単語を検索
検索結果(辞書から)
2401件見つかりました。
- ru
- ル 【ru】 道,道路. (出典:萱野、方言:沙流)
- ru
- ル 【ru】 足跡. (出典:萱野、方言:沙流)
- ru
- ル 【ru】 流域:川の流れにそっている地域.降った雨がその川に流れ込む地域. ペッ ル オㇿ=川の流域.ナイ ル オㇿ=沢の流域. (出典:萱野、方言:沙流)
- ru
- ル 【ru】 便所. (出典:萱野、方言:沙流)
- ru
- ル 【ru】 溶ける. ウパㇱ カ ル ワ イサㇺ. イコパㇰサㇺ タ ネ ヤクン プクサ リ ナンコㇿ ナ アㇻパ ワ タ ワ エㇰ=雪も溶けてしまった,日当たりにならばギョウジャニンニクが伸びているであろうから行って採って来い. (出典:萱野、方言:沙流)
- ru
- ル 【ru】 さっと,少し. ルチレ=さっと煮る.ルクンネ=少し黒い.ルフレ=少し赤い. (出典:萱野、方言:沙流)
- ru
- ル §216.かみ(髪);かみのけ;頭髪(4)ru〔る;るゥ〕⦅H. S. K. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ru 1
- ル 【自動】とける、 (塩などが水に)溶ける、 (氷などが)融ける。 sippo ru kor an シッポ ル コラン 塩がとけつつある。(W) konru ka ru kor an コンル カ ル コラン 氷もとけつつある。(W) uweepakta a=tekéhe ta néa raytamanum ru kor an ウウェエパㇰタ アテケヘ タ ネア ライタマヌㇺ ル コㇿ アン だんだんに私の手の中でその死者の魂がとけていった。(W民話) {E: to melt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru 2
- ル 【名】[概](所は ruwe(he) ルウェ(ヘ)) ①跡、 道。 áne ru アネ ル 細い道。 núpe ru o kane ヌペ ル オ カネ 涙の流れた跡がついている。 pet ru ペッ ル 川筋、 川が流れているため低くなっている所。 ru sittok ル シットㇰ 道の曲がり角。 ②[語根](語構成要素として)筋、 髪の毛。 kunneru クンネル 黒い髪の毛。 retanru レタンル 白い髪の毛。 {E: ①a track; a path. ②hair string; hair.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru 3
- ル 【名】便所、 トイレ。 ru or omare ル オㇿ オマレ 便所へ入れなさい=(汚いものを)トイレに捨てなさい(この場合 osura オスラ《…を捨てる》を使わない)。(S) ru or un easurani ル オルン エアスラニ 便所へまじないする言葉を言いなさい。(S) ☆参考 普通にトイレのことを言うには asinru アシンル《男性用トイレ》または、 menokoru メノコル《女性用トイレ》と言う。 また、 トイレに行くことを言うには rúkari ルカリ その他の動詞を使って言う。 さらに rúkariusi ルカリウシ《トイレに行く(用足しをする)ところ》のような言い方もある。 {E: a toilet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru 4
- ル 【形名】(名詞化辞として)…する/したの…。 k=éteskar a korka nep ek ru ka isam ケテㇱカㇻ ア コㇿカ ネㇷ゚ エㇰ ル カ イサㇺ 私がことづけをやったのになにも(だれも)来ない。(S) paskur ipe ru néno kane an パㇱクㇽ イペ ル ネノ カネ アン カラスがものを食べるのと同じようだ。(S) ru konna ル コンナ [雅] …しているのは…。 poro cise as ru konna mewnatara ポロ チセ アㇱ ル コンナ メウナタラ 大きな家が立っている様子がしっかりと立派で美しい=大きな家が堂々と立っている。 ☞ruwe ルウェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- a=koiruskap
- アコイルㇱカㇷ゚ 【a=ko-iruska-p】 憎らしい人.▷ア=人(が) コ=〜に対して イルㇱカ=腹を立てる ㇷ゚=者 ク・ポニタ(ク・ポン ヒ タ) アナㇰネ エン・コイペウナㇻ ア・コイルㇱカㇷ゚ ネ アクス ク・ポロ ヒ ワ オラーノ エン・コポンペネ=私が子供の頃には私に食べさせるのも惜しがって憎らしい人であったのに,私が大きくなってから私に甘えている. (出典:萱野、方言:沙流)
- aciwruy
- アチウルイ 【自動】[aciw-ruy 槍を投げる・激しい](槍投げで)ものすごく遠くへ投げる。 hot hemanta ene aciwruy siri an hi an! ホッ ヘマンタ エネ アチウルイ シリ アニ アン! まあなんと遠くへ投げるんだろう。(S) {E: to throw a spear (a long way).} (出典:田村、方言:沙流)
- ahunporu
- アフンポル 【名】[ahun-poru 入る・洞穴] 死者の住む国の入口の洞穴。 “ahunporu sikopayar pe hemanta an?” “etupuyke”「アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン?」「エトゥプイケ」「あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに?」「鼻のあな」(なぞなぞ)。(W-S会話) {E: a cave that is the entrance to the land of the dead.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ahunrupar
- アフンルパㇻ 【名】[ahun-ru-par 入る・道・口] 死者の住む国へ行く穴の入口(=ahunporu アフンポル)。 {E: the entrance to the land of the dead.} (出典:田村、方言:沙流)
- ahunrupar
- アフンルパㇻ 【ahun-ru-par】 冥土の入り口.▷アフン=入る ル=道 パㇻ=口 "カンカン" セコㇿ ア・イェ ナイ ソ カ タ アフンルパㇻ アン ペ ネ ワ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ=「カンカン」という沢の滝の上の方に冥土の入り口があって,私も見たことがある.*二風谷ではカンカン沢を2kmほど登った所の右岸台地にアフンルパㇻがある. (出典:萱野、方言:沙流)
- anrur
- アンルㇽ 【名】[ar-rur 反対側の・海水]北見の方(沙流地方から見て陸地の向こう側の海ぞいの地方。 方角で言うと北東になる)。 anrur ruyanpekur kus wa koyka ta sirepa kor nani menas as アンルㇽ ルヤンペクㇽ クㇱ ワ コイカ タ シレパ コㇿ ナニ メナㇱ アㇱ 北見の方を嵐の雲が通って釧路の方に着いたらまもなくやませ(南東風)が吹く。(S) {E: north-east.} (出典:田村、方言:沙流)
- aoósorusip
- アオオソルシㇷ゚ 【名】[a=o osor usi p 私たちが/人が・(そこ)に・尻・をつける・もの](次の名詞句の中で) kasi aoósorusip カシ アオオソルシㇷ゚ (=kasi a=oósorusi p カシ アオオソルシㇷ゚)腰掛け、 椅子。 ☞ka(si) oosorusi カ(シ) オオソルシ (出典:田村、方言:沙流)
- aoypeppirup
- アオイペッピルㇷ゚ 【名】[aoypep-piru-p 食器・をふく・もの] ふきん。 {E: a cloth; a dish towel; a tea towel.} (出典:田村、方言:沙流)
- apa-teksama ci=tek'uyruke
- アパテㇰサマ チテㇰウイルケ 【apa-tek-sama ci=tek-uyruke】 戸の側を私は手で探り,暗い時に入口の戸の所を手探りする. ▷アパ=戸 テㇰサマ=側 チ=それ テㇰ=手 ウイルケ=探る *ユカㇻに出て来る言葉[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ape seturu kar
- アペ セトゥル カㇻ §453.せなかあぶり(3)ape seturu kar〔a-pé-se-tú-ru-kár アペ・セとぅル・かㇻ〕[火に・その背を・当てる]⦅ビホロ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- apemeru
- アペメル 【名】[ape-meru 火・きらめき] 火の粉。 apemeru páraseparase アペメル パラセパラセ 火の粉がパチパチ(フワフワ)とぶ。(S) {E: the sparks of a fire.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apemeru
- アペメル 【ape-meru】 火の粉.火花. ニサッタ レラ ルイ ヒ エカㇺケ クス ヘ アペメル チャㇰ シリ アン=明日は風が強いことの前兆か,火の粉が飛び散ること. (出典:萱野、方言:沙流)
- apemeru koyan koyan
- アペメル コヤン コヤン 【間投】[火の粉・(が)上がる・上がる](Apehuci-kamuy アペフチカムイ《火の女神》の神謡の折り返し。) (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- apeopkarus
- アペオㇷ゚カルㇱ 【ape-o-p-karus】 サルノコシカケ. (出典:萱野、方言:沙流)
- apeopkarus
- アペオㇷ゚カルㇱ §445 ホクチダケ (1) apeop-karus (a-pé-op-ka-rus)「アぺオㇷ゚・カルㇱ」[“火鉢・キノコ”の義、ape(火)、o(入る)、-p(もの)、apeop(ひばち)] ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- aperuy
- アペルイ 【ape-ruy】 火が燃えている. (出典:萱野、方言:沙流)
- aptoruy
- アㇷ゚トルイ 【apto-ruy】 大雨(である).▷アㇷ゚ト=雨 ルイ=激しい,強い,ひどい (出典:萱野、方言:沙流)
- aptoruyanpe
- アㇷ゚トルヤンペ 【名】[apto-ruyanpe 雨・嵐] 大雨、 ものすごい雨。 {E: heavy rain.} (出典:田村、方言:沙流)
- aptoruyanpe
- アㇷ゚トルヤンペ 【apto-ruy-an-pe】 嵐.暴風雨.▷アㇷ゚ト=雨 ルイ=激しい アン=ある ペ=もの (出典:萱野、方言:沙流)
- arasarus
- アラサルㇱ §277 くま (41) arasarus (a-rá-sa-rus)「アらサルㇱ」 ⦅穂別、幌別⦆クマの化け物 (出典:知里動物編、方言:)
- aropaykarus
- アロパイカルㇱ 【副】[ar-o-paykar-us ほんとに・その尻・春・…に…がつく] ほんの春先(3月か4月の初め頃)に。 {E: early spring (March~early April).} (出典:田村、方言:沙流)
- arsarus
- アㇻサルㇱ 【ar-sar-us】 猿.▷アㇻ=半分 サㇻ=尾 ウㇱ=ついている (出典:萱野、方言:沙流)
- aruhoyuppare
- アルホユッパレ 【自動】[ar-u-hoyuppa-re 全く・互いを・走る[複]・させる] 皆でいっせいに走る。 {E: to run together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arukannare
- アルカンナレ 【自動】[ar-u-kanna-re 全く・互いを・上の方へ(行く)・させる](次の慣用表現で) arupoknare arukannare アルポㇰナレ アルカンナレ (とっくみあいで)上になったり下になったりする。(S) {E: to grapple with; come to grips with.} (出典:田村、方言:沙流)
- arukarari
- アルカラリ 【ar-ka-rari】 次から次と,続々と,ひっきりなしに. ▷アㇻ=それ カ=上 ラリ=詰める *アㇻカラリがアルカラリになる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- arukemte
- アルケㇺテ 【自動】[ar-u-kem-te 全く・互いを・飢饉(になる)・させる](村じゅう)ひどい飢饉になる。(W民話) {E: to have a bad crop; have a crop failure.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arukesanpa
- アルケサンパ 【自動】[ar-u-kesanpa 全く・互い・を追いかける]後になったり先になったりして走る(何人もが一生けんめい速く走っている様子の描写)。 pon hekattar arukesanpa ポン ヘカッタㇻ アルケサンパ 小さい子どもたちが皆で後になる子や先になる子がいて一緒に走っている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- arukesanpa
- アルケサンパ 【ar-u-kes-anpa】 追いかけ合う,追いかけっこ(する).▷アㇻ=全く ウ=互い(の) ケㇱ=端(を) アンパ=手に持つ ク・ミッポウタㇻ チセ オッタ(オㇿ タ) アルケサンパ パ ア・エラムホプニニ ワ ランプイ カ ア・サㇰ=私の孫たちが家の中で追いかけ合って落ち着かず,考える穴もない.ヤント アン コㇿ ポーヘネ ヘカッタㇻ ソイ タ ソイネ カ ソモ キ パ ノ チセ オッタ(オㇿ タ) アルケサンパ パ=客がいるとなおさら子供たちは外へ出ることもせずに,家の中で追いかけっこをしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- arukikkik
- アルキッキㇰ 【自動】[ar-u-kik-kik 全く・互い・を・打つ・(重複)] けんかしてひどくなぐりあう。 {E: to punch and fight..} (出典:田村、方言:沙流)
- arukirare
- アルキラレ 【自動】[ar-u-kira-re 全く・互いを・逃げる・させる] 皆でいっせいに逃げる。 {E: for everyone to run away, flee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arupakpe
- アルパㇰペ 【ar-u-pak-pe】 似た者.▷アㇻ=全く ウ=互いに パㇰ=比べる ペ=者 アウン アチャポ ア・ホクフ アルパㇰペ ネ クス ネㇷ゚キ カ ソモ ノ ケㇱト アン コㇿ イク ロㇰ イク ロㇰ コㇿ オカ=隣のおじさんと私の夫は似た者で,仕事もせずに毎日のように飲んでばかりいる. (出典:萱野、方言:沙流)
- arupoknare
- アルポㇰナレ 【自動】[ar-u-pokna-re 全く・互いを・下の方に・させる](次の慣用表現で) arupoknare arukannare アルポㇰナレ アルカンナレ (とっくみあいで)上になったり下になったりする。(S) {E: to grapple with; come to grips with.} (出典:田村、方言:沙流)
- arustekka
- アルㇱテッカ 【他動】[ar-us-tek-ka 全く・消える・瞬間に・させる](村じゅうを)一度に全滅させる。 {E: to annihilate, completely destroy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aruterkere
- アルテㇾケレ 【ar-u-terke-re】 跳ねて走る,跳ね回る.▷アㇻ=全く ウ=互い テㇾケ=跳ぶ レ=させる ナイ イクㇱ タ ポロンノ ユㇰ オカ エウン ア・コㇿ セタ ホユプ アクス アルテㇾケレ ワ キラ ワ イサㇺ=沢の向かい側にたくさん鹿がいて,そこへ私の犬が走って行ったら,跳ねて走って逃げてしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- arutor
- アルトㇿ 【位名】[ar-utor 反対側の・脇]…の向こう側。 nupuri arutor a=osíraye ヌプリ アルトㇿ アオシライェ [雅]山の陰に(向こう側に)よけた(nupuri imak ヌプリ イマㇰ と言っても同じ)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- asiketorunru
- アシケトルンル §533.てすじ(手筋)(4)asiketorunru〔a-ší-ke-to-run-ru アしケトルンル〕[asiketoro(てのひら)+un(の)+ru(路)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- asingaru
- アシンガル 【名】[< 日本語] 足軽(位の低いさむらい)。(S民話) ☆発音 g は[N]、 つまりガは鼻濁音。 ☆参考 ワテケさんは asinkaro アシンカロ と言う。 {E: a low-level samurai.) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asinru
- アシンル 【名】[asin-ru 出る(?)・トイレ] 男のトイレ。 ☆対語 menokoru メノコル 女のトイレ。 ☆参考 rúkari ルカリ トイレに行く。 ☆参考 昔はトイレは屋外の家の西側に、 男子用と女子用が別々にあった。 {E: a toilet for males.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asinru
- アシンル 【asin-ru】 便所.▷アシン=(戸外へ)出る ル=路 ネㇷ゚カ ア・キマテㇰ ペ アン ヒ タ アナㇰネ アシンル コㇿ カムイ ア・コアスラニ ㇷ゚ ネ.ルコㇿ カムイ イヨッタ ラムトゥナㇱ ペ ネ ルウェ ネ ナ=何か急病人など出た場合は便所神へ救いを求めるものだ.便所の神が一番動きが速いので助けてもらえるんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- asrukonna mewnatara
- アㇱルコンナ メウナタラ 【as-ru-konna mew-natara】 そびえ立つ.ユカㇻでよく出る表現.チャシ(山城・館)やイヨイキㇼ(宝壇)などが立派で壮麗にそびえ立っている状態をいう.▷アㇱ=立っている ル=跡,様 コンナ=助辞 メウナタラ=壮麗である,立派である アシンノ ア・カㇻ コㇿ アン "二風谷アイヌ文化博物館" アㇱルコンナ メウナタラ=新しく建てられている「二風谷アイヌ文化博物館」がそびえ立っている. (出典:萱野、方言:沙流)
- asunankarun
- アスナンカルン 【他動】…をだいて寝る(男女間)。 katkemat kamuy ukuran ne, a=akíhi asunankarun カッケマッ カムイ ウクラン ネ、 アアキヒ アスナンカルン お嬢様をゆうべに私の弟がだいて寝ました。(NK民話) ☆参考 親が子をだいて寝るなど一般的にだいて寝ることは tumam トゥマㇺ 。 {E: to rock, cradle…to sleep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asur/asuru(hu)
- アスㇽ/アスル(フ) 【asur/asuru(hu)】 噂.評判. アスルフ ホプニ=噂になる. (出典:萱野、方言:沙流)
- asuru(hu)
- アスル(フ) 【名】[所](概は asur アスㇽ)[asur-u うわさ・(所属語尾)] …のうわさ、 評判。 asuru as アスル アㇱ …のうわさが立つ、 うわさがある、 評判がある。…asuru as hi eysoytak アスル アㇱ ヒ エイソイタㇰ 情報があることについて話している。 asuru as pe a=ne ruwe ne アスル アㇱ ペ アネ ルウェ ネ 私は評判の高い者である。(HK民話) wakka mespa asuru ワッカ メㇱパ アスル 大水に流されたといううわさ。(W会話) asuru nu アスル ヌ …のうわさを聞く。 asuru easpa アスル エアㇱパ …のうわさが聞こえない=うわさを知らない。(NK民話) {E: to be rumoured; have a reputation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atayeruy
- アタイェルイ 【ataye ruy】 高い.▷アタイェ=その値 ルイ=強い,ひどい (出典:萱野、方言:沙流)
- aturusuyran(an-)koro
- アトゥルスイランコロ §688.へど(反吐・嘔吐)[をはく](3)胸がむかむかする;吐き気を催す atu-rusuy-ran-(an-)koro〔a-tú-ru-suǐ-raŋ-ko-ro アとぅ・ルスイ・ラン・コロ〕[atu(吐き)+rusuy(たい)+ran(<ram 心を)+koro(<kor 持つ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- atuyoruncep
- アトゥイオルンチェㇷ゚、アトゥヨルンチェㇷ゚、 §067 サケ あきあじ、あきやじ 海(1) atuyorun-cep (a-túy-o-run-čep)「アとぅイオルンチェㇷ゚、アとぅヨルンチェㇷ゚、」[<atuy(海)or(中)un(にいる)cep(魚)]海にいるサケ。いわゆる白毛。⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atuyukururpe
- アトゥイウクルㇽペ §004 マアナゴ(はも) (3) atuy-ukururpe (a-túy-u-ku-rur-pe)「アとゥイウクルㇽペ」[<海・うなぎ] ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- aworun
- アオルン 【間投】[< a-wor-un (間投)・水の中・へ](Erum or ta エルㇺ オッタ《襟裳岬で》の折り返し。) ☆参考 子どもが水中のシャチに取られる話だから、 この折り返しはそのことを象徴的に表しているのだろう。 (出典:田村、方言:沙流)
- ayiiya tenru tenru
- アイイヤ テンル テンル 【間投】[< (?)](upascironnup ウパㇱチロンヌㇷ゚《エゾイタチ》の神謡の折り返し。) (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- c=ekuniprur
- チェクニㇷ゚ルㇽ 【c=e-kuni-p-rur】 魚汁. フウーン ケラアン チェクニㇷ゚ルㇽ ポロンノ ケ(ク・エ) ア ケ(ク・エ) ア=まあまあおいしい魚汁,たくさん食べた. (出典:萱野、方言:沙流)
- cahkuru
- チャㇵクル §480.たまご(卵)(11)浜へ寄り上ったニシンの卵;いわゆる「ぶりこ」 cahkuru〔čáh-ku-ru ちゃㇵクル〕⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cara(caru)
- チャラ §262.くち(口)(5)cara(caru)〔ča-rá チャら〕[<car]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- caru askay
- チャル アㇱカイ §310.声がよい(2)caru askay〔ča-ru-aš-kaǐ チャる・アㇱカイ〕[caru(そのロ)+askay(達者である)]⦅テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- caruaraka
- チャルアラカ §271.口腔の病気caru-araka〔čá-ru-a-ra-ka ちゃル・アラカ〕[その口・痛む]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- caruepehtuy
- チャルエペㇸトゥイ §729.みつくち;としん(兎唇)(4)caru-epehtuy〔čá-ru-e-peh-tuǐ ちゃルエペㇸトゥイ〕[その口・において・裂け・切れている]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- caruwato
- チャルワト 【caruwato】 整然としている. ア・コㇿ チャシ リクン オㇷ゚プイ ランケ オㇷ゚プイ チャルワト=私の城,上の槍穴,下の槍穴,整然と[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- caruwatore
- チャルワトレ 【caruwatore】 整う. (出典:萱野、方言:沙流)
- cekurupna
- チェクルㇷ゚ナ 【ci=e-ku-irupna】 陰茎,男性性器.▷チ=私たち エ=それ ク=飲む ルㇷ゚ナ=丸まま →女性側から陰茎をいう場合,私どもが丸まま呑み込む物という (出典:萱野、方言:沙流)
- cep rup
- チェㇷ゚ルㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(16) cep rup (čep-rup)「チェㇷ゚ルㇷ゚」 (出典:知里動物編、方言:)
- cep sikiru ekannayukar
- チェㇷ゚ シキル エカンナユカㇻ §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(17) cep sikiru ekannayukar (čep-si-ki-ru e-kan-na-yu-kar)「チェㇷ゚ シキル エカンナユカㇻ」魚が身をひるがえすようにくるりと向きを変えて引き返す(『アイヌ神謡集』p. 60)。――sikiru[si-kiru(自分を・旋回させる);まわる;さける]。E-kanna-yukar[e(それについて)kannna(再び)yukar(演技する);そのさまを再現する;まねる;さながらの様子を示す] (出典:知里動物編、方言:)
- cepharu
- チェㇷ゚ハル §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(3) cep-haru (čép-ha-ru)「ちェㇷ゚ハル」[<cep(魚)haru(食糧)]⦅幌別⦆魚の肉。 (出典:知里動物編、方言:)
- cepharu
- チェㇷ゚ハル §554.にく(肉)(7)魚の肉 cep-haru〔čép-ha-ru ちぇㇷ゚ハル〕[魚・肉]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cephurukap
- チェㇷ゚フルカㇷ゚ 【cep-hurukap】 魚のひからびた物,*このフルカㇷ゚をもじってアイヌ フルカㇷ゚=ひからびた人間と悪口を言うことがある. (出典:萱野、方言:沙流)
- ceprup
- チェㇷ゚ルㇷ゚ 【名】[cep-rup 魚・列群][動物] 魚の列群(=cep rup チェㇷ゚ ルㇷ゚)。 {E: a school of fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- ceprup/ceprupi(hi)
- チェㇷ゚ルㇷ゚/チェㇷ゚ルピ(ヒ) 【cep-rup/-rupi(hi)】 魚の群れ. (出典:萱野、方言:沙流)
- cétuypirup
- チェトゥイピルㇷ゚ 【名】[c(i)-e-tuy-piru-p される・その頭が・切れている・拭く・もの](tuy トゥイ は < toy トイ か?)ぞうきん。 ☆参考 類義語 urepirup ウレピルㇷ゚ 足ふき。 itapirup イタピルㇷ゚ 床(ゆか)ふき。 {E: a cloth, a duster.} (出典:田村、方言:沙流)
- ci=kusru
- チクㇱル 【ci=kus-ru】 道. (出典:萱野、方言:沙流)
- ci=pusikompurur
- チプシコンプルㇽ 【ci=pusi kompu rur】 焦がし昆布汁.▷チ=私たち プシ=焦がす コンプ=昆布 ルㇽ=汁 (出典:萱野、方言:沙流)
- ci=yaykoruska
- チヤイコルㇱカ 【ci=yay-ko-ruska】 同情する,かわいそうに. (出典:萱野、方言:沙流)
- ciasrupuska
- チアㇱルプㇱカ 【ci-as-rupus-ka】 立ったままで凍りつく. ▷チ=私 アㇱ=立つ ルプㇱ=凍る カ=させる *自分自身で立ったまま凍ったかのように動きを止めた[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- cietoypiruh(p-i)
- チエトイピルㇷ §021.子(11)cietoypiruh(p-i)〔či-é-toǐ-pi-ruh チえトイピルㇷ〕⦅シラウラ⦆末子。[<ci(われら)+-e-(それによって)+tuy(腹中を)+piru(拭った)+-p(者);腹の中をきれいに掃除して来た者]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- cietuypiruh(p-i)
- チエトゥイピルㇷ §021.子(12)cietuypiruh(p-i)〔či-é-tuǐ-pi-ruh チえトゥイピルㇷ〕⦅シラウラ⦆末子。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- cikaprup
- チカㇷ゚ルㇷ゚ 【cikap-rup】 群鳥:群がっている鳥. (出典:萱野、方言:沙流)
- cikiru
- チキル 【他動】[中相][ci-kiru される・向きをかえる](次の表現で) tek cikiru pekor テㇰ チキル ペコㇿ てのひらが返されるように=てのひらを返すように。 (出典:田村、方言:沙流)
- cikirus ita
- チキルㇱ イタ 【名】[cikir-us ita 足・がそれについている・板(机)] 机、 座卓、 飯台(はんだい)=ちゃぶだい。 {E: a desk; a low table.} (出典:田村、方言:沙流)
- cikirus otcike
- チキルㇱ オッチケ 【名】[cikir-us otcike 足・がそれについている・お膳] 足(脚)つきのお膳、 机、 座卓。 (出典:田村、方言:沙流)
- cikisanikarus
- チキサニカルㇱ 【cikisani-karus】 アカダモ(ニレ)のきのこ,タモギタケ.*アカダモに生えるきのこの味はきのこの中では一番とアイヌは言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- cikisanikarus
- チキサニカルㇱ §439 キノコ類 (1) cikisani-karus (ci-kí-sa-ni-ka-rus)「チきサニ・カルㇱ」[“アカダモの木に生じるキノコ”“タモギタケ”] ⦅D屈斜路⦆⦅A⦆⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- cimapiru
- チマピル §192.痂を剥ぐcima-piru〔či-má-pi-ru チま・ピル〕[痂を・拭う]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cinrahuturu
- チンラフトゥル §710.また(股)(4)またぐら cinrah-uturu〔čín-rah-u-tu-ru ちンラㇵ・ウトゥル〕[cin(足)+rah(<rap 翼)+uturu(<utur 間)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cinru
- チンル 【名】チンル、 かんじき(雪下駄)。 ☆かんじきに cinru チンル と tesma テㇱマ の二種類がある。 ☞tesma テㇱマ {E: egg-shaped snowshoes.} (出典:田村、方言:沙流)
- cinru
- チンル 【cinru】 堅雪用かんじき:クッチプンカㇻ(コクワづる),あるいはトゥレㇷ゚ニ(クワの木)で作るもの. 図[チンル] (出典:萱野、方言:沙流)
- cinuturu
- チヌトゥル §710.また(股)(2)またぐら cinuturu〔či-nú-tu-ru チぬトゥル〕[<cin-utur↑]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cipiru
- チピル 【ci-piru】 拭き取る,抜けかわる:犬や鳥の毛が抜けかわること.▷チ=それ ピル=拭く エルㇺタンプ アン コㇿ キナスッ カプフ ア・コシㇼシル ワ トイ トゥㇺ ア・オマレ コㇿ チピル アーペコㇿ イランマカカ トゥサ ㇷ゚ ネ=いぼが出来たら蛇の皮をこすりつけ,その皮を土に埋めると拭き取ったようにきれいに治るものだ.*ある春のこと.かよばあさんが犬の毛が抜けかわるのを見て,チピル ルウェ=毛が拭き取られる様子と言ったのを私が聞きとめて,もう1度聞いて覚えた言葉である. (出典:萱野、方言:沙流)
- ciponruram
- チポンルラㇺ §430 エゾサンショウウオ (3) ciponruram (či-pón-ru-ram)「チぽンルラㇺ」[<cipor-rura-p(卵塊を・運ぶ・者)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciporsakoisiru
- チポㇿサㇰオイシル §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(37) cipor-sak-oisiru(či-por-sak-o-i-si-ru)「チポㇿサㇰオイシル」[cipor(卵を)sak(失った)oisiru(ホッチャレ)]⦅沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- cirukutci
- チルクッチ §138 ミヤママタタビ (2) ciru-kutci (ci-rú-kut-ci)「チるクッチ」[原形はおそらくciri-kutci「鳥のサルナシ」、蔓に生じるからそれに連想してciru-kutciとなまったのであろう] 果実 ⦅美幌、名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- cirukutcipunkar
- チルクッチプンカㇻ §138 ミヤママタタビ (9) cirukutci-punkar (ci-rú-kut-ci-pun-kar)「チるクッチプンカㇻ」[鳥のサルナシのなる蔓] 茎 ⦅美幌、足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- cirumuk
- チルムㇰ §033 ツルニンジン (1) ciru-muk (ci-rú-muk)「チるムㇰ」 根 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- cirunpe
- チルンペ 【名】[< 日本語] つるべ(釣瓶)。 {E: a well bucket.} (出典:田村、方言:沙流)
- ciruy
- チルイ 【自動】[< 日本語 ずるい]「なまずるい」=やんちゃである、 言うことをきかない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ciseerupsi
- チセエルㇷ゚シ 【cise-erupsi】 (家の)裏,後ろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- cisekoromahnekuh(ru/r-u)
- チセコロマㇵネクㇷ §037.妻(6)cise-koro-mahnekuh(ru/r-u)〔či-se-ko-ro-mah-ne-kuh チせコロマㇵネクㇷ〕⦅シラウラ⦆主婦。[(家を・もつ・女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- cisikurure
- チシクルレ 【他動】[中相][ci-si-kur-u-re …された・自分・影/姿・(他動詞形成)・させる](?) [雅]近寄って来る。 teksama ta/makan katkor pe/cisikurure テㇰサマ タ/マカン カッコㇿ ペ/チシクルレ [雅]そのすぐそばにどんなものだか近寄って来た。(Sユーカラ) ☆参考 sikuru シクル、 sikurure シクルレ の用例は未出。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- citurukina
- チトゥルキナ §113 ハナウド (5) cituru-kina (ci-tú-ru-ki-na)「チとゥルキナ」[<situru-kina] 根生葉の葉柄 ⦅樺太各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ciurup
- チウルㇷ゚ §220 アサリ (8) ciurup (ci-ú-rup)「チうルㇷ゚」[<ci-(われら)uri(掘る)to(貝)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciwrup
- チウルㇷ゚ 【ciwrup】 12月. (出典:萱野、方言:沙流)
- ciwrup
- チウルㇷ゚ §234 シジミ (2) ciwrup (ciw-rup)「チウルㇷ゚」[ciw(波)rup(群)] ⦅モシオ⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciwruy
- チウルイ 【ciw-ruy】 (流れが)速い. (出典:萱野、方言:沙流)
- corupkocupu
- チョルㇷ゚コチュプ 【他動】[中相](?) [ci-o-rup-ko-cupu される・その尻・氷・と共に・…をつぼめる](?) 吹雪にあって雪だるまになる。 (出典:田村、方言:沙流)
- coruskamuy
- チョルㇱカムイ §129 ハエ類 ニクバエ科 Sarcoph (5) coruskamuy(čo-rus-ka-muy)「チョルㇱカムイ」[<ce-or-us-kamuy]⦅樺太、雅語、ピル⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- cup a=ruki
- チュㇷ゚ アルキ 【cup a=ruki】 日食,月食.▷チュㇷ゚=日,月 ア・ルキ=呑まれる →だんだん消えていくこと (出典:萱野、方言:沙流)
- cuporunkur
- チュポルンクㇽ 【cup-or-un-kur】 月の人:骨惜しみをした少年が神によって月へ行かされ,手桶を持ったまま立っている.▷チュㇷ゚=月 オㇿ=所 ウン=住む クㇽ=人 テエータ トランネ ヘカチ アン ワッカ ア・タレ アクス イヌンペ ネ ヤ イクㇱペ ネ ヤ エパトゥレンテ ア・コイパㇰ クス チュポルンクㇽ ネ ア・カㇻ ヒ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=ずーっと大昔に怠け者の少年がいて,水汲みをさせられたら炉縁とか柱にいいがかりをつけ,それが悪いとて罰せられ,月の人にさせられてしまったという. (出典:萱野、方言:沙流)
- cuporunnuma
- チュポルンヌマ 【名】[cup-or-un-numa 腹・の中・における・毛] 赤ん坊のおなかにいるときから生えている毛。 (出典:田村、方言:沙流)
- curup
- チュルㇷ゚ 【名】[古](月の名)12月。 upunpatce cup ne wa kusu curup sekor a=ye ウプンパッチェ チュㇷ゚ ネ ワ クス チュルㇷ゚ セコライェ 雪煙の立つ月だからチュルプと言う。(W) ☆参考 語構成・語源未詳。 (出典:田村、方言:沙流)
- earuwato
- エアルワト 【他動】[ear-uwato 一つだけ・たくさん集まっている]そればかりがたくさんある。 sikaricup noka/nincup noka/earuwato シカリチュㇷ゚ ノカ/ニンチュㇷ゚ ノカ/エアルワト [雅]満月の形や三日月の形ばかりの模様に満ちていた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eawnarura
- エアウナルラ 【他動】[e-aw-na-rura …で・家の中・の方へ・運ぶ](狩猟で熊や鹿)をとって来る。 yuk ne ciki kamuy ne ciki a=eáwnarura ユㇰ ネ チキ カムイ ネ チキ アエアウナルラ (引用文中で)私は鹿でも熊でもとって来た。(NKほか民話) {E: to bring back (bear, deer as game).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eawnarurapa
- エアウナルラパ 【他動】[複](eawnarura エアウナルラ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)(熊や鹿を)とって来る。 yuk ne ciki kamuy ne ciki a=eáwnarurapa ユㇰ ネ チキ カムイ ネ チキ アエアウナルラパ 私たちは鹿でも熊でもとって来た。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eciwkururu
- エチウクルル 【自動】[e-ciw-kururu その頭・流れ・(擬態)ふるわせゆらす(?)](川の中に立っている棒が)流れのためにふるえゆれる。 urayni eciwkururu kor an ウライニ エチウクルル コラン 魚をとるやなの杭が流れのためにゆれている。(S) {E: to sway, rock in the current (of a river).} (出典:田村、方言:沙流)
- ehapurukni
- エハプルㇰニ §249.きゅうしょ(急所)(2)ehapurukni〔e-há-pu-ru-ku-ni エはプルクニ〕[e(そこにおいて)+hapuru(柔かである)+kun(べき)+i(所)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.139】 (出典:知里人間編I、方言:)
- ehomaruye
- エホマルイェ 【他動】ramu ehomaruye ラム エホマルイェ お願いするのは恐縮だがおまかせする。(NK民話) ☆参考 連他動詞か(?)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Ehurupeshkina
- 『エフルペシキナ』 §432 コタニワタリ (1) Ehuru-pesh-kina 『エフルペシキナ』 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ekasruppo
- エカㇱルッポ §431 おたまじゃくし (4) ekasruppo (e-kás-rup-po)「エかㇱルッポ」[<ekas(過大な)rup(頭)-po(指小辞)] ⦅千歳⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ekisarsutu komawkururu
- エキサㇻストゥ コマウクルル 【慣用句】[e-kisar-sutu ko-mawkururu …で・耳・の根元・が(擬音擬態などの叙述を導く)・風がピューピュー鳴る][雅]a=ekísarsutu komawkururu アエキサㇻストゥ コマウクルル(私が飛んで行くと)私の耳もとで風がピューピューと鳴る(それほど速く飛んでいる)。(Sユーカラ) ☞ekisarsutu mawkururu エキサㇻストゥ マウクルル、 komawkururu コマウクルル (出典:田村、方言:沙流)
- ekisarsutu mawkururu
- エキサㇻストゥ マウクルル 【慣用句】[e-kisar-sutu mawkururu …で・耳・の根元・風がピューピュー鳴る][雅](次の慣用表現で) a=ekísarsutu/mawkururu アエキサㇻストゥ/マウクルル [雅](直訳すると)それで私の耳元を風がピューピュー吹く=(私が飛んで行くと)私の耳もとで風がピューピューと鳴る(それほど速く飛んでいる)。(Sユーカラ) ☆参考 同様の文脈で a=ekísarsutu/komawkururu アエキサㇻストゥ/コマウクルル とも言っている。 ☞mawkururu マウクルル ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekitruomaseta
- エキッルオマセタ §268 イヌ (42) ekitruoma-seta (e-kít-ru-o-ma-se-ta)「エきッルオマセタ」[<e(その)kip(額に)ru(縞が)oma(ついている)seta(犬)] ⦅名寄⦆額のところまで鼻すじの通っているイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- ekoesirussirus
- エコエシルッシルㇱ 【複他動】[e-ko-esirussirus (そこ)で・(その仕事)頭を上下に振り振りする](そこ)で(その仕事)をせかせかとやっている。 corpokike/apeari ne/ekoserusserus チョㇿポキケ/アペアリ ネ/エコセルッセルㇱ その(鍋の)下に火をたくなどせかせかとやっている。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- ekorus
- エコルㇱ 【自動】[e-korus その頭/顔・(鳴き声の擬音?)](ブタが)なく。 {E: the snorting call of a pig.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekoruskorus
- エコルㇱコルㇱ 【自動】[ekorus-korus (ブタが)鳴く・(重複)](ブタが)ブーブーなく。 (出典:田村、方言:沙流)
- ekuhkuruaraka
- エクㇷクルアラカ §085.いたむ(痛む)(12)締めつけられるような痛み ekuhkuru-araka〔e-kúh-ku-ru-a-ra-ka エくㇷクル・アラカ〕[e(そこに)+kuh(kut 帯)+kuru(<kor もつ)+araka(痛み)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- emawru
- エマウル §357 オオバナノエンレイソウ (7) emawru (e-máw-ru)「エまウル」 果実 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- emawru
- エマウル §358 エンレイソウ (3) emawru (e-máw-ru)「エまウル」 果実 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- emosirup
- エモシルㇷ゚ 【emo-siru-p】 ジャガイモおろしがね,いもおろし.*ブリキに釘で穴をあけてざらざらにして使う. エモ アナㇰネ トオㇷ゚ フㇱコトイワノ アイヌ ウタㇻ エトイタ パ ワ エモシルㇷ゚ アニ シル ワ エ ヘメㇺ キ ルプㇱカ ワ ペネエモ ネ カ カㇻ パ ワ エ パ ㇷ゚ ネ=ジャガイモはずうっと昔からアイヌたちは蒔いていたもので,ジャガイモおろしがねでおろして食べたり,凍らせてつぶれいもにして食べたりしたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- enaskorunarpe
- ケナㇱコㇿウナㇻペ §390 (その他の鳥名) kenas-kor-unarpe (ke-nás-kor-u-nar-pe)「ケなㇱコㇿウナㇻペ」[<木原を・所有する・小母] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- enrum
- エンルㇺ 【位名】(決まった語の中で)…の先。 páenrum パエンルㇺ 口の先端、 op-enrum オㇷ゚エンルㇺ もり(魚獲槍)の先、 kite キテ《もり先》の先(=op etoko オㇷ゚ エトコ)。 ☆参考 襟裳岬の語源として知られてはいるが、 沙流地方では岬のことはこう言わず、 普通は nottu ノットゥ、 大きく言うときは siretok シレトㇰ などと言う。 一般にものの先(先端)のことは etu エトゥ、 etupsi エトゥㇷ゚シ、 etok エトㇰ などと言う。 {E: the end, point of…} (出典:田村、方言:沙流)
- Enrum
- エンルㇺ 【名】[地名] 襟裳岬。 ☆参考 Erum エルㇺ とも言う。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
- Enrum un kamuy
- エンルムンカムイ 【名】襟裳岬の神(陸のは黒稲荷、 沖のは金比羅)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- enrumuspe
- エンルムㇱペ §582.は(歯)(9)前歯 enrum-us-pe〔én-ru-muš-pe えンルムㇱペ〕[enrum(岬、=突端)+us(についている)+-pe(もの)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eparura
- エパルラ 【e-pa-rura】 告げ口(をする),口から口ヘと伝わる. ポンペ オラーノ オッシケポロ ㇷ゚ ネ クス ネㇷ゚カ ア・イェ コㇿ キサッタララ オラウン エパルラ=小さいくせに利口なものだから,何か私どもが言うと聞き耳を立てて告げ口をする.オトゥ スイ レ スイ メノコ エパコアッ ワ シクリアンテヤㇻ ア・エパルラ ハウェ ク・ヌ コㇿ ク・ライシチュププ=本当に2回3回と女のことで噂にのぼり陰口を言われるようなこと,口から口ヘと伝わる様子,それを聞くと私は身の縮む思いだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- epiru
- エピル 【e-piru】 清める,はらい清める. (出典:萱野、方言:沙流)
- epiru(a-an-)
- エピル §636.はらいきよめる(祓い清める);悪魔払いの手草で身を叩き清める(2)epiru(a-、an-)〔e-pí-ru エぴル〕[e(それで)+piru(拭う)]⦅H. S. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- epuruku
- エプルク §447 エブリコ (8) epuruku (e-pú-ru-ku)「エぷルク」 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- epururse
- エプルㇽセ 【e-purur-se】 湿らせる. テーエタ アナㇰネ フチ ウタㇻ イテセ ネ ヤ イシタイキ ネ ヤ キ ヒ タ ワッカ エプルㇽセ パ ワ ネㇷ゚キ パ コㇿ オカ シリ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ=古い時代はおばあちゃんたちが袋物を編んだり厚司を織る時は口に水をふくんで霧吹きをして仕事をしていたのを私は見た覚えがある. (出典:萱野、方言:沙流)
- epuruse
- エプルセ §248.霧に吹く(2)epuruse〔e-pú-ru-se エぷルセ〕[<epurse]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eramu-ikurkuru
- エラムイクㇽクル 【他動】[e-ramu-i-kurkur-u …で・心[所]・ものを・(擬態重複)・(他動詞形成)]…が気にかかる、 …を心配する。 X eramu ka ikurkuru X エラム カ イクㇽクル Xさんがそのことを案じている。(W) k=éramu-ikurkuru ケラムイクㇽクル 私はそのことが気がかりだ。 ☆参考 eramu エラム のあとに助詞 ka カ《も》が入ることもある。 {E: to have someone, something on one's mind.} (出典:田村、方言:沙流)
- eruimakanu/eruymakanu
- エルイマカヌ 【他動】[e-ru-imak-anu …で・道・向こう側・…を置く] …をよける。 {E: to step around, dodge…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eruki
- エルキ §020 ニシン (3) eruki (e-rú-ki)「エるキ」 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- erum
- エルㇺ 【erum】 ネズミ. エルㇺ ネㇷ゚カ タタ コㇿ コナハ(ク・オナハ) エネ ハワニ エルㇺカムイ ノ トノケヘ エルㇺ ノットゥタ アン ペ ネ ナ エチ・コヨンヌッパ ナ シコㇿ ハワニ ク・ヌ アㇺキㇼ ペ ネ=ネズミが何か物をかじったら私の父が言ったのは,ネズミの神の最も偉い神は襟裳の岬にいるものだ,お前をそこへ訴えるぞ,と言っていたのを聞いたものだ.*事実,襟裳岬へ行ってみると波の具合によってはたくさんのネズミが沖へ向かって走っているかのように見えるのには驚いた.アイヌは地形をよく見ているんだなあと思っている. (出典:萱野、方言:沙流)
- erum
- エルㇺ §285 ねずみ (1) erum (é-rum)「えルㇺ」[érum] ⦅北海道全域、S智来⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- erum
- エルㇺ §285 ねずみ (2) erum (e-rúm)「エるㇺ」[erúm] ⦅多来加、新問、白浦、相浜、富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- erum 1
- エルㇺ 【名】矢の先の毒を入れるところ。 ay etupsi surku a=o uske a=ye katuhu erum, ermu anak cikoykip ne ruwe ne アイ エトゥㇷ゚シ スㇽク アオ ウㇱケ アイェ カトゥフ エルㇺ、 エㇾム アナㇰ チコイキㇷ゚ ネ ルウェ ネ 矢の先の毒を入れる所を言う言い方が エルㇺ で、 エㇾム (発音は エㇽム)《ネズミ》は獣(けもの)です。(W) {E: the place on the end of an arrow for poison.} (出典:田村、方言:沙流)
- Erum 2
- エルㇺ 【名】[地名]襟裳岬(=Enrum エンルㇺ)。 Erum nottuhu ta エルㇺ ノットゥフ タ 襟裳の岬に。(W神謡K) ☆発音 erum エルㇺ 1 と同じ、 E エ が低く ru ル が高い。 ermu エㇾム《ネズミ》(発音は エㇽム)とは違う。 (出典:田村、方言:沙流)
- erumkina
- エルㇺキナ 【erum-kina】 オオバコ〔植〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- erumkina
- エルㇺキナ §053 オオバコ (1) erumkina (é-rum-ki-na)「えルㇺキナ」[érum(ネズミ)kina(草)] 葉(地上部) ⦅長万部、虻田、有珠、室蘭、幌別、白老、穂別、名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- erumkina
- エルㇺキナ §053 オオバコ (3) erumkina (e-rúm-ki-na)「エるㇺキナ」[erúm(ネズミ)kina(草)] 葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- erumkina cihe
- エルㇺキナ チーヘ §053 オオバコ (5) erumkina cihe 「エるㇺキナ ちーヘ」[erumkina(オオバコ)cihe(の陰茎)] 穂 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- erumkina kutuhe
- エルㇺキナクトゥヘ §053 オオバコ (7) erumkina kutuhe 「エるㇺキナクトゥヘ」[erúmkina(オオバコ)kutúhe(の円棒状の茎)] 花・茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- erumkina ohcara
- エルㇺキナ オㇹチャラ §053 オオバコ (6) erumkina ohcara 「エるㇺキナ おㇹチャラ」[erúmkina(オオバコ)óhcara(の尾)] 穂 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- erumnottu
- エルㇺノットゥ 【erum-nottu】 襟裳岬. エルㇺ ネㇷ゚カ タタ コㇿ コナハ(ク・オナハ) エネ ハワニ エルㇺカムイ ノ トノケヘ エルㇺノットゥ タ アン ペ ネ ナ エチ・コヨンヌッパ ナ シコㇿ ハワニ ク・ヌ アㇺキㇼ ペ ネ=ネズミが何か物をかじったら私の父が言ったのは,ネズミの神の最も偉い神は襟裳の岬にいるものだ,お前をそこへ訴えるぞ,と言っていたのを聞いたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- erumparakina
- エルㇺパラキナ §053 オオバコ (4) erum-parakina (e-rúm-pa-ra-ki-na)「エるㇺパラキナ」[erum(ネズミ)parakina(ミズバショウ)] 葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- erumsar
- エルㇺサㇻ §053 オオバコ (2) erumsar (é-rum-sar)「えルㇺサㇻ」[erum(ネズミ)sar(尾)] 穂 ⦅長万部、虻田、有珠、室蘭、幌別、白老、穂別、名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- erumtama
- エルㇺタマ §088.いぼ(疣)(2)erum-tama〔é-rum-ta-ma えルㇺタマ〕[erum(ネズミ)+tama(玉)]⦅チカブミ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- erumtampu
- エルㇺタンプ 【erum-tampu】 いぼ. エルㇺタンプ アン コㇿ キナスッ カプフ ア・コシㇼシル ワ トイ トゥㇺ ア・オマレ コㇿ チ・ピル アーペコㇿ イランマカカ トゥサ ㇷ゚ ネ=いぼが出来たら蛇の皮をこすりつけ,その皮を土に埋めると拭き取ったようにきれいに治るものだ.*エルㇺタンプタンプ(子供の遊び唄).多少湿り気のある柔らかい土の上へ左手を置き,その上へ土をのせて右手で叩き,土を固めてからそっと手を抜く.そこに出来た小さい土室をエルㇺタンプと言う.この時土を叩きながら,「エルㇺタンプタンプ,エルㇺタンプタンプ」と口ずさむ. (出典:萱野、方言:沙流)
- erumtampu
- エルㇺタンプ §088.いぼ(疣)(1)erum-tampu〔é-rum-tam-pu えルㇺタンプ〕[erum(ネズミ)+tampu(つと、苞)]⦅サル、ホロべツ、ナヨロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- erumtasumpe
- エルㇺタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(24)ネズミのひょう疽 erum-tasumpe〔e-rúm-ta-sum-pe エるㇺ・タスンペ〕[erum(鼠)、…]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- erumtomtom(-i)
- エルㇺトㇺトㇺ §088.いぼ(疣)(3)erum-tomtom(-i)〔é-rum-tom-tom えルㇺトㇺトㇺ〕[erum(ネズミ)+tom-tom(粒々)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- erumun
- エルムン §285 ねずみ (5) erumun (e-ré-mun)「エるムン」 ⦅美幌、春採、白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- erupsi/erupsike
- エルㇷ゚シ/エルㇷ゚シケ 【e-rupsi/e-rupsi(ke)】 後ろ側. チセ エルㇷ゚シケ=家の後ろの方.コタン エルㇷ゚シケ=村の後ろ側.ニㇱパアヌシ(ニㇱパ アン ウシ) アナㇰネ チセ コッチャ ワノ チセ エルㇷ゚シ パㇰノ イランマカカ ア・シッチャㇱヌレ ワ アン=物持ちの家というものは家の前から家の後ろまで丁寧に掃除されている. (出典:萱野、方言:沙流)
- erupsik
- エルㇷ゚シㇰ 【位名】…の先(端) cise erupsik チセ エルㇷ゚シㇰ 家の東側。 cise erupsik kus チセ エルㇷ゚シㇰ クㇱ 家の東側を通る。(S) {E: the east side of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erurikikur-punpa
- エルリキクㇽプンパ 【他動】[e-ru-riki-kur-punpa …で・すじ(髪)・上へ・(< 影/姿)・…を上へ持ち上げる(?)][雅](頭飾り)を髪を上げた上に立ててかぶっている。 retar cipanup/erurikikur/punpa kane レタッ チパヌㇷ゚/エルリキクㇽ/プンパ カネ [雅]白い頭かざりを髪を上げた上に立ててかぶっている。(Sユーカラ) ☆対語 erurikikur-raypa エルリキクㇽライパ。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erurikikur-raypa
- エルリキクㇽライパ 【他動】[e-ru-riki-kur-raypa …で・すじ(髪)・上へ・(< 影/姿)・…を行かせる][雅](頭飾り)を髪を上げた上にねかせてかぶっている。 kunne cipanup/erurikikur/raypa kane クンネ チパヌㇷ゚/エルリキクㇽ/ライパ カネ [雅]黒い頭飾りを髪を上げた上にねかせてかぶっている。(Sユーカラ) ☆対語 erurikikur-punpa エルリキクㇽプンパ。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erusa
- エルサ 【複他動】…に…を貸す(お金、 米、 宝器等ではなく普通の品物を)。 en=erusa エネルサ (それを)貸して下さい。 ☆参考 普通の品物を借りることは etun エトゥン。 esouk エソウㇰ はお金、 米、 宝器など借財となるようなものを借りることを言い、 esoukte エソウㇰテ はそのようなものを貸すことを言う。 ☞esoukte エソウㇰテ、 etun エトゥン {E: to lend s.o…} (出典:田村、方言:沙流)
- erusa
- エルサ 【erusa】 貸す. タンペ エネルサ(エン・エルサ)=これ私に貸して.ネウン ア・イェ ヤッカ ア・エルサ イコㇿ ソモ イ・コホシピレ=いくら言っても私が貸した宝を戻さない.ニサッタ エチ・コホシピレ ナ イチェン ポンノ エネルサ(エン・エルサ)=明日あなたに返すので銭を少し私に貸してくれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- érusuy
- エルスイ 【他動】[e-rusuy …を食べる・…したい](食べ物)を好む、 …が好きだ。 kamuy erusuy pe カムイ エルスイ ペ 神の好物(この場合、 酒のことを言っている)。 ☆参考 おつゆ(みそ汁など)でも。 用例では酒のことも。 ☆参考 モノや人を好むのは eramasu エラマス。 {E: to like (food).} (出典:田村、方言:沙流)
- eruype
- エルイペ §067 サケ あきあじ、あきやじ 海(4) eruype (e-rúy-pe)「エるイペ」[<eru(光る)ipe(魚)]⦅常呂⦆シロッケ (出典:知里動物編、方言:)
- eruypemos
- エルイペモㇱ §133 ベッコウバエ (6) eruype-mos(e-ruy-pe-mos)「エルイペモㇱ」⦅天塩⦆ハエの一種(大形のもの) (出典:知里動物編、方言:)
- esahrupuskah(p-u)
- エサㇵルプㇱカㇵ §394.しもやけ;凍傷(3)凍傷の初期 esahrupuskah(p-u)〔e-sáh-ru-puš-kah エさㇵルプㇱカㇵ〕[<e(そこにおいて)+sat(乾いている)+rupus-kap(↑);そこが乾いたまま凍った皮膚>⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- esikarun
- エシカルン 【他動】…が恋しい、 …を思い出す、 …を覚えている。 ku=kor hekattar/[u]kesto an kor/ku=esikarun クコㇿ ヘカッタㇻ/[ウ]ケㇱト アン コㇿ/クエシカルン 私の子どもたちを私は毎日毎日思い出す。(S即興詩) ☆発音 すらすら話すときは通常 s と k の間の i の音が消えて eskarun エㇱカルン と発音される。 主語一人称単数形は k=eskarun ケㇱカルン。 この用例は歌であるために ku=esikarun クエシカルン と発音されている。 {E: to long for, recall, remember…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esikarun
- エシカルン 【esikarun】 懐かしむ,思い出す,会いたくなる. エイタサ イウォㇿ エシカルン・アン クス シネアンタ イウォㇿ ホタヌカㇻ クス エキㇺネ・アン キムンペ アピㇼ シッチニナニナ ア・エヤイコプンテㇰ=あまりにも狩場が懐かしく思ったので,ある日のこと狩場を見舞うために山へ行くと獲物の足跡があたり一面にこちゃこちゃとあって私は喜んだ.ク・イェ カ ルㇱカ オルㇱペ ネ コㇿカ テエータ 知里真志保 ニㇱパ モシㇼホッパ ワ カスッタサ(ク・アスッタサ) ヒ タ ニㇱパポ ナヌフ ク・ヌカㇻ ヒ タ タパイェクニ ウォロコンプ コラチ アナ(アン ア) ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=言うのも腹の立つ話ではあるけれども,ずうっと前に知里真志保先生が亡くなって弔問に出かけた時に先生のお顔を見た時に,言うところの水にうるかした昆布と同じであったことを思い出す.クポニタ(ク・ポン ヒ タ) シㇼチュㇰ コㇿ クヌフ(ク・ウヌフ) トゥラノ モセ・アㇱ チセ オカーリ カキ チ・カㇻ ペ ネ ア ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=私が小さい時.秋になると母と一緒に茅を刈って家の周囲に雪囲いを作ったことを思い出す.ハイー ク・ミッポ ケシカルン(ク・エシカルン)=ああ,孫に会いたいなあ.ク・ミッポホ ウタㇻ エチ・エシカルン コㇿ カナクス(カン アクス) イラㇺノ エチ・エㇰ ポーヘネ ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ)=孫たちよ,お前たちに会いたいなあと私は思っていたら一緒に来てくれてなおさら嬉しい. (出典:萱野、方言:沙流)
- esiru
- エシル 【複他動】[e-siru …で・…をこする] …を…でこする、 …に…をこすりつける。 {E: to rub…with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esiruine
- エシルイネ 【e-siru-ine】 陰の方を見る,上半身だけを陰の方へ向ける. アサウタリ アカㇻワオカイペ アシカイアンヤッ イェパワオラーノ エシルイネ シキリパピトゥントゥンケパ=私の姉たちは,私の縫った物を上手だ上手だと言ってから,陰の方を向いて声を立てずにくすくすと笑っている[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- esiruoka-onuitara
- エシルオカオヌイタラ 【他動】[e-si-ru-oka-o-nu-itara …で・自分・通って来た道・のあと・に・聞こえる・(状態が続いていることを表す接尾辞)]…が自分の(進んで来た)後ろの方に聞こえている。(W神謡K) ☆発音 ruoka ルオカ《通って来たあと》は日常話すときは ruwoka ルウォカ、 歌っているために ruoka ルオカ と言っている。 (出典:田村、方言:沙流)
- esirutum
- エシルトゥㇺ 【名】[接頭+位名][e-si-ru-tum …で・自分・すじ(髪)・の中](次の表現で)esirutum ta nuyna エシルトゥㇺ タ ヌイナ[雅]…を頭飾りをかぶって自分の中に隠す。 nupur pe sóne/nupur cannoye p/esirutum ta/nuyna kane ヌプㇽ ペ ソネ/ヌプッ チャンノイェㇷ゚/エシルトゥㇺ タ/ヌイナ カネ [雅]本当に霊力のあるものだがその現れを頭飾りをかぶって自分の中に隠して。(Sユーカラ語り) ☆参考 同じことを同じ歌い手が別のところで esirutumka-nuyna エシルトゥㇺカヌイナ、 esirutumka-seske エシルトゥㇺカセㇱケ とも言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esirutumka-nuyna
- エシルトゥㇺカヌイナ 【他動】[e-si-ru-tum-ka-nuyna …に・自分・すじ(髪)・の中・の上(?)・…を隠す][雅]頭飾りをかぶって…を自分の中に隠す。 nupur pe sóne/nupur cannoye p/esirutumka/nuyna kane ヌプㇽ ペ ソネ/ヌプㇽ チャンノイェㇷ゚/エシルトゥㇺカ/ヌイナ カネ [雅]本当に霊力のあるものだが霊力の現れを自分の中に隠して。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 ka は副助詞《も》で、 この動詞自体は esirutum-nuyna エシルトゥㇺヌイナ かもしれない。 ☆参考 同じユーカラの語りの中で、 同じことを esirutum ta nuyna エシルトゥㇺ タ ヌイナ と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esirutumka-seske
- エシルトゥㇺカ セㇱケ 【他動】[e-si-ru-tum-ka-seske …に・自分・髪・の中・も(?)・おおう][雅]頭飾りをかぶって…を自分の中に隠す。 nupur pe sóne/nupur cannoye p/esirutumka/seske kane ヌプㇽ ペ ソネ/ヌプㇽ チャンノイェㇷ゚/エシルトゥㇺカ/セㇱケ カネ [雅]霊力のあるものにまちがいない、 霊力があるものであることを頭かざりをかぶっておおいかくしている。(Sユーカラ) ☆参考 ka カ は副助詞《も》で、 この動詞自体は esirutum seske エシルトゥㇺ セㇱケ かもしれない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esiruwoka-kohoppa
- エシルウオカ コホッパ 【他動】[e-si-ruwoka-ko-hoppa …に・自分・の死後・に・…を置いて去る]…を自分の死後に残す。 a=esíruwoka/kohoppa kuni p/e=ne ruwe ne アエシルウォカ/コホッパ クニㇷ゚/エネ ルウェ ネ (天に帰る私は)お前をこの世に残して行く。(W神謡語り) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 {E: after one's death.} (出典:田村、方言:沙流)
- esiruyne
- エシルイネ 【esiruyne】 奥の方. オ.タアン ノタコㇷ゚ エシルイネ ウカオ ワ アヌ=はい.この刃物を奥の方にしまっておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- eskarun
- エㇱカルン ☞esikarun エシカルン (出典:田村、方言:沙流)
- etasiriarun
- エタシリアルン 【動詞】(不明。 「eci=asunankarun エチアスナンカルン《あなたたちは同衾した》のことか?」との古老の説明がある。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etonruyka
- エトンルイカ 【etor-ruyka】 鼻の橋:鼻が上唇から下唇へ渡ること. エトンルイカ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ アナㇰネ エトゥ オㇿ ワ オヘッケ エトㇿ パロホ イカ ワ ルイカ ネ アン ペ ア・イェ ㇷ゚ ネ=鼻の橋というものは鼻から出た鼻汁が口を越えて橋になったものをいうものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- etoruratkip
- エトルラッキㇷ゚ §350 オオアマドコロ (2) etoruratkip (e-tó-ru-rat-kip)「エとルラッキㇷ゚」[前項の転訛] 茎葉 ⦅塘路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- etunakapuru
- エトゥナカプル §606.はなくそ(鼻糞・鼻屎)(1)etu-nakapuru〔e-tú-na-ka-pu-ru エとぅナカプル〕[etu(鼻)+nakapuru(油粕)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etupuyuturu
- エトゥプユトゥル §613.はなばしら;鼻柱;鼻中隔(1)etupuy-uturu〔e-tú-pu-ju-tu-ru エとぅプユトゥル〕[etupuy(鼻孔)+uturu(<utur 間)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etururuka
- エトゥルルカ §054.頭の全部;前頭部;ひたい(18)etu-ruruka〔e-tú-ru-ru-ka エトゥルルカ〕[<etu(鼻)+ururu(堤、どて)+ka(上)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eturus
- エトゥルㇱ 【名】[概](所は eturusi(hi) エトゥルシ(ヒ))[etu-rus 鼻・毛皮](動物の)鼻づら。 {E: a muzzle.} (出典:田村、方言:沙流)
- eturus
- エトゥルㇱ §334 シマフクロウ (9) eturus (e-tú-rus)「エとゥルㇱ」[<?] ⦅富内、白浦、多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- eturus
- エトゥルㇱ §336 シロフクロウ (1) eturus (e-tu-rús)「エトゥるㇱ」[<?] ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- eturusi(hi)
- エトゥルシ(ヒ) 【名】[所](概は eturus エトゥルㇱ)…の鼻づら。 corpokke ta néa kameasi eturusihi sanke híne an siri iki チョㇿポッケ タ ネア カメアシ エトゥルシヒ サンケ ヒネ アン シリ イキ (倒木の)その下にそのばけもの熊が鼻づらを出しているのが見えた。(KK民話) {E: the muzzle of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykonupuru
- エヤイコヌプル 【他動】(eyaykonupur の誤記か?)…が気に入る、 …が好きである。 k=éyaykonupuru humi ka isam ケヤイコヌプル フミ カ イサㇺ 私はそれをちっとも好きではない。(S) ☆参考 ku=konupuru humi ka isam クコヌプル フミ カ イサㇺ とも言う。 {E: to like…; be pleased with…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayrammaruye
- エヤイランマルイェ 【e-yay-ram-maruye】 気が引ける. アッチェ タ アㇻパ・アン レウシ・アン コㇿ ク・クンネアシン ケヤイランマルイェ(ク・エヤイランマルイェ)=よそへ行って泊まると私は小便に起きるので気が引ける.ニㇱパ ウタㇻ ラッチターラ ウコイタㇰ コーロ(コㇿ) オカ メノコ ク・ネ ㇷ゚ ク・ヌ カ ケヤイランマルイェ(ク・エヤイランマルイェ) クス ク・ソイネ=偉い人たちが静かに言葉を交わしているのに女の私が聞いているのも気がひけるので出て来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- eyaysikarun
- エヤイシカルン 【他動】[e-yay-sikarun …について/…で・自分・思い出す] ☞tomo eyaysikarun トモ エヤイシカルン (出典:田村、方言:沙流)
- eyrusa
- エイルサ 【他動】[e-i-rusa で・人に・貸す(?)] …を人に貸す。 ku=toye sine pa mosma k=eyrusa クトイェ シネ パ モㇱマ ケイルサ 私の畑を1年だけ人に貸す。(S) ☆参考 erusa エルサ [複他動](人)に(もの)を貸す。 ☆参考 お金や財宝を貸すことには使わない。 {E: to lend s.o…} (出典:田村、方言:沙流)
- hamneruki
- ハㇺネルキ 【hamne-ruki】 丸のみ.▷ハㇺネ=そのまま ルキ=のむ ホワーラ ク・ミマキ アㇻカ ㇷ゚ ネ クス ネㇷ゚ ネ ヤッカ ソモ ク・クイクイ ノ ク・ハㇺネルキ=あーあ私の歯が痛いものだからなんでも噛みもしないで丸のみだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- hamneruki
- ハㇺネルキ §581.のむ(飲む)(3)hamne-ruki〔hám-ne-ru-ki はㇺネ・ルキ〕[まるのままで・のみこむ]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hamnerukpa
- ハㇺネルㇰパ 【hamne-rukpa】 丸のみする〔複〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- hapunruy
- ハプンルイ 【hapur-ruy】 やわらかい砥石.▷ハプㇽ=やわらかい ルイ=砥石 (出典:萱野、方言:沙流)
- haru
- ハル 【名】自然から恵まれた食糧、 みのり、 収穫(畑の作物、 野草等)。 {E: food; a crop; a harvest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- haru
- ハル 【haru】 食べ物,穀物,供物. タンパ アナㇰネ シㇼピㇼカ ワ ハルアン ノイネ ピヤパ カ ムンチロ カ アシㇷ゚ ワ アン=今年は天候もよかったし穀物も豊作になるらしく,ヒエもアワも穂が出ていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- haru
- ハル §554.にく(肉)(6)肉 haru〔ha-rú ハる〕[もと‘食糧'の義、→辞書Ⅰ, pp.267〜268]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- haruan
- ハルアン 【完動】[haru-an 食物の収穫・がある] 豊作である。 rep ta a=kor mosir anakne haruan yak a=ye レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ アナㇰネ ハルアン ヤカイェ 内地(本州およびそれ以南)は豊作だそうだ。 {E: to have a plentiful, good harvest.} (出典:田村、方言:沙流)
- haruan
- ハルアン 【haru-an】 豊作である. タンパ アナㇰネ シㇼピㇼカ アクス ハルアン ルウェ ネ ワ=今年は気候がよかったので豊作になるんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- harucarpa
- ハルチャㇻパ 【haru-carpa】 病気に対するおまじない. オヤコヤㇰ タ レラ アッ カトゥ ア・オヤモㇰテ ヤㇰ ア・イェ クス ハルエカムイノミ・アㇱ ルスイ クス ハルアフㇷ゚カㇻ クス ケㇰ(ク・エㇰ) ヒ ネ ワー=あちらこちらで風向きが(流行病に対しての別の言い方)不審というので,穀物を持って神を祭りたいと思い穀物を貰いに私は来た.*昭和40年代までは貝澤なつさんというおばさんが上記のような言い方で歩いていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- haruekamuynomi
- ハルエカムイノミ 【haru-e-kamuy-nomi】 供物を捧げて祈る. オヤコヤㇰ タ タスㇺ ネ マヌ ㇷ゚ スルㇽケ オルㇱペ ア・ヌ イシトマ・アン クス ハル アフㇷ゚カㇻ・アㇱ ワ ハルエカムイノミ・アン ルスイ=あちらこちらで病気が流行したと聞き恐ろしいので供物を貰い病気の神へあげたい. (出典:萱野、方言:沙流)
- harukarpe
- ハルカㇻペ §285 ねずみ (10) haru-kar-pe (ha-rú-kar-pe)「ハるカㇻぺ」[<haru(食糧を)kar(集める)-pe(もの)]エゾアカネズミ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- harukor
- ハルコㇿ 【haru-kor】 肥えている,太っている.▷ハル=豆やヒエ・アワなど穀物の総称 コㇿ=持つ ソンノ ハルコㇿ カムイ ネ ワ カㇺ トゥーカ サㇰノ キㇼプウㇱ ヨヨヨ ヨヨヨ=本当に肥えた熊だ,肉の端もなく脂身ばかりだ,よかったよかった.*鹿とか熊のことをいう場合にこの言い方.人間が太っているのをいうのはミムㇱ. (出典:萱野、方言:沙流)
- haruopu
- ハルオプ 【haru-o-pu】 穀物入れ倉. ▷ハル=穀物 オ=入れる プ=倉(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- harupo
- ハルポ §300 かけす、ミヤマカケス (7) harupo (ha-rú-po)「ハるポ」[<haru(食糧)-po(指小辞)] ⦅多来加⦆かけす(アカオカケス?) (出典:知里動物編、方言:)
- haruramat
- ハルラマッ 【名】[概](所は haruramatu(hu) ハルラマトゥ(フ)) [haru-ramat 食糧・魂] 食糧の魂。 {E: the spirit of food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- haruramatu(hu)
- ハルラマトゥ(フ) 【名】[所](概は haruramat ハルラマッ)…の食糧の魂。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- harututu
- ハルトゥトゥ §259.くすぐる(擽る)(1)harututu〔ha-rú-tu-tu ハるトゥトゥ〕[ha(?)+rutu-tu(押し押しする)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hawe wenruy
- ハウェ ウェンルイ 【hawe wen-ruy】 やかましい. エㇰ ハウェ ウェンルイ=来る声がやかましい. (出典:萱野、方言:沙流)
- haweruy
- ハウェルイ 【hawe ruy】 騒ぐ:声が大きい (出典:萱野、方言:沙流)
- haytakurusani
- ハイタクルサニ §016.子孫(16)haytakuru-sani〔háǐ-ta-ku-ru-sa-nì はイタクル・サニ〕⦅マオカ⦆馬鹿者の子(悪口に用いる)。[hayta(足りない)+kuru(<kur 人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- hecururu
- ヘチュルル 【自動】[he-cururu 頭・(擬態重複)] 首を引っ込める(寒くてちぢこまって)。 hecururu=an wa oka=an ヘチュルルアン マ オカアン 私たち首をすっこめている。(S) mérayke wa hecururu kane an メライケ ワ ヘチュルル カネ アン (彼は)寒いのでちぢこまっている。(S) {E: to pull in one's neck.} (出典:田村、方言:沙流)
- hekiru
- ヘキル 【自動】[he-kiru 頭・を向ける] 振り向く、 (…のほうを)向く、 (…へ)顔を向ける。 {E: to turn around; face.} (出典:田村、方言:沙流)
- hekiru
- ヘキル 【he-kiru】 (顔だけ)向く. (出典:萱野、方言:沙流)
- heparup
- ヘパルㇷ゚ §064 マンボウ (2) heparup (he-pá-rup)「ヘぱルㇷ゚」 ⦅静内、浦河、様似⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- hereruscep
- ヘレルㇱチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 海(7) hererus-cep (he-ré-rus-čep)「ヘれルㇱチェㇷ゚」[hererus(光る)・cep(魚)]⦅虻田、幌別⦆シロッケ (出典:知里動物編、方言:)
- heru
- ヘル 【副】ただ…(だけ)、 たった…。 heru sinep takup ne ruwe? ヘル シネㇷ゚ タクㇷ゚ ネ ルウェ? たった一つだけなの? (S) heru apamaka hi pakno ne wa oar isam ヘル アパマカ ヒ パㇰノ ネ ワ オアリサㇺ ただ戸を開けただけですぐいなくなった。(S) {E: only; just.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heru
- ヘル 【heru】 たった,ただの,ごく(非常に). イヨーハイ ヘル エネ パㇰノ ア・エン・コレ ヒ=まああきれた,たったそれだけ私にくれるの.オンネ・アン コㇿ ヘル ウコアㇷ゚カㇱ ポカ ケヤイオチㇱチㇱレ(ク・エヤイオチㇱチㇱレ) ク・ケマハ カ アㇻカ=年をとるとただの往来も私自身大儀になった,足も痛いし.タント アナㇰネ ホカンパ イタㇰ ソモ ク・イェ ノ ヘル クワンノ ク・イタㇰ=今日は難しい言葉を私は言わずにごく簡単にしゃべる. (出典:萱野、方言:沙流)
- herukamamneno
- ヘルカマㇺネノ 【副】[heru-kam-am-ne-no ただ・肉・(重複)・になる・(副詞形成)] はだかにして(herukamneno ヘルカㇺネノ の強調)。 ☞herukamneno ヘルカㇺネノ {E: nude; unclothed.} (出典:田村、方言:沙流)
- herukamneno
- ヘルカㇺネノ 【副】[heru-kam-ne-no ただ・肉・になる・(副詞形成)] はだかにして。 herukamneno kikkik ヘルカㇺネノ キッキㇰ はだかにしてなぐる(子どもでも妻でも)。 ☆参考 いじめることについて言う。 いじめるのでなくただ「はだかにして」と言うことは atusare wa アトゥサレ ワ と言う。 たとえば atusare wa kisma アトゥサレ ワ キㇱマ はだかにしてだく。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- herukirikewe
- ヘルキリケゥェ 【heru-kiri-kewe】 骨っ節だけ. ソンノイヨーハイ サッテㇰワ ヘルキリケゥェ ウゥォウシペコロ サッテㇰワアン=本当にたまげたなー,痩せてしまってただ骨っ節だけつながっているかのように痩せている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- herukuwanno
- ヘルクワンノ 【heru-kuwanno】 ただ真っすぐに. ▷ヘル=ただ クワンノ=真っすぐに(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- herumotoci
- ヘルモトチ 【heru-motoci】 白骨,背骨だけ,ただ芯だけ,とうもろこしの芯などをいう. ▷ヘル=ただ モトチ=背骨,芯 *キミモトッ(キミモトチヒ)=とうもろこしの芯,粒を落とした芯.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- herupattakup
- ヘルパッタクㇷ゚ 【heru-pat-takup】 ただ口だけ,口だけ達者. ▷ヘル=ただ ハッ(パラ)=口 タクㇷ゚=だけ ヘルパッタクㇷ゚ イヨアットゥィェ=ただ口だけで、私を全く切る.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- heruponetakup
- ヘルポネタクㇷ゚ 【heru-pone-takup】 ただ骨だけ. ヘル=ただ ポネ=骨 タクㇷ゚=だけ(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- heruram
- ヘルラㇺ §067 サケ あきあじ、あきやじ 海(8) heru-ram (he-rú-ram)「へるラㇺ」[heru(光る)ram(ウロコ)]⦅幌別、東静内⦆シロッケ (出典:知里動物編、方言:)
- heruwanka
- ヘルワンカ §357 オオバナノエンレイソウ (6) heruwanka (he-rú-wan-ka)「ヘるワンカ」 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- hocinuturu
- ホチヌトゥル §710.また(股)(3)またぐら hocinuturu〔ho-čí-nu-tu-ru ホちヌトゥル〕[ho(陰部)+cinuturu(またぐら、股間)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hokaparu wenmenoko
- ホカパル ウェンメノコ 【hoka-paru wen-menoko】 灰を飛ばす悪い女. ウェンメノコ セコㇿ ア・ポㇿセ ㇷ゚ カネ ユンネユン アン イスエチレ ウェンメノコ ホカパル ウェンメノコ イロンナピウェ ウェンメノコ イシケオプシ ウェンメノコ=悪女と表現される中でもいろいろあり,陰部の熱い悪い女.灰を飛ばす悪い女,座る時に男にくっつく悪い女,髪の間から私をにらむ悪い女. (出典:萱野、方言:沙流)
- homarura
- ホマルラ §430 エゾサンショウウオ (1) homarura (ho-má-ru-ra)「ホまルラ」[<homa(卵塊)rura(運ぶ)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- homaturuype
- ホマトゥルイペ 【homatu-ruy-pe】 驚き過ぎた者,驚いた. ▷ホマトゥ=驚き ルイ=強い ペ=者(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- homeru
- ホメル 【自動】[ho-meru 尻を・(?)]脱臼する(「くじける」)。 {E: to dislocate a joint.} (出典:田村、方言:沙流)
- homeru
- ホメル §442.すじちがいする;捻挫する(2)すじちがいで痛む、捻挫して痛む homeru〔ho-mé-ru ホめル〕[hom(節)+e(において)+ru(?)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hoparparu
- ホパㇻパル 【ho-par-paru】 (陰部を見せるように)着物をばたばたさせる.*火事の時に女性が前をはだけてばたばたさせると,風向きが変わって延焼を食い止められるという.待に生理中の女性のポパㇻパルは火の神が嫌うのでそうするものだという. (出典:萱野、方言:沙流)
- horkarutu
- ホㇿカルトゥ 【他動】[horka-rutu 逆方向に・押しずらす] 後ろへ押し戻す。 ci=horkarutu a=ekárkar チホㇿカルトゥ アエカㇻカㇻ 「差別される、 あとへ押され、 理屈をとられる。」 (S言い伝え) {E: to push back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horunkakkew(-kamuy)
- ホルンカッケウ(カムイ) §322 カワガラス;キタカワガラス (4) horunkakkew(-kamuy) (hó-run-kak-kew(-ka-muy))「ほルンカッケウ(カムイ)」[<hor(水)un(にいる)kakkew(?)] ⦅屈斜路、西別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horup (-kamuy)
- ホルㇷ゚カムイ §169 トビケラの類(幼虫) (3) horup (-kamuy)(hó-rup(-kamuy))「ほルㇷ゚カムイ」[<hor(水)o(の中にいる)-p(者)kamuy(神)]⦅屈斜路⦆トビケラの類(Trichoptera)(幼) (出典:知里動物編、方言:)
- horupkamuy
- ホルㇷ゚カムイ §196 トビケラの一種(幼) (2) horup-kamuy (ho-rup-ka-muy)「ホルㇷ゚カムイ」[<hor(水)o(の中にいる)-p(者)kamuy(神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horuscironnup
- ホルㇱチロンヌㇷ゚ §275 カワウソ (4) horus-cironnup (hó-rus-či-ron-nup)「ほルㇱチロンヌㇷ゚」[<hor(水)us(にたくさんいる)cironnup(けもの)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- horutke
- ホルッケ 【自動】[ho-rut-ke 尻・押しずらす(語根)・(自動詞形成)] 崩れ落ちる。 {E: to collapse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoskiruyno
- ホㇱキルイノ 【hoski ruy no】 先に. タネタネ イ・トゥイェ ノイネ イキ ヒクス ホㇱキ ルイノ ア・オアットゥイェ=今にも今にも私を斬りそうにしたので,私のほうが先にさっと斬った. (出典:萱野、方言:沙流)
- hottoruhu hesehese
- ホットルフ ヘセヘセ §673.ひよめき;おどりこ;だいしんもん(大顫門)(8)大顫門がひょこひょこ動く hottoruhu hese-hese〔hót-to-ru-hu|hé-se-he-se ほットルフ・ヘセ・ヘセ〕[hottoruhu(その前頭部)+hese(呼吸する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- humarurap,-i
- フマルラㇷ゚ §430 エゾサンショウウオ (2) humarurap,-i (hu-má-ru-rap)「フまルラㇷ゚」[<homa-rura-p(卵塊を・運ぶ・者)] ⦅穂別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- humi wenruy
- フミ ウェンルイ 【humi wen ruy】 やかましい. (出典:萱野、方言:沙流)
- humiruy
- フミルイ 【名】[humi-ruy その音・はげしい] [動物](鳥の名)「アトマワリ」(=hacam ハチャㇺ)。 「カケスぐらい、 ハトにも似ている、 たくさんの子っこを連れて歩き、 畑おこしたあとまわって虫を拾って歩く。 背中さっと灰色、 首、 胸、 腹は白い、 頭のてっぺんはちょっと黒いかな。 鳴き声は聞いたことがない。」 (S) 〔知分類 p.213 ヤマドリ;エゾライチョオ〕 {E: name of a bird.} (出典:田村、方言:沙流)
- humiruy
- フミルイ §370 ヤマドリ:エゾライチョウ (1) humiruy (hu-mí-ruy)「フみルイ」[<humi-ruy(その音・烈しい);humi-ruy-cir(その音・烈しい・鳥)の意] ⦅長万部、礼文、幌別、沙流、千歳、静内、様似、近文、美幌、富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- humiruycikap
- フミルイチカㇷ゚ 【humi-ruy-cikap】 ヤマドリ.ライチョウ. (出典:萱野、方言:沙流)
- humruy
- フㇺルイ §370 ヤマドリ:エゾライチョウ (2) humruy (húm-ruy)「ふㇺルイ」[<hum-ruy(音・烈しい)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- hupkarus
- フㇷ゚カルㇱ §439 キノコ類 (2) hup-karus (húp-ka-rus)「ふㇷ゚・カルㇱ」[“トドマツに生じるキノコ”] (出典:知里植物編、方言:)
- húraruy
- フラルイ 【名】[hura-ruy におい・激しい][動物](直訳すると《くさい》) (魚名)キウリ。 ☆参考 「他方言。 沙流地方では nuyra ヌイラ と言う。」 (S) 〔知分類 p.71 キウリウオ〕 {E: name of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- huraruy
- フラルイ 【hura ruy】 においが強い,臭い:あまりよいにおいではない. ポロンノ ヌイラ ア・ウㇰ ヒネ エケシンネ ア・エイメㇰ ア コㇿカ ミマラハ フラルイ ア・ニㇱカ コㇿカ ア・オスㇽパ=たくさんウグイを獲ってあちこちに配ったが,残りににおいがついたのでもったいないと思ったが捨てた. (出典:萱野、方言:沙流)
- huraruy
- フラルイ §100 キウリウオ、キュウリウオ (1) huraruy(hú-ra-ruy)「ふラルイ」[hura(におい)ruy(強い)]成魚⦅美幌、常呂、網走、白糠、春採⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- huraruycep
- フラルイチェㇷ゚ 【hura-ruy-cep】 キュウリウオ〔魚〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- huraruykikir
- フラルイキキㇼ §162 クサガメ (2) hura-ruy-kikir(hú-ra-ruy-ki-kir)「ふラルイキキㇼ」[<hura(臭)ruy(激しい)kikir(虫)] ⦅美幌⦆(ビIX, 83) (出典:知里動物編、方言:)
- huraruykina
- フラルイキナ §336 ギョウジャニンニク (4) huraruykina (hú-ra-ruy-ki-na)「ふラルイキナ」[hura(におい)ruy(はげしい)kina(草)] 茎葉 ⦅A⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- huraruymun
- フラルイムン §068 カリガネソウ (1) hura-ruy-mun (hú-ra-ruy-mun)「ふラルイムン」[hura(におい)ruy(激しい)mun(草)] 茎葉 ⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- hurearu
- フレアル §037.足裏の肉(クマの)(2)hure-aru〔Fu-ré-a-ruフれアル〕[<ure-haru(足・肉)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hurearu
- フレアル §527.てのひらの肉[特にクマの](3)hurearu〔Fu-ré-a-ru フれアル〕[足・肉]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hurearupone
- フレアルポネ §529.てのひらの骨[クマの]hurearu-pone〔hu-ré-a-ru-po-ne フれアルポネ〕[hurearu(熊の足裏の肉)+pone(骨)]⦅クッシャロ⦆〔熊祭の後に木幣をつけて送る〕 (出典:知里人間編I、方言:)
- hureerum
- フレエルㇺ §285 ねずみ (8) hure-erum (hú-re-e-rum)「ふレエルㇺ」[<hure(赤い)erum(ネズミ)]エゾアカネズミ Apodemus specious ainu THOMAS.⦅天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- huru
- フル §381 チシマザサ (1) huru (hurú)「フる」 葉 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- huruamam
- フルアマㇺ §381 チシマザサ (2) huru-amam (hu-rú-a-mam)「フる・アマㇺ」[笹葉(の)・穀物] 種実 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- huruske
- フルㇱケ 【名】[< 日本語]ふろしき。 husko huruske k=útapke kor k=an フㇱコ フルㇱケ クタㇷ゚ケ コㇿ カン 私は古いふろしきにつぎをあてている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- hutarumpe
- フタルンペ §296 くじら(クジラ (10) hutarumpe (hú-ta-rum-pe)「ふタルンペ」[<kuttar-humpe] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- icanoruncep
- イチャノルンチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(23) ican-orun-cep(i-can-o-run-cep)「イチャノルンチェㇷ゚」⦅美幌、東静内、穂別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ikurkuru
- イクㇽクル 【自動】[i-kur-kur-u ものを・(擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)] ☞eramu-ikurkuru エラム イクㇽクル (出典:田村、方言:沙流)
- ikuru
- 『イクル』 §009 ノコギリソウ (3) ikuru 『イクル』 ⦅C日高国静内郡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ikururu
- イクルル 【ikururu】 産気づく,陣痛. エ・ウヌフ イクルル ヤㇰ イェ ナ ホユプ ワ アㇻパ うこウナㇻペ タㇰ ワ エㇰ=お前の母が産気づいたと言っているから走って行って,ウコおばさんを呼んで来い. (出典:萱野、方言:沙流)
- ikururu
- イクルル §343.産―じんつう(陣痛)[を病む](9)陣痛を催す;産気ずく ikururu〔i-kú-ru-ru イくルル〕[i(それが、胎児が)+kuru-ru(当たり・当たりする)]⦅ハルトリ、クッシャロ、ビホロ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- imeru
- イメル 【名】[概/所][i-meru ものの・きらめき] 稲光、 ピカッ(キラッ)という明るいきらめき。 imeru at イメル アッ 稲光が光る。 imeru us イメル ウㇱ (人や神が)輝く(ほど美しい)、 …に後光がさす。 imeru us kane oka poyson utar ne rokoká イメル ウㇱ カネ オカ ポイソン ウタㇻ ネ ロコカ 輝くほど美しい子どもたちだったのでした。(W民話) {E: a flash of lightning.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- imeru
- イメル 【imeru】 稲妻,いなびかり. (出典:萱野、方言:沙流)
- imeruat
- イメルアッ 【imeru at】 後光がさす,光る. クチャチセ オッタ(オㇿ タ) シネンネ アナナクス(アン・アン アクス) イメル アッ カネ イキ シネ メノコ エㇰ.オヤチキ カムイ メノコ ネ アアン=狩小屋でひとりでいると,後光がさすような女が来た.知らなかったがそれは神の女であった. (出典:萱野、方言:沙流)
- imeruhu
- イメルフ 【名】[所](概は imeru イメル) …のきらめき。 imeruhu at イメルフ アッ …がきらっと光る。 {E: a flash of…} (出典:田村、方言:沙流)
- imerutaktakke
- イメルタㇰタㇰケ 【imeru-tak-tak-ke】 稲妻,光の塊,後光. ピリカメノコ イメルタㇰタㇰケ=美しい女,それは光の塊[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- imiruwe
- イミルウェ 【imi ruwe】 風姿:姿,身なり,風采. (出典:萱野、方言:沙流)
- inawru
- イナウル 【inaw-ru】 冠,被り物:男が儀式の時に頭に被るもの. イナウル(=サパンペ) アナㇰネ ウェンペ ウシ タ シンヌラッパ ウシ タ アナㇰネ ソモ ア・コㇿ ペ ネ=冠というものは葬式の時とか先祖供養の時は頭へつけてはならないものだ.*儀式とはいえ葬式の時には被らない. (出典:萱野、方言:沙流)
- inkanruy
- インカンルイ 【自動】[inkar-ruy 見る・激しい] 見つめる、 (不思議そうに)じいっと一生懸命見ている。 ☆参考 ジローッとにらむのは sikerayke シケライケ[他動]。 {E: to stare at.} (出典:田村、方言:沙流)
- inkar ruwe caynatara
- インカㇻルウェ チャイナタラ 【inkar-ruwe cainatara】 見ている様子がとげとげしい,見る目がとげとげしい. ▷インカㇻ=見る ルゥェ=様子 チャイナタラ=とげとげしい(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- Inkarusi
- インカルシ 【名】[地名] エンガル(遠軽)。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
- innerupi
- インネルピ 【名】[所][inne-rup-i 大人数である・(魚の)群/(人の)列・(所属語尾)][雅]…の大勢の子孫。 etakasure/eci=sipíraspa wa/eci=ínnerupi/mosir epitta/sipiraspa nankor na エタカスレ/エチシピラㇱパ ワ/エチインネルピ/モシレピッタ/シピラㇱパ ナンコンナ [雅]それ以上にあなた方がふえてあなた方の大勢の子孫が国じゅうに広がるようになさいませ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iperusuy
- イペルスイ 【自動】[ipe-rusuy ものを食べる・…したい] 空腹である/になる、 おなかがすく(「はらがへる」)。 {E: to be hungry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iperusuy
- イペルスイ 【ipe rusuy】 空腹(だ).腹が減る. ハイー エシㇼカ ソモ ク・イペ ヒ タ アイヌ エㇰ ペ ネ クス クンネイワイペ コイラ(ク・オイラ) アアン.ク・イペルスイ フミー=あーあ,朝食前に客が来たので,朝飯を食べ忘れてしまった.腹が減ったなあ.イテキ オピッタ エ ノ ポンノ アヌ エ・サハ イペルスイ コㇿ エㇰ ナンコㇿ ナ=全部食べないで少し残せ.お前の姉が腹をすかせて来るであろうから.ハイー クンネイワ ソモ ク・イペ ノ ケㇰ(ク・エㇰ) アクス タネ ケシッチュー(ク・エシッチュー) パㇰノ ク・イペルスイ.ネㇷ゚カ アエㇷ゚ イサㇺ ルウェー=あーあ,朝何も食べずに来たので,今にもぶっ倒れるぐらい腹ぺこだ.何か食べ物はないのかい. (出典:萱野、方言:沙流)
- iperusuy(-an)
- イペルスイ §123.うえる(餓える)(1)空腹である ipe-rusuy(-an)〔i-pé-ru-suǐ イ舳ルスイ〕[ipe(食う)+rusuy(…したがる)]⦅H. S. 一般⦆【常】 (出典:知里人間編I、方言:)
- iperusuycir
- イぺルスイチㇼ §356 アホウドリ;しかべ (3) iperusuy-cir (i-pé-ru-suy-čir)「イぺルスイチㇼ」[<‘空腹な・鳥’ (出典:知里動物編、方言:)
- iperuy
- イペルイ 【自動】[ipe-ruy ものを食べる・激しい] 大食である。 {E: to eat a lot; eat ravenously.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iperuy
- イペルイ 【ipe-ruy】 大食い(である). アウン オッカイポ アナㇰネ エアㇻキンネ イペルイ ペ ネ クス ポンノ アン ペ ネ ヒ タ アナㇰネ ア・タㇰ カ エアイカㇷ゚=隣の若者は大食いなので,少しの食べ物の時は呼ぶこともできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- iperuype
- イペルイペ 【ipe-ruy-pe】 大食漢.▷イペ=食べる ルイ=強い ペ=者 (出典:萱野、方言:沙流)
- ipiru
- イピル §283.毛変りするipiru〔i-pí-ru イぴル〕[i(それを)+piru(拭う)]⦅マオカ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ironne konru
- イロンネ コンル 【ironne konru】 厚い氷. (出典:萱野、方言:沙流)
- iruetoko iruokake c=eranrani
- イルエトコ イルオカケ チェランラニ 【i-ru-etoko i-ru-okake c=e-ranrani】 私の行く道先や私の行く道の後に,私の敵がひしめいている. *ユカㇻの中でポンヤウンペが自らの事を言っている[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- iruka
- イルカ 【副】短い間、 ちょっとの間。 iruka póka sini イルカ ポカ シニ (せめて)ちょっとの間でも休みなさい。(S) iruka hene ohonno hene イルカ ヘネ オホンノ ヘネ 少しの間でも長い間でも。(W会話) ☆対語 ohonno オホンノ ☆参考 setak セタㇰ は似た意味だが使い方が限られている。 通常よく使われるのは iruka イルカ。 {E: for a short period of time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iruka
- イルカ 【iruka】 ちょっと. イルカ エンテレ=ちょっと待って. (出典:萱野、方言:沙流)
- irukanekor
- イルカネコㇿ 【iruka ne kor】 ちょっとすると. (出典:萱野、方言:沙流)
- irukatumta
- イルカトゥㇺタ 【iruka tum ta】 ちょっとの間. (出典:萱野、方言:沙流)
- irup
- イルㇷ゚ 【名】[< i-ru-p もの(に)・とける・もの]でんぷん(澱粉)。 emo irup エモ イルㇷ゚ イモ(ジャガイモ)のでんぷん。 turep irup トゥレㇷ゚ イルㇷ゚ 「ウバイロ」(ウバユリ)のでんぷん。 eskerimrim irup エㇱケリㇺリㇺ イルㇷ゚ カタクリのでんぷん。 ☆参考 〔知分類 p.198 「i(< e そこに)-ru 溶ける-p もの」〕 {E: starch.} (出典:田村、方言:沙流)
- irup
- イルㇷ゚ 【irup】 澱粉. (出典:萱野、方言:沙流)
- iruparekana
- イルパレカナ 【自動】人の持っている食べ物を何でもくれくれと言う。(S) ☆参考 parkohayta パㇻコハイタ 何でも食べたがる(自分で買ってでも)。 {E: to pester someone for food.} (出典:田村、方言:沙流)
- iruraerum
- イルラエルㇺ §285 ねずみ (9) irura-erum (i-rú-ra-e-rum)「イるラエルㇺ」[i(ものを)rura(はこぶ)erum(ネズミ)]エゾアカネズミ⦅天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- irurakuwa
- イルラクワ 【i-rura-kuwa】 墓標.▷イ=それ(死人)を ルラ=送る クワ=墓標 (出典:萱野、方言:沙流)
- irurawakka
- イルラワッカ 【i-rura-wakka】 送りの水:葬式の時,墓地まで持って行く水. (出典:萱野、方言:沙流)
- irureh
- イルレㇸ §284 ウラジロタデ ウラジロイタドリ (3) irureh (i-rú-reh)「イるレㇸ」 若い茎 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- irureh
- イルレㇸ §287 オオイタドリ (6) irureh (r-rú-reh)「イるレㇸ」 若い茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- irurekap
- イルレカㇷ゚ §249 トリカブト (19) irurekap (i-rú-re-kap)「イるレカㇷ゚」[i(それを)rureka(溶かさせる、ruとける、ru-reとかす、rure-kaとかさせる)-p(もの)] 根 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- iruska
- イルㇱカ 【自動】[i-ruska ものごと・を腹立たしく思う] 腹を立てる、 感情を害する、 いやな気持ちになる、 心中おもしろくない、 (心理的に)ふくれる。 ☆参考 憤慨、 不満、 悲嘆、 後悔、 その他いろいろなことで、 現状否定的ないやな気持ちになる/なっていることを言う。 イライラする、 歎く、 くやしい/くやしがるなどを含む。 {E: to get angry, irate; be in a bad mood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iruska
- イルㇱカ 【i-ruska】 憤(いきどお)る,憤慨(する):ひどく腹を立てること,怒る. (出典:萱野、方言:沙流)
- iruskacep
- イルㇱカチェㇷ゚ 【名】[iruska-cep ふくれる・魚] フグ。 {E: a globe fish; a blow fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- iruskacep
- イルㇱカチェㇷ゚ 【iruska-cep】 フグ.▷イルㇱカ=怒る チェㇷ゚=魚 (出典:萱野、方言:沙流)
- iruskacep
- イルㇱカチェㇷ゚ §008 ホテイウオ;ごっこ (2) iruska-cep (i-rús-ka-cep)「イるㇱカチェㇷ゚」[<iruska(怒る)cep(魚)] 成魚 ⦅長万部、虻田⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- iruskacep
- イルㇱカチェㇷ゚ §013 フグ (3) iruska-cep (i-rús-ka-čep)「イるㇱカチェㇷ゚」[‘怒る・魚’] ⦅幌別、白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- iruskahaw
- イルㇱカハウ 【iruska haw】 怒声. (出典:萱野、方言:沙流)
- Iruskapet
- イルㇱカペッ 【名】[地名] 入鹿別川(胆振地方東部の川)。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iruskare
- イルㇱカレ 【他動】[自動使役][iruska-re 感情を害する・させる](人)を怒らせる、 (人)をいやな気持ちにさせる。 {E: to make someone upset, angry about something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iruskare
- イルㇱカレ 【iruska-re】 怒らせる. (出典:萱野、方言:沙流)
- irusnimak(-i)
- イルㇱニマㇰ §582.は(歯)(19)臼歯 irus-nimak(-i)〔i-ruš-ni-mak イルㇱ・ニマㇰ〕⦅ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- írutar
- イルタㇻ 【名】[ir-utar 兄弟姉妹・人々(=たち)]兄弟姉妹たち(いとこも含む)。 ☞irwak イㇼワㇰ {E: brothers and sisters; siblings (extends to include cousins).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iruwah(k-i)
- イルワㇵ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(5)iruwah(k-i)〔i-rú-wah イるワㇵ〕⦅シラウラ⦆兄弟。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- iruwe
- イルウェ 【名】[i-ruwe もの・の通った跡[所]] 熊の足跡。 iruwe an kusu ku=nukar akusu íne urepet us pe ne aan イルウェ アン クス クヌカラクス イネ ウレペッ ウㇱ ペ ネ アアン 熊の足跡があったので見たら四本指のやつだった。 ☆参考 四本指の熊は、 たちの悪い人食い熊だと言われる。 {E: paw prints, tracks left by a bear.} (出典:田村、方言:沙流)
- iruwe
- イルウェ 【i-ruwe】 (獣の)足跡. (出典:萱野、方言:沙流)
- iruyke
- イルイケ 【i-ruyke】 研ぐ,研ぎ物をする. イルイケ エアㇱカイ クㇽ ネㇷ゚キ エアㇱカイ ペ ネ=研ぎ物の上手な者は仕事も上手なものだ.カムイフㇺ アㇱ ヒ タ アナㇰネ イルイケ カ ムンヌイェ カ ケメイキ カ ソモ ア・キ ノ オリパㇰ・アン ペ ネ ナ アニー=雷の音のする時には,研ぎ物もほうきを使うことも縫い物もしてはならない.謹慎しているものだぞ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iruykeitanki
- イルイケイタンキ 【iruyke itanki】 研ぎ水入れの椀. ウェンシケサㇻペ エネ ヤイヌ ヒ イルイケ イタンキ アニ ヘネ ア・イ・イペレ ヤㇰネ チャランケ モトホ ネ ア・カㇻ シコㇿ ヤイヌ=ならず者が思うことは研ぎ水を入れる椀などで私に食べさせてくれればいいがかりの原因にしたいものだと思った. (出典:萱野、方言:沙流)
- iruykewakka
- イルイケワッカ 【iruyke wakka】 研ぎ水. シネ アイヌ カムイフㇺ アㇱ ヒ タ イルイケ ワッカ カムイ コチャリ カムイ イルㇱカ=ひとりの人間が雷の音がする時に研ぎ水を神に投げ散らし,神が怒った[カムイユカㇻ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- isapakarusi
- イサパカルシ 【名】[isapakar-us-i 人の頭を刈る・習慣になっている・ところ] 床屋(人ではなく店)。 {E: a barber shop.} (出典:田村、方言:沙流)
- isiru
- イシル 【自動】[i-siru もの・をこする] 他の物にすれる。 {E: to rub (against).} (出典:田村、方言:沙流)
- isiruca
- イシルチャ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(31) isiru-ca(i-si-ru-ča)「イシルチャ」[<i(ものが)siru(こすった)ca(雄魚)]オスのホッチャリ。⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- isirucep
- イシルチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(30) isiru-cep(i-sí-ru-cep)「イしルチェㇷ゚」いわゆるホッチャリ。⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- isirukina
- イシルキナ §421 トクサ (2) isirukina (i-sí-ru-ki-na)「イしルキナ」[i(物を)siru(こする)kina(草)] 茎 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- isiruos
- イシルオㇱ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(32) isiru-os(i-sí-ru-os)「イしルオㇱ」[<i(ものが)siru(こすった)os(雌魚)]メスのホッチャレ。⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- isokarus
- イソカルㇱ §448 マイタケ (1) iso-karus (i-só-ka-rus)「イそカルㇱ」[熊・きのこ] ⦅樺太各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- itahruykamuy
- イタㇵルイカムイ §183 エゾヤマハギ (7) itahruy-kamuy (i-táh-ruy-ka-muy)「イたㇵルイカムイ」[<itak-ruy(おしゃべりする、itak物言う、ruy激しい)kamuy(神)] 茎 ⦅鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- itahruyni
- イタㇵルイニ §183 エゾヤマハギ (8) itahruy-ni (i-táh-ruy-ni)「イたㇵルイニ」[おしゃべりする・木] 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- itakkokiru
- イタッコキル 【他動】[itak-ko-kiru 言葉・と共に・向きを変える](?) 悪い災難を避けるためにまじなってあげる。 {E: to take action to prevent a disaster from occurring.} (出典:田村、方言:沙流)
- itakkosinonruki
- イタㇰコシノンルキ 【itak-ko-si-non-ruki】 言葉を呑む.▷イタㇰ=言葉 コ=それ シ=自ら ノン=唾 ルキ=呑む →言葉を唾とともに呑み込んでしまう ア・エカシヒ ネㇷ゚ カ イェ ルスイ ワ ネ ノイネ イタㇰコシノンルキ アイネ イ・コヘタリ "ア・ミッポホ エキㇺネ ワ イセポ ヘネ チロンヌㇷ゚ ヘネ ウㇰ ワ エㇰ" シコロ イェ=私の祖父は何か言いたいらしく,言葉を呑んでいたが,私に顔を向けて,「孫よ,山へ行ってウサギでも狐でも獲ってこい」と言った. (出典:萱野、方言:沙流)
- itapiru
- イタピル 【ita-piru】 床拭き(をする).▷イタ=床 ピル=を拭く クポニタ(ク・ポン ヒ タ) 字校 オッタ(オㇿ タ) イタピル・アン マタ ネ コㇿ ア・ピㇼパ オカケ ルプㇱ ワ アㇻパ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が子供の時,字校で床拭きをした.冬であれば,拭いた後が,すぐに凍っていったものだったよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itapirup
- イタピルㇷ゚ 【名】[ita-piru-p 板/床/飯台・を拭く・もの] ぞうきん、 台ぶきん。 ☆参考 urepirup ウレピルㇷ゚ 足ふき。 {E: a cloth; a dustcloth; a towel.} (出典:田村、方言:沙流)
- iwor otta rorumpe ne
- イウォㇿ オッタ ロルンペ ネ §389.しぬ(死ぬ)(59)山で変死する iwor otta rorumpe ne〔i-wór-ot-ta|ro-rúm-pe-neイうぉロッタ・ロるンペ・ネ〕[iwor(山野、部落の猟狩の縄張)+otta(において)+rorumpe(変死)+ne(になる)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iyokemkem iyoseru
- イヨケㇺケㇺ イヨセル §122.陰部に関する悪口(15)iyokemkem iyoseru!〔イよケㇺケㇺ・イよセル!〕[iyokemkem(こちとらの陰茎をなめなめ)、iyoseru<i(われらの)+o(陰部)+seru(にむせよ)](こちとらの陰部をべろべろなめて、むせやがれ!)⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iyokuruste
- イヨクルㇱテ 【自動】[i-y-o-kur-us-te 人・(挿入音)・その尻・影/姿・(そこ)につく・させる]「まてえな」(ていねいな)言葉を使う。 iyokuruste wa ye yan イヨクルㇱテ ワ イェ ヤン 「まてえな」言葉で言いなさい。(W) iyokuruste itak イヨクルㇱテ イタㇰ 「まてえな」(ていねいな)言葉。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- iyonruyka
- イヨンルイカ 【自動/名】①[自動][i-y-onruyka もの/人を・(挿入音)・子守歌で寝かしつける] 子守歌を歌う。 ②[名]子守歌。 ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yonruyka クヨンルイカ、 e=yonruyka エヨンルイカ という形をとることがある。 ☆参考 沙流川下流から鵡川の言葉。 沙流川中流では iyonnokka イヨンノッカ と言う。 ihunke イフンケ は他方言。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyonruyka
- イヨンルイカ 【iyonruyka】 子守歌:旭川,静内地方など. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyonunnun iyoseru
- イヨヌンヌン イヨセル §122.陰部に関する悪口(16)iyonunnun iyoseru!〔イよヌンヌン・イよセル!〕[iyonunnun(こちとらの陰部をしゃぶり)、iyoseru(こちとらの陰部にむせよ)](こちとらの品物をしゃぶって、むせやがれ!)⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iyorunkur
- イヨルンクㇽ 【名】[i-y-or-un-kur 人・(挿入音)・の所・にいる人] 住み込んでこまごました仕事を手伝う人。 aynu okkaypo/iyorunkur ne/ek nankor アイヌ オッカイポ/イヨルンクン ネ/エㇰ ナンコㇿ 人間の男が住み込みの手伝い人のようになってやって来るだろう。(W神謡) ☆参考 人間の姿になって人間の女と夫婦になって暮らしていた神が天に帰って行ったあとに、 このような男が現れて、 二人の間に子どもができた後、 女は天に上げられて神である夫と本当の結婚をして幸せに暮らすことになる。 神謡や民話のよくあるテーマの一つ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyorunkur
- イヨルンクㇽ 【i-or-un-kur】 召使い:住み込みの召使い,下僕(昔話の中では悪役として出て来る).▷イ=それ(の) オㇿ=内 ウン=に住む クㇽ=人 チ・コㇿ イヨルンクㇽ アッパケ タ アナㇰネ ネㇷ゚キ ㇷ゚ ネ アㇷ゚ タㇷ゚ウフナㇰ アナㇰネ ホッケ ワ パテㇰ アン=私の所の召使いは,最初にはよく働いたのに,この頃では寝てばかりいる. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyorunu
- イヨルヌ 【i-orunu】 つきまとう. パコㇿカムイ アㇷカ゚ㇱ ノイネ シㇼキ ワ コタン ア・オスラ ワ キラアニ(キラ・アン ヒ) タ アナㇰネ ア・ヤイラメコテ ス タシロ パテㇰ ア・コㇿ ペ ネ イヨルヌ ㇷ゚ オカ ワ ア・シトマㇷ゚ ネ=病気の神が歩くようになって(=疫病が流行して)村を捨てて逃げる時は最低限度必要な物である鍋と山刀だけを持つものだ,つきまとうもの(=細菌)がいて恐ろしいものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyorunukamuy
- イヨルヌカムイ 【iyorunu kamuy】 つきまとう神.疱瘡などがはやって村を捨てて逃げる時に,つきまとって来る病気の神,つまり病原菌. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyoskiruy
- イヨㇱキルイ 【i-hoski ruy】 酔いすぎる. イテキ エイタサ イクレ ヤン イヨㇱキルイ コㇿ ヤイカオクイマ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ナ=だめですよ,あまり飲ませたら.酔いすぎると寝小便するのだそうだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyoyraruy
- イヨイラルイ 【i-oyra ruy】 忘れっぽい. (出典:萱野、方言:沙流)
- ka(si) oosorusi
- カ(シ) オオソルシ 【連他動】[ka(si) o-osor-usi …の上・に・尻・をつける]…に腰かける。 (出典:田村、方言:沙流)
- kamarusa
- カマルサ §001 エゾヨモギ (5) kamarusa (ka-má-ru-sa)「カまルサ」[kam(肉)o(入る)rusa(すだれ)] 葉 ⦅大泊⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kamarusa cinkewhe
- カマルサチンケウヘ §001 エゾヨモギ (14) kamarusa cinkewhe (ka-má-ru-sa-cin-kew-he)「カまルサちンケウヘ」[ヨモギ・の根] 根 ⦅大泊⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kamarusacinkew
- カマルサチンケウ §001 エゾヨモギ (13) kamarusa-cinkew (ka-má-ru-sa-cin-kew)「カまルサチンケウ」[ヨモギ・根] 根 ⦅大泊⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kamuy'imeru
- カムイイメル 【kamuy-imeru】 稲妻,雷光. (出典:萱野、方言:沙流)
- kamuyaru
- カムヤル §554.にく(肉)(11)クマの肉 kamuy-aru〔ka-mú-ja-ru カむヤル〕[kamuy(↑)+aru(=haru↑)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuyharu
- カムイハル 【kamuy-haru】 熊の穀物.熊の肉だけを言う.鹿の肉はユㇰカㇺと言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kamuyharu
- カムイハル §554.にく(肉)(10)クマの肉 kamuy-haru〔ka-múǐ-ha-ru カむイハル〕[kamuy(神)+haru(食糧)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuyiruska
- カムイルㇱカ §600.ばち(罰)[が当る](2)kamuy-iruska〔ka-múǐ-i-ruš-ka カむイ・イルㇱカ〕[kamuy(神が)+i(それ)+ruska(を怒る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuykamarusa
- カムイカマルサ §006 イワヨモギ カムイヨモギ (3) kamuy-kamarusa (ka-múy-ka-ma-ru-sa)「カむイカマルサ」[神(の)・ヨモギ] 葉 ⦅大泊⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kamuykarus
- カムイカルㇱ 【kamuy-karus】 マツタケ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kamuykotan orun oman
- カムイコタン オルン オマン §389.しぬ(死ぬ)(15)死ぬ kamuy-kotan orun oman〔ka-múǐ-ko-tan|o-rún|omán カむイコタン・オるン・オまン〕[神の国へ・行く]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuyrus
- カムイルㇱ 【kamuy-rus】 熊の毛皮. (出典:萱野、方言:沙流)
- kannaruyno
- カンナルイノ 【kanna-ruy no】 なおまた. (出典:萱野、方言:沙流)
- kanru
- カンル 【kanru】 髪[ユ].普通はオトㇷ゚/オトピヒという. カンル チンキ オシッチューレ=髪の裾を地につけて[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- kaparkonru
- カパㇻコンル 【kapar-konru】 薄氷. (出典:萱野、方言:沙流)
- kaparus
- カパルㇱ 【名】[kapar-us 薄く・ついている(?)][雅]板でもひいたようにのびている岩。(W神謡) (出典:田村、方言:沙流)
- karumpa
- カルンパ §205 エゾヤマザクラ オオヤマザクラ (4) karumpa (ka-rúm-pa)「カるンパ」[<karimpa] 桜皮 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- karumpani
- カルンパニ §205 エゾヤマザクラ オオヤマザクラ (5) karumpa-ni (ka-rúm-pa-ni)「カるンパニ」[桜皮の・木] 茎 ⦅美幌、屈斜路、足寄、阿寒⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- karumpaniapappo
- カルンパニアパッポ §205 エゾヤマザクラ オオヤマザクラ (8) karumpani-apappo (ka-rúm-pa-ni-a-pap-po)「カるンパニ・アパッポ」[桜木の・花] 花 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- karumpaoni
- カルンパオニ §205 エゾヤマザクラ オオヤマザクラ (6) karumpa-o-ni (ka-rúm-pa-o-ni)「カるンパオニ」[karumpa(桜皮)o(ついている)ni(木)] 茎 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- karumpaunni
- カルンパウンニ §205 エゾヤマザクラ オオヤマザクラ (7) karumpa-un-ni (ka-rúm-pa-un-ni)「カるンパ・ウン・ニ」[karumpa(桜皮)un(ついている)ni(木)] 茎 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- karus
- カルㇱ 【名】[植物] きのこ(茸)(総称)。 surku karus スㇽク カルㇱ 毒きのこ。 a=e karus アエ カルㇱ 食用きのこ。 〔知分類 p.245〕 {E: a mushroom; a toadstool.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- karus
- カルㇱ 【karus】 きのこ(総称),シイタケ. ホㇱキヌマン アㇷ゚ト アㇱ タント シㇼピㇼカ クス カルㇱ ヘトゥク ワ アン ナンコㇿ ナ ヘタ エキㇺネ・アン ロ=一昨日は雨降り,今日はいい天気なのでシイタケが出ただろうから,さあ山へ行こう.テエタ キㇺ タ カルㇱ ア・ウㇰ コㇿ ワンペ ランケ ア・ニヌ ヒネ シネ サイ ランケ ア・エイヨㇰ ペ ネ=昔山でシイタケを採ると10粒ずつ糸で繋ぎ1連ずつ売ったものであった.*きのこの総称をカルㇱというが,ナラの木に生えるシイタケはカルㇱだけでもわかる.他のきのこは○○カルㇱと語頭へつけなければならない.昭和10年代は二風谷の近くの山で伐採が行なわれ,ウラ木と称せられる部分,太いほうを伐って出した残りがあって,それにシイタケが生えたのを採りに行って食べたり売ったりした. (出典:萱野、方言:沙流)
- karusnonkar
- カルㇱノンカㇻ 【自動】[karus-nonkar キノコ・の様子を見に行く] マイタケ(yukkarus ユッカルㇱ)が出ているかどうか山へ見に行く。(S) {E: to go into the mountains looking for mushroons.} (出典:田村、方言:沙流)
- karusuk
- カルスㇰ 【自動】[karus-uk 茸・とる] きのこ採りする。 ku=karusuk kus k=ómanan クカルスㇰ クㇱ コマナン (S) (私は)きのこ採りに歩く。 {E: to pick mushrooms.} (出典:田村、方言:沙流)
- karusuk
- カルスㇰ 【karus-uk】 きのこ採り(をする). ナー クンネイワ イペ カ ソモ ノ アン ウㇱケ ウン アㇻパ・アン カルスㇰ(カルㇱ ウㇰ) クス ク・シレン アクス ウㇰペテケハイタ コㇿ ヤイェトコイキ=まだ朝飯を食べていないところへ私は行ってきのこ採りに行こうと誘うととるものもとりあえず自分のしたくをしはじめた. (出典:萱野、方言:沙流)
- kasi a=oósorusip
- カシ アオオソルシㇷ゚ 【名】[kasi a=o-osor-usi-p その上・人が・そこに・尻・をつける・もの] 腰かけ、 いす。(W) ☆参考 翻訳した言い方。 通常は isu イス と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kasi osorusi
- カシ オソルシ 【kasi osor-usi】 腰かける. サマㇺ ニ カシ ア・オソルシ=倒木の上へ私腰をかける. (出典:萱野、方言:沙流)
- kasi-oosorusip
- カシオオソルシㇷ゚ 【名】[古](昔の)腰かけ。 (出典:田村、方言:沙流)
- kasikurukuru
- カシクルクル §287 シマリス:シマネズミ (3) kasikurukuru (ka-sí-ku-ru-ku-ru)「カしクルクル」 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kasukurukuru
- カスクルクル §287 シマリス:シマネズミ (4) kasukurukuru (ka-sú-ku-ru-ku-ru)「カすクルクル」 ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kasupkokiru
- カスㇷ゚コキル 【他動】[kasup-ko-kiru しゃくし/しゃもじ・と一緒に・…の向きを変える](ご飯や煮物)をしゃもじ/しゃくしで底からひっくり返す。 {E: to mix through with a ladle.} (出典:田村、方言:沙流)
- kasupkokiru
- カスㇷ゚コキル 【kasup-ko-kiru】 しゃもじで混ぜる:煮物をしゃもじで底から. (出典:萱野、方言:沙流)
- katu túrusno
- カトゥ トゥルㇱノ 【副】[katu-tur-us-no 恰好/有様・垢(あか)・そこについている・(副詞形成)] いやいやそうに。 {E: unwillingly.} (出典:田村、方言:沙流)
- katu(hu)-rupne
- カトゥルㇷ゚ネ §226.体が大きい;図体が大きい(1)katu(hu)-rupne〔ka-tú-rup-ne カとぅ・ルㇷ゚ネ〕⦅ホロベツ⦆→「からだ」(6)注 (出典:知里人間編I、方言:)
- katuturusno
- カトゥトゥルㇱノ 【katu-tur-us-no】 不承不承,しぶしぶながら,いやいやながら.▷カトゥ=姿,顔 トゥㇽ=垢 ウㇱ=つく ノ=〜て ソンーノ トランネ ㇷ゚ アナㇰネ ネㇷ゚カ ア・カレ コㇿ ホㇱキノ イヨロモメカㇻ ワ エアシㇼ カトゥトゥルㇱノー アㇱ ペ ネ=本当のからっぽやみ(怠け者)は何かさせると先にぶつぶつ言ってから初めていやいやながら立つものだ.ケキㇺネ(ク・エキㇺネ) クス ク・コㇿ マッネセタ ク・ホトゥイェカㇻ マキㇷ゚ カトゥトルㇱノ ホプニ ワ エノㇱ(エン・オㇱ) エㇰ=私は山へ行くために自分の犬(雌犬)を呼ぶと,どうしたのかしぶしぶと起きて私の後へ来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- káuturu
- カウトゥル 【名】[所](概は未出。 uturu ウトゥル の概は utur ウトゥㇽ)[ka-utur-u 糸・の間・(所属語尾)] (布地の)糸の間。 kauturu sep senkaki カウトゥル セㇷ゚ センカキ [糸の間・広い・布] 目の粗い布。 (出典:田村、方言:沙流)
- kenasiorunkamuy
- ケナシオルンカムイ §277 くま (70) kenasi-orun-kamuy (ke-ná-si-o-run-ka-muy)「ケなシオルンカムイ」[<kenasi(川岸の原)or(の中)un(に出て来た)kamuy(神)] ⦅屈斜路⦆川岸の木原に出てきたクマ (出典:知里動物編、方言:)
- kenekarus
- ケネカルㇱ §439 キノコ類 (3) kene-karus (ke-né-ka-rus)「ケね・カルㇱ」[“ハンノキに生じるキノコ”] (出典:知里植物編、方言:)
- kenru
- ケンル 【kenru】 家:普通の場合,家のことをチセと言うがお祈りの時だけケンルと言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- kenrupa ta horari kamuy
- ケンルパ タ ホラリ カムイ 【kenru-pa ta ho-rari kamuy】 家の東に鎮座する神:丁寧に言う場合の言い方.▷ケンル=家 パ=頭=上の方 タ=に ホ=自ら ラリ=詰める=鎮座 カムイ=神 ケンルパタ ホラリ カムイ チセコㇿカムイ ク・ノミ ナー=家の頭(上座)の方に鎮座する神,家の守護神を私は祭るよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- keputurutokse
- ケプトゥルトㇰセ §159.おでこ(1)keputuru-tokse〔ke-pú-tu-ru-tòk-se ケぷトゥル・トㇰセ〕[keputuru(その額が)、 tokse(凸出している)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kerumun
- ケルムン §391 ヤマアワ (2) kerumun (ke-rú-mun)「ケるムン」[<keri-o-mun] 茎葉 ⦅A沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kewerupne
- ケウェルㇷ゚ネ 【自動】[kewe-rupne その体・大きい] 体が大きい、 背が高い。 {E: to be large in stature; tall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimorura
- キモルラ 【kim-o-rura】 山へ運ぶ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kimunotaruh
- キムノタルㇷ §209 オオタカネバラ (5) kimun-otaruh (ki-mú-no-ta-ruh)「キむノタルㇷ」[山の・ハマナス] 果実 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kimunotaruh
- キムンオタルㇷ §210 カラフトバラ (2) kimun-otaruh (ki-mun-o-tá-ruh)「キムン・オたルㇷ」[山のハマナス] 果実 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kinaharukar
- キナハルカㇻ 【自動】[kina-haru-kar 草・食料・とる] 野草を採る。 {E: to pick, gather grasses, plants.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kinaorun
- キナオルン §231 ナメクジ (2) kinaorun (ki-ná-o-run)「キなオルン」[<kina(草)or(中)un(にいる)] ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kiputur/kiputuru(hu)
- キプトゥㇽ/キプトゥル(フ) 【kip-utur/kip-uturu(hu)】 額,眉間. ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ キムンアイヌ キプトゥルフ タ シネシㇰ オマ ㇷ゚ アン ペ ネ シコㇿ アン オルㇱペ ク・ヌ アㇺキㇼ ペ ネ=昔話の中では仙人のような山男,眉間にひとつだけ目がある者がいるものだという話を,私は聞いたことがある. (出典:萱野、方言:沙流)
- kiputuru
- キプトゥル 【名】[kip-uturu 額のはえぎわ・の間] ①額(ひたい)(「なずき」)。 kiputuru hutne キプトゥル フッネ 額が狭い。(S) kiputuru tanne キプトゥル タンネ 額が長い(はえぎわから鼻のつけ根までが長い)。(S) ②顔のはえぎわのちょうど真ん中。 {E: ①the forehead. ②the center of the hairline of the face.} (出典:田村、方言:沙流)
- kirkiru
- キㇼキル 【kirkiru】 見る:裏表をよくよく. キㇼキル ワ ヌカㇻ=動かして見る. (出典:萱野、方言:沙流)
- kiroru
- キロル 【名】[kir-o-ru 足・そこにつく・道][雅] 立派な道。 ekimun kiroru/sinna kane/episun kiroru/sinna kane エキムン キロル/シンナ カネ/エピスン キロル/シンナ カネ [雅]山へ通じる立派な道は別になっており浜へ通じる立派な道は別になっていた(=山の方に行く道と浜の方へ行く道が別々にあった)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kirorukoyki
- キロルコイキ 【自動】[kiror-u-koyki 力・互い・と争う] 力比べする(=ukiror(u)pakte ウキロㇿパㇰテ/ウキロルパㇰテ)。 {E: to compare strengths.} (出典:田村、方言:沙流)
- kirorusike
- キロルシケ §034.あし(足、脚);下肢(12)kirorusike〔ki-ró-ru-ši-keキろルシケ〕[<kir(骨髄)+oro(その中)+o(に入っている)+usike(所)]股のつけ根から膝まで⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kiru
- キル 【他動】①(向きを持っているもの)を(どちらかの方向へ)向ける、 …の向きを変える。 téun kiru テウン キル (それを)こちらへ向ける。(S) ②…をひっくり返す(「かやす」)。 mosir a=kirú モシㇼ アキル 国がひっくり返される(=滅ぼされる、 つぶれる)。 {E: ①to turn, change direction to… ②to upset, overturn…} (出典:田村、方言:沙流)
- kiru
- キル 【kiru】 (大きいものを)動かす,回す,転がす:向きを変える. ポロ スマ トモオㇱマ ヤㇰネ イヤイキㇷ゚テ ナ ホクレ チㇷ゚ サパ キル=大きい石にぶつかると危ないから早く船の頭の向きを変えろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kirumpe
- キルンペ §034.あし(足、脚);下肢(10)kirumpe〔ki-rúm-peキるンペ〕[kir(髄)+un(入っている)+pe(もの)]⦅S.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kiruosore(-an)
- キルオソレ §448.すわる(座る)(9)あぐらをかく kiruosore(-an)〔ki-rú-o-so-re キるオソレ〕[<kir-u-o-se-re(↑)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kiruosoro(-an)
- キルオソロ §448.すわる(座る)(10)あぐらをかく kiruosoro(-an)〔ki-rú-o-so-ro キるオソロ〕[<kir-u-o-se-re(↑);kiruosoroになったのはosoro「尻」を連想したからであろう]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kirure
- キルレ 【kiru-re】 向ける. (出典:萱野、方言:沙流)
- kiruwosere(-an)
- キルウォセレ §448.すわる(座る)(8)あぐらをかく kiruwosere(-an)〔ki-rú-wo-se-re キるウォセレ〕[kir(足を)+-u-(互い)+o(に)+se(背負う)+re(させる);両足を互いに背負いあいさせる]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kisarapuynakapuru
- キサラプイナカプル §732.みみあか(耳垢);みみくそ(耳糞)(2)kisarapuy-nakapuru〔ki-sá-ra-puǐ-na-ká-pu-ru キさラプイ・ナかプル〕[<(耳・かす)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kisaru kari ahun
- キサル カリ アフン §745.耳に入るkisaru kari ahun〔ki-sá-ru|ka-rí|a-Fún キさル・カり・アふン〕[kisaru(その耳)+kari(から)+ahun(入る)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kisarunkotuk(-i)
- キサルンコトゥㇰ §732.みみあか(耳垢);みみくそ(耳糞)(4)kisar-unkotuk(-i)〔ki-sá-ruŋ-ko-tuk キさルンコトゥㇰ〕[kisar(耳)+unkotuk(松やに、胎便などべとべとしたもの、<un-kotuk 我ら・にひっつく)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kisarunpe
- キサルンペ 【名】[kisar-un-pe 耳・につく・もの] 耳飾り。 ☆参考 環になったもの(耳環)は ninkari ニンカリ。 そうでない耳飾りはこれ。 今のイヤリングはたいていこれ。 {E: earrings; ear accessories.} (出典:田村、方言:沙流)
- kisarus patci
- キサルㇱ パッチ 【名】[kisar-us-patci 耳・がそこについている・鉢] 両側に突起のついた蓋のない鉢。 ☆参考 「洗面器の代わりだろう。」 (S) {E: a lidless pot, bowl with handles on either side.} (出典:田村、方言:沙流)
- kisaruspatci
- キサルㇱパッチ 【kisar-us-patci】 耳つき鉢:漆器. 図[キサルㇱパッチ] (出典:萱野、方言:沙流)
- kisaruyruke
- キサルイルケ 【他動】[kisar-uyruke 耳・につける][雅] …を耳につける。 kamuy ninkari/kisaruyruke カムイ ニンカリ/キサルイルケ [雅]立派な耳環を耳につけた。(Sユーカラ) ☆参考 kisareokte キサレオㇰテ とも言う。 kisaruyruke キサルイルケ は rekutuyruke レクトゥイルケ《…を首につける》への連想ではなかろうか。 ☆参考 頭飾りを頭に巻くことは epanu エパヌ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kiyuturu(hu)
- キユトゥル(フ) 【名】[所](概は未出。 uturu(hu) ウトゥル(フ) の概は utur ウトゥㇽ)[ki-utur-u(hu) カヤ・の間・(所属語尾)](icari イチャリ《ざる》や toma トマ《ござ》のように ki キ カヤ/ヨシで編んだものの)目。 kiyuturu sep icari キユトゥル セㇷ゚ イチャリ 目の粗いざる。(S) {E: the holes of a sieve.} (出典:田村、方言:沙流)
- koar-uweun/koaruweun
- コアㇻウウェウン/コアルウェウン 【自動】[ko-ar-uweun (雅語で叙述を導く)…が・全く・そろっている][雅] …がそろっている。 (次のような文脈で)…のひとそろいを、 …を全部そろいで。 kunne kosonte/kunne cipanup/koar-uweun/yaynenayne/esipine pe クンネ コソンテ/クンネ チパヌㇷ゚/コアㇻウウェウン/ヤイネナイネ/エシピネ ペ [雅]黒い小袖、 黒い頭かざりのひとそろいを上から下までそろいで身につけている者。(Sユーカラ) kamuy cipanup/kamuy ninkari/kamuy tamasay/koaruweun/sánasapte カムイ チパヌㇷ゚/カムイ ニンカリ/カムイ タマサイ/コアルウェウン/サナサㇷ゚テ [雅]立派な頭飾り、 立派な耳飾り立派な耳飾りを全部そろいで出してきた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kohekiru
- コヘキル 【他動】[ko-hekiru …に向かって・顔を向ける] …のほうを振り向いて見る。 {E: to look back on, at, towards…} (出典:田村、方言:沙流)
- kohnekuh(ru/r-i)
- コㇹネクㇷ §032.むこ(婿・聟)(4)kohnekuh(ru/r-i)〔kóh-ne-kuh こㇹネクㇷ〕⦅カラフト⦆【雅】むこ。[<kok-ne-kur]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- kohoparparu
- コホパㇻパル 【ko-ho-parparu】 陰部を見せる. メノコ シネンネ キㇺ タ キムンカムイ ヌカㇻ ヒ タ コホパㇻパル "パㇱクㇽ パㇰ ペ ヌカㇻ ヌカㇻ" シコㇿ ア・イェ コㇿ キムンカムイ カ コシキピㇷ゚ ワ キラ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=女がひとりだけで山で熊に出会ったら,着物の前をはだけて陰部を見せて「烏ほどのものを見ろ見ろ」と言うと,熊も目をそらし逃げるものだという.*女が山で熊に会ったときに着物の前を広げてばたばたさせながら「エ・ヌカㇻ ルスイ クス エ・エㇰ シリ ネ ヤクン パㇱクㇽ パㇰ ペ ヌカㇻ ヌカㇻ=「お前が見たくて来たのであれば,烏ほどのこの物を見ろ見ろ」と言うと,熊は目をそらしてよけると言われる. (出典:萱野、方言:沙流)
- koiruska
- コイルㇱカ 【ko-iruska】 恨む,憎む,憎らしい.▷コ=それ(=人)に対して イルㇱカ=怒る ソンノ ク・コイルㇱカ=本当に私はあの人が憎らしい. (出典:萱野、方言:沙流)
- kokiru
- コキル 【ko-kiru】 (〜へ)追放する. ウェントイカント コキル=悪い大地の空へ追放する.イノンチㇼ ウェンカムイ アナㇰネ イレスカムイ オロワノ アッテイネモシㇼ ア・コキル ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ワ=人を呪うような悪い神は火の神様から奈落へ向けて追放されるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- komaknasikiru
- コマㇰナシキル 【他動】[単][ko-mak-na-sikiru …に向かって・奧・の方へ・向きを変える[単]](予想される形。 未出) ☞komanasikirpa コマナシキㇼパ (出典:田村、方言:沙流)
- komawkururu
- コマウクルル 【自動】[ko-maw-kururu (擬音擬態を導く)…が・風・(擬音の重複)][雅](直訳すると)…が風でピューピュー鳴る。 a=ekísarsutu/komawkururu アエキサㇻストゥ/コマウクルル [雅]耳元に風がピューピューと鳴り響く。(Sユーカラ) ☆参考 非常に速いスピードで進んで(飛んで/走って)行くことの表現。 ☆参考 同じユーカラを歌わずに語っている中では mawkururu マウクルル と言っている。 ☞mawkururu マウクルル ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komnikarus
- コㇺニカルㇱ §439 キノコ類 (4) komni-karus (kóm-ni-ka-rus)「こㇺニ・カルㇱ」[“カシワギに生じるキノコ”“シイタケ”] (出典:知里植物編、方言:)
- komnikarus
- コㇺニカルㇱ §441 シイタケ (2) komni-karus (kóm-ni-ka-rus)「こㇺニ・カルㇱ」[カシワギ・キノコ] ⦅塘路・屈斜路⦆⦅A上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kompukarusi
- コㇺプカルシ §402 アワ 粟 (10) kompukarusi (kóm-pu-ka-ru-si)「こㇺプカルシ」[kompu(コンブ)kar(刈る)usi(時)] 子実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- konru
- コンル 【名】[< 日本語 こおり(?)] ①氷。 konru ka ta/pon horkewpo/hácir コンル カ タ/ポン ホㇿケウポ/ハチㇼ 氷の上で小さな狼の子がころんだ。(KK掛け合い歌) ②雹(ひょう)。 konru rapapse コンル ラパㇷ゚セ 雹(ひょう)が降る。 ☆参考 流氷は apu アプ。 北の方の方言で氷を表す rup ルㇷ゚ は、 沙流方言では合成語の中でのみ使われる。 たとえば rupus ルプㇱ《凍る》、 ruppuni ルップニ《霜で持ち上げられる》。 {E: ①ice. ②hail.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konru
- コンル 【konru<kor-ru】 氷.▷コン=コㇿ=持つ ル=溶ける オッカイポ コンル カ タ オシッテス ワ クットコノ ハチㇼ ア・エミナ=若者が氷の上でツルッと滑って仰向けに転んで笑われた.*氷について,凍った物ではなく,これから溶ける性質を持っている物と考えていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- konupuru
- コヌプル 【他動】[ko-nupur …に・霊力がある](konupur コヌプㇽ の聞きまちがいか。)…が好きである/気に入る、 (子ども)がかわいい(と思う)。 nonno pirka korka ku=konupuru(ku=konupur?) humi ka isam ノンノ ピㇼカ コㇿカ クコヌプル(クコヌプㇽ?) フミ カ イサㇺ 花はきれいだけれど私は好きではない。(S) ☞nupur ヌプㇽ {E: to like, be pleased with…} (出典:田村、方言:沙流)
- koonrupus
- コオンルプㇱ 【他動】[ko-on(< oar)-rupus…に対して・全く・凍る](?) …を非常にほしがる。 a=koónrupus pe ka somo ne korka アコオンルプㇱ ペ カ ソモ ネ コㇿカ 特にほしいというようなものではないけれども。(S) {E: to want… desperately.} (出典:田村、方言:沙流)
- koparumpeetukka
- コパルンペエトゥッカ §381.舌を人に向って突き出す [嫌いな人憎い人に対する嫌悪・憎悪の身振]ko-parumpe-etukka〔ko-pá-rum-pe|e-túk-ka コぱルンペ・エとぅッカ〕[ko(それに向って)+parumpe(舌を)+etukka(出す)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- koparumpesuyesuye(a-)
- コパルンペスイェスイェ §382.舌を人に向って突出して動かす[嫌いな人憎い人に向ってする嫌悪・憎悪の身振]ko-parumpe-suyesuye(a-)〔ko-pá-rum-pe|su-jé-su-je コぱルンペ・スいぇスイェ〕[ko(それに向って)+parumpe(舌を)+suyesuye(振り振りする)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- koruyruye
- コルイルイェ 【他動】[単](複は koruyruypa コルイルイパ)[ko-ruyruye …に・握手して喜びの挨拶をする]…の両手を両手でにぎり(腕や背中をなでながら)会えた喜びのあいさつをする(女どうしのあいさつのしかた、 初対面でも親しい人でも)。(S) {E: to joyously greet someone (a form of greeting performed by women.).} (出典:田村、方言:沙流)
- koruyruypa
- コルイルイパ 【他動】[複](単は koruyruye コルイルイェ) …の両手を両手でにぎり(腕や背中をなでながら)会えた喜びのあいさつをする(女どうしのあいさつのしかた、 初対面でも親しい人でも)。(S) ☆参考 沙流川中流では、 なでさすらずににぎって振るだけと言う人もいる。 手をにぎるとき通常は年長の人や迎える人が年下の人や訪問者の手を包むようにする。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kor_ rusuy
- コン ルスイ 【kor rusuy】 (〜を)欲しい. (出典:萱野、方言:沙流)
- kosikiru
- コシキル 【他動】[ko-sikiru …に向かって・向きを変える] …の方に向く。 {E: to face…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosirsiru
- コシㇼシル 【ko-sirsiru】 こする. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotanorun
- コタノルン 【kotan or un】 村へ.▷コタン=村 オルン=へ (出典:萱野、方言:沙流)
- kotekparparu
- コテㇰパㇻパル 【他動】[ko-tek-parparu …に・手・をあおぐ(重複)] てのひらを下へ向けて…を手招きする。(W民話) ☞kotekociwciwe コテコチウチウェ {E: to beckon…to come with the hand facing down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotekparparu
- コテㇰパㇻパル 【ko-tek-parparu】 手招き(する):アイヌの手招きは手のひらを上へ向けて招く.▷コ=それに テㇰ=手 パㇻパル=招く ピタㇻ カ タ シネンネ カㇷ゚カㇱ(ク・アㇷ゚カㇱ) コㇿ カナクス(ク・アン アクス) イクサ ウン アチャポ エン・コテㇰパㇻパル.サマ タ アㇻパアナクス(アㇻパ・アン アクス) シペ イチャン アン ウシ エネパカㇱヌ(エン・エパカㇱヌ)=川原をひとりで歩いていると渡し守のおじさんが私に手招きした.側へ行くとサケの産卵床のある所を私に教えた.*アイヌの手招きは手のひらを上へ向けてするものであったが今は昔のようなやり方は少ないようだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotorusmun
- コトルㇱムン §427 クジャクシダ (2) kotorusmun (ko-tó-rus-mun)「コとルㇱムン」[kotor(山腹)us(に群生している)mun(草)] 葉 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kotorusni
- コトルㇱニ 【kotor-us-ni】 アブラホウ,コシアブラ〔植〕.▷コトㇿ=斜面 ウン=生える ニ=木 (出典:萱野、方言:沙流)
- kotorusni
- コトルㇱニ §121 コシアブラ (1) kotorusni (to-tó-rus-ni)「コとルㇱニ」[kotor(斜面)us(に多くある)ni(木)] 茎をいう ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- koturusinni
- コトゥルシンニ §121 コシアブラ (2) koturusinni (ko-tú-ru-sin-ni)「コとゥルシンニ」 茎をいう ⦅沙流、鵡川、穂別、千歳、様似、近文⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- koyruska
- コイルㇱカ 【他動】(人)に立腹/憤慨する。 {E: to have a bad feeling towards, be angry at…} (出典:田村、方言:沙流)
- ku=iperusuy
- クイペルスイ 【ku=ipe rusuy】 (私は)腹ぺこだ,ひもじい,空腹だ,腹が減った. (出典:萱野、方言:沙流)
- kuhkurusike
- クㇷクルシケ §322.こし(腰)(6)kuhkurusike〔kúh-ku-ru-ši-ke くㇷクルシケ〕[<kut(帯)+kor(もつ)+uske(所);‘帯をしめる所']⦅マオカ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kuhtarumpe
- クㇷタルンペ §296 くじら(クジラ (9) kuhtarumpe (kúh-ta-rum-pe)「くㇷタルンペ」[<kuttar-humpe] ⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kukkaruykep
- クッカルイケㇷ゚ §429 アマガエル (4) kukkaruykep (kúk-ka-ruy-kep)「くッカルイケㇷ゚」[<kukka(鍬)ruyke(研ぐ)p(者)] ⦅千歳⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kunneru
- クンネル 【名】[kunne-ru 黒い・筋] 黒髪。 retanru kunneru upakte レタンル クンネル ウパㇰテ 白髪と黒髪と半々だ。(S) ☆参考 retanru レタンル 白髪(しらが)。 otop オトㇷ゚ 髪の毛。 {E: black hair} (出典:田村、方言:沙流)
- kupkaruykep,-i
- クㇷ゚カルイケㇷ゚ §429 アマガエル (5) kupkaruykep,-i (kúp-ka-ruy-kep)「くㇷ゚カルイケㇷ゚」[<kupka(鍬を)ruyke(研ぐ)p(者)] ⦅穂別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kuruka
- クルカ 【位名】[kurka クㇽカ《…の上》が歌の中で r ㇽ の後に母音を入れて発音された形] ☞kurka クㇽカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuruki
- クルキ §147.えら(鰓)(2)kuruki〔ku-rú-ki クるキ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kurukpe
- クルㇰペ 【名】霜。 kurukpe an クルㇰペ アン 霜がおりる/おりている。 kurukpe ran クルㇰペ ラン 霜がおりる。 {E: frost.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kurukpeciyay
- クルㇰペチヤイ 【名】[kurukpe-ciyay 霜・栓] 霜柱。 kurukpeciyay roski クルㇰペチヤイ ロㇱキ 霜柱がたつ。 {E: frost columns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kurukpekar
- クルㇰペカㇻ 【自動】[kurukpe-kar 霜・にあたる] 霜にあたる。 kurukpekar kor easir sonno tópen クルㇰペカㇻ コㇿ エアシㇼ ソンノ トペン (りんごは)霜に「かかったら」(=あたると)うんと甘くなる(霜にあたらないとあまり甘くならない)。(S) {E: to be affected by frost.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuruma
- クルマ 【名】[日本語] 乗用車、 自家用車。 (W) ☆参考 昔はなかった。 録音当時、 タクシー、 バス、 汽車などと合わせて aop アオㇷ゚ とも言い、 取り立てて自家用車を言うのには kuruma クルマ と言っていた。 {E: a car; a vehicle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kurumakay
- クルマカイ 【名】[日本語] 車櫂(くるまがい)。 {E: an oar.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuruni
- クルニ §318 デロ ドロノキ (3) kuruni (ku-rú-ni)「クる・ニ」[<kurunni] 茎 ⦅美幌⦆⦅F樺太⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kuruni
- クルニ §319 ヤマナラシ ハコヤナギ (1) kuruni (ku-rú-ni)「クるニ」[<kurunni(→§318、注2)] 茎 ⦅屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kurunki
- クルンキ 【kurunki】 栗毛馬. (出典:萱野、方言:沙流)
- kurunkurun
- クルンクルン 【kur-un kur-un】 影が動く.▷クㇽ=影 ウン=入る クㇽ=影 ウン=入る (クㇽウンクㇽウン→クルンクルン) (出典:萱野、方言:沙流)
- kurunni
- クルンニ §318 デロ ドロノキ (4) kurunni (ku-rún-ni)「クるンニ」[→下記注2] 茎 ⦅足寄⦆⦅A十勝・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kuruppe
- クルッペ 【kuruppe】 霜. (出典:萱野、方言:沙流)
- kuruppean
- クルッペアン 【kuruppe an】 霜が降りる. タヌクラン クルッペアン パㇰノ メアン ヒ アナㇰネ アマㇺタㇱコㇿ ネ ナンコㇿ ワ=今夜は霜が降りるかと思うほどの寒さ,これは穀物に実が入るための寒波であろうよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kuruppeciyay
- クルッペチヤイ 【kuruppe-ciyay】 霜柱. (出典:萱野、方言:沙流)
- kuruppeeci
- クルッペエチ 【kuruppe-e-ci】 霜焼け. (出典:萱野、方言:沙流)
- kururup
- クルルㇷ゚ §429 アマガエル (7) kururup (ku-rú-rup)「クるルㇷ゚」[<クルルと鳴く者] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kuruyse
- クルイセ 【kuruyse】 ユカㇻに出て来る鳥の名前. (出典:萱野、方言:沙流)
- kutkaruykep
- クッカルイケㇷ゚ §429 アマガエル (6) kutkaruykep (kút-ka-ruy-kep)「クッカルイケㇷ゚」[<kutka-ruyke-p(鍬・研ぐ・者)] ⦅厚真⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kutkoruske
- クッコルㇱケ 【名】[kutkor-uske 帯をしめる・ところ] 胴まわり、 ウエスト(帯をしめるところ)。 {E: the waist.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuykarus
- クイカルㇱ §447 エブリコ (3) kuy-karus (kúy-ka-rus)「くイカルㇱ」[グイマツ(の)・キノコ] ⦅A⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- mahnekuh(ru-ru)
- マㇵネクㇷ §003.おんな(女)(9)mahnekuh(ru、-ru)〔máh-ne-kuh まㇵネクㇷ〕[mah(mat 女)+-ne(である)+kuh(kur ひと)]⦅S.⦆女。〜pahno ko-yaymatuh⦅ニイトイ⦆「一人前の女に成人した」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- mahtekuh(ru/-ru)
- マㇵテクㇷ §003.おんな(女)(10)mahtekuh(ru/-ru)〔máh-te-kuh まㇵテクㇷ〕⦅ウソロ⦆女。[<mat-ne-kur]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- masarorumpe
- マサロルンペ §346 エゾスカシユリ (4) masarorumpe (ma-sá-ro-rum-pe)「マさロルンペ」[masar(浜の草原)or(の所)um(にある)pe(もの)] 鱗茎 ⦅A沙流・鵡川・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- matkakuru
- マッカクㇽ 【matkakuru】 照らす[カムイユカㇻ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- mawkurur
- マウクルㇽ 【maw-kurur】 空気が鳴る. レラエトㇰ アニエコㇱネ アキサㇻストゥ マウクルㇽ=風の先へ軽やかに身を委ね,私の耳元に空気が鳴る(空気が触れる)[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- mawkururu
- マウクルル 【自動】[maw-kurur-u 風・(擬音重複)・(他動詞形成)](直訳すると)風がピューピュー鳴らす=(次のような慣用句で)風でピユーピユー鳴っている。 a=ekisársutu/mawkururu アエキサㇻストゥ/マウクルル [雅]私の耳元で風がピューピュー鳴っていた(ユーカラの主人公の少年などが猛スピードで進んで、 あるいは飛んで行くことの形容)。(Sユーカラ語り) ☆参考 同じ文脈で komawkururu コマウクルル とも言っている。 {E: the whistling sound of wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mehuru
- メフル §433.じんぞう(腎臓)(10)サケ・マスなど魚の腎臓 mehuru〔me-Fú-ru メふル〕⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mekampiru
- メカンピル §437.じんましん(蕁麻疹)(4)寒性蕁麻疹 me-kam-piru〔mé:-kam-pi-ru めー・カン・ピル〕[me(寒さが)+kam(肉を)+piru(拭う)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mekampiru
- メカンピル §598.はしか(麻疹)(2)mekampiru〔mé-kam-pi-ru めカンピル〕[me(寒さが)+kam(肉を)+piru(拭う)]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mempiru
- メンピル §333 ノビル (1) mempiru (mém-pi-ru)「めンピル」[<日本語] 鱗茎 ⦅A⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- menasaru
- メナサル §181 ハマエンドウ (3) menasaru (me-ná-sa-ru)「メなサル」[menas(東)haru(食糧)] 果実 ⦅A鵡川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- menokoru
- メノコル 【名】[menoko-ru 女・トイレ] 女のトイレ。 ☆対語 asinru アシンル 男のトイレ。 ☆参考 昔、 トイレは家の外の西側に、 男子用と女子用とが別につくられてあった。 ☆参考 rúkari ルカリ トイレに行く。 {E: a women's toilet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- menokoru
- メノコル 【menoko-ru】 (女用)便所. (出典:萱野、方言:沙流)
- menokoru eepak ta
- メノコル エエパッタ 【menoko-ru eepat-ta】 女便所の向こう側に. ▷メノコ=女 ル=便所 エエパッ=向こう側 タ=に(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- meoruncep
- メオルンチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 季(5) meorun-cep (mé-o-run-čep)「めオルンチェㇷ゚」[me(寒気)orun(へ向かって入る)cep(魚)、‘寒い頃の魚’]正月、二月の寒い頃に川へ上ってくるサケ。口が赤く歯も生えていず、体色はまだ銀鱗ではあるが、ハシリのサケよりは幾分黒いと。⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- meraykewauruuruk
- メライケワウルウルㇰ 【merayke wa uruuruk】 寒さでふるえあがる. タント アナㇰネ メアン ペ イロオッコ イミ ワ オラウン メライケ ワ ウルウルㇰ=今日は寒いのに薄着をしているから寒さでふるえている. (出典:萱野、方言:沙流)
- meru
- メル 【名】(語構成要素)[mer-u きらめき・(?)](次の語で)きらめき。 ape-meru アペメル [火・きらめき]火の粉。 (出典:田村、方言:沙流)
- mikeruy
- ミケルイ 【mike-ruy】 身おろしをしたサケ:3枚におろして背骨をはずし.さらに片方を3本ずつ切ったものをミケルイという. (出典:萱野、方言:沙流)
- mikeruycep
- ミケルイチェㇷ゚ 【mikeruy-cep】 乾したサケ.サケを3枚に身おろしをして背骨をはずし,片方の身に縦長に刃物を入れて乾したサケ. (出典:萱野、方言:沙流)
- mimakuturu(hu)
- ミマクトゥル(フ) 【名】[所](概は mimakutur ミマクトゥㇽ)… の歯の間。 mimakuturu sep ミマクトゥル セㇷ゚ 歯の間が広くあいている。(S) (eniyutunnu エニユトゥンヌ は昔の言い方。) (S) {E: between the teeth of…} (出典:田村、方言:沙流)
- mínarusuy
- ミナルスイ 【自動】[mina-rusuy 笑う・したい] ①笑いたい(おかしい)。(S) ②ほほえむ。 {E: ①to want to laugh. ②to smile.} (出典:田村、方言:沙流)
- minarusuy
- ミナルスイ 【mina-rusuy】 ほほえむ,笑いたい. (出典:萱野、方言:沙流)
- mintaruskur
- ミンタㇻウㇱクㇽ §268 イヌ (34) mintar-us-kur (mín-tar-us-kur)「みンタㇻウㇱクㇽ」[<mintar(庭)us(においでになる)kur(神)] ⦅美幌⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- mokon rusuy ran (an-)koro
- モコン ルスイ ラン コロ §562.ねむい(眠い)(4)mokon rusuy ran (an-)koro〔mo-kón-ru-suǐ|rán|ko-ró モこンルスイ・らン・コろ〕[mokonrusuy(眠い)+ran(<ram 心を)+koro(<kor もつ)]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokonrusuy
- モコンルスイ 【自動】[mokor-rusuy 眠る・… したい] 眠い。 {E: to be sleepy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mokonrusuy
- モコンルスイ 【mokor rusuy】 眠い. ク・モコンルスイ=私眠たい. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokonrusuy(-an)
- モコンルスイ §562.ねむい(眠い)(1)mokon-rusuy(-an)〔mo-kón-ru-suǐ モこンルスイ〕[<mokor(眠る)+rusuy(…したい、…したがる)]⦅ホロべツ、チカブミ、シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokonruy
- モコンルイ 【自動】[mokor-ruy 眠る・激しい] 寝坊である。 ☆参考 寝坊な人、 たくさん眠る人であることを言う。 朝寝坊する(眠りすぎる)ことは mokorkasu モコㇿカス。 {E: to oversleep; rise late.} (出典:田村、方言:沙流)
- moncirupe
- モンチルペ §019.父(17)moncirupe〔món-či-ru-pe もンチルペ〕⦅シラウラ⦆夫の父;夫の兄;夫の弟;夫の母;妻の兄。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- monuturu an
- モヌトゥル アン 【mon-uturu=an】 暇だ,手があいている. タン チュㇷ゚ ア・オケレ ヤクン モヌトゥル・アン ナンコㇿ=今月が終わると暇になるであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- monuturu(hu)
- モヌトゥル(フ) 【名】[所](概 monutur モヌトゥㇽ は未出)[mon-uturu 手・の間] 仕事のあいま、 ひま。 monuturu an モヌトゥル アン 手があいている。 {E: free, spare time.} (出典:田村、方言:沙流)
- moru
- モル §219.整容―さかやき(月代)[成人の髪容で前頭部を三日月形に剃ること](6)幼児時代耳前部に剃り残す頭髪 moru〔mo-rú モる〕[mo(<po 子)+ru(頭髪)]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- moru
- モル §800.もみあげ;びんのあしmoru〔mo-rú モる〕[mo(小)+ru(頭髪)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- moru(hu)
- モル(フ) 【名】[所](概は mor モㇿ)… の耳の前の毛の部分。 ☆参考 大人の男性の場合、 もみあげのあたりで髪の毛とほおひげとがつながっているので、 rekkisar レッキサㇻ《ひげの耳》という表現もある。 ☞yayrekkisar kikikiki ヤイレッキサㇻ キキキキ {E: the hair in front of the ears of….} (出典:田村、方言:沙流)
- moruhu
- モルフ 【moruhu】 びんの所の髪,明治時代の子供の髪型:額の上ともみあげに少しだけ髪の毛を残した.*囲炉裏の中や川の中へ落ちそうになった時に神様がつかまえて助けてくれる毛. (出典:萱野、方言:沙流)
- moruuspe
- モルウㇱペ §219.整容―さかやき(月代)[成人の髪容で前頭部を三日月形に剃ること](7)小児時代両耳前部に剃り残す髪毛 moru-us-pe〔mo-rú-uš-pe モるウㇱペ〕[耳前部・に生えている・もの]⦅イブリ⦆→もみあげ参照。 (出典:知里人間編I、方言:)
- mosinrutuye
- モシンルトゥイェ 【名】[mosir-ru-tuye 国・道・を切る](星座名) (北方の空で弓状をなし、 六つか七つの星がある。) (S) 北斗七星(?)。 (出典:田村、方言:沙流)
- mosirumake
- モシルマケ 【自動(?)】[mosir-umake 国土・(?)](次の文脈で)mosirumake/semkoraci モシルマケ/セㇺコラチ [雅]国も割れてしまいそうなすごい音を響かせて。(Sユーカラ) toni unma/tani unma/apkas hum ko/mosirumake/semkoraci/apkas ranke トニ ウン マ/タニ ウン マ/アㇷ゚カㇱ フㇺ コ/モシルマケ/セㇺコラチ/アㇷ゚カㇱ ランケ [雅]あちらのほうへこちらのほうへ歩く音が国も割れてしまいそうにものすごい歩き方で歩きまわります。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosirun
- モシルン 【mosir-un】 国土へ.▷モシㇼ=国土 ウン=へ (出典:萱野、方言:沙流)
- mosiruncikah
- モシルンチカㇵ §368 ウミガラス:オロロンチョウ:ロッペンチョウ (1) mosir-un-cikah (mo-sí-run-ci-kah)「モしルンチカㇵ」[‘島・にいる・鳥’] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- muhcara(caru)
- ムㇷチャラ §414.しょくどう(食道)(5)muh-cara(caru)〔múh-ča-ra むㇷチャラ〕[muh(<muk 胸)+cara(口)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mukru
- ムㇰル 【名】[雅] 枕。 ☆参考 ユーカラに出てくる言葉。 普通の言葉では aenínuype アエニヌイペ と言う。(S) {E: a pillow.} (出典:田村、方言:沙流)
- mukru
- ムㇰル 【mukru】 枕. ヤヤン イタㇰ アニ エニヌイペ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ カ ユカㇻ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ ムㇰル セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ ワ.エラムオカ ヤン=普通の言葉でエニヌイペ(枕)という物でもユカㇻではムㇰル(枕)というものなのだ.覚えておきなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- mukuru
- ムクル §387.したい(死体);死骸(12)死体[クマ、フクロウなどの] mukuru〔mu-kú-ru ムくル〕[<Jap.むくろ?]⦅クッシャロ⦆[=sumaw] (出典:知里人間編I、方言:)
- muruh
- ムルㇷ §392 テンキグサ ハマニンニク (2) muruh (mu-rúh)「ムるㇷ」 葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- mururuncikap
- ムルルンチカㇷ゚ §304 アオジ (1) mururun-cikap (mu-rú-run-či-kap)「ムるルンチカㇷ゚」[<murur-un-cikap(ハマニンニクのやぶ・にいる・鳥)] ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nakapuru
- ナカプル §070.あぶらかす(油粕)(1)nakapuru〔na-ká-pu-ru ナかプル〕⦅S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- namreraseru
- ナㇺレラセル 【自動】[nam-rera-seru 冷たい・風・を吸い込む]冷たい風を吸い込む。 (出典:田村、方言:沙流)
- naruhka
- ナルㇷカ §288 ノダイオウ (6) naruhka (na-rúh-ka)「ナるㇷカ」 果実 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nayorun
- ナヨルン 【nay-or-un】 沢へ. (出典:萱野、方言:沙流)
- nayorun
- ナヨルン §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(32) nay-orun 「ナヨルン」⦅布伏内⦆(サケ・マスなどが)川へ入る。 (出典:知里動物編、方言:)
- nayorun
- ナヨルン §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(33) nayorun 「ナヨルン」cep a-tukan kusu an pon-ku (出典:知里動物編、方言:)
- nayparur
- ナイパルㇽ 【nay-parur】 沢縁. ア・ウタリヒ シトゥ カリ ヘメㇱパ ナイパルㇽ タ イイェトコウㇱ クニ ア・イェ オヌマン パㇰノ アナン(アン・アン) ア コㇿカ オムケン・アン=私の仲間たちは尾根に登って行き,私は沢縁で待ち伏せするように言われ夕方までいたが何も獲れない. (出典:萱野、方言:沙流)
- nayruwor
- ナイルウォㇿ 【名】[nay-ru-or 沢・道・の所] 沢の中全部(水のあるところもないところも含めて)。 ☆参考 nayiwor ナイウォㇿ 沢の中の水の流れている部分。 ☆参考 petruwor ペッルウォㇿ 川のために低くなっている所全体。 {E: a stream, swamp overall.} (出典:田村、方言:沙流)
- nayruwor
- ナイルウォㇿ 【nay-ru-wor】 沢の流れ:沢の中全体. (出典:萱野、方言:沙流)
- neruneyaka
- ネルネヤカ 【ne ru ne ya ka】 なったのだか(どうか). (出典:萱野、方言:沙流)
- neruwe
- ネルウェ 【ne ruwe】 なのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- neruwene
- ネルウェネ 【ne ruwe ne】 〜なのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- niaru
- ニアル §291 ヤドリギ (3) ni-aru (ni-á-ru)「ニあル」[ni(木)haru(弁当)] 茎葉 ⦅美幌⦆⦅A上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- níharu
- ニハル 【名】[ni-haru 木・みのり][植物] 木の枝に付く緑色の玉。 〔知分類 p.161 ヤドリギ〕 {E: mistletoe (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- niharu
- ニハル 【ni-haru】 ヤドリギ. テエータ アナㇰネ ケㇺアン コㇿ オラーノ ニハル カ テㇾケイペ カ ア・エㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=ずっと大昔は飢饉になるとそれからヤドリギも蛙も食べたものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- niharu
- ニハル §291 ヤドリギ (1) ní-haru (ní-ha-ru)「にハル」[ni(木)haru(弁当)] 茎葉 ⦅長万部、幌別、穂別⦆⦅A沙流・千歳・有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- niharu
- ニハル §291 ヤドリギ (2) ni-háru (ni-há-ru)「ニはル」[ni(木)haru(弁当)] 茎葉 ⦅屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- níharukonpu
- ニハルコンプ 【名】[niharu-konpu ヤドリギ・昆布][植物] ツノガタ(海草の一種)。 〔知分類になし〕 {E: a type of seaweed.} (出典:田村、方言:沙流)
- nikaruskot
- ニカルㇱコッ 【nikar-us-kot】 薪を取る窪み(地名):これはペナコリ村(平取町下荷負)から南側へ見える窪みにつけられた地名である.ペナコリの東側にポロコッ(大きな窪み)という地名もある. (出典:萱野、方言:沙流)
- Nikepuru
- 『ニケプㇽ』 §438 カブトゴケ (2) Nikepuru 『ニケプㇽ』 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nikeruy
- ニケルイ §067 サケ あきあじ、あきやじ 処(7) nikeruy (ni-ke-ruy)「ニケルイ」⦅幌別⦆サケ。 (出典:知里動物編、方言:)
- nírukum
- ニルクㇺ 【名】[ni-rukum 木・切った丸太] 木の棒の切ったもの。 ☆参考 níik ニイㇰ 切ったまき。 níhum ニフㇺ 切った丸太。 {E: a piece of cut stick, wood.} (出典:田村、方言:沙流)
- nírus
- ニルㇱ 【名】[概](所は nirusi(hi) ニルシ(ヒ)) しかめ面、 こわい顔。 {E: a wry, fearful face.} (出典:田村、方言:沙流)
- nirus
- ニルㇱ 【ni-rus】 (樹上の)苔.▷ニ=木 ルㇱ=皮 →木がまとっている皮 (出典:萱野、方言:沙流)
- nirus(-i)
- ニルㇱ §583.はぐき;しぎん(歯齦)(1)nirus(-i)〔ní-ruš にルㇱ〕[ni(歯)+rus(獣皮、衣)]⦅ホロベツ、クッシャロ;S. シラウラ、タラン⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nirus/nirusi(hi)
- ニルㇱ/ニルシ(ヒ) 【nirus/nirusi(hi)】 牙,犬歯,歯茎. ウェン セタ ウタㇻ ウウェトゥナンカㇻ コㇿ オラーノ タネ タネ ウコテㇾケ パ ペコㇿ ニルシヒ サンケ パ ウコホノイセ=悪い犬ども.行き合うと今にも今にも取っ組み合うかのように牙を出してにらみあって声を出す.ポㇰナ ニルㇱ カンナ パトイェ イカスレ カンナ ニルㇱ ポㇰナ パトイェ イカスレ=下あごの牙が上唇の上へ出て上あごの牙が下唇の下へ出て(ユカㇻの中での狼の描写). (出典:萱野、方言:沙流)
- Nirush
- 『ニルシ』 §435 コケ(蘚苔並びに地衣)類の総名 (3) Ni-rush 『ニルシ』[ni(木)rus(衣)] ⦅A北海道⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nírusi(hi)
- ニルシ(ヒ) 【名】[所](概は nírus ニルㇱ) …のしかめ面。 mak un nírusi kosiyetaye マクン ニルシ コシイェタイェ (犬が)うなって鼻の脇のあたりを後ろに引きつけている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- nirusimak(-i)
- ニルシマㇰ §582.は(歯)(18)臼歯 nirus-imak(-i)〔ní-ruš-i-mak にルㇱ・イマㇰ〕⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- níruskar
- ニルㇱカㇻ 【自動】[nirus-kar 渋面・をつくる] 顔をしかめてブスッとしている。 {E: to make a wry face.} (出典:田村、方言:沙流)
- niruskar
- ニルㇱカㇻ §585.歯をむきだす(7)歯をむき出して顔をしかめている niruskar〔ni-rúš-kar ニるㇱカㇻ〕[nirus(はぐきを)+kar(つくる)]⦅アツべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nírustarara
- ニルㇱタララ 【自動】[nirus-tarara 渋面・を上へさし上げている] 顔をしかめてブスッとしている(悪口)。 hńta ruska he ki p suy nírustarara wa an フンタ ルㇱカ ヘ キㇷ゚ スイ ニルㇱタララ ワ アン (彼は)何を怒ったのかまたしかめっつらをしている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- nirustarara
- ニルㇱタララ §585.歯をむきだす(6)歯をむき出して顔をしかめている nirustarara〔ni-rúš-ta-ra-ra ニるㇱタララ〕[nirus(はぐき)+tarara(あらわしている)]⦅アツべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nisuykurukuru
- ニスイクルクル §287 シマリス:シマネズミ (6) nisuykurukuru (ni-súy-ku-ru-ku-ru)「ニすイクルクル」[<ni-suy-kor-kur(木・穴・もつ・神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nitatorumpe
- ニタトルンペ §426 マムシ 蛇神(5) nitatorumpe (ni-tá-to-run-pe)「ニたトルンペ」[<nitat-or-un-pe(湿地・内・にいる・者) ⦅幌別⦆【雅】湿地の魔神、竜蛇、蛇体の魔神(アイヌ神謡集, pp. 60-67) (出典:知里動物編、方言:)
- nitatorunnitnekamuy
- ニタトルンニッネカムイ §426 マムシ 蛇神(4) nitatorun-nitnekamuy (ni-tá-to-run-nit-ne-ka-muy)「ニたトルンニッネカムイ」[<nitat-or-un-nitne-kamuy(湿原・内・にいる・悪い・神) ⦅幌別⦆【雅】湿地の魔神、竜蛇、蛇体の魔神(アイヌ神謡集, p. 66) (出典:知里動物編、方言:)
- niyaru
- ニヤル §291 ヤドリギ (4) niyaru (ni-yá-ru)「ニやル」[ni(木)haru(弁当)] 茎葉 ⦅美幌、名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- niyorun
- ニヨルン §372 バカドリ:バカヤマドリ:カマバネライチョウ (1) niyorun (ni-yó-run)「ニよルン」[<ni-or-un(林・内・にいる)] ⦅白浦、多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- niyorunonnep
- ニヨルンオンネㇷ゚ §373 ヤマシチメンチョウ:オオライチョウ (1) niyorun-onnep (ni-yó-run-ón-nep)「ニよルンおンネㇷ゚」[<ばかやまどりの老大なやつ] ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nokikonru
- ノキコンル 【名】[noki-konru [< 日本語]軒・氷] 軒のつらら。 {E: an icicle.} (出典:田村、方言:沙流)
- nokipekonru
- ノキペコンル 【noki-pe-konru】 つらら.▷ノキ=軒 ペ=雫 コンル=氷 クポニ(ク・ポン ヒ) タ フチ ウタㇻ エネ エン・イェ ヒ ノキペコンル ア・ウㇰ コㇿ スイ メアン ペ ネ ナ イテキ ウㇰ アニ セコㇿ ア・エン・イェ ㇷ゚ ネ ア ヒ ケシカルン(ク・エシカルン) ク・ミッポ ウタㇻ エウン ネノ ク・イェ=私が子供の頃におばあさんが私に言ったのは,つららを取るともう1度寒くなるものだから取ってはならないと私は言われた.それを思い出して私の孫たちへ同じことを言っている.*つららを取ることは軒下に行くことになり危険なのでそのように教えたのであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- nokirusara
- ノキルサラ §110.陰部を露出する(5)睾丸を片方出している noki-ru-sara〔no-kí-ru-sa-ra ノき・ルサラ〕[noki(その睾丸を)、ru(なかば)+sara(あらわす)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- norun
- ノルン 【norun】 〜へ. ニサッタ マチヤ ノルン(オルン) カㇻパ(ク・アㇻパ)=明日,町へ私行く.オヤシㇺ チェㇷ゚コイキ オルン ク・イトゥラ=明後日,魚獲りへ私も一緒する. (出典:萱野、方言:沙流)
- notkiri kurun kane an
- ノッキリ クルン カネ アン §032.あごひげが生えているnotkiri kurun kane an〔のっキリ・くルン・カネ・アン〕[notkiri(彼の下あご)、kurun(黒くなっている)、kane(状態に)、an(ある)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- numahapuru
- ヌマハプル §347 クルマユリ (5) numahapuru (nu-má-ha-pu-ru)「ヌまハプル」[numa(毛)hapuru(<hapur やわらかい)] 鱗茎 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- numi rupne
- ヌミ ルㇷ゚ネ 【numi rupne】 大粒の. (出典:萱野、方言:沙流)
- nupkurunni
- ヌㇷ゚クルンニ §319 ヤマナラシ ハコヤナギ (2) nup-kurunni (núp-ku-run-ni)「ぬㇷ゚・クルンニ」[nup(野)kurunni(→§318、注2)] 茎 ⦅A十勝・沙流・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nupurupe
- ヌプルペ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ a(6) nupurupe(nu-pú-ru-pe)「ヌぷルペ」[<nukuripe、これを俗解してnupur-pe(霊力ある・者)に]⦅様似⦆ヤツメ、カワヤツメ。 (出典:知里動物編、方言:)
- nuwapkosikiruru
- ヌワㇷ゚コシキルル 【自動】[nuwap-ko-sikiruru 出産・に・ころげまわる] 陣痛でころげまわる。 {E: to writhe about in agony.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuwaprusuy
- ヌワㇷ゚ルスイ 【自動】[nuwap-rusuy 出産する・…したい/しそうになる] 産気づく。 {E: to be ready to give birth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ociwcirus
- オチウルㇱ §307 ハクセキレイ (6) ociwcirus (o-číw-či-rus)「オちウルㇱ」[<ociw-cir] ⦅礼文華⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- oharuposo
- オハルポソ 【o-haru-poso】 食い根性がよい:食い根性がよすぎて全部他人に与えてしまい,自分の食べ物がない,食べ物を人に与える〔好意的な悪口〕.▷オ=それ ハル=穀物,食べ物 ポソ=くぐる,抜ける (出典:萱野、方言:沙流)
- ohruru(-he)
- オㇹルル §135.うなじ;えりくび(12)ぼんのくぼ oh-ruru(-he)〔óh-ru-ru おㇹルル〕[oh(うなじ)+ruru(路)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ohuraruy
- オフラルイ §118.陰部が臭う;すそ臭い(方言)(2)o-hura-ruy〔o-Fú-ra-ruǐ オふラルイ〕[o(陰部)+hura(におい)+ruy(強い、はげしい)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ohuraruymenoko
- オフラルイメノコ §118.陰部が臭う;すそ臭い(方言)(3)陰部の臭い女 o-hura-ruy-menoko〔o-Fú-ra-ruǐ-me-nò-ko オふラルイメノコ〕[o-hura-ruy(陰部の臭烈しい)+menoko(女)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ohuraruype
- オフラルイペ §122.陰部に関する悪口(1)o-hura-ruy-pe!〔o-hú-ra-ruy-peオふラルイペ〕[陰部・くさい・奴](陰部の臭い奴め!)⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oisiru
- オイシル §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(28) oisiru(o-i-si-ru)「オイシル」[<o(尻)i(もの)siru(こする)、‘尻を・ものが・こする’]⦅礼文、虻田、幌別、穂別、沙流、東静内⦆産卵後の尾のすり切れたサケ。真っ白くなったサケ。 (出典:知里動物編、方言:)
- oisirucep
- オイシルチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(29) oisiru-cep(o-í-si-ru-čep)「オいシルチェㇷ゚」[<o(尻)i(もの)siru(こする)cep(魚)、‘尻を・ものが・こすった・魚’]産卵後の尾のすり切れたサケ。⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- okitarunpe
- オキタルンペ 【okitarunpe】 模様つきの大きいござ=ポロニカプンペ.*シキナ(ガマ草),アッニ(オヒョウの木)の皮で作る.広いものは幅1m30cm,長さ8mくらい. (出典:萱野、方言:沙流)
- okkayoru
- オッカヨル 【okkayo-ru】 男便所. (出典:萱野、方言:沙流)
- okuyru
- オクイル 【名】[okuy(< okuyma)-ru 小便する・あと]小便(オシッコ)のあと。 okuyru o kane an オクイル オ カネ アン 小便のあとがついている。(S) {E: a urine stain.} (出典:田村、方言:沙流)
- omanrupar
- オマンルパㇻ 【oman-ru-par】 冥土の入口. チ・コㇿ シシㇼムカ タ ケラマン(ク・エラマン) オマンルパㇻ トゥㇷ゚ アン シネㇷ゚ アナㇰネ カンカン ルオㇿケ ソ カ タ アン シトゥ オッタ(オㇿ タ) ナ シネㇷ゚ アナㇰネ ニセウ プトゥフ タ アン=私どもの沙流川に私が知っている冥土の入り口は2か所あって1か所はカンカン沢の滝の上の峰の所に,もう1か所は仁世宇川の川尻にある. (出典:萱野、方言:沙流)
- omanruyciri
- オマンルイチリ §303 スズメ (10) oman-ruy-ciri (o-mán-ruy-či-ri)「オまンルイチリ」[<‘行くこと・甚だしい・鳥’、‘ずうっと山奥へ行く鳥’] ⦅藻汐草⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- omarupe
- オマルペ §258 タコ (4) omarupe (o-ma-ru-pe)「オマルペ」 ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- omarupesapaaraka
- オマルペサパアラカ §443.ずつう(頭痛)(16)タコの頭痛 omarupe-sapa-araka〔o-má-ru-pe-sa-pa-a-ra-ka オまルペ・サパアラカ〕[蛸の頭痛]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- omawkururu
- オマウクルル 【自動】[o-maw-kururu その尻・風・ピューピュー吹く](次のような文脈で) setur kasi ta/ikayop ne a p/omawkururu (男たちの)背中の上で矢入れ袋が風に吹かれるみたいに浮いている(速く走っている様子の描写)。(W神謡K) ☆参考 別の話者の語った民話で、 同様の文脈で、 omawsuye オマウスイェ が使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
- omuhkaneruki
- オムㇷカネルキ §581.のむ(飲む)(4)丸呑みする omuhkane-ruki〔o-múh-ka-ne|ru-kí オむㇷカネ・ルき〕[まるのままで・のみこむ]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- omuhkanoruki
- オムㇷカノルキ §222.かむ(噛む)(6)かまずに丸呑みする omuhkano-ruki〔o-múh-ka-ne|ru-kí オむㇷカネ・ルき〕[omuhkane(丸のままで)、ruki(呑む)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- omunseru
- オムンセル 【o-mun-seru】 ごみにむせる. ソンノ イヨーハイ ヤイェシンニューケㇱ ペ ネ クス シッチャㇱヌレ カ ソモ キ オトイセル オムンセル ワ アン イオッセレケレ=本当にあきれたよ,だらしないものだから掃除もしないで土けむりにむせ,ごみにむせている,たまげたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- onneorun
- オンネオルン 【onne-orun】 年を寄るにしたがって. イペウナラ ㇷ゚ アナㇰネ カムイ コイパㇰ ワ オンネオルン イペー カ エアイカㇷ゚ ペ ネ=食い根性の悪い者は神から罰を受けて,年をとるにしたがって食うこともできないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- onneruaynu
- オンネルアイヌ §008.老翁(10)onne-ru-aynu〔ón-ne-ru-aǐ-nu おンネルアイヌ〕⦅シラウラ⦆老人;老翁。[<onne-ruy-aynu(老い・すぎている・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- onnerumahnekuh
- オンネルマㇵネクㇷ §009.老婆(5)onne-ru-mahnekuh〔ón-ne-ru-mah-ne-kuh おンネルマㇵネクㇷ〕⦅カラフト⦆老婆。[(老い・すぎている・女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- onnerusuy
- オンネルスイ 【onne rusuy】 死期が近い. ア・スチヒ オンネルスイ ワ ネ ノイネ イペ カ ソモ キ ノ モコㇿ ワ パテㇰ アン.アプンノ イカフイェ・アン コㇿ アナン(アン・アン)=私のおばあさんは死ぬのが近くなったのか食べ物も食べずに眠ってばかりいる.静かにおばあさんの看病を私はしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- onrupuskamuy
- オンルプㇱカムイ §269 オオカミ (4) onrupus-kamuy (ón-ru-pus-kamuy)「おンルプㇱカムイ」[onrupus(狩をする)kamuy(神)] ⦅美幌、屈斜路、春採、白糠、伏古⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- onruyka
- オンルイカ 【他動】(子ども)に子守歌を歌ってやる(寝かしつけるために)。 poyson k=onruyka kor k=an ポイソン コンルイカ コㇿ カン 私は子どもに子守歌を歌ってやっているところだ。(S) iruka kay wa onruyka kor an, yak mokor kusu ne na イルカ カイ ワ オンルイカ コㇿ アン、 ヤㇰ モコㇿ クス ネ ナ ちょっとおぶって子守歌を歌ってあげていなさい、 そうすれば眠るから。(S) ☆参考 沙流川下流と鵡川で言う。 沙流川中流の二風谷以上では onnokka オンノッカ。 ☆参考 iyonruyka イヨンルイカ [自動] 子守歌を歌う、 子守歌。 {E: to sing a lullaby (to children).} (出典:田村、方言:沙流)
- onruyka
- オンルイカ 【onruyka】 あやす:赤ん坊の機嫌をとる. オンルイカ ワ アヌ=あやしておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oosorusi
- オオソルシ 【他動】[o-osor-usi そこに・尻・を…につける] …に腰掛ける。 téor oosorusi! テオㇿ オオソルシ! ここに腰掛けなさい。(W) ka(si) oosorusi カ(シ) オオソルシ [連他動](その)上に腰掛ける。 kasi-oosorusip カシオオソルシㇷ゚ 腰掛け。 ☆参考 いろいろな座り方については ☞a ア {E: to sit on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oosorusi(a-)
- オオソルシ §448.すわる(座る)(39)腰をかける o-osor-usi(a-)〔o-ó-so-ru-ši オおソルシ〕[o(そこに)+osor(尻を)+usi(つける)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- opaoyruke
- オパオイルケ 【他動】[o-pa-uyruke その尻・口・…を…につける]…を早く行きなさい早く行きなさいとせかす、 …を追い立てる。 ☆参考 opauyruke オパウイルケ の聞き違いかまたは誤記と思われる。 {E: to drive away…} (出典:田村、方言:沙流)
- oparoruy
- オパロルイ 【自動】[o-paro-ruy その尻・口[所]・激しい]おしゃべりである。 (ひどい悪口。(S)) ☆参考 paroruy パロルイ おしゃべりである、 口数が多い。 {E: to talk a lot.} (出典:田村、方言:沙流)
- opatapururke
- オパタプルㇽケ 【opata-pururke】 上半身を波うたせる,身体をわなわなとふるわせる,ぷんぷん怒る,ぷりぷりする,かっかと怒る. ネㇷ゚ ワ アン ペ エ・エサッチュー ワ ネ ヤ ウㇰペエシリヤカカ コㇿ アナㇷ゚(アン アㇷ゚) ネㇷ゚ カ ソモ イェ ノ オパタプルㇽケ コㇿ チソイェカッタ ワ イサㇺ=何が気にさわったのか手に取った物を荒っぽく扱っていたのに何も言わずにかなり怒った様子をしながらさっと外へ出て行ってしまって.ヘマンタクス アㇻパ ワ オラ スイ ネㇷ゚カ ア・ヌレ ワ ネ ノイネ オパタプルㇽケ コㇿ エㇰ フ ヤヨスラ ワ アン=何をしに行って,また何か聞かされたらしくぷんぷんしながら来て,自分の身体を投げ出すようにして寝そべっている.ウナㇻペ エㇰ ヒネ ク・サハ トゥラ ルスイ ワ ネユン シレン ヤッカ アㇻパ コパン ウナㇻペ アナㇰネ オパタプルㇽケ コㇿ アㇻパ ワ イサㇺ=叔母が来て,私の姉を連れて行きたくて,どんなに誘っても行くのをいやがり,叔母はぷりぷりしながら行ってしまった.オハイケヘ ア・カㇻ ヒ ヌ ワ オパタプルㇽケ コㇿ チョラウキ ワ アㇻパ ワ イサㇺ=悪口を言われたのを聞いてかっかと怒って,向かって行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- opatapururse
- オパタプルㇽセ 【opata-pururse】 湯気がぼうぼうと立っている,湯気が立っている食べ物,湯気立ち. ネンスパㇷ゚ ネルウェネヤ オパタプルㇽセ アエㇷ゚アンワ アエコロアナン=誰が煮た食べ物か知らないが,湯気ぼうぼうの食べ物があって,私は食べていた[ユ]. *オパタプルㇽケだと,ぶんぶんと怒る,になる.プルㇽケとプルㇽセの違いに注意すること.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- opukurune
- オプクルネ 【自動】[o-pukuru=ne その尻が・袋・である]袋みたいである。 opukurune ápekor oka hemanta eopanepane kane oka オプクルネ アペコㇿ オカ ヘマンタ エオパネパネ カネ オカ 袋みたいなへんなものをパッパッと風にはためかせている(スカートをはいている現代の風俗を言っている)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- orapiru
- オラピル 【他動】…を終わる、 完成する。 a=oási uskehe oraun a=orápiru uskehe ewwopitte wa ári アオアシ ウㇱケヘ オラウン アオラピル ウㇱケヘ エウウォピッテ ワ アリ 始めたところとそれから編み終わったところとをつなぎ合わせておきなさい。(S) ipe orapiru ka somo ki no イペ オラピル カ ソモ キ ノ 食べ終わりもしないで。(S) ☆参考 「itese イテセ《ござ編み》のことと食べることについて言う。 okere オケレ と言うのが普通。 orapiru オラピル は昔の言葉で、 いい言葉。 また、 okere オケレ は何にかぎらずすべて終わった(完成した)こと。」 (S) {E: to finish, complete, end…} (出典:田村、方言:沙流)
- ore tapkanru
- オレ タㇷ゚カンル ☞ore オレ、 tapkanru タㇷ゚カンル {E: to repeat any number of times.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oripakruy
- オリパㇰルイ 【oripak-ruy】 遠慮深い,慎み深い,上品だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oripakruypatu itak kaynon yayko rukpa
- オリパㇰルイパトゥ イタㇰ カイノン ヤイコ ルㇰパ §514.つば(唾);よだれ(涎)(6)なまつばを呑み呑みする oripak-ruy-pa、tu itak kaynon yay-ko rukpa〔o-rí-pak-ruǐ-pa|tu-í-tak-kaǐ-non|jáǐ-ko-ruk-pa オりパㇰルイパ・トゥいタㇰ・かイノン・やイコルㇰパ〕[oripak(おそれる、はばかる)、ruy(ひどく…する)、-pa(第三人称複数の語尾)、tu(何度も何度も)、itak(物を言う)、kaynon(生つばを)、yay(自分)、ko(で)、rukpa(のみこんだ)]「彼等はひどく恐れて、幾度も幾度も物を言おうとしては、なまつばをのみこんだ」⦅ユ研Ⅱ, p.279⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oruipene
- オルイペネ ☞oruypene オルイペネ (出典:田村、方言:沙流)
- oruitakur- rutke
- オルイタクㇽルッケ 【自動】[o-ru-ita-kur-rutke その尻・跡・板・(< 影/姿)・ずって動く][雅](島が死んで神になって)木の枝からすべり落ちる。 kamuy sinne/pito sinne/apiskatu apiska/oruitakur/rutke=an na カムイ シンネ/ピト シンネ/アピシカトゥ アピシカ/オルイタクㇽ/ルッケアン ナ 私は(死んで)神になって止まっていた木の枝からすべり落ちた。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- orukessak
- オルケッサㇰ 【自動】[o-ru-kes-sak その尻が・跡・末・を持たない] 跡継ぎがない(死後に供養してくれる人がいない)。 {E: to have no successors, hiers.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orukessak
- オルケッサㇰ 【o-ru-kes-sak】 子孫が絶える.▷オ=そこで ル=道,血統 ケㇱ=残る サㇰ=ない イヨイタクシ セコㇿ ア・イェ イタㇰ カ イタㇰ タクㇷ゚ カ ア・シトマ イヨイタクシㇷ゚ アナㇰネ オルケㇱサㇰペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=人を呪うという言葉は言葉だけでも恐ろしいものだ,人を呪う言葉を知っている者の血統は絶えるものだという.カニ アナㇰネ オルケㇱサㇰペ ク・ネ クス シキナ ピイェヘ ケトイタ(ク・エトイタ) シリ ネ ナ シコㇿ ハワナン(ハワン・アン) コㇿ タㇷ゚ストゥ オイカ ア・チャㇻパ ㇷ゚ ネ=私は子孫の絶えた者なので,ガマ草の種を蒔くのだよ,と言いながら肩越しに後ろへ種を蒔き散らすものだ.*野草の種を蒔く時は真正面に向いて蒔くものではない.その理由は野草というものは繁殖力が旺盛なので,蒔かれた場所に食べ物がなくなると種を蒔いた人間の子孫まで食い尽くす.それが恐ろしいので種を蒔く時から「俺は子も孫もいない者だよ」と嘘を言う.そうするとその草は人間の子孫を食うのを諦めてそこにある物を食べているものだというふうに考えられていた.まじない言葉のひとつである. (出典:萱野、方言:沙流)
- orun
- オルン 【or-un】 (〜の所)ヘ,〜を. タㇷ゚ エシㇼ パㇰノ チセ ソイ タ アン ワ ク・ヌカㇻ アㇷ゚ チセ オルン アフン ワ ネ ノイネ チセ ソイ タ イサㇺ ワ=ついさきほどまで家の外でいたのを私は見たが,家へ入ったらしく,家の外にいないよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruncikap
- ウォルンチカㇷ゚ §418 (その他の鳥名) wor-un-cikap (wór-un-či-kap)「うォルンチカㇷ゚」[<wor-un-cikap(水・の・鳥)] ⦅幌別⦆水鳥 (出典:知里動物編、方言:)
- orunpe
- オルンペ 【名】[oro-un-pe そこ・につく・もの][orounpe オロウンペ が早く発音されて縮まった形]収穫、 みのり。 orunpe ka isam オルンペ カ イサㇺ みのりがない、 なんにもならない。 {E: a harvest; a crop.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orupitne
- オルピッネ 【o-ru-pit-ne】 裸の状態である,抜き身の刃物,裸. ポンペ カ インネ ㇷ゚ エ・ネㇷ゚キ ウㇱケ タ エエン ノタコㇷ゚ オルピッネ ノ アン ナ.エヤㇺ ワ オラー カ イペ アニー=小さい子供が大勢いるのにお前が仕事していた所に鋭利な刃物が裸のままであるぞ.しまってから食事をしなさい.*彫刻を本業にしていた時,母に言われた言葉だった. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruskur
- オルㇱクㇽ 【自動】[o-rus-kur そこに・毛皮・影/姿](?) (殺した熊の頭を上座に据えてあるものに関して)毛皮がついている。 oruskur maratto オルㇱクㇽ マラット 毛皮がついたままの熊の頭。 {E: for a dead bear to have it's fur still attached.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oruskurmarapto
- オルㇱクㇽマラㇷ゚ト 【o-rus-kur-marapto】 後ろに毛皮のついた熊の頭.▷オ=それ ルㇱ=毛皮 クㇽ=ついたまま マラㇷ゚ト=熊の頭 (出典:萱野、方言:沙流)
- oruspe
- オルㇱペ 【or-us-pe】 噂話. ク・ポホー タパン ハワㇱ エウン イカ エカランケ ナ.ア・シトマ オルㇱペ ネ ナ=息子よ,この話へは絶対近づくではないぞ.恐ろしい噂だよ.タパン ハワㇱ アナㇰネ サウレ オルㇱペ ソモ ネ クス コタンコㇿクㇽ ア・エサラマ=この問題はやさしい話ではないので村おさに任せよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruspe(he)
- オルㇱペ(ヘ) 【名】[所](概はない(?))[or-us-pe …の所・についている・もの] …のこと、 …に関する事柄/話/噂。 (=orouspe オロウㇱペ) k=óruspe ye kor an wa kusu en=nukar akusu nani ye a p eyokkot コルㇱペ イェ コㇿ アン ワ クス エンヌカㇻ アクス ナニ イェ アㇷ゚ エヨッコッ 私のことを言っていたので私を見たらすぐ言っていたのをやめてしまった。(S) {E: a matter, story concerning…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orutomoma
- オルトモマ 【o-ru-tom-oma】 家の近くで便をする:戸外に便所があったため,便所まで行かないで近くで用をたしてしまうこと.▷オ=それ(=便) ルトㇺ=道の近く オマ=入る ハンケノ アン ルカリウシ ウン アㇻパ カ ソモ キ パ ノ オルトモマパ=近くにある便所へ行きもせずにあの者たちは近くで大小便をしている者ら. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruunu
- オルウヌ 【oruunu】 くっついて離れない. ウヌフ オルウヌ=母親にくっついて来る.スチヒ オルウヌ=おばあさんから離れない. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruunu
- オルウヌ 【oruunu】 知っている. タパン イチャン アナㇰネ アッパケ ワノ コルウヌ(ク・オルウヌ) ウㇱケ ネ ナ イテキ エㇰ ヤン=この産卵床(俗にほりともいうサケの卵を生む場所)は最初から私が知っていた所なので,来ないでくれ.シシㇼムカ エトコホ ウェンサㇻ シコㇿ ア・イェ ウㇱケ タ テエータ ワノ アッニ アッ ペ ネ ワ コルウヌ(ク・オルウヌ)=沙流川の上流の悪い沙流川という場所に昔からオヒョウの木がたくさんあって私は知っている.ホクレ ホプニ ワ エウォンネ.シㇼピㇼカ クス ユㇰカルㇱ コルウヌ(ク・オルウヌ) ウㇱケ ウン エチ・トゥラ ナ=さあ早く起きて顔を洗え.天気がいいしマイタケが生えているのを知っている所にお前を連れて行くから.オッコ ヘタ エン・トゥラ.チキサニカルㇱ コルウヌ(ク・オルウヌ) ウㇱケ アン ナ ア・ウㇰ クス アㇻパ・アン ロー=姉よ,さあ一緒に行こう.アカダモキノコ(が出ると)私知っている所があるので,採りに行きましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruypene
- オルイペネ 【自動】[oru-ipe-ne ただ…だけ・中身・である](=oruipene オルイペネ)刀身だけの、 柄のない。 oruypene emus オルイペネ エムㇱ 刀身だけの刀。(S) oruypene tasiro オルイペネ タシロ 刀身だけの剣(「持つとこない、 刃のとこだけの」)。 (S) {E: the blade of a sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- oruypeneemus
- オルイペネエムㇱ 【oruypene-emus】 抜き身の刀,白刀:鞘から抜いた刀の刃.▷オルイペネ=鞘に入れていない エムㇱ=刀 ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ キㇺ タ アン ウェン シケサㇻペ ランマ オルイペネエムㇱ コッカ チョㇿポㇰ タ ヌイナ ワ アン ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=昔話の中では,山にいるならず者は,いつでも抜き身の刀を膝の下へ隠しているものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- osike saparusihe
- オシケ サパルシヘ §060.頭の皮(3)ウサギの頭の皮 osike saparusihe〔o-ší-ke-sa-pá-ru-ši-he オしケ・サぱルシへ〕[ウサギ・の頭の皮]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osikiru
- オシキル 【他動】[o-si-kiru (そこ)に/で・自身・を回す] …の方へ向かって行く、 …に行く、 …に着く。 nupuri tapka a=osíkiru ヌプリ タㇷ゚カ アオシキル 私は山の頂上に到着した。(W民話) {E: to go to, towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osirus
- オシルㇱ 【o-sir-us】 床につく,病床に伏す. タㇷ゚ ネノ パ トゥㇺ ネ マヌ ㇷ゚ ユㇷ゚ケ ヒ タ アナㇰネ オシルㇱクㇽ パテㇰ ネ ペコㇿ ネ ㇷ゚ ネ クス ウウェイノンノイタㇰ ペ カ イサㇺ=このように病気がはやる時には床に伏す者ばかりのようになるとおはらいの祈りをする者もいない.ウナㇻペ ヤイヌミウェン ワ オシルㇱ ワ アン ヤㇰ ク・イヌ ワ ケラムイクㇽクㇽ(ク・エラムイクㇽクㇽ) コㇿカ ナ ク・ホタヌ カ ソモ=おばが身体の具合が悪くて病床に伏していると聞き,気にはしているがまだ見舞いにも行っていない. (出典:萱野、方言:沙流)
- osirus(-an)
- オシルㇱ §082.いざる(躄る)(2)osirus(-an)〔o-ší-ruš オしルㇱ〕[o(尻)+sir(地)+us(についている)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorumpe
- オソルンペ §292.月経帯(1)osorumpe〔o-só-rum-pe オそルンペ〕[osor(尻)+un(につく)+pe(もの))⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osorusi
- オソルシ 【osor-usi】 腰を掛ける. ▷オソㇿ=尻 ウシ=つける,掛ける(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- osoruspe
- オソルㇱペ §292.月経帯(2)osoruspe〔o-só-ruš-pe オそルㇱペ〕[osor(尻)+us(につく)+pe(もの))⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- otakosiru
- オタコシル 【他動】[ota-ko-siru 砂・と共に・こする] 砂をつけてこすって磨く。 aewákkatap otakosiru a otakosiru a ayne asir アエワッカタㇷ゚ オタコシル ア オタコシル ア アイネ アシㇼ バケツを砂でこすってよく磨いて新しくなった。 {E: to rub and polish with sand.} (出典:田村、方言:沙流)
- otakunkamarusa
- オタクンカマルサ §008 シロヨモギ (3) otakun-kamarusa (o-tá-kun-ka-ma-ru-sa)「オたクンカマルサ」[otá(砂浜)ka(の上)un(にある)kamárusa(ヨモギ)] 葉 ⦅大泊⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otakuru
- オタクル §260 ヤマシャクヤク ベニバナヤマシャクヤク (4) otakuru (o-tá-ku-ru)「オたクル」 根 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otaruh
- オタルㇷ §211 ハマナシ(ハマナス) (7) otaruh (o-tá-ruh)「オたルㇷ」[<otarup <otarop] 果実 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otaruhni
- オタルㇷニ §211 ハマナシ(ハマナス) (8) otaruh-ni (o-tá-ruh-ni)「オたルㇷニ」 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otorunkina
- オトルンキナ §268 ハマハコベ (3) otorunkina (o-tó-run-ki-na)「オとルンキナ」[ota(砂浜)or(の所)un(にある)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otoyseru
- オトイセル 【o-toy-seru】 土けむりにむせる. ソンノ イヨーハイ ヤイェシンニューケㇱ ペ ネ クス シッチャㇱヌレ カ ソモ キ オトイセル オムンセル ワ アン イオッセレケレ=本当にあきれたよ,だらしないものだから掃除もしないで土けむりにむせ,ごみにむせている,たまげたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- otu nonsikay ore nonsikay ukaeruki
- オトゥ ノンシカイ オレ ノンシカイ ウカエルキ §514.つば(唾);よだれ(涎)(7)なまつばを呑み呑みする o-tu non-sikay o-re non-sikay u-ka-e-ruki〔o-tú-non-ši-kaǐ|o-ré-non-ši-kaǐ|u-ká-e-ru-ki オとぅ・ノンシカイ・オれ・ノンシカイ・ウかエルキ〕[o-tu(幾度も幾度も)、non-sikay(なまつば<non-si-kaye-i 唾の砕けたもの、non「つば」 si「[自分を] kaye「砕く」 si-kay「自分を砕く」=「砕ける」 si-kaye-i「砕けたもの」、ただし、sikayには「木釘」の意があり、今の古老の中には釘でも呑むように生唾を呑みこむという意に解している者もあるようである)、o-re(幾度も幾度も)、non-sikay(なまつばを)、u-ka-e(お互い・の上・に、次から次へと引続いて)、ruki(呑みこむ)]「幾度も幾度も生唾を次から次へと呑みこんだ」⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- otu rusittok ore rusittok
- オトゥ ルシットㇰ オレ ルシットㇰ 【o-tu-ru-sittoku o-re-ru-sittok】 九十九折[ユ]:うねうねと折れまがる山道.▷オ=それ トゥ=ふたつ ル=道 シットㇰ=肘 オ=それ レ=三つ ル=道 シットㇰ=肘 (出典:萱野、方言:沙流)
- otu tapkanru
- オトゥ タㇷ゚カンル 【名】[雅][otu-tapkar-ru 二つの・(踏舞の一種)・通った跡](otu…ore… オトゥ…オレ… の構文で)何回もの踏舞(両手を広げ一歩一歩進んでいく踊り)。 otu tapkanru ore tapkanru uciwpare オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル ウチウパレ 両手を広げ一歩一歩進む踊りを何回も何回もくり返した(叙事詩や昔話で、 神が人間の国でしばらく暮らした後、 天の国へ帰るために鳥の姿になるときのシーン)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu tapkanru ore tapkanru
- オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル 【o-tu tapkar-ru o-re tapkar-ru】 ふたつの舞三つの舞.▷オ=それ トゥ=ふたつ タㇷ゚カㇻ=舞 ル=道 オ=それ レ=三つ タㇷ゚カㇻ=舞 ル=道 (出典:萱野、方言:沙流)
- otuuyruke
- オトゥウイルケ 【複他動】[o-tu-uyruke その尻・糸(弦)に…をつける][雅](弓)に(矢)をつがえる(=otuunu オトゥウヌ)。 pirka pon ku/pirka pon ay/otuuyruke ピㇼカ ポン ク/ピㇼカ ポナイ/オトゥウイルケ[雅] 立派な小さい弓に立派な小さい矢をつがえて。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- otuymasirun
- オトゥイマシルン 【副】[o-tuyma-sir-un その尻が・遠い・所・にある] 遠くから。 otuymasirun wano ku=hotku kane wa k=ek オトゥイマシルン マノ クホック カネ ワ ケㇰ 私は遠くからかがんで(腰を曲げて)来た。(S) {E: from afar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- owenkirus
- オウェンキルㇱ §213.がに股である(3)owenkirus〔o-wéŋ-ki-ruš オうぇンキルㇱ〕[o(そこに)+wen(悪い)+kir(胸)+us(ついている)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- owkauyru
- オウカウイル 【自動】[o-u-ka-uyru その尻・互い・の上・…にある][雅](次の慣用表現の中で)重なり合う。 nispa mut pe/otu santuka/owkauyru ニㇱパ ムッ ペ/オトゥ サントゥカ/オウカウイル 長者の佩く(ような立派な)宝刀が何本もの柄(つか)が重なり合うようにたくさん掛かっていた。(S)ユカㇻ ☆参考 otu santuka オトゥ サントゥカ のあとに ore santuka オレ サントゥカ が入ることもある。 この例はそれが省略された形。 叙事詩ばかりではなく民話などの散文の伝承の中でもこの表現は出て来る。 {E: to match together; overlap.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyamosirunkur
- オヤモシルンクㇽ 【oya-mosir-un-kur】 外国人. (出典:萱野、方言:沙流)
- oysiru
- オイシル 【名】[o-i-siru その尾・ものを・こすった][動物] 産卵後の尾がバサバサになった鮭。(S) ☞oysirucep オイシルチェㇷ゚ 〔知分類 p.41 oisiru 産卵後の尾のすりきれた鮭〕 {E: an old salmon.} (出典:田村、方言:沙流)
- oysiru
- オイシル 【oysiru】 産卵後のサケ:尾が擦れて白くなったもの.北海道ではほっちゃりと言う.▷オ=そこで イ=それ シル=擦れる (出典:萱野、方言:沙流)
- oysirucep
- オイシルチェㇷ゚ 【名】[o-i-siru-cep 尻・ものを・こすった・魚][動物] 年取って尾がバサバサになった鮭。 ☆参考 「筋子を置くためのホリ(産卵穴)を掘るために尾びれでバラス(砂利)をかき分けて、 掘ったホリの中に筋子を置くと、 そのあとに雄が来て白子をかけ、 サッと砂をかけて行く。 筋子を出してしまった鮭は、 やせて尾びれが一本一本に分かれてほうきのようになる。 そのようになった鮭を言う。 それはもう年取って、 岸に寄り上がって死んだりする。」 (S) ☆参考 atkoci アッコチ[概]/atkocike アッコチケ[所] 尾びれ。 cep チェㇷ゚ 魚、 鮭。 kamuycep カムイチェㇷ゚ [神・魚]鮭。 sípe シペ 秋の鮭。 os オㇱ 雌の鮭。 ca チャ 雄の鮭。〔知分類 p.41 oisiru-cep ((幌)) 産卵後の尾のすりきれたサケ、 ホッチャリ〕 {E: an old salmon.} (出典:田村、方言:沙流)
- páenrum
- パエンルㇺ 【名】[概](所は páenrumi(hi) パエンルミ(ヒ))[pa-enrum 口・の先端] 口の先端(唇の中央あたり)。 {E: around the middle of the lips.} (出典:田村、方言:沙流)
- paenrum(-i)
- パエンルㇺ §436.人中の下端;上唇の中央上部pa-enrum(-i)〔pá-en-rum ぱエンルㇺ〕[pa(口)+enrum(岬)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- páenrumi(hi)
- パエンルミ(ヒ) 【名】[所](概は páenrum パエンルㇺ) …の口の先端。 páenrumi patek a=nuyé kane an パエンルミ パテㇰ アヌイェ カネ アン 口の先の方だけ入れずみしてある(=唇の周囲に施す入れずみのうち、 まん中の所だけしてある)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- pakerupne
- パケルㇷ゚ネ §060 ウグイ (12) pakerupne (pe-ké-rup-ne)「パけルㇷ゚ネ」[<pake(頭)rupne(大きい)] ⦅美幌⦆赤腹の大きなウグイ (出典:知里動物編、方言:)
- pakirukiru(-an)
- パキルキル §058.頭を左右に振っていやいやする(2)pa-kirukiru(-an)〔pá-ki-rù-ki-ru ぱ・キるキル〕[頭を・あちらえ向けこちらえ向けする]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pararu
- パラル 【名】[para-ru 幅広い・道] 道路、 広い通り。 kuwanno pararu kari e=arpa yak e=moyre クワンノ パラル カリ エアㇻパ ヤㇰ エモイレ (あなた)まっすぐ大通りから行くと遅くなる。 {E: a broad, wide road.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pararu
- パラル 【para-ru】 通り. (出典:萱野、方言:沙流)
- paroruy
- パロルイ 【自動】[paro-ruy 口[所]・激しい] おしゃべりだ(口数が多い)。 {E: to be talkative.} (出典:田村、方言:沙流)
- parparu
- パㇻパル 【parparu】 あおぐ:うちわであおぐこと. アペ ア・アリ コㇿカ テイネ チクニ ネ ㇷ゚ ネ クス エプイプイセ ワ アペルイ カ ソモ キ.ア・パㇻパル アイーネ アペルイ=火を焚いたが濡れた薪なので煙ばかり出て火は燃えない.あおいだので火が燃えた. (出典:萱野、方言:沙流)
- paru
- パル 【他動】[単](複は parpa パㇻパ)[par-u(擬態の語根)・(他動詞形成)](独立には未出。 複数形 parpa パㇻパ、 重複形 paruparu パルパル の形で出てきた。 一回だけあおぐということはめったにないために出にくいのであろう。) (出典:田村、方言:沙流)
- parumpe
- パルンペ §377.した(舌)(1)parumpe〔pa-rúm-pe パるンペ〕[par(口)+un(にある)+pe(もの)]⦅ホロべツ、サル、サマニ、チカブミ、ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- parumpeetok(to)
- パルンペエトㇰ §386.ぜっせん(舌尖)(2)parumpe-etok(to)〔pa-rúm-pe-e-tok パるンペ・エトㇰ〕[舌・先]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- parumpeetukkasita
- パルンペエトゥッカシタ §268 イヌ (41) parumpe-etukka-sita (pa-rúm-pe-e-tuk-ka-si-ta)「パるンペエトゥッカシタ」[<parumpe(舌を)etukka(突き出している)sita(犬)] ⦅美幌⦆こういうのは不良犬とされている (出典:知里動物編、方言:)
- parumpeetupusi
- パルンペエトゥプシ §386.ぜっせん(舌尖)(1)parumpe-etupusi〔pa-rúm-pe-e-tù-pu-ši パるンペ・エトゥプシ〕[舌・頭]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- parumpekem(-i)
- パルンペケㇺ §384.舌の骨、舌骨(3)クマの舌の軟骨 parumpe-kem(-i)〔pa-rúm-pe-kem パるンペケㇺ〕[舌・針]⦅フシコ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- parumpekunneturkesosita
- パルンペクンネトゥㇽケソシタ §268 イヌ (40) parumpe-kunne-turkes-o-sita (pa-rúm-pe-kún-ne-tur-ke-so-si-ta)「パるンペくンネトゥㇽケソシタ」[<parumpe(舌に)kunne(黒い)turkes(ほくろ)o(ある)sita(犬)] ⦅美幌⦆舌に黒い点々のついているイヌ(こういう相のイヌは良犬とされている) (出典:知里動物編、方言:)
- parumpeniste
- パルンペニㇱテ §380.舌がまわらぬparumpe-niste〔pa-rúm-pe-niš-te パるンペ・ニㇱテ〕[舌・堅い]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- parumpepone
- パルンペポネ §384.舌の骨、舌骨(2)parumpe-pone〔pa-rúm-pe-po-ne パるンペポネ〕[parumpe(舌)+pone(骨)]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- parumpesut(-u)
- パルンペスッ §385.ぜっこん(舌根)parumpe-sut(-u)〔pa-rúm-pe-sut パるンペスッ〕[parumpe(舌)+sut(根もと)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- parumpeutorsam(-a)
- パルンペウトㇿサㇺ §378.舌のふち;舌縁parumpe-utorsam(-a)〔pa-rúm-pe-u-tòr-sam パるンペウトㇿサㇺ〕[舌・側]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- parunpe
- パルンペ 【名】[概/所][par-un-pe 口・にある・もの] 舌。 {E: the tongue.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- parunpe/parunpe(he)
- パルンペ/パルンペ(ヘ) 【par-un-pe/-pe(he)】 舌. (出典:萱野、方言:沙流)
- parunpehe
- パルンペヘ 【名】[所](概は parunpe パルンペ) …の舌。 {E: the tongue of…} (出典:田村、方言:沙流)
- parunpekuste
- パルンペクㇱテ 【parunpe-kuste】 目のごみを舌で取る. ク・シキヒ マイオマ ノイネ ク・シㇰマカカ ケアイカㇷ゚(ク・エアイカㇷ゚) ナ.イネイネ テタ ホッケ パルンペ ク・クㇱテ ナ=私の目にごみが入ったらしく目を開けることもできないよ.どれどれここへ寝て舌通すので(普通のごみ=ムン 目に入ったごみ=マイ). *子供の頃に母にこのようなやりかたで目に入ったごみを取ってもらった. (出典:萱野、方言:沙流)
- paruparu
- パルパル 【他動】[paru-paru あおぐ・(重複)] …をはたく、 …にはたきをかける。 so kurka paruparu ソ クㇽカ パルパル 床(ゆか)の上をはたく。 {E: to strike, hit…} (出典:田村、方言:沙流)
- párur
- パルㇽ 【位名】[概](所は parurke(he) パルㇽケ(ヘ)) (容器や盆の)端の方、 (穴の)縁。 suy párur スイ パルㇽ 穴のふち。 ☆対語 noski ノㇱキ《真ん中》。 {E: edge; rim.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- parur/parurke(he)
- パルㇽ/パルㇽケ(ヘ) 【parur/parurke(he)】 端,縁. ア・ウタリヒ シトゥ カリ ヘメㇱパ ナイ パルㇽ タ イイェトコウㇱ クニ ア・イェ オヌマン パㇰノ アナン(アン・アン) ア コㇿカ オムケン・アン=私の仲間たちは尾根に登って行き,私は沢縁で待ち伏せするように言われ夕方までいたが何も獲れない.イテキ アイヌヌㇺケ ノ アペエトㇰ ワノ ニワ パルㇽ タ アン ウタㇻ パㇰノ イサㇷ゚テ アン ペ ネ=絶対に人選びせずに横座の方から内庭の縁に座っている人たちまで給仕するものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- párurke
- パルㇽケ 【位名】端の方。 hńta kus ene otcike párurke ta e=anu, iyaykipte フンタ クㇱ エネ オッチケ パルㇽケ タ エアヌ、 イヤイキㇷ゚テ どうしてこのようにお膳の端の方に置くの、 あぶないねえ。(S) {E: towards the edge of.} (出典:田村、方言:沙流)
- parurkea=ekaye
- パルㇽケアエカイェ 【parurke-a=e-kaye】 縁を折り込む:ござを織る時に縁を折ること. ▷パルㇽケ=縁 ア=それ エカイェ=折る(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- parusipetuntu
- パルシペトゥントゥ 【par-usi-pe-tuntu】 梁の上にある柱. ▷パㇻ=梁の上の空間 ウㇱ=付く,ある トゥントゥ=柱 *家の材料の名前でチセマカニ(家を開く木)という長方形の骨組みで,雪の重さで屋根が潰れるのを防ぐために横になっている柱.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- paruspe
- パルㇱペ 【名】[par-us-pe 天井・についている・もの][雅]縦の梁、 つまり天井の東西に走る棒。 ☆参考 日常語では parpesni パㇻペㇱニ。 (出典:田村、方言:沙流)
- paskuraru
- パㇱクラル §182 エゾノレンリソウ (1) paskuraru (pás-ku-ra-ru)「ぱㇱクラル」[カラスの・弁当] 果実 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- pasnekarus
- パㇱネカルㇱ §445 ホクチダケ (2) pasnekarus (pás-ne-ka-rus)「ぱㇱネカルㇱ」[pas(炭)ne(になる)karus(キノコ)] ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- pekuruppe
- ペクルッペ 【pe-kuruppe】 露霜,水霜. (出典:萱野、方言:沙流)
- peperu
- ペペル §353 ユキザサ (2) peperu (pe-pé-ru)「ペぺル」 根茎 ⦅長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- perokarus
- ペロカルㇱ 【pero-karus】 シイタケ. (出典:萱野、方言:沙流)
- perokarus
- ペロカルㇱ §439 キノコ類 (5) pero-karus (pé-ro-ka-rus)「ぺロカルㇱ」[“ナラの木に生じるキノコ”“シイタケ”] (出典:知里植物編、方言:)
- perokarus
- ペロカルㇱ §441 シイタケ (3) pero-karus (pé-ro-ka-rus)「ぺロ・カルㇱ」[ナラ・キノコ] ⦅A沙流・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- peroniomakarush
- 『ペロニオマカルシュ』 §445 ホクチダケ (4) pero-ni-oma-karush 『ペロニオマカルシュ』 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- perukina
- ペルキナ §057 エゾノカワジサ (3) peru-kina (pé-ru-ki-na)「ぺルキナ」[peru(沼地)kina(草)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- petaru
- ペタル 【pe-ta-ru】 水汲みに行く道,川へ行く道. エ・ヌー ト ペタル オッタ(オㇿ タ) タンネ キナスッ アン ワ コケウェ(ク・オケウェ) ヤッカ トンケ カ ソモ.アㇻパ オケウェ ワ エン・コレ=聞こえたかいあれ水汲みに行く道に長い蛇がいて私が追ってもびくともしない.行って追ってくれ.ウクラン ルイ レラ アン ワ ペタル オルン チクニ ホラㇰ ワ アン ナ オッカヨ ウタㇻ アㇻパ ワ アㇺケレ ワ イ・コレ=昨夜強い風が吹いて川へ行く道へ木が倒れていたから,男の人たち,行ってどかしてください. (出典:萱野、方言:沙流)
- petniru
- ぺッニル §275 カワウソ (6) petniru (pét-ni-ru)「ぺッニル」[<pet-ninu(川を・縫う)?] ⦅美幌⦆【夜ことば】 (出典:知里動物編、方言:)
- petorun'ampayayap
- ペトルンアンパヤヤㇷ゚ 【pet-or-un-ampayayap】 モクズガニ. (出典:萱野、方言:沙流)
- petoruncep
- ぺトルンチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 川(1) petoruncep(pé-to-run-cep)「ぺトルンチェㇷ゚」[pet(川)or(中)un(にいる)cep(サケ)]産卵のため川へ入って来たサケ。⦅幌別、東静内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petoruncikap
- ぺトルンチカㇷ゚ §348 マガ (6) petorun-cikap (pé-to-run-či-kap)「ぺトルンチカㇷ゚」[<pet-or-un-cikap(川・中・にいる・鳥)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petoruncimakani
- ぺトルンチマカニ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (2) petorun-cimakani (pé-to-run-ci-ma-ka-ni)「ぺトルンチマカニ」[pet(川)or(中)un(にいる)cimakani(カジカ)] 成魚 ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petorunhorkaterkepe
- ペトルンホㇿカテㇾケペ 【pet-or-un-horka-terke-pe】 川エビ類. (出典:萱野、方言:沙流)
- petorunkuruni
- ペトルンクルニ §318 デロ ドロノキ (5) petorun-kuruni (pé-to-run-ku-ru-ni)「ぺトルン・クルニ」[pet(川)or(の中)un(にある)kurunni(魔の木?)] 茎 ⦅屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- petorunponcimakani
- ペトルンポンチマカニ 【pet-or-un-pon-cimakani】 ごだっぺ (出典:萱野、方言:沙流)
- petorunponcimakani
- ぺトルンポンチマカニ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (3) petorun-pon-cimakani (pé-to-run-pon-cimakani)「ぺトルンポンチマカニ」[pet(川)or(中)un(にいる)pon(小さい)cimakani(カジカ)] 成魚 ⦅長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petorunsamampe
- ぺトルンサマンペ §046 カワガレイ;ヌマガレイ (1) petorun-samampe (pé-to-run-sa-mam-pe)「ぺトルンサマンペ」[pet(川)or(中)un(にいる)samampe(カレイ)] 成魚 ⦅美幌、長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- petorunsei
- ぺトルンセイ §218 カワシンジュガイ (12) petorun-sei (pé-to-run-sey)「ぺトルンセイ」 ⦅美幌⦆カラス貝、川のカラス貝 (出典:知里動物編、方言:)
- petorunsey
- ペトルンセイ §218 カワシンジュガイ (24) petorun-sey (pe-to-run-sey)「ペトルンセイ」 ⦅美幌⦆カラスガイ (出典:知里動物編、方言:)
- petparur
- ペッパルㇽ 【pet-parur】 川岸.▷ペッ=川 パルㇽ=岸 (出典:萱野、方言:沙流)
- petru
- ペッル 【名】[pet-ru 川・道] 川筋、 川筋の低地(水のないところも含む)。 {E: the course of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- petruor
- ペッルオㇿ 【pet-ruor】 川原. (出典:萱野、方言:沙流)
- petruwor
- ペッルウォㇿ 【名】[pet-ru-or 川・道・のところ] 川筋の低地のところ(水のない部分も含む)(=petru or ペッル オㇿ)。 {E: lowlands along the course of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- petuturu
- ペトゥトゥル 【位名】[所](概は petutur ペトゥトゥㇽ) …の川の間。 tan Iskar etoko wano petuturu e=kus wa タン イㇱカㇻ エトコ ワノ ペトゥトゥル エクㇱ ワ あなたはこの石狩川の水源地から川の間(石狩川と勇別川の間)を通って(何とかして勇別の村まで行く)。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pinnikarus
- ピンニカルㇱ §439 キノコ類 (6) pinni-karus (pín-ni-ka-rus)「ぴンニ・カルㇱ」[“ヤチダモの木に生じるキノコ”] ⦅A鵡川・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- pirakkakosikiru
- ピラッカコシキル §442.すじちがいする;捻挫する(1)pirakka-ko-sikiru〔pi-rák-ka-ko-ši-ki-ru ピらッカコシキル〕[pirakka(下駄)+ko(と共に)+sikiru(まわる)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pirakkasikiru
- ピラッカシキル §442.すじちがいする;捻挫する(3)pirakka-sikiru〔pi-rák-ka-ši-ki-ru ピらッカ・シキル〕[pirakka(下駄)、sikiru(回転する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- piru
- ピル 【他動】[単](複は pirpa ピㇼパ)(一つを一回)…を拭く、 (かんなで)…を削る。 {E: to wipe…} (出典:田村、方言:沙流)
- piru 1
- ピル 【piru】 ①拭く,ぬぐう. (出典:萱野、方言:沙流)
- piru 2
- ピル 【piru】 ②削る〔比喩〕. イヌイェアニタ(イヌイェ・アン ヒ タ) イヨッタ イヨㇱノ マキリ アニ トゥキパスイ ネ ヤ ニマ ネ ヤ ア・ケウレ ヒ マキリ ピル セコㇿ ア・イェ.マキリ アニ ア・ピル アーペコㇿ ア・ケウレ クス ア・イェ ヒ ネ=彫刻をする時に一番おしまいに小刀で棒酒箸とか木の器とかを削ることを小刀で拭くという.小刀で拭いたように削るのでいうのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- piruturu(hu)
- ピルトゥル(フ) 【名】[所](概は未出。 uturu(hu) ウトゥル(フ) の概は utur ウトゥㇽ)[pir-utur-uhu 傷・の間・(所属語尾)] (直訳すると)傷と傷の間(=pir uturuhu ピㇼ ウトゥルフ)。 piruturuhu turse ピルトゥルフ トゥㇽセ (彫刻、 入墨等の)彫り残したところがある。 {E: between cuts.} (出典:田村、方言:沙流)
- pisecara(caru)
- ピセチャラ §414.しょくどう(食道)(3)pise-cara(caru)〔pi-sé-ca-ra ピせチャラ〕[<(胃・口)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pisecaruaraka
- ピセチャルアラカ §728.みぞおちの辺の痛む病気;心窩部痛(1)食道下部;心窩部痛;乳房痛 pise-caru-araka〔pi-sé-ča-ru-a-rà-ka ピせチャル・アらカ〕[pise-caru(胃・の入口、噴門部)+araka(痛)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pisecaruaraka
- ピセチャルアラカ §761.胸の病気(7)乳房痛;前胸部の特に乳線の付近に痛みを感じる病気 pise-caru-araka〔pi-sé-ča-ru-a-rá-ka ピせチャル・アラカ〕[pise-caru(胃・の入口・噴門)+araka(痛)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ponerur
- ポネルㇽ 【pone-rur】 骨汁. ピイェユㇰ アナㇰネ ポネルㇽ ポーヘネ ケラアン.キリヒ ア・ソイパ ワ ア・ヌンヌン コㇿ ア・エ コㇿ ア・エトゥマㇱヌ ㇷ゚ ネ ナ=脂のある鹿は骨汁がなおさら味がある.骨髄をほじくって吸いながら食べると力が増すものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ponmururunkamuy
- ポンムルルンカムイ §304 アオジ (2) pon-mururun-kamuy (pón-mu-ru-run-ka-muy)「ぽンムルルンカムイ」[<pon-murur-un-kamuy(小さい・ハマニンニクのやぶ・にいる・神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ponparumpe
- ポンパルンペ §302.けんよおすい;のどちんこ(1)pon-parumpe〔pón-pa-rum-pe ぽンパルンペ〕[小さい・舌]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ponparumpe
- ポンパルンペ §572.のどちんこ;のどびこ;けんようすい(懸壅垂)(1)pon-parumpe〔pón-pa-rum-pe ぽンパルンペ〕[小さい・舌]⦅ホロべツ、サル、サマニ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ponparumpe sinrici
- ポンパルンペ シンリチ §572.のどちんこ;のどびこ;けんようすい(懸壅垂)(4)のどちんこの両側の筋 pon-parumpe sinrici〔pón-pa-rum-pe|šín-ri-či ぽンパルンペ・しンリチ〕[のどちんこ・の筋]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ponparunpe
- ポンパルンペ 【名】[pon-parunpe 小さい・舌] 口蓋垂。 {E: the uvula.} (出典:田村、方言:沙流)
- ponparunpe/ponparunpe(he)
- ポンパルンペ/ポンパルンペ(ヘ) 【pon-par-un-pe/-pe(he)】 のどちんこ,のどひこ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ponrupnekur(-i)
- ポンルㇷ゚ネクㇽ Ⅱ_§002.おとこ(男)(16)pon-rupnekur(-i)〔pón-rup-ne-kur ぽンルㇷ゚ネクㇽ〕⦅ホロべツ:神謡集, p.108⦆小男。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ponruy
- ポンルイ §113 ネキリムシ(根切虫);ジムシ(地虫)、コガネムシ類の幼虫 (8) pon-ruy(pon-ruy)「ポンルイ」⦅美幌⦆サクラコガネ (出典:知里動物編、方言:)
- popukuru
- ポプクル §360.産―えな;あとざん;胞衣;胎盤(5)po-pukuru〔pó-pu-ku-ruぽプクル〕[子・袋]⦅チカブミ、タライカ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- popukurukorohekaci
- ポプクルコロヘカチ §361.産―胞衣を被って生れた子;袋子;幸帽児(2)po-pukuru-koro-hekaci〔pó-pu-ku-ru|ko-ró|he-ká-či ぽプクル・コろ・へかチ〕[えな・持つ・子]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- popukurukorohetukuhekaci
- ポプクルコロヘトゥクヘカチ §361.産―胞衣を被って生れた子;袋子;幸帽児(1)po-pukuru-koro-hetuku-hekaci〔pó-pu-ku-ru|ko-ró|he-tú-ku|he-ká-či ぽプクル・コろ・へとぅク・へかチ〕[po-pukuru(胞衣)+koro(持ち)+heuku(生れた)+hekaci(子)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pópurusep
- ポプルセㇷ゚ 【名】高潮(しけたとき、 小さい波だがずっとおか(陸)まで来る。 おかの漁師の家まで来る。 orepunpe オレプンペ とは違う)。(S) pópurusep yan ポプルセㇷ゚ ヤン 高潮が陸に上がって来る。(S) ☆参考 orepunpe オレプンペ 津波。 {E: flood tide.} (出典:田村、方言:沙流)
- póru
- ポル 【名】ほらあな、 洞穴。 ☆参考 ahunporu アフンポル 地下の死者の国へ入っていく入口の洞穴。 nisa ニサ 木のほらあな、 うろ。 {E: a cave.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poru
- ポル 【poru】 ほらあな.洞窟,土の中へ入っていく穴. (出典:萱野、方言:沙流)
- porukon
- ポルコン §059 フナ (2) porukon (pó-ru-kon)「ぽルコン」 成魚 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- pukuru
- プクル 【名】[< 日本語 ふくろ] 袋。 {E: a bag.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pukuru(pukuro)
- プクル(プクロ) 【pukuru(pukuro)】 袋. (出典:萱野、方言:沙流)
- punkawkarus
- プンカウカルㇱ §439 キノコ類 (7) punkaw-karus (pún-kaw-ka-rus)「ぷンカウ・カルㇱ」[“ハシドイの木に生じるキノコ”] ⦅A⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- puruseh
- プルセㇸ §440 ホコリタケ キツネノチャブクロ (4) puruseh (pu-rú-seh)「プるセㇸ」[puruse(<purse 霧を吹く)-h(<−p もの)] ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- puyraruypet
- プイラルイペッ 【puyra-ruy-pet】 しぶきの強い川.▷プイラ=しぶき ルイ=強い ペッ=川 *日高管内新冠川の上流にある. (出典:萱野、方言:沙流)
- rakanorun
- ラカノルン §067 サケ あきあじ、あきやじ 他(28) rakanorun(ra-ká-no-run]「ラかノルン」⦅塘路?⦆ウグイが産卵のために川底に穴を掘る。 (出典:知里動物編、方言:)
- rákirur
- ラキルㇽ 【位名】[概](薄いもの)の縁(ふち/へり)。 sito rákirur シト ラキルㇽ 餅/だんごの縁(へり)。(S) {E: an edge, a rim, a lip of…} (出典:田村、方言:沙流)
- rakirur/rakirurke
- ラキルㇽ/ラキルㇽケ 【rakirur/rakirurke】 (のしもち・ござ等の)縁(ふち),へり. (出典:萱野、方言:沙流)
- rákirurke
- ラキルㇽケ 【位名】[所] …の縁(へり)の所、 その縁(へり)の所。 rákirurke a=ekáye wa a=kar wa an ラキルㇽケ アエカイェ ワ アカㇻ ワ アン 縁を折ってつくってある(縁(ふち)どりしてある)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ramusikarun
- ラムシカルン 【ramu-sikarun】 記憶力がよい,物忘れをしない. (出典:萱野、方言:沙流)
- ramuturuarka
- ラムトゥルアㇻカ §760.胸がやける(2)ram-uturu-arka〔ra-mú-tu-ru-ar-ka ラむトゥルアㇻカ〕[胸・の間・痛む]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rapraputuruspe
- ラㇷ゚ラプトゥルㇱペ §756.胸の骨(6)肋骨 raprap-utur-uspe〔ráp-rap-u-tú-ruš-pe らㇷ゚ラㇷ゚・ウトゥルㇱペ〕[raprap(両翼)+utur(間)+us(にある)+pe(もの)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rar/raru(hu)
- ラㇻ/ラル(フ) 【rar/raru(hu)】 眉,眉毛. (出典:萱野、方言:沙流)
- rara(raru)
- ララ §717.まゆ(眉)(3)rara(raru)〔ra-rá ラら〕⦅S. タライカを除く⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rarak konru teske konru
- ララㇰ コンル テㇱケ コンル 【rarak konru teske konru】 氷面. (出典:萱野、方言:沙流)
- raru(hu)
- ラル(フ) 【名】[所](概は rar ラㇻ)…の眉、 彼/彼女の眉。 {E: the eyebrows of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- raruma
- ラルマ §718.まゆげ(眉毛);まいげ(3)raruma〔rá-ru-ma らルマ〕[<ranuma(↑)]⦅オギフシ、サマニ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rarunuma
- ラルヌマ 【raru-numa】 眉毛. (出典:萱野、方言:沙流)
- rarutur
- ラルトゥㇽ 【名】[概](所は raruturu(hu) ラルトゥル(フ))[rar-utur 眉・の間] 両眉の間。 {E: between the eyebrows.} (出典:田村、方言:沙流)
- rarutur(-u)
- ラルトゥㇽ §723.みけん(眉間)(1)rar-utur(-u)〔ra-rú-tur ラるトゥㇽ〕[rar(まゆ)+utur(あいだ)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- raruturiyupupu
- ラルトゥリユププ 【自動】[rarutur-i-yupupu 眉の間・(挿入母音)・…をきつく締める] 眉をしかめる。 ☆参考 rarutur ラルトゥㇽ と yupupu ユププ を続けて発音するとき、 拗音 ryu リュ がないので y ユ の前に i イ が入ったものであろう。 {E: to frown.} (出典:田村、方言:沙流)
- raruturu(hu)
- ラルトゥル(フ) 【名】[所](概は rarutur ラルトゥㇽ) …の両眉の間。 {E: between the eyebrows of…} (出典:田村、方言:沙流)
- raruturuhu
- ラルトゥルフ 【/rar-uturuhu】 眉間. (出典:萱野、方言:沙流)
- raruypa
- ラルイパ 【raruypa】 撫でる. ポン オッカイポ エン・トゥラ ララッカンポ ラルイパ コッネウㇱケ テケロㇱキ …=若者よ,私と一緒に行きましょう,なめらかな肌を撫でた後に窪んだところへ手をあてて…〔猥談〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- raykamuyiruskatasum(-i)
- ライカムイルㇱカタスㇺ §505.ちゅうぶう(中風)(5)中風 raykamuy-iruska-tasum(-i)〔ráǐ-ka-muǐ|i-rúš-ka|ta-súm らイカムイ・イるㇱカ・タすㇺ〕[死霊が・怒った・病気]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rayrup/rayrupi(hi)
- ライルㇷ゚/ライルピ(ヒ) 【ray-rup/ray-rupi(hi)】 大群. シプㇱケㇷ゚ トイ オㇿ タ アマメチカッポ ライルピヒ オカ スマ アニ ア・ピイェカㇻ アクス キラ パ ルウェ ネ=イナキビ畑にスズメの群れがいたので石をぶつけると逃げて行った. (出典:萱野、方言:沙流)
- rekisarussu
- レキサルッス 【re-kisar-us-su】 三つの耳つきの大鍋. (出典:萱野、方言:沙流)
- rekutuyruke
- レクトゥイルケ 【他動】[rekut-uyruke のど・…につける][雅](首飾り玉、 玉連)を首にかける。 pirka tamasay rekutuyruke ピㇼカ タマサイ レクトゥイルケ [雅] 美しい玉の首飾りを首にかけた(女性や女神が正装するときの描写の一部。 これから死ぬ/神の国へ行くというときに支度をしている)。(W民話) {E: to wear…around the neck.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- reporunkamuy
- レポルンカムイ §295 サカマタ;シャチ (3) reporunkamuy (re-pó-run-ka-muy)「レぽルンカムイ」[<rep-or-un-kamuy(沖・中・にいる・神)] ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- reporuntakamuy
- レポルンタカムイ §295 サカマタ;シャチ (4) reporuntakamuy (ro-pó-run-ta-ka-muy)「レぽルンタカムイ」[<rep-or-un-ta-kamuy(沖にいる神)] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- repunukurumpo
- レプンウクルンポ §004 マアナゴ(はも) (4) repun-ukurumpo (re-pún-u-ku-rum-po)「レぷンウクルンポ」[<沖の・うなぎ] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- réraparu
- レラパル 【自動】[rera-paru 風が・…をとばす] 風に飛ばされる。 {E: to be blown about in the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- reraparu
- レラパル 【rera-paru】 風で飛ぶ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rerara(reraru)
- レララ §755.むね(胸)(6)胸板 rerara(reraru)〔re-rá-ra レらラ(レらル)〕[<rerar]⦅シラウラ⦆【雅―遺篇】 (出典:知里人間編I、方言:)
- rerarusnuma
- レラルㇱヌマ §753.むなげ(胸毛)(3)rerar-us-numa〔re-rá-ruš-nu-ma レらルㇱ・ヌマ〕[胸・に生えている・毛]⦅チカブミ、ナヨロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- reraruy
- レラルイ 【rera-ruy】 風が強い. (出典:萱野、方言:沙流)
- retanru
- レタンル 【名】[retar-ru 白い・筋] 白髪(しらが)。 retanru kunneru upakte レタンル クンネル ウパㇰテ 白髪と黒髪と半々だ。(S) ☆参考 文脈によって白髪を retarpe レタㇻペ とも言う。 {E: white, grey hair.} (出典:田村、方言:沙流)
- rimruy
- リㇺルイ 【rim-ruy】 時化. (出典:萱野、方言:沙流)
- riyaeorusi
- リヤエオルシ §361 オオジシギ (2) riyaeorusi (ri-yá-e-o-ru-si)「リやエオルシ」[<riya-e-or-us-i‘冬じゅう水の中にいるもの’] ⦅屈斜路、足寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- riyaharu
- リヤハル 【riya-haru】 冬越し穀物. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorun
- ロルン 【ror-un】 上座の. ア・ヌヌケ ナ,ロルン ソ カ タ アヌ=大事な物だから上座へ置け. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunpe
- ロルンペ 【名】[ror-un-pe 上座・にある・もの](?) 戦い、 攻撃、 戦争。 kamuy rorunpe カムイ ロルンペ [神の・攻撃](伝染病を表す一つの表現)。 {E: an attack; war.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rorunpe
- ロルンペ 【ror-un-pe】 戦争. ②タ ネノ アン ユㇷ゚ケ ロルンペ オㇿ タ アナㇰネ キヤンネクㇽ トモ ア・コカヌ コㇿ ピㇼカ ナ イトㇺコカヌ ヤン=このように重大な行事の時には年上の人の指示に耳を傾けるといいものだから皆で指示を待ちなさい.ロルンペ カ タ アㇱケウコㇺ ア・エトゥリメチウ ウタㇱパ パㇰノ ウケウェホㇺス・アン ルウェ ネ=悲しい時に握り拳を前へ突き出し,お互いともに私たちはねぎらいあった. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunpe
- ロルンペ 【ror-un-pe】 重大な行事,悲しみの儀式. ②タ ネノ アン ユㇷ゚ケ ロルンペ オㇿ タ アナㇰネ キヤンネクㇽ トモ ア・コカヌ コㇿ ピㇼカ ナ イトㇺコカヌ ヤン=このように重大な行事の時には年上の人の指示に耳を傾けるといいものだから皆で指示を待ちなさい.ロルンペ カ タ アㇱケウコㇺ ア・エトゥリメチウ ウタㇱパ パㇰノ ウケウェホㇺス・アン ルウェ ネ=悲しい時に握り拳を前へ突き出し,お互いともに私たちはねぎらいあった. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunpecinika
- ロルンペチニカ 【ror-un-pe-cinika】 一列になって行進する:川や海で人が溺れて死んだ時,あるいは火事のあった後に行なう.また,戦争に行く前に士気を高揚させるための歩みでもある.ひとりでも行なう. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunpuyar
- ロルンプヤㇻ 【名】[ror-un-puyar 上座・にある・窓] 東窓、 神窓。 ☆参考 家の東側の壁の中ほどにあけられた窓。 神はこの窓から出入りする。 したがって、 熊や鹿をとってきた時はこの窓から入れるし、 屋内から戸外の幣場へ神の頭や祭具を出すときもこの窓から出す。 そのため kamuypuyar カムイプヤㇻ [神・窓]とも呼ばれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rorunpuyar
- ロルンプヤㇻ 【ror-un-puyar】 上座の窓. キムンカムイ マラㇷ゚ト アナㇰネ ロルンプヤㇻ カリ ア・アフンケ ㇷ゚ ネ ワ=熊の神様の頭骨は上座の窓から入れるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rorunso
- ロルンソ 【ror-un-so】 上座,横座. *狐,テンなどの頭骨は上座に置く. (出典:萱野、方言:沙流)
- roruyso
- ロルイソ 【名】[ror-un-so 上座・の・座](家の中の)上座(いろりと東窓の間の座で敷物の上)。 {E: the seat, place of honour in a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru ko
- ル コ 【形名+副助】[…したの・(擬態・擬音語を導く小辞)は/が] …したのは/が…、 …している様子は/が…(=ru konna ル コンナ )。 ☆参考 ru ko ル コ と ru konna ル コンナ の使い分けはリズムの関係、 つまり音節数によるものらしい。 ☞ru ル 4 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru- 5
- ル 【接頭】(性質を表す自動詞(形容詞)に接頭して、 程度が低いことを表す。) sések セセㇰ 熱い;rusesek ルセセㇰ やや熱い。 húre フレ 赤い;ruhure ルフレ やや赤い、 薄赤い。 (出典:田村、方言:沙流)
- ruasir
- ルアシㇼ 【自動】[ru-asir やや・新しい] やや新しい。 toan cisekotor ruasir トアン チセコトㇿ ルアシㇼ あの天井はやや新しい。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ruaspa
- ルアㇱパ 【自動】[ru-aspa やや・耳が聞こえない] 耳が遠い。 ☞aspa アㇱパ {E: to be hard of hearing.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruaspa
- ルアㇱパ 【ru-aspa】 耳が遠い,聾.▷ル=少し アㇱパ=耳が遠い (出典:萱野、方言:沙流)
- ruaspa
- ルアㇱパ §522.つんぼ[である](4)半つんぼである ru-aspa〔ru-áš-pa ルあㇱパ〕[なかば・つんぼである]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruaspa
- ルアㇱパ §551.なんちょう(難聴)(2)ru-aspa〔ru-áš-pa ルあㇱパ〕[ru(なかば)+aspa(つんぼである)]⦅サル、ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruaspa
- ルアㇱパ §743.耳が遠い;難聴(3)ru-aspa〔ru-áš-pa ル・あㇱパ〕[ru(なかば)+aspa(つんぼである)]⦅ホロベツ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rucausapappo
- ルチャウㇱアパッポ §031 タンポポ (5) rucaus-apappo (ru-cá-us-a-pap-po)「ルちャウㇱアパッポ」[ru(路)ca(傍)us(に群生する)apappo(花)] 花 ⦅春採⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- rucausmun
- ルチャウㇱムン §285 ミチヤナギ ニワヤナギ (1) ru-ca-us-mun (ru-cá-us-mun)「ルちャウㇱムン」[ru(路)ca(傍)us(に群生する)mun(草)] 茎葉 ⦅様似⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ruci
- ルチ 【ru-ci】 生煮え.▷ル=さっと チ=煮える (出典:萱野、方言:沙流)
- rucinki
- ルチンキ §219.整容―さかやき(月代)[成人の髪容で前頭部を三日月形に剃ること](12)頭髪の切り揃えた下端 rucinki〔rú:-čiŋ-ki るゥ・チンキ〕[ru(頭髪)、cinki(裾、もと「脚部」の意)、<cin脚 ke所]⦅ウソロ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rucire
- ルチレ 【ru-ci-re】 さっとゆでる.▷ル=さっと チレ=煮る (出典:萱野、方言:沙流)
- rucis
- ルチㇱ 【rucis】 峠. ソモカ エ・エㇰ クナㇰ ク・ラム ア ワ エ・エㇰ ク・ポホ カ アㇻパ アㇷ゚ ルチㇱ オㇿ タ ヘネ ソモ エチ・ウウェトゥナンカㇻ ルウェヘ アン=まさかお前が来るとは思っていなかったのにお前が来た,私の息子も行ったのに峠ででも行き合わなかったかい?ユラㇷ゚ ウン ルチㇱ パㇰノ フチ ク・エカノㇰ クス ク・アㇻパ ワ ク・エㇰ ナ アペ エヤㇺ ノ オハシㇼ プンキネ ワ オカ ヤン=ユーラップ沢の峠までおばあちゃんの迎えに行って来るので火を大切にして留守番をしていなさい(母がそう言いながら出て行ったものだ). (出典:萱野、方言:沙流)
- rúciwkar
- ルチウカㇻ 【自動】[ru-ciw-kar 道/縫った跡・刺す・する] 一針一針さして縫う。(W) 返し針して縫う(=半返し縫いする。(S) 刺しゅうの糸を細かくかがりつける。(S)) {E: a type of needlework.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruepakasnu
- ルエパカㇱヌ 【ru-epakasnu】 道案内.▷ル=道 エパカㇱヌ=教える (出典:萱野、方言:沙流)
- ruetoko
- ルエトコ 【位名】[所](概 ruetok ルエトㇰ は未出)[ru-etoko 道・の先]進んでいく先。 a=kar wa an pe/tu ruetoko/a=sikrarire アカㇻ ワ アン ペ/トゥ ルエトコ/アシㇰラリレ [雅] 彫っているものの小刀の進む先々をじっと見つめ。(Sユーカラ語り) ☆発音 話すときにはたいてい ruwetoko ルウェトコ と発音される。 ☞ruwetoko ルウェトコ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruhay
- ルハイ 【自動(?)】(ruhayta ルハイタ を途中で切った言い方)。 (悪口)「うすばか」。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ruhay
- ルハイ 【ru-hay】 少し馬鹿だ. イテキ エハサ ノ アン. ルハイ ネノ アア・イヌカㇻ ナ=口を開けていてはだめよ.少し馬鹿のように見られるよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruhayta
- ルハイタ 【自動】[aru-hayta やや・足りない]あまり頭がよくない(「うすばか」)。(S) ☞hayta ハイタ {E: to be dull; not very smart.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruhayta
- ルハイタ 【ru-hayta】 頭がちょっと足りない.▷ル=少し ハイタ=足りない ポンノ ルハイタ ㇷ゚ アナㇰネ シネ イタㇰ カ ア・オパンタイェ コㇿ ネㇷ゚ ネ ヤッカ オピッタ イェ ㇷ゚ ネ=ちょっぴり頭の足りない者は一言でも探りを入れるとなんでも一言ってしまうものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruhayta(-an)
- ルハイタ §595.ばかである;おろかである(4)少々知恵の足りぬ;うすのろである ru-hayta(-an)〔ru-háǐ-ta ルはイタ〕[ru(なかば)+hayta(不足である)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruhu
- ルフ 【自動】[ru-hu やや・生である] ①半生だ、 よく煮えて/焼けていない。 ②不良じみている(「なまいきだ」)。 taan kam ruhu タアン カㇺ ルフ この肉は半生/生煮えだ。(S) toanpe ruhu p ne na トアンペ ルフㇷ゚ ネ ナ あいつ「なまいき」なんだぞ(=不良じみているんだぞ)。(S) ☞hu フ {E: ①to be half raw; under-cooked. ②to be cheeky; impertinent.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruhu
- ルフ 【ru-hu】 半煮えである,半生(なま). ルフ ノイネ ネ ナ ナ ポンノ ポㇷ゚テ ワ オラカ ス ヤンケ=まだ半煮えらしいのでもう少し煮立たせてから鍋を上げろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruhure
- ルフレ 【自動】[ru-hure やや・赤い] やや赤い、 赤っぽい(ピンクや薄赤い色を言う)。 ☞húre フレ {E: to be reddish.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruhure
- ルフレ 【ru-hure】 桃色,だいだい色. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruhyankeh
- ルㇷヤンケㇸ §222 ウバガイ;ホッキガイ;ホッキ(方言) (13) ruh-yankeh (ruh-yan-keh)「ルㇷヤンケㇸ」 ⦅樺太⦆貝(生活, 36) (出典:知里動物編、方言:)
- ruipe
- ルイペ 【ru-ipe】 凍らせたサケ.▷ル=溶ける エ=食べる ペ=もの →溶ける食べ物 (出典:萱野、方言:沙流)
- ruiyoski
- ルイヨㇱキ 【ru-iyoski】 生酔い,ほろ酔い. (出典:萱野、方言:沙流)
- rúkamare
- ルカマレ 【他動】[ru-kama-re 道・をまたぐ・させる] 伝染病が…に移らないで素通りする。 inomito ta noyasito a=e kor oripak an yakka pátumu wen yakka a=i=rúkamare wa pirka p ne na イノミト タ ノヤシト アエ コㇿ オリパㇰ アン ヤッカ パトゥム ウェン ヤッカ アイルカマレ ワ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 元日にヨモギ餅を食べるとどんなに伝染病がはやっても私たちのところを素通りするのでよいのだよ。(S) {E: to by-pass…so as not to catch an infectious disease.} (出典:田村、方言:沙流)
- rukaneakam
- ルカネアカㇺ 【ru-kane-akam】 溶けた金の団子:ユカㇻの中に出て来る武器のこと. ▷ル=溶ける,溶けた カネ=金,鉄 アカㇺ=団子 *アイヌの貯蔵食料の中でオントゥレㇷ゚ アカㇺ(ウバユリの大団子)という物は,直径が7寸に厚さが1寸ほどもあり,その大団子を想像する.(補遺編)▷ル=溶ける,溶けた カネ=金,鉄 アカㇺ=団子 *アイヌの貯蔵食料の中でオントゥレㇷ゚ アカㇺ(ウバユリの大団子)という物は,直径が寸に厚さが寸ほどもあり,その大団子を想像する. (出典:萱野、方言:沙流)
- rukani
- ルカニ §546.どく(毒)(2)ru-kani〔ru-ká-ni ルかニ〕[ru(とける)+kani(金);水銀のことだとアイヌの古老は言う、猛毒あるものとして古謡にはひんぱんに現われる]⦅ホロべツ、サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, pp.354, 702〜703】 (出典:知里人間編I、方言:)
- rukaniekot
- ルカニエコッ §389.しぬ(死ぬ)(33)毒死する rukani-ekot〔ru-ká-ni-e-kotルかニ・エコッ〕[ru-kani(毒液;ru「とける」kani「金」;水銀か)+ekot(それで死ぬ)]⦅ホロべツ⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.749】 (出典:知里人間編I、方言:)
- rúkari
- ルカリ 【自動】[ru-kari 便所・を回る] 便所へ行く、 用便に行く。 ☆参考 トイレのことを asinru アシンル(男性用)、 menokoru メノコル(女性用)という。 asin アシン は《出る》、 menoko メノコ は《女》。 ru ル は第一義的には《道》だが、 この場合トイレを言う。 ☆参考 rúkari ルカリ は普通のいい言葉。 yayutek ヤユテㇰ は上品な言葉。 ku=rukari wa k=ek クルカリ ワ ケㇰ《(私は)トイレに行って来ます》の代りに k=arpa tek wa k=ek カㇻパ テㇰ ワ ケㇰ《(私は)ちょっと行って来ます》と婉曲に言うこともある。(W) {E: to go to the toilet.} (出典:田村、方言:沙流)
- rukari
- ルカリ 【ru-kari】 便所へ行く. (出典:萱野、方言:沙流)
- rúkari-esoyne
- ルカリエソイネ 【自動】[rúkari-e-soyne トイレに行く・…のために・外へ出る] トイレに行くために外へ出る。 ☆参考 昔、 トイレは屋外にあった。 {E: to go outside to the toilet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rúkariusi
- ルカリウシ 【名】[rukari-us-hi 用便に行く・習慣として皆がする・所]トイレ、 便所。 (よい言葉。) ☞ru ル 3、 rúkari ルカリ {E: to go to the toilet.} (出典:田村、方言:沙流)
- rukariusi
- ルカリウシ 【ru-kari-usi】 便所. ハンケノ アン ルカリウシ ウン アㇻパ カ ソモ キ パ ノ オルトモマ パ=近くにある便所へ行きもせずにあの者たちは近くで大便をしている者ら. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruki
- ルキ 【他動】[単](複は rukpa ルㇰパ)[ruk-i (飲み込むことを表す語根)・(他動詞形成)] …を飲み込む。 iteki ruki no ohetu イテキ ルキ ノ オヘトゥ 飲み込まないで吐き出しなさい。(S) ☆参考 口の中のものをゴクンと飲み込んで食道/胃へ入れることを言う。 液体を飲むことは ku ク。 {E: to swallow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruki
- ルキ 【ruki】 飲み込む,飲み下す.ルクシシイ (出典:萱野、方言:沙流)
- ruki
- ルキ §772.めだま(目玉・眼球)(4)魚の目玉ruki〔ru-kí ルき〕⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruki(a-an-)
- ルキ §581.のむ(飲む)(2)[同形物を]嚥下する ruki(a-、an-)〔ru-kí ルき〕⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rukiyanne
- ルキヤンネ 【自動】[ru-kiyannne やや・年上である] 少し年上である。 {E: to be slightly older.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rukoci
- ルコチ 【/rukoci】 〜の跡,足跡. (出典:萱野、方言:沙流)
- rúkoci(hi)
- ルコチ(ヒ) 【名】[所](概は rúkot ルコッ)…の通った跡のくぼみ、 通って踏み固めた跡、 (手足)の跡。 kamuy rúkocihi an na カムイ ルコチヒ アン ナ 熊の足跡があるよ。(S) hunna rúkocihi ita ka ta an フンナ ルコチヒ イタ カ タ アン だれかの足跡が床(ゆか)の上についている。(S) ☆参考 足跡を urekoci(hi) ウレコチ(ヒ) とは言わない。(S) {E: tracks; marks, footprints of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rukorkamuy
- ルコㇿカムイ 【ru-kor-kamuy】 便所の神.▷ル=便所 コㇿ=持つ カムイ=神 ネㇷ゚カ ア・キマテㇰ ペ アン ヒ タ アナㇰネ アシンル コㇿ カムイ ア・コアスラニ ㇷ゚ ネ ルコㇿ カムイ イヨッタ ラムトゥナㇱ ペ ネ ルウェ ネ ナ=何か急病人など出た場合は便所の神へ救いを求めるものだ.便所の神が一番動きが速いので助けてもらえるんだよ.*普通はアシンルコㇿカムイと言わずにルコㇿカムイだけで便所の神と言うことになる.ルコㇿカムイにお願いをする時に立てるチェホㇿカケㇷ゚は頭の方を平らにするものである.このイナウはめったに立てないが,私の父が立てていたのを何回も見たことがある. (出典:萱野、方言:沙流)
- rúkot
- ルコッ 【名】[概][ru-kot 跡・くぼみ] ①細道、 踏み固めた跡。 ②(手足の)跡。 husko rukot an フㇱコ ルコッ アン 古い細道がある。(S) tek rukot テㇰ ルコッ 手の跡、 手形。(W) {E: ①a narrow path. ②tracks; marks, footprints.} (出典:田村、方言:沙流)
- rukotca(-ke)
- ルコッチャ §219.整容―さかやき(月代)[成人の髪容で前頭部を三日月形に剃ること](1)ru-kotca(-ke)〔rú-kot-ča るコッチャ〕[頭髪・前]⦅イブリ、ヒダカ、トカチ、クシロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rukotcakorkur
- ルコッチャコㇿクㇽ Ⅱ_§002.おとこ(男)(11)rukotca-kor-kur〔rúŭ-kot-ča-kor-kur るウコッチャコㇿクㇽ〕⦅ビホロ⦆前頭部の頭髪を剃っている成人男子。[ru-kotca(さかやき、ru頭髪、kotca前)+kor(もつ)+-kur(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rukpa
- ルㇰパ 【他動】[複](単は ruki ルキ)(二つ以上)を飲み込む。 {E: to swallow…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- rukpa
- ルㇰパ 【ruk-pa】 飲み込む. (出典:萱野、方言:沙流)
- rukum
- ルクㇺ 【名】[概](所は rukumi(hi) ルクミ(ヒ)) [ru-kum ただの(?)・棒] 棒状のものを割らないでそのまま短く切ったもの、 短く切った棒。 kaykuma rukum an カイクマ ルクㇺ アン 柴(細い木)の短く切ったのがある。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- rukumi(hi)
- ルクミ(ヒ) 【名】[所](概は rukum ルクㇺ)(棒状のもの)の短く切ったもの。 rukumihi kar ルクミヒ カㇻ 縦に裂かないでまるのまま棒状に切りなさい(大根や人参を)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- rukunne
- ルクンネ 【自動】[ru-kunne やや・黒い] やや黒い、 黒っぽい。 ☞kunne クンネ {E: to be blackish.} (出典:田村、方言:沙流)
- rukunne
- ルクンネ 【ru-kunne】 灰色,ねずみ色:少し黒い. (出典:萱野、方言:沙流)
- rukus'isiy
- ルクㇱイシイ 【rukusisiy】 アメマス. (出典:萱野、方言:沙流)
- rum
- ルㇺ 【名】もり先(repa レパ《ツノザメ漁》をする op オㇷ゚《槍、 もり》の先につけるもの、 先は金(かね)でその下には骨がついており、 それが op オㇷ゚ にささっている。 金(かね)は骨にきちんとかぶさっている)。 rum etu/kane ne ruwe ne/kane kursutu/pone ne ruwe ne ルㇺ エトゥ/カネ ネ ルウェ ネ/カネ クㇽストゥ/ポネ ネ ルウェ ネ もり先の先端は金(かね)だ、 金(かね)の根元の部分は骨だ。(S神謡の解説) ☆参考 ワテケさんが歌っている神謡では runum ルヌㇺ といっている。 (出典:田村、方言:沙流)
- rum
- ルㇺ 【rum】 矢尻:根曲がり竹で作る. (出典:萱野、方言:沙流)
- rum
- ルㇺ §052.あたま(頭)(8)rum〔rúm るㇺ〕 (出典:知里人間編I、方言:)
- rumatek
- ルマテㇰ 【自動】[ru-matek やや・色がはっきりしない](色の)ややぼやけている、 ぼんやりしている。 ☆参考 薄い灰色のような、 はっきりしない色を言う言い方。 ☞mátek マテㇰ {E: to be blurred; vague.} (出典:田村、方言:沙流)
- rumay
- ルマイ 【自動】[rumayne ルマイネ を途中で切った言い方]「うすばかだ。」(悪口) (S) (出典:田村、方言:沙流)
- rumayne
- ルマイネ 【自動】[ru-mayne やや・(?)] ①半生でまだ芯がある、 充分やわらかく煮えていない(じゃがいもなど)。 ②(比喩的に)あまり頭がよくない(「半ばかだ」)。 ku=sapa niskur an noyne ku=rumayne hum as クサパ ニㇱクㇽ アン ノイネ クルマイネ フマㇱ 私の頭はくもっているらしく私は「半ばか」のようだ。(S) {E: to be half-raw; half-cooked.} (出典:田村、方言:沙流)
- rumaype
- ルマイペ 【ru-maype】 ドンコ〔魚〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- rumaype
- ルマイペ §003 スジアイナメ;ハゴドコ (1) rumaype (ru-máy-pe)「ルまイペ」[<ru(線;縞)oma(ある)ipe(魚)] ⦅虻田、幌別、礼文華、白老、様似⦆はごとこ、クジメあるいはスジアイナメなど。 (出典:知里動物編、方言:)
- rumaypetomne
- ルマイペトㇺネ 【rumaype-tom-ne】 夜に光って見える動物の目の色:青白い光り方の色のことをいう[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- rumcip
- ルㇺチㇷ゚ 【rum-cip】 矢尻の内側のわずかなくぼみ. ▷ルㇺ=矢尻 チㇷ゚=舟 *このくぼみにアイシロシ(持ち主の印,筆者の場合は3本棒にシャチの背びれ)と毒を練り込む部分がある.(補遺編)▷ルㇺ=矢尻 チㇷ゚=舟 *このくぼみにアイシロシ(持ち主の印,筆者の場合は本棒にシャチの背びれ)と毒を練り込む部分がある. (出典:萱野、方言:沙流)
- rumnetop
- ルㇺネトㇷ゚ 【rum-ne-top】 根曲がり竹. (出典:萱野、方言:沙流)
- rumnetop
- ルㇺネトㇷ゚ §383 ネマガリダケ (3) rumne-top (rúm-ne-top)「るㇺネトㇷ゚」[<rum(矢尻)ne(になる)top(竹)] 茎 ⦅天塩⦆⦅A沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- rumokor(-an)
- ルモコㇿ §564.いねむり(居眠)[する](3)うとうとする ru-mokor(-an)〔ru-mó-kor ルもコㇿ〕[ru(なかば)+mokor(眠る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rumuysutu
- ルムイストゥ §329.こぶし(拳)(3)rumuysutu〔rú-muǐ-su-tu るムイストゥ〕[<num(球)+mon(手)+sutu(棍棒)]⦅ホロベツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- rune
- ルネ 【ru ne】 〜のだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- runeakusu
- ルネアクス 【ru ne akusu】 〜のだったら. (出典:萱野、方言:沙流)
- runep
- ルネㇷ゚ 【ru ne p】 〜のだったが. (出典:萱野、方言:沙流)
- runni
- ルンニ 【名】[rur-ni 海水・木] 浜辺の寄り木(海から流れて来た木)。 ☆参考 寄り木(流木)一般は net ネッ。 (出典:田村、方言:沙流)
- runnu
- ルンヌ 【自動】[rur-nu 塩気・を持つ] 塩からい(「しょっぱい」)。 ohaw runnu humi! オハウ ルンヌ フミ! おつゆしょっぱいなあ。(S) {E: to be salty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- runnu
- ルンヌ 【rur-nu】 塩辛い. (出典:萱野、方言:沙流)
- runrera
- ルンレラ 【名】[rur-réra 海水・風] 潮風。 (出典:田村、方言:沙流)
- runrerakar
- ルンレラカㇻ 【自動】[runrera-kar 潮風・に当たる] 潮風に当たる。 {E: to be struck by a breeze coming off a lake.} (出典:田村、方言:沙流)
- runum 1
- ルヌㇺ 【名】[概](所は runumi(hi) ルヌミ(ヒ))[ru-num ただの・粒][植物] さやから出した豆。 〔知分類になし〕 {E: the peas, beans taken from their pods of…} (出典:田村、方言:沙流)
- runum 2
- ルヌㇺ 【名】[雅]もり先(=rum ルㇺ)(神謡を歌うときに rum ルㇺ をのばしてこう歌っている)。 runum kese ルヌㇺ ケセ もり先のつけ根。(W神謡K) ☞rum ルㇺ {E: the peas, beans taken from their pods of…} (出典:田村、方言:沙流)
- runumi(hi)
- ルヌミ(ヒ) 【名】[所](概は runum ルヌㇺ)[植物] …のさやから出した豆。 runumihi kar ルヌミヒ カㇻ 豆のさやをむきなさい。(S) {E: shell; pod.} (出典:田村、方言:沙流)
- runumnep
- ルヌㇺネㇷ゚ 【名】[概](所は runumnepi(hi) ルヌㇺネピ(ヒ)) [runum-ne-p さやから出した豆・である・もの][植物] さやから出した豆。 〔知分類になし〕 {E: the peas, beans taken from their pods.} (出典:田村、方言:沙流)
- runumnepi(hi)
- ルヌㇺネピ(ヒ) 【名】[所](概は runumnep ルヌㇺネㇷ゚) [植物] …(豆)のさやから出した豆。 runumnepi kar ルヌㇺネピ カㇻ 豆のさやをむきなさい。(S) {E: …peas, beans taken from their pods.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruocironnup
- ルオチロンヌㇷ゚ §287 シマリス:シマネズミ (7) ruo-cironnup (ru-ó-či-ron-nup)「ルおチロンヌㇷ゚」[<ru-o-cironnup(縞・ついている・けだもの)] ⦅千歳・近文・天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruoka
- ルオカ ☞ruwoka ルウォカ (出典:田村、方言:沙流)
- ruokamuy
- ルオカムイ §423 シマヘビ (1) ru-o-kamuy (ru-ó-kamuy)「ルおカムイ」[<縞・ついている・神] ⦅千歳⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruorke
- ルオㇿケ 【ru-orke】 流域. チ・コㇿ シシㇼムカ タ ク・エラマン オマンルパㇻ トゥㇷ゚ アン シネㇷ゚ アナㇰネ カンカン ルオエケ ソ カ タ アン シトゥ オㇿ タ ナ シネㇷ゚ アナㇰネ ニセウ プトゥフ タ アン=私どもの沙流川に私が知っている冥土の入り口は2か所あって1か所はカンカン沢流域の滝の上の峰の所に,もう1か所は仁世宇川の川尻にある. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruosey
- ルオセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (2) ru-o-sey (rú-o-sey)「るオセイ」[ru(縞)o(ついている)sey(貝)] ⦅幌別⦆エゾギンチャクChlamys swifti BERNORDI. 女郎貝?(藻汐草) (出典:知里動物編、方言:)
- ruosey
- ルオセイ §219 ハマグリ (1) ru-o-sey (rú-o-sey)「るオセイ」[ru(縞)o(ある)sey(貝)] ⦅幌別⦆ハマグリ Meretrix meretrix lusoria RODING. (出典:知里動物編、方言:)
- ruosey
- ルオセイ §221 エゾバカガイ (1) ruosey (ru-ó-sey)「ルおセイ」[ru(縞)o(ついている)sey(貝)] ⦅網走⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruotopo
- ルオトポ §219 ハマグリ (2) ru-o-topo (rú-o-to-po)「るオトポ」[ru(縞)o(ある)topo(貝)] ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- rup
- ルㇷ゚ §052.あたま(頭)(9)rup〔rúp るㇷ゚〕 (出典:知里人間編I、方言:)
- rup 1
- ルㇷ゚ 【名】[概](所は rupi(hi) ルピ(ヒ)) [動物](メダカ等の魚の)列群。 cep rup チェㇷ゚ ルㇷ゚ 魚の列群。(S) ☆参考 子どもの並んでいる行列も魚の列にたとえて言うこともある。(S)〔知分類 p.3 chep rupi 魚の群〕 {E: a line; a row.} (出典:田村、方言:沙流)
- rup 2
- ルㇷ゚ 【名】[ru-p とける・もの](語構成の要素として)氷。 ☆参考 独立の名詞としては konru コンル が使われる。 他方言で rup ルㇷ゚ が独立の名詞として使われる所もある。 {E: ice.} (出典:田村、方言:沙流)
- rup/rupi(hi)
- ルㇷ゚/ルピ(ヒ) 【rup/rupi(hi)】 群れ:小鳥など小型のものの群れ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rupa
- ルパ 【他動】[ru-pa やや・見つける](見つけようと思うものが)ちょっと見えない。(S) ☆参考 pa パ …を見つける、 …が見つかる。 turaynu トゥライヌ …を見つけない、 …が見つからない。 {E: to be difficult to see.} (出典:田村、方言:沙流)
- rupakane
- ルパカネ §595.ばかである;おろかである(15)うすばかな ru-pakane〔ru-pá-ka-ne ルぱカネ〕[ru(なかば)+paka-ne(ばかである)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rupaye
- ルパイェ 【自動】[ru-pa-ye ただの・口・言う](?) (歌いもの)をふしをつけずに語る。 rupaye ani ye ルパイェ アニ イェ (ふしのある歌い物を)ふしをつけずに語る。 tane pakno anak ku=rupaye ani ku=ye a korka yúkar sinotca ku=koki te wano ki kusu ne タネ パㇰノ アナㇰ クルパイェ アニ クイェ ア コㇿカ ユカㇻ シノッチャ クコキ テ ワノ キ クス ネ いままではふしをつけないで語りましたけれどもユーカラのふしをつけてこれからやります。(S独話) ☆参考 神謡(kamuyukar カムユカㇻ)やユーカラ(yúkar ユカㇻ 英雄叙事詩)等は本来ふしをつけて歌う韻文の口承文学であるが、 これらをふしをつけずに語ることを言う。 ☆対語 sákoye サコイェ/sákekoye サケコイェ [sa(ke)-ko-ye ふし・と共に・言う](神謡)をふしと折り返しをつけて歌う。 sinotca koki シノッチャ コキ ふしをつけてする。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rupesnay
- ルペㇱナイ 【ru-pes-nay】 道をたどる沢. (出典:萱野、方言:沙流)
- rupespet
- ルペㇱペッ 【ru-pes-pet】 道をたどる川:地名で道内あちこちにある.▷ル=道 ペㇱ=たどる ペッ=川 (出典:萱野、方言:沙流)
- Rupesporu
- ルペㇱポル 【名】[< ru-pes-póru 道・に沿って下る・洞穴][地名] 日高の海辺にある洞穴の名。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
- rupi(hi)
- ルピ(ヒ) 【名】[所](概は rup ルㇷ゚) (魚)の列群。 cep rupihi チェㇷ゚ ルピヒ 魚の列群。(S) {E: a line, row of…} (出典:田村、方言:沙流)
- rupiskan
- ルピㇱカン 【ru-piskan】 道端,道路の両側. (出典:萱野、方言:沙流)
- rupne
- ルㇷ゚ネ 【自動/副】[rup-ne 氷・のようである](?) ①(たくさんあるものがそろって)大きい、 (豆や石ころのようなものが)粒が大きい。 rupne cise ルㇷ゚ネ チセ(数軒あって皆)大きい家。 pet ota rupne, koponci kopoyke hike nokan korka koponci sak hike ponno rupne ペッ オタ ルㇷ゚ネ、 コポンチ コポイケ ヒケ ノカン コㇿカ コポンチ サㇰ ヒケ ポンノ ルㇷ゚ネ 川の砂は粗い、 粘土の混じったのは細かいけれど粘土のないのは少し粗い。 ②(人が)大人である、 大人になる。 a=poutari rupne アポウタリ ルㇷ゚ネ 私の子どもたちは大きく(大人に)なった。 ☆対語 nokan ノカン。 {E: to be large, big.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rupne
- ルㇷ゚ネ 【rupne】 大きい,大きくなる. タント エモ タ・アン ワ ルㇷ゚ネ エモ ポロンノ アン シリ ク・ヌカㇻ ア ナ アフㇷ゚カレ. ア・ハㇺネスパ ワ ア・エ ナ=今日ジャガイモ掘りをして大きいジャガイモがたくさんあったのを私は見たから貰いに行かせろ.ゆでて食べるから. (出典:萱野、方言:沙流)
- rupne
- ルㇷ゚ネ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(12)rupne〔rúp-ne るㇷ゚ネ〕⦅H.⦆親になった;成人した;大きい;壮年の[rup(親)+ne(である)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rupneaynu
- ルㇷ゚ネアイヌ Ⅱ_§002.おとこ(男)(9)rupne-aynu〔rúp-ne-aǐ-nu るㇷ゚ネアイヌ〕⦅ホロべツ⦆①おとな。②おとなの男。pon〜「小男」⦅神謡集, p.68;ユ研Ⅰ, p.164⦆。③中年の男。[rupne(大きい)、aynu(人、男)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rupneaynu
- ルㇷ゚ネアイヌ §019.父(20)rupne-aynu〔rúp-ne-aǐ-nu るㇷ゚ネアイヌ〕⦅チカブミ⦆【雅】父親。"esi-〜"「汝らの父親」。[rupne(大きい)+aynu(男)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rupnekur
- ルㇷ゚ネクㇽ 【名】[rupne-kur 大粒である・人] 大人。 (=rupne kur ルㇷ゚ネ クㇽ) ☆対語 nokankur ノカンクㇽ 子ども。 {E: an adult.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rupnekur
- ルㇷ゚ネクㇽ 【rupne-kur】 (中年の)おとな. (出典:萱野、方言:沙流)
- rupnemat
- ルㇷ゚ネマッ 【名】[rupne-mat 大粒である・女] 年配の女性、 老女、 ばあちゃん(「ばば」)。 rupnemat utar oka ルㇷ゚ネマッ ウタㇻ オカ 「ばばたちいた。」 (S) ☆参考 rupnekur ルㇷ゚ネクㇽ は《大人》だが、 rupnemat ルㇷ゚ネマッ は年取った女性を言う。 しばしば cáca チャチャ《老翁、 じいちゃん》との対語として使われる。 ekasi エカシ《老紳士、 長老、 おじいさま》、 húci フチ《老婦人、 おばあさま》が敬意を伴った尊称であるのに対し、 cáca チャチャ と rupnemat ルㇷ゚ネマッ には、 そのような敬意のニュアンスはない。 日常会話では rupnemat ルㇷ゚ネマッ よりも húci フチ のほうがよく使われる。 民話には rupnemat ルㇷ゚ネマッ もよく出てくる。 {E: an elderly woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rupnemat
- ルㇷ゚ネマッ 【rupne-mat】 中年すぎの婦人.おばあさん. (出典:萱野、方言:沙流)
- rupnemat
- ルㇷ゚ネマッ §009.老婆(6)rupne-mat〔rúp-ne-mat るㇷ゚ネマッ〕⦅ホロべツ、サル⦆①成人した女;おとなの女。onne kane an 〜「年老い・て・いる・女」⦅民譚集, p.46⦆。②40〜50才の女;中婆さん。pase chacha newa pase 〜「品のある爺さんと品のある婆さん」(民譚集, p.80)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rupnemat(c-i)
- ルㇷ゚ネマッ §020.母(17)rupnemat(c-i)〔rúp-ne-mat るプネマッ〕⦅チカブミ⦆【雅:神謡】母親。esi-rupnemaci「汝らの母」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rupnepa
- ルㇷ゚ネパ 【自動】[複](rupne ルㇷ゚ネ は単複の区別なし)(二人以上が皆)大きい/大きく(大人に)なる。 {E: to be big; large; an adult (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rupneutar(-i)
- ルㇷ゚ネウタㇻ §018.親(3)rupne-utar(-i)〔rúp-ne-u-tar るㇷ゚ネウタㇻ〕⦅ホロべツ⦆【雅】親たち。[rupne(大きい)+utar(ひとびと)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rupopkeusey
- ルポㇷ゚ケウセイ 【ru-popke-usey】 ぬるま湯. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruppuni
- ルップニ 【自動】[rup-puni 氷が・持ち上げる](土が)霜柱で持ち上がる、 (網などが)「しばれてカチャカチャになる」=凍って固くなる。 toytoy ruppuni トイトイ ルップニ (=sir-ruppuni シンルップニ)土が霜柱で持ち上がった。(S) {E: for ice columns to form on the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruprupne
- ルㇷ゚ルㇷ゚ネ 【自動】[rup-rup-ne 氷(?)・(重複)・のようである](rupne ルㇷ゚ネ の重複形) まるまると大きい粒だ。 ranma anak numi ruprupne a korka tanpa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan ランマ アナㇰ ヌミ ルㇷ゚ルㇷ゚ネ ア コㇿカ タンパ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン いつも(の年)は粒がまるまると大きかったが、 今年は不作で、 一部の粒だけが大きくて一部の粒は小さい。(S) {E: to be large and chubby ie. grains, drops.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruprupsesum(-i)
- ルㇷ゚ルㇷ゚セスㇺ §067.あぶら(油・脂)(4)固形の油 ruprupse-sum(-i)〔rúp-rup-se-sum るㇷ゚ルㇷ゚セスㇺ〕[rup(氷、かたまり)、 rup-rup-se(かたまり・かたまり・している、団塊状をなしている)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rupus
- ルプㇱ 【自動】[rup-us 氷・(それ)につく] 凍る(「しばれる」)。 sir-rupus シンルプㇱ 地面が凍る。 {E: to freeze; be frozen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rupus
- ルプㇱ 【rupus】 凍死する,凍る. イット エキㇺネ・アン ア ㇷ゚ ウパㇱ ユㇷ゚ケ ウパㇱ エシットゥライヌ・アン ヤアニ ヤアニ ルプㇱ・アン イキヤナイネ イワㇰ・アン ア・オナハ イ・ケウェホㇺス ルウェ ネ=日帰りと思って山へ行ったのに大雪降りになって雪によって方角を見失い危なく危なく凍死しそうになり,どうにかこうにかして帰って来たら父は私をねぎらってくれた.ク・ポン ヒ タ 学校 オㇿ タ イタピル・アㇱ マタ ネ コㇿ ア・ピㇼパ オカケ ルプㇱ ワ アㇻパ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が子供の時学校で床拭きをした.冬であれば拭いた後がすぐに凍っていったものだった. (出典:萱野、方言:沙流)
- rupuska
- ルプㇱカ 【他動】[rupus-ka 凍る・(他動詞化)] 凍らす、 凍らせる。 {E: to freeze…} (出典:田村、方言:沙流)
- rupuska
- ルプㇱカ 【rupus-ka】 凍らせる. エモ アナㇰネ トオㇷ゚ フㇱコ トイ ワノ アイヌ ウタㇻ エトイタ パ ワ エモシルㇷ゚ アニ シル ワ エ ヘメㇺ キ ルプㇱカ ワ ペネエモ ネ カ カㇻ パ ワ エ パㇷ゚ ネ=ジャガイモはずうっと昔からアイヌたちは蒔いていたものでジャガイモ下ろし金で下ろして食べたり凍らせて潰れいもにして食べたりしたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rupuskah(p-u)
- ルプㇱカㇵ §394.しもやけ;凍傷(2)rupuskah(p-u)〔ru-péš-kah ルぷㇱカㇵ〕[rupus(凍った)+kah(<kap 皮)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rupussum(-i)
- ルプッスㇺ §067.あぶら(油・脂)(3)固形の油 rupus-sum(-i)〔ru-púš-sum ルぷㇱスム〕[rup(氷)、rup-us(氷が・つく、凍る);rupus-sum(凍った油)]⦅ビホロ、シャリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rupustoytoy
- ルプㇱトイトイ 【rupus-toy-toy】 凍土. (出典:萱野、方言:沙流)
- rur 1
- ルㇽ 【名】[概](所は ruri(hi) ルリ(ヒ))[< rur 2 海水 ] ①汁、 汁気、 だし汁、 ②だし(煮汁の味)、 あく、 塩気。 aoypenima okasaske wa kusu rur ka a=omáre ka somo ki, pe sak noyne oka aep patek a=omáre アオイペニマ オカサㇱケ ワ クス ルㇽ カ アオマレ カ ソモ キ、 ペ サㇰ ノイネ オカ アエㇷ゚ パテㇰ アオマレ 皿は浅いので汁などは入れない、 水気のないような食べ物ばかり入れる。(S) ☆参考 沙流川中流では、 食物としての汁(みそ汁など)もこの語で表すが、 沙流川下流や鵡川では、 それは ohaw オハウ と言い、 rur ルㇽ は、 汁(スープ)の水分の部分やだしを言う。 {E: ①soup; juice; stock. ②a salty, strong taste.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rur 2
- ルㇽ 【名詞語根】海水。 (出典:田村、方言:沙流)
- rur'itanki
- ルㇽイタンキ 【rur-itanki】 汁椀. (出典:萱野、方言:沙流)
- rur/ruri(hi)
- ルㇽ/ルリ(ヒ) 【rur/ruri(hi)】 汁,味. ①カムルㇽ ク・スパ ワ アン ナ ルリヒ サㇷ゚ケ ワ ピㇼカ チキ ス ヤンケ ワ アヌ. エ・ミチヒ イワㇰ ヤㇰ ア・エ ナ=肉汁を煮てあるので汁の味見をしてよかったら鍋を上げておけ.お前の父が帰って来たら食べるから.ルリヒ オパンペラㇰ=汁の味が薄い. (出典:萱野、方言:沙流)
- rur/ruri(hi)
- ルㇽ/ルリ(ヒ) 【rur/ruri(hi)】 海の潮. ①カムルㇽ ク・スパ ワ アン ナ ルリヒ サㇷ゚ケ ワ ピㇼカ チキ ス ヤンケ ワ アヌ. エ・ミチヒ イワㇰ ヤㇰ ア・エ ナ=肉汁を煮てあるので汁の味見をしてよかったら鍋を上げておけ.お前の父が帰って来たら食べるから.ルリヒ オパンペラㇰ=汁の味が薄い. (出典:萱野、方言:沙流)
- rura
- ルラ 【rura】 運ぶ. ①サキペ ポロンノ ア・ウㇰ ヒ タ アナㇰネ パップンカㇻ ア・トゥイェ モㇰラプフ ア・エタラレ ワ ナイ ペㇱ ア・モㇺカ コㇿ ポロンノ ア・ルラ エアㇱカイ ペ ネ=マスをたくさん獲った時はブドウのつるを伐ってマスのえらぶたに通し,沢の中を流すとたくさん運べるものだよ.②ルラ ワ アㇻパ=送って行け.トアン ポン マッカチ アナㇰネ シㇼクンネ コㇿ エアㇻキンネ イシトマエオ ㇷ゚ ネ ナ ルラ ワ エㇰ=あの女の子は暗くなるととっても怖がる者だから送って来い.パセ シケ カ コㇱネ シケ カ アン ナ イナニケ カ セ ワ コタン カランケ パㇰノ エン・ルラ=重い荷物も軽い荷物もあるのでどれかを背負って村の近くまで私を送ってくれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rura
- ルラ 【rura】 送る,見送る. ①サキペ ポロンノ ア・ウㇰ ヒ タ アナㇰネ パップンカㇻ ア・トゥイェ モㇰラプフ ア・エタラレ ワ ナイ ペㇱ ア・モㇺカ コㇿ ポロンノ ア・ルラ エアㇱカイ ペ ネ=マスをたくさん獲った時はブドウのつるを伐ってマスのえらぶたに通し,沢の中を流すとたくさん運べるものだよ.②ルラ ワ アㇻパ=送って行け.トアン ポン マッカチ アナㇰネ シㇼクンネ コㇿ エアㇻキンネ イシトマエオ ㇷ゚ ネ ナ ルラ ワ エㇰ=あの女の子は暗くなるととっても怖がる者だから送って来い.パセ シケ カ コㇱネ シケ カ アン ナ イナニケ カ セ ワ コタン カランケ パㇰノ エン・ルラ=重い荷物も軽い荷物もあるのでどれかを背負って村の近くまで私を送ってくれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rura
- ルラ 【rura】 戻す,返す,返済する. ①サキペ ポロンノ ア・ウㇰ ヒ タ アナㇰネ パップンカㇻ ア・トゥイェ モㇰラプフ ア・エタラレ ワ ナイ ペㇱ ア・モㇺカ コㇿ ポロンノ ア・ルラ エアㇱカイ ペ ネ=マスをたくさん獲った時はブドウのつるを伐ってマスのえらぶたに通し,沢の中を流すとたくさん運べるものだよ.②ルラ ワ アㇻパ=送って行け.トアン ポン マッカチ アナㇰネ シㇼクンネ コㇿ エアㇻキンネ イシトマエオ ㇷ゚ ネ ナ ルラ ワ エㇰ=あの女の子は暗くなるととっても怖がる者だから送って来い.パセ シケ カ コㇱネ シケ カ アン ナ イナニケ カ セ ワ コタン カランケ パㇰノ エン・ルラ=重い荷物も軽い荷物もあるのでどれかを背負って村の近くまで私を送ってくれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rúra 1
- ルラ 【他動】①…を運ぶ、 …を持って行く/来る。 aep pirka hi sake pirka hi a=rura a a=rura a híne アエㇷ゚ ピㇼカ ヒ サケ ピㇼカ ヒ アルラ ア アルラ ア ヒネ 食べものの上等のや酒の上等のが次々に運ばれてきて。(S民話) ②(人)を送って行く。 somo i=rura yakka pirka pirka ソモ イルラ ヤッカ ピㇼカ ピㇼカ いいえいいえ、 (私を)送って下さらなくても結構です、 大丈夫です。(KK民話) tésapa pakno/ci=rura nankor テサパ パㇰノ/チルラ ナンコㇿ (この人を)駅まで送って行きましょう。(W即興詩) ③(もの)を(小包などで)送る。 ④…を返す。 {E: ①to take, send, carry… ②to send off s.o; to lead someone. ③to send (off)… ④to return…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rúrapa
- ルラパ 【他動】[複](rúra ルラ は単複の区別なし)(二人以上が)(二つ/二人以上を)…を運ぶ、 持って行く、 連れて行く。 kor wa okay pe opitta rúrapa p ne kusu コㇿ ワ オカイ ペ オピッタ ルラパㇷ゚ ネ クス 持っていたものを全部持って行かれてしまったので。(W民話) {E: to carry, take, lead…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rúrare
- ルラレ 【複他動】[他動使役][rura-re …を運ぶ・させる] …に…を運ばせる。 {E: to make…carry, transport…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rurasne
- ルラㇱネ 【自動】[ru-ras-ne やや・割った木片・のようである](?) まだ半煮えで固い(豆など)。 mame ne hike rurasne, amam ne hike péne マメ ネ ヒケ ルラㇱネ、 アマㇺ ネ ヒケ ペネ (豆ごはんの)豆のほうは生煮えだし、 ごはんのほうはベチャベチャだ。(S) {E: to be half-cooked (beans etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ruray
- ルライ 【自動】[ru-ray やや・死ぬ] 気絶する、 人事不省になる。 níkomimu wa oraun nítek ka wa turse wa ruray, a=kar ayne siknu ニコミム ワ オラウン ニテㇰ カ ワ トゥㇽセ ワ ルライ、 アカㇻ アイネ シㇰヌ (彼は)木登りして枝の上から落ちて気絶した、 手を尽くしてやっと息を吹き返した。(S) {E: to faint; lose consciousness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruray
- ルライ 【ru-ray】 半死.▷ル=さっと ライ=死ぬ (出典:萱野、方言:沙流)
- rúre
- ルレ 【他動】[自動使役][ru-re とける・させる] …をとかす。 konru nupur manu cup rúre コンル ヌプㇽ マヌ チュㇷ゚ ルーレ 氷が霊力があると言うけれど太陽がとかすよ。(KK掛け合い歌) {E: to melt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rure
- ルレ 【ru-re】 溶かす.▷ル=溶ける レ=させる (出典:萱野、方言:沙流)
- ruretar
- ルレタㇻ 【自動】[ru-retar やや・白い] やや白い、 白っぽい。 ☆参考 うすい灰色やアイボリーなど、 まっ白ではないが白に近い色を言う。 ☞retar レタㇻ {E: to be whitish.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruretar
- ルレタㇻ 【ru-retar】 灰色,ねずみ色:やや白い. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruri(hi)
- ルリ(ヒ) 【名】[所](概は rur ルㇽ) …の汁、 (つゆもの)の汁の部分、 …のだし汁、 …を煮た汁、 …のだし(煮出した味)、 …のあく、 …の塩気。 ruri pan ルリ パン だしが薄い、 (おつゆの)味が薄い。 ruri ruy ルリ ルイ だしがきつい、 あくが強い。 ruri wen ルリ ウェン だしが悪い。 ruri wen wa ponno patek k=e ルリ ウェン マ ポンノ パテㇰ ケ だしが悪いので私は少ししか食べなかった。(W) rurihi póka ni ルリヒ ポカ ニ (おつゆの実がなくなったから)汁だけでも吸いなさい。(S) rurihi pirka/kéraha ka pirka ルリヒ ピㇼカ/ケラハ カ ピㇼカ だしもよければ味もよい。(S自作の歌) {E: the soup, stock, liquid, juice sap of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rurkasup
- ルㇽカスㇷ゚ 【rur-kasup】 汁しゃもじ. ルㇽス プタ ネ ヤ ルㇽカスㇷ゚ ネ ヤ サヨス エウン ア・エイワンケ コㇿ オㇷ゚ラㇰ ペ ネ ナ イテキ ネノ イキ・アン ペ ネ ナ=汁鍋のふたや汁用のしゃもじを粥鍋に使うといやな味がするものなのでそのようにするものではない. (出典:萱野、方言:沙流)
- rurkes
- ルㇽケㇱ 【rur-kes】 残り汁. (出典:萱野、方言:沙流)
- rurkorkur
- ルㇽコㇿクㇽ 【rur-kor-kur】 網の棒を持つ人. *貝澤まめさんが教えてくれた言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- rurkosimpu
- ルㇽコシンプ 【rur-kosimpu】 海の妖精. コシンプ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ アナㇰネ ルㇽコシンプ イワコシンプ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ オカ クニ ネ ネ ワ メノコ ネ カ オカ オッカヨ ネ カ オカ ㇷ゚ ネ ヤㇰ ア・イェ=妖精というものは海の妖精,山の妖精というものがいて,時によっては女にもなり男にもなっているものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rurkosuye
- ルㇽコスイェ 【rur-ko-suye】 漂う. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruro
- ルロ 【名】(畑の)うね(畝)。 ruro kar ルロ カㇻ 畝をつくる。 {E: a ridge.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruro(ho)
- ルロ(ホ) 【ruro(ho)】 畝. エモ ア・エトイタ ヒ タ アナㇰネ ルロホ ラウネ ノ ア・カㇻ ペ ネ. ソモ ヤクン エモ ウェン ペ ネ=ジャガイモを蒔く時は畝を深くするものだ.そうしないとジャガイモがよくないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruro(ho) kar
- ルロ(ホ) カㇻ 【ruro(ho)-kar】 畝きり(をする). (出典:萱野、方言:沙流)
- ruro(ho) kar
- ルロ(ホ) カㇻ 【ruro(ho)-kar】 男としての用を足せなくなる. (出典:萱野、方言:沙流)
- rurokoy
- ルロコイ §051 ヤナギムシガレイ;ナメタガレイ;おいらんがれ (1) rurokoy (ru-ró-koy)「ルろコイ」[<rur(汁)okay(ある)] ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruror
- ルロㇿ 【ru-ror】 道の上側,道の東側. *二風谷での場合は沙流川の方をルウトゥㇽ・(道の下側)といい,山側のことをルロㇿ・(道の上側,東側)という. (出典:萱野、方言:沙流)
- rurototke
- ルロトッケ 【ru-rototke】 溶ける. (出典:萱野、方言:沙流)
- rursu
- ルㇽス 【rur-su】 汁鍋. ルㇽス プタ ネ ヤ ルㇽカスㇷ゚ ネ ヤ サヨス エウン ア・エイワンケ コㇿ オㇷ゚ラㇰ ペ ネ ナ イテキ ネノ イキ・アン ペ ネ ナ=汁鍋のふたや汁用のしゃもじを粥鍋に使うといやな味がするものなのでそのようにするものではない.*汁鍋で粥を煮るとオㇷ゚ラㇰ(いやな味がする)ので,汁鍋と粥鍋を別に使い分けていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- rurucine
- ルルチネ §437.じんましん(蕁麻疹)(7)かゆい所をかいてやる内にほろしになる rurucine〔ru-rú-či-ne ルるチネ〕⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rurucine
- ルルチネ §553.にきびrurucine〔ru-rú-či-ne ルるチネ〕⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rurukina
- ルルキナ §467 リシリコンブ (1) ruru-kina (ru-rú-ki-na)「ルるキナ」[ruru(<rur 汁、だし)kina(草)] ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- rurusas
- ルルサㇱ §467 リシリコンブ (2) ruru-sas (ru-rú-sas)「ルるサㇱ」[<ruru(<rur 汁、だし)sas(コンブ)] ⦅鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ruruseppa
- ルルセッパ §109 ハスノハカシパンの類 (2) ruru-seppa(ru-ru-sep-pa)「ルルセッパ」ハスノハカシパン Scaphechinus mirabilis (AGASSIZ). (出典:知里動物編、方言:)
- rurutcine
- ルルッチネ §051.あせもがいちめんに出ているrurutcine〔ru-rút-či-neルるッチネ〕⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rus
- ルㇱ 【名】[概](所は rusi(hi) ルシ(ヒ)) 毛皮、 (狭義に)熊の毛皮。 tonto rus トント ルㇱ 毛をぬいた皮、 なめした毛皮。 ☆参考 人間の頭の皮のことも言うことがある。 huː rus ci=pere ci=pere フー ルㇱ チペレ チペレ (私は)生の毛皮を破る破る=頭の皮をはぐぞ。 (フクロウがこう鳴いたときは山へ行くとひどい目に合う。) (S) {E: a fur.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rus(-i)
- ルㇱ §230.かわ(皮)(3)毛皮 rus(-i)〔rúš るㇱ〕⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rus/rusi(hi)
- ルㇱ/ルシ(ヒ) 【rus/rusi(hi)】 毛皮,皮. (出典:萱野、方言:沙流)
- rusam
- ルサㇺ 【名】[ru-sam 道・のすぐそば/傍]道端の店などが並んでいる所。 rusam péka é=iki ayne e=ek ruwe somo ne ya? ルサㇺ ペカ エイキ アイネ エエㇰ ルウェ ソモ ネ ヤ? (あなたは)道端のマーケットで遊んできたのではないのか。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- rusat
- ルサッ 【自動】[ru-sat やや・乾く] やや乾いた、 生乾きである。 ☆参考 ruteyne ルテイネ 少しぬれている。 ☆参考 rurikan ルリカン 少し湿っている。 ☞sat サッ {E: to be slightly dry.} (出典:田村、方言:沙流)
- rusat
- ルサッ 【ru-sat】 生乾き. (出典:萱野、方言:沙流)
- rusesek
- ルセセㇰ 【自動】[ru-sesek やや・熱い] やや熱い、 なまぬるい。 rusesek wa ku=ku ka etoranne ルセセㇰ ワ クク カ エトランネ なまぬるくて飲むのがいやだ。(W) rusesek na na namka ルセセㇰ ナ ナ ナㇺカ なまぬるいからもっと冷やしなさい。(W) ☞sések セセㇰ {E: to be slightly hot, warm.} (出典:田村、方言:沙流)
- rusi(hi)
- ルシ(ヒ) 【名】[所](概は rus ルㇱ)…の毛皮。 {E: the fur of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rusiknak
- ルシㇰナㇰ 【自動】[ru-siknak やや・盲目だ]目がよく見えない(「目が薄い」)。 {E: to have bad eyesight.} (出典:田村、方言:沙流)
- rusiknak
- ルシㇰナㇰ 【ru-sik-nak】 半盲. (出典:萱野、方言:沙流)
- rusiknak
- ルシㇰナㇰ §396.じゃくし(弱視)ru-siknak〔ru-šík-nak ルしㇰナㇰ〕[ru(なかば)+siknak(盲目である)]⦅サル、ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rusirma
- ルシㇼマ §418.しらくも(白癬)(3)ru-sirma〔rú-šir-ma るシㇼマ〕[ru(頭髪)+sirma(おり、滓)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rusittokkay
- ルシットッカイ 【自動】[ru-sittok-kay 道・ひじ・折れる] ジグザグに歩く。 rusittokkay=an no apkas=an kunine cikusi a=kar ruwe an ルシットッカイアン ノ アㇷ゚カㇱアン クニネ チクシ アカン ルウェ アン ジグザグに歩くように通り道をつくってあるのだ。(S) {E: to walk in a zigzag manner.} (出典:田村、方言:沙流)
- rusiwnin
- ルシウニン 【自動】[ru-siwnin やや・緑である] やや緑である、 緑がかっている。 ☞siwnin シウニン {E: to be greenish.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruska
- ルㇱカ 【他動】…を怒る、 …のことで腹を立てる、 …に憤慨する、 …のことがおもしろくない、 …のことで不機嫌になる。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス (彼は)ひたいに大きな穴をあけられたことに憤慨して。(S会話) ene iruska katun ki siri a=ruska エネ イルㇱカ カトゥン キ シリ アルㇱカ (彼が)そんなに不機嫌そうにしていることに私は腹が立った。(W民話) sirunno maskin a=nukár kor a=e=ráyke hi ka a=nukúri a=ruska ruwe ne kusu シルンノ マㇱキン アヌカㇻ コㇿ アエライケ ヒ カ アヌクリ アルㇱカ ルウェ ネ クス まさか目の前に見ながらあなたを殺すなんて、 そんな気にもなれないし不愉快だから。(W民話) {E: to get angry at…, over…; fly into a rage over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruska
- ルㇱカ 【ruska】 腹を立てる,怒る. ク・ヌイェ カ ルㇱカ ㇷ゚ ネ コㇿカ ク・サハポ カ ヤイェウェンペ ネ ワ エホラㇰホラㇰ コㇿ アㇷ゚カㇱ ペ ネ ア ワ=書くのも腹立たしいことだが亡くなった私の姉も身体の不自由な人で歩く時に身体を傾かせながら歩く人であったよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruskare
- ルㇱカレー 【ruska-re】 よかったなあ,それは安心だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruskare un
- ルㇱカレ ウン 【間投】[慣用句][ruska-re un …を怒る・させる・よ] ああ、 よかった(反語的な喜びの表現)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruskareun
- ルㇱカレウーン 【ruska-re un】 よかったよー,ああよかった. (出典:萱野、方言:沙流)
- rusum(-i)
- ルスㇺ §067.あぶら(油・脂)(6)ru-sum(-i)〔rú-sum るスㇺ〕[ru(とけている)+sum(油)]⦅ビホロ、シャリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rusutentay
- ルステンタイ §263 クラゲ (4) rusutentay (ru-sú-ten-tay)「ルすテンタイ」 ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- rusuy
- ルスイ 【助動】①…したい、 …したがる。 emina rusuy エミナ ルスイ …を笑いたい=…がおかしい。 k=émina rusuy ayne ku=ye ka koyaykus ケミナ ルスイ アイネ クイェ カ コヤイクㇱ 私は(これが)おかしくておかしくて(それを)言うことができない。(W会話) kor rusuy コンルスイ …を持ちたい=…がほしい。 nep a=e rusuy ka somo ki nep a=kor rusuy ka somo ki ネㇷ゚ アエ ルスイ カ ソモ キ ネㇷ゚ アコン ルスイ カ ソモ キ (私は)何を食べたいとも思わず何をほしいとも思わなかった=何不自由なく暮らしていた。(W民話) (民話で主人公が自叙する中によく出てくる表現。) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ …するようにしたい、 …するようになることを望む、 …してほしい。 ci tunas hi ku=ki rusuy チ トゥナシ クキ ルスイ 早く煮えるようにしたい、 早く煮えてほしい。(S) pon katkemat ka ku=mataki amkir hi ku=ki rusuy kusu ポン カッケマッ カ クマタキ アㇺキリ クキ ルスイ クス お嬢さんにも私の妹を覚えて(見知って)もらいたいので。(W会話) ②…しそうである。 omke rusuy オㇺケ ルスイ せき(咳)が出そうだ。(W) tane k=étoranne rusuy humi as タネ ケトランネ ルスイ フミ アㇱ もういやになりそうになった、 なんだかいやになりそうな気がする。(W) ☆参考 é-rusuy エルスイ […を食べる・…したい](食べもの)が好きだ。 ipe-rusuy イペルスイ [ものを食べる・…したい] 空腹だ。 mokor-rusuy モコンルスイ [眠る・…したい] 眠い。 {E: to want to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rusuy
- ルスイ 【rusuy】 〜したい,〜しそうになる. ク・ルカリ ルスイ ナ ポンノ エン・オカリ=私は便所へ行って来たいので少し私に代わって.ポンペ クンネチㇱ ルスイ ア・オマオマ ヤッカ ウェン ヒクス キサラリ ア・カㇻ ヒネ ア・スイェスイェ アクス ソモ チㇱ=子供が夜泣きをしかかりいくらなだめすかしてもだめなので耳長お化けを作って振ると泣くのをやめた.ピㇼカ ヒネ エ・エㇰ コエカリ ネ ペコㇿ. フチ オンネ ルスイ ノイネ イキ ナ トゥッコ レㇾコ トリ クナㇰ ラム=ちょうどよく言い合わせたようにあなたが来た.おばあさんが亡くなりそうな様子なので二日か三日滞在すると思ってよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rusuypa
- ルスイパ 【助動】[複](rusuy ルスイ は単複の区別なし)(二人以上が/二つ以上を)…したい。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rutci
- ルッチ §211 ゴカイ (7) rutci (rút-ci)「るッチ」 (出典:知里動物編、方言:)
- ruteksam
- ルテㇰサㇺ 【ru-tek-sam】 道端. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruteyne
- ルテイネ 【自動】[ru-teyne やや・ぬれる] 湿(しめ)る、 ややぬれている、 だいぶ湿っている。 ☆参考 rikan リカン 湿る、 湿っている。 {E: to be damp; wet.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruteyne
- ルテイネ 【ru-teyne】 湿る:少し濡れている. (出典:萱野、方言:沙流)
- rutke
- ルッケ 【自動】[rut-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)] ①ずれて動く、 すべる。 ②脆(もろ)い、 ボロボロくずれてくる。 rutke suma ルッケ スマ もろい石。 rutke pira ルッケ ピラ もろい崖。 a=keré kor rutke uske ne wa a=sitóma アケレ コㇿ ルッケ ウㇱケ ネ ワ アシトマ さわるとボロボロくずれる所だから恐ろしい。(S) ③☞oruitakur-rutke オルイタクㇽルッケ ☆参考 形の上で対応する他動詞は rutu ルトゥ《…を押してずらす》。 したがって rutke ルッケ のもとの意味は、 ずれて動くことだろうから崖などがボロボロくずれることをこの語で言うのは、 表層がずれて動くところをとらえているのであろう。 {E: to be easily broken.} (出典:田村、方言:沙流)
- rutke
- ルッケ 【rutke】 崩れる. (出典:萱野、方言:沙流)
- rutom
- ルトㇺ 【rutom】 土間,内庭. (出典:萱野、方言:沙流)
- rutom
- ルトㇺ 【rutom】 途中,道の途中. (出典:萱野、方言:沙流)
- rútom 1
- ルトㇺ 【名】[ru-tom 道・…の当たる所] 家の入口を入ってすぐの、 土間の部分。 {E: a bare earthen area just inside the entrance of a house for taking off one's shoes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rútom 2
- ルトㇺ 【名】[ru-tom 道・の途中] 道の途中。 ku=honi arka wa a=en=montapire wa rútom ta ku=ki wa k=ek クホニ アㇻカ ワ アエンモンタピレ ワ ルトㇺ タ クキ ワ ケㇰ おなかが痛くて急がされて道の途中でして来た。 (出典:田村、方言:沙流)
- rútomunki
- ルトムンキ 【名】[rutom-un-ki 土間・にある・かや] 家の入口を入った所、 土間。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rutomunki
- ルトムンキ 【rutom-un-ki】 土間と囲炉裏の間へ敷く簾. (出典:萱野、方言:沙流)
- rutteksam
- ルッテㇰサㇺ 【位名】[rur-teksam 海水・の横] 海端、 波打ち際のすぐ上。 陸地の端の海岸線沿いの所。 rutteksam kus ルッテㇰサㇺ クㇱ 海岸線沿いの所を通る=海岸に沿って進む(=rutteksamkor ルッテㇰサㇺコㇿ)。 {E: the edge of the shore.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rutteksamkor
- ルッテㇰサㇺコㇿ 【自動】海端を通る。 ☆参考 rutteksam kus ルッテㇰサㇺ クㇱ とも言う。 {E: to pass along the shoreline???} (出典:田村、方言:沙流)
- ruttektek
- ルッテㇰテㇰ 【他動】[rut-tektek (押しずらすことを表す rutu)の語根・(瞬間に行う)](引き戸)を瞬間に閉める。 nákatune humi iki wa apa ruttektek! ナカトゥネ フミ イキ ワ アパ ルッテㇰテㇰ! なんてことしてるんだ、 戸をガジーンと閉めて。(S) {E: to close…in an instant.} (出典:田村、方言:沙流)
- rutturep
- ルットゥレㇷ゚ 【名】[rur-turep 海水・ウバユリ][動物] ホッキの貝殻。(S) 〔知分類 p.234 §481. 828 ほっき貝 ツレプ〕 {E: a type of clam.} (出典:田村、方言:沙流)
- rutu
- ルトゥ 【他動】…を押してずらす、 持ち上げないで下を引きずりながら押して動かす。 {E: to push along, drag…} (出典:田村、方言:沙流)
- rutu
- ルトゥ 【rutu】 寄せる,手で動かしてずらす. エロンネ ルトゥ=上座へ寄せろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rutusa kew(-e)
- ルトゥサ ケウ §387.したい(死体);死骸(10)ru-tusa kew(-e)〔rú-tu-sa-keŭ るトゥサ・ケウ〕「半死半生の死体」[ru(なかば)+tusa(蘇生する)+kewe(その体)]⦅ユ研IⅡ, p.264⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruutur
- ルウトゥㇽ 【ru-utur】 道の下側. *二風谷ではルウトゥㇽというのは道の西側をいう.ルロㇿは道の東側.オコッコ アナㇰネ ルウトゥㇽ ペカ アㇷ゚カㇱ ペ ネ ナ イテキ ルウトゥㇽ エチ・クㇱ ペ ネ ナ アニー・化け物は道の下側を歩くものだから,道の下側を通らないようにお前たちはするんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwe
- ルウェ 【ruwe】 太い. タアン サㇰマ ルウェ ワ ア・レウェ エアイカㇷ゚ ナ ナ ポンノ アネ サㇰマ コㇿ ワ エㇰ=このカヤを押さえる柴は太くて曲げにくいからもっと細いカヤ押さえの柴を持って来い.ルウェ トゥㇱ ネ コㇿカ タネ フㇱコ ㇷ゚ ネ クス トゥイ ワ ウンマ キラ ワ イサㇺ. トゥㇱ ウウォウシ ワ アヌ=太い綱であるがもう古いので切れて馬が逃げてしまった.綱を繋いでおけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwe
- ルウェ 【ruwe】 様子,こと,ところ. ナニ エㇰ クナㇰ イェ コㇿ ソイネ アㇷ゚ アフン ルウェ カ イサㇺ=すぐ来ると言いながら外へ出たのに入る様子もない. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwe
- ルウェ 【ruwe】 〜(し)た,〜の(だ),〜のが,〜のを. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwe 1
- ルウェ 【自動】太い。 ruwe cikuni ルウェ チクニ 太い木。 e=kema ruwe ruwe! エケマ ルウェ ルウェ! あんたの足太いねえ。(KM独話) ☆参考 人が太っていることは通常は mímus ミムㇱ と言う。 悪口として、 ものが太いように ruwe ルウェと言うこともある。(S) ☆対語 áne アネ {E: to be fat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe 2
- ルウェ ☞ruwe(he) ルウェ(ヘ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe 3
- ルウェ 【形名】[< ru-e 跡・(所属語尾)](名詞化辞として、 確かなこと、 確認ずみのことだというニュアンスを含む名詞句をつくる。) ①(動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。)…する/した/している/であること、 …したあと、 …した結果、 …したの。 taa a=en=kore ruwe nukar, hápo タア アエンコレ ルウェ ヌカㇻ、 ハポ ほら私がもらったのごらん、 かあさん。(S) ruwe ne ルウェ ネ …する/したのだ/です。 ruwe? ルウェ? …する/したの(ですか)? …なの(ですか)? ruwe! ルウェ! …したなあ! …だなあ! ruwe an! ルウェ アン! …したなあ!…だなあ! ruwe an? ルウェ アン? …する/した(のです)か? …する/したの? (多くの場合、 疑問詞を持つ疑問文に用いられる)。 ruwe he an? ルウェ ヘ アン? …する/したのか? …する/したの? (疑問詞のない、 当否を問う疑問文で。 ruwe? ルウェ? だけでも疑問文になるが、 he an ヘ アン をつけるともっと強い疑問になる。) e=eraman ruwe he an? エエラマン ルウェ ヘ アン? いったい君はわかっているのかい(わかっていないんじゃないか)。 eci=mokór wa eci=oká ruwe he an? エチモコㇿ ワ エチオカ ルウェ ヘ アン? いったいあなたたちは眠っているのか(しっかりしなきゃだめじゃないか)。(S独話) ruwe somo he an? ルウェ ソモ ヘ アン? …する/したのではないか。 ruwe tapan ルウェ タパン …する/したのであります、 …する/…したのでございます。 ruwe un ルウェ ウン (返事として)ええ、 …する/したのだよ、 そうですよ。 kuni ku=ramu kor k=ek ruwe un クニ クラム コㇿ ケㇰ ルウェ ウン ええ、 (私は)そう思いながら来たのよ。(S会話) ②(文頭に置かれ、 その前に言われたことがらを受けてその全体を名詞化する。) ruwe ene an hi ルウェ エネ アニ そのことはつまりこういうことだ。 ③(動詞に終わっている文の後ばかりとは限らない。 前の文と統語関係が切れている場合もある。) ruwe un ルウェ ウン (肯定の返事として間投詞のように) そうする/したのだよ、 そうだよ。 “…a=ye hawe tapan na” “e, ruwe un“ 「アイェ ハウェ タパン ナ」「エー、 ルウェ ウン」 「…ということを私は言いましたよ。」「ええ、 そのとおりです。」 (W-S会話) ☆参考 後に -he ヘ はつかない(ruwehe とはならない)。 ☆参考 場合によって ru ル の形が使われる。 ☞ru ル ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 hawe ハウェ(話された言葉および声に関することに用いられる)、 humi フミ(音や感覚、 感じに関することに用いられる。 ただし視覚以外)、 siri シリ(目の前に見えている様子に関することに用いられる)。 {E: to do; did; in the process of doing; the out come, result of having done…; did… (to be placed in front of a sentence or phrase to make what was previously said into a noun form; it doesn't necessarily always come after a verb ending.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe un
- ルウェ ウン 【ruwe-un】 はい,そうです. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwe(he)
- ルウェ(ヘ) 【名】[所](概は ru ル)…の通った跡、 (…が)通ってできた道、 彼の通った跡、 …の足跡。 X ruwehe ne noyne X ルウェヘ ネ ノイネ Xの足跡らしい。(S) íne urepet kor kane p ne noyne arpa ruwe an イネ ウレペッ コㇿ カネㇷ゚ ネ ノイネ アㇻパ ルウェ アン 足の指が四本のやつらしく行った跡がある(足の指が四本のやつとは人を食い殺すようなたちの悪い熊)。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe-askepeci(hi)
- ルウェアㇱケペチ(ヒ) 【名】[所](概は ruweaskepet ルウェアㇱケペッ)…の親指。 {E: the thumb of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe-askepet
- ルウェアㇱケペッ 【名】[概](所は ruweaskepeci(hi) ルウェアㇱケペチ(ヒ))[ruwe-askepet 太い・指] 親指。 ☞askepet アシケペッ {E: the thumb.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe-kankan
- ルウェカンカン 【名】[ruwe-kankan 太い・腸] 大腸。 ☆参考 小腸は áne-kankan アネカンカン。 ☞kankan カンカン {E: the large intestine.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe/ruwe(he)
- ルウェ/ルウェ(ヘ) 【ruwe/ruwe(he)】 足跡. アイヌ ルウェ=人間の足跡."ウクラン アㇱ アシㇼ ウパㇱ カ タ ポロ カムイ ルウェヘ アン ク・イシトマ クス ク・キラ ワ ク・イワㇰ" セコㇿ ハㇻキソ ウン ウナㇻペ ハウェアン=「昨夜降った新しい雪の上で大きい熊の足跡があり,私は恐ろしくなって逃げ帰って来た」と左隣のおばさんが言っていた.エネ トㇷ゚サㇻ イロンネ ウㇱケ ウン アフン ルウェヘ アン=これほどイタドリが茂っている所へ入った足跡がある. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruweaskepet
- ルウェアㇱケペッ 【ruwe-askepet】 親指. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwehean
- ルウェヘアン 【ruwehe an】 ようである. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwehean
- ルウェヘアン 【ruwehe an】 足跡がある. アㇻパ ルウェヘ アン=行った足跡がある. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwekankan
- ルウェカンカン 【ruwe-kankan】 大腸,はらわた. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwekankan(-i)
- ルウェカンカン §506.ちょお(腸);ひゃくひろ(百尋)(21)大腸 ruwe-kankan(-i)〔ru-wé-kaŋ-kan ルうぇカンカン〕[ruwe(太い)+kankan(腸)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruwekaricup
- ルウェカリチュㇷ゚ 【名】[ru-w-ekari-cup 通り道・(挿入音)・を先回りする・月][古](月の名)11月。 yukkesanpa=an wa kusu ruwekari-cup sekor a=ye ユッケサンパアン マ クス ルウェカリチュㇷ゚ セコライェ 鹿追いをするからルウェカリチュプ《先回りする月》と言う(雪もあまり「おっきくなく」(たくさん積もらず)草もじゃましないので nayetok ナイェトㇰ《沢の水源地》に行って前からつかまえる)。(W) ☆参考 ruekaricup ルエカリチュㇷ゚ とも言う。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ruwekem
- ルウェケㇺ 【ruwe-kem】 皮針,太い針. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwekina
- ルウェキナ §026 フキ (6) ruwe-kina (ru-wé-ki-na)「ルうェキナ」[太い・草] 葉柄 ⦅樺太各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ruwekur
- ルウェクㇽ 【名】[ruwe-kur 太い・人] 家の主人。 ruwekur ka cise or un nepki ki kor an ルウェクㇽ カ チセ オルン ネㇷ゚キ キ コラン ご主人も家の仕事をしている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ruwemompeh(c-i)
- ルウェモンペㇸ §819.おやゆび(8)ruwe-mompeh(c-i)〔ru-wé-mom-peh ルうぇ・モンペㇸ〕[太い・指]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruwene
- ルウェネ 【ruwe ne】 様子である. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwepompeh(c-i)
- ルウェポンペㇸ §819.おやゆび(9)ruwe-pompeh(c-i)〔ru-wé-pom-peh ルうぇ・ポンペㇸ〕[太い・指]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruweponi
- ルウェポニ §132.上腕骨;上膊骨(4)しゃくこつ(尺骨) ruwe-poni〔ru-wé-po-ni ルうぇポニ〕[ruwe(太い)+poni(骨)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruweponi
- ルウェポニ §446.脛の骨(3)脛骨 ruwe-poni〔ru-wé-po-ni ルうぇポニ〕[ruwe(大)+poni(骨)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruwepunkine tono
- ルウェプンキネ トノ 【名】[ru-w-epunkine tono 道・(挿入音)・の番をする・役人(和人)]「道路の番人」 (W) ☆参考 関所の関守のことか。 (出典:田村、方言:沙流)
- ruwerit(c-i)
- ルウェリッ §026.アキレス腱(2)ruwe-rit(c-i)〔ru-wé-ritルうぇリッ〕[ruwe(太い)+rit(すじ)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruwesan
- ルウェサン 【名】[ru-w-e-san 道・(挿入音)・で・浜手の方へ出る][雅]浜辺。 a=kor ruwesan or ta/a=i=ósurpa kor アコン ルウェサン オッタ/アイヨスㇽパ コㇿ 私のいつもの浜辺にほうり出されながら。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- ruwesankasiko pasekamuy
- ルウェサンカシコ パセカムイ 【ruwe-san-ka-sik-o pase-kamuy】 水の神の名前. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwetoko
- ルウェトコ 【名】[ru-w-etoko 道・(挿入音)・…の先](=ruetoko ルエトコ)行く先。 tu ruwetoko re ruwetoko coyranke トゥ ルウェトコ レ ルウェトコ チョイランケ [慣用句]行く先行く先におろされる=(熊や鹿等が)まるで行く先々に天から下ろされるかのように、 いつどこに行っても豊かに獲れる。(W民話) (注 同じことを言い表すのに etoko okake cóyranke エトコ オカケ チョイランケ とも言う。) {E: destination.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwetuy(-e)
- ルウェトゥイ §506.ちょお(腸);ひゃくひろ(百尋)(13)大腸 ruwe-tuy(-e)〔ru-wé-tuǐ ルうぇトゥイ〕[太い・腸]⦅テシオ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruwetuy(-e)
- ルウェトゥイ §506.ちょお(腸);ひゃくひろ(百尋)(22)大腸 ruwe-tuy(-e)〔ru-wé-tuǐ ルうぇトゥイ〕[ruwe(太い)+tuy(内臓)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruweut(c-i)
- ルウェウッ §064.あばら;あばらぼね(7)クマの太いあばら骨 ruwe-ut(c-i)〔ru-wé-ut ルうぇウッ〕[太い・あばら]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruwoka
- ルウォカ 【位名】[概](所は ruwokake ルウォカケ)[ru-oka 跡・の後](=ruoka ルオカ) ①…の去った後、 …の死後。 ②ipe ruwoka cómante イペ ルウォカ チョマンテ [雅] [慣用句]食事が終わる。 {E: ①after the death of… ②used at the completion of a meal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwokake
- ルウォカケ 【位名】[所](概は ruwoka ルウォカ)[ruwoka-ke …の去った後・の所](=ruokake ルオカケ) …の去った後、 …の死後、 彼の死後。 ruwokake pirka wa ney pakno situri ルウォカケ ピㇼカ ワ ネイ パㇰノ シトゥリ 親の亡くなったあとよくやっているので子孫がいつまでも続く。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwop
- ルウォㇷ゚ 【名】[ru-w-o-p すじ・(挿入音)・ついている・もの][動物] シマリス(「シマネズミ」) 〔知分類 p.170 ruó-čironnup ((チトセ;チカブミ;テシオ))〕 {E: a squirrel.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruwop
- ルウォㇷ゚ 【ru-o-p】 リス,シマリス. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruwor
- ルウォㇿ 【位名】[概](所は ruworo ルウォロ)[ru-or 道/筋・のところ](pet ペッ《川》、 nay ナイ《沢》の後に置かれて、 河川の流域の低地を表す。) ☞petruwor ペッルウォㇿ、 nayruwor ナイルウォㇿ (出典:田村、方言:沙流)
- ruworo
- ルウォロ 【位名】[所](概は ruwor ルウォㇿ)その川/沢の流域の低地(の所)。 (出典:田村、方言:沙流)
- ruy
- ルイ 【ruy】 多い. ①イペ ルイ=食べる量が多い.モコㇿ ルイ=眠る時間が多い.イヨ ルイ=入る量が多い.②アㇷ゚ト ルイ=雨が強く降る.ルイ レラ=強い風.ウパㇱ ルイ=雪が強く降る. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruy
- ルイ 【ruy】 強い. ①イペ ルイ=食べる量が多い.モコㇿ ルイ=眠る時間が多い.イヨ ルイ=入る量が多い.②アㇷ゚ト ルイ=雨が強く降る.ルイ レラ=強い風.ウパㇱ ルイ=雪が強く降る. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruy
- ルイ 【ruy】 砥石. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruy
- ルイ §113 ネキリムシ(根切虫);ジムシ(地虫)、コガネムシ類の幼虫 (4) ruy(ruy)「ルイ」⦅美幌、千歳、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruy 1
- ルイ 【自動/助動】①[自動]激しい。 réra ruy レラ ルイ 風が激しい。 hawe(he) ruy ハウェ(ヘ) ルイ 声が大きい、 大声で言う。 ruri ruy ルリ ルイ あくが強い、 だしがきつすぎる。 ataye ruy アタイェ ルイ(値段が)高い。 ②[助動]…するのが激しい、 ひどく…する。 ye ruy イェ ルイ 激しく言う、 しつこく言う。 eytasa ratki ruy wa osirkaociw wa ku=suye ka eaykap エイタサ ラッキ ルイ ワ オシㇼカオチウ ワ クスイェ カ エアイカㇷ゚ (ぶらんこが)あまりたれ下がりすぎて下につかえてゆらすことができない。(S) ☆対語 hawke ハウケ(声が)小さい、 (値段が)安い。 {E: ①to be violent; severe; strong; hard. ②to do…is severe, violent, etc.; to do…cruely, harshly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruy 2
- ルイ 【名】といし(砥石)。 {E: a whetstone.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruyakkepet(c-i)
- ルヤッケペッ §819.おやゆび(7)ruyakkepet(c-i)〔ru-ják-ke-pet ルやッケペッ〕[ruye(太い)+akkepet(指)]⦅クッシャロ、ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruyampecikap
- ルヤンペチカㇷ゚ §318 アマツバメ (2) ruyampe-cikap (ru-yám-pe-či-kap)「ルやンペチカㇷ゚」[<ruyampe(雨)cikap(鳥)] ⦅静内、近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruyampeciri
- ルヤンペチリ §316 ツバメ (1) ruyampe-ciri (ru-yám-pe-či-ri)「ルやンペチリ」[<ruyampe(雨)ciri(鳥)] ⦅静内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruyanpe
- ルヤンペ 【名】[ruy-an-pe 激しい・ある・もの] ①嵐。 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ 嵐になる/嵐である(「しける」)。 ruyanpe as yakka apto as yakka ルヤンペ アㇱ ヤッカ アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ 嵐が吹いても雨が降っても(運動会はやるそうだ)。(W) ruyanpe ruy ルヤンペ ルイ 嵐が激しい(「しける」)。 upas ruyanpe ウパㇱ ルヤンペ 雪嵐=吹雪。 ②雨。 tanto ruyanpe an noyne síran タント ルヤンペ アン ノイネ シラン 今日は天気が悪い、 雨が降りそうだ。(W)(注 「もう降っているときは apto as kor an アㇷ゚ト アㇱ コラン、 降りそうだというときは ruyanpe an noyne ルヤンペ アン ノイネ と言う。(W))ranke núpe/ruyanpe kunne/i=kurkasike/ciorankekar ランケ ヌペ/ルヤンペ クンネ/イクㇽカシケ/チオランケカㇻ(鳥の姿になって飛んでいる夫が)落とす涙が雨のように私の上に降ってきた。(W神謡)(注 同じワテケさんが語った別の神謡では、 同様の場面で ruyaptosane ルヤㇷ゚トサネ と言っている。) ☆参考 地方によっては雨が降ることを ruyanpe as ルヤンペ アㇱ と言うが、 沙流地方の日常語ではただ雨が降るのは apto as アㇷ゚ト アㇱ と言い、 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ は嵐やしけや吹雪のことを言う。 しかし ②の用例のように、 状況・文脈によって、 雨を ruyanpe ルヤンペ と言う場合もある。 {E: a storm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruyanpe
- ルヤンペ 【ruyanpe】 雨,嵐,荒天. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruyanpe ruy
- ルヤンペ ルイ 【ruyanpe ruy】 嵐. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruyanpe tum ta
- ルヤンペ トゥㇺ タ 【ruyanpe tum ta】 雨降りの中. ルヤンペ トゥㇺ タ エエㇰ?=雨降りの中を来たの? (出典:萱野、方言:沙流)
- ruyanpekar
- ルヤンペカㇻ 【自動】[ruyanpe-kar 嵐/雨・にあたる] 雨ざらしになる(干した物をしまい忘れたために雨にあたったり嵐にあたったりする)。 ruyanpekar ayne mátek ápekor an ルヤンペカㇻ アイネ マテㇰ アペコラン 雨ざらしになって色がぼやけたみたいになった。(S) {E: to become weather-beaten.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruyanpekur
- ルヤンペクㇽ 【名】[ruyape-kur 嵐・雲] 嵐の雲。 (=ruyanpe kur ルヤンペ クㇽ) {E: storm-clouds.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruyapto
- ルヤㇷ゚ト 【名】[ruy-apto 激しい・雨] ひどい雨、 土砂降りの雨。 {E: heavy rain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruyapto
- ルヤㇷ゚ト 【ruy-apto】 大雨,強い雨. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruyaptosane
- ルヤㇷ゚トサネ 【副】[ruy-apto-sa-ne 激しい・雨・(?)・のように][雅] 土砂降りの雨のように。 ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ 落とす涙が土砂降りの雨のように私の上に落ちて来た。(W神謡語り)(注 人間の姿から鳥の姿になって天へ帰って行く神が別れを惜しむ様子の描写、 民話にもよく出てくる場面である。) ☆参考 同じワテケさんが歌った別の神謡で ruyanpe kunne ルヤンペ クンネ と言っている。 {E: to rain heavily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruyeaspeket(c-i)
- ルイェアㇱペケッ §819.おやゆび(6)ruye-aspeket(c-i)〔ru-jé-aš-pe-ket ルいェ・アㇱペケッ〕[ruye(太い)+aspeket(指)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ruyekina
- ルイェキナ §026 フキ (7) ruye-kina (ru-yé-ki-na)「ルいェキナ」[太い・草] 葉柄 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ruyka
- ルイカ 【ruyka】 橋.▷ル=道 イカ=越える (出典:萱野、方言:沙流)
- ruyka 1
- ルイカ 【他動】[ruy-ka (火が)燃える・(他動詞)](火を)燃す、 燃やす、 燃えるようにする。 ape ruyka アペ ルイカ 火を燃やす(炎を出してよく燃えるようにする)。 ☆参考 ただ点火して火をたくことは ape ári アペ アリ。 {E: to burn…} (出典:田村、方言:沙流)
- ruyka 2
- ルイカ 【名】[< ru-ika 道・を越えて近道する] 橋。 ruyka ka kus ルイカ カ クㇱ [橋・の上・を通る]橋を渡る。 ☆参考 帯広や旭川以北等では u と i が入れ替わって riwka リウカ と言い、 宗谷では rewka レウカ と言う。 {E: a bridge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruykamuy
- ルイカムイ §113 ネキリムシ(根切虫);ジムシ(地虫)、コガネムシ類の幼虫 (2) ruy-kamuy(rúy-ka-muy)「るイカムイ」⦅屈斜路、本別⦆コガネムシ類 唱言(井上9) (出典:知里動物編、方言:)
- ruyke
- ルイケ 【他動】[ruy-ke といし・(動詞形成)](刃物)をといしでとぐ。 {E: to sharpen…} (出典:田村、方言:沙流)
- ruyke
- ルイケ 【ruyke】 研ぐ. ハイ ノタコㇷ゚ エヌカㇻ ワ チタタㇷ゚ ク・カㇻ カ エトランネ. ポンノ ホㇱキ ク・ルイケ ナ=あーあ刃物が切れないのでぬたを作るのもいやだ.ちょっと待って俺が研ぐから. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruykikir
- ルイキキㇼ §112 カミキリムシ (5) ruykikir(rúy-ki-kir)「るイキキㇼ」⦅千歳⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruykikir
- ルイキキㇼ §113 ネキリムシ(根切虫);ジムシ(地虫)、コガネムシ類の幼虫 (5) ruy-kikir(ruy-ki-kir)「ルイキキㇼ」⦅穂別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruyno
- ルイノ 【副】[ruy-no 激しい・(副詞形成)] 激しく、 ひどく、 うんと。 ruyno kursutu péka tuye wa horakte ルイノ クㇽストゥ ペカ トゥイェ ワ ホラㇰテ ずうっと一番根元から切って倒しなさい。 ruyno yaypopkere wa ora hotke ルイノ ヤイポㇷ゚ケレ ワ オラ ホッケ 充分暖まってから寝なさい。(S) ruyno suppa ukoyuppa wa sina ルイノ スッパ ウコユッパ ワ シナ うんときつく締めてしばりなさい。(S) ☆発音 強調すると ruyiːno ルイーノ と発音される。 ☞ruy ルイ {E: violently; extremely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruyno
- ルイノ 【ruy-no】 強く. タンペ オㇿ タ アナㇰネ ルイノ ルイノ ア・ヨㇺネレ ソモ ヤㇰネ イケマケ タ スイ ウェンプリコ ナ=今の場合は強く強く懲らしめないと次に再び悪いことをするであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruypene
- ルイペネ 【ruype-ne】 凍死する〔隠語〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruyruy
- ルイルイ 【ruy-ruy】 降りそそぐ. ルイ ルイ アㇷ゚ト=強い雨. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruyruye
- ルイルイェ 【他動】[ruy-ruy-e (なでることを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)] …の両手を取ってなでて喜びのあいさつをする。 ☆参考 女性のあいさつのしかたの一つ。 初めて会った人、 久しぶりに会った人にするほか、 病気が全快した人に、 死にそうだったあと助かった人に、 赤ん坊を出産した人になど、 喜びや祝いのあいさつとしてする。 この仕草と同時に喜びのあいさつの言葉を言う。 そうしながら、 泣くことも多い。 ☆参考 川下のサダモさんは相手をだいて腕も背中も何回もなでる。 人によっては(地域によっては)両手を包むようににぎって軽く振るだけで、 なでたりだいたりしない。 {E: to take the hand of another in joyful greeting.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruyruye
- ルイルイェ 【ruy-ruye】 撫でる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruyruypa
- ルイルイパ 【他動】[複](単は ruyruye ルイルイェ)(二人以上が/二人以上に)…に会ったことを喜んで両手で相手の両手をとってあいさつする。 ☞ruyruye ルイルイェ、 uruyruypa ウルイルイパ、 utekruyruypa ウテㇰルイルイパ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruyruypa
- ルイルイパ 【ruy-ruypa】 撫でる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruysis
- ルイシㇱ §113 ネキリムシ(根切虫);ジムシ(地虫)、コガネムシ類の幼虫 (3) ruy-sis(rúy-sis)「るイシㇱ」⦅旭川⦆コガネムシ類 (出典:知里動物編、方言:)
- samorunerekus
- サモルンエレクㇱ §093 スケトウダラ (4) samorun-erekus(sa-mó-run-e-re-kus)「サもルンエレクㇱ」[<sam(隣国)orun(の)erekus(タラ)]⦅白老、幌別⦆スケトウダラ。 (出典:知里動物編、方言:)
- samorunkur
- サモルンクㇽ 【名】[samor-un-kur 本州・の・人] 本州の人、 本州人、 内地人。 ☆対語 yaunkur ヤウンクㇽ [ya-un-kur 陸・の・人] 北海道の人、 repunkur レプンクㇽ [rep-un-kur 沖・の・人] 海外の人、 外国人。 {E: a person from Honshu (Japanese).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sampecaru
- サンペチャル §431.心耳(2)sampe-caru〔sám-pe-ča-ru さンペチャル〕[心臓・のロ]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sanke kirumpe(aw-)uweohte
- サンケ キルンペウウェオㇹテ §448.すわる(座る)(11)あぐらをかく sanke kirumpe(aw-)uweohte〔sán-ke-ki-rum-pe-aw-u-wé-oh-teさンケキルンペ・ウうぇオㇹテ〕[sanke-kirumpe(足の膝から下の部分)+uweohte(重ね合す)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.5】 (出典:知里人間編I、方言:)
- sankekirumpe
- サンケキルンペ §034.あし(足、脚);下肢(11)sanke-kirumpe〔sáŋ-ke-ki-rùm-peさンケ・キるンペ〕[前へ出した・足]膝から先⦅S.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- sanrukonna maknatara
- サンルコンナ マㇰナタラ 【san-ru-konna mak-natara】 清い流れきらきら光って流れている[ユ]:高い所から沙流川のようなきれいな流れを見下ろした描写. (出典:萱野、方言:沙流)
- saparu(-he)
- サパル §216.かみ(髪);かみのけ;頭髪(7)sapa-ru(-he)〔sa-pá-ru サぱル〕[「頭・髪」の義]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- saparus
- サパルㇱ 【名】[概](所は saparusi(hi) サパルシ(ヒ))[sapa-rus 頭・毛皮] 毛がついたままむけた頭の皮。 {E: the scalp.} (出典:田村、方言:沙流)
- saparus(-i)
- サパルㇱ §060.頭の皮(2)獣の頭の皮 sapa-rus(-i)〔sa-pá-ruš サぱルㇱ〕[頭・獣皮]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- saparusi(hi)
- サパルシ(ヒ) 【名】[所](概は saparus サパルㇱ) …の頭の皮。 saparusihi meske kane an サパルシヒ メㇱケ カネ アン 頭の皮がとれてしまった。 saparusihi a=sosó サパルシヒ アソソ 頭の皮をはがす。 {E: the scalp of…} (出典:田村、方言:沙流)
- Sarmato orun poy sey
- サㇻマト オルン ポイ セイ §218 カワシンジュガイ (21) Sarma-to or-un poy sey (sar-ma-to-o-run-poy-sey)「サㇻマト オルン ポイ セイ」カワシンジュガイ(カラスガイの類)(ビIII, 32) (出典:知里動物編、方言:)
- sarorun
- サロルン 【名】[sar-or-un 葦原・の所・にある/いる][< sarorun-cikap 葦原の鳥][動物] ツル(タンチョウヅル)。(W) (S) sarorun kamuy サロルン カムイ ツルの王。(S) sarorun tono サロルン トノ ツルの王。(S)〔知分類 p.212〕 {E: a Japanese crane.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sarorun
- サロルン §367 ツル(鶴);タンチョウ (3) sarorun (sa-ró-run)「サろルン」[<sar-or-un-cirの下略] ⦅礼文華、平取、荻伏、静内、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sarorun(cikap)
- サロルン(チカㇷ゚) 【sar-or-un (cikap)】 ツル〔鳥〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- sarorun-cikap
- サロルンチカㇷ゚ 【名】[sar-or-un-cikap 葦原・の所・にいる・鳥][動物] ツル(タンチョウヅル)。(W) (S)〔知分類になし〕 {E: a crane.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sarorun-cikappo
- サロルンチカッポ 【名】[sar-or-un-cikap-po 葦原・の所・にいる・鳥・(指小辞)][動物] ヨシキリ。(S)〔知分類になし〕 {E: a reed warbler(bird).} (出典:田村、方言:沙流)
- saroruncir
- サロルンチㇼ §367 ツル(鶴);タンチョウ (1) sarorun-cir (sa-ró-run-čir)「サろルンチㇼ」[<sar(葦原)or(内)un(にいる)cir(鳥)] ⦅春採、白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sarorunkamuy
- サロルンカムイ 【sar-or-un-kamuy】 ツル〔鳥〕.▷サㇻ=湿地 オㇿ=所 ウン=住む カムイ=神 →サロルンカムイ (出典:萱野、方言:沙流)
- sarorunkamuy
- サロルンカムイ §367 ツル(鶴);タンチョウ (2) sarorun-kamuy (sa-ró-run-ka-muy)「サろルンカムイ」[<sar-or-un-kamuy(葦原・内・にいる・神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- saroruy
- サロルイ §367 ツル(鶴);タンチョウ (5) saroruy (sa-ró-ruy)「サろルイ」[<sar-o-uy(葦原・にいること・多い)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- saru
- サル 【名】[< 日本語][動物] (=saro サロ)サル(猿)。 {E: a monkey.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sarunkur
- サルンクㇽ 【sar-un-kur】 沙流川の人. フナㇰ ワ エ・エㇰ.サルンクㇽ エ・ネ ルウェヘ アン=どこから来たの.お前は沙流川の人なのかね.*年寄りが他から来た若者に出身地を尋ねる時に言う.門別川のアイヌへはモペトゥンクㇽ(モペッ ウンクㇽ),鵡川の人へはムカウンクㇽ,静内川の人へはシペチャリウンクㇽ,新冠の人へはニカプンクㇽ(ニカㇷ゚ ウンクㇽ)と言うという.アイヌが相手を呼ぶ場合にたいていは出身地を先に言うものである.サルンクㇽ萱野茂という風にである. (出典:萱野、方言:沙流)
- sarurun
- サルルン §367 ツル(鶴);タンチョウ (4) sarurun (sa-rú-run)「サるルン」[<sar-or-un] ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sarusmosospe
- サㇻウㇱモソㇱペ §132 ハナアブの幼虫(尾長蛆) (2) sar-us-mosospe(sár-us-mo-sos-pe)「さㇻウㇱモソㇱペ」⦅名寄、穂別、幌別⦆ハナアブの幼虫(尾長) (出典:知里動物編、方言:)
- sermakanupuru
- セㇾマカヌプル 【名】[sermaka-nupur(u) その背後・霊力を持つ]家の守神。 ☆参考 sermakanupur セㇾマカヌプㇽ の聞き違いか。 {E: a protective god of the house.} (出典:田村、方言:沙流)
- seru
- セル 【他動】…を吸い込む(息を吸う拍子に口の中へ入って来る)。 wen húra seru ウェン フラ セル 悪い匂いを吸い込む。(S) kikir ku=seru キキㇼ クセル 私は虫を吸い込んだ。(S) níyahurahene seru, asir tursak réra hene seru ニヤフラ ヘネ セル、 アシッ トゥㇽサㇰ レラ ヘネ セル 木の芽の匂いでも吸いなさい、 新鮮なきれいな空気でも吸いなさい。(S) {E: to breathe, suck in…} (出典:田村、方言:沙流)
- seru
- セル 【seru】 むせる:食べ物が気管に入った場合も. スプヤ セル=煙にむせる.ワッカ セル=水にむせる. (出典:萱野、方言:沙流)
- seru(a-)
- セル §752.むせる(噎せる)(2)seru(a-)〔se-rú セる〕⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- serus
- セルㇱ 【自動】[ser-us 身幅・がそこにたくさんついている] 身幅が広い(着物の)。 {E: to be broad; large (clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
- serusserus
- セルッセルㇱ 【自動】[serus-serus (擬音)・(重複)] はためく。 apkas hum ko serusserus アㇷ゚カㇱ フㇺ コ セルッセルㇱ 歩くと着物がパフッパフッとなる。 {E: to flutter.} (出典:田村、方言:沙流)
- setaeturus
- セタエトゥルㇱ 【seta-etu-rus】 犬の鼻の皮(のようなやつだ)〔悪口〕.▷セタ=犬 エトゥ=鼻 ルㇱ=皮 (出典:萱野、方言:沙流)
- setur/seturu(hu)
- セトゥㇽ/セトゥル(フ) 【setur/seturu(hu)】 背中. (出典:萱野、方言:沙流)
- seturaru
- セトゥラル §554.にく(肉)(22)クマの背肉 seturaru〔se-tú-ra-ru セとぅラル〕[<setur(背)+aru(肉)]⦅フシコ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- seturu mayayke
- セトゥル マヤイケ §223.かゆい(5)背中がかゆい seturu mayayke〔se-tú-ru|ma-jáǐ-ke セとゥル・マやイケ〕[その背中が・かゆい]⦅ホロべツ、ハママス⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- seturu sesekka
- セトゥル セセッカ §453.せなかあぶり(2)seturu sesekka〔se-tú-ru-sé-sek-ka セとぅル・せセッカ〕[その背を・暖める]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- seturu su kamu apekor an
- セトゥル ス カム アペコㇿ アン §462.せむし;くる病(6)seturu su kamu apekor an〔セとぅㇽ・す・カむ・アペコㇿ・アン〕[その背を・鍋が・覆うている・かのようで・ある]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- seturu yupyupke
- セトゥル ユㇷ゚ユㇷ゚ケ §288.けいれんする(痙攣する)(18)背の肉がひくひく動く seturu yupyupke〔se-tú-ru|júp-jup-ke セとぅル・ゆㇷ゚ユㇷ゚ケ〕[その背が・ひくひくする]⦅ホロべツ⦆。 (出典:知里人間編I、方言:)
- seturu(hu)
- セトゥル(フ) 【名】[所](概は setur セトゥㇽ) …の背中。 {E: the back of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- seturukan(m-i)
- セトゥルカン §455.背の筋肉(1)seturu-kan(m-i)〔se-tú-ru-kan セとぅルカン〕[seturu(<setur 背)+kan(<kam 肉)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- seturukan(m-i)
- セトゥルカン §554.にく(肉)(21)背の肉 seturu-kan(m-i)〔se-túr-kan セとぅル・カン〕[背・肉]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- seturunumaus
- セトゥルヌマウㇱ §210 ウミケムシ (1) seturu-numa-us (se-tú-ru-nu-ma-us)「セとゥルヌマウㇱ」[seturu(その背に)numa(毛が)us(生えている)] ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- seturunumaus
- セトゥルヌマウㇱ §210 ウミケムシ (2) seturu-numa-us (se-tu-ru-nu-ma-us)「セトゥルヌマウㇱ」 ⦅白浦、落帆、富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- seturunumaus
- セトゥルヌマウㇱ §210 ウミケムシ (3) seturu-numa-us (se-tu-ru-nu-ma-us)「セトゥルヌマウㇱ」 ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sewrehkurupoh(k-i)
- セウレㇸクルポㇹ §571.のど(咽喉)(6)のどくび(咽喉部)sewreh-kurupoh(k-i)〔séŭ-reh-ku-ru-poh せウレㇸクルポㇹ〕[「のど・下」の義]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- seyparumpe
- セイパルンペ §222 ウバガイ;ホッキガイ;ホッキ(方言) (19) sey-parumpe (sey-pa-rum-pe)「セイパルンペ」 ⦅美幌⦆貝の舌 (出典:知里動物編、方言:)
- sí-ruwe
- シルウェ 【自動】[si-ruwe 本当に・太い]本当に/非常に太い。 sí-ruwe tus シルウェ トゥㇱ 極太の綱(「5センチもある」)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- siarasarus
- シアラサルㇱ §277 くま (62) siarasarus (sí-a-ra-sa-rus)「しアラサルㇱ」 ⦅穂別⦆馬の尾のように長い尾を持つ化け物グマ (出典:知里動物編、方言:)
- siketokererus
- シケトケレルㇱ §795.めまい(眩暈)[する](6)sik-etok-ererus〔ši-ké-tok-e-ré-ruš シけトㇰ・エれルㇱ〕[sik(目)+etok(先)+er-er(きらきら、ちかちか)+us(そこにつく)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- siki uturuke(an-)nunke
- シキ ウトゥルケヌンケ §780.目をかすめる;人目を盗むsiki uturuke(an-)nunke〔ší-ki|u-tú-ru-ke|núŋ-ke しキ・ウとぅルケ・ぬンケ〕[その目・の間の所を・選ぶ]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikihi taruhu
- シキヒ タルフ §717.まゆ(眉)(4)sikihi taruhu〔ší-ki-hi|tá-ru-hu しキヒ・たルフ〕[「彼の目・の眉」]⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikiru
- シキル 【自動】[単](複は sikirpa シキㇼパ)[si-kiru 自分・を回す](…の方へ)向く、 向きなおる、 向きを変える、 (…の方へ)向かう、 死後の国へ行く。 sisenpir unno án=an kor sikiru=an kor cís=an kor シセンピルンノ アナン コㇿ シキルアン コㇿ チサン コㇿ 私は陰の方を向いて後ろ向きになって泣きながら。(W民話) kamuy nis ka un sikiru=an oasi siri ne na カムイ ニㇱ カ ウン シキルアン オアシ シリ ネ ナ 私は天の神の国へ帰っていくところなのだよ。(W神謡語り) {E: to face; turn (towards); change directions.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikiru
- シキル 【si-kiru】 向く. チェㇷ゚ シキル ア・シコパヤㇻ=魚のようにさっと身を翻す. (出典:萱野、方言:沙流)
- sikiruru
- シキルル 【自動】[sikiru-ru (…の方へ)向きを変える・(重複)](直訳すると)向きを変え続ける、 ころげまわる。 a=honíhi arka wa hesasi wa hemakasi wa sikiruru=an アホニヒ アㇻカ ワ ヘサシ ワ ヘマカシ ワ シキルルアン 私は(陣痛で)おなかが痛くていろりの方へ奥の方へところげまわった。(W神謡語り) {E: to change direction (towards); to roll around.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikkeruru
- シッケルル 【自動】[sik-keruru 目・…をギョロギョロする(擬態の重複)]kootuyma sikkeruru コオトゥイマ シッケルル [他動]…を遠くから目をむいてにらむ。 ikootuyma/sikkeruru/siktokoko イコオトゥイマ/シッケルル/シㇰトココ [雅]私を遠くから目をむいてにらみ大きな目を開けている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikkeruru
- シッケルル 【sik-keruru】 かっと目を開く,目を勢いよく開く. (出典:萱野、方言:沙流)
- siknum kasi hure kemrit earutasa
- シㇰヌㇺ カシ フレ ケㇺリッ エアルタサ §788.目が血ばしっているsiknum kasi hure kem-rit e-ar-utasa〔šík-num-ka-ši|Fú-re-kem-rit|e-á-ru-tá-sa〕[しㇰヌㇺ(めだま)+カし(の上)+ふレ(赤い)+けㇺ・リッ(血のすじ)+エ(そこに、=目玉の上に)+あㇻ(全く)+ウ・たサ(相・交差している)](目玉の上に赤い血のすじが縦横に走っている)⦅ユ研Ⅱ, p.386⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikoiruskare
- シコイルㇱカレ 【si-ko-iruska-re】 相手を怒らせる. (出典:萱野、方言:沙流)
- sikparur
- シㇰパルㇽ 【sik-parur】 目縁. シㇰパルㇽ フレ センカキ ア・エカイェ アー ペコㇿ アン ペ=目の縁に赤い布を織り込んだようなもの=大蛇[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- sikparurke
- シㇰパルㇽケ 【名】[所](概 sikparur シㇰパルㇽ は未出。 párurke パルㇽケ の概は párur パルㇽ)目の縁(ふち、 まつげの生えているところ)。 sikparurke arka シㇰパルㇽケ アㇻカ 目の縁が痛い(ものもらいができて)。 {E: the area of the eyes around the eyelashes.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikurpokuyruke
- シクㇽポクイルケ 【他動】[si-kurpok-uyruke 自分・の下側・につける] …を服従させる。 a=kor mosir a=sikúrpokuyruke アコㇿ モシㇼ アシクㇽポクイルケ 私たちの国(日本)は負けたのだから何を言われても文句言えない(勝った国の命令に従わなければならない)。(S) {E: to make…obey.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikutur rupne
- シクトゥㇽ ルㇷ゚ネ 【sik-utur rupne】 粗い. (出典:萱野、方言:沙流)
- sikuturukearaka
- シクトゥルケアラカ §724.みけんの痛みsikuturuke-araka〔ši-kú-tu-ru-ke-a-rà-ka シくトゥルケ・アラカ〕[みけんの所が・痛む]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikuyruke
- シクイルケ 【sik-uyruke】 目を配る.▷シㇰ=目 ウイルケ=入れる コタン カシ シクイルケ=村の様子に注意深く目を配る. (出典:萱野、方言:沙流)
- sikuyruke(-an)
- シクイルケ §749.みる(見る)(4)sik-uyruke(-an)〔ší-kuǐ-ru-ke しクイルケ〕[目を・置く(uyruある uyru-keあら・しめる)]⦅ユ研Ⅱ, p.355⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sin-ruppuni
- シンルップニ ☞sir-ruppuni シンルップニ (出典:田村、方言:沙流)
- sin-rupus
- シンルプㇱ ☞sir-rupus シンルプㇱ (出典:田村、方言:沙流)
- sinonruki
- シノンルキ 【si-non-ruki】 生唾をのむ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sinonrukpa
- シノンルㇰパ §514.つば(唾);よだれ(涎)(8)なまつばを呑み呑みする si-non-ruk-pa〔ši-nón-ruk-pa シのンルㇰパ〕[si(自分の)+non(つばを)+rukpa(呑みこみ呑みこみする、ruk-i 呑みこむ、rukpa その複数形)]⦅チカブミ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- sinrupuskap
- シンルプㇱカㇷ゚ 【sir-rupus-ka-p】 大地を凍らせる雨. (出典:萱野、方言:沙流)
- sinrus
- シンルㇱ 【名】[sir-rus 地・毛皮](地面の)こけ(苔)。 sinrus us シンルㇱ ウㇱ コケが生える。 pira kotor (suma kasi/cikuni kasi) sinrus us wa an ピラ コトㇿ (スマ カシ/チクニ カシ) シンルㇱ ウㇱ ワ アン 崖面(石の上/木の上)にコケが生えている。 〔知分類 p.244〕 {E: moss.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinrus
- シンルㇱ 【sir-rus】 苔. (出典:萱野、方言:沙流)
- sinrus
- シンルㇱ §435 コケ(蘚苔並びに地衣)類の総名 (1) sinrus (sín-rus)「しンルㇱ」[sir(地)rus(衣)] ⦅北海道全地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sioarwenruy
- シオアㇻウェンルイ 【si-oar-wen-ruy】 全く悪い,全くよい:前後の言葉によって善と悪の両極端に使い分けられる. タネ アン ピㇼカ シオアㇻウェンルイ=(今までの美しさ)それに増して今日の美しさ. (出典:萱野、方言:沙流)
- siparuyna
- シパルイナ 【自動】[si-par-uyna 自分の・口・を取る] 口の前にこぶしを当てる(驚いたときの仕草)。 siyetuuyna siparuyna kor シイェトゥウイナ シパルイナ コㇿ 鼻の前にこぶしを当て口の前にこぶしを当てながら。 ☆参考 昔の人は、 びっくりしたときに鼻と口の前にこぶしをにぎって当てる習慣があった。 これは「魂が飛び出さないように」と説明されている。 ☞siyetuuyna シイェトゥウイナ {E: to put one's closed fist in front of one's mouth, in surprise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sipporur
- シッポルㇽ 【sippo-rur】 塩汁. (出典:萱野、方言:沙流)
- sipporur(i)
- シッポルㇽ §373.塩水;食塩水sippo-rur(i)〔šíp-po-rur しッポルㇽ〕[sippo(<日本語‘塩')+rur(海、海の水、おみおつけの汁、汁)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sir-ruppuni
- シンルップニ 【完動】[sir-rup-puni 地(を)・氷(が)・…を持ち上げる]土が霜柱で持ち上がる。 {E: for frost columns to form on the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-rupus
- シンルプㇱ 【完動】[sir-rup-us 地・氷・…が…につく] 地面が凍る。 {E: for the ground to freeze.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-uhuy/siruhuy
- シルフイ 【完動】[sir-uhuy 地・燃える]山火事(になる)、 野火(になる)。 {E: for a bushfire, forest fire to break out.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirerun
- シレルン 【副】川の対岸(「川向い」)へ。 sirerun a=nukár kor paye=an kotan Nupkipet ne シレルン アヌカㇻ コㇿ パイェアン コタン ヌㇷ゚キペッ ネ 川向いに見ながら行く部落は貫気別(ぬきべつ)だ。(S) {E: on the other side, opposite bank of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirhorutke
- シㇼホルッケ 【sir-horutke】 地滑り,土砂崩れ. タパヌㇱケ アナㇰネ タネ シㇼホルッケ アンキ アン イヤイキㇷ゚テ ナ イテキ エチ・カランケ クニ ラム ヤン=この場所は今にも地滑りが起きそうだ、危険なので絶対にお前たちは近寄ると思うな. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirhorutu
- シㇼホルトゥ 【sir-ho-rutu】 地滑り.▷シㇼ=大地 ホ=自ら ルトゥ=寄せる (出典:萱野、方言:沙流)
- sirsiru
- シㇼシル 【他動】[sir-sir-u こする(siru シル の語根)・(重複)・(他動詞形成)] …を(何回も)こする(みがくことにも言う)。 {E: to rub…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirsiru
- シㇼシル 【sir-siru】 こする,擦る,擦り下ろす,磨く. エルㇺタンプ アン コㇿ キナスッ カプフ ア・コシㇼシル ワ トイ トゥㇺ ア・オマレ コㇿ チピル アーペコㇿ イランマカカ トゥサ ㇷ゚ ネ=いぼが出来たら蛇の皮をこすりつけ,その皮を土に埋めると拭き取ったようにきれいに治るものだ.ニンカリ シㇼシル=耳輪を磨く.クポニ(ク・ポン ヒ) タ フチ エネ イキ ヒ コㇿ ニンカリ サンケ ワ ウナ アニ シㇼシル ア シㇼシル ア アイネ キサラハ コテ ㇷ゚ ネ シリ ク・ヌカㇻ ペ ネ ア ワー=私が小さい時におばあさんのしたことは,自分の耳輪を出して来て,木灰で磨いて磨いて,それから耳につけたのを見たものだった.マキㇷ゚ ヌマン ワノ ク・コッカサパ キロウㇱケ アㇻカ ワ ク・モコㇿ カ エアイカㇷ゚ ラウラウ ヘネ アン ヤㇰ ク・シㇼシル ワ ク・コトゥッカ ルスイ=どうしたのか昨日から私の膝の関節が痛くて眠ることもできない、テンナンショウでもあれば擦り下ろして貼りたいものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- siru
- シル 【他動】…をこする。 {E: to rub…} (出典:田村、方言:沙流)
- siru
- シル 【siru】 こする,擦(す)る. タント ア・タ エモ ポロ ヒケ ヌㇺケ ワ エモシルㇷ゚ アニ シル ア・エ ナ=今日掘ったジャガイモ,大きいほうを選びいも擦りで擦り下ろして,食べるので. (出典:萱野、方言:沙流)
- siruamam
- シルアマㇺ §402 アワ 粟 (3) siru-amam (si-rú-a-mam)「シる・アマㇺ」[→注3] 子実 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- siruhuy
- シルフイ 【sir-uhuy】 山火事,野火,火事. (出典:萱野、方言:沙流)
- siruita
- シルイタ 【siruita】 奥の方:囲炉裏端から見て奥の方. シルイタ アヌ=奥の方へ置け. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirukaseske
- シルカセㇱケ 【自動】[si-ru-ka-seske 自分の・通った跡・の上・をおおう] 自分の足跡を消す。 sirukaseske wa arpa wa isam シルカセㇱケ ワ アㇻパ ワ イサㇺ 足跡を消して行ってしまった。(S) {E: to wipe out one's tracks.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirukutci
- シルクッチ §138 ミヤママタタビ (3) siru-kutci (si-rú-kut-ci)「シるクッチ」[上記のciru-kutciから、さらにそれが漿果なので汁に連想してsiru-kutciとなったものか] 果実 ⦅D屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sirun-
- シルン 【接頭】[< 自動][sir-un-hike 地・にいる]とてもひどい/ひどく(ののしりの表現)。 (出典:田村、方言:沙流)
- sirun-wen/siruwwen
- シルンウェン/シルウウェン 【自動】[とてもひどく・悪い] ひどく悪い、 とても根性が悪い(ののしりの表現)。 sirun-wen sirkap シルウウェイ シㇼカㇷ゚ まったく根性の悪いツノザメ(=toywen sirkap トイウェ シㇼカㇷ゚) (W神謡K) ☆発音 n は強い音節の w の前で w になるので、歌っている中では sirruwwen シルウウェン と発音されている。 サダモさんが解説してゆっくり言ったときに sirun-wen シルンウェン と発音した。 (出典:田村、方言:沙流)
- sirunamam
- シルナマㇺ §402 アワ 粟 (2) sirun-amam (si-rú-na-mam)「シるナマㇺ」[sir(土地)un(の)amam(穀物)] 子実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sirunhike
- シルンヒケ 【sirun-hike】 あいつめ,きゃつめ〔罵倒語〕. ヘマンタ シルンヒケ アン ワ オラウン イヨラㇺサッカ(イ・オラㇺサッカ).ア・コパㇱロタ ワ ア・ソヨマレ=きやつめ,いやがって私を軽蔑した.叱りつけて外へ出した. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirunike
- シルニケ 【名】[所](概の用例はない)[sir-un-hike 地・にいる・やつ]この/あの野郎、 畜生(ののしりの表現)。 néa a=wenhokuhu sirunike otuyke ene hawean hi ネア アウェンホクフ シルニケ オトゥイケ エネ ハウェアニ あの私の悪党の亭主、 あの野郎、 あん畜生がこう言った。(W民話) {E: Damn it!; Damn you!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirunno
- シルンノ 【副】[sir-un-no 地・にいる・(副詞形成)] まさか(…しない)、 とんでもない(感情を込めて強く否定する)。 (否定の表現の前で使われて) まさか(…しない)。 sirunno ikoytupa kaspa ka somo ki シルンノ イコイトゥパ カㇱパ カ ソモ キ まさかあまり難儀しても(=困っても)いない。(S) sirunno okuyma ruwe ka somo ne nankor シルンノ オクイマ ルウェ カ ソモ ネ ナンコㇿ まさかオシッコしたのじゃないだろう。(S) sirunno maskin シルンノ マㇱキン まさか(…しない)。 {E: Oh no!; You're kidding!; Of course not!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirunpe
- シルンペ 【sirun-pe】 悪い者. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirupaknoski
- シルパㇰノㇱキ 【位名】[sir-u-pak-noski 地・互い・まで・中央] 一つの地点からもう一つの地点へ行く途中のちょうどまん中あたりの所。 a=uníhi ne kotan sirupaknoski ta アウニヒ ネ コタン シルパㇰノㇱキ タ 私の家とその村とのちょうどまん中あたりで。(W民話) eci=kotánu un sáp=an sirupaknoski ta ek híne エチコタヌ ウン サパン シルパㇰノㇱキ タ エㇰ ヒネ 彼はあなたたちの村へ(下って)行く途中のまん中あたりまで来て。(W民話) {E: a place between two points; a place mid way between two spots, points, positions..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirus sinne
- シルㇱシンネ 【sir-us-sinne】 暗い,灯火が点されていない. ▷シㇼ=あたり ウㇱ=消える シンネ=~ように *シㇼウシシンネがシルㇱシンネになる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- siruscir
- シルシチㇼ §328 ヤマゲラ;おおげら(方言) (4) sirus-cir (si-rus-čir)「シルシチㇼ」 ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- siruskina
- シルㇱキナ 【名】[sir-us-kina 地・に生えている・草](?) [植物]アカザ。 ☆参考 「食べられる、 おいしい、 アイヌはこれを食べることを知らなかった。」 (S)〔知分類 p.156〕 {E: wild spinach; pigweed.} (出典:田村、方言:沙流)
- siruskina
- シルㇱキナ §276 アカザ (5) siruskina (si-rús-ki-na)「シるㇱキナ」[sir(地)us(にたくさん生えている)kina(草)] 茎葉 ⦅幌別、穂別、様似⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sirusnoya
- シルシノヤ §008 シロヨモギ (5) sirus-noya (si-rús-no-ya)「シるシノヤ」[sir(岸)us(にある)noya(もみ草)] 葉 ⦅足寄、名寄、白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sirussiri
- シルッシリ 【名】[< sirus-cir (?)・鳥](?) [動物]図鑑によればアオゲラ(キツツキの一種)。(S) ☆参考 sirusir シルㇱチㇼ とは言わない。 sirussiri シルッシリ という形であることは後に再確認済み。 ☆参考 アカゲラは esoksoki エソㇰソキ、 クマゲラは ciptacir チㇷ゚タチㇼ。 〔知分類 p.193 sirus-c&ir ((ホロベツ))、 p.194 sisus-cir ((シズナイ;ウラカワ))ヤマゲラ; おおげら(方言)〕 {E: a type of woodpecker (bird).} (出典:田村、方言:沙流)
- sirutu
- シルトゥ 【自動】[si-rutu 自分・を押しずらす] ずっていく、 ずって動く。 na en=sam ta sirutu ナ エイサㇺ タ シルトゥ もっと私のそばにずって来なさい=もっとこっちへ寄りなさい。(S) {E: to shift, move with a sliding motion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirutu
- シルトゥ 【si-rutu】 進む,動く.ずって移動する. ヘマンタ フナラ ヘ コカヌㇷ゚ ヘ エネ アㇻパアㇻパ アㇱアㇱ コㇿ シルトゥ コヤイクㇱ=何か探すのか耳を澄ますのか,少し行っては立ち止まり立ち止まりして、さっぱり前へ進まないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirutuamset
- シルトゥアㇺセッ 【si-rutu-amset】 自ら寄り眠る寝床,移動自在の寝台. ▷シ=自ら ルトゥ=寄る,寄せる アㇺ=眠る セッ=寝床 イヨイキリ コッチャタアン シルトゥアㇺセッ アㇺセッカタ トミカヌイェ シリカヌイェ=宝壇の前にある移動自在の寝台の寝床の上に,前立てを彫り刀の造りを彫る[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- siruwante
- シルワンテ 【自動】[sir-uwante あたり/地・を調べる](知らない土地で)その土地の様子に注意して知るようにする、 あたりの様子を調べる、 適当な場所をさがす。 {E: to survey one's (new) surroundings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siruwante
- シルワンテ 【siru-wante】 眺める. (出典:萱野、方言:沙流)
- siruwen
- シルウェン 【自動】[< siruw-wen < sirun-wen ひど・悪い](?) (ののしりの表現)ひどく悪い、 とんでもなくひどい(=sirun)。 toy-siruwen トイシルウェン 全くひどい。(W即興詩) ☆参考 n が強い音節の w の前で w になり、 長音 uw がないため u となっている。 {E: to be very bad; terrible.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siruwwen
- シルウウェン ☞sirun-wen (出典:田村、方言:沙流)
- siskirupu
- シㇱキルプ §775.眼球周囲の脂肪組織sis-kirupu〔šíš-ki-ru-pu しㇱ・キルプ〕[sis(目)+kirupu(脂肪組織)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sitoyerum
- シトイェルㇺ §285 ねずみ (7) sitoyerum (sí-toy-e-rum)「しトイェルㇺ」[<si(大)toy(土)erum(ネズミ)]シチロウネズミ⦅天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- siturukina
- シトゥルキナ §113 ハナウド (4) situru-kina (si-tú-ru-ki-na)「シとゥルキナ」[situru(<si-turu“自分を・伸ばす”“伸びる”)kina(草)] 根生葉の葉柄 ⦅樺太各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- siwkarus
- シウカルㇱ §447 エブリコ (1) siw-karus (síw-ka-rus)「しウカルㇱ」[にがい・キノコ] ⦅A⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- siyororun
- シヨロルン 【si-or-orun】 自分(の)所へ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sonnooruspe
- ソンノオルㇱペ 【sonno or-us-pe】 本当の話. (出典:萱野、方言:沙流)
- sosuturu
- ソストゥル 【位名】[所](概は未出、 uturu ウトゥル の概は utur ウトゥㇽ)[sos-uturu (本の)紙一枚・の間]本のページの間(紙と紙の間)。 hon sosuturu wa hemanta rapapse kor oka ホン ソストゥル ワ ヘマンタ ラパㇷ゚セ コロカ 本のページの間から何かパラパラ(たくさん)落ちている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- sotkiorunampayaya
- ソッキオルンアンパヤヤ §468 タラバガニ (3) sotkiorun-ampayaya (sot-ki-o-run-am-pa-ya-ya)「ソッキオルンアンパヤヤ」 ⦅名寄、網走⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sukuhmahnekuh(ru/-ru)
- スクㇷマㇵネクㇷ §007.むすめ(娘)(25)sukuh-mahnekuh(ru/-ru)〔su-kúh-mah-ne-kuh スくㇷマㇵネクㇷ〕[sukuh(<sukup 成長した、若い)+mahnekuh(<mat-ne-kur 女・である・ひと)]⦅シラウラ、アイハマ、ナイブチ⦆年頃の娘。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sumariharu
- スマリハル 【名】[sumari-haru キツネ・食べ物][植物] 「アズキナ」の実。 ☆参考 「根や葉は言わない。」 (S)〔知分類 p.210 shumari-haru ユキザサ〕 (出典:田村、方言:沙流)
- sumarura
- スマルラ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ b(2) sumarura (su-má-ru-ra)「スまルラ」[<suma(石)rura(運ぶ)] ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sumarurap
- スマルラㇷ゚ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ b(1) sumarurap(su-má-ru-rap)「スまルラㇷ゚」[<suma(石)rura(運ぶ)p(者)]⦅美幌、屈斜路、塘路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sumaruy
- スマルイ §113 ネキリムシ(根切虫);ジムシ(地虫)、コガネムシ類の幼虫 (9) suma-ruy(su-ma-ruy)「スマルイ」⦅屈斜路、美幌⦆ルリカナブン (出典:知里動物編、方言:)
- sumaruykikir
- スマルイキキㇼ §112 カミキリムシ (6) suma-ruykikir(su-ma-ruy-ki-kir)「スマルイキキㇼ」⦅足寄⦆ノコギリカミキリ成虫119上 (出典:知里動物編、方言:)
- sumaruykikir
- スマルイキキㇼ §112 カミキリムシ (11) suma-ruy-kikir(su-ma-ruy-ki-kir)「スマルイキキㇼ」⦅足寄⦆ノコギリカミキリ (出典:知里動物編、方言:)
- sunkeruype
- スンケルイペ 【名】[sunke-ruy-pe うそをつく・激しい・もの] でたらめばかり言って人を笑わせる人。 {E: a person who tells humorous lies.} (出典:田村、方言:沙流)
- surkukarus
- スㇽクカルㇱ 【surku-karus】 毒きのこ. (出典:萱野、方言:沙流)
- Surugura
- 『スルグラ』 §249 トリカブト (3) Surugu-ra 『スルグラ』 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- suruku
- スルク §249 トリカブト (2) suruku (su-rú-ku)「スるク」 根 ⦅樺太⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- surukukusuri
- スㇽククスリ §362 ショウブ (1) suruku-kusuri (súr-ku-ku-su-ri)「すㇽク・クスリ」[surku(トリカブトの根、毒)kusuri(薬)] 根茎 ⦅幌別、穂別、足寄⦆⦅A沙流・鵡川・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- surukuru
- スルクル §340 オジロワシ (6) surukuru (su-ru-ku-ru)「スルクル」 ⦅千島⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sururke
- スルㇽケ 【sururke】 流行する. オヤコヤㇰ タ タスㇺ ネ マヌ ㇷ゚ スルㇽケ オルㇱペ ア・ヌ イシトマ・アン クス ハル アフㇷ゚カㇻ・アㇱ ワ ハルエカムイノミ・アン ルスイ=あちらこちらで病気が流行したと聞き恐ろしいので供物を貰い病気の神へあげたい.ネイタカ パトゥㇺ ネ マヌ ㇷ゚ スルㇽケ ヒ ア・ヌ コㇿ ウクリペ ア・ウㇰ ワ アパ オッタ(オㇿ タ) プヤㇻ オッタ ア・エウシ ワ ア・アヌ コㇿ パヨカカムイ ソモ ヘノイェ ㇷ゚ ネ=どこかで流行病が蔓延したと聞いたらヤツメウナギを獲って来て戸とか窓に差しておくと病気の神がよらないものだ.タンパ マㇱキン パトゥム ネ マヌ ㇷ゚ スルㇽケ ハウェ コタン ア・エニソマㇷ゚=今年はいつも以上に病気なるもの流行するというので村の事を案じている. (出典:萱野、方言:沙流)
- sururke
- スルㇽケ §541.でんせんびょう(伝染病)(6)[伝染病が]蔓延する、流行する sururke〔sú-rur-ke すルㇽケ〕[波のようにひろがる]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- suyorun
- スイオルン §315 ショウドウツバメ (3) suy-orun (súy-o-run)「すイオルン」[<suy(穴)or(中)un(にいる)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- suyorunkamuy
- スイオルンカムイ §277 くま (81) suy-orun-kamuy (súy-or-un-ka-muy)「すイオルンカムイ」[<suy(穴)or(中)un(にいる)kamuy(神)] ⦅屈斜路⦆穴ごもりしているクマ (出典:知里動物編、方言:)
- tapkanru
- タㇷ゚カンル 【名】[tapkar-ru タㇷ゚カㇻ 踏舞・道/進み][雅](次の慣用表現で) otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]踏舞(両手を広げ一歩一歩進んでいく踊り)を何回も何回もくり返した。(Sユーカラ) ☞tapkar タㇷ゚カㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapkanru
- タㇷ゚カンル 【tapkanru】 舞いを舞う. →オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル (出典:萱野、方言:沙流)
- taputurukes(-e)
- タプトゥルケㇱ §203.肩先;肩口(2)taputuru-kes(-e)〔ta-pú-tu-ru-keš タぷトゥルケㇱ〕[肩・端]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.51】 (出典:知里人間編I、方言:)
- tarus
- タルㇱ 【自動】[tar-us 荷縄・がついている] 荷縄がついている。 tarus saranip タルシ サラニプ 荷縄(背負うためのひも)のついた小出し(樹皮でつくった物入れ袋)。 ☆参考 小出しの口のそばに穴をあけておきそこに荷縄を通す。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- tarusi
- タルシ 【他動】[tar-usi 荷縄・を…につける](次の合成語または連語の後部要素)tomotarusi/tomo tarusi トモタルシ/トモ タルシ [雅]…に荷縄をかける、 …を荷縄で背負う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tatnikarus
- タッニカルㇱ §439 キノコ類 (8) tatni-karus (tát-ni-ka-rus)「たッニ・カルㇱ」[“カバの木に生じるキノコ”“ホクチダケ”] (出典:知里植物編、方言:)
- tatnikarus
- タッニカルㇱ §445 ホクチダケ (3) tatni-karus (tát-ni-ka-rus)「たッニ・カルㇱ」[カバノキ・キノコ] ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tehkotorunru
- テㇸコトルンル §533.てすじ(手筋)(3)tehkotorun-ru〔téh-ko-to-run-ru てㇸコトルンル〕[tehkotoro(てのひら)+un(の)+ru(路)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tehru
- テㇸル §533.てすじ(手筋)(2)teh-ru〔téh-ru てㇸル〕[手・路]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tehuru
- テフル §064.あばら;あばらぼね(5)tehuru〔te-hú-ru テふル〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tehuruponi
- テフルポニ §064.あばら;あばらぼね(14)肋骨 tehuru-poni〔te-Fú-ru-po-ni テふルポニ〕[「あばら・ぼね」の義]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tek'uyruke
- テㇰウイルケ 【tek-uyruke】 手で探す. アパテㇰサㇺ テㇰウイルケ シネキエタイェワ ホカエポイホイェワ スネネカㇻ=戸口の所を手で探して,1本のカヤを抜き取り,埋めてある火にぶすっと差し灯を作り[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- tekkoparparu
- テㇰコパㇻパル 【tek-ko-parparu】 手で扇ぐ,手に持った物で扇ぐ. ▷テㇰ=手 コ=それ パㇻパル=扇ぐ[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- tekparparu
- テㇰパㇻパル 【tek-parparu】 手招きする.*アイヌの手招きは手のひらを上へ向けて呼ぶ.そのほうが遠くからでもこちらの意思を相手に伝えることができる.肘から上を動かす程度にする. ウトゥラ・アン ワ イラマンテ・アン クス エキㇺネ・アン ア・ユピヒ ニセㇺピㇼ ワ イ・テㇰパㇻパル アプンノ サマ タ アㇻパ・アン ナイ イクスン(イクㇱ ウン) ヤカカ クス インカㇻアナクス(インカㇻ・アン アクス) ポロ カムイ アン ルウェ ネ=一緒に狩のために山に入った私の兄が木の陰から私に手招きをするので,静かに側へ行った,沢の向かい側を指差したので見てみると大きい熊がいた.ア・マチヒ トヨッタ(トイオㇿタ) アン ヒネ イ・コテㇰパㇻパル ヒクス サマタ アㇻパアナクス(アㇻパ・アン アクス) オヌマン パㇰノ ア・オケレ ルスイ ナ キナカㇻ エン・カスイ シコㇿ ネ ワ ア・カスイ=私の妻が畑にいて,私に手招きするので側へ行くと,夕方までに終わらせたいので草取りを手伝ってと言うので,私が手伝いをした. (出典:萱野、方言:沙流)
- tekru(-we)
- テㇰル §533.てすじ(手筋)(1)tekru(-we)〔ték-ru てㇰル〕[tek(手)+ru(路)]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tekrukoci(hi)
- テㇰルコチ(ヒ) 【名】[所](概は tekrukot テㇰルコッ) …の手の跡、 …の手形。 tekrukoci an kane uk aan ruwe ne テㇰルコチ アン カネ ウㇰ アアン ルウェ ネ (彼の)手の跡がある、 (彼が)取ったにちがいない。(W) {E: the hand prints of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tekrukot
- テㇰルコッ 【名】[概](所は tekrukoci(hi) テㇰルコチ(ヒ)) 手の跡、 手形。 poro kur tekrukot ポロ クㇽ テㇰルコッ 大人の手の跡。(W) {E: hand prints.} (出典:田村、方言:沙流)
- tenru
- テンル 【間投】(神謡の折り返しの一部。 意味不明。) (W神謡K) ☞aiiya tenru tenru アイイヤ テンル テンル (出典:田村、方言:沙流)
- teskekonru
- テㇱケコンル 【teske-konru】 鏡氷,てらてらの氷. テㇱケコンル カ ウン カパㇻ ウパㇱ アㇱ ネ オカケヘ ア・クㇱ コㇿ オシッテス・アン カ キ イヤイキㇷ゚テ ㇷ゚ ネ=鏡氷の上へうっすらと雪が降り.その後を通るとすってんと転ぶこともあって危ないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tetaranuma kunnenuma inuma inuturupahte
- テタラヌマ クンネヌマ イヌマ イヌトゥルパㇵテ §217.髪の種類(11)胡麻塩頭である tetara-numa kunne-numa inuma inuturupahte〔テたラヌマ・くンネヌマ・イぬマ・イぬトゥルパㇵテ〕[tetara-numa(白い・毛)、kunne-numa(黒い・毛)、i(その)+nu(<ru 頭髪>+u-turupah-te(相匹敵せ・しめる);白い毛黒い毛とがその頭髪を相半ばせしめている]⦅エイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- Toiorushmun
- 『トイオルシムン』 §067 エゾハッカ (2) 『トイオルシムン』Toiorush-mun ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tokapcup a=ruki
- トカㇷ゚チュㇷ゚ アルキ 【tokap-cup a=ruki】 日食.▷トカㇷ゚チュㇷ゚=太陽 ア・ルキ=呑まれる (出典:萱野、方言:沙流)
- tomo eyaysikarun
- トモ エヤイシカルン 【連他動】…でものごころがつく、 (子どものとき)途中から…に気がついた。 {E: to realise, remember…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomotarusi
- トモタルシ 【他動】[単](複は tomotaruspa トモタルㇱパ)[tomo-tar-usi …の中ほど・荷縄・を…につける]…を背負うために荷縄をかける、 …を荷縄で背負う。 néa menokopo poro ketusi tomotarusi híne ネア メノコポ ポロ ケトゥシ トモタルシ ヒネ その娘は大きな背負い袋に荷縄をかけて背負い。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomotaruspa
- トモタルㇱパ 【他動】[複](単は tomotarusi トモタルシ)(二人以上が/二つ以上を)…を荷縄で背負う。 eyaykopuntekpa kor ora poro ketusi tomotaruspa híne a=turá híne hosippa=an エヤイコプンテㇰパ コㇿ オラ ポロ ケトゥシ トモタルㇱパ ヒネ アトゥラ ヒネ ホシッパアン (娘たちは)喜んで大きな背負い袋に荷縄をかけて背負って私は彼女たちを連れて一緒に帰った。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tonru
- トンル §263 クラゲ (3) tonru (tón-ru)「とンル」[<tor-ru] ⦅虻田、礼文、長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tontorus
- トントルㇱ 【名】[tonto-rus なめし皮・毛皮] 毛のついたままでなめした皮(片面なめし皮で片面は毛になっている)。 {E: a tanned skin with fur attached.} (出典:田村、方言:沙流)
- toorumpe
- トオルンペ §428 エゾアカガエル (10) toorumpe (tó-o-rum-pe)「とオルンペ」[<to-or-un-pe(沼・内・にいる・者)] ⦅近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- torurkararip
- トルㇽカラリㇷ゚ 【torur-ka-rari-p】 シシャモを獲って山積みしてある上へ降った雪の名前.▷トルㇽ=山積みの魚 カ=上 ラリ=詰める ㇷ゚=物=雪 (出典:萱野、方言:沙流)
- Toyarasarus
- トヤラサルㇱ 【名】[toy-ar-a-sar-us ひどく悪い・全く・(挿入母音)・尾・がついている](ばけものの呼び名の一部、 直訳すると)ひどい尾のついたもの=ひどいけもののばけもの(ののしりの表現)。(W神謡K) ☆参考 Toyarasarus Wenarasarus トヤラサルㇱ ウェナラサルㇱ と(またはその逆の順で)、 同じ語構成で同じ意味の語が対句になって使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
- toyerum
- トイエルㇺ 【toy-erum】 大ネズミ. (出典:萱野、方言:沙流)
- toyerum
- トイェルㇺ §285 ねずみ (6) toyerum (toy-é-rum)「トいェルㇺ」[<toy(土)erum(ネズミ)]シチロウネズミ(ドブネズミ Rattus norvegicus norvegicus ERXLEBEN)⦅幌別、白老、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- toykokiru
- トイコキル 【自動(?)】[toy-ko-kiru 土・と共に・…をひっくり返す] 畑をひっくりかえす(草がひどくなったとき)。(S) {E: to turn over the earth of a field; to weed.} (出典:田村、方言:沙流)
- tóyorunpe
- トヨルンペ 【名】[toy-or-un-pe 土地(畑)・のところ・にある・もの] 畑作物(=toy or un pe トヨルン ペ)。 (出典:田村、方言:沙流)
- toyru
- トイル 【toy-ru】 道,小路,山へ入る細道. (出典:萱野、方言:沙流)
- toysirunkur
- トイシルンクㇽ 【toy-sirun-kur】 悪い者. (出典:萱野、方言:沙流)
- toysirunpe
- トイシルンペ 【toy-sirun-pe】 悪い者. (出典:萱野、方言:沙流)
- toyukurupe
- トユクルペ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ b(4) toyukurupe(to-yu-ku-ru-pe)「トユクルペ」[<toy(土)ukurpe(ウナギ)]⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tuarukam(-i)
- トゥアルカㇺ §755.むね(胸)(17)クマの胸から腹えかけて中央部から縦に細長く切り取った肉 tuaru-kam(-i)〔tu-á-ru-kam トゥあル・カㇺ〕[tuaru(=tuyaru↑)+kam(肉)]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tukisarus
- トゥキサルㇱ §284 うさぎ (4) tukisarus (tu-kí-sa-rus)「トゥきサルㇱ」[<tu-kisar-us(二つの・耳が・ついている)]沖狩の際の忌詞⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tumanrupone
- トゥマンルポネ §458.せぼね(背骨);脊椎骨;背柱(12)tuman-ru-pone〔tú-man-ru-po-ne トゥまンルポネ〕[<tuman(躯幹)+ru(みね)+pone(骨)]⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tunikarus
- トゥニカルㇱ §441 シイタケ (1) tuni-karus (tú-ni-ka-rus)「とゥニ・カルㇱ」[カシワギ・キノコ] ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tunkirurkur
- トゥンキルㇽクㇽ §276 アカザ (6) tunkirurkur (tún-ki-rur-kur)「とゥンキルㇽクㇽ」 茎葉 ⦅有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- turep'irup
- トゥレㇷ゚イルㇷ゚ 【turep-irup】 ウバユリの澱粉. (出典:萱野、方言:沙流)
- turu
- トゥル §005.あか(垢)(2)turu(第3人称形)〔tu-rúトゥる(tú-riとぅリ)〕[<tur(↑)]⦅マオカ、タラントマリ、シラウラ、トンナイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- turukikiri
- トゥルキキㇼ §212 ミミズ (12) turu-kikiri (tu-rú-ki-kir)「トゥるキキㇼ」 ⦅K落帆⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- turur
- トゥルㇽ 【turur】 魚を山積みにしてあるもの.*スサㇺ(シシャモ)などを山積みしてある上へ降った雪のことを,トゥルㇽカラリㇷ゚(魚の山を押さえる雪)と言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- túrus
- トゥルㇱ 【自動】[tur-us 垢・がそこについている] 垢がついている(=tur us トゥㇽ ウㇱ)。 túrus ruwe an! トゥルㇱ ルウェ アン! 垢がついているねえ。(W) {E: to be dirty; covered with dirt.} (出典:田村、方言:沙流)
- turus
- トゥルㇱ 【tur-us】 汚れる,汚ない:垢・ごみ・泥のついた. (出典:萱野、方言:沙流)
- turus mour(-i)
- トゥルㇱ モウㇽ §007.垢のついた女の下着tur-us mour(-i)〔tú-ruš-mo-ùrとぅルㇱ・モうㇽ〕⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- turus(-an)
- トゥルㇱ §006.垢がつくtur-us(-an)〔tú-rušとぅルㇱ〕[tur(↑)+us(つく、ごちゃごちゃつく)]⦅H.一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- turusi
- トゥルシ 【turusi】 朦朧とする. アコン(ア・コㇿ) ラㇺ コンナ トゥルシタラ=私の思い朦朧として. (出典:萱野、方言:沙流)
- turusino
- トゥルシノ 【turusi no】 大儀そうに. カトゥトゥㇽシノ=大儀そうに. (出典:萱野、方言:沙流)
- túrusno
- トゥルㇱノ 【副】[tur-us-no 垢・がついている・(副詞形成)] ①(直訳すると)垢(あか)がつくように、 きたなく。 ② katu túrusno カトゥ トゥルㇱノ[慣用句] いやいやそうに、 しぶしぶ。 {E: ①to be dirty; covered with dirt(adv.)②….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tusamukru
- トゥサムㇰル 【tusa-mukru】 肘枕. (出典:萱野、方言:沙流)
- tusamukru yaykotutturi
- トゥサムㇰル ヤイコトゥットゥリ 【tusa-mukru yaykotutturi】 肘枕.▷トゥサ=袖 ムㇰル=枕 →肘を枕にすると言わずに袖を枕にすると言う (出典:萱野、方言:沙流)
- tusirioruntori
- トゥシリオルントリ §340 オジロワシ (5) tusiri-orun-tori (tú-si-ri-o-run-to-ri)「とゥシリオルントリ」[<(墓・にいる・鳥)] ⦅新問⦆【沖詞】 (出典:知里動物編、方言:)
- tuyaru
- トゥヤル §755.むね(胸)(16)クマの胸から腹へかけて中央部から縦に細長く切り取った肉 tuyaru〔tu-já-ru トゥやル〕[tu(細長いもの)+haru(肉)]⦅チトセ、ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- uhturu
- ウㇷトゥル §453 クロバギンナンソウ (3) uhturu (úh-tu-ru)「うㇷトゥル」 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- uiruwakikoro
- ウイルワキコロ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(6)u-iruwaki-koro〔u-í-ru-wa-ki-ko-ro ウいルワキコロ〕⦅シラウラ⦆兄弟同士の関係にある。[u-(互い)+iruwaki(兄弟を)+koro(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ukoimeru-atte
- ウコイメルアッテ 【自動】[uko-imeru-at-te 一緒に・稲光・(光が)さす・させる] 共々に光を放つ、 (二人)一緒に光り輝く/後光がさす。 uneno kane/pirka ruwe/ukoimeru/atte kane ウネノ カネ/ピㇼカ ルウェ/ウコイメル/アッテ カネ (夫婦の神が)二人とも同じように美しく、 二人共々に後光がさしている。(W神謡語り) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoparruy
- ウコパㇻルイ 【u-ko-par-ruy】 しゃべりあう.▷ウ=互い コ=〜に対して パㇻ=口 ルイ=強い (出典:萱野、方言:沙流)
- ukororunpeki
- ウコロルンペキ 【自動】[u-ko-rorunpe-ki 互い・に対して・戦争/襲撃・をする] 互いに戦争/襲撃をする。 {E: to fight, battle one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukosiutur'uiruke
- ウコシウトゥㇽウイルケ 【u-ko-si-utur-uiruke】 はじき出す:退け者にする,じゃま者をはじき出す. シケサㇻペ アナㇰネ ア・ウコシウトゥルウイルケ コㇿ ポーヘネ ウェン ナ.タㇰ ワ エㇰ ヤン.ア・オプンプニ ワ ネㇷ゚カ ア・カレ クㇱネ ナ=ならず者は皆ではじき出すとなおさら悪いものだ,呼んで来なさい.おだてて何かやらせようよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukoutur/ukouturu(ke)
- ウコウトゥㇽ/ウコウトゥル(ケ) 【uko-utur/-uturu(ke)】 間,境. ポロチセ ポンチセ ウコウトゥルケ タ シプㇱケㇷ゚ ケトイタ(ク・エトイタ) ルスイ コㇿカ ピㇼカ ヤー=大きい家と小さい家の間へイナキビを私は蒔きたいが,いいかい.トイウコウトゥル=畑と畑の間.チセウコウトゥル=家と家との間. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukouturu/ukowturu
- ウコウトゥル 【位名】[所](概は ukoutur/ukowtur ウコウトゥㇽ)[u-ko-utur-u 互い・に対して・…の間・(所属語尾)](二つのもの/場所)の間、 その間。 cise ukowturu kus チセ ウコウトゥル クㇱ 家と家の間を通る。(S) {E: between or amongst two places or things.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukowturu
- ウコウトゥル ☞ukouturu ウコウトゥル (出典:田村、方言:沙流)
- ukurupe
- ウクルペ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ a(4) ukurupe(u-kú-ru-pe)「ウくルペ」[<ukuripe?]⦅富内、白浦⦆ヤツメ。 (出典:知里動物編、方言:)
- ukurupehuhpe
- ウクルペフㇷペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(20)ヤツメウナギの腫物 ukurupe-huhpe〔u-kúr-pe-Fuh-pe ウくㇽペ・フㇷペ〕[ukurupe(ヤツメウナギ)、…]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ukurupesapaaraka
- ウクルペサパアラカ §443.ずつう(頭痛)(15)ヤツメウナギの頭痛 ukurupe-sapa-araka〔u-kú-ru-pe-sa-pa-a-ra-ka ウくルペ・サパアラカ〕[ヤツメウナギ・頭痛]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ukurupetasumpe
- ウクルペタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(27)ヤツメウナギのひょう疽 ukurupe-tasumpe〔u-kúr-pe-ta-sum-peウくㇽペ・タスンペ〕[ヤツメウナギ・ひょう疽]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ukururpe
- ウクルㇽペ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ a(5) ukururpe(u-kú-rur-pe)「ウくルㇽペ」[< ?]⦅白老⦆ヤツメ、カワヤツメ。 (出典:知里動物編、方言:)
- umatnepokorutar
- ウマッネポコルタㇻ 【u-matnepo-kor utar】 親子:親と娘. (出典:萱野、方言:沙流)
- ummasiwkarus
- ウンマシウカルㇱ §447 エブリコ (2) umma-siwkarus (úm-ma-siw-ka-rus)「うンマシウカルㇱ」[馬(の)・にがいキノコ] ⦅あいぬ医事談⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- uparusikankikir
- ウパルㇱイカンキキㇼ §122 スズメバチ (17) upar-us-ikankikir(u-pá-rus-i-kan-ki-kir)「ウぱルㇱイカンキキㇼ」⦅本別⦆ドロバチ (出典:知里動物編、方言:)
- uparussiraw
- ウパㇻウㇱシラウ §140 ウシアブ (2) upar-us-siraw(u-par-us-si-raw)「ウパㇻウㇱシラウ」⦅千歳⦆ウシアブ (出典:知里動物編、方言:)
- upas-ruyanpe
- ウパㇱルヤンペ 【名】[雪・嵐] 大雪、 吹雪、 ものすごい雪。 ☆参考 積もった雪ではなく、 雪が風を伴って激しく降ること。 雪がたくさん積もることは upas poro ウパㇱ ポロ {E: heavy snow.} (出典:田村、方言:沙流)
- upashorutke
- ウパㇱホルッケ 【upas-horutke】 雪崩. (出典:萱野、方言:沙流)
- upasru
- ウパㇱル 【upas-ru】 雪どけ:雪がとけて水になること. (出典:萱野、方言:沙流)
- upasruyanpe
- ウパㇱルヤンペ 【upas-ruyanpe】 風雪,暴風雪.▷ウパㇱ=雪 ルヤンペ=嵐 (出典:萱野、方言:沙流)
- upokorutar
- ウポコルタㇻ 【u-po-kor-utar】 親子:親と息子. (出典:萱野、方言:沙流)
- urearu
- ウレアル §527.てのひらの肉[特にクマの](2)ure-aru〔u-ré-a-ru ウれアル〕[足・肉]⦅ビホロ、クッシャロ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ureekiru
- ウレエキル 【他動】[ure-e-kiru 足・で・向きを変える][雅](土)を足でひっくり返す。 niste toy or/hapur toy kunne/a=ur仔kiru ニㇱテ トヨㇿ/ハプッ トイ クンネ/アウレエキル [雅]固い土のところが柔らかい土のように私の足で掘り返された。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ureerutu
- ウレエルトゥ 【ure-e-rutu】 足で寄せる.▷ウレ=足 エ=それで ルトゥ=寄せる レプンクㇽ ア・ウレルトゥ オカケヘ タ チョアㇱロッケ・アン=沖の人を足で寄せてその後へどっかと座った.アㇷ゚カㇱ・アン ウㇱケ タ オンタロ アン クス クレエルトゥ(ク・ウレエルトゥ)=歩いて行く所に樽があったので足で寄せた. (出典:萱野、方言:沙流)
- ureharu
- ウレハル 【ure-haru】 熊の足の裏側の肉. ▷ウレ=足 ハル=食べ物 *イヨマンテ(熊送り)の後にサケイユㇱクㇽ(祭司)を務めてくださった方にお礼として,ニンカリシト(耳環団子)とウレハルをあげることになっている.野生の熊が獲れた時に村おさ的な存在の人に,ウレハルを持って行くのが礼儀とされていた.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ureharu
- ウレハル §037.足裏の肉(クマの)(1)ure-haru〔u-ré-ha-ruウれハル〕[ure(足)+haru(肉)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ureharu
- ウレハル §527.てのひらの肉[特にクマの](1)ure-haru〔u-ré-ha-ru ウれハル〕[足・肉]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ureharu
- ウレハル §554.にく(肉)(12)クマの足の裏の肉;熊掌 ure-haru〔u-ré-ha-ru ウれ・ハル〕[足・肉]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- urepirup
- ウレピルㇷ゚ 【名】[ure-piru-p 足・をふく・もの] 足ふき、 足をふくぞうきん。 {E: a cloth for wiping one's feet.} (出典:田村、方言:沙流)
- urerutrutu
- ウレルッルトゥ 【ure-rut-rutu】 足探りする. スネ ク・コㇿ ペッ サㇺ タ イチャン アヌㇱケ(アン ウㇱケ) タ カㇻパ(ク・アㇻパ) アㇷ゚ ルイ レラ アン ヒネ スネ ウㇱテㇰ.ク・レルッルトゥ(ク・ウレルッルトゥ) ワ アプンノ アペ サムン(サㇺ ウン) ク・ホシピ=たいまつを持って川の縁の産卵床のある所まで行ったのに強い風が吹いてたいまつがぱっと消えた.足探りで静かに火の側へ戻って来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- ureuturuwoe
- ウレウトゥルウォエ §726.みずむし(水虫)(6)ureutur-uwoe〔u-ré-u-tur-u-wò-e ウれウトゥㇽ・ウうぉエ〕[ure-utur(足間)+u-o-e(お互いに・陰部を・食う、交合する)]⦅ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- uruki
- ウルキ 【自動】[u-ruki 互い・を飲み込む](止め金などが)かみ合う、 はまる。 káne sutuker/a=uré kasi ta/uruki humi/kokiknatara カネ ストゥケㇾ/アウレ カシ タ/ウルキ フミ/コキㇰナタラ [雅]金(かね)の靴が私の足の甲の所でかみ合う音がカチンカチンと鳴る。(Sユーカラ) ☆発音 urki ウㇽキ《シラミ》とは違う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uruki
- ウルキ §172 コロモジラミ (5) uruki(u-rú-ki)「ウるキ」⦅大泊ootomari、鵜城⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- uruki
- ウルキ §174 イヌジラミバエ(Hipp (1) uruki(u-rú-ki)「ウるキ」⦅白浦、多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- urumek
- ウルメㇰ §034.結婚(する)(12)urumek〔u-rú-mek ウるメㇰ〕⦅クッシャロ⦆夫婦である;夫婦になる。[u-murekのmetathesis(音位転換)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- urumekka(an-)
- ウルメッカ §034.結婚(する)(13)urumekka(an-)〔u-rú-mek-ka ウるメッカ〕⦅クッシャロ⦆夫婦にならせる[urumek-ka(夫婦になら・せる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- uruokata
- ウルオカタ 【uruokata】 子から孫ヘ,子々孫々. ウルオカタ アコシンヌㇷ゚=子から孫へと伝える宝.アイヌ オッタ(オㇿ タ) ウパㇱクマ アナㇰネ ア・エチャヌㇷ゚コㇿ ペ ネ シンリッ オルㇱペ ネ ヤッカ ウルオカタ ウルオカタ ア・エラマン ペ ネ=アイヌの所での言い伝えはそれを参考にすることができるし,先祖の話も子孫へ次の世代へと教えられるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- urup
- ウルㇷ゚ §071 ヒメマス(ベニマスの陸封) (3) urup(u-rup)「ウルㇷ゚」 (出典:知里動物編、方言:)
- urusey
- ムルセイ §238 (所属不明) muru-sey (mu-ru-sey)「ムルセイ」 ⦅エゾゴセン⦆pipa? (出典:知里動物編、方言:)
- uruuruk
- ウルウルㇰ 【自動】[uruuru-k (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] ブルブルふるえる(寒くて)。 ku=mimaki ukikkik pakno k=úruuruk クミマキ ウキッキㇰ パㇰノ クルウルㇰ 私は寒くて歯がガチガチぶつかるほどふるえる。(S) ☆参考 恐ろしくてふるえることは tususke トゥスㇱケ《ふるえる》、 tususatki トゥスサッキ《ひどくガタガタガタガタふるえる》と言う。 寒くてかじかむことは petetne ペテッネ。 {E: to shiver (due to the cold).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uruuruk
- ウルウルㇰ 【uru-uruk】 (寒くて)ふるえる. イヨㇱキ ワ ソイ タ モコㇿ ワ アノントㇺ タ モㇱ ワ ウルウルㇰ コㇿ アフン ヒ ウン=酔っ払って外で眠って夜中に目を覚まし,ふるえながら入って来たんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- uruurukka
- ウルウルッカ 【uruuruk-ka】 ふるわせる. (出典:萱野、方言:沙流)
- uruwah(k-i)
- ウルワㇵ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(7)uruwah(k-i)〔u-rú-wah ウるワㇵ〕⦅シラヌシ、マオカ⦆兄弟;姉妹。"re moroahpo uruwh nee manu"「三人の少女が姉妹であった」⦅シラヌシ⦆[<u-iruwah]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- uruwahne
- ウルワㇵネ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(8)uruwah-ne〔u-rú-wah-ne ウるワㇵネ〕⦅マオカ⦆兄弟の関係にある。〜aynu「兄弟の関係にある人」「兄弟」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- uruyruye
- ウルイルイェ 【u-ruyruye】 挨拶する:手や体などを撫で合って懐かしがる. (出典:萱野、方言:沙流)
- uruyruypa
- ウルイルイパ 【自動】[複](単の用例はない。 ruyruypa ルイルイパ の単は ruyruye ルイルイェ)[u-ruyruypa 互い・…の手をとって喜びのあいさつをする[複]](女性どうしが)手をとり合い、 なで合って、 会えてうれしいというあいさつをする。 ☆参考 年長の、 あるいは迎えるほうの女性が相手の手を包むように両手でにぎって二、 三回軽く振る、 手をさする/さすり合う、 体をだき合ってさする(なでる)などの形態があり、 地域によるのではないかと思う。 仕草と同時に喜びの言葉を言うが、 それと同時に泣いて喜びを表すこともある。 {E: to take the hands of…in joyous greeting.} (出典:田村、方言:沙流)
- usakorutar
- ウサコㇿウタㇻ/ウサコルタㇻ 【名】[u-sa-kor-utar 互い・姉・を持つ・人々] 姉と弟妹(姉と妹、 姉と弟、 姉と弟と妹)(=usakor utar ウサコㇿ ウタㇻ)。 {E: an older sister-younger sister or older sister-younger brother relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- usarunkamuy
- ウサルンカムイ 【usar-un-kamuy】 下座の方の神. ウヌワㇷ゚テ・アン ヒ タ アナㇰネ ウサルンカムイ セコㇿ ア・イェ ワ アペ ウサッタ(ウサㇻ タ) ポンアペ ア・アリ ワ ヌワㇷ゚ テㇰサㇺ ア・コプンキネレ ㇷ゚ ネ=お産の時には下座の神といって火の下座に小さい火を燃やしお産を見守る神とするものだ.ウサルンカムイ ウワリカムイ タヌクラン ウヌワㇷ゚テ ウワリ アン ナ ピㇼカノ ウネプンキネ(ウン・エプンキネ) ワ ウン・コレ ヤン=下座の神,お産を司る神,今夜はお産が,産むことがあるのでよく私どもを守ってください.*囲炉裏の中に普通に火をたいてあるのとは別に,もうひとつ入口に近い方に火をたく.それは本当の火よりも一段位の低い神でお産を司る神とされている. (出典:萱野、方言:沙流)
- usiru
- ウシル 【自動】[u-siru 互い・をこする] こすり合う。 {E: to rub together.} (出典:田村、方言:沙流)
- usorunkapariw
- ウソルンカパリウ §049 ランガレイ(渋p.410)すながれい (3) usorun-kapariw (u-so-run-ka-pa-riw)「ウソルンカパリウ」[us(湾、入江)or(内)un(にいる)kapariw(カレイ)] 成魚 ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- usurure
- ウスルレ 【u-surure】 互いに擦り合わせる,しまいに混ぜ合わせて搗くこと. タパンピリケㇷ゚ アウスルレワ アオケレ=この精白をひとまとめにして搗いて終わりだ. *ヒエとかアワを臼に入れて搗き,精白にしたものをひとまとめにして搗くことで,この言葉はこの場合にのみ用いる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- utekruyruye
- ウテㇰルイルイェ 【u-tek-ruyruye】 互いに手を取り合って撫でる. オホンノ ソモ ウヌカㇻ パ ㇷ゚ ネ クス ウテㇰルイルイェ パ コㇿ ウウェヤイレンカ パ=しばらく会っていないものだから互いに手を撫で合いながら挨拶をしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- utekruyruypa
- ウテㇰルイルイパ 【u-tek ruyruypa】 互いに手を取り合う. セタッコ ソモ ウヌカㇻ パ ㇷ゚ ネ クス ウヌカㇻ パ アクス ウテㇰルイルイパ パ コㇿ ウウェヤイコプンテㇰ=しばらく会っていなかったものだから,会ったら手を取り合って喜んでいた. (出典:萱野、方言:沙流)
- utur/uturu(hu)
- ウトゥㇽ/ウトゥル(フ) 【utur/uturu(hu)】 (〜の)間. チセ ウトゥㇽ=家の間.ナユトゥㇽ(ナイ ウトゥㇽ)=沢と沢の間.シトゥ ウトゥㇽ=峰と峰の間.オナウタㇻ ウコウトゥルケタ=親達の間に. (出典:萱野、方言:沙流)
- uturu
- ウトゥル 【位名】[所](概は utur ウトゥㇽ)(…の)間(空間的にも時間的にも)。 kotan uturu tuyma コタン ウトゥル トゥイマ 村と村の間が遠い。(W) a=eyáykewkor oruspe ka itak uturu ne wa síran ruwe un アエヤイケウコㇿ オルㇱペ カ イタㇰ ウトゥル ネ ワ シラン ルウェ ウン そういう苦労の思い出話も、 話の間に入っているのですよ。(W会話) uturu an kor ウトゥル アン コㇿ その間あいだに、 その間にときどきはさんで。 uturu ta ウトゥル タ ときどき、 時により、 間をおいて。 uturu ta ek ranke, uturu ta somo ranke ウトゥル タ エㇰ ランケ、 ウトゥル タ ソモ ランケ ときどき来ることもある、 来ないこともある。(S) uturu uturu ウトゥル ウトゥル ところどころ。 uturu uturu opusopus ウトゥル ウトゥル オプソプㇱ ところどころ穴がポツポツあいている。(S) {E: between (time and space).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uturu ta
- ウトゥル タ 【uturu ta】 ときどき. (出典:萱野、方言:沙流)
- uturu uturu
- ウトゥル ウトゥル 【uturu uturu】 ところどころ. ウクラン クヨㇱキ(ク・イヨㇱキ) ワ ウトゥルウトゥル コイラ(ク・オイラ) アアン=昨晩は私は酔ってところどころ忘れたらしい. (出典:萱野、方言:沙流)
- uturuki(-an)
- ウトゥルキ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(14)uturuki(-an)〔u-tú-ru-ki ウとゥルキ〕[<u(相)+tura(共に)+u(相)+ki(なす)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- uturun
- ウトゥルン 【utur-un】 西側. ウヌヌケ パㇰノ ア・エラヤㇷ゚ ペ イサㇺ ペ ウトゥルン メノコポ ウヌヌケ シリ!=孝行ほど感心されることはないものだが,西隣の娘の親孝行なこと! (出典:萱野、方言:沙流)
- uunukorutar
- ウウヌコルタㇻ 【u-unu-kor-utar】 親子:母子に限る. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwecururse
- ウウェチュルㇽセ 【自動】[u-w-e-curur-se 互い・(挿入音)・と一緒に(擬態の重複)ポロポロ・と言う](ポロポロと)集まってくる。 tek tuyka ta amam pus uwecururse テㇰ トゥイカ タ アマㇺ プㇱ ウウェチュルㇽセ (稲の穂摘みをしていると)手の上側に稲の穂が集まってくるようだ。(S) {E: to come together; gather.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweruspa
- ウウェルㇱパ 【他動】[u-w-eruspa 互い・(挿入音)・…を貸す[複]]互いに貸し合う、 貸し借りする。 utaspa uweruspa wa sinot ウタㇱパ ウウェルㇱパ ワ シノッ (数人でまりつきをしている子どもたちが)互いに一個の(まりを)貸したり借りたりして遊ぶ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- uwonakorutar
- ウウォナコルタㇻ 【u-ona-kor-utar】 親子:父子に限る. (出典:萱野、方言:沙流)
- uworunu
- ウウォルヌ 【他動】[u-w-or-unu 互い・(挿入音)・の所・につける](二枚の着物)を重ねて着る。 tu amip uworunu wa mi トゥ アミㇷ゚ ウウォルヌ ワ ミ 二枚の着物を重ねて着なさい。(S) {E: to wear two layers of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- uworuspenu
- ウウォルㇱペヌ 【自動/名】[u-w-oruspe-nu 互い・(挿入音)・の話・を聞く] ①[自動]話し合いする、 事情を述べ合い聞き合って相談する。 uworuspenu=as wa ora ka ne ene hi ku=ye kusu ne wa ウウォルㇱペヌアㇱ ワ オラ カ ネ エネ ヒ クイェ クス ネ ワ お互いに事情を言い合い聞き合って相談してから(私は)どういう返事でもしてあげるから。(S) ②[名]話し合い、 相談。 ☆参考 ただしゃべり合うことは ukoytak ウコイタㇰ、 どうしようかと相談することは ukoramkor ウコラㇺコㇿ。 {E: ①to talk; discuss (v.). ②a talk; a discussion (n.).} (出典:田村、方言:沙流)
- uworuyruke
- ウウォルイルケ 【他動】[u-w-or-uyruke 互い・(挿入音)・の所・につける](たくさんの着物)を重ね(て着)る。 k=úworuyruke na mi クウォルイルケ ナ ミ (着物を何枚も)重ねてあげるから着なさい。(S) usa oka amip uworuyruke wa mi kane an ウサ オカ アミㇷ゚ ウウォルイルケ ワ ミ カネ アン 単衣(ひとえ)や袷(あわせ)や綿入れなどいろいろな着物をいっぱい重ねて着ている。(S) ☞uyruke ウイルケ {E: to wear many layers of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyru
- ウイル 【他動】(語構成の要素として)…(場所)にある/に位置する。 owkauyru オウカウイル [o-u-ka-uyru その尻(が)・互い・の上・にある]重なりあう。 ☆参考 独立の動詞としては未出。 (出典:田村、方言:沙流)
- uyruke
- ウイルケ 【複他動】[uyru-ke …に位置する・(他動詞化)](語構成要素として)…を…(場所)につける/位置せしめる。 rekutuyruke レクトゥイルケ[rekut-uyruke のど・…を…に位置せしめる](玉の首飾り tamasay タマサイ)を首にかける。 ☆参考 独立の動詞としては未出。 (出典:田村、方言:沙流)
- uyruke
- ウイルケ 【uyruke】 つける:装身具のみに用いる. ニンカリ キサㇻ ウイルケ=耳輪を耳につける.テクンカネ テㇰ ウイルケ=腕輪を腕にはめる.レクトゥンペ レクッ ウイルケ=首飾りを首につける. (出典:萱野、方言:沙流)
- uyrup
- ウイルㇷ゚ 【<un-rup】 住民.▷ウン=住む ルㇷ゚=群れ,集団 ニㇷ゚タニ ウイルㇷ゚=二風谷の住民. (出典:萱野、方言:沙流)
- wakka epururse
- ワッカ エプルㇽセ 【wakka epururse】 吹く,口にふくんだ水を霧吹きする. (出典:萱野、方言:沙流)
- waru
- ワル §391 ヤマアワ (4) waru (wá-ru)「わル」[<日本語「わら」から] 茎葉 ⦅C北見宗谷郡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- warumpe
- ワルンペ §431 ワラビ (1) warumpe (wa-rúm-pe)「ワるンペ」[<日本語“わらび”] 新葉のまだ開かぬもの ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- wayru
- ワイル 【wayru】 間違い(をする),あやまち.うっかり犯した罪. (出典:萱野、方言:沙流)
- Wenarasarus
- ウェナラサルㇱ 【名】[<wen-ar-a-sar-us ひどく悪い・全く・(挿入母音)・尾・がついている](ばけものの呼び名の一部、 直訳すると)ひどく悪いけもの=とんでもなく悪いけもののばけもの。 Wenarasarus Toyarasarus oro wa turesihi a=rayke wa ウェナラサルㇱ トヤラサルㇱ オロ ワ トゥレシヒ アライケ ワ とんでもなく悪いけもののばけもの、 とんでもなくひどいけもののばけものに妹を殺されて。 (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- weniruska/wen'iruska
- ウェニルㇱカ/ウェンイルㇱカ 【wen-i-ruska】 本当に腹が立った,悪く腹が立つ. ▷ウェン=悪い イルㇱカ=怒る ウェニルㇱカ ポカネスンアキ=本当に腹が立ったんだよ,俺は.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- wenruy
- ウェンルイ 【自動】[wen-ruy ひどく・激しい](声や音が)ひどく激しい/とても大きい。 …haw wenruy ハウ ウェンルイ …する声がとても大きい、 ものすごい大声で…する/した。 hekattar sinot humi wenruy ヘカッタㇻ シノッ フミ ウェンルイ 子どもたちの遊ぶ音がものすごい。 hawehe wenruy ハウェヘ ウェンルイ 声が「ばかでかい」(やかましい)。 {E: a loud, terrible voice, sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wensirunkur
- ウェンシルンクㇽ 【wen-sirun-kur】 悪い人:これは悪口であるので人前で言う言葉ではなく陰口の場合に言う.これの対語としてトイシルンクㇽという言葉があるが意味は同じ. (出典:萱野、方言:沙流)
- worumpe
- ウォルンペ §197 マツモムシ (1) worumpe (wó-rum-pe)「うォルンペ」 ⦅平取、幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worumpe
- ウォルンペ §278 あざらし (7) worumpe (wó-rum-pe)「うォルンペ」[<wor(水)un(にいる)pe(もの)] ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- woruncikap
- ウオルンチカㇷ゚ 【名】[wor-un-cikap 水の中・にいる・鳥][動物] 水鳥。 ☆参考 海の鳥は atuy or un cikap アトゥイ オルン チカㇷ゚/アトゥヨルン チカㇷ゚ {E: a water bird.} (出典:田村、方言:沙流)
- woruncikap
- ウォルンチカㇷ゚ §348 マガ (7) worun-cikap (wó-run-či-kap)「うォルンチカㇷ゚」[<wor-un-cikap(水・の・鳥)] ⦅静内⦆カモ類 (出典:知里動物編、方言:)
- woruncironnup
- ウォルンチロンヌㇷ゚ §275 カワウソ (2) worun-cironnup (wó-run-či-ron-nup)「うォルンチロンヌㇷ゚」[<wor(水)un(にいる)cironnup(けもの)] ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worunkakkew
- ウォルンカッケウ §322 カワガラス;キタカワガラス (3) worunkakkew (wó-run-kak-kew)「うォルンカッケウ」[<wor(水)un(にいる)kakkew(?)] ⦅美幌、足寄⦆キタカワガラス (出典:知里動物編、方言:)
- worunkamuy
- ウォルンカムイ §169 トビケラの類(幼虫) (1) worunkamuy(wó-run-kamuy)「うォルンカムイ」[<wor(水)un(にいる)kamuy(神)]⦅本別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worunkikir
- ウォルンキキㇼ §192 ゲンゴロウムシ (3) worun-kikir (wór-un-ki-kir)「うォルンキキㇼ」[<wor(水)un(にいる)kikir(虫)] ⦅千歳⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worunkutu
- ウォルンクトゥ §014 ヨブスマソウ (9) worunkutu (wó-run-ku-tu)「うォルンクトゥ」[wor(水)un(に入る)kutu(筒)] 茎 ⦅藻汐草⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- worunpe
- ウォルンペ 【wor-unpe】 湧き水にいる蚤と同じ形のクリーム色の虫,水にいる虫. ▷ウォロ=水 オルン=いる ペ=物,虫 *昭和31年に亡くなった父アレㇰアイヌの話では,毒性が強い虫なので矢毒に混ぜると毒の利き目が早く,熊がすぐに死ぬものだと言っていた.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- worup
- ウォルㇷ゚ §169 トビケラの類(幼虫) (2) worup(wó-rup)「うォルㇷ゚」[<wor(水)o(の中に群居する)-p(者)]⦅名寄、高島⦆トビケラの類(の一種)(幼) (出典:知里動物編、方言:)
- worup
- ウォルㇷ゚ §196 トビケラの一種(幼) (1) worup (wo-rup)「ウォルㇷ゚」[<wor(水)o(の中にいる)-p(もの)] ⦅名寄、池田町高島⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- worup
- ウォルㇷ゚ §197 マツモムシ (6) worup (wo-rup)「ウォルㇷ゚」 ⦅名寄、高島⦆マツモムシ? (出典:知里動物編、方言:)
- woruscironnup
- ウォルㇱチロンヌㇷ゚ §275 カワウソ (3) worus-cironnup (wó-rus-či-ron-nup)「うォルㇱチロンヌㇷ゚」[<wor(水)us(にたくさんいる)cironnup(けもの)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- yakikappiru
- ヤキカㇷ゚ピル §164 セミ類 (2) yaki-kap-piru(ya-ki-kap-pi-ru)「ヤキカㇷ゚ピル」セミ類(幼)、擬蛹 (出典:知里動物編、方言:)
- yamnikarus
- ヤㇺニカルㇱ §439 キノコ類 (9) yamni-karus (yám-ni-ka-rus)「やㇺニ・カルㇱ」[“クリの木に生じるキノコ”] ⦅A⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- yápukuru
- ヤプクル 【名】[ya-pukuru 網・袋] 網袋、 網でつくった袋。 (W) (出典:田村、方言:沙流)
- yarur
- ヤルㇽ 【ya-rur】 網の棒,流し網の柄. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayemaka kayairuke
- ヤイェマカ カヤイルケ 【yay-e-maka kaya-iruke】 体をのけ反らせる,自分の体を後ろへのけ反らせて驚く. ▷ヤイェ=自分 マカ=開く,のけ反る,後へ反り返る カヤ=帆,舟の帆 イルケ(ウイルケ)=のように→カヤイルケ=舟の帆のように *大きさが5寸か6寸の白狐に,鯨を1頭丸のまま持って空を飛ぶフリという大きい鳥が騙されて鯨を横取りされ,それを知ったフリが体を満帆のようにのけ反らせている様子(『カムイユカㇻと昔話』420頁より).(補遺編)▷ヤイェ=自分 マカ=開く,のけ反る,後へ反り返る カヤ=帆,舟の帆 イルケ(ウイルケ)=のように→カヤイルケ=舟の帆のように *大きさが寸か寸の自狐に,鯨を頭丸のまま持って空を飛ぶフリという大きい鳥が騙されて鯨を横取りされ,それを知ったフリが体を満帆のようにのけ反らせている様子(『カムイユカラと昔話』頁より). (出典:萱野、方言:沙流)
- yayerammaruye
- ヤイェランマルイェ 【yay-e-rammaruye】 自ら遠慮して,自分でおずおずしながら,恥ずかしそうに. ▷ヤイェ=自分 ランマルイェ=遠慮しながら,おずおずと *先に来る言葉があるので遠慮とかおずおずに使えるが,このひと言では使わない.(補遺編)▷ヤイェ=自分 ランマルイェ=遠慮しなが ら,おずおずと *先に来る言葉があるので遠慮とかおずおずに使えるが,このひと言では使わない. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayeuyruke
- ヤイェウイルケ 【他動】[yay-e-uyruke 自分・に・…を身につける](次の表現の中で) menoko katpo yayeuyruke メノコ カッポ ヤイェウイルケ 女の姿をしている。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayeysikorunu
- ヤイェイシコルヌ 【自動(?)】自分を押し売りする(嫌われているのに無理に来て好かれようとする、 頼まれないのに使ってもらおうとして無理に来る等)。 yayeysikorunu kor an ヤイェイシコルヌ コラン (彼は)無理に来ている。(S) {E: to force, press oneself onto others.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykocaruwen(-an)
- ヤイコチャルウェン §123.うえる(餓える)(8)飢えて痩せている yaykocaruwen(-an)〔jáǐ-ko-ča-ru-wen やイコチャルウェン〕[yay(自分)+ko(に)+caru(その口が)+wen(悪い)]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yaykoruska
- ヤイコルㇱカ 【他動】[yayko-ruska 一人で・…を腹立たしく思う][雅]自分の心に…を腹立たしく思う。 ci-yaykokemnu/ci-yaykoruska/apiskatu apiska/a=ekárkar kusu チヤイコケムヌ/チヤイコルㇱカ/アピシカトゥ アピシカ/アエカㇻカㇻクス (私はその子の素性を見ると)かわいそうにも思い腹立たしくも思ったので。 (W神謡K) {E: to do one's own thing.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoruye
- ヤイコルイェ 【他動】[yay-ko-ruye 自分・に・…をなでる] …をだきしめて愛撫する/かわいがってなでる。 reyereye=an híne a=onáha sama ta arpa=an akusu orowano i=yaykoruye, otusuykonna oresuykonna i=yaykoruye レイェレイェアン ヒネ アオナハ サマ タ アㇻパアン アクス オロワノ イヤイコルイェ、 オトゥスイコンナ オレスイコンナ イヤイコルイェ 私がはって父のそばに行くと父は私をだきしめてなで、 何回も何回もなでてくれた。(W民話) {E: to caress, stroke, pet…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoruyruypa
- ヤイコルイルイパ 【他動】[yay-ko-royruypa 自分・に・…を何回もなでる(ruye ルイェ の複数形の重複形)] …をだきしめて何回も何回も愛撫する/かわいがってなでなでする。 {E: to caress…repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotanesikarun
- ヤイコタネシカルン 【自動】[yay-kotan-esikarun 自分・村・を懐かしく思い出す] 故郷を思い出す、 故郷を懐かしむ。 ☆対語 yaykotanoyra ヤイコタノイラ {E: to long for one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayonunnun yayoseru
- ヤヨヌンヌン ヤヨセル §122.陰部に関する悪口(17)yayonunnun yayoseru!〔ヤよヌンヌン・ヤよセル!〕[てめえの品物をしゃぶって、むせやがれ!]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yayoruspe
- ヤヨルㇱペ 【名】[yay-oruspe 自分・のこと](次の表現の中で) yayoruspe ye ヤヨルㇱペ イェ ☞yayoruspeye ヤヨルㇱペイェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayoruspeye
- ヤヨルㇱペイェ 【自動】[yay-oruspe-ye 自分・のこと・を言う] 自分のことを話す。 ☆参考 yayeysoytak ヤイェイソイタㇰ 自分のことについていろいろ話をする。 {E: to talk of oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayparparu
- ヤイパㇻパル 【yay-parparu】 自分をあおぐ. シㇼセセㇰ ヒ タ アナㇰネ タアン アワンキ アニ ク・ヤイパㇻパル コㇿ ク・アン ルウェ ネ ワ=暑い時にはこの扇で自分自身をあおぎながらいるんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayramsikarun
- ヤイラㇺシカルン 【自動】[yay-ram-sikarun 自分・心・記憶する] 気がつく、 ものごころつく、 思い出す。 onne cise or ta yayramsikarun オンネ チセ オッタ ヤイラㇺシカルン (直訳すると)古い家の中で気がついた=気がついたときは/ものごころついたときは/おぼえているかぎりでは、 古い家の中にいた(それ以前のことは記憶にない)。 {E: to notice; recall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayruka ehosipi
- ヤイルカ エホシピ 【yay-ru ka e-hosipi】 自分の足跡を迂回する. キムンカムイ アナㇰネ ア・シトマ ㇷ゚ ネ. ア・クイラ ヒ パㇱテ コㇿ ヤイルカ エホㇱピ ニ センピㇼ タ イ・エトコウㇱ ペ ネ=熊は恐ろしいものだ.後をつけられたことに気づくと自分の足跡を迂回して木の陰で待ち伏せをするものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayruka eusieusi
- ヤイルカ エウシエウシ 【yay-ru ka eusi-eusi】 通う,何回何回も行ったり来たりすること. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaysikarun(-an)
- ヤイシカルン §466.そせいする(蘇生する)(6)yaysikarun(-an)〔yáǐ-ši-ka-run やイシカルン〕[<yay(自分)+e(について)+sikari(回る)+un(強めの辞)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yaysirsiru
- ヤイシㇼシル 【yay-sir-siru】 自分の体をこする. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaysirunkor
- ヤイシルンコㇿ 【自動】[yay-sirun-kor 自分・卑しい(< 地・にある)・(として)持つ](?) なりふりかまわず働く、 「ボロを着てても何してもめちゃくちゃに働く」。(S) {E: to work without regard for one's appearance.} (出典:田村、方言:沙流)
- ye rusuype kaynon ka ta yaykoruki
- イェ ルスイペ カイノン カ タ ヤイコルキ §514.つば(唾);よだれ(涎)(5)なまつばを呑み呑みする ye rusuy-pe kaynon ka ta yay-ko-ruki〔jé-ru-suǐ-pe|káǐ-noŋ-ka-ta|jáǐ-ko-ru-ki いえルスイペ・かイノンカタ・やイコルキ〕[ye(言い)、rusuy(たい)、pe(ものを)、kaynon(なまつば)、ka-ta(の上・に)、yay(自分)、ko(で)、ruki(呑みこむ)]「物を言おうとして、なまつばと一緒にのみこみのみこみ、なかなか言い出せぬ」⦅聖典, p.59⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yukerum
- ユケルㇺ §285 ねずみ (14) yukerum (yu-ké-rum)「ユけルㇺ」[<i(もの)uk(とる)erum(ネズミ)]ハツカネズミ Mus molossinus molossinus TEMMINCK & SCHELEGEL.⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- yukharu
- ユㇰハル §554.にく(肉)(9)鹿の肉 yuk-haru〔júk-ha-ru ゆㇰ・ハル〕[鹿・肉]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yukkarus
- ユッカルㇱ 【名】[yuk-karus 熊/鹿・ キノコ][植物] マイタケ。 〔知分類 p.249 マイタケ[熊・きのこ]〕 {E: a kind of edible fungus (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- yukkarus
- ユッカルㇱ 【yuk-karus】 マイタケ. (出典:萱野、方言:沙流)
- yukkarus
- ユㇰカルㇱ §448 マイタケ (2) yuk-karus (yúk-ka-rus)「ゆㇰカルㇱ」[熊・きのこ] ⦅北海道各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- yurukire
- ユルキレ §448.すわる(座る)(16)老人などが背中を弓のように丸くして座っている yurukire〔yú:-ru-ki-re ゆールキレ〕[<yuru(仕掛弓を)+iki-re(行動さ・せる)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yuturuhumompeh(c-i)
- ユトゥルフモンペㇸ §822.くすりゆび(薬指)(4)yuturuhu-mompeh(c-i)〔jú-tu-ru-Fu-mom-peh ゆトゥルフ・モンペㇸ〕[i(それ)+uturuhu(の間)+mompeh(指)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- 『ハル』 §342 クロユリ 黒百合 (8) 『ハル』[haru(食糧)] ⦅藻汐草――厚岸⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- 『ハル』 §338 オオウバユリ エゾウバユリ (6) 『ハル』[haru 食糧] ⦅千島⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- -nu 3
- ヌ 【接尾】(名詞に接尾して自動詞をつくる。)…がある、 …を持つ。 rur ルㇽ 塩気、 だし;runnu ルンヌ 塩辛い。 tures トゥレㇱ 妹;turesnu トゥレㇱヌ 妹がいる(妹を持っている)。 kem ケㇺ 血;kemnu ケㇺヌ 血が出る。 (出典:田村、方言:沙流)
- -u 2
- ウ 【接尾】[名詞の所属形形成](「所属語尾」とも呼ぶ。 主として母音 u+子音に終わる語幹および母音 a+子音に終わる語幹の一部につく。 この母音がついて所属形の「短い形」ができる。 さらにそのあとに hu フ がついて(つまり語幹に uhu ウフ がついて)所属形の「長い形」がつくられる。 本辞典では二つの形を合わせて …u(hu) のように表記してある。) put プッ 川尻[概];putu(hu) プトゥ(フ) [所]…の川尻。 nan ナン [概]顔;nanu(hu) ナヌ(フ) [所]…の顔。 (例外として) mor モㇿ [概]耳の前の毛;moru(hu) モルフ [所]…の耳の前の毛。 (出典:田村、方言:沙流)
- -us 5
- ウㇱ 【接尾】(動詞接尾辞の一つ。 動詞に接尾し、 後に-i《所、 時》を伴って)…-usi 習慣として…する所/時。 iku 酒類を飲む;ikuusi 飲み屋。 mokor 眠る;mokorusi いつも皆が眠る所/時刻。 mokorusi pakita ahun kane iki モコルシ パキタ アフン カネ イキ いつも皆が寝るころにちょうど入って来た。 (出典:田村、方言:沙流)
- a= 10
- ア 【人接】[不定人称主格他動詞型] ①[一般称]一般に人は/人が、 (特定の人ではなく)だれかが/だれでもが。 sekor a=ye セコㇿ アイェ …と(一般に人が)言う=言われる。 húresisam mosir sekor a=ye p ne wa フレシサㇺ モシㇼ セコㇿ アイェㇷ゚ ネ ワ (外国のことは)赤毛の異民族の国と(一般に人は)言うのだわ。(W) ②[受身]…される。 a=en=kopisi アエンコピシ (不定の)人が私にたずねる=私がたずねられる。 a=en=kopisi p anakne opitta ku=ye wa アエンコピシㇷ゚ アナㇰネ オピッタ クイェ ワ 私がたずねられることはすべて私は言って(=答えて)。(S会話) kamuy opitta oro wa a=i=koypak カムイ オピッタ オロ ワ アイコイパㇰ 私たちはすべての神々からとがめられる(罰を受ける)。(W民話) kotan a=arústekka コタン アアルㇱテッカ 村が全滅させられた。(NK民話) ③[包括的一人称複数]相手を含む私たちが/の。 tanto a=ewkoytak pe anak a=ewéraman hawe ne タント アエウコイタㇰ ペ アナㇰ アエウェラマン ハウェ ネ きょう私たち(あなたと私)が話し合ったことはお互いに(あなたと私が)わかり合った。(W会話) a=sikíhi un アシキヒ ウン 私たち(あなたも私もみんな)の目よ。(W会話) ④[引用文中の自称] 自分(たち)が/の、 私(たち)が/の。 “…a=e=ráyke kusu ne” sekor hawean 「…アエライケ クス ネ」セコㇿ ハウェアン 「…私はあなたを殺す」と彼は言った。(HK民話) ⑤[敬意の二人称] あなた様が/の。 mak yaynu=an kuni a=ramú kusu マㇰ ヤイヌアン クニ アラム クス 私がどんな気持ちになるとあなたはお思いになって…。(NK民話) ☆参考 他動詞・デアル動詞 ne ネ《である》・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =an アン が接尾する。 ☞=an アン ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)を歌うときには、 母音で始まる動詞語幹の前で、 しばしば a= ア の代わりに an= アン の形が使われる。 北海道南部以外では、 日常語でも an= アン がたくさん使われる。 ☞an= アン {E: ①… ②passive. ③first person plural inclusive. ④… ⑤second person honorific.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aep-koasuras
- アエㇷ゚コアスラㇱ 【自動】[aep-ko-asur-as 食物・に・うわさ・立つ] 食べ物がよくとれるとのうわさがある。 {E: for there to be a rumour that food is abundant for the taking.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- an 1
- アン 【自動】[単](複は oka オカ) ①ある、 いる、 存在する、 滞在する、 住む、 起こる。 kotan noski ta poro cise an コタン ノㇱキ タ ポロ チセ アン 村のまん中に大きな家がある。 sine pa an wa arpa シネ パ アン ワ アㇻパ (彼は)一年滞在して(帰って)行った。 sáha an サハ アン (彼には)姉がいる。 an pe アン ペ 本当のこと。 an koraci アン コラチ ありのままに。 an kus/kusu(keray(po)) アン クㇱ/クス (ケライ(ポ)) …のおかげで。 an pakno アン パㇰノ あるだけ。 maratto an マラット アン 熊送り(の宴)が催される。 niskur an ニㇱクㇽ アン くもる、 くもっている。 nu(we) an ヌ(ウェ) アン (獲物が)たくさんとれる。 katu(hu) an カトゥ(フ) アン (へんな)かっこうだ。 ②生まれる。 hekaci an na ヘカチ アン ナ 男の子が生まれたよ。(W) an hi wano アニ ワノ 生まれたときから。(S) ③(時を表す語の後に置かれて)(朝、 翌日、 いつ) になる。 kunneywa an クンネイワ アン 朝になる。 ciwnici an チウニチ アン 12時になる。(W) isimne an イシㇺネ アン 翌日になる。 …an kor …アン コㇿ …になると、 …毎に。 kunneywa an kor, tokap an kor, onuman an kor クンネイワ アン コㇿ、 トカㇷ゚ アン コㇿ、 オヌマン アン コㇿ 毎朝、 毎昼、 毎晩。(S会話) kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 hempara an kor ヘンパラ アン コㇿ いつになったら。(W即興詩) oka(ke) an オカ(ケ) アン 終わる。 ④(格助詞 ne ネ の後に置かれて)…になる。 síporo cikap ne an シポロ チカㇷ゚ ネ アン (彼は)巨大な鳥になった。(W神謡語り) ⑤(動詞句+接続助詞の後に置かれて) anki an アンキ アン もう少しで…しそうである。 pekor an ペコㇿ アン …したようである。 ápekor an アペコㇿ アン まるで…したかのようである。 híne an ヒネ アン …して(しまって) いる、 してある。 wa an ワ アン …してある/…している。(☞⑧) kane an …カネ アン …して(いる状態で)ある。 kor an コㇿ アン …しつつある。 kotom an コトㇺ アン …するようである。 noyne an ノイネ アン …する(した)らしい。 ⑥(副詞や副詞句の後に置かれてこれを動詞句とする。) mosmano an モㇱマノ アン だまって(かまわないで)いる。 sonno an a! ソンノ アナ! 本当だねえ。 easir an a! エアシラナ! 全くねえ。 néno (kane) an ネノ (カネ) アン …に(よく)似ている。 pak(no) an パㇰ(ノ) アン …くらい(の大きさ/量)である。 sekor an セコㇿ アン/セコラン … という(ような)。 sekor réhe an セコン レヘ アン …という名前である。 sekor ku=rehe an セコㇿ クレヘ アン 私は…という名前です。 ⑦(熟語) sine an ta シネ アン タ (=sineanta) ある時。 sine an pa ta シネ アン パ タ ある年に。 sine an to ta シネ アン ト タ ある日(に)。 ne wa an… ネ ワ アン… (今ここで話題にしている)この…。 ⑧[補助動詞] wa an/híne an ワ アン/ヒネ アン …して(し終わって)いる、 …してある。 ek wa an エㇰ ワ アン (彼はもう)来ている。(W会話、 民話) a=suwé wa an アスウェ ワ アン (ごはんが)炊いてある。(W) e=hokuhu an wa an ruwe? エホクフ アン マ アン ルウェ? あなたの夫はいてあるのかい=ご主人いるかい(いま在宅しているか)? (W)(方言で「いてあったかい?」と言う言い方がある。 同じことを e=hokuhu an ruwe/isam ruwe? エホクフ アン ルウェ/イサㇺ ルウェ? 《あなたの夫はいるのかい/いないのかい?》と言うことも可能だが、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ と言うほうが好まれる。 一方、 夫を持っているかいないか(独身か)をたずねるときは an ruwe/isam ruwe アン ルウェ/イサㇺ ルウェ のほうを使い、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ とは言わない。) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定は通常つくられず否定動詞 isam イサㇺ が使われる。 ☞isam イサㇺ {E: ①to be; exist; stay; live; happen. ②to be born. ③to become (in reference to time). ④to become… ⑤… ⑥… ⑦…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- an 4
- アン 【自動】(質問表現の疑問詞/疑問詞句の後、 感嘆表現の ruwe ルウェ、 hawe ハウェ の類の形式名詞の後、 終助詞 nek ネㇰ の前等で、 ne ネ《である》に代わって用いられる。)…ですか? …だなあ! hunna an? フンナ アン? だれですか? hńna póho an? フンナ ポホ アン? だれの息子ですか。 ruwe an ルウェ アン …(した) のですか、 …のだなあ。 pirka okkaypo ne ruwe an! ピㇼカ オッカイポ ネ ルウェ アン! きれいな若者だなあ。 kú=ipe rusuy humi an! クイペ ルスイ フミ アン! 私おなかすいたなあ。 tapanpe hemanta an un? タパンペ ヘマンタ アヌン? これなんでしょうね。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ancikari
- アンチカリ 【名】[所](概は ancikar アンチカㇻ) …の夜。 néa maratto anak puyar kari a=ahúnte ruwe ne, ne ancikari maratto an ruwe ne ネア マラット アナㇰ プヤㇻ カリ アアフンテ ルウェ ネ、 ネ アンチカリ マラット アン ルウェ ネ その例の熊の頭は家から入れた、 その夜に熊送りをした。(NK民話) {E: the night of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- áne
- アネ 【自動】[a-ne (?)・(のよう)である] 細い(主にものや植物、 しかし人にも言う)、 とがる、 とがっている。 áne cikuni アネ チクニ 細い木。 ☆対語 ruwe ルウェ 太い。 {E: to be thin; sharp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ánekankan
- アネカンカン 【名】[ane-kankan 細い・腸] 小腸。 ☆対語 ruwekankan ルウェカンカン 大腸。 {E: the small intestine.} (出典:田村、方言:沙流)
- annukamu
- アンヌカム 【他動】[annu-kamu (?)・…にかぶさる][雅]…にかぶさる。 nísapramta/ekimne rusuy/i=annukamu ニサㇷ゚ラㇺタ/エキㇺネ ルスイ/イアンヌカム [雅]私は急に山へ行きたい気持ちにおそわれた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- annuno
- アンヌノ 【副】[annu-no(?)・(副詞形成)](?) ただで(無料で)。 annuno k=éunkeray ruwe un アンヌノ ケウンケライ ルウェ ウン ただでもらったんだよ。(S) {E: free (of cost).} (出典:田村、方言:沙流)
- anpe
- アンペ 【名】[an-pe ある・こと] 本当の事(=an pe アン ペ)。 ☆対語 sunke スンケ うそ。 {E: the truth; a fact.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- anpeaspe
- アンペアㇱペ 【名】[an-pe-as-pe ある・こと・立っている・こと](次の言い回しの中で)本当のこと。 anpeaspe sunkeaspe アンペアㇱペ スンケアㇱペ あることないこと、 本当だのうそだの。 anpeaspe sunkeaspe eci=ekóysoytak hawe un アンペアㇱペ スンケアㇱペ エチエコイソイタㇰ ハウェ ウン あることないことを(本当のことやうそのことをとりまぜて)あなたに話してあげるのだよ。(S) {E: the truth.} (出典:田村、方言:沙流)
- ape
- アペ 【名】火。 ape ári アペ アリ 火をたく、 たきつける。 ape ruy アペ ルイ 火が燃える/燃えている ape us アペ ウㇱ 火が消える。 ape úna アペ ウナ 火を灰の中に埋(い)ける。 ape nipek アペ ニペㇰ 火の明り。 ape sam アペ サㇺ 火のそば、 炉ばた。 ☆参考 火事のことは ape アペ とは言わない。 家の火事は cise uhuy チセ ウフイ、 山野の火事は siruhuy シルフイ。 {E: a fire.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ar-uska
- アㇻウㇱカ/アルㇱカ 【他動】[ar-us-ka 全く・消える・させる] …を完全に消してしまう、 …をすっかり絶やす。 e=kotanu a=ar-uska a=arwente nankor エコタヌ アアルㇱカ アアㇻウェンテ ナンコㇿ あなたの村はすっかり絶やされすっかり滅ぼされるでしょう。(W民話) {E: to let something die, run out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aripawetenke
- アリパウェテンケ 【自動】[ar-i-pawetenke 全く・人・に指図してやらせる] 大勢の人に指図監督してやらせる。 {E: to give instructions, directions to a large number of people.} (出典:田村、方言:沙流)
- arke(he)
- アㇻケ(ヘ) 【位名】[ar-ke(he) 一つの・の所] ①…の片方/半分/一部分(りんごの半分など)、 その片方。 arke húre arke retar mame アㇻケ フレ アㇻケ レタㇻ マメ 片面は赤く片面は白い豆。(S) ru arke ル アㇻケ 道の片側。(S) arkehe wa suy itak a=omáre アㇻケヘ ワ スイ イタㇰ アオマレ 片側(反対側)からまた言葉を入れる(テープを裏返してB面にまた録音する)。(W) ②[熟語]arke ta アㇻケ タ…のいない所で、 …を出し抜いて。 e=arke ta k=e wa isam エアㇻケ タ ケ ワ イサㇺ あなたに残さず私一人で食べてしまった。 ☆参考 ru urenpiskan ル ウレンピㇱカン 道の両側。 {E: ①half of … ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asinkaro
- アシンカロ 【名】[< 日本語]足軽(位の低いさむらい)。 páse tono kor asinkaro utar パセ トノ コㇿ アシンカロ ウタㇻ 大殿様の家来の足軽たち。(W民話) ☆参考 サダモさんは asingaru アシンガル と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- asirókotor
- アシロコトㇿ 【名】(a=sirókotor [不定人称形]か?)家の内面。 asirókotor míke kane a=eráyap ruwe ne アシロコトㇿ ミケ カネ アエラヤㇷ゚ ルウェ ネ 家の内面が光り輝いており、 私は感嘆した。(NK民話) {E: the interior of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- askay
- アㇱカイ 【自動】上手である、 手先が器用 (縫い物やししゅうが上手)である。 irammakaka askay ruwe! イランマカカ アㇱカイ ルウェ! きれいに上手だねえ!(着物のししゅうをほめて) (W) paro askay パロ アㇱカイ 雄弁である。 {E: to be skillful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aspe
- アㇱペ 【名】[概](所は未出)[as-pe 立っている・もの] 「repunkamuy レプンカムイ《シャチ》の頭の上の少し背中に寄ったところについているもの、 左右のまん中から上に向かって出ており、 2枚に分かれて左右に広がってから上に向かって立っている。 」 (S) repunkamuy aworun/aspe kasi aworun/a=kor ponpe aworun/oma kane wa aworun レプンカムイ アウォルン/アㇱペ カシ アウォルン/アコㇿ ポンペ アウォルン/オマ カネ ワ アウォルン シャチの頭の上のアシペの上に私の赤ちゃんがのって…。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- asur
- アスㇽ 【名】[概](所は asuru(hu) アスル(フ)) うわさ、 評判。 asur as アスㇽ アㇱ うわさ(評判)が立つ。 asur kor wa ek アスㇽ コㇿ ワ エㇰ 知らせを持って来る。(S) wen asur as ウェン アスㇽ アㇱ/ウェナスㇽ アㇱ 悪いうわさがある。 pirka asur as ピㇼカ アスㇽ アㇱ よい評判がある。 {E: a rumour; a reputation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asuranipa
- アスラニパ 【自動】[複](単は asurani アスラニ) (二人以上が)緊急事態を知らせる。 tanukuran kurukpe ran noyne síran na sekor asuranipa kor タヌクラン クルㇰペ ラン ノイネ シラン ナ セコㇿ アスラニパ コㇿ 今夜霜がおりそうですからと知らせながら…。(S) (注 1960年代、 鵡川の春日で、 そのような晩には有線放送の警報を聞いてすぐ農民はとび出して行き、 稲を守るために田のまわりでむしろを燃やす。) (出典:田村、方言:沙流)
- asureaspa
- アスレアㇱパ 【自動】[asur-e-aspa うわさ・について・耳が聞こえない] うわさを知らない。 {E: to not know of a rumour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atat
- アタッ §067 サケ あきあじ、あきやじ 処(4) atat (a-tat)「アタッ」⦅幌別⦆nikeruyを作った真ん中を割いて干すもの。サケ。 (出典:知里動物編、方言:)
- ataye(he)
- アタイェ(ヘ) 【名】[所](概は atay アタイ)(…の)代金、 値打ち。 ataye kar アタイェ カㇻ 代を払う、 弁償する。 ataye ruy アタイェ ルイ 値段が高い。 ataye hawke アタイェ ハウケ 値段が安い。 ataye uk アタイェ ウㇰ 代金を受け取る。(S民話) {E: the price, cost (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- attomsama tomo kokanu
- アットㇺサマ トモ コカヌ 【連他動】[ar-tom-sama tomo kokanu 全く・まっすぐ当たる正面のまん中・の側(所属形)・まっすぐ当たる正面のまん中(所属形)・を傾聴する] よく言うことを聞いて言われたとおりにする。 i=attomsama tomo kokanu kamuy patek ta uwekarpa ruwe ne イアットㇺサマ トモ コカヌ カムイ パテㇰ タ ウウェカㇻパ ルウェ ネ 私の言うことをよく聞いてそのとおりにする神ばかりがここに集まっているのだ。(W神謡語り) {E: to do without question; to do faithfully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- attus
- アットゥㇱ 【<at-rus】 オヒョウの木の皮の織物,着物,厚司. ←アッルㇱ(ニレ皮・衣) (出典:萱野、方言:沙流)
- atusa
-
アトゥサ
§599.はだか(裸)[である](1)atusa〔a-tú-sa アとぅサ〕[<attusak
rus(衣)+sak(もっていない)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:) - atuy or un yáoskep
- アトゥヨルン ヤオㇱケㇷ゚ 【名】[atuy-orun- yaoskep 海・の・クモ][動物] カニ。 ☆参考 amuspe アムㇱペ が本名でこれは別名。 {E: the sea; the ocean.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- awosma
- アウオㇱマ 【自動】[aw-osma 家の中・に突進する] 家の中へとびこむ/かけこむ/サッと入ってしまう。 {E: to run, rush into a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- awun-mimtar
- アウンミㇺタㇻ 【名】[aw-un-mimtar 家の中・の・庭]土間(sem セㇺ から入ってすぐの、 いろりより西の、 rútomunki ルトムンキ《土間敷き》のある所)。(S) ☆対語 soyun-mimtar ソユンミㇺタㇻ 外庭、 ごみすてば。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- aykap
- アイカㇷ゚ 【自動】裁縫が下手だ。 aykap ruwe an! アイカㇷ゚ ルウェ アン! (この人は)着物縫うのが下手だなあ! (S) ☆対語 askay アㇱカイ。 ☆参考 eaykap エアイカㇷ゚ [他動]…(するの)がへただ、 できない。 {E: to be poor, bad at needlework.} (出典:田村、方言:沙流)
- ayne
- アイネ 【接】[a-hine …した(完了)・…して]…したあげく、 長い間 … してから、 さんざん…してとうとう。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 土地も皆売ってそれでばくちをし、 酒を飲み、 とうとう今は丸はだかだ。(S) iki ayne イキ アイネ いろいろ苦労(努力)してやっと。 kú=iki ayne ku=kira wa k=ek クイキ アイネ クキラ ワ ケㇰ やっとのことで逃げて来た。(S) kar ayne カㇻ アイネ いろいろ(苦労)努力してようやく。 tokkuri toytoy emastek wa an, wa kusu ku=kar ayne ku=huraye ruwe un トックリ トイトイ エマㇱテㇰ ワ アン、 ワ クス クカㇻ アイネ クフライェ ルウェ ウン 瓶に土がいっぱい入っていた、 だから苦労してようやく洗ったのよ。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aynuhu
- アイヌフ 【名】[所](概は aynu アイヌ) [aynu-hu 人間・(所属語尾)] 人間(nep ネㇷ゚ の後に置かれる形)。 asinuma anak nep aynuhu hene a=ne ruwe ka somo ne アシヌマ アナㇰ ネㇷ゚ アイヌフ ヘネ アネ ルウェ カ ソモ ネ (民話の引用文で)私はなんという人間でもない=ただの人間ではない。 ☆参考 人間の姿になって地上に暮らしている神がほかでもない…と言って名のるときの表現で使われる形。 {E: a human-being.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Aynurakkur
- アイヌラックㇽ 【名】[< aynu-rak-kur 人間・っぽい・人(=神)][固有名]アイヌラックル(人間の始祖である神の子の呼び名)。 e=rekor katu/Aynurakkur/e=ne ruwe ne エレコㇿ カトゥ/アイヌラックㇽ/エネ ルウェ ネ [雅]あなたの呼び名はアイヌラックルというのです。(Sユーカラ) ☞rak ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aysuye
- アイスイェ 【自動】[ay-suye 矢(?)・を振る](?) 居眠りする。 k=aysuye kor k=an カイスイェ コㇿ カン 私は居眠りしている。(W) ☆参考 mokor モコㇿ 眠る。 ámokor アモコㇿ 座ったまま眠る。 mokonrusuy モコンルスイ 眠い。 yaynurap ヤイヌラㇷ゚ うとうとする。 nuukaomare ヌウカオマレ 半分眠っている。 〔知分類 p.291 [< yay(自分を)+suye(ゆすぶる)]〕 {E: to doze; take a nap.} (出典:田村、方言:沙流)
- cáca 2
- チャチャ 【名】(お)じいさん、 年配の男性。 cáca ka an rupnemat ka an チャチャ カ アン ルㇷ゚ネマッ カ アン (そこには)おじいさんもいた、 おばあさんもいた。(S民話) kamuy cáca カムイ チャチャ (直訳すると)神・じいさん(熊を指す一表現)。 ☆参考 親族名称ではない。 敬意を含まない。 呼びかけには使わない。 ekasi エカシ は親族名称にも使われ、 敬意を含み、 呼びかけにも使われる。 ☆対語 rupnemat ルㇷ゚ネマッ。 {E: an old man.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cannoyep
- チャンノイェㇷ゚ 【名】[c(i)-annoye-p された・表す・もの]現れ。 nupur pe sóne/nupur cannoyep/esirutumka/nuyna kane ヌプㇽ ペ ソネ/ヌプㇽ チャンノイェㇷ゚/エシルトゥㇺカ/ヌイナ カネ [雅]本当に霊力のあるものだが霊力の現れを頭飾りをかぶって自分の中に隠して。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cápe
- チャペ 【名】[動物] ネコ。 cápe haw チャペ ハウ ネコのなき声。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! ネコの声をするなよ。(S民話) cápe ra péka ekesinne sowsut péka sinot kor an kor apto ruy oasi チャペ ラ ペカ エケシンネ ソウスッ ペカ シノッ コラン コㇿ アㇷ゚ト ルイ オアシ ネコがゆかの上であちこち隅っこのほうへ行ってじゃれているときはまもなく雨がひどくなる。(S)〔知分類 p.136〕 {E: a cat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- catay
- チャタイ §426 マムシ 蛇神(6) catay (čá-tay)「ちャタイ」[<蛇体] ⦅幌別⦆湿地に住む魔神[=nitatorumpe](アイヌ神謡集, p. 64) (出典:知里動物編、方言:)
- caynatara
- チャイナタラ 【自動】[cay-natara (擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞) …している]ジロジロにらみつけている。 i=nukar sirko caynatara イヌカㇻ シㇼコ チャイナタラ 私をジローッとにらみつけている。 inkar ru ko caynatara インカン ル コ チャイナタラ 恐ろしい目でギョロッとにらんでいる。 {E: to stare, glare at.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- céarayta
- チェアライタ 【他動】[中相][c(i)-e-ar-hayta (された)・で・全く・足りない](?) (次の慣用表現で)(ひげが)はえそろっていない、 少しはえかかっている。 rekkurpo ka céarayta レックㇽポ カ チェアライタ ひげが少しはえかかっている(男のまだ年若い様子)。(NK民話) ☆参考 話者によって carearayta チャレアライタ (KM)、 carehayta チャレハイタ (KSg)、 と言ってる。 なお『金田一京助選集Ⅱ』に rek-kurumama chie-ara-haita《ひげの黒ばみまだ全からず》とある。 ☞『音声資料6』 p.38 の脚注2 {E: to have, grow a thin, patchy beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- céhorkakep
- チェホㇿカケㇷ゚ 【名】[c(i)-e-horka-ke-p された・その頭・逆向きに・削る・もの]木幣(inaw イナウ)の一種で、 他の木幣とは逆に、 上から下へ向かって削ったもの。 したがって削り花もちょうど髪の毛が逆立ったような形になっている。(S) céhorkakep sekor a=ye kamuy anak sonkokor kamuy ne ruwe ne チェホㇿカケㇷ゚ セコライェ カムイ アナㇰ ソンココㇿ カムイ ネ ルウェ ネ 逆削り木幣という神は伝言を伝える神です。(W) ☞inaw イナウ (出典:田村、方言:沙流)
- céosmare
- チェオㇱマレ 【複他動】[他動使役][中相] [c(i)-e-osma-re される・その頭が・そこに突入する・させる](次の表現で)…に突入する、 (それ)が起こる。 weysakayo céosmare ウェイサカヨ チェオㇱマレ 大げんかになった。(HC神謡) {E: to rush into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ci- 4
- チ 【接頭】[中相形形成] ①[中相](他動詞に接頭して中相の表現となる。 日本語に訳すと三人称を主語とする自動詞にまたは受け身に訳せる。)…される、 された。 cari チャリ 散らす;cicari チチャリ 散らされた、 散らばった。 kemihi cicari uskehe ケミヒ チチャリ ウㇱケヘ その血が散らばった所。(S会話) ②[使役中相](自動詞または他動詞に使役語尾または他動詞化語尾がつくと同時にこの ci- チ が接頭して、 美文的なニュアンスを伴った別の表現になる。) hopuni ホプニ 起き上がる、 飛ぶ;cihopunire チホプニレ [ci-hopuni-re された(中相)・起こる・させる(使役)] 起こった、 勃発した。 kamuy tumi ne ya tono tumi ne ya cihopunire カムイ トゥミ ネ ヤ トノ トゥミ ネヤ チホプニレ 神戦だか聖戦だかが起こった。(W会話) ③[中相動名詞](人に対する行為を表す他動詞に接頭し、 後に ekarkar エカㇻカㇻ《する》の人称形が置かれて、 韻文調・美文調の表現になる。)horkarutu ホㇿカルトゥ 後ろへ押しもどす;cihorkarutu チホㇿカルトゥ 後ろへ押しもどされること。 iteki eytasa cihorkarutu a=eci=ekárkar kunine イテキ エイタサ チホㇿカルトゥ アエチエカㇻカㇻ クニネ あなたたちはあまり後ろへ押しもどされる(差別されて後へ押されて理屈をとられる)ことのないように。(S言い伝え)☆参考 ②③は叙事詩の中、 ことにユーカラ(英雄叙事詩)の中で多く使われる。 そういった叙事詩の表現を日常語の中で使うと、 美文調・古風・荘重・重大といったようなニュアンスを伴う。 ①②③とも、 人称形ではないのに、 人称形と同じように、 接頭辞はほとんどつかず、 人称接辞がついて人称形になったりすることもない。 「分詞」と呼ぶのはそのためである。 ☆参考 日常語では、 人称接辞とは違って、 ほとんど決まった語、 決まった言い回しに現れる。 化石化した語も多い。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikanpe
- チカンペ 【名】[cikuni-kan-pe 木・の上にある・もの](?) 木の上にのっている雪。 cikanpe pirka ruwe! チカンペ ピㇼカ ルウェ! 木の上の雪きれいだなあ! (S) {E: the snow on the tops of trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- ciki
- チキ 【接】①…したら(…しなさい)。(条件節をつくる接続助詞の一つ。 後に要求表現が来る。) e=e rusuy ciki e エエ ルスイ チキ エ 食べたければ食べなさい。 ku=ye ciki nu クイェ チキ ヌ (直訳すると)私が言ったら聞きなさい=私が今から言うことを聞きなさい。 hawe ne ciki ハウェ ネ チキ それでは/それなら(…しなさい)。 ②…ne ciki …ne ciki … ネ チキ… ネ チキ …も…も。 oya ciki オヤ チキ なんと(…だったのだ)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikuni
- チクニ 【名】[ci-ku-ni された・(?)・木][植物] 木(立木でも木材でも)、 薪(=ni ニ)。 cikuni ani a=kar チクニ アニ アカㇻ 木でつくる。 sat cikuni サッ チクニ 乾いた木。 ruwe cikuni ルウェ チクニ 太い木。 ram cikuni/hapkitayke/ku=rakonoye/ri cikuni/suptomorke/ku=rakonoye ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/クラコノイェ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/クラコノイェ 低い木は梢のてっぺんを私は羽で巻きつけながら飛び高い木は幹の中ほどのところを私は羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC即興歌) {E: a tree; wood; firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikusi
- チクシ 【名】[ci-kus-i 我々が/される・…を通る・所] 通り道、 通る所。 rusittokkay=an no apkas=an kunine cikusi a=kar ruwe an ルシットッカイアン ノ アㇷ゚カㇱアン クニネ チクシ アカンルウェアン ジグザグに歩くように道をつくってあるのだ。(S) {E: a path; a passage.} (出典:田村、方言:沙流)
- cikuy
- チクイ 【他動】[中相][ci-kuy された・かみつぶす] かみつぶされた。 cikuy pas チクイ パㇱ かみつぶされた消し炭、 粉墨。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコㇿ アン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉墨をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。(KK民話) {E: to be crushed, broken into fine pieces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cinaynaye
- チナイナイェ 【他動】[中相][ci-nay-nay-e された・沢・(重複)・(他動詞形成)]メチャクチャである(整然とせず無秩序でクシャクシャなことを言う)。 cinaynaye hemanta, ataye ruyno eyyok kunak ye チナイナイェ ヘマンタ、 アタイェ ルイノ エイヨㇰ クナㇰ イェ こんなメチャクチャにつくってあるものを高く売ると言う。(S) {E: to be in a mess, disordered.} (出典:田村、方言:沙流)
- ciponninap
- チポンニナㇷ゚ 【名】[cipor-nina-p 鮭の筋子・をすりつぶす・もの] 鮭の筋子をつぶす道具。 「クワの木製・フラスコのような形、 つるつるしてきれい、 かわいーいかっこうしたもの、 筋子をつけておいたものを出してきてすりばちの中でつぶして食べる、 いもをつぶしてかけて食べればうまい。」 (S) ciponninap néno kane an チポンニナㇷ゚ ネノ カネ アン 筋子をつぶす道具によく似ている(丸くてかわいいことの形容、 りんごでも顔でも)。 ciponninap néno kane an, iiyomapka ruwe! チポンニナㇷ゚ ネノ カネ アン、 イイヨマㇷ゚カ ルウェ! 筋子をつぶす道具のようだ、 かわいいねえ。(S) {E: a tool used to squash, crush salmon roe.} (出典:田村、方言:沙流)
- círe
- チレ 【他動】[ci-re 煮える/焼ける・させる] ①(食べ物を)ゆでる、 湯通しする。 iruka círe tek イルカ チレ テㇰ さっと湯通ししなさい。(S) ②…をやけどする、 やけどさせる、 (食べ物以外のもの)に焼け跡をつけてしまう。 ku=teke ku=cire クテケ クチレ 私は手をやけどした。(S) sések pe e=yanke yak ussi e=cire wa a=e=kóyki セセㇰ ペ エヤンケ ヤㇰ ウッシ エチレ ワ アエコイキ 熱いものをのせると漆を焼いて(お膳の塗りが白くなって)叱られるよ。(S) aoypep a=roski okake a=cire ruwe an アオイペㇷ゚ アロㇱキ オカケ アチレ ルウェ アン 食器を置いた跡が焼けた。 {E: ①to boil (food). ②to burn, scald…} (出典:田村、方言:沙流)
- cirektekuttar
- チレㇰテクッタㇻ 【名】[ci-rekte-kuttar される・鳴らす・円筒の茎] ①[植物]「ラッパグサ」。 ②草笛。 〔知分類 p.12 ヨブスマソウ〕 {E: ①trumpet grass. ②a reed pipe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cirikipuni
- チリキプニ 【他動】[中相][ci-riki-puni される・上へ・上げる][雅](風が)上へ上がる。 ru an toy ka wa/tapan kamuy maw/cirikipuni ル アン トイ カ ワ/タパン カムイ マウ/チリキプニ [雅]地面の上から神風が吹き上がってきた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisitosito
- チシトシト 【他動】[中相][ci-sito-sito された・餅・(重複)](直訳すると)餅みたいになっている=(髪の毛等が)クシャクシャだ。 sapaha cisitosito サパハ チシトシト 頭(髪)がクシャクシャだ。 ☞sito シト {E: for (one's hair etc.) to be tangled , crumpled, in a mess.} (出典:田村、方言:沙流)
- cisoyekatta
- チソイェカッタ 【他動】[中相][ci-soy-ekatta される・外・に向けて突進させる] 家から外にとび出す(「ポッと出はる」)。 ☆参考 早い発音で y が弱まって消え、 cisoekatta チソエカッタ と聞こえることもある。 {E: to rush out of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisoyokuta
- チソヨクタ 【他動】[中相][ci-soy-okuta される・外・にパツと全部あけてしまう] 皆でいっせいに外に駆け出す。 {E: for everyone to rush out of s'where together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ciw 2
- チウ 【名】流れ。 nan kurkasi ciw kus kane ナン クㇽカシ チウ クㇱ カネ (直訳すると)顔の上を流れが通っている=さめざめと涙を流して泣いている。 ciw ruy チウ ルイ 潮が流れる。 ciw kurkasi roski チウ クㇽカシ ロㇱキ 水柱が立つみたいにとうとうと流れる。 {E: a flow; a stream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ciwe(he)
- チウェ(ヘ) 【名】[所](概は ciw チウ)…の流れ。 ciwe ruy チウェ ルイ 流れのきつい…。(S) ciwe túnas チウェ トゥナㇱ 流れの速い…。(S) {E: the flow, stream of…} (出典:田村、方言:沙流)
- cómante
- チョマンテ 【他動】[自動使役][中相][c(i)-oman-te される・行く・させる][雅](次の言い回しの中で) …ruwoka cómante …ルウォカ チョマンテ …するのが終わる。 ipe ruwoka cómante イペ ルウォカ チョマンテ 食事が終わった。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- córankekar
- チョランケカㇻ 【他動】[中相][c(i)-o-ranke-kar される・そこに・下ろす・する][雅]降りそそぐ。 ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ [雅] 降ってくる涙が大雨のように私の上に降りそそいだ。(W 神謡語り) {E: to pour…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- coyranke
- チョイランケ 【他動】[中相][c(i)-o-i-ranke される・そこに・ものを・下ろす](次の慣用表現で) tu ruwetoko re ruwetoko coyranke トゥ ルウェトコ レ ルウェトコ チョイランケ 行く先々で天から下ろされるかのように獲物が授けられる。(W民話) etoko okake coyranke エトコ オカケ チョイランケ 前にも後にも天から下ろされるかのように獲物が授けられる。(KK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cup 1
- チュㇷ゚ 【名】月、 太陽。 kunne cup クンネ チュㇷ゚ [夜(の)・月]月。 tókap cup トカㇷ゚ チュㇷ゚ [昼(の)・月]太陽。 cup kamuy チュㇷ゚ カムイ 月/日の神、 お月様、 お日様。 kunne cup (kamuy) クンネ チュㇷ゚ (カムイ) 月の神、 お月様。 tókap cup (kamuy) トカㇷ゚ チュㇷ゚ (カムイ) 日の神、 お日様。 cup ahun チュㇷ゚ アフン 月/日が沈む。 cup etuk チュㇷ゚ エトゥㇰ 月/日がほんの少し出かかる。 cup hetuku チュㇷ゚ ヘトゥク 月/日が出る(丸い全体が出る)。 cup nin sirara チュㇷ゚ ニン シララ[月が・減る・潮] 小潮。 cup a=rukí チュㇷ゚ アルキ 月/日が飲み込まれる=月蝕/日蝕でだんだん消えていく。 cup ran チュㇷ゚ ラン [日が・下りる]日が傾く。 cup ray チュㇷ゚ ライ [月/日が・死ぬ]月蝕/日蝕になる(皆既日食の場合)。 ruyno tane cup ran ルイノ タネ チュㇷ゚ ラン ずうっともう日が傾いた。(S) cup ri チュㇷ゚ リ [日・高い]日が昇る、 日が高い。 cup sikari sirara チュㇷ゚ シカリ シララ [月が・丸くなる・潮]大潮。 {E: the moon.} {E: the sun.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cup 2
- チュㇷ゚ 【名】①(年月日の)月 ②…カ月(月数の単位)。 tu cup re cup トゥ チュㇷ゚ レ チュㇷ゚ 二、 三カ月。 tan cup タン チュㇷ゚ [この・月]今月。 cup emko チュㇷ゚ エㇺコ [月・の半分]半月、 15日。 cup noski チュㇷ゚ ノㇱキ 月のまん中、 満月。(W) cup poro sere チュㇷ゚ ポロ セレ [月・大きい・部分]二十日ごろ。 ☆参考 [昔の月の呼び方] towetanne トウェタンネ 1月、 kuwekay クウェカイ 2月、 kiwtacup キウタチュㇷ゚ 3月、 mocup モチュㇷ゚ 4月、 sincicup シンチチュㇷ゚ 5月、 mawtacup マウタチュㇷ゚ 6月、 mawcicup マウチチュㇷ゚ 7月、 haprap ハㇷ゚ラㇷ゚ 8月、 níhorak ニホラㇰ 9月、 urepok ウレポㇰ 10月、 ruwekaricup ルウェカリチュㇷ゚ 11月、 curup チュルㇷ゚ 12月。 ☆参考 1955年、 ワテケさんは hacigaci cup ハチガチ チュㇷ゚ 8月、 kugaci cup クガチ チュㇷ゚ 9月のように言っていた。 {E: ①month. ②counter for months.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cupewen
- チュペウェン 【自動】[cup-e-wen 月(女性のおなか)・で・悪い] 月経が下りる、 月経中(生理中)である。(最も良い言葉、 体裁良く言う)。 ku=cupewen クチュペウェン 私は月経中(生理中)だ。(S) ☆参考 cupnukar チュㇷ゚ヌカㇻ[自動]、 cupiran チュピラン[自動]、 ohure オフレ[自動](悪口)、 omunin オムニン[自動](悪口)、 menokotasum メノコタスㇺ【名】などの言い方がある。 {E: to be in menstruation; have one's periods.} (出典:田村、方言:沙流)
- cuppe
- チュッペ 【名】[cup-pe 女性のおなか・汁] 経水。 cuppe ran a ran a チュッペ ラナ ラナ 「水が下って下って」(=経水がどんどんたくさん下る)。(S) {E: menstrual discharge.} (出典:田村、方言:沙流)
- cupu turmake
- チュプ トゥㇽマケ 【間投】(神謡の折り返しの一部。) cupu turmake turmake raprap pispis チュプ トゥルマケ トゥルマケ ラプラプ ピシピシ [すぼめる・(?)・(?)・下りる下りる・それぞれに](sarorun-cikappo サロルン チカッポ《ヨシキリ》の神謡の折り返し。 鳴き声の擬音であろうが、 同時にこの神謡のすじ(ストーリー)を象徴していると思われる。) (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- e- 11
- エ 【接頭】[< e- エ 9](雅語や雅語的表現の中で、 名詞や位置名詞に接頭して)…で。 a=ekísarsutu/mawkururu アエキサㇻストゥ/マウクルル[a=e-kisar-sutu maw-kururu 私・…で・耳・の根元[所]・風・ピューピュー吹く][雅]私の耳元で風がピューピュー鳴る。 a=e-táp-ka konna/racinitara アエタㇷ゚カ コンナ ラチニタラ[a=e-tap-ka konna racin-itara 私・…で・肩・の上・(擬態の叙述を導く)・ぶらさがる・…した状態が続いている][雅](直訳すると)…で私の肩の上がぶらさがっている=…が私の肩の上でぶらさがっている。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
- ean 1
- エアン 【他動】[e-an …に・ある][雅] …にある。 tan inne kotan/kamuy kotan/to teksama/ean ruwe ne タニンネ コタン/カムイ コタン/ト テㇰサマ/エアン ルウェ ネ [雅]村人の多い村、 神の村が湖のほとりにあった。(W神謡語り) {E: to exist; is; are.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eanninu
- エアンニヌ 【他動】[ear-ninu 一回・縫う] …を一針だけ縫う(=ear ninu エアㇻ ニヌ/エアンニヌ)。 karus eanninu wa satke カルㇱ エアンニヌ ワ サッケ きのこを一針だけさして乾かす。(S) sakir ani ceppo ear ninu wa toan harkika or wa satke サキㇼ アニ チェッポ エアンニヌ ワ トアン ハㇻキカ オㇿ ワ サッケ 干し串で小魚を一針さしてあそこの縄に下げて乾かしなさい。 (出典:田村、方言:沙流)
- eannu
- エアンヌ 【他動】[ear-nu ただ一度・…を聞く]…を一度だけ聞く(=ear nu エアㇻ ヌ/エアンヌ)。 sonno utarpa/síno utarpa/eannukar pe/eannu p/ruska katun/somo ki p ne na sekor ソンノ ウタㇻパ/シノ ウタㇻパ/エアンヌカㇻ ペ/エアンヌㇷ゚/ルㇱカ カトゥン/ソモ キㇷ゚ ネ ナ ㇱコㇿ [雅]「本当に立派な男まことにえらい男はただ一度見たことただ一度聞いたことに憤慨したような様子を見せるものではありませんよ」と (Sユーカラ語り) ☞ear エアㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eannukar
- エアンヌカㇻ 【他動】[ear-nukar ただ一度・…を見る] …を一度だけ見る(=ear nukar エアㇻ ヌカㇻ/エアンヌカㇻ)。 sonno utarpa/síno utarpa/eannukar pe/eannu p/ruska katun/somo ki p ne na sekor ソンノ ウタㇻパ/シノ ウタㇻパ/エアンヌカㇻ ペ/エアンヌㇷ゚/ルㇱカ カトゥン/ソモ キㇷ゚ ネ ナ セコㇿ [雅]「本当に立派な男まことにえらい男はただ一度見たことただ一度聞いたことに憤慨したような様子を見せるものではありませんよ」と。(Sユーカラ語り) ☞ear エアㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eanuramu-esakkaosma
- エアヌラムエサッカオㇱマ 【他動】[e-anu-ramu-e-sakka-osma そこに・置く・思い・その頭・失わせる・…に急に入る][雅](次のような構文で)(…したい気持ちが)急になくなる、 急に…するのがいやになる。 ekimne rusuy=an hi/a=eánuramu/esakkaosma エキㇺネ ルスイアニ/アエアヌラム/エサッカオㇱマ [雅]山へ行きたいという気持ちが急になくなった。(Sユーカラ語り) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eapamaka
- エアパマカ 【他動】[e-apa-maka (そこ)で・戸口・を開く] ①(人)に戸をあけてあげる。 sama un a=i=túra híne, a=i=éapamaka híne arpa=an ruwe ne サマ ウン アイトゥラ ヒネ、 アイエアパマカ ヒネ アㇻパアン ルウェ ネ 私は彼のそばへ連れられて行き、 戸をあけられて(=戸をあけてくれて)進んで行った。(S民話) ②(次の慣用句の中で)(そこ)で戸をあける。 toy tukari eapamaka トイ トゥカリ エアパマカ 地面に近いごく下の方で戸をあける=戸口に下げてあるカヤのすだれを少しだけ上げて身を低くして家に入る(畏れかしこまって遠慮がちに入る様子の描写)。 {E: ①to open a door for (someone). ②to open the entrance at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eapamakapa
- エアパマカパ 【他動】[複](eapamaka エアパマカ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)(そこ)で戸をあける、 (人)に戸をあけてあげる。 oripakpa kor toy tukari eapamakapa híne ahup ruwe ne akus… オリパㇰパ コㇿ トイ トゥカリ エアパマカパ ヒネ アフㇷ゚ ルウェ ネ アクㇱ… 彼らは畏れかしこまりながら地面に近いごく下の方で戸をあけて家に入ると…。(KC民話) ☞eapamaka エアパマカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eappene
- エアッペネ 【他動】[e-appe-ne …に関して・[日本語]あっぺ(=不適切)・である]…しにくい。 etuhu nin wa ku=nuye eappene エトゥフ ニン マ クヌイェ エアッペネ (鉛筆の)先が減って書きにくい。(S) ru ukotanastanas wa k=apkas ka eappene ル ウコタナㇱタナㇱ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアッペネ 道がでこぼこで歩きにくい。 {E: to be difficult to (do)…} (出典:田村、方言:沙流)
- eappisep
- エアッピセㇷ゚ §021.子(34)eappisep〔e-áp-pi-sep エあッピセㇷ゚〕⦅チカブミ⦆【雅】私生児。(=hoku-sakno-po)。"anokay anakne nep ka kamiasike 〜 somo a-ne ruwe tapan"「私は別に怪しい者の子なぞではありません」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ear
- エアㇻ 【副/接頭】一つだけ(の)、 一回だけ(の)。 ear ku=hopsekar ki エアㇻ クホㇷ゚セカㇻキ (私は水を)一口飲んだ。(W) heru ear a=nukár a=onáha ki kor ヘル エアㇻ アヌカㇻ アオナハ キ コㇿ 私はただ一度だけ父に会って。(W神謡語り) earkem エアㇻケㇺ 一針。 ☆発音 n (ナ行音)の前では ean- エアン と発音される。 eanninu エアンニヌ 一針縫う。 {E: only one of; only once.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easir 2
- エアシㇼ 【副】①(驚異的なことを言い始める合図)それこそ、 本当に。 easir ka エアシㇼ カ それこそ、 本当に、 それはそれはもう(easir エアシㇼ をさらに強めた言い方)。 ②(時をかせぐ言葉)さて、 まあ。 {E: ①really; truly ②well; now.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easiskar
- エアシㇱカㇻ 【他動】[e-asis-kar …に/で・(?)・する](?) …を恨(うら)む、 誘われた/勧められたからそうしたが、 その結果悪くなったので、 しなければよかったと誘った/勧めた人を恨む。 e=easiskar yakka pirka no, e=siren wa ora ene e=yayiyuninka エエアシㇱカㇻ ヤッカ ピㇼカ ノ、 エシレン マ オラ エネ エヤイユニンカ あなたが恨んでもいいくらいに、 彼があなたを連れ出したばかりに、 そのようにあなたはけがをした。(S) {E: to have a grudge against…} (出典:田村、方言:沙流)
- easpa
- エアㇱパ 【他動】[e-aspa それについて・聞こえない] …が聞こえない。 ney ta oka utar ka, asuru easpa ka somo ki nankor ネイ タ オカ ウタㇻ カ、 アスル エアㇱパ カ ソモ キ ナンコㇿ どこの方々でも、 うわさが聞こえないわけではないでしょう。(NK民話) {E: to be unable to hear…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eci 1
- エチ 【他動】[e-ci …で・焼ける](色が)うつる。 siwnin iroho retar hike eci yak wen na retar hike hoski huraye シウニン イロホ レタリケ エチ ヤㇰ ウェン ナ レタリケ ホㇱキ フライェ 青い色が白いのに(白い服に)うつるといけないから白いのを先に洗いなさい。(S) {E: (for colour) to run.} (出典:田村、方言:沙流)
- ecinkar
- エチンカㇻ 【他動】(人)に残しておいてあげる。 eci=ecínkar wa k=ánu ruwe un エチエチンカㇻ ワ カヌ ルウェ ウン あなたに食べさせようと残しておいたんだよ。(S) en=ecinkar wa e=anu ya? エネチンカㇻ ワ エアヌ ヤ? (あなたは)私に残しておいてくれたんでしょうか。(S) {E: to put something aside, leave something over (for someone).} (出典:田村、方言:沙流)
- eehamkar
- エエハㇺカㇻ 【他動】[e-eham-kar …のことで・ひきとめる・する](…があるからと言って)(帰ろうとする人)をひきとめる(=eeham エエハㇺ)。 té un húci emo suwe wa ora en=eehamkar wa kus k=e wa k=ek ruwe un テ ウン フチ エモ スウェ ワ オラ エネエハㇺカㇻ ワ クㇱ ケ ワ ケㇰ ルウェ ウン ここのおばあちゃまがじゃがいもをゆでてくれて食べて行きなさいと言ってひきとめられたので食べて来たのよ。(S) {E: to detain, hold back…} (出典:田村、方言:沙流)
- eepak
- エエパㇰ 【位名】[概](所は eepaki(hi) エエパキ(ヒ), eepakke(he) エエパッケ(ヘ)) ①次。 ku=mataki eepak oruspe ye nankor na クマタキ エエパㇰ オルㇱペ イェ ナンコンナ 私の妹がこの次のことを言うでしょうよ=このあと続けて言いなさいね。(W会話) kotan eepak ta ku=nukar コタネエパㇰ タ クヌカㇻ 村のはずれで(彼に)会った。(W) ②端(長いものの端。 細長い矩形の短いほうの辺の方)。 {E: ①next. ②edge, tip.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eepaki(hi)
- エエパキ(ヒ) 【位名】[所](概は eepak エエパㇰ) その次(の所/こと)。 tan oruspe, na eepakihi ye wa, uweepak ta tun a=ne wa a=ewkoytak タノルㇱペ ナ エエパキヒ イェ ワ ウウェエパㇰ タ トゥナネ ワ アエウコイタㇰ この話を、 もっと続きを言って、 次々に二人で話し合い…。 uweepaki un ウウェエパキウン だんだん uweepak ta ウウェエパㇰ タ だんだん。 {E: the next.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eeroskipa
- エエロㇱキパ 【複他動】[複複](単 eeas エエアㇱ、 複 eeroski エエロㇱキ は未出) …を(足)にはいている。 hemanta pukuru néno okay pe kemaha eeroskipa ヘマンタ プクル ネノ オカイ ペ ケマハ エエロㇱキパ (いまの人々は)へんな袋のようなもの(靴下)を足にはいている。(S) {E: to be wearing…on one's feet.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehanke
- エハンケ 【他動】[e-hanke (そこ)に・近い] …が近くなる、 …に近づく。 tokap'ipe ehanke トカㇷ゚イペ エハンケ 昼食に近づいた=もうじきお昼だ。(S) tane orun sáp=an kotan ehanke kor an タネ オルン サパン コタン エハンケ コラン もうそこへ私たちが行く村が近づきつつある=私たちは目的地の村に近づきつつある。(S) {E: to (go ) near, approach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eharkisamun
- エハㇻキサムン 【副】[e-harki-sam-un その頭・左・側・へ]左へ。 eharkisamun sikiru エハㇻキサムン シキル 左を向く。(S) {E: to the left.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehayta
- エハイタ 【他動】[e-hayta …に・足りない]…にはずれる、 (人)に当たらない、 (人)が(それを)もらえない。 sinep ranke ku=kore rusuy korka sinep hayta, inan kur ehayta oasi ruwe an un? シネㇷ゚ ランケ クコレ ルスイ コㇿカ シネㇷ゚ ハイタ、 イナン クㇽ エハイタ オアシ ルウェ アヌン? 一つずつあげたいけれど一つ足りない、 どの人に当たらないのだろうなあ。(S) {E: to miss, be wrong about…; lose (in a lottery draw etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ehaytare
- エハイタレ 【他動】[e-hayta-re(そこ)に・届かない・させる]…に当てない。 a=eníkikkik/áne cikuni/a=eháytare/ruwe cikuni/a=epékare wa アエニキッキㇰ/アネ チクニ/アエハイタレ/ルウェ チクニ/アエペカレ ワ [雅]私は木にバンバンぶつけた、 細い木にはぶつけず太い木にはぶつけて…。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehorak
- エホラㇰ 【自動】[e-horak その頭(が)・倒れる] 傾く(「かしがる」)。 wenkur ne kusu ehorak cise or ta okay pe ne ruwe ne ウェンクㇽ ネ クス エホラㇰ チセ オッタ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (彼は)貧しいから傾いた家に住んでいた。(NK民話) {E: to lean, incline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehosi
- エホシ 【副/後副】①[副](正位置の基準などから)はずれて、 まちがって、 ずれて違って。 ehosi ye エホシ イェ 言い間違える。 ponno ehosi sirutu ポンノ エホシ シルトゥ 少し脇の方へ寄りなさい(「ずりなさい」)。 ②[後副]…と違って。 onaha ehosi an オナハ エホシ アン 父に似ていない。 {E: ①out of position; mistaken. ② unlike…} (出典:田村、方言:沙流)
- ehoyupu
- エホユプ 【他動】[単](複は ehoyuppa エホユッパ)[e-hoyupu …と共に・走る] …を持って走る。 hemanta i=esikari híne orowano ekimne i=ehoyupu humi as ヘマンタ イエシカリ ヒネ オロワノ エキㇺネ イエホユプ フミ アㇱ 私は何かにつかまえられてそれから山へ(走って)持って行かれる気配がしていた。(KK民話) {E: to run with…in hand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehuyne
- エフイネ 【副】(次のような構文で)たとえ…。 ehuyne …yakka エフイネ…ヤッカ たとえ…であるとは言え、 いくら…であっても。 ehuyne hekaci e=ne yakka エフイネ ヘカチ エネ ヤッカ たとえあなたは子どもであっても。 ehuyne pakno …yakka エフイネ パㇰノ…ヤッカ 「さすがに」…であっても。 ehuyne pakno X kuruma o easkay yakka na okkasi ta easkay kur an エフイネ パㇰノ X クルマ オ エアㇱカイ ヤッカ ナ オッカㇱ タ エアㇱカイ クㇽ アン さすがのXさんがどんなに車の運転が上手(じょうず)でも、 まだそれ以上に上手な人がいる(運転免許の試験に合格しなかった人のことを言っている)。(W) {E: even if…; even though} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eikar
- エイカㇻ 【他動】[e-i-kar …で・ものを・つくる(する)] …で(ものごとを)する/つくる。 mak eikar he ki rusuy kusu ene iki humi an? マㇰ エイカㇻ ヘ キ ルスイ クス エネ イキ フミ アン? (兄はあの小刀で)いったい何をしたくてあんなことをしているのだろう。(NK民話) {E: to do, make something with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eikra
- エイㇰラ 【他動】…を送る(背負ってでも小包ででも)。 antuki k=éikra kusu ne アントゥキ ケイㇰラ クス ネ あずきを送ります。(W) ☆参考 人を送って行くのは rúra ルラ。 {E: to send…} (出典:田村、方言:沙流)
- eiyok/eyyok
- エイヨㇰ 【他動】[e-i-hok …で・ものを・買う](今は)…を売る、 (昔は)物々交換に出す。 sumiyaki ne wa sumi eiyok wa usa amam usa a=kor rusuy pe réra wa ek スミヤキ ネ ワ スミ エイヨㇰ ワ ウサ アマㇺ ウサ アコン ルスイ ペ レラ ワ エㇰ (父は)炭焼きで炭を売って(=交換して)米やらいろんなほしいものを交換で手に入れて来た。(W民話) ☆参考 hok ホㇰ …を買う。 ihok イホㇰ 商い(商売)をする。 {E: to sell…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekarkar 2
- エカㇻカㇻ 【他動】[雅] ①(名詞の後で)(人)に…をする。 teknimawpo k=ékarkar wa テㇰニマウポ ケカㇻカㇻ ワ 私は彼に手の湿布をしてあげて(癒やすために手でさわってあげて)。(W会話) ②(他動詞の中相動名詞形つまり ci-/c- の接頭した形の後にこの ekarkar エカㇻカㇻ の人称形が置かれて)…する。 ci-…k=ékarkar チ…ケカㇻカㇻ 私は …する。 ci-… a=eci=ekarkar チ… アエチエカㇻカㇻ あなたたちが…される。 iteki eytasa ci-horkarutu a=eci=ekárkar kunine イテキ エイタサ チホㇿカルトゥ アエチエカㇻカㇻ クニネ あなたたちは「あんまり差別されてあとへ押されるような理屈をとられるような」ことがないように。(S言い伝え) {E: ①to do…(to someone) ②to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekasnukar
- エカㇱヌカㇻ 【他動】[e-kas-nukar …で・(人)の上・を見る] (人)に(もの)を授ける。 to kor kamuy pekanpe haru i=ekasnukar wa kusu a=kotánuhu siknu p ne a kusu ト コㇿ カムイ ペカンペ ハル イエカㇱヌカㇻ ワ クス アコタヌフ シㇰヌㇷ゚ ネ ア クス 湖の神が菱の実という食料を授けてくれたおかげで私たちの村が行きのびられたのだったから。(S会話) {E: to grant…to someone } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekaspaotte
- エカㇱパオッテ 【複他動】[e-kaspaotte (そのこと)で・(人)に命令する] …に…を命じる。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa a=sikírpare ruwe ne アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ アシキㇼパレ ルウェ ネ 私は私の村人たちには引き返すように命じて引き返させた。(W民話) {E: to order…to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekasure
- エカスレ 【他動】[e-kasu-re その頭・超過する・させる] …を一部分はみ出させる。 ponno ekasure no kasi omare ポンノ エカスレ ノ カシ オマレ 少しはみ出させてその上にのせなさい。(S) {E: for a part of something to stick out, protrude.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekatta 1
- エカッタ 【他動】(そこ)につっこむ。 rir kekke usi cip ekatta リㇼ ケッケ ウシ チㇷ゚ エカッタ 次々に来る波の折れる所に舟がつっこんでしまった。(S) {E: to thrust, plunge into…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekawekawe
- エカウェカウェ 【他動】[e-kaw-e-kawe …で・(擬音の語根)・(動詞形成)・(重複)](…を食べて)バリバリ音をたてて噛む。 hńta e=ekawekawe humi an? フンタ エエカウェカウェ フミ アン? あなたは何をバリバリ音をたてて噛んでいるの。(S) {E: to chew something with a crunching sound.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekaye
- エカイェ 【他動】[e-kaye その頭・を折る](衣服やカーテンなどの端)を折って縫う。 rákirurke a=ekáye wa a=kar wa an ラキルㇽケ アエカイェ ワ アカㇻ ワ アン (カーテンの)縁(ふち)を折って縫ってつくってある。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ekimun
- エキムン 【連体】[< 自動][e-kim-un その頭・山・にある]山へ。(連体的に)山へ行く/向かう…、 山への。 ekimun kiroru エキムン キロル [雅]山へ通じる立派な道。(Sユーカラ) ☆参考 述語動詞としての用例はない。 人が「山へ行く」ことを言うには ekimne エキㇺネ が使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekira
- エキラ 【他動】[e-kira …と一緒に・逃げる]…と一緒に逃げる、 …を連れて(取って、 持って)逃げる、 …を持ち去る。 pon matkaci ikka-sisam ekira ポン マッカチ イッカシサㇺ エキラ 少女をどろぼうが連れて逃げた。(W) {E: to run away, flee with…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekisarsutu
- エキサㇻストゥ 【名】[接頭+名+位名][e-kisar-sutu …で・耳・の根元[所]][雅](直訳すると)…で耳の根元(が)。(次の慣用句で) ☞ekisarsutu komawkururu エキサㇻストゥ コマウクルル、 ekisarsutu mawkururu エキサㇻストゥ マウクルル (出典:田村、方言:沙流)
- ekonramu
- エコンラム 【名】[接頭+名][e-kor-ramu …で・持つ・心][雅](次の慣用表現の中で)…の心/意識が…。 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ [雅]無我夢中で、 意識がもうろうとして、 夢うつつで(ある)。 a=ekónramu/sitne kane/tának kane/ék=an humi/a=ekísarsutu/mawkururu アエコンラム/シッネ カネ/タナㇰ カネ/エカン フミ/アエキサㇻストゥ/マウクルル [雅]私が無我夢中で飛んで来ると耳元で風がピューピュー鳴っていた。(W神謡語り) ray he ne ya mokor he ne ya a=ekonramu sitne kane tának kane ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ アエコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 死んだのか眠ったのか、 (私は)夢うつつになっていた。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emina
- エミナ 【他動】[e-mina …について・笑う] …のことを笑う。 emina rusuy エミナ ルスイ …のことを笑いたい、 …がおかしい。 k=émina rusuy ayne ku=ye ka koyaykus ケミナ ルスイ アイネ クイェ カ コヤイクㇱ 私はおかしくておかしくて言うことができない。(W会話) {E: to laugh, smile at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emkosama 2
- エㇺコサマ 【副】[emko-sama 半分・(< そのそば)]「大方(おおかた)」、 大半。 emkosama mokor oruspe patek a=nuyé エㇺコサマ モコㇿ オルㇱペ パテㇰ アヌイェ 大半は眠る話ばかり書いている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ene 2
- エネ 【副】このように、 そのように。 ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どう…する(した)かというと、 このように(次のように)…した。 ene ku=sirosio hi ka k=érampewtek エネ クシロシオ ヒ カ ケランペウテㇰ どんな印をつけたらいいのかわからない。(S) ene…kuni エネ…クニ …するべき仕方、 このように(次のように)するべきだ/ことになっている。 …ruwe(hawe/siri/humi) ene an hi an? …ルウェ (ハウェ/シリ/フミ) エネ アニ アン? …した(する/している)のだろうか(しばしば驚きの表現)。 ene an エネ アン このような、 そのような。 ene he tap(ne) エネ ヘ タㇷ゚(ネ) こんなにも、 あんなにも。 ene an エネ アン こんな、 そんな、 あんな。 ene káni ka ku=yaynu エネ カニ カ クヤイヌ 私もそう思う。 ene ku=ye hi ka isam エネ クイェ ヒ カ イサㇺ どう言うこともできない。 ene ka (tap) エネ カ (タㇷ゚) そんなに/あんなに/こんなに。 ene ka tap kor rusuy wa an pe mosmano an wa ora os iruska kor an エネ カ タㇷ゚ コン ルスイ ワ アン ペ モㇱマノ アン マ オラ オㇱ イルㇱカ コラン そんなに欲しかったのにだまっていてあとで怒っている。(S) {E: like this, that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enikikkik
- エニキッキㇰ 【他動】[e-ni-kikkik …で・木・を打つ(重複)]…を木にバンバンぶつける。 kanna ruyno/a=eníkikkik カンナ ルイノ/アエニキッキㇰ [雅]またもや私は(その鹿を)木にバンバンぶつけた。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eninuy
- エニヌイ 【他動】[e-ninuy- …で・枕する(?)]…を枕にする。 nep ka ta k=éninuy rusuy ネㇷ゚ カ タ ケニヌイ ルスイ 「何か枕したい」(=何かを枕にしたい)。(W) a=enínuype アエニヌイペ 私たちが(人が)枕にするもの=枕。 k=éninuype ケニヌイペ 私が枕にするもの=私の枕。 eninuype エニヌイペ (彼が)枕にするもの=(彼)の枕。 ☆参考 中川『千歳方言辞典』によれば eninu エニヌ …を枕にする。 沙流のワテケさんは eninu エニヌ でなく eninuy エニヌイ と言う。 {E: to use…as a pillow.} (出典:田村、方言:沙流)
- eniste
- エニㇱテ 【他動】[e-niste …で・強い]…を頼りに/あてにして安心している。 sirkunne yakka taan kur a=turá yakun a=eníste シㇼクンネ ヤッカ タアン クㇽ アトゥラ ヤクン アエニㇱテ 暗くてもこの人と一緒に行けば安心だ。(S) a=eníste hum ko yupnatara アエニシテ フㇺ コ ユㇷ゚ナタラ [雅](私たちは)それをあてにして安心している。 rep ta a=kor mosir anakne haru an yak a=ye kusu a=eníste hum ko yupnatara レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ アナㇰネ ハル アン ヤカイェ クス アエニㇱテ フㇺコ ユㇷ゚ナタラ 内地(本州)は豊作だそうだから私たちはあてにして安心している。(S) ☆参考 「…に強い」という意味の用例はない。 〔久辞典 191 その為にかたい、 それに持ち耐へる、 (それ)に強い、 に耐へる、 堪へる Sake a-e-nishte〕 {E: to rely on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enitan
- エニタン 【他動】[e-nitan (それ)について・足が速い](走る/逃げる)のが速い。 {E: to be quick at running, fleeing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enkasi
- エンカシ 【位名】[所](概は enka エンカ) …の上方(離れた上)。 síporo cikap ne an híne i=enkasi ta rikin ruwe ne シポロ チカㇷ゚ ネ アン ヒネ イエンカシ タ リキン ルウェ ネ (父は)巨大な鳥になって私の頭上に昇っていった。(W神謡語り) i=enkasi/ekarinpa イエンカシ/エカリンパ [雅](鳥になった父は)私の頭上をグルグル回り。(W神謡語り) {E: (high) above.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enontapus
- エノンタプㇱ 【自動】[e-non-ta-pus その頭/顔・つば・(?)・はじける]よだれをたらす。 hńta warasi enontapus ruwe an! フンタ ワラシ エノンタプㇱ ルウェ アン! なにあの子どもよだれをたらしているねえ。(S) {E: to dribble.} (出典:田村、方言:沙流)
- enpa
- エンパ 【他動】[複](単は ene エネ)(二人以上が)…にはって行く。 ruyka ka enpa akusu ルイカ カ エンパ アクス (二人が)橋の上に上がると(=よじのぼると)。(W民話) ☆参考 目的語は場所。 (出典:田村、方言:沙流)
- enupur
- エヌプㇽ 【他動】[e-nupur (そこ)で・霊力を持つ](直訳すると)(そこ)に霊力をもつ=(神が)…を守る。 Kotan-sermak-enupur-kamuy コタンセㇾマㇰエヌプㇽカムイ 村の背後を守る神(屈斜路湖畔の山の昔の呼び名、 別名 Kamuy nupuri カムイ ヌプリ 神山)。 ☆参考 神が(そこ)を守ることを表す語の一つ。 ほかに enukor エヌコㇿ、 epunkine エプンキネ とも言う。 ☞nupur ヌプㇽ {E: to have spiritual power over…; (for god)to rule over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eokokte
- エオコㇰテ 【複他動】[他動使役] …を(くぎなど)にひっかける。 hńta e=eokokte híne e=mip e=mestektek ruwe an? フンタ エエオコㇰテ ヒネ エミㇷ゚ エメㇱテㇰテㇰ ルウェ アン? (あなたは)何にひっかけて衣服をかぎざきにしたの? (S) {E: to catch… on…(such as a nail).} (出典:田村、方言:沙流)
- eopanepane
- エオパネパネ 【他動】[e-o-pane-pane …で・その尻・はためく・(重複)] …を風にはためかせる、 …が風に吹かれてパッパッパッとなる。 opukurune ápekor oka hemanta eopanepane kane oka オプクルネ アペコㇿ オカ ヘマンタ エオパネパネ カネ オカ (いまの人々は)袋みたいな変なものを風にはためかせている(スカートをはいている現代風俗について話している)。(S) {E: to flutter (in the wind).} (出典:田村、方言:沙流)
- eoripak
- エオリパㇰ 【他動】[e-oripak (人)に・遠慮する(かしこまる)] …を畏れてかしこまる、 …を敬ってへりくだりつつしむ/遠慮がちに振舞う(図々しくしない)、 …に恐縮する。 nisatta k=éoripak yakka tónoski wano ku=san rusuy ニサッタ ケオリパㇰ ヤッカ トノㇱキ ワノ クサン ルスイ 明日は恐縮ですがお昼から(川上側から)来たい。(W) i=eoripak pe イエオリパㇰ ぺ [雅](育ての姉は)私に畏れてかしこまり。(Sユーカラ) m ☆参考 古老によっては「遠慮する」と訳す。 しかし、 出されたものを「遠慮して」受け取らないというようなときの「遠慮する」には使われない。 遠慮して辞退することは eyayye エヤイイェ と言う。 ☞oripak オリパㇰ {E: to be reserved about…; hold back from doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eosoma
- エオソマ 【他動】[e-osoma …で・大便する] …をうんちに出す。 ne sake íne? /a=ku wa isam/a=ku ruwe íne/a=eósoma wa isam ネ サケ イネ? /アク ワ イサㇺ/アク ルウェ イネ/アエオソマ ワ イサㇺ [雅]その酒はどうなった、 飲まれてしまった、 飲まれたのはどうなった、 うんちに出されてしまった。(KK掛け合い歌) {E: to defecate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epakocirir
- エパコチリㇼ 【自動】[e-pa-ko-cirir その頭・口・に・(擬音)チョロチョロ流れ落ちる]少しあふれてふちからこぼれかける。 su pop ayne epakocirir ス ポㇷ゚ アイネ エパコチリㇼ 鍋が煮立って少しあふれてこぼれてきた。(S) {E: to run over; overflow.} (出典:田村、方言:沙流)
- epas
- エパㇱ 【他動】[e-pas (そこ)で・走る][雅](そこ)を走る。(位置名詞の後に置かれて) sam(a) epas サㇺ/サマ エパㇱ …と並んで走る。 corpok(ke) epas チョㇿポㇰ/チョㇿポッケ エパㇱ …の下を走る。 corpokke a=epás wa チョㇿポッケ アエパㇱ ワ 私はその(天に帰るために鳥になって飛んでいる父の)下を走って。(W神謡語り) ☞pas パㇱ {E: to run.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epawsi 2
- エパウシ 【他動】[e-pa-usi その頭・頭・を…につける][雅](次のユーカラの表現で)(着物)を頭からかぶる。 mukru ka ta/epawsi/cinki ka ta/urekonoye ムㇰル カ タ/エパウシ/チンキ カ タ/ウレコノイェ [雅]着ているもの(=掛けているもの)を頭からかぶり、 すそをきちんと足にまきつけて寝ている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- epeka 1
- エペカ 【他動】[e-peka …で・受けとめる] …に(くじで)当たる、 ちょうど(正面に)当たる、 該当する。 a=epéka p ene wen ruwe an hi an? アエペカㇷ゚ エネ ウェン ルウェ アニ アン? (S) あなたが(くじで)当たったものはこんな悪いのだったんですね? (S) epeka no móno a エペカ ノ モノ ア (この人に)向き合って座りなさい。(S) kamuy rorunpe epeka kusu カムイ ロルンペ エペカ クス (直訳すると)神の襲撃が当たったために=伝染病にやられて。 {E: to win in a lottery draw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epeka(no)
- エペカ(ノ) 【後副】[e-peka-no …をめがける・(副詞形成)]…をめがけて、 …の正面に、 …にちょうど当たるように。 pukuru paro epeka(no) omare プクル パロ エペカ(ノ) オマレ 袋の口に入るように入れなさい。 uresanpe epeka(no) nitotke ウレサンペ エペカ(ノ) ニトッケ ちょうど土ふまずのところにとげがささった。 i=epekano/pet tuyka ta/makan katkor pe/as híne イエペカノ/ペッ トゥイカ タ/マカン カッコㇿ ペ/アㇱ ヒネ [雅]私のまん前に、 川の岸辺にどんなものだかが立って。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epirka
- エピㇼカ 【他動】[e-pirka …で・よくなる] …でよくなる、 …でもうける。 en=kip e=niwkes a kusu iyonuytasa e=kip ku=niwkes wa nen póka é=iki wa e=epirka kunine エンキㇷ゚ エニウケㇱ ア クス イヨヌイタサ エキㇷ゚ クニウケㇱ ワ ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ 私が悪かったとき(困っていたとき)あなたが助けてくれたからこんどは(私が)あなたを助けてあげてなんとかしてあなたがえらくなるように…。(S) a=epírka ruwe! アエピㇼカ ルウェ! (畑のものが)良くできていますねえ。(S) epirka kunine patek iki エピㇼカ クニネ パテㇰ イキ (彼は)もうかるようなことばかりする。(S) a=epírka kuni a=esánniyo p ne na アエピㇼカ クニ アエサンニヨㇷ゚ ネ ナ 得になることをよく考えてするんだよ。(S) {E: to improve due to…; to make a profit from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- episun
- エピスン 【連体】[< 自動][e-pis-un その頭・浜・にある]浜へ向かって行く…、 浜への。 episun kiroru エピスン キロル [雅]浜へ通じる立派な道。(Sユーカラ) ☆対語 ekimun エキムン 山への。 ☆参考 述語動詞としての用例はなく、 連体的にのみ使われている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eponcisekar
- エポンチセカㇻ 【他動】[e-poncise-kar …に・小屋・をつくる](人)のために小屋をつくって住まわせる。 poniwne matnepoho weysiyeye wa, apapa ta a=epóncisekar wa an ruwe ne, sekor kane inu=an ポニウネ マッネポホ ウェイシイェイェ ワ、 アパパ タ アエポンチセカㇻ ワ アン ルウェ ネ、 セコㇿ カネ イヌアン 彼の年下のほうの娘が悪い病気になって、 戸口の前に小屋をつくってもらって住んでいる、 といううわさが聞こえた。(NK民話) ☆参考 eponciseanu エポンチセアヌ とも言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eposore
- エポソレ 【他動】[eposo-re 治る・させる](病気を)やっと治す、 いやす。 ene katu an a p mak kar ayne eposore ruwe ene an? エネ カトゥ アナㇷ゚ マㇰ カㇻ アイネ エポソレ ルウェ エネ アン? あんなにひどいおできだったのをどうかこうかしてよくもまあ治したものだね。(S) {E: to finally recover from a sickness.} (出典:田村、方言:沙流)
- erampewtek
- エランペウテㇰ 【他動】[否定動詞](肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン) ①…がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ene iki wa okay pe a=ne hi ka a=erámpewtek no エネ イキ ワ オカイ ペ アネ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ 私たちがどうしてこのようにして暮らしているのかも(私)はわからずに。(W民話) “…hńta ne? e=eraman?” “hemanta ene katuhu an hi an? oar tap k=érampewtek” 「…フンタ ネ? エエラマン?」 「ヘマンタ エネ カトゥフ アニ アン? オアッ タㇷ゚ ケランペウテㇰ」「…は何だ? (あなた)わかる?」「何がそんなへんてこなんでしょう、 全然わからない。 」 (S-W会話) ②(動詞句の後に置かれて)…するすべがわからない(ためにできない)。 oro wa sipiraspa wa nérok aynu a=ne humi sekor yaynu ka erampewtek kor oka ruwe tasi ne nankor nek sekor… オロ ワ シピラㇱパ ワ ネロㇰ アイヌ アネ フミ セコㇿ ヤイヌ カ エランペウテㇰ コㇿ オカ ルウェ タシ ネ ナンコン ネㇰ セコㇿ… そこから広がってそのアイヌが私たちなのだと思うこともわからなく(=できなく)なってきているのだろうさ、 と… (S独話) ☆対語 肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン。 ☆参考 人を知らないこと、 見覚えがないことは eramiskari エラミㇱカリ ☞eraman エラマン、 eramuan エラムアン、 eramiskari エラミㇱカリ {E: ①to not understand, know… ②don't know anything about…(so one can't do it due to that).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eranak
- エラナㇰ 【他動】[e-ranak …について・いやに思う] …がいやだ、 …のことで困っている。 nep ka a=erának pe isam ruwe ne ya? ネㇷ゚ カ アエラナㇰ ペ イサㇺ ルウェ ネ ヤ? 何かお困りのこと(いやなこと)はありませんか。 {E: to be displeased with…; troubled by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erekus
- エレクㇱ 【名】[e-rek-us その頭(顔)・ひげ・(そこ)に生えている][動物]①タラ。 ②(あだなとして)ドジョウ。 aynu or ta/paye=as ki kor/erekus erekus sekor/a=i=yé ki wa/iruska=as kus/santa soaso/somo ci=ye wa アイヌ オッタ/パイェアㇱ キ コㇿ/エレクㇱ エレクㇱ セコㇿ/アイイェ キ ワ/イルㇱカアㇱ クㇱ/サンタ ソアソ/ソモ チイェ ワ 人間のところに行くと「ひげ生え、 ひげ生え」と言われるので腹が立つから言わない(聞かれたことを教えてやらない)よ(ドジョウが言っている)。(W神謡K)〔知分類 p.66〕 {E: a cod fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- érepa
- エレパ 【複他動】[他動使役][複](ére エレ は単複の区別なし)(二人以上の皆が/に)…に…を食べさせる。 rur takup i=erepa ルッ タクㇷ゚ イエレパ 彼らは私におつゆしか食べさせてくれなかった。(W民話) ☆発音 ere pa エレ パ《…で三年》とはアクセントが違う。 {E: to feed someone something (pl).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ermupu
- エㇾムプ 【名】[ermu-pu ネズミ・倉](星座の名)(直訳すると)ネズミの倉(オリオン座らしい。外の4つの星が倉の足(脚))。 ermupu episne cikirihi horak wa oka kusu tanpa anak rir ruy nankor エㇾムプ エピㇱネ チキリヒ ホラㇰ ワ オカ クス タンパ アナㇰ リンルイ ナンコㇿ 「ネズミの倉」(星座)の沖の側の足が倒れているから今年は海はしけてばかりいるにちがいない。(S) {E: Orion.} (出典:田村、方言:沙流)
- esanpesituri
- エサンペシトゥリ 【他動】[e-sanpe-situri …で・心臓(=心)・伸びる] …で気が晴れる、 …で気分がよくなる、 …で気持ちがいい。 toan ponmenoko pirka mokor ki wa an, esanpesituri nankor トアン ポンメノコ ピㇼカ モコㇿ キ ワ アン、 エサンペシトゥリ ナンコㇿ あの娘さんよく眠っている。 よっぽど気持ちがいいんでしょうねえ。(W) soy péka kú=iki wa asir réra ku=seru, níya húra ku=seru, síno k=ésanpesituri ソイ ペカ クイキ ワ アシンレラ クセル、 ニヤ フラ クセル、 シノ ケサンペシトゥリ 私は外にいて(外で何かをして、 外の仕事をして)新鮮な空気を吸い、 木の芽の匂いを吸い、 たいそう気持ちがよくなった。(S) a=ye wa a=esánpesituri アイェ ワ アエサンペシトゥリ 私はしゃべって気が晴れた。(S民話) {E: to feel good, light about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esawtarara
- エサウタララ 【自動(?)】[e-sa-u-tarara その頭・前・互い・…を上へ上げている](?) 出歯である。 {E: to have protruding teeth.} (出典:田村、方言:沙流)
- esimoysamun
- エシモイサムン 【副】[ e-simoysam-un その頭・右側・へ] 右へ。 esimoysamun sikiru エシモイサムン シキル 右側へ向きを変える=右を向く。(S) {E: to the right.} (出典:田村、方言:沙流)
- esiramkirpa
- エシラㇺキㇼパ 【他動】[複](esiramkir エシラㇺキㇼ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…によって道がわかる。 ru a=eráman pe ne kusu i=esiramkirpa wa ル アエラマン ペ ネ クス イエシラㇺキㇼパ ワ 私が道を知っていたので皆私のおかげで道がわかって。(KH民話) (出典:田村、方言:沙流)
- esiyewpaskumayar
- エシイェウパㇱクマヤㇻ 【他動】[e-si-e-upaskuma-yar …で・自分・について・語り伝える・させる] …で自分のことを語り伝えさせる。 néa Ayoro wano sipirasa kuni p yamnitay ne yakun, tapan pe póka a=esíyewpaskumayar kuni p ne ruwe ne na ネア アヨロ ワノ シピラサ クニㇷ゚ ヤㇺニタイ ネ ヤクン、 タパン ペ ポカ アエシイェウパㇱクマヤㇻ クニㇷ゚ ネ ルウェ ネ ナ そのアヨロから栗の木林が広がることになるなら(なるのだから)、 このことだけでも人に語り伝えてもらうべきことなのだよ。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esonkokor
- エソンココㇿ 【他動】[e-sonkokor …に関して・言づてを持って行く]…を知らせるため使いをする。 {E: to run an errand to give someone news, a message.} (出典:田村、方言:沙流)
- esoukte
- エソウㇰテ 【複他動】[e-souk-te …で・借財する・させる](人)に(お金、 米、 宝器等)を貸す、 (人)に借財として…を貸す。 amam sine conpa en=esoukte アマㇺ シネ チョンパ エネソウㇰテ お米を一升(1.8リットル)貸して下さい。(W) ☆参考 soukte ソウㇰテ[他動](人)に借財させる。 ちょっと使うものを一時的に貸すことは erusa エルサ[複他動]。 {E: to lend money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- etakasure
- エタカスレ 【副】[e-ta-kasu-re …で・(?)・過剰である・させる] 抜きん出て、 他(の人)よりよけいに。 tu kankitay oma kusu etakasure ramuan nankor トゥ カンキタイ オマ クス エタカスレ ラムアン ナンコㇿ 二つの頭頂がある(=つむじが二つある)から人より利口だろう。(W) etakasure kor rusuy エタカスレ コンルスイ 余分に欲しがる。(W) etakasure ponehe tanas エタカスレ ポネヘ タナㇱ 人より骨が高い(ほお骨がはっている)。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etapkokomo
- エタㇷ゚ココモ 【他動】[e-tap-ko-komo …で・肩・に・…を折り曲げる][雅]…を肩の前後にたらしてかつぐ。 iruska=an kor/pancikiri/a=etápkokomo イルㇱカアン コㇿ/パンチキリ/アエタㇷ゚ココモ [雅]私は腹を立てながらその後足をつかんで肩にかついだ。(Sユーカラ語り) ☞esitapkakokomo エシタㇷ゚カココモ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etarare
- エタラレ 【複他動】[他動使役][etara-re …にささる・させる] …に(串、 鋲、 針など)を(縦に)さす。 kem a=etárare ケㇺ アエタラレ 針をさす。(W) a=etárare wa an, hńna iki ruwe an un? アエタラレ ワ アン、 フンナ イキ ルウェ アヌン? さしてある、 だれがしたんだろう。(S) {E: to prick, stab, pierce…} (出典:田村、方言:沙流)
- etemkorasi
- エテㇺコラシ 【他動】[e-temkor-(e-)asi …に・腕の中・に・立てる](酔って寝た人)を起こそうとしてたなぐ(=持ち上げる)。 {E: to pick up someonewho has fallen asleep drunk.} (出典:田村、方言:沙流)
- eteskar
- エテㇱカㇻ 【他動】…に(来るようにと)ことづてをやる、 …に注文する。 k=éteskar a korka nep ek ru ka isam ケテㇱカㇻ ア コㇿカ ネㇷ゚ エㇰ ル カ イサㇺ (何日においでよと便りを)ことづけてやったのに、 だれも(直訳すると何も)来ない。(S) tane tane a=o wa hoyuppa=an kuruma a=etéskar wa ek noyne háwas タネ タネ アオ ワ ホユッパアン クルマ アエテㇱカㇻ ワ エㇰ ノイネ ハワㇱ まもなく、 乗って走る車(ハイヤー)を頼んだので、 来るらしいということです。(W独話) {E: to order…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etoko(ho)
- エトコ(ホ) 【位名】[所](概は etok エトㇰ) ①…の先、 前。 etoko ta anak siyeye nukar kur ne a korka tane anak somo no an エトコ タ アナㇰ シイェイェ ヌカㇻ クㇽ ネ ア コㇿカ タネ アナㇰ ソモ ノ アン (彼は)以前には病気を見る人(=医者)だったけれど今はそれはやめている。(S) etoko un cup エトコ ウン チュㇷ゚ 前の月。 etoko un to エトコ ウン ト 前の日。 ②(河川)のいちばん奥、 水源地。 petetoko(ho) ペテトコ(ホ) その川すじ/その集落の川の水源地。 a=kor Sar kotan petetokoho アコㇿ サㇻ コタン ペテトコホ 私たちの沙流川流域集落の川の水源地。(W民話) nayetoko(ho) ナイェトコ(ホ) その沢すじ/その地域の沢の水源地。 yu etoko ユ エトコ 温泉の水源。 ruetoko/ruwetoko ルエトコ/ルウェトコ 進んで行く先。 {E: ①ahead of… ②the source of (a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etopse
- エトㇷ゚セ 【他動】[e-topse で・唾吐く] 口の中からペッと吐き出す。 kikir ku=seru, ku=rekuci osma a korka k=óhetu wa k=étopse wa isam キキㇼ クセル、 クレクチ オㇱマ ア コㇿカ コヘトゥ ワ ケトㇷ゚セ ワ イサㇺ 私は虫を吸い込んで、 のどに入ってしまったけれど咳払いして出してペッと吐き出してしまった。(S) {E: to spit out something (from the mouth).} (出典:田村、方言:沙流)
- etoycotca
- エトイチョッチャ 【他動】[e-toy-cotca …で・地・射る] …で地面を射る。 rapuhu ay ne a=kar wa a=etóycotca a=emúncotca wa tos to ayrapkina hetuku ruwe an nek! ラプフ アイ ネ アカㇻ ワ アエトイチョッチャ アエムンチョッチャ ワ トㇱ ト アイラㇷ゚キナ ヘトゥク ルウェ アン ネㇰ! その(カラスの)羽で矢をつくってそれで地面を射たりごみを射たりしたから矢羽根草(クサソテツ)が生えたのさ。(KK掛け合い歌)の結びの語り。 {E: to shoot at the ground with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etoypoyepoye
- エトイポイェポイェ 【他動】[e-toy-poye-poye …で・地・をかきまわす・(重複)]…を土の表面にゴシゴシなすりつける(人を殺して血のついた着物をこすりつけてどろまみれにする等)。(S) {E: to scrub…against the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
- etuk
- エトゥㇰ 【自動】[e-tuk その頭・突き出る] 頭/先が突き出る。 etuk ruwe ka isam, k=éenke wa eci=koré エトゥㇰ ルウェ カ イサㇺ、 ケエンケ ワ エチコレ (鉛筆の)先が出ていない、 私が削ってあげる。(W) cup etuk kor an チュㇷ゚ エトゥㇰ コラン 太陽が(森から)少し出てきた。(W)55夏-152 ☆参考 最後の例で、 出てしまって森から離れかけたときは hetuku kor an ヘトゥク コラン。(W) {E: to stick out; project.} (出典:田村、方言:沙流)
- etun 1
- エトゥン 【他動】…を借りる。 a=kor tennep a=kay wa arpa=an wa tutko rerko póka a=etún kusu ne na アコッ テンネㇷ゚ アカイ ワ アㇻパアン マ トゥッコ レㇾコ ポカ アエトゥン クス ネ ナ このかわいい赤ちゃんをおぶって行ってせめて二、 三日でもお借りしますから。(W民話) ☆参考 使うためにちょっと借りて後で返すようなものを借りることを言う。 erusa エルサ は、 そのようなものを貸すこと、 hosipire ホシピレ は返すことを言う。 ☆参考 esouk エソウㇰ (お金、 米など、 借財となるようなもの)を借りる。 {E: to borrow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etun 2
- エトゥン 【他動】[< etun 1] …を嫁にもらう、 …を妻にする。 pirka uske wa a=etún pe oraun ピㇼカ ウㇱケ ワ アエトゥン ペ オラウン いいところから嫁にもらいに来るのに。(S) pirka menoko etun híne síno katkemat hekote ピㇼカ メノコ エトゥン ヒネ シノ カッケマッ ヘコテ (彼は)美しい女性を妻に迎えて立派な奥さんと連れそった。(NK民話) hunna mat etun hike nep ka sak no mat etun pe ne wa ene iki hi an フンナ マッ エトゥン ヒケ ネㇷ゚ カ サㇰ ノ マッ エトゥン ペ ネ ワ エネ イキ ヒ アン だれが嫁をもらうのに結納の品も持って行かずに嫁をもらうやつがあるか。(NK民話) a=yupíhi etun wa i=kore rusuy pe ne yakun アユピヒ エトゥン ワ イコレ ルスイ ペ ネ ヤクン 兄が私に(彼女を)嫁にもらってくれたいのなら。(NK民話) nen ka ponmat etun wa ネン カ ポンマッ エトゥンマ だれか二人目の妻にして。(W民話) {E: to receive a bride from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etunankar
- エトゥナンカㇻ 【他動】(人)に出会う(「行き会う」)。 ruyka tukari ta en=etunankar ルイカ トゥカリ タ エネトゥナンカㇻ 橋の手前で(彼は私に)行き会った(=ばったり出会った)。(S) {E: to meet…} (出典:田村、方言:沙流)
- etupuyke
- エトゥプイケ 【名】[所](概は etupuy エトゥプイ) …の鼻のあな。 “ahunporu sikopayar pe hemanta an?” “etupuyke”「アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン?」「エトゥプイケ」「死者の国の入口の洞穴にそっくりのものはなあに?」「鼻のあな」(なぞなぞ)。(W-S会話) {E: nostrils (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etursere
- エトゥㇽセレ 【複他動】[e-turse-re …で・落ちる・させる] …で…をとばす、 …で…を切り落とす。 ure etursere ウレ エトゥㇽセレ 足で(それを)けとばす。(W) a=sitómusi a p a=sikóetaye híne néa kimunkamuy a=tawki hi ta kamuy renkayne penrekuci a=etúrsere ruwe ne アシトムシ アㇷ゚ アシコエタイェ ヒネ ネア キムンカムイ アタウキ ヒ タ カムイ レンカイネ ペンレクチ アエトゥㇽセレ ルウェ ネ 私が腰に差していた山刀を引き抜いて熊に切りつけとき、 神のおかげでその首を切り落とした。(HK民話) {E: to cut off…; cut away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eun 2
- エウン 【後副】①(人や物、 場所)に向かって 、 …へ、 そこへ。 tanto apto as, e=mokor wa e=an noyne an pe eun k=ek タント アㇷ゚ト アㇱ、 エモコㇿ ワ エアン ノイネ アン ペ エウン ケㇰ 今日は雨降りだ、 あなたが寝ているようなところへ私は来た。(S) hápo eun he ku=ye, iyapo eun he ku=ye ciki pirka? ハポ エウン ヘ クイェ、 イヤポ エウン ヘ クイェ チキ ピㇼカ? かあさんに言おうか、 とうさんに言うほうがいいだろうか。(S) arorkisne eun c=uk híne アロㇿキシネ エウン チュㇰ ヒネ 私たちはこっそりそこから取って。 hunpe yan yak a=ye wa eun kotan eun utar uwehopunpa wa sap wa isam フンペ ヤン ヤカイェ ワ エウン コタン エウン ウタㇻ ウウェホプンパ ワ サㇷ゚ ワ イサㇺ くじらが浜に上がったと言うのでそこへ集落じゅうの人々が一人残らず行ってしまった。 ②(連体形に) kotan eun utar コタン エウン ウタㇻ 集落(村)の人々。 ③eun po (hene) エウン ポ (ヘネ) そのためなおいっそう、 かえって。 rurwakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水を上にかけてもかえってなお燃える。 kusuri ku=ku akus eun po hene wen クスリ クク アクㇱ エウン ポ ヘネ ウェン 薬を飲んだらかえってなお悪くなった。(S) {E: to face towards…; to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewehopuni
- エウェホプニ [e-u-e-hopuni …に/で・互い・と一緒に・飛ぶ] ①(場所)を(ひと塊になって)飛んで行く。 nuy pas uwesinoye, huptay enka ewehopuni wa arpa ヌイ パㇱ ウウェシノイェ、 フㇷ゚タイ エンカ エウェホプニ ワ アㇻパ 山火事がたつまきみたいにグルグル回り、 トド松林の上を飛んでいく。(S) ②…を(巻き風)が巻き上げて行ってしまう/飛んで行く。 wentoyra wenmunira ewehopuni wa arpa wa isam ウェントイラ ウェンムニラ エウェホプニ ワ アㇻパ ワ イサㇺ (巻風が)ひどいごみやきたないごみを巻き上げて行ってしまう。(S) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci= )のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we ウェ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwehopuni/ewwehopuni エウウェホプニ の形が使われることが多いと予想される。 ☞hopuni ホプニ {E: ①to rush, dash out. ②for something to be blown away by the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- eweraman
- エウェラマン 【他動】[e-u-e-raman …について・互い・と共に・わかる] …が皆/二人とも一致してわかる。 sinrit oruspe, kamuy oruspe, ney ta pakno sineatkino a=ewéraman kuni sekor ku=yaynu kor k=an シンリッ オルㇱペ、 カムイ オルㇱペ、 ネイ タ パㇰノ シネアッキノ アエウェラマン クニ セコㇿ クヤイヌ コㇿ カン 先祖のこと、 神のことが、 いつまでも混乱しないできちんと皆にわかるのだと私は思っている。(W会話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euweraman/ewweraman エウウェラマン の形が使われることが多いと予想される。 ☞eraman エラマン {E: to mutually know…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewesikaye
- エウェシカイェ 【他動】[e-u-e-si-kaye …で・互い・と共に・自分・を折る][雅](次のような慣用表現で) tu imeru kur/re imeru kur/cisekankotor/ewesikaye/semkoraci トゥ イメル クㇽ/レ イメル クㇽ/チセカンコトㇿ/エウェシカイェ/セㇺコラチ [雅]たくさんの光が天井に反射してキラキラときらめくようであった。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkote
- エウコテ 【他動】[e-u-kote その頭・互い・をつなぐ] …を結んでつなぐ。 ruy:no etupsike ewkote ルイーノ エトゥㇷ゚シケ エウコテ ずうっと端の方を結びなさい。(S) ☆参考 kote コテ …を…につなぐ(たとえば馬を木に)。 {E: to join, link…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoysoytak
- エウコイソイタㇰ 【他動】[e-uko-isoytak …について・互いに・話をする] …について互いにいろいろと話を(おしゃべりを)し合う。 nep ka kamuy oruspe hene teeta aynu oruspe hene a=ewkoysoytak wa ネㇷ゚ カ カムイ オルㇱペ ヘネ テエタ アイヌ オルㇱペ ヘネ アエウコイソイタㇰ ワ 何か神のことでも昔のアイヌのことでもお互いにいろいろ話をし合って。(S会話) {E: to mutually discuss…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewtomus
- エウトムㇱ 【自動】[e-utomus その頭が・互いにつながる] ①つながり合わさる。 ru ewtomus hi ル エウトムシ 二本の道が合わさった所。 iteki ru ewtomus hi ta cisekar=an pe ne na イテキ ル エウトムシ タ チセカラン ペ ネ ナ 道の合わさった所に家を建てるものではないよ(「魔物でもちょっと立ち止まるものだという」)。(S) ②(刀などが)さやに入(ってい)る。 ewtomus wa an エウトムㇱ ワ アン (マキリ、 山刀、 刀が)さやに入っている。 {E: ①to be linked together. ②to be sheathed (ie sword).} (出典:田村、方言:沙流)
- eyay(e)rampokiwen
- エヤイェランポキウェン/エヤイランポキウェン 【他動】[e-yay-erampokiwen …について・自分を・憐れむ] …をいやだと思う、 …を残念に思う。 a=uníhi kasi péka ru kus wa, patek a=eyáyerampokiwen kor oka=an アウニヒ カシ ペカ ル クㇱ ワ、 パテㇰ アエヤイェランポキウェン コㇿ オカアン 私たちの家の上を道が通っていて、 私たちはそのことだけをいやだと思いながら暮らしていた。(W民話) {E: to think that…is bad, unpleasant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayanu
- エヤヤヌ 【他動】[e-yay-anu …について・自分・を置く](?) …をがまんする。 eun arpa=an rusuy, nísapno arpa=an rusuy, a=eyáyanu ka eaykap hi kusu エウン アㇻパアン ルスイ、 ニサㇷ゚ノ アㇻパアン ルスイ、 アエヤヤヌ カ エアイカピ クス 私は彼のところへ行きたくなった、 急に行きたくなった、 がまんできないので…。(W民話) {E: to put up with, endure…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayeykataitak
- エヤイェイカタイタㇰ 【他動】[e-yay-e-i-ka-ta-itak …で・自分・について・もの・の上・で・話す](…の話)を断る。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy, orowano a=anú wa yáp=an ka korayniwkes wa a=eyáyeykataitak yakka i=kokor rusuy ayne… アキヤンネポホ イココン ルスイ、 オロワノ アアヌ ワ ヤパン カ コライニウケㇱ ワ アエヤイェイカタイタㇰ ヤッカ イココン ルスイ アイネ… 和人の殿様が私たちの上の息子をほしがった。 私たちは息子を置いて帰る気には到底なれなくて断ったのだが殿様はどうしてもほしいと言ってきかなくて…。(S民話) {E: to refuse, turn down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayhawkere
- エヤイハウケレ 【他動】[e-yay-hawke-re …で・自分・弱くなる・させる] …をかわいそうに思う。 isram ruwe okay pe a=uk ka eyayhawkere kus, pirka ruwe ne yak a=ye kor a=kohósipire イㇱラㇺ ルウェ オカイ ペ アウㇰ カ エヤイハウケレ クㇱ、 ピㇼカ ルウェ ネ ヤㇰ アイェ コㇿ アコホシピレ 彼らは貧しい人たちなので私はその品物を受け取るのもかわいそうな気がしたので、 結構ですと言ってそれを彼に返した。(HK民話) {E: to feel sorry, pity for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayitupare
- エヤイトゥパレ 【他動】[e-yayitupare …について・気をつける] …に気をつける。 ruyka tane a=kar okere wa a=eyáyitupare uske ka isam ルイカ タネ アカㇻ オケレ ワ アエヤイトゥパレ ウㇱケ カ イサㇺ 橋はもう直し終わったので注意するべき所(あぶない所)はない。(S) ☆発音 会話などで早く言うとき、 通常 y のあとの i は落ちて eyaytupare エヤイトゥパレ と発音される。 {E: to be careful of…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykesupka-ewakewak
- エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 【他動】[e-yay-kesup-ka-ewakewak …で・自分・かかと・の上・をふんで歩く・(重複)](次の慣用表現で)(よい料理)をするために一生懸命あちこち足を運ぶ、 かけずりまわって(よい料理)をする(=eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ)。 pirka suke eyaykesupka-ewakewak ピㇼカ スケ エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 足軽くかけずりまわってよい料理をつくる。(W民話) ☆参考 同じことを妹のサダモさんはユーカラの中で、 eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ、 eyaykesupka ciwre kane エヤイケスㇷ゚カ チウレ カネ と言っている。 {E: to run about here and there in order to do something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykurkasam-pirasa
- エヤイクㇽカサㇺピラサ 【他動】[e-yay-kuruka-sam-pirasa …で・自分・の上一面・(< のそば)・…を広げる][雅](小袖)を自分の体に合わせて広げる。 kamuy kosonte/a=eyáykurkasam/pirasa kane カムイ コソンテ/アエヤイクㇽカサㇺ/ピラサ カネ [雅]私は立派な小袖を自分の体の上に広げて身につけ…。(Sユーカラ語り) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 別の箇所で sikurkasam-opirasa シクㇺカサㇺオピラサ と言っている。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykurpok-rameciw
- エヤイクㇽポㇰラメチウ 【他動】[e-yay-kurpok-ram-e-ciw …のことで・自分・の下・心・そこで・ささる]…のことをどうなるだろうかと心配して困っている。 e=eyaykurpok-rameciw kor e=an ruwe ne nankor エエヤイクㇽポㇰラメチウ コㇿ エアン ルウェ ネ ナンコㇿ (明日は裁判か税金か大変なことがあるから)あなたはどうなるかしらと思って困っているんでしょう。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- eyaynunuke
- エヤイヌヌケ 【他動】[e-yay-nunuke …で・自分・を好遇する(?)] …(するの)が「もったいない」=おそれ多い、 …するわけにはいかない。 …sekor kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu …セコㇿ カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス …と神が思ったことが地に落ちてしまうのはおそれ多いので。(W神謡語り) néa kupka páse kamuy eywanke p ne a p heru toykomunin ka eyaynunuke kusu ネア クㇷ゚カ パセ カムイ エイワンケㇷ゚ ネ アㇷ゚ ヘル トイコムニン カ エヤイヌヌケ クス そのくわ(鍬)は尊い神が使ったものだったので地に朽ち果てるのはおそれ多いから。(S言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayramkar
- エヤイラㇺカㇻ 【他動】[e-yay-ram-kar …で・自分・心・つくる] …したくてもできない/しないほうがいいと思うのでしない、 …するわけにもいかないので敢(あ)えてしない、 …をあきらめる。 nísapno cisesoy a=osma ka eyayramkar ニサㇷ゚ノ チセソイ アオㇱマ カ エヤイラㇺカㇻ (目指す家が見つかったけれど)すぐにサッと家の前まで行ってしまうのもためらわれて。(S民話) ponno ponno iruska yakka iruska ka eyayramkar ポンノ ポンノ イルㇱカ ヤッカ イルㇱカ カ エヤイラㇺカㇻ (彼は)ほんの少し不快だけれど怒るわけにもいかなくて。(W独話) a=onáha i=kokopan kor oraun arpa=an ka eyayramkar アオナハ イココパン コㇿ オラウン アㇻパアン カ エヤイラㇺカㇻ 私の父が私にだめだと言うので私は敢(あ)えて行くわけにいかずあきらめていた。(S民話) {E: to give up on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayramsitne
- エヤイラㇺシッネ 【他動】[e-yay-ram-sitne …のことで・自分・心・苦しい] …で骨を折る、 …を一生懸命やる、 …がつらい(=eyayramusitne エヤイラムシッネ)。 ene k=éyayramsitne wa ku=kar a ku=kar a a p, sine to ne a=e wa isam ruwe? エネ ケヤイラㇺシッネ ワ クカラ クカラ アㇷ゚、 シネ ト ネ アエ ワ イサㇺ ルウェ? あんなに一生懸命に骨を折って骨を折ってつくったのに(私たちは)一日で食べてしまったの? (S) {E: to do…with all one's effort; have a hard time with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayramu-ikasure
- エヤイラムイカスレ 【他動】[e-yay-ramu-i-kasu-re …で・自分・の心を・人・より上位になる・させる](人の)上になる、 (人)より上位に立つ、 (人)に負けずにする。 en=eyayramu-ikasure no nep ne yakka kar rusuy エネヤイラムイカスレ ノ ネㇷ゚ ネ ヤッカ カンルスイ 彼は私より上に、 上に、 もっと上になって何でもやりたい。(S) {E: to raise…to a higher position, rank.} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayrikikur-hopunpa
- エヤイリキクㇽホプンパ 【他動】[e-yay-riki-kur-hopunpa …で・自分・高く・(< 影/姿)・飛ぶ][雅](道の上)で体が空中に浮かび上がる。 kiroru tuyka/a=eyáyrikikur/hopunpa kane キロル トゥイカ/アエヤイリキクㇽ/ホプンパ カネ [雅]道の上で私の体がスーッと上へ上がって。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 似た文脈で eyayrikikur-punpa エヤイリキクㇽプンパ とも言っている。 (出典:田村、方言:沙流)
- eyaysikenuyna
- エヤイシケヌイナ 【他動】[e-yay-sik-e-nuyna …のことを・自分の・目・で・隠す] …を見ないふりをする。 “en=eyaysikenuyna ruwe ne nankor”-“hempara ene ne hi an? somo eci=núkar wa ne” 「エネヤイシケヌイナ ルウェ ネ ナンコㇿ」 「ヘンパラ エネ ネ ヒ アン? ソモ エチヌカㇻ ワ ネ」 「あなた私を見て見ないふりをしていたんでしょう。」 「いつそんなことがあった? あなたを見なかったからよ。」 (S) {E: to pretend not to see…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaytupa
- エヤイトゥパ 【他動】しきりに…(を)したがる、 …(を)したいしたいと言ってきかない。(しばしば動詞句のあとに置かれて)しきりに…したがる。 a=kokópan yakka kar eyaytupa アココパン ヤッカ カㇻ エヤイトゥパ いけないと言われるのにつくりたがる。(S) ☆参考 rusuy ルスイ [助動] …したい、 …したがる。 {E: to eagerly want (to do)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eynonnoitak
- エイノンノイタㇰ 【他動】[e-inonnoitak …について・祈る] …のことを祈る。 nísapno ray wa turse ruwe ne híne orowano néun a=epótara néun a=eynonnoitak kotan epitta oka nispa uwekarpa wa a=eynonnoitak kasi a=kik yakka a=niwkes híne ニサㇷ゚ノ ライ ワ トゥㇽセ ルウェ ネ ヒネ オロワノ ネウン アエポタラ ネウン アエイノンノイタㇰ コタネピッタ オカ ニㇱパ ウウェカㇻパ ワ アエイノンノイタㇰ カシ アキㇰ ヤッカ アニウケㇱ ヒネ (私の一人娘が)突然死んで倒れて、 それからどんなにまじないをし、 どんなに祈り、 村じゅうの長者方が集まって娘のために祈っても(生き返らせるために)たたいても、 生き返らせることができなくて。(W民話) {E: to pray for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eypottumma kurkus
- エイポットゥンマ クㇽクㇱ 【慣用句】[e-ipor-tum-wa kur-kus …が・顔色・の中・から・影/姿(が)・…を通る][雅](次のような慣用表現で)…が顔色に現れる。 iruska ipor/a=eypottumma/kurkus kane イルㇱカ イポロ/アエイポットゥンマ/クㇽクㇱ カネ [雅]怒りの色が私の顔に現れていた。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eysokor
- エイソコㇿ 【他動】[e-i-so-kor …に関して・ものごと(を)・真実・を持つ(=と思う)]…を本当のことだと信じる。 ☆対語 eunpipka エウンピㇷ゚カ …を疑う。 {E: to believe…is true.} (出典:田村、方言:沙流)
- hacam
- ハチャㇺ 【名】[動物](鳥の名)「アトマワリ」=humiruy フミルイ。 〔知分類になし〕humiruy p.213 ヤマドリ、 エゾライチョオ。 {E: name of a bird.} (出典:田村、方言:沙流)
- hamne
- ハㇺネ 【副】まるごと、 まるのまま(切らないで、 噛(か)まないで、 豆ならばさやから出さないで)(煮るとか食べるとか言うときに使う)。 ☆ramne ラㇺネ こわれないで/こわさずにそのまま。 {E: to be whole; entire.}hamneruki ハㇺネルキ【他動】[hamne-ruki まるのまま・…を飲み込む]…をまるのまま(かまないで)飲み込む。 (出典:田村、方言:沙流)
- hanca
- ハンチャ 【名】[< 日本語]半てん。 hanca ku=mi rusuy uske ka an ハンチャ クミ ルスイ ウㇱケ カ アン 半てんを着たいときもある。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- hancaha
- ハンチャハ 【名】[所](概は hanca ハンチャ)…でつくった半てん。 tapanpe hancaha ku-kar rusuy korka sirpok ne p isam タパンペ ハンチャハ クカン ルスイ コㇿカ シㇼポㇰ ネㇷ゚ イサㇺ これ(この布地)で半てんをつくりたいけれど裏地がない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- haprap
- ハㇷ゚ラㇷ゚ 【名】[hap-rap 葉・落ちる][古](月の名)8月。 rupne níham heracici kusu a=ye hi haprap ルㇷ゚ネ ニハㇺ ヘラチチ クス アイェ ヒ ハㇷ゚ラㇷ゚ 大きい木の葉がたれ下がっているために言うのがハプラプ。(W) ☆参考 ワテケさんは hap ハㇷ゚ を hamuhu ハムフ《葉》だと言い、 rap ラㇷ゚ を rapapse ラパㇷ゚セ《ハラハラと落ちる》で、 もう落ちるばかりのことだと説明していた。 本当に葉が散る9月は níhorak ニホラㇰ と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- hapur
- ハプㇽ 【自動】柔らかい(「やわい」)、 (肉が)かみきりやすい、 弱い、 こわれやすい。 hapur ruwe! ハプン ルウェー! 「やわいなあ」=やわらかいなあ(ビニールのふろしきにさわって)。(S) {E: to be soft; weak; easily broken.} (出典:田村、方言:沙流)
- hásare
- ハサレ 【他動】[hasa-re 口をあける・させる、 (口)をあける] …の口をあける、 (口)をあける。 e=mimaki ku=nukar kusu ne na e=paro hásare! エミマキ クヌカㇻ クス ネ ナ エパロ ハサレ! 歯を見てあげるから口をあけなさい。 “pukuru paro hásare!” “ku=hasare na, omare wa en=kore!” 「プクル パロ ハサレ!」「クハサレ ナ、 オマレ ワ エンコレ!」 「袋の口をあけなさい。」「口をあけるから入れてください。」 (S) {E: to open the mouth of…} (出典:田村、方言:沙流)
- háwas
- ハワㇱ 【完動】[haw-as 声・する](=haw as ハウ アㇱ) 声がする、 言っているのが聞こえる。 …sekor háwas …セコㇿ ハワㇱ …と言っているのが聞こえる。 neppo ciraman ki ta háwas a ネッポ チラマン キ タ ハワサ 何と思いがけないことを言うんだろうねえ。 inunukeas ki ta hawas a イヌヌケアㇱ キ タ ハワサ かわいそうな話だなあ。(W) {E: the sounding of a voice, rumor, cry, etc. is heard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawe 2
- ハウェ 【形名】[名詞化辞][< haw-e 声・(所属語尾)] ①動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。 言われたこと、 話されたこと、 声に関することに用いられる。 …(と言った)の、 (…と言った)こと。 …hawe ne …ハウェ ネ (…と言った)のだ。 káni ne hawe somo ne ya? カニ ネ ハウェ ソモ ネ ヤ? 私のことを言ってるのではないだろうか。 …hawe (he) an? …ハウェ (ヘ) アン? (…と言った)のですか。 …hawe un …ハウェ ウン (…と言った)のだよ。 “hńta e=eyayominausi hawe an?” “kanpi ku=nukar wa k=émina hawe un”「フンタ エエヤヨミナウシ ハウェ アン?」「カンピ クヌカㇻ ワ ケミナ ハウェ ウン」「何を一人で笑ってるの。」「手紙を読んで笑っているのよ。」 …hawe ene an hi …ハウェ エネ アニ 次のように言った/話した/言うのが聞こえた。 …hawe! …ハウェ! …(だ)なあ! ku=hawe wen hawe! クハウェ ウェン ハウェ! 私の声はひどいねえ。(S独話) …hawe? …ハウェ? …なの?/…だって (言うの)?/(反語的に)なんてとんでもない。 tane hosippa=an hawe? タネ ホシッパアン ハウェ? もうお帰りになったの。 mak ne hawe? マㇰ ネ ハウェ? どうなるのか=どうにも(なんにも)ならない。 ②文頭に置かれ、 その前に言われたことがらを受けてその全体を名詞化する。 hawe un ハウェ ウン そう(言ったの)だよ。 hawe ne ciki ハウェ ネ チキ それなら、 そういうことなら、 それでは(…しなさい)。 hawe ne yakun ハウェ ネ ヤクン それなら、 そういうことなら、 それでは(…するよ)。 ☆参考 後に he ヘ はつかない、 つまり hawehe ハウェヘ とはならない。 ☆参考 hawe ハウェ [名][所]《声》については ☞hawe(he) ハウェ(ヘ) ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 ☞ruwe ルウェ {E: ①(is to be placed at the end of a sentence to make it a noun.) what was said, accepted. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was said a noun.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawe(he)
- ハウェ(ヘ) 【名】[所](概は haw ハウ)…の(言っている/笑っている/泣いている)声、 バイオリンなどの音、 …の(…という)話。 hawe as ハウェ アㇱ …が鳴く、 …の声がする、 (…と言う)声がする、 (…と)言っているのが聞こえる。 hawe aste ハウェ アㇱテ 声を出す。 iteki e=hawe aste! イテキ エハウェ アㇱテ! (あなたの)声を出してはだめ。(W独話) hawe opiyo ハウェ オピヨ 声がかれる。(S) hawe wenruy ハウェ ウェンルイ (…の)声がやかましい。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawke
- ハウケ 【自動】[haw-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)]静か/おだやかである、 安い(値段が)。 réra ponno hawke レラ ポンノ ハウケ 風が少し弱くなった。(W) ataye hawke アタイェ ハウケ 値段が安い。 ☆対語 ruy ルイ 激しい。 ataye ruy アタイェ ルイ 値段が高い。 ☆参考 ratci ラッチ ゆっくりしている。 réra ponno ratci レラ ポンノ ラッチ 風が少し落ちついた。 {E: to be calm; silent; cheap (in price).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawsikurkaotte
- ハウシクㇽカオッテ 【自動】[haw-si-kurka-otte 声・自分・の上一面・に…をつける] オーイと叫びながら走る。 {E: to run while screaming out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hayok
- ハヨㇰ 【自動】武装する。 hokure kunak hayok yan! ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン! さあみんな急いで武裝しなさい。(S独話) hayok num ikir ハヨㇰ ヌミキㇼ [武装する・粒・の集合] 武装した人の集団、 武装した人々。 hayok=an ruwe/ne hi tapan na ハヨカン ルウェ/ネ ヒ タパン ナ [雅]私はよろいをつけたのです。(Sユーカラ) ☆参考 最後の例で、 「よろいをつけた(武装した)」と言っている女神は、 実は正装したのであって、 金のよろいはつけていない。 hayoksaknopo ハヨㇰサㇰノポ の星印の注記を参照。 {E: to be armed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hayta 1
- ハイタ 【自動】①足りない。 ②知恵が足りない、 頭が悪い。 ☆参考 rumayne ルマイネ 半煮えである、 知恵が足りない。 pakane パカネ 呆ける、 呆けている。 ☆対語 ikasma イカㇱマ 余る。 akkari アッカリ …より多すぎる。 {E: ①to be lacking; ②to lack intelligence.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- he- 4
- ヘ 【接頭】[名詞語根的接頭辞](物理的にまたは心理的に上下のあるものについて、 上の方を指す。 主に他動詞に接頭して、 その目的語の代りになる。 その語の取り得る目的語の数を一つへらすので、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る他動詞つまり複他動詞にこれが接頭すると目的語を一つ取る他動詞(単他動詞)になる。 また、 ある種の接尾辞とともに位置名詞をはさんで、 副詞をつくる。) 頭、 (物でも体にたとえて頭、 つまり)上の端の方。 hekiru ヘキル [he-kiru 頭・を…の方に向ける]…の方に向く。 herikasi ヘリカシ [he-rik-asi 頭・上の方・…を立てる]上の方へ(☞he-…-asi ヘ…アシ)。 ☆対語 ho- ホ。 ☆参考 e- エ その頭、 その上の端の方。 he- へ と e- エ の関係は、 意味上も文法機能上も、 名詞の概念形と所属形の関係とほぼ平行している。 {E: head; top; upper.} (出典:田村、方言:沙流)
- hekote 2
- ヘコテ 【後副】】…の方へ。 hekote inkar ヘコテ インカㇻ …の方を見る。 hekote itak ヘコテ イタㇰ …の方に向かってものを言う。 e=hekote ku=kiru エヘコテ クキル (私はこれを)あなたの方へ向ける。(S) (人称接辞 en=/un= エン/ウン が接頭するとき語頭の h は落ちて、 en=ekote エネコテ、 un=ekote ウネコテ となる。 それ以外にも h が弱まって エコテ のように聞こえる場合もある。)en=ekote kiru エネコテ キル 私の方へ向けなさい。(S) un=ekote ka ye ka eyayramkar ウネコテ カ イェ カ エヤイラㇺカㇻ 私たちのところへも言ってくることもできないでいる。(S) {E: to, towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hekunra
- ヘクンラ 【自動】ねぼけている。 ku=mokonrusuy wa ku=hekunra クモコンルスイ ワ クヘクンラ 私は眠くてねぼけている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- hemesu-eaykap
- ヘメスエアイカㇷ゚ 【自動】[hemesu-eaykap のぼる・できない](=hemesu eaykap ヘメス エアイカㇷ゚) 登れない。 ruyapto ne ya kamuymaw ne ya ani hemesu-eaykap=an noyne húmas wa kusu ルヤㇷ゚ト ネ ヤ カムイマウ ネ ヤ アニ ヘメスエアイカㇷ゚アン ノイネ フマㇱ ワ クス 激しい雨やら神風やらで私は(山に)登ることができないように感じられたので。(W民話) {E: to be unable to climb.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hempahawpo
- ヘンパハウポ 【名】[hem-pahaw-po (?)・うわさ・(指小辞)] かすかな風の便り。 {E: a rumour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hene
- ヘネ 【副助】①(一例として提示する。) …でも(あるいはそうでなくても)、 …なり。 hekattar hene ikipa ruwe ne kuni ku=ramu ヘカッタㇻ ヘネ イキパ ルウェ ネ クニ クラム 子どもたちでもやったんだろうと私は思う。(S) cip hene a=kar wa チㇷ゚ ヘネ アカㇻ ワ 舟か何かをつくって。 e=os ek hene ki ka somo ki エオㇱ エㇰ ヘネ キ カ ソモ キ あなたの後から来たりなどしもしない。 tup hene rep hene ku=kor rusuy トゥㇷ゚ ヘネ レㇷ゚ ヘネ クコン ルスイ 二つでも三つでもいいからほしい。 ohonno hene iruka hene オホンノ ヘネ イルカ ヘネ 長い間でも短い間でも。(W会話) ②po hene ポ ヘネ なおいっそう(po ポ《なお》を強調する言い方)。 {E: ①even…; either…or… ②more; even more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heracici
- ヘラチチ 【自動】[he-racici 頭・をダラリと下げている]頭をダラリと下げている。 rupne níham heracici ルㇷ゚ネ ニハㇺ ヘラチチ 大きい木の葉がダラリと(木から)ぶら下がっている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- hésepa
- ヘセパ 【名】[hese-pa 息をする・気] 呼気、 吐く息。 hésepa húra ruy ヘセパ フラ ルイ。(彼が)吐く息が臭い。(S) ☆発音 hése ヘセ の複数形 hésepa ヘセパ《彼らは皆息をする》と同じ発音。 {E: exhaled breath.} (出典:田村、方言:沙流)
- hetak
- ヘタㇰ 【間投】(=heta ヘタ) さあ、 そら。(うながす言葉。) na e=hotke wa e=an ruwe? iyohay, hetak hopuni! ナ エホッケ ワ エアン ルウェ? イヨハイ、 ヘタㇰ ホプニ! まだ寝ているの? まああきれた、 さあ起きなさい。(S) hetak hokure ヘタㇰ ホクレ さあ早く、 さあさあどうぞ。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetari
- ヘタリ 【自動】[he-tari 頭・を上げる] 頭を上げる、 (木片が)飛び上がる。 hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりして拝礼する(おじぎのことを言っている)。(S) cikuni ku=tawki akusu emko hetari wa ani ku=yaykik ruwe un チクニ クタウキ アクス エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ ルウェ ウン 私が 薪を(割ろうとして)たたいたら半分飛んで来て私はそれで自分を打ったのだよ。(S) ☆対語 hepoki ヘポキ {E: to lower one's head; to jump up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetke
- ヘッケ 【自動】[het-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)](口からなど)急に飛び出す。 {E: to suddenly jump, rush out.} (出典:田村、方言:沙流)
- hi 2
- ヒ 【形名】[名詞化辞](動詞/動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。) ①…する/したこと honkor=an hi ka a=erámpewtek ホンコラニ カ アエランペウテㇰ 私は妊娠していたのも知らなかった。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス ひたいに大きな穴を開けられたことに腹が立ったので。(S民話) kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス 神が思った事が地面に落ちるのは畏れ多いので。(S言い伝え) ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どのように…する/したかということ。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ene hawean hi エネ ハウェアニ (直訳すると)このように言ったことは=次のように言った。 hi néno ヒ ネノ …したまま。 ene an a hi néno (kane) エネ アナ ヒ ネノ (カネ) もとあったとおりに。 sike=an hi néno シケアニ ネノ 私は荷物を背負ったまま。(W神謡語り) hi nani ヒ ナニ …するとすぐ。 soyne hi nani ソイネ ヒ ナニ 外へ出てすぐ。 hi kusu ヒ クス …する/したから、 だから。 ②(文頭に置かれ、 前の文の内容を受けてその全体を名詞化する。) hi ne ヒ ネ そうだよ。 ③とき。 kéman hi ta ケマニ タ 飢饉だったときに。(W会話) tekehe turiri hi ta テケヘ トゥリリ ヒ タ 手をのばしたときに。(HK民話) poro=an hi wano ポロアニ ワノ (引用文中)私が大きくなってから。 hi ora(no)/hi oraun ヒ オラ (ノ)/ヒ オラウン …してから。 ne hi pakno ネ ヒ パㇰノ そのときまで。 ④ところ(所)。 tun ehotke hi トゥン エホッケ ヒ 二人が寝る所。(NK民話) ☆発音 ☞hi ヒ 1 {E: ①to; in; that. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was previously said a noun form. ③time. ④place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hike 2
- ヒケ 【形名】[名詞化辞](hi ヒ 2 に所属形語尾のついた形だが、 hi ヒ とは意味・用法が異なる。) ①…することは、 …したら。 hike mak? ヒケ マㇰ ? …したらどう? (婉曲な勧め、 提案。) e=e hike mak? エエ ヒケ マㇰ? 食べたらどう? (S) …hike makanak ne wa? ヒケ マカナㇰ ネ ワ? …したらどうですか? (S) ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa? エネ チㇱ コㇿ アㇻパ ルスイ ペ アアㇻパレ ヒケ マカナㇰ ネ ワ? あんなに泣いて行きたがるもの行かせたらどうですか? (S) (後に mak マㇰ《どう》が略されて)hike? ヒケ? …したら? nep ka oyra noyne yaykohosipi kusu a=tere hike? ネㇷ゚ カ オイラ ノイネ ヤイコホシピ クス アテレ ヒケ? 何か忘れたらしく戻って行ったから待っていないか? (S) ②…したが/するとき (話が次の内容に展開するときに用いる)。 …un kur a=ne híne án=an hike …ウン クㇽ アネ ヒネ アナン ヒケ 私は…の人でしたが。(Wほか民話) ☞hike(he) ヒケ(ヘ) {E: ①to do…is to…; if one did… ②one did…; when one does…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hinakke kus(u)
- ヒナッケ クス/ヒナッケ クㇱ 【副】[hinak-ke-kusu どこ・の所・のために] せっかく(…したのに)。 hinakke kusu ikoyyomap póka a=ki rusuy kusu ponmat kor hi a=ki rusuy a p ene ek ruwe ka isam ヒナッケ クス イコイイョマㇷ゚ ポカ アキ ルスイ クス ポンマッ コリ アキ ルスイ アㇷ゚ エネ エㇰ ルウェ カ イサㇺ せっかく私はせめて人の子どもでもかわいがりたかったから夫にめかけを持ってもらいたかったのに、 このように夫は全然もどって来ない。(W民話) ☆参考 沙流川下流のサダモさんは hunakke kusu フナッケ クス と言う。 ワテケさんは両方使う。 {E: where; what place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- híne 2
- ヒネ 【接助】…した/しているときに。 nokan=an híne anakne ノカナニネ アナㇰネ 私が小さかったときは。(W会話) ku=pon híne isam ruwe ne yak a=ye クポン ヒネ イサㇺ ルウェ ネ ヤカイェ (父は)私の小さい時に亡くなったのだそうです。(S) na sések híne a=e ro ナ セセㇰ ヒネ アエ ロ 熱いうちに食べよう。(W) ☆参考 「小さい時に」は hi ta ヒ タ を使って ku=pewre hi ta クペウレ ヒ タ のようにも言い、 また pewre or ta ペウレ オㇿ タ とも言う。 {E: the time when…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ho 1
- ホ 【間投】はい(呼ばれたときの返事)、 はい(あいづち)、 ええ?/ねえ(返事のさいそく)、 まあ(驚き)。 ☆参考 e エ はい(承知しました)、 はい(いいですよ)、 オーケー(頼まれたり言いつけられたりしたときの承諾の返事)。 ruwe un ルウェ ウン はい(そうです)、 はい(そのとおりです)。 {E: yes} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoanunu
- ホアヌヌ 【自動】[ho-anu-nu 尻・を置く・(重複)](?) 尻を後ろへ突き出し股を広げて歩く。 osoro wen wa hoanunu wa apkas オソロ ウェン マ ホアヌヌ ワ アㇷ゚カㇱ 彼はお尻が悪いので股を広げて歩く(「梅毒か何かで陰部の悪い人の歩き方」)。(S) {E: to walk with the thighs spread and the buttocks protruding.} (出典:田村、方言:沙流)
- hokanpa
- ホカンパ 【自動】むずかしい、 ややこしい。 hokanpa nepki ホカンパ ネㇷ゚キ むずかしい仕事。(S) hokanpa oruspe ホカンパ オルㇱペ むずかしいこと/話。(W会話) hokanpa kur ホカンパ クㇽ 何を聞いてもまっすぐに答えずもったいぶって横へそれながら教える人。(S) ☆対語 isayka イサイカ やさしい、 簡単である。 {E: to be difficult; confusing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hokettektek
- ホケッテㇰテㇰ 【自動】[hoket(u)-tektek ひょっと逃げる・急に…する] ひょっと逃げて見えなくなってしまう。 ☞hoketu ホケトゥ {E: to suddenly run away, disappear.} (出典:田村、方言:沙流)
- hoketu
- ホケトゥ 【自動】[ho-ketu 尻を・(?)] ①(寝ていて)曲げていた足をさっとのばす。 ②逃走する。 kamiasi hoketu wa isam カミアシ ホケトゥ ワ イサㇺ 畜生逃げてしまった。(S) {E: ①to suddenly stretch one's bent legs. ②to flee; run away.} (出典:田村、方言:沙流)
- hokusak menoko
- ホクサㇰ メノコ §033.いいなずけ(許嫁)(15)hoku-sak menoko〔ho-kú-sak|me-nó-ko ホくサㇰ・メのコ〕⦅ホロべツ⦆【雅】許嫁の夫のない女。[hoku(夫)+sak(を持たぬ)+menoko(女)]。"a-turesi utar, somo ka hoku-sak menoko utar eci-ne ruwe ka somo tapan na. ikanepeka rit-us kane okay-pe utar eci-nukar ko, orun eci-itak na! eci-mina na!"「我が妹たちよ、決して許嫁の夫の無い女たちで汝らはあるのでないのだよ。ゆめゆめ筋ばっている者ども(=男たち)を汝ら見ても、それへ汝ら物言いかけるのではないよ!汝ら笑いかけるのではないよ!」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- homekayaynu
- ホメカヤイヌ 【他動】気絶させる。(受け身の形、 つまり不定人称形で) a=homékayaynu アホメカヤイヌ 気絶する。 kamuy sirosma ruwe ne akusu ne wenkur umurek a=homékayaynu híne ruray ruwe ne カムイ シロㇱマ ルウェ ネ アクス ネ ウェンクㇽ ウムレㇰ アホメカヤイヌ ヒネ ルライ ルウェ ネ 雷が落ちると、 その貧しい夫婦は気絶して意識不明になった。(HK民話) ☆参考 語末の部分、 yanu ヤヌ とも yaynu ヤイヌ とも yayno ヤイノ とも聞こえる。 〔知分類になし〕 {E: to faint; to make…faint.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- honoyse
- ホノイセ 【自動】[honoy-se (擬音?)・と言う](犬、 猫が)うなる、 「虎やライオンやヒョウはいないが、 いれば彼らのうなるのもこう言う」。(S) saraha asi kane seturu púse kane honoyse kor an サラハ アシ カネ セトゥル プセ カネ ホノイセ コラン (ネコが)尾を立てて背中をふくらませてうなっている。(S) {E: (for a dog, cat) to growl, snarl.} (出典:田村、方言:沙流)
- horawociwe
- ホラウォチウェ 【自動】[ho-ra-w-o-ciw-e 尻・下・(母音の連続ををさけて挿入された音)・に・刺さる・(他動詞化)](=horaociwe ホラオチウェ) ①(雨や雪が)ザアーと落ちて(=降って)くる。 aptoruyanpe horawociwe アㇷ゚トルヤンペ ホラウォチウェ ものすごい雨が落ちて(=降って)きた。(S) upasruyanpe horawociwe ウパㇱルヤンペ ホラウォチウェ ものすごい雪が落ちて(=降って)きた。(S) ②(飛んで来た神などが)空から地上にサッと下りる。 kamuy menoko/cikarkar konci/anpa kane/pet tuyka ta/horawociwe カムイ メノコ/チカㇻカㇻ コンチ/アンパ カネ/ペッ トゥイカ タ/ホラウォチウェ 女神がししゅうした頭巾を手に持って川の岸辺にサッと下りて来た。(Sユーカラ語り) ☆発音 時により horaociwe ホラオチウェ とも horawociwe ホラウォチウェ とも発音される。 {E: ①to rain, snow heavily. ②(for a god etc.) to suddenly descend to earth from the skies.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horkewpo
- ホㇿケウポ 【名】[horkew-po オオカミ・子][動物]オオカミの子、 小さいオオカミ、 子狼。 konru ka ta/pon horkewpo/hácir コンル カ タ/ポン ホㇿケウポ/ハチㇼ 氷の上で小さい狼の子がころんだ。(KK掛け合い歌) {E: a wolf cub.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horokatusika
- ホロカトゥシカ §056.頭の後部;後頭部(6)horoka-tusi-ka〔ho-ró-ka-tu-ši-ka ホろカ・トゥシカ〕[horoka(後方の)+tusi(<ru「頭髪」 us「生えている」 i「所」)+ka(表面)]⦅チライ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hoski 1
- ホㇱキ 【他動】に酔う。 socu ku=ku wa ku=hoski ソチュ クク ワ クホㇱキ 私は焼酎を飲んで酔った。(S) ☆参考 ihoski/iyoski イホㇱキ/イヨㇱキ [自動]酒類に酔う、 酔っぱらう。 {E: to be (get) drunk on…} (出典:田村、方言:沙流)
- hotasnu
- ホタㇱヌ 【自動】(…のことは)不安である、 非常な危険を感じる。 nociw tup uhewe uhewe pekor, a=nukár siri anakne, hotasnu=an hi kusu ノチウ トゥㇷ゚ ウヘウェ ウヘウェ ペコㇿ、 アヌカㇻ シリ アナㇰネ、 ホタㇱヌアニ クス 星が二つ交互に上がったり下がったりしているように見えるのは、 覚悟を決めなければならないほど危険なことなので(語り手訳)。(HC民話) hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno síttoyárekurok a p ora ene kunne nociw ka a=nukár ruwe anakne, hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ エネ クンネ ノチウ カ アヌカン ルウェ アナㇰネ、 ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ネ ヤッカ クヤイコㇿパレ 何の前兆なのか、 急にまっ暗になり夜の星まで見えるのは、 心配で気がかりな気持ちを、 私のようなものでも抱(いだ)いた。(W会話) {E: to be uneasy; have something on one's mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoturiri
- ホトゥリリ 【自動】[ho-turi-ri 尻・を伸ばす・(重複)…している] つぶれている、 ひしゃげている。 ponno hoturiri ポンノ ホトゥリリ 少しつぶれている(まんまるでなく、 楕円形である)。 {E: to be flattened; crushed.} (出典:田村、方言:沙流)
- howesara
- ホウェサラ 【自動】[ho-u-e-sara 尻・(挿入音?)・と共に・現れる](?) ふところを広くあけている。 hot, howesara ruwe! ホッ、 ホウェサラ ルウェ! まあ、 ふところを広くあけているねえ。 (S) {E: to have one's clothing open at the chest.} (出典:田村、方言:沙流)
- hoyuppa
- ホユッパ 【自動】[複](単は hoyupu ホユプ)(二人以上が)走る。 uwerpak hoyuppa=an ro ウウェㇾパㇰ ホユッパアン ロ 一緒に走ろう(競走でもそうでなくても)。(S) {E: to run (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoyuppare
- ホユッパレ 【他動】[複](単は hoyupu ホユプ)[hoyuppa-re 走る[複]・させる](二人以上を) 走らせる。 {E: to make someone run.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoyupu
- ホユプ 【自動】[単](複は hoyuppa ホユッパ)[ho-yupu 尻・を締める](一人が) 走る。 {E: to run.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hu 1
- フ 【自動】①生(なま)である(煮えていない、 焼けていない、 まだ食べられる状態になっていない)。 hu amam フ アマㇺ 生米 (なまごめ)。 na hu ナ フ まだ生(なま)だ。(W) ②(木が)生きている(枯れていない)。 hu tat フ タッ カンビの立木からむいた皮。 ☞ray tat ライ タッ 「ねき」(倒れている木)からむいた皮。 huː rus ci=pere ci=pere フールㇱ チペレ チペレ 私は生の皮を破る破る(フクロウの鳴き声、 「こう鳴いたときは山へ行くと恐ろしいことがある。 生きて帰れないか、 生きられたとしても頭の皮をはがれるような目に合う」)。(S) {E: ①to be raw; uncooked. ②to be alive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hu 2
- フ 【自動】不良じみている(「なまいきだ」、 人をばかにして弱い者にはつっかかっていく、 乱暴する、 酒を飲んであばれるなど、 チンピラのような」)。(S) earkinne hu p ne na エアㇻキンネ フㇷ゚ ネ ナ とても「なまいき」 なんだ=とても不良じみているんだ。(S) ☆参考 karkarse カㇻカㇻセ 「コロズク」=不良じみた行為をする。 rumayne ルマイネ 半なまである、 なま煮えである、 (比喩的に)少し「半ばか」である。 {E: to be bad; shameless; delinquent.}-hu フ 3【接尾】[所属形形成](本辞典では「所属語尾」とも書いてある。 名詞の所属形をつくる。 母音 u のあとにつく。)hoku ホク [概]夫;hokuhu ホクフ [所]…の夫。 (出典:田村、方言:沙流)
- humi 2
- フミ 【形名】[名詞化辞](動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。 音や、 視覚以外の感覚、 感じ、 思いなどに関して用いられる。)…する/した/している音/感じ/気配/のよう。 …humi ne フミ ネ …のする音/感じ/気配/ようである。 humi an フミ アン …のようだ/…のか(なあ)。 hńta ninpa wa arpa humi an? フンタ ニンパ ワ アㇻパ フミ アン? 何を引きずって行く音だろうか。 a=ewémkoani mokko ninpa wa arpa humi un アエウェㇺコアニ モッコ ニンパ ワ アㇻパ フミ ウン たんかを引きずって行く音だよ。 ku=sikpake inteo yan humi an クシㇰパケ インテオ ヤン フミ アン 私の目頭に目やにがあがったようだ。 …humi! フミ!…なあ(感嘆)。 méan humi! メアン フミ! 寒いなあ。 tanpane anak a=tura rusuy humi! タンパネ アナㇰ アトゥラ ルスイ フミ! 今年こそは一緒に行きたいなあ。(S民話) wátaha irammakaka puspuske wa a=mi humi pirka ワタハ イランマカカ プㇱプㇱケ ワ アミ フミ ピㇼカ ふとんの綿が具合よくふくらんで掛けるのに気持ちがいい。(S) humi ka isam フミ カ イサㇺ …したような感じが全然しない、 ちっとも…しない。 sirmeman humi ka isam シㇼメマン フミ カ イサㇺ ちっとも涼しくなったようでもない。(W) k=éramasu humi ka isam ケラマス フミ カ イサㇺ 私はちっともおもしろくない。(S) tópenpe poronno a=o yakka tópen humi ka isam no runnu hi patek ne トペンペ ポロンノ アオ ヤッカ トペン フミ カ イサㇺ ノ ルンヌ ヒ パテㇰ ネ 甘いもの(砂糖)をたくさん入れても甘みが感じられないで、 しょっぱいだけだ。 ☆参考 あとに hi ヒ はつかない、 つまり humihi フミヒ とはならない。 ☆参考 humi フミ [名][所]《音、 感じ》については ☞humi(hi) フミ(ヒ) ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 ☞ruwe ルウェ {E: the sound, sense, feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- humki
- フㇺキ 【自動】[hum-ki 音・をする] 音がする、 音を出す。 heru pawci ta humki ya? ヘル パウチ タ フㇺキ ヤ? (直訳すると)何でもなくてこんな音がするだろうか(=何の音だろう、 あやしいぞ)。(HK民話) {E: to (make a) sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hunakke kus(u)
- フナッケ クス/フナッケ クㇱ 【副】[hunak-ke-kusu どこの所・のために] せっかく(…したのに)。 hunakke kusu arki=an a p ene a=nimára eci=né wa hunak un eci=payé rusuy hawe an フナッケ クス アㇻキアナㇷ゚ エネ アニマラ エチネ ワ フナクン エチパイェ ルスイ ハウェ アン せっかく私たちは一緒に来たのにあなたたちだけが分かれてどこかへ行きたいと言うのか。(S言い伝え) ☆参考 沙流川下流から鵡川にかけて使われる形。 沙流川中流の人は hinakke kus(u) ヒナッケ クス/ヒナッケ クㇱ と言う。 {E: some place; somewhere.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hunta
- フンタ 【名】[< 日本語 ふだ(札)](?) 宿命、 生まれつき決められていること。 pósak hunta kor pe a=ne aan ruwe ne híne ポサㇰ フンタ コㇿ ペ アネ アアン ルウェ ネ ヒネ 私は子どもができないように生まれついたものであったらしく。(W民話) {E: fate; destiny.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hunte
- フンテ 【名】[< 日本語]筆。 ☆参考 昔は kanpinuyep カンピヌイェㇷ゚ と言った。(W) ☆参考 すずりは sinciri シンチリ、 紙は kanpi カンピ。 {E: a writing brush.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hup 2
- フㇷ゚ 【名】できもの、 はれもの。 hup uker ruwe an フㇷ゚ ウケン ルウェ アン できもののところがただれたねえ。(W) {E: a swelling.} (出典:田村、方言:沙流)
- húra
- フラ 【名】[概/所] におい。 húra at フラ アッ においがする。 húra ruy フラ ルイ くさい。 húra nu フラ ヌ においを感じる。 ☆参考 kéra ケラ 味。 …rak …ラㇰ …の味/においがする。 {E: a stink; a smell.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- húraha
- フラハ 【名】[所](概は húra フラ)…のにおい、 そのにおい。 húraha ruy フラハ ルイ [そのにおい・激しい]…がくさい。 {E: the stink, smell of…} (出典:田村、方言:沙流)
- hurawenkina
- フラウェンキナ §068 カリガネソウ (2) hura-wen-kina (hú-ra-ruy-mun)「ふラウェンキナ」[hura(におい)wen(悪い)kina(草)] 茎葉 ⦅A沙流、千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- húre-koysum
- フレコイスㇺ 【名】[hure-koysum 赤い・泡] 水に浮いているさび。 {E: rust floating on water.} (出典:田村、方言:沙流)
- húre-toponra
- フレトポンラ 【名】[hure-toponra 赤い・水おり] 水底に沈んださび。 {E: rust that has sunk to the bottom of water.} (出典:田村、方言:沙流)
- hurehure
- フレフレ §212 チシマイチゴ (4) hure-hure (hu-ré-ru-re)「フれフレ」[赤い・赤い] 果実 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- hureitunnap
- フレイトゥンナㇷ゚ §123 アリ 蟻 (23) hure-itunnap(hú-re-i-tun-nap)「ふレイトゥンナㇷ゚」⦅幌別⦆アカヤマアリ Formica sanguinea fusicepes EMERY. エゾアカヤマアリ Formica trunicicola yessoensis FOREL. (出典:知里動物編、方言:)
- húreno
- フレノ 【自動】[húre-no 赤い・充分に]まっ赤である。 ☆参考 arhure アㇻフレ ともいう。 ☆参考 ruhure ルフレ やや赤い(ピンクなど)。 {E: to be deep red.} (出典:田村、方言:沙流)
- hutne
- フッネ 【自動】[hut-ne (?)・(のよう)である]せまい(幅も面積も)。 hutne uske フッネ ウㇱケ せまい場所。(S) hutne ru フッネ ル せまい道。(S) hutne pínay フッネ ピナイ せまい谷。(W民話) ☆対語 sep セㇷ゚ 広い。 {E: to be narrow; confined.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- i- 4
- イ 【接頭】[< 人接 i=] ①[人接 i= イ 5 の ④の用法](他動詞・後置副詞・位置名詞など、 目的語を取る語に接頭して、 その目的語の代りになる。 したがって、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る他動詞すなわち複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に u- ウ《互い》、 yay- ヤイ《自分》、 si- シ《自分》がある。)一般に人を/に/の、 ものを/に/の。 tura トゥラ …と同行する;itura イトゥラ 人と同行する。 huraye フライェ …を洗う;ihuraye イフライェ ものを洗う、 洗いもの(洗濯)をする。 ②(語によって、 特殊な意味にきまっている場合もある。) ku ク …を飲む;iku イク 酒類を飲む。 omap オマㇷ゚ …をかわいがる; iyomap イヨマㇷ゚ [< i-omap]子どもをかわいがる。 ③(普通名詞に接頭して)一般的に人の…(普通名詞は通常目的語を取らないが、 限られた決まった語で普通名詞にこの i- イ が接頭してつくられているものがある。 だいたい身体部分の名称と親族名称で、 所属形の場合が多いが、 一つの名詞として固まった語や、 さらに他の要素がついた派生語の中では、 概念形も現れる)。 maci(hi) マチ(ヒ) …の妻; imaci(hi) イマチ(ヒ) 人の妻、 妻のほう。 nay ナイ 沢;inay イナイ [概]/inaye イナイェ [所]尻の割れ目(尻たぶの間)。 ④(i-の接頭した名詞が何かあるものを所属の対象とする名詞として固まっている場合もある。) ruwe(he) ルウェ(ヘ) …の通った跡;iruwe(he) イルウェ(ヘ) 熊の足跡。 sapa サパ 頭;isapakikni イサパキㇰニ 鮭の頭をたたく木の棒 ⑤(その他の決まった語構成)i-…-ne ネ (「…」のところに親族名称の概念形が入る。 これまでの用例ではいつも連体的に使われている。) mátak マタㇰ 妹;imatakne イマタㇰネ 人の妹である、 姉妹のうちの妹のほうの。 ☆参考 本辞典では原則として、 この i= イ を切り離さず、 これの接頭した語全体を見出しに出してあるので、 i イ で始まる諸項目の中で分析表示の中に i- イ とあり「人」「もの」の訳のついているものを参照。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- i= 5
- イ 【人接】(不定人称目的格の人称接辞) ①(包括的一人称複数) 相手を含む私たちを/に。 páse tono utar i=amkir パセ トノ ウタㇻ イアㇺキㇼ 和人の方々が私たち(あなたや私)を見知る。(W会話) i=konu rusuy pe イコヌ ルスイ ペ (彼が)私たち(あなたや私)に聞きたいこと。(S会話) a=i=kóuwepekennu アイコウエペケンヌ (不定の)人が私たち(あなたと私)に事の次第をたずねる=私たち(あなたと私)が事の次第をたずねられる。(S会話) ②(引用文中の一人称) 私(たち)を/に。 i=ahunte イアフンテ (引用文中で)(彼は)私を家に入らせる。 i=ahupte イアフㇷ゚テ (引用文中で)(彼は)私たちを家に入らせる。 “… i=epakasnu” sekor 「…イエパカㇱヌ」セコㇿ 「…を私に教えてください」と(言って…)。 i=ekari イエカリ (引用文中で)私(たち)の方に向かって。 i=etok ta イエトㇰ タ (引用文中で)私(たち)の前方で。 ③(敬意の二人称)あなた様を/に/の。 ④(一般に)人を/に/の、 ものを/に/の ☞i- イ 4 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- icak a
- イチャㇰ ア 【間投】[< i-cak a 人を・不快にする(?)・(感嘆の助詞)]きたならしいなあ(不快な感情を込めて言う)。 icak aː! e=etuhu wen ruwe! イチャㇰ アー! エエトゥフ ウェン ルウェ! ああきたないなあ、 あなたの鼻ひどいねえ(子どもに)。(S) icak a, ene okay pe ka ene haweoka hi イチャㇰ ア、 エネ オカイ ペ カ エネ ハウェオカ ヒ 「あったらこっきたないやつらでも」(=あんな汚らしいやつらでも)そんなことを言ったのか(「心が汚いので顔が汚いように言う」)。(S) ☆参考 続けて icaka イチャカ とも言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- ihoski
- イホㇱキ 【自動】[i-hoski もの・に酔う]酒や乗り物に酔う。 ☆参考 iyoski イヨㇱキ とも言う。 ☞hoski ホㇱキ {E: to be drunk; suffer from motion sickness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iitasare
- イイタサレ 【他動】[i-i-tasa-re 人を・人・と交換する・させる]…を人と交換する(「ばくる」)。 iitasare ru ka he an? イイタサレ ル カ ヘ アン? まあ(彼は)こんなもの「ばくった」(=交換した)の? (S) {E: to exchange… with someone.} (出典:田村、方言:沙流)
- íka 1
- イカ 【自動/他/後副】①[自動]近道する、 あふれる。 pet íka ペッ イカ 川があふれる。 ku=ika wa k=ek クイカ ワ ケㇰ 私は近道して来た。 sirkohokayekaye ayne suy íka シㇼコホカイェカイェ アイネ スイ イカ 蛇行していてついにまたあふれた。 ②[他/後副](山や尾根や川)を越えて近道して(行く)。 Akkes un iwor íka arpa=an ruwe ne アッケㇱ ウン イウォㇿ イカ アㇻパアン ルウェ ネ 厚岸へ山(の谷間)を越えていった。(HK民話) tane tane toska íka noyne sir iki タネ タネ トㇱカ イカ ノイネ シㇼ イキ まもなく水が堤防を越えてあふれそうだ。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ [隠](直訳すると)川が堤防を越えてあふれるぞ=これ以上言うと泣くからもうやめておきなさい。 ☆発音 ku=ika クイカ、 e=ika エイカ の発音は kuyka、 eyka とはならない。 ku/íka, e/íka のように i イ を高く、 しかもはっきり発音する。(S) {E: ①to take a short cut. ②to take a short cut through, across (mountains, rivers etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikaopas
- イカオパㇱ 【自動】[i-ka-o-pas 人・の上・に・走る][ka(si) opas の目的語不定人称形] かけつける。 ☞ka(si) opas カ(シ) オパㇱ {E: to run, rush (to).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikaras
- イカラㇱ 【自動/副】①[自動]もったいない(「いたましい」)。 munin yak ikaras na hokure e yan! ムニン ヤㇰ イカラㇱ ナ ホクレ エ ヤン! くさったらもったいないから早く食べなさい。(S) ②[副]もったいなくも hńta kus mikanpako ikaras e=perpa ruwe an? フンタ クㇱ ミカンパコ イカラㇱ エペㇾパ ルウェ アン? どうしてみかん箱をもったいない、 こわしてしまうの。(S) {E: ①to be wasteful (v.). ②wastefully (adv.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ikesuy
- イケスイ 【自動】怒って出ていく、 いやがって立ち去る、 家出する。 isane p ruska kusu ikesuy a ruwe tapan イサネㇷ゚ ルㇱカ クス イケスイ ア ルウェ タパン (そのことに)姉のほうが腹を立てて出て行ってしまったのでした。(W独話) {E: to leave, run away from home in an angry state.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iki
- イキ 【自動】[i-ki ものごとを・する] ①する、 ふるまう、 行なう。 iki ayne イキ アイネ (苦心して/がんばりつづけて)ようやく。 …siri iki … シリ イキ …している様子である。 ene iki hi エネ イキ ヒ どうするかということ、 しかた。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ②(名詞として使われて)行い。 ene an iki patek kipa エネアニキ パテㇰ キパ そのような行いばかりする。(S会話) … péka iki …ペカ イキ …を歩く、 …を旅する。 ihokusi péka ikuusi péka é=iki ayne e=ek ruwe somo ne ya? イホクシ ペカ イクウシ ペカ エイキ アイネ エエㇰ ルウェ ソモ ネ ヤ? マーケットや飲み屋をあなた歩いてきたのではないのか。(S) ③[熟語]… hawe iki wa/…humi iki wa …ハウェ イキ ワ/…フミ イキ ワ (あきれた言い方の一つで、 反語的に用いられる。)こともあろうに…なんていうことを言ってる、 こともあろうに…なんてことをして音をたてている、 よくも…言う/…音を出すもんだね。 kasusne hawe iki wa! カスㇱネ ハウェ イキ ワ! まあ、 たいしたことを言ってきた(=ひどい話だなあ)(kasusne カスㇱネ は《大したことはない》) (☞wa ワ 3)。 pe/p iki ペ/ㇷ゚ イキ …している(いぶかって言う言い方)。 hńta kohehewpa wa nukar pe iki? フンタ コヘヘウパ ワ ヌカㇻ ペ イキ? 何をのぞいて見てるんだろう。 hńta ewkopinupinu p ikipa? フンタ エウコピヌピヌㇷ゚ イキパ? 何をコソコソ話し合っているんだろう。(S) ④[雅](韻文の中で、 また会話でも美文調で話すとき、 ときおり ne ネ《である》の代わりに使われる。 用例では korka/korkayki コㇿカ/コㇿカイキ《けれども》、 yakka/yakkayki ヤッカ/ヤッカイキ《…しても》の前に置かれている。 ne ネ を使った表現とは多少ニュアンスが違う。) onne p iki korka オンネㇷ゚ イキ コㇿカ 年老いた者ではあるけれど。(onne p ne korka オンネㇷ゚ ネ コㇿカ 年老いた者だけれど。) (W神謡語り) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの若い女性ではあるが、 まるで女神様のように…。(Sユーカラ) iki yakkayki イキ ヤッカイキ [雅]…も。 inan henpara/iki yakkayki イナン ヘンパラ/イキ ヤッカイキ [雅]いつどんなときでも。(Sユーカラ) {E: ①to do; conduct; behaviour (v.). ②conduct, behaviour, action (n.). ③… ④… } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikokarkari
- イコカㇻカリ 【他動】[i-ko-kar-kar-i もの・に・(回る/回すことを表す擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)]…をものにくるむ。 toan cikapnok rupus yak wen na ikokarkari wa anu トアン チカㇷ゚ノㇰ ルプㇱ ヤㇰ ウェン ナ イコカㇻカリ ワ アヌ あの卵、 凍るといけないから何かにくるんでおきなさい。(S) ☆参考 kokari コカリ は[複他動]《…を…にくるむ、 …に…を巻きつける。 》 {E: to wrap…in…} (出典:田村、方言:沙流)
- ikoytupa
- イコイトゥパ 【自動】何も持っていなくて暮らしに困る(「難儀する」)、 ものを欲しがる。 sirunno ikoytupa kaspa ka somo ki シルンノ イコイトゥパ カㇱパ カ ソモ キ まさかあまり「難儀」もしていないよ(=暮らしに困ってもいない)。(S) ☆参考 他動詞は eykoytupa エイコイトゥパ。 {E: to be in difficulties, in need; to want.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikusakanram
- イクサカンラㇺ 【名】[概](所は ikusakanrami(hi) イクサカンラミ(ヒ))[iku-sakan-ram 飲酒する・(?)・心]酒を飲んだ後の乱暴になる気持ち、 (悪い)酒ぐせ。 {E: (bad) drunken behaviour.} (出典:田村、方言:沙流)
- imemke-sísam
- イメㇺケシサㇺ 【名】[imemke-sísam 散髪する・和人] 床屋(店ではなく人)。 ☆参考 isapakar-sísam イサパカㇻシサㇺ とも言う。 ☆参考 isapakarusi イサパカルシ 床屋(の店)。 {E: a barber.} (出典:田村、方言:沙流)
- imino
- イミノ 【自動】[imi-no 衣服を着る・充分にする] 立派な着物を着ている。 toan menoko imino ruwe! トアン メノコ イミノ ルウェ! あの女の人、 立派な着物を着てるなあ! (S) {E: to wear fine clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
- inan
- イナン 【連体】どの。 inan kur イナン クㇽ どの人。 inan pe イナン ペ どのもの=どの者/どの子/どれ。 inan kotan イナン コタン どの村。 kotan un arpa ru inan ru ne? コタヌン アㇻパ ル イナン ル ネ? 集落(村)へ行く道はどの道ですか? (S) {E: which.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inaye(he)
- イナイェ(ヘ) 【名】[所](概は inay イナイ)…の尻の割れ目(尻たぶの間)。 apto ruy wa ku=teyne ora kú=inaye opes nay san kane アㇷ゚ト ルイ ワ クテイネ オラ クイナイェ オペㇱ ナイ サン カネ 雨がひどくて私はぬれてお尻の割れ目を沢が流れている。(S) {E: the crease of the buttocks of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ineap
- イネアㇷ゚ 【名】[単](複は inerokpe イネロㇰペ)[ine-a-p どうである・…した・もの](感嘆)なんとまあ…。 ①(多くの場合、 次のような慣用表現で用いられる。) ineap…ya ka eramiskari イネ アㇷ゚…ヤ カ エラミㇱカリ なんとまあ見たことも聞いたこともないほど/びっくりするほど…だ。 ineap arikiki ineap ison wa síriki ya ka a=erámiskari イネアㇷ゚ アリキキ イネアㇷ゚ イソン ワ シリキ ヤ カ アエラミㇱカリ (彼は)本当にまあよく働き、 獲物がたくさんとれるさまはびっくりするほどだ。(W民話) ②(後半部分…ya ka eramiskari ヤ カ エラミㇱカリ なしに) ineap kusun uneno kane oka ruwe! イネアㇷ゚ クスン ウネノ カネ オカ ルウェ よくもまあ似ているもんだね。(S) ☆発音 íne イネ《どうである》とはアクセントが違い、 í イ が低く ne ネ のほうが高く発音される。 ☆参考 単数形だが、 二人以上のことに使われることもある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inerokpe
- イネロㇰペ 【名】[複](単は ineap イネアㇷ゚)[íne-rok-pe どうである・…した[複]・もの] ①(多くの場合次のような慣用表現で) なんとまあ…。 inerokpe (kus(u)) …ya ka eramiskari イネロㇰペ (クㇱ/クス) …ヤ カ エラミㇱカリ なんとまあ見たことも聞いたこともないほど/びっくりするほど…だ(感嘆の表現)。 inerokpe kusu, onne p iki korka siretokkorpa ruwe oka ya ka a=erámiskari イネロㇰペ クス、 オンネㇷ゚ イキ コㇿカ シレトッコㇿパ ルウェ オカ ヤ カ アエラミㇱカリ なんとまあ、 年老いてはいるけれど二人ともそれはそれはびっくりするくらい美しい方々でした。(W神謡語り) ②[雅](後に ya ka eramiskari ヤ カ エラミㇱカリ を使わずに) inerokpe kus/pet iwor kasi/komaknatara イネロㇰペ クㇱ/ペッ イウォㇿ カシ/コマㇰナタラ [雅]なんとまあ川ぞいの景色が美しく開けている。(Sユーカラ) iresu sápo/inerokpe kus/i=eoripak pe/i=tukarike/kosikerana/atte kane イレス サポ/イネロㇰペ クㇱ/イエオリパㇰ ペ/イトゥカリケ/コシケラナ/アッテ カネ [雅]育ての姉はなんとまあ私に畏れてかしこまり私をまともに見ず目を下の方へ伏せている。(Sユーカラ) ☆参考 íne イネ《どうである》とはアクセントが違い、 第一音節の i イ が低く、 第二音節つまり ne ネ の部分が高く発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inkus
- インクㇱ 【自動】悪いことが起こることを察知/予知する、 悪い予感がする。 maratto an kor síran korka inkus utar oka ruwe ne, topattumi ek noyne iramuan ruwe ne マラット アン コㇿ シラン コㇿカ インクㇱ ウタㇻ オカ ルウェ ネ、 トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 酒宴が行われていたけれど、 予知する人たちがいて、 夜襲の群団が来るらしいとわかった。(W言い伝え) a=i=ráyke wa a=sapáha arerepasi arpa yakun, inkus=an pe ne ruwe ne na アイライケ ワ アサパハ アレレㇷ゚ アシ アㇻパ ヤクン、 インクサン ペ ネ ルウェ ネ ナ 私が殺されて私の首(=頭)がずうっと沖の方へ飛んで行ったら、 恐ろしいことの前兆ですからね。(W民話) {E: to have a premonition that something bad is going to happen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inne
- インネ 【自動】[< ir-ne 集合・である]人数が多い。 inne utar インネ ウタㇻ 大勢の人々。 inne kotan インネ コタン 人口の多い村。 hekattar inne ヘカッタㇻ インネ 子どもが多い。(S) inne wa インネ ワ 大勢で。 inne wa arki インネ ワ アㇻキ (彼らは)大勢で来た。(S) inne=as wa arki=as ruwe un インネアㇱ ワ アㇻキアㇱ ルウェ ウン 私たちは大勢で来たのですよ。(S) {E: for there to be a lot of, many people; a large number of people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inomi
- イノミ 【自動】[i-nomi ものを・祀る] 祭祀をする。 inomi=an siri nukar rusuypa kusu イノミアン シリ ヌカン ルスイパ クス (和人たちは)私たちが祭りをする(この場合、 菱の実まつりをする)ところを見たいから。 会話 {E: to hold, have a festival.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inu
- イヌ 【自動】[i-nu ものを・聞く] ①聞く。 heru inu takup ne hawe ne ヘル イヌ タクㇷ゚ ネ ハウェ ネ ただ話に聞くだけだ。(W会話) itak=an ciki pirkano é=inu katu ene an hi イタカン チキ ピㇼカノ エイヌ カトゥ エネ アニ 私がいまから話をするからよくお聞きなさい。(W民話) inu=an akusu イヌアナクス(うわさに)聞いたところでは。(W民話) ②[補助動詞]…wa inu …ワ イヌ …してみる。 e wa inu エ ワ イヌ 食べてみなさい。 kopisi wa inu コピシ ワ イヌ 彼にきいて(たずねて)みなさい。 ☆発音 kú=inu クイヌ、 é=inu エイヌ は、 ku= ク と i イ、 e= エ と i イ が kuy クイ、 ey エイ という一音節の二重母音に発音する。 ☆参考 視覚は含まず、 聴覚、 触覚、 味覚、 嗅覚によること、 また心の中の考えや思い、 感じなどについて言う。 視覚に関することについては、 inu イヌ ではなく inkar インカㇻ を使う。 ☆参考 他動詞は nu ヌ …を聞く、 …が聞こえる。 {E: ①to hear; listen. ②to try (to)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipehe
- イペヘ 【名】[所](概は ipe イペ)…の実。 itak ipehe イタㇰ イペヘ/イタキペヘ 言葉の中味、 意味内容。 poronno ku=toyta a korka ipehe ka isam ポロンノ クトイタ ア コㇿカ イペヘ カ イサㇺ たくさんつくったけれどみのりがなかった。(S) {E: the truth, substance (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipeoko
- イペオコ 【副】[ipeo-ko 実が入っている・(反意の副詞をつくる接尾辞)] こんなわずか。 ipeoko patek en=kore イペオコ パテㇰ エンコレ こんなわずかしかくれない(食べ物でも布でも)。(S) ipeoko an pon kapoca mak ku=suwe wa k=e ruwe an pe an? イペオコ アン ポン カポチャ マㇰ クスウェ ワ ケ ルウェ アン ペ アン? これっぽっちのカボチャどうやって料理して食べるんだ。(S) {E: very little; a small amount of; Just this!} (出典:田村、方言:沙流)
- ipeono
- イペオノ 【自動】[ipeo-no 実が入る・よく] よく実る、 充分に実が入る。 amam ka ipeono, mame ka ipeo oasi noyne síran アマㇺ カ イペオノ、 マメ カ イペオ オアシ ノイネ シラン 米もよく稔り、 豆ももうすぐ実が入りそうになっている。(S会話) ☞ipeo イペオ {E: to bear well; bear a lot of (fruit.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iporo(ho)
- イポロ(ホ) 【名】[所](概は ipor イポㇿ)…の顔色、 …の顔つき。 iporo anu イポロ アヌ[顔つき・を置く] 隠す(言うのが気の毒だから見て見ないふりをする)。 m iporo kurkus イポロ クㇽクㇱ (怒って)しぶい顔をしている。 iporo rirot イポロ リロッ 心の中のことが顔色に出る。 iporo siw イポロ シウ 苦い顔をしている、 いつも笑わない。 hńta e=ruska wa é=iporo siw ruwe ene an hi an? フンタ エルㇱカ ワ エイポロ シウ ルウェ エネ アニ アン? 何を怒ってそんなに苦い顔をしているの? (S) iporo tuyreko an イポロ トゥイレコ アン ムスッと(=ブスッと)している。(S) iporo uuk イポロ ウウㇰ (怒って)顔色を変える。 iporo wen イポロ ウェン 憤慨の色を表す。 mosma mosma ku=hawean akus ora iporo wen kusu an wa soyne モㇱマ モㇱマ クハウェアン アクㇱ オラ イポロ ウェン クス アン マ ソイネ 私が関係のないほかのことばかり言ったら彼はひどく憤慨した顔をして外へ出て行った。(S) ratcako iporo ラッチャコ イポロ ランプの燃えかた、 燈火の様子。 {E: the facial complexion, looks of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ipukitara
- イプキタラ 【自動】[ipuk-itara 突き出る・…した状態が続いている](次のような慣用表現で)(顔に)ありありと出ている。 iruska ipor/a=nan kurka ta/ipukitara イルㇱカ イポㇿ/アナン クㇽカ タ/イプキタラ [雅]怒りの色が私の顔一面に青すじが立つほど出ている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iramasure
- イラマスレ 【自動】[i-ramasu-re 人を・面白く思う・させる] おもしろい、 すてきな、 なんてきれいな。 iramasure! tooká nonno pirka ruwe! イラマスレ! トオカ ノンノ ピㇼカ ルウェ! まあきれい、 あの花のきれいなこと! tooká nonno iramasure ruwe! トオカ ノンノ イラマスレ ルウェ! あの花はなんてきれいなんでしょう。 iramasure poyson pirka ruwe! imeru us kane an! イラマスレ ポイソン ピㇼカ ルウェ! イメル ウㇱ カネ アン! まあ赤ちゃんのきれいなこと輝くようだ。(S) ☆参考 最初の例のように間投詞的にも使う。 {E: to be interesting; fine; wonderful; beautiful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iramputputu
- イランプップトゥ 【自動】人のあることないことを言ってけんかさせる。 ☆参考 =iyukoykire イユコイキレ 人をけんかさせる。(S) {E: to make…quarrel, fight due to spreading rumors about them.} (出典:田村、方言:沙流)
- irayapka
- イラヤㇷ゚カ 【自動】[i-rayap-ka 人を・感心する・させる]人を感心させる、 びっくりする/感心するような。 irayapka haw as hawe an! イラヤㇷ゚カ ハウ アㇱ ハウェ アン! 驚いた(「たまげた」)話だねえ。(W会話) irayapka, cise pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ、 チセ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと、 家がきれいだねえ! (S) ☆参考 二つ目の例のように間投詞的にも使う。 {E: to astonish, surprise someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ironne
- イロンネ 【自動】[< ir-onne ひとまとまり・大きい]厚い、 (木の葉や草などが)茂る、 深く茂っている。 ironne kanpisos イロンネ カンピソㇱ 厚い本。(W) ironne nítay イロンネ ニタイ 木がたくさん茂っている林/森。 mun ironne ムン イロンネ 草が生い茂っている。(W) niskur ironne wa sir-kunne ニㇱクㇽ イロンネ ワ シㇼクンネ 雲が厚くて暗い。(W) ☆対語 kapar カパㇻ 薄い。 ☆参考 ruwe ルウェ 太い。 {E: to be thick.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- irwak(-i)
- イㇼワㇰ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(1)irwak(-i)〔ír-wak いㇼワㇰ〕①肉身の兄弟;兄または弟⦅ホロべツ、シラオイ⦆。②女が男の兄弟にci-iruwaki「私の兄さんよ」と呼びかける⦅シラウラ⦆。③いとこ;従兄弟姉妹⦅サル、シラウラ⦆。④親戚⦅タライカ⦆。[<ir(血のつながる)+u-(互いの)+ak(弟)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- isam
- イサㇺ 【自動】[否定動詞]ない、 いない、 存在しない、 なくなる(無くなる)、 亡くなる(死亡する)。 uweepakiun isam kor an ウウェエパキウン イサㇺ コㇿ アン だんだんなくなって(減って)いく。(S) ek isam エキサㇺ 来ていない。 na ek isam ナ エキサㇺ (彼は)まだ来ていない。 arsuyne ka kanpi ek isam アㇻスイネ カ カンピ エキサㇺ 1回も手紙が来ていない。 wa isam/híne isam ワ イサㇺ/ヒネ イサㇺ …して(無くなって)しまう。 ene…hi ka isam エネ…ヒ カ イサㇺ どう…しようもない。 ka isam カ イサㇺ …もない、 …は全然ない。 katu ka isam カトゥ カ イサㇺ …したようでもない、 ほとんど(めったに)…しない。 póka isam ポカ イサㇺ たった…さえもない。 oar isam オアㇻ イサㇺ 全然ない。 pak(no)…isam パㇰ(ノ)…イサㇺ それほど…の人(もの)はない(最も…な人/ものだ)。 ruwe ka isam ルウェ カ イサㇺ …したあと(形跡)もない。 ☆参考 対応する肯定動詞は an アン[単]/oka オカ[複]ある、 いる。 ☞an アン 1、 oka オカ 1 {E: to not exist; run out; die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isampa
- イサンパ 【他動】[複](isam イサㇺ は単複の区別なし)(二つ以上が皆)なくなる、 wa isampa ワ イサンパ …してしまう。 {E: for…to run, die out. (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isaykano
- イサイカノ 【副】[isayka-no 簡単である・(副詞形成)]簡単に。 isaykano túnasno a=kar nepki patek ku=ki rusuy イサイカノ トゥナㇱノ アカン ネㇷ゚キ パテㇰ クキ ルスイ 私は簡単に早くやる仕事ばかりしたい。(S) isaykano itak イサイカノ イタㇰ 簡単に言う(たくさんのことでも少ない言葉でわかりやすく言う)。(S) {E: simply; easily.} (出典:田村、方言:沙流)
- isenramte
- イセンラㇺテ 【副】[i-senram-te 人に・いつものことである(と思う)・させる](?) またいつものように、 あいかわらず。 isenramte iperuy sir ne na イセンラㇺテ イペルイ シンネ ナ いつ見ても大食いだな。(S) isenramte sunke p ne hawe ne na イセンラㇺテ スンケㇷ゚ ネ ハウェ ネ ナ あいかわらずうそばかり言うんだな。(S) ☆参考 用例はこの二例のみ。 両方とも文末は …ne na ネ ナ で終わっている。 前項 isenramkorak イセンラㇺコラㇰ も同様。 これ以外の使い方があるかどうか不明。 ☞senram センラㇺ {E: as always; as usual; without change.} (出典:田村、方言:沙流)
- isis
- イシㇱ 【自動】腹を立てる、 憤る。 ☆参考 iruska イルㇱカ 腹が立つ、 不機嫌になる。 {E: to get angry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isram
- イㇱラㇺ 【名/自動】[is-ram (?)・心(人)] ①[名]貧しい人。 isram ne イㇱラㇺ ネ 貧しい人である、 貧しい。 isram ne ruwe a=erámpokiwenpa patek ka ki a p イㇱラㇺ ネ ルウェ アエランポキウェンパ パテㇰ カ キ アㇷ゚ 私は彼らが貧しいのをかわいそうに思ってばかりいたが。(NH民話) ②[自動]貧しい。 sanke híne i=sam omare hike, isram ruwe okay pe a=uk ka eyayhawkere kus サンケ ヒネ イサㇺ オマレ ヒケ、 イㇱラㇺ ルウェ オカイ ペ アウㇰ カ エヤイハウケレ クㇱ (彼は宝刀を)出して来て私のそばに置いたが、 貧しいのに受け取っては気の毒だと私は思ったので。(NK民話) ☆参考 wenkur ウェンクㇽ 貧しい人。 日常会話ではこの wenkur ウェンクㇽ のほうがずっと多く使われる。 {E: to be poor; miserable.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itasko
- イタㇱコ 【自動】[i-tasko もの・をたすきがけにする] たすきをかける。 itasko kane wa ita piru イタㇱコ カネ ワ イタ ピル たすきがけでゆかを拭きなさい。(S) ani itasko p アニ イタスコㇷ゚ [それで・たすきがけする・もの]たすき。 {E: to tie up one's sleeves with string etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- iteki
- イテキ 【副】①(禁止)…するな(「するんでない」)、 …しないように(その出来事が起こらないことを話し手が希望することを表す)。 iteki cis イテキ チㇱ 泣くな(「泣くんでない」)。 iteki arpa! イテキ アㇻパ! 行くな、 行ってはだめ(「行くんでない」)。 iteki supki yak haw néno haweoka yan イテキ スㇷ゚キ ヤㇰ ハウ ネノ ハウェオカ ヤン [隠] ヨシがつぶれるように言うな(ヨシは一度踏まれてつぶれると、 もうもとどおりにふくれることができない。 そのように取り返しのつかないようなことを言うな)。(S) iteki ca hepita haw néno hawean イテキ チャ ヘピタ ハウ ネノ ハウェアン [隠]柴がはじけてのびるように言うな(細い枝の先が頭を押えられて曲がっているのを放すとパッとはじけてのびる、 そのように短気を起こすな、 すぐに怒ってはいけない)。 iteki mik kor an イテキ ミㇰ コㇿ アン[隠] ほえるな=横から口を出すな。 ②iteki…no イテキ…ノ …せずに。 iteki cis no mokor イテキ チㇱ ノ モコㇿ 泣かないで眠りなさい。 iteki…kunine イテキ…クニネ …しないように。 iteki iruska kunine pirkano tasa é=itak yak easir pirka p ne na イテキ イルㇱカ クニネ ピㇼカノ タサ エイタㇰ ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 彼が腹を立てないように、 うまく受け答えをしなくてはいけませんよ。(S民話) (S) {E: Don't} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itemeni
- イテメニ 【名】[i-teme-ni ものを・両手を広げて…の長さをはかる・木]横の梁(天井の、 南北方向の梁)。 ☆参考 umanki ウマンキ と同じものか。 ☆参考 縦の(東西方向の)梁は paruspe パルㇱペ [雅]、 parpesni パㇻペㇱニ [日常語]。 {E: roof rafters, beams.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itese
- イテセ 【自動】[i-tese もの・を編む] toma トマ《敷物》を編む。 ☞tese テセ {E: to weave a rug.} (出典:田村、方言:沙流)
- iwankeno
- イワンケノ 【副】[iwanke-no 達者である・(副詞形成)]達者で。 iwankeno e=an ya? イワンケノ エアン ヤ あなたは元気/達者でいますか。 iwankeno k=an イワンケノ カン 私は元気/達者でいます。 sóne a=utári opitta iwankeno oka ruwe he an? ソネ アウタリ オピッタ イワンケノ オカ ルウェ ヘ アン? 本当に私たちの親戚は皆達者でいるのでしょうか。(S) ☆参考 最近 iwanke wa イワンケ ワ との混同が起こり、 1990年代のいまは、 iwankeno イワンケノ を人称形にして ku= ク、 e= エ をつけて kú=iwankeno クイワンケノ、 é=iwankeno エイワンケノ と言う人もいる。 {E: healthily.} (出典:田村、方言:沙流)
- iworke
- イウォㇿケ 【位名】…のへこんでいる中、 両側または周囲を仕切られた中。 ure-iworke tesma osma pakno urehe poro ウレイウォㇿケ テㇱマ オㇱマ パㇰノ ウレヘ ポロ 雪のへこんだ足跡の中にかんじきが入ってしまうほど足が大きい。(S) ruyka corpok ta mosiro atte wa iworke ta oka ルイカ チョㇿポㇰ タ モシロ アッテ ワ イウォㇿケ タ オカ 彼らは橋の下にむしろをかけてその中に住んでいる。(S) {E: the hollow of…; the inside of …} (出典:田村、方言:沙流)
- iyaykookka
- イヤイコオッカ 【自動】[i-yayko-ok-ka 人を・一人で・うなだれ・させる] 本当に情けない。 {E: to be truly sad, shameful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyenucupki-ciwre
- イイェヌチュㇷ゚キチウレ 【自動】[i-y-e-nu-cup-ki-ciwre 人・(挿入音)・そこに・顔・日/月・(する)・さす][雅]そこに日の光がさす。 nan nipeki/hetuku cup ne/iyenucupki/ciwre kotom/pirka ruwe ナン ニペキ/ヘトゥク チュㇷ゚ ネ/イイェヌチュㇷ゚キ/チウレ コトㇺ/ピㇼカ ルウェ [雅]顔の輝きがさしのぼる朝日のように日の光がさすのにも似てまぶしいほど美しい。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyetupeknu
- イイェトゥペㇰヌ 【自動】悔やみを言う。 somo e=yetupeknu kusu e=arpa? ソモ エイェトゥペㇰヌ クス エアㇻパ? (あなた)お悔やみにいかないの? (S) ☆参考 人称接辞 ku= ク、 e= エ のように、 アクセント核(声の高さの上がる所)を前の音節へ動かす接頭辞がつくときは ku=yetupeknu クイェトゥペㇰヌ、 e=yetupeknu エイェトゥペㇰヌ となる。 {E: to speak out one's frustrations.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyo 1
- イヨ 【他動】[i-y-o もの・(挿入音)・…に…を入れる]…にものを入れる。(名詞として使われて)入れること。 …or iyo オㇿ イヨ…へ物を入れる。 pon pukuru or iyo wa upsor omare ポン プクル オㇿ イヨ ワ ウㇷ゚ソㇿ オマレ 小さい袋にものを入れて懐に入れなさい。(W) itanki or iyo イタンキ オㇿ イヨ おわん/茶碗に食べ物をよそう。(W) {E: to put something in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyomap
- イヨマㇷ゚ 【自動】[i-y-omap ものを・(挿入音)・可愛がる] 子どもをかわいがる。 iyomap=an rusuy kusu a=etún kusu ne na イヨマパン ルスイ クス アエトゥン クス ネ ナ 子どもをかわいがりたいので(赤ちゃんを)お借りしますから。(W民話) iyomap-eykoytupa=an イヨマㇷ゚エイコイトゥパアン 子どもがいないために子どもをかわいがることができなくて、 子どもをかわいがりたくてたまらない。(W民話) ☆参考 接頭辞 ko- コ がつくとき、 その前にさらに接頭辞がつかなければ koyomap コヨマㇷ゚ となる。 ☆参考 ikoiyomap/ikoyyomap イコイヨマㇷ゚ 他の人の子どもをかわいがる。 {E: to show affection to children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyonnokka
- イヨンノッカ 【自動/名】[i-y-onnokka もの/人・(挿入音)・をあやして寝かしつける] ①[自動]子守歌を歌う。 ②[名]子守歌。 pakkay iyonnokka パッカイ イヨンノッカ 子をおぶって歌う子守歌。(KSg) sintasuye iyonnokka シンタスイェ イヨンノッカ ゆり板をゆらして歌う子守歌。(KSg) ☆参考 沙流川中流の人の言葉。 ionnokka イオンノッカ とも言う。 ihonnokka イホンノッカ とも言う(?)(ノートの誤記か)。 下流および鵡川では iyonruyka イヨンルイカ と言う。 {E: ①to sing a lullaby(v). ②a lullaby (n).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyono
- イヨノ 【自動】[iyo-no 実がなる・充分に] 実がたくさんなっている。 iyono ruwe! イヨノ ルウェ! 実がたくさんなっているねえ! (S) {E: to bear plentifully.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyorawki
- イヨラウキ 【自動】[i-y-orawki 人/もの・(挿入音)・をとりにがす] 遅刻する、 みんなが行ってしまった後に来て置いて行かれる。 ☞orawki オラウキ {E: to be late; run late.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyoski
- イヨㇱキ 【自動】[i-y-oski (< i-hoski) もの・(挿入音)・に酔う] 酔う、 酔っぱらう(=ihoski イホㇱキ)。 iku wa iyoski イク ワ イヨㇱキ 酒を飲んで酔う。(W) a=ikúre a a=ikúre a akus ora earkinne iyoski, híne iyoski wa an rápokke ta アイクレ ア アイクレ ア アクㇱ オラ エアㇻキンネ イヨㇱキ、 ヒネ イヨㇱキ ワ アン ラポッケ タ 彼にどんどん飲ませたところひどく酔っぱらった。 そして酔っぱらっている間に…。(W言い伝え) {E: to be, get drunk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyotta
- イヨッタ 【副】[i-y-or-ta もの・(挿入音)・の所・で] 中でも特に、 ことに、 いちばん、 最も。 tanike iyotta pirka タニケ イヨッタ ピㇼカ これがいちばんいい。(S) iyotta e=e rusuy pe ye イヨッタ エエ ルスイ ペ イェ いちばん食べたいものを言いなさい。(S) opitta pirka korka oro ta tanike iyotta pirka オピッタ ピㇼカ コㇿカ オロ タ タニケ イヨッタ ピㇼカ みんないいがその中でこれがことによい。(S) ☆参考 同じような状況で síno シノ《まことに》も使われる。 iyotta イヨッタ はいわゆる「最上級」というわけではない。 {E: particularly; the most; extremely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyoykir
- イヨイキㇼ 【名】[i-y-o-ikir もの・(挿入音)・を入れる・ひとまとまり] 宝壇(家の中の北側の壁の前の東寄りの部分に sintoko シントコ《行器(ほかい)、 大きい入れ物》、 patci パッチ《鉢》、 刀剣などの宝物が積まれ並べられている。 その宝物の一まとまりを言う。) irayapka iyoykir pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ イヨイキㇼ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと宝物きれいだねえ! (出典:田村、方言:沙流)
- ka 1
- カ 【名】[概](所は káha カハ)敷物などを編む糸、 布を織る糸。 tu ka sinkop re ka sinkop ranke ranke トゥ カ シンコㇷ゚ レ カ シンコㇷ゚ ランケ ランケ [雅] 二つの糸の結び目、 三つの糸の結び目を下げ下げしている=糸をつむいでいる(糸をつむぐ様子の描写)。 ka uturu カ ウトゥル (布の)糸の間=(布の)目。 ka uturu sep senkaki カ ウトゥル セㇷ゚ センカキ (直訳すると)糸の間が広い布=目の粗い布。 ☆参考 縫い糸は nuyto ヌイト、 何かについている紐は at アッ[概]/atu アトゥ[所]と言い、 ka カ とは言わない。 {E: yarn, thread for weaving material, rugging etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka 3
- カ 【副助】(予想以上、 追加、 意外を表す。) ①…も、 …までも。 eani ka un=tura エアニ カ ウントゥラ あなたも私たちと一緒に行こう。(S) tup ka uk トゥㇷ゚ カ ウㇰ 二つも/二つとも取った。(S) ②(二回以上重ねて)…も…も、 …と…、 (動詞句のあとで)…したり…したり(日本語の「…も…も」よりもむしろ「…と…」に当たる場合もある)。 okkayo ka menoko ka porono oka オッカヨ カ メノコ カ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) cáca ka an rupnemat ka an チャチャ カ アン ルㇷ゚ネマッ カ アン じいさまとばあさまがいた。 ku=koytak ka en=koytak ka ki クコイタㇰ カ エンコイタㇰ カ キ 私が彼に話したり、 彼が私に話したりした。(W会話) ③(否定表現の中で)(1)…も…しない。 ponno ka ポンノ カ 少しも(…しない)。 sinep ka シネㇷ゚ カ 一つも(…しない)。 sinen ka isam シネン カ イサㇺ 一人もいない。 nen ka isam ネン カ イサㇺ だれもいない。 nep ka ku=sak ネㇷ゚ カ クサㇰ 私は何も持っていない。 (2)(名詞句、 副詞句、 動詞句の後、 否定辞 somo ソモ の前に置かれて) ka somo ne カ ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne セタ カ ソモ ネ 犬ではない。(W) ka somo ki カ ソモ キ (動詞句の後で)…しもしない、 …したりなんかしない、 全然 …しない(否定の返事で「いいえ、 …しない」に似たニュアンスでも使われる)。 ponno ka e ka somo ki ポンノ カ エ カ ソモ キ 少しも食べない。(S) néun ka hawean ka somo ki ネウン カ ハウェアン カ ソモ キ (彼は)何も言わない。 ape ruy ka somo ki, méan na, ape pirka kor ka hopuni アペ ルイ カ ソモ キ、 メアン ナ、 アペ ピㇼカ コㇿ カ ホプニ 火が燃えていなくて寒いから火が良く燃えてきてから起きなさい(後の ka カ は日本語には訳せないが予想外(相手が予想していないと思われることがら)を示す)。(S) ④[慣用句]pokas ka un …a p ポカㇱ カ ウン…アㇷ゚ あんなに…だったのに。 easir ka エアシㇼ カ (強調するとき easiriː ka エアシリー カ)それはそれはもう本当に。 hike ka ヒケ カ …のに、 …しても、 …にもかかわらず。 pakno ka パㇰノ カ これだけ(で十分です)、 もういい。 sonno ka ソンノ カ やっぱり本当に、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 somo ka ソモ カ まさか…しない。 ☆発音 ①②③では、 強調するとき直前の音節(つまり前の語の最後の音節)を高く上げる。 日常会話ではこのアクセントが多く聞かれる。 ☆参考 「も」と訳せる場合は hem ヘㇺ と置き換えられることもあるが、 hem ヘㇺ は単に「AもBも」とか「…もまた」とかを表し、 ka カ は予想以上のことや予想されていなかった新しい情報であることを示す。 {E: too; also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) esina
- カ(シ) エシナ 【連他動】[ka(si) esina …の上・…をかくす(内緒にする)] …のことを人に言わないでおく。 kinin oruspe kasi a=esína キニン オルㇱペ カシ アエシナ 彼ら二人が一緒に寝たことをだれにも言わないでおこう。(S) {E: to hide, conceal…} (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) kik
- カ(シ) キㇰ 【連他動】[…の上・をたたく] …の悪払いをする、 (病気を治すためなど、 マツサージとして) …をたたく。 a=eynonnoitak kasi a=kik yakka a=niwkes アエイノンノイタㇰ カシ アキㇰ ヤッカ アニウケㇱ (私たち皆で)祈とうしたりたたいたりしても効果がなかった。(W民話) {E: to tap, rub…(as healing massage).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) opas
- カ(シ) オパㇱ 【連他動】[ka(si) o-pas …の上・に走る] …のところへかけつける。 {E: to run, rush to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Kaeran
- カエラン 【< 自動】[ka-e-ran 糸・で・下りる](次の神の呼び名の一部) Niserikin-Kaeran kur ニセリキンカエラン クㇽ 雲で上り糸で下りる人(神)(sarorun-cikappo サロルンチカッポ《ヨシキリ》の神謡に登場する、 ヨシキリの神の兄)。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- kamuy 1
- カムイ 【名】①神。 …epunkine kamuy …エプンキネ カムイ (そこ)を守る神。 haru kamuy ハル カムイ 自然の恵みの食糧の神。 kanna kamuy カンナ カムイ 上天の神。 kimun kamuy キムン カムイ [山の・神] 熊(=kimunkamuy キムンカムイ)。 kemram kamuy ケㇺラㇺ カムイ 飢饉の神。 kotankor kamuy コタンコㇿ カムイ (1)村の守り神=フクロウ神。 (2)神の村での村おさの神。 mosirkar kamuy モシㇼカㇻ カムイ 国づくりの神。 páse kamuy パセ カムイ 尊い神(位の高い神)。 oripak kamuy オリパㇰ カムイ 天然痘の神。 payoka kamuy パヨカ カムイ 流行病の神。 repun kamuy レプン カムイ [沖の・神]シャチ ☞repunkamuy レプンカムイ。 nispa kamuy ニㇱパ カムイ 神のように尊い方(男性を尊んで言う表現)。 kamuy onisposo カムイ オニㇱポソ 神が空(雲)を突き抜けて落ちてくる=雷が落ちる。 kamuy cikap(-po) カムイ チカㇷ゚/チカッポ ☞kamuycikap カムイチカㇷ゚、 kamuycikappo カムイチカッポ。 kamuy cep カムイ チェㇷ゚ ☞kamuycep カムイチェㇷ゚。 kamuy hum カムイ フㇺ ☞kamuyhum カムイフㇺ。 kamuy nis カムイ ニㇱ ☞kamuynis カムイニㇱ ②神のように立派な、 非常に立派な…。 {E: ①a god. ②.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kamuy 2
- カムイ 【名】[< kamuy 1][動物] 熊(=kimunkamuy キムンカムイ)。 kamuy-cáca カムイチャチャ [熊・じいさん] 熊(の呼び名の一つ)。 yuk ne ciki kamuy ne ciki eawnarura ユㇰ ネ チキ カムイ ネ チキ エアウナルラ 鹿でも熊でもとって(家へ運んで)来た(たくさんの民話の中で、 何不自由なく暮らしている主人公の登場の初めにしばしば出て来る表現の一つ)。 {E: a bear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kane 2
- カネ 【助動/接助/副助】(意外、 予想以上、 誇張の表現に多く使われる)。 ①[助動](なんと)…している。 ponpon kane ayne tane us wa isam ポンポン カネ アイネ タネ ウㇱ ワ イサㇺ だんだん小さくなってとうとう消えてしまった。(S) íne urepet kor kane p ne noyne イネ ウレペッ コㇿ カネㇷ゚ ネ ノイネ 四本指を持っているもの(ばけもの熊)であるらしく。 ②[接助](なんと)…して、 …したままで、 …するほど。 sinu kane reye kane ahup シヌ カネ レイェ カネ アフㇷ゚ 彼らはひざをついて身をずらしはって家の中へ入った(遠慮して身を低くして入る様子)。 mérayke wa hecururu kane an メライケ ワ ヘチュルル カネ アン 寒いので首をちぢめている。(S) suwop or k=ómare kikir mak iki ayne etuk kane iki kor an スウオㇷ゚ オㇿ コマレ キキㇼ マㇰ イキ アイネ エトゥㇰ カネ イキ コラン 箱に入れておいた虫どうやって出てきたのだろう。 ku=sanpe ka wen kane a=utári k=ésikarun クサンペ カ ウェン カネ アウタリ ケシカルン 気持ちも暗くなるほどに身内の者に会いたい。(S) ③[副助](慣用表現の中で、 副詞句の後に置かれて)néno kane an ネノ カネ アン …とそっくりだ。 sísam nisu a=kutkore ruwe néno kane an シサㇺ ニス アクッコレ ルウェ ネノ カネ アン 日本の臼に帯をしめさせたのみたいだ。 (néno an ネノ アン は《…に似ている》。) sekor kane セコㇿ カネ …というふうに(言った)(sekor セコㇿ《と(言った)》だけよりもちょっとした強めのニュアンスが加わる)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kankan 1
- カンカン 【名】[概](所 kankani(hi) カンカニ(ヒ)は未出) 腸。 ☆参考 ruwekankan ルウェカンカン 大腸。 ánekankan アネカンカン 小腸。 {E: the intestines.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanna 1
- カンナ 【副】[kan-na 上の・方へ] また、 重ねて、 もう前にしたのにさらにまた。 kanna e=perpa ruwe? カンナ エペㇾパ ルウェ? またこわしたの? (S) kanna k=ek hi ta ku=kor wa k=ek カンナ ケㇰ ヒ タ クコㇿ ワ ケㇰ この次に来る時に持って来ます。(S) kanna kanna カンナ カンナ 何度も何度も。 kanna kanna ek カンナ カンナ エㇰ 何度も何度も来る。(S) kanna suy カンナ スイ また再び。 kanna suy ek hani! カンナ スイ エㇰ ハニ! またおいでよ/またいらっしゃいね。(S) {E: again.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanpinuyep
- カンピヌイェㇷ゚ 【名】[kanpinuye-p 字を書く・もの] 筆。 {E: a writing brush.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kap
- カㇷ゚ 【名】[概](所は kapu(hu) カプ(フ)) 皮(体の皮も木の皮やくだものの皮も)。 ☆参考 kankap カンカㇷ゚ 上皮、 表皮。 ☆参考 動物の毛皮は rus ルㇱ {E: skin; bark.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kapa
- カパ 【他動】[単](複は kappa カッパ) 平坦に(ペチャンコに)する(おだんごなどを)。 {E: to flatten, crush…} (出典:田村、方言:沙流)
- kapkapa
- カㇷ゚カパ 【他動】[kap-kap-a (ペチャンコ(偏平)なことを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](kapa の重複形)…をペチャンコに(平べったく)する。 noyasito kapkapa wa anu ノヤシト カㇷ゚カパ ワ アヌ よもぎ餅をペチャンコにしておきなさい。(S) kapkapa wa satke カㇷ゚カパ ワ サッケ ペチャンコにして干しなさい。(S) ☞kapa カパ {E: to flatten, crush…} (出典:田村、方言:沙流)
- kapke
- カㇷ゚ケ 【自動】ペチャンコになる、 出っぱっている所が平らになる、 へこむ。 honihi kapke ホニヒ カㇷ゚ケ おなかがひっこむ。(S) korsu putkeputke kapkekapke コㇿス プッケプッケ カㇷ゚ケカㇷ゚ケ 蕗の葉でつくった鍋が(火にかけると)プクプクふくれたりへこんだりする。(S) ☆対語 putke プッケ {E: to be, become flat, crushed, dented.} (出典:田村、方言:沙流)
- kapkekapke
- カㇷ゚ケカㇷ゚ケ 【自動】[kapke の重複] ポコポコへこみへこみ/平らになり平らになりする。 ☞kapke カㇷ゚ケ {E: to be, become flat, crushed, dented.} (出典:田村、方言:沙流)
- kappa
- カッパ 【他動】[複](単は kapa カパ) (二つ以上)をペチャンコにする。 {E: to flatten, crush…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- kaptek
- カㇷ゚テㇰ 【自動】[kap-tek (ペチャンコ(偏平)な状態を表す擬態の語根)・(接尾辞)ちょっと…する] ペチャンコになる。 {E: to be flat, crushed.} (出典:田村、方言:沙流)
- kaptekka
- カㇷ゚テッカ 【他動】[kaptek-ka ペチャンコになる・(他動詞化)] …をペチャンコにする(風船などを)。 {E: to flatten, crush…} (出典:田村、方言:沙流)
- kasi
- カシ 【位名】[所](概は ka カ) ①…の(その)上 (接触して上)、 …の見える側。(「高い方」「上の方」ではなく、 外側、 見えるほうの側を言う。)kasi ta a カシ タ ア その上に座った。(S民話) kasi ta rók=an pon huton kasi un ape pus wa uhuy カシ タ ロカン ポン フトン カシ ウン アペ プㇱ ワ ウフイ その上に座る小さいふとん(=座ぶとん)の上へ火がはねてこげた。(W) rurwakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水をその上にかけてもなおさら燃える。(S) okkew kasi pirkare オッケウ カシ ピㇼカレ [慣用句](直訳すると)えり首の上を豊かにする=(娘に)嫁入りのよい品々を持たせる(背中に、 つまりえり首のところに荷物を背負うからこういう、 えり首よりも上の頭のあたりという意味ではない。「持参金をつけてやる」に相当する)。(NK民話) cup nupur manu kasi nis kus チュㇷ゚ ヌプㇽ マヌ カシ ニㇱ クㇱ 太陽が霊力があると言うけれどその上を雲が通る(太陽より上ではなく、 太陽のこちら側を雲が通ることを言う)。(KK掛け合い歌) ②(動詞句の後に置かれて)kasi ta カシ タ …しながら。 ku=kemeyki kasi ta k=aysuye クケメイキ カシ タ カイスイェ 私は針仕事をしながらいねむりしている。 ☆発音 早く話しているとき kasi ta カシ タ はしばしば i が落ちて kas ta カㇱ タ と発音される。 ☞ka(si) カ(シ)… {E: ①top of… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kaspa 2
- カㇱパ 【助動】①あまり…をする、 …しすぎる。 poro kaspa ポロ カㇱパ 大きすぎる。 iruska kaspa イルㇱカ カㇱパ (彼は)あまりにも腹を立てた。 kú=ipe kaspa クイペ カㇱパ あまり食べた(=食べすぎた)。(W) ②(否定で)あまり…しない。 na sittumu peker kaspa ka somo ki ナ シットゥム ペケㇾ カㇱパ カ ソモ キ まだあまり明るくなっていない。 eytasa keweri kaspa ka somo ki, eytasa keweram ka somo ki エイタサ ケウェリ カㇱパ カ ソモ キ、 エイタサ ケウェラㇺ カ ソモ キ あまり背が高すぎもしない、 あまり背が低くもない。(S) k=e rusuy kaspa ka somo ki hemanta en=ere en=ere kus ye ケ ルスイ カㇱパ カ ソモ キ ヘマンタ エネレ エネレ クㇱ イェ (私が) あまり食べたくもない変なものを(彼は私に)食べなさい食べなさいと言う。(S) ☆参考 形の上で単数形に相当する kasu カス は、 特殊な場合にのみ使われる。 {E: ①too; too much; excessively. ②not very; not much.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kasu 1
- カス 【他動】…を凌ぐ、 …以上である。 ta ene okkayo kasu nispa a=ne ruwe an kusu タ エネ オッカヨ カス ニㇱパ アネ ルウェ アン クス これこのとおり私は(女であっても)並の男には負けないくらいの長者だから。(W民話) aynu kasu poro aynu アイヌ カス ポロ アイヌ 普通の男にもましてきわだって大きい立派な男。(NK民話) {E: to exceed…} (出典:田村、方言:沙流)
- kásutar
- カスタㇻ 【名】[kas-utar 漁小屋・人々](漁のとき)漁小屋(kas カㇱ)に住む人々。 inne kásutar an ruwe! kásutar inne korka súsam kemian yak a=ye インネ カスタㇻ アン ルウェ! カスタㇻ インネ コㇿカ スサㇺ ケミアン ヤカイェ 大勢の漁小屋の人がいるねえ!漁小屋の人々は多いがシシャモは少ないそうだ。(S) ☆参考 11月以降、 鵡川から下全部、 シシャモ(susam スサㇺ)をとるために kásutar an カスタㇻ アン《漁小屋がつくられて人が住む》。(S) {E: those who live in a fishing hut (ie. fishermen.).} (出典:田村、方言:沙流)
- katka konna rennatara
- カッカ コンナ レンナタラ 【自動詞句】[雅] 気が沈んでいる。 tanto anak niskur an wa ne humi he an, ku=katka konna rennatara, nep ku=kar rusuy ka somo ki タント アナㇰ ニㇱクㇽ アン ワ ネ フミ ヘ アン、 クカッカ コンナ レンナタラ、 ネㇷ゚ クカンルスイ カ ソモ キ 今日は曇っているからだろうか、 気が沈んで、 何をする気もしない。(S) {E: to feel down, despondent.} (出典:田村、方言:沙流)
- katpo
- カッポ 【名】[kat-po かっこう(恰好)・(指小辞)] …の姿/外見。 menoko katpo yayeuyruke メノコ カッポ ヤイェウイルケ 女の姿をしている。(HC民話) {E: the appearance, shape of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- katu
- カトゥ 【形名】[所][< kat-u] ①(動詞に終わる節のあとに置かれてこれを名詞化し、 次のような意味合いを持った名詞句をつくる。)(…する/した)しかた、 どのように…したかということ。 ku=ye katu wen クイェ カトゥ ウェン 私の言い方が悪い(言葉使いが)。(W) kar katu pirka カㇻ カトゥ ピㇼカ つくり方がいい。(S) ②(「…したわけだ」「こういうわけだ」と言うときの)わけ、 事情、 いきさつ、 ことの次第。 opitta kese a=anpa akusu kasi un toy horutke katu teeta oruspe ne wa síran オピッタ ケセ アアンパ アクス カシ ウン トイ ホルッケ カトゥ テエタ オルㇱペ ネ ワ シラン (夜襲に来た人々が見破られて)皆追いかけられて(崖の間で)上に土がくずれ落ちて下敷きになったいきさつが昔の話になっている。(W言い伝え)のしめくくりの独話。 ③(文頭に置かれて、 前の文で述べられたことの次第を説明する。) katu ene an hi カトゥ エネ アニ それは次のようなことだったのです、 いまから説明します、 つまり…。 ④(決まった言い方) katu ka isam カトゥ カ イサㇺ めったに…しない、 たまにしか…しない。 ek katu ka isam pe ne kus hempara ku=kore easkay ya ka k=éramiskari p エㇰ カトゥ カ イサㇺ ペ ネ クㇱ ヘンパラ クコレ エアㇱカイ ヤ カ ケラミㇱカリㇷ゚ (彼は)たまにしか来ないのだからいつ(私がこれを)渡せるかわからないもの。(S) ☞katu(hu) カトゥ(フ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kawekawe
- カウェカウェ 【他動】[kawe-kawe (擬音)・(重複)] バリバリ音をたてて噛む。 “hemanta e=kawekawe humi an?” “sumrak mame” 「ヘマンタ エカウェカウェ フミ アン?」「スㇺラㇰ マメ」 「何をあなたボリボリ噛んでいるの?」「あぶらっこい豆(この場合ピーナッツ)。」 (S) {E: to chew with a crunching sound} (出典:田村、方言:沙流)
- kawkaw
- カウカウ 【名】[kaw-kaw (擬音・擬態の語根)・(重複)](空から降る)あられ(霰)。 kawkaw as カウカウ アㇱ あられが降る。 ☆参考 ひょう(雹)は konru コンル《氷》、 雪は upas ウパㇱ。 {E: hail} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kayko
- カイコ 【名】[< 日本語] おかゆ(粥)(さじで食べる程度の固いおかゆ)。 ☆参考 飲むようなうすいおかゆは sayo サヨ。 {E: rice gruel.} (出典:田村、方言:沙流)
- ke 1
- ケ 【他動】(ものの表面)をか(掻)く(こすって削る)。 イナウ(木の御幣)をか(掻)く(木の表面を削って御幣をつくる)。 canan inawpo/[u]ke ruwe ne チャナン イナウポ/[ウ]ケ ルウェ ネ 「サーッとした」(=あまり立派でない)イナウ(木幣)をつくった。(W神謡K) inawke イナウケ イナウ(木幣)をつくる。 wakkakep ワッカケㇷ゚ 舟の中の水をかき出す道具(「あかとり」)。 ke ケ 2【間投】(意外なことを知って驚いた気持ちの軽い表現。)えっ、 あれっ。 ke, sanpehe sak no ek hawe ne yakun mak ne hawe? ケ、 サンペヘ サㇰ ノ エㇰ ハウェ ネ ヤクン マㇰ ネ ハウェ? (自分の心臓を木の上に干したまま忘れて来たとサルが言うのを聞いてクラゲが)えっ、 心臓を持たずに来たのではしょうがないじゃないか。(S民話) ke ke ke ke iyohay! ケ ケ ケ ケ イヨーハイ! あらあらあらあらまあ大変だ(ちらかっている所へ突然お客が来てびっくりしてあわてて)。(S) ☆参考 iyohay sitomare イヨハイ シトマレ は、 本当にあきれた/びっくりしたことの表現。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemaha
- ケマハ 【名】[所](概は kema ケマ) …の足、 その足、 (イケマ)の根。 kemaha pirka ruwe! ケマハ ピㇼカ ルウェ! (イケマの)根がいいねえ=太くて長い根が何本もついてるねえ。(S) {E: the foot, leg, root of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kéman 2
- ケマン 【名】[< keman 1] 飢饉。 kéman an ケマン アン 飢饉があった、 飢饉になった。 yupke kéman an ruwe ne yak a=ye ユㇷ゚ケ ケマン アン ルウェ ネ ヤカイェ ひどい飢饉があったそうだ。(S会話) {E: a famine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemkotustuske
- ケㇺコトゥㇱトゥㇱケ 【自動】[kem-ko-tus-tus-ke 血・(叙述を導く)・(擬態の語根)・(重複)・となる] 血がサラサラ流れる(「生血(なまち)になる」)。(HC神謡) {E: for blood to run, flow smoothly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kempocikappo
- ケンポチカッポ 【名】[kem-po-cikap-po 血・(指小辞)・鳥・(指小辞)][動物](鳥の名)アカシヨウビン(?)。 〔知分類 になし(アカショウビンは p.193に uyuyke-c&ir ((ウラカワ))とある)〕〔神謡聖伝 p.241 赤雀〕 {E: a ruddy kingfisher.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kéra
- ケラ 【名】[概/所] 味。 kéra pan ケラ パン 味がうすい(甘味も塩気も)(「あまい」=塩気がうすい)。(S) kéra pirka ケラ ピㇼカ 味がいい、 おいしい、 たいへんおいしい。 kéra ruy ケラ ルイ [味・激しい] 変な味だ(腐りかかった芋煮や悪い油などの味)。(S) kéra wen ケラ ウェン 味が悪い、 まずい(おいしくない)。 ☆参考 ruri(hi) ルリ(ヒ) だし。 {E: taste; flavour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kes 1
- ケㇱ 【位名】①…の下手(しもて)の端、 西端、 末端、 終わり。 maciya kes wano an cise マチヤ ケㇱ ワノ アン チセ 町の西の端にある家。(S) so kes ta ソ ケㇱ タ 下座の方に。(S) tane nepki kes ta easir ek kor an タネ ネㇷ゚キ ケㇱ タ エアシㇼ エㇰ コㇿ アン もう仕事の終わるころにやっと来ている。(S) ☆対語 pa パ。 ② ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: ①the lower edge, side of…; the western side; the end. ②to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kes(e) anpa
- ケㇱ/ケセ アンパ 【連他動】[…の末端・を持ち運ぶ[複]]…を追いかける。 e=kes k=anpa エケㇱ カンパ 私があなたを追いかける。 en=kes e=anpa エンケㇱ エアンパ あなたが私を追いかける。 en=kes anpa エンケㇱ アンパ 彼が私を追いかける。 kese anpa ケセ アンパ 彼が彼を追いかける。 ukesanpa ウケサンパ 追いかけ合う、 追いかけっこする。 ☆参考 複数形の形だが単複の区別なく使われる。 anpa アンパ の単は ani アニ だが、 kes(e) ani ケㇱ/ケセ アニ はない。 {E: to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kesanpa
- ケサンパ 【他動】[kes-anpa 末端・(手で)持つ] …を追いかける。 (複数形の形だが、 単複の区別なし。) ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kesokeso
- ケソケソ 【自動】模様(まだら)がついている(一色であるべきトマトやカボチャに)。 munin rusuy kus nanuhu kesokeso ムニン ルスイ クㇱ ナヌフ ケソケソ 腐りかかって(トマトの)顔にまだら模様がついている。(S) {E: to be designed, patterned.} (出典:田村、方言:沙流)
- kettó
- ケット 【名】[< 日本語 ケツト] 毛布。 nep ka kettó hene a=turpa ruwe néno kane ネㇷ゚ カ ケット ヘネ アトゥㇽパ ルウェ ネノ カネ 何か毛布でも敷いたみたいに。(W民話) {E: a blanket.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kettok
- ケットㇰ 【自動/名】[ker-tok ただれ・突き出る](?) 発疹(じんましん、 しもやけのための赤いプツプツ(「水かぶれ」))ができる。 cep ewen kettok チェㇷ゚ エウェン ケットㇰ 魚にあたってじんましんができた。(S) wakka or oyki ayne tekehe kettok oro yéot ワッカ オㇿ オイキ アイネ テケヘ ケットㇰ オロ イェオッ (彼は)水の中で仕事して手がしもやけになったところが膿(うみ、 「のう」)をもった。(S) {E: for a rash with eruptions to appear.} (出典:田村、方言:沙流)
- ketusi 2
- ケトゥシ 【名】[雅]ながもち。 kamuy ketusi/sapte ruwe カムイ ケトゥシ/サㇷ゚テ ルウェ [雅](姉は)立派なながもちを出して来た。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kewe homsu
- ケウェ ホㇺス 【連他動】[…の体・危なかったことの見舞いを言う]…に危なかったことの見舞いを言う(なんとか無事に切り抜けたときに)。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu ruwe ne akusu アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス ルウェ ネ アクス 私は私の太刀づくりの山刀を遠くかざしたり近くかざしたりしながら彼に危なかったことの見舞いを言った、 すると。(HK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kewerihi
- ケウェリヒ 【名】[keweri-hi 丈が高い・こと] 高さ。 kewerihi anakne attem pakno keweri ruwe an ケウェリヒ アナㇰネ アッテㇺ パㇰノ ケウェリ ルウェ アン 高さは三尺ほど高い。 {E: height.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kewtumu(hu)
- ケウトゥム(フ) 【名】[所](概は kewtum ケウトゥㇺ)…の心、 …の気持ち、 …の気性。 kewtumu pirka ケウトゥム ピㇼカ 気だて(心が/気性が)がいい(「根性がいい」)(悪いことをせず、 人をだましたりいやがらせたりせず、 素直で親切な、 いわゆる「性格のよい」人を言う)。 kewtumu wen ケウトゥム ウェン 気だてが悪い、 根性が悪い。 kewtumu oknatara ケウトゥム オㇰナタラ [心が・悲しくてうなだれている]悲しみにうちひしがれている。 kewtumu rirot ケウトゥム リロッ 心の中のことが顔色に出る。 kewtumu sikiru ケウトゥム シキル (人の言いなりになって)心がぐらつく。 {E: the heart, feelings of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ki 1
- キ 【他動】①…をする。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! 猫の声をするなよ。(S民話) ②(動詞を名詞として使い、 その後にこの ki キ をおいて)…をする。 ruyka poro opus ki wa an na iyaykipte na, yayitupareno arpa ルイカ ポロ オプㇱ キ ワ アン ナ イヤイキㇷ゚テ ナ、 ヤイトゥパレノ アㇻパ 橋が大きな穴あきをしている(=橋に大きな穴があいている)からあぶないから気をつけて行きなさい。 pon sikepo ki kane wa ek ポン シケポ キ カネ ワ エㇰ 彼は小さい荷物背負いをして(=小さい荷物を背負って)来た。 pirka usapki e=ki kusu ne na ピㇼカ ウサㇷ゚キ エキ クス ネ ナ (あなたは)よい働きをする(=よく働く)のですよ。 ③(動詞の後に hi ヒ《こと》を置き、 その後にこの ki キ を置いて) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ…してもらいたい、 …してほしい。 ci túnas hi ku=ki rusuy チ トゥナㇱ ヒ クキ ルスイ 私は(イモなどが)早く煮えてほしい。 ④(代動詞として、 つまり本動詞のあとに副詞(連用語)や名詞(主語・目的語)が補われたり、 また副助詞がついたりした場合に、 そのあとに ki キ を置くことによって再び全体が動詞句として機能する、 つまり文を終止したり次に助動詞や接続助詞等々が続いたりすることができる。)…する。 Kusur ta patek nuwe an ranma ki p ne yak a=ye クスㇽ タ パテㇰ ヌウェ アン ランマ キㇷ゚ ネ ヤカイェ 釧路でばかりいつも(それが)たくさん取れるのだそうだ。(S会話) a=kopásrota a=ukókikkikpa a=onáha ka a=unúhu ka ki アコパㇱロタ アウコキッキㇰパ アオナハ カ アウヌフ カ キ 私は父も母もののしったりボカボカなぐったりした。(S民話) a=mipa p a=huráypa póka somo ki p ne kusu アミパㇷ゚ アフライパ ポカ ソモ キㇷ゚ ネ クス 私は着るものを洗いさえしなかったので。(W民話) ⑤(韻文で、 韻律を整えるために、 音節数の足りない行の動詞のあとに置かれる。 文法機能上は、 他のいろいろな他動詞(easkay エアㇱカイ、 eaykap エアイカㇷ゚ など)の助動詞的用法と同じになる。) ⑥ ki humi pirka キ フミ ピㇼカ 安心する、 気持ちがいい。 nep póka k=ére wa ku=ki humi pirka ネㇷ゚ ポカ ケレ ワ クキ フミ ピㇼカ (私は)彼に少しでも食べさせて安心した。(S) {E: ①to do… ②… ③… ④… ⑤… ⑥…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ki 3
- キ 【名】[植物] 「オニガヤ」。 ki kotukka キ コトゥッカ (屋根)にカヤをつける=屋根をふく。 〔知分類 p.225 オギ〕 {E: reeds; rushes.} (出典:田村、方言:沙流)
- kí-hoyupu
- キホユプ 【自動】(人称変化は他動詞型。)[ki-hoyupu …をする・走る] 走る (hoyupu ホユプ の強調形)。 ☞ki- キ 5、 hoyupu ホユプ {E: to run.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kim
- キㇺ 【位名】[概](所は kimke(he) キㇺケヘ)(独立的にも相対的にも使われる。) ①(独立的に)山。 kim ta キㇺ タ 山に、 山で。 kim ta siruhuy ruwe he an? maciya uhuy ruwe he an? キㇺ タ シルフイ ルウェ ヘ アン? マチヤ ウフイ ルウェ ヘ アン? 山で山火事になっているのだろうか町が燃えているのだろうか。 ②(相対的に)…の山手。 kotan kim ta コタン キㇺ タ 村(集落)の山手に。 ☆参考 nupuri ヌプリ がうず高くもり上がった、 物体としての山を指すのに対し、 kim キㇺ は、 歩いたり採集等の仕事をしたり神が住んでいたりする、 場所としての山を言う。 ☆対語 pis ピㇱ 浜。 {E: ①a mountain. ②uptown.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimatek
- キマテㇰ 【自動】びっくりする(恐ろしくて)、 あせった気持ちになる、 あわてる。 ☆参考 ekimatek エキマテㇰ[他動]…にあわてる。 ramutuy ラムトゥイ[自動]/eramutuy エラムトゥイ[他動] 突然のことでハッとびっくりする。 iyokunure イヨクヌレ[自動]/okunure オクヌレ[他動] あきれる。 erayap エラヤㇷ゚[他動] …に感嘆する。 {E: to be surprised; be rushed; panic.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kinin
- キニン 【自動】好きな同士が一緒に寝る、 同衾(どうきん)する(いい言葉)。(S) kinin oruspe kasi a=esína キニン オルㇱペ カシ アエシナ (彼らが)一緒に寝ていた話を(私たちは)だれにも言わないでおく。(S) ☆参考 人間について言う。 {E: to have sexual intercouse; make love (human).} (出典:田村、方言:沙流)
- kinno
- キンノ 【自動】[< kir-nu 脂肪・を持つ](?)[動物] (動物が)まるまる太っている。 paykar sey kuytop sinukare wa kinno パイカㇻ セイ クイトㇷ゚ シヌカレ ワ キンノ 三月のホッキは雁に見てもらいたくてまるまる太っている。(S) hot, hemanta puta kinno ruwe an! ホッ、 ヘマンタ プタ キンノ ルウェ アン! まあなんてこのブタ太っていること! ☆参考 mímus ミムㇱ (人が)太っている、 肉づきがいい。 ruwe ルウェ 太い(足が「太い」などにはこれを使う)。(S) {E: to be fat } (出典:田村、方言:沙流)
- kira
- キラ 【自動】逃げる。 kira wa isam キラ ワ イサㇺ (彼は)逃げて行ってしまった。 {E: to run away; flee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kisa 1
- キサ 【他動】もみぎる(錐(きり)で穴をあけるときのように、 とがった先をさしてから回転させて)。 ☆参考 cikisani チキサニ《もみぎる木》はハルニレの木。 昔火をおこすのに使ったと言われる。(S) {E: to rub…between the hands so as to make a hole in something.} (出典:田村、方言:沙流)
- kisakisa
- キサキサ 【他動】[kisa-kisa もみぎる・(重複)] …をもみぎる。 makiri etupsi ani kisakisa wa opusi マキリ エトゥㇷ゚シ アニ キサキサ ワ オプシ 小刀の先でもみぎって穴を開ける。(S) {E: to rub…between the hands so as to make a hole in something.} (出典:田村、方言:沙流)
- kisaorawki
- キサオラウキ 【自動】[kisa-orawki 汽車・を取り逃がす] 汽車に間に合わない、 汽車に乗り遅れる。 ku=kisaorawki ruwe un クキサオラウキ ルウェ ウン 私は汽車に乗り遅れたのよ。(S) ☞orawki オラウキ (出典:田村、方言:沙流)
- kisarsutu
- キサㇻストゥ 【名】[概](所は未出。 sutu ストゥ の概は sut スッ)耳もと。 a=ekísarsutu/mawkururu アエキサㇻストゥ/マウクルル [雅](それによって)私の耳もとで風がピューピューと鳴り響く(ものすごいスピードで飛んで/走って行く様子の描写の常套句)。(Sユーカラ語り) ☆参考 『音声資料9』に a=kisarsutu/mawkururu アキサㇻストゥ/マウクルル とあるのは誤り。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kiserihi
- キセリヒ 【名】[所](概は kiseri キセリ) …のきせる(パイプも)。 ku=kiserihi sinotcaki kor an kusu ruyanpe an noyne hum as クキセリヒ シノッチャキ コㇿ アン クス ルヤンペ アン ノイネ フㇺ アㇱ 私のきせるが歌を歌っているから嵐がある(雨が降る)らしい。(S) {E: the smoking pipe of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kiwtacup
- キウタチュㇷ゚ 【名】[kiw-ta-cup ユキザサ・を掘る・月][古] (月の名)3月。 upas ru wa pis ta masar ka ta peperota=an hi a=eréko kusu kiwtacup ウパㇱ ル ワ ピㇱ タ マサㇻ カ タ ペペロタアニ アエレコ クス キウタチュㇷ゚ 雪がとけて浜の斜面でユキザサ掘りをすることから名づけたのでキウタチュプ。(W) ☆参考 知里『分類アイヌ語辞典』 p.209では kiw キウ はヒメイズイの根茎((美幌))((A千歳))。 しかしこのワテケさんの説明では pepero ペペロ《ユキザサ》と同義に使われている。 pepero ペペロ の古名か。 (出典:田村、方言:沙流)
- kiyutur
- キユトゥㇽ 【名】[概](所は kiyuturu キユトゥル)カヤ/ヨシで編んだものの目。 相定される概念形、 この形では未出、 kiyuturu キユトゥル[所]の形で出てきた。 (出典:田村、方言:沙流)
- koci(hi)
- コチ(ヒ) 【名】[所](概は kot コッ) …を置いた跡、 …があった跡、 …の(くぼんだ)跡。 suma a=ari kocihi スマ アアリ コチヒ 石を置いた跡。 cise kocihi a=kar チセ コチヒ アカㇻ 家の地ならしをする。 cise a=carpa kocihi an チセ アチャㇻパ コチヒ アン 家をこわした跡(のくぼみ)がある。(S) ☆参考 通った跡は ruwe(he) ルウェ(ヘ)、 手や足の跡は rúkoci(hi) ルコチ(ヒ)。 {E: the remains, traces…} (出典:田村、方言:沙流)
- koerayep
- コエラヤㇷ゚ 【他動】a=kor sápo/siretokkor ruwe/a=koérayep kor アコㇿ サポ/シレトッコン ルウェ/アコエラヤㇷ゚ コㇿ [雅]姉の美しさに私は感嘆していて。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koetoranne
- コエトランネ 【他動】[ko-etoranne (雅語で叙述を導く)…は/が・いやである][雅] …するのはいやだ。 iruska katun/a=ki wa ne ka/koetoranne イルㇱカ カトゥン/アキ ワ ネ カ/コエトランネ [雅]私は腹を立てた振舞いをするのはいやだと思った。(Sユーカラ) ☞etoranne エトランネ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koeysokor
- コエイソコㇿ 【複他動】[ko-eysokor …に対して・…を本当だと信じる](人)の言うことを信用する。 {E: to trust what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
- kohepusu
- コヘプス 【他動】[ko-he-pusu …に・頭・を出す](水の上)に浮き上がる。 raworer ranke aworun/kanpe kurka aworun/kohepusu ranke aworun ラウォレン ランケ アウォルン/カンペ クㇽカ アウォルン/コヘプス ランケ アウォルン (子どもは)沈んだり波の上に出たり…。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- kohoppa
- コホッパ 【複他動】[ko-hoppa …に・…を残して行く] …を …のところに置いて行く。 eci=kohóppa エチコホッパ 私は(それを)あなたに置いて行く。(S) esiruwoka kohoppa エシルウォカ コホッパ [雅]…を自分の死後に残す。 {E: to leave…at…(a place).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koikesuy/koykesuy
- コイケスイ 【他動】[ko-ikesuy …に向かって・怒って出て行く] 怒って …(の所) へ行ってしまう、 家を飛び出して…に行く。 {E: to run out of a house in anger and go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokanu
- コカヌ 【他動】[ko-ka-nu …に・(?)・聞く] …にじっと聴き入る。 a=onruyka kor kokanu wa an アオンルイカ コㇿ コカヌ ワ アン 子守歌を歌ってやると(赤ん坊は)じっと聴いている。(S) pirkano kokanu hani ピㇼカノ コカヌ ハニ よく聴いていなさいよ。(S) tomo kokanu トモ コカヌ[連他動]…に忠実に従う。 e=ye p tomo kokanu utar エイェㇷ゚ トモ コカヌ ウタㇻ あなたの言うことに忠実に従う人々。 {E: to listen to…carefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokiknatara
- コキㇰナタラ 【自動】[ko-kik-natara (擬音を導く)…が・(擬音)・(状態や音が続いていることを表す接尾辞)] カチンカチンと鳴る。 a=uré kasi ta/uruki humi/kokiknatara アウレ カシ タ/ウルキ フミ/コキㇰナタラ [雅]私の足の甲の所で靴の金属がかみ合う音がカチンカチンと鳴る。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokiroryupu
- コキロㇿユプ 【他動】[ko-kiror-yupu…に・力・…をきつく締(し)める]…力を出して締(し)める。 pukuru atu/esikari wa/cupu turmake turmake/raprap pispis/kokiroryupu プクル アトゥ/エシカリ ワ/チュプ トゥルマケ トゥルマケ/ラプラプ ピシピシ/コキロㇿユプ (兄は)袋のひもをつかんで力を出してギュッとしめた。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- kokor
- ココㇿ 【複他動】[ko-kor …に・持つ] ①(人)の(持っているもの)を取り上げる/もらう。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy アキヤンネポホ イココンルスイ 彼は私たちの上の息子をほしがった。(S民話) ②…に対して…を持つ。 tumu an kewtum/i=kokor kuni p/somo tapan na トゥム アン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ [概]憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ☆参考 kouk コウㇰ は…を奪う/強奪する。 {E: to take away, receive… from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokusis
- コクシㇱ 【後副】[ko-kusis …に・(?)] …と一緒に、 …とともに。 tane heru néa kotankonnispa utari kokusis moyo utarpo wániw pak ne ya pakno takupi siknu wa oka タネ ヘル ネア コタンコンニㇱパ ウタリ コクシㇱ モヨ ウタㇻポ ワニウ パㇰ ネ ヤ パㇰノ タクピ シㇰヌ ワ オカ 今はただその村長の一族合わせてわずかの人、 十人ばかりだろうか、 それくらいしか生き残っていない。(W民話) {E: together with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koma utaspa
- コマ ウタㇱパ 【連他動(?)】[(?)・…を互いに交換する] …を襲う。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ 家の浜手を通る人も山手を通る人も襲っておどして物を取っている。(NK民話) {E: to attack, assault…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komaknasikirpa
- コマㇰナシキㇼパ 【他動】[複](単は komaknasikiru コマㇰナシキル と予想されるが未出)[ko-mak-na-sikirpa …に向かって・奥・の方へ・向きを変える[複]](二人以上が)…を取りに家の奥の方へもどる。 ikayop komaknasikirpa イカヨㇷ゚ コマㇰナシキㇼパ 彼らは矢筒を取りに家の中へもどった。(NK民話) {E: to go back far into the house to go get…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komawa
- コマワ 【他動】[ko-mawa に対し・飢えている] …をむさぼり食う、 大喜びして食べる。 e=komawa wa e=e hi ku=ki rusuy kusu eci=ecínkar na e エコマワ ワ エエ ヒ クキ ルスイ クス エチエチンカンナ エ あなたに大喜びして食べてもらいたいと思って残しておいたのだから食べなさい。(S) {E: to devour…} (出典:田村、方言:沙流)
- komewnatara
- コメウナタラ 【自動】[ko-mewnatara …が(擬音擬態を導く)・(立っているものが)堂々と立派で美しい][雅](次の慣用句で)as ru konna komewnatara アㇱ ル コンナ コメウナタラ [雅]…が立っているのが堂々と立派ですばらしい。 sine pon cikisani/pon menoko/pirka pon menoko/as ru konna/komewnatara シネ ポン チキサニ/ポン メノコ/ピㇼカ ポン メノコ/アㇱ ル コンナ/コメウナタラ [雅]一本のハルニレの若木の若い女性、 美しい娘がしっかりと立っているのがなんともすばらしい様子でした。(Sユーカラ) ☞mewnatara メウナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konna
- コンナ 【副助】[雅](名詞の後や「動詞に終わる節+ru ル《…(している)の》/sir シㇼ《様子》/haw ハウ《声》/hum フㇺ《音》」などの名詞句の後に置かれて、 それがどんなであるかを叙述する表現(多くの場合擬音語・擬態語)を導く。)…は/が/を。 ku=kewtumu konna oknatara クケウトゥム コンナ オㇰナタラ 私の心は悲しみに打ちひしがれている。(W独話) pirakka us pe ek hum konna keuskeus ピラッカ ウㇱ ペ エㇰ フㇺ コンナ ケウㇱケウㇱ げたをはいている者の来る音がカラッカラッと聞こえる。(NK民話) ☆参考 ユーカラでは頻繁に使われる。 リズムによって ko コ または konna コンナ (二音節必要なとき)が用いられる。 ek hum konna エㇰ フㇺ コンナ《来る音が》は4音節。 konna コンナ の代りに ko コ を使うと3音節になってしまい、 足りない。 arpa=an hum ko アㇻパアン フㇺ コ《私が行く音が》は5音節。 ko コ の代りに konna コンナ を使うと6音節になってしまい、 多すぎる。 ☆参考 後に続く叙述表現がさらに接頭辞 ko- コ を伴う場合もある。 ☞ko コ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konpu
- コンプ 【名】[植物] 昆布(=kompu コンプ)。 konpu satke コンプ サッケ 昆布を干す。 konpu rurihi コンプ ルリヒ 昆布のだし。 konpu takma コンプ タㇰマ 昆布の山、 たくさんの昆布の集まり。 〔知分類 p.253 kompu((幌別、 沙流))〕 {E: a type of seaweed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koohanapo
- コオハナポ 【名】[koohana-po あんな/こんなもの・(指小辞)] あんな/こんなつまらない者(koohana コオハナ を強調した言い方)。 wenkur utar koohanapo mak iki híne sakekarpa ウェンクㇽ ウタㇻ コオハナポ マㇰ イキ ヒネ サケカㇻパ 貧乏人のあんなやつらがどうやって酒をつくったんだ…。(W民話) káni ka pet ruwor ta koohanapo, poon siyamamtoy ku=kar akusu カニ カ ペッ ルウォッタ コオハナポ、 ポオン シヤマㇺトイ クカㇻ アクス 私も川ぞいの土地に自分のような者でも、 わずかばかりの田んぼをつくったところ…。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kootuyma
- コオトゥイマ 【後副】[ko-otuyma …に対して・遠くから][雅](次のような慣用表現で)…に対して遠くから。 i=kootuyma/sikkeruru/siktokoko イコオトゥイマ/シッケルル/シㇰトココ [雅]私を遠くから目をむいてにらみ大きな目を開けている。(Sユーカラ) i=kootuyma/siktokoko/sikkeruru kor イコオトゥイマ/シㇰトココ/シッケルル コㇿ [雅]私を遠くから大きな目を開けて目をむいてにらんでいる。(Sユーカラ語り)(前の用例と同じユーカラを同じ話者が語ったときと同じような文脈で。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kor 1
- コㇿ 【他動】①…を持つ、 … を所有する。 inan pe ku=kor kor pirka hawe an? イナン ペ クコㇿ コㇿ ピㇼカ ハウェ アン? どっちを持てばいいのかなあ? (W会話) pawetok ka kor siretok ka kor パウェトㇰ カ コㇿ シレトㇰ カ コㇿ 彼は雄弁さも持っており美しさも持っている=口も達者だし器量もいい。 kor rusuy コン ルスイ …がほしい、 …をほしがる。 ②…を(手や頭に)つける/かぶる、 つけて/かぶっている。 tekunpe kor テクンペ コㇿ 手甲をはめる。 sapanpe kor サパンペ コㇿ 冠をかぶる(頭につける)。 (注 体に着ることは mi ミ、 足や腰から下にはくことは us ウㇱ、 鉢巻などを頭に巻くことは epanu エパヌ、 手ぬぐいなどでほおかぶりすることは hekokari ヘコカリ。) ③(子)を生む (「子どもを持つ」)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “matkaci kor yak a=ye” 「ポイソン コㇿ ヤㇰ アイェ」「フンタ コㇿ ヤㇰ アイェ?」「マッカチ コㇿ ヤㇰ アイェ」 「子どもを持った(赤ちゃんが生まれた)そうだ。」「何を持ったと言う(どっちが生まれたって)?」「女の子を持ったと言う(女の子が生まれたそうだ)。」 (S) cikap tamanko kor noyne hawkor hawe as チカㇷ゚ タマンコ コン ノイネ ハウコㇿ ハウェ アㇱ にわとりが卵を生んだらしく、 なく声がする。(W) (注 出産することは nuwap ヌワㇷ゚ [日常語]または yaykosanke ヤイコサンケ [雅]) ④(神が)領有する。 nupuri kor kamuy ヌプㇼ コㇿ カムイ 山を領有する神=山を守る/統治する神=山の神。 ⑤…の …。 ku=kor hekattar クコㇿ ヘカッタㇻ 私の子どもたち。 a=kor mosir アコㇿ モシㇼ 私たちの国=わが国(=日本)。(S) ku=kor hápo クコㇿ ハポ 私の母。 ku=ponpoho kor ku=kosmaci クポンポホ コㇿ クコㇱマチ 私の下の息子の嫁(別家の嫁)。(S) kor kur コㇿ クㇽ …の夫。 ⑥ ☞kes(e) kor ケㇱ/ケセ コㇿ {E: ①to have, possess… ②attach, wear…(on one's hands, head.) ③to have, give birth to (a child). ④one's…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kor 3
- コㇿ 【接助】①…しながら、 …しつつ。 suke kor an スケ コラン 煮炊きしている。 cís=an kor a=eyáykopuntek チサン コㇿ アエヤイコプンテㇰ 私は泣きながら喜んだ。 iku kor sinotcaki kor an イク コㇿ シノッチャキ コラン 彼は酒を飲みながら歌を歌っている。 ②…すれば、 …すると、 …する/したときは。 pon a=yupíhi ekimne kor a=turá ポン アユピヒ エキㇺネ コㇿ アトゥラ 小さい兄が山へ行くときは私も一緒に行った。 kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 mata réra ruy kor méan マタ レラ ルイ コㇿ メアン 冬に風が強ければ寒い。 {E: ①while. ②if; when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korar
- コラㇻ 【他動】[kor-(y)ar を持つ・不定の人にさせる/してもらう] …を人にあげる、 …をもらってもらう、 (娘)を嫁にやる。 matane a=en=korar wa k=arpa ruwe un マタネ アエンコラㇻ ワ カㇻパ ルウェ ウン 去年の冬に私は嫁にやられて行ったのですよ。(S) {E: to give…to…; have…receive…; give away one's daughter in marriage to…} (出典:田村、方言:沙流)
- korkayki
- コㇿカイキ 【接助】[korka-i-ki けれども・ものごとを・する][雅]けれども、 しかし。 a=erának kuni p/kamuy oruspe/isam korkayki アエラナㇰ クニㇷ゚/カムイ オルㇱペ/イサㇺ コㇿカイキ [雅]いやなことは神のことにはありませんが。(Sユーカラ) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの木の若い女性とは言ってもまるで女神様のようで…。(Sユーカラ語り) ☆参考 日常語では korka コㇿカ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korototo
- コロトト 【他動】[単](複は korototpa コロトッパ)[ko-rotot-o 粉・続けざまに…する・(他動詞形成)] …を粉々にする。 su ka a=korótoto ス カ アコロトト 鍋も粉々にこわされた。(HC民話) {E: to break, crush…(in)to pieces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korototpa
- コロトッパ 【他動】[複](単は korototo コロトト) (二人以上が/二つ以上を)粉々にする。 cise kiritek kane an a sintoko ka a=korótotpa チセ キリテㇰ カネ アナ シントコ カ アコロトッパ 家いっぱいにあったシントコ(行器(ほかい)、 ふたつきの大きい容器/宝器)も粉々にこわされた。(HC民話) {E: to break, crush…(in)to pieces (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosika
- コシカ §266 ネコ (4) kosika (kó-si-ka)「こシカ」[Russ.‘koska’] ⦅S.多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kosiratki
- コシラッキ 【他動】[ko-siratki …に・(?)] …をお守りにする。 néa isokapiw a=kosíratki rusuy kusu ネア イソカピウ アコシラッキ ルスイ クス そのアホウドリをお守りにしたいから。(HK民話) {E: to make…a lucky charm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kositoma
- コシトマ 【複他動】[ko-sitoma …に・…を恐れる] …の…を恐れる。 aynu opitta kosiratki wa ne wa ne yakne a=kosítoma wa kotan mawkar ka somo ki p ne ruwe ne na アイヌ オピッタ コシラッキ ワ ネ ワ ネ ヤㇰネ アコシトマ ワ コタン マウカㇻ カ ソモ キㇷ゚ ネ ルウェ ネ ナ 人は皆(アホウドリを)お守りにしているならば(疱瘡の神に)恐れられて村に伝染病がはやることもないのだよ。(HK民話) ☆参考 ☞sitoma シトマ {E: to be afraid of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosokoso
- コソコソ 【名】(言葉あて遊びで、 kosonte コソンテ《小袖》を隠して言った言い方。) kosne kosokoso he e=kor rusuy, nakanaka he e=kor rusuy? コㇱネ コソコソ ヘ エコン ルスイ、 ナカナカ ヘ エコン ルスイ? 軽いコソコソがほしいですか、 それともナカナカがほしいですか(nakanaka ナカナカ は nakayri ナカイリ《綿入れのぼろ着》を隠して言っている)。(S会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kot 2
- コッ 【名】[概](所は koci(hi) コチ(ヒ)) 何かの跡、 (地の)くぼみ。 ☆参考 とりで/城の跡は cásikot チャシコッ、 手や足の跡は rúkot[概]/rúkoci(hi) ルコッ/ルコチ(ヒ)[所]、 通った跡は ru ル[概]/ruwe(he) ルウェ(ヘ)[所]。 {E: the remains of…; a hollow (in the ground.).} (出典:田村、方言:沙流)
- kotakmane
- コタㇰマネ 【他動】[ko-takma-ne …に・丸い塊・になる] …に丸い塊になってくっつく。 toan seta numaha kotakmane ruwe! トアン セタ ヌマハ コタㇰマネ ルウェ! あの犬の毛に雪玉がついているねえ。(S) {E: to become a round lump and stick to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotankorocikah
-
コタンコロチカㇵ
§334 シマフクロウ (6) kotan-koro-cikah (ko-tán-ko-ro-či-kah)「コたンコロチカㇵ」[
rus.] (出典:知里動物編、方言:) - kotcake(he)
- コッチャケ(ヘ) 【位名】[所](概は kotca コッチャ)[kotca-ke(he) …の前・の所] ①(空間的に)その前(の所)、 その面前。 taan kur iteki kotcake kus no osmake kus タアン クㇽ イテキ コッチャケ クㇱ ノ オㇱマケ クㇱ この人の前を通らないで後ろを通りなさい。(S) en=kotcake ta e=an wa ci=nukar ka eaykap エンコッチャケ タ エアン マ チヌカㇻ カ エアイカㇷ゚ 私の前にあなたがいて私たちは見ることができない。(S) ta e=kotcake ta an wa タ エコッチャケ タ アン ワ ほらそこに、 あなたの前にあるよ。(S) ②(心理的に)(その人)の前(かばう位置/立場)。 Kamuyuci ka/han kakkok kakkok/i=kotcake ta/ye ruwe ne カムユチ カ/ハン カッコク カッコク/イコッチャケ タ/イェ ルウェ ネ 火の女神様も私のためにとりなそうとしてお願いしたりあやまったりいろいろ言ってくれたけれども。(W神謡) ☆対語 osmake オㇱマケ。 {E: ahead; in front of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotcawot
- コッチャウォッ 【位名/後副】[kotca-w-ot …の前・(挿入母音)・…につく](?)/[kotca-sawot …の前・… から逃げる](?) ①[位名]動いている物の先の方(?)。 en=kotcawot ta エンコッチャウォッ タ 私の先の方に。(S) ②[後副]…の先の方を、 …の先の方に(逃げて)。 en=kotcawot hńna arpa kor an エンコッチャウォッ フンナ アㇻパ コラン 私の先をだれか行っている。(S) iruska kor hoyupu híne yan, orowano kotcawot kira=an híne イルㇱカ コㇿ ホユプ ヒネ ヤン、 オロワノ コッチャウォッ キラアン ヒネ (トドは)怒って走って岸に上がって来た、 それから私はその先の方を逃げて。(W民話) {E: to run away, flee to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotekociwciwe
- コテコチウチウェ 【他動】[ko-tek-ociwciwe …に・手・を上下に動かす(重複)] てのひらを上へ向けて…を手招きする。(W民話) ☆参考 手招きはてのひらを上へ向けても下へ向けてもした。 ☞kotekparparu コテㇰパㇻパル {E: to beckon…to come with the hand facing up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotpokke
- コッポッケ 【位名】[所](概は kotpok コッポㇰ) …のちょっと前の所。 en=kotpokke péka arpa kor an エンコッポッケ ペカ アㇻパ コラン 私の前を行っている。(S) en=kotpokke kus no sirepa ruwe ne yak a=ye エンコッポッケ クㇱ ノ シレパ ルウェ ネ ヤカイェ 私のちょっと前に着いたのだそうだ。(S) {E: just before, in front of, ahead of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kouratcari
- コウラッチャリ 【他動】[ko-urar-cari …に・霞(かすみ)・を散らす][雅]…のかぶっている霞(かすみ)を払いとばす。 urar tak ne/koyaykar kane/kouratcari/epa=ki wa/a=nukár ruwe ウラッタㇰ ネ/コヤイカㇻ カネ/コウラッチャリ/エパキ ワ/アヌカン ルウェ [雅](そいつは)霞(かすみ)をかぶっていて私がその霞(かすみ)を払いとばして見ると。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyatatke
- コヤタッケ 【自動】[ko-yat-at-ke (擬音を導く接頭辞)・(擬音の語根)・(重複)・(自動詞形成)](?) (おなかが)グーグー鳴る(「腹鳴りする」)。 honi koyatatke ホニ コヤタッケ (空腹のため)腹鳴りする。(S) tap úsey ku=ku akusu ku=honi koyatatke kor an, kikir iperusuy humi ne nankor タㇷ゚ ウセイ クク アクス クホニ コヤタッケ コラン、 キキㇼ イペルスイ フミ ネ ナンコㇿ 今お茶を飲んだところおなかがグーグー鳴っている、 虫がおなかがすいたのだろう。(W) {E: gurgling sound of the stomach} (出典:田村、方言:沙流)
- koyaykar
- コヤイカㇻ 【自動】[ko-yay-kar (叙述を導く)…が・自分・つくる][雅] ①変身する、 化ける、 なる。 urar tak ne/koyaykar kane ウタッ タㇰ ネ/コヤイカㇻ カネ [雅](直訳すると)霞(かすみ)の塊に変身した=霞をかぶっている。(Sユーカラ) ②(次の慣用表現で)つくられている。 iresu cási/cási upsor/koyaykar ruwe/ene oka hi イレス チャシ/チャシ ウㇷ゚ソㇿ/コヤイカン ルウェ/エネ オカ ヒ [雅]育てられた城の内部のつくりようは次のよう。(Sユーカラ) ☞yaykar ヤイカㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyayterkere
- コヤイテㇾケレ 【他動】[ko-yay-terke-re …に向かって・自分・跳ぶ・させる][雅]…にとんで行く。 kotan ya hore/koyayterkere/ku=ki wa ne yak コタン ヤ ホレ/コヤイテㇾケレ/クキ ワ ネ ヤㇰ 村へ飛んで行ったなら。(KC即興詩) ☆参考 サダモさんのユーカラの中では似た文脈で yayoterkere ヤヨテㇾケレ と言っている。 {E: to rush to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyka
- コイカ 【位名】[概](所は koykas(i)ke)[koy-ka 波・の上] 海沿いに東の方、 つまり静内、 釧路の方(方角で言うと東ないし東南の方)。 koyka un itak/koyka ta itak コイカ ウン イタㇰ/コイカ タ イタㇰ 静内や釧路の方(東の方)の言葉。 anrur ruyanpekur kus wa koyka ta sirepa kor nani menas as アンルㇽ ルヤンペクㇽ クㇱ ワ コイカ タ シレパ コン ナニ メナㇱ アㇱ 北見の方(北東)を嵐の雲が通って静内・釧路の方(東)に着くとまもなくやませ(南風)が吹く。(S) ☆参考 cupka チュㇷ゚カ 日の出る方角、 東。 土地の方向として東を言うときには koyka コイカ が最も一般的に使われる。 ☆対語 koypok コイポㇰ 海沿いに西の方、 つまり有珠、 虻田の方。 {E: along the coast in an easterly direction.} (出典:田村、方言:沙流)
- koyke
- コイケ 【自動】[koy-ke (ゆがみを表す擬態の語根)・(自動詞形成)] ゆがんでいる。 e=kor pon suwop koyke ruwe! エコㇿ ポイ スウォㇷ゚ コイケ ルウェ! あなたの小さい箱はゆがんでいるねえ! {E: to be twisted; distorted.} (出典:田村、方言:沙流)
- koykesuy
- コイケスイ 【他動】[ko-ikesuy …に向かって・怒って行ってしまう] [雅]怒ってとびだして…に行く。 sísam mosir/tono mosir/mosir noskike/koykesuy ruwe/ne wa síran awa シサㇺ モシㇼ/トノ モシㇼ/モシン ノㇱキケ/コイケスイ ルウェ/ネ ワ シラン アワ [雅](奥方は)怒って家をとびだして和人の島、 殿の島、 島の中央に逃げて行ったのだったが。(W神謡語り) {E: to rush out in anger to go to …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyok
- コヨㇰ 【他動】[ko-ihok …に・売る](人に)売る。 “tan pe ku=hok rusuy en=koyok hani” “e, eci=koyók kusu ne na, ataye ruyno” 「タン ペ クホㇰ ルスイ エンコヨㇰ ハニ」「エ、 エチコヨㇰ クス ネ ナ、 アタイェ ルイノ」 「これ私買いたい、 私に売ってくれよ。」「ええ、 売ってあげるよ、 高く。」 (S) {E: to sell to…} (出典:田村、方言:沙流)
- koysokor
- コイソコㇿ 【他動】[ko-i-so-kor …に・ものごと(を)・真実・を持つ(=と思う)信じる](人)の言うことを信用する。 ☆参考 eysokor エイソコㇿ (ことがら)を信じる。 {E: to trust what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
- koytakmuye
- コイタㇰムイェ 【他動】[ko-itak-muye …に・言葉・を束ねる] …に言葉を言い置く。 tanpa ne anak kanna mosir ka a=oríkin epaha ne kusu, a=e=kóytakmuye ka ki rusuy kus, a=e=síkoekte ruwe ne kus タンパ ネ アナㇰ カンナ モシㇼ カ アオリキン エパハ ネ クス、 アエコイタㇰムイェ カ キ ルスイ クㇱ、 アエシコエㇰテ ルウェ ネ クㇱ 今年は私は天の神の国に昇る年に当たっているので、 あなたに言葉を言い置くこともしたくて、 それであなたを私のところへ来させたのだから。(HC民話) {E: to leave a message for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuni 3
- クニ 【形名】[kun-(h)i …するべき/予定/はずである・こと] ①(動詞に終わる文(節)の後に置かれてこれを名詞句にする。) …するで(あろう)ということ、 できる(ような)こと、 …する(べき)こと。 tap a=ye kuni tónonsukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが真昼の凪(なぎ)だなあ。 ene…kuni エネ…クニ このように…するであろうこと=次のように…するであろう/することになっている。 ene ne kuni エネ ネ クニ こう(次のように)なるでしょう。 ene an kuni エネ アン クニ このような(次のような)ことが起こるでしょう。 (注 すでに起こったことであれば、 kuni クニ の代わりに hi ヒ が使われるところである。) ②[名詞化引用](次に「言う」「思う」「考える」「相談する」「言いつける」等々を意味する他動詞が来て、 kuni クニ で名詞化された文をその目的語とする間接引用文となる。) kuni ramu クニ ラム …すると思う。 e=mismu kuni ku=ramu エミㇱム クニ クラム あなたがさびしいだろうと私は思った。(S) kuni ye クニ イェ …すると言う。 opitta nisatta hunak un paye kuni ye kor oka オピッタ ニサッタ フナクン パイェ クニ イェ コㇿオカ みんなで明日どこかへ行くという話をしている。(S) a=saha i=nukar kuni a=ekímatek kusu アサハ イヌカㇻ クニ アエキマテㇰ クス 私は姉に見られるのではないかと気が気ではないので。(W民話) poro a=yupí a=saha a=ewtannere kuni a=ewkoramkor híne ポロ アユピ アサハ アエウタンネレ クニ アエウコラㇺコㇿ ヒネ 私たちは大きい兄と姉とを結婚させようと相談して。(NK民話) akihi a=ne kuni eraman kuni a=sitóma アキヒ アネ クニ エラマン クニ アシトマ 私が彼の弟だということを彼が知るのが(=彼に知られるのが)私は恐ろしかった。(S民話) pirka aynu ne/e=an kuni/e=takar kusu/ne na ピㇼカ アイヌ ネ/エアン クニ/エタカㇻ クス/ネ ナ あなたは立派な人になることを夢に見るのだよ。(NKy子守歌) ③(動詞句の後に続かず、 文頭に置かれて、 その前に言われた内容全体を受ける場合もある。)そうする(であろう)ということ。 “…néno yaynu hani!” “e pirka ruwe un, kuni ku=ramu kor k=ek pe ne kusu 「…ネノ ヤイヌ ハニ!」「エー、 ピㇼカ ルウェ ウン、 クニ クラム コㇿ ケㇰ ペ ネ クス」…「そう思いなさいよ。」「ええ、 いいよ。 私はそう思いながら来たのだから…。」/ ☆参考 間接引用の kuni クニ は kunak クナㇰ と言い換えられる場合もある。 しかし、 kunak クナㇰ の後に来る他動詞は、 ほとんどの場合 ramu ラム《…(ということ)を思う》または ye イェ《…(ということ)を言う》に限られている。 一方、 kuni クニ の後には ramu ラム、 ye イェ のほか、 eraman エラマン《…を知る》、 epakasnu エパカㇱヌ《…を教える》、 sitoma シトマ《…を恐れる》、 ekaspaotte エカㇱパオッテ《…を命じる》、 ewkoramkor エウコラㇺコㇿ《…を相談する》、 eese エエセ《…を承諾する》、 kar カㇻ《…をする》、 ki キ《…をする》、 takar タカㇻ《…を夢見る》等々いろいろな他動詞が来る。 さらに間接引用文をつくる以外に、 ne ネ《である》が後に続いて、 《…する予定/はず/つもり…である》というような使い方もある。 一方、 すでに起こったこと、 確認ずみのことに関して言うには kuni クニ ではなく yak ヤㇰ が用いられる。 ☞kunak クナㇰ、 yak ヤㇰ、 sekor セコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunnecup
- クンネチュㇷ゚ 【名】[kunne-cup 夜・日/月] 月(特に明言する必要がなければ単に cup チュㇷ゚ と言う)。 (kunne)cup a=rukí (クンネ)チュㇷ゚ アルキ (直訳すると)月が飲み込まれる=月食になる(消えて行く)。 (kunne)cup ray (クンネ)チュㇷ゚ ライ (直訳すると)月が死ぬ=月食になる(皆既食)。 (kunne)cup kamuy (クンネ)チュㇷ゚ カムイ【名】(直訳すると)月の神=お月様。 ☆参考 tókapcup トカㇷ゚チュㇷ゚ 太陽。 {E: the moon.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuri ante
- クリ アンテ 【連他動】[その影[所]・をいさせる](人)を笑う/嘲笑する。 na e=hotke wa e=an ruwe? iyohay, hetak hopuni, kuri a=ante na ナ エホッケ ワ エアン ルウェ? イヨーハイ、 ヘタㇰ ホプニ、 クリ アアンテ ナ (あなたは)まだ寝ているの? まああきれた、 早く起きなさい、 笑われるから。(S) ☆参考 emina エミナ《…のことを笑う》は、 嘲笑するとは限らない。 ただおかしくて/おもしろくて笑うことにも言う。 {E: to laugh, scoff at…} (出典:田村、方言:沙流)
- kus 2
- クㇱ 【位名】(川)の向こう側。 ruyka kus ta en=akkari ルイカ クㇱ タ エナッカリ 橋の向こうで追い越された。(S) {E: the other side of (a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kus(u)
- クス/クㇱ 【接続/後副】①(動詞句の後で) …するために、 …したから。 mosma kur kor kusu é=iki hi ka somo ne モシマ クㇽ コㇿ クス エイキ ヒ カ ソモ ネ ほかの人が持つためにあなたはするのではない。 kemaha nam kusu suy soyne rusuy ケマハ ナㇺ クス スイ ソイネ ルスイ 足が冷たくなるのにまた外へ出たがる。 ②(名詞句の後で) …のために、 …のゆえに、 そのために。 mosma kur kusu ne kunak ku=ramu モㇱマ クㇽ クス ネ クナㇰ クラム ほかの人のためだと私は思った。 ekouwepekennu kus ek エコウウェペケンヌ クㇱ エㇰ 彼はあなたの話を聞きに来た。(S) ③(kus クㇱ にならず、 常に kusu クス の形で)(関係詞的用法)そのために…する/したところの…(…する/した目的)。 kusu e=arpa p epitta e=eraman ka somo ki no hńta kusu túnas e=hosipi hawe an? クス エアㇻパㇷ゚ エピッタ エエラマン カ ソモ キ ノ フンタ クス トゥナㇱ エホシピ ハウェ アン? そのためにおまえが行った事を(行った目的である勉強を)すっかりおぼえないで、 なぜ早く帰って来たのか。 ④熟語 hi kusu ヒ クス (だ)から、 そのために。 c=e ka etoranne hi kusu arorkisne kanpi níkor cómare hine… チェ カ エトランネ ヒ クス アロㇿキㇱネ カンピ ニコㇿ チョマレ ヒネ…. 食べたくなかったからそっと紙にくるんで…。(S) hemanta kus(u)/hńta kus(u) ヘマンタ/フンタ クス/クㇱ なぜ。 mak an kus(u) マカン クス/クㇱ どういうわけで。 mak an pe kus(u) マカン ペ クス/クㇱ どういうわけで。 makanak ne kus(u) マカナㇰ ネ クス/クㇱ どういうわけで。 wa kus(u) ワ クス/クㇱ …したから、 だからこそ。 pe ne kus(u) ペ ネ クス/クㇱ/p ne kus(u) プ ネ クス/クㇱ …する/したものだから、 …する/したので。 k=eywankep ka isam, a=konere p ne kusu ケイワンケㇷ゚ カ イサㇺ、 アコネレㇷ゚ ネ クス 私が使うのがない、 粉々にされたものだから。(S) hike kusu/ayke kusu ヒケ クス/アイケ クス …する/したからといって、 …したとしても。 keray(po) kus(u) ケライ(ポ) クス/クㇱ …したおかげで。 kus(u) keray(po) …クス/クㇱ ケライ(ポ) (動詞の後に置かれて)…したおかげで。 e=an kus(u) keray(po) エアン クス/クㇱ ケライ(ポ) あなたのおかげで。 ne kus(u) koraci ネ クス/クㇱ コラチ まるで…そっくりに。 kamuy ne kus koraci an onne kur カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ まるで神のような老人。(KC民話) 使役 + kusu ye クス イェ …するように言う(間接命令)。 i=ahupte kus(u) ye イアフㇷ゚テ クス/クㇱ イェ (引用文で)彼は私たちに入りなさいと言う。(NK民話) en=ere en=ere kus ye エネレ エネレ クㇱ イェ 私に食べなさい食べなさいと言う。(S) hunakke kusu フナッケ クス ☞hunakkekusu フナッケクス。 hinakke kusu ヒナッケ クス ☞hinakkekusu ヒナッケクス。 kusu an クス アン[単]/kusu oka クス オカ[複] とても…。 sattek kusu oka サッテㇰ クス オカ (二つ以上が)とてもやせこけている。(S会話) kus(u) ne クス/クㇱ ネ (未来の表現) …する(ことになっている)、 …しようとしている、 …します。 ☞kusu ne クス ネ ☆発音 早く話すとき強調しないときはしばしば語末の母音 u が落ちて kus クㇱ と発音される。 {E: ①in order to…; because one did… ②for…; because… ③that's why for that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kututur
- クトゥトゥㇽ 【名】[概](所は未出。 utur ウトゥㇽ の所は uturu(hu))[kut-utur きりたった岩崖・の間] きりたった岩崖の間の狭く深い所。 {E: between steep rocky mountains.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuyra
- クイラ 【他動】(…のところへ)忍んで行く。 waranpe kuyra wa arpa wa nísapno ureetursere, yak irupi irammakaka an na ワランペ クイラ ワ アㇻパ ワ ニサㇷ゚ノ ウレエトゥㇽセレ、 ヤㇰ イルピ イランマカカ アン ナ ワラビに忍び足で近づいて行って急にけとばしなさい、 そうすれば澱粉がきれいに出ているから。(S) kuyra wa arpa, ramu tuypa クイラ ワ アㇻパ、 ラム トゥイパ そっと行っておどかしてやりなさい。(S) {E: to sneak to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kuytakpe
- クイタㇰペ 【名】[ku-itak-pe (?)・ものを言う・もの](?) 境界棒、 自分の見つけた場所などを示す十字柱(木を十文字に、 ちょうど十字架のような形に組み合わせたもの。 「ここがおれの見つけたところだというようなところに立てておく」)。(S) kuytakpe néno oka ru or ta iteki cisekar=an pe ne na, inan kur ka hokus pe ne wa a=sitóma p ne na クイタㇰペ ネノ オカ ル オッタ イテキ チセカㇻアン ペ ネ ナ、 イナン クㇽ カ ホクㇱ ペ ネ ワ アシトマㇷ゚ ネ ナ 十字路には家を建てるものではないよ、 だれかひっくりかえる(=つぶれる)んだから恐ろしいんだから。(S) ☆発音 kú=itak pe クイタㇰ ペ《私がものを言うの、 私がしゃべるのに》と同じ発音。 ☆参考 toypunki トイプンキ《土地の番人》とも言う。 ☆参考 〔久辞典稿:「境界標」〕〔萱民具 p.197 につくり方や使途などについてのよりくわしい説明がある。 ku ク は「私」と解釈されている〕 {E: a boundary marker, in the form of a wooden cross.} (出典:田村、方言:沙流)
- mak 2
- マㇰ 【疑副】どう。 mak hawean マㇰ ハウェアン どう言う、 何と言う。 híne mak hawean? ヒネ マㇰ ハウェアン? そしたら(彼は)なんて言ったの? (S) (注 「何と言う」は hńta/hemanta フンタ/ヘマンタ《何》を使わず、 mak マㇰ を使って言う。) mak iki マㇰ イキ どうする、 何をする、 どのように過ごす。 a=irwaki mak iki kor an? アイㇼワキ マㇰ イキ コㇿ アン? 私たちの兄弟(兄または弟)はどうしている(達者か)? (兄弟姉妹の間の会話) (S) (注 「何をする」も mak マㇰ を使って mak iki マㇰ イキ と言う。 これは、 何をするか/しているか全然わからない場合に、 どのように時を過ごしているかを問う言い方である。 hńta/hemanta フンタ/ヘマンタ《何》を使って hńta kar フンタ カㇻ というのは、 何かをつくる/つくっているとか、 何かをする/しているとかがわかっていて、 具体的に何をするか/しているかを問う言い方である。) mak ye マㇰ イェ (それを)どう言う。 (次の慣用表現で)mak a=ye hawe? マカイェ ハウェ? (直訳すると)私たちは/一般に人は(それを)どう言うの=どう言いようもない、 しかたがない。 mak ku=ye hawe? マㇰ クイェ ハウェ? (直訳すると)私は(それを)どう言うの=どう言いようもない、 しかたがない。 ene kú=irara wa kú=iki p ne kus a=en=koyki ayke kusu mak ku=ye hawe? エネ クイララ ワ クイキㇷ゚ ネ クㇱ アエンコイキ アイケ クス マㇰ クイェ ハウェ 私はあんなに言うことをきかなかったんだから叱られてもしかたがない。 mak un a=ye hawe? マㇰ ウン アイェ ハウェ? いつまで言っていてもしょうがない、 それ以上言うことができないからこのままにしておこう。 mak un a=ye ya マㇰ ウン アイェ ヤ/マクン アイェ ヤ 何と言っても。 mak an マㇰ アン/マカン どのようである、 どんな。 mak an yakka pirka wa マㇰ アン ヤッカ ピㇼカ ワ どうでもいい。(S) mak an uske ta a=eywanke kor pirka p an? マㇰ アン ウㇱケ タ アエイワンケ コㇿ ピㇼカㇷ゚ アン? どんなときに使えばいいの? (S) mak e=réhe an? マㇰ エレヘ アン?/e=rehe mak an? エレヘ マㇰ アン? あなたの名前はなんというのですか。 mak ataye an? マㇰ アタイェ アン? 値段はいくらですか。 mak ani マカニ どうして、 どのようにして。 eci=ránmokka hawe ne p mak ani e=ruska p he an? エチランモッカ ハウェ ネㇷ゚ マカニ エルㇱカㇷ゚ ヘ アン? (私はあなたを)からかっただけなのに(あなたは)どうして怒るの? … hike mak? ヒケ マㇰ? …してはどうですか(提案) (S) ☆参考 mak マㇰ は makanak マカナㇰ と同義だが、 より簡単に(軽く)言う言い方。 沙流川筋では下流でも中流でも使うが、 千歳の白沢ナベさんによれば千歳では使わず、 軽く言うときでも makanak マカナㇰ を使う。 ☞makanak マカナㇰ {E: how; how…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makanak
- マカナㇰ 【副】どう、 どのように。 makanak katuhu an kur マカナㇰ カトゥフ アン クㇽ いったいどんな格好をした人。(W) makanak an マカナㇰ アン どのようである、 どんな。 makanak an itak e=nu rusuy hawe an? マカナㇰ アン イタㇰ エヌ ルスイ ハウェ アン? どんな言葉をあなたは聞きたいの? (S) ☆参考 mak マㇰ と同義だが「いったいどのように」という、 疑問の意をよりはっきりさせる。 ☆参考 千歳の白沢ナベさんによれば、 千歳の方では mak マㇰ は使わず、 軽く言うときでも makanak マカナㇰ を使う。 {E: how; what; which.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- maraurep
- マラウレㇷ゚ §142 チョウ(蝶) (3) maraurep(ma-rá-u-rep)「マらウレㇷ゚」⦅春採⦆コ生88 mareureruヤマモトタスケ (出典:知里動物編、方言:)
- maskin
- マㇱキン 【副】(思いがけないことを表す。 正確な意味は不明。) ①そんなことをしては。 puyne k=an pekor kú=itak maskin eci=kémnu ka ki プイネ カン ペコㇿ クイタㇰ マㇱキン エチケㇺヌ カ キ 私一人だけしかいないようなことを言ってはあなたがかわいそうだ。(NZ独話) a=omáp yakun maskin niwen utar or ta nepkire アオマㇷ゚ ヤクン マㇱキン ニウェン ウタㇻ オッタ ネㇷ゚キレ かわいいならなおさらきびしい人々のところで「かせがせれ」(働かせなさい)。(W)(「かわいい子には旅をさせ」に似た、 ことわざのような一つの慣用表現。) ② sirunno maskin シルンノ マㇱキン まさか。 maskin he tap/maskin heta マㇱキン ヘ タㇷ゚/マシキン ヘタ なおいっそう (Sユーカラ) {E: ①if one does that then… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matapa 2
- マタパ 【名】[概/所][mat-apa 女・親族](兄に対する)妹。 matapa kor kur matapaha tura wa ek, korar rusuy kusu マタパ コㇿ クㇽ マタパハ トゥラ ワ エㇰ、 コラン ルスイ クス 妹のある男が妹を連れて来た、 嫁にやりたいので。(S) ☆参考 tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ と言う場合もある。 matapa マタパ のほうが日常語的。 叙事詩では tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ のほうが使われる。 ☆対語 mátak マタㇰ 姉に対する妹。 {E: a younger sister.} (出典:田村、方言:沙流)
- mátek
- マテㇰ 【自動】ぼやけた、 色がはっきりしない。 ruyanpekar ayne mátek pe néno kane an ルヤンペカㇻ アイネ マテㇰ ペ ネノ カネ アン 雨ざらしになってぼやけたみたいになった。 {E: to be blurred; faint in colour.} (出典:田村、方言:沙流)
- maw 1
- マウ 【名】[植物] ハマナシ(「ハマナス」)の実。 〔知分類 p.123 果実 ((北海道))〕 {E: the fruit of the rosa rugosa plant (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- mawni
- マウニ 【名】[maw-ni ハマナシの実・木][植物]ハマナシ(「ハマナス」)の木。(S)〔知分類 p.123〕 {E: the sweetbrier tree (rosa rugosa (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
- mawtacup
- マウタチュㇷ゚ 【名】[maw-ta-cup ハマナシの実・を掘る/取ってくる・月][古](月の名)6月。 hekattar eramasu wa etoyta rusuy kusu a=ye hi mawtacup ヘカッタㇻ エラマス ワ エトイタ ルスイ クス アイェ ヒ マウタ チュㇷ゚ 子どもたちが楽しんでそれ(ハマナシ)を植えたがるからそれで言うのがマウタチュプ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- mawtum
- マウトゥㇺ 【名】[maw-tum 気・の中](?) しようとしている/しているつもりでいるがそうできていない様子/格好。 ku=nitan mawtum ku=ki wa k=ek クニタン マウトゥㇺ クキ ワ ケㇰ 格好だけは急いで(あまり早くないが)来た。(S) sike mawtum ki ruwe シケ マウトゥㇺ キ ルウェ 変なしょい方をしている。(S) aynu mawtum アイヌ マウトゥㇺ 当り前でない汚い人。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- mayne
- マイネ 【自動】「ばかだ」。(S) ☆参考 rumayne ルマイネ まだ充分煮えてなくて半生(はんなま)で芯がある、 (比喩的に)「半ばかだ」。 {E: to be a fool, stupid.} (出典:田村、方言:沙流)
- méan
- メアン 【完動】[me-an 寒さ・ある] 寒い。 (天候に関して用いる。 人が寒く感じることではなく、 気温が低いことを言う。) cuk réra ruy kor méan チュㇰ レラ ルイ コㇿ メアン 秋に風がひどいと寒い。(W) méan korka ku=nepki kor k=an wa ku=popke メアン コㇿカ クネㇷ゚キ コㇿ カン ワ クポㇷ゚ケ 寒いけれど(=気温は低いけれど)私は仕事をしているので暖かい。(W) ☆対語 sir-popke シㇼポㇷ゚ケ 暖い、 sir-sések シㇼセセㇰ 暑い。 ☆参考 体が寒いこと、 つまり自分が(人が)寒く感じることは mérayke メライケ。 {E: cold.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mécirataroski
- メチラタロㇱキ 【自動】[me-ci-ra-ta-roski 寒さ・される・下・に・立てる](?) 寒気がする。 k=omke rusuy noyne ku=mecirataroski wa k=úruuruk コㇺケ ルスイ ノイネ クメチラタロㇱキ ワ クルウルㇰ 私はかぜをひきそうで寒気がしてふるえる。(S) {E: to feel chilled, cold.} (出典:田村、方言:沙流)
- mékar
- メカㇻ 【自動】[me-kar 寒さ・にあたる] 霜にあたる、 寒さにあたる。 mékar pakno oka kor síno kéraan メカㇻ パㇰノ オカ コㇿ シノ ケラアン (リンゴは)霜にあたる(寒さにあたる)ほどにもがずにおくと(甘味がついて)本当においしくなる。(S) {E: to be struck by frost.} (出典:田村、方言:沙流)
- meman
- メマン 【自動】(人)が涼しい。 sak réra ruy kor sir-meman wa ku=meman サㇰ レラ ルイ コㇿ シㇼメマン マ クメマン 夏に風が強いと天候が涼しくて私は涼しく感じる。(W) ☆参考 涼しく感じることを言う。 涼しい天候であることは sir-meman シㇼメマン と言う。 {E: to be cool.} (出典:田村、方言:沙流)
- menokotasum
- メノコタスㇺ 【名】[menoko-tasum 女・病気] 月経(生理)。 ☆参考 いい言葉、 子どもたちが聞いてもわからないように言う。(W) {E: menstruation.} (出典:田村、方言:沙流)
- mestektek
- メㇱテㇰテㇰ 【他動】[mes-tektek (mesu《はぐ/そぐ》の語根)・急に…する]…を急にサッとはぐ/めくりとる、 (衣服)をかぎざきにする。 hńta e=eokokte híne e=mip e=mestektek ruwe an? フンタ エエオコㇰテ ヒネ エミㇷ゚ エメㇱテㇰテㇰ ルウェ アン? (あなたは)何にひっかけて服をかぎざきにしたの? (S) ☞mesu メス (出典:田村、方言:沙流)
- mi
- ミ 【他動】(衣服)を着る、 (掛布団)を掛ける(「着る」)。 a=mi wa okay pe a=huráypa póka somo ki no heru, a=mi wa hotke=an, hopuni=an wa á=an kor a=mi, hotke=an kor a=mi amip patek a=mi wa án=an アミ ワ オカイ ペ アフライパ ポカ ソモ キ ノ ヘル、 アミ ワ ホッケアン、 ホプニアン マ アアン コㇿ アミ、 ホッケアン コㇿ アミ アミㇷ゚ パテㇰ アミ ワ アナン 私(民話の主人公)は、 着ているものを洗いもしないでただ、 着て(かけて)寝て、 起きているときにも着て、 寝るときにも着る(かける)着物ばかりを着ていた。(W民話) kurmat mi amip kurmat mi pirka kut ne yakka a=i=ékutkore クㇽマッ ミ アミㇷ゚ クㇽマッ ミ ピㇼカ クッ ネ ヤッカ アイエクッコレ 和人女性の着る着物を着せてくれて和人女性のしめる美しい帯もしめさせてくれた。(HC民話) {E: to wear (clothes).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mimakutur
- ミマクトゥㇽ 【名】[概](所は mimakuturu(hu) ミマクトゥル(フ))[mimak-utur 歯・間] 歯の間。 ☆参考 niyutur ニユトゥㇽ [古]。 {E: between the teeth.} (出典:田村、方言:沙流)
- mínakotom
- ミナコトㇺ 【自動】[mina-ko-tom 笑う・と共に・光る] 笑うときれいである、 笑顔が美しい。 mínakotom ruwe! ミナコトㇺ ルウェ! 笑い方が美しいねえ。(W) ☆対語 mínakohayta ミナコハイタ {E: to laugh, smile beautifully.} (出典:田村、方言:沙流)
- mokmoki
- モㇰモキ 【他動】[mokmok-i(擬態の語根重複)・(他動詞形成)]…にちょっかいをかける、 …のものをだまし取ろうとうまいことを言う。 nen nen ka mokmoki ayne iruskare kor an ネン ネン カ モㇰモキ アイネ イルㇱカレ コラン いろいろとちょっかいをかけてとうとう怒らしている。(S) {E: to poke one's nose into…} (出典:田村、方言:沙流)
- monak 2
- モナㇰ 【副】ただでさえ、 そうでなくても。 monak pirka p mínarusuy kusu iki wa pó hene pirka モナㇰ ピㇼカㇷ゚ ミナルスイ クス イキ ワ ポ ヘネ ピㇼカ ただでさえかわいいがニコニコしていてなおかわいい。(KT会話) ☆発音 mónak モナㇰ《目がさめている》とはアクセントが違う。 {E: (not) even if.} (出典:田村、方言:沙流)
- monasap
- モナサㇷ゚ 【自動】[mon-asap 手(働き)・劣る]忙しい、 仕事が遅い、 はかどらない、 まだ終わらない、 仕事がたまっている。 ☆対語 monasnu モナㇱヌ。 {E: to be busy; rushed with one's work etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- monihumpe
- モニフンペ §294 いるか、イルカ (11) moni-humpe (mó-ni-hum-pe)「もニフンペ」シロイルカ Delpinapterus leucas(方言:しろくじら)⦅樺太⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- monracici
- モンラチチ 【他動】[mon-racici 手・をぶらさげている] 手をぶらさげている(動物神が死んだときの骸の様子)。 itemeni ka ta heynu/a=monracici heynu/án=an ruwe ne イテメニ カ タ へイヌ/アモンラチチ ヘイヌ/アナン ルウェ ネ (私は)梁の上から手をダランとぶらさげていた。(HC神謡) ☆参考 kemaracici ケマラチチ 足をダランと下げている。 heracici ヘラチチ 頭をダランと下げている。 {E: to hang, dangle the hands, arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mor
- モㇿ 【名】[概](所は moru(hu) モル(フ)) 耳の前の毛の部分。 {E: the hair in front of the ears.} (出典:田村、方言:沙流)
- mosirso
- モシㇼソ 【名】[mosir-so 国土・広がりを持つ所] kanto or wa/mosirso ka ta/rán=an ruwe カント オㇿ ワ/モシㇼソ カ タ/ラナン ルウェ [雅]天から地上に降りて来ましたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosma 2
- モㇱマ 【後副】…だけ。 sine pa mosma シネ パ モㇱマ 一年だけ。 ku=toye sine pa mosma k=eyrusa クトイェ シネ パ モㇱマ ケイルサ 私の畑を一年だけ人に貸す。(S) ☆参考 sine pa patek シネ パ パテㇰ 一年だけ、 sine pa takup シネ パ タクㇷ゚ 一年だけしか…しない。 {E: only…; just…} (出典:田村、方言:沙流)
- moyre
- モイレ 【自動】①遅い、 のろい、 遅れる。 mak an pe kusu e=moyre a ruwe an? マㇰ アン ペ クス エモイレ ア ルウェ アン? どういうわけで(あなたは)遅くなったの。(W会話) ②(助動詞的用法)…するのが遅い、 …し遅れている。 e=ye moyre エイェ モイレ あなたは言い遅れている(すぐに言うべきなのになかなか言わない)。(S会話) ③moyre as モイレ アㇱ [慣用句](次のような文脈で)(天に帰る神が)もっと遅く行く。 moyre as pe a=ikóramu awa, na sittumupeker kaspa ka somo ki no モイレ アㇱ ペ アイコラム アワ、 ナ シットゥムペケㇾ カㇱパ カ ソモ キ ノ (父が天に昇るとは聞いたが)もっと遅く行くのだと思っていたのに、 まだあまり明るくもならないうちに…。(W神謡) ☆参考 kamuy moyremat カムイ モイレ マッ [神・遅い・女] 位が高い立派な女性、 女神(伝統的な価値観では、 身分の高い女性はゆったりと落ち着いているとされる)。 {E: ①to be slow; late. ②to be slow to, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mukkane
- ムッカネ 【自動】まるい(角がない)、 まるのままである(切ってない)。 a=kewre yakun okake anak mukkane, mukkane ciki ora pirkano piru wa anu アケウレ ヤクン オカケ アナㇰ ムッカネ、 ムッカネ チキ オラ ピㇼカノ ピル ワ アヌ 削るとそのあとは角がなくなる、 角がとれたらこんどはきれいにやすりをかけておきなさい。(S) mukkane cikuni ムッカネ チクニ 割ってない薪。(S) k=oypepihi mukkane emo oma na コイペピヒ ムッカネ エモ オマ ナ 私のおわんに切ってないいもが入っているよ。 ☆参考 いもなどが切ってないことは、 ramne ラㇺネ ともいう。 ramne ラㇺネ は壊れていなく完形であること、 mukkane ムッカネ は丸くまとまった形状をしていることを言う。 emukkane nonno エムッカネ ノンノ は花のつぼみ。(S) {E: to be round; to be left as a whole.} (出典:田村、方言:沙流)
- mukku
- ムック 【名】口琴(楽器の一種、 竹でつくり、 糸を引くとその糸をつけてある部分が振動する、 その振動する部分を口の中で共鳴させるとブンブンと音がする、 おみやげものの店では「ムックリ」として売られている)。 ☞mukkuri ムックリ {E: a type of musical instrument.} (出典:田村、方言:沙流)
- mun-soyokuta
- ムンソヨクタ 【自動】[mun-soy-okuta 草/ごみ・外・に…を捨てる] ごみを外へ出す(=mun soyokuta ムン ソヨクタ)。 mun-soyokuta=an wa cise onnay a=kerkeri ayne ムンソヨクタアン マ チセ オンナイ アケㇾケリ アイネ 私はごみを外へ出し家の中をガリガリと掃き掃除をして。(W民話) {E: to put, take out rubbish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- munciripe
- ムンチリペ §019.父(18)munciripe〔mún-či-ri-pe むンチりペ〕⦅シラウラ⦆=moncirupe. (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- munnuwe
- ムンヌウェ 【自動】[mun-nuwe ごみ・を掃く] 掃き掃除する。 {E: to sweep away, clean up rubbish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- na 1
- ナ 【副】①まだ。 na cup ri híne ナ チュㇷ゚ リ ヒネ まだ日が高いうちに。(NK民話) na oar tennep ne híne ナ オアッ テンネㇷ゚ ネ ヒネ (彼が)まだほんの赤ん坊だったときに。(W民話) na hoku sak no an ナ ホク サㇰ ノ アン まだ夫がいない(未婚である)。(W民話) na ek isam ナ エキサㇺ (彼は)まだ来てない。(W) na túnas na, na hotke wa an ナ トゥナㇱ ナ、 ナ ホッケ ワ アン まだ早いから、 もっと寝ていなさい。(S) na an wa ナ アン ワ まだあるよ。(S) ②もっと。 na na poronno ナ ナ ポロンノ もっともっとたくさん。 na usayne usayne ナ ウサイネ ウサイネ まだそのほかいろいろ。 na inne=as wa ナ インネアㇱ ワ 私たちはもっと大勢で。 na ku=kor rusuy humi! ナ クコンルスイ フミ! もっとほしいなあ。(S) na akkari pirka hike ku=kor rusuy ナ アッカリ ピㇼカ ヒケ クコンルスイ これよりもっといいのがほしい。(S) na uimakta ナ ウイマㇰタ まだその後その後に、 だんだん。 na uimakta keweri kor oka ナ ウイマㇰタ ケウェリ コロカ だんだん背が高くなりつつある。(S) {E: ①yet; still. ②more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- na 3
- ナ 【終助/接助】①(要求の根拠を示す。後に要求表現が続くことが多い。 倒置されて要求表現のほうが前に出ることもある。 要求が言葉で表現されなくても、 暗に要求を含んでいる。) …する/したから(…せよ)、 …ぞ、 …よ。 ney ta ka arpa=an wa án=an kusu ne na sinenne an! ネイ タ カ アㇻパアン ワ アナン クス ネ ナ シネンネ アン! 私はどこかへ行って暮らすから一人で暮らしなさい! (W民話) …sekor ku=yaynu kor k=an ruwe ne na hani! …セコㇿ クヤイヌ コㇿ カン ルウェ ネ ナ ハニ! 私は…と考えているのだからね(そのつもりでいなさいよ)。 W会話 a=e=ráyke kusu ne na ne na アエライケ クス ネ ナ ネ ナ (私はあなたを)殺すぞ、 殺してやるからな(そう思え)。 (W民話) ② …nankor na ナンコンナ (直訳すると)…するだろうぞ=…するのだよ/…しなさいよ(予言の形をとった命令表現、 親が子に、 神が人に言うとき等に使う)。 kari e=arpa nankor na カリ エアㇻパ ナンコンナ あなたはそこから行くのだよ/行きなさいよ。(S民話) …yak pirka na …ヤㇰ ピリカ ナ (直訳すると)…するとよいぞ=…するがよい、 …しなさい(目下への命令表現の一つ)。 iteki …yak pirka na イテキ …ヤㇰ ピㇼカ ナ Vしないがよい、 …してはいけない(目下への禁止表現の一つ)。 ikiya …na イキヤ …ナ …しないようにね(沙流川下流地域で)。 ikiya e=hacir na イキヤ エハチン ナ ころばないようにね。(S) ikaanun …na イカアヌン …ナ …しないようにね(沙流川中流地域で)。 ruwe/hawe tapan na ルウェ/ハウェ タパン ナ …のであります(改まった言い方で ruwe ne ルウェ ネ の代わりに使われる、 na をつけない場合もあるが、 つけることが多い)。 ruwe/hawe tapta an na ルウェ/ハウェ タㇷ゚タ アン ナ …のであります(前の言い方と同じ状況で使われる、 強調した言い方)。 {E: ①sentence-final particle indicating speaker's strong conviction. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nakanaka
- ナカナカ 【名】(uinere ウイネレ という言葉あて遊びで nakairi ナカイリ《綿入れのボロ着》という語を隠して言った言葉。) kosne kosokoso he e=kor rusuy, nakanaka he e=kor rusuy? コㇱネ コソコソ ヘ エコン ルスイ、 ナカナカ ヘ エコン ルスイ? 軽いコソコソがほしいか、 それともナカナカがほしいか(kosokoso コソコソ は kosonte コソンテ《小袖》を、 nakanaka ナカナカ は nakayri ナカイリ《綿入れのぼろ着》を、 隠して言っている)。(S会話) {E: a play on words.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nákatune
- ナカトゥネ 【副】[na-katu-ne もっと・そのやり方・として](?)(次の言い回しで) nákatune…wa ナカトゥネ…ワ まあどうしてそんなにいらないことを、 しなければいいのに、 気にくわないことに、 あきれたことに。 nákatune hawe iki wa ナカトゥネ ハウェ イキ ワ あきれたことを言っているねえ。 nákatune hawe iki wa ekanrayenoye ナカトゥネ ハウェ イキ ワ エカンライェノイェ まああきれた、 帰って来るなりそんなことを言わないでもいいのに。(S) nákatune humi iki wa ナカトゥネ フミ イキ ワ あきれた物音をたてているねえ。 nákatune humi iki wa apa ruttektek! ナカトゥネ フミ イキ ワ アパ ルッテㇰテㇰ! なんてことしてるんだ、 戸をガジーンと閉めて。(S) nákatune en=montapire haw ne wa ナカトゥネ エンモンタピレ ハウ ネ ワ (S) まあどうしてそんなに急がせるのさ。 (出典:田村、方言:沙流)
- nankor 1
- ナンコㇿ 【自動】[nan-kor 顔・を持つ][隠] 信用がある。 nankor pe néno, nansak pe néno ナンコㇿ ペ ネノ、 ナンサㇰ ペ ネノ [慣用句]信用のある人はそれなりに、 信用のない人はそれなりに。(S) ☆対語 nansak ナンサㇰ 信用がない。 {E: to (have)trust…} (出典:田村、方言:沙流)
- nansak
- ナンサㇰ 【自動】[nan-sak 顔・を持たない][隠] 信用がない。 nankor pe néno, nansak pe néno ナンコㇿ ペ ネノ、 ナンサㇰ ペ ネノ [慣用句]信用のある人はそのように、 信用のない人はそのように。 ☆対語 nankor ナンコㇿ 信用がある。 {E: to distrust.} (出典:田村、方言:沙流)
- nayiwor
- ナイウォㇿ 【名】[概](所は nayiwori ナイウォリ)[nay-iwor 沢・の中] 沢の中の水の流れている部分。 ☆発音 yi イ は yayirayke ヤイライケ《感謝する》の yi と同じで、 na ナ より高い。 英語の ear《耳》の イ ではなく year《年》の出だしの部分のように発音する。 ☆参考 nayruwor ナイルウォㇿ は沢の中(くぼんでいる所)全部。 {E: the area of a stream, swamp where the water is flowing.} (出典:田村、方言:沙流)
- ne 1
- ネ 【デアル動】(「AはBである」というときの「である」に相当する。 「…になる」と訳せる場合もある。 主語(A)と補語(B)をとる。 人称変化は他動詞型。)…だ、 …である。 (káni)wenkur ku=ne ウェンクㇽ クネ (私は)貧乏人だ(=私は貧しい)。(W) káni ne カニ ネ (それは)私だ。(W) toan uske k=únihi ne トアン ウㇱケ クニヒ ネ あそこは私の家だ。(S) …ne ya… ne ya …ネ ヤ…ネ ヤ …だとか…だとか。 …pe/p ne …ペ/ㇷ゚ ネ …する/したのだ、 …するものだ。 …pe/p ne kusu …ペ/ㇷ゚ ネ クス …する/したものだから、 …ので。 néun hene ka e=kor rusuy pe ne a kus ora ネウン ヘネ カ エコン ルスイ ペ ネ ア クㇱ オラ あなたが何としてでもほしいと言ったので。(S) kus(u) ne クス/クㇱ ネ …する(未来)。 nispa e=ne kus ne na ニㇱパ エネ クㇱ ネ ナ あなたは立派な人になるのだよ。(S子守歌) ruwe ne ルウェ ネ …した/する(のだ)(確かなことについて)。 hawe ne ハウェ ネ …した/する(のだ)(言ったことや聞いたことについて)。 siri ne シリ ネ …している(見えている様子について)。 ne wa ネ ワ (1)…であって。 (2)(数名詞と共に次のように用いられる。) tup ka ne wa uk トゥㇷ゚ カ ネ ワ ウㇰ 二つともとった。(S) tun ne wa トゥン ネ ワ 二人で。 tun a=ne wa トゥン アネ ワ あなたと私と二人で。 tun ci=ne wa トゥン チネ ワ (あなたは入らず)私たち二人で。 {E: is; to be …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ne 2
- ネ 【連体】その…、 今言ったこの…。 ne ceppo ネ チェッポ (いま小魚のことを言ったが)この小魚。 ne epaha ネ エパハ (今話している)その年。 taan ru kari e=arpa yakun kotan an, ne kotan noskike ta an poro cise e=pisi kur unihi ne wa タアン ル カリ エアㇻパ ヤクン コタン アン、 ネ コタン ノㇱキケ タ アン ポロ チセ エピシ クㇽ ウニヒ ネ ワ この道を行くと集落がある、 その集落のまん中にある大きい家があなたの尋(たず)ねている人の家です。(S) ☆発音 ne ネ にアクセントを置いて(つまり高く)発音される。 {E: this, that…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ne 4
- ネ 【格助】…に(なる、 する。)、 …として。 unu ne kor ruwe un ウヌ ネ コン ルウェ ウン (その子を)母親代わりになってひきとったのだよ。(W) porono ku=cire akus poonpepo ne nin ポロノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン たくさんゆでたらちょびっとにへった。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ (それを)二つに分けて(二人の人に)それぞれ与えなさい。(S) …ne an ネ アン …になる。 íkonpap siseypere wa kinapoheporap ne an kor an イコンパㇷ゚ シセイペレ ワ キナポヘポラㇷ゚ ネ アン コラン 毛虫が生まれ変わってアゲハチョウになっているところだ。 tanto anak rataskep tókap-ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン 今日はまぜごはんが昼食になる。(S) …ne kar …ネ カㇻ …を…にする。 néa poro a=yupí utarkorkur ne a=kar wa ネア ポロ アユピ ウタㇻコㇿクㇽ ネ アカㇻ ワ その大きい兄を村おさにして。(NK民話) pirka hi ne ピㇼカ ヒ ネ …よいことに…、 よくぞ…した、 …してよかった。(NK民話) hemanta ne ヘマンタ ネ/hńta ne フンタ ネ 何しに、 何のために。 na siw noyne an pe hemanta ne e=kar? ナ シウ ノイネ アン ペ ヘマンタ ネ エカㇻ? まだ苦いようなもの何しにとってきたの。(S) {E: to become; do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- néno
- ネノ 【後副】[ne-no …である・(副詞形成)](名詞句の後に置かれて、 またその名詞句が表現されなくても)…に似て、 (…と)同じように、 そのように、 それなりに。 néno an ネノ アン …に似ている、 (それに/そのことに)似たような…。 néno kane ネノ カネ …によく似て、 そっくりに。 sikpuye e=neno kane an wa ku=kir akusu sonno ka e=poho ne a ruwe シㇰプイェ エネノ カネ アン マ クキラクス ソンノ カ エポホ ネ ア ルウェ 目もとがあなたによく似ているのでそうだなと思ったがやっぱりあなたの息子だったのだね。(S) k=arpa kuni néno ramu kor an カㇻパ クニ ネノ ラム コㇿ アン 私が行くかと思っていろ(決して行かないからな)。(S) nankor pe néno, nansak pe néno ナンコㇿ ペ ネノ、 ナンサㇰ ペ ネノ [慣用句]信用のある者はそれなりに、 信用のない者はそれなりに。(S) te wano anak somo néno kú=iki kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ クイキ クス ネ ナ これからはあんなことをしませんから。(S) …hi néno …ヒ ネノ …するにつれて。 poro hi néno siretokkor kor an ポロ ヒ ネノ シレトッコㇿ コㇿ アン 大きくなるにつれて美しくなってくる。(S) …hi néno an …ヒ ネノ アン …したままでいる。 a hi néno an wa mákahokus ア ヒ ネノ アン マ マカホクㇱ (彼は)座ったままで仰向けに倒れた。(S) ekap-néno エカㇷ゚ ネノ[雅]…(の)ように。 {E: like; the same as.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- néoro
- ネオロ 【不定名】[所](概 néor ネオㇿ は未出)[ne-or-o 何の・所・(所属語尾)](=ne oro ネ オロ) ①…のどこの所(か)。 ②…のどこの所(も)。 mom wa san a p néoro eokok hi a=ye hi un モンマ サナㇷ゚ ネオロ エオコㇰ ヒ アイェ ヒ ウン 流れてきたものがどこかにひっかかったことを言うのよ。(S) ③néoro ka ネオロ カ (1)…のどこか。 (2)…のどこも。 e=neoro ka wen ruwe? エネオロ カ ウェン ルウェ? あなたどこか悪いの? (S) néoro ka arka ka somo ki ネオロ カ アㇻカ カ ソモ キ (彼の体の)どこも痛くない/病んでいない。 ☆参考 これに対する疑問代名詞は hinakoro ヒナコロ。 e=hinakoro arka ruwe? エヒナコロ アㇻカ ルウェ? あなたのどこが痛いの? {E: ①somewhere. ②anywhere. ③someplace; anyplace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nep ka
- ネㇷ゚ カ 【名+副助】①何か。 nep ka k=e rusuy humi! ネㇷ゚ カ ケ ルスイ フミ! 何か食べたいなあ。(S) ②何も。 nep ka wenpuri ku=sak pe ora ネㇷ゚ カ ウェンプリ クサㇰ ペ オラ 私は何も悪いことをしてないのに。(S) {E: ①something. ②nothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- netopa
- ネトパ 【名】[概](所は netopake(he) ネトパケ(ヘ) ①体、 体全体。 ②頭と手足以外の胸・腹・背・腰の部分(=tumam トゥマㇺ)。 amip netopa アミㇷ゚ ネトパ 着物の身頃(みごろ)。(W) {E: ①the body. ②the trunk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- néun 1
- ネウン 【不定副】(疑問副詞 makanak/mak マカナㇰ/マㇰ《どのように、 どう》に対する不定副詞) ①どう(か)、 どのように(か)。 ②どんなに(…しても)。 néun ka ネウン カ どうか、 どうも。 néun néun ネウン ネウン いろいろ(して)、 いろいろと(変なことを)。 néun póka ネウン ポカ どうにか(して)、 なんとかして。 néun póka ka okay pe ネウン ポカ カ オカイ ペ いろいろなもの。 néun póka ka haweokay pe uwekarpare wa rewsire iteki ki yan ネウン ポカ カ ハウェオカイ ペ ウウェカㇻパレ ワ レウシレ イテキ キ ヤン いろんなことを言うやつを集めて泊まらせるんじゃないよ。(S) néun a=en=ye ayke kus ku=ye hawe? ネウン アエイイェ アイケ クㇱ クイェ ハウェ? どんなに私をおどしたからといって私は言うものか。(S) néun hene ka e=kor rusuy pe ne a kus ora ネウン ヘネ カ エコン ルスイ ペ ネ ア クㇱ オラ (S) あなたが何としてでもほしいと言ったので。 ☆発音 早く言うと nen ネン とも発音される。 {E: ①how; somehow. ②no matter what.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ni 1
- ニ 【他動】(味のいいもののだし汁や煎じた湯)を吸う。 ruri póka ni ルリ ポカ ニ (おつゆの実を食べなくてもせめて)汁だけでも吸いなさい。(S) ☆参考 ohaw オハウ《おつゆ、 みそ汁、 スープ》、 wakka ワッカ《水》、 úsey ウセイ《湯》等については言わない。 ohaw オハウ《おつゆ》は e エ《食べる》、 wakka ワッカ《水》や úsey ウセイ《お湯》は ku ク《飲む》と言う。 おかゆなどをすすることは hopsekar ホㇷ゚セカㇻ、 horopsekar ホロㇷ゚セカㇻ、 赤ん坊が乳を吸うような吸い方は nunnun ヌンヌン と言うが、 また totto e トット エ《おっぱいを食べる=お乳を飲む》という言い方もある。 空気などを吸うことは seru セル。 {E: to suck (in), sip…} (出典:田村、方言:沙流)
- níkaop
- ニカオㇷ゚ 【名】[ni-ka-o-p 木・の上・につく・もの][植物]木になる実、 くだもの。 tapan níkaop a=e wa ora タパン ニカオㇷ゚ アエ ワ オラ (ちょっと待って、 )この果物を食べてから(リンゴを食べながら言った)。(W) ☆参考 くだものの中でも木になるもの。 イチゴやスイカのような草の実は入らない。 〔知分類 p.79 果実((美幌、 屈斜路・足寄))〕 {E: fruit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- níkapunpe
- ニカプンペ 【名】[nikap-un-pe 木の皮・ついている・もの] 模様入りのござ(敷物の一種、 木の皮製でいろいろな模様がついている、 小さい)。 {E: a type of rug, carpet.} (出典:田村、方言:沙流)
- nin
- ニン 【自動】減る。(消費して減ることでなく、 それ自身縮んで小さく/かさが少なくなることを言う。 野菜、 雪、 水、 月などについて言う。) karus a=suwé kor nin カルㇱ アスウェ コㇿ ニン きのこを煮れば減る。(S) kina a=cire kor nin キナ アチレ コㇿ ニン 菜っぱをゆでれば減る。(S) poronno ku=cire akus poonpepo ne nin wa isam ポロンノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン マ イサㇺ たくさんゆでたらほんのわずかに減ってしまった。(S) wakka nin ワッカ ニン (川の)水が減った。(S) ☆対語 poro ポロ 大きくなる、 (川の水が)ふえる。 {E: to decrease.} (出典:田村、方言:沙流)
- nincup
- ニンチュㇷ゚ 【名】[nin-cup 減って小さくなった・月] 細い月(25日ごろの月)。 sikaricup noka/nincup noka/earuwato シカリチュㇷ゚ ノカ/ニンチュㇷ゚ ノカ/エアルワト (天井には)満月の形、 三日月の形ばかりの模様がいっぱいついていた。(Sユーカラ) ☆参考 満月は sikaricup シカリチュㇷ゚。 3日4日ごろの月は pewrecup ペウレチュㇷ゚。 {E: a crescent moon.} (出典:田村、方言:沙流)
- ninkari
- ニンカリ 【名】([< 日本語 みみかね] と言われている。)耳環(金属製の直径七、 八センチ前後の耳飾りの環)。 pirka ninkari kisareokte ピㇼカ ニンカㇼ キサレオㇰテ [慣用句]美しい耳環を耳につけた(ユーカラその他の韻文の慣用句だが散文の昔話でも使われる)。(W民話) ☆参考 昔は耳たぶに穴をあけてつけたものだと言う。 今の人は穴がないので cipanup チパヌㇷ゚《頭飾り》から糸で下げるなど工夫している。 ☆参考 uciw-ninkari ウチウニンカリ 細い金属の両端が合わさって一つの輪になった耳環。 morew モレウ うずまきのデザインの耳環。 otama オタマ 下に小さな玉飾りの下がった耳環。 ☆参考 輪になっていない耳飾り(今のイヤリング)は kisarunpe キサルンペ。 {E: earrings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- níras
- ニラㇱ 【名】[ni-ras 木・割り端] 木切れ、 木の割り端(わりは、 割った小片)。 ☆参考 níik ニイㇰ 切ったまき。 nirukum ニルクㇺ 切った棒。 {E: a piece of wood; woodchips.} (出典:田村、方言:沙流)
- nísapramta
- ニサㇷ゚ラㇺタ 【副】[nísap-ram-ta 急な・心・に](次のような文脈で)急に。 sine an to ta/nísapramta/ekimne rusuy/epa=ki kusu シネ アン ト タ/ニサㇷ゚ラㇺタ/エキㇺネ ルスイ/エパキ クス [雅]ある日のこと私は急に山へ行きたくなったので。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Niserikin-Kaeran kur
- ニセリキンカエラン クㇽ 【名】[雲でのぼる・糸でおりる・人](sarorun-cikappo サロルンチカッポ《ヨシキリ》の神謡に登場する、 ヨシキリの神の兄の呼び名。) (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- nisoparakur-ciwre
- ニソパラクㇽチウレ 【他動】[nis-o-para-kur-ciw-re 雲・その尻・幅広い・(< 影/姿)・ささる・させる][雅]真っ黒な雲が一面に広がる。 iyos nisihi/ruyanpe-nis ne/nisoparakur/ciwre kane イヨㇱ ニシヒ/ルヤンペ ニㇱ ネ/ニソパラクㇽ/チウレ カネ [雅]その後に続いて来る雲は嵐の雲になって真っ黒な雲が一面に広がり。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisukootke
- ニスコオッケ 【他動】[nisu-ko-otke 臼・の中で・…を突く] …を臼に入れて杵で突く。(HC神謡) ☆対語 nisukotawki ニスコタウキ …を臼に入れて鎌で突く。 {E: to crush…in a mortar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisuwamne
- ニスワㇺネ 【自動】(人、 布、 着物などが)丈夫である、 頑丈である。 nisuwamne no kar wa uste ニスワㇺネ ノ カㇻ ワ ウㇱテ (足袋を)丈夫につくってはかせなさい。(S) ku=nisuwamne, wa kusu, ku=neoro ka arka ka somo ki p ne kus kú=iperuy クニスワㇺネ、 ワ クス、 クネオロ カ アㇻカ カ ソモ キㇷ゚ ネ クㇱ クイペルイ 私は丈夫だ、 だからどこも悪くないので大食だ。(S) ☆参考 こわれ/破れては困るもののこわれ/破れにくいことや人の体が丈夫なことを言う。 ☆参考 niste ニㇱテ も、 ものが丈夫なことを言うことがあるが、 人の体が丈夫なことは言わない。 ☆参考 iwanke イワンケ 健康である(病気でない)。 {E: to be solid; substantial.} (出典:田村、方言:沙流)
- nitan
- ニタン 【自動】足が速い、 速く歩く/走る。 ku=nitan ka eaykap クニタン カ エアイカㇷ゚ 私は速く走れない。(S) ☆参考 enitan エニタン …するのが速い。 {E: to run; walk fast.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nitanno
- ニタンノ 【自動】[nitan-no 足が速い・非常に] 非常に足が速い。 nitanno kaspa ニタンノ カㇱパ あまり足が速すぎる、 速く走りすぎる。(S即興詩) {E: to run; walk very fast.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nítomtom
- ニトㇺトㇺ 【名】[ni-tomtom 木・(擬態の重複であろう)][植物] 木の皮と実との間についている針のようなもの。 〔知分類 p.248 エブリコ〕 {E: the stem (connecting the fruit to the branch ).} (出典:田村、方言:沙流)
- nítope
- ニトペ 【名】[ni-tópe 木・乳汁][植物] 木の枝や幹から出る汁。 ☆参考 muntope ムントペ 草の汁。 ☆参考 nípe ニペ は木の露。 {E: the sap from the trunk or branches of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- nitotke
- ニトッケ 【自動】[nit-otke 棒/とげ(が)・…を突く] とげがささる(ヨシやカヤやハギの切株等がささることを言う)。 ku=teke nitotke na etaye wa en=kore クテケ ニトッケ ナ エタイェ ワ エンコレ 私の手にとげがささったから抜いてちょうだい。(S) e=hacir wa e=teke nitotke ruwe? エハチㇼ ワ エテケ ニトッケ ルウェ? (あなた)転んで手にとげがささったのかい? (S) ☆参考 主語はとげのささった体の部分、 手など。 {E: to be pricked by a thorn.} (出典:田村、方言:沙流)
- nítumam
- ニトゥマㇺ 【名】[概](所は nítumama(ha) ニトゥママ(ハ))[ni-tumam 木・胴][植物] 木の幹。 {E: the trunk of a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nítumama(ha)
- ニトゥママ(ハ) 【名】[所](概は nítumam ニトゥマㇺ) …(木)の幹、 その木の幹。 {E: the trunk of…} (出典:田村、方言:沙流)
- nitus 2
- ニトゥㇱ 【自動】[nit-us 茎・ついている](?) 茎が太い。 kími nitus ruwe! キミ ニトゥㇱ ルウェ! トウモロコシの茎が太くできてるなあ。(S) nitus kina ニトゥㇱ キナ 茎の太い草。 ☆発音 nítus ニトゥㇱ《柄がついている》とはアクセントが違う。 ☆参考 木に関しては言わない。 太い木は ruwe cikuni ルウェ チクニ 。 トウモロコシの実がよくできているのは pusi pirka プシ ピㇼカ。(S) ☞us ウㇱ 4 {E: for stems to be thick.} (出典:田村、方言:沙流)
- niwen
- ニウェン 【自動】きつい、 猛々しい、 (犬が)すぐ人にかみついてかかる(「いがむ」)、 (人の)厳しい、 「豪けつ」である(すごい)。 weyyuk koraci niwen ウェイユㇰ コラチ ニウェン 彼は悪い熊のように乱暴だ(酒を飲んで暴れ回る)。(S) iyapo anak niwen pe ne kusu hekattar anakne ehosi iki ka eaykap イヤポ アナㇰ ニウェン ペ ネ クス ヘカッタㇻ アナㇰネ エホシ イキ カ エアイカㇷ゚ 父は厳しいものだから子どもたちはまちがったことをすることができない。(S) hemanta húci niwen hawe an! omkekar yakka nepki rusuy ヘマンタ フチ ニウェン ハウェ アン! オㇺケカㇻ ヤッカ ネㇷ゚キ ルスイ まあなんとおばあちゃん「豪けつ」ねえ(=すごいねえ)、 かぜをひいているのに仕事をしたいんですって。(W) m {E: to be severe; harsh.} (出典:田村、方言:沙流)
- níyahura
- ニヤフラ 【他動】[níya-húra 木・におい] 木の萌え出るときのよい匂い。 níyahura hene seru, asir tursak réra hene seru ニヤフラ ヘネ セル、 アシッ トゥㇽサㇰ レラ ヘネ セル 木の芽の香りでも吸いなさい、 新鮮なきれいな空気でも吸いなさい。(S) {E: for the buds of a tree to give off a scent.} (出典:田村、方言:沙流)
- níyepuy
- ニイェプイ 【名】[ni-y-epuy 木・(挿入音)・実][植物] 木の実。 ☆参考 草の実は múnepuy ムネプイ。 リンゴやナシのような果物は níkaop ニカオㇷ゚。 {E: nuts; fruit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- niyoron
-
ニヨロン
§372 バカドリ:バカヤマドリ:カマバネライチョウ (2) niyoron (ni-yó-ron)「ニよロン」[
run] ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:) - niyutur
- ニユトゥㇽ 【名】[概](所は niyuturke ニユトゥㇽケ)[ni-utur 歯・の間][古] 歯の間。 ☆参考 今の言葉では mimakutur[概]/mimakuturu[所] ミマクトゥㇽ/ミマクトゥル。 {E: the gap, space between teeth.} (出典:田村、方言:沙流)
- nociwpiski
- ノチウピㇱキ §018 マイワシ (4) nociw-piski (no-ciw-pis-ki)「ノチウピㇱキ」⦅白老⦆ナナツボシ オイナ神が酒を造っている間にturesi(原義「妹」、実は「妻」)と寝た。するとその酒はしくじってtonru(ドロドロのもの)になった。その樽を海へ持って行ってあけたらイワシになった。それゆえiyahunkeする(酒をかきまわす)人は妻と寝るものではないと⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nokan
- ノカン 【自動】(ものが)細かい、 (人が)幼い、 子どもである(大人でない)。 pisun ota néno nokan ota ピスン オタ ネノ ノカン オタ 浜の砂のように細かい砂。 nokan hekattar ノカン ヘカッタㇻ 幼い子どもたち。 [対]rupne ルㇷ゚ネ {E: to be small; fine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nokankur
- ノカンクㇽ 【名】[nokan-kur 幼い・人]子ども。 ☆対語 rupnekur ルㇷ゚ネクㇽ 大人。 {E: a child; children.} (出典:田村、方言:沙流)
- nonkar
- ノンカㇻ 【他動】(獲物などを期待して)様子を見に行く。 eci=nónkar ranke korka é=isam a p un エチノンカㇻ ランケ コㇿカ エイサㇺ アプン あなたがいるかと思って何度も来てみたがいなかったんだよ。(S) yá-nonkar ヤ ノンカㇻ 網に魚がかかったかどうか見に行く。(S) karus-nonkar カルㇱ ノンカㇻ キノコ(マイタケ)が生えたかどうか見に行く。(S) ohasir-nonkar オハシンノンカㇻ 留守の家の様子を見に行く。(S) {E: to go and see the condition of…} (出典:田村、方言:沙流)
- noski
- ノㇱキ 【位名】[概](所は noskike(he) ノㇱキケ(ヘ))…の真ん中、 …の中央(線的にも面的にも時間的にも)。 to noski ta pon nupuri an ト ノㇱキ タ ポン ヌプリ アン 湖のまん中に小山がある。 to noski sat wa an ト ノㇱキ サッ ワ アン 沼のまん中が干上がっている。 tókap noski トカㇷ゚ ノㇱキ 昼のまん中=正午。 sinnoski[sir-noski] シンノㇱキ 場所(部屋など)のまん中。 sirupaknoski シルパㇰノㇱキ 二つの地点のちょうどまん中。 {E: the middle, centre of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nospa
- ノㇱパ 【他動】…を追う(ついて行きたがる)。 ☞oka nospa オカ ノㇱパ {E: to run, go after…} (出典:田村、方言:沙流)
- noto
- ノト 【名】なぎ(凪)。 noto an ノト アン ないでいる。 ☆参考 昼間のなぎは tónonnoto トノンノト、 しける前日のなぎは tópiror/tópirpok トピロㇿ/トピㇼポㇰ、 しけ(嵐)は ruyanpe ルヤンペ。 {E: calm conditions (eg no wind).} (出典:田村、方言:沙流)
- nottuhu
- ノットゥフ 【名】[所](概は nottu ノットゥ)…の岬。 Moruran nottuhu モルラン ノットゥフ 室蘭の岬。 Níkap nottuhu ニカㇷ゚ ノットゥフ 新冠(にいかっぷ)の岬。 (出典:田村、方言:沙流)
- noyasito
- ノヤシト 【名】[noya-sito ヨモギ・だんご餅] ヨモギのだんご、 よもぎ餅。 paykar an kor asinnoya a=kar wa sitoho a=kar wa a=satke wa oka wa sonkaci inomi or ta amam sito a=kopóye wa páse inomito ta a=e kor pátum yupke yakka oripak an yakka a=i=rúkamare wa siyeye=an ka somo ki wa pirka p ne na パイカㇻ アン コㇿ アシンノヤ アカㇻ ワ シトホ アカㇻ ワ アサッケ ワ オカ ワ ソンカチ イノミ オッタ アマㇺ シト アコポイェ ワ パセ イノミト タ アエ コㇿ パトゥㇺ ユㇷ゚ケ ヤッカ オリパㇰ アン ヤッカ アイルカマレ ワ シイェイェアン カ ソモ キ ワ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 春になったら出たての柔らかいヨモギを摘んでそれでだんごをつくって干しておき、 正月に米/ヒエのだんごとまぜて元日に食べれば伝染病がはやっても私たちの村はのがれられて私たちは病気にならなくて、 よいのだから。(S) ☆参考 春、 出たての柔らかいヨモギを摘んで、 ふきんの中に灰を入れてそこに入れると「まっ青に」(=濃い緑に)なる。 それをついてゆでて餅(扁平につくっただんご)にして真ん中に穴をあけて干しておく。 正月にこれを食べると病気にかからないと言う。 {E: a rice cake made with mugwort.} (出典:田村、方言:沙流)
- noyne
- ノイネ 【接助】①…らしく。 topattumi ek noyne iramuan ruwe ne トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 夜襲の群が来るらしく思われた。(W言い伝え) huskotoy wa ene iki kor an pe ne a noyne rúkocihi cininanina híne síran フㇱコトイ ワ エネ イキ コラン ペ ネ ア ノイネ ルコチヒ チニナニナ ヒネ シラン ずっと前からそのようにして(そこを通って行ったり来たりして)いたらしく、 足跡がびっしりついていた。(S民話) m ②[慣用句]noyne an ノイネ アン「…するにいい」、 …するような、 …することのできる、 …するといい。 a=eywanke noyne an pe アエイワンケ ノイネ アン ペ (S) 使えるもの(「使うにいいもの」)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカㇻ ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もうすこし柔らかくすればよかったのにあんまり固く練ってしまったねえ。(S) ☆参考 noyne ノイネ は様子や状況から判断して推測することを言うのに使われる。 しばしばあとに「思う」「思われる」「見える」「声/音がする」というような意味の動詞が来る。 kotom コトㇺ《…する/したように(見えて/思われて)》と置き換えられる場合もある。 叙事詩では kotom コトㇺ がよく使われ、 日常語(会話や昔話)では noyne ノイネ のほうがずっと多く使われる。 ☆参考 ほかに、 やや似たところのある接続助詞については ☞pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ {E: ①it seems that…. ②to do; as if to do, possibly do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nu 1
- ヌ 【他動】①(声や音)を聞く/が聞こえる、 (話や事柄)を聞く/を聞いて知る/を聞いて従う、 (自分の体調)を感知する、 (匂い/臭気)を感じる。 kuci-peker menoko sinotca haw a=nu クチペケㇾ メノコ シノッチャ ハウ アヌ (私には)澄んだ声の女性が歌う声が聞こえた。(NK民話) k=úwepeker ciki nu yan! クウェペケッ チキ ヌ ヤン! 昔話をしてあげるから聞きなさい。(S) a=onáha ye p a=unúhu ye p somo a=nu ka eaykap pe ne kusu アオナハ イェㇷ゚ アウヌフ イェㇷ゚ ソモ アヌ カ エアイカㇷ゚ ペ ネ クス 父母の言うことを聞かないわけにいかないので。(W民話) húra nu フラ ヌ 匂いを感じる、 匂いがする。 tanpaku supuya nu wa omke rusuy nankor タンパク スプヤ ヌ ワ オㇺケ ルスイ ナンコㇿ たばこの煙のにおいを吸ったので咳が出そうになったのでしょう。(W) ☆参考 意識的に匂いをかぐことは húrarapkar フララㇷ゚カㇻ と言う。 ②[補助動詞]wa nu ワ ヌ …してみる。 kopisi wa nu コピシ ワ ヌ きいて(たずねて)みなさい。(S) ☆参考 動詞が他動詞のときにのみ用いる、 自動詞のときには inu イヌ を用いる、 また他動詞のときでも inu イヌ も用いる。 ③(慣用表現) e=nu エヌ (直訳すると)あなたは聞こえるか/聞こえますか=もしもし、 ねえ、 あのう(eani エアニ で呼ぶ相手に呼びかける)。 a=nu アヌ (直訳すると)あなた様はお聞こえになりますか=もしもし(aoká アオカ で呼ぶ相手に、 つまり女性から男性に、 また目上の人に敬意を表して呼びかける)。 {E: ①to listen to…; …can be heard. ②to try to do… ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nukare
- ヌカレ 【複他動】[他動使役][nukar-e 見る・させる] …に …を見せる。 nep ne yakka pirkano eci=epákasnu eci=nukáre rusuy ネㇷ゚ ネ ヤッカ ピㇼカノ エチエパカㇱヌ エチヌカレ ルスイ 私は何でもあなたによく教え、 よく見せてあげたい。(NZ独話) {E: to show…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nukuki
- ヌクキ 【名】小米(こごめ、 砕けた米)。 poppetasin okake nukuki a=ocári ápekor an ポッペタシン オカケ ヌクキ アオチャリ アペコラン 汗をかいたあとが小米でもふりまいたようになった。(W) {E: broken, crushed rice.} (出典:田村、方言:沙流)
- nukuri
- ヌクリ 【他動】(疲れて/体調が悪くて/年取って体の自由がきかなくて/おっくうで)…できない、 …する気になれない。 ipe ka a=nukúri wa án=an イペ カ アヌクリ ワ アナン (引用文中の)私は(恋わずらいで)ものを食べる気にもならなかった。(HC民話) sirunno maskin a=nukár kor a=e=ráyke hi ka a=nukúri a=ruska シルンノ マㇱキン アヌカㇻ コㇿ アエライケ ヒ カ アヌクリ アルㇱカ まさか自分の目で見ながらあなたを殺す気にもなれないし心もおだやかでない。(W民話) aep isam yakun po hunak un apkas=an ka nukuri yak po isitoma=an kusu アエㇷ゚ イサㇺ ヤクン ポ フナㇰ ウン アㇷ゚カㇱアン カ ヌクリ ヤㇰ ポ イシトマアン クス 食べ物がなくなったら、 なおさら、 どこかへ歩いて行く元気もなくなってはなおいっそう恐ろしいから。(W民話) {E: cannot do…; to be unable to do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numi(hi)
- ヌミ(ヒ) 【名】[所](概は num ヌㇺ)[植物] …の粒、 …の粒状の実、 (おつゆ)の汁でない実の部分。 numi kar ヌミ カㇻ (殻や皮の中の)実を出す。 numi rupne mame ヌミ ルㇷ゚ネ マメ 粒の大きい豆。 na ponno túnas e=ek yak numihi ka eci=ére p ne kus (ne a korka) e=ek moyre wa ora rur takupi an ナ ポンノ トゥナㇱ エエㇰ ヤㇰ ヌミヒ カ エチエレㇷ゚ ネ クㇱ (ネ ア コㇿカ) エエㇰ モイレ ワ オラ ルッ タクピ アン もう少し早くあなたが来たら実も食べさせてあげるのだったけれどあなたの来るのが遅かったので汁しかない。 (注:ノートに脱字あり、 ()内の文字は筆者が加筆した。) (S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numkoekomo
- ヌㇺコエコモ 【他動】[num-ko-e-komo 粒・に(?)/と共に(?)・その頭・を曲げる](?) [単](複は numkoekompa ヌㇺコエコンパ)…を取り囲む(?)。 tan a=kor kotan a=numkoekomo, numkoewciw=an wa oka=an ruwe ne na タン アコㇿ コタン アヌㇺコエコモ、 ヌㇺコエウチウアン マ オカアン ルウェ ネ ナ この私たちの村は囲まれて、 ぐるりと取り巻かれてしまっているのだから。(S独話) {E: to surround…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numkoekompa
- ヌㇺコエコンパ 【他動】[複](単は numkoekomo ヌㇺコエコモ)(大勢の人たちで)…を取り囲んで攻める(?)。 ci=kor kotan numkoekompa rusuy kus チコㇿ コタン ヌㇺコエコンパ ルスイ クㇱ 彼らは私たちの村を取り囲んで攻めようとして。(S独話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numkoewciw
- ヌㇺコエウチウ 【自動】[num-ko-e-u-ciw 粒・に(?)/と共に(?)・その頭・互い・にさせる] とり囲まれている。 numkoewciw=an wa oka=an ruwe ne na hokure kunak hayok yan ヌㇺコエウチウアン マ オカアン ルウェ ネ ナ ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン 私たちは取り囲まれてしまっているのだから、 さあ早く武装しなさい。(S独話) {E: to be surrounded.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numnu
- ヌㇺヌ 【自動】[num-nu 粒・を持つ][雅]粒をなしている。 nis rap etok/numnu kawkaw/numnu apto/eran hum konna/kosepepatki ニㇱ ラペトㇰ/ヌㇺヌ カウカウ/ヌㇺヌ アㇷ゚ト/エラン フㇺ コンナ/コセペパッキ [雅]雲が下がってくる先から大粒のあられ大粒の雨が降る音がザアーッと鳴る。(Sユーカラ) ☞num ヌㇺ ☆参考 日常語で豆などの大粒なことは rupne ルㇷ゚ネ と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numsama
- ヌㇺサマ 【名】[所(?)](概は未出。 sama サマ の概は sam サㇺ)(着物の)前身頃(まえみごろ)。 ☆参考 身頃全体は netopake ネトパケ [所]。 後ろ身頃は seturu セトゥル [所]。 {E: former, past times.} (出典:田村、方言:沙流)
- numtumasi
- ヌㇺトゥマシ 【名】[num-tumasi 粒・の中のとびとびにいくつか] 全体のうちのあるいくつかの粒。 tanpa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan タンパ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン 今年は不作で、 たまには大きい粒もあるが粒によっては小さい。 ci=suwe amam numtumasi péne numtumasi kawnu チスウェ アマㇺ ヌㇺトゥマシ ペネ ヌㇺトゥマシ カウヌ 私たちの炊いたごはんは一部分はびちゃびちゃで一部分は芯がある。 {E: a portion; a part of.} (出典:田村、方言:沙流)
- numus
- ヌムㇱ 【自動】[num-us 粒・がそこについている] 粒が大きい。 numus apto ヌムㇱ アㇷ゚ト 大粒の雨(=numnu apto ヌㇺヌ アㇷ゚ト)。 ☆参考 númo ヌモ よく実が入って大きくなる/なっている。 rupne ルㇷ゚ネ たくさんのものがそろって大きい、 大粒である。 {E: to be ripening.} (出典:田村、方言:沙流)
- núpe
- ヌペ 【名】[概/所](所は núpe(he) ヌペ(ヘ))[nu-pe 目・汁] 涙、 …の涙。 ranke núpe/uturatura ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ [雅] 涙があとからあとから流れる。(W神謡語り) ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ [雅] 涙が大雨のように私の上に降りそそぐ。(W神謡語り) núpe tura ヌペ トゥラ 涙を流しながら、 涙が出るほど、 涙ながらに(=cis tura チㇱ トゥラ)。 núpe tura k=éyaykopuntek ヌペ トゥラ ケヤイコプンテㇰ 私は涙が出るほどうれしい、 涙を流して喜んでいる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱヌペ エチセトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙と鼻汁が私の食器に入るので私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 大切な人に死なれて泣き暮らしている人に夢の中で死者が現れて泣かないようにさとす常套句。) {E: tears; tears of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nusa
- ヌサ 【名】祭壇(家の外の東側にある)。 nusa cise ukowturu wano yayotapkar-eciwitara ヌサ チセ ウコウトゥル ワノ ヤヨタㇷ゚カレチウイタラ (父は)祭壇と家との間のあたりから鳥の羽ばたきのような踏舞をしていた。(W神謡語り) nusa kohorakte/kohokuste ヌサ コホラㇰテ/コホクㇱテ (死に際に赤ん坊の守護養育を神に願って)(赤ん坊)の上に祭壇を倒す。 inan a=nomi kamuy ne yakka resu wa i=kore sekor hawean kor nusa e=kohokuste イナン アノミ カムイ ネ ヤッカ レス ワ イコレ セコㇿ ハウェアン コㇿ ヌサ エコホクㇱテ 私がおまつりしているどの神でもいいですから(この子を)育ててくださいと(お前の父親は死に際に)言いながらお前の上に祭壇を倒した。(W民話) nusa e=kohorakte kor ヌサ エコホラㇰテ コㇿ (お前の父親は)お前の上に祭壇を倒しながら。(W民話) {E: an altar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuwap
- ヌワㇷ゚ 【自動】①(苦しんで)うなる。 ②お産する。 nuwap kusu ne na esotkikar ヌワㇷ゚ クス ネ ナ エソッキカㇻ お産するところだから産褥をつくりなさい。(S) nuwap hi pakno ne p ekurok siri a=omáre wa a=anú wa k=énisomap k=éramu-ikurkuru kusu ratcako ku=kar ヌワㇷ゚ ヒ パㇰノ ネㇷ゚ エクロㇰ シリ アオマレ ワ アアヌ ワ ケニソマㇷ゚ ケラムイクㇽクル クス ラッチャコ クカㇻ お産したばかりの者をこんな暗いところへ入れておいて薄気味が悪く気がかりだから私は明りをつける。(S) {E: ①to groan, moan (in pain). ②to give birth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuyna
- ヌイナ 【他動】①…を隠す。 ② ☞esirutumka nuyna エシルトゥㇺカ ヌイナ ☆参考 ものを隠すことを言う。 ことがらを隠す(秘密にする)ことは esina エシナ。 {E: to conceal, hide…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuyra
- ヌイラ §100 キウリウオ、キュウリウオ (2) nuyra(núy-ra)「ぬイラ」[<ruy(強い)hura(におい)]成魚⦅長万部⦆キュウリのような 沙I, 70 (出典:知里動物編、方言:)
- nuyranaya
- ヌイラナヤ 【名】[nuyra-naya キウリ・(?)]キウリ乾し場(キウリを串に刺して、 外の物干し棒にかけて干す、 その干してある所を言う)。 aynu-pa-kus, nuyranaya tanne naya henpak henpak oka ruwe! アイヌパークㇱ、 ヌイラナヤ タンネ ナヤ ヘンパㇰ ヘンパㇰ オカ ルウェ! いいねえキウリがあんなにたくさん干してある。(S) ☞nuyra ヌイラ (出典:田村、方言:沙流)
- o 2
- オ 【他動】(実が)なる、 (目が)つく/開く、 (道が)つく、 (傷が)つく、 (穴/孔が)あく。 nonno o ノンノ オ 花がつく(=咲く、 またはつぼみをつける)。 ipe o イペ オ 実がなる。 núpe ru o kane ヌペ ル オ カネ 涙の道がついていて。(S会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- o 3
- オ 【他動】①(舟、 馬等)に乗る。 unma o ウンマ オ 馬に乗る。 kuruma o クルマ オ 車に乗る。 ②(舟)を漕ぐ。 cip o チㇷ゚ オ (1)舟に乗る。 cip o チㇷ゚ オ (2)舟をこぐ。 ☆参考 aop アオㇷ゚ [a=o-p 一般に人が・乗る・もの] 乗り物。 {E: ①to board, get on (a boat, horse etc.). ②to row (a boat).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oapkas
- オアㇷ゚カㇱ 【他動】[o-apkas (そこ)に・歩く] …に通う。 a=kor nispa/Iskar etokoho/oapkas katu/a=ruska kusu アコン ニㇱパ/イㇱカㇻ エトコホ/オアㇷ゚カㇱ カトゥ/アルㇱカ クス 私の主人が石狩川の水源地のほうに通うのに私は腹が立ったから。(W神謡語り) {E: to go to….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oar
- オアㇻ 【副】①全く、 全然。 oar k=érampewtek オアㇻ ケランペウテㇰ (私は)全然わからない。(W会話) oar tun a=ne wa オアㇻ トゥン アネ ワ/オアットゥナネワ たった二人だけで。 oar isam オアㇻ イサㇺ/オアリサㇺ 全然ない。 ②(連体的に使われて)全くの。 oar tennep オアㇻ テンネㇷ゚/オアッテンネㇷ゚ ほんの赤ん坊。 {E: ①really; completely. ②true; real; genuine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oasi 1
- オアシ 【他動】[o-asi その尻・を立てる] …を始める。 a=oási uskehe oraun a=orápiru uskehe ewwopitte wa ári アオアシ ウㇱケヘ オラウン アオラピル ウㇱケヘ エウウォピッテ ワ アリ 始めたところと編み終わったところとをつなぎ合わせておきなさい。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ocatcari
- オチャッチャリ 【複他動】[o-catcari (そこ)に・…をまき散らす] …に…をふりかける。 konru rárak na úna ocatcari wa anu コンル ララㇰ ナ ウナ オチャッチャリ ワ アヌ 氷がツルツルしてるから灰をふりかけておきなさい。(S) {E: to sprinkle…on…} (出典:田村、方言:沙流)
- ocekocen
- オチェコチェン 【自動】[語構成も語源も不明] 極端に背丈が低い。 iyohay toan sísam ocekocen ruwe! イヨハイ トアン シサㇺ オチェコチェン ルウェ! まあ、 あの人(和人)二、 三尺しかないねえ。(S) {E: to be extremely short (in height).} (出典:田村、方言:沙流)
- ociseunpa
- オチセウンパ 【自動/副】[o-cise-un-pa その尻・家・へ・皆] ①[自動](次のような文脈で)家族そろう。 eci=ocíseunpa wa henpakiw eci=ne? エチオチセウンパ ワ ヘンパキウ エチネ? あなたたちは家族みんなで何人ですか。(S) ②[副]一家総出で。 ociseunpa nokan hike rupne hike opitta uwesamuysamun wa nepki kor patek oka, aynu-paːkus オチセウンパ ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ウウェサムイサムン ワ ネㇷ゚キ コㇿ パテㇰ オカ、 アイヌパークㇱ 一家総出で小さい人も大きい人も(子どもたちも大人たちも)みんな並んで働いてばかりいる、 いいねえ。(S) {E: ①to gather one's family together; one's complete family. ②the whole family working together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oeroski
- オエロㇱキ 【他動】[o-e-roski (そこ)で・(そこ)で(?)・立つ[複]](?)/[その尻・に・立つ[複]](?) (鳥が)(そこ)に止まる。 síruwe ni/nítek kurka/a=oéroski シルウェ ニ/ニテㇰ クㇽカ/アオエロㇱキ 私(フクロウの神)はすごく太い木の枝の上に止まった。 (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- ohasinnonkar
- オハシンノンカㇻ 【自動】[ohasir-nonkar 留守の家・の様子を見に行く] 留守の家の様子を見に行く(だれも来ていないか、 どろぼうが入らないか、 いためられていないか)。 ku=sapoutari isam wa kusu k=óhasinnonkar wa k=ek ruwe un クサポウタリ イサンマ クス コハシンノンカㇻ ワ ケㇰ ルウェ ウン 姉たちがいないので留守の家の様子を見て来たんだよ。(S) ☆参考 別のときに同じ話者がこの語は「冗談」に言うとも言っている。 ☞nonkar ノンカㇻ {E: to go to look in on a house where no one is at home.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohaw
- オハウ 【名】(食物としての)汁(みそ汁、 野菜や肉や魚のスープなど、 実も汁も含めて)(「おつゆ」)。 ohaw kar オハウ カㇻ おつゆをつくる(「たく」)。 ohaw e オハウ エ おつゆ(汁、 スープ)を食べる。 ☆参考 ohaw オハウ は ku ク《飲む》とか ni ニ《吸う》とか言わず e エ《食べる》と言う。 ☆参考 沙流川中流ではこれを rur ルㇽ と言うのも聞くが、 下流のワテケさん・サダモさんは ohaw オハウ《おつゆ(実も汁も含めて)》と rur ルㇽ《だし、 だし汁(実を含まない)》とを区別している。 {E: soup.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ohawe(he)
- オハウェ(ヘ) 【名】[所](概は ohaw オハウ) …の汁(みそ汁、 野菜や肉や魚のスープなど)(「おつゆ」)、 それの汁/スープ。 emo hem kina hem ceppo hem ohawe ku=kar ruwe un エモ ヘㇺ キナ ヘㇺ チェッポ ヘㇺ オハウェ クカン ルウェ ウン 私はいもや野菜や小魚の入ったおつゆをつくったのだよ。(S) {E: …soup.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohay/ohayke kar
- オハイ/オハイケ カㇻ 【連他動】(人)の陰口/悪口を言う。 en=ohay kar kor an hawe as エノハイカㇻ コラン ハウェ アㇱ (彼は)私の悪口を言っているらしい。(S) sinewe kunak ye a p ek ruwe ka isam wa ohayke ku=kar kor k=an シネウェ クナㇰ イェ アㇷ゚ エㇰ ルウェ カ イサンマ オハイケ クカㇻ コㇿ カン (あの人は)遊びに来ると言ったのに来ないので私はかげ口を言っていたのよ。(W) ☆参考 iyohaykar イヨハイカㇻ [自動] 人のかげ口/悪口を言う。 {E: to talk bad of someone behind their back.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohetu
- オヘトゥ 【他動】[単](複は ohetpa オヘッパ) …を口やのどから吐き出す、 びんの口から出す(細いところに入っているものを)。 iteki ruki no ohetu! イテキ ルキ ノ オヘトゥ! 飲み込まないで吐き出しなさい。(S) tokkuri or wa ohetu トックリ オㇿ ワ オヘトゥ びんから流し出しなさい。(S) kikir ku=seru ku=rekuci osma a korka k=óhetu wa k=étopse wa isam キキㇼ クセル クレクチ オㇱマ ア コㇿカ コヘトゥ ワ ケトㇷ゚セ ワ イサㇺ 私は虫を吸い込んでのどに入ったけれど咳ばらいしてペッと吐き出してしまった。(S) ☆参考 胃から吐くことは atu アトゥ [自動]/eatu エアトゥ [他動]。 口の中の小さな異物を口先からフッと吐き出すことは ewar エワㇻ。 舌先でペッと吐き出すことは etopse エトㇷ゚セ。 {E: to throw up, spit out…; for…to gush, spill out.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohonno
- オホンノ 【副】[ohor-no (時間が)長い・(副詞形成)] 長時間(にわたって)、 長い間に。 iruka hene ohonno hene イルカ ヘネ オホンノ ヘネ 短い間でも長い間でも。 nep ka ku=kar ka somo ki no k=an pe ne na ohonno sini wa arpa ネㇷ゚ カ クカㇻ カ ソモ キ ノ カンペ ネ ナ オホンノ シニ ワ アㇻパ 私は何もしないでいるのだからゆっくり休んで行きなさい(=ゆっくりして行きなさい)。(S) ☆対語 iruka イルカ {E: for; over a long time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ohturi
- オㇹトゥリ §135.うなじ;えりくび(7)ohturi〔óh-tu-ri おㇹトゥリ〕[<oh-ruru、ただしturi「伸ばす」に連想したのであろう]⦅チライ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ohure
- オフレ 【自動】[o-hure 尻・赤い]月経中(生理中)である(悪口)。 ☞cupnukar チュㇷ゚ヌカㇻ {E: to be menstruating (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
- oika
- オイカ 【他動/後副】[o-íka のところで・近道する] ①[他動](近道するために)…を越える。 sítu oika シトゥ オイカ (となりの川筋に行くのに川上・川下を回らずに)尾根を越す。(S) petutur oika ペトゥトゥㇽ オイカ (となりの川筋に行くのに)川の間の地を横切る。(S) sir-oika シㇼオイカ/シロイカ 山を越える。 ②[後副]…を越えて。 ru oika wakka san kor an ル オイカ ワッカ サン コラン 道を越えて水が流れている。 {E: to cross (over)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oka 2
- オカ 【自動】(疑問文・感嘆文やある種の助詞の前などで ne ネ《である》の代りに置かれる。) ruwe oka ルウェ オカ (二人/二つ以上が) …だなあ。 eun inkar=an pakno inkar=an pakno kotan oka ranke ruwe oka! エウン インカラン パㇰノ インカラン パㇰノ コタン オカ ランケ ルウェ オカ! 見わたすかぎり部落がいくつもあるのだな。(S) aynu-pa-kus e p oka un! アイヌパークㇱ エㇷ゚ オカ ウン! いいねえ(あの人たちばかり)食べるんだなあ。(S) ☞an アン ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oka nospa
- オカ ノㇱパ 【連他動】…の後を追う。 taan ponpe unuhu nen ka arpa kor orano oka nospa wa cis a cis a タアン ポンペ ウヌフ ネン カ アㇻパ コㇿ オラノ オカ ノㇱパ ワ チサ チサ このぼうやは母親がどこかへ行くと後を追いかけて大泣きする。(S) ☆参考 kese anpa ケセ アンパ は、 殺すためとかつかまえるためなどで追いつこうとして追いかけることを言う。 oka nospa オカ ノㇱパ は自分も行きたいので子が親の後を追うなど、 後について行くこと。 {E: to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okasaske
- オカサㇱケ 【自動】(容器が)浅い。 okasaske poysu オカサㇱケ ポイス 浅い小鍋。(S) okasaske wa kusu rur ka a=omáre ka somo ki オカサㇱケ ワ クス ルㇽ カ アオマレ カ ソモ キ (nima ニマ《皿》は)浅いから汁なんか入れない。(S) ☆対語 orawne オラウネ (容器が)深い。 ☆参考 穴やみぞが浅いことは kasre カㇱレ、 水や川が浅いことは ohak オハㇰ。 {E: (for a vessel, container)to be shallow.} (出典:田村、方言:沙流)
- okimunpe
- オキムンペ 【名】[okimun-pe 山から来る・もの] 山から来る洪水(「山津波」)。 ☆対語 orepunpe オレプンペ 津波。 {E: the crumbling of a mountainside due to floodwaters: a landslide.} (出典:田村、方言:沙流)
- okkasi
- オッカシ 【位名】[所](概は okka オッカ)…のまだその上。 X kuruma o easkay yakka na okkasi ta easkay kur an X クルマ オ エアㇱカイ ヤッカ ナ オッカㇱ タ エアㇱカイ クㇽ アン Xさんは車の運転が上手(じょうず)だけれどもまだもっと上手な人がいる(まだ上がある)。(W)(okkasi ta は話すとき通常 i が落ちて okkas ta オッカㇱ タ と発音される。)hon okkasi ta/oypepi asi wa ホノッカシ タ/オイペピ アシ ワ [雅]おなかの上に食器をのせて。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okkayonaknep
- オッカヨナㇰネㇷ゚ 【名】[okkayo-nak-ne-p 男・(?)・である・もの][雅] 男の子。 pirka ponpe/a=yaykosanke ruwe/okkayonaknep/ne kane an ピㇼカ ポンペ/アヤイコサンケ ルウェ/オッカヨナㇰネㇷ゚/ネ カネ アン 私(神謡の主人公)はかわいい赤ちゃんを出産した、 それは男の子だった。(W神謡語り) {E: a boy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okrici(hi)
- オㇰリチ(ヒ) 【名】[所](概は okrit オㇰリッ)…の首の後ろに二本ある筋。 {E: the two ridges of muscle running down the back of the neck of…} (出典:田村、方言:沙流)
- okrit
- オㇰリッ 【名】[概](所は okrici(hi) オㇰリチ(ヒ))[ok-rit えり首・筋] 首の後ろに二本ある筋。 {E: the two ridges of muscle running down the back of the neck of…} (出典:田村、方言:沙流)
- omanan
- オマナン 【自動】[単](複は payoka パヨカ)[oman-an 行く・ある/いる](あちこち)歩く、 歩き回る(徒歩でも、 走っても、 乗り物でも)、 旅する、 行き来する。 nítay tum péka ku=karusuk kus k=ómanan ニタイ トゥㇺ ペカ クカルスㇰ クㇱ コマナン 私は林の中をキノコとりに歩き回った。(S) {E: to travel; come and go.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omawsuye
- オマウスイェ 【自動】[o-maw-suye その尻・風・ゆらす](その尻が)風でゆれる。 yaysamne apkas=an yakka néa ayop a=setúruhu ta omawsuye pakno nitan aynu a=ne ruwe ne ヤイサㇺネ アㇷ゚カサン ヤッカ ネア アヨㇷ゚ アセトゥルフ タ オマウスイェ パㇰノ ニタン アイヌ アネ ルウェ ネ ただ普通に歩いてもその弓矢の袋が私の背中で風にゆれるほど私は足の速い人間でした。(HK民話) {E: (for the end of something) to flutter in the wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omke 2
- オㇺケ 【自動】かぜをひく(=omkekar オㇺケカㇻ)。 k=omke rusuy noyne ku=mecirataroski コㇺケ ルスイ ノイネ クメチラタロㇱキ 私はかぜをひきそうで寒気がする。(W) ☆参考 =omkekar オㇺケカㇻ {E: to catch a cold.} (出典:田村、方言:沙流)
- omunin
- オムニン 【自動】[o-munin その尻・腐る] 尻が腐っている(月経中(生理中)であることの悪口)。 {E: to be menstruating (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
- onnehuci/onne huci
- オンネフチ 【名】[onne-húci 年老いた・おばあさん]おばあさん、 高齢の女性。 ☆参考 敬意のある表現。 ☞húci フチ、 rupnemat ルㇷ゚ネマッ {E: an old woman (polite).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onnisapno
- オンニサㇷ゚ノ 【副】[on(< oar)-nísap-no 全く・急な・(副詞形成)][雅] 全く急に、 不意に。 sine an to ta/onnisapno/ekimne rusuy=an シネ アン ト タ/オンニサㇷ゚ノ/エキㇺネ ルスヤン [雅]ある日のこと私はふと(急に)山へ行きたくなった。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onuitara
- オヌイタラ 【他動】☞esiruoka-onuitara エシルオカオヌイタラ (出典:田村、方言:沙流)
- onupecikka
- オヌペチッカ 【他動】[o-nupe-cik-ka (そこ)に・涙・滴る・させる]ka(si) onupecikka カ(シ) オヌペチッカ …の上に涙を落とす。 kasi a=onúpecikka kor a=yaykoruyruypa カシ アオヌペチッカ コㇿ アヤイコルイルイパ 私はその子の上に涙をこぼしながらかわいがってなでさすっていた。(W民話) {E: to cry on…; for tears to fall on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oparoparo
- オパロパロ 【自動(?)/他動(?)】[o-par-o-paro その尻・口・…を…に入れる] 口をはさむ(ひどい悪口、 まさか尻で言うのではないけれども)。(S) mákip ene oparoparo kane isaykako, iteki isaykako! マキㇷ゚ エネ オパロパロ カネ イサイカコ、 イテキ イサイカコ!(こっちではわかっているがわざと言わないでいるのに横から口を出されたとき)どうしてそう横から口を出しやがってよけいなことを、 出しゃばってよけいなことを言うな。(S) ☞pároparo パロパロ {E: to interrupt (a conversation).} (出典:田村、方言:沙流)
- oparpa(-an)
-
オパㇻパ
§111.陰部を露出する―除魔のための呪術的陰部露出[する](2)oparpa(-an)〔o-pár-pa オぱㇻパ〕[o(陰部を)+parpa(
ru 「煽ぐ」の反復形、ばたばたとあおぐ)]⦅アショロ、クッシャロ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:) - opas
- オパㇱ 【他動】[o-pas (そこ)に・走る] ☞ka(si) opas カ(シ) オパㇱ {E: to run, rush to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- opes
- オペㇱ 【他動/後副】[o-pes その尻・…に沿って下へ行く] ①[他動]…に沿って下へ行く。 ru ene rewke hi néno opes wa arpa ル エネ レウケ ヒ ネノ オペㇱ ワ アㇻパ 道が曲がっているとおりに下って行きなさい。(S) m ②[後副]…に沿って下へ。 ru opes ciw san kane ル オペㇱ チウ サン カネ (土砂降りで)道を水がとうとうと流れている。(S) {E: ①to go down, descend along… ②down along…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- opitta
- オピッタ 【副】(二つ以上/二人以上が)皆、 (二つでも、 たくさんでも、 数も量も)全部。 kamuy opitta カムイ オピッタ 全ての神、 神全員。 pirka amip opitta ピㇼカ アミㇷ゚ オピッタ すべての美しい着物、 美しい着物(は)みんな。 aynu opitta arki アイヌ オピッタ アㇻキ 人(男)はみんな来た。 inanike ne yakka opitta ku=kor rusuy イナニケ ネ ヤッカ オピッタ クコン ルスイ どっちでも両方ともほしい。 sine netopa eus pe ne kus opitta ray シネ ネトパ エウㇱ ペ ネ クㇱ オピッタ ライ (二つの頭が)一つの体についていたので両方とも死んでしまった。(S民話) c=ópitta チョピッタ 私たちみんな。 eci=opitta エチオピッタ あなたたちみんな。 aoká opitta アオカ オピッタ あなたを含めて私たちみんな。 ☆参考 epitta エピッタ は一つのものの全体。 {E: everyone; all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- opos
- オポㇱ 【他動】…をたどる。 menokopo san ruwe an hi kusu a=opós híne sán=an ruwe ne メノコポ サン ルウェ アニ クス アオポㇱ ヒネ サナン ルウェ ネ 娘が下って行った足跡があったので私はそれをたどって行った。(KK民話) {E: to trace, follow, pursue…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- opusopus
- オプソプㇱ 【自動】[opus-opus 穴があいている・(重複)]あちこち穴があいている、 穴だらけである。 uturu uturu opusopus ウトゥル ウトゥル オプソプㇱ ところどころに穴がポツポツあいている。(S) {E: to be full of holes.} (出典:田村、方言:沙流)
- orawki
- オラウキ 【他動】…を取り逃がす、 …に追いつけない、 …に遅れる、 …しそこなう。 ci=nukar rusuy kus paye=as akus c=órawki wa isam チヌカン ルスイ クㇱ パイェアㇱ アクㇱ チョラウキ ワ イサㇺ 私たちは見たいので行ったところ遅れて見そこなってしまった。(S) a=oráwki ki wa/iwak=an yakne/a=i=kóyki ki na アオラウキ キ ワ/イワカン ヤㇰネ/アイコイキ キ ナ つかまえずに帰ったら叱られるよ。(S即興詩) ☆参考 kisaorawki キサオラウキ 汽車に乗り遅れる。 pasu-orawki パスオラウキ バスに乗り遅れる。 ☆対語 oskoni オㇱコニ。 {E: to let…go free, to be late for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ore
- オレ 【連体/接頭辞】(otu… オトゥ と対にして使われて)三つの。 otu…ore… オトゥ… オレ… 二つも三つもの=いくつもいくつもの。 otu kesto ta/ore kesto ta オトゥ ケㇱト タ/オレ ケㇱト タ [雅]毎日毎日来る日も来る日も。(Sユーカラ) otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]何回も何回も両手を広げ一歩一歩進んでいく踊りをくり返した。(Sユーカラ) (叙事詩でも昔話でも、 人の姿になっていた神が天に帰るために鳥の姿になるシーンでよく出てくる表現。) otu suy konna ore suy konna オトゥ スイ コンナ オレ スイ コンナ [雅]二回も三回も(=何回も何回も)。 ☆参考 前半の otu… オトゥ… の部分だけが言われて、 後半の ore… オレ の部分が省略されることもある。 話すときや昔話を語るときなどには、 後半をいうときでも ore オレ の代りに re レ と言って、 otu… re… オトゥ… レ… となることもある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ore sannipe
- オレ サンニペ 【名】[ore-san-ipe 三つの・出る・刀身の柄(つか)](otu-… ore-… オトゥ… オレ… の構文で、 次の慣用表現で)otu sannipe ore sannipe owkauyru オトゥ サンニペ オレ サンニペ オウカウイル 二つの刀の柄(つか)、 三つの刀の柄が(=何本もの刀の柄が)重なり合うように飾られていた。 ☆参考 sannipe サンニペ の例はほかには出てこない。☞otu sannipe オトゥ サンニペ{E: swords.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oriyak
- オリヤㇰ 【自動(?)】とどく(?)。 (次の言い回しの中で) sik oriyak kane シㇰ オリヤㇰ カネ 見渡すかぎり。 sik oriyak kane sinot=an uske sep ruwe an! シㇰ オリヤㇰ カネ シノアン ウㇱケ セㇷ゚ ルウェ アン! 見渡すかぎり遊ぶところが広いねえ。(S) {E: as far as one can see.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oromun
- オロムン §029 ハンゴンソウ ななつば (2) oro-mun (o-ró-mun)「オろムン」[oro(その中)o(に入れる)mun(草)] 茎葉 ⦅胆振、日高沙流郡saru⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- orouspe
- オロウㇱペ 【名】[oro-us-pe そこ・についている・もの]…の話、 その話、 …のうわさ。 ☆参考 oruspe オルㇱペ とも言う。 {E: a talk; a story; a rumour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osma
- オㇱマ 【他動】①(目的語は「場所」)(そこ)に入る、 …に突っ込む、 …に突進する、 当たる、 …に行って/入って/落ちてしまう。 toy ka osma トイ カ オㇱマ 地上に落ちる。 kemaha sir ka osma ケマハ シㇼ カ オㇱマ その足が地面につく。(HK民話) suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に落ちる/とび込む。 nísapno cisesoy a=osma ka eyayramkar ニサㇷ゚ノ チセソイ アオㇱマ カ エヤイラㇺカㇻ いきなり家の前まで行ってしまうわけにもいかない。(S民話) ruyka utunnu wa an na ikiya oro eci=ósma na ルイカ ウトゥンヌ ワ アン ナ イキヤ オロ エチオㇱマ ナ 橋がすきまがあいてるよ、 そこに落ちないようにね。 corpokke osma チョㇿポッケ オㇱマ …の下敷きになる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱ ヌペ エチㇱ エトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙や鼻汁が、 死んで神の国にいる私の食器に入って、 私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 愛する人に死なれて悲嘆にくれている人の夢の中に現れた死者が言う常套句。) ② tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ …にぶつかる。 ③ramu-osma ラムオㇱマ 同意する。 ukoramu-osma ウコラムオㇱマ 互いに同意する。 ewkoramu-osma エウコラムオㇱマ …のことについて互いに同意する。 {E: to enter…; put…into; rush (at)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osoro(ho)
- オソロホ 【名】[所](概は osor オソㇿ)…の尻、 彼の尻。 hemanta ene osoroho poro ruwe an hi an! ヘマンタ エネ オソロホ ポロ ルウェ アニ アン! なんとまあずいぶんお尻が大きいもんだなあ。(S) {E: the buttocks, hips of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osorokar
- オソロカㇻ 【自動】[osoro-kar その尻・を処置する]尻を拭(ふ)く。 hńta kus kanpi e=perpaperpa ruwe an? ikaraski, ani e=etuhukar yakka e=osorokar yakka pirka p フンタ クㇱ カンピ エペㇾパペㇾパ ルウェ アン? イカラㇱキ、 アニ エエトゥフカㇻ ヤッカ エオソロカㇻ ヤッカ ピㇼカㇷ゚ どうして紙をビリビリに破ったの、 もったいない、 それで鼻を拭いてもお尻を拭いてもいいのに。(S) {E: to wipe one's bottom, buttocks.} (出典:田村、方言:沙流)
- ossike(he)
- オッシケ(ヘ) 【名】[所](概は ossi オッシ) ①…の中、 その中(餅の中やリンゴの中)。 ossike tópenpe a=o sito オッシケ トペンペ アオ シト 中にあんこの入った餅。(W) ossike kikir o ruwe an オッシケ キキロ ルウェ アン(リンゴの)中に虫が入っている。 ossike kunne ruwe オッシケ クンネ ルウェ 中が黒くなっている。(W) ②…の腹の中(胃より下、 人間のみ、 主に特別の言い回しの中で用いる)。 ③心の中。 k=ossike péka ku=cis kor k=an コッシケ ペカ クチㇱ コㇿ カン 私はおなかの中で(=心の中で)泣いている。(W独話) ossike arka オッシケ アㇻカ [腹の中が・痛い] (1) 腹をこわす(下痢する等)。 (2) 憤慨する、 しゃくにさわる(「はらんばいわるい」)。 kú=ipeyar wa suy e=ossike arka kor an クイペヤㇻ ワ スイ エオッシケ アㇻカ コラン 私が人に食べさせたら(食べ物を与えたら)またあなたは機嫌を悪くしているんだね。(S) (3) 色事をする。 ossike pirka オッシケ ピㇼカ 腹の中は良い(=心は良い)。 ossike pirka korka kanparo wen オッシケ ピㇼカ コㇿカ カンパロ ウェン 腹の中は良いが(気はいいが)口が悪い。 ossike poro オッシケ ポロ [(頭の)中が・大きい] りこうだ(子どもが)。 ossike wen オッシケ ウェン [腹の中が・悪い] 腹黒い。 (出典:田村、方言:沙流)
- osura
- オスラ 【他動】[単](複は osurpa オスㇽパ)(一つ) を投げる(どこへ投げるか決まっているとき)、 …をなくす、 …を捨てる(近くへ)、 …を離縁する。 rorunpuyar pok un tun sike osura hum as ロルンプヤㇻ ポクン トゥン シケ オスラ フㇺ アㇱ 東窓の下へ二人が背負い荷をドスンと投げおろす音がした。 ekimne a=e=sé wa a=e=ósura kusu ne na エキㇺネ アエセ ワ アエオスラ クス ネ ナ おまえを山に運んで行って捨てるからな。(W民話) kem a=osúra kor suwat a=siná ケㇺ アオスラ コㇿ スワッ アシナ 針をなくしたときは炉かぎをしばる(「見つかるまで解いてやらないぞと言っておけば早く見つかる。 見つかったらどうもありがとうと言ってほどいてやる」)。(S) ☆参考 どこに投げるか決まっておらず遠くへ投げることは eyapkir エヤㇷ゚キㇼ と言う。 {E: to throw…; to throw away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otatpa
- オタッパ 【他動】[複](ota オタ は単複の区別なし)[ota-atpa …をかける・激しく/何回もする](水など)をザーザーかける。 ☆参考 「大勢でかける。 一人でかけるなら ota オタ と言う。」 (S) rur wakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽ ワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水をかけてもなおいっそう燃える。 (出典:田村、方言:沙流)
- otcike
- オッチケ 【名】[< 日本語 おしき(折敷)] お膳。 cikirus otcike チキルㇱ オッチケ 足つきのお膳。 cikiriri otcike チキリリ オッチケ ちゃぶだい。 cikiri tanne otcike チキリ タンネ オッチケ [その足が・長い・お膳](「机」の訳語として出た。) ☆参考 お盆のことは ita イタ と言う。 {E: a tray; a table.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otop
- オトㇷ゚ 【名】[概](所は otopi(hi) オトピ(ヒ))髪の毛(全体も一本一本も)。 otop téta an オトㇷ゚ テタ アン 髪の毛がここにある(落ちている)。 ☆参考 合成語の中では ru ル が髪の毛を表すことがある:retanru レタンル 白髪、 kunneru クンネル 黒髪。 {E: hair (collectively, as well as individual strands).} (出典:田村、方言:沙流)
- otu sannipe
- オトゥ サンニペ 【名】[otu san-ipe 二つの・出る・刀身](?) (otu…ore … オトゥ… オレ… の構文で、 次の慣用表現の中で)いくつもの刀。 otu sannipe oresannipe owkauyru オトゥ サンニペ オレサンニペ オウカウイル 二振りも三振りもの(=何本もの)刀が重なるようにかけてあった。(NK民話) ☆参考 同様の文脈で otu santuka オトゥ サントゥカ もよく使われる。 しかしこの例で、 話者は otu santuka オトゥ サントゥカ と言いかけてからこのように言い直した。 ☆参考 nipe ニペ の用例はほかにはない。 sannipe サンニペ の用例もここにしか出てこない〔久辞典 557 nip n 柄、つか(注:原本では旧漢字)=sannip=tuka;759 sannip n つか、つかガシラ=sannipka=santuka〕。 {E: a number of swords.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu santuka
- オトゥ サントゥカ 【名】[otu san-tuka 二つの・出る・柄(つか)[< 日本語]](慣用表現の中で)いくつもの刀。 nispa mut pe/otu santuka/owkauyru ニㇱパ ムッペ/オトゥ サントゥカ/オウカウィル [雅]長者の佩くような立派な刀が何本もの柄(つか)が重なるようにたくさんかけてあった。 ☆参考 otu… ore… オトゥ…オレ…《二つも三つもの=いくつもいくつもの》の構文で使われるが、 この用例では ore… オレ… の部分が省略されている。 ☆参考 owkauyru オウカウィル の代りに ciwre kane チウレ カネ と言っているところもある。 (出典:田村、方言:沙流)
- otusihka
- オトゥシㇶカ §056.頭の後部;後頭部(9)otusihka〔ó-tu-šiç-ka おトゥシㇶカ〕[<oh-tusi-ka;ok(うなじ)、ru(頭髪)、us(群生している)、-i(所)、ka(〔の〕表面)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- otuunu
- オトゥウヌ 【複他動】[o-tu-unu その尻・糸(弦)・に…をつける][雅](弓)に(矢)をつがえる(=otuuyruke オトゥウイルケ)。 túrus pon ku/túrus pon ay/apiskatu apiska/otuunu wa トゥルㇱ ポン ク/トゥルㇱ ポナイ/アピシカトゥ アピシカ/オトゥウヌ ワ きたない小さな弓にきたない小さな矢をつがえて。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- otuyke
- オトゥイケ 【名】[o-tuy-hike その尻・切れている・もの](悪いやつを指すののしりの表現)「あん畜生」、 あの野郎。(W) néa a=wenhokuhu, sirunike otuyke, ene hawean hi ネア アアウェンホクフ、 シルニケ オトゥイケ、 エネ ハウェアン ヒ あの私の悪党亭主、 あん畜生、 あの野郎がこう言った。(W民話) ☆参考 sirunike シルニケ も同義。 {E: That fellow!; That rascal! (a derogatory remark.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- owpeka
- オウペカ 【自動】まっすぐである。 owpeka cikuni オウペカ チクニ まっすぐな木。 owpeka ru オウペカ ル まっすぐな道。 ☆参考 kuwan as hur クワン アㇱ フㇽ きりたった山。 {E: to be straight.} (出典:田村、方言:沙流)
- oyaype
- オヤイペ 【自動】[oya-ipe 他の・食べる]劇薬をのむ、 服毒する。 {E: to drink, take a powerful drug (a poison).} (出典:田村、方言:沙流)
- oype-an
- オイペアン 【自動】[o-ipe-an その尻・中味・ある]「わりにある」、 思ったよりたくさんある。 naa ponno an kunak ku=ramu a p oype-an ruwe an ナア ポンノ アン クナㇰ クラム アㇷ゚ オイペアン ルウェ アン もっと少ないと思っていたのに案外たくさんあった。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- oyseekasike
-
オイセエカシケ
§803.ももの外側;そともも;大腿外側部(2)oy-see-kasike〔óǐ-sé-e-ka-ši-ke おイ・せエ・カシケ〕[oy(
ruhu その背)+kasike(その表面);「もも・の背・の面」]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:) - p 1
- ㇷ゚ 【形名】(=pe ペ)(母音の後では p ㇷ゚、 子音の後および言い始めでは pe ペ。) ①[被修飾名]…もの、 者、 やつ(多くの場合モノや動物。 人間の場合は主に子どもや女性を指し、 大人の男子の場合は低く見た言い方)。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんかさせるもの(なぞなぞで、 答えは mimaki ミマキ 歯)。(S) soy ta arki p ソイ タ アㇻキㇷ゚ 門口に来た者(=人)。 ②[被修飾名]…こと(ことがら)。 ye p koraci イェㇷ゚ コラチ 彼が言ったことのとおりに(=彼の言ったとおり)。 ③[名詞化辞]…の。 …p ne …ㇷ゚ ネ …のだ。 Piratur ta nupur ekasi an hi a=nu p ne a hi kusu ピラトゥッ タ ヌプレカシ アニ アヌㇷ゚ ネ ア ヒ クス 平取に霊力のある(占いやまじないのできる)老人がいることを聞いたのだったから(=聞いていたから)。(NK民話) …p ne …ㇷ゚ ネ …するものだ(説明/教え/さとし)。 néno eci=ikí p ne na ネノ エチイキㇷ゚ ネ ナ (あなたがた)そうするのだよ(=そうしなさいね)。(KK民話) …p ne kusu …ㇷ゚ ネ クス …する/したものだから、 …ので。 sisam tátatata p ne kusu シサㇺ タタタタㇷ゚ ネ クス (彼が)自分のそばをトントンたたいたので。(S民話) …kuni p ne …クニㇷ゚ ネ …することになっている/する(べき)ものだ(予定/教え/予言/言いつけ)。 yam o saranip/e=se kane wa/e=yan kuni p/ne ruwe ne na ヤモ サラニㇷ゚/エセ カネ ワ/エヤン クニㇷ゚/ネ ルウェ ネ ナ (あなたは)栗の入った背負い袋を背負って国へ帰るのですよ。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pa 8
- パ 【名詞語根】[< pa 7](数連体詞の後に置かれて。) ①(酒の杯数)…杯。 “henpakpa a=ku?” “re pa ku=ku” 「ヘンパㇰパ アク?」 「レパ クク」 「酒杯に何杯お飲みになりましたか?」 「三杯飲みました。」 (W) ②たばこ「一服」の「服」(「二服」「三服」は言わない)。 tanpaku sine pa ku=ku rusuy タンパク シネ パ クク ルスイ たばこを一服のみたい=ちょっとたばこを吸いたい(二口でも三口でもよい)。(W) ☆参考 茶碗やおわんやゆのみの杯数を数えるには itanki イタンキ が使われる。 ☆参考 接尾辞と見ることもできるが、 読みやすさのために離して書く。 {E: a counter for cups, glasses of drink.} (出典:田村、方言:沙流)
- páhaw
- パハウ 【名】[概](所は pahawe(he) パハウェ(ヘ))[pa-haw 口(?)/気(?)・声] うわさ、 風説。 ☆参考 asur アスㇽ 評判。 {E: a rumour; gossip; hearsay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- páhawe(he)
- パハウェ(ヘ) 【名】[所](概は pahaw パハウ) ①…のうわさ/風説(まだはっきりしていないただのうわさ)。 páhawe as パハウェ アㇱ (そのことの)噂がある/立つ。 ②[雅]言ったこと、 (次のような文脈で)言った悪口。 nep páhawe/i=konu kuni p ネㇷ゚ パハウェ/イコヌ クニㇷ゚ [雅]何か悪口でも私が言ったのを聞いたみたいに。(Sユーカラ) m {E: a rumour; gossip; hearsay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- páhawnu
- パハウヌ 【自動】[pahaw-nu うわさ・を聞く] うわさを聞く。 {E: to hear a rumour, gossip.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pak 2
- パㇰ 【後副】①…まで。 cise noski pak チセ ノㇱキ パㇰ 家のまん中まで(ほこりが積もっていた)。 te pak テ パㇰ 今まで。 apa or pak k=arpa korka k=áhun ka somo ki no k=ek アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ カフン カ ソモ キ ノ ケㇰ 戸口のところまで行ったけれど入らないで帰って来た。(S) ray pak ライ パㇰ 死ぬまで。 ②(おおよそ)…ぐらい。 wániw pak ワニゥ パㇰ 十人ぐらい。 tuhotne to pak k=an wa k=ek ruwe ne wa トゥホッネ ト パㇰ カン マ ケㇰ ルウェ ネ ワ (私は)四十日ぐらい滞在して(帰って)来たのだよ。(S) ③…ほど (比較の対象) ne turesi pak pirka menoko isam ネ トゥレシ パㇰ ピㇼカ メノコ イサㇺ その妹ほど美しい女性はいない。 pak kewtumu pirka p oar isam パㇰ ケウトゥム ピㇼカㇷ゚ オアㇻ イサㇺ 彼ほど気立てのよい者は一人もいない。 ④(連体的に)mosir pak cise モシㇼ パㇰ チセ 島ほどの家(とても大きい家を表現する一つの言い方)。 ⑤uwokar-uwokarpa pak ウウオカㇻウウオカㇻパ パㇰ 代わるがわる。 ☆参考 よりはっきりと表現するのに -no ノ をつけて pakno パㇰノ と言うこともある。 しかし pak パㇰ と pakno パㇰノ との使い方は全く同じではない。 ☞pakno パㇰノ {E: ①until; as far as. ②about; roughly. ③the extent of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pan 1
- パン 【自動】(お茶やおつゆ等の濃さが)うすい。 úsey uwe pan ウセイ ウウェ パン お茶が出なくなった。(W) ohaw pan humí! オハウ パン フミ! おつゆうすいなあ。(W) ruri pan ルリ パン だしが薄い。(S) kéra pan ケラ パン 味が薄い。(S) {E: (for tea etc) to be weak.} (出典:田村、方言:沙流)
- pána 2
- パナ 【位名】[概](所は pánake(he) パナケ(ヘ))[pa-na 川下・の方] …の川下側。 ruyka pána wa an pitar ルイカ パナ ワ アン ピタラ 橋の川下側にある石原。(W) ☆対語 péna ペナ 川上側。 {E: the lower reaches of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- pancikiri
- パンチキリ 【名】[所](概 pancikir パンチキㇼ は未出)[pan-cikir-i 下側の・足・(所属語尾)] (動物)の後足。 a=ruska kusu/símomanpe/pancikiri/an=esíkari アルㇱカ クス/シモマンペ/パンチキリ/アネシカリ [雅] 私は腹が立ったから大きな雄鹿の後足をつかんでふりまわした。(Sユーカラ) ☆対語 pencikiri ペンチキリ …の前足。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pankiretoh koraye
- パンキレトㇹ コライェ §034.結婚(する)(36)pankiretoh ko-raye〔páŋ-ki-re-toh|ko-rá-je ぱンキレトㇹ・コらイェ〕⦅ニイトイ⦆【雅】妻にならせる。"kamuy pon-menoko i-ehose ka inkara pokayayniwkesite. tampe renkayne Hankaruru nispa kon turesi i-pankiretoh i-ko-raye manu."「神のように美しい少女は私に見とれて私から目を離すこともできなかった。それゆえにハンカルルの酋長はその妹を私の妻にくれてよこした」。[<pan(しもての)+kiretok(膝の先、膝もと)+ko(に)+raye(押しやる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- pantukum(-i)
- パントゥクㇺ §224.からだ(体);躯幹(22)下体[臍の辺から下、下肢を含む] pan-tukum(-i)〔pán-tukum ぱントゥクㇺ〕[pan(下方の)+tukum(=rukum 断片)]⦅S.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- pápusturiri
- パプㇱトゥリリ 【自動】[pápus-turiri 唇・を伸ばしている] 口をとがらせて唇を突き出ている。 hńta ruska he ki p pápusturiri ruwe an? フンタ ルㇱカ ヘ キㇷ゚ パプㇱトゥリリ ルウェ アン? 何を怒ってるんだか口をとがらしている。 ☞pápus パプㇱ {E: to pout the lips.} (出典:田村、方言:沙流)
- párimomo
- パリモモ 【自動】[pa-rimo-mo 口・をすぼめる・(重複)…している]口をすぼめている。 párimomo kane an パリモモ カネ アン (口を大きく見せたくないために)口をすぼめている。(S) aynu or ta/paye=an ki kor/párimomo parimomo sekor/santa soaso/a=i=ye wa tapne/iruska=an kusu/somo a=ye na アイヌ オッタ パイェアン キ コㇿ/パリモモ パリモモ セコㇿ/サンタ ソアソ/アイイェ ワ タㇷ゚ネ/イルㇱカアン クス/ソモ アイェ ナ 人間の国に行くと口すぼめ、 口すぼめと言われるので腹が立つから言わないよ(きかれたことを教えないよ)(supun スプン《ウグイ》が言う)。(W神謡) (出典:田村、方言:沙流)
- paro(ho)
- パロ(ホ) 【名】[所](概は par パㇻ) ①…の口(人の、 動物の、 ものの口(出口、 入り口))。 ku=paro(ho) クパロ(ホ) 私の口。 paroho パロホ 彼の口。 paro usi パロ ウシ …をほんの少し食べる(口につける程度食べるという意味)。 e=paro póka usi エパロ ポカ ウシ たくさんはないが口につけるだけでも食べなさい。(S) e=paro esirsiru! エパロ エシㇼシル! 口まめよりも手まめ(口と手と合わせてやりなさい、 口を手にしてやりなさい)。(S) paroho kemkus パロホ ケㇺクㇱ[口[所]・血がそこを通る](彼は) 喀血(かっけつ)する。(S) paroho koyke パロホ コイケ [他方言][口[所]・ゆがむ[他方言] 口がゆがんで(曲がって)いる。](沙流では paroho ohewke パロホ オヘウケ と言う。) (S) paroho ohewke パロホ オヘウケ[口[所]・傾く] 口が歪んでいる。(S) yospe paroho ヨㇱペ パロホ 胃袋の口。(W) paro-askay パロアㇱカイ ☞paroaskaya パロアㇱカイ。 paro-siratek パロシラテㇰ ☞parosiratek パロシラテㇰ ② ☞par(o) osuke パㇻ/パロ オスケ、 par(o) oyki パㇻ/パロ オイキ ☆参考 合成語の要素としてはもちろん、 連他動詞の前部要素としても、 所属形は短い形(ho ホ のつかない形)paro パロ が使われる。 {E: the mouth of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- paroparo
- パロパロ 【自動】[par-o-paro 口・をそこに入れる・(重複)] 口をはさむ。(S) {E: to interrupt someone speaking.} (出典:田村、方言:沙流)
- parpa
- パㇻパ 【他動】[複](単 paru パル は独立の他動詞としては未出) …をあおぐ(うちわなどを使って風を当てる)。 ape ku=parpa ayne ape ruy アペ クパㇻパ アイネ アペ ルイ (私は)火を何回もあおいでやっと火がよく燃え出した。(S) en=parpa humi ku=merayke エンパㇻパ フミ クメライケ 私はあまりあおがれて寒い(暑いからとうちわであおいでくれるのはありがたいけれどそんなにあおがれては)。(S) {E: to fan …(repeatedly)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- parpesni
- パㇻペㇱニ 【名】[par-pes-ni 天井・に沿っている・木] 天井の縦の梁、 つまり東西に走る二本の丸太。 ☆参考 これから horkasuwat ホㇿカスワッ というかぎつき棒で túna トゥナ《火棚》をつるす。 ☆参考 これの上に aputki アプッキ と呼ばれる簀(す)をのせる。 くんせいをつくるときは魚を焼いてからこの簀の上にのせ、 少し乾いたら大きい魚は尾のところを紐でしばってこの parpesni パㇻペㇱニ からつるす。 ☆参考 ユーカラ等(雅語)では paruspe パルㇱペ。 ☆参考 南北に走る梁は itemeni イテメニ。 (出典:田村、方言:沙流)
- pas 1
- パㇱ 【自動】(次のような特殊な文脈で)走る、 大急ぎで行く/来る。 kewepuni pas kewepuni sini ケウェプニ パㇱ ケウェプニ シニ 走ったり休んだりして行く。 pas wa omanan パㇱ ワ オマナン (パㇲワ オマナン と発音する)(赤ん坊が)ヨチヨチと歩く。 pás=an kane terke=an kane パサン カネ テㇾケアン カネ 走ったり跳んだりしながら(=大急ぎで一目散に走って)。 民話 ☆参考 ka(si) opas カ/カシ オパㇱ …のところへかけつける。 ☆参考 一般に「走る」ことは hoyupu ホユプ[単]/hoyuppa ホユッパ[複]。 {E: to run.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pase
- パセ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(17)pase〔pá-se ぱセ〕⦅H.⦆年老いた。〜caca「老翁」⦅ホロベツ⦆。pase rupnemat「老婆」⦅ホロべツ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- patek
- パテㇰ 【後副】…ばかり、 …だけ。 káni patek en=kore カニ パテㇰ エンコレ 私だけにくれた。(S) kam patek c=e kor oka=as カㇺ パテㇰ チェ コㇿ オカアㇱ 私たちは肉ばかり食べている(いつも肉を食べている)。(S) poonpepo patek an ポオンペポ パテㇰ アン ほんの少しだけある=少ししかない。(W民話) e=cis patek ki p ne kusu エチㇱ パテㇰ キㇷ゚ ネ クス あなたが泣いてばかりいるので。(HC民話) hotke=an wa patek án=an ホッケアン ワ パテㇰ アナン 寝てばかりいた(いつも寝ていた)。(NK民話) patek a=kor rusuy pe パテㇰ アコン ルスイ ペ ただ一つほしいもの。(W民話) patek ku=kor su パテㇰ クコㇿ ス[それだけ・私が持っている・鍋]私のたった一つの鍋。(S) ☆参考 最後の二例は関係詞的用法。 ☆参考 takup タクㇷ゚ …しか…しない。 {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pawci
- パウチ 【名】頭をおかしくさせる害毒の神(?)。 heru pawci ta humki ya ヘル パウチ タ フㇺキ ヤ 何でもなくてこんな音がするだろうか。(HK民話) {E: a god that drives people crazy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pe 1
- ペ 【名】[概/所](所は通常 péhe ペヘ) 水、 固体の中に含まれていてどうかすると出て来る水気(ぬれたタオルの水、 果物の汁など、 何かについている水やしずく、 露)。 ☆参考 物質としての「水」は wakka ワッカ。 おつゆの汁は rur ルㇽ、 煮物の汁は uwehe ウウェヘ[所]。 {E: liquid; soup; water; juice; sap.} (出典:田村、方言:沙流)
- pe 2
- ペ 【形名】(p ㇷ゚ 1 と同じ語。 母音の後では p ㇷ゚、 子音の後およびポーズ(無音)の後では pe ペ が現われる。) ①[被修飾名](連体修飾語に修飾されてのみ使われる。 それ以外の点では普通名詞と同様に機能する。) …もの、 者、 人、 やつ(多くの場合、 モノや動物、 人間の場合は敬意を含まない表現で主に子どもや女性などを指す)。 hunak wa ek pe e=ne ruwe an? フナㇰ ワ エㇰ ペ エネ ルウェ アン? あなたはどこから来たもの(子ども)なの? ②[被修飾名]…こと。 mak an pe kusu マㇰ アン ペ クス どんなことのため(故)に。 ③[名詞化辞] …の/もの。 …pe ne …ペ ネ …のだ/ものだ(説明/教え/さとし)。 sekor sekor a=kar pe ne na セコㇿ セコㇿ アカㇻ ペ ネ ナ こういうふうにつくるものだよ(つくるんだよ)。 …pe ne kusu …ペ ネ クス …する/したものだから、 …ので。 nitan=an pe ne kusu ニタナン ペ ネ クス 私は足が早いので。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pe 3
- ペ 【接助】[< pe 2] …のに、 …だったが。 …pe ora …ペ オラ …のに、 …のでありながら一方では。 ene an nispa a=kor pe ora, po sak no oka=an hi ka a=ruska kusu エネ アン ニㇱパ アコㇿ ペ オラ、 ポ サㇰ ノ オカアニ カ アルㇱカ クス これほどの長者を夫に持ちながら、 子どもに恵まれずに暮らしているのが不満だったから。(W民話) pirka amip poronno kor pe ora yaykotcakar wa wen amip patek mi ピㇼカ アミㇷ゚ ポロンノ コㇿ ペ オラ ヤイコッチャカㇻ ワ ウェン アミㇷ゚ パテㇰ ミ (あの人は)いい着物をたくさん持っているのにしまっておいて悪い着物ばかり着る。(S) {E: an article; a thing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- peciwor
- ペチウォㇿ 【名】(=pet iwor ペッ イウォㇿ) ①川沿いの土地。 ②川によって区分されている領域。(S) ☆参考 petruwor ペッルウォㇿ は河川の浸食した川沿いの低地全体。 {E: ①the area along a river. ②areas differentiated according to a river???.} (出典:田村、方言:沙流)
- péne
- ペネ 【自動】[pe-ne 水気・(のよう)である] ①(水気が多くて)ビチャビチャである、 (果物などがつぶれて)ビチャビチャになる。 wakka poro no ku=kar wa ora péne amam ku=suwe ワッカ ポロ ノ クカㇻ ワ オラ ペネ アマㇺ クスウェ 私は水を多くしてビチャビチャのご飯を炊いてしまった。(S) péne emo ペネ エモ 「しばれいも」、 冬に外に置いて凍らせたジャガイモ。 yospe paroho péne ヨㇱペ パロホ ペネ 胃袋の口がとける(=胃がんになる)。(W) ②(比喩的に)(絹布等の着古して)薄くなっている(すき通っていてもなお切れない状態)。 tane ku=mipi péne wa an, péne yakka pirka amip ne ruwe! タネ クミピ ペネ ワ アン、 ペネ ヤッカ ピㇼカ アミㇷ゚ ネ ルウェ! もう私の着物、 古くなって、 すき通るほど薄くなっている、 薄くなってもいい着物だねえ。 ☆参考 ①[対]niste ニㇱテ 固い。 siratek シラテㇰ (ごはんやおかゆに関して)固めである。 {E: ①to be watery, mushy. ②to become thin.} (出典:田村、方言:沙流)
- pentukum(-i)
- ペントゥクㇺ §224.からだ(体);躯幹(20)上体[臍の辺から上、首を除く] pen-tukum(-i)〔pén-tu-kum 舳ントゥクㇺ〕[pen(上方の)+tukum(=rukum 断片)]⦅S.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- pere
- ペレ 【他動】[単]破る、 割る。 “huː rus ci=pere ci=pere” 「フー ルㇱ チペレ チペレ」生皮を破る破る=頭の皮をはぐぞ(フクロウがこう鳴いたときは山へ行ったらひどい目に合う)。(S) ☆参考 他方言で使われる単数形。 沙流方言では用例のフクロウの鳴き声の中に出てくるぐらいで、 通常は単複区別なく perpa ペㇾパ と言う。 pere ペレ の形は合成語などの語構成の要素として使われる。 {E: to break; tear; shatter.} (出典:田村、方言:沙流)
- peste
- ペㇱテ 【複他動】[pes-te …に沿って下る・させる] …を…に(下向きに)沿わせる。 seturu emus peste kane wa セトゥル エムㇱ ペㇱテ カネ ワ 背中に刀を(縦に)着物の中に入れて。(W言い伝え) {E: to make…follow…(down).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- petci
- ペッチ 【名】[pet-ci 水分のある(?)・(?)] はいだばかりの毛皮。 kamuy petci カムイ ペッチ 熊のはいだばかりの毛皮。 yuk petci ユㇰ ペッチ 鹿のはいだばかりの毛皮。 ☆参考 これも rus ルㇱ《毛皮》のうち。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- petcine
- ペッチネ 【自動】[petci-ne 生の毛皮・のようになる] 体じゅうびしょぬれになる。 mak é=iki híne ene e=petcine wa e=ek ruwe an hi an? e=worosma ruwe? マㇰ エイキ ヒネ エネ エペッチネ ワ エエㇰ ルウェ アニ アン? エウォロㇱマ ルウェ? (あなた)どうしてそんなに体じゅうずぶぬれになったの? 川に落ちたの? (S) {E: to be wet through; drenched.} (出典:田村、方言:沙流)
- petekari/pet-ekari
- ペテカリ/ペッエカリ 【自動/副】[pet-ekari 川・を回る] ①[自動]川上を回る(となりの川筋へ行くのに、 川を渡れず、 ずっと川をさかのぼって行ってから別の川筋を下って行く)。 petekari wa san ruwe un ペテカリ ワ サン ルウェ ウン (彼は)川上を回って来たのよ。(S) ②[副]川上を回って。 petekari k=ek ペテカリ ケㇰ 私は川下を回って来た。(S) ☆参考 「来る」を表す動詞は san サン も ek エㇰ も使える。 ☆対語 petokomo ペトコモ。 {E: ①to turn around at upstream (and go downstream from a different route.) (v.i.) ② turn around at upstream. (adv.)} (出典:田村、方言:沙流)
- petpa
- ペッパ 【他動】[複](単は petu ペトゥ) (いくつにも)細く切る/裂く。 hasami ani áneno áneno e=petpa wa ora nokanno nokanno e=tuypa ruwe ハサミ アニ アネノ アネノ エペッパ ワ オラ ノカンノ ノカンノ エトゥイパ ルウェ あなたは(紙を)細く細く切ってから細かく細かく切ったね。(S) {E: to cut, chop…finely.} (出典:田村、方言:沙流)
- petutur
- ペトゥトゥㇽ 【位名】[概](所は petuturu ペトゥトゥル)[pet-utur 川・の間] 川と川の間。 petutur oika ペトゥトゥㇽ オイカ 川の間の山を越える。(S) tane Piratur un sir-ehanke petutur ta arki=an kor タネ ピラトゥルン シㇼエハンケ ペトゥトゥッ タ アㇻキアン コㇿ もう平取(びらとり)に近い川の間(鵡川と沙流川の間)まで来たときに。(NK民話) {E: the area between rivers.} (出典:田村、方言:沙流)
- pirka
- ピㇼカ 【自動】よい、 美しい、 上質である、 結構/好都合である、 よくなる、 病気がなおる。 pirka aep ピㇼカ アエㇷ゚ よい食べもの。 pirka menoko ピㇼカ メノコ 美しい女性。 sakehe pirka サケヘ ピㇼカ その酒がおいしくなった/上等にできあがった。 yak pirka ヤㇰ ピㇼカ …するとよい、 …するほうがよい(「…しなさい」という命令・勧めの表現の一つ)。 yakka pirka ヤッカ ピㇼカ …してもよい。 pirka híne e=ek sir an ピㇼカ ヒネ エエㇰ シㇼ アン (あなたは)よくぞ来ましたねえ(「来てよかった」ことを言う)。 irayapka hekattar pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ ヘカッタㇻ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと、 子どもたちいいねえ(器量もいいし行儀もいい)。(S) tane anak irammakaka pirka wa an タネ アナㇰ イランマカカ ピㇼカ ワ アン 今はすっかりきれいになおっている。(S) mosir pirka モシㇼ ピㇼカ 国が栄える。 iroho pirka イロホ ピㇼカ 色が濃い。 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 ☆対語 wen ウェン 悪い。 ipokas イポカㇱ 不器量である、 みにくい。 {E: to be good, beautiful etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirkap
- ピㇼカㇷ゚ 【名】[pirka-p よい・もの]のよいもの(=pirka p ピㇼカㇷ゚)。 haru pirkapi ハル ピㇼカピ 食料の収穫のよいの(=よい収穫)。 {E: a good…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirkapi
- ピㇼカピ 【名】[所](概は pirkap ピㇼカㇷ゚)[pirka-p-i よい・もの・(所属語尾)] …のよいの。 haru pirkapi ハル ピㇼカピ 食料の収穫のよいの(=よい収穫)。 {E: a good…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirpa
- ピㇼパ 【他動】[複](単は piru ピル)(二つ以上を/何回も)…を拭く、 …を(何回もこすって)みがく、 …を(かんなで)けずる。 ☆発音 ピㇽパ。 {E: to wipe. polish…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pitkosanpa
- ピッコサンパ 【自動】[pit-kosanpa(擬音/擬態)・(接尾辞)急に…する]ピュッと/ポッと飛び出る。 {E: to fly, run, rush out.} (出典:田村、方言:沙流)
- piyekar
- ピイェカㇻ 【他動】[pi-y-e-kar 小石大の粒・(挿入音)・で・打つ] …に(石を)ぶつける。 kú=iruska kus noyporo ku=piyekar a p un クイルㇱカ クㇱ ノイポロ クピイェカㇻ アㇷ゚ ウン 私は腹が立ったから(あいつの)ひたいに石をぶつけてやったんだよ。(S) ani piyekar アニ ピイェカㇻ …に…を(石をぶつけるように)ぶつける。 okamkir c=épekare kunine os kími ani ci=piyekar オカㇺキㇼ チェペカレ クニネ オㇱ キミ アニ チピイェカㇻ 私たちは彼にわざと当たるように後からトウキビをぶつけてやった。(S) {E: to hit (a rock) against…} (出典:田村、方言:沙流)
- po 2
- ポ 【副】なおいっそう。 sísam mosir ta po poronno a=etóyta シサㇺ モシッ タ ポ ポロンノ アエトイタ 和人の土地ではなおいっそうたくさん栽培していた。 na ponno rumatek tek hi ne yak po pirka p ナ ポンノ ルマテㇰ テㇰ ヒ ネ ヤㇰ ポ ピㇼカㇷ゚ もう少しぼうっとした色だとなおよかったのに。 po hene ポ ヘネ なおいっそう。 ésir ne hike ka pirka a korka ta po hene pirka エシン ネ ヒケ カ ピㇼカ ア コㇿカ タ ポ ヘネ ピㇼカ さっきのもよかったけれどこれはなおさらいい。(S) {E: still more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pocipoci
- ポチポチ 【他動】[poci-poci …をつつきくずす・(重複)] ①(泥)をつつきくずす、 (どろんこ)で遊ぶ。 yaci pocipoci ヤチ ポチポチ どろんこの中に入ってビチャビチャになって遊ぶ。 a=pocípoci toytoy アポチポチ トイトイ (人が歩いたために)ドブドブになった土。 ②[隠](比喩)(酔っている人)にあいづちを打つ。 hemanta ne pocipoci kor an pe an? ヘマンタ ネ ポチポチ コラン ペ アン? なにしに「ちょうして」(相手になって)いるの? =「やばちく」(きたなく)なるから(=まずいことになるから)あいづちを打つな(酒でも飲んでくどいている人に対して相づちを打っている人に言う)。(S) {E: ①to make ground muddy; to play with mud. ②to give agreeable answers to (someone who is drunk).} (出典:田村、方言:沙流)
- pok
- ポㇰ 【位名】…の下(そば、 ふもと)。 nupuri pok ヌプリ ポㇰ 山の下、 山のふもと。 rorunpuyar pok ロルンプヤㇻ ポㇰ 東窓の下、 東窓のそば(屋内でも屋外でも)。 apa pok ta an wa an アパ ポㇰ タ アン マ アン 戸口の下にいた。(S) toska pok un yap=an ro トㇱカ ポㇰ ウン ヤパン ロ 堤の下(岸)へ舟を寄せよう。(S) ☆参考 「下」でも、 机の下やふとんの下などのように、 何かのものの下は corpok チョㇿポㇰ。 ☆参考 この語根の前にいろいろな要素がついて、 corpok チョㇿポㇰ のほかにもいろいろなニュアンスの違った位置名詞がつくられている。 ☞monpok モンポㇰ、 kurpok クㇽポㇰ、 rewpok レウポㇰ、 tuypok トゥイポㇰ、 koypok コイポㇰ、 cuppok チュッポㇰ、 sirpok シㇼポㇰ ほか。 {E: below; the base of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- póka
- ポカ 【副助】[po-ka (指小辞)・も] ①(せめて)…でも、 やっと…は。 sine cise tu cise póka eci=kár yakun シネ チセ トゥ チセ ポカ エチカㇻ ヤクン あなたがたは一軒か二軒だけでも家を建てれば。 tanto póka e=ek wa タント ポカ エエㇰ ワ あなたは(きのうは来なかったが)まあ今日になってでもようやく来て…。(W会話) ikoyyomap póka a=ki rusuy イコイヨマㇷ゚ ポカ アキ ルスイ (子どもがないので)せめて人の子をかわいがることだけでもしたい。(W民話) sonno póka ソンノ ポカ 本当に、 やっぱり、 はたして、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 ponno ponno póka k=étoyta kus keraypo ku=kor ruwe un ポンノ ポンノ ポカ ケトイタ クㇱ ケライポ クコン ルウェ ウン ほんの少しだけでもまいたおかげでとれたのだよ。(S) néun póka/nen póka ネウン ポカ/ネン ポカ どうにか、 なんとかして。 nen póka é=iki wa e=epirka kunine ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ なんとかしてあなたがえらくなるように。(S) ②(否定で)…さえ…しない。 sapa póka sak cip サパ ポカ サㇰ チㇷ゚ 船首すらない舟。(W民話) a=i=núkare póka somo ki no アイヌカレ ポカ ソモ キ ノ 私に見せてもくれずに。(W民話) {E: ①somehow or other; finally. ②not even.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pon
- ポン 【自動】小さい、 少ない、 年若い、 幼い。 pon cikuni ポン チクニ 小さい木。 kewe pon kusu oka ケウェ ポン クス オカ 体がとても小さい。(S民話) a=oskoni katu pon ruwe ne アオㇱコニ カトゥ ポン ルウェ ネ (魚が)手に入るのが少なかった。(NK民話) pon hekaci ポン ヘカチ 幼い男の子。 pon menoko ポン メノコ 若い女性。 pon katkemat ポン カッケマッ 若い婦人(若い奥さん、 お嬢さん)。 pon yupi ポン ユピ 兄が二人いるうちの年下のほうの兄。 ku=pon híne クポン ヒネ 私が幼かったときに。 ☆対語 poro ポロ。 ☆参考 nokan ノカン たくさんのものがそろって小さい、 幼い。 poniwne ポニウネ 年下である。 pewre ペウレ 若い。 {E: to be small; few; young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pon umurek utar
- ポン ウムレㇰ ウタㇻ/ポヌムレクタㇻ 【名】[pon-umurek-utar 小さい・夫婦・たち] 結婚したばかりの若夫婦。 pon umurek utar ukotom ruwe! ポン ウムレㇰ ウタㇻ ウコトㇺ ルウェ! 若夫婦、 似合いだねえ。(S) {E: a newly married young wife.} (出典:田村、方言:沙流)
- popkekina
- ポㇷ゚ケキナ 【名】[popke-kina 暖かい・編む草][植物] ござ(citarpe チタㇻペ)に編む草の一種。 ☆参考 伝染病がこれをきらうので、 これでつくったござを敷いているところへは来ないと言う。 鵡川町春日の大川原コレピリカさんの家の入口にはこれが束ねて立ててあった。 〔知分類 p.217 オオカサスゲの稈〕 {E: a kind of sedge, rush, grass used to weave matting.} (出典:田村、方言:沙流)
- poro maciya
- ポロ マチヤ 【名】[大きい・市街地] 大都会、 大都市。 tono patek oka poro maciya oro wa e=apkas hi an yak ku=nu ruwe ne トノ パテㇰ オカ ポロ マチヤ オロ ワ エアㇷ゚カシ アン ヤㇰ クヌ ルウェ ネ あなたが和人の方々ばかりが住む大都会から旅して来たのだと私は聞いた。(NZ挨拶) {E: a capital, major city.} (出典:田村、方言:沙流)
- poronno
- ポロンノ 【副】[poro-no 大きい/多い・(副詞形成)] たくさん。 kina haru poronno a=kar キナ ハル ポロンノ アカㇻ 私は野菜をたくさんとった(収穫した)。 yam poronno oka ヤㇺ ポロンノ オカ 栗がたくさんある。 poronno kú=itak yakka wen ポロンノ クイタㇰ ヤッカ ウェン 私がたくさんしゃべってもよくない。(S) utari poronno oka ウタリ ポロンノ オカ 親戚がたくさんある。(S) eytasa poronno a=kar wa oraun ku=kor wa k=apkas ayne ku=yakyaku wa isam エイタサ ポロンノ アカㇻ ワ オラウン クコㇿ ワ カㇷ゚カㇱ アイネ クヤㇰヤク ワ イサㇺ (おにぎりを)あまりたくさんつくってくれて、 私はそれを持って歩いているうちにつぶしてしまった。(S) ☆参考 形の上では porono ポロノ の強調形だが、 porono ポロノ はサダモさんがときどき用いたのみで、 他はいつも poronno ポロンノ が用いられていた。 ☆対語 ponno ポンノ 少し。 ☆参考 inneno インネノ (人が)大勢で、 inne インネ 大勢である。 {E: big; large; many; a lot of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pororera
- ポロレラ 【名】[poro-réra 大きい・風] 大風(強い風)。 ☆参考 風が「強い/激しい」ことを表すには通常 ruy ルイ、 yupke ユㇷ゚ケ が使われる。 {E: a strong wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- poysoya-kamuy
- ポイソヤカムイ 【名】[pon-soya-kamuy 小さい・ハチ・神][動物] ミツバチ。 poysoya-kamuy suy kapocá nonno ka pokusó nonno ka suy kotuk wa oka, tópen uske uyna rusuy kusu he ポイソヤカムイ スイ カポチャ ノンノ カ ポクソ ノンノ カ スイ コトゥㇰ ワ オカ、 トペン ウㇱケ ウイナ ルスイ クス ヘ ミツバチがまたカボチャの花やクローバーの花にまた止まっている、 甘いところ(蜜)がほしいからか。(S) ☆参考 利口なもんだ、 神のうちに入る、 葬式の日には頭に白い鉢巻をして悔やみに来る。(S)〔知分類 p.87 póy-soyay ((ホロベツ))小形のハチ〕 {E: a honeybee.} (出典:田村、方言:沙流)
- punpa
- プンパ 【他動】[複](単は puni プニ) ①(二つ以上)を持ち上げる。 ② ☞eyaykosnekur punpa エヤイリキクㇽ プンパ erurikikur punpa エルリキクㇽ プンパ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- puriyupke
- プリユㇷ゚ケ 【自動】しまりやである(悪い人ではないがあまり人にものを与えずものを大切にして心がきつい)。(S) {E: a frugal person.} (出典:田村、方言:沙流)
- púse
- プセ 【自動】[pu-se (擬音擬態の語根)・と言う/となる] プーッとふくらむ/ふくらんでいる、 フワーッとふくれあがる。 sonno ka ikopet ruwe ne noyne honihi púse wa an ソンノ カ イコペッ ルウェ ネ ノイネ ホニヒ プセ ワ アン なるほど(馬が)水を飲んだときに毒虫を飲みこんだらしく腹がふくらんでいる。(S) {E: to swell up; be swollen.} (出典:田村、方言:沙流)
- pusi(hi)
- プシ(ヒ) 【名】[所](概は pus プㇱ)…の穂、 (トウモロコシならば)その実(粒でなく全体)。 amam pusihi rupne アマㇺ プシヒ ルㇷ゚ネ 稲の穂が大きい。 {E: an ear of…(corn, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- puskosanu
- プㇱコサヌ 【自動】[単](複は puskosanpa プㇱコサンパ)[pus-kosanu はじける・急に瞬間に…する] パンと破裂したような音がする。 ☆参考 川下のワテケさん・サダモさんは単複の区別なく…-kosanpa …コサンパ と言う。 {E: to burst, rupture suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pusus
- プスㇱ 【自動】[pus-us 穂・そこにたっぷりついている] 穂が大きい。 ☆参考 昔の言葉。 今は pusihi rupne プシヒ ルㇷ゚ネ と言う。(S) ☆対語 epuspokas エプㇱポカㇱ《穂が小さい》。 {E: to be large eared, to have large ears (cereals).} (出典:田村、方言:沙流)
- puy
- プイ 【名】[概](所は puye(he)) ①穴、 孔(壁の穴、 管の孔など、 突き抜けていて何かが通るあなやすきま)。 puy o プイ オ/プヨ 穴があく(=púyo プヨ)。 taan puy o uske kari inkar タアン プヨ ウㇱケ カリ インカㇻ この穴のあいたところから見なさい。 ②[名詞語根] 体の孔、 たとえば鼻孔や耳の孔や肛門。 etupuy エトゥプイ 鼻のあな。 kisarpuy キサㇻプイ 耳の孔。 osorpuy/yorpuy オソㇿプイ/ヨㇿプイ 肛門。 ☆参考 地面を掘った穴など、 えぐられた穴は suy スイ、 崖のほら穴は póru ポル、 木のうろは nisa ニサ。 {E: ①a hole; an opening. ②the orifices of the body.} (出典:田村、方言:沙流)
- puyne
- プイネ 【副】他の人がいなくて、 自分(または自分たち)だけで、 一人(または数人)だけで。 mak ne híne puyne eci=oká ruwe an? マㇰ ネ ヒネ プイネ エチオカ ルウェ アン? どうして家に(大人がいなくて)あなたたちだけでいるの? (W民話) {E: alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ra 4
- ラ 【位名】下の方、 低い所(rik リㇰ の対)。 ra ta ラ タ 下(低い所)に/で。 ra ta ran ラ タ ラン 下に下りる。(S) ra peka ラ ペカ 下(低い所)を/で。 cápe ra péka ekesinne sowsut péka sinot kor an kor apto ruy oasi チャペ ラ ペカ エケシンネ ソウスッ ペカ シノッ コラン コㇿ アㇷ゚ト ルイ オアシ ネコが下の方(=ゆかの上)であちこちすみの方でじゃれていれば雨がひどくなる。(S) ☆対語 rik リㇰ。 {E: lower; below.} (出典:田村、方言:沙流)
- racici
- ラチチ 【他動】[racit-i (たれ下がる意味の語基)・(他動詞形成)](目的語となる名詞概念形のあとについて自動詞をつくる。) …をダラリと下げている。 toan nonno okkew-racici ruwe an hi! トアン ノンノ オッケウラチチ ルウェ アニ! あの花、 首をダランと下げているねえ(しおれて)。(W) kimun kamuy ka sinki p ne kusu parunpe-racici キムン カムイ カ シンキㇷ゚ ネ クス パルンペラチチ 熊も疲れたものだから舌をだらりと出して(下げて)いる。(HK民話) kema-racici ケマラチチ(高いいすに腰かけて)足をブランと下げている。(S) mon-racici モンラチチ(神謡の中で死んだ動物(神)が梁の上から)手(=前足)をダラリと下げている。(HC神謡) ☆参考 独立の他動詞としては未出。 ☆参考 自動詞は racitke ラチッケ ぶら下がる。 ☆参考 ra ラ は《下の方》。 {E: to hang, lower something loosely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rakaha
- ラカハ 【名】[所](概は raka ラカ) …のみのり、 …の収穫。 rakaha isam ラカハ イサㇺ 収穫がない。 nupka ta toyta rakaha isam, petruwor ta toyta síno orounpe an ヌㇷ゚カ タ トイタ ラカハ イサㇺ、 ペッルウォッタ トイタ シノ オロウンペ アン 高台に畑をつくると収穫がない、 川のそばに畑をつくればよい収穫がある(ことわざのような教え)。(S) ☆参考 「rakaha pirka ラカハ ピㇼカ などとは言わない。 isam イサㇺ のときだけ言う。」 (S) ☆参考 orounpe オロウンペ は何かの成果、 よい結果、 みのり。 あるときもないときも使う。 {E: a crop; a harvest.} (出典:田村、方言:沙流)
- ram(u) isamka
- ラㇺ/ラム イサㇺカ 【連他動】[(…の)心・をなくさせる] …におせじを言う(「べんこふる」)。 e=ram isamka wa suy ene e=hawean hi nu rusuy kusu hawean hi ne na, iteki etarka hawean エラㇺ イサㇺカ ワ スイ エネ エハウェアニ ヌ ルスイ クス ハウェアニ ネ ナ、 イテキ エタㇻカ ハウェアン (彼は)べんこふって(=さも親しそうにして)あなたの心を探って、 またあなたがどう言うかを聞こうとしてるんだから、 うっかりしたことを言うなよ。(S) {E: to flatter…} (出典:田村、方言:沙流)
- ramatu(hu)
- ラマトゥ(フ) 【名】[所](概は ramat ラマッ)(=ramatuhu ラマトゥフ)…の魂。(W) tanpa ne ere pa aep ramatu a=uk kor án=an ruwe ne hi kusu タンパ ネ エレ パ アエㇷ゚ ラマトゥ アウㇰ コㇿ アナン ルウェ ネ ヒ クス 今年で3年(=これまで3年間)私は食べ物の魂を取って(=奪って)いるのだから(飢饉の神が言った言葉)。(W民話) pak kewtumu pirka pak ramatu pirka katkemat oar isam pe e=ne aan ruwe ne パㇰ ケウトゥム ピㇼカ パㇰ ラマトゥ ピㇼカ カッケマッ オアリサㇺ ペ エネ アアン ルウェ ネ あなたがこれほど気性のよい、 これほど魂のよい奥様はいないというほどのすばらしい人だということがわかった。(W民話) ☆参考 1959年、 61年に民話の中で「魂」の意味で使われた。 ☞ramaci ラマチ {E: the soul, spirit of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramossi
- ラモッシ 【名】[ram-ossi 心・の中] 心の中。 ramossi wano ラモッシ ワノ 心から。 ramossi wano eci=osíknuka ラモッシ ワノ エチオシㇰヌカ 私はあなたが心から好きだ。(S) ramossi wano ku=koyruska ラモッシ ワノ クコイルㇱカ 私は心から彼に憤慨している。(S) {E: within one's heart.} (出典:田村、方言:沙流)
- ramuoka 1
- ラムオカ 【自動】[複](単は ramuan ラムアン) (二人以上が)りこうである(=sapaha pirka サパハ ピㇼカ)。 nokan hike rupne hike opitta ramuoka ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ラムオカ 小さい子も大きい子もみんなりこうだ。(S) ☞ramuan ラムアン 1 {E: to be clever (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ranma
- ランマ 【副】いつも、 ふだん、 まだ(依然として)、 相変わらず。 ranma k=oyra ランマ コイラ 私はいつも忘れる。(W会話) ranma anak numi ruprupne a korka tan pa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan ランマ アナㇰ ヌミ ルㇷ゚ルㇷ゚ネ ア コㇿカ タン パ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン いつもは粒がまるまると大きかったけれど今年は不作で一部の粒だけ大きく一部の粒は小さい。(S) ranma oka? ランマ オカ? (彼は)まだいるの? (S) {E: as always; as usual.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rar 2
- ラㇻ 【名】[概](所は raru(hu) ラル(フ))眉。 ☆参考 眉の全体を言う。 眉の毛は rannuma ランヌマ。 {E: the eyebrows.} (出典:田村、方言:沙流)
- rárak
- ララㇰ 【自動】[rara-k (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] なめらかである、 すべすべしている。 taan cápe seturu rárak humi! タアン チャペ セトゥル ララㇰ フミ! この猫は背中がすべすべしてるなあ。(W) esaman numaha rárak エサマン ヌマハ ララㇰ カワウソの毛皮はなめらかだ。(W) eytasa so rárak wa cise or ta ka osittesu=an エイタサ ソ ララㇰ ワ チセ オッタ カ オシッテスアン あまり床がツルツルしているので私たちは家の中でもすべってしまう。(S) {E: to be smooth.} (出典:田村、方言:沙流)
- rarkar
- ラㇻカㇻ 【他動】[rar-kar 水にもぐる・(他動詞化)](…を)取りに水にもぐる(もぐって取って来る)。 hácir kane rarkar ハチㇼ カネ ラㇻカㇻ (水中に)落ちた鐘を取りにもぐった。(S) e=rarkar wa e=uk ruwe? エラㇻカㇻ ワ エウㇰ ルウェ? もぐって(石を)拾ったかい? (S) {E: to dive into water to get…} (出典:田村、方言:沙流)
- rarpa
- ラㇻパ 【他動】[複](単は rari ラリ) (二人以上/二つ以上)を押えつける。 cise a=rarpa kane チセ アラㇻパ カネ 家がギュウギュウ詰めになるほど。 néa poro cise a=rarpa kane, inne utar oka ruwe ne ネア ポロ チセ アラㇻパ カネ、 インネ ウタㇻ オカ ルウェ ネ その大きな家がギュウギュウ詰めになるほど大勢の人が集まっていた。(W神謡語り) {E: to press down on…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ratci 1
- ラッチ 【自動】①静かである/になる、 落ち着く。 réra ponno rátci レラ ポンノ ラッチ 風が少しおさまった(静かになった、 落ちついた)。 ☆参考 réra ponno hawke レラ ポンノ ハウケ 風が少し弱くなった。 ②(澱粉が)沈澱する、 (水が)澄む(濁りが沈んで)。 emo-irup ratci wa an エモイルㇷ゚ ラッチ ワ アン イモの澱粉(でんぷん)が沈澱(ちんでん)している。 {E: ①to calm down. ②to sink.} (出典:田村、方言:沙流)
- rawke
- ラウケ 【位名】[所](概念形 raw ラウ の用例はない。)[raw-ke 深み・の所] ①その深み。 (「心の中」を表すこともある。) ②[熟語] rawke uk ラウケ ウㇰ どうしてよいかわからず内心おもしろくない。 “nen ka hawean=an hi ki rusuy kusu he iki?” sekor ramuan=an rawke a=uk kusu néun ka hawean=an ka somo ki 「ネン カ ハウェアナニ キ ルスイ クス ヘ イキ?」セコㇿ ラムアナン ラウケ アウㇰ クス ネウン カ ハウェアナン カ ソモ キ 「私に何か言ってほしくてそうしているのだろうか」と私は思ったが、 何と言っていいのかわからず腹立たしいので何も言わなかった。(NK民話) {E: ①depth. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- raye 2
- ライェ 【他動】[ray-e 死ぬ・(他動詞形成)] 死なせる、 殺す、 皆殺しにする(?)。 iraye rusuy kus arki wa okay pe イライェ ルスイ クㇱ アㇻキ ワ オカイ ペ みんなを殺そうと来ている者たち。(W言い伝え) ☆参考 「殺す」ことを表すのに通常は rayke ライケ [単]《(一人/一匹)を殺す》、 ronnu ロンヌ [複]《(二人/二頭以上)を殺す》が用いられる。 raye ライェ がこれらとどう違うのか不明である。 この資料では、 「我々を皆殺しにする(ために他地域からやってきた)」という文脈で使われている。 語形は単数形である。 あるいは i=raye イライェ《私たちを殺す》ではなく iraye イライェ《人殺しする》という自動詞か。 {E: to kill…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- raypa
- ライパ 【他動】[複](単は raye ライェ) ①(合成語・派生語の中で)(二つ以上を)(ある方向へ)やる、 行かせる、 移動させる。 ② ☞erurikikur raypa エルリキクㇽ ライパ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- réko
- レコ 【他動】[re-ko 名前・(?)] …に名をつける、 …を…と(いう名で)呼ぶ、 …の名を言う。 aynu réko sinre patek oka ruwe ne アイヌ レコ シンレ パテㇰ オカ ルウェ ネ アイヌが名づけた地名ばかりがあるのです。(S言い伝え) semekatki kotan a=reko セメカッキ コタン アレコ 私はとんでもない村の名前を言った。(S民話) páseni sísam or ta a=reko katu aotamo パセニ シサㇺ オッタ アレコ カトゥ アオタモ パセニは日本人のところで名付けるしかたはアオダモ=日本語ではアオダモと言う。(W) kunneywa an kor hecirasa, tókap an kor ukocupke wa hemuymuye wa an nonno sísam or ta a=reko hi asagao sekor a=reko クンネイワ アン コㇿ ヘチラサ、 トカㇷ゚ アン コㇿ ウコチュㇷ゚ケ ワ ヘムイムイェ ワ アン ノンノ シサㇺ オッタ アレコ ヒ アサガオ セコㇿ アレコ 毎日朝になると開き、 昼になるとしぼんでしまう花を日本語ではアサガオと言う。(S) {E: to name, call…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rennatara
- レンナタラ 【自動】[雅] 気が沈む。 tanto anak niskur an wa ne humi he an, ku=katka konna rennatara, nep ku=kar rusuy ka somo ki タント アナㇰ ニㇱクㇽ アン ワ ネ フミ ヘ アン、 クカッカ コンナ レンナタラ、 ネㇷ゚ クカンルスイ カ ソモ キ 今日は曇っているからだろうか、 気が沈んで、 何をする気もしない。(S) {E: to be tired; weak.} (出典:田村、方言:沙流)
- réra 1
- レラ 【他動】…を交易で手に入れる。 a=onáha patek, sumiyaki ne kor an wa, ora amam ka réra, usa oka a=kor rusuy pe réra wa アオナハ パテㇰ、 スミヤキ ネ コラン マ、 オラ アマㇺ カ レラ、 ウサ オカ アコン ルスイ ペ レラ ワ (母はいなくて)父だけが、 炭焼きをやっていて、 交易で米も手に入れ、 いろいろな私たちのほしいものを交換して持って来て。(W民話) {E: to trade, exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- retar
- レタㇻ 【自動】白い。 retar cihokimame レタㇻ チホキマメ[白い・商品の豆](「オオフクマメ」)。 retar nínumame レタㇻ ニヌマメ[白い・手を立ててつくる豆](「オオフクマメ」)。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんかさせるもの(なぞなぞで、 答えは mimaki ミマキ「歯」)。(S会話) ruretar ルレタㇻ 白っぽい。 anretar アンレタㇻ まっ白い。 {E: to be white.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- retarpe
- レタㇻペ 【名】[retar-pe 白い・もの] 白髪。 retarpe us レタㇻペ ウㇱ 白髪が生えている。(W) retarpe etaypa wa en=kore レタㇻペ エタイパ ワ エンコレ 白髪を抜いてちょうだい。(W) ☆参考 文脈によって retanru レタンル とも言う。 retarpe レタㇻペ は白髪一般を指し、 retanru レタンル は頭に生えている髪全体の中にある白髪を指すらしい。 白髪が生えているとか白髪を抜くとか言うときは retarpe レタㇻペ のほうが使われる。 {E: white, grey hair.} (出典:田村、方言:沙流)
- retattur
- レタットゥㇽ 【名】[retar-tur 白い・あか(垢)](頭の)ふけ。 ☞tur トゥㇽ {E: dandruff.} (出典:田村、方言:沙流)
- rewke
- レウケ 【自動】[rew-ke (曲がっていることを表す擬態の語根)・(自動詞形成)] 弓なりに曲がる(たわむ)、 曲がっている(まっすぐでない)。 ru ene rewke hi néno opes wa arpa hani ル エネ レウケ ヒ ネノ オペㇱ ワ アㇻパ ハニ 道が曲がっているとおりに沿って行きなさいよ。(S) [他動]は rewe レウェ [単]/rewpa レウパ [複] {E: to be bent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rik
- リㇰ 【位名】[ri-k 高い・所] 上の方、 高い所。 toop rik ta kotan enkasike ta cup noka oma senkaki a=así wa an トオㇷ゚ リㇰ タ コタン エンカシケ タ チュㇷ゚ ノカ オマ センカキ アアシ ワ アン ずっと向こうの高い所に村の上の方に太陽の絵の入った布(日の丸の旗)が立ててある。(S) oripak ka erampewtek, rik péka rik péka inkar オリパㇰ カ エランペウテㇰ、 リㇰ ペカ リㇰ ペカ インカㇻ (彼は)へりくだって行儀よくすることを知らない、 上の方をあちこち見る。(S) (注 昔の作法では、 あちこち見回したりキョロキョロ、 ジロジロ見たりするのは礼儀知らずとされていた。) cápe rik péka sinot kor oka kor suy réra ruy oasi チャペ リㇰ ペカ シノッ コロカ コㇿ スイ レラ ルイ オアシ 猫が上の方でじゃれているからまた風が強くなるだろう。(S) ☆対語 ra ラ。 {E: above; over; a higher, upper place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rir
- リㇼ 【名】波。 rir kekke リㇼ ケッケ 波が折れる(海岸に波が打ち寄せる様子)。 rir kekke usi リㇼ ケッケ ウシ 波がかえるところ。 rir ruy リンルイ 波が高い。 {E: a wave.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- riyariya
- リヤリヤ 【自動/副】[riya-riya 越年する・(重複)] ①[自動]何年もたつ riyariya mame ne wa ci ka koyaykus ruwe un リヤリヤ マメ ネ ワ チ カ コヤイクㇱ ルウェ ウン 何年もたった古い豆だからなかなか煮えないのよ。(S) ②[副]何年も何年も。 ☆参考 人称形は未出。 riyariya oka yan リヤリヤ オカ ヤン 何年でも(そちらに)滞在なさいませ(早く帰って来てほしいときに反語表現で)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- rom(-i)
- ロㇺ §597.はげあたま(はげ頭)(11)はげ頭 rom(-i)〔róm ろㇺ〕[<rum(頭)?] (出典:知里人間編I、方言:)
- roski 1
- ロㇱキ 【自動】[複](単は as アㇱ)(二つ以上/二人以上が)立つ、 立ち止まる、 立っている。 roski wa oka ロㇱキ ワ オカ (彼らは)立っている。 cékantoor-soye kane an sunku tup roski híne an チェカントオㇿソイェ カネ アン スンク トゥㇷ゚ ロㇱキ ヒネ アン 天にも届くばかりのエゾマツが二本立っていた。(HC民話)(注 川下のワテケさん、 サダモさんの言い方では as híne an アㇱ ヒネ アン となるところである。)soy wa roski aw wa roski ソイ ワ ロㇱキ アウ ワ ロㇱキ(彼らは)外へ出ては立ち止まり、 家へ入っては立ち止まる(心配でオロオロして出たり入ったりしている様子の描写)。(KK民話) kurukpeciyay roski クルㇰペチヤイ ロㇱキ 霜柱が立つ。(W) (S) {E: to stand (up); stand still.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rostoy(-he)
- ロㇱトイ §253.きんまく(筋膜)rostoy(-he)〔róš-toǐ ろㇱトイ〕[<rus(毛皮)+tu(すじ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sake-sakanram
- サケサカンラㇺ 【名】[概](所は sakesakanrami サケサカンラミ)[sake-sakanram 酒・激しい気性](=iku-sakanram イクサカンラㇺ)激しい酒ぐせ(酒を飲むと酔っぱらって怒って騒いだりあばれたりする)。 {E: drunken behaviour.} (出典:田村、方言:沙流)
- sake-sakanrami
- サケサカンラミ 【名】[所](概は sakesakanram サケサカンラㇺ) …の激しい酒ぐせ。 sake-sakanrami wen サケサカンラミ ウェン 酒ぐせが悪い(酒を飲むと酔っぱらって怒って騒いだり乱暴したりする)。(S) {E: drunken behaviour of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sákekoye
- サケコイェ 【他動】[sake-ko-ye 節/折り返し[所]・とともに・…を言う(=歌う)](神謡)を折り返しと節をつけて歌う。 ☆対語 rupaye ルパイェ …を折り返しも節もつけないで語る。 ☆参考 sákoye サコイェ と言う人もいる。 方言差か。 (出典:田村、方言:沙流)
- saktuype
- サㇰトゥイペ 【名】[sak-tuy-pe 夏・とれて落ちた・もの][植物] 落果(ひとりでに落ちた果物)。 {E: fallen fruit.} (出典:田村、方言:沙流)
- san 1
- サン 【自動】[単](複は sap サㇷ゚)[sa-n 前(奥の反対)・へ行く(移動の動詞を形成)] ①(川下方向へ)行く/来る、 (水が)流れる、 (魚が)下る、 (浜へ)出る。 pis ta san ピㇱ タ サン 浜に出る。 kesto an kor arpa=an sán=an ruwehe ケㇱト アン コㇿ アㇻパアン サナン ルウェヘ 毎日毎日(山の方へ)行ったり(山の方から町の方へ帰って)来たりしてついた道。(S民話) ②火(いろり)の方(sa サ)へ行く。 sá ta san サ タ サン 火のそばに行く。(S) sá ta sap wa apekuran サ タ サㇷ゚ ワ アペクラン 火のそばに行ってあたりなさい。(S) ☆参考 山手/川上の方から海手/川下の方へ移動することを言う。川下の方から川上の方へ向かう移動や横の移動には arpa アㇻパ [単]/paye パイェ [複]《行く》や ek エㇰ [単]/arki アㇻキ [複]《来る》が使えるが、 川上の方から川下の方への移動にはそれらの語は使われず、 たとえ隣りの家に行くときでもこの san サン[単]/sap サㇷ゚ [複]が使われる。 ☆参考 家の中で、 いろりは海や沼になぞらえられ、 奥の方(壁際の方)は山手に、 いろりばたの方は海手に、 またいろりの中では中央の方は沖に、 炉ぶちの所は岸になぞらえた言い方で表現される。 {E: ①to go downstream, upstream; (for water) to flow; (for fish) to go downstream; to go onto a beach; go from the inside of a house towards the hearth. ② to go to, towards a fireplace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanke
- サンケ 【他動】[単](複は sapte サㇷ゚テ)[san-ke 出る・(他動詞化)](しまってあるものや中にあるものを)(一つ)を出す、 客に(食べ物・飲み物・贈り物)を出す、 (手紙)を出す(投函する、 送る)。 sake sanke サケ サンケ 酒を出す。 eturusihi sanke エトゥルシヒ サンケ (熊が)鼻づらを出す。 sanke-mat サンケマッ[雅] 正妻。 {E: to serve, take out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sannipe
- サンニペ 【名】[< san-ipe 出る・刀身](otu-…ore-… オトゥ…オレ… の構文で、 次の慣用表現で)刀。 otu sannipe ore sannipe owkauyru オトゥ サンニペ オレ サンニペ オウカウイル 二つの刀、 三つの刀が(=何本もの刀が)重なり合うように飾られていた。(NK民話) ☆参考 sannipe サンニペ と聞こえるが san-ipe サンイペ かもしれない。 {E: swords.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanpe
- サンペ 【名】[概/所](所は sanpehe サンペヘ とも) [san-pe 出る・もの] 心臓(自分の胸のあたりの内部を外から感じていうとき胃やその付近をさすことがしばしばある。 「気分が良い、 悪い」などの「気分」に当たる用法もある)。 sanpe arka サンペ アㇻカ 胃が痛い、 気持ちが悪い。 níham úsey ka eytasa uwenupur kor nani ku=sanpe arka na paknoka en=kure ニハㇺ ウセイ カ エイタサ ウウェヌプㇽ コㇿ ナニ クサンペ アㇻカ ナ パㇰノカ エンクレ 木の葉の湯(=お茶)があまり濃いと私はすぐに気持ちが悪く(胃の具合が悪く)なるからもう飲ませないで下さい。(S) sanpe pirka サンペ ピㇼカ 気だてがいい(「根性がいい」)。 sanpe wen サンペ ウェン 気持ちがふさぐ、 うれしくない。 ku=sanpe ka wen kane a=utári k=ésikarun クサンペ カ ウェン カネ アウタリ ケシカルン 私は気持ちもふさぐほどに身内の人に会いたい。(S) weysanpekor ウェイサンペコㇿ [wen-sanpe-kor 悪い・気だて・を持つ] 根性が悪い。 {E: the heart.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- santuka
- サントゥカ 【名】[san-tuka 前の/出る・柄(つか)][雅]刀の柄(つか)。 nispa mut pe/otu santuka/owkauyru ニㇱパ ムッ ペ/オトゥ サントゥカ/オウカウイル [雅]長者のはくような立派な刀が何本も柄(つか)が重なるようにかけてあった。(Sユーカラ) ☞otu オトゥ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sapaha
- サパハ 【名】[所](概は sapa サパ)…の頭、 彼/彼女の頭。 sapaha pirka サパハ ピㇼカ[その頭・よい] りこうだ。 sapaha túrus サパハ トゥルㇱ[その頭・に垢がついている] ふけがある、 ふけがたまる。 ☆参考 ふけは retattur レタットゥㇽ。 {E: the head of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sapatu
- サパトゥ §216.かみ(髪);かみのけ;頭髪(8)sapa-tu〔sa-pá-tu サぱトゥ〕[sapa(頭)+tu(<ru 髪)]⦅チライ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- Sar 3
- サㇻ 【名】[< sar 1葦原] [地名] ①沙流川(川の名)。 ②沙流川流域の地域。 Sar kotan サㇻ コタン 沙流川流域の地域(集落群のあるところ)。 Sar un kur サルン クㇽ 沙流の人、 沙流川流域の地域の人(住む人/出身の人)。 Sar un kur itak サルン クㇽ イタㇰ 沙流の人の言葉、 沙流方言。 ☆参考 北見の斜里川を Pinnesar ピンネサㇻ 男性のサラと言い、 これに対し日高の沙流川を Matnesar マッネサㇻ 女性のサラと言うことがある。 沙流川の昔の名称は Sísirmuka シシㇼムカ と言い、 これが正式の名称であるとも言われる。 {E: place name: ① the Saru River. ② the Saru River basin area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sasnatara
- サㇱナタラ 【自動】[sas-natara (擬音の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]サアーッサアーッと音がする(帯を締めるときの、 着物と帯がすれる音)。 {E: the rustling sound of…(usually when one puts on an obi (sash for a kimono)).} (出典:田村、方言:沙流)
- sasunitara
- サスニタラ 【自動】[sasun-itara (擬音)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]サラサラと音がする(歩くときのきぬずれの音)。 {E: the rustling sound of clothing worn when one is walking.} (出典:田村、方言:沙流)
- say 2
- サイ 【名】[概](所は saye(he) サイェ(ヘ)) [動物](鳥、 虫、 ブヨ、 トンボ、 蝶などの)群、 列。 cikap say チカㇷ゚ サイ 鳥(ツルや雁など)の群、 列。 ☆参考 けものの群は topa トパ、 魚の列群は rup ルㇷ゚。〔知分類 p.221 say, -e (鳥の)群〕 {E: a counter for groups (a flock of birds; a swarm of insects etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- say,-e
- サイ §419 (その他の鳥名) (26) say, -e(say)「サイ」(鳥の)群れ[人獣の群れはtopa、魚の群れはrup] (出典:知里動物編、方言:)
- sayo
- サヨ 【名】ゆるいおかゆ、 たくさんの水で煮たひえがゆ(口をつけて吸うほどの柔らかい液状)。 sayo kar サヨ カㇻ ゆるいおかゆを炊く。 ☆参考 固めのおかゆは sirarsayo シラㇻサヨ。 {E: thin, watery rice gruel, porridge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sayokar
- サヨカㇻ 【自動】[sayo-kar ゆるいおかゆ・をつくる] ゆるいおかゆを煮る(=sayo kar サヨ カㇻ)。 ☞sayo サヨ {E: to cook, boil up watery rice gruel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sayone
- サヨネ 【自動】[sayo-ne ゆるいおかゆ・である](おかゆやこねたものが)水分が多くてゆるい。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあんまりかたいねえ。(S) {E: (for rice gruel, kneaded dough etc.) to be thin, watery.} (出典:田村、方言:沙流)
- sayosu
- サヨス 【名】[sayo-su 水の多いおかゆ・鍋]おかゆ(sayo サヨ)を煮る鍋。 ☆参考 amamsuwesu アマㇺスウェス ご飯を炊く鍋。 ohawsu オハウス おつゆ鍋。 {E: a pot for cooking rice gruel.} (出典:田村、方言:沙流)
- semokkayoram
- セモッカヨラㇺ 【名】[sem-okkayo-ram (否定)・男・(< 心)](次の慣用表現で)男らしくなさ。 semokkayoram a=koré セモッカヨラㇺ アコレ [雅]男らしくないと思われる。 iruska katun/e=ki wa ne kor/semokkayoram/a=e=kóre pe ne na イルㇱカ カトゥン/エキ ワ ネ コㇿ/セモッカヨラㇺ/アエコレ ペ ネ ナ [雅]腹を立てた振舞いをしたならば、 男らしくないと思われますからね。(Sユーカラ) ney ta pakno/cís=an yakun/semokkayoram/a=i=kóre sekor ネイ タ パㇰノ/チサン ヤクン/セモッカヨラㇺ/アイコレ セコㇿ [雅]いつまでも泣いていたならば男らしくないと思われると。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- senneyaywa
- センネヤイワ 【副】本当に、 真実に。 tap opitta tumunci kamuy senneyaywa oriwak uske ne wa kusu sirki hi ne タㇷ゚ オピッタ トゥムンチ カムイ センネヤイワ オリワㇰ ウㇱケ ネ ワ クス シㇼキ ヒ ネ これはすべて鬼神が本当に住んでいたところだから起こったことだ。(W会話) {E: really; truly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sep
- セㇷ゚ 【自動】広い(平面的に広いのも幅広いのも)。 sep nup セㇷ゚ ヌㇷ゚ 広い野原。(S) sep ru セㇷ゚ ル 広い道。(S) ☆参考 pararu パラル 大通り。 {E: to be wide; expansive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sére 1
- セレ 【複他動】[他動使役][se-re …を背負う・させる] …に…を背負わせる(荷物を運ばせることを言うときの表現)。 kími eci=ére rusuy kusu hápo en=sere wa k=ek キミ エチエレ ルスイ クス ハポ エイセレ ワ ケㇰ 「トウキビ」(=トウモロコシ)をあなた方に食べさせたくて母が私にそれを背負わせて私が来た=トウモロコシをあげたいからと母に持たされて来ました。(S) {E: to make…carry…on their backs.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- seske
- セㇱケ 【他動】①…をふさぐ、 …をおおう(見えないようにふさぐ)、 (窓や出入口)を閉じる(すだれ等の場合)。 ② ☞esirutumka seske エシルトゥㇺカ セㇱケ ☆参考 引き戸式の窓や戸、 ふすま、 ガラス戸やドアをしめることは asi アシ。 {E: to close, cover…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- seta
- セタ 【名】[動物] 犬。 pinne seta ピンネ セタ 雄犬。 pon seta ポン セタ/ポイ セタ 小犬/子犬。 húre seta フレ セタ 赤犬=茶色い犬。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんかさせるもの。(S会話)(なぞなぞで答えは mimaki ミマキ 歯。) seta ahun wa apausta a=perpa aan セタ アフン マ アパウㇱタ アペㇾパ アアン [比喩] 犬が入って戸がこわされたな=前歯が欠けている(「歯欠けの人を見てなぞかけてひやかしている」)。(W) seta sani セタ サニ 犬の子、 犬の子孫(ののしりの表現)。(W) a=eósoma ruwe íne/seta e wa isam/ne seta ine/a=rayke wa isam アエオソマ ルウェ イネ/セタ エ ワ イサㇺ/ネ セタ イネ/アライケ ワ イサㇺ うんちに出したのはどうなった、 犬が食べてしまった、 その犬はどうなった、 殺されてしまった。(KK掛け合い歌) ☆参考 犬は身近な動物で口承文学にもよく登場するが神としては出てこない。 用例にもあるようにいやしい役回りで出てきたり、 ののしりに使われたりする。 {E: a dog.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- setakno
- セタㇰノ 【副】[setak-no 短時間・(副詞形成)]ほんのわずかの間。 setakno póka sini セタㇰノ ポカ シニ せめてわずかな間でも休みなさい。(S) ☆対語 setakko セタッコ ずいぶん長い間、 ohonno オホンノ 長い間。 ☆参考 iruka イルカ 短い間。 {E: a short (period of) time; briefly.} (出典:田村、方言:沙流)
- setunroh
-
セトゥンロㇹ
§287 シマリス:シマネズミ (8) setunroh (se-tún-roh)「セとゥンロㇹ」[
ru-o-p(背に・縞・ついている・者)] ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:) - setur
- セトゥㇽ 【名】[概](所は seturu(hu) セトゥル(フ)) ①背中(胴の後ろ側全部、 上から下まで)。 ②(着物の)後ろ身頃。 ☆参考 hon ホン 腹。 numsama ヌㇺサマ [所]前身頃。 {E: ① the back. ② the back part of clothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siannopo
- シアンノポ 【副】[si-an-no-po 本当に・ある・(副詞形成)・(指小辞)][古]ありのまま。(S) ☆参考 普通は an koraci アン コラチ と言う。(S) {E: as it is; the truth.} (出典:田村、方言:沙流)
- sik 2
- シㇰ 【名】[概](所は siki(hi) シキ(ヒ)) 目。 sik ani ka rayke noyne シㇰ アニ カ ライケ ノイネ 目ででも殺すように(にらみつける恐ろしい様子の描写)。(W民話) sik o シㇰ オ 目が開く、 見えるようになる。 sik a=o hi a=eyáykopuntek kusu シㇰ アオ ヒ アエヤイコプンテㇰ クス 私は目が見えるようになったのがうれしくて。(W民話) sik oriyak kane シㇰ オリヤㇰ カネ 目のとどくかぎり(ずうっと向こうまで)。(W民話) ☆参考 網の目は siktu シㇰトゥ。 布地の目は káuturu カウトゥル[所]ざるやござ・むしろの目は kiyuturu キユトゥル[所]。 {E: the eyes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikapkap
- シカㇷ゚カㇷ゚ 【自動】病身だ、 病弱だ。 sikapkap kor patek an wa a=erámu-ikurkuru hawe tap tapan シカㇷ゚カㇷ゚ コㇿ パテㇰ アン マ アエラムイクㇽクル ハウェ タㇷ゚ タパン(この人は)弱くて病気してばかりいてみんな心配しているのですよ。(S) {E: to have a weak constitution.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikaricup
- シカリチュㇷ゚ 【名】[sikari-cup 丸い・月] 満月。 cási kotor/sikaricup noka/nincup noka/earuwato チャシ コトㇿ/シカリチュㇷ゚ ノカ/ニンチュㇷ゚ ノカ/エアルワト [雅]城の天井は満月の形三日月の形ばかりの模様に満ちていた。(Sユーカラ) ☆参考 pewre cup ペウレ チュㇷ゚ 三日月。 nincup ニンチュㇷ゚ 25日ごろの細くなった月。 ☞cup チュㇷ゚ {E: the full moon.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikasuyre
- シカスイレ 【他動】[si-kasuy-re 自分・を手助けする・させる] …に自分のことを手伝わせる、 …に手伝ってもらう。 a=kotánu un utar sikasuyre wa pirka cise poro cise a=así ruwe ne híne アコタヌ ウン ウタㇻ シカスイレ ワ ピㇼカ チセ ポロ チセ アアシ ルウェ ネ ヒネ 村の人々に手伝ってもらって、 きれいな大きな家が建てられて。(W民話) {E: to have…help with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikatkore
- シカッコレ 【他動】[si-kat-kor-e 自分・あり方・を持つ・させる](悪いものが)…を誘惑する(?)/連れ出す(?)。 hunak un sikatkore wa tura ruwe an un? フナクン シカッコレ ワ トゥラ ルウェ アヌン? (あの悪い子がうちの子を)どこへまた引っぱり出して行ったろう。(S) ☆参考 siren シレン …を誘う。 tura トゥラ …と一緒に行く/来る。 {E: (for a bad person) to lure away.} (出典:田村、方言:沙流)
- sike 1
- シケ 【自動】①荷物を背負う、 (トラックなどが)荷物を積んでいる。 sike ruy シケ ルイ 「たいした荷物積んでる」=とてもたくさんの荷物を積んでいる。(S) ②[動名詞]荷物を背負うこと。 poro sike ki wa ポロ シケ キ ワ 大きな荷物を背負って。 {E: ① to carry a load on one's back. (v.) ② the situation of carring a load on one's back. (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikerpe
- シケㇾペ 【名】[植物]キワダ(「シコロ」)の実。 ☆参考 これの木は sikerpeni シケㇾペニ。 〔知分類 p.102〕 {E: the fruit of an Amur (Chinese) cork tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikesar
- シケサㇻ 【自動】悪事をする(?)。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (家の)浜側を通る人も山側を通る人も襲って物を取り、 悪事をしている(?)。(NK民話) ☆発音 sikesara シケサラ かもしれない。 {E: to } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikirpa
- シキㇼパ 【自動】[複](単は sikiru シキル)(二人以上が)(…の方へ)向く、 向きを変える、 (…の方へ)向かう。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ 私は死んだ村人たちにあの世へ行くように命じて。(HK民話) ☆発音 シキㇽパ。 ☆参考 例文では、 先祖の所へ行くことを言っている。 {E: to face, turn towards…(pl.)..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikirpare
- シキㇼパレ 【他動】[自動使役][複](単 sikirure シキルレ は未出)[sikirpa-re (二人以上が)向きを変える・させる](二人以上)を…の方へ向ける/向かわせる。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa a=sikírpare ruwe ne アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ アシキㇼパレ ルウェ ネ 私は死んだ村人たちにあの世へ行くように命じてあの世へ行かせた。(HK民話) ☆参考 用例では、 死んだ村人たちを先祖の所へ行かせたことを言っている。 {E: to make…face, turn towards… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikittare
- シキッタレ 【自動】[si-kittare 自分を・(?)] 自分の身を守る。 saksamawe tura a=ecákke p isokapiw ne awa, sikittare kusu apa or ta punkinere ruwe an wa サㇰサマウェ トゥラ アエチャッケㇷ゚ イソカピウ ネ アワ、 シキッタレ クス アパ オッタ プンキネレ ルウェ アン ワ 臭くてきたなくておれの大きらいなアホウドリを、 自分の身を守るために戸口のところに置いて番をさせやがって。(HK民話) ☆参考 sikikkare シキッカレ と同義か。 ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ {E: to protect oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikittektek
- シキッテㇰテㇰ 【自動】[si-kir-tektek 自分・…の向きを変える(kiru の語根)・(接尾辞)瞬間に…する] クルツと向きを変える。 {E: to turn right around.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikittektek
- シキッテㇰテㇰ 【<si-kiru-tek-tek】 身を翻す.▷シ=自ら キル=向ける,動かす テㇰテㇰ=さっと,急に ←シキルテㇰ (出典:萱野、方言:沙流)
- sikkotesu
- シッコテス 【他動】[sik-ko-tesu 目・と共に・すべる](次の慣用表現で)…を目をスーッとすべらせる(簡単に一瞥する)。 tu ruetoko/makiri etok/a=sikrarire/makiri oka/a=sikkotesu トゥ ルエトコ/マキリ エトㇰ/アシㇰラレリレ/マキリ オカ/アシッコテス [雅]彫っていく先々小刀の先をじっと見る、 小刀の通ったあとはスーッと目をすべらせる。(Sユーカラ) ☆参考 同じユーカラを節をつけずに語っている中で、 同様の文脈で siktesure と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikmokte
- シㇰモㇰテ 【他動】[< sik-mok-te 目・えさで釣る(?)・させる] ちょっと目につく/目に入る。 imok sikmokte ka somo ki イモㇰ シㇰモㇰテ カ ソモ キ えさが目につかない/目に入らない。 ku=sikmokte wa k=e rusuy クシㇰモㇰテ ワ ケ ルスイ 私は(それが)ちょっと目について/目に入って食べたかった。(S) {E: for…to come into view, catch one's eye.} (出典:田村、方言:沙流)
- siknu
- シㇰヌ 【自動】[sik-nu 目・を持つ] 生きる、 死なずにすむ、 命をとりとめる。 yuptek kur nepki wa ukasuy e hike opitta ohonno siknu p ne na ユㇷ゚テㇰ クン ネㇷ゚キ ワ ウカスイ エ ヒケ オピッタ オホンノ シㇰヌㇷ゚ ネ ナ よく働ける人が働いて助け合って食べていく者が皆長生きするのですよ。(S民話) hetopo horka siknu ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ (死にかかっていたその人は)また逆もどりして生きた=いのちを取りとめた。(W会話) tókor kamuy pekanpe haru i=ekasnukar wa kusu a=kotanuhu siknu p ne a kusu トコㇿ カムイ ペカンペ ハル イエカㇱヌカㇻ ワ クス アコタヌフ シㇰヌㇷ゚ ネ ア クス 湖の神が菱(ヒシ)の実を授けてくれたからこそ私たちの村が(=村人みんなが)生きながらえた(飢え死にせずにすんだ)のだったから。(S会話) siknu wa an [単]/siknu wa oka [複] シㇰヌ ワ アン/シㇰヌ ワ オカ 生きている。 {E: to be alive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikoekte
- シコエㇰテ 【他動】[si-ko-ek-te 自分・の方に・来る・させる] 自分の所に来させる。 a=kor nispa a=katéomare wa kusu sinotca ani a=sikóekte ka ki ruwe ne wa アコン ニㇱパ アカテオマレ ワ クス シノッチャ アニ アシコエㇰテ カ キ ルウェ ネ ワ 私はあなた様を好きになったので歌を歌って私のところへ来させて。(NK民話) {E: to have…come towards oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikopak
- シコパㇰ 【位名】[si-kopak 自分・の方]自分の方。 sikopak un kiru シコパクン キル 自分の方へ向けなさい。 (出典:田村、方言:沙流)
- sikopayar
- シコパヤㇻ 【他動】[si-kopa-yar 自分・…を…とまちがえる・人にさせる] …によく似ている、 まるで…のようだ、 …のふりをする。 cituye mosir sikopayar poro rokuntew チトゥイェ モシㇼ シコパヤㇻ ポロ ロクンテウ まるで離れ島のような大きな客船。(S) husko an pe sikopayar フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ [慣用句]その間に何もしなかったようなふりをしてそ知らぬ顔をしている。(W民話) ahunporu sikopayar pe hemanta an? アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン? あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに(なぞなぞで、 答えは etupuyke エトゥプイケ 鼻のあな)。(W会話) {E: to resemble…; pretend to be…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síkopop
- シコポㇷ゚ 【自動】さびる。 {E: to rust.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikrarire
- シㇰラリレ 【他動】[sik-rari-re 目・を押える・させる](次の慣用表現で)…を目をこらしてじっと見る。 tu ru etoko/makiri etok/a=sikrarire/makiri oka/a=sikkotesu トゥ ル エトコ/マキリ エトㇰ/アシㇰラリレ/マキリ オカ/アシッコテス [雅]彫っていく先々、 小刀の先をじっと見る、 小刀の通ったあとはスーッと目をすべらせる。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siktesure
- シㇰテスレ 【他動】[sik-tesu-re 目・すべる・させる][雅](次の慣用表現で)目をすべらせる(簡単にサッと見る)。 a=kar wa an pe/tu ru etoko/a=sikrarire/a=kar okake/a=siktesure アカㇻ ワ アン ペ/トゥ ル エトコ/アシㇰラリレ/アカロカケ/アシㇰテスレ [雅]彫っているものの小刀の進む先々をじっと見つめ彫り終わったあとは目をスーッとすべらせ。(Sユーカラ語り) ☆参考 同じユーカラを歌っている中で、 同様の文脈で sikkotesu シッコテス と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siktu
- シㇰトゥ 【名】[概/所][sik-tu 目・糸の一本一本](網の)目。 siktu sep(pon/poro/nokan/rupne)ya シㇰトゥ セㇷ゚(ポン/ポロ/ノカン/ルㇷ゚ネ)ヤ 目の広い(小さい/大きい/細かい/粗い)網。 {E: the holes, mesh of a net.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikunnukarar
- シクンヌカラㇻ 【自動】[si-kur-nukar-ar 自分・姿・を見る・人にされる][雅]人に姿を見られる。 a=ruska katun/a=ki wa/sikunnukarar/=an yakka アルㇱカ カトゥン/アキ ワ/シクンヌカラㇻ/アン ヤッカ [雅]憤慨している様子を見られても。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikutur(-u)
- シクトゥㇽ §723.みけん(眉間)(2)sik-utur(-u)〔ši-kú-tur シくトゥㇽ〕[sik(目)+rutur(間、隙)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- simaha
- シマハ 【名】[所](概は sima シマ)…の縞(しま)模様。 simaha rupne シマハ ルㇷ゚ネ (その着物の)縞が太い。 {E: the stripes of …} (出典:田村、方言:沙流)
- simotori
- シモトリ 【自動】[< 日本語 すもうとり]すもうをとる。 e=simotori hene easkay wa he e=arpa rusuy pe an? エシモトリ ヘネ エアㇱカイ ワ ヘ エアㇻパ ルスイ ペ アン? (直訳すると)あなたはすもうでも取れるので行きたいのか=行ったってすもうが取れるわけでもないのにすもうを見に行きたいのか。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- sine
- シネ 【連体】一つ(一個/一本/一枚/一頭/一匹)の、 一人の。 sine sike シネ シケ 一個の荷物。 sine poyson シネ ポイソン 一人の子ども。 sine cup シネ チュㇷ゚ 一カ月。 sine to シネ ト 一日。 sine pa シネ パ 一年。 sine matnepoho シネ マッネポホ …の一人娘。 sine-an-pa-ta シネアンパタ ある年。 sine-an-pe-ta シネアンペタ あるとき。 sine-an-to-ta シネアントタ ある日。 sine an ta シネ アン タ あるとき。 sine to ne シネ ト ネ 一日で。 sine to ne a=e wa isam ruwe? シネ ト ネ アエ ワ イサㇺ ルウェ? (私たち、 あれを)一日で食べてしまったの? (S) “sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an?” “a=sikíhi un” 「シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン?」「アシキヒ ウン」 「一つの尾根を両方から一緒に持っていて互いに会ったことのないものはなあに?」「(私たちみんなの)目よ」(なぞなぞ)。 (S-W会話) {E: one as a counter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinen
- シネン 【名】[数名][sine-n 一つの・人] 一人。 sinen ne wa シネン ネ ワ 一人で。 sinen ku=ne wa k=ek シネン クネ ワ ケㇰ 私はたった一人で来た。 sinen e=ne wa e=ek ruwe? シネン エネ ワ エエㇰ ルウェ? (あなたは)たった一人で来たのかい。 {E: alone; one person only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinnaramu
- シンナラム 【他動】[sinna-ramu 別に・…を思う] …を差別扱いする(よいほうにでなく悪いほうに、 他の人と違う扱いをする)。 a=en=sinnaramu アエンシンナラム 私は「別扱い」された。(S) a=i=sínnaramu siri ku=ruska p un アイシンナラム シリ クルㇱカプン(一緒に招待された中で私たちだけが「下膳(しもぜん)」の方に座らされたので)私たちが差別扱いされたことで私は怒っているのよ。(S) {E: to discriminate against…} (出典:田村、方言:沙流)
- síno 1
- シノ 【副】[si-no 主要/本当である・(副詞形成)] まことに、 本当に、 たいそう、 非常に。 síno méan シノ メアン まことに/たいそう寒い。(S) tanike akkari tanike síno pirka タニケ アッカリ タニケ シノ ピㇼカ これよりこっちの方が本当にいい(=ずっといい)。(S) ☆参考 sonno ソンノ 本当に(うそでなく真実に)。 earkinne エアㇻキンネ とっても、 ものすごく、 非常に。 síno シノ は、 程度が最高であるという意味で、 「本当に」とも「たいそう」とも訳せるが、 「うそではなく」という意味ではない。 また、 earkinne エアㇻキンネ が非常に口語的なくだけた言い方なのに対して síno シノ はきちんとした上品な言い方で、 年配の人が礼儀正しく話すときなどによく用いられる。 {E: really; truly; very much.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sínoo
- シノオ 【副】[síno シノ の強調形]全く本当に。 {E: really; truly; quite right.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinrit(c-i)
- シンリッ §018.親(12)sinrit(c-i)〔šín-rit しンリッ〕⦅サル⦆【雅】親。"〜orawki-p ku-ne ruwe ne" 「親をとり逃した者で私はあります」(二親にとり残されたみなし児の私であります)(ユ研Ⅰ, p.103)。"ku-kor〜ek wa"「私の親が来て」(ユ研Ⅰ, p.104)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sinrit-cise
- シンリッチセ 【名】[sinrit-cise 先祖・家]先祖の家。 sinrit-cise pirka cise tomo a=eyáysikarun シンリッチセ ピㇼカ チセ トモ アエヤイシカルン 先祖の家、 立派な家の中で私はものごころついた。(HC民話) {E: one's ancestral home.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinritkomewke
- シンリッコメウケ 【自動】[sinrit-ko-mewke 根・と共に・めくれる](木が)根こそぎに倒れる。 sinritkomewke poro ruwe cikuni シンリッコメウケ ポロ ルウェ チクニ 根こそぎ倒れている大きな太い木。(HC民話) ☆参考 osinritkomewke オシンリッコメウケ とも言う。 {E: for a tree to be uprooted.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sipicipici
- シピチピチ 【自動】[si-pici-pici 自分を・放す・(重複)](引っかかっている所から/押えられている所から)もがいてもがいて無理に抜け出す/抜け出そうとする。 {E: to struggle free.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sipirasa
- シピラサ 【自動】[単](複は sipiraspa シピラㇱパ)[si-pirasa 自分・を広げる] 広がる。 rupne pet anak pet turasi kotan sipirasa ルㇷ゚ネ ペッ アナㇰ ペッ トゥラシ コタン シピラサ 大きい川は、 川に沿って集落が広がっていった。(S言い伝え) {E: to widen; enlarge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sippo
- シッポ 【名】[< 昔の日本語 しふお (塩)] 塩。 ☆参考 塩からいことは runnu ルンヌ。 rur ルㇽ は海水。 {E: salt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-cikisokiso
- シッチキソキソ 【完動】[名+他動中相][sir-ci-kis-o-kiso あたり・される(中相)・(擬音の語根)・(他動詞形成)・(重複)] あたりがざわざわ騒がしい。 cise okari sir-cikisokiso, hekattar sinot humi wenruy チセ オカリ シッチキソキソ、 ヘカッタㇻ シノッ フミ ウェンルイ 家のまわりが騒がしい、 子どもたちの遊ぶ音がものすごい。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for one's surroundings to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-kikkik
- シㇼキッキㇰ 【自動】[sir-kikkik あたり・をたたく(重複)] あたりをトントン/バンバンたたく、 ノックする、 来訪を知らせるために出入口のそばのものをトントンたたいて物音をさせる。 soy ta arpa=án híne, sir-kikkik, sir-kerkeri=an kor án=an akusu ソイ タ アㇻパアン ヒネ、 シㇼキッキㇰ、 シㇼケㇾケリアン コㇿ アナン アクス 私は玄関の前まで行って、 そのへんをたたいたり、 そのへんのカヤなどをひっかいたりしていると。(KH民話) sir-kikkik=an, nep soyne ru ka isam シㇼキッキㇰアン、 ネㇷ゚ ソイネ ル カ イサㇺ ノックしてみたがだれも出てこない。(S) ☞kikkik キッキㇰ、 sirkerkeri シㇼケㇾケリ {E: to knock (on a door).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-meman/sirmeman
- シㇼメマン 【完動】[sir-meman あたり(完全動詞形成)・涼しい]涼しい(天候について言う)。 sak réra ruy kor sirmeman サㇰ レラ ルイ コㇿ シㇼメマン 夏に風が強いと涼しい。(W) sir-meman wa ku=meman シㇼメマン ワ クメマン 涼しくなったので私は涼しい。(W) ☆参考 暑かったのが気温が下がってしのぎやすくなる/なったことを言う。 meman メマン[自動]は人が主語で、 その人が涼しく感じることを言う。 {E: (for the weather) to be cool.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-mo
- シㇼモ 【完動】[sir-mo あたりの様子(完全動詞形成)・静か(である)] 静かである(天候について言う)。 sir-mo wa pirka ruwe! korka méan humi! シㇼモ ワ ピㇼカ ルウェ! コㇿカ メアン フミ! 静かでいいあんばいだねえ、 でも寒いなあ。(S) {E: to be calm.} (出典:田村、方言:沙流)
- síran
- シラン 【完動】[sir-an あたり/様子・ある] ①(…で)ある、 状況が(そう)なっている。 maratto an kor síran マラット アン コㇿ シラン 酒宴が行われていた。(W言い伝え) i=etok un aynu sinotcaki haw as kor síran イイェトㇰ ウン アイヌ シノッチャキ ハウ アㇱ コㇿ シラン 私の行く手にアイヌが歌う声がしていた。(S民話) uunukor utar oka híne síran ウウヌコㇿ ウタㇻ オカ ヒネ シラン 母と子が住んでいた。(W民話) a=erámasu no síran pe ne kusu アエラマス ノ シラン ペ ネ クス おもしろいような状態になっているので。(S会話) ene an tennep an hike a=i=núkare póka somo ki no síran hi an エネ アン テンネㇷ゚ アン イケ アイヌカレ ポカ ソモ キノ シラニ アン このような赤ちゃんがいたのにいままで私に見せてもくれなかったんだなあ。(W民話) ②時がたつ。 sóyonpa wa ora setakko síran pe ソヨンパ ワ オラ セタッコ シラン ペ 外出してからずいぶん長くたったのに。(S) iruka síran kor イルカ シラン コㇿ 少したつと。(NK民話) tu to re to hancikiki/síran ki kor トゥ ト レ ト ハンチキキ/シラン キ コㇿ 二、 三日たつと。(HC神謡) ☆参考 民話の冒頭で三人称の登場人物を紹介をするときには、 主語を特定しないこの完全動詞形が用いられる。 ①の最後の例では、 そのあとすぐに主人公の自叙となり、 sine po kor unarpe a=ne híne án=an シネ ポ コㇿ ウナㇻペ アネ ヒネ アナン 私は一人の息子を持つ中年の女性でした、 と、 引用文中の自称(すなわち不定人称形)になっている。 {E: ① circumstances, refers to space and time (B.). ② to take time; for time to pass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirankore
- シランコレ §011.身内 血縁の者(6)sirankore〔ši-ráŋ-ko-re シらンコレ〕⦅ビホロ、アショロ、カラフト⦆①親類;血縁の者。"anoka neampe ine pa asisne pa paxno pon hekachi an-ne orowa, ay-sirankore utara i-reske"「私は4才5才位の幼童であった頃から、私の親類の人々が私を育てた」⦅あいぬ物語, p.2⦆。②血につながる;血統を引く。"tanokay piskan kotan oxta Karaxto orun nispa utara 〜 aynu tani kayki okay" 「これら方々の村にカラフトの首領たちの血を引いている人が今もいる」⦅あいぬ物語, p.5⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sirarsayo
- シラㇻサヨ 【名】[sirar-sayo かたい(?)・ゆるいおかゆ]かたいおかゆ。 sirarsayo horopsekar kor an シラㇻサヨ ホロㇷ゚セカㇻ コㇿ アン かたいおかゆをすすっている。(S) ☆参考 sayo サヨ は、 おかゆと言ってもスープのように水分の多いものだから、 かためにつくってもスルスルとすするくらい柔らかい。 ☆参考 sirar シラㇻ は酒かす(☞sirari シラリ《酒のしぼりかす[所]》と同源であろうか。 sirar シラㇻ《岩》との関係は考えにくい。 siratek シラテㇰ《(おかゆなどが)かためである》が[< sirar-tek かたい・やや…]であるとすれば sirar シラㇻ は自動詞である。 {E: (for rice gruel) to be thick; stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirasirak
- シラシラㇰ 【自動】[sirasira-k (擬態重複)・(自動詞形成)] ザラザラだ(削ってない板のように)。 peko parunpe cápe parunpe sirasirak ペコ パルンペ チャペ パルンペ シラシラㇰ 牛の舌や猫の舌はザラザラだ。 ☆対語 rárak ララㇰ {E: to feel rough.} (出典:田村、方言:沙流)
- siratek
- シラテㇰ 【自動】[< sirar-tek かたい・やや…](?) ①かたい(おかゆ、 糊、 こねたもの等、 ドロドロのものの水分が少なくて)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあまり固く練ってしまったんだなあ。(S) ②(熟語) paro siratek パロ シラテㇰ (渋くて/甘くて)口のあたりが厚くなったように変な感じになる。(S) hu kaki k=e akus ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek フ カキ ケ アクㇱ クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 生の柿を食べたら唇のほうまで厚くなったみたいに口が変になった。(S) ☆参考 (味が)しぶいことは、 parkosiratek パㇻコシラテㇰ、 parsiratekka パㇻシラテッカ。 {E: ① (for rice gruel, paste, dough etc.) to be thick, stiff. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siren
- シレン 【他動】…を一緒に行こうとさそう。 ene monasap ruwe an pe a=sirén yakka somo i=tura nankor kusu tun a=ne wa pay=an エネ モナサㇷ゚ ルウェ アン ペ アシレン ヤッカ ソモ イトゥラ ナンコㇿ クス トゥナネ ワ パヤン (あの人は)あんなにいそがしいんだからさそっても行かないでしょうから私たち二人だけで行きましょう(pay=an パヤン=paye=an パイェアン)。(S) X siren wa arpa wa nasi eikkapa wa ora a=kisma wa a=kikkik ruwe ne yak a=ye wa X k=éasiskar pe un うちの子はXにさそわれて行って二人でナシを盗んでつかまってたたかれたそうで私はXをうらんでいるのよ。(S) a=yuputari ikaanun nen ka haweoka híne menokopoutar inani ka siren na tura na sekor ramuan=an アユプタリ イカアヌン ネン カ ハウェオカ ヒネ メノコポウタㇻ イナニ カ シレン ナ トゥラ ナ セコㇿ ラムアナン 兄さんたちがもしかして何とか言って娘さんたちのだれか一人をさそわないかな連れて行かないかなと私は思った。(NK民話) {E: to invite, tempt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirewe
- シレウェ 【自動】[si-rewe 自分・を曲げる](道が)曲がっている。 ponno sirewe no ru an ポンノ シレウェ ノ ル アン 少しくねくね曲がって道がある。 ☆参考 ものが弓なりに曲がることは通常 rewke レウケ という自動詞で言う。 {E: to be bent.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirihi
- シリヒ 【名】[所](概は sir シㇼ)…の様子、 そういう様子、 その様子。 opitta rap wa isam, nep ka a=se ruwe ka isam, sirihi ne korka オピッタ ラㇷ゚ ワ イサㇺ、 ネㇷ゚ カ アセ ルウェ カ イサㇺ、 シリヒ ネ コㇿカ みんな落ちてしまった、 私はもう何も背負っていなかった、 そうだったけれども。(W民話) {E: the look, appearance of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirma
- シㇼマ 【名】細かいくず、 ごみくず。 muysirma ムイシㇼマ [mun-sirma ごみ・細かいくず] 細かいごみくず。 ☆発音 シㇽマ。 {E: rubbish; waste.} (出典:田村、方言:沙流)
- siroro
- シロロ 【位名】[sir-oro 地・のところ[所]]…の所、 …の場所、 …の地。 tumunci kamuy ewak siroro oka ruwe ne トゥムンチ カムイ エワㇰ シロロ オカ ルウェ ネ 鬼神の住む所があるのです。(W会話) {E: the place, land etc. of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siseypere
- シセイペレ 【自動】[si-sey-pere 自分・殻・を破る](セミなどが)殻(から)を破って抜け出る、 (チョウなどが)サナギを破って出てくる、 (また人間でも)生まれ変わる。 íkonpap siseypere wa kinapoheporap ne an kor an イコンパㇷ゚ シセイペレ ワ キナポヘポラㇷ゚ ネ アン コラン 毛虫が生まれ変わってアゲハチョウになるところだ。(S) seturu yaske, kari siseypere セトゥル ヤㇱケ、 カリ シセイペレ 背中が裂けてそこから生まれ変わって出て来る。(S) {E: to be reborn.} (出典:田村、方言:沙流)
- sisipi
- シシピ 【自動】ふえる(?)。 a=utári ka sisipi wa utari-inne=an ruwe ne kusu アウタリ カ シシピ ワ ウタリインネアン ルウェ ネ クス (私の)村人もふえて村人が大勢になったので。(HK民話) {E: to increase.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sitakpatakpa
- シタㇰパタㇰパ 【自動】[si-tak-pa-takpa 自分を・(擬音擬態の語根)・[複]・(重複)] バタバタもがき暴れる(赤ん坊が熱いお湯に入れられて、 人が捕らえられて、 蝶が蜘蛛の巣にかかって等)。 heporap ya or ta sitakpatakpa ヘポラㇷ゚ ヤ オッタ シタㇰパタㇰパ 蝶が蜘蛛の巣でもがき暴れている。(S) {E: to struggle violently.} (出典:田村、方言:沙流)
- sitemnikorkor
- シテㇺニコㇿ 【位名】[接頭+位名][si-temnikor 自分・の腕の中]自分の腕の中。 siktemnikor ta/aworun/a=terketerkere シテㇺニコッタ/アウォルン/アテㇾケテㇾケレ 私は(赤ちゃんを)ひざの上で(手で押さえて)ピョンピョン跳ねさせていた。 (W神謡) ☆参考 同様の文脈で a=temkoro ta アテㇺコロ タ とも言っている。 ☞temkoro テㇺコロ (出典:田村、方言:沙流)
- situmkanere
- シトゥㇺカネレ 【自動】[si-tum-ka-ne-re 自分を・たくさんのものの中・の上・になる・させる] でしゃばる。 {E: to intrude; be meddlesome.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siwente
- シウェンテ 【自動】[< si-wen-te 自分・悪い・させる](直訳すると)悪いもののように振舞う=のろい(歩く/走るのが)、 「足ぬるい、 歩くようでさっぱりはかどらない」。 pasu siwente humi! パス シウェンテ フミー! バス、 のろいねえ。(W) ☆参考 apkas emonasap アㇷ゚カㇱ エモナサㇷ゚ 足運びが遅い。 {E: to be slow (walking, running).} (出典:田村、方言:沙流)
- siwnin
- シウニン 【自動】緑である。 siwnin nonno シウニン ノンノ 黄色い花/青い花。 siwnin sinrus シウニン シンルㇱ 緑の苔。 siwnin íkonpap シウニン イコンパㇷ゚ [緑の・青虫や毛虫の類] 青虫(「青虫」の訳語として出た)。 ☆参考 沙流方言では草色(グリーン)を典型的な色とし、 黄から紫ぐらいまでの間に広がるいろいろな色をさす。 ただしオレンジ系の黄色は húre フレ 「赤」のほうに属する。 東や北の地方では水色(ブルー)を典型的な色とする。 サダモさんによると、 昔は緑は wenkamuy ウェンカムイ《悪神、 ばけもの》の色として嫌われていたという。 {E: to be green.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyarikiki
- シヤリキキ 【自動】[si-y-arikiki まことに・(挿入音)・よく働く] 本当にまめまめしくよく働く。 siyarikiki p ne a ruwe ne noyne, cisesoy pirka ruwe a=eráyap kor シヤリキキㇷ゚ ネ ア ルウェ ネ ノイネ、 チセソイ ピㇼカ ルウェ アエラヤㇷ゚ コㇿ (その女は)よほど働き者だったらしく、 家の外はとてもきれいになっているので私は感心しながら。(NK民話) {E: to be hardworking; diligent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyetuuyna
- シイェトゥウイナ 【自動】[si-y-etu-uyna 自分・(挿入音)・鼻・を取る] 鼻の前にこぶしを当てる(驚きを示す仕草)。 a=kor nispa utar ka siyetuuyna, erayap rok erayap rok kor アコン ニㇱパ ウタㇻ カ シイェトゥウイナ、 エラヤㇷ゚ ロㇰ エラヤㇷ゚ ロㇰ コㇿ 私の村の長者方も鼻にこぶしを当てて驚きを示し、 皆ひどく感心していて。(W民話) siyetuuyna siparuyna kor シイェトゥウイナ シパルイナ コㇿ 鼻と口にこぶしを当てて非常に驚いたという仕草をしながら。(W神謡語り) ☆参考 昔は、 ひどく驚いたときやひどく感心したときにこぶしをにぎって鼻と口の前に当てる習慣があった。 これは魂が抜け出さないようにするためだと説明されている。 ☞siparuyna シパルイナ {E: to put one's closed hand in front of one's nose in surprise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sókarmaci(hi)
- ソカㇻマチ(ヒ) 【名】[所](概 sokarmat ソカㇻマッ の用例はない。)[sokar-mat-i 敷物を敷いて座を整える・女/妻・(所属語尾)][雅] 正妻。 a=antemaci/a=sokarmaci/a=osúra kuni/a=ramú ka/somo ki awa アアンテマチ/アソカㇻマチ/アオスラ クニ/アラム カ/ソモ キ アワ わが正妻、 わが本妻と、 別れることなど思ってもみなかったが。(W神謡語り) antemacihi sókarmacihi ikesuy hi ruska kusu アンテマチヒ ソカㇻマチヒ イケスイ ヒ ルㇱカ クス (その男の神は)正妻が、 本妻が、 怒って出て行ったので不機嫌になって。(W独話) ☆参考 antemaci(hi) アンテマチ(ヒ) とも言う。 用例は二つとも類義並列の対句である。 両方とも主として韻文で使われる。 日常語で正妻を第二の妻と区別して言う簡単な言い方は poromat ポロマッ[概]/poromaci(hi) ポロマチ(ヒ)[所]。 {E: one's legal wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- somo
- ソモ 【副】(否定辞) ①(動詞句または否定する語の前に置かれて) …しない。 núman somo k=ek ヌマン ソモ ケㇰ 昨日私は来なかった (S会話) te wano anak somo néno iki=an kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ イキアン クス ネ ナ これからはあんなことはしませんから。(W民話) somo ipe ソモ イペ (彼は)ものを食べない。(S会話) ipe ka somo ki イペ カ ソモ キ (彼は)ものも食べない(全然食べない)。(S会話) somo ne ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne, cápe e ruwe ne aan wa セタ カ ソモ ネ、 チャペ エ ルウェ ネ アアン ワ 犬じゃない、 猫が食べたんだわ。(S) somo ki ソモ キ …しない/しなかった。 somo ki no ソモ キ ノ …せずに。 ②(動詞句が現れずこの語だけで否定の動詞句の役割をする場合もある。) somo yak a=ye ソモ ヤカイェ そうではないそうだ。 ③[熟語・慣用表現] somo ka(…ramu a p/hi) ソモ カ…(ラム アㇷ゚/ラム ア ヒ) まさか… (とは思わなかったが…)。 a=yupíhi somo ka ene iki kunak a=ramú a hi アユピヒ ソモ カ エネ イキ クナㇰ アラム ア ヒ 兄がまさかそんなことをするなんて私は思わなかったが。(W民話) somo ka tapne i=okpare kuni p ne kunak a=ramú a p ソモ カ タㇷ゚ネ イオㇰパレ クニㇷ゚ ネ クナㇰ アラム アㇷ゚ まさか(苦労して育てた息子に)虐待されるなんて思わなかったのに。(W民話) ciki somo…na/ya チキ ソモ…ナ/ヤ …すれば(…なるのではないかなあ)(願望)。 híne un somo ヒネ ウン ソモ もちろん。(S) somo ney ta ki ソモ ネイ タ キ いつもそうする。 hat punkar he emawri punkar he k=éokok híne ku=hacir, k=áni wakka opitta ku=kuta wa isam ranke, somo ney ta ki p un ハッ プンカㇻ ヘ エマウリ プンカㇻ ヘ ケオコㇰ ヒネ クハチㇼ、 カニ ワッカ オピッタ ククタ ワ イサㇺ ランケ、 ソモ ネイ タ キプン (S) ブドウ蔓かイチゴの蔓かにひっかかって転ぶ、 持っている水を全部こぼしてしまう、 いつもそうなのよ。 {E: not (to negate a sentence).} (出典:田村、方言:沙流)
- somoiperepa/somoyperepa
- ソモイペレパ 【他動】[自動使役][複][somo-ipe-re-pa …しない・ものを食べる・させる・[複]](二人以上が皆)…にものを食べさせない、 …に何も食べさせない、 …に食事を与えない。 nísapno siknak=an akusu i=somoiperepa, rur takup i=érepa ニサㇷ゚ノ シㇰナㇰアン アクス イソモイペレパ、 ルッ タクㇷ゚ イエレパ 私が急に目が見えなくなると(息子夫婦は)私にものを食べさせてくれなくなった、 おつゆだけしか食べさせてくれなくなった。(W民話) {E: to not feed… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sóne
- ソネ 【副】[so-ne 本当・に] 本当に、 確実に、 確かに。 ta ne kuni ku=ramu korka sóne ne ruwe he an un? タ ネ クニ クラム コㇿカ ソネ ネ ルウェ ヘ アヌン? これだと思うけれど本当にこれなのだろうか。(S) sóne pirkano itakipehe oma nankora? ソネ ピㇼカノ イタキペヘ オマ ナンコラ? 本当によく言葉の大切なところが(録音テープに)入っただろうか。(W) sóne somo k=oyra no k=ésikarun kusu ne ソネ ソモ コイラ ノ ケシカルン クス ネ (私は)本当に忘れずに覚えていますよ。(S会話) ☆参考 sonno ソンノ うそでなく本当に。 síno シノ まことに、 たいそう、 非常に。 {E: really; truly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sonkoanpa
- ソンコアンパ 【自動】[sonko-anpa 言づて・を携える] 言づてを持って行く/来る。 …sekor sonkoanpa ruwe ne …セコㇿ ソンコアンパ ルウェ ネ …という言づてを持って行った。(S言い伝え) ☆参考 複数形の形だが anpa アンパ の代りに単数形 ani の入った用例はない。 {E: to deliver a message.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sonno
- ソンノ 【副】①本当に。 sonno ku=nukar ap un ソンノ クヌカラプン 本当に見たんだよ。(S) sonno arki yan hani ソンノ アㇻキ ヤン ハニ ぜひ来なさいよ。(S) sonno ne wa un ソンノ ネ ワ ウン そうでしょうとも。(S) sonno an a ! ソンノ アナ ! 本当にねえ。(W会話) sonno an pe [本当に・ある・こと] 本当のこと(=anpe アンペ)。 ②(連体的に使って)本当の。 sonno írutar a=ne ソンノ イルタㇻ アネ 私たちは本当の兄弟だ。(NK民話) kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=kí kus ne na カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ あなた方は神の国で本当の結婚、 まことの結婚をするのだから。(HC民話) sonno ikor ソンノ イコㇿ [本当の・宝物]宝入れ箱(幅15センチ長さ50センチ深さ3センチ位のふたつきの箱、 きれいに彫刻してある、 紐がついている、 中に貝や何か入れる、 「昔は大切な書き物でも入れて紐を肩にかけて持って歩いたのではないかと思う」)。(S) ☆参考 sóne ソネ 本当に、 確かに、 ちゃんと。 síno シノ まことに、 たいそう、 非常に。 {E: ① really; truly. ② real; true.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sonno ka/sonnoka
- ソンノ カ 【副】[sonno ka 本当に・も(副助詞)] やはり本当に、 思ったとおり、 予想したとおり、 聞いたとおり。 sikpuye e=neno kane an wa ku=kir akusu sonno ka e=poho ne a ruwe シㇰプイェ エネノ カネ アン マ クキラクス ソンノ カ エポホ ネ ア ルウェ 目元があなたに似ているのでわかったがやっぱりあなたの息子だったのだな。(S) “taan pe ikemara somo ne?” “aː, sonno ka ikemara ne na a=ta wa inkar=an” 「タアン ペ イケマラ ソモ ネ?」「アー、 ソンノ カ イケマラ ネ ナ アタ ワ インカラン」「これイケマの葉じゃない?」「ああ、 ほんとにイケマの葉だよ、 掘ってみよう。」 (S) (出典:田村、方言:沙流)
- sópa
- ソパ 【位名】[so-pa (敷物を敷いた)ゆか・の上(かみ)の方] 上座の方。 sópa ta suwop ikir an ruwe ne ソパ タ スウォㇷ゚ イキㇼ アン ルウェ ネ 上座の方に(宝物を入れる)箱がたくさん積んである。(HK民話) ☆参考 入り口から遠い方、 奥の方、 東の方が上座である。 この用例では、 右座側(いろりの北側)の位置の中で上座側のほう、 つまり東寄りのほうのことを言っている。 いろりの東側、 いろりと東窓(神窓)との間の空間も「上座」と訳されることがあるが、 その場所は ror ロㇿ、 roruyso ロルイソ などと呼ばれる。 {E: towards the seat of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyosma
- ソヨㇱマ 【自動】[soy-osma 外・に突進する] 家などから外にとび出す、 パッと外へ出る。 {E: to rush out of (a house etc).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyoterke
- ソヨテㇾケ 【自動】[soy-o-terke 外・に・跳ねる] 家などの中からピョンと跳んで出る。 heynu rikunsuy kari/heynu soyoterke=an na ヘイヌ リクンスイ カリ/ヘイヌ ソヨテㇾケアン ナ 私は天井の煙出しの穴からピョンと外へ出た。(HC神謡) {E: to jump, rush outside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soypa
- ソイパ 【他動】…をえぐる。 hńta kus taan cikuni onnayke e=soypa ruwe an? フンタ クㇱ タアン チクニ オンナイケ エソイパ ルウェ アン? どうしてこの木の中をくりぬいたの ? (S) ☆参考 複数形の形だが単数形の形の soye ソイェ は独立の動詞としては未出。 独立には、 数に関係なく soypa ソイパ が使われるのかもしれない。 {E: to scoop, gouge out…} (出典:田村、方言:沙流)
- sukup
- スクㇷ゚ 【自動】①成長する、 子どもから大人へ、 若年から壮年になり壮年期をすごして老年へと向かって成長して/年を取っていく、 (若い大人として)暮らす/人生を過ごす。 tan te pakno sukup tuyka ta a=ki kor oka=an hi タン テ パㇰノ スクㇷ゚ トゥイカ タ アキ コㇿ オカアニ 私たちがこれまで生きてきた間にしていたことを。(W会話) iruka sukup kor tu po re po a=kor kor イルカ スクㇷ゚ コㇿ トゥ ポ レ ポ アコㇿ コㇿ 少しの間暮らすうちに二、 三人の子どもができたとき。(HC民話) ②若い(老いていない、 まだ元気でよく働ける)、 壮年である。 sukup kur スクㇷ゚ クㇽ 若い人(二十代から三十五、 六まで) (S)、 (十代二十代から三十代四十代の中年まで) (S) poro sukup kur ポロ スクㇷ゚ クㇽ 熟年の人、 初老の人。 en=or ta anak sukup utar poronno oka na nep ka a=emónasap ciki sikasuyre yan エノッタ アナㇰ スクプタㇻ ポロンノ オカ ナ ネㇷ゚ カ アエモナサㇷ゚ チキ シカスイレ ヤン 私の所には若い人たちが大勢いるから何か忙しいときには手伝わせなさい。(S) (注 [対] onne オンネ 年老いている。) ③[名]成長している間、 人生の間、 若いとき(老年になる前全部)。 sukup epitta スクㇷ゚ エピッタ 小さいときからずっと。 sukup hontom eysam スクㇷ゚ ホントㇺ エイサㇺ 人生の途中で亡くなる=老いるまで生きずにまだ若いうちに、 三十代、 四十代ぐらいで死ぬ。 sukup noski epa スクㇷ゚ ノㇱキ エパ 人生のなかば(壮年)に達する。 ☆参考 pewre ペウレ は十代から二十代ぐらいの若年を言い、 成長する意味はない。 ☆参考 小さい子どもが成長して大きくなることは poro ポロ。 {E: ① to mature, grow up. ② young. (from about 20~35, 36 years of age). ③ to be young: refers to the passing of the years (as a young adult). } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sukus
- スクㇱ 【名】日ざし。 sukus tom スクㇱ トム 日がさす。(W) sukus ruy スクㇱ ルイ 日ざしが強い。(S) sukus yupke スクㇱ ユㇷ゚ケ 日ざしが強い。(W) sukus hawke スクㇱ ハウケ 日ざしが弱い。(W) tónon-sukus トノンスクㇱ 真昼の雲も風もないよい天気のよい日ざし。 {E: sunlight; the rays of the sun.} (出典:田村、方言:沙流)
- sukustoy
- スクㇱトイ 【名】[sukus・toy 日ざし・(< 土地?)][雅]真昼の明るい光。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw-itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ 何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射してきらめき合っている。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
- sum 2
- スㇺ 【名】[概](所は sumi(hi) スミ(ヒ)) あぶら、 油脂 (液状のも固体のも)。 sum usi スㇺ ウシ (食べ物)にあぶらをつける(この場合あぶら(脂)は調味料の役割りを果たす)。 yuk sum ユㇰ スㇺ 鹿のあぶら。 rupus sum ルプㇱ スㇺ [凍った・あぶら] 固まったあぶら。 sum ani a=ma sito スマニ アマ シト 油で焼いた(揚げた)餅(「パン」の訳として出た)。(S) {E: oil; fat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sumawkor
- スマウコㇿ 【自動】[sumaw-kor (熊の)死んだ獲物・を持つ] 熊を殺す、 熊をとる。 hempara sumawkor=an yakka yayhomsu sak no sumawkor=an ka eramiskari p a=ne ruwe ne ヘンパラ スマウコラン ヤッカ ヤイホㇺス サㇰ ノ スマウコラン カ エラミㇱカリㇷ゚ アネ ルウェ ネ 私はいつ熊をとってもあぶない目に会わずに熊をとったことはなかった。(HK民話) {E: to kill a bear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sumawne
- スマウネ 【自動】[sumaw-ne (熊の)死んだ獲物・になる](射た/打った熊が)死ぬ。 inawcipa parpok ta arpa kor sumawne ruwe ne イナウチパ パㇻポㇰ タ アㇻパ コㇿ スマウネ ルウェ ネ (射てしとめた熊は)幣場の入口まで行って死んだ。(NK民話) {E: for a bear to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sunku
- スンク 【名】[植物] エゾマツ(「シンコマツ」)。(W) (S)〔知分類 p.236〕 {E: a Yezo spruce (a type of pine tree).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- suptom
- スㇷ゚トㇺ 【位名】中程、 下から上へ上っていくものの中間 、 (木の)幹の中ほどの所、 (山の)中腹。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りくずしてそこに人口の多い町がある。(S) ni suptom púyo uske or oriwak ニ スㇷ゚トㇺ プヨ ウㇱケ オㇿ オリワㇰ (鳥が)木の中程の穴のあいたところに住んでいる。(S) {E: a place within the trunk of a tree, or within a mountainside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- suptomorke
- スㇷ゚トモㇿケ 【名】[sup-tom-orke 幹・の中ほど・の所[所]](=suptom orke スㇷ゚トㇺ オㇿケ)その幹の中ほどの所。 ri cikuni suptomorke ku=rakonoye リ チクニ スㇷ゚トモㇿケ クラコノイェ 高い木は幹の中ほどの所を(私は)羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC即興詩) (嘆き歌)。 {E: a place within the trunk of a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- supun
- スプン 【名】[動物](魚の名)ウグイ(「ユグイ」、 40センチもあるのがある)。(S) supun rup ariki スプン ルㇷ゚ アㇻキ 「ユグイ」(=ウグイ)の群が来た。 (W神謡K)〔知分類 p.31〕 {E: a dace (fish).} (出典:田村、方言:沙流)
- sussur
- スッスㇽ 【名】嵐の時の陰気。 sussur an スッスㇽ アン 嵐/しけのために陰気である。 ruyanpe yupke wa sussur an humi! ルヤンペ ユㇷ゚ケ ワ スッスㇽ アン フミ! 嵐がひどくて家の中が陰気だなあ。(S) sussur ewen スッスㇽ エウェン (赤ん坊が)しけると泣く。(S) {E: the darkness, gloom of a storm.} (出典:田村、方言:沙流)
- suy 1
- スイ 【名】穴(土の中の穴、 壁や垣根にあいた穴、 概して丸い)。 ermu suy/ermusuy エㇽムスイ ネズミの穴。(S) cikappo suy チカッポ スイ 小鳥の巣穴。(S) suy kar スイ カㇻ [穴・をつくる] 穴を掘る。 ye p néno nispa opitta iki híne, poro suy kar, sirowri rok sirowri rok wa イェㇷ゚ ネノ ニㇱパ オピッタ イキ ヒネ、 ポロ スイ カㇻ、 シロウリ ロㇰ シロウリ ロㇰ ワ 男の方々は皆で言われたとおりにして、 大きな穴をつくった、 土を掘って掘って。(W民話) suy or un hácir スヨルン ハチㇼ 穴に落ちる。 suy omare スイ オマレ (そこ)に穴をあける。 a=nisapka wa a=sirkootke a=kaciw pe ne kusu noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu アニサㇷ゚カ ワ アシㇼコオッケ アカチウ ペ ネ クス ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス 不意を突かれてグサッと槍を投げられて刺されたので額(ひたい)に大きな穴をあけられたことに腹が立ったから。(S会話) suy or omare スヨㇿ オマレ …を穴に入れる。 suy par ta スイ パッタ 穴の口に。 suy párur ta スイ パルッタ 穴の縁(ふち)に。 管のあな(孔)や水やものを通す細いあなや何かのすきまは puy プイ という別語で表される。 suy スイ は「ほらあな」の訳語としても出たが、 ほらあなを表すには別に póru ポル という語がある。 {E: a hole; an opening.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- suy 2
- スイ 【副】また、 再び。 suy ek kor an スイ エㇰ コラン (彼は)また来ている。(S) suy e=perpa ruwe? スイ エペㇾパ ルウェ? (あなたはそれを)またこわしたの。(S) kanna suy ek hani! カンナ スイ エㇰ ハニ! またおいでよ。(S) suy suy ye kor an nankor na スイ スイ イェ コラン ナンコンナ (直訳すると)(彼は)またまた言いつつあるだろうよ=また口癖を言うぞ。(S) ☆参考 kanna カンナ 重ねて再び。 {E: again; once more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ta 3
- タ 【副】ここに、 ほらここに、 これ。 ta a=kotánu ta ka oka タ アコタヌ タ カ オカ ほらここに、 私たちの村にもある。(W会話) usa aep ka porono ta ene poronno a=kor ruwe oka ウサ アエㇷ゚ カ ポロノ タ エネ ポロンノ アコン ルウェ オカ いろいろ食べ物もたくさん、 ほらこのとおり私たちはたくさん持っている。(S民話) “kem ohownu wa en=kore” “ta, k=óhownu wa” 「ケㇺ オホウヌ ワ エンコレ」「タ、 コホウヌ ワ」 「針に糸を通してちょうだい」「ほら、 通したよ。」 (S) ésir ne hike ka pirka a korka ta po hene pirka エシン ネ ヒケ カ ピㇼカ ア コㇿカ タ ポ ヘネ ピㇼカ さっきのもよかったけれどこれはなおいい。(S) {E: here; this.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ta 5
- タ 【副助】①(強め) …こそ。 kani anak k=épakewsawot, eani ta an koraci e=ye hawe ne wa カニ アナㇰ ケパケウサウォッ、 エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ 私はとんでもないまちがいを言った、 あなたこそ本当のことを言ったのだ。 ②(oka オカ を結びとする係結びの構文で)…ta …oka! …タ …オカ! (結びの oka オカ は言わないこともあるが、 ta タ は必ず言う)。 …だったらいいのになあ、 …したいものだなあ! nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺してやりたいものだなあ! cep rur a=e ta ki! チェㇷ゚ ルㇽ アエ タ キ! 魚のおつゆを食べたいなあ。(S) cikap ta ku=ne/réra ta ku=ne チカㇷ゚ タ クネ/レラ タ クネ 鳥になりたいなあ、 風になりたいなあ。(S即興詩) ③(a ア を結びとする係結びの構文で)…ta …a …タ …ア …するものか、 …なものか、 …するものだなあ、 …しているなあ(反語表現の感嘆文)。 neppo ciraman ki ta háwas a ネッポ チラマン キ タ ハワサ 思いがけないことを言うねえ! ④(tas タㇱ と一緒に)…tas ta …nek! …タㇱ タ …ネㇰ! …するのだぞ(tas ta タㇱ タ の代りに tos to トㇱ ト も使われる)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tak 1
- タㇰ 【他動】…を取って/持って来る、 (人)を連れて来る/呼んで来る/呼びに行く/迎えに行く(来ることを求める)、 (人)を招待する。 e=sanpe a=uk kusu a=e=ták wa e=ek ruwe ne na エサンペ アウㇰ クス アエタㇰ ワ エエㇰ ルウェ ネ ナ あなたの心臓を取るためにあなたは呼ばれて連れられて来たのだよ。(S民話) sakekar=an nen póka ki wa a=kotánu un utar a=tak wa サケカラン ネン ポカ キ ワ アコタヌ ウン ウタㇻ アタㇰ ワ 私はなんとかして酒をつくって村の人々を招待して。(W民話) {E: to bring…; lead, take someone to, from…; go, come to call…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takup
- タクㇷ゚ 【副助】…だけ、 …しか…しない。 rur takup i=erepa ルッ タクㇷ゚ イエレパ 彼らは汁だけしか食べさせてくれなかった(肉も魚もくれなかった)。(W民話) apekur takup a=ki アペクッ タクㇷ゚ アキ 私は火にあたっているだけだった(炊事も何の仕事もせずに)。(W民話) teknum takup etuk kane kú=isitoma テㇰヌㇺ タクㇷ゚ エトゥㇰ カネ クイシトマ 手首だけ出てきて(私は)恐ろしかった。(S) ku=cis a ku=cis a kor patek k=an pe un, ku=yaypira takup ki wa クチサ クチサ コㇿ パテㇰ カン ペ ウン、 クヤイピラ タクㇷ゚ キ ワ 私は泣いて泣いてばかりいたんだよ、 ただもうがっかりして。(S) ☆参考 patek パテㇰ《だけ、 ばかり》が肯定的に「…だけ/ばかり…する/した」というニュアンスで使われているのに対して、 takup タクㇷ゚ は「…しか…しない」という否定的なニュアンスで使われる。 {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanpaku
- タンパク 【名】[< 日本語] たばこ。 tanpaku ku タンパク ク[たばこ・を飲む]たばこを吸う。 tanpaku sine pa ku=ku rusuy タンパク シネ パ クク ルスイ 私はたばこを一服吸いたい。(W) ☆参考 きざみも紙巻きも。 ワテケさんはきざみたばこをきせるにつめて吸っていた。 ☆参考 kiseri キセリ きせる。 {E: tobacco; cigarettes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tap 1
- タㇷ゚ 【名】①これ、 このこと。 tap a=ye kuni tónon-sukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが昼の凪(なぎ)だなあ。(S) a=macíhi ne/a=kar yakne/tap easir/upak siretok ne/ukor=an ruwe ne p sekor アマチヒ ネ/アカㇻ ヤㇰネ/タㇷ゚ エアシㇼ/ウパㇰ シレトㇰ ネ/ウコラン ルウェ ネㇷ゚ セコㇿ [雅]…私の妻にするのに。 そうすればそれこそそろって美しく立派な夫婦になるのにと。(Sユーカラ語り) ②この/そのとき。 tap oro wano タㇷ゚ オロ ワノ それからは。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tap 4
- タㇷ゚ 【助詞】①(強めの助詞) oar tap オアッタㇷ゚ 本当に全く。 oar tap k=érampewtek オアッタㇷ゚ ケランペウテㇰ 私は本当に全然わからない。 ohayne tap オハイネ タㇷ゚ なるほど本当に…。 ②tap an (na) タㇷ゚ アン (ナ) (直訳すると)これぞまさしく…であります。 (注 きちんとした言い方で、 ruwe ルウェ や hawe ハウェ などの後に ne ネ《…だ》の代りに置かれる。 tap タㇷ゚ が使われたときはそれに続く ne ネ《である》の代りに an アン が使われるので tap an タㇷ゚ アン となる。そのあとに na ナ《よ、 から》がつくことも多いが wa ワ《よ》はつかない。 tap タㇷ゚ と an アン が一語になっている場合もある(☞tapan タパン 2)。 …tas(i) tap タㇱ/タシ タㇷ゚ …こそ(強め)。 …tap ta タㇷ゚ タ…これこそは、 実に間違いなく、 まさしく。 tan oruspe tap ta, sonno an oruspe ne タン オルㇱペ タㇷ゚ タ、 ソンノ アン オルㇱペ ネ この話こそは本当の話だ。(S) asinuma tap/ramuan=an hi アシヌマ タㇷ゚/ラムアナニ [雅] 私がちゃんと考えてしたこと。(Sユーカラ) {E: certainly; truly; emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapan 2
-
タパン
【自動】[
ruwe ルウェ、 hawe ハウェ、 hi ヒ 等の名詞化辞によって名詞化された句の後に置かれて、 ne ネ《である》の代りの機能を果たす。 ne ネ《である》を使うよりもきちんとした折り目正しい表現となる。 しばしば後に na ナ《…ぞ、 よ、 から》を伴う。 コピュラ ne ネ と違って単独の名詞や副詞の後には置かれない。) …ruwe tapan (na) …ルウェ タパン (ナ) …(した)のであります。 somo tapan(na) ソモ タパン(ナ) …ではありません。 tumu an kewtum/i=kokor kuni p/somo tapan na トゥム アン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ 憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ☆参考 taptá an タㇷ゚タ アン は強調する言い方。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流) - tapewkocupupu
- タペウコチュププ 【自動】[tap-e-uko-cupupu 肩・(のところ)で・一緒に・すぼめている(重複)]首をすっこめ肩をすぼめている。 {E: to shrug one's shoulders.} (出典:田村、方言:沙流)
- tapka
- タㇷ゚カ 【位名】[概](所は tapkasi タㇷ゚カシ)[tap-ka 肩・の上] …の上、 …の頂上。 pira tapka ピラ タㇷ゚カ 崖の上。(S) nupuri tapka ta cipta=an ヌプリ タㇷ゚カ タ チㇷ゚タアン 山の上で舟をつくった。(S会話) pu tapka ta han cikiki/terke=as terke=as han cikiki プ タㇷ゚カ タ ハン チキキ/テㇾケアㇱ テㇾケアㇱ ハン チキキ [雅]倉の上で私はピヨンピヨン跳んだ。(HC神謡) nupuri tapka a=osíkiru ヌプリ タㇷ゚カ アオシキル 山の頂上に着いた。(W神謡語り) ☆参考 何かの上/頂上で、 そこに上がって四方を見渡したりそこで何かをしたりする所を言う。 少なくともある程度の平らな面積がある。 kitay キタイ は、 外から見ての頂上で、 上がることのできない山の頂や木の梢のてっぺんなどでも言い得る。 ☞kitay キタイ {E: above; on top of; on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tawki
- タウキ 【他動】(まさかりや山刀などの刃物で)…をたたいて切りつける。 cikuni ku=tawki akusu emko hetari wa ani ku=yaykik ruwe un チクニ クタウキ アクス エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ ルウェ ウン (私が)まきをなたでたたいたら半分飛んで来てそれで(私は)自分を打ったんだよ。(S) nisukotawki ニスコタウキ 臼に入れて鎌(かま)で突け。(HC神謡) {E: to beat, cut, chop…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tayko 1
- タイコ 【名】[< 日本語] たいこ(太鼓)。 {E: a drum.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taypeutari
- タイペウタリ 【名】[所](utari ウタリ の概は utar ウタㇻ)[taype-utar-i …の子・たち・(所属語尾)] …の子どもたち(悪口、 罵倒)。 X taypeutari arki wa suy nonno opitta kar wa isam ruwe ta na X タイペウタリ アㇻキ ワ スイ ノンノ オピッタ カㇻ ワ イサㇺ ルウェ タ ナ Xの「こっこら」(=子どもたち)来てまた花をみんな取ってしまったんだな。(S) {E: the children of…(slang).} (出典:田村、方言:沙流)
- teeta
- テエタ 【名/副】①昔、 ずっと前。 teeta kane テエタ カネ 昔むかし。(W) (S)ほか teeta wano テエタ ワノ 昔から。(S) tan kotan ta teeta wano eci=oká p ne a ruwe? タン コタン タ テエタ ワノ エチオカㇷ゚ ネ ア ルウェ? あなたたちはずっと前からこの集落(村)に住んでいたのだったのですか(eci=oká p エチオカㇷ゚ は誤記か。 通常 oka オカ のあとに pe/p ペ/ㇷ゚《の》が続くときは okay pe オカイ ペ と言う)。(S) ②(連体的に使って)昔の。 teeta sinrit テエタ シンリッ 昔の先祖。(W) teeta ekasi utar テエタ エカシ ウタㇻ 昔のおじいさんがた。(S) {E: ①ancient times; long ago. ②ancient; long-ago.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tek 1
- テㇰ 【名】[概](所は teke(he) テケ(ヘ)) 手(手首から先 hand のことも、 腕から先まで全体のことも言う)。 cikir ka tek ka sak チキㇼ カ テㇰ カ サㇰ 足も手もない。(S会話) tek ani oputuye テカアニ オプトゥイェ (彼は)手で押す。(W) tek cikiru pekor テㇰ チキル ペコㇿ てのひらをかえすように。 nítek ニテㇰ 木の枝。 {E: a hand; the hands.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tekeepakiun
- テケエパキウン 【副】[tek-eepaki-un 手・の次々の所・へ](次の言い回しの中で) tekeepakiun útek テケエパキウン ウテㇰ 手の先の用事を言いつける(「そこのものを持って来て」というようなちょっとした用事を言いつけることを言う)。(W) a=resú ruwe ne ayne, tane anakne a=utek, tekeepakiun ka a=utek ka ki kor oka=an ayne tane poro hekaci ne an アレス ルウェ ネ アイネ、 タネ アナㇰネ アウテㇰ、 テケエパキウン カ アウテㇰ カ キ コㇿ オカアン アイネ タネ ポロ ヘカチ ネ アン (子どもを)育てているうちにもう手の先のちょっとした用事を言いつけたりして暮らしていたがそのうちに今はもう大きい少年になった。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tekkes
- テッケㇱ 【名】[tek-kes 手・の末端] 補い。 asinpe tekkes ne アシンペ テッケㇱ ネ 償い物の補いとして。 néa menokopo asinpe tekkes ne apkaste kuni ne manu p a=yupíhi sirehawekoyki ruwe ne ネア メノコポ アシンペ テッケㇱ ネ アㇷ゚カㇱテ クニ ネ マヌㇷ゚ アユピヒ シレハウェコイキ ルウェ ネ その娘を償い物の補いとして(自分たちと一緒に)行かせるようにということを兄は激しく叱りつけながら言った。(NK民話) {E: compensation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- teksama(ha)
- テㇰサマ(ハ) 【位名】[所](概は teksam テㇰサㇺ) ①…の横/脇、 その横/脇。 ②[雅]…のすぐそば。 i=teksama ta/cisiruture イテㇰサマ タ/チシルトゥレ [雅]私のそばに寄って来た。(Sユーカラ) kamuy menoko/teksama ta カムイ メノコ/テㇰサマ タ [雅]女神のすぐそばに。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tektuyka
- テㇰトゥイカ 【名】[tek-tuyka 手・の上側] 手の上側。 tektuyka ta amam pus uwecururse テㇰトゥイカ タ アマㇺ プㇱ ウウェチュルㇽセ まるで手の上に稲の穂が集まってくるようだ(稲の穂を摘むときの表現)。(S) {E: the upper arms.} (出典:田村、方言:沙流)
- tekuwenunpa
- テクウェヌンパ 【自動】[複](単の用例はない)[tek-u-e-nunpa 手・互い・と一緒に・…を押ししぼる[複]] 両手をすり合わせる(アイヌ民族の伝統的な拝礼の仕方である onkami オンカミ のときの仕草の一つ)。 {E: to rub the hands together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- temkoro
- テㇺコロ 【名】[所](概 temkor は未出) …の(子どもをだいている)ひざの上。 a=kor ponpe/……/a=temkoro ta/aworun/a=rimsere kor/a=horíppare kor アコㇿ ポンペ/……/アテㇺコロ タ/アウォルン/アリㇺセレ コㇿ/アホリッパレ コㇿ 私は私の赤ちゃんを(中略)ひざの上にだいてピョンピョン跳ねさせながら。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- tenki
- テンキ 【名】あざ。 tenki o kus oka utar ne kus na uimak ta ene oka hi ne テンキ オ クㇱ オカ ウタㇻ ネ クㇱ ナ ウイマㇰ タ エネ オカ ヒ ネ あざのある血統だからまだこれから何代もそうなるのだよ。(S) húre tenki フレ テンキ 赤あざ。(S) kunne tenki クンネ テンキ 黒あざ。(S) {E: a birthmark; a bruise.} (出典:田村、方言:沙流)
- tepo
- テポ 【位名】[te-po ここ・(指小辞)](次の語の中で)ちょうどここ、 自分のすぐ近く。 tan tepo ta タン テポ タ ついここに、 すぐここに。 tan tepo ta/i=teksama ta/cisiruture タン テポ タ/イテㇰサマ タ/チシルトゥレ [雅]すぐ近くに私のそばに寄って来た。(Sユーカラ) tap tepo ta タㇷ゚ テポ タ いまここに。(W神謡) {E: near oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tesma
- テㇱマ 【名】ひょうたん型かんじき。 ure iworke tesma osma pakno urehe poro ウレ イウォㇿケ テㇱマ オㇱマ パㇰノ ウレヘ ポロ 足跡の中にかんじきがうまってしまうほどに足が大きい(そんな大きな熊の足跡がある)。(S) ☆参考 板を蒸して曲げてつくる。 なめし皮(tonto トント)のひも(torar トラㇻ)で横向きにグルグル巻く。 まん中のくびれた所に足を入れてはく。(S) ☆参考 cinru チンル まん中のくびれのない卵形のかんじき。 {E: gourd-shaped snowshoes.} (出典:田村、方言:沙流)
- teta
- テタ 【副】このあいだ、 先頃、 十日ぐらい前。 teta ek ruwe un テタ エㇰ ルウェ ウン このあいだ来たのだよ。(S) teta tek ek ruwe un テタ テㇰ エㇰ ルウェ ウン ついこのあいだ来たのだよ。(S) teta Taromaycan upas as yak a=ye テタ タロマイチャン ウパㇱ アㇱ ヤカイェ このあいだ樽前山に雪が降ったそうだ。(S) ☆参考 téta テタ《ここに、 ここで》とはアクセントが違う。 ☆参考 teeta テエタ《昔》は、 もともとこの強調形であったかもしれない。 {E: recently; the other day.} (出典:田村、方言:沙流)
- to 2
- ト 【名】[概](所は tóho トホ) ①日(太陽ではなく日にちの日)、 昼間、 日にち。 sinean to ta シネアン ト タ ある日のこと。 iye-ererko to イイェ エレㇾコ ト 三日目の日。 to tanne ト タンネ 日が長い(=tókap tanne トカㇷ゚ タンネ)。(S) to takne ト タㇰネ 日が短い(=tókap takne トカㇷ゚ タㇰネ)。(S) to epitta ト エピッタ 昼間中(=一日中)。 to epitta tónomokor wa an ト エピッタ トノモコㇿ ワ アン (彼は)一日中昼寝している。(S) to a=uk ト アウㇰ [日を・わたしたち/人一般が・受け取る] 日がたつ。 to a=uk ru túnas ト アウㇰ ル トゥナㇱ 日のたつのが早い。(S) to okere ト オケレ 一日中、 日が暮れるまで。 to okere sinot kor an ト オケレ シノッ コラン (彼は)一日中遊んでいる。(S) (注 tókap トカㇷ゚ 昼間、 kunne クンネ 夜。) ②(数連体詞の後に置かれて、 日数の単位。) sine to シネ ト 一日。 tu to トゥ ト 二日間(=tutko トゥッコ)。 re to レ ト 三日間(=rerko レㇾコ)。 íne to イネ ト 四日間(=íne rerko イネ レㇾコ)。 henpak to ヘンパㇰ ト 何日(=henpak rerko ヘンパㇰ レㇾコ)。 (注 月の中の日の名称と同形。 ただし沙流川下流のワテケさんは、 二日間以上と「何日間」とを表すのに、 日の名称と区別して、 かっこの中のような言い方をより多く使っていた。) ③(数連体詞の後に置かれて、 月の中の日の名称。) sine to シネ ト ついたち(月の第一日)。 tu to トゥ ト 二日(月の第二日)。 re to レ ト 三日(月の第三日)。 tan cup re to an tóho ta タン チュㇷ゚ レ ト アン トホ タ 今月の三日の日に。 (注 「…番目の…」を表す iye-e- イイェエ という言い方があるが月の中の日を言い表すのにはそれは使われない。 月の最初の日、 二日目、 …と一日間、 二日間、 …とは同形である。) {E: ①day; daytime. ②a unit for counting days. ③the days of the month.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tókapcup
- トカㇷ゚チュㇷ゚ 【名】太陽。 (tokap)cup a=rukí (トカㇷ゚)チュㇷ゚ アルキ 日蝕になる(だんだん消えていく)。 (tokap)cup ray (トカㇷ゚)チュㇷ゚ ライ 日蝕になる(皆既蝕)。 (tokap)cup kamuy (トカㇷ゚)チュㇷ゚ カムイ 日の神、 お日様。 ☆参考 kunnecup クンネチュㇷ゚《月》と区別して言うときに使う。 通常簡単に言うときは太陽も月も共に cup チュㇷ゚ と言う。 {E: the sun.} (出典:田村、方言:沙流)
- tom(o) osma
- トㇺ/トモ オㇱマ 【連他動】…にぶつかる、 …に当たる。 e=tom k=osma エトㇺ コㇱマ 私があなたにぶつかる。 tomo osma トモ オㇱマ 彼が彼/それにぶつかる。 arpa arpa ni tom osma p アㇻパ アㇻパ ニ トモオㇱマㇷ゚ 行った先行った先で木にぶつかるもの(なぞなぞで答えは mukar ムカㇻ まさかり)。 {E: to run into, hit…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomotuye
- トモトゥイェ 【他動/後副】[tomo-tuye 中ほどの所[所]・を切る] ①[他動]…を横切る、 川や海を渡る。 pet ku=tomotuye wa ペッ クトモトゥイェ ワ (私は)川を渡って…。 ruyka tomotuye ルイカ トモトゥイェ 橋を渡りなさい(ruyka kari arpa ルイカ カリ アㇻパ とも言う)。(S) ②[後副]…を横切って。 atuy tomotuye ikesuy=an アトゥイ トモトゥイェ イケスイアン 私は怒って家を出て海を横切って(=越えて)行った。(W神謡語り) pet tomotuye uhasekoyki p ペッ トモトゥイェ ウハセコイキㇷ゚ 川越しに柴木でたたき合うもの(なぞなぞで、 答えは sikrapu シㇰラプ まつげ)。 {E: ①to cross…; to cut cross, across… ②across…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomta
- トㇺタ 【名詞?】[tom-ta 中ほど・に](直訳すると)中途に。 (次の表現で) 二、 三年前(昔から/初めからではなく)。 tomta wano トㇺタ ワノ この二、 三年前から。 teeta wano oka=as ruwe ka somo ne, tomta wano oka=as ruwe un テエタ ワノ オカアㇱ ルウェ カ ソモ ネ、 トㇺタ ワノ オカアㇱ ルウェ ウン 私たちは(ここに)ずっと前から住んでいたのではない、 二、 三年ほど前から住んでいるのだよ。(S) teeta wenkur/tomta nispa テエタ ウェンクㇽ/トㇺタ ニㇱパ 昔の貧乏人、 中途からの(最近の)金持ち(=昔は貧しくて最近裕福になった人)。(W神謡K) {E: two, three years ago.} (出典:田村、方言:沙流)
- tonnu
- トンヌ 【名】[動物] クラゲ。 ☞tunnu トゥンヌ 〔知分類 p.135 tonru ((虻;礼;長))クラゲ〕 {E: a jellyfish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tonto
- トント 【名】①毛を抜いた皮。 ②なめし皮。 tonto rus トント ルㇱ なめした毛皮。 〔知分類 人間 p.120〕 {E: ①a skin stripped of hair or fur. ②tanned leather.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toparpar
-
トパㇻパㇻ
§161 アリジゴク(幼) (2) toparpar(to-par-par)「トパㇻパㇻ」[
ru(あおぐ)]⦅沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:) - tos
- トㇱ 【助詞】(強めの助詞) …こそ、 …は、 …が。 (多くの場合、 終助詞 nek ネㇰ を結びとする係り結びで) tos…nek! トㇱ…ネㇰ! …さ、 …ぞ。 (しばしば後に強めの助詞 to ト《ほらそこに》を伴って) tos to…nek! トㇱ ト …ネㇰ! …さ、 …ぞ。 ruhure unin huku e=mi ruwe tos to an nek ルフレ ウニン フク エミ ルウェ トㇱ ト アン ネㇰ うす赤っぽい服をあなたがそれそこに着ているんだよ(ruhure unin ルフレ ウニン とはどのような色かという質問に答えて)。 ☆参考 同様の文脈で tas タㇱ とも言い、 tas タㇱ のほうがずっと多く使われる。 {E: an emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tososo
- トソソ 【他動】[toso-so …を荒らす・(重複)] ①…を荒らす。 ②(ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の呼び名の一部の後半部。)Sanka-tososo サンカトソソ 棚荒らし。(Sユーカラ) ☞Kotan-sitcire コタン シッチレ {E: ①to lavage, ruin, damage… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- totce
- トッチェ 【自動】[tot-ce(< se) (擬態の語根)・(自動詞形成)](打ち身で)はれる(傷もつかずにはれていることを言う)。 iyuninka uske totce wa an イユニンカ ウㇱケ トッチェ ワ アン 打って痛くしたところがはれあがっている。(S) mak é=iki híne e=sapa ene totce ruwe an hi an? マㇰ エイキ ヒネ エサパ エネ トッチェ ルウェ アニ アン? どうしてあなたの頭はそのようにこぶができたの。(S) {E: to be swollen.} (出典:田村、方言:沙流)
- totonup
- トトヌㇷ゚ §413 ハイマツ (1) totonup (to-tó-nup)「トとヌㇷ゚」[<*totorup<*metot-or-o-hup(奥山・の所・に群生する・松)] 茎 ⦅名寄⦆⦅A沙流・石狩・十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- toyre
- トイレ 【自動】地響きする。 humi toyre kane korka hemanta tuwapneko pus humi an? フミ トイレ カネ コㇿカ ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 音が地響きしているけれど何がものすごい音をたてて爆発したのだろう。(S) {E: for the earth to rumble.} (出典:田村、方言:沙流)
- tu 1
- トゥ 【名詞語根】[< ru(?)](糸の)一本。 nuytotu ヌイトトゥ 糸の一本。 (出典:田村、方言:沙流)
- tuaspa
- トゥアㇱパ §551.なんちょう(難聴)(1)半つんぼである tu-aspa〔tu-áš-pa トゥあㇱパ〕[<ru-aspa(↓)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tuhot
- トゥホッ 【名】[数名][tu-hot 二つの・二十]四十、 四十個。 tuhot pak ku=kor rusuy トゥホッ パㇰ クコンルスイ 四十個ほどほしい。 {E: forty.} (出典:田村、方言:沙流)
- tukari
- トゥカリ 【位名】[概/所] …の手前。 ruyka tukari ta en=etunankar ルイカ トゥカリ タ エネトゥナンカㇻ 橋の手前で出会った(「いきあった」)。(S) toy tukari eapamaka トイ トゥカリ エアパマカ (直訳すると)地面の手前で戸をあける=地面に近いごく下の方で戸をあける(遠慮ぶかく身を低くして入る様子の描写)。 toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ (直訳すると)地面のすぐ近くの所で低くなる=地上に高くそびえ立つ。 ☆参考 すぐそばのことには言わない。 「本箱の手前に本がある」というようなことには言わない。(S) ☆参考 空間的な手前を言う。 時間的な「以前」は etok エトㇰ[概]/etoko エトコ[所]。 {E: just before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tukusis
- トゥクシㇱ §074 アメマス (1) tukusis(tu-kú-sis)「トゥくシㇱ」[<ru(跡)kusis]⦅多蘭泊、近文、穂別、萩野、千歳、多来加、美幌、沙流、富内、春採⦆アメマス。 (出典:知里動物編、方言:)
- tumam 2
- トゥマㇺ 【名】[概](所は tumama(ha) トゥママ(ハ)) 胴(腰から肩まで、 背骨の長さの部分)。 ☆参考 nítumam ニトゥマㇺ 木の幹。 {E: trunk; body.} (出典:田村、方言:沙流)
- tumama(ha)
- トゥママ(ハ) 【名】[所](概は tumam トゥマㇺ) …の胴。 tumama tanne トゥママ タンネ 胴が長い。(S) {E: the trunk, body of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumamkotanne
- トゥマㇺコタンネ 【自動】[tumam-ko-tanne 胴・が・長い] 胴が長い(熊や豚について言う)。 {E: to have a long trunk, body (especially of a bear or a pig).}. (出典:田村、方言:沙流)
- tumsikot
- トゥㇺシコッ 【名】[tumsi-kot 下げ飾り・ついている] 「ぼんぼりこ」(下げ飾り)が(紐や鎖でつけられて)ついている。 tumsikot sintoko トゥㇺシコッ シントコ シントコ(大きい容器、 この場合、 長方形だったという)と同じ形につくった小さい飾りが鎖で下がっているシントコ。(S) tumsikot pasuy トゥㇺシコッ パスイ【名】「ぼんぼりこ」みたいな下げ飾りのついている箸(菓子等を取るのに使う、 下げ飾りはひもでつけるのではなく、 一本の箸の上端をくりぬいて、 箸の本体から下げ飾りが鎖状につながっている形につくられている)。 {E: small wooden ornaments attached to various instruments (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- tumu
- トゥム 【名/位名】[所](概は tum トゥㇺ) ①(いっぱいつまっているもの)の中、 (ものがいっぱいつまっている所)の中/ただ中、 その中/そのただ中。 tumu kunne hikehe トゥム クンネ ヒケヘ 黒味がかったの。 tumu ruhure siwnin トゥム ルフレ シウニン 赤味がかった緑(紫)。 ②[名]体の具合。 tumu pirka トゥム ピㇼカ 壮健である(体のどこも悪いところがなく、 力があり、 病気をしない)。 sonno tumu pirka kur ソンノ トゥム ピㇼカ クㇽ 本当に壮健な/健康で元気な人。(W) tumu wen トゥム ウェン 体の具合いが悪い。 mímus ápekor an korka tumu wen pe ne siri iki ミムㇱ アペコラン コㇿカ トゥム ウェン ペ ネ シリ イキ 太っているみたいだけれど体の具合いの悪いもののようだ。(S) ③[雅]tumu an kewtum トゥム アン ケウトゥㇺ [雅]思い違い、 まちがった気持ち、 憤慨。 tumu an kewtum/e=kora kuni p/somo ne nankor トゥム アン ケウトゥㇺ/エコラ クニㇷ゚/ソモ ネ ナンコㇿ あなたは決してまちがった気持ちを持って憤慨したりしてはいけませんよ。(Sユーカラ) {E: ①in… ②the condition of one's body, health. ③…} (出典:田村、方言:沙流)
- tumutuy
- トゥムトゥイ 【自動】[tumu-tuy 力[所]・切れる] 力が尽きる。 asinuma hoski tumutuy=an ya kimun kamuy hoski tumutuy ya urametok uwante=an kusu アシヌマ ホㇱキ トゥムトゥイアン ヤ キムン カムイ ホㇱキ トゥムトゥイ ヤ ウラメトㇰ ウワンテアン クス 私が先に力が尽きるか熊が先に力尽きるか度胸比べをするために。(HK民話) {E: to run out of energy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tunnay
- トゥンナイ 【自動】ビューとふき出る。 {E: to gush, rush out.} (出典:田村、方言:沙流)
- tunnu
- トゥンヌ 【名】[動物](=tonnu トンヌ)クラゲ。(S民話) (同じ民話の中で四回この語を言っているうち最初の一回だけ tunnu トゥンヌ と言い、 あとの三回は tonnu トンヌ と発音した。 したがって tonnu トンヌ のほうが正しい形だと思われる。)〔知分類 p.135 tonru((虻;礼;長))クラゲ〕 {E: a jellyfish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turep
- トゥレㇷ゚ §338 オオウバユリ エゾウバユリ (1) turep (tu-rép)「トゥれㇷ゚」[<ru(とける)-re(させる)-p(もの)、→注1] 鱗茎 ⦅北海道全地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- turesnu
- トゥレㇱヌ §026.妹(9)tures-nu〔tu-réš-nu トゥれㇱヌ〕⦅サル⦆【雅】(兄が)妹をもつ;妹がある。[tures(妹を)+nu(もつ)]。"sine〜-p a-ne ruwe ne"「ひとり妹のある者で我はあるのである」「わしには妹が一人あるのじゃ」⦅ユ研Ⅱ, p.446⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- turpa
- トゥㇽパ 【他動】[複](単は turi トゥリ) ①(二つ以上)を伸ばす。 nep ka kettó hene a=turpa ruwe néno kane ネㇷ゚ カ ケット ヘネ アトゥㇽパ ルウェ ネノ カネ 何か毛布でも敷いたように。(W民話) ② ☞ukoramkur turpa ウコラㇺクㇽ トゥㇽパ、 ewkoramkur turpa エウコラㇺクㇽ トゥㇽパ {E: ①to stretch, straighten… (pl.).②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tusa(ha) 3
- トゥサ(ハ) 【名】[所](概は tusa トゥサ)…の袖(の部分)、 それの袖。 pukuru ne kunak ku=ramu a p tusaha ne aan プクル ネ クナㇰ クラム アㇷ゚ トゥサハ ネ アアン (あなたが縫っていたものは)袋かと思っていたがその着物の袖だったんだなあ。(W) {E: a, the sleeve of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tusnecisoke
- トゥㇱネチソケ §230.かわ(皮)(5)交易品としてのクマの皮 tus-ne-cisoke〔túš-ne-či-so-ke とぅシネチソケ〕[tus(=rus 獣皮)、ne(である)、cisoke(=cihoki 交易に持って行く品)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.12】 (出典:知里人間編I、方言:)
- tutusa kew(-e)
- トゥトゥサ ケウ §387.したい(死体);死骸(11)tu-tusa kew(-e)〔tú-tu-sa-keŭ とぅトゥサ・ケウ〕[<ru-tusa-kew]⦅ユ研Ⅱ, p.264⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tuyka
- トゥイカ 【位名】[概](所は tuykasi/tuykaske トゥイカシ/トゥイカㇱケ) ①…の上、 …の上端、 (出入口や窓の)すぐ上の所。 tek tuyka ta amam pus uwecururse テㇰ トゥイカ タ アマㇺ プㇱ ウウェチュルㇽセ (稲の穂摘みをしていると)手の上側に稲の穂が集まってくるようだ。(S) ②(動詞の後に置かれて)…している最中。 onkami tuyka/itak omare オンカミ トゥイカ/イタコマレ [雅](その神は)拝礼 (伝統的な形のあいさつ)をしながら言葉を言った。(W神謡語り) tuyka ta トゥイカ タ …しながら/しているときに。 i=kusa tuyka ta a=kowépekennu イクサ トゥイカ タ アコウェペケンヌ 私は舟で川を渡してもらいながら(彼に)事情をたずねた。(NK民話) e=soyne tuyka ta Ayoro nupuri kasi un yam e=carpa nankor エソイネ トゥイカ タ アヨロ ヌプリ カシ ウン ヤㇺ エチャㇻパ ナンコㇿ あなたは外へ出ると同時にアヨロ山の上に栗をばらまきなさい。(W神謡語り) ☆参考 沙流川下流のサダモさんは、 ipe tuyka ta イペ トゥイカ タ《食べながら》はユカルの言葉で、 日常語では ipe=an kor イペアン コㇿ だと言った。 それに対し姉のワテケさんは「húci フチ《おばあさま》がよく言った」と反論した。 ☆参考 机やござや紙の「上」は tuyka トゥイカ ではなく ka カ。 ドアのすぐ「上」、 棒や杖の「上端」などが tuyka トゥイカ。 ☆参考 「…しながら」には kurka クㇽカ も使われる。 ☆対語 tuypok トゥイポㇰ {E: ①above… ②in the middle of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuymaturi
- トゥイマトゥリ 【他動】[tuyma-turi 遠い・…を伸ばす](刀)を遠くに伸ばす。 (次の言い回しの中で) tuymaturi hanketuri トゥイマトゥリ ハンケトゥリ (刀)を遠くにかざし近くにかざす。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu ruwe ne アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス ルウェ ネ 私は私の太刀つくりの山刀を遠くにかざし近くにかざして悪神を払う舞いをしながら(彼に)あぶない目に会ったことの見舞いを言った。(HK民話) ☆参考 男子の舞いの所作の一つ。 低い声をふるわせながら、 刀を右手に持ち、 切っ先を上にまっすぐ立ててかざし、 腕を伸ばしたり縮めたりする。 悪神を払う所作だと言われている。 {E: to stretch out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- u-…-re/-te/-e
- ウ…レ/テ/エ 【接頭辞…接尾辞】[互い・…・させる](自動詞をはさんで前に u- がつき後に使役語尾がついて)皆で…する。 inne インネ 大人数である;uinnere ウインネレ(一まとまりの人々が)大人数である。 ar- アㇻ 全く、 kira キラ 逃げる; arukirare アルキラレ 皆逃げてしまう。 (出典:田村、方言:沙流)
- uci(hi)
- ウチ(ヒ) 【名】[所](概は ut ウッ) …の肋骨。 ruwe uci ルウェ ウチ …の太い肋骨。 áne uci アネ ウチ …の細い肋骨。 {E: a rib, the ribs of…} (出典:田村、方言:沙流)
- uciw-itara
- ウチウイタラ 【自動】[u-ciw-itara 互い・にささる・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅](いくすじもの光が)互いに反射し合いきらめき合う。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw'itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ [雅]何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射しきらめき合っている。(Sユーカラ) ☆参考 wi ウィ という発音がないため、 w ウ と i イ の間で音節を分けて発音している。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uciwpare
- ウチウパレ 【他動】[u-ciw-pa-re 互い・に刺さる・[複]・させる](次の表現で) otu tapkanru ore tapkanru uciwpare オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル ウチウパレ 踏舞(両腕を広げて斜め上へかざし少し動かしながら一歩一歩進んで行く舞い)を何回も何回もくり返した。(W神謡語り) {E: to repeat over and over again.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhekotpa
- ウヘコッパ 【自動】[複](単は uhekote ウヘコテ) 互いに連れ添う、 一緒に暮らす。 heru a=unúhu patek turano tun a=ne wa uhekotpa=an wa oka=an ヘル アウヌフ パテㇰ トゥラノ トゥナネ マ ウヘコッパアン マ オカアン 私は(父はいなくて)ただ母だけと二人で一緒に暮らしていた。(W神謡語り) {E: to be married; live together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhunak
- ウフナㇰ 【位名】このごろ(一、 二週間前から今まで)。 uhunak wano ウフナㇰ ワノ 「このごろから」(=このごろになって)、 最近。 uhunak wano mákip hawke a hawke a ruwe an un ウフナㇰ ワノ マキㇷ゚ ハウケ ア ハウケ ア ルウェ アヌン (彼は)このごろどうしたのか弱々しいねえ。(S) tap uhunak タㇷ゚ ウフナㇰ ついこのごろ。(W) (S) tap uhunak wano sirmeman タㇷ゚ ウフナㇰ ワノ シㇼメマン このごろはめっきり涼しくなった。(W) {E: recently (within the previous one to two weeks).} (出典:田村、方言:沙流)
- uinere
- ウイネレ 【自動】[u-ine-re 互い・もの・である・させる](?) ①どっちがほしいかという言葉当て遊びをする。 ②[名]どっちがほしいかという言葉当て遊び。 ☆参考 出題者は二つのものを表す名詞を考える。 その語を全部言わず頭の部分だけをくり返して言い、 回答者はその隠された語を推測して、 どっちがほしいかを答える。 たとえば kosne kosokoso he e=kor rusuy, nakanaka he e=kor rusuy? コㇱネ コソコソ ヘ エコンルスイ、 ナカナカ ヘ エコンルスイ? 軽いコソコソがほしいか、 それともナカナカがほしいか。(S) この場合 kosokoso コソコソ は kosonte コソンテ《小袖、 上等の衣服》を、 nakanaka ナカナカ は nakayri ナカイリ《ボロボロの綿入れ》を暗に表している。 回答者が kosokoso コソコソ がほしいと言えば回答者の勝ち、 nakanaka ナカナカ がほしいと言えば出題者の勝ちとなる。(W-S) ☆発音 u/inere, i イ の部分をはっきりと、 そして高く発音する。 二重母音 uy ウイ にならない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uk
- ウㇰ 【他動】[単](複は uyna ウイナ) ①…を取る、 …を得る、 …を受け取る、 …を奪う。 noskike ta an a suwop a=uk wa ノㇱキケ タ アナ スウォㇷ゚ アウㇰ ワ まん中にあった箱を私は取って。(HK民話) haru pirkapi uk rusuy kusu ハル ピㇼカピ ウㇰ ルスイ クス よいみのり(食物の収穫)を得たいから。(S会話) ataye uk (その)料金を受け取る。 e=sanpehe a=uk kusu a=e=túra wa e=ek hi エサンペヘ アウㇰ クス アエトゥラ ワ エエキ あなたの心臓を取る(奪う)ためにあなたは連れられて来たことを。(S民話) yaku uk kamuy ヤク ウㇰ カムイ 役目を持たされている神。 ② ☞aske uk アㇱケ ウㇰ、 teke uk テケ ウㇰ ☆参考 「…を取って(人に)渡す」の意味では使われず、 「受け取る」、 「手に取る」、 「奪う」などを表す。 「そこにあるものを取って(私に渡して)下さい」と言うようなときは uk ウㇰ ではなく ekte エㇰテ《よこす》が使われる。 {E: to get, receive…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukakusno
- ウカクㇱノ 【副】[u-ka-kus-no 互い・の上・を通る・(副詞形成)] 同じ所を二度通って。 ukakusno paye ruwehe an ウカクㇱノ パイェ ルウェヘ アン 同じ所を二度通って行った跡がある=足跡が重なっている。(S) káha ukakusno kar カハ ウカクㇱノ カㇻ (かごを編むのに)同じ所を二度編んである。(S) ukakusno a=ninninu ウカクㇱノ アニンニヌ 同じ所を二度縫ってある。(S) {E: through the same place twice.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukakuspare
- ウカクㇱパレ 【他動】[u-ka-kus-pa-re 互い・の上・を通る・(複)・させる](次の慣用表現の中で)…を何回もくり返す。 otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]何回も何回も両手を広げてかざし一歩一歩進んでいく舞いをくり返した。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukay
- ウカイ 【自動】[u-kay 互い・をおぶう] しわがよっている。 kapuhu ukay カプフ ウカイ 皮膚(ヒフ)にしわがよっている。 sikkapu ukay wa inkar ruwe pirka シッカプ ウカイ ワ インカㇻ ルウェ ピㇼカ まぶたが二重になっていて目元がパッチリしている。(S) {E: to be wrinkled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukayukay
- ウカユカイ 【自動】[u-kay-ukay 互い・をおぶう・(重複)] たくさんしわがよっている。 nankapu ukayukay ナンカプ ウカユカイ 顔の皮膚がしわしわになっている、 顔にしわがたくさんある。 nanuhu epitta nankapu ukayukay ナヌフ エピッタ ナンカプ ウカユカイ 顔じゅう顔の皮がしわだらけだ。(S) e=nucittek e=nanuhu ukayukay earkinne ki ruwe an! エヌチッテㇰ エナヌフ ウカユカイ エアㇻキンネ キ ルウェ アン! あなたは年取ってあなたの顔はしわがずいぶんよったねえ。(S) ☞ukay ウカイ {E: to be very wrinkled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uker
- ウケㇾ 【自動】[u-ker 互い・(?)] ただれる。 hup uker ruwe an! フㇷ゚ ウケン ルウェ アン! できものがただれたねえ。(W) {E: to be sore.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukesanpa
- ウケサンパ 【自動】[u-kesanpa (< kes-anpa) 互い・を追いかける] ①追いかけっこをする、 一方が他方を追いかける。 ②(名詞として)追いかけっこ。 aynu kimun kamuy kes anpa wa upas upun uwesinoye hi a=ye hi ukesanpa ne ruwe ne awa アイヌ キムン カムイ ケサンパ ワ ウパスプン ウウェシノイェ ヒ アイェ ヒ ウケサンパ ネ ルウェ ネ アワ 人間を熊が追いかけて雪ぼこりが渦巻くことを言うのが追いかけっこなのですが。(HK民話の中での説明) ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: ①to run after; chase; pursue (v.). ②a chase; a pursuit (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukik
- ウキㇰ 【自動】[u-kik 互い・を打つ] ぶつかり合う。 ukik humi kanemayne uwetunuyse ウキㇰ フミ カネマイネ ウウェトゥヌイセ (直方体のシントコ(大きい入れ物)の上の角から鎖で下げられている小さな飾りのシントコのミニチュア(tumsi トゥㇺシ)が、 動かすとゆれてぶつかってカチャカチャと鳴る、 その)ぶつかり合う音が何とも言えずいい。(S) {E: to run into; meet.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukikkik
- ウキッキㇰ 【自動】[u-kikkik 互い・を何回も打つ(kik の重複)]何回も続けてぶつかりあう。 ku=minaki ukikkik pakno k=úruuruk クミマキ ウキッキㇰ パㇰノ クルウルㇰ 私は歯がガチガチぶつかり合うほどふるえている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ukohonoyse
- ウコホノイセ 【自動】[u-ko-honoyse 互い・に・うなる](動物が)互いにうなり合う。 ukoyki rusuy noyne ukohonoyse kor an ウコイキ ルスイ ノイネ ウコホノイセ コラン (犬が)けんかをしようとしているらしく二匹でうなり合っている。(S) ☞honoyse ホノイセ (出典:田村、方言:沙流)
- ukohopi
- ウコホピ 【自動(?)】[u-ko-hopi 互い・と・…と別れる](道が)二またに分かれる。 ru ukohopi hi ル ウコホピ ヒ 道が二またに分かれているところ。 {E: (for a road) to be divided.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoirsimne
- ウコイㇼシㇺネ 【自動】[u-ko-ir-sim-ne 互い・に対して・一まとまり・(?)・である] どっちが頭か尻かわからないようにぶかっこうだ。 ukoirsimne sísam nisu a=kutkore ruwe néno kane an ウコイㇼシㇺネ シサㇺ ニス アクッコレ ルウェ ネノ カネ アン ぶかっこうで和人の臼に帯をしめさせたのみたいだ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ukokor
- ウココㇿ 【他動】[uko-kor 一緒に・…を持つ] ①…を一緒に持つ、 (夫婦の間に)(子ども)がいる/できる。 tane pon hekaci ukokor wa タネ ポン ヘカチ ウココㇿ ワ いまはもう二人の間に赤ちゃんが生まれて。(W民話) sine situ ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an? シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン? 一つの尾根を両方から一緒に持って互いに会ったことがないものはなあに(なぞなぞで、 答えは sikihi シキヒ 目)。 ②[u-ko-kor 互いに・対して・持つ] 取り合う、 奪い合う。 teeta anak usa ikor usa emus usa sintoko pirka hikehe ukokor rusuy kusu テエタ アナㇰ ウサ イコㇿ ウサ エムㇱ ウサ シントコ ピㇼカ ヒケヘ ウココンルスイ クス 昔は宝物や刀やシントコ(大きい容器)のよいものを取り合いたくて。(W言い伝え) {E: ①to have a child together (between a couple); to have…together. ②to struggle for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukopayoka
- ウコパヨカ 【自動】[複](単はない)[u-ko-payoka 互い・に・行き来する] 互いに行き来する、 訪問し合う、 訪問したりされたりして親しくつき合う。 nep ka aop ka isam wa ukopayoka rusuy=an yakka wen ネㇷ゚ カ アオㇷ゚ カ イサㇺ マ ウコパヨカ ルスヤン ヤッカ ウェン 何も乗り物もないので行ったり来たりしたくてもできない。 sisak tokuy ne ukopayoka=an シサㇰ トクイ ネ ウコパヨカアン 私たちはまたとない親友として親しく行き来した。(NK民話) {E: to be mutually friendly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukopoypoye
- ウコポイポイェ 【他動】[uko-poy-poy-e 一緒に・(混合を表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](ukopoye ウコポイェ の重複形) ゴチャゴチャに混ぜてしまう、 よくかき混ぜる。 hunakoro kus k=úsaraye wa an a p é=ukopoypoye ruwe? フナコロ クㇱ クサライェ ワ アナㇷ゚ エウコポイポイェ ルウェ? せっかく私が分けておいたのにあなたはまぜてしまったの。(S) {E: to mix…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukorespa
- ウコレㇱパ 【他動】[u-ko-respa 互いに・対して・育てる] ①(直訳すると)…を一緒に育てる。 ②…をいいなずけにする。 a=ukórespa wa oka ruwe ne yak a=ye アウコレㇱパ ワ オカ ルウェ ネ ヤカイェ いいなずけになっているのだそうだ。(S) ☆参考 昔は赤ん坊のうちから親同士の間で結婚させることが決められていた人もいた。(S) {E: to make…one's fiance(e).} (出典:田村、方言:沙流)
- ukosawot
- ウコサウォッ 【他動】[uko-sawot 一緒に・…を避けて逃げる] 皆で…から逃げる。 {E: for everyone to run away, flee from…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukosetane
- ウコセタネ 【自動】[u-ko-seta-ne 互い・に・犬・になる](直訳すると)互いに/一緒に犬のような振舞いをする(用例の文脈では兄妹相姦を言っている)。 hinak wa poro hon e=kor ruwe an yakun, ohaoka=an wa ukosetane=an sekor a=kotánu un utar i=ye kor i=kuriante ヒナㇰ ワ ポロ ホン エコン ルウェ アン ヤクン、 オハオカアン ワ ウコセタネアン セコㇿ アコタヌ ウン ウタㇻ イイェ コㇿ イクリアンテ どうしてお前はおなかが大きくなったのだ、 それでわれわれ兄と妹だけで犬みたいなことをしたと村の人たちが言って陰で笑う。(KH民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukotama
- ウコタマ 【他動】[uko-tama 一緒に・(?)] 倍にする。 tup patek ku=kor pe a=ukótama ruwe pakno e=kor トゥㇷ゚ パテㇰ クコㇿ ペ アウコタマ ルウェ パㇰノ エコㇿ 私は二つだけしか持っていないのにあなたはそれを倍にしたほど持っている。(S) {E: to double…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotanastanas
- ウコタナㇱタナㇱ 【自動】[uko-tanas-tanas 皆一緒に・(擬態)出っぱっている・(重複)] でこぼこだ(あちこちでっぱっている)。 ru ukotanastanas kotnekotne ル ウコタナㇱタナㇱ コッネコッネ 道がでこぼこだ。 ☆参考 kotne コッネ は《へこむ》。 ☞tanas タナㇱ {E: to be rough; uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotaratarak
- ウコタラタラㇰ 【自動】[uko-tara-tara-k 一緒に・(上に上げることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)] でこぼこだ。 ru ukotaratarak ル ウコタラタラㇰ 道がでこぼこだ。(S) sir-ukotaratarak シㇼウコタラタラㇰ 地面がでこぼこだ。(S) {E: to be rough; uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukouk
- ウコウㇰ 【他動】[単](複は ukouyna)[u-kouk 互い・の…を奪う] ①…を取り合う/奪い合う。 ②(upopo ウポポ という種類の歌を数人で歌うときに)一拍ずつずらして輪唱する。 ukouk upopo ウコウㇰ ウポポ 輪唱するウポポ。 ☆参考 先唱者が一行目または二行目の最後から二打ち目の部分まで歌ったあと続けて二番目の組がその同じ部分をくり返す。 それは先唱者の、 その行の最後の部分と重なる。 三部に分かれるときは、 三番目の組も同様に、 二番目の組より一打ち遅れて入る。 このように、 一打ち遅れてくり返す歌い方を、 前の組のふしを後の組が「取る」(kouk コウㇰ) と表現する。 {E: ①to scramble, struggle for… ②…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoutur(u)ke/ukowtur(u)ke
- ウコウトゥㇽケ/ウコウトゥルケ 【位名】(二つのもの/場所)の間の所、 その(それらの)間の所。 e=askepet ukowturke エアㇱケペッ ウコウトゥㇽケ あなたの指の間。 ukowturke omare ウコウトゥㇽケ オマレ …をその間にはさむ。(W) huton ukowturke omare wa nuyna フトン ウコウトゥㇽケ オマレ ワ ヌイナ ふとんとふとんの間に入れてかくしなさい。 tooká utar ukowturuke ta móno a トオカ ウタㇻ ウコウトゥルケ タ モノ ア あの人たちの間に座りなさい。(S) m {E: between or amongst two places or things.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoutur/ukowtur
- ウコウトゥㇽ 【位名】[概](所は ukouturu/ukowturu/ukouturke/ukowturke ウコウトゥル/ウコウトゥㇽケ)[u-ko-utur 互い・に対して・…の間](二つのもの/場所)の間。 kotan ukowtur ru kus コタン ウコウトゥンル クㇱ 村の家並みの間の道を通る。(S) {E: between; among.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukouyna
- ウコウイナ 【他動】[複](単は ukouk ウコウㇰ)[u-kouyna 互い・奪う](二つ以上)を取り合う/奪い合う。 {E: to scramble, struggle for… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoyuppa
- ウコユッパ 【他動】[複](単は ukoyupu ウコユプ)(二つ以上)をまとめてきちんとしめる。 ruy:no suppa ukoyuppa wa sina ルイーノ スッパ ウコユッパ ワ シナ うんときつく締めてしばりなさい。(S) {E: to fasten…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoyupu
- ウコユプ 【他動】[単](複は ukoyuppa ウコユッパ) (一つ)をまとめてきちんと締める。 é=ukoyupu wa e=sina ruwe? エウコユプ ワ エシナ ルウェ? (チッキの荷物を)しっかり締めてしばったかい? (S) {E: to fasten…} (出典:田村、方言:沙流)
- umurek
- ウムレㇰ §035.夫婦(1)umurek〔u-mú-rek ウむレㇰ〕⦅ホロべツ⦆夫婦;夫妻。"onne〜tek-kakipo rikunruke raunruke arki"「老いた夫婦が手を目の上にかざしかざしやって来た」⦅神謡集, p.8⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- un 3
- ウン 【終助】①(名詞・副詞の後で、 ne ネ《…だ》を言わずに文を終止する。 会話の言い方で、 肯定の返事の表現に使われる。) …だよ、 …ですよ。 sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an? a=sikíhi un シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン? アシキヒ ウン 一つの尾根を両方から一緒に持っていてお互いに会ったことがないものは何ですか? 私たちの目ですよ。 ruwe un ルウェ ウン そうですよ。 ②(動詞の後で。 これも返事の表現らしい。)poronno ku=sanke wa k=ére kus ku=ye hike ka ponno ka e ka somo ki wa kú=iruska un ポロンノ クサンケ ワ ケレ クㇱ クイェ ヒケ カ ポンノ カ エ カ ソモ キ ワ クイルㇱカ ウン 私がたくさん出して食べなさいと言ったのに彼は少しも食べないので私は腹が立ったのよ。 hetak hokure i=komuy un! ヘタㇰ ホクレ イコムイ ウン! さあ早く(私の)シラミをとっておくれよ。(W民話) ③(疑問文で)何…/どう…だろう? k=éninuype íne un? ケニヌイペ イネ ウン。 私の枕どうしたろう(見つからないとき)。(S) réhe ene a=ye p ne hi ka k=éranpewtek hemanta kameasi un? レヘ エネ アイェㇷ゚ ネ ヒ カ ケランペウテㇰ ヘマンタ カメアシ ウン? その名前はなんと言うものだかもわからない、 なんていうばけものだろ。 ④(返事をうながす)“tane emonasnu?” “na kémonasap. eani un?” 「タネ エモナㇱヌ?」「ナ ケモナサㇷ゚、 エアニ ウン?」「もう終わったかい。」「まだ終わらない。 あなたは?」 (S) ⑤ruskare un! ルㇱカレ ウン (直訳すると)彼をそのことで不機嫌にさせよ=ああよかった(反語で、 喜びの表現)。 {E: a sentence-final particle that emphasises the speaker's conviction, especially in conjunction with imperative.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uncisehe
- ウンチセヘ 【名】[所]…の家、 彼の家。 sine an to ta/a=uncisehe/kitayke ta han kakkok kakkok/kakkok cikap/rew ruwe ne シネ アン ト タ/アウンチセヘ/キタイケ タハン カッコク カッコク/カッコㇰ チカㇷ゚/レウ ルウェ ネ ある日のこと私の家の屋根にカッコウ鳥が止まった。(W神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unin 2
- ウニン 【助動】(色について)…色がかっている。 ruhure unin húku e=mi ruwe tas ta an nek ルフレ ウニン フク エミ ルウェ タㇱ タ アン ネㇰ うす赤っぽい服を、 ほら、 あなたがそこに着ているんだよ。(S) {E: to be coloured.} (出典:田村、方言:沙流)
- unitanpakte
- ウニタンパㇰテ 【自動】[u-nitan-pakte 互い・速い・比べる] かけっこ(競走)する。 {E: to run a foot race.} (出典:田村、方言:沙流)
- unokauk
- ウノカウㇰ 【自動】[u-noka-uk 互い・写した形/像・を取る]仲間同士で写真をとる。 unokauk hene ki kor oka ruwe somo ne? ウノカウㇰ ヘネ キ コㇿ オカ ルウェ ソモ ネ? 写真をとってでもいるのではないか。 (出典:田村、方言:沙流)
- upen
- ウペン 【自動】若い。 upen kam 若い肉。 ruskare un/upen kam arki/henoo uwao/siri oka ya ルㇱカレ ウン/ウペンカㇺ アㇻキ/ヘノオ ウワオ/シㇼ オカ ヤ ああよかった、 若い肉が来たのだな。(W神謡K) ☆参考 この一例のみ。 この方言でほかにどのように使われるのか不明。 ☆参考 若いことを表すのによく使われる語は pewre ペウレ。 〔知分類 p.482〕 (出典:田村、方言:沙流)
- upsor 1
- ウㇷ゚ソㇿ 【名】[概](所は upsoro(ho) ウㇷ゚ソロ(ホ)) [< upsi-or 内部におおわれている(?)・ところ] ①ふところ、 着ている衣服の中。 ②[慣用表現](家や部屋の)中(保護され守られている内部が、 ふところや衣服の中にたとえられる)。 cise upsor míke kane kurkot kane チセ ウㇷ゚ソㇿ ミケ カネ クㇽコッ カネ [慣用表現]家のふところ(=家の中)が光り輝いている。(W民話) tunpu upsor a=orésu トゥンプ ウㇷ゚ソㇿ アオレス [雅]部屋のふところ(=部屋の中)で育てられた。(W) cási upsor/koyaykar ruwe/ene oka hi チャシ ウㇷ゚ソㇿ/コヤイカン ルウェ/エネ オカ ヒ [雅]城のふところ(=城の中)のつくりようは次のようであった。(Sユーカラ) ☆参考 知里真志保による語源解釈が『分類アイヌ語辞典人間篇』の p.53 にある。 {E: ①the bosom. ②the inside of (a house or room).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upsoro(ho) 1
- ウㇷ゚ソロ(ホ) 【名】[所](概は upsor ウㇷ゚ソㇿ)…のふところ、 …の着ている衣服の中。 k=upsoro péka nay san kane クㇷ゚ソロ ペカ ナイ サン カネ 私の衣服の中を沢が流れている=汗が沢のように流れている。(S) sir-kunne kor hotke utar oka ta e=kuy a e=kuy a e=upsoro un ki kor e=an ruwe ne シㇼクンネ コㇿ ホッケ ウタㇻ オカ タ エクヤ エクヤ エウㇷ゚ソロ ウン キ コㇿ エアン ルウェ ネ 夜になると人々が寝た後でお前はふところの中で(ついて精白したヒエを)モグモグかんでいるのだな。(W民話) {E: the bosom (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upunpatce
- ウプンパッチェ 【完動】[upun-patce 雪ぼこり・フワッと飛ぶ] (=upunpana patce ウプンパナ パッチェ)雪が風に飛ばされてフワーッと飛ぶ。 mata an kor upas as, réra ruy kor upunpatce マタ アン コㇿ ウパㇱ アㇱ、 レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ 冬になると雪が降り、 風が強いと雪が風に飛ばされてフワッーと飛ぶ。(S) {E: for snow to fly in the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- upusi(hi)
- ウプシ(ヒ) 【名】[所]…の(ブドウやコクワの)房。 kutci upusihi pirka ruwe! クッチ ウプシヒ ピㇼカ ルウェ! 「コクワ」(=サルナシ)の房いいねえ! (S) kími upusihi kar kor an キミ ウプシヒ カㇻ コラン 彼はトウモロコシを束にしている。(S) {E: a bunch of…(grapes, corns, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ure(he)
- ウレ(ヘ) 【名】[所](概は ure ウレ)…の足(足首から先)。 hot, urehe poro ruwe! ホッ、 ウレヘ ポロ ルウェ! まあ、 足が大きいなあ。(S) ure-iworke tesma osma pakno urehe poro ウレイウォㇿケ テㇱマ オㇱマ パㇰノ ウレヘ ポロ 足跡の中にかんじきが入ってしまうほど足が大きい。(S) {E: the foot, feet of…} (出典:田村、方言:沙流)
- urekirpu
- ウレキㇼプ 【名】[ure-kirpu 足・脂肉] 熊の足の裏の脂肪(脂肪ばかりでコリコリしておいしい、 uretoy ウレトイ《熊の足の裏の皮》をむくと出てくる)。 ☞uretoy ウレトイ 〔知分類 人間 p.17 ure-haru 足裏の肉((ホロベツ))〕 {E: the thick fleshy pads of the soles of the paws of a bear.} (出典:田村、方言:沙流)
- urenpiskan
- ウレンピㇱカン 【位名】[概](所は urenpiskani(ke) ウレンピㇱカニ(ケ)) [uren-piskan 両方の・まわり/縁] …の両側。 ru urenpiskan ル ウレンピㇱカン 道の両側。 {E: both sides of…} (出典:田村、方言:沙流)
- urepet
- ウレペッ 【名】[概](所は urepeci(hi) ウレペチ(ヒ))[ure-pet 足(足首から下)・細長いもの/指] 足指。 íne urepet us kameasi ruwe ka an イネ ウレペッ ウㇱ カメアシ ルウェ カ アン 四本の足指のついたばけものの足跡があった。(KK民話) ☆参考 たちの悪い人食い熊は四本指だという。 {E: the toes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- urepok
- ウレポㇰ 【名】[ure-pok 足・の下][古](月の名)10月。 kurukpeciyay roski, a=otérke kor ureasam ta pukukse wa kusu urepok クルㇰペチヤイ ロシキ、 アオテㇾケ コㇿ ウレアサㇺ タ プクㇰセ ワ クス ウレポㇰ 霜柱が立ち踏(ふ)むと足の裏の所でパラパラ鳴るから urepok ウレポㇰ《足の下》。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- urorerok
- ウロレロㇰ 【自動】[複](単の用例はない)[u-ror-e-rok 互い・の上座・に・座る[複]](二人が)上座下座に並んで座る。 kamuy ne kus koraci an onne kur an, úturkehe ta kamuy ne noyne an rupnemat an, urorerok híne oka カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ アン、 ウトゥㇽケヘ タ カムイ ネ ノイネ アン ルㇷ゚ネマッ アン、 ウロレロㇰ ヒネ オカ 神と見まがうばかりの立派な老人がいた、 その下座に神のような立派な老女がいた、 二人は上座下座に並んで座っていた。(KC民話) {E: to sit in order from the highest to the lowest place of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- us 3
- ウㇱ 【他動】(…に)…がつく/生える、 (…に)…がついて/生えている。 ham us ハㇺ ウㇱ (木に)葉がつく。 rek us レㇰ ウㇱ (人)にひげが生える。 imeru us イメル ウㇱ (人に)輝きがつく=光り輝く、 後光がさす。 ☆参考 一つのものに全く別のものが接触したりはりついたりするという意味でくっつくことは kotuk コトゥㇰ、 紐や綱や鎖でつながれてつくことは kot コッ。 {E: to adhere, attach…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- us 4
- ウㇱ 【他動語根】[< us 3](名詞の後に接尾辞のようについて自動詞をつくる。) ①…がつく、 …がついている(☞us ウㇱ 3)。 ②(決まった数語の中で)たくさんの/大きい…がついている。 mim ミㇺ 身(肉); mímus ミムㇱ 肉づきがいい、 太っている。 ser セレ (着物の)身幅;serus セルㇱ 身幅が広い。 (出典:田村、方言:沙流)
- usat
- ウサッ 【名】おき(火のついている炭、 木が燃えてもう煙が出なくなったもの)。 tanepo ape ruy wa usat ka isam タネポ アペ ルイ ワ ウサッ カ イサㇺ いま火がついたばかりでまだおきはできていない。(S) mokor usat モコㇿ ウサッ [眠っている・おき] 灰(retarpas レタㇻパㇱ)をかぶって中にあるおき。(福満S) ☆参考 usat ウサッ も pas/paspas パㇱ/パㇱパㇱ も「燃えかす」と訳されることがあるが別のものである。 usat ウサッ《おき》はまっ赤に火がついている。 これの火の消えたものが pas/paspas パㇱ/パㇱパㇱ、 その黒いもの(消し炭)が kunne pas クンネ パㇱ、 さらに燃えて白い灰になり、 しかもまだ形を保っているものが retar pas レタㇻ パㇱ、 それの形がくずれて粉々になった灰が úna ウナ。 {E: live coals.} (出典:田村、方言:沙流)
- usata
- ウサタ 【副】[u-sa-ta 互い・の前・に] ①(=usa ta ウサ タ)後世に次々に、 次々の世代に続いて。 ②(次の表現で) usata irwak ウサタ イㇼワㇰ [次の世代の・兄弟姉妹](?) イㇽワㇰ と発音) いとこどうし (「いとこきょうだい」「ひといとこ」)。 usata irwak ci=ne ruwe un ウサタ イㇼワㇰ チネ ルウェ ウン 私たちはいとこどうしなのだよ。(S) usata usata irwak ウサタ ウサタ イㇼワㇰ またいとこ(「ふたいとこ」)。 usata usata ku=irwakutari ne ruwe un ウサタ ウサタ クイㇼワクタリ ネ ルウェ ウン 私のまたいとこたちなのだよ。(S) ☞irwak イㇼワㇰ {E: ①over the generations. ②cousins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usi 1
- ウシ 【複他動】[us-i …に…がつく・(他動詞化)] …に…をつける/ぬる/ぬりつける/まぶす。 iroho usi イロホ ウシ 色をぬる。(S) ussi usi ウッシ ウシ うるしをぬる。(S) tomotarusi トモタルシ [tomo-tar-usi …に・背負い縄・をつける]…を荷縄でしばって背負えるようにする(そうして背負って運ぶことを言外に含むこともある)。 yayusi ヤユシ [yay-usi 自分・に…をつける](おしろいなど)を自分につける。 ☆参考 kotaci コタチ ベタベタぬりつける/こすりつける。 kotukka コトゥッカ (別のもの)をくっつける(接触させる/はりつける)。 kote コテ …をゆわえ(結び)つける。 「手甲をつける」「冠をつける」などには kor コㇿ《…を持つ》が使われる。 「首飾りの玉連をつける」「耳環をつける」などの雅語の慣用表現については ☞tamasay タマサイ、 ninkari ニンカリ {E: to attach, stick…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uska
- ウㇱカ 【他動】[us-ka 消える・(他動詞化)](火や明りや電気)を消す、 (書いたもの)を消す(消しゴムなどで)、 (村/集落)を消滅させる。 sune uska スネ ウㇱカ 明りを消す。(W) sunke no kanpinuye=an kor uska wa isam スンケ ノ カンピヌイェアン コㇿ ウㇱカ ワ イサㇺ まちがって書くと消してしまう。(S会話) oripakpa yan wa, néa e=kotanu a=ar-uska, a=arwente nankor ruwe ne kusu オリパㇰパ ヤン マ、 ネア エコタヌ アアㇻウㇱカ、 アアㇻウェンテ ナンコン ルウェ ネ クス 天然痘が上陸して来て、 あのあなたの村はすっかり絶やされ、 すっかり滅ぼされてしまうだろうから。(W民話) {E: to put out, turn off, extinguish…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uske(he)
- ウㇱケ(ヘ) 【形名】[us-ke-(he) (語源的には) …する習慣のある・ところ・(所属語尾)][被修飾名](動詞(句)、 連体詞(句)などの連体語の後に置かれ、 位置を表す名詞句をつくる。 場所を表す場合が多いが、 時を表すこともある。) …する/した/の所、 …する/した/のとき。 móno k=a rusuy korka k=a uske ka isam モノ カ ルスイ コㇿカ カ ウㇱケ カ イサㇺ 座りたいけれど座る場所がない。(S) uhuy wa paye uskehe oka ウフイ ワ パイェ ウㇱケヘ オカ 燃えて行った所もあった。(W会話) imakakehe eyayriko uske okay pe ne na イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ 後でよくなるときがあるものだよ。(S) tane kinaemawri ci wa a=e uske ne タネ キナエマウリ チ ワ アエ ウㇱケ ネ 今ヤマソバが熟して食べる時期だ。(S) {E: the place where one does, did…; the time when…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uskike
- ウㇱキケ 【形名】[被修飾名][雅](?) tapan uskike/tan uskike タパヌㇱキケ/タヌㇱキケ (たぶん叙事詩の中や、 古風な美文調の言い方の中で)このときは(?)。 i=ruwokake ta, a=ye rok itak tu kanpiso ka re kanpiso ka a=enúypa wa oka yakun tan uskike, easir, a=rehe ohonno hene iruka hene…kanpi ka o wa oka yakun イルウォカケ タ、 アイェ ロㇰ イタㇰ トゥ カンピソ カ レ カンピソ カ アエヌイパ ワ オカ ヤクン タヌㇱキケ、 エアシㇼ、 アレヘ オホンノ ヘネ イルカ ヘネ…カンピ カ オ ワ オカ ヤクン 私たちの死後に、 私たちの話した言葉が二ページにも三ページにも書いてあればこれによって(?)、 それこそ、 私たちの名前が長い間でも短い間でも…紙の上に載っていれば。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utannimara
- ウタンニマㇻ 【名】[所](概の用例はない)[utar-nimara 同族・の半数/一部] 仲間の一部、 仲間の半分ぐらい(ごく少しの一部とも限らず、 またちょうど半分とも限らない。 全部ではないことを言う。 だいたい半分ぐらいをさすことが多い。 数のあるものについて言う。 一個の半分/片割れのことには使われない)。 oro ta sirepa=an korka, a=utannimara nani nani, tan mosir akkari wa toop na herepasi wa hetopo herepasi wa paye rusuy オロ タ シレパアン コㇿカ、 アウタンニマラ ナニ ナニ、 タン モシㇼ アッカリ ワ トオㇷ゚ ナ ヘレパシ ワ ヘトポ ヘレパシ ワ パイェ ルスイ 私たちはそこに(その島に)着いたけれど、 私たちの仲間の一部はまもなく、 この島を通り越してもっと遠く海の向こうへもどって行きたいと言った。(S言い伝え) {E: a portion; half.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utari(hi)
- ウタリ(ヒ) 【名】[所](概は utar ウタㇻ 人々)…の同族の人々、 …の村人たち、 …の仲間たち/連れになっているグループ/組。 k=útarihi menoko utar turano tun ren ci=ne híne タント クタリヒ メノコ ウタㇻ トゥラノ トゥン レン チネ ヒネ 今日は私の同族(アイヌ民族)の人たち、 女性たちと一緒に二、 三人で。(W独話) a=utári ka sísam ka ikopoyke wa アウタリ カ シサㇺ カ イコポイケ ワ 私たちの同族(アイヌ民族)も和人もまじって (S会話) e=se wa e=arpa wa é=utari e=ere yakun é=utari opitta ray kusu ne aan pe エセ ワ エアㇻパ ワ エウタリ エエレ ヤクン エウタリ オピッタ ライ クス ネ アアン ペ あなたが(この魚を)背負って行って(=持って帰って)あなたの村の人たちに食べさせたらあなたの村の人たちはみんな死んでしまうところだったが。(NK民話) eci=utári hosippa ruwe somo ne? エチウタリ ホシッパ ルウェ ソモ ネ? あなたたちの組/仲間は皆帰ったのではないのか。(S) ☆参考 アイヌ民族を指す呼称として「ウタリ」というのは、 アイヌ語で言うときは k=útari(hi) クタリ(ヒ)《私の同族》、 a=útari(hi) アウタリ(ヒ)《私たちの同族》のように人称形で言う言葉である。 {E: of the same tribe, family, village group etc. of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utariinne
- ウタリインネ 【自動】[utari-inne (その)同族[所]・多人数である] 同族が多い、 一族/村人の人数が多くなる。 a=utári ka sisipi wa utariinne=an ruwe ne kusu アウタリ カ シシピ ワ ウタリインネアン ルウェ ネ クス (私の)村人たちも増えて村人が大勢になったので。(HK民話) {E: for the people of the same family, group etc to be numerous.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utarokihi
- ウタロキヒ 【名】[所](概は用例がない)[utar-ok-ihi 人々・(接尾辞)・(所属語尾)] 彼ら皆、 皆さん方。 tu tépu or un/ku=omare wa/pon katkemat hem/poro sensey utar/utarokihi/ku=nure rusuy トゥ テプ オルン/クオマレ ワ/ポン カッケマッ ヘㇺ/ポロ センセイ ウタㇻ/ウタロキヒ/クヌレ ルスイ (私は)二本のテープに入れてお嬢さんにも大先生方皆様にも聞かせたかった。(W即興詩) ☆参考 話し言葉の中には用例がない。 {E: everyone; all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utnit
- ウッニッ 【名】[概][ut-nit 肋骨・棒](一本一本の)肋骨、 「脇の下から肋骨の一本一本分かれたとこ。」 (S) ruwe utnit ルウェ ウッニッ 太い肋骨。 áne utnit アネ ウッニッ 細い肋骨。 ☆参考 左右の肋骨のつながりは ninkew'utomusi ニンケウウトムシ、 つながりから肋骨の部分全体は penrampone ペンランポネ《胸の骨》。 {E: the ribs.} (出典:田村、方言:沙流)
- utomosma
- ウトモㇱマ 【自動】[u-tomosma 互い・にぶつかる] 互いにぶつかり合う。 oharkisounma inunpe turasi a=itákturasire, osisounma inunpe a=itákturasire, apeetok ta itak utomosma ruwe ne オハㇻキソウンマ イヌンペ トゥラシ アイタㇰトゥラシレ、 オシソウンマ イヌンペ アイタㇰトゥラシレ、 アペエトㇰ タ イタㇰ ウトモㇱマ ルウェ ネ 私は左座でも炉縁に沿ってまじないの言葉を言い、 右座でも炉縁に沿ってまじないの言葉を言って、 横座でまじないの言葉が互いにぶつかった。(HK民話) ☆参考 tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ …にぶつかる。 {E: to bump into, meet each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utunnu
- ウトゥンヌ 【自動】[utur-nu 間・がある] すきまがあいている。 ruyka utunnu wa an ルイカ ウトゥンヌ ワ アン 橋がすきまがあいている(木の板の橋で、 板と板の間にすきまがある)。 {E: to have gaps.} (出典:田村、方言:沙流)
- utur 1
- ウトゥㇽ 【位名】[概](所は uturu/utur(u)ke(he) ウトゥル/ウトゥㇽケ(ヘ)/ウトゥルケ(ヘ))…の間(空間的にも時間的にも)。 ☆参考 útur ウトゥㇽ《…の下座、 西側》とはアクセントが違う。 {E: between…} (出典:田村、方言:沙流)
- útur 2
- ウトゥㇽ 【位名】[概](所は útur(u)ke(he) ウトゥル/ウトゥㇽ/ウトゥルケ(ヘ)/ウトゥㇽケ(ヘ))…の下座、 木尻座、 (家の中の)出入口に近い方、 東窓から遠い方、 (家の外でも)西側。 ☆参考 utur ウトゥㇽ 「間」とは別の語である。 アクセントが違う。 cise útur kus チセ ウトゥㇽ クㇱ 家の西側を通る(cise útur péka kus チセ ウトゥㇽ ペカ クㇱ とも言う)。(S) ☆参考 所属形 úturu ウトゥル の形は未出。 {E: the lower seat of (a house etc.); the western side of (a house etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utur(u)ke(he) 1
- ウトゥㇽケ(ヘ)/ウトゥルケ(ヘ) 【位名】[所](概は utur ウトゥㇽ)[utur-u-ke …の間・(所属語尾)・ …の所] その間、 …しているときと次にするときとの間。 a=oyámokte wa nétuk=an uturke ta eun inkar=an ranke kor án=an ayne アオヤモㇰテ ワ ネトゥㇰアン ウトゥㇽケ タ エウン インカラン ランケ コㇿ アナン アイネ おかしいなあと思って、 寄り木拾いをしている間にときどきそっちを見い見いしていると。(W民話) ☆参考 uturu ウトゥル の形も使われる。 {E: the place between…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- útur(u)ke(he) 2
- ウトゥㇽケ(ヘ)/ウトゥルケ(ヘ) 【位名】[所](概は útur ウトゥㇽ)[utur-u-ke …の下座・(所属語尾)・(よりはっきりさせる所属語尾)…の所] その下座(その西側/入口側)の所。 osisoun kamuy ekasi a wa an, úturuke ta kamuy ne noyne an húci a wa an オシソウン カムイ エカシ ア ワ アン、 ウトゥルケ タ カムイ ネ ノイネ アン フチ ア ワ アン 右座(いろりの北側、 主人の席)に、 神なる老人が座っていた、 その下座側(西側、 入口側)に、 神のような老女が座っていた。(W神謡語り) ☆参考 úturu ウトゥル の形は未出。 {E: the lower seat of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utureskor
- ウトゥレㇱコㇿ 【自動】[u-tures-kor 互い・の妹(turesi トゥレシ の i イ が落ちた形)・を持つ][雅](通常は)兄妹、 (この用例では)姉妹。 Menas un mat utureskor pe an ruwe ne awa メナスン マッ ウトゥレㇱコㇿ ペ アン ルウェ ネ アワ メナシ(東南方向、 静内方面)の姉妹がいたのだが。(HC神謡結末の語りの部分) ☆参考 この方言では「姉妹である」ことを言うには通常は umatakikor ウマタキコㇿ と言う。 {E: older brother-older sister; sisters.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utus(-i)
- ウトゥㇱ §037.妻(15)utus(-i)〔u-túš ウとぅㇱ〕⦅ホロべツ⦆①【名詞】(-i)相妻;二人妻;本妻とめかけ。②【動詞】(-an)相妻になる:本妻とめかけが同一家家内に居住して同一の夫に仕える。"aynu menoko kamuy menoko 〜 wa e-kor sapo e-yuputari okay ruwe ne"「人間の女と神の女が相妻となって汝の姉汝の兄たちが生れたのである」⦅ユ研Ⅱ, pp.734〜5⦆[u-(お互いが)+tus(相妻となる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- uwato
- ウワト 【自動】[u-w-ato 互い・(挿入音)・(?)] たくさん並んでいる。 nupuri uwato ápekor síran ヌプリ ウワト アペコㇿ シラン 山がたくさん並んでいるみたいになっている(「あまり遠くでなく、 近く近く見えたとき」に言う)。(S) ruwe ni uwato ルウェ ニ ウワト 太い木がたくさん並んでいる。(S) heyapte heyapte pon pínay uwato ápekor siran ヘヤㇷ゚テ ヘヤㇷ゚テ ポン ピナイ ウワト アペコㇿ シラン 山の方へ山の方へと小さい谷川がたくさん並んでいるみたいになっている。(S) {E: for a lot of something to be lined up.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwehopuni
- ウウェホプニ 【自動】[u-w-e-hopuni 互い・(挿入音)・と一緒に・立ち上がる/飛ぶ] ①(雪煙が)飛ぶ。 réra ruy kor upunpatce, wenupuncise uwehopuni pekor siriki レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ、 ウェヌプンチセ ウウェホプニ ペコㇿ シリキ 風が強いと雪がフワーッと飛び、 雪煙が立ち上がって渦巻いて飛ぶみたいになる。(S) ②(人が)一人残らず(とんで)行ってしまう。 (=uwehopunpa ウウェホプンパ)。 {E: ①for snow spray to fly about in the wind. ②for everyone to fly, go out.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwekarpare
- ウウェカㇻパレ 【他動】[自動使役][uwekarpa-re 集まる・させる] …を集める。 humneani un uwekarpare wa ári フㇺネアニ ウン ウウェカㇻパレ ワ アリ ひと所に寄せ集めておきなさい(=uwekarire wa ári ウウェカリレ ワ アリ)。(S) ceppokoyki=an wa a=satke a=ma a a=ma a ne ya néun néun iki=an kinaharukar=an usa aepi a=uwékarpare wa チェッポコイキアン マ アサッケ アマ ア アマ ア ネ ヤ ネウン ネウン イキアン キナハルカラン ウサ アエピ アウウェカㇻパレ ワ 小魚とりをして乾してどんどんたくさん焼いたりいろいろして野草を摘んだりしていろいろな食べ物を集めて。(W民話) {E: to gather, bring together…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwenewsar
- ウウェネウサㇻ 【自動】[u-w-e-newsar 互い・(挿入音)・と一緒に・いろいろ話し合って楽しむ] 昔話やユーカラ(英雄叙事詩)を語ったり聞いたりなど、 互いにいろいろ話し合って楽しむ。 sine cup tane ehanke pakno uwenewsar=as シネ チュㇷ゚ タネ エハンケ パㇰノ ウウェネウサㇻアㇱ もう一ヵ月近くの間私たちは楽しく語り合った。(W会話) a=e ruwe ne híne ora uwenewsar=an ayne アエ ルウェ ネ ヒネ オラ ウウェネウサㇻアン アイネ 私はそれを食べてから彼らと一緒にしばらく歓談していてそれから。(NK民話) {E: to talk together of old times; to tell each other Yukar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweomare
- ウウェオマレ 【他動】[u-w-e-omare 互い・(挿入音)・と共に・…を…に入れる/置く]…を組み立てる。 cise uweomare チセ ウウェオマレ 家を組み立てる(「家のしたくすること」)。(W) usa itak oruspe uweomare easkay nankor ウサ イタㇰ オルㇱペ ウウェオマレ エアㇱカイ ナンコㇿ「言葉をうまくよりぬいて組み合わして言うにいいでしょう」。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- uwepekennu
- ウウェペケンヌ 【自動】[uwepeker-nu 話・を聞く] 事情をたずねる、 わけをたずねる、 くわしいことをたずねる。 “i=tura wenkur e=ne a p mak é=iki e=nispane?” sekor uwepekennu hi kusu 「イトゥラ ウェンクㇽ エネ アㇷ゚ マㇰ エイキ エニㇱパネ?」 セコㇿ ウウェペケンヌ ヒ クス 「あなたはおれと同じ貧乏人だったのにどうやって裕福になった?」と彼がたずねたから。(S民話) “somo nep ka a=erának pe isam ruwe ne ya?” sekor uwepekennu=an yak pirka 「ソモ ネㇷ゚ カ アエラナㇰ ペ イサㇺ ルウェ ネ ヤ?」 セコㇿ ウウェペケンヌアン ヤㇰ ピㇼカ 「何か心配なことはありませんか」とおたずねなさいませ。(NK民話) kanna suy uwepekennu=an yakne カンナ スイ ウウェペケンヌアン ヤㇰネ あなたがもう一度重ねておたずねになると。(NK民話) ☆参考 kowepekennu コウェペケンヌ [ko-uwepekennu](彼)に事情をたずねる。 ☆参考 一言で答えるような簡単なことを質問することは pisi ピシ。 {E: to ask, inquire about conditions, reaons, details.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwesamuysamun
- ウウェサムイサムン 【自動】[u-w-e-sam-un-samun 互い・(挿入音)・と共に・そば・にいる(重複)]皆で並ぶ。 ociseunpa nokan hike rupne hike opitta uwesamuysamun wa nepki kor patek oka, aynu-pákus オチセウンパ ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ウウェサムイサムン マ ネㇷ゚キ コㇿ パテㇰ オカ、 アイヌパークㇱ 一家総出で小さい人も大きい人もみんな並んで働いてばかりいる、 いいねえ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- uwesayne
- ウウェサイネ 【自動】[u-w-e-say-ne 互い・(挿入音)・と共に・一巻き/鳥の群列・になる] 群になる(鳥、 トンボ、 子ども)。 inne hekattar uwesayne wa arki kor oka インネ ヘカッタㇻ ウウェサイネ ワ アㇻキ コㇿ オカ (直訳すると)大勢の子どもたちが群をなして来ている=「大勢してワアワア言って来てるよ。」 (S) ☆参考 並んでいる子どもの行列は魚の列にたとえられて rup ルㇷ゚ と言う。 けものの群は topa トパ、 けものが群になることは uwetopane ウウェトパネ。 {E: to form a crowd (flock etc).} (出典:田村、方言:沙流)
- uwetusmak
- ウウェトゥㇱマㇰ 【自動】[u-w-e-tusmak 互い・(挿入音)・と一緒に・競争する] 競争する、 競い合う。 uwetusmak wa hoyuppa ウウェトゥㇱマㇰ ワ ホユッパ 競走する。 hekattar kor kur, onne p kor kur, ére rusuypa p uwetusmak wa, to ka sat kane, cipta=an wa cip ani easir ka pekanpe-ewetusmak=an ヘカッタㇻ コㇿ クㇽ、 オンネㇷ゚ コㇿ クㇽ、 エレ ルスイパㇷ゚ ウウェトゥㇱマㇰ ワ、 ト カ サッ カネ、 チㇷ゚タアン マ チパニ エアシㇼ カ ペカンペエウェトゥㇱマㇰアン 子どものいる人、 老人のいる人、 彼らに食べさせたい人は競い合って、 湖も見えないくらいに、 舟をつくって舟でそれこそ菱の実を競い合って取った。(S会話) ☆参考 アクセント核を前に動かす接頭辞がつくと語幹は wetusmak ウェトゥㇱマㇰ となり ewetusmak エウェトゥシマク のような形をとる。 {E: to compete.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweunpe
- ウウェウンペ 【名】[u-w-e-un-pe 互い・(挿入音)・その頭が・…についている・もの](?) さやにささった刀、 さやがついてちゃんとそろっている宝刀、 「ちゃんとさやにささった刀」 (HC)、 「刀のそろったやつ、 切羽とかさやのついた刀」 (KKm) kanna suy ne okkaypo ek ruwe, sisak uweunpe kor wa ek カンナ スイ ネ オッカイポ エㇰ ルウェ、 シサㇰ ウウェウンペ コㇿ ワ エㇰ またもう一度その若者が来たときは、 たぐいまれな立派な一揃いの宝刀を持って来た。(NK民話) {E: a sheathed sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwewtanne
- ウウェウタンネ 【自動】[u-w-e-utar-ne 互い・(挿入音)・と一緒に・同族・になる] 互いに同族/親族になる(夫婦になることも)。 nani eci=uwéwtanne yakne síno eci=uwépirka oasi ruwe ne na ナニ エチウウェウタンネ ヤㇰネ シノ エチウウェピㇼカ オアシ ルウェ ネ ナ あなたたちは今すぐ夫婦になれば、 本当に幸せになるぞ。(NK民話) {E: to be of the same tribe, family; become related.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweyayrenka
- ウウェヤイレンカ 【自動】[u-w-e-yay-irenka 互い・(挿入音)・と一緒に・自分・意向(を述べる)](?) ①互いに会えた喜びを言い合う、 会えた喜びのあいさつの言葉を言う、 互いに握手して再会を喜び合う。 uwesikarun ayne tanepo unukar=an, uweyayrenka=an ウウェシカルン アイネ タネポ ウヌカラン、 ウウェヤイレンカアン 会いたくて会いたくてやっと会えた、 ああなつかしいねえ。(S) a=onáutari tura uwerankarap, uweyayrenka アオナウタリ トゥラ ウウェランカラㇷ゚、 ウウェヤイレンカ (その奥様は)私の両親とあいさつし、 会えた喜びを言い合って。(W民話) ②(名詞として)会えた喜びのあいさつ(の言葉)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwokar-uwokarpa
- ウウォカㇻウウォカㇻパ 【自動】[複](単の用例はない)[u-w-okar-uwokar-pa 互い・(挿入音)・に取って代わる(okari オカリ の語幹)・(重複)・[複]] 代わるがわるする。 uwokar-uwokarpa pak ウウォカㇻウウォカㇻパ パㇰ 代わるがわる。 néa irwakne utar uwokar-uwokarpa pak kanpar otuytuypa, carankepa ruwe ne ネア イㇼワㇰネ ウタㇻ ウウォカㇻウウォカㇻパ パㇰ カンパㇻ オトゥイトゥイパ、 チャランケパ ルウェ ネ その兄弟は代わるがわる口を動かし談判をした。(NK民話) {E: to take turns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwokarpare
- ウウォカㇻパレ 【他動(?)/自動(?)】[u-w-okarpa-re 互い・(挿入音)・に取って代わる・させる] 互いに交代する、 交代で…する(?)。 poro a=yupí kucakor kor a=saha a=turá kor pon a=yupí turano a=onáutari a=epúnkine ora, pon a=yupí a=turá wa kucakor=an kor poro a=yupí a=saha a=onáutari epunkine, uwokarpare hem ki, kucakor=an ruwe ne a p ポロ アユピ クチャコㇿ コㇿ アサハ アトゥラ コㇿ ポン アユピ トゥラノ アオナウタリ アエプンキネ オラ、 ポン アユピ アトゥラ ワ クチャコラン コㇿ ポロ アユピ アサハ アオナウタリ エプンキネ、 ウウォカㇻパレ ヘㇺキ、 クチャコラン ルウェネ アㇷ゚ 大きい兄が狩小屋に行くときは私は姉と一緒にいて小さい兄と一緒に父たちを守る、 そして小さい兄と私が一緒に狩小屋に行くときは大きい兄と姉が父たちを守る、 交代もして狩小屋に行っていたが。(NK民話) ☆参考 形の上では uwokarpa ウウォカㇻパ の使役形なので他動詞と予想されるが文脈から見ると使役の意味はなさそうである。 {E: to change places with; take turns with.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uworeciw
- ウウォレチウ 【他動】[u-w-or-e-ciw 互い・(挿入音)・の所・で・ささる](?) [雅](着物)を重ねて着る。 pirka amip uworeciw pirka tamasay rekutuyruke pirka ninkari kisareokte iyepanu kane híne ピㇼカ アミㇷ゚ ウウォレチウ ピㇼカ タマサイ レクトゥイルケ ピㇼカ ニンカリ キサレオㇰテ イエパヌ カネ ヒネ [雅] 上等のきれいな着物を重ねて着、 美しい玉飾りを首に掛け、 美しい耳環を耳に通し、 頭飾り布を頭に巻いて(=死に装束をして)。(W民話) {E: to wear layers of clothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwosma
- ウウォㇱマ 【自動】[u-w-osma 互い・(挿入音)・に入ってしまう](話し合いが)まとまる。 tane uworuspenu uwosma タネ ウウォルㇱペヌ ウウォㇱマ もう話が決まった。(S) {E: to reach, come to an understanding.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwotutanpa
- ウウォトゥタンパ 【自動】[複](単の uwotutanu ウウォトゥタヌ は副詞としての用例のみで自動詞としての用例は未出)[u-w-otutanpa 互い・(挿入音)・の次に続く[複]] 一方の後に他方が続いている。 uwotutanpa no oka hike ウウォトゥタンパ ノ オカ ヒケ 続いている者。 uyupikor uwotutanpa p ウユピコㇿ ウウォトゥタンパㇷ゚ 続いている兄弟。 iyotta rupne uwotutanpa p イヨッタ ルㇷ゚ネ ウウォトゥタンパㇷ゚ 一番大きい続いている者=兄弟中のいちばん上の二人。 ☆参考 まん中の二人の場合は「uwotutanpa p ウウォトゥタンパㇷ゚ とも言うが ututanpa ウトゥタンパ だな」。(S) ☞ututanpa ウトゥタンパ {E: to continue one after another.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyayukte
- ウヤユㇰテ 【他動】[u-yay-uk-te 互いに・自分を・取る・させる] 恋愛結婚する。 Taro Hanako uyayukte ruwe un タロ ハナコ ウヤユㇰテ ルウェ ウン 太郎と花子が恋愛結婚したんですよ。(S) eani usa hunna turano eci=uyáyukte oasi? エアニ ウサ フンナ トゥラノ エチウヤユㇰテ オアシ? あなたもだれと恋愛結婚するの? (S) ☆参考 ただ「結婚する」ことを言うには最も普通には ukor ウコㇿ と言い、 「結婚させる」ことは Taro a=koré タロ アコレ《(娘を)太郎のところにやった》のように言う。(S) {E: to marry in love.} (出典:田村、方言:沙流)
- uype
- ウイペ 【名】[概/所] ①(木などの)細かい屑、 木屑、 こっぱ(木片)。 uype ne ウイペ ネ 屑になった。 ní uype ニ ウイペ 木屑。 koppa uype コッパ ウイペ 木片の屑。 ②(悪口で)…の子(=taype タイペ)。 X uype utari arki wa suy nonno opitta kar wa isam ruwe ta na! X ウイペ ウタリ アㇻキ ワ スイ ノンノ オピッタ カㇻ ワ イサㇺ ルウェ タ ナ! Xの憎らしい子どもたちが来て、 また花をみんな取ってしまったんだな。(S) wenpe uype! ウェンペ ウイペ! 貧乏人の子(ののしり)。 ☆参考 同様の悪口、 ののしりの言い方:wenpe taype ウェンペ タイペ、 wenpe sani ウェンペ サニ(これらは自分の子にでも言う)。(S) {E: ①twigs; woodchips. ②to talk bad about a child ( both children and adults).; to tease a child (amongst children).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uypeuype
- ウイペウイペ 【名】[uype-uype 屑・(重複)] ひどく細かい屑。 hńta kus uypeuype ne e=kar ruwe an hi an? フンタ クㇱ ウイペウイペ ネ エカン ルウェ アニ アン? どうしてそんなに細かい屑みたいに細かくするの(カボチャやイモを煮るのに、 あまり細かく切ったとき)。(S) {E: fine waste.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyupikor
- ウユピコㇿ 【自動】[u-yupi-kor 互い・兄・持つ] 兄と弟妹である。 uyupikor wa arki ウユピコㇿ ワ アㇻキ 兄弟/兄妹一緒に来た。(S) uyupikor utar ウユピコㇿ ウタㇻ/ウユピコルタㇻ 兄と弟妹。 uyupikor utar ne ruwe un ウユピコルタンネ ルウェ ウン 兄弟なのだよ。(S) ☆参考 似た語構成の語の例:usakor ウサコㇿ 姉と弟妹である。 uwakikor ウワキコㇿ 兄姉と弟である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉と妹である。 uwonakor ウウォナコㇿ 父と子である。 uunukor ウウヌコㇿ 母と子である。 {E: to be in an older brother-younger siblings relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- wa 2
- ワ 【接助】…して(二つの動詞句をつないで一まとまりのことがらとしてまとめる働きをする。 具体的には、 次のようないろいろな場合に使われる)。 ①(一つのもの/ことについて二つ以上の説明や叙述をする場合にその二つの動詞句をつなぐ。) upakno oka wa sattek kusu oka wa ウパㇰノ オカ ワ サッテㇰ クス オカ ワ 同じぐらいの大きさでやせこけていて。(S会話) Kusur un oruspe ne wa teeta oruspe ne wa a=ewkoysoytak kor síran pe tasi an nek! クスルン オルㇱペ ネ ワ テエタ オルㇱペ ネ ワ アエウコイソイタㇰ コㇿ シラン ペ タシ アン ネㇰ! (これは)釧路の話で昔の話で、 私たちはそれについて話し合っているのですよ。(S会話) sunke ka eaykap wa anpe patek ye rusuy pe スンケ カ エアイカㇷ゚ ワ アンペ パテㇰ イェ ルスイ ペ うそをつくことができなくて本当のことばかり言うもの。(S会話) ②(前の動詞句が後の動詞句の表す出来事の方法や意図などを説明する。) ku=hoyupu wa k=ek クホユプ ワ ケㇰ (私は)走って来た。 hosippa wa paye ホシッパ ワ パイェ (彼らは)もどって行った。 ③(前の動詞句の出来事が終わってから後の動詞句の出来事が起こることを言う。)…して。 otcike huraye wa pirpa オッチケ フライェ ワ ピㇼパ お膳を洗ってふきなさい。(W) núman k=ek wa tanto suy ukoytak=an hawe ne ヌマン ケㇰ ワ タント スイ ウコイタㇰアン ハウェ ネ 私は昨日来て、 今日また(姉と私と)二人で会話をするのです。(S会話) ne to or ta cip hene a=kar wa oro ta a=anú wa ネ ト オッタ チㇷ゚ ヘネ アカㇻ ワ オロ タ アアヌ ワ その湖に舟でもつくってそこに置いて。(S会話) ④(前の出来事が後の出来事の原因か理由になっている。)…して。 k=úkao oyra wa rurikan クカオ オイラ ワ ルリカン (私は洗濯物を)しまい忘れて少し湿った。(W) mosma kur or ta wenpe an wa oro ta ka ku=yorot モㇱマ クロッタ ウェンペ アン マ オロ タ カ クヨロッ 他の人の家に不幸があって私はそこにも行って来た。(S会話) (原因や理由の説明だということをはっきり述べるには kusu クス、 pe ne kusu ぺ ネ クス、 wa kusu ワ クス、 hi kusu ヒ クス などが用いられる。) ⑤(補助動詞表現で) wa an …ワ アン。 (1)(すでに)…している。 mokor wa an モコㇿ ワ アン 眠っている(すでに寝ついていることを言う。 mokor kor an モコㇿ コラン は寝つきつつあること、 つまり眠りかかっていることを言う)。(W) (2)…してある。 a=suwé wa an アスウェ ワ アン 煮てある、 (ごはんが)たいてある。(W) wa anu ワ アヌ (あらかじめ)…しておく。 ku=ye wa k=ánu クイェ ワ カヌ 私は言っておく。 wa isam ワ イサㇺ …して(なくなって)しまう。 e wa isam エ ワ イサㇺ 食べてしまう。 wa oka ワ オカ (wa an ワ アン の複数)(二人/二つ以上が) (1)(すでに)…している。 móno rok wa oka モノ ロㇰ ワ オカ (彼らは)座っている。 (2)…してある。 a=kar wa oka アカㇻ ワ オカ たくさんつくってある。 wa okere ワ オケレ (1)予定の行動をすっかり…してしまう(完了する)、 …し終わる。 ray wa okerpa ライ ワ オケㇾパ 皆死んでしまう。(KK掛け合い歌) (2)とても/極めて…(である)。 wen wa okere pon cise ウェン マ オケレ ポン チセ とても悪い(粗末な)小さい家。(S) ⑥[熟語・慣用句など] ne wa an ネ ワ アン [連体][単]/ne wa oka ネ ワ オカ [複] 今言っているこの/その、 今/さっき言ったその/あの(☞ne wa an ネ ワ アン、 ネ ワ オカ)。 wa kusu ワ クス …したから、 …だから。 k=úni ta ku=mokor wa k=an yakun e=mismu kuni ku=ramu wa kusu k=ek ruwe un クニ タ クモコㇿ ワ カン ヤクン エミㇱム クニ クラム ワ クス ケㇰ ルウェ ウン 私がうちで眠っていたらあなたがさびしいだろうと思ったから来たんだよ。(S) ☆参考 wa ワ と似た文脈で híne ヒネ も使われる。 どちらも使える場合も多いが、 日常会話では wa ワ のほうが多く使われ、 昔話などの語りの中では híne ヒネ のほうが多く使われる。 日常会話の中でも、 ③のように、 相前後して起こる事柄を述べる場合には、 híne ヒネ もよく使われる。 その場合でも、 前の出来事を述べてからそれと同じ重さで次の出来事を述べるのに、 言い換えれば二つの事柄をただ順番に述べていくのには híne ヒネ が多く使われるのに対して、 二つの出来事を一まとまりの事柄としてまとめるのには wa ワ が多く使われる。 また、 wa ワ はほとんどの場合動詞句の後に置かれるが、 híne ヒネ は前に動詞句のない文頭にも置かれる。 ☞híne ヒネ ☆参考 二つの別々の事柄が同時に起こることを表すには、 wa ワ ではなく kor コㇿ が使われる。 ☞kor コㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wa 3
- ワ 【終助】①…わ、 …よ(会話で話しかけのニュアンスを与える)。 pirka wa ピㇼカ ワ いいよ、 いいわよ。 kuni ku=ramu kor k=ek ruwe ne wa クニ クラム コㇿ ケㇰ ルウェ ネ ワ 私はそう思いながら来たのよ。(S会話) ②(慣用的な言い方で、 あきれやとがめの表現、 しばしば反語になる。)humi iki wa フミ イキ ワ (音に関して。) nákatune humi iki wa apa ruttektek ナカトゥネ フミ イキ ワ アパ ルッテㇰテㇰ なんてことしてるんだ、 戸をガジーンとしめて(急に強く押して大きな物音を立てたことをとがめている)。(S) hawe iki wa/haw ne wa ハウェ イキ ワ/ハウ ネ ワ (言葉に関して。) kasusne hawe iki wa! カスㇱネ ハウェ イキ ワ! (直訳すると)どうってこともないことを言っている=大変なことを言って来た(反語的な言い方)。(S) nákatune en=montapire haw ne wa! ナカトゥネ エンモンタピレ ハウ ネ ワ! まあ、 どうしてそんなに急がせるの。(S) {E: ①a particle that indicates speaker's conviction or assertion. ②…} m (出典:田村、方言:沙流)
- wakusu
- ワクス 【接】[wa-kusu …して・故に] だから(wa kusu ワ クス の前の部分が言われなくて、 文頭に来た形、 前の文で言ったことまたは言われたことを受けて言う)。 wakusu somo k=ek ruwe un ワクス ソモ ケㇰ ルウェ ウン だから来なかったんだよ。(S) {E: because one did…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wano
- ワノ 【格助】[wa-no から・(副詞語尾)](起点を示す。)(場所/時)…から。 toop Karapto wano トオㇷ゚ カラㇷ゚ト ワノ はるか遠い樺太から。(S言い伝え) otuymasirun wano ku=hotku kane wa k=ek オトゥイマシルン マノ クホック カネ ワ ケㇰ 私はずいぶん遠い所からかがんで来た。(S) núman wano tanto pakno ヌマン ワノ タント パㇰノ きのうから今日まで。 té wano テ ワノ これから(今から)。 té wano anak somo néno iki=an kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ イキアン クス ネ ナ もうこれからはあんなことはしませんから。(W民話) poni wano ポニ ワノ 小さい(幼い)ときから。 hemtomani wano ヘㇺトマニ ワノ このごろから、 最近。(W民話) ☆参考 場所については wa ワ が多く使われ、 時についてはほとんどの場合 wano ワノ が使われる。 場所の場合は wa ワ と wano ワノ はほぼ同義だが、 wano ワノ のほうがよりはっきりとした表現になる。 ☞wa ワ 1 {E: from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wátara
- ワタラ 【名】[雅][古] 岩石、 角の立った大きなゴロゴロした石。 nokan wátara ノカン ワタラ 小さい岩石。 rupne wátara ルㇷ゚ネ ワタラ 大きい岩石。 ☆参考 sirar シラㇻ 海岸などの大きい石。 suma スマ 石。 {E: rock.} (出典:田村、方言:沙流)
- wen 1
- ウェン 【自動】①悪い、 粗末である、 だめである、 だめになる。 wen cise ウェン チセ 粗末な家。 wen itak ウェン イタㇰ(発音は ウェヌ イタㇰ)悪い言葉。 wen kewtum ウェン ケウトゥㇺ 悪い心/根性。 wen kamuy ウェン カムイ ☞wenkamuy ウェンカムイ。 kewtumu wen ケウトゥム ウェン 心/気立て/根性が悪い。 …yak wen …ヤㇰ ウェン …するといけない。 …yakka wen …ヤッカ ウェン …してもだめである(効果がない)。 …tú ray wen ray ki トゥ ライ ウェン ライ キ ひどい死に方で死んでしまった(川上男と川下男の民話の結末によく出てくる表現)。(S民話) sir-wen シㇼウェン(発音は シㇽウェン)天気が悪い。 ②亡くなる(婉曲表現)。 wen oruspe ek ウェノルㇱペ エㇰ 死んだという便りが来た。(S) wen nisa ruwe ne sekor haw as ウェン ニサ ルウェ ネ セコㇿ ハワㇱ いけなかった(=もう死んだ)という話だ。 (注 「捨てことば(ぞんざいな言葉)ではない。」 (S) ☆参考 直接的に「死ぬ」という語は ray ライ、 ほかに婉曲表現として isam イサㇺ《亡くなる》、 mosiroppa モシロッパ《世を去る》など。) ③[自動詞語根](限られた語の構成要素として)貧しい。 wenkur ウェンクㇽ 貧乏人。 weysisam ウェイシサㇺ[< wen-sisam]貧しい和人。 (注 wenaynu ウェナイヌ は《悪人、 悪党》。) (注 「貧しいおばあさん」は wenkur húci ウェンクㇽ フチ。) ☆対語 pirka ピㇼカ よい。 {E: ①to be, become bad, no good; ②to pass away; ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wen- 2
- ウェン 【接頭】[< wen 悪い] ひどく。 ruy ルイ 激しい;wen ruy ひどく・激しい。 {E: awfully} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- weniyoski
- ウェニヨㇱキ 【自動】[wen-iyoski ひどく・酔っぱらう] ひどく酔っぱらう。 ☞iyoski イヨㇱキ {E: to be very drunk.} m (出典:田村、方言:沙流)
- wenkasu
- ウェンカス 【副】[wen-kasu 悪い/ひどく・…しすぎる] あまり…、 あまりにも。 Iskar etokoho enukor kamuy matnepoho wenkasu menoko pirka ruwe イㇱカㇻ エトコホ エヌコㇿ カムイ マッネポホ ウェンカス メノコ ピㇼカ ルウェ 石狩川の水源地を守る神の娘があまりにもいい女であるのを。(W神謡語り) ☆参考 似た意味を表すのに eytasa エイタサ《あまり…》、 kaspa カㇱパ《…しすぎる》も使われる。 wenkasu ウェンカス は意味が強く、 「あまりにも…だったためにこのようなことをした」と説明するようなニュアンスで使われている。 {E: too, over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenmunira
- ウェンムニラ 【名】[wen-mun-ira 悪い・ごみ・くず] ごみくず。 {E: rubbish.} (出典:田村、方言:沙流)
- wenokpare
- ウェノㇰパレ 【他動】[wen-okpare ひどく・…を虐待する] …をひどく虐待する。 ☞okpare オㇰパレ {E: to treat… very cruelly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenpe
- ウェンペ 【名】[wen-pe 悪い・もの/こと] ①悪いもの、 悪いこと(=wen pe ウェン ペ)。 ②人の死。 wenpe an ウェンペ アン 不幸があった、 人が亡くなった。 ③貧乏人(悪く言う言葉)。(W) wenpe taype ウェンペ タイペ/wenpe sani ウェンペ サニ 貧乏人の子(悪口、 憎まれ口)。 ☆参考 ほかに toype トイペ、 sirunpe シルンペ とも言う。 {E: ①something bad. ②the death of someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenrespa
- ウェンレㇱパ 【他動】[複](単は wenresu ウェンレス) (親の亡くなった子ども二人以上)を引き取って育てる。 unu ka ona ka sak pe ne wa kusu X utar wenrespa ruwe un, omap kor respa ruwe un ウヌ カ オナ カ サㇰ ペ ネ ワ クス X ウタㇻ ウェンレㇱパ ルウェ ウン、 オマㇷ゚ コㇿ レㇱパ ルウェ ウン 母も父もないものだからXさんたちがひきとって育てているのだよ、 かわいがって育てているのだよ。(S) {E: to take in and raise children whose parents have passed away.} (出典:田村、方言:沙流)
- wente
- ウェンテ 【他動】[自動使役][wen-te 悪い/悪くなる・させる] …を悪くする/いためる/だめにする、 (約束)をやぶる。 kotan wente コタン ウェンテ 村をだめにする、 村をいためつける、 村を崩壊させる。 {E: to make…bad, hurt, ruin, spoil, break(a promise).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- weysakayo
- ウェイサカヨ 【名】[wen-sakayo 悪い/ものすごい・けんかさわぎ] 酔っぱらって文句を言ったり騒いだりあばれたりのひどい大さわぎ。 weysakayo/cihopunire ウェイサカヨ/チホプニレ ひどい大げんかが起こった。(HC神謡) {E: a drunken melee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wororatkip
- ウオロラッキㇷ゚ 【名】ともがい(舟の櫂の一種)。(S) {E: a type of oar: a scull; a rudder.} (出典:田村、方言:沙流)
- yak 1
- ヤㇰ 【自動】①つぶれてこわれる。 ②pus anki yak anki an プㇱ アンキ ヤㇰ アンキ アン [慣用句](直訳すると)いまにも破裂しそうにつぶれそうになっている=ひどいふくれつらをしている。 {E: ①to be crushed and destroyed. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yak 2
- ヤㇰ 【接助】[名詞化引用](動詞で終わる文(節)の後に置かれ、 次に「言う」「聞く」等を意味する他動詞(ye イェ、 nu ヌ などが来て、 前の文をその目的語にする。) …したと(いうことを)。 …yak ye …ヤㇰ イェ (彼は)…したと言う/言った。 …yak a=ye …ヤカイェ …したと一般に人が言う=…したそうだ。 yupke keman an ruwe ne yak a=ye ユㇷ゚ケ ケマン アン ルウェ ネ ヤカイェ ひどい飢饉があったそうだ。(S会話) (出典:田村、方言:沙流)
- yakka
- ヤッカ 【接/接助】[yak-ka …すると・も] ①(たとえ)…しても、 …する/したけれども。 apto as yakka upas as yakka wakka poro yakka, sonno k=ek kus ne wa アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ ウパㇱ アㇱ ヤッカ ワッカ ポロ ヤッカ、 ソンノ ケㇰ クㇱ ネ ワ 雨が降っても雪が降っても大水になっても、 本当に来ますよ。(S) yakka pirka ヤッカ ピㇼカ …してもよい。 e=e yakka pirka. エエ ヤッカ ピㇼカ (あなた)食べてもいい。 yakka wen ヤッカ ウェン …しても/したけれどもだめだ/だめだった。 a=e=tére yakka wen アエテレ ヤッカ ウェン 私たちはあなたを待っていたけれどもだめだった(あなたは来なかった)。(W会話) ne yakka ネ ヤッカ …であっても、 …でも。 nep ne yakka ネㇷ゚ ネ ヤッカ 何でも。 nen ne yakka ネン ネ ヤッカ だれでも。 ②(文頭に置かれて前の文との関係で)そうしても、 それでも、 でも。 “ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa?” yakka iyapo nu ka somo ki no un=hawekoyki 「エネ チㇱ コㇿ アㇻパ ルスイ ペ アアㇻパレ ヒケ マカナㇰ ネ ワ?」 ヤッカ イヤポ ヌ カ ソモ キ ノ ウンハウェコイキ 「あんなに泣いて行きたがっているもの、 行かせたらどうですか。」でも(=そう言っても)父は全然聞きもしないで私たちを叱りつける。(S) ☆発音 n ン に終わる語の後に置かれて続けて発音されるとき、 しばしば y イ は落ちる。 たとえば an yakka アン ヤッカ は ayyakka アイヤッカ と発音されることもあり、 またもっと早く続けて言うと anakka アナッカ と発音されることもある。 {E: ①even if; although. ②but; even; though.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yakpa
- ヤㇰパ 【他動】[複](単は yaku ヤク) (二つ以上)をつぶす。 {E: to crush…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- yaku 1
- ヤク 【他動】[単](複は yakpa ヤㇰパ) (形のあるもの)をグシャッとつぶす(たとえば生たまごを、 箱を)、 (かたまり)をくだく。 yakyaku ヤㇰヤク グシャグシャにつぶす、 粉々に砕く。 ☆参考 kapa カパ (厚みのあるもの)を偏平に(ペチャンコに)つぶす。 kapkapa カㇷ゚カパ 同。 ☆参考 kónere コネレ 粉々にする。 {E: to crush…} (出典:田村、方言:沙流)
- yakun somo
- ヤクン ソモ/ヤクイソモ 【慣用句】[それなら・(否定)] もちろんそうだ(そうでないことがあるものか)(反語表現)。 yakun somo, káni ku=nuye ruwe un ヤクイ ソモ、 カニ クヌイェ ルウェ ウン もちろん私が書いたんですよ。(S) yakun somo, k=e wa isam ruwe un ヤクイ ソモ、 ケ ワ イサㇺ ルウェ ウン もちろん(私が)食べてしまったよ。(S) {E: the negative particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yakyakpa
- ヤㇰヤㇰパ 【他動】[複](単は yakyaku ヤㇰヤク)(二つ以上のもの)をグチャグチャにつぶす、 粉々にくだく。 {E: to crush…finely (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- yakyaku
- ヤㇰヤク 【他動】[単](複は yakyakpa ヤㇰヤㇰパ)[yak-yak-u (つぶすことを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](yaku ヤク の重複形) …を何回もつぶす、 …をグチャグチャにつぶす。 {E: to crush…repeatedly, finely.} (出典:田村、方言:沙流)
- yanke
- ヤンケ 【他動】[yan-ke (一人が)陸/岸に上がる・(他動詞化)] ①(一人/一つ)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる、 北海道へ行かせる/来させる/帰らせる、 …を水の中から舟の中へ上げる。 cip yanke humi as チㇷ゚ ヤンケ フミ アㇱ 舟を岸に上げた音がした。(NK民話) onaha iruska wa pa yanke hawe ne kuni a=ramú オナハ イルㇱカ ワ パ ヤンケ ハウェ ネ クニ アラム (あの人の)父親(天然痘の神)が起こって疫病を(海外から)この地にもたらしたのだなと私は思った。 ②(鍋など)を火からおろす(「あげる」)、 (火にかかった鍋の中のもの)を取り出して外に置く。 pop su a=yanke wa ポㇷ゚ ス アヤンケ ワ 私は煮立った鍋をおろして(「あげて」)。(W民話) tap pop wa a=yanke sayo a=kor híne タㇷ゚ ポㇷ゚ ワ アヤンケ サヨ アコㇿ ヒネ 私はいま煮たっておろした(「あげた」)おかゆを持って。(W民話) ③(もの)を台の上などへ上げる。 ☆参考 yan ヤン[自動]は、 台の上などに上がることには使われない。 ☞yan ヤン {E: ①to land (a boat); to pull ashore (people). ②to take a pot off a fire. ③to put…on a stand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yante
- ヤンテ 【他動】[自動使役] [yan-te (一人が)陸に上がる・させる](一人)を陸に上がらせる、 (一人)を海の向こうから北海道へ行かせる/帰らせる。 pótonoke yante ruwe ne yak a=ye ポトノケ ヤンテ ルウェ ネ ヤカイェ (あなたの奥方が海の向こうから)若君をこの地に来させたのだそうです。(W神謡語り) {E: to make…land, go ashore; make…go, return to Hokkaido (sg.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yátu
- ヤトゥ 【名】脇の下(最も凹んだ部分)。 e=yatuhu húraha ruy エヤトゥフ フラハ ルイ あなたの脇の下がくさい。(W) {E: the armpits.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayekimatekka
- ヤイェキマテッカ 【他動(?)】[yay-e-kimatek-ka 自分・…で・あわてる・(他動詞化)] 急ぐ(?)、 …で急ぐ(?) {E: to hurry; to rush due to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayekote
- ヤイェコテ 【副】[yay-ekote(< hekote) 自分・に向かって] 自分で、 自力で(他の力を借りないで)。 yayekote sinenne ku=kar ruwe un ヤイェコテ シネンネ クカン ルウェ ウン 私が自分で一人でつくったのだよ。(S) yayekote ku=ye ヤイェコテ クイェ 私が自分で言う。(S) yayekote sikannatki kor an ヤイェコテ シカンナッキ コラン (テープが)だれも「ちょうさんのに」(=いじらないのに)回っている。(S) ☆参考 「自分で」は yaykata ヤイカタ、 「一人で」は sinenne シネンネ と言う。 {E: by oneself; on one's own.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayeramkomo
- ヤイェラㇺコモ 【自動】[yay-e-ram-komo 自分・のことで・心・を折り曲げる] 力尽きて負ける。 {E: to run out of energy and be defeated.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayerampewtek
- ヤイェランペウテㇰ 【自動】[yay-erampewtek 自分・がわからない] ①意識を失う、 意識がない、 人事不省になる。 uneno yayerampewtek wa an ruwe ne ウネノ ヤイェランペウテㇰ ワ アン ルウェ ネ 相変わらず意識不明のままです。(NK民話) ②何もわからない、 「ばかになった」。(S) ☆参考 aryayerampewtek アㇻヤイェランペウテㇰ 全く意識がなくなる/ない。 ☆参考 noytek ノイテㇰ 急にフラッと倒れる(気を失なって、 死んで)。 noykosanpa ノイコサンパ 急にフラッと倒れる、 急死する。 yaynutunnu ヤイヌトゥンヌ フラフラッとなる、 気が遠くなる。 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 夢うつつで(ある)、 意識がもうろうとして(いる)。 {E: ①to lose consciousness. ②to know nothing; become a fool.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykatante
- ヤイカタンテ 【自動】[yay-kat-an-te 自分・ありよう・ある・させる](?) (病人が)体のために少し運動する。 ku=yaykatante kus soy péka k=apkas クヤイカタンテ クㇱ ソイ ペカ カㇷ゚カㇱ 私は運動のために外を歩く。 nen póka yaykatante wa asir réra seru ネン ポカ ヤイカタンテ ワ アシン レラ セル 少し運動に出なさい、 そして新鮮な空気を吸いなさい。(S) {E: (for a sick person) to exercise lightly for one's health.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykipniwkes
- ヤイキㇷ゚ニウケㇱ 【自動】[yay-kipniwkes 自分を・命を助ける] 命を惜しく思う、 難を逃れる。 e=yaykipniwkes ciki túnasno kira エヤイキㇷ゚ニウケㇱ チキ トゥナㇱノ キラ いのちが惜しいなら早く逃げなさい。(S) ☆参考 連他動詞 kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ に yay- ヤイ が接頭して一語になったもの。 ☞kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ {E: to run away from danger, difficulties; to value one's life.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykirare
- ヤイキラレ 【自動】[yay-kira-re 自分・逃げる・させる] 一目散に逃げる。 ☞kira キラ {E: to run away at full speed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykokomo
- ヤイココモ 【他動】[yay-ko-komo 自分・に・…を折り曲げる](用例の文脈では)(子ども)を自分の手もとに離さずに置いておく。 páse kamuy póho ne ruwe ne híne ora wen menoko a=ne híne a=yaykokomo wa án=an ka eaykap パセ カムイ ポホ ネ ルウェ ネ ヒネ オラ ウェン メノコ アネ ヒネ アヤイココモ ワ アナン カ エアイカㇷ゚ (子どもは)尊い神の御子であり、 悪い女の私が手もとに離さず置いておくことはできない。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykorpare
- ヤイコㇿパレ 【他動】[yay-korpare 自分・に与える[複]](直訳すると)(二つ以上のもの)を自分に与える。 (次の決まった言い回しの中で) kewtum yaykorpare ケウトゥㇺ ヤイコㇿパレ …な気持ちを持つ。 hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ヤッカ クヤイコㇿパレ 気がかりな気持ちに自分のようなものでもなった。(W会話) iruska kewtum a=yaykorpare イルㇱカ ケウトゥム アヤイコㇿパレ 私はいやな/腹立たしい/なさけない気持ちになった。(W民話)ほか {E: to give…to oneself; have the feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotaci
- ヤイコタチ 【他動】[yay-kotaci 自分・に…をぬりつける] 自分に…をぬりたくる。 nep wa an pe yaykotaci ruwe ne wa kamiasi néno katuhu an ネㇷ゚ ワ アン ペ ヤイコタチ ルウェ ネ ワ カミアシ ネノ カトゥフ アン (その娘は)何かへんなものを体にぬりたくってばけもののようなへんな姿をしていた。(NK民話) ☞kotaci コタチ {E: to smear, lavish oneself with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotanoyra
- ヤイコタノイラ 【自動】[yay-kotan-oyra 自分・村・を忘れる] 故郷を離れていて忘れている、 自分の村を忘れて帰って来ない。 ☆対語 yaykotanesikarun ヤイコタネシカルン {E: to be away from and forget one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykurkata
- ヤイクㇽカタ 【副】[yay-kur-ka-ta 自分・(< 影/姿)・の上・で] 自分で、 (自分のことをするのに)人にさせないで、 自分で自分のことを。 yaykurkata ye hike makanak ne wa mosma kur sikotcanere ヤイクㇽカタ イェ ヒケ マカナㇰ ネ ワ モㇱマ クㇽ シコッチャネレ 自分で言えばいいのに他の人に言ってもらう。(S) yaykurkata ci=nuye rusuy ヤイクㇽカタ チヌイェ ルスイ 私たちは人に頼まず私たち自身で書きたい。(W) ☆参考 yaykata ヤイカタ とも言う。 yaykata ヤイカタ のほうが意味が広く、 いろいろな状況で使われる。 {E: by oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayosawsawa
- ヤヨサウサワ 【自動】[yay-o-sawsaw-a 自分・その尻・(擬音/擬態の語根重複)・(他動詞形成)](直訳すると)自分の尻をユサユサする=ユサユサと立ち上がる。 ruska kusu oro wa suy yayosawsawa ayne ルㇱカ クス オロ ワ スイ ヤヨサウサワ アイネ そのことに腹が立ったので(その山は)そこからまたユサユサと立ち上がって(遠くへ行ってしまった)。(S会話の中で伝説の紹介) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayotapkar-eciwitara
- ヤヨタㇷ゚カレチウイタラ 【自動】[yay-o-tapkar-e-ciw-itara 自分・その尻(?)・踏舞・で・にささる・…した状態が続いている][雅]踏舞(両手を広げて斜め前にかざし一歩一歩進んでいく舞い)を続けている。 ☆参考 同じことを表すのに、 otu tapkanru ore tapkanru ukakuspare オトゥ タㇷ゚ カンル オレ タㇷ゚カンル ウカクㇱパレ など、 他の言い方もある。 ☞tapkar タㇷ゚カㇻ {E: to repeat a dance over and over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayoterkere
- ヤヨテㇾケレ 【他動】[yay-oterke-re 自分・…を踏む・…に…させる][雅] …を踏む/通る、 (次の慣用表現で)(橋)を渡る。 úrar ruyka/a=yayóterkere ウラン ルイカ/アヤヨテㇾケレ [雅]私は雲の橋を渡って。(HC神謡) {E: to step on…; pass, cross…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaypopkere
- ヤイポㇷ゚ケレ 【自動】[yay-popke-re 自分・あたたまる・させる] あたたまる、 体をあたためる。 ruy:no yaypopkere wa ora hotke ルイーノ ヤイポㇷ゚ケレ ワ オラ ホッケ うんとあたたまってから寝なさい。(S) {E: to be warm; warm oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayrarire
- ヤイラリレ 【他動】[yay-rari-re 自分・を押えつける・させる] seturu kasi yayrarire セトゥル カシ ヤイラリレ [慣用句](直訳すると)彼の背中の上を押えつける=彼のあとにピタッとくっつく(他家を訪問するときに、 一人のあとからもう一人がすぐ続いて入る様子の描写、 まだ世なれていない若者の不安な気持ちを表す)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaysama
- ヤイサマ 【名】[< yay-sama 自分・(< の側)]ヤイサマ、 即興歌、 叙情歌、 民謡。 (歌謡のジャンル名の一つ、 心に浮かんだことを韻文にして自分のふしで歌う。 即興歌の中で、 yaysamanena ヤイサマネナ というはやし言葉を持つもの)。 ☆参考 歌謡の中で、 一人で歌うものはほとんどが即興詩(即興歌)である。 その多くが yaysamanena ヤイサマネナ と言うはやし言葉のくり返しを持ち、 このジャンルに入る。 その中には叙情歌が多いが、 すべてそうとはかぎらない。 昔は会ったときの歌、 別れるときの歌、 喜びの歌、 悲しみや嘆きの歌、 恋の歌など、 そのときそのときに即興的に歌われたという。 即興歌の中でも恋の歌は yaykatekar ヤイカテカㇻ、 嘆き歌は、 iyohay-ocis イヨハイオチㇱ と呼ばれる。 また子どもを寝かしつける子守歌も、 即興的につくりながら歌うが、 これは iyonruyka/iyonnokka イヨンルイカ/イヨンノッカ と呼ばれる。 あるときある人が即興的に歌ったヤイサマが好まれて広く伝えられ愛唱されて民謡となることもあり、 そのためこの語は「民謡」と訳されることもある。 その場合でも、 それを歌う人はそのときそのときに即興的に変化をつけて自分の歌い方で歌うのが普通である。 ☆参考 沙流川中流の人が使う名称。 下流の人は yaysamanena ヤイサマネナ と呼ぶ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaysamne 2
- ヤイサㇺネ 【後副】…のほかに何もなく、 全体がただ…だけ/ばかりになって、 …だらけで。 cep yaysamne suwe チェㇷ゚ ヤイサㇺネ スウェ ほかのものを入れず魚ばかり煮る。 haː, tanto réra ruy akus cise epitta toypana yaysamne ハー、 タント レラ ルイ アクㇱ チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ ああ、 今日は風がひどく吹いたと思ったら家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) cikanpe en=ka un párase wa upas yaysamne チカンペ エンカ ウン パラセ ワ ウパㇱ ヤイサㇺネ 木の上の雪が私の上に落ちて雪だらけだ。 ☆参考 patek パテㇰ ばかり。 takup タクㇷ゚ …しか(…しない)。 たとえば cep patek チェㇷ゚ パテㇰ は他のものがあっても特に魚を煮るとか食べるとかすること、 たとえば毎日毎日魚を食べるなど。 cep takup チェㇷ゚ タクㇷ゚ は他のものも煮ればよいのに煮ないとか食べたいのに食べさせてもらえないとかで魚しか煮ない、 魚しか食べられないなど。 cep yaysamne チェㇷ゚ ヤイサㇺネ は鍋の中が魚だけでいっぱいでまぜものがないこと。 {E: only; just.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayteknawa
- ヤイテㇰナワ 【副】[yay-tek-na-wa 自分・手・の方・から][雅]自分一人のはからいで。(S) yayteknawa/kanto or wa/mosirso ka ta/rán=an ruwe ヤイテㇰナワ/カント オㇿ ワ/モシㇼソ カ タ/ラナン ルウェ [雅]私は自分一人のはからいで天から地上に降りて来ましたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaytunaska
- ヤイトゥナㇱカ 【自動】[yay-tunas-ka 自分・早い・(他動詞化)] 急ぐ、 急いでいる。 yaytunaska=an wa hosipi=an rusuy ruwe ne korka ヤイトゥナㇱカアン マ ホシピアン ルスイ ルウェ ネ コㇿカ 私は急いで帰りたかったけれど。(HK民話) {E: to be in a hurry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaytuypare
- ヤイトゥイパレ 【他動】[yay-tuypa-re 自分・を切る(複)・させる][雅](の方へ)へ進んで行く。 a=kor a cási/kopakke sama/a=yaytuypare アコㇿ ア チャㇱ/コパッケ サマ/アヤイトゥイパレ [雅]私は住んでいた城に向かってまっすぐに飛んで行った。(Sユーカラ) cási erupsik/yaytuypare チャシ エルㇷ゚シㇰ/ヤイトゥイパレ (姉は)城の東側へ静かに進んで行った(「静かに、 名残惜しいと思いながら」)。(Sユーカラ) oar apunno/kopakke sama/a=yaytuypare オアㇻ アプンノ/コパッケ サマ/アヤイトゥイパレ 私は静かにそうっと(その鹿の)そばの方へ近づいて行った。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
- yayutek
- ヤユテㇰ 【自動】[yay-utek 自分・…を使いにやる] トイレに行く、 用足しに行く。 ☆参考 用便に行くことを表す最も良い(上品な)言葉。 より普通には rúkari ルカリ と言う。 {E: to go to the toilet.} (出典:田村、方言:沙流)
- yupi(hi)
- ユピ(ヒ) 【名】[所](概は yup ユㇷ゚)…の兄、 彼/彼女の兄。 toanta an kur ku=yupihi ne ruwe un トアンタ アン クㇽ クユピヒ ネ ルウェ ウン あそこにいる人は私の兄です。 poro ku=yupi ポロ クユピ 兄が二人いるうちの年上の兄。 pon ku=yupi ポン クユピ 兄が二人いるうちの年下のほうの兄。 e=yupihi an エユピヒ アン あなたには兄さんがいた。(S民話) a=yupíhi an híne oka=an アユピヒ アン ヒネ オカアン 私(民話の主人公)には兄がいて私たちは一緒に暮らしていた。(NK民話) ☆参考 親族関係を表すクールな表現。 呼びかけには使わない。 呼びかけには ku=yupo クユポ と言う。 ☞yúpo ユポ {E: the older brother of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yúpo
- ユポ 【名】[< yup-po 兄・(指小辞)] 兄さん、 おにいさん、 おにいちゃん、 兄貴。 ku=yupo ne ruwe un クユポ ネ ルウェ ウン「おれの兄貴だよ。」 (S) ☆参考 yup ユㇷ゚ が客観的なクールな親族名称であるのに対し、 これは近しい心情を含む語。 呼びかけには ku=yupo クユポ《私の兄さん》と言う。 所属形をつくらないが、 一人称単数では、kor コㇿ を用いずに ku=yupo クユポ となる。 しかし、 他の人称では kor yúpo コㇿ ユポ […が持つ・兄さん]《…の兄さん》となる。 三人称ではこれよりも、 yupi(hi) ユピ(ヒ) のほうがよく用いられる。 ☆対語 sápo サポ 姉さん。 ☞yupihi ユピヒ {E: an older brother.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
辞書の著作権は留保されています。無断転載・複製をはじめ著作者の権利を侵害する行為を禁止します。
萱野 茂『萱野茂のアイヌ語辞典』1996年 ©萱野れい子
田村すず子『アイヌ語沙流方言辞典』1996年 ©田村洋一