ。(S) {E: ①take, pull out… ②to take off (clothing).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- úsey
- ウセイ 【名】[< úse-i それだけの・もの](?) (飲用にわかした)お湯、 白湯(さゆ)。 úsey kar ウセイ カㇻ お湯をわかす(煎じ湯をつくることも)。 úsey páha ウセイ パハ 湯気。 úsey sések ウセイ セセㇰ お湯が熱い、 お湯がわく。 sísam úsey シサㇺ ウセイ 和人のお湯(お茶を白湯と区別して呼ぶ表現の一つ、 「お茶」の訳語として出た)。 kina úsey キナ ウセイ 野草の湯(お茶を白湯と区別して呼ぶ表現の一つ)。 úsey-ku-itanki ウセイクイタンキ 湯のみぢゃわん。(S) úsey ani k=éwonne ウセイ アニ ケウォンネ お湯で顔を洗う。 ☆参考 お茶を呼ぶにもこの語を使う。 最後の用例のように洗面用にわかしたお湯にも言うことがあるが、 おふろのお湯のことにも言わない、 水が自然と温まったものにも言わない。 そのようなお湯は sések wakka セセㇰ ワッカ 熱い水。 {E: hot water (for drinking purposes, not bath water).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usi 1
- ウシ 【複他動】[us-i …に…がつく・(他動詞化)] …に…をつける/ぬる/ぬりつける/まぶす。 iroho usi イロホ ウシ 色をぬる。(S) ussi usi ウッシ ウシ うるしをぬる。(S) tomotarusi トモタルシ [tomo-tar-usi …に・背負い縄・をつける]…を荷縄でしばって背負えるようにする(そうして背負って運ぶことを言外に含むこともある)。 yayusi ヤユシ [yay-usi 自分・に…をつける](おしろいなど)を自分につける。 ☆参考 kotaci コタチ ベタベタぬりつける/こすりつける。 kotukka コトゥッカ (別のもの)をくっつける(接触させる/はりつける)。 kote コテ …をゆわえ(結び)つける。 「手甲をつける」「冠をつける」などには kor コㇿ《…を持つ》が使われる。 「首飾りの玉連をつける」「耳環をつける」などの雅語の慣用表現については ☞tamasay タマサイ、 ninkari ニンカリ {E: to attach, stick…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usinna
- ウシンナ 【副】[u-sinna 互い・(と)異なる] 互いに別々に異なって。 usinna oka=an ウシンナ オカアン 私たちは別々に暮らしていた。(S) usinna a=ye ウシンナ アイェ 区別して言われる。 usinna usinna ウシンナ ウシンナ めいめい別々に。 usinna usinna ye kor oka ウシンナ ウシンナ イェ コㇿ オカ めいめい言っている。(S) usinna usinna yaykata yaykata kor pe kor utar se yan ウシンナ ウシンナ ヤイカタ ヤイカタ コㇿ ペ コㇿ ウタㇻ セ ヤン めいめい自分自分の持ち物を持ち主が背負いなさい。(S) {E: mutually different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usipiraspa
- ウシピラㇱパ 【自動】[u-sipiraspa 互い・広がる[複]](=usipirasare ウシピラサレ、 usipiraspare ウシピラㇱパレ)皆で広がる。 {E: for all to be spread out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usipiraspare
- ウシピラㇱパレ 【自動】[u-sipiraspa-re 互い・広がる[複]・させる] 皆で広がる。 {E: for all to be spread out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uska
- ウㇱカ 【他動】[us-ka 消える・(他動詞化)](火や明りや電気)を消す、 (書いたもの)を消す(消しゴムなどで)、 (村/集落)を消滅させる。 sune uska スネ ウㇱカ 明りを消す。(W) sunke no kanpinuye=an kor uska wa isam スンケ ノ カンピヌイェアン コㇿ ウㇱカ ワ イサㇺ まちがって書くと消してしまう。(S会話) oripakpa yan wa, néa e=kotanu a=ar-uska, a=arwente nankor ruwe ne kusu オリパㇰパ ヤン マ、 ネア エコタヌ アアㇻウㇱカ、 アアㇻウェンテ ナンコン ルウェ ネ クス 天然痘が上陸して来て、 あのあなたの村はすっかり絶やされ、 すっかり滅ぼされてしまうだろうから。(W民話) {E: to put out, turn off, extinguish…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uske(he)
- ウㇱケ(ヘ) 【形名】[us-ke-(he) (語源的には) …する習慣のある・ところ・(所属語尾)][被修飾名](動詞(句)、 連体詞(句)などの連体語の後に置かれ、 位置を表す名詞句をつくる。 場所を表す場合が多いが、 時を表すこともある。) …する/した/の所、 …する/した/のとき。 móno k=a rusuy korka k=a uske ka isam モノ カ ルスイ コㇿカ カ ウㇱケ カ イサㇺ 座りたいけれど座る場所がない。(S) uhuy wa paye uskehe oka ウフイ ワ パイェ ウㇱケヘ オカ 燃えて行った所もあった。(W会話) imakakehe eyayriko uske okay pe ne na イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ 後でよくなるときがあるものだよ。(S) tane kinaemawri ci wa a=e uske ne タネ キナエマウリ チ ワ アエ ウㇱケ ネ 今ヤマソバが熟して食べる時期だ。(S) {E: the place where one does, did…; the time when…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uskosanpa
- ウㇱコサンパ 【自動】[us-kosanpa 消える・急に…する] パッと消える。 sir-uskosanpa シㇼウㇱコサンパ あたりが急にパッとまっ暗になる。 poro cápe haw ki, akusu sir-uskosanpa ポロ チャペ ハウ キ、 アクス シㇼウㇱコサンパ 大声で猫のなきまねをした、 するとあたりがパッと消えて何も見えなくなった。(S民話) ☆参考 複数形の形だが、 沙流川下流のこの話し手は単複の区別なくこの形を用いる。 ☞uskosanu ウㇱコサヌ、 ☞us ウㇱ 1 {E: to go out suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uta 1
- ウタ 【他動】(穀物など)を臼に入れて杵で搗(つ)く。 ☆参考 精白するために搗くことを言う。 痛めつけるために突くことは otke オッケ と言う。 ☆参考 臼は nisu ニス、 ヒエ搗きや米搗きをすることは iyuta イユタ、 杵は iyutani イユタニ。 {E: to pound, grind (grains, etc.) with a pestel in a mortar.} (出典:田村、方言:沙流)
- utannimara
- ウタンニマㇻ 【名】[所](概の用例はない)[utar-nimara 同族・の半数/一部] 仲間の一部、 仲間の半分ぐらい(ごく少しの一部とも限らず、 またちょうど半分とも限らない。 全部ではないことを言う。 だいたい半分ぐらいをさすことが多い。 数のあるものについて言う。 一個の半分/片割れのことには使われない)。 oro ta sirepa=an korka, a=utannimara nani nani, tan mosir akkari wa toop na herepasi wa hetopo herepasi wa paye rusuy オロ タ シレパアン コㇿカ、 アウタンニマラ ナニ ナニ、 タン モシㇼ アッカリ ワ トオㇷ゚ ナ ヘレパシ ワ ヘトポ ヘレパシ ワ パイェ ルスイ 私たちはそこに(その島に)着いたけれど、 私たちの仲間の一部はまもなく、 この島を通り越してもっと遠く海の向こうへもどって行きたいと言った。(S言い伝え) {E: a portion; half.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utar 1
- ウタㇻ 【名】[概](所は utari(hi) ウタリ(ヒ)) ①人々。 soy ta arki utar ソイ タ アㇻキ ウタㇻ 家の門口に来た人たち。 inne utar インネ ウタㇻ 大勢の人々。 uunukor utar ウウヌコㇿ ウタㇻ 母子。 ②(人や動物や神を表す名詞の後に置かれて)…たち。 okkaypo utar オッカイポ ウタㇻ 若い男たち。 kamuy utar カムイ ウタㇻ 神々。 ③(まれに、 物に関しても) citarpe utar チタㇻペ ウタㇻ ござたち(=複数のござ)。 ☆参考 [所]は《同族、 仲間》の意味で使われる。 ☞utari(hi) ウタリ(ヒ) {E: ①people. ②plural marker for people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utariinne
- ウタリインネ 【自動】[utari-inne (その)同族[所]・多人数である] 同族が多い、 一族/村人の人数が多くなる。 a=utári ka sisipi wa utariinne=an ruwe ne kusu アウタリ カ シシピ ワ ウタリインネアン ルウェ ネ クス (私の)村人たちも増えて村人が大勢になったので。(HK民話) {E: for the people of the same family, group etc to be numerous.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utarokihi
- ウタロキヒ 【名】[所](概は用例がない)[utar-ok-ihi 人々・(接尾辞)・(所属語尾)] 彼ら皆、 皆さん方。 tu tépu or un/ku=omare wa/pon katkemat hem/poro sensey utar/utarokihi/ku=nure rusuy トゥ テプ オルン/クオマレ ワ/ポン カッケマッ ヘㇺ/ポロ センセイ ウタㇻ/ウタロキヒ/クヌレ ルスイ (私は)二本のテープに入れてお嬢さんにも大先生方皆様にも聞かせたかった。(W即興詩) ☆参考 話し言葉の中には用例がない。 {E: everyone; all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utasacipo
- ウタサチポ 【自動】[u-tasa-cip-o 互い・と反対方向に・舟・をこぐ] ①互いに反対方向に舟をこぐ/進める。 ②(比喩的に)方針・計画について主張が合わず言い争う。 ③(名詞として)反対方向への舟のこぎ合い、 進路についての争い。 poro serke utasacipo koraci haweoka rok ayne ポロ セㇾケ ウタサチポ コラチ ハウェオカ ロㇰ アイネ 大半の人がちょうど舟を反対方向にこぎ合うみたいに言い争っていたあげく。(S言い伝え) utasacipo utasaitak an wa uitakniwkestepa wa ウタサチポ ウタサイタㇰ アン ワ ウイタㇰニウケㇱテパ ワ 舟を反対方向にこぎ合うように言い争い言い合いして折り合いがつかずに。(S言い伝え) {E: ①to row boats in mutually opposite directions. ②to dispute a claim. ③} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utasaitak
- ウタサイタㇰ 【自動】[u-tasa-itak 互い・と交代して/に対立して・話す] ①言葉のやりとり(言ったり答えたり)をする。 ②言い合い(口論)をする。 ③(名詞として)言葉のやりとり、 言い合い。 {E: ①to converse. ②to exchange words; quarrel; dispute. ③a quarrel; a dispute.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utasaroski
- ウタサロㇱキ 【自動】[複](単の用例はない。 roski ロㇱキ の単は as アㇱ)[u-tasa-roski 互い・に対して・立つ[複]] 互いに争う、 互いに戦う。 sine moto a=kor pe ney pakno utasaroski シネ モト アコㇿ ペ ネイ パㇰノ ウタサロㇱキ 私たちはもとは一つなのにいつまでも互いに争っていた。(S言い伝え) {E: to fight each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utaspa
- ウタㇱパ 【自動/副】[u-tas-pa 互い・と交換する(tasa タサ の語幹)・[複]] ①[自動]互いに交代し合う、 代わるがわるする。 utaspa an kor ウタㇱパ アン コㇿ 互いに。 utaspa pakno ウタㇱパ パㇰノ(=utaspa ウタㇱパ) 互いに。 ②[副]互いに。 utaspa ukoramkor ウタㇱパ ウコラㇺコㇿ 互いに相談し合う。 uramkarpare itak utaspa ye ウラㇺカㇻパレ イタㇰ ウタㇱパ イェ 悔やみを言い合う言葉を互いに言う。(S) {E: ①to take turns. ②mutually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utaye
- ウタイェ 【他動】[雅](彼が)…を言う。 sekor okay pe utaye hike セコㇿ オカイ ペ ウタイェ ヒケ [雅]ということを言うと。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では単に ye イェ と言う。 ユーカラでも ye イェ が使われるが、 リズムの関係で uta- ウタ をつけて二音節ふやすことがある。 三人称である。 uta- ウタ の語源は不明。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utcike
- ウッチケ 【自動】内気である、 はにかむ(きまりがわるく異性と話もできない、 寝ようと言われても行って寝るのもはずかしい。(S))、 遠慮深い(人前に出ようともせず大きい声でハキハキものも言わず遠慮してひっこんでいる)。 pokas ka un utcike wa an a p orowano easiri ka rametok otta pawetok otta kor pe ka un ポカㇱ カ ウン ウッチケ ワ アナㇷ゚ オロワノ エアシリ カ ラメトㇰ オッタ パウェトㇰ オッタ コㇿ ペ カ ウン あんなに遠慮深かったのに、 それからは、 それはそれは勇気も雄弁さもそなわって。(W民話) ☆参考 itak-e-utcike イタㇰエウッチケ は何を言われても人の顔をまともに見ずにうつむいている人に対する悪口。 yaysitoma ヤイシトマ《はずかしい》、 yaynikorosma ヤイニコロㇱマ《恥をかく、 きまり/ていさいが悪い》、 yayiporosak ヤイポロサㇰ《きまり/ていさいが悪い、 面目がない》等は、 感情を表す。 utcike ウッチケ や yepne イェㇷ゚ネ は、 はずかしがりやはにかみの様子や性質を表す。 {E: to be shy, hesitant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- útek
- ウテㇰ 【他動】(人)を使いにやる、 (人)を(使い走りの仕事に)使う。 póho útek hawe ne ポホ ウテㇰ ハウェ ネ (その母親は)息子を使いにやったんだね。(S会話) cútek ussiw チュテㇰ ウッシウ 使い走り(口上を持って他の人のところへ使いに行くなど)のための使用人。 {E: to use (someone) as a work helper} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utekanpa
- ウテカンパ 【自動】[複](単の例はない。 anpa アンパ の単は ani アニ)[u-tek-anpa 互いに・手・を持つ(複)] 手をつなぐ、 手をとりあう。 utekanpa kane wa paye kor oka ウテカンパ カネ ワ パイェ コロカ 手をつないで行っている。(W) {E: to link hands.} (出典:田村、方言:沙流)
- uterkepakte
- ウテㇾケパㇰテ 【自動】[u-terke-pakte 互い・跳ぶ・を比べる] 幅跳び競争する。 ☆参考 似た構成の語の例: ukirorpakte ウキロㇿパㇰテ 力くらべする (kiror キロㇿ 力) {E: to compete in the long jump.} (出典:田村、方言:沙流)
- utomo
- ウトモ 【位名】[所](tomo トモ の概は tom トㇺ) [u-tomo 互い・の正面のまん中[所]](次の表現で) 互いの方。 utomo hosarpa ウトモ ホサㇻパ [互いの方・をふり向く[複]](hosarpa ホサㇻパ の単は hosari ホサリ) 互いに向き合う、 顔を見合わせる。 sekor kane hawean akusu, nérok okkaypo utar utomo hosarpa セコㇿ カネ ハウェアン アクス、 ネロㇰ オッカイポ ウタㇻ ウトモ ホサㇻパ 彼がそう言うと、 さっきの若者たちは互いに顔を見合わせた。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utomosmare
- ウトモㇱマレ 【他動】[自動使役][u-tomosma-re 互い・にぶつかる・させる] …を互いにぶつけ合わせる。 sekor sekor a=mimáki a=utómosmare hi セコㇿ セコㇿ アミマキ アウトモㇱマレ ヒ こういうふうに(私たちが)歯をぶつけ合わせること(retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚《白い犬をけんかさせるもの》というなぞなぞの言葉を説明している)。(W会話) ☞utomosma ウトモㇱマ、 tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ {E: to make…bump into each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utomta
- ウトㇺタ 【副】[u-tom-ta 互い・の方(ぶつかる正面)・に](=utom ta ウトㇺ タ)お互いに面と向かって、 直接に。 utomta ukoramkor ウトㇺタ ウコラㇺコㇿ 直接二人で相談する(間に人が入らなで)。(S) utomta unukar itak ウトㇺタ ウヌカㇻ イタㇰ お互いに直接会って言う言葉。(S) {E: directly facing one another.} (出典:田村、方言:沙流)
- utossam(-a)
- ウトッサㇺ §829.よこっぱら(横腹);わきばら(脇腹);ひばら(脾腹);そくふくぶ(側腹部);そくきょうぶ(側胸部)(3)utossam(-a)〔u-tós-sam ウとッサㇺ〕[<utor-sam]⦅チカブミ、クッシャロ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- utukari
- ウトゥカリ 【位名】[u-tukari 互い・の手前] utukari ta ウトゥカリ タ (直訳すると)互いの手前に=しょっちゅう、 何回も。 a=weyyupi weysanpekor kusu ene e=matnepoho utukari ta yáni rayke ranke hike ka アウェイユピ ウェイサンペコㇿ クス エネ エマッネポホ ウトゥカリ タ ヤニ ライケ ランケ ヒケ カ 私のろくでなしの兄が悪心をだいてあなたの娘さんを何回もくり返しもう少しで殺しそうになったけれども。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utumasi
- ウトゥマシ 【自動】[u-tumasi 互い・…の全体でなくとびとびに一部だけある] 「ちょっと狂っている、 頭(が)半分ばか。」 (S) tane anak utumasi kor an hawe un タネ アナㇰ ウトゥマシ コㇿ アン ハウェ ウン (彼は)もう、 ちょっとばかになってきた(=年とってぼけてきた)のよ。(S) {E: to be slightly crazy; foolish.} (出典:田村、方言:沙流)
- utupa
- ウトゥパ 【自動】この世とあの世とに別れている(「仏になった人に言う、 そのほかには言わない」)。(S) utupa=an na ウトゥパアン ナ 「あんたはもうこの世の人ではない、 私はしゃばの人だ、 てんで(=まるっきり)違うんだろう、 あんたはほとけの国へおさまってちょうだいよ」。(S) tane utupa=an na, kamuy e=ne na, apunno iteki hosari no kamuy or un arpa タネ ウトゥパアン ナ、 カムイ エネ ナ、 アプンノ イテキ ホサリ ノ カムイ オルン アㇻパ 「妻でもなければ子でもないんだ、 あんたはもうこの世の人ではないんだぞ、 妻いることもいると思わないで極楽へ歩め。 」 (S) {E: for this world and heaven to be separated.} (出典:田村、方言:沙流)
- utur(u)ke(he) 1
- ウトゥㇽケ(ヘ)/ウトゥルケ(ヘ) 【位名】[所](概は utur ウトゥㇽ)[utur-u-ke …の間・(所属語尾)・ …の所] その間、 …しているときと次にするときとの間。 a=oyámokte wa nétuk=an uturke ta eun inkar=an ranke kor án=an ayne アオヤモㇰテ ワ ネトゥㇰアン ウトゥㇽケ タ エウン インカラン ランケ コㇿ アナン アイネ おかしいなあと思って、 寄り木拾いをしている間にときどきそっちを見い見いしていると。(W民話) ☆参考 uturu ウトゥル の形も使われる。 {E: the place between…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uturu
- ウトゥル 【位名】[所](概は utur ウトゥㇽ)(…の)間(空間的にも時間的にも)。 kotan uturu tuyma コタン ウトゥル トゥイマ 村と村の間が遠い。(W) a=eyáykewkor oruspe ka itak uturu ne wa síran ruwe un アエヤイケウコㇿ オルㇱペ カ イタㇰ ウトゥル ネ ワ シラン ルウェ ウン そういう苦労の思い出話も、 話の間に入っているのですよ。(W会話) uturu an kor ウトゥル アン コㇿ その間あいだに、 その間にときどきはさんで。 uturu ta ウトゥル タ ときどき、 時により、 間をおいて。 uturu ta ek ranke, uturu ta somo ranke ウトゥル タ エㇰ ランケ、 ウトゥル タ ソモ ランケ ときどき来ることもある、 来ないこともある。(S) uturu uturu ウトゥル ウトゥル ところどころ。 uturu uturu opusopus ウトゥル ウトゥル オプソプㇱ ところどころ穴がポツポツあいている。(S) {E: between (time and space).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utus(-i)
- ウトゥㇱ §037.妻(15)utus(-i)〔u-túš ウとぅㇱ〕⦅ホロべツ⦆①【名詞】(-i)相妻;二人妻;本妻とめかけ。②【動詞】(-an)相妻になる:本妻とめかけが同一家家内に居住して同一の夫に仕える。"aynu menoko kamuy menoko 〜 wa e-kor sapo e-yuputari okay ruwe ne"「人間の女と神の女が相妻となって汝の姉汝の兄たちが生れたのである」⦅ユ研Ⅱ, pp.734〜5⦆[u-(お互いが)+tus(相妻となる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- utusmat
- ウトゥㇱマッ 【名】[u-tus-mat 互い・夫のもう一人の妻・女/妻] 一人の男の妻たち(「めかけ本妻」)。 sarki cikir kor/sarki tapsut kor/iwan utusmat/tura wa yan wa サㇻキ チキㇼ コㇿ/サㇻキ タㇷ゚スッ コㇿ/イワン ウトゥㇱマッ/トゥラ ワ ヤン マ (あなたのとうさんは)葦のようなガリガリの足と葦のようなガリガリの肩を持った(やせっぽちの)六人のめかけたちを連れて交易から帰って来て。(S子守歌) {E: one man's wives.} (出典:田村、方言:沙流)
- utuste
- ウトゥㇱテ 【他動】[u-tus-te 互い・自分の夫のもう一人の妻(である)・させる]二人を妻とする。 iteki koyki no/utuste wa/e=an yak easir/aynu mosir sekor/a=eréko kus ne na イテキ コイキ ノ/ウトゥㇱテ ワ/エアン ヤㇰ エアシㇼ/アイヌ モシㇼ セコㇿ/アエレコ クㇱ ネ ナ [雅](二人の女神を)いじめないで二人とも妻としてお暮らしになればあなたに人間の国という名前がつけられるのですよ。(Sユーカラ語り) ☆参考 〔久辞典983 utush 相妻となる、 妾同士 < 相連結する ut 節 ush ついている〕 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uuk
- ウウㇰ 【自動】[u-uk 互い・を取る](次の慣用句で)iporo uuk イポロ ウウㇰ (怒って)顔色を変える。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- uusa
- ウウサ 【副】[u-usa 互い・いろいろ/別々に] めいめいいろいろ。 (次のように二語重ねて使う。) uusa uusa ウウサ ウウサ (皆)めいめいいろいろ。 tan a=kor mosir ne yakka, uusa uusa, mosir epunkine kamuy kar híne タン アコㇿ モシㇼ ネ ヤッカ、 ウウサ ウウサ、 モシㇼ エプンキネ カムイ カㇻ ヒネ 国づくりの神はこの私たちの国(北海道)も、 それぞれ国を守る神をつくって。(S言い伝え) mosir kor kamuy utar uusa uusa ewkoramu-osmaosmapa híne モシㇼ コㇿ カムイ ウタㇻ ウウサ ウウサ エウコラムオㇱマオㇱマパ ヒネ 国を守る神々はめいめいそうだそうだと言って賛成した。(S言い伝え) {E: various; each.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uutari
- ウウタリ 【名】[u-utari 互い・の同族[所]] 同族/親戚どうし。 iteki uutari ka uwanun ka uwehosi uwehosi yaynu no, sine ikinne yaynu, sine irenka kor yakne イテキ ウウタリ カ ウワヌン カ ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ、 シネ イキンネ ヤイヌ、 シネ イレンカ コㇿ ヤㇰネ 親戚同士も他人同士もバラバラな考えを持たず、 同じように考え同じ意図を持てば。(S独話) tane anak uutari ne hi ka koyayrampewtekpa wa oka タネ アナㇰ ウウタリ ネ ヒ カ コヤイランペウテㇰパ ワ オカ 今は互いに親戚同士だと言うこともわからなくなっている。(S) uutari uutari poronno sir-epitta oka ウウタリ ウウタリ ポロンノ シレピッタ オカ 親戚どうしがたくさんそこらじゅうにいる。(S) ☆対語 uwanun ウワヌン 他人同士。 {E: the same tribe, family; relations.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwanunkopa
- ウワヌンコパ 【自動】[u-w-anun-kopa 互い・(挿入音)・他人・…を…のように見る] 他人扱いする。 tapne motokor wa armoysam wa a=turá menoko ne kusu ika a=poutari uwanunkopa ukoyki na タㇷ゚ネ モトコㇿ ワ アㇻモイサㇺ ワ アトゥラ メノコ ネ クス イカ アポウタリ ウワヌンコパ ウコイキ ナ このようなことがもとで山向こうから連れて来た女なのだから、 どうか子どもたちよ、 他人扱いしていじめたりしないようにしなさいよ。(NK民話) {E: to deal with strangers.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwaste
- ウワㇱテ 【自動】[u-w-as-te 互い・(挿入音)・立つ・させる](?) (植物が)繁殖する、 (人間でも)子孫が生まれてふえる。 nonno o wa ipeo wa pókor hi koraci aynu ka uwaste ノンノ オ ワ イペオ ワ ポコリ コラチ アイヌ カ ウワㇱテ (木が)花が咲いて実がなるのと同じように人間もふえていく。(S言い伝え) motoho anak sinep ne korka uwaste katu repun iworso atuyso ka wa uwaste hike néno aynu ne yakka usinnayno katkor モトホ アナㇰ シネㇷ゚ ネ コㇿカ ウワㇱテ カトゥ レプン イウォㇿソ アトゥイソ カ ワ ウワㇱテ ヒケ ネノ アイヌ ネ ヤッカ ウシンナイノ カッコㇿ 起源は一つであってもふえ方が沖の方、 海外から妻をめとってふえた者はそれなりに同じ人間であっても姿形が違っている。(S言い伝え) tapan yam e=carpa yakun oro wano yam sekor a=ye p uwaste yakne タパン ヤㇺ エチャㇻパ ヤクン オロ ワノ ヤㇺ セコㇿ アイェㇷ゚ ウワㇱテ ヤㇰネ あなたがこの栗をまけばそこから栗というものがふえていって。(W神謡語り) ☆参考 動物が繁殖することは uwatte ウワッテ。 {E: to breed; reproduce.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwastere
- ウワㇱテレ 【他動】[自動使役][uwaste-re 殖える・させる] 子や孫が生まれてふえるようにさせる、 子孫をつくらせる。 na ewsayne ewsayne oka kamuy oro wa a=uwástere p aynu ne wa kusu ナ エウサイネ エウサイネ オカ カムイ オロ ワ アウワㇱテレㇷ゚ アイヌ ネ ワ クス 人間は、 まだほかにもいろいろ違った神によってふやされたものだから。(S言い伝え) {E: to make produce children and grandchildren (descendants).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwato
- ウワト 【自動】[u-w-ato 互い・(挿入音)・(?)] たくさん並んでいる。 nupuri uwato ápekor síran ヌプリ ウワト アペコㇿ シラン 山がたくさん並んでいるみたいになっている(「あまり遠くでなく、 近く近く見えたとき」に言う)。(S) ruwe ni uwato ルウェ ニ ウワト 太い木がたくさん並んでいる。(S) heyapte heyapte pon pínay uwato ápekor siran ヘヤㇷ゚テ ヘヤㇷ゚テ ポン ピナイ ウワト アペコㇿ シラン 山の方へ山の方へと小さい谷川がたくさん並んでいるみたいになっている。(S) {E: for a lot of something to be lined up.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwatte
- ウワッテ 【自動】[u-w-at-te 互い・(挿入音)・たくさんいる・させる](生きものが)ふえる、 繁殖する。 to kor ceppo to or k=ómare akusu uwatte wa poronno an ト コッ チェッポ ト オㇿ コマレ アクス ウワッテ ワ ポロンノ アン 沼の魚を沼に入れたらふえてたくさんになった。 ☆参考 人間や植物がふえることは uwaste ウワㇱテ。 {E: to increase; breed.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweciw
- ウウェチウ 【自動】[u-w-e-ciw 互い・(挿入音)・その頭・…にささる](?) (次の表現で)婚礼の…。 uweciw sake ウウェチウ サケ 婚礼の祝い酒。 tu to re to ne korka sake pirka wa, uweciw sake a=kor wa, orowano turano án=an トゥ ト レ ト ネ コㇿカ サケ ピㇼカ ワ、 ウウェチウ サケ アコㇿ ワ、 オロワノ トゥラノ アナン たった二、 三日だけれども酒が上等にできあがって、 私は婚礼の祝い酒をつくって、 それから彼女と一緒に暮らした。(HC民話) ☆参考 千歳の白沢ナベさんによれば、 酒がからくなったこと、 できあがったことを言う。 〔久辞典「祝言の」〕 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweepakiun
- ウウェエパキウン 【副】[u-w-eepak-i-un 互い・(挿入音)・の次・(所属語尾)・へ] だんだんに(=uweepakta ウウェエパㇰタ)。 uweepakiun isam kor an ウウェエパキウン イサㇺ コラン (お菓子がたくさんあったが人が食べて)だんだんなくなっていく。(S) uweepakta méan ウウェエパㇰタ メアン だんだん寒くなる。 {E: gradually.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwehaye
- ウウェハイェ 【自動】[u-w-e-haye 互い・(挿入音)・と共に・(?)] くいちがう(「材料について言う。 人のことではない。」 (S))。 ikuspe sópesni uwehaye イクㇱペ ソペㇱニ ウウェハイェ 柱と桁がくいちがった。(S) {E: to crisscross; be contradictory.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwehayta
- ウウェハイタ 【自動】[u-w-e-hayta 互い・(挿入音)・に・届かない](婚約者どうしが)結婚を取りやめる。 {E: for a couple to call off their engagement to marry.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwehopuni
- ウウェホプニ 【自動】[u-w-e-hopuni 互い・(挿入音)・と一緒に・立ち上がる/飛ぶ] ①(雪煙が)飛ぶ。 réra ruy kor upunpatce, wenupuncise uwehopuni pekor siriki レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ、 ウェヌプンチセ ウウェホプニ ペコㇿ シリキ 風が強いと雪がフワーッと飛び、 雪煙が立ち上がって渦巻いて飛ぶみたいになる。(S) ②(人が)一人残らず(とんで)行ってしまう。 (=uwehopunpa ウウェホプンパ)。 {E: ①for snow spray to fly about in the wind. ②for everyone to fly, go out.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwehopunpa
- ウウェホプンパ 【自動】[複](単は uwehopuni ウウェホプニ)[u-w-e-hopunpa 互い・(挿入音)・と一緒に・立ち/起き上がる[複]] ①いっせいに立ち上がる。 ②一人残らず(とんで)行ってしまう。 hunpe yan yak a=ye wa eun kotan eun utar uwehopunpa wa sap wa isam フンペ ヤン ヤカイェ ワ エウン コタネウン ウタㇻ ウウェホプンパ ワ サㇷ゚ ワ イサㇺ 鯨が上がった(=浜に打ち上げられた)と言うので、 集落の人たちは一人残らず行ってしまった。(S) {E: ①for everyone to stand up together. ②for everyone to fly, go out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwehosi
- ウウェホシ 【副】[u-w-ehosi 互い・(挿入音)・からはずれて/まちがって](次のように二つ重ねて使って) uwehosi uwehosi ウウェホシ ウウェホシ それぞれ互いに違って、 てんでんバラバラに。 uwehosi uwehosi haweoka ウウェホシ ウウェホシ ハウェオカ めいめい違うことを言う(どれが本当かわからない)。(S) iteki…uwehosi uwehosi yaynu no, sine irenka kor yakne イテキ…ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ、 シネ イレンカ コㇿ ヤㇰネ めいめい違った考えを持たずに、 皆同じ考え、 同じ意見を持てば。(S独話) {E: mutually different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwehosino
- ウウェホシノ 【副】[uwehosi-no (副詞形成)] 互いに異なって、 互いと反対に。 umurek ne korka uwehosino hotke ウムレㇰ ネ コㇿカ ウウェホシノ ホッケ 夫婦だけれど背中合わせに寝る。(S) {E: mutually different; opposite.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweinkar
- ウウェインカㇻ 【自動】[u-w-e-inkar 互い・(挿入音)・と一緒に・見る](?) 透視/予見する、 見通す、 そこにないものや未来のことがらが見えてわかる。 aynuramat ne an pe tane a=ne kusu, kamuy siri ne uweinkar koraci inkar=an katu ene an hi アイヌラマッ ネ アン ペ タネ アネ クス、 カムイ シリ ネ ウウェインカㇻ コラチ インカラン カトゥ エネ アニ 私はもう人の魂になっているので、 神さながらに、 見えないことを見通すみたいに、 次のようなことが見えます。(W民話) poro a=yupi uweinkar nupur pe ne kusu siyeye utar oka kor motoho ye ポロ アユピ ウウェインカㇻ ヌプㇽ ペ ネ クス シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 私の長兄は見えないことを見通す霊力のある人なので病気の人々がいるとその原因を言い当てる。(NK民話) {E: to see through; foresee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwekari
- ウウェカリ 【自動/副】[u-w-ekari 互い・(挿入音)・の方に向かって] ①[自動][単](複は uwekarpa ウウェカㇻパ)(他の語の構成部分として)互いの方に向かって寄って来る(独立の自動詞としての用例はない)。 ②[副]両方から。 uwekari arki ウウェカリ アㇻキ (たとえば二人の人が)両方から来る(バッタリ行き合う)。 néa pínay uwekari soske híne ネア ピナイ ウウェカリ ソㇱケ ヒネ その谷の崖が両方からくずれて。(W言い伝え) uwekari uwekari ウウェカリ ウウェカリ あっちからもこっちからも、 代わるがわる、 入れかわり立ちかわり。 uwekari uwekari am us hemanta kikiri ウウェカリ ウウェカリ アムㇱ ヘマンタ キキリ 左右両側にたくさんのつめが生えているへんな虫(「ムカデ」の訳語として出た)。 uwekari uwekari kamuy opitta i=tomoytak hi ora ウウェカリ ウウェカリ カムイ オピッタ イトモイタキ オラ 代わるがわる神々が皆私のところに来てなだめてくれてから。(W神謡語り) {E: ① ②from both.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwekaskasuno
- ウウェカㇱカスノ 【副】[u-w-e-kaskasu-no 互い・(挿入音)・に・はみ出す(kasu の重複・(副詞形成))] 順々にはみ出すように。 uwekaskasuno anu ウウェカㇱカスノ アヌ 順々に上ほど多くはみ出すように置きなさい。 ☆参考 ものを重ねるときの重ね方の一つ。 ☆対語 uwerarpokono ウウェラㇻポコノ (S) {E: to stick out one after another ( in order)..} (出典:田村、方言:沙流)
- uwekohopi 1
- ウウェコホピ 【自動】[単](複は uwekohoppa ウウェコホッパ)[u-w-e-ko-hopi 互い・(挿入音)・で・に・…から去る] (道が、 川が)二またに分かれる。 ☆参考 人が別れることを言うには、 沙流川下流のワテケさんは uwekohoppa ウウェコホッパ [複] を使う。 {E: (for a road, a river) to be forked, divided. } (出典:田村、方言:沙流)
- uwenewsar
- ウウェネウサㇻ 【自動】[u-w-e-newsar 互い・(挿入音)・と一緒に・いろいろ話し合って楽しむ] 昔話やユーカラ(英雄叙事詩)を語ったり聞いたりなど、 互いにいろいろ話し合って楽しむ。 sine cup tane ehanke pakno uwenewsar=as シネ チュㇷ゚ タネ エハンケ パㇰノ ウウェネウサㇻアㇱ もう一ヵ月近くの間私たちは楽しく語り合った。(W会話) a=e ruwe ne híne ora uwenewsar=an ayne アエ ルウェ ネ ヒネ オラ ウウェネウサㇻアン アイネ 私はそれを食べてから彼らと一緒にしばらく歓談していてそれから。(NK民話) {E: to talk together of old times; to tell each other Yukar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweokok
- ウウェオコㇰ 【自動】[u-w-e-okok 互い・(挿入音)・に・ひっかかる](互いに)ひっかかる、 (糸が)もつれる、 (男女が)「ひっかかる」。 uweokok, pita pita! ウウェオコㇰ、 ピタ ピタ! (縄が)もつれてひっかかった、 ほどいてほどいて。(S) osoro uweokok オソロ ウウェオコㇰ (彼らの)尻がひっかかった=彼女はあの男とひっかかった。(S) uweokok wa epakoat ウウェオコㇰ ワ エパコアッ 「男と女とひっかかって/もつれて問題になった」。(S) ☞eokok エオコㇰ {E: to be caught on something; get tangled.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweomare
- ウウェオマレ 【他動】[u-w-e-omare 互い・(挿入音)・と共に・…を…に入れる/置く]…を組み立てる。 cise uweomare チセ ウウェオマレ 家を組み立てる(「家のしたくすること」)。(W) usa itak oruspe uweomare easkay nankor ウサ イタㇰ オルㇱペ ウウェオマレ エアㇱカイ ナンコㇿ「言葉をうまくよりぬいて組み合わして言うにいいでしょう」。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- uwepakasnu
- ウウェパカㇱヌ 【他動】[u-w-epakasnu 互い・(挿入音)・を教える] …を教え合う、 …を一方が他方に教える。 a=kor hekattar uimak ta uwepakasnu wa, ene aynumotokor hi ye wa アコㇿ ヘカッタㇻ ウイマㇰ タ ウウェパカㇱヌ ワ、 エネ アイヌモトコリ イェ ワ 私の子どもたちよ、 (このことを)次から次の世代に教え伝えて、 アイヌの起源はこうなのだということを言って(…しなさいよ)。(S言い伝え) {E: to teach, tell each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwepekennu
- ウウェペケンヌ 【自動】[uwepeker-nu 話・を聞く] 事情をたずねる、 わけをたずねる、 くわしいことをたずねる。 “i=tura wenkur e=ne a p mak é=iki e=nispane?” sekor uwepekennu hi kusu 「イトゥラ ウェンクㇽ エネ アㇷ゚ マㇰ エイキ エニㇱパネ?」 セコㇿ ウウェペケンヌ ヒ クス 「あなたはおれと同じ貧乏人だったのにどうやって裕福になった?」と彼がたずねたから。(S民話) “somo nep ka a=erának pe isam ruwe ne ya?” sekor uwepekennu=an yak pirka 「ソモ ネㇷ゚ カ アエラナㇰ ペ イサㇺ ルウェ ネ ヤ?」 セコㇿ ウウェペケンヌアン ヤㇰ ピㇼカ 「何か心配なことはありませんか」とおたずねなさいませ。(NK民話) kanna suy uwepekennu=an yakne カンナ スイ ウウェペケンヌアン ヤㇰネ あなたがもう一度重ねておたずねになると。(NK民話) ☆参考 kowepekennu コウェペケンヌ [ko-uwepekennu](彼)に事情をたずねる。 ☆参考 一言で答えるような簡単なことを質問することは pisi ピシ。 {E: to ask, inquire about conditions, reaons, details.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwepekennupa
- ウウェペケンヌパ 【自動】[複](uwepekennu ウウェペケンヌ は単複の区別なし) (二人以上が皆)わけ/事情/くわしいことをたずねる。 “suma he ani a=kar kor pirka, cikuni he ani a=kar kor pirka hawe an?” sekor suy uwepekennupa 「スマ ヘ アニ アカㇻ コㇿ ピㇼカ、 チクニ ヘ アニ アカㇻ コㇿ ピㇼカ ハウェ アン?」 セコㇿ スイ ウウェペケンヌパ (人間をつくってもよいとのことですが)石でつくればいいでしょうか、 木でつくればいいのでしょうか?」と(地上の神々は)またおうかがいをたてた。(S言い伝え) {E: to ask inquire about conditions, reasons, details (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweramasu
- ウウェラマス 【自動】[u-w-eramasu 互い・(挿入音)・…を気に入る/好きだ] 愛し合う(恋愛)、 一緒に寝る。 ☆参考 uworamkote ウウォラㇺコテ、 uwosikkote ウウォシッコテ とも言う。 ☞eramasu エラマス {E: to love one another; sleep together.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwerankarap
- ウウェランカラㇷ゚ 【自動】[u-w-e-rankarap 互い・(挿入音)・と共に・あいさつする] あいさつし合う(この場合、 昔の作法による正式のあいさつをすることを言う)。 a=ahúnte híne, orano a=onáutari tura uwerankarap, uweyayrenka kor oka=an アアフンテ ヒネ、 オラノ アオナウタリ トゥラ ウウェランカラㇷ゚、 ウウェヤイレンカ コㇿ オカアン 私は(奥様を)家の中へ通して、 それから(奥様は)私の両親とあいさつを交わし、 会えた喜びを言い合って(私たちは)いた。(W民話) ne onne kur, uwerankarap=an wa okake an kor, i=kouwepekennu ネ オンネ クㇽ、 ウウェランカラㇷ゚アン ワ オカケ アン コㇿ、 イコウウェペケンヌ その老人は、 あいさつの交換が終わると、 私に(次のように)たずねた。(NK民話) {E: to greet one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwesamuysamun
- ウウェサムイサムン 【自動】[u-w-e-sam-un-samun 互い・(挿入音)・と共に・そば・にいる(重複)]皆で並ぶ。 ociseunpa nokan hike rupne hike opitta uwesamuysamun wa nepki kor patek oka, aynu-pákus オチセウンパ ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ウウェサムイサムン マ ネㇷ゚キ コㇿ パテㇰ オカ、 アイヌパークㇱ 一家総出で小さい人も大きい人もみんな並んで働いてばかりいる、 いいねえ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- uwesayne
- ウウェサイネ 【自動】[u-w-e-say-ne 互い・(挿入音)・と共に・一巻き/鳥の群列・になる] 群になる(鳥、 トンボ、 子ども)。 inne hekattar uwesayne wa arki kor oka インネ ヘカッタㇻ ウウェサイネ ワ アㇻキ コㇿ オカ (直訳すると)大勢の子どもたちが群をなして来ている=「大勢してワアワア言って来てるよ。」 (S) ☆参考 並んでいる子どもの行列は魚の列にたとえられて rup ルㇷ゚ と言う。 けものの群は topa トパ、 けものが群になることは uwetopane ウウェトパネ。 {E: to form a crowd (flock etc).} (出典:田村、方言:沙流)
- uwesimoye
- ウウェシモイェ 【自動】[u-w-e-simoye 互い・(挿入音)・と一緒に・動く](次の表現の中で) upas upun uwesimoye ウパスプン ウウェシモイェ 雪ぼこりがうずまく。(HK民話) wenupunpana uwesimoye ウェヌプンパナ ウウェシモイェ ものすごい雪ぼこりがうずまく。(HK民話) ☆参考 二つ目の例は uwesinoye ウウェシノイェ と同じ文脈で使われている。 ☞simoye シモイェ、 uwesinoye ウウェシノイェ {E: for snow spray to whirl in the wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwesukepne
- ウウェスケㇷ゚ネ 【自動(?)】[u-w-e-sukep-ne 互い・(挿入音)・と共に・(?)・になる](?) 根に根が重なって出る、 根から根が出てくる。 wen kina patek uwesukepne wa hetukpa wa ene ku=kar hi ka isam ウェン キナ パテㇰ ウウェスケㇷ゚ネ ワ ヘトゥㇰパ ワ エネ クカリ カ イサㇺ 悪い草ばかり根から根が出て生えてきてどうしようもない。(S) {E: for roots to become tangled.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwesuye
- ウウェスイェ 【他動】[雅]…が楽しい。 an=uwésuye アヌウェスイェ [雅]私はそれを見て心楽しい。 pet iwor kasi/komaknatara/an=rámasu/an=uwésuye ペッイウォㇿ カシ/コマㇰナタラ/アンラマス/アヌウェスイェ [雅]川ぞいの景色が美しく開けている。 おもしろく心楽しい。(Sユーカラ) {E: for…to be pleasant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwetopane
- ウウェトパネ 【自動】[u-w-e-topa-ne 互い・(挿入音)・と共に・けものの群・になる](けものが)群になる。 ☆参考 鳥やトンボや人間の子どもが群になることは uwesayne ウウェサイネ。 ☞topa トパ、 say サイ、 uwesayne ウウェサイネ {E: (for animals, beasts) to form a group (herd etc).} (出典:田村、方言:沙流)
- uwetusmak
- ウウェトゥㇱマㇰ 【自動】[u-w-e-tusmak 互い・(挿入音)・と一緒に・競争する] 競争する、 競い合う。 uwetusmak wa hoyuppa ウウェトゥㇱマㇰ ワ ホユッパ 競走する。 hekattar kor kur, onne p kor kur, ére rusuypa p uwetusmak wa, to ka sat kane, cipta=an wa cip ani easir ka pekanpe-ewetusmak=an ヘカッタㇻ コㇿ クㇽ、 オンネㇷ゚ コㇿ クㇽ、 エレ ルスイパㇷ゚ ウウェトゥㇱマㇰ ワ、 ト カ サッ カネ、 チㇷ゚タアン マ チパニ エアシㇼ カ ペカンペエウェトゥㇱマㇰアン 子どものいる人、 老人のいる人、 彼らに食べさせたい人は競い合って、 湖も見えないくらいに、 舟をつくって舟でそれこそ菱の実を競い合って取った。(S会話) ☆参考 アクセント核を前に動かす接頭辞がつくと語幹は wetusmak ウェトゥㇱマㇰ となり ewetusmak エウェトゥシマク のような形をとる。 {E: to compete.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweunpe
- ウウェウンペ 【名】[u-w-e-un-pe 互い・(挿入音)・その頭が・…についている・もの](?) さやにささった刀、 さやがついてちゃんとそろっている宝刀、 「ちゃんとさやにささった刀」 (HC)、 「刀のそろったやつ、 切羽とかさやのついた刀」 (KKm) kanna suy ne okkaypo ek ruwe, sisak uweunpe kor wa ek カンナ スイ ネ オッカイポ エㇰ ルウェ、 シサㇰ ウウェウンペ コㇿ ワ エㇰ またもう一度その若者が来たときは、 たぐいまれな立派な一揃いの宝刀を持って来た。(NK民話) {E: a sheathed sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweusi
- ウウェウシ 【他動】[u-w-e-usi 互い・(挿入音)・その頭・を(そこ)につける](刀など)を腰につける。 tasiro uweusi タシロ ウウェウシ 山刀を腰につける。 ☆参考 sitomusi シトムシ とも言う。 昔は下げないで帯にさして歩いた。 {E: to wear (a sword) at the waist.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweyayram-ikasure
- ウウェヤイラㇺイカスレ/ウウェヤイラミカスレ 【自動】[u-w-e-yay-ram-i-kasu-re 互い・(挿入音)・と共に・自分・心・人・にまさる・させる] 互いに負けずにする、 励み合ってする(「どっちも負けずにする、 働く、 お金もためる」)。(S) anun orke apa orke nep uwehosi arikikpa siri isam, uweyayramikasure アヌノㇿケ アパ オㇿケ ネㇷ゚ ウウェホシ アリキㇰパ シリ イサㇺ、 ウウェヤイラミカスレ 他人も親戚も皆本当に競い合ってよく働く、 「負け勝ちなしに、 ここの部落の人は働ききちがい、 働き道楽」。(S) {E: so as not to be mutually beaten; work hard together.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweymekkar
- ウウェイメッカㇻ 【他動】[u-w-eymekkar 互い・(挿入音)・に分け与える] …を互いに分け合う。 uweymekkar kor oka na ウウェイメッカㇻ コㇿ オカ ナ みんなで分けてるよ。 utari oha oka wa uweymekkar ウタリ オハ オカ ワ ウウェイメッカㇻ 親戚同士だけに配る。(S) ☆参考 eymekkar エイメッカㇻ (人)に(もの)を分け与える。 eymek エイメㇰ …を分配する/配る。 imek イメㇰ 食べ物を分配する、 おつゆ等をよそう。 ☆参考 食べ物を持って行ってあげることは iyani イヤニ[i-ani もの・を持って行く]、 出されて残した食べ物を人にみやげに持って帰ってあげることは komekare コメカレ、 それを自分で持って帰ることは yaykomekare ヤイコメカレ。 {E: to divide…amongst everyone.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwoeroski
- ウウォエロㇱキ 【他動】[u-w-o-e-roski 互い・(挿入音)・の尻・の所に・立てる] ①次々に重ねる。 pon itanki a=uwóeroski ポン イタンキ アウウォエロㇱキ 小さい茶碗が重なっている(携帯用のコップの重なっているのを見て言った言葉)。(S) ②短いものを次々につなぎ合わせて長くする。 ③[雅](次の慣用表現で)たくさん並べる。 kaparpe itanki/kaparpe otcike/uwoeroski カパㇻペ イタンキ/カパㇻペ オッチケ/ウウォエロㇱキ [雅]ぬりもののおわん、 ぬりもののお膳をたくさん並べて。(Sユーカラ) (育ての姉が主人公の少年を大切に育ててくれたことを物語るくだりの常套句。) {E: ①to pile up one upon the other. ②to join a number of shorter things together to make something longer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwohumseusi
- ウウォフㇺセウシ 【自動】[u-w-o-hum-se-usi 互い・(挿入音)・の尻・(擬声)・という・…に…をつける](攻めて行く人々が)皆でフムー(=オーッ)というような声をあげる、 ときの声をあげる。 orowano nérok kotan kor utar opitta uwohumseusi kor ekimne payepa オロワノ ネロㇰ コタン コㇿ ウタㇻ オピッタ ウウォフㇺセウシ コㇿ エキㇺネ パイェパ それからその村人たちは皆でオーッとときの声をあげながら山へ行った。(W言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwokarpare
- ウウォカㇻパレ 【他動(?)/自動(?)】[u-w-okarpa-re 互い・(挿入音)・に取って代わる・させる] 互いに交代する、 交代で…する(?)。 poro a=yupí kucakor kor a=saha a=turá kor pon a=yupí turano a=onáutari a=epúnkine ora, pon a=yupí a=turá wa kucakor=an kor poro a=yupí a=saha a=onáutari epunkine, uwokarpare hem ki, kucakor=an ruwe ne a p ポロ アユピ クチャコㇿ コㇿ アサハ アトゥラ コㇿ ポン アユピ トゥラノ アオナウタリ アエプンキネ オラ、 ポン アユピ アトゥラ ワ クチャコラン コㇿ ポロ アユピ アサハ アオナウタリ エプンキネ、 ウウォカㇻパレ ヘㇺキ、 クチャコラン ルウェネ アㇷ゚ 大きい兄が狩小屋に行くときは私は姉と一緒にいて小さい兄と一緒に父たちを守る、 そして小さい兄と私が一緒に狩小屋に行くときは大きい兄と姉が父たちを守る、 交代もして狩小屋に行っていたが。(NK民話) ☆参考 形の上では uwokarpa ウウォカㇻパ の使役形なので他動詞と予想されるが文脈から見ると使役の意味はなさそうである。 {E: to change places with; take turns with.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwokkane
- ウウォッカネ 【自動】[u-w-ok-kane 互い・(挿入音)・にひっかかる・金属][雅](次項の語の中で)金(かね)の鎖(くさり)。 ☆参考 普通の金(かね)のくさりは uworeokkane ウウォレオッカネ。 (出典:田村、方言:沙流)
- uwoma
- ウウォマ 【自動】[u-w-oma 互い・(挿入音)・(の所)にある/いる] 大勢集まって一緒にいる、 そろっている(全部ある)。 teeta anakne, ekasi utar uwoma wa oka híne anakne テエタ アナㇰネ、 エカシ ウタㇻ ウウォマ ワ オカ ヒネ アナㇰネ 昔は、 老人たちが大勢いたときは。(W会話) nep ka a=eywanke noyne an pe sinep ka uwoma p isam ネㇷ゚ カ アエイワンケ ノイネ アン ペ シネㇷ゚ カ ウウォマㇷ゚ イサㇺ なにか「使うにいいもの」(使えるもの)が一つもそろっていない。(S) {E: for a lot of people to gather together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwomap
- ウウォマㇷ゚ 【自動】[u-w-omap 互い・(挿入音)・をかわいがる](子どもたちが) 仲良くしている。 uwomap siri! a=eráyap pe un ウウォマㇷ゚ シリ! アエラヤㇷ゚ ペ ウン 仲良く大きい子が小さい子をつれて遊んでいる、 感心なもんだ。(S) ☆参考 大人同士が愛し合うことは uworamkote ウウォラㇺコテ、 uwosikkote ウウォシッコテ、 uweramasu ウウェラマス など。 {E: for children to play together as friends.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwomarpare
- ウウォマㇻパレ 【他動】[複](単は uwomare ウウォマレ)[uwomar-pa-re 集める(u-oma ウオマ の使役形 uwomare ウウォマレ《集める》の語幹)・[複]・させる](たくさんのもの/散らばっているもの)を集める。 a=kar wa an pe a=uwómarpare, a=tar pe opitta a=ukómuymampa híne, poro sike a=kar híne アカㇻ ワ アン ペ アウウォマㇻパレ、 アタㇻ ペ オピッタ アウコムイマンパ ヒネ、 ポロ シケ アカㇻ ヒネ 私はつくってあったものを拾い集め、 敷き物を全部かき集めて、 大きな荷物をつくって。(W民話) ☆参考 理論的に予想される uwomapare ウウォマパレ または uwomarepa ウウォマレパ の形の用例はなく、 この uwomarpare ウウォマㇻパレ の形が用いられている。 {E: to bring…together; gather…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwominausiusi
- ウウォミナウシウシ 【自動】[u-w-o-mina-usi-usi 互い・(挿入音)・の尻・笑い・をそこにつける・(重複)] みんなで大笑いする。 {E: for everyone to laugh loudly.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwonuytasa
- ウウォヌイタサ 【自動/副】[u-w-onuytasa 互い・(挿入音)・と交代する/して] ①[自動]行き違いになる。 hunak ta uwonuytasa=as-pa hi an un? フナㇰ タ ウウォヌイタサアㇱパ ヒ アヌン? 私たちどこで行きちがいになったのだろう? (S) ②[副]交互に、 代わり番に、 交代交代で。 uwonuytasa ukopasrota kor oka ウウォヌイタサ ウコパㇱロタ コロカ 彼らは交互に悪く言い合っている。(S) { ①E: to fail to meet each other. ②mutually; in turn.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwosikkote
- ウウォシッコテ 【自動】[u-w-o-sik-kote 互い・(挿入音)・の尻(?)・目・を結びつける] 愛し合う(恋愛)。 ☆参考 uweramasu ウウェラマス とほぼ同義。 uweramasu ウウェラマス は互いに好き合うこと、 uwosikkote ウオシッコテ は本来、 好きだからジーッと見つめること。 「uworamkote ウウォラㇺコテ とも言う。 しかし若い人はこの語を使わず、 uwosikkote ウウォシッコテ と言う。」 (S) {E: to love one another.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwosma
- ウウォㇱマ 【自動】[u-w-osma 互い・(挿入音)・に入ってしまう](話し合いが)まとまる。 tane uworuspenu uwosma タネ ウウォルㇱペヌ ウウォㇱマ もう話が決まった。(S) {E: to reach, come to an understanding.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwosmare
- ウウォㇱマレ 【他動】[u-w-osma-re 互い・(挿入音)・に入ってしまう・させる] okkayo sirpo uwosmare オッカヨ シㇼポ ウウォㇱマレ (男の子が成長して)男らしい様子/顔形/姿になる。 tane okkayo sirpo a=uwósmare pakno án=an korka タネ オッカヨ シㇼポ アウウォㇱマレ パㇰノ アナン コㇿカ 私はもうすっかり一人前の男らしい若者に成長したけれども。(NK民話) ☆参考 アクセント核を前に動かす接頭辞がつくと語幹は wosmare ウォㇱマレ の形をとり、 e=wosmare エウォシマレ のようになる。 ☞wosmare ウォㇱマレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwotutanpa
- ウウォトゥタンパ 【自動】[複](単の uwotutanu ウウォトゥタヌ は副詞としての用例のみで自動詞としての用例は未出)[u-w-otutanpa 互い・(挿入音)・の次に続く[複]] 一方の後に他方が続いている。 uwotutanpa no oka hike ウウォトゥタンパ ノ オカ ヒケ 続いている者。 uyupikor uwotutanpa p ウユピコㇿ ウウォトゥタンパㇷ゚ 続いている兄弟。 iyotta rupne uwotutanpa p イヨッタ ルㇷ゚ネ ウウォトゥタンパㇷ゚ 一番大きい続いている者=兄弟中のいちばん上の二人。 ☆参考 まん中の二人の場合は「uwotutanpa p ウウォトゥタンパㇷ゚ とも言うが ututanpa ウトゥタンパ だな」。(S) ☞ututanpa ウトゥタンパ {E: to continue one after another.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwotutanu
- ウウォトゥタヌ 【副】[u-w-otutanu 互い・(挿入音)・の後に続く] 順々に。 uwotutanu uwotutanu uk wa paye yan ウウォトゥタヌ ウウォトゥタヌ ウㇰ ワ パイェ ヤン 順々に取って行きなさい。(S) ☆参考 本来自動詞だが文の述語としての用例は未出。 {E: in order; one by one.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwoya
- ウウォヤ 【連体】[u-w-oya 互い・(挿入音)・別の] 別々の。 orano na uwoya uwoya mosir ewpiraspa wa オラノ ナ ウウォヤ ウウォヤ モシㇼ エウピラㇱパ ワ それからもっとあっちこっちの国に広がって行って。(S言い伝え) {E: separate.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uyapkirpakte
- ウヤㇷ゚キㇼパㇰテ 【自動】[u-yapkir-pakte 互い・投げる・比べる] ①投げ競争する(どっちが遠くへ投げるか)。 ②(名詞として)投げ競争。 ☆参考 幅跳び競争は uterkepakte ウテㇾケパㇰテ、 速く走る競争は unitanpakte ウニタンパㇰテ、 力くらべは ukirorpakte ウキロㇿパㇰテ。 {E: ①to compete against one another in a throwing contest. ②a throwing contest.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyayukte
- ウヤユㇰテ 【他動】[u-yay-uk-te 互いに・自分を・取る・させる] 恋愛結婚する。 Taro Hanako uyayukte ruwe un タロ ハナコ ウヤユㇰテ ルウェ ウン 太郎と花子が恋愛結婚したんですよ。(S) eani usa hunna turano eci=uyáyukte oasi? エアニ ウサ フンナ トゥラノ エチウヤユㇰテ オアシ? あなたもだれと恋愛結婚するの? (S) ☆参考 ただ「結婚する」ことを言うには最も普通には ukor ウコㇿ と言い、 「結婚させる」ことは Taro a=koré タロ アコレ《(娘を)太郎のところにやった》のように言う。(S) {E: to marry in love.} (出典:田村、方言:沙流)
- uye
- ウイェ 【自動】[u-ye 互い・に/を言う] 互いに言い合う。 repunkur sekor uye yakka yaunkur sekor uye yakka aynu motoho anak sinep ne korka レプンクㇽ セコㇿ ウイェ ヤッカ ヤウンクㇽ セコㇿ ウイェ ヤッカ アイヌ モトホ アナㇰ シネㇷ゚ ネ コㇿカ お互いに外国人(海外の人)だ日本人(国内の人)だと言い合っても人間の起源は一つなのだけれど(yaunkur ヤウンクㇽ は多くの場合北海道の人、 通常アイヌを指すが、 この例では外国人に対して日本人を指している)。(S言い伝え) {E: to quarrel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uymamrepunka/uymam-repunka
- ウイマㇺレプンカ 【自動/名】[uymam-repun-ka 交易・沖へ行く・(他動詞化)] ①[自動]交易をしに海外へ行く、 舟で海を越えて交易に行く。 uymamrepunka kor usa amip usa tanpaku, usa macikor, ikor otta emus otta, sintoko ne ciki, cip sikno cipekusa wa yan pe ne kusu ウイマㇺレプンカ コㇿ ウサ アミㇷ゚ ウサ タンパク、 ウサ マチコㇿ、 イコロッタ エムソッタ、 シントコ ネ チキ、 チㇷ゚ シㇰノ チペクサ ワ ヤン ペ ネ クス (夫が)舟で交易に行くと、 衣類やらたばこやら、 女の宝物やら、 宝刀でも刀剣でもシントコ(昔の日本語で行器(ほかい)という名の大きい入れ物)でも、 舟にいっぱい積んで帰って来るので。(W民話) ②[名]海外交易。 {E: ①to go overseas to trade. ②overseas trade.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uyna
- ウイナ 【他動】[複](単は uk ウㇰ) ①(二つ以上のもの)を取る。 toy or un pe uyna トヨルンペ ウイナ 畑のものを取る=作物を収穫する。(S) ② ☞aske uyna アㇱケ ウイナ ☆参考 収穫することを言うには、 kar カㇻ も使われる。 僅かしか取れないものを拾い集めるときは uwomare ウウォマレ とも言う。 {E: ①to take…(pl.). ②to invite…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uynapa
- ウイナパ 【他動】[複複](単は uk ウㇰ、 複は uyna ウイナ)(二人以上が)(二つ以上)を取る。 konkane cikappo sinep sirokane cikappo sinep ranke uynapa híne kor híne コンカネ チカッポ シネㇷ゚ シロカネ チカッポ シネㇷ゚ ランケ ウイナパ ヒネ コㇿ ヒネ (彼ら二人は)金の小鳥を一羽と銀の小鳥を一羽ずつ取って持って。(KC民話) {E: to take…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wa 1
- ワ 【格助】①(位置名詞の後に置かれて、 移動の起点を示す。)…から(場所を示す)。 Mosirpasari wa ek モシㇼパサリ ワ エㇰ 斜里(しゃり)から来た。(W民話) osmake wa kotcake wa terke=an オㇱマケ ワ コッチャケ ワ テㇾケアン 私は(寝ている彼の)後ろから前へ前から後ろへと跳びはねてまたいだ。(W民話) kanto or wa kemram kamuy ran カント オㇿ ワ ケㇺラㇺ カムイ ラン 天から飢饉の神が降りて来た。(W民話) oro wa karkarse オロ ワ カㇻカㇻセ そこからころがった。(S会話) ②(《…に》と訳される場合もある。 その場合、 ta タ や un ウン を使った言い方とはニュアンスが異なる。 wa ワ はこの場合も、 動作の起点を示す。) te wa mono a テ ワ モノ ア 「ここから座れ」=ここに来て座りなさい。 (注 te ta mono a テ タ モノ ア (近くにいる人に)ここに座りなさい。 te un mono a テ ウン モノ ア ここへ座りなさい。) ③(受け身の行為者を示す。)or wa/oro wa オㇿ ワ/オロ ワ (人)から。 kamuy or wa okamkir ene a=e=yáynure wa カムイ オㇿ ワ オカㇺキㇼ エネ アエヤイヌレ ワ あなたは神からわざとそのように思わされて。(W民話) ④(連体的に使われて) onnayke wa asamaha オンナイケ ワ アサマハ 内側の底。 soynake wa asamaha ソイナケ ワ アサマハ 外側の底。 {E: ①from…(place). ②… ③from…(people). ④…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wa 2
- ワ 【接助】…して(二つの動詞句をつないで一まとまりのことがらとしてまとめる働きをする。 具体的には、 次のようないろいろな場合に使われる)。 ①(一つのもの/ことについて二つ以上の説明や叙述をする場合にその二つの動詞句をつなぐ。) upakno oka wa sattek kusu oka wa ウパㇰノ オカ ワ サッテㇰ クス オカ ワ 同じぐらいの大きさでやせこけていて。(S会話) Kusur un oruspe ne wa teeta oruspe ne wa a=ewkoysoytak kor síran pe tasi an nek! クスルン オルㇱペ ネ ワ テエタ オルㇱペ ネ ワ アエウコイソイタㇰ コㇿ シラン ペ タシ アン ネㇰ! (これは)釧路の話で昔の話で、 私たちはそれについて話し合っているのですよ。(S会話) sunke ka eaykap wa anpe patek ye rusuy pe スンケ カ エアイカㇷ゚ ワ アンペ パテㇰ イェ ルスイ ペ うそをつくことができなくて本当のことばかり言うもの。(S会話) ②(前の動詞句が後の動詞句の表す出来事の方法や意図などを説明する。) ku=hoyupu wa k=ek クホユプ ワ ケㇰ (私は)走って来た。 hosippa wa paye ホシッパ ワ パイェ (彼らは)もどって行った。 ③(前の動詞句の出来事が終わってから後の動詞句の出来事が起こることを言う。)…して。 otcike huraye wa pirpa オッチケ フライェ ワ ピㇼパ お膳を洗ってふきなさい。(W) núman k=ek wa tanto suy ukoytak=an hawe ne ヌマン ケㇰ ワ タント スイ ウコイタㇰアン ハウェ ネ 私は昨日来て、 今日また(姉と私と)二人で会話をするのです。(S会話) ne to or ta cip hene a=kar wa oro ta a=anú wa ネ ト オッタ チㇷ゚ ヘネ アカㇻ ワ オロ タ アアヌ ワ その湖に舟でもつくってそこに置いて。(S会話) ④(前の出来事が後の出来事の原因か理由になっている。)…して。 k=úkao oyra wa rurikan クカオ オイラ ワ ルリカン (私は洗濯物を)しまい忘れて少し湿った。(W) mosma kur or ta wenpe an wa oro ta ka ku=yorot モㇱマ クロッタ ウェンペ アン マ オロ タ カ クヨロッ 他の人の家に不幸があって私はそこにも行って来た。(S会話) (原因や理由の説明だということをはっきり述べるには kusu クス、 pe ne kusu ぺ ネ クス、 wa kusu ワ クス、 hi kusu ヒ クス などが用いられる。) ⑤(補助動詞表現で) wa an …ワ アン。 (1)(すでに)…している。 mokor wa an モコㇿ ワ アン 眠っている(すでに寝ついていることを言う。 mokor kor an モコㇿ コラン は寝つきつつあること、 つまり眠りかかっていることを言う)。(W) (2)…してある。 a=suwé wa an アスウェ ワ アン 煮てある、 (ごはんが)たいてある。(W) wa anu ワ アヌ (あらかじめ)…しておく。 ku=ye wa k=ánu クイェ ワ カヌ 私は言っておく。 wa isam ワ イサㇺ …して(なくなって)しまう。 e wa isam エ ワ イサㇺ 食べてしまう。 wa oka ワ オカ (wa an ワ アン の複数)(二人/二つ以上が) (1)(すでに)…している。 móno rok wa oka モノ ロㇰ ワ オカ (彼らは)座っている。 (2)…してある。 a=kar wa oka アカㇻ ワ オカ たくさんつくってある。 wa okere ワ オケレ (1)予定の行動をすっかり…してしまう(完了する)、 …し終わる。 ray wa okerpa ライ ワ オケㇾパ 皆死んでしまう。(KK掛け合い歌) (2)とても/極めて…(である)。 wen wa okere pon cise ウェン マ オケレ ポン チセ とても悪い(粗末な)小さい家。(S) ⑥[熟語・慣用句など] ne wa an ネ ワ アン [連体][単]/ne wa oka ネ ワ オカ [複] 今言っているこの/その、 今/さっき言ったその/あの(☞ne wa an ネ ワ アン、 ネ ワ オカ)。 wa kusu ワ クス …したから、 …だから。 k=úni ta ku=mokor wa k=an yakun e=mismu kuni ku=ramu wa kusu k=ek ruwe un クニ タ クモコㇿ ワ カン ヤクン エミㇱム クニ クラム ワ クス ケㇰ ルウェ ウン 私がうちで眠っていたらあなたがさびしいだろうと思ったから来たんだよ。(S) ☆参考 wa ワ と似た文脈で híne ヒネ も使われる。 どちらも使える場合も多いが、 日常会話では wa ワ のほうが多く使われ、 昔話などの語りの中では híne ヒネ のほうが多く使われる。 日常会話の中でも、 ③のように、 相前後して起こる事柄を述べる場合には、 híne ヒネ もよく使われる。 その場合でも、 前の出来事を述べてからそれと同じ重さで次の出来事を述べるのに、 言い換えれば二つの事柄をただ順番に述べていくのには híne ヒネ が多く使われるのに対して、 二つの出来事を一まとまりの事柄としてまとめるのには wa ワ が多く使われる。 また、 wa ワ はほとんどの場合動詞句の後に置かれるが、 híne ヒネ は前に動詞句のない文頭にも置かれる。 ☞híne ヒネ ☆参考 二つの別々の事柄が同時に起こることを表すには、 wa ワ ではなく kor コㇿ が使われる。 ☞kor コㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wa 3
- ワ 【終助】①…わ、 …よ(会話で話しかけのニュアンスを与える)。 pirka wa ピㇼカ ワ いいよ、 いいわよ。 kuni ku=ramu kor k=ek ruwe ne wa クニ クラム コㇿ ケㇰ ルウェ ネ ワ 私はそう思いながら来たのよ。(S会話) ②(慣用的な言い方で、 あきれやとがめの表現、 しばしば反語になる。)humi iki wa フミ イキ ワ (音に関して。) nákatune humi iki wa apa ruttektek ナカトゥネ フミ イキ ワ アパ ルッテㇰテㇰ なんてことしてるんだ、 戸をガジーンとしめて(急に強く押して大きな物音を立てたことをとがめている)。(S) hawe iki wa/haw ne wa ハウェ イキ ワ/ハウ ネ ワ (言葉に関して。) kasusne hawe iki wa! カスㇱネ ハウェ イキ ワ! (直訳すると)どうってこともないことを言っている=大変なことを言って来た(反語的な言い方)。(S) nákatune en=montapire haw ne wa! ナカトゥネ エンモンタピレ ハウ ネ ワ! まあ、 どうしてそんなに急がせるの。(S) {E: ①a particle that indicates speaker's conviction or assertion. ②…} m (出典:田村、方言:沙流)
- wakka
- ワッカ 【名】水(冷水も熱い湯も、 ただし飲用でないもの、 場合によっては清涼飲料も含む)。 sések wakka セセㇰ ワッカ (風呂などの)熱いお湯。 poro wakka ポロ ワッカ 大水。 parkar wakka パㇻカㇻ ワッカ からい水=焼酎(冗談)。 wakka ta ワッカ タ 水を汲む(=wakkata ワッカタ)。 ☆参考 úsey ウセイ 飲用のお湯、 お茶など。 {E: water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wakkanumo
- ワッカヌモ 【自動】[wakka-num-o 水・実・入る](稲の)実が入ってきてみずみずしく(「みずみずに」)なる。(S) {E: (for growing rice) to begin ro ripen.} (出典:田村、方言:沙流)
- wakkauskamuy
- ワッカウㇱカムイ §197 マツモムシ (3) wakka-us-kamuy(wák-ka-us-ka-muy)「わッカウㇱカムイ」⦅屈斜路⦆トビケラの一種(幼)、マツモムシ、ハリガネムシ Gordius aquaticus LINNE.(コ98、足寄II, 3, 10、足寄II, 20) (出典:知里動物編、方言:)
- wanopo
- ワノポ 【格助+接尾辞】[wa-no-po から・(副詞形成)・(指小辞)] …から。 (強調)…oro wanopo オロ ワノポ まさにそこから、 …(のところ)から。 hunak wanopo フナㇰ ワノポ いったいどこから。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wanpe
- ワンペ 【名】[数名][wan-pe 十の・もの]十(十個/十匹/十羽…)。 wanpe pakno en=kore ワンペ パㇰノ エンコレ 十個ほど(私に)下さい。(W) {E: ten things.} (出典:田村、方言:沙流)
- wátaha
- ワタハ 【名】[所](概は wata ワタ) …の綿 (ふとんの、 着物の)。 amip wátaha アミㇷ゚ ワタハ 綿入れの着物の綿。(S) wátaha irammakaka puspuske wa kosne wa a=tar humi pirka ワタハ イランマカカ プㇱプㇱケ ワ コㇱネ ワ アタルミ ピㇼカ 綿が具合よくふくらんで軽くなって敷くのに気持ちがいい。(S) {E: the cotton of, for…} (出典:田村、方言:沙流)
- wayasap
- ワヤサㇷ゚ 【自動】[way-asap (?)・劣る] 口べたである。 ☆対語 wayasnu ワヤㇱヌ。 {E: to be a poor talker.} (出典:田村、方言:沙流)
- wayasnu
- ワヤㇱヌ 【自動】[way-asnu (?)・すぐれている](=pawetokkor パウェトッコㇿ)口が達者だ。 ☆対語 wayasap ワヤサㇷ゚。 {E: to be a good talker.} (出典:田村、方言:沙流)
- weensikreypare
- ウェエンシㇰレイパレ 【自動】[ween-sik-rey-pa-re ごくぞんざいに(wen ウェン の強調形)・目・はう(reye レイェ の語根)・[複]・させる] チラッと目を這わす、 チラッと横目で見る。 {E: to look sideways at; to look from the corner of the eyes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wen 1
- ウェン 【自動】①悪い、 粗末である、 だめである、 だめになる。 wen cise ウェン チセ 粗末な家。 wen itak ウェン イタㇰ(発音は ウェヌ イタㇰ)悪い言葉。 wen kewtum ウェン ケウトゥㇺ 悪い心/根性。 wen kamuy ウェン カムイ ☞wenkamuy ウェンカムイ。 kewtumu wen ケウトゥム ウェン 心/気立て/根性が悪い。 …yak wen …ヤㇰ ウェン …するといけない。 …yakka wen …ヤッカ ウェン …してもだめである(効果がない)。 …tú ray wen ray ki トゥ ライ ウェン ライ キ ひどい死に方で死んでしまった(川上男と川下男の民話の結末によく出てくる表現)。(S民話) sir-wen シㇼウェン(発音は シㇽウェン)天気が悪い。 ②亡くなる(婉曲表現)。 wen oruspe ek ウェノルㇱペ エㇰ 死んだという便りが来た。(S) wen nisa ruwe ne sekor haw as ウェン ニサ ルウェ ネ セコㇿ ハワㇱ いけなかった(=もう死んだ)という話だ。 (注 「捨てことば(ぞんざいな言葉)ではない。」 (S) ☆参考 直接的に「死ぬ」という語は ray ライ、 ほかに婉曲表現として isam イサㇺ《亡くなる》、 mosiroppa モシロッパ《世を去る》など。) ③[自動詞語根](限られた語の構成要素として)貧しい。 wenkur ウェンクㇽ 貧乏人。 weysisam ウェイシサㇺ[< wen-sisam]貧しい和人。 (注 wenaynu ウェナイヌ は《悪人、 悪党》。) (注 「貧しいおばあさん」は wenkur húci ウェンクㇽ フチ。) ☆対語 pirka ピㇼカ よい。 {E: ①to be, become bad, no good; ②to pass away; ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Wenarasarus
- ウェナラサルㇱ 【名】[
oro wa turesihi a=rayke wa ウェナラサルㇱ トヤラサルㇱ オロ ワ トゥレシヒ アライケ ワ とんでもなく悪いけもののばけもの、 とんでもなくひどいけもののばけものに妹を殺されて。 (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流) - wenaynu
- ウェナイヌ 【名】[wen-aynu 悪い・人間/男] 悪い男、 悪党(=wenokkayo ウェノッカヨ)。 ☆参考 wenkur ウェンクㇽ は《貧しい人》、 e=kor wen aynu エコㇿ ウェン アイヌ は《あなた/お前の悪いおとうさん》。 {E: a bad person, man, a villain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- weni
- ウェニ 【名】[wen-hi 悪い・こと/とき](直訳すると)悪さ、 だめになったとき。 (用例では) weni wa ウェニ ワ ついに根負けして。 weni wa a=ye p i=koramuosma ウェニ ワ アイェㇷ゚ イコラムオㇱマ 彼はついに根負けして私の言うことに同意した。(W民話) {E: badness; mischief.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenkasu
- ウェンカス 【副】[wen-kasu 悪い/ひどく・…しすぎる] あまり…、 あまりにも。 Iskar etokoho enukor kamuy matnepoho wenkasu menoko pirka ruwe イㇱカㇻ エトコホ エヌコㇿ カムイ マッネポホ ウェンカス メノコ ピㇼカ ルウェ 石狩川の水源地を守る神の娘があまりにもいい女であるのを。(W神謡語り) ☆参考 似た意味を表すのに eytasa エイタサ《あまり…》、 kaspa カㇱパ《…しすぎる》も使われる。 wenkasu ウェンカス は意味が強く、 「あまりにも…だったためにこのようなことをした」と説明するようなニュアンスで使われている。 {E: too, over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenkur
- ウェンクㇽ 【名】[wen-kur 悪い/貧しい・人] 貧乏人。 wenkur umurek ウェンクㇽ ウムレㇰ 貧乏人夫婦、 貧しい夫婦。 wenkur húci ウェンクㇽ フチ 貧しい老婦人。 (注 wen húci ウェン フチ は《だめなおばあさん》)。 ☆参考 isram イㇱラㇺ/isramne イㇱラㇺネ 貧しい。 ikoytupa イコイトゥパ (貧しくて)ものに不自由している。 {E: a poor person.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenkut'onne
- ウェンクッオンネ 【wen-kut-or-ne】 絶壁,断崖,崖.▷ウェン=悪い クッ=崖 オㇿ=所 ネ=なる →悪い崖になっている所 イㇱカㇻ エトコホ ソウンペッ アナㇰネ イタㇰコラチ ウェンクッオンネ アイヌ カ アㇷ゚カㇱ エアイカㇷ゚=石狩川の源,滝のある川(層雲峡)は言葉通り絶壁なので人間も歩くことができない. (出典:萱野、方言:沙流)
- wenno
- ウェンノ 【副】[wen-no 悪い・(副詞形成)] ①悪く、 へたに。 káni anak wenno ku=ye カニ アナㇰ ウェンノ クイェ 私は言いかたがへただ。 ②(二度繰り返して)ぞんざいに、 おおざっぱに。 (☞wenno-wenno ウェンノ ウェンノ) {E: ①badly; poorly. ②roughly.} (出典:田村、方言:沙流)
- wenokimunpe
- ウェノキムンペ 【名】[wen-okimunpe ひどい・山津波] ひどい洪水(「山津波」)。 ☆参考 「大水」は poro wakka ポロ ワッカ。 ☞okimunpe オキムンペ {E: a bad flood.} (出典:田村、方言:沙流)
- wenpunkaronne
- ウェンプンカロンネ 【自動】[wen-punkar-onne ひどく・つる草・大きい]つる草が茂っている。 ☆参考 onne の部分は[or-ne …のところ・である]かもしれない。 {E: to grow thick with creepers.} (出典:田村、方言:沙流)
- wenpuri
- ウェンプリ 【名】[wen-puri 悪い・習慣] ①悪い性癖、 悪い素行。 ②(次のような文脈で)怒り。 a=kor wenpuri/a=enánkurkasi/cihopunire アコㇿ ウェンプリ/アエナンクㇽカシ/チホプニレ [雅]私の怒りで私の顔の上に青すじが立っている。(Sユーカラ) {E: ①bad (mental) habits; bad inclination. ②anger.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenrespa
- ウェンレㇱパ 【他動】[複](単は wenresu ウェンレス) (親の亡くなった子ども二人以上)を引き取って育てる。 unu ka ona ka sak pe ne wa kusu X utar wenrespa ruwe un, omap kor respa ruwe un ウヌ カ オナ カ サㇰ ペ ネ ワ クス X ウタㇻ ウェンレㇱパ ルウェ ウン、 オマㇷ゚ コㇿ レㇱパ ルウェ ウン 母も父もないものだからXさんたちがひきとって育てているのだよ、 かわいがって育てているのだよ。(S) {E: to take in and raise children whose parents have passed away.} (出典:田村、方言:沙流)
- wenupunpana
- ウェヌプンパナ 【名】[wen-upun-pana ひどい・雪の粉・ほこり] ものすごい雪ぼこり、 吹雪。 wenupunpana ukohopuni ウェヌプンパナ ウコホプニ 雪が風に飛ばされてものすごく吹雪がひどい。(S) {E: blowing snow; a snowstorm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- weysisam
- ウェイシサㇺ 【名】[wen-sísam 貧しい・和人] 貧乏和人、 貧しい和人。 te ta weysisam an aw ta weysisam an テ タ ウェイシサㇺ アン アウ タ ウェイシサㇺ アン うちの貧乏和人がいた、 となりの貧乏和人がいた。(K民話) ☆参考 短い民話の主人公としてよく登場する。 ☆参考 wenaynu ウェナイヌ は悪人、 悪党。 wenkur ウェンクル は貧しい人。 {E: a poor Japanese.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- weyyaysukupka
- ウェイヤイスクㇷ゚カ 【自動】[wen-yaysukupka ひどく・つらかったことを思い出す]思い出しても本当に恐ろしくつらい、 ひどく恐ろしかったことが忘れられない。 ☞yaysukupka ヤイスクㇷ゚カ {E: to recall, be unable to forget some terrible incident} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wo 1
- ウオ 【他動】親指と人差指を広げて(長さ)を計る。 {E: to measure the length of something by the distance of the outstretched thumb and forefinger.} (出典:田村、方言:沙流)
- wo 2
- ウオ 【名】親指と人差指を広げてそれぞれの先の間の長さ、 約5寸(15センチ)。 henpak wo an ya, wo wa nukar ヘンパㇰ ウォ アン ヤ、 ウォ ワ ヌカㇻ 何ウオあるか、 計ってみなさい。(S) tu wo pakno an トゥ ウォ パㇰノ アン 2ウオ(=1尺、 30センチ)ほどある。(S) ☆参考 このほか、 親指と中指を広げた先の長さを síwo シウォ《大きいウオ》と言い、 親指の先と節の間の長さを ik イㇰ と言う。 5イクが1ウォ。 これらは裁縫に使われた長さである。 一方、 長い所を計るのには両腕を広げた長さ tem テㇺ が使われた。 {E: the distance between the outstretched thumb and forefinger as a unit of length, about 15 cm.} (出典:田村、方言:沙流)
- wóse
- ウオセ 【自動】[wo-se ウオー(擬音)・と言う](犬や狼が)ウオーと遠吠えする。 {E: (for a wolf, dog) to howl.} (出典:田村、方言:沙流)
- ya 2
- ヤ 【位名】[概](所は yáke ヤケ) ①(独立的に)陸地(「おか」)(ときどき北海道をさす)。 yáp=an wa ya ta sinot=an ro ヤパン ワ ヤ タ シノッアン ロ 岸へ上がって陸地で遊ぼう。(S) tan ya ta oka utar タン ヤ タ オカ ウタㇻ この北海道にいる人。(S言い伝え) ②岸、 (家の中で、 いろりを海になぞらえて)いろりの端の方、 炉端。 yá-oraye ヤオライェ[岸・に寄せる](いろりのまん中のほうにあるおき)をいろりの端の方へ寄せる。 ③(相対的に)…の岸。 to ya ta ト ヤ タ 沼/湖の岸に。 ☆対語 rep レㇷ゚ 沖。 {E: ①land. ②the shore; the coast. ③the shore, coast of …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ya 3
- ヤ 【終助/接助】(動詞句の後に置かれて) …か、 …でしょうか、 …かどうか。 (文を終止することもあるし、 後に「たずねる」「考える」「計ってみる」「知らない」「わからない」などの意味の語が来ることもあり、 また連用句として次の節(文)に続いていくこともある。) sóne urenka no oka ya? ソネ ウレンカ ノ オカ ヤ? 本当に皆そろっていたでしょうか。(S) e=arpa ya? エアㇻパ ヤ? あなた行ったんでないのか(行ってはいけない所へ)。(S) mak pak páse ya pákari wa nukar マㇰ パㇰ パセ ヤ パカリ ワ ヌカㇻ どのくらい重いか計ってみなさい。(S) …ne ya…ne ya …ネ ヤ …ネ ヤ …だとか…だとか、 …したり…したり。 reye ne ya niyayetaye ne ya レイェ ネ ヤ ニヤイェタイェ ネ ヤ はったり木につかまって上がったり。(W民話) ray he ne ya mokor he ne ya a=ekonramu sitne kane tának kane ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ アエコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ [慣用表現]死んだのだか眠ったのだか、 私は意識がもうろうとしていた。(HC民話) {E: interrogative particle; whether or not.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaanipo
- ヤアニポ 【副】[yaani-po ほとんど…しそう・(指小辞)][yáni ヤニ の強調形の yaani ヤアニ よりもさらにいっそう強調する形] もう本当にほとんど…しかかる/しかかった、 本当にもうちょっとで…するところだ/だった。 mosma kur kem a=o wa ora ene, yaani, ukuran ka yaanipo, isam anki sir iki モㇱマ クㇽ ケㇺ アオ ワ オラ エネ、 ヤアニ、 ウクラン カ ヤアニポ、 イサㇺ アンキ シㇼ イキ (彼は)他の人の血を入れられて(輸血されて)、 そうしてもう少しで、 ゆうべにもほんとにもうちょっとで亡くなりそうになった。(W会話) {E: almost; nearly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yáerikin
- ヤエリキン 【自動】[ya-e-rikin 網・で・上へのぼる](クモが)糸を伝わってのぼる。 yáoskep herikasi yaerikin kor an ヤオㇱケㇷ゚ ヘリカシ ヤエリキン コラン クモが上へ上へと糸を伝わってのぼっていくところだ。(S) ☆参考 káerikin カエリキン の誤記か。 {E: for a spider to climb a strand of web.} (出典:田村、方言:沙流)
- yáesap
- ヤエサㇷ゚ 【自動】[ya-e-sap 網・を持って・浜に出る] 網で魚をとる(小さい魚、 近海魚を)。 yáesap kus pis ta san wa an ヤエサㇷ゚ クㇱ ピㇱ タ サン マ アン (彼は)網で魚をとるために浜に出ている。(S) ☆参考 ya kor ヤ コㇿ《網を持つ》とも言う。 ☆参考 舟で沖に出て大きい魚をとることは pisoyramante ピソイラマンテ 。 {E: to catch fish with a net.} (出典:田村、方言:沙流)
- yak 3
- ヤㇰ 【接助】①…すれば、 …すると(帰結としては「よい」「悪い」「望ましいことが起こる」「ありがたい」「困ったこと/恐ろしいことが起こる」などを表す表現がくる)。 hoskino mukar ani tuye wa ora noko ani hóse, yak horak kusu ne na ホㇱキノ ムカㇻ アニ トゥイェ ワ オラ ノコ アニ ホセ、 ヤㇰ ホラㇰ クス ネ ナ 初めにまさかりで切ってそれからのこぎりでひきなさい、 そうすれば倒れるから。 sekor an menoko ta kamuy menoko ne yak a=kor oka! セコラン メノコ タ カムイ メノコ ネ ヤㇰ アコㇿ オカ! あのような女が女神であれば結婚するのになあ。(S言い伝え) eytasa e=cis yak/wenkamuy patek/e=eramasu エイタサ エチㇱ ヤㇰ/ウェンカムイ パテㇰ/エエラマス あなたがあまり泣くと悪い神ばかりがお前を好きになる。(S子守歌) yak pirka ヤㇰ ピㇼカ …するとよい、 …するほうがよい、 …するがよい(上の人から下の人への命令表現の一種)。 tono e=sak pe ne ciki i=or ta e=henoye yak pirka トノ エサㇰ ペ ネ チキ イオッタ エヘノイェ ヤㇰ ピㇼカ 和人のお得意様がないのならわれわれの所に立ち寄るがよい。(S民話) yak pirka p ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ …すればいいのに/…すればよかったのに。 yak wen ヤㇰ ウェン …するといけない/よくない。 yak easir pirka ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …しなければいけない。 sekor icarpa=an yak easir pirka セコㇿ イチャㇻパアン ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …と言って供物まき(供養)をしなければいけない。(W民話) ②(帰結に願望「…したい」や提案「…しよう」が来るとき)…して。 nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺したいものだなあ! (S民話) a=o yak a=seske ro アオ ヤㇰ アセㇱケ ロ (土を)入れてうめよう。(S) ☆参考 yakne ヤㇰネ と同義。 yakne ヤㇰネ と yak ヤㇰ の使い分けは、 リズムによる。 ゆっくり話し、 条件の部分を言って一呼吸おくようなときは yakne ヤㇰネ を使い、 早い調子でどんどんしゃべっているときは yak ヤㇰ を使う。 また、 歌などの韻文では音節数の都合でどちらかが選ばれることもある。 {E: ①if, when ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yakka
- ヤッカ 【接/接助】[yak-ka …すると・も] ①(たとえ)…しても、 …する/したけれども。 apto as yakka upas as yakka wakka poro yakka, sonno k=ek kus ne wa アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ ウパㇱ アㇱ ヤッカ ワッカ ポロ ヤッカ、 ソンノ ケㇰ クㇱ ネ ワ 雨が降っても雪が降っても大水になっても、 本当に来ますよ。(S) yakka pirka ヤッカ ピㇼカ …してもよい。 e=e yakka pirka. エエ ヤッカ ピㇼカ (あなた)食べてもいい。 yakka wen ヤッカ ウェン …しても/したけれどもだめだ/だめだった。 a=e=tére yakka wen アエテレ ヤッカ ウェン 私たちはあなたを待っていたけれどもだめだった(あなたは来なかった)。(W会話) ne yakka ネ ヤッカ …であっても、 …でも。 nep ne yakka ネㇷ゚ ネ ヤッカ 何でも。 nen ne yakka ネン ネ ヤッカ だれでも。 ②(文頭に置かれて前の文との関係で)そうしても、 それでも、 でも。 “ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa?” yakka iyapo nu ka somo ki no un=hawekoyki 「エネ チㇱ コㇿ アㇻパ ルスイ ペ アアㇻパレ ヒケ マカナㇰ ネ ワ?」 ヤッカ イヤポ ヌ カ ソモ キ ノ ウンハウェコイキ 「あんなに泣いて行きたがっているもの、 行かせたらどうですか。」でも(=そう言っても)父は全然聞きもしないで私たちを叱りつける。(S) ☆発音 n ン に終わる語の後に置かれて続けて発音されるとき、 しばしば y イ は落ちる。 たとえば an yakka アン ヤッカ は ayyakka アイヤッカ と発音されることもあり、 またもっと早く続けて言うと anakka アナッカ と発音されることもある。 {E: ①even if; although. ②but; even; though.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaku 2
- ヤク 【名】[概/所][< 日本語 ヤク(役)] 役目、 職務。 yaku uk ヤク ウㇰ (神が上位の神から、 役人が上位の人から)役目を受ける、 特別の役目を持たされる、 (大名が)禄高を受ける。 poronno yaku uk páse tono ポロンノ ヤク ウㇰ パセ トノ「昔の禄の大きい大名」。(S) {E: a role; a duty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yakun
- ヤクン 【接】[yak-un …すれば・(強め/肯定)] ①…する/したならば、 …する/したのだとすれば。 (後続の文を言う前に状況を設定する働きをする。 必ずしも仮定条件とは限らず、 事実を認め、 納得した上で、 「そうであるなら」「それなら」「その場合は」のような表現にも用いられる。) e=arpa yakun e=eraman エアㇻパ ヤクン エエラマン 行けばわかる。(S) somo e yakun nepki ka eaykap kuni ramu ソモ エ ヤクン ネㇷ゚キ カ エアイカㇷ゚ クニ ラム 彼はそれを食べなければ働くことができないと思った。(S民話) potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun somo a=eyáyye no a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン ソモ アエヤイイェ ノ アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ 悪神ばらいをしたのなら何かくれると言われたら、 辞退せずに受け取ればよかったのに。(NK民話) hawe ne yakun ハウェ ネ ヤクン そういうことなら、 それなら、 それでは。 ②(文頭に置かれ、 前の文との関係で)それなら、 それでは、 じゃあ。 yakun suy ku=ye na ヤクン スイ クイェ ナ じゃあまた(私が)言うから。(S会話) {E: ①if; when. ②then.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yam
- ヤㇺ 【名】[植物] 栗(の実)。 yam patek a=e kor oka=an ヤㇺ パテㇰ アエ コㇿ オカアン 私たちは栗ばかり食べて暮らしていた。(W神謡語り)〔知分類 p.174〕 {E: a chestnut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yan 1
- ヤン 【自動】[単](複は yap ヤㇷ゚)[ya-n 陸・(移動の自動詞単数形を形成する接尾辞)] 陸/岸に上がる、 北海道へ行く/来る/帰る。 {E: to land on shore; go to, come to, return to Hokkaido.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yanke
- ヤンケ 【他動】[yan-ke (一人が)陸/岸に上がる・(他動詞化)] ①(一人/一つ)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる、 北海道へ行かせる/来させる/帰らせる、 …を水の中から舟の中へ上げる。 cip yanke humi as チㇷ゚ ヤンケ フミ アㇱ 舟を岸に上げた音がした。(NK民話) onaha iruska wa pa yanke hawe ne kuni a=ramú オナハ イルㇱカ ワ パ ヤンケ ハウェ ネ クニ アラム (あの人の)父親(天然痘の神)が起こって疫病を(海外から)この地にもたらしたのだなと私は思った。 ②(鍋など)を火からおろす(「あげる」)、 (火にかかった鍋の中のもの)を取り出して外に置く。 pop su a=yanke wa ポㇷ゚ ス アヤンケ ワ 私は煮立った鍋をおろして(「あげて」)。(W民話) tap pop wa a=yanke sayo a=kor híne タㇷ゚ ポㇷ゚ ワ アヤンケ サヨ アコㇿ ヒネ 私はいま煮たっておろした(「あげた」)おかゆを持って。(W民話) ③(もの)を台の上などへ上げる。 ☆参考 yan ヤン[自動]は、 台の上などに上がることには使われない。 ☞yan ヤン {E: ①to land (a boat); to pull ashore (people). ②to take a pot off a fire. ③to put…on a stand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yánonkar
- ヤノンカㇻ 【自動】[ya-nonkar 網・の様子を見に行く] 網の中に魚が入ったかどうか見に行く。 ésir pet or un yánonkar kus arpa エシㇼ ペトルン ヤノンカㇻ クㇱ アㇻパ (彼は)さっき川へ網の様子を見に行った。(S) {E: to check whether or not fish have been caught in a net.} (出典:田村、方言:沙流)
- yante
- ヤンテ 【他動】[自動使役] [yan-te (一人が)陸に上がる・させる](一人)を陸に上がらせる、 (一人)を海の向こうから北海道へ行かせる/帰らせる。 pótonoke yante ruwe ne yak a=ye ポトノケ ヤンテ ルウェ ネ ヤカイェ (あなたの奥方が海の向こうから)若君をこの地に来させたのだそうです。(W神謡語り) {E: to make…land, go ashore; make…go, return to Hokkaido (sg.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yap
- ヤㇷ゚ 【自動】[複](単は yan ヤン)[ya-p 陸・(複数形形成)](二人/二つ以上が)陸/岸に上がる、 北海道に行く/来る/帰る。 {E: to land, go ashore; go to, come form, return to Hokkaido (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yapte
- ヤㇷ゚テ 【他動】[自動使役][複](目的語複数。 単は yanke ヤンケ、 yante ヤンテ)[yap-te (二人以上が)陸に上がる/岸に着く・させる] ①(二人以上/二つ以上)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる、 北海道へ行かせる/来させる/帰らせる、 …を水の中から舟の中へ上げる。 okkaypo utar/[u]cípo ki wa/cepkoyki kane/otu cépikir/ore cépikir/[u]cíp onnay un/[u]yapte kane オッカイポ ウタㇻ/[ウ]チポ キ ワ/チェㇷ゚コイキ カネ/オトゥ チェピキㇼ/オレ チェピキㇼ/[ウ]チポンナユン/[ウ]ヤㇷ゚テ カネ 男たちが魚とり(注:おそらく鮭漁)をしてたくさんの魚を舟の中へ上げて。 (W神謡K) ②(鍋など)を火からおろす(「あげる」)、 (火にかかった鍋の中のもの)を取り出して外に置く。 ③(もの)を台の上などへ上げる。 cikap kam suwe wa yapte a yapte a wa anu wa ora… チカㇷ゚ カㇺ スウェ ワ ヤㇷ゚テ ア ヤㇷ゚テ ア ワ アヌ ワ オラ… 鳥の肉を煮て鍋からたくさん取り出しておいて…。(S) ☆参考 単数形 yan ヤン に対しては他動詞 yanke ヤンケ と使役形 yante ヤンテ の両方の形があるが、 複数形 yap ヤㇷ゚ に対してはこの yapte ヤㇷ゚テ だけしかなく、 この語一つが、 yanke ヤンケ と yapte ヤㇷ゚テ の両方に対する目的語複数の形として機能する。 {E: ①to make…land, ascend. ②to make…take a pot off a fire. ③to make…put…on a stand. (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaptepa
- ヤㇷ゚テパ 【他動】[複複](単は yanke ヤンケ、 複は yapte ヤㇷ゚テ)(二人以上が皆)(二人/二つ以上)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる。 {E: (for…(pl.)) to land, put ashore, arrive at…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yarpe
- ヤㇻペ 【名】[概/所][yar-pe すりきれた・もの] ①ぼろ、 おしめ、 おむつ。 ②(おしめにくるまった)赤ちゃん(yarpe-oma-p/yarpe-sam-oma-p ヤㇻペオマㇷ゚/ヤㇻペサモマㇷ゚《おしめにくるまったもの》とも言う)。 ③ku=kor yarpe クコㇿ ヤㇻペ 私のぼうや、 私のいとしい子(男女ともに、 いとしい気持ちで言う言葉)。(W) (S) a=kor yarpe a=kor hekaci アコㇿ ヤㇻペ アコㇿ ヘカチ 私のいとし子私のぼうや。(W神謡語り) {E: ①a rag, a baby's nappy, diaper. ②a baby in nappies, diapers. ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yarpe
- ヤㇻペ §004.あかご;あかんぼ(39)yarpe〔jár-pe やㇻペ〕⦅チカブミ、オトフケ、ホべツ⦆赤んぼ。[yarpe-omap(ぼろにくるまっている者)あるいはyarpe-oro-omap(ぼろ・の中に・くるまっている者)の下略形;yar(破れている)+-pe(もの)、yarpe(ぼろ、ぼろのおむつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- yas
- ヤㇱ 【自動】流し網をする。 heta, yas=an ro sekor a=en=siren hi kus kú=itura wa yas=as akus cep rep ka ci=rayke ヘタ、 ヤサン ロ セコㇿ アエンシレニ クㇱ クイトゥラ ワ ヤサㇱ アクㇱ チェㇷ゚ レㇷ゚ カ チライケ さあ、 流し網に行こうとさそわれたのでついて行って流し網をしたら鮭を三匹も殺した(=鮭が三匹もとれた)。(S) ☆参考 「舟二そうで四人組んでやる、 とも(舟の後部)を川下へ向けて二そうを平行に並べる、 二人がそれぞれの舟のへさき(舟の前部)に立って一つの網を二そうの間に広げて持ち、 二人がともにいて川下へ向けてこいでいく、 網に魚(鮭)が入ったら網を上げる、 何回か川下へ行っては川上へ上り、 一晩に五、 六十本もとることもある。」 (S) {E: to cast a net across a river between two boats.} (出典:田村、方言:沙流)
- yáwak
- ヤワㇰ 【自動】[ya-wak 陸/岸・…に帰る(?)](トドが)水中から磯へ上り休んで眠っている。 etaspe yáwak haw néno hawean エタㇱペ ヤワㇰ ハウ ネノ ハウェアン (彼は)トドが磯に上がって休んでいるときのすごい「鼻いびき」の声のような言い方で言う。(S) {E: for a sea lion to come out of the water and rest on rocks.} (出典:田村、方言:沙流)
- yawyaw
- ヤウヤウ 【間投】[擬音]ワンワン(犬のなき声)。 seta tane tane yawyaw sekor mik ka ki cis ka ki nankor セタ タネ タネ ヤウヤウ セコㇿ ミㇰ カ キ チㇱ カ キ ナンコㇿ 犬がもうじきワンワンと吠えたり泣いたりするでしょう(12時のサイレンが鳴るといつもほえる犬がいたので、 12時近くなったからこう言った)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- yayan
- ヤヤン 【連体】[yay-an 自分・ある/いる] ただの、 ふつうの、 まじりもののない。 yayan menoko ヤヤン メノコ ただの/ふつうの女性(神ではなく)。 yayan wakka ヤヤン ワッカ ただの/ふつうの水(温泉などではなく)。 yayan kane ヤヤン カネ 普通の金=鉄。 yayan senkaki ヤヤン センカキ ちりめんも何もまじっていないもめん布。 yayan kanpi ヤヤン カンピ もようのない紙。 yayan itak ヤヤン イタㇰ/ヤヤニタㇰ 普通の言葉、 口語(yúkaritak ユカリタㇰ《ユーカラの言葉》などに対する)。 {E: usual; ordinary; plain and simple.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayankina
- ヤヤンキナ 【名】[yayan-kina ただの・編む草] ござ(citarpe チタㇻペ)に編む草の一つ、 「田や畑の泥地に生えている、 丈一メートルくらい、 直径二、 三ミリ。」 (S)〔知分類 p.219 ヤラメスゲの茎葉〕 {E: a type of grass used for weaving mats.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayannoas
- ヤヤンノアㇱ 【自動(?)/副】[yay-an-no-as 自分・ある/いる・(副詞形成)・立つ](?) (用例では)自分の方から。 te wano oka menoko iteki yayannoas yayeykoramkor yak pirka テ ワノ オカ メノコ イテキ ヤヤンノアㇱ ヤイェイコラㇺコㇿ ヤㇰ ピㇼカ これからの女性は自分の方から男性に求婚しないほうがいいですよ。(HC神謡) {E: from oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayaspirkare
- ヤヤㇱピㇼカレ 【自動】[yay-as-pirka-re 自分・立つ・美しくなる・させる][雅]立つ。 pet tuyka ta/horawociwe/yayaspirkare ペッ トゥイカ タ/ホラウォチウェ/ヤヤㇱピㇼカレ [雅]空から川の岸辺におりて来て立った。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayekote
- ヤイェコテ 【副】[yay-ekote(< hekote) 自分・に向かって] 自分で、 自力で(他の力を借りないで)。 yayekote sinenne ku=kar ruwe un ヤイェコテ シネンネ クカン ルウェ ウン 私が自分で一人でつくったのだよ。(S) yayekote ku=ye ヤイェコテ クイェ 私が自分で言う。(S) yayekote sikannatki kor an ヤイェコテ シカンナッキ コラン (テープが)だれも「ちょうさんのに」(=いじらないのに)回っている。(S) ☆参考 「自分で」は yaykata ヤイカタ、 「一人で」は sinenne シネンネ と言う。 {E: by oneself; on one's own.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayeossiwen
- ヤイェオッシウェン 【自動】[yay-e-ossi-wen 自分・で・心の中・悪い]「意地が悪い」(=素直でない)。 (S) yayeossiwen kus kopan, pirka uske wa a=etún pe oraun ヤイェオッシウェン クㇱ コパン、 ピㇼカ ウㇱケ ワ アエトゥン ペ オラウン 「意地が悪い」(=素直でない)のでいやがる、 いいところから(嫁を)もらいに来るのに。(S) ☆参考 素直でないこと、 ひねくれていることか。 {E: to be unkind.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayepasuypa
- ヤイェパスイパ 【自動】[yay-e-pa-suypa 自分・について・口・をゆらす[複]](自分のことを言われて)機嫌が悪くなる。 X sekor a=nuyé yakun yayepasuypa kusu mosma kur nukar nankor sekor ku=nuye X セコㇿ アヌイェ ヤクン ヤイェパスイパ クス モㇱマ クン ヌカン ナンコㇿ セコㇿ クヌイェ Xと(手紙の相手本人の名前を)書くと(「なにいつもひとの名前ばりほりだしてと」)機嫌をそこねるだろうから私は(Xあての手紙に)ほかの人が見るでしょうと書きます。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- yayepataraye
- ヤイェパタライェ 【自動】[yay-e-pata-raye 自分・で・(?)・行かせる]遠慮する。 yayepataraye wa e ka somo ki ヤイェパタライェ ワ エ カ ソモ キ 遠慮して(出されたものを)食べない。(S) ☆参考 oripak オリパㇰ が「遠慮する」と訳されることがあるが、 これは出されたものを食べない/受け取らないことではなく、 神や目上の人に畏敬の念を示してへりくだり、 慎んで行儀よく遠慮深く振舞うことを言う。 eyayye エヤイイェ は《…を辞退する(受け取らない)》。 {E: to be reserved; hesitant.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayeramanno
- ヤイェラマンノ 【副】[yay-eraman-no 自分・がわかる・(副詞形成)]きまって、 きまりきって、 いつでも。 tókap-ipe or pakno yayeramanno ku=nepki トカピペ パㇰノ ヤイェラマンノ クネㇷ゚キ 私は昼食時間までいつでもきまって仕事をします。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- yayerampewtekkare
- ヤイェランペウテッカレ 【他動】[yayerampewtek-ka-re 何もわからない・(他動詞化)・させる](人)を悪くする、 (人)に悪い知恵を教える、 思慮分別のないものにする(?)。 sikatkore wa sineno yayerampewtekkare kus ene iki hi an シカッコレ ワ シネノ ヤイェランペウテッカレ クㇱ エネ イキ ヒ アン (悪い子がうちの子を)引っぱり出して自分と同じように悪くしようとして悪い知恵ばかり教える。(S) ☆参考 形の上では複他動詞(他動使役)に見えるがこの用例では単他動詞。 意味から予想される yayerampewtekka ヤイェランペウテッカ は未出。 (出典:田村、方言:沙流)
- yayewen
- ヤイェウェン 【自動】[yay-ewen 自分・…が不自由だ] 体のどこかに不自由なところがある。 yayewen wa iyapi ヤイェウェン ワ イヤピ 体が不自由で思うように動けない。(S) {E: for some part of the body to be disabled.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayeykaunu
- ヤイェイカウヌ 【他動】[yay-eykaunu 自分・を…より上位に立たせる] …よりも優勢になる、 …よりもうわてになる、 …に勝つ。 ☆対語 yayeypokunu ヤイェイポクヌ {E: to be superior to…; win at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayeynonnoitak
- ヤイェイノンノイタㇰ 【自動】[yay-e-inonnoitak 自分・について・祈る] 自分のことを神に祈る。 {E: to pray to the gods for something (concerning oneself).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayeyyok
- ヤイェイヨㇰ 【自動】[yay-eyyok 自分・を売る] 日やとい仕事をする。 kuani herokikar/yayeyyok okkayo クアニ ヘロキカㇻ/ヤイェイヨㇰ オッカヨ「おれはにしんばのやというり男。」 (S自作の歌) {E: to work as a day labourer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayhaypare
- ヤイハイパレ 【他動】[yay-haypa-re 自分・(?)・させる][雅](次の文脈で)自分は連れそうことができない。 a=kor pókayki/a=yayhaytare/a=yayhaypare アコㇿ ポカイキ/アヤイハイタレ/アヤイハイパレ 私が連れそうにはつり合わない、 連れそうことができない。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayhaytare
- ヤイハイタレ 【他動】[yay-hayta-re 自分・不足する・させる][雅](彼女は)自分が連れそうにはつり合わない。 a=kor pókayki/a=yayhaytare アコㇿ ポカイキ/アヤイハイタレ [雅]私がつれそうにはつり合わない。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayhomsu
- ヤイホㇺス 【自動】[yay-homsu 自分・…が危なかったなと思う(?)] あぶない目に合う。 yayhomsu sak no sumawkor=an ka eramiskari ヤイホㇺス サㇰ ノ スマウコㇿアン カ エラミㇱカリ 私はあぶない目に合わずに熊をとったことはなかった。(HK民話) {E: to be exposed to danger; have a dangerous experience.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayikinneno
- ヤイキンネノ 【副】[yay-ikir-ne-no 自分・集まり・である・(副詞形成)] 一つだけ離れて。 yayikinneno an ヤイキンネノ アン 一軒家だ、 離れてポツンと一軒たっている(一軒でも一つのコタンというような状態を言う)。(S) yayikinneno an kotan ta e=an wa e=mismu nankor ヤイキンネノ アン コタン タ エアン マ エミㇱム ナンコㇿ あなたはへんぴな村にいて淋しいでしょう。(S) ☞yayekotanne ヤイェコタンネ (出典:田村、方言:沙流)
- yayiraykeipe
- ヤイライケイペ 【名】[yayirayke-ipe 感謝する・品物] お礼の品。 hokure, nep ka ikor ne ciki emus ne ciki, yayiraykeipe a=sanke kusu ne na ne na ホクレ、 ネㇷ゚ カ イコン ネ チキ エムㇱ ネ チキ、 ヤイライケイペ アサンケ クス ネ ナ ネ ナ さあ早く、 何か宝刀でも刀剣でもお礼の品物をお出ししますから、 さあさあどうぞ。(W民話) ☆参考 ipe イペ は独立の名詞としては食事、 食べもの、 魚、 実、 中味など。 ☞ipe イペ {E: a gift, item of thanks.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayiraykeitak
- ヤイライケイタㇰ 【名】お礼の言葉。 {E: words of thanks, gratitude.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayitupareno
- ヤイトゥパレノ 【副】[yayitupare-no 気をつける・(副詞形成)]気をつけて、 注意して。 wakka san kor an na yayitupareno ek ワッカ サン コラン ナ ヤイトゥパレノ エㇰ 水が流れているから気をつけて来なさい。(S) yayitupareno arpa ヤイトゥパレノ アㇻパ 気をつけて行きなさい。 ☆参考 「あぶない所を通るから等、 特別なときに言う。 出かけようとする人や帰って行こうとする人によく言う yayeyamno arpa ヤイェヤㇺノ アㇻパ は、 ただ『気をつけて行きなさい』『お大事に』と言うだけ」(つまり、 挨拶のような軽い言葉)。(S) ☆参考 同じ日高・胆振地方でも、 地域によりまた人によって、 出かけようとする人や帰って行こうとする人に「気をつけて行きなさい」「お大事に」というような、 いわば挨拶のように、 yayitupareno arpa ヤイトゥパレノ アㇻパ[単]/yayitupareno paye yan ヤイトゥパレノ パイェ ヤン[複]と言う人もいる。 ☞yayitupare ヤイトゥパレ {E: carefully; cautiously.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykar
- ヤイカㇻ 【自動】[yay-kar 自分・をつくる] ①自分をつくる、 変身する。 pirkano yaykar ピㇼカノ ヤイカㇻ きれいに身づくろいする。 ne yaykar ネ ヤイカㇻ …に変身する、 …に化ける。 kotankonnispa ne yaykar コタンコンニㇱパ ネ ヤイカㇻ 彼は村長に化けた。(W民話) ② ☞etoko yaykar エトコ ヤイカㇻ {E: ①to transform; change. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykarkar
- ヤイカㇻカㇻ 【自動】[yay-karkar 自分・…をきれいに整える] きちんと身なりを整える、 いずまいを正す。 ☆参考 テープでは yayakarkar ヤヤカㇻカㇻ と発音しているが、 そのときの舌のもつれによる言いそこないらしい。 千歳の白沢ナベさんによればそれはまちがいで、 yaykarkar ヤイカㇻカㇻ が正しい。 {E: to correct one's posture, appearance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykaspaotte
- ヤイカㇱパオッテ 【自動】[yay-kaspaotte 自分・に言いつける]自分に言い聞かせる。 pirkano/yaykaspaotte no/iteki i=oskur no/an sekor ピㇼカノ/ヤイカㇱパオッテ ノ/イテキ イオㇱクㇽ ノ/アン セコㇿ [雅]よくよく自分に言い聞かせて私を恋しがって泣いたりせずに暮らしなさいと。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykata
- ヤイカタ 【副】[yay-ka-ta 自分・の上・に] 自分で、 自分が、 ひとりでに。 yaykata apkas ヤイカタ アㇷ゚カㇱ (運んでもらわずに)自分で歩く。 yaykata ka ku ヤイカタ カ ク (人にも飲ませ)自分も飲んだ。 yaykata yaykata ヤイカタ ヤイカタ 自分自分で、 めいめい勝手に。 yaykata wen pe ora eani patek e=wen yak ye ヤイカタ ウェン ペ オラ エアニ パテㇰ エウェン ヤㇰ イェ (彼は)自分が悪いのにあなただけが悪いと言う。(S) yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ 私自身は何もしなくても食べていけるけれど。(S) eytasa ci wa yaykata rapapse wa péne. エイタサ チ ワ ヤイカタ ラパㇷ゚セ ワ ペネ (果物が)あまり熟しすぎて(落とさないのに)ひとりでに落ちてつぶれた。(S) {E: alone; by oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykatante
- ヤイカタンテ 【自動】[yay-kat-an-te 自分・ありよう・ある・させる](?) (病人が)体のために少し運動する。 ku=yaykatante kus soy péka k=apkas クヤイカタンテ クㇱ ソイ ペカ カㇷ゚カㇱ 私は運動のために外を歩く。 nen póka yaykatante wa asir réra seru ネン ポカ ヤイカタンテ ワ アシン レラ セル 少し運動に出なさい、 そして新鮮な空気を吸いなさい。(S) {E: (for a sick person) to exercise lightly for one's health.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykatanu
- ヤイカタヌ 【自動】[yay-kat-anu 自分・ありよう・を置く](?) ①行儀よくする。 pirkano yaykatanu wa oka yan ピㇼカノ ヤイカタヌ ワ オカ ヤン お行儀よくしていなさい。(S) ②(次の表現で) ciyekosomo/yaykatanu/i=ekarkar チイェコソモ/ヤイカタヌ/イイェカㇻカㇻ [雅]まるで無礼なことを私に言う。(Sユーカラ) ☆参考 oripak オリパㇰ は相手に畏敬の念を示しへりくだって慎んでいること、 yaykatanu ヤイカタヌ は礼儀正しくすることを言うらしいがくわしい用法は未詳。 ☆参考 雅語では koyaykatanu コヤイカタヌ とも言う。 {E: to be well-mannered.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayko-tuyma siramsuye
- ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ 【自動】[人称変化は他動詞型][yayko-tuyma si-ram-suye 一人で・遠く・自分・心・をゆらす] [雅]ずうっと長い間考えている。 tanto tóri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラㇺスイェ [雅]私は二日間ずうっと長いこと考え続けていた(「ながあーいこと考えていた」)。(Sユーカラ) ☆参考 日常語で yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ は一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラㇺスイェアン。 この雅語の用例では後半部の siramsuye シラㇺスイェ の suye スイェ が他動詞なので a= ア が接頭して、 他動詞型の人称形になっているが、 統語上は自動詞の働きをし、 前半部は副詞の働きをしている。 ☆参考 金田一『ユーカラの研究』その他に出てくる aeyaikotuimasiramsuye(つまり a=eyáykotuyma siramsuye アエヤイコトゥイマシラㇺスイェ)のような形は未出。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykocipkuta
- ヤイコチㇷ゚クタ 【自動】[yay-ko-cip-kuta 自分・に・舟・をひっくり返して中味をぶちまける] 自分の乗っている舟をひっくり返す。 {E: for the boat one is on to capsize.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykohokuspare
- ヤイコホクㇱパレ 【他動】[yay-ko-hokuspa-re 自分・に向かって・倒れる[複]・させる] (自分の言ったこと)の悪意を自分が受ける。 yaykohokuspare kusu hawean hi ne wa ヤイコホクㇱパレ クス ハウェアニ ネ ワ 「自分がかぶることを言ってるんだ。」 (S) ☆参考 複数形の形であるが単数形として予想される yaykohokuste ヤイコホクㇱテ は未出。 ☆参考 yaykaonihose ヤイカオニホセ 自分がしたことのために自分が被害を受ける。 {E: for one's speaking ill of others to come back on oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykokomo
- ヤイココモ 【他動】[yay-ko-komo 自分・に・…を折り曲げる](用例の文脈では)(子ども)を自分の手もとに離さずに置いておく。 páse kamuy póho ne ruwe ne híne ora wen menoko a=ne híne a=yaykokomo wa án=an ka eaykap パセ カムイ ポホ ネ ルウェ ネ ヒネ オラ ウェン メノコ アネ ヒネ アヤイココモ ワ アナン カ エアイカㇷ゚ (子どもは)尊い神の御子であり、 悪い女の私が手もとに離さず置いておくことはできない。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykomismu
- ヤイコミㇱム 【自動】[yayko-mismu 一人で・さびしい] 一人ぼっちだ(大人でも子どもでも)。 nen ka tura wa sinot pe ka isam wa yaykomismu ネン カ トゥラ ワ シノッ ペ カ イサㇺ マ ヤイコミㇱム だれも一緒に遊ぶ者がいなくて一人ぼっちでいる。(S) ☞mismu ミㇱム {E: to be alone (adults or children).} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykopakari
- ヤイコパカリ 【他動】[yay-ko-pakari 自分・に合わせて・…をはかる](布など)を自分の体に合わせて寸法をはかる(着物をつくるとき等)。 {E: to measure out material against one's body (in order to make clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykosanke
- ヤイコサンケ 【他動】[yay-ko-sanke 自分・に/から・…を出す][雅] …を産む。 pirka ponpe a=yaykosanke ピㇼカ ポンペ アヤイコサンケ (私は)かわいい赤ん坊を産み落とした。(W神謡語り) ☆参考 日常会話でも言うが、 雅語的ないし美文調の表現。 出産することを最も普通には kor コㇿ《持つ》と言い、 また特に「分娩する」ことを言うには enuwap エヌワㇷ゚ がよく使われる。 {E: to give birth to, …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykosotkikarkar
- ヤイコソッキカㇻカㇻ 【自動】[yay-ko-sotki-karkar 自分・に・寝床・を整える] 寝るしたくをする(悪口)。 tane suy yaykosotkikarkar kor an タネ スイ ヤイコソッキカㇻカㇻ コラン また(彼は)もはや寝るしたくをしている。(S) {E: to prepare to go to sleep (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotanesikarun
- ヤイコタネシカルン 【自動】[yay-kotan-esikarun 自分・村・を懐かしく思い出す] 故郷を思い出す、 故郷を懐かしむ。 ☆対語 yaykotanoyra ヤイコタノイラ {E: to long for one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotanoyra
- ヤイコタノイラ 【自動】[yay-kotan-oyra 自分・村・を忘れる] 故郷を離れていて忘れている、 自分の村を忘れて帰って来ない。 ☆対語 yaykotanesikarun ヤイコタネシカルン {E: to be away from and forget one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotcakar
- ヤイコッチャカㇻ 【自動】[yay-kotca-kar 自分・の前・をつくる/する] もの惜しみする(「しんぼうする」)。 pirka amip poronno kor pe ora yaykotcakar wa wen amip patek mi ピㇼカ アミㇷ゚ ポロンノ コㇿ ペ オラ ヤイコッチャカㇻ ワ ウェン アミㇷ゚ パテㇰ ミ (あの人は)いい着物がたくさんあるのにそのまましまっておいて粗末な着物ばかり着る。 {E: to put up with.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaymakaraye
- ヤイマカライェ 【自動】[yay-maka-raye 自分を・浜手から山手の方へ・行かせる] 浜の仕事から帰る。 {E: to return from work on the coast.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaymonkasure
- ヤイモンカスレ 【自動】[yay-mon-kasu-re 自分・手(働き)・過剰になる・させる] 私は働きすぎる。 ku=yaymonkasure ayne ku=yaynuwen クヤイモンカスレ アイネ クヤイヌウェン 私は働きすぎて体具合いが悪くなった。(S) {E: to overwork.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaymonsak
- ヤイモンサㇰ 【自動】[yay-mon-sak 自分・手(働き)・を持っていない] 忙しく一生けんめいで働く。 ☆発音 沙流川下流のワテケさんサダモさんたちは、 yaymoysak ヤイモイサㇰ と発音する。 {E: to work hard, very busily.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaymotohoye
- ヤイモトホイェ 【自動】[yay-motoho-ye 自分・の起源・を言う](=yaymotoye ヤイモトイェ)自分の起源/素性を言う。 {E: to speak of one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaymotoye
- ヤイモトイェ 【自動】[yay-moto-ye 自分・の起源・を言う] 自分の起源/素性を言う(=yaymotohoye ヤイモトホイェ)。 {E: to speak of one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaymoysak
- ヤイモイサㇰ 【自動】[yay-mon-sak 自分・手(働き)・を持っていない] 忙しく一生けんめいで働く。 ☆発音 沙流川下流のワテケさんサダモさんの発音。 yaymonsak ヤイモンサㇰ と言う人もいる。 {E: to be busy and work hard.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaynu 1
- ヤイヌ 【自動/名】[< yay-nu 自分・を聞く/感じる] ①[自動]思う。 sekor yaynu セコㇿ ヤイヌ …と思う。 mak yaynu マㇰ ヤイヌ どう思う。 ②[名]思うこと、 思い。 ☆参考 ramuan/raman ラムアン/ラマン 思う。 {E: ①to think, believe…(v.). ②thoughts(n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaynupa 2
- ヤイヌパ 【自動】[yaynu-pa 気持ち・見出す] 正気づく。 yaynupa kor an hawe un ヤイヌパ コラン ハウェ ウン 正気づきつつあるのだよ(わけのわからないことばかり言う人のことを悪口で言う)。(S) {E: to come back to one's senses; regain consciousness.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaynupurka
- ヤイヌプㇽカ 【自動】[yay-nupur-ka 自分・霊力を持つ・させる] 何でも予知する、 普通の人が持たない神のような力で、 見えないものやその場にないものが見え、 未来のこともわかる。 ☞nupur ヌプㇽ {E: to foretell with insight.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaynure
- ヤイヌレ 【他動】[自動使役][yaynu-re 思う・させる] …に(…と)思わせる。 kamuy or wa okamkir ene a=e=yáynure カムイ オㇿ ワ オカㇺキㇼ エネ アエヤイヌレ あなたは神様からわざとそのように思わされた。(W民話) {E: to make…think…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaynutunnu
- ヤイヌトゥンヌ 【自動】[yaynu-tunnu 思い・(?)]フラフラッとする、 気が遠くなる。 unma saraha ani kik kor yaynutunnu wa turse ウンマ サラハ アニ キㇰ コㇿ ヤイヌトゥンヌ ワ トゥㇽセ (アブを)馬が尾で打つと(アブは)フラフラッとなって落ちる。(S) ☆参考 yayerampewtek ヤイェランペウテㇰ 意識不明/人事不省になる。 ☆参考 noytek ノイテㇰ 急にフラッと倒れる(気絶して、 死んで)。 noykosanpa ノイコサンパ 同。 ekonramu sitne kane tanak kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 夢うつつ(意識もうろう)の状態である。〔知分類 p.131 では、 tunnu は「< tur(不明、 不省) + nu(もつ)」〕 {E: to feel dizzy.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayokoykaunu
- ヤヨコイカウヌ 【自動】[yay-o-koyka-unu 自分・その尻・波の上手・につける](次の句で)波の上手(かみて)寄りである(南寄りである)。 yayokoykaunu pikata ヤヨコイカウヌ ピカタ 「南しかた」=南南西風。 ☆対語 yayokoypokunu ヤヨコイポクヌ ☆参考 海の方からまっすぐに吹いてくる「しけ風」が pikata ピカタ と呼ばれる。 海岸線が北西から南東へのびているので、 pikata ピカタ は南西風である。 そのやや南寄りのものを yayokoykaunu pikata ヤヨコイカウヌ ピカタ と言い、 やや西寄りのものを yayokoypokunu pikata ヤヨコイポクヌ ピカタ と言う。 ☞réra レラ {E: for a south-south-west wind to blow.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayokoypokunu
- ヤヨコイポクヌ 【自動】[yay-o-koypok-unu 自分・その尻・波の下手・につける] 波の下手(しもて)寄りである(西寄りである)。 (次の句で) yayokoypokunu pikata ヤヨコイポクヌ ピカタ 「西しかた」=西南西風。 ☆対語 yayokoykaunu ヤヨコイカウヌ ☞réra レラ {E: for a west-south-west wind to blow.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayomusu
- ヤヨムス 【自動】[yay-homusu 自分・危うく助かった見舞いを言う] しないでよかったと思う。 poro yayomusu ku=ki ポロ ヤヨムス クキ ああ、 しないでよかったなあと思う。(S) ☆参考 yayomsu ヤヨㇺス の聞き違いか? {E: to feel glad that one did not do…} (出典:田村、方言:沙流)
- yayosawsawa
- ヤヨサウサワ 【自動】[yay-o-sawsaw-a 自分・その尻・(擬音/擬態の語根重複)・(他動詞形成)](直訳すると)自分の尻をユサユサする=ユサユサと立ち上がる。 ruska kusu oro wa suy yayosawsawa ayne ルㇱカ クス オロ ワ スイ ヤヨサウサワ アイネ そのことに腹が立ったので(その山は)そこからまたユサユサと立ち上がって(遠くへ行ってしまった)。(S会話の中で伝説の紹介) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayosipi
- ヤヨシピ 【自動】[yay-o-sipi 自分・その尻・をもどす] 逆向きになる(風が)。 {E: for a wind to turn and blow from the opposite direction.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayotapkar-eciwitara
- ヤヨタㇷ゚カレチウイタラ 【自動】[yay-o-tapkar-e-ciw-itara 自分・その尻(?)・踏舞・で・にささる・…した状態が続いている][雅]踏舞(両手を広げて斜め前にかざし一歩一歩進んでいく舞い)を続けている。 ☆参考 同じことを表すのに、 otu tapkanru ore tapkanru ukakuspare オトゥ タㇷ゚ カンル オレ タㇷ゚カンル ウカクㇱパレ など、 他の言い方もある。 ☞tapkar タㇷ゚カㇻ {E: to repeat a dance over and over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayotasiska
- ヤヨタシㇱカ 【自動】[yay-o-tasis-ka 自分・その尻(?)・(?)・(他動詞化)] とても急ぐ、 大急ぎでする。 a=i=ráyke kuni a=sitóma p ne kusu ora yayotasiska=an wa oraun yán=an wa アイライケ クニ アシトマㇷ゚ ネ クス オラ ヤヨタシㇱカアン ワ オラウン ヤナン ワ (そのことが知れたら)私は殺されると思って恐ろしいから大急ぎで国へ帰った。(S民話) {E: to be very busy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayotuasi
- ヤヨトゥアシ 【自動】[yay-o-tuasi 自分・の尻が(?)・安心である(=tuyasi)(?)] 自信がある。 kimunkamuy ne yakka yayotuasi hike i=kesanpa hi ne nankor キムンカムイ ネ ヤッカ ヤヨトゥアシ ヒケ イケサンパ ヒ ネ ナンコㇿ 熊でも自信のあるやつが私を追いかけたのでしょう。(HK民話) {E: to be confident.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaypakasnu
- ヤイパカㇱヌ 【自動】[yay-pakasnu 自分・を戒める](自分で)改心する。 {E: to reform oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaypopkere
- ヤイポㇷ゚ケレ 【自動】[yay-popke-re 自分・あたたまる・させる] あたたまる、 体をあたためる。 ruy:no yaypopkere wa ora hotke ルイーノ ヤイポㇷ゚ケレ ワ オラ ホッケ うんとあたたまってから寝なさい。(S) {E: to be warm; warm oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayramakot
- ヤイラマコッ 【自動】[yay-ram-akot 自分の・心・(< e-kot)に・つながる](?) 気ままにする。 ku=yayramkot wa ku=hotke クヤイラマコッ ワ クホッケ 私は気ままして寝ている。(W) toan pon hekaci yayramakot patek ki kor an トアン ポン ヘカチ ヤイラマコッ パテㇰ キ コラン あの小さい男の子は勝手気ままばかりしている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- yayramkesmewe
- ヤイラㇺケㇱメウェ 【自動】[yay-ram-kes-mewe 自分・心・末・ピンと張る] 一生懸命になる。 {E: to put all one's efforts into.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayramsikarun
- ヤイラㇺシカルン 【自動】[yay-ram-sikarun 自分・心・記憶する] 気がつく、 ものごころつく、 思い出す。 onne cise or ta yayramsikarun オンネ チセ オッタ ヤイラㇺシカルン (直訳すると)古い家の中で気がついた=気がついたときは/ものごころついたときは/おぼえているかぎりでは、 古い家の中にいた(それ以前のことは記憶にない)。 {E: to notice; recall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayramu
- ヤイラム 【副】[yay-ramu 自分・を思う(?)]そっと(人に言わずに)。 yayramu kor wa ek pe ne kuni ku=ramu ヤイラム コㇿ ワ エㇰ ペ ネ クニ クラム (彼はそれを)そっと持って来た(人がいたので入るに入れなくて戸口の外に置いて行った)のだと私は思う。(S) ☆参考 yayiramu ヤイラム の聞き違いか。 {E: quietly; gently.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayrenkayne
- ヤイレンカイネ 【副】[yay-renkayne 自分・の意図によって]勝手に(断わりなしに、 自分の意のままに)。 yayrenkayne e yan ヤイレンカイネ エ ヤン 勝手に(ご自由に)食べて下さい。(S) hńta kus yayrenkayne e=kor wa e=arpa? ikka koraci フンタ クㇱ ヤイレンカイネ エコㇿ ワ エアㇻパ? イッカ コラチ なぜ勝手に持って行くの、 どろぼうするみたいに。(S) {E: as one likes, pleases.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayrerap
- ヤイレラㇷ゚ 【自動】[yay-rerap 自分・(?)] なげき話をする。 {E: to talk of sorrowful things.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayresuppo
- ヤイレスッポ 【名】[yay-resu-p-po 自分・を育てる・もの・(指小辞)] 孤児。 {E: an orphan.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaysamne 1
- ヤイサㇺネ 【副】[yay-sam-ne 自分・(< の側)・として]ほかに何もなく、 特にこれということなく。 yaysamne ku=sinot kus k=ek ヤイサㇺネ クシノッ クㇱ ケㇰ (私は)何も用はないがただ遊びに来た。 yaysamne apkas=an yakka ヤイサㇺネ アㇷ゚カㇱアン ヤッカ 普通に(特に急がずに)歩いても。(HK民話)(連体的に使って)yaysamne iporose ヤイサㇺネ イポロセ 普通の(むずかしくない)言い方。(W) {E: normally; ordinarily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaysitoma
- ヤイシトマ 【自動】[yay-sitoma 自分・を恐れる]はずかしがる、 はずかしい。 ☆参考 yaynikorosma ヤイニコロㇱマ きまりが悪い、 穴があったら入りたい。 yayiporosak ヤイポロサㇰ きまりが悪い、 面目ない。 yepne イェㇷ゚ネ (若い男女が)はにかむ。 utcike ウッチケ 内気である。 {E: to be embarrassed.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaysittekka
- ヤイシッテッカ 【自動】[yay-sittek-ka 自分・落ち着く・(他動詞化)] 自分を落ち着かせる、 自制する、 がまんする。 yaysittekka wa té wano kamuy ewak sir un hosippa wa i=kore yan ヤイシッテッカ ワ テ ワノ カムイ エワㇰ シㇼ ウン ホシッパ ワ イコレ ヤン どうかご自分を押えて、 今から神様の住む山へおもどり下さい。(W神謡語り) {E: to calm oneself; be patient; control oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaysukupka
- ヤイスクㇷ゚カ 【自動】[yay-sukup-ka 自分・人生を進む・(他動詞化)] 苦労した(恐ろしい目に会った/つらかった)体験を思い出す(が忘れられない/を思い出してもつらい)。 ☆参考 似た文脈で yaykewkor ヤイケウコㇿ も使われる。 {E: to remember, not forget past hardships or painful experiences.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayteknawa
- ヤイテㇰナワ 【副】[yay-tek-na-wa 自分・手・の方・から][雅]自分一人のはからいで。(S) yayteknawa/kanto or wa/mosirso ka ta/rán=an ruwe ヤイテㇰナワ/カント オㇿ ワ/モシㇼソ カ タ/ラナン ルウェ [雅]私は自分一人のはからいで天から地上に降りて来ましたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayterkere
- ヤイテㇾケレ 【他動(?)/自動(?)】[< yay-o-terke-re 自分・そこ・を跳ぶ・させる][雅](そこ)を(走って)進んで行く。 epa=kor cási/kopakke sama/a=yaytuyere/a=yayterkere エパコㇿ チャㇱ/コパッケ サマ/アヤイトゥイェレ/アヤイテㇾケレ [雅]私の城の方に向かって私はまっすぐに進んでいった。(Sユーカラ) ☆参考 字余りのために母音 o を落として1音節減らしたものか。 ☆参考 yayoterkere ヤヨテㇾケレ ならば他動詞。 yayterkere ヤイテㇾケレ は形の上では自動詞であるが、 雅語では、 terkere テㇾケレ《跳ばす、 走らせる》が他動詞であるため、 yay- ヤイ がついても不定人称接辞は他動詞につく a= ア が使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaytomtomo
- ヤイトㇺトモ 【自動】[yay-tomtomo 自分・を輝かす/かざる(重複)]おしゃれをする。 yaytomtomo kor patek an ヤイトㇺトモ コㇿ パテㇰ アン (彼は)おしゃれをしてばかりいる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- yaytunaska
- ヤイトゥナㇱカ 【自動】[yay-tunas-ka 自分・早い・(他動詞化)] 急ぐ、 急いでいる。 yaytunaska=an wa hosipi=an rusuy ruwe ne korka ヤイトゥナㇱカアン マ ホシピアン ルスイ ルウェ ネ コㇿカ 私は急いで帰りたかったけれど。(HK民話) {E: to be in a hurry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaytuypare
- ヤイトゥイパレ 【他動】[yay-tuypa-re 自分・を切る(複)・させる][雅](の方へ)へ進んで行く。 a=kor a cási/kopakke sama/a=yaytuypare アコㇿ ア チャㇱ/コパッケ サマ/アヤイトゥイパレ [雅]私は住んでいた城に向かってまっすぐに飛んで行った。(Sユーカラ) cási erupsik/yaytuypare チャシ エルㇷ゚シㇰ/ヤイトゥイパレ (姉は)城の東側へ静かに進んで行った(「静かに、 名残惜しいと思いながら」)。(Sユーカラ) oar apunno/kopakke sama/a=yaytuypare オアㇻ アプンノ/コパッケ サマ/アヤイトゥイパレ 私は静かにそうっと(その鹿の)そばの方へ近づいて行った。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
- yayukaomare
- ヤユカオマレ 【自動】[yay-u-ka-omare 自分・互い・の上・にのせる]だんだんよくなる/直る(仕事が、 病気が)。 hetopo yayukaomare kor an ヘトポ ヤユカオマレ コラン またよくなってきた。(S) ☆参考 uweepakiun pirka ウウェエパキウン ピㇼカ よりもよい言葉。(S) {E: to gradually improve (work; an illness).} (出典:田村、方言:沙流)
- yayus
- ヤユㇱ 【自動】川におぼれた人や山で死んだ人の死体等を探す。 yayus=an rok an rok yakka kew a=pa ka somo ki ヤユㇱアン ロㇰ アン ロㇰ ヤッカ ケウ アパ カ ソモ キ 探しても探しても死体が見つからない。(S) {E: to search, look for corpses in the mountains or rivers.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayutarkes
- ヤユタㇻケㇱ 【名】[yay-utar-kes 自分・同族・の末端] (次の慣用句の中で)村人の中の身分の低い(貧しい)人。 yayutarpa yayutarkes atte ヤユタㇻパ ヤユタㇻケㇱ アッテ [慣用句]村人を上下の差別なくかわいがる。 ☆対語 yayutarpa ヤユタㇻパ {E: the poor, low-level people of a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayuwomare
- ヤユウオマレ 【自動】[yay-uwomare 自分・を集める]自分のものを始末する/集める/かたづける。 {E: to manage, put one's belongings in order.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayuwomasnure
- ヤユウオマㇱヌレ 【自動】[yay-uwoma-asnu-re 自分・集まる・すぐれている・させる](?) 自分のものを何でもきちんとしておく。 {E: to put one's things, belongings in order.} (出典:田村、方言:沙流)
- ye 1
- イェ 【他動】①…を言う、 …を話す、 …に言う。 Aynu itak ye アイヌ イタㇰ イェ アイヌ語を話す。 uwepeker ye ウウェペケㇾ イェ 昔話(民話)を話す。 yúkar ye ユカㇻ イェ ユーカラ(英雄叙事詩)を歌う。 upopo ye ウポポ イェ ウポポを歌う。 sekor ye セコㇿ イェ …と言う。 sekor a=ye セコㇿ アイェ/セコライェ …と(一般に)言う、 …と言われる。 sekor i=ye セコㇿ イェ …と私に言う。 kuni/kunak ye クニ/クナㇰ イェ …すると(いうことを)言う。 yak ye ヤㇰ イェ …した/していると(いうことを)言う。 yak a=ye ヤㇰ アイェ/ヤカイェ …した/しているそうだ。 (使役)+kus(u) ye クス イェ/クㇱ イェ …するように/しなさいと言う。 eun ye エウン イェ …に言う。 hápo eun ye ハポ エウン イェ 母に言う。 kunine ye クニネ イェ …するように言う/話す。 ②☞ram(u) ye ラㇺ/ラム イェ、 sempir(i) ye センピㇼ/センピリ イェ {E: to say, tell…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yénu
- イェヌ 【自動】[ye-nu うみ(膿)・を持つ/が出る] うみ(膿)が出る。 húpo uske yénu kor an フポ ウㇱケ イェヌ コㇿ アン できもののところがうみ(膿)が出ている。(W) {E: to ooze pus.} (出典:田村、方言:沙流)
- yépa
- イェパ 【他動】[複](ye イェ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…を言う。 …sekor yépa …セコㇿ イェパ (二人以上が皆)…と言う。 i=ahunte i=ahunte kusu yépa イアフンテ イアフンテ クス イェパ 彼らは私に入れ入れと言った。 ☆発音 用例で i=ahunte イアフンテ は iyahunte イヤフンテ と発音されている。 {E: to say…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yétuye
- イェトゥイェ 【自動】[ye-tuye うみ(膿)・を切る] うみ(膿)が出なくなる。 húpo uske yétuye, tane tusa oasi kor an フポ ウㇱケ イェトゥイェ、 タネ トゥサ オアシ コラン できもののできたところがうみが出なくなった、 もうなおりそうになっているところだ。(S) {E: to stop oozing pus.} (出典:田村、方言:沙流)
- yoko
- ヨコ 【自動】獲物を待ちかまえる、 待ちぶせする。 yuk sap kuni ramupa wa yoko wa oka ユㇰ サㇷ゚ クニ ラムパ ワ ヨコ ワ オカ 彼らは鹿が来ると思って待ちかまえている。(S) ☆参考 yoko ヨコ のあとは kor oka コロカ ではなく wa oka ワ オカ であることに注意。 一人ならば yoko wa an ヨコ ワ アン。 {E: to wait for prey (to come).} (出典:田村、方言:沙流)
- yomtek
- ヨㇺテㇰ 【自動】[yom-tek (ひきつることを表す語根)・ちょっと…する] 足が棒になる(つかれて足が固くなる)。 ☆参考 古い言葉。 今は nicitne ニチッネ と言う。(S) {E: for the legs to go stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
- yoni
- ヨニ 【他動】(伸びているもの)を縮める、 (伸ばしている足など)をひっこめる。 e=kema yoni! エケマ ヨニ! あなたの足をひっこめて(ひっこめなさい)。(S) e=teke yoni エテケ ヨニ あなたの手をひっこめなさい。(S) ☆対語 turi トゥリ …を伸ばす。 ☆参考 突き出ているものをひっこめるのは ohorka hosipire オホㇿカ ホシピレ、 箱の縁から出ているものをひっこめるのは pirkano oro omare ピㇼカノ オロ オマレ。 {E: to shrink, contract…} (出典:田村、方言:沙流)
- yontektek
- ヨンテㇰテㇰ 【他動】[yon(i)-tektek …を縮める・瞬間に…する](伸びているもの)を急にちぢめる、 (亀の子が首)をサッとひっこめる。 pon ecinke sapaha etuk wa an a p suy yontektek híne sapa ka sak wa an ポネチンケ サパハ エトゥㇰ ワ アナㇷ゚ スイ ヨンテㇰテㇰ ヒネ サパ カ サㇰ ワ アン 小亀が頭を(首を)出してていたがまたサッとひっこめて頭(首)がなくなっている。(S) ☞yoni ヨニ {E: to contract; to put…back quickly (for a turtle to do this to it's head).} (出典:田村、方言:沙流)
- yúkaritak
- ユカリタㇰ 【名】[yukar-itak ユーカラ・言葉](=yúkar itak ユカㇻ イタㇰ) ユーカラ(英雄叙事詩)の言葉、 雅語。 ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)の中で使われる独特の語句や美文調・韻文調の言い回しを指す。 それらにはしばしば古い語彙・語形や古い文法が現れている。 そのような言い回しの中には、 女性の叙事詩のメノコユーカラや神謡の中でも使われるものもある。 ユーカラの達者な人は、 即興歌の中はもとより、 日常会話の中でも、 美文調の格調高い表現として、 時に応じ入れて使う。 普通の人にも使われる慣用表現(決まった言い回し)になっている表現もある。 {E: the words used in the yukar.} (出典:田村、方言:沙流)
- yuksiraw
- ユㇰシラウ 【名】[yuk-siraw 熊/鹿・アブ][動物]メクラアブ。(S)〔知分類になし〕 {E: a horsefly.} (出典:田村、方言:沙流)
- yupi
- ユピ §023.兄(2)yupi〔ju-pí ユぴ〕⦅ホロべツ、エベオツ、アカン、テシオの日常会話、及びカラフトの雅語に用いる⦆①yupの人称形語幹。…の兄。②彼(彼女;彼ら)の兄。③兄。iresu-〜「我を育てた・兄」⦅ユ研Ⅱ, pp,239,613⦆。〜-nekur osi paye-as「兄じゃひとの後を追って私は行った」⦅神謡集, p.50⦆。④従兄。⑤愛人。⑥夫君 a-kor-〜⦅ユ研Ⅰ, p.169⦆。[もとyupの第3人称形、「その兄」の義]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- yupi(hi)
- ユピ(ヒ) 【名】[所](概は yup ユㇷ゚)…の兄、 彼/彼女の兄。 toanta an kur ku=yupihi ne ruwe un トアンタ アン クㇽ クユピヒ ネ ルウェ ウン あそこにいる人は私の兄です。 poro ku=yupi ポロ クユピ 兄が二人いるうちの年上の兄。 pon ku=yupi ポン クユピ 兄が二人いるうちの年下のほうの兄。 e=yupihi an エユピヒ アン あなたには兄さんがいた。(S民話) a=yupíhi an híne oka=an アユピヒ アン ヒネ オカアン 私(民話の主人公)には兄がいて私たちは一緒に暮らしていた。(NK民話) ☆参考 親族関係を表すクールな表現。 呼びかけには使わない。 呼びかけには ku=yupo クユポ と言う。 ☞yúpo ユポ {E: the older brother of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yúpo
- ユポ 【名】[< yup-po 兄・(指小辞)] 兄さん、 おにいさん、 おにいちゃん、 兄貴。 ku=yupo ne ruwe un クユポ ネ ルウェ ウン「おれの兄貴だよ。」 (S) ☆参考 yup ユㇷ゚ が客観的なクールな親族名称であるのに対し、 これは近しい心情を含む語。 呼びかけには ku=yupo クユポ《私の兄さん》と言う。 所属形をつくらないが、 一人称単数では、kor コㇿ を用いずに ku=yupo クユポ となる。 しかし、 他の人称では kor yúpo コㇿ ユポ […が持つ・兄さん]《…の兄さん》となる。 三人称ではこれよりも、 yupi(hi) ユピ(ヒ) のほうがよく用いられる。 ☆対語 sápo サポ 姉さん。 ☞yupihi ユピヒ {E: an older brother.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yuptek
- ユㇷ゚テㇰ 【自動】[yup-tek (きつく締(し)まる/締めることを表す語根)・ちょっと…する](?) しっかりした働きものである、 勤勉である、 まめである。 yuptek menoko ユㇷ゚テㇰ メノコ 働き者の女性。 ☆対語 toranne トランネ。 ☆参考 その人の属性(性質)を言う。 arikiki アリキキ《よく働く》は行為を言う。 {E: to be hardworking.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yupu
- ユプ 【他動】[単](複は yuppa ユッパ) …を締(し)める、 …をきつく締める。 ku=kuci sawnu na yupu wa en=kore ククチ サウヌ ナ ユプ ワ エンコレ 私の帯ゆるいからきつく締めてちょうだい。(S) {E: to fasten…} (出典:田村、方言:沙流)
- ‘rika’
- リカ §296 くじら(クジラ (3) ‘rika’ (ri-ka)「リカ」[=humpe] ⦅千島 Torii,p.151⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ‘rosot’
- ロソッ §293 ウマ (5) ‘rosot’ (ro-sot)「ロソッ」[<ロシア語Lošad] ⦅千島⦆(Torii, p. 115) (出典:知里動物編、方言:)
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萱野 茂『萱野茂のアイヌ語辞典』1996年 ©萱野れい子
田村すず子『アイヌ語沙流方言辞典』1996年 ©田村洋一