国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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péna
ペナ 【位名】[pe-na 川上・の方] …(土地)の上手(かみて)(=川上側)。 tan siri péna ta タン シリ ペナ タ この土地の川上の方(ここよりも川上の方)に。(S子守歌) ☆対語 pána パナ 川下側。 {E: upper; above.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pena/pena(ke)
ペナ/ペナ(ケ) 【pena/pena(ke)】 川上,上の方. (出典:萱野、方言:沙流)
pénake
ペナケ 【位名】[所](概は péna ペナ) …の/その川上(側)。 (出典:田村、方言:沙流)
penake
ペナケ §224.からだ(体);躯幹(19)上体[腰から上、首を除く];胸部 penake〔pé-na-ke 舳ナケ〕[pe(上)+na(方)+ke(部、ところ)]⦅ホロべツ⦆【ユ研Ⅱ, p.905】 (出典:知里人間編I、方言:)
Penakori
ペナコリ 【名】[地名] 沙流川中流の、いまの二風谷の川上側の集落。 ☆参考 kori コリ はフキのことだと言う土地の人もいたが、フキは kor コㇿ である。 語源は不明だが前半部分は「川上」と解されて、土地の人は「川上」姓となった。 (出典:田村、方言:沙流)
Pénanpe
ペナンペ 【名】[< pena-un-pe 川上・の・者][人名](民話の主人公の名)川上男(たくさんの短い民話の中で、 Pánanpe パナンペ「川下男」との対比で登場する)。 ☆参考 千歳の白沢ナベさんは Pénaunpe ペナウンペ と言う。 {E: the name of a folktale hero who lives in the upper reaches of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
penata
ペナタ 【pena ta】 上の方. (出典:萱野、方言:沙流)
penaunpe
ペナウンペ 【pena-un-pe】 上の方の者:昔話の主人公の名前.ペナンペ (出典:萱野、方言:沙流)
sipenampo
シペナンポ §067 サケ あきあじ、あきやじ  成(3) sipenampo(sí-pe-nam-po)「しペナンポ」[sipe-ram-po、-poは指小辞]⦅沙流⦆目玉の大きな小さい稚魚。 (出典:知里動物編、方言:)
sirkasakpenankasakpe
シㇼカサㇰペナンカサㇰペ 【sirka-sak-pe nanka-sak-pe】 取柄のない者:たいした器量でない者(へりくだった言い方). (出典:萱野、方言:沙流)
penatane
トペナタネ 【名】[topen-atane 甘い・カブ][植物] 砂糖大根(「ビート」)。 〔知分類になし〕 {E: a beet.} (出典:田村、方言:沙流)
asinke
アシンケ 【他動】[asin-ke 出る・(他動詞化)]…を罰金として出す。 ☆参考 単数形の形だが、 複数形として予想される asipte アシㇷ゚テ は未出。 ☞asin アシン {E: to pay, give out as a fine, penalty.} (出典:田村、方言:沙流)
emko 2
エㇺコ 【位名】[概/所] (川の)奥の方。 etok エトㇰ《水源》よりは下だが、 péna ペナ《川上》よりは上。 ☆参考 最近の古老によっては hontom ホントㇺ《中ほど》だと言う人もいる。 サダモさんによれば hontom ホントㇺ《中ほど》は péna ペナ《川上》よりも下。 {E:the upstream area of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hontom
ホントㇺ 【名】[概](所は hontomo(ho) ホントモ(ホ)) 途中。 pet hontom ペッ ホントㇺ タ 川の中ほど、 ni hontom 木の上下の中ほど。 ek hontom ta エㇰ ホントㇺ タ 来る途中で。 ☆参考 沙流川すじで昔の集落は川全体の中ほどから下の部分に多くあったらしい。 その部分の中で中ほどのあたりを hontom(o) ホントㇺ/ホントモ と言うらしい。 川上のほうを péna(ke)ペナ/ペナケ、 川下のほうを pána(ke) パナ/パナケ と言い、 péna(ke) ペナ/ペナケ《川上》よりももっと上流のほうは emko(ho) エㇺコ/エムコホ と言い、 日本語で言うときは「奥」と言う。 川全体から見れば、 hontom(o) ホントㇺ/ホントモ はかなり下流の方まで含むが、 本辞典の用例で「中流」と訳しているのは、 この pet hontom(o) ペッ ホントㇺ/ホントモ のことである。 {E: in the middle of; the middle reaches of a river; the middle section of a tree from top a bottom.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irenkatuye
イレンカトゥイェ 【自動】[irenka-tuye 主張・を切る] 罰金を出してあやまる。 {E: to pay a penalty and apologise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyasinke
イヤシンケ 【自動】[i-y-asinke もの・(挿入音)・を出す] 償いの品物やお金を出す。 {E: to pay a fine, penalty.} (出典:田村、方言:沙流)
pána 2
パナ 【位名】[概](所は pánake(he) パナケ(ヘ))[pa-na 川下・の方] …の川下側。 ruyka pána wa an pitar ルイカ パナ ワ アン ピタラ 橋の川下側にある石原。(W) ☆対語 péna ペナ 川上側。 {E: the lower reaches of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
Pánanpe
パナンペ 【名】[< pana-un-pe 川下の方・の・もの][人名]川下男。 ☆参考 たくさんの短い民話の中で、 Pénanpe ペナンペ《川上男》との対比で登場する。 ☆参考 千歳の白沢ナベさんは Pánaunpe パナウンペ と言う。 {E: the name of a folktale hero who lives in the lower reaches of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petemko/pet-emko
ペテㇺコ/ペッエㇺコ 【名】[pet-emko 川・(川や沢)の奥の方] 川の奥の方(petetok ペテトㇰ より下(しも)だが、 集落のあるところよりも奥)。(S) ☆参考 petetok ペテトㇰ 川の水源地。 pet-péna ペッ ペナ 川上、 集落のある所のうちの川上の方で petemko ペテㇺコ よりも下(しも)。 pet-hontom ペッ ホントㇺ 集落のある所のうちの中ほど。 ☆参考 他の地域では、 petemko ペテㇺコ を川の中ほどで pet-hontom ペッ ホントㇺ と同じだと言う人もいる。 ☞emko エㇺコ {E: towards the souce of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
ray 1
ライ 【自動】死ぬ、 (名詞として使われて)死ぬこと、 死。 ray wa isam ライ ワ イサㇺ 死んでしまった。 raytamanum ライタマヌㇺ 死んだ(人の)魂(の粒)。 ray kotpok ta ライ コッポㇰ タ 死際に。 ray he ne ya mokor he ne ya ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ 死んだのか眠ったのか。(HC神謡)(動物の体が死にその神の霊が気がついて自分の死体を見つけるときの常套句。)túray wenray ki トゥライ ウェンライ キ (tu トゥ が高く長く発音される。) ひどい死に方とんでもない死に方で死んでしまった。 (Pánanpe パナンペ 川下男と Pénanpe ペナンペ 川上男の民話の結末の常套句。) ☆参考 自分の身内や話している相手の身内のことを言うときは isam イサㇺ《なくなる》を使うことが多い。 ほかに wen ウェン《いけなくなる》、 sini シニ《休む》などと言うこともある。 mosiroppa モシロッパ《世を去る》は地位のある人や有名な人が年取って死ぬこと、 onne オンネ は年取った人が死ぬこと。 mawe tuy マウェ トゥイ 息が絶える。 tasu tuy タス トゥイ 息が絶える。 {E: to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
túray
トゥライ 【自動】[tu(< toy)-ray ひどく・死ぬ](次の決まった言い回しの中で)ひどい死に方で死ぬ。 túray wenray ki トゥーライ ウェンライ キー ひどい死に方で死んでしまった。(S民話) túray wenray wa isam トゥーライ ウェンライ ワ イサㇺ ひどい死に方で死んでしまった。(W民話) ☆参考 二例とも Pánanpe パナンペ 川下男と Pénanpe ペナンペ 川上男の民話の結末の常套句。 初めの用例では動名詞となって《ひどい死に方で死ぬこと》。 (出典:田村、方言:沙流)