国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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rataskep
ラタㇱケㇷ゚ 【名】[概] ①野草や野菜のまぜ煮(豆、 粉、 キトピロ等何でもいろいろ入れて煮た食物、 ごはん(mesi メシ )の代わりに食べる、 米や稗は入れない、 現代は豆・カボチャ・ジャガイモ等を使い、 シコロの実(sikerpe シケㇾペ)を入れることもある)。 kina rataskep キナ ラタㇱケㇷ゚ 野菜(野草・菜っぱ)のまぜ煮。 tanto anak rataskep tókap-ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン 今日はまぜ煮が昼食になる(=今日の昼食はまぜ煮だ)。(S) sikerpe rataskep シケㇾペ ラタㇱケㇷ゚ シコロの実を入れたまぜ煮。 ②(比喩的に)混血児(たいていアイヌとシサムとの間に生まれた子ども、 大人になってもいう)。 {E: a boiled mixture of vegetables, beans etc. used as food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rataskep
ラタㇱケㇷ゚ 【rataskep】 混ぜ煮:豆,カボチャ,イナキビの粉,シコロの実などいろいろな物を混ぜて煮た物. ①エモ ラタㇱケㇷ゚=ジャガイモの寄せ煮.エント ラタㇱケㇷ゚=青エンドウ豆の寄せ煮などいろいろな物を寄せ集めて煮て,塩で味つけをし,イワシ油をたっぷり入れてから上げる.白糠地方のアイヌは,チョスケㇷ゚(それらを入れて煮る物)という.②トアン ポンメノコ ラタㇱケㇷ゚ ネ ノイネ ア・コホヨイセ パㇰノ ピㇼカ ルウェ ルㇱカレウン=あの娘は混血児らしくふるいつきたくなるような美人だこと,よかったねー.*アイヌ語の中でも隠語のひとつ.本来ラタㇱケㇷ゚というのは混ぜ煮のことだが,混ざるという言葉にかけたもの.大抵のアイヌはその意味を知っているし普通に用いられた. (出典:萱野、方言:沙流)
rataskep
ラタㇱケㇷ゚ 【rataskep】 混血児〔隠語〕:人種の違う男女のあいだに生まれた子供に両方の特徴が混じること. ①エモ ラタㇱケㇷ゚=ジャガイモの寄せ煮.エント ラタㇱケㇷ゚=青エンドウ豆の寄せ煮などいろいろな物を寄せ集めて煮て,塩で味つけをし,イワシ油をたっぷり入れてから上げる.白糠地方のアイヌは,チョスケㇷ゚(それらを入れて煮る物)という.②トアン ポンメノコ ラタㇱケㇷ゚ ネ ノイネ ア・コホヨイセ パㇰノ ピㇼカ ルウェ ルㇱカレウン=あの娘は混血児らしくふるいつきたくなるような美人だこと,よかったねー.*アイヌ語の中でも隠語のひとつ.本来ラタㇱケㇷ゚というのは混ぜ煮のことだが,混ざるという言葉にかけたもの.大抵のアイヌはその意味を知っているし普通に用いられた. (出典:萱野、方言:沙流)
ciporrataskep
チポㇿラタシケㇷ゚ 【cipor-rataskep】 筋子の混ぜ煮,筋子とじゃがいもなどを混ぜた食べ物. ▷チポㇿ=筋子 ラタㇱケㇷ゚=混ぜた食べ物(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kinarataskep
キナラタㇱケㇷ゚ 【kina-rataskep】 山菜の寄せ鍋.▷キナ=山菜 ラタㇱケㇷ゚=寄せ鍋 (出典:萱野、方言:沙流)
rataskepi
ラタㇱケピ 【名】[所](概は rataskep ラタㇱケㇷ゚)…のまぜ煮。 pekanpe numihi a=kar wa rataskepi karpa ペカンペ ヌミヒ アカㇻ ワ ラタㇱケピ カㇻパ 菱の実(を採って)その粒を出してそれの入ったまぜ煮をつくった。(S会話) {E: a boiled mixture of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ne 4
ネ 【格助】…に(なる、 する。)、 …として。 unu ne kor ruwe un ウヌ ネ コン ルウェ ウン (その子を)母親代わりになってひきとったのだよ。(W) porono ku=cire akus poonpepo ne nin ポロノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン たくさんゆでたらちょびっとにへった。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ (それを)二つに分けて(二人の人に)それぞれ与えなさい。(S) …ne an ネ アン …になる。 íkonpap siseypere wa kinapoheporap ne an kor an イコンパㇷ゚ シセイペレ ワ キナポヘポラㇷ゚ ネ アン コラン 毛虫が生まれ変わってアゲハチョウになっているところだ。 tanto anak rataskep tókap-ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン 今日はまぜごはんが昼食になる。(S) …ne kar …ネ カㇻ …を…にする。 néa poro a=yupí utarkorkur ne a=kar wa ネア ポロ アユピ ウタㇻコㇿクㇽ ネ アカㇻ ワ その大きい兄を村おさにして。(NK民話) pirka hi ne ピㇼカ ヒ ネ …よいことに…、 よくぞ…した、 …してよかった。(NK民話) hemanta ne ヘマンタ ネ/hńta ne フンタ ネ 何しに、 何のために。 na siw noyne an pe hemanta ne e=kar? ナ シウ ノイネ アン ペ ヘマンタ ネ エカㇻ? まだ苦いようなもの何しにとってきたの。(S) {E: to become; do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tókap(')ipe
トカㇷ゚イペ/トカピペ 【自動/名】①[自動]昼食を食べる。 ku=tokapipe ka somo ki wa ku=kemnoye noyne ku=yaynu クトカピペ カ ソモ キ ワ クケㇺノイェ ノイネ クヤイヌ 私はお昼も食べてないので飢え死にしそうな気がする。(S) ②[名]昼食。 tanto anak rataskep tókap'ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン きょうは野菜のまぜ煮が昼食になる=きょうの昼ごはんは野菜のまぜ煮だ。(S) {E: (to eat) lunch.} (出典:田村、方言:沙流)
usipa
ウシパ 【複他動】[複](usi ウシ は単複の区別なし)(二人以上皆が/二人(二つ)以上皆に/二つ以上皆を)…に…をつける/ぬる。 numi a=kar wa, ne wa an pe, nen nen, sum usipa, rataskepi karpa, sitoho karpa, nen nen ikipa wa ヌミ アカㇻ ワ、 ネ ワ アン ペ、 ネン ネン、 スㇺ ウシパ、 ラタㇱケピ カㇻパ、 シトホ カㇻパ、 ネン ネン イキパ ワ その(菱)の実を取り出して、 それを、 いろいろと、 油をつけたり、 まぜ煮をつくったり、 だんごにしたり、 いろいろして。(S会話) arki koyaykus pe kam a=uhúyka, uhuy paspasi kirouske a=usípa, úsey a=kar wa a=kurepa アㇻキ コヤイクㇱ ペ カㇺ アウフイカ、 ウフイ パㇱパシ キロウㇱケ アウシパ、 ウセイ アカㇻ ワ アクレパ 来ることのできない者たちには肉を焼いてこがして、 そのこげて炭になったのを関節にぬりつけ、 煎じ湯をつくって飲ませた。(NK民話) {E: to attach, stick, paint…on, to… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)