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- ta
- タ 【ta】 掘る,耕す,汲む. エモ タ=ジャガイモを掘る.アハ タ=土豆を掘る.シネン ア・ネ ワ オヌマン パㇰノ ア・タ オケレ クナㇰ ア・ラム トイ ア・コヤイクㇱ ルウェ ネ=私ひとりで夕方までには耕し終わると思った畑が.私できなかったんだよ.トイ タ=畑を耕す.ワッカ タ=水を汲む. (出典:萱野、方言:沙流)
- ta
- タ 【ta】 採る. キナ タ=山菜を採る.プクサ タ クス エキㇺネ・アン ロー=ギョウジャニンニクを採りに山へ行こう. (出典:萱野、方言:沙流)
- ta
- タ 【ta】 今,ここ,これ,この. タ テ タ アナㇷ゚(アン アㇷ゚) フナクン アㇻパ ワ イサㇺ ルウェ アン=今ここにいたのにどこへ行っていないのだろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- ta
- タ 【ta】 〜で,〜に,〜へ(場所). トアン タ=あそこに.テ タ=ここに. (出典:萱野、方言:沙流)
- ta 1
- タ 【他動】(生活にいるものを地面や地下から)取って来る、 …を掘る(採取する)。 cikuni ta チクニ タ まきにする木を集める、 たきぎにする木を拾う。 sat cikuni ta サッ チクニ タ 乾いた木を集める。 kaykuma ta カイクマ タ たきぎ(細い柴木)を採る。 wakka ta ワッカ タ 水を汲む。 emo ta エモ タ いもを掘る。 turep ta トゥレㇷ゚ タ ウバイロを掘る。 “taan pe ikemara somo ne?” “aː, sonno ka ikemara ne na, a=ta wa inkar=an” 「タアン ペ イケマラ ソモ ネ?」「アー、 ソンノ カ イケマラ ネ ナ、 アタ ワ インカラン」 「これイケマの葉じゃない?」「ああ、 ほんとにイケマの葉だよ、 掘ってみよう。」 (S) ☆参考 木や草の実を摘み取ることは kar カㇻ、 まきなどを切ることは tuye トゥイェ、 たくさん集めることは uwomare ウウォマレ、 土などを掘ることは ouri オウリ、 埋まっているものを掘り出すことは pusu プス。 {E: to gather, collect…; dig (up)…; bring, take out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ta 2
- タ 【他動】(舟)をほる(=木をくりぬいて丸木舟をつくる)。 asinno a=ta cip アシンノ アタ チㇷ゚ 新しくほった(=つくった)舟(asinno a=kar cip アシンノ アカッ チㇷ゚ とも言う)。(S) ☆参考 木などに彫刻をすることは nuye ヌイェ。 (出典:田村、方言:沙流)
- ta 3
- タ 【副】ここに、 ほらここに、 これ。 ta a=kotánu ta ka oka タ アコタヌ タ カ オカ ほらここに、 私たちの村にもある。(W会話) usa aep ka porono ta ene poronno a=kor ruwe oka ウサ アエㇷ゚ カ ポロノ タ エネ ポロンノ アコン ルウェ オカ いろいろ食べ物もたくさん、 ほらこのとおり私たちはたくさん持っている。(S民話) “kem ohownu wa en=kore” “ta, k=óhownu wa” 「ケㇺ オホウヌ ワ エンコレ」「タ、 コホウヌ ワ」 「針に糸を通してちょうだい」「ほら、 通したよ。」 (S) ésir ne hike ka pirka a korka ta po hene pirka エシン ネ ヒケ カ ピㇼカ ア コㇿカ タ ポ ヘネ ピㇼカ さっきのもよかったけれどこれはなおいい。(S) {E: here; this.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ta 4
- タ 【格助】①(空間的・時間的位置を示す副詞句をつくる。)…に、 …で。 Piratur ta ピラトゥッ タ 平取に/で。 a=kor mosir ta a=kar easkay アコㇿ モシッタ アカㇻ エアㇱカイ わが国でつくれる。(S) kotan eepak ta en=etunankar コタン エエパㇰ タ エネトゥナンカㇻ (彼は私に)部落のはずれで出会った。(S) ta a=kotanu ta ka oka タ アコタヌ タ カ オカ ほらここに、 私たちの村(地域)にもある。(W会話) te ta テ タ ここに/ここで。 taan ta タアン タ ☞taanta タアンタ uweepak ta ウウェエパㇰ タ ☞uweepakta ウウェエパㇰ sine an ta シネ アン タ ☞sineanta シネアンタ sine an pe ta シネ アン ペ タ あるとき。 sine an pa ta シネ アン パ タ ある年。 hi ta ヒ タ …したときに。 ②(連体的に使われて) te ta X húci テ タ X フチ ここのXおばあちゃま(特定のフチの場合に言う。 一般的に言う場合は te un húci テ ウン フチ と言う(☞un ウン)。(S) te ta poysisam テ タ ポイシサㇺ ここの(うちの)小さい和人。(S民話) aw ta pon weysisam アウ タ ポウ ウェイシサㇺ となりの小さい貧乏和人。(S民話) {E: locative in space and time: in, at etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ta 5
- タ 【副助】①(強め) …こそ。 kani anak k=épakewsawot, eani ta an koraci e=ye hawe ne wa カニ アナㇰ ケパケウサウォッ、 エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ 私はとんでもないまちがいを言った、 あなたこそ本当のことを言ったのだ。 ②(oka オカ を結びとする係結びの構文で)…ta …oka! …タ …オカ! (結びの oka オカ は言わないこともあるが、 ta タ は必ず言う)。 …だったらいいのになあ、 …したいものだなあ! nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺してやりたいものだなあ! cep rur a=e ta ki! チェㇷ゚ ルㇽ アエ タ キ! 魚のおつゆを食べたいなあ。(S) cikap ta ku=ne/réra ta ku=ne チカㇷ゚ タ クネ/レラ タ クネ 鳥になりたいなあ、 風になりたいなあ。(S即興詩) ③(a ア を結びとする係結びの構文で)…ta …a …タ …ア …するものか、 …なものか、 …するものだなあ、 …しているなあ(反語表現の感嘆文)。 neppo ciraman ki ta háwas a ネッポ チラマン キ タ ハワサ 思いがけないことを言うねえ! ④(tas タㇱ と一緒に)…tas ta …nek! …タㇱ タ …ネㇰ! …するのだぞ(tas ta タㇱ タ の代りに tos to トㇱ ト も使われる)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- (a-)ekonramu-tanak-tanak
- エコンラムタナㇰタナㇰ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(12)うつらうつらする[気を失ってから我に返ろうとする前の半意識の状態、ゆめうつつの状態にある](a-)ekonramu-tanak-tanak〔エこンラム・たナㇰタナㇰ〕[a-(我)、e(それについて)、kon(<kor もっている、自分の)、ramu(その心〔が〕]、tanak-tanak(うつらうつらする)>⦅サル―ユ研Ⅱ、 p.599⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- -itara
- イタラ 【接尾】[動詞接尾辞](擬音・擬態のCVCV(n)(子音+母音+子音+母音(+n))の形の二音節の語基に接尾して、 状態が続いていることを表す自動詞をつくる。 物音の場合は小きざみな音が続いていることを表す。) sasunitara サスニタラ (歩くときに衣(きぬ)ずれの音が)サラサラと鳴っている。 soyunitara ソユニタラ (火あかりが)外へもれている。 onuitara オヌイタラ 聞こえている。 ☆参考 CVC(子音+母音+子音)の語根には -natara ナタラ がつく。 ☞-natara ナタラ (出典:田村、方言:沙流)
- -natara
- ナタラ 【接尾】[自動詞接尾辞] (擬態・擬音の語根に接尾し、 状態や音が続いていることを表す自動詞をつくる。 CVC(子音+母音+子音)の後につく。) cas チャㇱ (サッパリしている状態を表す擬態の語根);casnu チャㇱヌ サッパリしている;casnatara チャㇱナタラ 余計なものがなく、 なんの曇りもなく、 全体がすっかりきれいになっている。 sas サㇱ (擬音の語根);sasnatara サㇱナタラ (帯を締めるとき)サアッサアッと鳴っている。 (sasunitara サスニタラ は歩くときの衣(きぬ)ずれの音がサラサラと鳴っていることを言う。) ☆参考 CVCVC(子音+母音+子音+母音+子音)の後、 CVCV(子音+母音+子音+母音)の後には -itara イタラ がつく。 ☞-itara イタラ (出典:田村、方言:沙流)
- -utar 2
- ウタㇻ 【接尾】[< utar 人々]…たち (「…あと」)。 ku=poutari クポウタリ[ku=po-utar-i] 私の息子たち(息子や娘)。 (ku=poho クポホ 私の息子。) onautar オナウタリ [ona-utar-i] 彼の父親たち(=父母)。 (onaha オナハ 彼の父親。) {E: a plural suffix marker for people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- -yutapke
- ユタㇷ゚ケ 【自動語幹】☞iyutapke イユタㇷ゚ケ (出典:田村、方言:沙流)
- a=ehatatne
- アエハタッネ 【a=ehatatne】 心配な. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=etamniwkeste
- アエタㇺニウケㇱテ 【a=e-tam-niwkes-te】 刀で斬れない. ネン ア・カㇻ ヤッカ ア・エタㇺニューケㇱテ=どうしても刀では斬れない. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=etasumpe
- アエタスンペ 【a=e-tasum-pe】 病気の原因.▷ア=それ エ=それで タスㇺ=病気になる ペ=物 ア・エタスㇺペ モトホ フナラ=病気の原因を探れ.→タスㇺ (出典:萱野、方言:沙流)
- a=etomoitak
- アエトモイタㇰ 【a=e-tomo-itak】 私はそれを仲裁する. ▷ア=私 エ=それ,いさかいの原因 トモ=方 イタㇰ=言う,言葉 *二人が争っていたので仲裁に入った. (補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- a=etoytap
- アエトイタㇷ゚ 【a=e-toyta-p】 畑に蒔く物(いもや豆など).▷ア=私たち エトイタ=蒔く ㇷ゚=物 タパン マメ アナㇰネ ア・エトイタㇷ゚ ネ クス イテキ エ アニ=この豆は畑に蒔く物だから,決して食べてはいけないよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=eynupitara
- アエイヌピタラ 【a=eynupitara】 いやがられる.▷ア=それ エイヌピタラ=いやがる ウトゥルン アチャポ エㇰ コㇿ オラーノ アンオホロ ペ ネ クス ア・エイヌピタラ=道路のあちら(西側)のおじさんは来ると長居するのでいやがられる.→エイヌピタラ (出典:萱野、方言:沙流)
- a=konram-konna-yaunatara
- アコンラㇺコンナヤウナタラ 【a=kor-ram-konna-yaunatara】 私の思いが冷え冷えと. ▷ア=私 コン=持つ ラㇺ=思い コンナ=が ヤウナタラ=冷え冷えと[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- a=makéta
- アマケタ 【他動】[makéta の不定人称形][受け身]負ける/負けた。 a=en=maketa アエンマケタ 私が負ける。 ☞maketa マケタ {E: to be beaten by…} (出典:田村、方言:沙流)
- a=maketa
- アマケタ 【a=maketa】 負ける. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=maketaro
- アマケタロ 【a=maketaro】 負ける. イヨマンテ オッタ(オㇿ タ) メノコ オッカヨ ウコトゥㇱエタイェ メノコ ア・マケタロ コㇿ イマカケタ オッカヨ カムイ ア・ウㇰ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=熊送りの時に男と女が綱引きをして女が負けると次に牡熊が獲れるそうだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=neramukasitnatara
- アネラムカシッナタラ 【a=ne-ramu-kasitnatara】 私の思いがもつれてしまった,思いもつれ. ▷ア=私 ネ=それ ラム=思い シッシッケ=もつれる タラ=しまった,終わったら *タラというひと言では,しまった,終わった,にはならないので,前後の言葉が必要である.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- a=opentari
- アオペンタリ 【a=opentari】 神々の名前を呼び並べる. トゥ カムイ シンリッ レ カムイ シンリッ ア・オペンタリ=ふたつの神の先祖,三つの神の先祖.呼び並べ…[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- a=rewematapurip
- アレウェマタプリㇷ゚ 【a=rewe-matapuri-p】 熊手:アカダモで作る. 図11[アレウェマタプリㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
- a=tap
- アタㇷ゚ 【a=ta-p】 (土から)掘った物.▷ア=人(が) タ=掘る ㇷ゚=物 (出典:萱野、方言:沙流)
- ácautari(hi)
- アチャウタリ(ヒ) 【名】[所](概 ácautar アチャウタㇻ の例はない。)[aca-utar-i(hi) おじ・人々(=たち)・(所属語尾)] …のおじたち。 e=acautari cep nu kooka kor oka yak a=ye korka i=korepa ka somo ki エアチャウタリ チェㇷ゚ ヌ コオカ コロカ ヤ カイェ コㇿカ イコレパ カ ソモ キ あなたのおじさんたち浜でたいした(=たくさん)魚とったて言うけれどちっともくれない。(S) {E: the uncles of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- acikara(ta)
- アチカラ(タ) 【acikara(ta)】 おやおや,あらら(びっくりした時思わず出る). (出典:萱野、方言:沙流)
- acikarata
- アチカラタ 【間投】(びっくりしたときに出る叫び)わあっ、 なにごとだ。 acikarata e=kar humi an! アチカラタ エカルミ アン! わあっ、 (あなたは)なにごとしてるんだ! (大きな物音が聞こえたときのイム。) (W) acikarata acikarata makanaketa! アチカラタ アチカラタ マカナケタ! なんだなんだ何事だ! (大きな音と共にものが倒れたときのイム)。(W) ☆参考 知里幸恵『アイヌ神謡集』には「achikara 「汚い」という意味」とある。 知里真志保『アイヌ民族研究資料(第2)』でも「本来「汚い!」という意味の感嘆詞」とあって、 「癪(しゃく)に触るなあ」と訳してある。 ワテケさんがこれを使った用例は、 特に汚いことでもなく、 また腹立ちや悪口、 ののしりのようでもない。 (出典:田村、方言:沙流)
- acikarata
- アチカラタ 【acikara ta】 こしゃくにも:人をあざけり笑う時の言葉.もうひとつは何かに驚いた時やびっくりした時に発する言葉.*ユカㇻには,「アチカラタ アヤカナタ」と対語で頻出. アチカラタ,エネ オカイ ペ ヘマンタ イェ クス エン・コチョラウキ ハウェ アン=からこしゃくにも,あのようなはした者が何を言うのに俺の所へ来ると言うのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ahkohseta
- アㇵコㇹセタ §268 イヌ (20) ahkoh-seta (áh-koh-se-ta)「あㇵコㇹセタ」 ⦅相浜、白浦⦆雄イヌ (出典:知里動物編、方言:)
- aino kuribeta
- ソノ他 §015 ギンボ (13) 「その他」aino kuribetaカツナキ⦅厚岸⦆(納日186) (出典:知里動物編、方言:)
- akaotari
- マカオタリ §396 (その他の鳥名) makaotari (ma-ká-o-ta-ri)「マかオタリ」[<maka-otari(うしろへ・倒れる)] ⦅名寄、沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- akihiutar
- アキヒウタㇻ 【/akihi-utar】 (〜の)弟たち. (出典:萱野、方言:沙流)
- akutana
- アクタナー 【akutana】 感心だなあ. エ・ポンペ オラウン ケㇱト ニナ クス エ・エキㇺネ アクタナー=お前はまだ子供なのに毎日薪を取りに山へ行って感心なことだ. *私の近くに住んでいたチェキノアというおばあさんが私にそう言ってくれたものであった.タㇷ゚ アシㇼノ エㇰ コㇱマッ ソンノ ネㇷ゚キノ シリ アクタナー!=今新しく来た嫁は本当に働くこと,感心したなあ! (出典:萱野、方言:沙流)
- am'piri paknoka c=ehaytakar
- アㇺピリパㇰノカ チェハイタカㇻ 【am-piri-pakno-ka ci=e-hayta-kar】 爪傷ほどの傷もない. ▷アㇺ=爪 ピリ=傷 パㇰノ=ほど カ=も チ=私たち ェ=それ ハイタ=足りない,ない カㇻ=作る[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- amam-pattakikir
- アマンパッタキキㇼ 【名】[amam-patta-kikir 穀物・バッタ・虫][動物] イナゴ。〔知分類 p.106 amam-pattaki ((穂別、 美))イナゴ類(成)〕 {E: a locust.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- amameitanki
- アマメイタンキ 【amam-e-itanki】 飯茶碗. (出典:萱野、方言:沙流)
- amamkuttar
- アマㇺクッタㇻ §284 ウラジロタデ ウラジロイタドリ (2) amam-kuttar (a-mám-kut-tar)「アまㇺ・クッタㇻ」[穀物の生ずる中空円棒状茎] 茎 ⦅幌別⦆⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- amamtara
- アマㇺタラ 【名】[amam-tara 穀物(米)・俵] 米俵。(W) {E: rice straw.} (出典:田村、方言:沙流)
- amamtara
- アマㇺタラ §123 アリ 蟻 (10) amam-tara(a-mám-ta-ra)「アまㇺタラ」⦅穂別⦆アリの繭 (出典:知里動物編、方言:)
- amamtaskor
- アマㇺタㇱコㇿ 【amam-taskor】 穀物寒波:秋,10月中句過ぎに来る寒さ. タヌクラン クルッペ アン パㇰノ メアン ヒ アナㇰネ アマㇺタㇱコㇿ ネ ナンコㇿ ワ=今夜は霜が降りるかと思うほどの寒さ,これは穀物に実が入るための寒波であろうよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- amitanne
- アミタンネ §206 アシタカグモ(アシダカグモ);メクラグモ;モエギマメザトウムシ;あしながぐも (2) ami-tanne (a-mí-tan-ne)「アみタンネ」[<ami(その爪)tanne(長い)] ⦅礼文、幌別、旭川、様似、沙流、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- amitanne
- アミタンネ §206 アシタカグモ(アシダカグモ);メクラグモ;モエギマメザトウムシ;あしながぐも (5) amitanne (a-mi-tan-ne)「アミタンネ」 ⦅屈斜路、様似、幌別、礼文華、近文⦆メクラグモ、モエギザトウムシ(足寄3、久保)ザトウムシ科 (出典:知里動物編、方言:)
- amitannekamuy
- アミタンネカムイ §206 アシタカグモ(アシダカグモ);メクラグモ;モエギマメザトウムシ;あしながぐも (1) ami-tanne-kamuy (a-mí-tan-ne-ka-muy)「アみタンネカムイ」[<ami(その爪)tanne(長い)kamuy(神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- amitannekur
- アミタンネクㇽ 【ami-tanne-kur】 ▷アミ=爪 タンネ=長い クㇽ=人、神 ワッカウㇱカムイ イタㇰアンヤッカ チューラッペマㇰ カムイカッケマッ コトゥキアニクキルスイナ アミタンネクㇽ カムイエカシ タパントゥキ コトゥキライェ=水の神と申しましても,瀬を司る神の淑女にこの杯を贈りたいので,川ガニの神,神の翁がこの杯を取り次ぎ……と続けるものであり,川ガニは水の神の取り次ぎ役と思っている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- an kusu tasi
- アン クス タシ 【an kusu tasi】 (〜の)お陰で. ナー アㇻスイネ ク・イェ コㇿカ カキヒ(ク・アキヒ) アンクスタシ ク・シㇰヌ ヒ ネー ネㇰ=もう1度言うけれども,弟がいたお陰で私は生きたんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- an-epitta
- アネピッタ 【副】[an-epitta 夜・全部] 夜じゅう、 夜どおし。 haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 こやかましい、 夜どおしだれも眠らせない。(S) {E: throughout the night.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- anattaraye
- アナッタライェ 【anattaraye】 知らなかった,覚えていない,分からなかった. エネポエアシリ アコロエウェンヒ アナッタライェノ オカアン=それほどにいじめられていたことを,私たちは知らないでいた.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ancikartakne
- アンチカㇻタㇰネ 【ancikar takne】 夜短. (出典:萱野、方言:沙流)
- ancikartanne
- アンチカㇻタンネ 【ancikar tanne】 夜長. (出典:萱野、方言:沙流)
- ancikattaro
- アンチカッタロ 【他動】[日本語の「預かる」をアイヌ語の動詞として使う形]…を預る、 …を管理する。 {E: to take care of…; manage…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- anepitta
- アネピッタ 【an-epitta】 夜通し. トゥイマ ウㇱケ ワ ア・トクイェコㇿ クㇽ エㇰ ペ ネ クス アネピッタ ウウェネウサㇻ・アン ヒネ シㇼコペケㇾ・アン=遠い所から友人が来たものだから,夜通し四方山話をして夜明かしをしてしまった.ウクラン,アネピッタ イク ロㇰ イク ロㇰ ウタㇻ アヘスイパ ワ オカ=昨夜,夜通し飲んで飲んでいた人たちみんなで居眠りをしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- aniepitta
- アニエピッタ 【an hi epitta】 一生. ナー ナー ペウレクㇽ ネ ア ノイネ ク・ラム ア クㇽ アㇻケチライケタスㇺ ネ ハウェ アニエピッタ ヤイェウェン オアシ=まだまだ若い人であったように思っていた人が半分殺された病気(=中風)になってしまったとは,一生不自由な体になってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- anipuntari
- アニプンタリ 【ani-puntari】 酌用の片口. アニプンタリ エシモッコクㇽ アンパカネワ イクソウトゥル エシルトゥッケ=酌用片口を小脇に抱えて,宴の座の間を静かに移動した. *普通はエトゥヌㇷ゚(鼻の利く物)というが,ユカㇻの場面には同じ物をアニプンタリと言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- anontom ta
- アノントㇺ タ 【an-hontom ta】 夜中に. トゥナㇱ ク・ホッケ ア ㇷ゚ アノントㇺ タ ク・モㇱ ワ オラーノ ク・モコㇿ コヤイクㇱ=早くに寝たのに,夜中に目を覚まして,それから眠ることができない.イヨㇱキ ワ ソイ タ モコㇿ ワ アノントㇺ タ モン ワ ウルウルㇰ コㇿ アフン ヒ ウン=酔っ払って外で眠って夜中に目を覚まし,ふるえながら入って来たんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- anotawkikar
- アノタウキカㇻ 【a-no-tawki-kar】 斬る(刀で). (出典:萱野、方言:沙流)
- anun itak
- アヌン イタㇰ 【anun itak】 他地方の言葉.▷アヌン=他地方(の) イタㇰ=言葉 (出典:萱野、方言:沙流)
- aokautar
- アオカウタㇻ 【aoka utar】 あなたがた. (出典:萱野、方言:沙流)
- aokayaykata
- アオカヤイカタ 【aoka yaykata】 自分自身で. (出典:萱野、方言:沙流)
- aopítta
- アオピッタ 【副】[a=opitta (不定人称接頭辞)私(たち)もあなた(たち)も・皆] 私(たち)もあなた(たち)もみんな(=aoká opitta アオカ オピッタ)。 {E: everyone; all.} (出典:田村、方言:沙流)
- aotari
- アオタリ §389.しぬ(死ぬ)(25)急死(する) a-otari〔á:-o-tà-ri あーオタリ〕[a(座っている)+otari(倒れる);座ったまま急に倒れる]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- apatarara
- アパタララ 【自動】[apa-tarara 出入口・を高く上げている] 入口のカヤのむしろを上げている。 {E: for straw matting covering a door-way to be raised, pulled up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apausta
- アパウㇱタ 【名】[apa-us-ta 戸口・についている・(?)] 戸(引戸、 ドア、 ふすま、 しょうじや板戸)。 ☆参考 apa アパ 出入口。 {E: a door.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apausta
- アパウㇱタ 【apa usta】 戸口:板で作った戸をアパウㇱタという. ポロ チセ ネ コㇿカ アパウㇱタ ウェン ペ ネ クス ア・アシ カ エアイカㇷ゚=大きい家であるけれども,戸の立てつけが悪いものたから,閉めることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- apausta-kar-tono
- アパウㇱタカットノ 【名】[戸・をつくる・和人(尊称)]建具屋(たてぐや)。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- apesamtasomoayekamuy
- アペサㇺタソモアイェカムイ §426 マムシ 蛇神(11) ape-sam-ta-somo-aye-kamuy (a-pé-sam-ta-so-mo-a-ye-ka-muy)「アぺサㇺタソモアイェカムイ」[<火・のそば・で・言われ・ぬ・神] ⦅名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- apeutur_ ta
- アペウトゥッ タ 【ape-utur ta】 火尻.炉の入り口に近いほう.▷アペ=火 ウトゥㇽ=木尻座 タ=に (出典:萱野、方言:沙流)
- aptotumta
- アㇷ゚トトゥㇺタ 【apto tum ta】 雨の中.▷アㇷ゚ト=雨 トゥㇺ タ=中に ヘマンタネ アㇷ゚トトゥㇺタ エ・エㇰ シリ アーン?=何しに雨の中をお前は来たの? (出典:萱野、方言:沙流)
- apunitara
- アプニタラ 【副】[apun-itara 静か/おだやか・である・…な状態が続いて(いる)] 静かに、 おだやかに、 そっと。 apunitara/a=eyáykewtum ka/kokisma kane アプニタㇻ/アエヤイケウトゥㇺ カ/コキㇱマ カネ [雅]私は静かに気持ちを押えた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arakeciraytetasun(m-i)
- アラケチライテタスン §505.ちゅうぶう(中風)(4)中風症 arake-cirayte-tasun(m-i)〔a-rá-ke|či-ráǐ-te|ta-sun アらケ・チらイテ・タスン〕[arake(半分)+cirayte(=ray死ぬ、ci=si 自分を、ray-te 死な・せる)+tasun(<病気)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- arikkokuttar
- アリッコクッタㇻ §262 カラマツソウ (2) arikko-kuttar (a-rík-ko-kut-tar)「アりッコ・クッタㇻ」 茎 ⦅A石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- aritak
- アリタㇰ 【ar-itak】 ひと言.▷アㇻ=それ イタㇰ=言う,しゃべる (出典:萱野、方言:沙流)
- aritak cinki a=koturaynu
- アリタㇰチンキ アコトゥライヌ 【ar-itak-cinki a=ko-turaynu】 遺言をしないで死んだ,遺言なし.ひと言の言葉の裾も見つけない. ▷アㇻ=ひとつ,それ イタㇰ=言葉 チンキ=裾 ア=それ コ=~に トゥライヌ=見つけない *アイヌ社会では老人は遺言しておかなければ,軽蔑されるものである.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- aritaomap
- アリタオマㇷ゚ 【ar-ita-oma-p】 板付け船. モㇱアナクス(モㇱ・アン アクス) アリタオマㇷ゚ オンナイケ タ アナン(アン・アン).オヤチキ チㇷ゚ オㇿ アイヨマレ(ア・イ・オマレ) ワ ア・イ・モㇺカ ヒネ アアン=目を覚ましたら板付け船の中であった.知らなかったが船に入れられ流されたのであった[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- arkeci=rayketasum
- アㇻケチライケタスㇺ 【arke ci=rayke tasum】 中風.▷アㇻケ=半分 チ=それ ライケ=殺す タスㇺ=病気 ナー ナー ペウレクㇽ ネ ア ノイネ ク・ラム ア クㇽ アㇻケチライケタスㇺ ネ ハウェ アニエピッタ ヤイェウェン(ヤイ・エウェン) オアシ=まだまだ若い人であったように思っていた人が半年殺された病気(=中風)になってしまったとは,一生不自由な体になってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- arkotan
- アㇻコタン 【名】[ar-kotan 一方の(=他の)・村] よその村。 {E: another, a strange, a different village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arkotan
- アㇻコタン 【ar-kotan】 よその村. アㇻコタン タ カㇻパ(ク・アㇻパ) ヒネ ル ウウェコホピ ウㇱケ タ カㇱ(ク・アㇱ) カネ ワ コタン レ ク・イェ ヒ ネ ク・ウウェペケンヌ アクス エネ エネ アㇻパ アニ ア・イ・イェパカㇱヌ=よその村ヘ私は行き,道の分かれる所で立ち止まって村の名前を言って尋ねると,こうこう行くのだと私に教えてくれた. (出典:萱野、方言:沙流)
- arpahiepitta
- アㇻパヒエピッタ 【arpa hi epitta】 徹頭徹尾.▷アㇻパ=行く ヒ=それ エピッタ=すべて イヨーハイ オウェヌシ ㇷ゚ アナㇰネ アㇻパ ヒ エピッタ オロチクㇱ イサㇺ カネ ウェンクㇽ ネ=まあ本当かい,運の悪い者は徹頭徹尾少しの道も開けずに悪くなるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- arsuy an __hi ta
- アㇻスイ アニタ 【ar-suy an hi ta】 ある日,いつであったか. エㇰ カ エラムㇱカリ クㇽ アㇻスイアニタ エㇰ ヒネ イチェン エン・コソウㇰ ルスイ ヤㇰ イェ=来たことのない人がある日来て,私にお金を借りたいと言った. (出典:萱野、方言:沙流)
- artaktakse
- アㇻタㇰタㇰセ 【ar-tak-tak-se】 まんまるの(球).▷アㇻ=全く タㇰタㇰセ=まるい (出典:萱野、方言:沙流)
- asamariitanki
- アサマリイタンキ 【asama-ri-itanki】 底高漆塗り椀.▷アサマ=その底(が) リ=高い イタンキ=椀 ヒナコㇿ ウェン ヤㇰ イェ コㇿ アサマリイタンキ エイタンキコシㇷ゚ ペ アン=どこが悪いと言いながら,底高漆塗り椀でお代わりをするものだ(体のどこそこの具合が悪いと言いながら,よくもまあお代わりをするもんだな).図1[アサマリイタンキ] (出典:萱野、方言:沙流)
- asinnookenkuta(-an)
- アシンノオケンクタ §295.初経;初潮[がある](1)asinno-okenkuta(-an)〔a-šín-no-o-kèŋ-ku-ta アしンノオケンクタ〕[新しく・陰部が血をぶちまける]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- askepetamamnum(-i)
- アㇱケペタマㇺヌㇺ §520.つめはんげつ(爪半月);爪のつけ根の白い所(2)askepet-amamnum(-i)〔áš-ke-pet-a-mám-num あシケペッ・アまㇺヌㇺ〕[askepet(手の指)+amam-num(粟・粒、米・粒)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- asketannemat
- アㇱケタンネマッ §206 アシタカグモ(アシダカグモ);メクラグモ;モエギマメザトウムシ;あしながぐも (4) aske-tanne-mat (ás-ke-tan-ne-mat)「あㇱケタンネマッ」[<aske(て)tanne(長い)mat(女)] ⦅沙流⦆【雅】メクラグモ (出典:知里動物編、方言:)
- askoretatpa
- アㇱコレタッパ 【他動?】[複](単はない)[aske-or-e-ta-atpa 手・のところ・で・…を採る・(接尾辞)激しく/たくさんを](?) わしづかみに取る。 ☞easkoretatpa エアㇱコレタッパ (出典:田村、方言:沙流)
- aspetannep
- アㇱペタンネㇷ゚ §082 ネズミサメ (5) aspe-tannep(as-pe-tan-nep)「アㇱペタンネㇷ゚」サメの一種。⦅B⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- asrukonna mewnatara
- アㇱルコンナ メウナタラ 【as-ru-konna mew-natara】 そびえ立つ.ユカㇻでよく出る表現.チャシ(山城・館)やイヨイキㇼ(宝壇)などが立派で壮麗にそびえ立っている状態をいう.▷アㇱ=立っている ル=跡,様 コンナ=助辞 メウナタラ=壮麗である,立派である アシンノ ア・カㇻ コㇿ アン "二風谷アイヌ文化博物館" アㇱルコンナ メウナタラ=新しく建てられている「二風谷アイヌ文化博物館」がそびえ立っている. (出典:萱野、方言:沙流)
- asuttasa
- アスッタサ 【asur-tasa】 弔問(に行く).▷アスㇽ=噂 タサ=向かう →噂に向かって行く→死んだという話が間こえた方角へ行く (出典:萱野、方言:沙流)
- atah
- アタㇵ §067 サケ あきあじ、あきやじ 処(8) atah (a-tah)「アタㇵ」[A]⦅白浜⦆切り身干し。 (出典:知里動物編、方言:)
- atama
- アタマ §673.ひよめき;おどりこ;だいしんもん(大顫門)(7)atama〔a-tá-ma アたマ〕[<Jap. 頭]⦅S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- atanan
- アタナン 【atanan】 至らない. タパン ハワㇱ アナㇰ エアㇻキンネ ホカンパ オルㇱペ ネ アタナン ペ ネ クス ケアナサㇷ゚(ク・エアナサㇷ゚)=この話は本当に難しい話なので,至らない私ではもてあます. (出典:萱野、方言:沙流)
- atane
- アタネ 【名】[植物] カブ。〔知分類 p.132 センダイカブラ〕 {E: a turnip (vegetable).} (出典:田村、方言:沙流)
- atane
- アタネ 【atane】 カブの一種. タント ピヤパ ア・エユㇷ゚キㇼ ナ アタネ ピ ピヤパ コポイェ ワ アヌ=今日ヒエの種蒔きをするので,カブの種をヒエに混ぜておけ.*昭和10年代は「せんだいかぶ」ともいっていた.ヒエと混ぜて播種する. (出典:萱野、方言:沙流)
- atane
- アタネ §235 センダイカブラ (1) atane (a-tá-ne)「アたネ」 根 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- atane-ceppo
- アタネチェッポ 【名】[カブ・小魚][動物]トビウオ(飛魚)。(W神謡K)〔知分類になし〕 (出典:田村、方言:沙流)
- ataneceppo
- アタネチェッポ §095 サブロウ (10) atane-ceppo(a-tá-ne-čep-po)「アたネチェッポ」[<atane(仙台蕪)cep(魚)-po(指小辞)]⦅沙流⦆サブロウ。 (出典:知里動物編、方言:)
- ataneraha
- アタネラハ §235 センダイカブラ (3) atane-raha (a-tá-ne-ra-ha)「アたネ・ラハ」[アタネ・の葉] 葉 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- atanerekuci
- アタネレクチ §235 センダイカブラ (2) atane-rekuci (a-tá-ne-re-ku-ci)「アたネ・レクチ」[アタネ・の首] 茎の基部 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- atap
- アタㇷ゚ 【atap】 揺れる,ひっくり返る. アタㇷ゚チㇷ゚=ひっくり返る舟. (出典:萱野、方言:沙流)
- atarimae
- アタリマエ 【名】(割り当ての) 分(ぶん)、 もらうべきとり分、 割り当てられた仕事、 やるべき分。 tun e atarimae トゥン エ アタリマエ 二人が食べる分(=二人分の食べ物)。(S民話) tun atarimae トゥン アタリマエ 二人分。(S民話) {E: a portion; a share.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atarimaekore
- アタリマエコレ 【他動】[atarimae-kore 割り当て・与える] …に取り分を与える、 …に仕事を割り当てる、 …にこれだけは彼の仕事だというだけの仕事をあてがう。 a=atárimaekore wa a=kire アアタリマエコレ ワ アキレ 仕事の割り当てを与えてやらせる。(W) {E: to divide, portion out.…} (出典:田村、方言:沙流)
- atarimay
- アタリマイ 【名】[atarimae アタリマエ の ae アェ という母音連続が ay アイ という二重母音に発音された形。](割り当ての)分(ぶん)。 S ☞atarimae アタリマエ {E: a portion; a share.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atat
- アタッ 【atat】 開き干しのサケ. タン チュㇰ アナㇰネ チェㇷ゚ ヌウェ アン アタッ ポロンノ ア・カㇻ エアㇱカイ=今年の秋はサケがたくさんあるから,開き干しのサケをたくさん作ることができる.図2[アタッ]参考:オイシル=ほっちゃり:卵,精子を放出したあとのサケ (出典:萱野、方言:沙流)
- atat
- アタッ §067 サケ あきあじ、あきやじ 処(4) atat (a-tat)「アタッ」⦅幌別⦆nikeruyを作った真ん中を割いて干すもの。サケ。 (出典:知里動物編、方言:)
- atatkamuy
- アタッカムイ §067 サケ あきあじ、あきやじ 処(12) atat-kamuy (a-tat-ka-muy)「アタッカムイ」C349ピウカI, 3 ciporもhomaも使う。 (出典:知里動物編、方言:)
- atatnika
- アタッニカ §287 シマリス:シマネズミ (11) atatnika (a-tát-ni-ka)「アたッニカ」 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atatnike
- アタッニケ §287 シマリス:シマネズミ (10) atatnike (a-tát-ni-ke)「アたッニケ」 ⦅天塩、春採⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- atay
- アタイ 【名】[概](所は ataye(he) アタイェ(ヘ)) 値段、 代金、 値打ち。 atay sak アタイ サㇰ 値打ちがない、 役に立たない。 {E: the price; the cost.} (出典:田村、方言:沙流)
- atay/ataye(he)
- アタイ/アタイェ(ヘ) 【atay/ataye(he)】 値段,代価. アタイェヘ ハウケ=値段が安い.アタイェヘ ルイ=値段が高い.アタイェカㇻ=代価を払う.アタイェ サㇰノ=ただで,無償で. (出典:萱野、方言:沙流)
- ataye(he)
- アタイェ(ヘ) 【名】[所](概は atay アタイ)(…の)代金、 値打ち。 ataye kar アタイェ カㇻ 代を払う、 弁償する。 ataye ruy アタイェ ルイ 値段が高い。 ataye hawke アタイェ ハウケ 値段が安い。 ataye uk アタイェ ウㇰ 代金を受け取る。(S民話) {E: the price, cost (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atayehawke
- アタイェハウケ 【ataye hawke】 安い,廉価.▷アタイェ=その値 ハウケ=弱い (出典:萱野、方言:沙流)
- atayekar
- アタイェカㇻ 【ataye-kar】 払う(支払う).▷アタイェ=その値 カㇻ=作る (出典:萱野、方言:沙流)
- atayeruy
- アタイェルイ 【ataye ruy】 高い.▷アタイェ=その値 ルイ=強い,ひどい (出典:萱野、方言:沙流)
- atayeyupke
- アタイェユㇷ゚ケ 【ataye yupke】 高い(ひどく),高価.▷アタイェ=その値 ユㇷ゚ケ=強い (出典:萱野、方言:沙流)
- ataykor
- アタイコㇿ 【自動】[atay-kor 値段・持つ](値段が)高い。 ha! ataykor hawe! ハー! アタイコㇿ ハウェ! まあ高いねえ! (S) {E: to be expensive (in price).} (出典:田村、方言:沙流)
- ataysak
- アタイサㇰ 【自動】[atay-sak 値・がない] 値打ちがない、 何の役にも立たない。 ataysak pe! wenipokas pe! アタイサㇰ ペ! ウェニポカㇱ ペ! 能なし、 みったくなし! (悪口、「みったくない」とはみにくいこと)。(S) {E: to be worthless; useless.} (出典:田村、方言:沙流)
- atce ta
- アッチェ タ 【atce ta】 よそで. タヌクラン エ・レウシ ルスイ シコㇿ ネ ハウェ ネ コㇿカ エ・ホクフ カ イサㇺ ラポㇰ タ アッチェ タ エ・レウシ ワ ア・イ・コイキ ヤㇰ ウェン ナ ホクレ イワㇰ=今夜お前が泊まりたいとそうは言っても,あなたの夫が留守の時によそにお前が泊まってお前が叱られると悪いので,早く帰れ. (出典:萱野、方言:沙流)
- atceun'utar
- アッチェウンウタㇻ 【atce-un-utar】 よその人たち. ネㇷ゚カ ア・エラナㇰペ アン ワ ヘ アッチェウンウタㇻ インネ トパハ サㇷ゚ パ ルウェ アン=何か心配事でもあったのか,よその人たちが大勢下がって行ったよ.*私の村.二風谷から言う場合,両方の隣村であるペナコリとか平取の人を指す時にはアッチェウンウタㇻとは言わない.もっと遠い所の人たちのことを言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- atpake ta
- アッパケ タ 【atpake ta】 最初に,初めから. チ・コㇿ イヨルンクㇽ アッパケ タ アナㇰネ ネㇷ゚キ ㇷ゚ ネ ア ㇷ゚ タㇷ゚ ウフナㇰ アナㇰネ ホッケ ワ パテㇰ アン=私の所の召使いは最初にはよく働いたのに,この頃では寝てばかりいる. (出典:萱野、方言:沙流)
- atpaketapo
- アッパケタポ §021.子(10)atpake-ta-po〔át-pa-ke-ta-po あッパケタポ〕⦅クッシャロ⦆はつご(初子)。[atpake(先頭)+ta(の)+po(子)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- atpaketapokor
- アッパケタポコㇿ §352.産―はつぎん;ういざん;初産atpaketa-pokor〔át-pa-ke-ta|pó-kor あッパケタ・ぽコㇿ〕[atpake(先頭)+ta(に)+po(子)+kor(持つ)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- attaktakse
- アッタㇰタㇰセ 【自動】[ar-taktakse 全く・塊状(球状)である] まん丸(球)である(=ar-taktakse アㇻタㇰタㇰセ)。 {E: to be round; spheril.} (出典:田村、方言:沙流)
- attaraye(a-)
- アッタライェ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(11)意識を全く失う attaraye(a-)〔át-ta-ra-je あッタライェ〕[<ar(全く)+ta(うつつの状態、意識〔を〕)+raye(押しやる)]⦅ホロべツ,サル―ユ研Ⅱ, p.466⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- attuypaatat
- アットゥイパアタッ §067 サケ あきあじ、あきやじ 処(9) at-tuypa-atat (at-tuy-pa-a-tat)「アットゥイパアタッ」素干魚の半分。 (出典:知里動物編、方言:)
- atuita
- アトゥイタ 【atuita】 100. *シネホッ=20,トゥホッ=40,レホッ=60,イネホッ=80,アシㇰネホッ=20が5つ,100.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- atuyta
- アトゥイタ 【名】[数名詞] 「大きい数を表す語だが、 正確にいくつを言うのかわからない。 十(?)、 四十(?)、 二百(?)。」 (W)〔久辞典95 atuita 獣10匹〕 {E: term for a large number (exact number unclear).} (出典:田村、方言:沙流)
- awta
- アウタ 【aw ta】 隣に. エ・オナハ アウタ アン ワ=お前のお父さんは隣にいるよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- awtarakamuy
- サウタラカムイ §413 (その他の鳥名) sawtarakamuy (sáw-ta-ra-ka-muy)「さウタラカムイ」[<sap(群れをなして、浜辺へ出てくる)utar(連中)kamuy(神)?] ⦅美幌⦆[=payekay-kamuy] (出典:知里動物編、方言:)
- awun utar
- アウンウタㇻ 【aw-un utar】 隣人.▷アウ=内 ウン=〜の,〜に住む ウタㇻ=仲間たち (出典:萱野、方言:沙流)
- awun-mimtar
- アウンミㇺタㇻ 【名】[aw-un-mimtar 家の中・の・庭]土間(sem セㇺ から入ってすぐの、 いろりより西の、 rútomunki ルトムンキ《土間敷き》のある所)。(S) ☆対語 soyun-mimtar ソユンミㇺタㇻ 外庭、 ごみすてば。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ayamattaro
- アヤマッタロ 【自動】[日本語の「あやまる」をアイヌ語の動詞として使う形] 謝る。 ☆参考 アイヌ語では yayapapu ヤヤパプ。 {E: to apologize.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ayetanne-amam
- アイェタンネアマㇺ 【名】[aye-tanne-amam そのとげ・長い・穀物][植物] ヒエの一種(のぎが長い)。 {E: a type of millet.} (出典:田村、方言:沙流)
- aynueynupitara
- アイヌエイヌピタラ 【aynu-eynupitara】 人をじゃまに思う(客に対し,早く帰ってほしいと思う).▷アイヌ=人 エイヌピタラ=それをじゃまに思う アイヌエイヌピタラ ノイネ ウナㇻペ トゥイマノックㇱ=人をじゃまに思ったらしく,おばさんはプンとしてあちらを向いた. (出典:萱野、方言:沙流)
- aynuhuttap
- アイヌフッタㇷ゚ §012 サメガスベ (4) aynu-huttap (áy-nu-hut-tap)「あイヌフッタㇷ゚」[<aynu(アイヌ)huttap(カスベ)] 成魚 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- aynuhuttap
- アイヌフッタㇷ゚ §012 サメガスベ (9) aynu-huttap (áy-nu-hut-tap)「あイヌフッタㇷ゚」[もとay-nu-huttap(とげ・もつ・えい)、後にaynu(アイヌ・えい)の意に俗解された] ⦅白糠⦆ちょうかすべ (出典:知里動物編、方言:)
- aynukotan
- アイヌコタン 【aynu-kotan】 アイヌの村. *シネチセ(1軒の家),トゥチセ(2軒の家),レチセ(3軒の家).そしてイネチセ(4軒の家)が集まればコタンを形成するといわれる.▷アイヌ=人 コタン=村 (出典:萱野、方言:沙流)
- aynuopitta
- アイヌオピッタ 【aynu opitta】 人は皆.▷アイヌ=人 オピッタ=皆,全て フンペ ヤン ヤㇰ ア・イェ アクス アイヌオピッタ ホユッパ ワ イサㇺ=鯨が上がったと言うので,人は皆走って行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- aynupata
- アイヌパータ 【aynu pa ta】 いいなあ,羨ましいなあ,私もあのようになりたいなあ(感嘆の言葉). アイヌパータ!ニㇱパ ネ クス トイェヘ ピㇼカ=いいなあ,裕福な人だから畑の出来もよい.アイヌパータ!ピㇼカ マッ コㇿ ワ ピㇼカ チセ アシ ケイコイトゥパ(ク・エイコイトゥパ)!=いいなあ.きれいな奥さんと結婚して,立派な家も建てて,羨ましい!ソンノ ク・カㇻクフ ピカンピカン シリ ク・ヌカㇻ コㇿ アイヌパータ ペウレパ ワ!シコㇿ ク・ヤイヌ=本当に私の甥の敏捷な動きを見ると,いいものだなあ,若い者たちは!と私は思う. (出典:萱野、方言:沙流)
- aynutantaka
- アイヌタンタカ §048 サメガレイ (3) aynu-tantaka (áy-nu-tan-ta-ka)「あイヌタンタカ」[ay(とげ)nu(もつ)tantaka(カレイ)] 成魚 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- aynuuttap
- アイヌウッタㇷ゚ §012 サメガスベ (3) aynu-uttap (áy-nu-ut-tap)「あイヌウッタㇷ゚」[<ay(とげ)nu(もつ)*uttap(エイ)] ⦅浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ayuskuttar
- アユㇱクッタㇻ §017 アザミの類 (1) ayus-kuttar (a-yús-kut-tar)「アゆㇱクッタㇻ」[ay(とげ)us(多くついている)kuttar(筒状茎)] 茎葉 ⦅美幌、屈斜路⦆⦅A石狩・天塩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ayusuttap
- アユㇱウッタㇷ゚ §012 サメガスベ (2) ayus-uttap (á-yus-ut-tap)「あユㇱウッタㇷ゚」[<ay(とげ)us(生えている)uttap(エイ)] ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- c=ehotasnup
- チェホタㇱヌㇷ゚ 【c=e-hotasnu-p】 利口すぎる子供.▷チ=我々 エ=それで ホタㇱヌ=期待する,不安を持つ ㇷ゚=者 ホッノ イヨーハイ ネㇷ゚ イェ ヤッカ オッシケポロ ハウェ.チェホタㇱヌㇷ゚ ネ オアシ=まあたまげた,何を言っても利口な子供だ.行く末に期待と末恐ろしさのある者になりそうだ.*貝澤てきというおばさんに萱野茂は言われたものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
- c=ekotaptap
- チェコタㇷ゚タㇷ゚ 【c=e-ko-tap-tap】 丸める,団子にする. (出典:萱野、方言:沙流)
- c=opentari
- チョペンタリ 【c=opentari】 神々の名前を呼び並べる. トゥ カムイ シンリッ レ カムイ シンリッ チョペンタリ=ふたつの神の名,三つの神の名,呼び並べ[ユ] (出典:萱野、方言:沙流)
- cananhoparata
- チャナンホパラタ §111.陰部を露出する―除魔のための呪術的陰部露出[する](4)canan-hoparata〔ča-nán-ho-pa-ra-ta チャなンホパラタ〕[canan(粗末な、ざっとした)+hoparata(↑)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- carearayta
- チャレアライタ 【自動】(次の表現で) rekkurpo ka carearayta レックㇽポ カ チャレアライタ ひげが少しはえかかっており、 まだはえそろっていない。(KM民話) ☞cearayta チェアライタ (出典:田村、方言:沙流)
- casnatara
- チャㇱナタラ 【自動】[cas-natara (さっぱりした状態を表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]さっぱり(「あっさり」)している、 余計なものがない。 itak haw konna casnatara イタㇰ ハウ コンナ チャㇱナタラ 言うことが「あっさり」している、 余計な言葉がまじっていない。 ☞sir-casnatara シッチャㇱナタラ {E: to be simple; plain; neat.} (出典:田村、方言:沙流)
- casnatara
- チャㇱナタラ 【cas-natara】 すっきりしている,きれいな,さっぱりしている. アイヌサニ ネ ノイネ ラチュンカトゥ チャㇱナタラ=アイヌの血統であるらしく眉の様子がすっきりしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- casnatarano
- チャㇱナタラノ 【副】[casnatara-no さっぱりしている・(副詞形成)]さっぱりと(余計なものなく、 曇りなく)(「あっさり」)。 casnatarano an koraci nokaha an チャㇱナタラノ アン コラチ ノカハ アン はっきりと実物のとおりに形が写っている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- catay
- チャタイ 【catay】 大蛇. (出典:萱野、方言:沙流)
- catay
- チャタイ §426 マムシ 蛇神(6) catay (čá-tay)「ちャタイ」[<蛇体] ⦅幌別⦆湿地に住む魔神[=nitatorumpe](アイヌ神謡集, p. 64) (出典:知里動物編、方言:)
- caynatara
- チャイナタラ 【自動】[cay-natara (擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞) …している]ジロジロにらみつけている。 i=nukar sirko caynatara イヌカㇻ シㇼコ チャイナタラ 私をジローッとにらみつけている。 inkar ru ko caynatara インカン ル コ チャイナタラ 恐ろしい目でギョロッとにらんでいる。 {E: to stare, glare at.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- céarayta
- チェアライタ 【他動】[中相][c(i)-e-ar-hayta (された)・で・全く・足りない](?) (次の慣用表現で)(ひげが)はえそろっていない、 少しはえかかっている。 rekkurpo ka céarayta レックㇽポ カ チェアライタ ひげが少しはえかかっている(男のまだ年若い様子)。(NK民話) ☆参考 話者によって carearayta チャレアライタ (KM)、 carehayta チャレハイタ (KSg)、 と言ってる。 なお『金田一京助選集Ⅱ』に rek-kurumama chie-ara-haita《ひげの黒ばみまだ全からず》とある。 ☞『音声資料6』 p.38 の脚注2 {E: to have, grow a thin, patchy beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cep kuma tay kam kuma tay
- チェㇷ゚ クマ タイ カㇺ クマ タイ 【cep-kuma-tay-kam-kuma-tay】 魚や肉を乾かす干し竿の林.▷チェㇷ゚=魚 クマ=干し竿 タイ=林 カㇺ=肉 *狩の上手なアイヌの家の前には,魚や肉を乾かす干し竿が林のように立っている. (出典:萱野、方言:沙流)
- cep-notarap
- チェㇷ゚ノタラㇷ゚ 【名】[cep-notarap 魚・ほおの薄い骨][動物]魚のほおの薄い骨。 ☞notarap ノタラㇷ゚ {E: the thin cheekbones of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- cepatat
- チェㇷ゚アタッ §067 サケ あきあじ、あきやじ 処(11) cep-atat (cep-a-tat)「チェㇷ゚アタッ」⦅屈斜路⦆サケを三枚に身おろしして、中骨を取って干したもの。atatの語源はおそらくa-ta-ta「我らが・切り・切りした」の意で本来に作り方の名であったろう。 (出典:知里動物編、方言:)
- cétaye
- チェタイェ 【他動】[中相][c(i)-etaye される・引く] 引かれる。 {E: to be pulled, drawn by….} (出典:田村、方言:沙流)
- cétaye suwop
- チェタイェ スウォㇷ゚ 【名】[cetaye-suwop 引かれる・箱] 引出し。 {E: a set of drawers; a drawer.} (出典:田村、方言:沙流)
- ci=kokantama
- チコカンタマ 【ci=ko-kantama】 私を騙す. ▷チ=私 コカンタマ=騙す ピリカイコロ ネヤッイェコロ チコカンタマワ ポロイチェン エンコウッ=いい宝刀だと言ってたくさんの銭を俺から取った.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ci=noyetat
- チノイェタッ 【ci=noye-tat】 灯火用樺皮. (出典:萱野、方言:沙流)
- ci=rektekuttar
- チレㇰテクッタㇻ 【ci=rekte-kuttar】 ヨブスマソウ〔植〕,笛. (出典:萱野、方言:沙流)
- ci=tatap
- チタタㇷ゚ 【ci=tata-p】 ぬた:刻んだ物.*チタタㇷ゚を作る時は1匹分の氷頭に白子片腹分を入れる.片腹とは1匹の魚に2筋入っている片方分をいう.きれいに刻んで塩で味つけをするがネギを少々加えること.これはアイヌの食べ物のうちおいしいほうの5本の指に入る.▷チ=私たち タタ=刻む ㇷ゚=物 チタタㇷ゚ ク・カㇻ クニ ク・ラム コㇿカ ア・エラマス ヤー?=ぬたをこしらえようと(私が)考えているけれども.あなたはそれが好きでしょうか?シペ ウピヒ カカウェヘ ア・コタタ ワ チタタㇷ゚ ア・カㇻ ペ ネ=サケの白子と氷頭(頭の軟骨)を一緒に切り刻んでぬたを作るものだ.ハイー ノタコㇷ゚ エヌカㇻ ワ チタタㇷ゚ ク・カㇻ カ エトランネ.ポンノ ホㇱキ ク・ルイケ ナ=あーあ刃物が切れないのでぬたを作るのもいやだ.ちょっと待って俺が研ぐから. (出典:萱野、方言:沙流)
- ci=tatatata
- チタタタタ 【ci=tatatata】 (細かく)刻む. (出典:萱野、方言:沙流)
- cietayesey
- チエタイェセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (4) cietayesey (ci-e-ta-ye-sey)「チエタイェセイ」 ⦅白老⦆ホタテ貝akkitekとも (出典:知里動物編、方言:)
- cietayesey
- チエタイェセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (7) cietayesey (či-e-ta-ye-sey)「チエタイェセイ」 ⦅白老⦆ákkitekとも。ホタテ貝 (出典:知里動物編、方言:)
- cietayesey
- チエタイェセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (23) cietaye-sey (ci-é-ta-ye-sey)「チえタイェセイ」[<ci-(われら)etaye(引っ張る<綱で引く>)sey(貝)] ⦅白老、幌別⦆ホタテ貝 (出典:知里動物編、方言:)
- cietaysey
- チエタイセイ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (3) cietay-sey (ci-e-tay-sey)「チエタイセイ」 ⦅幌別⦆ホタテhotate (出典:知里動物編、方言:)
- cihe hotari
- チヘ ホタリ §116.陰部が勃起する(8)陰茎が勃起する cihe hotari〔čí:-he-ho-ta-riちイへ・ホたリ〕[cihe(その陰茎)、ho(尻)+tari(起す)]⦅トンナイ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cihetarpare
- チヘタㇻパレ 【他動】[自動使役][中相][ci-hetarpa-re された・頭を上げる[複]・させる] たくさん立っている。 uhuy nícica cihetarpare ウフイ ニチチャ チヘタㇻパレ 焼けぼっくい(=焼けた棒杭)がたくさんボコボコ立っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikapsetanni
- チカㇷ゚セタンニ 【cikap-setanni】 アズキナシ〔植〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- cikapsetanni
- チカㇷ゚セタンニ §202 アズキナシ (2) cikapsetan-ni (ci-káp-se-tan-ni)「チかㇷ゚セタンニ」[cikap-setar(鳥のセタㇽ)ni(木)] 茎 ⦅美幌、屈斜路、足寄⦆⦅A十勝・天塩・沙流・千歳・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- cikapsetar
- チカㇷ゚セタㇻ §202 アズキナシ (1) cikap-setar (ci-káp-se-tar)「チかㇷ゚セタㇻ」[cikap(鳥)setar(エゾノコリンゴの果実)] 果実 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- cikemkotaci(-an)
- チケㇺコタチ §491.血まみれになる(1)ci-kem-kotaci(-an)〔či-kém-ko-ta-či チけㇺコタチ〕[ci(=si 自分に)+kem(血を)+kotaci(塗る)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cikirus ita
- チキルㇱ イタ 【名】[cikir-us ita 足・がそれについている・板(机)] 机、 座卓、 飯台(はんだい)=ちゃぶだい。 {E: a desk; a low table.} (出典:田村、方言:沙流)
- cikitaheta
- チキタヘタ 【副】[ciki-ta-heta それなら・(強め)・さあ](?) さあ早く、 なんとか早く(…なるといいなあ)。 {E: quickly; fast..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikitahetak
- チキタヘタㇰ 【副】[ciki-ta-hetak それなら・(強め)・さあ]さあ早く(=cikitaheta)。 cikitahetak/iresu sapo/a=kowépekennu wa チキタヘタㇰ/イレス サポ/アコウェペケンヌ ワ [雅]さあ早く育ての姉にたずねてから。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikitanekusu
- チキタネクス 【ciki ta ne kusu】 どうせなら(しかたがない). ペウレウタㇻ ウウォシッコテ ハウェ ネ ヤクン チキタネ クス ア・ウトㇺヌカレ ロ=若者たちがお互いに目と目を繋ぐ(恋しあう)というのなら,どうせなら結婚させよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- cikosomokur koyaykatanu
- チコソモクㇽ コヤイカタヌ 【分離他動】[中相][ci-kosomokur koyaykatanu …すること・…に対して無礼なことをする/言う](ekarkar エカㇻカㇻ の前に置かれて) …に対して無礼なことをする/言うこと。 wen menoko/utar orkehe/cikosomokur/koyaykatanu/i=ekarkar kus/hawkor hawe/oka ya sekor ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ/チコソモクㇽ/コヤイカタヌ/イエカㇻカㇻ クㇱ/ハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅]悪い女どもが私に対して無礼なことをしゃべっているのだろうかと。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikosomokur yaykatanu
- チコソモクㇽ ヤイカタヌ 【ci-ko-somokur yay-katanu】 私に遠慮もしないで,私に遠慮もせずに. ▷チコ=私に ソモクㇽ=それ ヤイカタヌ=遠慮 チコソモクㇽ ヤイカタヌノ シネンネアンペコㇿ ネㇷ゚ワアンペ エハウカントゥㇽセ=私に遠慮もせずに,ひとりでいるかのように何かをわめきちらしている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- cimakekatta
- チマケカッタ 【ci-mak-ekatta】 (さっと)開ける,(ばっと)開く. (出典:萱野、方言:沙流)
- cimuttam notaku ciyaytaraye
- チムッタㇺ ノタク チヤイタライェ §389.しぬ(死ぬ)(66)自刃する ci-mut-tam notaku ci-yay-ta-raye〔či-mút-tam|no-tá-ku|či-jáǐ-tà-ra-je チむッタㇺ・ノたㇰ・チやイタライェ〕[ci(我)+mut(帯びている)+tam(刀)、notaku(その刃)、ci(我)+yay(自分を)+ta(そこへ)+raye(押しやる)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- cinita
- チニタ §134.うなされる(2)cinita〔či-ní-ta チにタ〕⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cinita
- チニタ §824.ゆめ(夢)[みる](5)cinita〔či-ní-ta チにタ〕⦅H.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- cinita
- チニタ 【自動】うなされる。 ku=cinita wa yaani a=en=tustekka クチニタ ワ ヤアニ アエントゥㇱ テッカ うなされてもう少しで気が遠くなるところだった。(S) {E: to have a nightmare.} (出典:田村、方言:沙流)
- cinita
- チニタ 【cinita】 金縛り,夢でうなされる.*夢のことをチニタという地方もある. (出典:萱野、方言:沙流)
- cinita
- チニタ 【cinita】 夢(旭川,阿寒地域),夢をみる. (出典:萱野、方言:沙流)
- cinita(-an)
- チニタ §134.うなされる(8)夢魔にうなされる cinita(-an)〔či-ní-ta チにタ〕⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cinitah(k-an)
- チニタㇵ §134.うなされる(1)cinitah(k-an)〔či-ní-tah チにタハ〕[cin(?sini「休息する」と関係あるか?)+itah(itak語る)]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cintarara
- チンタララ 【自動】[cin-tarara 足・を上げている] 足を上へ上げている(立っていて片足を上げても寝ていて両足を上げても)。 {E: to have a leg (the legs) raised.} (出典:田村、方言:沙流)
- cipattankenere
- チパッタンケネレ 【他動】[自動使役][中相][ci-pattanke-ne-re される・(?)・になる・させる](煎っているものが)はじけてしまう。 {E: to burst open.} (出典:田村、方言:沙流)
- cipattarka
- チパッタㇻカ 【他動】[中相][ci-pattar-ka された・(擬音?)・(他動詞形成)]煎ってある、 煎られた…。 cipattarka mame チパッタㇻカ マメ 煎り豆。 {E: to cook, boil…} (出典:田村、方言:沙流)
- cipkuta
- チㇷ゚クタ 【cip-kuta】 舟をひっくり返す. ペトルン(ペッオㇿウン) ペウタンケ ハウ アㇱ ヒ クス イカオパㇱ・アン アクス ヘカッタㇻ ウコチㇷ゚クタ ヒ ネ ロㇰオカ イイソネカ オピッタ ア・オシコニ ワ ア・ヤンケ=川の方へ危急を知らせる声がしたので私も騒ぎを聞いて助けに走ると子供たちが舟をひっくり返したのであったが,幸いなことに皆が追いつき全部の子供を助け上げた. (出典:萱野、方言:沙流)
- ciporrataskep
- チポㇿラタシケㇷ゚ 【cipor-rataskep】 筋子の混ぜ煮,筋子とじゃがいもなどを混ぜた食べ物. ▷チポㇿ=筋子 ラタㇱケㇷ゚=混ぜた食べ物(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- cipta
- チㇷ゚タ 【自動】[cip-ta 舟・を掘る] 舟をつくる。 {E: to make a boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cipta
- チㇷ゚タ 【cip-ta】 舟を掘る. (出典:萱野、方言:沙流)
- ciptacikap
- チㇷ゚タチカㇷ゚ 【名】[cipta-cikap 舟をつくる・鳥][動物]クマゲラ(キツツキの一種) (=ciptacir チㇷ゚タチㇼ)。(S) {E: a type of woodpecker (bird).} (出典:田村、方言:沙流)
- ciptacikap
- チㇷ゚タチカㇷ゚ 【cip-ta-cikap】 キツツキ,クマゲラ〔鳥〕.▷チㇷ゚=舟 タ=掘る チカㇷ゚=鳥 (出典:萱野、方言:沙流)
- ciptacikap
- チㇷ゚タチカㇷ゚ §329 クマゲラ (1) cip-ta-cikap (číp-ta-či-kap)「ちㇷ゚タチカㇷ゚」[<cip(舟)ta(ほる)cikap(鳥)] ⦅礼文華、幌別、千歳、近文、美幌、屈斜路、春採⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciptacikapkamuy
- チㇷ゚タチカㇷ゚カムイ §329 クマゲラ (2) cip-ta-cikap-kamuy (číp-ta-či-kap-ka-muy)「ちㇷ゚タチカㇷ゚カムイ」[<cip(舟)ta(ほる)cikap(鳥)kamuy(神)] ⦅伏古・美幌、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciptacir
- チㇷ゚タチㇼ 【名】[動物] クマゲラ(キツツキの一種)(=ciptacikap チㇷ゚タチカㇷ゚) (S) ☞cir チㇼ (出典:田村、方言:沙流)
- ciptaciri
- チㇷ゚タチリ §329 クマゲラ (3) cip-ta-ciri (číp-ta-či-ri)「ちㇷ゚タチリ」[<cip(舟)ta(ほる)ciri(鳥)] ⦅屈斜路、春採⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ciptakikir
- チㇷ゚タキキㇼ §116 ゾウムシ (1) cip-ta-kikir(čip-ta-ki-kir)「チㇷ゚タキキㇼ」⦅足寄⦆オオゾウムシ (出典:知里動物編、方言:)
- cirawokuta
- チラウォクタ 【他動】[中相][ci-ra-w-o-kuta される・下・(挿入音)・に・全部こぼして(あけて)しまう]バラバラツと落ちる。 ponki ka o p cirawokuta ポンキ カ オㇷ゚ チラウォクタ (上から綱で下げられていた)カヤの簀(す、 「すだれ」)の物置き棚にのっていたものがバラバラッと下に落ちてしまった。(NK民話) ☆参考 w は a と o の二つの母音が続くのをきらって挿入された音。 {E: for something to drop, fall in pieces, e'where.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cirektekuttar
- チレㇰテクッタㇻ 【名】[ci-rekte-kuttar される・鳴らす・円筒の茎] ①[植物]「ラッパグサ」。 ②草笛。 〔知分類 p.12 ヨブスマソウ〕 {E: ①trumpet grass. ②a reed pipe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cirektekuttar
- チレㇰテクッタㇻ §014 ヨブスマソウ (10) cirekte-kuttar (ci-rék-te-kut-tar)「チれㇰテクッタㇻ」[ci(我々が)rékte(鳴らす)kúttar(筒)] 茎 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- cirikekatta
- チリケカッタ 【他動】[中相][ci-rik-ekatta される・上の方・へ行かせる](急に/パッと)家に上がる。 {E: to enter (go up into) a house.} (出典:田村、方言:沙流)
- cise un utar
- チセ ウン ウタㇻ 【cise un utar】 家族. (出典:萱野、方言:沙流)
- cisekitay
- チセキタイ 【名】[cise-kitay 家・の頂上] 屋根。 {E: a roof.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekitay
- チセキタイ 【cise-kitay】 家の屋根. (出典:萱野、方言:沙流)
- cisekitaykoraye
- チセキタイコライェ 【自動】[cise-kitay-ko-raye 家・の頂上・に・行かせる] 屋根がきれいに葺いてある。 {E: for a roof to be completely thatched (also beautifully thatched).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekor'utar
- チセコㇿウタㇻ 【cise-kor-utar】 家族. (出典:萱野、方言:沙流)
- cisekot eynonnoitak
- チセコッ エイノンノイタㇰ 【cise-kot-einonno-itak】 地神祭:家を建てる場所をはらい清める祭のこと. (出典:萱野、方言:沙流)
- cisepota
- チセポタ 【連体】[cise-po-ta 家・(指小辞)・においての] 直系の家の。 cisepota ku=kosmaci チセポタ クコㇱマチ 内嫁。 cisepota ku=mippoho チセポタ クミッポホ 内孫。 ☆対語 atceta アッチェタ 外の。 ☆参考 副詞か。 連用語としての用法は未出。 {E: one's direct family line.} (出典:田村、方言:沙流)
- cisetatures(-i)
- チセタトゥレㇱ §026.妹(2)cise-ta-tures(-i)〔či-sé-ta-tu-reš チせタトゥレㇱ〕⦅サル、ホロべツ⦆【雅】肉身の妹。[cise(家)+ta(にいる)+tures(妹)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- cisoekatta
- チソエカッタ 【他動】[中相] ☞cisoyekatta チソイェカッタ (出典:田村、方言:沙流)
- cisoroitak
- チソロイタㇰ 【cis-or-o-itak】 泣きながらものを言う. *昭和30年代までは弔問に行った時,ウムライパ(=座ったままで抱き合う)しながら,チソロイタㇰしたものである.▷チㇱ=泣く オㇿ=所に イタㇰ=言う (出典:萱野、方言:沙流)
- cisotta
- チソッタ 【名詞+位名+格助】[cise or ta チセ オッタ が早く発音されて縮まった形。] hekattar cisotta sinot kor oka ヘカッタㇻ チソッタ シノッ コロカ 子どもたちが家で遊んでいる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- cisoyekatta
- チソイェカッタ 【他動】[中相][ci-soy-ekatta される・外・に向けて突進させる] 家から外にとび出す(「ポッと出はる」)。 ☆参考 早い発音で y が弱まって消え、 cisoekatta チソエカッタ と聞こえることもある。 {E: to rush out of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisoyekatta
- チソイェカッタ 【ci-soy-ekatta】 飛び出す.▷チ=それ ソイ=外 エカッタ=さっと ソンーノ ポンノ アン ペ カ ケスイ ワ チソイェカッタ=本当にまあ,少しのことにも怒ってさっと出てしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- cisoyokuta
- チソヨクタ 【他動】[中相][ci-soy-okuta される・外・にパツと全部あけてしまう] 皆でいっせいに外に駆け出す。 {E: for everyone to rush out of s'where together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisoyokuta
- チソヨクタ 【ci-soy-o-kuta】 外へ飛び出す. コタン ケスン(ケㇱ ウン) ウコイキ ハウ ウェンルイ アクス オッカイポ ウタㇻ ウウォフㇺセエチューパ コㇿ チソヨクタ=村の下端でけんかをしている声が激しく聞こえると,若者たちが気合を掛け合いながら外へ飛び出した. (出典:萱野、方言:沙流)
- citamehayta
- チタメハイタ 【ci-tam-e-hayta】 かまいたち. (出典:萱野、方言:沙流)
- citarpe
- チタㇻペ 【名】[ci-tar-pe される・敷く・もの] 敷きもののござ(3尺に6尺(=90センチ×180センチ)ぐらい、 色布で編み込み模様のあるものもある)。 citarpe turi チタㇻペ トゥリ ござを敷く。 apesam ta citarpe turi アペサㇺ タ チタㇻペ トゥリ 炉端にござを敷きなさい。(S) ☞toma トマ {E: a straw mat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- citarpe
- チタㇻペ 【citarpe】 ござ. (出典:萱野、方言:沙流)
- citarpe-kamasu
- チタㇻペカマス 【名】[citarpe-kamasu ござ・(日本語)かます]ござ製のかます。 {E: the name of a food made from a mixture of ground salmon heads and milts.} (出典:田村、方言:沙流)
- citarpeciwas
- チタㇻペチワㇱ 【citarpe-ciwas】 ござを編む時に両方に残るガマ草. (出典:萱野、方言:沙流)
- citatap
- チタタㇷ゚ 【名】[ci-tata-p …された・トントンたたく・もの](料理名)(鮭の頭の肉をたたいて細かくつぶし、 白子もたたいてこまかくし、 それを混ぜた料理。) cep citatap チェㇷ゚ チタタㇷ゚ 同上。 {E: milts (also soft roe).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- citurimeta
- チトゥリメタ 【他動】[中相][ci-turim-eta される・(爆音の擬音)・(他動詞形成)]バリバリドンドンダンダンと大砲のような音をたてる。 ☞sir-citurimeta シㇼチトゥリメタ (出典:田村、方言:沙流)
- ciukotap(-i)
- チウコタㇷ゚ §021.子(28)ciukotap(-i)〔či-ú-ko-tap チうコタㇷ゚〕⦅ホロベツ⦆夫が定まらずに生んだ子;私生児。[ci-uko-ta-p 人々が・共同で・たがやした・者]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ciukotapsani
- チウコタㇷ゚サニ §016.子孫(9)ciukotap-sani〔či-ú-ko-tap-sa-ni チうコタㇷ゚サニ〕⦅ホロべツ⦆【罵言】混血児の子(孫)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ciye hetari
- チイェ ヘタリ §116.陰部が勃起する(10)陰茎が勃起する ciye hetari〔či-jé-he-ta-ri チいぇ・へたリ〕[ciye(その陰茎)、 he(頭、顔)+tari(挙げる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- corpokta
- チョㇿポㇰタ 【corpok ta】 下に. チセ ウフイ ネ ヤ マゥコウェン パ ㇷ゚ アナㇰネ ナニ チセ オルン ソモ ア・アフンケ ノ トゥッコ レㇾコ プ チョㇿポㇰ タ ア・レウシレ ㇷ゚ ネ=火事などで運の悪い者たちは.すぐに家へ入ることなく,二日か三日は倉の下に泊めるものだよ.*その昔のアイヌの倉は足が高いのでその下の空間は一坪半から二坪ほどの広さのものもあったものである. (出典:萱野、方言:沙流)
- cotanneturi
- チョタンネトゥリ 【co-tanne-turi】 寝そべる:長々と寝そべっている,横たわる. チュワン オカ アン コㇿ チョタンネトゥㇽパ モコㇿ ワ オカ=昼飯が終わると寝そべって眠っている. (出典:萱野、方言:沙流)
- cótari
- チョタリ 【他動】[中相][ci-o-tari される・その尻・を上げる](馬が)跳ねる、 後ろへ尻を上げてけとばす。 {E: for a horse to jump up and kick out with its hind legs.} (出典:田村、方言:沙流)
- cotari
- チョタリ 【cotari】 蹴る. チョタリ ウㇺマ=蹴る馬. (出典:萱野、方言:沙流)
- cuphaytano kone
- チュㇷ゚ハイタノ コネ §348.産―流産[する](4)月足らず流産する cup-hayta-no kone〔čúp-haǐ-ta-no-kò-ne ちゅㇷ゚ハイタノ・こネ〕[cup(月)+hayta(足らず)+no(に)、kone(つぶれる;ko 粉、ne になる)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cupitasun(m-i)
- チュピタスン §635.はらいた(腹痛)(12)腹痛 cupi-tasun(m-i)〔ču-pí-ta-sun チュぴ・タスン〕[cupi(女の腹)+tasun(<tasum 病)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cuptasum(-i)
- チュㇷ゚タスㇺ §291.月経[が下りる、である](2)cup-tasum(-i)〔čúp-ta-sum ちゅㇷ゚タスㇺ〕[月・病]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- cuwan'okata
- チュワンオカタ 【cuwan oka ta】 昼飯の後に,昼すぎ. エアㇻキンネ ワッカ ク・ク ルスイ ナ.チュワン オカ タ シㇼスッ タ アン ナㇺ ワッカ タ ワ エㇰ アニ=とっても水が飲みたくてたまらない.昼飯の後に山のふもとにある冷たい水を汲んで来てくれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- cuwantak
- チュワンタㇰ 【名】[cuwan-tak 昼食・かたまり] 弁当のおにぎり。 cikitaheta a=kor cuwantak turse oka ! チキタヘタ アコッ チュワンタㇰ トゥㇽセ オカ ! なんとか早くおれの弁当のおにぎりがおっこちるといいなあ。(S民話) {E: a rice ball (onigiri).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easkoretatpa
- エアㇱコレタッパ 【他動】[e-askoretatpa …に関して・わしづかみにしてものを取る]…をわしづかみにして取る。 ☞askoretatpa アㇱコレタッパ {E: to clutch, grab…} (出典:田村、方言:沙流)
- eattamneno
- エアッタㇺネノ 【副】[ear-tam-ne-no ただ一つの・刀・として・(副詞形成)] wen menoko/utar orkehe/eattamneno/a=tuypa anki/yaynu=an korka ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ/エアッタㇺネノ/アトゥイパ アンキ/ヤイヌアン コㇿカ [雅]悪い女どもを一太刀で切ってやりたい気がしたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eattapne
- エアッタㇷ゚ネ 【自動】[ear-tap-ne 一つの・肩・になる] 片方の肩を肌脱ぎになる。 {E: to bare one's shoulder(s).} (出典:田村、方言:沙流)
- eciopítta
- エチオピッタ 【副】[eci-opitta あなたたち・皆]あなたたち/おまえたちみんな。 {E: you (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ecisnetamatasumpe
- エチㇱネタマタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(28)エビのひょう疽 ecisnetama-tasumpe〔e-číš-ne-ta-ma-ta-sum-pe エちㇱネタマ・タスンペ〕〔ecisne-tama(エビ、海老)、…〕⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eciutári
- エチウタリ 【代名】[eci-utari あなたたち・人々] あなたたち、 あなたたち(=ecioká エチオカ、 eciokáutar エチオカウタㇻ)。 ☆発音 eci=utari エチウタリ《あなたたちの身内》と同じ発音。 {E: you (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- eepakita
- エエパキタ 【e-epaki ta】 その次に,次いで. ソンノ エ・アリキキ ㇷ゚ ネ クス エネ ポロ トイ エ・キナカㇻ オケレ エエパキタ ヘマンタ エ・カㇻ=本当にお前は働くものだから,こんなに広い畑の草取りを終えた,その次に何をするかな. (出典:萱野、方言:沙流)
- ehatasumpe
- エハタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(29)オニクのひょう疽 eha-tasumpe〔e-há-ta-sum-pe エは・タスンペ〕[eha(オニク、キムラタケ)、…]⦅ウソロ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ehatatne
- エハタッネ 【ehatatne】 心配だ,安心できない. ホㇱキヌマン ウヌワㇷ゚テ アン クス ポンペ ク・ホタヌ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) コㇿカ エアㇻキンネ ケハタッネ(ク・エハタッネ)=おとつい赤ん坊が生まれたので赤ん坊を見て来たが,とても(弱々しそうで)私は心配だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ehayta
- エハイタ 【他動】[e-hayta …に・足りない]…にはずれる、 (人)に当たらない、 (人)が(それを)もらえない。 sinep ranke ku=kore rusuy korka sinep hayta, inan kur ehayta oasi ruwe an un? シネㇷ゚ ランケ クコレ ルスイ コㇿカ シネㇷ゚ ハイタ、 イナン クㇽ エハイタ オアシ ルウェ アヌン? 一つずつあげたいけれど一つ足りない、 どの人に当たらないのだろうなあ。(S) {E: to miss, be wrong about…; lose (in a lottery draw etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ehaytahayta
- エハイタハイタ 【e-hayta-hayta】 取れない:手に取ろうとしても取ることができない.例えば木になっているコクワを取ろうとして何回か飛びつく様子. キㇺ タ クッチ コルウヌ(ク・オルウヌ) ウㇱケ アン ペ ネ アクス ケキㇺネ(ク・エキㇺネ) ラㇺ ウㇱケ タ アン ペ アナㇰ クㇰ(ク・ウㇰ) ア コㇿカ リ ウㇱケ ウン ペ アナㇰネ ク・ハイタハイタ ヤッカ クㇰ(ク・ウㇰ) エアイカㇷ゚=山でコクワがある所を知っていたので私は山へ行き低い所のは取ったが高い所のは取ろうとしても取れなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
- ehaytare
- エハイタレ 【他動】[e-hayta-re(そこ)に・届かない・させる]…に当てない。 a=eníkikkik/áne cikuni/a=eháytare/ruwe cikuni/a=epékare wa アエニキッキㇰ/アネ チクニ/アエハイタレ/ルウェ チクニ/アエペカレ ワ [雅]私は木にバンバンぶつけた、 細い木にはぶつけず太い木にはぶつけて…。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- einonnoitak
- エイノンノイタㇰ 【e-inonno-itak】 はらい清める. マキㇷ゚ タㇷ゚ ウフナㇰ ワノ ウナㇻペ ヤイヌミウェンエオ エイノンノイタㇰ ワ エン・コレ ヤン=どうしたことやらついこの頃からおばさんが病気がちだ,はらい清めてくださいよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- einupitara
- エイヌピタラ 【e-inupitara】 〜をじゃまに思う,うとんじる,早く帰ってほしいと思う. アッチェ ウン アチャポ エㇰ オラーノ イタカイタカ(イタㇰ ア イタㇰ ア) ケイヌピタラ(ク・エイヌピタラ) ヤッカ ソモ イワㇰ=よそのおじさんが来てそれから話をして話をして,私がじゃまに思っていても帰ろうとしない. (出典:萱野、方言:沙流)
- eiyewtanne/eyyewtanne
- エイイェウタンネ ☞eyewtanne エイェウタンネ (出典:田村、方言:沙流)
- ekanayta
- エカナイタ 【ekanay ta】 ずっと前に,以前に. ヘンパラ ネ ヤー カ コイラ(ク・オイラ) コㇿカ エカナイタ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ ペコㇿ ク・ヤイヌ=いつだったか忘れたけれどずうっと前に見たことがあるような気がする. (出典:萱野、方言:沙流)
- ekaskewitak
- エカㇱケウイタㇰ 【ekas-kew-itak】 祖父のかばね言葉:ありもしないいいがかりをつける場合に並べる言葉. スッケウイタㇰ イワンケウイタㇰ エカシケウイタㇰ イワンケウイタㇰ ア・コアヌカㇻ=祖母のかばね言葉,六つのかばね言葉,祖父のかばね言葉,六つのかばね言葉,それを私は並べたてた.*これは昔話に出て来る言葉で,6代前にさかのぼって相手の非をなじる時の言葉で,めったに使う言葉ではない. (出典:萱野、方言:沙流)
- ekatayrotke
- エカタイロッケ 【他動】…と仲がいい。 {E: to be on good terms with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekatta
- エカッタ 【ekatta】 さっと下ろす,急いで下ろす,えいっとばかりに. サンカタアンエムㇱ アラウェカッタ=棚の上にあった刀をさっと下ろした.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ekatta 1
- エカッタ 【他動】(そこ)につっこむ。 rir kekke usi cip ekatta リㇼ ケッケ ウシ チㇷ゚ エカッタ 次々に来る波の折れる所に舟がつっこんでしまった。(S) {E: to thrust, plunge into…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekatta 2
- エカッタ 【接尾】(自動詞をつくる接尾辞の一つ。 接頭辞 ci- とこの接尾辞とで位置名詞をはさむ形で、 少数の決まった語にのみ現われる。) ci-…-ekatta チ…エカッタ 急にまたは激しく…へ行く。 rik リㇰ 上の方;cirikekatta チリケカッタ 急に(上がれとも言わないのに図々しく)上がって来る。 soy ソイ 外;cisoyekatta チソイェカッタ パッと外へ飛び出す。 raw ラウ (水などの)底のほう;cirawekatta チラウェカッタ (目玉が)ギュッとひっこんでいる。 (出典:田村、方言:沙流)
- ekattar(-i)
- エカッタㇻ §005.男児;幼少年(4)ekattar(-i)〔e-kát-tar エかッタㇻ〕⦅ビホロ、トオロ⦆こどもら(男女の)。[<ekaci-utar]。(→辞書Ⅰ, p.250)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ekaytam
- エカイタㇺ §213 ホロムイイチゴ (4) ekaytam (e-káy-tam)「エかイタㇺ」 果実 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ekaytama
- エカイタマ §230 マイマイ(カタツムリ) (11) ekaytama (e-káy-ta-ma)「エかイタマ」 ⦅鵜城⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ekaytama rekuciaraka
- エカイタマ レクチアラカ §580.のどの病気;咽喉痛(9)カタツムリ咽喉痛 ekaytama rekuci-araka〔e-káǐ-ta-ma|re-kú-či-a-ra-ka エかイタマ・レくチアラカ〕[カタツムリ・咽喉病]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ekemarewte etaras kane a
- エケマレウテ エタラㇱ カネ ア §448.すわる(座る)(32)立て膝して座る e-kema-rew-te etaras kane a〔エけマ・レウテ・エたラㇱ・カネ・あー〕[e(そこに)+kema(足を)+rew-te(まがら・せ)+etaras(立つ)+kane(たまま)+a(座る)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ekemtanayne
- エケㇺタナイネ 【自動】[e-kem-ta-nay-ne その頭・血・(?)・沢・になる] 頭からタラタラと血を流す。 ☆対語 okemtanayne オケㇺタナイネ 尻の方からタラタラと血を流す。 {E: for the head to be bleeding.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekewtum-oknatara
- エケウトゥㇺオㇰナタラ 【他動】[e-kewtum oknatara (それ)で・気持ち・うなだれている] …でとても悲しい。 ☆参考 ekewtumu-oknatara エケウトゥム オㇰナタラ か。 {E: to be very sad due to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekitata
- エキタタ §347.産―難産[する](5)抱き上げて産ませる ekitata〔e-kí:-ta-ta エきータタ〕⦅ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ekitruomaseta
- エキッルオマセタ §268 イヌ (42) ekitruoma-seta (e-kít-ru-o-ma-se-ta)「エきッルオマセタ」[<e(その)kip(額に)ru(縞が)oma(ついている)seta(犬)] ⦅名寄⦆額のところまで鼻すじの通っているイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- ekosomo-yaykatanu
- エコソモヤイカタヌ 【他動】[e-ko-somo-yaykatanu …で・…に・(否定)・礼儀正しい][雅](人)に対して無礼なことをする/言う(ci-… ekarkar チ… エカㇻカㇻ の構文で)。 ciyekosomo[ci-ekosomo]/yaykatanu/i=ekarkar kusu チイェコソモ/ヤイカタヌ/イエカㇻカㇻ クス[雅]まるで無礼なことを私に言うために。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 (出典:田村、方言:沙流)
- ekotankor
- エコタンコㇿ 【他動】[e-kotan-kor (そこ)で・村・を持つ] …の村おさである、 …を治める。 {E: to be the village chief of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekotankorkur
- エコタンコㇿクㇽ 【名】[ekotankor-kur …(の村)を治める・人] …の村おさ。 {E: the village chief of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekotanne
- エコタンネ 【他動】[e-kotan-ne (そこ)で・村・である] …の村に住んでいる、 …の村人の仲間入りをする。 {E: to live in the village of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekotanne
- エコタンネ 【e-kotanne】 村の者になる,村人として仲間に入る. ▷エ=それ,人 コタン=村 ネ=なる *村人として受け入れられたこと.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ekotannere
- エコタンネレ 【複他動】(他動詞の使役形)[e-kotan-ne-re (そこ)で・村・である・させる](人)を…の村に住まわせる。 {E: to make someone live in the village of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekottanu
- エコッタヌ 【ekottanu】 知らん顔(をする). ペッ イクㇱ タ イチャン ピㇼカ クス チェㇷ゚コイキ クス アチャポ イ・シレン ルウェ ネ コㇿカ ア・エコッタヌ アクス イ・ラㇺキッカㇻ ワ オパタプルㇽケ コㇿ ソイネ ワ イサㇺ=川の向かい側で産卵床のいいのがあるかのでサケ獲りに行こうとおじさんが私を誘ったが知らん顔をしているとぷりぷり言いながら出て行った. (出典:萱野、方言:沙流)
- ekoysoytak
- エコイソイタㇰ 【複他動】[e-ko-isoytak (人)に・(こと)について・話す](人)に…について話して聞かせる。 hńta en=ekoysoytak hawe? フンタ エネコイソイタㇰ ハウェ? (私に)何の話をしてくれるの? (S) {E: to make someone listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekuta
- エクタ 【他動】[e-kuta その(一部)・をあける(全部こぼす)]…の一部分をこぼす(「まかす」)。 {E: to pour out, spill…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekutatke
- エクタッケ 【自動】[ekut(a)-at-ke その一部(上の方)をこぼす・(?)・(自動詞形成)] あふれてこぼれる。 wakka ekutatke kor an ワッカ エクタッケ コラン 水がつぎすぎて「まかれた」(=あふれてこぼれた)。(íka イカ は「ついでおいたのが傾いたりしてまかれた」。) (W) (出典:田村、方言:沙流)
- emeskeitanki
- エメㇱケイタンキ 【e-meske-itanki】 欠け椀. (出典:萱野、方言:沙流)
- emetapunini
- エメタプニニ 【emetapunini】 寒そうな様子だ. エネ メアン ヒ タ ヒナㇰ ワ エ・エㇰ エメタプニニ カネ ワ.ホクレ アペクㇽ アペクㇽ=この寒さの中をどこから来たの寒そうな様子で.さあ早く火にあたれあたれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- emontapire
- エモンタピレ 【e-montapi-re】 それによって忙がしくなる. ▷エ=それ モンタピレ=忙がしい,働く(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- emota
- エモタ 【自動】[emo-ta じゃがいも・を掘る] いも(じゃがいも)掘りする。 {E: to dig potatoes.} (出典:田村、方言:沙流)
- emotare
- エモタレ 【他動】[自動使役][emota-re いも掘りする・させる](人)にいも(じゃがいも)掘りをさせる。 {E: to make someone dig potatoes.} (出典:田村、方言:沙流)
- emusikorpattaki
- エムシコㇿパッタキ §177 コオロギ類 (1) emusi-kor-pattaki(e-mu-si-kor-pat-ta-ki)「エムシコㇿパッタキ」♀⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- emustasiro
- エムㇱタシロ 【名】[emus-tasiro 刀・山刀] エムシ(刀)型のタシロ(山刀)、 太刀づくりの山刀。 {E: type of sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enanumaussita
- エナヌマウㇱシタ §268 イヌ (38) enanumaus-sita (e-ná-nu-ma-us-si-ta)「エなヌマウㇱシタ」[<e(上端の)nan(顔)numa(毛)us(だらけの)sita(犬)] ⦅美幌⦆顔の上半分の黒いイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- enitahke
- エニタㇵケ §622.鼻がつまる(6)[風邪で]鼻がつまる enitahke〔エにタㇵケ〕⦅シラウラ、マオカ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enitahke(-an)
- エニタㇵケ §625.鼻かぜ(2)鼻かぜ[をひく] enitahke(-an)〔エにタㇵケ〕[鼻がつまる]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enitahkeonke
- エニタㇵケオンケ §625.鼻かぜ(1)enitahke-onke〔e-ní-tah-ke-oŋ-ke エにタㇵケ・オンケ〕[enitahke(鼻つまる)+onke(かぜ)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enitan
- エニタン 【他動】[e-nitan (それ)について・足が速い](走る/逃げる)のが速い。 {E: to be quick at running, fleeing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enitan
- エニタン 【e-nitan】 〜しやすい. コㇿチセ ア・カㇻ ヒ タ コㇿ ハㇺ ア・ウㇰ ヒ タ コㇿハㇺ クㇽストゥ シネ トゥカハ ア・キㇱマ ワ ア・ケッケ ヒネ ア・エタイェ コㇿ コㇿカㇷ゚ コㇿハㇺ オコッ ワ ア・エイワンケ エニタン ペ ネ=フキ小屋を作る時にフキの葉を採った時はフキの葉の近くをひと握りだけ握って,それを折って引っぱるとフキの皮がフキの葉にくっついていてそれが使いやすいものだ.シト ア・カㇻ ヒ タ アナㇰネ ホㇱキノ ア・タㇰタㇰセレ ネ オカケタ ア・カッパ コㇿ ア・カㇻ エニタン=団子をこしらえる時には,最初に丸めてそのあとで平たくすると,しやすいものだ.ハㇻキカ アナㇰネ ポン ニペㇱ ア・ケㇷ゚ ワ ナーニ ア・ミㇺ ヒ オラー ア・エカ コㇿ リテン ワ ア・サイェ エニタン ペ ネ=シナ縄は細いシナの木の皮を剥いですぐにそれを裂き,なうと柔らかくて巻きやすいものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- enitatke(-an)
- エニタッケ §622.鼻がつまる(5)[風邪で]鼻がつまる enitatke(-an)〔e-ní-tat-ke エにタッケ〕[e(そこに、鼻に)+nit-at-ke(棒がはまったようになる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkor'itak
- エンコㇿイタㇰ 【enkor-itak】 鼻声(だ),鼻声でしゃべる. (出典:萱野、方言:沙流)
- enkoreitak
- エンコレイタㇰ 【自動】[enkor-e-itak 軟口蓋/鼻の中(?)・で・しゃべる] 鼻声でしゃべる。(S) {E: to speak in a nasally voice.} (出典:田村、方言:沙流)
- enkoritah(k-i)
- エンコリタㇵ §307.こえ(声)(6)鼻声 enkoritah(k-i)〔én-ko-ri-tah えンコリタㇵ〕[<enkor-itak]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkoritah(k-i)
- エンコリタㇵ §608.はなごえ(鼻声)(2)enkoritah(k-i)〔éŋ-ko-ri-tah えンコリタㇵ〕[enkoro(<enkor 鼻)+itah(<itak 語る、物言い)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkoritak
- エンコリタㇰ §608.はなごえ(鼻声)(1)enkor-itak〔éŋ-ko-ri-tak えンコリタㇰ〕[enkor(鼻腔)+itak(物言い)]⦅ホロべツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enkoritak(-i)
- エンコリタㇰ §307.こえ(声)(5)鼻声 enkoritak(-i)〔én-ko-ri-tak えンコリタㇰ〕[enkor(鼻腔)+itak(物言い)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enonta
- エノンタ 【enonta】 よだれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- enontacarse
- エノンタチャㇻセ 【自動】[e-non-ta-car-se その頭/顔・つば・(?)・(散る/散らすことを表す擬態の語根)・と言う] つば(唾)をとばす。 enontacarse kor itak エノンタチャㇻセ コㇿ イタㇰ つば(唾)をとばしながらしゃべる。(S) {E: to spit.} (出典:田村、方言:沙流)
- enontacik
- エノンタチㇰ §515.つばをはく(8)赤んぼうがよだれをたらして口のまわりをべとべとにする e-non-ta-cik〔e-nón-ta-čik エのンタチㇰ〕[e(次に来るnonを受けて「そこにおいて」とさす辞)+non(よだれ)+ta(強意辞、こそ)、e-non-ta(よだれ・において・こそ)+cik(滴下する)、e-non-ta-cik=non-cik よだれ・垂れる]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enontapus
- エノンタプㇱ §515.つばをはく(9)赤ん坊がよだれをたらして口のまわりをよだれだらけにする e-non-ta-pus〔e-nón-ta-puš エのンタプㇱ〕[e(そこにおいて、次に来るnonを受ける)、non(よだれ)、ta(こそ、強意辞)、e-non-ta(よだれ・において・こそ)、pus(どっと出る)]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enontapus
- エノンタプㇱ 【自動】[e-non-ta-pus その頭/顔・つば・(?)・はじける]よだれをたらす。 hńta warasi enontapus ruwe an! フンタ ワラシ エノンタプㇱ ルウェ アン! なにあの子どもよだれをたらしているねえ。(S) {E: to dribble.} (出典:田村、方言:沙流)
- enontapusi
- エノンタプシ 【enonta-pusi】 よだれ(をたらす). エノンタプシ ㇷ゚ アナㇰネ ニサㇱヌ ㇷ゚ ネ.イテキ エコレウェン=よだれをたらす子供は丈夫な者だ.そのことでいじめるな. (出典:萱野、方言:沙流)
- enoyporkotanas
- エノイポㇿコタナㇱ §159.おでこ(2)enoyporkotanas〔e-nóǐ-por-ko-tà-nas エのイポㇿコタナㇱ〕[e(そこ)+noypor(前頭部、ひたい+ko(において)+tanas(凸出している)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- enumitanne
- エヌミタンネ §040 クロミノウグイスカグラ (1) enumitanne (e-nú-mi-tan-ne)「エぬミタンネ」[e(頭)numi(の粒)tanne(長い)] 漿果 ⦅美幌、屈斜路、足寄⦆⦅A沙流・鵡川・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- enupetataus
- エヌペタタウㇱ 【自動】[e-núpe-tata-us その顔・涙・(?)(重複)・…が…につく]涙が絶えず出てくる(眼病、 ごみ、 煙のため)。 k=énupetataus wa nep ku=nukar humi ka isam ケヌペタタウㇱ ワ ネㇷ゚ クヌカㇻ フミ カ イサㇺ (私は)涙が出て出てなにも見えない。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- eorsetakko
- エオㇿセタッコ 【e-or-setakko】 あれほど長い間. エオㇿセタッコ ウッシュー ネ コㇿ ワ オラーウン ネㇷ゚カ ソモ コレ ノ ソイェネレ.イヨーハイ シトマレ=あれほど長い間召使いにしていたのに,何もやらずに出してしまった.あきれたものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- eoyaitak
- エオヤイタㇰ 【e-oya-itak】 あざける,あざけり,さげすみ. イチェン コㇿ アクス リㇰタリㇰタ インカㇻ ヘンパラ パㇰノ エネ イキ クニ コタヌン ウタㇻ ウコピヌピヌ コㇿ ア・エオヤイタㇰ コㇿ アニカ(アン ヒ カ) エランペウテㇰ ノ=少し小金を持ったからと肩で風を切って歩き,いつまであのようにできるかと村人がひそひそ話をしてあざけっているのも知らずに. (出典:萱野、方言:沙流)
- eparkohayta
- エパㇻコハイタ 【他動】[e-parkohayta …に関して・食いしんぼうである] …をとても食べたがる(つわりのとき等)。 hat k=éparkohayta ハッ ケパㇻコハイタ ブドウがとても食べたい。(S) ☞parkohayta パㇻコハイタ {E: to have a great desire to eat (during morning sickness etc).} (出典:田村、方言:沙流)
- epaskantara
- エパㇱカンタラ 【epaskantara】 気抜けしたようになっている,ぽわんとして立っている. エ・コㇿ フチ ソイ タ エパㇱカンタラ ワ アㇱ ワ アン ナ トゥラ ワ エㇰ ワ アペ サㇺ タ アレ=お前のおばあちゃんが外で気抜けしたように立っているから連れて来て火の側に座らせろ.キマテㇰアニタ(キマテㇰ・アン ヒ) タ アナㇰネ クニネ アン ペ アナㇰネ エパㇱカンタラ ワ アㇱトゥㇱテㇰ ワ アン ペ ネ=皆が驚いている時にその人によってはぽわーんとして金縛りにかかったように立ちすくんでいるものだ.ヘマンタ フナラ クㇱネ ヤ シットソソ コㇿ アン.アシヌマ アナㇰネ ネ ワアン ペ ア・ヌカㇻ ア・エパㇱカンタラ=何を探すためなのかあたりをかき回している.私はそれを見てぽわーんとして立っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- epaskantarara
- エパㇱカンタララ 【自動】[e-pas-kan-tarara その頭(?)・(?)・上へ・さし上げている]あっけにとられている。 epaskantarara wa an エパㇱカンタララ ワ アン あっけにとられている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- epatay
- エパタイ 【間投(?)】ばか(ののしりの表現)。 epatay! エパタイ! バカヤロウ! {E: an idiot; a fool.} (出典:田村、方言:沙流)
- epatay
- エパタイ 【epatay】 愚か者,馬鹿. (出典:萱野、方言:沙流)
- epitap
- エピタㇷ゚ §413 ハイマツ (4) epitap (e-pí-tap)「エぴタㇷ゚」[epita(はねかえる)p(もの)] 茎 ⦅屈斜路、美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- epitattarke
- エピタッタㇻケ 【他動】[e-pitattarke …について・クスクス笑う] …をクスクス笑う。 {E: to giggle over, about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epitta
- エピッタ 【後副】一つのものの全部(全体)、 …じゅう。 kotan epitta コタン エピッタ 村じゅう。 …hi epitta …ヒ エピッタ …した間じゅう、 …した所すべて。 ku=simonarserke epitta réne クシモナㇻセㇾケ エピッタ レネ 私の右半身が全部麻痺した。 netopake epitta arka ネトパケ エピッタ アㇻカ 体じゅう痛い。 to epitta nepki kor an ト エピッタ ネㇷ゚キ コㇿ アン (彼は)一日いっぱい(一日じゅう)働いている。(S) cise epitta toypana yaysamne チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ 家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) ☆参考 opitta オピッタ は二つ以上あるいはたくさんのものや人すべて、 皆。 {E: throughout…; all over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epitta
- エピッタ 【epitta】 全部,みんな,〜中. コタン エピッタ=村全部.モシㇼ エピッタ オマナン ペ ネ クス スンケアㇱペ ソネアㇱペ イェ ア イェ ア=国中歩くものだから嘘の話や本当の話を言うわ言うわ. (出典:萱野、方言:沙流)
- epotanni
- エポタンニ §082 エゾイボタ (1) epotanni (e-pó-tan-ni)「エぽタンニ」[e(それに)potar(病魔を追い出すことを頼む)ni(木)] 茎 ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- epotara 1
- エポタラ 【他動】[e-potara …のことを・心配する]…のことを心配する。 a=epótara ayne ek アエポタラ アイネ エㇰ みんなで心配していたがようやく帰ってきた。(S) {E: to worry about…} (出典:田村、方言:沙流)
- epotara 1
- エポタラ 【e-potara】 ①心配する.案じる. (出典:萱野、方言:沙流)
- epotara 2
- エポタラ 【他動】[e-potara …のことを・まじなう](人)におはらいする/たたりをはらう/まじないをする。 a=epótara ayne pirka アエポタラ アイネ ピㇼカ (気の狂った人が)まじなってもらって治った。(S) {E: to purify someone; use a charm on someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epotara 2
- エポタラ 【e-potara】 ②まじない,おはらいをする. (出典:萱野、方言:沙流)
- epotara(a-)
- エポタラ §509.ちりょう(治療)[する](3)加持祈祷する;病魔を追い出す epotara(a-)〔e-pó-ta-ra エぽタラ〕[e(それによって)+potara(病魔を追う)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- epuykeutari(hi)
- エプイケウタリ(ヒ) 【名】[所](概は未出。 utari(hi) ウタリ(ヒ) の概は utar ウタㇻ)[epuyke-utar-i 種・人々/…たち・(所属語尾)] …の両親(「いい言葉でも悪い言葉でもない」)。(S) ☆参考 esikop-utari エシコㇷ゚ウタリ とも言う。 面と向かって「あなたの両親」と言うときは、 e=kor hápo ka e=kor iyapo ka エコㇿ ハポ カ エコㇿ イヤポ カ《あなたのおかあさんもあなたのおとうさんも=あなたのおかあさんとおとうさん》のように言う。(S) {E: one's parents.} (出典:田村、方言:沙流)
- erastarasta
- エラㇱタラㇱタ 【e-rasta-rasta】 荒っぽい削り方をする,めちゃくちゃ下手な削り方をする,荒れ地を畑にするために土を削る.▷エ=それ(土・水) ラㇱタラㇱタ=荒っぽい削り方をする (出典:萱野、方言:沙流)
- eratacik
- エラタチㇰ §515.つばをはく(10)赤ん坊がよだれや鼻水でロのまわりをよごしている eratacik〔e-rá-ta-čik エらタチㇰ〕[<e(そこにおいて、次に来るratを受ける)、rat(粘液、鼻水など)、ta(において、こそ、強意辞)、e-rat-ta-cikよだれ鼻水なぞまじり合ったもの・において・こそ・滴下する、=rat-cik ねばねばが・垂れる]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eratacik
- エラタチㇰ §610.はなしる(鼻汁)(3)[赤ん坊が]口のまわりを鼻汁やよだれだらけにしている eratacik〔e-rá-ta-čik エらタチㇰ〕[e(そこに)+rat(ねばねば)+ta(こそ、敬意辞)+cik(垂れる)]⦅H. ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eremumtara
- エレムㇺタラ §088.いぼ(疣)(4)eremum-tara〔e-ré-mun-ta-ra エれムンタラ〕[eremun(ネズミ)+tara(俵)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- eremuntama
- エレムンタマ §088.いぼ(疣)(5)eremun-tama〔e-ré-mun-ta-ma エれムンタマ〕[ネズミの玉]⦅ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- erikekatta
- エリケカッタ 【e-rik-ekatta】 (さっと)上げる.▷エ=それで リㇰ=上 エカッタ=さっと〜する チクニ エリケカッタ ヒネ キㇰ クス イキ=薪をさっと上げて殴ろうとした. (出典:萱野、方言:沙流)
- ermutanpu
- エㇾムタンプ 【名】[ermu-tanpu ネズミ・(?)] いぼ。 {E: a wart.} (出典:田村、方言:沙流)
- erumtama
- エルㇺタマ §088.いぼ(疣)(2)erum-tama〔é-rum-ta-ma えルㇺタマ〕[erum(ネズミ)+tama(玉)]⦅チカブミ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- erumtampu
- エルㇺタンプ §088.いぼ(疣)(1)erum-tampu〔é-rum-tam-pu えルㇺタンプ〕[erum(ネズミ)+tampu(つと、苞)]⦅サル、ホロべツ、ナヨロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- erumtampu
- エルㇺタンプ 【erum-tampu】 いぼ. エルㇺタンプ アン コㇿ キナスッ カプフ ア・コシㇼシル ワ トイ トゥㇺ ア・オマレ コㇿ チ・ピル アーペコㇿ イランマカカ トゥサ ㇷ゚ ネ=いぼが出来たら蛇の皮をこすりつけ,その皮を土に埋めると拭き取ったようにきれいに治るものだ.*エルㇺタンプタンプ(子供の遊び唄).多少湿り気のある柔らかい土の上へ左手を置き,その上へ土をのせて右手で叩き,土を固めてからそっと手を抜く.そこに出来た小さい土室をエルㇺタンプと言う.この時土を叩きながら,「エルㇺタンプタンプ,エルㇺタンプタンプ」と口ずさむ. (出典:萱野、方言:沙流)
- erumtasumpe
- エルㇺタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(24)ネズミのひょう疽 erum-tasumpe〔e-rúm-ta-sum-pe エるㇺ・タスンペ〕[erum(鼠)、…]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- esamantasumpe
- エサマンタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(32)カワウソのひょう疽[夜中に痛むできもの] esaman-tasumpe〔e-sá-man|ta-sum-pe エさマン・タスンペ〕[カワウソ・ひょう疽]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- esawtarara
- エサウタララ §582.は(歯)(35)そっぱである esawtarara〔e-sáŭ-ta-ra-ra エさウタララ〕[前の方へ尻をあらわしている]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- esawtarara
- エサウタララ 【自動(?)】[e-sa-u-tarara その頭・前・互い・…を上へ上げている](?) 出歯である。 {E: to have protruding teeth.} (出典:田村、方言:沙流)
- esiokaepotara
- エシオカエポタラ 【他動(?)】自分の来た後を案じる。 (出典:田村、方言:沙流)
- esirotatpa
- エシロタッパ 【他動】[e-sir-otatpa …に・地・…をぶっかける][雅](次の慣用表現で)…をぶっかける。 otu siwenpa/ore siwenpa/esirotatpa オトゥ シウェンパ/オレ シウェンパ/エシロタッパ [雅](姉は)何回も何回も叱りつけおこりつける言葉を言って。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esiruoka-onuitara
- エシルオカオヌイタラ 【他動】[e-si-ru-oka-o-nu-itara …で・自分・通って来た道・のあと・に・聞こえる・(状態が続いていることを表す接尾辞)]…が自分の(進んで来た)後ろの方に聞こえている。(W神謡K) ☆発音 ruoka ルオカ《通って来たあと》は日常話すときは ruwoka ルウォカ、 歌っているために ruoka ルオカ と言っている。 (出典:田村、方言:沙流)
- esitapkaani
- エシタㇷ゚カアニ 【他動】[e-si-tap-ka-ani …で・自分の・肩・の上・…を持ち運ぶ]…を肩にかつぐ。 esitapkaani wa apkas エシタㇷ゚カアニ ワ アㇷ゚カㇱ (くわを)肩にかついで歩く。(S)(1) {E: to carry… on one's shoulders.} (出典:田村、方言:沙流)
- esitapkaani
- エシタㇷ゚カアニ 【e-si-tap-ka-ani】 (肩で)担ぐ. (出典:萱野、方言:沙流)
- esitapkaanitek
- エシタㇷ゚カアニテㇰ 【e-si-tap-ka-ani-tek】 引っ担ぐ. イネアㇷ゚クス オキラㇱヌ シリ イヨㇱキ ワ モコㇿ ワ アン アチャハ エシタㇷ゚カアニテㇰ ワ ルラ ワ アㇻパ=なんともまあ力のあること,酔っ払って寝ていた伯父を引っ担いで送って行った.ア・エカシヒ イヨㇱキ ワ アㇷ゚カㇱ カ ニューケㇱ ヒクス ア・エシタㇷ゚カアニテㇰ ア・コㇿ チセ タ エカン(エㇰ・アン) ルウェ ネ=おじいさんが酔っ払って歩くこともできないので,私は肩に担いで家へ来たのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- esitapkakokomo
- エシタㇷ゚カココモ 【他動】…を肩の前後にたらして(振り分けにして)かつぐ/持つ(衣服やカメラ等を)。 {E: to hang…from the shoulders ( both front and back ).} (出典:田村、方言:沙流)
- esitayki
- エシタイキ 【e-sitayki】 投げつける,叩きつける,殴りつける. ソナピ アㇻケ ア・イ・コルッルトゥ クス アパサムㇱペ ア・エシタイキ=(いやな男が)山盛飯の半分を私の方へ押し寄こしたので入口の柱に投げつけた.ポロ カムイ ピューキ ワ エㇰ クス カンニ アニ ア・エシタイキ=大きな熊が襲って来たので棒で殴りつけた. (出典:萱野、方言:沙流)
- esittatososke
- エシッタトソㇱケ 【自動】[e-sir-ta-tosos(o)-ke その頭が・あたり・(?)・…を荒らす・(自動詞形成)]草原を分けて突き進む(人間でも熊でも)。 esittatososke kor hoyupu エシッタトソㇱケ コㇿ ホユプ 草原を分けて「めちゃくちゃ走る」 (S) {E: to push one's way through grasslands.} (出典:田村、方言:沙流)
- esittawki
- エシッタウキ 【e-sir-tawki】 (えいっと)切る,叩き切る.▷エ=それ シㇼ=大地 タウキ=切る (出典:萱野、方言:沙流)
- esiyetaye
- エシイェタイェ 【他動】[単](複は esiyetaypa エシイェタイパ)[e-si-etaye …で・自分・を引っ張る] ①(二つ以上の) …で自分を引っぱる、 …を引き寄せる。 néun póka, siyetok un cikuni a=esíyetaye wa, iki=an ayne… ネウン ポカ シイェトクン チクニ アエシイェタイェ ワ、 イキアナイネ なんとかして、 自分の前方の木につかまって自分をひっぱり上げながら登り続けて… (W民話) ② ☞etok(o) esiyetaye エトㇰ/エトコ エシイェタイェ (出典:田村、方言:沙流)
- esiyetaypa
- エシイェタイパ 【他動】[複](単は esiyetaye エシイェタイェ)(二つ以上の)…で自分を引っぱる、 (二つ以上の)…を引き寄せる。 {E: to pull oneself up with…; get someone's attention (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esnaetor'omkeetoryaykotaci
- エㇱナエトㇿオㇺケエトㇿヤイコタチ 【esna-etor-omke-etor-yay-kotaci】 くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁を自分の体にくっつけている老人. ア・シトマ ノ アン オンネ フチ エㇱナ エトㇿ オㇺケ エトㇿ ヤイコタチ ㇷ゚ エㇰ ペ ネ クス ネノ オカイ ペ ア・シトマㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ネ ワ アン フチ トゥサ チョㇿポㇰ ア・クㇱ ワ キラ・アン=恐ろしいようなばあさん,くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁をこびりつけた者が来たので,そのような者は恐ろしいと聞いていたので,そのばあさんの袖の下をさっと通って逃げた(『ひとつぶのサッチポロ』パㇻコアッ シㇼマオッテより). (出典:萱野、方言:沙流)
- esoataykar
- エソアタイカㇻ 【他動】[e-so-atay-kar …で・借財・値・を払う](お金、 米、 宝器等の借財)を返す。 {E: to return, pay back money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- esoataykor
- エソアタイコㇿ 【他動】[e-so-atay-kor …で・借財・値・を持つ]…を借財として借りている、 (お金、 米、 宝器等)を借りている、 …の借財がある。 ☆参考 soataykor ソアタイコㇿ[自動]借財がある。 sóuk ソウㇰ[自動]借財をする。 esouk エソウㇰ [他動]…を借財として借りる。) {E: to borrow money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- esoyta
- エソイタ 【esoyta】 屋外. (出典:萱野、方言:沙流)
- esumtakpe
- エスㇺタㇰペ §606.はなくそ(鼻糞・鼻屎)(3)esum-takpe〔e-súm-tak-pe エすㇺ・タㇰペ〕[鼻汁のかたまり;esum(鼻汁)+takpe(かたまり)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etakasure
- エタカスレ 【副】[e-ta-kasu-re …で・(?)・過剰である・させる] 抜きん出て、 他(の人)よりよけいに。 tu kankitay oma kusu etakasure ramuan nankor トゥ カンキタイ オマ クス エタカスレ ラムアン ナンコㇿ 二つの頭頂がある(=つむじが二つある)から人より利口だろう。(W) etakasure kor rusuy エタカスレ コンルスイ 余分に欲しがる。(W) etakasure ponehe tanas エタカスレ ポネヘ タナㇱ 人より骨が高い(ほお骨がはっている)。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etakasure
- エタカスレ 【etakasure】 特別の(に),最も. エタカスレ パウェトッコㇿ(パウェトㇰ コㇿ)=特別雄弁な人. (出典:萱野、方言:沙流)
- etakay
- エタカイ §212 チシマイチゴ (1) etakay (e-tá-kay)「エたカイ」 果実 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- etakay
- エタカイ §213 ホロムイイチゴ (3) etakay (e-tá-kay)「エたカイ」 果実 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- etamtarara
- エタㇺタララ 【他動】[e-tam-tarara …で・刀・…を上へ上げている](山刀)をふりあげている。 {E: to raise (a sword).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etanassapa
- エタナッサパ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(10)etanas-sapa〔e-tá-naš|sa-pa エたナㇱ・サパ〕[e(そこ)+tanas(高くなっている)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etankay
- エタンカイ §212 チシマイチゴ (2) etankay (e-tán-kay)「エたンカイ」 果実 ⦅落帆、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- etankay
- エタンカイ §213 ホロムイイチゴ (1) etankay (e-tán-kay)「エたンカイ」 果実 ⦅落帆、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- etanne
- エタンネ 【他動】[e-tanne …で・長い](そこ)で長い…。 iwa tuysam/etanne maw/kane may ne/ciwnu イワ トゥイサㇺ/エタンネ マウ/カネ マイ ネ/チウヌ 岩山にそって長い息吹が金(かね)の響きのように美しく流れて聞こえて来る。(S)自作のウポポ {E: to be long.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etanpaun
- エタンパウン 【副】[e-tan-pa-un その頭・この・川の…側・へ]川のこちら側へ。 okusne wa petkasu wa etanpaun ek kor an オクㇱネ ワ ペッカス ワ エタンパウン エㇰ コㇿ アン (彼は)「川向かい」(=川の向こう側)から歩いて川を渡ってこちら側へやって来ている。(S) ☆参考 [対]otanpaun オタンパウン 川のこちら側から。 okusne オクㇱネ 川の向こう側から。 {E: to the near bank of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- etapka
- エタㇷ゚カ 【名】[接頭+位名][…で・肩・の上][雅](次項以下の慣用句で)…の肩の上(で)…。 (出典:田村、方言:沙流)
- etapka konna racinitara
- エタㇷ゚カ ラチニタラ 【慣用句】[雅](直訳すると)…で肩の上がブランブランゆれている=それが肩の上でブランブランゆれている。 a=etápka konna/racinitara アエタㇷ゚カ コンナ/ラチニタラ [雅] 私の肩の上でブランブランゆれている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etapka konna racinracin
- エタㇷ゚カ コンナ ラチンラチン 【慣用句】[雅](直訳すると)…で肩の上(が)ブランブランする(=それが肩の上でブランブランする)。 a=etápka konna/racinracin アエタㇷ゚カ コンナ/ラチンラチン [雅] 私の肩の上でブランブランする。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
- etapkokomo
- エタㇷ゚ココモ 【他動】[e-tap-ko-komo …で・肩・に・…を折り曲げる][雅]…を肩の前後にたらしてかつぐ。 iruska=an kor/pancikiri/a=etápkokomo イルㇱカアン コㇿ/パンチキリ/アエタㇷ゚ココモ [雅]私は腹を立てながらその後足をつかんで肩にかついだ。(Sユーカラ語り) ☞esitapkakokomo エシタㇷ゚カココモ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etara
- エタラ 【他動】…にささる。 noyporo op etara ノイポロ オㇷ゚ エタラ (彼の) ひたいに槍がささった。(S会話) kema etara yakun iyaykipte ケマ エタラ ヤクン イヤイキㇷ゚テ (針が)足にささったらあぶない。(W) {E: to stick into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etara
- エタラ 【etara】 刺さる. (出典:萱野、方言:沙流)
- etarare
- エタラレ 【複他動】[他動使役][etara-re …にささる・させる] …に(串、 鋲、 針など)を(縦に)さす。 kem a=etárare ケㇺ アエタラレ 針をさす。(W) a=etárare wa an, hńna iki ruwe an un? アエタラレ ワ アン、 フンナ イキ ルウェ アヌン? さしてある、 だれがしたんだろう。(S) {E: to prick, stab, pierce…} (出典:田村、方言:沙流)
- etarare
- エタラレ 【etara-re】 (物の中や隙間に)差し込む,(〜に)通す. エモ チ ヤー.パスイ エタラレ ワ インカㇻ チ ノイネ ネ ヤクン エチキキ ワ ス リコライェ ワ ヤンケ=ジャガイモが煮えたかい.著を刺してみて煮えたようであれば煮汁を流して鍋を高くしてから上げろ.サキペ ポロンノ ア・ウㇰ ヒ タ アナㇰネ ハップンカㇻ ア・トゥイェ モㇰラプフ ア・エタラレ ワ ナイ ペㇱ ア・モㇺカ コㇿ ポロンノ ア・ルラ エアㇱカイ ペ ネ=マスをたくさん獲った時はブドウのつるを伐ってマスのえらぶたに通し,沢の中を流すとたくさん運べるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- etarka
- エタㇻカ 【副】やたらに、 むやみに、 うっかり(考えなしによくないことを)。 etarka nep ne yakka ukoparorarpa kor ora honihi arka yak ye エタㇻカ ネㇷ゚ ネ ヤッカ ウコパロラㇻパ コㇿ オラ ホニヒ アㇻカ ヤㇰ イェ 彼はやたらになんでも口に入れてこんどおなかが痛いと言う。(S) etarka iki ka somo ki, hawean ka somo ki エタㇻカ イキ カ ソモ キ、 ハウェアン カ ソモ キ (彼は)やたらなことをしもしない、 言いもしない。(S) {E: thoughtlessly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etarka
- エタㇻカ 【etarka】 めちゃくちゃ(だ),でたらめ(だ). ソンノ イヨㇱキ パ コㇿ オラーノ ネㇷ゚ イェ ハウェ ネ ヤ ウコポロッケ エタㇻカ イタㇰ パ ク・ヌー カ エトランネ=全く酔っ払ってしまうとそれからは何を言っているのかこちゃこちゃめちゃくちゃにしゃべって,私は聞くのもいやになってしまう. (出典:萱野、方言:沙流)
- etarkakotaci
- エタㇻカコタチ 【etarka-kotaci】 塗りたくる.▷エタㇻカ=でたらめだ コタチ=ごてごてと塗る (出典:萱野、方言:沙流)
- etasa
- エタサ 【他動】[e-tasa …に・交換する] …に言葉を返す。 {E: to speak back to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etasiriarun
- エタシリアルン 【動詞】(不明。 「eci=asunankarun エチアスナンカルン《あなたたちは同衾した》のことか?」との古老の説明がある。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etaskasuh
- エタㇱカスㇷ §510.つかれる;疲労する(5)疲れきる;疲労困憊する etaskasuh〔e-táš-ka-suh エたㇱカスㇷ〕[e(そこにおいて)+tas(息を)+kasu(追い越す)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etaskoiskari(-an)
- エタㇱコイㇱカリ §503.ちっそく(窒息)[する]etaskoiskari(-an)〔e-táš-ko-iš-ka-ri エたㇱコイㇱカリ〕[e(そこにおいて、次に来るtasを予めさす)+tas(いき、息)+ko(そこにおいて、前のeと共同してtasを受け、息において、の意を強く打出す)+iskari(つまる、ふさがる);息においてふさがる]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- etaspe
- エタㇱペ 【名】[動物] トド(海馬)。 〔知分類 p.165 トド;キタアシカ〕 {E: a sea lion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etaspe
- エタㇱペ 【etaspe】 トド〔海獣〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- etaspe
- エタㇱペ §280 トド;キタアシカ (1) etaspe (e-tás-pe)「エたㇱペ」 (出典:知里動物編、方言:)
- etaye
- エタイェ 【他動】[単](複は etaypa エタイパ) …を引く、 …をひっぱる、 (杭、 釘、 とげ、 ひもなど)を引き抜く。 kínit sinep etaye cúna ape epoypoye キニッ シネㇷ゚ エタイェ チュナ アペ エポイポイェ (彼は)カヤを一本引き抜いていけてある火をかきまわした(明りをつくるための動作)。(NK民話) tasiro etaye wa etamtarara タシロ エタイェ ワ エタㇺタララ (彼は)山刀を抜いて振り上げて。(W民話) {E: to pull…; pull out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etaye
- エタイェ 【etaye】 抜く,引っぱる. エント ア・エトイタ コㇿ クスイェㇷ゚ ソモ エタイェ クニネ エチャクラㇱ シンケㇷ゚ カシ ウン ア・ピラサ ピㇼカノ ケニトゥㇰ コㇿ エント ニテㇰ ネ ア・アシ=青エンドウ豆を蒔いた時に山バトが抜かないように枝のままのハギを上へ並べ,よく芽が出そろったら青エンドウ豆の手柴として立てる. (出典:萱野、方言:沙流)
- etayekane
- エタイェカーネ 【etaye-kane】 何回も何回も. エネ エネ シンリッ ア・コㇿ ヒ エタイェカーネ イ・ヌレ ルウェ ネ=私の先祖の経歴がどのようなものかを何回も何回も私に聞かせてくれたのだ[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- etaypa
- エタイパ 【他動】[複](単は etaye エタイェ) (二つ以上の)…を引く、 …をひっぱる、 …を引き抜く。 a=etáypa mun アエタイパ ムン 抜いた草。(W) {E: to pull…; pull out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etaytektek
- エタイテㇰテㇰ 【他動】[etay(e)-tektek …を引く・瞬間にサツと(キュツと)] …をキュッと/サツと引き抜く。 tasiro etaytektek wa タシロ エタイテㇰテㇰ ワ (彼は)山刀をサッと抜いて。(W民話) {E: to pull out…quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etetarah
- エテタラㇵ §026 フキ (16) etetarah (e-té-ta-rah)「エてタラㇵ」[<e-tetara-p(頭・白い・もの)] 成熟した果実 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- etok(o) esiyetaye
- エトㇰ/エトコ エシイェタイェ 【連他動】[(その)先・自分を引っぱる] …より前に先回りして行く。 ek noyne síriki hi kusu etoko a=esíyetaye híne ék=an híne エㇰ ノイネ シリキ ヒ クス エトコ アエシイェタイェ ヒネ エカン ヒネ (彼が)来るような様子なので私は先回りして家に帰って。 {E: to get ahead of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etokta
- エトㇰタ 【etok ta】 前に. アㇷ゚ト アㇱ ノイネ シㇼキ ナ アㇷ゚ト エトㇰ タ イワカン(イワㇰ・アン) ロー=雨が降って来そうなので,雨の(降る)前に帰りましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
- etoyta
- エトイタ 【他動】[e-toyta …で・耕作する]…を植える、 (種を、 一つ一つ落して)まく。 {E: to plant, sow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etoyta
- エトイタ 【e-toyta】 蒔く:豆,カボチャ,ジャガイモなど大きな種(いも)を蒔く時,ガマ草の種は特別な用例.▷エ=それ トイ=畑 タ=耕す エント ア・エトイタ コㇿ クスイェㇷ゚ ソモ エタイェ クニネ エチャクラㇱ シンケㇷ゚ カシ ウン ア・ピラサ ピㇼカ ノ ケニトゥㇰ コㇿ エント ニテㇰ ネ ア・アシ=青エンドウ豆を蒔いた時に山バトが抜かないように枝のままのハギを上へ並べよく芽が出そろったら青エンドウ豆の手柴として立てる.エモ ア・エトイタ ヒ タ エイタサ オタ ア・カムレ コㇿ ケニトゥㇰ モイレ ㇷ゚ ネ ナ=ジャガイモを蒔く時にあんまり土を被せすぎると芽が出るのが遅いものだ.カニ アナㇰネ オルケㇱサㇰペ ク・ネ クス シキナ ピイェヘ ケトイタ(ク・エトイタ) シリ ネ ナ シコㇿ ハワナン(ハワン・アン) コㇿ タㇷ゚ストゥ オイカ ア・チャㇻパ ㇷ゚ ネ=私は子孫の絶えた者なのでガマ草の種を蒔くのだよ,と言いながら肩越しに後ろへ種を蒔き散らすものだ.参考:ユㇷ゚キㇼ=ヒエやアワの種蒔きの場合 (出典:萱野、方言:沙流)
- etukunneseta
- エトゥクンネセタ §268 イヌ (44) etu-kunne-seta (e-tú-kun-ne-se-ta)「エとゥクンネセタ」[<etu(鼻)kunne(黒い)seta(犬)] ⦅名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- eturetar
- エトゥレタㇻ §060 ウグイ (9) etu-retar (e-tú-re-tar)「エとぅレタㇻ」[etu(鼻)retar(白い)] ⦅屈斜路⦆ウグイの類。フットイの大きなもので、鼻の先の白くなったもの (出典:知里動物編、方言:)
- eturetarseta
- エトゥレタㇻセタ §268 イヌ (43) etu-retar-seta (e-tú-re-tar-se-ta)「エとゥレタㇻセタ」[<etu(鼻)retar(白い)seta(犬)] ⦅名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- etutanne
- エトゥタンネ 【名】[etu-tanne その鼻・長い] [動物]カ(蚊)。 etutanne en=kupapa エトゥタンネ エンクパパ 私はカに「かじられた」(=くわれた、 さされた)。(W) {E: a mosquito.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etutanne
- エトゥタンネ 【etu-tanne】 蚊. (出典:萱野、方言:沙流)
- etutanne
- エトゥタンネ §125 カ 蚊 (1) etu-tanne(e-tú-tan-ne)「エとゥタンネ」⦅沙流、幌別、千歳、美幌、様似、伏古、旭川、天塩⦆カ類 (出典:知里動物編、方言:)
- etutannekikir
- エトゥタンネキキㇼ 【etu-tanne-kikir】 蚊. (出典:萱野、方言:沙流)
- etutannekikir
- エトゥタンネキキㇼ §125 カ 蚊 (3) etu-tanne-kikir(e-tú-tan-ne-ki-kir)「エとゥタンネキキㇼ」⦅足寄、春採⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- etutar
- エトゥタㇻ §125 カ 蚊 (2) etutar(e-tú-tar)「エとゥタㇻ」⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- eukoisoytak
- エゥコイソイタㇰ 【e-u-ko-isoytak】 ~について話し合う. ▷エ=それ ウ=互いに コ=目的 イソイタㇰ=話をする(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- eukotama
- エウコタマ 【e-u-kotama】 一緒に,ともに,あわせて. エ・シケ パセ コㇿカ タパン ユㇰ カㇺ カ エウコタマ ワ セ ワ アㇻパ アニー=お前の荷物は重いけれどもこの鹿肉も一緒に背負って行けよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- eutastasa 1
- エウタㇱタサ 【e-u-tastasa】 ①言い返す,口答えする,言い合いする. ネㇷ゚ ワ アン ペ クス ネ ヤ ケランペウテㇰ(ク・エランペウテㇰ) コㇿカ エウタㇱタサ パ コㇿ オカ ア ワ=なんの理由でか知らないが言い合いをしていたよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- eutastasa 2
- エウタㇱタサ 【e-u-tastasa】 ②出入りが多い. チセ ア・アシ ヒ タ アナㇰネ イクㇱペ イテキ エウタㇱタサ クニネ ア・オウペカレ ノ ア・アシ ㇷ゚ ネ ナ=家を建てる時は柱があちこち出入りのないように,真っ直ぐに並べて立てるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- euwetastasa/ewwetastasa
- エウウェタㇱタサ ☞ewetastasa エウェタㇱタサ (出典:田村、方言:沙流)
- ewakitara
- エワキタラ 【他動】☞eyaykesupka-ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewentarapte
- エウェンタラㇷ゚テ 【複他動】[他動使役][e-wentarap-te …について・夢を見る・させる](人)に…を夢に見させる。 ☞wentarap ウェンタラㇷ゚ {E: to make…dream of, about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewetastasa
- エウェタㇱタサ 【自動】[e-u-e-tastasa その頭が・互い・と共に・行き交う(重複)](?) 互いに行き違いになる。 ukasuy wa ewetastasa ka somo ki no ranma upakno moymoyke wa iki p ウカスイ ワ エウェタㇱタサ カ ソモ キ ノ ランマ ウパㇰノ モイモイケ ワ イキㇷ゚ 助け合って行き違いにならないでいつも同じくらい動いているもの(即席のなぞなぞで答えは箸)。(S会話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwetastasa/ewwetastasa エウウェタㇱタサ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to miss, not meet each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoysoytak
- エウコイソイタㇰ 【他動】[e-uko-isoytak …について・互いに・話をする] …について互いにいろいろと話を(おしゃべりを)し合う。 nep ka kamuy oruspe hene teeta aynu oruspe hene a=ewkoysoytak wa ネㇷ゚ カ カムイ オルㇱペ ヘネ テエタ アイヌ オルㇱペ ヘネ アエウコイソイタㇰ ワ 何か神のことでも昔のアイヌのことでもお互いにいろいろ話をし合って。(S会話) {E: to mutually discuss…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoytak
- エウコイタㇰ 【他動】[e-uko-itak …について・互いに・話す] …について互いに話す。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewtanne
- エウタンネ 【他動】[e-utar-ne …と一緒に・同族・になる] …と一緒になる(結婚する)、 …の一族になる。 {E: to marry…; become part of someone's family.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewtannere
- エウタンネレ 【他動】[e-utarne-re …と一緒になる・させる] …の一族にさせる、 …と結婚させる。 {E: to make family with…; make, let…marry…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewtarkor
- エウタㇻコㇿ 【他動】[e-utarkor (そこ)で・村長である](村)の長(おさ)である/になる。 ☞utarkor ウタㇻコㇿ {E: to be, become head of (a village.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewtastasa
- エウタㇱタサ 【他動】[e-u-tastasa …で・互い・やりとりする(重複)] 互いに…をやりとり(話し合い)する、 …を話し合う。 nep ka a=emína kunine a=ewtastasa te wano ki hike? ネㇷ゚ カ アエミナ クニネ アエウタㇱタサ テ ワノ キ ヒケ? 何かおもしろおかしく話し合う会話をこれからしてはどうかしら。(S会話) {E: to mutually talk over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewwetastasa
- エウウェタㇱタサ ☞ewetastasa エウェタㇱタサ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayecitakte
- エヤイェチタㇰテ 【他動】[e-yay-e-ci-itak-te …について・自分の・ことについて・される・話す・させる](?) (自分のことについて)…を言う、 …を自白する。 ne wa an pe iyoski akusu eyayecitakte wa ネ ワ アン ペ イヨㇱキ アクス エヤイェチタㇰテ ワ そのことを彼は酔っぱらったところポロッと自分から言ってしまって。(W言い伝え) {E: to confess something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayepataraye
- エヤイェパタライェ 【他動】[e-yayepataraye …のことで・遠慮する] …を遠慮する。 {E: to hold-back, refrain from…; hesitate over…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayeykataitak
- エヤイェイカタイタㇰ 【他動】[e-yay-e-i-ka-ta-itak …で・自分・について・もの・の上・で・話す](…の話)を断る。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy, orowano a=anú wa yáp=an ka korayniwkes wa a=eyáyeykataitak yakka i=kokor rusuy ayne… アキヤンネポホ イココン ルスイ、 オロワノ アアヌ ワ ヤパン カ コライニウケㇱ ワ アエヤイェイカタイタㇰ ヤッカ イココン ルスイ アイネ… 和人の殿様が私たちの上の息子をほしがった。 私たちは息子を置いて帰る気には到底なれなくて断ったのだが殿様はどうしてもほしいと言ってきかなくて…。(S民話) {E: to refuse, turn down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayeysoytak
- エヤイェイソイタㇰ 【他動】[e-yay-e-isoytak …で・自分・について・話をする] …を自分の身の上話として話す。 páoyan uske ta kemran kamuy i=resu hi ne aan hi a=eyáyeysoytak パオヤン ウㇱケ タ ケㇺラン カムイ イレス ヒ ネ アアニ アエヤイェイソイタㇰ 伝染病が上陸して来たときに、 飢饉の神が私を育ててくれたのだったと言うことを私は自分の身の上話として話した。(W民話) ☞yayeysoytak ヤイェイソイタㇰ、 isoytak イソイタㇰ {E: to talk about oneself to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykesupka-ewakitara
- エヤイケスㇷ゚カエワキタラ 【他動】[e-yay-kesup-ka-ewak-itara …で・自分・かかと・の上・にのる・…している状態が続いている][雅](よい料理)をつくるためにあちこち忙しくかけずり回る。 pirka suke/eyaykesupka/ewakitara/ciwre kane ピㇼカ スケ/エヤイケスㇷ゚カ/エワキタラ/チウレ カネ [雅]ごちそうをつくるのにあちこちへ行ったり来たりしながら。(Sユーカラ) ☆参考 同じことを姉のワテケさんが民話の中では eyaykesupka ewakewak エヤイケスㇷ゚カ エワケワㇰ と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaypataraye
- エヤイパタライェ 【他動】…で気の毒に思う。 kú=itura wa ora ene ku=soykankari yakun mosma kur ka mokor ka eaykap, yaykata ka k=éyaypataraye aan クイトゥラ ワ オラ エネ クソイカンカリ ヤクン モㇱマ クㇽ カ モコㇿ カ エアイカㇷ゚、 ヤイカタ カ ケヤイパタライェ アアン もしあのとき私も一緒に行ってそしてこんなに何度もトイレに起きたとしたら、 ほかの人も眠れないし自分も気の毒な思いをするところだった。(S) {E: to feel sorry for…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaypoktacis
- エヤイポㇰタチㇱ 【e-yay-pok-ta-cis】 悲しむ. ホクフ カ イサㇺ オカケヘ タ ポホ ウタリ カ ウウォポキン ウウォポキン ライ ワ イサㇺ エヤイポㇰタチㇱ コㇿ アン シリ ケヌペッネ(ク・エヌペッネ)=夫が死にその後で息子たちが次から次と死んでしまい,自分の悲運を悲しんでいるのを見て,私ももらい泣きをした. (出典:萱野、方言:沙流)
- eyewtanne
- エイェウタンネ 【他動】[e-i-e-utar-ne …で・人・と・同族・になる] …の人と親戚になる、 (そこ)の村人になる。 tapan Sar kotan kotan penikehe eyewtanne wa oka utar ka oka タパン サㇻ コタン コタン ペニケヘ エイェウタンネ ワ オカ ウタㇻ カ オカ この沙流地域の川上の方で村人の仲間入りをして住んでいる人たちもいる。(W言い伝え) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 yew )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には eiyewtanne/eyyewtanne エイイェウタンネ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to become related to…; become a member of a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eynonnoitak
- エイノンノイタㇰ 【他動】[e-inonnoitak …について・祈る] …のことを祈る。 nísapno ray wa turse ruwe ne híne orowano néun a=epótara néun a=eynonnoitak kotan epitta oka nispa uwekarpa wa a=eynonnoitak kasi a=kik yakka a=niwkes híne ニサㇷ゚ノ ライ ワ トゥㇽセ ルウェ ネ ヒネ オロワノ ネウン アエポタラ ネウン アエイノンノイタㇰ コタネピッタ オカ ニㇱパ ウウェカㇻパ ワ アエイノンノイタㇰ カシ アキㇰ ヤッカ アニウケㇱ ヒネ (私の一人娘が)突然死んで倒れて、 それからどんなにまじないをし、 どんなに祈り、 村じゅうの長者方が集まって娘のために祈っても(生き返らせるために)たたいても、 生き返らせることができなくて。(W民話) {E: to pray for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eynupitara
- エイヌピタラ 【他動】…をじゃまにする。 a=konúkosne kur ek kor a=eynupitara アコヌコㇱネ クㇽ エㇰ コㇿ アエイヌピタラ 憎んでいる人が来ると(いつも遊びに来ていやだなあ、 早く行けばいいのにと)じゃまにする。 mosma mise oro wa a=eynupitara mise モㇱマ ミセ オロ ワ アエイヌピタラ ミセ 他の店からじゃまにされている店。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- eysoytak
- エイソイタㇰ 【他動】[e-isoytak …について・話をする] …についていろいろ話をする。 ☞isoytak イソイタㇰ {E: to talk about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eytak-eciw
- エイタㇰエチウ 【他動】[e-itak-e-ciw …に・言葉・で・刺す](神)に祈りを捧げ頼み事をする。 {E: to pray to a god for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eytasa
- エイタサ 【副】①あまり…する、 とても、 極度に。 eytasa poronno ne, na ponno kar エイタサ ポロンノ ネ、 ナ ポンノ カㇻ あまりたくさんだ、 もっと少なめにつくりなさい。(S) eytasa takne amip mi wa iiyomapka エイタサ タㇰネ アミㇷ゚ ミ ワ イイヨマㇷ゚カ とても短い服を着ていてほんとにかわいらしい。(W) ②(否定で)あまり…しない。 eytasa somo sir-sések エイタサ ソモ シㇼセセㇰ あまり暑くない。(W) iteki eytasa cis イテキ エイタサ チㇱ そんなに泣くのはやめなさい。(KM) {E: over…; too…; too much…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eytasa
- エイタサ 【eytasa】 あまり,あまりにも. クンネエウェンクㇽ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ナ イテキ エイタサ エハㇺ ノ ホシピ ルスイ ヤクン トゥナㇱ ホシピレ=鳥目の人ということであったので,あまり引き止めずに戻りたいと言ったら早く戻らせろ.エイタサ パセㇷ゚ オンタロ オㇿ エ・オマレ ワ オンタロ アサマハ エソヨㇱマ ワ イサㇺ=あまりにも重い物をお前が樽に入れ,樽の底が抜けてしまった.エイタサ イウォㇿ エシカルン・アン クス シネアンタ イウォㇿ ホタヌカㇻ クス エキㇺネ・アン=あまりにも狩場が懐かしく思ったので,ある日のこと狩場を見舞うために山へ行った.イテキ エイタサ イクレ ヤン.イヨㇱキ ルイ コㇿ ヤイカオクイマ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ナ=だめですよ,あまり飲ませたら.酔いすぎると寝小便するものだそうだよ.マチヤ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ エイタサ アイヌ インネ ㇷ゚ ネ クス ク・トゥラ クㇽ ヤアニ ヤアニ コカトゥライヌ(ク・オカトゥライヌ)=町ではあまりにも人が多いので一緒に行った人を危なく危なく見失うところだった.アイヌ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ エイタサ ミムㇱペ オカ コㇿ ウェンセク シコㇿ ア・イェ ア・オラムサッカ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=アイヌの所ではあまりにも太った者がいると悪い太り方と言って軽蔑されるものだという. (出典:萱野、方言:沙流)
- eyutara
- エユタラ 【e-yutara】 知らせる. タント アナㇰネ アクㇷ゚・アン ヒ ケユタラ(ク・エユタラ) ワ アン クス ウウェイパㇰタ アイヌ エㇰ ナンコㇿ ワ=今日は建て前することを村人に知らせてあるので,だんだんと人が来るだろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- eyyewtanne
- エイイェウタンネ ☞eyewtanne エイェウタンネ (出典:田村、方言:沙流)
- hakak itak ne
- ハカㇰ イタㇰ ネ 【hakak-itak-ne】 かすかな声で,低い声で. フチ オンネ ルスイ ワ ネ ノイネ イタㇰ ハウェ カ ハカㇰイタㇰ ネ ワ ネㇷ゚ イェ ハウェ ネ ヤ カ ア・エランペウテㇰ=おばあさんは死ぬの近いらしく,しゃべる声もかすかな声で何を言っているのかわからない. (出典:萱野、方言:沙流)
- hakakitak(-i)
- ハカキタㇰ §307.こえ(声)(8)ささやき声の物言い;ひそひそばなし hakak-itak(-i)〔ha-ká-ki-tak ハかキタㇰ〕[hak-ak(<hak-hak ハーハーという囁きの声)、itak(物言い)]⦅ホロべツ、サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.274】 (出典:知里人間編I、方言:)
- hakeita
- ハケイタ 【hake-i ta】 こちら側に:物のある場所を示す. チセ ハケイタ=家のこちら側に.ペッ ハケイタ=川のこちら側に. (出典:萱野、方言:沙流)
- hamitah(k-an)
- ハミタㇵ §155.おし(唖・唖者)(5)おし(唖)[である] hamitah(k-an)〔ha-mí-tah ハみタㇵ〕[ham(否定の副詞)+itak(<itak 物言う)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hamitahpe
- ハミタㇵペ §155.おし(唖・唖者)(6)唖者 hamitahpe〔ha-mí-tah-pe ハみタㇵペ〕〔hamitah(↑)+pe(者)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hamitanne
- ハミタンネ §206 アシタカグモ(アシダカグモ);メクラグモ;モエギマメザトウムシ;あしながぐも (3) hamitanne (ha-mí-tan-ne)「ハみタンネ」[<ami(その爪)tanne(長い)] ⦅美幌⦆アシタカグモ (出典:知里動物編、方言:)
- hantakor
- ハンタコㇿ §342 クロユリ 黒百合 (2) hantakor (hán-ta-kor)「はンタコㇿ」[<anrakor] 鱗茎 ⦅美幌、屈斜路、塘路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- hantakorapappo
- ハンタコラパッポ §342 クロユリ 黒百合 (3) hantakor-apappo (hán-ta-ko-ra-pap-po)「はンタコラパッポ」[apappo(花)] 花 ⦅阿寒⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- hantasi
- ハンタシ 【hantasi】 裸足. (出典:萱野、方言:沙流)
- hantásine
- ハンタシネ 【自動】[hantasi-ne [日本語]はだし・になる] はだしになる、 はだしである。 hantasine kane wa ka arpa! ハンタシネ カネ ワ カ アㇻパ! はだしでもいいから行きなさい! (S) ☆参考 はだしになる/であることを同じ話者が別のときには nep ka somo us/nep ka us ka somo ki ネㇷ゚ カ ソモ ウㇱ/ネㇷ゚ カ ウㇱ カ ソモ キ《何もはいていない》と言っている。 {E: to be bare-footed.} (出典:田村、方言:沙流)
- hantasine
- ハンタシネ 【hantasi-ne】 裸足だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- hapkitay
- ハㇷ゚キタイ 【名】[概](所は hapkitayke ハㇷ゚キタイケ)[hap-kitay 葉(< ham)・頂上]梢のいちばん高い所。 〔知分類 p.267 hap 梢〕 {E: the highest point of a treetop.} (出典:田村、方言:沙流)
- hapkitayke
- ハㇷ゚キタイケ 【名】[所](概は hapkitay ハㇷ゚キタイ)[hapkitay-ke 梢の頂上・の所]…の梢のいちばん高い所。 {E: the highest point of the treetop of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hastay
- ハㇱタイ 【名】[has-tay 柴木(=あまり大きくない木)・の林] 大きくない木の林。(=hayastay ハヤㇱタイ) (S) {E: a wooded area of trees that are not large.} (出典:田村、方言:沙流)
- hatata
- ハタタ 【名】[幼] おべべ(「ぽっぽ」) (着物を意味する幼児語)。(S) nonno hatata hok wa en=kore! ノンノ ハタタ ホㇰ ワ エンコレ 赤い「ぽっぽ」(=おべべ)買ってちょうだい。(S) {E: baby talk for clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
- hattar
- ハッタㇻ 【hattar】 淵:川の流れのよどんで深い所. (出典:萱野、方言:沙流)
- hawke seta yayehororse
- ハウケ セタ ヤイェホロㇿセ 【hawke seta yay-e-hororse】 弱い犬のうなり声.▷ハウケ=弱い セタ=犬 ヤイ=自身 エ=それ ホロㇿセ=うなり声 (出典:萱野、方言:沙流)
- hawsitayki
- ハウシタイキ 【haw-sitayki】 知らせが来る:凶報が来る▷ハウ=声 シタイキ=叩く,殴る ハイ ク・サンペー アッケㇱ タ ウェンヤトイネ ウタㇻ ウチㇷ゚コウェンテ セコㇿ コタン クㇽカㇱ ハウシタイキ イヨーハイ=ああ心臓も止まりそうだ.厚岸へ強制徴用された人たちが難破したと村の上へ知らせが来た,どうしようか.*凶報はまるで村そのものを声で殴るような大変なことである. (出典:萱野、方言:沙流)
- hayastay
- ハヤㇱタイ 【名】[hayasi-tay [日本語]林・茂った所] あまり大きくない木の林。(W) (S)「hastay ハㇱタイ というのが本当だろう。」 (S) {E: a wooded area of trees that are not large.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hayta 1
- ハイタ 【自動】①足りない。 ②知恵が足りない、 頭が悪い。 ☆参考 rumayne ルマイネ 半煮えである、 知恵が足りない。 pakane パカネ 呆ける、 呆けている。 ☆対語 ikasma イカㇱマ 余る。 akkari アッカリ …より多すぎる。 {E: ①to be lacking; ②to lack intelligence.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hayta 1
- ハイタ 【hayta】 ①不足である.足りない. タンパ ケマン ワ アエㇷ゚ ハイタ ノイネ エアㇻキンネ ク・ラムチュㇷ゚テㇰ アエㇷ゚ ア・オトゥペカレ ロー=今年は食べ物が足りないらしい.とっても心細いので食べ物を大事にしよう.タント アナㇰネ アイヌ インネ ナンコㇿ ナ アエㇷ゚ ハイタ ヤㇰ ウェン ナ ポロ ス アニ スケ ヤン アニー=今日は人が大勢であろうと思う.食べ物が不足すると悪いので大きい鍋で煮物をしなさいね.カットゥリ(ク・アットゥリ) コㇿ カナ(ク・アン ア) コㇿカ アㇱカ ポンノ ハイタ ナ エ・コㇿ チキ エネルサ(エン・エルサ)=私は厚司の糸を伸ばしていたが縦糸が少し足りなくなったので,お前が持っていたら貸してくれ.ウピピ ウピピ イペ パ コㇿ ポーヘネ アエㇷ゚ ハイタ ナ ホクレ エㇰ ワ イペ オケレ パ ヤン=別々に食べるとなおさら食べ物が足りないから早く来て食べ終わらせなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- hayta 2
- ハイタ 【他動】(言われたこと)に背(そむ)く、 (言われたこと)のとおりにしない。 ye itak sine itak ka a=hayta ka eaykap イェ イタㇰ シネ イタㇰ カ アハイタ カ エアイカㇷ゚ 彼の言う言葉には一言にも背くことができない。(S民話) ☆参考 同じ文脈で対語の akkari アッカリ も使われている。 {E: to disobey…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hayta 2
- ハイタ 【hayta】 ②馬鹿な,気狂い:足りない. (出典:萱野、方言:沙流)
- hayta(-an)
- ハイタ §595.ばかである;おろかである(1)知恵の足りぬ hayta(-an)〔háǐ-ta はイタ〕[hayta(足りない、とどかない、必要量に不足している)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- haytakur
- ハイタクㇽ 【hayta-kur】 馬鹿:少し足りない人.▷ハイタ=足りない クㇽ=人 (出典:萱野、方言:沙流)
- haytakurusani
- ハイタクルサニ §016.子孫(16)haytakuru-sani〔háǐ-ta-ku-ru-sa-nì はイタクル・サニ〕⦅マオカ⦆馬鹿者の子(悪口に用いる)。[hayta(足りない)+kuru(<kur 人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- hecimioseta
- ヘチミオセタ §268 イヌ (30) hecimi-o-seta (he-ci-mi-o-se-ta)「ヘチミオセタ」[‘頭髪をまん中から分けた犬’<hecimi(髪をまん中から分ける、まん中から分けた髪)o(ついている)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆前額部にあたかも頭髪を分けたような模様のついているイヌ。 (出典:知里動物編、方言:)
- hekattar
- ヘカッタㇻ 【名】[< hekaci-utar 少年・たち] 子どもたち(男女ともに)(hekaci ヘカチ/matkaci マッカチ の年齢の子どもたち二人以上)。 {E: children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hekattar
- ヘカッタㇻ 【hekattar】 子供(たち):7,8〜15,6歳. (出典:萱野、方言:沙流)
- hekattar(-i)
- ヘカッタㇻ §005.男児;幼少年(6)hekattar(-i)〔he-kát-tar へかッタㇻ〕⦅ホロべツ、サル⦆「<hekaci(子)+utar(ども)」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- hemanta
- ヘマンタ 【hemanta】 何. (出典:萱野、方言:沙流)
- hemanta 1
- ヘマンタ 【名】[疑名] ①何。 hemanta an? ヘマンタ アン? 何ですか。 hemanta kusu ヘマンタ クス なぜ、 何のため(故)に。 hemanta ne (kusu) ヘマンタ ネ (クス) 何のために、 何をするために、 なぜ。 hemanta ka ヘマンタ カ (=nep ka ネㇷ゚ カ) 何も。 hemanta ka k=érampewtek ヘマンタ カ ケランペウテㇰ 何もわからない。 hemanta karpe ヘマンタ カㇻペ 何をするために、 なんのために。 ②なんとまあ。 hemanta ene kirsak siri! ヘマンタ エネ キㇼサㇰ シリ! なんとまあ弱いんだろう! hemanta ene tumasnu p ne siri an hi an! ヘマンタ エネ トゥマㇱヌㇷ゚ ネ シリ アニ アン! なんとまあ強いもんだなあ! ☆参考 日常すらすら話しているときはたいてい縮約形の hńta フンタ (W) (S)/hinta ヒンタ (KM) が使われる。 ゆっくりとていねいに言うときや「いったい全体何だ」というようなときに hemanta ヘマンタ が用いられる。 ☆参考 名前をたずねるときは使わない。 mak マㇰ/makanak マカナㇰ《どう》が使われる。 {E: ①what. ②Oh!; My Gosh!. (interj.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hemanta eta
- ヘマンタ エター 【hemanta eta】 はあ:相手の言うことに問い返す言葉,なんでしょうか.*話がよく聞こえない時にもう1度問い返す場合にヘマンタエターと言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- hemantakusu
- ヘマンタクス 【hemanta kusu】 なぜ,どうして,なんのために. (出典:萱野、方言:沙流)
- hemantane
- ヘマンタネ 【hemanta ne】 何しに. ヘマンタネ アㇷ゚ト トゥㇺ タ エ・エㇰ シリ アーン=何しに雨の中をお前は来たの. (出典:萱野、方言:沙流)
- hemantaomotonewa
- ヘマンタオモトネワ 【hemanta omoto ne wa】 何が原因なのか. ヘマンタ オモト ネ ワ スイ ウムレㇰウコイキ イマチネㇷ゚ パタチンネ ワ エネ ア・カリー カ イサㇺ=何が原因なのか,またしても夫婦げんか,妻のほうがとりみだし手もつけられない。 (出典:萱野、方言:沙流)
- hemkewkata
- ヘㇺケウカタ 【副】[hem-kew-ka-ta (?)・体・の上・で] かわいそうに。 {E: pitifully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hemtasumi
- ヘㇺタスミ 【hem-tasumi】 急病. ヘㇺタスミ ヘㇺシイェイェ=全くの急病のことをいう[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- hemtautar
- ヘㇺタウタㇻ 【hemta-utar】 あの者たち. パㇰノ ア・ヌエウェンペ ウオㇰパレ ネ ㇷ゚ ヘㇺタウタㇻ ウオㇰパレ パ ヒ ク・ヌ ケヤイサッチャンペネ(ク・エヤイサッチャンペネ)=これぐらい聞きづらいことは他にないのが親不孝なのに,あの者たちが親不孝をしていると聞いて私はすっかり気分を悪くした. (出典:萱野、方言:沙流)
- hepertakusa
- ヘペㇾタクサ 【heper-takusa】 子熊の清め草:笹.*熊送りの時の道具. (出典:萱野、方言:沙流)
- hepetasisi
- ヘペタシシ 【hepetasisi】 安心する. エキㇺネ ウタㇻ シㇼクンネ ヤッカ イワㇰ イサㇺ パ アンノㇱキ パㇰノ ウンテレ.アン ヤッカ ソモ イワㇰ パ アㇷ゚ イワㇰ クヘペタシシ=山へ行った人たちがあたりが薄暗くなって帰って来ない.夜中まで待っても帰って来なかったが帰って来て安心した. (出典:萱野、方言:沙流)
- hepita
- ヘピタ 【自動】[he-pita 頭・をほどく] 曲がっていたのがはじけてのびる。 iteki ca hepita haw néno hawean イテキ チャ ヘピタ ハウ ネノ ハウェアン [隠] 曲げられて押えられていた柴(=細い木)が手を離した途端にパッとはじけて伸びるように言うな=すぐに怒ってはいけない、 短気を起こすな。(S) {E: for something bent to be released and spring back into its original shape.} (出典:田村、方言:沙流)
- hepitani
- ヘピタニ 【hepita-ni】 ばね木.弾き柴:ウサギ罠に用いる.▷ヘ=自ら ピタ=解く ニ=木 イセポカ ア・カㇻ ヒ タ ヘピタニ ネ ア・カㇻ チクニ アナㇰネ チキサニ イヨッタ ピㇼカ ㇷ゚ ネ.ア・エネネ ヤッカ カイ ニューケㇱ ペ ネ=ウサギの罠をしかける時にばね木に作る木はアカダモが一番いいものだ.曲げても折れにくいものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- hepitatpa
- ヘピタッパ 【自動】[he-pita-atpa 頭・をほどく・どんどん…してしまう](?) ほつれる、 ほころびる。 amip cinki hepitatpa アミㇷ゚ チンキ ヘピタッパ 着物のすそがほつれる。(W) ☆参考 hopita ホピタ ほどける、 抜ける、 (糸が)抜けてほころびる。 {E: to be loose.} (出典:田村、方言:沙流)
- hepurseta
- ヘプㇽセタ §268 イヌ (28) hepur-seta (he-púr-se-ta)「ヘぷㇽセタ」[<hepur(むく毛のある)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆むくイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- herupattakup
- ヘルパッタクㇷ゚ 【heru-pat-takup】 ただ口だけ,口だけ達者. ▷ヘル=ただ ハッ(パラ)=口 タクㇷ゚=だけ ヘルパッタクㇷ゚ イヨアットゥィェ=ただ口だけで、私を全く切る.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- heruponetakup
- ヘルポネタクㇷ゚ 【heru-pone-takup】 ただ骨だけ. ヘル=ただ ポネ=骨 タクㇷ゚=だけ(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- hese hawe taknatara
- ヘセ ハウェ タㇰナタラ §001.あえぐ(喘ぐ)(5)息を切らすhese hawe taknatara〔hé-se-ha-wè-tàk-na-ta-raへセ・ハうぇ・たㇰナタラ〕[hese(息ずく)+hawe(その声)+taknatara(ハッ!ハッ!ハ!と短く区切って続ける)]⦅ホロベツ⦆【雅———神謡集, p.90】 (出典:知里人間編I、方言:)
- heta
- ヘタ 【間投】(=hetak ヘタㇰ) さあ(うながす言葉)。 heta yás=an ro ヘタ、 ヤサンロ さあ流し網に行こう。(S) heta heta, túnas a=kor wa kira=an ro kira=an ro ヘタ ヘタ、 トゥナㇱ アコㇿ ワ キラアン ロ キラアン ロ さあさあ早く持って逃げよう逃げよう。(S) heta yan ヘタ ヤン (二人以上に向かって)さあ(うながす言葉)。 heta yan, yás=an ro ヘタ ヤン、 ヤサン ロ さあ(みんな)、 流し網に行こう。(S) ☆参考 最後の例から見て、 もとは動詞だったと思われるが、 他に動詞らしい用例は未出。 {E: well; now. (interj.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heta
- ヘタ 【heta】 さあ. ヘタ エン・トゥラ=さあ.私と行こう.ヘタ アㇻパ・アン ロー=さあ,行きましょう.ヘタ ネㇷ゚キ=さあ,仕事をしろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- hetak
- ヘタㇰ 【間投】(=heta ヘタ) さあ、 そら。(うながす言葉。) na e=hotke wa e=an ruwe? iyohay, hetak hopuni! ナ エホッケ ワ エアン ルウェ? イヨハイ、 ヘタㇰ ホプニ! まだ寝ているの? まああきれた、 さあ起きなさい。(S) hetak hokure ヘタㇰ ホクレ さあ早く、 さあさあどうぞ。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetak
- ヘタㇰ 【hetak】 それっ,さあ急いで. ヘタㇰ エㇰ ナ=それっ来たぞ.ヘタㇰ ホユプ ワ アㇻパ コㇿ ワ エㇰ.エチ・テレ ワ カン(ク・アン) ナ=それっ走って行って持って来い.お前を私は待っているから. (出典:萱野、方言:沙流)
- hetaktaheta
- ヘタㇰタヘタ 【hetak-ta-heta】 なんとか早く,少しでも早く. ネアクㇽ ヘタㇰタヘタ エㇰオカーシコㇿ クヤイコㇿ ウンテレコㇿ カンルウェウン=あの人が少しでも早く来てくれればいいなあと思いながら,私は人待ちをしているのだよ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- hetaktektek
- ヘタㇰテㇰテㇰ 【hetak-tek-tek】 さっと頭を上げる. ア・アキヒ サㇻモコㇿ ワ アニクス(アン ヒクス) ア・ポロハウェ ア・サンケ ラム ア・トゥイパ アクス ヘタㇰテㇰテㇰ ワ イルㇱカ ア イルㇱカ ア=私の弟がうたたねをしていたので高い声を出して驚かしたら,さっと頭を上げて怒ること怒ること. (出典:萱野、方言:沙流)
- hetane a
- ヘタネ アー 【hetane a】 だったかい?. タアンペ ヘタネアー?=これだったかい? (出典:萱野、方言:沙流)
- hetap
- ヘタㇷ゚ 【間投】(かけ声)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetap
- ヘタㇷ゚ 【hetap】 だろうか. アイヌ ヘタㇷ゚ カムイ ヘタㇷ゚=人間だろうか神だろうか.アイヌ ヘタㇷ゚ エネ カトゥアン ワ イ・サㇺ エ・ソンコクㇱテ ワ ウェンカムイ ネ ソモ ア・イ・カㇻ=人間だろうかあなたの様子は,私の前に言葉を通らせ私は悪い神にされずにすんだ[ウ](間違いを起こした神を助けるために神々ヘアイヌのほうからお願いをした). (出典:萱野、方言:沙流)
- hetapapa
- ヘタパパ 【自動】[he-tapapa 頭・を低くする(?)] ①横になる。 ②人のそばに寝ようとしてのぞく。 {E: ①to lie down. ②to look in on someone with the intention of sleeping with that person.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetari
- ヘタリ 【自動】[he-tari 頭・を上げる] 頭を上げる、 (木片が)飛び上がる。 hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりして拝礼する(おじぎのことを言っている)。(S) cikuni ku=tawki akusu emko hetari wa ani ku=yaykik ruwe un チクニ クタウキ アクス エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ ルウェ ウン 私が 薪を(割ろうとして)たたいたら半分飛んで来て私はそれで自分を打ったのだよ。(S) ☆対語 hepoki ヘポキ {E: to lower one's head; to jump up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetaris
- ヘタリㇱ §278 あざらし (8) hetaris (he-tá-ris)「ヘたリㇱ」[<hetari(顔を上げた)-p(もの)] ⦅白浦⦆海面に頭を出したアザラシを指す沖言葉 (出典:知里動物編、方言:)
- hetaspe
- ヘタㇱペ §280 トド;キタアシカ (8) hetaspe (he-tás-pe)「ヘたㇱペ」⦅様似⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- hetawe
- ヘタウェ §658.びっこ(跛)である;ちんばである(7)びっこを引く hetawe〔he-tá-we へたウェ〕⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hinakta
- ヒナㇰタ 【hinak ta】 どこに. (出典:萱野、方言:沙流)
- hinta
- ヒンタ 【hinta】 何,何だ. イチャッケレㇷ゚ ヒンタネ エコㇿワ エエㇰシリアン=汚ない物を,何をするためにお前は持って来たのだ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- hita
- ヒタ 【hita】 何. (出典:萱野、方言:沙流)
- hita
- ヒタ 【hi ta】 (〜した)時に. イペ ヒ タ=食べた時に.イサㇺ ヒ タ=いない時に. (出典:萱野、方言:沙流)
- Hitaka
- ヒタカ 【名】[日本語][地名] 日高地方。 a=kor Hitaka アコㇿ ヒタカ この私たちの住んでいる日高地方。(S会話) {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hitane
- ヒタネ 【hitane】 何しに. ヒタネ エ・エㇰ?=何しに(君は)来た? (出典:萱野、方言:沙流)
- hńta 1
- フンタ 【疑名】[hemanta ヘマンタ 1 の縮約形] ①(質問)何。 hńta an? フンタ アン? なんだい/なんですか? (hńta ne? フンタ ネ? 《何だ?》とも言う)。 hńta ekuskonna poro haw e=sanke wa k=éramutuy a na フンタ エクㇱコンナ ポロ ハウ エサンケ ワ ケラムトゥイ ア ナ なんだそれ突然大きな声を出してびっくりしたよ。(S) ②何か(できごとだけわかっていてその主または対象が何だかわからないときに使う)。 to, to, hńta moymoyke kor an ト、 ト、 フンタ モイモイケ コラン ほらあそこ、 あそこに何か動いている。(S) a, hńta kor wa ek kor an na ア、 フンタ コㇿ ワ エㇰ コラン ナ あ、 何か持って来ているよ。(S) (注 「何か食べたい」のようなときの「何でもいいから何か」は nep ka ネㇷ゚ カ。) ③hńta kusu フンタ クス [何・のため/故に] なぜ。 hńta kusu ene e=okasura hi an? フンタ クス エネ エオカスラ ヒ アン? なぜこんなときに行かせるの。(S) hńta ne フンタ ネ 何のために(「なにしに」)。 hńta un, kamuy ye a wa フンタ ウン、 カムイ イェ ア ワ なあに(ほかでもない)、 神が言ったのだわ(だから、 そのとおりになるんだ)。 ☆参考 日常の早い会話では hemanta ヘマンタ よりもこのほうが普通に使われる。 沙流川の下流でも中流でも言うがペナコリの川上まつ子さんは hinta ヒンタ と言う。 {E: ①what. ②something. ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hntak
- フンタㇰ 【間投】(うながす言葉)さあ(=hetak ヘタㇰ)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoastari
- ホアㇱタリ 【自動】[ho-as-tari 尻・立つ・上げる](?) (片足が不自由で)びっこをひく。 hoastari kor arpa ホアㇱタリ コㇿ アㇻパ びっこをひきながら行く(片足の不自由な人が)。(W) hoastari wa arpa ホアㇱタリ ワ アㇻパ びっこをひいて行く(足のなんともない人が)。(W) {E: to walk with a limp.} (出典:田村、方言:沙流)
- hoastari
- ホアㇱタリ 【hoastari】 びっこをひく. ク・イェー カ エトランネ ㇷ゚ ネ コㇿカ ク・サハポ カ ホアㇱタリ ㇷ゚ ネ アクス ナ ペウレ ラポㇰ イサㇺ コㇿカ コイラ(ク・オイラ) ニューケㇱ=私が言うのもいやではあるけれども,亡くなった姉もびっこをひく者であった.まだ若いうちに死んだけれども私は忘れられない. (出典:萱野、方言:沙流)
- hoastari
- ホアㇱタリ §658.びっこ(跛)である;ちんばである(11)hoastari〔ho-áš-ta-ri ホあㇱタリ〕[ho(尻)+as(立つ)+tari(持ちあげる)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hohcirikoroseta
- ホㇹチリコロセタ §268 イヌ (33) hohciri-koro-seta (hóh-či-ri-ko-ro-se-ta)「ほㇹチリコロセタ」[hohciri(ホㇹチリを)koro(もっている)seta(イヌ)] ⦅樺太⦆前額部に三角形の模様のあるイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- hokampaitak
- ホカンパイタㇰ 【hokampa-itak】 難しい言葉. アイヌ イタㇰ アナㇰネ ユカㇻ ア・イェ ヒ タ ウウェペケㇾ ア・イェ ヒ タ カムイユカㇻ ア・イェ ヒ タ ネㇷ゚ネㇷ゚ ホカンパ イタㇰ アン ペ ネ=アイヌの言葉は,叙事詩を言う時,昔話を言う時,神が自らの話を言う時,いろいろと難しい言薬があるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- homaritara
- ホマリタラ 【自動/副】[homar-itara かすかな・(状態が続いていることを表す)] かすかに、 ぼうっとかすんで(いる)。 to kesehe homaritara to pakehe homaritara ト ケセヘ ホマリタラ ト パケヘ ホマリタラ 湖の下(しも)の方もぼんやりとかすみ、 湖の上(かみ)の方もぼんやりとかすんで見える。(W民話) homaritara cip kur ku=nukar ホマリタラ チㇷ゚ クㇽ クヌカㇻ かすかに舟影が(=舟が)見える。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- homaritara
- ホマリタラ 【homaritara】 ぼんやり,かすかに, ホマリターラ ク・ヌカㇻ=かすかに(私には)見えた. (出典:萱野、方言:沙流)
- homtarhomtar
- ホㇺタㇻホㇺタㇻ 【自動】[hom-tar-homtar こぶ・上がっている・(重複)](木が)こぶだらけだ。 {E: for a tree (wood) to be full of knots.} (出典:田村、方言:沙流)
- honeinonnoitak(-an)
- ホネイノンノイタㇰ §346.産―安産[する];赤ん坊をやすやすと産む(3)安産の祈祷 hon-e-inonnoitak(-an)〔ho-né-i-non-no-i-tak ホねイノンノイタク〕[hon(腹)+e(について)+inonnoitak(祈祷する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- honikoyatace
- ホニコヤタチェ §632.腹が鳴る;腹鳴する(1)honi-koyatace〔ho-ní|ko-já-tat-če ホに・コやタッチェ〕[honi(その腹)+koyatat(グーグー)+-se(鳴る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hoparata
- ホパラタ 【自動】[ho-para-ta 尻・広く・(?)] 陰部を出す。(S) e=hoparata na エホパラタ ナ あなた陰部(「オッペ」)が出ているよ(「優しい言葉、 そっと教えて言う」)。(S) ☆参考 hosanke ホサンケ とも言う。 {E: to have one's private parts showing.} (出典:田村、方言:沙流)
- hoparata
- ホパラタ 【hoparata】 (陰部を)さらす,陰部を出している,陰部が見えている. (出典:萱野、方言:沙流)
- hoparata(-an)
- ホパラタ §111.陰部を露出する―除魔のための呪術的陰部露出[する](1)hoparata(-an)〔ho-pá-ra-ta ホぱラタ〕[ho(陰部)+para(ひろげる)+ta(打つ)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hopita
- ホピタ 【自動】[ho-pita 尻・をほどく] ほどける、 ぬける(蛇が)巻いていたのをほどく、 終わる。 nuyto hopita ヌイト ホピタ 糸がぬける(ほころびる)。(W) ☆参考 hepita ヘピタ 頭(先)が抜ける。 hepitatpa ヘピタッパ ほつれる。 {E: to come loose; come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hopita
- ホピタ 【hopita】 走る. ライ ホピタ=さっと走る. (出典:萱野、方言:沙流)
- hoppaitak
- ホッパイタㇰ 【hoppa-itak】 遺言.▷ホッパ=残す イタㇰ=言葉 (出典:萱野、方言:沙流)
- hoskianmata
- ホㇱキアンマタ 【hoski-an-mata】 一昨年の冬. (出典:萱野、方言:沙流)
- hoskimata
- ホㇱキマタ 【hoski-mata】 昨年の冬. (出典:萱野、方言:沙流)
- hotacipcip
- ホタチㇷ゚チㇷ゚ §424 ハマドクサ (2) hotacipcip (ho-tá-cip-cip)「ホたチㇷ゚チㇷ゚」[<ota-sipsip] 茎 ⦅様似⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- hotaktak
- ホタㇰタㇰ 【ho-tak-tak】 のたうちまわる,仰向けになって両方の手足をばたつかせる,身をくねらせる. ホタㇰタㇰコㇿ ライキリㇼセ=のたうちまわって泣きわめく[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- hotanu
- ホタヌ 【hotanu】 見舞いに行く. ウナㇻペ ヤイヌミウェン ワ オシルㇱ ワ アン ヤㇰ ク・イヌ ワ ケラムイクㇽクㇽ(ク・エラムイクㇽクㇽ) コㇿカ ナ ク・ホタヌ カ ソモ=おばが身体の具合が悪くて病床に伏していると聞き,気にはしているがまだ見舞いにも行っていない. (出典:萱野、方言:沙流)
- hotanukar
- ホタヌカㇻ 【他動】[hota-nukar (?)・を見る] …を見舞う、 …の様子を見る/見に行く。 isacise or un ku=henoye wa tasumkur ku=hotanukar wa orowa kotanpa un k=arpa kusu ne イサチセ オルン クヘノイェ ワ タスㇺクㇽ クホタヌカㇻ ワ オロワ コタンパ ウン カㇻパ クス ネ 病院へ寄って病人を見舞ってそれから集落の上(かみ)の方へ行く。(W) ☆参考 魚が網にかかったかどうか、 マイタケが出ているかどうかなどを見に行くのは nonkar ノンカㇻ。 {E: to go to visit, see, look in on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hotanukar
- ホタヌカㇻ 【hotanu-kar】 様子を見る,見舞う. エイタサ イウォㇿ エシカルン・アン クス シネアンタ イウォㇿ ホクヌカㇻ クス エキㇺネ・アン キムンペ アピㇼ シッチニナニナ ア・エヤイコプンテㇰ=あまりにも狩場が懐かしく思ったので,ある日のこと狩場の様子を見るために山へ行くと獲物の足跡があたり一面にこちゃこちゃとあって私は喜んだ.ウカットゥイマ ノ ネ ヤッカ ピㇼカ ナ エノタヌカㇻ(エン・ホタヌカㇻ) アニー=間が遠くてもいいので私の様子を見に来てね. (出典:萱野、方言:沙流)
- hotappatappa
- ホタッパタッパ 【hotappa-tappa】 手足をばたつかせる,のたうちまわる:生きたまま陸へ上げたサケのようにのたうちまわる人のこと. ポンペ キンラカㇻ ワ ホタッパタッパ コㇿ ライキリㇼセ ウヌフ ネ ヤ サハ ネ ヤ ネユン オマオマ ヤッカ ア・コアナサㇷ゚=幼児が猛り立ったように手足をばたつかせて泣き叫び,母や姉がどのようにあやしても手余しした. (出典:萱野、方言:沙流)
- hotari
- ホタリ 【自動】[ho-tari 尻・を上げる] (木が)根こそぎになる。 cikuni hotari チクニ ホタリ 木が根こそぎになった。 réra ani hotari wa an レラ アニ ホタリ ワ アン 風で根こそぎ倒れている。 ☆参考 hokus ホクㇱ 倒れる。 hácir ハチㇼ ころぶ/落ちる。 {E: for a tree to be uprooted.} (出典:田村、方言:沙流)
- hotasis
- ホタシㇱ 【hotasis】 急ぐ. (出典:萱野、方言:沙流)
- hotasnu
- ホタㇱヌ 【自動】(…のことは)不安である、 非常な危険を感じる。 nociw tup uhewe uhewe pekor, a=nukár siri anakne, hotasnu=an hi kusu ノチウ トゥㇷ゚ ウヘウェ ウヘウェ ペコㇿ、 アヌカㇻ シリ アナㇰネ、 ホタㇱヌアニ クス 星が二つ交互に上がったり下がったりしているように見えるのは、 覚悟を決めなければならないほど危険なことなので(語り手訳)。(HC民話) hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno síttoyárekurok a p ora ene kunne nociw ka a=nukár ruwe anakne, hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ エネ クンネ ノチウ カ アヌカン ルウェ アナㇰネ、 ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ネ ヤッカ クヤイコㇿパレ 何の前兆なのか、 急にまっ暗になり夜の星まで見えるのは、 心配で気がかりな気持ちを、 私のようなものでも抱(いだ)いた。(W会話) {E: to be uneasy; have something on one's mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hotasnu
- ホタㇱヌ 【hotasnu】 心構え:悪いことに対する心の用意. (出典:萱野、方言:沙流)
- hotasnu
- ホタㇱヌ 【hotasnu】 お産をする:心構えをする. タヌクラン ワノ アシッチュㇷ゚ ア・ヌカㇻ.タン チュㇷ゚ シカリ ラポㇰ ク・ホタㇱヌ=今夜から三日月が見えた.この月が円くなる頃に私はお産をする. (出典:萱野、方言:沙流)
- hotasnucupihi
- ホタㇱヌチュピヒ 【hotasnu-cupihi】 臨月.▷ホタㇱヌ=心の用意をする,心構えする チュピヒ=〜の月 エ・ヤイコソㇱ シリ ヘンパラ エ・ホタㇱヌツピヒ ネ ルウェ アン=あなた自身の体が重そうだがいつ臨月になる様子なの(年上の女性が若い人に問いかける言葉). (出典:萱野、方言:沙流)
- hottakar
- ホッタカㇻ §824.ゆめ(夢)[みる](7)水の夢hot-takar〔hót-ta-kar ほッタカㇻ〕[<hor(水)+takar(夢)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- humnayta
- フㇺナイタ 【humnay ta】 ひとところに,1か所に. フㇺナイタ アヌ=1か所に置け. (出典:萱野、方言:沙流)
- humneanta
- フㇺネアンタ 【副】[humnean(i)-ta 一カ所・に]ひとところに。 humneanta oka フㇺネアンタ オカ ひとところに集まる。(S) humneanta ári フㇺネアンタ アリ ひとところに置きなさい。(S) {E: at, in one place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- humneanta
- フㇺネアンタ 【humne-an ta】 一緒に,1か所に. (出典:萱野、方言:沙流)
- hunakpakita
- フナㇰパキタ 【hunakpaki ta】 幸いにも,運よく. フナㇰパキタ ネㇷ゚ウェンイタㇰ ソモクイェワ=幸いなことに何も悪い言い方を私は言わなかった[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- hunakta
- フナㇰタ 【hunak ta】 どこに. (出典:萱野、方言:沙流)
- hunta
- フンタ 【名】[< 日本語 ふだ(札)](?) 宿命、 生まれつき決められていること。 pósak hunta kor pe a=ne aan ruwe ne híne ポサㇰ フンタ コㇿ ペ アネ アアン ルウェ ネ ヒネ 私は子どもができないように生まれついたものであったらしく。(W民話) {E: fate; destiny.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hunta
- フンタ 【hunta】 何(最も普通),何か. (出典:萱野、方言:沙流)
- hunta kus(kusu)
- フンタ クㇱ(クス) 【hunta kus(kusu)】 なぜ,どうして. (出典:萱野、方言:沙流)
- huptasum(-i)
- フㇷ゚タスㇺ §211.かっけ(脚気)(1)hup-tasum(-i)〔Fúp-ta-sum ふㇷ゚タスㇺ〕[腫れる・病気]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- huptasum(-i)
- フㇷ゚タスㇺ §679.ふしゅびょう(浮腫病)[脚気・腎臓病・心臓病などのように身体にむくみの来る病気](1)hup-tasum(-i)〔Fúp-ta-sum ふㇷ゚・タスㇺ〕[hup(むくむ)+tasum(病気)]⦅ホロべツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- huptay
- フㇷ゚タイ 【名】[hup-tay 青木/トドマツ・林][植物]トドマツの林(「青木林」)。 {E: a forest of white fir.} (出典:田村、方言:沙流)
- huptay
- フㇷ゚タイ 【hup-tay】 トドマツ林. (出典:萱野、方言:沙流)
- húreatane
- フレアタネ 【名】[hure-atane 赤い・カブ][植物]人参。 {E: a carrot.} (出典:田村、方言:沙流)
- hureetankay
- フレエタンカイ §212 チシマイチゴ (3) hure-etankay (hu-ré-e-tan-kay)「フれ・エタンカイ」[赤い・エタンカイ] 果実 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- hureseta
- フレセタ §268 イヌ (22) hure-seta (hú-re-se-ta)「ふレセタ」[<húre(赤い)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆赤イヌ、茶色のイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- huretakahka
- フレタカㇵカ §474 ハナサキガニ (1) hure-takahka (hú-re-ta-kah-ka)「ふレタカㇵカ」 ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- huretakahka rekuciaraka
- フレタカㇵカ レクチアラカ §580.のどの病気;咽喉痛(7)赤ガニ咽喉病 hure-takahka rekuci-araka〔Fu-ré-ta-kah-ka|re-kú-či-a-ra-ka フれタカㇵカ・レくチアラカ〕[hure(赤い)+takahka(カニ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- hurhontomta
- フㇽホントㇺタ 【hurhontom ta】 坂の途中に. (出典:萱野、方言:沙流)
- hurkata
- フㇽカタ 【hur ka ta】 坂の上に. (出典:萱野、方言:沙流)
- hurrata
- フㇽラタ 【hur ra ta】 坂の下に. (出典:萱野、方言:沙流)
- hutarumpe
- フタルンペ §296 くじら(クジラ (10) hutarumpe (hú-ta-rum-pe)「ふタルンペ」[<kuttar-humpe] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- hutat
- フタッ §381 チシマザサ (8) hutat (hú-tat)「ふタッ」[<huttat<hur-ta-p 笹の枝葉を・ちぎった・もの] 葉 ⦅長万部、幌別、穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- huttap
- フッタㇷ゚ 【huttap】 笹. (出典:萱野、方言:沙流)
- huttapka
- フッタㇷ゚カ 【名】[hur-tapka 山の崖・の上の高く平らになった所] 山の上。 ☞hur フㇽ の項の hur tapka ta フㇽ タㇷ゚カ タ {E: the high areas of a mountain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- huttat
- フッタッ 【名】[hur-tat 山の急坂・樺][植物]「ササ」。(S) ☆参考 top トㇷ゚ 竹。 〔知分類 p.222 ジダケ〕 {E: bamboo grass.} (出典:田村、方言:沙流)
- huttat
- フッタッ 【huttat】 笹. (出典:萱野、方言:沙流)
- huttat
- フッタッ §382 ジダケ (2) huttat (hút-tat)「ふッタッ」[→§381(8)] 葉 ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- huttattop
- フッタットㇷ゚ 【名】[huttat-top ササ・竹][植物]「ササダケ」(大きくなっても6尺くらい、 小さい、 細い、 太くても直径1センチ)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- i=ka opiwki utar
- イカ オピウキ ウタㇻ 【i=ka opiwki utar】 味方.▷イ=私 カ=上 オ=それ ピューキ=追う ウタㇻ=人たち (出典:萱野、方言:沙流)
- i=kotarara
- イコタララ 【i=ko-tarara】 (私に)伸ばす:物を手に持ち私の方へ伸ばしてくれる.▷イ=私に コ=〜を タララ=伸ばす (出典:萱野、方言:沙流)
- iantasare
- イアンタサレ §014.赤子が夜いつまでも眠ろうとしないiantasare〔i-án-ta-sa-reイあンタサレ〕[i(それが、=赤ん坊が)+an(夜)+tasare(とりかえる);赤子が昼と夜とをとっちがえる]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- icuptasare
- イチュㇷ゚タサレ §366.産―産後に薬を飲むicuptasare〔i-čúp-ta-sa-re イちゅㇷ゚タサレ〕[i(それの)+cup(腹)+tasare(とりかえる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ihayta
- イハイタ 【自動】[i-hayta もの・…に不十分である](次の文脈で)鹿をとることがへたである。 ihayta kur patek/iehankere/イハイタ クㇽ パテㇰ/イエハンケレ [雅]鹿をとることのへたな人ばかり近くでとる…。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ihaytahayta
- イハイタハイタ 【i-hayta-hayta】 私を狙っては外し狙っては外し. ▷イ=私 ハイタハイタ=狙っては外し狙っては外し[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ihetaptapu
- イヘタㇷ゚タプ 【自動】[i-he-taptapu もの・頭・(語根の重複+他動詞形成)…を包む(?)] ほおかぶりする。 ☞hekokari ヘコカリ {E: to cover, wrap one's head and cheeks (with a towel etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ihetutasum(-i)
- イヘトゥタスㇺ §840.りんしつ(淋疾);りんびょお(淋病)(3)ihetu-tasum(-i)〔i-hé-tu-ta-sum イへトゥタスㇺ〕[i(それを、物を)+hetu(どっと出す)+tasum(病気)]⦅B⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ihriuhayta
- イㇶリウハイタ §476.だっきゅう(脱臼);骨ちがい(6)ihri-uhayta〔iç-ri-u-haǐ-ta いㇶリウハイタ〕[ihri(関節)+u(互いに)+hayta(届かぬ)]⦅シラウラ、トンナイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iitasare
- イイタサレ 【他動】[i-i-tasa-re 人を・人・と交換する・させる]…を人と交換する(「ばくる」)。 iitasare ru ka he an? イイタサレ ル カ ヘ アン? まあ(彼は)こんなもの「ばくった」(=交換した)の? (S) {E: to exchange… with someone.} (出典:田村、方言:沙流)
- íkakata
- イカカタ 【副】本当に。 (出典:田村、方言:沙流)
- ikatanpa-kamuy
- イカタンパカムイ 【名】[i-kat-anpa-kamuy 人・あり方・を持つ・神](?) 悪い病気の神。 (出典:田村、方言:沙流)
- ikir_ tumu ta
- イキットゥムタ 【ikir-tumu-ta】 その中で,列の中で,多くの中で. ▷イキリ=列 トゥム=中 タ=に キムンイゥォロソ イゥォロソカタ シランパカムイ ウインネヤッカ イキットゥムタ パワシヌオロケ サクサトゥラ アノトゥワシ……=山の狩場の上に樹木の神が大勢いるが,その中で雄弁からその香りまで頼りになる……. *イキリトゥムタが,声に出す時はイキットゥムタになる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ikitara
- イキタラ §381 チシマザサ (10) ikitara (i-kí-ta-ra)「イきタラ」[iki(その節)tara(連続している)] 茎 ⦅美幌、阿寒⦆⦅C,p.337 釧路国阿寒郡、p.375 根室国野付郡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ikokantama
- イコカンタマ 【自動】人をごまかす。 ikokantama wa soatay kar ka somo ki イコカンタマ ワ ソアタイ カㇻ カ ソモ キ 人をごまかして借金を払わない。(S) {E: to deceive; cheat.} (出典:田村、方言:沙流)
- ikokantama
- イコカンタマ 【i-kokantama】 だます. アイヌ アナㇰネ ア・ヌカㇻ カトゥ パテㇰ ソモ ネ ネユンネユン イコカンタマ ㇷ゚ オカイペ ネ ナ ヤイトゥパレ ヤン アニー=人間は見た目ばかりでなく.いろいろと人をだます者がいるものだから,気をつけなさいよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ikokuttar
- イコクッタㇻ 【iko-kuttar】 どんぐい,オオイタドリ.▷イコ=節 クッタㇻ=筒 ヘカッタㇻ エシノッ チレㇰテトㇷ゚ イコクッタㇻ アニ ア・カㇻ ペ ネ ワ=子供たちがおもちゃにする笛はどんぐいで作るものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ikokuttar
- イコクッタㇻ §287 オオイタドリ (3) ikokuttar (i-kó-kut-tar)「イこクッタㇻ」[ik(節)o(多くある)kuttar(中空円棒状茎)] 茎 ⦅名寄⦆⦅A沙流・石狩・天塩・千歳など⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- iktara
- イㇰタラ §381 チシマザサ (9) iktara (ík-ta-ra)「いㇰタラ」[ik(節)tara(連続している)] 茎 ⦅C、p.459 北見国紋別郡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ikusta
- イクㇱタ 【i- kus ta】 向かい側に. ペッ イクㇱ タ=川の向かい側に.ル イクㇱ タ=道の向かい側に.ナイ イクㇱ タ ポロンノ ユㇰ オカ エウン ア・コㇿ セタ ホユプ アクス アルテㇾケレ ワ キラ ワ イサㇺ=沢の向かい側にたくさん鹿がいてそこへ私の犬が走って行ったら跳ねて走って逃げてしまった.ペッ イクㇱ タ ア・コㇿ トイ アン ペ ネ クス クンネイワ アㇻスイネ オヌマン アㇻスイネ チㇷ゚ アニ ア・イ・クサ=川の向かい側に私の畑があるものだから朝に1回夕方に1回舟で渡してもらう. (出典:萱野、方言:沙流)
- ikutara
- イクタラ §381 チシマザサ (11) ikutara (i-kú-ta-ra)「イくタラ」[同上] 茎 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ikutasa
- イクタサ 【自動】[iku-tasa 酒類を飲む・…と交換する] 酒宴に招かれて行く。 é=utari opitta ikutasa wa isampa wa エウタリ オピッタ イクタサ ワ イサンパ ワ あなたの家族皆が(家じゅうみんな)招待されて行ってしまって…。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ikutasa
- イクタサ 【iku-tasa】 酒宴の席へ行く.▷イク=酒を飲む タサ=向かう (出典:萱野、方言:沙流)
- imahkitah(p-i)
- イマㇵキタㇵ §582.は(歯)(11)犬歯 imah-kitah(p-i)〔i-máh-ki-tah イまㇵキタㇵ〕[imah(歯)+kitah(<kite ?)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- imakaketa
- イマカケタ 【imakake ta】 あとで,今後は,次に. イヨマンテ オッタ(オㇿ タ) メノコ オッカヨ ウコトゥㇱエタイェ メノコ ア・マケタロ コㇿ イマカケタ オッカヨ カムイ ア・ウㇰ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=熊送りの時に男と女が綱引きをして女が負けると,次に牡熊が獲れるそうだよ.タㇷ゚ アイヌ アン ナ イマカケタ エㇰ アニ=今人がいるので,のちほど来てね.ソンノ ヘー ヘマンタ エ・イッカ ハウェー? ネンカネ エラムㇱ ワ スイ ネノ イキ ヤㇰ ウェン ナ イマカケタ ソモ ネノ イキ クニネ ピㇼカ ノ イェ ワ ヌレ=本当かい.何を盗んだの? もしも癖になって再びそうしたらいけないので,今後はそうしないようによく言って聞かせて.タンペ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ ルイノ ルイノ ア・ヨㇺネレ ソモ ヤㇰネ イマカケタ スイ ウェンプリコㇿ ナ=今の場合は,強く強く懲らしめないと,次に再び悪いことをするであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- imatakne
- イマタㇰネ 【自動】[i-matak-ne 人の・妹・である](その人の)妹である、 (姉妹のうち)妹のほうである。 imatakne pon menoko イマタㇰネ ポン メノコ 妹のほうの若い女性。(W民話) {E: to be the younger sister.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- imerutaktakke
- イメルタㇰタㇰケ 【imeru-tak-tak-ke】 稲妻,光の塊,後光. ピリカメノコ イメルタㇰタㇰケ=美しい女,それは光の塊[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- imontapire
- イモンタピレ 【i-mon-tapire】 急がせる,せかす. アウン ウナㇻペ ピラトゥルン(ピラトゥㇽ ウン) エン・シレン イモンタピレ ㇷ゚ ネ クス クク(ク・ウㇰ) ペ ク・テケハイタ コㇿ ケㇰ(ク・エㇰ) ルウェ ウン=隣のおばさんが平取へ私を誘い,急がせるものだから,取るものも取りあえず来たのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- imontasa
- イモンタサ 【i-mon-tasa】 仕返しをする,復讐する,仇を討つ. ヌ ワ アヌ アニー タパン シㇼキ アナㇰ ハウケ アン ペ ソモ ネ ナ.オッカヨ アナㇰネ ヤイェプリウェン ペ ネ エ・ポロ コㇿ エヤイェイモンタサ クニ ラム=聞いておけよ,このことは少しのことではないぞ,男というものは意地を持って,お前が成長してから仕返しをすると思っていてくれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- imukinatasumpe
- イムキナタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(26)キツリフネ草のひょう疽 imu-kina-tasumpe〔i-mú-ki-na-ta-sum-peイむキナ・タスンペ〕[imu-kina(キツリフネ)、 …]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- inawetaye
- イナウエタィェ 【inaw-etaye】 イナウを抜く. ▷イナウ=御幣 エタィェ=抜く タネチセノミ カムイノミカ アオケレ イナウエタィェアンナ オンカミヤン=これで新築祝いのお祈りも終わったから,イナウを抜くので礼拝をしなさい. *数々のお祈りの後に,炉の角に立ててあったチェホロカケㇷ゚というイナウを抜いて火に燃やし,これが閉会式に相当する.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- inawke hum sasinatara
- イナウケフㇺ サシナタラ 【inaw-ke-hum sasinatara】 イナウを削る音がざーっと聞こえた. ニサッタ チセノミ アンエトコタ オッカイポウタㇻ ウゥェカラパヒネ イナウケフㇺ サシナタラ=明日,新築祝いがあるその前に,若者たちが集まってイナウを削る音がざーっざーっと聞こえている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- inawkotaktak
- イナウコタㇰタㇰ 【inaw-ko-tak-tak】 イナウでくるむ. ▷イナウ=御幣 コ=それ タㇰタㇰ=くるむ クナゥペトゥㇺワ アプスアーペコロアン カムイイコロ アェウンケライヒクス アイナウコタㇰタㇰ ヒネアウカオ=フクジュソウの花の滴の中から掘り起こしたような神の宝刀を,私がもらったので,それをイナウにくるみ,そして私はしまった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ineap ta
- イネヤㇷ゚タ 【ine ap ta】 なんとまあ. ヒナㇰ ワ エㇰ ポンメノコ アン? "モペトゥンペ(モペッ ウン ペ) ソモ ネ ウン?" "イネヤㇷ゚タ シレトッコㇿ ルウェ"=「どこから来た娘なの?」「門別から来た者と違うか」「なんとまあ器量のいいこと」 (出典:萱野、方言:沙流)
- ineapkusta
- イネアㇷ゚クㇱタ 【ineap kus ta】 なんとまあ. イネアㇷ゚クㇱタ チクニ ピㇼカ=なんとまあ薪がいいこと!イネアㇷ゚クㇱタ チェㇷ゚ アッ=なんとまあサケが多いこと! (出典:萱野、方言:沙流)
- inehuykotan
- イネフイコタン 【inehuy-kotan】 どこかの村,見知らぬ村, ▷イネフイ=どこ コタン=村 イネフイモシㇼ イネフイコタン プㇱコサヌ ヤシコサヌ カムイエッフㇺ トゥリミㇺセ=どこの国か、どこの村かで,爆発音,破裂の音,神が来る音がひびき渡った……. *これはユカㇻに出てくる常套語[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- iniwkestasum(-i)
- イニウケㇱタスㇺ §841.ろうすい(老衰)する(4)老衰病 iniwkes-tasum(-i)〔i-níŭ-keš-ta-sum イにウケㇱ・タスㇺ〕[iniwkes(↑)+tasum(病)]⦅医事談, p.96⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- inkar ruwe caynatara
- インカㇻルウェ チャイナタラ 【inkar-ruwe cainatara】 見ている様子がとげとげしい,見る目がとげとげしい. ▷インカㇻ=見る ルゥェ=様子 チャイナタラ=とげとげしい(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- inkattomta
- インカットㇺタ 【副】[inkar-tom-ta 見る・のまん中・で] 見てる間に。 urameturente wa nepkipa p ne kus inkattomta nispanepa ウラメトゥレンテ ワ ネㇷ゚キパㇷ゚ ネ クㇱ インカットㇺタ ニㇱパネパ (彼らは)心を一つにして働いたので見る見るうちに金持ちになった。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- inne kotan
- インネ コタン 【inne kotan】 大勢の村.▷インネ=人口の多い コタン=村 (出典:萱野、方言:沙流)
- inneutar
- インネウタㇻ 【inne utar】 群集. (出典:萱野、方言:沙流)
- inonnoitak
- イノンノイタㇰ 【inonno-itak】 祝詞(のりと).祈りの言葉. ネㇷ゚ネㇷ゚ イノンノイタㇰ アン ヤッカ ペウレクㇽ イェ イタㇰ エタカスレ カムイ コホサリ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=いろいろと祝詞をあげる場合があるが,若者が言う言葉に特別神が向いてくれるものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- inonnoitak
- イノンノイタㇰ 【inonno-itak】 祈る,神や仏に願い事をする,神々に祈る.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- inonnoitak/inonnoytak
- イノンノイタㇰ 【自動】[i-nonno-itak ものを・(?)・話す] 祈とうする、 神に祈りを捧げる。 ☆参考 きちんと儀式の形式で祈とうすることを言い、 日本語で「ご健康を/ご活躍をお祈りします」と挨拶のように言うようなときには使わない。 {E: to pray.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inonnoitakkur/inonnoytakkur
- イノンノイタックㇽ 【名】祈る人。 ☆参考 「巫女、 坊さん」の訳として出た。 {E: a prayer (ie one who prays.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inoskohtutanupompeh(c-i)
- イノㇱコㇹトゥタヌポンペㇸ §822.くすりゆび(薬指)(1)inoskoh-tutanu-pompeh(c-i)〔i-nóš-koh|tu-tá-nu|póm-peh イのㇱコㇹ・トゥたヌ・ぽンペㇸ〕[i(それの)+noski(中央)+o(にある)+-h(もの)+tutanu(の次にある)+pompeh(指)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- inotakomo
- イノタコモ 【自動】ひげがあごの先にだけ生えている。 {E: to have a goatee beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inpetatuy(-an)
- インペタトゥイ §786.目がしょぼしょぼしているin-pe-ta-tuy(-an)〔ím-pe-ta-tuǐ いンペタトゥイ〕[in(目)+pe(汁)+ta(において)+tuy(垂れ落ちる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iokatacis
- イオカタチㇱ §011.赤子が泣く(3)赤子が親などの後を慕って泣くi-oka-ta-cis〔i-ó-ka-ta-čišイおカタチㇱ〕[i(それ)+oka(の後)+ta(に)+cis(泣く)]⦅ビホロ、ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ionkakuttar
- イオンカクッタㇻ §029 ハンゴンソウ ななつば (1) ionka-kuttar (i-ón-ka-kut-tar)「イおンカクッタㇻ」[i(それを)ónka(放置しておいてねばりをなくさせる、風化させる)kúttar(円棒状茎)] 茎 ⦅名寄、近文⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- iosmaktatekopite(-an)
- イオㇱマㇰタテコピテ §448.すわる(座る)(25)両足を前に立てて座って両手で股を抱える座り方[をする] i-osmak-ta-tek-opite(-an)〔イおㇱマㇰタ・チこピテ〕[i(それの)+osmak(後)+ta(において)+tek(手を)+opite(つなぐ)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ipehayta
- イペハイタ 【自動】[ipe-hayta ものを食べる・足りない]食べ足りない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ipehayta
- イペハイタ 【ipe-hayta】 食べ足りない. ヘカッタㇻ イペハイタ ノイネ イキ パ ナ シト ヘネ マ ワ エレパ オラウン ルラ ワ エㇰ=子供たちが食べ足りないようだから,餅でも焼いて食べさせてから送って行って来い. (出典:萱野、方言:沙流)
- ipesak itatani
- イペサㇰ イタタニ 【ipe-sak itatani】 のっぽ:背の高いこと.▷イペサㇰ=狩の下手な人 イタタニ=肉切り台 ソンノ イペサㇰイタタニ コラチ ケウェリ ルウェ=本当に狩の下手な人の肉切り台のように背が高いこと.*ヤイプニイタㇰ(からかい言葉)の一種.狩の下手な人の肉切り台は作ったままで使ったことがないため,いつまでも減らないで背が高いままだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ipetam
- イペタㇺ 【名】[ipe-tam ものを食べる・刀] 人食い刀(ユーカラに出て来る恐ろしい刀)。(S) {E: a man-eating sword (Yukar).} (出典:田村、方言:沙流)
- ipetam
- イペタㇺ 【ipe-tam】 人食い刀.▷イペ=食べる タㇺ=刀 *1度抜いたら血を見なければ納まらない刀が二風谷近くのアイヌの村にもあり,イペタㇺと呼ばれた.持ち主はその刀で自害した.後にその末裔が私の姉と結婚した. (出典:萱野、方言:沙流)
- ipetuykata
- イペトゥイカタ 【ipe-tuykata】 食べながら,食べている時. ▷イペ=食べる トゥイカタ=ながら,しながら *トゥイカタをつけた言葉に,モコットゥイカタ(眠っている間も,眠りながらも)などがある.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- iporoho retar
- イポロホ レタㇻ §174.顔色が白い;色白である(1)iporoho retar〔i-pó-ro-ho-re-tár イぽロホ・レたㇻ〕[その顔色・白い]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iporotanuyreye
- イポロタヌイレイェ 【iporo ta nuy reye】 顔を真っ赤にして怒る,烈火のごとく怒る.▷イポロ=顔色 タ=に ヌイ=炎 レイェ=這う →顔に炎が走る ネア アチャポ オハイケ ア・カㇻ ヒ ヌ ヤㇰ イェ コㇿ イポロタヌイレイェ ペコㇿ アン ワ イルㇱカ=あのおじさん,悪口を言われたのを聞いたと言って,顔に炎が這うようにして怒っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- ipotanni
- イポタンニ §082 エゾイボタ (2) ipotanni (i-pó-tan-ni)「イぽタンニ」[<epotan-ni] 茎 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ipottumkonna rennatara
- イポットゥㇺコンナ レンナタラ 【iporo-tum-konna rennatara】 顔の芯が沈んで,沈痛な面持ち,憂いのある顔色. ▷イポッ/イポロ=顔色 トゥㇺ=芯 コンナ=~が レンナタラ=沈んでいる[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ipukitara
- イプキタラ 【自動】[ipuk-itara 突き出る・…した状態が続いている](次のような慣用表現で)(顔に)ありありと出ている。 iruska ipor/a=nan kurka ta/ipukitara イルㇱカ イポㇿ/アナン クㇽカ タ/イプキタラ [雅]怒りの色が私の顔一面に青すじが立つほど出ている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipus'itak
- イプㇱイタㇰ 【<i-pusu-itak】 最初の言葉,枕言葉.▷イ=それを プス=掘り起こす イタㇰ=言葉 *以下の言葉は死んだ人に対する引導渡しの言葉の枕言葉の一節であるが,この言葉を聞き覚えたのは昭和25年頃に母方の叔父門別勝元に私の父がイプㇱイタㇰの例として教えていたのをさりげなく聞いて小耳に挟んであった言葉.「ク・コㇿ ク・ユポ ク・コㇿ ヌペポ ウヌカㇻヘタㇷ゚ ア・キ カトゥアン タネ アナㇰネ カムイ カㇻ シㇼカ=私の兄よ,私の仏よ,相まみえる私たちする様子,今すでに神が作った体…」 (出典:萱野、方言:沙流)
- iramkittarara
- イラㇺキッタララ 【i-ram-kittarara】 気になる,うるさく感じる. (出典:萱野、方言:沙流)
- irampotarare
- イランポタラレ 【自動】[i-ram-potara-re 人(の)・心・不安になる・させる]やかましい、 うるさい。(間投詞的に)やかましいなあ、 うるさいなあ。 hekattar irampotarare, hawehe ne ya humihi ne ya, ku=yaykosiramsuypa ka eaykap ヘカッタㇻ イランポタラレ、 ハウェヘ ネ ヤ フミヒ ネ ヤ、 クヤイコシラㇺスイパ カ エアイカㇷ゚ 子どもたちやかましいなあ、 声だか音だか、 私は考えることもできない。(S) haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 こやかましい、 夜どおしだれも眠らせない。(S) ☆参考 二つ目の例のように間投詞的にも使う。 {E: to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
- iresusinta
- イレスシンタ 【i-resu-sinta】 育てのゆりかご.▷イ=それ レス=育てる シンタ=ゆりかご (出典:萱野、方言:沙流)
- iretarka
- イレタㇻカ 【i-retar-ka】 漂白する.*白くしようと思うものを雪の上へ数日晒しておく.主としてカパイ(イラクサ)の皮,パㇱクㇽエㇷ゚(ツルウメモドキ)の皮などの青みをとるために行う. (出典:萱野、方言:沙流)
- ironne ita
- イロンネ イタ 【ironne ita】 厚い板. (出典:萱野、方言:沙流)
- ironnetat
- イロンネタッ §309 ウダイカンバ サイハダカンバ (4) ironne-tat (i-rón-ne-tat)「イろンネタッ」[色黒き・樺皮] 樹皮 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- irukatumta
- イルカトゥㇺタ 【iruka tum ta】 ちょっとの間. (出典:萱野、方言:沙流)
- írutar
- イルタㇻ 【名】[ir-utar 兄弟姉妹・人々(=たち)]兄弟姉妹たち(いとこも含む)。 ☞irwak イㇼワㇰ {E: brothers and sisters; siblings (extends to include cousins).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iruykeitanki
- イルイケイタンキ 【iruyke itanki】 研ぎ水入れの椀. ウェンシケサㇻペ エネ ヤイヌ ヒ イルイケ イタンキ アニ ヘネ ア・イ・イペレ ヤㇰネ チャランケ モトホ ネ ア・カㇻ シコㇿ ヤイヌ=ならず者が思うことは研ぎ水を入れる椀などで私に食べさせてくれればいいがかりの原因にしたいものだと思った. (出典:萱野、方言:沙流)
- irwakutari
- イㇼワクタリ 【名】[所](概 irwakutar イㇼワクタㇻ は未出)[irwak-utar-i 兄弟姉妹・人々・(所属語尾)]…の兄弟姉妹たち(「全部を言う」)。(S) ☆発音 イㇽワクタリ。 {E: brothers and sisters, siblings of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isimekuttar
- イシメクッタㇻ §196 オニシモツケ (3) isime-kuttar (i-sí-me-kut-tar)「イしメクッタㇻ」 茎葉 ⦅名寄⦆⦅A上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- isis haw ko yaknatara
- イシㇱ ハウ コ ヤㇰナタラ 【isis-haw-ko yak-natara】 あの野郎め,覚えていやがれ,この敵は討ってやるぞ. ▷イシㇱ=それ ハゥコ=声が ヤㇰナタラ=破裂した(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- isitayki
- イシタイキ 【自動】[i-sitayki もの・をたたく] 布を織る、 機織りする、 厚司などを織る。(W) ☆参考 attuskar アットゥㇱカㇻ 厚司をつくる。 itese イテセ ござの類を編む。 {E: to weave cloth, “attush.”} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isitayki
- イシタイキ 【i-sitayki】 機を織る.▷イ=それを シタイキ=叩く →アイヌの厚司の織り方はへらで横糸を叩くように織る エシㇼ エアウネ カㇻパ(ク・アㇻパ) アクス アウン ウナㇻペ イシタイキ コアリキキ コㇿ アン ア ワ=先程私が隣に行ったら隣のおばさんは機織りに精を出していたよ.テーエタ アナㇰネ フチ ウタㇻ イテセ ネ ヤ イシタイキ ネ ヤ キ ヒ タ ワッカ エプルㇽセ パ ワ ネㇷ゚キ パ コㇿ オカ シリ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ=古い時代はおばあちゃんたちが袋物を編んだり厚司を織る時は,口に水をふくんで霧吹きをして仕事をしていたのを私は見た覚えがある.図17[イシタイキ] (出典:萱野、方言:沙流)
- isitaykip
- イシタイキㇷ゚ 【i-sitayki-p】 機:布を織る道具. (出典:萱野、方言:沙流)
- isonkur'itatani
- イソンクㇽイタタニ 【ison-kur-itatani】 背の低い人.*ヤイプニイタㇰ(からかい言葉)の一種.狩の上手な人の肉切り台は始終使っているので減って背が低くなっている.▷イソンクㇽ=狩の上手な人 イタタニ=肉切り台 (出典:萱野、方言:沙流)
- isoykun kotan eunciarere
- イソイクン コタン エウンチアレレ §034.結婚(する)(22)i-soykun kotan e-unci-arere〔i-sóǐ-kuŋ|ko-tán|e-ún-či-a-re-re イそイクン・コたン・エうンチアレレ〕⦅マオカ⦆【雅】隣村に家庭を持たせた。⦅→樺太の神謡, p.6⦆。[<i-(我ら)+soyke(の外、の隣)+un(の)+kotan(村)+-e-(に)+unci(火を)+are-re(焚か・せた)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- isoytak
- イソイタㇰ 【自動/名】①[自動](あれこれ)話をする、 物語る。 ②[名] 話、 物語。 {E: ①to tell tales, stories ②tales; stories (n).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isoytak
- イソイタㇰ 【isoytak】 しゃべる,話す. (出典:萱野、方言:沙流)
- ita
- イタ 【名】[< 日本語]①板、 床板、 板敷きのゆか。 ②お盆。 ③ちゃぶ台(「はんだい」)。 ☆参考 お膳は otcike オッチケ と言い、 ita イタ とは言わない。 床板のことも ita イタ と言うが、 敷き物(ござ)を敷いた場合は so ソ と言う。 {E: ①a board. ②a tray. ③a low dining table.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ita
- イタ 【ita】 盆,板. ニㇱパ オルン シネウェアナクス(シネウェ・アン アクス) イタ チキㇱマ ヒ イサㇺ カネ カㇺ ピㇼカ ヒ ア・イ・コイプニ=物持ちの所へ遊びに行ったら,盆をつかむ所もないほど,肉のおいしい部分を私に配られた.図21[イタ] (出典:萱野、方言:沙流)
- itaci=kismahiisamkane
- イタチキㇱマヒイサㇺカネ 【ita ci=kisma hi isam kane】 山盛.▷イタ=盆 チ=私たち(が) キㇱマ=つかむ ヒ=所 イサㇺ=ない カネ=ほどに (出典:萱野、方言:沙流)
- itacorpok
- イタチョㇿポㇰ 【ita corpok】 縁の下,床下. *子供の頃に子犬を貰って来ては,縁の下に入ったまま出て来ないと,クモの巣に顔を当てながら縁の下を這い回ったものであった.▷イタ=板 チョㇿポㇰ=下 イタ チョㇿポㇰ タ アㇰペ ヨコレ ワ アヌ.エルㇺ ヘネ ア・ウㇰ ヤㇰ イモㇰ ネ ア・カㇻ ナ=縁の下に罠をかけておけ.ネズミでも獲れたら餌に使うから. (出典:萱野、方言:沙流)
- itahruykamuy
- イタㇵルイカムイ §183 エゾヤマハギ (7) itahruy-kamuy (i-táh-ruy-ka-muy)「イたㇵルイカムイ」[<itak-ruy(おしゃべりする、itak物言う、ruy激しい)kamuy(神)] 茎 ⦅鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- itahruyni
- イタㇵルイニ §183 エゾヤマハギ (8) itahruy-ni (i-táh-ruy-ni)「イたㇵルイニ」[おしゃべりする・木] 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- itak
- イタㇰ 【itak】 言う,話す,しゃべる. タント アナㇰネ ホカンパ イタㇰ ソモ ク・イェ ノ ヘル クワンノ ク・イタㇰ=今日は難しい言葉を私は言わずに,ごく簡単にしゃべる. (出典:萱野、方言:沙流)
- itak 1
- イタㇰ 【自動】ものを言う、 しゃべる。 {E: to speak; talk (v.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itak 2
- イタㇰ 【名】①言葉。 itak ipehe イタㇰ イペヘ/イタキペヘ ☞itakipehe イタキペヘ。 anun itak アヌン イタㇰ/アヌニタㇰ よその(他地方の)言葉。 aynu itak アイヌ イタㇰ アイヌ語。 sísam itak シサㇺ イタㇰ/シサミタㇰ 日本語。 a=kor itak アコリタㇰ 私たち(あなたも私も)の言葉(アイヌ民族同士で言うときアイヌ語を指す)。 ci=kor itak チコリタㇰ(あなたのではなく)私たちの言葉(他民族、 たとえば和人に言う場合にアイヌ語を指す)。 ②(動詞句のあとで) tuyka itak omare トゥイカ イタㇰ オマレ [雅](直訳すると)…の上に言葉をのせる=…しながら言葉を言う。(☞itako イタコ) {E: words.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itak cinki a=koturaynu
- イタㇰ チンキ アコトゥライヌ 【itak cinki a=ko-turaynu】 遺言をしないで死ぬ.▷イタㇰ=言葉 チンキ=裾 ア=私たちは コ=それに トゥライヌ=見つけない,発見できない →言葉の裾も見つからない フチ オンネ ヤㇰ ア・イェ コㇿカ アリタㇰ(アㇻ イタㇰ) チンキ ポカ ア・コトゥライヌ=おばあさんが亡くなったそうだが,ひと言の遺言もなかった.ソンノ ピㇼカ ニㇱパ ネ ア コㇿカ ア・ニサㇷ゚トゥイェ イタㇰチンキ ア・コトゥライヌ ヤㇰ ア・イェ=本当に立派な物持ちの方でしたが,急に亡くなられ,遺言をしないで死んだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itak easkay
- イタㇰ エアㇱカイ 【itak easkay】 話し上手(だ). ペウレクㇽ ネ コㇿカ クッチャマハ ペケㇾ エアㇻキンネ イタㇰエアㇱカイ=若い人であるけれど,発音もきれいだし,とても話し上手だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itak ikir inne
- イタㇰ イキㇼ インネ 【itak ikir inne】 言葉:単語の種類が多い.▷イタㇰ=言葉 イキㇼ=列 インネ=大勢 (出典:萱野、方言:沙流)
- itak koraci
- イタㇰ コラチ 【itak koraci】 言葉通りに. "イワポソインカㇻ" セコㇿ ア・イェ ウェンカムイ アナㇰネ イタㇰ コラチ イワ オポソ カ アイヌ ヌカㇻ コㇿ アン ア・シトマ ウェンカムイ ネヤカイェ(ネ ヤㇰ ア・イェ)=「岩を通してでも見える」という悪い神は,言葉の通りに岩を通しても人間を見ている恐ろしい化け物だそうだ.イㇱカㇻ エトコホ "ソウンペッ" アナㇰネ イタㇰ コラチ ウェンクッオンネ アイヌ カ アㇷ゚カㇱ エアイカㇷ゚=石狩川の源,「滝のある川」(層雲峡)は言葉通り絶壁なので,人間も歩くことができない. (出典:萱野、方言:沙流)
- itak'ehoripi
- イタㇰエホリピ 【itak-ehoripi】 力足を踏み進む,言葉と一緒に踏む. シㇼウフイオカタ カムイケゥェホムス アンヒタアナㇰネ オッカヨウタㇻ エムシコㇿカネワ イタㇰエホリピㇷ゚ ネルウェネ アワ=火事の後などには,男たちは刀を手に持ってしゃべりながら力足を踏むものであった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- itak'enini
- イタㇰエニニ 【itak-enini】 どもる.▷イタㇰ=言葉 エ=それ ニニ=縮む →言葉が縮まってしまう (出典:萱野、方言:沙流)
- itak'esosnare
- イタㇰエソㇱナレ 【itak-esosna-re】 話題を変える. アイヌ アナㇰネ ホイェ エオㇷ゚ ネ コㇿカ ヘカッタㇻ アン コㇿ "アペケㇱ オカ ナ" シコㇿ ネ ワ イタㇰエソㇱナレパ=アイヌは猥談を言うけれど,子供がいると「燃えさしがいるぞ」と言って,言葉の向きを変えるものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
- itak'eutcikep
- イタㇰエウッチケㇷ゚ 【itak-e-utcike-p】 ものを言うのに度胸がない. ネㇷ゚ アン ヤッカ イタㇰエウッチケ ㇷ゚ ネ クス ア・コパㇱロタ コㇿ ア・コオㇿスッケ アクス タンペ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ ピㇼカ ア ワー=何があってもものを言うのに度胸がないので,叱りつけながら励ましたら,今度はよかったよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itak'eyukar
- イタㇰエユカㇻ 【itak-e-yukar】 口真似をする. ク・ポニタ(ク・ポン ヒ タ) コナハ(ク・オナハ) ク・トゥラ ウニウェンテ オッタ(オㇿ タ) カㇻパ(ク・アㇻパ) チュニ(チ・ウニ) ウン ホシッパ・アㇱ ヒ タ コイカ ウン ウタㇻ エネ エネ イタㇰ パ セコㇿ イタㇰエユカㇻ ワ エン・ヌレ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が少年時代,父に連れられ川でおぼれて死んだ人の葬式に行き,家へ戻りながら,「静内の(=東に住む)人たちはこのようにこのようにしゃべった」と口真似をして私に聞かせたものだった. (出典:萱野、方言:沙流)
- itak'ikkew
- イタㇰイッケウ 【itak-ikkew】 言葉の真髄.▷イタㇰ=言葉 イッケウ=背骨 (出典:萱野、方言:沙流)
- itak'ipe
- イタㇰイペ 【itak-ipe】 言葉の中身,言葉の意味. パウェトㇰ コㇿ クㇽ ネ ㇷ゚ ネ クス タㇰネ イタㇰ ネ コㇿカ イタㇰイペ ピㇼカ ハウェ ケオクンヌレ(ク・エオクンヌレ)=雄弁な人なので,短い言葉ではあったが言葉の中身がよかった.私は感心した.←イタキペ (出典:萱野、方言:沙流)
- itak'ukoyki
- イタㇰウコイキ 【itak-ukoyki】 口げんか. (出典:萱野、方言:沙流)
- itakaca
- イタカチャ §321 クロツグミ (1) itakaca (i-tá-ka-ča)「イたカチャ」[itak(物言う)aca(小父)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- itakacam
- イタカチャㇺ §321 クロツグミ (2) itakacam (i-tá-ka-čam)「イたカチャㇺ」[<itak-acapo(物言う小父さん)、itakacapo→itakacamo→itakacamになったか] ⦅近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- itakanakka
- イタカナッカ 【itak anak ka】 と言っても. ワッカウㇱカムイ イタカナッカ チューラッペマッ カムイ カッケマッ=水の神と言っても瀬を司る女.神の淑女(水の神の本当の名前). (出典:萱野、方言:沙流)
- itakcinki
- イタㇰチンキ 【itak-cinki】 遺言.▷イタㇰ=言葉 チンキ=裾 (出典:萱野、方言:沙流)
- itakciskar
- イタㇰチㇱカㇻ 【itak-cis-kar】 言葉で(口で叱られただけで)泣く. ソンノ エネ ポロ シリヒ アン ワ オラウン ポンノ ネㇷ゚カ ア・イェ コㇿ イタㇰチㇱカㇻ=本当にこのように大きい体をしているくせに,少し何か言うと言葉だけで泣く. (出典:萱野、方言:沙流)
- itakeriskeaynu
- イタケリㇱケアイヌ §155.おし(唖・唖者)(7)唾者 itakeriske-aynu〔i-tá-ke-riš-ke-aǐ-nu イたケリㇱケアイヌ〕[itak(物言う)+e(について)+riske(?)+aynu(人)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- itakhaw
- イタㇰハウ 【itak-haw】 話し声. イタㇰ ハウ コンナ チャロトッケ=がやがやとした話し声(大勢の声なので話の内容は聞き取れないが,人声がするという場合). (出典:萱野、方言:沙流)
- itaki
- イタキ 【名】[所](概は itak イタㇰ)…の言葉(nep ネㇷ゚ の後に置かれるときの形)。 nep itaki ne yakka ネㇷ゚ イタキ ネ ヤッカ 何の言葉でも、 どんな言葉でも。 ☆参考 普通に「だれそれの言葉」を表現するには X ye itak X イェ イタㇰ《Xが言った/言う言葉》とか X ye p X イェㇷ゚《Xが言った/言うこと》などのように言い、 itaki イタキ は使わない。 {E: the words of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itakipe
- イタキペ 【名】[概/所][itak-ipe 言葉・中身]言葉の表す内容、 言葉の主要部分。 ☞itak イタㇰ 2 {E: the meaning, the principal part of a word or phrase.} (出典:田村、方言:沙流)
- itakipe
- イタキペ 【itak-ipe】 言葉の意味,言葉,言語. アウン ウナㇻペ パケトゥナㇱ ペ ネ クス イタキペ ア・エランペウテㇰ=隣のおばさんは早口でしゃべるものだから,言っている言葉の意味が私はわからない. (出典:萱野、方言:沙流)
- itakipehe
- イタキペヘ 【名】[所](言葉)の表す内容、 (言葉)の主要部分。 taan itak itakipehe k=érampewtek タアン イタㇰ イタキペヘ ケラㇺペウテㇰ 私はこの言葉の意味がわからない。(S) sóne pirkano itakipehe oma nankora? ソネ ピㇼカノ イタキペヘ オマ ナンコラ? 本当にちゃんと言葉の大事なところが(録音テープに)入ったでしょうか。(W独話) (出典:田村、方言:沙流)
- itakkes ta
- イタㇰケㇱ タ 【itak-kes ta】 言葉のしまいに. (出典:萱野、方言:沙流)
- itakkokiru
- イタッコキル 【他動】[itak-ko-kiru 言葉・と共に・向きを変える](?) 悪い災難を避けるためにまじなってあげる。 {E: to take action to prevent a disaster from occurring.} (出典:田村、方言:沙流)
- itakkosinonruki
- イタㇰコシノンルキ 【itak-ko-si-non-ruki】 言葉を呑む.▷イタㇰ=言葉 コ=それ シ=自ら ノン=唾 ルキ=呑む →言葉を唾とともに呑み込んでしまう ア・エカシヒ ネㇷ゚ カ イェ ルスイ ワ ネ ノイネ イタㇰコシノンルキ アイネ イ・コヘタリ "ア・ミッポホ エキㇺネ ワ イセポ ヘネ チロンヌㇷ゚ ヘネ ウㇰ ワ エㇰ" シコロ イェ=私の祖父は何か言いたいらしく,言葉を呑んでいたが,私に顔を向けて,「孫よ,山へ行ってウサギでも狐でも獲ってこい」と言った. (出典:萱野、方言:沙流)
- itakkosipasnu
- イタㇰコシパㇱヌ 【itak-ko-sipasnu】 言葉が際立っている. ソンノ エアシㇼ アヌン ニㇱパ イタㇰコシパㇱヌ ハウェ ア・エラヤㇷ゚=本当によそから来られた方の言葉が際立っている様子,感心なことだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itakkutcama
- イタㇰクッチャマ 【itak-kut-sama】 話し方.▷イタㇰ=話す クッ=喉 サマ=前,様子(イタㇰクッサマ→イタㇰクッチャマ) クチャ チセ オッタ(オㇿ タ) レウシアナクス(レウシ・アン アクス) カムイ メノコ ウコイタㇰ ハウェ ア・ヌ イタㇰクッチャマ ペケㇾ ワ オケレ オヤチキ スㇽク トノ マッ ネ アアン=狩小屋に私が泊まっていたら,神の女が話をしていたのを聞いたが,話し方がとてもきれいであった.知らなかったがトリカブト姫であった[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- itakmakkuste
- イタㇰマックㇱテ 【自動/名】[itak-mak-kus-te 言葉・後ろ・を通る・させる] ①[自動]隠し言葉(第三者や子どもたちにはわからないような言い方)を使う。 ②[名]自分たちだけで通じ合い、 第三者や子どもたちにはわからないような言い方、 隠し言葉。 itakmakkuste ani ye イタㇰマックㇱテ アニ イェ 隠し言葉(人にわからないような言い方)で言いなさい。 ☆参考 第三者に隠すことばかりが目的でもないようである。 隠喩を用いて言う言い方で、 その中には、 即興的に瞬間に思いついて言う場合もあれば、 言いならわされて、 大人ならだれでも知っているような決まった言い回しもある。 たとえば、 apekes oyao na アペケㇱ オヤオ ナ 燃え尻の火が炉ぶち板に燃えうつるぞ=こいつはおしゃべりだからあまり深いことまで聞かせるな。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ 川堤があふれるぞ=あまり言うと泣くからもうやめておきなさい。(S) iteki supki yak haw néno hawean イテキ スㇷ゚キ ヤㇰ ハウ ネノ ハウェアン ヨシがつぶれるみたいなことを言うな=取り返しのつかないようなことを言うな。(S) 本辞典では[隠]と表示してあるが、 日本語で言う「隠語」とは違う概念であるから注意。 {E: ①secret words; a secret code. ②to use a secret code so that others will not understand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itakmakkuste
- イタㇰマックㇱテ 【itak-mak-kuste】 遠回しに言う.▷イタㇰ=言葉 マㇰ=奥 クㇱテ=通す カㇽク ネ ヤ マッカㇽク ネ ヤ ア・カㇱパオッテ ヒ タ アナㇰネ イテキ ア・コイキノ ピㇼカノ イタㇰマㇰクㇱテ・アン ペ ネ ナ アニー=甥や姪に意見をする時は,怒ったりせずに,よく遠回しに言うものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itakmuye
- イタㇰムイェ 【itak-muye】 言い含める,言葉をその人に授ける. ▷イタㇰ=言葉 ムイェ=授ける タパンオルシペ エチコイタㇰムイェ ネワネヤッネ イテキオイラノ ウルオカタ ウルオカタ エラマンワ アンアニー=この話をお前たちに授けるので,忘れずに次から次と覚えておいてくれるんだよ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- itaknum
- イタㇰヌㇺ 【名】[itak-num 言葉・粒]意味。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- itako
- イタコ 【他動】[itak-o 言葉を・そこに置く](そこ)に言葉を置く/入れる。(次の慣用表現で) kurka(sike) itako クㇽカ/クㇽカシケ イタコ [雅](その)上に言葉を置く=(そう)しながら話す、 言葉を言う。 ranke núpe/uturatura/kurkasike/itako hawe/ene oka hi ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ/クㇽカシケ/イタコ ハウェ/エネ オカ ヒ [雅]落ちる涙がとめどなく流れ、 そうしながら言った言葉は次のよう。(W神謡語り) {E: to speak of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itakomare
- イタコマレ 【itak-omare】 言葉を加える.▷イタㇰ=言葉 オマレ=入れる(イタㇰオマレ→イタコマレ) (出典:萱野、方言:沙流)
- itakporose
- イタㇰポロセ 【自動】[itak-porose 言葉・…を(そのように)名づける/言葉で言い表す]言い表す、 (そのような)言い方をする。 a=opítta itakporose=an hi ne wa アオピッタ イタㇰポロセアニ ネ ワ 「私たちみなしてそういう言葉つけたんですよ、 そういう言い方なんですよ。」 (W) (出典:田村、方言:沙流)
- itakramat
- イタㇰラマッ 【itak-ramat】 言葉の魂. アイヌ イタㇰ アナㇰネ ラマッ コㇿ ワ コエトゥレンノ ケマ コㇿ ペコㇿ パㇻ コㇿ ペコㇿ イタㇰラマッ シネンネ アㇷ゚カㇱ ペ ネ ルウェ ネ ワ=人間の言葉というものは魂を持っていて.それとともに足があるように,口があるように,言葉の魂がひとりで歩くものなのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itaksura
- イタㇰスラ 【itak-sura】 遺言(する).▷イタㇰ=言葉 スラ=放す ソンノ オンネ フチ ヤイェラメコモ ワ イタㇰスラ ヤㇰ ア・イェ=本当に年寄りのおばあさんが自分自身を諦めて,遺言をしたそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itaktakusa
- イタㇰタクサ 【itak-takusa】 言葉の清め草,言葉で清める. ▷イタㇰ=言葉 タクサ=清め草 *昭和36年6月に過労のために私は入院した.その時に見舞いに来てくださったのが貝澤前太郎さんでしたが,アイヌ語で次のように言ってくれた. ネㇷ゚クスネヤ ペゥレアイヌ エネワオラーノ ネㇷ゚タスミ エキヒネヤッカ イタㇰタクサ タクサアニ エカクキッ ネワネヤㇰネ イットコラチ エニサㇱヌナ……(何のために若いあなたでありながら,何の病気をしたというのか.言葉の清め草,その清め草で私があなたを祓い清めると,あっという間に元気になるでありましょう……)と言葉ひとつで祓い清めてもらって,数日後に退院できたので,イタㇰタクサは忘れられない言葉になった.平成14年1月に冬青社より出版された私の本の題名に選んだ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- itakte
- イタㇰテ 【itak-te】 しゃべらせる. (出典:萱野、方言:沙流)
- itaktokkese
- イタㇰトッケセ 【itak-tokkese】 語尾. "アイヌ イタㇰ オッタ(オㇿ タ) イタㇰトッケセ ウネノアン イタㇰ レㇷ゚ イェ ワ エン・ヌレ" "シレトㇰ パウェトㇰ ラメトㇰ ネ ワ"=「アイヌ語の中で,語尾が同じ言葉を三つ言って聞かせてくれ」「器量,雄弁,度胸だよ」 (出典:萱野、方言:沙流)
- itakturasire
- イタㇰトゥラシレ 【他動】[itak-turasi-re 言葉を・(長いもの)に沿って上へのぼって行く・させる](用例では)(炉ぶちの木)に沿ってまじないの言葉を下座から上座へ向けてはわせる。 oharkisoun wa inumpe turasi a=itákturasire, osisoun wa inunpe a=itákturasire オハㇻキソウンマ イヌンペ トゥラシ アイタㇰトゥラシレ、 オシソウンマ イヌンペ アイタㇰトゥラシレ 左座から炉ぶちの木に沿ってまじないの言葉を下座から上座へ向けてはわせ、 右座から炉ぶちの木に沿って下座から上座へ向けてまじないの言葉をはわせた。 《平取HK民話》 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itanciki
- イタンチキ 【itanciki】 床(ゆか). (出典:萱野、方言:沙流)
- itanki
- イタンキ 【名】①茶わん、 おわん(昔はクワの木やホオの木でつくった)。 etoypuneno itanki or iyo エトイプネノ イタンキ オㇿ イヨ 山もりに茶わんに盛った。(W) ohaw e itanki オハウ エ イタンキ 汁わん(おかずを入れる)。(W) ②(ご飯やおかずのわん数)…杯。 sine itanki シネ イタンキ 一杯、 一ぜん。(W) ☆参考 この場合、 接尾辞と見ることもできるが、 読みやすさのために離して書く。 {E: ①bowls. ②a counter for bowls.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itanki
- イタンキ 【itanki】 椀,茶碗(木製). エメㇱケ ポイス エメㇱケ イタンキ ウㇽキオ たんぜん ク・コㇿ ペ ネ ナ かかあならんか ふうふならんか=欠けた小鍋に欠けたお椀にシラミのたかった丹前を私は持っている.かかあになってくれ,夫婦になってくれ.*昭和10年頃近所の二谷栄治さんという青年が,この歌を歌って嫁を貰ったと自分を揶揄していた.アイヌ語と日本語が混じっている.図23[イタンキ] (出典:萱野、方言:沙流)
- itankiatca
- イタンキアッチャ §118 テントウムシ(瓢虫) (4) itanki-atca(i-tán-ki-at-ca)「イたンキアッチャ」[<itanki(椀)atca(半分)]⦅美幌⦆テントウムシ類 (出典:知里動物編、方言:)
- itankikem'askepet
- イタンキケㇺアㇱケペッ 【itanki-kem-askepet】 人差し指. *明治時代までは鹿肉やサケも豊富かつ自由に獲れたので,主食は肉や魚であったと思う.したがって肉汁や魚汁を食べた後で口直しにお粥を食べた.その時にお椀の内側についた粥を人差し指で嘗め取った.舌で嘗めることは下品なこととされ,舌でぺろっと嘗めるとうんと叱られた.嘗めたいならば人差し指でお椀の内側を撫で,その指を嘗めることになっている.それで椀を嘗める指と名づけられた.▷イタンキ=椀 ケㇺ=嘗める アㇱケペッ=指 (出典:萱野、方言:沙流)
- itankikem-askepeci(hi)
- イタンキケㇺ アㇱケペチ(ヒ) 【名】[所](概は itankikem askepet イタンキケㇺ アㇱケペッ) …の人差指。 {E: an, the index finger of…} (出典:田村、方言:沙流)
- itankikem-askepet
- イタンキケㇺ アㇱケペッ 【名】[概](所は itankikem askepeci(hi) イタンキケㇺ アㇱケペチ(ヒ))[itanki-kem-askepet 椀・をなめる・指] 人差指。 ☆参考 昔は食べたあと人差指でおわんについた食べものをふきとってなめ、 きれいにした。(W) {E: an, the index finger.} (出典:田村、方言:沙流)
- itankikemaskepet(c-i)
- イタンキケマㇱケペッ §820.ひとさしゆび(1)itanki-kem-askepet(c-i)〔i-táŋ-ki-kem-aš-ke-pet イたンキ・ケㇺ・アㇱケペッ〕[itanki(椀〔を〕)+kem(なめる)+askepet(指)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- itankikemaspeket(c-i)
- イタンキケマㇱペケッ §820.ひとさしゆび(2)itanki-kem-aspeket(c-i)〔i-táŋ-ki-kem-aš-pe-ket イたンキ・ケㇺ・アㇱペケッ〕[椀を・なめる・指]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- itankikempe
- イタンキケンペ §820.ひとさしゆび(3)itanki-kem-pe〔i-táŋ-ki-kem-pe イたンキケㇺペ〕[itanki(椀)+kem(なめる)+pe(もの)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- itankikikir
- イタンキキキㇼ §118 テントウムシ(瓢虫) (2) itanki-kikir(i-tan-ki-ki-kir)「イタンキキキㇼ」⦅本別⦆テントウムシ類 井上9 (出典:知里動物編、方言:)
- itankikosip
- イタンキコシㇷ゚ 【<itanki-ko-hosipi】 お代わりをする.▷イタンキ=お椀 コ=それを ホシピ=戻る→お椀がお給仕する人と食べる人の間を行ったり来たりする ヒナコㇿ ウェン ヤㇰ イェ コㇿ アサマリイタンキ エイタンキコシㇷ゚ ペ アン=どこが悪いと言いながら,(よくもまあ)底高漆塗り椀でお代わりをするものだなあ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itaoma-cip
- イタオマチㇷ゚ 【名】[ita-oma-cip 板・そこについている・舟]板つき舟(丸木舟のように木をくりぬいてつくった舟型の上に木の板をのせ、 下の舟型とのせた板とに穴をあけて綱を通して縫いつけ、 板と板の間も綱で縫い合わせてつくった。 ござを帆にして帆かけ舟として使ったという)。 ☆参考 ただ cip チㇷ゚ とだけ言うと丸木舟を指す。 それは aynu-cip アイヌチㇷ゚ とも言う。 ☆参考 板つき舟 itaoma-cip イタオマチㇷ゚ についてサダモさんは ita a=ukóteskao wa a=kar cip イタ アウコテㇱカオ ワ アカッ チㇷ゚ 板を編み合わせてつくった舟と説明している。 ☞cip チㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
- itaomacip
- イタオマチㇷ゚ 【ita-oma-cip】 板付け舟. (出典:萱野、方言:沙流)
- itapiru
- イタピル 【ita-piru】 床拭き(をする).▷イタ=床 ピル=を拭く クポニタ(ク・ポン ヒ タ) 字校 オッタ(オㇿ タ) イタピル・アン マタ ネ コㇿ ア・ピㇼパ オカケ ルプㇱ ワ アㇻパ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が子供の時,字校で床拭きをした.冬であれば,拭いた後が,すぐに凍っていったものだったよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- itapirup
- イタピルㇷ゚ 【名】[ita-piru-p 板/床/飯台・を拭く・もの] ぞうきん、 台ぶきん。 ☆参考 urepirup ウレピルㇷ゚ 足ふき。 {E: a cloth; a dustcloth; a towel.} (出典:田村、方言:沙流)
- itasa
- イタサ 【自動/副】[単](複は itaspa イタㇱパ)[i-tasa 人・と交代する] ①[自動]交代する。 ②[副]交代して。 itasa itak イタサ イタㇰ 答える、 応答する(相手が言った言葉を聞いて交代してしゃべることを言う。 ☆参考 呼ばれて答えることは hóse ホセ《ホーと言う》と言う)。 {E: ①to take turns; alternate with. ②in turns; alternately} (出典:田村、方言:沙流)
- itasaitak
- イタサイタㇰ 【itasa-itak】 答える,返答. アヌン コタン ワ エㇰ ウタㇻ エアㇻキンネ パウェトㇰ パテㇰ ウタペラリ.イタサイタㇰ アナㇰネ エチ・サラマ ナ=よその村から来られた方々は本当に雄弁な者ばかりが肩を接して来ている.答えることはお前に任せるよ.*昭和10年頃に静内の月元さんという人が水死した時に,鹿戸ヨンケさんが父に言った言葉である. (出典:萱野、方言:沙流)
- itasare
- イタサレ 【他動】[i-tasa-re もの・交代/交換する・させる]…を他のと取りかえる。 e=mip itasare エミㇷ゚ イタサレ あなたの着物を取りかえなさい。(S) {E: to exchange, interchange…with…} (出典:田村、方言:沙流)
- itasare
- イタサレ 【i-tasa-re】 取り替える,交換する. ク・ケリヒ ネンカ イタサレ ワ アㇻパ ノイネ イサㇺ ナ フナラ ワ エン・コレ=私の履物を誰か取り替えて行ってしまったらしく,ないから捜してくれ.ク・コㇿ トンカ ネ クナㇰ ク・ラム ワ ク・コㇿ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) アクス アチャポ コㇿ ペ ネ ア ナ.アㇻパ ワ イタサレ ワ エㇰ=私の鍬だと思って持って来たら,おじさんの持ち物だった.行って交換して来い. (出典:萱野、方言:沙流)
- itasasa
- イタササ 【自動】①痛い、 響くからいやだ。 hemanta hawkor hawe itasasa an! ヘマンタ ハウコㇿ ハウェ イタササ アン! 何が大声出して、 いやだなあ(響くからいやだ)。(W) ②(間投詞的に使って)痛いなあ、 痛いねえ、 痛かったろうねえ。 ☆参考 痛いときや苦しいときに出る間投詞は hay! ハイー。 {E: to cry out in pain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itasasa
- イタササ 【itasasa】 痛いよう. カㇱケペチヒ(ク・アㇱケペチヒ) トゥチ アニ ク・キㇰ.エアㇻキンネ ヘセヘセ ペコㇿ アㇻカ.イェオッ ノイネ ネ ナ ヌカㇻ ワ エン・コレ ハイー!イタササ イタササ=私の手の指を槌で叩いた.本当にどっきんどっきんと痛い.膿を持っているらしいから見てくれ.あー痛いよう,痛いよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- itasasa
- イタササ §085.いたむ(痛む)(18)痛む時の叫び itasasa〔i-tá-sa-sa イたササ〕⦅ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- itasko
- イタㇱコ 【自動】[i-tasko もの・をたすきがけにする] たすきをかける。 itasko kane wa ita piru イタㇱコ カネ ワ イタ ピル たすきがけでゆかを拭きなさい。(S) ani itasko p アニ イタスコㇷ゚ [それで・たすきがけする・もの]たすき。 {E: to tie up one's sleeves with string etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- itaskoat
- イタㇱコアッ 【名】[i-tasko-at ものを・肩から斜めにかける・ひも] 刀を下げるためのひも、 刀のつりひも。 ☆参考 昔は刀を腰にささず肩からひもで下げた。 {E: a cord, sash attached to a sword which is used to hang the sword around the shoulders.} (出典:田村、方言:沙流)
- itaso
- イタソ 【名】[ita-so 板・座れるように整えたゆか] 板敷きのゆか(床)。 itaso kurka heri at kane イタソ クㇽカ ヘリ アッ カネ 板敷きの床の上一面が光っている。(S) {E: wooden flooring.} (出典:田村、方言:沙流)
- itaso
- イタソ 【ita-so】 (板の)床(ゆか). (出典:萱野、方言:沙流)
- itaspa
- イタㇱパ 【自動/副】①[自動][複](単は itasa イタサ) 交代する。 ②[副]お返しに、 交代して。 {E: ①to take turns; alternate ②in return.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itaspare
- イタㇱパレ 【他動】[自動使役][itaspa-re 人と交代する・させる](二つ以上のもの)を交換する。 {E: to exchange…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- itastasa
- イタㇱタサ 【i-tastasa】 口答え(する).抗弁(する). ネㇷ゚カ ア・カレ ヤッカ ソモ カㇻ ノ アン ウヌフ オㇿ ワ ア・コイキ コㇿ イタㇱタサ コㇿ アン=何か仕事をさせてもやりもせず,母親から叱られると口答えをしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- itastuyep rikin
- イタㇱトゥイェㇷ゚ リキン §484.たん(痰)(7)臨終の際に痰がのどにからまってごろごろする itastuyep rikin〔i-táš-tu-jep|ri-kín イたㇱトゥイェㇷ゚・りきン〕[i(その人の)+tas(いきを)+tuye(絶やす)+p(ものが)+rikin(上る)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- itatani
- イタタニ 【i-tata-ni】 まないた,肉切り台.▷イ=それ タタ=刻む,切る 二=木 図22[イタタニ] (出典:萱野、方言:沙流)
- itatayar
- イタタヤㇻ 【i-tata-yar】 木の皮の器. ア・アキヒ ユㇰ スマウコㇿ イタタヤㇻ オンナイケ タ イタタニ ア・アシ ユㇰ ポネ ア・タタ ヒネ ポネ ルㇽ ア・カㇻ ヒネ ポロンノ ア・エ=私の弟が鹿を獲ったので,木の皮の器の中へ肉切り台を立てて,鹿の骨を切り刻んで骨汁を煮てたくさん食べた. (出典:萱野、方言:沙流)
- itomoitak
- イトモイタㇰ 【i-tomo-itak】 仲裁(する).▷イ=それの(=けんかしている者) トモ=方 イタㇰ=言う アウン ペウレ ウムレㇰ ウコイキ コㇿ オカ ナ アㇻパ ワ イトモイタㇰ ワ エㇰ=隣の若夫婦がけんかしていたから,行って仲裁して来い. (出典:萱野、方言:沙流)
- itomoitak
- イトモイタㇰ 【i-tomo-itak】 仲裁する,二人の中へ入って和解させる. ▷イ=その人たち トモ=~の方に イタㇰ=言う ネㇷ゚クスネヤ ウパゥレコロ オカヒクス イヌアンワ イトモイタㇰアン=何の事か知らないが言い争っていたので,訳を聞いて仲裁した.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- itta
- イッタ §817.手指の関節(3)itta〔ít-ta いッタ〕[<ikra(関節)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- itunnapkotan
- イトゥンナㇷ゚コタン §123 アリ 蟻 (13) itunnap-kotan(i-tún-nap-ko-tan)「イとゥンナㇷ゚コタン」⦅旭川⦆アリの巣 (出典:知里動物編、方言:)
- iwankewitak
- イワンケウイタㇰ 【iwan-kew-itak】 六つのかばね言葉:ありもしないいがかりをつける場合に並べる言葉[ユ]. スンケ チャランケ イッカ チャランケ ネ ヒ オロ タ ア・イェ イタㇰ スッケウイタㇰ イワンケウイタㇰ エカㇱケウイタㇰ イワンケウイタㇰ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ=嘘のいいがかり,盗みのいいがかり,その中で言われる言葉は,祖母のかばね,六つのかばね,祖父のかばね,六つのかばねというものだ(そう難しい意味ではなく,イプㇱイタㇰ=枕詞の一種である:しゃべる時に最初に言う言葉). (出典:萱野、方言:沙流)
- iwatarap
- イワタラㇷ゚ 【iwatarap】 赤子,赤ん坊.乳のみ子. ナー イワタラㇷ゚ ネ ラポㇰ タ ア・ホッパ ㇷ゚ ネ クス ネ ㇷ゚ ポーカ ア・パㇻヌンヌンテ ワ ア・レス パㇱテッテㇾケ パㇰノ ポロ ルウェ ネ ワー=まだ赤子のうちに遺された者なのでいろいろな物を口移しにして育て,よちよち歩きするまでに大きくなったのだよ.イワタラㇷ゚ アナㇰネ チㇱ ヒ タ シㇰトココ ワ チㇱ ヒ アナㇰネ ネㇷ゚カ ヌカㇻ ワクス イキ ヒ ネ ワ ア・エヤㇺ ペ ネ=赤子が泣く時に目をぱっちり開けて泣くのは何か化け物が見えているのだから大切にするものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iwatarap
- イワタラㇷ゚ §004.あかご;あかんぼ(47)iwatarap〔i-wá-ta-rap イわタラㇷ゚〕⦅サル⦆あかんぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- iwatarappe
- イワタラッペ §004.あかご;あかんぼ(46)iwatarappe〔i-wá-ta-rap-pe イわタラッペ〕⦅ホロべツ⦆あかんぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- iwor otta rorumpe ne
- イウォㇿ オッタ ロルンペ ネ §389.しぬ(死ぬ)(59)山で変死する iwor otta rorumpe ne〔i-wór-ot-ta|ro-rúm-pe-neイうぉロッタ・ロるンペ・ネ〕[iwor(山野、部落の猟狩の縄張)+otta(において)+rorumpe(変死)+ne(になる)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- iworkitay
- イウォㇿキタイ 【名】[iwor-kitay 山奥の谷あい・の頂上]尾根と尾根の間の谷あいのいちばん奥のちょうど尾根の分れている所。(S) {E: the inner-most valley between ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyaynumare tanepo tapne menoko ne manu p
- イヤイヌマレ タネポタㇷ゚ネ メノコ ネマヌㇷ゚ 【iyaynumare tane-po tap ne menoko ne manup】 なんとまあ,今初めて女という者. ▷イヤイヌマレ=なんとまあ タネポタㇷ゚ネ=今初めて メノコ=女 ネマヌㇷ゚=という者 *ユカㇻの主役ポンヤウンペが,宴の場で美人を見た時の言葉[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- iyeepakta
- イイェエパㇰタ 【副】[i-y-eepak-ta もの・(挿入音)・の次・に]次に続いて。 e=kor hekattar/na iyeepakta エコㇿ ヘカッタㇻ/ナ イイェエパㇰタ [雅]あなたのお子様が次々に続いて…。(Sユーカラ語り) kor rametok/na iyeepakta/a=koysitoma コン ラメトㇰ/ナ イイェエパㇰタ/アコイシトマ [雅]その勇猛さは父神以上に恐れられました。(Sユーカラ) ☞eepak エエパㇰ、 eepakke エエパッケ、 uweepak ウウェエパㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyekotanne
- イイェコタンネ 【i-ye-kotan-ne】 私の村の者になった,村人になる. ▷イ=その人 イェ=それ コタン=村 ネ=なる,なった(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- iyetapkar
- イイェタㇷ゚カㇻ 【自動】[i-y-e-tapkar 人・(挿入音)・と一緒に・タプカラ(踏舞)する](女が)タプカラ(踏舞)する男の後ろについて協力して歌い、 舞う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyetapkar
- イイェタㇷ゚カㇻ 【i-e-tapkar】 ともに舞う.▷イ=それ(=男) エ=ともに タㇷ゚カㇻ=舞う アヌン ニㇱパ タㇷ゚カㇻ ヒクス イイェタㇷ゚カㇻ・アン ルウェ ネ コㇿカ ホクエタㇷ゚カㇻ ソモ ア・キ ㇷ゚ ネ=よその村の男の方が舞を舞ったので私は後について舞ったが,自分の夫が舞を舞う時は一緒に舞うものではない.*熊送りなどの祝宴の後,男性が立って舞を舞う.その後へ女性がひとりつくことになっており,それを指す語.しかしホクエタㇷ゚カㇻ ソモ ア・キ ㇷ゚ ネといって,夫の舞いにその妻がつくことはできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyeutanne
- イイェウタンネ 【i-ye-utar-ne】 仲間になる,村人の仲間になる. ▷イ=その人 イェ=それ ウタㇻ=仲間 ネ=なる,なった(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- iyeymontasa
- イイェイモンタサ 【i-e-imontasa】 仇討ち(する). (出典:萱野、方言:沙流)
- iyoitakusi
- イヨイタクシ 【i-o-itak-usi】 呪いをかける,呪う.▷イ=人,相手 オ=それ イタㇰ=言葉 ウシ=つける →言葉を人になすりつける コタン レ コイラ(ク・オイラ) コㇿカ トオㇷ゚ トゥイマ オカ ウタㇻ イヨイタクシ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ア・コシトマㇷ゚ ネ=村の名前は忘れたけれどずっと遠くにいる仲間は人に呪いの言葉をかけられるとかで,恐ろしがられているものだ."イヨイタクシ" セコㇿ ア・イェ イタㇰ カ イタㇰ タクㇷ゚ カ ア・シトマ.イヨイタクシㇷ゚ アナㇰネ オルケㇱサㇰペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=「人を呪う」という言葉は言葉だけでも恐ろしいものだ.人を呪う言葉を知っている者の血統は絶えるものだという.ソンノ イヨーハイ イヨイタクシ エカㇷ゚ネ ウェン パㇱロタ ハウェ ケオハイシトマ(ク・エオハイシトマ)=本当にいやなことだよ,呪いの言葉さながらに毒づく,私は薄気味悪い. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyonuytasa
- イヨヌイタサ 【副】[i-y-onuytasa 人・(挿入音)・に交代して] 今度は交代して。 henpaksuy ka aynurayke yak a=ye wa iyonuytasa a=rayke hawe un ヘンパㇰスイ カ アイヌライケ ヤカイェ ワ イヨヌイタサ アライケ ハウェ ウン 何回も人殺しをしたそうで今度は反対に殺されるのだそうだ。(S) iyonuytasa káni ka ku=kikkik イヨヌイタサ カニ カ クキッキㇰ 仕返しに私もなぐる。(S) en=kip e=niwkes a kusu iyonuytasa e=kip ku=niwkes エンキㇷ゚ エニウケㇱ ア クス イヨヌイタサ エキㇷ゚ クニウケㇱ あなたが私を助けてくれたから今度は私があなたを助けてあげる。(S) {E: let's switch, take turns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyonuytasa
- イヨヌイタサ 【i-onuytasa】 反対に.▷イ=それの オヌイタサ=反対 イヨヌイタサ エㇰ=反対から来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyonuytasare
- イヨヌイタサレ 【他動】[iyonuytasa-re 交換する・させる](人)に少しごまかしていいものを交換で取る。 (出典:田村、方言:沙流)
- iyoroitak
- イヨロイタㇰ 【i-oro-itak】 口を挟む,横やりを入れる.▷イ=それ(の) オロ=その中に イタㇰ=言う マㇰネ ワ ネ ヤー カ ケラムㇱカリ(ク・エラムㇱカリ) コㇿカ アチャポ ウタㇻ ユㇷ゚ケ ウパウレパ コㇿ オカ コㇿカ エタㇻカ イヨロイタㇰ カ ク・シトマ クス ク・キラ ワ ケㇰ(ク・エㇰ)=どうしてか知らないけれど,おじさんたちが激しく口論していたがでたらめに口を挟むのが恐ろしかったので,私は逃げて来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyotaypeste
- イヨタイペㇱテ 【i-otay-peste】 誘導尋問する,(こまごまと)聞く. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyotta
- イヨッタ 【副】[i-y-or-ta もの・(挿入音)・の所・で] 中でも特に、 ことに、 いちばん、 最も。 tanike iyotta pirka タニケ イヨッタ ピㇼカ これがいちばんいい。(S) iyotta e=e rusuy pe ye イヨッタ エエ ルスイ ペ イェ いちばん食べたいものを言いなさい。(S) opitta pirka korka oro ta tanike iyotta pirka オピッタ ピㇼカ コㇿカ オロ タ タニケ イヨッタ ピㇼカ みんないいがその中でこれがことによい。(S) ☆参考 同じような状況で síno シノ《まことに》も使われる。 iyotta イヨッタ はいわゆる「最上級」というわけではない。 {E: particularly; the most; extremely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyotta
- イヨッタ 【iyotta】 一番,最も,最高に. オッカヨ ア ヒ タ アナㇰネ ウキロセレ ワ ア ヒ イヨッタ ピㇼカ ㇷ゚ ネ=男が座る時は,あぐらをかいて座るのが一番いいものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyotta iyosno
- イヨッタ イヨㇱノ 【iyotta iyos no】 最後に.▷イヨッタ=一番 イヨㇱノ=後に テエータ にけ シコㇿ ア・イェ チャペ アン ペ ネ ヒネ オンネ アクス オヤコヤㇰ タ オクイマ オソマ ア・コイパㇰ ヒネ ネユン ア・エトパㇻ ヤッカ ホシピ ランケ イヨッタ イヨㇱノ レクチヒ イチェン ア・コテ プマハ ネ ヤㇰ ア・イェ アクス クスケライ ホシピ イサㇺ ペ ネ=ずっと昔,にけという猫がいて,年寄りになったらあちこちで小便や糞をたれる.それが悪いとて何回追放してもいつも戻って来た.一番おしまいに首へ銭をつけて,給料だよと言ったら,そのお陰で戻ってこなかったものだ.イヌイェアニタ(イヌイェ・アン ヒ タ) イヨッタ イヨㇱノ マキリ アニ トゥキパスイ ネ ヤ ニマ ネ ヤ ア・ケウレ ヒ マキリピル セコㇿ ア・イェ.マキリ アニ ア・ピル アーペコㇿ ア・ケウレ クス ア・イェ ヒ ネ=彫刻をする時に一番おしまいに,小刀で捧酒著とか木の器とかを削ることを,小刀で拭くというものだ.小刀で拭いたように削るので言うのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyuta
- イユタ 【自動】[i-y-uta もの・(挿入音)・を(臼で)つく] 穀物を臼でつく(「つきものする」)、 「白(はく)」にする(=精白する)、 ヒエつき/米つきする。 kaparamip mi kane wa iyuta kor an カパラミㇷ゚ ミ カネ ワ イユタ コラン 刺しゅう入りのひとえの着物を着て「つきもの」している(絵はがきの写真を見て)。(W) ☆参考 臼は nisu ニス、 杵(きね)は iyutani イユタニ。 {E: to grind grains in a mortar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyuta
- イユタ 【i-uta】 搗き物(をする).搗く.▷イ=それを ウタ=搗く アマㇺ カウレ コㇿ イユタ・アン ヤッカ ア・エニタン コㇿカ リカン コㇿ オラーノ コネ ワ イサㇺ ペ ネ=穀物が乾燥していると搗き物をしてもしやすいけれども,乾燥不足だと砕けてしまうものだよ.メノコポ ウタㇻ ネㇷ゚ ワ アン ペ イェ パ ワ エウミナレ コㇿ イユタ パ コーㇿ(コㇿ) オカ=娘たちが,何やら話をしては大笑いをしながら,搗き物をしていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- iyutakikir
- イユタキキㇼ §190 トンボ(蜻蛉) (16) iyuta-kikir (i-yú-ta-ki-kir)「イゆタキキㇼ」[<iyuta(つきものする)kikir(虫)、i(ものを)uta(つく)] ⦅幌別⦆トンボ類(=hankucotcap) (出典:知里動物編、方言:)
- iyutani
- イユタニ 【i-uta-ni】 杵(きね):片手で持つ杵. イユタニ ア・カㇻ チクニ アナㇰネ パセ チクニ アニ ア・カㇻ ペ ネ セイェカパㇻ トペニ ペロ イヨッタ ピㇼカ ㇷ゚ ネ ワ=杵を作る木は重い木で作るもので,アサダ,イタヤ,ナラが最もよいものだ.*にぎりの部分をトゥカハというが,この言葉は二谷かよさんが教えてくれた.図[[イユタニとニス] (出典:萱野、方言:沙流)
- iyutani 1
- イユタニ 【名】[iyuta-ni 穀物を臼でつく・木] 杵(きね)(昔のは月の兎が持っている杵のような形)。 {E: a pestle.} (出典:田村、方言:沙流)
- Iyutani 2
- イユタニ 【名】[< iyutani 1][星座名](天の川の東側にある女の星座。) ☆参考 「三つまっすぐに並んで杵(きね)のようだから。 西側にある marattosapa マラットサパ はこれの夫。 夫婦の神で、 いつも女が夫を追って行く。 旧暦の七月のお盆にだけ会える。 雨が降ると水がふえて川を渡れない。 女というものはこのように夫に根(こん)よく従わなければならないと言う。」 (S) ☆参考 この二つの星座がたなばたの東側の女と西側の男だとサダモさんは説明している。 ☞marattosapa マラットサパ 2 {E: a sign of the horoscope.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyutaninociw
- イユタニノチウ 【iyutani-nociw】 三つ星:オリオン座中央部の連星.▷イユタニ=杵 ノチュー=星 (出典:萱野、方言:沙流)
- iyutap
- イユタㇷ゚ 【i-uta-p】 パッタリ(精米用具).*イユタㇷ゚は水力を利用して作られた精米用具で,昭和14年には二風谷村で約40か所あった.昭和30年代までは萱野茂の家の前のオケネウシ沢で使っていたが,それが最後であった.形は踏み臼と同じで人の足の代わりに水を利用した.普通はパッタリと言っていたが音がパッタリと聞こえるものであった.▷イ=それを ウタ=搗く ㇷ゚=物 アッチェウンペ イユタㇷ゚ オㇿ ワ ピㇼケㇷ゚ エイッカ ア・コオシコニ ヤㇰ ア・イェ=よそから来た者がパッタリから精米を盗み見つかったという話だ.図[復元されたイユタプ] (出典:萱野、方言:沙流)
- iyutapke
- イユタㇷ゚ケ 【自動】[i-y-utapke もの・(挿入音)・をつくろう] つぎもの(つくろいもの)をする。 ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yutapke クユタㇷ゚ケ、 e=yutapke エユタㇷ゚ケ という形をとる。 {E: to mend.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyutaupopo
- イユタウポポ 【i-uta-upopo】 搗き物をする時の歌声,ヘッサオーホイ ホイヤーオーホイの繰り返し,ひとりで搗く時はイユタ(搗く),ふたりで搗く時はウトゥナシ(ふたりで立つ,ウ=互い トゥン=ふたり アㇱ=立つ)といい,3人の時はウレナシ(3人で立つ,ウ=互い レン=3人 アㇱ=立つ)という.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ka(si) konitata
- カ(シ) コニタタ 【連他動】[ka(si)-ko-nitata …の上・に/(その人)の…を・…をそっと押えてあげる]…をそっと押えてあげる。 nen póka ramat kasi a=konítata yakun ネン ポカ ラマッ カシ アコニタタ ヤクン なんとか魂を(抜け出ないように)押えてもらったのであれば(=死にかかっていたところを巫術によって助けてもらったのであれば)。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kahtaytakara
- カㇵタイタカラ §751.夢精[する]kahtay-takara〔káh-taǐ-ta-ká-ra かㇵタイ・タかラ〕[kah(<kap 皮)+taye(引いた)+takara(夢)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kaita
- カイタ 【kaita】 錨.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kakkokkamtaci
- カッコㇰカㇺタチ §144 キツリフネ (9) kakkok-kamtaci (kák-kok-kam-ta-ci)「かッコㇰカㇺタチ」[kakkok(カッコウ)kamtaci(麹)] 花中にある白い玉(蜜腺) ⦅足寄、本別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kamakata
- カマカタ §142 チョウ(蝶) (13) kamakata(ká-ma-ka-ta)「かマカタ」⦅礼文、マスミ⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kamakatak
- カマカタㇰ §142 チョウ(蝶) (12) kamakatak(ka-má-ka-tak)「カまカタㇰ」⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kamakatanonno
- カマカタノンノ §134 スミレ (1) kamakata-nonno (ka-má-ka-ta-non-no)「カまカタ・ノンノ」[蝶・花] 花 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kamanata
- カマナタ 【kama-nata】 (大型の)山刀. (出典:萱野、方言:沙流)
- kamiasitasum(-i)
- カミアシタスㇺ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(3)kamiasi-tasum(-i)〔ka-mí-a-ši-ta-sum カみアシタスㇺ〕[kamiasi(魔神)+tasum(病)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamkumatay
- カㇺクマタイ 【kam-kuma-tay】 肉を乾かす干し棹の林. ▷カㇺ=肉 クマ=干し棹 タイ=林 イソンクル アンウシ ネノイネ チセソイタ チェㇷ゚クマタイ カㇺクマタイ アンルウェネ=狩り上手の人のいる所らしく,家の外に魚を乾かす干し棹の林,肉を乾かす干し棹の林があった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kamputa
- カンプタ ☞kanputa カンプタ (出典:田村、方言:沙流)
- kamtaci
- カㇺタチ 【名】麹(こうじ)。 panaus kamtaci パナウㇱ カㇺタチ よく粉をふいた麹。 panasak kamtaci パナサㇰ カㇺタチ 粉をふかない麹。 {E: malt.} (出典:田村、方言:沙流)
- kamtaci
- カㇺタチ 【kamtaci】 麹. カㇺタチ ハイタ=麹が足りない=精神薄弱:熊送りの時に熊の脳髄を出した後へ麹を詰める.麹が足りなければ脳味噌が足りないということになる.友達をからかう時の言葉.カㇺタチはアイヌ語かと思っていたが日本語の古語でもカムタチという.だによって古くカムタチと言っていた時代からアイヌ民族と日本国の交易の名残が言葉と物で残っていたのであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- kamtacikasu
- カㇺタチカス 【自動】[kamtaci-kasu 麹・多すぎる] 頭が悪い、 ばかだ(悪口)。 {E: to be fool, idiot.} (出典:田村、方言:沙流)
- kamtacikasu
- カㇺタチカス §595.ばかである;おろかである(10)わかったようでわからぬ;物わかりの悪い;小馬鹿な kamtaci-kasu〔kám-ta-či-ka-su かㇺタチ・カス〕[麹が・すぎる]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamtacisak
- カㇺタチサㇰ §595.ばかである;おろかである(8)知恵のない;脳味噌のない kamtaci-sak〔kám-ta-či-sàk カㇺタチ・サㇰ〕[麹・を欠く]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamtacisak
- カㇺタチサㇰ 【自動】[kamtaci-sak 麹・がない] 頭が悪い、 ばかだ(悪口)。 {E: to be fool, idiot.} (出典:田村、方言:沙流)
- kamutacipokas
- カムタチポカㇱ §595.ばかである;おろかである(9)少々知恵が足りない kamutaci-pokas〔kám-ta-či-po-kàš かㇺタチ・ポカㇱ〕[麹が・劣っている]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuy'oroitak
- カムイオロイタㇰ 【kamuy-or-o-itak】 祝詞:神に祈るときに唱える古い言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- kamuy-ranke-tam
- カムイランケタㇺ 【名】[神(が)・下ろした・刀][雅]神から下されたような立派な刀。 kamuy-ranke-tam/a=kutpokeciw カムイランケタㇺ/アクッポケチウ [雅]私は神から下されたような立派な刀を腰にさした。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kamuykotan
- カムイコタン 【kamuy-kotan】 神の村:天の上にあると考えられていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- kamuykotan orun oman
- カムイコタン オルン オマン §389.しぬ(死ぬ)(15)死ぬ kamuy-kotan orun oman〔ka-múǐ-ko-tan|o-rún|omán カむイコタン・オるン・オまン〕[神の国へ・行く]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuykoytak
- カムイコイタㇰ 【自動】[kamuy-ko-itak 神・に・話す] 神に話す、 祈る。 ☆参考 kamuynomi カムイノミ はおみき(神酒)をあげ、 決まった作法にのっとって祈る儀式をすること、 inonnoytak イノンノイタㇰ はそのようにして祈ること、 kamuykoytak カムイコイタㇰ は神に向かって言葉を言うこと。 「ご健闘を祈ります」のような挨拶や単に「祈念する」という意味には使わない。 ☞koytak コイタㇰ、 itak イタㇰ {E: to pray.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kamuyranketam
- カムイランケタㇺ 【kamuy-ranke-tam】 神授の刀,神から授かった刀[ユ].▷カムイ=神 ランケ=降ろす タㇺ=刀 (出典:萱野、方言:沙流)
- kamuytasum(-i)
- カムイタスㇺ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(2)kamuy-tasum(-i)〔ka-múǐ-ta-sum カむイタスㇺ〕[kamuy(魔神)+tasum(病)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kamuytat
- カムイタッ 【kamuy-tat】 エゾノダケカンバ,ダケカンバ. (出典:萱野、方言:沙流)
- Kamuytat
- カムイタッ §308 エゾノダケカンバ (1) Kamuy-tat (ka-múy-tat)「カむイ・タッ」[神の・樺皮] 樹皮 ⦅美幌、屈斜路、足寄⦆⦅A十勝・沙流・鵡川・千歳、など⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kamuytatni
- カムイタッニ §308 エゾノダケカンバ (2) kamuy-tat-ni (ka-múy-tat-ni)「カむイ・タッニ」[同上樹皮のとれる木] 茎 ⦅美幌、屈斜路、足寄⦆⦅A十勝・沙流・鵡川・千歳、など⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kaniyaykata
- カニヤイカタ 【kani-yaykata】 自分自身で.▷クアニ=私 ヤイカタ=自分で(クアニヤイカタ→カニヤイカタ) (出典:萱野、方言:沙流)
- kankaniarkatasum
- カンカニアㇻカタスㇺ §797.もうちょうえん(盲腸炎)kankani-arka-tasum〔káŋ-ka-ni|ár-ka|ta-súm かンカニ・あㇻカ・タスㇺ〕[その腸が・痛む・病]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kankitay
- カンキタイ 【名】[kan-kitay 上・頂上] 頭のてっぺん、 つむじ。 tu kankitay oma kusu etakasure ramuan nankor トゥ カンキタイ オマ クス エタカスレ ラムアン ナンコㇿ つむじが二つあるから格別に利口な人になるだろう。(W) {E: the crown of the head.} (出典:田村、方言:沙流)
- kankitay(-i)
- カンキタイ §518.つむじ(旋毛);まきめ(2)頭の旋毛 kankitay(-i)〔káŋ-ki-taǐ かンキタイ〕[kan(上方の)+kitay(頭頂)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kankitay/kankitaye(he)
- カンキタイ/カンキタイェ(ヘ) 【kan-kitay/-kitaye(he)】 頭頂,頭のてっぺん. (出典:萱野、方言:沙流)
- kankitayuspe
- カンキタユㇱペ §218.かみかたち(髪容)(3)小児時代の整容で、頭頂部に剃り残す髪毛 kankitay-us-pe〔káŋ-ki-ta-juš-pe かンキタイウㇱペ・かンキタユㇱペ〕⦅イブリ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kanpioroytak
- カンピオロイタㇰ 【自動】[kanpi-or-o-itak 紙/書いたもの・のところ・に・話す] 本/書いたものを(声に出して)読む、 音読する(=kanpi or oytak カンピ オㇿ オイタㇰ)。 {E: to read aloud.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanputa
- カンプタ 【名】[概/所][kan-puta 上の・ふた] 上にのせるだけのふた。 ☞puta プタ {E: a lid; cover.} (出典:田村、方言:沙流)
- kanputaha
- カンプタハ 【名】[所](概は kanputa カンプタ)…の(上にのせるだけの)ふた。 {E: a lid, cover of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kanputaha
- カンプタハ 【kan-putaha】 蓋. ポロ カラウト カンプタハ ア・エトゥルセレ オンナイ タ アン ポンヤウンペ ア・エキラ ルウェ ネ=大きいつづら,その蓋をさっと落とし,中にいたポンヤウンペを連れて逃げた. (出典:萱野、方言:沙流)
- kapattat
- カパッタッ §310 シラカンバ (3) kapattat (ka-pát-tat)「カぱッタッ」[<kapar-tat 薄い・樺皮] 樹皮 ⦅A沙流・鵡川・千歳・有珠⦆⦅長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kapattatni
- カパッタッニ §310 シラカンバ (4) kapattat-ni (ka-pát-tat-ni)「カぱッタッ・ニ」[上記樺皮のとれる木] 茎 ⦅A沙流・鵡川・千歳・有珠⦆⦅長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kapu sipita
- カプ シピタ §194.[痂が治って]皮が剥げるkapu sipita〔ka-pú|ši-pí-ta カぷ・シぴタ〕[kapu(その皮)、sipita(解ける、si 自分を、pita 解きはなす)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- karimpatat
- カリンパタッ §309 ウダイカンバ サイハダカンバ (3) karimpa-tat (ka-rím-pa-tat)「カりンパタッ」[ぐるぐる巻く・樺皮] 樹皮 ⦅A十勝・沙流、など⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kasiketa
- カシケタ 【kasike ta】 上に. (出典:萱野、方言:沙流)
- kasinta
- カシンタ 【ka-sinta】 水鳥の罠:ブドウづるで作り,糸は馬のしっぽの毛で撚る.そうすると糸がふやけることがなくいいものである. 図[カシンタ] (出典:萱野、方言:沙流)
- kasiotao
- カシオタオ 【kasi ota-o】 上へ砂を入れる. (出典:萱野、方言:沙流)
- kasita
- カシタ 【kasi ta】 上に. (出典:萱野、方言:沙流)
- kásutar
- カスタㇻ 【名】[kas-utar 漁小屋・人々](漁のとき)漁小屋(kas カㇱ)に住む人々。 inne kásutar an ruwe! kásutar inne korka súsam kemian yak a=ye インネ カスタㇻ アン ルウェ! カスタㇻ インネ コㇿカ スサㇺ ケミアン ヤカイェ 大勢の漁小屋の人がいるねえ!漁小屋の人々は多いがシシャモは少ないそうだ。(S) ☆参考 11月以降、 鵡川から下全部、 シシャモ(susam スサㇺ)をとるために kásutar an カスタㇻ アン《漁小屋がつくられて人が住む》。(S) {E: those who live in a fishing hut (ie. fishermen.).} (出典:田村、方言:沙流)
- kata
- カタ 【ka ta】 上で. (出典:萱野、方言:沙流)
- kátak
- カタㇰ 【名】[ka-tak 糸・塊] ①糸玉(糸を丸く巻いたもの)。 ②まり(糸を巻いてつくったまり、 てまり)。 {E: a ball of string, thread.} (出典:田村、方言:沙流)
- katak
- カタㇰ 【ka-tak】 糸玉:アッ(オヒョウの皮の繊維)やニペ,(シナの木の皮の繊維で作った)糸. (出典:萱野、方言:沙流)
- katakatap
- カタカタㇷ゚ §178 バッタ (4) katakatap(ka-tá-ka-tap)「カたカタㇷ゚」⦅穂別⦆バッタ類 (出典:知里動物編、方言:)
- kátakesinot
- カタケシノッ 【自動】[kátak-e-sinot 糸のまり・で・遊ぶ] まりつきをして遊ぶ。 {E: to play with a ball.} (出典:田村、方言:沙流)
- katam
- カタㇺ 【名】[植物](ヨシでもカヤでもない細いもの、 苫小牧と沼の端[地名]の間の湿原に生えている)。 〔知分類 p.54 ツルコケモモ、 p.56 クロマメノキ、 p.152 エゾキンバイソオ〕 {E: name of a plant. pretty top (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- katam
- カタㇺ §091 ツルコケモモ (1) katam (ka-tám)「カたㇺ」 果実 ⦅長万部、幌別、斜里、樺太[雅語]⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- katamkaurep
- カタㇺカウレㇷ゚ §091 ツルコケモモ (2) katamka-urep (ka-tám-ka-u-rep)「カたㇺカウレㇷ゚」[katam(<katam-sarツルコケモモ・原)ka(の上の)hurep(赤い実)] 果実 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- katamsar 1
- カタㇺサㇻ 【名】カタム (植物名)の生えている湿原。 ☞katam カタㇺ {E: a swamp where katam grows } (出典:田村、方言:沙流)
- katamsar 2
- カタㇺサㇻ 【名】[植物] ススキのカヤ。 katamsar epuyke カタㇺサㇻ エプイケ カヤの穂(=ススキ)。〔知分類になし (編者注:ススキのかやについては p.226に rapempe などがのっている)〕 {E: silver grass thatching } (出典:田村、方言:沙流)
- katanpira
- カタンピラ 【名】[日本語かたびらであろう。] 衣服の一種、 カタビラ(?)(「熊祭りかなにかのときに着たり着なかったり」)。(S) {E: a hemp garment.} (出典:田村、方言:沙流)
- katap
- カタㇷ゚ 【ka-tap】 〜も.くらいも,でさえも. シゲル カタㇷ゚ カㇻ ペ ク・カㇻ エアイカㇷ゚ ハウェー=茂でさえも作るのに俺ができないはずがない. (出典:萱野、方言:沙流)
- katka konna caknatara
- カッカ コンナ チャㇰナタラ 【自動詞句】[雅] 気が浮き浮きしている。 tanto anak ponno ku=katka konna caknatara, a=en=íkure p ne kus タント アナㇰ ポンノ クカッカ コンナ チャㇰナタラ、 アエニクレㇷ゚ ネ クㇱ 今日は私は少し気が浮き浮きしている、 飲ましてくれたので。(S) {E: to feel carefree, light-hearted.} (出典:田村、方言:沙流)
- katka konna rennatara
- カッカ コンナ レンナタラ 【自動詞句】[雅] 気が沈んでいる。 tanto anak niskur an wa ne humi he an, ku=katka konna rennatara, nep ku=kar rusuy ka somo ki タント アナㇰ ニㇱクㇽ アン ワ ネ フミ ヘ アン、 クカッカ コンナ レンナタラ、 ネㇷ゚ クカンルスイ カ ソモ キ 今日は曇っているからだろうか、 気が沈んで、 何をする気もしない。(S) {E: to feel down, despondent.} (出典:田村、方言:沙流)
- kattaro
- カッタロ 【kattaro】 勝ち,勝つ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kaykumata
- カイクマタ 【自動】[kaykuma-ta 柴木・をとってくる] たきつけの細い木を刈り集める、 柴刈りする。 ☆参考 刈ることも拾うことも含めて取ってくることを言う。 nína ニナ は一般にまきやたきぎにする木を取ることを言う。 {E: to gather firewood} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemaosista
- ケマオシㇱタ §035.あしうら(足裏、蹠)(4)kema-osista〔ke-má-o-šiš-taケまオシㇱタ〕[kema(足)+osista(底、<o「尻」sut「根本」ta「に」)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kemto otta mom(-an)
- ケㇺト オッタ モㇺ §491.血まみれになる(3)血まみれになって倒れている kem-to otta mom(-an)〔kém-to-ot-ta-móm けㇺト・オッタ・もㇺ〕[kem(血)+to(沼)+otta(の中に)+mom(ただよう);血の海の中にただよう]⦅ホロべツ、サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.464】 (出典:知里人間編I、方言:)
- kenrupa ta horari kamuy
- ケンルパ タ ホラリ カムイ 【kenru-pa ta ho-rari kamuy】 家の東に鎮座する神:丁寧に言う場合の言い方.▷ケンル=家 パ=頭=上の方 タ=に ホ=自ら ラリ=詰める=鎮座 カムイ=神 ケンルパタ ホラリ カムイ チセコㇿカムイ ク・ノミ ナー=家の頭(上座)の方に鎮座する神,家の守護神を私は祭るよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kesoseta
- ケソセタ §268 イヌ (25) keso-seta (ké-so-se-ta)「けソセタ」[<‘まだらのある・イヌ’、kes(斑紋)o(ついている)] ⦅北海道⦆ぶちイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- kesta
- ケㇱタ 【kes ta】 終わりに. コタン ケㇱタ=村の終わりに.イタㇰ トㇰケㇱタ=言葉のおしまいに. (出典:萱野、方言:沙流)
- kewetara
- ケウェタラ §226.体が大きい;図体が大きい(2)kewetara〔ke-wé-ta-ra ケうぇタラ〕⦅ホロべツ⦆→「からだ」(5)注 (出典:知里人間編I、方言:)
- kewitak
- ケウイタㇰ 【kew-itak】 かばね言葉. スッケウイタㇰ イワンケウイタㇰ エカシケウイタㇰ イワンケウイタㇰ=祖母のかばね言葉,六つのかばね言葉,祖父のかばね言葉,六つのかばね言葉.この言葉は,スンケチャランケ(嘘のいいがかりをする時の言葉)でめったに使わない.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- keykitay(-he)
- ケイキタイ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(7)key-kitay(-he)〔kéǐ-ki-taǐ けイキタイ〕[key(頭)+kitay(頂)]⦅チライ、マオカ、タラントマリ、シラウラ、ナイブチ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kí-tontaro
- キトンタロ 【自動】[ki-tontaro する・(日本語の「飛ぶ」をアイヌ語の動詞にした形)] 飛ぶ(強調形)。 ku=kihopuni/ku=kitontaro クキホプニ/クキトンタロ 私は飛んで行く(のだがなあ)。(KK即興詩) ☆参考 アイヌ語の hopuni ホプニ と日本語の「飛ぶ」をアイヌ語の形にした tontaro トンタロ とを並べて対句にしている。 このように、 アイヌ語と日本語の同義の語を使った同義語並列的な対句は、 即興歌の技法の一つである。 ☞ki- キ {E: to fly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kikita
- キキタ 【副】[kiki-ta 防御・(助詞)](?) しかたなく(?)。 kikita ne kus(u) キキタ ネ クス/クㇱ しかたがないから。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kikita
- キキタ 【kikita】 どうせ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kikitanekusu
- キキタネクス 【kikita ne kusu】 てっとりばやく,どうせなら. ウウォシッコテ パ ワ イキ パ シリ ネ ヤクン キキタネクス エ・マッネポホ トゥラレ オラ=互いに惚れ合ってそうしているのであれば,どうせならお前の娘を連れて行かせろよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kiknatara
- キㇰナタラ ☞kokiknatara コキㇰナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimta
- キㇺタ 【kim ta】 山に.▷キㇺ=山 タ=に (出典:萱野、方言:沙流)
- kimunotaruh
- キムノタルㇷ §209 オオタカネバラ (5) kimun-otaruh (ki-mú-no-ta-ruh)「キむノタルㇷ」[山の・ハマナス] 果実 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kimunotaruh
- キムンオタルㇷ §210 カラフトバラ (2) kimun-otaruh (ki-mun-o-tá-ruh)「キムン・オたルㇷ」[山のハマナス] 果実 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kinarataskep
- キナラタㇱケㇷ゚ 【kina-rataskep】 山菜の寄せ鍋.▷キナ=山菜 ラタㇱケㇷ゚=寄せ鍋 (出典:萱野、方言:沙流)
- kinarayta
- キナライタ §192 キンミズヒキ (1) kina-rayta (ki-ná-ray-ta)「キなライタ」[草・いが] 痩果 ⦅美幌、屈斜路⦆⦅A千歳・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kiniptay
- キニㇷ゚タイ 【ki-nip-tay】 萱原(かやわら):二風谷村堰堤の東地区の地名. (出典:萱野、方言:沙流)
- kinnatara
- キンナタラ 【kinnatara】 盛装して座っている様子,りっぱなこと[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- kirawkonta
- キラウコンタ 【kiraw-konta】 角の二股. (出典:萱野、方言:沙流)
- kirawsittap
- キラウシッタㇷ゚ 【kiraw-sir-ta-p】 角鍬:キラウ(鹿の角). 図[キラウシッタㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
- kisantap(-u)
- キサンタㇷ゚ §734.みみたぶ(耳朶)(2)kisan-tap(-u)〔ki-sán-tap キさン・タㇷ゚〕⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kisaratararapekampe
- キサラタララペカンペ §127 ヒシ (2) kisara-tarara-pekampe (ki-sá-ra-ta-ra-ra-pe-kam-pe)「キさラ・タララ・ペカンペ」[kisara(その耳を)tarara(立てている)pekampe(ヒシの実)] 果実 ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kisattarara
- キサッタララ 【kisar-tarara】 聞き耳を立てる:聞こうとして注意を集中する. ポンペ オラーノ オッシケポロ ㇷ゚ ネ クス ネㇷ゚カ ア・イェ コㇿ キサッタララ オラウン エパルラ=小さい癖に利口なものだから,何か私どもが言うと聞き耳を立てて聞いた話を運んで行く. (出典:萱野、方言:沙流)
- kisattom euswa piitak
- キサットㇺ エウㇱワ ピイタㇰ §740.耳もと(3)耳もとに口を寄せてささやく kisat-tom e-us-wa pi-itak〔ki-sát-tom|e-úš-wa|pí-i-tak キさットㇺ・エうㇱ・ワ・ぴイタク〕[kisat(<kisar 耳)+tom([の]中央)+e(顔〔が〕)+us(そこに付着し)+wa(て)+pi(かすかに)+itak(物言う)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kisnatara
- キㇱナタラ 【kis-natara】 しーんとする,物音ひとつ聞こえない静かなこと.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kisntara
- キㇱナタラ 【自動】[kis-natara (擬音・擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]シーン静まり返っている。 ☞sir-kisnatara シㇼキㇱナタラ (出典:田村、方言:沙流)
- kitat
- キタッ §310 シラカンバ (5) ki-tat (kí-tat)「きタッ」[光る・樺皮] 樹皮 ⦅美幌、屈斜路、名寄⦆⦅A十勝・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kitatni
- キタッニ §310 シラカンバ (6) kitat-ni (kí-tat-ni)「きタッ・ニ」[上記樺皮のとれる木] 茎 ⦅美幌、屈斜路、名寄⦆⦅A十勝・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kitay
- キタイ 【位名】[概](所は kitayke(he) キタイケ(ヘ))…のてっぺん、 頂上。 nupuri kitay ヌプリ キタイ 山の頂上。 cisekitay チセキタイ 家の屋根。 kankitay カンキタイ 頭のてっぺん。 huptay kitay フㇷ゚タイ キタイ とどまつ林の頂上(梢の方)。 {E: the summit, crown of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kitay'omani
- キタイオマニ 【kitay-oma-ni】 家の屋根に乗せる木. (出典:萱野、方言:沙流)
- kitay/kitayke(he)
- キタイ/キタイケ(ヘ) 【kitay/kitayke(he)】 頂上,てっぺん,屋根. (出典:萱野、方言:沙流)
- kitayke(he)
- キタイケ(ヘ) 【位名】[所](概は kitay キタイ)[kitay-ke-he 頂上・の所・(所属語尾)] そのてっぺん、 頂上。 toanta kitayke káne cise tonnatara wa an トアンタ キタイケ カネ チセ トンナタラ ワ アン あそこに屋根が金属の家がピカーッと光っている。 {E: the summit; crown of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kittararke
- キッタラㇻケ 【kittararke】 ざわざわする. ア・コン(コㇿ) ラㇺ キッタラㇻケ ネㇷ゚ ワ アン ペ タネ タネ イヨッケ(イ・オッケ) ペコㇿ イ・トゥイパ ペコㇿ=私の思いがざわざわして,何者かが今にも今にも私を突くか私を斬るかと思うほどに. (出典:萱野、方言:沙流)
- kiwtacup
- キウタチュㇷ゚ 【名】[kiw-ta-cup ユキザサ・を掘る・月][古] (月の名)3月。 upas ru wa pis ta masar ka ta peperota=an hi a=eréko kusu kiwtacup ウパㇱ ル ワ ピㇱ タ マサㇻ カ タ ペペロタアニ アエレコ クス キウタチュㇷ゚ 雪がとけて浜の斜面でユキザサ掘りをすることから名づけたのでキウタチュプ。(W) ☆参考 知里『分類アイヌ語辞典』 p.209では kiw キウ はヒメイズイの根茎((美幌))((A千歳))。 しかしこのワテケさんの説明では pepero ペペロ《ユキザサ》と同義に使われている。 pepero ペペロ の古名か。 (出典:田村、方言:沙流)
- kocainatara
- コチャイナタラ 【ko-cainatara】 とげとげしい目,とげとげしい雰囲気. インカㇻルウェ コチャイナタラ=見ている様子がとげとげしく.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kocaynatara
- コチャイナタラ 【自動】[ko-cay-natara (擬態の叙述へ導く小辞)・(擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)…の状態である](目で見る様子が)ギョロッとにらんで恐ろしい。 ☞caynatara チャイナタラ {E: to glare at.} (出典:田村、方言:沙流)
- koeattapne
- コエアッタㇷ゚ネ 【他動(?)】[ko-eattapne …に対して・片肩肌脱ぐ](?) 頼みが入れられず無駄足になる。 koeattapne wa ek コエアッタㇷ゚ネ ワ エㇰ 頼みが入れられず何もなしに来た。(W) {E: for one's requests to be rejected resulting in failure.} (出典:田村、方言:沙流)
- koetattatce
- コエタッタッチェ 【ko-etattatce】 それが煮えたぎる,湯などが沸騰して器の外にこぼれたりする. ▷コ=それ エタッタッチェ=煮えたぎる *ユカㇻの中でテッテリ コエタッタッチェㇷ゚ アイコチャリ(糊状の粥の煮えたぎった物を私が掛けられ)とある[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kohayta
- コハイタ 【ko-hayta】 似合わない.▷コ=それに対して ハイタ=足りない →似合わない タパンアミㇷ゚ エ・コハイタ=この着物は君に似合わない.ソンーノ ウニ タ エㇷ゚ イサㇺ ペ ネ ワ ヘ イペ コアリキキ シリ.コハイタ ヒ カ エランペウテㇰ ノ=本当に家で食べ物がないわけではないのに食べるのに頑張っている.似合わないのも知らずに. (出典:萱野、方言:沙流)
- kohemakatarara
- コヘマカタララ 【他動】[ko-he-maka-tarara …に対して・顔・後ろへ・上げている](?) …はもういやだなあとそっぽを向く。(S) {E: to look away in disgust from…} (出典:田村、方言:沙流)
- koherewtapapa
- コヘレゥタパパ 【ko-herewtapapa】 腰をかがめる,何かを見るために腰をかがめる. ▷コ=それ ヘレゥタパパ=腰をかがめる(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kohetari
- コヘタリ 【ko-hetari】 (〜へ)顔を向ける. ア・エカシヒ ネㇷ゚ カ イェ ルスイ ワ ネ ノイネ イタㇰコシノンルキ アイネ イ・コヘタリ ア・ミッポホ エキㇺネ ワ イセポ ヘネ チロンヌㇷ゚ ヘネ ウㇰ ワ エㇰ シコㇿ イ・イェ=私の祖父は何か言いたいらしく言葉を呑んでいたが,私に顔を向けて,孫よ山へ行ってウサギでも狐でも獲って来いと私に言った. (出典:萱野、方言:沙流)
- koikutasa
- コイクタサ 【ko-iku-tasa】 ~の開いた酒宴に行く,招待されて飲みに行く. ▷コ=それ イク=飲む タサ=向かう,行く(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- koikutasa/koykutasa
- コイクタサ 【他動】[単](複は koikutaspa/koykutaspa コイクタㇱパ)[ko-iku-tasa …に・酒を飲む(こと)・交代でする] …に招かれて酒を飲みに行く/来る、 …に酒宴に招かれて行く/来る。 Kusur un nispa utar sake kor kor a=koykutasa クスルン ニㇱパ ウタㇻ サケ コㇿ コㇿ アコイクタサ 釧路の長者方が酒があるときは私が招かれて酒を汲みかわしに行った。(NK民話) {E: to be invited to go, come drinking by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koikutaspa/koykutaspa
- コイクタㇱパ 【他動】[複](単は koikutasa/koykutasa コイクタサ) (二人以上が)…に招かれて酒を飲みに行く/来る、 …に酒宴に招かれて行く/来る。 sake a=kor kor i=koykutaspa サケ アコㇿ コㇿ イコイクタㇱパ 私に酒があるときは彼らが私の家に酒を飲みに来た。(NK民話)(前項の用例のあとに続く部分) {E: to be invited to go, come drinking by…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koitakmuye
- コイタㇰムイェ 【ko-itak-muye】 言い置く.▷コ=それに対して イタㇰ=言葉 ムイェ=縛る →言葉を頼んだ相手に縛る *あの人のためにこのようにしてほしいなどと誰かに頼み置くこと.遺言(イタㇰスラ)とは違う. (出典:萱野、方言:沙流)
- kokantama
- コカンタマ 【他動】(人)をごまかす。 {E: to deceive, cheat someone} (出典:田村、方言:沙流)
- kokantama
- コカンタマ 【ko-kantama】 だます,あざむく. カニ アナㇰネ テ パㇰノ オトゥ イワン スイ オレ イワン スイ ア・エン・コカンタマ コㇿカ アイヌ コカンタマ カ ケアイカㇷ゚(ク・エアイカㇷ゚)=私は今までふたつの6回三つの6度(何度も何度も)だまされたけれど人をだますことは私はできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- kokiknatara
- コキㇰナタラ 【自動】[ko-kik-natara (擬音を導く)…が・(擬音)・(状態や音が続いていることを表す接尾辞)] カチンカチンと鳴る。 a=uré kasi ta/uruki humi/kokiknatara アウレ カシ タ/ウルキ フミ/コキㇰナタラ [雅]私の足の甲の所で靴の金属がかみ合う音がカチンカチンと鳴る。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokisnatara
- コキㇱナタラ 【ko-kisnatara】 その噂もなく,音沙汰なし. アユピヒパハゥ コキㇱナタラ=私の兄の噂はまったくない[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kokkokseitak
- コッコㇰセイタㇰ 【自動】[kokkok-se-itak (擬音)コツコツ・と言う・しゃべる] どもる(「ごっこつかい」 (S))。 {E: to stutter; stammer.} (出典:田村、方言:沙流)
- koma utaspa
- コマ ウタㇱパ 【連他動(?)】[(?)・…を互いに交換する] …を襲う。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ 家の浜手を通る人も山手を通る人も襲っておどして物を取っている。(NK民話) {E: to attack, assault…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komaknatara
- コマㇰナタラ 【自動】[ko-mak-natara …が(擬音擬態を導く)・(開いて明るいことを表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅]…が広々と/明るく開いている。 inerokpe kus/pet-iwor kasi/komaknatara/an=ramasu/an=uwésuye イネロㇰペ クㇱ/ペッイウォㇿ カシ/コマㇰナタラ/アンラマス/アヌウスイェ [雅]なんとまあ川ぞいの景色が美しく開けていて、 おもしろく心楽しい。(Sユーカラ) ☞maknatara マㇰナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komawtasa
- コマゥタサ 【ko-maw-tasa】 いいがかりをつける,文句を言う. キㇺケクシペ コマゥタサ ピㇱケクシペ コマゥタサ シケサㇻウェンクㇽ=山を通る者に文句をつけ,浜を通る者にいいがかりをつける,乱暴者の悪い奴(シケサㇻ=乱暴者).(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- komeritanke
- コメリタンケ 【ko-meritanke】 物が動いてぴかぴか光る. (出典:萱野、方言:沙流)
- komewnatara
- コメウナタラ 【自動】[ko-mewnatara …が(擬音擬態を導く)・(立っているものが)堂々と立派で美しい][雅](次の慣用句で)as ru konna komewnatara アㇱ ル コンナ コメウナタラ [雅]…が立っているのが堂々と立派ですばらしい。 sine pon cikisani/pon menoko/pirka pon menoko/as ru konna/komewnatara シネ ポン チキサニ/ポン メノコ/ピㇼカ ポン メノコ/アㇱ ル コンナ/コメウナタラ [雅]一本のハルニレの若木の若い女性、 美しい娘がしっかりと立っているのがなんともすばらしい様子でした。(Sユーカラ) ☞mewnatara メウナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- komnitay
- コㇺニタイ 【komni-tay】 灌木. クンネ ソイ タ ソイネアナクス(ソイネ・アン アクス) リ コㇺニタイ ラマラマ(ラㇺ ア ラㇺ ア) ペコㇿ ラㇺ コㇺニタイ リアリア ペコㇿ ア・ヌカㇻ.シノ ア・オヤモㇰテ クス ア・サハ エウン ア・イェ アクス オヤチキ トパットゥミ ネ アアン=夜,外へ出てみると高い灌木が低く低く見え,低い灌木が高く高く見えた.本当に不審に思ったので姉に言うと,知らなかったがそれは夜盗の群れであったのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- komomnatara 1
- コモㇺナタラ 【自動】[ko-mom-natara (叙述を導く小辞)・流れる・状態が続いている][慣用句] kinaham ka komomnatara キナハㇺ カ コモㇺナタラ 草の葉が一面に茂っている(ユーカラでも日常語でも言う)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- komomnatara 2
- コモㇺナタラ 【他動】[ko-mom-natara (そこ)に・流れる・状態が続いている](次の慣用表現で)(そこ)に(あふれるほど)ふちまでいっぱい入っている。 poro sintoko kanpar kasi komomnatara sake oma wa an ポロ シントコ カンパㇻ カシ コモㇺナタラ サケ オマ ワ アン 大きな容器のふちまでいっぱいに酒が入っている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- komoynatara
- コモイナタラ 【自動】[ko-moy-natara (擬音擬態を導く)…が・ゆっくり/のんびり(擬態)・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅](次のような表現で)のんびりした様子である。 símomanpe/ipe sir konna/komoynatara シモマンペ/イペ シㇼ コンナ/コモイナタラ [雅]大きな雄鹿が草を食べている様子がのんびりとして見えた(=…のんびり草を食べていた)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konitata
- コニタタ 【複他動】[ko-nitata …に/(人)の…を・そっと押える](人)の …を(そっと)押える。 ☞kasi konítata カシ コニタタ {E: to hold in the hands as a sick person (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koniwnatara
- コニューナタラ 【ko-niwnatara】 渋い,にがにがしい,いやな顔[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- konotayas
- コノタヤㇱ 【konotayas】 知らん顔. イチェン エソウㇰルスイクス エㇰヒアエラマンコㇿカ アコノタヤㇱ=銭を借りに来たのを私は知っていたが,知らん顔をした.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- konottarara
- コノッタララ 【他動】[ko-not-tarana …に向かって・あご・を上げている] あごを突き出して(上)を見上げている。 cási kotor/a=konóttarara チャシ コトㇿ/アコノッタララ [雅]私は天井をにらんでいた。(Sユーカラ) ☆参考 同じ文脈で konottesusu コノッテスス とも言っている。 ☞nottarara ノッタララ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konram ka tanak kane
- コンラㇺ カ タナㇰ カネ 【kor-ram ka tanak kane】 朦朧とする. (出典:萱野、方言:沙流)
- kopakta
- コパㇰタ 【kopak-ta】 (〜の)方に,側に. (出典:萱野、方言:沙流)
- kopasrota
- コパㇱロタ 【他動】[ko-pasrota …に対して・ののしる] …を叱りつける、 …をののしる。 {E: to scold…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kopasrota
- コパㇱロタ 【ko-pasrota】 叱りつける,罵倒する. ワッカ タ クス ア・アㇻパレ アㇷ゚ エㇰ ルウェー カ イサㇺ.シノッ アイネ エㇰ ヒクス ア・コパㇱロタ=水を汲みに行かせたのに来る様子もない.遊んで遊んで来たので私は叱りつけた.シㇼウフイ オカ タ キナストゥンペ チョタンネトゥリ ワ ライ ワ アン コㇿ ア・コパㇱロタ シウコカㇻカリ ヒネ ノ アン ワ ライ ワ アン コㇿ ケライ ラメトㇰ エ・ネ クス シコㇿ ア・イェ ワ ラム ア・イェ ㇷ゚ ネ=山火事の後で蛇が長くなって死んでいたら(山火事があるであろうことを知って神の国から降りて来たくせに意気地のない奴と)叱りつける,体を丸くしたまま死んでいると,さすがは度胸のある者なのでと言いながらほめてやるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kopasrotatpa
- コパㇱロタッパ 【他動】[ko-pasrota-atpa に対して・ののしる・くり返し激しく…する] をひどくくり返しバンバン言ってののしる。 {E: to curse…severely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kopitapita
- コピタピタ 【複他動】[ko-pita-pita …に/の・…をほどく・(重複)] …の …を(次々に全部)ほどく。 {E: to untie, unlace…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koraynatara
- コライナタラ 【接頭+自動】[ko-ray-natara (擬音/擬態の叙述を導く接頭辞)・死ぬ・(接尾辞)…した状態が続いている](次の用例で)(家が)つぶれかかっている。 cise ka konna koraynatara チセ カ コンナ コライナタラ 家も今にもつぶれかかっている。(S) ☞raynatara ライナタラ {E: (a house) ready to collapse.} (出典:田村、方言:沙流)
- korimnatara
- コリㇺナタラ 【自動】[ko-rim-natara (擬音を導く)…が・ドシン(擬音)・(状態が続いていることを表す接尾辞)] (次のような表現で)…hum ko korimnatara …フㇺ コ コリㇺナタラ [雅]…する音がドシンドシンと響く。 símomanpe/a=osúra hum ko/korimnatara シモマンペ/アオスラ フㇺ コ/コリㇺナタラ [雅]大きな鹿を私が投げ落とした音がドシンドシンと鳴り響いた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kositnatara
- コシッナタラ 【ko-sitnatara】 思いがもつれる,難しい話なので思いがもつれて判断できない. ▷コ=それ シッナタラ=もつれる ヌイトシッシッケ コラーチ アコンラㇺコンナ コシッナタラ=縫い糸がもつれたと同じように,私の思いがもつれてしまった[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kosiwnatara
- コシウナタラ 【ko-siw-natara】 うなりをあげる. タㇺ セレフㇺ コシューナタラ=太刀風がしゅっとばかりうなりをあげて[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- kosiyetaypa
- コシイェタイパ 【他動】[ko-si-etaypa …に・自分・を引く[複]](…の方)に引かれるように行ってしまう。 kanto-kotor/kosiyetaypa カントコトㇿ/コシイェタイパ(鳥の姿になった私の夫は)空に向かって引かれるようにして行ってしまった。(W神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosoataykar
- コソアタイカㇻ 【他動】[ko-so-atay-kar …に・借財・値・を払う](人)に借金/借財を払う/返す。 ☞soataykar ソアタイカㇻ {E: to pay back borrowed money to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kosoataytak
- コソアタイタㇰ 【他動】[ko-so-atay-tak …に・借財・値・を取りに行く](…のところ)に借金/借財を取りに行く/来る。 ☞soataytak ソアタイタㇰ {E: to go to recover borrowed money from…} (出典:田村、方言:沙流)
- kosomokur-koyaykatanu
- コソモクㇽ コヤイカタヌ 【他動】[ko-somo-kur ko-yaykatanu …に対して・(否定)・有様・(叙述を導く)・行儀よくする][雅](人)に対して無礼なことを言う/する。 wen menoko/utar orkehe/ci-kosomokur/koyaykatanu/i=ekarkar kus ウェン メノコ/ウタㇻ オㇿケヘ/チコソモクㇽ/コヤイカタヌ/イエカㇻカㇻ クㇱ [雅]悪い女どもが私に対して無礼なことを言うために。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosomotasnu
- コソモタㇱヌ 【他動】[ko-somo-tasnu に・(否定)・(?)] …に対して知らないふりをする。 {E: to pretend not to know about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosomotasnu
- コソモタㇱヌ 【ko-somo-tasnu】 知らん顔をする. エキㇺネ ア・シレン ヤッカ タンペ オッタ(オㇿ タ) コソモタㇱヌ アㇷ゚ ネ オヌマン ワノ ヤイヌミウェン ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=山へ誘われても,今に限って知らん顔をしていたのにその夜からあの人は病気になったそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kosumnatara
- コスㇺナタラ 【他動】[ko-sum-natara (擬態などの叙述を導く小辞)…は・しおれる・…した状態が続いている][雅](次のような慣用表現で) (心)はシュンとしてしおれている。 ci=kewtumu konna/kosumnatara チケウトゥム コンナ/コスㇺナタラ [雅](いつまた会えるのかと思って)私たちの気持ちは悲しくてシュンとしている。(W即興詩) {E: to be downhearted about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotaci
- コタチ 【複他動】…に(ベタベタしたもの)をくっつける/ぬりつける。 kunnesumi sapaha kotaci wa kunnere クンネスミ サパハ コタチ ワ クンネレ 墨(白髪染め)を頭にぬりつけて黒く染める。(W) ☆参考 うるしや顔料をぬることや食べ物に味つけのために油をつけることなどは usi ウシ。 {E: to stick…to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotaci
- コタチ 【kotaci】 塗りつける.塗る,ぬたくる. ソンノ ポンペ アㇻスイ ネ エㇱナ コㇿ 「チェシコタチ」 セコㇿ ア・イェ トゥスイ ネ コㇿ 「チェシオㇿポイェ」 セコㇿ ア・イェ レスイ ネ コㇿ 「チェシオㇿポイェポイェ」 セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ ワ=生まれて間もない赤ちゃんが1回くしゃみをすると「くそを塗りつけろ」と言い,2回すると「くそにねじり込め」と言い,3回すると「くそにねじり込めねじり込め」と言う.クンネ ㇷ゚ ク・カㇻ クナㇰ ク・ラム コㇿ クンネ コポンチ トゥムン アッ コマレ(ク・オマレ) アㇷ゚ ネ ヒネ オㇿ ネア ウㇱケ コイラ(ク・オイラ) ク・トゥライヌ=黒い色の物にしようと思って黒い粘土の中へオヒョウの皮を浸けたのに浸けた場所を私はすっかり忘れて捜し出せない.トゥシㇼ ア・オウリ ヒ タ クンネ コポンチ ソナピヒ イタンキ オルン ア・ウㇰ ワ ア・アヌ ア・テケヘ ア・コタチ ワ クワ ア・ムライパ ㇷ゚ ネ=墓穴を掘る時に黒粘土をお椀に山盛りに取っておきそれを手のひらに塗りつけ墓標を撫でるものである. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotak
- コタㇰ 【複他動】[ko-tak …に・…を取りに行く] …に…を請求する。 ataye a=en=kotak kor k=an アタイェ アエンコタㇰ コㇿ カン (私は)代金を請求されている。(S) {E: to demand…from…; ask…for…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotakmane
- コタㇰマネ 【他動】[ko-takma-ne …に・丸い塊・になる] …に丸い塊になってくっつく。 toan seta numaha kotakmane ruwe! トアン セタ ヌマハ コタㇰマネ ルウェ! あの犬の毛に雪玉がついているねえ。(S) {E: to become a round lump and stick to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotakmanere
- コタㇰマネレ 【複他動】[他動使役] …に…をまあるく「ぼんぼりこ」(下げ飾り玉)のようにくっつける(球根に土を)。 (出典:田村、方言:沙流)
- kotaktaku
- コタㇰタク 【複他動】[ko-taktaku …に・…を塊にする(重複)] …をかためて/まるめて(塊にして)…にくっつける。 ☆参考 tak タㇰ 塊(かたまり)。 {E: to make…round, hard and stick it to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotama
- コタマ 【ko-tama】 任せる. タアン オルㇱペ アナㇰネ イチャッケレ ナ アヌン ペ ア・コタマ ロ.イテキ ネㇷ゚ カ イェ=この話は汚ないから,よその者に任せよう.何も言うな. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotama
- コタマ 【kotama】 それとともに,それも合わせて,それと一緒に. ネㇷ゚カ エチ・コレ ルスイ コㇿカ ピㇼカ イモカ カ イサㇺ ナ サッチェㇷ゚ サカンケカㇺ コタマ ノ シプㇱケㇷ゚ ピㇼケㇷ゚ ヘネ コㇿ ワ アㇻパ アニー=何かあげたいけれどもいいみやげもないが,干し肉干し魚それとともにイナキビの精白したものなど持って行きなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotamke
- コタㇺケ 【複他動】[ko-tamke …に・…を上のせする(?)] …に…をおまけにつける。 {E: to include an extra…with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotamke
- コタㇺケ 【ko-tamke】 (〜に)加わる. ホッノ イヨーハイ エシㇼ ワノ アン ルヤンペ レラ コタㇺケノ シㇼスッスㇽケ カネ ア・シトマ ノ アン レラ=本当に大変だ.朝からの大雨,風も加わって暴風雨だ,恐ろしいような風だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotamkere
- コタㇺケレ 【ko-tamke-re】 それもつけて,それも加えて,おまけにつける. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotampiwkire
- コタンピウキレ 【他動】[ko-tam-piwki-re …に対して・刀・襲いかかる・させる][雅]…に刀で切りつける。 wen menoko/utar orkehe/kotampiwkire/a=ki wa ne yak ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ/コタンピウキレ/アキ ワ ネ ヤㇰ [雅]けしからぬ女どもに刀を抜いて切りつけたとあっては。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotamtama
- コタㇺタマ 【ko-tam-tama】 (〜を)押しつける. イヨッカヨ(イ オッカヨ) ネ ヒケ ウヌニウヌニ コㇿ アン ペ オラーウン ネユンネユン イェ パ ワ メノコ コタㇺタマ シコㇿ ク・イヌ ア ワー=男のほうはためらっていたのにその後でいろいろ言って女を押しつけたと私は聞いたよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotan
- コタン 【名】村、 集落、 人々の住む地域(古老はしばしば「部落」と訳していた)。 Sar kotan サㇻ コタン 沙流地方(沙流川流域の村落のある所全体)。 kotan mawkaske コタン マウカㇱケ[maw-kaske 風・上の所] 村/集落の風上側の所/東側の所。 (出典:田村、方言:沙流)
- kotan kes un ehorak cise
- コタンケスン エホラㇰチセ 【kotan-kesun e-horak-cise】 村の下端のあばら家.ウウェペケㇾという昔話で,悪さをした女が逃げ込む家. ウェンメノコ アトイキッカㇻ アウェンキッカㇻ コタンケスン エホラㇰチセ エウン ヤイ ニンパニンパ ワ アラパワイサㇺ=悪さをした女をすごくいじめ,すごくたたいたら,村はずれの半分倒れかかった家へ,自分自身を引きずるようにして,行ってしまった. *昔話の常套句[ウ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kotan _otta
- コタノッタ 【kotan or ta】 村で.▷コタン=村 オッタ=で (出典:萱野、方言:沙流)
- kotan'utur
- コタンウトゥㇽ 【kotan-utur】 村の下座,村の西側へ. (出典:萱野、方言:沙流)
- Kotan-sitcire
- コタンシッチレ 【名】[< kotan-sir-ci-re 村/集落・地・焼ける・させる](ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公で人間の始祖となるために生まれた神の子の呼び名の最初の部分。 全部言うと次の通り。) Kotan-sitcire/Mosir-sitcire/Sanka-tososo/Hon-okkasi/Opoysuyanke/Oypepi-poro/Kamuy ne an kur コタンシッチレ/モシㇼシッチレ/サンカトソソ/ホノッカシ/オポイスヤンケ/オイペピポロ/カムイ ネ アン クㇽ [雅]村焼き、 国焼き、 棚荒らし、 腹の上、 小鍋上げ、 大茶碗、 神になる人。(Sユーカラ) ☆参考 最後の部分は Kamuy ne an kur カムイ ネ アン クㇽ《神になる人々》の代わりに Sípase kamuy シパセ カムイ《まことに尊い神》とも言われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotan/kotanu(hu)
- コタン/コタヌ(フ) 【kotan/kotanu(hu)】 集落,部落,村. シネ チセ トゥ チセ レ チセ イネ チセ アン コㇿ モヨ ノ アン コタン セコㇿ ア・ポㇿセ ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ワー=1軒の家,2軒の家,3軒の家,4軒の家があると,人の少ない村と表現されたものであった.図[コタン] (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankarkamuy
- コタンカㇻカムイ 【kotan-kar-kamuy】 アイヌの国土を作った神様. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankes
- コタンケㇱ 【kotan-kes】 村の下端.▷コタン=村 ケㇱ=尻 *私の村二風谷では平取の方の村の端をコタンケㇱという.村の上の方をコタンパ=村の頭という言い方をする. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankohcikah
- コタンコㇹチカㇵ §334 シマフクロウ (5) kotan-koh-cikah (ko-tán-koh-či-kah)「コたンコㇹチカㇵ」[<kotan-kor-cikap] ⦅新問⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kotankonnispa
- コタンコンニㇱパ 【名】[kotan-kor-nispa 村/集落・を持つ・長者] 村おさ(=kotankor nispa コタンコㇿ ニㇱパ)。 ☆参考 古老は「しゅうちょう(酋長)」または「しゅうちょうさん」と言っていた。 {E: a village head, chief.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotankor
- コタンコㇿ 【自動】[kotan-kor 村・を持つ] 村を領有する、 村を統治する、 村を守る。 kotankor kamuy コタンコㇿ カムイ 村を領有する神。 (1)フクロウ神。 (2)神の村での村おさの神。 kotankor kur コタンコㇿ クㇽ 村を領有する(治める)人=村おさ。 kotankor nispa コタンコン ニㇱパ 村を領有する(治める)長者=村おさ。 {E: a village; a town.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotankor-cikap
- コタンコッ チカㇷ゚ 【名】[kotan-kor-cikap 村・を領有する・鳥] 村を守る鳥=フクロウ。 (出典:田村、方言:沙流)
- kotankor-cikappo
- コタンコッ チカッポ [kotan-kor-cikap-po 村・を領有する・鳥・(指小辞)] 敬愛する村の守り神の鳥=フクロウ神さま。 (出典:田村、方言:沙流)
- kotankorkamuy
- コタンコㇿカムイ 【kotan-kor-kamuy】 シマフクロウ,フクロウ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankorkamuy
- コタンコㇿカムイ §334 シマフクロウ (7) kotan-kor-kamuy (ko-tán-kor-kamuy)「コたンコㇿカムイ」[<kotan(村)kor(所有する)kamuy(神)、村を守護する神] ⦅幌別、沙流、屈斜路、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kotankorkur
- コタンコㇿクㇽ 【名】村おさ(=kotankor kur コタンコㇿ クㇽ )。 ☆参考 古老は「しゅうちょう(酋長)」または「しゅうちょうさん」と言っていた。 {E: a village head, chief.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotankorkur
- コタンコㇿクㇽ 【kotan-kor-kur】 村おさ. タパン ハワㇱ アナㇰネ サウレ オルㇱペ ソモ ネ クス コタン コㇿ クㇽ ア・エサラマ=この問題はやさしい話ではないので村おさに任せよう. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankornispa
- コタンコㇿニㇱパ 【kotan-kor-nispa】 村持つ人,村おさ.▷コタン=村 コㇿ=持つ ニㇱパ=物持ち (出典:萱野、方言:沙流)
- kotankorocikah
- コタンコロチカㇵ §334 シマフクロウ (6) kotan-koro-cikah (ko-tán-ko-ro-či-kah)「コたンコロチカㇵ」[<kotan-kor-cikap] ⦅白浦⦆[=eturus.] (出典:知里動物編、方言:)
- kotankor[ceppo]
- コタンコㇿ[チェッポ] §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (8) kotan-kor[ceppo] (ko-tán-kor[cep-po])「コたンコㇿ[チェッポ]」[<kotan(村)kor(持つ、支配する)cep(魚)po(指小辞)] 成魚 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kotankotcep
- コタンコッチェㇷ゚ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (7) kotankotcep (ko-tán-kot-cep)「コたンコッチェㇷ゚」[kotan(村)kot(<kor持つ、支配する)cep(魚)] 成魚 ⦅近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kotankotcikap
- コタンコッチカㇷ゚ §334 シマフクロウ (4) kotan-kot-cikap (ko-tán-kot-či-kap)「コたンコッチカㇷ゚」[<kotan-kor-cikap(村・所有する・鳥)、村を守護する鳥] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kotankottasum(-i)
- コタンコッタスㇺ §594. ばいどく(梅毒)(2)kotan-kot-tasum(-i)〔ko-táŋ-kot-ta-sum コたン・コッ・タスㇺ〕[kotan(村を)+kot(領する)+tasum(病気)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kotannonnoitak
- コタンノンノイタㇰ 【自動】[kotan-nonnoitak 村・を祈る/のろう] 村にのろいをかける。 {E: to put a curse on a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotanorun
- コタノルン 【kotan or un】 村へ.▷コタン=村 オルン=へ (出典:萱野、方言:沙流)
- kotanpa
- コタンパ 【kotan-pa】 村の上端:上下は川の上流下流のこと.▷コタン=村 パ=頭 *私の村二風谷では二風谷から見て荷負の方角をいう. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotanpa 1
- コタンパ 【名】[kotan-pa 村・の上手] 村の上手(かみて)。 {E: the upper part of a village.} (出典:田村、方言:沙流)
- kotanpa 2
- コタンパ 【名】[kotan-pa 村・口] 村の入口。 {E: the entrance to a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotanror
- コタンロㇿ 【kotan-ror】 村の上座.▷コタン=村 ロㇿ=上座 *二風谷村の場合は自分が住んでいる家から見て東側をコタンロㇿ,あるいはロッタ=上座,エロンネ=上の方などという. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotansitcire mosirsitcire oypepi poro
- コタンシッチレ モシㇼシッチレ オイペピ ポロ 【kotan-sir-cire mosir-sir-cire oypepi poro】 村を焼き国土を焼き使うお椀の大きい人:ポンヤウンペの別名.敵側からの悪口[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotanu(hu)
- コタヌフ 【名】[所](概は kotan コタン)…の村、 …の集落、 …の地域。 {E: the village, town area of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotanun
- コタヌン 【kotan un】 村の,村へ,村の方へ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotarara
- コタララ 【複他動】[ko-tarara …に・…を上にさし上げている](立っている人に)に…を下から手をのばしてさし上げてあげる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- kotarara
- コタララ 【ko-tarara】 伸ばす,(〜へ)手に持って伸ばす,差し出す. ウェンタラㇷ゚ オッタ(オㇿ タ) ネㇷ゚ カ ア・イ・コタララ ワ ア・ウㇰ ヤㇰ ア・タカㇻ ネ ウェンタラㇷ゚ アナㇰネ パヨカカムイ パヨカ ヒ ネ クス ヤイカキㇰ・アン ペ ネ ナー=夢の中で何か伸ばされて受け取った夢を見ると,その夢は流行病の神が歩いているのだから自分自身で体をはらい清めるものだよ.ア・ミッポホ ミナ カネ アン ワ アフン ヒネ ヘマンタ イ・コタララ ア・ヌカㇻ アクス ア・スパ ヤㇺ ネ アアン.ア・ミッポホ ア・コプンテㇰ コㇿ ア・エ ルウェ ネ=私の孫がにこにこして入って来て,何やら私に伸ばすので,見るとそれはゆでたクリであった,孫をほめながら私は食べた. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotcaketa
- コッチャケタ 【kotcake ta】 前に. (出典:萱野、方言:沙流)
- kotekutapure
- コテクタプレ 【他動】[ko-tek-u-tapu-re …に対し/と共に・手・互い・(?)・させる]…を手の中ににぎる。 téta icen k=ánu akus uk wa kotekutapure wa an テタ イチェン カヌ アクㇱ ウㇰ ワ コテクタプレ ワ アン 私がここにお金を置いたところ、 彼はそれを取って手の中ににぎっている。(S) {E: to grasp…in the palm of the hand.} (出典:田村、方言:沙流)
- kotesnatara
- コテㇱナタラ 【自動】[ko-tes-natara …に・(擬態の語根)・(接尾辞)…した状態が続いている] …にピターッとくっついている。 {E: to be stuck tightly to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotpokta
- コッポㇰタ 【kotpok ta】 直前に. オンネㇷ゚ アナㇰネ ヘンパラ マㇰ ネ ㇷ゚ ネ ヤカ ア・エランペウテㇰ.オンネ ルスイ ノイネ イキ チキ オヤモコㇿ ノイネ イキ コッポキ タ ネユンネユン ア・イェ ア・イタㇰスラレ ペ ネ.ソモ イタㇰスラ コㇿ イタㇰチンキ ア・コトゥライヌ シコㇿ ネ ワ クリ ア・アンテ ㇷ゚ ネ=年寄りというものはいつどうなるものかわからない.死にそうになったら別の眠りに入りそうになったら,その直前にいろいろ言って遺言をさせるものだ.遺言をしないと言葉の裾が見つけないと陰口を言われるものだ.クポニタ(ク・ポン ヒ タ) コンププシ アナㇰネ フチ エヤクコㇿ ルㇽス ア・ヤンケ コッポㇰタ ス オルン ア・エコㇿトト コㇿ ケラハ ピㇼカ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が子供の頃昆布をこんがり焼くのは祖母の役目で,汁鍋を上げる直前に鍋へ砕くと味がいいものであった.チセ ホラㇰ コッポキ タ ク・キラ=家が倒れる直前に私は逃げた. (出典:萱野、方言:沙流)
- koyaknatara
- コヤㇰナタラ 【自動】[ko-yak-natara …が(叙述を導く)・(くだけつぶれることを表す擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅]…hum konna koyaknatara …フㇺ コンナ コヤㇰナタラ…すると、 くだけつぶれるようなものすごい音がする。 a=sirkik hum konna/koyaknatara/korimnatara アシㇼキㇰ フㇺ コンナ/コヤㇰナタラ/コリㇺナタラ [雅]私が(鹿を木に)ぶつける音が骨もくだけるくらいにドシンドシンと響く。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyatatke
- コヤタッケ 【自動】[ko-yat-at-ke (擬音を導く接頭辞)・(擬音の語根)・(重複)・(自動詞形成)](?) (おなかが)グーグー鳴る(「腹鳴りする」)。 honi koyatatke ホニ コヤタッケ (空腹のため)腹鳴りする。(S) tap úsey ku=ku akusu ku=honi koyatatke kor an, kikir iperusuy humi ne nankor タㇷ゚ ウセイ クク アクス クホニ コヤタッケ コラン、 キキㇼ イペルスイ フミ ネ ナンコㇿ 今お茶を飲んだところおなかがグーグー鳴っている、 虫がおなかがすいたのだろう。(W) {E: gurgling sound of the stomach} (出典:田村、方言:沙流)
- koyaykatanu
- コヤイカタヌ 【自動】☞kosomokur koyaykatanu コソモクㇽ コヤイカタヌ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyaypapiror oytak kane
- コヤイパピロㇿ オイタㇰカネ 【ko-yay-papiror o-itakkane】 ひそひそ話をしている,当事者に聞こえないようにしゃべっている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- koykataraye
- コイカタライェ 【koyka-tara-ye】 知らなかった,分からなかった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- koykutasa
- コイクタサ 【他動】[単](予想形。 未出。 複 koykutaspa コイクタㇱパ の形で出てきた。)[ko-iku-tasa …に酒を飲む・…を交換する(単)] ☞koykutaspa コイクタㇱパ (出典:田村、方言:沙流)
- koykutaspa
- コイクタㇱパ 【他動】[複](単 は未出。 taspa タシパ の単は tasa タサ)[ko-iku-taspa …に・酒を飲む・交換する[複]] 二人以上が…のところに(招かれて)酒を飲みに行く/来る。 sakekor kor i=aske uyna, a=koykutaspa, sake a=korpa kor i=koykutaspa, sisak tokuy ne ukopayoka=an サケコㇿ コㇿ イアㇱケ ウイナ、 アコイクタㇱパ、 サケ アコㇿパ コㇿ イコイクタㇱパ、 シサㇰ トクイ ネ ウコパヨカアン 彼らが酒を手に入れると私たちは招かれて酒を汲みかわしに行き、 私たちが酒を手に入れたときは彼らが私たちの家へ酒宴に来た、 たぐいまれな親友として互いに行き来した。(NK民話) {E: to be invited to go, come drinking at…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koypita
- コイピタ 【他動】[ko-i-pita (人)に/の・ものを・開く] 開く。 ☆参考 この形で独立には未出。 接尾辞のついた koypitatpapa コイピタッパパ の形で出てきた。 ☞koypitatpapa コイピタッパパ {E: to open…} (出典:田村、方言:沙流)
- koypitatpa
- コイピタッパ 【他動】[複](対応する単はない。)[koypit(a)-atpa …の着ているものを開く・(複)たくさん/急激に…する]…の着ているものをどんどん開く。 ☆参考 koypita コイピタ もこの形も独立には未出。 このあとにさらに -pa パ のついた形で出てきた。 ☞koypitatpapa コイピタッパパ (出典:田村、方言:沙流)
- koypitatpapa
- コイピタッパパ 【他動】[複複](二人以上が皆で)…の着ているものをどんどん開く。 ☆参考 koypita コイピタ およびそれに一種の複数形接尾辞のついた koypitatpa コイピタッパ の形は独立には未出。 ☞pita ピタ、 pitatpa ピタッパ {E: to spread open the clothing of…one after another (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koysoytak
- コイソイタㇰ 【他動】[ko-isoytak …に・話をする] …に話をして聞かせる。 eci=kóysoytak ciki nu hani! エチコイソイタㇰ チキ ヌ ハニ! あなたにお話をしてあげるから聞きなさいね。(S) {E: to make, let listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koytak
- コイタㇰ 【他動】[ko-itak …に・話す] …にものを言う/話しかける、 …に話をする。 ku=koytak ka en=koytak ka ki クコイタㇰ カ エンコイタㇰ カ キ 私が彼にも話しをしたし、 彼が私にも話をした。(S) ☆参考 ukoytak ウコイタㇰ 互いにしゃべり合う。 ☞itak イタㇰ {E: to talk, speak to…} (出典:田村、方言:沙流)
- koytakmuye
- コイタㇰムイェ 【他動】[ko-itak-muye …に・言葉・を束ねる] …に言葉を言い置く。 tanpa ne anak kanna mosir ka a=oríkin epaha ne kusu, a=e=kóytakmuye ka ki rusuy kus, a=e=síkoekte ruwe ne kus タンパ ネ アナㇰ カンナ モシㇼ カ アオリキン エパハ ネ クス、 アエコイタㇰムイェ カ キ ルスイ クㇱ、 アエシコエㇰテ ルウェ ネ クㇱ 今年は私は天の神の国に昇る年に当たっているので、 あなたに言葉を言い置くこともしたくて、 それであなたを私のところへ来させたのだから。(HC民話) {E: to leave a message for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koytakpa
- コイタㇰパ 【他動】[複](koytak コイタㇰ は単複の区別なし) (二人以上が/二人以上に)…にものを言う、 …に話をする。 ☞koytak コイタㇰ、 itak イタㇰ {E: to talk, speak to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ku=itakpe
- クイタㇰペ 【ku=itak-pe】 境界棒,目印.*洪水の後に薪になりそうな流木を見つけた時に第一発見者は玉石などをその流木の上へ載せる.これはクイタㇰペの役目をし,守らなければならない.村人は先に発見した人の権利を守ったものである.▷ク=私が イタㇰ=言う ペ=物 [クイタㇰペ] (出典:萱野、方言:沙流)
- kuaniyaykata
- クアニヤイカタ 【kuani yaykata】 自分自身で.▷クアニ=私 ヤイカタ=自分で (出典:萱野、方言:沙流)
- kuciyeetampakuku
- クチイェエタンパクク §122.陰部に関する悪口(2)ku-ciye-e-tampaku-ku!〔ku-čí-ye-e-tám-pa-ku-kuクちイェ・エ・たンパくク・ク〕[ku(私)+ciye(の陰茎)+e(で)+tampaku(たばこ)+ku(のめ)](俺の陰茎でたばこでものみやがれ!)⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kuepittano racitke apkor humas
- クエピッタノ ラチッケ アㇷ゚コㇿ フマㇱ §483.だるい;かったるい;ものうい;倦怠感を覚える(11)体がだらっとしたように感ずる ku-epittano racitke apkor humas〔ク・えピッタノ・ラちッケ・あㇷ゚コㇿ・ふマㇱ〕[ク・えピッタノ(私・の体じゅう)+ラちッケ(ぶら下っている)+あㇷ゚コㇿ(かのように)+ふマㇱ(感じられる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kuhtarumpe
- クㇷタルンペ §296 くじら(クジラ (9) kuhtarumpe (kúh-ta-rum-pe)「くㇷタルンペ」[<kuttar-humpe] ⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kumatay
- クマタイ 【kuma-tay】 干し竿の林.▷クマ=干し竿 タイ=林 チェㇷ゚ クマタイ カㇺ クマタイ=魚を干す竿の林,肉を干す竿の林.*昔は物持ちのアイヌの象徴として,家の前に魚の干し竿の林,肉の干し竿の林があると描写した. (出典:萱野、方言:沙流)
- kumontumu konna sumnatara
- クモントゥム コンナ スㇺナタラ §483.だるい;かったるい;ものうい;倦怠感を覚える(10)体がだるい ku-montumu konna sum-natara〔ク・もントゥム・コンナ・すㇺナタラ〕[ク・もントゥム(私・の体力)+コンナ(は)+すㇺナタラ(萎えている)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- kunnekamakata
- クンネカマカタ §144 カラスアゲハ;ミヤマカラスアゲハ(成) (4) kunne-kamakata(kún-ne-ka-ma-ka-ta)「くンネカマカタ」⦅様似⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kunnepatta
- クンネパッタ §177 コオロギ類 (2) kunne-patta(kún-ne-pat-ta)「くンネパッタ」⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kunneseta
- クンネセタ §268 イヌ (23) kunne-seta (kún-ne-se-ta)「くンネセタ」[<kunne(黒い)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆黒イヌ (出典:知里動物編、方言:)
- kunnuitak
- クンヌイタㇰ 【<kunne-itak】 呪いの言葉. トゥ クンヌイタㇰ レ クンヌイタㇰ ア・コトゥリカㇻ=ふたつの呪いの言葉,三つの呪いの言葉,あの人に伸ばしてやった. (出典:萱野、方言:沙流)
- kupita
- クピタ 【kupita】 中洲:水面に出ている砂地. ホㇱキ パ タ アン ポロワッカ クスケライ ヘネ ヤ クピタ トイ ピㇼカ ポロンノ ムンチロ ケトイ夕(ク・エトイタ) ワ ケㇰ(ク・エㇰ) ルウェ ネ ワー=前の年にあった洪水のお陰だろうか 中洲畑がよくて たくさんアワを蒔いてきたのだよ(クピタトイ=1,2年で使い捨てにする砂地畑). (出典:萱野、方言:沙流)
- kuromatota
- クロマトタ 【kuromatota】 暗い夜に,真っ暗い夜. クロマトタ イキコロカイキ=暗い夜ではあったけれど[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- kusta
- クㇱタ 【kus ta】 だからとて. ソンノヘタㇷ゚ ウェンペ サニ ネ ロㇰ ペ クㇱタ トランネ パ ワ イペー カ エアイカㇷ゚ パ=本当のことだよ,貧乏人の血統だからとて骨惜しみをして食うことばかりもできない者たちだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kusta
- クㇱタ 【kus ta】 向かいへ. クㇱタ アㇻパ=向かいへ行け. (出典:萱野、方言:沙流)
- kuta
- クタ 【他動】…を(入れ物の中から)あける/全部出す(「まかす」)、 …の中味をあける(容器の中の水などを全部捨てて空にする)、 …の中味を(ザッと)出す。 nupki kuta ヌㇷ゚キ クタ よごれ水を捨てる(昔は川や泉から水を汲んで来て使い、 使ったあとの水は外に捨てた)。 ☆参考 目的語は中味の場合もあるし、 入れ物の場合もある。 ☆参考 ekuta エクタ …の一部分を「まかす」、 こぼす。 {E: to open, spill…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuta 1
- クタ 【kuta】 ①剥がれる. チマ クタ=かさぶたが剥がれる.この場合のクタというのは同じ「剥がれる」でもチマクタにのみ用いられる言葉で,別の物が剥がれるときはソソ,あるいはソㇱケ,メㇱケという. (出典:萱野、方言:沙流)
- kuta 2
- クタ 【kuta】 ②(入っている水を)空ける,流す,こぼす. ワッカ クタ=水を空けろ.イテキ エヘウケレ ノ コㇿ ワ アㇻパ.エ・エヘウケレ ヤㇰネ エ・クタ ワ イサㇺ ナ=傾けないようにして持って行け,お前が傾けたらこぼしてしまうぞ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kuta 3
- クタ 【kuta】 ③捨てる. ムン クタ=ごみを捨てる. (出典:萱野、方言:沙流)
- kutmaketa
- クッマケタ 【自動】[kut-mak-e-ta のど・後ろ・に・する(?)] 首をヒョイと後ろへ曲げる。 {E: to tilt back the head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuttar
- クッタㇻ 【kuttar】 イタドリ. (出典:萱野、方言:沙流)
- kuttar
- クッタㇻ §287 オオイタドリ (4) kuttar (kút-tar)「くッタㇻ」[中空円棒状茎] 茎 ⦅幌別⦆⦅A有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kuttaramam
- クッタラマㇺ §284 ウラジロタデ ウラジロイタドリ (1) kuttar-amam (kút-ta-ra-mam)「くッタラマㇺ」[中空円棒状茎に生ずる穀物] 果実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kuttarhumpe
- クッタㇻフンペ §296 くじら(クジラ (8) kuttar-humpe (kut-tar-hum-pe)「くッタㇻフンペ」ナガスクジラの類⦅北海道⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- kuttotta
- クットッタ 【名】[kut-totta のど・大袋][動物](鳥の)胃袋。 cikap kuttotta チカㇷ゚ クットッタ 鳥の胃袋。 ☞totta トッタ {E: the stomach (of a bird.).} (出典:田村、方言:沙流)
- kuytakpe
- クイタㇰペ 【名】[ku-itak-pe (?)・ものを言う・もの](?) 境界棒、 自分の見つけた場所などを示す十字柱(木を十文字に、 ちょうど十字架のような形に組み合わせたもの。 「ここがおれの見つけたところだというようなところに立てておく」)。(S) kuytakpe néno oka ru or ta iteki cisekar=an pe ne na, inan kur ka hokus pe ne wa a=sitóma p ne na クイタㇰペ ネノ オカ ル オッタ イテキ チセカㇻアン ペ ネ ナ、 イナン クㇽ カ ホクㇱ ペ ネ ワ アシトマㇷ゚ ネ ナ 十字路には家を建てるものではないよ、 だれかひっくりかえる(=つぶれる)んだから恐ろしいんだから。(S) ☆発音 kú=itak pe クイタㇰ ペ《私がものを言うの、 私がしゃべるのに》と同じ発音。 ☆参考 toypunki トイプンキ《土地の番人》とも言う。 ☆参考 〔久辞典稿:「境界標」〕〔萱民具 p.197 につくり方や使途などについてのよりくわしい説明がある。 ku ク は「私」と解釈されている〕 {E: a boundary marker, in the form of a wooden cross.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuytakpe-ihunarap
- クイタㇰペイフナラㇷ゚ 【名】[kuytakpe-ihunara-p 十字柱・さがしものをする・もの] さがしものをするときに持って歩く十字柱(「枯れヨモギを十字に組み合わせたもの、 これに inonnoitak イノンノイタㇰ して(魂を入れ言葉を入れて)持って歩くと必ず落とした所へ行き、 探しものが見つかる」)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- mahneseta
- マㇵネセタ §268 イヌ (18) mahne-seta (máh-ne-se-ta)「まㇵネセタ」[<matne(めすの)seta(イヌ)] ⦅多蘭泊、真岡⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
- mahseta
- マッセタ §268 イヌ (16) mah-seta (máh-se-ta)「まッセタ」[<mat(おんな)seta(イヌ)] ⦅白浦、鵜城⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
- mahta resike mahpo
- マㇵタ レシケ マㇵポ §007.むすめ(娘)(29)mah-ta resike mahpo〔máh-ta|ré-ši-ke|máh-po まㇵタ・れㇱケ・まㇵポ〕⦅ウソロ⦆箱入娘。[mah(<mak 奥)+ta(で)+resike(養育した)+mahpo(娘)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- mahtaekasi
- マㇵタエカシ §013.先祖;祖先(5)mah-ta-ekasi〔máh-ta-e-ka-ši まㇵタエカシ〕⦅ニイトイ、シラウラ⦆先祖の翁(曾祖父以上を言う)。[<mak-ta-ekasi]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- mahtahenki
- マㇵタヘンキ §013.先祖;祖先(6)mah-ta-henki〔máh-ta-heŋ-ki まㇵタヘンキ〕⦅ニイトイ⦆先祖の翁(曾祖父以上について言う)。[mah(<mak 奥、山手)+ta(にいる)+henki(祖父、翁)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- mahtasuh(t-i>c-i)
- マㇵタスㇷ(ッイ>チ §013.先祖;祖先(10)mah-ta-suh(t-i>c-i)〔máh-ta-suh まㇵタスㇷ〕⦅オチホ⦆先祖の婆さん(曾祖母以上)。[<mak(↑)+ta(↑)+sut(祖母)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- makanaketa
- マカナケタ 【間投】[makanak-he-ta どのように・か・(強め)](?) どうしたんだ? 何だって? (突然大きな物音がしたり、 わからない言葉が聞こえたりしたときに驚いて言う。) (W) (S) {E: What happened? ; What's up? } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makanakta
- マカナㇰタ 【makanak-ta】 何,どうしたって? ペッ イクㇱ ワ エ・ホトゥイパ ヤッカ ク・ヌ フミ カ イサㇺ.マカナㇰ タ=川の向こうからお前が呼んでも私はさっぱり聞こえない.どうしたって? (出典:萱野、方言:沙流)
- maketa 1
- マケタ 【他動】[< 日本語](常に主格不定人称の a= ア のついた形、 つまり受け身の形で用いられる。) a=makéta アマケタ (彼は)負ける。 a=en=maketa アエンマケタ 私は負ける。 a=kor mosir a=makéta sekor háw as アコㇿ モシㇼ アマケタ セコㇿ ハワㇱ わが国(日本)が負けたという話が聞こえた。(W会話) {E: to lose to…; be beaten by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- máketa 2
- マケタ 【副】[mak-he-ta どう・か(疑問)・(強め)]いったいどう。 (次のような表現で使われる。) máketa ne a マケタ ネ ア いったいどうだったかなあ。 máketa a=ye a マケタ アイェ ア いったいどう言ったかなあ(何と言うんだったかなあ)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- maketa ne a
- マケタ ネ アー 【mak eta ne a】 どうだったかなあ. エ・レヘ マケタネアー=あんたの名前はなんといったかな.エ・オナハ レヘ マケタネアー=あんたの父親の名前はなんといったかなあ. (出典:萱野、方言:沙流)
- maketamaketane
- マケタマケタネ 【mak eta mak eta ne】 どうしてこうして. タㇷ゚ ウフナㇰ ウトㇺヌカㇻ パ ペウレ ウムレㇰ アン コㇿ オラーノ ウクラン マケタマケタネ シコㇿ カネ エヤイプニ パ ミナ ロㇰ ミナ ロㇰ=この頃結婚したばかりの若夫婦がいると,昨夜はどうしてこうしてとからかって笑って笑って. (出典:萱野、方言:沙流)
- maketaro
- マケタロ 【maketaro】 負けた,敗れる. (出典:萱野、方言:沙流)
- maknatara
- マㇰナタラ 【自動】[mak-natara (明るさや開放を表す語根)・…した状態が続いている] あかあかと明るい。 nociw kur ka maknatara ノチウ クㇽ カ マㇰナタラ 星影もあかあかと明るく輝いている。(W会話) ☞komaknatara コマㇰナタラ {E: to be very bright; dazzling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- maknatara
- マㇰナタラ 【mak-natara】 明るい,輝いている,きらびやかに. (出典:萱野、方言:沙流)
- makta
- マㇰタ 【副】[mak-ta 奥・に](=mak ta マㇰ タ) 奥に、 遠い昔に。 (連体的に使われて)昔の。 makta kor ekasi マㇰタ コㇿ エカシ ずっと昔の先祖。 makta irwak マㇰタ イㇼワㇰ 昔の先祖の兄弟。 {E: long ago; in ancient times.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makta 1
- マㇰタ 【mak ta】 ①麓の方:山の麓から見て川に近い方をサタ,麓の方をマㇰタという. (出典:萱野、方言:沙流)
- makta 2
- マㇰタ 【mak ta】 ②(村の,家の)奥の方に. マㇰ タ エ・アン エ・メライケ ナ.ナ サ タ サン アペクㇽ=奥の方にいてお前は寒いだろう.もっと囲炉裏の方に出て火にあたれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- maktaanu
- マㇰタアヌ 【他動】[mak-ta-anu 奥・に・置く] …を重要な事とはしない。 ne hi anak a=maktaanu ネ ヒ アナㇰ アマㇰタアヌ その事はどうでもいい。 {E: to put…aside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- maktaekasi
- マㇰタエカシ 【mak-ta-ekasi】 遠い先祖の祖父.▷マㇰタ=奥の方の エカシ=祖父 マㇰタエカシ カ イッカ ㇷ゚ ネヤカイェ(ネ ヤㇰ ア・イェ) ア ワ タイペヘ カ イッカエオ ソンノ ウェンペ ネ ハウェ ネ=遠い先祖の祖父も泥棒したものだと聞いたのにその血統も手癖が悪い,本当に悪い者だよね. (出典:萱野、方言:沙流)
- maktaekasi
- マㇰタエカシ §013.先祖;祖先(3)mak-ta-ekasi〔mák-ta-e-ka-ši まㇰタエカシ〕⦅ホロべツ、ビホロ⦆先祖の翁(曾祖父以上の)。[mak(奥、山手)+ta(にいる)+ekasi(祖父、翁)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- maktahuci
- マㇰタフチ 【mak ta huci】 古い時代の祖母.▷マㇰタ=奥の方の フチ=祖母 (出典:萱野、方言:沙流)
- maktairwak(-i)
- マㇰタイㇼワㇰ §029.おい(甥)(3)mak-ta-irwak(-i)〔mák-ta-ir-wak マㇰタイㇼワㇰ〕⦅テシオ⦆一番兄の子;甥。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- makuntapsut(-u)
- マクンタㇷ゚スッ §127.うで(腕)(7)にのうで makun-tapsut(-u)〔ma-kún-tap-sut マくンたㇷ゚スッ〕[奥の・うで]⦅チカブミ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- manausseta
- マナウㇱセタ §268 イヌ (26) mana-us-seta (ma-ná-us-se-ta)「マなウㇱセタ」[<mana(灰ほこりの)us(ついている)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆灰色のイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- manayta
- マナイタ 【名】[< 日本語]まないた。 (出典:田村、方言:沙流)
- manneseta
- マンネセタ §268 イヌ (19) manne-seta (mán-ne-se-ta)「まンネセタ」[<mahne-seta<matne(めすの)seta(イヌ)] ⦅多蘭泊、真岡⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
- mantari
- マンタリ 【名】[< 日本語 まえだれ] 前掛け。 ☆参考 おなかからひざぐらいの前を全部おおうぐらいの大きさの長方形の布に着物と同じような文様の刺しゅうをほどこし、 上にひもをつけてあった。 {E: an apron.} (出典:田村、方言:沙流)
- mantari
- マンタリ 【mantari】 前だれ,前掛け:腰に結びつけて膝の前に掛ける布. 図[マンタリ] (出典:萱野、方言:沙流)
- mantarikorpe
- マンタリコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(8)恥丘に長い陰毛が生えていて両側にないもの(あるいは、恥丘の下端に5、6本の陰毛が生えているだけのもの) mantari-kor-pe〔mán-ta-ri-kor-pe まンタリコㇿペ〕[mantari〔<日本語、前垂れ、まえかけ〕+kor(もつ)+pe(もの)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- masitampe, masitanne
- マシタンペ、マシタンネ §259 イカ (3) masitampe, masitanne (ma-si-tam-pe)「マシタンペ、マシタンネ」 (出典:知里動物編、方言:)
- masseta
- マㇱセタ §268 イヌ (17) mas-seta (más-se-ta)「まㇱセタ」[<mah-seta<mat(おんな)seta(イヌ)] ⦅白浦、新問、多来加⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
- mata
- マタ 【名/副】①[名]冬。 ②(副詞として使われて) 冬に。 ☆参考 sir-mata シㇼマタ 冬になる。 {E: winter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mata
- マタ 【mata】 冬,真冬. (出典:萱野、方言:沙流)
- matacep
- マタチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ 季(4) mata-cep (ma-tá-čep)「マたチェㇷ゚」[mata(冬)cep(魚)]冬になって川へ入る鮭。⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- matah(k-i)
- マタㇵ §026.妹(4)matah(k-i)〔má-tah まタㇵ〕⦅シラウラ、マオカ⦆【常、雅】妹(女が言う)。[<mat-ak]。"innayno an-mataki"「これ妹よ」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- matahci
- マタㇵチ §392 テンキグサ ハマニンニク (5) matahci (ma-tá-ha-ci)「マたㇵチ」[<msahci<masar(浜の草原)-ci(陰茎)] 穂 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- mátak
- マタㇰ 【名】[概](所は mátaki(hi) マタキ(ヒ))[mat-ak 女・弟]妹(姉に対する妹)。 ☆参考 兄に対する妹は matapa マタパ または tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ。 {E: a younger sister.} (出典:田村、方言:沙流)
- matak(-i)
- マタㇰ §026.妹(3)matak(-i)〔má-tak まタㇰ〕⦅H. S. タライカ⦆【常】①妹(女が自分の肉身の妹を言う)。②女が自分の弟の妻を言う⦅ホロべツ、サル、アカン⦆。[mat(女)+ak(弟)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- matak/mataki(hi)
- マタㇰ/マタキ(ヒ) 【matak/mataki(hi)】 妹,妻[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- matakarip
- マタカリㇷ゚ §277 くま (73) matakarip (ma-ta-ka-rip)「マたカリㇷ゚」[<mata(冬)kari(うろつく)-p(もの)] ⦅沙流⦆冬になっても穴に入らずにうろついているクマ (出典:知里動物編、方言:)
- mátaki(hi)
- マタキ(ヒ) 【名】[所](概は mátak マタㇰ) (…の)妹。 (姉に対する妹)。 (呼びかけにも使われる。) ku=matakihi he! クマタキヒ ヘー! 妹よ、 久しぶりに会えてうれしいわ。(W会話) {E: a, the younger sister of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matampus
- マタンプㇱ 【matampus】 男の鉢巻き,刺繍した鉢巻き:明治時代までは刺繍したものは男だけのものとされていた. テエータ アナㇰネ ア・エサパムイェㇷ゚ クンネ センカキ パテㇰ ネ ア コㇿカ タネ アン メノコ ウタㇻ オッカヨ マタンプㇱ エサパムイェパ=ずっと昔は頭に巻く布は黒い布だけであったが,今いる女たちは男用の鉢巻きを頭に巻いている.テエータ こきん ウナㇻペ エン・ヌレ ヒ ア・カㇻカㇻ マタンプㇱ アナㇰネ オッカヨ パテㇰ エヘコカリㇷ゚ ネ ニㇷ゚タニ タ アイェトゥリ エカシ マタンプㇱ コㇿ ヒ ア・ヌカㇻ アㇺキㇼ シコㇿ ハワン=ずうっと前にこきんおばさんが聞かせてくれたのは,刺繍した鉢巻きは男だけが巻いていたものだ,二風谷ではアイェトゥリおじいさんが鉢巻きをしていたのを見たことがあると言っていた.図[マタンプㇱ] (出典:萱野、方言:沙流)
- matane
- マタネ 【副】[mata-ne 冬・過ぎた…] 去年の冬、 この前の冬。 tan matane タン マタネ 今年の冬(冬が過ぎてから言う、 一月二月のこと)。 ☆参考 tan mata タン マタ この冬(冬に言う)。 {E: the previous winter.} (出典:田村、方言:沙流)
- matanki
- マタンキ 【matanki】 猟. (出典:萱野、方言:沙流)
- matankine-epaye
- マタンキネエパイェ 【自動】[matanki-ne-epaye 狩人・になる・…しに行く]「またぎ」(=狩猟)に行く。 matankine-epaye=an マタンキネエパイェアン 狩猟に行く。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- matanoski
- マタノㇱキ 【mata-noski】 冬の最中.▷マタ=冬 ノㇱキ=中 (出典:萱野、方言:沙流)
- matanpusi
- マタンプシ 【名】髪止めの鉢巻(「手ぬぐいの代わり、 毛を止めるだけ。 男の」)。(S) ci=karkar matanpusi チカㇻカㇻ マタンプシ 刺しゅうの入った鉢巻(前が太く前から後ろへ回し、 また前へ回して前で結ぶ)。 ☆参考 女は大幅の布をかぶる。(S) ☆参考 男も女も用いたとも聞く。 ☆参考 女性の頭飾りの鉢巻は cipanup チパヌㇷ゚ 。 {E: a headband used by men to hold hair in place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matapa
- マタパ 【matapa】 冬,冬の年. (出典:萱野、方言:沙流)
- matapa
- マタパ §011.身内 血縁の者(3)mat-apa〔ma-tá-pa マたパ〕⦅サル⦆。①女の身内。"〜sak-kur a-ne"「女の身内がわしには無い」⦅聖典, p.99⦆。②妹[mat(女)+apa(身内)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- matapa
- マタパ §026.妹(7)matapa〔ma-tá-pa マたパ〕⦅ホロべツ⦆妻の妹。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- matapa 1
- マタパ 【名】[mata-pa 冬・年] 冬の間。 {E: during winter.} (出典:田村、方言:沙流)
- matapa 2
- マタパ 【名】[概/所][mat-apa 女・親族](兄に対する)妹。 matapa kor kur matapaha tura wa ek, korar rusuy kusu マタパ コㇿ クㇽ マタパハ トゥラ ワ エㇰ、 コラン ルスイ クス 妹のある男が妹を連れて来た、 嫁にやりたいので。(S) ☆参考 tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ と言う場合もある。 matapa マタパ のほうが日常語的。 叙事詩では tures(i) トゥレㇱ/トゥレシ のほうが使われる。 ☆対語 mátak マタㇰ 姉に対する妹。 {E: a younger sister.} (出典:田村、方言:沙流)
- matapa/matapa(ha)
- マタパ/マタパ(ハ) 【matapa/matapa(ha)】 (男の)妹. (出典:萱野、方言:沙流)
- matapaha
- マタパハ 【名】[所](概は matapa マタパ) (…の)妹(兄に対する妹を言う)。 {E: a younger sister (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matapanu
- マタパヌ 【自動】[matapa-nu 妹・を持つ](兄が)妹を持つ、 妹がいる。 matapanu utar マタパヌ ウタㇻ 妹を持つ(男の)人々。 {E: to have a younger sister.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matapurip
- マタプリㇷ゚ 【名】草かき(熊手のようなもの、 木製)。 {E: a rake.} (出典:田村、方言:沙流)
- matapurip
- マタプリㇷ゚ 【matapurip】 こまざらい,くまで. (出典:萱野、方言:沙流)
- matariya
- マタリヤ 【mata-riya】 冬越しする.▷マタ=冬 リヤ=越す *子熊を飼い一冬越すとリヤㇷ゚(冬越ししたもの)といい二冬越すとシリヤㇷ゚(本当に冬を越したもの)という. (出典:萱野、方言:沙流)
- matatampu
- マタタンプ 【matatampu】 マタタビ. (出典:萱野、方言:沙流)
- matatampu
- マタタンプ §137 マタタビ (1) matatampu (ma-tá-tam-pu)「マたタンプ」 果実 ⦅長万部、幌別、穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- matatampupunkar
- マタタンププンカㇻ §137 マタタビ (6) matatampu-punkar (ma-tá-tam-pu-pun-kar)「マたタンププンカㇻ」[マタタビの生える蔓] 茎 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- matatanpu
- マタタンプ 【名】[植物]マタタビの実。 matatanpu punkari マタタンプ プンカリ マタタビの蔓。(S)〔知分類 p.75〕 {E: the nut of the silvervine tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- matawki(-an)
- マタウキ §034.結婚(する)(27)matawki(-an)〔ma-táŭ-ki マたウキ〕⦅マオカ⦆①結婚を申込む;妻にくれと言う。hamo〜-no「妻にくれとも言わずに」。②よめに行く。[<mat(女、妻)+hawki(言う、語る、物語りする)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- mataynu
- マタイヌ §003.おんな(女)(6)mat-aynu〔má-taǐ-nu まタイヌ〕⦅ホロべツ⦆【雅】女。[(女・人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- mataynu
- マタイヌ 【mat-aynu】 女.▷マッ=女 アイヌ=人 (出典:萱野、方言:沙流)
- matkarku mataki
- マッカㇻク マタキ §031.いとこ(従兄弟姉妹)(6)matkarku mataki〔mát-kar-ku|má-ta-ki まッカㇻク・まタキ〕⦅アカン⦆従妹(女が言う)。matkarku an-mataki〔mát-kar-ku|ám-ma-ta-ki〕「いとこである・私たちの妹」「私たちの従妹」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- matnepoutari
- マッネポウタリ 【名】[所](概 matnepoutar マッネポウタㇻ は未出)[matnepo-utar-i 娘・人々(=たち)・(所属語尾)] …の娘たち。 {E: the daughters of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matneseta
- マッネセタ §268 イヌ (15) matne-seta (mát-ne-se-ta)「まッネセタ」[<matne(めすの)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆雌イヌ (出典:知里動物編、方言:)
- mátutari
- マトゥタリ 【名】[所](概の例はない)[mat-utar-i 女/妻・人々(=たち)・(所有語尾)]…の妻たち。 tananto or ta/a=e=ékimnere wa/e=matutari/a=arkire wa タナント オッタ/アエエキㇺネレ ワ/エマトゥタリ/アアㇻキレ ワ [雅]今日私はあなたを山へ行かせてあなたの妻たちを来させて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mawtacup
- マウタチュㇷ゚ 【名】[maw-ta-cup ハマナシの実・を掘る/取ってくる・月][古](月の名)6月。 hekattar eramasu wa etoyta rusuy kusu a=ye hi mawtacup ヘカッタㇻ エラマス ワ エトイタ ルスイ クス アイェ ヒ マウタ チュㇷ゚ 子どもたちが楽しんでそれ(ハマナシ)を植えたがるからそれで言うのがマウタチュプ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- mayayketasum(-i)
- マヤイケタスㇺ §655.ひぜん;かいせん(疥癬)(1)mayayke-tasum(-i)〔ma-jáǐ-ke-ta-sum マやイケ・タスㇺ〕[かゆい・病気]⦅サル、アバシリ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- maytake
- マイタケ §448 マイタケ (3) maytake (máy-ta-ke)「まイタケ」[<jap.] ⦅美幌、屈斜路、塘路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- mayunitara
- マユニタラ 【mayunitara】 音がする,鳴り響く[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- mécirataroski
- メチラタロㇱキ 【自動】[me-ci-ra-ta-roski 寒さ・される・下・に・立てる](?) 寒気がする。 k=omke rusuy noyne ku=mecirataroski wa k=úruuruk コㇺケ ルスイ ノイネ クメチラタロㇱキ ワ クルウルㇰ 私はかぜをひきそうで寒気がしてふるえる。(S) {E: to feel chilled, cold.} (出典:田村、方言:沙流)
- mecirataroski(-an)
- メチラタロㇱキ §340.さむけ[がする];悪寒[がする](9)さむけがする;体じゅうざわざわする mecirataroski(-an)〔mé-či-ra-ta-roš-ki めチラタロㇱキ〕[me(寒さ)+ci(自分を)+ra(下)+ta(に)+roski(立てる〔pl.〕)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- menokoita
- メノコイタ 【menoko-ita】 まな板:ランコ(カツラ)製. 図[メノコイタ] (出典:萱野、方言:沙流)
- menokopoutar
- メノコポウタㇻ 【名】[menoko-po-utar 女・(指小辞)・人々(=たち)] 若い女性たち。 {E: young girls.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- menokoru eepak ta
- メノコル エエパッタ 【menoko-ru eepat-ta】 女便所の向こう側に. ▷メノコ=女 ル=便所 エエパッ=向こう側 タ=に(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- menokotasum
- メノコタスㇺ 【名】[menoko-tasum 女・病気] 月経(生理)。 ☆参考 いい言葉、 子どもたちが聞いてもわからないように言う。(W) {E: menstruation.} (出典:田村、方言:沙流)
- menokotasum
- メノコタスㇺ 【menoko-tasum】 月経が下りる. (出典:萱野、方言:沙流)
- menokotasum(-i)
- メノコタスㇺ §291.月経[が下りる、である](4)menoko-tasum(-i)〔me-nó-ko-ta-sum メのコタスㇺ〕[女・病]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- menokoutasare
- メノコウタサレ 【menoko-utasare】 女を取り替える. テエータ アイヌ ケミアン ヒ タ エ・マタキヒ エン・コレ ク・マタキ ヒ エチ・コレ クㇱネ ナ タアン シリキ メノコウタサレ シコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ=ずうっと前に人間が少なかった時代は,お前の妹を俺にくれ俺の妹をお前にやる,このやり方を女を取り替えると言ったものだ.*マタサとも言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- metat
- メタッ §308 エゾノダケカンバ (5) me-tat (mé-tat)「め・タッ」[me(寒気)tat(樺皮)] 樹皮 ⦅近文、名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- mewnatara
- メウナタラ 【自動】[mew-natara (擬態の語根)・…状態が続いている](家や木等がしっかりと立っている様子が)立派で美しい、 山ほどあって(大きくて)立派だ、 堂々としている。 coypep pirka wa coypepikir mewnatara チョイペㇷ゚ ピㇼカ ワ チョイペピキㇼ メウナタラ 宝器が美しくてそれが山ほど積み重ねてあって立派だ。(S) ☞komewnatara コメウナタラ {E: to be splendid; great.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mewnatara
- メウナタラ 【mewnatara】 きらびやかに,美しい,堂々と. アㇱルコンナ コメウナタラ=(建物の)立ち姿がきらびやかで美しい[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- mimtar
- ミㇺタㇻ 【名】①土間(「にわ」)。 ②(日常語で)戸外のごみすてば、 外の掃き寄せる所、 コタンの下手の空き地。(S) ③(英雄叙事詩や民話で)外庭全体、 また土間も。 ④熊祭りのとき熊が遊び回るところ。(S) iwan aynuikir eposo húci mimtar ka ta horipi イワン アイヌイキㇼ エポソ フチ ミㇺタㇻ カ タ ホリピ 六代にわたって生きた老婦人が(夜襲の群が襲って来ることを知らせる歌を歌いながら)土間で踊った。(S独話) ☆参考 祭事をする広場を言うと言われているが、 『音声資料』(1-6)にはその用例は出てこない。 {E: ①the yard of a house. ②an outdoor garbage pile. ③the whole yard around a house. ④the place the bear is paraded during the Bear Festival.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mínakohayta
- ミナコハイタ 【自動】[mina-ko-hayta 笑う・と共に・足りない] 笑うと醜(みにく)い、 笑顔が醜い。 ☆対語 mínakotom ミナコトㇺ 笑うと美しい。 {E: to laugh, smile uglily.} (出典:田村、方言:沙流)
- minakotamatama
- ミナコタマタマ 【mina-ko-tama-tama】 お世辞笑いをする. イ・ミナコタマタマ コㇿ パノレ ㇷ゚ ポーヘネ ウェンサンペ コㇿ ペ オカ ㇷ゚ ネ ナ シコㇿ オンネ ウタㇻ ハウェオカ ㇷ゚ ネ=お世辞笑いをしながら,口の上手な者ほど底意地が悪い者がいるものだと老人たちは言うものだ.ア・ミナコタマタマ コㇿ ア・イェ アクス ク・セ ワ カㇻパ(ク・アㇻパ) チェㇷ゚ ホㇰ ワ エン・コレ ア ワー=お世辞笑いをしながら言ったら,私が背負って行った魚を買ってくれたよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- mintar
- ミンタㇻ 【mintar】 庭.外庭,土間:家の外の草の生えていない所をいう. チャㇱヌ ミンタㇻ=掃除の行き届いた庭. (出典:萱野、方言:沙流)
- mintarkorkamuy
- ミンタㇻコㇿカムイ 【mintar-kor-kamuy】 外庭をあずかる神様.*物を洗った水を外へ持って出て捨てる時に,シㇰチュプ(目を瞑って)と声をかけてから捨てるもの.そう言わないとミンタㇻコㇿカムイの目に入っては神さまに申し訳がないので必ず声をかけることにしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- mintaruskur
- ミンタㇻウㇱクㇽ §268 イヌ (34) mintar-us-kur (mín-tar-us-kur)「みンタㇻウㇱクㇽ」[<mintar(庭)us(においでになる)kur(神)] ⦅美幌⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
- mokiwtacup
- モキウタチュㇷ゚ 【mo-kiw-ta-cup】 3月. タント ワノ モキウタチュㇷ゚ エアㇻキンネ シㇼポㇷ゚ケ ワ ウパㇱ ル ワ アㇻパ シリ=今日から3月,とっても暖かいので雪が融けていく様子だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokorhayta
- モコㇿハイタ 【自動】[mokor-hayta 眠る・足りない]眠り足りない。 néun mokor yakka mokorhayta ネウン モコㇿ ヤッカ モコㇿハイタ 「なんぼねてもねたらん」=いくら眠っても眠り足りない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- mokorhayta
- モコㇿハイタ 【mokor-hayta】 寝不足. (出典:萱野、方言:沙流)
- mokoritakte
- モコリタㇰテ §558.ねごと(寝言)[を言う](4)mokor-itakte〔mo-kó-ri-tak-te モこリタㇰテ〕[mokor(眠りが)+itak(物言わ)+te(しめる)]⦅クッシャロ、ビホロ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkoitak(-an)
- モコㇿコイタㇰ §558.ねごと(寝言)[を言う](3)mokor-ko-itak(-an)〔mo-kór-ko-i-tak モこㇿコイタㇰ〕[眠り・ながら・物言う]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- mokorkoitak/mokorkoytak
- モコㇿコイタㇰ 【自動】[mokor-ko-itak 眠る・と共に・しゃべる]寝言を言う。 mokorkoitak aan wa モコㇿコイタㇰ アアン マ (彼は)寝言を言ったらしくて…。(W) ☆参考 monnaitak モンナイタㇰ とも言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- momawtacup
- モマウタチュㇷ゚ 【mo-maw-ta-cup】 5月. (出典:萱野、方言:沙流)
- momnatara
- モㇺナタラ 【自動】[mom-natara 流れる・状態が続いている](草の葉が)一面に茂っている。(S) ☞komomnatara コモㇺナタラ (出典:田村、方言:沙流)
- mompehetokotasumpe
- モンペヘトコタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(30)ひょう疽 mompeh-etoko-tasumpe〔móm-peh-e-to-ko-ta-sum-pe もンペㇸ・エトコ・タスンペ〕[指・の先〔の〕・痛む腫物]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- monitah(k-an)
- モニタㇵ §558.ねごと(寝言)[を言う](1)monitah(k-an)〔mo-ní-tah モにタㇵ〕[<mo(眠り)+na(において)+itak(物言う)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- monnaitah(k-an)
- モンナイタㇵ §558.ねごと(寝言)[を言う](2)monna-itah(k-an)〔món-na-i-tah もンナイタㇵ〕[<mo-na-itak(↑)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- monnaitak
- モンナイタㇰ §558.ねごと(寝言)[を言う](6)monna-itak〔món-na-i-tak もンナイタㇰ〕[<mo(眠り)+na(において)+itak(物言う)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- monnaitak
- モンナイタㇰ 【monna-itak】 寝言. モナㇰ ワ アン ワ イタㇰ ヒ ネ クナㇰ ク・ラム アㇷ゚ オヤチキ モンナイタㇰ ヒ ネ アアン=目を覚ましていてしゃべっているのだと思っていたのに,知らなかったが寝言であった. (出典:萱野、方言:沙流)
- monnaitak/monnaytak
- モンナイタㇰ 【自動】[monna-itak (?)・しゃべる] 寝言を言う。 monnaytak kor an モンナイタㇰ コラン 寝言を言っている。(S) ☆参考 mokorkoitak モコㇿコイタㇰ とも言う。 {E: to talk in one's sleep.} (出典:田村、方言:沙流)
- monnaykata
- モンナイカタ 【mon-nay-kata】 目を覚ましたまま,眠っていないまま. ▷モンナイ(モナッ)=目覚め カタ=上に,ままに(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- montapi
- モンタピ 【montapi】 忙しい. (出典:萱野、方言:沙流)
- montapire
- モンタピレ 【他動】急がせる。 ☆参考 k=ósoro en=montapire wa kus コソロ エンモンタピレ ワ クㇱ 私のお尻が私を急がせたから=私はウンチをがまんできなかったから。(S) {E: to make someone busy with, at…} (出典:田村、方言:沙流)
- montapire
- モンタピレ 【montapi-re】 忙しくさせる. ウォシウォシ ネㇷ゚ネㇷ゚ アン ネㇷ゚キ ア・エモンタピレ ク・ライシンキ=後から後からいろいろな仕事(があり),それによって忙しくさせられて全く疲れた. (出典:萱野、方言:沙流)
- mosma kotan un kur
- モㇱマ コタン ウン クㇽ 【mosma kotan un kur】 よそ者. (出典:萱野、方言:沙流)
- mosmakotan
- モㇱマコタン 【mosma-kotan】 別の村. (出典:萱野、方言:沙流)
- motarap(i-, -u)
- モタラㇷ゚ §148.えらぶた(鰓蓋)(3)mota-rap(i-、-u)〔mo-tá-rap モたラㇷ゚〕⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- motoutari
- モトウタリ 【名】[所](概 motoutar モトウタㇻ の用例はない。)[moto-utar-i 起源・人々・(所属語尾)] …のもと/起源となる人々。 {E: the original people of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- motta
- モッタ 【motta】 舟を掘る道具,臼を掘る道具:内側を丸くするのに都合がいい道具. (出典:萱野、方言:沙流)
- moynatara
- モイナタラ ☞komoynatara コモイナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- moyonoankotan
- モヨノアンコタン 【moyo no an kotan】 人の少ない村. シネ チセ トゥ チセ レ チセ イネ チセ アン コㇿ モヨ ノ アン コタン セコㇿ ア・ポㇿセ ㇷ゚ ネ ルウェ ネ ワー=1軒の家,2軒の家,3軒の家,4軒の家があると,人の少ない村と表現されたものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
- mukkataoma
- ムッカタオマ 【自動】[muk-ka-ta-oma 胸・の上・に(?)・位置する]座って上体を前に倒す。 mukkataoma kane wa a wa an ムッカタオマ カネ ワ ア ワ アン 上体を前に倒して座っている。(S) {E: to sit with the upper body leaning forward.} (出典:田村、方言:沙流)
- mukuttar
- ムクッタㇻ §063 ホウズキ (2) mu-kuttar (mú-kut-tar)「むクッタㇻ」 茎葉 ⦅石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- mun-soyokuta
- ムンソヨクタ 【自動】[mun-soy-okuta 草/ごみ・外・に…を捨てる] ごみを外へ出す(=mun soyokuta ムン ソヨクタ)。 mun-soyokuta=an wa cise onnay a=kerkeri ayne ムンソヨクタアン マ チセ オンナイ アケㇾケリ アイネ 私はごみを外へ出し家の中をガリガリと掃き掃除をして。(W民話) {E: to put, take out rubbish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- munkutausi
- ムンクタウシ 【mun-kuta-usi】 ごみ投げ場. (出典:萱野、方言:沙流)
- murkutausi
- ムㇽクタウシ 【mur kuta usi】 糠を捨てる所.*外のヌサ(祭壇)の左側に糠を捨てた. (出典:萱野、方言:沙流)
- musista
- ムシㇱタ 【他動】[musis-ta むせる・(他動詞化)]…にむせる。 wakka musista ワッカ ムシㇱタ 水にむせた。(S) {E: to choke on …} (出典:田村、方言:沙流)
- muttaktak
- ムッタㇰタㇰ 【名】[mur-tak-tak ぬか・塊・(重複)] ぬかのかたまり、 ぬかをにぎってかためたもの、 ぬかおにぎり。 muttaktak karkarse ムッタㇰタㇰ カㇻカㇻセ ぬかおにぎりがころがった。(S民話) {E: a lump, clump of rice bran.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nankewtanne
- ナンケウタンネ §179.顔が長い;面長である(1)nankew-tanne〔nán-keŭ|tán-ne なンケウ・たンネ〕[nan(顔)+kew(骨)+tanne(長い)]⦅クッシャロ、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nanu retar
- ナヌ レタㇻ §174.顔色が白い;色白である(2)nanu retar〔na-nú-re-tárナぬ・レたㇻ〕[その顔・白い]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- naokaketa
- ナオカケタ 【na okake ta】 もっと後にして. (出典:萱野、方言:沙流)
- natatampu
- ナタタンプ §137 マタタビ (2) natatampu (na-tá-tam-pu)「ナたタンプ」 果実 ⦅白老⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- natatampupunkar
- ナタタンププンカㇻ §137 マタタビ (7) natatampu-punkar (na-tá-tam-pu-pun-kar)「ナたタンププンカㇻ」[マタタビの生える蔓] 茎 ⦅白老⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- neeancikarta
- ネエアンチカㇻタ 【ne e-ancikar ta】 その夜. (出典:萱野、方言:沙流)
- nehiorta
- ネヒオㇿタ 【ne hi or ta】 そこで,そこに. (出典:萱野、方言:沙流)
- nehisamata
- ネヒサマタ 【nehi sama ta】 そこで. ネヒサマタ ク・イタㇰ ハウェ=そこで私が言うことは. (出典:萱野、方言:沙流)
- nehita
- ネヒタ 【ne hi ta】 そこに,〜に. (出典:萱野、方言:沙流)
- nep _otta
- ネポッタ 【nep or ta】 なんの時. (出典:萱野、方言:沙流)
- nepkewkata
- ネㇷ゚ケゥカタ 【nep kew ka ta】 なぜ,なにゆえに.▷ネㇷ゚=何 ケウ=屍 カタ=上に ネㇷ゚ケウカタ エネ ク・ヤイウェンヌカㇻ=なぜに,これほど私は苦労する. (出典:萱野、方言:沙流)
- nerok utar
- ネロㇰ ウタㇻ 【ne rok utar】 あの人たち,例の人々. (出典:萱野、方言:沙流)
- nerokpekusta
- ネロㇰペクㇱタ 【ne rok pe kus ta】 だからといって. (出典:萱野、方言:沙流)
- neunkata
- ネウンカタ 【neun ka ta】 なんとか. クポニ(ク・ポン ヒ) タ ニナ クス クヌフ(ク・ウヌフ) トゥラノ エキㇺネ・アㇱ エイタサ ク・メライケ ㇷ゚ ネ クス ク・ヌペコラパㇷ゚セ エ・ポロ ワ ネ ヤㇰネ ネウンカタ エ・イキ ワ ニㇱパ エ・ネ ㇷ゚ ネ ナ シコㇿ ク・ヤイヌ ㇷ゚ ネ ア コㇿカ ノオカ ク・ニㇱパ ネ カ ソモ=私の少年時代,薪を取りに母とふたりで山へ行ったが,あまりにも寒いものだから涙を流しながら大きくなったらなんとかして金持ちになりたいと考えたものであった.さっぱり金持ちにもなれなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
- newkata
- ネウカタ 【newkata】 なんとか. (出典:萱野、方言:沙流)
- ney ta
- ネイ タ 【不定位名+格助】①どこで(も/か)、 どこに(も/か)、 いつも/か。 ney ta ka ネイ タ カ どこかに/で、 いつか。 ney ta ka sakayokar hawe ka isam ネイ タ カ サカヨカㇻ ハウェ カ イサㇺ どこかで「だはんこいた」(=わがままや無理なことを言った)ということもきかない。 ney ta ka arsuyne paye=an ro ネイ タ カ アㇻスイネ パイェアン ロ (S) いつか一度行こう。 ney ta oka utar ka ネイ タ オカ ウタㇻ カ どこにいる人々も。 ney ta ne yakka ネイ タ ネ ヤッカ どこにでも。 ②ney ta pakno ネイ タ パㇰノ いつまでも。 ney ta un…sak ネイ タ ウン…サㇰ いつも…する。 taan hekaci ney ta un parkohayta sak タアン ヘカチ ネイ タ ウン パㇻコハイタ サㇰ この子(男の子)はいつも口がいやしい(いつでも何か食べたがる)。(S) ney ta un en=rammokka sak hawe iki wa ネイ タ ウン エンランモッカ サㇰ ハウェ イキ ワ いつも私をからかってばかりいるわ。(S) (注 よくないことに用いる、 非難の気持ちを含む。 ranma ランマ はよいことについても使われる。(S) ) somo ney ta ki ソモ ネイ タ キ いつもそうする。 hat punkar he emawri punkar he k=éokok híne ku=hacir, k=áni wakka opitta ku=kuta wa isam ranke, somo ney ta ki p un ハッ プンカㇻ ヘ エマウリ プンカㇻ ヘ ケオコㇰ ヒネ クハチㇼ、 カニ ワッカ オピッタ ククタ ワ イサㇺ ランケ、 ソモ ネイ タ キプン (私は)ブドウ蔓かイチゴの蔓かにひっかかってころんで持っている水を全部こぼしてしまう、 いつもそうするのよ。(S) {E: as usual.} {E: where; when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ney ta ne yakka
- ネイ タ ネ ヤッカ 【neyta ne yakka】 いつでも,どこにでも. ネイタ ネ ヤッカ エ・アン クㇱケライ=いつでもお前がいるお陰で.フーン ネイタ ネ ヤッカ ク・マッカㇻク リカ ネ ヤ コンプ ネ ヤ イモカ トㇱカ エン・カエオセ=やあやあ,いつものことだが私の姪は鯨の脂身とか昆布などのみやげを山ほど私に持って来てくれた.ネイタ ネ ヤッカ イユトゥㇽウェンテ ルスイ ペ オカイ ペ ネ クス スンケアㇱペ ソネアㇱペ イェ コㇿ オマナン=どこにでも仲たがいをさせたい者がいて,嘘の話や本当の話を言いふらして歩く. (出典:萱野、方言:沙流)
- neyta
- ネイタ 【neyta】 いつ,どこに. (出典:萱野、方言:沙流)
- neyta ka
- ネイタ カ 【neyta ka】 どこかで,どこかに,いつか. エチ・エカノㇰ クナㇰ イェ コㇿ クンネイワノ アㇻパ アㇷ゚ ネイタカ エチ・ウウォヌイタサ シㇼ ネ ハウェ=お前を迎えると言いながら朝から行ったのにどこかでお前たちは行き違いになったわけだな. (出典:萱野、方言:沙流)
- neytapakno
- ネイタパㇰノ 【neyta pak no】 いつまでも. ネイタ パㇰノ ソモ コイラ(ク・オイラ)=いつまでも私は忘れない.ニㇱパ ネ パ ㇷ゚ ネイタ パㇰノ ソモ ニㇱパ ネ ウェンクㇽ セコㇿ ア・イェ ウタㇻ ネイタ パㇰノ ソモ ウェンクㇽ ネ.イテキ ア・ウェンクラㇱパ ㇷ゚ ネ=物持ちと称せられる者はいつまでも物持ちではない,貧乏と言われる人たちはいつまでも貧乏人ではない,絶対に軽蔑してはいけないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- niawkonta
- ニアウコンタ 【ni-aw-konta】 木の股. (出典:萱野、方言:沙流)
- nikonta
- ニコンタ 【ni-konta】 木の二股. (出典:萱野、方言:沙流)
- nimakitara
- ニマキタラ §268 イヌ (8) nimakitara (ni-má-ki-ta-ra)「ニまキタラ」[<nimaki(その歯)tara(あらわす)、‘歯をむきだすもの’] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- nimakiusoyta
- ニマキウソイタ §372.じ(痔);痔疾(7)ガッチャキの一種 nimaki-us-oyta〔ni-má-ki-uš-òǐ-ta ニまキウㇱ・おイタ〕[その歯・生えている・ガッチャキ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nintah(k-u)
- ニンタㇵ §328.こぶ[人体の];たんこぶ(2)たんこぶ nintah(k-u)〔nín-tah にンタㇵ〕[<nintak↑]⦅S. シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nintak
- ニンタㇰ 【名】[nin-tak 肉の中の塊・かたまり]肉の中のプツプツした塊(?)/そういう塊のあるところ(?)。 ☆参考 「そういうところは食べられない。」 (S) {E: the gristly inedible parts of meat.} (出典:田村、方言:沙流)
- nintak(-u)
- ニンタㇰ §328.こぶ[人体の];たんこぶ(1)たんこぶ nintak(-u)〔nín-tak にンタㇰ〕[nin(ぐりぐり)+tak(かたまり)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nintaritari(-an)
- ニンタリタリ §246.きばをむき出すnintaritari(-an)〔nín-ta-ri-ta-ri にンタリタリ〕[nin(歯を)+tari-tari(示し示しする)]⦅ウシロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- Niptani
- ニㇷ゚タニ 【名】[地名] 二風谷(にぶたに)(沙流川中流、平取から4kmほど川上の、川の東側(左岸)にある集落。 上隣りの Pipausi ピパウシ と共に現在の平取町二風谷の中に含まれている)。 ☆参考 ここの人々は姓をつけたときこの地名をとって二谷(にたに)姓になった。(KSg) (出典:田村、方言:沙流)
- nírustarara
- ニルㇱタララ 【自動】[nirus-tarara 渋面・を上へさし上げている] 顔をしかめてブスッとしている(悪口)。 hńta ruska he ki p suy nírustarara wa an フンタ ルㇱカ ヘ キㇷ゚ スイ ニルㇱタララ ワ アン (彼は)何を怒ったのかまたしかめっつらをしている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- nirustarara
- ニルㇱタララ §585.歯をむきだす(6)歯をむき出して顔をしかめている nirustarara〔ni-rúš-ta-ra-ra ニるㇱタララ〕[nirus(はぐき)+tarara(あらわしている)]⦅アツべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nísapramta
- ニサㇷ゚ラㇺタ 【副】[nísap-ram-ta 急な・心・に](次のような文脈で)急に。 sine an to ta/nísapramta/ekimne rusuy/epa=ki kusu シネ アン ト タ/ニサㇷ゚ラㇺタ/エキㇺネ ルスイ/エパキ クス [雅]ある日のこと私は急に山へ行きたくなったので。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisaptasum(-i)
- ニサㇷ゚タスㇺ §299.けびょう(仮病)(4)nisap-tasum(-i)〔ní-sap-ta-sum にサㇷ゚・タスㇺ〕[急に・病む]⦅ホロベツ、サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- nisatta
- ニサッタ 【名/副】[< nisat-ta 夜明け前の空の白み・において] 明日、 あした。 nisatta anak nen ne yakka k=arpa ニサッタ アナㇰ ネン ネ ヤッカ カㇻパ 私は明日はどうしても行く。(S) {E: tomorrow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisatta
- ニサッタ 【nisatta】 明日. (出典:萱野、方言:沙流)
- nisattakunneywa
- ニサッタクンネイワ 【nisatta-kunneywa】 明朝,翌朝. (出典:萱野、方言:沙流)
- nisattaonuman
- ニサッタオヌマン 【nisatta-onuman】 明晩. (出典:萱野、方言:沙流)
- niseta
- ニセタ §322 ナガバヤナギ (8) ni-seta (ní-se-ta)「に・セタ」[木・犬] 花穂 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nisewitanki
- ニセウイタンキ §302 カシワ カシワギ (8) nisew-itanki (ni-séw-i-tan-ki)「ニせウイタンキ」[nisew(ドングリ)itanki(椀)] 殻斗 ⦅北海道全地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nisittap
- ニシッタㇷ゚ 【ni-sittap】 木鍬:イワニ(アオダモ)製. 図[ニシッタㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
- nisukotawki
- ニスコタウキ 【他動】[nisu-ko-tawki 臼・の中で・…を刃物で打って傷をつける] …を臼に入れて鎌で突く。(HC神謡) ☆対語 nisukootke ニスコオッケ …を臼に入れて杵で突く。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nitan
- ニタン 【自動】足が速い、 速く歩く/走る。 ku=nitan ka eaykap クニタン カ エアイカㇷ゚ 私は速く走れない。(S) ☆参考 enitan エニタン …するのが速い。 {E: to run; walk fast.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nitan
- ニタン 【nitan】 足が速い,急ぐ. エキㇺネ・アン クス ホユプ・アン コㇿ ア・セトゥル タ ア・コㇿ イカヨㇷ゚ オマウスイェ パㇰ ノ ニタナン(ニタン・アン)=狩のために山へ行く時に走ると,背中で矢筒が宙に浮くほどに私は足が速い[ユ].ア・イ・ホッパ ノイネ シㇼキ ナ ニタン・アン ロー=私たちが残されそうだから急ぎましょう.ニタンノ アㇻパ=早く行け.ホクレ ニタン=さあ急げ.ネア メノコ スイ ホクコイワㇰ クス ネ ノイネ ポン トゥトゥッコ エヤㇻポㇰアニ カネ ニタン ワ アㇻパ シリ ク・ヌカㇻ=あの女はまた男の所へ行くためらしく小さい包みを小脇に抱えて急いで行ったのを私は見た(夫の所へ行くことをホクコイワㇰ.妻の所へ行くことを,マッコイワㇰという). (出典:萱野、方言:沙流)
- nitanciros(-i)
- ニタンチロㇱ §469.そらで(空手)[手首の痛む病気](2)勤勉型のそらで nitan-ciros(-i)〔ni-tán-či-roš ニたンチロㇱ〕[健脚の・そらで]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nitanno
- ニタンノ 【自動】[nitan-no 足が速い・非常に] 非常に足が速い。 nitanno kaspa ニタンノ カㇱパ あまり足が速すぎる、 速く走りすぎる。(S即興詩) {E: to run; walk very fast.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nitarara
- ニタララ §585.歯をむきだす(1)獣などが歯をむきだしている nitarara〔ní-ta-ra-ra にタララ〕[ni(歯)+ta-rara(tara 示す、tarara 示している)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nitararapekampe
- ニイタララペカンペ §127 ヒシ (3) ni-tarara-pekampe (ní-ta-ra-ra-pe-kam-pe)「にィ・タララ・ペカンペ」[ni(その歯)tarara(むいている)pekampe(ヒシ)] 果実 ⦅A空知⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nitat
- ニタッ 【名】湿地(「やち」)。 nitat or ta hetuku cikuni punkaw sekor a=ye ニタトッタ ヘトゥク チクニ プンカウ セコライェ 湿地に生える木はハシドイという。(W) ☆参考 yaci ヤチ とも言う。 {E: damp ground.} (出典:田村、方言:沙流)
- nitat
- ニタッ 【nitat】 湿地.谷地.*私萱野茂が生まれ育った二風谷村でのニタッは現在の長野ちえ子さんの家から北東,貝澤鉄雄さんの家から西側一帯は広い谷地原であった.谷地でも背丈の低い灌木が密生していて.タクッペ(谷地坊主)がたくさん生えていたものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
- nitat'unarpe
- ニタッウナㇻペ 【nitat-unarpe】 湿地のおば. ニタッウナㇻペ アナㇰネ チェオㇱケサラニㇷ゚ ヘウシ アーペコㇿ オトピヒ アン ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=湿地にいる化け物おばはチェオㇱケサラニㇷ゚を頭にかぶったような髪をしているものだそうだ.*湿地には湿地の主というニタッウナㇻペがいるものと信じられていた.別名をケナシウナㇻペ(原っぱのおば)ともいう.髪を長くして肩にかぶっているがこれを見るとあまりよいことがないものとされていた.想像上の化け物らしいが実際に見たという人もいる.真相はわからない. (出典:萱野、方言:沙流)
- nitata
- ニタタ 【他動】(倒れそうな病人を)そっと支える、 (手ぬぐいをのせた病人の頭を)そっと押える。 ku=yaynuwen na en=nitata wa en=kore! クヤイヌウェン ナ エンニタタ ワ エンコレ! 私、 気分が悪くて倒れそうだから支えてちょうだい。(S) {E: to gently support…} (出典:田村、方言:沙流)
- nitata
- ニタタ 【nitata】 両方の脇から支える,抱きしめる,脇から抱えるように手を添える. ニタタ ワ トゥラ ワ アㇻパ=脇から抱えて連れて行け.イヨㇱキクㇽ ニタタ=酔っ払いを抱えて歩かせる.イク ア イク ア コㇿ オラーノ ウェニヨㇱキ アㇷ゚カㇱ カ コヤイクㇱ.ウレンテㇰ ア・ニタタ=飲んで飲んでそのあげく泥酔して歩くこともできない,両方の手を支えられて. (出典:萱野、方言:沙流)
- nitatas
- ニタタㇱ §195 ホザキシモツケ (5) nitatas (ni-tá-tas)「ニたタㇱ」[<nitat(湿地)-has(灌木)] 茎 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nitatkene
- ニタッケネ 【nitat-kene】 谷地ハン:湿地に生えているハンノキのこと.▷ニタッ=湿地 ケネ=ハンノキ (出典:萱野、方言:沙流)
- nitatkene
- ニタッケネ §306 ヤチハンノキ (1) nitat-kene (ni-tát-ke-ne)「ニたッケネ」[nitat(湿地)kene(ハンノキ)] 茎 ⦅幌別、穂別⦆⦅A沙流・十勝・千歳・空知・有珠・鵡川など⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nitatorumpe
- ニタトルンペ §426 マムシ 蛇神(5) nitatorumpe (ni-tá-to-run-pe)「ニたトルンペ」[<nitat-or-un-pe(湿地・内・にいる・者) ⦅幌別⦆【雅】湿地の魔神、竜蛇、蛇体の魔神(アイヌ神謡集, pp. 60-67) (出典:知里動物編、方言:)
- nitatorunnitnekamuy
- ニタトルンニッネカムイ §426 マムシ 蛇神(4) nitatorun-nitnekamuy (ni-tá-to-run-nit-ne-ka-muy)「ニたトルンニッネカムイ」[<nitat-or-un-nitne-kamuy(湿原・内・にいる・悪い・神) ⦅幌別⦆【雅】湿地の魔神、竜蛇、蛇体の魔神(アイヌ神謡集, p. 66) (出典:知里動物編、方言:)
- nitatsikerpe
- ニタッシケㇾペ §120 ケヤマウコギ (5) nitat-sikerpe (ni-tát-si-ker-pe)「ニたッシケㇾペ」[nitat(湿地)sikerpe(キハダの実)] 果実 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nitatsikerpeni
- ニタッシケㇾペニ §120 ケヤマウコギ (6) nitatsikerpe-ni (ni-tát-si-ker-pe-ni)「ニたッシケㇾペニ」[上記の果実のなる木の義] 茎 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nitatsinkep
- ニタッシンケㇷ゚ 【nitat-sinkep】 谷地ハギ.*昭和10年代萱野茂の父のアレㇰアイヌはキセルのらおにしていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- nitatsinkep
- ニタッシンケㇷ゚ §195 ホザキシモツケ (4) nitat-sinkep (ni-tát-sin-kep)「ニたッ・シンケㇷ゚」[湿地の・止め串] 茎 ⦅A沙流・千歳・空知⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nitattopeni
- ニタットペニ §149 エゾイタヤ ミヤベイタヤ (1) nitat-topeni (ni-tát-to-pe-ni)「ニたットペニ」[nitat(湿地)topeni(乳の木)、“湿地に生ずる乳の木”の義] 茎 ⦅美幌、穂別⦆⦅A沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- nítay
- ニタイ 【名】[ni-tay 木・木や草の集まって生えているところ] 林(「きわら(木原)」)。 ironne nítay イロンネ ニタイ 木が密集して繁っている林、 森。 ☆参考 大きい木の林も小さい木の林も言う。 ☆参考 kenas ケナㇱ 川端の低い木の林。 {E: a forest; a wooded area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nitay
- ニタイ 【nitay】 林,森. (出典:萱野、方言:沙流)
- nitaykarpe
- ニタイカㇻペ 【nitay-kar-pe】 風:林に吹きつける風.主として[ユ].▷ニタイ=森 カㇻ=作る ペ=もの (出典:萱野、方言:沙流)
- nitaysakmosir cikapsakmosir
- ニタイサㇰモシㇼ チカㇷ゚サㇰモシㇼ 【nitay-sak-mosir cikap-sak-mosir】 森も林もなく鳥もいない国土.*アイヌが暮らしている国土とは違う所の国土だとアイヌは考えていて,悪い化け物を追放する所.砂漠のような所を想像した. (出典:萱野、方言:沙流)
- niwnatar
- ニューナタㇻ 【niwnatar】 渋い,すっぱい,苦々しい顔[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- níyayetaye
- ニヤイェタイェ 【自動】[ni-yay-etaye 木・自分・を引っぱる](山道を登るのに)木をつかんで自分を引き上げるようにして登る。 {E: to climb a mountain path by pulling oneself up using surrounding trees.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nokiporotasum(-i)
- ノキポロタスㇺ §093.いんのうすいしゅ(陰嚢水腫);せんきん(千金)(1)noki-poro-tasum(-i)〔no-kí-po-ro-ta-sùm ノきポロ・タスㇺ〕[noki(その睾丸が)+poro(大きくある)+tasum(病気)]⦅サル⦆⦅北海道方言⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nonnoitak
- ノンノイタㇰ 【nonno-itak】 お祈りの言葉,神々へ祈る時の言葉. ネイタパㇰノ ニサㇱヌトゥマム エコㇿクニネ エチエイノンノイタㇰナ=いつまでも元気な体をお持ちになれますように,あなたのことを祈るよ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- noskiketaan askepet(c-i)
- ノㇱキケタアン アㇱケペッ §821.なかゆび(中指)(9)noskike-ta-an askepet(c-i)〔nóš-ki-ke-ta|án|áš-ke-pet のㇱキケ・タ・あン・あㇱケペッ〕[noski(中央)+ -ke(の所)+ta(に)+an(ある)+askepet(指)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nota
- ノタ §691.ほお(頬);ほっぺた(2)nota〔no-tá ノた〕⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nota
- ノタ 【名】(料理の名)カスベやサメのぬた(酢味噌)。 uttap nota ウッタㇷ゚ ノタ カスベの酢味噌。 same nota サメ ノタ サメの酢味噌。 ☆参考 カスベの皮をむいて細かく切って酢でさっと殺して、 腹の脂肪(ráha ラハ)を煮てみそとねり合わせて酢に漬けておいたものを混ぜ合わせて食べる、 サメでもつくる。(S) {E: the name of a shark dish.} (出典:田村、方言:沙流)
- nota hewe
- ノタ ヘウェ §276.くびをかしげるnota hewe〔no-tá|he-wé ノた・ヘうぇ〕[nota(頬を)+hewe(傾ける)]⦅ホロべツ―民研資料Ⅰ, p.4⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notahuy
- ノタフイ 【名】[概](所は notahuye(he) ノタフイェ(ヘ))[nota-huy ほお・ほお] ほお(ほお骨の下、 やせるとくぼむところ)(人の、 動物の)。 ☆参考 notakam ノタカㇺ ほお全体、 ほお骨の所。 {E: the cheeks.} (出典:田村、方言:沙流)
- notahuy(-e) pututu
- ノタフイ プトゥトゥ §176.顔をしかめる;しかめ画する;渋面つくる(4)ふくれずらをしている notahuy(-e) pututu〔no-tá-Fuǐ|pu-tú-tu ノたフイ・プとぅトゥ〕[notahuy(ほっぺた)+pututu(突き出している)]⦅ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notahuye(he)
- ノタフイェ(ヘ) 【名】[所](概は notahuy ノタフイ)…のほお/ほおの下。 notahuye ahun a ahun a kane an wenipokas menoko ノタフイェ アフナ アフナ カネ アン ウェニポカㇱ メノコ ほおがこけている不器量な女。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- notak
- ノタㇰ 【名】[概](所は notaku(hu) ノタク(フ)) 刃。 {E: the edge of a knife etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- notak
- ノタㇰ 【notak】 刃. (出典:萱野、方言:沙流)
- notakam
- ノタカㇺ 【名】[概](所は notakami(hi) ノタカミ(ヒ))[nota-kam ほお・肉](人の)ほお(ほお骨のある所)。 ☆参考 その下の柔い、 やせるとくぼむ所は notahuy ノタフイ。 {E: the cheeks.} (出典:田村、方言:沙流)
- notakam(-i)
- ノタカㇺ §695.頬肉(1)notakam(-i)〔no-tá-kam ノたカㇺ〕[nota(頬)+kam(肉)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notakam(-i) ahun
- ノタカㇺ アフン §693.頬がこけている(1)notakam(-i) ahun〔no-tá-kam|a-Fún ノたカㇺ・アふン〕[頬肉・入りこむ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notakam(-i)(a-)sirkokik
- ノタカㇺ(アシㇼコキㇰ §692.頬を張る(1)notakam(-i)(a-)sirkokik〔no-tá-kam|šír-ko-kik ノたカㇺ・しㇼコキㇰ〕[ノタカㇺ(頬肉)、シㇼコ(ぴしゃっと)、キㇰ(打つ)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notakam-pone
- ノタカンポネ 【名】[概/所][notakam-pone ほお・骨] ほお骨。 {E: the cheekbones.} (出典:田村、方言:沙流)
- notakam-ponehe
- ノタカンポネヘ 【名】[所] …のほお骨。 (出典:田村、方言:沙流)
- notakam/notakami(hi)
- ノタカㇺ/ノタカミ(ヒ) 【notakam/notakami(hi)】 頬. (出典:萱野、方言:沙流)
- notakami(hi)
- ノタカミ(ヒ) 【名】[所](概は notakam ノタカㇺ) …のほお。 {E: the cheeks of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- notakamponi
- ノタカンポニ §233.かんこつ(かん骨)(1)notakam-poni〔no-tá-kam-po-ni ノたカンポニ〕[<(頬・骨)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notakan(m-i)
- ノタカン §695.頬肉(2)nota-kan(m-i)〔no-tá-kan ノたカン〕[<nota-kam(↑)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notakanpone
- ノタカンポネ 【notakan-pone】 頬骨. (出典:萱野、方言:沙流)
- notakop
- ノタコㇷ゚ 【名】[notak-o-p 刃-がついている-もの] 刃物(makiri マキリ《ナイフ》や包丁、 なた、 tasiro タシロ《山刀》など。 emus エムㇱ《刀》は通常含まない)。 {E: an edged tool; knife.} (出典:田村、方言:沙流)
- notakop
- ノタコㇷ゚ 【notak-o-p】 刃物.▷ノタㇰ=刃 オㇷ゚=入る物 フンペリカ アナㇰネ シコポㇷ゚ ノタコㇷ゚ アニ ア・チャ ㇷ゚ ネ=鯨の脂身は錆のある刃物で切るものだ.フンペ ア・チャ ヒ タ アナㇰネ シコポㇷ゚ ノタコㇷ゚ アニ ア・チャ コㇿ ピㇼカ ㇷ゚ ネ=鯨を切る時は錆びついた刃物で切るといいものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- notaksak
- ノタㇰサㇰ 【自動】[notak-sak 刃・を持っていない] ①刃がついていない。 ②(比喩的に)口が重い(思っていても口に出して言えない、 刃物の刃がないように)。(S) {E: to be a silent type.} (出典:田村、方言:沙流)
- notaku(hu)
- ノタク(フ) 【名】[所](概は notak ノタㇰ) …の刃。 (出典:田村、方言:沙流)
- notamim(-i)
- ノタミㇺ §149.えらにく(鰓肉)(1)nota-mim(-i)〔no-tá-mim ノたミㇺ〕[nota(頬)+mim(肉)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notamim(-i)
- ノタミㇺ §695.頬肉(4)魚の頬の肉 nota-mim(-i)〔no-tá-mim ノた・ミㇺ〕[頬・肉]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notamin(m-i)
- ノタミン §149.えらにく(鰓肉)(2)nota-min(m-i)〔no-tá-min ノたミン〕[<nota-mim]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notankan(m-i)
- ノタンカン §695.頬肉(3)notan-kan(m-i)〔no-táŋ-kaŋ ノたンカン〕[<nota-kam]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notarah onne sitayki
- ノタラㇵ オンネ シタイキ §692.頬を張る(3)notarah onne sitayki〔no-tá-rah-on-ne|ši-táǐ-ki ノたラㇵ・オンネ・シたイキ〕⦅S.⦆→頬(4)注。 (出典:知里人間編I、方言:)
- notarah(p-i)
- ノタラㇵ §148.えらぶた(鰓蓋)(2)nota-rah(p-i)〔no-tá-rah ノたラㇵ〕[<nota-rap]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notarah(p-u)
- ノタラㇵ §691.ほお(頬);ほっぺた(4)notarah(p-u)〔no-tá-rah ノたラㇵ〕[<nota-rap]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notarahkota
- ノタラㇵコタ §692.頬を張る(2)notarah-ko-ta〔no-tá-rah-ko-ta ノたラㇵ・コ・タ〕⦅S.⦆→頬(4)注。 (出典:知里人間編I、方言:)
- notarap
- ノタㇻㇷ゚ 【名】[概](所は notarapu(hu) ノタラプ(フ))[nota-rap ほお・羽] 魚のほおの薄い骨。 (出典:田村、方言:沙流)
- notarap(-i-u)
- ノタラㇷ゚ §148.えらぶた(鰓蓋)(1)no-ta-rap(-i、-u)〔no-tá-rap ノたラㇷ゚〕[nota(頬)+rap(翼)]⦅ホロべツ、ビホロ;タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notarap(-u)
- ノタラㇷ゚ §691.ほお(頬);ほっぺた(3)notarap(-u)〔no-tá-rap ノたラㇷ゚〕[nota(頬)+rap(翼);もと魚のえらぶた]⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- notarapu(hu)
- ノタラプ(フ) 【名】[所](概は notarap ノタラㇷ゚) …(魚)のほおの薄い骨。 {E: the thin bones of the cheeks of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- nottarara
- ノッタララ 【自動】[not-tarara あご・を上に高く差し上げている] あごを突き出し上を向いている。 ukirosore wa oraun tekutasare wa nottarara wa an ウキロソレ ワ オラウン テクタサレ ワ ノッタララ ワ アン (彼は)あぐらをかいてそして腕を組んであごを突き出して上を向いている。(S) ☆参考 nottesusu ノッテスス とも言う。 {E: to stick out one's jaw.} (出典:田村、方言:沙流)
- notutontare
- ノトゥトンタレ §340.さむけ[がする];悪寒[がする](8)悪寒で歯ががたがたする not-utontare〔no-tú-ton-ta-re ノとゥトンタレ〕[not(あごが)+u(互いの)+tom(胴を)+ta(打た)+re(せる);あごがお互いに打ちあう]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- noyapi tanne
- ノヤピ タンネ §179.顔が長い;面長である(3)noyapi tanne〔no-já-pi|tán-ne ノやピ・たンネ〕[その下あごの先・長い]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- noynatara
- ノイナタラ 【自動】[noy-natara フラフラになる(擬態)・(状態が続いていることを表す接尾辞)] フラフラになっている。 ☞emontum noynatara エモントゥㇺ ノイナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- noypeci=tatap
- ノイペチタタㇷ゚ 【noype ci=tata-p】 熊の能漿をつなぎにしたぬた:イヨマンテ(熊送り)の夜に熊の頭の肉,舌とか頬肉を煮て脳漿をつなぎに作るぬた. ▷ノイペ=脳漿 チ=私たち タタㇷ゚=刻んだ物(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- noyunitara
- ノユニタラ 【noyunitara】 波打つ.*竜がポンヤウンペをおそう時に体の上を波打たせる様子で,普通にいう海の波の場合にはノユニタラを用いてはならない. (出典:萱野、方言:沙流)
- nuikatara
- ヌイカタラ 【自動】[nu-íka-tara 顔・近道する(?)・…している(状態を表す接尾辞)]年取っているのに太っているためにあまりしわがない。 onne korka irammakaka nuikatara, nucittek ka somo ki オンネ コㇿカ イランマカカ ヌイカタラ、 ヌチッテㇰ カ ソモ キ 年取っているがしわもあまりなくてきれいだ、 やせてしわがよってなどいない。(S) ☆発音 :ヌイ の部分は nuy ではなく、 nu彫イ を高くはっきりと発音する。 {E: to be unwrinkled in spite of one's age..} (出典:田村、方言:沙流)
- nuketapuyse(-an)
- ヌケタプイセ §047.汗をかく(5)nuketapuyse(-an)〔nu-ké-ta-puǐ-seヌけタプイセ〕[<nuke(顔の所)+ta(において)+puyse(煙る、ぬれる)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- numatakusa
- ヌマタクサ §284.毛の房numa-takusa〔nu-má-ta-ku-sa ヌまタクサ〕[numa(毛)+takusa(<Jap.「手草」)]⦅ホロベツ⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.628】 (出典:知里人間編I、方言:)
- numatpita
- ヌマッピタ 【numat-pita】 胸紐ほどき.*熊の皮を剥ぐ時は胸の所で1か所皮を切らずに残す.これをヌマッ(胸紐)といい,この部分を切る時にはエイッと高い声で気合いをかけて切るものである.これをヌマッピタ(胸紐ほどき)という. (出典:萱野、方言:沙流)
- nupkikuta
- ヌㇷ゚キクタ 【自動】[nupki-kuta 汚水・を(ザツと)あける] 汚れ水を捨てる。 ☆参考 昔、 水道や下水のなかった時代、 水は川や泉から汲んできて使い、 使用ずみの汚れ水は外に捨てた。 {E: to throw out, dipose of dirty water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nupoppetarikan(-an)
- ヌポッペタリカン §047.汗をかく(6)nupoppe-ta-rikan(-an)〔nu-póp-pe-ta-ri-kànヌぽッペタリカン〕[nupoppe(汗)+ta(において)+rikan(ふやける、うるける)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nupuri-kitay
- ヌプリ キタイ 【名】[山・の頂上] 山の頂上。 {E: the summit, top of a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupurikitay
- ヌプリキタイ 【nupuri-kitay】 山頂,てっぺん,頂上.*神の国で手余された熊.昔話にしばしば出て来る.それでアイヌ社会での余され者をヌプリケシと言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- nuretar
- ヌレタㇻ 【他動】[nu-retar 顔・白い]色白である(顔の色について言う)。 nuretar kusu an pirka ponmenoko ヌレタㇻ クス アン ピㇼカ ポンメノコ 色の白い美しい娘さん。(S) ☆対語 nuhure ヌフレ 顔が赤い、 nukunne ヌクンネ 顔の色が黒い(浅黒い)。 {E: to be white (especially complexion).} (出典:田村、方言:沙流)
- nusumpitata(-an)
- ヌスンピタタ §466.そせいする(蘇生する)(8)蘇生する nusumpitata(-an)〔nu-súm-pi-ta-ta ヌすンピタタ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nusunpitata
- ヌスンピタタ 【nusun-pitata】 金縛りから目が覚めた気持ち,おこり(間歇熱)が落ちた心持ち[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- nutame
- ヌタメ §063.あばた(痘痕)(5)nutame〔nu-tá-me ヌたメ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nutap
- ヌタㇷ゚ 【名】川端の平らになっている所、 川縁の野原。 〔知地小 川の彎曲内の土地〕 {E: lowlands along a riverside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nutap
- ヌタㇷ゚ 【nutap】 川原が蛇行した内側や外側の耕作可能な土地,平地.*二風谷でヌタㇷ゚と言っていたのは平成2年現在,下二風谷北島牧場から見て北の方角の川原. (出典:萱野、方言:沙流)
- nutapkes
- ヌタㇷ゚ケㇱ 【nutap-kes】 原っぱの下の方.*沙流川右岸ウカエロㇱキ(熊の姿岩)の近くをヌタㇷ゚ケシ(川原尻)と言っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- nuwaptar(-a)
- ヌワㇷ゚タㇻ §344.産―お産の時に産婦がとりすがる「ちから縄」nuwap-tar(-a)〔nu-wáp-tar ヌわㇷ゚タㇻ〕[nuwap(陣痛)+tar(荷負縄)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- nuwaptaskor
- ヌワㇷ゚タㇱコㇿ 【nuwap-taskor】 お産寒波:お産がある夜は特別寒いものであったという.▷ヌワㇷ゚=お産 タㇱコㇿ=寒波 (出典:萱野、方言:沙流)
- oasta
- オアㇱタ 【他動】…を見下して悪く言う(?)。 iteki a=i=óasta kunine イテキ アイオアㇱタ クニネ 人にばかにされないように。(S民話) {E: to say bad things about and look down upon…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oattap
- オアッタㇷ゚ 【名】[概](所は oattapi(hi) オッタピヒ )[oar-tap 片方の・肩] 片肩(=oattapsut オアッタㇷ゚スッ)。 ☆参考 tapsut タㇷ゚スッ 肩。 {E: a shoulder.} (出典:田村、方言:沙流)
- oattapcikir
- オアッタㇷ゚チキㇼ 【名】[概](所は oattapcikiri(hi) オアッタㇷ゚チキリ(ヒ))[oar-tapcikir 片方の・前足][動物] 片方の前足(動物の)。 {E: a leg (animal's foreleg(s)).} (出典:田村、方言:沙流)
- oattapcikiri(hi)
- オアッタㇷ゚チキリ(ヒ) 【名】[所](概は oattapcikir オアッタㇷ゚チキㇼ) [動物] …(動物)の片方の前足。 {E: a (the) foreleg(s) of…(animal).} (出典:田村、方言:沙流)
- oattapi(hi)
- オアッタピ(ヒ) 【名】[所](概は oattap オアッタㇷ゚)…の片肩。 oattapi wa iyemakaatusare オアッタピ ワ イイェマカアトゥサレ 片肩(から)肌脱ぎになる。(W) {E: a shoulder of…} (出典:田村、方言:沙流)
- oattapkir
- オアッタㇷ゚キㇼ 【oar-tapkir】 鹿の片方の足. オッコー セモッタ(セㇺ オㇿ タ) ポン ユㇰ オアッタㇷ゚キㇼ アン ナ エ・ウナㇻペヘ トゥラノ ウエㇺコ セ ワ アㇻパ アニー=姉よ,入り口の所に小さい鹿の片足があるのでお前の叔母と半分ずつ背負って行け.*狩人が他の家を訪ねて泊めてもらいたい場合にみやげとしてポンユㇰ オアッタㇷ゚キㇼ(子鹿の片方の足)を持って行く.人間の足のことはこの言い方をしてはならない. (出典:萱野、方言:沙流)
- oattapne
- オアッタㇷ゚ネ 【副】[oar-tapne 全く・このとおり]気の毒なことに、 すまないなあ。 oattapne síno オアッタㇷ゚ネ シノ まことにお気の毒です(間投詞のように言う。 副詞 síno シノ は後につくことに注意)。 oattapne e=mesu kuni é=iki he an un? オアッタㇷ゚ネ エメス クニ エイキ ヘ アヌン? ああもぎとれる(手で割れる)んだろうか(リンゴを手で二つに割ろうとするのを見て言った言葉)。(S) oattapne nep ka eci=érep ka isam, eci=korép ka isam, ku=ramuot humi wen humi! オアッタㇷ゚ネ ネㇷ゚ カ エチエレㇷ゚ カ イサㇺ、 エチコレㇷ゚ カ イサㇺ、 クラムオッ フミ ウェン フミ! 申し訳ないなあ、 何も食べさせるものもない、 あげるものもない、 お気の毒だなあ。(S) {E: sorry; pity.} (出典:田村、方言:沙流)
- oattapne
- オアッタㇷ゚ネ 【oar-tapne】 全く. シネンネ カン(ク・アン) ワ アスㇽ ク・ヌ ワ マㇰ ク・イキ ヤㇰ ピㇼカ ヤ オアッタㇷ゚ネ ケランペウテㇰ(ク・エランペウテㇰ)=ひとりでいて噂を聞き,なんとするのがいいか全くわからない. (出典:萱野、方言:沙流)
- oattapsut
- オアッタプスッ 【名】[概](所は oattapsutu(hu) オアッタㇷ゚ストゥ(フ))[oar-tapsut 片方の・肩]片肩。 {E: a shoulder.} (出典:田村、方言:沙流)
- oattapsutu(hu)
- オアッタㇷ゚ストゥ(フ) 【名】[所](概は oattapsut オアッタㇷ゚スッ) …の片肩。 {E: a shoulder of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ocistahorakte
- オチㇱタホラㇰテ 【他動】[o-cis-ta-horakte その尻・泣く・(?)・倒す](子どもが)泣いて後を追う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oetarare
- オエタラレ §375.しきゅうだつ(子宮脱)oetarare〔o-é-ta-ra-re オえタラレ〕[o(陰部が)+e(頭を)+tarare(あらわす)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oitakkote
- オイタッコテ 【o-itak-kote】 葬式:引導を渡す. (出典:萱野、方言:沙流)
- oitaknere
- オイタㇰネレ 【o-itak-nere】 いいがかりの材料にする,文句をつける種にする. ▷オ=それ イタㇰ=言葉 ネ=なる レ=させる(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- oitakusi
- オイタクシ 【o-itak-usi】 呪いの言葉をかける,呪う.▷オ=そこで イタㇰ=言葉 ウシ=つける ネウン ア・イェ ヤッカ ア・エルサ イコㇿ ソモ イ・コホシピレ ヒクス ア・コヌコㇱネ ア・オイタクシ=いくら言っても私が貸した宝を戻さないので,憎たらしいから呪いの言葉をかけてやった. (出典:萱野、方言:沙流)
- okaketa
- オカケタ 【okake ta】 後で,のちほど. ホㇱキ アㇻパ ワ イペ コㇿ アン オカケタ カㇻパ(ク・アㇻパ) クㇱネ ナ=先に行って食べていてくれ,後で私は行くから. (出典:萱野、方言:沙流)
- okemtanayne
- オケㇺタナイネ 【自動】[o-kem-ta-nay-ne その尻・血・(?)・沢・になる] 尻の方からタラタラ血を流す。 ☆対語 ekemtanayne エケㇺタナイネ 頭の方からタラタラ血を流す。 {E: for blood to flow from one's behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okemtanayne
- オケㇺタナイネ §488.血が出る;出血する(5)血が川のように流れ落ちる o-kem-ta-nay-ne〔o-kém-ta-naǐ-ne オけㇺタナイネ〕[o(そこにおいて、それによって、「それ」というのは次に来るkemを指す)+kem(血)+ta(強めの辞、o-kem-ta「血・に上りて・こそ」)+nay(川)+ne(をなす)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- okemtayayke
- オケㇺタヤイケ 【o-kem-tayayke】 血がにじむ. カㇺ ア・サカンケ ヒ タ アナㇰネ ルウェ キミ パㇰノ ネ クワペッネ ア・カㇻ ア・スパ ヒネ ア・テイパ ワ ア・ヌカㇻ ポンノ オケㇺタヤイケ パㇰノ ア・スパ ス ポㇷ゚ ウㇱケ ワ ア・ヤンケ コㇿ ピㇼカ サカンケカㇺ ネ ア・カㇻ エアㇱカイ=肉を煮て干す場合は,太いトウモロコシほどに肉を縦切りにして,それを煮て,つまんでみて少し血がにじむくらいに煮てから鍋の煮え立っているところから上げると,おいしい干し肉が出来るものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- okenkuta(-an)
- オケンクタ §291.月経[が下りる、である](11)月経が下りる okenkuta(-an)〔o-kéŋ-ku-ta オけンクタ〕[o(陰部)+kem(血)+kuta(ぶちまける)]⦅シラウラ、ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- okenkutaken(m-i)
- オケンクタケン §291.月経[が下りる、である](18)経血 okenkuta-ken(m-i)〔o-kéŋ-ku-ta-keŋ オけンクタケン〕[okenkuta(月経↑)+ken(<kem 血)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- okenkutaohta eiwanketepa
- オケンクタオㇹタ エイワンケテパ §292.月経帯(4)okenkuta-ohta eiwanke-tepa〔オけンクタ・オㇹタ・エいワンケ・テぱ〕[okenkuta(月経が下りる)+ohta(際に)+eiwanke(使用する)+tepa(褌)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- okenkutatepa
- オケンクタテパ §292.月経帯(3)okenkuta-tepa〔o-kéŋ-ku-ta-te-pa オけンクタテパ〕[okenkuta(月経)+tepa(ふんどし)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- okihitakne
- オキヒタㇰネ 【okihi-takne】 荷物を背負う時に額と荷物の間の部分が短い.*この部分が長くても短くても背負いにくいのでちゃんとしなければならないものだ.この言葉は昭和43年5月16日に二谷善之助さんが教えてくれた. (出典:萱野、方言:沙流)
- okitarunpe
- オキタルンペ 【okitarunpe】 模様つきの大きいござ=ポロニカプンペ.*シキナ(ガマ草),アッニ(オヒョウの木)の皮で作る.広いものは幅1m30cm,長さ8mくらい. (出典:萱野、方言:沙流)
- okkarikesomasita
- オッカリケソマシタ §268 イヌ (36) ok-kari-kesoma-sita (ók-ka-ri-ke-so-ma-si-ta)「おッカリケソマシタ」[<ok(えりくび)kari(のまわりに)kesoma(斑紋のある)seta(犬)] ⦅美幌⦆首の周りに白い輪の模様のついているイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- okkasita
- オッカシタ 【okkasi ta】 その上,それ以上,つけ加えると. (出典:萱野、方言:沙流)
- okkayotar
- オッカヨタㇻ 【okkayo-tar】 男の背負い縄. ▷オッカヨ=男 タㇻ=背負い縄 オッカヨタㇻアナㇰネ イラマンテクス エキㇺネパㇷ゚ネクス タリヒアナㇰネ ハイアニ アオシケㇷ゚ネワ=男は狩りに山へ行くので,その背負い縄はイラクサで編むものだよ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- oknatara
- オㇰナタラ 【自動】[ok-natara 悲しくてうなだれる・その状態が続いている] (慣用句で、 kewtumu ケウトゥム《…の気持ち》のあとに置かれて)悲しみにうちひしがれている。 ku=kewtumu konna oknatara クケウトゥム コンナ オㇰナタラ 私の心は悲しくて悲しくてたまらない。(W) ☞ekewtum oknatara エケウトゥㇺ オㇰナタラ {E: be torn apart by sadness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oknatara
- オㇰナタラ 【ok-natara】 ふさぎこむ.悲しい,しおれる. オㇰナタラ ワ アン=ふさぎこんでいる.コㇰナタラ(ク・オㇰナタラ)=私がしおれる. (出典:萱野、方言:沙流)
- oksutu tapsutu ukoyupyupke
- オㇰストゥ タㇷ゚ストゥ ウコユㇷ゚ユㇷ゚ケ §288.けいれんする(痙攣する)(14)衿首と肩先がひくひく動く oksutu tapsutu uko-yupyupke〔ók-su-tu|táp-su-tu|u-kó-jup-jup-ke おㇰストゥ・たㇷ゚ストゥ・ウこユㇷ゚ユㇷ゚ケ〕[okusutu(その衿首)、tapsutu(その肩先)、u-ko(相・共に)+yupyupke(ひくひくする)]⦅チカブミ、ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- okunekattar(-i)
- オクネカッタㇻ §006.若者;青少年(12)okunekattar(-i)〔o-kú-ne-kat-tar オくネカッタㇻ〕[o(陰部)+kunne(黒くなっている)+hekattar(こども)]⦅トオロ⦆15〜17才位の少年。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- omayayketasum(-i)
- オマヤイケタスㇺ §092.いんきんたむし(陰金田虫)o-mayayke-tasum(-i)〔o-má-yaǐ-ke-ta-sum オまヤイケ・タスㇺ〕[o(陰部が)+mayayke(かゆい)+tasum(病気)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- omoitak(-an)
- オモイタㇰ §155.おし(唖・唖者)(3)唖[者である] omo-itak(-an)〔o-mó-i-tak オもイタㇰ〕[omo(打消の副詞)+itak(言う)]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- omoitakpe
- オモイタㇰペ §155.おし(唖・唖者)(4)唖者 omoitakpe〔o-mó-i-tak-pe オもイタㇰペ〕[omoitak(物言わぬ)+pe(者)]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- onautar/onautari
- オナウタㇻ/オナウタリ 【ona-utar/-utari】 両親,親たち. (出典:萱野、方言:沙流)
- onautari
- オナウタリ 【名】[所](概 onautar オナウタㇻ は未出)[ona-utar-i 父親・たち・(所属語尾)]…の父親たち=…の両親。 {E: the fathers, parents of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oneytahotke(-an)
- オネイタホッケ §563.ねむる(眠る)(9)うたたねする;仮睡する o-ney-ta-hotke(-an)〔o-neǐ-ta-hot-ke オねイタホッケ〕[o(そこに、そこにおいて、次に来るneyを予め指す)+ney(何処、どこか)+ta(において、oと共同して「において」の意味を強める)+hotke(寝る);どこかに寝る]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- onikapuncitarpe
- オニカプンチタㇻペ 【o-nikap-un-citarpe】 半分模様つきのござ:シキナ(ガマ草),アッニ(オヒョウ)の皮で作る. (出典:萱野、方言:沙流)
- onke ani rekuci otampuus
- オンケ アニ レクチ オタンプウㇱ §200.風邪で声がつぶれるonke ani rekuci o-tampu-us〔óŋ-ke-a-nì|re-kú-či|o-tám-pu-uš おンケ・アに・レくチ・オたンプㇱ〕[onke(風邪)、ani(で)、rekuci(その咽喉)、o(において)+tampu(栓)+us(つく)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- onneutar(-i)
- オンネウタㇻ §018.親(7)onne-utar(-i)〔ón-ne-u-tar おンネウタㇻ〕⦅チカブミ⦆【雅:神謡】親たち[onne(親である)+utar(者ども)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ontapara
- オンタパラ §801.もも;大腿部(3)on-tapara〔ón-ta-pa-ra おン・タパラ〕[on(もも)+tapara(俵)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ontaro
- オンタロ 【名】[< 日本語 おおだる(大樽)] 樽。 pon ontaro ポン オンタロ 小さい樽、 桶。 wakkaku-ontaro ワッカクオンタロ 水樽、水桶。(W) ☆参考 níoki ニオキ 水を汲んでくる桶。 ☆参考 酒樽のことは ontaro オンタロ と言わず sintoko シントコ と言う。 {E: a barrel; a tub.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ontaro
- オンタロ 【ontaro】 樽. エイタサ パセㇷ゚ オンタロ オㇿ エ・オマレ ワ オンタロ アサマハ エソヨㇱマ ワ イサㇺ=あまりにも重いものをお前が樽に入れ,樽の底が抜けてしまった.ソンノ エネ サッテㇰ ペ オラーノ アサㇺ サㇰ オンタロ ネノ イペノ シリ=全くあのように痩せているくせに底なし樽のようによく食べること!(悪口)図[オンタロ] (出典:萱野、方言:沙流)
- ontarosintoko
- オンタロシントコ 【ontaro-sintoko】 樽行器,2斗樽とか4斗樽のような形のオンタロ(樽)やシントコ(行器)のこと.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- onuitara
- オヌイタラ 【他動】☞esiruoka-onuitara エシルオカオヌイタラ (出典:田村、方言:沙流)
- onuytasa
- オヌイタサ 【他動/後副】[o-nuy-tasa その尻・(?)・…と交代する] ①[他動]…に代わる、 …と交代する、 …と行き違いになる。 eci=onúytasa wa eci=kopásrota エチオヌイタサ ワ エチコパㇱロタ (いつも言われているが今度は)(あなたに交代して)私があなたを悪く言う。(S) hunak ta en=onuytasa aan hawe an un? フナㇰ タ エノヌイタサ アアン ハウェ アヌン? どこで行き違いになったのだろう。 ②[後副]…に交代して今度は。 e=onuytasa k=arpa エオヌイタサ カㇻパ あなたに代わって今度は私が行く。(S) en=kopisi, yak onuytasa ku=ye kusu ne na エンコピシ、 ヤㇰ オヌイタサ クイェ クス ネ ナ 私に質問しなさい、 そしたら私が答えるから。(S) {E: ①to alternate, change places with…; miss each other. ②alternately; in turns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onuytasa
- オヌイタサ 【onuytasa】 反対に:物の裏表の意味ではなく,主として人の行き来に対して,代りに(…と交代して). オヌイタサ アㇻパ=反対に行く.アㇻパ アㇷ゚ オヌイタサ エㇰ=行ったのに行き違いにやって来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- ookuciekkor opatatce
- オークチエッコㇿ オパタッチェ 【ookuci-ek-kor opatatce】 隠れん坊の時に隠れている相手を笑わせる言葉. ▷オークチ=意味はない エッコㇿ=来ながら オパタッチェ=ぴりぴりっと下痢をする音 *オークチには言葉としての意味はないが,隠れている者がいそうなところを,高い声で言いながら歩くと笑ってくれるので,見つけることができた.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- opahtara
- オパㇵタラ §122 ウド (2) opahtara (o-páh-ta-ra)「オぱㇵタラ」 茎葉をいう ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- opantaye
- オパンタイェ 【o-pa-etaye】 探り出す:根掘り葉掘り聞き出す. ポンノ ルハイタ ㇷ゚ アナㇰネ シネ イタㇰ カ ア・オパンタイェ コㇿ ネㇷ゚ ネ ヤッカ オピッタ イェ ㇷ゚ ネ=ちょっぴり頭の足りない者は一言でも探りを入れるとなんでも言ってしまうものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- opataci(-an)
- オパタチ §300.下痢[する](6)opataci(-an)〔o-pá-ta-či オぱタチ〕[o(尻)+patat(バタバタという音)+se(を発する)]⦅ホロべツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- opatapururke
- オパタプルㇽケ 【opata-pururke】 上半身を波うたせる,身体をわなわなとふるわせる,ぷんぷん怒る,ぷりぷりする,かっかと怒る. ネㇷ゚ ワ アン ペ エ・エサッチュー ワ ネ ヤ ウㇰペエシリヤカカ コㇿ アナㇷ゚(アン アㇷ゚) ネㇷ゚ カ ソモ イェ ノ オパタプルㇽケ コㇿ チソイェカッタ ワ イサㇺ=何が気にさわったのか手に取った物を荒っぽく扱っていたのに何も言わずにかなり怒った様子をしながらさっと外へ出て行ってしまって.ヘマンタクス アㇻパ ワ オラ スイ ネㇷ゚カ ア・ヌレ ワ ネ ノイネ オパタプルㇽケ コㇿ エㇰ フ ヤヨスラ ワ アン=何をしに行って,また何か聞かされたらしくぷんぷんしながら来て,自分の身体を投げ出すようにして寝そべっている.ウナㇻペ エㇰ ヒネ ク・サハ トゥラ ルスイ ワ ネユン シレン ヤッカ アㇻパ コパン ウナㇻペ アナㇰネ オパタプルㇽケ コㇿ アㇻパ ワ イサㇺ=叔母が来て,私の姉を連れて行きたくて,どんなに誘っても行くのをいやがり,叔母はぷりぷりしながら行ってしまった.オハイケヘ ア・カㇻ ヒ ヌ ワ オパタプルㇽケ コㇿ チョラウキ ワ アㇻパ ワ イサㇺ=悪口を言われたのを聞いてかっかと怒って,向かって行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- opatapururse
- オパタプルㇽセ 【opata-pururse】 湯気がぼうぼうと立っている,湯気が立っている食べ物,湯気立ち. ネンスパㇷ゚ ネルウェネヤ オパタプルㇽセ アエㇷ゚アンワ アエコロアナン=誰が煮た食べ物か知らないが,湯気ぼうぼうの食べ物があって,私は食べていた[ユ]. *オパタプルㇽケだと,ぶんぶんと怒る,になる.プルㇽケとプルㇽセの違いに注意すること.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- opatatce
- オパタッチェ 【自動】[o-patat-se 尻・(擬音)・という]下痢する(ビチャビチャと)。 (悪い言葉。(S)) {E: to suffer from diarrhoea (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
- opatatce
- オパタッチェ 【opatatce】 腹下し,下痢(する). (出典:萱野、方言:沙流)
- opatatce(-an)
- オパタッチェ §300.下痢[する](4)opatatce(-an)〔o-pá-tat-če オぱタッチェ〕[o(尻)+patat(バタバタという音)+se(を発する)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- opentari
- オペンタリ 【opentari】 素姓を言う. トゥ カムイ シンリッ レ カムイ シンリッ ア・オペンタリ=ふたつの神の先祖,三つの神の先祖,その素姓を私は言う.*困って神々に頼みごとをする時. (出典:萱野、方言:沙流)
- opitta
- オピッタ 【副】(二つ以上/二人以上が)皆、 (二つでも、 たくさんでも、 数も量も)全部。 kamuy opitta カムイ オピッタ 全ての神、 神全員。 pirka amip opitta ピㇼカ アミㇷ゚ オピッタ すべての美しい着物、 美しい着物(は)みんな。 aynu opitta arki アイヌ オピッタ アㇻキ 人(男)はみんな来た。 inanike ne yakka opitta ku=kor rusuy イナニケ ネ ヤッカ オピッタ クコン ルスイ どっちでも両方ともほしい。 sine netopa eus pe ne kus opitta ray シネ ネトパ エウㇱ ペ ネ クㇱ オピッタ ライ (二つの頭が)一つの体についていたので両方とも死んでしまった。(S民話) c=ópitta チョピッタ 私たちみんな。 eci=opitta エチオピッタ あなたたちみんな。 aoká opitta アオカ オピッタ あなたを含めて私たちみんな。 ☆参考 epitta エピッタ は一つのものの全体。 {E: everyone; all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- opitta
- オピッタ 【opitta】 残らず,総体,皆,全部. ホクレ ホクレ ポロンノ イペ ヤン オピッタ エチ・エ ヤッカ スイ ク・スケ ナ=早く早くたくさん食べなさい,残らず食べてももう1度煮るので.イテキ オピッタ エ ノ ポンノ アヌ.エ・サハ イペルスイ コㇿ エㇰ ナンコㇿ ナ=全部食べないで少し残せ,お前の姉が腹をすかせて来るであろうから. (出典:萱野、方言:沙流)
- or(o) oytak
- オㇿ/オロ オイタㇰ 【連他動】…を読む(音読する)。 kanpi oro oytak カンピ オロ オイタㇰ 本を(声を出して)読む。 {E: to read…aloud.} (出典:田村、方言:沙流)
- or(o) utaspa
- オㇿ/オロ ウタㇱパ 【連他動】行き交う。 ekesinne nepki kus paye utar oro utaspa siri nukar kor an エケシンネ ネㇷ゚キ クㇱ パイェ ウタㇻ オロ ウタㇱパ シリ ヌカㇻ コラン (彼は)あちこち働きに行く人びとが行き交うのを見ている。(S) {E: a place; there.} (出典:田村、方言:沙流)
- orakatahahka
- オラカタハㇵカ §024 シカギク (2) orakata-hahka (o-rá-ka-ta-hah-ka)「オらカタハㇵカ」[オロッコ人の・帽子] 花 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- oramtaysak
- オラㇺタイサㇰ 【自動】[o-ram-tay-sak その尻・心・たくさんの集まり・を持たない]「ばかだ」、 何もわけがわからない。 (出典:田村、方言:沙流)
- ore tapkanru
- オレ タㇷ゚カンル ☞ore オレ、 tapkanru タㇷ゚カンル {E: to repeat any number of times.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oripakruypatu itak kaynon yayko rukpa
- オリパㇰルイパトゥ イタㇰ カイノン ヤイコ ルㇰパ §514.つば(唾);よだれ(涎)(6)なまつばを呑み呑みする oripak-ruy-pa、tu itak kaynon yay-ko rukpa〔o-rí-pak-ruǐ-pa|tu-í-tak-kaǐ-non|jáǐ-ko-ruk-pa オりパㇰルイパ・トゥいタㇰ・かイノン・やイコルㇰパ〕[oripak(おそれる、はばかる)、ruy(ひどく…する)、-pa(第三人称複数の語尾)、tu(何度も何度も)、itak(物を言う)、kaynon(生つばを)、yay(自分)、ko(で)、rukpa(のみこんだ)]「彼等はひどく恐れて、幾度も幾度も物を言おうとしては、なまつばをのみこんだ」⦅ユ研Ⅱ, p.279⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oripaktasum(-i)
- オリパㇰタスㇺ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(1)oripak-tasum(-i)〔o-rí-pak-ta-sum オりパㇰタスㇺ〕[oripak(恐しい)+tasum(病)]⦅サル、ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oro ta
- オロタ 【位名+格助】①そこで、 その場所で。 ☞oro オロ ②その場で。 néa cep e seta oro ta nani ray ネア チェㇷ゚ エ セタ オロ タ ナニ ライ その魚を食べた犬はその場ですぐ死んだ。 ③その中で。 opitta pirka korka oro ta tanike iyotta pirka オピッタ ピㇼカ コㇿカ オロ タ タニケ イヨッタ ピㇼカ みんないいがその中でこれがいちばんいい。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oro ta iyotta
- オロ タ イヨッタ 【orota iyotta】 ここに最も,その中で一番. (出典:萱野、方言:沙流)
- oromakuttar
- オロマクッタㇻ §029 ハンゴンソウ ななつば (4) oroma-kuttar (o-ró-ma-kut-tar)「オろマクッタㇻ」[oró(その中)omá(に入れる)kúttar(円棒状茎)] 茎 ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- orota
- オロタ 【oro ta】 あそこに,そこに,そこで.▷オロ=所 タ=に,で オロタ アン=あそこにいる.オロタ アㇻパ=あそこへ行け. (出典:萱野、方言:沙流)
- orsineanta
- オㇿシネアンタ 【or-sine-an-ta】 ある日のこと. (出典:萱野、方言:沙流)
- oruitakur- rutke
- オルイタクㇽルッケ 【自動】[o-ru-ita-kur-rutke その尻・跡・板・(< 影/姿)・ずって動く][雅](島が死んで神になって)木の枝からすべり落ちる。 kamuy sinne/pito sinne/apiskatu apiska/oruitakur/rutke=an na カムイ シンネ/ピト シンネ/アピシカトゥ アピシカ/オルイタクㇽ/ルッケアン ナ 私は(死んで)神になって止まっていた木の枝からすべり落ちた。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- osetaneparaki
- オセタネパラキ §204 ダニ (6) osetane-paraki (o-sé-ta-ne-pa-ra-ki)「オせタネパラキ」 (出典:知里動物編、方言:)
- ositaneparaki
- オシタネパラキ §204 ダニ (5) ositane-paraki (o-sí-ta-ne-pa-ra-ki)「オしタネパラキ」[<o-sita-ne-paraki] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ositciwtara
- オシッチウタラ 【副】[o-sir-ciw-tara(< itara) その尻・地・刺さる・…した状態が続いて(いる)] 落ち着いて、 安定して。 {E: settled; calm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oskekuyatatke
- オㇱケクヤタッケ §632.腹が鳴る;腹鳴する(2)oske-kuyatatke〔óš-ke|ku-já-tat-ke おㇱケ・クやタッケ〕[腹の中が・グーグーする]⦅テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- osmaketa
- オㇱマケタ 【osmake ta】 後で. (出典:萱野、方言:沙流)
- ota
- オタ 【ota】 砂. (出典:萱野、方言:沙流)
- ota
- オタ 【ota】 こぼす. (出典:萱野、方言:沙流)
- ota 1
- オタ 【複他動】[< o-ta (そこ)に・…を汲む](目的語の一つは液体、 一つは場所。)(水、 油など)を(そこ)にかける、 …を…に(ひしゃくで)汲み入れる(ひしゃくから大きい入れ物にあける)。 ratcako sum hene ponno oro ota wa uhuyka ラッチャコ スㇺ ヘネ ポンノ オロ オタ ワ ウフイカ ランプの油でもそこにかけて燃やしなさい。(S) pisakku ani nise wa saysintoko oro ota ピサック アニ ニセ ワ サイシントコ オロ オタ ひしゃくで汲んで宴席の酒びつに入れなさい。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子のつぶしたのをぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。 {E: to scoop, pour…into…} (出典:田村、方言:沙流)
- ota 2
- オタ 【名】砂。 ☆参考 砂浜を指すこともあるが基本的には「砂」。 ☞otamoy オタモイ、 otanikor オタニコㇿ、 otates オタテㇱ {E: sand.} (出典:田村、方言:沙流)
- otacimakani
- オタチマカニ §028 ヤリカジカ;ナベコワシ(方言);マカジカ(方言) (2) ota-cimakani (ó-ta-či-ma-ka-ni)「おタチマカニ」 ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- otakarip
- オタカリㇷ゚ §110 ヒトデ類;海星 (2) otakarip(o-tá-ka-rip)「オたカリㇷ゚」[<ota(砂)karip(円盤)]⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- otakina
- オタキナ §071 ハマベンケイソウ (2) ota-kina (o-tá-ki-na)「オたキナ」[ota(砂浜)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otakne
- オタㇰネ 【自動】[o-takne その尻・短い] ①陰茎が短い(=ciyehe takne チイェヘ タㇰネ)。 ②陰毛が短い(=honuma takne ホヌマ タㇰネ)。 ☆対語 otanne オタンネ。 {E: ①to have a small penis. ②to have short pubic hairs.} (出典:田村、方言:沙流)
- otakne(-an)
- オタㇰネ §108.陰部―男性性器の種類(10)陰茎が短い o-takne(-an)〔o-ták-ne オたㇰネ〕[陰部・短い]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- otakopok
- オタコポㇰ §208 フナムシの類(方言:ヨコノミ) ハマトビムシ? (7) otakopok (p-ta-ko-pak)「オタコポㇰ」 ⦅東静内⦆ヨコノミ、フナムシ(東静内25) (出典:知里動物編、方言:)
- otakosiru
- オタコシル 【他動】[ota-ko-siru 砂・と共に・こする] 砂をつけてこすって磨く。 aewákkatap otakosiru a otakosiru a ayne asir アエワッカタㇷ゚ オタコシル ア オタコシル ア アイネ アシㇼ バケツを砂でこすってよく磨いて新しくなった。 {E: to rub and polish with sand.} (出典:田村、方言:沙流)
- otakunkamarusa
- オタクンカマルサ §008 シロヨモギ (3) otakun-kamarusa (o-tá-kun-ka-ma-ru-sa)「オたクンカマルサ」[otá(砂浜)ka(の上)un(にある)kamárusa(ヨモギ)] 葉 ⦅大泊⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otakuru
- オタクル §260 ヤマシャクヤク ベニバナヤマシャクヤク (4) otakuru (o-tá-ku-ru)「オたクル」 根 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otam
- オタㇺ 【名】[o-tam その尻・刀] サーベル(警官の)。 otam eun ye オタㇺ エウン イェ [隠](直訳すると)サーベルに言いなさい=警察へ知らせなさい。(S) arorkisne otam アロㇿキㇱネ オタㇺ [隠](直訳すると)こっそりサーベル=こっそり警察に知らせなさい。(S) {E: a (policeman's) saber.} (出典:田村、方言:沙流)
- otam
- オタㇺ 【otam】 (昔の巡査に対しての言い方)刀. オタㇺ エㇰ ナ=巡査が来たよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- otama
- オタマ 【名】[o-tama その尻・玉] 飾り玉の下がっている耳環。 ☞ninkari ニンカリ (出典:田村、方言:沙流)
- otamame
- オタマメ §181 ハマエンドウ (1) ota-mame (o-tá-ma-me)「オたマメ」[ota(砂浜)mame(豆)] 果実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otamoy
- オタモイ 【名】[ota-moy 砂・渦](?) 海辺の砂浜(風に吹かれてうずまきのように必ず模様がついているものだ)。(S) otamoy teksam a=kus オタモイ テㇰサㇺ アクㇱ 砂浜のふち(山側でも海側でも)を通る。(S) {E: a sandy beach on the shoreline.} (出典:田村、方言:沙流)
- otanehese(-an)
- オタネヘセ §080.ためいき(3)ためいき[する] otane-hese(-an)〔o-tá:-ne-he-se オたーネヘセ〕[o(尻)+tanne(長い、長く)+hese(息、息ずく)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- otanehese(-an)
- オタネヘセ §479.ためいき[する](1)o-tane-hese(-an)〔o-tá-ne-he-se オたネへセ〕[o(そこにおいて)+tane(<tanne 長い)+hese(いきする)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- otanikor
- オタニコㇿ 【名】[ota-nikor 砂・の(包まれる)中] 海岸の砂浜(「海辺でまあるく陸がひっこんでいるところの陸の方、 草一本生えていない」)。(S) {E: a sandy beach on the shoreline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otanne
- オタンネ 【自動】[o-tanne その尻・長い] ①陰茎が長い(=ciyehe tanne チイェヘ タンネ)。 ②陰毛が長い (=honuma tanne ホヌマ タンネ)。 ☆対語 otakne オタㇰネ {E: ①to have a big penis. ②to have long pubic hairs.} (出典:田村、方言:沙流)
- otanne
- オタンネ 【o-tanne】 陰茎が長い. (出典:萱野、方言:沙流)
- otanne(-an)
- オタンネ §108.陰部―男性性器の種類(9)陰茎が長い o-tanne(-an)〔o-tán-ne オたンネ〕[陰部・長い]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- otanpa
- オタンパ 【名】(川の)こちら岸。 pet otanpa wa an ペトタンパ ワ アン 川のこちら岸にある。(S) {E: the near bank (of a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otanpaun
- オタンパウン 【副】川のこちら側から。 ☆参考 opetpaun オペッパウン とも言う。 ☆対語 opetkusun オペックスン。 {E: from the near bank of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- otapotan
- オタポタン §024 シカギク (1) ota-potan (o-tá-po-tan)「オたポタン」[砂浜の・ボタン(釦)] 花 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otapoyehumpe
- オタポイェフンペ §296 くじら(クジラ (14) otapoye-humpe (o-ta-po-ye-hum-pe)「オたポイェフンペ」[<ota-poye-humpe(砂を・かきまぜる・クジラ)][=osa-kanke-humpe]⦅北海道⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- otaroh
- オタロㇹ §211 ハマナシ(ハマナス) (5) otaroh (o-tá-roh)「オたロㇹ」[<otarop] 果実 ⦅真岡、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otarohni
- オタロㇹニ §211 ハマナシ(ハマナス) (6) otaroh-ni (o-tá-roh-ni)「オたロㇹニ」[<otarop-ni] 茎 ⦅真岡、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otarop
- オタロㇷ゚ §211 ハマナシ(ハマナス) (3) otarop (o-tá-rop)「オたロㇷ゚」[ota(砂浜)oro(の所)o(にある)p(もの)] 果実 ⦅名寄、多来加⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otaropni
- オタロㇷ゚ニ §211 ハマナシ(ハマナス) (4) otarop-ni (o-tá-rop-ni)「オたロㇷ゚ニ」[ハマナスの生ずる木] 茎 ⦅名寄、多来加⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otaruh
- オタルㇷ §211 ハマナシ(ハマナス) (7) otaruh (o-tá-ruh)「オたルㇷ」[<otarup <otarop] 果実 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otaruhni
- オタルㇷニ §211 ハマナシ(ハマナス) (8) otaruh-ni (o-tá-ruh-ni)「オたルㇷニ」 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otasamampe
- オタサマンペ §055 マツカワ (3) ota-samampe (o-tá-sa-mam-pe)「オたサマンペ」[ota(砂、砂浜)samampe(カレイ)] 成魚 ⦅幌別⦆(ビIX, p. 71 川ガレイ 2) (出典:知里動物編、方言:)
- otaseppa
- オタセッパ §109 ハスノハカシパンの類 (3) ota-seppa(o-tá-sep-pa)「オたセッパ」[<ota(砂)seppa(鍔)]⦅幌別⦆ハスノハカシパン Scaphechinus mirabilis (AGASSIZ). (出典:知里動物編、方言:)
- otasipsip
- オタシㇷ゚シㇷ゚ §422 スギナ (3) ota-sipsip (o-tá-sip-sip)「オた・シㇷ゚シㇷ゚」[砂浜・トクサ] 栄養茎 ⦅A千歳・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otasipsip
- オタシㇷ゚シㇷ゚ §423 イヌスギナ (1) ota-sipsip (o-tá-sip-sip)「オた・シㇷ゚シㇷ゚」[砂浜・トクサ] 茎 ⦅A上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otasipsip
- オタシㇷ゚シㇷ゚ §424 ハマドクサ (1) ota-sipsip (o-tá-sip-sip)「オた・シㇷ゚シㇷ゚」[砂浜・トクサ] 茎 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otasuykor
- オタスイコㇿ §016 ハタハタ (2) otasuykor (o-tá-suy-kor)「オたスイコㇿ」[ota(砂)suy(穴)kor(もつ)] 成魚 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- otatayki
- オタタイキ §208 フナムシの類(方言:ヨコノミ) ハマトビムシ? (1) ota-tayki(o-tá-tay-ki)「オたタイキ」⦅幌別⦆フナムシの類?(方言:ヨコノミ)、ハマトビムシ? (出典:知里動物編、方言:)
- otates
- オタテㇱ 【名】[ota-tes 砂・(?)] 海辺の斜めになって長く続いている砂浜(潮が引くと出る。 潮がこむと水をかぶる)。 {E: a long sandy beach on the shoreline.} (出典:田村、方言:沙流)
- otatesma
- オタテㇱマ §071 ハマベンケイソウ (3) ota-tesma (o-tá-tes-ma)「オたテㇱマ」[砂浜のテㇱマ¹] 茎葉 ⦅B樺太⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otatpa
- オタッパ 【他動】[複](ota オタ は単複の区別なし)[ota-atpa …をかける・激しく/何回もする](水など)をザーザーかける。 ☆参考 「大勢でかける。 一人でかけるなら ota オタ と言う。」 (S) rur wakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽ ワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水をかけてもなおいっそう燃える。 (出典:田村、方言:沙流)
- otoritara
- オトリタラ 【副】[otor-itara (?)・(状態が続いていることを表す接尾辞)](音や声が)かすかに、 ぼんやりと。 ☆参考 見えるものについては homaritara ホマリタラ。 (出典:田村、方言:沙流)
- otta
- オッタ 【or ta】 (〜の)時に,(〜の)場所で,〜で.〜に,〜へ. イヨマンテ オッタ(オㇿ タ) メノコ オッカヨ ウコトゥㇱエタイェ メノコ アマケタロ コㇿ イマカケタ オッカヨ カムイ ア・ウㇰ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=熊送りの時に男と女が綱引きをして女が負けると,次に雄熊が獲れるそうだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- otta 1
- オッタ 【位名+格助】[or ta …の所・で](or ta オㇿ タ は通常続けて otta オッタ と発音される。) tananto otta タナント オッタ (=tananto or ta タナント オッタ)この日において=きょう。 ☞or オㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otta 2
- オッタ 【副助】[< or-ta …のところ・で](名詞のあとに置かれ、 通常くりかえされて) …otta …otta …オッタ …オッタ …だの…だの、 …やら…やら。 iyoype otta ikor otta イヨイペ オッタ イコロッタ 宝器やら宝刀やら。 ☆参考 類似の文脈でニュアンスの違いをもっていろいろな語が使われる ☞orke オㇿケ、 usa ウサ、 ka カ、 hem ヘㇺ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otteeta
- オッテエタ 【ot-teeta】 ずっと前,ずいぶん前に. (出典:萱野、方言:沙流)
- otu kespa ta ore kespa ta
- オトゥ ケㇱパ タ オレ ケㇱパ タ 【o-tu kes-pa ta o-re kes-pa ta】 2年も3年も. イヨーハイ オトゥ ケㇱパ タ オレ ケㇱパ タ エン・コソウㇰ ワ アヌ アイネ イロイケㇱネ タネ パキタ ホシピレ エアイカㇷ゚ シコㇿ ホワーㇻ=たまげたものだ,2年も3年も私から借りておきながら,今になって戻すことができないって,ひえーっ驚いた. (出典:萱野、方言:沙流)
- otu siwenpa ore siwenpa sirotappa
- オトゥ シウェンパ オレ シウェンパ シロタッパ 【o-tu-si-wen-pa o-re-si-wenpa sir-otappa】 ひどい悪口を言う.▷オ=それ トゥ=ふたつ シ=本当 ウェン=悪い パ=言葉 オ=それ レ=二つ シ=本当 ウェン=悪い パ=言葉 シㇼ=あたり オタッパ=こぼす,溢れ出させる (出典:萱野、方言:沙流)
- otu tapkanru
- オトゥ タㇷ゚カンル 【名】[雅][otu-tapkar-ru 二つの・(踏舞の一種)・通った跡](otu…ore… オトゥ…オレ… の構文で)何回もの踏舞(両手を広げ一歩一歩進んでいく踊り)。 otu tapkanru ore tapkanru uciwpare オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル ウチウパレ 両手を広げ一歩一歩進む踊りを何回も何回もくり返した(叙事詩や昔話で、 神が人間の国でしばらく暮らした後、 天の国へ帰るために鳥の姿になるときのシーン)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otu tapkanru ore tapkanru
- オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル 【o-tu tapkar-ru o-re tapkar-ru】 ふたつの舞三つの舞.▷オ=それ トゥ=ふたつ タㇷ゚カㇻ=舞 ル=道 オ=それ レ=三つ タㇷ゚カㇻ=舞 ル=道 (出典:萱野、方言:沙流)
- otutanu
- オトゥタヌ 【後副/副】①その次に。 otutanu ek kur オトゥタヌ エㇰ クㇽ 次に来た人。(S) ②(連体的に使われて)次の。 otutanu kur オトゥタヌ クㇽ 次の人。(S) otutanu-askepet オトゥタヌアㇱケペッ【名】[概](所は otutanu-askepeci オトゥタヌアㇱケペチ)[次の・指]薬指。 {E: ①in the next place; after; next. ②next; following.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otutanu
- オトゥタヌ 【otutanu】 次に. テエータ アン アミㇷ゚ アナㇰネ ユㇰウㇽ オトゥタヌ アン ペ アットゥㇱ オトゥタヌ アン ペ ヤヤン センカキ ネ=ずっと昔の着物は鹿皮,次はオヒョウの皮で織った着物,次は普通の木綿ものてあった.クカ アナㇰネ カパイ イヨッタ ピㇼカ.オトゥタヌㇷ゚ パㇱクㇽエㇷ゚ プンカㇻ カプフ ア・ソソ ワ ア・エイワンケ ㇷ゚ ネ.ク アナㇰネ クネニ アニ ア・カㇻ ペ ネ=弓弦はムカゴイラクサが一番いい.次にいいのはツルウメモドキのつるの皮を剥いで使うものだ.弓はイチイの木で作るものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- otuyseta
- オトゥイセタ §268 イヌ (31) otuy-seta (o-túy-se-ta)「オとゥイセタ」[‘尾のきれた犬’<o(尾)tuy(きれる)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆尾がちぎれたように短いイヌ、または、尾の全くないイヌ。 (出典:知里動物編、方言:)
- oyaetaye
- オヤエタイェ 【o-ya-etaye】 後ろへ引っ張る,あとずさりさせる. サッ チクニ ネ ㇷ゚ ネ クス アペ ピㇼカ アペヌイ タネ タネ トゥナ ウㇰ ノイネ.チクニ オヤエタイェ ヤン=乾いた薪なので火がよく燃えて炎が今にも今にも火棚につきそうだ.薪を後ろへ引っ張りなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- oyakata
- オヤカタ 【名】[< 日本語 親方]王、 首領。 onaha ne kamuy pákorkamuy oyakata ne yak ye p ne kusu オナハ ネ カムイ パコㇿカムイ オヤカタ ネ ヤㇰ イェㇷ゚ ネ クス 父親である神は天然痘の神の首領だと(あの人は)言っていたから。(W民話) {E: a (the) parent(s); a master.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyakta
- オヤㇰタ 【oyak ta】 別に,ほか. オヤㇰタ アヌ=別へ置け. (出典:萱野、方言:沙流)
- oyantamakoro
- オヤンタマコロ §348.産―流産[する](1)oyantama-koro〔o-yán-ta-ma-ko-ro オやンタマコロ〕[oyan(<oya-an 異様な)+tama(<ramat 魂?)+koro(もつ)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oyoyopota
- オヨヨポタ 【oyoyo-pota】 びっくりした時に自然に出る声.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- oyta
- オイタ §372.じ(痔);痔疾(6)いわゆるガッチャキ(北海道方言) oyta〔óǐ-ta おイタ〕⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oytak
- オイタㇰ 【他動】[o-itak そこに・話す]①そこに/で/から話す。 kanpi or(o) oytak カンピ オㇿ/オロ オイタㇰ 本を声を出して読む。② ☞tom(o) oytak トㇺ/トモ オイタㇰ …をなだめる ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oytakkote
- オイタッコテ 【他動】[o-itak-kote](そこ)に・言葉・をつなぐ…に引導をわたす、 葬式をする。 「引導をわたすこと、 坊さんがお経をあげること。」 (W) iyoytakkote kur イヨイタッコテ クㇽ 坊さん。 {E: to hold a funeral.} (出典:田村、方言:沙流)
- oytakor(-an)
- オイタコㇿ §372.じ(痔);痔疾(9)ガッチャキをわずらう oyta-kor(-an)〔óǐ-ta-kor おイタコㇿ〕[ガッチャキを・持つ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- oytaksak
- オイタㇰサㇰ 【自動(?)】[o-itak-sak (そこ)に・話す(言葉)・を持たない](それ)に言い返す言葉がない。 {E: to have no retort.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oytakusi
- オイタクシ 【他動】[o-itak-usi (そこ)に・言葉・…に…をつける] 祈る。 ☆参考 「祈る」の訳語として出た。 用例はない。 {E: to pray to…for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oytanimaki
- オイタニマキ §372.じ(痔);痔疾(8)痔の「いぼ」 oyta-nimaki〔óǐ-ta-ni-má-ki おイタ・ニまキ〕[ガッチャキ・の歯]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- paepitta
- パエピッタ 【pa-epitta】 年がら年中. (出典:萱野、方言:沙流)
- pahaweetoyta
- パハウェエトイタ 【pa-hawe-e-toyta】 噂の種をまく. ソンーノ スイ ネア メノコ ネスン.オヤコヤㇰ タ ネユンネユン ハウェアン イユコイキレ パハウェエトイタ ハウェ=全くまたあの女であろう.あちらこちらでいろいろと言ってけんかさせる噂の種をまいたのは. (出典:萱野、方言:沙流)
- pahtaki
- パㇵタキ §178 バッタ (3) pah-ta-ki(páh-ta-ki)「ぱㇵタキ」⦅鵜城⦆バッタ類 (出典:知里動物編、方言:)
- pahtakikina
- パㇵタキキナ §144 キツリフネ (3) pahtaki-kina (páh-ta-ki-ki-na)「ぱㇵタキキナ」[pahtaki(バッタ)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- paikirikorsita
- パイキリコㇿシタ §268 イヌ (39) pa-ikiri-kor-sita (pá-i-ki-ri-kor-si-ta)「ぱイキリコㇿシタ」[<pa(頭)ikiri(の線を)kor(もつ)seta(犬)] ⦅美幌⦆頭髪を分けたように真ん中に白い筋のついているイヌ(これは別に凶相ではない) (出典:知里動物編、方言:)
- pakankitay(-e)
- パカンキタイ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(3)pa-kankitay(-e)〔pá-kaŋ-ki-taǐ ぱカンキタイ〕[pa(頭)+kan(上方の)+kitay(頂)]⦅トカチ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pakankitayke
- パカンキタイケ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(4)pa-kankitay-ke〔pá-kaŋ-ki-taǐ-ke ぱカンキタイケ〕[頭・頂・部]⦅トカチ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- paketasum(-i)
- パケタスㇺ §443.ずつう(頭痛)(6)習慣性の頭痛 pake-tasum(-i)〔pa-ké-ta-sum パけタスㇺ〕[頭・病]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pakita
- パキタ 【後副】[paki-ta …までの時(?)・に] ちょうど…のときに、 今ようやく。 kunneywa kopak pakita ek kor an クンネイワ コパㇰ パキタ エㇰ コラン ちょうど朝ごろに来つつある。(S) tókapipe pakita トカピペ パキタ ちょうど昼食のときに。(S) {E: exactly at that time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pakita
- パキタ 【pakita】 たまに. パキタ カ ネㇷ゚カ カㇻ コㇿ イユニン=たまにしか仕事をしないと怪我をする. (出典:萱野、方言:沙流)
- pakitay(-e)
- パキタイ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(1)pa-kitay(-e)〔pá-ki-taǐ ぱキタイ〕[頭・頂]⦅クシロ、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pakitayke
- パキタイケ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(2)pa-kitay-ke〔pá-ki-taǐ-ke ぱキタイケ〕[頭・頂・部]⦅クシロ、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pakkaytar
- パッカイタㇻ 【名】[pakkay-tar 子をおぶう・背負い縄]おぶいひも。 ☞pakkay パッカイ、 tar タㇻ〔萱民具 イエオマㇷ゚〕 (出典:田村、方言:沙流)
- pakkaytar
- パッカイタㇻ 【pakkay-tar】 子供をおぶる紐. (出典:萱野、方言:沙流)
- pakottasum(-i)
- パコッタスㇺ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(9)pa-kot-tasum(-i)〔pá-kot-ta-sum ぱコッタスㇺ〕[pa(年を)+kor(支配する)+tasum(病)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pakutcitama
- パクッチタマ 【名】[pakutci-tama ばくち(日本語)・玉] さいころ。 {E: a die (pl. dice).} (出典:田村、方言:沙流)
- panata
- パナタ 【pana ta】 下の方に. (出典:萱野、方言:沙流)
- panetasum(-i)
- パネタスㇺ §594. ばいどく(梅毒)(4)pa-ne-tasum(-i)〔pá-ne-ta-sum ぱネタスㇺ〕[pa(疱瘡)+ne(のような)+tasum(病気)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- panpata
- パンパタ 【pan-pata】 下手の方に,下のほうに. チセパンパタ エコㇿアイヌ ネㇷ゚キコㇿアンナ ホトゥイェカㇻワ エㇰ=家の下手の方でお前の父が仕事をしているので呼んで来い. *上手の方という場合は,ペンパタと言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- papiror'oitak/ukopapiror'oitak
- パピロㇿオイタㇰ/ウコパピロㇿオイタㇰ 【papiror-o-itak/u-ko-papiror-o-itak】 ひそひそ話,相手の耳に口をつけるようにして言う,側の人にも聞こえないように言う. ▷パピロㇿ=ひそひそと オイタㇰ=それを言う ソンノネヤメノコウタㇻ スイネンカ オハイケカㇻパ ウコパピロㇿオイタㇰ コㇿオカ=本当にあの女たちはまだ誰かの悪口を言っていて,二人でひそひそ話をしている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- par maw ani itak
- パㇻ マウ アニ イタㇰ 【par-maw ani itak】 息が絶える直前の言葉:死に瀕した人が最後の力をふりしぼって言う言葉.▷パㇻ=口 マウ=空気 アニ=で イタㇰ=言う オンネフチ イタㇰスラ ヘネ キ ルスイ ワ ネ ノイネ.パㇻマウ アニ イタㇰ コㇿカ ネㇷ゚ イェ ルスイ ハウェ ネ ヤ ア・ヌ フミー カ イサㇺ=年老いたおばあさんが遺言でもしたいらしい.息を絶え絶えに言うが何を言いたいのかさっぱり聞こえなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
- parakita
- パラキタ §525.手の甲;手背(3)parakita〔pa-rá-ki-ta パらキタ〕[para(ひろい)+ki(ke 所)+ta(の)]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- parkohayta
- パㇻコハイタ 【自動】[par-ko-hayta 口・に・足りない] くいしんぼうである、 何でも食べたがる(「口がいやしい」)。 taan hekaci ney ta un parkohayta sak タアン ヘカチ ネイ タ ウン パㇻコハイタ サㇰ この子はいつでも口がいやしい(いつでも何でも食べたがる)。(S) {E: to be greedy, glutonous (with food).} (出典:田村、方言:沙流)
- parkohayta
- パㇻコハイタ 【par-ko-hayta】 口卑しい,食いしん坊,なんでも食べたがる. エアウネ ウン フチ エアㇻキンネ パㇻコハイタ ネㇷ゚ ネ ヤッカ エ=隣のおばあさんは本当になんでも食べたがり,なんでも食べる. (出典:萱野、方言:沙流)
- paronna ta nu
- パロンナ タ ヌ 【paronna ta nu】 口から聞いた:また聞きではなく直接聞いた. ク・パハウォペㇱ ヒ カ ソモ ネ パロンナタ ク・ヌ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) ペ ネ クス ソンノ オルㇱペ ネ ワ=私は噂をたどったのではない.口から聞いて来たので本当の話だよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- paronnata
- パロンナタ 【paronna ta】 直接に. (出典:萱野、方言:沙流)
- parumpeetukkasita
- パルンペエトゥッカシタ §268 イヌ (41) parumpe-etukka-sita (pa-rúm-pe-e-tuk-ka-si-ta)「パるンペエトゥッカシタ」[<parumpe(舌を)etukka(突き出している)sita(犬)] ⦅美幌⦆こういうのは不良犬とされている (出典:知里動物編、方言:)
- parumpekunneturkesosita
- パルンペクンネトゥㇽケソシタ §268 イヌ (40) parumpe-kunne-turkes-o-sita (pa-rúm-pe-kún-ne-tur-ke-so-si-ta)「パるンペくンネトゥㇽケソシタ」[<parumpe(舌に)kunne(黒い)turkes(ほくろ)o(ある)sita(犬)] ⦅美幌⦆舌に黒い点々のついているイヌ(こういう相のイヌは良犬とされている) (出典:知里動物編、方言:)
- pasetara
- パセタラ 【pase-tara】 丁寧に, パセタラ エチ・コオンカミ ナ=丁寧にあなたに礼拝する. (出典:萱野、方言:沙流)
- paskuttar
- パㇱクッタㇻ §269 ナンバンハコベ (1) paskuttar (pás-kut-tar)「ぱㇱクッタㇻ」[paskur(カラス)tar(荷負縄)] 茎葉 ⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- pasrota
- パㇱロタ 【自動】ののしる。 ☆参考 kopasrota コパㇱロタ …をののしる。 {E: to curse…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pasrota
- パㇱロタ 【pasrota】 悪口,苦情,文句.痛罵,ののしる. イヨーハイ ネア ウナㇻペ パㇱロタ ハウェ イヨイタクシ エカㇷ゚ ネ.ア・ヌー カ エチャッケ=いやーたまげた,あのおばさん,悪口の言い方人を呪うと同じようなものだ.聞くだけでも汚ない言葉だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- pata
- パタ 【pa ta】 上. チセ パ タ アン トイ オッタ(オㇿ タ) エ・ミチ キナカㇻ コㇿ アン ナ チュワン オッタ アエㇷ゚ コㇿ ワ アㇻパ=家の上の方にある畑にお前の父が草取りしているので昼に食べる物持って行け. (出典:萱野、方言:沙流)
- patacinne
- パタチンネ 【patacin-ne】 とりみだす,半狂乱. ヘマンタ オモト ネ ワ スイ ウムレㇰウコイキ イマチネㇷ゚ パタチンネ ワ エネ ア・カリー(ア・カㇻ ヒ) カ イサㇺ=何が原因なのかまたしても夫婦げんか,妻のほうがとりみだし手もつけられない. (出典:萱野、方言:沙流)
- pataparse
- パタパㇻセ 【自動】[pa-ta-parse 湯気・(?)・フワフワ上がる] 煮えたてで湯気が立っている(ごちそうを表す表現の一つ)。 pataparse/kéraan aep パタパㇻセ/ケラアン アエㇷ゚ できたての湯気の立っているおいしいごちそう。(W神謡語り) tap a=yanke aep pataparse kor an wa a=e kor án=an タㇷ゚ アヤンケ アエㇷ゚ パタパㇻセ コㇿ アン ワ アエ コㇿ アナン 私は今火からおろしたばかりの食べ物が湯気が立っているのを食べていた。(HC民話) {E: for steam to rise from something just boiled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- patapata
- パタパタ 【patapata】 ハタハタ〔魚〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- patapata
- パタパタ §016 ハタハタ (1) patapata (pá-ta-pa-ta)「ぱタパタ」 成魚 ⦅礼文、富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- patta
- パッタ §178 バッタ (1) patta(pát-ta)「ぱッタ」⦅幌別、礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- pattaki
- パッタキ 【名】[動物]バッタ。(W) ☆参考 サダモさんは pattakikir パッタキキㇼ と言う。 〔知分類 p.105〕 {E: a grasshopper.} (出典:田村、方言:沙流)
- pattaki
- パッタキ 【pattaki】 バッタ. (出典:萱野、方言:沙流)
- pattaki
- パッタキ §178 バッタ (2) patta-ki(pát-ta-ki)「ぱッタキ」⦅名寄、美幌、屈斜路、本別、旭川、様似⦆バッタ類 (出典:知里動物編、方言:)
- pattakikir
- パッタキキㇼ 【名】[patta-kikir [日本語]バッタ・虫][動物]バッタ。(S) ☆参考 ワテケさんは pattaki パッタキ と言う。 〔知分類になし〕 {E: a grasshopper.} (出典:田村、方言:沙流)
- pattakikir
- パッタキキㇼ 【patta-kikir】 バッタ:イナゴ・スズムシ・ウマオイ等々を含む. (出典:萱野、方言:沙流)
- pattakup
- パッタクㇷ゚ 【par-takup】 口だけ. パッタクㇷ゚ イヨアットゥイェ(イ・オアットゥイェ)=口で私を切るように=口ばかり達者なやつだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- pattar
- パッタㇻ 【pattar】 (煎り豆が)はぜる. (出典:萱野、方言:沙流)
- pattarka
- パッタㇻカ 【他動】(豆、 トウモロコシ等)を煎る/を煎ってはじけさせる。 ( kími pattarka キミ パッタㇻカ トウモロコシを煎る。(S) cipattarka mame チパッタㇻカ マメ 煎り豆。(S) {E: to roast…} (出典:田村、方言:沙流)
- pattarka
- パッタㇻカ 【pattar-ka】 〜(トウモロコシなどを)はぜらせる. エカシ ミマキヒ ピㇼカ ㇷ゚ ネ クス ア・セイレカ マメ ア・パッタㇻカ キミ ネ ヤッカ エカウロトト フミ=おじいさんは歯がいいものだから煎り豆もはぜらせたトウキモロコシもばりばりとかじっている.キミパッタㇻカ=トウモロコシをはぜらせる. (出典:萱野、方言:沙流)
- pekampekuttar
- ペカンペクッタㇻ §029 ハンゴンソウ ななつば (8) pekampe-kuttar (pe-kám-pe-kut-tar)「ペかンペクッタㇻ」[ヒシ(の)・円棒茎] 茎 ⦅A石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- pekusta
- ペクㇱタ 【pekusta】 〜だからとて. ソンノ ウェンロㇰ ペクㇱタ ウインネレ ヘカッタㇻ エウトパネレ=本当に貧乏だからとて,大家族,子供たちが群れをなして. (出典:萱野、方言:沙流)
- penata
- ペナタ 【pena ta】 上の方. (出典:萱野、方言:沙流)
- penram-nisap-tasum
- ペンラㇺニサㇷ゚タスㇺ 【名】[胸・急になる・病気]急性肺炎。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- pentamuwen
- ペンタムウェン §592.肺病(2)肺病 pentamu-wen〔pén-ta-mu-wèn 舳ンタム・ウェン〕[その胸・悪い]⦅ハルトリ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pepunitara
- ペプニタラ 【自動】[pepun-itara (擬音)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]にぎやかである。 hekattar haw pepunitara, aynu-pá:kus ヘカッタㇻ ハウ ペプニタラ、 アイヌパークㇱ 子どもたちの声がにぎやかだ、 いいなあ。(S) tanto racio hawehe pepunitara ka somo ki タント ラチオ ハウェヘ ペプニタラ カ ソモ キ 今日はラジオの声がにぎやかでない。(S) {E: to be lively; noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
- pepunitara
- ペプニタラ 【pepunitara】 にぎやかな,騒ぎ. (出典:萱野、方言:沙流)
- peroitanki
- ペロイタンキ §301 ミズナラ オオナラ (2) pero-itanki (pé-ro-i-tan-ki)「ぺロイタンキ」[ペロの椀] 殻斗 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- pérotay
- ペロタイ 【名】ナラの林。 {E: a forest of Japanese oak trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- petaru
- ペタル 【pe-ta-ru】 水汲みに行く道,川へ行く道. エ・ヌー ト ペタル オッタ(オㇿ タ) タンネ キナスッ アン ワ コケウェ(ク・オケウェ) ヤッカ トンケ カ ソモ.アㇻパ オケウェ ワ エン・コレ=聞こえたかいあれ水汲みに行く道に長い蛇がいて私が追ってもびくともしない.行って追ってくれ.ウクラン ルイ レラ アン ワ ペタル オルン チクニ ホラㇰ ワ アン ナ オッカヨ ウタㇻ アㇻパ ワ アㇺケレ ワ イ・コレ=昨夜強い風が吹いて川へ行く道へ木が倒れていたから,男の人たち,行ってどかしてください. (出典:萱野、方言:沙流)
- petat
- ペタッ §310 シラカンバ (7) petat (pé-tat)「ぺタッ」[<pe(樹液)-tat(樺皮)] 樺皮 ⦅長万部、幌別、荻伏⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- petatni
- ペタッニ §310 シラカンバ (8) petat-ni (pé-tat-ni)「ぺタッニ」[上記樺皮のとれる木] 茎 ⦅長万部、幌別、荻伏⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- petetokta
- ペテトㇰタ 【pet-etok ta】 川の源に. (出典:萱野、方言:沙流)
- petkuttar
- ペックッタㇻ §014 ヨブスマソウ (8) pet-kuttar (pét-kut-tar)「ぺックッタㇻ」[pet(川)kuttar(筒)] 茎 ⦅A有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- pettat
- ペタッ §310 シラカンバ (9) pettat (pé-tat)「ぺタッ」[<pe-tat] 樹皮 ⦅有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- pettatni
- ペタッニ §310 シラカンバ (10) pettat-ni (pét-tat-ni)「ぺタッニ」[上記樺皮のとれる木] 茎 ⦅有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- pewtanke
- ペウタンケ 【pewtanke】 危急を知らせる叫び声. (出典:萱野、方言:沙流)
- pewtankehaw
- ペウタンケハウ 【pewtanke haw】 危急を知らせる叫び声. タネ ホッケ・アン クナㇰ ア・ラム コㇿ アナナクス(アン・アン アクス) ヘパシ ペウタンケ ハウ ア・ヌ アロラㇺポソアニネ(アロラㇺポソ・アン ヒネ) ソヨテㇾケアナクス(ソヨテㇾケ・アン アクス) シㇼウフイ ネ ノイネ ポロ アペ ニペㇰ ア・ヌカㇻ=さて寝ようかなと思っていると,下の方から危急を知らせる叫び声が聞こえ驚いて外へ飛び出ると,火事らしく大きい火の光が見えた. (出典:萱野、方言:沙流)
- piitak
- ピイタㇰ 【pi-itak】 そっとささやく. (出典:萱野、方言:沙流)
- piitakne
- ピイタㇰネ 【pi-itak-ne】 小声で,低い声で. (出典:萱野、方言:沙流)
- pikata
- ピカタ 【名】真正面沖から(南西方向から)来るしけかぜ(「しかた」)。 ☞réra レラ {E: a south-west wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- pikata
- ピカタ 【pikata】 南,南風:南西風. (出典:萱野、方言:沙流)
- pikata rera
- ピカタ レラ 【pikata-rera】 南風. (出典:萱野、方言:沙流)
- pikuta
- ピクタ 【pikuta】 砂:河原にある浜砂のようなさらさらした砂. (出典:萱野、方言:沙流)
- pikutatoy
- ピクタトイ 【pikuta toy】 川洲・川原の畑:柳原の間にある浜砂のような柔らかい所. ポロ ワッカ アン エオヤパ アナㇰネ ピクタトイ シノ ピㇼカ ㇷ゚ ネ.ムン ウㇱ カ ソモ ルロカㇻ・アン ワ ナーニ ユㇷ゚キㇼ・アン コㇿ チュㇰアン コㇿ ネㇷ゚パㇰノ アマㇺ ヌモノ=大洪水のあった次の年は川洲畑は本当にいいものだ,草も生えないし,畝を切ってすぐに種を蒔くと秋になればどっさり穀物が実る.オッコー タント アハ タ・アン クス ピクタトイ オルン パイェ・アン ロー=お姉さん,今日土豆を掘りに川原の砂畑まで行こうよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- pinneseta
- ピンネセタ §268 イヌ (14) pinne-seta (pín-ne-se-ta)「ぴンネセタ」[<pinne(雄の)seta(イヌ)] ⦅北海道、樺太、千島⦆雄イヌ (出典:知里動物編、方言:)
- piratapka
- ピラタㇷ゚カ 【名】[pira-tapka 崖・の上] 崖の上(=pira tapka ピラ タㇷ゚カ)。 {E: on top of a cliff.} (出典:田村、方言:沙流)
- pireta
- ピレタ 【他動】[pir-eta 傷・(?)] 傷だらけにする。 a=piréta yak a=ye アピレタ ヤカイェ ひどくあちこち切られたそうだ。(S) {E: to be covered with wounds.} (出典:田村、方言:沙流)
- piskanita
- ピㇱカニタ 【piskani ta】 近くに. (出典:萱野、方言:沙流)
- pista
- ピㇱタ 【pis ta】 浜辺に,海辺に. エ・ヌ アー.ピㇱ タ ポロ フンペ コイヤンケ ワ アン ヤㇰ ア・イェ.リカチャ クス アㇻパ・アン ロー=聞いたかい.浜に大きい鯨が漂着しているということだ.脂身を切りに行きましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
- pita
- ピタ 【他動】…をほどく。 kut pita クッ ピタ 帯を解く。 e=kuci pita エクチ ピタ あなたの帯を解きなさい。(W) kuci pita クチ ピタ (彼の)帯を解く。 ker pita ケㇾ ピタ 靴をほどく(=靴をぬぐ)。 {E: to untie, unlace, take apart…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pita
- ピタ 【pita】 ほどく,解く. (出典:萱野、方言:沙流)
- pitakke
- ピタッケ 【pitakke】 解ける:結び目が離れる,帯が解ける. (出典:萱野、方言:沙流)
- pitapita
- ピタピタ 【他動】[pita-pita …をほどく・(重複)] …を(しばってあるところを)全部ほどく。 a=kor kotankonnispa a=ocíhi pitapita híne oro wa úse i=anu híne アコㇿ コタンコンニㇱパ アオチヒ ピタピタ ヒネ オロ ワ ウセ イアヌ ヒネ わが村おさは私がくるまれていた棺筵のしばってある所をすっかりほどいて開きそこから私を出して。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pitar
- ピタㇻ 【名】川原(川縁の石原)。 {E: the stony edges of a riverbed.} (出典:田村、方言:沙流)
- pitar
- ピタㇻ 【pitar】 川原,砂利原. タパン ナイ エ・トゥラシ シトゥ イクㇱ タ アン ポン ナイ クワンノ エ・サン コㇿ ポロ ペッ アン ナ ピタㇻ オッタ(オㇿ タ) レウシ アニー=この沢をのぼって峰の向こう側にある小沢をまっすぐに下って行くと大きい川があるので,川原に泊まるのだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- pitarpa
- ピタㇻパ 【pitar-pa】 砂利原の頭(門別町内にある地名). (出典:萱野、方言:沙流)
- pitatke
- ピタッケ 【自動】ほどける。 urenetupsike ewwopitte, iteki pitatke kunine ウレネトゥㇷ゚シケ エウウォピッテ、 イテキ ピタッケ クニネ 両端を結んでおきなさい、 ほどけないように。(S) {E: to come loose.} (出典:田村、方言:沙流)
- pitatpa
- ピタッパ 【他動】[複](pita ピタ は単複の区別なし。)[pit(a)-atpa …をほどく・たくさんを/いっせいに/はげしく…する]…(次の語の中で)をどんどんみんなほどく。 koypitatpa コイピタッパ [ko-i-pitatpa …に・ものを・どんどんみんなほどく](人)の着ているものをどんどんみんなほどいて(胸を広げた)。(W民話) {E: to loosen all…} (出典:田村、方言:沙流)
- piwnatara
- ピウナタラ 【自動】[piw-natara (擬音)・(状態や音が続いていることを表す接尾辞)](次の文脈で)ピウピウと(=ハッハッと)続いている。 hése haw ko piwnatara ヘセ ハウ コ ピウナタラ [慣用句](直訳すると)息をする声がピウピウと続いている=息をハッハッと激しくつく。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- piwnatara
- ピウナタラ 【piw-natara】 息が荒い. ヘセハウ コピューナタラ=息する音が荒々しい. (出典:萱野、方言:沙流)
- piyota
- ピヨタ 【名】[pi-y-ota 小石大の粒・(挿入音)・砂] 麦粒かもう少し大きいぐらいの真っ白い火山灰。 {E: white volcano ash.} (出典:田村、方言:沙流)
- piyota
- ピヨタ 【pi-ota】 火山灰,砂.▷ピ=種 オタ=砂:火山灰は草などの種のように見えた (出典:萱野、方言:沙流)
- pohkantaype
- ポㇹカンタイペ §121.陰部のかすpohkan-taype〔póh-kan-taǐ-pe ぽㇹカン・タイペ〕[poh(女陰)+kan(<kam 肉〕+taype(かす))⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- pomposta
- ポンポㇱタ §004.あかご;あかんぼ(24)pomposta〔póm-poš-ta ぽンポㇱタ〕[pon(小さい)+posta(小犬)]⦅チカブミ⦆男の赤んぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- pon iyutani
- ポンイユタニ 【pon-i-uta-ni】 小さい杵.→ ポニユタニ(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- pon umurek utar
- ポン ウムレㇰ ウタㇻ/ポヌムレクタㇻ 【名】[pon-umurek-utar 小さい・夫婦・たち] 結婚したばかりの若夫婦。 pon umurek utar ukotom ruwe! ポン ウムレㇰ ウタㇻ ウコトㇺ ルウェ! 若夫婦、 似合いだねえ。(S) {E: a newly married young wife.} (出典:田村、方言:沙流)
- pon'itak
- ポンイタㇰ →ポニタㇰ (出典:萱野、方言:沙流)
- pon=an __hita
- ポナニタ 【pon=an hita】 小さい時. (出典:萱野、方言:沙流)
- ponakkepetotutanumpe
- ポナッケペトトゥタヌンペ §822.くすりゆび(薬指)(3)ponakkepet-otutanumpe〔pó-nak-ke-pet|otú-ta-num-pe ぽナッケペッ・オとぅタヌンペ〕[pon-akkepet(こゆび)+otutanu(の次に)+un(ある)+-pe(もの)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ponaskepettutanuaskepet(c-i)
- ポナㇱケペットゥタヌアㇱケペッ §822.くすりゆび(薬指)(2)pon-askepet-tutanu-askepet(c-i)〔pó-naš-ke-pet|tu-tá-nu|áš-ke-pet ぽナㇱ・ケペッ・トゥたヌ・あㇱケペッ〕[pon-askepet(小指)+tutanu(の次にある)+askepet(指)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ponasketanne repunkamuy
- ポナㇱケタンネ レプンカムイ 【pon-aske-tanne rep-un-kamuy】 シャチ[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- pone uhayta
- ポネ ウハイタ §476.だっきゅう(脱臼);骨ちがい(4)pone uhayta〔po-né-u-haǐ-ta ポね・ウハイタ〕[骨が・互いに届かぬ]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ponekotararke
- ポネコタラㇻケ §811.やせる;やせている(4)やせて骨があらわれている pone-ko-tararke〔po-né-ko-ta-rar-ke ポね・コ・タラㇻケ〕[pone(骨〔が〕)+ko(そこに)+tar-ar-ke(あらわれ・あらわれ・する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ponitak
- ポニタㇰ 【pon-itak】 呪いの言葉. ポニタㇰ エラマン ペ アナㇰネ オルケㇱサㇰ ペ ネ=呪いの言葉を知っている者は血統が絶えるものだ.ポニタㇰ アナㇰネ ア・イェ イタㇰ ホシピ ヒ カ アン ヤイカニホセ エカㇷ゚ネ ネ クス イテキ ア・キ ㇷ゚ ネ ナ=呪いの言葉というものは,言った言葉が戻って来ることもある,自分で自分の上へ木を倒すようなものだから絶対にしてはならないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- poniyutani
- ポニユタニ 【pon-iyutani】 小さい杵:プンカウ(ドスナラ)製.▷ポン=小さい イユタニ=杵 (出典:萱野、方言:沙流)
- ponnitay
- ポンニタイ 【名】[pon-ni-tay 小さい・木・林][植物] 小さい木ばかりの林。 {E: a wooded area, forest of small trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- ponrayta
- ポンライタ §177 ゲンノショウコ (1) ponrayta (pón-ray-ta)「ぽンライタ」[pon(小さい)rayta(人体に粘着するさく果)] 茎葉及びさく果 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ponrayta
- ポンライタ §200 ダイコンソウ チシマダイコンソウ オオダイコンソウ (1) pon-rayta (pón-ray-ta)「ぽンライタ」[pon(小さい)rayta(いが)] 痩果 ⦅虻田、有珠、幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- poppeta
- ポッペタ 【poppeta】 寝汗. (出典:萱野、方言:沙流)
- poppeta
- ポッペタ 【poppeta】 汗. ポㇷ゚ペタ アシン=汗をかく. (出典:萱野、方言:沙流)
- poppetaasin
- ポッペタアシン 【自動】[pop-pe-ta-asin ボコボコ煮立つ・水分・(?)・出る] 汗が出る、 汗をかく。 ku=poppetaasin クポッペタアシン 私汗をかいた。 poppetaasin okake nukuki a=ocári ápekor an ポッペタアシン オカケ ヌクキ アオチャリ アペコㇿ アン 汗をかいた後がこごめでもふりまいたようだ。(W) {E: to sweat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poppetaasin
- ポッペタアシン 【poppeta-asin】 汗をかく,汗が出る. (出典:萱野、方言:沙流)
- poppetasin
- ポッペタシン 【自動】[poppetaasin ポッペタアシン が短く発音された形] 汗が出る、 汗をかく。 {E: to sweat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poppetasin
- ポッペタシン §047.汗をかく(8)poppetasin〔póp-pe-ta-šinぽッペタシン〕[poppe(汗)+ta(において)+asin(出る)]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- porohayta
- ポロハイタ 【自動】[poro-hayta 大きい・足りない]「大ばか」である。(S) {E: to be very foolish.} (出典:田村、方言:沙流)
- porohoparata
- ポロホパラタ §111.陰部を露出する―除魔のための呪術的陰部露出[する](3)poro-hoparata〔po-ró-ho-pa-ra-ta ポろホパラタ〕[poro(大きい)+…]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- posta
- ポㇱタ §268 イヌ (10) posta (pós-ta)「ぽㇱタ」[<poy-sita<poy-seta<pon-seta(小さい・犬)] ⦅北海道、樺太⦆小イヌ。一歳の小イヌ。まだ冬を越さぬ小イヌ。 (出典:知里動物編、方言:)
- posta onke ki
- ポㇱタ オンケ キ §376.ジステンバーをわずらう[子犬が](?)posta onke ki〔póš-ta-ón-ke-kí ぽㇱタ・おンケ・き〕[小犬が・咳・する]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- potanni
- エポタンニ §081 オオバイボタ epotanni (e-pó-tan-ni)「エぽタンニ」[→補注(18)。] ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- potara
- ポタラ 【potara】 案じる. (出典:萱野、方言:沙流)
- potara
- ポタラ §509.ちりょう(治療)[する](2)加持祈祷する;病魔を追い出す potara〔pó-ta-ra ぽタラ〕[<pottara]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- potara 1
- ポタラ 【自動】心配する。 {E: to worry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- potara 2
- ポタラ 【自動】おはらい(悪神祓い)をする。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- potaranawkep
- ポタラナウケㇷ゚ 【potara-nawke-p】 まじない用のかぎ:プンカウ(ドスナラ)製. (出典:萱野、方言:沙流)
- potaratakusa
- ポタラタクサ 【potara-takusa】 清め草:ノヤ(ヨモギ),フレアユㇱニ(タチイチゴ). (出典:萱野、方言:沙流)
- pottara
- ポッタラ §509.ちりょう(治療)[する](1)加持祈祷する;病魔を追い出す pottara〔pót-ta-ra ぽッタラ〕[<pok(陰部を)+tara(あげ示す);もと病魔を追っ払うために陰部を露出する呪術に発した語であろう。§111(1)注]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- póutari
- ポウタリ 【名】[所](概は未出。 utari ウタリ の概は utar ウタㇻ。)[po-utar-i 息子・人々・(所属語尾)] …の息子たち、 子どもたち。 {E: the sons of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poysiontak(-u)
- ポイシオンタㇰ §004.あかご;あかんぼ(3)poysiontak(-u)〔póǐ-ši-on-tak ぽイシオンタㇰ〕⦅チカブミ⦆赤んぼ。[<(小さい)+siontak(古ぐそのかたまり↑)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- poysontak(-i)
- ポイソンタㇰ §004.あかご;あかんぼ(5)poysontak(-i)〔póǐ-son-tak ぽイソンタㇰ〕[poy(<pon 小さい)+sontak(<siontak 古ぐそのかたまり↑)]⦅ビホロ⦆赤んぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- punkattay
- プンカッタイ 【名】[punkar-tay 蔓・茂っている所] つる草ばかり生えている(「おいている」)ところ。 {E: a place overgrown with vines.} (出典:田村、方言:沙流)
- punkattayonne
- プンカッタヨンネ 【自動(?)】[punkattay-or-ne つる草の茂み・のところ・である] 蔓草が茂っている。 {E: to be thick with vines.} (出典:田村、方言:沙流)
- pusitannemunciro
- プシタンネムンチロ §402 アワ 粟 (14) pusi-tanne-munciro (pu-sí-tan-ne-mun-ci-ro)「プしタンネムンチロ」[pusi(その穂)tanne(長い)munciro(アワ)] 子実 ⦅平取⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- puta 1
- プタ 【名】[概/所] (所は通常 putaha プタハ)[< 日本語 ふた] ふた(蓋)。 puta kar プタ カㇻ ふたをする。 ☆参考 上にのせるだけのふたは kanputa カンプタ [概]/kanputa(ha) カンプタ(ハ) とも言う。 中に差し込む栓は ciyaye(he) チヤイェヘ [所]。 {E: a lid; a cap.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- puta 2
- プタ 【名】[< 日本語 ぶた][動物] ブタ(豚)。 {E: a pig.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- puta/puta(ha)
- プタ/プタ(ハ) 【puta/puta(ha)】 ふた. ス ポㇷ゚ ワ イカ ノイネ シㇼキ ナ ホクレ ス プタ ウㇰ=鍋が煮え立って溢れそうだから早く鋼のふたを取れ. (出典:萱野、方言:沙流)
- putaha
- プタハ 【名】[所](概は puta プタ) …のふた。 putaha kar プタハ カㇻ ふたをする。(S) {E: a lid, a cap of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- putakitci
- プタキッチ 【puta-kitci】 豚の餌を入れる容器. (出典:萱野、方言:沙流)
- putanesamampe
- プタネサマンペ 【puta-ne-samampe】 アサバガレイ, (出典:萱野、方言:沙流)
- putane(samampe)
- プタネサマンペ §052 ババガレイ (3) putane(-samampe) (pu-tá-ne-sa-mam-pe)「プたネサマンペ」[puta(<日本語ブタ?)ne(のような)samampe(カレイ)] 成魚 ⦅虻田、長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- putaun-cenpako
- プタウンチェンパコ 【名】[puta-un-cen-pako ふた・がそこについている・膳(日本語)・箱(日本語)] 箱膳。(W) {E: a box-shaped serving tray.} (出典:田村、方言:沙流)
- putaunpatci
- プタウンパッチ 【puta-un-patci】 ふたつき塗り鉢. 図[プタウンパッチ] (出典:萱野、方言:沙流)
- racinitara
- ラチニタラ 【自動】[racin-itara ぶら下がってゆれる・(状態が続いていることを表す接尾辞)]ぶら下がってゆれている。 etapka racinitara エタㇷ゚カ ラチニタラ[雅]…が…の肩の上でブランブランゆれる。 a=etápka konna/racinitara アエタㇷ゚カ コンナ/ラチニタラ [雅]私の肩の上でブランブランゆれている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramattak'ikayop
- ラマッタㇰイカヨㇷ゚ 【ramat-tak-ikayop】 魂を呼ぶ宝矢筒:ランコ(カツラ).ブリキン(ブリキ)製. (出典:萱野、方言:沙流)
- ramattak'ikor
- ラマッタㇰイコㇿ 【ramat-tak-ikor】 魂を呼ぶ宝刀. (出典:萱野、方言:沙流)
- ramesitayki
- ラメシタイキ 【他動】[ram-e-sitayki 心・で・…をたたく] 思い当たる(ああそうだと思う)。 {E: to think of…; call…to mind.} (出典:田村、方言:沙流)
- ramoretayep(-i)
- ラモレタイェㇷ゚ §108.陰部―男性性器の種類(3)細くて長い陰茎 ramoretayep(-i)〔ra-mó-re-ta-jep ラもレタイェㇷ゚〕[ra-mor(内臓)+etaye(引き出す)+-p(もの)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rapnatara
- ラㇷ゚ナタラ 【rap-natara】 しおれる. *植物がしおれるのはスムㇺケ. (出典:萱野、方言:沙流)
- raptanne
- ラㇷ゚タンネ §122 スズメバチ (1) rap-tanne(rap-tan-ne)「ラㇷ゚タンネ」⦅沙流⦆民71, 沙流p. 255 (出典:知里動物編、方言:)
- raptaritari
- ラㇷ゚タリタリ §419 (その他の鳥名) (24) rap-taritari(rap-ta-ri-ta-ri)「ラㇷ゚タリタリ」⦅天塩⦆羽ばたきする (出典:知里動物編、方言:)
- rastarasta
- ラㇱタラㇱタ 【ras-ta-ras-ta】 粗っぽく削る. *例えば,簡単に畑を耕すときは草を刈った後に,鍬で粗っぼく削って種を蒔く.また,切れ味の悪いなたで物を粗っぼく削るのもラㇱタラㇱタを使う. (出典:萱野、方言:沙流)
- rata
- ラタ 【ra ta】 下に. (出典:萱野、方言:沙流)
- rataanparo
- ラタアンパロ §097.陰部―ちつこう(膣口)(3)ra-ta-an-paro〔rá-ta-am-pa-ro らタアンパロ〕[ra(下)+ta(に)+an(ある)+paro(その口)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rataritari
- ラタリタリ 【自動】[ra-tari-tari 羽・を上に上げる・(重複)] 羽を上下に動かす、 羽ばたきする。 isokapiw rataritari tekkupi taritari kor, tekkupi kasi ta ay teske wa イソカピウ ラタリタリ テックピ タリタリ コㇿ、 テックピ カシ タ アイ テㇱケ ワ かもめが羽をバタバタさせ、 翼をバタバタさせると、 翼の上で(疫病神の)矢がそれて(当たらない)。 {E: to flap the wings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rataskep
- ラタㇱケㇷ゚ 【名】[概] ①野草や野菜のまぜ煮(豆、 粉、 キトピロ等何でもいろいろ入れて煮た食物、 ごはん(mesi メシ )の代わりに食べる、 米や稗は入れない、 現代は豆・カボチャ・ジャガイモ等を使い、 シコロの実(sikerpe シケㇾペ)を入れることもある)。 kina rataskep キナ ラタㇱケㇷ゚ 野菜(野草・菜っぱ)のまぜ煮。 tanto anak rataskep tókap-ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン 今日はまぜ煮が昼食になる(=今日の昼食はまぜ煮だ)。(S) sikerpe rataskep シケㇾペ ラタㇱケㇷ゚ シコロの実を入れたまぜ煮。 ②(比喩的に)混血児(たいていアイヌとシサムとの間に生まれた子ども、 大人になってもいう)。 {E: a boiled mixture of vegetables, beans etc. used as food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rataskep
- ラタㇱケㇷ゚ 【rataskep】 混ぜ煮:豆,カボチャ,イナキビの粉,シコロの実などいろいろな物を混ぜて煮た物. ①エモ ラタㇱケㇷ゚=ジャガイモの寄せ煮.エント ラタㇱケㇷ゚=青エンドウ豆の寄せ煮などいろいろな物を寄せ集めて煮て,塩で味つけをし,イワシ油をたっぷり入れてから上げる.白糠地方のアイヌは,チョスケㇷ゚(それらを入れて煮る物)という.②トアン ポンメノコ ラタㇱケㇷ゚ ネ ノイネ ア・コホヨイセ パㇰノ ピㇼカ ルウェ ルㇱカレウン=あの娘は混血児らしくふるいつきたくなるような美人だこと,よかったねー.*アイヌ語の中でも隠語のひとつ.本来ラタㇱケㇷ゚というのは混ぜ煮のことだが,混ざるという言葉にかけたもの.大抵のアイヌはその意味を知っているし普通に用いられた. (出典:萱野、方言:沙流)
- rataskep
- ラタㇱケㇷ゚ 【rataskep】 混血児〔隠語〕:人種の違う男女のあいだに生まれた子供に両方の特徴が混じること. ①エモ ラタㇱケㇷ゚=ジャガイモの寄せ煮.エント ラタㇱケㇷ゚=青エンドウ豆の寄せ煮などいろいろな物を寄せ集めて煮て,塩で味つけをし,イワシ油をたっぷり入れてから上げる.白糠地方のアイヌは,チョスケㇷ゚(それらを入れて煮る物)という.②トアン ポンメノコ ラタㇱケㇷ゚ ネ ノイネ ア・コホヨイセ パㇰノ ピㇼカ ルウェ ルㇱカレウン=あの娘は混血児らしくふるいつきたくなるような美人だこと,よかったねー.*アイヌ語の中でも隠語のひとつ.本来ラタㇱケㇷ゚というのは混ぜ煮のことだが,混ざるという言葉にかけたもの.大抵のアイヌはその意味を知っているし普通に用いられた. (出典:萱野、方言:沙流)
- rataskepi
- ラタㇱケピ 【名】[所](概は rataskep ラタㇱケㇷ゚)…のまぜ煮。 pekanpe numihi a=kar wa rataskepi karpa ペカンペ ヌミヒ アカㇻ ワ ラタㇱケピ カㇻパ 菱の実(を採って)その粒を出してそれの入ったまぜ煮をつくった。(S会話) {E: a boiled mixture of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ratcitara
- ラッチタラ 【副】[ratci-(i)tara ゆっくりである・(状態が続いていることを表す)] ゆっくりと。 ratcitara hopita kor an ラッチタラ ホピタ コラン (ヘビが巻いたのを)ゆっくりほどいている。 ☆参考 強調するときは ta タ をのばして ratcitaːra ラッチターラ と言う。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ratcitara
- ラッチターラ 【ratcitara】 静かに,ゆったり,ゆっくり. セタッコ ソモ ウヌカㇻ・アン タント アナㇰネ アㇷ゚ト カ アㇱ ヒクス ラッチタラ ウウェネウサㇻ・アン エアㇱカイ=しばらく会っていなかったので今日は雨降りでもあるし,静かに四方山話をすることができる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ratokokitak
- ラトコキタㇰ §307.こえ(声)(7)しゃがれ声の物言い ratokok-itak〔ra-tó-ko-ki-tak ラとコキタㇰ〕[rat(痰)+ok-ok(ひっかかり・ひっかかりする)+itak(物言い)]⦅ホロべツ⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.791】 (出典:知里人間編I、方言:)
- rawekatta
- ラウェカッタ 【raw-ekatta】 (さっと水の中へ)引っぱり込む:油断させておいて,えいっとばかり相手を水の中に引っぱり込むこと.▷ラウ=底 エ=それ カッタ=さっと,とっさに (出典:萱野、方言:沙流)
- rawkotap
- ラウコタㇷ゚ 【raw-ko-tap】 抱え込む,深々と抱く. (出典:萱野、方言:沙流)
- ray oka ta
- ライ オカ タ 【ray oka ta】 死後. (出典:萱野、方言:沙流)
- ray-sitakpatakpa
- ライシタㇰパタㇰパ 【自動】[ひどく・もがきあばれる]ひどくもがきあばれる。 ☞sitakpatakpa シタㇰパタㇰパ {E: to act violently.} (出典:田村、方言:沙流)
- raykamuyiruskatasum(-i)
- ライカムイルㇱカタスㇺ §505.ちゅうぶう(中風)(5)中風 raykamuy-iruska-tasum(-i)〔ráǐ-ka-muǐ|i-rúš-ka|ta-súm らイカムイ・イるㇱカ・タすㇺ〕[死霊が・怒った・病気]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- raykurtar
- ライクㇽタㇻ 【raykur-tar】 死人用背負い縄. (出典:萱野、方言:沙流)
- raynatara
- ライナタラ 【自動】[ray-natara 死んだ・(状態が続いていることを表す接尾辞)] シーンと静かにしている。 raynatara, yayaynuyere p ne ライナタラ、 ヤヤイヌイェレㇷ゚ ネ (彼は)静かにしてる、 遠慮してるんだ。(S) {E: to be very quiet.} (出典:田村、方言:沙流)
- raynottarara
- ライノッタララ 【ray-not-tarara】 ぐいっとばかり頭をもたげる. ▷ライ=ぐいっと ノッタララ=頭を上げた,陰茎を立てた *『カムイユカㇻと昔話』181頁の中の「消えたちんちん」の一節.(補遺編)▷ライ=ぐいっと ノッタララ=頭を上げた,陰茎を立てた *『カムイユカラと昔話』頁の中の「消えたちんちん」の一節. (出典:萱野、方言:沙流)
- rayokata
- ラヨカタ →ライ オカ タ (出典:萱野、方言:沙流)
- raypasirota
- ライパㇱロタ 【ray-pas(i)rota】 高い声で怒る. ペッパルㇽ トㇱカ カ タ ヘカッタㇻ ウオプトゥイパ コㇿ ク・ハㇰマハㇰマ ク・ライパㇱロタ ヤッカ ヌ シリ カ イサンパ=川の縁の一段高い所で子供たちが押し合いへしあいしている,それを見て私はひやひやして高い声で怒っても(子供たちは)聞いた様子もない. (出典:萱野、方言:沙流)
- rayta
- ライタ 【名】[植物] 山を歩くと着物にくっつく草の実の総称(ダイコンソウなど)。(S) 〔知分類 p.113 キンミズヒキの痩果、 p.116 ダイコンソウの痩果、 p.174 クリのいが〕 {E: a general name for grass seeds that stick to clothing when walking in the mountains.} (出典:田村、方言:沙流)
- rayta
- ライタ 【rayta】 草の実. (出典:萱野、方言:沙流)
- rayta
- ライタ §192 キンミズヒキ (2) rayta (ráy-ta)「らイタ」[いが] 痩果 ⦅長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- rayta
- ライタ §200 ダイコンソウ チシマダイコンソウ オオダイコンソウ (4) rayta (ráy-ta)「らイタ」 痩果 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- rayta
- ライタ §299 クリ (3) rayta (ráy-ta)「らイタ」 いが ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- raytakina
- ライタキナ 【名】[rayta-kina 着物にくっつく草の実・草][植物] いがが着物にくっつく草の総称。(S) 〔知分類 p.113 kina-rayta ((美幌、 屈斜路)) キンミズヒキ〕 {E: a general name for grass seeds that stick to clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- raytamanum
- ライタマヌㇺ 【名】[ray-tama-num 死んだ・玉・粒]死んだ人の魂の粒。 (出典:田村、方言:沙流)
- raytamanum(-i-u)
- ライタマヌㇺ §481.たましい;霊魂(8)[死者の]霊魂 ray-tama-num(-i、-u)〔ráǐ-ta-ma-num らイタマヌㇺ〕[ray(死んだ)+tama(玉)+num(粒)] (出典:知里人間編I、方言:)
- raytamun
- ライタムン §192 キンミズヒキ (3) rayta-mun (ráy-ta-mun)「らイタムン」[いが・草] 痩果 ⦅長万部、美幌⦆⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- raytat
- ライタッ 【名】[ray-tat 死んだ・カンビの皮][植物] カンビ(樺)の「ねき」(倒れている木) からむいた皮。 〔知分類になし。 p.1 tat カンビの皮〕 {E: the bark of the roots of a type of birch tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- rekkurpo ka carehayta
- レックㇽポ カ チャレハイタ 【rek-kur-poka c-ar-ehayta】 髭もそろっていない若者.▷レㇰ=ひげ クㇽ=影 ポカ=ばかりも チ=それ アㇻ=全く エハイタ=足りない (出典:萱野、方言:沙流)
- rekkuttar
- レックッタㇻ 【rek-kuttar】 ヨブスマソウ. (出典:萱野、方言:沙流)
- rekkuttar
- レㇰクッタㇻ §014 ヨブスマソウ (11) rek-kuttar (rék-kut-tar)「れㇰクッタㇻ」[rek(鳴る)kuttar(筒)] 茎 ⦅穂別⦆⦅千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- rekmamatu cearhaytare
- レㇰママトゥ チェアㇻハイタレ 【rek-mamatu ci-e-ar-hayta-re】 髭の生え方が今一歩,髭の生え揃っていないこと. ▷レㇰ=髭 ママトゥ=生え方 チェ=それ アㇻ=全く ハイタレ=足りない *髭の生え揃っていない若者(ユ).(補遺編)▷レㇰ=髭 ママトゥ=生え方 チェ=それ アㇻ=全く ハイタレ=足りない *髭の生え揃っていない若者〔ユ〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- rekut kasi koikatara
- レクッカシ コイカタラ 【rekutkasi ko-i=katara】 首の上にそれをあふれさせて. ピリカメノコ モナㇰピリカㇷ゚ レクッカシ コイカタラ=美しい女はそうでなくても美しいのに,首の上(胸の上)にそれがあふれるほど,タマサイという首飾りをつけている.(補遺編) ピㇼカ メノコ モナㇰ ピㇼカ ㇷ゚ レクッカシ コイカタラ=美しい女はそうでなくても美しいのに,首の上(胸の上)にそれがあふれるほど,タマサイという首飾りをつけている. (出典:萱野、方言:沙流)
- rekuttannekikir(-i)
- レクッタンネキキㇼ §114 メノコツチハンミョウ;ミチハンミョウ(斑猫);ミチシルベ (1) rekuttanne-kikir(-i)(re-kút-tan-ne-ki-kir)「レくッタンネキキㇼ」[rekut(首)tanne(長い)kikir(虫)]⦅沙流⦆メノコツチハンミョウ (出典:知里動物編、方言:)
- rennatara
- レンナタラ 【自動】[雅] 気が沈む。 tanto anak niskur an wa ne humi he an, ku=katka konna rennatara, nep ku=kar rusuy ka somo ki タント アナㇰ ニㇱクㇽ アン ワ ネ フミ ヘ アン、 クカッカ コンナ レンナタラ、 ネㇷ゚ クカンルスイ カ ソモ キ 今日は曇っているからだろうか、 気が沈んで、 何をする気もしない。(S) {E: to be tired; weak.} (出典:田村、方言:沙流)
- reporuntakamuy
- レポルンタカムイ §295 サカマタ;シャチ (4) reporuntakamuy (ro-pó-run-ta-ka-muy)「レぽルンタカムイ」[<rep-or-un-ta-kamuy(沖にいる神)] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- reptacikoykip
- レㇷ゚タチコイキㇷ゚ 【rep ta cikoykip】 沖の獲物. (出典:萱野、方言:沙流)
- reptakamuy
- レㇷ゚タカムイ §295 サカマタ;シャチ (2) reptakamuy (rép-ta-kamuy)「れㇷ゚タカムイ」[<rep(沖)ta(の)kamuy(神)]⦅藻汐草⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- reratasa
- レラタサ 【rera-tasa】 向かい風. (出典:萱野、方言:沙流)
- retacir
- レタチㇼ §346 ハクチョウ(白鳥)オオハクチョウ (2) retacir (re-tá-čir)「レたチㇼ」[<retat-cir] ⦅近文、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- retanno
- レタンノ 【自動】[retar-no 白い・充分によく] 真っ白い。 {E: to be pure white.} (出典:田村、方言:沙流)
- retannoya
- レタンノヤ §008 シロヨモギ (1) retan-noya (re-tán-no-ya)「レたンノヤ」[retar(白い)noya(もみ草)] 葉 ⦅幌別、穂別⦆⦅A鵡川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- retannoya
- レタンノヤ §009 ノコギリソウ (1) retannoya (re-tán-no-ya)「レたンノヤ」[retar(白い)noya(もみ草)] 葉 ⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- retannuma
- レタンヌマ §217.髪の種類(5)しらが retan-numa〔re-tán-nu-ma レたンヌマ〕[白い・毛]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retannumo
- レタンヌモ 【自動】[retar-num-o 白い・実・入る](稲等の)実がみのって白くなる。(S) {E: for grain etc. to ripen to a whitish colour.} (出典:田村、方言:沙流)
- retanru
- レタンル 【名】[retar-ru 白い・筋] 白髪(しらが)。 retanru kunneru upakte レタンル クンネル ウパㇰテ 白髪と黒髪と半々だ。(S) ☆参考 文脈によって白髪を retarpe レタㇻペ とも言う。 {E: white, grey hair.} (出典:田村、方言:沙流)
- retar
- レタㇻ 【自動】白い。 retar cihokimame レタㇻ チホキマメ[白い・商品の豆](「オオフクマメ」)。 retar nínumame レタㇻ ニヌマメ[白い・手を立ててつくる豆](「オオフクマメ」)。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんかさせるもの(なぞなぞで、 答えは mimaki ミマキ「歯」)。(S会話) ruretar ルレタㇻ 白っぽい。 anretar アンレタㇻ まっ白い。 {E: to be white.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- retar
- レタㇻ 【retar】 白い,真っ白. ルレタㇻ=少し白い. (出典:萱野、方言:沙流)
- retar umma
- レタㇻ ウンマ 【retar-umma】 白馬. (出典:萱野、方言:沙流)
- retaraetankay
- レタラエタンカイ §213 ホロムイイチゴ (2) retara-etankay (re-tá-ra-e-tan-kay)「レたラ・エタンカイ」[白い・……] 果実 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- retaramam
- レタラマㇺ 【名】[retar-amam 白い・穀物][植物]ヒエの一種。〔知分類 p.228 retar-piyapa ヒエ〕 {E: a type of millet.} (出典:田村、方言:沙流)
- retaramam neno anpe
- レタラマㇺ ネノ アンペ §520.つめはんげつ(爪半月);爪のつけ根の白い所(3)retar-amam neno an-pe〔re-tá-ra-mam|né-no-am-pe レたラマㇺ・ねノ・アン・ペ〕[白米・ようで・ある・もの]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retaranuma
- レタラヌマ §217.髪の種類(7)しらが retara-numa〔re-tá-ra-nu-ma レたラヌマ〕[白い・毛]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retarasisnun(m-i)
- レタラシㇱヌン §768.しろめ(白目)(2)retara-sisnun(m-i)〔re-tá-ra-šiš-nun レたラ・シㇱヌン〕[白い・目玉]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retarcironnup
- レタㇻチロンヌㇷ゚ 【retar-cironnup】 白狐. (出典:萱野、方言:沙流)
- retarcuppe
- レタㇻチュッペ §324.こしけ(白帯下)(3)こしけ retar-cuppe〔re-tár-čup-pe レたㇻチュッペ〕[白い・経水]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retarcupperan
- レタㇻチュッペラン §324.こしけ(白帯下)(4)こしけが下りる retar-cupperan〔re-tár-čup-pe-ran レたㇻチュッペ・らン〕⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retarhay
- レタㇻハイ 【名】[retar-hay 白い・麻のような繊維][植物] ①(木の名)ツルウメモドキ(?)(蔓になっている木、 冬中きれい、 細い、 太くても直径1センチぐらい、 丈四、 五尺)。(S) retarhay epuy レタㇻハイ エプイ これの実。 ②(この名の蔓の木の繊維。)(外皮をはがし、 緑色の内皮をむき、 湯通ししてから雪の上に置いてさらすと真っ白になる、 そうしてできた皮を言う。) (S) 〔知分類 p.95〕 (出典:田村、方言:沙流)
- retarhay
- レタㇻハイ §153 ツルウメモドキ (7) retar-hay (re-tár-hay)「レたㇻ・ハイ」[白い・繊維] 内皮から取った繊維 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- retarimok
- レタㇻイモㇰ §212 ミミズ (5) retar-imok (re-tar-i-mok)「レタㇻイモㇰ」 ⦅旭川⦆ミミズ、シロミミズ (出典:知里動物編、方言:)
- retarka
- レタㇻカ 【retar-ka】 晒す. (出典:萱野、方言:沙流)
- retarkakkonkamuy
- レタㇻカッコンカムイ §332 カッコウ (7) retarkakkon-kamuy (re-tár-kak-kon-ka-muy)「レたㇻカッコンカムイ」[<白い・カッコウ・神] ⦅屈斜路⦆白いカッコウ(コ176) (出典:知里動物編、方言:)
- retarkinaemawri
- レタㇻキナエマウリ §357 オオバナノエンレイソウ (4) retar-kinaemawri (re-tár-ki-na-e-maw-ri)「レたㇻ・キナエマウリ」[白い・草エマウリ] 果実 ⦅A沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- retarmarewrew
- レタㇻマレウレウ §146 モンシロチョウ;スジクロチョウ;エゾスジクロチョウ;ヒメシロチョウ;エゾシロチョウ 以上5種の他、白蝶科の白色の蝶はすべて同名で呼ばれる。(昆116上) (1) retar-marewrew(re-tar-ma-rew-rew)「レタㇻマレウレウ」[retar(白い)marewrew(チョウ)] ⦅様似、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- retarokuyma
- レタロクイマ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(54)淫水;精液 retar-okuyma〔re-tá-ro-kuǐ-ma レたロクイマ〕[retar(白い)+okuyma(小便)]⦅ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retaroskampe
- レタㇻオㇱカンペ §356 アホウドリ;しかべ (2) retar-oskampe (re-tár-os-kam-pe)「レたㇻオㇱカンペ」[<‘白い・阿房鳥’] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- retarossi
- レタロッシ §324.こしけ(白帯下)(1)retar-ossi〔re-tá-ros-ši レたロッシ〕[retar(白い)+ossi(陰部の糞、<o「陰部」si「糞」)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retarossi ran
- レタロッシ ラン §324.こしけ(白帯下)(2)こしけが下りる retar-ossi ran〔re-tá-ros-ši-ran レたロッシ・ラン〕[ran(下る)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retarotop(-i)
- レタロトㇷ゚ §217.髪の種類(3)しらが(白髪、白毛) retar-otop(-i)〔re-tá-ro-top レたロトㇷ゚〕[白い・髪]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retarpas
- レタㇻパㇱ 【名】[retar-pas 白い・炭] 炭(またはおき)の形のままの灰。 ☆参考 木が燃えたかすを pas パㇱ、 おき(usat ウサッ)になって消えた炭(消し炭)を kunnepas クンネパㇱ と言う。 さらに燃えて、 形がくずれずに灰になったものが retarpas レタㇻパㇱ と呼ばれ、 それがくずれて粉々になったものが úna ウナ《灰》である。 ☞kunnepas クンネパㇱ、 usat ウサッ {E: ash.} (出典:田村、方言:沙流)
- retarpas
- レタㇻパㇱ 【retar-pas】 灰:おきの上が白くなった状態をいう.灰のことはウナ. (出典:萱野、方言:沙流)
- retarpe
- レタㇻペ 【名】[retar-pe 白い・もの] 白髪。 retarpe us レタㇻペ ウㇱ 白髪が生えている。(W) retarpe etaypa wa en=kore レタㇻペ エタイパ ワ エンコレ 白髪を抜いてちょうだい。(W) ☆参考 文脈によって retanru レタンル とも言う。 retarpe レタㇻペ は白髪一般を指し、 retanru レタンル は頭に生えている髪全体の中にある白髪を指すらしい。 白髪が生えているとか白髪を抜くとか言うときは retarpe レタㇻペ のほうが使われる。 {E: white, grey hair.} (出典:田村、方言:沙流)
- retarpe
- レタㇻペ 【retar-pe】 白髪. (出典:萱野、方言:沙流)
- retarpe
- レタㇻペ §217.髪の種類(4)しらが retarpe〔re-tár-pe レたㇻペ〕[retar(白い)+pe(もの)]⦅H. 一般⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- retarpiyapa
- レタㇻピヤパ §401 ヒエ (6) retar-piyapa (re-tár-pi-ya-pa)「レたㇻ・ピヤパ」[retar(白い)piyapa(ヒエ)] ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- retarsenkaki
- レタㇻセンカキ 【retar-senkaki】 白布. (出典:萱野、方言:沙流)
- retarseta
- レタㇻセタ §268 イヌ (24) retar-seta (re-tár-se-ta)「レたㇻセタ」[<retar(白い)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- retarsiknum
- レタㇻシㇰヌㇺ 【名】[retar-siknum 白い・目玉] 白目。 ☆対語 kunnesiknum クンネシㇰヌㇺ 黒目。 {E: the white of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
- retarsiknum(-i)
- レタㇻシㇰヌㇺ §768.しろめ(白目)(1)retar-siknum(-i)〔re-tár-šik-num レたㇻ・シㇰヌㇺ〕[retar(白い)+sik(目)+num(玉)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retarsiknum(-i) kanna kane an
- レタㇻシㇰヌㇺ カンナ カネ アン §769.白目を出す(2)retarsiknum(-i) kanna kane an〔re-tár-šik-num|kán-na-ka-nè-an レたㇻシㇰヌㇺ・かンナ・カネ・アン〕[白い・目玉を・表にし・て・いる]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- retatcir
- レタッチㇼ §346 ハクチョウ(白鳥)オオハクチョウ (1) retatcir (re-tát-čir)「レたッチㇼ」[<retar(白い)cir(鳥)] ⦅穂別、浦河、春採、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- retattat
- レタッタッ §310 シラカンバ (1) retattat (re-tát-tat)「レたッ・タッ」[<retar-tat 白い樺皮] 樹皮 ⦅平取、穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- retattatni
- レタッタッニ 【retar-tat-ni】 シラカンバ.▷レタㇻ=白い タッ=カバ ニ=木 *女の刺青はシラカンバを燃やした煤で色をつけた. (出典:萱野、方言:沙流)
- retattatni
- レタッタッニ §310 シラカンバ (2) retattat-ni (re-tát-tat-ni)「レたッタッ・ニ」[上記樹皮のとれる木] 茎 ⦅平取、穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- retattopeni
- レタットペニ 【retar-tope-ni】 ソネ.▷レタㇻ=白い トペ=乳液 ニ=木 (出典:萱野、方言:沙流)
- retattopeni
- レタットペニ §148 ハウチワカエデ メエゲツカエデ (2) retat-topeni (re-tát-to-pe-ni)「レたットペニ」[<retar(白い)topeni(乳の木)] 茎 ⦅A十勝・沙流・千歳など⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- retattoy
- レタットイ 【名】[retar-toy 白い・土] 白粉(おしろい)。 retattoy yayusi レタットイ ヤユシ おしろいをつける。(W) {E: white powder.} (出典:田村、方言:沙流)
- retattur
- レタットゥㇽ 【名】[retar-tur 白い・あか(垢)](頭の)ふけ。 ☞tur トゥㇽ {E: dandruff.} (出典:田村、方言:沙流)
- rik ta rik ta inkar
- リㇰ タ リㇰ タ インカㇻ 【rik ta rik ta inkar】 高慢な態度(をとる).▷リㇰタリㇰタ=上の方を インカㇻ=見る イチェン コㇿ アクス リㇰタ リㇰタ インカㇻ ヘンパラ パㇰノ エネ イキ クニ コタヌン ウタㇻ ウコピヌピヌ コㇿ ア・エオヤイタㇰ コㇿ アン ヒ カ エランペウテㇰ ノ=少し小金を持ったからと肩で風を切って歩き,いつまであのようにできるかと村人がひそひそ話をしてあざけっているのも知らずに. (出典:萱野、方言:沙流)
- rikekatta
- リケカッタ 【rik-ekatta】 上へさっと上げる. (出典:萱野、方言:沙流)
- rikta
- リㇰタ 【rik ta】 上に. (出典:萱野、方言:沙流)
- rimnatara
- リㇺナタラ ☞korimnatara コリㇺナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rimnatara
- リㇺナタラ 【rim-natara】 響く. (出典:萱野、方言:沙流)
- rirkosiyetaye
- リㇼコシイェタイェ 【自動】[rir-ko-siyetaye 波・と一緒に・引っぱられる] 引き波にさらわれる。(S) ☆対語 rittursere リットゥㇽセレ 波によって海と反対側に落とされる。 (出典:田村、方言:沙流)
- ritutta
- リトゥッタ 【riturta】 途中に. リトゥッタ レウシ=途中に泊まる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruhayta
- ルハイタ 【自動】[aru-hayta やや・足りない]あまり頭がよくない(「うすばか」)。(S) ☞hayta ハイタ {E: to be dull; not very smart.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruhayta
- ルハイタ 【ru-hayta】 頭がちょっと足りない.▷ル=少し ハイタ=足りない ポンノ ルハイタ ㇷ゚ アナㇰネ シネ イタㇰ カ ア・オパンタイェ コㇿ ネㇷ゚ ネ ヤッカ オピッタ イェ ㇷ゚ ネ=ちょっぴり頭の足りない者は一言でも探りを入れるとなんでも一言ってしまうものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruhayta(-an)
- ルハイタ §595.ばかである;おろかである(4)少々知恵の足りぬ;うすのろである ru-hayta(-an)〔ru-háǐ-ta ルはイタ〕[ru(なかば)+hayta(不足である)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- rupneutar(-i)
- ルㇷ゚ネウタㇻ §018.親(3)rupne-utar(-i)〔rúp-ne-u-tar るㇷ゚ネウタㇻ〕⦅ホロべツ⦆【雅】親たち。[rupne(大きい)+utar(ひとびと)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rur'itanki
- ルㇽイタンキ 【rur-itanki】 汁椀. (出典:萱野、方言:沙流)
- ruretar
- ルレタㇻ 【自動】[ru-retar やや・白い] やや白い、 白っぽい。 ☆参考 うすい灰色やアイボリーなど、 まっ白ではないが白に近い色を言う。 ☞retar レタㇻ {E: to be whitish.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruretar
- ルレタㇻ 【ru-retar】 灰色,ねずみ色:やや白い. (出典:萱野、方言:沙流)
- rusutentay
- ルステンタイ §263 クラゲ (4) rusutentay (ru-sú-ten-tay)「ルすテンタイ」 ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- ruyanpe tum ta
- ルヤンペ トゥㇺ タ 【ruyanpe tum ta】 雨降りの中. ルヤンペ トゥㇺ タ エエㇰ?=雨降りの中を来たの? (出典:萱野、方言:沙流)
- samata
- サマタ 【sama-ta】 側に. ク・シケヘ パセ ㇷ゚ ネ クス サマタ カㇱ(ク・アㇱ) ワ カナクス(ク・アン アクス) ペウレクㇽ エㇰ ヒネ アンパテㇰ ワ アㇻパ ワ イサㇺ=私の荷物が重いものだから側で立っていると若者が来てさっと持って行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- sampetasum(-i)
- サンペタスㇺ §078.胃病(4)胃病 sampe-tasum(-i)〔sám-pe-ta-sum さンペタスㇺ〕[sampe(↑)+ta-sum(病)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sampetasum(-i)
- サンペタスㇺ §432.心臓病sampe-tasum(-i)〔sám-pe-ta-súm さンペ・タすㇺ〕[心臓・病]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sampetasum(-i)
- サンペタスㇺ §761.胸の病気(5)胸が苦しく吐気を伴う病気 sampe-tasum(-i)〔sám-pe-ta-sum さンペ・タスㇺ〕[sampe(心臓)+tasum(病)]⦅ナヨロ、テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- samta
- サㇺタ 【sam ta】 側に. (出典:萱野、方言:沙流)
- sanca otta mina kane
- サンチャ オッタ ミナ カネ 【san-ca or ta mina kane】 満面に笑みをたたえる.▷サン=出る チャ=口 オッタ=〜に ミナ=笑う カネ=〜しながら (出典:萱野、方言:沙流)
- sanketapsut(-u)
- サンケタㇷ゚スッ §127.うで(腕)(12)まえうで sanke-tapsut(-u)〔sáŋ-ke-tap-sut さンケタㇷ゚スッ〕[前え出ている・うで]⦅チカブミ、ビホロ、テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sanmippoutari
- サンミッポウタリ 【名】[所](概 sanmippoutar サンミッポウタㇻ は未出)[sanmippo-utar-i ひまごおよびそれ以下の子孫・人々(=たち)・(所属語尾)]…の子孫たち。 {E: the descendants of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanrukonna maknatara
- サンルコンナ マㇰナタラ 【san-ru-konna mak-natara】 清い流れきらきら光って流れている[ユ]:高い所から沙流川のようなきれいな流れを見下ろした描写. (出典:萱野、方言:沙流)
- santa soaso
- サンタ ソアソ 【間投】(a=wakkatare hekaci アワッカタレ ヘカチ《水汲み少年》の神謡の折り返し、 意味不明。) (出典:田村、方言:沙流)
- santapsut(-u)
- サンタㇷ゚スッ §127.うで(腕)(11)まえうで san-tapsut(-u)〔sán-tap-sut さンタㇷ゚スッ〕[前え出ている・うで]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- santasarampe
- サンタサランペ 【santa-sarampe】 中国渡来の布:金糸や銀糸で織られた布.サパンペ(冠)につけてある. (出典:萱野、方言:沙流)
- sapakitay(-e)
- サパキタイ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(5)sapa-kitay(-e)〔sa-pá-ki-taǐ サぱキタイ〕[sapa(頭)+kitay(頂)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sapakitayke
- サパキタイケ §053.あたま・の・いただき(頭頂部)(6)sapa-kitay-ke〔sa-pá-ki-taǐ-ke サぱキクイケ〕[頭・頂・部]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sarampetat
- サランペタッ §308 エゾノダケカンバ (3) sarampe-tat (sa-rám-pe-tat)「サらンペ・タッ」[絹布の・樺皮] 樹皮 ⦅有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sarampetatni
- サランペタッニ §308 エゾノダケカンバ (4) sarampetat-ni (sa-rám-pe-tat-ni)「サらンペタッ・ニ」[上記樹皮のとれる木] 茎 ⦅有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sarkatam
- サㇻカタㇺ §098 クロマメノキ (3) sarkatam (sár-ka-tam)「さㇻカタㇺ」[sar(湿原)katam(果実)] 果実 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sasitapi
- サシタピ 【sasitabi】 刺し足袋. 図[サシタビ] (出典:萱野、方言:沙流)
- sasnatara
- サㇱナタラ 【自動】[sas-natara (擬音の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]サアーッサアーッと音がする(帯を締めるときの、 着物と帯がすれる音)。 {E: the rustling sound of…(usually when one puts on an obi (sash for a kimono)).} (出典:田村、方言:沙流)
- sasunitara
- サスニタラ 【自動】[sasun-itara (擬音)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]サラサラと音がする(歩くときのきぬずれの音)。 {E: the rustling sound of clothing worn when one is walking.} (出典:田村、方言:沙流)
- sasunitara
- サスニタラ 【sasunitara】 (サラサラ)鳴る. (出典:萱野、方言:沙流)
- sáta
- サタ 【位名+格助】(=sa ta サ タ) 前に、 いろりの方に。 sáta sap wa apekuran サタ サㇷ゚ ワ アペクラン 火のそばへ出て火にあたりなさい。 (apekuran アペクラン apekur yan アペクㇽ ヤン が続けて発音された形) (S) ☆対語 mak ta マㇰ タ {E: before, in front of, near a fire.} (出典:田村、方言:沙流)
- sata 1
- サタ 【sa ta】 ①囲炉裏に近い所. マㇰ タ エ・アン エ・メライケ ナ.ナ サ タ サン アペクㇽ=奥の方にいてお前は寒いだろう.もっと囲炉裏の方に出て火にあたれ.*窓の方をマㇰタと言い,やや奥まった方から見て囲炉裏に近い方をサタという. (出典:萱野、方言:沙流)
- sata 2
- サタ 【sa ta】 ②川に近い方.*山の麓から見て川に近い方をサタ,麓の方をマㇰタと言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- sáta-irwak
- サタイㇼワㇰ 【名】[概](所は sátairwaki(hi) サタイㇼワキ(ヒ))[sata-irwak いとこの・兄弟姉妹] いとこ(「いとこきょうだい」)(兄弟姉妹の子)。 ☆参考 usatairwak ウサタイㇼワㇰ いとこ同士。 ☆発音 irwak イㇼワㇰ の発音は イㇽワㇰ。 {E: a cousin; cousins.} (出典:田村、方言:沙流)
- sáta-irwaki(hi)
- サタイㇼワキ(ヒ) 【名】[所](概は sátairwak サタイㇼワㇰ)…のいとこ。 núman kunneywa téun unarpe sata-irwaki cisesak wa kusu ukuran wano arpa wa ikasuy kor an ヌマン クンネイワ テウン ウナㇻペ サタイㇼワキ チセサㇰ ワ クス ウクラン マノ アㇻパ ワ イカスイ コラン きのうの朝ここの(=この家の)おばさんのいとこが奥さんに亡くなられたので、 おばさんは夕べから行って手伝いをしている。(W) ☆発音 irwaki イㇼワキ の発音は イㇽワキ。 {E: the cousin(s) of…} (出典:田村、方言:沙流)
- Satamo
- サタモ 【名】[人名] サダモ(話者の一人の名。 日本語名平賀サダ。 沙流川下流の福満出身の女性)。 {E: personal name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- satamun
- セタムン §403 エノコログサ (3) sata-mun (se-tá-mun)「セた・ムン」[犬・草] 茎葉 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- satasanmici
- サタサンミチ §016.子孫(3)satasan-mici〔sá-ta-san-mi-či さタサンミチ〕⦅ビホロ⦆【雅】何代も後の子孫。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- satnatara
- サッナタラ 【自動】[sat-natara (擬態の語根)/乾く・…している(状態を表す接尾辞)](星が)いっぱい広げたように見える。 nociw kur ka satnatara ノチウ クㇽ カ サッナタラ 星影が(=星が)いっぱい広げたように見える。 ☞sat サッ 2 (出典:田村、方言:沙流)
- satpetasum(-i)
- サッペタスㇺ §592.肺病(12)satpe-tasum(-i)〔sát-pe-ta-sum さッペタスㇺ〕[satpe(↑)+tasum(病)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sawokuta
- サウオクタ 【他動】[sa-w-o-kuta 前(外)・(母音連続をさける挿入音)・に・…を全部出してしまう](しまってあるもの)を全部出す、 …をどんどん出してくる。 {E: to take, bring out all of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sawtarakamuy
- サウタラカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(20)疱瘡神 sawtara-kamuy〔sáŭ-ta-ra-ka-muǐ さウタラカムイ〕⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- semitak
- セミタㇰ 【sem-itak】 予言(をする):凶事の予言.気味悪がられる. ピㇼカㇷ゚ カ ウェンペ カ インクㇱ・アン ペ ネ クス セミタㇰ コラチ ア・イェ ワ ア・イ・オモンヌレ カ ア・イ・コイキ カ キ ㇷ゚ ネ=よいことも悪いことも予感がするので予言と同じように私は言ってほめられたり叱られたりするのよ.ホッノ イヨーハイ アチャポ アナㇰネ ウウェインカㇻ ペ コラーチ ウェンペ ヘネ ピㇼカㇷ゚ ヘネ エセミタㇰキ=本当にたまげた,おじさんは千里眼のように悪いことでもいいことでもそれを予言する.*あらぬことを口走るとその通りになる.神の落としだねである者にそうした人がいるという. (出典:萱野、方言:沙流)
- semitakpe
- セミタㇰペ 【sem-itak-pe】 予言者. (出典:萱野、方言:沙流)
- sempir(i) oytak
- センピㇼ/センピリ オイタㇰ 【連他動】[その陰・でものを言う]…の陰口を言う。 {E: to speak ill of, behind the back of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sempirke oytak
- センピㇼケ オイタㇰ 【sempirke-oitak】 陰口をいう. (出典:萱野、方言:沙流)
- semsetakno
- セㇺセタㇰノ 【副】[sem-setak-no (否定)・短い間・(副詞形成)][雅]だいぶ長い間。 semsetakno/oka=an awa セㇺセタㇰノ/オカアン アワ [雅]私たちはだいぶ長い間(このようにして)暮らしていましたが。(W神謡) ☞setak セタㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sennatara
- センナタラ 【sen-natara】 薙ぎ倒す[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- sepittarane
- セピッタラネ §633.腹が張る(2)sepittarane〔se-pít-ta-ra-ne セぴッタラネ〕[si(自分の)+epitta(体じゅう)+ra(肝臓)+ne(になる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sermakkasi a=kononnoytak
- セㇾマッカシ アコノンノイタㇰ 【sermak-kasi a=ko-nonno-itak】 不運を念じる.*魂の上へ祈るよい言葉ではない.前後にそれ相当の言葉がある. (出典:萱野、方言:沙流)
- seta
- セタ 【名】[動物] 犬。 pinne seta ピンネ セタ 雄犬。 pon seta ポン セタ/ポイ セタ 小犬/子犬。 húre seta フレ セタ 赤犬=茶色い犬。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんかさせるもの。(S会話)(なぞなぞで答えは mimaki ミマキ 歯。) seta ahun wa apausta a=perpa aan セタ アフン マ アパウㇱタ アペㇾパ アアン [比喩] 犬が入って戸がこわされたな=前歯が欠けている(「歯欠けの人を見てなぞかけてひやかしている」)。(W) seta sani セタ サニ 犬の子、 犬の子孫(ののしりの表現)。(W) a=eósoma ruwe íne/seta e wa isam/ne seta ine/a=rayke wa isam アエオソマ ルウェ イネ/セタ エ ワ イサㇺ/ネ セタ イネ/アライケ ワ イサㇺ うんちに出したのはどうなった、 犬が食べてしまった、 その犬はどうなった、 殺されてしまった。(KK掛け合い歌) ☆参考 犬は身近な動物で口承文学にもよく登場するが神としては出てこない。 用例にもあるようにいやしい役回りで出てきたり、 ののしりに使われたりする。 {E: a dog.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- seta
- セタ 【seta】 犬.狼(古い時代の呼び方). (出典:萱野、方言:沙流)
- seta
- セタ §119 ヤブジラミ (1) seta 「セた」[犬] 果実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- seta
- セタ §268 イヌ (1) seta (se-tá)「セた」 ⦅北海道、樺太、千島⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- setaaw
- セタアウ §259 イカ (2) seta-aw (se-ta-aw)「セタアウ」 ⦅虻田⦆イカの骨(漁夫が俗によう呼んでいるもの)(虻田 5) (出典:知里動物編、方言:)
- setaento
- セタエント 【seta-ento】 ナギナタコウジュ〔植〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- setaento
- セタエント §065 ナギナタコウジュ (2) seta-ento 「セたエント」[犬・エント] 茎葉 ⦅長万部、沙流、鵡川、穂別、千歳⦆⦅A石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setaeray ki
- セタエライ キ §389.しぬ(死ぬ)(62)犬死する seta-e-ray ki〔se-tá-e-raǐ-kí セたエライ・き〕[seta(犬)+e-(に関して)+ray(死ぬ)+ki(する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- setaeturus
- セタエトゥルㇱ 【seta-etu-rus】 犬の鼻の皮(のようなやつだ)〔悪口〕.▷セタ=犬 エトゥ=鼻 ルㇱ=皮 (出典:萱野、方言:沙流)
- setahaymosi
- セタハイモシ §192 キンミズヒキ (5) seta-haymosi (se-tá-hay-mo-si)「セたハイモシ」[犬の・エゾイラクサ] 茎葉 ⦅白主、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setak
- セタㇰ 【自動/副】ほんの短い間、 短時間、 すぐ。 somo setak ソモ セタㇰ だいぶ長い間。 tane anakne oro wa somo setak oka=an a p タネ アナㇰネ オロ ワ ソモ セタㇰ オカアナㇷ゚ もうあれからだいぶ長くたったが。(W民話) ☆参考 semsetakno セㇺセタㇰノ [雅] だいぶ長い間。 {E: a short time; soon; at once.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- setakina
- セタキナ §012 ゴボウ(牛蒡) (3) seta-kina (se-tá-ki-na)「セたキナ」[犬・草] 葉柄 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setakito
- セタキト §340 スズラン キミカゲソウ (2) seta-kito (se-tá-ki-to)「セたキト」[seta(犬)kito(ギョウジャニンニクの葉)] 葉 ⦅真岡、白浜⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setakko
- セタッコ 【副】[setak-ko ほんの短い間・(反語的意味の副詞を形成する接尾辞)]ずいぶん長い間。 setakko soy ta e=an hi ka k=éramiskari セタッコ ソイ タ エアニ カ ケラミㇱカリ ずいぶん長い間あなたが外にいたとは私は知らなかった。(S) sóyonpa wa ora setakko síran pe na ape us ka somo ki ソヨンパ ワ オラ セタッコ シラン ペ ナ アペ ウㇱ カ ソモ キ 外出してからずいぶん長くたったのにまだ火が消えていない。(S) {E: for quite a long time.} (出典:田村、方言:沙流)
- setakko
- セタッコ 【setak-ko】 長い間,しばらく. セタッコ イサㇺ=長い間いない.セタッコ フチ ヤイェラムシッネ ワ ク・ケㇺヌ アㇷ゚ オンネ ハウェ ネ ヤクン エヤイラムシンネ.エㇺコネ ク・コトゥヤシ ハウェ ネ ワー=ずいぶん長くおばあさんが苦しんでいて私はかわいそうだと思っていたが,死んだというなら自分で自分の事を安心した.半面はよかったというところだ.セタッコ ソモ ウヌカㇻ・アン タント アナㇰネ アㇷ゚ト カ アㇱ ヒクス ラッチターラ ウウェネウサㇻ・アン エアㇱカイ=しばらく会っていなかったので今日は雨降りでもあるし,静かに四方山話をすることができる. (出典:萱野、方言:沙流)
- setakno
- セタㇰノ 【副】[setak-no 短時間・(副詞形成)]ほんのわずかの間。 setakno póka sini セタㇰノ ポカ シニ せめてわずかな間でも休みなさい。(S) ☆対語 setakko セタッコ ずいぶん長い間、 ohonno オホンノ 長い間。 ☆参考 iruka イルカ 短い間。 {E: a short (period of) time; briefly.} (出典:田村、方言:沙流)
- setakonrayta
- セタコンライタ 【名】[setakor-rayta ゴボウ・イガ][植物] ゴボウのいが。 ☆参考 setakorkoni セタコㇿコニ ゴボウ。〔知分類 p.11〕 {E: the burr of the burdock plant.} (出典:田村、方言:沙流)
- setakor
- セタコㇿ 【名】[seta-kor 犬・フキ][植物] ゴボウ。〔知分類 p.11 setakorkoni〕 {E: the burdock plant.} (出典:田村、方言:沙流)
- setakorkoni
- セタコㇿコニ 【名】[seta-korkoni 犬・フキの葉柄][植物] ゴボウの葉柄(地面から出ている部分)。〔知分類 p.11〕 {E: the stalks of the burdock plant (i.e. above ground).} (出典:田村、方言:沙流)
- setakorkoni
- セタコㇿコニ 【seta-kor-koni】 ゴボウ. ▷セタ=犬 コㇿコニ=フキ *ゴボウというのは葉が広いので犬のフキといったのであろう.ゴボウの実のいがは人にまとわりついたら離れない.いがのことをイパコカリㇷ゚(人にまとわりつく物)と言い,男にまとわりついて離れない女性のこともイパコカリㇷ゚と言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- setakorkoni
- セタコㇽコニ §012 ゴボウ(牛蒡) (1) seta-korkoni (se-tá-kor-ko-ni)「セたコㇽコニ」[seta(犬)korkoni(フキ)] 葉柄 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setakpeamam
- セタㇰペアマㇺ 【名】[setak-pe-amam 短期間の・もの・穀物][植物] ヒエの一種、 いちばん後から植えて最初に取れるヒエ。(S) {E: a type of millet.} (出典:田村、方言:沙流)
- setakpekina
- セタㇰペキナ §037 オミナエシ (2) setakpe-kina (se-táp-ke-ki-na)「セたㇰペキナ」 茎葉 ⦅A沙流⦆⦅蝦夷草木志料――十勝トウプイ⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setakpiyapa
- セタㇰピヤパ §401 ヒエ (10) setak-piyapa (se-ták-pi-ya-pa)「セたㇰ・ピヤパ」[setak(早生の)piyapa(ヒエ)] ⦅バチラー、アイヌ人とその説話⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setamik
- セタミㇰ 【seta-mik】 犬が吠える. (出典:萱野、方言:沙流)
- setamunciro
- セタムンチロ 【seta-munciro】 エノコログサ(ねこじゃらし)〔植〕. (出典:萱野、方言:沙流)
- setamunciro
- セタムンチロ §403 エノコログサ (2) seta-munciro (se-tá-mun-ci-ro)「セた・ムンチロ」[犬・アワ] 穂 ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setani
- セタニ 【seta-ni】 エゾノコリンゴ〔植〕.▷セタ=犬 ニ=木 (出典:萱野、方言:沙流)
- setani
- セタニ §201 エゾノコリンゴ (3) setani (se-tá-ni)「セたニ」[<setanni] 茎 ⦅幌別、名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setanni
- セタンニ §201 エゾノコリンゴ (2) setanni (se-tán-ni)「セたンニ」[<setar-niセタㇽのなる木] 茎 ⦅足寄、美幌、屈斜路、春採、名寄、様似、長万部⦆⦅A沙流・鵡川・千歳・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setanniepuy
- セタンニエプイ §201 エゾノコリンゴ (5) setanni-epuy (se-tán-ni-e-puy)「セたンニエプイ」[setanni(エゾノコリンゴの木)epuy(果実)] 果実 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setanoya
- セタノヤ §008 シロヨモギ (7) seta-noya (se-tá-no-ya)「セたノヤ」[犬・もみ草] 葉 ⦅蝦夷拾遺⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setaoterke
- セタオテㇾケ §482.たむし(田虫)(3)ぜにたむし seta-oterke〔se-tá-o-ter-ke セた・オテㇾケ〕[seta(犬が)+oterke(踏んだ)]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- setaotompuy
- セタオトンプイ §241 クサノオウ (2) seta-otompuy (se-tá-o-tom-puy)「セたオトンプイ」[犬(の)・肛門] 茎葉 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setaparkoat
- セタパㇻコアッ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(57)性交中の膣けいれん seta-parkoat〔se-tá-par-ko-at セたパㇻコアッ〕[犬の・罰が当る]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- setaparkoat
- セタパㇻコアッ §474.たたる(6)犬のたたり seta-parkoat〔se-tá-par-ko-at セたパㇻコアッ〕[セタ(犬)+パルコアッ(↑)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- setapukusa
- セタプクサ 【seta-pukusa】 スズラン. (出典:萱野、方言:沙流)
- setapukusa
- セタプクサ §340 スズラン キミカゲソウ (1) seta-pukusa (se-tá-pu-ku-sa)「セたプクサ」[seta(犬)pukusa(ギョウジャニンニクの葉)] 葉をいう ⦅幌別、沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setar
- セタㇻ §201 エゾノコリンゴ (1) setar (se-tár)「セたㇻ」 果実 ⦅長万部、様似、名寄、足寄、美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setarayta
- セタライタ 【名】[seta-rayta 犬・いが][植物] 黄白い花が咲き、 いがが着物につく草のいが。 〔知分類 p.116 ダイコンソォ/チシマダイコンソォ/オォダイコンソォ〕 (出典:田村、方言:沙流)
- setarayta
- セタライタ §200 ダイコンソウ チシマダイコンソウ オオダイコンソウ (2) seta-rayta (se-tá-ray-ta)「セたライタ」[犬・いが] 痩果 ⦅穂別、千歳、真岡⦆⦅A千歳・沙流・十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setasapaaraka
- セタサパアラカ §443.ずつう(頭痛)(13)犬の頭痛 seta-sapa-araka〔se-tá-sa-pa-a-ra-ka セた・サパアラカ〕[犬・頭痛]⦅ウソロ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- setasar
- セタサㇻ §058 エゾノクガイソウ (2) seta-sar (se-tá-sar)「セたサㇻ」[犬・尾] 花穂 ⦅A千歳・石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setasikerpe
- セタシケㇾペ §172 キワダ(キハダ) カラフトキハダ (3) seta-sikerpe (se-tá-si-ker-pe)「セたシケㇾペ」[犬・シケㇽペ] 果実 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setasikerpeni
- セタシケㇾペニ §172 キワダ(キハダ) カラフトキハダ (4) setasikerpe-ni (se-tá-si-ker-pe-ni)「セたシケㇾペニ」[犬シケㇽペのなる・木] 茎 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setasurku
- セタスㇽク §249 トリカブト (5) seta-surku (se-tá-sur-ku)「セたスㇽク」[犬・ブシ根] 根 ⦅北海道⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setatoma
- セタトマ §352 ツルボ (1) seta-toma (se-tá-to-ma)「セた・トマ」[seta(犬)toma(エゾエンゴサクの塊茎)] 鱗茎 ⦅荻伏⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setaukonupur
- セタウコヌプㇽ 【seta-uko-nupur】 犬の交尾. (出典:萱野、方言:沙流)
- setaur
- セタウㇽ 【seta-ur】 犬皮の衣. 図[セタウㇽ] (出典:萱野、方言:沙流)
- setawose
- セタウォセ 【seta-wose】 犬の遠吠え. (出典:萱野、方言:沙流)
- setayni
- セタイニ §201 エゾノコリンゴ (4) setayni (se-táy-ni)「セたイニ」[<setanni] 茎 ⦅A有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- setkotapkar
- セッコタㇷ゚カㇻ 【自動】[set-ko-tapkar 熊の檻・に向かって・踏舞を舞う] 子熊の檻に向かって(?)/のところで(?)踏舞(両手を左右に広げて斜め上前方にかざし、 一歩一歩進んで行く男子の舞い)を舞う(子熊を檻から出すときの踊り歌の歌詞の一部)。 ☞setkorimse セッコリㇺセ、 tapkar タㇷ゚カㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sietaye
- シエタイェ 【si-etaye】 引っこむ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sietaytaye
- シエタイタイェ §288.けいれんする(痙攣する)(5)ひくひく動く sietaytaye〔ši-é-taǐ-ta-je シえタイタイェ〕[<si-e-tay-tay-e(自分・について・引き・引き・する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sieturetar
- シエトゥレタㇻ §060 ウグイ (10) si-eturetar (sí-e-tu-re-tar)「しエトゥレタㇻ」[<si(大きい)etu(鼻)retar(白い)] ⦅屈斜路⦆eturetarの特に大きいもの (出典:知里動物編、方言:)
- sihontak(-u)
- シホンタㇰ §470.だいべん(大便)(2)古ぐその塊 si-hontak(-u)〔ší-hon-tak しホンタㇰ〕[si(くそ)+on(古びた)+tak(かたまり)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- siitakkorkur
- シイタㇰコㇿクㇽ 【si-itak-kor-kur】 本当に雄弁な人,雄弁な者. ▷シ=本当に イタㇰ=言葉 コㇿ=持つ クㇽ=人,者(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sikesitayki(-an)
- シケシタイキ §749.みる(見る)(3)sik-e-sitayki(-an)〔ší-ke-ši-taǐ-ki しケシタイキ〕[目・で・撃つ]⦅ユ研Ⅱ, p.643⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikewetara
- シケウェタラ §226.体が大きい;図体が大きい(3)恐しく図体の大きい si-kewetara〔ší-ke-we-ta-ra しケウェタラ〕[si(真に)、 …]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikewetara
- シケウェタラ Ⅱ_§002.おとこ(男)(12)sikewetara〔ši-ké-we-ta-ra シけウェタラ〕⦅ホロベツ⦆図体の大きい人;巨大漢。[si-(大)+kewe(その体)+tara(長い)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sikihi taruhu
- シキヒ タルフ §717.まゆ(眉)(4)sikihi taruhu〔ší-ki-hi|tá-ru-hu しキヒ・たルフ〕[「彼の目・の眉」]⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikittare
- シキッタレ 【自動】[si-kittare 自分を・(?)] 自分の身を守る。 saksamawe tura a=ecákke p isokapiw ne awa, sikittare kusu apa or ta punkinere ruwe an wa サㇰサマウェ トゥラ アエチャッケㇷ゚ イソカピウ ネ アワ、 シキッタレ クス アパ オッタ プンキネレ ルウェ アン ワ 臭くてきたなくておれの大きらいなアホウドリを、 自分の身を守るために戸口のところに置いて番をさせやがって。(HK民話) ☆参考 sikikkare シキッカレ と同義か。 ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ {E: to protect oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikiutacup
- シキウタチュㇷ゚ 【si-ki-uta-cup】 4月. (出典:萱野、方言:沙流)
- siknum kasi hure kemrit earutasa
- シㇰヌㇺ カシ フレ ケㇺリッ エアルタサ §788.目が血ばしっているsiknum kasi hure kem-rit e-ar-utasa〔šík-num-ka-ši|Fú-re-kem-rit|e-á-ru-tá-sa〕[しㇰヌㇺ(めだま)+カし(の上)+ふレ(赤い)+けㇺ・リッ(血のすじ)+エ(そこに、=目玉の上に)+あㇻ(全く)+ウ・たサ(相・交差している)](目玉の上に赤い血のすじが縦横に走っている)⦅ユ研Ⅱ, p.386⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikoetaye
- シコエタイェ 【他動】[si-ko-etaye 自分・の方へ・引っぱる] …を自分の方へひっぱる/引き寄せる。 amunini sikoetaye アムニニ シコエタイェ (彼の)腕を引っ張った。(W) {E: to drag…towards one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikoetaye
- シコエタイェ 【si-ko-etaye】 (ぐっと)引っぱる.▷シ=自ら コ=に エタイェ=引っぱる (出典:萱野、方言:沙流)
- sikotak
- シコタㇰ 【si-ko-tak】 自分の所へ招待する.▷シ=自分 コ=〜へ タㇰ=招待する (出典:萱野、方言:沙流)
- Sikotan
- シコタン 【名】[< si-kotan 大きい・集落][地名]シコタン(色丹)。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikotankonni
- シコタンコンニ 【si-kotan-kor-ni】 太い樹木.▷シ=本当に コタン=村 コㇿ=持つ ニ=木 (出典:萱野、方言:沙流)
- sikotcake ta tek utasare
- シコッチャケ タ テㇰ ウタサレ §128.腕組みするsi-kotcake ta tek utasare〔シこッチャケ・タ・テㇰ・ウたサレ〕[si(自分の)+kotca(前)+ke(の所)、ta(で)、tek(手を)、u(互いに)+tasara(交叉させる)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikotcata tekukopite
- シコッチャタ テクコピテ §448.すわる(座る)(24)両膝を前に立てて尻で座り両手を前に回してつなぐ座り方[をする] si-kotca-ta tek-ukopite〔si-kót-ča-ta-te-ku-ko-pi-teシこッチャタ・テくコピテ〕[si(自分)+kotca(の前)+ta(で)+tek(手を)+u(お互い)+ko(に)+opi(別れ〔る〕)+te(さす)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- siktama
- シㇰタマ 【名】[sik-tama 目・玉]そこひのために白くなった目。 ☆参考 目玉(眼球)は siknum シㇰヌㇺ。 {E: the eyeballs.} (出典:田村、方言:沙流)
- siktap(-u)
- シㇰタㇷ゚ §712.まつげ(睫)(2)siktap(-u)〔šík-tap しㇰタㇷ゚〕[<sik-rap]⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- siktapnumaha
- シㇰタㇷ゚ヌマハ §712.まつげ(睫)(3)siktap-numaha〔šík-tap-nu-má-ha しㇰタㇷ゚・ヌまハ〕[「睫・の毛」]⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- siktasum(-i)
- シㇰタスㇺ §791.目の病気(5)目くさり sik-tasum(-i)〔šik-ta-sum しㇰ・タスㇺ〕[sik(目)+tasum(病)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikupetakne
- シクペタㇰネ §082.生きる(5)短命である sikup-e-takne〔ši-kú-pe-tak-ne シくペタㇰネ〕[生きること・において・短い]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sikupetanne
- シクペタンネ §082.生きる(4)長生する sikup-e-tanne〔ši-kú-pe-tan-ne シくペタンネ〕[sikup(=sukup 生きること)+e(において)+tanne(長い)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- simaketare
- シマケタレ 【si-maketa-re】 自ら負ける,力尽きる. タパントゥミオッタ イキネイペカ シマケタレ エキナ オッカヨアナㇰネ フォイキㇷ゚ ネルウェタパンナ=この戦いにもしも負けることがあってはならない,男という者,気合いを入れるものであるぞ. *負けることはマケタロと言い,勝つことをカッタロと言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- simawtacup
- シマウタチュㇷ゚ 【si-maw-ta-cup】 6月. (出典:萱野、方言:沙流)
- sineanta
- シネアンタ 【副】[sine-an-ta 一つの・ある・に於て]あるとき。 {E: once; on one occasion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sineanta
- シネアンタ 【sine an hi ta】 ある日. エイタサ イウォㇿ エシカルン・アン クス シネアンタ イウォㇿ ホタヌカㇻ クス エキㇺネ・アン キムンペ アピㇼ シッチニナニナ ア・エヤイコプンテㇰ=あまりにも狩場が懐かしく思ったので,ある日のこと狩場を見舞うために山へ行くと獲物の足跡があたり一面にこちゃこちゃとあって私は喜んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sineitak
- シネイタㇰ 【sine itak】 ひと言. (出典:萱野、方言:沙流)
- sinep takup
- シネㇷ゚ タクㇷ゚ 【sinep takup】 たったひとつ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sínitay
- シニタイ 【名】[si-ni-tay 大きい・木・林] 大きい木ばかりの林。(S) ☆対語 ponnitay ポンニタイ {E: a wooded area, forest of large trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- sinnisatta
- シンニサッタ 【sir-nisatta】 明日になる,翌日になる. ▷シㇼ=あたり ニサッタ=明日に(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sinotcaor'itak
- シノッチャオㇿイタㇰ 【sinot-ca-or-itak】 歌の中の言葉.*アイヌの歌は決まった歌詞はあまりなく,即興的に歌詞を歌いこむものが多い.チソㇿイタㇰ=チㇱ オㇿ イタㇰ=泣きながらの言葉,泣きながらしゃべるという言い方もある. (出典:萱野、方言:沙流)
- sinotnumatpo ciwtasare
- シノッヌマッポ チウタサレ 【sinot-numatpo ci=u-tasa-re】 遊びの胸紐を交互にして. ▷シノッ=遊び ヌマッポ=紐 チ=それ ウタサレ=交互に結び *今までは胸をはだけて遊んでいたが,少し恥ずかしくなり胸紐を上へ上げる歳頃になった[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sinta
- シンタ 【名】空中の乗り物、 揺籃(赤ん坊を寝かすゆり板)。 poyson cis na sinta suye ポイソン チㇱ ナ シンタ スイェ 赤ん坊が泣いてるからゆり板をゆらしなさい。(S) iresu sinta イレス シンタ [子育てする・シンタ]揺籃、 ゆりかご、 赤ん坊を寝かすゆり板。 kamuy sinta カムイ シンタ [神・シンタ]神が乗って空を飛ぶ舟のような乗り物。 ☆参考 昔、 ゆりかご(ゆり板)は木でつくられ、 そりのような形をしており、 その上にぼろ布などがしかれ、 四すみに綱をつけて天井の梁(はり)から吊って下げられていた。 ぼろにくるまれた赤ん坊がその上に寝かされ、 落ちないようにしばってある。 針仕事などをしている母親が、 赤ん坊が泣くと、 このゆり板をゆらして子守歌を歌ったものだという。 子守歌の中で iresu sinta イレス シンタ と言っているのがそれである。 これを普段しゃべるときは通常ただ sinta シンタ と表現する。 子守歌ではこれを神のシンタになぞらえて kamuy sinta カムイ シンタ《神のシンタ》が下りて来たと表現することもある。 {E: a baby's cradle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinta
- シンタ 【sinta】 ゆりかご:シケㇾペニ(キハダの木),シキ(オニガヤ)で作る. 図[シンタ] (出典:萱野、方言:沙流)
- sinta
- シンタ §024.赤子のゆりかご(1)sinta〔šín-taしンタ〕⦅H.【常・雅】;S.【雅】⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sintaatuhu
- シンタアトゥフ 【sinta-atuhu】 ゆりかごの紐.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sintakisar
- シンタキサㇻ 【sinta-kisar】 ゆりかごの耳.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sintasuye iyonnokka
- シンタスイェ イヨンノッカ 【名】[ゆり板をゆらす・子守歌]ゆり板(ゆりかご)をゆらしながら歌う子守歌。(KSg) ☆対語 pakkay iyonnokka パッカイ イヨンノッカ 子をおぶって歌う子守歌。 (出典:田村、方言:沙流)
- sintatumama
- シンタトゥママ 【sinta-tumama】 ゆりかごの本体.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sinutapka
- シヌタㇷ゚カ 【si-nutap-ka】 大平原の上.ユカㇻの中でポンヤウンペの城のある所の地名.シヌタㇷ゚カタ イレスサポ イレシパヒネ=大平原の上に,私を育てている姉,私を育て…….ユカㇻの常套句[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- Sínutay
- シヌタイ 【名】[地名](「富川(とみかわ、 沙流川の河口の町)の磯原(いそはら)、 とてもいいところ。」) (S) Sínutay nottuhu シヌタイ ノットゥフ [地名]シヌタイの岬。 (出典:田村、方言:沙流)
- sío-ontaro
- シオオンタロ 【名】[si-o-ontaro 糞・(そこに)入っている・桶/樽]ウンチの入った桶、 肥桶(こえおけ)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- siokaepotara
- シオカエポタラ 【si-oka-epotara】 留守を案ずる.▷シ=自分 オカ=後 エポタラ=案ずる,気づかう タネポ ヘカッタㇻ パテㇰ ネ ワ コハシㇼウンテ(ク・オハシㇼウンテ) ㇷ゚ ネ クス エアㇻキンネ ク・シオカエポタラ コㇿ ケㇰ(ク・エㇰ) ヒ ウン=今初めて子供らだけで留守番をさせたのでとっても留守を案じながら私は来たのよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- siontak(-i)
- シオンタㇰ §004.あかご;あかんぼ(2)siontak(-i)〔ši-ón-tak シおンタㇰ〕[si(くそ)+on(鮮度が落ちた)+tak(かたまり);古ぐそのかたまり]⦅チカブミ⦆赤んぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sipekuttar
- シペクッタㇻ §196 オニシモツケ (4) sipe-kuttar (sí-pe-kut-tar)「しペクッタㇻ」[sipe(サケ)kuttar(筒茎)] 茎葉 ⦅A沙流・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sipita
- シピタ 【si-pita】 着物を脱ぐ.▷シ=自分 ピタ=ほどく (出典:萱野、方言:沙流)
- sipitappa
- シピタッパ 【si-pitappa】 着物を脱ぐ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sir-casnatara
- シッチャㇱナタラ 【完動】[sir-cas-natara あたり・(余計なものがなくさっぱりしていることを表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)] あたりに余計なものがない、 そこらになにも草もない、 さっぱりしている。(S) sir-casnatara wa atuy ka a=nukár, pet ka a=nukár シッチャㇱナタラ ワ アトゥイ カ アヌカㇻ、 ペッ カ アヌカㇻ 木もなにもなくて海も見える、 川も見える。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the surroundings, area to be clear (of obsticles, debris, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-citurimeta
- シッチトゥリメタ 【完動】[名+他動中相][sir-ci-turim-eta あたり・…される・(爆音の擬音)・(他動詞形成)]バリバリバリバリドンドンダンダンと大砲のような大きな音がする。 réra wen híne apu perke hum apu yaske hum sir-citurimeta híne ekimatekpa kus kira wa yap レラ ウェン ヒネ アプ ペㇾケ フㇺ アプ ヤㇱケ フㇺ シッチトゥリメタ ヒネ エキマテㇰパ クㇱ キラ ワ ヤㇷ゚ 風が悪くて流氷が割れる音、 流氷が裂ける音がバリバリバリバリドンドンダンダンと大砲の音のように響いて、 みんなびっくりしたので逃げて帰って来た。(S) ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for something to make a booming cannon-like sound.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-epitta
- シㇼエピッタ/シレピッタ 【副】[sir-epitta あたり・全体] 全域にわたり、 そこらじゅう、 どこも全部。 uutari uutari poronno sir-epitta oka ウウタリ ウウタリ ポロンノ シレピッタ オカ 親戚どうしがたくさんそこらじゅうにいる。(S) {E: everywhere; anywhere; all over the place.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-kisnatara
- シㇼキㇱナタラ 【完動】[sir-kis-natara あたり・(擬音/擬態の語根・(状態の継続を表す))] あたりがシーンと静まりかえっている。 sir-kisnatara wa síran シㇼキㇱナタラ ワ シラン シーンと静まりかえっている。 {E: to be dead silent; very quiet.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-mata
- シㇼマタ 【完動】[sir-mata あたりの様子(完全動詞形成)・冬] 冬になる。 {E: to become winter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-taratarak
- シッタラタラㇰ 【完動】[sir-tara-tara-k 地・(擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 土地がデコボコだ。 sir-taratarak wa k=apkas ka eaykap シッタラタラㇰ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアイカㇷ゚ 土地がデコボコで私は歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to be rough and uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-ukotaratarak
- シルコタラタラㇰ 【自動】[sir-ukotaratarak 地・みなでこぼこである] 地面がでこぼこだ。 (出典:田村、方言:沙流)
- sirekatta
- シレカッタ 【sir-ekatta】 投げる,叩きつける. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirkapkamakatak
- シㇼカㇷ゚カマカタㇰ §154 種名不明 (1) sirkap-kamakatak(sír-kap-ka-ma-ka-tak)「しㇼカㇷ゚カマカタㇰ」⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sirkata
- シㇼカタ 【sir-ka ta】 土の上. シㇼカタ アヌ=土の上へ置け. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirkatanne
- シㇼカタンネ 【sirka-tanne】 造りの長い刀,ぐっと反った長い刀,反りのある長刀. ▷シㇼカ=造り タンネ=長い(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sirkisnatara
- シㇼキㇱナタラ 【sir-kis-natara】 静かな:シンと静まりかえっている. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirmata
- シㇼマタ 【sir-mata】 冬になる. (出典:萱野、方言:沙流)
- siromatara
- シロマタラ 【自動】[sir-oma-tara 地・につく・…した状態が続いている] しっかりと心を決めている、 落ち着いている。 {E: to be calm; settled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirota
- シロタ 【sir-ota】 空ける,樽に入れてあった水を空ける. ▷シㇼ=大地 オタ=空ける,くつがえす *シㇼオタがシロタになる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sirotappa
- シロタッパ 【sir-otappa】 撤き散らす. (出典:萱野、方言:沙流)
- sirotkaita
- シロッカイタ 【sir-ot-kaita】 海底に食い込んだ錨. ▷シㇼ=大地,海底 オッ=つく カイタ=錨 *シㇼオッカイタがシロッカイタになる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- siruita
- シルイタ 【siruita】 奥の方:囲炉裏端から見て奥の方. シルイタ アヌ=奥の方へ置け. (出典:萱野、方言:沙流)
- sisam'itak
- シサㇺイタㇰ 【sisam itak】 日本語,日本の言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- sisam'utar
- シサㇺウタㇻ 【sisam-utar】 和人,日本人.▷シ=私 サㇺ=側,近く ウタㇻ=仲間,隣人 (出典:萱野、方言:沙流)
- sisamitak
- シサミタㇰ →シサㇺイタㇰ →シサㇺイタㇰ (出典:萱野、方言:沙流)
- sisamuttap
- シサㇺウッタㇷ゚ §010 ガンギエイ;かすべ (5) sisam-uttap (si-sam-ut-tap)「シサㇺウッタㇷ゚」 ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sisamuttap
- シサㇺウッタㇷ゚ §011 メガネカスベ(マカスベ) (1) sisam-uttap (sí-sam-ut-tap)「しサㇺウッタㇷ゚」[<日本人・えい] ⦅浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sistah(p-u)
- シㇱタㇵ §712.まつげ(睫)(7)sis-tah(p-u)〔šíš-tah しㇱタㇵ〕[<sik-rap]⦅ニイトイ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sistama
- シㇱタマ §772.めだま(目玉・眼球)(3)sis-tama〔šíš-ta-ma しㇱ・タマ〕[sis(目)+tama(玉)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sita
- シタ §268 イヌ (2) sita (si-tá)「シた」 ⦅北見、釧路、十勝⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sitahni
- シタㇵニ §310 シラカンバ (13) sitah-ni (si-táh-ni)「シたㇵ・ニ」[<si-tat-ni 本当の・樺皮の・木] 茎 ⦅白浦、真岡、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitahpa(-an)
- シタㇵパ §810.やけど(火傷)[する](5)お湯でやけどする sitahpa(-an)〔ši-táh-pa シたㇵパ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sitaipakokarip
- シタイパコカリㇷ゚ §200 ダイコンソウ チシマダイコンソウ オオダイコンソウ (3) sita-ipakokarip (si-tá-i-pa-ko-ka-rip)「シたイパコカリㇷ゚」[sita(犬)ipakokarip(頭にからみつくもの)] 痩果 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitakapay
- シタカパイ §292 ムカゴイラクサ (3) sita-kapay (si-tá-ka-pay)「シたカパイ」[犬の・……]ムカゴイラクサから精製した繊維には普通のものとちょっと黒みがかったものとがあり、その後者をいう。⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitakorkoni
- シタコㇽコニ §012 ゴボウ(牛蒡) (2) sita-korkoni (si-tá-kor-ko-ni)「シたコㇽコニ」[sita(犬)korkoni(フキ)] 葉柄 ⦅様似、足寄、芽室、屈斜路、美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitakosumpu
- シタコスンプ §268 イヌ (35) sita-kosumpu (si-tá-ko-sum-pu)「シたコスンプ」[<sita(犬)kosumpu(ばけもの)] ⦅美幌⦆ぶちイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- sitakpatakpa
- シタㇰパタㇰパ 【自動】[si-tak-pa-takpa 自分を・(擬音擬態の語根)・[複]・(重複)] バタバタもがき暴れる(赤ん坊が熱いお湯に入れられて、 人が捕らえられて、 蝶が蜘蛛の巣にかかって等)。 heporap ya or ta sitakpatakpa ヘポラㇷ゚ ヤ オッタ シタㇰパタㇰパ 蝶が蜘蛛の巣でもがき暴れている。(S) {E: to struggle violently.} (出典:田村、方言:沙流)
- sitaktak(-u)
- シタㇰタㇰ §004.あかご;あかんぼ(1)si-taktak(-u)〔ší-tak-tak しタㇰタㇰ〕⦅サマニ、ホべツ⦆赤んぼ。[si(くそ)+taktak(かたまり);くそのかたまり]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sitantaka
- シタンタカ §053 ヒラメ (3) si-tantaka (sí-tan-ta-ka)「しタンタカ」[si(大)tantaka(カレイ)] ⦅美幌⦆テックイ (出典:知里動物編、方言:)
- sitapkaani
- シタㇷ゚カアニ 【他動】[si-tap-ka-ani 自分・肩・の上・…を持つ] …を肩にかつぐ。 ☆参考 esitapkaani エシタㇷ゚カアニ とも言う。 {E: to shoulder…; carry…on one's shoulder.} (出典:田村、方言:沙流)
- sitapkaani
- シタㇷ゚カアニ 【si-tap-ka-ani】 かつぐ:肩に乗せたり肩から背中に掛けてかつぐ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sitapkakokomo
- シタㇷ゚カココモ 【他動】[si-tap-ka-ko-komo 自分・肩・の上・に・…を折り曲げる] …を肩にかける(前後にたらして肩から下げる)。 ☆参考 たとえば着物、 カメラなどを。 {E: to hang…from one's shoulder(s).} (出典:田村、方言:沙流)
- sitapkaomare
- シタㇷ゚カオマレ 【他動】[si-tap-ka-omare 自分・肩・の上・…に…を置く] …を肩にもたせかける。 ☆参考 酔っぱらいを肩で支えるのも。 {E: to lean on someone's shoulder(s).} (出典:田村、方言:沙流)
- sitapkaomare
- シタㇷ゚カオマレ 【si-tap-ka-omare】 かつぐ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sitapke
- シタㇷ゚ケ §241.傷つく(6)クマに傷つけられる sitapke〔ši-táp-ke シたㇷ゚ケ〕⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sitasikerpe
- シタシケㇾペ §120 ケヤマウコギ (7) sita-sikerpe (si-tá-si-ker-pe)「シたシケㇾペ」[sita(犬)sikerpe(キハダの実)] 果実 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitasikerpeni
- シタシケㇾペニ §120 ケヤマウコギ (8) sitasikerpe-ni (si-tá-si-ker-pe-ni)「シたシケㇾペニ」[上記果実のなる木] 茎 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitaske
- シタㇱケ §241.傷つく(5)クマに傷つけられる sitaske〔ši-táš-ke シたㇱケ〕[si(自分を)+taske(剥ぐ)] (出典:知里人間編I、方言:)
- sitat
- シタッ 【si-tat】 樺,マカバ▷シ=本当 タッ=樺 *山で狩小屋を作る時,この木の皮を屋根や囲いに使った. (出典:萱野、方言:沙流)
- sitat
- シタッ §309 ウダイカンバ サイハダカンバ (1) si-tat (sí-tat)「しタッ」[本当の・樺皮] 樹皮 ⦅美幌、屈斜路、足寄、名寄、穂別、長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitatayki
- シタタイキ §119 ヤブジラミ (2) sitatayki (si-tá-tay-ki)「シたタイキ」[sita(犬)tayki(蚤[ノミ])] 果実 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitataykimun
- シタタイキムン §119 ヤブジラミ (3) sitatayki-mun (si-tá-tay-ki-mun)「シたタイキムン」[上記果実のなる木の義] 茎葉 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitatni
- シタッニ §309 ウダイカンバ サイハダカンバ (2) sitat-ni (sí-tat-ni)「しタッ・ニ」[上記樺皮のとれる木] 茎 ⦅美幌、屈斜路、足寄、名寄、穂別、長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitatoma
- シタトマ §352 ツルボ (2) sita-toma (si-tá-to-ma)「シた・トマ」[seta(犬)toma(エゾエンゴサクの塊茎)] 鱗茎 ⦅様似⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- sitayki 1
- シタイキ 【他動】…をたたく。 ☆参考 何でもなくただたたくことを言う。 人をなぐったり音を出すためにドアやたいこや物をたたいたりするのは kik キㇰ または kikkik キッキㇰ、 手の先で軽くトントンとたたくことは táta タタ または tátatata タタタタ。 {E: to beat, hit, pat…} (出典:田村、方言:沙流)
- sitayki 1
- シタイキ 【sitayki】 ①叩く,殴る. (出典:萱野、方言:沙流)
- sitayki 2
- シタイキ 【他動】[< sitayki 1 ](布)を織る。 ☆参考 isitayki イシタイキ [自動]機織りする、 厚司を織る。 {E: to weave (material).} (出典:田村、方言:沙流)
- sitayki 2
- シタイキ 【sitayki】 ②織る. アットゥㇱ シタイキ=厚司を織る.へらで叩いて織るのでこう言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- sitcasnatara
- シッチャㇱナタラ ☞sir-casnatara シッチャㇱナタラ (出典:田村、方言:沙流)
- sitciturimeta
- シッチトゥリメタ ☞sir-citurimeta シッチトゥリメタ (出典:田村、方言:沙流)
- sitoki-kot-tamasay
- シトキコッタマサイ 【名】[シトキ・ついている・玉連]シトキのついている首飾り玉連。(W) ☞sitoki シトキ、 tamasay タマサイ。 (出典:田村、方言:沙流)
- sittap
- シッタㇷ゚ 【sir-ta-p】 踏み鋤:カリンパニ(サクラ)で作る. 図[シッタㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
- sittap
- シッタㇷ゚ 【sir-ta-p】 大地を耕す物:右手に持ってトゥレㇷ゚タ(ウバユリ掘り)やアハ(土豆)などを掘る道具.材料は鹿の角またはイタヤ,アオダモなど堅い木を用いる.足で踏む鍬の役目の物もあるが,同じくシッタㇷ゚という.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- sittap(-u)
- シッタㇷ゚ §712.まつげ(睫)(4)sittap(-u)〔šít-tap しッタㇷ゚〕[<sik-rap]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sittapnuma
- シッタㇷ゚ヌマ §712.まつげ(睫)(5)sittap-numa〔šít-tap-nu-ma しッタㇷ゚ヌマ〕[睫・毛]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sittaratarak
- シッタラタラㇰ ☞sir-taratarak シㇼタラタラㇰ (出典:田村、方言:沙流)
- siyetaye
- シイェタイェ 【自動】[単](複は siyetaypa シイェタイパ)[si-etaye 自分・を引く/抜く] ひっこむ、 抜け出る。 ☆参考 「ひっこむ」の訳語として出た。 {E: to draw back; withdraw (pl).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyetaye
- シイェタイェ 【si-etaye】 引っこむ. (出典:萱野、方言:沙流)
- siyetaypa
- シイェタイパ 【自動】[複](単は siyetaye シイェタイェ)(二つ以上が)ひっこむ、 抜け出る。 a=sikéhe wa sipicipici siyetaypa wa rap ayne アシケヘ ワ シピチピチ シイェタイパ ワ ラㇷ゚ アイネ 私の背負い荷からモソモソもがき抜け出て、 みんな下に落ちてしまって。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyutarpane
- シユタㇻパネ 【自動】[si-y-utar-pa-ne 自分・(挿入音)・人々・頭・になる]一人前の立派な男になる。 ☆参考 この形で独立の動詞としては未出。 複数語尾 -pa パ を伴って出てきた。 ☞siyutarpanepa シユタㇻパネパ (出典:田村、方言:沙流)
- siyutarpanepa
- シユタㇻパネパ 【自動】[複](単 siyutarpane シユタㇻパネ は用例がない)(二人以上が皆) 一人前の立派な人(男)になる。 tane a=poutari siyutarpanepa wa タネ アポウタリ シユタㇻパネパ ワ いまはもう私の息子たちが一人前の立派な男になって。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soatay
- ソアタイ 【名】[so-atay 借財・料金] 借財(の値)。 {E: a debt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soatay
- ソアタイ 【so-atay】 借金. ク・ポホ ソアタイ タㇰ クス カㇻパレ(ク・アㇻパレ) クス ク・イェ ヤッカ エウッチケ ワ アㇻパ コパン=私の息子に借金取りに行かせようと私が言っても尻込みして行くのをいやがった. (出典:萱野、方言:沙流)
- soataykar
- ソアタイカㇻ 【自動】[soatay-kar 借財・を払う] 借金/借財を払う/返す。 {E: to return borrowed money.} (出典:田村、方言:沙流)
- soataykar
- ソアタイカㇻ 【so-atay-kar】 借金を返す. (出典:萱野、方言:沙流)
- soataykor
- ソアタイコㇿ 【自動】[soatay-kor 借財・を持つ] 借金している、 (お金、 食物等の)借りがある。 {E: to be in debt.} (出典:田村、方言:沙流)
- soataytak
- ソアタイタㇰ 【自動】[soatay-tak 借財・を取りに行く] 借金取りに行く/来る、 借財の返済をさせに行く/来る。 {E: to go to recover a debt, lent money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- soataytak
- ソアタイタㇰ 【so-atay-tak】 借金を請求する.▷ソアタイ=貸し タㇰ=迎える,請求する (出典:萱野、方言:沙流)
- soitakorsame
- ソイタコㇿサメ §086 シュモクザメ (1) soita-kor-same(só-i-ta-kor-sa-me)「そイタコㇿサメ」[so-ita-(板子)kor(もつ)same(サメ)]成魚⦅長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sokar ka ta
- ソッカㇻカタ 【so-kar ka ta】 床(敷物を敷いてない床). (出典:萱野、方言:沙流)
- somo hayta ya
- ソモ ハイタ ヤー 【somo hayta ya】 足りなくないかい. (出典:萱野、方言:沙流)
- somoitak
- ソモイタㇰ 【somo itak】 唖である,口がきけない人. (出典:萱野、方言:沙流)
- somoitak(-an)
- ソモイタㇰ §155.おし(唖・唖者)(1)唖[者である]somo-itak(-an)〔so-mó-i-tak ソもイタㇰ〕[somo(否定の副詞)+itak(物言う);物言わぬ]⦅チカブミ、ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- somoitakpe
- ソモイタㇰペ §155.おし(唖・唖者)(2)唖者 somoitakpe〔so-mó-i-tak-pe〔ソもイタㇰペ〕[somoitak(物言わぬ)+pe(者)]⦅ホロベツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- somoyaykatanuno
- ソモヤイカタヌノ 【somo yaykata-nu no】 遠慮もせずに.▷ソモ=(否定) ヤイカタヌ=遠慮する ノ=〜で (出典:萱野、方言:沙流)
- somoytak
- ソモイタㇰ 【自動】[somo-itak …しない・話す] ものを言わない、 唖者(「おっち」)である。 toanta somoytak kur an na トアンタ ソモイタㇰ クㇽ アン ナ あそこに唖の人がいるよ。(S) {E: to be dumb; cannot speak.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sonnohetap
- ソンノヘタㇷ゚ 【sonno he tap】 本当のことだよ. ソンノヘタㇷ゚ ウェンペサニ ネ ロㇰ ペ クㇱタ トランネ パ ワ イペー カ エアイカㇷ゚ パ=本当のことだよ,貧乏人の血統だからとて骨惜しみをして食うことばかりもできない者たちだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- sontak(-i)
- ソンタㇰ §004.あかご;あかんぼ(4)sontak(-i)〔són-tak そンタㇰ〕⦅ホロべツ、ビホロ⦆赤ん坊。[<si-on-tak(古ぐそのかたまり↑)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- soyokuta
- ソヨクタ 【他動】[soy-o-kuta 外・に・(中の物)を全部外に出してしまう](ごみなど)を家の中から外へ出す/戸外へ掃き出す。 {E: to put, take…out; sweep…out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyosipitatpa
- ソヨシピタッパ 【自動】[複](単の用例はない)[soy-o-si-pita-atpa 外・で・自分・をほどく・たくさん…する] 家の外で身支度を解く。 ☆参考 客が来ている場合、 狩猟などから帰宅した家人は、 外で外套や靴をぬいでから家に入る習慣があった。 {E: to take off one's outside clothes before entering the house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyta
- ソイタ 【soy-ta】 外に. (出典:萱野、方言:沙流)
- soyunitara
- ソユニタラ 【自動】[soy-un-itara 外・へ(行く)・その状態が続いている](家の中の火明りが)外にもれて明るく見えている。 ape nipek soyunitara アペ ニペㇰ ソユニタラ [雅] 火の光(明り)が外へもれて見えている。(NK民話) {E: for the inside brightness of a house at night to be visible from outside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyunitara
- ソユニタラ 【soy-un-itara】 外にもれる. ソモカ チセ アン クナㇰ ア・ラム ウㇱケ タ チセ アン ヒネ アペニペキ ソユニタラ.ヤイレンカネ ヤイェヤントエトゥン・アン=まさかそこに家があると思わなかった所に家があり火の光が外へもれている,喜んで泊めてもらうことを頼んだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- soyunmintar
- ソユンミンタㇻ 【soyun-mintar】 外庭:踏み固められた土の部分で,家の前に夏でも草を生えさせない所. (出典:萱野、方言:沙流)
- sukuptuykata
- スクㇷ゚トゥイカタ 【sukup-tuy ka ta】 成長過程. (出典:萱野、方言:沙流)
- sumakotaksamampe
- スマコタㇰサマンペ §044 イシガレイ (6) sumakotak-samampe (su-má-ko-tak-sa-mam-pe)「スまコタㇰサマンペ」[<suma(石)kotak(着いている)samampe(カレイ)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- sumapitar
- スマピタㇻ 【名】[suma-pitar 石・川原] 小石の川原。 {E: a pebbly riverbed.} (出典:田村、方言:沙流)
- sumaritasumpe
- スマリタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(25)キツネのひょう疽 sumari-tasumpe〔su-má-ri-ta-sum-peスまり・タスンペ〕[sumari(狐)、…]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- sumkotaci
- スㇺコタチ 【sum-kotaci】 油を塗る. (出典:萱野、方言:沙流)
- sumnatara
- スㇺナタラ 【自動】[sum-natara しおれる・(状態が続いていることを表す接尾辞)](直訳すると)しおれている。 ☞emontum sumnatara エモントゥム スㇺナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sumtaype
- スㇺタイペ 【sum-taype】 油の沈澱物. (出典:萱野、方言:沙流)
- sunketasum(-i)
- スンケタスㇺ §299.けびょう(仮病)(1)sunke-tasum(-i)〔súŋ-ke-ta-sum すンケ・タスㇺ〕[sunke(うその)+tasum(病気)]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.380】 (出典:知里人間編I、方言:)
- súputa
- スプタ 【名】[su-puta 鍋・ふた]鍋ぶた。 (出典:田村、方言:沙流)
- suputa
- スプタ 【su-puta】 鍋蓋. (出典:萱野、方言:沙流)
- sutkewitak
- スッケウイタㇰ 【sut-kew-itak】 祖母のかばね言葉:ありもしないいいがかりをつける場合に並べる言葉[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- ta ta otta
- タ タ オッタ 【ta ta or ta】 そこで,そういうわけで,だから. ア・ヌ ㇷ゚ ネ クス ア・コシラムイサㇺテ カ エアイカㇷ゚ タタオッタ カトゥトゥルㇱノ ネ コㇿカ ヤイェトコイキ・アン=私が聞いたことなので知らん顔もできないものだから,そこで,いやいやながらだが自分も行くしたくをした. (出典:萱野、方言:沙流)
- taa
- タア 【副】ここに、 すぐそこに、 ほら(ta タ 3 の強調形)、 これ。 (空間的に近い所を言うほか、 話していることがらに近い所をもさす。) taa a=kotánu pánake ta タア アコタヌ パナケ タ すぐそこに私たちの村の下手に。 taa oro ta án=an tono or ta タア オロ タ アナン トノ オッタ ここに、 いま私が住んでいる和人の家に。(S民話) “k=oypepihi mukkane emo oma na” “íne?” “taa“ 「コイペピヒ ムッカネ エモ オマ ナ」「イネ?」「タア」 「私のおわんの中に切ってないイモが入ってるよ。」「どう=どれ?」「ほらここに=これよ。」 (S) taa, ek wa inkar, taan pe ikemara somo ne? タア、 エㇰ ワ インカㇻ、 タアン ペ イケマラ ソモ ネ? ほら来てみなさい、 これはイケマの葉じゃない? (S) taa néno タア ネノ ☞taanéno タアネノ ☆発音 ターとのばすのではなく、 タとアを区切って言う。 ちょうどタッアーを早く言ったような発音 {E: here; right there; this (emphatic).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taa
- タア 【taa】 あれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- taa neno an
- タア ネノ アン 【taa neno an】 こんなようなもの. (出典:萱野、方言:沙流)
- taan
- タアン 【連体】[単](複は taoká タオカ)[ta-an ここに・ある] ここにある/いるこの…、 自分のいるすぐ近くの所にある/いる…。 taan pe タアン ペ これ(自分のすぐ近くにあるもの)。 taan kur タアン クㇽ この人(自分のすぐ近くにいる人)。 taan ta タアン タ ☞taanta タアンタ ☆参考 自分が手に持つているものなどを表すには、 tan/tapan タン/タパン《この》を使う。 離れた所にあるものを表すには、 toan トアン《その、 あの》、 toon トオン《あの、 ずつと遠くにある》を用いる。 「いま話したこの…」を言うには ne ネ、 ne wa an ネ ワ アン などが使われる {E: …which is right here; …which is near yourself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taan
- タアン 【taan】 この. (出典:萱野、方言:沙流)
- taanéno
- タアネノ 【副】[taa-neno これ・のように] このように。 taanéno an タアネノ アン こんな、 このような。(W) taanéno pirka matkaci タアネノ ピㇼカ マッカチ このように美しい少女。(KH民話) taanéno kar wa en=kore yan タアネノ カㇻ ワ エンコレ ヤン このように(これと同じように)してください。(S) taanéno ne, toonéno ne sekor タアネノ ネ、 トオネノ ネ セコㇿ こうなんだよ、 ああなんだよと(言って教えてくれた)。(W) ☆参考 sekor sekor セコㇿ セコㇿ (動作をやって見せながら)こういうふうに。(W会話) {E: like this.} (出典:田村、方言:沙流)
- taaneno
- タアネノ 【taa neno】 このように. (出典:萱野、方言:沙流)
- taaní
- タアニ 【名】[taan-i この・ところ] ここ(話し手のすぐそばの場所)。 taaní un タアニ ウン ここへ、 こっちへ、 そっち(すぐ近く)へ。 taaní un ponno sinu タアニ ウン ポンノ シヌ そっちへ少し寄りなさい。(S) taaní wa タアニ ワ ここから。 taaní wa arpa yak a=ye タアニ ワ アㇻパ ヤカイェ 彼はここから行ったそうだ。(S) ☆参考 この語は格助詞 un ウン《…へ》、 wa(no) ワ(ノ)《…から》を伴ってのみ使われる。 「ここ、 この場所」という独立した概念を表すには、 tan uske/tapan uske タン ウㇱケ/タパン ウㇱケ が使われる。 ☆参考 離れた所を言い表すには、 toaní トアニ《あそこ、 あっちの方》、 tooní トオニ《ずつと向こうの方》が使われる。 {E: here (near the speaker).} (出典:田村、方言:沙流)
- taanita
- タアニタ 【ta an i ta】 あちらに. (出典:萱野、方言:沙流)
- taaniun
- タアニウン 【ta an i un】 あそこへ(に),そちらに. エ・ミチ ヒナㇰ タ アン? タシロ シトムシ カネ タアニウン アㇻパ ア ワ ナニ エㇰ ナンコㇿ ワ=お前の父はどこにいる?山刀を腰に下げてあそこへ行ったが,すぐ来るであろうよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- taanmosir a=eokerekor hemantaa=e
- タアンモシㇼ アエオケレコㇿ ヘマンタアエー 【taan-mosir a=e-okere-kor hemanta-a=e】 この国土を食べ終わったら何を食べたらいいだろうか. *トゥニンヤイェイソイタㇰ(ミミズの独り言)を表わし,少年時代にアイヌの笑い話として,父が聞かせてくれたもの.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- taanpe
- タアンペ 【名】(=taan pe タアン ペ) ☞taan タアン (出典:田村、方言:沙流)
- taanpe
- タアンペ 【taan pe】 これ,この物. (出典:萱野、方言:沙流)
- taanpeneno
- タアンペネノ 【taanpe neno】 このとおりに,これと同じように. エムㇱ ケプㇱペ エ・カㇻ ルスイ ヒ ネ ヤクン タアンペ ネノ アン ペ カㇻ ワ インカㇻ=刀の鞘を作ってみたいのならば,これと同じような物を作ってみなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
- taanta
- タアンタ 【副】[taan-(i)-ta この・[所]・に/で]ここに/で(話し手のすぐそばに/で)。 ☆参考 toanta トアンタ あそこに/そこに。 toonta トオンタ あそこに/ずっと向こうに。 {E: here.} (出典:田村、方言:沙流)
- taanta
- タアンタ 【taan ta】 そこに(すぐ近く). (出典:萱野、方言:沙流)
- taap
- タアーㇷ゚ 【taap】 これ. (出典:萱野、方言:沙流)
- taene
- タエネ 【ta ene】 これこのとおり. ソンノ ピㇼカ ヤント レウシ コㇿ タエネ ペンチャイ コヤン コラーチ=本当にいい客が泊まるとこれこのとおり,帆掛け舟が私の所へ来たと同じようなものだ.*思いもしないいいことがあるとペンチャイコヤン(帆掛け舟が私の所へ来た)といって喜ぶものである. (出典:萱野、方言:沙流)
- tah
- タㇵ §308 エゾノダケカンバ (8) tah (táh)「たㇵ」[<tat] 樹皮 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tah
- タㇷ §310 シラカンバ (11) tah (táh)「たㇷ」[<tat] 樹皮 ⦅白浦、真岡、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tahni
- タㇵニ §308 エゾノダケカンバ (9) tahni (táh-ni)「たㇵ・ニ」[樺皮のとれる木] 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tahni
- タㇵニ §310 シラカンバ (12) tah-ni (táh-ni)「たㇵ・ニ」[<tat-ni] 茎 ⦅白浦、真岡、鵜城⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tahriponi
- タㇵリポニ §305.けんこうこつ(肩胛骨)(5)tahri-poni〔táh-ri-po-ni たㇵリポニ〕[肩・骨]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tahsuh
- タㇵスㇷ §127.うで(腕)(6)にのうで;上腕;上膊 tahsuh〔táh-suh たㇵスㇷ〕[<tap(肩)+sut(ねもと)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.187】 (出典:知里人間編I、方言:)
- tahtah(p-u)
- タㇵタㇵ §756.胸の骨(5)胸骨 tahtah(p-u)〔táh-tah たㇵタㇵ〕[<rap-rap]⦅S. タライカを除く⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tahtahohonkes(-i)
- タㇵタホホンケㇱ §756.胸の骨(13)胸骨剣状突起部 tahtah-ohonkes(-i)〔táh-tah-o-hóŋ-keš たㇵタㇵ・オほンケㇱ〕[<胸骨のどんじり]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tahtahohonkesiaraka
- タㇵタホホンケシアラカ §728.みぞおちの辺の痛む病気;心窩部痛(2)胸骨剣状突起の辺の痛み;心窩部痛 tahtah-ohonkesi-araka〔táh-tah|o-hóŋ-ke-ši|a-rá-ka たㇵタㇵ・オほンケシ・アらカ〕[tahtah(胸骨に肋軟骨のついたもの、胸板)+ohonkes(その末端)+araka(痛む)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tak
- タㇰ 【tak】 玉,かたまり. カタㇰ=糸玉.キムンカムイ アイヌ ケセアンパ ヒ タ アナㇰネ コイスㇺ タㇰ エクパ アーペコㇿ アン ワ ホユプ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=熊が人間を追いかける時には泡のかたまりをくわえたような格好で走るものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tak 1
- タㇰ 【他動】…を取って/持って来る、 (人)を連れて来る/呼んで来る/呼びに行く/迎えに行く(来ることを求める)、 (人)を招待する。 e=sanpe a=uk kusu a=e=ták wa e=ek ruwe ne na エサンペ アウㇰ クス アエタㇰ ワ エエㇰ ルウェ ネ ナ あなたの心臓を取るためにあなたは呼ばれて連れられて来たのだよ。(S民話) sakekar=an nen póka ki wa a=kotánu un utar a=tak wa サケカラン ネン ポカ キ ワ アコタヌ ウン ウタㇻ アタㇰ ワ 私はなんとかして酒をつくって村の人々を招待して。(W民話) {E: to bring…; lead, take someone to, from…; go, come to call…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tak 1
- タㇰ 【tak】 ①呼ぶ,招待する:もっと丁寧に言う場合はアㇱケアニ(招待する).声を出して人を呼ぶ場合はホトゥイェカㇻになる.タㇰは何か食べさせるために呼びに行く,あるいは行かせる時に限って用いる. アㇻパ ワ オンネ フチ タㇰ ワ エㇰ=行っておばあさんを呼んで来い.オヤ コタン タ イヨマンテ アン ワ ア・エン・タㇰ カㇻパ(ク・アㇻパ) アクス ウェンカスノ ピㇼカ メノコポ アン ワ ク・コホヨイセ=よその村で熊送りがあり私は招待されて行ったら,あまりにも美しい娘がいて私は欲しくなった.アㇻパ エ・コㇿ ウナㇻペ タㇰ ワ エㇰ=行ってお前の叔母を招待して来い. (出典:萱野、方言:沙流)
- tak 2
- タㇰ 【名】かたまり(塊)。 síon tak シオン タㇰ ウンチの古くなったののかたまり=いとしい幼な子(赤ん坊や幼児を大切にいとおしんで呼ぶ呼び掛け語の一つ)。 ☆参考 単独の名詞として使うときは taktak タㇰタㇰ のほうがよく使われている。 {E: a lump; a mass.} (出典:田村、方言:沙流)
- tak 2
- タㇰ 【tak】 ②取る. アタイェヘ タㇰ=代価を取る. (出典:萱野、方言:沙流)
- taka
- タカ §341 クマタカ 他(3) taka (ta-ká)「タか」 (出典:知里動物編、方言:)
- takahka
- タカㇵカ §468 タラバガニ (6) takahka (ta-kah-ka)「タカㇵカ」 ⦅鵜城、白浦、富内、新問、真岡、多蘭泊⦆ (爪の長いの)48〜162, takahka-huhpe夜眠いハレモノ (出典:知里動物編、方言:)
- takahkehuhpe
- タカㇵケフㇷペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(18)カニの腫物 takahke-huhpe〔ta-káh-ka-Fuh-pe タかㇵカ・フㇷペ〕[takahka(カニ、蟹)、…]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- takakka
- タカッカ §469 カニ (2) takakka (ta-kak-ka)「タカッカ」 ⦅多来加⦆ダラッカ(河野) (出典:知里動物編、方言:)
- takampara
- タカンパラ §674.ひれ(鰭);ひれの骨(鰭條)(36)サケ・マスの尾びれ takampara〔ta-kám-pa-ra タかンパラ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- takapay
- タカパイ §469 カニ (1) takapay (ta-ká-pay)「タかパイ」 ⦅美深bihuka、名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- takapesaraka
- タカペサラカ §635.はらいた(腹痛)(19)タカペㇱの痛み[腹痛の一種] takapes-araka〔タかペㇱ・アラカ〕[→注]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- takar
- タカㇻ 【他動】①…を夢に見る。 ②[助動詞的用法]…(という)夢を見る。 m ku=nukar yak ku=takar クヌカㇻ ヤㇰ クタカㇻ 私は(彼に)会ったということを夢に見た。(S) ku=nukar takar クヌカッ タカㇻ (S) 私は(彼に)会ったということを夢に見た=彼に会った夢を見た。(S) {E: to dream of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takar
- タカㇻ 【takar】 夢をみる,夢みる. ウェンタラㇷ゚ オッタ(オㇿ タ) ネㇷ゚カ ア・イ・コタララ ワ ア・ウㇰ ヤㇰ ア・タカㇻ ネ ウェンタラㇷ゚ アナㇰネ パヨカカムイ パヨカ ヒ ネ クス ヤイカキㇰ・アン ペ ネ ナー=夢の中で何か伸ばされて受け取った夢をみると,その夢は流行病の神が歩いているのだから自分自身で体をはらい清めるものだよ.モコㇿ ヘ ネ ヤ タカㇻ ヘ ネ ヤ ア・コン(ア・コㇿ) ラㇺ カ シッネ カネ タナㇰ カネ=眠りなのか夢なのか私の思いももつれるように凸凹になり. (出典:萱野、方言:沙流)
- takar(-i
- タカㇻ(イ §824.ゆめ(夢)[みる](6)takar(-i〔n.〕;-an〔v.〕)〔ta-kár タかㇻ〕⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- takara
- タカラ §340 オジロワシ (2) takara (ta-ká-ra)「タかラ」 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- takaysara
- タカイサラ 【名】[< 日本語 高い皿(?)] túki トゥキ《酒杯》をのせる台。 〔萱民具 p.243 オユシペ〕 {E: a cup, glass stand.} (出典:田村、方言:沙流)
- takaysara
- タカイサラ 【takaysara】 トゥキ(漆塗り杯)の受け台. (出典:萱野、方言:沙流)
- takkop
- タッコㇷ゚ →タㇷ゚コㇷ゚ →タㇷ゚コㇷ゚ (出典:萱野、方言:沙流)
- takma
- タㇰマ 【名】[tak-ma 塊・(?)] たくさんの集まり。 konpu takma コンプ タㇰマ 昆布の山、 たくさんの昆布。(S) {E: a large lump, mass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takmanesum(-i)
- タㇰマネスㇺ §067.あぶら(油・脂)(5)固形の油 takmane-sum(-i)〔ták-ma-ne-sumたㇰマネスㇺ〕[takma(かたまり)+ne(になっている)+sum(油)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- takne
- タㇰネ 【自動】[(知里真志保によれば)tak-ne 塊・のようである] 短い。 to takne ト タㇰネ 日が短かい/短かくなる。(W) takne pon iri タㇰネ ポン イリ 短い小さい衿=掛け衿(和服の衿の上にかぶせて縫いつけた布)。(W) ☆対語 tanne タンネ 長い。 {E: to be short.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takne
- タㇰネ 【tak-ne】 凸,かたまり. (出典:萱野、方言:沙流)
- takne
- タㇰネ 【tak-ne】 短い. タㇰネノ カㇻ=短く作れ. (出典:萱野、方言:沙流)
- taknepikor
- タㇰネピコㇿ 【takne-p-ikor】 短い宝刀. 図[タㇰネピコㇿ] (出典:萱野、方言:沙流)
- taknere
- タㇰネレ 【takne-re】 短くする:長い物を短くすること. (出典:萱野、方言:沙流)
- takpa
- タㇰパ 【他動】[複](tak タㇰ は単複の区別なし)(二人以上を皆)…を呼んで来る、 招待する。 {E: to call, beckon, invite…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takpekina
- タㇰペキナ §375 アゼスゲ (2) takpe-kina (ták-pe-ki-na)「たㇰペ・キナ」[tákpe(かたまり)kina(草)] 茎葉 ⦅A沙流・鵡川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- takse
- タㇰセ 【自動】[tak-se 塊・(自動詞形成)]大きい(石や岩)。 takse suma タㇰセ スマ 大きな石。 takse sirar タㇰセ シラㇻ 大きな岩。 ☆参考 原義は《大きな塊をなす》であろう。 ☆参考 takne タㇰネ は《短い》。 {E: large (for rocks, stones).} (出典:田村、方言:沙流)
- taktak
- タㇰタㇰ 【名】[tak-tak 塊・(重複)] かたまり(塊)。 mur taktak ムッタㇰタㇰ ぬかのおにぎり。(S民話) poro si taktak ポロ シ タㇰタㇰ 大きなウンチのかたまり。(HC神謡) koysum taktak ekupa コイスㇺ タㇰタㇰ エクパ 泡のかたまりをくわえる(熊が疲れて弱って口から泡を吹いている様子の描写)。(HK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taktak
- タㇰタㇰ 【tak-tak】 かたまり. (出典:萱野、方言:沙流)
- taktakse
- タㇰタㇰセ 【自動】[tak-tak-se 塊・(重複)・(自動詞形成)]丸い(円ではなく玉の形)。 (「球」の訳語として出た。) {E: to be round; spherical.} (出典:田村、方言:沙流)
- taktakse
- タㇰタㇰセ 【tak-tak-se】 丸い(球). (出典:萱野、方言:沙流)
- taktaksep
- タㇰタㇰセㇷ゚ 【tak-tak-se p】 まん丸,丸い物,かたまり. (出典:萱野、方言:沙流)
- taktaksere
- タㇰタㇰセレ 【tak-tak-se-re】 丸める. シト ア・カㇻ ヒ タ アナㇰネ ホㇱキノ ア・タㇰタㇰセレ ネ オカケ タ ア・カッパ コㇿ ア・カㇻ エニタン=団子をこしえる時には最初に丸めてそのあとで平たくするとしやすいものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- taktaku
- タㇰタク 【他動】[tak-tak-u 塊・(重複)・(他動詞形成)]…をにぎって丸める。 upas taktaku ウパㇱ タㇰタク 雪を丸める=雪玉をつくる(雪合戦で)。(S) sito taktaku シト タㇰタク 餅を丸める=丸餅をつくる。(S) amam taktaku wa poyson ére アマㇺ タㇰタク ワ ポイソン エレ おにぎりをつくってぼうやに食べさせなさい。(S) {E: to make…round, spherical.} (出典:田村、方言:沙流)
- takuhponi
- タクㇷポニ §305.けんこうこつ(肩胛骨)(4)takuh-poni〔ta-kúh-po-ni タくㇷポニ〕[肩・骨]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- takup
- タクㇷ゚ 【副助】…だけ、 …しか…しない。 rur takup i=erepa ルッ タクㇷ゚ イエレパ 彼らは汁だけしか食べさせてくれなかった(肉も魚もくれなかった)。(W民話) apekur takup a=ki アペクッ タクㇷ゚ アキ 私は火にあたっているだけだった(炊事も何の仕事もせずに)。(W民話) teknum takup etuk kane kú=isitoma テㇰヌㇺ タクㇷ゚ エトゥㇰ カネ クイシトマ 手首だけ出てきて(私は)恐ろしかった。(S) ku=cis a ku=cis a kor patek k=an pe un, ku=yaypira takup ki wa クチサ クチサ コㇿ パテㇰ カン ペ ウン、 クヤイピラ タクㇷ゚ キ ワ 私は泣いて泣いてばかりいたんだよ、 ただもうがっかりして。(S) ☆参考 patek パテㇰ《だけ、 ばかり》が肯定的に「…だけ/ばかり…する/した」というニュアンスで使われているのに対して、 takup タクㇷ゚ は「…しか…しない」という否定的なニュアンスで使われる。 {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takup(-i)
- タクㇷ゚ §202.かた(肩)(2)takup(-i)〔ta-kúp タくㇷ゚〕[<tap(肩)+kup(首、関節)]⦅ナヨロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- takup/takupi(hi)
- タクㇷ゚/タクピ(ヒ) 【takup/takupi(hi)】 こればかり,これしか,これっぽち,〜しか,〜だけ. ネン エン・イェ ヤッカ タクピ ク・コㇿ イチェン エチ・エソウㇰテ.ヘマンタ ク・コㇿ ペ アーン=なんと言われてもそればかり持っていた銭,お前に貸した.何を持っているものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- takupi
- タクピ 【副助+所属語尾】[takup-i …だけ・(所属語尾)](名詞が所属形にならず、 その代りに、 その後に置かれた takup タクㇷ゚《…しか…しない》に所属形語尾がつく。) a=sapá takupi erepasi arpa yakun アサパ タクピ エレパシ アㇻパ ヤクン 私の頭だけ(体から離れて)はるか沖の方へ行ったならば。(W民話) ku=hon takupi poro wa ora icen ka ku=sak クホン タクピ ポロ ワ オラ イチェン カ クサㇰ 私はおなかだけ大きくなってお金はない。(S) {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- takuppe
- タクッペ 【takuppe】 谷地坊主:湿地に生えた草が伸びては重なり重なりして,高さが1m位になった枯れ草. (出典:萱野、方言:沙流)
- takuppe sapa
- タクッペ サパ 【takuppe-sapa】 ざんばら髪〔比喩〕.▷タクッペ=谷地坊主 サパ=頭 →谷地坊主のように頭をざんばらにしている. (出典:萱野、方言:沙流)
- takusa
- タクサ 【名】[< 日本語]手草(たくさ) ☞tektakusa テㇰタクサ (出典:田村、方言:沙流)
- takusa
- タクサ 【takusa】 清め草:病人を治すために清める草.ヨモギとアカイチゴの柴を混ぜて使う. (出典:萱野、方言:沙流)
- takusaani
- タクサアニ 【takusa-ani】 清め草を手に持つ. イタㇰタクサ タクサアニ エカクキㇰ=言葉の清め草,清め草でお前を祓い清める.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- tam
- タㇺ 【名詞語根】刀。 otam オタㇺ (昔の警官の)サーベル。 ipetam イペタㇺ ユーカラの中に出て来る、 空中を飛んで来て人を切る恐ろしい刀。 kamuy-ranke-tam カムイランケタㇺ [雅]神から下されたような立派な刀。 eattamneno エアッタㇺネノ [雅]一太刀で。 ☆参考 合成語などの中に出てくるが、 日常語で刀を表す独立の名詞としては emus エムㇱ が多く使われる。 {E: a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tama 1
- タマ 【名】[< 日本語] 玉。 ramat tama ラマッ タマ 魂の玉。 ☆参考 人の魂は丸い玉の形をしている。 ☞tamanum タマヌㇺ {E: a bullet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tama 2
- タマ 【名】[< 日本語] たま(弾丸)。 tama osma タマ オㇱマ たま(弾丸)が当たる。 {E: a ball.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tamane
- タマネ 【自動】[tama-ne 玉・になる]玉になる(丸くかたまる)。 kaypeci tamane wa an カイペチ タマネ ワ アン キャベツが(もう)玉になっている。 {E: to become round; spherical.} (出典:田村、方言:沙流)
- tamaninu
- タマニヌ 【tama-ninu】 ばらばらになった玉粒を糸に通す,首飾りの玉を糸に通す. (出典:萱野、方言:沙流)
- tamanko
- タマンコ 【名】[< 日本語] 玉子、 鶏卵。 (「たまご」のアイヌ語式発音。)cikap tamanko kor noyne hawkor hawe as チカㇷ゚ タマンコ コン ノイネ ハウコㇿ ハウェ アㇱ 鶏が卵をうんだらしく、 鳴いている声がする。(W) ☆参考 語彙調査当時は、 「玉子」の項でワテケさんは nok ノㇰ と言ったが、 この語は睾丸を指すのにも使われるため、 発音したとたんに笑い出した。 その後は nok ノㇰ という語をさけて tamanko タマンコ を使った。 {E: an egg.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tamanum
- タマヌㇺ 【名】[tama-num 玉・粒] 玉粒、 丸い小さい塊。 ray-tamanum ライタマヌㇺ 死んだ人の魂の丸い玉粒。 {E: a small, round lump.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tamapir(-i)
- タマピㇼ §239.きず(傷)(6)弾丸傷 tama-pir(-i)〔ta-má-pir タまピㇼ〕⦅ナヨロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tamasay
- タマサイ 【名】[tama-say 玉・連] 玉連、 玉を連ねて輪にした首かざり。 sitoki kot tamasay シトキ コッ タマサイ 円盤形のペンダントのついた玉連。(W) ☆参考 祭のときなどに正装した女子がつける。 たくさんの玉を糸でつないで輪にしたもの、 玉は石またはガラス玉で、 青系統を主調とし、 黒や黄なども入る。 前の方の玉で大きいのは直径3センチもあり、 後ろの方の小さい玉でも直径1.5センチぐらい。 一重のものも二重、 三重になっているものもある。 前の中央には sitoki シトキ と呼ばれる金属の円盤形の鏡のような飾りが下げられ、 これが胸の中央あたりにくる。 {E: a bead necklace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tamasay
- タマサイ 【tama-say】 首飾り.玉飾り. 図[タマサイ] (出典:萱野、方言:沙流)
- tamekoyki
- タメコイキ 【tam-e-koyki】 刀でいじめる. ポンノ ポンノ ア・タメコイキ クナㇰ ア・ラム ア コㇿカ ア・オアㇻライケ=さっとさっと刀でいじめようと思ったが,全く殺してしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- tamesisire
- タメシシレ 【他動】[tam-e-sisi-re 刀・で・避ける・させる] …に刀で切りかかる。 {E: to attack, cut…with a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tamipekur
- タミペクㇽ 【tam-ipe-kur】 シャチ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tamor(-i)
- タモㇿ §548.ないぞう(内臓);臓腑(6)tamor(-i)〔ta-mór タもㇿ〕[<ramor]⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tamotamoecep
- タモタモエチェㇷ゚ §208 フナムシの類(方言:ヨコノミ) ハマトビムシ? (6) tamotamoecep (ta-mó-ta-mo-e-cep)「タもタモエチェㇷ゚」 ⦅幌別⦆シオムシ (出典:知里動物編、方言:)
- tampakcotca
- タンパㇰチョッチャ §190 トンボ(蜻蛉) (7) tampak-cotca (tám-pak-cot-ca)「たンパㇰチョッチャ」[<tampak(たばこ)cotca(つく)] ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tampaku
- タンパク 【tampaku】 煙草. タンパク ク=煙草を吸う. (出典:萱野、方言:沙流)
- tampaku
- タンパク §061 タバコ (1) tampaku (tám-pa-ku)「たンパク」[<日本語“たばこ”] 葉 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tampaku ikkewehe
- タンパク イッケウェヘ §061 タバコ (2) tampaku ikkewehe 「たンパク いッケウェヘ」[tampaku(タバコ)ikkewehe(の腰骨)] 茎 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tampakuop
- タンパクオㇷ゚ 【tampaku-o-p】 煙草入れ:ネㇱコ(クルミ),ユㇰポネ(鹿の骨)製. 図[タンパクオㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
- tampir
- タンピㇼ 【名】[tam-pir 刀・傷] 刀傷。 tampir oma タンピㇼ オマ 刀傷がある。(S) {E: a sword wound, cut.} (出典:田村、方言:沙流)
- tampir(-i)
- タンピㇼ §239.きず(傷)(5)刀きず tam-pir(-i)〔tám-pir たㇺピㇼ〕[tam(刀)、pir(きず)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tamtam
- タㇺタㇺ §208 フナムシの類(方言:ヨコノミ) ハマトビムシ? (3) tamtam (tám-tam)「たㇺタㇺ」 ⦅礼文⦆ヨコノミ (出典:知里動物編、方言:)
- tamtomuspe
- タㇺトムㇱペ 【名】[tam-tom-us-pe 刀・の面の中ほど・についている・もの] emus エムㇱ《刀》に添えられている8〜9寸(25センチ前後)の小さい刀。 {E: an attached short sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- tamu
- タム §208 フナムシの類(方言:ヨコノミ) ハマトビムシ? (4) tamu (ta-mú)「タむ」 ⦅真岡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tamutamu
- タムタム §208 フナムシの類(方言:ヨコノミ) ハマトビムシ? (5) tamutamu (ta-mu-ta-mu)「タムタム」 ⦅虻田⦆ヨコノミ (出典:知里動物編、方言:)
- tan
- タン 【連体】[< ta-an ここに・ある]この、 自分が手に持っている(ものなど)、 自分が今いる(村など)。 tan mosir タン モシㇼ この国。 tan cup タン チュㇷ゚ 今月。 tan pa タン パ 今年。 tan pe タン ペ このもの=これ。 tan onuman タノヌマン この夕方=今夕。 tan uske タヌㇱケ この場所=ここ。 tan uske ta amam k=étoyta タン ウㇱケ タ アマㇺ ケトイタ 私はここに稲をつくる。(S) tan a=kor hekaci タン アコㇿ ヘカチ この私の少年=いいかい(聞きなさい)ぼうや…。 tan rikna wa タン リㇰナ ワ この上の方から(=こう、 高い所から…)。 tan te ta タン テ タ ここに、 ほかならぬここに。 tan te ta an wa an rápokke ta a=hunára kor síran タン テ タ アン マ アン ラポッケ タ アフナラ コㇿ シラン ここにあったのを知らないでさがしていた。(S) tan tepo ta タン テポ タ [tan-te-po-ta この・ここ・指小辞・に] ついここに、 すぐここに。 tan tépo ta a wa an pe yayhawesina wa an タン テポ タ ア ワ アン ペ ヤイハウェシナ ワ アン (彼は)ついここに座っていたのに声も出さないでいたんだね。(S) tan te pakno タン テ パㇰノ [雅] 今まで。 ☆参考 自分のすぐ近くにあるものを言い表すには taan タアン《ここにある、 この》を用いる。 離れた所のものを言うには toan トアン《その、 あの》、 toon トオン《あの、 遠くの》を用いる。 {E: here; this.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tan
- タン 【tan】 今,この. (出典:萱野、方言:沙流)
- tan tan kurke
- タン タン クㇽケ 【?】(昔ある人が三匹の犬を呼んだ呼び方として伝えられている言葉の中に出てくる意味不明の語。) (KK犬を呼ぶ歌) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tan'ukuranne
- タンウクランネ 【tan ukuran ne】 今晩. (出典:萱野、方言:沙流)
- tának
- タナㇰ 【自動】(次の慣用表現の中で) ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ [雅]意識もうろうとして、 半死半生で、 夢うつつで、 無我夢中で。 ☆参考 ユーカラだけでなく、 神謡や民話でも使われる。 {E: to be half dead, half alive; have a vague consciousness; be in ecstasy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanak(-an)
- タナㇰ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(10)意識を失う tanak(-an)〔tá-nak たナㇰ〕[ta(うつつの状態)+nak(無い)]⦅ホロベツ、サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- tanancikar
- タナンチカㇻ 【名/副】[tan-ancikar この・夜][雅] 今晩。 ☆参考 日常語では tanukuran タヌクラン。 {E: this evening.} (出典:田村、方言:沙流)
- tanancikar
- タナンチカㇻ 【tan-ancikar】 今夜. (出典:萱野、方言:沙流)
- tananto
- タナント 【名】[tan-an-to この・(重複)・日] 今日。 tananto or ta タナント オッタ [今日・のところにおいて](韻文で)今日。 ☆参考 日常語で tanto タント《今日》と言うことを、 歌や叙事詩などの韻文でこのように言う。 これで一行が五音節に整う。 {E: today.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanas
- タナㇱ 【自動】出っぱっている、 盛り上がる、 突き出る。 ku=kor ita kotne uske ka an tanas uske ka an クコリタ コッネ ウㇱケ カ アン タナㇱ ウㇱケ カ アン うちの床(ゆか)はへこんだ所もある、 出っぱった所もある。(S) oyakoyaki kotne tanas オヤコヤキ コッネ タナㇱ あちこちへこんだり出っぱったりしている。 etakasure ponehe tanas エタカスレ ポネヘ タナㇱ 人よりよけいに骨がでっぱっている(=ほお骨が高い)。(W) ☆対語 kotne コッネ {E: to project; rise; swell; stick out.} (出典:田村、方言:沙流)
- tanat
- タナッ 【tanat】 凸,盛り上がっている.*二風谷にタナッシㇼという地名がある. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanattanat
- タナッタナッ 【tanat-tanat】 盛り上がる,盛り上がって煮え立つ. ス ノㇱキ タナッタナッ=鍋が煮え立つ(鍋の中が盛り上がり盛り上がり). (出典:萱野、方言:沙流)
- tancuk
- タンチュㇰ 【tan cuk】 今秋. (出典:萱野、方言:沙流)
- tancup
- タンチュㇷ゚ 【名】[tan-cup この・月] 今月(=tan cup タン チュㇷ゚)。 {E: this month.} (出典:田村、方言:沙流)
- tancup
- タンチュㇷ゚ 【tan cup】 今月. (出典:萱野、方言:沙流)
- tane
- タネ 【tane】 今,すぐ,間もなく,もう,今度. タネ エㇰ ナンコㇿ=間もなく来るであろう.タネ カㇻパ(ク・アㇻパ) ソ=さて行こうかな. (出典:萱野、方言:沙流)
- tane 1
- タネ 【名】[概/所][< 日本語][植物](栽培するために畑にまく)種。 ☆参考 草の種子は epuy エプイ[概]/epuyke エプイケ[所]、 木の実の種(芯)は pi ピ[概]/piyehe ピイェヘ[所] と言い、 tane タネ とは言わない。 ☆発音 táne タネ ともいう。 〔知分類 p.285 ((幌別、 様似))〕 {E: a seed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tane 2
- タネ 【副】①今、 今すぐ、 今や、 今はもう。 tane k=arpa na タネ カㇻパ ナ いま/もう行く/出かけるよ、 すぐ行くから。 tane moyre na タネ モイレ ナ もう遅いよ/遅いから。 tane tane タネ タネ まもなく、 そのうちに、 近いうちに。 tane an タネ アン[単]/tane oka タネ オカ[複] 今いる、 今の…。 tane an a=kor puri タネ アン アコㇿ プリ 今の私たちの習慣(=現代のアイヌ民族の習慣)。(S会話) tane oka utar タネ オカ ウタㇻ 今の人々 (HC民話) ②(連体的に使って)今の。 tane utar タネ ウタㇻ 今の人々。(S会話) {E: now; soon.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taneanakne
- タネアナㇰネ 【tane anakne】 今はもう,最早. タネ アナㇰネ イェㇷ゚ ネ ウㇷ゚ソㇿ ア・ヤイコヌイナ パㇰノ ポロ メノコポ ア・ネ=今はもう恥ずかしい懐を自分で隠すほどの大きな娘に私はなった[ユ](自分自身の胸のふくらみを気にする年頃をいう). (出典:萱野、方言:沙流)
- tanehe
- タネヘ 【名】[所](概は tane タネ)[植物](…の)種。 ☞tane タネ 1 {E: a seed of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanepakita
- タネパキタ 【tane pak-ita】 今頃になって. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanepo 1
- タネポ 【tane-po】 ①初めて. タネポ タㇷ゚ ク・イヌ ナ=初耳だよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanepo 2
- タネポ 【tane-po】 ②今. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanepo onuma etuk
- タネポ オヌマ エトゥㇰ §101.陰部―いんもう(陰毛)(3)陰毛が生えだす tanepo onuma etuk〔ta-né-po-o-nú-ma-e-túkタねポ・オぬマ・エとゥㇰ〕[tanepo(今やっと)、onuma(陰毛)、e(頭)+tuk(出る)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- taneporanke(-an)
- タネポランケ §295.初経;初潮[がある](2)tanepo-ranke(-an)〔ta-né-po-raŋ-ke タねポ・ランケ〕[今はじめて・下ろす]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tanesasuysir
- タネサスイシㇼ 【名】[tane-sasuysir 今・時代(?)](次の慣用句の中で) tanesasuysir céomare タネサスイシㇼ チェオマレ/タネサスイシッチェオマレ 昔から今に到るまでずうっと続いている。(S) ☆参考 同様の文脈で otusasuysir céomare オトゥサスイシㇼ チェオマレ とも言われている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanetane
- タネタネ 【tane tane】 ほどなく. タネタネ エㇰ ナンコㇿ=ほどなく来るであろう.タネタネ チ ナンコㇿ=ほどなく煮えるであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- taneusikta
- タネウシㇰタ 【tane usik ta】 今頃になって. ヘマンタ タネ ウシㇰ タ エㇰ ルウェ アン.ピㇼカ メノコ ネ ヘㇺキ イシネレㇷ゚ ソモ ネ ヤー.サッチポㇿ ヘネ エレ ワ インカㇻ=何者が今頃来たもんだ.おまけに美人すぎる.化け物ではないか,干した筋子でも食べさせてみろ.エカン(エㇰ・アン) ナ エカン ナ シコㇿ ハウェアナナクス(ハウェアン・アン アクス) タネ ウシㇰ タ ヒ タ アイヌ シㇰヌ ワ アン ペ ネ ヤ シコㇿ ア・ウヌフ ハウェアン=来たよ来たよと私が言うと,今頃になってどんな人間が生きているものだと私の母は言った(長く音信不通だった時など). (出典:萱野、方言:沙流)
- tani
- タニ 【位名】[tan-(h)i この・所][雅](次の慣用表現で)ここ。 tani unma タニ ウンマ こっちへ。 toni unma/tani unma トニ ウンマ/タニ ウンマ [雅]あちらのほうへこちらのほうへ (Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanike
- タニケ 【名】[tan-hike この・の、 ほう] これ、 こっち(二つ以上から選んだこれ)。 {E: this; these.} (出典:田村、方言:沙流)
- tankarip
- タンカリㇷ゚ 【tankarip】 大腸と小腸の間にある白い粒々の筋.*食べられないことはないがおいしくない. (出典:萱野、方言:沙流)
- tankokacuy
- タンコカチュイ §190 トンボ(蜻蛉) (13) tanko-kacuy (tan-ko-ka-cuy)「タンコカチュイ」 ⦅藻汐草⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tanmata
- タンマタ 【tan-mata】 この冬. ソンノ タンマタ アナㇰネ ウパㇱ ポロ クパㇱケ(ク・ウパㇱケ) カ コヤイクㇱ=本当にこの冬は雪が多くて私は雪掃きもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanne
- タンネ 【自動】[(知里真志保によれば)tar-ne 荷縄・のようである] 長い。 tanne sítu タンネ シトゥ 長い尾根。(KK民話) to tanne ト タンネ 日が長い。(W) ☆対語 takne タㇰネ。 {E: to be long.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanne
- タンネ 【tanne】 長い. エ・アミヒ タンネ ナ トゥイェ ワ アヌー=お前の爪が伸びているから切っておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanne hese yaykoturpa
- タンネ ヘセ ヤイコトゥㇽパ §080.ためいき(2)安心して溜息をつく tanne hese yaykoturpa〔たンネ・へセ・やイコトゥㇽパ〕[tanne(長い)、hese(息)、yay(自分)+ko(と共に)+turpa(伸ばす)]⦅ユ研Ⅱ, p.668⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tanne sitasiomante
- タンネ シタシオマンテ §479.ためいき[する](7)ほっとあんどのためいきをもらす tanne sitasi-omante〔tán-ne-ši-tá-ši-o-mán-te たンネ・シたシ・オまンテ〕[tanne(長く)、si(自分)+tasi(の息〕を〕)+omante(やる)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tanneaspeket(c-i)
- タンネアㇱペケッ §821.なかゆび(中指)(10)tanne-aspeket(c-i)〔tán-ne-aš-pe-ket たンネ・アㇱペケッ〕[長い・指]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tannecep
- タンネチェㇷ゚ 【tanne-cep】 ウナギ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tannecep
- タンネチェㇷ゚ §099 ウナギ (3) tanne-cep(tán-ne-čep)「たンネチェㇷ゚」[tanne(長い)cep(魚)]⦅沙流、美幌、屈斜路⦆ウナギ。 (出典:知里動物編、方言:)
- tanneceppo
- タンネチェッポ §004 マアナゴ(はも) (2) tanneceppo (tán-ne-čep-po)「たンネチェッポ」[<tanne(長い)cep(魚)-po(指小辞)] ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tannehesarpare
- タンネヘサㇻパレ 【tanne hese-arpa-re】 ため息(をつく).▷タンネ=長い ヘセ=息 アㇻパレ=行かせる ネㇷ゚ ワ アン ペ エラナㇰ ワ ネ ヤ オトゥ スイ レ スイ タンネヘサㇻパレ メフントキキ ワ アン=何を気にしてか,2回3回ため息をついて首をうなだれている. (出典:萱野、方言:沙流)
- tannehesearpare
- タンネヘセアㇻパレ 【自動】[tanne-hese-arpa-re 長い・息・行く・させる] 長い息をつく、 ハアーッと大息をつく。 {E: to draw, take a deep breath.} (出典:田村、方言:沙流)
- tanneipe
- タンネイペ §015 ギンボ (6) tanne-ipe (tán-ne-i-pe)「たンネイペ」[tanne(長い)ipe(魚)] 成魚 ⦅白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tanneipe
- タンネイペ §099 ウナギ (2) tanne-ipe(tán-ne-i-pe)「たンネイペ」[tanne(長い)ipe(魚)]⦅幌別⦆ウナギ。 (出典:知里動物編、方言:)
- tannekamuy
- タンネカムイ 【名】[tanne-kamuy 長い・神]ヘビ。 ☆参考 kinasut キナスッ ヘビ。 tokkoni トッコニ マムシ。 これらの語をさけて言うのにこの語を使う。 ほかに munpokunpe ムンポクンペ とも言う。 {E: a snake.} (出典:田村、方言:沙流)
- tannekamuy
- タンネカムイ §421 ヘビ(蛇) (10) tanne-kamuy (tán-ne-ka-muy)「たンネカムイ」[<長い・神] ⦅幌別、沙流、音更、屈斜路、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tannekamuy
- タンネカムイ §422 アオダイショウ (1) tanne-kamuy (tán-ne-ka-muy)「たンネカムイ」[<長い・神] ⦅幌別、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tannepikor
- タンネピコㇿ 【tannep-ikor】 長い宝刀. 図[タンネピコㇿ] (出典:萱野、方言:沙流)
- tannere
- タンネレ 【tanne-re】 長くする.長くのばす. トゥㇱタンネレ=縄を長くのばす. (出典:萱野、方言:沙流)
- Tannesar
- タンネサㇻ 【名】[tanne-sar 長い・葦原][地名]タンネサル(沙流川本流の長知内よりもさらに上(かみ)にある、昔の地名、今の振内町(ふれないちょう)の中にある)。(NK民話) {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tannetusa
- タンネトゥサ 【tanne tusa】 長袖. (出典:萱野、方言:沙流)
- tannu
- タンヌ 【名】[動物]アザラシ。 tannu numaha rárak タンヌ ヌマハ ララㇰ アザラシの毛皮はなめらかだ。(S) 〔知分類 p.174 イルカ((イブリ))〕 {E: a seal.} (出典:田村、方言:沙流)
- tannu
- タンヌ 【tannu】 イルカ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tannu(y)
- タンヌ(イ) §294 いるか、イルカ (1) tannu(y) (tán-nu(y))「たンヌ(イ)」 ⦅胆振⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tannup
- タンヌㇷ゚ §294 いるか、イルカ (4) tannup (tán-nup)「たンヌㇷ゚」 ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tanpa
- タンパ 【名】[tan-pa この・年] 今年。 tanpa ne anak タンパ ネ アナㇰ 今年は、 今年には。 tanpa ne ere pa タンパ ネ エレ パ 今年で三年(今年が三年目であることを表す)。 tanpa matapa takne タンパ マタパ タㇰネ 今年は冬が短い(秋霜が遅く、 春の雪どけが早い)。(S) {E: this year.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanpa
- タンパ 【tan-pa】 今年. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanpaku
- タンパク 【名】[< 日本語] たばこ。 tanpaku ku タンパク ク[たばこ・を飲む]たばこを吸う。 tanpaku sine pa ku=ku rusuy タンパク シネ パ クク ルスイ 私はたばこを一服吸いたい。(W) ☆参考 きざみも紙巻きも。 ワテケさんはきざみたばこをきせるにつめて吸っていた。 ☆参考 kiseri キセリ きせる。 {E: tobacco; cigarettes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanpakuku
- タンパクク 【自動】[tanpaku-ku たばこ・飲む](=tanpaku ku タンパク ク)たばこを吸う。 ku=tanpakuku クタンパクク 私はたばこを吸う。(W) {E: to smoke a cigarette, tobacco.} (出典:田村、方言:沙流)
- tanpakuop
- タンパクオㇷ゚ 【名】[概][tanpaku-o-p たばこ・入る・もの] タバコ入れ。 {E: a tobacco pouch.} (出典:田村、方言:沙流)
- tanpakuopi(hi)
- タンパクオピ(ヒ) 【名】[所]…のタバコ入れ。 {E: a tobacco pouch of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tanpaykar
- タンパイカㇻ 【tan-paykar】 今春. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanpe
- タンペ 【名】[tan-pe この・もの](=tan pe タン ペ)これ。 tanpe or ta タンペ オッタ 現在、 この場合、 今回は。 tanpe or ta ek hi ta nep ka sak no ek タンペ オッタ エㇰ ヒ タ ネㇷ゚ カ サㇰ ノ エㇰ 今回来たときには何も持たないで来た(いつもは持ってくるが)。(S) tanpe rékor タンペ レコㇿ これは言うなれば、 これはいわば、 これはつまり。 {E: this.}。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanpe
- タンペ 【tan-pe】 これ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanpe otta
- タンペ オッタ 【tan-pe or ta】 今度は,今に限って. エキㇺネ ア・シレン ヤッカ タンペ オッタ(オㇿ タ) コソモタㇱヌ アㇷ゚ ネ オヌマン ワノ ヤイヌミウェン ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=山へ誘われても,今に限って知らん顔をしていたのに,その夜から病気になったそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanpeneno
- タンペネノ 【tan-pe neno】 このように. タンペ ネノ ケㇺアン ヒ タ アナㇰネ アエㇷ゚ アン パㇰノ ア・ウコウサライェ ワ ア・エ ㇷ゚ ネ ナ=このように飢饉の時には食べ物はあるだけをお互いに分け合って食べるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanpir
- タンピㇼ ☞tampir タンピㇼ (出典:田村、方言:沙流)
- tansak
- タンサㇰ 【tan sak】 この夏. (出典:萱野、方言:沙流)
- tantaka
- タンタカ §040 カツオ 渋p. 230 (3) tantaka (tán-ta-ka)「たンタカ」 成魚 ⦅白糠、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tantaka
- タンタカ §055 マツカワ (4) tantaka (tán-ta-ka)「たンタカ」 成魚 ⦅美幌、白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tantaka
- タンタカ §096.陰部―女性の性器(17)tantaka〔tán-ta-ka たンタカ〕[マツカワ(鰈)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tantani
- タンタニ 【副】[< 日本語] だんだんに。 ☆参考 アイヌ語では uweepakta ウウェエパㇰタ、 uweepakiun ウウェエパキウン など。 {E: gradually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tantepota
- タンテポタ 【副】[tan-te-po-ta この・ここ・(指小辞)・に] ついここに(=tan tepo ta タン テポ タ)。 ☞tan タン {E: just here.} (出典:田村、方言:沙流)
- tanto
- タント 【名/副】[tan-to この・日] 今日。 tanto ne タント ネ 今日、 今日に。 tanto pakno タント パㇰノ 今日まで。 tanto wano タント ワノ 今日から。 {E: today.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanto
- タント 【tan to】 今日,本日. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanto kunneywa
- タント クンネイワ 【tanto kunneywa】 今朝. (出典:萱野、方言:沙流)
- tantotorici=astustekka
- タントトリチアㇱトゥㇱテッカ 【tan-to tori ci=as tus-tek-ka】 立ち尽くす,じっとして立ち続ける.▷タント=今日 トリ=滞在 チ=それ アㇱ=立つ トゥㇱテッカ=金縛り (出典:萱野、方言:沙流)
- tantuka
- タントゥカ 【tantuka】 穂束:主として種として残す束. ピヤパ タントゥカ=ヒエの穂束.ムンチロ タントゥカ=アワの穂束.シプㇱケㇷ゚ タントゥカ=イナキビの穂束. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanuká
- タヌカ 【連体】これらの(=tá-oká タオカ)。 {E: these.} (出典:田村、方言:沙流)
- tanukáni
- タヌカヒ 【名】[tanuka-hi これらの・所] この辺(=tanuka hi タヌカ ヒ)。 tanukahi e=pirpa ka e=nupa ka somo ki a noyne pana otuy wa an タヌカヒ エピㇼパ カ エヌパ カ ソモ キ ア ノイネ パナ オトゥイ ワ アン (あなたが)この辺を拭きも掃きもしなかったらしく埃がたまっている。(S) {E: around here; in this area.} (出典:田村、方言:沙流)
- tanukáy 1
- タヌカイ 【名】☞tanukahi タヌカヒ (出典:田村、方言:沙流)
- tanukáy 2
- タヌカイ 【連体】(tanuká タヌカ《これらの》が pe ペ の前でとる形。)(=tá-okáy タオカイ) (出典:田村、方言:沙流)
- tanukáype
- タヌカイペ 【名】これら、 これらのもの(=tanukáy pe タヌカイ ペ)。 {E: these (things).} (出典:田村、方言:沙流)
- tanukáyta
- タヌカイタ 【副】[tanuká-hi-ta これらの・所・に]この辺に、 このあたりに。 tanukayta ka ene okay pe anak poronno oka タヌカイタ カ エネ オカイペ アナㇰ ポロンノ オカ この辺にもそんなものはたくさんある。(S) {E: around here; in the area.} (出典:田村、方言:沙流)
- tanukuran
- タヌクラン 【名/副】[tan-ukuran この・ゆうべ] 今晩、 今夜。 ☆参考 ukuran ウクラン だけだと《昨晩》。 {E: this evening; tonight.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tanukuran
- タヌクラン 【tan-ukuran】 今晩,今夜. タヌクラン レウシ ワ アㇻパ=今晩泊って行け.タヌクラン アナㇰ ノチュー クㇽカ テㇱナタラ トイタサオッ ア・ヌカンノ=今夜は星月夜で北斗七星がよく見える. (出典:萱野、方言:沙流)
- tanuske
- タヌㇱケ 【tan-uske】 この場所.ここ. テエータ タヌㇱケ タ ヤイコアン フチ アン ペ ネ ア コㇿカ タネ チセ コッ パテㇰ アン=ずっと前にこの場所で独り者のおばあさんが住んでいたものであったが,今は家の跡しかない. (出典:萱野、方言:沙流)
- taoká
- タオカ 【連体】[雅]いま話したこれらの。 taoká menoko/arki ciki タオカ メノコ/アㇻキ チキ [雅]これらの女性たちが来たら。(Sユーカラ語り) ☆参考 日常語ではその場にある/いる人やものについて言い、 「いま話したこれらの」を言うには ne ネ、 ne wa oká ネ ワ オカ などが使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taoká
- タオカ 【連体】[複](単は taan タアン)[ta-oka ここに・ある/いる[複]] ①ここにある/いるこの(二つ/二人以上の)、 これらの。 {E: these.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taokáy
- タオカイ 【連体】[複](taokáy タオカ《ここにあるこれらの》が pe ペ の前に来たときの形。) (出典:田村、方言:沙流)
- taokáype
- タオカイペ 【名】(=ta okay pe タ オカイ ペ)これら(ここにあるもの)。 {E: these.} (出典:田村、方言:沙流)
- tap
- タㇷ゚ 【tap】 今,ちょうど. タㇷ゚ カㇻパ(ク・アㇻパ) クナㇰ ク・ラム=今行こうと思っていたところだ.タㇷ゚ ク・ソイネ アクス アㇷ゚ト ハウケ ナ ホクレ ホシピ=今,私が外に出てみると雨が小降りになったから早く戻れ.タㇷ゚ エㇰ クㇽ エ・アㇺキㇼ クㇽ ネ ルウェー.テエータ ク・ヌカㇻ ペ ネ ア ワー=今来た人はお前の知っている人かい.ずっと前に私が見たことがある者だよ.イテキ エ.タㇷ゚ オタ カ ウン ク・ハチレ ㇷ゚ ネ ナ=食べるんでない.今私が土の上へ落とした物だよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tap 1
- タㇷ゚ 【名】①これ、 このこと。 tap a=ye kuni tónon-sukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが昼の凪(なぎ)だなあ。(S) a=macíhi ne/a=kar yakne/tap easir/upak siretok ne/ukor=an ruwe ne p sekor アマチヒ ネ/アカㇻ ヤㇰネ/タㇷ゚ エアシㇼ/ウパㇰ シレトㇰ ネ/ウコラン ルウェ ネㇷ゚ セコㇿ [雅]…私の妻にするのに。 そうすればそれこそそろって美しく立派な夫婦になるのにと。(Sユーカラ語り) ②この/そのとき。 tap oro wano タㇷ゚ オロ ワノ それからは。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tap 2
- タㇷ゚ 【名詞語根】①(人や動物の)肩。 ②(山や崖などの)上がった上の部分。 (出典:田村、方言:沙流)
- tap 3
- タㇷ゚ 【副】いましがた、 ほんの今、 たった今。 tap ku=ye isoytak タㇷ゚ クイェ イソイタㇰ 今語った話。(W独語) tap k=ek hi pakno ne wa na nep ka ku=nu ka somo ki no k=an タㇷ゚ ケキ パㇰノ ネ ワ ナ ネㇷ゚ カ クヌ カ ソモ キ ノ カン 私は今来たばかりでまだ何も聞いていない。(S) {E: just, right now.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tap 4
- タㇷ゚ 【助詞】①(強めの助詞) oar tap オアッタㇷ゚ 本当に全く。 oar tap k=érampewtek オアッタㇷ゚ ケランペウテㇰ 私は本当に全然わからない。 ohayne tap オハイネ タㇷ゚ なるほど本当に…。 ②tap an (na) タㇷ゚ アン (ナ) (直訳すると)これぞまさしく…であります。 (注 きちんとした言い方で、 ruwe ルウェ や hawe ハウェ などの後に ne ネ《…だ》の代りに置かれる。 tap タㇷ゚ が使われたときはそれに続く ne ネ《である》の代りに an アン が使われるので tap an タㇷ゚ アン となる。そのあとに na ナ《よ、 から》がつくことも多いが wa ワ《よ》はつかない。 tap タㇷ゚ と an アン が一語になっている場合もある(☞tapan タパン 2)。 …tas(i) tap タㇱ/タシ タㇷ゚ …こそ(強め)。 …tap ta タㇷ゚ タ…これこそは、 実に間違いなく、 まさしく。 tan oruspe tap ta, sonno an oruspe ne タン オルㇱペ タㇷ゚ タ、 ソンノ アン オルㇱペ ネ この話こそは本当の話だ。(S) asinuma tap/ramuan=an hi アシヌマ タㇷ゚/ラムアナニ [雅] 私がちゃんと考えてしたこと。(Sユーカラ) {E: certainly; truly; emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tap easir
- タペヤシㇼ 【tap-e-asir】 今初めて. (出典:萱野、方言:沙流)
- tap iki a p
- タㇷ゚ イキ ヤ ㇷ゚ 【tap iki a p】 この頃亡くなった者. タㇷ゚イキヤㇷ゚ ウナㇻペ マㇰ ネ ワ ネ ヤカ ア・エラムㇱカリ コㇿカ カリ ヤㇰ ア・イェ アイヌ ウタㇻ ウシトマレ クンネ アン コㇿ ソイネ クㇽ カ イサㇺ=この頃亡くなったおばさん,どうしてか知らないが化けたということで,人々は恐ろしがって暗くなると外へ出る人もいない. (出典:萱野、方言:沙流)
- tap iki kur
- タㇷ゚ イキ クㇽ 【tap iki kur】 今帰った人:たった今来ていた人. タㇷ゚イキクㇽ マキㇷ゚ イポロクㇽクㇱ カネ ヒネ アフン=今来た人どうしたのか顔に陰を持って入って来た.タㇷ゚イキクㇽ イヤㇰネクㇽ ネ ルウェヘー=今来た人は弟のほうの人なのかい? (出典:萱野、方言:沙流)
- tap uhunak
- タㇷ゚ ウフナㇰ 【tap uhunak】 この頃. タㇷ゚ウフナㇰ パㇰノ みさフチ ヤイェラナㇰ ワ アン コㇿカ オンネ ワ イサㇺ ア・コタヌ タ アナㇰネ タネ ア・エラナㇰペ シネㇷ゚ カ イサㇺ ワ=ついこの頃までミサばあさんが病気していたが亡くなったのでうちの村では心配事はひとつもないよ.タㇷ゚ウフナㇰ アン チㇷ゚サンケ オッタ(オㇿ タ) アシㇼ ポン チㇷ゚ ク・カㇻ アイヌ オピッタ オ ワ シノッパ=ついこのあいだあった舟おろしの時に新しい小さい舟を私が掘って,みんなで乗って遊んだ.チ・コㇿ イヨルンクㇽ アッパケ タ アナㇰネ ネㇷ゚キ ㇷ゚ ネ アㇷ゚ タㇷ゚ウフナㇰ アナㇰネ ホッケ ワ パテㇰ アン=私の所の召使いは最初にはよく働いたのに,この頃では寝てばかりいる."アウタ アナ(アン ア) ウタㇻ マキㇷ゚ イサㇺ ルウェ アン?" "ウワー タㇷ゚ウフナㇰ パㇰ アナ(アン ア) ペコㇿ ク・ヤイヌ アㇷ゚ レウシ ノ チェㇷ゚コイキ クス ヘネ アㇻパ パ ルウェ ソモ ネ ウン"=「隣にいた人たち,どうしていないのだろう?」「知らないね,この頃までいたように思うけれど,泊まりがけでサケ獲りにでも行っているのではないだろうか」. (出典:萱野、方言:沙流)
- tap'iki
- タㇷ゚イキ 【tapiki】 今来て行った. ソンノ タㇷ゚イキ ウェンメノコ ア・コサマ ㇷ゚ カ イサㇺ.ア・イェ ロㇰ クニ サㇰチロンヌㇷ゚ コラチ アン=本当に今来て行った悪い女,比較する物もない.言うところの夏の狐のような者だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tap(-u)
- タㇷ゚ §202.かた(肩)(1)tap(-u)〔たㇷ゚〕⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapa=yekuni
- タパイェクニ 【tap a=ye kuni】 言うところの. ク・イェ カ ルㇱカ オルㇱペ ネ コㇿカ テエータ 知里真志保 ニㇱパ モシㇼホッパ ワ カスッタサ(ク・アスッタサ) ヒ タ ニㇱパポ ナヌフ ク・ヌカㇻ ヒ タ タパイェクニ ウォロコンプ コラチ アナ(アン ア) ヒ ケシカルン(ク・エシカルン)=言うのも腹の立つ話ではあるけれども,ずうっと前に知里真志保先生が亡くなって弔問に出かけた時に先生のお顔を見た時に.言うところの水にうるかした昆布と同じ色であったことを思い出す. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapakno
- タパㇰノ 【ta pak no】 ここまで. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapan
- タパン 【tap-an】 この. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapan 1
- タパン 【連体】[単](複は tapoká タポカ)[tap-an 今ここに・ある] ①この、 自分が手に持っている(もの)、 自分が今いる(ところ)、 まさにこの(tan タン《この》と同義で、 強調のニュアンスを伴う)。 tapan pe タパン ペ このもの=これ。 ②(韻文で) tapan te wano タパン テ ワノ [この・ここ・から]=ここから。 tapan te pakno タパン テ パㇰノ [この・ここ・まで]今まで(日常語では te pakno テ パㇰノ)。(Sユーカラ) tapan to pakno タパン ト パㇰノ [雅]きょうこの日まで(日常語では tanto pakno タント パㇰノ)。(Sユーカラ語り) tapan kamuy maw/cirikipuni タパン カムイ マウ/チリキプニ [雅]神風が吹き上がってきた。(Sユーカラ)(論理的には tapan タパン は必要ないが、 この語を入れることで一行が五音節に整うと同時に韻文らしい言い方になる。 最後の例では臨場感を出す効果を与えている。) {E: ①this; here. ②from here.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapan 2
- タパン 【自動】[<tap an これこのとおり・ある](ruwe ルウェ、 hawe ハウェ、 hi ヒ 等の名詞化辞によって名詞化された句の後に置かれて、 ne ネ《である》の代りの機能を果たす。 ne ネ《である》を使うよりもきちんとした折り目正しい表現となる。 しばしば後に na ナ《…ぞ、 よ、 から》を伴う。 コピュラ ne ネ と違って単独の名詞や副詞の後には置かれない。) …ruwe tapan (na) …ルウェ タパン (ナ) …(した)のであります。 somo tapan(na) ソモ タパン(ナ) …ではありません。 tumu an kewtum/i=kokor kuni p/somo tapan na トゥム アン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ 憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ☆参考 taptá an タㇷ゚タ アン は強調する言い方。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapanna
- タパンナ 【tap-an na】 ですよ. アイヌ イタㇰ アナㇰネ ウハイタ ウㇱケ ポロンノ オカ.ネ イタㇰ オウペカレ ワ カムイ オルン ソンコ アンパ ㇷ゚ イクパスイ ネ ルウェ タパン ナ=人間の言葉は至らないところがたくさんあるものだ.その言葉を真っ直ぐにして神へ伝言を持って行くのが捧酒箸ですよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapanpe
- タパンペ 【名】これ(=tapan pe タパン ペ)。 {E: this.} (出典:田村、方言:沙流)
- tapanpe
- タパンペ 【tap-an-pe】 これ,この物. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapanuske
- タパヌㇱケ 【tap-an uske】 この場所. タパヌㇱケ アナㇰネ タネ シㇼホルッケ アンキ アン.イヤイキㇷ゚テ ナ イテキ エチ・カランケ クニ ラム ヤン=この場所は今にも地滑りが起きそうだ.危険なので絶対にお前たちは近寄ると思うな. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapcikir
- タㇷ゚チキㇼ 【名】[概](所は tapcikiri(hi) タㇷ゚チキリ(ヒ))[tap-cikir 肩・足](動物の)前足。〔知分類 人間 p.638((ビホロ、 クッシャロ))〕 {E: the forelegs.} (出典:田村、方言:沙流)
- tapcikiri(hi)
- タㇷ゚チキリ(ヒ) 【名】[所](概は tapcikir タㇷ゚チキㇼ) …の前足 {E: the forelegs of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tape
- タペ 【助】[< 日本語 だべ]…(hi) tape na ]…んでしょうねえ。(W)…tape se タペセ …でしょうよ。(W独話) ☆参考 日本語だが、 アイヌ語で話しているときにその中にとけこんで使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tape
- ターぺ 【tape】 今,今かい?たった今かい? (出典:萱野、方言:沙流)
- tapera
- タペラ §305.けんこうこつ(肩胛骨)(1)tapera〔ta-pé-ra タ舳ラ〕[<tap(肩)+pera(箆)]⦅ビホロ、クッシャロ、マオカ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- taperakan(m-i)
- タペラカン §204.肩の筋肉tapera-kan(m-i)〔ta-pé-ra-kan タ舳ラカン〕[「肩・肉」の義]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- taperapone
- タペラポネ §305.けんこうこつ(肩胛骨)(2)tapera-pone〔ta-pé-ra-po-ne タ舳ラポネ〕[肩・骨]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- taperaponi
- タペラポニ §305.けんこうこつ(肩胛骨)(3)tapera-poni〔ta-pé-ra-po-ni 夕舳ラポニ〕[肩・骨]⦅マオカ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapere
- タペレ 【名】[概(?)/所][tap-ere 肩・(?)] 肩甲骨。 ☆参考 概念形は taper タペㇾ かもしれない。〔知分類 p.157 tapera ((ビホロ、 クッシャロ、 マオカ、 シラウラ))〕 {E: the shoulder blades.} (出典:田村、方言:沙流)
- tapere/tapere(he)
- タペレ/タペレ(ヘ) 【tapere/tapere(he)】 肩甲骨. (出典:萱野、方言:沙流)
- taperehe
- タペㇾヘ 【名】[所](概は taper タペㇾ(?)/tapere タペレ(?)) …の肩甲骨。 {E: the shoulder blades of…} (出典:田村、方言:沙流)
- taperepone
- タペレポネ 【tapere pone】 肩の骨.肩甲骨. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapewkocupupu
- タペウコチュププ 【自動】[tap-e-uko-cupupu 肩・(のところ)で・一緒に・すぼめている(重複)]首をすっこめ肩をすぼめている。 {E: to shrug one's shoulders.} (出典:田村、方言:沙流)
- tapika
- タピカ 【副】[tap-ika 肩・を越える] 肩にかけて、 肩にななめがけして。 {E: to carry on one's shoulder(s).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapka
- タㇷ゚カ 【位名】[概](所は tapkasi タㇷ゚カシ)[tap-ka 肩・の上] …の上、 …の頂上。 pira tapka ピラ タㇷ゚カ 崖の上。(S) nupuri tapka ta cipta=an ヌプリ タㇷ゚カ タ チㇷ゚タアン 山の上で舟をつくった。(S会話) pu tapka ta han cikiki/terke=as terke=as han cikiki プ タㇷ゚カ タ ハン チキキ/テㇾケアㇱ テㇾケアㇱ ハン チキキ [雅]倉の上で私はピヨンピヨン跳んだ。(HC神謡) nupuri tapka a=osíkiru ヌプリ タㇷ゚カ アオシキル 山の頂上に着いた。(W神謡語り) ☆参考 何かの上/頂上で、 そこに上がって四方を見渡したりそこで何かをしたりする所を言う。 少なくともある程度の平らな面積がある。 kitay キタイ は、 外から見ての頂上で、 上がることのできない山の頂や木の梢のてっぺんなどでも言い得る。 ☞kitay キタイ {E: above; on top of; on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapkakokomo
- タㇷ゚カココモ 【他動】[tap-ka-ko-komo 肩・の上・に・…を折り曲げる][雅]…を肩にかつぐ。 pancikiri/a=tapkakokomo パンチキリ/アタㇷ゚カココモ [雅]私はその足をつかんで肩にかついだ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapkam(-i)
- タㇷ゚カㇺ §131.腕の肉[クマの上肢の肉]tap-kam(-i)〔táp-kam たプカㇺ〕[胃・肉]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapkam(-i)
- タㇷ゚カㇺ §554.にく(肉)(13)クマの腕の肉 tap-kam(-i)〔táp-kam たㇷ゚・カㇺ〕[tap(肩)+kam(肉)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapkanru
- タㇷ゚カンル 【名】[tapkar-ru タㇷ゚カㇻ 踏舞・道/進み][雅](次の慣用表現で) otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]踏舞(両手を広げ一歩一歩進んでいく踊り)を何回も何回もくり返した。(Sユーカラ) ☞tapkar タㇷ゚カㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapkanru
- タㇷ゚カンル 【tapkanru】 舞いを舞う. →オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル (出典:萱野、方言:沙流)
- tapkar
- タㇷ゚カㇻ 【自動】[tap-kar (擬音?)・する] 踏舞(手のひらを上へ向けて両腕を広げて斜め前上にかざし一歩一歩足を踏みしめて進んで行く男性の舞い)を舞う。 (動名詞として)tapkar ku=ki nankor タㇷ゚カㇻ クキ ナンコㇿ 私はタㇷ゚カㇻ(踏舞)を舞います。(NZ独話) ☆参考 伝承の中で、 人間の姿になって地上で暮らした神が天に帰るときは、 この tapkar タㇷ゚カㇻ を舞っているうちに鳥の姿になって空高く昇って行く。 {E: to dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapkar
- タㇷ゚カㇻ 【tap-kar】 舞い(を舞う),踊る. タㇷ゚カㇻ アナㇰネ オッカヨ シネン サケハウ キ コㇿ アㇱ ワ タㇷ゚カㇻ オㇱマケ タ シネ メノコ イイェタㇷ゚カㇻ ペ ネ コㇿカ ホクエタㇷ゚カㇻ ソモ ア・キ ㇷ゚ ネ シコㇿ ネ=舞いは男がひとり,酒を飲んだ時に出す声を出しながら立って舞う,後ろへ女がひとり一緒に舞うが,夫の舞いに妻がついてはならないという.*男が立って舞うと後へ女性がついて舞う.妻が夫の舞いについてはいけないとされる.(男のみ.一歩一歩足を踏み鳴らしてゆっくりと進む). (出典:萱野、方言:沙流)
- tapkarkina
- タㇷ゚カㇻキナ §037 オミナエシ (1) tapkar-kina (tap-kar-ki-na)「たㇷ゚カㇻキナ」[踏舞する・草] 茎葉 ⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tapkarmun
- タㇷ゚カㇻムン §038 オトコエシ (1) tapkar-mun (táp-kar-mun)「たㇷ゚カㇻムン」[踏舞する・草] 茎葉 ⦅本別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tapkasi
- タㇷ゚カシ 【位名】[所](概は tapka タㇷ゚カ) …の上、 その上。 kotan tapkasi/ekohosipi コタン タㇷ゚カシ/エコホシピ [雅]村/くに(この場合故郷)に帰る。(W即興詩) (「…に行く」「…に来る」等を表す語の前で、 村(集落/地域/国)という場所を表現するのに、 歌謡や叙事詩等の韻文ではときおり kotan tapkasi コタン タㇷ゚カシ という表現が用いられる。 この二語で五音節となり、 韻文の一行分として整う。) ☆参考 tapkas(i)ke タㇷ゚カシケ/タㇷ゚カㇱケ は未出。 {E: above…; on top of (that).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapkes(-e)
- タㇷ゚ケㇱ §203.肩先;肩口(1)tap-kes(-e)〔táp-keš たㇷ゚ケㇱ〕[肩・端]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapkir(-i)
- タㇷ゚キㇼ §708.まえあし(前足、前脚)(3)クマの前足 tapkir(-i)〔táp-kir たㇷ゚キㇼ〕[tap(肩)+kir(足)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapkir/tapkiri(hi)
- タㇷ゚キㇼ/タㇷ゚キリ(ヒ) 【tap-kir/-kiri(hi)】 (動物の)足:骨のままの足肉のこと. シネ タㇷ゚キㇼ コㇿ ワ アㇻパ ワ エ=足を1本持って行って食べろ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapkiri
- タㇷ゚キㇼ 【名】[所](概 tapkir タㇷ゚キㇼ は未出)[tap-kir 肩・骨]動物の前足のつけねの、 人間ならば肩に相当する部分。(W) (S) (出典:田村、方言:沙流)
- tapkop
- タㇷ゚コㇷ゚ 【tapkop】 小さい山(丘),丸い山,あたりから見て目立つ山.*平取町内荷負ペナコリの東側にある目立つ山を,ペナコリの人たちはタㇷ゚コㇷ゚という.この山は遠くからでも目立つ山である.このような言い方の山は道内あちこちにある. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapmekkasi
- タㇷ゚メッカシ 【名】[所](概 tapmekka タㇷ゚メッカ は未出)[tap-mekkasi 肩・の上]肩の上。 (出典:田村、方言:沙流)
- tapne
- タㇷ゚ネ 【副】[tap-ne これ・のように] ①このように、 このとおり。 tapne kane タㇷ゚ネ カネ このように。 ene he tapne エネ ヘ タㇷ゚ネ こんなにも、 あんなにも。 ②(引用文の冒頭に置かれて、 これから話が始まるという合図になる。 tapne tapne タㇷ゚ネ タㇷ゚ネ、 tapne kane タㇷ゚ネ カネ ともいう。) かくかくしかじかで、 つまり、 実は…。 {E: ①like this; in this way. ②that is; if that is so; actually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapne
- タㇷ゚ネ 【tap ne】 こうこう. ニサッタ ワノ イラマンテ・アン クス キムン・アン クナㇰ ア・ラム ア コㇿカ ア・マチヒ オㇺケカㇻ ワ マウェコㇿ.タㇷ゚ネ ネ シコㇿ ア・イェ ソモ エキㇺネアン=明日から狩のために山へ入ると思っていたが,私の妻が風邪をひいて熱が出た.こうこうだと言って山へ行かないことにした. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapnekane
- タㇷ゚ネカネ 【tap ne kane】 こうこうで. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapneno
- タㇷ゚ネノ 【tap neno】 このように. タㇷ゚ネノ パ トゥㇺ ネ マヌ ㇷ゚ ユㇷ゚ケ ヒ タ アナㇰネ オシルㇱクㇽ パテㇰ ネ ペコㇿ ネ ㇷ゚ ネ クス ウウェイノンノイタㇰ ペ カ イサㇺ=このように病気がはやる時には床に伏す者ばかりのようになるとおはらいの祈りをする者もいない. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapnetapne
- タㇷ゚ネタㇷ゚ネ 【tap ne tap ne】 こうこうで:このようなことで. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapoká
- タポカ 【連体】[複](単は tapan タパン)[tap-oka 今ここに・ある[複]] これらの。 {E: these.} (出典:田村、方言:沙流)
- tapokáy
- タポカイ 【連体】[複](tapoká タポカ の、 pe ペ の前の形。) (出典:田村、方言:沙流)
- tapokáype
- タポカイペ 【名】これら(=tap-okay pe タポカイペ、 tap okay pe タㇷ゚ オカイペ)。 {E: these.} (出典:田村、方言:沙流)
- tapokese ronronke
- タポケセ ロンロンケ §288.けいれんする(痙攣する)(17)肩のはずれの下(わきの下の後)がひくひくけいれんする tapokese ronronke〔ta-pó-ke-se|rón-roŋ-ke タぽケセ・ろンロンケ〕[tap(肩)+okese(外端)+…]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapsut
- タㇷ゚スッ 【名】[概](所は tapsutu(hu) タㇷ゚ストゥ(フ))[tap-sut 肩・の根元] 肩、 肩先。 sarki cikir kor/sarki tapsut kor サㇻキ チキㇼコㇿ/サㇻキ タㇷ゚スッ コㇿ [雅]葦の足を持ち葦の肩を持つ=ガリガリにやせこけている。(S子守歌)(歌謡や叙事詩の中で、 やせ細っていて醜い女を表す慣用表現。 悪口、 憎まれ口。) ☆参考 狭義には肩の端の部分を言う。 tapmekkasi タㇷ゚メッカシ [所] {E: the shoulders.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapsut(-u)
- タㇷ゚スッ §202.かた(肩)(5)tapsut(-u)〔táp-sut たㇷ゚スッ〕[tap(肩)+sut(つけね)]⦅イブリ、サル、タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapsut/tapsutu(hu)
- タㇷ゚スッ/タㇷ゚ストゥ(フ) 【tapsut/-sutu(hu)】 肩. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapsutu(hu)
- タㇷ゚ストゥ(フ) 【名】[所](概は tapsut タㇷ゚スッ)…の肩、 彼の肩、 着物の肩の部分。 tapsutuhu kamure p タプストゥフ カムレㇷ゚[(着物の)肩・にかぶせる・もの]肩当て。(W) {E: the shoulders of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tapsutuhu yupyupke
- タㇷ゚ストゥフ ユㇷ゚ユㇷ゚ケ §288.けいれんする(痙攣する)(16)肩がひくひくと動くtapsutuhu yupyupke〔táp-su-tu-hu|júp-jup-ke たㇷ゚ストゥフ・ゆㇷ゚ユㇷ゚ケ〕[その肩が・ひくひくする]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapta
- タㇷ゚タ 【tap ta】 これこそ. タン オルㇱペ タㇷ゚タ ソンノ アン オルㇱペ ネ=これこそ本当の話だ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tapta an
- タㇷ゚タ アン 【自動】[tap-ta an これ・ほらここに・ある](tap an タㇷ゚ アン を強した言い方) kamuyukar ne an hawe tapta an na カムユカン ネ アン ハウェ タㇷ゚タ アン ナ (…の話が)神謡になっているのです。(W神謡K)の結びの独話 (出典:田村、方言:沙流)
- taptap
- タㇷ゚タㇷ゚ 【副】[tap-tap これ・(重複)](=tap tap タㇷ゚ タㇷ゚)これこのとおり。 (直前の語を強調する小辞としても使われる。) {E: like this; in this way.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taptap(-u)
- タㇷ゚タㇷ゚ §756.胸の骨(3)胸骨 taptap(-u)〔táp-tap たㇷ゚タㇷ゚〕[<rap-rap]⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tapuk(-i)
- タプㇰ §202.かた(肩)(4)tapuk(-i)〔ta-púk タぷㇰ〕[takup の音位互換]⦅ホロべツ⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.626】 (出典:知里人間編I、方言:)
- taputur(-u)
- タプトゥㇽ §202.かた(肩)(8)肩胛骨間 taputur(-u)〔ta-pú-tur タぷトゥㇽ〕[tap(肩)+utur(間)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- taputurukes(-e)
- タプトゥルケㇱ §203.肩先;肩口(2)taputuru-kes(-e)〔ta-pú-tu-ru-keš タぷトゥルケㇱ〕[肩・端]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.51】 (出典:知里人間編I、方言:)
- tar
- タㇻ 【tar】 背負い縄:シナの木の皮,ツルウメモドキの皮,ハイキナ(イラクサ),カパイ(背の低いイラクサ). 図[タㇻ] (出典:萱野、方言:沙流)
- tar 1
- タㇻ 【他動】…を(ござとして、 ふとんとして)敷く。 ku=tar wa ku=hotke a p クタㇻ ワ クホッケ アㇷ゚ 私が敷いて寝ていたもの。(S) a=tar pe opitta a=ukomuymanpa híne アタㇻ ペ オピッタ アウコムイマンパ ヒネ 私は敷き物をみんなかき集めて。(W民話) ☆参考 「…の上に座る」は kasi ta a カシ タ ア {E: to spread, lay…; to lie, sit on…} (出典:田村、方言:沙流)
- tar 2
- タㇻ 【名】荷縄(荷物を背負うのに使う、 幅3〜6センチぐらいの編み紐、 背負い紐)。 {E: a packing cord, rope.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tar(-u)
- タㇻ §717.まゆ(眉)(2)tar(-u)〔tár たㇻ〕⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tara
- タラ 【名】[< 日本語 たわら] ①俵。 ②(俵数の単位)…俵。 amam tara アマㇺ タラ 米俵。(S) sine tara シネ タラ 一俵。 tu tara トゥ タラ 二俵。(W) onne paskur íne? /tara tak wa ísam/né tara íne? /sake a=kar wa ísam オンネ パㇱクㇽ イーネ? /タラ タㇰ ワ イーサㇺ/ネ タラ イーネ? /サケ アカㇻ ワ イーサㇺ [雅]年寄りカラスはどうした/俵を持って来てしまった/その俵どうした/酒をつくってしまった。(KK掛け合い歌) {E: ①a straw bag. ②used as a counter for straw bags.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tara
- タラ 【tara】 俵. シネ タラ=1俵. (出典:萱野、方言:沙流)
- tara
- タラ §077 イトウ;いと (3) tara(ta-rá)「タら」[<jap 鱈]イトの忌詞⦅十勝日誌115⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tarah(p-i
- タラㇵ(ピ §824.ゆめ(夢)[みる](2)tarah(p-i〔n.〕;p-an〔v.〕)〔ta-ráh タらㇵ〕[<tarap]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tarak
- タラㇰ 【tarak】 凸. (出典:萱野、方言:沙流)
- tarap
- タラㇷ゚ 【tarap】 夢. タラㇷ゚ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ=夢か幻か. (出典:萱野、方言:沙流)
- tarap(-i
- タラㇷ゚(イ §824.ゆめ(夢)[みる](1)tarap(-i〔n.〕;-an〔v.〕)〔ta-ráp タらㇷ゚〕[tara(示す)+-p(もの)]⦅ホロベツ、チカブミ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
- tarapkata
- タラㇷ゚カタ 【tarap ka ta】 夢枕:ウェンタラㇷ゚といわずにこのような場合にはタラㇷ゚という. (出典:萱野、方言:沙流)
- tarapkokanu
- タラㇷ゚コカヌ §825.夢占をする;夢によって吉凶を判断するtarap-kokanu〔ta-ráp-ko-ka-nu タらㇷ゚コカヌ〕[夢・に聞く]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tarapso
- タラㇷ゚ソ 【名】[tarap-so 夢・席/座/床](ウポポの中の次の句で)夢の床、 夢の園。 tarapso ka/tareciw タラㇷ゚ソ カ/タレチウ 夢の園の上で(=眠っているうちに)刺されるぞ。(Sほかウポポ) ☆参考 wentarap ウェンタラㇷ゚ 夢を見る。 {E: dreams.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tarara
- タララ 【他動】[tara-ra …を上の方へ持ち上げる・(重複)し続けている] …を高く持ち上げている。 ani wa tarara wa an アニ ワ タララ ワ アン 手に持って上の方へ上げている。(W) {E: to hold up, raise…} (出典:田村、方言:沙流)
- tarara
- タララ 【tarara】 上げる,手に持って伸ばす. (出典:萱野、方言:沙流)
- taratarak
- タラタラㇰ 【自動】[taratara-k (擬態重複)・(自動詞形成)](土地が)デコボコである。 ☞sir-taratarak (出典:田村、方言:沙流)
- taratarak
- タラタラㇰ 【tara-tarak】 凹凸,でこぼこ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tareciw
- タレチウ 【自動】(ウポポの中の次の句で)刺される。 tarapso ka/tareciw タラㇷ゚ソ カ/タレチウ [雅]眠っているうちに刺されるぞ。 ☆参考 語源不明。 [tar-e-ciw 荷縄・で・刺さる]では意味が通らない。 [ta-a(r)-e-ciw そこで・(受け身)・そこで・刺さる]等、 いろいろにこじつけられるが、 もともとの形はこうではなかったろう。 {E: to be bitten; stung.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tari
- タリ 【他動】(語構成要素として)…を(上へ)上げる。 (出典:田村、方言:沙流)
- taripe
- タリペ 【tar-ipe】 荷物を背負う縄の額にあたる広い部分. (出典:萱野、方言:沙流)
- taritari
- タリタリ 【他動】[tari-tari …を上げる・(重複)](直訳すると)…を上げ上げする=上げたり下ろしたりを繰り返す)。 rataritari tekkupi taritari kor ラタリタリ テックピ タリタリ コㇿ 羽を上げ下げし、 翼を上げ下げしながら(=バタバタさせながら)。(HK民話) {E: to raise and lower…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taritari
- タリタリ 【tari tari】 振り回す. (出典:萱野、方言:沙流)
- tarkintarkin
- タㇻキンタㇻキン 【tarkin tarkin】 振れる,揺れ動く. ク・セ ㇷ゚ タㇻキンタㇻキン=私の荷物が背中で揺れる. (出典:萱野、方言:沙流)
- tarkorkamuy
- ウタㇻコㇿカムイ §417 (その他の鳥名) utar-kor-kamuy (u-tár-kor-ka-muy)「ウたㇻコㇿカムイ」 ⦅沙流⦆渡り鳥の一種 (出典:知里動物編、方言:)
- tarmani
- タㇻマニ §418 イチイ (3) tarmani (tár-ma-ni)「たㇻマニ」 木 ⦅多来加⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tarus
- タルㇱ 【自動】[tar-us 荷縄・がついている] 荷縄がついている。 tarus saranip タルシ サラニプ 荷縄(背負うためのひも)のついた小出し(樹皮でつくった物入れ袋)。 ☆参考 小出しの口のそばに穴をあけておきそこに荷縄を通す。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- tarusi
- タルシ 【他動】[tar-usi 荷縄・を…につける](次の合成語または連語の後部要素)tomotarusi/tomo tarusi トモタルシ/トモ タルシ [雅]…に荷縄をかける、 …を荷縄で背負う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tas 1
- タㇱ 【名】[概](所は tasu タス)呼気。 (概念形が独立の語として使われた例は未出) {E: breathing.} (出典:田村、方言:沙流)
- tas 2
- タㇱ 【副助】(直前の語を強調する強めの助詞) ①…ぞ、 …こそ。 …tas ta …タㇱ タ …こそ、 …は、 これは…。 ②(終助詞 nek ネㇰ 「さ、 ぞ」と組み合わさって係り結びで) …tas …nek! …タㇱ …ネㇰ! …する/したんだぞ、 …なのさ。 ek tas ki nankor nek エㇰ タㇱ キ ナンコㇿ ネㇰ きっと来るだろうさ。(S) sonno taan kur ne wa tas k=éraman a nek ソンノ タアン クㇽ ネ ワ タㇱ ケラマン ア ネㇰ 確かにこの人だということを私がわかっている。(S) ☆参考 tasi タシ の語末の i が落ちた形。 {E: ①an emphatic particle. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tas(-u)
- タㇱ §079.いき(息)(1)呼気 tas(-u)〔táš たㇱ〕⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasa
- タサ 【tasa】 向かう. レラタサ=風に向かう.ネㇷ゚カ ウェンカムイ チセ オルン アフン ノイネ イキ コㇿ ア・コウナケ ウェンカムイ ネ ヤクン キラ ワ ソイネ ウェンカムイ ソモ ネ ヤクン ウナ タサ アフン ペ ネ=何か得体の知れない悪い神が家へ入りそうにしたら,それに向かって木灰をかけると悪い神なら逃げて出る.悪い神でなければ木灰に向かって入って来るものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasa 1
- タサ 【他動】…と交換する。 nína kor mur tasa wa e kor an pe ne a p ニナ コㇿ ムㇽ タサ ワ エ コㇿ アン ペ ネ アㇷ゚ (その貧しい和人は)たきぎをとって来てはぬかと交換してそれを食べていたのだったが。(S民話) {E: to exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasa 2
- タサ 【後副】…と交代して、 …に向かって(逆らって)。 tasa itak タサ イタㇰ …に交代して(…が話す)、 …に答えて。 e=tasa kú=itak エタサ クイタㇰ あなたに交代してこんどは私が話す、 私があなたに答える。 réra tasa ku=sikmasasa wa k=ek レラ タサ クシㇰマササ ワ ケㇰ 私は風上に向かって大きな目を開けて来た(冗談)。(S) {E: to alternate with…; to go towards, against…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasaaspe
- タサアㇱペ 【名】[tasa-as-pe それに交代して・立つ・もの](次の言い回しの中で)(ちょっとしたことの)仕返し。 tasaaspe eramu-mukkosanpa タサアㇱペ エラムムッコサンパ 仕返しに気が遠くなるほどひどくやつつける。 tasaaspe e=eramu-mukkosampa kusu ne na タサアㇱペ エエラムムッコサンパ クス ネ ナ (おまえに)仕返しに気が遠くなるほどやっつけてやるからな。(S) {E: retaliation; revenge.} (出典:田村、方言:沙流)
- tasare
- タサレ 【複他動】[他動使役] [tasa-re …と交換する、 ・させる] …を…と交換する。 {E: to exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasare
- タサレ 【tasa-re】 交換する. ア・タサレ=それを交換する.ウタサレ=互いに交換する.テエータ アイヌ モヨ ヒ タ アナㇰネ メノコ ウタサレ シコㇿ ネ ワ ク・マタキ エチ・コレ ナ エ・マタキヒ エン・コレ セコㇿ アン ハワㇱ カ アン ペ ネ=ずーっと昔に人間が少なかった時代は,女を交換するということで,私の妹を嫁にやるのでお前の妹を私の嫁にくれという話もあったものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasasikearaka
- タサシケアラカ §085.いたむ(痛む)(11)びりびり裂けるような痛み tasasike-araka〔ta-sá-ši-ke-a-ra-ka タさシケ・アラカ〕[びりびり裂く・痛み]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasaske
- タサㇱケ 【自動】[tasas-ke (擬態の重複)・(自動詞形成)] ヒリヒリする。 ku=nanu kapu picitce uske rérakar akus tasaske クナヌ カプ ピチッチェ ウㇱケ レラカラクㇱ タサㇱケ 私の顔の皮がむけたところが風に当たったらヒリヒリする。(S) ku=paro tasaske クパロ タサㇱケ 私の口がヒリヒリする(荒れているとき塩気のものを食べて)。(S) {E: to sting; smart.} (出典:田村、方言:沙流)
- tasaske
- タサㇱケ §475.ただれる;びらんする(5)tasaske〔ta-saš-ke タさㇱケ〕[taš-áš-ke(細かく切れている、切れぎれになっている)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasi
- タシ 【副助】(直前の語を強調する助詞。 格助詞 nek ネㇰ《…さ、 …ぞ》と組み合わさって係り結びにもなる。) …こそ。 …tasi …nek! …タㇱ …ネㇰ! …する/したのさ! …する/したのだぞ。 ☆参考 =tas タㇱ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasi
- タシ 【tasi】 〜こそ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasi
- タシ §170 シラミ(虱、蝨) (1) tasi(ta-si)「タシ」⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tasi
- タシ §172 コロモジラミ (2) tasi(ta-si)「タシ」⦅S多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tasiro
- タシロ 【名】山刀(さんとう、 やまがたな)(短い刀で、 山を歩くとき腰にさげて歩き、 木や笹を切るのにも使い、 またクマなどを殺すのにも使う)。 tasiro ka sak nep ka sak pe ne kusu, níkaypa nínoye wa patek apekor apekur タシロ カ サㇰ ネㇷ゚ カ サㇰ ペ ネ クス、 ニカイパ ニノイェ ワ パテㇰ アペコㇿ アペクㇽ (彼は)山刀も持っておらず何も持っていないので木を折ったり木をねじり切ったりしてばかり火をたき火にあたっていた。(W民話) tasiro etaye wa etamtarara kane タシロ エタイェ ワ エタㇺタララ カネ 彼は山刀を抜いて振りかざし。(W民話) kimunkamuy i=koyki yakka ne tasiro ani yaykamesu=an ranke キムンカムイ イコイキ ヤッカ ネ タシロ アニ ヤイカメスアン ランケ 熊に襲われても私はいつもその山刀で身を守っていた。(HK民話) ☆参考 「…の山刀」を言うのには、 所属形を使う言い方と kor コㇿ《を持つ》を使う言い方と両方ある。 ku=kor tasiro クコッタシロ 私の山刀=ku=tasiroho クタシロホ。 ☆参考 emustasiro エムㇱタシロ 太刀づくりの山刀、 刀のようなつくりの山刀。 {E: a machete.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasiro/tasiro(ho)
- タシロ/タシロ(ホ) 【tasiro/tasiro(ho)】 山刀:刃の厚さも重さもなたと同じように作られているが先の方が尖っているのがタシロという. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasiroho
- タシロホ 【名】[所](概は tasiro タシロ)…の山刀。 ku=tasiroho クタシロホ 私の山刀(=ku=kor tasiro クコㇿ タシロ)。 {E: a, the machete of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tasirokepuspe
- タシロケプㇱペ 【tasiro kep-us-pe】 タシロの鞘.▷タシロ=山刀 ケプㇱペ=鞘 図[タシロとケプㇱペ] (出典:萱野、方言:沙流)
- tasironip
- タシロニㇷ゚ 【tasiro-nip】 タシロの柄. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasirosikayehe
- タシロシカイェヘ 【tasiro sikayehe】 タシロの目釘. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasko
- タㇱコ 【他動】(人)にたすきをかける。 íne, eci=tásko na イネ、 エチタㇱコ ナ どれ、 たすきをかけてあげるから。(S) {E: to tuck up someone's sleeves with a sash or cord.} (出典:田村、方言:沙流)
- taskor
- タㇱコㇿ 【名】冬の朝晩のひどい寒さ(「あらせ」)。 taskor an タㇱコㇿ アン 冷え込む。 taskor yupke タㇱコㇿ ユㇷ゚ケ ひどく冷え込む、 冷え込みがきつい。 {E: the severe cold of winter mornings and evenings.} (出典:田村、方言:沙流)
- taskor
- タㇱコㇿ 【taskor】 寒さ,寒波. タㇱコㇿ カ アマㇺタㇱコㇿ セコㇿ ア・イェㇷ゚ カ ヌワㇷ゚タㇱコㇿ セコㇿ ア・イェㇷ゚ カ アン ペ ネ=寒さといっても,穀物の寒さ(9月20日から10月10日までの間に急に寒くなること)という寒さもあるし,お産の寒さという寒さもあるものだ(お産のある夜は特別寒いものだという). (出典:萱野、方言:沙流)
- taskor an
- タㇱコㇿ アン 【taskor an】 寒い:寒さが厳しい. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasmak
- タㇱマㇰ 【自動】[tas-mak 息・?] 虫の息をする。 ween tasmak tasmak kor an ウェエン タㇱマㇰ タㇱマㇰ コㇿ アン 本当に虫の息だ(いまにも死にそうだ)。(S) ☆参考 ハッハッと苦しそうにあえぐのは nísenise ニセニセ と言う。(S)〔知分類 p.1 あえぐ〕 {E: to breathe faintly.} (出典:田村、方言:沙流)
- tasmak(-an)
- タㇱマㇰ §001.あえぐ(喘ぐ)(1)あえぐ tasmak(-an)〔táš-mak〕「たㇱマㇰ」[<tas-ma-ki;tas(呼気、いき)+ma(動詞を造る語尾)+ki(する);もと“いきずくことをする”の意]⦅ホロベツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasmakke(-an)
- タㇱマッケ §001.あえぐ(喘ぐ)(2)喘ぐtasmakke(-an)〔táš-mak-ke たㇱマッケ〕[tasmak(↑)+-ke(=kiする)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasmaktasmak
- タㇱマㇰタㇱマㇰ 【tasmak tasmak】 息づかいが荒い,息を切らす. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasmaktasmak(-an)
- タㇱマㇰタㇱマㇰ §001.あえぐ(喘ぐ)(3)喘ぎ喘ぎするtasmak-tasmak(-an)〔táš-mak-tàš-mak たㇱマㇰ・タㇱマㇰ〕⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasra
- タㇱラ 【自動】うずく(痛くて脈を打つようにズキンズキンとなる)。 {E: to ache; tingle.} (出典:田村、方言:沙流)
- tasra
- タㇱラ §085.いたむ(痛む)(15)うずく tasra〔táš-ra たㇱラ〕⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasratasra
- タㇱラタㇱラ 【自動】[tasra-tasra うずく・(重複)] ズキズキと/ズキンズキンとうずく。 {E: to ache, tingle throbbingly.} (出典:田村、方言:沙流)
- tasratasra
- タㇱラタㇱラ §085.いたむ(痛む)(16)うずきうずきする tasra-tasra〔táš-ra-taš-ra たㇱラタㇱラ〕⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tastá
- タㇱタ 【副】[< tas-ta(強めの助詞)・(強めの助詞)](結びの終助詞 nek ネㇰ と組み合わさって)ほら…よ。 tasta te ta an nek タㇱタ テ タ アン ネㇰ ほらここにあるよ。(W) ☞tostó トㇱト (出典:田村、方言:沙流)
- tastektek
- タㇱテㇰテㇰ 【tas-tek-tek】 あっという間に,さっと,すぐに. シネ アン パイカㇻ イサロイキㇷ゚ ア・コㇿ ヒネ オケネウㇱ トゥラシ アㇻパ・アン タㇱテㇰテㇰ イサロイキㇷ゚ シㇰノ プクサキナ ア・ウㇰ ワ イワカン(イワㇰ・アン)=ある春のこと,やや大型の背負い袋を持ってオケネウㇱ(という沢)をのぼって行き,あっという間にやや大型の背負い袋一杯にニリンソウを採取して帰って来た.トゥㇱ トゥイ チカッポ コラチ タㇱテㇰテㇰ キラ ワ イサㇺ=紐の切れた小鳥のようにさっと逃げ去った.タㇱテㇰテㇰ エㇰ=行ったと思ったらすぐに来た.エシㇼ エ・ミ ワ エ・ソイネ アㇷ゚ タㇱテㇰテㇰ エ・イチャッケレレ.エ・ヤチポチ ヒー=さっき着て外へ出たのにすぐにお前は汚してきた,泥んこをこねていたのかい. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasu
- タス 【名】[所](概は tas タㇱ) …の呼気、 その呼気。 tasu tuy タス トゥイ 息が絶える(=mawe tuy マウェ トゥイ)。 ☆参考 tasuhu タスフ の用例はない。 tas タㇱ [概]の独立語としての用例もない。 {E: the breathing of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tasum
- タスㇺ 【自動/名】①[自動]病気になる、 病気である。 tasum oasi タスㇺ オアシ 病気になりそうになっている。 tasum kur タスㇺ クㇽ 病人。 tasum kor an タスㇺ コㇿ アン 病気している。 ②[名]病気。 síno páse tasum ne noyne シノ パセ タスㇺ ネ ノイネ 本当に重い病気らしい。(S) {E: ①to be, become sick: ill (v.). ②a sickness; an illness (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasum
- タスㇺ 【tasum】 病気(になる). オヤコヤㇰ タ タスㇺ ネ マヌ ㇷ゚ スルㇽケ オルㇱペ ア・ヌ イシトマ・アン クス ハル アフㇷ゚カㇻ・アㇱ ワ ハルエカムイノミ・アン ルスイ=あちらこちらで病気が流行したと聞き恐ろしいので供物を貰い病気の神へあげたい. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasum(-i
- タスㇺ(イ §667.びょうき(病気)(5)病気[する] tasum(-i〔名〕、-an〔動〕)〔ta-súm タすㇺ〕[?<tas(呼気)+sum(たえる)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasumekot(-an)
- タスメコッ §389.しぬ(死ぬ)(30)病死する tasum-ekot(-an)〔ta-sú-me-kot タすメコッ〕[病気・で死ぬ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasumewen(-an)
- タスメウェン §389.しぬ(死ぬ)(31)tasum-ewen(-an)〔ta-sú-me-wen タすメウェン〕[tasum(病気)+e(で)+wen(悪くなる、いけなくなる)]⦅ホロベソ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasumi yupke
- タスミ ユㇷ゚ケ §347.産―難産[する](1)難産である tasumi yupke〔ta-sú-mi|júp-ke タすミ・ゆㇷ゚ケ〕[その病気が、はげしい]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasumpe
- タスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(6)劇痛を伴う腫物[ひょうそ(ひょう疽)など] tasumpe〔ta-súm-pe タすンペ〕[tasum(痛む)、pe(もの)]⦅S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasumsakno
- タスㇺサㇰノ §512.つつがなく;ぶじに(2)tasum-sakno〔ta-súm-sak-no タすㇺサㇰノ〕[病むこと・なしに]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasun(m-i
- タスン(ミ §667.びょうき(病気)(6)病気[する] tasun(m-i〔名〕;m-an〔動〕)〔ta-sún タすン〕[<tasum]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tasunipo
- タスニポ (不明。 即興歌の中の一節。 tanepo タネポ《今初めて》が歌つている中でこう発音されたものか?) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tasutuy
- タストゥイ 【tasu-tuy】 死ぬ:息が切れる. (出典:萱野、方言:沙流)
- tasutuynoyne
- タストゥイノイネ 【tasu-tuy noyne】 息が切れる. (出典:萱野、方言:沙流)
- tat
- タッ 【名】[植物]樺(「カンビ」)の皮(燃えやすいのでたきつけにする)。 a=eápeari tat アエアペアリ タッ たきつけのカンビの皮。 cinoye tat チノイェ タッ [ねじれた・カンビの皮] 明り(sune スネ)にするためにくるくる巻いたカンビの皮。 これを2尺5寸(75センチ)ほどの木の棒(suneni スネニ)にはさんで使う。(W) ☆参考 外へ持って出るたいまつ(tatuspe タトゥㇱペ)にもカンビの皮を使う。(NK)〔知分類 p.1〕 {E: the bark of the birch tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- tat
- タッ 【tat】 樺皮. (出典:萱野、方言:沙流)
- tat-pisakku
- タッピサック 【名】カンビの皮(樺皮)製のひしゃく。 ☆発音 t ッ の発音に注意。 つまる音ではない。 {E: a dipper made from the bark of the birch tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- táta
- タタ 【他動】[擬音の重複](魚や肉)をトントンたたいて細かくする。 citatap チタタㇷ゚ [ci-tata-p された・たたく・もの](料理の名) ☞citatap チタタㇷ゚ {E: to beat, chop, grind (meat, fish) finely.} (出典:田村、方言:沙流)
- tata 1
- タタ 【tata】 ①叩き切る,切り刻む:鹿の骨,魚の頭などをタシロあるいはまさかりのような刃物で切り刻むこと. (出典:萱野、方言:沙流)
- tata 2
- タタ 【tata】 ②かじる. エルㇺ ネㇷ゚カ タタ コㇿ コナハ(ク・オナハ) エネ ハワニ エルㇺカムイ ノ トノケヘ エルㇺ ノットゥ タ アン ペ ネ ナ.エチ・コヨンヌッパ ナ シコㇿ ハワニ ク・ヌ アㇺキㇼ ペ ネ=ネズミが何か物をかじったら私の父が言ったのは.ネズミの神の最も偉い神は襟裳の岬にいるものだ.お前をそこへ訴えるぞ,と言っていたのを聞いたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tátatata
- タタタタ 【他動】[tata-tata トントンたたく(擬音の重複)・(重複)] ①…をトントントントンたたく。 sisam tatatata シサㇺ タタタタ 彼は自分のそばをトントンたたいた。 ②(魚や肉)をたたいて細かくする。 {E: ①to beat, strike… ②to beat, chop, grind (meat, fish) finely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tatatata
- タタタタ 【tatatata】 切り刻む. (出典:萱野、方言:沙流)
- tatkararse
- タッカラㇻセ §810.やけど(火傷)[する](6)皮膚が焼けただれる tat-kararse〔tát-ka-rar-se たッカラㇻセ〕[tat(樺の皮)+kar-ar(ぐるぐる捲かさる)+-se(そういう状態を呈する);樺の皮に火をつけるとジリジリと焼けちじれて行くのに譬える]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tatni
- タッニ 【名】[tat-ni カンビ(樺)・木][植物]カンビ(樺)の木。 (出典:田村、方言:沙流)
- tatni
- タッニ 【tat-ni】 樺. (出典:萱野、方言:沙流)
- tatnikap
- タッニカㇷ゚ 【tat-nikap】 樺の皮(たきつけ用). (出典:萱野、方言:沙流)
- tatnikarus
- タッニカルㇱ §439 キノコ類 (8) tatni-karus (tát-ni-ka-rus)「たッニ・カルㇱ」[“カバの木に生じるキノコ”“ホクチダケ”] (出典:知里植物編、方言:)
- tatnikarus
- タッニカルㇱ §445 ホクチダケ (3) tatni-karus (tát-ni-ka-rus)「たッニ・カルㇱ」[カバノキ・キノコ] ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tatpas koyomomke ekapne
- タッパㇱ コヨモㇺケ エカㇷ゚ネ 【tat-pas koyomomke ekap-ne】 痛い〔比喩〕:燃えている樺皮の炭がついたと同じだ. アㇻカ セコㇿ ア・イェ ヤッカ タッパㇱコヨモㇺケエカㇷ゚ネ アㇻカ ワ ケヤイウェンヌカㇻ(ク・エヤイウェンヌカㇻ)=痛いといっても,真っ赤に燃えた樺皮が手にへばりついたような痛さで,痛くて私は本当につらかった.*燃えている樺皮は黒いねばねばした状態になっていて,これが手や足につくと熱くて痛いものである.タッパㇱ コヨモㇺケ コラーチ:燃えている樺皮がくっついたと同じような痛さ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tatpaskararase ekannayukar
- タッパㇱカララセ エカンナユカㇻ 【tat-pas-karara-se e-kanna-yukar】 樺皮を燃やした時に黒い炭が手などにからみつく痛さを再現した言葉,激痛が走る. ▷タッ=樺 パㇱ=炭 カララセ=からまる エ=それ カンナ=再び ユカㇻ=真似る *痛さに対しての表現であるが,何々の時のような痛さと具体的に言う.今様に言うならば燃えているゴムの塊の一部など,べたっとした物が手にからみついたような痛さということ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- tatsinkep
- タッシンケㇷ゚ §222 ホザキナナカマド (3) tat-sinkep (tát-sin-kep)「たッ・シンケㇷ゚」[<? nitat 湿地、sinkep 萩] 茎 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tattarake
- タッタラケ 【tattarake】 ぐらぐら煮え立っている. スノㇱキ タッタラケ=鍋の真ん中がぐらぐらと煮え立っている.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- tatuspe
- タトゥㇱペ 【名】[tat-us-pe 樺皮・がそれについている・もの] たいまつ(カンビの皮(tat タッ)を細く裂いて束ねたもので、 それに火をつけて明りとした)。 poro tatuspe a=kor híne sóyene=an wa inkar=an akus ポロ タトゥㇱペ アコㇿ ヒネ ソイェネアン マ インカラン アクㇱ 私が大きなたいまつを持つて外に出て見ると。(NK民話) ☞sune スネ {E: a torch (made from strips of bark of the birch tree bunched together).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tatuspe
- タトゥㇱペ 【tat-us-pe】 灯火,灯:樺皮を燃やして灯にする. (出典:萱野、方言:沙流)
- tawki
- タウキ 【他動】(まさかりや山刀などの刃物で)…をたたいて切りつける。 cikuni ku=tawki akusu emko hetari wa ani ku=yaykik ruwe un チクニ クタウキ アクス エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ ルウェ ウン (私が)まきをなたでたたいたら半分飛んで来てそれで(私は)自分を打ったんだよ。(S) nisukotawki ニスコタウキ 臼に入れて鎌(かま)で突け。(HC神謡) {E: to beat, cut, chop…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tawki
- タウキ 【tawki】 叩き切る. ユㇰポネ アン ナ タウキ ワ スパ ワ アヌ.オヌマン ア・エ ナ=鹿の骨あるから,叩き切って煮ておけ.夕飯時に食べるから. (出典:萱野、方言:沙流)
- tawkitawki
- タウキタウキ 【他動】[tawki-tawki 刃物でたたいて切りつける・(重複)](刃物で)…を何回も何回もたたいて切りつける(tawki タウキ の動作の繰り返し)。 {E: to strike, cut…repeatedly.} (出典:田村、方言:沙流)
- tawsa
- タウサ 【副】[ta-usa (強め)・いろいろ](?) (一種の強め。)keray tawsa ケライ タウサ [雅]さすがに…だけあって。 keray tawsa/kamuy kar cási/an pe ne kus ケライ タウサ/カムイ カッ チャシ/アン ペ ネ クㇱ さすがに神につくられた城だから。(Sユーカラ語り) nen tawsa ネン タウサ [雅]いったいだれが nen tawsa respa ciki pirka kuni ネン タウサ レㇱパ チキ ピㇼカ クニ いったいだれが育てればよいのか。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tay
- タイ 【名語根】(木などの)林。 nítay ニタイ 林。 yamnitay ヤㇺニタイ 栗の木の林、 栗林。 punkattay プンカッタイ[punkar-tay] つる草の繁み。 ☆参考 竹やぶは tupsar トゥㇷ゚サㇻ、 sar サㇻ は単独では葦原(ヨシ原)。 {E: a wooded area, forest of chestnut trees.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tay
- タイ 【tay】 林. (出典:萱野、方言:沙流)
- tayekane
- タイェカネ 【ta ye kane】 しゃべる,言い並べる,まくしたてる[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- tayki
- タイキ 【名】[tay-ki (?)・シラミ][動物] ノミ(蚤)。 〔知分類 p.104 シラミ、 犬ジラミ((タライカ))〕 {E: a flea.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tayki
- タイキ 【tayki】 ノミ. テエータ フチ ウタㇻ エネ ハウェオカ ヒ フㇱコ ノ アナㇰネ キソ アン ワ カシウン トマ ア・トゥリ ヤッカ サㇰ アン コㇿ タイキ アッ ペ ネ アー シコㇿ エン・ヌレ パ=ずうっと前,おばあさんたちが言った言葉は,古い時代はカヤで編んだ簾を敷き,その上へガマ草で織ったござを敷いたが,夏になるとノミがいたものだと私に聞かせてくれたものだった. (出典:萱野、方言:沙流)
- tayki
- タイキ §124 ヒトノミ;蚤 (1) tayki(táy-ki)「たイキ」⦅北海道、樺太全地域⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tayki
- タイキ §176 ケジラミ (8) tayki(táy-ki)「たイキ」⦅多来加⦆ケジラミ、イヌジラミ (出典:知里動物編、方言:)
- tayko 1
- タイコ 【名】[< 日本語] たいこ(太鼓)。 {E: a drum.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tayko 2
- タイコ 【名】[< 日本語 ダイコ][植物]大根。 〔知分類になし〕 {E: a long white Japanese radish.} (出典:田村、方言:沙流)
- taykora
- タイコラ 【名】[tayko-ra 大根・葉][植物] 大根葉。 {E: radish leaves.} (出典:田村、方言:沙流)
- taype(he)
- タイペ(ヘ) 【名】[所](概の例はない) …の子(人間のみ、 悪口、 憎らしくて言う言葉)。(W) (S) wenkur taype! ウェンクㇽ タイペ!/wenpe taype! ウェンペ タイペ! 貧乏人の子(憎まれ口、 罵倒)。 (wenkur sani ウェンクㇽ サニ/wenpe sani ウェンペ サニ とも言う。) {E: the child of… (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
- taype/taype(he)
- タイペ/タイペ(ヘ) 【taype/taype(he)】 血統,子孫,胤,子〔悪口〕. マㇰ タ エカシ カ イッカ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ア ワ タイペヘ カ イッカ エオ.ソンノ ウェン ペ ネ ハウェ ネ=遠い先祖の祖父も泥棒したものだと聞いたのにその血統も手癖が悪い.本当に悪い者だよね.ウェシサㇺ タイペヘ=悪い和人の血統.ウェンペ タイペヘ=悪い者の血統.カニ カ ク・タイペヘ インネ クス ク・ヤヤㇷ゚テ.エタㇻカ イタㇰ エタㇻカ イキ ソモ ク・キ シコㇿ ク・ヤイヌ=私も,私の末裔が大勢なので自重したい.でたらめを言ったりでたらめしたりしてはならないと私は考える. (出典:萱野、方言:沙流)
- taype/taype(he)
- タイペ/タイペ(ヘ) 【taype/taype(he)】 澱(おり),沈殿物:油の沈殿物. ソモ クッカン ペコㇿ ク・ヤイヌ ワ スㇺ ク・ホㇰ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) アㇷ゚ オヤチキ クッカン スㇺ ネ アアン.トックリ アサㇺ タ タイペヘ カ アン=傷んでいないと思ったので油を買ってきたのに,知らなかったが傷んだ油であった,瓶の底には澱もあった.スㇺ オホンノ ア・アヌ コㇿ タイペヘ アン ペ ネ ナ.ネウㇱケヘ アナㇰネ イテキ エイワンケ アニ=油を長く置くと沈澱物があるものなのだ.その部分は使わないようにしてね. (出典:萱野、方言:沙流)
- taypeutari
- タイペウタリ 【名】[所](utari ウタリ の概は utar ウタㇻ)[taype-utar-i …の子・たち・(所属語尾)] …の子どもたち(悪口、 罵倒)。 X taypeutari arki wa suy nonno opitta kar wa isam ruwe ta na X タイペウタリ アㇻキ ワ スイ ノンノ オピッタ カㇻ ワ イサㇺ ルウェ タ ナ Xの「こっこら」(=子どもたち)来てまた花をみんな取ってしまったんだな。(S) {E: the children of…(slang).} (出典:田村、方言:沙流)
- taypey sama
- タイペイ サマ 【名】[< 日本語 だいべんさま (大弁様)(?)](ウポポの一節に出てくる言葉。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- taytayseta
- タイタイセタ §268 イヌ (32) taytay-seta (táy-tay-se-ta)「たイタイセタ」 ⦅白浦、相浜⦆ぶちイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- teeta
- テエタ 【名/副】①昔、 ずっと前。 teeta kane テエタ カネ 昔むかし。(W) (S)ほか teeta wano テエタ ワノ 昔から。(S) tan kotan ta teeta wano eci=oká p ne a ruwe? タン コタン タ テエタ ワノ エチオカㇷ゚ ネ ア ルウェ? あなたたちはずっと前からこの集落(村)に住んでいたのだったのですか(eci=oká p エチオカㇷ゚ は誤記か。 通常 oka オカ のあとに pe/p ペ/ㇷ゚《の》が続くときは okay pe オカイ ペ と言う)。(S) ②(連体的に使って)昔の。 teeta sinrit テエタ シンリッ 昔の先祖。(W) teeta ekasi utar テエタ エカシ ウタㇻ 昔のおじいさんがた。(S) {E: ①ancient times; long ago. ②ancient; long-ago.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- teeta
- テエタ 【teeta】 昔,ずっと前,以前,しばらく前,古い. オッ テエータ=ずーっと昔. (出典:萱野、方言:沙流)
- teetaiwano
- テエタイワノ 【teeta-i wano】 前から. (出典:萱野、方言:沙流)
- tekehayta
- テケハイタ 【他動(?)】[tek-e-hayta 手・で・足りない](?) (次の表現の中で) 手で取りきれない(?)。 …a=uk pe a=tekéhayta a=uk híne …アウㇰ ペ アテケハイタ アウㇰ ヒネ 私は取るものを手当り次第に持てる限り取って。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tektakusa
- テㇰタクサ 【名】[tek-takusa 手・手草] 手の手草(たくさ)、 マッサージ。 téwano e=arpa wa sóne tasum kur tektakusa póka e=ekar wa テワノ エアㇻパ ワ ソネ タスㇺ クㇽ テㇰタクサ ポカ エエカㇻ ワ あなたは今から行って本当に病人に手のマッサージだけでもしてあげて。(S会話) ☆参考 病気の治療法の一つで、 巫力(ある種の超能力)のある人が手でたたいたりさすったりする。 ☆発音 k と s の間で u は無声化し、 ほとんど tektaksa テㇰタㇰサ のように聞こえる。 {E: a massage.} (出典:田村、方言:沙流)
- tekutapure
- テクタプレ 【自動】[tek-utapure 手・(?)] こぶしをにぎる。 tekutapure kane wa kikkik oasi テクタプレ カネ ワ キッキㇰ オアシ (彼は)げんこつをにぎってなぐろうとした。(S) ☆参考 にぎりこぶしは teknum テㇰヌㇺ。 {E: to make a fist.} (出典:田村、方言:沙流)
- tekutasare
- テクタサレ 【自動】[tek-utasare 手・互いに交差させる] 腕組みする。 ukirosore wa oraun tekutasare wa nottarara wa an ウキロソレ ワ オラウン テクタサレ ワ ノッタララ ワ アン (彼は)あぐらをかいてそして腕組みしてあごをつき出し上を向いている。(S) {E: to fold one's arms.} (出典:田村、方言:沙流)
- teppotama
- テッポタマ 【teppo-tama】 たま(弾丸). (出典:萱野、方言:沙流)
- teritanne
- テリタンネ 【名】[teri-tanne 粘液[所]・長い][動物](貝の名)アラレタマキビ(?)(「直径3センチ長さ12センチぐらいの身が貝から出ている、 それが人間の陰茎に形が似ているところからこの名がある、 そのつけ根のところに睾丸のような形のものがついている」)。(S) 〔知分類 p.126 オオノガイ((礼文))〕 {E: a soft-shelled clam.} (出典:田村、方言:沙流)
- teritanne
- テリタンネ 【teri-tanne】 ナミガイ. (出典:萱野、方言:沙流)
- teritanne
- テリタンネ §225 オオノガイ (2) teri-tanne (te-rí-tan-ne)「テりタンネ」[teri(?)tanne(長い)] ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tesnatara
- テㇱナタラ 【tes-natara】 穏やか,なめらか,平たい. コタン クㇽカ テㇱナタラ=村の上が穏やかである.タヌクラン アナㇰ ノチュー クㇽカ テㇱナタラ トイタサオッ ア・ヌカンノ=今夜は星月夜で北斗七星(畑時季に逃げる星)がよく見える. (出典:萱野、方言:沙流)
- teta
- テタ 【副】このあいだ、 先頃、 十日ぐらい前。 teta ek ruwe un テタ エㇰ ルウェ ウン このあいだ来たのだよ。(S) teta tek ek ruwe un テタ テㇰ エㇰ ルウェ ウン ついこのあいだ来たのだよ。(S) teta Taromaycan upas as yak a=ye テタ タロマイチャン ウパㇱ アㇱ ヤカイェ このあいだ樽前山に雪が降ったそうだ。(S) ☆参考 téta テタ《ここに、 ここで》とはアクセントが違う。 ☆参考 teeta テエタ《昔》は、 もともとこの強調形であったかもしれない。 {E: recently; the other day.} (出典:田村、方言:沙流)
- teta
- テタ 【teta】 このあいだ(数日前). (出典:萱野、方言:沙流)
- teta
- テタ 【te ta】 ここに. "テタ フㇱコ ムイ カ アン アシㇼ ムイ カ アン イナンペ エコン(エ・コㇿ) ルスイ" "フㇱコ ヒケ クコン(ク・コㇿ) ルスイ"=「ここに古い箕もある,新しい箕もある,どちらのほうをあなたは欲しいか」「古いほうを私は欲しい」 (出典:萱野、方言:沙流)
- tetahcikah
- テタㇵチカㇵ §346 ハクチョウ(白鳥)オオハクチョウ (3) tetah-cikah (te-táh-či-kah)「テたㇵチカㇵ」[<retar-cikap(白い・鳥)] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tetannuma
- テタンヌマ §217.髪の種類(6)しらが tetan-numa〔te-tán-nu-ma テたンヌマ〕[tetan-numa]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tetaraan(m-i)
- テタラアン §520.つめはんげつ(爪半月);爪のつけ根の白い所(1)tetara-an(m-i)〔te-tá-ra-an テたラ・アン〕[tetara(白い)+an(<am 爪)]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tetaraceh
- テタラチェㇸ §067 サケ あきあじ、あきやじ 海(3) tetara-ceh (te-tá-ra-čeh)「テたラチェㇸ」[tetara(白い)ceh(魚)]⦅真岡⦆銀鱗のサケ;いわゆるシロッケ (出典:知里動物編、方言:)
- tetarakeycima
- テタラケイチマ §418.しらくも(白癬)(2)tetara-keycima〔te-tá-ra-keǐ-či-ma テたラ・ケイチマ〕[白い・…]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tetaranoya
- テタラノヤ §008 シロヨモギ (2) tetara-noya (te-tá-ra-no-ya)「テたラノヤ」[白い・もみ草] 葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tetaranuma kunnenuma inuma inuturupahte
- テタラヌマ クンネヌマ イヌマ イヌトゥルパㇵテ §217.髪の種類(11)胡麻塩頭である tetara-numa kunne-numa inuma inuturupahte〔テたラヌマ・くンネヌマ・イぬマ・イぬトゥルパㇵテ〕[tetara-numa(白い・毛)、kunne-numa(黒い・毛)、i(その)+nu(<ru 頭髪>+u-turupah-te(相匹敵せ・しめる);白い毛黒い毛とがその頭髪を相半ばせしめている]⦅エイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tetarasianun(m-i)
- テタラシアヌン §768.しろめ(白目)(3)tetara-sianun(m-i)〔te-tá-ra-šiš-nun テたラ・シㇱヌン〕[白い・目玉]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- toanta
- トアンタ 【副】あそこに。 ☆参考 téta ここに。 toonta トオンタ ずっと遠くの向こうの方に。 {E: in that place over there.} (出典:田村、方言:沙流)
- toanta
- トアンタ 【toan ta】 そこに,あそこに. (出典:萱野、方言:沙流)
- toepitta
- トエピッタ 【to-epitta】 1日中. (出典:萱野、方言:沙流)
- toetannecup
- トエタンネチュㇷ゚ 【to-etanne-cup】 1月. (出典:萱野、方言:沙流)
- tokap usik ta
- トカㇷ゚ ウシㇰ タ 【tokap usik ta】 昼間:夜に対する,明るい間. (出典:萱野、方言:沙流)
- tokapipe etok ta
- トカピペ エトㇰ タ 【tokap-ipe etok ta】 午前:昼食の前に. (出典:萱野、方言:沙流)
- tokapipe oka ta
- トカピペ オカ タ 【tokap-ipe oka ta】 午後:昼食の後に. (出典:萱野、方言:沙流)
- tókapuysitta
- トカプイシッタ 【副】[tokap-un-sir-ta 昼・の・あたりの状態・に] 昼ひなかに、 まっぴるまに。 tókapuysitta ene iki トカプイシッタ エネ イキ 昼ひなかにそんなことをする(どろぼうの話)。(S) {E: in broad daylight; high noon.} (出典:田村、方言:沙流)
- toknatara
- トㇰナタラ 【tok-natara】 矢が当たる音:ポンヤウンペが遊びの弓に矢をつがえ柱を射ると.柱に矢がぱしっと当たった[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
- tom(o) oytak
- トㇺ/トモ オイタㇰ 【連他動】…をなだめる。 en=tom oytak エントㇺ オイタㇰ 彼が私をなだめる。 tomo oytak トモ オイタㇰ 彼が彼をなだめる。 {E: to calm…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomooitak
- トモオイタㇰ 【tomo-o-itak】 なだめる. ソンーノ ウウタリネ ペ オラーノ ウコウェンサンペコㇿ パ.アヌン アナㇰネ トモオイタㇰ カ エアイカㇷ゚=本当に親戚なのに仲が悪いものだ,他人には仲直りさせることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- tomotarusi
- トモタルシ 【他動】[単](複は tomotaruspa トモタルㇱパ)[tomo-tar-usi …の中ほど・荷縄・を…につける]…を背負うために荷縄をかける、 …を荷縄で背負う。 néa menokopo poro ketusi tomotarusi híne ネア メノコポ ポロ ケトゥシ トモタルシ ヒネ その娘は大きな背負い袋に荷縄をかけて背負い。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomotaruspa
- トモタルㇱパ 【他動】[複](単は tomotarusi トモタルシ)(二人以上が/二つ以上を)…を荷縄で背負う。 eyaykopuntekpa kor ora poro ketusi tomotaruspa híne a=turá híne hosippa=an エヤイコプンテㇰパ コㇿ オラ ポロ ケトゥシ トモタルㇱパ ヒネ アトゥラ ヒネ ホシッパアン (娘たちは)喜んで大きな背負い袋に荷縄をかけて背負って私は彼女たちを連れて一緒に帰った。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomta
- トㇺタ 【名詞?】[tom-ta 中ほど・に](直訳すると)中途に。 (次の表現で) 二、 三年前(昔から/初めからではなく)。 tomta wano トㇺタ ワノ この二、 三年前から。 teeta wano oka=as ruwe ka somo ne, tomta wano oka=as ruwe un テエタ ワノ オカアㇱ ルウェ カ ソモ ネ、 トㇺタ ワノ オカアㇱ ルウェ ウン 私たちは(ここに)ずっと前から住んでいたのではない、 二、 三年ほど前から住んでいるのだよ。(S) teeta wenkur/tomta nispa テエタ ウェンクㇽ/トㇺタ ニㇱパ 昔の貧乏人、 中途からの(最近の)金持ち(=昔は貧しくて最近裕福になった人)。(W神謡K) {E: two, three years ago.} (出典:田村、方言:沙流)
- tomta wano
- トㇺタ ワノ 【tomta wano】 近頃:数日前から今まで,以前に. (出典:萱野、方言:沙流)
- tonnatara
- トンナタラ 【自動】[ton(< tom)-natara 光る・…している状態が続いている] ピカーッと光っている。 toanta kitayke káne cise tonnatara wa an トアンタ キタイケ カネ チセ トンナタラ ワ アン あそこにトタン屋根の家が光っている。 {E: to sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tonnatara
- トンナタラ 【ton-natara】 輝く,光っている. (出典:萱野、方言:沙流)
- tookautar
- トオカウタㇻ 【tooka-utar】 あの人たち. (出典:萱野、方言:沙流)
- toonta
- トオンタ 【toonta】 あそこに,ずっと遠い所に. (出典:萱野、方言:沙流)
- toophoskita
- トオㇷ゚ホㇱキタ 【toop hoski ta】 ずっと以前に. (出典:萱野、方言:沙流)
- toopteeta
- トオㇷ゚テエタ 【toop teeta】 昔々. (出典:萱野、方言:沙流)
- tópenatane
- トペナタネ 【名】[topen-atane 甘い・カブ][植物] 砂糖大根(「ビート」)。 〔知分類になし〕 {E: a beet.} (出典:田村、方言:沙流)
- topiskitasum(-i)
- トピㇱキタスㇺ §722.マラリヤ;おこり(1)topiski-tasum(-i)〔to-píš-ki-ta-sum トぴㇱキ・タスム〕[to(日を)+piski(数える)+tasum(病)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- totakne
- トタㇰネ 【to-takne】 日が短い. トゥナㇱ コケレ(ク・オケレ) クナㇰ ク・ラム コㇿ ク・イチャ ア コㇿカ ト タㇰネ ㇷ゚ ネ クス ク・コシㇼコクンネ=早く終わると思いながら私は穂ちぎりをしていたが.日も短いものだから(その仕事によって)暗くなってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- totanne
- トタンネ 【to-tanne】 日が長い. (出典:萱野、方言:沙流)
- totpit, apawtare
- トッピッ §314 エゾセンニュウ (3) totpit, apawtare (tot-pit, a-paw-ta-re)「トッピッ」(東)「アパウタレ」(西)830ほとぎす 郭公 (出典:知里動物編、方言:)
- totta
- トッタ 【名】大袋、 米俵二つくらいの大きい saranip サラニㇷ゚。 totta or eci=omáre na トッタ オㇿ エチオマレ ナ 大袋に入れるよ(子どもがあまり泣くとこう言う)。(S) hon ne kor pe/totta kunne/sisam omare ホン ネ コㇿ ペ/トッタ クンネ/シサモマレ [雅]おなかが大袋みたいに体から離れたみたいにふくれます。(Sユーカラ) ☆参考 主にユーカラで使う言葉。 通常は poro-saranip ポロサラニㇷ゚《大袋》、 ica-saranip イチャサラニㇷ゚《穂摘み袋》と言う。 ☆参考 かますは kamasu カマス。 totta トッタ はかますより大きい。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- totta
- トッタ 【totta】 かます,特大袋:チ・ポㇷ゚テ ニペㇱ(煮たシナの木の皮)で編む. 図[トッタ] (出典:萱野、方言:沙流)
- towetanne
- トウェタンネ 【名】[to-u-e-tanne 日・互い・と共に・長くなる][古](月の名)1月。 tan cup wano ponno to tanne wa kusu towetanne タン チュㇷ゚ ワノ ポンノ ト タンネ ワ クス トウェタンネ この月から少し日が長くなるから トウェタンネ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- toykoetaye
- トイコエタイェ 【toy-ko-etaye】 引っぱる. (出典:萱野、方言:沙流)
- toykotawki
- トイコタウキ 【toy-ko-tawki】 ぶった切る:なたで切る. (出典:萱野、方言:沙流)
- toyta
- トイタ 【自動】[toy-ta 地/畑・…を掘る] 畑を耕す(「はたけをおこす」)、 農耕する。 {E: to farm, cultivate a field.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toyta
- トイタ 【toy-ta】 畑を耕す.畑作.▷トイ=畑 タ=耕す (出典:萱野、方言:沙流)
- toytacir
- トイタチㇼ §358 キジバト (1) toyta-cir (tóy-ta-čir)「とイタチㇼ」[<toy-ta-cir(畑を・おこす・鳥)] ⦅屈斜路、浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- toytap
- トイタㇷ゚ §358 キジバト (2) toytap (tóy-tap)「とイタㇷ゚」[<toyta-p(畑をおこす・者)] (出典:知里動物編、方言:)
- toytapa
- トイタパ 【自動】[複][toy-ta-pa 地/畑・を掘る・(複)](toyta トイタ は単複の区別なし)(二人以上が皆)畑を耕す、 農耕する。 toytapa sísam utar トイタパ シサㇺ ウタㇻ 畑を耕す和人たち=和人の農夫たち。(S民話) {E: to farm, cultivate a field (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toytasaot
- トイタサオッ 【toyta-saot】 北斗七星.▷トイタ=畑を耕す サオッ=逃げる →畑時季になると逃げてしまう星 タヌクラン アナㇰ ノチュー クㇽカ テㇱナタラ トイタサオッ ア・ヌカンノ=今夜は星月夜で北斗七星がよく見える. (出典:萱野、方言:沙流)
- toytasowso
- トイタソーソ 【toy-ta sowso】 畑を耕せという意味の遊び歌:子供たちがシッタㇷ゚という片手で持つ道具に見立て,横に並んで右手に持った鎌の先で地面を突きながら,トイタソーソ トイタソーソ(畑を耕せ,畑を耕せ)と声を揃えて言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- toytatampaku
- トイタタンパク 【toy-ta-tampaku】 煙草:自家製煙草. (出典:萱野、方言:沙流)
- toytausian
- トイタウシアン 【toyta-usi an】 畑時季になる. アイヌ アナㇰネ ピサックノカ シンナレヘ "トイタサオッ" シコㇿ カ ア・イェ.トイタウシアン コㇿ トオㇷ゚ ヘリカシ キラ クス ア・イェ ヒ ネ=アイヌ民族は北斗七星の別の名を「畑耕しから逃げる」とも言う.*畑時季になるとずうっと上へ逃げるのでそう言われるのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- tumamkotanne
- トゥマㇺコタンネ 【自動】[tumam-ko-tanne 胴・が・長い] 胴が長い(熊や豚について言う)。 {E: to have a long trunk, body (especially of a bear or a pig).}. (出典:田村、方言:沙流)
- tumta
- トゥㇺタ 【tum ta】 〜の中に,間に. ムントゥㇺタ=草の中に.アイヌトゥㇺタ=人の間に. (出典:萱野、方言:沙流)
- tunnitay
- トゥンニタイ 【名】[tunni-tay 柏の木・林][植物] 柏の林。 〔知分類 p.179 tunni((白浦、 眞岡))〕 {E: a wooded area, a forest of oak trees.} (出典:田村、方言:沙流)
- tunroseta
- トゥンロセタ §268 イヌ (27) tunro-seta (tún-ro-se-ta)「とゥンロセタ」[<tunro(虎ふのある)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆とらイヌ (出典:知里動物編、方言:)
- tununitara
- トゥヌニタラ 【tununitara】 響いている. (出典:萱野、方言:沙流)
- turepta
- トゥレㇷ゚タ 【自動】[turep-ta ウバユリの根・を掘って採る] ウバユリ([ウバイロ、 オンバイロ])の根を掘る(=掘って採る)。 {E: to dig up the roots of the turep plant (a kind of lily).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tureptacir
- トゥレㇷ゚タチㇼ 【名】[turepta-cir ウバユリの根を掘って採る・鳥][動物](鳥の名)「カケスぐらいの鳥らしい。 見たことはない。 朝、 暗いうちに南へ向いて行く。 晩方に帰る。 薄暗くなったら帰ってくる。 鵡川にでもいるだろう。 “ku=maci ku=rara cik クマチ クララ チㇰ 私の妻は何もできないから(自分でしよう)”と鳴く。」 (S)〔知分類 p.209 ヤマシギ〕 {E: the name of a bird (a woodcock (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
- tureptacir
- トゥレㇷ゚タチㇼ §360 ヤマシギ (1) turep-ta-cir (tú-rep-ta-čir)「とゥレㇷ゚タチㇼ」[<turep(ウバユリの塊茎)ta(掘る)cir(鳥)] ⦅浦河、近文、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- tureptausi
- トゥレㇷ゚タウシ 【名】[turepta-us-i ウバユリの根を掘る・いつもみんなが習慣としてする・とき] ウバユリの根を掘る時期/季節。(S) {E: the season for digging up the roots of the turep plant (a kind of lily).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tursetasum(-i)
- トゥㇽセタスㇺ §541.でんせんびょう(伝染病)(1)turse-tasum(-i)〔túr-se-ta-sum とぅㇽセ・タスㇺ〕[turse(飛び移る、伝染する)+tasum(病気)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- tusikoseta
- トゥシコセタ §268 イヌ (29) tusiko-seta (tu-sí-ko-se-ta)「トゥしコセタ」[‘ふたつ目のある犬’<tu(ふたつ)、sik(目)o(ついている)seta(イヌ)] ⦅北海道⦆ 左右の目の上に一個ずつ星の模様のついているイヌ。いわゆる‘四つ目のイヌ’ (出典:知里動物編、方言:)
- túsutari(hi)
- トゥスタリ(ヒ) 【名】[所](概の用例はない)[tus-utar-i(hi) 夫のもう一人の妻・人々=たち・(所属語尾)] ku=tusutari クトゥスタリ 私(本妻)の夫のほかの妻たち(「めかけたち」)。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tutanu
- トゥタヌ 【後副】①…の次に。 ②(連体的に使って)…の次の。 kamuy tono tutanu sapane utar opitta ewkoramkor kor síran カムイ トノ トゥタヌ サパネ ウタㇻ オピッタ エウコラㇺコㇿ コㇿ シラン 天皇の次に主立った人たち(大臣たち)がみんなそれについて相談している。(S) {E: ①next to, after… ②the next, following…} (出典:田村、方言:沙流)
- tutanu
- トゥタヌ 【tutanu】 次に,2番目の. トゥタヌクㇽ=次の人. (出典:萱野、方言:沙流)
- tutanuno
- トゥタヌノ 【後副】[tutanu-no 次の/次に・(副詞形成)] …の次に。 toan kur tutanuno a トアン クㇽ トゥタヌノ ア あの人の次に座りなさい。 {E: next, after…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuypaatat
- トゥイパアタッ §067 サケ あきあじ、あきやじ 処(10) tuypa-atat (tuy-pa-a-tat)「トゥイパアタッ」⦅屈斜路⦆切り身干し。 (出典:知里動物編、方言:)
- ucistaspare
- ウチㇱタㇱパレ 【u-cis-taspa-re】 互いに泣く(再会を喜んたり,別れを惜しんだりして). (出典:萱野、方言:沙流)
- uciw-itara
- ウチウイタラ 【自動】[u-ciw-itara 互い・にささる・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅](いくすじもの光が)互いに反射し合いきらめき合う。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw'itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ [雅]何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射しきらめき合っている。(Sユーカラ) ☆参考 wi ウィ という発音がないため、 w ウ と i イ の間で音節を分けて発音している。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhawtaroyse
- ウハウタロイセ 【u-haw-taroyse】 騒がしい,騒々しい声が聞こえる. (出典:萱野、方言:沙流)
- uhayta
- ウハイタ 【自動】[u-hayta 互い・に及ばない] ①(そろっているはずのものが)数が足りない。 urepeci uhayta ウレペチ ウハイタ 足の指が足りない(三本とか四本とかしかない)。(S) ②上下の差別がある(?) iteki umonpok ta uhayta no yaynu イテキ ウモンポㇰ タ ウハイタ ノ ヤイヌ 上下のわけへだてや差別をして考えるな。(S独話) {E: ①for the number of something to be lacking; insufficient. ②for there to be discrimination, distinction between upper and lower, superior and inferior.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhayta
- ウハイタ 【u-hayta】 足りない(揃っているべきものが).至らない. アイヌ イタㇰ アナㇰネ ウハイタ ウㇱケ ポロンノ オカ.ネ イタㇰ オウペカレ ワ カムイ オルン ソンコ アンパ ㇷ゚ イクパスイ ネ ルウェ タパン ナ=人間の言葉は至らない所がたくさんあるものだ.その言葉を真っ直ぐにして神へ伝言を持って行くのが捧酒著ですよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- uimakta
- ウイマㇰタ 【副/(位名+格助)】[u-imak-ta 互い・の後・に] 次々に子孫代々、 代々何代にも続いて。 {E: over many generations.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uirwakneutar
- ウイㇼワㇰネウタㇻ 【u-irwak-ne utar】 きょうだい:兄弟姉妹. (出典:萱野、方言:沙流)
- uitakniwkeste
- ウイタㇰニウケㇱテ 【自動】[u-itak-niwkes-te 互い・話す・し損じる・させる] 互いに言うことを聞かない、 折り合いがつかない、 けんか別れになる。 {E: not-to-mutually; break off relations with each other after an argument.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uitakniwkestepa
- ウイタㇰニウケㇱテパ 【自動】[複](uitakniwkes ウイタㇰニウケㇱ は単複の区別なし)(皆が)互いに言うことを聞かない、 折り合いがつかない、 けんか別れになる。 {E: for everyone to not listen to what the other said; not being able to agree with each other; break off relations with each other after an argument.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uitaknu
- ウイタㇰヌ 【自動】[u-itak-nu 互い・言葉・を聞く] 互いに/一方が他方の言うことを聞く、 同意する。 {E: to agree; obey.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukaepita
- ウカエピタ 【他動】[u-ka-e-pita 互い・の上・その頭(先)・をほどく][雅]…を次々に皆ほどく。 isina atu/ukaepita イシナ アトゥ/ウカエピタ [雅]しばってあるひもを何カ所もみなほどいた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukata
- ウカタ 【位名+助詞】(=uka ta ウカ タ) ☞uka ウカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukataan
- ウカタアン §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(16)ukataan〔u-ká-ta-an ウかタアン〕[u(お互い)+ka(の上)+ta(に)+an(ある、いる)、‘重なりあっている']⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ukataanu
- ウカタアヌ 【u-ka-ta-anu】 重ねる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukataari
- ウカタアリ 【u-ka-ta-ari】 重ねる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukatarayranke
- ウカタライランケ 【u-ka-ta-ray-ranke】 相ともに死ぬほど. ア・ウナㇻペヘ オトゥ イワンパ オレ イワンパ ソモ ア・ヌカㇻ アイネ ソモカ ア・ヌカㇻ クナㇰ ア・ラム ロㇰ ペ エㇰ カネ イキ.エアシリ カ ウカタライランケ チサナアナ(チㇱ・アン ア ・アン ア)=私の叔母,何年も何年も会わないでいた.まさか見ると思わないでいたのに突然来た.本当にお互いの体の上に死んだかと思うほどに泣き崩れた. (出典:萱野、方言:沙流)
- uko-cipattankenere
- ウコチパッタンケネレ 【自動】[uko-cipattankenere 皆一緒に・はじける](煎っているものが)皆はじけてしまう。 hńta kus puta e=omare ka somo ki no eseyreka híne uko-cipattankenere wa isam siri an? フンタ クㇱ プタ エオマレ カ ソモ キ ノ エセイレカ ヒネ ウコチパッタンケネレ ワ イサㇺ シリ アン? どうしてふたをしないで煎って、 皆はじけてしまったじゃないか。(S) {E: to be (split) open; for all to burst open.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukocipkuta
- ウコチㇷ゚クタ 【u-ko-cip-kuta】 わざと舟をひっくり返す. ケㇱパ ケㇱパ シシㇼムカ ニㇷ゚タニ コタン タ チㇷ゚サンケ セコㇿ ア・イェ イペマラㇷ゚ト イクマラㇷ゚ト アン ペ ネ コㇿカ ネヒオロタ ウコチㇷ゚クタ カ アン.オッカイポ ウタㇻ シノッエオパ=毎年毎年沙流川二風谷村に舟おろしという食の宴,飲の宴があるが,その時にわざと舟をひっくり返すこともある.若者たちは遊び好きだ.*舟遊びの時にわざと舟をひっくり返して遊ぶ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukohetamputampu
- ウコヘタンプタンプ 【u-ko-he-tampu-tampu】 うごめく:蛆虫がうごめいている. ヘカッタㇻ シノッ シリ エネ アニ モソㇱペ ウコヘタンプタンプ シリ ネノー カネ イキ パ コㇿ シノッ パ=子供たちが遊ぶ様子と言えば蛆虫がうごめいているかのようにしながら遊んでいる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukoisoytak
- ウコイソイタㇰ ☞ukoysoytak ウコイソイタㇰ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoisoytak
- ウコイソイタㇰ 【u-ko-isoytak】 話し合う. メノコポ ウタㇻ ネㇷ゚ ワ アン ペ ウウォミナウシウシパ コㇿ ウコイソイタㇰ コーㇿ オカ ヒ ク・ヌ コㇿ チセ カッカリ(ク・アッカリ)=娘たちが何をしゃべっているのかお互いに笑い声をたてながら話し合っているのを私は聞きながら家の前を通り過ぎてきた. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukoitak
- ウコイタㇰ 【u-ko-itak】 言葉を交わす. クチャ チセ オッタ(オㇿ タ) レウシアナクス(レウシ・アン アクス) カムイ メノコ ウコイタㇰ ハウェ ア・ヌ イタククッチャマ ペケㇾ ワ オケレ.オヤチキ スㇽク トノマッ ネ アアン=狩小屋に私が泊まっていたら神の女が話をしていたのを聞いたが,話し方がとてもきれいであった,知らなかったがトリカブト姫であった.ニㇱパ ウタㇻ ラッチターラ ウコイタㇰ コーㇿ オカ メノコ ク・ネ ㇷ゚ ク・ヌ カ ケヤイランマルイェ(ク・エヤイランマルイェ) クス ク・ソイネ=偉い人たちが静かに言葉を交わしているのに女の私が聞いているのも気がひけるので出て来た. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukoitaknu
- ウコイタㇰヌ 【u-ko-itak-nu】 示し合わせる. ペウレクㇽ ウタㇻ ネ クス ネㇷ゚カ ソモ イェ ノ ソイネ パ コㇿカ ウコイタㇰヌ ワ オカイペ ネ クス ネプン(ネㇷ゚ フㇺ) カ ネパウ(ネㇷ゚ ハウ) カ イサㇺ=若い者たちなので何も言わずに外へ出たけれど示し合わせていたらしくなんの音もなんの声も聞こえない. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukokanpietaye
- ウコカンピエタイェ 【自動】[u-ko-kanpi-etaye 互い・に対して・紙・を引く] くじびきする。 ☆参考 紙でなく棒でやってもこの語を使う。(S) {E: to draw a lottery.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukokoncietayep
- ウココンチエタイェㇷ゚ §053 オオバコ (13) ukokoncietayep (u-kó-kon-ci-e-ta-yep)「ウこコンチエタイェㇷ゚」[u(互い)ko(に)kónci(帽子)etáye(引く)p(もの)] 花・茎 ⦅幌別・穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ukokopasrota
- ウココパㇱロタ 【u-ko-ko-pasrota】 皆で悪口を言う,皆が一緒になってののしる. ▷ウ=互いに コ=それ パ=口 シㇼオタ=大地に空ける *大勢の者でひとりの人を一斉にののしること.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- ukonkopietaye
- ウコンコピエタイェ 【他動】[u-konkopi-etaye 互い-(?)・を引っぱる](オオバコの茎をひっかけてひっぱり合う(子どもの遊びの一つ)。 ☆参考 「オオバコの茎」は ermusar エㇾムサㇻ《ネズミの尾》。 {E: a type of children's game; to hook one another.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukopapiroroeitak
- ウコパピロロエイタㇰ 【u-ko-papiroro-e-itak】 ひそひそ話をする. ヘマンタ カ ウコパピロロエイタㇰ コㇿ オカ アㇷ゚ エウウェラムオㇱマパ ソイェンパ ワ イサㇺ=何やらひそひそ話をしていたがお互いに納得したと言わんばかりに外へ出て行ってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukosetane
- ウコセタネ 【自動】[u-ko-seta-ne 互い・に・犬・になる](直訳すると)互いに/一緒に犬のような振舞いをする(用例の文脈では兄妹相姦を言っている)。 hinak wa poro hon e=kor ruwe an yakun, ohaoka=an wa ukosetane=an sekor a=kotánu un utar i=ye kor i=kuriante ヒナㇰ ワ ポロ ホン エコン ルウェ アン ヤクン、 オハオカアン ワ ウコセタネアン セコㇿ アコタヌ ウン ウタㇻ イイェ コㇿ イクリアンテ どうしてお前はおなかが大きくなったのだ、 それでわれわれ兄と妹だけで犬みたいなことをしたと村の人たちが言って陰で笑う。(KH民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukosetane
- ウコセタネ 【u-ko-seta-ne】 兄妹で夫婦になる.▷ウ=互いに コ=〜に対して セタ=犬 ネ=になる →互いに犬になる イヨーハイ ヘㇺタウタㇻ ウコセタネ ヤㇰ ア・イェ.ク・ヌー カ ク・イェー カ エチャッケ オルㇱペ=まああきれた,あの者たちが兄妹で犬になったそうだ.聞くのも言うのも汚ない話だ.*アイヌ社会では親子や兄妹でそのような噂だけでもあってはならないこととされる.万が一にもそのような噂が立ったとしたらあの者たちは犬になったと言って最も軽蔑されるという. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukosetatuyep
- ウコセタトゥイェㇷ゚ §053 オオバコ (14) ukosetatuyep (u-kó-se-ta-tu-yep)「ウこセタトゥイェㇷ゚」[u(互い)ko(に)seta(犬)tuye(断つ)p(もの)] 花茎・地上部 ⦅江部乙ebeotsu、近文⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- ukotacitaci
- ウコタチタチ 【他動】[uko-taci-taci 一緒に・(擬態)・(重複)] 何でもかんでもまぜこぜにする。 {E: to jumble up everything and anything.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotacitaci
- ウコタチタチ 【u-ko-taci-taci】 混ぜる,混ぜこぜにする. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukotak
- ウコタㇰ 【他動】[uko-tak 皆一緒に・…を呼んでくる] (二人以上)をみんな呼んで来る。 ☞tak タㇰ (出典:田村、方言:沙流)
- ukotaktakse
- ウコタㇰタㇰセ 【u-ko-tak-tak-se】 固まる. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukotaktaku
- ウコタㇰタク 【他動】[uko-tak-tak-u 一緒に・塊・(重複)・(他動詞形成)] …を両手でにぎってかたまりにする、 …をおにぎりにする。 amam ukotaktaku wa kore アマㇺ ウコタㇰタク ワ コレ ごはんをおにぎりにして(=おにぎりをつくって)あげなさい。(S) {E: to clench…in, with both hands.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotama
- ウコタマ 【他動】[uko-tama 一緒に・(?)] 倍にする。 tup patek ku=kor pe a=ukótama ruwe pakno e=kor トゥㇷ゚ パテㇰ クコㇿ ペ アウコタマ ルウェ パㇰノ エコㇿ 私は二つだけしか持っていないのにあなたはそれを倍にしたほど持っている。(S) {E: to double…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotamke
- ウコタㇺケ 【u-ko-tamke】 あわせて.▷ウ=互いに コ=に対して タㇺケ=あわせる テエタ エチ・エソウㇰテ イチェン タント エチ・エソウㇰテ ㇷ゚ ウコタㇺケ 1万円 ネ ナー=以前あなたに貸した金,今日貸したものとあわせて1万円だよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukotanastanas
- ウコタナㇱタナㇱ 【自動】[uko-tanas-tanas 皆一緒に・(擬態)出っぱっている・(重複)] でこぼこだ(あちこちでっぱっている)。 ru ukotanastanas kotnekotne ル ウコタナㇱタナㇱ コッネコッネ 道がでこぼこだ。 ☆参考 kotne コッネ は《へこむ》。 ☞tanas タナㇱ {E: to be rough; uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotanastanas
- ウコタナㇱタナㇱ 【u-ko-tanas-tanas】 でこぼこの,あちこちでっぱっている. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukotaratarak
- ウコタラタラㇰ 【自動】[uko-tara-tara-k 一緒に・(上に上げることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)] でこぼこだ。 ru ukotaratarak ル ウコタラタラㇰ 道がでこぼこだ。(S) sir-ukotaratarak シㇼウコタラタラㇰ 地面がでこぼこだ。(S) {E: to be rough; uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotaratarak
- ウコタラタラㇰ 【u-ko-taratarak】 でこぼこの. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukotasaske
- ウコタサㇱケ 【自動】[uko-tasas-ke 皆一緒に・ヒリヒリ(擬態)・する(自動詞形成)] 全体ヒリヒリする。 haː ukotasaske humi! ku=tekehe! ハー ウコタサㇱケ フミー! クテケヘ! ああヒリヒリするなあ、 私の手。(S) {E: to sting or smart all over.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukotus'etaye
- ウコトゥシエタイェ 【u-ko-tus-etaye】 綱引き(する).▷ウ=互い コ=〜に対して トゥㇱ=綱 エタイェ=引っぱる イヨマンテ オッタ(オㇿ タ) メノコ オッカヨ ウコトゥㇱエタイェ メノコ アマケタロ コㇿ イマカケ タ オッカヨ カムイ ア・ウㇰ ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=熊送りの時に男と女が綱引きをして女が負けると,次に牡熊が獲れるそうだよ.イヨマンテ オッタ ヘペㇾトゥㇱ ア・ピタ オカケヘ タ ネ トゥㇱ アニ ウコトゥㇱエタイェ・アン ペ ネ=熊送りの時に熊を繋いだ綱をほどいた後にその綱で綱引きをするものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukoureskeutah(ra/-ri)
- ウコウレㇱケウタㇵ §033.いいなずけ(許嫁)(4)uko-ureske-utah(ra/-ri)〔u-kó-u-reš-ke-u-tah ウこウレㇱケウタㇵ〕⦅マオカ⦆いいなずけの者たち。[<u-(お互い)+-ko-(のために)+ureske(育つ、生きる)+utar(人々)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ukoysoytak
- ウコイソイタㇰ 【自動】[u-ko-isoytak 互い・に・いろいろな話をする](=ukoisoytak ウコイソイタㇰ) 互いに/一緒にいろいろな話をする。 ☞isoytak イソイタㇰ {E: to talk about various things with someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoysoytakpa
- ウコイソイタㇰパ 【自動】[複](ukoysoytak ウコイソイタㇰ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)互いに/一緒にいろいろな話をする。 {E: to talk about various things with someone (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoytak
- ウコイタㇰ 【自動】[u-ko-itak 互いに・向かって、 話す] 互いに話し合う、 しゃべり合う、 対話する。 {E: to talk together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoytakte
- ウコイタㇰテ 【他動】[自動使役] [ukoytak-te 互いに話し合う・させる](人)に話し合わせる/対話させる。 {E: to make…talk together, have a conversation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukpetekehayta
- ウㇰペテケハイタ 【uk-pe tek-e-hayta】 取るものも取りあえず:手に取った物をも落としながらしたくする大急ぎの様子.▷ウㇰ=取る ペ=物 テㇰ=手 エ=それで ハイタ=足りない アウン ウナㇻペ ピラトゥルン(ピラトゥㇽ ウン) エン・シレン イモンタピレ ㇷ゚ ネ クス クㇰ(ク・ウㇰ) ペ ク・テケハイタ コㇿ ケㇰ(ク・エㇰ) ルウェ ウン=隣のおばさんが平取へ私を誘い急がせるものだから取るものも取りあえず来たのだよ.ナー クンネイワイペ カ ソモ ノ アン ウㇱケ ウン アㇻパ・アン カルスㇰ(カルㇱ ウㇰ) クス ク・シレン アクス ウㇰペテケハイタ コㇿ ヤイェトコイキ=まだ朝飯を食べていないところへ私は行ってキノコ取りに行こうと誘うと取るものもとりあえず自分のしたくをしはじめた. (出典:萱野、方言:沙流)
- ukurupetasumpe
- ウクルペタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(27)ヤツメウナギのひょう疽 ukurupe-tasumpe〔u-kúr-pe-ta-sum-peウくㇽペ・タスンペ〕[ヤツメウナギ・ひょう疽]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- umatakikor
- ウマタキコㇿ 【自動】[u-mataki-kor 互い・妹[所]・を持つ] 姉と妹の関係にある。 umatakikor utar ウマタキコルタㇻ 姉妹。 umatakikor wa arki ウマタキコㇿ ワ アㇻキ 姉妹そろって来た。(S) {E: to have a sister relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- umatakikor
- ウマタキコㇿ 【u-mataki-kor】 女きょうだいである:妹と姉. (出典:萱野、方言:沙流)
- umatapakor
- ウマタパコㇿ 【自動】[u-matapa-kor 互い・(兄から見た)妹・を持つ] 妹と兄の関係にある。 umatapakor utar ウマタパコルタㇻ 兄妹。 umatapakor wa arki ウマタパ コㇿ ワ アㇻキ 兄と妹が一緒に来た。(S) ☆参考 雅語では utureskor ウトゥレㇱコㇿ。 ☆参考 妹と姉の関係にあることは umatakikor ウマタキコㇿ。 ☞matapa マタパ {E: to have a(n)(older) brother, a(n) older sister relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- umatapakor
- ウマタパコㇿ 【u-matapakor】 女きょうだいである:妹と兄. (出典:萱野、方言:沙流)
- umatnepokorutar
- ウマッネポコルタㇻ 【u-matnepo-kor utar】 親子:親と娘. (出典:萱野、方言:沙流)
- umureh itah urenka
- ウムレㇸ イタㇵ ウレンカ §033.いいなずけ(許嫁)(12)umureh itah urenka〔u-mú-reh|i-táh|u-réŋ-ka ウむレㇸ・イたㇵ・ウれンカ〕⦅マオカ⦆婚約する。[<umurek(夫婦になる)+itak(話が)+urenka(整う)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- umurek utar
- ウムレㇰ ウタㇻ 【umurek utar】 夫婦. (出典:萱野、方言:沙流)
- umurekutar
- ウムレクタㇻ 【名】(=umurek utar ウムレㇰ ウタㇻ) ☞umurek ウムレㇰ {E: husband and wife.} (出典:田村、方言:沙流)
- unitanpakte
- ウニタンパㇰテ 【自動】[u-nitan-pakte 互い・速い・比べる] かけっこ(競走)する。 {E: to run a foot race.} (出典:田村、方言:沙流)
- untak
- ウンタㇰ 【un-tak】 招待する. (出典:萱野、方言:沙流)
- unukar-itak
- ウヌカㇻイタㇰ/ウヌカリタㇰ 【名】面と向かって言う言葉(=口頭会話語)。 ☆参考 yúkaritak ユカリタㇰ《ユーカラ語=雅語》その他特別の言葉に対する。 ☆参考 utomta-itak ウトㇺタイタㇰ とも言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- unuutari(hi)
- ウヌウタリ(ヒ) 【名】[所](概は未出。 utari(hi) ウタリ(ヒ) の概は utar ウタㇻ)[unu-utar-i(hi) 母親・人々(=たち)・(所属語尾)]…の母親たち、 …の父母。 ☆対語 onautari(hi) オナウタリ(ヒ) …の父親たち、 …の父母。 {E: the mothers, parents of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upakitara
- ウパキタラ 【upakitara】 変わりなく,今までと同じように. ウパキタラ エチ・オカ ヤー=変わりなくお前たちいたかい?エチ・ウウェラナㇰ ヤㇰ ア・イェ ヒ ク・ヌ ヒケカ ク・ホタヌ ポカ ク・ヤイェシンニューケㇱ ウパキタラ エチ・オカ ヤー=お前たち,病人がいて大変なことを聞いていながら見舞いにも行かずに私はからっぽやんでいたが,変わりなくしていたかい?ウパキターラ エチ・オカ ヤー.チョカ カ イワンケ ノ オカ・アㇱ=変わりなくお前たちはいたかい,私たちも元気でいたよ.エカシ オンネ ルスイ ワ ヘ エ・カシフイェ コㇿ エ・アン ヤㇰ ク・イヌ ソネ ウパキタラ エチ・オカ ヤー=おじいさんが死に近いのか,お前が看病していたと聞いたが,変わりなくいたかい. (出典:萱野、方言:沙流)
- upiskan ta
- ウピㇱカン タ 【u-piskan ta】 ほうぼう,あちこち. (出典:萱野、方言:沙流)
- upiyetayetaypa
- ウピイェタイェタイパ 【自動】[u-pi-etay-etay-pa 互い・こっそり・…を引っぱる(etaye エタイェ の語根)・(重複)・[複]] こっそり誘い合う、 誘い合わせる。 {E: to secretly invite, tempt.} (出典:田村、方言:沙流)
- upokorutar
- ウポコルタㇻ 【u-po-kor-utar】 親子:親と息子. (出典:萱野、方言:沙流)
- upoktacis
- ウポㇰタチㇱ 【自動】[u-poktacis…互い・のために泣かされる] 自分の夫や息子のために泣かされる。 (出典:田村、方言:沙流)
- upsorotam
- ウㇷ゚ソロタㇺ 【upsoro-tam】 懐刀:ユカㇻに出る言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
- úrattak
- ウラッタㇰ 【名】[úrar-tak かすみ・塊(かたまり)]かすみの塊。 úrattak ne/yaykar kane ウラッタㇰ ネ/ヤイカㇻ カネ [雅]かすみの塊に化けている=かすみをかぶっている。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- urentapcikir
- ウレンタㇷ゚チキㇼ 【名】[概](所は urentapcikiri ウレンタㇷ゚チキリ)[uren-tapcikir 両方の・前足][動物](動物の)両前足。 {E: both forelegs (of an animal).} (出典:田村、方言:沙流)
- urentapcikiri
- ウレンタㇷ゚チキリ 【名】[所](概は urentapcikir ウレンタㇷ゚チキㇼ) …の両前足。 {E: both forelegs of…} (出典:田村、方言:沙流)
- urentapsut(-u)
- ウレンタㇷ゚スッ §835.両方の肩uren-tapsut(-u)〔u-rén-tap-sut ウれンタㇷ゚スッ〕[前の・肩]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- urepetam(-i)
- ウレペタㇺ §519.つめ(爪)(2)足指の爪 urepet-am(-i)〔u-ré-pe-tam ウれペタㇺ〕[足ゆび・爪]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- uruokata
- ウルオカタ 【uruokata】 子から孫ヘ,子々孫々. ウルオカタ アコシンヌㇷ゚=子から孫へと伝える宝.アイヌ オッタ(オㇿ タ) ウパㇱクマ アナㇰネ ア・エチャヌㇷ゚コㇿ ペ ネ シンリッ オルㇱペ ネ ヤッカ ウルオカタ ウルオカタ ア・エラマン ペ ネ=アイヌの所での言い伝えはそれを参考にすることができるし,先祖の話も子孫へ次の世代へと教えられるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- usakorutar
- ウサコㇿウタㇻ/ウサコルタㇻ 【名】[u-sa-kor-utar 互い・姉・を持つ・人々] 姉と弟妹(姉と妹、 姉と弟、 姉と弟と妹)(=usakor utar ウサコㇿ ウタㇻ)。 {E: an older sister-younger sister or older sister-younger brother relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- usapte otta ikaoiki
- ウサㇷ゚テ オッタ イカオイキ §357.産―産婆する;助産する;とりあげる(7)usapte otta ikaoiki〔u-sáp-te|ót-ta|iká-o-i-ki ウさㇷ゚テ・おッタ・イかオイキ〕[分娩・の際に・手伝う]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- usata
- ウサタ 【副】[u-sa-ta 互い・の前・に] ①(=usa ta ウサ タ)後世に次々に、 次々の世代に続いて。 ②(次の表現で) usata irwak ウサタ イㇼワㇰ [次の世代の・兄弟姉妹](?) イㇽワㇰ と発音) いとこどうし (「いとこきょうだい」「ひといとこ」)。 usata irwak ci=ne ruwe un ウサタ イㇼワㇰ チネ ルウェ ウン 私たちはいとこどうしなのだよ。(S) usata usata irwak ウサタ ウサタ イㇼワㇰ またいとこ(「ふたいとこ」)。 usata usata ku=irwakutari ne ruwe un ウサタ ウサタ クイㇼワクタリ ネ ルウェ ウン 私のまたいとこたちなのだよ。(S) ☞irwak イㇼワㇰ {E: ①over the generations. ②cousins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usata-irwak
- ウサタイㇼワㇰ (=usata irwak ウサタ イㇼワㇰ) ☆発音 irwak イㇼワㇰ は イㇽワㇰ と発音する。 ☞usata ウサタ {E: cousins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usatairwak
- ウサタイㇼワㇰ 【u-sa-ta irwak】 いとこ,またいとこ,はとこ.▷ウ=互い サタ=前側 イㇼワㇰ=兄弟 ソンノ ウサタイㇼワㇰ ネ パ ㇷ゚ オラーノ ネㇷ゚ワ アン ペ クスネ ヤカ ケラムㇱカリ(ク・エラムㇱカリ) コㇿカ ウウェポッパパ ワ ケランペカマㇺ(ク・エランペカマㇺ)=本当になあ,いとこの者たちなのになんの理由か知らないけれど憎しみ合うので私は気苦労する.ウサタイㇼワㇰ ネ アㇷ゚ クスン エネポ エアシリ ウコヘライパ=いとこだからとてこれほどまでに似ているものか. (出典:萱野、方言:沙流)
- usatairwak(-i)
- ウサタイㇼワㇰ §031.いとこ(従兄弟姉妹)(12)usata-irwak(-i)〔u-sá-ta-ir-wak ウさタイㇼワㇰ〕⦅ホロべツ、エベオツ、チカブミ、テシオ⦆いとこ。[u-(互、相、両)+sa(側)+ta(における)+irwak(兄弟)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- usikta
- ウシㇰタ 【usik ta】 今ごろに. タネ ウシㇰタ ヘマンタ アイヌ シㇰヌ ワ アン ペ アン=今ごろになってからなにの人間が生きているものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- usinricipita
- ウシンリチピタ §013.先祖;祖先(12)u-sinrici-pita〔u-šín-ri-či-pi-ta ウしンリチピタ〕⦅ホロべツ⦆【雅】先祖の当てあい。(→神謡集, p.70)[u(互い)+sinrici(の先祖を)+pita(解く)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- uta
- ウタ 【uta】 搗く. (出典:萱野、方言:沙流)
- uta
- ウタ 【uta】 ナマコ. (出典:萱野、方言:沙流)
- uta
- ウタ §106 マナマコ (1) uta(u-tá)「ウた」これを煮てその煮汁を冷まして洗髪(児玉)。⦅幌別、礼文、長万部、根室⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- uta 1
- ウタ 【他動】(穀物など)を臼に入れて杵で搗(つ)く。 ☆参考 精白するために搗くことを言う。 痛めつけるために突くことは otke オッケ と言う。 ☆参考 臼は nisu ニス、 ヒエ搗きや米搗きをすることは iyuta イユタ、 杵は iyutani イユタニ。 {E: to pound, grind (grains, etc.) with a pestel in a mortar.} (出典:田村、方言:沙流)
- uta- 2
- ウタ 【接頭】[雅](歌われる韻文で、 ye イェ《言う》の前につけられて、 その行の音節数の不足を補い韻律を整える働きをする。) ☞utaye ウタイェ (出典:田村、方言:沙流)
- utakararip
- ウタカラリㇷ゚ §110 ヒトデ類;海星 (1) utakararip(u-tá-ka-ra-rip)「ウたカラリㇷ゚」[<ota(砂)ka(の上)rari(押しつけている)-p(もの)]⦅虻田、礼文⦆ ヒトデ;ヤスデ(方言) Asterias amurensis LUTKEN. (出典:知里動物編、方言:)
- utakararip
- ウタカラリㇷ゚ §216 ホタテ、エゾギンチャク(エゾキンチャクガイ) (1) utakararip (u-ta-ka-ra-rip)「ウタカラリㇷ゚」婆の手(方言)エゾギンチャクPecten swifti BERN. (出典:知里動物編、方言:)
- utamtespare
- ウタㇺテシパレ 【u-tam-tespare】 互いに刀と刀を摺り合わせる[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- utanne 1
- ウタンネ 【自動】[utar-ne 同族・である/になる] 同族である、 同族になる。 ☆参考 単独の動詞としては未出。 ewtanne (< eutanne) エウタンネ …の村人になる。 (出典:田村、方言:沙流)
- utanne 2
- ウタンネ 【副】[utar-ne 同族・として] 同族として、 そこの一族になって。 rep ta eci=oká hike anak rep ta utanne eci=oká レㇷ゚ タ エチオカ ヒケ アナㇰ レㇷ゚ タ ウタンネ エチオカ 海の向こうに住むあなた方は、 海の向こうの人になって暮らす。(S言い伝え) {E: of the same tribe, family.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utannekor
- ウタンネコㇿ 【他動】[utar-ne-kor 同族・として・…を持つ] …を同族として持つ、 …の一族に加わる。 Muka penike kor utar apanekor wa, utannekor wa oka wa kusu ムカ ペニケ コㇿ ウタㇻ アパネコㇿ ワ、 ウタンネコㇿ ワ オカ ワ クス (十勝の人が)鵡川の川上の人々と親戚になって、 その一族になって暮らしているから。(W言い伝え) {E: to have…as the same tribe, family.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utannimara
- ウタンニマㇻ 【名】[所](概の用例はない)[utar-nimara 同族・の半数/一部] 仲間の一部、 仲間の半分ぐらい(ごく少しの一部とも限らず、 またちょうど半分とも限らない。 全部ではないことを言う。 だいたい半分ぐらいをさすことが多い。 数のあるものについて言う。 一個の半分/片割れのことには使われない)。 oro ta sirepa=an korka, a=utannimara nani nani, tan mosir akkari wa toop na herepasi wa hetopo herepasi wa paye rusuy オロ タ シレパアン コㇿカ、 アウタンニマラ ナニ ナニ、 タン モシㇼ アッカリ ワ トオㇷ゚ ナ ヘレパシ ワ ヘトポ ヘレパシ ワ パイェ ルスイ 私たちはそこに(その島に)着いたけれど、 私たちの仲間の一部はまもなく、 この島を通り越してもっと遠く海の向こうへもどって行きたいと言った。(S言い伝え) {E: a portion; half.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utaperari
- ウタペラリ 【u-tap-e-rari】 肩を接する. アヌン コタン ワ エㇰ ウタㇻ エアㇻキンネ パウェトㇰ パテㇰ ウタペラリ.イタサイタㇰ アナㇰネ エチ・サラマ ナ=よその村から来られた方々,本当に雄弁ばかりが肩を接して来ている.答えることはお前に任すよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- utapke
- ウタㇷ゚ケ 【他動】(こわれたもの、 破れたもの)を直す、 つくろう、 修繕する(糸やなわで。 網、 舟、 小出し、 背負い袋、 また家でも)。(W) (S) {E: to repair, mend, fix…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utapke
- ウタㇷ゚ケ 【utapke】 (家や着物などを)修理(する),つくろう,継ぎ(をする),修繕する. アミㇷ゚ ウタㇷ゚ケ=着物の継ぎをする.ホワーㇻ スイ アㇷ゚ト アㇱ ノイネ テエタ アン ルイ レラ オッタ(オㇿ タ) チセ キタイ レラパル アㇷ゚ト アㇱ コㇿ シラパ ワ ケランペカマㇺ(ク・エランペカマㇺ) ナ ニサッタ ヘネ ウタㇷ゚ケ ワ エン・コレ=まあどうしよう,また雨が降りそうだ.この前あった強い風の時に屋根のてっぺんが風で飛び.雨が降ると雨漏りして,私は困っているので,明日にでも修繕してくれ. (出典:萱野、方言:沙流)
- utapke a utapke a
- ウタㇷ゚ケ ア ウタㇷ゚ケ ア 【utapke a utapke a】 継ぎはぎ(する):継ぎはぎだらけ. (出典:萱野、方言:沙流)
- utar
- ウタㇻ 【utar】 人々,仲間. (出典:萱野、方言:沙流)
- utar 1
- ウタㇻ 【名】[概](所は utari(hi) ウタリ(ヒ)) ①人々。 soy ta arki utar ソイ タ アㇻキ ウタㇻ 家の門口に来た人たち。 inne utar インネ ウタㇻ 大勢の人々。 uunukor utar ウウヌコㇿ ウタㇻ 母子。 ②(人や動物や神を表す名詞の後に置かれて)…たち。 okkaypo utar オッカイポ ウタㇻ 若い男たち。 kamuy utar カムイ ウタㇻ 神々。 ③(まれに、 物に関しても) citarpe utar チタㇻペ ウタㇻ ござたち(=複数のござ)。 ☆参考 [所]は《同族、 仲間》の意味で使われる。 ☞utari(hi) ウタリ(ヒ) {E: ①people. ②plural marker for people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utar(-i)
- ウタㇻ §011.身内 血縁の者(9)utar(-i)〔u-tár ウたㇻ〕⦅H.⦆親類。a-hanke-utari「我らの近い親類」⦅ホロベツ⦆。a-tuyma-utari「我らの遠い親類」⦅ホロベツ⦆。k'utari-po「なつかしい親類たち」⦅ユ研Ⅰ, p.90⦆。utar ka sak-pe「親類もない者」(=apa ka sak-pe)⦅ユ研Ⅰ, p.103⦆。ar-utar-sak-pe「全く身寄の無い者」⦅ホロベツ⦆。②部下;家来。a-utari utar「家来ども」⦅ホロベツ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- utar-nimara
- ウタンニマラ ☞utannimara ウタンニマラ (出典:田村、方言:沙流)
- utari
- ウタリ 【utari】 (〜の)親戚,(〜の)仲間. (出典:萱野、方言:沙流)
- utari(hi)
- ウタリ(ヒ) 【名】[所](概は utar ウタㇻ 人々)…の同族の人々、 …の村人たち、 …の仲間たち/連れになっているグループ/組。 k=útarihi menoko utar turano tun ren ci=ne híne タント クタリヒ メノコ ウタㇻ トゥラノ トゥン レン チネ ヒネ 今日は私の同族(アイヌ民族)の人たち、 女性たちと一緒に二、 三人で。(W独話) a=utári ka sísam ka ikopoyke wa アウタリ カ シサㇺ カ イコポイケ ワ 私たちの同族(アイヌ民族)も和人もまじって (S会話) e=se wa e=arpa wa é=utari e=ere yakun é=utari opitta ray kusu ne aan pe エセ ワ エアㇻパ ワ エウタリ エエレ ヤクン エウタリ オピッタ ライ クス ネ アアン ペ あなたが(この魚を)背負って行って(=持って帰って)あなたの村の人たちに食べさせたらあなたの村の人たちはみんな死んでしまうところだったが。(NK民話) eci=utári hosippa ruwe somo ne? エチウタリ ホシッパ ルウェ ソモ ネ? あなたたちの組/仲間は皆帰ったのではないのか。(S) ☆参考 アイヌ民族を指す呼称として「ウタリ」というのは、 アイヌ語で言うときは k=útari(hi) クタリ(ヒ)《私の同族》、 a=útari(hi) アウタリ(ヒ)《私たちの同族》のように人称形で言う言葉である。 {E: of the same tribe, family, village group etc. of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utari(hi)po
- ウタリ(ヒ)ポ 【名】[所+接尾][utarihi-po …の同族・(指小辞)](次の形で) a=utárihipo アウタリヒポ/a=utáripo アウタリポ(今は亡き)私の愛する同族/村人たち、 私の死んだ同族/村人たち。 {E: of the same tribe, family, village group etc. of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utariinne
- ウタリインネ 【自動】[utari-inne (その)同族[所]・多人数である] 同族が多い、 一族/村人の人数が多くなる。 a=utári ka sisipi wa utariinne=an ruwe ne kusu アウタリ カ シシピ ワ ウタリインネアン ルウェ ネ クス (私の)村人たちも増えて村人が大勢になったので。(HK民話) {E: for the people of the same family, group etc to be numerous.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utarikiri(hi)
- ウタリキリ(ヒ) 【名】[所](概 utarikir ウタリキㇼ は未出)[utar-ikir-ihi 人々・集合/一群・(所属語尾)]…の同族の人々/一族の一群。 {E: people of the same family, group, etc. of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utaripo
- ウタリポ ☞utari(hi)po ウタリ(ヒ)ポ (出典:田村、方言:沙流)
- utarkes(-i)
- ウタㇻケㇱ §003.おんな(女)(17)utar-kes(-i)〔u-tár-keš ウたㇻケㇱ〕⦅サル;ユ研Ⅱ, p.496⦆婦女子。[utar(人々)+kes(端)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- utarkorkamuy
- ウタㇻコㇿカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(17)疱瘡神 utar-kor-kamuy〔u-tár-kor-ka-muǐ ウたㇻコㇿカムイ〕[utar(なかま)+kor(もつ)+kamuy(魔神)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- utarkorkur
- ウタㇻコㇿクㇽ 【名】[utar-kor-kur 人々/同族・を持つ・人] 族長、 村長(むらおさ)。 {E: a family head; a village chief.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utároká
- ウタロカ 【代名】[utar-oka 人々・存在(する)[複]] あなた様方(女性から成人男子に言うとき、 二人称複数代名詞 ecioká エチオカ の代わりに使われる。 文法上は三人称複数)。 (出典:田村、方言:沙流)
- utarokihi
- ウタロキヒ 【名】[所](概は用例がない)[utar-ok-ihi 人々・(接尾辞)・(所属語尾)] 彼ら皆、 皆さん方。 tu tépu or un/ku=omare wa/pon katkemat hem/poro sensey utar/utarokihi/ku=nure rusuy トゥ テプ オルン/クオマレ ワ/ポン カッケマッ ヘㇺ/ポロ センセイ ウタㇻ/ウタロキヒ/クヌレ ルスイ (私は)二本のテープに入れてお嬢さんにも大先生方皆様にも聞かせたかった。(W即興詩) ☆参考 話し言葉の中には用例がない。 {E: everyone; all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utarorke(he)
- ウタロㇿケ(ヘ) 【名】[雅]人々、 …たち。 kamuy moyremat/utarorkehe カムイ モイレマッ/ウタロㇿケヘ [雅]女神様たち。(Sユーカラ) atuyso ka ta/urokte pito/urokte kamuy/utar orke anak アトゥイソ カ タ/ウロㇰテ ピト/ウロㇰテ カムイ/ウタロㇿケ アナㇰ [雅]沖の方におわす神々は。(Sユーカラ語り) (出典:田村、方言:沙流)
- utarpa
- ウタㇻパ 【名】[utar-pa 人々・頭] 人の上に立つえらい立派な人(男)、 威風堂々とした男性。 {E: a great person, man, leader.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utarpa
- ウタㇻパ 【utar-pa】 首領,偉人. ソンノ ウタㇻパ シノ ウタㇻパ ネ ㇷ゚ ネ クス ア・エリㇰナヌカㇻ カシウン パウェトッコㇿ ハウェ ポーヘネ コトㇺ シリ=本当の首領,まことの首領であるので,皆が見上げるその上へ雄弁なこと,なおさら似合うこと. (出典:萱野、方言:沙流)
- utarpake
- ウタㇻパケ 【名】[所](概は utarpa ウタㇻパ)[utar-pa-ke 人々・頭・(所属語尾)](次の慣用句の中で) aynu ka utarpake アイヌ カ ウタㇻパケ アイヌ/男の中でも特に威風堂々とした立派な男性。 ☆参考 aki(hi) アキ(ヒ)《(彼)の弟》、 teke(he) テケ(ヘ)《(彼)の手》のような意味での所属形を utarpa ウタㇻパ はつくらない。 {E: a great, exceptional Ainu man.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utarpake
- ウタㇻパケ 【utar pake】 仲間のかしら:尊敬できる相手に対する敬称. ク・ユㇷ゚ ウタㇻパケ=私の兄である方.カクタㇻパケ(ク・アㇰ・ウタㇻパケ)=私の弟である方. (出典:萱野、方言:沙流)
- utarpo
- ウタㇻポ 【名】[utar-po 人々・(指小辞)] 少しの人々。 {E: a few people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utasacipo
- ウタサチポ 【自動】[u-tasa-cip-o 互い・と反対方向に・舟・をこぐ] ①互いに反対方向に舟をこぐ/進める。 ②(比喩的に)方針・計画について主張が合わず言い争う。 ③(名詞として)反対方向への舟のこぎ合い、 進路についての争い。 poro serke utasacipo koraci haweoka rok ayne ポロ セㇾケ ウタサチポ コラチ ハウェオカ ロㇰ アイネ 大半の人がちょうど舟を反対方向にこぎ合うみたいに言い争っていたあげく。(S言い伝え) utasacipo utasaitak an wa uitakniwkestepa wa ウタサチポ ウタサイタㇰ アン ワ ウイタㇰニウケㇱテパ ワ 舟を反対方向にこぎ合うように言い争い言い合いして折り合いがつかずに。(S言い伝え) {E: ①to row boats in mutually opposite directions. ②to dispute a claim. ③} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utasaitak
- ウタサイタㇰ 【自動】[u-tasa-itak 互い・と交代して/に対立して・話す] ①言葉のやりとり(言ったり答えたり)をする。 ②言い合い(口論)をする。 ③(名詞として)言葉のやりとり、 言い合い。 {E: ①to converse. ②to exchange words; quarrel; dispute. ③a quarrel; a dispute.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utasare
- ウタサレ 【他動】[単](複は utaspare ウタㇱパレ)[u-tasa-re 互い・と交代する・させる] …をとりかえる、 交換する(「ばくる」)。(S) {E: to change, exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utasare
- ウタサレ 【u-tasa-re】 交換する.取り替える. (出典:萱野、方言:沙流)
- utasaroski
- ウタサロㇱキ 【自動】[複](単の用例はない。 roski ロㇱキ の単は as アㇱ)[u-tasa-roski 互い・に対して・立つ[複]] 互いに争う、 互いに戦う。 sine moto a=kor pe ney pakno utasaroski シネ モト アコㇿ ペ ネイ パㇰノ ウタサロㇱキ 私たちはもとは一つなのにいつまでも互いに争っていた。(S言い伝え) {E: to fight each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utasaroski
- ウタサロㇱキ 【u-tasa-roski】 対立(する),仲たがい(する). ウアパヌㇷ゚ エチ・ネ ナ ウタサロㇱキ コイサㇺ ノ ウトクイェコㇿ ヤン=お互いに親戚になるのだから,対立することなく仲よくしなさい.ウウタリ アナㇰネ ネユンポカ ウサㇺオウペカレ ウタサロㇱキ サㇰノ ウコアㇷ゚カㇱ ペ ネ ナ=親戚同士はなんとかして助け合いをして対立することなく行き来するものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- utaspa
- ウタㇱパ 【自動/副】[u-tas-pa 互い・と交換する(tasa タサ の語幹)・[複]] ①[自動]互いに交代し合う、 代わるがわるする。 utaspa an kor ウタㇱパ アン コㇿ 互いに。 utaspa pakno ウタㇱパ パㇰノ(=utaspa ウタㇱパ) 互いに。 ②[副]互いに。 utaspa ukoramkor ウタㇱパ ウコラㇺコㇿ 互いに相談し合う。 uramkarpare itak utaspa ye ウラㇺカㇻパレ イタㇰ ウタㇱパ イェ 悔やみを言い合う言葉を互いに言う。(S) {E: ①to take turns. ②mutually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utaspa
- ウタㇱパ 【utaspa】 互いに. (出典:萱野、方言:沙流)
- utaspare
- ウタㇱパレ 【他動】[自動使役][複](単は utasare ウタサレ) [u-taspa-re 互い・と交換する[複]・させる](二つ以上)をとりかえる、 交換する(「ばくる」)。(S) a=utáspare ro アウタㇱパレ ロ (私とあなたで)取りかえましょう。(W) {E: to change, exchange with…} (出典:田村、方言:沙流)
- utaspare
- ウタㇱパレ 【utaspa-re】 取り替える. (出典:萱野、方言:沙流)
- utaspaukasuy
- ウタㇱパウカスイ 【utaspa u-kasuy】 互助.手伝い合う. (出典:萱野、方言:沙流)
- utassanke
- ウタッサンケ §419 (その他の鳥名) (36) utassanke(u-tás-san-ke)「ウたッサンケ」⦅天塩⦆(鳥が)群れをなして飛んでくる[<utar-sanke(仲間を・出してくる)] (出典:知里動物編、方言:)
- utaye
- ウタイェ 【他動】[雅](彼が)…を言う。 sekor okay pe utaye hike セコㇿ オカイ ペ ウタイェ ヒケ [雅]ということを言うと。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では単に ye イェ と言う。 ユーカラでも ye イェ が使われるが、 リズムの関係で uta- ウタ をつけて二音節ふやすことがある。 三人称である。 uta- ウタ の語源は不明。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utomoytak
- ウトモイタㇰ 【自動】[u-tomoytak 互い・をなだめる] 仲裁する。 {E: to arbitrate; mediate.} (出典:田村、方言:沙流)
- utomta
- ウトㇺタ 【副】[u-tom-ta 互い・の方(ぶつかる正面)・に](=utom ta ウトㇺ タ)お互いに面と向かって、 直接に。 utomta ukoramkor ウトㇺタ ウコラㇺコㇿ 直接二人で相談する(間に人が入らなで)。(S) utomta unukar itak ウトㇺタ ウヌカㇻ イタㇰ お互いに直接会って言う言葉。(S) {E: directly facing one another.} (出典:田村、方言:沙流)
- utomta-itak
- ウトㇺタイタㇰ 【名】面と向かって(「ぶつけて」)言うことば(日常会話語)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- uttap
- ウッタㇷ゚ 【名】[動物](魚の名)カスベ。 〔知分類 p.8〕 {E: name of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- uttap
- ウッタㇷ゚ 【uttap】 かすべ(エイ). (出典:萱野、方言:沙流)
- uttap
- ウッタㇷ゚ §010 ガンギエイ;かすべ (3) uttap (ut-tap)「ウッタㇷ゚」 成魚 ⦅長万部、礼文、虻田、幌別、白老、浦河、様似、足寄、網走、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- uttapsirosi
- ウッタㇷ゚シロシ §012 サメガスベ (6) uttap-sirosi (ut-tap-si-ro-si)「ウッタㇷ゚シロシ」 ⦅足寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- utukari ta utukari ta
- ウトゥカリ タ ウトゥカリ タ 【u-tukari ta u-tukari ta】 近くに近くに. ポロ ペッ アナㇰネ ウトゥカリタ ウトゥカリタ ケペレペ ネ ウㇱケ アン ペ ネ ワ チㇷ゚モㇺ カ エアイカㇷ゚=大きい川には近くに近くに淀になった所があって舟が流れることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
- uturu ta
- ウトゥル タ 【uturu ta】 ときどき. (出典:萱野、方言:沙流)
- utur_ ta
- ウトゥッタ 【utur ta】 下座に. オッカヨ アナㇰネ アペケㇱ ウトゥッタ(ウトゥㇽ タ) ア コㇿ ポン ユㇰ パテㇰ ウㇰ ペ ネ クス イテキ ア・アレ ㇷ゚ ネ=男は火尻の下座へ座ると小鹿しか獲れなくなるから,そこへ座らせるものではない. (出典:萱野、方言:沙流)
- ututanpa
- ウトゥタンパ 【自動】[複](単の例はない。 tutanpa トゥタンパ の単は tutanu トゥタヌ)[u-tutanpa 互い・の次に続く[複]] 互いに続いている。 noskike ta ututanpa hike ノㇱキケ タ ウトゥタンパ ヒケ 真ん中に続いている者、 (兄弟中の)真ん中の二人。(S) {E: to be mutually continuous.} (出典:田村、方言:沙流)
- uunukorutar
- ウウヌコルタㇻ 【u-unu-kor-utar】 親子:母子に限る. (出典:萱野、方言:沙流)
- uutari
- ウウタリ 【名】[u-utari 互い・の同族[所]] 同族/親戚どうし。 iteki uutari ka uwanun ka uwehosi uwehosi yaynu no, sine ikinne yaynu, sine irenka kor yakne イテキ ウウタリ カ ウワヌン カ ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ、 シネ イキンネ ヤイヌ、 シネ イレンカ コㇿ ヤㇰネ 親戚同士も他人同士もバラバラな考えを持たず、 同じように考え同じ意図を持てば。(S独話) tane anak uutari ne hi ka koyayrampewtekpa wa oka タネ アナㇰ ウウタリ ネ ヒ カ コヤイランペウテㇰパ ワ オカ 今は互いに親戚同士だと言うこともわからなくなっている。(S) uutari uutari poronno sir-epitta oka ウウタリ ウウタリ ポロンノ シレピッタ オカ 親戚どうしがたくさんそこらじゅうにいる。(S) ☆対語 uwanun ウワヌン 他人同士。 {E: the same tribe, family; relations.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uutari
- ウウタリ 【u-utari】 親類,仲間,同族. タㇷ゚ イキ ウタㇻ ウウタリ ネ パ ノイネ イㇼシㇰプイポ ウコアリパ=今の人たち親類らしく目つきがそっくりだった.ソンーノ ウウタリ ネ ペ オラーノ ウコウェンサンペコㇿ パ アヌン アナㇰネ トモオイタㇰ カ エアイカㇷ゚=本当に親戚なのに仲が悪いものだ,他人には仲直りさせることもできない.オロヤチキ ウウタリ ア・ネ ハウェ ネ ワー=知らなかったが,私とあなたは親戚であったのだね. (出典:萱野、方言:沙流)
- uutarikor
- ウウタリコㇿ 【自動】[u-utari-kor 互い・の同族・を持つ] 親戚同士である。 uutarikor utar ウウタリコㇿ ウタㇻ 親戚同士の人々。 ☆参考 同じ語構成の語の例:uirwakikor ウイㇼワキコㇿ 兄弟姉妹である、 uunukor ウウヌコㇿ 母子である、 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 {E: to be related.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweepakta
- ウウェエパㇰタ 【副】[u-w-eepak-ta 互い・(挿入音)・の次・に]だんだんに(=uweepakiun ウウェエパキウン)。 uweepakta méan ウウェエパㇰタ メアン だんだん寒くなる(=uweepakiun méan ウウェエパキウン メアン )。(S) {E: gradually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweepakta
- ウウェエパㇰタ 【u-e-epak ta】 だんだん. ウウェエパㇰタ シㇼポㇷ゚ケ=だんだん暖かくなる. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwehayta
- ウウェハイタ 【自動】[u-w-e-hayta 互い・(挿入音)・に・届かない](婚約者どうしが)結婚を取りやめる。 {E: for a couple to call off their engagement to marry.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweinonnoitak
- ウウェイノンノイタㇰ 【u-e-inonno-itak】 おはらいの祈り(をする):神々に向かって病気が治るように祈る.誰かが誰かのためにおはらいの祈りをする. タㇷ゚ ネノ パ トゥㇺ ネ マヌ ㇷ゚ ユㇷ゚ケ ヒ タ アナㇰネ オシルㇱクㇽ パテㇰ ネ ペコㇿ ネ ㇷ゚ ネ クス ウウェイノンノイタㇰ ペ カ イサㇺ=このように病気がはやる時には床に伏す者ばかりのようになるとおはらいの祈りをする者もいない. (出典:萱野、方言:沙流)
- uweipakta
- ウウェイパㇰタ 【u-e-ipak ta】 だんだん. タント アナㇰネ アクㇷ゚・アン ヒ ケユタラ(ク・エユタラ) ワ アン クス ウウェイパㇰタ アイヌ エㇰ ナンコㇿ ワー=今日は建て前することを村人に知らせてあるので,だんだんと人が来るだろう. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwekatayerotke
- ウウェカタイェロッケ 【自動】[u-w-ekatayerotke 互い・(挿入音)・と仲が良い](=uwekatayrotke ウウェカタイロッケ)互いに仲がいい。 {E: to be on mutually good terms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwekatayerotke
- ウウェカタイェロッケ 【u-e-katayerotke】 仲がよい,仲よし(の人). (出典:萱野、方言:沙流)
- uwekatayrotke
- ウウェカタイロッケ 【自動】[u-w-ekatayrotke 互い・(挿入音)・と仲が良い](=uwekatayerotke ウウェカタイェロッケ) 互いに仲がいい。 {E: to be on mutually good terms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwekotanne
- ウウェコタンネ 【自動】[u-w-e-kotan-ne 互い・(挿入音)・と一緒に・村・である/になる] 同じ村の村人になる。 a=yuputari kotanu un túp=an wa uwekotanne=an アユプタリ コタヌ ウン トゥパン ワ ウウェコタンネアン 私たちは(妻の父が死んでから妻の村を離れて)兄たちの村へ移って、 同じ村の村人になった。(NK民話) {E: to become a member of the same village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwepotara
- ウウェポタラ 【u-e-potara】 まじない(をする). ナイクスン(ナイクㇱ ウン) ウナㇻペ ヤイヌミウェン ワ マㇰ ア・カㇻ ヤッカ ウェン ワ タント ユㇷ゚ケ ウウェポタラ アン ペ ネ ヤカィェ(ヤㇰ ア・イェ) カㇻパ(ク・アㇻパ) ワ ケㇰ(ク・エㇰ)ナ=沢の向かいのおばが病気でどうしてもよくならないので今日強くまじないをするそうだから私は行って来るから.ナイクㇱ タ アン ウナㇻペ ヤイヌミウェン タント ユㇷ゚ケ ウウェポタラ アン ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ホタヌ クス カㇻパ(ク・アㇻパ) ナ ヌ ワ アヌ=沢の向かいのおばさんが病気で今日大事なおまじないが行なわれるというので私は見舞いに行くから聞いておいてね. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwetastasa
- ウウェタㇱタサ 【u-e-tas-tasa】 意見(考え方)が違う,争う. アヌン アニ(アン ヒ) タ アナㇰネ ウウェタㇱタサ・アン コㇿ ア・エヤイシトマ ㇷ゚ ネ.アヌン イサㇺ ヒ タ アナㇰ ネㇷ゚ ネ ヤッカ イェ ヤン アニー=他人がいる時は意見が違うと恥ずかしいものだ,他人がいない時はなんでも言いなさいね. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwewtanne
- ウウェウタンネ 【自動】[u-w-e-utar-ne 互い・(挿入音)・と一緒に・同族・になる] 互いに同族/親族になる(夫婦になることも)。 nani eci=uwéwtanne yakne síno eci=uwépirka oasi ruwe ne na ナニ エチウウェウタンネ ヤㇰネ シノ エチウウェピㇼカ オアシ ルウェ ネ ナ あなたたちは今すぐ夫婦になれば、 本当に幸せになるぞ。(NK民話) {E: to be of the same tribe, family; become related.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwonakorutar
- ウウォナコルタㇻ 【u-ona-kor-utar】 親子:父子に限る. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwonuytasa
- ウウォヌイタサ 【自動/副】[u-w-onuytasa 互い・(挿入音)・と交代する/して] ①[自動]行き違いになる。 hunak ta uwonuytasa=as-pa hi an un? フナㇰ タ ウウォヌイタサアㇱパ ヒ アヌン? 私たちどこで行きちがいになったのだろう? (S) ②[副]交互に、 代わり番に、 交代交代で。 uwonuytasa ukopasrota kor oka ウウォヌイタサ ウコパㇱロタ コロカ 彼らは交互に悪く言い合っている。(S) { ①E: to fail to meet each other. ②mutually; in turn.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwonuytasa
- ウウォヌイタサ 【u-onuytasa】 行き違いになる.▷ウ=互い オヌイタサ=反対に エチ・エカノㇰ クナㇰ イェ コㇿ クンネイワノ アㇻパ アㇷ゚ ネイタカ エチ・ウウォヌイタサ シリ ネ ハウェ=お前を迎えると言いながら朝から行ったのにどこかでお前たちは行き違いになったわけだな. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwotutanpa
- ウウォトゥタンパ 【自動】[複](単の uwotutanu ウウォトゥタヌ は副詞としての用例のみで自動詞としての用例は未出)[u-w-otutanpa 互い・(挿入音)・の次に続く[複]] 一方の後に他方が続いている。 uwotutanpa no oka hike ウウォトゥタンパ ノ オカ ヒケ 続いている者。 uyupikor uwotutanpa p ウユピコㇿ ウウォトゥタンパㇷ゚ 続いている兄弟。 iyotta rupne uwotutanpa p イヨッタ ルㇷ゚ネ ウウォトゥタンパㇷ゚ 一番大きい続いている者=兄弟中のいちばん上の二人。 ☆参考 まん中の二人の場合は「uwotutanpa p ウウォトゥタンパㇷ゚ とも言うが ututanpa ウトゥタンパ だな」。(S) ☞ututanpa ウトゥタンパ {E: to continue one after another.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwotutanu
- ウウォトゥタヌ 【副】[u-w-otutanu 互い・(挿入音)・の後に続く] 順々に。 uwotutanu uwotutanu uk wa paye yan ウウォトゥタヌ ウウォトゥタヌ ウㇰ ワ パイェ ヤン 順々に取って行きなさい。(S) ☆参考 本来自動詞だが文の述語としての用例は未出。 {E: in order; one by one.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwotutanu
- ウウォトゥタヌ 【u-o-tutanu】 順番. ウウォトゥタヌ ウウォトゥタヌ ウㇰ ワ アㇻパ=順番に取って行け. (出典:萱野、方言:沙流)
- uwoyakta
- ウウォヤㇰタ 【u-oyak-ta】 別々に. チセ ア・アシ ヒ タ アナㇰネ ナ ウウォヤㇰタ ア・アシ.ネンカネ シㇼウフイ ヒ タ ア・シトマ クス=家を建てる時はそれぞれ別々に建てる.もしも火事になった時恐ろしいので. (出典:萱野、方言:沙流)
- uyaykotamatama
- ウヤイコタマタマ 【自動】[u-yay-ko-tama-tama 互い・自分・と・一つにする(?)・(重複)] 互いにだき合う、 同衾する。 〔久辞典稿〕uyaykotama ウヤイコタマ 「かたまって、 一つになって」、 kotama コタマ 「一緒にする、 一つにする」。 {E: to hug each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uytani
- ウイタニ §409 ハイネズ (7) uyta-ni (úy-ta-ni)「うイタニ」 茎 ⦅白主⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- wakka kasi ota
- ワッカ カシ オタ 【wakka kasi o-ta】 水をかける. (出典:萱野、方言:沙流)
- wakkaku-ontaro
- ワッカクオンタロ 【名】[wakka-ku-ontaro 水・を飲む・たる/桶] 水だる、 水桶(「おけ」の訳語として出た)。 {E: a water pail.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wakkakukuttar
- ワッカククッタㇻ §014 ヨブスマソウ (4) wakka-ku-kuttar (wák-ka-ku-kut-tar)「わッカククッタㇻ」[wakka(水)ク(飲む)kuttar(筒)] 茎 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- wakkakuttar
- ワッカクッタㇻ §014 ヨブスマソウ (3) wakka-kuttar (wák-ka-kut-tar)「わッカクッタㇻ」[wakka(水)kuttar(筒)] 茎 ⦅A沙流・天塩・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- wakkata
- ワッカタ 【自動】[wakka-ta 水・を採って来る] 水を汲む、 水を汲んで来る、 水汲みする(=wakka ta ワッカ タ)。 ku=wakkata クワッカタ 私は水汲みする(wakka ku=ta ワッカ クタ とも言う)。 {E: to scoop up, draw water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wakkata
- ワッカタ 【wakka ta】 水を汲む.▷ワッカ=水 タ=汲む (出典:萱野、方言:沙流)
- wakkatapa
- ワッカタパ 【自動】[複](wakkata ワッカタ は単複の区別なし)(二人以上が皆)水汲みする。 {E:to scoop up, draw water (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wakkatare
- ワッカタレ 【他動】[自動使役][wakkata-re 水汲みする・させる](人)に水汲みをさせる/水汲みせよと言いつける。 a=wakkatare hekaci wakkata kopan アワッカタレ ヘカチ ワッカタ コパン 水汲みを言いつけられた少年が水汲みするのをいやだと言った(水汲みを親に言いつけられたがいやがってしなかったため神のとがめを受けて月に上げられた、 今でも月の中で水汲みをしている)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- wáta
- ワタ 【名】[概](所は wátaha ワタハ) 綿(わた)。(W) (S) {E: cotton.} (出典:田村、方言:沙流)
- wátaha
- ワタハ 【名】[所](概は wata ワタ) …の綿 (ふとんの、 着物の)。 amip wátaha アミㇷ゚ ワタハ 綿入れの着物の綿。(S) wátaha irammakaka puspuske wa kosne wa a=tar humi pirka ワタハ イランマカカ プㇱプㇱケ ワ コㇱネ ワ アタルミ ピㇼカ 綿が具合よくふくらんで軽くなって敷くのに気持ちがいい。(S) {E: the cotton of, for…} (出典:田村、方言:沙流)
- wátara
- ワタラ 【名】[雅][古] 岩石、 角の立った大きなゴロゴロした石。 nokan wátara ノカン ワタラ 小さい岩石。 rupne wátara ルㇷ゚ネ ワタラ 大きい岩石。 ☆参考 sirar シラㇻ 海岸などの大きい石。 suma スマ 石。 {E: rock.} (出典:田村、方言:沙流)
- watara
- ワタラ 【watara】 平磯. (出典:萱野、方言:沙流)
- watotta
- ワトッタ §344 トビ とんび (2) watotta (wá-tot-ta)「わトッタ」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- watottakamuy
- ワトッタカムイ §344 トビ とんび (3) watotta-kamuy (wá-tot-ta-ka-muy)「わトッタカムイ」[<とび・神] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- wattes-puta
- ワッテㇱプタ 【名】[wattes-puta わら・ふた] さんだわら(「さんばやし」、 俵の両端をふさぐ丸いふた)。 {E: a round straw lid.} (出典:田村、方言:沙流)
- wenkinrane i=kohetari
- ウェンキンラネ イコヘタリ 【wen-kinra-ne i=ko-hetari】 怒った顔でさっと振り向く.▷ウェン=悪い キンラ=猛り ネ=なる イ=私 コ=に ヘタリ=自ら起こす ソモカ タㇷ゚ネ エネ アン イタㇰ ア・イ・コスイェ クナㇰ ア・ラム アㇷ゚ ア・イ・ウェンイェカㇻ ウェンキンラネ イ・コヘタリ=まさかのこと,そのような言葉が私に降り注ぐとは思わなかったのに,私は悪く言われたので怒った顔でさっと振り向いた. (出典:萱野、方言:沙流)
- wenmatakihi
- ウェンマタキヒ 【名】[所](概の例はない。 mátakihi マタキヒ の概は mátak マタㇰ)[wen-matakihi 悪い・…の妹](一人称と引用一人称(不定人称形)で使われる。) a=wenmatakihi アウェンマタキヒ (引用文で)私の悪い妹、 私の愚妹、 私のとんでもない妹。 {E: a bad younger sister.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenpasrota
- ウェンパㇱロタ 【自動】[wen-pasrota ひどく・悪態をつく] ひどい悪態をつく、 ひどくののしる。 ☞pasrota パㇱロタ {E: to curse badly.} (出典:田村、方言:沙流)
- wenpasrota
- ウェンパㇱロタ 【wen-pasrota】 毒づく. ソンノ イヨーハイ イヨイタクシ エカㇷ゚ネ ウェンパㇱロタ ハウェ.ケオハイシトマ(ク・エオハイシトマ)=本当にいやなことだよ.呪いの言葉さながらに毒づく,私は薄気味悪い. (出典:萱野、方言:沙流)
- wentakah
- ウェンタカㇵ §824.ゆめ(夢)[みる](4)wen-takah〔wén-takah うぇンタカㇵ〕[悪い・夢]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.108】 (出典:知里人間編I、方言:)
- wentarap
- ウェンタラㇷ゚ 【自動】[wen-tarap 悪い・夢見る](?) 夢を見る。 ukuran ku=wentarap ウクラン クウェンタラㇷ゚ ゆうべ 私は夢を見た。(S) wentarap humi wen ウェンタラㇷ゚ フミ ウェン 夢見が悪い。(W) (動名詞として)wentarap he hemanta ku=ki humi ウェンタラㇷ゚ ヘ ヘマンタ クキ フミ 私は夢だか何だか見たようだ。(S) ☆参考 wen- ウェン がついているが「悪夢」という意味ではない。 ☆参考 他動詞は takar タカㇻ …を夢みる、 …という夢を見る。 {E: to dream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wentarap
- ウェンタラㇷ゚ 【wentarap】 夢(をみる). ウェンタラㇷ゚ オッタ(オㇿ タ) ネㇷ゚ カ ア・イ・コタララ ワ ア・ウㇰ ヤㇰ ア・タカㇻ ネ ウェンタラㇷ゚ アナㇰネ パヨカカムイ パヨカ ヒ ネ クス ヤイカキㇰ・アン ペ ネ ナー=夢の中で何か伸ばされて受け取った夢をみるとその夢は流行病の神が歩いているのだから自分自身で体をはらい清めるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
- wentarap(-i
- ウェンタラㇷ゚(イ §824.ゆめ(夢)[みる](3)wentarap(-i〔n.〕;-an〔v.〕)〔wén-ta-rap うぇンタラㇷ゚〕[wen(悪い)+tarap(夢)]⦅ホロべツ、チカブミ、ビホロ⦆【常】 (出典:知里人間編I、方言:)
- wentarapte
- ウェンタラㇷ゚テ 【他動】[自動使役][wentarap-te 夢を見る・させる] …に夢を見させる。 ☆参考 神が人間に自分の意図や事の次第を明かすのに、 当人あるいは村おさか村おさの妻のような人に夢を見させて知らせる。 {E: to make (someone) dream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wentarapte
- ウェンタラㇷ゚テ 【wentarap-te】 夢をみさせる.▷ウェンタラㇷ゚=夢をみる テ=させる →神様が夢をみさせる チセコㇿカムイ ア・ネ,トパットゥミ エㇰ ノイネ シリキ クス チセコㇿクㇽ ア・ウェンタラㇷ゚テ=私は家の守護神であって,夜盗が来る様子なので家主に夢をみさせた.カムイ オㇿワ アイヌ ア・ウェンタラㇷ゚テ クスケライポ アイヌ アナㇰネ ネㇷ゚ ネㇷ゚ アン ペ エラムオカ シコㇿ ウウェペケㇾ オルㇱペ タ アン ペ ネ ワ=神からアイヌたちが夢をみせてもらえるお陰で,アイヌたちはいろいろなことを知ることができると昔話の中にあるものだ.*道東のアイヌは夢のことをチニタ(夢)と言う. (出典:萱野、方言:沙流)
- wentarapyar
- ウェンタラㇷ゚ヤㇻ 【自動】[不定使役][wentarap-yar 夢を見る・人にさせる]人に(だれかに)夢を見させる。 {E: to make dream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- weysetasani
- ウェイセタサニ §016.子孫(8)wey-seta-sani〔wéǐ-se-ta-sa-nì うぇイセタサニ〕⦅ホロベツ⦆悪口に用いる句。もと「悪い・犬・の子孫」の義。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- worokuta
- ウオロクタ 【他動】[wor-o-kuta 水中・に・…を(入れ物から)出して捨てる] …を水中に捨てて流す、 …を水中にぶちまけてしまう。 a=worókuta アウオロクタ 水中にぶちまけられる、 洪水で水に流されてしまう。 {E: for something thrown into the water to be swept away..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaekatta
- ヤエカッタ 【ya-ekatta】 さっと陸へ上げる. ▷ヤエ=陸 カッタ=さっと(補遺編)▷ヤエ=陸 カッタ=さっと (出典:萱野、方言:沙流)
- yáetaye
- ヤエタイェ 【自動】[ya-etaye 網・を引く] 網を引く(魚をとるため)、 網を引いて魚をとる。 pis ta ani yáetaye=an tus ピㇱ タ アニ ヤエタイェアン トゥㇱ 浜で網を引くための綱。(S) ☆発音 サダモさんは yaytaye ヤイタイェ と発音する。 ☆参考 yáetaye ヤエタイェ は枕ことばのようなもの。 このように言うことによって韻律が整う。 {E: to pull a net (to catch fish).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaetaye
- ヤエタイェ 【ya-etaye】 網引き. (出典:萱野、方言:沙流)
- yáetaye satcep
- ヤエタイェ サッチェㇷ゚ 【名】[慣用句][網を引いた・乾し魚][雅]魚。 (出典:田村、方言:沙流)
- yaknatara
- ヤㇰナタラ ☞koyaknatara コヤㇰナタラ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaknatara
- ヤㇰナタラ 【yak-natara】 響く. (出典:萱野、方言:沙流)
- yamrayta
- ヤㇺライタ 【名】[yam-rayta 栗・いが] [植物] 栗のいが。 〔知分類 p.174〕 {E: the bur of a chestnut.} (出典:田村、方言:沙流)
- yamraytayokoamam
- ヤㇺライタヨコアマㇺ §401 ヒエ (11) yamrayta-yoko-amam (yám-ray-ta-yo-ko-a-mam)「やㇺライタ・ヨコ・アマㇺ」[yam-rayta(クリ・いが)yoko(ねらう)amam(穀)] ⦅バチラー、アイヌ人とその説話⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- yar'itanki
- ヤㇻイタンキ 【yar-itanki】 樹皮の椀:シラカバの皮製. (出典:萱野、方言:沙流)
- yatacikoykip
- ヤタチコイキㇷ゚ 【ya ta ci-koyki-p】 陸の獲物. (出典:萱野、方言:沙流)
- yatotta
- ヤトッタ §344 トビ とんび (1) yatotta (yá-tot-ta)「やトッタ」[<] ⦅幌別、礼文華、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
- yattanpi
- ヤッタンピ 【名】[yar-tanpi すりきれた・[日本語]足袋(たび)] ぼろたび。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- yaturetare
- ヤトゥレタレ §350 キンクロハジロ (2) yaturetare (ya-tu-re-ta-re)「ヤトゥレタレ」 ⦅キ791⦆はじろがも (出典:知里動物編、方言:)
- yayantakahka
- ヤヤンタカㇵカ §468 タラバガニ (7) yayan-takahka (ya-yan-ta-kah-ka)「ヤヤンタカㇵカ」 ⦅落帆、富内⦆土資32, K32 (出典:知里動物編、方言:)
- yayantat
- ヤヤンタッ §308 エゾノダケカンバ (6) yayan-tat (ya-yán-tat)「ヤやン・タッ」[ただの樺皮] 樹皮 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- yayantatni
- ヤヤンタッニ §308 エゾノダケカンバ (7) yayantat-ni (ya-yán-tat-ni)「ヤやンタッ・ニ」[上記樺皮のとれる木] 茎 ⦅落帆⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- yayattasa
- ヤヤッタサ 【yay-at-tasa】 謝礼,礼:礼のために物を贈る. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayattasap
- ヤヤッタサㇷ゚ 【yay-at-tasa-p】 世話になったお礼の品. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayecitakte
- ヤイェチタㇰテ 【yay-e-ci-itak-te】 自らの悪事を言う,問わず語り,告白する:自分では言うまいと思っても神罰によってしゃべらされてしまう. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayeimontasa
- ヤイェイモンタサ 【yay-e-i-mon-tasa】 仇討ち,復讐. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayekataitak
- ヤイェカタイタㇰ 【yay-e-ka-ta-itak】 詫びる,自分を弁護する.▷ヤイ=自身 エ=それ カタ=上に イタㇰ=言う →自分自身で自分のことを言う エネ ポロホ アン アㇷ゚ ポホ ウェンプリコㇿ ヒ エラマン アクス タシテㇰテㇰ ヤイェカタイタㇰ コㇿ アン=あれほどの口であったのに息子が悪いことをしたことがわかったら全く急に詫びを言っているものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayekotanne
- ヤイェコタンネ 【自動】[yay-e-kotan-ne 自分・で・集落・である/になる] 一軒家である(他の家から離れ、 一軒で一つのコタンをなす)。 yayekotanne wa an ヤイェコタンネ ワ アン 一軒家だ。(S) {E: to be a single house.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayepataraye
- ヤイェパタライェ 【自動】[yay-e-pata-raye 自分・で・(?)・行かせる]遠慮する。 yayepataraye wa e ka somo ki ヤイェパタライェ ワ エ カ ソモ キ 遠慮して(出されたものを)食べない。(S) ☆参考 oripak オリパㇰ が「遠慮する」と訳されることがあるが、 これは出されたものを食べない/受け取らないことではなく、 神や目上の人に畏敬の念を示してへりくだり、 慎んで行儀よく遠慮深く振舞うことを言う。 eyayye エヤイイェ は《…を辞退する(受け取らない)》。 {E: to be reserved; hesitant.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayeykataitak
- ヤイェイカタイタㇰ 【自動】[yay-e-i-ka-ta-itak 自分・で・もの・の上・で・しゃべる]断る。 ku=yayeykataitak クヤイェイカタイタㇰ (私は)(その話を)断った。(S) ☆参考 他動詞は eyayeykataitak エヤイェイカタイタㇰ {E: to refuse; decline.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayeymontasa
- ヤイェイモンタサ 【自動】抵抗する。 (名詞として使われて)抵抗。 néun an yayeymontasa ka somo ki hawe? ネウン アン ヤイェイモンタサ カ ソモ キ ハウェ? (彼は)なんの抵抗もしなかったのか。(S) {E: to resist.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayeynonnoitak
- ヤイェイノンノイタㇰ 【自動】[yay-e-inonnoitak 自分・について・祈る] 自分のことを神に祈る。 {E: to pray to the gods for something (concerning oneself).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayeysoytak
- ヤイェイソイタㇰ 【自動】[yay-e-isoytak 自分・について・話をする] 自分のことを語る、 自叙する(民話の多くは主人公の自叙の形で語られる、 そのように主人公が「自叙する」ことをこの語で表す)。 te wano anakne, suy ipone hekaci yayeysoytak hawe tap tapan テ ワノ アナㇰネ、 スイ イポネ ヘカチ ヤイェイソイタㇰ ハウェ タㇷ゚ タパン いまからは、 また子どものほうの少年が自叙するのです。(W神謡語りの中の卜書きの独話) {E: to talk about oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayhaytare
- ヤイハイタレ 【他動】[yay-hayta-re 自分・不足する・させる][雅](彼女は)自分が連れそうにはつり合わない。 a=kor pókayki/a=yayhaytare アコㇿ ポカイキ/アヤイハイタレ [雅]私がつれそうにはつり合わない。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayiraykeitak
- ヤイライケイタㇰ 【名】お礼の言葉。 {E: words of thanks, gratitude.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayitankioriyo
- ヤイタンキオリヨ 【自動】[yay-itanki-or-i-o 自分・おわん・の中・ものを・そこに入れる]食べ物を自分で自分のおわんに入れる。 ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to put food in one's own bowl.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykaokoymatasum(-i)
- ヤイカオコイマタスㇺ §559.ねしょうべん(寝小便)[する](8)夜尿症 yayka-okoyma-tasum(-i)〔jáǐ-ka-o-koǐ-ma-ta-súm やイカオコイマ・タすㇺ〕[yay(自分)+ka(の上)+okoyma(小便する)+tasum(病)]⦅アイヌ医事談⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yaykaota
- ヤイカオタ 【他動】[yay-ka-ota 自分・上・に…をこぼす(「まかす」)] …を自分の上にこぼす。 {E: to spill…on oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykata
- ヤイカタ 【副】[yay-ka-ta 自分・の上・に] 自分で、 自分が、 ひとりでに。 yaykata apkas ヤイカタ アㇷ゚カㇱ (運んでもらわずに)自分で歩く。 yaykata ka ku ヤイカタ カ ク (人にも飲ませ)自分も飲んだ。 yaykata yaykata ヤイカタ ヤイカタ 自分自分で、 めいめい勝手に。 yaykata wen pe ora eani patek e=wen yak ye ヤイカタ ウェン ペ オラ エアニ パテㇰ エウェン ヤㇰ イェ (彼は)自分が悪いのにあなただけが悪いと言う。(S) yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ 私自身は何もしなくても食べていけるけれど。(S) eytasa ci wa yaykata rapapse wa péne. エイタサ チ ワ ヤイカタ ラパㇷ゚セ ワ ペネ (果物が)あまり熟しすぎて(落とさないのに)ひとりでに落ちてつぶれた。(S) {E: alone; by oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykata
- ヤイカタ 【yay-ka-ta】 自分で,ひとりでに. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaykatante
- ヤイカタンテ 【自動】[yay-kat-an-te 自分・ありよう・ある・させる](?) (病人が)体のために少し運動する。 ku=yaykatante kus soy péka k=apkas クヤイカタンテ クㇱ ソイ ペカ カㇷ゚カㇱ 私は運動のために外を歩く。 nen póka yaykatante wa asir réra seru ネン ポカ ヤイカタンテ ワ アシン レラ セル 少し運動に出なさい、 そして新鮮な空気を吸いなさい。(S) {E: (for a sick person) to exercise lightly for one's health.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykatanu
- ヤイカタヌ 【自動】[yay-kat-anu 自分・ありよう・を置く](?) ①行儀よくする。 pirkano yaykatanu wa oka yan ピㇼカノ ヤイカタヌ ワ オカ ヤン お行儀よくしていなさい。(S) ②(次の表現で) ciyekosomo/yaykatanu/i=ekarkar チイェコソモ/ヤイカタヌ/イイェカㇻカㇻ [雅]まるで無礼なことを私に言う。(Sユーカラ) ☆参考 oripak オリパㇰ は相手に畏敬の念を示しへりくだって慎んでいること、 yaykatanu ヤイカタヌ は礼儀正しくすることを言うらしいがくわしい用法は未詳。 ☆参考 雅語では koyaykatanu コヤイカタヌ とも言う。 {E: to be well-mannered.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykatanu
- ヤイカタヌ 【yay-katanu】 遠慮する. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaykocipkuta
- ヤイコチㇷ゚クタ 【自動】[yay-ko-cip-kuta 自分・に・舟・をひっくり返して中味をぶちまける] 自分の乗っている舟をひっくり返す。 {E: for the boat one is on to capsize.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoisoytak
- ヤイコイソイタㇰ ☞yaykoysoytak ヤイコイソイタㇰ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoitak
- ヤイコイタㇰ ☞yaykoytak ヤイコイタㇰ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoitak
- ヤイコイタㇰ 【yay-ko-itak】 つぶやく,問わず語り(をする),独り言.▷ヤイ=自身 コ=に イタㇰ=言う →自分自身につぶやく シネンネ アン ペ オラウン ヤイコイタㇰ コㇿ アン=ひとりでいるのに,自分自身に何か言っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaykotaci
- ヤイコタチ 【他動】[yay-kotaci 自分・に…をぬりつける] 自分に…をぬりたくる。 nep wa an pe yaykotaci ruwe ne wa kamiasi néno katuhu an ネㇷ゚ ワ アン ペ ヤイコタチ ルウェ ネ ワ カミアシ ネノ カトゥフ アン (その娘は)何かへんなものを体にぬりたくってばけもののようなへんな姿をしていた。(NK民話) ☞kotaci コタチ {E: to smear, lavish oneself with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotanesikarun
- ヤイコタネシカルン 【自動】[yay-kotan-esikarun 自分・村・を懐かしく思い出す] 故郷を思い出す、 故郷を懐かしむ。 ☆対語 yaykotanoyra ヤイコタノイラ {E: to long for one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotanoyra
- ヤイコタノイラ 【自動】[yay-kotan-oyra 自分・村・を忘れる] 故郷を離れていて忘れている、 自分の村を忘れて帰って来ない。 ☆対語 yaykotanesikarun ヤイコタネシカルン {E: to be away from and forget one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotapo
- ヤイコタポ §021.子(21)yaykota-po〔jáǐ-ko-ta-po やイコタポ〕⦅ホロベツ⦆実子。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- yaykoysoytak
- ヤイコイソイタㇰ 【自動】[yay-ko-isoytak 自分・に/と共に・話をする] (=yaykoisoytak ヤイコイソイタㇰ)一人で話をする。 {E: to speak to oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoytak
- ヤイコイタㇰ 【自動】[yay-ko-itak 自分・に/と共に・しゃべる] (=yaykoitak ヤイコイタㇰ)一人でしゃべる、 ひとりごとを言う。 {E: to speak to oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykurkata
- ヤイクㇽカタ 【副】[yay-kur-ka-ta 自分・(< 影/姿)・の上・で] 自分で、 (自分のことをするのに)人にさせないで、 自分で自分のことを。 yaykurkata ye hike makanak ne wa mosma kur sikotcanere ヤイクㇽカタ イェ ヒケ マカナㇰ ネ ワ モㇱマ クㇽ シコッチャネレ 自分で言えばいいのに他の人に言ってもらう。(S) yaykurkata ci=nuye rusuy ヤイクㇽカタ チヌイェ ルスイ 私たちは人に頼まず私たち自身で書きたい。(W) ☆参考 yaykata ヤイカタ とも言う。 yaykata ヤイカタ のほうが意味が広く、 いろいろな状況で使われる。 {E: by oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykurkata
- ヤイクㇽカタ 【yay-kur-ka-ta】 自分で,自分自身で. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaynita
- ヤイニタ 【yay-nita】 がまん(する). (出典:萱野、方言:沙流)
- yaynitante
- ヤイニタンテ 【yay-nitan-te】 急ぐ.▷ヤイ=自身 ニタン=急ぐ テ=させる タント シㇼペケㇾ ヒ タ ク・エㇰ エパ ヤ シコㇿ ク・ヤイヌ コㇿ ク・ヤイニタンテ アクス イイソネ ク・シレパ=今日明るいうちに到着するかなあと思いながら急いで来たがどうやら着いた. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayotapkar-eciwitara
- ヤヨタㇷ゚カレチウイタラ 【自動】[yay-o-tapkar-e-ciw-itara 自分・その尻(?)・踏舞・で・にささる・…した状態が続いている][雅]踏舞(両手を広げて斜め前にかざし一歩一歩進んでいく舞い)を続けている。 ☆参考 同じことを表すのに、 otu tapkanru ore tapkanru ukakuspare オトゥ タㇷ゚ カンル オレ タㇷ゚カンル ウカクㇱパレ など、 他の言い方もある。 ☞tapkar タㇷ゚カㇻ {E: to repeat a dance over and over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayotasiska
- ヤヨタシㇱカ 【自動】[yay-o-tasis-ka 自分・その尻(?)・(?)・(他動詞化)] とても急ぐ、 大急ぎでする。 a=i=ráyke kuni a=sitóma p ne kusu ora yayotasiska=an wa oraun yán=an wa アイライケ クニ アシトマㇷ゚ ネ クス オラ ヤヨタシㇱカアン ワ オラウン ヤナン ワ (そのことが知れたら)私は殺されると思って恐ろしいから大急ぎで国へ帰った。(S民話) {E: to be very busy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaypireta
- ヤイピレタ 【自動】[yay-pireta 自分を・傷だらけにする] 傷だらけになる。 yaypireta yak a=ye ヤイピレタ ヤカイェ (彼は)あちこち傷だらけだそうだ。(S) {E: to be covered in cuts, wounds.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaypoktacis
- ヤイポㇰタチㇱ 【自動】[yay-pok-ta-cis 自分・の下・で・泣く] 一人で悲しむ、 (情けなくて、 人に当たるわけにもいかないので)一人で泣いている。 ☆参考 ☞pok(i) ta cis ポㇰ/ポキ タ チㇱ {E: to be sad and cry alone.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaypoktacis
- ヤイポㇰタチㇱ 【yay-pok ta cis】 自分の不幸を悔やんで泣く,ひっそりと泣く. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayramtomoitak
- ヤイラㇺトモイタㇰ 【yay-ram-tomo-itak】 思い留まる. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayrawkeitak
- ヤイラウケイタㇰ 【自動】勝手にしろと言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- yaytapapa
- ヤイタパパ 【yay-tapapa】 体を横たえる,横になる. ポンヤウンペ ア・ネ ワ シネ アン アンチカㇻ タ ア・コㇿ クㇱネ メノコ サマ タ アㇻパ・アン ア・コヤイタパパ ルウェ ネ=私はポンヤウンペという者である夜のこと結婚することになっている女その側へ行って体を横たえたのであった. (出典:萱野、方言:沙流)
- yaytaraye
- ヤイタライェ 【自動】[yay-ta-raye 自分・(?)・…を行かせる](?) (不明)(次の表現の中で) néun síno eci=yáytaraye ネウン シノ エチヤイタライェ あなたたちはいったいどのようにすればいいか。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaytasenita
- ヤイタセニタ 【自動】[yay-tas-enita 自分・息・(?)] 息を止める。 {E: to hold one's breath.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaytasiomante
- ヤイタシオマンテ §479.ためいき[する](6)ほっとあんどのためいきをもらす yay-tasi-omante〔jáǐ-ta-ši-o-man-te やイ・タシ・オマンテ〕[yay(自分)+tasi(の息〔を〕)+omante(やる、送る)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yaytomoitak
- ヤイトモイタㇰ 【yay-tomo-itak】 自分で我慢する. ▷ヤイ=自分 トモー方へ イタㇰ=言う. *まあまあ今は,と自分に言い聞かせて我慢する.(補遺編)▷ヤイ=自分 トモ=方へ イタㇰ=言う. *まあまあ今は,と自分に言い聞かせて我慢する. (出典:萱野、方言:沙流)
- yayunnatara
- ヤユンナタㇻ 【yay-nu-natara】 もの思いにふけっている,どうしたらいいものだろうかとひとりでじっともの思いにふける.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
- yayutarkes
- ヤユタㇻケㇱ 【名】[yay-utar-kes 自分・同族・の末端] (次の慣用句の中で)村人の中の身分の低い(貧しい)人。 yayutarpa yayutarkes atte ヤユタㇻパ ヤユタㇻケㇱ アッテ [慣用句]村人を上下の差別なくかわいがる。 ☆対語 yayutarpa ヤユタㇻパ {E: the poor, low-level people of a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayutarpa
- ヤユタㇻパ 【名】[yay-utar-pa 自分・同族・の上端] (次の慣用句の中で)村人の中の最も高位の(裕福な)人。 yayutarpa yayutarkes atte ヤユタㇻパ ヤユタㇻケㇱ アッテ 村人を上下の差別なくかわいがる。 ☆対語 yayutarkes ヤユタㇻケㇱ。 {E: the well-off, high-level people of a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayutar_ tuye
- ヤユタッ トゥイェ 【yay-utar-tuye】 身内を斬る[ユ]:ポンヤウンペに味方をする女が自分の兄や父を斬る話.▷ヤイ=自身の ウタㇻ=仲間 トゥイェ=斬る (出典:萱野、方言:沙流)
- yaywentarapkokanu
- ヤイウェンタラㇷ゚コカヌ 【yay-wentarap-kokanu】 自分自身の夢に耳を傾ける. *昔二風谷村に貝澤松雄さんという人がいたが,その人が山仕事に行っていてある朝,昨夜見た夢の中で日頃大切に使っていた急須が太股の上へ落ちて割れた夢を見たと言いながら仕事に出た.仕事中に角材と立ち木に太股を挟まれ片足を切断することになってしまった.だによってアイヌは夢を大切にするべしと言われていたものであった.昭和5年頃の話であるがアイヌは夢は神のお告げと思って大事にしていた.また,ウェンタラㇷ゚ オッタ アヌ ユカㇻと言って夢の中でユカㇻを聞かされることがあり,このような場合はそのままもう1度寝るようなことをせずに側にいる誰かを起こしてすぐに語って聞かせる,そうでないと忘れてしまうものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
- ye rusuype kaynon ka ta yaykoruki
- イェ ルスイペ カイノン カ タ ヤイコルキ §514.つば(唾);よだれ(涎)(5)なまつばを呑み呑みする ye rusuy-pe kaynon ka ta yay-ko-ruki〔jé-ru-suǐ-pe|káǐ-noŋ-ka-ta|jáǐ-ko-ru-ki いえルスイペ・かイノンカタ・やイコルキ〕[ye(言い)、rusuy(たい)、pe(ものを)、kaynon(なまつば)、ka-ta(の上・に)、yay(自分)、ko(で)、ruki(呑みこむ)]「物を言おうとして、なまつばと一緒にのみこみのみこみ、なかなか言い出せぬ」⦅聖典, p.59⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- yúkaritak
- ユカリタㇰ 【名】[yukar-itak ユーカラ・言葉](=yúkar itak ユカㇻ イタㇰ) ユーカラ(英雄叙事詩)の言葉、 雅語。 ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)の中で使われる独特の語句や美文調・韻文調の言い回しを指す。 それらにはしばしば古い語彙・語形や古い文法が現れている。 そのような言い回しの中には、 女性の叙事詩のメノコユーカラや神謡の中でも使われるものもある。 ユーカラの達者な人は、 即興歌の中はもとより、 日常会話の中でも、 美文調の格調高い表現として、 時に応じ入れて使う。 普通の人にも使われる慣用表現(決まった言い回し)になっている表現もある。 {E: the words used in the yukar.} (出典:田村、方言:沙流)
- yukkuttar
- ユㇰクッタㇻ §029 ハンゴンソウ ななつば (5) yuk-kuttar (yúk-kut-tar)「ゆㇰクッタㇻ」[yuk(シカ)kuttar(筒状茎)] 茎 ⦅穂別⦆⦅A上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- yukkuttar
- ユㇰクッタㇻ §196 オニシモツケ (5) yuk-kuttar (yúk-kut-tar)「ゆㇰクッタㇻ」[yuk(熊)kuttar(筒茎)] 茎・葉 ⦅A沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- yukrayta
- ユㇰライタ 【名】[yuk-rayta 熊/鹿・いが][植物](黄色い花が咲き、 花のあと直径2センチ位のいがになり、 その一本一本が着物等につく、 なかなかとれない、 そのいがを言う。(S))〔知分類になし〕 (出典:田村、方言:沙流)
- yupkeepotara
- ユㇷ゚ケエポタラ 【他動】[yupke-epotara 強く(< 強い)・…におはらいをする](人)に悪神祓いの強いおはらいをする。 a=yupkeepotara akus yayeramuan アユㇷ゚ケエポタラ アクㇱ ヤイェラムアン 私は(その人に)強いおはらいをしたところ彼は気がついた。(NK民話) {E: to exocise; purify.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yupnatara
- ユㇷ゚ナタラ 【自動】[yup-natara (きつくしまる/しめることを表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)] しっかりしめてある。 yupnatara no a=kar ユㇷ゚ナタラ ノ アカㇻ (家の)ぶどうづるでしめるところがしっかりしめられ、 ゆるんだりぐらついたりしないようにきちんとしっかりつくられている。 {E: to be fastened, shut tightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yúputari
- ユプタリ 【名】[所](概の用例はない。 utari ウタリ の概は utar ウタㇻ)[yup-utar-i 兄・人々(=たち)・(所属語尾)]…の兄たち。 {E: the older brothers of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yuputari
- ユプタリ 【yup-utari】 〜の兄たち. (出典:萱野、方言:沙流)
- yutakikir
- ユタキキㇼ §119 コメツキムシ (3) yuta-kikir(yú-ta-ki-kir)「ゆタキキㇼ」⦅穂別⦆コメツキムシ類 (出典:知里動物編、方言:)
- yutani
- ユタニ §409 ハイネズ (6) yuta-ni (yú-ta-ni)「ゆタニ」 茎 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- yutani
- ユタニ §413 ハイマツ (8) yuta-ni (yú-ta-ni)「ゆタニ」[<i(物を)-uta(搗く)-ni(木)、杵] 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- yutar
- ユタㇻ 【yutar】 伝言する. (出典:萱野、方言:沙流)
- yutarkur
- ユタㇻクㇽ 【yutar-kur】 使者. ピラウトゥㇽ タ イヨマンテ アン クㇱネ オロ タ ア・イ・サケイユㇱテ シコㇿ ネ ワ ユタㇻクㇽ エㇰ ヒクス ア・コシムシㇱカ ルウェ ネ=平取に熊送りがあり,その時に私に祭司をということで使者が来たのでそれに対して返事をした(昭和年に父が). (出典:萱野、方言:沙流)
- yuttarakina
- ユッタラキナ §038 オトコエシ (2) yuttara-kina 「ユッタラキナ」 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- “katam”
- 『カタㇺ』 §264 エゾキンバイソウ (1) “katam” 『カたㇺ』 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- フナㇰ タ エパㇰ/フナㇰ タ エパッカ/フナㇰ タ エパーカ 【慣用句】ちょうどいいあんばいに(…してよかった。) hunak ta epak e=ek wa ku=mismu ka somo ki フナㇰ タ エパㇰ エエㇰ ワ クミㇱム カ ソモ キ いいあんばいに来てくれたので私はさびしくない。(S) hunak ta epak ka e=pa p an un フナㇰ タ エパㇰ カ エパㇷ゚ アヌン いいあんばいにあなたが見つけたね(他の人だったら見つけても拾ってくれないだろうが)。(S) hunak ta epaː ka somo kú=itura wa ene kú=iki hi an sekor ku=raman, poro k=éyayomusu フナㇰ タ エパー カ ソモ クイトゥラ ワ エネ クイキ ヒ アン セコㇿ クラマン、 ポロ ケヤヨムス (ついていってこんなに何度もトイレに起きたら他の人も眠れないし自分も気の毒に思うところだった、 ) いいあんばいについて行かないでこうしているのだと思ったらほんとに行かないでよかったなあと思った。(S) {E: fortunately.} (出典:田村、方言:沙流)
-
『ヲタクナエエンキキナ』
§278 オカヒジキ (2) 植物誌(E、p.380)には、ほかに、『ヲタクナエエンキキナ』(樺太アイヌ名)と出ている。これは明らかに「オたクナイェンケキナ」otákun-ayenkekinaで、otakun
ta(砂浜)-ka(の上)-un(にある)、ayenkekina - #NAME?
- ターラ 【tara】 〜に, モイレターラ=遅くに.ラッチターラ=静かに. (出典:萱野、方言:沙流)
- -i 2
- イ 【接尾】[< hi ヒ](動詞に接尾して名詞をつくる。) ①[他動名詞化]…を…すること。 cis チㇱ 泣く; cisi チシ …を泣くこと(-i イ 1 とは平行しない。 むしろ -i(hi) イ(ヒ) と通じるものがある)。 ②…する所。 cikus チクㇱ 人が通る/通った、 通られる; cikus-i チクシ 通る所、 通り道。 ③…する/したとき。 turepta トゥレㇷ゚タ ウバユリ(オオウバユリ)を掘る、 -us ウㇱ …する習慣になっている; tureptausi トゥレㇷ゚タウシ ウバユリを掘る習慣になっているとき=ウバユリを掘る時期。 ④…したもの。 san サン (山手の方から海手の方へ)出る; san-i サニ …の出たもの=…の子/子孫。 (出典:田村、方言:沙流)
- -no 2
- ノ 【接尾】(多くの場合、 性質/状態を表す自動詞、 つまりいわゆる形容詞について、 その性質/状態が充分に満たされていることを表す。)よく…する、 十分に…する、 十分に…である。 húre フレ 赤い;húreno フレノ とても赤い、 まっ赤である。 retar レタㇻ 白い;retanno レタンノ 真っ白い。 imi イミ 衣服を着る;imino イミノ 良い着物を着ている。 ci チ 熟する;cíno チノ 十分によく熟する。 eytasa cíno hike péne エイタサ チノ ヒケ ペネ あまりよく熟れすぎたものはつぶれた。 tusa トゥサ (病気が)治る;tusano トゥサノ 全快する。 e エ …を食べる。 éno… エノ… を好きでよく食べる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- -po 3
- ポ 【接尾】[指小辞] ①(名詞に接尾して小さい、 年若い…という意味の名詞をつくる。 決まった語に現れる。) cep チェㇷ゚ 魚;ceppo チェッポ 小魚。 cikap チカㇷ゚ 鳥;cikappo チカッポ 小鳥。 menoko メノコ 女性;menokopo メノコポ 若い女性。 okkayo オッカヨ 男性;okkaypo オッカイポ 若い男性 (okkayopo オッカヨポ は息子)。 ②(愛着/親愛を表す。 決まった語に現れる。) a=kor petpo アコㇿ ペッポ [雅] わが川(家のそばを流れる川)。 kamuycikappo カムイチカッポ フクロウの神様。 ③(名詞や副詞について、 ほんとうに小さいこと、 わずかであることを表し、 またちょっと、 ちょっとでも、 といった気持ちを表す。 ある種の強調にもなる。) pon numapo us ポン ヌマポ ウㇱ 僅かな毛がちょこっと生えている。(S) neppo ipe us wa an? ネッポ イペ ウㇱ ワ アン? なんぼか実がなっているか。(S) tan tepo ta タン テポ タ ついここに。(S) mákpo é=iki híne マㇰポ エイキ ヒネ 一体どうやって。(S) hoskinopo op eaciw ホㇱキノポ オペアチウ 先に槍を投げた。(S会話) (出典:田村、方言:沙流)
- -popo
- -ポポ 【接尾】…ちゃん(かわいい気持ちを表す呼びかけの接尾辞、 二、 三歳から十二、 三歳くらいの子どもを呼ぶとき、 または彼らが互いに呼び会うときに名前の後につける)。 Mikko-popo ミッコポポ ミッコちゃん。(S) {E: a suffix attached to personal names when calling children.} (出典:田村、方言:沙流)
- -tektek
- テㇰテㇰ 【接尾】(動作・行為を表す動詞に接尾し、 動作が急激にまたは瞬間的に行われることを表す。 母音で終わる動詞の、 語末の母音を除いて接尾する。 子音に終わる動詞に接尾している例はない。) maka マカ …を開ける;maktektek マㇰテㇰテㇰ …を急に開ける。 ekuskonna apa maktektek エクㇱコンナ アパ マㇰテㇰテㇰ (彼は)突然戸をガラガラッと開けた。(S) etaye エタイェ 引っぱる;etaytektek エタイテㇰテㇰ キュッと引っぱる。 nonno etaytektek ノンノ エタイテㇰテㇰ (彼はさしてある花を)ヒョッと引き抜いた。(S) hopuni ホプニ 飛ぶ;hopuntektek ホプンテㇰテㇰ パッと飛び立つ。 ☆参考 tek テㇰ 2[助動] と形は似ているが意味・用法は異なる。 (出典:田村、方言:沙流)
- -us 5
- ウㇱ 【接尾】(動詞接尾辞の一つ。 動詞に接尾し、 後に-i《所、 時》を伴って)…-usi 習慣として…する所/時。 iku 酒類を飲む;ikuusi 飲み屋。 mokor 眠る;mokorusi いつも皆が眠る所/時刻。 mokorusi pakita ahun kane iki モコルシ パキタ アフン カネ イキ いつも皆が寝るころにちょうど入って来た。 (出典:田村、方言:沙流)
- -wosmare
- ウォㇱマレ 【他動語幹】(次のような表現の中で) tane anakne/okkayo sirpo/e=wosmare wa kus タネ アナㇰネ/オッカヨ シㇼポ/エウォㇱマレ ワ クㇱ [雅]今はもうあなたは一人前の男の姿になられましたから。(Sユーカラ) ☆参考 uwosmare ウウォㇱマレ にアクセントを前に動かす接頭辞がついたときに語幹として出る形。 ☞uwosmare ウウォシマレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- =an 7
- アン 【人接】[不定人称主格自動詞型] ①(一般称)(代名詞は使わない)人が。 potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun…a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン…アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ (一般に人が)おはらいをしたら、 何かくれたら受け取ればいいのに。 ②(包括的一人称複数)(代名詞は aoká アオカ)相手を含む私たちが。 uinere=an kusu ne na ウイネレアン クス ネ ナ (あなたと私とで)どっちがほしいかの当てもの遊びをしよう。(S会話) ③(引用文中の自称)(代名詞は単数 asinuma アシヌマ、 複数 aoká アオカ)自分(たち)が、 私(たち)が(昔話をはじめ口承文学の中の用例のほとんどはこれである)。 “… ek=an” sekor hawean 「…エㇰアン」セコㇿ ハウェアン 「…(私は)来た」と彼は言った。(S民話) ④(敬意の二人称)(代名詞は aoká アオカ)あなた様が。 nen póka ponmatkor=an yakne ネン ポカ ポンマッコラン ヤㇰネ なんとかして(=どうか)あなたが第二夫人をお持ちになれば。(W民話) ☆参考 自動詞に接尾する。 他動詞・コピュラ ne ネ《である》・名詞などには a= ア が接頭する。 =an アン は人称接辞と言っても、 独立性が強く、 しばしば一つの動詞の機能を示す。 ☞an アン 2①,② ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- =as 3
- アㇱ 【人接】[対立的一人称複数主格自動詞型] ①相手を含まない私たち(話し手たち)が。 mína=as kor oka=as ミナアㇱ コロカアㇱ 私たち(私と彼)は笑っている。 ②(神謡の中で神の自称)神である私が。 pu tapka ta han cikiki/terke=as terke=as プ タㇷ゚カ タ ハン チキキ/テㇾケアㇱ テㇾケアㇱ 神である私は倉の上で(ピヨンピヨン)跳ねた。 (HC神謡) ☆参考 自動詞に接尾する。自動詞以外の語、 たとえば他動詞、 ne ネ《である》、 名詞などには ci=/c= チ/チ が接頭する。 ☆参考 神謡の中の神の自称でも、 昔話やユーカラ(英雄叙事詩)のように不定人称形(自動詞ならば=an アン が接尾した形)が使われていることもある。 {E: ①first person plural exclusive. ②reference to self for a god.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- a 1
- ア 【自動】[単](複は rok ロㇰ) ①(一人が)座る。 móno a モノ ア ひざを折って下に座る。(S) toanta a トアンタ ア あそこに座りなさい。(S) a ka ecakke wa hopecinea ア カ エチャッケ ワ ホペチネア (彼は)座るのをきたながってしゃがんでいる。(S) ②(寝ないで)起きている。 a ohor kur ア オホㇿ クㇽ (直訳すると)座っているのが長い人=夜ふかしの人。 ☆参考 いろいろな座り方:kokkaea コッカエア ひざをついてかかとを立てて座る。 hopecinea ホペチネア しゃがむ。 ukirosore ウキロソレ あぐらをかく(男子の正式な座り方)。 yayokucikaewak ヤヨクチカエワㇰ ひざを折ってかかとの上に尻をのせて座る(女子の正式な座り方)。 honumsamomare wa a ホヌㇺサモマレ ワ ア 横座りする。 ☆対語 as アㇱ 立つ、 立っている。 hopuni ホプニ 立ち上がる、 起き上がる。 {E: ①to sit. ②to be awake (not asleep). ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- a 2
- ア 【自動】(煮物の汁が)多い。 uwehe a ウウェヘ ア 煮物の汁が多い。 uwehe a eytasa ki ayne péne ウウェヘ ア エイタサ キ アイネ ペネ 汁があまり多くてビチャビチャになった。(S) ☆参考 川の水が多いことは poro ポロ。 ものが多いことは最も一般的には、 poronno an/oka ポロンノ アン/オカ。 人が多いことは inne インネ。 {E: for there to be a lot of (soup).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- a 7
- ア 【終助】(慣用表現で)…する/したなあ/ねえ。 sonno an a! ソンノ アナー! 本当にそうだねえ。(W会話) icakkere háwas hi ne a! イチャッケレ ハワシ ネ ア! きたならしい(=いやな)話だなあ(=あんなこと聞きたくもない)。(S) ta…a! タ…ア! なんと…だなあ。 inunukeaski ta háwas a! イヌヌケアㇱキ タ ハワサ! かわいそうな話だなあ。 neppo ciramanki ta háwas a! ネッポ チラマンキ タ ハワサ! なんと思いがけない話だろうねえ。(W会話) ine a p イネ アㇷ゚/ine-a-p イネアㇷ゚ ☞ineap イネアㇷ゚ ☆発音 前の語に続けて、 語末子音と一緒に一つの音節にして発音される。 (出典:田村、方言:沙流)
- a= 10
- ア 【人接】[不定人称主格他動詞型] ①[一般称]一般に人は/人が、 (特定の人ではなく)だれかが/だれでもが。 sekor a=ye セコㇿ アイェ …と(一般に人が)言う=言われる。 húresisam mosir sekor a=ye p ne wa フレシサㇺ モシㇼ セコㇿ アイェㇷ゚ ネ ワ (外国のことは)赤毛の異民族の国と(一般に人は)言うのだわ。(W) ②[受身]…される。 a=en=kopisi アエンコピシ (不定の)人が私にたずねる=私がたずねられる。 a=en=kopisi p anakne opitta ku=ye wa アエンコピシㇷ゚ アナㇰネ オピッタ クイェ ワ 私がたずねられることはすべて私は言って(=答えて)。(S会話) kamuy opitta oro wa a=i=koypak カムイ オピッタ オロ ワ アイコイパㇰ 私たちはすべての神々からとがめられる(罰を受ける)。(W民話) kotan a=arústekka コタン アアルㇱテッカ 村が全滅させられた。(NK民話) ③[包括的一人称複数]相手を含む私たちが/の。 tanto a=ewkoytak pe anak a=ewéraman hawe ne タント アエウコイタㇰ ペ アナㇰ アエウェラマン ハウェ ネ きょう私たち(あなたと私)が話し合ったことはお互いに(あなたと私が)わかり合った。(W会話) a=sikíhi un アシキヒ ウン 私たち(あなたも私もみんな)の目よ。(W会話) ④[引用文中の自称] 自分(たち)が/の、 私(たち)が/の。 “…a=e=ráyke kusu ne” sekor hawean 「…アエライケ クス ネ」セコㇿ ハウェアン 「…私はあなたを殺す」と彼は言った。(HK民話) ⑤[敬意の二人称] あなた様が/の。 mak yaynu=an kuni a=ramú kusu マㇰ ヤイヌアン クニ アラム クス 私がどんな気持ちになるとあなたはお思いになって…。(NK民話) ☆参考 他動詞・デアル動詞 ne ネ《である》・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =an アン が接尾する。 ☞=an アン ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)を歌うときには、 母音で始まる動詞語幹の前で、 しばしば a= ア の代わりに an= アン の形が使われる。 北海道南部以外では、 日常語でも an= アン がたくさん使われる。 ☞an= アン {E: ①… ②passive. ③first person plural inclusive. ④… ⑤second person honorific.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- áca
- アチャ 【名】①[概/所](親族としての)おじ(伯父/叔父)。 áca siresure アチヤ シレスレ おじさんに育てられる。(S) ②おじさん(小父)。 ☆参考 主に二風谷で言う。 二風谷以外では acapo アチャポ のほうが普通に用いられる。 二風谷では acapo アチャポ と言うと亡くなった伯父/叔父のことになる。 {E: ①an uncle.(relative). ② an uncle (non-reltaive).} (出典:田村、方言:沙流)
- acikacika ponekaci
- アチカチカ ポネカチ §004.あかご;あかんぼ(26)acikacika ponekaci〔a-čí-ka-či-ka|pó-ne-ka-či アちカチカ・ぽネカチ〕⦅カラフト⦆【雅―tuitah(昔話)において】幼児。[<acika-cika(きたない・きたない)+pon(小さい)+hekaci(こども)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- aciwruy
- アチウルイ 【自動】[aciw-ruy 槍を投げる・激しい](槍投げで)ものすごく遠くへ投げる。 hot hemanta ene aciwruy siri an hi an! ホッ ヘマンタ エネ アチウルイ シリ アニ アン! まあなんと遠くへ投げるんだろう。(S) {E: to throw a spear (a long way).} (出典:田村、方言:沙流)
- aep-koasuras
- アエㇷ゚コアスラㇱ 【自動】[aep-ko-asur-as 食物・に・うわさ・立つ] 食べ物がよくとれるとのうわさがある。 {E: for there to be a rumour that food is abundant for the taking.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aeyám
- アエヤㇺ 【他動】[不定人称形 a=eyam アエヤㇺ]あぶない(注意/用心を要する)。 ☞eyam エヤㇺ {E: to be careful with…; take care with…} (出典:田村、方言:沙流)
- ahunporu
- アフンポル 【名】[ahun-poru 入る・洞穴] 死者の住む国の入口の洞穴。 “ahunporu sikopayar pe hemanta an?” “etupuyke”「アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン?」「エトゥプイケ」「あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに?」「鼻のあな」(なぞなぞ)。(W-S会話) {E: a cave that is the entrance to the land of the dead.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- akikpe(-kikir)
- アキㇰペ(-キキㇼ) §119 コメツキムシ (1) akikpe(-kikir)(a-kík-pe-ki-kir)「アきㇰペ(-キキㇼ)」⦅旭川⦆押さえるとhetariして爪に当たる虫 (出典:知里動物編、方言:)
- akkari 2
- アッカリ 【後副】…より、 それより。 seta akkari cápe pirka セタ アッカリ チャペ ピㇼカ 犬より猫がいい。(S) {E: than; surpassing; expression of comparative degree (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- akur
- アクㇽ 【自動】(動物が)吐く。 ☆参考 人が吐くことは atu アトゥ と言う。(W) {E: to regurgitate (animal).} (出典:田村、方言:沙流)
- amam
- アマㇺ 【名】[植物] 穀物 (米、 稲、 粟、 稗(ヒエ)の総称、 麦や豆は入らない。 現代では第一に米を指すことが多いが、 昔は第一にヒエを指すことが多かったそうだ。 amam etoyta アマㇺ エトイタ 穀物(米)をつくる。 amam pirkep アマㇺ ピㇼケㇷ゚ 白米、 ついて精白したヒエ。 amam pus アマㇺ プㇱ 穀物(ヒエ)の穂(☞amampus アマンプㇱ)。〔知分類 p.261 穎果、 穀果、 禾穀、 米、 稗、 粟〕 {E: grains; cereals especially rice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- amkir
- アㇺキㇼ 【他動】[am-kir (?)・…に見覚えがある] ①…に覚えがある、 (人)を見知(ってい)る、 (この人)だとわかる。 ②(動詞の後に置かれて)…したことがある。 oro ta k=arpa amkir uske ne オロタ カㇻパ アㇺキㇼ ウㇱケ ネ そこは私が行ったことがあるところだ。(S) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定はつくられず否定動詞 eramiskari エラミㇱカリ が使われる。 ☞eramiskari エラミㇱカリ {E: ①to be acquainted with…; to comprehend…; to remember… ②to have done…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ampocicikar
- アンポチチカㇻ 【他動(?)】[am-pocici-kar 爪・ほじる(?)・する(他動詞化)](…に)爪を立てる。 íne, k=ampocicikar wa ku=inkar ro, taa, sonno ka isa wa イネ、 カンポチチカㇻ ワ クインカンロ、 タア、 ソンノ カ イサ ワ どれ、 (かぼちゃに)爪を立ててみよう、 ああ、 本当に実が入っているわ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- an 1
- アン 【自動】[単](複は oka オカ) ①ある、 いる、 存在する、 滞在する、 住む、 起こる。 kotan noski ta poro cise an コタン ノㇱキ タ ポロ チセ アン 村のまん中に大きな家がある。 sine pa an wa arpa シネ パ アン ワ アㇻパ (彼は)一年滞在して(帰って)行った。 sáha an サハ アン (彼には)姉がいる。 an pe アン ペ 本当のこと。 an koraci アン コラチ ありのままに。 an kus/kusu(keray(po)) アン クㇱ/クス (ケライ(ポ)) …のおかげで。 an pakno アン パㇰノ あるだけ。 maratto an マラット アン 熊送り(の宴)が催される。 niskur an ニㇱクㇽ アン くもる、 くもっている。 nu(we) an ヌ(ウェ) アン (獲物が)たくさんとれる。 katu(hu) an カトゥ(フ) アン (へんな)かっこうだ。 ②生まれる。 hekaci an na ヘカチ アン ナ 男の子が生まれたよ。(W) an hi wano アニ ワノ 生まれたときから。(S) ③(時を表す語の後に置かれて)(朝、 翌日、 いつ) になる。 kunneywa an クンネイワ アン 朝になる。 ciwnici an チウニチ アン 12時になる。(W) isimne an イシㇺネ アン 翌日になる。 …an kor …アン コㇿ …になると、 …毎に。 kunneywa an kor, tokap an kor, onuman an kor クンネイワ アン コㇿ、 トカㇷ゚ アン コㇿ、 オヌマン アン コㇿ 毎朝、 毎昼、 毎晩。(S会話) kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 hempara an kor ヘンパラ アン コㇿ いつになったら。(W即興詩) oka(ke) an オカ(ケ) アン 終わる。 ④(格助詞 ne ネ の後に置かれて)…になる。 síporo cikap ne an シポロ チカㇷ゚ ネ アン (彼は)巨大な鳥になった。(W神謡語り) ⑤(動詞句+接続助詞の後に置かれて) anki an アンキ アン もう少しで…しそうである。 pekor an ペコㇿ アン …したようである。 ápekor an アペコㇿ アン まるで…したかのようである。 híne an ヒネ アン …して(しまって) いる、 してある。 wa an ワ アン …してある/…している。(☞⑧) kane an …カネ アン …して(いる状態で)ある。 kor an コㇿ アン …しつつある。 kotom an コトㇺ アン …するようである。 noyne an ノイネ アン …する(した)らしい。 ⑥(副詞や副詞句の後に置かれてこれを動詞句とする。) mosmano an モㇱマノ アン だまって(かまわないで)いる。 sonno an a! ソンノ アナ! 本当だねえ。 easir an a! エアシラナ! 全くねえ。 néno (kane) an ネノ (カネ) アン …に(よく)似ている。 pak(no) an パㇰ(ノ) アン …くらい(の大きさ/量)である。 sekor an セコㇿ アン/セコラン … という(ような)。 sekor réhe an セコン レヘ アン …という名前である。 sekor ku=rehe an セコㇿ クレヘ アン 私は…という名前です。 ⑦(熟語) sine an ta シネ アン タ (=sineanta) ある時。 sine an pa ta シネ アン パ タ ある年に。 sine an to ta シネ アン ト タ ある日(に)。 ne wa an… ネ ワ アン… (今ここで話題にしている)この…。 ⑧[補助動詞] wa an/híne an ワ アン/ヒネ アン …して(し終わって)いる、 …してある。 ek wa an エㇰ ワ アン (彼はもう)来ている。(W会話、 民話) a=suwé wa an アスウェ ワ アン (ごはんが)炊いてある。(W) e=hokuhu an wa an ruwe? エホクフ アン マ アン ルウェ? あなたの夫はいてあるのかい=ご主人いるかい(いま在宅しているか)? (W)(方言で「いてあったかい?」と言う言い方がある。 同じことを e=hokuhu an ruwe/isam ruwe? エホクフ アン ルウェ/イサㇺ ルウェ? 《あなたの夫はいるのかい/いないのかい?》と言うことも可能だが、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ と言うほうが好まれる。 一方、 夫を持っているかいないか(独身か)をたずねるときは an ruwe/isam ruwe アン ルウェ/イサㇺ ルウェ のほうを使い、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ とは言わない。) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定は通常つくられず否定動詞 isam イサㇺ が使われる。 ☞isam イサㇺ {E: ①to be; exist; stay; live; happen. ②to be born. ③to become (in reference to time). ④to become… ⑤… ⑥… ⑦…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- an 4
- アン 【自動】(質問表現の疑問詞/疑問詞句の後、 感嘆表現の ruwe ルウェ、 hawe ハウェ の類の形式名詞の後、 終助詞 nek ネㇰ の前等で、 ne ネ《である》に代わって用いられる。)…ですか? …だなあ! hunna an? フンナ アン? だれですか? hńna póho an? フンナ ポホ アン? だれの息子ですか。 ruwe an ルウェ アン …(した) のですか、 …のだなあ。 pirka okkaypo ne ruwe an! ピㇼカ オッカイポ ネ ルウェ アン! きれいな若者だなあ。 kú=ipe rusuy humi an! クイペ ルスイ フミ アン! 私おなかすいたなあ。 tapanpe hemanta an un? タパンペ ヘマンタ アヌン? これなんでしょうね。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- an 5
- アン 【名詞語根】夜。 an-epitta アネピッタ 夜どおし。 an-kes アンケㇱ 夜の終り(明け方近く)。 (出典:田村、方言:沙流)
- anakne
- アナㇰネ 【副助】[< an-yakne ある・…すれば] …は(=anak アナㇰ)。 toska ika yak anakne toy opitta a=nuwé wa isam nankor na トㇱカ イカ ヤㇰ アナㇰネ トイ オピッタ アヌウェ ワ イサㇺ ナンコン ナ 川があふれたならば、 畑は皆掃かれて(=掃いたように流されて)しまうだろうよ。(S) ☆参考 話の流れがどんどん進んでいる中で軽く言うときは anak アナㇰ と言い、 ゆっくりと、 または区切りながら話すときや、 話題とその内容との境目をはっきり示すときなどには anakne アナㇰネ と言うようである。 リズムにも関係があるらしい。 積極的な意味の違いは認められない。 ☞anak アナㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ancikar
- アンチカㇻ 【名】[概](所は ancikari アンチカリ)[an-cikar 夜・(?)](今夜/今晩、 一夜/一晩というときの)夜/晩、 寝ている間。 ancikar tanne アンチカッ タンネ(=アンチカㇻ タンネ) 夜が長い。 ancikar takne アンチカッ タㇰネ(=アンチカㇻ タㇰネ) 夜が短い。(S) sine ancikar シネ アンチカㇻ 一晩。 tu ancikar トゥ アンチカㇻ 二晩。 ☆対語 to ト (to tanne/takne ト タンネ/タㇰネ 日が長い/短い)。 {E: night; evening; time of sleeping.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ani 1
- アニ 【他動】[単](複は anpa アンパ) …を(手・腕に)持つ(方言:たなぐ)/だく、 …を持って/だいて運ぶ。 ani wa arpa アニ ワ アㇻパ 手に持って/だいて行く。 ☆参考 主に手や腕に持って立ったり歩いたりすることを言う。 子どもをだきしめたり、 ひざの上でだいたりすることはものをつかむのと同じく kisma キㇱマ が使われる。 ☆参考 esitapkaani エシタプカアニ …を肩にかつぐ。 se セ …を背負う。 kay カイ …をおぶう。 {E: to hold, cradle something, someone in one's hands, arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- anki
- アンキ 【接助】今にも…しそうに。 opitta isam anki, poonpepo takupi an オピッタ イサㇺ アンキ、 ポオンペポ タクピ アン みんななくなりそうにほんのわずかしかない。(S) {E: about to be, will be (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- annukamu
- アンヌカム 【他動】[annu-kamu (?)・…にかぶさる][雅]…にかぶさる。 nísapramta/ekimne rusuy/i=annukamu ニサㇷ゚ラㇺタ/エキㇺネ ルスイ/イアンヌカム [雅]私は急に山へ行きたい気持ちにおそわれた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- anontom
- アノントㇺ 【名】[an-hontom 夜・途中] 夜中、 深夜。 anontom ta アノントㇺ タ こともあろうに真夜中に。 anontom ta ahun kane iki アノントㇺ タ アフン カネ イキ 夜中に入って来た(熊が、 どろぼうが)。(S) {E: in the middle of the night.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- anpay
- アンパイ 【名】[< 日本語]あんばい。 e anpay ni エー アンパイ ニ いいあんばいに=いい具合に、 うまい具合に(日本語であるという意識で言っている。(S民話) e anpay tana! エー アンパイ タナー! いいあんばいだなあ! (アイヌ語話者である父親がよく言っていたのだから、 もとは日本語でもアイヌ語でもこう言うのだと考える)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- anpeaspe
- アンペアㇱペ 【名】[an-pe-as-pe ある・こと・立っている・こと](次の言い回しの中で)本当のこと。 anpeaspe sunkeaspe アンペアㇱペ スンケアㇱペ あることないこと、 本当だのうそだの。 anpeaspe sunkeaspe eci=ekóysoytak hawe un アンペアㇱペ スンケアㇱペ エチエコイソイタㇰ ハウェ ウン あることないことを(本当のことやうそのことをとりまぜて)あなたに話してあげるのだよ。(S) {E: the truth.} (出典:田村、方言:沙流)
- anrur
- アンルㇽ 【名】[ar-rur 反対側の・海水]北見の方(沙流地方から見て陸地の向こう側の海ぞいの地方。 方角で言うと北東になる)。 anrur ruyanpekur kus wa koyka ta sirepa kor nani menas as アンルㇽ ルヤンペクㇽ クㇱ ワ コイカ タ シレパ コㇿ ナニ メナㇱ アㇱ 北見の方を嵐の雲が通って釧路の方に着いたらまもなくやませ(南東風)が吹く。(S) {E: north-east.} (出典:田村、方言:沙流)
- anu
- アヌ 【他動】[an-u ある・(他動詞形成)] ①…を置く、 (持っているもの)を下に下ろす、 (食べ物など)を残す。 e=e niwkes ciki nimara anu エエ ニウケㇱ チキ ニマラ アヌ 食べきれなかったら半分残しなさい。(S) ②[熟語] úse anu ウセ アヌ …を脱ぐ(☞úse anu ウセ アヌ)。 ③[補助動詞] wa anu/híne anu ワ アヌ/ヒネ アヌ 前もって…しておく。 {E: ①to put down, place…; to leave… (food that one cannot finish) ②to take off… ③to do…beforehand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- anun(-i)
- アヌン §012.他人anun(-i)〔a-nún アぬン〕⦅H. S.⦆他人。(apa「身内」に対する)。〜matapa 本当の娘でない、親類でない年下の女に「妹」と呼びかける時に言う⦅ホロべツ⦆。"〜ka somo a-ne na"「わしは他人ではないんだぜ」⦅ユ研Ⅱ, p.666⦆。"nep 〜-i a-ne wa kusu, i-ko-onkami?"「わしは他人ではないのに、わしに向って改まっておじぎするのかい?」⦅同, p.665⦆。〜nispa「他村の首領」。〜-tah[<〜-utar]「他人ども」⦅シラウラ⦆。〜-utar「他人ども」「他村の人々」「よそものども」⦅ホロべツ⦆。ci-〜-kopa「他人扱いする」「よそよそしく扱う」⦅古謡, p.132⦆。u-〜-kopa「他人扱いする」⦅ビホロ⦆。[<ar-un(あちらの、山の彼方の)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- aoká
- アオカ 【代名】[不定人称複数] ①(包括的一人称複数)相手を含む私たち(話し手たち自身)。 ②(引用文中の一人称複数)自分たち、 自叙している私たち。 ③(敬意の二人称)あなた様(女性から成人男性に言う。 同性の場合は特別に敬意を示すべき相手に言う)。 ☆参考 対応する人称接辞は =an アン(自動詞に)/a= ア(それ以外に)。 この人称接辞は敬意の二人称複数「あなた様方」にも使われるが、 代名詞 aoká アオカ はそれには使われない。 「あなた様方」は utaroka ウタロカ で表され、 人称接辞はゼロ、 つまり三人称である。 {E: ①we, us including the listener. ②we, us. ③second person honorific.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aoypep
- アオイペㇷ゚ 【名】[概](所は oypepi(hi) オイペピ(ヒ))[a=o-ipe-p 我々が/人が・そこから・ものを食べる・もの] 食器(椀、 皿の類)。 ☞oypepi(hi) オイペピ(ヒ) {E: tableware; dishes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apa
- アパ §011.身内 血縁の者(1)apa〔a-pá アぱ〕⦅H. S.⦆親類;身内。anunに対する。〜-sak-kur「身内の無い者」「けいるいの無い者」⦅ホロベツ⦆。"ar〜-sak-kur tun moymoyke ren moymoyke ki-p tapan na" 「まったく係累の無い者は(後顧のうれいが無いので)二人前のはたらきをするもんですよ」⦅ユ研Ⅱ, pp.714〜5⦆。un-apa-kore(→別項)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- apa 2
- アパ 【名】[a-pa (?)・口](?) 戸口、 出入口。 apa asi アパ アㇱ 戸(ふすま、 障子、 引き戸、 ドア)を閉める。 apa maka アパ マカ 戸を開ける。 ☆参考 apa アパ は出入口を言い、 そこに立ててある戸やふすまは apausta アパウㇱタ と言う。 ☆参考 puyar プヤㇻ 窓 {E: an entrance; an exit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apa 3
- アパ 【名】[概/所] 親戚。 ☆参考 utar ウタㇻ[概]/utari(hi) ウタリ(ヒ)[所] 人々、 同族。 これは広く村人、 民族全体をも指すが、 apa アパ は親戚(姻戚を含む)のみを指す。 日常普通には親戚のことも utari(hi) ウタリ(ヒ) と言うことが多く、 apa アパ はやや古風な言い方として、 昔話や伝説を語るときなどに出てくる。 {E: a relative.} (出典:田村、方言:沙流)
- apaha 2
- アパハ 【名】[所](概は apa アパ)[古] 親戚。 日常会話では utari(hi) ウタリ(ヒ) が多く使われる。 {E: a relative.} (出典:田村、方言:沙流)
- apapa
- アパパ 【名】[apa-pa 出入口・口] 出入口の所。 apapa ta hńna hotke wa an アパパ タ フンナ ホッケ ワ アン 戸口のすぐ外にだれか寝ている。(S) {E: a door-way; an entrance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apekur
- アペクㇽ 【自動】[ape-kur 火・(?)] 火にあたる。 sáta sap wa apekuran サタ サㇷ゚ ワ アペクラン 火のそばへ進んであたりなさい(apekuran アペクラン は apekur yan アペクㇽ ヤン を続けて発音した形)。(S) ☆参考 「日に当たる」は sukuskar スクㇱカㇻ、 雨や嵐に「当たる」ことは kar カㇻ。 {E: to warm oneself by a fire.) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- apka
- アㇷ゚カ 【名】[動物] 雄鹿。 ☆参考 pinneraw ピンネラウ 雄鹿。 どう違うのか不明。 ☞yuk ユㇰ 〔知分類 p.1 アショロで apka 5歳以上の雄、 momanpe 3歳以上の雄、 ビホロで apka 4歳以上の雄、 momanpe 3歳以上の雄〕 {E: a male deer; a stag.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aptokar
- アㇷ゚トカㇻ 【自動】[apto-kar 雨・にあたる] 雨に当たる(=apto kar アㇷ゚ト カㇻ)。 aptokar ayne retar tek アㇷ゚トカㇻ アイネ レタッテㇰ 雨に当たって白っぽくなった。(S) {E: to be rained on.} (出典:田村、方言:沙流)
- ar-uska
- アㇻウㇱカ/アルㇱカ 【他動】[ar-us-ka 全く・消える・させる] …を完全に消してしまう、 …をすっかり絶やす。 e=kotanu a=ar-uska a=arwente nankor エコタヌ アアルㇱカ アアㇻウェンテ ナンコㇿ あなたの村はすっかり絶やされすっかり滅ぼされるでしょう。(W民話) {E: to let something die, run out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ar-wente
- アㇻウェンテ 【他動】[ar-wen-te 完全に・悪い・させる] すっかりだめにする。 e=kotanu a=ar-uska a=ar-wente nankor エコタヌ アアㇻウㇱカ アアㇻウェンテ ナンコㇿ あなたの村はすっかり消され、 すっかり滅ぼされてしまうでしょう。(W民話) ☆発音 アㇽウェンテ。 {E: to completely destroy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aratusa
- アラトゥサ 【自動】[ar-atusa すっかり・はだかになる] 丸はだかになる、 丸はだかである、 (比喩的に)一文なしになる。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 畑も皆売ってそれでばくちをし、 それで飲酒し、 そのあげく今は丸はだか(=一文なし)だ。 ☆参考 yaywente ヤイウェンテ 「かまどかえす」家の財産をすっかり失う、 家をつぶす。 ☞atusa アトゥサ {E: to lose all one's possessions.} (出典:田村、方言:沙流)
- aremko 1
- アレㇺコ 【他動】[ar-emko 一方の・半分](受け身表現で)a=arémko アアレㇺコ 人生半ばで死んでしまう。 inne utar ukokusispa pa ani a=arémko wa isam インネ ウタㇻ ウコクシㇱパ パ アニ アアレㇺコ ワ イサㇺ 大勢の人々が皆一緒に伝染病にやられて死んでしまった。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arkamiasi
- アㇻカミアシ 【名】[ar-kamiasi 全く・とんでもない悪いばけもの]とんでもない悪いやつ(ののしりの表現)。 hemanta kamiasi arkamiasi ku=kisma! ヘマンタ カミアシ アㇻカミアシ クキㇱマ! 悪党を、 とんでもない悪党をつかまえたぞ(どろぼうをつかまえたとき)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- arke(he)
- アㇻケ(ヘ) 【位名】[ar-ke(he) 一つの・の所] ①…の片方/半分/一部分(りんごの半分など)、 その片方。 arke húre arke retar mame アㇻケ フレ アㇻケ レタㇻ マメ 片面は赤く片面は白い豆。(S) ru arke ル アㇻケ 道の片側。(S) arkehe wa suy itak a=omáre アㇻケヘ ワ スイ イタㇰ アオマレ 片側(反対側)からまた言葉を入れる(テープを裏返してB面にまた録音する)。(W) ②[熟語]arke ta アㇻケ タ…のいない所で、 …を出し抜いて。 e=arke ta k=e wa isam エアㇻケ タ ケ ワ イサㇺ あなたに残さず私一人で食べてしまった。 ☆参考 ru urenpiskan ル ウレンピㇱカン 道の両側。 {E: ①half of … ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arkuanno
- アㇻクアンノ 【副】[ar-kuanno 全く・まっすぐに]まっすぐに、 真正面に。 arkuanno/i=teksama ta/petso ka ta アㇻクアンノ/イテㇰサマ タ/ペッソ カ タ [雅]真正面に私の脇に川面の上に。(Sユーカラ) ☆発音 これは歌うときの発音。 時によって arkuwanno アㇻクワンノ とも発音する。 ☞kuwan クワン、 kuwanno クワンノ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- armoysam
- アㇻモイサㇺ 【名】[位名][ar-mon-sam 反対側の・手・の側] 山向こう。 {E: on the other side (of a mountain).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arorkisne
- アロㇿキㇱネ 【副】そっと内緒(ないしょ)で、 こっそり。 arorkisne ukopinupinu kor oka na アロㇿキㇱネ ウコピヌピヌ コㇿ オカ ナ (彼らは)こっそり内緒話(ないしょばなし)しているよ。(S) arorkisne epirma wa núre アロㇿキㇱネ エピㇼマ ワ ヌレ そっと警告して聞かせてあげなさい。(S) nen ka somo i=nukar kunine arorkisne paye=an kus ne na ネン カ ソモ イヌカㇻ クニネ アロㇿキㇱネ パイェアン クㇱ ネ ナ (あなたと私は)だれにも見られないようにこっそり出かけて行くんだよ。(S) arorkisne otam! アロㇿキㇱネ オタㇺ! [隠](直訳すると)こっそりサーベル=こっそり警官を呼んで来なさい。(S) {E: secretly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arpa
- アㇻパ 【自動】[単](複は paye パイェ)[< ar-pa 一つ/一人・行く](一人が)行く。 k=arpa tek wa k=ek カㇻパ テㇰ ワ ケㇰ (私)ちょっと行って来ます(トイレに、 ということを言わずに上品に言う言い方の一つ)。(W) “arpa arpa ni tom osma p?” “mukar” 「アㇻパ アㇻパ ニ トモㇱマㇷ゚?」 「ムカㇻ」 「行った先行った先で木にぶつかるものは?」「まさかり」(なぞなぞ)。(S-W会話) “arpa arpa situri wa an pe?” “tar” 「アㇻパ アㇻパ シトゥリ ワ アン ペ?」 「タㇻ」 「行った先行った先で伸びているものは?」「荷縄」(なぞなぞ)。(S-W会話) ☆参考 日高西部から胆振東部にかけてのみ使われる。 他の地域では oman オマン と言う。 {E: to go. (sg.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- arserke
- アㇻセㇾケ 【名】[ar-serke 片方の・部分] 半分(両部分あるものの片半分)、 片方の部分。 símoysam wa k=arserke epitta réne シモイサㇺ ワ カㇻセㇾケ エピッタ レネ 私の右半身が全部まひしている。(S) {E: half.} (出典:田村、方言:沙流)
- arukesanpa
- アルケサンパ 【自動】[ar-u-kesanpa 全く・互い・を追いかける]後になったり先になったりして走る(何人もが一生けんめい速く走っている様子の描写)。 pon hekattar arukesanpa ポン ヘカッタㇻ アルケサンパ 小さい子どもたちが皆で後になる子や先になる子がいて一緒に走っている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- as 1
- アㇱ 【自動】[単](複は roskiro ロㇱキロ) ①立つ、 立ち止まる、 止まる。 ku=hoyupu wa nísap k=as ka eaykap クホユプ ワ ニサㇷ゚ カㇱ カ エアイカㇷ゚ 走ってきたので急に立ち止まることができなかった。(S) ②(日が)出ている。 na cup as híne ナ チュㇷ゚ アㇱ ヒネ まだ日が出ているうちに。 ③(戸が)しまる、 しまっている。 apa as wa an アパ アㇱ ワ アン 戸がしまっている。 ☆発音 as wa アㇱ ワ の発音は アㇲ ワ。 ☆参考 座っている人が立ち上がることには hopuni ホプニ を使う。 as アㇱ は、 すでに立っていることや、 歩いたり飛んだりしている者がある場所に止まって立つことを言う。 {E: ①to stand; stand still; stop. ②for the sun to rise. ③to be closed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asi
- アシ 【他動】[単](複は roski ロㇱキ)[as-i 立つ・(他動詞形成)] ①…を立てる。 ②(引き戸やふすま、 ドアなど)をしめる。 apa asi アパ アシ 戸をしめなさい。 {E: ①to stand up something. ②to close (a door etc).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asinkaro
- アシンカロ 【名】[< 日本語]足軽(位の低いさむらい)。 páse tono kor asinkaro utar パセ トノ コㇿ アシンカロ ウタㇻ 大殿様の家来の足軽たち。(W民話) ☆参考 サダモさんは asingaru アシンガル と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- asinno
- アシンノ 【副】[asir-no 新しい・(副詞形成)] 新しく、 新たに。 inan kur asinno ek kur an? イナン クㇽ アシンノ エㇰ クㇽ アン? どの人が新しく来た人ですか? (S) asinno a=ta cip アシンノ アタ チㇷ゚ 新しくつくった舟。(S) {E: newly; again.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asitcup
- アシッチュㇷ゚ 【名】[asir-cup 新しい・月] ①新月、 いちばん細くなったときの月。(S) ②六日七日まで(の月)。(W) tanto iwan to ne asitcup an タント イワン ト ネ アシッチュㇷ゚ アン 今日は初六日です。(W) ☆参考 sikaricup シカリチュㇷ゚ 満月。 ☞cup チュプ {E: a new moon.} (出典:田村、方言:沙流)
- aske uyna
- アㇱケ ウイナ 【連他動】[複](単は aske uk アㇱケ ウㇰ)[手・を取る(複)](二人以上)を招待する。 kamuy opitta han cikiki/aske c=uyna han cikiki カムイ オピッタ ハン チキキ/アㇱケ チュイナ ハン チキキ 神である私は神々をみんな招待した(han cikiki ハン チキキ は折り返し)。(HC神謡) {E: to invite…(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asmokor
- アㇱモコㇿ 【自動】[as-mokor 立つ・眠る] 立ったまま眠る。 asmokor kor kemaha rewkosanpa アㇱモコㇿ コㇿ ケマハ レウコサンパ 立ったまま眠ると足がカクンと曲がる。(S) ☆参考 ámokor アモコㇿ 座ったまま眠る。 ☞mokor モコㇿ {E: to sleep in a standing position.} (出典:田村、方言:沙流)
- aste 1
- アㇱテ 【他動】[単](複は roskire ロㇱキレ)[as-te 立つ・させる] 立たせる、 立ちどまらせる、 止める。 suy par ta i=aste wa スイ パッ タ イアㇱテ ワ (彼は)穴の口に(=穴のふちに)私を立たせて。(W民話) {E: to let, make stand, stand still.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asur
- アスㇽ 【名】[概](所は asuru(hu) アスル(フ)) うわさ、 評判。 asur as アスㇽ アㇱ うわさ(評判)が立つ。 asur kor wa ek アスㇽ コㇿ ワ エㇰ 知らせを持って来る。(S) wen asur as ウェン アスㇽ アㇱ/ウェナスㇽ アㇱ 悪いうわさがある。 pirka asur as ピㇼカ アスㇽ アㇱ よい評判がある。 {E: a rumour; a reputation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- asuranipa
- アスラニパ 【自動】[複](単は asurani アスラニ) (二人以上が)緊急事態を知らせる。 tanukuran kurukpe ran noyne síran na sekor asuranipa kor タヌクラン クルㇰペ ラン ノイネ シラン ナ セコㇿ アスラニパ コㇿ 今夜霜がおりそうですからと知らせながら…。(S) (注 1960年代、 鵡川の春日で、 そのような晩には有線放送の警報を聞いてすぐ農民はとび出して行き、 稲を守るために田のまわりでむしろを燃やす。) (出典:田村、方言:沙流)
- asuranpa
- アスランパ 【自動】[複](単は asurani アスラニ)[asur-anpa うわさ・(二つ以上)を持って行く)] 緊急事態を知らせる、 警報する。 sír-uhúy kor eun ikaopas utar ne ya káne kikkikpa humi he ne ya ahawkorep hawkorepa hawe ne ya mokor=an ka eaykap no asuranpa kor payoka hawe as シルフイ コㇿ エウン イカオパㇱ ウタン ネ ヤ カネ キッキㇰパ フミ ヘ ネ ヤ アハウコレㇷ゚ ハウコレパ ハウェ ネ ヤ モコラン カ エアイカㇷ゚ ノ アスランパ コㇿ パヨカ ハウェ アㇱ 山野の火事になると、 そこにかけつける人々やら半鐘を打ち鳴らす音やら有線放送で放送する声やら眠れないほど危急を知らせてまわる音がする。(S) {E: to warn; alert (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- asuru(hu)
- アスル(フ) 【名】[所](概は asur アスㇽ)[asur-u うわさ・(所属語尾)] …のうわさ、 評判。 asuru as アスル アㇱ …のうわさが立つ、 うわさがある、 評判がある。…asuru as hi eysoytak アスル アㇱ ヒ エイソイタㇰ 情報があることについて話している。 asuru as pe a=ne ruwe ne アスル アㇱ ペ アネ ルウェ ネ 私は評判の高い者である。(HK民話) wakka mespa asuru ワッカ メㇱパ アスル 大水に流されたといううわさ。(W会話) asuru nu アスル ヌ …のうわさを聞く。 asuru easpa アスル エアㇱパ …のうわさが聞こえない=うわさを知らない。(NK民話) {E: to be rumoured; have a reputation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- at 2
- アッ 【自動】①(虫や魚などが)たくさんいる/出る。 ukuran etutanne at wa ku=mokor ka koyaykus ウクラン エトゥタンネ アッ ワ クモコㇿ カ コヤイクㇱ ゆうべ蚊が多くて私は眠れなかった。(W) ②(煙や湯気が)立つ、 (光が)光る、 (においが)する。 supuya at スプヤ アッ 煙が出る。 nipeki at ニペキ アッ 光る。 húra at フラ アッ においがする。 {E: ①for there to be a lot of …(such as insects, fish, etc.). ②(for smoke, steam) to rise; (for a light) to shine; to smell.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atce
- アッチェ 【位名】よそ(他人の家)。 atce ta アッチェ タ よその、 そとの(家族でない)。 atce ta ku=saha アッチェ タ クサハ いとこ姉。(W) atce ta ku=kosmaci アッチェ タ クコㇱマチ 外嫁。 atce ta ku=mippoho アッチェ タ クミッポホ 外孫。 atce un アッチェ ウン よその、 親戚でない。(W) atce wa アッチェ ワ よそから、 外から(他人の家から)。 {E: another person's, a stranger's house.} (出典:田村、方言:沙流)
- atesékina
- アテセキナ 【名】[a=tesé-kina 我々が(人が)・敷物に編む・草][植物] ガマ(敷物にする草)。〔知分類 p.232 síkina〕 {E: a cattail; a reed mace, a grass for making matting etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- atkoci
- アッコチ 【名】[概(?)/所(?)](所は atkocike アッコチケ とも)[< at-kot-(h)i ひも(が)・ついている・ところ][動物](魚の)尾びれ。 cep atkoci チェㇷ゚ アッコチ 魚の尾びれ。 ☆参考 所属形のような形だが、 他の概念形の語と一緒に出てきた。 ☞sar サㇻ 2 〔知分類 p.77(金577 魚の尾 アチコチ)〕 {E: a tail, fin (of a fish)} (出典:田村、方言:沙流)
- atni
- アッニ 【名】[at-ni オヒョウニレの樹皮(厚司の材料)・木][植物] オヒョウニレの木。 ☆参考 皮を厚司(あつし)の材料にする。(S) 厚司は attus アットゥㇱ。 〔知分類 p.165 茎〕 {E: a type of elm tree.}-atpa アッパ 2【接尾】[< at-pa (?)・(複数語尾)](他動詞語幹などに接尾して、 激しく、 大きい動作で、 一度にたくさん、 などの意味を添えて他動詞をつくる。 ☆参考 複数語尾の役割を含んでおり、 これが接尾してできた他動詞は、 たいてい複数形の意味を持つが、 単数形と対になっているわけではない。 この接尾辞を除いた部分が他動詞語幹として存在するとも限らない。 つまり、 この接尾辞のついた形しか存在しない場合もある。 たとえば askoretatpa アㇱコレタッパ わしづかみにつかみとる。)esissuye エシスイェ…を腕全体で振る;esisuyatpa エシスヤッパ…を腕全体で急激に振る。 (出典:田村、方言:沙流)
- atpa 1
- アッパ 【位名】[概](所は atpake(he) アッパケ(ヘ)) [at-pa (?)・上(かみ)] 初め、 始まり。 nepki atpa wano nepki a=okére pakno nepki=an kor easir pirka p ne na ネㇷ゚キ アッパ ワノ ネㇷ゚キ アオケレ パㇰノ ネㇷ゚キアン コㇿ エアシㇼ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 仕事の始めから仕事が終わるまで働かなければいけないよ。(S) {E: the start; the beginning.} (出典:田村、方言:沙流)
- atpake(he)
- アッパケ(ヘ) 【名】[所](概は atpa アッパ)(その)最初。 atpake ta アッパケ タ 最初に。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atte
- アッテ 【他動】[at-te 掛かる・させる] ①…を掛ける(炉かぎに鍋を、 壁の釘にものをなど)。 su atte ス アッテ 鍋を(火に、 つまり炉かぎに)かける。 ipe oka an kor nani suy kanna su atte wa イペ オカ アン コㇿ ナニ スイ カンナ ス アッテ ワ (姉は)食事が終わるとすぐにまたもう一度鍋を火にかけて。(W民話) denwa k=atte wa デンワ カッテ ワ 私は電話をかけて(日本語からの直訳表現、 昔は電話はなかった)。(KM) ②[慣用句]yayutarpa yayutarkes atte ヤユタㇻパ ヤユタㇻケㇱ アッテ (村長(むらおさ)が)村人を上下の差別なくかわいがる(☞yayutarpa ヤユタㇻパ、 yayutarkes ヤユタㇻケㇱ )。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- attomsama emawrari
- アットㇺサマ エマウラリ 【連他動】[ar-tom-sama e-maw-rari 全く・まっすぐ当たる正面のまん中・の側・で・息・を押える] …に忠実に従う。 tap nispa ne wa usa yaypuni ki wa oka rok pe tane anak eci=áttomsama emawrari nispa katkemat eci=né kuni p kusu タㇷ゚ ニㇱパ ネ ワ ウサ ヤイプニ キ ワ オカ ロㇰ ペ タネ アナㇰ エチアットㇺサマ エマウラリ ニㇱパ カッケマッ エチネ クニㇷ゚ クス 今まで金持ちでいろいろいばってあなた方を見下していた者たちが今はあなた方に忠実に従うようになるので。(W民話) {E: to faithfully follow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- attomsama tomo kokanu
- アットㇺサマ トモ コカヌ 【連他動】[ar-tom-sama tomo kokanu 全く・まっすぐ当たる正面のまん中・の側(所属形)・まっすぐ当たる正面のまん中(所属形)・を傾聴する] よく言うことを聞いて言われたとおりにする。 i=attomsama tomo kokanu kamuy patek ta uwekarpa ruwe ne イアットㇺサマ トモ コカヌ カムイ パテㇰ タ ウウェカㇻパ ルウェ ネ 私の言うことをよく聞いてそのとおりにする神ばかりがここに集まっているのだ。(W神謡語り) {E: to do without question; to do faithfully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atuy
- アトゥイ 【名】海。 atuy ka ta アトゥイ カ タ 海の上に、 沖の方に。 atuy or un cep アトゥヨルン チェㇷ゚ 海の魚。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- atuyso
- アトゥイソ 【名】[atuy-so 海・広がりを持つ所] (直訳すると)海原=沖の方。 atuyso ka ta アトゥイソ カ タ 沖の方に、 海外に。 atuyso ka wa アトゥイソ カ ワ 沖の方から、 海外から。 ☆参考 rep レㇷ゚ 沖。 {E: the ocean.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aw 2
- アウ 【名】隣、 南隣り。 aw ta アウ タ 隣りに、 隣りの、 南隣りの。 aw un utar アウン ウタㇻ 隣りの人々。 {E: next (to).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aworun
- アオルン 【間投】[< a-wor-un (間投)・水の中・へ](Erum or ta エルㇺ オッタ《襟裳岬で》の折り返し。) ☆参考 子どもが水中のシャチに取られる話だから、 この折り返しはそのことを象徴的に表しているのだろう。 (出典:田村、方言:沙流)
- ay
- アイ 【名】[概](所は aye(he) アイェ(ヘ)) ①矢。 ②[植物](木や草の)とげ。 ③[植物](穀物の)のぎ。 ④(文様の)とがった形。〔知分類 p.264 刺、 刺毛、 毛・毛茸〕 {E: ①an arrow. ②a thorn. ③an arista (of a cereal).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ay-eekimne
- アイエエキㇺネ 【自動】[ay-e-ekimne 矢・で・山へ行く] 弓矢の猟をしに山へ行く。 {E: to go hunting in the mountains with a bow and arrow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aykonukar
- アイコヌカㇻ 【他動】[ay-ko-nukar 矢・に合わせて・見る] 矢で…をねらう。 ram cikuni/hapkitayke/ri cikuni/suptom orke/a=aykonukar ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/アアイコヌカㇻ [雅]低い木ならば梢のてっぺん、 高い木ならば幹の中程くらいのところに私は矢を置いて(その鹿を)ねらって。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ayne
- アイネ 【接】[a-hine …した(完了)・…して]…したあげく、 長い間 … してから、 さんざん…してとうとう。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 土地も皆売ってそれでばくちをし、 酒を飲み、 とうとう今は丸はだかだ。(S) iki ayne イキ アイネ いろいろ苦労(努力)してやっと。 kú=iki ayne ku=kira wa k=ek クイキ アイネ クキラ ワ ケㇰ やっとのことで逃げて来た。(S) kar ayne カㇻ アイネ いろいろ(苦労)努力してようやく。 tokkuri toytoy emastek wa an, wa kusu ku=kar ayne ku=huraye ruwe un トックリ トイトイ エマㇱテㇰ ワ アン、 ワ クス クカㇻ アイネ クフライェ ルウェ ウン 瓶に土がいっぱい入っていた、 だから苦労してようやく洗ったのよ。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aynu
- アイヌ 【名】①人間(神や動物などに対して)。 aynu kotan アイヌ コタン 人間の集落、 アイヌの村。 aynu mosir アイヌ モシㇼ 人間界(神の国に対する)。 ②男(menoko メノコ《女》に対して)。 ③アイヌ(民族名、 sísam シサㇺ《和人》など に対して)。 aynu itak アイヌ イタㇰ アイヌ語。 aynu mosir アイヌ モシㇼ アイヌの国/地 (多く、 北海道を指す)。 aynu cip アイヌ チㇷ゚( 直訳すると)アイヌの舟=丸木舟。 ④(kor コㇿ《…の》のあとに置かれて)おとうさん、 おとうちゃん。 e=kor aynu uymam wa/uymam-repunka エコㇿ アイヌ ウイマㇺ ワ/ウイマㇺレプンカ あなたのとうさんは交易に行って/交易をしに海を越えて行った。(S子守歌) a=kor totto/henoo uwan/pepa=kor aynu/wakka i=kure アコッ トット/ヘノオ ウワオ/ペパコㇿ アイヌ ワッカ イクレ おかあちゃん、 おとうちゃん、 水をください。(W神謡K) ☆参考 用例の子守歌の歌い手のサダモさんは、 父親のことを言うのに、 ふだんは iyapo イヤポ を使い、 「あなたのおとうさん」は e=kor iyapo エコㇿ イヤポ と言う。 神謡の歌い手ワテケさんは、 ふだんは míci ミチ を使い、 「私のおとうさん」は ku=mici クミチ と言う。 {E: ①a human-being. ②a man. ③an Ainu. ④a father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aynu-pákus
- アイヌパクㇱ 【間投】[aynu-pa-kus 人間・見つける・ために]いいねえ! aynu-pa-kus mokor wa an アイヌパークㇱ モコㇿ ワ アン いいねえ、 眠っていて。(W) hemanta okkaypo aynu-pákus póho ene pirka siri an hi an! ヘマンタ オッカイポ アイヌパークㇱ ポホ エネ ピㇼカ シリ アニ アン! なんてまあ、 あの若者、 いいねえ、 息子があんなに立派だこと! (S) ☆発音 pa パ の部分を伸ばし、 高く上げて言う。 ☆参考 感心して、 うらやましくて言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- aynukoyki
- アイヌコイキ 【自動】[aynu-koyki 人間・を襲う] 人間を襲う、 人に悪事をする。 {E: to attack, assault someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ayop
- アヨㇷ゚ 【名】[ay-o-p 矢・そこに入っている・もの] 矢筒、 矢入れ(矢を入れた袋)。 ayop tapika a=mut wa アヨㇷ゚ タピカ アムッ ワ 私は矢を入れた袋を肩から下げて。(HK民話) {E: a quiver (for arrows).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- aysuye
- アイスイェ 【自動】[ay-suye 矢(?)・を振る](?) 居眠りする。 k=aysuye kor k=an カイスイェ コㇿ カン 私は居眠りしている。(W) ☆参考 mokor モコㇿ 眠る。 ámokor アモコㇿ 座ったまま眠る。 mokonrusuy モコンルスイ 眠い。 yaynurap ヤイヌラㇷ゚ うとうとする。 nuukaomare ヌウカオマレ 半分眠っている。 〔知分類 p.291 [< yay(自分を)+suye(ゆすぶる)]〕 {E: to doze; take a nap.} (出典:田村、方言:沙流)
- c= 2
- チ 【人接】[ci= チ 5 が母音の前で i を落とした形。][対立的一人称複数主格他動詞型](他動詞・コピュラ ne ネ《である》・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =as アㇱ が接尾する。) ①相手を含まない私たちが/の。 usa okay pe c=ewkoytak kor oka=as ウサ オカイ ペ チェウコイタㇰ コㇿ オカアㇱ 私たち(私と彼)はいろいろなことについて話し合った。 ②(神謡の中で神の自称)神である私が/の。 pu or c=óahun プ オㇿ チョアフン 私は倉の中に入った。(HC神謡) ☆参考 よりくわしくは ☞ci= チ 5 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ca 2
- チャ 【名】[植物] 「柴」、 立っている小さい細い木。 iteki ca hepita haw néno hawean イテキ チャ ヘピタ ハウ ネノ ハウェアン [隠]曲げた細い木がパッと伸びるような言い方をするな=すぐに怒ってはいけない。(S) {E: a small, thin tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- caca
- チャチャ §019.父(5)caca〔čá-ča ちゃチャ〕①⦅シラヌシ⦆父。②⦅H. S.⦆じじい;老爺。カラフトではhawki(英雄詞曲)とoyna(神謡)にだけ用いる;日常会話の語ではhenki、tu-itak(昔話)ではheysu、yesuと言う。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- cási
- チャシ 【名】[< ci-asi-i された・たてる・ところ] ①柵、 境の垣(外からの侵入を防ぐためのもの、 鉄条網も)。 ras cási ラㇱ チャシ 木の割端でつくった柵。 unma o cási ウンマ オ チャシ 馬牧場(の囲い)。 ②家 (通常、 家のことは cise チセ と言うが、 ウポポ(斉唱・輪唱する歌謡)や叙事詩の中で cási チャシ と言う。 神の住む家は cási チャシ と言うのが普通であり、 また特別の人の館(やかた)か大邸宅を指すこともあり、 「城」とも訳される)。 ne nupuri nupuri kitay ta cásikor wa an kunine ネ ヌプリ ヌプリ キタイ タ チャシコㇿ ワ アン クニネ (その神が) その山の山頂に城をかまえて住むように。(S言い伝え) Aspet un cási アㇱペトゥン チャシ 芦別(「本当は鷲別」 (S))の家。(Sほかウポポ) ③とりで。 {E: ①a fence. ②a house. ③a fort.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- castustekka
- チャㇱトゥㇱテッカ 【他動】[cas-tustek-ka (?)・じっとしている・(他動詞化)](?) 身動きもしないでいる。 pet teksam ta/a=castustekka ペッ テㇰサㇺ タ/アチャㇱトゥㇱテッカ [雅]私は川端に身動きもしないでいた(萱野茂氏によれば「金しばりにあったみたいに」)。(Sユーカラ) ☆参考 サダモさんによれば、 この方言の日常語で tustek トゥㇱテㇰ はキツネか何かに化かされてぼんやりしてわけが分からなくなることを言い、 tustekka トゥㇱテッカ は、 人をそのようにすることを言う。 東部・中部・北部の方言では tustek トゥㇱテㇰ がだまっていること、 静かにしていること、 じっとしていることなどを表す。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cawre
- チャウレ 【自動】①実が入る(草の実、 ヒエ、 小豆等)、 はじけるほどに実が入る。 cawre wa tane cak anki an チャウレ ワ タネ チャㇰ アンキ アン 実が入ってもうはじけそうだ。(S) ②(編む草(ki キ)が)かたい (注 [対] riten リテン 柔らかい)。 {E: ①to ripen. ②for grasses, reeds used for weaving to be hard, stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
- cékantoor-soye
- チェカントオㇿソイェ 【他動】[中相][c(i)-e-kanto-or-soye された・その頭が・天・のところ・をえぐる]天に向かってそびえている。 cékantoor-soye kane an poro nupuri チェカントオㇿソイェ カネ アン ポロ ヌプリ 天に向かってそびえている大きな(高い)山。 {E: to rise, soar to the sky, the heavens (eg. a mountain).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- céomare
- チェオマレ 【複他動】[他動使役][中相] [c(i)-e-oma-re される・その頭(先)が・そこに入る・させる](次の慣用句の中で)otusasuysir (oresasuysir) céomare オトゥサスイシㇼ (オレサスイシㇼ) チェオマレ 何代にも続いている。 tanesasuysir céomare タネサスイシㇼ チェオマレ 昔から今にいたるまでずっと続いている。 {E: to continue something down over the years, generations.} (出典:田村、方言:沙流)
- césinriserise
- チェシンリセリセ 【他動】[中相](?) [c(i)-e-sir-rise-rise される・…に関して・地・をむしる・(重複)](?) 一生懸命草をむしる。 ramuhokasusu wa cisoyekatta wa césinriserise ラムホカスス ワ チソイェカッタ ワ チェシンリセリセ (この忙がしいのにそんなにゆっくりお茶飲んで、 と気をもんで「きもやけて」)外へパッととび出して一生懸命草をむしっている。(S) {E: to pluck, weed… with all one's might.} (出典:田村、方言:沙流)
- cétuypirup
- チェトゥイピルㇷ゚ 【名】[c(i)-e-tuy-piru-p される・その頭が・切れている・拭く・もの](tuy トゥイ は < toy トイ か?)ぞうきん。 ☆参考 類義語 urepirup ウレピルㇷ゚ 足ふき。 itapirup イタピルㇷ゚ 床(ゆか)ふき。 {E: a cloth, a duster.} (出典:田村、方言:沙流)
- ci- 4
- チ 【接頭】[中相形形成] ①[中相](他動詞に接頭して中相の表現となる。 日本語に訳すと三人称を主語とする自動詞にまたは受け身に訳せる。)…される、 された。 cari チャリ 散らす;cicari チチャリ 散らされた、 散らばった。 kemihi cicari uskehe ケミヒ チチャリ ウㇱケヘ その血が散らばった所。(S会話) ②[使役中相](自動詞または他動詞に使役語尾または他動詞化語尾がつくと同時にこの ci- チ が接頭して、 美文的なニュアンスを伴った別の表現になる。) hopuni ホプニ 起き上がる、 飛ぶ;cihopunire チホプニレ [ci-hopuni-re された(中相)・起こる・させる(使役)] 起こった、 勃発した。 kamuy tumi ne ya tono tumi ne ya cihopunire カムイ トゥミ ネ ヤ トノ トゥミ ネヤ チホプニレ 神戦だか聖戦だかが起こった。(W会話) ③[中相動名詞](人に対する行為を表す他動詞に接頭し、 後に ekarkar エカㇻカㇻ《する》の人称形が置かれて、 韻文調・美文調の表現になる。)horkarutu ホㇿカルトゥ 後ろへ押しもどす;cihorkarutu チホㇿカルトゥ 後ろへ押しもどされること。 iteki eytasa cihorkarutu a=eci=ekárkar kunine イテキ エイタサ チホㇿカルトゥ アエチエカㇻカㇻ クニネ あなたたちはあまり後ろへ押しもどされる(差別されて後へ押されて理屈をとられる)ことのないように。(S言い伝え)☆参考 ②③は叙事詩の中、 ことにユーカラ(英雄叙事詩)の中で多く使われる。 そういった叙事詩の表現を日常語の中で使うと、 美文調・古風・荘重・重大といったようなニュアンスを伴う。 ①②③とも、 人称形ではないのに、 人称形と同じように、 接頭辞はほとんどつかず、 人称接辞がついて人称形になったりすることもない。 「分詞」と呼ぶのはそのためである。 ☆参考 日常語では、 人称接辞とは違って、 ほとんど決まった語、 決まった言い回しに現れる。 化石化した語も多い。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ci= 5
- チ 【人接】[対立的一人称複数主格他動詞型] ①相手を含まない私たちが/の。 tane ci=ye kusu ne タネ チイェ クス ネ 今私たち(私と彼)は言います。 tun ren ci=ne híne トゥン レン チネ ヒネ 私たち二、 三人で。 ci=kotanu チコタヌ 私たちの村。 ②(神謡の中で、 神の自称)神である私が/の。 sakehe ci=kar サケヘ チカㇻ 私はそれで酒をつくった。(HC神謡) ③(民話の中の常套句で主人公の自称)私が/の。 hoski tas ci=nu rok pe! ホㇱキ タㇱ チヌ ロㇰ ペ! おれが先に聞いたんだ(川上男と川下男の民話で川上男が言う)。(W民話) ☆参考 母音で始まる語幹につくときは c= チ ☆参考 他動詞・デアル動詞 ne ネ・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =as アㇱ が接尾する。 {E: ①first person plural exclusive (personal affix). ②reference to self for a god. ③reference to self for a hero in a folktale.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cicari
- チチャリ 【他動】[中相][ci-cari された・散らす] 散らばる、 散らばっている。 cisekitay cicari wa an チセキタイ チチャリ ワ アン 屋根が(風に吹き飛ばされ)散らかっている。(W) kemihi cicari uskehe ケミヒ チチャリ ウㇱケヘ 血が散らばった所。 ☞cari チャリ {E: to be scattered, splattered with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikir
- チキㇼ 【名】[概](所は cikiri(hi) チキリ(ヒ)) [ci-kir(?)・足][動物] ①(人間以外の動物の、 机等の)足(ももから先まで全部)。 cikir us otcike チキルㇱ オッチケ 足(脚)つきのお膳、 座卓。 re cikir us pe レ チキルㇱ ペ 三本足のついたもの(火鉢の中のごとくをこう表現した)。(S) ②動物の後ろ足。 ☆対語 tapcikir タㇷ゚チキㇼ 前足。 {E: an animal's hind leg(s).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikiriri otcike
- チキリリ オッチケ 【名】[cikiri-ri otcike その足[所]・高い・おぜん](足(脚)のついた)お膳。 「ネコの足のような足が四つついている。」 (S) {E: a low table (with four legs).} (出典:田村、方言:沙流)
- cikosatsatu
- チコサッサトウ 【他動】[中相][ci-ko-satsatu された・…に・ピッタリくっつける(?)]体にピッタリくっついている。 herikasi wa cikosatsatu hemanta mi kane oka ヘリカシ ワ チコサッサトゥ ヘマンタ ミ カネ オカ 今の人たちは、 上半身は体にピッタリくっついている変なものを着ている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- cikositosito
- チコシトシト 【他動】[中相][ci-ko-sito-sito …された・…に(所有者を表す)・餅・(重複)](羊 (「めんよう」)の)毛がメチャクチャになって餅みたいになっている。 ku=konukosne humi! toy wente kor patek an numa cikositosito hemanta クコヌコㇱネ フミー! トイ ウェンテ コㇿ パテㇰ アン ヌマ チコシトシト ヘマンタ 憎らしいなあ! 畑を荒らしてばかりいる毛がメチャクチャになって餅になってるへんなやつ(羊)。(S) ☞cisitosito チシトシト、 sito シト ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikuni
- チクニ 【名】[ci-ku-ni された・(?)・木][植物] 木(立木でも木材でも)、 薪(=ni ニ)。 cikuni ani a=kar チクニ アニ アカㇻ 木でつくる。 sat cikuni サッ チクニ 乾いた木。 ruwe cikuni ルウェ チクニ 太い木。 ram cikuni/hapkitayke/ku=rakonoye/ri cikuni/suptomorke/ku=rakonoye ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/クラコノイェ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/クラコノイェ 低い木は梢のてっぺんを私は羽で巻きつけながら飛び高い木は幹の中ほどのところを私は羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC即興歌) {E: a tree; wood; firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cikuy
- チクイ 【他動】[中相][ci-kuy された・かみつぶす] かみつぶされた。 cikuy pas チクイ パㇱ かみつぶされた消し炭、 粉墨。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコㇿ アン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉墨をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。(KK民話) {E: to be crushed, broken into fine pieces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cinaynaye
- チナイナイェ 【他動】[中相][ci-nay-nay-e された・沢・(重複)・(他動詞形成)]メチャクチャである(整然とせず無秩序でクシャクシャなことを言う)。 cinaynaye hemanta, ataye ruyno eyyok kunak ye チナイナイェ ヘマンタ、 アタイェ ルイノ エイヨㇰ クナㇰ イェ こんなメチャクチャにつくってあるものを高く売ると言う。(S) {E: to be in a mess, disordered.} (出典:田村、方言:沙流)
- cípekira
- チペキラ 【自動】[cip-e-kira 舟・と共に・逃げる](沖のツノザメ漁で、 もりをさされた魚が)舟を引っぱって逃げる(もりには綱がついており舟に乗っている人がそれをつかんでいるので、 魚が逃げると舟は引っぱられてついて行く、 魚が弱ってから舟に上げる)。 tane oka sirkap néno aynurayke pakno cípekira somo ki yak pirka タネ オカ シㇼカㇷ゚ ネノ アイヌライケ パㇰノ チペキラ ソモ キ ヤㇰ ピㇼカ いまのツノザメはそんなふうに人殺しをするほどに舟を引っぱって逃げてはいけない。(W神謡)の結末の語り(門別資料) (出典:田村、方言:沙流)
- cipor
- チポㇿ 【名】[動物]筋子(すじこ)、 鮭やマスなどの卵。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉墨をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。 ☆参考 ニシン以外の魚の卵(鮭の筋子だけでなく、 マスの筋子もタラコも。 ニシンの卵(カズノコ)は cipor チポㇿ と言わず homa ホマ と言う)。(S)〔知分類 p.46〕 {E: salmon roe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ciranaranke
- チラナランケ 【他動】[中相][ci-ra-na-ranke される・下・の方へ・下ろす][雅] 下りる。 nupuri tapka wa kamuy maw ne a p yupke mawe ciranaranke ヌプリ タㇷ゚カ ワ カムイ マウ ネ アㇷ゚ ユㇷ゚ケ マウェ チラナランケ 山の上から神風であったのか強い風が吹き下りて来た。(W民話) {E: to go down, descend…} (出典:田村、方言:沙流)
- cirikipuni
- チリキプニ 【他動】[中相][ci-riki-puni される・上へ・上げる][雅](風が)上へ上がる。 ru an toy ka wa/tapan kamuy maw/cirikipuni ル アン トイ カ ワ/タパン カムイ マウ/チリキプニ [雅]地面の上から神風が吹き上がってきた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cise
- チセ 【名】①家。 cise as チセ アㇱ 家がある(建っている)。 toanta re cise as トアンタ レ チセ アㇱ あそこに三軒の家がある。 cise kar チセ カㇻ 家を建てる。 cise un utar チセ ウン ウタㇻ 家族。 cise-kor… チセコㇿ… ☞cisekor チセコㇿ。 cise soy チセ ソイ 家の外、 家のすぐそば、 門口。 cise uhuy チセ ウフイ 家が燃える、 火事である/になる。 horak cise ホラㇰ チセ 崩壊した家。 kuca cise クチャ チセ 狩小屋。 soya-cise ソヤ チセ ハチの巣。 toysoya cise トイソヤ チセ スズメバチの巣(鳥の巣は set セッ)。 ②奥さん cise tókapipe kusu na arki isam チセ トカピペ クス ナ アㇻキ イサㇺ 奥さんはお昼ご飯を食べにまだ来ない。(W) {E: ①a house; a (bee)hive. ②a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekankotor
- チセカンコトㇿ 【名】[cise-kan-kotor 家・上の・内面][雅]天井(屋根の内側)。 tan huskotoy wa/cisekankotor/a=konóttesusu/án=an korka タン フㇱコトイ ワ/チセカンコトロ/アコノッテスス/アナン コㇿカ 私はずうっと長い間天井を見上げていたけれども。(Sユーカラ) cisekankotor míke kane kurkot kane チセカンコトㇿ ミケ カネ クㇽコッ カネ 家の天井(内面)が光り輝くほど美しい。(W民話) {E: the ceiling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisekotor
- チセコトㇿ 【名】[cise-kotor 家・の内面] 天井。 ☆参考 文脈によって家の内面全体を表しているようにとれることもある。 ☆雅語や雅語的表現で cisekankotor チセカンコトㇿ。 ☆屋根は cisekitay チセキタイ。 壁は cisetumam チセトゥマㇺ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisetuptepa
- チセトゥㇷ゚テパ 【自動】[複](cisetupte チセトゥㇷ゚テ は単複の区別なし) 人々が(二人以上が皆)家を移す、 引越しする。 a=uní soyke ta cisekarpa, cisetuptepa アウニ ソイケ タ チセカㇻパ、 チセトゥㇷ゚テパ 彼らは私の家のすぐ前に家を建て、 引越してきた。(S民話) {E: to move to another house (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisikurure
- チシクルレ 【他動】[中相][ci-si-kur-u-re …された・自分・影/姿・(他動詞形成)・させる](?) [雅]近寄って来る。 teksama ta/makan katkor pe/cisikurure テㇰサマ タ/マカン カッコㇿ ペ/チシクルレ [雅]そのすぐそばにどんなものだか近寄って来た。(Sユーカラ) ☆参考 sikuru シクル、 sikurure シクルレ の用例は未出。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisireanu
- チシレアヌ 【他動】[中相][ci-sir-e-anu …された・地・に・置く][雅]地に/下に置かれている。 cituye amset/káne amset/cisireanu チトゥイェ アㇺセッ/カネ アㇺセッ/チシレアヌ [雅]別つくりの高床(たかどこ)、 金(かね)の高床が置かれていた。(Sユーカラ) iresu cási/tan poro cási/cisireanu イレス チャシ/タン ポロ チャシ/チシレアヌ [雅]私の育った城、 大きな城がたっていた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cisitosito
- チシトシト 【他動】[中相][ci-sito-sito された・餅・(重複)](直訳すると)餅みたいになっている=(髪の毛等が)クシャクシャだ。 sapaha cisitosito サパハ チシトシト 頭(髪)がクシャクシャだ。 ☞sito シト {E: for (one's hair etc.) to be tangled , crumpled, in a mess.} (出典:田村、方言:沙流)
- ciskar
- チㇱカㇻ 【他動】[cis-kar 泣く・する(他動詞化)]…のことで泣く、 …を泣く。 hńta e=ciskar? フンタ エチㇱカㇻ? どういうわけで泣いているの(気づかってだけでなく憎らしくても言う)。(S) okkayo pirka/nep ciskar pe tap/kohawkor hawe/oka ya sekor オッカヨ ピㇼカ/ネㇷ゚ チㇱカㇻ ペ タㇷ゚/コハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅] 立派な男が何のために声を出して泣くのですかと。(Sユーカラ) ☆参考 hńta cisi e=ki? フンタ チシ エキ? 何が悲しくて泣いているの? (S) {E: to cry about…} (出典:田村、方言:沙流)
- ciyay
- チヤイ 【名】[概](所は ciyaye(he) チヤイェ(ヘ))(びんなどの)栓(中にさしこむもの)。 ☆参考 独立の名詞としては未出。 ☆参考 puta プタ 上からかぶせるふた。 ☞puta プタ (出典:田村、方言:沙流)
- ciyaye(he)
- チヤイェ(ヘ) 【名】[所](概は未出。 ciyay チヤイ であろう。)(びんなどの)栓(中にさしこむもの)。 ☆puta(ha) プタ(ハ) 上からかぶせるふた。 ☞puta プタ {E: to eddy; swirl.} (出典:田村、方言:沙流)
- cóasirotke
- チョアシロッケ 【他動】[中相][c(i)-o-a-sir-otke される・その尻・(?)・地面・を突く](?) ドシンと座る。 tan rikna wa cóasirotke タン リㇰナ ワ チョアシロッケ 立った姿勢から急にドシンと座った。(W民話) {E: to sit down with a thud.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- conpa
- チョンパ 【名】[< 日本語 ちょうば(帳場)] ①升(ます)。 ②升(しょう)(量の単位、 1.8リットル)。 ③帳場係、 会計係、 マネージャー。 {E: ①a measure. ②a measure of volume (1.8 litres). ③an accountant, manager.} (出典:田村、方言:沙流)
- corawki
- チョラウキ 【自動】怒って向かって行く、 攻撃しに行く。 ☆参考 kocorawki コチョラウキ [他動](人)に向かって攻撃しに行く。 ecorawki [他動]エチョラウキ …のことで怒って向かって行く。 {E: to go on attack.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- corpok
- チョㇿポㇰ 【位名】[概](所は corpoki チョㇿポキ, corpokke(he) チョㇿポッケ(ヘ))[cor-pok (?)・…の下] …の下。 en=corpok ta an エンチョㇿポㇰ タ アン 私の下にある(座ぶとんの下にかくしてある)。(S) néa sinrit corpok un orperere hawe as ネア シンリッ チョㇿポㇰ ウン オㇿペレレ ハウェ アㇱ その(燃えている木の)根の下から熊のわめく声が聞こえた。(KK民話) nítay corpok wenpunkaronne/casnu ニタイ チョㇿポㇰ ウェンプンカロンネ/チャㇱヌ 林の木の下につる草が茂っている/何もない。(W) {E: below, under…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- coypep
- チョイペㇷ゚ 【名】[c(i)-o-ipe-p 我々が・そこから・食べる・もの] 上座に陳列してある宝器類。 ☆参考 aoypep アオイペㇷ゚ 食器。 {E: dishes, tableware layed out at the seat of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cuk
- チュㇰ 【名】秋。 ☆参考 sit-cuk シッチュㇰ 秋になる。 paykar パイカㇻ 春。 sak サㇰ 夏。 mata マタ 冬。 {E: autumn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cukne
- チュㇰネ 【副】[cuk-ne 秋・過ぎた…]去年の秋、 過ぎた秋。 tan cukne タン チュㇰネ 今年の秋(冬になってから言う)。 ☆参考 tan cuk タン チュㇰ この秋(秋に言う)。 sakne サㇰネ 過ぎた夏。 matane マタネ 過ぎた冬。 {E: the previous autumn.} (出典:田村、方言:沙流)
- cup 1
- チュㇷ゚ 【名】月、 太陽。 kunne cup クンネ チュㇷ゚ [夜(の)・月]月。 tókap cup トカㇷ゚ チュㇷ゚ [昼(の)・月]太陽。 cup kamuy チュㇷ゚ カムイ 月/日の神、 お月様、 お日様。 kunne cup (kamuy) クンネ チュㇷ゚ (カムイ) 月の神、 お月様。 tókap cup (kamuy) トカㇷ゚ チュㇷ゚ (カムイ) 日の神、 お日様。 cup ahun チュㇷ゚ アフン 月/日が沈む。 cup etuk チュㇷ゚ エトゥㇰ 月/日がほんの少し出かかる。 cup hetuku チュㇷ゚ ヘトゥク 月/日が出る(丸い全体が出る)。 cup nin sirara チュㇷ゚ ニン シララ[月が・減る・潮] 小潮。 cup a=rukí チュㇷ゚ アルキ 月/日が飲み込まれる=月蝕/日蝕でだんだん消えていく。 cup ran チュㇷ゚ ラン [日が・下りる]日が傾く。 cup ray チュㇷ゚ ライ [月/日が・死ぬ]月蝕/日蝕になる(皆既日食の場合)。 ruyno tane cup ran ルイノ タネ チュㇷ゚ ラン ずうっともう日が傾いた。(S) cup ri チュㇷ゚ リ [日・高い]日が昇る、 日が高い。 cup sikari sirara チュㇷ゚ シカリ シララ [月が・丸くなる・潮]大潮。 {E: the moon.} {E: the sun.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cup 2
- チュㇷ゚ 【名】①(年月日の)月 ②…カ月(月数の単位)。 tu cup re cup トゥ チュㇷ゚ レ チュㇷ゚ 二、 三カ月。 tan cup タン チュㇷ゚ [この・月]今月。 cup emko チュㇷ゚ エㇺコ [月・の半分]半月、 15日。 cup noski チュㇷ゚ ノㇱキ 月のまん中、 満月。(W) cup poro sere チュㇷ゚ ポロ セレ [月・大きい・部分]二十日ごろ。 ☆参考 [昔の月の呼び方] towetanne トウェタンネ 1月、 kuwekay クウェカイ 2月、 kiwtacup キウタチュㇷ゚ 3月、 mocup モチュㇷ゚ 4月、 sincicup シンチチュㇷ゚ 5月、 mawtacup マウタチュㇷ゚ 6月、 mawcicup マウチチュㇷ゚ 7月、 haprap ハㇷ゚ラㇷ゚ 8月、 níhorak ニホラㇰ 9月、 urepok ウレポㇰ 10月、 ruwekaricup ルウェカリチュㇷ゚ 11月、 curup チュルㇷ゚ 12月。 ☆参考 1955年、 ワテケさんは hacigaci cup ハチガチ チュㇷ゚ 8月、 kugaci cup クガチ チュㇷ゚ 9月のように言っていた。 {E: ①month. ②counter for months.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cupewen
- チュペウェン 【自動】[cup-e-wen 月(女性のおなか)・で・悪い] 月経が下りる、 月経中(生理中)である。(最も良い言葉、 体裁良く言う)。 ku=cupewen クチュペウェン 私は月経中(生理中)だ。(S) ☆参考 cupnukar チュㇷ゚ヌカㇻ[自動]、 cupiran チュピラン[自動]、 ohure オフレ[自動](悪口)、 omunin オムニン[自動](悪口)、 menokotasum メノコタスㇺ【名】などの言い方がある。 {E: to be in menstruation; have one's periods.} (出典:田村、方言:沙流)
- cupnukar
- チュㇷ゚ヌカㇻ 【自動】[cup-nukar 月・を見る] 月経が下りる、 月経中だ(普通の言葉)。(W) ☆参考 cup チュㇷ゚ はこの場合《月》だと意識しているらしい。 ☆参考 ほかに cupiran チュピラン、 cupewen チュペウェン (最も良い、 体裁よく言う言葉)、 ohure オフレ (悪口)、 omunin オムニン (悪口)などの言い方がある。 menokotasum メノコタスㇺ は名詞。 経水は cuppe チュッペ。 (出典:田村、方言:沙流)
- cuppa
- チュッパ 【他動】[複](単は cupu チュプ)(二つ以上)をつぼめる、 (敷いてあるござなど)をみんな丸めて片づける、 (敷いてあるふとん)をたたむ。 to epitta ehotkehi cuppa ka somo ki no ト エピッタ エホッケヒ チュッパ カ ソモ キ ノ 一日いっぱい寝床をたたまないで。(W) ku=kar pe ku=cuppa クカㇻ ペ クチュッパ (私は)つくったもの(敷きものなど)をみんな丸めて片づける。(S) {E: to narrow…; fold…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- cuwan-e
- チュワンエ 【自動】[cuwan-e 昼飯・食べる] 昼飯を食べる(新しい言葉)。(S) tanto ku=cuwan-e ka somo ki wa タント クチュワンエ カ ソモ キ ワ 今日私は昼飯を食べてないので… (S) {E: to eat lunch.} (出典:田村、方言:沙流)
- e 1
- エ 【他動】…を食べる、 (虫が)食う(=刺す)。 kam k=e カㇺ ケ 私は肉を食べる/食べた。 tayki en=e タイキ エネ 私はノミ(蚤)に食われた(刺された)。 {E: to eat…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- e anpay
- エー アンパイ 【名】[日本語]よいあんばい、 いい具合い、 好都合。 e anpay ni エー アンパイ ニ いいあんばいに=都合よく(日本語だとの意識をもって言っている)。(S民話) e anpay ta na エー アンパイ タ ナー いいあんばいだなあ=いい日和(ひより)だなあ(アイヌ語話者である父がよく言っていたと言い、 もとは日本語であってもアイヌ語の中で使う言葉だと考えているらしい)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- e- 8
- エ 【接頭】[名詞語根的接頭辞][< e エ 7](多くの場合、 動詞に接頭する。 取り得る目的語の数は変わらない。)その一部分。 oha オハ [自動]からっぽである;eoha エオハ [自動]いっぱいになっていない。 kuta クタ [他動]…を全部こぼす/からにする;ekuta エクタ [他動]…の一部分をこぼす。 (出典:田村、方言:沙流)
- e- 11
- エ 【接頭】[< e- エ 9](雅語や雅語的表現の中で、 名詞や位置名詞に接頭して)…で。 a=ekísarsutu/mawkururu アエキサㇻストゥ/マウクルル[a=e-kisar-sutu maw-kururu 私・…で・耳・の根元[所]・風・ピューピュー吹く][雅]私の耳元で風がピューピュー鳴る。 a=e-táp-ka konna/racinitara アエタㇷ゚カ コンナ ラチニタラ[a=e-tap-ka konna racin-itara 私・…で・肩・の上・(擬態の叙述を導く)・ぶらさがる・…した状態が続いている][雅](直訳すると)…で私の肩の上がぶらさがっている=…が私の肩の上でぶらさがっている。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
- eakur
- エアクㇽ 【他動】[e-akur …で・(動物が)吐く](動物が)…を吐く。 ☆参考 自動詞は akur アクㇽ。 人間が吐くのは eatu エアトゥ[他動]、 atu アトゥ[自動]。 {E: (for animals) to regurgitate.} (出典:田村、方言:沙流)
- ean 1
- エアン 【他動】[e-an …に・ある][雅] …にある。 tan inne kotan/kamuy kotan/to teksama/ean ruwe ne タニンネ コタン/カムイ コタン/ト テㇰサマ/エアン ルウェ ネ [雅]村人の多い村、 神の村が湖のほとりにあった。(W神謡語り) {E: to exist; is; are.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eannu
- エアンヌ 【他動】[ear-nu ただ一度・…を聞く]…を一度だけ聞く(=ear nu エアㇻ ヌ/エアンヌ)。 sonno utarpa/síno utarpa/eannukar pe/eannu p/ruska katun/somo ki p ne na sekor ソンノ ウタㇻパ/シノ ウタㇻパ/エアンヌカㇻ ペ/エアンヌㇷ゚/ルㇱカ カトゥン/ソモ キㇷ゚ ネ ナ ㇱコㇿ [雅]「本当に立派な男まことにえらい男はただ一度見たことただ一度聞いたことに憤慨したような様子を見せるものではありませんよ」と (Sユーカラ語り) ☞ear エアㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eannukar
- エアンヌカㇻ 【他動】[ear-nukar ただ一度・…を見る] …を一度だけ見る(=ear nukar エアㇻ ヌカㇻ/エアンヌカㇻ)。 sonno utarpa/síno utarpa/eannukar pe/eannu p/ruska katun/somo ki p ne na sekor ソンノ ウタㇻパ/シノ ウタㇻパ/エアンヌカㇻ ペ/エアンヌㇷ゚/ルㇱカ カトゥン/ソモ キㇷ゚ ネ ナ セコㇿ [雅]「本当に立派な男まことにえらい男はただ一度見たことただ一度聞いたことに憤慨したような様子を見せるものではありませんよ」と。(Sユーカラ語り) ☞ear エアㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eapeari
- エアペアリ 【他動】[e-ape-ari …で・火・をたく]…をたきつけにする。 a=eápeari tat アエアペアリ タッ たきつけのカンビの皮(樺皮)。 {E: to make kindling of…} (出典:田村、方言:沙流)
- eapesikkasma
- エアペシッカㇱマ 【他動】[e-ape-sikkasma で・火・を保たせる](それ)で火を長持ちさせる。 ni a=tuypa uske ta noko mur uk wa hoka o wa anu, a=eápesikkasma ニ アトゥイパ ウㇱケ タ ノコ ムㇽ ウㇰ ワ ホカ オ ワ アヌ、 アエアペシッカㇱマ 薪を切った所のおがくずを取ってくべておきなさい。 それで火が長持ちするから。(S) {E: to make a fire last a long time.} (出典:田村、方言:沙流)
- eapkas
- エアㇷ゚カㇱ 【他動】[e-apkas (そのこと)で・歩く] …しに歩く(まわる、 旅する)。 kotan epitta imek eapkas コタン エピッタ イメㇰ エアㇷ゚カㇱ 村じゅう食べ物を配ってまわった。(HK民話) ☞apkas アㇷ゚カㇱ {E: to walk, go to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eappene
- エアッペネ 【他動】[e-appe-ne …に関して・[日本語]あっぺ(=不適切)・である]…しにくい。 etuhu nin wa ku=nuye eappene エトゥフ ニン マ クヌイェ エアッペネ (鉛筆の)先が減って書きにくい。(S) ru ukotanastanas wa k=apkas ka eappene ル ウコタナㇱタナㇱ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアッペネ 道がでこぼこで歩きにくい。 {E: to be difficult to (do)…} (出典:田村、方言:沙流)
- eappisep
- エアッピセㇷ゚ §021.子(34)eappisep〔e-áp-pi-sep エあッピセㇷ゚〕⦅チカブミ⦆【雅】私生児。(=hoku-sakno-po)。"anokay anakne nep ka kamiasike 〜 somo a-ne ruwe tapan"「私は別に怪しい者の子なぞではありません」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- earokere
- エアロケレ 【副】[e-ar-okere …で全く・終える][雅]…を全部くまなく。 ney ta iwor/ney ta mosir/earokere/e=apkas yakka ネイ タ イウォㇿ/ネイ タ モシㇼ/エアロケレ/エアㇷ゚カㇱ ヤッカ [雅]どこの土地どこの島も全部くまなくあなたが歩いても。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- earwan
- エアㇻワン 【連体】[e-arwan それで・七] …で七の。 tanto earwan to タント エアㇻワン ト 今日で七日(=六日前から)。 {E: seven.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easir 1
- エアシㇼ 【副】[e-asir …で・新しい](条件節の後で)(そうして)初めて、 (そう)しなければ …しない。 yakun easir ヤクン エアシㇼ …であればこそ。 yak easir pirka ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …しなければならない/いけない/だめだ。 a=ipére kor easir soyne p ne na, iyohay parkohayta アイペレ コㇿ エアシㇼ ソイネㇷ゚ ネ ナ、 イヨハイ パㇻコハイタ 食べさせたらやっと出て行くんだ(食べさせなければ出て行かない)、 あきれたいやしんぼうだ。 ☆参考 easirki エアシㇼキ【助動】…しなければならない。 tanepo タネポ 今初めて。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easirki
- エアシㇼキ 【助動】[easir-ki (…して)初めて・する] …しなければならない。 uweepakiun wen itak ka a=ye easirki hawe ene an ウウェエパキウン ウェン イタㇰ カ アイェ エアシㇼキ ハウェ エネ アン だんだん悪い言葉も言わなければならないことだなあ。 ☆参考 yak easir pirka ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ とも言う。 easirki エアシㇼキ のほうが軽い言い方。 日本語で「…しなければならない」と言うような状況文脈で、 oasi オアシ も使われる。(S) {E: must do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easkay
- エアㇱカイ 【他動】[e-askay …に関して・できる/上手である] ①…ができる、 …が上手だ。 k=éaskay ケアㇱカイ 私は(それが)できる/上手だ。 op ka a=eáskay emus ka a=eáskay オㇷ゚ カ アエアㇱカイ エムㇱ カ アエアㇱカイ (引用文中で)私は槍も上手、 刀も上手だ。(S民話) ②(動詞句の後に置かれて)…することができる、 …するのが上手だ、 …することが可能である。 oro ta e=an easkay uske オロ タ エアン エアㇱカイ ウㇱケ あなたがいることのできる場所。(W民話) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定はつくられず否定動詞 eaykap エアイカㇷ゚ が使われる。 ☆参考 askay アㇱカイ[自動]針仕事がよくできる。 eaykap エアイカㇷ゚[他動]…ができない。 下手だ。 {E: ①to be good at… ②to be good at doing ; to be able to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- easpa
- エアㇱパ 【他動】[e-aspa それについて・聞こえない] …が聞こえない。 ney ta oka utar ka, asuru easpa ka somo ki nankor ネイ タ オカ ウタㇻ カ、 アスル エアㇱパ カ ソモ キ ナンコㇿ どこの方々でも、 うわさが聞こえないわけではないでしょう。(NK民話) {E: to be unable to hear…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eatu
- エアトゥ 【他動】[e-atu …で・吐く] …を吐く(人が胃袋の中のものを)。 eatu, yayrekutpoye wa eatu エアトゥ、 ヤイレクッポイェ ワ エアトゥ 吐きなさい、 口の中に指をつっこんで押えて吐きなさい。(S) ☆参考 自動詞は atu アトゥ。 動物が吐くことは eakur エアクㇽ[他動]/akur アクㇽ[自動]。 {E: to vomit… (human); regurgitate… (animal).} (出典:田村、方言:沙流)
- eaynukoykipa
- エアイヌコイキパ 【他動】[複](単複の区別のない eaynukoyki エアイヌコイキ の用例は未出) …で人を襲う。 eponcisearipa wa kasi oyoko, ne wa an pe po hene eaynukoykipa piske kus pe kimke kus pe koma utaspa エポンチセアリパ ワ カシ オヨコ、 ネ ワ アン ペ ポ ヘネ エアイヌコイキパ ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ 小屋をつくって(妹を)住まわせて見張っており、 そうやってなおいっそう人を襲い、 浜手の方を通る人も山手の方を通る人も襲ってものを取る。(NK民話) {E: to tease, bully someone over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eci 1
- エチ 【他動】[e-ci …で・焼ける](色が)うつる。 siwnin iroho retar hike eci yak wen na retar hike hoski huraye シウニン イロホ レタリケ エチ ヤㇰ ウェン ナ レタリケ ホㇱキ フライェ 青い色が白いのに(白い服に)うつるといけないから白いのを先に洗いなさい。(S) {E: (for colour) to run.} (出典:田村、方言:沙流)
- eci= 2
- エチ 【人接】[二人称複数主格・目的格]あなたたちが/の/を/に。 eci=árki エチアㇻキ あなたたちは来る。 eci=kór ekasi エチコㇿ エカㇱ あなたたちが持つおじいさん=あなたたちのおじいさん(祖父)。 eci=uhékote エチウヘコテ あなたたちは互いに連れ添う。 eci=kotánuhu エチコタヌフ あなたたちの村。 a=eci=réspa アエチレㇱパ (引用文中で)私はあなたたちを育てた。 a=eci=koré アエチコレ (引用文中で)私はあなたたちに(それを)与える。 ☆発音 語幹のアクセントは変わらない。 eci= エチ はいつも低く発音し、 語幹の部分は、 eci= エチ がついていないときと同じアクセントで発音する。 {E: you (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eehamkar
- エエハㇺカㇻ 【他動】[e-eham-kar …のことで・ひきとめる・する](…があるからと言って)(帰ろうとする人)をひきとめる(=eeham エエハㇺ)。 té un húci emo suwe wa ora en=eehamkar wa kus k=e wa k=ek ruwe un テ ウン フチ エモ スウェ ワ オラ エネエハㇺカㇻ ワ クㇱ ケ ワ ケㇰ ルウェ ウン ここのおばあちゃまがじゃがいもをゆでてくれて食べて行きなさいと言ってひきとめられたので食べて来たのよ。(S) {E: to detain, hold back…} (出典:田村、方言:沙流)
- eepak
- エエパㇰ 【位名】[概](所は eepaki(hi) エエパキ(ヒ), eepakke(he) エエパッケ(ヘ)) ①次。 ku=mataki eepak oruspe ye nankor na クマタキ エエパㇰ オルㇱペ イェ ナンコンナ 私の妹がこの次のことを言うでしょうよ=このあと続けて言いなさいね。(W会話) kotan eepak ta ku=nukar コタネエパㇰ タ クヌカㇻ 村のはずれで(彼に)会った。(W) ②端(長いものの端。 細長い矩形の短いほうの辺の方)。 {E: ①next. ②edge, tip.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eepaki(hi)
- エエパキ(ヒ) 【位名】[所](概は eepak エエパㇰ) その次(の所/こと)。 tan oruspe, na eepakihi ye wa, uweepak ta tun a=ne wa a=ewkoytak タノルㇱペ ナ エエパキヒ イェ ワ ウウェエパㇰ タ トゥナネ ワ アエウコイタㇰ この話を、 もっと続きを言って、 次々に二人で話し合い…。 uweepaki un ウウェエパキウン だんだん uweepak ta ウウェエパㇰ タ だんだん。 {E: the next.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eepakke(he)
- エエパッケ(ヘ) 【名】[所](概は eepak エエパㇰ) その次(の所)。 ku=ye eepakke e=ye kor e=an クイェ エエパッケ エイェ コㇿ エアン 私が言うそばからあなたが言っている。(S) ek eepakke ta エㇰ エエパッケ タ 来てすぐに。(S) maciya eepakke wano an cise マチヤ エエパッケ ワノ アン チセ 町はずれにある家。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eeroskipa
- エエロㇱキパ 【複他動】[複複](単 eeas エエアㇱ、 複 eeroski エエロㇱキ は未出) …を(足)にはいている。 hemanta pukuru néno okay pe kemaha eeroskipa ヘマンタ プクル ネノ オカイ ペ ケマハ エエロㇱキパ (いまの人々は)へんな袋のようなもの(靴下)を足にはいている。(S) {E: to be wearing…on one's feet.} (出典:田村、方言:沙流)
- eeyaypunpa
- エエヤイプンパ 【他動】[複](単 eeyaypuni エエヤイプニ は未出)[e-e-yay-punpa …で・…で・自分を・持ち上げる[複]](二人以上が)…のことで(人)を見下してからかう。 a=yuputari i=eeyaypunpa アユプタリ イエエヤイプンパ 私の兄たちが(そのことで)私をからかった。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eham
- エハㇺ 【他動】(帰ろうとうする人)をひきとめる、 …に食事をして行きなさいと言う、 …に泊まるように勧める。 {E: to hold someone back; ask someone to stay over.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehanke
- エハンケ 【他動】[e-hanke (そこ)に・近い] …が近くなる、 …に近づく。 tokap'ipe ehanke トカㇷ゚イペ エハンケ 昼食に近づいた=もうじきお昼だ。(S) tane orun sáp=an kotan ehanke kor an タネ オルン サパン コタン エハンケ コラン もうそこへ私たちが行く村が近づきつつある=私たちは目的地の村に近づきつつある。(S) {E: to (go ) near, approach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehawkoas
- エハウコアㇱ 【他動】[e-hawkoas …のことで抗議を受ける] …のことで問題にされる、 告訴するとか弁償せよとか言われる。 mosmakur puta ku=rayke wa k=éhawkoas モㇱマクㇽ プタ クライケ ワ ケハウコアㇱ 私は他人のブタを殺してしまったので抗議を受けている(「何万円のブタだから弁償せいとか言われる」)。(S) ☞hawkoas ハウコアㇱ (出典:田村、方言:沙流)
- ehenipopo
- エヘニポポ 【他動】[e-he-nipopo …で・頭(顔)・(?)]…がすっぱくて顔をしかめる。 a=ehénipopo hemanta wakka アエヘニポポ ヘマンタ ワッカ 飲むとすっぱくて顔をしかめる変な水(酢のことを言っている)。(S) {E: to twist one's face on tasting something sour.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehewke
- エヘウケ 【自動】[e-hewke その頭・傾く](上の方が)傾く。 su ehewke ス エヘウケ 炉かぎからつるした鍋が傾いている。 ita ehewke イタ エヘウケ ゆかが傾いている。 ☆参考 ohewke オヘウケ (下の方が)傾く。 su ス《鍋》や ita イタ《ゆか》が傾いていることを ohewke オヘウケ とも言う。 下に置いてある鍋が傾いているのは ohewke オヘウケ。 {E: to lean; incline.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehopunpa
- エホプンパ 【他動】[複](単 ehopuni は未出)[e-hopunpa …で・立つ][雅](かび)が生える。 hoski i=kopunpa p/[u]kunne kumi/ehopunpa na/iyos i=kopunpa p/retar kumi/ehopunpa wa ホㇱキ イコプンパㇷ゚/[ウ]クンネ クミ エホプンパ ナ/イヨㇱ イコプンパㇷ゚/レタㇻ クミ/エホプンパ ワ 先に出してくれた食べものには黒いかびが生え、 あとから出してくれた食べものには白いかびが生えた。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehorak
- エホラㇰ 【自動】[e-horak その頭(が)・倒れる] 傾く(「かしがる」)。 wenkur ne kusu ehorak cise or ta okay pe ne ruwe ne ウェンクㇽ ネ クス エホラㇰ チセ オッタ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (彼は)貧しいから傾いた家に住んでいた。(NK民話) {E: to lean, incline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehorka
- エホㇿカ 【副】[e-horka その頭・逆に] 逆に、 さかさまに。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 そら、 着るもの(服)も裏返しに着てるし、 はくもの(スカート)も後ろ前にはいてるの。(S) {E: opposite; reverse; upside down.} (出典:田村、方言:沙流)
- ehosi
- エホシ 【副/後副】①[副](正位置の基準などから)はずれて、 まちがって、 ずれて違って。 ehosi ye エホシ イェ 言い間違える。 ponno ehosi sirutu ポンノ エホシ シルトゥ 少し脇の方へ寄りなさい(「ずりなさい」)。 ②[後副]…と違って。 onaha ehosi an オナハ エホシ アン 父に似ていない。 {E: ①out of position; mistaken. ② unlike…} (出典:田村、方言:沙流)
- ehoyupu
- エホユプ 【他動】[単](複は ehoyuppa エホユッパ)[e-hoyupu …と共に・走る] …を持って走る。 hemanta i=esikari híne orowano ekimne i=ehoyupu humi as ヘマンタ イエシカリ ヒネ オロワノ エキㇺネ イエホユプ フミ アㇱ 私は何かにつかまえられてそれから山へ(走って)持って行かれる気配がしていた。(KK民話) {E: to run with…in hand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ehuyne
- エフイネ 【副】(次のような構文で)たとえ…。 ehuyne …yakka エフイネ…ヤッカ たとえ…であるとは言え、 いくら…であっても。 ehuyne hekaci e=ne yakka エフイネ ヘカチ エネ ヤッカ たとえあなたは子どもであっても。 ehuyne pakno …yakka エフイネ パㇰノ…ヤッカ 「さすがに」…であっても。 ehuyne pakno X kuruma o easkay yakka na okkasi ta easkay kur an エフイネ パㇰノ X クルマ オ エアㇱカイ ヤッカ ナ オッカㇱ タ エアㇱカイ クㇽ アン さすがのXさんがどんなに車の運転が上手(じょうず)でも、 まだそれ以上に上手な人がいる(運転免許の試験に合格しなかった人のことを言っている)。(W) {E: even if…; even though} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eissapa
- エイッサパ 【名】[< e-ir-sapa その頭(先)・一つづき・頭][動物]オタマジャクシ(「頭大きくしりつぼまりで足もなにもないから」)。(S) ☆参考 ekasuppo エカスッポ とも言う。 〔知分類 p.231〕 {E: a tadpole.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekankar
- エカンカㇻ 【他動】悪いことがおこらないうちに予防策を行なう(たとえば草がひどくならないうちに抜く、 おできにならないうちに薬をつける)。(S) {E: to take precautionary measures before something happens } (出典:田村、方言:沙流)
- ekanrayenoye
- エカンライェノイェ 【他動】家へ入って来たばかりの人に余計なことを言う。(S) {E: to make small-talk with someone who has just entered a house.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekapneno
- エカㇷ゚ネノ 【副】[ekap-néno (?)・のように]…(する)ように。(KSg) i=ye a itak/a=koháyta wa/a=koóterke/ekapneno イイェ ア イタㇰ/アコハイタ ワ/アコオテㇾケ/エカㇷ゚ネノ [雅](姉に)言われた言葉にそむいてふみにじるようなことをして。(Sユーカラ語り) ☆参考 『音声資料9』で「あいさつのように(?)」と書いたのは誤り。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekar
- エカㇻ 【複他動】[e-kar …で・つくる(する)] …で…をする、 (人)に…をする。 hemanta e=ekar kusu emus e=seturpeste e=seturpeste? ヘマンタ エエカㇻ クス エムㇱ エセトゥㇽペㇱテ エセトゥㇽペㇱテ? お前は(その刀で)何をするために刀を背中に入れてるんだ、 入れてるんだ。(W言い伝え) tasum kur…tektaksa póka e=ekar wa タスㇺ クㇽ …テㇰタㇰサ ポカ エエカㇻ ワ あなたは病人に(中略)手のマッサージだけでもして。(S会話) {E: to do something to someone; to do…with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekarkar 2
- エカㇻカㇻ 【他動】[雅] ①(名詞の後で)(人)に…をする。 teknimawpo k=ékarkar wa テㇰニマウポ ケカㇻカㇻ ワ 私は彼に手の湿布をしてあげて(癒やすために手でさわってあげて)。(W会話) ②(他動詞の中相動名詞形つまり ci-/c- の接頭した形の後にこの ekarkar エカㇻカㇻ の人称形が置かれて)…する。 ci-…k=ékarkar チ…ケカㇻカㇻ 私は …する。 ci-… a=eci=ekarkar チ… アエチエカㇻカㇻ あなたたちが…される。 iteki eytasa ci-horkarutu a=eci=ekárkar kunine イテキ エイタサ チホㇿカルトゥ アエチエカㇻカㇻ クニネ あなたたちは「あんまり差別されてあとへ押されるような理屈をとられるような」ことがないように。(S言い伝え) {E: ①to do…(to someone) ②to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekasi
- エカシ §014.祖父(1)ekasi〔アクセントはチカブミ、エベオツではé-ka-ši(えカシ);ホロべツ、サル、ビホロ、カラフトではe-ká-ši(エかシ)〕⦅H. K.⦆【S. 雅】①祖父。②男系の祖先、先祖の翁。(→sanke-〜、mak-ta-〜、husko-)。③老翁。④⦅ホロベツ⦆夫の父(老いた者を子供はmici(父)とよび、長じた子はaca(伯父)とよび、妻はekasiとよぶ)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ekasnukar
- エカㇱヌカㇻ 【他動】[e-kas-nukar …で・(人)の上・を見る] (人)に(もの)を授ける。 to kor kamuy pekanpe haru i=ekasnukar wa kusu a=kotánuhu siknu p ne a kusu ト コㇿ カムイ ペカンペ ハル イエカㇱヌカㇻ ワ クス アコタヌフ シㇰヌㇷ゚ ネ ア クス 湖の神が菱の実という食料を授けてくれたおかげで私たちの村が行きのびられたのだったから。(S会話) {E: to grant…to someone } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekaspaotte
- エカㇱパオッテ 【複他動】[e-kaspaotte (そのこと)で・(人)に命令する] …に…を命じる。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa a=sikírpare ruwe ne アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ アシキㇼパレ ルウェ ネ 私は私の村人たちには引き返すように命じて引き返させた。(W民話) {E: to order…to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekawekawe
- エカウェカウェ 【他動】[e-kaw-e-kawe …で・(擬音の語根)・(動詞形成)・(重複)](…を食べて)バリバリ音をたてて噛む。 hńta e=ekawekawe humi an? フンタ エエカウェカウェ フミ アン? あなたは何をバリバリ音をたてて噛んでいるの。(S) {E: to chew something with a crunching sound.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekenkenu
- エケンケヌ 【他動】…と覚悟する。 tanto poronno penkiyo an kuni k=ékenkenu kor k=ek タント ポロンノ ペンキヨ アン クニ ケケンケヌ コㇿ ケㇰ 今日はたくさん勉強があると私は覚悟して来た。(S) {E: to resolve oneself to do…; brace oneself for…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekesinne
- エケシンネ 【副】[e-ke-sir-ne その頭・(?)・土地/あたり・である/になる](e-…-ne は《…へ》) あちこちへ、 あちこちに。 ekesinne nepki kus paye utar エケシンネ ネㇷ゚キ クㇱ パイェ ウタㇻ あちこちへ働きに行く人々。(S) ekesinne e=inkar yakun pirka wa エケシンネ エインカㇻ ヤクン ピㇼカ ワ どこでも見えればいいね。(S) ☆対語 okesinne オケシンネ あちこちから。 {E: here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekimatek
- エキマテㇰ 【他動】[e-kimatek (そのこと)で・びっくりする] …で(恐ろしくて)びっくりする。 {E: to be frightened, startled by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekimnasaykar
- エキㇺナサイカㇻ 【他動】[e-kim-na-say-kar その頭(そのために?)・山・の方へ・輪・をつくる]そのために(?)山をぐるっと回って行く。 {E: to go around the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekimne 1
- エキㇺネ 【自動】[e-kim-ne その頭・山・である](狩猟、 薪とり、 採集などをしに) 山へ行く、 畑へ行く、 山/畑の仕事に行く。 sápo ekimne wa isam サポ エキㇺネ ワ イサㇺ ねえさん(この場合、 その家の奥さん)は山(畑)へ行って留守だ。(W) {E: to go into the mountains, fields to hunt, work.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekimne 2
- エキㇺネ 【副】[e-kim-ne その頭・山・である]山へ。 ekimne sinot=an epaye エキㇺネ シノタン エパイェ 山へ遊びに行く。 {E: to the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekohosipi
- エコホシピ 【他動】[e-ko-hosipi …に・に・もどる] …にもどって行く。 Tokiyo kotan/páse kotan/kotan tapkasi/ekohosipi [雅]トキヨ コタン/パセ コタン/コタン タㇷ゚カシ/エコホシピ (彼は)東京の都に帰って行く。(W即興詩) {E: to go back to…; return to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekonramu
- エコンラム 【名】[接頭+名][e-kor-ramu …で・持つ・心][雅](次の慣用表現の中で)…の心/意識が…。 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ [雅]無我夢中で、 意識がもうろうとして、 夢うつつで(ある)。 a=ekónramu/sitne kane/tának kane/ék=an humi/a=ekísarsutu/mawkururu アエコンラム/シッネ カネ/タナㇰ カネ/エカン フミ/アエキサㇻストゥ/マウクルル [雅]私が無我夢中で飛んで来ると耳元で風がピューピュー鳴っていた。(W神謡語り) ray he ne ya mokor he ne ya a=ekonramu sitne kane tának kane ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ アエコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 死んだのか眠ったのか、 (私は)夢うつつになっていた。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekonukosne
- エコヌコㇱネ 【複他動】[e-ko-nukosne …について・…に・憎しみをだく](そのこと)について(人)を憎む。 hemanta i=ekonukosne he ki p ene ヘマンタ イエコヌコㇱネ ヘ キㇷ゚ エネ (彼は)何のことで私を憎んであんなふうに…。(W民話) {E: to dislike, hate someone because of something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekoramkor
- エコラㇺコㇿ 【複他動】[e-ko-ram-kor (そのこと)について・(人)に・心を持つ] …について(人)と相談する。 aynu ka kar wa i=kore kunihi a=ekóramkor hike? アイヌ カ カㇻ ワ イコレ クニヒ アエコラㇺコㇿ ヒケ? (大地をつくった神に)人間もつくってくれることを(くれるように)相談してみてはどうだろう。(S言い伝え) {E: to talk with, ask advice from someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekorarpa
- エコラㇻパ 【複他動】[複](単 ekorari エコラリ は未出。 あるかどうか不明)[e-ko-rarpa …で・…に・押えつける] …に…を食べなさい食べなさいと押しつける。 e etoranne nankor pe hńta ne e=ekorarpa p an? エ エトランネ ナンコㇿ ペ フンタ ネ エエコラㇻパㇷ゚ アン? 食べたくないかもしれないものを「なにしに」(=何のために)そんなに押しつけるの。(S) {E: to press, force someone to eat.} (出典:田村、方言:沙流)
- ekoykar
- エコイカㇻ 【他動(複他?)】[e-ko-i-kar …に関して・…に・ものごとを・する]…に従う、 反対しない。 kotankorkur purihi aynu opitta ekoykar コタンコㇿクㇽ プリヒ アイヌ オピッタ エコイカㇻ 村長(むらおさ)のやり方には人はだれも反対しない。(S) ☞koykar コイカㇻ {E: to follow…; not disobey…} (出典:田村、方言:沙流)
- ekoymokokor
- エコイモココㇿ 【複他動】[e-ko-imoko(< imoka)-kor …で・(人)に・みやげ・を持つ](人)に(もの)をみやげに持っていく。 ☆参考 imoka イモカ みやげ。 {E: to take a gift to someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekoymokokorpa
- エコイモココㇿパ 【他動】[複](ekoymokokor エコイモココㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆)(人)に(もの)をみやげに持って行く。 {E: to take a gift to someone (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekucasanke
- エクチャサンケ 【他動】[e-kuca-sanke (人)と一緒に・狩小屋・を出す](人)と一緒に山猟から家に帰る。 {E: to return home with someone from hunting in the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ekutcam
- エクッチャㇺ 【名】[e-kutcam …で/その・のど(声)](次の慣用表現で)その声。 itak ne manu p/ekutcam konna/kanemay ne/uwetunuyse イタㇰ ネ マヌㇷ゚/エクッチャㇺ コンナ/カネマイ ネ/ウウェトゥヌイセ [雅]ものを言う声が金(かね)の響きのように美しく響く。(Sユーカラ) ☞kutcam クッチャㇺ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emaka
- エマカ 【他動】…をきらって取らない。 a=emáka wa ek アエマカ ワ エㇰ (彼女は嫁に行ったが)きらわれて帰されて来た。(S) e emaka エ エマカ (彼はそれを)きらって食べない。(S) {E: to not take because one dislikes, hates…} (出典:田村、方言:沙流)
- emkoho 1
- エㇺコホ 【名】[所](概は emko エㇺコ) その半分。 sine itanki emkoho etup シネ イタンキ エㇺコホ エトゥㇷ゚ 一ぜん半(おわん/茶わんに一杯半)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- emo
- エモ 【名】[植物] いも(通常じゃがいもを指す)(「ごしょいも」)。 {E: a potato.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emontum
- エモントゥㇺ 【名】[接頭+名][e-montum …で・体の調子](次のような雅語の慣用表現で)…の体の調子が…。 a=emóntum konna/sumnatara/noynatara アエモントゥㇺ コンナ/スㇺナタラ/ノイナタラ [雅](その苦労で)私は体もしおれるばかりへたるばかりにつかれきりました。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- emopu
- エモプ 【名】[emo-pu じゃがいも・倉] いも/じゃがいもを(長持ちさせるために)かこっていけておくところ。 {E: a place to bury potatoes for storage.} (出典:田村、方言:沙流)
- emuemu
- エムエム 【他動】…をはい登る。 weysir emuemu ayne easir nupuri ka ta hemesu ウェイシㇼ エムエム アイネ エアシㇼ ヌプリ カ タ ヘメス 険しい山をはい登るようにしてやっと頂上に登った。(S) {E: to creep, crawl up…} (出典:田村、方言:沙流)
- en= 2
- エン 【人接】[主語二人称単数、 目的語一人称単数] あなたが私を/に。 ku=saha e=ne wa ene en=koysoytak クサハ エネ ワ エネ エンコイソイタㇰ 私の姉であるあなたがこう私に話してくれた。(S会話) en=rekreku eaykap エンレㇰレク エアイカㇷ゚ あなたは私になぞなぞの問題を出すことができない。(S会話) {E: you (second person singular subject).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ene 2
- エネ 【副】このように、 そのように。 ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どう…する(した)かというと、 このように(次のように)…した。 ene ku=sirosio hi ka k=érampewtek エネ クシロシオ ヒ カ ケランペウテㇰ どんな印をつけたらいいのかわからない。(S) ene…kuni エネ…クニ …するべき仕方、 このように(次のように)するべきだ/ことになっている。 …ruwe(hawe/siri/humi) ene an hi an? …ルウェ (ハウェ/シリ/フミ) エネ アニ アン? …した(する/している)のだろうか(しばしば驚きの表現)。 ene an エネ アン このような、 そのような。 ene he tap(ne) エネ ヘ タㇷ゚(ネ) こんなにも、 あんなにも。 ene an エネ アン こんな、 そんな、 あんな。 ene káni ka ku=yaynu エネ カニ カ クヤイヌ 私もそう思う。 ene ku=ye hi ka isam エネ クイェ ヒ カ イサㇺ どう言うこともできない。 ene ka (tap) エネ カ (タㇷ゚) そんなに/あんなに/こんなに。 ene ka tap kor rusuy wa an pe mosmano an wa ora os iruska kor an エネ カ タㇷ゚ コン ルスイ ワ アン ペ モㇱマノ アン マ オラ オㇱ イルㇱカ コラン そんなに欲しかったのにだまっていてあとで怒っている。(S) {E: like this, that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enewsar
- エネウサㇻ 【他動】[e-newsar (人)と一緒に・話をして楽しむ] …と一緒に話をして楽しむ。 {E: to enjoy talking with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enina
- エニナ 【他動】[e-nina …で・たきぎとりする] …を使ってたきぎ(薪)をとる。 a=enína p アエニナㇷ゚ たきぎとりする道具。(W民話) {E: to use…to take, get firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eninuy
- エニヌイ 【他動】[e-ninuy- …で・枕する(?)]…を枕にする。 nep ka ta k=éninuy rusuy ネㇷ゚ カ タ ケニヌイ ルスイ 「何か枕したい」(=何かを枕にしたい)。(W) a=enínuype アエニヌイペ 私たちが(人が)枕にするもの=枕。 k=éninuype ケニヌイペ 私が枕にするもの=私の枕。 eninuype エニヌイペ (彼が)枕にするもの=(彼)の枕。 ☆参考 中川『千歳方言辞典』によれば eninu エニヌ …を枕にする。 沙流のワテケさんは eninu エニヌ でなく eninuy エニヌイ と言う。 {E: to use…as a pillow.} (出典:田村、方言:沙流)
- eniste
- エニㇱテ 【他動】[e-niste …で・強い]…を頼りに/あてにして安心している。 sirkunne yakka taan kur a=turá yakun a=eníste シㇼクンネ ヤッカ タアン クㇽ アトゥラ ヤクン アエニㇱテ 暗くてもこの人と一緒に行けば安心だ。(S) a=eníste hum ko yupnatara アエニシテ フㇺ コ ユㇷ゚ナタラ [雅](私たちは)それをあてにして安心している。 rep ta a=kor mosir anakne haru an yak a=ye kusu a=eníste hum ko yupnatara レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ アナㇰネ ハル アン ヤカイェ クス アエニㇱテ フㇺコ ユㇷ゚ナタラ 内地(本州)は豊作だそうだから私たちはあてにして安心している。(S) ☆参考 「…に強い」という意味の用例はない。 〔久辞典 191 その為にかたい、 それに持ち耐へる、 (それ)に強い、 に耐へる、 堪へる Sake a-e-nishte〕 {E: to rely on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eniwcinne
- エニウチンネ 【他動】…を追い出す。 wenkur umurek néun ka mosma pet or un hene mosma kotan or un hene eci=eníwcinne hene ki wa ne yakun kanna a=eci=ipére yakka ウェンクㇽ ウムレㇰ ネウン カ モㇱマ ペトルン ヘネ モㇱマ コタノルン ヘネ エチエニウチンネ ヘネ キ ワ ネ ヤクン カンナ アエチイペレ ヤッカ 貧乏人夫婦をあなたたちがどこかよその川すじへでもよその村へでも追い出したならばまたあなたたちに食べ物を与えるけれども(そうしなければ与えないぞ)。(HK民話) ☆参考 〔久辞典 niuchinne 追出す、 逐出す〕 {E: to drive out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enkas(i)ke
- エンカㇱケ/エンカシケ 【位名】[所](概は enka エンカ) その(離れた)上。 ne menokopo ehotke hi enkaske ta ponki a=otúseatte ネ メノコポ エホッケ ヒ エンカㇱケ タ ポンキ アオトゥセアッテ その若い女性の寝床の上にカヤを編んだ簀(す、 「すだれ」)の棚が綱で下げられてあった。(NK民話) sekor yaynu kor/pon cikisani/enkaske kus hi セコㇿ ヤイヌ コㇿ/ポン チキサニ/エンカㇱケ クㇱ ヒ [雅]そう思いながら小さいハルニレの木の上を通ったときに。(Sユーカラ) ☆発音 話しているときは通常 i が落ちて enkaske エンカㇱケ と発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enkasi
- エンカシ 【位名】[所](概は enka エンカ) …の上方(離れた上)。 síporo cikap ne an híne i=enkasi ta rikin ruwe ne シポロ チカㇷ゚ ネ アン ヒネ イエンカシ タ リキン ルウェ ネ (父は)巨大な鳥になって私の頭上に昇っていった。(W神謡語り) i=enkasi/ekarinpa イエンカシ/エカリンパ [雅](鳥になった父は)私の頭上をグルグル回り。(W神謡語り) {E: (high) above.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- éno
- エノ 【他動】[e-no …を食べる・よく…する] …を好きでいつもよく食べる。 k=éno p ne korka tap anak ku=honi sik wa somo k=e ケノㇷ゚ ネ コㇿカ タㇷ゚ アナㇰ クホニ シㇰ ワ ソモ ケ いつも好きで食べるんだけど今はおなかがいっぱいだから食べない。(S) {E: to indulge in one's favourite food.} (出典:田村、方言:沙流)
- enucisiske
- エヌチシㇱケ 【他動】[e-nu-cis-is-ke …で・目・(?)・(重複)・…している・]じっと見つめる。 siknumnoski enucisiske シㇰヌㇺノㇱキ エヌチシㇱケ 瞳の真ん中をじっと見つめる。(S) {E: to stare, glare at…} (出典:田村、方言:沙流)
- enune
- エヌネ 【副】(韻文で、 ki《する》という動詞の前にときどき置かれる。 これによって1行が5音節に整う。) enune ki エヌネ キ このように/そのようにする。 opitta a=e=kóre/enune ki na オピッタ アエコレ/エヌネ キ ナ [雅]すべてをあなたにさしあげますからね。(Sユーカラ) ☆参考 語形の上からは、 ene エネ《このように》を思い起こさせる。 しかし ene エネ と全く同じ意味や機能を持つのでもなさそうである。 話者によっては、 前に p をつけて penune ペヌネ と言う。 penune ペヌネ は ki キ の前だけでなく kane カネ の前に置かれた例もある。 enune kane エヌネ カネ は未出。 ☞penune ペヌネ、 ene エネ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enunuke
- エヌヌケ 【複他動】[e-nunuke (それ)について・…を大事によく遇する](そのこと)で(人)を厚遇する。 tasum kur kor tasum pirka wa ne wa an pe a=e=énunuke タスㇺ クㇽ コッ タスㇺ ピㇼカ ワ ネ ワ アン ペ アエエヌヌケ 病人が病気が良くなってそのことであなたがよくしてもらえる(お礼がたくさんもらえる)…。(S会話) ☞núnuke ヌヌケ {E: to receive…warmly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enupur
- エヌプㇽ 【他動】[e-nupur (そこ)で・霊力を持つ](直訳すると)(そこ)に霊力をもつ=(神が)…を守る。 Kotan-sermak-enupur-kamuy コタンセㇾマㇰエヌプㇽカムイ 村の背後を守る神(屈斜路湖畔の山の昔の呼び名、 別名 Kamuy nupuri カムイ ヌプリ 神山)。 ☆参考 神が(そこ)を守ることを表す語の一つ。 ほかに enukor エヌコㇿ、 epunkine エプンキネ とも言う。 ☞nupur ヌプㇽ {E: to have spiritual power over…; (for god)to rule over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- enuypa
- エヌイパ 【複他動】[複](nuypa ヌイパ の単は nuye ヌイェ)[e-nuypa (そこ)に・…を書く[複]](そこ)に…を書く。 ta a=ye rok itak tu kanpiso ka re kanpiso ka a=enúypa wa oka yakun タ アイェ ロㇰ イタㇰ トゥ カンピソ カ レ カンピソ カ アエヌイパ ワ オカ ヤクン 今ここで私たちが言った言葉が二ページか三ページの紙の上に書かれていれば。(W会話) {E: to write…on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eoci
- エオチ 【名】[所](概はない。)[e-ot-i その頭が・…につく・ところ] 頼るところ、 世話になるべきところ。 a=eóci isam hawe? アエオチ イサㇺ ハウェ? どこにもお世話になるところないの? (S) {E: a place where one is taken care of.} (出典:田村、方言:沙流)
- eokokte
- エオコㇰテ 【複他動】[他動使役] …を(くぎなど)にひっかける。 hńta e=eokokte híne e=mip e=mestektek ruwe an? フンタ エエオコㇰテ ヒネ エミㇷ゚ エメㇱテㇰテㇰ ルウェ アン? (あなたは)何にひっかけて衣服をかぎざきにしたの? (S) {E: to catch… on…(such as a nail).} (出典:田村、方言:沙流)
- eomare
- エオマレ 【複他動】[他動使役](直訳すると)(…の方へ)向かって行かせる。(次の言い回しの中で)tanesasuysir céomare タネサスイシㇼ チェオマレ 昔から今に至るまで。 otusasuysir (oresasuysir) céomare オトゥサスイシㇼ (オレサスイシㇼ) チェオマレ 何代にも続いて、 二十代にも三十代にもわたって。 ☞tanesasuysir タネサスイシㇼ、 otusasuysir オトゥサスイシㇼ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eopanepane
- エオパネパネ 【他動】[e-o-pane-pane …で・その尻・はためく・(重複)] …を風にはためかせる、 …が風に吹かれてパッパッパッとなる。 opukurune ápekor oka hemanta eopanepane kane oka オプクルネ アペコㇿ オカ ヘマンタ エオパネパネ カネ オカ (いまの人々は)袋みたいな変なものを風にはためかせている(スカートをはいている現代風俗について話している)。(S) {E: to flutter (in the wind).} (出典:田村、方言:沙流)
- eoripak
- エオリパㇰ 【他動】[e-oripak (人)に・遠慮する(かしこまる)] …を畏れてかしこまる、 …を敬ってへりくだりつつしむ/遠慮がちに振舞う(図々しくしない)、 …に恐縮する。 nisatta k=éoripak yakka tónoski wano ku=san rusuy ニサッタ ケオリパㇰ ヤッカ トノㇱキ ワノ クサン ルスイ 明日は恐縮ですがお昼から(川上側から)来たい。(W) i=eoripak pe イエオリパㇰ ぺ [雅](育ての姉は)私に畏れてかしこまり。(Sユーカラ) m ☆参考 古老によっては「遠慮する」と訳す。 しかし、 出されたものを「遠慮して」受け取らないというようなときの「遠慮する」には使われない。 遠慮して辞退することは eyayye エヤイイェ と言う。 ☞oripak オリパㇰ {E: to be reserved about…; hold back from doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epakewsawot
- エパケウサウオッ 【自動(?)】間違ったことを言う。 eani anak oar e=epakewsawot hawe ne wa エアニ アナㇰ オアㇻ エエパケウサウォッ ハウェ ネ ワ あなたは全く間違ったことを言っているんだよ。(S) {E: to say something that is mistaken, wrong.} (出典:田村、方言:沙流)
- epakutciki
- エパクッチキ 【他動】…でばくちをやる。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ (彼は)田畑もみんな売ってそれでばくちをやり、 酒を飲み、 とうとう今はまるはだかになった。(S) {E: to gamble at…} (出典:田村、方言:沙流)
- epapispisatte
- エパピㇱピサッテ 【他動】[e-pa-pispis-at-te …について・口・ヒソヒソ(擬音重複)・たくさん出てくる・させる]…についてコソコソしゃべる。 {E: to talk secretly about something, someone} (出典:田村、方言:沙流)
- epawsi 1
- エパウシ 【他動】[e-pa-usi そこへ・口・を…につける(?)] …をねだる。 toan ta an a p epawsi wa ora ku=kore a p un トアン タ アン アㇷ゚ エパウシ ワ オラ クコレ アㇷ゚ ウン そこにあったものを(彼が)くれくれと言うのであげてしまったんだよ。(S) {E: to ask a person to…} (出典:田村、方言:沙流)
- epawsi 2
- エパウシ 【他動】[e-pa-usi その頭・頭・を…につける][雅](次のユーカラの表現で)(着物)を頭からかぶる。 mukru ka ta/epawsi/cinki ka ta/urekonoye ムㇰル カ タ/エパウシ/チンキ カ タ/ウレコノイェ [雅]着ているもの(=掛けているもの)を頭からかぶり、 すそをきちんと足にまきつけて寝ている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- epeka(no)
- エペカ(ノ) 【後副】[e-peka-no …をめがける・(副詞形成)]…をめがけて、 …の正面に、 …にちょうど当たるように。 pukuru paro epeka(no) omare プクル パロ エペカ(ノ) オマレ 袋の口に入るように入れなさい。 uresanpe epeka(no) nitotke ウレサンペ エペカ(ノ) ニトッケ ちょうど土ふまずのところにとげがささった。 i=epekano/pet tuyka ta/makan katkor pe/as híne イエペカノ/ペッ トゥイカ タ/マカン カッコㇿ ペ/アㇱ ヒネ [雅]私のまん前に、 川の岸辺にどんなものだかが立って。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epes
- エペㇱ 【副】[e-pes その頭が・それに沿って縦に]縦に、 長さの方向に。 epes tanne, etomotuye takne エペㇱ タンネ、 エトモトゥイェ タㇰネ 縦は長く横幅は短い。(S) {E: lengthways.} (出典:田村、方言:沙流)
- epiciwka
- エピチウカ 【他動】[古]…を強奪する(「とりかえす」、 「いまは kouk コウㇰ と言う」)。(S) ku=mi noyne an pe en=epiciwka クミ ノイネ アン ペ エネピチウカ 私が着るもの「着るにいいもの」を(彼が)「とりかえしてしまった」=彼に無理やり奪い取られてしまった(「いまは en=kouk wa isam エンコウㇰ ワ イサㇺ と言う」)。(S) {E: to rob…; (take back…).} (出典:田村、方言:沙流)
- epirka
- エピㇼカ 【他動】[e-pirka …で・よくなる] …でよくなる、 …でもうける。 en=kip e=niwkes a kusu iyonuytasa e=kip ku=niwkes wa nen póka é=iki wa e=epirka kunine エンキㇷ゚ エニウケㇱ ア クス イヨヌイタサ エキㇷ゚ クニウケㇱ ワ ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ 私が悪かったとき(困っていたとき)あなたが助けてくれたからこんどは(私が)あなたを助けてあげてなんとかしてあなたがえらくなるように…。(S) a=epírka ruwe! アエピㇼカ ルウェ! (畑のものが)良くできていますねえ。(S) epirka kunine patek iki エピㇼカ クニネ パテㇰ イキ (彼は)もうかるようなことばかりする。(S) a=epírka kuni a=esánniyo p ne na アエピㇼカ クニ アエサンニヨㇷ゚ ネ ナ 得になることをよく考えてするんだよ。(S) {E: to improve due to…; to make a profit from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- episne
- エピㇱネ 【副】[< 自動][e-pis-ne その頭・浜・になる] 浜の方へ。 ☆参考 自動詞としての例はない。 「浜へ行く」ことは通常 pis ta san ピㇱ タ サン と言う。 {E: in the direction of the beach.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- épo
- エポ 【間投】えーい! épo tasi e=tura án=an nek! エーポ タシ エトゥラ アナン ネㇰ! お前と一緒になんかいるものか。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epokor
- エポコㇿ 【他動】[e-pokor で・子を産む] …を産む。 ne ene a=ye hi ka a=erámpewtek no an hemanta wenkamuy sani ne noyne an pe epokor ネ エネ アイェ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ アン ヘマンタ ウェンカムイ サニ ネ ノイネ アン ペ エポコㇿ (彼女は)いったいどう言ったらいいかもわからないような変な悪神の子みたいなものを産んだ。 ☆参考 当り前でないものを産んだというような話のときに言う。 普通に子どもを「産んだ」というときは、 kor コㇿ《持った、 産んだ》、 an アン《生まれた》と言う。(S) ☆参考 enuwap エヌワㇷ゚ …を分娩する。 yaykosanke ヤイコサンケ 出産する(雅語的、 よい言葉)。 {E: to give birth to…} (出典:田村、方言:沙流)
- eponciseanu
- エポンチセアヌ 【他動】[e-poncise-anu (人)のことで・小屋を・置く](人)のために小屋をつくって住まわせている。 a=wenmatnepo weysiyeye wa, kotan apapa ta a=epónciseanu アウェンマッネポ ウェイシイェイェ ワ、 コタン アパパ タ アエポンチセアヌ 私のふつつかな娘が悪い病気になって、 村の入り口に小屋をたてて住まわせています。(NK民話) ☆参考 eponcisekar エポンチセカㇻ とも言う。 {E: to build a hut for someone to live in.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eponcisekar
- エポンチセカㇻ 【他動】[e-poncise-kar …に・小屋・をつくる](人)のために小屋をつくって住まわせる。 poniwne matnepoho weysiyeye wa, apapa ta a=epóncisekar wa an ruwe ne, sekor kane inu=an ポニウネ マッネポホ ウェイシイェイェ ワ、 アパパ タ アエポンチセカㇻ ワ アン ルウェ ネ、 セコㇿ カネ イヌアン 彼の年下のほうの娘が悪い病気になって、 戸口の前に小屋をつくってもらって住んでいる、 といううわさが聞こえた。(NK民話) ☆参考 eponciseanu エポンチセアヌ とも言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eporose
- エポロセ 【複他動】[e-porose …で・…を言い表す] …によって…を言い表す。 a=motóutari tan mosir ta yappa kusu keraypo oka=an hi a=i=éporose kus, Aynu Mosir, Hokkaito Mosir sekor tane anak a=ye hawe ne アモトウタリ タン モシッタ ヤッパ クス ケライポ オカアニ アイエポロセ クㇱ、 アイヌ モシㇼ、 ホッカイト モシㇼ セコㇿ タネ アナㇰ アイェ ハウェ ネ 私たちの先祖がこの島に上陸したおかげで私たちアイヌがこの島に住んでいるということによって名づけられたから、 アイヌの島、 北海道の島と今は言われるのです。(S言い伝え) {E: to give verbal expression to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eppo
- エッポ 【名】[e-p-po 食べる・もの・(指小辞)]([< aep-po 食べ物・(指小辞)]か。)[幼]まんま(食べ物の幼児語、 ごはんでもいもでも)。 túːnas eppoː cíːciː poyson eː トゥーナㇱ エッポー チーチー ポイソン エー はーやく、 おいもー、 焼けろー、 ぼうやが、 食べるー(このように節(ふし)をつけて歌いながらいもを焼く)。(S) ☆参考 ep エㇷ゚ …が食べるもの。 aep アエㇷ゚ 食べ物。 {E: baby tallk for food.} (出典:田村、方言:沙流)
- epunkaw
- エプンカウ 【名】[植物]イケマの実。 ☆参考 大根のような形で長さ10センチくらい。 実が入らないうちは割って中身を吸って食べると乳くさく甘い。 実が入ったら縦に割って中の綿を出し、 真ん中に棒を渡して舟(epunkawcip エプンカウチㇷ゚)にして川に浮かべて遊ぶ。(S)〔知分類 p.46〕 {E: a kind of root vegetable (cynanchum caudatum, maxim (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
- epunkine
- エプンキネ 【他動】[e-punki-ne …で・守護者・である] …を守る、 (国)を治める、 …の番をする、 …を看護する。 mosir/kotan epunkine kamuy モシㇼ/コタン エプンキネ カムイ 国/村を守る神。 yaynuwen wa epunkine wa an ヤイヌウェン ワ エプンキネ ワ アン 具合いが悪いので看護している。(S) {E: to protect, guard, govern…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- epunkinere
- エプンキネレ 【複他動】[他動使役][epunkine-re …を守る・させる] …に…を守らせる、 …に…の番をさせる。 emus easkay utar kesukuran an kor pu a=epúnkinere kor síran エムㇱ エアㇱカイ ウタㇻ ケスクラン アン コㇿ プ アエプンキネレ コㇿ シラン 剣の達人たちが毎晩倉の番をさせられていた。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- eraman
- エラマン 【他動】[e-ramu-an …について・心・ある](沙流川中流以下・鵡川下流の形、 沙流川中流および他の多くの地方では eramuan エラムアン と言う。) ①…がわかる、 …を知(ってい)る、 覚える。 “ukasuy wa ewetastasa ka somo ki no ranma upakno moymoyke wa iki p e=eraman?” “k=éraman” 「ウカスイ ワ エウェタㇱタサ カ ソモ キ ノ ランマ ウパㇰノ モイモイケ ワ イキㇷ゚ エエラマン?」 「ケラマン」 「…助け合って決して行き違いにならないでいつも同じくらい動いているもの、 (あなた)わかる?」 「(私)わかるよ。」 (S-W会話) ②(動詞句の後で)…するすべを知っている。 ③eraman no エラマン ノ 気をつけて。 a=eráman no imek=an kor pirka p ne na アエラマン ノ イメㇰアン コㇿ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 気をつけてお膳(ぜん)を運んだらいいんだから(=…運ぶようにしなさいね)。(S) ☆参考 [否定のつくり方] 否定辞 somo ソモ による否定はつくられず、 否定動詞 erampewtek エランペウテㇰ が使われる。 ☞erampewtek エランペウテㇰ {E ①to know, understand, remember… ②to know everything of, about… ③be careful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramiskari
- エラミㇱカリ 【他動】[否定動詞] ①(人)を知らない(見知らない)、 おぼえがない。 siketoknawa a=erámiskari okkaypo sinep soy ta ek na シケトㇰナワ アエラミㇱカリ オッカイポ シネㇷ゚ ソイ タ エㇰ ナ 全然知らない(見覚えのない)若い男が一人、 門口に来ています。(W言い伝え) ku=mokorkasu wa sir-onuman ya ka k=éramiskari クモコㇿカス ワ シロヌマン ヤ カ ケラミㇱカリ 寝すぎて晩になったのもわからなかった。(S) ②(動詞句の後に置かれて)…したことがない。 k=arpa ka eramiskari カㇻパ カ エラミㇱカリ 私は行ったことがない。(W会話) ☆対語 肯定は amkir アㇺキㇼ。 ☆参考 erampewtek エランペウテㇰ …がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ☞amkir アㇺキㇼ、 erampewtek エランペウテㇰ {E: to not know, remember, recall…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erampewtek
- エランペウテㇰ 【他動】[否定動詞](肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン) ①…がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ene iki wa okay pe a=ne hi ka a=erámpewtek no エネ イキ ワ オカイ ペ アネ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ 私たちがどうしてこのようにして暮らしているのかも(私)はわからずに。(W民話) “…hńta ne? e=eraman?” “hemanta ene katuhu an hi an? oar tap k=érampewtek” 「…フンタ ネ? エエラマン?」 「ヘマンタ エネ カトゥフ アニ アン? オアッ タㇷ゚ ケランペウテㇰ」「…は何だ? (あなた)わかる?」「何がそんなへんてこなんでしょう、 全然わからない。 」 (S-W会話) ②(動詞句の後に置かれて)…するすべがわからない(ためにできない)。 oro wa sipiraspa wa nérok aynu a=ne humi sekor yaynu ka erampewtek kor oka ruwe tasi ne nankor nek sekor… オロ ワ シピラㇱパ ワ ネロㇰ アイヌ アネ フミ セコㇿ ヤイヌ カ エランペウテㇰ コㇿ オカ ルウェ タシ ネ ナンコン ネㇰ セコㇿ… そこから広がってそのアイヌが私たちなのだと思うこともわからなく(=できなく)なってきているのだろうさ、 と… (S独話) ☆対語 肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン。 ☆参考 人を知らないこと、 見覚えがないことは eramiskari エラミㇱカリ ☞eraman エラマン、 eramuan エラムアン、 eramiskari エラミㇱカリ {E: ①to not understand, know… ②don't know anything about…(so one can't do it due to that).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erampewtekpa
- エランペウテㇰパ 【他動】[複](erampwtek エランペウテㇰ は単複の区別なし)(二人以上が/二つ以上を皆) わからない、 知らない。 yaymotoor erampewtekpa ヤイモトオㇿ エランペウテㇰパ (彼らは)自分たちの起源を知らない。(S言い伝え) {E: to not understand, know… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramu-mukkosanpa
- エラムムッコサンパ 【他動】(次の慣用句で)ひどくされて気が遠くなるほどびっくりする。 tasaaspe e=eramu-mukkosanpa kusu ne na タサアㇱペ エエラム ムッコサンパ クス ネ ナ[慣用句]仕返しに気が遠くなるほどやっつけてやるからな。(S) {E: to be shocked at being treated badly.} (出典:田村、方言:沙流)
- eramu-pékamam
- エラム ペカマㇺ 【他動】…で苦労する、 …で気苦労する、 …がつらい(主として精神的に苦労することを言う)。 ipe póka eramu pékamam イペ ポカ エラム ペカマㇺ 食べることにも苦労している。(S) siwto eramu pékamam シウト エラム ペカマㇺ 姑にいじめられて苦労している。(S) ukoposak=an wa, tan pe patek a=erámu ka pékamam kor oka=an pe ne ウコポサㇰアン マ、 タン ペ パテㇰ アエラム カ ペカマㇺ コㇿ オカアン ペ ネ 私たち夫婦の間に子どもができなくて、 私たちはこのことばかりをつらく思っていた。(W民話) ☆参考 eramu エラム のあとに助詞 ka カ《も》が入ることもある。 {E: to be troubled by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramuan
- エラムアン 【他動】[単](複は eramuoka エラムオカ)(一人が)…がわかる、 …を知(ってい)る(知識がある)、 覚える。 e=eramuan? エエラムアン? あなたは(このことを)わかりますか/知っていますか/覚えていますか? k=éramuan ケラムアン 私は(そのことを)わかります/知っています/覚えています。 ☆参考 沙流川中流以下および鵡川(下流)では eraman エラマン と言う。 ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ を使わず、 否定動詞 erampewtek エランペウテㇰ を使う。 ☆参考 人を知っている(知人である、 見覚えがある)ことは amkir アㇺキㇼ。 ☞eraman エラマン、 erampewtek エラㇺペウテㇰ、 amkir アㇺキㇼ {E: to understand, know, remember…} (出典:田村、方言:沙流)
- eramucuptek
- エラムチュㇷ゚テㇰ 【他動】[e-ramu-cup-tek …で・心[所]・(すぼむことを表す語根)・ちょっと…する]…で心細い。 e=utari opitta ikutasa wa isampa wa sinenne e=an wa somo e=eramucuptek? エウタリ オピッタ イクタサ ワ イサンパ ワ シネンネ エアン マ ソモ エエラムチュㇷ゚テㇰ? 家じゅうみんな招待されて行ってしまってあなた一人でいて心細くないかい? (S) k=éramucuptek korka onuman k=útari sap nankor ケラムチュㇷ゚テㇰ コㇿカ オヌマン クタリ サㇷ゚ ナンコㇿ 心細いけれど夕方には家の人たちが(川上の方から)帰って来るでしょう。(S) {E: to be lonely over…} (出典:田村、方言:沙流)
- eramuikatcaus/eramuykatcaus
- エラムイカッチャウㇱ 【他動】…が気に入らない、 …が気にくわない。 taan pe anak k=éramuikatcaus, k=e ka etoranne タアン ペ アナㇰ ケラムイカッチャウㇱ、 ケ カ エトランネ これは私には気が向かない、 食べるのもいやだ。 en=or ta anak sir-eramuikatcaus エノッタ アナㇰ シレラムイカッチャウㇱ 彼には私の家は(陰気くさいように思って)なんとなくいやなんでしょう。(S) {E: to be dissatisfied with…; lose interest in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eramuoka
- エラムオカ 【他動】[複](単は eraman エラマン/eramuan エラムアン)[e-ramu-oka …について・その心[所]・ある[複]](二人以上が)…を知っている、 …がわかる。 orowano easir oka=an katu kamuy ka aynu ka eramuoka オロワノ エアシㇼ オカアン カトゥ カムイ カ アイヌ カ エラムオカ その時から、 私たちの存在が神にも人にも知られるようになった。(W民話) {E: to know, understand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eraske
- エラㇱケ 【他動】[e-ras-ke その頭/先端・切れ端・を削る(?)]…のいらない所を切りとる。 citarpe eraske チタㇻペ エラㇱケ ござの端のいらない所を切りとってまっすぐにそろえる。(S) ☆参考 髪の毛のことには言わない。(S) ☆参考 etuye エトゥイェ (髪など)の先を切る。 {E: to cut off the unneeded portion of something (eg. matting.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ere 2
- エレ 【連体】[数連体][e-re …で・三つの] …で三つの。 tan pa ne ere pa タン パ ネ エレ パ 今年で三年(一昨年から今年まで)。 iye-ere イイェエレ 三つ目の…。 ☆発音 ére エレ《食べさせる》とはアクセントが違う。 {E: three of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erekor
- エレコㇿ 【他動】[e-re-kor (そのこと)で・名前・を持つ](そのこと)で名前がつく。 oro ta aynu kotan ka oka hi erekor kusu オロタ アイヌ コタン カ オカ ヒ エレコㇿ クス そこにアイヌの村があったことによって名前がついたから。(S言い伝え) {E: to be named.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- erekus
- エレクㇱ 【名】[e-rek-us その頭(顔)・ひげ・(そこ)に生えている][動物]①タラ。 ②(あだなとして)ドジョウ。 aynu or ta/paye=as ki kor/erekus erekus sekor/a=i=yé ki wa/iruska=as kus/santa soaso/somo ci=ye wa アイヌ オッタ/パイェアㇱ キ コㇿ/エレクㇱ エレクㇱ セコㇿ/アイイェ キ ワ/イルㇱカアㇱ クㇱ/サンタ ソアソ/ソモ チイェ ワ 人間のところに行くと「ひげ生え、 ひげ生え」と言われるので腹が立つから言わない(聞かれたことを教えてやらない)よ(ドジョウが言っている)。(W神謡K)〔知分類 p.66〕 {E: a cod fish.} (出典:田村、方言:沙流)
- eren
- エレン 【接頭+数名】[e-ran …で・三人]…で三人、 …を含めて三人。 kamuy moyremat/eren eci=n氏^tapan cási/a=eci=kohóppa na カムイ モイレマッ/エレン エチネ/タパン チャシ/アエチコホッパ ナ [雅]女神様たちとあなたとの三人に私はこの城を残して行きますからね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- érepa
- エレパ 【複他動】[他動使役][複](ére エレ は単複の区別なし)(二人以上の皆が/に)…に…を食べさせる。 rur takup i=erepa ルッ タクㇷ゚ イエレパ 彼らは私におつゆしか食べさせてくれなかった。(W民話) ☆発音 ere pa エレ パ《…で三年》とはアクセントが違う。 {E: to feed someone something (pl).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ermupu
- エㇾムプ 【名】[ermu-pu ネズミ・倉](星座の名)(直訳すると)ネズミの倉(オリオン座らしい。外の4つの星が倉の足(脚))。 ermupu episne cikirihi horak wa oka kusu tanpa anak rir ruy nankor エㇾムプ エピㇱネ チキリヒ ホラㇰ ワ オカ クス タンパ アナㇰ リンルイ ナンコㇿ 「ネズミの倉」(星座)の沖の側の足が倒れているから今年は海はしけてばかりいるにちがいない。(S) {E: Orion.} (出典:田村、方言:沙流)
- ermusar
- エㇾムサㇻ 【名】[ermu-sar ネズミ・尾][植物] オオバコの茎。 ☆参考 二人で一本ずつ持ち、 互いにひっかけて引っぱり合って遊ぶ。 切れた方が負け。(S)〔知分類 p.32〕 {E: the stem of the plantain.} (出典:田村、方言:沙流)
- erok
- エロㇰ 【他動】[e-rok (そこ)に・座る[複]](神が)(そこ)に住む。 Nupursar kotan petetok kasi erok kamuy ヌプㇽサㇻ コタン ペテトㇰ カシ エロㇰ カムイ この沙流地域の川の水源地にまします神。(W神謡語り) ☆参考 erokrok エロㇰロㇰ という重複形でも言う。 ほかにも神が住むことを表す語はいろいろある。 ☞ewak エワㇰ、 urokte ウロㇰテ、 horari ホラリ、 horarpa ホラㇻパ、 enukor エヌコㇿ {E: the place where the gods live.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Erum 2
- エルㇺ 【名】[地名]襟裳岬(=Enrum エンルㇺ)。 Erum nottuhu ta エルㇺ ノットゥフ タ 襟裳の岬に。(W神謡K) ☆発音 erum エルㇺ 1 と同じ、 E エ が低く ru ル が高い。 ermu エㇾム《ネズミ》(発音は エㇽム)とは違う。 (出典:田村、方言:沙流)
- erurikikur-punpa
- エルリキクㇽプンパ 【他動】[e-ru-riki-kur-punpa …で・すじ(髪)・上へ・(< 影/姿)・…を上へ持ち上げる(?)][雅](頭飾り)を髪を上げた上に立ててかぶっている。 retar cipanup/erurikikur/punpa kane レタッ チパヌㇷ゚/エルリキクㇽ/プンパ カネ [雅]白い頭かざりを髪を上げた上に立ててかぶっている。(Sユーカラ) ☆対語 erurikikur-raypa エルリキクㇽライパ。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esankere
- エサンケレ 【他動】[e-sanke-re …に・出す・させる][雅](次の表現で) …に向かって出す。 retar siknumi/i=esankere レタㇻ シㇰヌミ/イイェサンケレ [雅]白目を出して私をにらんだ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esanniyo
- エサンニヨ 【他動】①(こうしたらこうなる、 それからどうなって…というふうに)考える、 …を考慮する、 …を心づもりしている、 …を見はからう。 nisatta Sar un k=arpa kusu ne na nep ka en=sere kuni esanniyo yan ニサッタ サルン カㇻパ クス ネ ナ ネㇷ゚ カ エイセレ クニ エサンニヨ ヤン 明日私は沙流へ行くから何か持たせるものを考えて(準備して)ください。(S) arki kuni k=ésanniyo no ekari ku=san kusu ne アㇻキ クニ ケサンニヨ ノ エカリ クサン クス ネ 彼らが来るのにちょうど行きあうように見はからって私は行きます。(S) wen cikuni/ne kotomno/esanniyo wa kusu/kor etoranne ウェン チクニ/ネ コトㇺノ/エサンニヨ ワ クス/コㇿ エトランネ [雅]よくない木であるように思ったために結婚する気になりませんでした。(Sユーカラ語り) ②…に勘定を払う。 a=esánniyo wa ek yak a=ye アエサンニヨ ワ エㇰ ヤカイェ 彼は働いたお金をもらってきたそうだ。 ☞sanniyo {E: ①to think about, consider, foresee… ②to pay off one's bill} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esaraninpa
- エサラニンパ 【他動】[e-sara-ninpa …と共に・現れる(?)- 引きずって行く](?) (次の文脈で) …しながら走って行く。 tan poro paraparak/a=esáraninpa タン ポロ パラパラㇰ/アエサラニンパ [雅]私はワアワアと大声で泣き叫びながら走って行った。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esik
- エシㇰ 【他動】[e-sik …で・いっぱいだ] …でいっぱいである。 aep kes itanki esik wa an アエㇷ゚ ケㇱ イタンキ エシㇰ ワ アン 食べ物の残りで茶椀がいっぱいになっている。(S) to ka esik ト カ エシㇰ 湖も(菱の実で)いっぱいになった。(S会話) ☞sik シㇰ {E: to be full of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esikari
- エシカリ 【他動】…をつかまえる。 hemanta i=esikari híne ヘマンタ イエシカリ ヒネ 私は何かにつかまえられて。(KK民話) {E: to catch hold of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esikarun
- エシカルン 【他動】…が恋しい、 …を思い出す、 …を覚えている。 ku=kor hekattar/[u]kesto an kor/ku=esikarun クコㇿ ヘカッタㇻ/[ウ]ケㇱト アン コㇿ/クエシカルン 私の子どもたちを私は毎日毎日思い出す。(S即興詩) ☆発音 すらすら話すときは通常 s と k の間の i の音が消えて eskarun エㇱカルン と発音される。 主語一人称単数形は k=eskarun ケㇱカルン。 この用例は歌であるために ku=esikarun クエシカルン と発音されている。 {E: to long for, recall, remember…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esikop
- エシコㇷ゚ 【名】[e-sik-o-p それで・目が・ついた・もの] そこから生まれたもの=父親(子どもにわからないように言う言い方)。 “hńna an?” “tan hekaci esikop un” 「フンナ アン?」 「タン ヘカチ エシコㇷ゚ ウン」「だれだい?」「この子の父親だよ。」 (S) ☞síko シコ {E: a father.} (出典:田村、方言:沙流)
- esikop(-i)
- エシコㇷ゚ §018.親(1)esikop(-i)〔e-ší-kop エしコㇷ゚〕⦅ホロべツ⦆親。a-〜-utar「我が親たち」。e-〜-utar「汝の親たち」[e-(そこから)+siko(生れた)+-p(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- esikopakoinkare
- エシコパコインカレ 【他動】[e-si-kopak-o-inkar-e (そのこと)で・自分・の方・に・見る・させる] 見てもらう。 hanke tuyma nispa utar a=esíkopakoinkare yakka wen ハンケ トゥイマ ニㇱパ ウタㇻ アエシコパコインカレ ヤッカ ウェン 私は近くの長者や遠くの長者などほうぼうの長者がたに頼んで(娘)見てもらったがだめだった。(NK民話) {E: to have someone look at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esikpare
- エシㇰパレ 【複他動】[複](単は esikte)[e-sik-pa-re …で・満ちる・[複]・させる](二つ以上)を…でいっぱいにする。 etaspe kirpu/esikpare エタㇱペ キㇼプ/エシㇰパレ (そのばけものはその鍋に)トドの脂身をいっぱいに入れた。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- esinki
- エシンキ 【他動】[e-sinki …で・疲れる]…に疲れ(つか)れる、 …し疲(つか)れる。 itak esinki イタㇰ エシンキ しゃべり疲れた。(S) {E: to be tired from…} (出典:田村、方言:沙流)
- esinot
- エシノッ 【他動】[e-sinot …で・遊ぶ] …で遊ぶ、 …をおもちゃにする(「ちょうす」)。 kikay esinot wa tun ne wa sinot kor oka キカイ エシノッ ワ トゥン ネ ワ シノッ コㇿ オカ 彼らは機械をいじって二人で遊んでいる。(W) esinot pe エシノッ ペ …のおもちゃ。 hekattar esinot pe ヘカッタㇻ エシノッ ペ 子どもたちのおもちゃ。 a=erámasu no oka a=esínot pe ka i=nukare yakka アエラマス ノ オカ アエシノッ ペ カ イヌカレ ヤッカ おもしろそうなおもちゃもいろいろ見せてくれたけれども。(S民話) {E: to play with…; make…into a toy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esipine
- エシピネ 【他動】[e-sipine …で・身まかないする](衣類)を身につける。 retar cipanup/yaynenayne/esipine pe レタッ チパヌㇷ゚/ヤイネナイネ/エシピネ ペ [雅]白い頭飾りの鉢巻をそろいで身につけているのが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esirasirahku
- エシラシラㇵク §277 くま (55) esirasirahku (e-sí-ra-si-rah-ku)「エしラシラㇵク」 ⦅相浜⦆昔話(tu-itah)の中で‘大きなクマ’を言う (出典:知里動物編、方言:)
- esirkopaste
- エシㇼコパㇱテ 【他動】[e-sir-kopaste その頭・あたり・にもたせかける]…をもたせかける。 a=esírkopaste no kar wa etoyta アエシㇼコパㇱテ ノ カㇻ ワ エトイタ もたせかけて植えなさい。 {E: to rest, lean something against something.} (出典:田村、方言:沙流)
- esirpicire
- エシㇼピチレ 【他動】[自動使役][esirpici-re はずれる・させる]…をはずす(ひっかかっているものを)。 rar wa ya esirpicire wa turano hetuku ラㇻ ワ ヤ エシㇼピチレ ワ トゥラノ ヘトゥク (魚をとる網が水中の何かにひっかかったから)もぐって網をはずして持って出て来なさい。(S) {E: to take off…} (S) (出典:田村、方言:沙流)
- esirutum
- エシルトゥㇺ 【名】[接頭+位名][e-si-ru-tum …で・自分・すじ(髪)・の中](次の表現で)esirutum ta nuyna エシルトゥㇺ タ ヌイナ[雅]…を頭飾りをかぶって自分の中に隠す。 nupur pe sóne/nupur cannoye p/esirutum ta/nuyna kane ヌプㇽ ペ ソネ/ヌプッ チャンノイェㇷ゚/エシルトゥㇺ タ/ヌイナ カネ [雅]本当に霊力のあるものだがその現れを頭飾りをかぶって自分の中に隠して。(Sユーカラ語り) ☆参考 同じことを同じ歌い手が別のところで esirutumka-nuyna エシルトゥㇺカヌイナ、 esirutumka-seske エシルトゥㇺカセㇱケ とも言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esirutumka-nuyna
- エシルトゥㇺカヌイナ 【他動】[e-si-ru-tum-ka-nuyna …に・自分・すじ(髪)・の中・の上(?)・…を隠す][雅]頭飾りをかぶって…を自分の中に隠す。 nupur pe sóne/nupur cannoye p/esirutumka/nuyna kane ヌプㇽ ペ ソネ/ヌプㇽ チャンノイェㇷ゚/エシルトゥㇺカ/ヌイナ カネ [雅]本当に霊力のあるものだが霊力の現れを自分の中に隠して。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 ka は副助詞《も》で、 この動詞自体は esirutum-nuyna エシルトゥㇺヌイナ かもしれない。 ☆参考 同じユーカラの語りの中で、 同じことを esirutum ta nuyna エシルトゥㇺ タ ヌイナ と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esitcatcari
- エシッチャッチャリ 【他動】[e-sir-catcari …で・あたり・…を散らす]…で散らかる、 …が散らかっている。 cise onnay epitta mun esitcatcari wa an, icakkere チセ オンナイ エピッタ ムン エシッチャッチャリ ワ アン、 イチャッケレ 家じゅうごみが散らかっていてきたない。(S) {E: to make…messy, untidy.} (出典:田村、方言:沙流)
- esiyewpaskumayar
- エシイェウパㇱクマヤㇻ 【他動】[e-si-e-upaskuma-yar …で・自分・について・語り伝える・させる] …で自分のことを語り伝えさせる。 néa Ayoro wano sipirasa kuni p yamnitay ne yakun, tapan pe póka a=esíyewpaskumayar kuni p ne ruwe ne na ネア アヨロ ワノ シピラサ クニㇷ゚ ヤㇺニタイ ネ ヤクン、 タパン ペ ポカ アエシイェウパㇱクマヤㇻ クニㇷ゚ ネ ルウェ ネ ナ そのアヨロから栗の木林が広がることになるなら(なるのだから)、 このことだけでも人に語り伝えてもらうべきことなのだよ。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- esosnakari
- エソㇱナカリ 【自動】道草を食う、 横道へそれる。 hunak ta e=esosnakari wa e=ek? フナㇰ タ エエソㇱナカリ ワ エエㇰ? どこで道草を食って遊んで来た? (S) {E: to loiter along the way.} (出典:田村、方言:沙流)
- esouk
- エソウㇰ 【他動】[e-so-uk …で・借財・を受け取る](お金、 米、 反物、 宝器等のような借財となるようなもの)を借りる。 úsep sinep a=esóuk ro ウセㇷ゚ シネㇷ゚ アエソウㇰ ロ 反物一反借りよう。(S) ☆参考 etun エトゥン(使うために借りてその後で返すような普通の品物)を借りる。 sóuk ソウㇰ[自動]借財/借金をする。 soataykor ソアタイコㇿ[自動]借財/借金がある。 esoataykor エソアタイコㇿ[他動]…を借財として借りる。 esoukte エソウㇰテ[複他動](次項) {E: to borrow money, rice etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- eteskar
- エテㇱカㇻ 【他動】…に(来るようにと)ことづてをやる、 …に注文する。 k=éteskar a korka nep ek ru ka isam ケテㇱカㇻ ア コㇿカ ネㇷ゚ エㇰ ル カ イサㇺ (何日においでよと便りを)ことづけてやったのに、 だれも(直訳すると何も)来ない。(S) tane tane a=o wa hoyuppa=an kuruma a=etéskar wa ek noyne háwas タネ タネ アオ ワ ホユッパアン クルマ アエテㇱカㇻ ワ エㇰ ノイネ ハワㇱ まもなく、 乗って走る車(ハイヤー)を頼んだので、 来るらしいということです。(W独話) {E: to order…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etok 1
- エトㇰ 【位名】[概](所は etoko(ho))[< e-tok その頭・突き出る](空間・時間) …の先、 …の前。 etok ta エトㇰ …より前に。 kumius etok ta a=e noyne an pe クミウㇱ エトㇰ タ アエ ノイネ アン ペ かびが生えないうちに食べるほうがいいのに。(S) hotke=an etok ta ホッケアン エトㇰ タ 寝る前に。(KK民話) {E: ahead of….} (出典:田村、方言:沙流)
- etok(o) tusmak
- エトㇰ/エトコ トゥㇱマㇰ 【連他動】[先・競争する]…の先回りをする。 a=yupíhi tane pon menoko kosirepa noyne síriki, etoko tusmak híne néa pon menoko a=kosírepa hoskino ki híne アユピヒ タネ ポン メノコ コシレパ ノイネ シリキ、 エトコ トゥㇱマㇰ ヒネ ネア ポン メノコ アコシレパ ホㇱキノ キ ヒネ 私の兄がもう娘さんの所まで行きそうになっていたが、 私はその先回りをしてその娘さんの所に先に着いた。(W民話) {E: to get ahead of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etoko orke
- エトコ オㇿケ 【位名】[雅]その前に。 makan katkor pe/sapte kuni/etoko orke/tapan kamuy maw/ketusi upsor wa マカン カッコㇿ ペ/サㇷ゚テ クニ/エトコ オㇿケ/タパン カムイ マウ/ケトゥシ ウㇷ゚ソㇿ ワ [雅]どのようなものを出すのか、 出す前に神風がながもちの中から…。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etoko yaykar
- エトコ ヤイカㇻ 【連他動】[etoko-yay-kar その先・自分を・つくる] すぐ先に起こる、 …の前兆である。 hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno sir-toyarekurok a p ora ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ 何の前兆でこんなふうにまっ暗になって。(W会話) ☆参考 etok yaykar エトㇰ ヤイカㇻ は未出。 {E: to happen immediately before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etoko(ho)
- エトコ(ホ) 【位名】[所](概は etok エトㇰ) ①…の先、 前。 etoko ta anak siyeye nukar kur ne a korka tane anak somo no an エトコ タ アナㇰ シイェイェ ヌカㇻ クㇽ ネ ア コㇿカ タネ アナㇰ ソモ ノ アン (彼は)以前には病気を見る人(=医者)だったけれど今はそれはやめている。(S) etoko un cup エトコ ウン チュㇷ゚ 前の月。 etoko un to エトコ ウン ト 前の日。 ②(河川)のいちばん奥、 水源地。 petetoko(ho) ペテトコ(ホ) その川すじ/その集落の川の水源地。 a=kor Sar kotan petetokoho アコㇿ サㇻ コタン ペテトコホ 私たちの沙流川流域集落の川の水源地。(W民話) nayetoko(ho) ナイェトコ(ホ) その沢すじ/その地域の沢の水源地。 yu etoko ユ エトコ 温泉の水源。 ruetoko/ruwetoko ルエトコ/ルウェトコ 進んで行く先。 {E: ①ahead of… ②the source of (a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etokoyki
- エトコイキ 【他動】…の用意をする、 (動詞のあとに置かれて)…する用意をする。 tanepo hecirasa etokoyki kor an emukkane nonno o タネポ ヘチラサ エトコイキ コラン エムッカネ ノンノ オ 初めて咲く用意をしつつある(=咲きそうになっている)つぼみがついている。(W) ☆参考 意味は etok oyki エトㇰ オイキ と同じ。 不定人称形は a=etókoyki アエトコイキ。 {E: to prepare for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etomnukar(-an)
- エトㇺヌカㇻ §034.結婚(する)(6)etomnukar(-an)〔e-tóm-nu-kar エとㇺヌカㇻ〕⦅チカブミ⦆【雅】…と結婚する。"poy-Samayekur ci-〜"「サマイクㇽの子と私は結婚した」。"Petu-tom-un-kur ci-〜 wa sisak uwepirka ci-ki"「ペトゥトㇺの酋長と私は結婚してまたと無い幸福な暮しをしている」。"Otasut-un-nispa an-ne ineno, sino katke-mat an-〜, nep an-ewen ka somo ki, ekaci patek an-eramasuy"「オタスッの酋長で私はあって、立派な婦人を妻にし、何を不自由するということもせず、子だけが欲しかった」。[e(そこにおいて)+tom(体を)+nu(所有することを)+kar(する)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- etomotuye
- エトモトゥイェ 【副】[e-tomotuye その頭が・…を横切って]横に、 幅の方向に。 epes tanne, etomotuye takne エペㇱ タンネ、 エトモトゥイェ タㇰネ 縦は長い、 横幅は短い。(S) {E: widthways.} (出典:田村、方言:沙流)
- etunankar
- エトゥナンカㇻ 【他動】(人)に出会う(「行き会う」)。 ruyka tukari ta en=etunankar ルイカ トゥカリ タ エネトゥナンカㇻ 橋の手前で(彼は私に)行き会った(=ばったり出会った)。(S) {E: to meet…} (出典:田村、方言:沙流)
- etupsihi
- エトゥㇷ゚シヒ 【名】[所](概は etupsi エトゥㇷ゚シ)[動物]…のくちばし。 paskur etupsihi tanne hike síepaskur ne パㇱクㇽ エトゥㇷ゚シヒ タンネ ヒケ シエパㇱクンネ カラスのくちばしの長いのはシエパシクル《糞を食べるカラス》だ。(S) {E: the beak of…} (出典:田村、方言:沙流)
- etupuyke
- エトゥプイケ 【名】[所](概は etupuy エトゥプイ) …の鼻のあな。 “ahunporu sikopayar pe hemanta an?” “etupuyke”「アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン?」「エトゥプイケ」「死者の国の入口の洞穴にそっくりのものはなあに?」「鼻のあな」(なぞなぞ)。(W-S会話) {E: nostrils (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- etursere
- エトゥㇽセレ 【複他動】[e-turse-re …で・落ちる・させる] …で…をとばす、 …で…を切り落とす。 ure etursere ウレ エトゥㇽセレ 足で(それを)けとばす。(W) a=sitómusi a p a=sikóetaye híne néa kimunkamuy a=tawki hi ta kamuy renkayne penrekuci a=etúrsere ruwe ne アシトムシ アㇷ゚ アシコエタイェ ヒネ ネア キムンカムイ アタウキ ヒ タ カムイ レンカイネ ペンレクチ アエトゥㇽセレ ルウェ ネ 私が腰に差していた山刀を引き抜いて熊に切りつけとき、 神のおかげでその首を切り落とした。(HK民話) {E: to cut off…; cut away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eturusi(hi)
- エトゥルシ(ヒ) 【名】[所](概は eturus エトゥルㇱ)…の鼻づら。 corpokke ta néa kameasi eturusihi sanke híne an siri iki チョㇿポッケ タ ネア カメアシ エトゥルシヒ サンケ ヒネ アン シリ イキ (倒木の)その下にそのばけもの熊が鼻づらを出しているのが見えた。(KK民話) {E: the muzzle of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eukimatekka/ewkimatekka
- エウキマテッカ 【他動】[e-u-kimatek-ka …のことで・互い・あわてる・させる] …のことで皆びっくりする/あわてる。 okkaypo utar i=eukimatekka, i=anpa híne オッカイポ ウタㇻ イエウキマテッカ、 イアンパ ヒネ 私が死んでいたので、 若者たちはみんなびっくり仰天して私をかついで…。(HC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eun 2
- エウン 【後副】①(人や物、 場所)に向かって 、 …へ、 そこへ。 tanto apto as, e=mokor wa e=an noyne an pe eun k=ek タント アㇷ゚ト アㇱ、 エモコㇿ ワ エアン ノイネ アン ペ エウン ケㇰ 今日は雨降りだ、 あなたが寝ているようなところへ私は来た。(S) hápo eun he ku=ye, iyapo eun he ku=ye ciki pirka? ハポ エウン ヘ クイェ、 イヤポ エウン ヘ クイェ チキ ピㇼカ? かあさんに言おうか、 とうさんに言うほうがいいだろうか。(S) arorkisne eun c=uk híne アロㇿキシネ エウン チュㇰ ヒネ 私たちはこっそりそこから取って。 hunpe yan yak a=ye wa eun kotan eun utar uwehopunpa wa sap wa isam フンペ ヤン ヤカイェ ワ エウン コタン エウン ウタㇻ ウウェホプンパ ワ サㇷ゚ ワ イサㇺ くじらが浜に上がったと言うのでそこへ集落じゅうの人々が一人残らず行ってしまった。 ②(連体形に) kotan eun utar コタン エウン ウタㇻ 集落(村)の人々。 ③eun po (hene) エウン ポ (ヘネ) そのためなおいっそう、 かえって。 rurwakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水を上にかけてもかえってなお燃える。 kusuri ku=ku akus eun po hene wen クスリ クク アクㇱ エウン ポ ヘネ ウェン 薬を飲んだらかえってなお悪くなった。(S) {E: to face towards…; to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eun-eun
- エウンエウン/エウネウン 【他動】[e-un-eun その頭が・そこにある・(重複)](そこ)でもじもじしている。 apa or eun-eun アパ オㇿ エウンエウン 戸口のところで頭だけのぞかせて入るでもなく入らぬでもなく、 もじもじしている。(HC民話) {E: to be restless; hesitate to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eusi
- エウシ 【複他動】[e-usi その頭・つける] …の先の方/上の方に…をつける、 …に…を先の方だけ刺す。 eusi pakno ne エウシ パㇰノ ネ 「ちょびっとしかささらなかった」(突き抜けるまでささらなかった)。(S) sakma tom eusi wa anu サㇰマ トㇺ エウシ ワ アヌ 壁の横に渡してある木の所にさしておきなさい。(S) ☆発音 k=、 e=などの接頭辞がついて e の部分が高く発音されるときは、 e と u が二重母音になって k=ewsi ケウシ、 e=ewsi エエウシ のようになる。 ☆参考 槍などで突くことは otke オッケ、 槍がささることは opusi オプシ、 etara エタラ、 突き抜けるまで刺すことは kusna otke クㇱナ オッケ。 ☞ewsi エウシ {E: to attach…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- euwenewsar/ewwenewsar
- エウウェネウサㇻ 【他動】[e-u-e-newsar …で・互い・に・歓談する] c=éwwenewsar チェウウェネウサㇻ 私たちは(それ)をして楽しく歓談する。 ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e が高く発音されるときに多く使われる語幹の形。 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは ewenewsar エウェネウサㇻ という形をとることが多い。 ☞ewenewsar エウェネウサㇻ、 uwenewsar ウウェネウサㇻ {E: to mutually talk about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewehopuni
- エウェホプニ [e-u-e-hopuni …に/で・互い・と一緒に・飛ぶ] ①(場所)を(ひと塊になって)飛んで行く。 nuy pas uwesinoye, huptay enka ewehopuni wa arpa ヌイ パㇱ ウウェシノイェ、 フㇷ゚タイ エンカ エウェホプニ ワ アㇻパ 山火事がたつまきみたいにグルグル回り、 トド松林の上を飛んでいく。(S) ②…を(巻き風)が巻き上げて行ってしまう/飛んで行く。 wentoyra wenmunira ewehopuni wa arpa wa isam ウェントイラ ウェンムニラ エウェホプニ ワ アㇻパ ワ イサㇺ (巻風が)ひどいごみやきたないごみを巻き上げて行ってしまう。(S) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci= )のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we ウェ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwehopuni/ewwehopuni エウウェホプニ の形が使われることが多いと予想される。 ☞hopuni ホプニ {E: ①to rush, dash out. ②for something to be blown away by the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- ewenewsar
- エウェネウサㇻ 【他動】[e-u-enewsar …で・互い・と歓談する] …で/…をして歓談し合う、 (歌や昔話や叙事詩など)を語り合い聞き合って楽しく過ごす、 互いに集まって(歌や踊り)をして楽しく歓談して過ごす。 a=ewénewsar アエウェネウサㇻ 私もあなたも一緒に(それ)をして楽しく歓談する。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci= )のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euweneusar/ewwenewsar エウウェネウサㇻ の形が使われることが多い。 ☞euwenewsar エウウェネウサㇻ、 uwenewsar ウウェネウサㇻ {E: to have a pleasant talk; talk over old times.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eweraman
- エウェラマン 【他動】[e-u-e-raman …について・互い・と共に・わかる] …が皆/二人とも一致してわかる。 sinrit oruspe, kamuy oruspe, ney ta pakno sineatkino a=ewéraman kuni sekor ku=yaynu kor k=an シンリッ オルㇱペ、 カムイ オルㇱペ、 ネイ タ パㇰノ シネアッキノ アエウェラマン クニ セコㇿ クヤイヌ コㇿ カン 先祖のこと、 神のことが、 いつまでも混乱しないできちんと皆にわかるのだと私は思っている。(W会話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euweraman/ewweraman エウウェラマン の形が使われることが多いと予想される。 ☞eraman エラマン {E: to mutually know…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewesermakkor
- エウェセㇾマッコㇿ 【他動】[e-u-e-sermak-kor その頭(?)・互い・と共に・うしろだて・を持つ(?)] 互いに力になり合う。 iteki uutari ka uwanun ka uwehosi uwehosi yaynu no, sine ikinne yaynu, sine irenka kor yakne ewesermakkor pe ne na イテキ ウウタリ カ ウワヌン カ ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ、 シネ イキンネ ヤイヌ、 シネ イレンカ コㇿ ヤㇰネ エウェセㇾマッコㇿ ペ ネ ナ 親戚同士でも他人同士でも、 テンデンバラバラなことを考えず、 一様に考え、 一つの意志を持てば、 それによって力になり合うものだよ。(S独話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwesermakkor/ewwesermakkor エウウェセㇾマッコㇿ の形が使われることが多いと予想される。 ☞sermak セㇾマㇰ {E: to combine one's efforts for mutual benefit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkohawpuni
- エウコハウプニ 【他動】[単](複は ewkohawpunpa エウコハウプンパ)[e-uko-haw-puni …のことで・一緒に・声・を上げる](…のことで)二人ぐらいで大声を上げて騒ぐ。 hńta ewkohawpuni p hawe oka? フンタ エウコハウプニㇷ゚ ハウェ オカ? 何を大きな声で騒いでいるんだろう。(S) {E: to make a lot of noise together.} (出典:田村、方言:沙流)
- ewkohawpunpa
- エウコハウプンパ 【他動】[複](単は ewkohawpuni )(…のことで)(二人以上が)みんなで大声を上げて騒ぐ。 hńta ewkohawpunpa p hawe oka? フンタ エウコハウプンパㇷ゚ ハウェ オカ? 何を大きな声で騒いでいるんだろう(何か言って笑っているようなとき)。(S) {E: to make a lot of noise together.} (出典:田村、方言:沙流)
- ewkohepenpenu
- エウコヘペンペヌ 【他動】[e-u-ko-he-penpenu …について・互い・に・頭・を上げたり下げたりする](…について)互いにうなずき合う。 hńta ewkohepenpenu? フンタ エウコヘペンペヌ? (彼らは)何をうなずき合っているんだろう。 {E: to be in mutual agreement, assent over…} (出典:田村、方言:沙流)
- ewkokimatek
- エウコキマテㇰ 【他動】[e-uko-kimatek …のことを・一緒に・驚きあわてる](…に)みんなであわてる。 hńta eci=éwkokimatek pekor eci=hawéoka hawe an? フンタ エチエウコキマテㇰ ペコㇿ エチハウェオカ ハウェ アン? あなたたち何をあわてたみたいに大騒ぎしてるの? (S) {E: to all be surprised at…} (出典:田村、方言:沙流)
- ewkopinupinu
- エウコピヌピヌ 【他動】[e-uko-pinu-pinu …について・互いに・小声で言う・(重複)] …について内緒話する、 …のことをヒソヒソと話し合う。 hńta ewkopinupinu p ikipa? フンタ エウコピヌピヌㇷ゚ イキパ? 何をこそこそ話しているんだろう。(S) {E: to talk in secret, private about…} (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoramkor
- エウコラㇺコㇿ 【他動】[e-u-ko-ram-kor …について・互い・に・心を・持つ] …について相談する。 hetopo suy a=kor mosir ne a=kar kunihi kamuy tono tutanu sapane utar opitta ewkoramkor kor síran ヘトポ スイ アコㇿ モシㇼ ネ アカㇻ クニヒ カムイ トノ トゥタヌ サパネ ウタㇻ オピッタ エウコラㇺコㇿ コㇿ シラン (北方領土を)また再び私たちの国土に取りもどすことを、 天皇の次の高い位の方々が皆で相談している。(S) {E: to consult with someone about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoramkur-turpa
- エウコラㇺクㇽトゥㇽパ/エウコラㇺクットゥㇽパ 【他動】(韻文では分離)[e-u-ko-ram-kur-turpa …について・互い・と共に・心・有様・を伸ばす[複]] …について皆で一緒にいろいろとよく考えて相談し合う。 sekor okay pe/kamuy opitta/ewkoramkur/turpa kane セコロカイ ペ/カムイ オピッタ/エウコラㇺクㇽ/トゥㇽパ カネ [雅]ということを神々はみな一緒に考えて先のことを案じていました。(Sユーカラ) ☆発音 日常語で話すときは全体を続けて ewkoramkutturpa エウコラㇺクットゥㇽパ と発音する。 しかしアクセントは二語のアクセント。 ☆参考 韻文で歌うときは2行に分かれる。 ☆参考 『音声資料3』に ewkoramkotturpa エウコラㇺコットゥㇽパ とあるのは誤り。 {E: to seriously talk over…with someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewkorimo
- エウコリモ 【他動】[e-uko-rimo その頭/上の方/・互いに/一緒に・すぼめる(?)](紙包みの)口をすぼめる。 taan pe ewkorimo wa anu, mus kotoyse, icakkere na タアン ペ エウコリモ ワ アヌ、 ムㇱ コトイセ、 イチャッケレ ナ これ(このお菓子の包み)の口をすぼめておきなさい、 ハエがたかってきたなくなるから。(S) {E: to pucker up one's mouth.} (出典:田村、方言:沙流)
- ewkoyakamasi
- エウコヤカマシ 【他動】[e-uko-yakamasi …で・一緒に・[< 日本語]やかましい] …でさわぐ。 hemanta ewkoyakamasi kor oka hawe an? ヘマンタ エウコヤカマシ コロカ ハウェ アン? 何を言ってさわいでいるのか。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ewkuskusu
- エウクㇱクス 【他動】[e-u-kuskusu …について・互い・(擬音または擬態の重複)(?)] …のことを自分はできない、 自分はいやだと言い合う。 …をいやだいやだと言う、 断り合う。 nen tausa/e=resu kuni p/ewkuskusu ネン タウサ/エレス クニㇷ゚/エウクㇱクス [雅]いったいだれがあなたを育てるかと皆尻込みし押しつけ合っていました。(Sユーカラ) {E: to mutually disagree over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewokari
- エウオカリ 【他動】[e-u-okari …に関して・互い・に代わる] …を交代でする。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 wo )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwokari/ewwokari エウウォカリ の形が使われることが多い。 ☞euwokari エウウォカリ {E: to take turns…} (出典:田村、方言:沙流)
- ewrespa
- エウレㇱパ 【他動】[e-u-respa …で・互い・を育てる[複]] …で子どもを育てる。 ceppokoyki=an wa a=ma wa a=satsatke wa sirmata kor ne wa an pe ka a=ewrespa kor oka=an チェッポコイキアン マ アマ ワ アサッサッケ ワ シㇼマタ コㇿ ネ ワ アン ペ カ アエウレㇱパ コㇿ オカアン 私は魚とりして焼いて干しておき冬になるとそれも食べさせて子どもを育てていた。(W民話) {E: to raise children on, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ewtomus
- エウトムㇱ 【自動】[e-utomus その頭が・互いにつながる] ①つながり合わさる。 ru ewtomus hi ル エウトムシ 二本の道が合わさった所。 iteki ru ewtomus hi ta cisekar=an pe ne na イテキ ル エウトムシ タ チセカラン ペ ネ ナ 道の合わさった所に家を建てるものではないよ(「魔物でもちょっと立ち止まるものだという」)。(S) ②(刀などが)さやに入(ってい)る。 ewtomus wa an エウトムㇱ ワ アン (マキリ、 山刀、 刀が)さやに入っている。 {E: ①to be linked together. ②to be sheathed (ie sword).} (出典:田村、方言:沙流)
- eyam
- エヤㇺ 【他動】…を大切にする、 …を大切にしまう、 …を心にかける、 …を気づかう。 a=eyám アエヤㇺ …が気がかりである、 …があぶない。 a=ukóhoppa wa oka he an? iyaykipte, ape or un ka a=eyám, nay or un ka a=eyám アウコホッパ ワ オカ ヘ アン? イヤイキㇷ゚テ、 アペ オルン カ アエヤㇺ、 ナイ オルン カ アエヤㇺ 子どもたちばかりで留守に置かれているの? あぶないなあ、 火のそばもあぶない、 川のほうもあぶない。(S) {E: to treat…importantly; to keep…safe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyar
- エヤㇻ 【他動】[e-yar …を食べる・だれか不定の人にしてもらう] 人に食べさせる、 人に食べてもらう。 e=kor tópenpe sanke wa eyar エコㇿ トペンペ サンケ ワ エヤㇻ あなたの(つくった)お汁粉を出して食べていただきなさい。(S) a=kotánu epitta a=eyár ayne アコタヌ エピッタ アエヤㇻ アイネ (乾し肉や乾し魚を) 私の村中の人々に食べさせて(=与えて)いたがとうとう…。(W民話) {E: to feed someone something; have someone eat something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayitupare
- エヤイトゥパレ 【他動】[e-yayitupare …について・気をつける] …に気をつける。 ruyka tane a=kar okere wa a=eyáyitupare uske ka isam ルイカ タネ アカㇻ オケレ ワ アエヤイトゥパレ ウㇱケ カ イサㇺ 橋はもう直し終わったので注意するべき所(あぶない所)はない。(S) ☆発音 会話などで早く言うとき、 通常 y のあとの i は落ちて eyaytupare エヤイトゥパレ と発音される。 {E: to be careful of…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykamuynere
- エヤイカムイネレ 【他動】[e-yay-kamuy-ne-re …で・自分を・神・になる・させる] …で立派な神になる。 i=okake ta eci=sínnurappa eci=i=nómi wa i=kore yak kamuy or ta a=eyáykamuynere kusu ne na イオカケ タ エチシンヌラッパ エチイノミ ワ イコレ ヤㇰ カムイ オッタ アエヤイカムイネレ クス ネ ナ 私の死後にあなたたちが先祖供養をし私をまつってくれれば私は神の国で立派な神になるのだから。(W民話) a=eyáykamuy/nére kor アエヤイカムイ/ネレ コㇿ それで私が天に昇って神になったら(a=eyáykamuynere アエヤイカムイネレ が韻文で二行に分けて発音されている)。(Sユーカラ語り) {E: to become a great god.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykarap
- エヤイカラㇷ゚ 【他動】[e-yay-karap …のことで・自分を・(?)]…のことで気の毒に思う、 申し訳なく思う。 núman somo k=ek a hi k=éyaykarap kusu tanto anak ku=tokapmokor ka somo ki no k=ek ヌマン ソモ ケㇰ ア ヒ ケヤイカラㇷ゚ クス タント アナㇰ クトカㇷ゚モコㇿ カ ソモ キ ノ ケㇰ 私は昨日来なかったことを気の毒に思うから今日は昼寝もしないで来た。(S) ☆参考 eyaypataraye エヤイパタライェ とも言う。 {E: to feel sorry for, about…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykesupka-ciwre
- エヤイケスㇷ゚カチウレ 【他動】[e-yay-kesup-ka-ciw-re …で・自分・かかと・の上・にささる・させる][雅](次のような慣用表現で) pirka suke/eyaykesupka/ciwre kane ピㇼカ スケ/エヤイケスㇷ゚カ/チウレ カネ ごちそうをつくるのに忙しくあっちへ行ったりこっちへ来たりかけずりまわって立ち働く。(Sユーカラ語り) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 同様の文脈で eyaykesupka ewakitara ciwre kane エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ チウレ カネ とも言っており、 またワテケさんの語った民話では eyaykesupka ewakewak エヤイケスㇷ゚カ エワケワㇰ と言っている。 (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykesupka-ewakewak
- エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 【他動】[e-yay-kesup-ka-ewakewak …で・自分・かかと・の上・をふんで歩く・(重複)](次の慣用表現で)(よい料理)をするために一生懸命あちこち足を運ぶ、 かけずりまわって(よい料理)をする(=eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ)。 pirka suke eyaykesupka-ewakewak ピㇼカ スケ エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 足軽くかけずりまわってよい料理をつくる。(W民話) ☆参考 同じことを妹のサダモさんはユーカラの中で、 eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ、 eyaykesupka ciwre kane エヤイケスㇷ゚カ チウレ カネ と言っている。 {E: to run about here and there in order to do something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykewtum-kokisma
- エヤイケウトゥㇺコキㇱマ 【他動】[e-yay-kewtum-ko-kisma …に関して・自分・心・それを(叙述を導く)・…を押える][雅]自分の気持ちを押える。 apunitara/a=eyáykewtum ka/kokisma kane アプニタラ/アエヤイケウトゥㇺ カ/コキㇱマ カネ [雅]静かに気持ちを押えた。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykimatekka
- エヤイキマテッカ 【他動】[e-yaykimatekka …で・急ぎあわてる] …で急ぐ、 …であわてる。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 ほら、 服も裏返しに着てはくもの(スカート)も後ろ前にはいてるのよ。(S) ☞yaykimatekka ヤイキマテッカ、 kimatek キマテㇰ {E: to be in a hurry about…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykokanki-ani
- エヤイコカンキアニ 【他動】[e-yay-ko-kanki-ani …で・自分・に・(?)・…を持ち運ぶ]…を天びん棒でかつぐ(棒の前と後に下げて棒のまん中を肩にのせてかつぐ)。 wakka eyaykokanki-ani ワッカ エヤイコカンキアニ 水を(=水を汲んで桶に入れたのを)天びん棒でかつぐ。(W神謡K) ☆参考 水や肥桶(こえおけ、 こやしおけ)を。 くわや鉄砲などを直接肩にかつぐのは esitapkaani エシタㇷ゚カアニ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- eyaykoram-petetne
- エヤイコランペテッネ 【他動】[< eyaykoramu-petetne (次項)](次の慣用句で)(子育てする)のに苦労する(=eyaykoramu-petetne エヤイコラムペテッネ)。 resu póka eyaykoram-petetne レス ポカ エヤイコランペテッネ …を育てるのに苦労する、 苦労して…を育てる。 ene he tap a=resú póka eyaykoram-petétne kuni p a=poho ne awa エネ ヘ タㇷ゚ アレス ポカ エヤイコランペテッネ クニㇷ゚ アポホ ネ アワ あんなに苦労して息子を育てたのに。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- eyayomusu
- エヤヨムス 【他動】(eyayomsu エヤヨㇺス の誤りか?)しないでよかったなあと思う。 hunakta-epaːka somo kú=itura wa ene kú=iki hi an sekor ku=raman, poro k=éyayomusu フナㇰタエパーカ ソモ クイトゥラ ワ エネ クイキ ヒ アン セコㇿ クラマン、 ポロ ケヤヨムス (私は)いいあんばいに一緒に行かなくてこうしているのだと思ったらまあ行かなくてよかったなあと思った。(S) {E: to think that it would have been better not to have done…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayoteknure
- エヤヨテㇰヌレ 【他動】[e-yay-o-tek-nu-re …で・自分・の所で・手・持つ・させる] …を手に入れる。 nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! sekor yaynu kusu surku eyayoteknure híne ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! セコㇿ ヤイヌ クス スㇽク エヤヨテㇰヌレ ヒネ 彼はなんとかして(あいつを)殺してやりたいものだなあと思ったので毒を手に入れて。(S民話) {E: to get, buy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayporospa
- エヤイポロㇱパ 【他動】[複](単は eyayporospa エヤイポロㇱパ が予想されるが未出)[e-yay-porospa …で・自分・[複]] …自分によって言い表す/名づける、 …に自分の名前をつける。 na uwoya uwoya mosir eyayporospa, oro ta paye hike eyayporospa wa ナ ウウォヤ ウウォヤ モシㇼ エヤイポロㇱパ、 オロ タ パイェ ヒケ エヤイポロㇱパ ワ まだまだあっちこっちの国に彼らは自分の名前をつけた、 行った人が行った先に自分の名前をつけて。(S言い伝え) ☆参考 yayeporospa ヤイェポロㇱパ とも言う {E: to express…in one's own words; to name…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayrampokiwen
- エヤイランポキウェン 【他動】[e-yay-rampokiwen …のことで・自分・を憐れむ] …を残念に思う。 …のことで残念/不満足である。 nep ka a=emína no a=ewtastasa hawe ka a=nuyár ka somo ki yak eyayrampokiwen nenkane ki kusu ネㇷ゚ カ アエミナ ノ アエウタㇱタサ ハウェ カ アヌヤㇻ カ ソモ キ ヤㇰ エヤイランポキウェン ネンカネ キ クス 何かおもしろおかしくやりとりする(話し合う)のも聞かせてあげないと、 (彼が)残念に思うといけないから。(S会話) {E: to feel regret, unsatisfied about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayramu ka sitne
- エヤイラム カ シッネ 【慣用句】[e-yay-ramu ka sitne …で・自分・の心・も・苦しい](そのこと)で心が苦しい、 …をつらく/苦しく/くやしく思う。 ene yaynu wa eyayramu ka sitne ayne エネ ヤイヌ ワ エヤイラム カ シッネ アイネ (彼は)そんなふうに思ってそればかり考えてくやしがっていて。(S民話) ☆参考 ワテケさんの言う eyayeramu ka sitne エヤイェラム カ シッネ と同じか。 ☆参考 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 意識がもうろうとしている。 {E: to feel pain in one's heart about…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayrenka
- エヤイレンカ 【他動】[e-yay-renka …と一緒に・自分の・意向(を述べる)](?) …との再会を喜ぶ、 (会った人)にあいさつする。 e=poro wa earkinne eci=erámiskari, akusu ku=pisi akus eani ne aan, hńta kusu en=eyayrenka ka somo ki? エポロ ワ エアㇻキンネ エチエラミㇱカリ、 アクス クピシ アクㇱ エアニ ネ アアン、 フンタ クス エネヤイレンカ カ ソモ キ? あなたは大きくなったのですっかり見違えた。 そこで人に聞いたらあなただった。 どうして私に知らん顔していたの? (S) ☆参考 uweyayrenka ウウェヤイレンカ 互いに会った(喜びの)あいさつをかわす。 {E: to be joyed at meeting someone again.} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayrikikur-punpa
- エヤイリキクㇽプンパ 【他動】[e-yay-riki-kur-punpa …に・自分・高く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅](空)に浮かび上がってのぼっていく。 ney ta pakno/sínis kotor/eyayrikikur/punpa korka ネイ タ パㇰノ/シニㇱ コトㇿ/エヤイリキクㇽ/プンパ コㇿカ [雅]どこまでも大空へ高々とのぼって行ったけれども。(Sユーカラ) ☆参考 似た文脈で eyayrikikur hopunpa エヤイリキクㇽ ホプンパ、 eyayrikikur kosnepuni エヤイリキクㇽ コㇱネプニ とも言っている。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyayukaomare
- エヤユカオマレ 【他動】[e-yay-uka-omare …に関して・自分を・上へ上へと・置く](病気)がだんだんよくなる。 sóne eyayukaomare kuni p he an? ソネ エヤユカオマレ クニㇷ゚ ヘ アン? 本当になおるのだろうかなあ。(S) ☆参考 なおらないかもしれないほど重い病気は síːno páse yaynu/tasum ne noyne シーノ パセ ヤイヌ/タスㇺ ネ ノイネ《本当に重い病気らしい》と言う。(S) {E: for…to gradually improve.} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayunaske 1
- エヤユナㇱケ 【他動】[e-yayunaske …について・ていねいに断る](頼まれたことや言いつけられたこと)をていねいに断る/辞退する。 ☆参考 eyayye エヤイイェ …を遠慮して受け取らない。 kopan コパン …をいやがって断る。 eyayeykataitak エヤイェイカタイタㇰ (さそいなど)を断る。 ☞yayunaske ヤユナㇱケ {E: to decline, refuse…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyaywente
- エヤイウェンテ 【他動】[e-yay-wen-te …で・自分・悪くなる・させる] …で体をこわす。 eytasa e=nepki ayne e=eyaywente hene ki エイタサ エネㇷ゚キ アイネ エエヤイウェンテ ヘネ キ あんまり働いて体でもこわすんでないか。(S) {E: to injure, harm oneself; break down on, over…} (出典:田村、方言:沙流)
- eyayye
- エヤイイェ 【他動】[e-yay-ye …について・自分・を言う] …を遠慮して断る(贈りものを遠慮して受け取らない等)。 potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun somo a=eyáyye no a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン ソモ アエヤイイェ ノ アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ 悪神払いをしたなら何か(お礼の品を)くれたら遠慮しないで受け取ればいいのに。(NK民話) {E: to reservedly decline, turn down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eykasuy
- エイカスイ 【他動】[e-i-kasuy …のことで・人・の手伝いをする] …(を)する手伝いをする。(しばしば動詞句のあとで助動詞的に使われる。) néa sísam nispa a=koyántone híne hekattar utar a=omáp kor a=respa eykasuy kor án=an ネア シサッㇺ ニㇱパ アコヤントネ ヒネ ヘカッタㇻ ウタㇻ アオマㇷ゚ コㇿ アレㇱパ エイカスイ コㇿ アナン 私はその和人のだんなの所に置いてもらって、 子どもたちをかわいがって育てるのを手伝って暮らしていた。(W民話) {E: to help someone to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eykaunno
- エイカウンノ 【副】[eykaun-no 他よりまさる・(副詞形成)] 他よりまさって、 優れて。 uwehosi an ápekor an a korka eykaunno iyotta pirka ウウェホシ アン アペコㇿ アナ コㇿカ エイカウンノ イヨッタ ピㇼカ 違ったようだったけれどかえってそのほうがいちばんよかった。(S) {E: to be better than.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eykesuy
- エイケスイ 【他動】[e-ikesuy …のことを・いやがって逃げる] …するのをいやがってしない、 (本来ならするはずのこと)をしゃくにさわるからしない。 ☆参考 しばしば動詞句のあとに置かれ助動詞的に使われる。 {E: to be hesitant to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyki
- エイキ 【他動】[e-iki …で・ものごとをする] …でものごとをする。 ikotca eyki kur イコッチャ エイキ クㇽ 人の前でものごとをする人=先生。 nokoeyki ノコエイキ のこぎりを使って仕事をする。 makirieyki マキリエイキ マキリ(小刀)を使って仕事をする。 tasiroeyki タシロエイキ タシロ(山刀)を使って仕事をする。 {E: to do something by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eykip
- エイキㇷ゚ 【名】[e-iki-p それで・ものごとをする・もの] 道具、 刃物(手で使うものの類)。 ☆参考 aeywankep アエイワンケㇷ゚ 使うもの。 notakop ノタコㇷ゚ 刃物。 aesúkep アエスケㇷ゚ 調理用具。 aenínap アエニナㇷ゚ たきぎとりの道具。 {E: a tool; a blade.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eykokisaro
- エイコキサロ 【他動】[e-ikokisaro で・病気にかかる](病気)にかかる、 (流行病)がうつる。 k=eykokisaro noyne hum as na, iteki en=or ta ahup yan ケイコキサロ ノイネ フマㇱ ナ、 イテキ エノッタ アフㇷ゚ ヤン (病気が)私にうつったらしいから私の家に入らないようにしなさい。(S) sonno páse oripak eykokisaro yak a=ye ソンノ パセ オリパㇰ エイコキサロ ヤカイェ (彼は)本当に重い伝染病に(天然痘に)かかったそうだ。(S) {E: to suffer from…; be infected with…} (出典:田村、方言:沙流)
- eykoysanpa
- エイコイサンパ 【複他動】[e-ikoysanpa …について・人真似する] …に関して人のまねをする(「ならう」)、 人のまねをして…する。 ☆参考 人のしたことの内容を知って、 それにならって同じようなことをすることを言う。 eyukar エユカㇻ はものまねのように言葉の言い方や仕草をそっくりにまねすることを言う。 {E: to copy, imitate someone } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyku
- エイク 【他動】[e-iku …で・飲酒する]…で酒を飲む。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 彼は田畑もみんな売ってしまってそれでバクチをやり、 酒を飲み、 とうとう今はまるはだか(一文なし)だ。(S) {E: to drink liquor at, from…} (出典:田村、方言:沙流)
- eymekkarpa
- エイメッカㇻパ 【他動】[複](eymekkar エイメッカㇻ は単複の区別なし)…を(二人以上の人皆)に配る。 kamuy opitta néa usa sito usa sake a=emárattokor inaw ka a=eymekkarpa カムイ オピッタ ネア ウサ シト ウサ サケ アエマラットコㇿ イナウ カ アエイメッカㇻパ 私は神々全員にその団子だの酒だのをごちそうしてもてなしイナウ(木幣)も皆に配った。(W民話) {E: to hand out, distribute…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eymuymu
- エイムイム 【他動】[e-imu-imu …で・イムをする・(重複)] …でイムをする。 toysas apa pok ta an wa an wa earkinne k=éramutuy wa k=eymuymu トイサㇱ アパ ポㇰ タ アン ワ アン ワ エアㇻキンネ ケラムトゥイ ワ ケイムイム 土ヒルが戸口の下にいたので私はとてもびっくりしてアパポポポと言った。(S) ☞imu イム {E: to hate, abhor…} (出典:田村、方言:沙流)
- eypottumma sinna
- エイポットゥンマ シンナ 【慣用句】[e-ipor-tum-wa sinna …で・顔つき・の中・から・違う][雅] …で顔つきからして違っている。 tono ka utarpake eypottumma sinna kane トノ カ ウタㇻパケ エイポットゥンマ シンナ カネ おさむらいの中でもいちばん上の方、 それで顔つきからして普通とは違って勇者の顔つきをしている。(S民話) ☆参考 同じことを言うのにユーカラを歌っている中では eypottumma/kosinna kane エイポットゥンマ/コシンナ カネ と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyukar
- エユカㇻ 【他動】…をまねる、 …をものまねする。 ci=rara wa apkas siri ci=koeyukar チララ ワ アㇷ゚カㇱ シリ チコエユカㇻ 私たちは彼をばかにして歩き方をまねをした。(S) ☆参考 ものまねのように言葉の言い方や仕草をそっくりにまねすることを言う。 koeyukar コエユカㇻ (人)の(すること)をものまねする。 eykoysanpa エイコイサンパ は、 人のしたことの内容を知って、 それにならって同じようなことをすることを言う。 {E: to imitate, copy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- eyupkir
- エユㇷ゚キㇼ 【他動】(種)をまく(指でふって)。 ☆参考 種まきでも、 種を土の中にうめたり土の上に置いたりするのは etoyta エトイタ。 ものをまき散らすことは cari チャリ[単]/carpa チャㇻパ[複]。 {E: to sow (seeds etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- haciko
- ハチコ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(3)haciko〔ha-čí-ko ハちコ〕⦅S.⦆小さい;幼い。〜utah cis-ahci te okay-ahci;sikihi ka okore〜pahno cis okay-ahci⦅ウソロ⦆「幼い子どもたちが泣いていた;その日も皆小さくなるほど泣いていた」。〜-an orano may-nehpo sinne i-ko-yaykara a an-acaha itaki ahkari an-ki ka an-kowakusu⦅ウソロ⦆「私の幼い頃から女の子のように私を可愛がってくれた私の叔父の言うことにそむくわけには参らぬ」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- hámu iki
- ハム イキ 【自動】[ねんね・する][幼] ねんねする。 huna hámu iki フナ ハム イキ ねんねしなさい。(S子守歌) ☆参考 人称形の例はない。 {E: baby talk for go to sleep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hámuki
- ハムキ 【自動】[hamu-ki ねんね・をする][幼] ねんねする。(眠ることを表す幼児語。 二、 三歳の幼児に言う言葉。 居眠りしている子どもをだいて行きながら、 子守歌の中で、 等)。 hámuki hani! ハムキ ハニ! おねんねしなさいよ。(S) huna hámuki フナ ハムキ ねんねしなさい。(=huna hamu iki フナ ハム イキ) (S子守歌) hamuki wa ne yak/iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na ハムキ ワ ネ ヤㇰ/イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ ねんねすればゆりかごの上に神がおりるよ。(S子守歌) ☆参考 人称形にはならないらしい。 最後の用例で、 mokor モコㇿ を使えば e=mokor エモコㇿ と人称形になるところだが、 hamuki ハムキ は e= エ がつかずそのままの形で出ている。 ☆参考 大人の言葉では mokor モコㇿ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hanasi
- ハナシ 【名】[日本語] 話。(次のような対句の中で) pirka hanasi/pirka isoytak/ku=ki ciki ピㇼカ ハナシ/ピㇼカ イソイタㇰ/クキ チキ よい話、 すてきな話を私がしたなら。 K即興歌 ☆参考 アイヌ語と日本語との同義の語を使っての対句である。 {E: a talk; a tale; a story.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hancaha
- ハンチャハ 【名】[所](概は hanca ハンチャ)…でつくった半てん。 tapanpe hancaha ku-kar rusuy korka sirpok ne p isam タパンペ ハンチャハ クカン ルスイ コㇿカ シㇼポㇰ ネㇷ゚ イサㇺ これ(この布地)で半てんをつくりたいけれど裏地がない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- hanketuri
- ハンケトゥリ 【他動】[hanke-turi 近い・伸ばす](次のような慣用的言い回しの中で)(刀)を近くにかざす。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス 私は私の太刀つくりの山刀を遠くにかざし近くにかざして悪神を払う踏舞をしながら危なかったことの見舞いを言った。(HK民話) (男子の踊りの所作の一つで、 低い声をふるわせて歌いながら、 刀を右手に、 切っ先を上にまっすぐ立ててかざし、 腕を伸ばしたり縮めたりする。 悪神を払う所作だと言われている。) {E: to hold up… over one's head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- haruan
- ハルアン 【完動】[haru-an 食物の収穫・がある] 豊作である。 rep ta a=kor mosir anakne haruan yak a=ye レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ アナㇰネ ハルアン ヤカイェ 内地(本州およびそれ以南)は豊作だそうだ。 {E: to have a plentiful, good harvest.} (出典:田村、方言:沙流)
- has
- ハㇱ 【名】柴木(=大きくない木)。 ☆参考 独立の単語としては未出。 合成語の中に出てくる。 hastay ハㇱタイ 大きくない木の林。 uhasekoyki ウハセコイキ 柴木でたたき合う。 {E: a type of tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- haw 1
- ハウ 【名】[概](所は hawehe ハウェヘ)(人間、 動物の)声、 (バイオリンなどの)音。 cikap haw チカㇷ゚ ハウ 鳥の声。 cikap rek haw チカㇷ゚ レㇰ ハウ 鳥の鳴く声。 itak haw イタㇰ ハウ 話す声。 haw as ハウ アㇱ/ハワㇱ(=hawas ハワㇱ)声がする、 (…と)言っている(のが聞こえる)。 ☆参考 太鼓の音など、 一般の音は hum フㇺ。 {E: the human voice; the call of an animal, bird etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- háwas
- ハワㇱ 【完動】[haw-as 声・する](=haw as ハウ アㇱ) 声がする、 言っているのが聞こえる。 …sekor háwas …セコㇿ ハワㇱ …と言っているのが聞こえる。 neppo ciraman ki ta háwas a ネッポ チラマン キ タ ハワサ 何と思いがけないことを言うんだろうねえ。 inunukeas ki ta hawas a イヌヌケアㇱ キ タ ハワサ かわいそうな話だなあ。(W) {E: the sounding of a voice, rumor, cry, etc. is heard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawe 2
- ハウェ 【形名】[名詞化辞][< haw-e 声・(所属語尾)] ①動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。 言われたこと、 話されたこと、 声に関することに用いられる。 …(と言った)の、 (…と言った)こと。 …hawe ne …ハウェ ネ (…と言った)のだ。 káni ne hawe somo ne ya? カニ ネ ハウェ ソモ ネ ヤ? 私のことを言ってるのではないだろうか。 …hawe (he) an? …ハウェ (ヘ) アン? (…と言った)のですか。 …hawe un …ハウェ ウン (…と言った)のだよ。 “hńta e=eyayominausi hawe an?” “kanpi ku=nukar wa k=émina hawe un”「フンタ エエヤヨミナウシ ハウェ アン?」「カンピ クヌカㇻ ワ ケミナ ハウェ ウン」「何を一人で笑ってるの。」「手紙を読んで笑っているのよ。」 …hawe ene an hi …ハウェ エネ アニ 次のように言った/話した/言うのが聞こえた。 …hawe! …ハウェ! …(だ)なあ! ku=hawe wen hawe! クハウェ ウェン ハウェ! 私の声はひどいねえ。(S独話) …hawe? …ハウェ? …なの?/…だって (言うの)?/(反語的に)なんてとんでもない。 tane hosippa=an hawe? タネ ホシッパアン ハウェ? もうお帰りになったの。 mak ne hawe? マㇰ ネ ハウェ? どうなるのか=どうにも(なんにも)ならない。 ②文頭に置かれ、 その前に言われたことがらを受けてその全体を名詞化する。 hawe un ハウェ ウン そう(言ったの)だよ。 hawe ne ciki ハウェ ネ チキ それなら、 そういうことなら、 それでは(…しなさい)。 hawe ne yakun ハウェ ネ ヤクン それなら、 そういうことなら、 それでは(…するよ)。 ☆参考 後に he ヘ はつかない、 つまり hawehe ハウェヘ とはならない。 ☆参考 hawe ハウェ [名][所]《声》については ☞hawe(he) ハウェ(ヘ) ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 ☞ruwe ルウェ {E: ①(is to be placed at the end of a sentence to make it a noun.) what was said, accepted. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was said a noun.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawean
- ハウェアン 【自動】[単](複は haweoka ハウェオカ)[hawe-an 声・ある](一人が)(…と)言う。 sekor hawean セコㇿ ハウェアン …と言う/言った。 ene hawean hi エネ ハウェアニ 次のように言った。 mak hawean マㇰ ハウェアン どう言う/何と言う。 ☆参考 「…と言う」「…のように言う」など、 内容のあることがらを言うという場合に使われる。 ☆参考 itak イタㇰ [自動]ものを言う、 しゃべる、 言葉を発する。 ye イェ [他動]…を言う、 …に言う。 {E: to say…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawke
- ハウケ 【自動】[haw-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)]静か/おだやかである、 安い(値段が)。 réra ponno hawke レラ ポンノ ハウケ 風が少し弱くなった。(W) ataye hawke アタイェ ハウケ 値段が安い。 ☆対語 ruy ルイ 激しい。 ataye ruy アタイェ ルイ 値段が高い。 ☆参考 ratci ラッチ ゆっくりしている。 réra ponno ratci レラ ポンノ ラッチ 風が少し落ちついた。 {E: to be calm; silent; cheap (in price).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawkor
- ハウコㇿ 【自動】[haw-kor 声・を持つ]声を出す、 ものを言う、 しゃべる。 …kus/hawkor hawe/oka ya sekor …クㇱ/ハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ …するようなことをしゃべっているのだろうかと。(Sユーカラ) ☆参考 itak イタㇰ 言葉をしゃべる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hawpis
- ハウピㇱ 【自動】[haw-pis 声・ささやく(?)]何か言う。 hekattar utar nep uwenoyne haweoka hike ka hawpis hi ka isam no an ヘカッタㇻ ウタㇻ ネㇷ゚ ウウェノイネ ハウェオカ ヒケ カ ハウピシ カ イサㇺ ノ アン 子どもたちがどんなに騒いでも彼は何も言わないでいる(叱ったり文句を言ったりしない)。(S) {E: to say something.} (出典:田村、方言:沙流)
- hayka
- ハイカ 【名】[hay-ka 麻状の繊維・糸] retarhay レタㇻハイ や kunnehay クンネハイ でつくった糸。(S) {E: thread made from…} (出典:田村、方言:沙流)
- hayok
- ハヨㇰ 【自動】武装する。 hokure kunak hayok yan! ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン! さあみんな急いで武裝しなさい。(S独話) hayok num ikir ハヨㇰ ヌミキㇼ [武装する・粒・の集合] 武装した人の集団、 武装した人々。 hayok=an ruwe/ne hi tapan na ハヨカン ルウェ/ネ ヒ タパン ナ [雅]私はよろいをつけたのです。(Sユーカラ) ☆参考 最後の例で、 「よろいをつけた(武装した)」と言っている女神は、 実は正装したのであって、 金のよろいはつけていない。 hayoksaknopo ハヨㇰサㇰノポ の星印の注記を参照。 {E: to be armed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hecawe
- ヘチャウェ 【自動】[単](複は hecawpa ヘチャウパ)[he-caw-e 頭・(ひび割れることを表す擬態の語根)・(他動詞形成)] ほごれる。 cisekitay hecawe チセキタイ ヘチャウェ 屋根のカヤがほごれる(=バラバラになる)。 amam hecawe アマㇺ ヘチャウェ 穀物がはじける(ヒエ、 イナキビ等)。 múnepuy hecawe ムネプイ ヘチャウェ 草の実がはじける。 {E: to burst.} (出典:田村、方言:沙流)
- hecawpare
- ヘチャウパレ 【他動】[自動使役][複](単は hecawere ヘチャウェレ)[hecawpa-re(二つ以上が)ほごれる・させる](二つ以上を)ほごす、 バラバラにする。 {E: to undo (clothing etc.), take…to pieces; separate…(pl.)} (出典:田村、方言:沙流)
- hekaci
- ヘカチ 【名】少年(四、 五歳から十四、 五歳まで、 一応ものがわかり、 自分の世界を持って子どもとして独立の人格を持った者としての男の子、 中学生くらいが中心、 しかし matkaci マッカチ《女の子》に対して用いられるときは赤ん坊を指すこともある)。 ☆対語 matkaci マッカチ 少女。 ☆参考 hekattar ヘカッタㇻ 子どもたち。 {E: a youth; a young boy. (from age 4 or 5 to 14 or 15).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hekote 2
- ヘコテ 【後副】】…の方へ。 hekote inkar ヘコテ インカㇻ …の方を見る。 hekote itak ヘコテ イタㇰ …の方に向かってものを言う。 e=hekote ku=kiru エヘコテ クキル (私はこれを)あなたの方へ向ける。(S) (人称接辞 en=/un= エン/ウン が接頭するとき語頭の h は落ちて、 en=ekote エネコテ、 un=ekote ウネコテ となる。 それ以外にも h が弱まって エコテ のように聞こえる場合もある。)en=ekote kiru エネコテ キル 私の方へ向けなさい。(S) un=ekote ka ye ka eyayramkar ウネコテ カ イェ カ エヤイラㇺカㇻ 私たちのところへも言ってくることもできないでいる。(S) {E: to, towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hem
- ヘㇺ 【副助】…もまた。 káni hem ku=ye カニ ヘㇺ クイェ 私も言う。(W会話) sókar hem ki munnuwe hem ki ソカㇻ ヘㇺ キ ムンヌウェ ヘㇺ キ ござも敷き掃き掃除もした。 hem tasum hem siyeye ki ヘㇺ タスㇺ ヘㇺ シイェイェ キ [慣用句]病気やらわずらいやらをした(=くり返し病気になった)(身の上話型の民話の終りのほうで、 死んで神の国に行くときが近づいたことを言うときの常套句)。 taanpe hem toaníke hem en=kore タアンペ ヘㇺ トアニケ ヘㇺ エンコレ これもあれもください。(S) okkayo hem menoko hem porono oka オッカヨ ヘㇺ メノコ ヘㇺ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) ☆参考 ka カ[副助]も《も》と訳せるが、 ka カ は「さらにその上に…も」というニュアンスを含み、 hem ヘㇺ は「他のことがらと共に…もまた」というニュアンスを含む。 最後の用例などは、 ka カ も hem ヘㇺ もどちらも使える。 {E: also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hemakasi
- ヘマカシ 【副】[he-mak-asi 頭を・奥・立てる](海の方向から) 山の方向へ、 (炉端から)奥の方へ。 hemakasi wa arpa ヘマカシ ワ アㇻパ 山の方向へ行った。 hesasi (wa) hemakasi (wa) ヘサシ(ワ) ヘマカシ (ワ) 前(炉端)の方へ奥の方へ。 ☆対語 hesasi ヘサシ {E: in the direction of the moutains; to the inside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hemespa
- ヘメㇱパ 【自動】[複](単は hemesu ヘメス)(魚が川上へ)上る、 (人が台か何かの上へ)上がる、 (人が山を)登る。 cep hemespa チェㇷ゚ ヘメㇱパ 魚(鮭)が川を上る。 konkane cikappo ni hontom pakno rap hemespa kor oka コンカネ チカッポ ニ ホントㇺ パㇰノ ラㇷ゚ ヘメㇱパ コㇿ オカ 黄金の小鳥が木の中ほどまで下りたり上がったりしていた。(KC民話) nupuri turasi hemespa ヌプリ トゥラシ ヘメㇱパ 山を登る。 ☆参考 人が川をさかのぼるのは pet turasi paye ペッ トゥラシ パイェ [複]。 ☞hemesu ヘメス {E: to go upstream; climb (a mountain.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hemespapa
- ヘメㇱパパ 【自動】[複複](単は hemesu ヘメス)(たくさんの魚/大勢の人が皆)(川上へ/上へ/山へ)上る/上がる/登る。 kínup okes ta káne cise poro cise an uskehe ta hemespapa híne キヌㇷ゚ オケㇱ タ カネ チセ ポロ チセ アン ウㇱケヘ タ ヘメㇱパパ ヒネ (彼らは)カヤ原のはずれに金(かね)の大きな家があるところに(山道を)登って行って。(KC民話) {E: to go upstream; go up; climb. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hempak
- ヘンパㇰ 【連体】[疑数連体][hem-pak (疑問)・ほど] いくつの、 いくつかの。 hempak pa ヘンパㇰ パ 何年。 hempak itanki e=e? ヘンパㇰ イタンキ エエ? あなたは何ぜん(おわん/茶わんに何杯)食べましたか。(W) {E: how many.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hempara
- ヘンパラ 【副】[疑副] いつ。 hempara e=ek? ヘンパラ エエㇰ? あなたはいつ来た? hempara ka ヘンパラ カ いつか。 hempara ka ku=nukar a kotom an kur ne ヘンパラ カ クヌカㇻ ア コトㇺ アン クㇽ ネ いつか見たような人だ。(S) hempara an kor ヘンパラ アン コㇿ いつになったら。(W即興詩) hempara ne yakka ヘンパラ ネ ヤッカ いつでも。(W即興詩) hempara mametara k=司kka so k=司kka so so k=司kka ヘンパラ マメタラ ケイッカ ソ ケイッカ ソ ソ ケイッカ おれがいつ豆俵を盗んだ…(ヒバリの鳴き声、 ネズミにこういってチャランケ(談判)する)。(W) hempara suy honoye kus ene an? ヘンパラ スイ ホノイェ クㇱ エネ アン? [隠] (彼は)いつまた傾くのだろう? =長尻で一向に帰らない。(S) {E: when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hene
- ヘネ 【副助】①(一例として提示する。) …でも(あるいはそうでなくても)、 …なり。 hekattar hene ikipa ruwe ne kuni ku=ramu ヘカッタㇻ ヘネ イキパ ルウェ ネ クニ クラム 子どもたちでもやったんだろうと私は思う。(S) cip hene a=kar wa チㇷ゚ ヘネ アカㇻ ワ 舟か何かをつくって。 e=os ek hene ki ka somo ki エオㇱ エㇰ ヘネ キ カ ソモ キ あなたの後から来たりなどしもしない。 tup hene rep hene ku=kor rusuy トゥㇷ゚ ヘネ レㇷ゚ ヘネ クコン ルスイ 二つでも三つでもいいからほしい。 ohonno hene iruka hene オホンノ ヘネ イルカ ヘネ 長い間でも短い間でも。(W会話) ②po hene ポ ヘネ なおいっそう(po ポ《なお》を強調する言い方)。 {E: ①even…; either…or… ②more; even more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hepoki 1
- ヘポキ 【自動】[he-pok-i 頭を・下・(他動詞形成)] 頭を下げる。 hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりして拝礼(おじぎ)する。(S) {E: to lower one's head} (出典:田村、方言:沙流)
- herokikar
- ヘロキカㇻ 【自動】[heroki-kar ニシン・をつくる/する] ニシン漁場で働く。 kuani pista ku=an/herokika(r) okkayo クアニ ピㇱタ クアン/ヘロキカ(ㇻ) オッカヨ 私は浜のニシン漁場で働く男(歌う口調によって語末の r が落ち、 herokika ヘロキカ と発音している)。(S自作の歌) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heru
- ヘル 【副】ただ…(だけ)、 たった…。 heru sinep takup ne ruwe? ヘル シネㇷ゚ タクㇷ゚ ネ ルウェ? たった一つだけなの? (S) heru apamaka hi pakno ne wa oar isam ヘル アパマカ ヒ パㇰノ ネ ワ オアリサㇺ ただ戸を開けただけですぐいなくなった。(S) {E: only; just.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hése
- ヘセ 【自動】[he-se ヘー(擬音)・と言う] 息をする。 hése haw ko piwnatara ヘセ ハウ コ ピウナタラ 息をハッハッと激しくつく。(S) {E: to breathe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hése-íse
- ヘセイセ 【自動】[he-se-i-se へー(擬音)・と言う・イー(擬音)・と言う]ズキンズキンとうずく。 hése-íse pekor humi an ヘセイセ ペコㇿ フミ アン ズキズキうずく(=tasratasra タㇱラタㇱラ)。 {E: to ache; tingle.} (出典:田村、方言:沙流)
- hesekan tuytuy
- ヘセカン トゥイトゥイ §001.あえぐ(喘ぐ)(6)息を切らすhese-kan tuy-tuy〔hé-se-kan-tùǐ-tuǐへセカン・とゥィトゥィ〕[hese(息)+kan(末)、tuy-tuy(切れる・切れる)]⦅ホロベツ⦆【雅(tas-kan tuy-tuyとも言う)———神謡集, p.90】 (出典:知里人間編I、方言:)
- hetopo
- ヘトポ 【副】また(もどって)、 逆もどりして、 やり直して。 ta hetopo e=kar akus pirka wa タ ヘトポ エカㇻ アクㇱ ピㇼカ ワ やり直したら良くなったよ。(S) hetopo horka ヘトポ ホㇿカ また逆戻りして(帰って行く)。(W即興詩) {E: to go back; redo.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetukpa
- ヘトゥㇰパ 【自動】[複](単は hetuku ヘトゥク)(植物などが)生える、 (人間が)生まれる。 sine hon or wa hetukpa utar シネ ホン オㇿ ワ ヘトゥㇰパ ウタㇻ 一つの腹から生まれた人々。(S民話) {E: to grow, spring up (plants); give birth to (humans).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hetuku
- ヘトゥク 【自動】[he-tuku 頭・を突き出す][単](複は hetukpa ヘトゥㇰパ)(月や太陽が)出る、 (もぐっている人が)顔を出す/出て来る、 (植物が)芽を出す/生える、 (また人間でも)生まれる。 nan nipeki/hetuku cup ne/iyenucupki/ciwre kotom ナン ニペキ/ヘトゥク チュㇷ゚ ネ/イイェヌチュㇷ゚キ/チウレ コトㇺ [雅](その女神の)顔の輝きがさしのぼる朝日のように日の光がさすのにも似て。(Sユーカラ) tanepo níya hetuku タネポ ニヤ ヘトゥク 今やっと木の芽が出てきた。(S) rar wa ya esirpicire wa turano hetuku ラㇻ ワ ヤ エシㇼピチレ ワ トゥラノ ヘトゥク もぐって網をはずして持って浮いて来なさい。(S) usimne usimne hetuku ウシㇺネ ウシㇺネ ヘトゥク 一日一日と成長する。(S) ☆参考 月や太陽がほんの少しだけ出かかったのは etuk エトゥㇰ。 hetuku ヘトゥク は全体が出たこと。 高く昇ったのは ri リ。 {E: to rise; come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heyapte
- ヘヤㇷ゚テ 【自動/副】(?)[he-yap-te 頭を・上陸する・させる] 海の方から山の方へ向かって行く/向かっている。 heyapte heyapte pon nay uwato ápekor síran ヘヤㇷ゚テ ヘヤㇷ゚テ ポン ナイ ウワト アペコㇿ シラン 山の方へ山の方へと小さな沢がたくさん並んだようになっている。(S) {E: to face, leave for the mountains from the sea.} (出典:田村、方言:沙流)
- heyoki
- ヘヨキ 【自動】[he-yoki 頭を・(?)] 遠慮(する)。 heyoki sak no ヘヨキ サㇰ ノ 遠慮せずに、 ためらわずに。 heyoki sak no ahun ヘヨキ サㇰ ノ アフン 遠慮せずに(家に)入って行きなさい。(W神謡語り) {E: to hesitate; hold back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- heysu
- ヘイス §008.老翁(6)heysu〔héǐ-su ヘイス〕⦅マオカ⦆【tu-itak(昔話)の中で】じじい。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- hi 2
- ヒ 【形名】[名詞化辞](動詞/動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。) ①…する/したこと honkor=an hi ka a=erámpewtek ホンコラニ カ アエランペウテㇰ 私は妊娠していたのも知らなかった。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス ひたいに大きな穴を開けられたことに腹が立ったので。(S民話) kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス 神が思った事が地面に落ちるのは畏れ多いので。(S言い伝え) ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どのように…する/したかということ。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ene hawean hi エネ ハウェアニ (直訳すると)このように言ったことは=次のように言った。 hi néno ヒ ネノ …したまま。 ene an a hi néno (kane) エネ アナ ヒ ネノ (カネ) もとあったとおりに。 sike=an hi néno シケアニ ネノ 私は荷物を背負ったまま。(W神謡語り) hi nani ヒ ナニ …するとすぐ。 soyne hi nani ソイネ ヒ ナニ 外へ出てすぐ。 hi kusu ヒ クス …する/したから、 だから。 ②(文頭に置かれ、 前の文の内容を受けてその全体を名詞化する。) hi ne ヒ ネ そうだよ。 ③とき。 kéman hi ta ケマニ タ 飢饉だったときに。(W会話) tekehe turiri hi ta テケヘ トゥリリ ヒ タ 手をのばしたときに。(HK民話) poro=an hi wano ポロアニ ワノ (引用文中)私が大きくなってから。 hi ora(no)/hi oraun ヒ オラ (ノ)/ヒ オラウン …してから。 ne hi pakno ネ ヒ パㇰノ そのときまで。 ④ところ(所)。 tun ehotke hi トゥン エホッケ ヒ 二人が寝る所。(NK民話) ☆発音 ☞hi ヒ 1 {E: ①to; in; that. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was previously said a noun form. ③time. ④place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hinak
- ヒナㇰ 【位名】[疑問位名][hun-a-k (疑問)・(?)・所] どこ。 hinak or ヒナコㇿ どこのところ(=hinakor ヒナコㇿ)。 hinak ta ヒナㇰ タ どこに。 hinak un ヒナクン どこへ。 hinak wa ヒナㇰ ワ (1)どこから。(2)どういうことが原因で。 ☆参考 沙流川中流以上で使われる形。 下流では hunak フナㇰ と言い、 中間の二風谷では両方使われる。 {E: where.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- híne 2
- ヒネ 【接助】…した/しているときに。 nokan=an híne anakne ノカナニネ アナㇰネ 私が小さかったときは。(W会話) ku=pon híne isam ruwe ne yak a=ye クポン ヒネ イサㇺ ルウェ ネ ヤカイェ (父は)私の小さい時に亡くなったのだそうです。(S) na sések híne a=e ro ナ セセㇰ ヒネ アエ ロ 熱いうちに食べよう。(W) ☆参考 「小さい時に」は hi ta ヒ タ を使って ku=pewre hi ta クペウレ ヒ タ のようにも言い、 また pewre or ta ペウレ オㇿ タ とも言う。 {E: the time when…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hocaku
- ホチャク 【自動】[ho-ca-ku 尻・(はじけることを表す語根)・(他動詞形成)](鳥が)糞をする。 ni rewpok ta cise as wa nítek ka ta cikap hocaku kor cise kasi un hocaku ニ レウポㇰ タ チセ アㇱ ワ ニテㇰ カ タ チカㇷ゚ ホチャク コㇿ チセ カシ ウン ホチャク 木のかしいでいる下に家があるので木の枝の上で鳥が糞をすると家の上に糞を落とす。(S) ☆参考 犬や猫の場合は人間と同じく osoma オソマ、 okuyma オクイマ を使う。 (出典:田村、方言:沙流)
- hokure
- ホクレ 【副】①さあ早く、 どうぞ、 どんどん、 さっさと(主にうながすときに使う)。 eci=ápkas etok ta hokure poronno ipe yan エチアㇷ゚カㇱ エトㇰ タ ホクレ ポロンノ イペ ヤン あなたたち出歩く(出かける)前に、 さあ、 たくさん食べなさい。(S) hokure ka a=ku ka somo ki ホクレ カ アク カ ソモ キ (引用文中)私はどんどん飲みはしなかった。 ②[慣用句]hokure kunak ホクレ クナㇰ さあ早く。 hokure kunak hayok yan! ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン! さあ早く武装しなさい。(W言い伝え) ③(間投詞のように) hokure hokure! ホクレ ホクレ! 早く早く、 さあさあどうぞ。 ☆参考 heta ヘタ/hetak ヘタㇰ はこれから始めよう/始めなさいというときのただのうながし《さあ》。 hokure ホクレ は早く、 どんどん、 さっさと、 といったような、 ニュアンスを含む副詞。 両方続けて hetak hokure ヘタㇰ ホクレ とも言う。 ☆参考 命令・要求表現での用法が圧倒的に多い。 相手(2人称)に対する要求(命令の形や yak pirka na ヤㇰ ピㇼカ ナ などの形)のほか、 包括的1人称複数《私たち》に対する要求、 つまりさそいの言い方(主語不定人称形)もある。 叙述文で使われている例は否定表現になっている。 (出典:田村、方言:沙流)
- hokusak menoko
- ホクサㇰ メノコ §033.いいなずけ(許嫁)(15)hoku-sak menoko〔ho-kú-sak|me-nó-ko ホくサㇰ・メのコ〕⦅ホロべツ⦆【雅】許嫁の夫のない女。[hoku(夫)+sak(を持たぬ)+menoko(女)]。"a-turesi utar, somo ka hoku-sak menoko utar eci-ne ruwe ka somo tapan na. ikanepeka rit-us kane okay-pe utar eci-nukar ko, orun eci-itak na! eci-mina na!"「我が妹たちよ、決して許嫁の夫の無い女たちで汝らはあるのでないのだよ。ゆめゆめ筋ばっている者ども(=男たち)を汝ら見ても、それへ汝ら物言いかけるのではないよ!汝ら笑いかけるのではないよ!」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- homanno
- ホマンノ 【副】[hamar-no ぼんやりとかすかである・(副詞形成)] うす(淡)く、 かすかに。 homanno ku=nukar ホマンノ クヌカㇻ 私にはうすく/ぼんやりと見える。 ku=sapa sirka ta k=ánu kor homanno hotuypa haw ku=nu クサパ シㇼカ タ カヌ コㇿ ホマンノ ホトゥイパ ハウ クヌ(私が)頭を地面につけるとかすかに人の呼び声が聞こえる。(S) {E: lightly; thinly; weakly; faintly.} (出典:田村、方言:沙流)
- hon
- ホン 【名】[概](所は honi ホニ, honihi ホニヒ) 腹、 おなか、 腹部一帯。 hon ne kor pe/totta kunne/sisamomare ホン ネ コㇿ ペ/トッタ クンネ/シサモマレ (直訳すると)おなかとして持っているものを大袋のように自分のそばに置く=(食べて食べて食べて)おなかが大袋みたいに体から離れたみたいにふくれます。(Sユーカラ) ☆参考 honkor ホンコㇿ 妊娠する。 {E: the belly; the stomach; the abdomen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- honnere
- ホンネレ 【他動】[honne-re たるむ・させる] …をたるませる。 eytasa túne na, ikiya tuy na, ponno honnere エイタサ トゥネ ナ、 イキヤ トゥイ ナ、 ポンノ ホンネレ あまりピンと張っているから、 切れるといけないから少したるませなさい。(S) ☞honne ホンネ {E: to loosen, slacken…} (出典:田村、方言:沙流)
- Honokkasi Opoysuyanke
- ホノッカシ オポイスヤンケ 【名】[< hon-okkasi o-poysu-yanke おなか・の上・に・小さい・鍋・を(火からおろして)のせる](ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の神の子の呼び名の一部。 その父神の行状によってつけられた。) ☞Kotan-sitcire ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- honoye
- ホノイェ 【自動】[ho-noye 尻を・ねじる] ①(柱が)傾く、 (建物が)柱が歪みねじれて傾いている。 taan cikue cikiri honoye タアン チクエ チキリ ホノイェ この机は足が傾いている。(S) unihi honoye ウニヒ ホノイェ 彼の家は傾いている。(S) honoye wa hokus anki an ホノイェ ワ ホクㇱ アンキ アン 傾いて倒れそうになっている。(S) okimne cikirihi honoye wa oka kusu tanpa anak okimunpe an nankor オキㇺネ チキリヒ ホノイェ ワ オカ クス タンパ アナㇰ オキムンペ アン ナンコㇿ (ermupu エㇾムプ という星座名の)山側(=北側)の足が傾いているから今年は山津波(洪水)があるだろう。(S) (☞ermupu エㇾムプ) ②(比喩的に)帰って行く。 hempara suy honoye kus ene an? ヘンパラ スイ ホノイェ クㇱ エネ アン? [隠]いつまた傾こうというのだろう=(長尻の客が)いつ帰るのだろう。(S) honoye ka somo ki ホノイェ カ ソモ キ [隠]全然傾かない=長尻でいっこうに帰らない。(S) ☆参考 建物などがゆがんで傾く/傾いていることを言う。 置いてあるものが傾く/傾いて(かしいで)いることは ohewke オヘウケ、 上から下がっている鍋などが傾いていることは ehewke エヘウケ。 {E: ①to lean; incline. ②…} (出典:田村、方言:沙流)
- hontom
- ホントㇺ 【名】[概](所は hontomo(ho) ホントモ(ホ)) 途中。 pet hontom ペッ ホントㇺ タ 川の中ほど、 ni hontom 木の上下の中ほど。 ek hontom ta エㇰ ホントㇺ タ 来る途中で。 ☆参考 沙流川すじで昔の集落は川全体の中ほどから下の部分に多くあったらしい。 その部分の中で中ほどのあたりを hontom(o) ホントㇺ/ホントモ と言うらしい。 川上のほうを péna(ke)ペナ/ペナケ、 川下のほうを pána(ke) パナ/パナケ と言い、 péna(ke) ペナ/ペナケ《川上》よりももっと上流のほうは emko(ho) エㇺコ/エムコホ と言い、 日本語で言うときは「奥」と言う。 川全体から見れば、 hontom(o) ホントㇺ/ホントモ はかなり下流の方まで含むが、 本辞典の用例で「中流」と訳しているのは、 この pet hontom(o) ペッ ホントㇺ/ホントモ のことである。 {E: in the middle of; the middle reaches of a river; the middle section of a tree from top a bottom.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hontomo(ho)
- ホントモ(ホ) 【名】[所](概は hontom ホントㇺ)…の途中、 中流、 …の(木の)上下の中ほど、 その途中/中ほど。 Iskar hontomoho ta イㇱカㇻ ホントモホ タ 石狩川の中流で。(HC民話) hontomo ta ホントモ タ 途中で。 Yupet hontomo ekotankor kur ユペッ ホントモ エコタンコㇿ クㇽ 勇別川の中流の村長(むらおさ)。(W民話) {E: in the middle of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hoppa
- ホッパ 【他動】[< hop-pa (置いて去ることを表す語根)・(複)]…を置いて行く、 …を残して去る。 néa ekayni a=ehúsi wa a=hoppa a a=mipa p ネア エカイニ アエフシ ワ アホッパ ア アミパㇷ゚ その切り株にかぶせて置いて行った私の着物。(HC民話) a=unúhu a=onáha kira híne yap híne oraun sinenne a=i=hóppa tono or ta ki p ne kusu アウヌフ アオナハ キラ ヒネ ヤㇷ゚ ヒネ オラウン シネンネ アイホッパ トノ オッタ キㇷ゚ ネ クス 私の母と父は逃げて国へ帰ってしまってそれから私は一人和人の殿様の家に残されたので。(S民話) oar tennep hoppa wa isam オアッ テンネㇷ゚ ホッパ ワ イサㇺ ほんの赤ん坊を残して亡くなった。(W民話) mosir hoppa モシㇼ ホッパ 世を去る=(身分の高い人や重要な人が)死ぬ(=mosiroppa モシロッパ)。 a=kor nispa mosir hoppa hi oro wano アコㇿ ニㇱパ モシㇼ ホッパ ヒ オロ ワノ 私の主人が世を去ったときから。(W民話) ☆参考 複数形の形だが、 沙流方言では単複区別なく用いられる。 単数形の形をもつ hopi ホピ は、 派生語の中に現れる。 {E: to leave…behind, over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hopuni
- ホプニ 【自動】[単](複は hopunpa ホプンパ)[ho-puni 尻・を持ち上げる] 起きる、 起き上がる、 立ち上がる、 飛ぶ。 nisattane túnasno hopuni=an wa ニサッタネ トゥナㇱノ ホプニアン ワ 明日は早く起きて。(NK民話) néa a=aréramiskari okkaypo ka hopuni híne horippa eyorot ネア アアレラミㇱカリ オッカイポ カ ホプニ ヒネ ホリッパ エヨロッ その全く見知らぬ若い男も立ち上がって踊りの輪に加わった。(W民話) too hopuni híne orano uni pakno ek híne uni soyke ta turse híne トオ ホプニ ヒネ オラノ ウニ パㇰノ エㇰ ヒネ ウニ ソイケ タ トゥㇽセ ヒネ ずうっと遠く飛んで彼の家まで来て家の前に落ちて。(S民話) ☆対語 a ア 座る。 hotke ホッケ 寝る(横たわる、 寝床に入る)。 ☆参考 mos モㇱ 目をさます。 ☆参考 まだ寝ないで起きていることを言うには a ア が使われる。 hopuni ホプニ は寝ていた(横になっていた)人が起き上がることや座っていた人が立ち上がることを言う。 鳥や飛行機などの場合は、 飛び立つことだけでなく飛行すること全体を言い、 自力で飛ぶものだけでなく飛ばされて飛ぶものについても言う。 {E: to get up; fly; jump (up).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hopunire
- ホプニレ 【他動】[単](複は hopunpare ホプンパレ)[hopuni-re 起きる[単]・させる] ①(一人を)起こす、 起きる/立ち上がるように言う。 ②神(殺した動物等の霊)を神の国へ送る。 ③ ☞teke hopunire テケ ホプニレ {E: ①to make…get up, stand up. ②to send off (the spirit of a sacrificed animal) to the land of the gods. ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horaociwpa
- ホラオチウパ 【自動】[複](単は horaociwe)[雅](飛んできた神などが)空からサッと降りて来る。 petso ka ta/horaociwpa ペッソ カ タ/ホラオチウパ [雅](飛んで来た女神が)川原の上にサッと降りて来た。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horarayse
- ホラライセ 【自動】[ho-rara-y-se 尻・(すべりを表す擬態)・(挿入音)・と言う](?) すべる、 すべりおりる、 すべり落ちる(人、 木、 着物、 ふとんなどが)。 ci=sikao p horarayse wa an na, un-ka omare チシカオㇷ゚ ホラライセ ワ アン ナ、 ウン カ オマレ 私たちが掛けている布団が落ちてしまっているから、 かけてください。(S) hekattar pon sori o wa horarayse wa sinot kor oka ヘカッタㇻ ポン ソリ オ ワ ホラライセ ワ シノッ コロカ 子どもたちが小さいそりに乗ってすべって遊んでいる。(S) ☆参考 氷すべりなどでスーッとすべるのは cárase チャラセ、 スキーでストックを持ってスピードを上げてすべるのは carse チャㇻセ、 ツルッとすべる(すべってころぶなど)は osittesu オシッテス。 ものの表面がなめらかでスベスベしていることは rárak ララㇰ。 {E: to slip, slide (down).} (出典:田村、方言:沙流)
- horawociwe
- ホラウォチウェ 【自動】[ho-ra-w-o-ciw-e 尻・下・(母音の連続ををさけて挿入された音)・に・刺さる・(他動詞化)](=horaociwe ホラオチウェ) ①(雨や雪が)ザアーと落ちて(=降って)くる。 aptoruyanpe horawociwe アㇷ゚トルヤンペ ホラウォチウェ ものすごい雨が落ちて(=降って)きた。(S) upasruyanpe horawociwe ウパㇱルヤンペ ホラウォチウェ ものすごい雪が落ちて(=降って)きた。(S) ②(飛んで来た神などが)空から地上にサッと下りる。 kamuy menoko/cikarkar konci/anpa kane/pet tuyka ta/horawociwe カムイ メノコ/チカㇻカㇻ コンチ/アンパ カネ/ペッ トゥイカ タ/ホラウォチウェ 女神がししゅうした頭巾を手に持って川の岸辺にサッと下りて来た。(Sユーカラ語り) ☆発音 時により horaociwe ホラオチウェ とも horawociwe ホラウォチウェ とも発音される。 {E: ①to rain, snow heavily. ②(for a god etc.) to suddenly descend to earth from the skies.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horkapaspare
- ホㇿカパㇱパレ 【他動】[horka-pas-pa-re 後ろ向きに・走る・[複]・させる] …に対して言いまくってものも言えなくさせる。 horkapaspare pakno kopasrota ホㇿカパㇱパレ パㇰノ コパㇱロタ 「どんなこと言ってもあげ足とりとりして何も言えないくらいにどんどん叱りつけろ。」 (S) (出典:田村、方言:沙流)
- horkewpo
- ホㇿケウポ 【名】[horkew-po オオカミ・子][動物]オオカミの子、 小さいオオカミ、 子狼。 konru ka ta/pon horkewpo/hácir コンル カ タ/ポン ホㇿケウポ/ハチㇼ 氷の上で小さい狼の子がころんだ。(KK掛け合い歌) {E: a wolf cub.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- horokewpo
- ホロケウポ §006.若者;青少年(15)horokewpo〔ho-ró-keŭ-po ホろナウポ〕⦅シラウラ【tu-itak(昔話)の中にだけ用いる】若者。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- horokeypo
- ホロケイポ §006.若者;青少年(16)horokeypo〔ho-ró-keǐ-po ホろケイポ〕⦅マオカ⦆【tu-itak(昔話)の中にだけ用いる】若者。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- hosanke
- ホサンケ 【自動】[ho-sanke 尻・を出す] 陰部を出す(=hoparata ホパラタ)。 ☆参考 同じ話者(サダモさん)がときによって次の二つの説明をしている。(1)「優しい言葉、 子どもでも座り方が悪くて間違って出しているような時に言う。」 (S) (2)「大人がわざわざ出したようにして図々しい顔していることを言う。」 (S) hosanke wa an ホサンケ ワ アン 陰部(「おまんじゅう」)を出している。(S) {E: to have one's private parts showing.} (出典:田村、方言:沙流)
- hoski 2
- ホㇱキ 【副】①先に、 最初に。 hoski arpa kor an, e=os k=arpa kusu ne na ホㇱキ アㇻパ コラン、 エオㇱ カㇻパ クス ネ ナ 先に行っていなさい、 (私は)あなたの後から行くから。(S) uwerpak hoyuppa=an ro, inan kur hoski sirepa ya ウウェㇾパㇰ ホユッパアン ロ、 イナン クㇽ ホㇱキ シレパ ヤ 一緒に走ろう、 どの人が(=だれが)最初に着くか。(S) ②ちょっと待って(その前にすることがあるからちょっと待ってと、 急いで止めるときに言う)。 ponno hoski! ポンノ ホㇱキ! ちょつ、 ちょっと待って! ③(時を表す語の前に置かれて、 一つ前のその時を表す。) hoski an ホㇱキ アン 去年の、 もう一つ前の。 hoski an to ホㇱキ アン ト 一昨日(少し他方言の感じがある)(=hoskinuman ホㇱキヌマン)。 hoski cukne ホㇱキ チュㇰネ 一昨年の秋(二つ前の秋)。(cukne チュㇰネ は去年の秋、 この前の秋。) hoski matane ホㇱキ マタネ 一昨年の冬、 二つ前の冬。 hoski paykar(ne?) ホㇱキ パイカㇻ(ネ?) 一昨年の春、 二つ前の春。 hoski sakne ホㇱキ サㇰネ 一昨年の夏、 二つ前の夏。 hoski isam cup ホㇱキ イサㇺ チュㇷ゚ 先月(=hoskicup ホㇱキチュㇷ゚)。 {E: ①firstly; before. ②Wait a moment! ③used in expressions of time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hotkure
- ホックレ 【他動】[hotku-re かがむ・させる] 傾ける(本来、 かがませる)。 a=hotkure a=hotkure kane a=etóyta アホックレ アホックレ カネ アエトイタ (さつまいもの苗の植え方)ななめにして植える。 {E: to lean…} (出典:田村、方言:沙流)
- hoyto
- ホイト 【名】[< 日本語]乞食、 もの乞い。 yey yey hoyto taype wenpe sani イェーイ イェーイ ホイト タイペ ウェンペ サニ やあいやあいこじきの子、 貧乏人の子。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- hu 1
- フ 【自動】①生(なま)である(煮えていない、 焼けていない、 まだ食べられる状態になっていない)。 hu amam フ アマㇺ 生米 (なまごめ)。 na hu ナ フ まだ生(なま)だ。(W) ②(木が)生きている(枯れていない)。 hu tat フ タッ カンビの立木からむいた皮。 ☞ray tat ライ タッ 「ねき」(倒れている木)からむいた皮。 huː rus ci=pere ci=pere フールㇱ チペレ チペレ 私は生の皮を破る破る(フクロウの鳴き声、 「こう鳴いたときは山へ行くと恐ろしいことがある。 生きて帰れないか、 生きられたとしても頭の皮をはがれるような目に合う」)。(S) {E: ①to be raw; uncooked. ②to be alive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- húkinatomne
- フキナトㇺネ 【自動】[hu-kina-tom-ne なまの・草・光/色あい・である] 新緑の草の色である、 青々としている。 ponno úna omare wa taan kina omare, yak sonno húkinatomne wa iranmakaka iroho pirka ポンノ ウナ オマレ ワ タアン キナ オマレ、 ヤㇰ ソンノ フキナトㇺネ ワ イランマカカ イロホ ピㇼカ 少し灰を入れてこの菜っぱを入れなさい、 そうすれば本当に青々としてきれいに色濃くゆで上がる。(S) ☆参考 基本的な色の名称としてよく使われる siwnin シウニン は、 新緑の木や草のような明るい緑色を中心とするが、 青から黄までの範囲の色に使われる。 その中で特に「新緑の草の色である」と限定して表現するのに、 この語が使われる。 ほかに、 níkap iro ニカㇷ゚ イロ/ニカピロ 木の皮の色=黄色、 nis iro ニㇱ イロ 空の色、 kinapetomne キナペトㇺネ 草色である、 など。 {E: to be very green (in colour.).} (出典:田村、方言:沙流)
- hum ko
- フㇺ コ 【名詞+助詞】[音/感じ・が(擬音擬態などの叙述を導く)]…する音/感じが/は…。 a=eníste hum ko yupnatara アエニㇱテ フㇺ コ ユㇷ゚ナタラ 私たちはあてにして安心している。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- humi 2
- フミ 【形名】[名詞化辞](動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。 音や、 視覚以外の感覚、 感じ、 思いなどに関して用いられる。)…する/した/している音/感じ/気配/のよう。 …humi ne フミ ネ …のする音/感じ/気配/ようである。 humi an フミ アン …のようだ/…のか(なあ)。 hńta ninpa wa arpa humi an? フンタ ニンパ ワ アㇻパ フミ アン? 何を引きずって行く音だろうか。 a=ewémkoani mokko ninpa wa arpa humi un アエウェㇺコアニ モッコ ニンパ ワ アㇻパ フミ ウン たんかを引きずって行く音だよ。 ku=sikpake inteo yan humi an クシㇰパケ インテオ ヤン フミ アン 私の目頭に目やにがあがったようだ。 …humi! フミ!…なあ(感嘆)。 méan humi! メアン フミ! 寒いなあ。 tanpane anak a=tura rusuy humi! タンパネ アナㇰ アトゥラ ルスイ フミ! 今年こそは一緒に行きたいなあ。(S民話) wátaha irammakaka puspuske wa a=mi humi pirka ワタハ イランマカカ プㇱプㇱケ ワ アミ フミ ピㇼカ ふとんの綿が具合よくふくらんで掛けるのに気持ちがいい。(S) humi ka isam フミ カ イサㇺ …したような感じが全然しない、 ちっとも…しない。 sirmeman humi ka isam シㇼメマン フミ カ イサㇺ ちっとも涼しくなったようでもない。(W) k=éramasu humi ka isam ケラマス フミ カ イサㇺ 私はちっともおもしろくない。(S) tópenpe poronno a=o yakka tópen humi ka isam no runnu hi patek ne トペンペ ポロンノ アオ ヤッカ トペン フミ カ イサㇺ ノ ルンヌ ヒ パテㇰ ネ 甘いもの(砂糖)をたくさん入れても甘みが感じられないで、 しょっぱいだけだ。 ☆参考 あとに hi ヒ はつかない、 つまり humihi フミヒ とはならない。 ☆参考 humi フミ [名][所]《音、 感じ》については ☞humi(hi) フミ(ヒ) ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 ☞ruwe ルウェ {E: the sound, sense, feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- humki
- フㇺキ 【自動】[hum-ki 音・をする] 音がする、 音を出す。 heru pawci ta humki ya? ヘル パウチ タ フㇺキ ヤ? (直訳すると)何でもなくてこんな音がするだろうか(=何の音だろう、 あやしいぞ)。(HK民話) {E: to (make a) sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- humne
- フㇺネ 【副】ときには。 e=sitapkaani wa e=ek, humne e=sapa mekka ta e=yanke wa e=ek エシタㇷ゚カアニ ワ エエㇰ、 フㇺネ エサパ メッカ タ エヤンケ ワ エエㇰ あなたは(荷物を)肩にかついで来た、 ときには頭の上にのせて来た。(S) humne… humne… フㇺネ…フㇺネ… ときには…ときには…、 …したり…したりする。 apa rérasuye wa humne apa makke humne apa as kor an アパ レラスイェ ワ フㇺネ アパ マッケ フㇺネ アパ アㇱ コㇿ アン ドアが風にゆすぶられてあいたりしまったりしている。(S) humne tu cup re cup an, humne sine pa an wa arpa フㇺネ トゥ チュㇷ゚ レ チュㇷ゚ アン、 フㇺネ シネ パ アン ワ アㇻパ (彼は)ときには二、 三ヵ月滞在し、 ときには一年滞在して(帰って)行った。(W民話) humne an kor フㇺネ アン コㇿ ときどきは。 humne an kor peray=an wa ceppokoyki=an wa フㇺネ アン コㇿ ペラヤン ワ チェッポコイキアン ワ ときには釣りをして小魚をとって。(W民話) humne humne フㇺネ フㇺネ ときどき、 ときにより。 humne humne ek ranke フㇺネ フㇺネ エㇰ ランケ ときどき来る。(S) humne humne an pe ka ye sunke ka ye フㇺネ フㇺネ アン ペ カ イェ スンケ カ イェ ときにより本当のことも言うしうそも言う。(S) {E: occasionally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hunak
- フナㇰ 【疑位名】どこ。 hunak or フナコㇿ[概]/hunak oro フナコロ[所] どこのところ(=hunakor/hunakoro)。 hunak ta フナㇰ タ どこで/どこに。 hunak ta an? フナㇰ タ アン? どこにある? hunak ta e=nepki kor e=an? フナㇰ タ エネㇷ゚キ コㇿ エアン? あなたはどこで働いているの。 hunak péka フナㇰ ペカ どこを/どのへんに/で。 hunak péka e=arpa? フナㇰ ペカ エアㇻパ? あなたはどっちの方へ行くのですか? (W) hunak un フナㇰ ウン どこへ。 hunak un e=arpa? フナㇰ ウン エアㇻパ? あなたはどこへ 行く? hunak wa フナㇰ ワ どこから。 hunak wa e=ek? フナㇰ ワ エエㇰ? あなたはどこから来た? ☆参考 沙流川下流域から鵡川の形。 沙流川中流の人は hinak ヒナㇰ と言う。 {E: where.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hunakor
- フナコㇿ 【名】[概](所は hunakoro フナコロ) ①どこの所。 hunakor e=yuninka hawe an? フナコㇿ エユニンカ ハウェ アン? どこを痛くしたの? (S) ②なあんだ(たいしたことではない)。 hunakor ene pak an pe tanto ne yakka ku=kar wa フナコㇿ エネ パㇰ アン ペ タント ネ ヤッカ クカㇻ ワ なあんだ、 「こればっこ」(たったこれだけ)のもの、 きょうでも払ってやる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- hur
- フㇽ 【名】山の急坂(下からだんだん高くなって行く急な斜面)。 hur ka ta フㇽ カ タ 山の急坂/崖の上に。 hur tapka フッ タㇷ゚カ 山の急な斜面の上(の平らになった所)。 hur tapka a=osíraye フッ タㇷ゚カ アオシライェ 私は山を登って行って山のいちばん高い所に上がった。(KK民話) hur tom フッ トㇺ 山の急坂/崖面のまん中。 hur hontom フㇽ ホントㇺ 山の急坂/崖の中ほど。 hur monpok フㇽ モンポㇰ 山の急坂/崖の下の方。 te péka hemespa=an kor eytasa hur okuwas テ ペカ ヘメㇱパアン コㇿ エイタサ フㇽ オクワㇱ ここから登るとあまり坂が急だ。 {E: a steep mountain slope.} m (出典:田村、方言:沙流)
- húre
- フレ 【自動】赤い。 húre nonno フレ ノンノ 赤い花。(S会話) húre su フレ ス 赤い鍋(アルマイトの黄色い鍋を指して)。(W) ☆参考 オレンジ系の黄から紫くらいまでの範囲にわたり、 茶色っぽい色まで含むが、 典型的なのは血のような赤い色。 ☆参考 siwnin シウニン 青い(緑を中心とする)。 retar レタㇻ 白い。 kunne クンネ 黒い。 {E: to be red.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hureecinke
- フレエチンケ §420 カメ (6) hure-ecinke (hú-re-e-čin-ke)「ふレエチンケ」[<赤い・亀] ⦅室蘭、幌別、白老⦆アカウミガメ E. ‘red turtle’, Caretta olivancea. (出典:知里動物編、方言:)
- hurkap
- フㇽカㇷ゚ 【名】[概](所は hurkapu(hu) フㇽカプ(フ))[hur-kap (?)・皮][動物](?) カラスにつつかれて骨と皮ばかりになった魚や鳥の死骸。 cikap hurkap チカㇷ゚ フㇽカㇷ゚ カラスにつつかれて骨と皮ばかりになった鳥の死骸。 hurkap takupi an フㇽカㇷ゚ タクピ アン(直訳すると)彼の骨と皮ばかりの死骸しかない=(彼は)やせこけて着物だけみたいだ。(S) ☆参考 raycep ライチェㇷ゚ 死骸。 〔知分類 人間 p.120 ((ホロベツ、 クッシャロ)) 皮〕 {E: the remains of a fish, bird etc that has been picked clean by a crow, leaving just skin and bones.} (出典:田村、方言:沙流)
- huruske
- フルㇱケ 【名】[< 日本語]ふろしき。 husko huruske k=útapke kor k=an フㇱコ フルㇱケ クタㇷ゚ケ コㇿ カン 私は古いふろしきにつぎをあてている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- husko
- フㇱコ 【自動】古い。 husko sinrit フㇱコ シンリッ 古い先祖=昔の先祖。 teeta husko sinrit oka híne テエタ フㇱコ シンリッ オカ ヒネ 昔、 ずっと昔の先祖が(生きて)いたときに。(W会話) husko maratto フㇱコ マラット 古い熊の頭骨。 husko an pe sikopayar フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ [慣用句]もとあったとおりにする=もとどおりに何くわぬ顔をしている。 os a=okápikuyra a korka kira=an híne a=uní ta ék=an híne husko an pe a=sikópayar híne án=an オㇱ アオカピクイラ ア コㇿカ キラアン ヒネ アウニ タ エカン ヒネ フㇱコ アン ペ アシコパヤㇻ ヒネ アナン 私は(姉の)あとをこっそりつけて行っていたのだったが、 逃げて家に帰って来て、 もとどおりにして何くわぬ顔をしていた。(W民話) {E: to be old.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- hussa
- フッサ 【副/名】[擬音](病人の治療のためにフツフツと息を吹きかける時の擬音、 またその行為。) hussa tura フッサ トゥラ フッフッと息を吹きかけながら。(W会話) hussa hussa iki フッサ フッサ イキ フッフッと息を吹きかける。 aynu nupur wa kus tasta hussa hussa ikipa kor oraun siknupa nek! アイヌ ヌプㇽ ワ クㇱ タㇱタ フッサ フッサ イキパ コㇿ オラウン シㇰヌパ ネㇰ! 人間は霊力がすぐれているから(死んでも)フツフツと息を吹きかければ生き返るのさ。(KK掛け合い歌)の最後の語りの部分 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- huttom
- フットㇺ 【名】[hur-tom 山の斜面・面の中程] 山の中腹。 {E: the middle area of a mountain. (出典:田村、方言:沙流)
- i- 4
- イ 【接頭】[< 人接 i=] ①[人接 i= イ 5 の ④の用法](他動詞・後置副詞・位置名詞など、 目的語を取る語に接頭して、 その目的語の代りになる。 したがって、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る他動詞すなわち複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に u- ウ《互い》、 yay- ヤイ《自分》、 si- シ《自分》がある。)一般に人を/に/の、 ものを/に/の。 tura トゥラ …と同行する;itura イトゥラ 人と同行する。 huraye フライェ …を洗う;ihuraye イフライェ ものを洗う、 洗いもの(洗濯)をする。 ②(語によって、 特殊な意味にきまっている場合もある。) ku ク …を飲む;iku イク 酒類を飲む。 omap オマㇷ゚ …をかわいがる; iyomap イヨマㇷ゚ [< i-omap]子どもをかわいがる。 ③(普通名詞に接頭して)一般的に人の…(普通名詞は通常目的語を取らないが、 限られた決まった語で普通名詞にこの i- イ が接頭してつくられているものがある。 だいたい身体部分の名称と親族名称で、 所属形の場合が多いが、 一つの名詞として固まった語や、 さらに他の要素がついた派生語の中では、 概念形も現れる)。 maci(hi) マチ(ヒ) …の妻; imaci(hi) イマチ(ヒ) 人の妻、 妻のほう。 nay ナイ 沢;inay イナイ [概]/inaye イナイェ [所]尻の割れ目(尻たぶの間)。 ④(i-の接頭した名詞が何かあるものを所属の対象とする名詞として固まっている場合もある。) ruwe(he) ルウェ(ヘ) …の通った跡;iruwe(he) イルウェ(ヘ) 熊の足跡。 sapa サパ 頭;isapakikni イサパキㇰニ 鮭の頭をたたく木の棒 ⑤(その他の決まった語構成)i-…-ne ネ (「…」のところに親族名称の概念形が入る。 これまでの用例ではいつも連体的に使われている。) mátak マタㇰ 妹;imatakne イマタㇰネ 人の妹である、 姉妹のうちの妹のほうの。 ☆参考 本辞典では原則として、 この i= イ を切り離さず、 これの接頭した語全体を見出しに出してあるので、 i イ で始まる諸項目の中で分析表示の中に i- イ とあり「人」「もの」の訳のついているものを参照。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- i= 5
- イ 【人接】(不定人称目的格の人称接辞) ①(包括的一人称複数) 相手を含む私たちを/に。 páse tono utar i=amkir パセ トノ ウタㇻ イアㇺキㇼ 和人の方々が私たち(あなたや私)を見知る。(W会話) i=konu rusuy pe イコヌ ルスイ ペ (彼が)私たち(あなたや私)に聞きたいこと。(S会話) a=i=kóuwepekennu アイコウエペケンヌ (不定の)人が私たち(あなたと私)に事の次第をたずねる=私たち(あなたと私)が事の次第をたずねられる。(S会話) ②(引用文中の一人称) 私(たち)を/に。 i=ahunte イアフンテ (引用文中で)(彼は)私を家に入らせる。 i=ahupte イアフㇷ゚テ (引用文中で)(彼は)私たちを家に入らせる。 “… i=epakasnu” sekor 「…イエパカㇱヌ」セコㇿ 「…を私に教えてください」と(言って…)。 i=ekari イエカリ (引用文中で)私(たち)の方に向かって。 i=etok ta イエトㇰ タ (引用文中で)私(たち)の前方で。 ③(敬意の二人称)あなた様を/に/の。 ④(一般に)人を/に/の、 ものを/に/の ☞i- イ 4 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ica-saranip
- イチャサラニㇷ゚ 【名】[ica-saranip ヒエの穂を摘む・木の皮の繊維を編んでつくった袋](直訳すると)穂摘み袋(=poro-saranip ポロサラニㇷ゚)、 大袋。 ☆参考 totta トッタ とも言う。 ユーカラでは totta トッタ。 ☞saranip サラニㇷ゚、 totta トッタ (出典:田村、方言:沙流)
- iciri
- イチリ 【名】[< 日本語 いちり(一里)](距離の単位、 約4キロメートル)…里。 sine iciri シネ イチリ 一里。 wan íciri ワニチリ 十里。 ☆参考 接尾辞と見ることもできるが、 読みやすさのために離して書く。 {E: a unit of distance (1 ri=approx. 2.5 miles, 4 km).} (出典:田村、方言:沙流)
- iehankere
- イエハンケレ 【自動】[i-e-hanke-re もの・に・近くなる・させる・][雅](獲物をとるのに)近づいてとる。 ihayta kur patek/iehankere/háwas hike イハイタ クㇽ パテㇰ/イエハンケレ/ハワシケ [雅]鹿をとることのへたな人ばかり近くでとるという話だが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ihuraye
- イフライェ 【自動】[単](複は ihuraypa イフライパ)[i-huraye ものを・洗う] 洗濯する。 ontaro or un ihuraye オンタロ オㇿ ウン イフライェ 桶(おけ)(=たらい)で洗濯する。(W) ☞huraye フライェ {E: to wash clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
- iikosama
- イイコサマ 【自動】[i-i-ko-sama ものを・もの・に・そばに置く(?)]ものごとをたとえて言う。 iikosama easkay hawe! イイコサマ エアㇱカイ ハウェ! たとえるのが上手だねえ! (S) {E: to speak metaphorically, figuratively.} (出典:田村、方言:沙流)
- iisoneka
- イイソネカ 【副】[< 自動 i-iso-ne-ka ものを・本当・である・(他動詞化)](?) よくまあ…したものだ。 wenisitoma=an kor orano sama ta hotke=an hike, iisoneka, siknu=an híne kunneywa an ウェニシトマアン コㇿ オラノ サマ タ ホッケアン ヒケ、 イイソネカ、 シㇰヌアニネ クンネイワ アン 私はひどく恐ろしく思いながら彼のそばに寝たが、 よくまあ殺されもせず、 生きていて朝になった。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- íka 1
- イカ 【自動/他/後副】①[自動]近道する、 あふれる。 pet íka ペッ イカ 川があふれる。 ku=ika wa k=ek クイカ ワ ケㇰ 私は近道して来た。 sirkohokayekaye ayne suy íka シㇼコホカイェカイェ アイネ スイ イカ 蛇行していてついにまたあふれた。 ②[他/後副](山や尾根や川)を越えて近道して(行く)。 Akkes un iwor íka arpa=an ruwe ne アッケㇱ ウン イウォㇿ イカ アㇻパアン ルウェ ネ 厚岸へ山(の谷間)を越えていった。(HK民話) tane tane toska íka noyne sir iki タネ タネ トㇱカ イカ ノイネ シㇼ イキ まもなく水が堤防を越えてあふれそうだ。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ [隠](直訳すると)川が堤防を越えてあふれるぞ=これ以上言うと泣くからもうやめておきなさい。 ☆発音 ku=ika クイカ、 e=ika エイカ の発音は kuyka、 eyka とはならない。 ku/íka, e/íka のように i イ を高く、 しかもはっきり発音する。(S) {E: ①to take a short cut. ②to take a short cut through, across (mountains, rivers etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikaanun
- イカアヌン 【副】(文末に na ナを置いて)ikaanun…na イカアヌン…ナ ひょっとして…ではないか。 a=yuputari ikaanun nen ka haweoka híne menokopo utar inani ka siren na tura na アユプタリ イカアヌン ネン カ ハウェオカ ヒネ メノコポ ウタㇻ イナニ カ シレン ナ トゥラ ナ 私の兄たちがひょっとして何とか言って娘たちのだれかをさそわないかな、 連れて行かないかな。(NK民話) ☆参考 話者は二風谷の人。 下流のワテケさん、 サダモさんは ikiyaun イキヤウン と言う。 {E: could it be that…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikaras
- イカラㇱ 【自動/副】①[自動]もったいない(「いたましい」)。 munin yak ikaras na hokure e yan! ムニン ヤㇰ イカラㇱ ナ ホクレ エ ヤン! くさったらもったいないから早く食べなさい。(S) ②[副]もったいなくも hńta kus mikanpako ikaras e=perpa ruwe an? フンタ クㇱ ミカンパコ イカラㇱ エペㇾパ ルウェ アン? どうしてみかん箱をもったいない、 こわしてしまうの。(S) {E: ①to be wasteful (v.). ②wastefully (adv.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ikaripe
- イカリペ 【自動】沖の漁をする(haynaari ハイナアリ 延縄漁をして)。 ikaripe kur イカリペ クㇽ 沖の漁で生活する人。 ikaripe utar イカリペ ウタㇻ 沖の漁で生活する人々。 ☞haynaari ハイナアリ {E: to fish off-shore.} (出典:田村、方言:沙流)
- ikasma
- イカㇱマ 【自動】[i-kas(u)-(o)ma もの・を超えてそれ以上に・ある](?) ①余る。 taa pakno ikasma kusu ku=hosipire タア パㇰノ イカㇱマ クス クホシピレ これだけ余ったから私は返す。(S) ②(数詞の中で次のように用いる) sine pa ikasma hotne pa シネ パ イカㇱマ ホッネ パ [一・年・余る・二十年]二十一年。 sinep ikasma wanpe シネㇷ゚ イカㇱマ ワンペ [一つ・余る・十]十一。 {E: ①to be left over; exceed. ②to exceed (used in reference to figures).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikasuy
- イカスイ 【自動】[i-kásuy 人・を手助けする] 人の手伝いをする、 人に/皆に協力する。 ukuran wano arpa wa ikasuy kor an ウクラン ワノ アㇻパ ワ イカスイ コラン(おばさんは奥さんの亡くなった家に)ゆうべから行って手伝いをしている。(W) yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka sinrit ku=ramu wa nen póka kú=ikasuy siri un ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ シンリッ クラム ワ ネン ポカ クイカスイ シリ ウン 自分は何もしないでも食べていけるけれど一族を思って何とか手助けしているのだよ。(S) ☆参考 ikaopiwki イカオピウキ 人を救う。 ☞kásuy カスイ (出典:田村、方言:沙流)
- ikemnu
- イケㇺヌ 【自動】[i-kemnu 人・を気の毒に思う] 気の毒に思う、 かわいそうに思う、 気の毒な。 cis tura ikemnu=an kor oka=an チㇱ トゥラ イケㇺヌアン コㇿ オカアン 私たちは泣きながら(=涙が出るほど)気の毒に思っている。(W会話) ikemnu isoytak イケㇺヌ イソイタㇰ 気の毒な話。(W民話) {E: to feel sorry for.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikesuy
- イケスイ 【自動】怒って出ていく、 いやがって立ち去る、 家出する。 isane p ruska kusu ikesuy a ruwe tapan イサネㇷ゚ ルㇱカ クス イケスイ ア ルウェ タパン (そのことに)姉のほうが腹を立てて出て行ってしまったのでした。(W独話) {E: to leave, run away from home in an angry state.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iki
- イキ 【自動】[i-ki ものごとを・する] ①する、 ふるまう、 行なう。 iki ayne イキ アイネ (苦心して/がんばりつづけて)ようやく。 …siri iki … シリ イキ …している様子である。 ene iki hi エネ イキ ヒ どうするかということ、 しかた。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ②(名詞として使われて)行い。 ene an iki patek kipa エネアニキ パテㇰ キパ そのような行いばかりする。(S会話) … péka iki …ペカ イキ …を歩く、 …を旅する。 ihokusi péka ikuusi péka é=iki ayne e=ek ruwe somo ne ya? イホクシ ペカ イクウシ ペカ エイキ アイネ エエㇰ ルウェ ソモ ネ ヤ? マーケットや飲み屋をあなた歩いてきたのではないのか。(S) ③[熟語]… hawe iki wa/…humi iki wa …ハウェ イキ ワ/…フミ イキ ワ (あきれた言い方の一つで、 反語的に用いられる。)こともあろうに…なんていうことを言ってる、 こともあろうに…なんてことをして音をたてている、 よくも…言う/…音を出すもんだね。 kasusne hawe iki wa! カスㇱネ ハウェ イキ ワ! まあ、 たいしたことを言ってきた(=ひどい話だなあ)(kasusne カスㇱネ は《大したことはない》) (☞wa ワ 3)。 pe/p iki ペ/ㇷ゚ イキ …している(いぶかって言う言い方)。 hńta kohehewpa wa nukar pe iki? フンタ コヘヘウパ ワ ヌカㇻ ペ イキ? 何をのぞいて見てるんだろう。 hńta ewkopinupinu p ikipa? フンタ エウコピヌピヌㇷ゚ イキパ? 何をコソコソ話し合っているんだろう。(S) ④[雅](韻文の中で、 また会話でも美文調で話すとき、 ときおり ne ネ《である》の代わりに使われる。 用例では korka/korkayki コㇿカ/コㇿカイキ《けれども》、 yakka/yakkayki ヤッカ/ヤッカイキ《…しても》の前に置かれている。 ne ネ を使った表現とは多少ニュアンスが違う。) onne p iki korka オンネㇷ゚ イキ コㇿカ 年老いた者ではあるけれど。(onne p ne korka オンネㇷ゚ ネ コㇿカ 年老いた者だけれど。) (W神謡語り) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの若い女性ではあるが、 まるで女神様のように…。(Sユーカラ) iki yakkayki イキ ヤッカイキ [雅]…も。 inan henpara/iki yakkayki イナン ヘンパラ/イキ ヤッカイキ [雅]いつどんなときでも。(Sユーカラ) {E: ①to do; conduct; behaviour (v.). ②conduct, behaviour, action (n.). ③… ④… } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikineypeka
- イキネイペカ 【副】[iki-ney-péka どんな…でも・どこ・で](?) [雅](禁止の言い方の一つ。)けっして(…してはいけない)。 síno utarpa/ikineypeka/tumuan kewtum/i=kokor kuni p/somo tapan na シノ ウタㇻパ/イキネイペカ/トゥムアン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ [雅]まことの強者はけっして憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikiri(hi)
- イキリ(ヒ) 【名】[所](概は ikir イキㇼ)…の集合、 …のひとまとまり、 …の系統。 itak porose pakno ikiri inne p isam イタㇰ ポロセ パㇰノ イキリ インネㇷ゚ イサㇺ 言葉ほど数の多いものはない。(W) ikiri(hi) kar イキリ(ヒ) カㇻ …の集まりをつくる=…をたくさん集めてまとめる。 akketek or un hunpe ca a ca a híne raytoskaha ikiri kar híne アッケテㇰ オㇿ ウン フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カㇻ ヒネ 帆立貝の中へ鯨の肉を切り取っては入れ切り取っては入れしてものすごく大きな山積みをたくさんつくって。(S民話) {E: a meeting, gathering of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikkewe(he)
- イッケウェ(ヘ) 【名】[所](概は ikkew イッケウ)(=ikkewehe イッケウェヘ)…の腰。 ikkewe tanne イッケウェ タンネ 胴が長い(背骨のあたりが長いのでこう言う)。(S) ikkewe rewke イッケウェ レウケ 腰が曲がる(くの字形に)。(W) ikkewe komomo イッケウェ コモモ 腰が少し曲がる。(W) {E: the lower back of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ikokanu
- イコカヌ 【自動】[i-kokanu 人/もの・を聞き入る] 人の言うことを注意深く聞き入る、 盗み聞きする。 taan puy o uske kari ikokanu タアン プヨ ウㇱケ カリ イコカヌ この穴のあいたところから立聞きしなさい。(S) ☞kokanu コカヌ {E: to listen carefully to what someone says.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikoysanpa
- イコイサンパ 【自動】[i-ko-isanpa 人・に対して・(?)]人まねする。 ☆参考 eykoysanpa エイコイサンパ [他動]…のまねをする。 ☆参考 事柄をまねすることを言う。 ものの言い方や体の動きなどをものまねのようにそっくりにまねることは yúkar ユカㇻ[自動]、 eyukar エユカㇻ[他動]。 {E: to imitate, copy someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ikupa 2
- イクパ 【自動】[i-kupa もの/人を・噛む](犬が)人にかみつく。 seta sirkote wa anu yan, iteki kirare no, ikupa wa a=sitóma na セタ シㇼコテ ワ アヌ ヤン、 イテキ キラレ ノ、 イクパ ワ アシトマ ナ 犬をつないでおきなさい、 逃がさないで、 人にかみついて恐ろしいから。(S) {E: (for a dog) to bite, snap at someone} (出典:田村、方言:沙流)
- ikus
- イクㇱ 【自動】[i-kus もの(が)・(そこ)を通る] (次のような慣用表現で)洪水で水びたしになる。 porowakka an wa nutap ka ikus ポロワッカ アン マ ヌタㇷ゚ カ イクㇱ 大水(洪水)があって川端がそこらじゅう水びたしになった。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- imak
- イマㇰ 【位名】[概](所は imakake(he) イマカケ(ヘ))[i-mak もの・の奥](?) …の向こう、 …の後ろ、 …の後。 maciya imak ta マチヤ イマㇰ タ 市街の向こうに。 en=imak ta an a wa エニマㇰ タ アナ ワ 私の向こうにあったよ。(S) ☆参考 形の上では i-mak《もの・の奥》という構成に見えるが、 この語はそのような不定人称形の意味ではなく《…の後ろ》の意味に使われている。 {E: opposite…; behind…; after…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- imakake(he)
- イマカケ(ヘ) 【位名】[所](概は imak イマㇰ) ①その向こう、 それより向こう、 その後ろ。 en=imakake ta an a wa エニマカケ タ アナ ワ 私よりもっと向こうにあったよ。(S) porke imakake a=osíraye kor ポㇿケ イマカケ アオシライェ コㇿ 堀割の向こう側に私たちが着いたとき。(HK民話) ②その後。 sukup kur anakne otu sukup ne ore sukup ne sukup yakka imakakehe eyayriko uske okay pe ne na スクㇷ゚ クㇽ アナㇰネ オトゥ スクㇷ゚ ネ オレ スクㇷ゚ ネ スクㇷ゚ ヤッカ イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ 若い人というものはいろいろ浮き沈みがあって成長し、 後にまた良くなるときがあるものだよ。(S) imakake(he) ta イマカケ(ヘ) タ そのあとで、 後になって。 {E: ①over there; behind that. ②after; later on.} (出典:田村、方言:沙流)
- imekso
- イメㇰソ 【名】[imek-so 配る・敷物] ①客に出す食べ物をのせる敷物。 ②茶碗かご(食器を洗って入れておくかご)。 imekso sanke イメㇰソ サンケ 茶碗かごを出しなさい。(S) {E: ①a place mat on which food is served to guests. ②a container for holding bowls, dishes.} (出典:田村、方言:沙流)
- imeru
- イメル 【名】[概/所][i-meru ものの・きらめき] 稲光、 ピカッ(キラッ)という明るいきらめき。 imeru at イメル アッ 稲光が光る。 imeru us イメル ウㇱ (人や神が)輝く(ほど美しい)、 …に後光がさす。 imeru us kane oka poyson utar ne rokoká イメル ウㇱ カネ オカ ポイソン ウタㇻ ネ ロコカ 輝くほど美しい子どもたちだったのでした。(W民話) {E: a flash of lightning.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- imu
- イム 【自動】「イム」をする(特定の女性に起こる現象で、 びっくりしたときに思わず知らず叫び声を上げたりなにかを口走ったり突飛な行動に出たりする。 言われたことと反対のことをしたりすることもある。 後天的に習得された神経症の一つの症状だとの説明もある)。 {E: to be attacked with sudden fits of hysteria; to call out as one mad (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- inan
- イナン 【連体】どの。 inan kur イナン クㇽ どの人。 inan pe イナン ペ どのもの=どの者/どの子/どれ。 inan kotan イナン コタン どの村。 kotan un arpa ru inan ru ne? コタヌン アㇻパ ル イナン ル ネ? 集落(村)へ行く道はどの道ですか? (S) {E: which.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inawroski
- イナウロㇱキ 【自動】[複](単は未出。 roski の単は asi)[inaw-roski イナウ・を立てる[複]] イナウ(木幣)を立てる。 {E: to place, stand up, set up inaw.) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- íne 1
- イネ 【自動】①どうだ、 どうした、 どうなった。 ne seta íne? ネ セタ イネ? その犬はどうした/どうなった。(KK掛け合い歌) k=éninuype íne un? ケニヌイペ イネ ウン? 私の枕どうしたんだろう(見当たらない)。(S) cisekorkur íne? チセコㇿクㇽ イネ? ご主人は? (S) ②(間投詞的に)どら。 íne, e=tapsutu ku=tenpatenpa na イネ、 エタㇷ゚ストゥ クテンパテンパ ナ どら、 肩をもんであげるから。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- íne henpak
- イネ ヘンパㇰ 【連体】[どう・いくつの]いくつもの、 いくつも。 tane ora íne henpak pa síran pe ne kusu タネ オラ イネ ヘンパㇰ パ シラン ペ ネ クス いまはもうその時から何年もたっているから。(W民話の後の独話) sine itak ne korka íne henpak a=ye itak ne シネ イタㇰ ネ コㇿカ イネ ヘンパㇰ アイェ イタㇰ ネ 一つの言葉だがいくつにも言う言葉だ。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inerokpe
- イネロㇰペ 【名】[複](単は ineap イネアㇷ゚)[íne-rok-pe どうである・…した[複]・もの] ①(多くの場合次のような慣用表現で) なんとまあ…。 inerokpe (kus(u)) …ya ka eramiskari イネロㇰペ (クㇱ/クス) …ヤ カ エラミㇱカリ なんとまあ見たことも聞いたこともないほど/びっくりするほど…だ(感嘆の表現)。 inerokpe kusu, onne p iki korka siretokkorpa ruwe oka ya ka a=erámiskari イネロㇰペ クス、 オンネㇷ゚ イキ コㇿカ シレトッコㇿパ ルウェ オカ ヤ カ アエラミㇱカリ なんとまあ、 年老いてはいるけれど二人ともそれはそれはびっくりするくらい美しい方々でした。(W神謡語り) ②[雅](後に ya ka eramiskari ヤ カ エラミㇱカリ を使わずに) inerokpe kus/pet iwor kasi/komaknatara イネロㇰペ クㇱ/ペッ イウォㇿ カシ/コマㇰナタラ [雅]なんとまあ川ぞいの景色が美しく開けている。(Sユーカラ) iresu sápo/inerokpe kus/i=eoripak pe/i=tukarike/kosikerana/atte kane イレス サポ/イネロㇰペ クㇱ/イエオリパㇰ ペ/イトゥカリケ/コシケラナ/アッテ カネ [雅]育ての姉はなんとまあ私に畏れてかしこまり私をまともに見ず目を下の方へ伏せている。(Sユーカラ) ☆参考 íne イネ《どうである》とはアクセントが違い、 第一音節の i イ が低く、 第二音節つまり ne ネ の部分が高く発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inkanruy
- インカンルイ 【自動】[inkar-ruy 見る・激しい] 見つめる、 (不思議そうに)じいっと一生懸命見ている。 ☆参考 ジローッとにらむのは sikerayke シケライケ[他動]。 {E: to stare at.} (出典:田村、方言:沙流)
- inkar
- インカㇻ 【自動】[< i-nukar もの・を見る] ①見る。 té un inkar テウン インカㇻ こちらを見なさい。 siyoka un inkar シヨカ ウン インカㇻ 後ろを(振り返って)見る。 inkar easkay インカㇻ エアㇱカイ 見ることができる(見える、 見ることが可能だ)。 inkar tom ta インカㇻ トㇺ タ ☞inkattomta インカットㇺタ ②[補助動詞]…wa inkar …ワ インカㇻ …してみる。 kar wa inkar カㇻ ワ インカㇻ つくってみる、 やってみなさい。(S) epotara wa inkar エポタラ ワ インカㇻ おはらいしてみる。 NK民話 ☆参考 視覚や理解に関することに言う。 聴覚や触覚その他の感覚や感じについて言うには inkar インカㇻ ではなく inu イヌ を使う。 ☆参考 inkar インカㇻ に対する他動詞は nukar ヌカㇻ …を見る、 …が見える。 ☆参考 「こちらを見る」「後ろを見る」のように、 ある方向を見ることを言うには、 他動詞 nukar ヌカㇻ を使わず、 初めの二例のように、 方向を示す助詞 un ウン《へ》と自動詞 inkar インカㇻ を使って表現する。 {E: to see; watch; look.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inkareray
- インカレライ 【自動】[inkar-e-ray 見る・…によって・死ぬ] 何かを見ていてうっかりする。 inkareray ay:ne aop ka arpa wa isam インカレライ アイーネ アオㇷ゚ カ アㇻパ ワ イサㇺ (不思議なものがあったので)彼はジーッと見ていてするべきことも忘れてしまい、 汽車(直訳すると乗り物)が行ってしまった。(S) ☆参考 mokoreray モコレライ 眠っていてうっかりする。 {E: to stare absentmindedly.} (出典:田村、方言:沙流)
- inkus
- インクㇱ 【自動】悪いことが起こることを察知/予知する、 悪い予感がする。 maratto an kor síran korka inkus utar oka ruwe ne, topattumi ek noyne iramuan ruwe ne マラット アン コㇿ シラン コㇿカ インクㇱ ウタㇻ オカ ルウェ ネ、 トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 酒宴が行われていたけれど、 予知する人たちがいて、 夜襲の群団が来るらしいとわかった。(W言い伝え) a=i=ráyke wa a=sapáha arerepasi arpa yakun, inkus=an pe ne ruwe ne na アイライケ ワ アサパハ アレレㇷ゚ アシ アㇻパ ヤクン、 インクサン ペ ネ ルウェ ネ ナ 私が殺されて私の首(=頭)がずうっと沖の方へ飛んで行ったら、 恐ろしいことの前兆ですからね。(W民話) {E: to have a premonition that something bad is going to happen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inne
- インネ 【自動】[< ir-ne 集合・である]人数が多い。 inne utar インネ ウタㇻ 大勢の人々。 inne kotan インネ コタン 人口の多い村。 hekattar inne ヘカッタㇻ インネ 子どもが多い。(S) inne wa インネ ワ 大勢で。 inne wa arki インネ ワ アㇻキ (彼らは)大勢で来た。(S) inne=as wa arki=as ruwe un インネアㇱ ワ アㇻキアㇱ ルウェ ウン 私たちは大勢で来たのですよ。(S) {E: for there to be a lot of, many people; a large number of people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- innerupi
- インネルピ 【名】[所][inne-rup-i 大人数である・(魚の)群/(人の)列・(所属語尾)][雅]…の大勢の子孫。 etakasure/eci=sipíraspa wa/eci=ínnerupi/mosir epitta/sipiraspa nankor na エタカスレ/エチシピラㇱパ ワ/エチインネルピ/モシレピッタ/シピラㇱパ ナンコンナ [雅]それ以上にあなた方がふえてあなた方の大勢の子孫が国じゅうに広がるようになさいませ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inu
- イヌ 【自動】[i-nu ものを・聞く] ①聞く。 heru inu takup ne hawe ne ヘル イヌ タクㇷ゚ ネ ハウェ ネ ただ話に聞くだけだ。(W会話) itak=an ciki pirkano é=inu katu ene an hi イタカン チキ ピㇼカノ エイヌ カトゥ エネ アニ 私がいまから話をするからよくお聞きなさい。(W民話) inu=an akusu イヌアナクス(うわさに)聞いたところでは。(W民話) ②[補助動詞]…wa inu …ワ イヌ …してみる。 e wa inu エ ワ イヌ 食べてみなさい。 kopisi wa inu コピシ ワ イヌ 彼にきいて(たずねて)みなさい。 ☆発音 kú=inu クイヌ、 é=inu エイヌ は、 ku= ク と i イ、 e= エ と i イ が kuy クイ、 ey エイ という一音節の二重母音に発音する。 ☆参考 視覚は含まず、 聴覚、 触覚、 味覚、 嗅覚によること、 また心の中の考えや思い、 感じなどについて言う。 視覚に関することについては、 inu イヌ ではなく inkar インカㇻ を使う。 ☆参考 他動詞は nu ヌ …を聞く、 …が聞こえる。 {E: ①to hear; listen. ②to try (to)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inukurpa
- イヌクㇽパ 【自動】[複](単は inukuri イヌクリ)(二人以上が) 体が自由に動かなくて/たいぎで/おっくうでものごとができない。 tane onnepa wa inukurpa utar ne wa kasi a=oyki kor an pe a=ne korka タネ オンネパ ワ イヌクㇽパ ウタン ネ ワ カシ アオイキ コラン ペ アネ コㇿカ (両親は)もう年とって体の自由もききませんので私が養っているのですが。(S民話) {E: for the body not to move freely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inuma
- イヌマ 【名】宝物の中で、 主に宝刀・槍・弓矢。 tapan cási/kamuy inuma/koeun ki na タパン チャシ/カムイ イヌマ/コエウン キ ナ [雅]この城も神の宝刀類も神の宝器もみんなそろえて。(Sユーカラ) ☆参考 テープでは inoma イノマ と発音している。 しかし後日歌い手が kamuy inuma カムイ イヌマ だと言い、 またその後に kamuy iyoype カムイ イヨイペ と言うところだと言って訂正した。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- inunuke-an
- イヌヌケアン 【自動】[i-nunuke=an 人/ものを・丁重に処遇する・ある/我々が/人はだれでも] inunuke-an na, iteki apesam ta san イヌヌケアン ナ、 イテキ アペサㇺ タ サン 「もったいない」から炉端に出て来るんでない(お産した人がまだ21日もたたないのに火をたく所へ出てくるとこう言う)。(S) ☆参考 二語のアクセントで発音される。 恐れ多い(「もったいない」)。 {E: to be irreverent; sacrilegious.} (出典:田村、方言:沙流)
- inunukeaski
- イヌヌケアㇱキ 【自動】[inunukeas-ki かわいそうである・する] かわいそうである。 inunukeaski ta háwas a! イヌヌケアㇱキ タ ハワサ! かわいそうな話だなあ。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ioripakka
- イオリパッカ 【自動】[i-oripak-ka 人を・うやうやしくへりくだる・(他動詞化)]人を恐縮させる、 もったいない。 ioripakka haw as! イオリパッカ ハワーㇱ! 恐縮なことをおっしゃる。(W) ioripakka ta haw as a イオリパッカ タ ハワサ 目上の人にそんなもったいない(=おそれ多い)ことをおっしゃるな。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- ipe 1
- イペ 【自動】ものを食べる、 食事する、 食べて(生きて)いく、 (名詞として)食べること、 食事。 hokure ipe ipe! iku iku! ホクレ イペ イペ! イク イク! さあどんどん食べなさい、 どんどん飲みなさい。(S民話) ipe ka a=etóranne イペ カ アエトランネ 私はものを食べるのもいやだ。(S民話) (NK民話) ipe=an kor pisno イペアン コㇿ ピㇱノ 私たちが食事をするときいつも。(S会話) é=ipe easkay kuni a=ki kusu ne na エイペ エアㇱカイ クニ アキ クス ネ ナ あなたが食べていけるようにしてあげるから。(HC民話) kunneywa ipe クンネイワ イペ 朝食を食べる、 朝食。 tókap ipe トカㇷ゚ イペ 昼食を食べる、 昼食。 onuman ipe オヌマン イペ/オヌマニペ 夕食を食べる、 夕食。 ipe rápok ta イペ ラポㇰ タ 食事中に。 ipe oka ta イペ オカ タ 食事の後に。 ipe etok ta イペ エトㇰ タ 食事の前に。 {E: to eat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipehe
- イペヘ 【名】[所](概は ipe イペ)…の実。 itak ipehe イタㇰ イペヘ/イタキペヘ 言葉の中味、 意味内容。 poronno ku=toyta a korka ipehe ka isam ポロンノ クトイタ ア コㇿカ イペヘ カ イサㇺ たくさんつくったけれどみのりがなかった。(S) {E: the truth, substance (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ipisisip
- イピシシㇷ゚ 【名】[植物] イラクサの痛くないほうのもの(それを乾かしてむくと麻みたいで黒い)。 ipisisip hay イピシシㇷ゚ ハイ イピシシプ(痛くないイラクサ)の皮(=kunne hay クンネ ハイ)。 〔知分類 p.162 ipisisip オオバイラクサ、 エゾイラクサの青い茎葉((幌別))((A有珠))〕 {E: a non-stinging nettle (urtica takedana ohwi (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
- iporo(ho)
- イポロ(ホ) 【名】[所](概は ipor イポㇿ)…の顔色、 …の顔つき。 iporo anu イポロ アヌ[顔つき・を置く] 隠す(言うのが気の毒だから見て見ないふりをする)。 m iporo kurkus イポロ クㇽクㇱ (怒って)しぶい顔をしている。 iporo rirot イポロ リロッ 心の中のことが顔色に出る。 iporo siw イポロ シウ 苦い顔をしている、 いつも笑わない。 hńta e=ruska wa é=iporo siw ruwe ene an hi an? フンタ エルㇱカ ワ エイポロ シウ ルウェ エネ アニ アン? 何を怒ってそんなに苦い顔をしているの? (S) iporo tuyreko an イポロ トゥイレコ アン ムスッと(=ブスッと)している。(S) iporo uuk イポロ ウウㇰ (怒って)顔色を変える。 iporo wen イポロ ウェン 憤慨の色を表す。 mosma mosma ku=hawean akus ora iporo wen kusu an wa soyne モㇱマ モㇱマ クハウェアン アクㇱ オラ イポロ ウェン クス アン マ ソイネ 私が関係のないほかのことばかり言ったら彼はひどく憤慨した顔をして外へ出て行った。(S) ratcako iporo ラッチャコ イポロ ランプの燃えかた、 燈火の様子。 {E: the facial complexion, looks of…} (出典:田村、方言:沙流)
- ipoye
- イポイェ §296 くじら(クジラ (15) ipoye (i-pó-ye)「イぽイェ」[
tapoye-humpe]⦅樺太⦆ (出典:知里動物編、方言:) - iram-ikurkure
- イラㇺイクㇽクレ 【自動】[i-ram ikurkur-e 人の・心・をわずらわさす・させる](直訳すると)人の心をわずらわさせる=聞いて気がかりな話/ことである。 iram-ikurkure ta haw as! イラㇺイクㇽクレ タ ハウ アㇱ! 気がかりな話だなあ。(S) {E: to cause trouble, inconvenience (not physically but mentally, emotionally).} (出典:田村、方言:沙流)
- iramante
- イラマンテ 【自動】[i-ramante もの・を狩る] 狩猟する(山でも海でも)。 {E: to hunt. (in the mountains or sea.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iramkar
- イラㇺカㇻ 【自動】[i-ramkar 人・を不愉快にさせる(?)][ram(u) kar の目的語不定人称形] 人のことを告げ口して怒らせてけんかさせる(=iyukoykire イユコイキレ)。(S) ☆参考 同じ話者が iramputputu イランプップトゥ にも同じ説明をしている。 ☞ram(u) kar ラㇺ/ラム カㇻ、 iramputputu イランプップトゥ、 iyukoykire イユコイキレ {E: to inform on someone; tell tales about someone} (出典:田村、方言:沙流)
- irammakaka
- イランマカカ 【副】[i-ram-makaka 人の・心を・広々と開く] とても美しく、 とてもよく、 すてきに、 立派に、 いい具合に。 wátaha irammakaka puspuske ワタハ イランマカカ プㇱプㇱケ ふとんがとてもよくふくらんだ。(S) taan hekaci anak sunke ka somo ki, mosma kur néno etarka iki ka somo ki, hawean ka somo ki, irammakaka pirka oasi kuni hekaci ne noyne katu ku=nukar タアン ヘカチ アナㇰ スンケ カ ソモ キ、 モㇱマ クㇽ ネノ エタㇻカ イキ カ ソモ キ、 ハウェアン カ ソモ キ、 イランマカカ ピㇼカ オアシ クニ ヘカチ ネ ノイネ カトゥ クヌカㇻ この子はうそもつかない、 ほかの人のようにやたらなこともしもしない、 言いもしない、 立派に出世する子だろうと私は見込んでいる。(S) irammakaka an イランマカカ アン とても美しい、 すてきな、 立派な。 {E: beautifully; wonderfully; finely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iramusatka
- イラムサッカ 【自動】[i-ram-sat-ka 人(の)・心・乾く・(他動詞化)][ram(u) satka の目的語不定人称形] 聞いて気持ちがいい。 iramusatka ta haw as! イラムサッカ タ ハワーㇱ! いい話だなあ。(S) ☆参考 iramsatka イラㇺサッカ の誤記か。 ☞ram(u) satka ラㇺ/ラム サッカ {E: to have a good feeling on hearing something.} (出典:田村、方言:沙流)
- iranakka
- イラナッカ 【自動/副/間投】①[自動]いやなことである。 ②[副]人をいやがらせて。 iranakka ta haw as un イラナッカ タ ハウ アㇱ ウン いやなこと言ってくるなあ。 ③いやだねえ。 iranakka! イラナッカ いやだねえ。 {E: ①for something to be unpleasant; bad; disagreeable. ②to make trouble; harass. ③how unpleasant.} (出典:田村、方言:沙流)
- iratcire-an
- イラッチレアン 【完動】[< i-ratci-re-an 人を・静かになる・させる・ある] シーンと静まり返る。 akusu poro kucacise an, soyke ta iratcire-an híne síran アクス ポロ クチャチセ アン、 ソイケ タ イラッチレアン ヒネ シラン すると大きな狩小屋があった、 その外ではシーンと静まり返っていた。(NK民話) {E: to quieten down completely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- irenka
- イレンカ 【名/自動】[i-renka もの・意図] ①[名](裁判などでの)申し立て、 主張。 ②[自動]申し立て/主張をする。 {E: ①a claim; a statement; testimony (in court etc) (n). ②to claim; state; testify (v).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iresu
- イレス 【自動】[i-resu もの/人・を育てる]子どもを育てる、 子育てする。 tópehe wen wa iresu eaykap トペヘ ウェン マ イレス エアイカㇷ゚ 乳が悪くて子どもを育てることができない。(S) iresu-sinta イレス シンタ 子育てのシンタ=赤ん坊をねかすゆり板(揺藍)(☞sinta シンタ)。 iresu sápo イレス サポ [雅]育てのおねえさん(ユーカラの主人公の孤児の少年を育ててくれる女性はいつもこう呼ばれている)。 iresu cási イレス チャシ [雅]育ての城(同じくユーカラの主人公の少年が育った家がこう呼ばれる)。 ☆参考 i=resu イレス《(引用文中)私を育てる》と同じ発音だが、 ユーカラの中では、 「私を育てる」は複数形を使って、 i-respa イレㇱパ と言う。 {E: to raise, bring up children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- irkar(a-)
- イㇼカㇻ §011.身内 血縁の者(13)irkar(a-)〔ír-kar いㇼカㇻ〕⦅ホロべツ、サル⦆血を引く;血筋を引く;血縁がある;親類である。〜-utar「血のつながっている人々」「親類」。a-irkan nispa〔a-ír-kan|níš-pa〕「我らの血縁の首領」⦅ユ研Ⅱ, p.314⦆。[ir(血を引くことを)+kar(する)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- irkur(-i)
- イㇼクㇽ §011.身内 血縁の者(10)irkur(-i)〔ír-kur いㇼクㇽ〕⦅H.⦆①兄弟姉妹⦅ホロべツ⦆。②親類⦅クッシャロ⦆。〜utar a-ne「我らは一族である⦅ユ研Ⅱ, pp.662, 665⦆。[ir(血がつながっている)+kur(人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ironne
- イロンネ 【自動】[< ir-onne ひとまとまり・大きい]厚い、 (木の葉や草などが)茂る、 深く茂っている。 ironne kanpisos イロンネ カンピソㇱ 厚い本。(W) ironne nítay イロンネ ニタイ 木がたくさん茂っている林/森。 mun ironne ムン イロンネ 草が生い茂っている。(W) niskur ironne wa sir-kunne ニㇱクㇽ イロンネ ワ シㇼクンネ 雲が厚くて暗い。(W) ☆対語 kapar カパㇻ 薄い。 ☆参考 ruwe ルウェ 太い。 {E: to be thick.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iruka
- イルカ 【副】短い間、 ちょっとの間。 iruka póka sini イルカ ポカ シニ (せめて)ちょっとの間でも休みなさい。(S) iruka hene ohonno hene イルカ ヘネ オホンノ ヘネ 少しの間でも長い間でも。(W会話) ☆対語 ohonno オホンノ ☆参考 setak セタㇰ は似た意味だが使い方が限られている。 通常よく使われるのは iruka イルカ。 {E: for a short period of time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- irup
- イルㇷ゚ 【名】[< i-ru-p もの(に)・とける・もの]でんぷん(澱粉)。 emo irup エモ イルㇷ゚ イモ(ジャガイモ)のでんぷん。 turep irup トゥレㇷ゚ イルㇷ゚ 「ウバイロ」(ウバユリ)のでんぷん。 eskerimrim irup エㇱケリㇺリㇺ イルㇷ゚ カタクリのでんぷん。 ☆参考 〔知分類 p.198 「i(< e そこに)-ru 溶ける-p もの」〕 {E: starch.} (出典:田村、方言:沙流)
- iruparekana
- イルパレカナ 【自動】人の持っている食べ物を何でもくれくれと言う。(S) ☆参考 parkohayta パㇻコハイタ 何でも食べたがる(自分で買ってでも)。 {E: to pester someone for food.} (出典:田村、方言:沙流)
- irwak
- イㇼワㇰ 【名】[概](所は irwaki(hi) イㇼワキ(ヒ))[ir-u-ak ひとまとまり・互い・弟](?) 兄弟姉妹(ほぼ同世代の近い親族の総称。 男でも女でも、兄弟姉妹、 いとこ、 またいとこ、年齢によってはおじ、 おい等も入ることがある)。 iwan irwak ne oro ta menoko sinep earwaniw ne イワン イㇼワㇰ ネ オロ タ メノコ シネㇷ゚ エアㇻワニウ ネ 六人兄弟でそこに女が一人いるので七人だ。(S) ☆発音 イㇽワㇰ。 {E: brothers and sisters; siblings (includes cousins and other relatives of similar age).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- irwakne
- イㇼワㇰネ 【自動】[irwak-ne 兄弟姉妹・である]兄弟姉妹である。 irwakne utar イㇼワㇰネ ウタㇻ 兄弟姉妹の人々。(NK民話) ☆発音 イㇽワㇰネ。 ☞irwak イㇼワㇰ {E: to be brothers and sisters, siblings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isacise
- イサチセ 【名】[isa-cise 医者・家] 病院。(W) ☆参考 1955年当時、 平取町立病院を指して言っていた。 後の人はこの語を使わず、 日本語で「病院」または「町立」のように言う。 {E: a hospital.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isapke
- イサㇷ゚ケ 【自動】[i-sapke ものを・味見する](=surku sapke スㇽク サㇷ゚ケ)毒を口に入れて試す。 ☆参考 トリカブトの毒を矢につける場合、 昔の人(男)は少し口に入れて舌にのせ、 そのピリッとした感覚でその毒の強さをみた。 ☆参考 (KT) 毒は surku スㇽク。 {E: to taste test poison in order to measure its strength.} (出典:田村、方言:沙流)
- isayka
- イサイカ 【自動】簡単である。 isayka nepki イサイカ ネㇷ゚キ 簡単な仕事。 isayka itak イサイカ イタㇰ やさしいことば。 ☆対語 hokanpa ホカンパ むずかしい。 {E: to be simple; easy.} (出典:田村、方言:沙流)
- isaykano
- イサイカノ 【副】[isayka-no 簡単である・(副詞形成)]簡単に。 isaykano túnasno a=kar nepki patek ku=ki rusuy イサイカノ トゥナㇱノ アカン ネㇷ゚キ パテㇰ クキ ルスイ 私は簡単に早くやる仕事ばかりしたい。(S) isaykano itak イサイカノ イタㇰ 簡単に言う(たくさんのことでも少ない言葉でわかりやすく言う)。(S) {E: simply; easily.} (出典:田村、方言:沙流)
- isimne
- イシㇺネ 【自動/名】[i-sim-ne もの・の翌日・である] ①[自動]翌日である。 isimne hike イシㇺネ ヒケ その翌日。 ②[名]翌日。 isimne an イシㇺネ アン 翌日になる。 ☆参考 nisatta ニサッタ 明日。 {E: the next day.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isinaatu
- イシナアトゥ 【名】[i-sina-atu もの・をしばる・ひも[所]][雅]しばってあるひも。 isinaatu/ukaepita イシナアトゥ/ウカエピタ [雅](姉は)しばってあるひもを何カ所もみなほどいた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- isomomokore
- イソモモコレ 【自動】[i-somo-mokor-e 人を・…しない・眠る・させる] だれも眠らせない。 haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 やかましい、 夜じゅうだれも眠らせない。(S) {E: to allow no one to sleep.} (出典:田村、方言:沙流)
- isonukoan
- イソヌコアン 【自動】[iso-nu-koan 獲物・の豊猟・がある](山へ行って等)たくさんとって来る。 kú=isonukoan クイソヌコアン(私は) 獲物をたくさんとって来た。 ☞nu(we) koan ヌ(ウェ) コアン {E: to take, catch a lot of game (by going into the mountains etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- iteki
- イテキ 【副】①(禁止)…するな(「するんでない」)、 …しないように(その出来事が起こらないことを話し手が希望することを表す)。 iteki cis イテキ チㇱ 泣くな(「泣くんでない」)。 iteki arpa! イテキ アㇻパ! 行くな、 行ってはだめ(「行くんでない」)。 iteki supki yak haw néno haweoka yan イテキ スㇷ゚キ ヤㇰ ハウ ネノ ハウェオカ ヤン [隠] ヨシがつぶれるように言うな(ヨシは一度踏まれてつぶれると、 もうもとどおりにふくれることができない。 そのように取り返しのつかないようなことを言うな)。(S) iteki ca hepita haw néno hawean イテキ チャ ヘピタ ハウ ネノ ハウェアン [隠]柴がはじけてのびるように言うな(細い枝の先が頭を押えられて曲がっているのを放すとパッとはじけてのびる、 そのように短気を起こすな、 すぐに怒ってはいけない)。 iteki mik kor an イテキ ミㇰ コㇿ アン[隠] ほえるな=横から口を出すな。 ②iteki…no イテキ…ノ …せずに。 iteki cis no mokor イテキ チㇱ ノ モコㇿ 泣かないで眠りなさい。 iteki…kunine イテキ…クニネ …しないように。 iteki iruska kunine pirkano tasa é=itak yak easir pirka p ne na イテキ イルㇱカ クニネ ピㇼカノ タサ エイタㇰ ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 彼が腹を立てないように、 うまく受け答えをしなくてはいけませんよ。(S民話) (S) {E: Don't} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- itekki
- イテッキ 【副】(iteki イテキ の強調形)決して/絶対…するな/しないように。 tap anakne itekki a=ye p ne na タㇷ゚ アナㇰネ イテッキ アイェㇷ゚ ネ ナ これは絶対言ってはならないのだよ(「言うもんでないんだよ」)。(S) {E: so as not to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ittone
- イットネ 【副】[itto-ne 一日・として] 日帰りで。 nisatta ittone Sirawoy un k=arpa wa k=ek kusu ne ニサッタ イットネ シラウォユン カㇻパ ワ ケㇰ クス ネ 明日私は日帰りで白老へ行って来る。(S) {E: a day trip; to go and return in one day.} (出典:田村、方言:沙流)
- ituresne
- イトゥレㇱネ 【自動】[i-tures-ne 人の・妹・である] ①(兄妹の間の)妹のほうである。 ②[雅](姉妹の間でも)妹のほうである。 二風谷 (HC神謡) ☆参考 日常語では姉妹の間の妹のほうは imatakne イマタㇰネ。 {E: ①to be the younger sister (of a brother and sister). ②to be the younger sister (of two sisters).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iwa
- イワ 【名】岩山、 山地。 {E: a rocky mountain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iwakpa
- イワㇰパ 【自動】[複](iwak イワㇰ は単複の区別なし)(二人以上が皆)(山や畑の仕事から)帰る。 {E: to go home; return (from work in the mountains or fields) (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iwakte
- イワㇰテ 【他動】[iwak-te 帰宅する・させる]…を神の国に送る、 …をとむらう。 cis turano a=utáripo a=iwákte チㇱ トゥラノ アウタリポ アイワㇰテ 私は泣きながら私の死んだ村人たちをとむらった。(HK民話) {E: to mourn…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iwanke
- イワンケ 【自動】達者である、 元気である、 健康である(病気でない)。 é=iwanke wa e=an ya/e=ana? エイワンケ ワ エアン ヤ/エアナ? あなたは元気/達者でいますか。 kú=iwanke wa k=an クイワンケ ワ カン 私は元気/達者でいます。 a=matápautari hem iwanke wa oka ya? アマタパウタリ ヘㇺ イワンケ ワ オカ ヤ? あなたの妹さんがたも達者でいますか。(S) {E: to be well; healthy.} (出典:田村、方言:沙流)
- iwankeno
- イワンケノ 【副】[iwanke-no 達者である・(副詞形成)]達者で。 iwankeno e=an ya? イワンケノ エアン ヤ あなたは元気/達者でいますか。 iwankeno k=an イワンケノ カン 私は元気/達者でいます。 sóne a=utári opitta iwankeno oka ruwe he an? ソネ アウタリ オピッタ イワンケノ オカ ルウェ ヘ アン? 本当に私たちの親戚は皆達者でいるのでしょうか。(S) ☆参考 最近 iwanke wa イワンケ ワ との混同が起こり、 1990年代のいまは、 iwankeno イワンケノ を人称形にして ku= ク、 e= エ をつけて kú=iwankeno クイワンケノ、 é=iwankeno エイワンケノ と言う人もいる。 {E: healthily.} (出典:田村、方言:沙流)
- iwor 1
- イウォㇿ 【名】尾根と尾根の間の比較的平らな部分、 山の谷間(たにあい)(熊狩りなどをする所、 狩場)、 山奥。 iwor íka イウォㇿ イカ 山(谷あい、 狩場)を越えて(行く)。 ayop tapika a=mut wa iwor or ta apkas=an アヨㇷ゚ タピカ アムッ ワ イウォロッタ アㇷ゚カㇱアン 私は矢入れ袋を肩から下げて山歩きをした(山の狩場を歩いた)。(HK民話) iramante kusu tuyma iwor or ta kucacise ku=kar wa oro ta k=an イラマンテ クス トゥイマ イウォロッタ クチャチセ クカㇻ ワ オロ タ カン 熊狩りをするために遠い山奥の狩場に狩小屋をつくってそこに暮らした。(W) hunak ta iwor or ta rik péka a=eyápkir híne フナㇰ タ イウォロッタ リㇰ ペカ アエヤㇷ゚キㇼ ヒネ どこか山奥で高い所から投げとばされて。(S民話) ☆参考 「だれそれの猟場」のように縄ばりのような概念で使われた例は出てこない。 {E: the valley between two ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
- iworke
- イウォㇿケ 【位名】…のへこんでいる中、 両側または周囲を仕切られた中。 ure-iworke tesma osma pakno urehe poro ウレイウォㇿケ テㇱマ オㇱマ パㇰノ ウレヘ ポロ 雪のへこんだ足跡の中にかんじきが入ってしまうほど足が大きい。(S) ruyka corpok ta mosiro atte wa iworke ta oka ルイカ チョㇿポㇰ タ モシロ アッテ ワ イウォㇿケ タ オカ 彼らは橋の下にむしろをかけてその中に住んでいる。(S) {E: the hollow of…; the inside of …} (出典:田村、方言:沙流)
- iworso
- イウォㇿソ 【名】[iwor-so 山(の谷あい)・平らな広がりを持つ所] 山奥の地(神々が住む所)。 kim un iworso ka wa a=matkorepa キムン イウォㇿソ カ ワ アマッコレパ 山奥の地から妻を(神から)与えられた。(S言い伝え) rep un iworso atuyso ka wa uwaste hike レプン イウォㇿソ アトゥイソ カ ワ ウワㇱテ ヒケ ずっと沖の方(海の向こう)から妻をめとって子孫がふえたものは…。(S言い伝え) {E: deep in the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyani
- イヤニ 【自動】[i-y-ani もの・(挿入音)・を携える] 食べ物を食べさせたくて持って行く。 ☆参考 接頭辞 ko- コ がつくときは koyani コヤニ、 また人称接頭辞 ku= ク、 e=エ がつくときは ku=yani クヤニ、 e=yani エヤニ となることがある。 {E: to carry, take food to feed someone.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyaskeuk
- イヤㇱケウㇰ 【自動】[i-y-askeuk 人を・(挿入音)・招待する][aske uk アㇱケ ウㇰ の目的格不定人称形] 人々を招待する。 arpa wa iyaskeuk wa ek アㇻパ ワ イヤㇱケウㇰ ワ エㇰ 行ってみんなを招待して(連れて)おいで(aynu opitta aske uk wa ek アイヌ オピッタ アㇱケ ウㇰ ワ エㇰ とも言う)。(S) ☞aske uk アㇱケ ウㇰ {E: to invite someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyaysama
- イヤイサマ 【自動/間投】iyaysama hawe ne a! イヤイサマ ハウェ ネ ア! 困った話だなあ。(S) iyaysama! イヤイサマ! 困ったねえ、 すまないねえ。 ke ke ke ke, hokure hokure, iyaysama, su ukao su ukao, sanke, citarpe sanke, iyaysama ケ ケ ケ ケ、 ホクレ ホクレ、 イヤイサマ、 ス ウカオ ス ウカオ、 サンケ、 チタㇻペ サンケ、 イヤイサマ …あらあらあらあら、 早く早く、 困ったな、 鍋をしまって鍋をしまって、 出して、 ござを出して、 困ったな… (S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iye-e-
- イイェエ 【接頭】[i-y-e-e もの・(挿入音)・(と一緒)で・で]…番目。(「二」以上の数詞と共に用いられる。) iye-einen イイェエイネン 四人目。 iye-einep ne イイェエイネㇷ゚ ネ 四番目の。 iye-einep ne ku=poho イイェエイネㇷ゚ ネ クポホ 四番目の息子。 iye-eiwan to イイェエイワン ト 六日目。(W神謡) iye-ere pa イイェエレ パ 三年目。(W民話) iye-erep イイェエレㇷ゚ 三番目。 iye-erep ne イイェエレㇷ゚ネ 三番目の。 iye-ererko イイェエレㇾコ[名][i-e-e-rerko もの・で・それで・三日] 三日目。 iye-etup イイェエトゥㇷ゚ 二番目。 a=o uske oro wa iye-erep oro ta ráp=an アオ ウㇱケ オロ ワ イイェエレㇷ゚ オロ タ ラパン 乗った所から三つ目で降りましょう。(S) ☆参考 電車に乗ってから次の次の駅で降りることを言っている。 乗った駅を一つ目として数えている。 ☆発音 二語のアクセントで発音される。 iyé-etú、 iyé-eré。 ☆参考 このように iye-e- イイェ エ を使って言う「…番目」の言い方はサダモさんのみから聞いた。 ワテケさんによれば「…番目」という言い方はなく、 hoski a=ye p, iyos a=ye p, na iyos a=ye p ホㇱキ アイェㇷ゚、 イヨㇱ アイェㇷ゚、 ナ イヨㇱ アイェㇷ゚《最初に言ったこと、 その後に言ったこと、 さらに後に言ったこと》のように言う。 しかしワテケさんも、 神謡の中では iye-eiwan to イイェエイワン ト《六日目の日》のようにこの形を使って歌っている。 (出典:田村、方言:沙流)
- iyekenkenu
- イイェケンケヌ 【自動】覚悟する。 tasaaspe e=eramu-mukkosanpa kusu ne na, iyekenkenu kor an タサアㇱペ エエラムムッコサンパ クス ネ ナ、 イイェケンケヌ コㇿ アン 仕返しに気が遠くなるほどやっつけてやるからな、 覚悟していろ。(S) {E: to be ready; prepared.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyemetu
- イイェメトゥ 【自動】[i-y-e-metu 人に・(挿入音)・…のことで(?)・(?)]酒を飲み残して持って行って/持って来てあげる。 ☆参考 接頭辞 ko- コ がつくときは koyemetu コイェメトゥ、 また人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときも ku=yemetu クイェメトゥ、 e=yemetu エイェメトゥ となることがある。 {E: to take home left over alcohol.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyetusmak
- イイェトゥㇱマㇰ 【自動】[i-y-etusmak 人・(挿入音)・と競争する]人と競争する。 toan pe hawe as kor seta iyetusmak wa mikmik kor hawkor トアン ペ ハウェ アㇱ コㇿ セタ イイェトゥㇱマㇰ ワ ミㇰミㇰ コㇿ ハウコㇿ あれ(サイレン)が鳴ると犬が競争するようにほえながら「呼び声する」(=声を上げる)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- iyo 1
- イヨ 【他動】[i-y-o もの・(挿入音)・…に…を入れる]…にものを入れる。(名詞として使われて)入れること。 …or iyo オㇿ イヨ…へ物を入れる。 pon pukuru or iyo wa upsor omare ポン プクル オㇿ イヨ ワ ウㇷ゚ソㇿ オマレ 小さい袋にものを入れて懐に入れなさい。(W) itanki or iyo イタンキ オㇿ イヨ おわん/茶碗に食べ物をよそう。(W) {E: to put something in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyoattuye
- イヨアットゥイェ 【自動】[i-y-oar-tuye 人/ものを・(挿入音)・全く・…を切る](?) (次の慣用表現の中で) par takupi iyoattuye p パッ タクピ イヨアットゥイェㇷ゚ 「口ばかり屁理屈ぬかす」=口ばかり達者なやつ。(S) {E: to quibble.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyohay-sitomare
- イヨハイシトマレ 【間投】[iyohay-sitoma-re おやまあ・…を恐れる・させる] a=ye hi ka a=eyáykaramu p hńta kusu e=ye yak a=ye, iyoːhay-sitomare, mak ne kusu ene e=ye p an? アイェ ヒ カ アエヤイカラムㇷ゚ フンタ クス エイェ ヤカイェ、 イヨーハイシトマレ、 マㇰ ネ クス エネ エイェㇷ゚ アン? 言うのも恐ろしいことをどうしてあなた言ったそうだ、 あきれたね、 言ってどうするの。(S) ☞iyohay イヨハイ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyohaykar
- イヨハイカㇻ 【自動】[i-y-ohaykar 人・(挿入音)・の陰口を言う]人の陰口を言う。 iyohaykar kor an イヨハイカㇻ コㇿ アン (彼はまた)人の陰口を言っている。(S) {E: to talk behind someone's back.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyokane
- イヨカネ 【自動】[i-y-oka-ne 人・(挿入音)・の後・になる] 後に残る、 みんなの後になる、 置き去りにされて後から行く、 遅れる。 iyokane no a=ipére イヨカネ ノ アイペレ みんなの後から食べさせる。(S) toan pon toke ponno iyokane トアン ポン トケ ポンノ イヨカネ あの小さい時計少し遅れている。(W) pasu iyokane パス イヨカネ バスが遅れた。(W) kakkó or un iyokane カッコ オルン イヨカネ 学校に遅れた。(W) {E: to stay behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyokunure
- イヨクヌレ 【自動】[i-y-okunure ものごと・(挿入音)・にあきれる] あきれる、 びっくりする(「たまげる」)。 mak un=okake ta iyokunure hi an マㇰ ウノカケ タ イヨクヌレ ヒ アン 私たちが出たあとにどんなにかびっくりしているだろうなあ。(S) ☞okunure オクヌレ {E: to be surprised; amazed.} (出典:田村、方言:沙流)
- iyokuruste
- イヨクルㇱテ 【自動】[i-y-o-kur-us-te 人・(挿入音)・その尻・影/姿・(そこ)につく・させる]「まてえな」(ていねいな)言葉を使う。 iyokuruste wa ye yan イヨクルㇱテ ワ イェ ヤン 「まてえな」言葉で言いなさい。(W) iyokuruste itak イヨクルㇱテ イタㇰ 「まてえな」(ていねいな)言葉。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- iyomommomo
- イヨモンモモ 【自動】[i-y-omommomo ものごと(を)・(挿入音)・こまごま言う] ものごとをこまごま言う、 くわしく/事こまかに述べる。 iyomommomo wa ye イヨモンモモ ワ イェ 「まてえに言いなさい」=くわしく言いなさい。(W) somo iyomommomo no ka ahunke ソモ イヨモㇺモモ ノ カ アフンケ こまごまと言わなくてもいいから家へお通ししなさい。(W民話)(取り次ぎに出た人が中にもどって、 外にどのような人が来ているかを述べると、 家の主人、 つまり夫とか父とかが、 だれであっても中に入りたくて来ているのだから中へ通しなさいと言うときにこのように言う。 民話によく出てくる常套句。) {E: to explain in detail.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyonnokka
- イヨンノッカ 【自動/名】[i-y-onnokka もの/人・(挿入音)・をあやして寝かしつける] ①[自動]子守歌を歌う。 ②[名]子守歌。 pakkay iyonnokka パッカイ イヨンノッカ 子をおぶって歌う子守歌。(KSg) sintasuye iyonnokka シンタスイェ イヨンノッカ ゆり板をゆらして歌う子守歌。(KSg) ☆参考 沙流川中流の人の言葉。 ionnokka イオンノッカ とも言う。 ihonnokka イホンノッカ とも言う(?)(ノートの誤記か)。 下流および鵡川では iyonruyka イヨンルイカ と言う。 {E: ①to sing a lullaby(v). ②a lullaby (n).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyorot
- イヨロッ 【自動】[i-y-or-ot 人・(挿入音)・のところ・にいる] 仲間入りする、 集団の中の一員である/になる。 iyorot a? イヨロッ ア? 彼も入っていたのか。(S) horippa or ta iyorot ホリッパ オッタ イヨロッ (彼は)踊りの輪に加わった。(W言い伝え) kamuy or ta ikoytupa kor iyorot kor an カムイ オッタ イコイトゥパ コㇿ イヨロッ コラン 神の国で不自由しながら神々の中で暮らしている。(W民話) ☆参考 接頭辞 e- エ がつくときは eyorot エヨロッ となる。 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときも ku=yorot クヨロッ、 e=yorot エヨロッ という形をとることがある。 {E: to join, to associate with } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyoski
- イヨㇱキ 【自動】[i-y-oski (< i-hoski) もの・(挿入音)・に酔う] 酔う、 酔っぱらう(=ihoski イホㇱキ)。 iku wa iyoski イク ワ イヨㇱキ 酒を飲んで酔う。(W) a=ikúre a a=ikúre a akus ora earkinne iyoski, híne iyoski wa an rápokke ta アイクレ ア アイクレ ア アクㇱ オラ エアㇻキンネ イヨㇱキ、 ヒネ イヨㇱキ ワ アン ラポッケ タ 彼にどんどん飲ませたところひどく酔っぱらった。 そして酔っぱらっている間に…。(W言い伝え) {E: to be, get drunk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyosno
- イヨㇱノ 【副】[i-y-os-no 人・(挿入音)・のあとから・(副詞語尾)] そのあとから/あとで、 その次に、 それに続いて。 hoskino…, oro wa nítay suptom uhuy wa paye, iyosno toytoy uhuy wa arpa ホㇱキノ…、 オロ ワ ニタイ スㇷ゚トㇺ ウフイ ワ パイェ、 イヨㇱノ トイトイ ウフイ ワ アㇻパ 最初に(中略)、 それから林の中ほどが燃えていく、 あとから土が燃えていく。(S) iyotta iyosno ku=ye a itak イヨッタ イヨㇱノ クイェ ア イタㇰ 私がいちばんあとで言った言葉。(S) ☆参考 iyos イヨㇱ だけでも言うが、 iyos イヨㇱ をさらに念を入れて言う言い方。 {E: after.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- iyoype
- イヨイペ 【名】[i-y-o-ipe ものを・(挿入音)・入れる・もの]patci パッチ《鉢》や sintoko シントコ《行器(ほかい)、 大きい入れ物》など、 器(入れ物)関係の宝物。 iyoype otta ikor otta イヨイペ オッタ イコロッタ 宝器だの宝刀だの…。 ☞ikor イコㇿ {E: a pot; a container; a vessel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- k=
- ㇰ 【人接】[一人称単数主格](自動詞・他動詞・コピュラ・普通名詞・一部の副詞に接頭する。 北海道南部の日高西部から胆振東部にかけての方言の日常会話で、 ku= ク が母音 a, e, o, u ア、 エ、 オ、 ウ に始まる語幹に接頭するときに u ウ が落ちた形。 その場合、 この k ㇰ と語幹の第一音節の母音(+子音)と共に一つの音節をつくる。 アクセント核はこの第一音節に置かれる。) k=an カン 私はいる。 k=ek ケㇰ 私は来る。 k=ókere コケレ 私は(それを)終わる。 k=útari(hi) クタリ(ヒ) 私の同族の人々。 ☆参考 歌うときには通常 u ウ が落ちず、 ku= ク の形が使われる。 ku=an クアン 私はいる、 ku=ek クエㇰ 私は来る。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka 2
- カ 【位名】[概](所は kasi カシ、 kas(i)ke(he) カㇱケ/カシケ(ヘ)) ①(…の)上(接触した上)、 …の見える側。 suwop ka ta an スウォㇷ゚ カ タ アン 箱の上にある。(S) ni ka péka sinot kor an ニ カ ペカ シノッ コㇿ アン (サルが)木の上で遊んでいる。(S) toy ka osma トイ カ オㇱマ 地面に落ちる。 en=ka ta a エンカ タ ア 私の上に座りなさい。 uka ta uka ta ári ウカ タ ウカ タ アリ 互いの上に互いの上に置く=次々に重ねる。(S) i-ka wa a=mi p イカ ワ アミㇷ゚ ものの上から着るもの(=上着)。(W) (ズボンに対して言うのではなく、 シャツなどを着ている上、 つまり外側を言っている。) ②(比喩的に)kanpi ka ta e=hacir yak wen na カンピ カ タ エハチㇼ ヤㇰ ウェン ナ 書物の上で(=勉強で)(あなたが)落ちるといけないから。 ③[熟語] íka ka ta イカ カ タ 本当に。 ④(熟語動詞の前部要素として) ☞ka(si) カ(シ)… ☆対語 pok ポㇰ、 corpok チョロポㇰ。 ☆参考 enka エンカ …の離れた上、 上方。 kurka クㇽカ …の上面一帯。 ☆参考 ほかに、 ka カ の前に何かがついた位置名詞も少くない。 cupka チュㇷ゚カ 日の出る方向、 東。 koyka コイカ 海ぞいに東、 静内・釧路の方。 mawka マウカ 風上。 rewka レウカ 曲がって斜めになっているものの上側。 sirka シㇼカ 見えている側、 おもて。 tuyka トゥイカ ものの上端。 {E: ①top of… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka 3
- カ 【副助】(予想以上、 追加、 意外を表す。) ①…も、 …までも。 eani ka un=tura エアニ カ ウントゥラ あなたも私たちと一緒に行こう。(S) tup ka uk トゥㇷ゚ カ ウㇰ 二つも/二つとも取った。(S) ②(二回以上重ねて)…も…も、 …と…、 (動詞句のあとで)…したり…したり(日本語の「…も…も」よりもむしろ「…と…」に当たる場合もある)。 okkayo ka menoko ka porono oka オッカヨ カ メノコ カ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) cáca ka an rupnemat ka an チャチャ カ アン ルㇷ゚ネマッ カ アン じいさまとばあさまがいた。 ku=koytak ka en=koytak ka ki クコイタㇰ カ エンコイタㇰ カ キ 私が彼に話したり、 彼が私に話したりした。(W会話) ③(否定表現の中で)(1)…も…しない。 ponno ka ポンノ カ 少しも(…しない)。 sinep ka シネㇷ゚ カ 一つも(…しない)。 sinen ka isam シネン カ イサㇺ 一人もいない。 nen ka isam ネン カ イサㇺ だれもいない。 nep ka ku=sak ネㇷ゚ カ クサㇰ 私は何も持っていない。 (2)(名詞句、 副詞句、 動詞句の後、 否定辞 somo ソモ の前に置かれて) ka somo ne カ ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne セタ カ ソモ ネ 犬ではない。(W) ka somo ki カ ソモ キ (動詞句の後で)…しもしない、 …したりなんかしない、 全然 …しない(否定の返事で「いいえ、 …しない」に似たニュアンスでも使われる)。 ponno ka e ka somo ki ポンノ カ エ カ ソモ キ 少しも食べない。(S) néun ka hawean ka somo ki ネウン カ ハウェアン カ ソモ キ (彼は)何も言わない。 ape ruy ka somo ki, méan na, ape pirka kor ka hopuni アペ ルイ カ ソモ キ、 メアン ナ、 アペ ピㇼカ コㇿ カ ホプニ 火が燃えていなくて寒いから火が良く燃えてきてから起きなさい(後の ka カ は日本語には訳せないが予想外(相手が予想していないと思われることがら)を示す)。(S) ④[慣用句]pokas ka un …a p ポカㇱ カ ウン…アㇷ゚ あんなに…だったのに。 easir ka エアシㇼ カ (強調するとき easiriː ka エアシリー カ)それはそれはもう本当に。 hike ka ヒケ カ …のに、 …しても、 …にもかかわらず。 pakno ka パㇰノ カ これだけ(で十分です)、 もういい。 sonno ka ソンノ カ やっぱり本当に、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 somo ka ソモ カ まさか…しない。 ☆発音 ①②③では、 強調するとき直前の音節(つまり前の語の最後の音節)を高く上げる。 日常会話ではこのアクセントが多く聞かれる。 ☆参考 「も」と訳せる場合は hem ヘㇺ と置き換えられることもあるが、 hem ヘㇺ は単に「AもBも」とか「…もまた」とかを表し、 ka カ は予想以上のことや予想されていなかった新しい情報であることを示す。 {E: too; also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka 4
- カ 【副助】(不定代名詞・疑問代名詞の後に置かれて)…か。 nep ka ネㇷ゚ カ 何か。 nen ka ネン カ だれか。 inanpe ka イナンペ カ どれか。 inanike ka イナニケ カ どれか。 neyta ka ネイタ カ どこかに、 どこかで、 いつか。 hempara ka ヘンパラ カ いつか。 henpakpe ka ヘンパㇰペ カ いくつか。 henpakto ka ヘンパㇰト カ 何日か、 数日。 {E: occurs after interrogative pronouns to form indefinite pronouns, e.g. somewhere, something, someone, etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) kik
- カ(シ) キㇰ 【連他動】[…の上・をたたく] …の悪払いをする、 (病気を治すためなど、 マツサージとして) …をたたく。 a=eynonnoitak kasi a=kik yakka a=niwkes アエイノンノイタㇰ カシ アキㇰ ヤッカ アニウケㇱ (私たち皆で)祈とうしたりたたいたりしても効果がなかった。(W民話) {E: to tap, rub…(as healing massage).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) mesu
- カ(シ) メス 【連他動】[…の上・をはぎとる]…を危険から救う。 kimunkamuy a=sikésanpare awa, i=ka mesu sekor hawean ka somo ki hi ta キムンカムイ アシケサンパレ アワ、 イカ メス セコㇿ ハウェアン カ ソモ キ ヒ タ 私が熊に自分の後を追いかけさせていると、 私が助けてくれとも言わなかったときに。(HK民話) {E: to save…from danger.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) opiwki
- カ(シ) オピウキ 【連他動】[ka(si) o-piwki …の上・に・(?)] …を助ける(救助する、 援助する、 救援する)。 kotankor nispa matnepoho kasi a=opíwki wa a=siknure コタンコン ニㇱパ マッネポホ カシ アオピウキ ワ アシㇰヌレ (引用文中で)私が村おさの娘を救っていのちを助けた。 en=ka e=opiwki エンカ エオピウキ あなたが私を救ってくれる/くれた。 ☆参考 ikaopiwki イカオピウキ 人(のいのち)を救う、 人助けをする。 {E: to help, assist, aid…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) ous
- カ(シ) オウㇱ 【連他動】[ka(si) o-us …の上・その尻・がそこにつく] …を台にする。 {E: to make into a stand, a dais.; to use…as a stand.} (出典:田村、方言:沙流)
- ka(si) oyki
- カ(シ) オイキ 【連他動】[ka(si) o-iki …の上・に・ものごとを行なう]…の世話をする、 (身寄りのない人)を引き取って養う。 néa onne utar onne pakno kasi a=oyki ayne ネア オンネ ウタㇻ オンネ パㇰノ カシ アオイキ アイネ 私たちはその老人たちが亡くなるまでお世話して。(NK民話) en=ka e=oyki エンカ エオイキ あなたが私を養ってくれる。(S) {E: to look after…, to take care of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kamahupte
- カマフㇷ゚テ 【自動】[kam-ahup-te 肉・入る・させる] 獲物(の肉)を(東窓から)家の中へ入れる。 {E: to take game into a house through the eastern window.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kamasu
- カマス 【名】[< 日本語] かます。 ☆参考 サダモさんはかますを saranip サラニㇷ゚ とも呼んでいる。 ☞saranip サラニㇷ゚、 totta トッタ {E: a straw bag.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kamka
- カㇺカ 【名】[概](所は kamkasi/kamkaske カㇺカシ/カㇺカㇱケ)[kam-ka 肉・の上] 皮膚の表面、 肌。 kamka tutanu kay カㇺカ トゥタヌ カイ 肌にじかにつけておんぶしなさい。(S) {E: skin.} (出典:田村、方言:沙流)
- kamuy 1
- カムイ 【名】①神。 …epunkine kamuy …エプンキネ カムイ (そこ)を守る神。 haru kamuy ハル カムイ 自然の恵みの食糧の神。 kanna kamuy カンナ カムイ 上天の神。 kimun kamuy キムン カムイ [山の・神] 熊(=kimunkamuy キムンカムイ)。 kemram kamuy ケㇺラㇺ カムイ 飢饉の神。 kotankor kamuy コタンコㇿ カムイ (1)村の守り神=フクロウ神。 (2)神の村での村おさの神。 mosirkar kamuy モシㇼカㇻ カムイ 国づくりの神。 páse kamuy パセ カムイ 尊い神(位の高い神)。 oripak kamuy オリパㇰ カムイ 天然痘の神。 payoka kamuy パヨカ カムイ 流行病の神。 repun kamuy レプン カムイ [沖の・神]シャチ ☞repunkamuy レプンカムイ。 nispa kamuy ニㇱパ カムイ 神のように尊い方(男性を尊んで言う表現)。 kamuy onisposo カムイ オニㇱポソ 神が空(雲)を突き抜けて落ちてくる=雷が落ちる。 kamuy cikap(-po) カムイ チカㇷ゚/チカッポ ☞kamuycikap カムイチカㇷ゚、 kamuycikappo カムイチカッポ。 kamuy cep カムイ チェㇷ゚ ☞kamuycep カムイチェㇷ゚。 kamuy hum カムイ フㇺ ☞kamuyhum カムイフㇺ。 kamuy nis カムイ ニㇱ ☞kamuynis カムイニㇱ ②神のように立派な、 非常に立派な…。 {E: ①a god. ②.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- káne 1
- カネ 【名】金属(狭義には「鉄」を指すこともある。) káne cise poro cise カネ チセ ポロ チセ 金(かね)の家大きい家(=立派な大きい家、 民話の中によく出てくる)。 kane may カネ マイ ☞kanemay カネマイ。 humi as káne フミ アㇱ カネ 音のする金=鐘。 yayan káne ヤヤン カネ 普通の金=鉄。 ☆発音 アクセント核は第一音節にある、 つまり ka カ の部分を高く発音する。 ☆参考 北海道南部方言(日高西部・胆振東部)の形。 他の多くの方言では káni カニ。 {E: metal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kane 2
- カネ 【助動/接助/副助】(意外、 予想以上、 誇張の表現に多く使われる)。 ①[助動](なんと)…している。 ponpon kane ayne tane us wa isam ポンポン カネ アイネ タネ ウㇱ ワ イサㇺ だんだん小さくなってとうとう消えてしまった。(S) íne urepet kor kane p ne noyne イネ ウレペッ コㇿ カネㇷ゚ ネ ノイネ 四本指を持っているもの(ばけもの熊)であるらしく。 ②[接助](なんと)…して、 …したままで、 …するほど。 sinu kane reye kane ahup シヌ カネ レイェ カネ アフㇷ゚ 彼らはひざをついて身をずらしはって家の中へ入った(遠慮して身を低くして入る様子)。 mérayke wa hecururu kane an メライケ ワ ヘチュルル カネ アン 寒いので首をちぢめている。(S) suwop or k=ómare kikir mak iki ayne etuk kane iki kor an スウオㇷ゚ オㇿ コマレ キキㇼ マㇰ イキ アイネ エトゥㇰ カネ イキ コラン 箱に入れておいた虫どうやって出てきたのだろう。 ku=sanpe ka wen kane a=utári k=ésikarun クサンペ カ ウェン カネ アウタリ ケシカルン 気持ちも暗くなるほどに身内の者に会いたい。(S) ③[副助](慣用表現の中で、 副詞句の後に置かれて)néno kane an ネノ カネ アン …とそっくりだ。 sísam nisu a=kutkore ruwe néno kane an シサㇺ ニス アクッコレ ルウェ ネノ カネ アン 日本の臼に帯をしめさせたのみたいだ。 (néno an ネノ アン は《…に似ている》。) sekor kane セコㇿ カネ …というふうに(言った)(sekor セコㇿ《と(言った)》だけよりもちょっとした強めのニュアンスが加わる)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanemay
- カネマイ 【名】[< káne-may 金属・響き] 金(かね)の響き。 kanemay ne uwetunuyse カネマイ ネ ウウェトゥヌイセ 金(かね)の響きのように美しく響いて聞こえる(金物をたたいたときにウンウンウン…というような音が響く、 そのような響きのことを言う)。(S) itak ne manu p/ekutcam konna/kanemay ne/uwetunuyse イタㇰ ネ マヌㇷ゚/エクッチャㇺ コンナ/カネマイ ネ/ウウェトゥヌイセ [雅](姉が)ものを言うとその声が金(かね)の響きのように美しく響く。(Sユーカラ) m sinotcaki hawe kanemay ne uwetunuyse シノッチャキ ハウェ カネマイ ネ ウウェトゥヌイセ [雅] 歌う声が金(かね)の響きのように美しく響く。(S) ☆発音 káne カネ《金(かね)》とはアクセントが違い、 第二音節 ne ネ を高く発音する。 {E: a metallic sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanenkoresuye
- カネンコレスイェ 【自動】[< kane-enkor-e-suye 金・川上・で・振る](?) (次の表現で) kanenkoresuye pekor itak カネンコレスイェ ペコㇿ イタㇰ 鼻声でしゃべる。 {E: to speak with a nasally voice.} (出典:田村、方言:沙流)
- kankami
- カンカミ 【名】[< 日本語] 鏡。 Kiyo un kankami hemanta ne p an? キヨ ウン カンカミ ヘマンタ ネㇷ゚ アン? 京都の鏡はどうするの(京都の鏡とすずりをみやげに持って帰ると約束して出た父親がもどらないので幼い姉弟がさがしに出かけて歌う)。(W民話) ☆参考 昔、 yaykunnukarkane ヤイクンヌカㇻカネ《自分の姿を見る金物》と言った。(W) {E: a mirror.} (出典:田村、方言:沙流)
- kankap
- カンカㇷ゚ 【名】[概](所は kankapu(hu) カンカㇷ゚(フ))[kan-kap 上の・皮][植物] ①上皮、 表皮(木などの)。 ②(比喩的に)うわべ。 kankap ka péka itak kor an カンカㇷ゚ カ ペカ イタㇰ コラン うわべだけでしゃべっている(くわしく熱心に話さず、 当たりさわりのないことをしゃべって、 頭の中では別のことを考えている)。(S) {E: ①outer layer of skin, bark. ②the surface; the exterior.} (出典:田村、方言:沙流)
- kanna 1
- カンナ 【副】[kan-na 上の・方へ] また、 重ねて、 もう前にしたのにさらにまた。 kanna e=perpa ruwe? カンナ エペㇾパ ルウェ? またこわしたの? (S) kanna k=ek hi ta ku=kor wa k=ek カンナ ケㇰ ヒ タ クコㇿ ワ ケㇰ この次に来る時に持って来ます。(S) kanna kanna カンナ カンナ 何度も何度も。 kanna kanna ek カンナ カンナ エㇰ 何度も何度も来る。(S) kanna suy カンナ スイ また再び。 kanna suy ek hani! カンナ スイ エㇰ ハニ! またおいでよ/またいらっしゃいね。(S) {E: again.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanpar
- カンパㇻ 【名】[概](所は kanparo(ho) カンパロ(ホ))[kan-par 上の・口] ①口先(心の中に対する)。 ②[熟語]kanpar otuytuypa カンパㇻ オトゥイトゥイパ ベラベラと口を動かす(談判の様子)。(NK民話) kanpar kasi komomnatara カンパㇻ カシ コモㇺナタラ (酒が)上までなみなみと入れられていっぱいになっている(古風な言い方。 今は sikno シㇰノ と言う)。(S) poro sintoko kanpar kasi komomnatara sake oma wa an ポロ シントコ カンパㇻ カシ コモㇺナタラ サケ オマ ワ アン 大きなシントコ(入れ物)のふちまでいっぱい酒が入っている。(S) {E: ①lip-service. ②honey-tongued, smooth-tongued.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kanpasrek
- カンパㇱレㇰ 【名】[< kan-pa-us-rek 上の・口・にはえている・ひげ] 口ひげ。 kanpasrek us カンパㇱレㇰ ウㇱ 口ひげが生える。(W)〔知分類 p.142 kampa-us-rek [kan(上の)+pa(くち)+us(に生えている)+rek(ひげ)]〕 {E: a moustache.} (出典:田村、方言:沙流)
- kanpasreki(hi)
- カンパㇱレキ(ヒ) 【名】[所](概は kanpasrek カンパㇱレㇰ)…の口ひげ。 {E: the moustache of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kanpi
- カンピ 【名】[< 日本語] 紙、 書類、 手紙、 読み書き、 学問。 kanpi nuye カンピ ヌイェ[紙・にものを書く] 字を書く、 手紙を書く。 kanpi or oytak カンピ オㇿ オイタㇰ 本/書いたものを声を出して読む/音読する。 kanpi nukar カンピ ヌカㇻ 本/書いたものを見る=声を出さずに読む。 kanpi sanke カンピ サンケ 手紙を出す。 kanpi ekte カンピ エㇰテ 手紙をよこす。 ponkanpi ポンカンピ (1)はがき。 (2)松前時代(?)の役人の一種(番頭のような)(=ponkanpi ポンカンピ)。(S) porokanpi ポロカンピ (1)封書。 (2)松前時代(?)の役人の一種(総取締大番頭のような)(=porokanpi ポロカンピ)。(S) {E: paper; documents; a letter; reading and writing; learning.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kaparpe
- カパㇻペ 【名】[kapar-pe 薄い・もの](次の慣用句で)kaparpe itanki カパㇻペ イタンキ ぬりもののおわん。(S) kaparpe otcike カパㇻペ オッチケ ぬりもののお膳。(S) kaparpe itanki/kaparpe otcike/uwoeroski カパㇻペ イタンキ/カパㇻペ オッチケ/ウウオエロㇱキ [雅](姉は)ぬりもののおわんぬりもののお膳をたくさん並べて(私にごちそうを食べさせてくれた)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kapnunnun
- カㇷ゚ヌンヌン 【自動】[kap-nunnun 皮・を吸う] ペシャンコで皮ばかりの乳をしゃぶる(四、 五歳の子どもがおばあさんの乳をくわえる等)。 {E: (for instance, for a four or five year old child) to suck the withered breasts of an elderly woman.} (出典:田村、方言:沙流)
- kapturiri
- カㇷ゚トゥリリ 【自動】[kap-turiri 皮・を引っ張って伸ばす] ペシャンコで皮ばかりの出ない乳を引っぱる(四、 五歳の子どもがおばあさんの乳を引っぱる等)。 {E: (for instance, for a four or five year old child) to pull on the withered breasts of an elderly woman.} (出典:田村、方言:沙流)
- kapu(hu)
- カプ(フ) 【名】[所](概は kap カㇷ゚) …の皮、 その皮。 ku=kapu kapar wa tayki en=e クカプ カパㇻ ワ タイキ エネ (私は)私の皮膚が薄いので蚤に食われた。(W) toan cikuni kapuhu トアン チクニ カプフ あの木の皮。(W) ☆参考 níkap ニカㇷ゚[概]/níkapu(hu) ニカプ(フ)[所] は《樹皮》 {E: the skin, bark of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kar 1
- カㇻ 【他動】①…をつくる、 (仕事など具体的なこと)をする。 cise kar チセ カㇻ 家を建てる(=cisekar チセカㇻ)。 suy kar スイ カㇻ 穴をあける、 穴を掘る。 pirkep kar ピㇼケㇷ゚ カㇻ 精白する。 harkika kar ハㇻキカ カㇻ なわをなう。 úsey kar ウセイ カㇻ お湯をわかす。 …ne kar …ネ カㇻ …を…につくる/する。 rapuhu ay ne a=kar ラプフ アイ ネ アカㇻ その羽を矢にした(=その羽で矢をつくった)。 hńta e=kar kusu e=ek? フンタ エカㇻ クス エエㇰ? あなたは何をしに来たの。(S民話) nep ka a=kar ka eaykap ネㇷ゚ カ アカㇻ カ エアイカㇷ゚ (引用文中で)私は何もすることができない。(W民話) ②(代金)を払う。 ataye kar アタイェ カㇻ 代金/代価を払う、 弁償する。 ③ ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ ☆参考 「…をする」に相当する語はいろいろあるが、 それぞれ意味・用法が違う。 ki キ[他動]…をする。 iki イキ[自動] 行う、 ふるまう。 an アン[自動]…がある、 行われる、 一般に人が行う、 あなたも私も一緒に…する/しよう。 ☞ki キ {E: ①to make, do… ②to pay the cost for… ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kar 2
- カㇻ 【他動】(木や草の実)を採る/摘む、 収穫する、 (皮) をむく。 nonno kar ノンノ カㇻ 花を摘む。 hat kar ハッ カㇻ ぶどうを摘む(=hatkar ハッカㇻ)。 kapuhu kar カプフ カㇻ その皮をむく。 tane hetukpa pewre top a=kar kusu ekimne=an タネ ヘトゥㇰパ ペウレ トㇷ゚ アカㇻ クス エキㇺネアン 出たばかりの若い竹(=タケノコ)を掘りに山へ行こう。 toy or un pe opitta tane a=kar nisa トヨルン ペ オピッタ タネ アカン ニサ 畑のものをみんなもう取り入れてしまった。(S) {E: to pick, gather…; peel…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- karankeno
- カランケノ 【後副】[karanke-no …から近く・(副詞形成)]…から近く、 …の近くに。 karankeno anu カランケノ アヌ その近くに置きなさい。(S) i=panake ta tek a=uníhi karankeno to an pe ne a p イパナケ タ テㇰ アウニヒ カランケノ ト アン ペ ネ アㇷ゚ 私たちの家の近くで少し川下寄りの所に沼があったのですが。(W民話) {E: near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- karikari
- カリカリ 【自動】[kari-kari 動き回る・(重複)](次の表現の中で)(背負い荷に)にひっかかる。 néa matanpusi/néa konci/a=siké wa karikari ネア マタンプシ/ネア コンチ/アシケ ワ カリカリ [雅]あの鉢巻とあの頭巾が私の背負い荷にひっかかった。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- karop
- カロㇷ゚ 【名】[kar-o-p (?)・を入れる・もの] 小物入れ。 karop takup se kane híne カロㇷ゚ タクㇷ゚ セ カネ ヒネ 弓矢などを持たず、 身の回りの物を入れた小物入れだけを背負って(気軽ないでたちであることを表す)。(HK民話)〔萱民具 p.131 火打ち用具入れ〕 ☆参考 『音声資料』(1-6)にはその用例は出てこない。 {E: an accessory case; a small pouch.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- karusnonkar
- カルㇱノンカㇻ 【自動】[karus-nonkar キノコ・の様子を見に行く] マイタケ(yukkarus ユッカルㇱ)が出ているかどうか山へ見に行く。(S) {E: to go into the mountains looking for mushroons.} (出典:田村、方言:沙流)
- kasi
- カシ 【位名】[所](概は ka カ) ①…の(その)上 (接触して上)、 …の見える側。(「高い方」「上の方」ではなく、 外側、 見えるほうの側を言う。)kasi ta a カシ タ ア その上に座った。(S民話) kasi ta rók=an pon huton kasi un ape pus wa uhuy カシ タ ロカン ポン フトン カシ ウン アペ プㇱ ワ ウフイ その上に座る小さいふとん(=座ぶとん)の上へ火がはねてこげた。(W) rurwakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水をその上にかけてもなおさら燃える。(S) okkew kasi pirkare オッケウ カシ ピㇼカレ [慣用句](直訳すると)えり首の上を豊かにする=(娘に)嫁入りのよい品々を持たせる(背中に、 つまりえり首のところに荷物を背負うからこういう、 えり首よりも上の頭のあたりという意味ではない。「持参金をつけてやる」に相当する)。(NK民話) cup nupur manu kasi nis kus チュㇷ゚ ヌプㇽ マヌ カシ ニㇱ クㇱ 太陽が霊力があると言うけれどその上を雲が通る(太陽より上ではなく、 太陽のこちら側を雲が通ることを言う)。(KK掛け合い歌) ②(動詞句の後に置かれて)kasi ta カシ タ …しながら。 ku=kemeyki kasi ta k=aysuye クケメイキ カシ タ カイスイェ 私は針仕事をしながらいねむりしている。 ☆発音 早く話しているとき kasi ta カシ タ はしばしば i が落ちて kas ta カㇱ タ と発音される。 ☞ka(si) カ(シ)… {E: ①top of… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kaspa 2
- カㇱパ 【助動】①あまり…をする、 …しすぎる。 poro kaspa ポロ カㇱパ 大きすぎる。 iruska kaspa イルㇱカ カㇱパ (彼は)あまりにも腹を立てた。 kú=ipe kaspa クイペ カㇱパ あまり食べた(=食べすぎた)。(W) ②(否定で)あまり…しない。 na sittumu peker kaspa ka somo ki ナ シットゥム ペケㇾ カㇱパ カ ソモ キ まだあまり明るくなっていない。 eytasa keweri kaspa ka somo ki, eytasa keweram ka somo ki エイタサ ケウェリ カㇱパ カ ソモ キ、 エイタサ ケウェラㇺ カ ソモ キ あまり背が高すぎもしない、 あまり背が低くもない。(S) k=e rusuy kaspa ka somo ki hemanta en=ere en=ere kus ye ケ ルスイ カㇱパ カ ソモ キ ヘマンタ エネレ エネレ クㇱ イェ (私が) あまり食べたくもない変なものを(彼は私に)食べなさい食べなさいと言う。(S) ☆参考 形の上で単数形に相当する kasu カス は、 特殊な場合にのみ使われる。 {E: ①too; too much; excessively. ②not very; not much.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kasu 1
- カス 【他動】…を凌ぐ、 …以上である。 ta ene okkayo kasu nispa a=ne ruwe an kusu タ エネ オッカヨ カス ニㇱパ アネ ルウェ アン クス これこのとおり私は(女であっても)並の男には負けないくらいの長者だから。(W民話) aynu kasu poro aynu アイヌ カス ポロ アイヌ 普通の男にもましてきわだって大きい立派な男。(NK民話) {E: to exceed…} (出典:田村、方言:沙流)
- kasusne
- カスㇱネ 【自動】大したことなくてすむ(けがが、 税金が、 罰金が)。 kasusne kane yakun pirka wa カスㇱネ カネ ヤクン ピㇼカ ワ (けがが)あまり大したことなくて(ひどく痛くなくて)よかったなあ。(S) haː, kasusne hawe iki wa! ハー、 カスㇱネ ハウェ イキ ワ! ああ、 「たいしたこと」言ってきた(反語)=「百円ぐらいですむと思ったのに何万もと言ってきた。」 (S) ☆参考 病気のことには言わない。(S) {E: to be of little significance, importance; not be serious.} (出典:田村、方言:沙流)
- katcam
- カッチャㇺ 【名】[概](所は katcama カッチャマ)[kat-sam あり方・側] 様子、 気配、 行い。 {E: state; mood; doings; behaviour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- katcama
- カッチャマ 【名】[所](概は katcam カッチャㇺ) その様子、 その気配、 その行いのくせ、 性癖。 katcama pirka カッチャマ ピㇼカ 何もくせがない。 katcama wen カッチャマ ウェン 悪いことばかりする。 {E: state; mood; doings; behaviour.} (出典:田村、方言:沙流)
- katu
- カトゥ 【形名】[所][< kat-u] ①(動詞に終わる節のあとに置かれてこれを名詞化し、 次のような意味合いを持った名詞句をつくる。)(…する/した)しかた、 どのように…したかということ。 ku=ye katu wen クイェ カトゥ ウェン 私の言い方が悪い(言葉使いが)。(W) kar katu pirka カㇻ カトゥ ピㇼカ つくり方がいい。(S) ②(「…したわけだ」「こういうわけだ」と言うときの)わけ、 事情、 いきさつ、 ことの次第。 opitta kese a=anpa akusu kasi un toy horutke katu teeta oruspe ne wa síran オピッタ ケセ アアンパ アクス カシ ウン トイ ホルッケ カトゥ テエタ オルㇱペ ネ ワ シラン (夜襲に来た人々が見破られて)皆追いかけられて(崖の間で)上に土がくずれ落ちて下敷きになったいきさつが昔の話になっている。(W言い伝え)のしめくくりの独話。 ③(文頭に置かれて、 前の文で述べられたことの次第を説明する。) katu ene an hi カトゥ エネ アニ それは次のようなことだったのです、 いまから説明します、 つまり…。 ④(決まった言い方) katu ka isam カトゥ カ イサㇺ めったに…しない、 たまにしか…しない。 ek katu ka isam pe ne kus hempara ku=kore easkay ya ka k=éramiskari p エㇰ カトゥ カ イサㇺ ペ ネ クㇱ ヘンパラ クコレ エアㇱカイ ヤ カ ケラミㇱカリㇷ゚ (彼は)たまにしか来ないのだからいつ(私がこれを)渡せるかわからないもの。(S) ☞katu(hu) カトゥ(フ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- katu(hu)
- カトゥフ 【名】[所](概は kat カッ) ①…の有様、 …のかっこう(恰好)。 ②変なかっこう。 katuhu an カトゥフ アン …のようなかっこうだ、 へんなかっこうだ(「ざま悪い」)。 ③(動詞に終わる節のあとに置かれて) …する/したわけ、 事情、 いきさつ、 次第。 tapan Sar kotan un topattumi sekor a=ye tumi ek katuhu ene an hi タパン サㇻ コタン ウン トパットゥミ セコㇿ アイェ トゥミ エㇰ カトゥフ エネ アニ この沙流川筋の集落群の地域にトパットウミ(群襲) という襲撃(戦い)が来た事の次第は次のようなことだった。(W言い伝え) ☞katu カトゥ {E: ①the appearance, shape, form, state of… ②a strange appearance. ③circumstances; reason.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kawekawe
- カウェカウェ 【他動】[kawe-kawe (擬音)・(重複)] バリバリ音をたてて噛む。 “hemanta e=kawekawe humi an?” “sumrak mame” 「ヘマンタ エカウェカウェ フミ アン?」「スㇺラㇰ マメ」 「何をあなたボリボリ噛んでいるの?」「あぶらっこい豆(この場合ピーナッツ)。」 (S) {E: to chew with a crunching sound} (出典:田村、方言:沙流)
- kaykumauwomare
- カイクマウウオマレ 【自動】[kaykuma-uwomare たきぎ・を拾い集める] たきつけにする細い柴木を拾い集める。 ☆参考 落ちているのを拾い集めることを言う。 刈ることには言わない。 ☞kaykumata カイクマタ (出典:田村、方言:沙流)
- kaːcoː
- カーチョー 【間投】(tapkar タㇷ゚カㇻ と呼ばれる踏舞のときに、 舞う男性の後ろについて舞う女性が入れる合の手。 高い細い声でカーチョーと長くのばして言う。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kem 1
- ケㇺ 【他動】…をなめる。 ☆参考 itankikem askepet イタンキケㇺ アㇱケペッ[おわんをなめる・指] 人差指。 {E: to lick…} (出典:田村、方言:沙流)
- kem 3
- ケㇺ 【名】[概](所は kemi(hi) ケミ(ヒ)) 食糧不足、 食糧がない状態、 飢餓、 飢饉。 kem an ケㇺ アン 飢饉である/になる。 ☆参考 kéman ケマン 飢饉になる。 kémus ケムㇱ (村など)が飢饉になる。 kemnoye ケㇺノイェ 飢え死にする。 その他 ☞kem… ケㇺ… {E: starvation; a famine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kéman 1
- ケマン 【完動】[kem-an 飢餓/飢饉・ある] 飢饉になる。 teeta kane kéman wa テエタ カネ ケマン マ 昔、 飢饉になって。(S) {E: to be in famine.} (出典:田村、方言:沙流)
- kemekot
- ケメコッ 【自動】[kem-ekot 飢餓・で死ぬ] 餓死する。 {E: to die from famine; starve to death.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemewen
- ケメウェン 【自動】[kem-e-wen 飢餓・で・悪くなる] 飢えきってしまう。 {E: to starve.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kemi 1
- ケミ 【名】[所](概は kem ケㇺ)…の不足。 ☆参考 単独では未出。 合成語の中で kemi ケミ の形で出てきた。 語末に hi ヒ のついた形、 つまり kemihi ケミヒ は未出。 ☞kem ケㇺ 3、 kemian ケミアン {E: the lack, shortage of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kemnoye
- ケㇺノイェ 【自動】[kem-noye 飢餓・…をひねる] 飢え死にする。 {E: to die of famine; starve to death.} (出典:田村、方言:沙流)
- kemosma
- ケモㇱマ 【自動】[kem-osma 飢饉・に突入する] 飢饉になる。 Yúpet emko kemosma wa ユペッ エㇺコ ケモサ ワ 勇別川の奧の方が飢饉になって。(W民話) kemosma kotan ケモㇱマ コタン 飢饉になった村。(W民話) {E: to be in famine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kémus
- ケムㇱ 【他動】[kem-us 飢饉が・つく] …が飢饉になる。 a=kotánu kémus アコタヌ ケムㇱ 私の村が飢饉になった。(NK民話) {E: for…to be in famine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- keni
- ケニ 【名】(木や草の地面から出てくる)芽。 tanepo keni tuk タネポ ケニ トゥㇰ 今やっと芽が出ている。 ☆参考 〔知分類〕によれば ken [概]/keni [所]だが、 ken は未出。 ☆参考 níkom ニコㇺ は木の枝から出てくる芽。 {E: a bud; a sprout.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- keptontone
- ケㇷ゚トントネ 【自動】[kep-tonto-ne 毛をぬいた・毛のないなめし皮・である](獣の)体に毛がない。 「獣のこと。 人のことではない。」 (S) netopake epitta keptotone ネトパケ エピッタ ケㇷ゚トントネ (あの動物は)体中の毛がない。(S) {E: to be hairless, furless (referring to animals).} (出典:田村、方言:沙流)
- kepusni
- ケプㇱニ §156 マユミ エゾマユミ (3) kepus-ni (ke-pús-ni)「ケぷㇱニ」[上記の語におけるsとpとのmetathesis] 茎 ⦅幌別、美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kéra
- ケラ 【名】[概/所] 味。 kéra pan ケラ パン 味がうすい(甘味も塩気も)(「あまい」=塩気がうすい)。(S) kéra pirka ケラ ピㇼカ 味がいい、 おいしい、 たいへんおいしい。 kéra ruy ケラ ルイ [味・激しい] 変な味だ(腐りかかった芋煮や悪い油などの味)。(S) kéra wen ケラ ウェン 味が悪い、 まずい(おいしくない)。 ☆参考 ruri(hi) ルリ(ヒ) だし。 {E: taste; flavour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kéraha
- ケラハ 【名】[所](概は kéra ケラ)…の味。 {E: the taste, flavour of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- keray
- ケライ 【副】(いろいろな熟語や決まった言い回しの中で、 「さすがに」に似たニュアンスを与える。) kus(u) keray クス/クㇱ ケライ …したおかげで、 さすが…するからこそ。 ku=poho ne kus keray hok wa ek クポホ ネ クㇱ ケライ ホㇰ ワ エㇰ さすがうちの息子だからこそ買ってきた。(S) keray kusu ケライ クス=kus(u) keray クス/クㇱ ケライ。 keray…ne ケライ…ネ さも/さすがに…らしく。 keray kamuy ne/kamuy ipor/annoyekar ケライ カムイ ネ/カムイ イポㇿ/アンノイェカㇻ [雅]さも神らしく顔つきもいかにも神の顔つきらしい。(Sユーカラ) keray ne kusu ケライ ネ クス さすがに…だから/だけあって。 kamuy kar cási/keray ne kusu/cási kamuy/pirka katu カムイ カㇻ チャシ/ケライ ネ クス/チャシ カムイ/ピㇼカ ルウェ [雅]神のつくられた城だけあって、 さすがに立派な城の美しいことを。(Sユーカラ) keray tausa ケライ タウサ さすがに。 keray tausa/kamuy kar cási/an pe ne kus ケライ タウス/カムイ カッ チャシ/アン ペ ネ クㇱ [雅]さすがに神のつくられた城だから。(Sユーカラ語り) {E: thanks to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kes 1
- ケㇱ 【位名】①…の下手(しもて)の端、 西端、 末端、 終わり。 maciya kes wano an cise マチヤ ケㇱ ワノ アン チセ 町の西の端にある家。(S) so kes ta ソ ケㇱ タ 下座の方に。(S) tane nepki kes ta easir ek kor an タネ ネㇷ゚キ ケㇱ タ エアシㇼ エㇰ コㇿ アン もう仕事の終わるころにやっと来ている。(S) ☆対語 pa パ。 ② ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: ①the lower edge, side of…; the western side; the end. ②to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kesancikar
- ケサンチカㇻ 【副】[kes-ancikar 毎・夜] 毎晩、 毎夜。 kesancikar an kor ケサンチカㇻ アン コㇿ 毎晩毎晩、 夜ごと夜ごとに。 kesancikar an kor seta mik hawe an ケサンチカㇻ アン コㇿ セタ ミㇰ ハウェ アン 毎晩毎晩夜中に犬のほえる声が聞こえる。(S) ☆参考 何かいやなことが起こることを言うときに使う。(S) {E: every night.} (出典:田村、方言:沙流)
- keseke
- ケセケ §016.子孫(22)keseke〔ke-sé-ke ケせケ〕⦅カラフト⦆後裔。Naytom nispa 〜 ta tani an aynu neampe Naytoo nax ay-ye re koro 「ナイトム村の酋長の後裔で今いる人は内藤という名を持っている」⦅あいぬ物語, p.3⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- kew
- ケウ 【名】[概](所は kewe(he)ケウェ(ヘ)) ①体、 骨格。 ②死体。 kew apa yak a=ye ケウ アパ ヤカイェ 死体が見つかったそうだ。(S) {E: ①the body; physique; stature; a skeleton. ②a corpse.} (出典:田村、方言:沙流)
- kewe homsu
- ケウェ ホㇺス 【連他動】[…の体・危なかったことの見舞いを言う]…に危なかったことの見舞いを言う(なんとか無事に切り抜けたときに)。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu ruwe ne akusu アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス ルウェ ネ アクス 私は私の太刀づくりの山刀を遠くかざしたり近くかざしたりしながら彼に危なかったことの見舞いを言った、 すると。(HK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kewe(he)
- ケウェ(ヘ) 【名】[所](概は kew ケウ)…の骨格、 体。 kewe pon ケウェ ポン 背が小さい。 {E: the body, physique, stature, skeleton of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- keweporo
- ケウェ ポロ 【自動】[kewe-poro その体・大きい] 体が大きい、 背が高い(=kewe poro ケウェ ポロ)。 {E: to be large in stature; tall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- keweram
- ケウェラㇺ 【自動】[kewe-ram 体[所]・低い] 丈が低い(山、 木、 家、 人の身長)。 eytasa keweri kaspa ka somo ki, eytasa keweram ka somo ki, sonno katu pirka エイタサ ケウェリ カㇱパ カ ソモ キ エイタサ ケウェラム カ ソモ キ、 ソンノ カトゥ ピㇼカ あまり背が高すぎもしないあまり低くもない本当に姿がいい。(S) ☆対語 keweri ケウェリ。 {E: to be low; short.} (出典:田村、方言:沙流)
- keweri
- ケウェリ 【自動】[kewe-ri その体[所]・高い] 背が高い、 丈が高い(山、 木、 家、 人の身長)。 toop keweri no rik ta anu hani, ikiya seta e na トオㇷ゚ ケウェリ ノ リㇰ タ アヌ ハニ、 イキヤ セタ エ ナ ずっと高く上のほうに置きなさいな、 犬が食べないようにね。(S) {E: to be tall; high.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kewerupne
- ケウェルㇷ゚ネ 【自動】[kewe-rupne その体・大きい] 体が大きい、 背が高い。 {E: to be large in stature; tall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kewsut
- ケウスッ 【名】[概](所は kewsutu(hu) ケウストゥ(フ)) (親族名称としての)おじ、 伯父/叔父。 「この場にいない人、 亡くなったかまたは遠くにいる伯叔父を言う。」 (S) ku=kewsututari too Tokapci ta oka クケウストゥタリ トオ トカㇷ゚チ タ オカ 私のおじさんたちは遠く離れて十勝にいる。(S) ☆参考 通常「おじさん」と言うのには acapo アチャポ (二風谷では áca アチャ)が使われる。 ☞áca アチャ、 acapo アチャポ {E: an, the uncle.} (出典:田村、方言:沙流)
- kewtumu(hu)
- ケウトゥム(フ) 【名】[所](概は kewtum ケウトゥㇺ)…の心、 …の気持ち、 …の気性。 kewtumu pirka ケウトゥム ピㇼカ 気だて(心が/気性が)がいい(「根性がいい」)(悪いことをせず、 人をだましたりいやがらせたりせず、 素直で親切な、 いわゆる「性格のよい」人を言う)。 kewtumu wen ケウトゥム ウェン 気だてが悪い、 根性が悪い。 kewtumu oknatara ケウトゥム オㇰナタラ [心が・悲しくてうなだれている]悲しみにうちひしがれている。 kewtumu rirot ケウトゥム リロッ 心の中のことが顔色に出る。 kewtumu sikiru ケウトゥム シキル (人の言いなりになって)心がぐらつく。 {E: the heart, feelings of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ki 1
- キ 【他動】①…をする。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! 猫の声をするなよ。(S民話) ②(動詞を名詞として使い、 その後にこの ki キ をおいて)…をする。 ruyka poro opus ki wa an na iyaykipte na, yayitupareno arpa ルイカ ポロ オプㇱ キ ワ アン ナ イヤイキㇷ゚テ ナ、 ヤイトゥパレノ アㇻパ 橋が大きな穴あきをしている(=橋に大きな穴があいている)からあぶないから気をつけて行きなさい。 pon sikepo ki kane wa ek ポン シケポ キ カネ ワ エㇰ 彼は小さい荷物背負いをして(=小さい荷物を背負って)来た。 pirka usapki e=ki kusu ne na ピㇼカ ウサㇷ゚キ エキ クス ネ ナ (あなたは)よい働きをする(=よく働く)のですよ。 ③(動詞の後に hi ヒ《こと》を置き、 その後にこの ki キ を置いて) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ…してもらいたい、 …してほしい。 ci túnas hi ku=ki rusuy チ トゥナㇱ ヒ クキ ルスイ 私は(イモなどが)早く煮えてほしい。 ④(代動詞として、 つまり本動詞のあとに副詞(連用語)や名詞(主語・目的語)が補われたり、 また副助詞がついたりした場合に、 そのあとに ki キ を置くことによって再び全体が動詞句として機能する、 つまり文を終止したり次に助動詞や接続助詞等々が続いたりすることができる。)…する。 Kusur ta patek nuwe an ranma ki p ne yak a=ye クスㇽ タ パテㇰ ヌウェ アン ランマ キㇷ゚ ネ ヤカイェ 釧路でばかりいつも(それが)たくさん取れるのだそうだ。(S会話) a=kopásrota a=ukókikkikpa a=onáha ka a=unúhu ka ki アコパㇱロタ アウコキッキㇰパ アオナハ カ アウヌフ カ キ 私は父も母もののしったりボカボカなぐったりした。(S民話) a=mipa p a=huráypa póka somo ki p ne kusu アミパㇷ゚ アフライパ ポカ ソモ キㇷ゚ ネ クス 私は着るものを洗いさえしなかったので。(W民話) ⑤(韻文で、 韻律を整えるために、 音節数の足りない行の動詞のあとに置かれる。 文法機能上は、 他のいろいろな他動詞(easkay エアㇱカイ、 eaykap エアイカㇷ゚ など)の助動詞的用法と同じになる。) ⑥ ki humi pirka キ フミ ピㇼカ 安心する、 気持ちがいい。 nep póka k=ére wa ku=ki humi pirka ネㇷ゚ ポカ ケレ ワ クキ フミ ピㇼカ (私は)彼に少しでも食べさせて安心した。(S) {E: ①to do… ②… ③… ④… ⑤… ⑥…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kí-hopuni
- キホプニ 【自動】(人称変化は他動詞型。)[ki-hopuni …をする・飛ぶ] 飛ぶ、 立ち上がる、 起き上がる(hopuni ホプニ の強調形)。 tapan te wano ku=ki-hopni タパン テ ワノ クキホプニ 私はここから飛んで行く(行きたいなあ)。(S即興詩) sotki ka ta/a=ki-hopuni/amset ka ta a=ki-hopuni ソッキ カ タ/アキホプニ/アㇺセッ カ タ/アキホプニ [雅]私は寝床の上に起き上がった、 高床の上に立ち上がった。(Sユーカラ語り) ☞ki キ 5、 hopuni ホプニ {E: to fly; stand up; get up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kik(i) kar
- キㇰ/キキ カㇻ 【連他動】[防御・をする]…を防ぎ守る。 kotan kik kar コタン キㇰ カㇻ 村/国を防ぎ守る。 a=kor mosir kiki a=kar easkay アコㇿ モシㇼ キキ アカㇻ エアㇱカイ 私たちの国を防ぎ守ることができる。 “a=kor mosir epitta oka aynu hene sísam hene tumi or un a=nisúk yak easir mosir kik kar kotan kik kar a=eáskay oasi na” sekor 「アコㇿ モシレピッタ オカ アイヌ ヘネ シサㇺ ヘネ トゥミ オルン アニスㇰ ヤㇰ エアシㇼ モシㇼ キㇰ カㇻ コタン キㇰ カㇻ アエアㇱカイ オアシ ナ」 セコㇿ 「わが国じゅうのアイヌも和人も皆戦争に頼まれて行かなければ私たちは国土を守り国を守ることはできないよ」と…。(W会話) {E: to defend, protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kikeparse
- キケパㇻセ 【名】[kike-par-se 削り花[所]・(擬態の語根)・となる](イナウの形容で)削り花がフワッとなっている。 kikeparse inaw キケパㇻセ イナウ 削り花がフワッと広がったイナウ(木幣)の種類。 {E: a kind of fetish with curled shavings attached (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kikinni
- キキンニ 【名】[植物]ナナカマドの木。 kikinni úsey キキンニ ウセイ ナナカマドの木を折って釜にいれて煎じた汁。(W)〔知分類 p.127〕 {E: a mountain ash tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- kikir
- キキㇼ 【名】[動物]虫、 虫けら。 kunne payoka kikir クンネ パヨカ キキㇼ 夜出歩く虫(ガ(蛾)のことを言っている)。(W) uwekari uwekari am us hemanta kikir ウウェカリ ウウェカリ アムㇱ ヘマンタ キキㇼ 左右両側から爪がたくさんついているヘンな虫(ムカデのことを言っている)。(W) aynu ka isam nep ka isam no, kikir ne rokpekor, usa kameasi ne rokpekor, patek a=kar wa a=i=kóhoppa ayke kusu アイヌ カ イサㇺ ネㇷ゚ カ イサㇺ ノ、 キキㇼ ネ ロㇰペコㇿ、 ウサ カメアシ ネ ロㇰペコㇿ、 パテㇰ アカㇻ ワ アイコホッパ アイケ クス 人間がいなくて、 虫けらみたいなものやばけものみたいなものばかりつくって私たちに置いて行ってくれても。(S言い伝え) ☆参考 チョウ、 コオロギ、 ブヨなど、 主に昆虫のような虫を言う、 イモ虫や毛虫の類は íkonpap イコンパㇷ゚ と言う。〔知分類 p.90 カ〕 {E: an insect.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kikkosanpa
- キッコサンパ 【自動】[kik-kosanpa (擬音)・瞬間に …する] カチンと鳴る。 arkehe wa patek a=sirkotukka apausta a=así kor kikkosanpa アㇻケヘ ワ パテㇰ アシㇼコトゥッカ アパウㇱタ アアシ コㇿ キッコサンパ 片方からだけとりつけてある戸(開き戸、 ドア)を閉めるとカチンと鳴る。(S) {E: to clang.} (出典:田村、方言:沙流)
- kim
- キㇺ 【位名】[概](所は kimke(he) キㇺケヘ)(独立的にも相対的にも使われる。) ①(独立的に)山。 kim ta キㇺ タ 山に、 山で。 kim ta siruhuy ruwe he an? maciya uhuy ruwe he an? キㇺ タ シルフイ ルウェ ヘ アン? マチヤ ウフイ ルウェ ヘ アン? 山で山火事になっているのだろうか町が燃えているのだろうか。 ②(相対的に)…の山手。 kotan kim ta コタン キㇺ タ 村(集落)の山手に。 ☆参考 nupuri ヌプリ がうず高くもり上がった、 物体としての山を指すのに対し、 kim キㇺ は、 歩いたり採集等の仕事をしたり神が住んでいたりする、 場所としての山を言う。 ☆対語 pis ピㇱ 浜。 {E: ①a mountain. ②uptown.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimatekka
- キマテッカ 【他動】[kimatek-ka びっくりする・(他動詞化)] …をびっくりさせる、 …をあわてさせる。 {E: to surprise, startle…; to make…panic.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimke(he)
- キㇺケ(ヘ) 【位名】[所](概は kim キㇺ) その/それより山手の方。 piske kus pe kimke kuspe ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱペ (村の)浜の方を通る者も山の方を通る者も。(NK民話) tapan kotan kimkehe ta タパン コタン キㇺケヘ タ この村の山手の所に。(W言い伝え) {E: closer to the hilly, mountainous areas.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimokar
- キモカㇻ 【他動】(熊が)(人)をとる。 a=kimókar アキモカㇻ 彼が熊にとられる。 a=en=kimokar アエンキモカㇻ 私が熊にとられる。 {E: (for a bear) to take, catch hold of (someone).} (出典:田村、方言:沙流)
- kímokere
- キモケレ 【自動】[kim-okere 山・を終える] 山じゅう残さず(くまなく)歩く。 {E: to walk throughout the mountains.} (出典:田村、方言:沙流)
- kimosma
- キモㇱマ 【自動】[kim-osma 山・に入る] 山に入る。 {E: to go into the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimoyki
- キモイキ 【自動】[kim-o-i-ki 山・で・ものごとを・する] 山へ行く(狩猟、 木の実採り、 たきぎとり等に)。 {E: to go into the mountains (to hunt, gather firewood etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- kimun 1
- キムン 【自動】[kim-un 山・にある (に入る)] 山に入る。 {E: to enter the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimun 2
- キムン 【連体】[kim-un 山・にいる](=kim un) 山にいる、 山の。 kimun-kamuy キムン カムイ ☞kimunkamuy キムンカムイ {E: (to be) in the mountains; of the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimunaynu
- キムナイヌ 【名】[kim-un-aynu 山・にいる・人間(男)] 山男(架空のもの、 鬼のようなもの)。 (「鬼」の訳語として出た。) {E: a mountain man; an ogre, demon.} (出典:田村、方言:沙流)
- kimunkamuy
- キムンカムイ 【名】[動物][kim-un-kamuy 山・にいる・神](=kimun-kamuy キムン カムイ) 山の神=熊。 ☆参考 最も正式な呼び名。 通常簡単に言うときは kamuy カムイ と言う。 ほかに kamuy-caca カムイチャチャ《神/熊・じいさん》のような呼び方もある。 ☆参考 合成語の要素としては yuk ユㇰ が熊を表すことがある。 ☆参考 kucan クチャン 雌熊、 síyuk シユㇰ 雄熊、 heper ヘペㇾ 子熊、 pewrep 同(呼び名)、 wenkamuy ウェンカムイ ばけもの(悪い熊を悪く言う呼び名)、 nupurikesun cáca ヌプリケスン チャチャ 山すそのじじい(最もたちの悪い熊の呼び名)、 そのほか、 昔は熊の年齢・性別・性質・それに対する話者の気持ちなどによっていろいろな名称が使い分けられていたらしい。 〔知分類 p.151〕 {E: a mountain god; a bear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kimuyso
- キムイソ 【名】[kim-un-so 山・の・広がりのある所] 山の奧の地。 kimuyso ka ta/a=erának kuni p/isam he ki ya? キムイソ カ タ/アエラナㇰ クニㇷ゚/イサメ キ ヤ? [雅] 山奥のほうではいやなことはありませんか。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kinaaram
- キナアラㇺ §427 カナヘビ;トカゲ (4) kina-aram (ki-ná-a-ram)「キなアラㇺ」[<草・トカゲ] ⦅屈斜路⦆トカゲ、Eumeces latiscutatus latiscutatus HALLWELL. (出典:知里動物編、方言:)
- kinasapa
- キナサパ §026 フキ (17) kina-sapa (e-té-ta-rah)「キなサパ」[kina(草)sapa(頭)] 根 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- kinasinrit
- キナシンリッ 【名】[kina-sinrit 草・根][植物] 「サツマイモのような長い草の根、 赤ん坊を寝かせたときにこれを噛んで魔除けにする。」 (S) {E: a sweet-potato-like root vegetable.} (出典:田村、方言:沙流)
- kinasut
- キナスッ 【名】[kina-sut 草・の根元] ①草の根元。 ②[動物]ヘビ(人を噛まないよいヘビ)。(W) ☆参考 kinasut kamuy キナスッ カムイ 草の根元の神=ヘビ。 kinasut-un-kur キナストゥンクㇽ 草の根元の人=ヘビ。 tokkoni トッコニ 悪いヘビ、 マムシ。 munpokunpe ムンポクンペ《草の下のもの》(tokkoni トッコニ とか kinasut キナスッ とか言うのを避けて言う)。 tannekamuy タンネカムイ《長い神》(同)。 {E: ①the roots of grasses, plants. ②a snake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kínit
- キニッ 【名】[ki-nit カヤ・棒][植物] カヤの茎。 aynu ahun híne kínit sinep etaye cúna ape or epoypoye, nipeknu a p アイヌ アフン ヒネ キニッ シネㇷ゚ エタイェ チュナ アペ オㇿ エポイポイェ、 ニペㇰヌ アㇷ゚ 男の人が入って来てカヤの茎を一本引き抜いて埋けてある火をかきまわした、 火がついて明るくなったので。(NK民話) {E: reed stalks.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kinno
- キンノ 【自動】[< kir-nu 脂肪・を持つ](?)[動物] (動物が)まるまる太っている。 paykar sey kuytop sinukare wa kinno パイカㇻ セイ クイトㇷ゚ シヌカレ ワ キンノ 三月のホッキは雁に見てもらいたくてまるまる太っている。(S) hot, hemanta puta kinno ruwe an! ホッ、 ヘマンタ プタ キンノ ルウェ アン! まあなんてこのブタ太っていること! ☆参考 mímus ミムㇱ (人が)太っている、 肉づきがいい。 ruwe ルウェ 太い(足が「太い」などにはこれを使う)。(S) {E: to be fat } (出典:田村、方言:沙流)
- kinra
- キンラ 【自動】神がかりになる。 kinra itak キンラ イタㇰ 神がかりになったときの言葉、 「無我夢中の言葉」。(W) {E: to be possessed (by god).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kiputuru
- キプトゥル 【名】[kip-uturu 額のはえぎわ・の間] ①額(ひたい)(「なずき」)。 kiputuru hutne キプトゥル フッネ 額が狭い。(S) kiputuru tanne キプトゥル タンネ 額が長い(はえぎわから鼻のつけ根までが長い)。(S) ②顔のはえぎわのちょうど真ん中。 {E: ①the forehead. ②the center of the hairline of the face.} (出典:田村、方言:沙流)
- kirawus
- キラウㇱ 【他動】[kiraw-us 角(つの)・そこについている](容器)に角(つの)のような形の突起がついている。 {E: for a vessel, container to have horn-like projections.} (出典:田村、方言:沙流)
- kirsak
- キㇼサㇰ 【自動】[kir-sak 骨髄・を持たない] 弱い。 hemanta ene kirsak siri! ヘマンタ エネ キㇼサㇰ シリ! なんて弱いんだろう。 {E: to be weak} (出典:田村、方言:沙流)
- kisannini
- キサンニニ 【名】[kisar-nini 耳・(?)] 耳の周囲、 耳のあたり。 kisannini notakami kohup キサンニニ ノタカミ コフㇷ゚ 耳のあたりからほおにかけてはれている。 {E: around the ears.} (出典:田村、方言:沙流)
- kiyanne
- キヤンネ 【自動】①年上である。 kiyanne kur キヤンネ クㇽ 年上の(ほうの)人。 iyotta kiyanne ku=poho イヨッタ キヤンネ クポホ 一番年長の私の息子=私の長男。(S) ②身分が上である。 {E: to be older; aged.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kiyanne
- キヤンネ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(14)kiyanne〔ki-ján-ne キやンネ〕⦅H. S.⦆年の多い;年長の;年上の;兄の;古い。〜kotan「年長の村」「村の中で最も古い村」⦅ユ研Ⅰ, p.129⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ko- 8
- コ 【接頭】(韻文および雅語的表現で、 前にある名詞で示されたものに関してどのようであるかを叙述する自動詞(多くの場合擬音語・擬態語)に接頭してこれを導く。 前にある名詞と叙述する自動詞との間に konna コンナ または ko コ が入る場合もある。 ci=kewtumu konna/kosumnatara チケウトゥム コンナ/コスㇺナタラ 私たちの心はシュンとしてしおれている。(W即興詩)(sumnatara スㇺナタラ しおれている。)arpa=an hum ko/koturimimse アㇻパアン フㇺ コ/コトゥリミㇺセ 私が行く音がブルンブルンと鳴り響く。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- koani
- コアニ 【複他動】[ko-ani …に・…を持って行く] …に…を持って行ってあげる/持って来る(届ける)。 {E: to take, bring…to…} (出典:田村、方言:沙流)
- koapeeyam
- コアペエヤㇺ 【他動】[ko-ape-eyam …に対して・火・あぶないと思う] 火遊びするかと気遣う。 hekattar cisotta sinot kor oka wa a=koápeeyam ヘカッタㇻ チソッタ シノッ コㇿ オカ ワ アコアペエヤㇺ 子どもたちが家で遊んでいるので火遊びするかと心配だ。(S) {E: to worry that someone is playing with fire.} (出典:田村、方言:沙流)
- koar-uweun/koaruweun
- コアㇻウウェウン/コアルウェウン 【自動】[ko-ar-uweun (雅語で叙述を導く)…が・全く・そろっている][雅] …がそろっている。 (次のような文脈で)…のひとそろいを、 …を全部そろいで。 kunne kosonte/kunne cipanup/koar-uweun/yaynenayne/esipine pe クンネ コソンテ/クンネ チパヌㇷ゚/コアㇻウウェウン/ヤイネナイネ/エシピネ ペ [雅]黒い小袖、 黒い頭かざりのひとそろいを上から下までそろいで身につけている者。(Sユーカラ) kamuy cipanup/kamuy ninkari/kamuy tamasay/koaruweun/sánasapte カムイ チパヌㇷ゚/カムイ ニンカリ/カムイ タマサイ/コアルウェウン/サナサㇷ゚テ [雅]立派な頭飾り、 立派な耳飾り立派な耳飾りを全部そろいで出してきた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koasuras
- コアスラㇱ 【他動】[ko-asur-as に・評判・立つ] …に評判が高い、 …の評判が立つ。 {E: for…to have a good reputation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kocorawki
- コチョラウキ 【他動】[ko-corawki …に・向かって行く] …に向かって行く、 …を攻撃しに行く。 toyehe ta unma ci=sirkote sekor hawean kur un=kocorawki wa ek トイェヘ タ ウンマ チシㇼコテ セコㇿ ハウェアン クㇽ ウンコチョラウキ ワ エㇰ (S) 私たちが(彼の)畑に馬を繋いだと言う人が私たちに談判しに来た。 {E: to go to…; go to attack…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koekimne
- コエキㇺネ 【他動】[ko-ekimne を目がけて・山へ行く] …を目がけて山へ行く。 {E: to go to the mountains aiming towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koetuypa
- コエトゥイパ 【複他動】[複](単 koetuye コエトゥイェ は未出)[ko-e-tuypa …に対して・その頭・を切る[複]]…を取り返す。 ☆参考 このままの形では未出。 複数語尾-pa パ がもう一つ接尾した koetuypapa コエトゥイパパ の形で出てきた。 ☞次項 {E: to take back…from…} (出典:田村、方言:沙流)
- koetuypapa
- コエトゥイパパ 【複他動】[複複](単は未出) (二人以上が皆で)(人)から(二つ以上を)取り返す。 sekor an pe ye kor orano caranke, coypep noski ikor noski koetuypapa セコラン ペ イェ コㇿ オラノ チャランケ、 チョイペㇷ゚ ノㇱキ イコン ノㇱキ コエトゥイパパ (彼は)そう言って談判し、 宝器の半分、 宝刀の半分を彼らから取り返した。(NK民話) {E: to take back…from… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koeun
- コエウン 【他動(?)】[ko-eun …は・…につく] tapan cási/kamuy inuma/kamuy iyoype/koeun ki na タパン チャシ/カムイ イヌマ/カムイ イヨイペ/コエウン キ ナ [雅]この城も神の宝刀類も神の宝器もみんなそろえて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koeyukar
- コエユカㇻ 【複他動】[ko-e-yukar …に対して・…について・ものまねする](人)の(言葉の言い方やしぐさ)をまねする(ものまねのように)。 ci=rara wa apkas siri ci=koeyukar チララ ワ アㇷ゚カㇱ シリ チコエユカㇻ 私たちは彼をばかにして歩き方をまねした。(S) {E: to imitate someone} (出典:田村、方言:沙流)
- kohawkor
- コハウコㇿ 【他動】[ko-haw-kor …に・声・を持つ] ①…にものを言う/口をきく。 a=unúhu-kohawkor アウヌフ コハウコㇿ 私の母にものを言う/口をきく。(S民話) ②…のために声を出す。 nep ciskar pe tap/kohawkor hawe/oka ya sekor ネㇷ゚ チㇱカㇻ ペ タㇷ゚/コハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅]何のために声を出して泣くのですかと。(Sユーカラ) {E: talk, speak to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kohehewpa
- コヘヘウパ 【他動】[ko-hehewpa に対して・頭を傾ける(=覗く)] 覗(のぞ)く。 hńta kohehewpa wa nukar pe iki? フンタ コヘヘウパ ワ ヌカㇻ ペ イキ? 何を覗(のぞ)いて見ているのだろう。(S) {E: to look, peer into…} (出典:田村、方言:沙流)
- kohenmawkarpare
- コヘンマウカㇻパレ 【他動】[ko-hen-maw-kar-pa-re …に対して・顔(?)・風・つくる・(複)・させる](?) (何を言われても)知らん顔をして聞き流す。 e=horkapaspare akus kohenmawkarpare エホㇿカパㇱパレ アクㇱ コヘンマウカㇻパレ「どんどんお前にあげ足とられたらこんどわかんなーいふりしてる、 しらばくれーてる。」 (S) {E: to take no notice of whatever is said.} (出典:田村、方言:沙流)
- koheyawe
- コヘヤウェ 【他動】[ko-heyawe に対して・かみつきに行く](犬が)吠えて…にかみつきに行く。 {E: (for a dog) to attack…} (出典:田村、方言:沙流)
- kohup
- コフㇷ゚ 【自動】[ko-hup に向かって・はれる(ふくれる)] kisannini notakami kohup キサンニニ ノタカミ コフㇷ゚ 耳のまわりからほおにかけてはれている(おたふくかぜ)。(S) {E: to be swollen.} (出典:田村、方言:沙流)
- koiyani/koyyani
- コイヤニ 【他動】[ko-i-ani …に・ものを・届ける](予想形、 未出)…に食べ物を届ける。 ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の ko コ が高く発音されるときに多く使われると予想される語幹の形。 接頭辞がつかずに発音された、 koyani コヤニ という形で出てきた。 ☞koyani コヤニ {E: to take, send food to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokanu
- コカヌ 【他動】[ko-ka-nu …に・(?)・聞く] …にじっと聴き入る。 a=onruyka kor kokanu wa an アオンルイカ コㇿ コカヌ ワ アン 子守歌を歌ってやると(赤ん坊は)じっと聴いている。(S) pirkano kokanu hani ピㇼカノ コカヌ ハニ よく聴いていなさいよ。(S) tomo kokanu トモ コカヌ[連他動]…に忠実に従う。 e=ye p tomo kokanu utar エイェㇷ゚ トモ コカヌ ウタㇻ あなたの言うことに忠実に従う人々。 {E: to listen to…carefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokari 2
- コカリ 【複他動】[ko-kari …と一緒に・…を回る] …に…を巻きつける、 …を…にくるむ。 taan senkaki kokari wa kor wa arpa タアン センカキ コカリ ワ コㇿ ワ アㇻパ (それを)このふろしきに包んで持って行きなさい。(S) ☆参考 nikor(o) omare ニコㇿ/ニコロ オマレ もくるむことだが、 kokari コカリ は巻きつけることを、 nikor(o) omare ニコㇿ/ニコロ オマレ は丸く包み込むことを言う。 {E: to wrap…in…} (出典:田村、方言:沙流)
- kokkaeas
- コッカエアㇱ 【自動】[kokka-e-as ひざ・で・立つ] ひざ立ちする(ひざをついて腰を浮かせて)。 {E: to stand on one's knees.} (出典:田村、方言:沙流)
- kokor
- ココㇿ 【複他動】[ko-kor …に・持つ] ①(人)の(持っているもの)を取り上げる/もらう。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy アキヤンネポホ イココンルスイ 彼は私たちの上の息子をほしがった。(S民話) ②…に対して…を持つ。 tumu an kewtum/i=kokor kuni p/somo tapan na トゥム アン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ [概]憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ☆参考 kouk コウㇰ は…を奪う/強奪する。 {E: to take away, receive… from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kokusis
- コクシㇱ 【後副】[ko-kusis …に・(?)] …と一緒に、 …とともに。 tane heru néa kotankonnispa utari kokusis moyo utarpo wániw pak ne ya pakno takupi siknu wa oka タネ ヘル ネア コタンコンニㇱパ ウタリ コクシㇱ モヨ ウタㇻポ ワニウ パㇰ ネ ヤ パㇰノ タクピ シㇰヌ ワ オカ 今はただその村長の一族合わせてわずかの人、 十人ばかりだろうか、 それくらいしか生き残っていない。(W民話) {E: together with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koma
- コマ 【名】(?)(次の連語の中で用いられる。) ☞koma utaspa コマ ウタㇱパm (出典:田村、方言:沙流)
- komekare
- コメカレ 【複他動】[ko-mek-a-re …に・(食べ物)を配る・(?)・させる](出された食べ物の残り)を…に持って来て/持って行ってあげる。 ☆参考 koymekare コイメカレ[他動]…に食べ物の残りを持って行ってあげる。 {E: to take leftover food to give to…} (出典:田村、方言:沙流)
- komham
- コㇺハㇺ 【名】[kom-ham 小柏・葉] [植物]コガシワ(小柏)の葉。 komham turse yakun コㇺハㇺ トゥㇽセ ヤクン [慣用句]小柏の葉が落ちたら(常に落ちないので、 起こらないことを言う表現)。 komham turse yakun k=ésouk kane ataye ku=kar コㇺハㇺ トゥㇽセ ヤクン ケソウㇰ カネ アタイェ クカㇻ 小柏の葉が落ちたら借りている代金を払う(いつまでも払う気がないことの表現)。(S) ☆参考 ponkomni ポンコㇺニ 小柏の木。〔知分類 p.274 kom-ham((幌別))枯葉・病葉〕 (S) {E: the leaves of an oak tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- komokmoki
- コモㇰモキ 【複他動】[ko-mok-mok-i …に・(擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)] …にちょっかいをかける、 …の…をだまし取ろうとうまいことを言う。 sinenne patek pirka p patek kor kusu nep a=komókmoki yakka pirka wa シネンネ パテㇰ ピㇼカㇷ゚ パテㇰ コㇿ クス ネㇷ゚ アコモㇰモキ ヤッカ ピㇼカ ワ (彼は)一人だけいいものばかり持っているのだから何を人に持って行かれてもいいよ。(S) {E: to take…from…by deception; to be mischievous with…} (出典:田村、方言:沙流)
- konna
- コンナ 【副助】[雅](名詞の後や「動詞に終わる節+ru ル《…(している)の》/sir シㇼ《様子》/haw ハウ《声》/hum フㇺ《音》」などの名詞句の後に置かれて、 それがどんなであるかを叙述する表現(多くの場合擬音語・擬態語)を導く。)…は/が/を。 ku=kewtumu konna oknatara クケウトゥム コンナ オㇰナタラ 私の心は悲しみに打ちひしがれている。(W独話) pirakka us pe ek hum konna keuskeus ピラッカ ウㇱ ペ エㇰ フㇺ コンナ ケウㇱケウㇱ げたをはいている者の来る音がカラッカラッと聞こえる。(NK民話) ☆参考 ユーカラでは頻繁に使われる。 リズムによって ko コ または konna コンナ (二音節必要なとき)が用いられる。 ek hum konna エㇰ フㇺ コンナ《来る音が》は4音節。 konna コンナ の代りに ko コ を使うと3音節になってしまい、 足りない。 arpa=an hum ko アㇻパアン フㇺ コ《私が行く音が》は5音節。 ko コ の代りに konna コンナ を使うと6音節になってしまい、 多すぎる。 ☆参考 後に続く叙述表現がさらに接頭辞 ko- コ を伴う場合もある。 ☞ko コ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konottesusu
- コノッテスス 【他動】[ko-not-tesusu …に向かって・あご・をそらす(重複)][雅]あごを突き出して(天井)を見上げている。 tan huskotoy wa/cisekankotor/a=konóttesusu/án=an korka タン フㇱコトイ ワ/チセカンコトㇿ/アコノッテスス/アナン コㇿカ [雅]ずうっと長い間私は天井をにらんでいたけれども。(Sユーカラ) ☆参考 konottarara コノッタララ とも言う。 ☞nottesusu ノッテスス ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konpu
- コンプ 【名】[植物] 昆布(=kompu コンプ)。 konpu satke コンプ サッケ 昆布を干す。 konpu rurihi コンプ ルリヒ 昆布のだし。 konpu takma コンプ タㇰマ 昆布の山、 たくさんの昆布の集まり。 〔知分類 p.253 kompu((幌別、 沙流))〕 {E: a type of seaweed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konru
- コンル 【名】[< 日本語 こおり(?)] ①氷。 konru ka ta/pon horkewpo/hácir コンル カ タ/ポン ホㇿケウポ/ハチㇼ 氷の上で小さな狼の子がころんだ。(KK掛け合い歌) ②雹(ひょう)。 konru rapapse コンル ラパㇷ゚セ 雹(ひょう)が降る。 ☆参考 流氷は apu アプ。 北の方の方言で氷を表す rup ルㇷ゚ は、 沙流方言では合成語の中でのみ使われる。 たとえば rupus ルプㇱ《凍る》、 ruppuni ルップニ《霜で持ち上げられる》。 {E: ①ice. ②hail.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- konuyanuya
- コヌヤヌヤ 【複他動】(草の実等)を頭にくっつける。 {E: to stick, attach to…} (出典:田村、方言:沙流)
- koohana
- コオハナ 【名】あんなやつ、 こんな者(さげすみや謙遜の表現)。 wenkur utar koohana hemanta kor wa i=aske uk kor oka hawe oka? ウェンクㇽ ウタㇻ コオハナ ヘマンタ コㇿ ワ イアㇱケ ウㇰ コロカ ハウェ オカ? 貧乏人ども、 あんなやつらが何を持っておれたちを招待すると言うのだろう。(W民話) hotasnu kewtum, koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタㇱヌ ケウトゥム、 コオハナ ネ ヤッカ クヤイコㇿパレ [雅]気がかりな気持ちにこんな私のような者でもなりました。(W会話) {E: That rascal, fellow!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koohanapo
- コオハナポ 【名】[koohana-po あんな/こんなもの・(指小辞)] あんな/こんなつまらない者(koohana コオハナ を強調した言い方)。 wenkur utar koohanapo mak iki híne sakekarpa ウェンクㇽ ウタㇻ コオハナポ マㇰ イキ ヒネ サケカㇻパ 貧乏人のあんなやつらがどうやって酒をつくったんだ…。(W民話) káni ka pet ruwor ta koohanapo, poon siyamamtoy ku=kar akusu カニ カ ペッ ルウォッタ コオハナポ、 ポオン シヤマㇺトイ クカㇻ アクス 私も川ぞいの土地に自分のような者でも、 わずかばかりの田んぼをつくったところ…。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koomap
- コオマㇷ゚ 【複他動】[ko-omap …に/の・…をかわいがる](他の人)の(子)をかわいがる、 …を特にかわいがる。 ku=poho kor hekattar ku=koomap クポホ コㇿ ヘカッタㇻ クコオマㇷ゚ 私には私の息子の子どもたちがかわいい。(S) {E: to love, have affection for (another person's child.).} (出典:田村、方言:沙流)
- koomappa
- コオマッパ 【複他動】[複](koomap コオマㇷ゚ は単複の区別なし)(他の人)の(子どもたち)を(二人以上皆を)かわいがる。 ku=poho kor hekattar ku=koomappa クポホ コㇿ ヘカッタㇻ クコオマッパ 私は私の息子の子どもたち(五人いるのが五人とも)皆かわいい。(S) {E: to love, have affection for (another person's children)(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- kooterke
- コオテㇾケ 【他動】[ko-oterke …に対して・…を踏む]…の…をふみつける/ふみにじる。 i=ye a itak/a=koháyta wa/a=koóterke/ekapneno イイェ ア イタㇰ/アコハイタ ワ/アコオテㇾケ/エカㇷ゚ネノ [雅]その姉に言われた言葉にそむいてふみにじるように。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kopa
- コパ 【複他動】[ko-pa …に・…を見つける]…を…とまちがえる/と取りちがえる。 X ne kunak ku=kopa wa kese k=anpa, en=kohosari akus mosma kur ne aan X ネ クナㇰ クコパ ワ ケセ カンパ、 エンコホサリ アクㇱ モㇱマ クン ネ アアン 私はその人をXだとまちがえて後を追った、 私の方を振り返ったのを見るとほかの人だった。(S) {E: to mistake…for…} (出典:田村、方言:沙流)
- kopan
- コパン 【他動】(しばしば動詞句のあとに置かれて、 助動詞的に使われて)…(すること)をきらう/いやがる/断る/拒否する。 ku=kopan クコパン 私はいやだ/お断りします。 wakkata hekaci wakkata kopan ワッカタ ヘカチ ワッカタ コパン 水汲み少年が水汲みするのをいやだと言ってしなかった。(W) ☆対語 eese エエセ …を承諾する。 {E: to hate, dislike, refuse, deny…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kopunkine
- コプンキネ 【他動】[ko-punkine …に・護衛する](次のような表現の中で) aynu kotca kopunkine アイヌ コッチャ コプンキネ [人間・の前・に護衛する] 人間を(疫病神からさえぎって)守る。 aynu kotca kopunkine p tan isokapiw ne kusu アイヌ コッチャ コプンキネㇷ゚ タン イソカピウ ネ クス 人間を疫病神から守ってくれるものがこのアホウドリだから。(HK民話) {E: to protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kor 1
- コㇿ 【他動】①…を持つ、 … を所有する。 inan pe ku=kor kor pirka hawe an? イナン ペ クコㇿ コㇿ ピㇼカ ハウェ アン? どっちを持てばいいのかなあ? (W会話) pawetok ka kor siretok ka kor パウェトㇰ カ コㇿ シレトㇰ カ コㇿ 彼は雄弁さも持っており美しさも持っている=口も達者だし器量もいい。 kor rusuy コン ルスイ …がほしい、 …をほしがる。 ②…を(手や頭に)つける/かぶる、 つけて/かぶっている。 tekunpe kor テクンペ コㇿ 手甲をはめる。 sapanpe kor サパンペ コㇿ 冠をかぶる(頭につける)。 (注 体に着ることは mi ミ、 足や腰から下にはくことは us ウㇱ、 鉢巻などを頭に巻くことは epanu エパヌ、 手ぬぐいなどでほおかぶりすることは hekokari ヘコカリ。) ③(子)を生む (「子どもを持つ」)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “matkaci kor yak a=ye” 「ポイソン コㇿ ヤㇰ アイェ」「フンタ コㇿ ヤㇰ アイェ?」「マッカチ コㇿ ヤㇰ アイェ」 「子どもを持った(赤ちゃんが生まれた)そうだ。」「何を持ったと言う(どっちが生まれたって)?」「女の子を持ったと言う(女の子が生まれたそうだ)。」 (S) cikap tamanko kor noyne hawkor hawe as チカㇷ゚ タマンコ コン ノイネ ハウコㇿ ハウェ アㇱ にわとりが卵を生んだらしく、 なく声がする。(W) (注 出産することは nuwap ヌワㇷ゚ [日常語]または yaykosanke ヤイコサンケ [雅]) ④(神が)領有する。 nupuri kor kamuy ヌプㇼ コㇿ カムイ 山を領有する神=山を守る/統治する神=山の神。 ⑤…の …。 ku=kor hekattar クコㇿ ヘカッタㇻ 私の子どもたち。 a=kor mosir アコㇿ モシㇼ 私たちの国=わが国(=日本)。(S) ku=kor hápo クコㇿ ハポ 私の母。 ku=ponpoho kor ku=kosmaci クポンポホ コㇿ クコㇱマチ 私の下の息子の嫁(別家の嫁)。(S) kor kur コㇿ クㇽ …の夫。 ⑥ ☞kes(e) kor ケㇱ/ケセ コㇿ {E: ①to have, possess… ②attach, wear…(on one's hands, head.) ③to have, give birth to (a child). ④one's…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kor 3
- コㇿ 【接助】①…しながら、 …しつつ。 suke kor an スケ コラン 煮炊きしている。 cís=an kor a=eyáykopuntek チサン コㇿ アエヤイコプンテㇰ 私は泣きながら喜んだ。 iku kor sinotcaki kor an イク コㇿ シノッチャキ コラン 彼は酒を飲みながら歌を歌っている。 ②…すれば、 …すると、 …する/したときは。 pon a=yupíhi ekimne kor a=turá ポン アユピヒ エキㇺネ コㇿ アトゥラ 小さい兄が山へ行くときは私も一緒に行った。 kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 mata réra ruy kor méan マタ レラ ルイ コㇿ メアン 冬に風が強ければ寒い。 {E: ①while. ②if; when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koraci
- コラチ 【後副】…のように、 …そっくりに、 まるで…みたいに(「…といっしょ」)。 upas koraci retanno iro ウパㇱ コラチ レタンノ イロ 雪のようにまっ白い色。 réra koraci iki ikkasisam レラ コラチ イキ イッカシサㇺ 風のように行動するどろぼう(和人の昔話の一つ)。(W) hńta kusu somo e=ye no e=kor wa e=arpa? ikka koraci フンタ クス ソモ エイェ ノ エコㇿ ワ エアㇻパ? イッカ コラチ なぜ言わないで持って行くの、 どろぼうみたいに。(S) an koraci アン コラチ ありのままに。 eani ta an koraci e=ye hawe ne wa エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ ワ あなたこそ本当のことを言っているんだなあ。 ☆参考 néno ネノ …に似て。 そのほかに似た意味・用法の後置副詞は ☞sirine シリネ、 kunne クンネ ☆参考 pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ、 kotom コトㇺ、 noyne ノイネ は接続助詞、 動詞のあとに置かれる。 sikopayar シコパヤㇻ は他動詞《…にそっくりである》。 {E: as, like…; just like…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korar
- コラㇻ 【他動】[kor-(y)ar を持つ・不定の人にさせる/してもらう] …を人にあげる、 …をもらってもらう、 (娘)を嫁にやる。 matane a=en=korar wa k=arpa ruwe un マタネ アエンコラㇻ ワ カㇻパ ルウェ ウン 去年の冬に私は嫁にやられて行ったのですよ。(S) {E: to give…to…; have…receive…; give away one's daughter in marriage to…} (出典:田村、方言:沙流)
- korpa
- コㇿパ 【他動】[複](kor コㇿ は単複の区別なし) (二人以上が/二つ以上を)…を持つ。 tane utar anakne tane sísam puri patek tono puri patek korpa kusu タネ ウタㇻ アナㇰネ タネ シサㇺ プリ パテㇰ トノ プリ パテㇰ コㇿパ クス 今の人々は今は和人の習慣ばかり殿(和人男子の尊称)の習慣ばかり持っているから。(S会話) onaha korpa p opitta オナハ コㇿパㇷ゚ オピッタ 彼の父親が持っていたもの全部。(W民話) {E: to have… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korpare
- コㇿパレ 【複他動】[複](単は kore コレ)[kor-pa-re 持つ・[複]・させる] ①(二人以上が/二人以上に/二つ以上を) …に…を与える、 a=unúhu a=onáha póho tono korpare wa hoppapa アウヌフ アオナハ ポホ トノ コㇿパレ ワ ホッパパ (引用文中で)私の母親と父親がその息子を和人の殿様に与えて置いて来た。(S民話) usa okay pe ataye pirkano i=korpare ウサ オカイ ペ アタイェ ピㇼカノ イコㇿパレ いろいろなものをよい値で(交換して)(引用文中の私に)与えてくれた。(S民話) ②[補助動詞]wa korpare ワ コㇿパレ (…のために)…してあげる。 mosir a=kar wa a=korpare kamuy utar モシㇼ アカㇻ ワ アコㇿパレ カムイ ウタㇻ 陸地をつくって与えられた(もらった)神々。(S言い伝え) ☆参考 korepa コレパ とも言う。 語構成から見ると korpare コㇿパレ は《(二人以上に/二つ以上)を与える》、 korepa コレパ は《(二人以上が/二人以上に)与える》のような区別がありそうに見えるが、 実際には両方の語形が両方の場合に使われている。 この項の最初の用例では、 母と父(二人)が和人の殿(一人)に息子(一人)を与えたという話に korpare コㇿパレ が使われている。 ほかにもこのような例はある。 korepa コレパ より korpare コㇿパレ のほうがずっと多く使われている。 {E: ①to give…to…(pl.). ②to do …for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- korparepa
- コㇿパレパ 【複他動】[複複](単は kore コレ) (二人以上が/二人以上に/二つ以上を)…に…を与える。 nérok kam anak opitta korparepa ネロㇰ カㇺ アナㇰ オピッタ コㇿパレパ (彼は)それらの肉は全部彼らにあげてしまった。(NK民話) ☆参考 この用例では彼ら(二人以上)にたくさんの肉(二つ以上)を与えたことを言っている。 {E: to give…to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kosatnankasi-ukaeroski
- コサッナンカシウカエロㇱキ 【自動】[ko-sat-nan-kasi-ukaeroski …と共に・乾いた(?)・顔・の上・重なり合う][雅](次のような韻文の慣用表現で)しわだらけの恐ろしい顔をしている。 sanca or ta/mína ne manu p/kosatnankasi/ukaeroski サンチャ オッタ/ミナ ネ マヌㇷ゚/コサッナンカシ/ウカエロㇱキ (大きなばけものが)ニタニタ笑ってしわだらけの恐ろしい顔をしている。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- kositoma
- コシトマ 【複他動】[ko-sitoma …に・…を恐れる] …の…を恐れる。 aynu opitta kosiratki wa ne wa ne yakne a=kosítoma wa kotan mawkar ka somo ki p ne ruwe ne na アイヌ オピッタ コシラッキ ワ ネ ワ ネ ヤㇰネ アコシトマ ワ コタン マウカㇻ カ ソモ キㇷ゚ ネ ルウェ ネ ナ 人は皆(アホウドリを)お守りにしているならば(疱瘡の神に)恐れられて村に伝染病がはやることもないのだよ。(HK民話) ☆参考 ☞sitoma シトマ {E: to be afraid of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kot 1
- コッ 【他動】…についている。 poro tumsi kot wa an ポロ トゥㇺシ コッ ワ アン 大きな下げ飾りがついている。 tek kot tekko テㇰ コッ テッコ 手のついたかご。 tumsi kot pasuy トゥㇺシ コッ パスイ 下げ飾りのついた箸(お菓子などの取り箸に使う)。 ☆参考 紐(ひも)や綱やくさりなどが、 またはそういうもので、 結びつけられてつく/ついていることを言う。 接触して/はりつく/ついているだけのことは kotuk コトゥㇰ、 足や耳やひげやカビのように本体の一部または付属物として生えるなどしてつく/ついていることは us ウㇱ という。 ☞kotuk コトゥㇰ、 us ウㇱ ☆参考 複他動詞は kote コテ。 {E: to be attached to…} (出典:田村、方言:沙流)
- kotcake(he)
- コッチャケ(ヘ) 【位名】[所](概は kotca コッチャ)[kotca-ke(he) …の前・の所] ①(空間的に)その前(の所)、 その面前。 taan kur iteki kotcake kus no osmake kus タアン クㇽ イテキ コッチャケ クㇱ ノ オㇱマケ クㇱ この人の前を通らないで後ろを通りなさい。(S) en=kotcake ta e=an wa ci=nukar ka eaykap エンコッチャケ タ エアン マ チヌカㇻ カ エアイカㇷ゚ 私の前にあなたがいて私たちは見ることができない。(S) ta e=kotcake ta an wa タ エコッチャケ タ アン ワ ほらそこに、 あなたの前にあるよ。(S) ②(心理的に)(その人)の前(かばう位置/立場)。 Kamuyuci ka/han kakkok kakkok/i=kotcake ta/ye ruwe ne カムユチ カ/ハン カッコク カッコク/イコッチャケ タ/イェ ルウェ ネ 火の女神様も私のためにとりなそうとしてお願いしたりあやまったりいろいろ言ってくれたけれども。(W神謡) ☆対語 osmake オㇱマケ。 {E: ahead; in front of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotcawot
- コッチャウォッ 【位名/後副】[kotca-w-ot …の前・(挿入母音)・…につく](?)/[kotca-sawot …の前・… から逃げる](?) ①[位名]動いている物の先の方(?)。 en=kotcawot ta エンコッチャウォッ タ 私の先の方に。(S) ②[後副]…の先の方を、 …の先の方に(逃げて)。 en=kotcawot hńna arpa kor an エンコッチャウォッ フンナ アㇻパ コラン 私の先をだれか行っている。(S) iruska kor hoyupu híne yan, orowano kotcawot kira=an híne イルㇱカ コㇿ ホユプ ヒネ ヤン、 オロワノ コッチャウォッ キラアン ヒネ (トドは)怒って走って岸に上がって来た、 それから私はその先の方を逃げて。(W民話) {E: to run away, flee to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotne
- コッネ 【自動】[kot-ne くぼみ・である/になる] へこむ、 へこんで/くぼんでいる。 pakisara kotne wa pó hene kotom パキサラ コッネ ワ ポ ヘネ コトㇺ 口角がへこんで(えくぼができて)なおかわいい。 ku=kor ita kotne uske ka an tanas uske ka an クコㇿ イタ コッネ ウㇱケ カ アン タナㇱ ウㇱケ カ アン うちの床(ゆか)はへこんだ所もあるし出っぱった所もある。 ☆対語 tanas タナㇱ 出っぱる。 ☆参考 kapke カㇷ゚ケ (出っぱりが)ひっこむ、 平らになる。 {E: to be dented, depressed.} (出典:田村、方言:沙流)
- kotnekotne
- コッネコッネ 【自動】[kotne-kotne へこんでいる・(重複)] でこぼこだ(あちこちへこんで/くぼんでいる)。 ☆対語 tanastanas タナㇱタナㇱ。 {E: to be rough, uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
- kotpok
- コッポㇰ 【位名】[概](所は kotpoki/kotpokke コッポキ/コッポッケ)[kot-pok (?)・…の下/すぐそば] ①時間的にちょっと前、 …する直前。 ray kotpok ライコッポク 死に際。 ray kotpok ta itaksura ライ コッポㇰ タ イタㇰスラ 死に際に遺言する。(S) ②歩いているものの前。 ☆参考 「人のことには言わない。 獣などが通ったことなどを言うときに用いる。」 (S) ☆参考 しかし en=kotpokke エンコッポッケ《私のちょっと前》の例もある。 ☞kotpokke コッポッケ {E: ①a moment ago; before… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kotunas
- コトゥナㇱ 【他動】[ko-túnas… に対して・早い]…に早く対処する、 …を早く手当てする。 a=kotánu ta ka hekattar or péka honarkamon an, a=kotúnas wa pirka アコタヌ タ カ ヘカッタㇻ オㇿ ペカ ホナㇻカモン アン、 アコトゥナㇱ ワ ピㇼカ 私たちの集落にも子どもたちにおなかの病気がはやったが手当てが早かったので治った。(S) {E: to treat…quickly.} (出典:田村、方言:沙流)
- koturimimse
- コトゥリミㇺセ 【自動】[ko-turimim-se (擬音擬態を導く)…が・(擬音の重複)・…と言う][雅]…hum ko koturimimse …フㇺ コ コトゥリミㇺセ …の音がブルンブルンと/ブーンと鳴る。 apkas hum ko/koturimimse/kosepepatki/korimnatara アㇷ゚カㇱ フㇺ コ/コトゥリミㇺセ/コセペパッキ/コリㇺナタラ [雅](神が)歩く(かけめぐる)音がブルンブルンと鳴りザアーッと響きドシンドシンと鳴り響きます (Sユーカラ) ☆参考 神が空中を飛び歩くときや、 地上に向かって下降してくるときなどに響く音響がこのように表現される。 歌い手のサダモさんは koturimimse コトゥリミㇺセ は飛行機の飛ぶような音だと説明している。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koturiri
- コトゥリリ 【複他動】[ko-turi-ri …に・…を伸ばす・(重複)] …に…を(手をのばして)さしのべる。(S) ☆参考 kotarara コタララ は立っている人に下から上へさしのべる。 {E: to stretch out, extend (the hand(s)) to help…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kouratcari
- コウラッチャリ 【他動】[ko-urar-cari …に・霞(かすみ)・を散らす][雅]…のかぶっている霞(かすみ)を払いとばす。 urar tak ne/koyaykar kane/kouratcari/epa=ki wa/a=nukár ruwe ウラッタㇰ ネ/コヤイカㇻ カネ/コウラッチャリ/エパキ ワ/アヌカン ルウェ [雅](そいつは)霞(かすみ)をかぶっていて私がその霞(かすみ)を払いとばして見ると。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kouuste
- コウウㇱテ 【他動】[ko-uuste …に・伝える](人)に全部残さず伝える。 hápo kouuste hani ハポ コウウㇱテ ハニ おかあさんに何でもみんな言って行きなさいよ。 ☆参考 「昔の言葉。 今なら opitta hápo eun ye hani オピッタ ハポ エウン イェ ハニ と言う。」 (S) {E: to tell someone everything.} (出典:田村、方言:沙流)
- koy kor kane
- コイ コㇿ カネ 【副】[波・を持つ・…して][他方言](水鳥が)波を切って行く。 ☆参考 「これは koyka ta itak コイタ タ イタㇰ 静内辺の言葉。 ここでは koycakaka コイチャカカ と言う。」 (S) {E: (for a water bird) to cut through the water.} (出典:田村、方言:沙流)
- koyani
- コヤニ 【他動】[ko-i-ani …に・ものを・届ける] …に食べ物を届ける。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= ア または eci= エチ)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がる所)は、 第二音節(この場合 ya ヤ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の ko コ が高く発音されるときの語幹には koiyani/koyyani コイヤニ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to take, send food to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyantone
- コヤントネ 【他動】[ko-yantone …に・同宿させてもらう] …のところに厄介になる(同宿させてもらう)。 {E: to let someone stay at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyayeoripak
- コヤイェオリパㇰ 【他動】[ko-yay-e-oripak …に対して・自分・のことで・畏れかしこむ] …に対して申し訳なく気の毒に思う。 ene he tapne a=koyáyeoripak humi an a katkemat ene エネ ヘ タㇷ゚ネ アコヤイェオリパㇰ フミ アナ カッケマッ エネ あんなに私が申し訳ないなお気の毒だなと思っていた奥様がこんなふうに…。(W民話) {E: to feel bad about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyaykar
- コヤイカㇻ 【自動】[ko-yay-kar (叙述を導く)…が・自分・つくる][雅] ①変身する、 化ける、 なる。 urar tak ne/koyaykar kane ウタッ タㇰ ネ/コヤイカㇻ カネ [雅](直訳すると)霞(かすみ)の塊に変身した=霞をかぶっている。(Sユーカラ) ②(次の慣用表現で)つくられている。 iresu cási/cási upsor/koyaykar ruwe/ene oka hi イレス チャシ/チャシ ウㇷ゚ソㇿ/コヤイカン ルウェ/エネ オカ ヒ [雅]育てられた城の内部のつくりようは次のよう。(Sユーカラ) ☞yaykar ヤイカㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyayowpekare
- コヤヨウペカレ 【他動】[ko-yay-owpeka-re …に対して・自分・まっすぐになる・させる](人)に気に入られるようにする。 e=siwtoutari koyayowpekare! エシウトウタリ コヤヨウペカレ! あなたのしゅうとさんたちに気に入られるようにしなさい。(S) {E: to act in a way so as to make oneself liked by… (others).} (出典:田村、方言:沙流)
- koyayramkes-mewe
- コヤイラㇺケㇱメウェ 【他動】[ko-yay-ram-kes-mewe …に対して・自分・心・の末端・をはがす] …に対して一生けんめいになる。 tasum kur tektaksa póka e=ekar wa……pirkano a=e=ékoyayirayke kunine koyayramkes-mewe wa tasum kur apunno e=tusare kuni sekor タスㇺ クㇽ テㇰタㇰサ ポカ エエカㇻ ワ……ピㇼカノ アエエコヤイライケ クニネ コヤイラㇺケㇱメウェ ワ タスㇺ クㇽ アプンノ エトゥサレ クニ セコㇿ 病人になんとかマッサージだけでもしてあげて(中略)あなたが充分に感謝されるように一生けんめいになって病人を無事に治してあげるようにと。(S会話) ☆参考 同種の状況で eyayramkesmewpa エヤイラㇺケㇱメウパ も出ている。 単数と複数の違いはあるが、 e-… と ko-… との違いは未詳。 {E: to put all one's effort into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyaysomomokore
- コヤイソモモコレ 【他動】[ko-yay-somo-mokor-e …に対して・自分を・…しない・眠る・させる] …を夜も眠らずにする、 寝る間も惜しんで…をする。 ku=koyaysomomokore no ku=yayhonokka クコヤイソモモコレ ノ クヤイホノッカ 私は夜も眠らずに勉強する。(S) {E: to stay awake at night to…} (出典:田村、方言:沙流)
- koyayterkere
- コヤイテㇾケレ 【他動】[ko-yay-terke-re …に向かって・自分・跳ぶ・させる][雅]…にとんで行く。 kotan ya hore/koyayterkere/ku=ki wa ne yak コタン ヤ ホレ/コヤイテㇾケレ/クキ ワ ネ ヤㇰ 村へ飛んで行ったなら。(KC即興詩) ☆参考 サダモさんのユーカラの中では似た文脈で yayoterkere ヤヨテㇾケレ と言っている。 {E: to rush to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyemetu
- コイェメトゥ 【他動】[ko-iyemetu …に・酒の残りを持って来てあげる] …に酒の残ったのを持って行って/持って来てあげる。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= ア または eci エチ)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がる所)は、 第二音節(この場合 ye イェ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の ko コ が高く発音されるときの語幹には koiyemetu/koyyemetu コイイェメトゥ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to bring, take home leftover sake, liquor for…} (出典:田村、方言:沙流)
- koyka
- コイカ 【位名】[概](所は koykas(i)ke)[koy-ka 波・の上] 海沿いに東の方、 つまり静内、 釧路の方(方角で言うと東ないし東南の方)。 koyka un itak/koyka ta itak コイカ ウン イタㇰ/コイカ タ イタㇰ 静内や釧路の方(東の方)の言葉。 anrur ruyanpekur kus wa koyka ta sirepa kor nani menas as アンルㇽ ルヤンペクㇽ クㇱ ワ コイカ タ シレパ コン ナニ メナㇱ アㇱ 北見の方(北東)を嵐の雲が通って静内・釧路の方(東)に着くとまもなくやませ(南風)が吹く。(S) ☆参考 cupka チュㇷ゚カ 日の出る方角、 東。 土地の方向として東を言うときには koyka コイカ が最も一般的に使われる。 ☆対語 koypok コイポㇰ 海沿いに西の方、 つまり有珠、 虻田の方。 {E: along the coast in an easterly direction.} (出典:田村、方言:沙流)
- koykar
- コイカㇻ 【他動】[ko-i-kar …に合わせて・ものを・つくる/する] …を模する、 …をモデルとする。 kuytop kamuy hopunpa siri apkas siri a=koykar sinot hararki sekor a=ye クイトㇷ゚ カムイ ホプンパ シリ アㇷ゚カㇱ シリ アコイカㇻ シノッ ハラㇻキ セコライェ 雁(がん)の神が飛んで行く様子を模した遊び(踊り)はハララキと言う。(S独話) hawe ku=nu wa kusu ku=koykar wa tane sinotca ne ku=ye hawe ne ハウェ クヌ ワ クス クコイカㇻ ワ タネ シノッチャ ネ クイェ ハウェ ネ …と言っていた声を私は聞いたからそれを模していま歌にして歌います。(S独話) {E: to imitate…; use…as a model.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koyki
- コイキ 【他動】[ko-i-ki …に対して・ものを・する] ①…を怒りつける、 …を叱りつける、 …をいじめる、 …を襲う、 (鳥や魚)をとる。 ne kusu a=koyki hawe ka erampewtek ネ クス アコイキ ハウェ カ エランペウテㇰ (この子は)なぜ怒られているのかわからない。(W独話) kimunkamuy i=koyki yakka キムンカムイ イコイキ ヤッカ 熊が(引用文中の)私を襲っても(=熊に襲われても)。(HK民話) cep koyki チェㇷ゚ コイキ 魚をとる。 cikap koyki チカㇷ゚ コイキ 鳥をとる(rayke ライケ とも言う)。 ceppokoyki チェッポコイキ 小魚をとる。 hawekoyki ハウェコイキ 言葉で叱り/どなりつける。 ② ☞ram(u) koyki ラㇺ/ラム コイキ ☆参考 獣をとることは rayke [単]/ronnu[複] ライケ/ロンヌ。 鳥を打つことには koyki コイキ も rayke ライケ も使う。 魚を「釣る」ことは peraykar ペライカㇻ。) {E: to scold, bully, attack, catch(birds or fish).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- koymekare
- コイメカレ 【他動】[ko-imekare …に・食べ物を残して持ってきてあげる] 出された食べ物を残して…に持って行って/来てあげる。 {E: to take, bring home left over food for…} (出典:田村、方言:沙流)
- koyok
- コヨㇰ 【他動】[ko-ihok …に・売る](人に)売る。 “tan pe ku=hok rusuy en=koyok hani” “e, eci=koyók kusu ne na, ataye ruyno” 「タン ペ クホㇰ ルスイ エンコヨㇰ ハニ」「エ、 エチコヨㇰ クス ネ ナ、 アタイェ ルイノ」 「これ私買いたい、 私に売ってくれよ。」「ええ、 売ってあげるよ、 高く。」 (S) {E: to sell to…} (出典:田村、方言:沙流)
- ku 1
- ク 【他動】…を飲む。 kusuri ku クスリ ク 薬を飲む。 wakka ku ワッカ ク 水を飲む。 úsey ku ウセイ ク 湯を飲む。 ☆参考 おつゆ(スープ、 みそ汁等)は e エ 食べる。 酒やビール等のアルコール飲料を飲むことは iku イク。 しかし何を飲むかを特に取り立てて言うには sake ku サケ ク《酒(清酒)を飲む》のように言う。 赤ん坊がお乳を飲むことは totto e トット エ のように e エ《食べる》を使って言う。 {E: to drink, take…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ku= 4
- ク 【人接】[一人称単数主格](自動詞・他動詞・デアル動詞 ne ネ・名詞・一部の副詞に接頭する。)ku=nu クヌ 私は(それを)聞く。 ku=kor ekasi クコㇿ エカシ/クコレカシ 私が持つおじいさん=私のおじいさん(祖父)。 ku=saha クサハ 私の姉。 ☆参考 沙流方言の日常会話では、 i= イ で始まる語幹に接頭する時、 通常 ku= ク と i イ とで一つの音節 kuy クイ となる。 たとえば kú=itak クイタㇰ《私は話す》は kuytak クイタㇰ と発音する。 その他の母音、 つまり a, e, o, u ア、 エ、 オ、 ウ の前では u ウ が落ちて k= ㇰ という形になる(☞k= ㇰ)。 ただし歌謡や叙事詩などを歌うときには母音 a, e, o, u ア、 エ、 オ、 ウ の前でも通常 u ウ が保たれる。 たとえば ku=an クアン 私はいる(日常会話では k=an カン)。 ku=utari クウタリ 私の身内(日常会話では k=útari クタリ)。 {E: “I” (first person singular subject prefix).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuca
- クチャ 【名】「かりごや」(狩小屋、 猟のために滞在する山中の小屋)。 ☆参考 kucacise クチャチセ とも言う。 {E: a mountain hunting hut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kucacise
- クチャチセ 【名】[kuca-cise 猟小屋・家] 「かりごや」(狩小屋、 猟のために滞在する山中の小屋)。 ☞kuca クチャ {E: a mountain hunting hut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kucakor
- クチャコㇿ 【自動】[kuca-kor 猟小屋・を持つ] 山中の「かりごや」(狩小屋、 猟小屋)に泊まる/滞在する、 狩小屋(猟小屋)に滞在して猟をする。 {E: to go to stay in a mountain hunting hut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kucasanke
- クチャサンケ 【自動】[単](複は kucasapte クチャサㇷ゚テ)[kuca-sanke 猟小屋・を(山側の方から海側の方向へ)出す[単]] 猟期を終えて狩小屋(猟小屋)から村へ帰る。 {E: to return from the mountain hunting hut to the village at the end of the hunting season.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kucasapte
- クチャサㇷ゚テ 【自動】[複](単は kucasanke クチャサンケ)[kuca-sapte 猟小屋・を(山の方から海の方向へ)出す[複]](二人以上が)猟期を終えて猟小屋から村へ帰る。 {E: to return from the mountain hunting hut to the village at the end of the hunting season (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuci(hi)
- クチ(ヒ) 【名】[所](概は kut クッ)…の帯、 その帯。 kucihi anak arsuyne a=siná クチヒ アナㇰ アㇻスイネ アシナ (死者の場合)帯はたった一回だけしばる。(W) kuci a=pitá híne inkar=an akusu クチ アピタ ヒネ インカラン アクス 彼の帯をといてみると。(W言い伝え) {E: a belt, a sash of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kumakar
- クマカㇻ 【自動】[kuma-kar 物干し棒・をつくる] 杭を立て棒を渡して物干し場をつくる(=kuma kar クマ カㇻ)。 soy ta kumakar=an ソイ タ クマカラン 外に物干し場をつくる。(S) {E: to make a clothesline by suspending a pole between the forks of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- kumi
- クミ 【名】かび。 kumi us クミ ウㇱ かびがはえる。 kunne kumi クンネ クミ 黒かび。 retar kumi レタㇻ クミ 白かび。 hoski i=kopunpa p/[u]kunne kumi/ehopunpa na/iyos i=kopunpa p/retar kumi/ehopunpa wa ホㇱキ/イコプンパㇷ゚/[ウ]クンネ クミ/エホプンパ ナ/イヨㇱ イコプンパㇷ゚/レタㇻ クミ/エホプンパ ワ (育ての兄が)先に出してくれた食べ物には黒かびが生え、 あとから出してくれたものには白かびが生えて。 (W神謡K) {E: mould.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunak 1
- クナㇰ 【接助】[名詞化引用][< kun-yak …する予定/はず/べきである・…ということ](動詞に終わる文(節)の後に置かれ、 次に ye イェ《…を言う》、 ramu ラム《…を思う》等の他動詞が来て、 前の文をその目的語にし、 未来のことや推量していることに関する間接引用文をつくる。)…するということ。 kunak ramu クナㇰ ラム …すると/するだろうと思う。 kunak ye クナㇰ イェ …すると/するだろうと/しようと言う。 tanto anak ek kunak ye タント アナㇰ エㇰ クナㇰ イェ (彼は)今日は来ると言った。(S) en=ramu e=satka hawe ne kunak ku=ramu akusu エンラム エサッカ ハウェ ネ クナㇰ クラム アクス 私を喜ばせるようにだましたのだと思ったら…。(S) ☆参考 kuni クニ も使われる。 ☆参考 すでに起こったことや確認ずみのことに関しては yak ヤㇰ が用いられる。 yak ye ヤㇰ イェ したと言う。 間接命令は使役形+kusu ye クス イェ …しなさいと言う。 ☆参考 sekor セコㇿ《…と》も引用に使われるが、 引用文を名詞化しない。 ☞sekor セコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuni 1
- クニ 【助動】…することになっている、 …する見込みである、 …することが望ましい、 …するべきである、 …しよう。 ekimne a=e=sé wa a=e=ráyke kuni sekor an pe エキㇺネ アエセ ワ アエライケ クニ セコㇿ アン ペ あなたを山へ運んで行って殺そうということを。(W民話) tun ku kuni sake トゥン ク クニ サケ 二人が飲む酒(飲むべき/ことができる酒)。(S民話) herepasi arpa kuni pekor iki, pet turasi arpa kuni pekor iki, ayne, arherepasi arpa ヘレパシ アㇻパ クニ ペコㇿ イキ、 ペッ トゥラシ アㇻパ クニ ペコㇿ イキ、 アイネ、 アㇻヘレパシ アㇻパ (その飛び上がった首は)沖の方へ行くみたいにし、 川の方へ向かって行くみたいにしていてから、 しまいにずうっと沖の方へ行ってしまった。(W民話) en=kupa kuni pekor ku=yaynu エンクパ クニ ペコㇿ クヤイヌ (その犬)が私にかみつこうとしているように私は思った。(W) kuni p クニㇷ゚ …する(べき)もの。 c=e kuni p anakne porono an チェ クニㇷ゚ アナㇰネ ポロノ アン 私たちが食べるものはたくさんある。(S) (注 cékunip チェクニㇷ゚ [名]は《魚》。)oro ta, e=ewonne usa ki, e=wakkaku usa ki ranke kuni p ne na オロ タ、 エエウォンネ ウサ キ、 エワッカク ウサ キ ランケ クニㇷ゚ ネ ナ あなたはそこで顔を洗ったり、 水を飲んだりすればいいのですよ。(W民話) mak é=iki hawe an? somo an kuni p e=ye hawe ne na ne na マㇰ エイキ ハウェアン? ソモ アン クニㇷ゚ エイェ ハウェ ネ ナ ネ ナ あなたは何をなさる(とおっしゃる)のですか。 してはならないことをおっしゃっておられるのですよ。(W民話) kuni hi クニ ヒ ☞kunihi クニヒ ☆参考 他の助動詞のように文末に置かれることは少なく、 連体的に使われることが多い。 それも p ㇷ゚《もの、 の》の前が圧倒的に多い。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuni 2
- クニ 【接助】…するように、 …しようとして、 …するつもりで。 hńta a=omáre kuni ene ponko a=oúri hi an? フンタ アオマレ クニ エネ ポンコ アオウリ ヒ アン? 何を埋めるのにこんなに大きく掘ったんだい。(S) a=ninú kuni kem etarare wa anu アニヌ クニ ケㇺ エタラレ ワ アヌ 縫うように針をさしておきなさい。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuni 3
- クニ 【形名】[kun-(h)i …するべき/予定/はずである・こと] ①(動詞に終わる文(節)の後に置かれてこれを名詞句にする。) …するで(あろう)ということ、 できる(ような)こと、 …する(べき)こと。 tap a=ye kuni tónonsukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが真昼の凪(なぎ)だなあ。 ene…kuni エネ…クニ このように…するであろうこと=次のように…するであろう/することになっている。 ene ne kuni エネ ネ クニ こう(次のように)なるでしょう。 ene an kuni エネ アン クニ このような(次のような)ことが起こるでしょう。 (注 すでに起こったことであれば、 kuni クニ の代わりに hi ヒ が使われるところである。) ②[名詞化引用](次に「言う」「思う」「考える」「相談する」「言いつける」等々を意味する他動詞が来て、 kuni クニ で名詞化された文をその目的語とする間接引用文となる。) kuni ramu クニ ラム …すると思う。 e=mismu kuni ku=ramu エミㇱム クニ クラム あなたがさびしいだろうと私は思った。(S) kuni ye クニ イェ …すると言う。 opitta nisatta hunak un paye kuni ye kor oka オピッタ ニサッタ フナクン パイェ クニ イェ コㇿオカ みんなで明日どこかへ行くという話をしている。(S) a=saha i=nukar kuni a=ekímatek kusu アサハ イヌカㇻ クニ アエキマテㇰ クス 私は姉に見られるのではないかと気が気ではないので。(W民話) poro a=yupí a=saha a=ewtannere kuni a=ewkoramkor híne ポロ アユピ アサハ アエウタンネレ クニ アエウコラㇺコㇿ ヒネ 私たちは大きい兄と姉とを結婚させようと相談して。(NK民話) akihi a=ne kuni eraman kuni a=sitóma アキヒ アネ クニ エラマン クニ アシトマ 私が彼の弟だということを彼が知るのが(=彼に知られるのが)私は恐ろしかった。(S民話) pirka aynu ne/e=an kuni/e=takar kusu/ne na ピㇼカ アイヌ ネ/エアン クニ/エタカㇻ クス/ネ ナ あなたは立派な人になることを夢に見るのだよ。(NKy子守歌) ③(動詞句の後に続かず、 文頭に置かれて、 その前に言われた内容全体を受ける場合もある。)そうする(であろう)ということ。 “…néno yaynu hani!” “e pirka ruwe un, kuni ku=ramu kor k=ek pe ne kusu 「…ネノ ヤイヌ ハニ!」「エー、 ピㇼカ ルウェ ウン、 クニ クラム コㇿ ケㇰ ペ ネ クス」…「そう思いなさいよ。」「ええ、 いいよ。 私はそう思いながら来たのだから…。」/ ☆参考 間接引用の kuni クニ は kunak クナㇰ と言い換えられる場合もある。 しかし、 kunak クナㇰ の後に来る他動詞は、 ほとんどの場合 ramu ラム《…(ということ)を思う》または ye イェ《…(ということ)を言う》に限られている。 一方、 kuni クニ の後には ramu ラム、 ye イェ のほか、 eraman エラマン《…を知る》、 epakasnu エパカㇱヌ《…を教える》、 sitoma シトマ《…を恐れる》、 ekaspaotte エカㇱパオッテ《…を命じる》、 ewkoramkor エウコラㇺコㇿ《…を相談する》、 eese エエセ《…を承諾する》、 kar カㇻ《…をする》、 ki キ《…をする》、 takar タカㇻ《…を夢見る》等々いろいろな他動詞が来る。 さらに間接引用文をつくる以外に、 ne ネ《である》が後に続いて、 《…する予定/はず/つもり…である》というような使い方もある。 一方、 すでに起こったこと、 確認ずみのことに関して言うには kuni クニ ではなく yak ヤㇰ が用いられる。 ☞kunak クナㇰ、 yak ヤㇰ、 sekor セコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunihi
- クニヒ 【形名】(=kuni hi クニ ヒ) …するであろうこと、 …するべきこと。 …するようにということ。 aynu ka kar wa i=kore kuni hi a=ekóramkor hike? アイヌ カ カㇻ ワ イコレ クニ ヒ アエコラㇺコㇿ ヒケ? 我々のために人間もつくって下さるようにということを(国づくりの神に)相談してみないか? (S言い伝え) mosma utar e p hayta kuni(hi) tas ne nek モㇱマ ウタㇻ エㇷ゚ ハイタ クニ(ヒ) タㇱ ネ ネㇰ ほかの人々が食べるのが足りなくなるのではなかろうか。(S) ☆参考 kuni クニ 3と同義だが、 よりはっきりと念を入れて言う言い方。 用例のほとんどで、 直後に息つぎをしている。 ☞kuni クニ 3 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunine
- クニネ 【接助】…するように(することを目指して)。 cise soy ta ka poronno cikuni oka kunine iki=an チセ ソイ タ カ ポロンノ チクニ オカ クニネ イキアン 私は家の外にもたくさん薪があるようにした。(W民話) nep ka i=kare somo ki kunine iki kor oka=an ネㇷ゚ カ イカレ ソモ キ クニネ イキ コㇿ オカアン (彼女は)私に何もさせないようにして(何もかもしてくれて、 それほど私を大事にしてくれて)(私たちは)暮らしていた。(W民話) {E: so as to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunne 1
- クンネ 【自動】[< kur-ne 影・である] 黒い、 暗い、 黒く/暗くなる。 kunne cipanup クンネ チパヌㇷ゚ 黒い頭飾り布。 ☆参考 ekurok エクロㇰ まっ黒い。 sir-kunne シㇼクンネ あたりが暗くなる/暗い、 日が暮れる、 夜になる。 ☆対語 retar レタㇻ 白い、 peker ペケㇾ 明るい。 {E: to be black; dark.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kunnehay
- クンネハイ 【名】[kunne-hay 黒い・イラクサ][植物]「イラグサ」(=イラクサ)。 ☆参考 「イラグサに痛くないのと痛いのとあるがこれは痛くないほう。 乾かして皮をむくと麻みたいで黒い、 その黒い皮を言う。 ipisisiphay イピシシㇷ゚ハイ とも言う。」 (S) ☞retarhay レタㇻハイ〔知分類 p.162 ipisisip オオバイラクサ〕 {E: the dried, blackish outer layers of a type of non-stinging nettle.} (出典:田村、方言:沙流)
- kunnepas
- クンネパㇱ 【名】[kunne-pas 黒い・燃えかす] 消炭(木が燃えておき(燠)になってから消えたもの)(=kunne pas クンネ パㇱ)。 ☆参考 今の「炭」(木炭)を言うにもこの語を使うこともある。 ☆参考 retarpas レタㇻパㇱ[白い・燃えかす] 木がすっかり燃えて灰になったがまだ木の形のままであるもの。 paspas パㇱパㇱ 消炭。 {E: cinders.} (出典:田村、方言:沙流)
- kunneru
- クンネル 【名】[kunne-ru 黒い・筋] 黒髪。 retanru kunneru upakte レタンル クンネル ウパㇰテ 白髪と黒髪と半々だ。(S) ☆参考 retanru レタンル 白髪(しらが)。 otop オトㇷ゚ 髪の毛。 {E: black hair} (出典:田村、方言:沙流)
- kunnesiknum
- クンネシㇰヌㇺ 【名】[概](所は kunnesiknumi(hi) クンネシㇰヌミ(ヒ))[kunne-siknum 黒い・目玉] 黒目、 目玉の黒い部分。 ☆参考 retarsiknum レタㇻシㇰヌㇺ 白目。 sikramat シㇰラマッ ひとみ。 {E: the irises of the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
- kupapa
- クパパ 【他動】[kupa-pa …を噛む・(重複)](犬などが)…にかみつく、 (蚊が)さす(「かじる」)。 etutanne en=kupapa エトゥタンネ エンクパパ 私はカ(蚊)に「かじられた」(くわれた、 さされた)。(W) ☞kupa クパ {E: (for a dog, mosquito) to bite…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kur 1
- クㇽ 【名】[概](所は kuri(hi) クリ(ヒ)) ①影(うつる影)。 ②「人影」というときの「影」、 姿、 見える形。 nociw kur ka maknatara ノチウ クㇽ カ マㇰナタラ 星影(星の見える形=星)もあかあかと輝いている。(W会話) mosir kur a=nukár モシㇼ クㇽ アヌカㇻ 島影(=島の形)が見える。(W) yaykunnukarkane ヤイクンヌカㇻカネ[yay-kur-nukar-kane 自分の・姿・を見る・金属][古] 鏡。 ☆参考 日本語の「影」と同様、 うつる影のことも、 姿/形のことも言う。 {E: ①(a) shadow. ②form; external appearance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kur 2
- クㇽ 【名】[被修飾名][< kur クㇽ 1]…の人、 …する/した人。 ☆参考 動詞(動詞句)、 連体詞の後に置かれて修飾されてのみ使われる。 一般的に言って、 pe/p ペ/ㇷ゚《もの、 者》と比べると敬意を含むことが多く、 大人の男性を指すことが多い。 一人だけ。 ☆参考 二人以上には utar ウタㇻ《人々》が使われる。 ☆参考 aynu アイヌ《人間》、 utar ウタラ《人々》は修飾語なしにも使われ、 文頭にも立つことができる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kur 3
- クㇽ 【名詞語根】[< kur クㇽ 1] ①影、 姿、 見える形。 ☞kur クㇽ 1 ②人。 ☞kur クㇽ 2 ③[雅](ユーカラの言葉や決まった言い回しの中で、 韻律を整える働きをする。)pet-kur-etoko ペックレトコ [川・(< 影/姿)・の先端(=水源地)] 川の水源地の所(日常語では petetoko ペテトコ)。 ☆参考 ③の場合、 kur クㇽ 自体は特別のモノを指さないが、 見える形のあるモノを表す名詞の後に置かれたり、 そうでなくても、 見える様子を描写する表現に使われることが多い。 したがって kur クㇽ 1 の用法の延長と言える。 語構成または語源の表示では、 (< 影/姿)のように書いておく。 ☆参考 見える形のないことがらや、 特に場所・位置の表現には sam/sama サㇺ/サマ がよく使われる。 ほかにこの種の決まったモノを指さず韻律を整える働きをするものに orke オㇿケ、 ta タ がある。 (出典:田村、方言:沙流)
- kuri ante
- クリ アンテ 【連他動】[その影[所]・をいさせる](人)を笑う/嘲笑する。 na e=hotke wa e=an ruwe? iyohay, hetak hopuni, kuri a=ante na ナ エホッケ ワ エアン ルウェ? イヨーハイ、 ヘタㇰ ホプニ、 クリ アアンテ ナ (あなたは)まだ寝ているの? まああきれた、 早く起きなさい、 笑われるから。(S) ☆参考 emina エミナ《…のことを笑う》は、 嘲笑するとは限らない。 ただおかしくて/おもしろくて笑うことにも言う。 {E: to laugh, scoff at…} (出典:田村、方言:沙流)
- kurka
- クㇽカ 【位名】[kur-ka 影/姿・の上] ①(名詞句の後に置かれて)…の(全体の)上、 …の上面一帯。 so kurka míke kane ソ クㇽカ ミケ カネ 床(ゆか)の上が光っている。(S) yukermu kurka néno an iro ユケㇾム クㇽカ ネノ アン イロ ネズミの背中のような色。(W) iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na/kamuy oinkar イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ/カムイ オインカㇻ ゆりかごの上に神様が下るよ、 そこを神様が見守ってくれるよ。(S子守歌) ②(主に雅語で、 動詞の後に置かれて)…しながら、 …ているとき。 mokor kurka ta e=ek aan hawe ne wa モコㇿ クㇽカ タ エエカアン ハウェ ネ ワ 皆が眠ってしまった後にあなたは来たんだなあ。(S) ouhuy sirka/ouhuy attus/henoo uwao/kari kurka/…/kamuy itak haw オウフイ シㇼカ/オウフイ アットゥㇱ/ヘノオ ウワオ/カリ クㇽカ/…/カムイ イタㇰ ハウ こげた刀、 こげた厚司(の着物)がクルッと回りながら(=…厚司をクルッとひるがえしながら)(中略)と神が言う声が…。(W神謡K) (注 日常語では mokor kurka ta モコㇿ クㇽカ タ [慣用句]の例が二例出たのみである。 ☞kurkasike クㇽカシケ) ☆対語 kurpok クㇽポㇰ …の下。 {E: above…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kurkasike
- クㇽカシケ 【位名】[所](概は kurka クㇽカ)(=kurkasi クㇽカシ) ①その(全体の)上(の所)、 その上面一帯。 i=kurkasike/onuperanke イクㇽカシケ/オヌペランケ [雅](鳥になって空を飛んでいる父神は)私の体の上に涙を降らせた。(W神謡語り) ②[雅](動詞句の前に置かれて)…している間に、 …しながら。 kurkasike itako クㇽカシケ イタコ[その上・に言葉を置く] そうしている間に/そうしながら話をする/しゃべり始める。 ranke núpe/uturatura/kurkasike/itako hawe/ene oka hi ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ/クㇽカシケ/イタコ ハウェ/エネ オカ ヒ [雅]涙をあとからあとからとめどなく流し、 そうしている間に話し始めて次のように言った。(W神謡語り) ☆発音 歌うときは kurkasike クㇽカシケ と発音され、 話すときは通常 i が落ちて kurkaske クㇽカㇱケ と発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kurpok
- クㇽポㇰ 【位名】[kur-pok 影/姿・の下] …の下面、 …の下一面。 ni kurpok ta ニ クㇽポㇰ タ 木の下に(木の(幹の)下側に、 木の下の地面に)。(S) ☆対語 kurka クㇽカ …の上面。 ☆参考 kurka クㇽカ は直接の上面を言うが、 kurpok クㇽポㇰ は、 直接の下面も離れた下の方も表す。 {E: lower area of; below.} (出典:田村、方言:沙流)
- kus 2
- クㇱ 【位名】(川)の向こう側。 ruyka kus ta en=akkari ルイカ クㇱ タ エナッカリ 橋の向こうで追い越された。(S) {E: the other side of (a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kus(u)
- クス/クㇱ 【接続/後副】①(動詞句の後で) …するために、 …したから。 mosma kur kor kusu é=iki hi ka somo ne モシマ クㇽ コㇿ クス エイキ ヒ カ ソモ ネ ほかの人が持つためにあなたはするのではない。 kemaha nam kusu suy soyne rusuy ケマハ ナㇺ クス スイ ソイネ ルスイ 足が冷たくなるのにまた外へ出たがる。 ②(名詞句の後で) …のために、 …のゆえに、 そのために。 mosma kur kusu ne kunak ku=ramu モㇱマ クㇽ クス ネ クナㇰ クラム ほかの人のためだと私は思った。 ekouwepekennu kus ek エコウウェペケンヌ クㇱ エㇰ 彼はあなたの話を聞きに来た。(S) ③(kus クㇱ にならず、 常に kusu クス の形で)(関係詞的用法)そのために…する/したところの…(…する/した目的)。 kusu e=arpa p epitta e=eraman ka somo ki no hńta kusu túnas e=hosipi hawe an? クス エアㇻパㇷ゚ エピッタ エエラマン カ ソモ キ ノ フンタ クス トゥナㇱ エホシピ ハウェ アン? そのためにおまえが行った事を(行った目的である勉強を)すっかりおぼえないで、 なぜ早く帰って来たのか。 ④熟語 hi kusu ヒ クス (だ)から、 そのために。 c=e ka etoranne hi kusu arorkisne kanpi níkor cómare hine… チェ カ エトランネ ヒ クス アロㇿキㇱネ カンピ ニコㇿ チョマレ ヒネ…. 食べたくなかったからそっと紙にくるんで…。(S) hemanta kus(u)/hńta kus(u) ヘマンタ/フンタ クス/クㇱ なぜ。 mak an kus(u) マカン クス/クㇱ どういうわけで。 mak an pe kus(u) マカン ペ クス/クㇱ どういうわけで。 makanak ne kus(u) マカナㇰ ネ クス/クㇱ どういうわけで。 wa kus(u) ワ クス/クㇱ …したから、 だからこそ。 pe ne kus(u) ペ ネ クス/クㇱ/p ne kus(u) プ ネ クス/クㇱ …する/したものだから、 …する/したので。 k=eywankep ka isam, a=konere p ne kusu ケイワンケㇷ゚ カ イサㇺ、 アコネレㇷ゚ ネ クス 私が使うのがない、 粉々にされたものだから。(S) hike kusu/ayke kusu ヒケ クス/アイケ クス …する/したからといって、 …したとしても。 keray(po) kus(u) ケライ(ポ) クス/クㇱ …したおかげで。 kus(u) keray(po) …クス/クㇱ ケライ(ポ) (動詞の後に置かれて)…したおかげで。 e=an kus(u) keray(po) エアン クス/クㇱ ケライ(ポ) あなたのおかげで。 ne kus(u) koraci ネ クス/クㇱ コラチ まるで…そっくりに。 kamuy ne kus koraci an onne kur カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ まるで神のような老人。(KC民話) 使役 + kusu ye クス イェ …するように言う(間接命令)。 i=ahupte kus(u) ye イアフㇷ゚テ クス/クㇱ イェ (引用文で)彼は私たちに入りなさいと言う。(NK民話) en=ere en=ere kus ye エネレ エネレ クㇱ イェ 私に食べなさい食べなさいと言う。(S) hunakke kusu フナッケ クス ☞hunakkekusu フナッケクス。 hinakke kusu ヒナッケ クス ☞hinakkekusu ヒナッケクス。 kusu an クス アン[単]/kusu oka クス オカ[複] とても…。 sattek kusu oka サッテㇰ クス オカ (二つ以上が)とてもやせこけている。(S会話) kus(u) ne クス/クㇱ ネ (未来の表現) …する(ことになっている)、 …しようとしている、 …します。 ☞kusu ne クス ネ ☆発音 早く話すとき強調しないときはしばしば語末の母音 u が落ちて kus クㇱ と発音される。 {E: ①in order to…; because one did… ②for…; because… ③that's why for that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kusa
- クサ 【他動】[単](複は kuspa クㇱパ)…を舟で川を渡す。 {E: to take…across a river by boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kusnaotke
- クㇱナオッケ 【他動】[kus-na-otke その向こう側・のほうへ・突き刺す] …を突き抜けるまで刺す。 ahaː, e=kusnaotke somo ki yakka pirka p hńta kus e=kusnaotke siri an? アハー、 エクㇱナオッケ ソモ キ ヤッカ ピㇼカㇷ゚ フンタ クㇱ エクㇱナオッケ シリ アン? まあ、 突き通して刺さなくてもいいのに、 どうして突き通るまで刺すの。(S) {E: to pierce, stab through…} (出典:田村、方言:沙流)
- kuspa
- クㇱパ 【他動】[複](単は kusa クサ )(二人以上を)…を舟で川を渡す。 {E: to take …across a river by boat (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuste
- クㇱテ 【複他動】[他動使役][kus-te …を通る・させる] …に…を通す。 corpokke kuste チョㇿポッケ クㇱテ その下をくぐらす(裁縫で、 くけるとき糸を)。(W) kasi toy a=kuste カシ トイ アクㇱテ 上に土をかぶせる。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(悪い熊の描写の常套句)。 {E: to pass…through…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kusu ne/kus ne
- クス ネ/クㇱ ネ 【接助+デアル動】(未来の表現) …する(ことになっている)、 …しようとしている、 …します。 aynu itak ne ci=ye kusu ne アイヌ イタㇰ ネ チイェ クス ネ (それを)私たちはアイヌ語で言います。(S独話) núman k=ek kusu ne a korka ヌマン ケㇰ クス ネ ア コㇿカ 私はきのう来るつもりだったけれど。(S会話) e=utari e=ere yakun e=utari opitta ray kusu ne aan pe エウタリ エエレ ヤクン エウタリ オピッタ ライ クス ネ アアン ペ あなたが(これを)あなたの村人に食べさせたらあなたの村人はみんな死ぬところだったが。(NK民話) ☆発音 早く言うときは kus ne クㇱ ネ となることが多い。 (出典:田村、方言:沙流)
- kúsuwep
- クスウェㇷ゚ 【名】[ku-suwe-p (鳴き声の擬音)/弓・…を煮る・もの](?) [動物]ハト(鳩)(山鳩)。 ☆参考 kúsuwep toytaː, huːci wakkataː クースウェㇷ゚ トイター、 フーチ ワッカター《鳩は畑を耕す、 おばあさんは水を汲む》と鳴く。(S)〔知分類 p.208〕 {E: a pigeon; a dove.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kutcama
- クッチャマ 【名】[所](概は kutcam クッチャㇺ) …の声の音色。 kutcama pirka クッチャマ ピㇼカ 声がいい、 声がきれいだ。(S) itak kutcama uneno an イタㇰ クッチャマ ウネノ アン (二人の)しゃべる声がよく似ている。(S) {E: the tone of voice of…} (出典:田村、方言:沙流)
- kutpokeciw
- クッポケチウ 【他動】[kut-pok-e-ciw 帯・の下・に・さす](刀)を腰に(帯/ベルトの下に)さす。 kamuy ranke tam/a=kutpokeciw カムイ ランケ タㇺ/アクッポケチウ [雅]私は神から下されたような立派な刀を腰にさした。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kututur
- クトゥトゥㇽ 【名】[概](所は未出。 utur ウトゥㇽ の所は uturu(hu))[kut-utur きりたった岩崖・の間] きりたった岩崖の間の狭く深い所。 {E: between steep rocky mountains.} (出典:田村、方言:沙流)
- kuwa
- クワ 【名】[概](所は kuwa(ha) クワ(ハ)) ①杖。 ②墓標。 raykur kuwa ライクㇽ クワ 死んだ人の杖すなわち墓標。 ③利子。 kuwa kor kane クワ コㇿ カネ [熟語] (文字通りには)杖をついて=利子がついて。 onaha korpa p opitta kuwa kor kane a=hosíppare nankor オナハ コㇿパㇷ゚ オピッタ クワ コㇿ カネ アホシッパレ ナンコㇿ 彼の父親が持っていたものは全部利子がついて返されるでしょう。(W民話) {E: ①a stick; a staff. ②a grave marker. ③interest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuwaha
- クワハ 【名】[所](概は kuwa クワ)…の杖、 …の墓標。 {E: the stick, staff, grave marker of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- kuyoy pise
- クヨイ ピセ 【名】[膀胱・ふうせんのようにふくらむ/ふくらんだ袋](熊の)膀胱の袋(熊の膀胱をきれいに洗ったもの、 袋として利用する。) “a=ewár kor pisene, a=sikónum kor kaptek pe hńta an?” “kuyoy pise” 「アエワㇻ コㇿ ピセネ、 アシコヌㇺ コㇿ カㇷ゚テㇰ ペ フンタ アン?」「クヨイ ピセ」 「吹けばふくらみ吸えばペチャンコになるものはなあに?」「(熊の)膀胱の袋。」(なぞなぞ) (S) {E: the bladder (of a bear).} (出典:田村、方言:沙流)
- mak 1
- マㇰ 【位名】[概](所は makke マッケ)(独立的にも相対的にも使われる。) (…の)後ろ側、 (…の)奥、 (海側に対して)山側、 山奥の方、 (家の中の)いろりから遠い方。 toop mak ta k=ánu wa ora os k=érampewtek トオㇷ゚ マㇰ タ カヌ ワ オラ オㇱ ケランペウテㇰ (私はそれを)ずうっと奥の方/後ろの方に置いてあとでわからなくなった。(S) iyotta mak wano an ikuynimak イヨッタ マㇰ ワノ アン イクイニマㇰ 一番奥のほうにある奥歯(親知らず)。(W) mak ta ekasi マㇰ タ エカシ 先祖のおじいさん、 ひいおじいさん。 {E: behind, inside…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mak 2
- マㇰ 【疑副】どう。 mak hawean マㇰ ハウェアン どう言う、 何と言う。 híne mak hawean? ヒネ マㇰ ハウェアン? そしたら(彼は)なんて言ったの? (S) (注 「何と言う」は hńta/hemanta フンタ/ヘマンタ《何》を使わず、 mak マㇰ を使って言う。) mak iki マㇰ イキ どうする、 何をする、 どのように過ごす。 a=irwaki mak iki kor an? アイㇼワキ マㇰ イキ コㇿ アン? 私たちの兄弟(兄または弟)はどうしている(達者か)? (兄弟姉妹の間の会話) (S) (注 「何をする」も mak マㇰ を使って mak iki マㇰ イキ と言う。 これは、 何をするか/しているか全然わからない場合に、 どのように時を過ごしているかを問う言い方である。 hńta/hemanta フンタ/ヘマンタ《何》を使って hńta kar フンタ カㇻ というのは、 何かをつくる/つくっているとか、 何かをする/しているとかがわかっていて、 具体的に何をするか/しているかを問う言い方である。) mak ye マㇰ イェ (それを)どう言う。 (次の慣用表現で)mak a=ye hawe? マカイェ ハウェ? (直訳すると)私たちは/一般に人は(それを)どう言うの=どう言いようもない、 しかたがない。 mak ku=ye hawe? マㇰ クイェ ハウェ? (直訳すると)私は(それを)どう言うの=どう言いようもない、 しかたがない。 ene kú=irara wa kú=iki p ne kus a=en=koyki ayke kusu mak ku=ye hawe? エネ クイララ ワ クイキㇷ゚ ネ クㇱ アエンコイキ アイケ クス マㇰ クイェ ハウェ 私はあんなに言うことをきかなかったんだから叱られてもしかたがない。 mak un a=ye hawe? マㇰ ウン アイェ ハウェ? いつまで言っていてもしょうがない、 それ以上言うことができないからこのままにしておこう。 mak un a=ye ya マㇰ ウン アイェ ヤ/マクン アイェ ヤ 何と言っても。 mak an マㇰ アン/マカン どのようである、 どんな。 mak an yakka pirka wa マㇰ アン ヤッカ ピㇼカ ワ どうでもいい。(S) mak an uske ta a=eywanke kor pirka p an? マㇰ アン ウㇱケ タ アエイワンケ コㇿ ピㇼカㇷ゚ アン? どんなときに使えばいいの? (S) mak e=réhe an? マㇰ エレヘ アン?/e=rehe mak an? エレヘ マㇰ アン? あなたの名前はなんというのですか。 mak ataye an? マㇰ アタイェ アン? 値段はいくらですか。 mak ani マカニ どうして、 どのようにして。 eci=ránmokka hawe ne p mak ani e=ruska p he an? エチランモッカ ハウェ ネㇷ゚ マカニ エルㇱカㇷ゚ ヘ アン? (私はあなたを)からかっただけなのに(あなたは)どうして怒るの? … hike mak? ヒケ マㇰ? …してはどうですか(提案) (S) ☆参考 mak マㇰ は makanak マカナㇰ と同義だが、 より簡単に(軽く)言う言い方。 沙流川筋では下流でも中流でも使うが、 千歳の白沢ナベさんによれば千歳では使わず、 軽く言うときでも makanak マカナㇰ を使う。 ☞makanak マカナㇰ {E: how; how…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makanak
- マカナㇰ 【副】どう、 どのように。 makanak katuhu an kur マカナㇰ カトゥフ アン クㇽ いったいどんな格好をした人。(W) makanak an マカナㇰ アン どのようである、 どんな。 makanak an itak e=nu rusuy hawe an? マカナㇰ アン イタㇰ エヌ ルスイ ハウェ アン? どんな言葉をあなたは聞きたいの? (S) ☆参考 mak マㇰ と同義だが「いったいどのように」という、 疑問の意をよりはっきりさせる。 ☆参考 千歳の白沢ナベさんによれば、 千歳の方では mak マㇰ は使わず、 軽く言うときでも makanak マカナㇰ を使う。 {E: how; what; which.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- makayo
- マカヨ 【名】[植物]フキノトウ。 hekaye makayo ヘカイェ マカヨ 「年とった」(=とうがたった)フキノトウ。(S)〔知分類 p.17〕 {E: the flower of the butterbur (petasites japonnicus (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
- makun
- マクン 【連体】[mak-un 奥・にある] 奥の、 (海側でなく)山側の。 (=mak un マㇰ ウン) {E: the innermost…; the mountains (as opposed to the sea.).} (出典:田村、方言:沙流)
- Marattosapa
- マラットサパ 【名】[< marattosapa 1](星座名)(天の川の西側にある男の星座。 三つの星がちょうど熊の頭の二つの目と鼻のように三角形に並んでいる。 東側にある iyutani イユタニ はこれの妻。) (S) ☞iyutani イユタニ (出典:田村、方言:沙流)
- maskin
- マㇱキン 【副】(思いがけないことを表す。 正確な意味は不明。) ①そんなことをしては。 puyne k=an pekor kú=itak maskin eci=kémnu ka ki プイネ カン ペコㇿ クイタㇰ マㇱキン エチケㇺヌ カ キ 私一人だけしかいないようなことを言ってはあなたがかわいそうだ。(NZ独話) a=omáp yakun maskin niwen utar or ta nepkire アオマㇷ゚ ヤクン マㇱキン ニウェン ウタㇻ オッタ ネㇷ゚キレ かわいいならなおさらきびしい人々のところで「かせがせれ」(働かせなさい)。(W)(「かわいい子には旅をさせ」に似た、 ことわざのような一つの慣用表現。) ② sirunno maskin シルンノ マㇱキン まさか。 maskin he tap/maskin heta マㇱキン ヘ タㇷ゚/マシキン ヘタ なおいっそう (Sユーカラ) {E: ①if one does that then… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matkor
- マッコㇿ 【自動】[mat-kor 女/妻・を持つ] 妻を持つ、 妻を持っている、 妻をめとる。 repuyso ka ta a=rokte kamuy oro wa matkor hike matkor レプイソ カ タ アロㇰテ カムイ オロ ワ マッコリケ マッコㇿ 沖のほう(=海外)に住む神の所から妻をめとる者はめとり…。(S言い伝え) ☆参考 mat kor マッ コㇿ、 mat etun マッ エトゥン とも言う。 ☞mat マッ {E: to have a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matkorepa
- マッコレパ 【他動】[複](matkore マッコレ は単複の区別なし) (二人以上の男)に妻を与える、 …を結婚させる。 atuyso ka wa a=matkorepa hike iporo retar kusu oka アトゥイソ カ ワ アマッコレパ ヒケ イポロ レタㇻ クス オカ 海外から妻を与えられた人々はとても色が白い。(S言い伝え) {E: to give a wife to…; make…marry.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- matnaw
- マッナウ 【名】[mata-maw 冬・風](?) 北風。(S) ☞réra レラ {E: a northern wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- matsuwop
- マッスウォㇷ゚ 【名】[mat-suwop 女・箱]女が自分の首飾り玉連(tamasay タマサイ)や耳環(ninkari ニンカリ)などを入れておく箱、 美しい彫刻がしてある。(W) (S) ☞suwop スウォㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
- mawe(he)
- マウェ(ヘ) 【名】[所](概は maw マウ) …の呼気、 …の風、 …の空気。 mawe tuy マウェ トゥイ 息が絶える(tasu tuy タス トゥイ とも言う)。 mawe(he) an マウェ(ヘ) アン …に似ているようだ。 nupuri tapka wa/kamuymaw ne a p/yupke mawe/ciranaranke ヌプリ タㇷ゚カ ワ/カムイマウ ネ アㇷ゚/ユㇷ゚ケ マウェ/チラナランケ [雅]山の頂上から神風の強い風が吹き下ろしてきた。(W民話) {E: the breath, wind, air of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mawkar
- マウカㇻ 【自動】[maw-kar 風・に当たる] 伝染病に感染する。 ☆参考 rérakar レラカㇻ とも言う。 {E: to be infected by a contagious disease.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mawkaske
- マウカㇱケ 【位名】[所](概は mawka マウカ)…の風上、 …の東の方。 eci=kotánu mawkaske ta エチコタヌ マウカㇱケ タ あなたの村の東手の方に。(W民話) {E: upwind of…; east of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mawtum
- マウトゥㇺ 【名】[maw-tum 気・の中](?) しようとしている/しているつもりでいるがそうできていない様子/格好。 ku=nitan mawtum ku=ki wa k=ek クニタン マウトゥㇺ クキ ワ ケㇰ 格好だけは急いで(あまり早くないが)来た。(S) sike mawtum ki ruwe シケ マウトゥㇺ キ ルウェ 変なしょい方をしている。(S) aynu mawtum アイヌ マウトゥㇺ 当り前でない汚い人。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- may
- マイ 【名】[概](所は maye(he))(美しい)響き(金物などを叩いた後ウーンと鳴っている音)(=kanemay カネマイ)。 kane may ne uwetunuyse カネ マイ ネ ウウェトゥヌイセ (女神の声などが)金(かね=金属)の響きのように美しく響く。(S) {E: a (beautiful) sound. (metallic)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- maynehpo
- マイネㇸポ §007.むすめ(娘)(13)maynehpo〔máǐ-neh-po まイネㇸポ〕[mayneh(
tah「しこのめのこら」「醜い娘たち」⦅樺太神謡, p.17⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:) - mekka
- メッカ 【位名】[mek-ka (?)・の上]… の上側(山の尾根のように左右よりも高い所がある長さを持っているような場合にその上を言うらしい)。 sítu mekka ta シトゥ メッカ タ 尾根の上に。 humne e=sapa mekka ta e=yanke wa e=ek フㇺネ エサパ メッカ タ エヤンケ ワ エエㇰ あなたは時にはそれをあなたの頭の上にのせて来た。(S) {E: above, on top of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- menkane
- メンカネ 【名】[< 日本語] 眼鏡。 menkane kor kane kemeyki kor an メンカネ コㇿ カネ ケメイキ コラン (彼女は)眼鏡をかけて針仕事している。(W) {E: a pair of glasses; spectacles.} (出典:田村、方言:沙流)
- menokopo
- メノコポ §007.むすめ(娘)(16)menokopo〔me-nó-ko-po メのコポ〕⦅H.⦆少女;年頃の娘;若い女。[menoko(女)+po(指小辞)]。"ar-so-ke ta sine〜chis kor an"「向こうの座の所で一人の若い女が泣いていた」⦅民譚集, p.88⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- merit
- メリッ 【名】[概](所は mericihi メリチヒ)[me-rit (?)・筋]首筋。 sarki merit kor/sarki tapsut kor/sarki cikir kor サㇻキ メリッ コㇿ/サㇻキ タㇷ゚スッ コㇿ/サㇼキ チキㇼ コㇿ 葦のような首を持ち葦のような肩を持ち葦のような足を持ち…。 (ユーカラの中で、 やせて細長い人の描写。) (S) {E: the nape of the neck.} (出典:田村、方言:沙流)
- merkot
- メㇾコッ 【自動】[mer-kot つや・…についている](目が)ギョロギョロしている。 sik takupi merkot シㇰ タクピ メㇾコッ 目ばかり「ケロケロ」(=ギョロギョロ)していた。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- mermerke
- メㇾメㇾケ 【自動】[mermer-ke (擬態の重複)・(自動詞形成)](星が)またたく。 {E: for stars to twinkle.} (出典:田村、方言:沙流)
- mestektek
- メㇱテㇰテㇰ 【他動】[mes-tektek (mesu《はぐ/そぐ》の語根)・急に…する]…を急にサッとはぐ/めくりとる、 (衣服)をかぎざきにする。 hńta e=eokokte híne e=mip e=mestektek ruwe an? フンタ エエオコㇰテ ヒネ エミㇷ゚ エメㇱテㇰテㇰ ルウェ アン? (あなたは)何にひっかけて服をかぎざきにしたの? (S) ☞mesu メス (出典:田村、方言:沙流)
- metotsoka
- メトッソカ 【名】[metot-so-ka 山中・平らな広がりのある場所・の上] 山のずっと奥の地。 {E: an area deep in the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mik
- ミㇰ 【自動】[声の擬音]ほえる(犬がワンワンと)。 seta mik kor an セタ ミㇰ コラン 犬が吠えている。(W) ☆参考 ウオーと遠吠えすることは wóse ウォセ。 {E: (for a dog) to bark.} (出典:田村、方言:沙流)
- mim 2
- ミㇺ 【名】[概](所は mimi(hi) ミミ(ヒ)) [動物]魚肉、 魚の身(骨や皮以外の魚肉の部分)。 same mim サメ ミㇺ サメの身。 uttap mim ウッタㇷ゚ ミㇺ カスベの身。 ☆参考 人間でも太っていることを mímus ミムㇱ [mim-us 身が・ついている]と言う。 〔知分類 p.47〕 {E: fish meat.} (出典:田村、方言:沙流)
- mimici
- ミミチ 【名】[mimi-ci 身[所]・焼けている](直訳すると)身が焼けている(icanuy イチャヌイ《マス》のあだな)。 aynu or ta/paye=an ki kor/mimici mimici sekor/a=i=ye kusu somo ci=ye na アイヌ オッタ/パイェアン キ コㇿ/ミミチ ミミチ セコㇿ/アイイェ クス/ソモ チイェ ナ 人間のところへ行くと「身焼け、 身焼け」と言われるから言わない(教えてやらない)ぞ。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- mimiironnesamampe
- ミミイロンネサマンペ §056 ミガレイ(ドロガレイ) (1) mimi-ironne-samampe (mi-mí-i-ron-ne-sa-mam-pe)「ミみイロンネサマンペ」[
ta dubia SCHMIDT. (出典:知里動物編、方言:) - mínakotom
- ミナコトㇺ 【自動】[mina-ko-tom 笑う・と共に・光る] 笑うときれいである、 笑顔が美しい。 mínakotom ruwe! ミナコトㇺ ルウェ! 笑い方が美しいねえ。(W) ☆対語 mínakohayta ミナコハイタ {E: to laugh, smile beautifully.} (出典:田村、方言:沙流)
- mintuci
- ミントゥチ 【名】[< 日本語 みづち]かっぱ(河童)。 pet or ta oka mintuci anak wakka oterke kor anak earkinne tumkor pe ne ペトッタ オカ ミントゥチ アナㇰ ワッカ オテㇾケ コㇿ アナㇰ エアㇻキンネ トゥㇺコㇿ ペ ネ 川に住むかっぱは水を踏むととーても力が強いものだ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- momka
- モㇺカ 【他動】[mom-ka 流れる・(他動詞化)] … を流す(ものを水中などに)。 a=momka wa isam アモㇺカ ワ イサㇺ 流されてしまった。(S) ☆参考 水などを流すことには使わない。 バケツの水などを流すことは kuta クタ と言う。 {E: to wash away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mon 1
- モン 【名】[< 日本語] 門。 mon or ta an モン オッタ アン(彼は)門の所にいた。(S民話) {E: gate.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- monkurkasi
- モンクㇽカシ 【名】[mon-kurkasi 手(体)・の上全面][雅](次の慣用句で)monkurkasi kosumnatara モンクㇽカシ コスㇺナタラ [雅]体がすっかり疲れてしまっている。 tane ne kusu/a=monkurkasi/kosumnatara タネ ネ クス/アモンクㇽカシ/コスㇺナタラ [雅]今はもう私は疲れてきました。(Sユーカラ語り) ☞emontum エモントゥㇺ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- móno a
- モノ ア 【自動】[副+自動][単](複は móno rok モノ ロㇰ)[< 静かに・座る](?) 座る、 下に座る(あぐらをかかずにひざを折って)。 té ta móno a テ タ モノ ア ここに座りなさい。(S) móno k=a ayne ku=hopuni kor ku=kema ukonitne モノ カ アイネ クホプニ コㇿ クケマ ウコニッネ 長い間座っていて立ち上がると足が棒のようにかたくなっている。(S) ☆参考 昔は男はあぐらをかくのが正式の座り方で、 これは略式の座り方であった。 {E: to sit (down).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- móno áre
- モノ アレ 【他動】[副+自動使役]座らせる。 ikuso or ta móno a=are wa イクソ オッタ モノ アアレ ワ (彼は)酒席に座らされて。(W言い伝え) {E: to make, let sit (down).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- monowahpo
- モノワㇵポ §007.むすめ(娘)(20)monowahpo〔mo-nó-wah-po モのワㇵポ〕⦅マオカ⦆【雅―tuitak(昔話)、ucaskuma(酋長談)などにおいて】少女。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- monpok
- モンポㇰ 【位名】[概](所は monpoki モンポキ/monpokke モンポッケ)[< mon-pok 手・の下] …のすぐ下の方(上の方にいるものが見おろして見えるような位置)、 すぐそば。 taperehe monpok タペレヘ モンポㇰ 肩胛骨の下。(S) iyoykir monpok/cituye amset/kane amset/cisireanu イヨイキㇼ モンポㇰ/チトゥイェ アㇺセッ/カネ アㇺセッ/チシレアヌ 宝壇のすぐそばに別づくりの高床、 金(かね)の高床が置かれていた。(Sユーカラ) {E: lower; below.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- monpoki
- モンポキ 【位名】[所](概は monpok モンポㇰ)その下の方(上の方にいるものが見おろして見えるような位置)、 そのすぐそば。 en=monpoki エンモンポキ 自分が山の上の方にいて、 そこから見下ろす下の方。(S) taperehe monpoki タペレヘ モンポキ 肩胛骨の下(心臓のあたり)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- monracici
- モンラチチ 【他動】[mon-racici 手・をぶらさげている] 手をぶらさげている(動物神が死んだときの骸の様子)。 itemeni ka ta heynu/a=monracici heynu/án=an ruwe ne イテメニ カ タ へイヌ/アモンラチチ ヘイヌ/アナン ルウェ ネ (私は)梁の上から手をダランとぶらさげていた。(HC神謡) ☆参考 kemaracici ケマラチチ 足をダランと下げている。 heracici ヘラチチ 頭をダランと下げている。 {E: to hang, dangle the hands, arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- montumu(hu)
- モントゥム(フ) 【名】[所](概は montum モントゥㇺ) (…の)体の具合/調子。 yaykata ku=montumuhu ku=nu wa ku=sini kusu ne ヤイカタ クモントゥムフ クヌ ワ クシニ クス ネ 私は自分で自分の体具合いを聞いて休みます=自分の体具合を感じてわかって、 それに応じて休みます。(W) montumu páse モントゥム パセ 気分が悪い、 体がだるい。 tanto ku=montumu páse kusu hum as タント クモントゥム パセ クス フマㇱ 今日は私はなんだか体がだるいようだ。(S) {E: the condition of the body of…} {E: to feel tired, dull.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- moroahpo
- モロアㇵポ §007.むすめ(娘)(21)moroahpo〔mo-ró-ah-po モろアㇵポ〕⦅シラヌシ⦆【雅―tuitah(昔話)、ucaskoma(酋長談)において】少女。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- moromahpo
- モロマㇵポ §007.むすめ(娘)(19)moromahpo〔mo-ró-mah-po モろマㇵポ〕[moro(?
tah(昔話)、ucaskuma(酋長談)などに用いられる】少女;未婚の若い女。pon moromahpo「若い娘」⦅千徳, pp.2, 3⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:) - mosir
- モシㇼ 【名】[< mo-sir 小さい(?)/静かな・地]国土、 島、 地(広い範囲の大きなまとまった土地を言う。 一つの国を指すこともあり、 広く世界全体を指すこともある。 神の国、 人間の国等の「国」をも指し、 また、 せまく言うときは、 一つの島、 一つの地方を指すこともある。 kotan コタン が人の集まって住んでいる所、 つまり村や集落、 あるいは村々の集まり(地域)等を表すのに対し、 mosir モシㇼ は、 人が住んでいても住んでいなくても言う)。 a=kor mosir アコㇿ モシㇼ 私たちの国土(北海道を指すこともあり、 日本を指すこともある)。 aynu mosir アイヌ モシㇼ (神の国に対して)人間の国、 (sísam mosir シサㇺ モシㇼ に対して)アイヌの国(多くの場合北海道を指す)。 kamuy mosir カムイ モシㇼ 神の国、 天国。 kanna mosir カンナ モシㇼ 天の国(=神の国)。 repun mosir レプン モシㇼ 沖の島=海外(本州等も外国も含む)。 samor mosir サモㇿ モシㇼ 本州。 sísam mosir シサㇺ モシㇼ 和人の国(多くの場合、 本州以南を指す。 また北海道の中で交易相手の和人の住んでいた地方を指すこともある)。 mosir hoppa モシㇼ ホッパ (=mosiroppa モシロッパ)世を去る、 (身分のある人や敬われている人などが)亡くなる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Mosir-sitcire
- モシㇼシッチレ 【名】[< mosir sir-ci-re 国/土地/国土・地・焼ける・させる](原義は)国土を焼く(ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の呼び名の一部)。 ☞Kotan-sitcire コタンシッチレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosirso
- モシㇼソ 【名】[mosir-so 国土・広がりを持つ所] kanto or wa/mosirso ka ta/rán=an ruwe カント オㇿ ワ/モシㇼソ カ タ/ラナン ルウェ [雅]天から地上に降りて来ましたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosirumake
- モシルマケ 【自動(?)】[mosir-umake 国土・(?)](次の文脈で)mosirumake/semkoraci モシルマケ/セㇺコラチ [雅]国も割れてしまいそうなすごい音を響かせて。(Sユーカラ) toni unma/tani unma/apkas hum ko/mosirumake/semkoraci/apkas ranke トニ ウン マ/タニ ウン マ/アㇷ゚カㇱ フㇺ コ/モシルマケ/セㇺコラチ/アㇷ゚カㇱ ランケ [雅]あちらのほうへこちらのほうへ歩く音が国も割れてしまいそうにものすごい歩き方で歩きまわります。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosma 1
- モㇱマ 【後副】…のほかに、 そのほかに、 (連体的に使われて) …のほかの…。 mosma mosma hawean モㇱマ モㇱマ ハウェアン 関係のない話をする、 話をそらす。 apto as hi mosma mak ku=ye kusu? アㇷ゚ト アㇱ ヒ モㇱマ マㇰ クイェ クス? 雨が降ることのほかには何を言えばいい? (S) en=mosma p oro wa etun エンモㇱマㇷ゚ オロ ワ エトゥン 私以外の人から借りなさい。(W) mosma kotan un kur モㇱマ コタヌン クㇽ 他の村の人。(W) {E: other; another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- mosma 2
- モㇱマ 【後副】…だけ。 sine pa mosma シネ パ モㇱマ 一年だけ。 ku=toye sine pa mosma k=eyrusa クトイェ シネ パ モㇱマ ケイルサ 私の畑を一年だけ人に貸す。(S) ☆参考 sine pa patek シネ パ パテㇰ 一年だけ、 sine pa takup シネ パ タクㇷ゚ 一年だけしか…しない。 {E: only…; just…} (出典:田村、方言:沙流)
- mososo
- モソソ 【他動】[mos-os-o (擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)] 起こす、 ゆすぶって起こす。 ésir nisat or ta a=en=mososo エシㇼ ニサトッタ アエンモソソ (私は)今朝明け方に起こされた。(S) {E: to wake up…; to jolt awake…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- moto-orke
- モト オㇿケ 【名】[所](orke オㇿケ の概は or オㇿ だが、 moto or モト オㇿ は出てこない。)[起源・の所](…の)もと/起源となる所、 起源、 素性、 先祖。 etoko wano Aynu mosir ta okay pe ka a=moto-orke népa ka somo ki korka エトコ ワノ アイヌ モシッタ オカイ ペ カ アモトオㇿケ ネパ カ ソモ キ コㇿカ 私たちの先祖は昔からアイヌモシリ(北海道)に住んでいたわけではないけれども。(S言い伝え) tu moto-orke hunara kor as wa an トゥ モトオㇿケ フナラ コㇿ アㇱ ワ アン 彼は(そいつの)素性をいろいろと探りながら立っていた。(W民話) {E: place of origin (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- motoho
- モトホ 【名】[所](概は moto モト)…のもと、 …の起源、 …の素性、 …の原因。 siyeye utar oka kor motoho ye シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 病気の人々がいると(彼は)その原因を言い当てる。(NK民話) {E: the source, origin of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- motonkor
- モトンコㇿ §341 クマタカ (3) motonkor (mo-tón-kor)「モとンコㇿ」[
talis TEMMINCK & SCHLEGEL.) (出典:知里動物編、方言:) - motpok
- モッポㇰ 【名】[mot-pok (?)・の下][動物]魚のあごから腹に続く柔らかい部分。 ☆参考 mot モッ は mokrap モㇰラㇷ゚ の mok モㇰ と同源か? または < nota ノタ《ほお》か? ☆参考 cep-notpok チェㇷ゚ノッポㇰ とも言う。 {E: the soft area of a fish from the jaw through to the belly.} (出典:田村、方言:沙流)
- moyo
- モヨ 【自動】(人数が)少ない。 (動物が少ないことにも言う。) moyo kotan モヨ コタン 住民の少ない村、 小さい村。 hekattar moyo ヘカッタㇻ モヨ こどもが少ない。(S) ☆対語 inne インネ。 {E: few; not many (people)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- moyono
- モヨノ 【自動】[moyo-no 人数が少ない・とても] 人数が/住民がとても少ない。 moyono utar モヨノ ウタㇻ ごく少人数の人。 {E: for a people to be few, in minority.} (出典:田村、方言:沙流)
- mukramama
- ムㇰラママ 【自動】[muk-rama-ma 胸・を低くする・(重複)…した状態が続いている]中腰になって(様子をうかがって)いる。 toanta mukramama wa an na トアンタ ムㇰラママ ワ アン ナ あそこで妙な恰好してかがんでいるよ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- munciro
- ムンチロ 【名】[植物] アワ(粟)。 nitne-munciro ニッネムンチロ ごはんにたく粟。 sitone-munciro シトネムンチロ もちにする粟、 餅粟。 {E: foxtail millet.} (出典:田村、方言:沙流)
- munin
- ムニン 【自動】腐(くさ)る。 munin ni ムニン ニ 腐った木。 imo soy ta a=osúrpa wa oka wa munin イモ ソイ タ アオスㇽパ ワ オカ ワ ムニン いもが外に捨ててあって腐った。(S) ☆参考 木や草など植物性のものが腐敗することを言う。 肉や魚がくさることは horse ホㇿセ。 {E: to rot (plant matter).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- na 1
- ナ 【副】①まだ。 na cup ri híne ナ チュㇷ゚ リ ヒネ まだ日が高いうちに。(NK民話) na oar tennep ne híne ナ オアッ テンネㇷ゚ ネ ヒネ (彼が)まだほんの赤ん坊だったときに。(W民話) na hoku sak no an ナ ホク サㇰ ノ アン まだ夫がいない(未婚である)。(W民話) na ek isam ナ エキサㇺ (彼は)まだ来てない。(W) na túnas na, na hotke wa an ナ トゥナㇱ ナ、 ナ ホッケ ワ アン まだ早いから、 もっと寝ていなさい。(S) na an wa ナ アン ワ まだあるよ。(S) ②もっと。 na na poronno ナ ナ ポロンノ もっともっとたくさん。 na usayne usayne ナ ウサイネ ウサイネ まだそのほかいろいろ。 na inne=as wa ナ インネアㇱ ワ 私たちはもっと大勢で。 na ku=kor rusuy humi! ナ クコンルスイ フミ! もっとほしいなあ。(S) na akkari pirka hike ku=kor rusuy ナ アッカリ ピㇼカ ヒケ クコンルスイ これよりもっといいのがほしい。(S) na uimakta ナ ウイマㇰタ まだその後その後に、 だんだん。 na uimakta keweri kor oka ナ ウイマㇰタ ケウェリ コロカ だんだん背が高くなりつつある。(S) {E: ①yet; still. ②more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- na 3
- ナ 【終助/接助】①(要求の根拠を示す。後に要求表現が続くことが多い。 倒置されて要求表現のほうが前に出ることもある。 要求が言葉で表現されなくても、 暗に要求を含んでいる。) …する/したから(…せよ)、 …ぞ、 …よ。 ney ta ka arpa=an wa án=an kusu ne na sinenne an! ネイ タ カ アㇻパアン ワ アナン クス ネ ナ シネンネ アン! 私はどこかへ行って暮らすから一人で暮らしなさい! (W民話) …sekor ku=yaynu kor k=an ruwe ne na hani! …セコㇿ クヤイヌ コㇿ カン ルウェ ネ ナ ハニ! 私は…と考えているのだからね(そのつもりでいなさいよ)。 W会話 a=e=ráyke kusu ne na ne na アエライケ クス ネ ナ ネ ナ (私はあなたを)殺すぞ、 殺してやるからな(そう思え)。 (W民話) ② …nankor na ナンコンナ (直訳すると)…するだろうぞ=…するのだよ/…しなさいよ(予言の形をとった命令表現、 親が子に、 神が人に言うとき等に使う)。 kari e=arpa nankor na カリ エアㇻパ ナンコンナ あなたはそこから行くのだよ/行きなさいよ。(S民話) …yak pirka na …ヤㇰ ピリカ ナ (直訳すると)…するとよいぞ=…するがよい、 …しなさい(目下への命令表現の一つ)。 iteki …yak pirka na イテキ …ヤㇰ ピㇼカ ナ Vしないがよい、 …してはいけない(目下への禁止表現の一つ)。 ikiya …na イキヤ …ナ …しないようにね(沙流川下流地域で)。 ikiya e=hacir na イキヤ エハチン ナ ころばないようにね。(S) ikaanun …na イカアヌン …ナ …しないようにね(沙流川中流地域で)。 ruwe/hawe tapan na ルウェ/ハウェ タパン ナ …のであります(改まった言い方で ruwe ne ルウェ ネ の代わりに使われる、 na をつけない場合もあるが、 つけることが多い)。 ruwe/hawe tapta an na ルウェ/ハウェ タㇷ゚タ アン ナ …のであります(前の言い方と同じ状況で使われる、 強調した言い方)。 {E: ①sentence-final particle indicating speaker's strong conviction. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nákatune
- ナカトゥネ 【副】[na-katu-ne もっと・そのやり方・として](?)(次の言い回しで) nákatune…wa ナカトゥネ…ワ まあどうしてそんなにいらないことを、 しなければいいのに、 気にくわないことに、 あきれたことに。 nákatune hawe iki wa ナカトゥネ ハウェ イキ ワ あきれたことを言っているねえ。 nákatune hawe iki wa ekanrayenoye ナカトゥネ ハウェ イキ ワ エカンライェノイェ まああきれた、 帰って来るなりそんなことを言わないでもいいのに。(S) nákatune humi iki wa ナカトゥネ フミ イキ ワ あきれた物音をたてているねえ。 nákatune humi iki wa apa ruttektek! ナカトゥネ フミ イキ ワ アパ ルッテㇰテㇰ! なんてことしてるんだ、 戸をガジーンと閉めて。(S) nákatune en=montapire haw ne wa ナカトゥネ エンモンタピレ ハウ ネ ワ (S) まあどうしてそんなに急がせるのさ。 (出典:田村、方言:沙流)
- namne
- ナㇺネ 【副】[nam-ne (?)・で](?)(次の熟語で)maknak namne マカナㇰ ナㇺネ [雅]いったいどのように。 makanak namne/motokor katu/oka a kuni p/a=ne wa tapne マカナㇰ ナㇺネ/モトコㇿ カトゥ/オカ ア クニㇷ゚/アネ ワ タㇷ゚ネ [雅]自分はいったいどのような素性をもつものであったがためにこのように。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nankor 2
- ナンコㇿ 【助動】(語源的には [nan-kor 顔・を持つ]であろう。) …だろう(推量、 予言)。 nankor na ナンコンナ (1)…するだろうから/…するだろうよ。 nen ne yakka kokanu uske ka oka nankor na ネン ネ ヤッカ コカヌ ウㇱケ カ オカ ナンコンナ どのようであっても傾聴する所もあるだろうよ/だろうから。(W会話) (2)…しなさいよ(予言の形をとった命令表現の一つ)。 ney ta pakno nisasnu mintum e=kor wa e=an nankor na ネイ タ パㇰノ ニサㇱヌ ミントゥㇺ エコㇿ ワ エアン ナンコンナ どうかいつまでも健康な体を持っているんですよ(=いなさいよ)。(NZ挨拶) {E: probably.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nankora
- ナンコラ 【助動+終助】[nankor ya ナンコㇿ ヤ を続けて発音した形。] …だろうか。 pirkano sóne itak ipehe oma nankora? ピㇼカノ ソネ イタキペヘ オマ ナンコラ? 本当によく言葉の中味がテープに入ったでしょうか。(W独話) {E: probably (as an interrogative.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ne 2
- ネ 【連体】その…、 今言ったこの…。 ne ceppo ネ チェッポ (いま小魚のことを言ったが)この小魚。 ne epaha ネ エパハ (今話している)その年。 taan ru kari e=arpa yakun kotan an, ne kotan noskike ta an poro cise e=pisi kur unihi ne wa タアン ル カリ エアㇻパ ヤクン コタン アン、 ネ コタン ノㇱキケ タ アン ポロ チセ エピシ クㇽ ウニヒ ネ ワ この道を行くと集落がある、 その集落のまん中にある大きい家があなたの尋(たず)ねている人の家です。(S) ☆発音 ne ネ にアクセントを置いて(つまり高く)発音される。 {E: this, that…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ne 4
- ネ 【格助】…に(なる、 する。)、 …として。 unu ne kor ruwe un ウヌ ネ コン ルウェ ウン (その子を)母親代わりになってひきとったのだよ。(W) porono ku=cire akus poonpepo ne nin ポロノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン たくさんゆでたらちょびっとにへった。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ (それを)二つに分けて(二人の人に)それぞれ与えなさい。(S) …ne an ネ アン …になる。 íkonpap siseypere wa kinapoheporap ne an kor an イコンパㇷ゚ シセイペレ ワ キナポヘポラㇷ゚ ネ アン コラン 毛虫が生まれ変わってアゲハチョウになっているところだ。 tanto anak rataskep tókap-ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン 今日はまぜごはんが昼食になる。(S) …ne kar …ネ カㇻ …を…にする。 néa poro a=yupí utarkorkur ne a=kar wa ネア ポロ アユピ ウタㇻコㇿクㇽ ネ アカㇻ ワ その大きい兄を村おさにして。(NK民話) pirka hi ne ピㇼカ ヒ ネ …よいことに…、 よくぞ…した、 …してよかった。(NK民話) hemanta ne ヘマンタ ネ/hńta ne フンタ ネ 何しに、 何のために。 na siw noyne an pe hemanta ne e=kar? ナ シウ ノイネ アン ペ ヘマンタ ネ エカㇻ? まだ苦いようなもの何しにとってきたの。(S) {E: to become; do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- néa
- ネア 【連体】[単](複は nérok ネロㇰ)[ne-a (そう)である・…した] 前に話したあの/その、 件(くだん)の、 例の。 néa a=akíhi ネア アアキヒ (前に弟のことを話したが)その弟。 néa poyseta he an? ネア ポイセタ ヘ アン? 以前に見たあの子犬かい。 néa kur ネア クㇽ (直訳すると)あの人=うちの人(自分の夫のことを他の人に言う)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nek
- ネㇰ 【終助】[結びの助詞] ①…さ、 …ぞ。 (通常、 強めの助詞 tas(i) タㇱ/タシ または tos(i) トㇱ/トシ との組み合わせで、 係り結びのように使われる。) tooká amip ka icen ka amam ta poronno e=kor wa e=soyne tas ki nankor nek! トオカ アミㇷ゚ カ イチェン カ アマㇺ タ ポロンノ エコㇿ ワ エソイネ タㇱ キ ナンコㇿ ネㇰ! あそこにある着物もお金も米もたくさん持って出てやるぞ。(S民話) a=ewkoysoytak kor síran pe tasi an nek! アエウコイソイタㇰ コㇿ シラン ペ タシ アン ネㇰ! そのことを私たちは一緒に話し合っているのよ。(S会話) ②(反語的に)…するものか。 épo tas e=tura án=an nek! エーポ タㇱ エトゥラ アナン ネㇰ! ええい、 お前なんかと一緒にいるもんか! (W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nékon
- ネコン 【疑副】どのように。 ku=kor hekattar/nékon yaynu kor/nékon iki kor/oka nankora クコㇿ ヘカッタㇻ/ネコン ヤイヌ コㇿ/ネコン イキ コㇿ/オカ ナンコラ 私の子どもたちはどのように思いどのように過ごしているのだろう(=何を考え何をしているのだろう)。(S即興詩) ☆参考 他方言では日常語でも使われるが、 沙流方言の日常会話語では通常これは使われず makanak/mak マカナㇰ/マㇰ と言う。 しかし歌や韻文の中では、 nékon ネコン がよく使われる。 {E: how.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nékona
- ネコナ 【副】[雅]どのように。 na imakakehe ta/nékona síno/katkor kuni p/hekaci ne híne ora ナ イマカケヘ タ/ネコナ シノ/カッコㇿ クニㇷ゚/ヘカチ ネ ヒネ オラ [雅]後になってこの子はいったいどのようなものになるかわからない…。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nen 1
- ネン 【不定名】[ne-n 何の・人] (疑問代名詞 hunna フンナ に対する不定代名詞。)だれ(か)、 だれ(も)。 nen kor pe ne yakka opitta sinen a=sikkasmare ネン コㇿ ペ ネ ヤッカ オピッタ シネン アシッカㇱマレ だれのものでも全部一人にしまわせる。(S) nen opitta ネン オピッタ だれでも皆。 nen opitta omap pe ka somo ne ネン オピッタ オマッペ カ ソモ ネ (彼は)だれもかれも皆かわいがっているわけではない。 {E: who(m); someone; no one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nen ka 3
- ネン カ 【副】(=néun ka ネウン カ) ①どこかへ。 taan ponpe unuhu nen ka arpa kor orano oka nospa wa cis a cis a タアン ポンペ ウヌフ ネン カ アㇻパ コㇿ オラノ オカ ノㇱパ ワ チサ チサ この子は母親がどこかへ行けばあとを追って泣いて泣いて。(S) a=eywanke wa isam hi akkari hoskino nen ka karkarse wa isam nankor アエイワンケ ワ イサミ アッカリ ホㇱキノ ネン カ カㇻカㇻセ ワ イサㇺ ナンコㇿ (こんな小さな消しゴムは)使ってなくなるより先にどこかへ転がってなくなってしまうだろう。(S) ②(否定で)どこへも。 iteki nen ka arpa no en=kasuy イテキ ネン カ アㇻパ ノ エンカスイ どこへも行かないで手伝ってちょうだい。(S) ☞néun ネウン 2 {E: ①somewhere; anywhere. ②nowhere (used in negative statements).} (出典:田村、方言:沙流)
- nen ne yakka 2
- ネン ネ ヤッカ 【副】(=néun ne yakka ネウン ネ ヤッカ) ①どうしても、 必ず、 どんなことがあっても。 “nisatta anak nen ne yakka k=arpa” sekor hawean kor k=ókaramotte 「ニサッタ アナㇰ ネン ネ ヤッカ カㇻパ」セコㇿ ハウェアン コㇿ コカラモッテ あしたはどうしても行きますと言うので名残(なごり)惜しい。(S) ②(否定で)決して(…しない)。 k=arpa kuni néno ramu kor an, nen ne yakka somo k=arpa kusu ne na カㇻパ クニ ネノ ラム コラン、 ネン ネ ヤッカ ソモ カㇻパ クス ネ ナ 私が行くかと思っていなさい、 絶対に行かないからな。(S) {E: surely; without fail.} (出典:田村、方言:沙流)
- nep 1
- ネㇷ゚ 【疑名】(=hemanta ヘマンタ)何。 ☆参考 「何?」を沙流方言の日常語では通常 hemanta ヘマンタ または hńta フンタ というが、 時としてこの形も使われる。 歌や韻文では hemanta ヘマンタ ではなくこれが使われる。 {E: what.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- neppo
- ネッポ 【名】[nep-po 何・(指小辞)] ①何か。 ②全然何も(…しない)。 ③いくらか(「なんぼか」)。 neppo ipe us? ネッポ イペ ウㇱ? いくらか実がなったかい。(S) ④neppo ciraman ki ta háwas a ネッポ チラマン キ タ ハワサ [慣用句] 何と思いがけないことを言うんだろうねえ。(W会話) {E: ①something. ②nothing at all (won't, doesn't do anything). ③some; a little.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nérok
- ネロㇰ 【連体】[複](単は néa ネア)[ne-rok である・…した[複]] 前に話したあの、 件(くだん)の、 例の。 nérok onne utar ネロㇰ オンネ ウタㇻ さっき話題になったあの老人たち。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nesi
- ネシ 【副助】全く/本当に/すっかり…した(強め)。 weniyokunure póka nesi a=ki ウェニヨクヌレ ポカ ネシ アキ (引用文中で)私はすっかりあきれはてた。(W民話) {E: very; just; really totally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- net
- ネッ 【名】流木、 寄り木(川や海を流れて来た木。 拾ってたきぎにする)。 atuy or ta mom net アトゥヨッタ モㇺ ネッ 海の流木/寄り木。 pet or un mom net ペトルン モㇺ ネッ 川の流木/寄り木。 rawun net ラウン ネッ 水中に沈んだ流木/寄り木。 net uwomare ネッ ウウォマレ 流木/寄り木拾いする。 ☞nétuk ネトゥㇰ {E: driftwood.} (出典:田村、方言:沙流)
- newsar
- ネウサㇻ 【名】(おもしろい)話(ユーカラ、 神謡、 昔話等の総称)。 newsar ye kor an ネウサㇻ イェ コラン おもしろい話をしている。 ☆参考 もとは[自動]昔話などを話して楽しむ。 しかしその用例は未出。 ☞enewsar エネウサㇻ、 uwenewsar ウウェネウサㇻ {E: an amusing tale, story.} (出典:田村、方言:沙流)
- ney
- ネイ 【不定位名】[< ne-hi 何の・所] どこ(か)、 どこ(に/で/から/まで)も、 どこ(に/で/から/まで) …しても。 ney wa ek okkaypo ネイ ワ エㇰ オッカイポ どこかから来た若者。 ney pakno ネイ パㇰノ どこまでも。 santekehe ney pakno ka pirka サンテケヘ ネイ パㇰノ カ ピㇼカ 子孫がどこまでも(何代も)栄える。(S) ney ta ネイ タ ☞ney ta ネイ タ {E: where; somewhere etc..} m (出典:田村、方言:沙流)
- níkaop
- ニカオㇷ゚ 【名】[ni-ka-o-p 木・の上・につく・もの][植物]木になる実、 くだもの。 tapan níkaop a=e wa ora タパン ニカオㇷ゚ アエ ワ オラ (ちょっと待って、 )この果物を食べてから(リンゴを食べながら言った)。(W) ☆参考 くだものの中でも木になるもの。 イチゴやスイカのような草の実は入らない。 〔知分類 p.79 果実((美幌、 屈斜路・足寄))〕 {E: fruit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- níkom 2
- ニコㇺ 【名】[ni-kom 木・(?)][植物] 木の芽(木の枝から出て葉になる前のもの)。 tane níkom tuk wa okerpa タネ ニコㇺ トゥㇰ ワ オケㇾパ もう木の芽が出そろった。(W) ☆参考 níkom ニコㇺ が広がって一枚の葉になったものは kónam コナㇺ、 木全体の葉は níham ニハㇺ。(W) níya ニヤ 枝から出る、 葉になるもの。(S) keni ケニ 木や草の地面から生えてくる芽。(W)〔知分類になし〕 {E: the buds of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
- nikor
- ニコㇿ 【位名】[概](所は nikoro ニコロ)包んだりくるんだりする中、 (はさむ)間。 nikor omare ニコㇿ オマレ (…の中に)くるむ/つつむ、 (たたんである間に)はさむ。 mantari nikor omare マンタリ ニコㇿ オマレ 前掛けにくるむ。(W) {E: inside.} (出典:田村、方言:沙流)
- nimara(ha)
- ニマラ(ハ) 【名】[所](概はnimar ニマㇻ) ①半数、 数ある中の一部(人でも駄菓子や豆などでも)。 ②連れ(同じグループの仲間)。 a=nimára nepki kor okaype ora sinenne ku=sini アニマラ ネㇷ゚キ コロカイペ オラ シネンネ クシニ 私たちの連れの者が働いているのに私一人だけが休んでいる。(S) hńta kus e=nimara nepki kor oka rápok sinenne e=a wa e=an! フンタ クㇱ エニマラ ネㇷ゚キ コロカ ラポㇰ シネンネ エア ワ エアン! どうしておまえの連れが働いている間、 一人おまえは座っているんだ。(S) ☆参考 一個のものの半分は emko エㇺコ。 {E: ①half. ②a group of friends.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nína 1
- ニナ 【自動】[ni-na 木・をとってくる(< ta)(?)] まきとりする、 山へ行ってたきぎをとってくる。 {E: to collect firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nínaekimne
- ニナエキㇺネ 【自動】[nina-ekimne まきとりする・山へ行く] まきとり/たきぎとりに山へ行く。 {E: to go into the mountains to collect firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ninkari
- ニンカリ 【名】([< 日本語 みみかね] と言われている。)耳環(金属製の直径七、 八センチ前後の耳飾りの環)。 pirka ninkari kisareokte ピㇼカ ニンカㇼ キサレオㇰテ [慣用句]美しい耳環を耳につけた(ユーカラその他の韻文の慣用句だが散文の昔話でも使われる)。(W民話) ☆参考 昔は耳たぶに穴をあけてつけたものだと言う。 今の人は穴がないので cipanup チパヌㇷ゚《頭飾り》から糸で下げるなど工夫している。 ☆参考 uciw-ninkari ウチウニンカリ 細い金属の両端が合わさって一つの輪になった耳環。 morew モレウ うずまきのデザインの耳環。 otama オタマ 下に小さな玉飾りの下がった耳環。 ☆参考 輪になっていない耳飾り(今のイヤリング)は kisarunpe キサルンペ。 {E: earrings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ninkehe
- ニンケヘ 【名】[所](概は ninke ニンケ)…の胆嚢(たんのう)。 ninkehe arka wa tane opus anki an yak a=ye ニンケヘ アㇻカ ワ タネ オプㇱ アンキ アン ヤカイェ 胆嚢が病んでもう今にもやぶけそうなのだそうだ。(S) {E: the gallbladder of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ninokararip
- ニノカラリㇷ゚ §110 ヒトデ類;海星 (5) nino-kararip(ni-no-ka-ra-rip)「ニノカラリㇷ゚」A star-fish (B) (出典:知里動物編、方言:)
- nírusi(hi)
- ニルシ(ヒ) 【名】[所](概は nírus ニルㇱ) …のしかめ面。 mak un nírusi kosiyetaye マクン ニルシ コシイェタイェ (犬が)うなって鼻の脇のあたりを後ろに引きつけている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- nisa 2
- ニサ 【助動】今…してしまった、 最近…し終わったところである。 tóy or un pe opitta tane a=kar nisa トヨルン ペ オピッタ タネ アカン ニサ 畑のもの全部もう取り入れてしまった。(S) {E: to have just done…; to have recently finished doing…} (出典:田村、方言:沙流)
- nisewarke
- ニセウアㇻケ §118 テントウムシ(瓢虫) (3) nisew-arke(ni-sew-ar-ke)「ニセウアㇻケ」[
ta MOTCHULSKY. 芋の葉につくと。 (出典:知里動物編、方言:) - nisu
- ニス 【名】臼。 ☆参考 木をくりぬいてつくった。 ☆参考 臼で穀物をつくことは iyuta イユタ、 杵は iyutani イユタニ 。 {E: a mortar.} (出典:田村、方言:沙流)
- nisukootke
- ニスコオッケ 【他動】[nisu-ko-otke 臼・の中で・…を突く] …を臼に入れて杵で突く。(HC神謡) ☆対語 nisukotawki ニスコタウキ …を臼に入れて鎌で突く。 {E: to crush…in a mortar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nisuwamne
- ニスワㇺネ 【自動】(人、 布、 着物などが)丈夫である、 頑丈である。 nisuwamne no kar wa uste ニスワㇺネ ノ カㇻ ワ ウㇱテ (足袋を)丈夫につくってはかせなさい。(S) ku=nisuwamne, wa kusu, ku=neoro ka arka ka somo ki p ne kus kú=iperuy クニスワㇺネ、 ワ クス、 クネオロ カ アㇻカ カ ソモ キㇷ゚ ネ クㇱ クイペルイ 私は丈夫だ、 だからどこも悪くないので大食だ。(S) ☆参考 こわれ/破れては困るもののこわれ/破れにくいことや人の体が丈夫なことを言う。 ☆参考 niste ニㇱテ も、 ものが丈夫なことを言うことがあるが、 人の体が丈夫なことは言わない。 ☆参考 iwanke イワンケ 健康である(病気でない)。 {E: to be solid; substantial.} (出典:田村、方言:沙流)
- nítek
- ニテㇰ 【名】[概](所は niteke(he) ニテケ(ヘ))[ni-tek 木・手] 木の枝。 nitek ka ta paskur sinep rew híne ニテㇰ カ タ パㇱクㇽ シネㇷ゚ レウ ヒネ 木の枝の上にカラスが一羽とまって。(W民話) {E: a branch of a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nitoktoki
- ニトㇰトキ §329 クマゲラ (4) nitoktoki (ní-tok-to-ki)「にトㇰトキ」[
tacikap] (出典:知里動物編、方言:) - nitotke
- ニトッケ 【自動】[nit-otke 棒/とげ(が)・…を突く] とげがささる(ヨシやカヤやハギの切株等がささることを言う)。 ku=teke nitotke na etaye wa en=kore クテケ ニトッケ ナ エタイェ ワ エンコレ 私の手にとげがささったから抜いてちょうだい。(S) e=hacir wa e=teke nitotke ruwe? エハチㇼ ワ エテケ ニトッケ ルウェ? (あなた)転んで手にとげがささったのかい? (S) ☆参考 主語はとげのささった体の部分、 手など。 {E: to be pricked by a thorn.} (出典:田村、方言:沙流)
- niwen
- ニウェン 【自動】きつい、 猛々しい、 (犬が)すぐ人にかみついてかかる(「いがむ」)、 (人の)厳しい、 「豪けつ」である(すごい)。 weyyuk koraci niwen ウェイユㇰ コラチ ニウェン 彼は悪い熊のように乱暴だ(酒を飲んで暴れ回る)。(S) iyapo anak niwen pe ne kusu hekattar anakne ehosi iki ka eaykap イヤポ アナㇰ ニウェン ペ ネ クス ヘカッタㇻ アナㇰネ エホシ イキ カ エアイカㇷ゚ 父は厳しいものだから子どもたちはまちがったことをすることができない。(S) hemanta húci niwen hawe an! omkekar yakka nepki rusuy ヘマンタ フチ ニウェン ハウェ アン! オㇺケカㇻ ヤッカ ネㇷ゚キ ルスイ まあなんとおばあちゃん「豪けつ」ねえ(=すごいねえ)、 かぜをひいているのに仕事をしたいんですって。(W) m {E: to be severe; harsh.} (出典:田村、方言:沙流)
- niwkes
- ニウケㇱ 【他動】①…をしようとしてもすることができない、 …をし残す、 しきれない。 tono nispa ka niwkes pe nen póka kamuy isermakus an kusu teknimawpo k=ékarkar wa トノ ニㇱパ カ ニウケㇱ ペ ネン ポカ カムイ イセㇾマクㇱ アン クス テㇰニマウポ ケカㇻカㇻ ワ 和人のお医者様方も治せなかったのを私は神の守護のおかげで手を当ててあげて(その人は治った)。(W会話) tanto epitta kinaha ku=kar kunak ku=ramu a korka ponno ku=niwkes タント エピッタ キナハ クカㇻ クナㇰ クラム ア コㇿカ ポンノ クニウケㇱ (S) 今日全部草を取ろうと思ったけれど少し残った。 ②(助動詞的に使われて)e=se niwkes ciki nimara anu エセ ニウケㇱ チキ ニマラ アヌ 背負いきれなかったら半分(一部)残しなさい。(S) ③☞kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ {E: to leave…unfinished, behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- níya
- ニヤ 【名】[植物] ①木の芽(枝から出る葉になるもの)。 ②地面から出る芽。 níya tuk kor oka ニヤ トゥㇰ コロカ 木の芽が萌え出た。(S) tanepo níya hetuku タネポ ニヤ ヘトゥク いまやっと芽が出た。(S)〔知分類になし〕 ☆参考 níkom ニコㇺ 枝から出る木の芽。(W) {E: ①buds (on the branches of trees). ②sprouts that project through the surface of the earth.} (出典:田村、方言:沙流)
- niyeapur
- ニイェアプㇽ 【自動】[ni-y-e-hapur (?)・(挿入音)・に関して・弱い]弱虫/泣き虫である(「泣きびっちょ」)、 がまんできない。 niyeapur wa eun itak=an kor nani cis kor an ニイェアプㇽ ワ エウン イタカン コㇿ ナニ チㇱ コㇿ アン (この子は)弱虫で話しかけるとすぐ泣く。(S) ☆対語 niyeniste ニイェニㇱテ {E: to be a coward; cannot put up with.} (出典:田村、方言:沙流)
- niyoki
- ニヨキ 【名】[ni-y-oki 木・(挿入音)・桶(< 日本語?)] 木の桶、 手桶。(W) wakka niyoki ワッカ ニヨキ 水桶(水を汲んでくる桶)。 ☆参考 ontaro オンタロ たる、 桶。 wakkao ontaro ワッカオ オンタロ 水だる、 水がめ。 (出典:田村、方言:沙流)
- niyuturke
- ニユトゥㇽケ 【名】[所](概は niyutur ニユトゥㇽ)[古] …の歯の間、 彼の歯の間。 niyuturke sep ニユトゥㇽケ セㇷ゚ 歯の間が広い。(S)no ノ 1【接助】(動詞/動詞句の後に置かれて副詞句をつくる。) ①(肯定で)…するままで、 …するように、 …するほど(その他、 文脈によっていろいろに訳せる)。 hu no e=e siri? フ ノ エエ シリ? (S) 生で食べてるの? nep ka a=emína no a=ewtastasa hawe ka ネㇷ゚ カ アエミナ ノ アエウタㇱタサ ハウェ カ 何か笑うように(こっけいなことを)言い合うのも。(S会話) síno nitan kur anak na cup ri híne sirepa no a=kotánu kucacise or wa sirhanke p ne シノ ニタン クㇽ アナㇰ ナ チュㇷ゚ リ ヒネ シレパ ノ アコタヌ クチャチセ オㇿ ワ シㇼハンケㇷ゚ ネ 非常に足の速い人ならまだ日が高いうちに着くぐらい私の村は狩小屋から近いのです。(NK民話) ②(否定で)somo…no ソモ…ノ …せずに。 sekor somo hése no hawean セコㇿ ソモ ヘセ ノ ハウェアン …と息もつかずに言った。(S民話) korka a=nu ka somo ki no a=sikéhe a=kor híne ahun=an コㇿカ アヌ カ ソモ キ ノ アシケヘ アコㇿ ヒネ アフナン しかし私は(その言葉を)聞きもせずに荷物を持って家の中に入った。(W民話) iteki…no イテキ…ノ …せずに(…せよ)。 iteki cis no mokor イテキ チㇱ ノ モコㇿ 泣かないで眠りなさい。(S)ほか 子守歌 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- no uwa oo
- ノ ウワ オオ 【間投】(Sinutapka シヌタㇷ゚カ の奥様の神謡の折り返し。) (KM神謡) (出典:田村、方言:沙流)
- nociw
- ノチウ 【名】星。 nociw kur ノチウ クㇽ 星影。 nociw kur ka maknatara ノチウ クㇽ カ マㇰナタラ 星影が(=星が)明るく輝いている。(W会話) nociw onisposo ノチウ オニシポソ 星が落ちる。 nociw tup ノチウ トゥㇷ゚ 星が流れる。 kunne nociw クンネ ノチウ 夜の星。 nisatsawot nociw ニサッサウォッ ノチウ 夜が明けると逃げる星=明けの明星(金星)。(S) ☆参考 ほかに星座名として ermupu エㇾムプ《ネズミの倉》、 iyutani イユタニ《杵(きね)》、 marattosapa マラットサパ《熊の頭》、 renuspe レヌㇱペ《三人星》などがある。 ☆参考 北極星の名前はないらしい。 星を見て方角を知ったというような話は出てこない。 {E: the stars.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nok 2
- ノㇰ 【名】(鳥の)たまご。 cikapnok チカㇷ゚ノㇰ 鶏卵。 ☆参考 魚の卵は cipor チポㇿ(筋子、 タラコなど)。 homa ホマ カズノコ。 ☞tamanko タマンコ {E: an egg.} (出典:田村、方言:沙流)
- nokan
- ノカン 【自動】(ものが)細かい、 (人が)幼い、 子どもである(大人でない)。 pisun ota néno nokan ota ピスン オタ ネノ ノカン オタ 浜の砂のように細かい砂。 nokan hekattar ノカン ヘカッタㇻ 幼い子どもたち。 [対]rupne ルㇷ゚ネ {E: to be small; fine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nokan
- ノカン §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(2)nokan〔no-kán ノかン〕⦅H.⦆小さい;幼い;若い。a-po-utar-i naa〜「私の子どもらはまだ幼少である」⦅ホロベツ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- nonki
- ノンキ 【名】[< 日本語][植物](稲やヒエや麦などの)のぎ。 {E: a beard; an awn; an arista.} (出典:田村、方言:沙流)
- nonno 2
- ノンノ 【名】[幼] よいもの(おもちゃなど)。 nonno hatata hok wa en=kore! ノンノ ハタタ ホㇰ ワ エンコレ! [幼]赤いおべべ買ってちょうだい。(S) {E: a toy.} (出典:田村、方言:沙流)
- noski
- ノㇱキ 【位名】[概](所は noskike(he) ノㇱキケ(ヘ))…の真ん中、 …の中央(線的にも面的にも時間的にも)。 to noski ta pon nupuri an ト ノㇱキ タ ポン ヌプリ アン 湖のまん中に小山がある。 to noski sat wa an ト ノㇱキ サッ ワ アン 沼のまん中が干上がっている。 tókap noski トカㇷ゚ ノㇱキ 昼のまん中=正午。 sinnoski[sir-noski] シンノㇱキ 場所(部屋など)のまん中。 sirupaknoski シルパㇰノㇱキ 二つの地点のちょうどまん中。 {E: the middle, centre of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- noskike(he)
- ノㇱキケ(ヘ) 【位名】[所](概は noski ノㇱキ)[noski-ke 真ん中・の所] …の真ん中の所、 その真ん中、 その中央。 mosir noskike ta an pet réhe Matnesar ne モシン ノㇱキケ タ アン ペッ レヘ マッネサㇻ ネ 島の真ん中にある川の名前は沙流川だ。(S) ikaritunnap néno kane noskike cisne katuhu an イカリトゥンナㇷ゚ ネノ カネ ノㇱキケ チㇱネ カトゥフ アン 「ロスケアリ」(アリの一種)みたいに胴のまんなか(ウエスト)がくびれてへんなかっこうだ。(S) {E: the middle; the centre.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- notkiri(hi)
- ノッキリ(ヒ) 【名】[所](概は notkir ノッキㇼ) …のあごの先。 notkiri tanne ノッキㇼ タンネ あごが長い。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- notkus
- ノックㇱ 【自動】[not-kus あご・の向こう側へ渡る(?)](?) そっぽを向く。 hńta kus e=notkus? フンタ クㇱ エノックㇱ? どうしてあなたそっぽを向くの? (S) {E: to look the other way.} (出典:田村、方言:沙流)
- nottesusu
- ノッテスス 【自動】[not-tesusu あご・をそらせている(重複)] あごを突き出し上を向いている。 ☆参考 nottarara ノッタララ とも言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- noyapi(hi)
- ノヤピ(ヒ) 【名】[所](概は noyap ノヤㇷ゚) …の横顔。 noyapi tanne ノヤピ タンネ 横顔が長い(不器量なことの表現、 「憎らしい気持ちで言う言葉)。(S) ☆参考 「noyapi takne ノヤピ タㇰネ は、 憎らしい気持ちもかわいい気持ちも含まない。」 {E: a, the profile of…} (出典:田村、方言:沙流)
- noyasito
- ノヤシト 【名】[noya-sito ヨモギ・だんご餅] ヨモギのだんご、 よもぎ餅。 paykar an kor asinnoya a=kar wa sitoho a=kar wa a=satke wa oka wa sonkaci inomi or ta amam sito a=kopóye wa páse inomito ta a=e kor pátum yupke yakka oripak an yakka a=i=rúkamare wa siyeye=an ka somo ki wa pirka p ne na パイカㇻ アン コㇿ アシンノヤ アカㇻ ワ シトホ アカㇻ ワ アサッケ ワ オカ ワ ソンカチ イノミ オッタ アマㇺ シト アコポイェ ワ パセ イノミト タ アエ コㇿ パトゥㇺ ユㇷ゚ケ ヤッカ オリパㇰ アン ヤッカ アイルカマレ ワ シイェイェアン カ ソモ キ ワ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 春になったら出たての柔らかいヨモギを摘んでそれでだんごをつくって干しておき、 正月に米/ヒエのだんごとまぜて元日に食べれば伝染病がはやっても私たちの村はのがれられて私たちは病気にならなくて、 よいのだから。(S) ☆参考 春、 出たての柔らかいヨモギを摘んで、 ふきんの中に灰を入れてそこに入れると「まっ青に」(=濃い緑に)なる。 それをついてゆでて餅(扁平につくっただんご)にして真ん中に穴をあけて干しておく。 正月にこれを食べると病気にかからないと言う。 {E: a rice cake made with mugwort.} (出典:田村、方言:沙流)
- noyne
- ノイネ 【接助】①…らしく。 topattumi ek noyne iramuan ruwe ne トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 夜襲の群が来るらしく思われた。(W言い伝え) huskotoy wa ene iki kor an pe ne a noyne rúkocihi cininanina híne síran フㇱコトイ ワ エネ イキ コラン ペ ネ ア ノイネ ルコチヒ チニナニナ ヒネ シラン ずっと前からそのようにして(そこを通って行ったり来たりして)いたらしく、 足跡がびっしりついていた。(S民話) m ②[慣用句]noyne an ノイネ アン「…するにいい」、 …するような、 …することのできる、 …するといい。 a=eywanke noyne an pe アエイワンケ ノイネ アン ペ (S) 使えるもの(「使うにいいもの」)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカㇻ ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もうすこし柔らかくすればよかったのにあんまり固く練ってしまったねえ。(S) ☆参考 noyne ノイネ は様子や状況から判断して推測することを言うのに使われる。 しばしばあとに「思う」「思われる」「見える」「声/音がする」というような意味の動詞が来る。 kotom コトㇺ《…する/したように(見えて/思われて)》と置き換えられる場合もある。 叙事詩では kotom コトㇺ がよく使われ、 日常語(会話や昔話)では noyne ノイネ のほうがずっと多く使われる。 ☆参考 ほかに、 やや似たところのある接続助詞については ☞pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ {E: ①it seems that…. ②to do; as if to do, possibly do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- noyporo(ho)
- ノイポロ(ホ) 【名】[所](概は noyporo ノイポロ) …のひたい(額)(「なずき」)。 noyporo etara néa op ki ノイポロ エタラ ネア オㇷ゚ キ その槍(やり)が彼のひたいにささった。(S会話) {E: the forehead of…} (出典:田村、方言:沙流)
- nu 1
- ヌ 【他動】①(声や音)を聞く/が聞こえる、 (話や事柄)を聞く/を聞いて知る/を聞いて従う、 (自分の体調)を感知する、 (匂い/臭気)を感じる。 kuci-peker menoko sinotca haw a=nu クチペケㇾ メノコ シノッチャ ハウ アヌ (私には)澄んだ声の女性が歌う声が聞こえた。(NK民話) k=úwepeker ciki nu yan! クウェペケッ チキ ヌ ヤン! 昔話をしてあげるから聞きなさい。(S) a=onáha ye p a=unúhu ye p somo a=nu ka eaykap pe ne kusu アオナハ イェㇷ゚ アウヌフ イェㇷ゚ ソモ アヌ カ エアイカㇷ゚ ペ ネ クス 父母の言うことを聞かないわけにいかないので。(W民話) húra nu フラ ヌ 匂いを感じる、 匂いがする。 tanpaku supuya nu wa omke rusuy nankor タンパク スプヤ ヌ ワ オㇺケ ルスイ ナンコㇿ たばこの煙のにおいを吸ったので咳が出そうになったのでしょう。(W) ☆参考 意識的に匂いをかぐことは húrarapkar フララㇷ゚カㇻ と言う。 ②[補助動詞]wa nu ワ ヌ …してみる。 kopisi wa nu コピシ ワ ヌ きいて(たずねて)みなさい。(S) ☆参考 動詞が他動詞のときにのみ用いる、 自動詞のときには inu イヌ を用いる、 また他動詞のときでも inu イヌ も用いる。 ③(慣用表現) e=nu エヌ (直訳すると)あなたは聞こえるか/聞こえますか=もしもし、 ねえ、 あのう(eani エアニ で呼ぶ相手に呼びかける)。 a=nu アヌ (直訳すると)あなた様はお聞こえになりますか=もしもし(aoká アオカ で呼ぶ相手に、 つまり女性から男性に、 また目上の人に敬意を表して呼びかける)。 {E: ①to listen to…; …can be heard. ②to try to do… ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nu(we) kooka
- ヌ(ウェ) コオカ 【連他動】[複](単は nu(we) koan ヌ(ウェ) コアン) (二人以上が)(狩猟や漁や交易の)収穫が多い、 …の獲物に恵まれる、 …がたくさんとれる。 yas wa cep nu kooka yak a=ye ヤㇱ ワ チェㇷ゚ ヌ コオカ ヤカイェ 彼らは流し網して魚をたくさんとったそうだ。 a=kotánu un utar uymam kor usa cihoki cipekusa wa paye kor ora, iyoype or ta ikor or ta usa imikinkay nuwe kooka wa yap ranke siri アコタヌ ウン ウタㇻ ウイマㇺ コㇿ ウサ チホキ チペクサ ワ パイェ コㇿ オラ、 イヨイペ オッタ イコロッタ ウサ イミキンカイ ヌウェ コオカ ワ ヤㇷ゚ ランケ シリ 私の村の人々が交易に行くと、 いつもいろいろな売り物を舟に積んで行っては、 宝器やら宝刀やらいろいろな衣料品などをどっさり手に入れて帰って来る様子を…。(S民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuhure
- ヌフレ 【自動】[nu-hure 顔・赤い] 赤ら顔である、 顔の色が赤い。 nuhure nuretar wa siretokkor ヌフレ ヌレタㇻ ワ シレトッコㇿ 顔色が赤く白くて(桜色で)美しい。(S) {E: to be red-faced.} (出典:田村、方言:沙流)
- nukanramu
- ヌカンラム §024.弟(8)nukan-ramu〔nu-kán-ra-mu ヌかンラム〕⦅カラフト⦆弟。Kinosita 〜-hu maxpoho ne 「木下の弟の娘である」⦅あいぬ物語, p.5⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- nukuki
- ヌクキ 【名】小米(こごめ、 砕けた米)。 poppetasin okake nukuki a=ocári ápekor an ポッペタシン オカケ ヌクキ アオチャリ アペコラン 汗をかいたあとが小米でもふりまいたようになった。(W) {E: broken, crushed rice.} (出典:田村、方言:沙流)
- numa
- ヌマ 【名】[概/所] 毛(毛一般)。 numa us ヌマ ウシ 毛が生える、 毛が生えている(「おいている」)、 毛深い。 tek numa テㇰ ヌマ 手の毛。(W) nan numa ナン ヌマ 顔の毛(「みそげ」)。(W) numa cikositosito ヌマ チコシトシト【自動】「めんよう(=羊)の毛がメチャクチャになって餅みたいになっている」(悪口)。 ku=konukosne humi! toy wente kor patek an numa cikositosito hemanta クコヌコㇱネ フミ! トイ ウェンテ コㇿ パテㇰ アン ヌマ チコシトシト ヘマンタ 憎らしいなあ、 畑を荒らしてばかりいる毛がメチャクチャになって餅になってるへんなやつ。(S) ☆参考 人の毛も動物や毛虫の毛も。 人の体毛のことは kenuma ケヌマ とも言う。 髪の毛は otop オトㇷ゚、 ひげは rek レㇰ、 陰毛は honuma ホヌマ。 {E: hair; fur.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- núman
- ヌマン 【名/副】きのう。 núman k=ek ヌマン ケㇰ 私はきのう来た。 núman pakno téta an ヌマン パㇰノ テタ アン (彼は)きのうまでここにいた。(S) núman wano tanto pakno ヌマン ワノ タント パㇰノ きのうから今日まで。(W会話) ☆対語 tanto タント きょう。 nisatta ニサッタ 明日。 hoskinuman ホㇱキヌマン おととい。 ☆参考 onuman オヌマン は《夕方、 晩》 {E: yesterday.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numasut
- ヌマスッ 【名】[numa-sut 毛・の根元] 関節部にできる悪質のできもの(手首、 膝のすぐ下、 足首のくるぶしの脇、 などにできる。 ふつうの húpo フポ とちがってプクッとふくれてなかなか膿をもたない)。 numasut hetuku ヌマスッ ヘトゥク 関節部の悪いできものができる。 tekukocihi ta numasut hetuku テクコチヒ タ ヌマスッ ヘトゥク (S)〔知分類 p.393 底豆((ホロベツ))〕 {E: a corn; a wart; a blister.} (出典:田村、方言:沙流)
- numi(hi)
- ヌミ(ヒ) 【名】[所](概は num ヌㇺ)[植物] …の粒、 …の粒状の実、 (おつゆ)の汁でない実の部分。 numi kar ヌミ カㇻ (殻や皮の中の)実を出す。 numi rupne mame ヌミ ルㇷ゚ネ マメ 粒の大きい豆。 na ponno túnas e=ek yak numihi ka eci=ére p ne kus (ne a korka) e=ek moyre wa ora rur takupi an ナ ポンノ トゥナㇱ エエㇰ ヤㇰ ヌミヒ カ エチエレㇷ゚ ネ クㇱ (ネ ア コㇿカ) エエㇰ モイレ ワ オラ ルッ タクピ アン もう少し早くあなたが来たら実も食べさせてあげるのだったけれどあなたの来るのが遅かったので汁しかない。 (注:ノートに脱字あり、 ()内の文字は筆者が加筆した。) (S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numkoekomo
- ヌㇺコエコモ 【他動】[num-ko-e-komo 粒・に(?)/と共に(?)・その頭・を曲げる](?) [単](複は numkoekompa ヌㇺコエコンパ)…を取り囲む(?)。 tan a=kor kotan a=numkoekomo, numkoewciw=an wa oka=an ruwe ne na タン アコㇿ コタン アヌㇺコエコモ、 ヌㇺコエウチウアン マ オカアン ルウェ ネ ナ この私たちの村は囲まれて、 ぐるりと取り巻かれてしまっているのだから。(S独話) {E: to surround…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numkoekompa
- ヌㇺコエコンパ 【他動】[複](単は numkoekomo ヌㇺコエコモ)(大勢の人たちで)…を取り囲んで攻める(?)。 ci=kor kotan numkoekompa rusuy kus チコㇿ コタン ヌㇺコエコンパ ルスイ クㇱ 彼らは私たちの村を取り囲んで攻めようとして。(S独話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- numtumasi
- ヌㇺトゥマシ 【名】[num-tumasi 粒・の中のとびとびにいくつか] 全体のうちのあるいくつかの粒。 tanpa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan タンパ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン 今年は不作で、 たまには大きい粒もあるが粒によっては小さい。 ci=suwe amam numtumasi péne numtumasi kawnu チスウェ アマㇺ ヌㇺトゥマシ ペネ ヌㇺトゥマシ カウヌ 私たちの炊いたごはんは一部分はびちゃびちゃで一部分は芯がある。 {E: a portion; a part of.} (出典:田村、方言:沙流)
- nunakarip
- ヌナカリㇷ゚ 【名】[動物] ヒトデ。 〔知分類 p.81 nona-kárip((タラントマリ))ヒトデ〕 {E: a starfish.} (出典:田村、方言:沙流)
- núnuke
- ヌヌケ 【他動】(人)を大切によく処遇する、 …の面倒をよく見る、 (親)に孝行する。 an hi epitta en=nunuke hawe ne wa, hi-oy-oy, iyayiraykere アニ エピッタ エンヌヌケ ハウェ ネ ワ、 ヒオイオイ、 イヤイライケレ 滞在している間じゅう私を大事にしてくれる(「何から何まで便利はからってかわいがってくれる」)、 ありがとう。(S) ☆対語 okpare オㇰパレ …を悪く処遇する、 虐待する。 {E: to take care of someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- núpa 2
- ヌパ 【他動】[複](単は nuwe ヌウェ)…を掃く(サッサッとたくさん掃く)。 ipe etok ta tanuka hi a=nupa yak pirka イペ エトㇰ タ タヌカ ヒ アヌパ ヤㇰ ピㇼカ ごはん前にここら(=このへん)掃いたほうがいい。(W) {E: to sweep…} (出典:田村、方言:沙流)
- nupur 1
- ヌプㇽ 【自動】(お茶や汁が)濃い。 uwe nupur ウウェ ヌプㇽ 煮出した汁が/お茶の出たのが濃い。 níham úsey ka eytasa uwe nupur kor nani ku=sanpe arka na pakno ka en=kure ニハㇺ ウセイ カ エイタサ ウウェ ヌプㇽ コㇿ ナニ クサンペ アㇻカ ナ パㇰノ カ エンクレ 木の葉のお湯(=お茶)もあまり濃く出ると私はすぐ気持ちが悪くなるからもう飲ませないでください(もう結構です)。(S) {E:(for tea, soup etc)to be strong.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nupur 2
- ヌプㇽ 【自動】透視力をはじめとする霊力(超能力)がある(神のように、 見ないでもわかるし、 先のこともわかる、 病気や災いの原因を言い当てたり、 重病人を癒やしたり生き返らせたりできる)。 nupur itak ヌプㇽ イタㇰ 特殊の難しい言葉。 nupur wa nen nen siyeye utar oka kor motoho ye ヌプㇽ ワ ネン ネン シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ (彼女は)霊力があって、 病気の人々がいるとその原因を言い当てた。(NK民話) nupur ekasi a=sikópakoinkare ヌプㇽ エカシ アシコパコインカレ 何でも見通してわかる霊力のある老人に私は災いの原因を占ってもらった。(NK民話) {E: to be clairvoyant; have the ability to see through things.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupuri
- ヌプリ 【名】山。 poro nupuri ポロ ヌプリ 大きい山。 ri nupuri リ ヌプリ 高い山。 okuwas nupuri オクワㇱ ヌプリ 急な(切り立った)山。 Ayoro nupuri アヨロ ヌプリ [地名] アヨロ山。 ☆参考 kim キㇺ [位名]も《山》と訳されるが、 kim キㇺ がそこへ行ったりその中を歩いたり働いたりする場所としての山を表すのに対し、 nupuri ヌプリ は地上にうず高くもり上がった形をしている物体としての山を表す。 ☆参考 日本語で比喩的に「山」と表現するようなたくさんの集まりや積み重なりをアイヌ語では toska トㇱカ《土手》、 ikir イキㇼ《集まり》、 takma《丸いかたまり》などと言うこともある。 {E: a mountain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nupuri-kes
- ヌプリ ケㇱ 【名】[山・の末端] 山のすそ。 {E: the very base of a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupuri-ous
- ヌプリ オウㇱ 【名】[山・のふもと] 山のふもと。 {E: the foot of a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupuri-suptom
- ヌプリ スㇷ゚トㇺ 【名】[山・の中腹] 山の中腹。 {E: the mid-level of a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupuri-sut
- ヌプリ スッ 【名】[山・のすそのほう] 山のすそのほう。 {E: around the very base of a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupurihi
- ヌプリヒ 【名】[所] …の山のところ。 Porosir nupurihi ta ポロシㇼ ヌプリヒ タ (アイヌモシリの中の)ポロシリ山のところに。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nupurikesunkur
- ヌプリケスンクㇽ 【名】[nupuri-kes-un-kur 山・の末端・にいる・人]山すその人=熊のいちばん悪いのの呼び名(=nupurikesun-cáca)。 {E: the people around the very base of a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupurikor-kamuy
- ヌプリコㇿカムイ 【名】[山を持つ・神] 山の神、 山を領有し守っている神(頂上に住む、 人には見えない、 立派な家に住む)。(S) {E: the mountain god.} (出典:田村、方言:沙流)
- nupurkasure
- ヌプㇽカスレ 【他動】[nupur-kasu-re 霊力がある・…しすぎる・させる](nupurkasu ヌプㇽカス《霊力がありすぎる》の使役形)わけがわからなくさせる。 ku=kosoataytak kunak ku=ramu akus en=nupurkasure híne ku=ye ka oyra wa k=ek クコソアタイタㇰ クナㇰ クラム アクㇱ エンヌプㇽカスレ ヒネ クイェ カ オイラ ワ ケㇰ 借金を取って来ようと思ったのに忍術使いみたいにされて私は言うのも忘れて帰って来た。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- Nupursar
- ヌプㇽサㇻ 【名】[nupur-sar 霊力のある・葦原][地名] 沙流川、 沙流地域(美称)。 Nupursar kotan ヌプㇽサㇻ コタン 沙流川筋の集落群全体(美称)。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nurayneno
- ヌライネノ 【副】おとなしく。 nurayneno hawe iki wa! ヌライネノ ハウェ イキ ワ! そんなに乱暴に言わないでもいいでしょう(反語)。(S) nurayneno ka tas a=ye p ne nek! ヌライネノ カ タㇱ アイェㇷ゚ ネ ネㇰ! おとなしく言うもんだよ。(S) {E: quietly; calmly.} (出典:田村、方言:沙流)
- nusa
- ヌサ 【名】祭壇(家の外の東側にある)。 nusa cise ukowturu wano yayotapkar-eciwitara ヌサ チセ ウコウトゥル ワノ ヤヨタㇷ゚カレチウイタラ (父は)祭壇と家との間のあたりから鳥の羽ばたきのような踏舞をしていた。(W神謡語り) nusa kohorakte/kohokuste ヌサ コホラㇰテ/コホクㇱテ (死に際に赤ん坊の守護養育を神に願って)(赤ん坊)の上に祭壇を倒す。 inan a=nomi kamuy ne yakka resu wa i=kore sekor hawean kor nusa e=kohokuste イナン アノミ カムイ ネ ヤッカ レス ワ イコレ セコㇿ ハウェアン コㇿ ヌサ エコホクㇱテ 私がおまつりしているどの神でもいいですから(この子を)育ててくださいと(お前の父親は死に際に)言いながらお前の上に祭壇を倒した。(W民話) nusa e=kohorakte kor ヌサ エコホラㇰテ コㇿ (お前の父親は)お前の上に祭壇を倒しながら。(W民話) {E: an altar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nusaha
- ヌサハ 【名】[所](概は nusa ヌサ)…の祭壇。 yuksapaunni ka a=kar, kamuysapaunni ka a=kar híne nusaha a=kar híne oro ta a=ari ユㇰサパウンニ カ アカㇻ、 カムイサパウンニ カ アカㇻ ヒネ ヌサハ アカㇻ ヒネ オロ タ アアリ 私は鹿の頭骨をのせる木と熊の頭骨をのせる木をつくってその祭壇をつくってそこに置いた。(KC民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nusimneno
- ヌシㇺネノ 【副】気楽に、 のんびり。 té ta rewsi=an yak tasi nusimneno rewsi=an nek! テ タ レウシアン ヤㇰ タシ ヌシㇺネノ レウシアン ネㇰ! ここに泊まればさぞのんびり泊まれるでしょうね。(KK民話) ☆参考 nusimne ヌシㇺネ は未出。 {E: easily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuwe an
- ヌウェ アン 【自動】[単] …がたくさんとれる、 収穫が多い。 yam ka nisew ka nuwe an ヤㇺ カ ニセウ カ ヌウェ アン 栗もどんぐりもたくさん取れた。(S) sey yap nuwe an yak a=ye セイ ヤㇷ゚ ヌウェ アン ヤカイェ ホッキがたくさん浜に上がったそうだ。(S) petput ta poronno konpu yap wa nuwe an kor síran ペップッ タ ポロンノ コンプ ヤㇷ゚ ワ ヌウェ アン コㇿ シラン 川尻に たくさんコンブが上がってみんなたくさん取って持っている。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuy
- ヌイ 【名】(山火事や野火の)火の燃え。 nuy terke ヌイ テㇾケ 山火事がポンポン飛んでいく、 燃えていくのが速い。(S) nuy pas hopuni ヌイ パㇱ ホプニ 山火事の火が上がる。(S) iporo ta nuy reye pekor iki kor イポロ タ ヌイ レイェ ペコㇿ イキ コㇿ その顔色にまるで野火がはうようにしながら(極度に腹を立てて顔が赤くなっている様子の描写)。(S民話) {E: the flames of a fire.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuye
- ヌイェ 【他動】①…に彫りもの/彫刻をする。 ②…にいれずみをする。 tekmekkasi patek a=nuyé kane an テㇰメッカシ パテㇰ アヌイェ カネ アン 手の甲(手の上側)だけいれずみしてある。(S) ③…に字を書く。 ponkanpi nuye ポンカンピ ヌイェ はがきを書く。(W) (S) ④…を書く。 a=ye rok itak tu kanpiso ka re kanpiso ka a=enuypa wa oka yakun アイェ ロㇰ イタㇰ トゥ カンピソ カ レ カンピソ カ アエヌイパ ワ オカ ヤクン 私たちの話した言葉が二ページか三ページにでも書かれてあれば。(W会話) ☆参考 kanpinuye カンピヌイェ は《紙にものを書く=書きものをする》。 inuye イヌイェ は《ものに彫りものをする=彫刻をする》。 sinuye シヌイェ は《自分に彫りものをする=入れずみする》。 sirkanuye シㇼカヌイェ、 tomikanuye トミカヌイェ、 ikorkanuye イコㇿカヌイェ はいずれも[雅]刃のさやに彫刻をする。 ☆参考 本来の用法では、 目的語は通常、 デザイン(形や模様)ではなく、 刃物の当たるもの(木や手)である。 たとえば熊を nuye ヌイェ すると言わない。 同様に、 紙に文字を書くことは kanpi カンピ《紙》を nuye ヌイェ すると言い、 カタカナを書くことは katakana ani kanpi nuye カタカナ アニ カンピ ヌイェ [カタカナ・で・紙・に書きものをする]のように言う。 しかし ④のように、 「このことを書く」「その話を書く」というような言い方もする。 {E: ②tatoo… ③write on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- nuyranaya
- ヌイラナヤ 【名】[nuyra-naya キウリ・(?)]キウリ乾し場(キウリを串に刺して、 外の物干し棒にかけて干す、 その干してある所を言う)。 aynu-pa-kus, nuyranaya tanne naya henpak henpak oka ruwe! アイヌパークㇱ、 ヌイラナヤ タンネ ナヤ ヘンパㇰ ヘンパㇰ オカ ルウェ! いいねえキウリがあんなにたくさん干してある。(S) ☞nuyra ヌイラ (出典:田村、方言:沙流)
- o 4
- オ 【複他動】(目的語の一つは「もの」、 もう一つは「場所」。)(そこ)に(たくさんのもの/数えられないものや液体)を入れる、 (食物)を(茶わん)によそう、 (酒など)を(盃)につぐ、 (もの)を(そこ)にのせる/掛ける(☞omare オマレ)。 mesi itanki or a=o メシ イタンキ オㇿ アオ ごはんを茶わんによそう(入れる)。(W会話) oro siyamam a=uk yakun a=o kusu ne na オロ シヤマㇺ アウㇰ ヤクン アオ クス ネ ナ その中へお米をとったら入れるからね。(S) toy kasi o トイ カシ オ 土をその上にのせる(=土にうめる)。(W) sirosi o シロシ オ 印を(そこに)つける。(W) teke o テケ オ …を…に手渡す。(S) sinep sinep teke o シネㇷ゚ シネㇷ゚ テケ オ 一つ一つ手渡して(手の中に入れて)やりなさい。(S) {E: to hand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- o- 8
- オ 【接頭】[目的語指示接頭辞](動詞の語幹に接頭し、 前の名詞句で表されることがらとの関係を示す接頭辞の一つ。 これが接頭することにより、 動詞の取り得る目的語の数が一つふえる。 自動詞にこれがつくと目的語を一つとる他動詞になり、 目的語を一つ取る他動詞にこれがつくと目的語を二つ取る複他動詞になる。 同種の接頭辞に、 e- エ、 ko- コ がある。)(場所を表す名詞句を目的語として)…から、 …に/で/(の方)を。 rikin リキン [自動] 昇る;orikin オリキン [他動]…に昇る。 pirasa ピラサ [他動]…を広げる;opirasa オピラサ [複他動] …に…を広げる。 ☆参考 日常会話語では、 自動詞につくものがほとんどで、 頻度も同種の他の二つの接頭辞 e- エ、 ko- コ に比べてずっと低い。 歌やユーカラでは、 いろいろな動詞につき、 頻度も高い。 日で同じことを言うには通常動詞に o- オ をつける代りに、 前の名詞句のあとに格助詞 ta タ《…に》、 un ウン《…へ》、 wa ワ《…から》などが置かれる。 (出典:田村、方言:沙流)
- oarpa
- オアㇻパ 【他動】[単](複は opaye オパイェ)[o-arpa (そこ)に・行く[単]](一人が)…に行く、 …へ行く。 sinrit kotan a=oárpa シンリッ コタン アオアㇻパ 私は先祖の国(あの世)に行く。 ☞arpa アㇻパ {E: to go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oasi 2
- オアシ 【助動】まさに…しようとしている、 いま…するところだ、 …する気になる、 …しかかる。 te wano ku=ye oasi hawe tapan na テ ワノ クイェ オアシ ハウェ タパン ナ 今から言うところです。(W独話) mame ka ipeo oasi noyne マメ カ イペオ オアシ ノイネ 豆も実が入りかけているらしく。(S) opitta e=eraman oasi hawe he an? オピッタ エエラマン オアシ ハウェ ヘ アン? あなたはみんな覚えようというのですか。(S) tap unukar=an hi pakno ne wa ora suy uwekohoppa=an oasi na! タㇷ゚ ウヌカラニ パㇰノ ネ ワ オラ スイ ウウェコホッパアン オアシ ナ! 今会ったばかりなのにまた別れなければならないのかなあ。(S) {E: ①to start, begin… ②to be about to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oattuykes(-i)
- オアットゥイケㇱ §026.妹(8)oattuykes(-i)〔o-át-tuǐ-keš オあットゥイケㇱ〕⦅シラウラ、アイハマ⦆【雅―tuitak(昔話)において】妹(兄が妹に対して用いる)。[<oar(片方の)+tuy(腹)+kes(末)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- ocis-usi
- オチㇱウシ/オチスシ 【他動】[o-cis-usi 尻・泣く・…に…をつける]…が名残惜しくて泣く。 oramkote kur arpa wa oraun okaramotte wa ocisusi, inunukeas オラㇺコテ クㇽ アㇻパ ワ オラウン オカラモッテ ワ オチスシ、 イヌヌケアㇱ 愛する人が行ってしまうので名残惜しくて泣いている、 かわいそうに。(S) ku=kor poyson isam wa k=ócis-usi クコㇿ ポイソン イサㇺ ワ コチㇱウシ 私の子どもが亡くなったので悲しくてならない。(S) {E: to cry with reluctance to leave…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ociseunpa
- オチセウンパ 【自動/副】[o-cise-un-pa その尻・家・へ・皆] ①[自動](次のような文脈で)家族そろう。 eci=ocíseunpa wa henpakiw eci=ne? エチオチセウンパ ワ ヘンパキウ エチネ? あなたたちは家族みんなで何人ですか。(S) ②[副]一家総出で。 ociseunpa nokan hike rupne hike opitta uwesamuysamun wa nepki kor patek oka, aynu-paːkus オチセウンパ ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ウウェサムイサムン ワ ネㇷ゚キ コㇿ パテㇰ オカ、 アイヌパークㇱ 一家総出で小さい人も大きい人も(子どもたちも大人たちも)みんな並んで働いてばかりいる、 いいねえ。(S) {E: ①to gather one's family together; one's complete family. ②the whole family working together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ociwcir
- オチウチㇼ 【名】[ociw-cir 性交する・鳥][動物](鳥の名)セキレイ。 (「しっぽを上下に振る」)。(S)〔知分類 p.186 セキレイ〕 {E: a wagtail (bird).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ohaoka
- オハオカ 【自動】[複](単の例はない)[oha-oka 他に何もない・存在する] …だけでいる(他にだれもいない)。 …ohaoka wa …オハオカ ワ …だけで。 utari ohaoka wa uweymekkar ウタリ オハオカ ワ ウウェイメッカㇻ …を親戚だけで分ける。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ohare
- オハレ 【他動】[自動使役][oha-re からになる・させる]…を空ける、 …をからっぽにする。 taray ohare タライ オハレ たらい[< 日本語]をからっぽにしなさい。(W) {E: to empty…} (出典:田村、方言:沙流)
- ohasinnonkar
- オハシンノンカㇻ 【自動】[ohasir-nonkar 留守の家・の様子を見に行く] 留守の家の様子を見に行く(だれも来ていないか、 どろぼうが入らないか、 いためられていないか)。 ku=sapoutari isam wa kusu k=óhasinnonkar wa k=ek ruwe un クサポウタリ イサンマ クス コハシンノンカㇻ ワ ケㇰ ルウェ ウン 姉たちがいないので留守の家の様子を見て来たんだよ。(S) ☆参考 別のときに同じ話者がこの語は「冗談」に言うとも言っている。 ☞nonkar ノンカㇻ {E: to go to look in on a house where no one is at home.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohasir
- オハシㇼ 【名】[oha-sir 空の・あたり] 留守の所、 だれもいない家。 ohasir an オハシㇼ アン 留守である(家の中にだれもいない)。 ohasir hoppa オハシㇼ ホッパ 家を留守にする、 家を出てよそへ出かける。 tane sine pa emko ka ohasir hoppa pe ne kusu タネ シネ パ エㇺコ カ オハシㇼ ホッパ ペ ネ クス もう半年も家を留守にしていたので。(W民話) {E: a house with no one at home.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ohasir-hoppa
- オハシㇼホッパ 【自動】[ohasir-hoppa 留守の家・を残して去る] 家を留守にする。 tane sine pa emko ka ohasir-hoppa pe ne kusu タネ シネ パ エㇺコ カ オハシㇼホッパ ペ ネ クス もう一年以上も家を留守にしていたので。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- ohasirepunkine
- オハシレプンキネ 【自動】[ohasir-epunkine 留守・を守る]留守番する。 ohasirepunkine wa en=kore オハシレプンキネ ワ エンコレ 留守番してください。(W) {E: to stay behind; look after a house while others are out.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohay/ohayke kar
- オハイ/オハイケ カㇻ 【連他動】(人)の陰口/悪口を言う。 en=ohay kar kor an hawe as エノハイカㇻ コラン ハウェ アㇱ (彼は)私の悪口を言っているらしい。(S) sinewe kunak ye a p ek ruwe ka isam wa ohayke ku=kar kor k=an シネウェ クナㇰ イェ アㇷ゚ エㇰ ルウェ カ イサンマ オハイケ クカㇻ コㇿ カン (あの人は)遊びに来ると言ったのに来ないので私はかげ口を言っていたのよ。(W) ☆参考 iyohaykar イヨハイカㇻ [自動] 人のかげ口/悪口を言う。 {E: to talk bad of someone behind their back.} (出典:田村、方言:沙流)
- ohewke
- オヘウケ 【自動】[o-hew-ke その尻(が)・(傾きを表す擬態の語根)・(自動詞形成)](下の方が)傾く/傾いている。 su ohewke ス オヘウケ 床(ゆか)に置いてある鍋が傾いている。 ita ohewke イタ オヘウケ 床が傾いている。 paroho ohewke パロホ オヘウケ 口が曲がっている。(S) ☆対語 ehewke エヘウケ 上の方が傾く。 ☆参考 炉かぎからつるしてある鍋が傾いているのは ehewke エヘウケ。 {E: to incline; lean.} (出典:田村、方言:沙流)
- oikarari
- オイカラリ 【後副】[o-i-ka-rari そこで・もの・の上・を押える] …するかしないかに。 ☆参考 ikarari イカラリ は、 ししゅうのしかたの一つで、 糸を置いた上から別の糸でかがって押えていくことを言う。 tap isam pe nani oikarari ene haw as タㇷ゚ イサㇺ ペ ナニ オイカラリ エネ ハワㇱ 今亡くなったばかりなのにすぐそんな話がある。(S) arpa oikarari ene haw as アㇻパ オイカラリ エネ ハワㇱ 彼が行った(立ち去った)ばかりなのにすぐそんな話がある。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- oinkar
- オインカㇻ 【他動】[o-inkar (そこ)に/から・見る[自動]] …のところを/で/から見る。 iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na/kamuy oinkar イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ/カムイ オインカㇻ ゆりかごの上に神が降りそこを神が見守ってくれる。(S子守歌) {E: to view…from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ois
- オイㇱ 【名】[概](所は oisi(hi) オイシ(ヒ))[o-is その尻・尾](?) [動物] 鳥の尾羽、 鹿や兎の尾。 yuk ois ユㇰ オイㇱ 鹿の尾。 ☆参考 小さな丸い「ぼんぼりこ」(下げかざり)のような尾をいう。 獣の長い尾や魚の尾などには言わない。 〔知分類 p.84 o-is(-i) 鳥の尾((チカブミ))〕 {E: a bird's tail feathers; the short tail of a deer etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- oisi(hi)
- オイシ(ヒ) 【名】[所](概は ois オイㇱ)[動物]…の尾羽、 …(鳥や鹿や兎)の尾。 amamecikappo oisihi アマメチカッポ オイシヒ スズメの尾。(S) {E: the tail feathers of…; the tail of…} (出典:田村、方言:沙流)
- oka 2
- オカ 【自動】(疑問文・感嘆文やある種の助詞の前などで ne ネ《である》の代りに置かれる。) ruwe oka ルウェ オカ (二人/二つ以上が) …だなあ。 eun inkar=an pakno inkar=an pakno kotan oka ranke ruwe oka! エウン インカラン パㇰノ インカラン パㇰノ コタン オカ ランケ ルウェ オカ! 見わたすかぎり部落がいくつもあるのだな。(S) aynu-pa-kus e p oka un! アイヌパークㇱ エㇷ゚ オカ ウン! いいねえ(あの人たちばかり)食べるんだなあ。(S) ☞an アン ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oka 5
- オカ 【終助】(次の係り結びの結びとして) …ta …oka! …タ …オカ! …すればいいのになあ! …したいものだなあ! nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺してやりたいものだなあ! (S民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oka nospa
- オカ ノㇱパ 【連他動】…の後を追う。 taan ponpe unuhu nen ka arpa kor orano oka nospa wa cis a cis a タアン ポンペ ウヌフ ネン カ アㇻパ コㇿ オラノ オカ ノㇱパ ワ チサ チサ このぼうやは母親がどこかへ行くと後を追いかけて大泣きする。(S) ☆参考 kese anpa ケセ アンパ は、 殺すためとかつかまえるためなどで追いつこうとして追いかけることを言う。 oka nospa オカ ノㇱパ は自分も行きたいので子が親の後を追うなど、 後について行くこと。 {E: to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okake(he)
- オカケ(ヘ) 【位名】[所](概は oka オカ)…のその後(あと)、 …のそのあとの状況/状態。 okake an オカケ アン それが終る。 tayki e okake poronno an タイキ エ オカケ ポロンノ アン ノミにくわれたあとがたくさんある。(W) okake ta オカケ タ …のあとで、 …したあとで、 あとで。 ku=sinewe en=okake ta e=ek aan hawe ne wa クシネウェ エノカケ タ エエカアン ハウェ ネ ワ 私が遊びに行った後にあなたは来たんだという話だなあ。 okake ta ka ukoytak=an ro オカケ タ カ ウコイタㇰアン ロ あとで一緒にお話ししましょう。(S) okakehe ta オカケヘ タ そのあとで。 {E: after; after that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okaramotte
- オカラモッテ 【他動】[oka-ram-otte その後・心・を…につける]…を名残惜しく思う。 te wano henpak waniciri ka arpa kunak ye wa k=ókaramotte p un テ ワノ ヘンパㇰ ワニチリ カ アㇻパ クナㇰ イェ ワ コカラモッテプン ここから何十里も行くと言うので私は名残惜しいのよ。(S) {E: to be reluctant to leave…} (出典:田村、方言:沙流)
- okari 1
- オカリ 【他動】…と交代する、 …に代わってする。 en=okari wa wakkata エノカリ ワ ワッカタ 私に代わって水汲みをしてください。(S) ☆参考 姉のワテケさんは kawarine カワリネ を使い、 en=kawarine エンカワリネ のように言う。 {E: to alternate, change places with…} (出典:田村、方言:沙流)
- okari 2
- オカリ 【後副】…のまわりに、 …をとり囲んで。 cise okari チセ オカリ 家のまわりに。 cise okari a=kowtarsapte wa ene kira hi ka isam チセ オカリ アコウタㇻサㇷ゚テ ワ エネ キラ ヒ カ イサㇺ 家のまわりを囲まれて逃げようがない。(S) {E: around; about; to surround…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okasaske
- オカサㇱケ 【自動】(容器が)浅い。 okasaske poysu オカサㇱケ ポイス 浅い小鍋。(S) okasaske wa kusu rur ka a=omáre ka somo ki オカサㇱケ ワ クス ルㇽ カ アオマレ カ ソモ キ (nima ニマ《皿》は)浅いから汁なんか入れない。(S) ☆対語 orawne オラウネ (容器が)深い。 ☆参考 穴やみぞが浅いことは kasre カㇱレ、 水や川が浅いことは ohak オハㇰ。 {E: (for a vessel, container)to be shallow.} (出典:田村、方言:沙流)
- okes
- オケㇱ 【位名】[o-kes その尻・の末端] …の終り近く。 nepki okes ta ek kor an ネㇷ゚キ オケㇱ タ エㇰ コㇿ アン (彼は)仕事がもう終わりそうな時に来ている。(S) {E: near the end of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okimne
- オキㇺネ 【副】[o-kim-ne その尻(が)・山・である] ①山から。 ②(連体的に使って)山からの。 ☆対語 ekimne エキㇺネ《山へ/山へ行く》。 {E: ①from the mountains. ②…from the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okimunpe
- オキムンペ 【名】[okimun-pe 山から来る・もの] 山から来る洪水(「山津波」)。 ☆対語 orepunpe オレプンペ 津波。 {E: the crumbling of a mountainside due to floodwaters: a landslide.} (出典:田村、方言:沙流)
- okirasnu
- オキラㇱヌ 【自動】[o-kir-asnu その尻・力・すぐれている] 力が強い。 hemanta ene okirasnu siri, nep aste siri ka isam ヘマンタ エネ オキラㇱヌ シリ、 ネㇷ゚ アㇱテ シリ カ イサㇺ なんとまあ強いことだろう、 だれも立たせない(みんな投げ飛ばす)。 {E: to be strong; powerful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okiska
- オキㇱカ 【名】[概/所][動物](鹿の)尾。 ☆参考 ois オイㇱ とも言う。 狐や犬などの長い尾は sar サㇻ、 兎などの丸い尾や鳥の尾羽は ois オイㇱ。〔知分類になし〕 {E: the tail (of a deer).} (出典:田村、方言:沙流)
- okiskaha
- オキㇱカハ 【名】[所](概は okiska オキㇱカ)[動物](その鹿)の尾。 {E: the tail (of a deer).} (出典:田村、方言:沙流)
- okkasi
- オッカシ 【位名】[所](概は okka オッカ)…のまだその上。 X kuruma o easkay yakka na okkasi ta easkay kur an X クルマ オ エアㇱカイ ヤッカ ナ オッカㇱ タ エアㇱカイ クㇽ アン Xさんは車の運転が上手(じょうず)だけれどもまだもっと上手な人がいる(まだ上がある)。(W)(okkasi ta は話すとき通常 i が落ちて okkas ta オッカㇱ タ と発音される。)hon okkasi ta/oypepi asi wa ホノッカシ タ/オイペピ アシ ワ [雅]おなかの上に食器をのせて。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okkayo
- オッカヨ 【名】男、 男性。 menoko ka okkayo ka メノコ カ オッカヨ カ 女も男も。 okkayo sirpo uwosmare pakno an オッカヨ シㇼポ ウウォㇱマレ パㇰノ アン (少年が成長して)男らしい姿になるほどになった、 男らしい若者に成長した。 okkayo hekaci オッカヨ ヘカチ 男の子(hekaci ヘカチ だけで男の子であることを表すが特に女でないことを強調して言う)。 okkayo ikor オッカヨ イコㇿ 男の宝物(刀剣類など)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “okkayo poyson kor yak a=ye” 「ポイソン コㇿ ヤカイェ」「フンタ コㇿ ヤカイェ?」「オッカヨ ポイソン コㇿ ヤカイェ」 「子どもを持った(=子どもが生まれた)そうだ」「(直訳すると)何を持ったと言っているか=どっちが生まれたって(男の子か女の子か)?」「男の子が生まれたそうだ。」 (S) m okkayo-irwak オッカヨイㇼワㇰ 男兄弟(男のいとこを含む)。 okkayo-irwak patek ku=kor オッカヨイㇼワㇰ パテㇰ クコㇿ 私は男兄弟ばかり持っている(女の姉妹や女のいとこがいない)。(S) ☆対語 menoko メノコ ☆参考 女性に対して男性を表す語。 aynu アイヌ《人間》も場合によって男性を指すことがある。 ☆参考 動物の雄(おす)は pinne ピンネ [連体] 雄の…。 {E: a man; a male.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okkayo
- オッカヨ Ⅱ_§002.おとこ(男)(2)okkayo〔ók-ka-jo おッカヨ〕⦅H.⦆【常】男。[もとokkayの第3人称形]。inne〜-utar inne menoko-utar「大勢の男たち大勢の女たち」⦅民譚集, p.78⦆。tane anakne〜sirka a-osmare「今はもう一人前の男子の風貌を私は持った」⦅ホロべツ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- okkaypo
- オッカイポ §006.若者;青少年(1)okkaypo〔ók-kaǐ-po おッカイポ〕①若い男;若者;青年。[okkay(男)+-po(指小辞)]。②⦅ビホロ⦆casi(砦)の中に召使われている家来を言う。=ussiw(-e)〔úš-šiŭ〕。soun-〜〔so-ún-ok-kaǐ-po〕[<soy(外)+un(の)+ok-kaypo(家来)]「城外に走り使いする家来」。③⦅クッシャロ⦆英雄詞曲の主人公Otasut-un-kurの家来、頭が小さく鳥のようで、体が大きく、常に雄鹿の毛皮を着ているという強い男。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- okkewe(he)
- オッケウェ(ヘ) 【名】[所](概は okkew オッケウ)…のえり首、 うしろ首。 okkewe tanne オッケウェ タンネ 首が長い(首筋が長い)。(S) {E: the nape of the neck of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- okrawnunu
- オㇰラウヌヌ 【自動】[ok-raw-nunu 首・深み・(?)] 首を引っ込める、 出ていた首を着物の中にヒョイとひっこめる。 ku=yayrire wa ku=inkar kor ranma apto as kor ora suy k=ókrawnunu ranke ayne tanepo k=ek, seyeppo néno kane クヤイリレ ワ クインカㇻ コㇿ ランマ アㇷ゚ト アㇱ コㇿ オラ スイ コㇰラウヌヌ ランケ アイネ タネポ ケㇰ、 セイェッポ ネノ カネ 私は背伸びして見るとまだ雨が降っているのでまた首をひっこめひっこめしてやっと今来た、 カタツムリみたいに。(S) {E: to pull back the neck, the head.} (出典:田村、方言:沙流)
- okus
- オクㇱ 【他動】(着物)を裏返す、 …を裏返しにする。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわててほら、 服も裏返しに着てスカートも後ろ前にはいてるのよ。(S) cókus amip チョクㇱ アミㇷ゚/チョクサミㇷ゚ 裏返した着物(昔、 夫や妻に先立たれた人が着たと言う)。(UT) ☆参考 ehorka エホㇿカ 逆に。 {E: to turn (clothing) inside out.} (出典:田村、方言:沙流)
- okuyru
- オクイル 【名】[okuy(< okuyma)-ru 小便する・あと]小便(オシッコ)のあと。 okuyru o kane an オクイル オ カネ アン 小便のあとがついている。(S) {E: a urine stain.} (出典:田村、方言:沙流)
- omakatetterke
- オマカテッテㇾケ 【自動】[o-maka-tetterke その尻・後ろへ・ピョンピョン跳ねる]ふらつきながら歩く、 千鳥足で歩く。 omakatetterke kor an ayne ekuskonna noykosanpa オマカテッテㇾケ コラン アイネ エクㇱコンナ ノイコサンパ ヨロヨロとふらつきながら歩いていたが突然フラフラーッと倒れた。(S) {E: to totter, stagger along.} (出典:田村、方言:沙流)
- omanan
- オマナン 【自動】[単](複は payoka パヨカ)[oman-an 行く・ある/いる](あちこち)歩く、 歩き回る(徒歩でも、 走っても、 乗り物でも)、 旅する、 行き来する。 nítay tum péka ku=karusuk kus k=ómanan ニタイ トゥㇺ ペカ クカルスㇰ クㇱ コマナン 私は林の中をキノコとりに歩き回った。(S) {E: to travel; come and go.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omawkururu
- オマウクルル 【自動】[o-maw-kururu その尻・風・ピューピュー吹く](次のような文脈で) setur kasi ta/ikayop ne a p/omawkururu (男たちの)背中の上で矢入れ袋が風に吹かれるみたいに浮いている(速く走っている様子の描写)。(W神謡K) ☆参考 別の話者の語った民話で、 同様の文脈で、 omawsuye オマウスイェ が使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
- omawsuye
- オマウスイェ 【自動】[o-maw-suye その尻・風・ゆらす](その尻が)風でゆれる。 yaysamne apkas=an yakka néa ayop a=setúruhu ta omawsuye pakno nitan aynu a=ne ruwe ne ヤイサㇺネ アㇷ゚カサン ヤッカ ネア アヨㇷ゚ アセトゥルフ タ オマウスイェ パㇰノ ニタン アイヌ アネ ルウェ ネ ただ普通に歩いてもその弓矢の袋が私の背中で風にゆれるほど私は足の速い人間でした。(HK民話) {E: (for the end of something) to flutter in the wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omke 2
- オㇺケ 【自動】かぜをひく(=omkekar オㇺケカㇻ)。 k=omke rusuy noyne ku=mecirataroski コㇺケ ルスイ ノイネ クメチラタロㇱキ 私はかぜをひきそうで寒気がする。(W) ☆参考 =omkekar オㇺケカㇻ {E: to catch a cold.} (出典:田村、方言:沙流)
- omotokor
- オモトコㇿ 【他動】[o-moto-kor …のところに・起源・を持つ] …に起源を持つ、 …の子孫である。 Tokapci omotokor utar ka oka トカㇷ゚チ オモトコㇿ ウタㇻ カ オカ 十勝に起源を持つ人々(十勝の人の子孫)もいる。(W言い伝え) {E: to have origins in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- omotone
- オモトネ 【他動】[o-moto-ne …のところで・もと・である] …がもとになる、 (そのこと)が起源である。 i=panake un kotankonnispa matnepoho kasi a=opíwki wa a=siknure hi omotone wa a=i=nómi p a=nepa a kusu イパナケ ウン コタンコニㇱパ マッネポホ カシ アオピウキ ワ アシㇰヌレ ヒ オモトネ ワ アイノミㇷ゚ アネパ ア クス 川下の村の村長の娘さんを私が救って生き返らせたことがもとになって私たちがまつられるようになったのだから。(W民話) {E: to be the origins of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onisposo
- オニㇱポソ 【自動】[o-nis-poso その尻が・空・をつきぬける](雷、 星が)落ちる。 kamuy onisposo カムイ オニㇱポソ 神が天から地上に下る=雷が落ちる。 kamuyhum ka isam hi ta kamuy onisposo noyne hum as na カムイフㇺ カ イサㇺ ヒ タ カムイ オニㇱポソ ノイネ フマㇱ ナ 雷の鳴る音もしなかったときに雷が落ちたらしい音がしたぞ。(HK民話) {E: for a god to descend from heaven to earth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onkami
- オンカミ 【自動】[< 日本語 おがみ] 拝礼する。 ①(狭義に、 アイヌ民族の男子の正式な拝礼を指す。)両手を胸の前でてのひらを上に向けて上下に動かす形式で拝礼する。 ②(広義に、 拝礼一般を指す。) hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりしておじぎする。 ③拝む。 onkami-kur オンカミクㇽ 拝む人=「お寺さん」(=坊さん)。 ④[比喩]onkami kor an オンカミ コラン(直訳すると)拝んでいる=いねむりしている。(W) {E: ①customary, ritual praying form. ②worshipping (gen.). ③to worship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onnay
- オンナイ 【位名】[概](所は onnayke(he) オンナイケ(ヘ)) …の中、 …の内部。 cise onnay チセ オンナイ 家の中(内部)。 suwop onnay ta an スウォㇷ゚ オンナイ タ アン (それは)箱の中にある。(S) ☆参考 家や部屋の「中」を表現するのに、 ユーカラ(英雄叙事詩)や民話などの文学的表現ではよく、 upsor ウプソㇿ《ふところ》の語が使われる。 一方、 草むらの中、 林の中、 土の中などは、 onnay オンナイ とは言わず tum トゥㇺ と言う。 ほかに、 「…の中」と訳せる語は、 or オㇿ、 nikor ニコㇿ、 iwor イウォㇿ 等々たくさんあり、 それぞれ意味が異なる。 {E: the inside of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onne 2
- オンネ 【自動】(老人が)死ぬ、 老死する。 nen póka ku=kor hekattar ku=sikore yakun ora k=onne yakka pirka ネン ポカ クコㇿ ヘカッタㇻ クシコレ ヤクン オラ コンネ ヤッカ ピㇼカ なんとか私の子どもたちを一人前にしてからなら私は死んでもいい。(S) núman onne yak a=ye ヌマン オンネ ヤカイェ (老人が)きのう亡くなったそうだ。(S) {E: to die of old age.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onneike
- オンネイケ §018.親(8)onne-ike〔ón-ne-i-ke おンネイケ〕⦅チカブミ⦆親。[onne(親である)+ike(者)]。"toampe〜"「あの人の親」。"〜-utar"「親たち」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- onnisapno
- オンニサㇷ゚ノ 【副】[on(< oar)-nísap-no 全く・急な・(副詞形成)][雅] 全く急に、 不意に。 sine an to ta/onnisapno/ekimne rusuy=an シネ アン ト タ/オンニサㇷ゚ノ/エキㇺネ ルスヤン [雅]ある日のこと私はふと(急に)山へ行きたくなった。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onuman
- オヌマン 【名/副】夕方、 晩(もう薄暗くなった頃、 夕食を食べる頃)。 onuman an オヌマン アン 夕方になる。 tan onuman タン オヌマン/タノヌマン 今夕。 sir-onuman シロヌマン 夕方/晩方になる。 {E: evening.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- onumannociw
- オヌマンノチウ 【名】[onuman-nociw 夕方・星]夕方の星。 ☆参考 宵の明星らしい。 {E: evening stars.} (出典:田村、方言:沙流)
- onumposo
- オヌンポソ 【自動】[単](複は onumpospa オヌンポㇱパ)[o-num-poso その尻が・粒(=人々)・を貫き通る] 生き残る。 utari opitta isam rok ayne, sinep ne takup onumposo pon hekaci ウタリ オピッタ イサㇺ ロㇰ アイネ、 シネㇷ゚ ネ タクㇷ゚ オヌンポソ ポン ヘカチ 親戚がみんな亡くなってしまって、 たった一人ぼっちで生き残った男の子。(S) {E: to survive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oparoruy
- オパロルイ 【自動】[o-paro-ruy その尻・口[所]・激しい]おしゃべりである。 (ひどい悪口。(S)) ☆参考 paroruy パロルイ おしゃべりである、 口数が多い。 {E: to talk a lot.} (出典:田村、方言:沙流)
- opaye
- オパイェ 【他動】[複](単は oarpa オアㇻパ)[o-paye …に・行く[複]](二人以上が)…に行く。 toop sísam kotan opaye hike opaye wa トオㇷ゚ シサㇺ コタン オパイェ ヒケ オパイェ ワ ずうっと遠く和人の国(「内地」)の方に行く人は行って。(S言い伝え) {E: to go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Opoysuyanke
- オポイスヤンケ 【名】[o-pon-su-yanke そこに・小さい・鍋・を火から下ろしてのせる] Hon okkasi Opoysuyanke ホノッカシ/オポイスヤンケ (直訳すると)小鍋を火から下ろしておなかの上にのせる。 腹の上小鍋上げ(ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の神の子の呼び名の一部) (Sユーカラ) ☞kotan sitcire コタン シッチレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- opukurune
- オプクルネ 【自動】[o-pukuru=ne その尻が・袋・である]袋みたいである。 opukurune ápekor oka hemanta eopanepane kane oka オプクルネ アペコㇿ オカ ヘマンタ エオパネパネ カネ オカ 袋みたいなへんなものをパッパッと風にはためかせている(スカートをはいている現代の風俗を言っている)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- or
- オㇿ 【位名】[概](所は oro/orke オロ/オㇿケ) ①(モノを表す名詞の後に置かれて、 そのモノを場所としてとらえる名詞句とする。 場所や時を表す名詞の後に置かれると、 よりはっきりとその場所、 その時を示す。 目的語として位置を表す名詞句を要求する語、 たとえば位置格助詞 ta タ《…に/で》、 un ウン《…へ》など、 動詞の接頭辞 o- オ《…に/で》など、 他動詞 kus クㇱ《…を通る》、 oma オマ《…に入る/位置する》などの前で多く使われる。) …の所、 …のとき。 (その他、 文脈によって…の中、 …の家、 …の上などいろいろに訳せる。)sapa or o ki サパ オㇿ オ キ 頭につくシラミ。 mesi itanki or a=o kor メシ イタンキ オㇿ アオ コㇿ ごはんを茶わんによそうと。(W会話) poro su or oma sayo ポロ ス オㇿ オマ サヨ 大鍋に入っているおかゆ。(W民話) apa or pak k=arpa korka アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ 私は戸口の所まで行ったけれど。(W) nis or péka hopuni ニソㇿ ペカ ホプニ 空を飛んだ。(S民話) toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コラン (彼は)畑で働いている。 suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に飛び込んだ(落ちた)。(S) iteki en=or ta ahup yan イテキ エノッ タ アフㇷ゚ ヤン 私の家に入らないで下さい。(S) kesikomu sekor sísam or ta a=ye ケシコム セコㇿ シサㇺ オッタ アイェ 消しゴムと日本語で言う。 kanto or un rikin カント オルン リキン 天に昇る。(S言い伝え) atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。(W民話) nis or wa ran ニソㇿ ワ ラン 空から降りて来た。(W民話) ②…or ta …or ta …オッタ …オッタ ☞otta オッタ 2。 or wa オㇿ ワ (受け身表現の行為者、 oro wa オロ ワ とも言う。)…によって。 kamuy or wa ene a=e=yáynure カムイ オㇿ ワ エネ アエヤイヌレ あなたは神からそう思わされた。(W民話) ☆参考 所属形は oro オロ の例が圧倒的で、 orke オㇿケ は1例のみ。 orke オㇿケ には別の用法がある。 {E: ①from… ②by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ora
- オラ 【後副/接】[or-wa …の所/とき・から、 oro-wa その所/とき・から] ①[後副]…から、 それから、 その次に。 téta e=ek hi ora tane henpakto e=an? テタ エエキ オラ タネ ヘンパㇰト エアン? あなたがここに来たときからもう何日いますか(=何日たったか)。(S) ②(つなぎ言葉として)それから、 そして、 こんど。 híne ora ヒネ オラ そしてそれから。 híne ora káni hem ku=ye ヒネ オラ カニ ヘㇺ クイェ こんど私も言う。(W会話) ③(主張する気持ちのニュアンスを添える小辞として) yaykata ora ヤイカタ オラ 自分こそ。 yaykata ora a=ecákke noyne an pe ヤイカタ オラ アエチャッケ ノイネ アン ペ 自分こそきたながれるようなざまをして(=ような者なのに)。(S) ukao wa en=kore ora ウカオ ワ エンコレ オラ しまってくださいよ。(S) iteki ora! イテキ オラ! だめだよ、 やめなさいよ。(S) {E: ①after that; next. ②after that; next time; next; then (as a conjunction).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oran
- オラン 【他動】[o-ran (そこ)に・降りる] …に降りる。 ranke mosir/oran hum konna/koturimimse ランケ モシㇼ/オラン フㇺ コンナ/コトゥリミㇺセ (神が)下界(地上)に降りる音がブルンブルンと鳴り響き。(Sユーカラ) iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ ゆりかごの上に神が降りるよ。(S子守歌) ☞ka(si) oran カ(シ) オラン {E: to go down, descend to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oranrani
- オランラニ 【複他動】[o-ran-ran-i (そこ)に・下りる・(重複)・(他動詞形成)] …を…に座らせる。 inne utar néa a=kor nispa sintoko osmak a=oránrani híne インネ ウタㇻ ネア アコン ニㇱパ シントコ オㇱマㇰ アオランラニ ヒネ 大勢の人がその私の主人を酒びつの後ろ(つまり最上席)に座らせて。(W民話) {E: to make, let…sit down on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oraun
- オラウン 【接】[oro-wa-un そこ・から・助辞] それから。 Taro oraun Hanako tanukuran iway an kunak a=ye タロ オラウン ハナコ タヌクラン イワイ アン クナカイェ 太郎とそれから花子とは今晩婚礼があるそうだ。(S) {E: then; after that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orawne
- オラウネ 【自動】深い(入れ物が)。 ☆対語 okasaske オカサㇱケ。 ☆参考 水が深いことは ooho オオホ。 {E: (for a container) to be deep.} (出典:田村、方言:沙流)
- ore
- オレ 【連体/接頭辞】(otu… オトゥ と対にして使われて)三つの。 otu…ore… オトゥ… オレ… 二つも三つもの=いくつもいくつもの。 otu kesto ta/ore kesto ta オトゥ ケㇱト タ/オレ ケㇱト タ [雅]毎日毎日来る日も来る日も。(Sユーカラ) otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]何回も何回も両手を広げ一歩一歩進んでいく踊りをくり返した。(Sユーカラ) (叙事詩でも昔話でも、 人の姿になっていた神が天に帰るために鳥の姿になるシーンでよく出てくる表現。) otu suy konna ore suy konna オトゥ スイ コンナ オレ スイ コンナ [雅]二回も三回も(=何回も何回も)。 ☆参考 前半の otu… オトゥ… の部分だけが言われて、 後半の ore… オレ の部分が省略されることもある。 話すときや昔話を語るときなどには、 後半をいうときでも ore オレ の代りに re レ と言って、 otu… re… オトゥ… レ… となることもある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orearpeus
- オレアㇻペウㇱ §099.陰部-女性性器の種類(11)白い陰毛の生えているもの ore-arpeus〔o-ré-tar-pe-ušオれタㇻペウㇱ〕[o (陰部)+retar(白い)+pe(もの)+us(群生している)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- orewsi
- オレウシ 【他動】[o-rewsi …に・泊まる] …に泊まる。 oripak kamuy oyakata cise ka orewsi hi ta オリパㇰ カムイ オヤカタ チセ カ オレウシ ヒ タ 天然痘の神の王様が家の屋根の上に天降ったときに。(W民話) {E: to stay at, in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orikin
- オリキン 【他動】[o-rikin …に・上昇する](そこ)に昇る。 poro nuynipek nísor orikin wa an ポロ ヌイニペㇰ ニソㇿ オリキン マ アン 大きな山火事の明るみが空に上がっている。(S) tanpa ne anak kanna mosir ka a=oríkin epaha ne kusu タンパ ネ アナㇰ カンナ モシㇼ カ アオリキン エパハ ネ クス 今年は私が天の神の国に昇る年ですから。(HC民話) {E: to go up, climb, ascend…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oripak 2
- オリパㇰ 【名】[< oripak 1]伝染病、 「疱瘡(=天然痘)のことを言う。」 (W) oripak ani isam オリパㇰ アニ イサㇺ (彼は)天然痘で亡くなった。(W) oripak an オリパㇰ アン 伝染病がはやる/はやっている。(S) sonno a=sitóma páse oripak ソンノ アシトマ パセ オリパㇰ 本当に恐ろしい重い伝染病=天然痘。(S) {E: a contagious disease (e.g. smallpox).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orke(he)
- オㇿケ(ヘ) 【位名】[所](概は or オㇿ) ①…の所。 Tokapci pet orke a=orán トカㇷ゚チ ペッ オㇿケ アオラン 私は十勝川の川筋に下りた。(HK民話) ② tu moto orke hunara トゥ モト オㇿケ フナラ いろいろと素性を探る。(W民話) utar orke(he) ウタロㇿケ(ヘ) [雅]人々、 …たち(=utar ウタㇻ)。 wen menoko/utar orkehe ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ [雅]悪い女ども。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oro
- オロ 【位名】[所](概は or オㇿ)…の所、 …の中、 そこ。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りひらいてそこに人口の多い町がある。 ku=patoye arka akus oro tasaske クパトイェ アㇻカ アクㇱ オロ タサㇱケ 私の唇が痛くなったがそこがヒリヒリする。(W) oro ta iyorot=an a kotan オロ タ イヨロッアン ア コタン そこで皆と一緒に住んでいた村=皆と一緒に住んでいた村。(S) oro oytak オロ オイタㇰ ☞or(o) oytak オㇿ/オロ オイタㇰ。 oro utaspa オロ ウタㇱパ ☞or(o) utaspa オㇿウタㇱパ/オロウタㇱパ (出典:田村、方言:沙流)
- oro wa
- オロ ワ 【位名+格助】①そこから。 ☞oro オロ ②(=or wa オㇿ ワ)(受け身表現の行為者) kamuy opitta oro wa a=i=kóypak カムイ オピッタ オロ ワ アイコイパㇰ 私たちはすべての神々からとがめられる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- orouspe
- オロウㇱペ 【名】[oro-us-pe そこ・についている・もの]…の話、 その話、 …のうわさ。 ☆参考 oruspe オルㇱペ とも言う。 {E: a talk; a story; a rumour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oruskur
- オルㇱクㇽ 【自動】[o-rus-kur そこに・毛皮・影/姿](?) (殺した熊の頭を上座に据えてあるものに関して)毛皮がついている。 oruskur maratto オルㇱクㇽ マラット 毛皮がついたままの熊の頭。 {E: for a dead bear to have it's fur still attached.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oruypene
- オルイペネ 【自動】[oru-ipe-ne ただ…だけ・中身・である](=oruipene オルイペネ)刀身だけの、 柄のない。 oruypene emus オルイペネ エムㇱ 刀身だけの刀。(S) oruypene tasiro オルイペネ タシロ 刀身だけの剣(「持つとこない、 刃のとこだけの」)。 (S) {E: the blade of a sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- osetusi
- オセトゥシ 【他動(?)】[o-set-usi その尻・台・…を…につける](野菜)をふかす/むす。 ☆参考 「昔の野草のふかし方は、 鍋の底に棒を何本も並べて入れ、 下に水を入れ、 その上に野草を入れる。」 (S) {E: to steam (vegetables).} (出典:田村、方言:沙流)
- osikiru
- オシキル 【他動】[o-si-kiru (そこ)に/で・自身・を回す] …の方へ向かって行く、 …に行く、 …に着く。 nupuri tapka a=osíkiru ヌプリ タㇷ゚カ アオシキル 私は山の頂上に到着した。(W民話) {E: to go to, towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osikkurkote
- オシックㇽコテ 【他動】[o-sik-kur-kote (そこ)に・目・影/姿・を結びつける] …をじっと見つめる。 {E: to glare, stare at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osiknuka
- オシㇰヌカ 【他動】[o-sik-nu-ka そこに・目・を持つ・(他動詞化)]…を慕う、 …になつく。 {E: to long for…; be attached to…} (出典:田村、方言:沙流)
- osinot
- オシノッ 【他動】[o-sinot …のところで・遊ぶ] …で遊ぶ。 kasi osinot カシ オシノッ その上で遊ぶ。(S)ほかウポポ {E: to play, entertain oneself with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osiraye
- オシライェ 【他動】[単](複は osiraypa オシライパ)[o-si-raye そこに・自身・を行かせる/来させる[単]] …に行く/来る/入る/出る。 hur tapka a=osíraye フッ タㇷ゚カ アオシライェ 山の頂上まで上がった。(KK民話) porke imakake a=osíraye ポㇿケ イマカケ アオシライェ 私は掘割の向こう側に渡った。(HK民話) cip sinenne rep osiraye kor an na ikiya mom na チㇷ゚ シネンネ レㇷ゚ オシライェ コラン ナ イキヤ モㇺ ナ 舟が一人で(だれもこがないのに)沖の方へ向かって行くよ、 流れてしまわなければいいがなあ。(S) {E: to go to…; come from…; enter, leave…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ositrasitra
- オシッラシッラ 【自動】[o-sitra-sitra その尻・(擬態?)・(重複)](着物等)ぼろぼろである、 あちこち破れてぼろぼろがぶらさがっている、 ぼろぼろの衣服を着ている。 kor hekattar ka ositrasitra コㇿ ヘカッタㇻ カ オシッラシッラ(その人の)子どもたちもぼろを着ている。(S) mipihi ositrasitra ミピヒ オシッラシッラ 着物がぼろぼろだ。(S) {E: (for clothes etc) to be ragged and torn.} (出典:田村、方言:沙流)
- osittesu
- オシッテス 【自動】[o-sir-tesu その尻が・地・すべる]ツルッとすべる。 eytasa so rárak wa cise or ta ka osittesu=an エイタサ ソ ララㇰ ワ チセ オッタ カ オシッテスアン あまり床がツルツルしているので家の中でも私たちはすべってしまう。(S) ☆参考 スキーのように意図的にすべって行くことは cárase チャラセ、 carse チャㇻセ など。 {E: to slip (over).} (出典:田村、方言:沙流)
- osiwkot
- オシウコッ 【自動】[o-siw-kot その尻・苦い・がついている](後口に)苦みがある。 osiwkot pekor humi an オシウコッ ペコㇿ フミ アン 苦みがあるようだ。(S) {E: to have a bitter (painful) aftertaste.} (出典:田村、方言:沙流)
- osmake
- オㇱマケ 【位名】[所](概は osmak オㇱマㇰ)…の後ろ、 その背後。 osmake wa kotcake wa オㇱマケ ワ コッチャケ ワ その後からその前から(=彼の前へ後ろへと)。 taankur iteki kotcake kus no osmake péka kus タアンクㇽ イテキ コッチャケ クㇱ ノ オㇱマケ ペカ クㇱ この人の前を通らないで後ろを通りなさい。(S) e=osmake ta an kur hunna an? エオㇱマケ タ アン クㇽ フンナ アン? あなたの後ろにいる人はだれですか。(S) siyosmake シヨㇱマケ [si-osmake] 自分の背後。 {E: behind…; the back of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osorkese
- オソㇿケセ 【位名】[所](概はない(?) kese ケセ の概は kes ケㇱ)[osor-kese 尻・の末端[所]] 足の方。 en=osorkese ta an エノソㇿケセ タ アン 私の足のところにある(掛け布団が足の方へ行ってしまったことを言っている)。(S) {E: around, in the area of one's legs, feet.} (出典:田村、方言:沙流)
- osoro(ho)
- オソロホ 【名】[所](概は osor オソㇿ)…の尻、 彼の尻。 hemanta ene osoroho poro ruwe an hi an! ヘマンタ エネ オソロホ ポロ ルウェ アニ アン! なんとまあずいぶんお尻が大きいもんだなあ。(S) {E: the buttocks, hips of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- osorokar
- オソロカㇻ 【自動】[osoro-kar その尻・を処置する]尻を拭(ふ)く。 hńta kus kanpi e=perpaperpa ruwe an? ikaraski, ani e=etuhukar yakka e=osorokar yakka pirka p フンタ クㇱ カンピ エペㇾパペㇾパ ルウェ アン? イカラㇱキ、 アニ エエトゥフカㇻ ヤッカ エオソロカㇻ ヤッカ ピㇼカㇷ゚ どうして紙をビリビリに破ったの、 もったいない、 それで鼻を拭いてもお尻を拭いてもいいのに。(S) {E: to wipe one's bottom, buttocks.} (出典:田村、方言:沙流)
- ossi
- オッシ 【名】[概](所は ossike(he) オッシケ(ヘ)) ①…の中(概の用例は未出。 ☞ossike オッシケ)。 ②…の腹の中(概の用例は未出。 ☞ossike オッシケ)。 ③物を考える腹の中、 心の中。 ossi or ta オッシ オッタ 腹の中で、 心の中で。 ossi or péka オッシ オㇿ ペカ 心の中で。 sekor ramuan=an wa ossi or ta iyosserkere=an kor án=an セコㇿ ラムアナン ワ オッシ オッタ イヨッセㇾケレアン コㇿ アナン 私は…と思って、 腹の中で(心の中で)困ったなと思っていたが。(NK民話) ☆参考 onnay オンナイ 入れ物や建物など、 中が空洞になっているものの内部。 tum トゥㇺ 土や草など、 細かいものがたくさんあるそのただ中。 {E: in one's guts stomach; in one's heart.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otcike
- オッチケ 【名】[< 日本語 おしき(折敷)] お膳。 cikirus otcike チキルㇱ オッチケ 足つきのお膳。 cikiriri otcike チキリリ オッチケ ちゃぶだい。 cikiri tanne otcike チキリ タンネ オッチケ [その足が・長い・お膳](「机」の訳語として出た。) ☆参考 お盆のことは ita イタ と言う。 {E: a tray; a table.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otke
- オッケ 【他動】[ot-ke (擬態の語根)・(動詞形成)] …を突く。 {E: to prick, stab…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otop
- オトㇷ゚ 【名】[概](所は otopi(hi) オトピ(ヒ))髪の毛(全体も一本一本も)。 otop téta an オトㇷ゚ テタ アン 髪の毛がここにある(落ちている)。 ☆参考 合成語の中では ru ル が髪の毛を表すことがある:retanru レタンル 白髪、 kunneru クンネル 黒髪。 {E: hair (collectively, as well as individual strands).} (出典:田村、方言:沙流)
- otopenkot
- オトペンコッ 【自動】[o-topen-kot その尻・甘い・ついている](o-…-kot オ…コッ は《…味がある》。) 甘味がある。 otopenkot pekor humi an pirka wakka ne humi! オトペンコッ ペコㇿ フミ アン ピㇼカ ワッカ ネ フミ! 甘味があるようないい水だなあ。(S) ☆参考 osiwkot オシウコッ 苦味がある。 ☞tópen トペン {E: to be sweet (in taste).} (出典:田村、方言:沙流)
- otopi(hi)
- オトピ(ヒ) 【名】[所](概は otop オトㇷ゚)…の髪の毛。 otopihi tanne オトピヒ タンネ 髪の毛が長い。 {E: the hair (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- otorunkina
- オトルンキナ §268 ハマハコベ (3) otorunkina (o-tó-run-ki-na)「オとルンキナ」[ota(砂浜)or(の所)un(にある)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otoypunkina
- オトイプンキナ §241 クサノオウ (3) otoypun-kina (o-tóy-pun-ki-na)「オとイプンキナ」[otoypunはotompuyの音韻転位(metathesis)] 茎葉 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- otum(m)us(u)
- オト(ン)ムス、オトムㇱ §129 ハエ類 ニクバエ科 Sarcoph (4) otum(m)us(u)「オト(ン)ムス、オトムㇱ」[
ta-un-mos ?]⦅真岡⦆ (出典:知里動物編、方言:) - otuy
- オトゥイ 【自動】[o-tuy その尻・切れる](?) (埃が)たまる。 tanukay e=pirpa ka e=nupa ka somo ki a noyne pana otuy wa an タヌカイ エピㇼパ カ エヌパ カ ソモ キ ア ノイネ パナ オトゥイ ワ アン この辺をあなたは拭きも掃きもしなかったらしく埃がたまっている。(S) {E: to be covered in dust.} (出典:田村、方言:沙流)
- ounoun
- オウノウン 【他動】[o-un-oun …につまって抜けられない・(重複)](狭いところで) …につかえる、 (そこ)につかえて抜けられない。 i=os etaspe ek a p , néa pínay hutne p ne kusu, ounoun híne i=os ek ka eaykap イオㇱ エタㇱペ エカㇷ゚、 ネア ピナイ フッネㇷ゚ ネ クス、 オウノウン ヒネ イオㇱ エㇰ カ エアイカㇷ゚ 私のあとをトドが追いかけて来たが、 その谷はせまいので、 トドはつかえてしまって私のあとを追って来ることができない。(W民話) ☆参考 euneun エウネウン は家や部屋の入口でためらってさっさと中に入らずに留まっていることを言う。 ounoun オウノウン は反対に、 狭いところに入ったものが抜けられなくて留まっていることを言う。 {E: to get stuck on, caught in( a narrow area, place).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ous 2
- オウㇱ 【位名】[概](所は ousi オウシ, ouske オウㇱケ)(山の)麓、 (木の)根元(木のはえているすぐまわりの土地)、 ものの置いてあるすぐそば。 cise ous チセ オウㇱ 家の外の壁ぎわの所(「垣根」の訳語として出た)。 ni ous ta a=etóyta ro ニ オウㇱ タ アエトイタ ロ 木の根元に(木の生えているすぐそばに)植えよう。(S) ☆参考 木などの根元の方、 つまり幹の下の方は sut スッ。 ものや人のすぐそばを表すには monpok モンポㇰ《手元》sam サㇺ《そば》などいろいろな言い方がある。 {E: the foot (of a mountain); the base (of a tree).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ouske
- オウㇱケ 【位名】[所](概は ous オウㇱ)[ousi-ke …の下/ふもと・の所]…の下/根元の所、 その下/根元の所、 (山の)ふもとの所。 nupuri ouske ヌプリ オウㇱケ 山のふもと(の所)。 ouske wakka kotatpa ne ya unmasi ku=kor wa k=ek wa ouske k=o ne ya オウㇱケ ワッカ コタッパ ネ ヤ ウンマシ クコㇿ ワ ケㇰ ワ オウㇱケ コ ネ ヤ (私はその木の)根元に水をかけたり馬糞を持って来て根元に置いたり。(S)/ {E: the base; the foot.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oussikew(-e)
- オウッシケウ §018.親(11)oussikew(-e)〔o-ús-ši-keŭ オうッシケウ〕⦅チカブミ⦆【雅:神謡】親。an-〜-utar「私の親たち」。[もと"根の部分"の義;o(尻)+us(ついている)+-i(所)+kew(体)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- oya 1
- オヤ 【連体】①ほかの、 よその。 oya mosir オヤ モシㇼ よその島。 oya kotan オヤ コタン よその(別の)村、 死者の国。 oya pa オヤ パ (=oyapa オヤパ)来年。 oya kotan un kur オヤ コタン ウン クㇽ よその村の人、 他村の者。 ② oya ciki オヤ チキ ☞oyaciki オヤチキ {E: ①other; another. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyakke(he)
- オヤッケ(ヘ) 【位名】[所](概は oyak オヤㇰ)…の他の所、 そのほかの所、 よそ。 e=oyakke un エオヤッケ ウン あなたのいない所へ、 あなたから別れて。 oyakke ta ku=nuye オヤッケ タ クヌイェ 私は違うところに書いた。(W) {E: another, a different place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyasi
- オヤシ 【名】(人を表す名詞の後に置かれて) …の野郎、 …の畜生(「人間のうんと悪いやつのこと、 にくたらしくて言う」)。(S) sísam oyasi シサㇺ オヤシ 和人の畜生。(S) aynu oyasi アイヌ オヤシ アイヌ野郎。(S) ☆参考 ikkap oyasi イッカㇷ゚ オヤシ などとは言わない。 「どろぼうもそのほかも含めて言うのだから。」 (S) taan oyasi タアン オアシ などとも言わない。(S) ☆参考 樺太ライチシカ方言の藤山ハル氏はおばけを oyasi オヤシ と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
- oyawot
- オヤウォッ 【自動】[oya-w-ot 他の[所]・(挿入音)・…にたくさん(何回も)現れる]寄り道する。 oyakoyak ta k=óyawot kor k=ek ayne ku=moyre オヤコヤㇰ タ コヤウォッ コㇿ ケㇰ アイネ クモイレ ほうぼうに寄り道して来て遅くなった。 {E: to drop in, by on the way.} (出典:田村、方言:沙流)
- oyaype
- オヤイペ 【自動】[oya-ipe 他の・食べる]劇薬をのむ、 服毒する。 {E: to drink, take a powerful drug (a poison).} (出典:田村、方言:沙流)
- oykus
- オイクㇱ 【自動】[o-i-kus その尻・もの・通る]もる(漏る)。 wakka o ontaro oykus kor an ワッカ オ オンタロ オイクㇱ コㇿ アン 水の入った樽(水樽、 水桶)がもっている。 ☆参考 主語は水ではなく入れ物。 {E: a leak.} (出典:田村、方言:沙流)
- oyna
- オイナ 【名】[他方言]語りもの。 ☆参考 サダモさんの用語には、 oyna オイナ というジャンル名はなく、 金田一京助・久保寺逸彦によって「神伝」「聖伝」「聖典」と訳された範疇の口承の叙事詩は、 yúkar ユカㇻ の中に含まれる。 {E: a story; tale.} (出典:田村、方言:沙流)
- oypepi
- オイペピ 【名】[所](概 oypep オイペㇷ゚ の単独の用例はない。)[o-ipe-p-i そこから・ものを食べる・もの・(所属語尾)]…の食器(茶碗やおわん)。 e=cis núpe e=cis etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱ ヌペ エチㇱ エトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙や鼻汁が私の食器に入るので私は何も食べられない。(HC民話) (注 愛する人の死を悲しんで泣いてばかりいる人に、 死者が夢の中に現れて、 泣かないようにさとす言葉。 いろいろな民話にこの種の表現が出てくる。) hon okkasi ta/oypepi asi wa ホノッカシ タ/オイペピ アシ ワ おなかの上に食器(おわん)をのせて。(Sユーカラ語り) {E: dishes; tableware.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Oypepiporo
- オイペピポロ 【名】[< oypepi-poro 食器[所]・大きい](直訳すると)食器が大きい。 (ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の呼び名の一部。) 大茶碗。(Sユーカラ) ☞Kotan sitcire コタン シッチレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyra
- オイラ 【他動】…を忘れる、 (事柄)を忘れる、 (もの)を置き忘れる。 hemanta ku=ye kus ne a ka k=oyra ヘマンタ クイェ クㇱ ネ ア カ コイラ 私は何を言おうとしていたのか忘れた。(W) icen k=oyra イチェン コイラ 私はお金を忘れた。 ranma e=oyra hawe? ランマ エオイラ ハウェ? あなたはいつも忘れるの? (W) {E: to forget…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- oyuspe
- オユㇱペ 【名】[概/所][o-i-us-pe その尻・もの・につく・もの]酒杯(tuki トゥキ)の台。 ☆参考 takaysara タカイサラ とも言う。 {E: a cup, glass stand.} (出典:田村、方言:沙流)
- p 1
- ㇷ゚ 【形名】(=pe ペ)(母音の後では p ㇷ゚、 子音の後および言い始めでは pe ペ。) ①[被修飾名]…もの、 者、 やつ(多くの場合モノや動物。 人間の場合は主に子どもや女性を指し、 大人の男子の場合は低く見た言い方)。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんかさせるもの(なぞなぞで、 答えは mimaki ミマキ 歯)。(S) soy ta arki p ソイ タ アㇻキㇷ゚ 門口に来た者(=人)。 ②[被修飾名]…こと(ことがら)。 ye p koraci イェㇷ゚ コラチ 彼が言ったことのとおりに(=彼の言ったとおり)。 ③[名詞化辞]…の。 …p ne …ㇷ゚ ネ …のだ。 Piratur ta nupur ekasi an hi a=nu p ne a hi kusu ピラトゥッ タ ヌプレカシ アニ アヌㇷ゚ ネ ア ヒ クス 平取に霊力のある(占いやまじないのできる)老人がいることを聞いたのだったから(=聞いていたから)。(NK民話) …p ne …ㇷ゚ ネ …するものだ(説明/教え/さとし)。 néno eci=ikí p ne na ネノ エチイキㇷ゚ ネ ナ (あなたがた)そうするのだよ(=そうしなさいね)。(KK民話) …p ne kusu …ㇷ゚ ネ クス …する/したものだから、 …ので。 sisam tátatata p ne kusu シサㇺ タタタタㇷ゚ ネ クス (彼が)自分のそばをトントンたたいたので。(S民話) …kuni p ne …クニㇷ゚ ネ …することになっている/する(べき)ものだ(予定/教え/予言/言いつけ)。 yam o saranip/e=se kane wa/e=yan kuni p/ne ruwe ne na ヤモ サラニㇷ゚/エセ カネ ワ/エヤン クニㇷ゚/ネ ルウェ ネ ナ (あなたは)栗の入った背負い袋を背負って国へ帰るのですよ。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pa 3
- パ 【名】①年、 …年(年数の単位)。 sine pa シネ パ 一年。 sine pa ikasma hotne pa シネ パ イカㇱマ ホッネ パ 二十一年。(W会話) sine pa riya シネ パ リヤ 一年まるまるたって年を越して。(W民話) tu pa re pa トゥ パ レ パ 二、 三年(の間)。 henpak pa ヘンパㇰ パ 何年。 pa an katcam wen パ アン カッチャㇺ ウェン [年・ある・ありよう・悪い] 気候が悪くて作物がとれるかとれないかわからない。(S) sine an pa ta/sineanpata シネ アン パ タ/シネアンパタ ある年に。 tanpa タンパ [tan-pa この年] 今年。 oyapa オヤパ [oya-pa ほかの・年]来年。 ②年齢、 …歳(年齢の単位)。 e=paha henpak pe an? エパハ ヘンパㇰ ペ アン? あなたの年はいくつですか。(W) e=paha mak pak an? エパハ マㇰ パㇰ アン? あなたの年はどれだけですか。(W)(e=páha henpak pa an? エパハ ヘンパㇰパ アン? あなたの年は何歳ですか、 という人もある。) {E: ①a year. ②age.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pa 4
- パ 【名】[概/所] 空中にある何かの気(き)。 ①湯気。 pa at パ アッ 湯気がたつ。 sések wa pa at kor an セセㇰ ワ パ アッ コラン 熱くなって湯気がたっている。(S) ②伝染病(天然痘)の気。 pá-kor-kamuy パコㇿカムイ 天然痘の気を持つ神、 疱瘡(ほうそう)神。 pa tum yupke パ トゥㇺ ユㇷ゚ケ 伝染病がはやっていて恐ろしい。(S) ☆参考 「空気」にちょうど当たる語はない。 風は réra レラ、 風が吹くときに動く空気は maw マウ。 {E: ①steam. ②air containing an infectious disease.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pa 7
- パ 【名詞語根】口。 kotanpa コタンパ 村の入口(「村の上手」の意味もある)。 páipor パイポㇿ くちびるの色。 ☆参考 独立の単語としては par パㇻ の形が用いられる。 合成語の中では par パㇻ と pa パ の両方の形がある。 pa パ の形は決まった語の中に出てくる。 {E: the mouth.} (出典:田村、方言:沙流)
- pa 8
- パ 【名詞語根】[< pa 7](数連体詞の後に置かれて。) ①(酒の杯数)…杯。 “henpakpa a=ku?” “re pa ku=ku” 「ヘンパㇰパ アク?」 「レパ クク」 「酒杯に何杯お飲みになりましたか?」 「三杯飲みました。」 (W) ②たばこ「一服」の「服」(「二服」「三服」は言わない)。 tanpaku sine pa ku=ku rusuy タンパク シネ パ クク ルスイ たばこを一服のみたい=ちょっとたばこを吸いたい(二口でも三口でもよい)。(W) ☆参考 茶碗やおわんやゆのみの杯数を数えるには itanki イタンキ が使われる。 ☆参考 接尾辞と見ることもできるが、 読みやすさのために離して書く。 {E: a counter for cups, glasses of drink.} (出典:田村、方言:沙流)
- pákasnu
- パカㇱヌ 【他動】…を戒める、 …を教える、 …を罰する、 (罪あるもの)をひどくこらしめいじめる。 a=i=pákasnu kunak a=ye, hetak kira=an ro アイパカㇱヌ クナㇰ アイェ、 ヘタㇰ キラアン ロ 私たちは罰せられるという話だ、 さあ逃げよう。(S) {E:to tell; punish} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pakehe
- パケヘ 【位名】[所](概は pa パ) その上(かみ)/上手(かみて)の所。 tó-pakehe トパケヘ 沼の上手(かみて)の方(出口の反対の方)。(W民話) tópakehe homaritara tókesehe homaritara トパケヘ ホマリタラ トケセヘ ホマリタラ 沼(湖)の上の端もぼんやりかすみ、 沼(湖)の下の端もぼんやりかすんでいる。(W民話) {E: the upper part of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pakekosne
- パケコㇱネ 【自動】[pake-kosne その頭(?)/口(?)・軽い] 人のつげぐちをする(「つげごとする」)。 ☆参考 この場合 pake パケ は《口》か? {E: to tell tales about someone} (出典:田村、方言:沙流)
- pákisar
- パキサㇻ 【名】[概](所は pákisara(ha) パキサラ(ハ))[pa-kisar 口・耳] ①口角。 ②(昔の女性の)口のまわりの入れ墨の左右の端。 {E: ①the edges of the mouth. ②the tatooed corners of the mouth.} (出典:田村、方言:沙流)
- pakkay
- パッカイ 【自動】子をおぶう。 ☆参考 おんぶする(pakkay パッカイ)には、 着ている着物の背中に子どもを入れ、 荷物を背負うときのようにひもを頭に掛けて背負った。 荷物の場合は荷縄(tar タㇻ)と呼ばれるひもで荷物をしばり、 ひもの中央部を頭に掛けるだけだが、 子どもをおぶうひも(pakkaytar パッカイタㇻ)は、 子どものお尻の下に当たる部分に木の棒が左右のひもの間に渡してしばりつけてある。 ひもの中央部を頭に掛け、 ひもを後ろへたらし、 着物の上から子どものお尻の下にこの棒を当てがい、 棒より下のひもの両端を前に回してしばる。 荷物の場合は、 熊にでも出会ったときすぐ頭からひもをはずすだけで荷物を捨てて逃げられるように、 決してひもを前でしばらないが、 子どもの場合は背負ったまま逃げるためにしっかりと身にしばりつけるのだ、 と古老は説明していた。 ☆参考 ponpakkay ポンパッカイ 赤ちゃんをおぶう。 kay カイ [他動]…をおぶう。 {E: to carry a baby on one's back.}◇ (出典:田村、方言:沙流)
- pakkay iyonnokka
- パッカイ イヨンノッカ 【名】[子をおぶう・子守歌]子をおぶって歌う子守歌。 ☆対語 sintasuye iyonnokka シンタスイェ イヨンノッカ ゆりかご(ゆり板)をゆらしながら歌う子守歌。 ☞iyonnokka イヨンノッカ (出典:田村、方言:沙流)
- pakno
- パㇰノ 【後副】[pak-no …まで/ほど・(副詞形成)] ①…まで。 te pakno テ パㇰノ 今まで。 uni pakno ウニ パㇰノ 彼の家まで。 Tokiyo pakno henpak to ne wa sirepa? トキヨ パㇰノ ヘンパㇰ ト ネ ワ シレパ? 東京まで何日で着きますか。(S) onne utar onne pakno オンネ ウタㇻ オンネ パㇰノ 年老いた人々が亡くなるまで。 ②…ぐらい。 sine cup pakno シネ チュㇷ゚ パㇰノ 一ヵ月ぐらい。 ínep pakno イネㇷ゚ パㇰノ 四つほど。 asiknep pakno アシㇰネㇷ゚ パㇰノ 五つほど。 attem pakno an senkaki アッテㇺ パㇰノ アン センカキ 半ひろ(三尺)ほどある布。(S) mak pak ku=kar kor pirka? マㇰ パㇰ クカㇻ コㇿ ピㇼカ? (お金を)いくらぐらい払えばいいですか。(S) ③…ほど(比較の対象)。 k=éraman pakno ケラマン パㇰノ 私がわかるだけ(のことは全部)。(S会話) tuymano a=turá easkay pakno an hekaci トゥイマノ アトゥラ エアㇱカイ パㇰノ アン ヘカチ 遠くへ連れて行くことができるほどに(大きく)なった男の子。(NK民話) k=éaskay pakno túnas k=ek ケアㇱカイ パㇰノ トゥナㇱ ケㇰ (私は)できるだけ早く来ます。(S) ④[熟語・慣用表現]pakno/pakno ka パㇰノ/パㇰノ カ これまで、 これで終わり。 pakno ka ku=ye パㇰノ カ クイェ これで私が言うことは終わりです。 pakno ka パㇰノ カ 「もうたくさん」(もっと食べるようにとか、 お代わりをどうぞとか言われたときにこれ以上いらないと断る言い方)。 pakno ka c=e wa iyayiraykere パㇰノ カ チェ ワ イヤイライケレ (私たちは)もう充分(「たくさん」)いただきました、 ごちそうさま。(S) ney ta pakno ネイ タ パㇰノ いつまでも。 utaspa pakno ウタㇱパ パㇰノ 互いに。 (tap)…hi pakno ne (タㇷ゚)…ヒ パㇰノ ネ 今…したばかりだ。 tap unukar=an hi pakno ne wa ora suy uwekohoppa=an wa paye=an oasi na タㇷ゚ ウヌカラニ パㇰノ ネ ワ オラ スイ ウウェコホッパアン マ パイェアン オアシ ナ(私たちは)今会ったばかりなのにまた別れて行かなければならないのかなあ。(S) {E: ①until. ②about; roughly. ③the extent of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pakte
- パㇰテ 【他動】[pak-te …まで/ほど(である)・させる](語構成要素として)…を比べる。 u-…-pakte ウ…パㇰテ 互いに…を比べる、 …を競い合う。 kiror キロㇿ 力;ukirorpakte ウキロㇿパㇰテ 力くらべをする。 nitan ニタン 速く走る;unitanpakte ウニタンパㇰテ 競走(かけっこ)する。 (出典:田村、方言:沙流)
- pána 2
- パナ 【位名】[概](所は pánake(he) パナケ(ヘ))[pa-na 川下・の方] …の川下側。 ruyka pána wa an pitar ルイカ パナ ワ アン ピタラ 橋の川下側にある石原。(W) ☆対語 péna ペナ 川上側。 {E: the lower reaches of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- pánake(he)
- パナケ(ヘ) 【位名】[所](概は pána パナ)[< pa-na-ke 川下・の方・の所] …の川下側の所。 ponno i=panake ta tek ポンノ イパナケ タ テㇰ 私(民話の主人公)の家よりちょっと川下よりの所に。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Pánanpe
- パナンペ 【名】[< pana-un-pe 川下の方・の・もの][人名]川下男。 ☆参考 たくさんの短い民話の中で、 Pénanpe ペナンペ《川上男》との対比で登場する。 ☆参考 千歳の白沢ナベさんは Pánaunpe パナウンペ と言う。 {E: the name of a folktale hero who lives in the lower reaches of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- panasak
- パナサㇰ 【自動】[pana-sak ほこり・を持たない] 粉を吹かない。 panasak kamtaci パナサㇰ カㇺタチ 粉を吹かないこうじ(麹)。 ☆対語 panaus パナウㇱ。 {E: to be covered in dust.} (出典:田村、方言:沙流)
- panaus
- パナウㇱ 【自動】[pana-us ほこり・ついている] 粉を吹いている。 panaus kamtaci パナウㇱ カㇺタチ よく粉を吹いたこうじ(麹)。 ☆対語 panasak パナサㇰ。 {E: for dust to blow about.} (出典:田村、方言:沙流)
- panke keretoh earekara
- パンケ ケレトㇹ エアレカラ §034.結婚(する)(35)panke keretoh e-are-kara〔páŋ-ke-ke-re-toh|e-á-re-ka-ra ぱンケケレトㇹ・エあレカラ〕⦅ニイトイ⦆【雅】妻にならせる。"an-koy-suhci apa onneno kamuy pon-menoko ekantusmah, santehpeci urankotapu, tura san manu ike, i-panke-kiretokoho e-are-kara."「私の祖母が戸口の所まで神の少女を出迎え、その指先を取り、いっしょに炉ばたへ来て、私の下座(=妻の座)に座らせた」。[<panke(しもて、しもての)+kir-etok(膝の先)+-e-(に)+are-kara(座らせる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- pankiretoh koraye
- パンキレトㇹ コライェ §034.結婚(する)(36)pankiretoh ko-raye〔páŋ-ki-re-toh|ko-rá-je ぱンキレトㇹ・コらイェ〕⦅ニイトイ⦆【雅】妻にならせる。"kamuy pon-menoko i-ehose ka inkara pokayayniwkesite. tampe renkayne Hankaruru nispa kon turesi i-pankiretoh i-ko-raye manu."「神のように美しい少女は私に見とれて私から目を離すこともできなかった。それゆえにハンカルルの酋長はその妹を私の妻にくれてよこした」。[<pan(しもての)+kiretok(膝の先、膝もと)+ko(に)+raye(押しやる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- pápusturiri
- パプㇱトゥリリ 【自動】[pápus-turiri 唇・を伸ばしている] 口をとがらせて唇を突き出ている。 hńta ruska he ki p pápusturiri ruwe an? フンタ ルㇱカ ヘ キㇷ゚ パプㇱトゥリリ ルウェ アン? 何を怒ってるんだか口をとがらしている。 ☞pápus パプㇱ {E: to pout the lips.} (出典:田村、方言:沙流)
- par
- パㇻ 【名】[概](所は paro(ho) パロ(ホ)) 口。 par or o パロㇿ オ …を口に入れる。(W会話) suy par ta スイ パッ タ 穴の入口に。(W民話) {E: the mouth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- párimomo
- パリモモ 【自動】[pa-rimo-mo 口・をすぼめる・(重複)…している]口をすぼめている。 párimomo kane an パリモモ カネ アン (口を大きく見せたくないために)口をすぼめている。(S) aynu or ta/paye=an ki kor/párimomo parimomo sekor/santa soaso/a=i=ye wa tapne/iruska=an kusu/somo a=ye na アイヌ オッタ パイェアン キ コㇿ/パリモモ パリモモ セコㇿ/サンタ ソアソ/アイイェ ワ タㇷ゚ネ/イルㇱカアン クス/ソモ アイェ ナ 人間の国に行くと口すぼめ、 口すぼめと言われるので腹が立つから言わないよ(きかれたことを教えないよ)(supun スプン《ウグイ》が言う)。(W神謡) (出典:田村、方言:沙流)
- páriri
- パリリ 【名】[所](概は parir パリㇼ) …のモクモクと出る煙。 Taromaysan páriri asin kor an タロマイサン パリリ アシン コラン 樽前山の煙がもくもくと出ている。(S) ☆参考 長い形 páririhi パリリヒ は未出。 {E: belching smoke of…} (出典:田村、方言:沙流)
- parka
- パㇻカ 【位名】[par-ka 天井の空間・の上] 家の中の屋根に近い高い所。 parka ta a=satke パㇻカ タ アサッケ (魚を)天井の方(高い所)に干す。(S) ☆参考 この用例の場合は梁(はり)からつるして干すことを言っていたが、 梁(はり)の上に簀(す)をのせてつくった棚の上にのせて干す場合もある ☞parpesni パㇻペㇱニ (出典:田村、方言:沙流)
- parkosiratek
- パㇻコシラテㇰ 【自動】[par-ko-siratek 口・に・かたい/しぶい] しぶい(=parsiratekka パㇻシラテッカ)。 {E: to be bitter in taste.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- paroaskay
- パロアㇱカイ 【自動】[paro-askay 口[所]・上手だ] 歌がうまい。 hemanta paroaskay hawe ene an hi an! ヘマンタ パロアㇱカイ ハウェ エネ アニ アン! 歌がうまいねえ。 {E: to sing well.} (出典:田村、方言:沙流)
- paroruy
- パロルイ 【自動】[paro-ruy 口[所]・激しい] おしゃべりだ(口数が多い)。 {E: to be talkative.} (出典:田村、方言:沙流)
- parsiratekka
- パㇻシラテッカ 【自動】[par-siratek-ka 口・こわばる・(他動詞化)] 渋い(=parkosiratek パㇻコシラテㇰ)。 {E: to be bitter in taste.} (出典:田村、方言:沙流)
- párurke
- パルㇽケ 【位名】端の方。 hńta kus ene otcike párurke ta e=anu, iyaykipte フンタ クㇱ エネ オッチケ パルㇽケ タ エアヌ、 イヤイキㇷ゚テ どうしてこのようにお膳の端の方に置くの、 あぶないねえ。(S) {E: towards the edge of.} (出典:田村、方言:沙流)
- pas 2
- パㇱ 【名】燃えかす(ランプの芯などの、 たきぎの)。 kunne pas クンネ パㇱ 木などが燃えておき(赤く火のついている炭、 usat ウサッ )になって消えたもの、 消炭。 retar pas レタㇻ パㇱ おき(usat ウサッ)がさらに燃えて、 そのままの形で灰になったもの。 cikuy pas チクイ パㇱ [かみくだかれた・消し炭](次の用例のような慣用表現で) emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(民話の中で、 悪い熊の描写)。(KK民話) ☆参考 retar pas レタㇻ パㇱ がさらにくずれて粉々の灰になったものは úna ウナ と言う。 ☞paspas パㇱパㇱ {E: ashes, cinders.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- páse
- パセ 【自動】①重い。 e=pase humi! エパセ フミ! (子どもをだき上げて)(あなた)重いねえ。(S) kema páse ケマ パセ[足(が)・重い](年老いて)足腰が弱る。 ②尊い、 重要な。 páse tono パセ トノ [尊い・殿]尊いお方、 和人の殿様。 páse kamuy パセ カムイ 尊い神。 páse inomito パセ イノミト [尊い/重要な・ものをまつる日]元日。 páse maciya パセ マチヤ [尊い/主要な・町/都市]都(みやこ)、 首都。 {E: ①to be heavy: ②important.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- paskuma
- パㇱクマ 【他動】(人)に先祖や起源や素性の話を教え伝える、 …に言い伝えを語り伝える。 upaskuma=an ciki nu yan sekor a=kor ekasi utar haweoka kor i=paskuma hawe ene an hi sekor ku=kor ekasi hawean kor en=paskuma hawe ene an hi ウパㇱクマアン チキ ヌ ヤン セコㇿ アコレカシ ウタㇻ ハウェオカ コㇿ イパㇱクマ ハウェ エネ アニ セコㇿ クコレカシ ハウェアン コㇿ エンパㇱクマ ハウェ エネ アニ 先祖の言い伝えを話してあげるから聞きなさいと自分のおじいさん方が言いながら自分たちにこのように語り伝えてくれたんだよと私の祖父が言いながら私に次のように語り伝えてくれた。(S独話) síno utarpa/síno rametok/a=paskuma kusu ne kor シノ ウタㇻパ/シノ ラメトㇰ/アパㇱクマ クス ネ コㇿ [雅]まことの強者まことの勇者に先祖(素性)の話をするときは。(Sユーカラ) ☆参考 upaskuma ウパㇱクマ 言い伝えを語る、 言い伝え。 {E: to tell, relate…to…; have someone listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- paskur
- パㇱクㇽ 【名】[動物]カラス(総称)。 nítek ka ta paskur sinep rew híne “kaːk kaːk…” ニテㇰ カ タ パㇱクㇽ シネㇷ゚ レウ ヒネ 「カーㇰ カーㇰ…」木の枝にカラスが一羽止まって「カーカー…」。(W民話) paskur rek haw wen パㇱクㇽ レㇰ ハウ ウェン カラスのなきようが悪い(不吉ななき方だ)。(W) nisatta paskur cis koraci ニサッタ パㇱクㇽ チㇱ コラチ 明日はカラスの泣くように(泣いて帰るだろう)(料理屋に行ってお金をたくさん使って、 酔いがさめたら泣くだろう等、 酔っぱらって夜遅くまで遊んでいる人を笑って言う)。 ☆参考 口承文学にもよく登場する。 役回りはどちらかというと、 不吉なことの前兆、 悪ふざけをする者など、 きらわれる役が多いようである。 ☆参考 paskur パㇱクㇽ に次の四種がある。 síepaskur シエパㇱクㇽ[si-e-paskur 糞を食べる・カラス] くちばしが長い、 ただ kaːk kaːk カーㇰ カーㇰ と鳴く。 kararak カララㇰ[< (声の擬音)] karr, karr カㇽㇽ、 カㇽㇽ と鳴く。 sirarkokari シラㇻコカリ[sirar-ko-kari 海岸の岩・に・回る](?) karr həː, karr həː カㇽㇽ ハー、 カㇽㇽ ハー と鳴く。 okep オケㇷ゚[o-kep その尻が・毛がない] 「夜歩くカラス、 根性悪い。」 (S)〔知分類 p.1〕 {E: a crow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- patcaskor
- パッチャㇱコㇿ 【自動】[par-cas-kor 口・走る(こと)・を持つ]口がうまい(たとえば、 うまいことを言って一つしかないりんごを十ぐらいと交換する等)。 {E: to be a good talker.} (出典:田村、方言:沙流)
- patek
- パテㇰ 【後副】…ばかり、 …だけ。 káni patek en=kore カニ パテㇰ エンコレ 私だけにくれた。(S) kam patek c=e kor oka=as カㇺ パテㇰ チェ コㇿ オカアㇱ 私たちは肉ばかり食べている(いつも肉を食べている)。(S) poonpepo patek an ポオンペポ パテㇰ アン ほんの少しだけある=少ししかない。(W民話) e=cis patek ki p ne kusu エチㇱ パテㇰ キㇷ゚ ネ クス あなたが泣いてばかりいるので。(HC民話) hotke=an wa patek án=an ホッケアン ワ パテㇰ アナン 寝てばかりいた(いつも寝ていた)。(NK民話) patek a=kor rusuy pe パテㇰ アコン ルスイ ペ ただ一つほしいもの。(W民話) patek ku=kor su パテㇰ クコㇿ ス[それだけ・私が持っている・鍋]私のたった一つの鍋。(S) ☆参考 最後の二例は関係詞的用法。 ☆参考 takup タクㇷ゚ …しか…しない。 {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pátum
- パトゥㇺ 【名】[pa-tum 空気・の中] 大気の状態。 (次の表現の中で) pátum wen パトゥㇺ ウェン [大気の状態・悪い] ①空気がよくなくて衛生に悪い(=réra tum wen レラ トゥㇺ ウェン)。(S) ②伝染病がはやっている。(S) {E: ①unsanitary air. ②conditions for the spread of an infectious disease.} (出典:田村、方言:沙流)
- pawci
- パウチ 【名】頭をおかしくさせる害毒の神(?)。 heru pawci ta humki ya ヘル パウチ タ フㇺキ ヤ 何でもなくてこんな音がするだろうか。(HK民話) {E: a god that drives people crazy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- paye
- パイェ 【自動】[複](単は arpa アㇻパ) ①(二人以上が)行く。 eun sinot kusu paye utar エウン シノッ クス パイェ ウタㇻ そこへ遊びに行った人たち。(S会話) ②wa paye ワ パイェ(出来事が)だんだん手前から向こうへ移行する、 …していく。 uhuy wa paye ウフイ ワ パイェ 燃えていった。 ☆参考 川上/山手方向から川下/海手方向へ行くことにはこれを使わず、 san サン [単]/sap サㇷ゚ [複]と言う。 {E: to go (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- paykar
- パイカㇻ 【名】春。 síno paykar シノ パイカㇻ 盛春(四月から五月いっぱい)。 paykar opicino パイカㇻ オピチノ [春・を手放すように] 春の終わりに(六、 七月)。 paykar opicino kími k=étoyta akus na k=e eaykap パイカㇻ オピチノ キミ ケトイタ アクㇱ ナ ケ エアイカㇷ゚ 春の終わりにトウモロコシをまいたところまだ食べられない。(S) sir-paykar シㇼパイカㇻ 春になる。 {E: spring.} (出典:田村、方言:沙流)
- pe 2
- ペ 【形名】(p ㇷ゚ 1 と同じ語。 母音の後では p ㇷ゚、 子音の後およびポーズ(無音)の後では pe ペ が現われる。) ①[被修飾名](連体修飾語に修飾されてのみ使われる。 それ以外の点では普通名詞と同様に機能する。) …もの、 者、 人、 やつ(多くの場合、 モノや動物、 人間の場合は敬意を含まない表現で主に子どもや女性などを指す)。 hunak wa ek pe e=ne ruwe an? フナㇰ ワ エㇰ ペ エネ ルウェ アン? あなたはどこから来たもの(子ども)なの? ②[被修飾名]…こと。 mak an pe kusu マㇰ アン ペ クス どんなことのため(故)に。 ③[名詞化辞] …の/もの。 …pe ne …ペ ネ …のだ/ものだ(説明/教え/さとし)。 sekor sekor a=kar pe ne na セコㇿ セコㇿ アカㇻ ペ ネ ナ こういうふうにつくるものだよ(つくるんだよ)。 …pe ne kusu …ペ ネ クス …する/したものだから、 …ので。 nitan=an pe ne kusu ニタナン ペ ネ クス 私は足が早いので。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- péka 1
- ペカ 【他動】(投げ渡されたものなど)を受けとめる。 ku=peka na クペカ ナ (投げてくれれば)(私)受け取るよ。 ay péka アイ ペカ 矢を受け取る(けものや鳥の神が矢に当たってくれることを言う)。 kanna nis ka un a=e=péka wa, kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=kí kus ne na カンナ ニㇱ カ ウン アエペカ ワ、 カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ 私があなたを天に引き取って、 あなた方は神の国で本当の結婚、 まことの結婚をするのです。(HC民話) {E: to catch…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- péna
- ペナ 【位名】[pe-na 川上・の方] …(土地)の上手(かみて)(=川上側)。 tan siri péna ta タン シリ ペナ タ この土地の川上の方(ここよりも川上の方)に。(S子守歌) ☆対語 pána パナ 川下側。 {E: upper; above.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- Pénanpe
- ペナンペ 【名】[< pena-un-pe 川上・の・者][人名](民話の主人公の名)川上男(たくさんの短い民話の中で、 Pánanpe パナンペ「川下男」との対比で登場する)。 ☆参考 千歳の白沢ナベさんは Pénaunpe ペナウンペ と言う。 {E: the name of a folktale hero who lives in the upper reaches of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pencaytono
- ペンチャイトノ 【名】[pencay-tono 交易の貨物船・殿(和人男子の尊称)] 交易の貨物船の船長。 {E: the captain of a cargo ship.} (出典:田村、方言:沙流)
- péne
- ペネ 【自動】[pe-ne 水気・(のよう)である] ①(水気が多くて)ビチャビチャである、 (果物などがつぶれて)ビチャビチャになる。 wakka poro no ku=kar wa ora péne amam ku=suwe ワッカ ポロ ノ クカㇻ ワ オラ ペネ アマㇺ クスウェ 私は水を多くしてビチャビチャのご飯を炊いてしまった。(S) péne emo ペネ エモ 「しばれいも」、 冬に外に置いて凍らせたジャガイモ。 yospe paroho péne ヨㇱペ パロホ ペネ 胃袋の口がとける(=胃がんになる)。(W) ②(比喩的に)(絹布等の着古して)薄くなっている(すき通っていてもなお切れない状態)。 tane ku=mipi péne wa an, péne yakka pirka amip ne ruwe! タネ クミピ ペネ ワ アン、 ペネ ヤッカ ピㇼカ アミㇷ゚ ネ ルウェ! もう私の着物、 古くなって、 すき通るほど薄くなっている、 薄くなってもいい着物だねえ。 ☆参考 ①[対]niste ニㇱテ 固い。 siratek シラテㇰ (ごはんやおかゆに関して)固めである。 {E: ①to be watery, mushy. ②to become thin.} (出典:田村、方言:沙流)
- peni
- ペニ 【位名】[所](概はない(?))[pe-un-i 川上・の・所](?) 川上(の地域)。 ta pet peni ta タ ペッ ペニ タ すぐそこの川上のところに。(NK民話) peni un kotan or ta ペニ ウン コタノッタ 川上の村に。(W言い伝え) {E: upper reaches of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- penike(he)
- ペニケ(ヘ) 【位名】[所](概はない(?)) 川上(の地域)の所。 Sar penike ta サㇻ ペニケ タ 沙流川の川上の方の村に。(W言い伝え) {E: a place along the upper reaches of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- penramu(hu)
- ペンラム(フ) 【名】[所](概は penram ペンラㇺ) …の胸(みぞおちから首のつけ根までの間の体の前面および中)。 penramuhu nisap tasum ペンラムフ ニサㇷ゚ タスㇺ その胸が急になる病気=急性肺炎。(W) {E: the chest of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pes
- ペㇱ 【名】海岸の砂浜(otanikor オタニコㇿ)より上の、 山になっている所(段丘(?))の斜面。(S) sanke-pes/ranpes サンケペㇱ/ランペㇱ (二段になっているとき)下側(海側)の斜面。 makun-pes/rikun-pes マクンペㇱ/リクンペㇱ (二段になっているとき)上側(山側)の斜面。 (出典:田村、方言:沙流)
- pesno
- ペㇱノ 【後副】[pes-no …に沿って下へ・(副詞形成)] …に沿って下の方へ。 tapan Sar kotan pesno kane sán=an タパン サㇻ コタン ペㇱノ カネ サナン 私はこの沙流地域(川沿いに続いている集落群)を川上から川下へと下って行った。(W神謡語り) {E: to follow a river downstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pésos
- ペソㇱ 【名】[pe-sos 水・薄い片/層] (次の表現の中で)水の層。 pésos tum péka ペソㇱ トゥㇺ ペカ 水の層の中を=水中を。 pésos tum péka cep utar paye kor oka ペソㇱ トゥㇺ ペカ チェプタㇻ パイェ コロカ 水中を魚たちが行っている=魚が泳いでいる。 {E: a layer of water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pet 1
- ペッ 【名】川。 pon pet ポン ペッ 小さい川、 小川。(S) pet íka ペッ イカ 川があふれる。 pet turasi arpa ペッ トゥラシ アㇻパ 川沿いに川上へ行く。 pet pes san ペッ ペㇱ サン 川沿いに川下へ行く/来る。 pet or un ran ペトルン ラン 川のところへ下りる。 pet or ta ペトッタ 川に、 川で。 ☆参考 この地方では、 沙流川や鵡川や門別川のような、 地域を代表する川を言う。 上流の枝川や沢のことは nay ナイ と言う。 概して pet ペッ のほうが大きく、 nay ナイ は細いところから出てくるものが多いが、 この地域の川はこれ、 というのであれば小さくても pet ペッ と言い、 枝川や沢はたとえ大きくても nay ナイ と言う。 {E: a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- petso
- ペッソ 【名】[pet-so 川・広がりを持った所]川の所(川の水の上ではなく、 川端、 川原の所)。 petso ka ta/horaociwpa ペッソ カ タ/ホラオチウパ [雅](空から)川原の上にさっと降りて来た。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- petu
- ペトゥ 【他動】[単](複は petpa ペッパ) (一箇所)細く切る(たとえば、 手袋をつくるために指になる部分をはさみで)、 細く裂く。 taan kam petu wa satke タアン カㇺ ペトゥ ワ サッケ この肉を細く裂いて乾かしなさい。(S) ☆参考 yasa ヤサ (紙、 布、 木など)をビリッと/バリッと裂く。 {E: to cut, tear…finely.} (出典:田村、方言:沙流)
- petutur
- ペトゥトゥㇽ 【位名】[概](所は petuturu ペトゥトゥル)[pet-utur 川・の間] 川と川の間。 petutur oika ペトゥトゥㇽ オイカ 川の間の山を越える。(S) tane Piratur un sir-ehanke petutur ta arki=an kor タネ ピラトゥルン シㇼエハンケ ペトゥトゥッ タ アㇻキアン コㇿ もう平取(びらとり)に近い川の間(鵡川と沙流川の間)まで来たときに。(NK民話) {E: the area between rivers.} (出典:田村、方言:沙流)
- petuturu
- ペトゥトゥル 【位名】[所](概は petutur ペトゥトゥㇽ) …の川の間。 tan Iskar etoko wano petuturu e=kus wa タン イㇱカㇻ エトコ ワノ ペトゥトゥル エクㇱ ワ あなたはこの石狩川の水源地から川の間(石狩川と勇別川の間)を通って(何とかして勇別の村まで行く)。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pewre
- ペウレ 【自動】若い(人間なら二十歳台ぐらい)。 pewre utar ペウレ ウタㇻ 若い人々、 若者たち。 ☆対語 onne オンネ 年老いている。 ☆参考 sukup スクㇷ゚ は青年期を過ぎているがまだ老いていない、 壮年期にあることを言う。 pon ポン 小さい/幼い、 poniwne ポニウネ 年下である。 ☆参考 pewre-p ペウレㇷ゚ 子熊。 {E: to be young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pewre
- ペウレ §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(8)pewre〔péŭ-re 舳ウレ〕⦅H.⦆若い。〜nispa「若い首領」⦅チカブミ⦆。〜utar「若い人々」⦅チカブミ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- pi
- ピ 【名】[概](所は piye(he) ピイェ(ヘ)) 小石、 (果物など)の種。 ☆参考 敷き物を編むために編み糸に結びつけるおもりの小石は pit ピッ。 畑にまく種は tane タネ。 〔知分類 p.281((北− ye、 樺− he))〕 {E: a pebble; a small stone; a seed.} (出典:田村、方言:沙流)
- picici
- ピチチ 【他動】(人間の皮)をむく。 kap takupi a=picíci p ne kusu kemnu ka somo ki カㇷ゚ タクピ アピチチㇷ゚ ネ クス ケㇺヌ カ ソモ キ 皮だけしかむかれなかったので血が出ない。(S) {E: to peel off (human skin).} (出典:田村、方言:沙流)
- Pipausi
- ピパウシ 【名】[< pipa-us-i 沼貝・がたくさんいる・ところ][地名] 沙流川中流の一集落で、現在は下隣りの Niptani ニㇷ゚タニ と共に平取町二風谷の中に含まれている。 ☆参考 ここの人は姓をつけたときに地名からとって「貝沢」となった。(KSg) (出典:田村、方言:沙流)
- pira
- ピラ 【名】がけ(崖)。 pira tapka ピラ タㇷ゚カ 崖の上。 ☆参考 日本語では「崖」とは言わないような低いものも言う。 山田秀三『アイヌ語地名の研究』を参照。 {E: a cliff.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- piri(hi)
- ピリ(ヒ) 【名】[所](概は pir ピㇼ)…の傷。 ku=kema piri arka wa k=apkas eaykap クケマ ピリ アㇻカ ワ カㇷ゚カㇱ エアイカㇷ゚ 私は足の傷が痛んで歩けない。(S) piri uciw ピリ ウチウ 傷口がふさがる。 tam pir oma kane pirihi uciw ka somo ki タㇺ ピㇼ オマ カネ ピリヒ ウチウ カ ソモ キ 刀傷がついていて傷がふさがらない。(S) {E: wounds of…} (出典:田村、方言:沙流)
- pirka
- ピㇼカ 【自動】よい、 美しい、 上質である、 結構/好都合である、 よくなる、 病気がなおる。 pirka aep ピㇼカ アエㇷ゚ よい食べもの。 pirka menoko ピㇼカ メノコ 美しい女性。 sakehe pirka サケヘ ピㇼカ その酒がおいしくなった/上等にできあがった。 yak pirka ヤㇰ ピㇼカ …するとよい、 …するほうがよい(「…しなさい」という命令・勧めの表現の一つ)。 yakka pirka ヤッカ ピㇼカ …してもよい。 pirka híne e=ek sir an ピㇼカ ヒネ エエㇰ シㇼ アン (あなたは)よくぞ来ましたねえ(「来てよかった」ことを言う)。 irayapka hekattar pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ ヘカッタㇻ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと、 子どもたちいいねえ(器量もいいし行儀もいい)。(S) tane anak irammakaka pirka wa an タネ アナㇰ イランマカカ ピㇼカ ワ アン 今はすっかりきれいになおっている。(S) mosir pirka モシㇼ ピㇼカ 国が栄える。 iroho pirka イロホ ピㇼカ 色が濃い。 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 ☆対語 wen ウェン 悪い。 ipokas イポカㇱ 不器量である、 みにくい。 {E: to be good, beautiful etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirkano
- ピㇼカノ 【副】[pirka-no よい・(副詞形成)] よく、 きちんと、 きれいに。 pirkano nu ピㇼカノ ヌ よく聞く。 pirkano imi ピㇼカノ イミ きちんと着物を着る。 pirkano so kar ピㇼカノ ソ カㇻ 床(ゆか)をきれいにする(敷物を敷いてきれいに掃除する)。 ataye pirkano アタイェ ピㇼカノ よい値で(=高く)(買ってくれる/交換してくれる)。(S民話) {E: well; neatly; exactly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pirkanopo
- ピㇼカノポ 【副】[pirkano-po よく・(指小辞)]よくよく。 a=ye a itak/pirkanopo/e=yaykore na アイェ ア イタㇰ/ピㇼカノポ/エヤイコレナ [雅] 私の言った言葉をよくよくおぼえておいてくださいね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pis 1
- ピㇱ 【位名】浜(主に生活圏としての海岸)。 pis un ota ピスン オタ 浜の砂。 pis ta san ピㇱ タ サン 浜に出る。(S民話) {E: a beach.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- piskan
- ピㇱカン 【位名】[所](概は piskani(ke) ピㇱカニ(ケ))…のまわり、 …の周囲。 cise piskan ta チセ ピㇱカン タ 家の周囲に。(S) piskan kotan ta honarkamon an hawe as ピㇱカン コタン タ ホナㇻカモン アン ハウェ アㇱ あちこちの部落に腹痛病があるという話だ。 {E: around, in the area of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- po 2
- ポ 【副】なおいっそう。 sísam mosir ta po poronno a=etóyta シサㇺ モシッ タ ポ ポロンノ アエトイタ 和人の土地ではなおいっそうたくさん栽培していた。 na ponno rumatek tek hi ne yak po pirka p ナ ポンノ ルマテㇰ テㇰ ヒ ネ ヤㇰ ポ ピㇼカㇷ゚ もう少しぼうっとした色だとなおよかったのに。 po hene ポ ヘネ なおいっそう。 ésir ne hike ka pirka a korka ta po hene pirka エシン ネ ヒケ カ ピㇼカ ア コㇿカ タ ポ ヘネ ピㇼカ さっきのもよかったけれどこれはなおさらいい。(S) {E: still more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pocipoci
- ポチポチ 【他動】[poci-poci …をつつきくずす・(重複)] ①(泥)をつつきくずす、 (どろんこ)で遊ぶ。 yaci pocipoci ヤチ ポチポチ どろんこの中に入ってビチャビチャになって遊ぶ。 a=pocípoci toytoy アポチポチ トイトイ (人が歩いたために)ドブドブになった土。 ②[隠](比喩)(酔っている人)にあいづちを打つ。 hemanta ne pocipoci kor an pe an? ヘマンタ ネ ポチポチ コラン ペ アン? なにしに「ちょうして」(相手になって)いるの? =「やばちく」(きたなく)なるから(=まずいことになるから)あいづちを打つな(酒でも飲んでくどいている人に対して相づちを打っている人に言う)。(S) {E: ①to make ground muddy; to play with mud. ②to give agreeable answers to (someone who is drunk).} (出典:田村、方言:沙流)
- pok
- ポㇰ 【位名】…の下(そば、 ふもと)。 nupuri pok ヌプリ ポㇰ 山の下、 山のふもと。 rorunpuyar pok ロルンプヤㇻ ポㇰ 東窓の下、 東窓のそば(屋内でも屋外でも)。 apa pok ta an wa an アパ ポㇰ タ アン マ アン 戸口の下にいた。(S) toska pok un yap=an ro トㇱカ ポㇰ ウン ヤパン ロ 堤の下(岸)へ舟を寄せよう。(S) ☆参考 「下」でも、 机の下やふとんの下などのように、 何かのものの下は corpok チョㇿポㇰ。 ☆参考 この語根の前にいろいろな要素がついて、 corpok チョㇿポㇰ のほかにもいろいろなニュアンスの違った位置名詞がつくられている。 ☞monpok モンポㇰ、 kurpok クㇽポㇰ、 rewpok レウポㇰ、 tuypok トゥイポㇰ、 koypok コイポㇰ、 cuppok チュッポㇰ、 sirpok シㇼポㇰ ほか。 {E: below; the base of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- póka
- ポカ 【副助】[po-ka (指小辞)・も] ①(せめて)…でも、 やっと…は。 sine cise tu cise póka eci=kár yakun シネ チセ トゥ チセ ポカ エチカㇻ ヤクン あなたがたは一軒か二軒だけでも家を建てれば。 tanto póka e=ek wa タント ポカ エエㇰ ワ あなたは(きのうは来なかったが)まあ今日になってでもようやく来て…。(W会話) ikoyyomap póka a=ki rusuy イコイヨマㇷ゚ ポカ アキ ルスイ (子どもがないので)せめて人の子をかわいがることだけでもしたい。(W民話) sonno póka ソンノ ポカ 本当に、 やっぱり、 はたして、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 ponno ponno póka k=étoyta kus keraypo ku=kor ruwe un ポンノ ポンノ ポカ ケトイタ クㇱ ケライポ クコン ルウェ ウン ほんの少しだけでもまいたおかげでとれたのだよ。(S) néun póka/nen póka ネウン ポカ/ネン ポカ どうにか、 なんとかして。 nen póka é=iki wa e=epirka kunine ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ なんとかしてあなたがえらくなるように。(S) ②(否定で)…さえ…しない。 sapa póka sak cip サパ ポカ サㇰ チㇷ゚ 船首すらない舟。(W民話) a=i=núkare póka somo ki no アイヌカレ ポカ ソモ キ ノ 私に見せてもくれずに。(W民話) {E: ①somehow or other; finally. ②not even.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pókayki
- ポカイキ 【副助】[雅]…も、 …だけでも。 a=kor pókayki/a=yayhaytare アコㇿ ポカイキ/アヤイハイタレ [雅]私がつれそうにはつり合わない。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では póka ポカ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poki
- ポキ 【位名】[所](概は pok ポㇰ)…の下。 (次の慣用表現で)poki ta cis ポキ タ チㇱ (人の)ために泣かされている、 (人の)故に泣く。 {E: below, under…} (出典:田村、方言:沙流)
- pokin
- ポキン 【連体】[語構成要素](< poki-un 下[所]・の)下の(中の)…。 概は pok ポㇰ)…の下。 (次の慣用表現で)poki ta cis ポキ タ チㇱ (人の)ために泣かされている、 (人の)故に泣く。 {E: below, under…} (出典:田村、方言:沙流)
- pókor
- ポコㇿ 【自動】[po-kor 子・を持つ] 子を持つ、 子を産む、 子の親になる(「子どもを持つ」)。 (人間も動物も) ku=kor seta pókor クコㇿ セタ ポコㇿ 私の犬が子を生んだ。(S) {E: to give birth to a child; become a parent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poncise
- ポンチセ 【名】[pon-cise 小さい・家] 小さい家、 小屋(=pon cise ポン チセ)。 {E: a hut; a cottage.} (出典:田村、方言:沙流)
- ponki 2
- ポンキ 【名】[pon-ki 小さい・カヤ] カヤを編んでつくった小さい簀(す)(すだれ状のもの)。 osiso un wa ne menokopo ehotke hi enkaske ta ponki a=otúseatte. …ne, otuseat wa a=nukár a ponki atu tuypa híne, ponki ka o p cirawokuta sitcikewrototo オシソ ウン ワ ネ メノコポ エホッケ ヒ エンカㇱケ タ ポンキ アオトゥセアッテ。 …ネ、 オトゥセアッ ワ アヌカㇻ ア ポンキ アトゥ トゥイパ ヒネ、 ポンキ カ オㇷ゚ チラウォクタ シッチケウロトト 右座のその娘の寝床の上に小さいカヤ(萱)の簀(す)が綱でつるされていた。 …その、 綱でつるされていたのをさっき見たあのカヤを編んでつくった小さい簀(す)の棚の綱を(兄が)切って、 棚の上にのっていたものが下に落ちて散らばって、 ガラガラとすごい音を立てた。(HK民話) ☆参考 普通は山へ行くときに持って行く。 この用例では物置棚として使われている。(HK) {E: a straw blind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponko
- ポンコ 【副】[pon-ko 小さい・(反語的意味の副詞をつくる接尾辞)] こんなに/あんなに大きく、 ずいぶん大きく。 ponko an pe totto e ポンコ アン ペ トット エ あんなに大きいのにおっぱい飲んでる。(S) hńta a=omáre kuni ene ponko a=oúri hi an? フンタ アオマレ クニ エネ ポンコ アオウリ ヒ アン ? 何を埋めるのにこんなに大きく掘ったんだい。(S) ☆参考 áponko アポンコ は《こんなに/あんなに/ずいぶんたくさん》。 {E: rather large.} (出典:田村、方言:沙流)
- ponmatkor
- ポンマッコㇿ 【自動】[ponmat-kor 第二の妻・を持つ] 二人目の妻(本妻以外の妻、 「めかけ」)を持つ。 {E: to take, have a second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponmatkore
- ポンマッコレ 【他動】[自動使役][ponmatkor-e 第二の妻を持つ・させる] 二人目の妻(本妻以外の妻、 「めかけ」)を持たせる。 hokuhu ponmatkore kusu ye ホクフ ポンマッコレ クス イェ (妻が)夫に「めかけ」を持ってくださいと言った。(W民話) {E: to let take a second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponno
- ポンノ 【副】[pon-no 小さい/少ない・(副詞形成)] ①少し、 ちょっと。 poronno etoyta utar néno, ponno etoyta utar néno, amam ka ipeono ポロンノ エトイタ ウタン ネノ、 ポンノ エトイタ ウタン ネノ、 アマㇺ カ イペオノ (米を)たくさんつくった人はそれなりに、 少しつくった人はそれなりに、 米もよくみのった。(S会話) ponno hoski! ポンノ ホㇱキ! ちょっと待って。(S) ponno póka ポンノ ポカ 少しでも、 いくらかでも。 ponno ponno ポンノ ポンノ ☞ponnoponno ポンノポンノ ponno ku=hehewpa wa ku=inkar ポンノ クヘヘウパ ワ クインカㇻ (私は)ちょっとのぞいて見る。(S) ②[慣用句]ponno an uske ta ポンノ アン ウㇱケ タ 惜しいところで(もう少しで)。 {E: ①few; little. ②come close to; nearly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponpon
- ポンポン 【自動】[pon-pon 小さい・(重複)] とても小さい。 ponpon itanki ポンポン イタンキ とても小さな茶わん(小さい湯のみ茶碗を指して言った)。(W) {E: to be very small.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponram
- ポンラㇺ 【名】[pon-ram 小さい・心](次の言い回しの中で)幼少、 幼いとき。 ponram oro wano ポンラㇺ オロ ワノ 幼少時から、 幼いときから。 a=yupíhi isoytak kus oyaciki ponram oro wano uweinkar kur ne aan アユピヒ イソイタㇰ クㇱ オヤチキ ポンラㇺ オロ ワノ ウウェインカㇻ クㇽ ネ アアン 兄が話してくれたからわかったのだが、 実は兄は小さいときから目に見えないことでも見ているようにわかる能力の持ち主だったのであった。(NK民話) {E: an infant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ponuyne
- ポヌイネ §021.子(16)ponuyne〔po-núǐ-ne ポぬイネ〕⦅クッシャロ⦆年下の。[poniwneのmetathesis(音位転倒)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- poon emko
- ポオン エㇺコ 【名】[とても小さい・半分] 四半分、 四分の一。 noskike pak póka en=kore yak pirka p poon emko takupi en=kore ノㇱキケ パㇰ ポカ エンコレ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ ポオン エㇺコ タクピ エンコレ (彼は私に)半分ぐらいでもくれればいいのに四分の一しかくれない。(S) {E: a quarter.} (出典:田村、方言:沙流)
- poonpepo
- ポオンペポ 【名】[poon-pe-po とても少ない・もの・(指小辞)] ほんの少しのもの。 hńta uwe poonpepo ne híne oraun áponko an emo makanak ani a=suwé kusu? フンタ ウウェ ポオンペポ ネ ヒネ オラウン アポンコ アン エモ マカナㇰ アニ アスウェ クス? 何こんな汁が少しばかりでそしてこんなにたくさんのいもをどうやって煮るの。(S) porono ku=cire akus poonpepo ne nin wa isam ポロノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン マ イサㇺ たくさんゆでたところほんのわずかに減ってしまった。(S) {E: very few.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- popehopunpa
- ポペホプンパ 【自動】[pop-e-hopunpa 水泡・と共に・飛ぶ(複)] あちこち水泡だらけになる。 netopake epitta popehopunpa ネトパケ エピッタ ポペホプンパ 体じゅう水泡だらけだ。(S) {E: to foam; bubble.} (出典:田村、方言:沙流)
- popkekina
- ポㇷ゚ケキナ 【名】[popke-kina 暖かい・編む草][植物] ござ(citarpe チタㇻペ)に編む草の一種。 ☆参考 伝染病がこれをきらうので、 これでつくったござを敷いているところへは来ないと言う。 鵡川町春日の大川原コレピリカさんの家の入口にはこれが束ねて立ててあった。 〔知分類 p.217 オオカサスゲの稈〕 {E: a kind of sedge, rush, grass used to weave matting.} (出典:田村、方言:沙流)
- poro maciya
- ポロ マチヤ 【名】[大きい・市街地] 大都会、 大都市。 tono patek oka poro maciya oro wa e=apkas hi an yak ku=nu ruwe ne トノ パテㇰ オカ ポロ マチヤ オロ ワ エアㇷ゚カシ アン ヤㇰ クヌ ルウェ ネ あなたが和人の方々ばかりが住む大都会から旅して来たのだと私は聞いた。(NZ挨拶) {E: a capital, major city.} (出典:田村、方言:沙流)
- poro-saranip
- ポロサラニㇷ゚ 【名】[大きい・木の皮の繊維を編んでつくった袋]大袋。 ☆参考 ただの大きい サラニㇷ゚ ではない。 かますでもない。 米俵二つくらいの大きさで、 ヒエの穂摘みをしたときにその穂を入れておくので ica-saranip イチャサラニㇷ゚ とも言う。 ユーカラでは totta トッタ と言う。 ☆参考 材料やつくり方は不明。 ☆参考 poy-saranip ポイサラニㇷ゚ は「小出し」。 ☞saranip サラニㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
- poronno
- ポロンノ 【副】[poro-no 大きい/多い・(副詞形成)] たくさん。 kina haru poronno a=kar キナ ハル ポロンノ アカㇻ 私は野菜をたくさんとった(収穫した)。 yam poronno oka ヤㇺ ポロンノ オカ 栗がたくさんある。 poronno kú=itak yakka wen ポロンノ クイタㇰ ヤッカ ウェン 私がたくさんしゃべってもよくない。(S) utari poronno oka ウタリ ポロンノ オカ 親戚がたくさんある。(S) eytasa poronno a=kar wa oraun ku=kor wa k=apkas ayne ku=yakyaku wa isam エイタサ ポロンノ アカㇻ ワ オラウン クコㇿ ワ カㇷ゚カㇱ アイネ クヤㇰヤク ワ イサㇺ (おにぎりを)あまりたくさんつくってくれて、 私はそれを持って歩いているうちにつぶしてしまった。(S) ☆参考 形の上では porono ポロノ の強調形だが、 porono ポロノ はサダモさんがときどき用いたのみで、 他はいつも poronno ポロンノ が用いられていた。 ☆対語 ponno ポンノ 少し。 ☆参考 inneno インネノ (人が)大勢で、 inne インネ 大勢である。 {E: big; large; many; a lot of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- poysion
- ポイシオン §004.あかご;あかんぼ(7)poysion〔póǐ-ši-on ぽイシオン〕[<poy(
tak↑の下略形)]。⦅ナヨロ、テシオ⦆赤んぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:) - puikare
- プイカレ 【他動】[pu-ika-re 倉庫・を越える・させる][雅] …を倉庫から出す。 sine amampus hancikiki/ci=puikare hancikiki シネ アマンプㇱ ハンチキキ/チプイカレ ハンチキキ [雅]私は一本のヒエの穂を倉から出した。(HC神謡) ☆参考 ci=puikare チプイカレ の部分を千歳の白沢ナベさんは「倉から出した」と説明し、 平取町旭の上田としさんは「かっぱらった」と説明している。 {E: to take…out of a storehouse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- puma
- プマ 【名】[概/所] 賃金、 日当(「でめんちん」)。 e=kor wen aynu/pirka kor pe/wakkata puma ne/nína puma ne/karpa wa oraun エコㇿ ウェナイヌ/ピㇼカ コㇿ ペ/ワッカタ プマ ネ/ニナ プマ ネ/カㇻパ ワ オラウン [雅]お前の悪いとうさんは、 よい持ち物を水汲みの賃金に、 たきぎとりの賃金に払ってしまって。(S子守歌) {E: wages.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pus 1
- プㇱ 【自動】はじける、 破裂する、 爆発する、 (火が)とぶ。 ape pus humi as アペ プㇱ フミ アㇱ 火がはねた音がした。(W) hemanta tuwapneko pus humi an? ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 何がものすごい音を立てて爆発したんだろう。(S) pus anki yak anki an プㇱ アンキ ヤㇰ アンキ アン いまにも破裂しそうにつぶれそうにひどいふくれつらをしている。(W民話) {E: to burst.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- pusa
- プサ 【名】[概/所][< 日本語 ふさ(房)] 房かざり(刀のさやの)。 ☆参考 日本語の「房」の形状はしていない。 三角や四角の布のかざりが下げて(つけて)あるもので、 刀の房かざりは、 四角い布にししゅうし、 つり紐の両すそにつけてある。 ukopusakur/suypa kane ウコプサクㇽ/スイパ カネ [雅] 宝刀のつり紐のすそから下がっている房かざりがいっせいにゆれている。(Sユーカラ) ☆参考 糸、 紐やくさりで下げられた小さな玉やサイコロの形などの飾りは tumsi トゥㇺシ。 {E: a tassel on a sword etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- pusaha
- プサハ 【名】[所](概は pusa プサ) …の房かざり。 {E: the tassel on, of…} (出典:田村、方言:沙流)
- pusni
- プㇱニ 【名】[pus-ni はじける・木][植物] ホウノキ。 pusni epuy プㇱニ エプイ ホウノキの実。 ☆参考 薬になる。(S)〔知分類 p.135〕 {E: magnolia obovata.} (出典:田村、方言:沙流)
- puy
- プイ 【名】[概](所は puye(he)) ①穴、 孔(壁の穴、 管の孔など、 突き抜けていて何かが通るあなやすきま)。 puy o プイ オ/プヨ 穴があく(=púyo プヨ)。 taan puy o uske kari inkar タアン プヨ ウㇱケ カリ インカㇻ この穴のあいたところから見なさい。 ②[名詞語根] 体の孔、 たとえば鼻孔や耳の孔や肛門。 etupuy エトゥプイ 鼻のあな。 kisarpuy キサㇻプイ 耳の孔。 osorpuy/yorpuy オソㇿプイ/ヨㇿプイ 肛門。 ☆参考 地面を掘った穴など、 えぐられた穴は suy スイ、 崖のほら穴は póru ポル、 木のうろは nisa ニサ。 {E: ①a hole; an opening. ②the orifices of the body.} (出典:田村、方言:沙流)
- puyarorotpe
- プヤロロッペ 【名】[puyar-or-ot-pe 窓・のところ・についている・もの] 窓掛け。 {E: a window curtain; a blind.} (出典:田村、方言:沙流)
- ra 4
- ラ 【位名】下の方、 低い所(rik リㇰ の対)。 ra ta ラ タ 下(低い所)に/で。 ra ta ran ラ タ ラン 下に下りる。(S) ra peka ラ ペカ 下(低い所)を/で。 cápe ra péka ekesinne sowsut péka sinot kor an kor apto ruy oasi チャペ ラ ペカ エケシンネ ソウスッ ペカ シノッ コラン コㇿ アㇷ゚ト ルイ オアシ ネコが下の方(=ゆかの上)であちこちすみの方でじゃれていれば雨がひどくなる。(S) ☆対語 rik リㇰ。 {E: lower; below.} (出典:田村、方言:沙流)
- racinracin
- ラチンラチン 【自動】[racin-racin ぶら下がってゆれる・(重複)]ぶら下がってブランブランとゆれている。 etapka racinracin エタㇷ゚カ ラチンラチン [雅]…が…の肩の上でブランブランゆれる。 ramne hi néno an wa/a=etápka konna/racinracin ラㇺネ ヒ ネノ アンマ/アエタㇷ゚カ コンナ/ラチンラチン [雅]そのまま肩にかついで歩くとブランブランする。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ráha 2
- ラハ 【名】[所](概は ra ラ)[植物] …(草)の葉、 …の出始めの蔓。 tane ráha isa wa a=kar ka eaykap タネ ラハ イサ ワ アカㇻ カ エアイカㇷ゚ もう葉が年取ったのでとることができない。(S) ikema ráha ney ta ka somo e=nukar? イケマ ラハ ネイ タ カ ソモ エヌカㇻ? イケマの出始めの蔓をあなたどこかで見なかったかい。(S) ☞ra ラ 2 {E: a blade of grass of…; the first vine shoots of…} (出典:田村、方言:沙流)
- rak
- ラㇰ 【他動】①…の味がする、 …っぽい、 …のけ(気)がある、 …の味/においがある。 sippo rak シッポ ラㇰ 塩気がある。(S) tópenpe rak トペンペ ラㇰ 砂糖気がある。(S) tópen rak トペン ラㇰ 甘味がある。(S) sum rak スㇺ ラㇰ 油気がある。(S) cep rak チェㇷ゚ ラㇰ 魚くさい(魚の味がついている)。(S) toy rak トイ ラㇰ 土のような味がする(1956年当時の「安いマコロンの味」)。(S) sum rak mame スㇺ ラㇰ マメ 油っこい豆(ピーナッツを指してこう言った。) (S) sippo rak ka somo ki, tópenpe ka rak ka somo ki シッポ ラㇰ カ ソモ キ、 トペンペ カ ラㇰ カ ソモ キ 塩気が全然ない、 砂糖気も全然ない。(S) ku=teke kam húra rak クテケ カㇺ フラ ラㇰ 私の手に肉の匂いがついている。(S) ②…を味わう、 (少し)食べる。 pewre or ta a=kar wa a=e rok pe a=rak wa ペウレ オッタ アカㇻ ワ アエ ロㇰ ペ ア ラㇰ ワ (いただいたおかげで)若いときにつくって食べていたものを(今また)味わうことができて。(NK民話) ③(比喩的に)…の部類に属するもの。 (日本語の「…の端くれ」という言い方を思い起こさせる。) nispa rak pe aynu rak pe a=akíhi ne a p ニㇱパ ラㇰ ペ アイヌ ラㇰ ペ アアキヒ ネ アㇷ゚ 弟は長者であり男であるのに。(NK民話) ☆参考 Aynurakkur アイヌラックㇽ 人間っぽい神、 人間の部類に属する人(神)(人間の始祖となった神の子の呼び名)。(Sユーカラ) {E: ①to have a…flavour, taste, scent. ②to taste, appreciate… ③to belong to the class category of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rak(a-)
- ラㇰ §016.子孫(25)rak(a-)〔rák らㇰ〕⦅ホロべツ⦆【雅】血を引く;血筋につながる;血統である。rametok 〜-pe「酋長の血を引く者」「勇士の子」⦅ユ研Ⅱ, p.754⦆。utarpa 〜-pe「酋長の血を引く者」⦅ユ研Ⅱ, p.754⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- rakaha
- ラカハ 【名】[所](概は raka ラカ) …のみのり、 …の収穫。 rakaha isam ラカハ イサㇺ 収穫がない。 nupka ta toyta rakaha isam, petruwor ta toyta síno orounpe an ヌㇷ゚カ タ トイタ ラカハ イサㇺ、 ペッルウォッタ トイタ シノ オロウンペ アン 高台に畑をつくると収穫がない、 川のそばに畑をつくればよい収穫がある(ことわざのような教え)。(S) ☆参考 「rakaha pirka ラカハ ピㇼカ などとは言わない。 isam イサㇺ のときだけ言う。」 (S) ☆参考 orounpe オロウンペ は何かの成果、 よい結果、 みのり。 あるときもないときも使う。 {E: a crop; a harvest.} (出典:田村、方言:沙流)
- rákese
- ラケセ 【名】[所][ra-kese 蔓の出始めの葉・末端](次のような文脈で)系統。 sucihi ene weysanpekor pe ne akus wen pe rákese ray koyaykus pe ne kus, weysanpekor スチヒ エネ ウェイサンペコㇿ ペ ネ アクㇱ ウェン ペ ラケセ ライ コヤイクㇱ ペ ネ クㇱ、 ウェイサンペコㇿ 彼の祖母があんなに根性の悪い奴だったが、 悪いことの系統が絶えかねたものだから、 (彼は)根性が悪い。(S) ☆参考 子孫の系統のことは sápikir サピキㇼ と言って、 そういう意味の系統には ikir イキㇼ が使われる。 {E: geneology; geneological inheritance.} (出典:田村、方言:沙流)
- rakonoye
- ラコノイェ 【他動】[ra-ko-noye 羽・で・ねじる](恋歌の中の慣用表現の中で)(鳥が)…を羽で巻きつけながら飛ぶ(=…のまわりをグルグル飛び回る)。 ram cikuni/hapkitayke/ku=rakonoye/ri cikuni/suptomorke/ku=rakonoye ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/クラコノイェ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/クラコノイェ 低い木はその梢のてっぺんを羽で巻きつけながら飛び、 高い木はその幹のまん中へんのところを羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC恋歌) {E:(for a bird) to fly with…wrapped in its wings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ram 1
- ラㇺ 【自動】[ra-m 低い所・(?)]低い(山、 木、 家などが)。 ram cikuni ラㇺ チクニ 低い木。 ram hur ラㇺ フㇽ 低い山。(S) ☆対語 ri リ 高い。 {E: (for a mountain, tree, house etc.) to be low.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ram(u) isamka
- ラㇺ/ラム イサㇺカ 【連他動】[(…の)心・をなくさせる] …におせじを言う(「べんこふる」)。 e=ram isamka wa suy ene e=hawean hi nu rusuy kusu hawean hi ne na, iteki etarka hawean エラㇺ イサㇺカ ワ スイ エネ エハウェアニ ヌ ルスイ クス ハウェアニ ネ ナ、 イテキ エタㇻカ ハウェアン (彼は)べんこふって(=さも親しそうにして)あなたの心を探って、 またあなたがどう言うかを聞こうとしてるんだから、 うっかりしたことを言うなよ。(S) {E: to flatter…} (出典:田村、方言:沙流)
- ram(u) satka
- ラㇺ/ラム サッカ 【連他動】…を喜ばせてだます(ぬか喜びさせる)。 {E: to trick someone by taking them off guard.} (出典:田村、方言:沙流)
- ramasu
- ラマス 【他動】[引用一人称(不定人称形)の語幹][雅]…をおもしろく思う。 pet iwor kasi/komaknatara/an=rámasu/an=uwésuye ペッ イウォㇿ カシ/コマㇰナタラ/アンラマス/アヌウェスイェ[雅]川ぞいの景色が美しく開けている。 おもしろく心楽しい。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では eramasu エラマス で、 不定人称形は a=erámasu アエラマス。 ユーカラでも、 人称接頭辞 an= アン がついていることから、 語幹は本来母音で始まっていたことがわかる。 an=eramasu アネラマス が何らかの原因で e を落として anramasu アンラマス という形になったものであろう。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramat
- ラマッ 【名】[概](所は ramatu(hu)/ramaci(hi) ラマトゥ(フ)/ラマチ(ヒ)) 魂。 nen póka ne wa ramat kasi a=konítata yakun ネン ポカ ネ ワ ラマッ カシ アコニタタ ヤクン 何とかして魂を押えてもらえば(=命をとりとめさせてもらえば)。(W会話) aynu ramat, ray aynu ramat tama ani kane an tekehe アイヌ ラマッ、 ライ アイヌ ラマッ タマ アニ カネ アン テケヘ 人の魂、 死んだ人の魂の玉を持っている彼の手を。(W民話) pirka isoytak, pirka ramat kor uwepeker ピㇼカ イソイタㇰ、 ピㇼカ ラマッ コㇿ ウウェペケㇾ よい話、 よい魂を持つ民話。(W独話) {E: the soul; the spirit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramatu(hu)
- ラマトゥ(フ) 【名】[所](概は ramat ラマッ)(=ramatuhu ラマトゥフ)…の魂。(W) tanpa ne ere pa aep ramatu a=uk kor án=an ruwe ne hi kusu タンパ ネ エレ パ アエㇷ゚ ラマトゥ アウㇰ コㇿ アナン ルウェ ネ ヒ クス 今年で3年(=これまで3年間)私は食べ物の魂を取って(=奪って)いるのだから(飢饉の神が言った言葉)。(W民話) pak kewtumu pirka pak ramatu pirka katkemat oar isam pe e=ne aan ruwe ne パㇰ ケウトゥム ピㇼカ パㇰ ラマトゥ ピㇼカ カッケマッ オアリサㇺ ペ エネ アアン ルウェ ネ あなたがこれほど気性のよい、 これほど魂のよい奥様はいないというほどのすばらしい人だということがわかった。(W民話) ☆参考 1959年、 61年に民話の中で「魂」の意味で使われた。 ☞ramaci ラマチ {E: the soul, spirit of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramkor
- ラㇺコㇿ 【自動】[ram-kor 心・を持つ] 死者の親族である。 ramkor kur ラㇺコㇿ クㇽ 死者の親族(一人)。 ramkor utar ラㇺコㇿ ウタㇻ 死者の親族の人々。 sonno ramkor utar ソンノ ラㇺコㇿ ウタㇻ [本当の・死者の親族の・人々]死者の息子、 娘、 兄弟。(S) {E: to be the relatives of a deceased person.} (出典:田村、方言:沙流)
- ramositciwre
- ラモシッチウレ 【自動】泰然としている、 落ち着いている(「人が何をしていても知らん顔をしている、 地震で皆出ても一人残っている等」)。(S) ramositciwre kur ne kusu etarka eun nísapno itak ka somo ki ラモシッチウレ クㇽ ネ クス エタㇻカ エウン ニサㇷ゚ノ イタㇰ カ ソモ キ 落ち着いた人だからやたらにすぐに口を出さない。(S) {E: to be calm.} (出典:田村、方言:沙流)
- ramu 1
- ラム 【他動】[ram-u 心・(他動詞形成)] ①…と思う、 …を思う、 …を考える。 nispa ne kusu kewtumu ka pirka p ne kunak a=ramú a p ニㇱパ ネ クス ケウトゥム カ ピㇼカㇷ゚ ネ クナㇰ アラム アㇷ゚ 長者(富者)だから心もよいものとばかり思っていたが。(W民話) nisatta anakne i=os arpa kuni ramu ニサッタ アナㇰネ イオㇱ アㇻパ クニ ラム 明日は私の行った後から行くつもりでいなさい。(S民話) ②(熟語) eci=ramu a! エチラム ア! (直訳すると)私はあなたを思った=やれやれ困ったやつだ。 ku=ramu humi! クラム フミ! (直訳すると)私は思うなあ=やれやれ困ったやつだ。 ③ ☞ram(u)…ラㇺ/ラム… {E: ①to believe, think (that)… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ramu cisuye
- ラム チスイェ 【連他動】[中相][心・ゆれる] うわごとを言う、 たわごとを言う。 siyeyemawsiyupu wa ramu cisuye kor an シイェイェマウシユプ ワ ラム チスイェ コラン 病気が重くてうわごとを言っている。(S) mak suy ramucisuye kor an hawe to an? マㇰ スイ ラムチスイェ コラン ハウェ ト アン? あいつ何をまたたわごとを言っているんだろう。(S) ☆参考 語形の上では ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ の中相形。 三人称以外ではどうなるのかは用例がなくて不明。 ☆参考 ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ は《…をなだめる》 {E: to talk in a delirium.} (出典:田村、方言:沙流)
- ramuoka 1
- ラムオカ 【自動】[複](単は ramuan ラムアン) (二人以上が)りこうである(=sapaha pirka サパハ ピㇼカ)。 nokan hike rupne hike opitta ramuoka ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ラムオカ 小さい子も大きい子もみんなりこうだ。(S) ☞ramuan ラムアン 1 {E: to be clever (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ramuoka 2
- ラムオカ 【自動】[複](単は ramuan ラムアン)(二人以上が)(…と)思う。 a=yuputari mak ramuoka kusu ne ya? アユプタリ マㇰ ラムオカ クス ネ ヤ? 兄たちは何を考えてるのだろうか。(NK民話) ☆参考 沙流川中流二風谷の二谷国松氏の言葉、 この一例のみ。 ☞ramuan ラムアン 2 {E: to think, believe (that)… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ran
- ラン 【自動】[単](複は rap ラㇷ゚)[ra-n 下の方・(動詞形成)] 上から下へ下がる、 下りる、 川の方へ行く、 (空から)降る、 (涙やしずくが)落ちる。 pet or ta ku=sus kus ku=ran ペトッタ クスㇱ クㇱ クラン 私は川へ泳ぎに行く。(S) ☆対語 rikin リキン 下から上へ上る/昇る ☆参考 川上から川下の方へ移動することは san サン、 落ちるべきでないものがまちがって落ちることは hácir ハチㇼ、 急激に落下(墜落)することは turse トゥルセ。 {E: to lower; drop; go down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rankarap
- ランカラㇷ゚ 【自動】あいさつする(家の中の座について、 きちんとしたあいさつをすることを言う)。 atce ta paye=an kor anak oripakno rankarap=an pe ne na hani! アッチェ タ パイェアン コㇿ アナㇰ オリパㇰノ ランカラパン ペ ネ ナ ハニ! よその家に行ったときは行儀よくあいさつするものですよ。(S) ☆参考 erankarap エランカラㇷ゚ [他動] …にあいさつする。 uwerankarap ウウェランカラㇷ゚[自動] 互いにあいさつし合う。 irankarapte イランカラㇷ゚テ [間投] あいさつの言葉。 {E: to greet.} (出典:田村、方言:沙流)
- ranke 2
- ランケ 【助動】(くりかえし)…する、 (ときどき、 しょっちゅう、 毎日…)…する(反復を表す)。 a=hekóte kamuy néa Iskar etoko un arpa ranke ek ranke アヘコテ カムイ ネア イㇱカㇻ エトコ ウン アㇻパ ランケ エㇰ ランケ 私の夫である神はその石狩川の水源地の村へ行ったり来たりしている。(W神謡語り) saysintoko or ota ranke wa sikte サイシントコ オㇿ オタ ランケ ワ シㇰテ 酒席に置く酒容器に何回も汲み入れていっぱいにしなさい。(S) {E: to do… (always, usually, daily etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ranma
- ランマ 【副】いつも、 ふだん、 まだ(依然として)、 相変わらず。 ranma k=oyra ランマ コイラ 私はいつも忘れる。(W会話) ranma anak numi ruprupne a korka tan pa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan ランマ アナㇰ ヌミ ルㇷ゚ルㇷ゚ネ ア コㇿカ タン パ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン いつもは粒がまるまると大きかったけれど今年は不作で一部の粒だけ大きく一部の粒は小さい。(S) ranma oka? ランマ オカ? (彼は)まだいるの? (S) {E: as always; as usual.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ranpes
- ランペㇱ 【名】[ra-un- pes 下・の・段丘](?) [雅] 海岸の砂浜(otanikor オタニコㇿ)より上の、 坂になっている所が二段になっているときその下の方の斜面。 ranpes kunne/cisiturire ランペㇱ クンネ/チシトゥリレ [雅]海岸の斜面のように長く伸びている(宝器がたくさんあって左右前後上下に並べられ積み重ねられていることを描写する慣用表現)。(Sユーカラ) (NK民話) ☆対語 rikun-pes リクンペㇱ ☆参考 日常語では sawun masar サウン マサㇻ。(S) {E: a sandy beach.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rápok
- ラポㇰ 【位名】[概](所は rápoki, rapokke ラポキ、 ラポッケ) ①(多くの場合、 動詞句の後に置かれる。) …している間、 …している途中、 …している時。 rápok ta ラポㇰ タ …している間に。 ipe rápok ta ek kor an イペ ラポㇰ タ エㇰ コラン 食べている最中に彼は来ている(来つつある)。 a=kor híne sóyonpa=an rápok ta ne pon menoko anakne アコㇿ ヒネ ソヨンパアン ラポㇰ タ ネ ポン メノコ アナㇰネ (私がそれを)持って外へ出て行っているときにその娘は…。(W民話) ②(rápok ラポㇰ がついてできた句は、 格助詞を伴わずそのままでも連用語(副詞句)となる。) tókap ne kunak a=ramu rápok sirkunne トカㇷ゚ ネ クナㇰ アラム ラポㇰ シㇼクンネ 昼間だと思っている間に暗くなった。(W会話) hńta kus e=nimara nepki kor oka rápok sinenne e=a wa e=an フンタ クㇱ エニマラ ネㇷ゚キ コロカ ラポㇰ シネンネ エア ワ エアン なぜあなたの連れが働いているのにあなたは一人で座っているんだ。(S) a=yupíhi nína inawcipa kar, rápok asinuma cise onnay wano a=kerkeri アユピヒ ニナ イナウチパ カㇻ、 ラポㇰ アシヌマ チセ オンナイ ワノ アケㇾケリ 兄はたきぎを取って来たり幣場をつくったりしていた、 その間私は家の中から外まで掃除をしていた。(KH民話) ☆参考 概念形 rápok ラポㇰ と所属形 rapoki/rapokke ラポキ/ラポッケ の用法の違いは不明。 {E: ①at the time of doing…; in the middle of doing…; while doing… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rápokke
- ラポッケ 【位名】[所](概は rápok ラポㇰ) …している間、 …している時、 その間。 a=kor nispa a=hekótpa híne oka=an rápokke ta ene háwas hi アコン ニㇱパ アヘコッパ ヒネ オカアン ラポッケ タ エネ ハワシ 私の主人と夫婦になって暮らしていた間にこんなうわさが聞こえた。(W民話) e=an rápokke wano irammakaka a=koytakpa エアン ラポッケ ワノ イランマカカ アコイタㇰパ あなたが滞在しているうちから私は彼らにちゃんと立派に話しかけるようにする。(S民話) a=utári ka kokusis yaywennukar=an-pa, rápokke, Sikot un cep asur as アウタリ カ コクシㇱ ヤイウェンヌカㇻアンパ、 ラポッケ、 シコトゥン チェパスラㇱ 村人もみんな共々に苦しんだ、 そうしているうちに、 千歳の方に魚がとれるといううわさが立った。(NK民話) {E: at the time of…; while doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rára
- ララ 【他動】(人)を何もできると思わない、 …を何もできない人だと思って見下げる。 ku=maci ku=rara cik クマチ クララ チㇰ 私の妻はなにもできないから(tureptacir トゥレㇷ゚タチㇼ という名の鳥の鳴き声)。 ☆参考 irara イララ 人を軽視して悪いいたずらをする。 {E: to make fun of; mock (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- rárak
- ララㇰ 【自動】[rara-k (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] なめらかである、 すべすべしている。 taan cápe seturu rárak humi! タアン チャペ セトゥル ララㇰ フミ! この猫は背中がすべすべしてるなあ。(W) esaman numaha rárak エサマン ヌマハ ララㇰ カワウソの毛皮はなめらかだ。(W) eytasa so rárak wa cise or ta ka osittesu=an エイタサ ソ ララㇰ ワ チセ オッタ カ オシッテスアン あまり床がツルツルしているので私たちは家の中でもすべってしまう。(S) {E: to be smooth.} (出典:田村、方言:沙流)
- rárakka
- ララッカ 【他動】[rárak-ka すべすべしている・(他動詞化)] …をすべすべにする。 ita rárakka wa anu イタ ララッカ ワ アヌ 床(ゆか)に油をひいて磨いておきなさい。 {E: to make…smooth.} (出典:田村、方言:沙流)
- rarpa
- ラㇻパ 【他動】[複](単は rari ラリ) (二人以上/二つ以上)を押えつける。 cise a=rarpa kane チセ アラㇻパ カネ 家がギュウギュウ詰めになるほど。 néa poro cise a=rarpa kane, inne utar oka ruwe ne ネア ポロ チセ アラㇻパ カネ、 インネ ウタㇻ オカ ルウェ ネ その大きな家がギュウギュウ詰めになるほど大勢の人が集まっていた。(W神謡語り) {E: to press down on…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rasmamko
- ラㇱマㇺコ 【副】[rasmam-ko 低い・(反意の副詞をつくる接尾辞)] 低いどころかずいぶん高く。 rasmamko an uske ta ラㇱマㇺコ アン ウㇱケ タ 「低いとこでやあるまいしそんなに高いところ」に。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- rasupa
- ラスパ 【名】[植物]「サビタ」。 rasupa ni ラスパ ニ 「サビタ」の木。 rasupa nonno ラスパ ノンノ 「サビタ」の花。 ☆参考 パイプや杖を彫る材にする。 花は、 直径20センチぐらいの花の中に梅の花びらのような花がいっぱいついている、 真っ白できれい。(S)〔知分類 p.129 ノリウツギ〕 {E: hydrangea paniculata (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- ratcako
- ラッチャコ 【名】あかり、 ランプ。 ratcako kar ラッチャコ カㇻ あかりをつける(ともす)。 ratcako uhuy ラッチャコ ウフイ あかりがつく(燃える)。 ☆参考 昔はいろりの下座、 南西側の隅に棒を立ててその上に貝殻を皿にしてのせ、 その中に油を入れて燃やしてあかりとした。 これを ratcako ラッチャコ と言う。 カンビ(樺)の皮を燃やして明りとするときはこれを sune スネ と言う。 それを棒にはさんで外へ持って出てたいまつにするとき、 これを tatuspe タトゥㇱペ と言う。 {E: a light; a lamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ray 1
- ライ 【自動】死ぬ、 (名詞として使われて)死ぬこと、 死。 ray wa isam ライ ワ イサㇺ 死んでしまった。 raytamanum ライタマヌㇺ 死んだ(人の)魂(の粒)。 ray kotpok ta ライ コッポㇰ タ 死際に。 ray he ne ya mokor he ne ya ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ 死んだのか眠ったのか。(HC神謡)(動物の体が死にその神の霊が気がついて自分の死体を見つけるときの常套句。)túray wenray ki トゥライ ウェンライ キ (tu トゥ が高く長く発音される。) ひどい死に方とんでもない死に方で死んでしまった。 (Pánanpe パナンペ 川下男と Pénanpe ペナンペ 川上男の民話の結末の常套句。) ☆参考 自分の身内や話している相手の身内のことを言うときは isam イサㇺ《なくなる》を使うことが多い。 ほかに wen ウェン《いけなくなる》、 sini シニ《休む》などと言うこともある。 mosiroppa モシロッパ《世を去る》は地位のある人や有名な人が年取って死ぬこと、 onne オンネ は年取った人が死ぬこと。 mawe tuy マウェ トゥイ 息が絶える。 tasu tuy タス トゥイ 息が絶える。 {E: to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- raycepi(hi)
- ライチェピ(ヒ) 【名】[所][動物](動物)の死骸。 seta raycepi an セタ ライチェピ アン 犬の死骸がある。(S) {E: the carcass of (an animal).} (出典:田村、方言:沙流)
- raykotenke
- ライコテンケ 【他動?】[ray-ko-tenke ひどく・…に・(?)][雅]泣きわめきながら走る。 iresu sápo/itak turano/a=raykotenke イレス サポ/イタㇰ トゥラノ/アライコテンケ [雅]育ての姉が話すのと一緒に私は泣き騒いで走った。(Sユーカラ) ☆参考 人称接頭辞 a= ア がついているが、 目的語が何だかわからない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- raykuhsani
- ライクㇷサニ §016.子孫(14)raykuh-sani〔ráǐ-kuh-sa-nì らイクㇷサニ〕⦅S.⦆亡者の子。(悪口に用いる)。"pon Otasut-un-kux, pon〜, kirare menoko"⦅古謡, p.156⦆「オタスッの首領の子である亡者の小せがれめが追い払った女」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- re 2
- レ 【名】[概/所]歯茎。 na re takupi an ナ レ タクピ アン (赤ん坊が)まだ歯茎だけしかない(歯が生えていない)。(S) {E: the gums.} (出典:田村、方言:沙流)
- re 3
- レ 【連体】[数連体] 三つの(三個の、 三人の)。 re sike レ シケ 三個の荷物。 re poyson レ ポイソン 三人の子ども。 re pa レ パ 三年。 tan cup re to an tóho ta タン チュㇷ゚ レ ト アン トホ タ 今月の三日の日に。 tu…re … トゥ… レ… 二つも三つもの(=いくつもいくつもの、 たくさんの)…。 otu…re… オトゥ…レ… 二つも三つもの(=いくつもいくつもの、 たくさんの)…。 ☆発音 あとの名詞と共に一語のアクセントで発音される。 つまり re レ は低く、 そのあとの名詞の第一音節が高くなる。 たとえば、 sike シケ は ke ケ が高いが re sike レ シケ ではsi シ が高い。 {E: the number three as a counter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- réhe 1
- レヘ 【名】[所](概は re レ)…の名前、 …の名称、 彼/彼女の名前。 mak e=rehe an? マㇰ エレヘ アン/e=rehe mak an エレヘ マㇰ アン? あなたの名前は何といいますか。(KM) Kinakoype sekor réhe an utarkorkur キナコイペ セコㇿ レヘ アン ウタㇻコㇿクㇽ キナコイペという名前の村長。(HK民話) a=onáha réhe Kancasuye ne アオナハ レヘ カンチャスイェ ネ 私の父の名前はカンチャスイエです。(HK民話) to or ta patek okay pe réhe marimo ne ト オッタ パテㇰ オカイ ペ レヘ マリモ ネ 湖にばかりあるものの名前(名称)がマリモです。(W会話) réhe a=ye yak pirka レヘ アイェ ヤㇰ ピㇼカ (それの)名前を言えばいい。(S) {E: name of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rekkurpo
- レックㇽポ 【名】[rek-kur-po ひげ・影/姿・(指+指)](次の慣用句の中で)少しのひげ。 rekkurpo ka céarayta/carehayta レックㇽポ カ チェアライタ/チャレハイタ ひげが少しはえかかっている(男のまだ年若い様子)。(NK民話) {E: a light beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- réko
- レコ 【他動】[re-ko 名前・(?)] …に名をつける、 …を…と(いう名で)呼ぶ、 …の名を言う。 aynu réko sinre patek oka ruwe ne アイヌ レコ シンレ パテㇰ オカ ルウェ ネ アイヌが名づけた地名ばかりがあるのです。(S言い伝え) semekatki kotan a=reko セメカッキ コタン アレコ 私はとんでもない村の名前を言った。(S民話) páseni sísam or ta a=reko katu aotamo パセニ シサㇺ オッタ アレコ カトゥ アオタモ パセニは日本人のところで名付けるしかたはアオダモ=日本語ではアオダモと言う。(W) kunneywa an kor hecirasa, tókap an kor ukocupke wa hemuymuye wa an nonno sísam or ta a=reko hi asagao sekor a=reko クンネイワ アン コㇿ ヘチラサ、 トカㇷ゚ アン コㇿ ウコチュㇷ゚ケ ワ ヘムイムイェ ワ アン ノンノ シサㇺ オッタ アレコ ヒ アサガオ セコㇿ アレコ 毎日朝になると開き、 昼になるとしぼんでしまう花を日本語ではアサガオと言う。(S) {E: to name, call…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rékor
- レコㇿ 【自動】[re-kor 名前・を持つ] 名前を持つ。 na usayne usayne rékor mosir wa uwekarpa p ナ ウサイネ ウサイネ レコㇿ モシㇼ ワ ウウェカㇻパㇷ゚ まだほかにいろいろ違った名前の国から集まって来た者。 tanpe rékor タンペ レコㇿ これはいわゆる…、 これこそ言うなれば…。 {E: to be named; called.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rékore
- レコレ 【他動】[re-kore 名前・を…に与える]…に名前をつける。 sípase kamuy/kamuy opoysan/e=ne wa kusu/a=e=rékore hi/ne hi tapan na シパセ カムイ/カムイ オポイサン/エネ ワ クス/アエレコレ ヒ/ネ ヒ タパン ナ [雅]あなたはまことに尊い神の子なのですからそれでその名前をつけられたのですからね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rekuci(hi)
- レクチ(ヒ) 【名】[所](概は rekut レクッ)…ののど、 その(彼の)のど(中も外も)。 rekuci tanne レクチ タンネ 首が長い。(S) oya rekuci aep osma オヤ レクチ アエㇷ゚ オㇱマ 違うのどに(=気管に)食べ物が入ってしまった。(S) ku=rekuci arka クレクチ アㇻカ 私はのどが痛い。 rekuci sat(sat) レクチ サッ/レクチ サッサッ [自動]のどが渇く。 ku=rekuci satsat クレクチ サッサッ 私はのどが渇いた。(W) kamuy rekuci a=tuyé wa a=rayke カムイ レクチ アトゥイェ ワ アライケ 私は熊ののど首を切って殺した。(HK民話) rayke wa rekucihi tuytektek ライケ ワ レクチヒ トゥイテㇰテㇰ 彼は(妻を)殺してそののど(首)をバサリと切った。(W民話) {E: the throat of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rekutunpe
- レクトゥンペ 【名】[rekut-un-pe のど・につく・もの] 首飾り布、 チョーカー(女性の装身具の一つ)。 ☆参考 首飾り玉は tamasay タマサイ。 {E: a cloth for necklace; a choker.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rekutuyruke
- レクトゥイルケ 【他動】[rekut-uyruke のど・…につける][雅](首飾り玉、 玉連)を首にかける。 pirka tamasay rekutuyruke ピㇼカ タマサイ レクトゥイルケ [雅] 美しい玉の首飾りを首にかけた(女性や女神が正装するときの描写の一部。 これから死ぬ/神の国へ行くというときに支度をしている)。(W民話) {E: to wear…around the neck.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- renuspe
- レヌㇱペ 【名】[ren-us-pe 三人・くっついている・もの] [星座名]三つ星。 ☆参考 オリオン座の三つ星らしい。 ほかにもう一つ、 三つの星が等間隔に並んでいる、 iyutani イユタニ《杵(きね)》という星座がある。 {E: the 3 stars of Orion.} (出典:田村、方言:沙流)
- rep 2
- レㇷ゚ 【位名】[概](所は repke(he) レㇷ゚ケ(ヘ)) 沖、 海の向こう、 (いろりの)まん中のほう。 rep ta paye wa okay pe レㇷ゚ タ パイェ ワ オカイ ペ 海外に(外国に、 海の向こうの島に)行った人々。 rep un cikap レプン チカㇷ゚ 沖の鳥、 海鳥。 rep oraye レㇷ゚ オライェ/レポライェ(舟を)沖へ出す、 (いろりの中のまわりの方にあるおきを)真ん中へ出す([対]ya oraye ヤ オライェ)。 rep k=óraye レㇷ゚ コライェ 私は(舟を)沖へ出す、 私は(いろりの中のまわりの方にあるおきを)真ん中へ出す。 rep osiraye レㇷ゚ オシライェ 沖へ出る。 rep ta a=kor mosir レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ 沖(海の向こう)にあるわが国=本州(内地)。(S) ☆対語 ya ヤ ☆参考 絶対的場所「沖」にも相対的位置「…の沖」にも使われる。 絶対的場所は概念形で表される。 概念形は相対的位置にも使われる。 所属形は相対的位置だけを表す。 {E: offshore; overseas.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- repotpe
- レポッペ 【名】[rep-ot-pe 沖・に産する・もの] 海産物、 海の幸。 Okikurmi kamuy kor katkemat repotpe eymek kusu kotan epitta imek eapkas オキクㇽミ カムイ コㇿ カッケマッ レポッペ エイメㇰ クス コタン エピッタ イメㇰ エアㇷ゚カㇱ オキクルミ神の奥方が海の幸を配るために村じゅう配って歩いた。(HK民話) {E: seafood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rere
- レレ 【他動】[rer-e(沈む/沈めることを表す語根)・(他動詞形成)]…を沈める。 ipetam anakne suma a=koté wa poro to noski un a=reré イペタㇺ アナㇰネ スマ アコテ ワ ポロ ト ノㇱキ ウン アレレ 人食い刀は石を結びつけて大きな沼の中に沈める。(W) ☆参考 raworere ラウォレレ 水に沈める。 raworer ラウォレㇾ 水に沈む。 (出典:田村、方言:沙流)
- rew
- レウ 【自動】(鳥が/神が)止まる、 止まっている。 nítek ka ta paskur sinep rew híne ニテㇰ カ タ パㇱクㇽ シネㇷ゚ レウ ヒネ 木の枝の上にカラスが一羽止まって。(W民話) ☆参考 orew オレウ [他動](鳥が)…に止まる。 rewsi レウシ (人が)泊まる。 {E: (for a bird) to stop, settle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rewnu
- レウヌ 【自動】[rew-nu (曲がっていることを表す語根)・…を持つ(自動詞形成)] 傾く(立木や草が)。 rewnu wa an レウヌ ワ アン (木が)傾いている。 sar epitta rewnu rewnu kane サㇻ エピッタ レウヌ レウヌ カネ ヨシ原全体が傾き傾きしている(=ヨシ全部が傾いている)。(S) {E: to lean; incline.} (出典:田村、方言:沙流)
- rewsi
- レウシ 【自動】泊まる、 自宅以外の所で夜を寝て過ごす。 {E: to stay; to spend a night somewhere other than one's home.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rewsi-ekimne
- レウシエキㇺネ 【自動】[rewsi-ekimne 泊まる・山へ行く] 泊まりがけで山へ(山の仕事をしに)行く。 {E: to go to stay in the mountains (for work).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rewsian/rewsi-an/rewsi an
- レウシアン 【自動】[単](複は rewsioka レウシオカ)(一人が)一夜を過ごし終わる、 一晩泊まって夜が明ける。 {E: to stay overnight.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rewsioka/rewsi-oka/rewsi oka
- レウシオカ 【自動】[複](単は rewsian レウシアン)[rewsi-oka 泊まる・ある/いる[複]](二人以上が)一夜を過ごし終わる、 一晩泊まって夜が明ける。 {E: to stay overnight (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rewsipa
- レウシパ 【自動】[複](rewsi レウシ は単複の区別なし)(二人以上が皆)泊まる。 (不定人称形では =an アン の後に -pa パ がつく。) rewsi=an-pa レウシアンパ (引用文中で)私たちは泊まる/泊まった。 {E: to stay in, at somewhere.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rewsire
- レウシレ 【他動】[自動使役][単][rewsi-re 泊まる・させる](一人を)泊まらせる、 泊める。 {E: to let, make…stay.} (出典:田村、方言:沙流)
- rewsirepa
- レウシレパ 【他動】[自動使役][複](rewsire レウシレ は単複の区別なし)(二人以上が/二人以上を)…を泊める。 a=i=réwsirepa アイレウシレパ (引用文中)私は泊まらされた/泊めてもらった。 {E: to let, make…stay (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- reyep
- レイェㇷ゚ 【名】[reye-p 四本足ではう・もの][動物] 犬(いい言葉)。 ☆参考 普通の言葉では seta セタ。 〔知分類 p.137 ((H))〕 {E: a dog.} (出典:田村、方言:沙流)
- rik
- リㇰ 【位名】[ri-k 高い・所] 上の方、 高い所。 toop rik ta kotan enkasike ta cup noka oma senkaki a=así wa an トオㇷ゚ リㇰ タ コタン エンカシケ タ チュㇷ゚ ノカ オマ センカキ アアシ ワ アン ずっと向こうの高い所に村の上の方に太陽の絵の入った布(日の丸の旗)が立ててある。(S) oripak ka erampewtek, rik péka rik péka inkar オリパㇰ カ エランペウテㇰ、 リㇰ ペカ リㇰ ペカ インカㇻ (彼は)へりくだって行儀よくすることを知らない、 上の方をあちこち見る。(S) (注 昔の作法では、 あちこち見回したりキョロキョロ、 ジロジロ見たりするのは礼儀知らずとされていた。) cápe rik péka sinot kor oka kor suy réra ruy oasi チャペ リㇰ ペカ シノッ コロカ コㇿ スイ レラ ルイ オアシ 猫が上の方でじゃれているからまた風が強くなるだろう。(S) ☆対語 ra ラ。 {E: above; over; a higher, upper place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rikna
- リㇰナ 【位名】[rik-na 高い所・の方] 上の方。 tan rikna wa タン リㇰナ ワ こんな/ずっと上の方から。 {E: an upper; higher area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rimkosanpa
- リㇺコサンパ 【自動】[rim-kosanpa ドシン(擬音)・急に…する](…する音が)ドシン/ドサッと響く。 a=kor yuk/símomanpe/tan rikna wa/a=eyápkir humko/rimkosanpa アコㇿ ユㇰ/シモマンペ/タン リㇰナ ワ/アエヤㇷ゚キㇼ フㇺコ/リㇺコサンパ [雅]私の鹿、 大きな鹿を上の方から投げおろした音がドシンと響いた(=ドサッと投げおろした)。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rittursere
- リットゥㇽセレ 【自動】[rir-tursere 波(が)・転落させる](海沿いの道路の上から)寄せて来た波に落とされる(海と反対側へ)。(S) ☆対語 rirkosiyetaye リㇼコシイェタイェ 引き波にさらわれる(海へ)。 (出典:田村、方言:沙流)
- ro 1
- ロ 【終助】…しよう、 …しようか(提案して同意を求める。 包括的一人称複数「あなたも私も」の主語と共に用いられることが最も多い。 一人称単数主語でも用いられる)。 uwarke a=e ro ウワㇻケ アエ ロ (りんごを)半分ずつ食べよう。(S) heta, paye=an ro ヘタ、 パイェアン ロ さあ行きましょう。(S) hararki=an ro an ro ハラㇻキアン ロ アン ロ さあさあハラルキ(水鳥の舞)をしましょう、 しましょう(踊りの前のうながし)。(S) ☆参考 「…しよう」という提案には、 この ro ロ をつけずに言うことも多い。 paye=an パイェアン 行きましょう。 賛成の返事を求めるのには ro ロ をつける。 ほかに …hike (mak)? …ヒケ (マㇰ)? 《…しては(どう)?》のような言い方もある。 ☆参考 ひとりごとで「…しよう」と言うときは ro ロ ではなく so ソ と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rok 1
- ロㇰ 【自動】[複](単は a ア) (二人以上が)座る、 寝ないで起きている。 hetak rok wa ikokanu yan ヘタㇰ ロㇰ ワ イコカヌ ヤン さあみんな座ってよく聴きなさい。(S) a ohor kur patek rok ア オホㇿ クㇽ パテㇰ ロㇰ (直訳すると)座っているのが長い人々だけが座っていた=(早寝の人は寝てしまって)夜ふかしの人々だけがまだ起きていた。(NK民話) ☆参考 いろいろな座り方については ☞a ア 1 {E: to sit; be awake (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rok 2
- ロㇰ 【助動】[複](単は a ア) (二人以上が/二つ以上を)以前に…した。 pewre or ta a=kar wa a=e rok pe ペウレ オッタ アカㇻ ワ アエ ロㇰ ペ 若いときにつくって食べていたもの。 a=onáha ene i=respa siri pirka rok pe ne kusu アオナハ エネ イレㇱパ シリ ピㇼカ ロㇰ ペ ネ クス 父が私を育ててくれた育て方が良かったので。(S民話) ine rok pe イネ ロㇰ ペ ☞inerokpe {E: to have done…in the past (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- rok 3
- ロㇰ 【助動】[複](単は a ア)(二度くり返されて)…rok…rok …ロㇰ…ロㇰ(二人以上が/二人(二つ)以上を)…してしてさんざん…しつづける。 cis rok cis rok kor pasrota rok pasrota rok チㇱ ロㇰ チㇱ ロㇰ コㇿ パㇱロタ ロㇰ パㇱロタ ロㇰ (彼らは)泣いて泣いて泣きつづけながら、 ののしってののしってののしりつづけた。(W民話) {E: to continuously do…(over and over again)(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rokte
- ロㇰテ 【他動】[自動使役][複](単は áre アレ)[rok-te (二人以上が)座る・させる](二人以上)を座らせる。 (神のことについて、 不定人称形 a=rokte アロㇰテ《座らされる》の形で)まします。 rep ta atuyso ka ta a=rokte kamuy レㇷ゚ タ アトゥイソ カ タ アロㇰテ カムイ 沖の海原にまします神。 {E: to make, let…sit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ror
- ロㇿ 【位名】[概](所は rorke(he) ロㇿケ(ヘ))(家の中の)火を中心とした東側、 上座。 ror ta ロッタ 上座に。 ☆対語 útur ウトゥㇽ。 {E: the seat, place of honour in a house.} (出典:田村、方言:沙流)
- rorunpe
- ロルンペ 【名】[ror-un-pe 上座・にある・もの](?) 戦い、 攻撃、 戦争。 kamuy rorunpe カムイ ロルンペ [神の・攻撃](伝染病を表す一つの表現)。 {E: an attack; war.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- roski 1
- ロㇱキ 【自動】[複](単は as アㇱ)(二つ以上/二人以上が)立つ、 立ち止まる、 立っている。 roski wa oka ロㇱキ ワ オカ (彼らは)立っている。 cékantoor-soye kane an sunku tup roski híne an チェカントオㇿソイェ カネ アン スンク トゥㇷ゚ ロㇱキ ヒネ アン 天にも届くばかりのエゾマツが二本立っていた。(HC民話)(注 川下のワテケさん、 サダモさんの言い方では as híne an アㇱ ヒネ アン となるところである。)soy wa roski aw wa roski ソイ ワ ロㇱキ アウ ワ ロㇱキ(彼らは)外へ出ては立ち止まり、 家へ入っては立ち止まる(心配でオロオロして出たり入ったりしている様子の描写)。(KK民話) kurukpeciyay roski クルㇰペチヤイ ロㇱキ 霜柱が立つ。(W) (S) {E: to stand (up); stand still.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- roski 2
- ロㇱキ 【他動】[複](単は asi アシ)(二つ以上)を立てる、 (引き戸やふすま、 雨戸などの二つ以上)をしめる。 {E: to stand (up)…; close…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- roskipa
- ロㇱキパ 【自動】[複複](単は as アㇱ)(二人以上が皆)立つ、 立ち止まる、 立っている。 ☆参考 roski ロㇱキ 1 に -pa パ がついた形。 ☆参考 roski ロㇱキ 2 にも -pa パ がついて roskipa ロㇱキパ となるはずだがその用例は未出。 {E: to stand (up); stand still (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru 1
- ル 【自動】とける、 (塩などが水に)溶ける、 (氷などが)融ける。 sippo ru kor an シッポ ル コラン 塩がとけつつある。(W) konru ka ru kor an コンル カ ル コラン 氷もとけつつある。(W) uweepakta a=tekéhe ta néa raytamanum ru kor an ウウェエパㇰタ アテケヘ タ ネア ライタマヌㇺ ル コㇿ アン だんだんに私の手の中でその死者の魂がとけていった。(W民話) {E: to melt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru 2
- ル 【名】[概](所は ruwe(he) ルウェ(ヘ)) ①跡、 道。 áne ru アネ ル 細い道。 núpe ru o kane ヌペ ル オ カネ 涙の流れた跡がついている。 pet ru ペッ ル 川筋、 川が流れているため低くなっている所。 ru sittok ル シットㇰ 道の曲がり角。 ②[語根](語構成要素として)筋、 髪の毛。 kunneru クンネル 黒い髪の毛。 retanru レタンル 白い髪の毛。 {E: ①a track; a path. ②hair string; hair.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ru 4
- ル 【形名】(名詞化辞として)…する/したの…。 k=éteskar a korka nep ek ru ka isam ケテㇱカㇻ ア コㇿカ ネㇷ゚ エㇰ ル カ イサㇺ 私がことづけをやったのになにも(だれも)来ない。(S) paskur ipe ru néno kane an パㇱクㇽ イペ ル ネノ カネ アン カラスがものを食べるのと同じようだ。(S) ru konna ル コンナ [雅] …しているのは…。 poro cise as ru konna mewnatara ポロ チセ アㇱ ル コンナ メウナタラ 大きな家が立っている様子がしっかりと立派で美しい=大きな家が堂々と立っている。 ☞ruwe ルウェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruhay
- ルハイ 【自動(?)】(ruhayta ルハイタ を途中で切った言い方)。 (悪口)「うすばか」。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- ruhu
- ルフ 【自動】[ru-hu やや・生である] ①半生だ、 よく煮えて/焼けていない。 ②不良じみている(「なまいきだ」)。 taan kam ruhu タアン カㇺ ルフ この肉は半生/生煮えだ。(S) toanpe ruhu p ne na トアンペ ルフㇷ゚ ネ ナ あいつ「なまいき」なんだぞ(=不良じみているんだぞ)。(S) ☞hu フ {E: ①to be half raw; under-cooked. ②to be cheeky; impertinent.} (出典:田村、方言:沙流)
- rúkamare
- ルカマレ 【他動】[ru-kama-re 道・をまたぐ・させる] 伝染病が…に移らないで素通りする。 inomito ta noyasito a=e kor oripak an yakka pátumu wen yakka a=i=rúkamare wa pirka p ne na イノミト タ ノヤシト アエ コㇿ オリパㇰ アン ヤッカ パトゥム ウェン ヤッカ アイルカマレ ワ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 元日にヨモギ餅を食べるとどんなに伝染病がはやっても私たちのところを素通りするのでよいのだよ。(S) {E: to by-pass…so as not to catch an infectious disease.} (出典:田村、方言:沙流)
- rúkoci(hi)
- ルコチ(ヒ) 【名】[所](概は rúkot ルコッ)…の通った跡のくぼみ、 通って踏み固めた跡、 (手足)の跡。 kamuy rúkocihi an na カムイ ルコチヒ アン ナ 熊の足跡があるよ。(S) hunna rúkocihi ita ka ta an フンナ ルコチヒ イタ カ タ アン だれかの足跡が床(ゆか)の上についている。(S) ☆参考 足跡を urekoci(hi) ウレコチ(ヒ) とは言わない。(S) {E: tracks; marks, footprints of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- runum 1
- ルヌㇺ 【名】[概](所は runumi(hi) ルヌミ(ヒ))[ru-num ただの・粒][植物] さやから出した豆。 〔知分類になし〕 {E: the peas, beans taken from their pods of…} (出典:田村、方言:沙流)
- runum 2
- ルヌㇺ 【名】[雅]もり先(=rum ルㇺ)(神謡を歌うときに rum ルㇺ をのばしてこう歌っている)。 runum kese ルヌㇺ ケセ もり先のつけ根。(W神謡K) ☞rum ルㇺ {E: the peas, beans taken from their pods of…} (出典:田村、方言:沙流)
- runumnep
- ルヌㇺネㇷ゚ 【名】[概](所は runumnepi(hi) ルヌㇺネピ(ヒ)) [runum-ne-p さやから出した豆・である・もの][植物] さやから出した豆。 〔知分類になし〕 {E: the peas, beans taken from their pods.} (出典:田村、方言:沙流)
- runumnepi(hi)
- ルヌㇺネピ(ヒ) 【名】[所](概は runumnep ルヌㇺネㇷ゚) [植物] …(豆)のさやから出した豆。 runumnepi kar ルヌㇺネピ カㇻ 豆のさやをむきなさい。(S) {E: …peas, beans taken from their pods.} (出典:田村、方言:沙流)
- rupaye
- ルパイェ 【自動】[ru-pa-ye ただの・口・言う](?) (歌いもの)をふしをつけずに語る。 rupaye ani ye ルパイェ アニ イェ (ふしのある歌い物を)ふしをつけずに語る。 tane pakno anak ku=rupaye ani ku=ye a korka yúkar sinotca ku=koki te wano ki kusu ne タネ パㇰノ アナㇰ クルパイェ アニ クイェ ア コㇿカ ユカㇻ シノッチャ クコキ テ ワノ キ クス ネ いままではふしをつけないで語りましたけれどもユーカラのふしをつけてこれからやります。(S独話) ☆参考 神謡(kamuyukar カムユカㇻ)やユーカラ(yúkar ユカㇻ 英雄叙事詩)等は本来ふしをつけて歌う韻文の口承文学であるが、 これらをふしをつけずに語ることを言う。 ☆対語 sákoye サコイェ/sákekoye サケコイェ [sa(ke)-ko-ye ふし・と共に・言う](神謡)をふしと折り返しをつけて歌う。 sinotca koki シノッチャ コキ ふしをつけてする。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rupne
- ルㇷ゚ネ 【自動/副】[rup-ne 氷・のようである](?) ①(たくさんあるものがそろって)大きい、 (豆や石ころのようなものが)粒が大きい。 rupne cise ルㇷ゚ネ チセ(数軒あって皆)大きい家。 pet ota rupne, koponci kopoyke hike nokan korka koponci sak hike ponno rupne ペッ オタ ルㇷ゚ネ、 コポンチ コポイケ ヒケ ノカン コㇿカ コポンチ サㇰ ヒケ ポンノ ルㇷ゚ネ 川の砂は粗い、 粘土の混じったのは細かいけれど粘土のないのは少し粗い。 ②(人が)大人である、 大人になる。 a=poutari rupne アポウタリ ルㇷ゚ネ 私の子どもたちは大きく(大人に)なった。 ☆対語 nokan ノカン。 {E: to be large, big.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rupnemat
- ルㇷ゚ネマッ 【名】[rupne-mat 大粒である・女] 年配の女性、 老女、 ばあちゃん(「ばば」)。 rupnemat utar oka ルㇷ゚ネマッ ウタㇻ オカ 「ばばたちいた。」 (S) ☆参考 rupnekur ルㇷ゚ネクㇽ は《大人》だが、 rupnemat ルㇷ゚ネマッ は年取った女性を言う。 しばしば cáca チャチャ《老翁、 じいちゃん》との対語として使われる。 ekasi エカシ《老紳士、 長老、 おじいさま》、 húci フチ《老婦人、 おばあさま》が敬意を伴った尊称であるのに対し、 cáca チャチャ と rupnemat ルㇷ゚ネマッ には、 そのような敬意のニュアンスはない。 日常会話では rupnemat ルㇷ゚ネマッ よりも húci フチ のほうがよく使われる。 民話には rupnemat ルㇷ゚ネマッ もよく出てくる。 {E: an elderly woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruprupne
- ルㇷ゚ルㇷ゚ネ 【自動】[rup-rup-ne 氷(?)・(重複)・のようである](rupne ルㇷ゚ネ の重複形) まるまると大きい粒だ。 ranma anak numi ruprupne a korka tanpa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan ランマ アナㇰ ヌミ ルㇷ゚ルㇷ゚ネ ア コㇿカ タンパ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン いつも(の年)は粒がまるまると大きかったが、 今年は不作で、 一部の粒だけが大きくて一部の粒は小さい。(S) {E: to be large and chubby ie. grains, drops.} (出典:田村、方言:沙流)
- rur 1
- ルㇽ 【名】[概](所は ruri(hi) ルリ(ヒ))[< rur 2 海水 ] ①汁、 汁気、 だし汁、 ②だし(煮汁の味)、 あく、 塩気。 aoypenima okasaske wa kusu rur ka a=omáre ka somo ki, pe sak noyne oka aep patek a=omáre アオイペニマ オカサㇱケ ワ クス ルㇽ カ アオマレ カ ソモ キ、 ペ サㇰ ノイネ オカ アエㇷ゚ パテㇰ アオマレ 皿は浅いので汁などは入れない、 水気のないような食べ物ばかり入れる。(S) ☆参考 沙流川中流では、 食物としての汁(みそ汁など)もこの語で表すが、 沙流川下流や鵡川では、 それは ohaw オハウ と言い、 rur ルㇽ は、 汁(スープ)の水分の部分やだしを言う。 {E: ①soup; juice; stock. ②a salty, strong taste.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rúra 1
- ルラ 【他動】①…を運ぶ、 …を持って行く/来る。 aep pirka hi sake pirka hi a=rura a a=rura a híne アエㇷ゚ ピㇼカ ヒ サケ ピㇼカ ヒ アルラ ア アルラ ア ヒネ 食べものの上等のや酒の上等のが次々に運ばれてきて。(S民話) ②(人)を送って行く。 somo i=rura yakka pirka pirka ソモ イルラ ヤッカ ピㇼカ ピㇼカ いいえいいえ、 (私を)送って下さらなくても結構です、 大丈夫です。(KK民話) tésapa pakno/ci=rura nankor テサパ パㇰノ/チルラ ナンコㇿ (この人を)駅まで送って行きましょう。(W即興詩) ③(もの)を(小包などで)送る。 ④…を返す。 {E: ①to take, send, carry… ②to send off s.o; to lead someone. ③to send (off)… ④to return…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rúrapa
- ルラパ 【他動】[複](rúra ルラ は単複の区別なし)(二人以上が)(二つ/二人以上を)…を運ぶ、 持って行く、 連れて行く。 kor wa okay pe opitta rúrapa p ne kusu コㇿ ワ オカイ ペ オピッタ ルラパㇷ゚ ネ クス 持っていたものを全部持って行かれてしまったので。(W民話) {E: to carry, take, lead…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rusuy
- ルスイ 【助動】①…したい、 …したがる。 emina rusuy エミナ ルスイ …を笑いたい=…がおかしい。 k=émina rusuy ayne ku=ye ka koyaykus ケミナ ルスイ アイネ クイェ カ コヤイクㇱ 私は(これが)おかしくておかしくて(それを)言うことができない。(W会話) kor rusuy コンルスイ …を持ちたい=…がほしい。 nep a=e rusuy ka somo ki nep a=kor rusuy ka somo ki ネㇷ゚ アエ ルスイ カ ソモ キ ネㇷ゚ アコン ルスイ カ ソモ キ (私は)何を食べたいとも思わず何をほしいとも思わなかった=何不自由なく暮らしていた。(W民話) (民話で主人公が自叙する中によく出てくる表現。) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ …するようにしたい、 …するようになることを望む、 …してほしい。 ci tunas hi ku=ki rusuy チ トゥナシ クキ ルスイ 早く煮えるようにしたい、 早く煮えてほしい。(S) pon katkemat ka ku=mataki amkir hi ku=ki rusuy kusu ポン カッケマッ カ クマタキ アㇺキリ クキ ルスイ クス お嬢さんにも私の妹を覚えて(見知って)もらいたいので。(W会話) ②…しそうである。 omke rusuy オㇺケ ルスイ せき(咳)が出そうだ。(W) tane k=étoranne rusuy humi as タネ ケトランネ ルスイ フミ アㇱ もういやになりそうになった、 なんだかいやになりそうな気がする。(W) ☆参考 é-rusuy エルスイ […を食べる・…したい](食べもの)が好きだ。 ipe-rusuy イペルスイ [ものを食べる・…したい] 空腹だ。 mokor-rusuy モコンルスイ [眠る・…したい] 眠い。 {E: to want to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rutke
- ルッケ 【自動】[rut-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)] ①ずれて動く、 すべる。 ②脆(もろ)い、 ボロボロくずれてくる。 rutke suma ルッケ スマ もろい石。 rutke pira ルッケ ピラ もろい崖。 a=keré kor rutke uske ne wa a=sitóma アケレ コㇿ ルッケ ウㇱケ ネ ワ アシトマ さわるとボロボロくずれる所だから恐ろしい。(S) ③☞oruitakur-rutke オルイタクㇽルッケ ☆参考 形の上で対応する他動詞は rutu ルトゥ《…を押してずらす》。 したがって rutke ルッケ のもとの意味は、 ずれて動くことだろうから崖などがボロボロくずれることをこの語で言うのは、 表層がずれて動くところをとらえているのであろう。 {E: to be easily broken.} (出典:田村、方言:沙流)
- rútom 1
- ルトㇺ 【名】[ru-tom 道・…の当たる所] 家の入口を入ってすぐの、 土間の部分。 {E: a bare earthen area just inside the entrance of a house for taking off one's shoes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- rútom 2
- ルトㇺ 【名】[ru-tom 道・の途中] 道の途中。 ku=honi arka wa a=en=montapire wa rútom ta ku=ki wa k=ek クホニ アㇻカ ワ アエンモンタピレ ワ ルトㇺ タ クキ ワ ケㇰ おなかが痛くて急がされて道の途中でして来た。 (出典:田村、方言:沙流)
- ruttektek
- ルッテㇰテㇰ 【他動】[rut-tektek (押しずらすことを表す rutu)の語根・(瞬間に行う)](引き戸)を瞬間に閉める。 nákatune humi iki wa apa ruttektek! ナカトゥネ フミ イキ ワ アパ ルッテㇰテㇰ! なんてことしてるんだ、 戸をガジーンと閉めて。(S) {E: to close…in an instant.} (出典:田村、方言:沙流)
- ruwe 3
- ルウェ 【形名】[< ru-e 跡・(所属語尾)](名詞化辞として、 確かなこと、 確認ずみのことだというニュアンスを含む名詞句をつくる。) ①(動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。)…する/した/している/であること、 …したあと、 …した結果、 …したの。 taa a=en=kore ruwe nukar, hápo タア アエンコレ ルウェ ヌカㇻ、 ハポ ほら私がもらったのごらん、 かあさん。(S) ruwe ne ルウェ ネ …する/したのだ/です。 ruwe? ルウェ? …する/したの(ですか)? …なの(ですか)? ruwe! ルウェ! …したなあ! …だなあ! ruwe an! ルウェ アン! …したなあ!…だなあ! ruwe an? ルウェ アン? …する/した(のです)か? …する/したの? (多くの場合、 疑問詞を持つ疑問文に用いられる)。 ruwe he an? ルウェ ヘ アン? …する/したのか? …する/したの? (疑問詞のない、 当否を問う疑問文で。 ruwe? ルウェ? だけでも疑問文になるが、 he an ヘ アン をつけるともっと強い疑問になる。) e=eraman ruwe he an? エエラマン ルウェ ヘ アン? いったい君はわかっているのかい(わかっていないんじゃないか)。 eci=mokór wa eci=oká ruwe he an? エチモコㇿ ワ エチオカ ルウェ ヘ アン? いったいあなたたちは眠っているのか(しっかりしなきゃだめじゃないか)。(S独話) ruwe somo he an? ルウェ ソモ ヘ アン? …する/したのではないか。 ruwe tapan ルウェ タパン …する/したのであります、 …する/…したのでございます。 ruwe un ルウェ ウン (返事として)ええ、 …する/したのだよ、 そうですよ。 kuni ku=ramu kor k=ek ruwe un クニ クラム コㇿ ケㇰ ルウェ ウン ええ、 (私は)そう思いながら来たのよ。(S会話) ②(文頭に置かれ、 その前に言われたことがらを受けてその全体を名詞化する。) ruwe ene an hi ルウェ エネ アニ そのことはつまりこういうことだ。 ③(動詞に終わっている文の後ばかりとは限らない。 前の文と統語関係が切れている場合もある。) ruwe un ルウェ ウン (肯定の返事として間投詞のように) そうする/したのだよ、 そうだよ。 “…a=ye hawe tapan na” “e, ruwe un“ 「アイェ ハウェ タパン ナ」「エー、 ルウェ ウン」 「…ということを私は言いましたよ。」「ええ、 そのとおりです。」 (W-S会話) ☆参考 後に -he ヘ はつかない(ruwehe とはならない)。 ☆参考 場合によって ru ル の形が使われる。 ☞ru ル ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 hawe ハウェ(話された言葉および声に関することに用いられる)、 humi フミ(音や感覚、 感じに関することに用いられる。 ただし視覚以外)、 siri シリ(目の前に見えている様子に関することに用いられる)。 {E: to do; did; in the process of doing; the out come, result of having done…; did… (to be placed in front of a sentence or phrase to make what was previously said into a noun form; it doesn't necessarily always come after a verb ending.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruwesan
- ルウェサン 【名】[ru-w-e-san 道・(挿入音)・で・浜手の方へ出る][雅]浜辺。 a=kor ruwesan or ta/a=i=ósurpa kor アコン ルウェサン オッタ/アイヨスㇽパ コㇿ 私のいつもの浜辺にほうり出されながら。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- ruy 1
- ルイ 【自動/助動】①[自動]激しい。 réra ruy レラ ルイ 風が激しい。 hawe(he) ruy ハウェ(ヘ) ルイ 声が大きい、 大声で言う。 ruri ruy ルリ ルイ あくが強い、 だしがきつすぎる。 ataye ruy アタイェ ルイ(値段が)高い。 ②[助動]…するのが激しい、 ひどく…する。 ye ruy イェ ルイ 激しく言う、 しつこく言う。 eytasa ratki ruy wa osirkaociw wa ku=suye ka eaykap エイタサ ラッキ ルイ ワ オシㇼカオチウ ワ クスイェ カ エアイカㇷ゚ (ぶらんこが)あまりたれ下がりすぎて下につかえてゆらすことができない。(S) ☆対語 hawke ハウケ(声が)小さい、 (値段が)安い。 {E: ①to be violent; severe; strong; hard. ②to do…is severe, violent, etc.; to do…cruely, harshly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruyanpe
- ルヤンペ 【名】[ruy-an-pe 激しい・ある・もの] ①嵐。 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ 嵐になる/嵐である(「しける」)。 ruyanpe as yakka apto as yakka ルヤンペ アㇱ ヤッカ アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ 嵐が吹いても雨が降っても(運動会はやるそうだ)。(W) ruyanpe ruy ルヤンペ ルイ 嵐が激しい(「しける」)。 upas ruyanpe ウパㇱ ルヤンペ 雪嵐=吹雪。 ②雨。 tanto ruyanpe an noyne síran タント ルヤンペ アン ノイネ シラン 今日は天気が悪い、 雨が降りそうだ。(W)(注 「もう降っているときは apto as kor an アㇷ゚ト アㇱ コラン、 降りそうだというときは ruyanpe an noyne ルヤンペ アン ノイネ と言う。(W))ranke núpe/ruyanpe kunne/i=kurkasike/ciorankekar ランケ ヌペ/ルヤンペ クンネ/イクㇽカシケ/チオランケカㇻ(鳥の姿になって飛んでいる夫が)落とす涙が雨のように私の上に降ってきた。(W神謡)(注 同じワテケさんが語った別の神謡では、 同様の場面で ruyaptosane ルヤㇷ゚トサネ と言っている。) ☆参考 地方によっては雨が降ることを ruyanpe as ルヤンペ アㇱ と言うが、 沙流地方の日常語ではただ雨が降るのは apto as アㇷ゚ト アㇱ と言い、 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ は嵐やしけや吹雪のことを言う。 しかし ②の用例のように、 状況・文脈によって、 雨を ruyanpe ルヤンペ と言う場合もある。 {E: a storm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ruyruye
- ルイルイェ 【他動】[ruy-ruy-e (なでることを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)] …の両手を取ってなでて喜びのあいさつをする。 ☆参考 女性のあいさつのしかたの一つ。 初めて会った人、 久しぶりに会った人にするほか、 病気が全快した人に、 死にそうだったあと助かった人に、 赤ん坊を出産した人になど、 喜びや祝いのあいさつとしてする。 この仕草と同時に喜びのあいさつの言葉を言う。 そうしながら、 泣くことも多い。 ☆参考 川下のサダモさんは相手をだいて腕も背中も何回もなでる。 人によっては(地域によっては)両手を包むようににぎって軽く振るだけで、 なでたりだいたりしない。 {E: to take the hand of another in joyful greeting.} (出典:田村、方言:沙流)
- sa 3
- サ 【位名語根】①前の方(山手の方向に対して)海手の方向、 (家の中で、 奥の方に対して)いろりの方向。 san サン (山手の方向から海手の方向へ)行く、 来る、 出る、 (いろりの近くへ)出る。 hesasi ヘサシ いろりの方向へ。 sáta サタ 前(いろりの方)に。 sawun サウン[< sa-un]前(海側の方)の。 ②(血統に関して)子や子孫の方向。 sani サニ …の子/子孫。 (出典:田村、方言:沙流)
- sak 2
- サㇰ 【名】夏。 mata hene sak hene マタ ヘネ サㇰ ヘネ 冬でも夏でも。 {E: summer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sakanram
- サカンラㇺ 【名】[概](所は sakanrami(hi) サカンラミ(ヒ))[sakan-ram (?)・心] 短気、 激しい気性。 kimunkamuy sakanram a=koysitoma キムンカムイ サカンラㇺ アコイシトマ 熊の気性が恐ろしい。(S) sake-sakanram/iku-sakanram サケサカンラㇺ/イクサカンラㇺ 激しい酒ぐせ。 {E: short-tempered; irritability.} (出典:田村、方言:沙流)
- sakanrami(hi)
- サカンラミ(ヒ) 【名】[所](概は sakanram サカンラㇺ) …の短気、 …の激しい気性。 sakanrami wen サカンラミ ウェン かんしゃく持ちですぐ乱暴する。(S) {E: the short temper, irritability of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sakehaw
- サケハウ 【名】[sake-haw 歌の節(?)/酒(?)・声] サケハウ(酒がまわって気分がよくなったころ、 男性が歌う歌の一種。 歌詞はない。 ごく低い声をふるわせるようにして、 間々に高い声を入れ、 ときには裏声もまぜながら響かせて歌う)。 ☆参考 『音声資料5』に収められている例では、 だいたい u ウ の種類の母音が多く、 ときに i イ のような母音も入り、 また b ブ、 ba バ、 k ㇰ のような音も入る。 ☆参考 haw ハウ は《声》、 sake サケ は sáke《節》だとするとアクセントが合わない。 sake《酒》ならばアクセントが合う。 それで、 酒を飲んだときに歌うから《酒歌》とも解釈できる。 しかし、 歌詞のない節だけの歌だから《節歌》とも解釈できる。 ある女性が鼻歌を歌っている声を聞いたときサダモさんがそれを sakehaw サケハウ と言い、 《節の歌》だと言った。 酒を飲んだときに男子が歌う歌詞のない節だけの歌 sakehaw サケハウ も、 本来はその意味だったのではないかと思う。 ☆参考 座ったままでこの sakehaw サケハウ を歌っていてからそのうちに立ち上がって同じ歌を歌い続けながら舞い始める。 この歌舞は tapkar タㇷ゚カㇻ。 ☞tapkar タㇷ゚カㇻ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sakehe 2
- サケヘ 【名】[所](概は sake サケ)…の酒、 …でつくった酒、 その酒。 amam etoyta wa sakehe ka kar アマㇺ エトイタ ワ サケヘ カ カㇻ ヒエを畑につくってそれで酒もつくった。(W) ☆発音 sákehe サケヘ《ふし、 神謡の折り返し》とはアクセントがちがう。 {E: the sake, rice-wine of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sakne
- サㇰネ 【副】[sak-ne 夏・に]去年の夏、 この前の夏。 tan sakne タン サㇰネ 今年の夏(夏が過ぎてから言う)。 ☆参考 tan sak タン サㇰ 今年の夏(夏のうちに言う)。 ☞sak サㇰ {E: the previous summer.} (出典:田村、方言:沙流)
- sakpa
- サㇰパ 【名】[sak-pa 夏・年] 夏の間。 sakpa pirka wa tanne サㇰパ ピㇼカ ワ タンネ 夏の間が良くて長い(春早く雪が消え、 秋遅く霜が来る)。(S) {E: during, throughout summer.} (出典:田村、方言:沙流)
- sam 1
- サㇺ 【位名】[概](所は sama サマ、 samake(he) サマケ(ヘ)) …のそば。 i=sam kus hi ta イサㇺ クシタ 私のそばを通ったときに。(HK民話) to sam ta kor wa ran wa ト サㇺ タ コㇿ ワ ラン マ (それを)沼のほとりに持って行って (W民謡) ape sam アペ サㇺ (=apesam アペサㇺ)火のそば、 炉端。 ヤㇻペサモマㇷ゚ [yarpe-sam-oma-p ぼろ・のそば・にいる・もの] おしめにくるまった赤ん坊。 {E: near…; beside…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sama 1
- サマ 【位名語根】[所](概は sam サㇺ)…のそば、 そのそば。 sama ta a サマ タ ア その/彼のそばに座る。 sama un arpa サマ ウン アㇻパ その/彼のそばへ行く。 apeop sama ta an pe アペオㇷ゚ サマ タ アン ペ 火鉢のそばにあるもの。(S) cócireni sama ta ku=nina wa an na se wa ek チョチレニ サマ タ クニナ ワ アン ナ セ ワ エㇰ 根回しした木のそばにまきとりしてあるから背負って来なさい。(S)sama oma サマ オマ {E: near…; beside…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- samatki
- サマッキ 【自動】横向きになる。 pet or ta samatki wa an ペトッタ サマッキ ワ アン 川で(流木が)横向きになっている。(S) samatki no anu サマッキ ノ アヌ 横向きに置きなさい。(S) {E: to turn sideways.} (出典:田村、方言:沙流)
- san 1
- サン 【自動】[単](複は sap サㇷ゚)[sa-n 前(奥の反対)・へ行く(移動の動詞を形成)] ①(川下方向へ)行く/来る、 (水が)流れる、 (魚が)下る、 (浜へ)出る。 pis ta san ピㇱ タ サン 浜に出る。 kesto an kor arpa=an sán=an ruwehe ケㇱト アン コㇿ アㇻパアン サナン ルウェヘ 毎日毎日(山の方へ)行ったり(山の方から町の方へ帰って)来たりしてついた道。(S民話) ②火(いろり)の方(sa サ)へ行く。 sá ta san サ タ サン 火のそばに行く。(S) sá ta sap wa apekuran サ タ サㇷ゚ ワ アペクラン 火のそばに行ってあたりなさい。(S) ☆参考 山手/川上の方から海手/川下の方へ移動することを言う。川下の方から川上の方へ向かう移動や横の移動には arpa アㇻパ [単]/paye パイェ [複]《行く》や ek エㇰ [単]/arki アㇻキ [複]《来る》が使えるが、 川上の方から川下の方への移動にはそれらの語は使われず、 たとえ隣りの家に行くときでもこの san サン[単]/sap サㇷ゚ [複]が使われる。 ☆参考 家の中で、 いろりは海や沼になぞらえられ、 奥の方(壁際の方)は山手に、 いろりばたの方は海手に、 またいろりの中では中央の方は沖に、 炉ぶちの所は岸になぞらえた言い方で表現される。 {E: ①to go downstream, upstream; (for water) to flow; (for fish) to go downstream; to go onto a beach; go from the inside of a house towards the hearth. ② to go to, towards a fireplace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sánasanke
- サナサンケ 【他動】[単](複は sánasapte サナサㇷ゚テ)[sa-na-sanke 前・の方へ・…を出す[単]]…を(中から)出す。 káne kuwa/cinoye kuwa/sánasanke/kamuy tamasay/sánasanke カネ クワ/チノイェ クワ/サナサンケ/カムイ タマサイ/サナサンケ [雅] (姉は)金(かね)のねじれ杖を取り出し、 立派な玉の首かざりを取り出した。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanca
- サンチャ 【名】[san-ca 前の・口(=pa)](次の慣用句で)口。 sanca or ta mína サンチャ オッタ ミナ ニタニタ笑う。 ☆参考 口を表す ca チャ という語源は東部・中部・北部でよく出てくる形で、 南部方言では通常 pa パ の形が出るが、 この語では ca チャ の形が使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
- sani
- サニ 【名】[所](概は san サン)[san-i 出る/出たもの・(所属語尾)]…の子、 …の子孫。 wenpe sani ウェンペ サニ 貧乏人の子(悪口、 ののしり)。 wenkur sani ウェンクㇽ サニ 貧乏人の子(悪口、 ののしり)。 nispa sani utarpa sani ne kusu pirka siri ニㇱパ サニ ウタㇻパ サニ ネ クス ピㇼカ シリ 偉人の子孫えらい人々の子孫だから栄えるのだ。 (「普通の話言葉ではない。」) (S) ☆参考 大勢の場合は san サン の複数形の sap サㇷ゚ が使われて、 sapi サピ となる。 sani サニ も sapi サピ も、 後に hi ヒ のついた形の例は出ていない。 ☆参考 悪口、 ののしりには sani サニ の代りに taype タイペ、 uype ウイペ も使われる。 ☆参考 sápikir サピキㇼ 子孫の系統、 子孫の総称。 sasini サシニ[雅](神の)子、 世継ぎ。 {E: a child, descendant of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanike
- サニケ 【名】[所][雅]…の子、 …の子孫(=sani サニ)。 kotankonnispa/sanike ne wa コタンコンニㇱパ/サニケ ネ ワ(この子は)村おさの子孫で。 (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- Sanka-tososo
- サンカトソソ 【名】[san-ka-tososo 棚・の上・を荒らす][固有名]棚荒らし(ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の呼び名の一部)。(Sユーカラ) ☞Kotan-sitcire コタンシッチレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanke
- サンケ 【他動】[単](複は sapte サㇷ゚テ)[san-ke 出る・(他動詞化)](しまってあるものや中にあるものを)(一つ)を出す、 客に(食べ物・飲み物・贈り物)を出す、 (手紙)を出す(投函する、 送る)。 sake sanke サケ サンケ 酒を出す。 eturusihi sanke エトゥルシヒ サンケ (熊が)鼻づらを出す。 sanke-mat サンケマッ[雅] 正妻。 {E: to serve, take out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanpe
- サンペ 【名】[概/所](所は sanpehe サンペヘ とも) [san-pe 出る・もの] 心臓(自分の胸のあたりの内部を外から感じていうとき胃やその付近をさすことがしばしばある。 「気分が良い、 悪い」などの「気分」に当たる用法もある)。 sanpe arka サンペ アㇻカ 胃が痛い、 気持ちが悪い。 níham úsey ka eytasa uwenupur kor nani ku=sanpe arka na paknoka en=kure ニハㇺ ウセイ カ エイタサ ウウェヌプㇽ コㇿ ナニ クサンペ アㇻカ ナ パㇰノカ エンクレ 木の葉の湯(=お茶)があまり濃いと私はすぐに気持ちが悪く(胃の具合が悪く)なるからもう飲ませないで下さい。(S) sanpe pirka サンペ ピㇼカ 気だてがいい(「根性がいい」)。 sanpe wen サンペ ウェン 気持ちがふさぐ、 うれしくない。 ku=sanpe ka wen kane a=utári k=ésikarun クサンペ カ ウェン カネ アウタリ ケシカルン 私は気持ちもふさぐほどに身内の人に会いたい。(S) weysanpekor ウェイサンペコㇿ [wen-sanpe-kor 悪い・気だて・を持つ] 根性が悪い。 {E: the heart.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sanpe-mawmawke
- サンペマウマウケ 【自動】[sanpe-mawmaw-ke 気分・(擬態の語根の重複)・(自動詞形成)]気分が悪くなる。 aː, ku=sinki humi! tanto anakne ku=sanpe-mawmawke kane ku=sinki アー、 クシンキ フミー! タント アナㇰネ クサンペマウマウケ カネ クシンキ ああ疲れたなあ、 今日は気分が悪くなるほど疲れた。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- sanpe-situri
- サンペシトゥリ 【自動】[sanpe-situri 心臓/気持ち・伸びる] 気持ちがいい、 気が晴れる。 ☆参考 esanpe-situri エサンペシトゥリ [他動]…で気持がいい/よくなる。 nucaktek ヌチャㇰテㇰ 気持ちが明るい。 気持ちよく眠っているときは sanpesituri サンペシトゥリ。 {E: to feel well; be comfortable.} (出典:田村、方言:沙流)
- sanpeunuwen
- サンペウヌウェン 【自動】[sanpe-un-wen 胸/気持ち・の方へ(?)・悪い] 気持ちが悪い、 胸が悪い(食当たり等で)。 {E: to feel unwell; be uncomfortable.} (出典:田村、方言:沙流)
- sansintoko
- サンシントコ 【名】[< sa-un-sintoko 上座のいろりの近く・にある・大きい容器](?)酒宴のときに大きな酒の容器から小出しにして酒席の上座のいろりの近くに置かれる酒の容器(ここから酒を汲んで片口に入れ、 杯につぐ)。 ☆発音 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは saysintoko サイシントコ と発音する。 {E: a container of sake placed at the seat of honour around the hearth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sante
- サンテ 【他動】[自動使役][san-te (山手の方向から海手の方向へ)行く/来る・させる] 山手の方向から海手の方向へ(川上から川下へ)行かせる/来させる。 ☆参考 sanke サンケ は《…を出す》。 ☆参考 川下(海の手)から川上(山手の方)への移動には、 横の移動と同じく、 arpare アㇻパレ《行かせる》、 ekte エㇰテ《来させる》を使う。 {E: to make, let someone go, come from the mountains to the sea.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- santek(-e)
- サンテㇰ §016.子孫(20)santek(-e)〔sán-tek さンテㇰ〕⦅ホロべツ⦆子孫。tu 〜 ka ta「二代目の時代に」re 〜ta ka「三代目の時代に」。[san(出た)+tek(手、枝)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sapaha
- サパハ 【名】[所](概は sapa サパ)…の頭、 彼/彼女の頭。 sapaha pirka サパハ ピㇼカ[その頭・よい] りこうだ。 sapaha túrus サパハ トゥルㇱ[その頭・に垢がついている] ふけがある、 ふけがたまる。 ☆参考 ふけは retattur レタットゥㇽ。 {E: the head of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sapke
- サㇷ゚ケ 【他動】…を味見する。 sapke wa inu サㇷ゚ケ ワ イヌ 味見してみなさい。(S) ☆参考 isapke イサㇷ゚ケ《ものの味見をする》は矢毒を少量舌にのせて強さを見ることを言う。 ☞isapke イサㇷ゚ケ {E: to taste…} (出典:田村、方言:沙流)
- sapte
- サㇷ゚テ 【他動】[複](単は sanke/sante サンケ/サンテ)[sap-te 出る・させる] ①(二人/二つ以上)を出す(単は sanke サンケ)。 ②(二人以上)を山手/川上の方から海手/川下の方へ行かせる/来させる(単は sante サンテ)。 {E: ① to put, take out…; send…(pl.) ② to make…go to, come from the mountainous areas to the coast (pl.). } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sar 2
- サㇻ 【名】[概](所は sara(ha) サラ(ハ)) [動物]尾。 ☆参考 主にけものの尾や、 それに類する長めの尾。 鹿の短い丸い尾は okiska オキㇱカ、 魚の尾ひれは atkoci アッコチ、 鳥の尾羽は ois オイㇱ、 人やけものの尾骨(尾蹄骨)は is イㇱ〔知分類 人間 p.84((H、 一般))〕 {E: a tail; a fin (of a fish).} (出典:田村、方言:沙流)
- Sar 3
- サㇻ 【名】[< sar 1葦原] [地名] ①沙流川(川の名)。 ②沙流川流域の地域。 Sar kotan サㇻ コタン 沙流川流域の地域(集落群のあるところ)。 Sar un kur サルン クㇽ 沙流の人、 沙流川流域の地域の人(住む人/出身の人)。 Sar un kur itak サルン クㇽ イタㇰ 沙流の人の言葉、 沙流方言。 ☆参考 北見の斜里川を Pinnesar ピンネサㇻ 男性のサラと言い、 これに対し日高の沙流川を Matnesar マッネサㇻ 女性のサラと言うことがある。 沙流川の昔の名称は Sísirmuka シシㇼムカ と言い、 これが正式の名称であるとも言われる。 {E: place name: ① the Saru River. ② the Saru River basin area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sara(ha)
- サラ(ハ) 【名】[所](概は sar サㇻ)[動物]…の尾、 しっぽ。 {E: a tail of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sarkes
- サㇻケㇱ 【名】[sar-kes 尾・末]いちばん末の端。 at sakes ta アッ サㇻケㇱ タ ひもの末端に(この場合、 もりにつけた綱の末端に)。 (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- sarki
- サㇻキ 【名】[sar-ki 葦原・カヤ][植物][雅] ヨシ、 葦(=supki スㇷ゚キ)。 sarki cikir kor/sarki tapsut kor サㇻキ チキㇼ コㇿ/サㇻキ タㇷ゚スッ コㇿ 葦のような足を持ち葦のような肩を持つ(やせて醜い女の姿の描写、 悪口)。(S子守歌) ☆参考 日常は supki スㇷ゚キ のほうを多く用いる。(S)〔知分類 p.227〕 {E: a type of reed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sat 1
- サッ 【自動】乾く、 乾いている。 sat cep サッ チェㇷ゚ 乾いた魚(=干し魚)、 sat kam サッ カㇺ 乾いた肉(=干し肉)。 to ka sat ト カ サッ 沼/湖も干上がる。 uwetusmak wa to ka sat kane cipta=an wa cip ani easir ka pekanpe-ewetusmak=an ウウェトゥㇱマㇰ ワ ト カ サッ カネ チㇷ゚タアン マ チパニ エアシㇼ カ ペカンペエウェトゥㇱマㇰアン 競い合って湖も乾くくらいに(=見えなくなるくらいに)舟をつくって舟でそれこそ菱の実を競い合って取った。 {E: to be dry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- satcep
- サッチェㇷ゚ 【名】[sat-cep 乾いた・魚](=sat cep サッ チェㇷ゚)干し魚。 yayataye satcep ヤイェタイェ サッチェプ [雅][慣用句](直訳すると)網を引いた干し魚=魚(叙事詩の中で「魚」ということをこのように飾って言う)。 (S) {E: dried fish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sathat
- サッハッ 【名】[sat-hat 乾いた・ブドウ](=sat hat サッ ハッ) 干しブドウ(葡萄)。 ☆対語 pethat ペッハッ 干さない生のままのブドウ。 {E: raisins; sultanas (ie dried grapes).} (出典:田村、方言:沙流)
- say 1
- サイ 【名】[概](所は saye(he) サイェ(ヘ))(糸や綱などの)巻いたもの、 一巻き、 糸かせ、 (首飾り玉などの)連。 nuyto say ヌイト サイ 巻き糸(糸のかせ、 つまり糸巻きに巻いたのではなく、 輪にしてある糸)。 tamasay タマサイ [玉・連]玉を糸でつないで輪にした首飾り。 {E: a roll; a line; a row; a set.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- saykur
- サイクㇽ 【名】[say-kur 輪になったもの/群・影](ウポポと呼ばれる輪唱歌の中で)まわりをとり囲んでいる者。 hunpepa wa ku=tukan/tuyma saykur saykuste/tarapso ka tareciw フンペパ ワ クトゥカン/トゥイマ サイクㇽ サイクㇱテ/タラㇷ゚ソ カ タレチウ [雅]クジラの頭から殺していけ/遠くから来た大勢の者に囲まれている/眠っているうちにやられるぞ。(Sほかウポポ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sayone
- サヨネ 【自動】[sayo-ne ゆるいおかゆ・である](おかゆやこねたものが)水分が多くてゆるい。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあんまりかたいねえ。(S) {E: (for rice gruel, kneaded dough etc.) to be thin, watery.} (出典:田村、方言:沙流)
- sekor
- セコㇿ 【接/副】[se-kor と言う・…しながら] ①(引用文/引用句を受ける。 多くの場合「言う」「思う」「たずねる」などを意味する語 hawean ハウェアン、 itak イタㇰ、 ye イェ、 yaynu ヤイヌ、 uwepekennu ウウェペケンヌ などへつなぐ。)(母音の後では、 しばしば s の後の e が落ちて …skor …ㇱコㇿ と発音される。) ②(昔話の終わりに用いられて)…とさ。 ③(何かのやり方を説明するのに、 そのしぐさをして見せながら)こういうふうに(二度くり返して言う)。 sekor sekor a=mimáki a=utómosmare hi セコㇿ セコㇿ アミマキ アウトモㇱマレ ヒ こういうふうにこういうふうに歯をぶつけ合わせること(歯をぶつけ合わせて見せながら言っている)。(W会話) sekor an pe セコン ペ このような/そのようなこと/もの。 ④(熟語) …pe/p sekor …ペ/ㇷ゚ セコㇿ …した途端に、 …したときすぐに。 temcaricari=an a p sekor テㇺチャリチャリアナㇷ゚ セコㇿ 手をバタバタした途端に。 sekor ne セコン ネ …と言った/言っているのだ、 …ということだ。 kanna k=ek kusu ne wa sekor ne hawe ne wa カンナ ケㇰ クス ネ ワ セコㇿ ネ ハウェ ネ ワ (私は)また来ますよと言ったのです。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sekosne
- セコㇱネ 【自動】[se-kos-ne (?)・(軽いものを表す語根)・のようである]意外に軽い、 ずいぶん軽い。 ku=pirakka eytasa sekosne クピラッカ エイタサ セコㇱネ 私の下駄あんまり軽い。(S) ☆参考 kosne コㇱネ 軽い。 {E: to be unexceptedly light.} (出典:田村、方言:沙流)
- semekatki
- セメカッキ 【自動】[sem-ekatki (否定)・ある(?)]とんでもない、 でたらめな。 semekatki kotan a=reko セメカッキ コタン アレコ 私はでたらめな村の名を言った。(S民話) {E: Of course not!; What nonsense!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- semokkayoram
- セモッカヨラㇺ 【名】[sem-okkayo-ram (否定)・男・(< 心)](次の慣用表現で)男らしくなさ。 semokkayoram a=koré セモッカヨラㇺ アコレ [雅]男らしくないと思われる。 iruska katun/e=ki wa ne kor/semokkayoram/a=e=kóre pe ne na イルㇱカ カトゥン/エキ ワ ネ コㇿ/セモッカヨラㇺ/アエコレ ペ ネ ナ [雅]腹を立てた振舞いをしたならば、 男らしくないと思われますからね。(Sユーカラ) ney ta pakno/cís=an yakun/semokkayoram/a=i=kóre sekor ネイ タ パㇰノ/チサン ヤクン/セモッカヨラㇺ/アイコレ セコㇿ [雅]いつまでも泣いていたならば男らしくないと思われると。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- semor
- セモㇿ 【副】[雅]かなり。 tane anakne/semor porono/án=an ki kor タネ アナㇰネ/セモㇿ ポロノ/アナン キ コㇿ [雅]今はもう私はかなり大きくなって。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sempir
- センピㇼ 【位名】[概](所は sempiri/sempirke センピリ/センピㇼケ) …の陰、 …の後ろにかくれて見えない所、 (人)のいない/聞いていない陰。 cikuni sempir ta ás=an híne án=an チクニ センピリ タ アサン ヒネ アナン 私は木の後ろに隠れて立っていた。(HK民話) {E: behind…; in the shadow of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sempir(i) ye
- センピㇼ/センピリ イェ 【連他動】[その陰・を言う]その人のいない所でその人のことを言う、 その人のうわさをする。 kim ta a=nukár wa nispa sempir ye rok nispa utar キㇺ タ アヌカㇻ ワ ニㇱパ センピㇼ イェ ロㇰ ニㇱパ ウタㇻ 山で見かけて長者のうわさをしていたその長者方が。(NK民話) ☆参考 かげ口(悪口)を言うことではない。 {E: to speak about someone behind his/her back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sempirkasi eyaytursakka
- センピㇼカシ エヤイトゥㇽサッカ §033.いいなずけ(許嫁)(13)sempirkasi e-yaytursakka〔sém-pir-ka-ši|e-jáǐ-tur-sak-ka せンピㇼカシ・エやイトゥㇽサッカ〕⦅ホロべツ⦆【雅】許嫁の夫のために身を清く保つ;許嫁の夫のために処女(貞操)を守る。[sempir(陰)+kasi(ka「上」の第3人称形、その上)+-e-(において)+yay(自分に)+tur(垢を)+sak-ka(無から・しめる);‘その人の居ない所で自分の身に垢がつかないようにする'の意]。"ki-yanne-kur, a-poro-turesi, sempirkasi e-yaytarsakka"「兄の方は、私の上の方の妹が、その居ない所で自分の身を清く保っている」(兄の方とは私の上の妹が許嫁の妻になっている)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- senneyaywa
- センネヤイワ 【副】本当に、 真実に。 tap opitta tumunci kamuy senneyaywa oriwak uske ne wa kusu sirki hi ne タㇷ゚ オピッタ トゥムンチ カムイ センネヤイワ オリワㇰ ウㇱケ ネ ワ クス シㇼキ ヒ ネ これはすべて鬼神が本当に住んでいたところだから起こったことだ。(W会話) {E: really; truly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sermak
- セㇾマㇰ 【位名】[概](所は sermaka セㇾマカ)[ser-mak (?)・の奥] ①(位置名詞として) …の背後(空間的位置関係だけでなく、 霊的概念としても用いられる)。 kotan sermak enupur kamuy コタン セㇾマㇰ エヌプㇽ カムイ 村の背後を守る神。 ②(普通名詞として) …の背後にあるもの、 …の守り神。 {E: ① behind… ② something behind…; a protective god of…} (出典:田村、方言:沙流)
- sések
- セセㇰ 【自動】①(ものが)熱い、 熱くなる、 温い、 温まる、 沸(わ)く。 sések sayo セセㇰ サヨ 熱いおかゆ。 sések kaspa wa ku=ku ka eaykap セセㇰ カㇱパ ワ クク カ エアイカㇷ゚ 熱すぎて(私は)飲めない。(S) tonpuri sések na ahupan トンプリ セセㇰ ナ アフパン おふろがわいたから入りなさい(ahupan アフパン は ahup yan アフㇷ゚ ヤン が続けて発音された形)。(W) úsey tane sések ウセイ タネ セセㇰ お湯がもうわいた。 ②(冷たいほうがよいものが)なまぬるい。 wakka keseke sések, kéra wen ワッカ ケセケ セセㇰ、 ケラ ウェン 水の飲み残しはなまぬるくて味が悪い。(S) ③(人が)暑い(暑く感じる)。 ku=sesek koyaywennukar クセセㇰ コヤイウェンヌカㇻ 私は暑くて苦しい。(W) ku=sesek humi! クセセㇰ フミ! 暑いなあ! ☆参考 天候に関して気温が高く暑いことを言うのには、 sir-sések シㇼセセㇰ [完動]が用いられる。 ☆参考 焼けつくようなひどい暑さを言う。 日本語東京方言等で「暑い」と言うような場合でもほどほどの暑さであれば popke ポㇷ゚ケ [自動]/sir-popke シㇼポㇷ゚ケ [完動] が使われる。 ☆参考 nam ナㇺ ぬるい、 冷たい。 meman メマン 涼しい。 mérayke メライケ 寒い。 {E: ① (for things) to be hot; warm; boiled. ② (for someone) to be, feel hot.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- setkorimse
- セッコリㇺセ 【自動】[set-ko-rimse クマの檻・に・踊る] 檻に向かって(?)踊る(子熊を檻(おり)から出すときに歌うウポポの歌詞の一部)。 hoyya pewrep rek haw/hoyya setkorimse/hoyya setkotapkar ホイヤー ペウレㇷ゚ レㇰ ハウ/ホイヤー セッコリㇺセ/ホイヤー セッコタㇷ゚カㇻ 子熊のなく声、 檻(おり)に向かって(?)/檻のところで(?)踊る、 檻に向かって(?)/檻のところで(?)踏舞する。 ☆参考 檻(おり)から出されようとしている子熊が激しく動いていることを「踊る」と表現しているらしい。 あるいはその子熊に向かって「踊れ」と言っているのかもしれない。 ☆参考 この地方の日常語では踊ることを horipi ホリピ[単]/horippa ホリッパ[複] と言い、 rimse リㇺセ とは普通言わないが、 歌や叙事詩ではよく rimse リㇺセ が使われる。 {E: to dance facing the cage of a bear cub.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- seturpeste
- セトゥㇽペㇱテ 【他動】[setur-pes-te 背中・に沿って上から下へ行く・させる] …を背中に沿って縦につけて持っている(用例では、 刀を着物の中に入れて背負っている)。 hemanta e=ekar kusu emus e=seturpeste e=seturpeste?! ヘマンタ エエカㇻ クス エムㇱ エセトゥㇽペㇱテ エセトゥㇽペㇱテ?! お前は何をするために刀を背中に入れているのだ。(W言い伝え) {E: to carry…upright on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- si 1
- シ 【名】①糞、 大便、 ウンチ。 poro si taktak ポロ シ タㇰタㇰ 大きなウンチのかたまり。(HC神謡) seta si セタ シ 犬の糞。 ②(ののしりや憎まれ口に使われて) si e wa an シ エ ワ アン ウンチを食べていろ(「くそくらえ」)=だまれ(ののしりの表現)。 si emastek シ エマㇱテㇰ 糞を口いっぱいほおばっていろ(「くそくらえ」)=余計なことを言うな(自分の子など、 親しい人に言う)。(S) asikne sí-o-ontaro アシㇰネ シオオンタロ [五つの・糞・入った・桶/樽][隠] 五つの肥桶(こえおけ)(イチタロウという名の人について憎まれ口をきくときに使われた呼び名。 「五つ」は「イチチ」と発音されるので、 その「イチ」とオンタロの「タロ」と合わせて「イチタロ」なのだが、 憎まれ口のため、 ただの ontaro オンタロ でなく、 sí-o シオ《糞の入った…》をつけている。 ☆参考 大便をすることは osoma オソマ。 しかし場合によって大便(糞)そのもののことをも osoma オソマ と言うこともある。 {E: excrement; faeces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sícikap
- シチカㇷ゚ 【名】[動物] ①ワシ(「ワシ」(鷲)の訳語として出た)。(S) ②「…(?)ダカ。 名前はわかっているが見たことないからわからない。」 (S) sícikap ka ami tanne シチカㇷ゚ カ アミ タンネ シチカプも爪が長い。(S)〔知分類 p.200 オジロワシ、 (ほかに文献の引用で)クマタカ〕 {E: ① an eagle. ② a type of hawk (exact name unknown).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síe-paskur
- シエパㇱクㇽ 【名】[si-e-paskur 糞・を食べる・カラス][動物](カラスの一種、 くちばしが長い、 ただカーカと鳴く。)ハシブトガラス(?) paskur etupsihi tanne hike síepaskur ne パㇱクㇽ エトゥㇷ゚シヒ タンネ ヒケ シエパㇱクン ネ カラスのくちばしの長いやつはシエパシクル(ハシブトガラス?)だ。(S) 〔知分類になし。 p.179 síe-paskur ((ホロベツ))ハシブトガラス〕 {E: a type of crow.} (出典:田村、方言:沙流)
- sik 1
- シㇰ 【自動】満ちる、 いっぱいになる、 満ちている、 いっぱいである。 ku=honi sik クホニ シㇰ 私はおなかがいっぱい(満腹)だ。 toanpe sik somo ki, ponno eohap ne wa トアンペ シㇰ ソモ キ、 ポンノ エオハㇷ゚ ネ ワ [比喩]あいついっぱいでない、 少し足りないんだ(「うすばかだ」)(悪口)。(S)(名詞の後に置かれて) …sik no …シㇰ ノ …いっぱいに。 itanki sik no wakka omare イタンキ シㇰ ノ ワッカ オマレ おわん/茶碗/ゆのみ/コップにいっぱいに水を入れなさい。(S) {E: to be full.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikapkap
- シカㇷ゚カㇷ゚ 【自動】病身だ、 病弱だ。 sikapkap kor patek an wa a=erámu-ikurkuru hawe tap tapan シカㇷ゚カㇷ゚ コㇿ パテㇰ アン マ アエラムイクㇽクル ハウェ タㇷ゚ タパン(この人は)弱くて病気してばかりいてみんな心配しているのですよ。(S) {E: to have a weak constitution.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikarinpa
- シカリンパ 【自動】[< sikari-no-pa 丸い/回る・よく・(複)](?) ①丸い(円)。 ②回る(回転する、 旋回する)。 sikarinpa kor an シカリンパ コラン (テープレコーダーのテープが)クルクル回っている。 ☆参考 sikannatki シカンナッキ とも言う。 両語とも、 丸いことにも回ることにも使う。 ☆参考 球状に丸いことは taktakse タㇰタㇰセ。 {E: to be round.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikasuyre
- シカスイレ 【他動】[si-kasuy-re 自分・を手助けする・させる] …に自分のことを手伝わせる、 …に手伝ってもらう。 a=kotánu un utar sikasuyre wa pirka cise poro cise a=así ruwe ne híne アコタヌ ウン ウタㇻ シカスイレ ワ ピㇼカ チセ ポロ チセ アアシ ルウェ ネ ヒネ 村の人々に手伝ってもらって、 きれいな大きな家が建てられて。(W民話) {E: to have…help with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikehe
- シケヘ 【名】[所](概は sike シケ) …の荷物、 …の背負い荷、 彼/彼女の荷物/背負い荷。 tup rep a=etáypa híne a=sikéhe a=kar トゥㇷ゚ レㇷ゚ アエタイパ ヒネ アシケヘ アカㇻ 私は(その昆布を)二、 三本引き抜いて背負い荷をつくった。(W民話) oharkisoun a=sikéhe a=anú híne オハㇻキソウン アシケヘ アアヌ ヒネ 私は左座(=訪問者の席)に私の荷物を置いて。(W民話) {E: a load of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikesar
- シケサㇻ 【自動】悪事をする(?)。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (家の)浜側を通る人も山側を通る人も襲って物を取り、 悪事をしている(?)。(NK民話) ☆発音 sikesara シケサラ かもしれない。 {E: to } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siketoknawa(no)
- シケトㇰナワ/シケトㇰナワノ 【副】[sik-etok-na-wa(no) 目・の先・の方・から](次の慣用表現の中で) siketoknawa(no) eramiskari シケトㇰナワ/シケトゥナワノ エラミㇱカリ 一度も見たことがない、 全然見知らない。 siketoknawa a=erámiskari okkaypo sinep soy ta ek na シケトㇰナワ アエラミㇱカリ オッカイポ シネㇷ゚ ソイ タ エㇰ ナ 全然見たことのない若い男が一人門口に来ていますよ。(W言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síkina
- シキナ 【名】[sí-kina 大きい・編む草]ござに編む草の一つ。(S) ☆参考 ござは citarpe チタㇻペ。 〔知分類 p.232 ガマ、 莖葉((北海道全地))〕 {E: a type of straw used for weaving.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikirpa
- シキㇼパ 【自動】[複](単は sikiru シキル)(二人以上が)(…の方へ)向く、 向きを変える、 (…の方へ)向かう。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ 私は死んだ村人たちにあの世へ行くように命じて。(HK民話) ☆発音 シキㇽパ。 ☆参考 例文では、 先祖の所へ行くことを言っている。 {E: to face, turn towards…(pl.)..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikirpare
- シキㇼパレ 【他動】[自動使役][複](単 sikirure シキルレ は未出)[sikirpa-re (二人以上が)向きを変える・させる](二人以上)を…の方へ向ける/向かわせる。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa a=sikírpare ruwe ne アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ アシキㇼパレ ルウェ ネ 私は死んだ村人たちにあの世へ行くように命じてあの世へ行かせた。(HK民話) ☆参考 用例では、 死んだ村人たちを先祖の所へ行かせたことを言っている。 {E: to make…face, turn towards… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikiyupupu
- シキユププ 【自動】[siki-yupu-pu 目[所]・きつく締める・(重複)…している]目をギュッとつぶっている。 tane suy Apeetok sikiyupupu wa an na タネ スイ アペ エトㇰ シキユププ ワ アン ナ また「横座」(サダモさんは幼いときいつも横座に座っていたのでこう呼ばれていた)が目をギュッとつぶっているぞ(出されたものを食べたくないので)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- sikkewe(he)
- シッケウェ(ヘ) 【名】[所](概は sikkew シッケウ) …の角(かど)、 …の隅。 kasi un e=kanpinuye hemanta sikkewe カシ ウン エカンピヌイェ ヘマンタ シッケウェ その上であなたが字を書くやつ(=机)の角(かど)。 {E: a, the corner of….} (出典:田村、方言:沙流)
- sikkotukkane
- シッコトゥッカネ 【名】[sik-kotuk-kane 目・にくっつく・かね]めがね(眼鏡)。(S) ☆参考 ワテケさんは menkane メンカネ と言っていた。 {E: glasses; spectacles.} (出典:田村、方言:沙流)
- siknu
- シㇰヌ 【自動】[sik-nu 目・を持つ] 生きる、 死なずにすむ、 命をとりとめる。 yuptek kur nepki wa ukasuy e hike opitta ohonno siknu p ne na ユㇷ゚テㇰ クン ネㇷ゚キ ワ ウカスイ エ ヒケ オピッタ オホンノ シㇰヌㇷ゚ ネ ナ よく働ける人が働いて助け合って食べていく者が皆長生きするのですよ。(S民話) hetopo horka siknu ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ (死にかかっていたその人は)また逆もどりして生きた=いのちを取りとめた。(W会話) tókor kamuy pekanpe haru i=ekasnukar wa kusu a=kotanuhu siknu p ne a kusu トコㇿ カムイ ペカンペ ハル イエカㇱヌカㇻ ワ クス アコタヌフ シㇰヌㇷ゚ ネ ア クス 湖の神が菱(ヒシ)の実を授けてくれたからこそ私たちの村が(=村人みんなが)生きながらえた(飢え死にせずにすんだ)のだったから。(S会話) siknu wa an [単]/siknu wa oka [複] シㇰヌ ワ アン/シㇰヌ ワ オカ 生きている。 {E: to be alive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siknumi(hi)
- シㇰヌミ(ヒ) 【名】[所](概は siknum シㇰヌㇺ)…の目玉。 siknumi soyta hetke anki an シㇰヌミ ソイタ ヘッケ アンキ アン (あの人は)目玉が外へ今にも飛び出しそうだ。 siknumi pirka, inkar siri pirka シㇰヌミ ピㇼカ、 インカㇻ シリ ピㇼカ 目がパッチリしていて目つきも利口そうだ。(S) {E: the eyeballs of….} (出典:田村、方言:沙流)
- sikonun
- シコヌン 【他動】[si-ko-nun 自分・の方へ・吸う]…を(細い口から)吸う/吸い込む/(スポイトのような細いもので)吸い取る。 a=ewár kor pisene, a=sikónun kor kaptek pe hńta an? アエワㇻ コㇿ ピセネ、 アシコヌン コㇿ カㇷ゚テㇰ ペ フンタ アン? 吹くとふくらみ吸うとペチャンコになるものはなあに(なぞなぞで、 答えは kuyoypise クヨイピセ 熊の膀胱の袋)。(S) ☆対語 ewar エワㇻ 細い口からフッと吹く。 ☆参考 nunnun ヌンヌン (乳など)を吸う。 {E: to suck up, in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikopare
- シコパレ 【他動(?)】[si-kopa-re 自分を・…とまちがえる・させる]まるで…のようである。 ponpon poyseta sikopare ポンポン ポイセタ シコパレ まるでちっちゃな子犬みたいだ。(S) ☆参考 語形から見ると複他動詞だが、 詳細は不明。 {E: to be just like…} (出典:田村、方言:沙流)
- sikopayar
- シコパヤㇻ 【他動】[si-kopa-yar 自分・…を…とまちがえる・人にさせる] …によく似ている、 まるで…のようだ、 …のふりをする。 cituye mosir sikopayar poro rokuntew チトゥイェ モシㇼ シコパヤㇻ ポロ ロクンテウ まるで離れ島のような大きな客船。(S) husko an pe sikopayar フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ [慣用句]その間に何もしなかったようなふりをしてそ知らぬ顔をしている。(W民話) ahunporu sikopayar pe hemanta an? アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン? あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに(なぞなぞで、 答えは etupuyke エトゥプイケ 鼻のあな)。(W会話) {E: to resemble…; pretend to be…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikore 1
- シコレ 【自動(?)/他動(?)】[si-kore 自分・を…に与える] 来てくれとも言われないのに居候みたいに自分でそこにいる。(S) ☆参考 語形から見れば他動詞。 {E: for someone to stay uninvited and contribute nothing.} (出典:田村、方言:沙流)
- síkore 2
- シコレ 【他動】[sik-o-re 目・つく・させる]…を育てる、 (何もわからない赤ん坊)を物がわかるまでにする、 一人前にする。 nen póka ku=kor hekattar ku=sikore yakun ora k=onne yakka pirka ネン ポカ クコㇿ ヘカッタㇻ クシコレ ヤクン オラ コンネ ヤッカ ピㇼカ なんとかして私の子どもたちを一人前にしてからなら私は死んでもいい。(S) {E: to raise, bring up…} (出典:田村、方言:沙流)
- sikotcanere
- シコッチャネレ 【他動】[si-kotca-ne-re 自分・の前・になる・させる](他の人)に自分に代ってしてもらう。 yaykurkata ye hike makanak ne wa, mosma kur sikotcanere ヤイクㇽカタ イェ ヒケ マカナㇰ ネ ワ、 モㇱマ クㇽ シコッチャネレ (彼は)自分で言えばいいのに他の人に言ってもらう。(S) ☞kotca コッチャ {E: to have…do…in one's place.} (出典:田村、方言:沙流)
- sikreypare
- シㇰレイパレ 【自動】[sik-rey-pa-re 目・はう(reye の語根)・[複]・させる] 目を這わせる。 rápokke ta sikreypare=an wa inkar=an hike ラポッケ タ シㇰレイパレアン マ インカラニケ そうしている間に(人々が挨拶したり席についたりしている間に)私は目だけを動かして見ると。(W民話) (他人の家に入ったとき、 慎しみ深くかしこまってうつ向いており、 目だけを動かして家の中や人の様子を見ることの描写。) {E: to sneak, steal a look.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sikte
- シㇰテ 【他動】[sik-te いっぱいになる・させる]…をいっぱいにする、 満たす。 itanki sikte wa kore イタンキ シㇰテ ワ コレ おわんをいっぱいにしてあげなさい。(S) {E: to fill…} (出典:田村、方言:沙流)
- símon-arserke
- シモナㇻセㇾケ 【名】[símon-ar-serke 右の・片方の・部分] 右半身 (=símoysam wa arserke シモイサㇺ ワ アㇻセㇾケ)。 ku=simonarserke epitta réne クシモナㇻセㇾケ エピッタ レネ 私の右半身が全部麻痺した。(S) {E: the right-hand side of the body.} (出典:田村、方言:沙流)
- simoye
- シモイェ 【自動】[si-moye 自分・を動かす] 働く。 hemanta ene simoye siri an! ヘマンタ エネ シモイェ シリ アン!なんとまあよく働くもんだねえ。 (S) ☆参考 働くことを表すいろいろな語については ☞nepke ネㇷ゚キ {E: to work.} (出典:田村、方言:沙流)
- sinciri
- シンチリ 【名】[< 日本語 すずり] すずり(硯)。 Kiyo un sinciri hemanta ne p an? キヨ ウン シンチリ ヘマンタ ネパン? 京都のすずりはどうするの(京都の鏡とすずりをみやげに持って帰ると約束した父親がもどらないので、 さがしに出かけた幼い姉弟の歌)。(W民話) {E: an inkstone. } (出典:田村、方言:沙流)
- sine
- シネ 【連体】一つ(一個/一本/一枚/一頭/一匹)の、 一人の。 sine sike シネ シケ 一個の荷物。 sine poyson シネ ポイソン 一人の子ども。 sine cup シネ チュㇷ゚ 一カ月。 sine to シネ ト 一日。 sine pa シネ パ 一年。 sine matnepoho シネ マッネポホ …の一人娘。 sine-an-pa-ta シネアンパタ ある年。 sine-an-pe-ta シネアンペタ あるとき。 sine-an-to-ta シネアントタ ある日。 sine an ta シネ アン タ あるとき。 sine to ne シネ ト ネ 一日で。 sine to ne a=e wa isam ruwe? シネ ト ネ アエ ワ イサㇺ ルウェ? (私たち、 あれを)一日で食べてしまったの? (S) “sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an?” “a=sikíhi un” 「シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン?」「アシキヒ ウン」 「一つの尾根を両方から一緒に持っていて互いに会ったことのないものはなあに?」「(私たちみんなの)目よ」(なぞなぞ)。 (S-W会話) {E: one as a counter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinenne
- シネンネ 【副】[sinen-ne 一人・である] ①一人で。 sinenne k=ek シネンネ ケㇰ 私は一人で来た(sinen ku=ne wa シネン クネ ワ とも言う)。 ②ひとりでに。 mákip ene, sinenne ku=nupe ran kor an humi an hi an? マキㇷ゚ エネ、 シネンネ クヌペ ラン コラン フミ アニ アン? どうしてこうひとりでに涙が出ているのだろう。(S) ☆参考 「ひとりでに」は yaykata ヤイカタ とも言う。 {E: alone; by oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sini
- シニ 【自動】休む、 休憩/休止する、 何もしないでいる、 訪問先の家に入ってしばらくの時をすごす、 (バスが)止まる、 寝床に入る、 (ごく年寄りが)亡くなる。 ponno sini=an ro ポンノ シニアン ロ 少し休もう。(S) e=sinki ciki ponno sini エシンキ チキ ポンノ シニ 疲れたのなら少し休みなさい。(S) ahun wa sini! アフン マ シニ! 入って休みなさい(=どうぞお入り下さい)(一人に)。 ahup wa sini yan! アフㇷ゚ ワ シニ ヤン! 入って休みなさい(=どうぞお入り下さい)(二人以上に)。 sinep anak somo sini no arpa wa isam シネㇷ゚ アナㇰ ソモ シニ ノ アㇻパ ワ イサㇺ(二台来たバスのうち)一台は止まらないで行ってしまった。(W) {E: to rest; take leave.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinire
- シニレ 【他動】[自動使役][sini-re 休む・させる] …を休ませる、 (訪問客)を家に通す、 (帰ると言う客)を引きとめる。 {E: to make…stay, visit, rest.} (出典:田村、方言:沙流)
- sínis
- シニㇱ 【名】[sí-nis 本当の・空]本当の空=天。 sínis ka ta シニㇱ カ タ 本当の空の上に/の、 天に/の。 sínis ka ta/epa=kor cási/eun arpa=an yak シニㇱ カ タ/エパコッ チャシ/エウン アㇻパアン ヤㇰ [雅]天の私の城へ私が行って。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sínis kor kamuy
- シニㇱ コㇿ カムイ 【名】[天・を持つ・神]天の神。 teeta kane/sínis kor kamuy/síkanna kamuy/uirwakikor テエタ カネ/シニㇱ コㇿ カムイ/シカンナ カムイ/ウイㇼワキコㇿ [雅]昔むかし天空の神上天の神の兄弟がいました。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sínis kotor
- シニㇱ コトㇿ 【位名】[天・の面]空。 sínis kotor/toni un wa/tani un wa シニㇱ コトㇿ/トニ ウン マ/タニ ウン マ [雅]大空をあちらのほうへこちらのほうへ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinna
- シンナ 【自動】①別である、 別になっている、 違う。 …sinna…sinna… …シンナ…シンナ …と…は別になっている。 irenka itak sinna, yayirayke itak sinna, kamuynomi itak sinna イレンカ イタㇰ シンナ、 ヤイライケ イタㇰ シンナ、 カムイノミ イタㇰ シンナ 裁判の言葉やお礼の言葉や神祈とうの言葉をそれぞれ別々に…。 ② ☞eypottumma sinna エイポットゥンマ シンナ ☆参考 [副]は sinnayno シンナイノ 違って。 {E: to be separate; different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síno 1
- シノ 【副】[si-no 主要/本当である・(副詞形成)] まことに、 本当に、 たいそう、 非常に。 síno méan シノ メアン まことに/たいそう寒い。(S) tanike akkari tanike síno pirka タニケ アッカリ タニケ シノ ピㇼカ これよりこっちの方が本当にいい(=ずっといい)。(S) ☆参考 sonno ソンノ 本当に(うそでなく真実に)。 earkinne エアㇻキンネ とっても、 ものすごく、 非常に。 síno シノ は、 程度が最高であるという意味で、 「本当に」とも「たいそう」とも訳せるが、 「うそではなく」という意味ではない。 また、 earkinne エアㇻキンネ が非常に口語的なくだけた言い方なのに対して síno シノ はきちんとした上品な言い方で、 年配の人が礼儀正しく話すときなどによく用いられる。 {E: really; truly; very much.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinot
- シノッ 【自動】①遊ぶ(子どもだけでなく大人でも)。 ②[名]遊び(動物を模した「踊り」などもこの語で表す)。 tapan sinot hararki sekor a=ye タパン シノッ ハラㇻキ セコライェ この遊び(踊り)をハラルキ(水鳥の舞)と言います。(S独話) ③[熟語] sinot yúkar シノッ ユカㇻ 遊びのユーカラ=こっけいなことを入れて笑い楽しませるユーカラ。 ☆参考 「踊り」「舞い」と呼ばれるものにはいろいろあり、 それぞれが名称を持つ。 総称する語はない。 ☞horippa ホリッパ {E: ① to amuse oneself; play(v.). ② amusement; play(n.). ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinrit 2
- シンリッ 【名】[概](所は sinrici(hi) シンリチ(ヒ))[sir-rit 地・すじ] ①先祖。 sinrit koycarpa シンリッ コイチャㇻパ 先祖を供養する。 ②一族(先祖も、 子孫も含めて家全体)。 yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka sinrit ku=ramu wa nen póka kú=ikasuy siri un ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ シンリッ クラム ワ ネン ポカ クイカスイ シリ ウン 自分は(私自身は)何もしないでも食べられるけれど一族を思って何とか手助け(=協力)しているのだよ。(S) {E: one's family clan, ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinrit(c-i)
- シンリッ §013.先祖;祖先(1)sinrit(c-i)〔šín-rit しンリッ〕⦅H.⦆①祖先。②祖父、祖母。③親。e-〜-utari「汝の親たち」(ユ研Ⅱ, p.735)。[もと植物の・‘根'・の義;
- sinrit-nomi
- シンリッノミ 【名】[< 自動][先祖・をまつる]先祖まつり(用例ではお彼岸)。 sinrit-nomi ehanke kusu tayko kik humi as シンリッノミ エハンケ クス タイコ キㇰ フミ アㇱ お彼岸が近いからたいこをたたく音がする(このたいこは日蓮宗のたいこを指している)。(W) ☆参考 アイヌ伝統文化の先祖まつりは sinnurappa シンヌラッパ。 (出典:田村、方言:沙流)
- sintoko
- シントコ 【名】大きい深い容器、 櫃。 ①宝器の一種、 木製ふたつきの大きい容器、 古い日本語で行器(ほかい)と言ったもの。 (注 和人との交易で手に入れた。 多くは円筒形、 角ばったものもある。 黒い漆塗りで家紋のついたものが多く、 足のついたもの、 耳(二つの突起)のついたものもある。 宝物として家の北側東寄りの宝壇に並べ飾られた。) ②酒の容器。 sakekar sintoko サケカㇻ シントコ 酒をつくる容器。 sansintoko/saysintoko サンシントコ/サイシントコ 酒を供するために酒席に置く容器、 酒櫃。 {E: ① a chest; a lacquerware container. ② a container for making sake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sinuma
- シヌマ 【代名】[三人称単数] 彼/彼女、 彼自身。 sinuma yaykata ye p ora e=ka omare シヌマ ヤイカタ イェㇷ゚ オラ エカ オマレ 彼自身が自分で言ったことなのにそれを(彼は)あなたが言ったことにする。(S) ☆参考 日本語の「彼」「彼女」のように頻繁には使わない。 だれのことを言っているのかを知らせる必要がある場合はその人を表す語(たとえば「うちの息子」とか「村おさの奥さん」とかを表す名詞/名詞句)を使って言う。 一方、 言わなくても相手にわかる場合は言わないのが普通である。 三人称代名詞が使われるのは主に、 第三者に知られたくない等で、 その人を表す名詞/名詞句(名前とか「この人」など)の使用を避ける場合と、 「その人自身」を強調的に表す場合である。 {E: third person sg. pronoun.} (出典:田村、方言:沙流)
- sinuye
- シヌイェ 【自動】[si-nuye 自分・に彫りものをする]入れずみをする。 ☆参考 昔、 女性は口のまわりと手の甲から前腕の上側にかけての部分とに入れずみをした。 七、 八歳のときから始めて大人になるまでに仕上げた。 自分ではしない。 上手なおばあさんとかにされる。 とても痛い。 ものも食べられない。 自分はちょっとされただけで、 あとはしなかった。(S) {E: to tattoo.} (出典:田村、方言:沙流)
- siokkayo
- シオッカヨ 【名】[si-okkayo 大きい/本当の・男]まことの男、 一人前の立派な男。 tane anakne/siokkayo e=ne kor タネ アナㇰネ/シオッカヨ エネ コㇿ [雅]今はあなたは立派な男子になり。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siompuray(-e)
- シオンプライ §038.やもめ(8)siompuray(-e)〔ši-óm-pu-raǐ シおンプライ〕⦅ホロべツ⦆未亡人。[siyom-puyar の音位転換(metathesis)か]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sion
- シオン §004.あかご;あかんぼ(6)sion〔ši-ón シおン〕⦅サル、ナヨロ、テシオ⦆赤んぼ。[<siontak(古ぐそのかたまり↑)の下略]。tapan pon〜「この可愛い赤ちゃん」⦅ユ研Ⅰ, p.105⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- síon
- シオン 【名】[si-on 糞・熟成する](直訳すると「ウンチの古くなってベチャベチャになったの」。) いとし子、 ぼうや。 síon tak! シオン タㇰ! [ウンチの古くなったの・塊] ぼうや! (いとしくてたまらない気持ちで呼びかける言い方。) ☆参考 男女を問わず赤ん坊から十二、 三歳ぐらいまでの子どもをかわいがって本当に大切に思う気持ちを表して呼ぶ言葉。 昔は大切な子どもを悪神から守るために汚いもののように呼んだ。 {E: one's beloved child; an affectionate term for a child up to about age 12 or 13.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sípase
- シパセ 【自動】[si-pase まことに・重い] まことに尊い(神の形容)。 sípase kamuy シパセ カムイ まことに尊い神。 {E: to be precious; important.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sipirasa
- シピラサ 【自動】[単](複は sipiraspa シピラㇱパ)[si-pirasa 自分・を広げる] 広がる。 rupne pet anak pet turasi kotan sipirasa ルㇷ゚ネ ペッ アナㇰ ペッ トゥラシ コタン シピラサ 大きい川は、 川に沿って集落が広がっていった。(S言い伝え) {E: to widen; enlarge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sipusu
- シプス 【自動】[si-pusu 自分・を出す](ものが)現れ出る、 見えない所からとび出す、 (地中から)出てくる、 (水の中から)浮き上がる。 ésir toysas toytoy ka ta sipusu エシㇼ トイサㇱ トイトイ カ タ シプス 今朝土ヒルが地面の上に出た。(S) néa cúkopoyepoye uske osma, oraun sipusu kor orperere ネア チュコポイェポイェ ウㇱケ オㇱマ、 オラウン シプス コㇿ オㇿペレレ (悪い熊は)例の渦巻いている所に落ち、 それから浮いてくるとウォーと大声をあげた。(KK民話) ☆参考 yaypusu ヤイプス [自分・を出す] は、 水中にもぐっていた人が自分で手足を動かして浮いてくることを言う。 sipusu シプス はものがひとりでに浮き上がってくること。 {E: to appear; come into view; float up; come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir 1
- シㇼ 【名】地、 山、 島、 そのあたり、 様子、 見える有様。 kamuy ewak sir カムイ エワㇰ シㇼ 神の住む所。 nan ka sak sir ka sak pe ne yakka ナン カ サㇰ シㇼ カ サㇰ ペ ネ ヤッカ 顔も姿も美しくはないが(娘をとつがせたいと思う父親が、 相手の男に対して謙遜して言う言葉)。 kemaha sir ka osma katu a=nukár erampewtek ケマハ シㇼ カ オㇱマ カトゥ アヌカㇻ エランペウテㇰ 足が地面につくのを見たのもわからない(とても速く、 飛ぶように走ることの描写)。 sir epitta シレピッタ あたり一面。 …sir ne …シンネ (=sirine シリネ)まるで…のように(外見について言う)。 {E: the land; the mountains; an island; a state, appearance; an observable state.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir 2
- シㇼ 【形名】(名詞化辞として、 動詞句に終わる文の後に置かれ、 見えることに関し、 「…する様子/…している様子」というニュアンスを含んだ名詞句をつくる。)(…している)様子、 …の。 ①(=siri シリ) tanepo apkas pe e=ne sir ne yakun タネポ アㇷ゚カㇱ ペ エネ シン ネ ヤクン あなたが初めて来たのなら。(S民話) (同じような文脈で siri シリ が多く使われる。 siri シリ と sir シㇼ とに用法やニュアンスの違いがあるかどうか不明。 ②sir ko シㇼ コ [様子・(擬音/擬態の表現を導く接辞)][雅]…する様子が/は…。 i=nukar sir ko caynatara イヌカㇻ シㇼ コ チャイナタラ 私を見る様子がジローツとしている=私をジローツとにらみつけている。(W民話) {E: an appearance; a condition ; a manner; a state.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir iki/síriki
- シㇼイキ/シリキ 【完動】[sir-iki 様子・ものごとをする](そのような)様子である、 (そのように)して/なっている。 tapne tapne síriki hi a=ye wa タㇷ゚ネ タㇷ゚ネ シリキ ヒ アイェ ワ (私は父母に)こうこういうことがあったと話して。(S民話) ☆参考 sirki シㇼキ、 siri iki シリ イキ との用法の違いは不明。 ☆参考 『音声資料』に siri iki シリ イキ と書いたものの中には、 sir iki シㇼ イキ の誤記・誤聴のものがある。 {E: to do, become (as, like…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir- 3
- シㇼ 【名詞語根】①地、 あたり、 その辺の様子。 sir-ouri シㇼオウリ 地面を掘る。 sir-sep シㇼセㇷ゚ 場所が広い。 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 ②(季節や時を表す特定の数語に接頭して) …になる。 sir-mata シㇼマタ 冬になる。 ☆参考 自動詞や名詞に接頭して完全動詞をつくることも多い。 ☆参考 t, c の前では通常 sit- シッ、 n, r の前では通常 sin- シン と発音される。 本辞典では、 ハイフンの前では sir と書き、 ハイフンがなく続けて書くときは発音どおりに sit, sin と書く。 {E: ① a hilly, mountainous area, locality. ② to become…(in reference to the seasons or time) } (出典:田村、方言:沙流)
- sir-cikewrototo
- シッチケウロトト 【完動】[名+他動中相][sir-ci-kew-rotot-o あたり・…される・(擬音の語根)・(音などの連続を表す接尾辞)・(他動詞形成)] ガラガラガラと/パラパラパラと/ドロドロドロと音がする。 otuseat wa a=nukár a ponki atu tuypa híne ponki ka o p cirawokuta sir-cikewrototo akusu オトゥセアッ ワ アヌカラ ポンキ アトゥ トゥイパ ヒネ ポンキ カ オㇷ゚ チラウォクタ シッチケウロトト アクス さっき私たちが見た、 綱でつるされているカヤ製の棚の綱を(彼が)切って、 棚の上にのっていたものが落ちてバラバラに散らばってドスンガタガタとものすごい音を立てると。(NK民話) ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-cikisokiso
- シッチキソキソ 【完動】[名+他動中相][sir-ci-kis-o-kiso あたり・される(中相)・(擬音の語根)・(他動詞形成)・(重複)] あたりがざわざわ騒がしい。 cise okari sir-cikisokiso, hekattar sinot humi wenruy チセ オカリ シッチキソキソ、 ヘカッタㇻ シノッ フミ ウェンルイ 家のまわりが騒がしい、 子どもたちの遊ぶ音がものすごい。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for one's surroundings to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-ehanke
- シㇼエハンケ/シレハンケ 【自動】[sir-e-hanke 土地・その頭が・近い] (そこに)近い、 近くである。 tane Piratur un sir-ehanke petutur ta arki=an kor タネ ピラトゥルン シレハンケ ペトゥトゥッ タ アㇻキアン コㇿ もう平取に近い川と川の間まで来たとき。(NK民話) {E: to be close; near.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-epak
- シㇼエパㇰ 【名】[sir-epak 地・の端](町の)はずれの方。 maciya kes wano iyotta sir-epak wano an cise マチヤ ケㇱ ワノ イヨッタ シㇼエパㇰ ワノ アン チセ 町の西端のいちばんはずれの方にある家。(S) {E: towards the edge (of a town).} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-hanke
- シㇼハンケ 【完動/自動】[sir-hanke 地・近い] ①[完動]近い、 近くである、 時間が近づく。 tókap or un sir-hanke トカㇷ゚ オルン シㇼハンケ お昼に近づいた。(S) ②[自動]近い。 nitan kur anak na cup ri híne sirepa no a=kotánu kucacise or wa sir-hanke p ne ニタン クㇽ アナㇰ ナ チュㇷ゚ リ ヒネ シレパ ノ アコタヌ クチャチセ オㇿ ワ シㇼハンケㇷ゚ ネ 足の速い人ならまだ日が高いうちに行き着くくらいに私の村は狩小屋から近いのです。 NH民話 {E: ① for something to be near, close. ② to be near; close.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-hutne
- シㇼフッネ 【完動】[sir-hutne あたり・せまい] 場所が(家や部屋など)せまい、 せま苦しい。 tan cise or ta sir-hutne タン チセ オッタ シㇼフッネ この家はせまい。(S) {E: for something somewhere to be small; confined; narrow.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-kikkik
- シㇼキッキㇰ 【自動】[sir-kikkik あたり・をたたく(重複)] あたりをトントン/バンバンたたく、 ノックする、 来訪を知らせるために出入口のそばのものをトントンたたいて物音をさせる。 soy ta arpa=án híne, sir-kikkik, sir-kerkeri=an kor án=an akusu ソイ タ アㇻパアン ヒネ、 シㇼキッキㇰ、 シㇼケㇾケリアン コㇿ アナン アクス 私は玄関の前まで行って、 そのへんをたたいたり、 そのへんのカヤなどをひっかいたりしていると。(KH民話) sir-kikkik=an, nep soyne ru ka isam シㇼキッキㇰアン、 ネㇷ゚ ソイネ ル カ イサㇺ ノックしてみたがだれも出てこない。(S) ☞kikkik キッキㇰ、 sirkerkeri シㇼケㇾケリ {E: to knock (on a door).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-oika
- シㇼオイカ/シロイカ 【自動】[sir-o-ika 地/山・その尻が・…を越える] 山を越える。 {E: to cross a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-onuman
- シロヌマン 【完動】[sir-onuman あたり(完全動詞形成)・夕方/晩方] 夕方/晩方/日暮れどきになる。 tane sir-onuman wa sir-kunne p hunak un eci=payé? タネ シロヌマン ワ シㇼクンネㇷ゚ フナクン エチパイェ? もう夕方になって暗いのにあなたたちはどこへ行くの? (S) {E: to grow into dusk, early evening.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-sep
- シㇼセㇷ゚ 【完動】[sir-sep あたり・広い] 場所が広い、 広々している、 幅が広い。 sir-sep uske ta sinenne k=apkas ka kú=isitoma シㇼセㇷ゚ ウㇱケ タ シネンネ カㇷ゚カㇱ カ クイシトマ 広いところを一人で歩くのは恐ろしい。(S) {E: for somewhere, something to be wide, expansive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sir-turpaotuy
- シットゥㇽパオトゥイ 【完動】[sir-turpa-otuy あたり(完全動詞形成)・伸ばす・その尻が切れる](?) 天気がはっきりしない。 sir-turpaotuy a turpaotuy a ápekor síran シットゥㇽパオトゥヤ トゥㇽパオトゥヤ アペコㇿ シラン はっきりしない天気だ。(S) {E: for the weather to be uncertain.} (出典:田村、方言:沙流)
- sir-ukopukrototke
- シルコプㇰロトッケ 【完動】[sir-uko-puk-rotot-ke あたり・いっせいに・プツ(擬音の語根)・(音の連続を表す接尾辞)・(自動詞形成)] あたりでいっせいにプツプツプツと音がする。 sicigaci cup wano an pe, tapan Hokkaito, aynu mosir or unno sir-ukopukrototke, sir-yasrototke, uhuy wa paye uskehe oka シチガチ チュㇷ゚ ワノ アン ペ、 タパン ホッカイト、 アイヌ モシㇼ オルンノ シルコプㇰロトッケ、 シㇼヤㇱロトッケ、 ウフイ ワ パイェ ウㇱケヘ オカ 7月からのこと、 この北海道つまりアイヌの土地にまで、 パラッパラッと銃弾の音が鳴り、 バリッバリッとものの裂ける音が鳴り、 燃えていく所があった。(W会話) (戦争中の銃や空襲の被害などの物音を表している。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siramkore
- シラㇺコレ 【他動】[si-ram-kor-e 自分・体の中身・を持つ・させる]…と血がつながっている。 ☆参考 utari ウタリ、 apa アパ は姻戚を含むが、 これは含まない。 {E: to have the same blood as… (ie to be related).} (出典:田村、方言:沙流)
- siramsuye
- シラㇺスイェ 【他動】[si-ram-suye 自分(の)・心・をゆらす][雅](次の慣用句の中で)考える。 yayko-tuyma siramsuye ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ [雅]長いこと考えている。 tanto tóri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラㇺスイェ [雅]私は二日間ずうっと長く考え続けていた。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では、 yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ が一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラㇺスイェアン。 ☞yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síran
- シラン 【完動】[sir-an あたり/様子・ある] ①(…で)ある、 状況が(そう)なっている。 maratto an kor síran マラット アン コㇿ シラン 酒宴が行われていた。(W言い伝え) i=etok un aynu sinotcaki haw as kor síran イイェトㇰ ウン アイヌ シノッチャキ ハウ アㇱ コㇿ シラン 私の行く手にアイヌが歌う声がしていた。(S民話) uunukor utar oka híne síran ウウヌコㇿ ウタㇻ オカ ヒネ シラン 母と子が住んでいた。(W民話) a=erámasu no síran pe ne kusu アエラマス ノ シラン ペ ネ クス おもしろいような状態になっているので。(S会話) ene an tennep an hike a=i=núkare póka somo ki no síran hi an エネ アン テンネㇷ゚ アン イケ アイヌカレ ポカ ソモ キノ シラニ アン このような赤ちゃんがいたのにいままで私に見せてもくれなかったんだなあ。(W民話) ②時がたつ。 sóyonpa wa ora setakko síran pe ソヨンパ ワ オラ セタッコ シラン ペ 外出してからずいぶん長くたったのに。(S) iruka síran kor イルカ シラン コㇿ 少したつと。(NK民話) tu to re to hancikiki/síran ki kor トゥ ト レ ト ハンチキキ/シラン キ コㇿ 二、 三日たつと。(HC神謡) ☆参考 民話の冒頭で三人称の登場人物を紹介をするときには、 主語を特定しないこの完全動詞形が用いられる。 ①の最後の例では、 そのあとすぐに主人公の自叙となり、 sine po kor unarpe a=ne híne án=an シネ ポ コㇿ ウナㇻペ アネ ヒネ アナン 私は一人の息子を持つ中年の女性でした、 と、 引用文中の自称(すなわち不定人称形)になっている。 {E: ① circumstances, refers to space and time (B.). ② to take time; for time to pass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirankore
- シランコレ §011.身内 血縁の者(6)sirankore〔ši-ráŋ-ko-re シらンコレ〕⦅ビホロ、アショロ、カラフト⦆①親類;血縁の者。"anoka neampe ine pa asisne pa paxno pon hekachi an-ne orowa, ay-sirankore utara i-reske"「私は4才5才位の幼童であった頃から、私の親類の人々が私を育てた」⦅あいぬ物語, p.2⦆。②血につながる;血統を引く。"tanokay piskan kotan oxta Karaxto orun nispa utara 〜 aynu tani kayki okay" 「これら方々の村にカラフトの首領たちの血を引いている人が今もいる」⦅あいぬ物語, p.5⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- sirappa
- シラッパ 【自動】[si-rap-pa 自分・(他動詞語根 < 羽(?)/擬音(?))・[複])はばたきする。 sirappa kor arpa シラッパ コㇿ アㇻパ (鳥が)はばたきしながら行った。 sirappa mawe/ene ne pekor/henoo uwao/a=nu hi tasi シラッパ マウェ/エネ ネ ペコㇿ/ヘノオ ウワァオ/アヌ ヒ タシ 羽ばたく音が次のように聞こえる。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- sirar 1
- シラㇻ 【名】岩、 大きな石(石垣にするような)、 海辺の岩、 コンクリート。 híne suy sirar ka un néa saro terke tek híne ヒネ スイ シラㇻ カ ウン ネア サロ テㇾケ テㇰ ヒネ そしてまた磯岩の上へその猿はピョンととびのって。(S民話) soy ta sirar kar kor oka ソイ タ シラㇻ カㇻ コロカ 外で「コンクリ」(=コンクリート)をつくっている(「岩みたいな形になるから」)。(W) {E: a (large) rock.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siratek
- シラテㇰ 【自動】[< sirar-tek かたい・やや…](?) ①かたい(おかゆ、 糊、 こねたもの等、 ドロドロのものの水分が少なくて)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあまり固く練ってしまったんだなあ。(S) ②(熟語) paro siratek パロ シラテㇰ (渋くて/甘くて)口のあたりが厚くなったように変な感じになる。(S) hu kaki k=e akus ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek フ カキ ケ アクㇱ クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 生の柿を食べたら唇のほうまで厚くなったみたいに口が変になった。(S) ☆参考 (味が)しぶいことは、 parkosiratek パㇻコシラテㇰ、 parsiratekka パㇻシラテッカ。 {E: ① (for rice gruel, paste, dough etc.) to be thick, stiff. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- síre
- シレ 【自動】[sir-e 自然・がそれを食べる](?) (食物が)カサカサになって白いものがプチプチ出る(昆布のかこい方が悪くて白い粉状のものがつく、 野草に湯通しして陰干ししたのにかびが生える等)。 konpu síre コンプ シレ 昆布に白い粉状のものがついた。(S) kumius wa síre クミウㇱ ワ シレ かびが生えて「プチプチに」なった。(S) {E: for food to become dry and covered in a white powdery substance (e.g. kombu seaweed).} (出典:田村、方言:沙流)
- siren
- シレン 【他動】…を一緒に行こうとさそう。 ene monasap ruwe an pe a=sirén yakka somo i=tura nankor kusu tun a=ne wa pay=an エネ モナサㇷ゚ ルウェ アン ペ アシレン ヤッカ ソモ イトゥラ ナンコㇿ クス トゥナネ ワ パヤン (あの人は)あんなにいそがしいんだからさそっても行かないでしょうから私たち二人だけで行きましょう(pay=an パヤン=paye=an パイェアン)。(S) X siren wa arpa wa nasi eikkapa wa ora a=kisma wa a=kikkik ruwe ne yak a=ye wa X k=éasiskar pe un うちの子はXにさそわれて行って二人でナシを盗んでつかまってたたかれたそうで私はXをうらんでいるのよ。(S) a=yuputari ikaanun nen ka haweoka híne menokopoutar inani ka siren na tura na sekor ramuan=an アユプタリ イカアヌン ネン カ ハウェオカ ヒネ メノコポウタㇻ イナニ カ シレン ナ トゥラ ナ セコㇿ ラムアナン 兄さんたちがもしかして何とか言って娘さんたちのだれか一人をさそわないかな連れて行かないかなと私は思った。(NK民話) {E: to invite, tempt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirepa
- シレパ 【自動】[sir-epa 土地・に着く] 着く、 到着する、 来着する、 届く。 nusa or ta sirepa ヌサ オッタ シレパ 祭壇のところに行き着いた。(W神謡語り) a=uní ta sirepa=an アウニ タ シレパアン 私は私の家に帰り着いた。(W神謡語り) a=nuráppa wa usa aep pirka hi, usa okaype maratto pirka p sirepa wa アヌラッパ ワ ウサ アエㇷ゚ ピㇼカ ヒ、 ウサ オカイペ マラット ピㇼカㇷ゚ シレパ ワ (他の人々は)供養されて、 いろいろ食べ物のよいのやいろいろなもの、 ごちそうのよいものが届いて。(W民話) {E: to arrive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirepare
- シレパレ 【他動】[自動使役][sirepa-re 到着する・させる] …を到着させる、 …を(目的地まで)連れて/持って来る。 {E: to have…arrive; take, lead…to their destination.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirerun
- シレルン 【副】川の対岸(「川向い」)へ。 sirerun a=nukár kor paye=an kotan Nupkipet ne シレルン アヌカㇻ コㇿ パイェアン コタン ヌㇷ゚キペッ ネ 川向いに見ながら行く部落は貫気別(ぬきべつ)だ。(S) {E: on the other side, opposite bank of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
- siresik
- シレシㇰ 【自動】[sir-e-sik あたり・それで・満ちる] (直訳すると)あたりが…でいっぱいになる=…がとてもたくさんある。 yam nitay siresik pe ne aan ヤㇺ ニタイ シレシㇰ ペ ネ アアン あたり一面が栗林でいっぱいだったのでした。(W神謡語り) {E: to be full of…; have plenty of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siresure
- シレスレ 【他動】[si-resu-re 自分・を育てる・させる]…に育てられる。 unu takup siresure ウヌ タクㇷ゚ シレスレ 母親だけに育てられる。(S) {E: to be raised, brought up by…} (出典:田村、方言:沙流)
- siretokkor
- シレトッコㇿ 【自動】器量(きりょう)がよい、 美貌(びぼう)である。 katkemat ka siretokkor, pontono ka siretokkor, kamuy sirine oka utar カッケマッ カ シレトッコㇿ、 ポントノ カ シレトッコㇿ、 カムイ シリネ オカ ウタㇻ 奥様も美しい、 おぼっちゃまも美しい、 神様のような立派な方々。(S) {E: to be beautiful; good-looking.} (出典:田村、方言:沙流)
- siri
- シリ 【名/形名】[所](概は sir シㇼ) ①(普通名詞として)(=sirihi シリヒ)…の様子、 地、 地面、 所、 あたり。 ②[形名](名詞化辞として)(動詞句に終わる文の後に置かれて、 見える様子に関する説明の名詞句をつくる。) …する/している様子。 a=onáha i=respa siri pirka rok pe ne kusu アオナハ イレㇱパ シリ ピㇼカ ロㇰ ペ ネ クス 父が私を育ててくれた育て方がよかったので。(S民話) …siri ne …シリ ネ …する/した/している様子だ、 (見たところ)…する/した/しているのだ。 tanepo póka a=porómacihi omanan siri ne na タネポ ポカ アポロマチヒ オマナン シリ ネ ナ 初めてあなたの本妻様がお見えになったのですから。(W民話) …siri an …シリ アン (1)(感嘆文で)…しているなあ。 (2)(主に疑問詞のある疑問文で)(この様子は)…しているのか。 a=kor katkemat mak é=iki siri an? アコㇿ カッケマッ マㇰ エイキ シリ アン? 奥様、 何をしていらっしゃるのですか。(W民話) …siri? …シリ? (主に当否を問う疑問文で)…しているのか。 tanepo ape e=ari siri? タネポ アペ エアリ シリ? 今やっと火を焚きつけたの? …siri iki …シリ イキ …している(そういう様子の行動をしている)。 tu moto orke hunar kor as wa an siri iki トゥ モト オㇿケ フナㇻ コㇿ アㇱ ワ アン シリ イキ 彼はいろいろと素性をさぐりながら立っていた(そういう様子をしていた)。(W民話) ☞sir シㇼ {E: ① earth; land; place; appearance. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirihi
- シリヒ 【名】[所](概は sir シㇼ)…の様子、 そういう様子、 その様子。 opitta rap wa isam, nep ka a=se ruwe ka isam, sirihi ne korka オピッタ ラㇷ゚ ワ イサㇺ、 ネㇷ゚ カ アセ ルウェ カ イサㇺ、 シリヒ ネ コㇿカ みんな落ちてしまった、 私はもう何も背負っていなかった、 そうだったけれども。(W民話) {E: the look, appearance of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirine
- シリネ 【後副】[siri-ne その様子・である] …のように、 まるで…のごとくに。 (次のような慣用表現の中でのみ用いられる。) kamuy sirine カムイ シリネ 神のように(立派なことや尊いことを表現する一つの言い方)。 kamuy sirine oka utar カムイ シリネ オカ ウタㇻ 神様のような人々=非常に立派な人々。(W) kamuy sirine horarpa wa oka カムイ シリネ ホラㇻパ ワ オカ 神様のように(=非常に立派に/高級に/尊い様子で)住まいしている。(S) seta sirine セタ シリネ 犬のように(悪口)。(S) {E: as, like…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirka 2
- シㇼカ 【位名】[概](所は sirkasi シㇼカシ、 sirkaske シㇼカㇱケ)[sir-ka 地/あたり・の上] ①地面や床(ゆか)の上。 ne suwop apunno a=ranke sirka ta a=anú ranke a=anú ranke ayne ネ スウォㇷ゚ アプンノ アランケ シㇼカ タ アアヌ ランケ アアヌ ランケ アイネ その箱を静かに下ろして床(ゆか)に置き、 次々に下ろしては床に置いてから。(HK民話) sirka ta inkar シㇼカ タ インカㇻ [地面・に・ものを見る](負けたために)何も言えない。 ②(布や着物の)表(おもて)。 ☆対語 sirpok シㇼポㇰ {E: ① on, above ground. ② the front, outer surface of clothing, material.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirka-nuye
- シㇼカヌイェ 【自動】[sirka-nuye 刀のさや・を彫る]刀のさやに彫刻をする。 sirka-nuye/tomika-nuye/tapan pe patek/nepki ne a=ki シㇼカヌイェ/トミカヌイェ/タパン ペ パテㇰ/ネㇷ゚キ ネ アキ [雅]刀のさやに彫刻をし、 このことばかりを私は仕事としてやっていた。 ☆参考 tomika-nuye トミカヌイェ、 ikorka-nuye イコㇿカヌイェ とも言い、 いつも二つの句を並べて対句にして使う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirkik
- シㇼキㇰ 【他動】[sir-kik あたり・を打つ][雅]ぶつける。 a=sirkik hum ko/korimnatara アシㇼキㇰ フㇺ コ/コリㇺナタラ [雅](鹿を太い木に)ぶつける音がドシンドシンと響く。(Sユーカラ) m ☆参考 日常語ではこの語構成だと自動詞だが、 kik キㇰ が他動詞なので雅語では他動詞型の人称形になっている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirko-otke
- シㇼコオッケ 【他動】[sirko-otke 激しく・…を突く] …を急にひどく突く、 ドンと/ギュツと突く。 {E: to strike, stab…forcefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirkopeker
- シㇼコペケㇾ 【自動】[sir-ko-peker あたり・…に対して・明るい] 夜明しする、 夜が明けるまでする。 ancikar tanne yakka uwepeker=as ayne sirkopeker=as アンチカッ タンネ ヤッカ ウウェペケㇾアㇱ アイネ シㇼコペケㇾアㇱ 夜が長くなったとはいえ私たちが昔話をしているうちに夜が明けてしまった。(S) ☆参考 sirpeker シㇼペケㇾ は明るくなる、 夜が明ける。 {E: to stay up till dawn.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirkot
- シㇼコッ 【自動】[sir-kot あたり・につながれている] つないである、 つながれている(「どこに」ということを言わないで、 どこかにつながれていることを言う言い方)。 kesto an kor men-yo porono sirkot wa okay pe, tanto anak… ケㇱト アン コㇿ メンヨ ポロノ シㇼコッ ワ オカイ ペ、 タント アナㇰ… 毎日羊がたくさんつながれているのに今日は…。(S) (sirkotpa シㇼコッパ の用例へ続く。) ☆参考 [他動]は sirkote シㇼコテ。 {E: to be connected; tied.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirkotpa
- シㇼコッパ 【他動】[複](単は sirkote シㇼコテ)(二頭/二匹/二隻以上)をつなぐ。 tanto anak hunak ta a=sirkotpa wa te ta isampa タント アナㇰ フナㇰ タ アシㇼコッパ ワ テ タ イサンパ (羊が)今日はどこかにつながれて、 ここにはいない。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- sirkotukka
- シㇼコトゥッカ 【他動】[sir-kotuk-ka あたり・にくっつく・(他動詞化)] …を(そこに)くっつける。 {E: to join, attach, stick…(to…).} (出典:田村、方言:沙流)
- sirkunnetere
- シㇼクンネテレ 【自動】[sirkunne-tere 暗くなる・…を待つ] 暗くなるのを待つ、 日暮れを待つ。 kotan kim ta sirkunnetere=an コタン キㇺ タ シㇼクンネテレアン 私は村の山手で日暮れを待った。(NK民話) {E: to await darkness, nightfall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirkur-wen
- シㇼクㇽウェン 【完動】[sir-kur-wen あたり・(< 影/姿)・悪い] 曇っている。 ponno sirkur-wen a korka tane hecaka ポンノ シㇼクㇽウェン ア コㇿカ タネ ヘチャカ 少し曇っていたけれどもう晴れた。(W) {E: to be cloudy; clouded.} (出典:田村、方言:沙流)
- sirpoki/sirpokke
- シㇼポキ/シㇼポッケ 【位名】[所](概は sirpok シㇼポㇰ) …の裏(布や着物の)。 sirpokke ne kuni p シㇼポッケ ネ クニㇷ゚ 裏側になるもの=裏地 (W) sirpokke wa itak a=omáre シㇼポッケ ワ イタㇰ アオマレ 裏から言葉を入れる=テープを裏返してB面に言葉を録音する。(W) {E: the inner surface of… (material, clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
- sirupaknoski
- シルパㇰノㇱキ 【位名】[sir-u-pak-noski 地・互い・まで・中央] 一つの地点からもう一つの地点へ行く途中のちょうどまん中あたりの所。 a=uníhi ne kotan sirupaknoski ta アウニヒ ネ コタン シルパㇰノㇱキ タ 私の家とその村とのちょうどまん中あたりで。(W民話) eci=kotánu un sáp=an sirupaknoski ta ek híne エチコタヌ ウン サパン シルパㇰノㇱキ タ エㇰ ヒネ 彼はあなたたちの村へ(下って)行く途中のまん中あたりまで来て。(W民話) {E: a place between two points; a place mid way between two spots, points, positions..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sirussiri
- シルッシリ 【名】[< sirus-cir (?)・鳥](?) [動物]図鑑によればアオゲラ(キツツキの一種)。(S) ☆参考 sirusir シルㇱチㇼ とは言わない。 sirussiri シルッシリ という形であることは後に再確認済み。 ☆参考 アカゲラは esoksoki エソㇰソキ、 クマゲラは ciptacir チㇷ゚タチㇼ。 〔知分類 p.193 sirus-c&ir ((ホロベツ))、 p.194 sisus-cir ((シズナイ;ウラカワ))ヤマゲラ; おおげら(方言)〕 {E: a type of woodpecker (bird).} (出典:田村、方言:沙流)
- sirutu
- シルトゥ 【自動】[si-rutu 自分・を押しずらす] ずっていく、 ずって動く。 na en=sam ta sirutu ナ エイサㇺ タ シルトゥ もっと私のそばにずって来なさい=もっとこっちへ寄りなさい。(S) {E: to shift, move with a sliding motion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sísam 1
- シサㇺ 【名】[sí-sam 主な・そば/となり(の人)]日本人(和人)(「シャモ」)(アイヌ民族でも他の少数民族でもない日本人の多数民族を指す名称)。 sísam mosir シサㇺ モシㇼ 和人の住んでいる土地(しばしば本州を指す)。 sísam itak シサㇺ イタㇰ/シサミタㇰ 日本語。 sísam úsey シサㇺ ウセイ [和人・飲用の湯] 和人の飲む湯(「お茶」の訳語として出た)。 húre sísam フレ シサㇺ [赤い・隣国人] 西洋人(「赤毛の人」の意味)。(W) ☆参考 sisam シサㇺ《自分のそば》とはアクセントが違う。 {E: the Ainu term for the Japanese.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sisam 2
- シサㇺ 【位名】[si-sam 自分・のそば] 自分のそば。 sisam tátatata シサㇺ タタタタ 彼は自分のそばをトントンたたいた。(S民話) a=yupíhi wenno wenno koonkami híne oraun sisam un osura tek アユピヒ ウェンノ ウェンノ コオンカミ ヒネ オラウン シサㇺ ウン オスラ テㇰ (私の)兄はおおざっぱに拝礼してそれからそれを自分のそばにポンと投げるように置いた。(NK民話) ☆参考 sísam シサㇺ《和人》とはアクセントが違う。 {E: near, beside one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sisermakuste
- シセㇾマクㇱテ 【他動】[si-sermak-us-te 自分・の背後・につく・させる](神)に守ってもらう、 (神)に守護を願う、 (願い事をかなえてくれるように)祈る。 tasum kur apunno e=tusare kuni sekor kamuy ne yakka sisermakuste wa… タスㇺ クㇽ アプンノ エトゥサレ クニ セコㇿ カムイ ネ ヤッカ シセㇾマクㇱテ ワ… あなたが病人をちゃんと治すようにと、 神様にも守護を祈って…。(S会話) ☞sermak セㇾマㇰ。 {E: to pray to (the gods) for protection.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sisipi
- シシピ 【自動】ふえる(?)。 a=utári ka sisipi wa utari-inne=an ruwe ne kusu アウタリ カ シシピ ワ ウタリインネアン ルウェ ネ クス (私の)村人もふえて村人が大勢になったので。(HK民話) {E: to increase.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sitcire
- シッチレ 【自動】[sír-ci-re 地/あたり・焼ける・させる](ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公である神の子の呼び名の一部。) ☞Kotan-sitcire コタンシッチレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sitemnikorkor
- シテㇺニコㇿ 【位名】[接頭+位名][si-temnikor 自分・の腕の中]自分の腕の中。 siktemnikor ta/aworun/a=terketerkere シテㇺニコッタ/アウォルン/アテㇾケテㇾケレ 私は(赤ちゃんを)ひざの上で(手で押さえて)ピョンピョン跳ねさせていた。 (W神謡) ☆参考 同様の文脈で a=temkoro ta アテㇺコロ タ とも言っている。 ☞temkoro テㇺコロ (出典:田村、方言:沙流)
- sitoki
- シトキ 【名】[< 日本語 しとぎ(?)]シトキ(女性の正装するときの装身具の一つ、 tamasay タマサイ《首飾り玉連》の前の中央から下げる金属製の円盤、 模様のついた、 昔の鏡の形をしたものが多い、 直径10センチ前後のものから大きいものでは15センチぐらいのもある)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- sitomusi
- シトムシ 【他動】[si-tom-usi 自分・の体のまん中・…に…をつける](山刀など)を腰につける。 tasiro sitomusi kane an タシロ シトムシ カネ アン 山刀を腰につけている。 ☆参考 刀剣は、 昔は腰に差すのでなくひもで肩から斜めにかけてつるした。 {E: to wear (a sword at one's side).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sitone-munciro
- シトネムンチロ 【名】[sito-ne-munciro 餅・になる・アワ][植物]モチアワ、 シト(餅、 だんご)になる粟。(S) ☞munciro ムンチロ {E: a dumpling made from foxtail millet.} (出典:田村、方言:沙流)
- sitteksam
- シッテㇰサㇺ 【位名】[sir-teksam 地・の横] 海岸沿いの所、 沿岸地域。 {E: a place along the seashore; a coastal area.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sítu
- シトゥ 【名】尾根(「つね、 ちね」)。 sítu mekka ta シトゥ メッカ タ 尾根の上に。(KK民話) sítu pes rán=an akusu シトゥ ペㇱ ラナン アクス (私が)尾根づたいに下って行くと。(KK民話) sítu turasi hemesu=an シトゥ トゥラシ ヘメスアン (私は)尾根づたいにのぼって行った。(KK民話) Yúpet kopakke un ratki sítu tanne sítu an wa ユペッ コパッケ ウン ラッキ シトゥ タンネ シトゥ アン ワ 勇別の方に向かって下がっている長い尾根があって。(KK民話) “sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an?” “a=sikíhi un” 「シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン?」 「アシキヒ ウン」 「一つの尾根を両方から一緒に持っていてお互いに会ったことがないものはなあに?」「(私たちみんなの)目よ。」(なぞなぞ) (W-S会話) {E: a ridge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sítu-ukaeraye
- シトゥウカエライェ 【自動】[sítu-u-ka-e-raye 尾根・互い・の上・に/で・…を行かせる] 尾根の集まっている上の方を横切って近道をして行く(下の方を通ると尾根をいくつも越えなければならず、 ずっと遠回りであるから)。(S) {E: to take a short cut across mountainous ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
- situri
- シトゥリ 【自動】[si-turi 自分・を伸ばす] 伸びる、 体を伸ばす(「ながまる」)。 arpa arpa situri wa an pe アㇻパ アㇻパ シトゥリ ワ アン ペ 行く先行く先に伸びているもの(なぞなぞで、 答えは tar タㇻ 荷縄)。 santeke situri サンテケ シトゥリ…の子孫が伸びる(=子孫の系統が何代にも続いていく)。 {E: to be lengthened; stretched.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siw
- シウ 【自動】(味が)苦(にが)い。 iporo siw イポロ シウ 苦い顔している、 仏頂面している。 {E: to be bitter (in taste).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siwenpa
- シウェンパ 【名】[si-wen-pa 本当に・悪い・口](?) (次の慣用表現で)叱責、 叱りつける言葉。 otu siwenpa/ore siwenpa/esirotatpa オトゥ シウェンパ/オレ シウェンパ/エシロタッパ [雅]姉は、 何回も何回も叱りつけおこりつけて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siwnu
- シウヌ 【自動】[siw-nu 苦い(こと)・を持つ](次のような文脈で)苦い。 siwnu itak patek ye シウヌ イタㇰ パテㇰ イェ 「苦い」ことばかり言う。(W) penramu wen siwnu omkeomke kor an ペンラム ウェン シウヌ オㇺケオㇺケ コラン 胸の悪い(=肺病の、 肺結核の)「苦い」咳をしている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- síwo
- シウォ 【名】[si-wo 大きい・(長さの単位、 約5寸)]長さの単位の一つ、 親指と中指を広げてそれぞれの先の間の長さ、 約6寸(18センチ)。 ☞wo ウォ {E: a unit of length (the distance between the outstretched thumb and middle finger).} (出典:田村、方言:沙流)
- siyamkire
- シヤㇺキレ 【他動】[si-y-amkir-e 自分・(挿入音)・を見知る・させる](人)に自分を見知ってもらう。 {E: to make, have someone know, understand one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyetuuyna
- シイェトゥウイナ 【自動】[si-y-etu-uyna 自分・(挿入音)・鼻・を取る] 鼻の前にこぶしを当てる(驚きを示す仕草)。 a=kor nispa utar ka siyetuuyna, erayap rok erayap rok kor アコン ニㇱパ ウタㇻ カ シイェトゥウイナ、 エラヤㇷ゚ ロㇰ エラヤㇷ゚ ロㇰ コㇿ 私の村の長者方も鼻にこぶしを当てて驚きを示し、 皆ひどく感心していて。(W民話) siyetuuyna siparuyna kor シイェトゥウイナ シパルイナ コㇿ 鼻と口にこぶしを当てて非常に驚いたという仕草をしながら。(W神謡語り) ☆参考 昔は、 ひどく驚いたときやひどく感心したときにこぶしをにぎって鼻と口の前に当てる習慣があった。 これは魂が抜け出さないようにするためだと説明されている。 ☞siparuyna シパルイナ {E: to put one's closed hand in front of one's nose in surprise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- siyeye
- シイェイェ 【自動】①病気になる、 病気である。 siyeye wa an yak a=ye シイェイェ ワ アン ヤカイェ 病気だったそうだ。(S) siyeye utar oka kor motoho ye シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 彼は病気の人々がいるとその原因を言い当てた。(NK民話) ②(名詞として)病気。 e=sanpe a=e yak easir a=kor siyeye pirka sekor hawean híne エサンペ アエ ヤㇰ エアシㇼ アコㇿ シイェイェ ピㇼカ セコㇿ ハウェアン ヒネ あなたの心臓を食べなければ私の病気はよくなりませんと言って。(S民話) hem tasum hem siyeye a=ki wa ヘㇺ タスㇺ ヘㇺ シイェイェ アキ ワ 病気になったり病にかかったりして(身の上話型の民話の終りの方で、 もう死が近いことを言う場面によく出てくる表現)。(W民話) ☆参考 tasum タスㇺ も同義。 siyeye シイェイェ も tasum タスㇺ もほぼ同じように使われ、 これといった意味の違いがあるかどうか不明。 ただ、 ワテケさんとサダモさんの会話の中では、 tasum タスㇺ ばかりが使われている。 {E: ① to get, be sick, ill. ② a sickness; an illness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- so 1
- ソ 【名】滝。 so ran ソ ラン 滝が落ちる。 so ratki ソ ラッキ 滝が落ちる。 so ratki haw néno itak hawe an ソ ラッキ ハウ ネノ イタㇰ ハウェ アン 滝が落ちるみたいなしゃべり方でしゃべる(「立て板に水を流すようにしゃべる、 理屈のうまい人、 後の人にしゃべらせないように続けてしゃべる」)。(S) {E: a waterfall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- so 2
- ソ 【名】座、 座れるようにしてある床(ゆか)、 敷物を敷いてある床(ゆか)。 so kar ソ カㇻ 敷物を敷いて人が座る場所を整える。 so or ソ オㇿ (家の中の)敷物を敷いた上。 ita-so イタソ 板の床。 ☆参考 「床(ゆか)」の訳語としても出た。 ☆参考 昔の家では、 土の上に敷物を敷いて、 その上に座れるようにした。 {E: a form of sitting, a sitting place; a floor covered with matting for sitting on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- so 3
- ソ 【名詞語根】(語構成の要素として)借財、 借り。 ☆参考 souk ソウㇰ 借金/借財する。 soataykar ソアタイカㇻ 借金/借財を払う。 (出典:田村、方言:沙流)
- so 5
- ソ 【終助】(一人言で)…しよう、 …しようかな。 tane k=arpa so タネ カㇻパ ソ (私)もう行こう/行こうかな。(S) suy ku=ye so スイ クイェ ソ また(私)言おう/言おうかな。(S会話) ☆参考 一人称単数形の動詞と共に使われる。 ro ロ《…しよう、 …しようか》と似ているが、 ro ロ は相手に提案して同意を求める言い方、 so ソ は自分一人の意志を言う。 {E: expression of volition.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- somo
- ソモ 【副】(否定辞) ①(動詞句または否定する語の前に置かれて) …しない。 núman somo k=ek ヌマン ソモ ケㇰ 昨日私は来なかった (S会話) te wano anak somo néno iki=an kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ イキアン クス ネ ナ これからはあんなことはしませんから。(W民話) somo ipe ソモ イペ (彼は)ものを食べない。(S会話) ipe ka somo ki イペ カ ソモ キ (彼は)ものも食べない(全然食べない)。(S会話) somo ne ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne, cápe e ruwe ne aan wa セタ カ ソモ ネ、 チャペ エ ルウェ ネ アアン ワ 犬じゃない、 猫が食べたんだわ。(S) somo ki ソモ キ …しない/しなかった。 somo ki no ソモ キ ノ …せずに。 ②(動詞句が現れずこの語だけで否定の動詞句の役割をする場合もある。) somo yak a=ye ソモ ヤカイェ そうではないそうだ。 ③[熟語・慣用表現] somo ka(…ramu a p/hi) ソモ カ…(ラム アㇷ゚/ラム ア ヒ) まさか… (とは思わなかったが…)。 a=yupíhi somo ka ene iki kunak a=ramú a hi アユピヒ ソモ カ エネ イキ クナㇰ アラム ア ヒ 兄がまさかそんなことをするなんて私は思わなかったが。(W民話) somo ka tapne i=okpare kuni p ne kunak a=ramú a p ソモ カ タㇷ゚ネ イオㇰパレ クニㇷ゚ ネ クナㇰ アラム アㇷ゚ まさか(苦労して育てた息子に)虐待されるなんて思わなかったのに。(W民話) ciki somo…na/ya チキ ソモ…ナ/ヤ …すれば(…なるのではないかなあ)(願望)。 híne un somo ヒネ ウン ソモ もちろん。(S) somo ney ta ki ソモ ネイ タ キ いつもそうする。 hat punkar he emawri punkar he k=éokok híne ku=hacir, k=áni wakka opitta ku=kuta wa isam ranke, somo ney ta ki p un ハッ プンカㇻ ヘ エマウリ プンカㇻ ヘ ケオコㇰ ヒネ クハチㇼ、 カニ ワッカ オピッタ ククタ ワ イサㇺ ランケ、 ソモ ネイ タ キプン (S) ブドウ蔓かイチゴの蔓かにひっかかって転ぶ、 持っている水を全部こぼしてしまう、 いつもそうなのよ。 {E: not (to negate a sentence).} (出典:田村、方言:沙流)
- somoiperepa/somoyperepa
- ソモイペレパ 【他動】[自動使役][複][somo-ipe-re-pa …しない・ものを食べる・させる・[複]](二人以上が皆)…にものを食べさせない、 …に何も食べさせない、 …に食事を与えない。 nísapno siknak=an akusu i=somoiperepa, rur takup i=érepa ニサㇷ゚ノ シㇰナㇰアン アクス イソモイペレパ、 ルッ タクㇷ゚ イエレパ 私が急に目が見えなくなると(息子夫婦は)私にものを食べさせてくれなくなった、 おつゆだけしか食べさせてくれなくなった。(W民話) {E: to not feed… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sóne
- ソネ 【副】[so-ne 本当・に] 本当に、 確実に、 確かに。 ta ne kuni ku=ramu korka sóne ne ruwe he an un? タ ネ クニ クラム コㇿカ ソネ ネ ルウェ ヘ アヌン? これだと思うけれど本当にこれなのだろうか。(S) sóne pirkano itakipehe oma nankora? ソネ ピㇼカノ イタキペヘ オマ ナンコラ? 本当によく言葉の大切なところが(録音テープに)入っただろうか。(W) sóne somo k=oyra no k=ésikarun kusu ne ソネ ソモ コイラ ノ ケシカルン クス ネ (私は)本当に忘れずに覚えていますよ。(S会話) ☆参考 sonno ソンノ うそでなく本当に。 síno シノ まことに、 たいそう、 非常に。 {E: really; truly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sonkaci
- ソンカチ 【名】[< 日本語] 正月。 ☆参考 asirpa アシㇼパ 新年。 towetanne トウェタンネ 1月。 inomito イノミト 元日。 {E: New Year.} (出典:田村、方言:沙流)
- sonkokor
- ソンココㇿ 【自動】[sonko-kor 言づて・を持つ ] 言づてを持って行く/来る。 sonkokor wa ek ソンココㇿ ワ エㇰ 言づて(知らせ)を持って来た。(NK民話) {E: to take, bring a message.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sonno
- ソンノ 【副】①本当に。 sonno ku=nukar ap un ソンノ クヌカラプン 本当に見たんだよ。(S) sonno arki yan hani ソンノ アㇻキ ヤン ハニ ぜひ来なさいよ。(S) sonno ne wa un ソンノ ネ ワ ウン そうでしょうとも。(S) sonno an a ! ソンノ アナ ! 本当にねえ。(W会話) sonno an pe [本当に・ある・こと] 本当のこと(=anpe アンペ)。 ②(連体的に使って)本当の。 sonno írutar a=ne ソンノ イルタㇻ アネ 私たちは本当の兄弟だ。(NK民話) kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=kí kus ne na カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ あなた方は神の国で本当の結婚、 まことの結婚をするのだから。(HC民話) sonno ikor ソンノ イコㇿ [本当の・宝物]宝入れ箱(幅15センチ長さ50センチ深さ3センチ位のふたつきの箱、 きれいに彫刻してある、 紐がついている、 中に貝や何か入れる、 「昔は大切な書き物でも入れて紐を肩にかけて持って歩いたのではないかと思う」)。(S) ☆参考 sóne ソネ 本当に、 確かに、 ちゃんと。 síno シノ まことに、 たいそう、 非常に。 {E: ① really; truly. ② real; true.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sonno ka/sonnoka
- ソンノ カ 【副】[sonno ka 本当に・も(副助詞)] やはり本当に、 思ったとおり、 予想したとおり、 聞いたとおり。 sikpuye e=neno kane an wa ku=kir akusu sonno ka e=poho ne a ruwe シㇰプイェ エネノ カネ アン マ クキラクス ソンノ カ エポホ ネ ア ルウェ 目元があなたに似ているのでわかったがやっぱりあなたの息子だったのだな。(S) “taan pe ikemara somo ne?” “aː, sonno ka ikemara ne na a=ta wa inkar=an” 「タアン ペ イケマラ ソモ ネ?」「アー、 ソンノ カ イケマラ ネ ナ アタ ワ インカラン」「これイケマの葉じゃない?」「ああ、 ほんとにイケマの葉だよ、 掘ってみよう。」 (S) (出典:田村、方言:沙流)
- sonpao
- ソンパオ 【自動】角(かど)がつく、 角ばっている、 四角い(ソバの実に角(かど)があるからこう言う)。(S) atpake sonpao no kewre, sonpao uske opitta kewre wa anu アッパケ ソンパオ ノ ケウレ、 ソンパオ ウㇱケ オピッタ ケウレ ワ アヌ はじめは四角く削りなさい、 (それから)角(かど)ばったところはみな削っておきなさい。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- sonpao-kina
- ソンパオキナ 【名】[sonpao-kina 角(かど)がある・編む草][植物]ござ(citarpe チタㇻペ)に編む草の一種、 切り口が三角になっている)。〔知分類 p.220 ウキヤガラ〕 {E: straw.} (出典:田村、方言:沙流)
- sópa
- ソパ 【位名】[so-pa (敷物を敷いた)ゆか・の上(かみ)の方] 上座の方。 sópa ta suwop ikir an ruwe ne ソパ タ スウォㇷ゚ イキㇼ アン ルウェ ネ 上座の方に(宝物を入れる)箱がたくさん積んである。(HK民話) ☆参考 入り口から遠い方、 奥の方、 東の方が上座である。 この用例では、 右座側(いろりの北側)の位置の中で上座側のほう、 つまり東寄りのほうのことを言っている。 いろりの東側、 いろりと東窓(神窓)との間の空間も「上座」と訳されることがあるが、 その場所は ror ロㇿ、 roruyso ロルイソ などと呼ばれる。 {E: towards the seat of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sos
- ソㇱ 【名】[概](所は sosi(hi) ソシ(ヒ)) ①薄片、 重なっている紙や層など薄いものの一枚一枚。 sine kanpi sos シネ カンピ ソㇱ 紙一枚。 ironne kanpi sos イロンネ カンピ ソㇱ 厚い紙の重ねたもの。(S) pé-sos tum péka cep utar paye kor oka ペソㇱ トゥㇺ ペカ チェプタㇻ パイェ コロカ 水の(層の)中を魚たちが泳いでいる。(W) ②薄いものが重なっている全体。 kanpisos カンピソㇱ 本、 冊子。 {E: ① layers of thin items such as paper. ② the collective word for ① (i.e. a book).} (出典:田村、方言:沙流)
- soso
- ソソ 【他動】[単](複は sospa ソㇱパ)[sos-o 薄片・(他動詞形成)] …をはぐ、 はがす、 むきとる、 めくる。 kapuhu soso カプフ ソソ 皮をはぐ。 numaha soso ヌマハ ソソ 毛皮をはぐ。 ☆参考 動物の毛皮をはぐことは ri リ、 野菜や果物などの皮をむくことは kar カㇻ、 繊維をとるための木の皮をはぐことは kep ケㇷ゚。 {E: to tear off, take off, skin, peel…} (出典:田村、方言:沙流)
- sosuturu
- ソストゥル 【位名】[所](概は未出、 uturu ウトゥル の概は utur ウトゥㇽ)[sos-uturu (本の)紙一枚・の間]本のページの間(紙と紙の間)。 hon sosuturu wa hemanta rapapse kor oka ホン ソストゥル ワ ヘマンタ ラパㇷ゚セ コロカ 本のページの間から何かパラパラ(たくさん)落ちている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- sowsut
- ソウスッ 【位名】[概](所は sowsutuhu ソウストゥフ) 隅、 隅の方、 端の方。 eytasa sowsut ta iteki anu no na hesasi sanke エイタサ ソウスッ タ イテキ アヌ ノ ナ ヘサシ サンケ あまり隅の方に置かないでもっといろりの近くへ出しなさい。(S) ☆参考 四角(よすみ)のことではない。 まん中から遠い、 壁の近くなどのこと。 角(かど)は、 内側でも外側でも sikkew シッケウ。 {E: a corner; a side; an edge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soy
- ソイ 【位名】[概](所は soyke(he)) ①(独立的に)外、 戸外、 家の前/門口、 家の近く。 soy ta a=eywanke p ソイ タ アエイワンケㇷ゚ 外(戸外)で使うもの。 W ②(相対的に)…の外、 (家)の前/門口、 (家)の近く。 ☆対語 onnay オンナイ、 aw アウ。 {E: ① outside; the gateway to one's house; near one's house. ② outside…; near (one's house).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soyke(he)
- ソイケ(ヘ) 【位名】[所](概は soy ソイ)[soy-ke 外・の所]…の外、 戸外、 (家)の門口、 (家)の近くの所、 (人)の住んでいる家の外。 uni soyke ta ウニ ソイケ タ 彼の住んでいる家の外/前に。(S民話) kotankor nispa soyke ta コタンコㇿ ニㇱパ ソイケ タ 村長(むらおさ)の家の前/となりに。(W民話) pirka pon cise an híne soyke ta ピㇼカ ポン チセ アン ヒネ ソイケ タ 美しい小さな家があってその外/前で。(NK民話) {E: outside…; the gateway to…; near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- soypa
- ソイパ 【他動】…をえぐる。 hńta kus taan cikuni onnayke e=soypa ruwe an? フンタ クㇱ タアン チクニ オンナイケ エソイパ ルウェ アン? どうしてこの木の中をくりぬいたの ? (S) ☆参考 複数形の形だが単数形の形の soye ソイェ は独立の動詞としては未出。 独立には、 数に関係なく soypa ソイパ が使われるのかもしれない。 {E: to scoop, gouge out…} (出典:田村、方言:沙流)
- sukup
- スクㇷ゚ 【自動】①成長する、 子どもから大人へ、 若年から壮年になり壮年期をすごして老年へと向かって成長して/年を取っていく、 (若い大人として)暮らす/人生を過ごす。 tan te pakno sukup tuyka ta a=ki kor oka=an hi タン テ パㇰノ スクㇷ゚ トゥイカ タ アキ コㇿ オカアニ 私たちがこれまで生きてきた間にしていたことを。(W会話) iruka sukup kor tu po re po a=kor kor イルカ スクㇷ゚ コㇿ トゥ ポ レ ポ アコㇿ コㇿ 少しの間暮らすうちに二、 三人の子どもができたとき。(HC民話) ②若い(老いていない、 まだ元気でよく働ける)、 壮年である。 sukup kur スクㇷ゚ クㇽ 若い人(二十代から三十五、 六まで) (S)、 (十代二十代から三十代四十代の中年まで) (S) poro sukup kur ポロ スクㇷ゚ クㇽ 熟年の人、 初老の人。 en=or ta anak sukup utar poronno oka na nep ka a=emónasap ciki sikasuyre yan エノッタ アナㇰ スクプタㇻ ポロンノ オカ ナ ネㇷ゚ カ アエモナサㇷ゚ チキ シカスイレ ヤン 私の所には若い人たちが大勢いるから何か忙しいときには手伝わせなさい。(S) (注 [対] onne オンネ 年老いている。) ③[名]成長している間、 人生の間、 若いとき(老年になる前全部)。 sukup epitta スクㇷ゚ エピッタ 小さいときからずっと。 sukup hontom eysam スクㇷ゚ ホントㇺ エイサㇺ 人生の途中で亡くなる=老いるまで生きずにまだ若いうちに、 三十代、 四十代ぐらいで死ぬ。 sukup noski epa スクㇷ゚ ノㇱキ エパ 人生のなかば(壮年)に達する。 ☆参考 pewre ペウレ は十代から二十代ぐらいの若年を言い、 成長する意味はない。 ☆参考 小さい子どもが成長して大きくなることは poro ポロ。 {E: ① to mature, grow up. ② young. (from about 20~35, 36 years of age). ③ to be young: refers to the passing of the years (as a young adult). } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sukuskar
- スクㇱカㇻ 【自動】[sukus-kar 日ざし・に当たる] 日光に当たる、 日ざしを受ける。 sukuskar uske iro wen スクㇱカㇻ ウㇱケ イロ ウェン (菜っぱを外に出しておいたため)日に当たったところが色が悪くなった。(S) ku=mipihi tane sukuskar ayne mátek wa okere クミピヒ タネ スクㇱカㇻ アイネ マテㇰ ワ オケレ 私の着物(が)日に当たってもうすっかり色がはげてしまった。(S) {E: to be exposed to the sunlight.} (出典:田村、方言:沙流)
- sukustoy
- スクㇱトイ 【名】[sukus・toy 日ざし・(< 土地?)][雅]真昼の明るい光。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw-itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ 何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射してきらめき合っている。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
- sukusyasa
- スクㇱヤサ 【自動】[sukus-yasa 日ざし(が)・…を裂く]日に当たってすきまがあく。 ontaro sukusyasa wa oykus オンタロ スクㇱヤサ ワ オイクㇱ 桶が日に当たってすきまがあいたのでもる。(S) {E: for something to dry and crack in the sunlight.} (出典:田村、方言:沙流)
- sum 1
- スㇺ 【自動】[< しぼむことを表す語根]不作である。 tanpa anakne nonno ka sum, a=etóyta p ka sum タンパ アナㇰネ ノンノ カ スㇺ、 アエトイタㇷ゚ カ スㇺ 今年は花のできも悪いし畑のものも不作だ。(S) sir-sum シㇼスㇺ 不作である(田も畑も全部一般的に)。 {E: to have a bad harvest, crop.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sumawne
- スマウネ 【自動】[sumaw-ne (熊の)死んだ獲物・になる](射た/打った熊が)死ぬ。 inawcipa parpok ta arpa kor sumawne ruwe ne イナウチパ パㇻポㇰ タ アㇻパ コㇿ スマウネ ルウェ ネ (射てしとめた熊は)幣場の入口まで行って死んだ。(NK民話) {E: for a bear to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sune
- スネ 【名】(カンビ(樺)の皮を燃やす)明り。 sune kar スネ カㇻ 明りをつける。 ☆参考 今の電灯の代わりに昔はカンビ(樺)の皮(tat タッ)をクルクル巻いたもの(cinoyetat チノイェタッ)に火をともした。 このカンビの皮をはさむ木は suneni スネニ。(W) この明かりを外に持って出るたいまつは tatuspe タトゥㇱペ。(NK) ☆参考 いろりの隅に置かれた貝殻に入れた油を燃やす明りは ratcako ラッチャコ。(W) {E: a light; a lamp.} (出典:田村、方言:沙流)
- sunke
- スンケ 【自動/名】①[自動]うそをつく、 うそを言う。 sunke ka eaykap スンケ カ エアイカㇷ゚ うそをつくことができない。(S会話) ②[名]うそ。 sunke ka somo ne, anpe ne wa スンケ カ ソモ ネ、 アンペ ネ ワ うそではない、 本当だよ。(S)sunke ne ya e=nukar yak pirka スンケ ネ ヤ エヌカㇻ ヤㇰ ピㇼカ うそかどうか(あなたは)見るがよい。(NK民話) sunke itak スンケ イタㇰ うその言葉、 でたらめ。 (注 [対] anpe アンペ) {E: ①to lie; tell lies. ②a lie.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- sunke-uwepeker
- スンケウウェペケㇾ 【自動/名】[sunke-uwepeker うそをつく・民話を語る] ①[自動]でたらめの出まかせの物語をする。 ②[名](伝え聞いた uwepeker ウェペケㇾ 民話でなく)話し手がでまかせに言う話。 {E: a tall tale; a lie.} (出典:田村、方言:沙流)
- suptom
- スㇷ゚トㇺ 【位名】中程、 下から上へ上っていくものの中間 、 (木の)幹の中ほどの所、 (山の)中腹。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りくずしてそこに人口の多い町がある。(S) ni suptom púyo uske or oriwak ニ スㇷ゚トㇺ プヨ ウㇱケ オㇿ オリワㇰ (鳥が)木の中程の穴のあいたところに住んでいる。(S) {E: a place within the trunk of a tree, or within a mountainside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- susam
- スサㇺ §103 シシャモ (1) susam(su-sám)「スさㇺ」[→注1.]⦅長万部、礼文華、幌別、沙流、様似、白糠、春採、屈斜路、美幌、天塩⦆シシャモSpirinchus lanceolatus(HIKITA)C333, 405ビIX, 49、沙I66-7、長II42 (出典:知里動物編、方言:)
- suste
- スㇱテ 【他動】[自動使役][sus-te 水浴び/入浴する・させる]…を水浴び/入浴させる。 nérok poyson utar tonpuri or un a=sustepa ネロㇰ ポイソン ウタㇻ トンプリ オルン アスㇱテパ その幼い子どもたちはおふろに入れられた。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- suwat
- スワッ 【名】[su-at 鍋・かかる] 炉かぎ(いろりの上に鍋をかけるために上から下げてある棒、 鍋のつるをひっかけられるように刻み目をつけてかぎにしてある)。 cikuni suwat チクニ スワッ 木の炉かぎ。 káne suwat カネ スワッ 金(かね)の炉かぎ(先がかぎになっている)。 su suwat or wa atte ス スワッ オㇿ ワ アッテ 鍋を炉かぎにかけなさい=鍋をしまいなさい。(W) ☆参考 昔は煮炊きするためにも鍋を片づけるためにも炉かぎにかけた。 {E: a hook, a fire hook, a metal hook suspended above a fire or brazier for holding pots etc.} (出典:田村、方言:沙流)
- suy 1
- スイ 【名】穴(土の中の穴、 壁や垣根にあいた穴、 概して丸い)。 ermu suy/ermusuy エㇽムスイ ネズミの穴。(S) cikappo suy チカッポ スイ 小鳥の巣穴。(S) suy kar スイ カㇻ [穴・をつくる] 穴を掘る。 ye p néno nispa opitta iki híne, poro suy kar, sirowri rok sirowri rok wa イェㇷ゚ ネノ ニㇱパ オピッタ イキ ヒネ、 ポロ スイ カㇻ、 シロウリ ロㇰ シロウリ ロㇰ ワ 男の方々は皆で言われたとおりにして、 大きな穴をつくった、 土を掘って掘って。(W民話) suy or un hácir スヨルン ハチㇼ 穴に落ちる。 suy omare スイ オマレ (そこ)に穴をあける。 a=nisapka wa a=sirkootke a=kaciw pe ne kusu noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu アニサㇷ゚カ ワ アシㇼコオッケ アカチウ ペ ネ クス ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス 不意を突かれてグサッと槍を投げられて刺されたので額(ひたい)に大きな穴をあけられたことに腹が立ったから。(S会話) suy or omare スヨㇿ オマレ …を穴に入れる。 suy par ta スイ パッタ 穴の口に。 suy párur ta スイ パルッタ 穴の縁(ふち)に。 管のあな(孔)や水やものを通す細いあなや何かのすきまは puy プイ という別語で表される。 suy スイ は「ほらあな」の訳語としても出たが、 ほらあなを表すには別に póru ポル という語がある。 {E: a hole; an opening.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- suye
- スイェ 【他動】[suy-e (ゆらすことを表す語根)・(他動詞形成)] ①…をゆらす、 振る。 poyson cis na sinta suye ポイソン チㇱ ナ シンタ スイェ 赤ちゃんが泣いてるからゆりかごをゆらしなさい。(S) ② ramu suye ラム スイェ [連他][その心・をゆらす] …をなだめる(泣く子をあやすなどして)。 ☆参考 ものを振り動かすことには重複形 suyesuye スイェスイェ が使われる。 {E: to shake, swing, sway…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- suyesuye
- スイェスイェ 【他動】[suye-suye 振る・(重複)] …を何回もゆらす/振る/ゆすぶる。 iteki suyesuye, taan pe hácir na, rapapse na, kasi ta okay pe rapapse na イテキ スイェスイェ、 タアンペ ハチン ナ、 ラパㇷ゚セ ナ、 カシ タ オカイ ペ ラパㇷ゚セ ナ グラグラゆすぶらないで、 これが落ちるから、 バラバラ落ちるから、 上にのってるものがみんな落ちてしまうから。(S) {E: to shake, swing…repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- te 1
- テ 【位名】ここ。 te or テ オㇿ ここ。 ここの所。 te ta テ タ ここに/で/の(=téta テタ)。 te un テ ウン ここへ/の、 こっちへ(=téun)。 te wano テ ワノ ①ここから。 ②今から。 te wano anak somo néno kú=iki kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ クイキ クス ネ ナ これからはそんなことをしませんから。(S) te pakno テ パㇰノ 今まで。 te pakno k=érampewtek akus tanepo k=éraman テ パㇰノ ケランペウテㇰ アクㇱ タネポ ケラマン 今までわからなかったが今やっとわかった。(S) te péka テ ペカ ここから、 ここを(通って)。 te péka kuwanno e=arpa yak sittuyma テ ペカ クワンノ エアㇻパ ヤㇰ シットゥイマ ここからまっすぐ行くと遠い。(S) te un テ ウン ここへ、 こっちへ。 {E: ①from here. ②from now.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tek 2
- テㇰ 【助動】①(動詞の後に置かれて)ちょっと…する(短時間、 瞬間に、 軽く)。 k=oyra tek コイラ テㇰ (私は)ちょっと忘れた、 ど忘れした。 terke tek テㇾケ テㇰ ピョンととんだ。 kasi k=éoma wa ku=yaysinire tek カシ ケオマ ワ クヤイシニレ テㇰ (私は)(これに)もたれてちょっと休む。(S) ponno síran tek kor ポンノ シラン テㇰ コㇿ 少したったら。 aptokar ayne retar tek アㇷ゚トカㇻ アイネ レタッテㇰ 雨に当たって当たってちょっと白ぽっくなった。(S) ②(副詞句の後に置かれて)ちょっと…。 eytasa poronno ne, na ponno tek ka omare エイタサ ポロンノ ネ、 ナ ポンノ テㇰ カ オマレ あまりたくさんだ、 もっと少なめに入れなさい。(S) a=kotánu pánake ta tek アコタヌ パナケ タ テㇰ 私の村のちょっと川下寄りに。(W民話) na mak ta tek anu ナ マㇰ タ テㇰ アヌ もう少し火から離しておきなさい。(S) {E: ①to do…for a moment, while; briefly. ②just a little; slightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- teke hopunire
- テケ ホプニレ 【連他動】[…の手[所]・を立ち上がらせる/飛ばす] …を取り返す、 …を取りあげる。 ku=kor pe teke ku=hopunire wa k=ek クコㇿ ペ テケ クホプニレ ワ ケㇰ 私のものを取り返して来た(罰金もつけて取ってきた)。(S) ☆参考 対象が三人称以外のときの用例がなく、 前部要素が tek テㇰ、 en=tek エンテㇰ 等になるかどうか不明。 ☆参考 teke paste テケ パㇱテ とも言う。 {E: to take back…} (出典:田村、方言:沙流)
- teke paste
- テケ パㇱテ 【連他動】[…の手[所]・を走らせる] …を取り返す。 teke ku=paste wa ku=kor wa k=ek テケ クパㇱテ ワ クコㇿ ワ ケㇰ (自分のものが人の所にあったから)取り返して持って来た。(S) ☆参考 対象が三人称以外のときの用例がなく、 前部要素が tek テㇰ、 en=tek エンテㇰ 等になるかどうか不明。 {E: to take back…} (出典:田村、方言:沙流)
- teke uk
- テケ ウㇰ 【連他動】(?)[…の手[所]・を取る] …を取り返す(持って行ったものを後で行って取り返す)。 ku=kor pe ne wa kus teke k=uk wa k=ek クコㇿ ペ ネ ワ クㇱ テケ クㇰ ワ ケㇰ 私のものだから取り返して来た。(S) ☆参考 対象が三人称以外のときの用例がなく、 前部要素が tek テㇰ、 en=tek エンテㇰ 等になるかどうか不明。 {E: to take back…} (出典:田村、方言:沙流)
- tekeepakiun
- テケエパキウン 【副】[tek-eepaki-un 手・の次々の所・へ](次の言い回しの中で) tekeepakiun útek テケエパキウン ウテㇰ 手の先の用事を言いつける(「そこのものを持って来て」というようなちょっとした用事を言いつけることを言う)。(W) a=resú ruwe ne ayne, tane anakne a=utek, tekeepakiun ka a=utek ka ki kor oka=an ayne tane poro hekaci ne an アレス ルウェ ネ アイネ、 タネ アナㇰネ アウテㇰ、 テケエパキウン カ アウテㇰ カ キ コㇿ オカアン アイネ タネ ポロ ヘカチ ネ アン (子どもを)育てているうちにもう手の先のちょっとした用事を言いつけたりして暮らしていたがそのうちに今はもう大きい少年になった。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tekemakaraye
- テケマカライェ 【他動】[tek-e-maka-raye 手・で・後へ・やる] 手で後ろへ押しやる。 en=tekemakaraye kor en=kopasrota エンテケマカライェ コㇿ エンコパㇱロタ (私は)(おまえなんか黙っていなさいと)手で後ろへ追うようにされて怒られた。(S) {E: to push back…with one's hands.} (出典:田村、方言:沙流)
- tekkuci(hi)
- テックチ(ヒ) 【名】[所](概は tekkut テックッ)…の手の入墨。 {E: the hand tatoos of…} (出典:田村、方言:沙流)
- tekkut
- テックッ 【名】[tek-kut 手・帯] 手(手の甲から前腕にかけて)の入墨。(W) ☆参考 昔の成人女性は口のまわりだけでなく手の甲から前腕にかけても入れ墨をしていた。 ちょうど飾り布を帯状に巻いたようなデザインで、 横に平行して並ぶ数本の1〜1.5センチ幅ぐらいの帯状のすじと、 斜めに交差するやや細めのすじ数本とを基調とし、 ほかに点や折れ曲がった線などが加えられることもあった。 {E: a hand tatoo.} (出典:田村、方言:沙流)
- teknum
- テㇰヌㇺ 【名】[概][tek-num 手・粒] 拳(こぶし)を握っている手首から先、 にぎりこぶし。 teknum takup etuk kane kú=isitoma テㇰヌㇺ タクㇷ゚ エトゥㇰ カネ クイシトマ にぎりこぶしだけが出てきて恐ろしかった。(S) {E: the fists.} (出典:田村、方言:沙流)
- tekrarire
- テㇰラリレ 【他動】[tek-rari-re 手・…を押えつける・させる]…を手でギューッとつかむ。 kuwa kurkasi/tekrarire クワ クㇽカシ/テㇰラリレ [雅]杖の上を手でギューッっとつかんでいる。(Sユーカラ) {E: to take, grab…firmly by hand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- teksama(ha)
- テㇰサマ(ハ) 【位名】[所](概は teksam テㇰサㇺ) ①…の横/脇、 その横/脇。 ②[雅]…のすぐそば。 i=teksama ta/cisiruture イテㇰサマ タ/チシルトゥレ [雅]私のそばに寄って来た。(Sユーカラ) kamuy menoko/teksama ta カムイ メノコ/テㇰサマ タ [雅]女神のすぐそばに。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- teksaykare
- テㇰサイカレ 【他動】[tek-say-kar-e 手・一巻き・つくる・させる] …をサッと手に取る。 néa suwop Kasunte nispa a=kotúriri, yayrenkane teksaykare ネア スウォㇷ゚ カスンテ ニㇱパ アコトゥリリ、 ヤイレンカネ テㇰサイカレ 私はその箱をカスンテ氏に差し出した。 彼は喜んでサッと取った。(HK民話) {E: to take…quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tektuyka
- テㇰトゥイカ 【名】[tek-tuyka 手・の上側] 手の上側。 tektuyka ta amam pus uwecururse テㇰトゥイカ タ アマㇺ プㇱ ウウェチュルㇽセ まるで手の上に稲の穂が集まってくるようだ(稲の穂を摘むときの表現)。(S) {E: the upper arms.} (出典:田村、方言:沙流)
- temi(hi)
- テミ(ヒ) 【名】[所](概は tem テㇺ)…の両手をひろげた両こぶしの間(の長さ)、 …の尋(ひろ)数。 temi pakari テミ パカリ 何間あるか両手をのばして計る。(S) e=temi takne エテミ タㇰネ あなたの両腕をひろげた長さは短い。(S) {E: the length of one's outstretched arms of…} (出典:田村、方言:沙流)
- temkoro
- テㇺコロ 【名】[所](概 temkor は未出) …の(子どもをだいている)ひざの上。 a=kor ponpe/……/a=temkoro ta/aworun/a=rimsere kor/a=horíppare kor アコㇿ ポンペ/……/アテㇺコロ タ/アウォルン/アリㇺセレ コㇿ/アホリッパレ コㇿ 私は私の赤ちゃんを(中略)ひざの上にだいてピョンピョン跳ねさせながら。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- tempatempa
- テンパテンパ 【他動】[tem-pa-tempa (手を表す語根)・(他動詞複数形形成)・(重複)](人)をもみ療治する。 ku=tapsutu arka na en=tempatempa クタㇷ゚ストゥ アㇻカ ナ エンテンパテンパ (私は)肩が痛いからもんでください。(S) {E: to give a healing massage (to someone).} (出典:田村、方言:沙流)
- tenki
- テンキ 【名】あざ。 tenki o kus oka utar ne kus na uimak ta ene oka hi ne テンキ オ クㇱ オカ ウタㇻ ネ クㇱ ナ ウイマㇰ タ エネ オカ ヒ ネ あざのある血統だからまだこれから何代もそうなるのだよ。(S) húre tenki フレ テンキ 赤あざ。(S) kunne tenki クンネ テンキ 黒あざ。(S) {E: a birthmark; a bruise.} (出典:田村、方言:沙流)
- tepo
- テポ 【位名】[te-po ここ・(指小辞)](次の語の中で)ちょうどここ、 自分のすぐ近く。 tan tepo ta タン テポ タ ついここに、 すぐここに。 tan tepo ta/i=teksama ta/cisiruture タン テポ タ/イテㇰサマ タ/チシルトゥレ [雅]すぐ近くに私のそばに寄って来た。(Sユーカラ) tap tepo ta タㇷ゚ テポ タ いまここに。(W神謡) {E: near oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tépu
- テプ 【名】[< 日本語] テープ。 {E: a tape.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tes 3
- テㇱ 【名詞語根】長く(遠くまで)続いているもの/ところ(?)。 ota オタ 砂; otates オタテㇱ 長く続いている砂浜。 (出典:田村、方言:沙流)
- tesapa
- テサパ 【名】[< 日本語 てーしゃば(停車場)] 列車の駅。 {E: a railway station.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tese
- テセ 【他動】(敷物)を編む(ござ編み器 iteseni イテセニ を使い、 平行に並べたガマなどの繊維を、 端に石のおもりをつけた糸で交互に押えて編んでいく)。 ☆参考 自は itese イテセ。 敷物は toma トマ、 その中でござは citarpe チタㇻペ、 色の模様の入ったのは níkapunpe ニカプンペ。 {E: to knit, weave matting.} (出典:田村、方言:沙流)
- teske 1
- テㇱケ 【自動】[tes-ke (反る/反らすことを表す語根)・(自動詞形成)] そる(反る)、 それる。 tekkupi kasi ta ay teske wa, a=tumámaha ay epeka ka somo ki テックピ カシ タ アイ テㇱケ ワ、 アトゥママハ アイ エペカ カ ソモ キ (アホウドリの)翼の上で(疫病神の)矢がそれて、 私の体まで届かない。(HK民話) {E: to be warped; curved.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tesketeske
- テㇱケテㇱケ 【自動】[teske-teske そる・(重複)]ピンピンそりかえる。 imanit ka ta/poro a=yupi/tesketeske イマニッ カ タ/ポロ アユピ/テㇱケテㇱケ 焼き串にさされて私の大きい兄はピンピンそりかえっていた。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
- to 2
- ト 【名】[概](所は tóho トホ) ①日(太陽ではなく日にちの日)、 昼間、 日にち。 sinean to ta シネアン ト タ ある日のこと。 iye-ererko to イイェ エレㇾコ ト 三日目の日。 to tanne ト タンネ 日が長い(=tókap tanne トカㇷ゚ タンネ)。(S) to takne ト タㇰネ 日が短い(=tókap takne トカㇷ゚ タㇰネ)。(S) to epitta ト エピッタ 昼間中(=一日中)。 to epitta tónomokor wa an ト エピッタ トノモコㇿ ワ アン (彼は)一日中昼寝している。(S) to a=uk ト アウㇰ [日を・わたしたち/人一般が・受け取る] 日がたつ。 to a=uk ru túnas ト アウㇰ ル トゥナㇱ 日のたつのが早い。(S) to okere ト オケレ 一日中、 日が暮れるまで。 to okere sinot kor an ト オケレ シノッ コラン (彼は)一日中遊んでいる。(S) (注 tókap トカㇷ゚ 昼間、 kunne クンネ 夜。) ②(数連体詞の後に置かれて、 日数の単位。) sine to シネ ト 一日。 tu to トゥ ト 二日間(=tutko トゥッコ)。 re to レ ト 三日間(=rerko レㇾコ)。 íne to イネ ト 四日間(=íne rerko イネ レㇾコ)。 henpak to ヘンパㇰ ト 何日(=henpak rerko ヘンパㇰ レㇾコ)。 (注 月の中の日の名称と同形。 ただし沙流川下流のワテケさんは、 二日間以上と「何日間」とを表すのに、 日の名称と区別して、 かっこの中のような言い方をより多く使っていた。) ③(数連体詞の後に置かれて、 月の中の日の名称。) sine to シネ ト ついたち(月の第一日)。 tu to トゥ ト 二日(月の第二日)。 re to レ ト 三日(月の第三日)。 tan cup re to an tóho ta タン チュㇷ゚ レ ト アン トホ タ 今月の三日の日に。 (注 「…番目の…」を表す iye-e- イイェエ という言い方があるが月の中の日を言い表すのにはそれは使われない。 月の最初の日、 二日目、 …と一日間、 二日間、 …とは同形である。) {E: ①day; daytime. ②a unit for counting days. ③the days of the month.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toan
- トアン 【連体】[単](複は tooká トオカ)[to-an あそこ/そこに・ある/いる] あそこ/そこにある/いるあの、 その。 toan kur トアン クㇽ あの人/その人。 toan ta トアン タ(=toanta トアンタ) あそこに、 あそこで、 そこに、 そこで。 toan uske トアン ウㇱケ あそこ。 toan uske wano eykusne anak mosma kur kor uske ne トアン ウㇱケ ワノ エイクㇱネ アナㇰ モㇱマ クㇽ コㇿ ウㇱケ ネ あそこから向こうはほかの人の場所だ。(S) {E: that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tóho
- トホ 【名】[所](概は to ト)…の日、 (…した)その日。 hacigaci cup íne tóho ta はちがちチュㇷ゚ イネ トホ タ 八月の四日に。 {E: the day of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tókap
- トカㇷ゚ 【名/副】[to-kap 日・(?)] ①昼間、 昼。 tane tókap an noyne タネ トカㇷ゚ アン ノイネ もうお昼ごろらしい。(W) kunneywa an kor tókap an kor onuman an kor クンネイワ アン コㇿ トカㇷ゚ アン コㇿ オヌマン アン コㇿ 朝ごとに昼ごとに晩ごとに=毎朝毎昼毎晩。(S会話) tókap cup トカㇷ゚ チュㇷ゚ ☞tókapcup トカㇷ゚チュㇷ゚。 tókap heporap トカㇷ゚ ヘポラㇷ゚ ☞tókapheporap トカㇷ゚ヘポラㇷ゚。 tókap ipe トカㇷ゚ イペ ☞tókap(ォ)ipe トカㇷ゚イペ/トカピペ。 tókap mokor トカㇷ゚ モコㇿ ☞tókapmokor トカㇷ゚モコㇿ ②(副詞的に使って)昼に。 tókap e トカㇷ゚ エ …を昼食に食べる。 “hempara iwak?” “tókap iwak“ 「ヘンパラ イワㇰ?」「トカㇷ゚ イワㇰ」 「いつ(仕事から家に)帰る?」「昼に帰る。」 (S) kunne tókap クンネ トカㇷ゚ 夜も昼も。 kunne ka tókap ka クンネ カ トカㇷ゚ カ 夜も昼も。 kunne hene tókap hene クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ 夜も昼も、 夜でも昼でも(口承文学では上の三つの中でこの形が最も多く使われる)。 sir-tókap シットカㇷ゚ 昼になる。 {E: ①day; daytime. ②in, during the day, the daytime.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tókap(')ipe
- トカㇷ゚イペ/トカピペ 【自動/名】①[自動]昼食を食べる。 ku=tokapipe ka somo ki wa ku=kemnoye noyne ku=yaynu クトカピペ カ ソモ キ ワ クケㇺノイェ ノイネ クヤイヌ 私はお昼も食べてないので飢え死にしそうな気がする。(S) ②[名]昼食。 tanto anak rataskep tókap'ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン きょうは野菜のまぜ煮が昼食になる=きょうの昼ごはんは野菜のまぜ煮だ。(S) {E: (to eat) lunch.} (出典:田村、方言:沙流)
- tókapmokor
- トカㇷ゚モコㇿ 【自動】[tókap-mokor 昼・眠る] 昼寝をする(=tókap mokor トカㇷ゚ モコㇿ)。 ku=tokapmokor ka somo ki no クトカㇷ゚モコㇿ カ ソモ キ ノ (私は)昼寝もせずに(tókap ku=mokor ka somo ki no トカㇷ゚ クモコㇿ カ ソモ キ ノ とも言う)。(S) {E: to have, take a(n) (afternoon) nap.} (出典:田村、方言:沙流)
- tókapracici
- トカㇷ゚ラチチ 【自動】[tókap-racici 昼間・…をダランと下げている]いねむりする(コックリコックリと舟をこぐ)。 “mákip e=tokapracici siri somo he an?” 「マキㇷ゚ エトカㇷ゚ラチチ シリ ソモ ヘ アン?」 「どうしてあんたいねむりしてるんでないの?」(次のなぞなぞの言葉を使って冗談に言っている。) kusuri o poysu atte wa yáke ta tókapracici p/tókapracici an pe hńta ne? クスリ オ ポイス アッテ ワ ヤケ タ トカㇷ゚ラチチㇷ゚/トカㇷ゚ラチチ アン ペ フンタ ネ? 薬のはいった小鍋をかけてその炉端でいねむりしているものはなんだ? (なぞなぞで答えは Kusur Tokapci クスッ トカㇷ゚チ 釧路と十勝。) ☆参考 通常、 いねむりすることは aysuye アイスイェ と言う。 {E: to take a nap; doze.} (出典:田村、方言:沙流)
- tókitto
- トキット 【名】[動物](鳥の名。) ☆参考 「夏の夕方 toːkittoː húci tottoː トーキットー フチ トットー と鳴く。 あまりやかましくなく、 おとなしく鳴く。 おばあちゃんに育てられた子ども、 ウバユリとりに húci フチ《おばあちゃん》が行って、 子どもを sinta シンタ《ゆりかご》に入れておいたのが、 そのまま「魔物」にさらわれ、 どこかに置かれて、 おなかがすいて húci totto フチ トットー《おばあちゃん、 おっぱい》と呼びながら死んだ。 その魂が鳥になった。 sinta シンタ のようなかっこうの鳥だと言う。 見たことはない。」 (S) 〔知分類 p.197 コノハズク(チトセ、 チカブミ)〕 {E: name of a bird (a Japanese goat-sucker (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- tokkoni
- トッコニ 【名】[動物] ヘビ(総称)。(W) ☆参考 ヘビを呼ぶのに通常は tannekamuy タンネカムイ《長い神》、 kinasut キナスッ《草の下》、 kinasutkur キナスックㇽ《草の下の人(神)》などの呼び名を使う。 tuskorokokko トゥㇱコロコッコ《綱を持つばけもの》は悪口。〔知分類 p.225「マムシ」〕 {E: a snake.} (出典:田村、方言:沙流)
- tokpa
- トㇰパ 【他動】[tok-pa (擬音/擬態の語根)・[複]] …をつつく、 …を刃物や彫刻刀の先でつついて刻み目をつける、 (かたいもの)をたたきほがす、 …をカチンカチンとたたいて割れ目をつける。 ☆参考 tawki タウキ 刀物でたたきつけて傷つける。 {E: to poke, cut, scratch, mark…with a knife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toktokse
- トㇰトㇰセ 【自動】[tok-tok-se (擬音の語根)・(重複)・という] 動悸がする、 脈が早い。 ku=sanpe toktokse クサンペ トㇰトㇰセ 心臓がドキドキする。(S) {E: to beat; palpitate.} (出典:田村、方言:沙流)
- tom 2
- トㇺ 【位名】[概](所は tomo トモ) ①面の中ほど、 ぶつかったりたたいたりめがけて向かって行ったりする対象の位置。 pira tom wa carase nay ピラ トㇺ ワ チャラセ ナイ 崖の中ほどから流れ下る沢。(S) hur tom wa フットンマ 山の斜面の中ほどから。(S) en=tom unno sukus tom wa ku=sesek エントㇺ ウンノ スクㇱ トㇺ ワ クセセㇰ 私に日がさして暑い(後の tom トㇺ は《照る》)。(S) ② ☞tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ。 ☞tom(o) oytak トㇺ/トモ オイタㇰ。 ③(動名詞の後に置かれて)…している最中に。 inkar tom ta インカッ トㇺ タ [慣用句]見てる間に。(S) urameturente wa nepkipa p ne kusu, inkar tom ta nispa nepa ウラメトゥレンテ ワ ネㇷ゚キパㇷ゚ ネ クス、 インカッ トㇺ タ ニㇱパ ネパ (彼らは)心を合わせて皆で働くものだから、 見る見るうちに金持ちになる。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tom(o) kokanu
- トㇺ/トモ コカヌ 【連他動】[まん中/正面・をよく傾聴する]…に忠実に従う。 e=ye p tomo kokanu utar エイェㇷ゚ トモ コカヌ ウタㇻ あなたの言うことをよく聞いてそのとおりにする人々。(W神謡語り) i=attomsama tomo kokanu kamuy patek イアットㇺサマ トモ コカヌ カムイ パテㇰ 私たちの言うことにすべて忠実に従う神ばかり。(W神謡語り) {E: to leave something to…} (出典:田村、方言:沙流)
- toma
- トマ 【名】[< 日本語 とま(苫)](大きい)ござ、 敷物。 ☆参考 炉端の座席に敷く小さい(畳ぐらいの大きさの)ござは citarpe チタㇻペ、 黒や赤の模様の入ったのは níkapunpe ニカプンペ と言う。 {E: straw matting.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomikanuye
- トミカヌイェ 【自動】[tomika-nuye 刀のさや・に彫刻をする][雅] 刀のさやに彫刻をする。 sirkanuye/tomikanuye/tapan pe patek/nepki ne a=ki シㇼカヌイェ/トミカヌイェ/タパン ペ パテㇰ/ネㇷ゚キ ネ アキ 私は刀のさやに彫刻をし、 このことばかりを仕事にしていた。(Sユーカラ) ☆参考 sirkanuye シㇼカヌイェ、 ikorkanuye イコㇿカヌイェ とも言い、 この用例のように、 二つを並べて対句にして言う。 {E: the outside, surface of the sheath of a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tomo
- トモ 【位名】[所](概は tom トㇺ) ①面の中ほど、 ぶつかったりめがけて向かって行ったりする対象の位置。 tomo unno トモ ウンノ まっすぐそこに向かって。 ☞tom(o) kokanu トㇺ/トモ コカヌ、 tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ、 tom(o) oytak トㇺ/トモ オイタㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toni
- トニ 【位名】[ton(< toon)-(h)i あそこの・所][雅](次の表現で)あそこ、 あちらの(遠くの)ほう。 toni unma/tani unma トニ ウンマ/タニ ウンマ [雅]あちらのほうへこちらのほうへ。(Sユーカラ) ☆参考 日常語で toaní トアニ、 tooní トオニ。 {E: over there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tónomokor
- トノモコㇿ 【自動】[tóno(< tónon)-mokor 昼間・眠る] 昼寝する。(S) {E: to take, have a(n) (afternoon) nap.} (出典:田村、方言:沙流)
- tonon 1
- トノン 【自動】[to-non(< nun) 乳・を吸う]乳を飲む。 tonon kor an トノン コㇿ アン 乳を飲んでいる。(S) ☆参考 totto e トット エ とも言う。 {E: to suck milk; take mother's milk.} (出典:田村、方言:沙流)
- tonto
- トント 【名】①毛を抜いた皮。 ②なめし皮。 tonto rus トント ルㇱ なめした毛皮。 〔知分類 人間 p.120〕 {E: ①a skin stripped of hair or fur. ②tanned leather.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tontorus
- トントルㇱ 【名】[tonto-rus なめし皮・毛皮] 毛のついたままでなめした皮(片面なめし皮で片面は毛になっている)。 {E: a tanned skin with fur attached.} (出典:田村、方言:沙流)
- too
- トオ 【副】[to-o ほらあそこに・(強調)] ほらあそこに、 ずうっと遠く。 too rik ta arpa wa トオ リㇰ タ アㇻパ ワ ずうっと上まで上がって行って。(W民話) too hopuni híne トオ ホプニ ヒネ ずうっと飛んで行って。(S民話) ☆発音 トーとのばさず、 トとオを区切って発音する。 トツオーを早く言えばだいたいその音になる。 ☆参考 toop トオㇷ゚ はるか遠く。 {E: faraway.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toonéno
- トオネノ 【副】[too-néno あれ・のように]あのように。 toonéno a=kar yak pirka トオネノ アカㇻ ヤㇰ ピㇼカ あのようにすればいい。(S) ☆参考 taanéno タアネノ このように。 {E: like that.} (出典:田村、方言:沙流)
- toop
- トオㇷ゚ 【副】[to-o-p ほらあそこに・(強調)・(語末子音)] ずうっとはるか遠く。 toop tuyma hi wa k=ek wa ku=sireramiskari トオㇷ゚ トゥイマ ヒ ワ ケㇰ ワ クシレラミㇱカリ ずうっと遠い所から来て私は土地不案内です。(S) toop Karapto wano トオㇷ゚ カラㇷ゚ト ワノ はるか樺太から。(S言い伝え) toop Akan sekor a=ye uskehe ta トオㇷ゚ アカン セコㇿ アイェ ウㇱケヘ タ ずうっと遠く阿寒という所に。(S会話) toop iwor or un a=se wa トオㇷ゚ イウォロルン アセ ワ ずうっと遠く山奥へ背負って行って。(W民話) ☆参考 too トオ とニュアンスは異なるが同じ文脈でも使える場合も多い。 しかし家の中や見える所、 歩いて行ける程度の所については too トオ が使われ、 海外の見知らぬ国や、 普通に山菜とりなどには行くこともない山奥の地については toop トオㇷ゚ が使われている。 その中間の程度の所については両方が使われている。 また too トオ は「…にある」「…に行く」のような表現の前でばかり使われ、 toop トオㇷ゚ は「…から来る」や「…だ」のような表現の前でも使われている。 {E: faraway.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- top
- トㇷ゚ 【名】[植物]竹。 ☆参考 huttat フッタッ ササ。 huttattop フッタットㇷ゚ ササダケ。 〔知分類 p.2〕 {E: bamboo.} (出典:田村、方言:沙流)
- topsar
- トㇷ゚サㇻ 【名】[top-sar 竹・(葦)原][植物] 竹やぶ。 ☆参考 木の林は nítay ニタイ。 〔知分類 p.282 top-sar 笹やぶ〕 {E: a bamboo grove.} (出典:田村、方言:沙流)
- tóri 2
- トリ 【後副】逗留する、 一日いっぱい過ごす。 sine to tóri シネ ト トリ 中一日いっぱい過ごして(行った日に泊まり、 翌日一日過ごしてまた泊まり、 翌々日帰ることを言う)。 sineto tori wa ek シネト トリ ワ エㇰ 一日泊まって来なさい(今日行って明日一日遊んで明後日帰りなさい)。(S) {E: to stay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tos
- トㇱ 【助詞】(強めの助詞) …こそ、 …は、 …が。 (多くの場合、 終助詞 nek ネㇰ を結びとする係り結びで) tos…nek! トㇱ…ネㇰ! …さ、 …ぞ。 (しばしば後に強めの助詞 to ト《ほらそこに》を伴って) tos to…nek! トㇱ ト …ネㇰ! …さ、 …ぞ。 ruhure unin huku e=mi ruwe tos to an nek ルフレ ウニン フク エミ ルウェ トㇱ ト アン ネㇰ うす赤っぽい服をあなたがそれそこに着ているんだよ(ruhure unin ルフレ ウニン とはどのような色かという質問に答えて)。 ☆参考 同様の文脈で tas タㇱ とも言い、 tas タㇱ のほうがずっと多く使われる。 {E: an emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tósir
- トシㇼ 【名】[to-sir 沼/池・地](?) 川岸が川の流れで丸くえぐられて、 がけ下のようになっている所。 iwor or ta tósir corpok ta nuynak=an wa イウォロッタ トシㇼ チョㇿポㇰ タ ヌイナㇰアン ワ 私は山奥で川縁のがけの下に隠れていて。(W民話) {E: the under part of the bank of a river (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tósitcakcak
- トシッチャㇰチャㇰ 【名】[tosir-cakcak 川岸のえぐられた所・(別の鳥の名)][動物](鳥の名)セキレイ(?)(図鑑では)キセキレイ、 セグロセキレイ。 「水の流れの所にいる。 cakcak チャㇰチャㇰ はしっぽを振らない。」 (S) ☞ociwcir オチウチㇼ 〔知分類 p.191 ミソサザイ((レブンケ))〕 {E: a wagtail (bird).} (出典:田村、方言:沙流)
- toska
- トㇱカ 【名】[概/所] ①川堤、 川の土手。 toska pes ran トㇱカ ペㇱ ラン 坂を下る。(W) tóska corpok ta トㇱカ チョㇿポㇰ タ 土手の下に。(W民話) toska íka トㇱカ イカ 川があふれる、 川水がふえて堤を越す。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ [隠]堤防があふれるぞ=あまり言ったら泣くからもういいかげんにやめなさい。(S) ②山のようにたくさん。 sake toska サケ トㇱカ たくさんの酒。(W民話) maratto toska マラット トㇱカ たくさんの酒宴のごちそう。(W民話) {E: ①the bank of a river. ②a mountain like quantity.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toskaha
- トㇱカハ 【名】[所](概は toska トㇱカ) …の堤、 …の山(山のようにたくさんの…)。 hunpe ca a ca a híne ray-toskaha ikiri kar híne フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カリネ 鯨肉を切り取って切り取ってものすごく大きな山積みをたくさんつくって。(S民話) {E: the bank of…; a mountain of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tososo
- トソソ 【他動】[toso-so …を荒らす・(重複)] ①…を荒らす。 ②(ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の呼び名の一部の後半部。)Sanka-tososo サンカトソソ 棚荒らし。(Sユーカラ) ☞Kotan-sitcire コタン シッチレ {E: ①to lavage, ruin, damage… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tosto
- トㇱト 【副】[< tos-to (強めの助詞)・(強めの助詞)そこに]ほらそこに。 tosto ek kor an nek トㇱト エㇰ コㇿ アン ネㇰ それそこに来ているよ。 ☆対語 tasta タㇱタ ほらここに。 (出典:田村、方言:沙流)
- toy 1
- トイ 【名】土地、 地面、 田畑。 siyamam toy シヤマㇺ トイ 田んぼ、 稲田。 toy ka ciw kus トイ カ チウ クㇱ 川があふれて田畑が水をかぶる。 toy ka osma トイ カ オㇱマ 地に落ちる。 toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ 地上に高くそびえる。 toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コㇿ アン (彼は)畑で働いている。(W) {E: earth; land; ground; fields.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tóya
- トヤ 【位名】[to-ya 湖/沼・の岸](=to ya ト ヤ)湖/沼の岸、 湖畔。 Tóya トヤ 洞爺の語源。 Kutcaro tóho poro to tóya ta クッチャロ トホ ポロ ト トヤ タ 屈斜路湖という大きな湖の湖畔に。(S会話) {E: the shore of a lake, swamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toykar
- トイカㇻ 【自動】[toy-kar 畑・をつくる] 畑をつくる。 ☆参考 「農業」の訳語として出た。 畑作することは通常 toyta トイタ という。 {E: to make a field, a farm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toypuhu
- トイプフ 【名】[所](概 toypu トイプ の用例は未出)[toy-pu-hu 土・倉・(所属語尾)](地面の上に積み上げられた)…の山積み。 nipes kap poronno toypuhu an pe ne hike ニペㇱ カㇷ゚ ポロンノ トイプフ アン ペ ネ ヒケ シナの木の皮のかすの部分が山のようにあったのだが。(HC民話) {E: a pile, mountain of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- toypunki
- トイプンキ 【名】[toy-punki 土地・番人] 土地の「番兵」(=番人)=土地の目印の木。 toypunki ne kus a=kar wa a=así wa an トイプンキ ネ クㇱ アカㇻ ワ アアシ ワ アン 土地の番兵にこしらって(=つくって)立ててある。(S) ☆参考 木の棒を縦横十文字に(ちょうど十字架のような形に)組み合わせてしばったもの(kuytakpe クイタㇰペ)を、 自分の見つけた所だという目印として立てておく。 その十文字の木を言う。(S) ☞kuytakpe クイタㇰペ {E: a wooden cross used as a land marker.} (出典:田村、方言:沙流)
- toyre
- トイレ 【自動】地響きする。 humi toyre kane korka hemanta tuwapneko pus humi an? フミ トイレ カネ コㇿカ ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 音が地響きしているけれど何がものすごい音をたてて爆発したのだろう。(S) {E: for the earth to rumble.} (出典:田村、方言:沙流)
- toysintoko
- トイシントコ 【名】[toy-sintoko 土・大きい容器] 死者と共に墓に入れる水を入れる入れ物。 {E: a water container placed in the grave with a dead body.} (出典:田村、方言:沙流)
- toytoy
- トイトイ 【名】[toy-toy 地/土・(重複)] 土、 泥、 地面。 toanta an toytoy yaci ne wa an トアンタ アン トイトイ ヤチ ネ ワ アン あそこにある土はドロドロになっている。(W) toytoy us kam/toytoy us cep/se wa iwak wa トイトイ ウㇱ カㇺ/トイトイ ウㇱ チェㇷ゚/セ ワ イワㇰ ワ 土のついた肉、 土のついた魚を持って帰って来て(サダモさんは、 土の上をひきずって持って来たのだろうと言う。 また別の古老による、 新鮮な肉、 新鮮な魚を意味するという解釈もある)。(Sユーカラ) {E: earth; mud; ground.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tu-makke-sama
- トゥマッケサマ 【名】[tu-makke-sama 二つの・奥・(< のそば)] tu-makke-sama kotuye トゥマッケサマ コトゥイェ 何度だめだと言われても言うことをきかずに自分の意志を通す。 sekor hawean yakka tumakkesama a=kotúye híne sama ta hotke=an セコㇿ ハウェアン ヤッカ トゥマッケサマ アコトゥイェ ヒネ サマ タ ホッケアン …と(彼は)言ったけれども私は何度言われても言うことを聞かず彼のそばに寝た。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuk
- トゥㇰ 【自動】(芽が)出る、 (植物が)伸びる、 生長する (「おがる」)。 keni tuk ケニ トゥㇰ (木や草の)芽が出る、 芽をふく。 kina tuk pekor iki キナ トゥㇰ ペコㇿ イキ (子どもが)まるで草がのびるようにすくすくと育つ。 itto tuk pekor イット トゥㇰ ペコㇿ「一日おがりにおがるように」まるで一日で大きくなるように(どんどん大きくなることを表す慣用表現)。(W) kotan/mosir tuk コタン/モシㇼ トゥㇰ 村/国が栄える方へ向かう。(W) {E: to grow; bud; sprout.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tukan
- トゥカン 【他動】…を撃つ(鉄砲や弓で)。 {E: to attack… (with guns, bows and arrows).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tukari
- トゥカリ 【位名】[概/所] …の手前。 ruyka tukari ta en=etunankar ルイカ トゥカリ タ エネトゥナンカㇻ 橋の手前で出会った(「いきあった」)。(S) toy tukari eapamaka トイ トゥカリ エアパマカ (直訳すると)地面の手前で戸をあける=地面に近いごく下の方で戸をあける(遠慮ぶかく身を低くして入る様子の描写)。 toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ (直訳すると)地面のすぐ近くの所で低くなる=地上に高くそびえ立つ。 ☆参考 すぐそばのことには言わない。 「本箱の手前に本がある」というようなことには言わない。(S) ☆参考 空間的な手前を言う。 時間的な「以前」は etok エトㇰ[概]/etoko エトコ[所]。 {E: just before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tukarike
- トゥカリケ 【位名】[所](概は tukari トゥカリ) …の手前の所、 その手前の所。 too kamuy oka uske tukarike ta an poro tunpu トオ カムイ オカ ウㇱケ トゥカリケ タ アン ポロ トゥンプ あっちの神々がいる所(=神棚)の手前にある大きな部屋。(S) {E: a place this side of, just before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tukecaromap
- トゥケチャロマㇷ゚ 【名】[tu-kecar-oma-p 二つの・(?)・(そこ)にある・もの] 両方に刃のついた刀。 ☆参考 厚いカンビの皮(樺皮)か何かでさやをつくり、 その上に karinpa カリンパ《桜の木の皮》を巻いたりしてある。(S) ☆参考 kecar ケチャㇻ という語はない。(S) 刃は notak ノタㇰ。 {E: a double-bladed sword.} (出典:田村、方言:沙流)
- tukusas
- トゥクサㇱ §468 ワカメ ナンブワカメ (3) tukusas (tu-kú-sas)「トゥくサㇱ」[上記の音位転倒(metathesis)] ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
- tum 2
- トゥㇺ 【位名】[概](所は tumu)①(土・水・草むら・林など)の中、 (たくさん集まっているもの)のただ中。 ironne nítay tum ta イロンネ ニタイ トゥㇺ タ 密集した森の中で。(W民話) mákip toytum un nep ka kirirse haw as pekor háwas hawas マキㇷ゚ トイトゥㇺ ウン ネㇷ゚ カ キリㇼセ ハウ アㇱ ペコㇿ ハワㇱ ハワㇱ どうしたんだか土の中で何かキーキー言う声がするようだ。(S民話) ②[雅][慣用句] núpe tum wa ヌペ トゥンマ [涙・の中・から]涙を浮かべながら。(W神謡K) ☆参考 onnay オンナイ は家や入れものや穴などのように中で空洞になっているものの内部。 tom トㇺ は崖面のように、 正面に見えてぶつかったり当たったりし得るような面のまん中あたり。 ほかにも「中」と訳せる語はたくさんある。 ☞onnay オンナイ {E: in; in the middle of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumama(ha)
- トゥママ(ハ) 【名】[所](概は tumam トゥマㇺ) …の胴。 tumama tanne トゥママ タンネ 胴が長い。(S) {E: the trunk, body of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumasnu
- トゥマㇱヌ 【自動】[tum-asnu 力・が充分ある](体が)丈夫である、 健康である、 (棒のようなものが)丈夫だ(折れにくい)。 tumasnu cikuni kumaha kar トゥマㇱヌ チクニ クマハ カㇻ 丈夫な木で物干し竿をつくりなさい。(S) hemanta ene tumasnu p ne siri an hi an! ヘマンタ エネ トゥマㇱヌㇷ゚ ネ シリ アニ アン! なんとまあ強いもんだなあ(ものをたくさん背負ったりよく働き乱暴なこともする)。 tumasnu nociw トゥマㇱヌ ノチウ よく光る星。 {E: to be healthy; strong.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumi 1
- トゥミ 【名】戦争、 いくさ。 tumi an トゥミ アン 戦争がある、 戦争になる。(W) tumi epaye トゥミ エパイェ 戦争に行く。(W) tumi kor トゥミ コㇿ 戦争する(=tumikor トゥミコㇿ)。(W) tumi yupke トゥミ ユㇷ゚ケ 戦争がひどい=ひどい戦争がある。(W) tumi or un a=nisúk トゥミ オルン アニスㇰ 戦争に頼まれて行く=徴兵される。(W会話) tapan Sar kotan un topattumi sekor a=ye tumi ek katuhu タパン サㇻ コタヌン トパットゥミ セコライェ トゥミ エㇰ カトゥフ この沙流地域にトパットゥミという戦い(の軍団)が来たいきさつは。(W言い伝え) {E: war; a battle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tumsak
- トゥㇺサㇰ 【自動】[tum-sak 力・を持たない] 力が弱い。 hemanta ene tumsak siri! ヘマンタ エネ トゥㇺサㇰ シリ! なんて弱いんだろう。(S) ☆対語 tumkor トゥㇺコㇿ {E: to be weak.} (出典:田村、方言:沙流)
- tumsi
- トゥㇺシ 【名】何かについている「ぼんぼりこ」、 下げ飾り(箸の上端の木の飾り、 sintoko シントコ《大きい容器》に下げられた小さな飾り、 鎖鎌の分銅など、 短い鎖や紐でつけられブラブラゆれるようになっている小さいもの)。 ☆参考 木や金属のものを言う。 ししゆうした布の飾りは pusa プサ。 {E: a tassel (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- tumsikot
- トゥㇺシコッ 【名】[tumsi-kot 下げ飾り・ついている] 「ぼんぼりこ」(下げ飾り)が(紐や鎖でつけられて)ついている。 tumsikot sintoko トゥㇺシコッ シントコ シントコ(大きい容器、 この場合、 長方形だったという)と同じ形につくった小さい飾りが鎖で下がっているシントコ。(S) tumsikot pasuy トゥㇺシコッ パスイ【名】「ぼんぼりこ」みたいな下げ飾りのついている箸(菓子等を取るのに使う、 下げ飾りはひもでつけるのではなく、 一本の箸の上端をくりぬいて、 箸の本体から下げ飾りが鎖状につながっている形につくられている)。 {E: small wooden ornaments attached to various instruments (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
- túnas
- トゥナㇱ 【自動/副】①早い。 na túnas ナ トゥナㇱ まだ早い(起きなくてよい)。 eytasa e=tunas エイタサ エトゥナㇱ あなたはあまり早すぎる(二人で米をついているとき、 一方が早すぎるので間に合わない)。(S) túnas kanpi トゥナㇱ カンピ 速達。 túnas kanpi ani トゥナㇱ カンピ アニ 速達で。(W) ②[助動詞的用法]…するのが早い、 早く…する。 mokor túnas utar モコㇿ トゥナㇱ ウタㇻ 早寝の人々。 poro túnas ポロ トゥナㇱ 大きくなるのが早い、 早く大きくなる。 ③[副]早く(=túnasno トゥナㇱノ)。 túnas hopuni トゥナㇱ ホプニ 早く起きなさい。 a=unúhu ka túnas ray wa isam アウヌフ カ トゥナㇱ ライ ワ イサㇺ 母も早く死んでしまった。 {E: ①to be quick; fast; early. ②to do…quickly, fast; to be quick, fast at doing… ③quickly; fast; hurry; early.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- túne
- トゥネ 【自動】[tu-ne 一本の糸・のようである](?) ピンと張っている。 eytasa túne na, ikiya tuy na, ponno honnere エイタサ トゥネ ナ、 イキヤトゥイ ナ、 ポンノ ホンネレ あんまりピンと張っているよ、 切れるといけないから、 少したるませておきなさい。(S) {E: to be stretched taut.} (出典:田村、方言:沙流)
- túneno
- トゥネノ 【副】ピンと張って。 honne na, túneno turi wa anu ホンネ ナ、 トゥネノ トゥリ ワ アヌ たるんでいるよ、 ピンと張っておきなさい。(S) {E: stretched taut.} (出典:田村、方言:沙流)
- tunpu
- トゥンプ 【名】部屋。 kamuy oka uske tukarike ta an poro tunpu カムイ オカ ウㇱケ トゥカリケ タ アン ポロ トゥンプ 神棚の手前にある大きい部屋。(S) ☆参考 昔、 普通の家は部屋が分かれていなかった。 大きい家ではござをカーテンのように下げて間仕切りした。 その仕切られた所が tunpu トゥンプ。 口承文学には部屋のいくつもある大きな宮殿のような家が出てくる。 今の家の部屋を言うにも tunpu トゥンプ と言う。(S) {E: a room.} (出典:田村、方言:沙流)
- tura 2
- トゥラ 【後副】①…と一緒に、 …と連れだって(=turano)。 ku=yupo tura paye=as クユポ トゥラ パイェアㇱ (私たちは)(私たちの)兄と行く、 私の兄と連れだって行く。(S) ②(交換の対象)…と。 usa iyoype tura cihoki turano a=utáspare ウサ イヨイペ トゥラ チホキ トゥラノ アウタㇱパレ いろんな宝物と肉や魚の乾物と交換する。(S) ③cis tura チㇱ トゥラ (直訳すると)泣くとともに=泣きながら、 涙ながらに。 núpe tura ヌペ トゥラ 涙とともに(=涙を流して、 泣きながら)。 {E: together with, accompany…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turasi 2
- トゥラシ 【後副】…に沿って上(かみ)の方へ、 (川や沢)をさかのぼって。 nupuri turasi hemesu=an ヌプリ トゥラシ ヘメスアン 私は山をのぼって行った。(W民話) pet turasi kotan sipirasa ペッ トゥラシ コタン シピラサ 川沿いに集落が(下から上へと)広がっていった。(S言い伝え) {E: upstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turasino
- トゥラシノ 【後副】[turasi-no …に沿って上(かみ)の方へ・(副詞形成)] …に沿って上(かみ)の方へ、 …沿いに上(かみ)に向かってずうっと。 nay ka pirka hike, turasino kotan oka ナイ カ ピㇼカ ヒケ、 トゥラシノ コタン オカ 沢でもよい沢は、 それにそって集落ができている。(S言い伝え) {E: upstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turep
- トゥレㇷ゚ 【名】[植物] ウバユリ(「ウバイロ」)の根(食用)。 turep ta トゥレㇷ゚ タ ウバユリの根を掘る。 〔知分類 p.196 オオウバユリの鱗茎〕 {E: the roots of a kind of lily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tures
- トゥレㇱ 【名】[概](所は turesi(hi) トゥレシ(ヒ))[雅][古] ①妹(兄から見た妹)。 ②(姉から見た妹の意味で使われた例もある。) ☆参考 普通の話し言葉では、 兄から見た妹は matapa マタパ、 姉から見た妹は mátak マタㇰ。 ☞turesi トゥレシ 1 {E: ①a younger sister (from the perspective of an older brother).} (出典:田村、方言:沙流)
- turesi 1
- トゥレシ 【名】[< turesi(hi)]妹(兄から見た妹)(「…の妹」は kor turesi コッ トレシ)。 atuyso kurka/epunkine kamuy/kor turesi アトゥイソ クㇽカ/エプンキネ カムイ/コッ トゥレシ [雅]海外の地を守る神の妹。(Sユーカラ) a=kor turesi アコッ トゥレシ 私の妹、 わが妹。 ☆参考 血縁の妹とはかぎらない。 いとおしく思い、 いつくしんでいる女性を「妹」と呼ぶので、 養兄(育ての兄)が養っている女子を呼ぶとか、 また恋人や妻である場合もある。 日常語で「妹」を表す matapa マタパ、 mátak マタㇰ には、 そのような用法は未出。 ☞turesmacihi トゥレㇱマチヒ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turesi(hi) 2
- トゥレシ(ヒ) 【名】[所](概は tures トゥレㇱ)…の(兄に対する)妹。 ☆参考 同じ話し手が同じ伝承の中で matapaha マタパハ とも言っている。 {E: a, the younger sister of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- turiri
- トゥリリ 【他動】[turi-ri …を伸ばす・(重複)] …をスーッと伸ばす、 (手)をスーッとさしのべている。 tekehe turiri テケヘ トゥリリ 手をスーツと伸ばす。 Okikurmi kamuy kor katkemat hunpe rika kisma wa puyar kari turiri hi ta オキクㇽミ カムイ コㇿ カッケマッ フンペ リカ キㇱマ ワ プヤㇻ カリ トゥリリ ヒ タ オキクルミ神の奥方が鯨の脂身をつかんで窓からさしのべたときに。(HK民話) {E: to stretch…taut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tusa 1
- トゥサ 【自動】(病気や傷が)治る、 治癒する、 癒える。 húpo uske yétuye, tane tusa oasi kor an フポ ウㇱケ イェトゥイェ、 タネ トゥサ オアシ コㇿ アン できものできたとこ膿が出なくなった、 もうなおるところだ。(W) tane e=tusa ya? タネ エトゥサ ヤ? (あなたは)もう(病気が)なおったかい。(S) ☆参考 pirka ピㇼカ《よくなる》とも言う。 {E: for an illness, injury to heal; to recover from an illness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tusano
- トゥサノ 【自動】[tusa-no なおる・充分に] 病気がすっかりなおる、 全快する。 tane e=tusano ya? タネ エトゥサノ ヤ? (あなたは)もうすっかりなおりましたか。(S) tane anak piriːkano ku=tusano humi as タネ アナㇰ ピリーカノ クトゥサノ フミ アㇱ (私は)もう今ではすっかりなおりました。(S) {E: to heal completely.} (出典:田村、方言:沙流)
- tuskorokokko
- トゥㇱコロコッコ 【名】[tus-kor-okokko 綱・を持つ・ばけもの] ヘビ(呼び方の一つ、 「縄みたいだから。」 (W))。 ☆参考 tokkoni トッコニ、 kinasut キナスッ などヘビを表す語の使用を避けて言う言い方の一つ。 ☞tokkoni トッコニ、 kinasut キナスッ、 kinasutunkur キナストゥンクㇽ、 tannekamuy タンネカムイ {E: a snake.} (出典:田村、方言:沙流)
- tuskote
- トゥㇱコテ 【他動】[tus-kote 綱・を結びつける] …に綱をつける。 {E: to attach a rope to…} (出典:田村、方言:沙流)
- tusmak
- トゥㇱマㇰ 【他動】…の先を越す、 …と競争する。 etoko tusmak エトコ トゥㇱマㇰ[連他動] …の先を越す、 …より先回りする、 …よりも先に行く。 {E: to go ahead of, overtake…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tustek
- トゥㇱテㇰ 【自動】ボーツとなってわからなくなる。 「魔物にいたずらでもされたように気がボーツとなってしまってどっちがどうだかわからないような状態になること。 寝ていてうなされるのも。」 (S)「山歩いて行ってキツネか何かにばかされて同じとこ何回も歩いたりしているうちに体がどうやらおかしくなってボーツとしてくること。」 (S) ☆参考 北海道中部・東部の諸方言では、 だまっていることやじっとしていることを言う。 {E: to be in a vague, bewildered state.} (出典:田村、方言:沙流)
- tustekka
- トゥㇱテッカ 【他動】[tustek-ka ものに憑かれる・(他動詞化)](人)をボーっとさせわからなくさせる、 …をばかす。 (受け身の形、 つまり主語不定人称形)a=tustekka アトゥㇱテッカ ばかされる、 ボーッとなる。 kim ta sitturaynu ayne a=tustekka, cironnup orowa hene a=tustekka hi ne kuni ku=ramu キㇺ タ シットゥライヌ アイネ アトゥㇱテッカ、 チロンヌㇷ゚ オロワ ヘネ アトゥㇱテッカ ヒ ネ クニ クラム(彼は)山で迷って歩いているうちに何かにばかされた、 キツネにでもばかされたんだろうと(私は)思う。(S) ku=cinita wa yaani a=en=tustekka クチニタ ワ ヤアニ アエントゥㇱテッカ 私はうなされてもう少しで気が遠くなるところだった。(S) {E: to be bewildered; bewitched by…} (出典:田村、方言:沙流)
- tuwapneko
- トゥワㇷ゚ネコ 【副】[tuwapne-ko (?)・(反対の意味の副詞を形成する接尾辞)]ものすごく大きな音が響いて。 humi toyre kane korka hemanta tuwapneko pus humi an? フミ トイレ カネ コㇿカ ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 地響きして何だろうなあ、 ものすごい音がしたのは。(S) ☆参考 tuwapne トゥワㇷ゚ネ は[tuwap-ne (?)・のようである]だろうが、 tuwap トゥワㇷ゚ は不明。 {E: a reverberating, echoing sound.} (出典:田村、方言:沙流)
- tuy 2
- トゥイ 【自動】(花や葉が、 たばこの灰が)とれて落ちる。 seta numa tuy セタ ヌマ トゥイ 犬の毛が抜ける。(W) nonno tuy ノンノ トゥイ 花が散る。(S) níham tuy ニハㇺ トゥイ 木の葉が落ちる(一枚ポロッと取れて落ちる)。 ☆参考 他動詞は tuyre トゥイレ (たばこの灰などを)落とす。 ☆参考 木の葉などがたくさん落ちる(散る)ことは rapapse ラパㇷ゚セ。 {E: to break off.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuyka
- トゥイカ 【位名】[概](所は tuykasi/tuykaske トゥイカシ/トゥイカㇱケ) ①…の上、 …の上端、 (出入口や窓の)すぐ上の所。 tek tuyka ta amam pus uwecururse テㇰ トゥイカ タ アマㇺ プㇱ ウウェチュルㇽセ (稲の穂摘みをしていると)手の上側に稲の穂が集まってくるようだ。(S) ②(動詞の後に置かれて)…している最中。 onkami tuyka/itak omare オンカミ トゥイカ/イタコマレ [雅](その神は)拝礼 (伝統的な形のあいさつ)をしながら言葉を言った。(W神謡語り) tuyka ta トゥイカ タ …しながら/しているときに。 i=kusa tuyka ta a=kowépekennu イクサ トゥイカ タ アコウェペケンヌ 私は舟で川を渡してもらいながら(彼に)事情をたずねた。(NK民話) e=soyne tuyka ta Ayoro nupuri kasi un yam e=carpa nankor エソイネ トゥイカ タ アヨロ ヌプリ カシ ウン ヤㇺ エチャㇻパ ナンコㇿ あなたは外へ出ると同時にアヨロ山の上に栗をばらまきなさい。(W神謡語り) ☆参考 沙流川下流のサダモさんは、 ipe tuyka ta イペ トゥイカ タ《食べながら》はユカルの言葉で、 日常語では ipe=an kor イペアン コㇿ だと言った。 それに対し姉のワテケさんは「húci フチ《おばあさま》がよく言った」と反論した。 ☆参考 机やござや紙の「上」は tuyka トゥイカ ではなく ka カ。 ドアのすぐ「上」、 棒や杖の「上端」などが tuyka トゥイカ。 ☆参考 「…しながら」には kurka クㇽカ も使われる。 ☆対語 tuypok トゥイポㇰ {E: ①above… ②in the middle of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuyma
- トゥイマ 【自動】遠い。 tuyma uske トゥイマ ウㇱケ 遠い所。 tuyma hi wano k=ek トゥイマ ヒ ワノ ケㇰ 私は遠い所から来た。 tuyma repunkur トゥイマ レプンクㇽ (直訳すると)遠くの海外の人=外国人。 ☆対語 hanke ハンケ 近い。 {E: to be far; distant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuymaturi
- トゥイマトゥリ 【他動】[tuyma-turi 遠い・…を伸ばす](刀)を遠くに伸ばす。 (次の言い回しの中で) tuymaturi hanketuri トゥイマトゥリ ハンケトゥリ (刀)を遠くにかざし近くにかざす。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu ruwe ne アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス ルウェ ネ 私は私の太刀つくりの山刀を遠くにかざし近くにかざして悪神を払う舞いをしながら(彼に)あぶない目に会ったことの見舞いを言った。(HK民話) ☆参考 男子の舞いの所作の一つ。 低い声をふるわせながら、 刀を右手に持ち、 切っ先を上にまっすぐ立ててかざし、 腕を伸ばしたり縮めたりする。 悪神を払う所作だと言われている。 {E: to stretch out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuysam
- トゥイサㇺ 【位名】[tuy-sam (切る/切れることを表す語根)・…のそば] …のそば、 (斜めになっている所の)…のそば。 iwa tuysam/etanne maw/káne may ne/ciwnu イワ トゥイサㇺ/エタンネ マウ/カネ マイ ネ/チウヌ [雅]岩山のそばを長い神の息吹が金(かね)の響きのように流れてくる。(S自作のウポポ) {E: near; beside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- tuytektek
- トゥイテㇰテㇰ 【他動】[tuy-tektek 切る(tuye の語根)・瞬間に…する] …をパッとちょん切る、 …を一瞬に/バサリと切る。 nísapno tasiro etaytektek wa a=rekúci tuytektek nankor ニサㇷ゚ノ タシロ エタイテㇰテㇰ ワ アレクチ トゥイテㇰテㇰ ナンコㇿ 彼はサッと刀を抜いて私の首をバサリと切るでしょう。(W民話) {E: to cut… quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- u- 3
- ウ 【接頭】(他動詞、 後置副詞、 位置名詞など、 目的語をとる語に接頭してその目的語の代りになる、 すなわち取り得る目的語の数を一つへらす接頭辞の一つ。 つまり、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に i- イ《人/もの》, yay- ヤイ《自分》, si- シ《自分》がある。)互いを/互いに、 (一組または一群の人々の間で)一方が他方を/に、 ある人/人々が他の人/人々を/に。 kor コㇿ …を持つ; ukor ウコㇿ 互いを持つ=結婚する。 nukar ヌカㇻ …を見る; unukar ウヌカㇻ 互いを見る=相会う。 kasuy カスイ …を助ける; ukasuy ウカスイ 助け合う、 助け得る人が助けを必要としている人を助ける(主語はその人々)。 omap オマㇷ゚ …をかわいがる; uwomap ウウォマㇷ゚ [u-omap](子どもたちの中で)大きい子が小さい子をかわいがる(主語はその子どもたち)。 ekari エカリ …に向かって; uwekari[u-ekari] ウウェカリ 互いに向かって=両方から。 ka ta カ タ …の上に; uka ta ári ウカ タ アリ 一つの上に他の…を置く、 …を重ねる。 {E: with each other; mutually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uciwpare
- ウチウパレ 【他動】[u-ciw-pa-re 互い・に刺さる・[複]・させる](次の表現で) otu tapkanru ore tapkanru uciwpare オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル ウチウパレ 踏舞(両腕を広げて斜め上へかざし少し動かしながら一歩一歩進んで行く舞い)を何回も何回もくり返した。(W神謡語り) {E: to repeat over and over again.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhekote 1
- ウヘコテ 【自動】[単](複は uhekotpa ウヘコッパ)[u-he-kote 互いに・頭・をつなぐ] 互いに連れ添う、 一緒に暮らす。 hetopo kotankonnispa ne an wa eci=uhékote yakun ヘトポ コタンコンニㇱパ ネ アン マ エチウヘコテ ヤクン 彼はもとどおり村おさになって、 あなた方が夫婦になって一緒に暮らせば。(W民話) ☆参考 uheturaste ウヘトゥラㇱテ とも言う。 {E: to be married; live together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhekote 2
- ウヘコテ 【副】互いに、 互いの方に向かって。 tane anakne somo uhekote itak=an kus ne na タネ アナㇰネ ソモ ウヘコテ イタカン クㇱ ネ ナ もう互いに口をきかないことにしよう。(S言い伝え) {E: mutually; to face one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhopunpare
- ウホプンパレ 【自動】[複](単は用例がない)[u-hopunpa-re 互いを・起き上がる/立ち上がる[複]・させる](二人以上が皆) いっせいに起き上がる/立ち上がる。 {E: to get, stand up together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uhunak
- ウフナㇰ 【位名】このごろ(一、 二週間前から今まで)。 uhunak wano ウフナㇰ ワノ 「このごろから」(=このごろになって)、 最近。 uhunak wano mákip hawke a hawke a ruwe an un ウフナㇰ ワノ マキㇷ゚ ハウケ ア ハウケ ア ルウェ アヌン (彼は)このごろどうしたのか弱々しいねえ。(S) tap uhunak タㇷ゚ ウフナㇰ ついこのごろ。(W) (S) tap uhunak wano sirmeman タㇷ゚ ウフナㇰ ワノ シㇼメマン このごろはめっきり涼しくなった。(W) {E: recently (within the previous one to two weeks).} (出典:田村、方言:沙流)
- uhuy
- ウフイ 【自動】燃える、 焼ける、 こげる。 uhuy wa paspasi an ウフイ ワ パㇱパシ アン (パンが)こげて炭に(真っ黒に)なった。(W) cise uhuy チセ ウフイ 家が燃える(火事)。 kotan un rok hi maciya un rok hi uhuy wa paye コタン ウン ロキ マチヤ ウン ロキ ウフイ ワ パイェ 村のあった所や町のあった所が燃えて行った。(W会話) ratcako uhuy ラッチャコ ウフイ ランプが燃える(ともる)。 uhuy ikuspe ウフイ イクㇱペ 焼けた柱(女性が死んだあと焼いた家の)。 uhuy nicica ウフイ ニチチャ 「焼けぼっくい」焼け跡に立っている焼けこげた棒杭。(W会話) sir-uhuy シルフイ[完動]あたり/地/山が燃える(山火事や野火で)。 ☆参考 調理のことではなく、 家や野山や物などが燃えたり焼けたり、 食べ物でも焼けすぎてこげたりすることを言う。 {E: to be burnt; scorched.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uinnere
- ウインネレ 【自動】[u-inne-re 互い・大人数である・させる]一まとまりの人数が多い、 子どもが多い。 uinnere hike néno utari porono oka, umoyore hike utari ponno oka ウインネレ ヒケ ネノ ウタリ ポロノ オカ、 ウモヨレ ヒケ ウタリ ポンノ オカ 子どもが大勢できたものはそのように親戚が多くなっている、 子どもが少なかったものは親戚が少ない。(S) ☆対語 umoyore ウモヨレ。 {E: for there to be a lot of people; have a large family.} (出典:田村、方言:沙流)
- uirwakikor
- ウイㇼワキコㇿ 【自動】[u-irwaki-kor 互いを・兄弟姉妹[所]・を持つ]☆[発音]ウイㇽワキコㇿ。 ①兄弟姉妹の関係にある。 ②(名詞として)兄弟姉妹。 ☆参考 兄弟、 兄妹、 姉妹、 姉弟などの関係を区別せずに言う。 uyupikor ウユピコㇿ 兄弟/兄妹である、 usakor ウサコㇿ 姉妹/姉弟である、 uwakikor ウワキコㇿ 兄弟/姉弟である、 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 {E: ①to have, be brothers and sisters. ②brothers and sisters.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uirwakne
- ウイㇼワㇰネ 【自動】[u-irwak-ne 互いの・兄弟姉妹・である] 兄弟姉妹である。 uirwakne utar ウイㇼワㇰネ ウタㇻ[名]兄弟姉妹という関係にある人。 ☆発音 ウイㇽワㇰネ。 ☆参考 兄弟、 兄妹、 姉妹、 姉弟などの関係を区別せずに言う。 {E: to be brothers and sisters; siblings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uk
- ウㇰ 【他動】[単](複は uyna ウイナ) ①…を取る、 …を得る、 …を受け取る、 …を奪う。 noskike ta an a suwop a=uk wa ノㇱキケ タ アナ スウォㇷ゚ アウㇰ ワ まん中にあった箱を私は取って。(HK民話) haru pirkapi uk rusuy kusu ハル ピㇼカピ ウㇰ ルスイ クス よいみのり(食物の収穫)を得たいから。(S会話) ataye uk (その)料金を受け取る。 e=sanpehe a=uk kusu a=e=túra wa e=ek hi エサンペヘ アウㇰ クス アエトゥラ ワ エエキ あなたの心臓を取る(奪う)ためにあなたは連れられて来たことを。(S民話) yaku uk kamuy ヤク ウㇰ カムイ 役目を持たされている神。 ② ☞aske uk アㇱケ ウㇰ、 teke uk テケ ウㇰ ☆参考 「…を取って(人に)渡す」の意味では使われず、 「受け取る」、 「手に取る」、 「奪う」などを表す。 「そこにあるものを取って(私に渡して)下さい」と言うようなときは uk ウㇰ ではなく ekte エㇰテ《よこす》が使われる。 {E: to get, receive…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uka
- ウカ 【位名】[u-ka 互い・の上] 互いの上。 uka ta ウカ タ 互いの上に、 一つの上にまた一つ、 重なって/重ねて。 uka ta ári ウカ タ アリ [互いの上・に・…を置く[複]]一つの…の上にもう一つの…を置く、 (二つ以上の)…を重ねる。(W) {E: one on top of another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukaciw
- ウカチウ 【自動】[u-kaciw 互い・を槍等でつく](棒や槍などを、 ねらいを定めて投げて)互いに突き合う/刺し合う、 一方が他方を突く/刺す。 {E: to strike, hit, stab each other (with a stick, spear etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukaeraye
- ウカエライェ 【他動】[u-ka-e-raye 互い・の上・に・…を行かせる] 近道して尾根や沢の上の方を横切って行く。 ☞sítu-ukaeraye シトゥウカエライェ、 iwor-ukaeraye イウォㇿ ウカエライェ {E: to take a shortcut across a mountain ridge or mountain stream.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukakuspare
- ウカクㇱパレ 【他動】[u-ka-kus-pa-re 互い・の上・を通る・(複)・させる](次の慣用表現の中で)…を何回もくり返す。 otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]何回も何回も両手を広げてかざし一歩一歩進んでいく舞いをくり返した。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukaosma
- ウカオㇱマ 【自動】[u-ka-osma 互い・の上・にのる] 重なる、 たまる、 はかどる。 okkayo anak itak ukaosma ka koyaykus オッカヨ アナㇰ イタㇰ ウカオㇱマ カ コヤイクㇱ「男は言葉がはかどらん」(語彙調査の質問がどんどん進まない)。(W) {E: to progress.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukaosmare
- ウカオㇱマレ 【他動】[u-ka-osma-re 互い・の上・にのる・させる] …を上へ上へと入れてふやしていく、 …をためる、 (仕事)をたくさん次々に片づけていく=(仕事)がはかどる/できていく。 wakka ponno ponno ta wa ukaosmare ワッカ ポンノ ポンノ タ ワ ウカオㇱマレ 水を少しずつ汲んでためる。(S) hempara ukaosmare siri ne? ヘンパラ ウカオㇱマレ シリ ネ? (仕事が)いったいいつできるんだろう(主語は仕事をする人)。(S) {E: to progress with (one's work)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukarino
- ウカリノ 【副】[u-kari-no 互い・に代わる・(副詞形成)] 皆で代わるがわる(?)。 ranma ene aapte hi ukarino a=nu hawe ne ランマ エネ アアㇷ゚テ ヒ ウカリノ アヌ ハウェ ネ いつもそんなふうに、 もうだめだということを来る人来る人皆言って(私たちは)聞くのだなあ。(S) {E: for everyone to alternate, take turns.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukayukay
- ウカユカイ 【自動】[u-kay-ukay 互い・をおぶう・(重複)] たくさんしわがよっている。 nankapu ukayukay ナンカプ ウカユカイ 顔の皮膚がしわしわになっている、 顔にしわがたくさんある。 nanuhu epitta nankapu ukayukay ナヌフ エピッタ ナンカプ ウカユカイ 顔じゅう顔の皮がしわだらけだ。(S) e=nucittek e=nanuhu ukayukay earkinne ki ruwe an! エヌチッテㇰ エナヌフ ウカユカイ エアㇻキンネ キ ルウェ アン! あなたは年取ってあなたの顔はしわがずいぶんよったねえ。(S) ☞ukay ウカイ {E: to be very wrinkled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukere
- ウケレ 【自動】[u-kere 互い・にさわる] ふれあう(着物が)。 {E: to come into contact with.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukipniwkes
- ウキㇷ゚ニウケㇱ 【自動】[u-kipniwkes 互い・を救う](いのちを)助け合う、 仲間同士で一方が他方を救助する。 poyson sinep worosma wa mom wa nokan hekattar ukipniwkes kus iyaepaspa a korka nani orawkipa wa mom wa isam ポイソン シネㇷ゚ ウォロㇱマ ワ モンマ ノカン ヘカッタㇻ ウキㇷ゚ニウケㇱ クㇱ イヤエパㇱパ ア コㇿカ ナニ オラウキパ ワ モンマ イサㇺ 子どもが一人水に落ちて流れて小さい子ども達が助けようと岸づたいに走ったがじきに追いつけなくなって流れてしまった。 ☞kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ {E: to help save one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uko-enucisiske
- ウコエヌチシㇱケ 【他動】[uko-enucisiske 一緒に・…をじっと見つめる] …を皆一緒にじっと見つめる。 {E: for everyone together to stare at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukocorawki
- ウコチョラウキ 【自動】[u-ko-corawki 互い・に対して・攻撃する] 互いに攻め合う。 {E: to attack one another.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukocorawkipa
- ウコチョラウキパ 【自動】[複](ukocorawki ウコチョラウキ は単複の区別なし) 互いに攻め合う。 {E: to attack one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoeraratki
- ウコエララッキ 【自動】[uko-erarat-ki 互いに・(?)・する] 愛し合う(男女が)。 utaspa ukoeraratki ウタㇱパ ウコエララッキ お互いに愛し合っている。(S) {E: to love one another.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukokikkikpa
- ウコキッキㇰパ 【他動】[uko-kik-kik-pa 一緒に・打つ・(重複)・[複]](二人以上皆が)/(二人以上皆を) …を一緒にバンバンたたく/ボカボカなぐる。 a=kopásrotatpa a=ukókikkikpa a=onáha ka a=unúhu ka ki アコパㇱロタッパ アウコキッキㇰパ アオナハ カ アウヌフ カ キ 私は父と母を猛烈にののしり、 二人ともバンバンなぐった。(S民話) {E: to strike, hit each other (ie fight)(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukokisma
- ウコキㇱマ 【他動】…を一緒に押える。 kokka sapa ukokisma wa a コッカ サパ ウコキㇱマ ワ ア 両ひざをかかえて座る。(S) putaha tura pirkano ukokisma, onnayke o p rapapse wa isam na プタハ トゥラ ピㇼカノ ウコキㇱマ、 オンナイケ オㇷ゚ ラパㇷ゚セ ワ イサㇺ ナ ふたと一緒にしっかり押えて(=つかんで)いなさい、 中のものがこぼれ落ちてしまうから。(S) {E: to hold, control…together.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukokor
- ウココㇿ 【他動】[uko-kor 一緒に・…を持つ] ①…を一緒に持つ、 (夫婦の間に)(子ども)がいる/できる。 tane pon hekaci ukokor wa タネ ポン ヘカチ ウココㇿ ワ いまはもう二人の間に赤ちゃんが生まれて。(W民話) sine situ ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an? シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン? 一つの尾根を両方から一緒に持って互いに会ったことがないものはなあに(なぞなぞで、 答えは sikihi シキヒ 目)。 ②[u-ko-kor 互いに・対して・持つ] 取り合う、 奪い合う。 teeta anak usa ikor usa emus usa sintoko pirka hikehe ukokor rusuy kusu テエタ アナㇰ ウサ イコㇿ ウサ エムㇱ ウサ シントコ ピㇼカ ヒケヘ ウココンルスイ クス 昔は宝物や刀やシントコ(大きい容器)のよいものを取り合いたくて。(W言い伝え) {E: ①to have a child together (between a couple); to have…together. ②to struggle for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoomap
- ウコオマㇷ゚ 【他動】[uko-omap 一緒に・…をかわいがる] 一緒に…をかわいがる。 pón=an hi epitta a=yuputari a=saha i=ukoomap kor oka=an ポナニ エピッタ アユプタリ アサハ イユコオマㇷ゚ コㇿ オカアン 私が小さかった間じゅういつも兄たちと姉にかわいがられて一緒に暮らしていた。(NK民話) {E: together to show affection towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukopakakse
- ウコパカㇰセ 【自動】[uko-pakak-se 一緒に・(擬音の重複)・と言う](いり豆が/火がはねて)いっせいにパチパチと鳴る。 hńta hoka e=o híne ukopakakse humi an? フンタ ホカ エオ ヒネ ウコパカㇰセ フミ アン? あなたが何を火にくべてパチパチ鳴っているのか。(S) {E: the crackling sound of the sparks of a fire.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoparorarpa
- ウコパロラㇻパ 【他動】[uko-par-o-rarpa みんな・口・のところに・押えつける/どんどん運んでいく[複]] 何でも食べる、 何でもかでも口へ入れる。 etarka nep ne yakka ukoparorarpa kor ora honihi arka yak ye エタㇻカ ネㇷ゚ ネ ヤッカ ウコパロラㇻパ コㇿ オラ ホニヒ アㇻカ ヤㇰ イェ (彼は)やたらに何でも口に入れてこんどおなかが痛いと言う。(S) {E: to eat anything.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukopete
- ウコペテ 【他動】[uko-pete 一緒に・…をゆでて食べる](青物やあまり実の入らない豆やトウモロコシなど)を一緒にゆでて食べる。 ☆参考 péte… ペテ… をゆでて食べる。 pétsuwe ペッスウェ… …をゆでる。 {E: to boil and eat together (green vegetables).} (出典:田村、方言:沙流)
- ukor
- ウコㇿ 【自動】[u-kor 互い・を持つ] ①互いを持つ sisak tokuy ne ukor=an シサㇰ トクイ ネ ウコラン 私たちは互いをたぐいない親友として持った=私たちはたぐいない親友になった。 ②夫婦になる、 結婚する。 aynu ohaoka wa ukor eaykap kus アイヌ オハオカ ワ ウコㇿ エアイカㇷ゚ クㇱ 人間同士では結婚することができないから。(S言い伝え) (動名詞として)結婚。 kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=ki kus ne na カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ あなた方は天の神の国で本当の結婚まことの結婚をすることになるのだから。(HC民話) {E: ①to have each other. (couples, friends, etc.) ①to get married (v).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoramkur-turpa
- ウコラㇺクㇽトゥㇽパ/ウコラㇺクットゥㇽパ 【自動】[uko-ram-kur-turpa 一緒に・心・(影/姿)・を伸ばす(複)][雅]皆で一緒に先のことまで考える。 kamuy opitta/ukoramkur/turpa kane カムイ オピッタ/ウコラㇺクㇽ/トゥㇽパ カネ]神々はみな一緒に考えて先のことを案じていました。(Sユーカラ語り) ☆参考 他動詞は ewkoramkur-turpa エウコラㇺクㇽトゥㇽパ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoraypa
- ウコライパ 【他動】[uko-raypa 一緒に・…を寄せる[複]] わしづかみにする、 寄せ集める。 cis kor kor poyson utar ukoraypa チㇱ コㇿ コㇿ ポイソン ウタㇻ ウコライパ (父親は)泣きながら自分の子どもたちを一緒にだき寄せた。(W民話) {E: to clutch, grab…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoroski
- ウコロㇱキ 【他動】[複](単の用例はない。 roski ロㇱキ の単は asi アシ)[uko-roski 一緒に・立てる] 一緒に/共々に…を立てる。 wenminahaw ukoroski ウェンミナハウ ウコロㇱキ 皆ですごい笑い声をたてる、 皆で一緒に大声で笑う。 (wenminahaw ukopunpa ウェンミナハウ ウコプンパ とも言う。) {E: to stand, make…together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukosikeroski
- ウコシケロㇱキ 【他動】[uko-sik-e-roski 皆で一緒に・目・で(?)/そこに(?)・立つ(?)/立てる(?)] 皆で見ている。 a=ukósikeroski ayne tanepo a=nukár asitcup アウコシケロㇱキ アイネ タネポ アヌカㇻ アシッチュㇷ゚ 皆に見られていてやっと今私たちの目に入った新月。(S) {E: for everyone to see, look at…} (出典:田村、方言:沙流)
- ukositukor
- ウコシトゥコㇿ 【自動】[uko-situ-kor 一緒に・尾根・を持つ] 二つの尾根が一緒になっている。 ukositukor uske ウコシトゥコㇿ ウㇱケ (沢の水源の所で)二つの尾根が合わさっている所。 {E: the place where two mountain ridges come together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukosuppakar
- ウコスッパカㇻ 【他動】[uko-suppa-kar 一緒に・…をきつく・する] …をまとめて荷縄で背負うように荷つくりする。 kor pe anak opitta ukosuppakar híne se híne コㇿ ペ アナㇰ オピッタ ウコスッパカㇻ ヒネ セ ヒネ 持ち物は全部まとめて荷つくりして背負って。(W民話) {E: to pack…together with a rope or cord so as to carry on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoteskao
- ウコテㇱカオ 【他動】[uko-teskao 一緒に・(ござなど)を編む] …を編み合わせる。 ita a=ukóteskao wa a=kar cip イタ アウコテㇱカオ ワ アカッ チㇷ゚ 板を編み合わせて(=縫ってつなぎ合わせて)つくった舟(板つき舟 itaoma-cip イタオマチㇷ゚ の説明で)。(S) ☞teskao テㇱカオ {E: to knit…together.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoutur(u)ke/ukowtur(u)ke
- ウコウトゥㇽケ/ウコウトゥルケ 【位名】(二つのもの/場所)の間の所、 その(それらの)間の所。 e=askepet ukowturke エアㇱケペッ ウコウトゥㇽケ あなたの指の間。 ukowturke omare ウコウトゥㇽケ オマレ …をその間にはさむ。(W) huton ukowturke omare wa nuyna フトン ウコウトゥㇽケ オマレ ワ ヌイナ ふとんとふとんの間に入れてかくしなさい。 tooká utar ukowturuke ta móno a トオカ ウタㇻ ウコウトゥルケ タ モノ ア あの人たちの間に座りなさい。(S) m {E: between or amongst two places or things.} (出典:田村、方言:沙流)
- ukoutur/ukowtur
- ウコウトゥㇽ 【位名】[概](所は ukouturu/ukowturu/ukouturke/ukowturke ウコウトゥル/ウコウトゥㇽケ)[u-ko-utur 互い・に対して・…の間](二つのもの/場所)の間。 kotan ukowtur ru kus コタン ウコウトゥンル クㇱ 村の家並みの間の道を通る。(S) {E: between; among.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoweysanpekor
- ウコウェイサンペコㇿ 【自動】[u-ko-wen-sanpe-kor 互い・に対して・悪い・心・を持つ]互いに悪心をいだく、 (家族や仲間の間で)一方が他方に対して悪心をいだく、 いがみ合う。 sine hon or wa hetukpa utar iteki ukoweysanpekor no シネ ホン オㇿ ワ ヘトゥㇰパ ウタㇻ イテキ ウコウェイサンペコン ノ 一つのおなかから生まれた人々(兄弟/同胞)は互いに悪い心を持たないで…。(S民話) {E: to have bad intentions about each other; quarrel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukoykire
- ウコイキレ 【他動】[自動使役][u-koyki-re 互い・をいじめる・させる] 互いにけんかさせる。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんか(たたき合い)させるもの(なぞなぞで答えは mimaki ミマキ 歯)。(S会話) {E: to make…quarrel or fight with each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukpa
- ウㇰパ 【他動】[複](単は uk ウㇰ)(二人以上が皆)(一つ)を取る。 ☆参考 uk ウㇰ [単] は、 一人でも二人以上でもが一つを取る、 ukpa ウㇰパ は、 二人以上が皆一つを取る、 uyna ウイナ [複] は、 一人でも二人以上でもが二つ以上を取ることを言う。 {E: to take… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ukuran
- ウクラン 【名/副】ゆうべ、 昨晩(昨日寝て今朝起きるまでの間)。 ukuran ku=wentarap ウクラン クウェンタラㇷ゚ 私はゆうべ夢を見た。 ukuran ne ウクラン ネ ゆうべ(昨晩)に。 ☆参考 tanukuran タヌクラン は《今晩》。 {E: (last) evening; last night.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- umatnepokor
- ウマッネポコㇿ 【自動】娘と親の関係にある。 umatnepokor utar ウマッネポコルタㇻ 娘と親(娘と父、 娘と母、 娘と父母)。 {E: to have a parent-daughter relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- umcakina
- ウㇺチャキナ 【名】[umca-kina (?)・草][植物](草の名) citarpe チタㇻペ《ござ》に編む草の一つ。 〔知分類 p.219 uncha-kina アゼスゲ[un(彼らを) cha(切る) kina(草) ]((本別))〕 {E: straw for matting.} (出典:田村、方言:沙流)
- umonpok
- ウモンポㇰ 【位名】[u-monpok 互い・の下/そば(mon-pok モンポㇰ 手・の下)](直訳すると)互いの下。 iteki umonpok ta uhayta no yaynu イテキ ウモンポㇰ タ ウハイタ ノ ヤイヌ 上下の差別や分けへだてをして考えるな。(S)独言 {E: mutually below.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- umosma
- ウモㇱマ 【副】[u-mosma 互い・のほかに] 別々に、 めいめいで。 umosma umosma inonnoytak ウモㇱマ ウモㇱマ イノンノイタㇰ めいめいで神に祈りを捧げた。 {E: separately; each; individually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- umoyore
- ウモヨレ 【自動】[u-moyo-re 互いを・少人数になる・させる](一まとまりの)人数が少ない、 子どもが少ない。 uinnere hike néno utari porono oka, umoyore hike utari ponno oka ウインネレ ヒケ ネノ ウタリ ポロノ オカ、 ウモヨレ ヒケ ウタリ ポンノ オカ 子どもが大勢できたものはそれなりに親戚が多くなっている、 子どもが少なかったものは親戚が少ない。(S) {E: for there to be only a few people.} (出典:田村、方言:沙流)
- umurek
- ウムレㇰ 【自動/名】①[自動]夫婦である。 umurek utar ウムレㇰ ウタㇻ [夫婦である・人々] 夫婦。 ②[名]夫婦。 {E: ①to be husband and wife (v.). ②husband and wife (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- un 1
- ウン 【他動】①(そこ)にある、 (そこ)につく、 (ふたが)(そこに)しまる。 kotan un rok hi コタン ウン ロキ (そこに)村があった所。 puta un ka eaykap na, pirkano oro omare wa anu プタ ウン カ エアイカㇷ゚ ナ、 ピㇼカノ オロ オマレ ワ アヌ ふたがしまらないから(縁(ふち)からはみ出しているものを)しっかり中に入れておきなさい。(S) un-cise ウンチセ [雅](直訳すると)(彼が)そこにいる家=(彼)の家(☞uncise ウンチセ)。 ☆参考 日常語では、 述語動詞として使われることは少なく、 連体的用法が圧倒的に多い。 この場合は意味も他動詞 un ウン の意味とはずれており、 独立性の弱さから見ても、 格助詞と見られる。 {E: to be, exist, belong (there).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- un 2
- ウン 【格助】[< un ウン 1] ①(連体句をつくる、 つまり名詞にかかる。) …にある/いる…、 …につく/ついている…、 (そこ)の、 …出身の。 Sar un kur サルン クㇽ 沙流の人(一語のアクセントで発音される)。 atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。 te un húci テ ウン フチ ここの(=この家の)おばあさん。(S) (注 特定のおばあさんを言うときは un ウン でなく ta タ を使って te ta X húci テ タ X フチ ここの(この家の)Xおばあさん。(S) ) ②(連用句をつくる、 つまり動詞にかかる。) …へ/に(移動の方向/目的地、 心理的に向かう方向)、 …に/から(見える方向、 音や声などが聞こえる方向、 ものを取る相手やその場所)、 …で(仕事や飲食をする入れものの中や台の上などの場所)。 Tokiyo un k=arpa kusu ne トキヨ ウン カㇻパ クス ネ 私は東京へ行きます。(S) osmake un esirkociwe no a オㇱマケ ウン エシㇼコチウェ ノ ア 後ろへ押し分けて坐りなさい。(S) atuy or un put kor to アトゥヨルン プッ コッ ト 海へ口を持った沼。 urepeci osmake un an, kesupi kotcake un an ウレペチ オㇱマケ ウン アン、 ケスピ コッチャケ ウン アン 足指が後のほうにある、 かかとが前のほうにある。 ③siyoka un inkar シヨカ ウン インカㇻ 後ろを見る。 pínay asam un sir-kunne kane síran, rawne wa ki ピナイ アサムン シㇼクンネ カネ シラン、 ラウネ ワ キ 谷底の方が暗くなっている、 深くて。 to noski un háwas ト ノㇱキ ウン ハワㇱ 沼のまん中で声がする。 kamuy hayokpe/iyoykir ka un/a=uyna katu カムイ ハヨㇰペ/イヨイキㇼ カ ウン/アウイナ カトゥ [雅]立派なよろいかぶとを宝器類の上から取って下ろしたことを。(Sユーカラ) nisu or un iyuta ニス オルン イユタ 臼でヒエつきする。(W) káneya ka un ma カネヤ カ ウン マ (魚を)かなあみの上で焼く。(S) kasi un e=kanpinuye hemanta カシ ウン エカンピヌイェ ヘマンタ その上であなたが書きものするやつ(=机)。(S) {E: ①to be; exist; be from… ②to… ③from, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- un 3
- ウン 【終助】①(名詞・副詞の後で、 ne ネ《…だ》を言わずに文を終止する。 会話の言い方で、 肯定の返事の表現に使われる。) …だよ、 …ですよ。 sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an? a=sikíhi un シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン? アシキヒ ウン 一つの尾根を両方から一緒に持っていてお互いに会ったことがないものは何ですか? 私たちの目ですよ。 ruwe un ルウェ ウン そうですよ。 ②(動詞の後で。 これも返事の表現らしい。)poronno ku=sanke wa k=ére kus ku=ye hike ka ponno ka e ka somo ki wa kú=iruska un ポロンノ クサンケ ワ ケレ クㇱ クイェ ヒケ カ ポンノ カ エ カ ソモ キ ワ クイルㇱカ ウン 私がたくさん出して食べなさいと言ったのに彼は少しも食べないので私は腹が立ったのよ。 hetak hokure i=komuy un! ヘタㇰ ホクレ イコムイ ウン! さあ早く(私の)シラミをとっておくれよ。(W民話) ③(疑問文で)何…/どう…だろう? k=éninuype íne un? ケニヌイペ イネ ウン。 私の枕どうしたろう(見つからないとき)。(S) réhe ene a=ye p ne hi ka k=éranpewtek hemanta kameasi un? レヘ エネ アイェㇷ゚ ネ ヒ カ ケランペウテㇰ ヘマンタ カメアシ ウン? その名前はなんと言うものだかもわからない、 なんていうばけものだろ。 ④(返事をうながす)“tane emonasnu?” “na kémonasap. eani un?” 「タネ エモナㇱヌ?」「ナ ケモナサㇷ゚、 エアニ ウン?」「もう終わったかい。」「まだ終わらない。 あなたは?」 (S) ⑤ruskare un! ルㇱカレ ウン (直訳すると)彼をそのことで不機嫌にさせよ=ああよかった(反語で、 喜びの表現)。 {E: a sentence-final particle that emphasises the speaker's conviction, especially in conjunction with imperative.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- un 4
- ウン 【副助】(強めの一種、 考慮・納得を表すことが多い。) …ね、 なあ。 siknu eaykap hawe un somo ne? シㇰヌ エアイカㇷ゚ ハウェ ウン ソモ ネ? (そんな小さな弱い赤ん坊だったら)生きられないのじゃないのか。 kamuy i=erampokwen nen póka ne ciki un somo ki ya? カムイ イエランポㇰウェン ネン ポカ ネ チキ ウン ソモ キ ヤ? なんとか神様が憐れみをかけてくれないかなあ。 oroyaciki un/ona ne manu p/akor kusu オロヤチキ ウン/オナ ネ マヌㇷ゚/アコㇿ クス なるほどそうか、 父というものが私にはあったために。(Sユーカラ語り) ene un suy erampewtek hi? エネ ウン スイ エランペウテㇰ ヒ? そんなに感じられないのか。(W) ikiya un …wa イキヤ ウン …ワ ひょっとすると。 ikiya un túnasno e=ek wa イキヤ ウン トゥナㇱノ エエㇰ ワ ひょっとするとあなたが早く来るかもしれないなあ(注 ikiya …na イキヤ …ナ は《…しないようにね》)。 hńta un …wa フンタ ウン …ワ なあに、 ほかでもない。 hńta un, kamuy ye a wa フンタ ウン、 カムイ イェ ア ワ なに、 ほかでもない、 神様が言ったのだ=大丈夫、 神様が言ったとおりになるんだ。 {E: a particle emphasizing consideration or agreement.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- úna 2
- ウナ 【名】灰(「あく」)。 ☆参考 粉々になっている灰を言う。 木の灰でもおきの形のままのものは retar-pas レタㇻパㇱ《白い燃えかす》と言い、 úna ウナ とは言わない。 {E: ash.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unahunke
- ウナフンケ 【他動】[un-ahunke 自分の所に(?)/そこに(?)・(家に)入れる] …を招待する。 hemanta esakekar hemanta e=i=únahunke kor oka hawe an? ヘマンタ エサケカㇻ ヘマンタ エイウナフンケ コㇿ オカ ハウェ アン? (あんな貧乏人が)何で酒をつくり何をもってわれわれを招待すると言うのだろう。(W民話) ☆参考 aske uk アㇱケ ウㇰ [手・を取る]…を招待する。 tak タㇰ …を呼びに行く、 …を招待する。 {E: to invite…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uncise
- ウンチセ 【名】[概/所][un-cise 自分の・家][雅]自分の家。 kamuy nis ka ta/uncise ta/hosipi ki kor カムイ ニㇱ カ タ/ウンチセ タ/ホシピ キ コㇿ [雅]天の神の国の自分の家に帰ると。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では uni(hi) ウニ(ヒ) と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uncisehe
- ウンチセヘ 【名】[所]…の家、 彼の家。 sine an to ta/a=uncisehe/kitayke ta han kakkok kakkok/kakkok cikap/rew ruwe ne シネ アン ト タ/アウンチセヘ/キタイケ タハン カッコク カッコク/カッコㇰ チカㇷ゚/レウ ルウェ ネ ある日のこと私の家の屋根にカッコウ鳥が止まった。(W神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uneno
- ウネノ 【副】[u-neno 互い・に似て] ①(二つ以上が)互いに似て、 同じく。 kutcama uneno an クッチャマ ウネノ アン 声がそっくりだ。(S) uneno aynu ne wa hńta kusu ene e=hawean hi an? ウネノ アイヌ ネ ワ、 フンタ クス エネ エハウェアニ アン? 私たちは同じにアイヌであって、 どうしてあなたはそのように言うのか。(S) uneno motokor ウネノ モトコㇿ 同じく起源を持つ=起源は同じである。 imatne kur ka iyokkayone kur ka, opitta uneno kewtumu pirka utar ne イマッネ クㇽ カ イヨッカヨネ クㇽ カ、 オピッタ ウネノ ケウトゥム ピㇼカ ウタンネ 奥さんのほうもだんなさんのほうも、 両方とも同じに心のいい人たちだ。(S) ②(連体的に)同じ…。 uneno itak ウネノ イタㇰ 同じ言葉。 ☆参考 性質や有様や状況などが似ていることや同様であることを言う。 これに対し、 数量や程度が同じくらいであることは upakno ウパㇰノ と言う。 ☞néno ネノ {E: ①like; the same as. ②the same …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uni(hi)
- ウニ(ヒ) 【名】[所](概はない)[un-ihi (そこ)にある/いる・所(所属語尾)]…の家、 彼の家。 uni ta ek ウニ タ エㇰ 彼の家に(帰って)来た。(S民話) unihi akkari wa arpa ウニヒ アッカリ ワ アㇻパ 彼の家を通り越して行った。 ☆参考 特定のだれそれの住む所という意味での家。 cise チセ は一般的に、 住居としてつくられた建物を言う。 何軒の家とか大きい家とか言うときは cise チセ を使い、 家に帰る、 家にいるなどと言うときは uni ウニ を使う。 {E: the house of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unin 2
- ウニン 【助動】(色について)…色がかっている。 ruhure unin húku e=mi ruwe tas ta an nek ルフレ ウニン フク エミ ルウェ タㇱ タ アン ネㇰ うす赤っぽい服を、 ほら、 あなたがそこに着ているんだよ。(S) {E: to be coloured.} (出典:田村、方言:沙流)
- unno
- ウンノ 【格助】[un-no …へ・(副詞語尾)] …へ/に、 …まで。 ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 唇のほうまで厚くなるように唇がしぶい。 pon cikappo utar kuttomo unno hása kane oka ポン チカッポ ウタㇻ クットモ ウンノ ハサ カネ オカ 小鳥のひなたちがのどの中の方まで(口を)あけている。(S) ☆参考 un ウン 2 ②と似ているが、 「まっすぐそこに向かって」あるいは「そこまで」ということをはっきり表現する、 un ウン の部分にアクセントを置いて、 前の語よりも高く強く発音する。 {E: to; until; till.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- unu 1
- ウヌ 【複他動】[un-u (そこ)につく・(他動詞形成)] …を(そこ)につける/はめる、 (入れもの)に(ふた)をする。 puta unu プタ ウヌ (それに)ふたをする。 {E: to cover, close…} (出典:田村、方言:沙流)
- unu 2
- ウヌ 【名】[概/所](所は unuhu ウヌフ とも) 母親(親愛の情などを含まない客観的な親族関係の表現)。 unu takup siresure ウヌ タクㇷ゚ シレスレ 母親だけに育てられる。(S) ☆対語 ona オナ 父親。 {E: mother.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upakno
- ウパㇰノ 【副】[u-pak-no 互い・ほど・(副詞語尾)] 皆/両方とも同じほどに、 同じくらいに。 upakno uneno an! ウパㇰノ ウネノ アン! 大きさも同じくらいだし形やつくり方もちょうど同じようだ。(S) tane uwonakor wa upakno oka タネ ウウォナコㇿ ワ ウパㇰノ オカ (S) もう父と息子と同じぐらい(の背丈)になった。(S) ☆参考 数量や大きさや程度が同じくらいであることを言う。 これに対し性質や有様や状況などが似ていることなどや同様であること、 顔が似ていることなどを言うには uneno ウネノ を使う。 {E: (for all, both) to be similar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upaskuma
- ウパㇱクマ 【自動/名】[u-paskuma 互い・にものごとを教え伝える] ①[自動]事実や教え(☞②)を語り伝える。 ②[名]教え伝える話、 言い伝え、 先祖の話(その家系に代々伝えて教えとする話、 昔のできごとを伝える歴史物語や伝説もあれば、 自分の体験や見聞を伝える話、 またものごとの起源やいわれを説明する話等、 いろいろな言い伝えの総称)。 {E: ①to transmit teachings; teach. ②teachings; ancestor tales.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upen
- ウペン §010.老若長幼―成長段階―を表す形容詞その他(7)upen〔u-pén ウ舳ン〕⦅H.⦆若い。〜menoko「若い女」⦅ホロベツ⦆。teeta-kane〜as-i ta⦅ホロべツ神謡⦆「昔私の若い頃に」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- upiskan
- ウピㇱカン 【位名】[u-piskan 互い・のまわり] あちこち。 upiskan ta ウピㇱカン タ あちこちで。 upiskan ta ene haw as ウピㇱカン タ エネ ハワㇱ あちこちでそう言っている。(S) {E: here and there.} (出典:田村、方言:沙流)
- upiyekar
- ウピイェカㇻ 【自動】[u-piyekar 互い・に石をぶつける] 石のようなものをぶつけ合う。 upas taktaku wa ani upiyekar ウパㇱ タㇰタク ワ アニ ウピイェカㇻ 雪を丸めてぶつけ合う(雪合戦する)。(S) ☞piyekar ピイェカㇻ {E: to throw rock-like objects at each other (snowballs).} (出典:田村、方言:沙流)
- upokor
- ウポコㇿ 【自動】[u-po-kor 互い・息子・を持つ] 息子と親の関係にある。 upokor utar ウポコルタㇻ 息子と親(息子と父または息子と母または息子と両親)。 ☆参考 umatnepokor ウマッネポコㇿ 娘と親の関係にある。 uunukor ウウヌコㇿ 母と子の関係にある。 uwonakor ウウォナコㇿ 父と子の関係にある。 {E: to have a parent-son relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- upsoro(ho) 1
- ウㇷ゚ソロ(ホ) 【名】[所](概は upsor ウㇷ゚ソㇿ)…のふところ、 …の着ている衣服の中。 k=upsoro péka nay san kane クㇷ゚ソロ ペカ ナイ サン カネ 私の衣服の中を沢が流れている=汗が沢のように流れている。(S) sir-kunne kor hotke utar oka ta e=kuy a e=kuy a e=upsoro un ki kor e=an ruwe ne シㇼクンネ コㇿ ホッケ ウタㇻ オカ タ エクヤ エクヤ エウㇷ゚ソロ ウン キ コㇿ エアン ルウェ ネ 夜になると人々が寝た後でお前はふところの中で(ついて精白したヒエを)モグモグかんでいるのだな。(W民話) {E: the bosom (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- upunpatce
- ウプンパッチェ 【完動】[upun-patce 雪ぼこり・フワッと飛ぶ] (=upunpana patce ウプンパナ パッチェ)雪が風に飛ばされてフワーッと飛ぶ。 mata an kor upas as, réra ruy kor upunpatce マタ アン コㇿ ウパㇱ アㇱ、 レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ 冬になると雪が降り、 風が強いと雪が風に飛ばされてフワッーと飛ぶ。(S) {E: for snow to fly in the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
- ur
- ウㇽ 【名】毛皮の上着、 外套。 seta ur セタ ウㇽ 犬の毛皮の袖なし。 yuk ur ユㇰ ウㇽ 鹿の毛皮の袖なし。 ☆参考 本来はチョッキのような袖のないもの、 首から膝の下まで毛のほうを内側にしてつくる、 冬外へ出るとき寒いので着る。 広義には毛皮の衣類をすべて ur ウㇽ と言う。 {E: a fur coat.} (出典:田村、方言:沙流)
- ura
- ウラ §239.きず(傷)(8)打身[の傷をうける] ura〔u-rá: ウらア〕[<u-ta(うち・あう)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- ura
- ウラ §126.うちみ(打身)(1)ura〔u-rá ウら〕[<u(互い)+ta(打つ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
- urameturente
- ウラメトゥレンテ 【名】[u-ram-e-turen-te 互い・心・で・…に伴う・させる] 気をそろえる。 {E: to be in the same mental thought.} (出典:田村、方言:沙流)
- urenpiskani(ke)
- ウレンピㇱカニ(ケ) 【位名】[所](概は urenpiskan ウレンピㇱカン) その両側(の所) urenpiskanike ta ári ウレンピㇱカニケ タ アリ その両側におきなさい。(S) {E: both sides.} (出典:田村、方言:沙流)
- urepentok-eas
- ウレペントㇰエアㇱ 【自動】[urepentok-e-as 足の土ふまずより前の部分・で・立つ] 足指で(足先で、 つま先で)立つ。 {E: to stand on one's tiptoes.} (出典:田村、方言:沙流)
- urepok
- ウレポㇰ 【名】[ure-pok 足・の下][古](月の名)10月。 kurukpeciyay roski, a=otérke kor ureasam ta pukukse wa kusu urepok クルㇰペチヤイ ロシキ、 アオテㇾケ コㇿ ウレアサㇺ タ プクㇰセ ワ クス ウレポㇰ 霜柱が立ち踏(ふ)むと足の裏の所でパラパラ鳴るから urepok ウレポㇰ《足の下》。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- urespa
- ウレㇱパ 【自動】[u-respa 互い・を育てる(複)]皆が育つ。 e=poutari/aynu motoho/népa ki wa/urespa yakun エポウタリ/アイヌ モトホ/ネパ キ ワ/ウレㇱパ ヤクン [雅]あなたの子どもさんたちが人間の始祖になってふえて次々に育って行くならば。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- urikka
- ウリッカ §278 あざらし (38) urikka (u-rík-ka)「ウりッカ」 ⦅多来加⦆クラカケアザラシ(リボンアザラシ Histriophoca fasciata ZIMMERMANN.)の成体 (出典:知里動物編、方言:)
- urokte
- ウロㇰテ 【自動】[u-rok-te 互い・座る・させる][雅](神が)いる、 おわす、 まします。 kim un iworso/iworso ka ta/urokte kamuy キムン イウォㇿソ/イウォㇿソ カ タ/ウロㇰテ カムイ [雅]山の奥の地におわす神。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uronnu
- ウロンヌ 【自動】[u-ronnu 互い・を殺す[複]](直訳すると)殺し合いをする、 (用例の文脈では)皆殺しにされる、 皆死んでしまう。 kusu keraypo kotan epitta somo uronnu=an no クス ケライポ コタン エピッタ ソモ ウロンヌアン ノ そのおかげで(夜襲の群が来ることを予知した人が知らせてくれたおかげで)村じゅうが皆殺しにされずに。(W言い伝え) ☆参考 直訳すると《殺し合いをする》だが、 この用例の文脈では、 村の人々がよそからにやられて死んでしまうことを言っている。 ☆参考 単数形 urayke ウライケ は「殺し合う」。 {E: for all to be killed; kill each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- urorerok
- ウロレロㇰ 【自動】[複](単の用例はない)[u-ror-e-rok 互い・の上座・に・座る[複]](二人が)上座下座に並んで座る。 kamuy ne kus koraci an onne kur an, úturkehe ta kamuy ne noyne an rupnemat an, urorerok híne oka カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ アン、 ウトゥㇽケヘ タ カムイ ネ ノイネ アン ルㇷ゚ネマッ アン、 ウロレロㇰ ヒネ オカ 神と見まがうばかりの立派な老人がいた、 その下座に神のような立派な老女がいた、 二人は上座下座に並んで座っていた。(KC民話) {E: to sit in order from the highest to the lowest place of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uruki
- ウルキ 【自動】[u-ruki 互い・を飲み込む](止め金などが)かみ合う、 はまる。 káne sutuker/a=uré kasi ta/uruki humi/kokiknatara カネ ストゥケㇾ/アウレ カシ タ/ウルキ フミ/コキㇰナタラ [雅]金(かね)の靴が私の足の甲の所でかみ合う音がカチンカチンと鳴る。(Sユーカラ) ☆発音 urki ウㇽキ《シラミ》とは違う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- urumek
- ウルメㇰ §034.結婚(する)(12)urumek〔u-rú-mek ウるメㇰ〕⦅クッシャロ⦆夫婦である;夫婦になる。[u-murekのmetathesis(音位転換)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- uruyruypa
- ウルイルイパ 【自動】[複](単の用例はない。 ruyruypa ルイルイパ の単は ruyruye ルイルイェ)[u-ruyruypa 互い・…の手をとって喜びのあいさつをする[複]](女性どうしが)手をとり合い、 なで合って、 会えてうれしいというあいさつをする。 ☆参考 年長の、 あるいは迎えるほうの女性が相手の手を包むように両手でにぎって二、 三回軽く振る、 手をさする/さすり合う、 体をだき合ってさする(なでる)などの形態があり、 地域によるのではないかと思う。 仕草と同時に喜びの言葉を言うが、 それと同時に泣いて喜びを表すこともある。 {E: to take the hands of…in joyous greeting.} (出典:田村、方言:沙流)
- us 2
- ウㇱ 【他動】(ももひき、 スカート、 靴など)をはく。 omonpe us オモンペ ウㇱ ももひきをはく。 pirakka us ピラッカ ウㇱ げたをはく。 ker a=us ケㇾ アウㇱ (人が/私たちが)靴をはく。 nep ka somo us ネㇷ゚ カ ソモ ウㇱ 何もはかない=はだしである。 ☆参考 日本語の「はく」にあたる、 腰から下のものを身につけることを言う。靴をぬぐことは ker pita ケㇾ ピタ《靴を解く》と言う。 靴のひもをほどくことを表している。 衣服を着ることは mi ミ、 脱ぐことは úse anu ウセ アヌ と言う。 {E: to put on, wear (footwear, pants, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- us 3
- ウㇱ 【他動】(…に)…がつく/生える、 (…に)…がついて/生えている。 ham us ハㇺ ウㇱ (木に)葉がつく。 rek us レㇰ ウㇱ (人)にひげが生える。 imeru us イメル ウㇱ (人に)輝きがつく=光り輝く、 後光がさす。 ☆参考 一つのものに全く別のものが接触したりはりついたりするという意味でくっつくことは kotuk コトゥㇰ、 紐や綱や鎖でつながれてつくことは kot コッ。 {E: to adhere, attach…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usa 1
- ウサ 【副】①いろいろ、 (連体的に)いろいろな。 usa kéraanpe kar kor an ウサ ケラアンペ カㇻ コㇿ アン (彼女は)いろいろなごちそうをつくっていた。 ②それぞれめいめい、 一人一人。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ 二つに分けてそれぞれに(二人ともに)あげなさい。(S) pon menoko tup mat ne usa a=kor wa ポン メノコ トゥㇷ゚ マッ ネ ウサ アコㇿ ワ 私たちは若い女性二人を妻としてそれぞれ持って=私たち二人はその二人の女性の一人ずつと結婚して。(KC民話) ③usa usa ウサ ウサ いろいろ、 それぞれに。 ④usa oka ウサ オカ いろいろの(種々の、 様々の)。 usa okay pe ウサ オカイ ペ いろいろなもの/こと。 usa okay pe uwekarpare ウサ オカイ ペ ウウェカㇻパレ いろいろなものを集める。 ⑤(名詞の前に置かれ、 通常くり返されて) usa…usa… ウサ… ウサ …やら…やら。 usa cápe usa seta usa puta usa peko, nep ne yakka a=respa wa oka ウサ チャペ ウサ セタ ウサ プタ ウサ ペコ、 ネㇷ゚ ネ ヤッカ アレㇱパ ワ オカ 猫や犬や豚や牛や何でも飼われている。(S) usa iyuta usa suke ki wa ウサ イユタ ウサ スケ キ ワ (その女性は)ヒエつきやら料理やらいろいろして。(W民話) (iyuta イユタ、 suke スケ は自動詞で、 この場合、 動名詞。) {E: ①various; many kinds of. ②each.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usakor
- ウサコㇿ 【自動】[u-sa-kor 互い・姉・を持つ] 姉と妹または姉と弟の関係である。 usakor pon menoko oka ウサコㇿ ポン メノコ オカ 姉妹の若い女性がいた。 usakor wa arki wa oka ウサコㇿ ワ アㇻキ ワ オカ 姉妹そろって来ている。(S) ☆参考 妹と姉ならば umatakikor ウマタキコㇿ とも言い、 弟と姉ならば uwakikor ウワキコㇿ [u-aki-kor] とも言う。 {E: an older sister-younger sister or older sister-younger brother relationship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usam
- ウサㇺ 【位名】[u-sam 互い・のそば] 互いのそば。 usam ta oka=an ウサㇺ タ オカアン 私たちは互いにそばにいる。 usam ta ári ウサㇺ タ アリ 互いのそばに置く=…を並べる。 {E: near each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usama
- ウサマ 【他動】[u-sam-a 互い・のそば・(他動詞形成)]…を折りたたむ(布でも紙でも)。 citarpe usama wa ukao チタㇻペ ウサマ ワ ウカオ ござをたたんでしまう。(S) {E: to fold (up)(material, paper, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
- usat
- ウサッ 【名】おき(火のついている炭、 木が燃えてもう煙が出なくなったもの)。 tanepo ape ruy wa usat ka isam タネポ アペ ルイ ワ ウサッ カ イサㇺ いま火がついたばかりでまだおきはできていない。(S) mokor usat モコㇿ ウサッ [眠っている・おき] 灰(retarpas レタㇻパㇱ)をかぶって中にあるおき。(福満S) ☆参考 usat ウサッ も pas/paspas パㇱ/パㇱパㇱ も「燃えかす」と訳されることがあるが別のものである。 usat ウサッ《おき》はまっ赤に火がついている。 これの火の消えたものが pas/paspas パㇱ/パㇱパㇱ、 その黒いもの(消し炭)が kunne pas クンネ パㇱ、 さらに燃えて白い灰になり、 しかもまだ形を保っているものが retar pas レタㇻ パㇱ、 それの形がくずれて粉々になった灰が úna ウナ。 {E: live coals.} (出典:田村、方言:沙流)
- usayne
- ウサイネ 【副】[usa-ne めいめい別々の・である](?) ①いろいろ、 いろいろ違って。 usayne usayne ウサイネ ウサイネ いろいろ(とんでもないこともまじって)。 usayne usayne oka isoytak ウサイネ ウサイネ オカ イソイタㇰ いろいろな話(おもしろいことも言えばおかしいことも言えばとんでもないことも言う)。(S) usayne usayne usayne okay pe somo katu ne an ウサイネ ウサイネ ウサイネ オカイ ペ ソモ カトゥ ネ アン 本当にいろいろのものが「たいした」(たくさん)ある(鍋かまもあればふとんもある、 本もある、 鍬もある、 猫の子、 犬の子もいる、 魚もある)。(S) ②(悪いニュアンスで)いろいろ(おかしいことやまちがったことを)。 usayne ka ikiya e=ye na ウサイネ カ イキヤ エイェ ナ いろいろに(おかしいことやまちがったことを)言ってはいけないぞ。(W) {E: variously; differently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- úse anu
- ウセ アヌ 【他動】[副+他動][単](複は úse ári ウセ アリ)[それだけで(別に)・置く] ①(何かの中に入っているもの)を取り出す、 抜き出す。 e=sike oma p úse anu エシケ オマㇷ゚ ウセ アヌ あなたの荷物の中に入っているものを出しなさい。(S) ku=sikehe wa úse k=ánu クシケヘ ワ ウセ カヌ 私の荷物の中から(それを)出す。(S) a=ocíhi oro wa úse i=ánu アオチヒ オロ ワ ウセ イアヌ 私の棺莚(かんえん、 死者をくるむむしろ)から私を出した。 ②(着物、 帽子、 靴、 装身具など身につけているもの)を脱ぐ/はずす。 amip use k=ánu アミㇷ゚ ウセ カヌ 私は着物を脱ぐ。(S) {E: ①take, pull out… ②to take off (clothing).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- úse ári
- ウセ アリ 【他動】[副+他動][複](単は úse anu ウセ アヌ)(二つ以上)を取り出す/抜き出す、 (衣服や装身具等)を脱ぐ/はずす。 {E: to take, pull out…; take off… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- úsey
- ウセイ 【名】[< úse-i それだけの・もの](?) (飲用にわかした)お湯、 白湯(さゆ)。 úsey kar ウセイ カㇻ お湯をわかす(煎じ湯をつくることも)。 úsey páha ウセイ パハ 湯気。 úsey sések ウセイ セセㇰ お湯が熱い、 お湯がわく。 sísam úsey シサㇺ ウセイ 和人のお湯(お茶を白湯と区別して呼ぶ表現の一つ、 「お茶」の訳語として出た)。 kina úsey キナ ウセイ 野草の湯(お茶を白湯と区別して呼ぶ表現の一つ)。 úsey-ku-itanki ウセイクイタンキ 湯のみぢゃわん。(S) úsey ani k=éwonne ウセイ アニ ケウォンネ お湯で顔を洗う。 ☆参考 お茶を呼ぶにもこの語を使う。 最後の用例のように洗面用にわかしたお湯にも言うことがあるが、 おふろのお湯のことにも言わない、 水が自然と温まったものにも言わない。 そのようなお湯は sések wakka セセㇰ ワッカ 熱い水。 {E: hot water (for drinking purposes, not bath water).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usi 1
- ウシ 【複他動】[us-i …に…がつく・(他動詞化)] …に…をつける/ぬる/ぬりつける/まぶす。 iroho usi イロホ ウシ 色をぬる。(S) ussi usi ウッシ ウシ うるしをぬる。(S) tomotarusi トモタルシ [tomo-tar-usi …に・背負い縄・をつける]…を荷縄でしばって背負えるようにする(そうして背負って運ぶことを言外に含むこともある)。 yayusi ヤユシ [yay-usi 自分・に…をつける](おしろいなど)を自分につける。 ☆参考 kotaci コタチ ベタベタぬりつける/こすりつける。 kotukka コトゥッカ (別のもの)をくっつける(接触させる/はりつける)。 kote コテ …をゆわえ(結び)つける。 「手甲をつける」「冠をつける」などには kor コㇿ《…を持つ》が使われる。 「首飾りの玉連をつける」「耳環をつける」などの雅語の慣用表現については ☞tamasay タマサイ、 ninkari ニンカリ {E: to attach, stick…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usinna
- ウシンナ 【副】[u-sinna 互い・(と)異なる] 互いに別々に異なって。 usinna oka=an ウシンナ オカアン 私たちは別々に暮らしていた。(S) usinna a=ye ウシンナ アイェ 区別して言われる。 usinna usinna ウシンナ ウシンナ めいめい別々に。 usinna usinna ye kor oka ウシンナ ウシンナ イェ コㇿ オカ めいめい言っている。(S) usinna usinna yaykata yaykata kor pe kor utar se yan ウシンナ ウシンナ ヤイカタ ヤイカタ コㇿ ペ コㇿ ウタㇻ セ ヤン めいめい自分自分の持ち物を持ち主が背負いなさい。(S) {E: mutually different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- usipa
- ウシパ 【複他動】[複](usi ウシ は単複の区別なし)(二人以上皆が/二人(二つ)以上皆に/二つ以上皆を)…に…をつける/ぬる。 numi a=kar wa, ne wa an pe, nen nen, sum usipa, rataskepi karpa, sitoho karpa, nen nen ikipa wa ヌミ アカㇻ ワ、 ネ ワ アン ペ、 ネン ネン、 スㇺ ウシパ、 ラタㇱケピ カㇻパ、 シトホ カㇻパ、 ネン ネン イキパ ワ その(菱)の実を取り出して、 それを、 いろいろと、 油をつけたり、 まぜ煮をつくったり、 だんごにしたり、 いろいろして。(S会話) arki koyaykus pe kam a=uhúyka, uhuy paspasi kirouske a=usípa, úsey a=kar wa a=kurepa アㇻキ コヤイクㇱ ペ カㇺ アウフイカ、 ウフイ パㇱパシ キロウㇱケ アウシパ、 ウセイ アカㇻ ワ アクレパ 来ることのできない者たちには肉を焼いてこがして、 そのこげて炭になったのを関節にぬりつけ、 煎じ湯をつくって飲ませた。(NK民話) {E: to attach, stick, paint…on, to… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uska
- ウㇱカ 【他動】[us-ka 消える・(他動詞化)](火や明りや電気)を消す、 (書いたもの)を消す(消しゴムなどで)、 (村/集落)を消滅させる。 sune uska スネ ウㇱカ 明りを消す。(W) sunke no kanpinuye=an kor uska wa isam スンケ ノ カンピヌイェアン コㇿ ウㇱカ ワ イサㇺ まちがって書くと消してしまう。(S会話) oripakpa yan wa, néa e=kotanu a=ar-uska, a=arwente nankor ruwe ne kusu オリパㇰパ ヤン マ、 ネア エコタヌ アアㇻウㇱカ、 アアㇻウェンテ ナンコン ルウェ ネ クス 天然痘が上陸して来て、 あのあなたの村はすっかり絶やされ、 すっかり滅ぼされてしまうだろうから。(W民話) {E: to put out, turn off, extinguish…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uske(he)
- ウㇱケ(ヘ) 【形名】[us-ke-(he) (語源的には) …する習慣のある・ところ・(所属語尾)][被修飾名](動詞(句)、 連体詞(句)などの連体語の後に置かれ、 位置を表す名詞句をつくる。 場所を表す場合が多いが、 時を表すこともある。) …する/した/の所、 …する/した/のとき。 móno k=a rusuy korka k=a uske ka isam モノ カ ルスイ コㇿカ カ ウㇱケ カ イサㇺ 座りたいけれど座る場所がない。(S) uhuy wa paye uskehe oka ウフイ ワ パイェ ウㇱケヘ オカ 燃えて行った所もあった。(W会話) imakakehe eyayriko uske okay pe ne na イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ 後でよくなるときがあるものだよ。(S) tane kinaemawri ci wa a=e uske ne タネ キナエマウリ チ ワ アエ ウㇱケ ネ 今ヤマソバが熟して食べる時期だ。(S) {E: the place where one does, did…; the time when…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uskike
- ウㇱキケ 【形名】[被修飾名][雅](?) tapan uskike/tan uskike タパヌㇱキケ/タヌㇱキケ (たぶん叙事詩の中や、 古風な美文調の言い方の中で)このときは(?)。 i=ruwokake ta, a=ye rok itak tu kanpiso ka re kanpiso ka a=enúypa wa oka yakun tan uskike, easir, a=rehe ohonno hene iruka hene…kanpi ka o wa oka yakun イルウォカケ タ、 アイェ ロㇰ イタㇰ トゥ カンピソ カ レ カンピソ カ アエヌイパ ワ オカ ヤクン タヌㇱキケ、 エアシㇼ、 アレヘ オホンノ ヘネ イルカ ヘネ…カンピ カ オ ワ オカ ヤクン 私たちの死後に、 私たちの話した言葉が二ページにも三ページにも書いてあればこれによって(?)、 それこそ、 私たちの名前が長い間でも短い間でも…紙の上に載っていれば。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ussikar
- ウッシカㇻ 【自動】[ussi-kar うるし・する] うるしにかぶれる。 ussikar wa nanu epittano a=nukár ka sitoma no an ウッシカㇻ ワ ナヌ エピッタノ アヌカㇻ カ シトマ ノ アン うるしにかぶれて顔じゅう見るのも恐ろしくなっている。(S) {E: to be poisoned with lacquer.} (出典:田村、方言:沙流)
- usupere
- ウスペレ 【名】[< 日本語 うすべり]ござ。(W) ☆参考 アイヌ民族の伝統的なござは toma トマ、 citarpe チタㇻぺ など。 (出典:田村、方言:沙流)
- utcike
- ウッチケ 【自動】内気である、 はにかむ(きまりがわるく異性と話もできない、 寝ようと言われても行って寝るのもはずかしい。(S))、 遠慮深い(人前に出ようともせず大きい声でハキハキものも言わず遠慮してひっこんでいる)。 pokas ka un utcike wa an a p orowano easiri ka rametok otta pawetok otta kor pe ka un ポカㇱ カ ウン ウッチケ ワ アナㇷ゚ オロワノ エアシリ カ ラメトㇰ オッタ パウェトㇰ オッタ コㇿ ペ カ ウン あんなに遠慮深かったのに、 それからは、 それはそれは勇気も雄弁さもそなわって。(W民話) ☆参考 itak-e-utcike イタㇰエウッチケ は何を言われても人の顔をまともに見ずにうつむいている人に対する悪口。 yaysitoma ヤイシトマ《はずかしい》、 yaynikorosma ヤイニコロㇱマ《恥をかく、 きまり/ていさいが悪い》、 yayiporosak ヤイポロサㇰ《きまり/ていさいが悪い、 面目がない》等は、 感情を表す。 utcike ウッチケ や yepne イェㇷ゚ネ は、 はずかしがりやはにかみの様子や性質を表す。 {E: to be shy, hesitant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uteksam
- ウテㇰサㇺ 【位名】[u-teksam 互い・の横]互いの横。 uteksam ta ウテㇰサㇺ タ 二人並んで。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utomo
- ウトモ 【位名】[所](tomo トモ の概は tom トㇺ) [u-tomo 互い・の正面のまん中[所]](次の表現で) 互いの方。 utomo hosarpa ウトモ ホサㇻパ [互いの方・をふり向く[複]](hosarpa ホサㇻパ の単は hosari ホサリ) 互いに向き合う、 顔を見合わせる。 sekor kane hawean akusu, nérok okkaypo utar utomo hosarpa セコㇿ カネ ハウェアン アクス、 ネロㇰ オッカイポ ウタㇻ ウトモ ホサㇻパ 彼がそう言うと、 さっきの若者たちは互いに顔を見合わせた。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utomosma
- ウトモㇱマ 【自動】[u-tomosma 互い・にぶつかる] 互いにぶつかり合う。 oharkisounma inunpe turasi a=itákturasire, osisounma inunpe a=itákturasire, apeetok ta itak utomosma ruwe ne オハㇻキソウンマ イヌンペ トゥラシ アイタㇰトゥラシレ、 オシソウンマ イヌンペ アイタㇰトゥラシレ、 アペエトㇰ タ イタㇰ ウトモㇱマ ルウェ ネ 私は左座でも炉縁に沿ってまじないの言葉を言い、 右座でも炉縁に沿ってまじないの言葉を言って、 横座でまじないの言葉が互いにぶつかった。(HK民話) ☆参考 tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ …にぶつかる。 {E: to bump into, meet each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utomosmare
- ウトモㇱマレ 【他動】[自動使役][u-tomosma-re 互い・にぶつかる・させる] …を互いにぶつけ合わせる。 sekor sekor a=mimáki a=utómosmare hi セコㇿ セコㇿ アミマキ アウトモㇱマレ ヒ こういうふうに(私たちが)歯をぶつけ合わせること(retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚《白い犬をけんかさせるもの》というなぞなぞの言葉を説明している)。(W会話) ☞utomosma ウトモㇱマ、 tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ {E: to make…bump into each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utorsam
- ウトㇿサㇺ 【位名】[概](所はutorsama ウトㇿサマ)[ut-or-sam 肋骨・の所・(< の側)] 脇、 横。 toan hako utorsam ta an pe トアン ハコ ウトㇿサㇺ タ アン ペ あの(細長い)箱の横(長い方の側)にあるもの。(S) en=utorsam ta a エヌトㇿサㇺ タ ア 私の脇に座りなさい。(S) ☆対語 etupsi エトゥㇷ゚シ (もの)の先。 kotca コッチャ …の前。 osmak オㇱマㇰ …の後ろ。 ☆参考 sam サㇺ …のそば。 teksam テㇰサㇺ …の横。 {E: the side (of something).} (出典:田村、方言:沙流)
- utukari
- ウトゥカリ 【位名】[u-tukari 互い・の手前] utukari ta ウトゥカリ タ (直訳すると)互いの手前に=しょっちゅう、 何回も。 a=weyyupi weysanpekor kusu ene e=matnepoho utukari ta yáni rayke ranke hike ka アウェイユピ ウェイサンペコㇿ クス エネ エマッネポホ ウトゥカリ タ ヤニ ライケ ランケ ヒケ カ 私のろくでなしの兄が悪心をだいてあなたの娘さんを何回もくり返しもう少しで殺しそうになったけれども。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utumam
- ウトゥマㇺ 【自動】[u-tumam 互い・をだいて寝る]だき合って寝る。 c=ópitta utumam=as wa hotke=as チョピッタ ウトゥマㇺアㇱ ワ ホッケアㇱ 私たちはみんなだき合って寝た。(S) {E: to sleep, lie hugging one another.} (出典:田村、方言:沙流)
- utumasi
- ウトゥマシ 【自動】[u-tumasi 互い・…の全体でなくとびとびに一部だけある] 「ちょっと狂っている、 頭(が)半分ばか。」 (S) tane anak utumasi kor an hawe un タネ アナㇰ ウトゥマシ コㇿ アン ハウェ ウン (彼は)もう、 ちょっとばかになってきた(=年とってぼけてきた)のよ。(S) {E: to be slightly crazy; foolish.} (出典:田村、方言:沙流)
- utupa
- ウトゥパ 【自動】この世とあの世とに別れている(「仏になった人に言う、 そのほかには言わない」)。(S) utupa=an na ウトゥパアン ナ 「あんたはもうこの世の人ではない、 私はしゃばの人だ、 てんで(=まるっきり)違うんだろう、 あんたはほとけの国へおさまってちょうだいよ」。(S) tane utupa=an na, kamuy e=ne na, apunno iteki hosari no kamuy or un arpa タネ ウトゥパアン ナ、 カムイ エネ ナ、 アプンノ イテキ ホサリ ノ カムイ オルン アㇻパ 「妻でもなければ子でもないんだ、 あんたはもうこの世の人ではないんだぞ、 妻いることもいると思わないで極楽へ歩め。 」 (S) {E: for this world and heaven to be separated.} (出典:田村、方言:沙流)
- utur(u)ke(he) 1
- ウトゥㇽケ(ヘ)/ウトゥルケ(ヘ) 【位名】[所](概は utur ウトゥㇽ)[utur-u-ke …の間・(所属語尾)・ …の所] その間、 …しているときと次にするときとの間。 a=oyámokte wa nétuk=an uturke ta eun inkar=an ranke kor án=an ayne アオヤモㇰテ ワ ネトゥㇰアン ウトゥㇽケ タ エウン インカラン ランケ コㇿ アナン アイネ おかしいなあと思って、 寄り木拾いをしている間にときどきそっちを見い見いしていると。(W民話) ☆参考 uturu ウトゥル の形も使われる。 {E: the place between…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- útur(u)ke(he) 2
- ウトゥㇽケ(ヘ)/ウトゥルケ(ヘ) 【位名】[所](概は útur ウトゥㇽ)[utur-u-ke …の下座・(所属語尾)・(よりはっきりさせる所属語尾)…の所] その下座(その西側/入口側)の所。 osisoun kamuy ekasi a wa an, úturuke ta kamuy ne noyne an húci a wa an オシソウン カムイ エカシ ア ワ アン、 ウトゥルケ タ カムイ ネ ノイネ アン フチ ア ワ アン 右座(いろりの北側、 主人の席)に、 神なる老人が座っていた、 その下座側(西側、 入口側)に、 神のような老女が座っていた。(W神謡語り) ☆参考 úturu ウトゥル の形は未出。 {E: the lower seat of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utureskor
- ウトゥレㇱコㇿ 【自動】[u-tures-kor 互い・の妹(turesi トゥレシ の i イ が落ちた形)・を持つ][雅](通常は)兄妹、 (この用例では)姉妹。 Menas un mat utureskor pe an ruwe ne awa メナスン マッ ウトゥレㇱコㇿ ペ アン ルウェ ネ アワ メナシ(東南方向、 静内方面)の姉妹がいたのだが。(HC神謡結末の語りの部分) ☆参考 この方言では「姉妹である」ことを言うには通常は umatakikor ウマタキコㇿ と言う。 {E: older brother-older sister; sisters.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uturu
- ウトゥル 【位名】[所](概は utur ウトゥㇽ)(…の)間(空間的にも時間的にも)。 kotan uturu tuyma コタン ウトゥル トゥイマ 村と村の間が遠い。(W) a=eyáykewkor oruspe ka itak uturu ne wa síran ruwe un アエヤイケウコㇿ オルㇱペ カ イタㇰ ウトゥル ネ ワ シラン ルウェ ウン そういう苦労の思い出話も、 話の間に入っているのですよ。(W会話) uturu an kor ウトゥル アン コㇿ その間あいだに、 その間にときどきはさんで。 uturu ta ウトゥル タ ときどき、 時により、 間をおいて。 uturu ta ek ranke, uturu ta somo ranke ウトゥル タ エㇰ ランケ、 ウトゥル タ ソモ ランケ ときどき来ることもある、 来ないこともある。(S) uturu uturu ウトゥル ウトゥル ところどころ。 uturu uturu opusopus ウトゥル ウトゥル オプソプㇱ ところどころ穴がポツポツあいている。(S) {E: between (time and space).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- utus(-i)
- ウトゥㇱ §037.妻(15)utus(-i)〔u-túš ウとぅㇱ〕⦅ホロべツ⦆①【名詞】(-i)相妻;二人妻;本妻とめかけ。②【動詞】(-an)相妻になる:本妻とめかけが同一家家内に居住して同一の夫に仕える。"aynu menoko kamuy menoko 〜 wa e-kor sapo e-yuputari okay ruwe ne"「人間の女と神の女が相妻となって汝の姉汝の兄たちが生れたのである」⦅ユ研Ⅱ, pp.734〜5⦆[u-(お互いが)+tus(相妻となる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- utusmat
- ウトゥㇱマッ 【名】[u-tus-mat 互い・夫のもう一人の妻・女/妻] 一人の男の妻たち(「めかけ本妻」)。 sarki cikir kor/sarki tapsut kor/iwan utusmat/tura wa yan wa サㇻキ チキㇼ コㇿ/サㇻキ タㇷ゚スッ コㇿ/イワン ウトゥㇱマッ/トゥラ ワ ヤン マ (あなたのとうさんは)葦のようなガリガリの足と葦のようなガリガリの肩を持った(やせっぽちの)六人のめかけたちを連れて交易から帰って来て。(S子守歌) {E: one man's wives.} (出典:田村、方言:沙流)
- uunukor
- ウウヌコㇿ 【自動】[u-unu-kor 互い・母親・を持つ] 母子である。 uunukor utar ウウヌコㇿ ウタㇻ 母子(母と息子、 母と娘)。 uunukor utar oka híne síran ウウヌコㇿ ウタㇻ オカ ヒネ シラン 母と子が住んでいた。(W民話の冒頭) ☆参考 同じ語構成の語の例:uwonakor ウウォナコㇿ[u-ona-kor] 父子である、 uyupikor ウユピコㇿ 兄と弟または妹である、 usakor ウサコㇿ 姉と弟または妹である、 umatapakor/utureskor ウマタパコㇿ/ウトゥレㇱコㇿ 妹と兄である、 umatakikor ウマタキコㇿ 妹と姉である、 upokor ウポコㇿ 息子と父または母である。 {E: to be mother and child.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uusa
- ウウサ 【副】[u-usa 互い・いろいろ/別々に] めいめいいろいろ。 (次のように二語重ねて使う。) uusa uusa ウウサ ウウサ (皆)めいめいいろいろ。 tan a=kor mosir ne yakka, uusa uusa, mosir epunkine kamuy kar híne タン アコㇿ モシㇼ ネ ヤッカ、 ウウサ ウウサ、 モシㇼ エプンキネ カムイ カㇻ ヒネ 国づくりの神はこの私たちの国(北海道)も、 それぞれ国を守る神をつくって。(S言い伝え) mosir kor kamuy utar uusa uusa ewkoramu-osmaosmapa híne モシㇼ コㇿ カムイ ウタㇻ ウウサ ウウサ エウコラムオㇱマオㇱマパ ヒネ 国を守る神々はめいめいそうだそうだと言って賛成した。(S言い伝え) {E: various; each.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwa 1
- ウワ 【間投】知らない、 わからない。 ☆参考 何か聞かれたときに、 「さあ、 知らないよ」と答える言い方。川下のワテケさんたちは尻上がりに発音し、 中流の川上まつ子さんは頭高に úwa ウワ と発音していた。 {E: to not know; not understand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwakikor
- ウワキコㇿ 【自動】[u-w-aki-kor 互いに・(挿入音)・の弟・を持つ] 兄と弟または姉と弟の関係にある。 uwakikor utar ウワキコㇿ ウタㇻ 弟と兄姉(一方又は両方)。 uwakikor utar hunak un paye siri an? ウワキコㇿ ウタㇻ フナクン パイェ シリ アン? 兄弟(または姉弟)そろってどこへ行くのだろう。(S) {E: an older brother-younger brother relationship, also, older sister-younger brother relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwanun
- ウワヌン 【名】[u-w-anun 互い・(挿入音)・他人] 他人同士。 iteki uutari ka uwanun ka uwehosi uwehosi yaynu no イテキ ウウタリ カ ウワヌン カ ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ 親戚同士でも他人同士でもバラバラに違った考えをせずに。(S独話) ☆対語 uutari ウウタリ 親族同士。 {E: mutual strangers.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwanunkopa
- ウワヌンコパ 【自動】[u-w-anun-kopa 互い・(挿入音)・他人・…を…のように見る] 他人扱いする。 tapne motokor wa armoysam wa a=turá menoko ne kusu ika a=poutari uwanunkopa ukoyki na タㇷ゚ネ モトコㇿ ワ アㇻモイサㇺ ワ アトゥラ メノコ ネ クス イカ アポウタリ ウワヌンコパ ウコイキ ナ このようなことがもとで山向こうから連れて来た女なのだから、 どうか子どもたちよ、 他人扱いしていじめたりしないようにしなさいよ。(NK民話) {E: to deal with strangers.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwaste
- ウワㇱテ 【自動】[u-w-as-te 互い・(挿入音)・立つ・させる](?) (植物が)繁殖する、 (人間でも)子孫が生まれてふえる。 nonno o wa ipeo wa pókor hi koraci aynu ka uwaste ノンノ オ ワ イペオ ワ ポコリ コラチ アイヌ カ ウワㇱテ (木が)花が咲いて実がなるのと同じように人間もふえていく。(S言い伝え) motoho anak sinep ne korka uwaste katu repun iworso atuyso ka wa uwaste hike néno aynu ne yakka usinnayno katkor モトホ アナㇰ シネㇷ゚ ネ コㇿカ ウワㇱテ カトゥ レプン イウォㇿソ アトゥイソ カ ワ ウワㇱテ ヒケ ネノ アイヌ ネ ヤッカ ウシンナイノ カッコㇿ 起源は一つであってもふえ方が沖の方、 海外から妻をめとってふえた者はそれなりに同じ人間であっても姿形が違っている。(S言い伝え) tapan yam e=carpa yakun oro wano yam sekor a=ye p uwaste yakne タパン ヤㇺ エチャㇻパ ヤクン オロ ワノ ヤㇺ セコㇿ アイェㇷ゚ ウワㇱテ ヤㇰネ あなたがこの栗をまけばそこから栗というものがふえていって。(W神謡語り) ☆参考 動物が繁殖することは uwatte ウワッテ。 {E: to breed; reproduce.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwe(he)
- ウウェ(ヘ) 【名】[所](概は不明) 煮出し汁(野菜を煮た汁、 お茶)、 煮物の汁の部分。 numihi patek k=e ayne uwe patek an ヌミヒ パテㇰ ケ アイネ ウウェ パテㇰ アン (煮物の)実のところだけ食べていて汁ばかり残った。(S) úsey uwe pirka ウセイ ウウェ ピㇼカ お茶がおいしく出た。(S) uwehe a eytasa ki ayne péne ウウェヘ ア エイタサ キ アイネ ペネ (ごはんの)水があまり多すぎてベチャベチャになった。(S) {E: soup stock.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwecururse
- ウウェチュルㇽセ 【自動】[u-w-e-curur-se 互い・(挿入音)・と一緒に(擬態の重複)ポロポロ・と言う](ポロポロと)集まってくる。 tek tuyka ta amam pus uwecururse テㇰ トゥイカ タ アマㇺ プㇱ ウウェチュルㇽセ (稲の穂摘みをしていると)手の上側に稲の穂が集まってくるようだ。(S) {E: to come together; gather.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweepakiun
- ウウェエパキウン 【副】[u-w-eepak-i-un 互い・(挿入音)・の次・(所属語尾)・へ] だんだんに(=uweepakta ウウェエパㇰタ)。 uweepakiun isam kor an ウウェエパキウン イサㇺ コラン (お菓子がたくさんあったが人が食べて)だんだんなくなっていく。(S) uweepakta méan ウウェエパㇰタ メアン だんだん寒くなる。 {E: gradually.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwehopunpa
- ウウェホプンパ 【自動】[複](単は uwehopuni ウウェホプニ)[u-w-e-hopunpa 互い・(挿入音)・と一緒に・立ち/起き上がる[複]] ①いっせいに立ち上がる。 ②一人残らず(とんで)行ってしまう。 hunpe yan yak a=ye wa eun kotan eun utar uwehopunpa wa sap wa isam フンペ ヤン ヤカイェ ワ エウン コタネウン ウタㇻ ウウェホプンパ ワ サㇷ゚ ワ イサㇺ 鯨が上がった(=浜に打ち上げられた)と言うので、 集落の人たちは一人残らず行ってしまった。(S) {E: ①for everyone to stand up together. ②for everyone to fly, go out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweinkar
- ウウェインカㇻ 【自動】[u-w-e-inkar 互い・(挿入音)・と一緒に・見る](?) 透視/予見する、 見通す、 そこにないものや未来のことがらが見えてわかる。 aynuramat ne an pe tane a=ne kusu, kamuy siri ne uweinkar koraci inkar=an katu ene an hi アイヌラマッ ネ アン ペ タネ アネ クス、 カムイ シリ ネ ウウェインカㇻ コラチ インカラン カトゥ エネ アニ 私はもう人の魂になっているので、 神さながらに、 見えないことを見通すみたいに、 次のようなことが見えます。(W民話) poro a=yupi uweinkar nupur pe ne kusu siyeye utar oka kor motoho ye ポロ アユピ ウウェインカㇻ ヌプㇽ ペ ネ クス シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 私の長兄は見えないことを見通す霊力のある人なので病気の人々がいるとその原因を言い当てる。(NK民話) {E: to see through; foresee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwekap
- ウウェカㇷ゚ 【自動】[u-w-ekap 互い・(挿入音)・にあいさつする]互いにあいさつする。 uwekap itak ウウェカㇷ゚ イタㇰ あいさつの言葉。(KSg) ☆参考 uwerankarap ウウェランカラㇷ゚ 互いに(正規の)あいさつをする。 uweyayrenka ウウェヤイレンカ 互いに会えた喜びを述べ合う。 (出典:田村、方言:沙流)
- uwekari
- ウウェカリ 【自動/副】[u-w-ekari 互い・(挿入音)・の方に向かって] ①[自動][単](複は uwekarpa ウウェカㇻパ)(他の語の構成部分として)互いの方に向かって寄って来る(独立の自動詞としての用例はない)。 ②[副]両方から。 uwekari arki ウウェカリ アㇻキ (たとえば二人の人が)両方から来る(バッタリ行き合う)。 néa pínay uwekari soske híne ネア ピナイ ウウェカリ ソㇱケ ヒネ その谷の崖が両方からくずれて。(W言い伝え) uwekari uwekari ウウェカリ ウウェカリ あっちからもこっちからも、 代わるがわる、 入れかわり立ちかわり。 uwekari uwekari am us hemanta kikiri ウウェカリ ウウェカリ アムㇱ ヘマンタ キキリ 左右両側にたくさんのつめが生えているへんな虫(「ムカデ」の訳語として出た)。 uwekari uwekari kamuy opitta i=tomoytak hi ora ウウェカリ ウウェカリ カムイ オピッタ イトモイタキ オラ 代わるがわる神々が皆私のところに来てなだめてくれてから。(W神謡語り) {E: ① ②from both.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwekarpa
- ウウェカㇻパ 【自動/名】[複](単の形は uwekari ウウェカリ。 しかしこの語は副詞としての用例のみがあり、 自動詞として用いられた例は未出)[u-w-ekar-pa 互い・(挿入音)・(ekari エカリ の語幹)に向かって・[複]] ①[自動]集まる。 kotan epitta oka nispa uwekarpa wa コタン エピッタ オカ ニㇱパ ウウェカㇻパ ワ 村じゅうの長者がたが集まって。(W民話) inne paskur uwekarpa híne インネ パㇱクㇽ ウウェカㇻパ ヒネ たくさんのカラスが集まって。(HC民話) cise sikno uwekarpa utar チセ シㇰノ ウウェカㇻパ ウタㇻ 家いっぱいに集まっている人々(この場合神々) (W神謡語り) ②[名]集まり、 集会。 {E: ①to gather; bring together. ②a gathering; a collection.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwemko
- ウウェㇺコ 【位名】[u-w-emko 互い・(挿入音)・の半分](一個の細長いものの)半分ずつ。 uwemko a=e ro ウウェㇺコ アエ ロ (トウモロコシを)半分ずつ食べよう。(S) uwemko ta uwemko ta oka ウウェㇺコ タ ウウェㇺコ タ オカ 長屋/社宅に半分ずつ(=一棟の長屋/社宅に二世帯ずつ)住んでいる。(S) ☆参考 りんごのような丸いものや塊状のものの半分ずつは uwarke ウワㇻケ。 {E: half each (of something long and thin).} (出典:田村、方言:沙流)
- uwenewsar
- ウウェネウサㇻ 【自動】[u-w-e-newsar 互い・(挿入音)・と一緒に・いろいろ話し合って楽しむ] 昔話やユーカラ(英雄叙事詩)を語ったり聞いたりなど、 互いにいろいろ話し合って楽しむ。 sine cup tane ehanke pakno uwenewsar=as シネ チュㇷ゚ タネ エハンケ パㇰノ ウウェネウサㇻアㇱ もう一ヵ月近くの間私たちは楽しく語り合った。(W会話) a=e ruwe ne híne ora uwenewsar=an ayne アエ ルウェ ネ ヒネ オラ ウウェネウサㇻアン アイネ 私はそれを食べてから彼らと一緒にしばらく歓談していてそれから。(NK民話) {E: to talk together of old times; to tell each other Yukar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwenka
- ウウェンカ 【位名】[u-w-enka 互いの・(挿入音)・の上の方(離れた上)] uwenka ta uwenka ta cise oka ウウェンカ タ ウウェンカ タ チセ オカ (山の斜面の)下の方に一軒の家があり、 少し上の方に別の家があり、 もっと上の方にも家がある。(S) uwenka ta uwenka ta a=kar cise ウウェンカ タ ウウェンカ タ アカッチセ 上に上につくった家 (今のビルディングのこと)。 ☞enka エンカ (出典:田村、方言:沙流)
- uwenoyne
- ウウェノイネ 【副】[u-w-e-noyne 互い・(挿入音)・を食べる・ように](?) ひどく大騒ぎして。 hekattar utar nep uwenoyne haweoka hike ka hawpis hi ka isam ヘカッタㇻ ウタㇻ ネㇷ゚ ウウェノイネ ハウェオカ ヒケ カ ハウピシ カ イサㇺ (彼は)子どもたちがどんなに大声で大騒ぎしても何も言わない。(S) {E: very noisily.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweokok
- ウウェオコㇰ 【自動】[u-w-e-okok 互い・(挿入音)・に・ひっかかる](互いに)ひっかかる、 (糸が)もつれる、 (男女が)「ひっかかる」。 uweokok, pita pita! ウウェオコㇰ、 ピタ ピタ! (縄が)もつれてひっかかった、 ほどいてほどいて。(S) osoro uweokok オソロ ウウェオコㇰ (彼らの)尻がひっかかった=彼女はあの男とひっかかった。(S) uweokok wa epakoat ウウェオコㇰ ワ エパコアッ 「男と女とひっかかって/もつれて問題になった」。(S) ☞eokok エオコㇰ {E: to be caught on something; get tangled.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweomare
- ウウェオマレ 【他動】[u-w-e-omare 互い・(挿入音)・と共に・…を…に入れる/置く]…を組み立てる。 cise uweomare チセ ウウェオマレ 家を組み立てる(「家のしたくすること」)。(W) usa itak oruspe uweomare easkay nankor ウサ イタㇰ オルㇱペ ウウェオマレ エアㇱカイ ナンコㇿ「言葉をうまくよりぬいて組み合わして言うにいいでしょう」。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- uwepakasnu
- ウウェパカㇱヌ 【他動】[u-w-epakasnu 互い・(挿入音)・を教える] …を教え合う、 …を一方が他方に教える。 a=kor hekattar uimak ta uwepakasnu wa, ene aynumotokor hi ye wa アコㇿ ヘカッタㇻ ウイマㇰ タ ウウェパカㇱヌ ワ、 エネ アイヌモトコリ イェ ワ 私の子どもたちよ、 (このことを)次から次の世代に教え伝えて、 アイヌの起源はこうなのだということを言って(…しなさいよ)。(S言い伝え) {E: to teach, tell each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwepekennu
- ウウェペケンヌ 【自動】[uwepeker-nu 話・を聞く] 事情をたずねる、 わけをたずねる、 くわしいことをたずねる。 “i=tura wenkur e=ne a p mak é=iki e=nispane?” sekor uwepekennu hi kusu 「イトゥラ ウェンクㇽ エネ アㇷ゚ マㇰ エイキ エニㇱパネ?」 セコㇿ ウウェペケンヌ ヒ クス 「あなたはおれと同じ貧乏人だったのにどうやって裕福になった?」と彼がたずねたから。(S民話) “somo nep ka a=erának pe isam ruwe ne ya?” sekor uwepekennu=an yak pirka 「ソモ ネㇷ゚ カ アエラナㇰ ペ イサㇺ ルウェ ネ ヤ?」 セコㇿ ウウェペケンヌアン ヤㇰ ピㇼカ 「何か心配なことはありませんか」とおたずねなさいませ。(NK民話) kanna suy uwepekennu=an yakne カンナ スイ ウウェペケンヌアン ヤㇰネ あなたがもう一度重ねておたずねになると。(NK民話) ☆参考 kowepekennu コウェペケンヌ [ko-uwepekennu](彼)に事情をたずねる。 ☆参考 一言で答えるような簡単なことを質問することは pisi ピシ。 {E: to ask, inquire about conditions, reaons, details.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwepekennupa
- ウウェペケンヌパ 【自動】[複](uwepekennu ウウェペケンヌ は単複の区別なし) (二人以上が皆)わけ/事情/くわしいことをたずねる。 “suma he ani a=kar kor pirka, cikuni he ani a=kar kor pirka hawe an?” sekor suy uwepekennupa 「スマ ヘ アニ アカㇻ コㇿ ピㇼカ、 チクニ ヘ アニ アカㇻ コㇿ ピㇼカ ハウェ アン?」 セコㇿ スイ ウウェペケンヌパ (人間をつくってもよいとのことですが)石でつくればいいでしょうか、 木でつくればいいのでしょうか?」と(地上の神々は)またおうかがいをたてた。(S言い伝え) {E: to ask inquire about conditions, reasons, details (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwepeker
- ウウェペケㇾ 【自動/名】[u-w-e-peker 互い・(挿入音)・で/と一緒に・明るくなる] ①[自動]民話(昔話)を語る。 k=úwepeker ciki nu yan クウェペケッ チキ ヌ ヤン 民話を語るから(昔話をしてあげるから)聞きなさい。(S独話) ②[名]民話(昔話)。 uwepeker ye ウウェペケㇾ イェ 民話を語る。 pirka uwepeker ku=ye kusu ne na ピㇼカ ウウェペケㇾ クイェ クス ネ ナ よい(すてきな/美しい)お話をしてあげるからね。(S独話) ☆参考 昔話の中に、 素性や先祖の話、 歴史的な出来事など、 子孫に教え伝える話と、 ただ楽しみのために話したり聞いたりする話とある。 前者を upaskuma ウパㇱクマ と言い、 これを《言い伝え》と訳す。 後者を uwepeker ウウェペケㇾ と言い、 これを《民話》と訳す。 アイヌ民話 uwepeker ウウェペケㇾ には二種類あり、 一つは日本民話にもよくあるようないわゆる「隣の爺型」の昔話、 もう一つは一人の人が自分の身に起こったことを語るという「身の上話型」の物語である。 「隣の爺型」の昔話では、 川下男と川上男、 うちの貧乏和人と隣の貧乏和人などの対(つい)が登場し、 一人が成功して裕福になったのをもう一人が見てまねをして失敗し、 死んでしまう。 だから人まねをしてはいけないという教訓が最後につく。 通常3人称で語られ、 長さは数分から十数分程度である。 「身の上話型」の物語では、 主人公の自己紹介に始まり、 自分の身に起こった出来事を次々に語っていく。 多くの場合、 最後に「…と、 どこそこの村おさが(村おさの妻が/立派な奥様が、 等々)言いながら亡くなりました、 とさ」というような結語がつく。 主人公の話したことを語り手が引用するという形で語られるので、 「私」と訳される人称は引用文の自称の形、 すなわち不定人称形である。 長さも数十分から長いのになると1時間以上かかる場合もある。 どちらの型のものもアイヌ語では同じく uwepeker ウウェペケㇾ と呼ばれるので、 日本語訳でも同じ「民話」という語に訳しておく。 これら二種類の型の民話のほかに、 内容から見ると upaskuma ウパㇱクマ《言い伝え》だと思われる話が uwepeker ウウェペケㇾ として語られることもある。 昔の先祖のことを子孫に伝えるために語るのではなく、 単に昔話として語るからであろう。 また、 人間の話である「民話」に対して神の話「神話」はどうかというと、 アイヌ神話は原則として節をつけて歌われるものであった。 これの多くは「神謡」(kamuyyukar カムイユカㇻ または menokoyukar メノコユカㇻ)と呼ばれる。 ところが昔神謡として歌われたものが散文で語られ、 それが uwepekere ウウェペケㇾ として伝えられる、 というようなことも最近は起こっている。 このように伝承のジャンル名もいまは昔とはだいぶ変わってきている。 ☞upaskuma ウパㇱクマ、 kamuyyukar カムイユカㇻ、 menokoyukar メノコユカㇻ yukar ユカㇻ、 oyna オイナ {E: ①to tell a folktale. ②a folktale.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwerankarap
- ウウェランカラㇷ゚ 【自動】[u-w-e-rankarap 互い・(挿入音)・と共に・あいさつする] あいさつし合う(この場合、 昔の作法による正式のあいさつをすることを言う)。 a=ahúnte híne, orano a=onáutari tura uwerankarap, uweyayrenka kor oka=an アアフンテ ヒネ、 オラノ アオナウタリ トゥラ ウウェランカラㇷ゚、 ウウェヤイレンカ コㇿ オカアン 私は(奥様を)家の中へ通して、 それから(奥様は)私の両親とあいさつを交わし、 会えた喜びを言い合って(私たちは)いた。(W民話) ne onne kur, uwerankarap=an wa okake an kor, i=kouwepekennu ネ オンネ クㇽ、 ウウェランカラㇷ゚アン ワ オカケ アン コㇿ、 イコウウェペケンヌ その老人は、 あいさつの交換が終わると、 私に(次のように)たずねた。(NK民話) {E: to greet one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweruspa
- ウウェルㇱパ 【他動】[u-w-eruspa 互い・(挿入音)・…を貸す[複]]互いに貸し合う、 貸し借りする。 utaspa uweruspa wa sinot ウタㇱパ ウウェルㇱパ ワ シノッ (数人でまりつきをしている子どもたちが)互いに一個の(まりを)貸したり借りたりして遊ぶ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- uwesamuysamun
- ウウェサムイサムン 【自動】[u-w-e-sam-un-samun 互い・(挿入音)・と共に・そば・にいる(重複)]皆で並ぶ。 ociseunpa nokan hike rupne hike opitta uwesamuysamun wa nepki kor patek oka, aynu-pákus オチセウンパ ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ウウェサムイサムン マ ネㇷ゚キ コㇿ パテㇰ オカ、 アイヌパークㇱ 一家総出で小さい人も大きい人もみんな並んで働いてばかりいる、 いいねえ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- uwesayne
- ウウェサイネ 【自動】[u-w-e-say-ne 互い・(挿入音)・と共に・一巻き/鳥の群列・になる] 群になる(鳥、 トンボ、 子ども)。 inne hekattar uwesayne wa arki kor oka インネ ヘカッタㇻ ウウェサイネ ワ アㇻキ コㇿ オカ (直訳すると)大勢の子どもたちが群をなして来ている=「大勢してワアワア言って来てるよ。」 (S) ☆参考 並んでいる子どもの行列は魚の列にたとえられて rup ルㇷ゚ と言う。 けものの群は topa トパ、 けものが群になることは uwetopane ウウェトパネ。 {E: to form a crowd (flock etc).} (出典:田村、方言:沙流)
- uwesitke
- ウウェシッケ 【自動】[u-w-e-sit-ke 互い・(挿入音)・その頭(先)・(?)・(自動詞形成)](糸が)もつれる。 uwesitke nuyto pirkano saye ウウェシッケ ヌイト ピㇼカノ サイェ もつれた糸をきちんと巻きなさい。(W) {E: to be tangled (thread).} (出典:田村、方言:沙流)
- uwesopki
- ウウェソㇷ゚キ 【自動】[u-w-e-sopki 互い・(挿入音)・と一緒に・(?)] 向き合って座る。 kamuy utarpa hancikiki/uwesopki na hancikiki カムイ ウタㇻパ ハンチキキ/ウウェソㇷ゚キ ナ ハンチキキ 位の高い神が/向き合って座った。(HC神謡) 〔金ユーカラ 1〕 相対して座した、 対座する。 ☆参考 酒宴のときは招待者側の家の主人と祭司長として招かれた長老が横座に置かれた酒びつをはさんで向き合って座り、 他の男たちもこの二人に並んで壁際まで何列にもなって向き合って座る女や子どもたちは右座、 左座からずっと下座のほうまで座る。 {E: to sit facing one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwesukepne
- ウウェスケㇷ゚ネ 【自動(?)】[u-w-e-sukep-ne 互い・(挿入音)・と共に・(?)・になる](?) 根に根が重なって出る、 根から根が出てくる。 wen kina patek uwesukepne wa hetukpa wa ene ku=kar hi ka isam ウェン キナ パテㇰ ウウェスケㇷ゚ネ ワ ヘトゥㇰパ ワ エネ クカリ カ イサㇺ 悪い草ばかり根から根が出て生えてきてどうしようもない。(S) {E: for roots to become tangled.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwesuye
- ウウェスイェ 【他動】[雅]…が楽しい。 an=uwésuye アヌウェスイェ [雅]私はそれを見て心楽しい。 pet iwor kasi/komaknatara/an=rámasu/an=uwésuye ペッイウォㇿ カシ/コマㇰナタラ/アンラマス/アヌウェスイェ [雅]川ぞいの景色が美しく開けている。 おもしろく心楽しい。(Sユーカラ) {E: for…to be pleasant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwetunankar
- ウウェトゥナンカㇻ 【自動/副】[u-w-etunankar 互い・(挿入音)・にバッタリ出会う] ①[自動](バッタリ)出会う(「いきあう」)。 ②[副]両方から、 両側から。 wenkur umurek uwetunankar eyoko wa ウェンクㇽ ウムレㇰ ウウェトゥナンカㇻ エヨコ ワ 貧乏人夫婦は両側から待ち伏せして。(HK民話) ne rika kisma tekehe amuninihi tun ne híne uwetunankar kisma híne sikoetaye ネ リカ キㇱマ テケヘ アムニニヒ トゥン ネ ヒネ ウウェトゥナンカㇻ キㇱマ ヒネ シコエタイェ その鯨の脂身をにぎっている手を、 二人で両側からつかんで引っぱった。(HK民話) ☞etunankar エトゥナンカㇻ {E: ①to meet one another. ②from both (sides).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwetusmak
- ウウェトゥㇱマㇰ 【自動】[u-w-e-tusmak 互い・(挿入音)・と一緒に・競争する] 競争する、 競い合う。 uwetusmak wa hoyuppa ウウェトゥㇱマㇰ ワ ホユッパ 競走する。 hekattar kor kur, onne p kor kur, ére rusuypa p uwetusmak wa, to ka sat kane, cipta=an wa cip ani easir ka pekanpe-ewetusmak=an ヘカッタㇻ コㇿ クㇽ、 オンネㇷ゚ コㇿ クㇽ、 エレ ルスイパㇷ゚ ウウェトゥㇱマㇰ ワ、 ト カ サッ カネ、 チㇷ゚タアン マ チパニ エアシㇼ カ ペカンペエウェトゥㇱマㇰアン 子どものいる人、 老人のいる人、 彼らに食べさせたい人は競い合って、 湖も見えないくらいに、 舟をつくって舟でそれこそ菱の実を競い合って取った。(S会話) ☆参考 アクセント核を前に動かす接頭辞がつくと語幹は wetusmak ウェトゥㇱマㇰ となり ewetusmak エウェトゥシマク のような形をとる。 {E: to compete.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweus
- ウウェウㇱ 【自動】[u-w-e-us 互い・(挿入音)・その頭・(そこ)についている](山刀などが)腰につけてある。 tasiro uweus wa an タシロ ウウェウㇱ ワ アン 山刀が腰につけてある。 nata/makiri uweus ナタ/マキリ ウウェウㇱ なた/小刀が腰につけてある。 {E: to wear at the waist.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweusi
- ウウェウシ 【他動】[u-w-e-usi 互い・(挿入音)・その頭・を(そこ)につける](刀など)を腰につける。 tasiro uweusi タシロ ウウェウシ 山刀を腰につける。 ☆参考 sitomusi シトムシ とも言う。 昔は下げないで帯にさして歩いた。 {E: to wear (a sword) at the waist.} (出典:田村、方言:沙流)
- uweyayrenka
- ウウェヤイレンカ 【自動】[u-w-e-yay-irenka 互い・(挿入音)・と一緒に・自分・意向(を述べる)](?) ①互いに会えた喜びを言い合う、 会えた喜びのあいさつの言葉を言う、 互いに握手して再会を喜び合う。 uwesikarun ayne tanepo unukar=an, uweyayrenka=an ウウェシカルン アイネ タネポ ウヌカラン、 ウウェヤイレンカアン 会いたくて会いたくてやっと会えた、 ああなつかしいねえ。(S) a=onáutari tura uwerankarap, uweyayrenka アオナウタリ トゥラ ウウェランカラㇷ゚、 ウウェヤイレンカ (その奥様は)私の両親とあいさつし、 会えた喜びを言い合って。(W民話) ②(名詞として)会えた喜びのあいさつ(の言葉)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uweymekkar
- ウウェイメッカㇻ 【他動】[u-w-eymekkar 互い・(挿入音)・に分け与える] …を互いに分け合う。 uweymekkar kor oka na ウウェイメッカㇻ コㇿ オカ ナ みんなで分けてるよ。 utari oha oka wa uweymekkar ウタリ オハ オカ ワ ウウェイメッカㇻ 親戚同士だけに配る。(S) ☆参考 eymekkar エイメッカㇻ (人)に(もの)を分け与える。 eymek エイメㇰ …を分配する/配る。 imek イメㇰ 食べ物を分配する、 おつゆ等をよそう。 ☆参考 食べ物を持って行ってあげることは iyani イヤニ[i-ani もの・を持って行く]、 出されて残した食べ物を人にみやげに持って帰ってあげることは komekare コメカレ、 それを自分で持って帰ることは yaykomekare ヤイコメカレ。 {E: to divide…amongst everyone.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwoeroski
- ウウォエロㇱキ 【他動】[u-w-o-e-roski 互い・(挿入音)・の尻・の所に・立てる] ①次々に重ねる。 pon itanki a=uwóeroski ポン イタンキ アウウォエロㇱキ 小さい茶碗が重なっている(携帯用のコップの重なっているのを見て言った言葉)。(S) ②短いものを次々につなぎ合わせて長くする。 ③[雅](次の慣用表現で)たくさん並べる。 kaparpe itanki/kaparpe otcike/uwoeroski カパㇻペ イタンキ/カパㇻペ オッチケ/ウウォエロㇱキ [雅]ぬりもののおわん、 ぬりもののお膳をたくさん並べて。(Sユーカラ) (育ての姉が主人公の少年を大切に育ててくれたことを物語るくだりの常套句。) {E: ①to pile up one upon the other. ②to join a number of shorter things together to make something longer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwohumseusi
- ウウォフㇺセウシ 【自動】[u-w-o-hum-se-usi 互い・(挿入音)・の尻・(擬声)・という・…に…をつける](攻めて行く人々が)皆でフムー(=オーッ)というような声をあげる、 ときの声をあげる。 orowano nérok kotan kor utar opitta uwohumseusi kor ekimne payepa オロワノ ネロㇰ コタン コㇿ ウタㇻ オピッタ ウウォフㇺセウシ コㇿ エキㇺネ パイェパ それからその村人たちは皆でオーッとときの声をあげながら山へ行った。(W言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwokar-uwokarpa
- ウウォカㇻウウォカㇻパ 【自動】[複](単の用例はない)[u-w-okar-uwokar-pa 互い・(挿入音)・に取って代わる(okari オカリ の語幹)・(重複)・[複]] 代わるがわるする。 uwokar-uwokarpa pak ウウォカㇻウウォカㇻパ パㇰ 代わるがわる。 néa irwakne utar uwokar-uwokarpa pak kanpar otuytuypa, carankepa ruwe ne ネア イㇼワㇰネ ウタㇻ ウウォカㇻウウォカㇻパ パㇰ カンパㇻ オトゥイトゥイパ、 チャランケパ ルウェ ネ その兄弟は代わるがわる口を動かし談判をした。(NK民話) {E: to take turns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwokarpa
- ウウォカㇻパ 【自動/副】[u-w-okar-pa 互い・(挿入音)・に取って代わる(okari オカリ の語幹)・[複]] ①[自動]代わるがわるする。 ②[副](次のように二度重ねて)交代交代で。 uwokarpa uwokarpa ci=mi ur ウウォカㇻパ ウウォカㇻパ チミ ウㇽ 私たちが交代交代で着る毛皮の外套。(S) páse na, uwokarpa uwokarpa se yan パセ ナ、 ウウォカㇻパ ウウォカㇻパ セ ヤン 重いから交代交代で背負いなさい。(S) {E: ①to take turns (v.). ②in turns (adv.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwokarpare
- ウウォカㇻパレ 【他動(?)/自動(?)】[u-w-okarpa-re 互い・(挿入音)・に取って代わる・させる] 互いに交代する、 交代で…する(?)。 poro a=yupí kucakor kor a=saha a=turá kor pon a=yupí turano a=onáutari a=epúnkine ora, pon a=yupí a=turá wa kucakor=an kor poro a=yupí a=saha a=onáutari epunkine, uwokarpare hem ki, kucakor=an ruwe ne a p ポロ アユピ クチャコㇿ コㇿ アサハ アトゥラ コㇿ ポン アユピ トゥラノ アオナウタリ アエプンキネ オラ、 ポン アユピ アトゥラ ワ クチャコラン コㇿ ポロ アユピ アサハ アオナウタリ エプンキネ、 ウウォカㇻパレ ヘㇺキ、 クチャコラン ルウェネ アㇷ゚ 大きい兄が狩小屋に行くときは私は姉と一緒にいて小さい兄と一緒に父たちを守る、 そして小さい兄と私が一緒に狩小屋に行くときは大きい兄と姉が父たちを守る、 交代もして狩小屋に行っていたが。(NK民話) ☆参考 形の上では uwokarpa ウウォカㇻパ の使役形なので他動詞と予想されるが文脈から見ると使役の意味はなさそうである。 {E: to change places with; take turns with.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwokpare
- ウウォㇰパレ 【自動】[u-w-okpare 互い・(挿入音)・を虐待する] 虐待し合う、 互いに大切にしない、 一方が他方を虐待する。 (用例の文脈では息子とその嫁が母親を虐待した話で、 語り手のワテケさんは「親不孝」と訳した。) uwokpare p uwepeker tap ku=ye wa k=ókere hawe tapan na ウウォㇰパレㇷ゚ ウウェペケㇾ タㇷ゚ クイェ ワ コケレ ハウェ タパン ナ 「親不孝」(=親いじめ)の民話を、 私はいま語り終えました。(W独話) {E: to be disobedient to one's parents; ill-treat one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwoma
- ウウォマ 【自動】[u-w-oma 互い・(挿入音)・(の所)にある/いる] 大勢集まって一緒にいる、 そろっている(全部ある)。 teeta anakne, ekasi utar uwoma wa oka híne anakne テエタ アナㇰネ、 エカシ ウタㇻ ウウォマ ワ オカ ヒネ アナㇰネ 昔は、 老人たちが大勢いたときは。(W会話) nep ka a=eywanke noyne an pe sinep ka uwoma p isam ネㇷ゚ カ アエイワンケ ノイネ アン ペ シネㇷ゚ カ ウウォマㇷ゚ イサㇺ なにか「使うにいいもの」(使えるもの)が一つもそろっていない。(S) {E: for a lot of people to gather together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwomare
- ウウォマレ 【他動】[単](複は uwomarpare ウウォマㇻパレ)[u-w-oma-re 互い・(挿入音)・(の所)にある/いる・させる] …を集める、 …を拾い集める、 (ちらかっているもの)をかたづける。 pon kaykuma uwomare wa ek ポン カイクマ ウウォマレ ワ エㇰ 下に落ちている小さい枝の細い切れ端を拾っておいで。(S) ☆参考 木についている細枝をとって来ることは ta タ と言う。 ta タ は木についているのでも落ちているのでも言うが、 uwomare ウウォマレ は落ちているものを拾い集めること。 {E: to bring…together; gather…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwomarpare
- ウウォマㇻパレ 【他動】[複](単は uwomare ウウォマレ)[uwomar-pa-re 集める(u-oma ウオマ の使役形 uwomare ウウォマレ《集める》の語幹)・[複]・させる](たくさんのもの/散らばっているもの)を集める。 a=kar wa an pe a=uwómarpare, a=tar pe opitta a=ukómuymampa híne, poro sike a=kar híne アカㇻ ワ アン ペ アウウォマㇻパレ、 アタㇻ ペ オピッタ アウコムイマンパ ヒネ、 ポロ シケ アカㇻ ヒネ 私はつくってあったものを拾い集め、 敷き物を全部かき集めて、 大きな荷物をつくって。(W民話) ☆参考 理論的に予想される uwomapare ウウォマパレ または uwomarepa ウウォマレパ の形の用例はなく、 この uwomarpare ウウォマㇻパレ の形が用いられている。 {E: to bring…together; gather…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwonakor
- ウウォナコㇿ 【自動】[u-w-ona-kor 互いに・(挿入音)・父親・持つ] 父子関係にある。 uwonakor utar ウウォナコㇿ ウタㇻ/ウウォナコルタㇻ 父子、 父と息子。 uwonakor utar tura wa paye ウウォナコルタㇻ トゥラ ワ パイェ 息子に父親がついて行く。(S) ☆参考 同じ語構成の語の例:uunukor ウウヌコㇿ 母子である。 usakor ウサコㇿ 姉弟または姉妹である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 upokor ウポコㇿ 親子(父と息子または母と息子)である。 umatnepokor ウマッネポコㇿ 父と娘または母と娘である。 {E: to be a father-child relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwonnere
- ウウォンネレ 【自動】[u-w-onne-re 互い・(挿入音)・年とる・させる][雅]よく聞く。 itak=an ciki uwonnere yan イタカン チキ ウウォンネレ ヤン [雅]私がお話しすることをよくお聞きください。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uworeciw
- ウウォレチウ 【他動】[u-w-or-e-ciw 互い・(挿入音)・の所・で・ささる](?) [雅](着物)を重ねて着る。 pirka amip uworeciw pirka tamasay rekutuyruke pirka ninkari kisareokte iyepanu kane híne ピㇼカ アミㇷ゚ ウウォレチウ ピㇼカ タマサイ レクトゥイルケ ピㇼカ ニンカリ キサレオㇰテ イエパヌ カネ ヒネ [雅] 上等のきれいな着物を重ねて着、 美しい玉飾りを首に掛け、 美しい耳環を耳に通し、 頭飾り布を頭に巻いて(=死に装束をして)。(W民話) {E: to wear layers of clothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uworeokkane
- ウウォレオッカネ 【名】[u-w-or-e-ok-kane 互い・(挿入音)・の所・その頭が・…にひっかかる・金属] 金属のくさり。 ☆参考 英雄叙事詩ユーカラの主人公が hayokpe ハヨㇰペ《よろい》を着た上にしめる金鎖(かなぐさり)のベルトは uwokkanekut ウウォッカネクッ。 uworeokkane ウウォレオッカネ は普通の金鎖(かなぐさり)。(S) {E: a metal chain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uworkopoyke
- ウウォㇿコポイケ 【自動】[u-w-or-kopoyke 互い・(挿入音)・の所・にまじる] 互いの中に入りまじる、 まぜこぜになる。 aynu ne ciki sísam ne ciki repunkur, sonno repunkur ne ciki uworkopoyke wa mosir epitta siyusacari アイヌ ネ チキ シサㇺ ネ チキ レプンクㇽ、 ソンノ レプンクンネ チキ ウウォㇿコポイケ ワ モシレピッタ シユサチャリ アイヌも和人(日本人)も外国人、 本当の外国人も入りまじって国じゅうに散らばった。(S言い伝え) ☆参考 ukopoyke ウコポイケ はただ《まざる、 (まぜたものが)まざって均質になる》。 {E: to become mixed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uworuspenu
- ウウォルㇱペヌ 【自動/名】[u-w-oruspe-nu 互い・(挿入音)・の話・を聞く] ①[自動]話し合いする、 事情を述べ合い聞き合って相談する。 uworuspenu=as wa ora ka ne ene hi ku=ye kusu ne wa ウウォルㇱペヌアㇱ ワ オラ カ ネ エネ ヒ クイェ クス ネ ワ お互いに事情を言い合い聞き合って相談してから(私は)どういう返事でもしてあげるから。(S) ②[名]話し合い、 相談。 ☆参考 ただしゃべり合うことは ukoytak ウコイタㇰ、 どうしようかと相談することは ukoramkor ウコラㇺコㇿ。 {E: ①to talk; discuss (v.). ②a talk; a discussion (n.).} (出典:田村、方言:沙流)
- uwosma
- ウウォㇱマ 【自動】[u-w-osma 互い・(挿入音)・に入ってしまう](話し合いが)まとまる。 tane uworuspenu uwosma タネ ウウォルㇱペヌ ウウォㇱマ もう話が決まった。(S) {E: to reach, come to an understanding.} (出典:田村、方言:沙流)
- uwosmare
- ウウォㇱマレ 【他動】[u-w-osma-re 互い・(挿入音)・に入ってしまう・させる] okkayo sirpo uwosmare オッカヨ シㇼポ ウウォㇱマレ (男の子が成長して)男らしい様子/顔形/姿になる。 tane okkayo sirpo a=uwósmare pakno án=an korka タネ オッカヨ シㇼポ アウウォㇱマレ パㇰノ アナン コㇿカ 私はもうすっかり一人前の男らしい若者に成長したけれども。(NK民話) ☆参考 アクセント核を前に動かす接頭辞がつくと語幹は wosmare ウォㇱマレ の形をとり、 e=wosmare エウォシマレ のようになる。 ☞wosmare ウォㇱマレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uwoyak
- ウウォヤㇰ 【位名】[u-w-oya-k 互い・(挿入音)・別の・所] 別々の所。 uwoyak ta anu ウウォヤㇰ タ アヌ (二つのものを)別々に置きなさい。(S) uwoyak ta uwoyak ta ári ウウォヤㇰ タ ウウォヤㇰ タ アリ(数あるものを)別々に置け。(S) ☆参考 usinna usinna ári ウシンナ ウシンナ アリ とも言う。 逆に一カ所に置くことは humneanta anu[単]/ári[複] フㇺネアンタ アヌ [単]/アリ [複]と言う。(S) {E: separate places.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyapkirpakte
- ウヤㇷ゚キㇼパㇰテ 【自動】[u-yapkir-pakte 互い・投げる・比べる] ①投げ競争する(どっちが遠くへ投げるか)。 ②(名詞として)投げ競争。 ☆参考 幅跳び競争は uterkepakte ウテㇾケパㇰテ、 速く走る競争は unitanpakte ウニタンパㇰテ、 力くらべは ukirorpakte ウキロㇿパㇰテ。 {E: ①to compete against one another in a throwing contest. ②a throwing contest.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyayukte
- ウヤユㇰテ 【他動】[u-yay-uk-te 互いに・自分を・取る・させる] 恋愛結婚する。 Taro Hanako uyayukte ruwe un タロ ハナコ ウヤユㇰテ ルウェ ウン 太郎と花子が恋愛結婚したんですよ。(S) eani usa hunna turano eci=uyáyukte oasi? エアニ ウサ フンナ トゥラノ エチウヤユㇰテ オアシ? あなたもだれと恋愛結婚するの? (S) ☆参考 ただ「結婚する」ことを言うには最も普通には ukor ウコㇿ と言い、 「結婚させる」ことは Taro a=koré タロ アコレ《(娘を)太郎のところにやった》のように言う。(S) {E: to marry in love.} (出典:田村、方言:沙流)
- uymamrepunka/uymam-repunka
- ウイマㇺレプンカ 【自動/名】[uymam-repun-ka 交易・沖へ行く・(他動詞化)] ①[自動]交易をしに海外へ行く、 舟で海を越えて交易に行く。 uymamrepunka kor usa amip usa tanpaku, usa macikor, ikor otta emus otta, sintoko ne ciki, cip sikno cipekusa wa yan pe ne kusu ウイマㇺレプンカ コㇿ ウサ アミㇷ゚ ウサ タンパク、 ウサ マチコㇿ、 イコロッタ エムソッタ、 シントコ ネ チキ、 チㇷ゚ シㇰノ チペクサ ワ ヤン ペ ネ クス (夫が)舟で交易に行くと、 衣類やらたばこやら、 女の宝物やら、 宝刀でも刀剣でもシントコ(昔の日本語で行器(ほかい)という名の大きい入れ物)でも、 舟にいっぱい積んで帰って来るので。(W民話) ②[名]海外交易。 {E: ①to go overseas to trade. ②overseas trade.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uyna
- ウイナ 【他動】[複](単は uk ウㇰ) ①(二つ以上のもの)を取る。 toy or un pe uyna トヨルンペ ウイナ 畑のものを取る=作物を収穫する。(S) ② ☞aske uyna アㇱケ ウイナ ☆参考 収穫することを言うには、 kar カㇻ も使われる。 僅かしか取れないものを拾い集めるときは uwomare ウウォマレ とも言う。 {E: ①to take…(pl.). ②to invite…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uynapa
- ウイナパ 【他動】[複複](単は uk ウㇰ、 複は uyna ウイナ)(二人以上が)(二つ以上)を取る。 konkane cikappo sinep sirokane cikappo sinep ranke uynapa híne kor híne コンカネ チカッポ シネㇷ゚ シロカネ チカッポ シネㇷ゚ ランケ ウイナパ ヒネ コㇿ ヒネ (彼ら二人は)金の小鳥を一羽と銀の小鳥を一羽ずつ取って持って。(KC民話) {E: to take…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uype
- ウイペ 【名】[概/所] ①(木などの)細かい屑、 木屑、 こっぱ(木片)。 uype ne ウイペ ネ 屑になった。 ní uype ニ ウイペ 木屑。 koppa uype コッパ ウイペ 木片の屑。 ②(悪口で)…の子(=taype タイペ)。 X uype utari arki wa suy nonno opitta kar wa isam ruwe ta na! X ウイペ ウタリ アㇻキ ワ スイ ノンノ オピッタ カㇻ ワ イサㇺ ルウェ タ ナ! Xの憎らしい子どもたちが来て、 また花をみんな取ってしまったんだな。(S) wenpe uype! ウェンペ ウイペ! 貧乏人の子(ののしり)。 ☆参考 同様の悪口、 ののしりの言い方:wenpe taype ウェンペ タイペ、 wenpe sani ウェンペ サニ(これらは自分の子にでも言う)。(S) {E: ①twigs; woodchips. ②to talk bad about a child ( both children and adults).; to tease a child (amongst children).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- uypeuype
- ウイペウイペ 【名】[uype-uype 屑・(重複)] ひどく細かい屑。 hńta kus uypeuype ne e=kar ruwe an hi an? フンタ クㇱ ウイペウイペ ネ エカン ルウェ アニ アン? どうしてそんなに細かい屑みたいに細かくするの(カボチャやイモを煮るのに、 あまり細かく切ったとき)。(S) {E: fine waste.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyruke
- ウイルケ 【複他動】[uyru-ke …に位置する・(他動詞化)](語構成要素として)…を…(場所)につける/位置せしめる。 rekutuyruke レクトゥイルケ[rekut-uyruke のど・…を…に位置せしめる](玉の首飾り tamasay タマサイ)を首にかける。 ☆参考 独立の動詞としては未出。 (出典:田村、方言:沙流)
- uyupikor
- ウユピコㇿ 【自動】[u-yupi-kor 互い・兄・持つ] 兄と弟妹である。 uyupikor wa arki ウユピコㇿ ワ アㇻキ 兄弟/兄妹一緒に来た。(S) uyupikor utar ウユピコㇿ ウタㇻ/ウユピコルタㇻ 兄と弟妹。 uyupikor utar ne ruwe un ウユピコルタンネ ルウェ ウン 兄弟なのだよ。(S) ☆参考 似た語構成の語の例:usakor ウサコㇿ 姉と弟妹である。 uwakikor ウワキコㇿ 兄姉と弟である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉と妹である。 uwonakor ウウォナコㇿ 父と子である。 uunukor ウウヌコㇿ 母と子である。 {E: to be in an older brother-younger siblings relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
- uyupkor
- ウユㇷ゚コㇿ §022.きょうだい(兄弟姉妹)(18)u-yup-kor〔u-júp-kor ウゆㇷ゚コㇿ〕⦅アズマ⦆兄弟の関係にある。〜-tar「兄弟たち」。[u-(互いの)+yup(兄を)+kor(もつ)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- wa 1
- ワ 【格助】①(位置名詞の後に置かれて、 移動の起点を示す。)…から(場所を示す)。 Mosirpasari wa ek モシㇼパサリ ワ エㇰ 斜里(しゃり)から来た。(W民話) osmake wa kotcake wa terke=an オㇱマケ ワ コッチャケ ワ テㇾケアン 私は(寝ている彼の)後ろから前へ前から後ろへと跳びはねてまたいだ。(W民話) kanto or wa kemram kamuy ran カント オㇿ ワ ケㇺラㇺ カムイ ラン 天から飢饉の神が降りて来た。(W民話) oro wa karkarse オロ ワ カㇻカㇻセ そこからころがった。(S会話) ②(《…に》と訳される場合もある。 その場合、 ta タ や un ウン を使った言い方とはニュアンスが異なる。 wa ワ はこの場合も、 動作の起点を示す。) te wa mono a テ ワ モノ ア 「ここから座れ」=ここに来て座りなさい。 (注 te ta mono a テ タ モノ ア (近くにいる人に)ここに座りなさい。 te un mono a テ ウン モノ ア ここへ座りなさい。) ③(受け身の行為者を示す。)or wa/oro wa オㇿ ワ/オロ ワ (人)から。 kamuy or wa okamkir ene a=e=yáynure wa カムイ オㇿ ワ オカㇺキㇼ エネ アエヤイヌレ ワ あなたは神からわざとそのように思わされて。(W民話) ④(連体的に使われて) onnayke wa asamaha オンナイケ ワ アサマハ 内側の底。 soynake wa asamaha ソイナケ ワ アサマハ 外側の底。 {E: ①from…(place). ②… ③from…(people). ④…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wa 2
- ワ 【接助】…して(二つの動詞句をつないで一まとまりのことがらとしてまとめる働きをする。 具体的には、 次のようないろいろな場合に使われる)。 ①(一つのもの/ことについて二つ以上の説明や叙述をする場合にその二つの動詞句をつなぐ。) upakno oka wa sattek kusu oka wa ウパㇰノ オカ ワ サッテㇰ クス オカ ワ 同じぐらいの大きさでやせこけていて。(S会話) Kusur un oruspe ne wa teeta oruspe ne wa a=ewkoysoytak kor síran pe tasi an nek! クスルン オルㇱペ ネ ワ テエタ オルㇱペ ネ ワ アエウコイソイタㇰ コㇿ シラン ペ タシ アン ネㇰ! (これは)釧路の話で昔の話で、 私たちはそれについて話し合っているのですよ。(S会話) sunke ka eaykap wa anpe patek ye rusuy pe スンケ カ エアイカㇷ゚ ワ アンペ パテㇰ イェ ルスイ ペ うそをつくことができなくて本当のことばかり言うもの。(S会話) ②(前の動詞句が後の動詞句の表す出来事の方法や意図などを説明する。) ku=hoyupu wa k=ek クホユプ ワ ケㇰ (私は)走って来た。 hosippa wa paye ホシッパ ワ パイェ (彼らは)もどって行った。 ③(前の動詞句の出来事が終わってから後の動詞句の出来事が起こることを言う。)…して。 otcike huraye wa pirpa オッチケ フライェ ワ ピㇼパ お膳を洗ってふきなさい。(W) núman k=ek wa tanto suy ukoytak=an hawe ne ヌマン ケㇰ ワ タント スイ ウコイタㇰアン ハウェ ネ 私は昨日来て、 今日また(姉と私と)二人で会話をするのです。(S会話) ne to or ta cip hene a=kar wa oro ta a=anú wa ネ ト オッタ チㇷ゚ ヘネ アカㇻ ワ オロ タ アアヌ ワ その湖に舟でもつくってそこに置いて。(S会話) ④(前の出来事が後の出来事の原因か理由になっている。)…して。 k=úkao oyra wa rurikan クカオ オイラ ワ ルリカン (私は洗濯物を)しまい忘れて少し湿った。(W) mosma kur or ta wenpe an wa oro ta ka ku=yorot モㇱマ クロッタ ウェンペ アン マ オロ タ カ クヨロッ 他の人の家に不幸があって私はそこにも行って来た。(S会話) (原因や理由の説明だということをはっきり述べるには kusu クス、 pe ne kusu ぺ ネ クス、 wa kusu ワ クス、 hi kusu ヒ クス などが用いられる。) ⑤(補助動詞表現で) wa an …ワ アン。 (1)(すでに)…している。 mokor wa an モコㇿ ワ アン 眠っている(すでに寝ついていることを言う。 mokor kor an モコㇿ コラン は寝つきつつあること、 つまり眠りかかっていることを言う)。(W) (2)…してある。 a=suwé wa an アスウェ ワ アン 煮てある、 (ごはんが)たいてある。(W) wa anu ワ アヌ (あらかじめ)…しておく。 ku=ye wa k=ánu クイェ ワ カヌ 私は言っておく。 wa isam ワ イサㇺ …して(なくなって)しまう。 e wa isam エ ワ イサㇺ 食べてしまう。 wa oka ワ オカ (wa an ワ アン の複数)(二人/二つ以上が) (1)(すでに)…している。 móno rok wa oka モノ ロㇰ ワ オカ (彼らは)座っている。 (2)…してある。 a=kar wa oka アカㇻ ワ オカ たくさんつくってある。 wa okere ワ オケレ (1)予定の行動をすっかり…してしまう(完了する)、 …し終わる。 ray wa okerpa ライ ワ オケㇾパ 皆死んでしまう。(KK掛け合い歌) (2)とても/極めて…(である)。 wen wa okere pon cise ウェン マ オケレ ポン チセ とても悪い(粗末な)小さい家。(S) ⑥[熟語・慣用句など] ne wa an ネ ワ アン [連体][単]/ne wa oka ネ ワ オカ [複] 今言っているこの/その、 今/さっき言ったその/あの(☞ne wa an ネ ワ アン、 ネ ワ オカ)。 wa kusu ワ クス …したから、 …だから。 k=úni ta ku=mokor wa k=an yakun e=mismu kuni ku=ramu wa kusu k=ek ruwe un クニ タ クモコㇿ ワ カン ヤクン エミㇱム クニ クラム ワ クス ケㇰ ルウェ ウン 私がうちで眠っていたらあなたがさびしいだろうと思ったから来たんだよ。(S) ☆参考 wa ワ と似た文脈で híne ヒネ も使われる。 どちらも使える場合も多いが、 日常会話では wa ワ のほうが多く使われ、 昔話などの語りの中では híne ヒネ のほうが多く使われる。 日常会話の中でも、 ③のように、 相前後して起こる事柄を述べる場合には、 híne ヒネ もよく使われる。 その場合でも、 前の出来事を述べてからそれと同じ重さで次の出来事を述べるのに、 言い換えれば二つの事柄をただ順番に述べていくのには híne ヒネ が多く使われるのに対して、 二つの出来事を一まとまりの事柄としてまとめるのには wa ワ が多く使われる。 また、 wa ワ はほとんどの場合動詞句の後に置かれるが、 híne ヒネ は前に動詞句のない文頭にも置かれる。 ☞híne ヒネ ☆参考 二つの別々の事柄が同時に起こることを表すには、 wa ワ ではなく kor コㇿ が使われる。 ☞kor コㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wa 3
- ワ 【終助】①…わ、 …よ(会話で話しかけのニュアンスを与える)。 pirka wa ピㇼカ ワ いいよ、 いいわよ。 kuni ku=ramu kor k=ek ruwe ne wa クニ クラム コㇿ ケㇰ ルウェ ネ ワ 私はそう思いながら来たのよ。(S会話) ②(慣用的な言い方で、 あきれやとがめの表現、 しばしば反語になる。)humi iki wa フミ イキ ワ (音に関して。) nákatune humi iki wa apa ruttektek ナカトゥネ フミ イキ ワ アパ ルッテㇰテㇰ なんてことしてるんだ、 戸をガジーンとしめて(急に強く押して大きな物音を立てたことをとがめている)。(S) hawe iki wa/haw ne wa ハウェ イキ ワ/ハウ ネ ワ (言葉に関して。) kasusne hawe iki wa! カスㇱネ ハウェ イキ ワ! (直訳すると)どうってこともないことを言っている=大変なことを言って来た(反語的な言い方)。(S) nákatune en=montapire haw ne wa! ナカトゥネ エンモンタピレ ハウ ネ ワ! まあ、 どうしてそんなに急がせるの。(S) {E: ①a particle that indicates speaker's conviction or assertion. ②…} m (出典:田村、方言:沙流)
- wakay
- ワカイ 【自動】[日本語] 若い。 ku=wakay ta ki クワカイ タ キ 私が若かったらいいのになあ(日本語の「若い」がアイヌ語の動詞として使われている)。(MM即興歌) {E: to be young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wakka
- ワッカ 【名】水(冷水も熱い湯も、 ただし飲用でないもの、 場合によっては清涼飲料も含む)。 sések wakka セセㇰ ワッカ (風呂などの)熱いお湯。 poro wakka ポロ ワッカ 大水。 parkar wakka パㇻカㇻ ワッカ からい水=焼酎(冗談)。 wakka ta ワッカ タ 水を汲む(=wakkata ワッカタ)。 ☆参考 úsey ウセイ 飲用のお湯、 お茶など。 {E: water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wano
- ワノ 【格助】[wa-no から・(副詞語尾)](起点を示す。)(場所/時)…から。 toop Karapto wano トオㇷ゚ カラㇷ゚ト ワノ はるか遠い樺太から。(S言い伝え) otuymasirun wano ku=hotku kane wa k=ek オトゥイマシルン マノ クホック カネ ワ ケㇰ 私はずいぶん遠い所からかがんで来た。(S) núman wano tanto pakno ヌマン ワノ タント パㇰノ きのうから今日まで。 té wano テ ワノ これから(今から)。 té wano anak somo néno iki=an kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ イキアン クス ネ ナ もうこれからはあんなことはしませんから。(W民話) poni wano ポニ ワノ 小さい(幼い)ときから。 hemtomani wano ヘㇺトマニ ワノ このごろから、 最近。(W民話) ☆参考 場所については wa ワ が多く使われ、 時についてはほとんどの場合 wano ワノ が使われる。 場所の場合は wa ワ と wano ワノ はほぼ同義だが、 wano ワノ のほうがよりはっきりとした表現になる。 ☞wa ワ 1 {E: from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wayasap
- ワヤサㇷ゚ 【自動】[way-asap (?)・劣る] 口べたである。 ☆対語 wayasnu ワヤㇱヌ。 {E: to be a poor talker.} (出典:田村、方言:沙流)
- wayasnu
- ワヤㇱヌ 【自動】[way-asnu (?)・すぐれている](=pawetokkor パウェトッコㇿ)口が達者だ。 ☆対語 wayasap ワヤサㇷ゚。 {E: to be a good talker.} (出典:田村、方言:沙流)
- wen 1
- ウェン 【自動】①悪い、 粗末である、 だめである、 だめになる。 wen cise ウェン チセ 粗末な家。 wen itak ウェン イタㇰ(発音は ウェヌ イタㇰ)悪い言葉。 wen kewtum ウェン ケウトゥㇺ 悪い心/根性。 wen kamuy ウェン カムイ ☞wenkamuy ウェンカムイ。 kewtumu wen ケウトゥム ウェン 心/気立て/根性が悪い。 …yak wen …ヤㇰ ウェン …するといけない。 …yakka wen …ヤッカ ウェン …してもだめである(効果がない)。 …tú ray wen ray ki トゥ ライ ウェン ライ キ ひどい死に方で死んでしまった(川上男と川下男の民話の結末によく出てくる表現)。(S民話) sir-wen シㇼウェン(発音は シㇽウェン)天気が悪い。 ②亡くなる(婉曲表現)。 wen oruspe ek ウェノルㇱペ エㇰ 死んだという便りが来た。(S) wen nisa ruwe ne sekor haw as ウェン ニサ ルウェ ネ セコㇿ ハワㇱ いけなかった(=もう死んだ)という話だ。 (注 「捨てことば(ぞんざいな言葉)ではない。」 (S) ☆参考 直接的に「死ぬ」という語は ray ライ、 ほかに婉曲表現として isam イサㇺ《亡くなる》、 mosiroppa モシロッパ《世を去る》など。) ③[自動詞語根](限られた語の構成要素として)貧しい。 wenkur ウェンクㇽ 貧乏人。 weysisam ウェイシサㇺ[< wen-sisam]貧しい和人。 (注 wenaynu ウェナイヌ は《悪人、 悪党》。) (注 「貧しいおばあさん」は wenkur húci ウェンクㇽ フチ。) ☆対語 pirka ピㇼカ よい。 {E: ①to be, become bad, no good; ②to pass away; ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenkasu
- ウェンカス 【副】[wen-kasu 悪い/ひどく・…しすぎる] あまり…、 あまりにも。 Iskar etokoho enukor kamuy matnepoho wenkasu menoko pirka ruwe イㇱカㇻ エトコホ エヌコㇿ カムイ マッネポホ ウェンカス メノコ ピㇼカ ルウェ 石狩川の水源地を守る神の娘があまりにもいい女であるのを。(W神謡語り) ☆参考 似た意味を表すのに eytasa エイタサ《あまり…》、 kaspa カㇱパ《…しすぎる》も使われる。 wenkasu ウェンカス は意味が強く、 「あまりにも…だったためにこのようなことをした」と説明するようなニュアンスで使われている。 {E: too, over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenkewtumkor
- ウェンケウトゥㇺコㇿ 【自動】[wen-kewtum-kor 悪い・気性・を持つ] 悪い心を持つ、 心/気性/気立てが悪い、 根性が悪い。 wenkewtumkor utar ウェンケウトゥㇺコㇿ ウタㇻ 根性の悪いやつら。(W言い伝え) {E: to have evil thoughts.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenkut
- ウェンクッ 【名】[wen-kut ひどい・岩山] きりたった岩山。 {E: a steep rocky mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
- wennusikaripa
- ウェンヌシカリパ 【自動】[複](単の用例はない)[wen-nu-sikari-pa ひどく・目・丸くなる・[複]](?) (二人以上が皆で)ひどくびっくりする。 {E: to be startled (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenpe
- ウェンペ 【名】[wen-pe 悪い・もの/こと] ①悪いもの、 悪いこと(=wen pe ウェン ペ)。 ②人の死。 wenpe an ウェンペ アン 不幸があった、 人が亡くなった。 ③貧乏人(悪く言う言葉)。(W) wenpe taype ウェンペ タイペ/wenpe sani ウェンペ サニ 貧乏人の子(悪口、 憎まれ口)。 ☆参考 ほかに toype トイペ、 sirunpe シルンペ とも言う。 {E: ①something bad. ②the death of someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenpuri
- ウェンプリ 【名】[wen-puri 悪い・習慣] ①悪い性癖、 悪い素行。 ②(次のような文脈で)怒り。 a=kor wenpuri/a=enánkurkasi/cihopunire アコㇿ ウェンプリ/アエナンクㇽカシ/チホプニレ [雅]私の怒りで私の顔の上に青すじが立っている。(Sユーカラ) {E: ①bad (mental) habits; bad inclination. ②anger.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenpurikor
- ウェンプリコㇿ 【自動】[wen-puri-kor 悪い・性癖・を持つ] 悪い性癖を持つ、 素行が悪い、 悪事を働く。 {E: to have bad (mental) habits; do wrong to a person.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wenrespa
- ウェンレㇱパ 【他動】[複](単は wenresu ウェンレス) (親の亡くなった子ども二人以上)を引き取って育てる。 unu ka ona ka sak pe ne wa kusu X utar wenrespa ruwe un, omap kor respa ruwe un ウヌ カ オナ カ サㇰ ペ ネ ワ クス X ウタㇻ ウェンレㇱパ ルウェ ウン、 オマㇷ゚ コㇿ レㇱパ ルウェ ウン 母も父もないものだからXさんたちがひきとって育てているのだよ、 かわいがって育てているのだよ。(S) {E: to take in and raise children whose parents have passed away.} (出典:田村、方言:沙流)
- wenruy
- ウェンルイ 【自動】[wen-ruy ひどく・激しい](声や音が)ひどく激しい/とても大きい。 …haw wenruy ハウ ウェンルイ …する声がとても大きい、 ものすごい大声で…する/した。 hekattar sinot humi wenruy ヘカッタㇻ シノッ フミ ウェンルイ 子どもたちの遊ぶ音がものすごい。 hawehe wenruy ハウェヘ ウェンルイ 声が「ばかでかい」(やかましい)。 {E: a loud, terrible voice, sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wente
- ウェンテ 【他動】[自動使役][wen-te 悪い/悪くなる・させる] …を悪くする/いためる/だめにする、 (約束)をやぶる。 kotan wente コタン ウェンテ 村をだめにする、 村をいためつける、 村を崩壊させる。 {E: to make…bad, hurt, ruin, spoil, break(a promise).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- weysir
- ウェイシㇼ 【名】[wen-sir 悪い/ひどい・山] 急でのぼれない山。 {E: a steep mountain that cannot be climbed.} (出典:田村、方言:沙流)
- weysisam
- ウェイシサㇺ 【名】[wen-sísam 貧しい・和人] 貧乏和人、 貧しい和人。 te ta weysisam an aw ta weysisam an テ タ ウェイシサㇺ アン アウ タ ウェイシサㇺ アン うちの貧乏和人がいた、 となりの貧乏和人がいた。(K民話) ☆参考 短い民話の主人公としてよく登場する。 ☆参考 wenaynu ウェナイヌ は悪人、 悪党。 wenkur ウェンクル は貧しい人。 {E: a poor Japanese.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- wo 1
- ウオ 【他動】親指と人差指を広げて(長さ)を計る。 {E: to measure the length of something by the distance of the outstretched thumb and forefinger.} (出典:田村、方言:沙流)
- wo 2
- ウオ 【名】親指と人差指を広げてそれぞれの先の間の長さ、 約5寸(15センチ)。 henpak wo an ya, wo wa nukar ヘンパㇰ ウォ アン ヤ、 ウォ ワ ヌカㇻ 何ウオあるか、 計ってみなさい。(S) tu wo pakno an トゥ ウォ パㇰノ アン 2ウオ(=1尺、 30センチ)ほどある。(S) ☆参考 このほか、 親指と中指を広げた先の長さを síwo シウォ《大きいウオ》と言い、 親指の先と節の間の長さを ik イㇰ と言う。 5イクが1ウォ。 これらは裁縫に使われた長さである。 一方、 長い所を計るのには両腕を広げた長さ tem テㇺ が使われた。 {E: the distance between the outstretched thumb and forefinger as a unit of length, about 15 cm.} (出典:田村、方言:沙流)
- wor
- ウオㇿ 【名】水中、 水の中(空気中、 地上、 等に対して)。 wor ta arpa kor cip arpa sir néno kane iki ウォッタ アㇻパ コㇿ チㇷ゚ アㇻパ シン ネノ カネ イキ (アザラシは)水の中を進むときは舟が進むようにして進む。(S) {E: underwater; in water.} (出典:田村、方言:沙流)
- ya 2
- ヤ 【位名】[概](所は yáke ヤケ) ①(独立的に)陸地(「おか」)(ときどき北海道をさす)。 yáp=an wa ya ta sinot=an ro ヤパン ワ ヤ タ シノッアン ロ 岸へ上がって陸地で遊ぼう。(S) tan ya ta oka utar タン ヤ タ オカ ウタㇻ この北海道にいる人。(S言い伝え) ②岸、 (家の中で、 いろりを海になぞらえて)いろりの端の方、 炉端。 yá-oraye ヤオライェ[岸・に寄せる](いろりのまん中のほうにあるおき)をいろりの端の方へ寄せる。 ③(相対的に)…の岸。 to ya ta ト ヤ タ 沼/湖の岸に。 ☆対語 rep レㇷ゚ 沖。 {E: ①land. ②the shore; the coast. ③the shore, coast of …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ya 3
- ヤ 【終助/接助】(動詞句の後に置かれて) …か、 …でしょうか、 …かどうか。 (文を終止することもあるし、 後に「たずねる」「考える」「計ってみる」「知らない」「わからない」などの意味の語が来ることもあり、 また連用句として次の節(文)に続いていくこともある。) sóne urenka no oka ya? ソネ ウレンカ ノ オカ ヤ? 本当に皆そろっていたでしょうか。(S) e=arpa ya? エアㇻパ ヤ? あなた行ったんでないのか(行ってはいけない所へ)。(S) mak pak páse ya pákari wa nukar マㇰ パㇰ パセ ヤ パカリ ワ ヌカㇻ どのくらい重いか計ってみなさい。(S) …ne ya…ne ya …ネ ヤ …ネ ヤ …だとか…だとか、 …したり…したり。 reye ne ya niyayetaye ne ya レイェ ネ ヤ ニヤイェタイェ ネ ヤ はったり木につかまって上がったり。(W民話) ray he ne ya mokor he ne ya a=ekonramu sitne kane tának kane ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ アエコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ [慣用表現]死んだのだか眠ったのだか、 私は意識がもうろうとしていた。(HC民話) {E: interrogative particle; whether or not.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaani
- ヤアニ 【副】[yáni ヤニ《もう少しで…するところ》の強調形]ほとんど…しそう、 もう少しで…するところだ/だった。 ku=cinita wa yaani a=en=tustekka クチニタ ワ ヤアニ アエントゥㇱテッカ 私はうなされてもう少しで気が遠くなりそうだった。(S) {E: almost; nearly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaci
- ヤチ 【名】湿った泥。 toanta an toytoy yaci ne wa an トアンタ アン トイトイ ヤチ ネ ワ アン あそこの土は湿ってドロドロになっている。(W) yaci patek ne perke perke amip mípa hekattar ヤチ パテㇰ ネ ペㇾケ ペㇾケ アミㇷ゚ ミパ ヘカッタㇻ 泥だらけになってボロボロに破れた着物を着た子どもたち。(W民話) {E: mud.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yáesap
- ヤエサㇷ゚ 【自動】[ya-e-sap 網・を持って・浜に出る] 網で魚をとる(小さい魚、 近海魚を)。 yáesap kus pis ta san wa an ヤエサㇷ゚ クㇱ ピㇱ タ サン マ アン (彼は)網で魚をとるために浜に出ている。(S) ☆参考 ya kor ヤ コㇿ《網を持つ》とも言う。 ☆参考 舟で沖に出て大きい魚をとることは pisoyramante ピソイラマンテ 。 {E: to catch fish with a net.} (出典:田村、方言:沙流)
- yak 3
- ヤㇰ 【接助】①…すれば、 …すると(帰結としては「よい」「悪い」「望ましいことが起こる」「ありがたい」「困ったこと/恐ろしいことが起こる」などを表す表現がくる)。 hoskino mukar ani tuye wa ora noko ani hóse, yak horak kusu ne na ホㇱキノ ムカㇻ アニ トゥイェ ワ オラ ノコ アニ ホセ、 ヤㇰ ホラㇰ クス ネ ナ 初めにまさかりで切ってそれからのこぎりでひきなさい、 そうすれば倒れるから。 sekor an menoko ta kamuy menoko ne yak a=kor oka! セコラン メノコ タ カムイ メノコ ネ ヤㇰ アコㇿ オカ! あのような女が女神であれば結婚するのになあ。(S言い伝え) eytasa e=cis yak/wenkamuy patek/e=eramasu エイタサ エチㇱ ヤㇰ/ウェンカムイ パテㇰ/エエラマス あなたがあまり泣くと悪い神ばかりがお前を好きになる。(S子守歌) yak pirka ヤㇰ ピㇼカ …するとよい、 …するほうがよい、 …するがよい(上の人から下の人への命令表現の一種)。 tono e=sak pe ne ciki i=or ta e=henoye yak pirka トノ エサㇰ ペ ネ チキ イオッタ エヘノイェ ヤㇰ ピㇼカ 和人のお得意様がないのならわれわれの所に立ち寄るがよい。(S民話) yak pirka p ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ …すればいいのに/…すればよかったのに。 yak wen ヤㇰ ウェン …するといけない/よくない。 yak easir pirka ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …しなければいけない。 sekor icarpa=an yak easir pirka セコㇿ イチャㇻパアン ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …と言って供物まき(供養)をしなければいけない。(W民話) ②(帰結に願望「…したい」や提案「…しよう」が来るとき)…して。 nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺したいものだなあ! (S民話) a=o yak a=seske ro アオ ヤㇰ アセㇱケ ロ (土を)入れてうめよう。(S) ☆参考 yakne ヤㇰネ と同義。 yakne ヤㇰネ と yak ヤㇰ の使い分けは、 リズムによる。 ゆっくり話し、 条件の部分を言って一呼吸おくようなときは yakne ヤㇰネ を使い、 早い調子でどんどんしゃべっているときは yak ヤㇰ を使う。 また、 歌などの韻文では音節数の都合でどちらかが選ばれることもある。 {E: ①if, when ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yáka-askepet
- ヤカアㇱケペッ 【名】[概](所は yákaaskepeci(hi) ヤカアㇱケペチ(ヒ))[yaka-askepet 指し示す・指] 人差指。 ☆参考 itankikem-askepet イタンキケㇺアㇱケペッ《おわんをなめる指》とも言う。 {E: the index finger(s).} (出典:田村、方言:沙流)
- yáke
- ヤケ 【位名】[所](概は ya ヤ) …の岸(「おか」)、 (いろり)の炉端、 その岸辺のところ、 その炉端のところ。 kusuri o poysu atte wa yáke ta tókapracici p? クスリ オ ポイス アッテ ワ ヤケ タ トカㇷ゚ラチチㇷ゚ 薬の入った小鍋をかけてそのおか(=炉端)で昼間いねむりしてるものは(なぞなぞで答えは Kusur Tokapci クスッ トカㇷ゚チ 釧路と十勝)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
- yakne
- ヤㇰネ 【接/接助】[yak-ne …すると・である] (あとの帰結としては、 「よい」「悪い」「望ましいことが起こる」「ありがたい」「困ったことになる」などを表す表現がくる。) ①もし…すれば、 したならば、 …すると(=yak ヤㇰ)。 toanta pon cikappo an, te wa k=an wa k=ak yakne ku=cotca トアンタ ポン チカッポ アン、 テ ワ カン マ カㇰ ヤㇰネ クチョッチャ あそこに小さい小鳥がいる、 私がここにいて撃てば当たる。(S) e=cis yakne/okokko cikap/e=kotokpatokpa エチㇱ ヤㇰネ/オコッコ チカㇷ゚/エコトㇰパトㇰパ あなたが泣くとばけもの鳥があなたをツンツンつつく。(KC子守歌) ②(文頭に置かれ、 前の文との関係で)そうすれば。 {E: ①if; when. ②then.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yakukore
- ヤクコレ 【他動】…に役目を与える。 taa pakno e=kar kuni eci=yakúkore na タア パㇰノ エカㇻ クニ エチヤクコレ ナ ここまでするのをあなたの役目(分担/係りの仕事)とするからね。(S) {E: to give a role, duty to…} (出典:田村、方言:沙流)
- yakun
- ヤクン 【接】[yak-un …すれば・(強め/肯定)] ①…する/したならば、 …する/したのだとすれば。 (後続の文を言う前に状況を設定する働きをする。 必ずしも仮定条件とは限らず、 事実を認め、 納得した上で、 「そうであるなら」「それなら」「その場合は」のような表現にも用いられる。) e=arpa yakun e=eraman エアㇻパ ヤクン エエラマン 行けばわかる。(S) somo e yakun nepki ka eaykap kuni ramu ソモ エ ヤクン ネㇷ゚キ カ エアイカㇷ゚ クニ ラム 彼はそれを食べなければ働くことができないと思った。(S民話) potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun somo a=eyáyye no a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン ソモ アエヤイイェ ノ アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ 悪神ばらいをしたのなら何かくれると言われたら、 辞退せずに受け取ればよかったのに。(NK民話) hawe ne yakun ハウェ ネ ヤクン そういうことなら、 それなら、 それでは。 ②(文頭に置かれ、 前の文との関係で)それなら、 それでは、 じゃあ。 yakun suy ku=ye na ヤクン スイ クイェ ナ じゃあまた(私が)言うから。(S会話) {E: ①if; when. ②then.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yáni 1
- ヤニ 【副】ほとんど…する、 もう少しで…するところ。 危うく…するところだ。 yáni ray ヤニ ライ ほとんど死にそうになる。 ku=cinita wa yáni a=en=tustekka クチニタ ワ ヤニ アエントゥㇱテッカ うなされてもう少しで気が遠くなる所だった。(S) ☆参考 強調形 yaani ヤアニ の形でよく使われる。 {E: nearly; almost.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yanke
- ヤンケ 【他動】[yan-ke (一人が)陸/岸に上がる・(他動詞化)] ①(一人/一つ)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる、 北海道へ行かせる/来させる/帰らせる、 …を水の中から舟の中へ上げる。 cip yanke humi as チㇷ゚ ヤンケ フミ アㇱ 舟を岸に上げた音がした。(NK民話) onaha iruska wa pa yanke hawe ne kuni a=ramú オナハ イルㇱカ ワ パ ヤンケ ハウェ ネ クニ アラム (あの人の)父親(天然痘の神)が起こって疫病を(海外から)この地にもたらしたのだなと私は思った。 ②(鍋など)を火からおろす(「あげる」)、 (火にかかった鍋の中のもの)を取り出して外に置く。 pop su a=yanke wa ポㇷ゚ ス アヤンケ ワ 私は煮立った鍋をおろして(「あげて」)。(W民話) tap pop wa a=yanke sayo a=kor híne タㇷ゚ ポㇷ゚ ワ アヤンケ サヨ アコㇿ ヒネ 私はいま煮たっておろした(「あげた」)おかゆを持って。(W民話) ③(もの)を台の上などへ上げる。 ☆参考 yan ヤン[自動]は、 台の上などに上がることには使われない。 ☞yan ヤン {E: ①to land (a boat); to pull ashore (people). ②to take a pot off a fire. ③to put…on a stand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yankere
- ヤンケレ 【複他動】[他動使役] [yanke-re …を上げる・させる] …を陸/岸に上げさせる、 (鍋など)を火からおろさせる、 (もの)を台の上などへ上げさせる。 {E: to make…land; make…take a pot off a fire; to put…on a stand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yantone
- ヤントネ 【自動】[yanto-ne [< 日本語]滞在者・である]滞在する(下宿、 居候など)。 yantone kur ヤントネ クㇽ 泊まり客、 滞在者(客でも居候でも)、 同居していて手伝いをする人。 {E: to stay; be a guest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yapte
- ヤㇷ゚テ 【他動】[自動使役][複](目的語複数。 単は yanke ヤンケ、 yante ヤンテ)[yap-te (二人以上が)陸に上がる/岸に着く・させる] ①(二人以上/二つ以上)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる、 北海道へ行かせる/来させる/帰らせる、 …を水の中から舟の中へ上げる。 okkaypo utar/[u]cípo ki wa/cepkoyki kane/otu cépikir/ore cépikir/[u]cíp onnay un/[u]yapte kane オッカイポ ウタㇻ/[ウ]チポ キ ワ/チェㇷ゚コイキ カネ/オトゥ チェピキㇼ/オレ チェピキㇼ/[ウ]チポンナユン/[ウ]ヤㇷ゚テ カネ 男たちが魚とり(注:おそらく鮭漁)をしてたくさんの魚を舟の中へ上げて。 (W神謡K) ②(鍋など)を火からおろす(「あげる」)、 (火にかかった鍋の中のもの)を取り出して外に置く。 ③(もの)を台の上などへ上げる。 cikap kam suwe wa yapte a yapte a wa anu wa ora… チカㇷ゚ カㇺ スウェ ワ ヤㇷ゚テ ア ヤㇷ゚テ ア ワ アヌ ワ オラ… 鳥の肉を煮て鍋からたくさん取り出しておいて…。(S) ☆参考 単数形 yan ヤン に対しては他動詞 yanke ヤンケ と使役形 yante ヤンテ の両方の形があるが、 複数形 yap ヤㇷ゚ に対してはこの yapte ヤㇷ゚テ だけしかなく、 この語一つが、 yanke ヤンケ と yapte ヤㇷ゚テ の両方に対する目的語複数の形として機能する。 {E: ①to make…land, ascend. ②to make…take a pot off a fire. ③to make…put…on a stand. (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yar 1
- ヤㇻ 【自動】すり切れる。 yar-tanpi ヤッタンピ ぼろたび(=yattanpi ヤッタンピ)。 yar-pe ヤㇻペ ぼろ、 おむつ(=yarpe ヤㇻペ)。 ☆参考 「切れる」ことは tuy トゥイ、 「破れる」ことは perke ペㇾケ、 「裂ける」ことは yaske ヤㇱケ、 着物がボロボロに破れてあちこち切れ端がぶら下がっていることは ositrasitra オシッラシッラ。 {E: to wear out.} (出典:田村、方言:沙流)
- yarpehe
- ヤㇻペヘ 【名】[所](概は yarpe ヤㇻペ) …のおしめ/おむつ。 “poyson yarpehe hunak ta e=anu?” “toanta ku=satke wa an” 「ポイソン ヤㇻペヘ フナㇰ タ エアヌ?」「トアンタ クサッケ ワ アン」 「子どものおむつをあなたどこに置いた?」「あそこに干してある。」 (S) {E: a rag, nappy, diaper of…} (出典:田村、方言:沙流)
- yas
- ヤㇱ 【自動】流し網をする。 heta, yas=an ro sekor a=en=siren hi kus kú=itura wa yas=as akus cep rep ka ci=rayke ヘタ、 ヤサン ロ セコㇿ アエンシレニ クㇱ クイトゥラ ワ ヤサㇱ アクㇱ チェㇷ゚ レㇷ゚ カ チライケ さあ、 流し網に行こうとさそわれたのでついて行って流し網をしたら鮭を三匹も殺した(=鮭が三匹もとれた)。(S) ☆参考 「舟二そうで四人組んでやる、 とも(舟の後部)を川下へ向けて二そうを平行に並べる、 二人がそれぞれの舟のへさき(舟の前部)に立って一つの網を二そうの間に広げて持ち、 二人がともにいて川下へ向けてこいでいく、 網に魚(鮭)が入ったら網を上げる、 何回か川下へ行っては川上へ上り、 一晩に五、 六十本もとることもある。」 (S) {E: to cast a net across a river between two boats.} (出典:田村、方言:沙流)
- yáwak
- ヤワㇰ 【自動】[ya-wak 陸/岸・…に帰る(?)](トドが)水中から磯へ上り休んで眠っている。 etaspe yáwak haw néno hawean エタㇱペ ヤワㇰ ハウ ネノ ハウェアン (彼は)トドが磯に上がって休んでいるときのすごい「鼻いびき」の声のような言い方で言う。(S) {E: for a sea lion to come out of the water and rest on rocks.} (出典:田村、方言:沙流)
- yawyaw
- ヤウヤウ 【間投】[擬音]ワンワン(犬のなき声)。 seta tane tane yawyaw sekor mik ka ki cis ka ki nankor セタ タネ タネ ヤウヤウ セコㇿ ミㇰ カ キ チㇱ カ キ ナンコㇿ 犬がもうじきワンワンと吠えたり泣いたりするでしょう(12時のサイレンが鳴るといつもほえる犬がいたので、 12時近くなったからこう言った)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- yayan
- ヤヤン 【連体】[yay-an 自分・ある/いる] ただの、 ふつうの、 まじりもののない。 yayan menoko ヤヤン メノコ ただの/ふつうの女性(神ではなく)。 yayan wakka ヤヤン ワッカ ただの/ふつうの水(温泉などではなく)。 yayan kane ヤヤン カネ 普通の金=鉄。 yayan senkaki ヤヤン センカキ ちりめんも何もまじっていないもめん布。 yayan kanpi ヤヤン カンピ もようのない紙。 yayan itak ヤヤン イタㇰ/ヤヤニタㇰ 普通の言葉、 口語(yúkaritak ユカリタㇰ《ユーカラの言葉》などに対する)。 {E: usual; ordinary; plain and simple.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayankina
- ヤヤンキナ 【名】[yayan-kina ただの・編む草] ござ(citarpe チタㇻペ)に編む草の一つ、 「田や畑の泥地に生えている、 丈一メートルくらい、 直径二、 三ミリ。」 (S)〔知分類 p.219 ヤラメスゲの茎葉〕 {E: a type of grass used for weaving mats.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayantop
- ヤヤントㇷ゚ 【名】[yayan-top まじりもののない・竹][植物] 竹の一種(大きい竹、 旗竿ぐらい、 干し竿などにする)。(S) ☆参考 サダモさんは竹の他の種類として huttattop フッタットㇷ゚、 pontop ポントㇷ゚ を挙げている。〔知分類 p.221 チシマザサ(宮部・神保『北海道アイヌ語植物称表』)〕(サダモさんの言う yayantop ヤヤントㇷ゚ は、 チシマザサではない。) {E: a type of bamboo.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayaspirkare
- ヤヤㇱピㇼカレ 【自動】[yay-as-pirka-re 自分・立つ・美しくなる・させる][雅]立つ。 pet tuyka ta/horawociwe/yayaspirkare ペッ トゥイカ タ/ホラウォチウェ/ヤヤㇱピㇼカレ [雅]空から川の岸辺におりて来て立った。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayeham
- ヤイェハㇺ 【自動】[yay-eham 自分を・をひきとめる] 泊まれとも言わないのに泊まる気になっている。 ☞eham エハㇺ {E: to want to stay overnight even though one has not been asked to.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayekote
- ヤイェコテ 【副】[yay-ekote(< hekote) 自分・に向かって] 自分で、 自力で(他の力を借りないで)。 yayekote sinenne ku=kar ruwe un ヤイェコテ シネンネ クカン ルウェ ウン 私が自分で一人でつくったのだよ。(S) yayekote ku=ye ヤイェコテ クイェ 私が自分で言う。(S) yayekote sikannatki kor an ヤイェコテ シカンナッキ コラン (テープが)だれも「ちょうさんのに」(=いじらないのに)回っている。(S) ☆参考 「自分で」は yaykata ヤイカタ、 「一人で」は sinenne シネンネ と言う。 {E: by oneself; on one's own.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayeporospa
- ヤイェポロㇱパ 【他動】[複](単 yayeporose ヤイェポロセ は未出)[yay-e-porospa 自分・によって・名称をつける](二人以上皆が)…に自分の名前をつける、 …を自分の名前で呼ぶ。 inan mosir a=kor inan kotan a=kor sekor yaykata yaykata yayeporospa kor イナン モシㇼ アコㇿ イナン コタン アコㇿ セコㇿ ヤイカタ ヤイカタ ヤイェポロㇱパ コㇿ どの国は自分のだ、 どの村は自分のだと、 めいめい勝手に自分の名前をつけながら。(S言い伝え) ☆参考 eyayporospa エヤイポロㇱパ とも言う。 {E: to name…as one's own.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayepunkine
- ヤイェプンキネ 【自動】[yay-epunkine 自分・を守る]自制する。 pirkano/yaykosiramsuypa/pirkano/yayepunkine wa, /taoká menoko/arki ciki/iteki koyki no ピㇼカノ/ヤイコシラㇺスイパ/ピㇼカノ/ヤイェプンキネ ワ、 /タオカ メノコ/アㇻキ チキ/イテキ コイキ ノ [雅]よく考えてよく自制して、 女性たちが来たらいじめないで…。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayerampewtek
- ヤイェランペウテㇰ 【自動】[yay-erampewtek 自分・がわからない] ①意識を失う、 意識がない、 人事不省になる。 uneno yayerampewtek wa an ruwe ne ウネノ ヤイェランペウテㇰ ワ アン ルウェ ネ 相変わらず意識不明のままです。(NK民話) ②何もわからない、 「ばかになった」。(S) ☆参考 aryayerampewtek アㇻヤイェランペウテㇰ 全く意識がなくなる/ない。 ☆参考 noytek ノイテㇰ 急にフラッと倒れる(気を失なって、 死んで)。 noykosanpa ノイコサンパ 急にフラッと倒れる、 急死する。 yaynutunnu ヤイヌトゥンヌ フラフラッとなる、 気が遠くなる。 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 夢うつつで(ある)、 意識がもうろうとして(いる)。 {E: ①to lose consciousness. ②to know nothing; become a fool.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayewpaskuma
- ヤイェウパㇱクマ 【自動】[yay-e-upaskuma 自分・について・語り伝える] 自分のことを語り伝える、 自分の身の上話をする。 {E: to talk about oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayeyamno
- ヤイェヤㇺノ 【副】[yay-eyam-no 自分・を大切にする・(副詞形成)] 気をつけて、 お大事に。 yayeyamno arpa ヤイェヤㇺノ アㇻパ 気をつけて行きなさい。 ☆参考 別れるときに送るほうの人がよく言う言葉の一つ。 地域によりまた人によって同じことを yayitupareno arpa ヤイトゥパレノ アㇻパ《気をつけて行きなさい》、 apunno arpa アプンノ アㇻパ《無事に行きなさい》とも言う。 {E: take care, look after yourself (leave-taking).} (出典:田村、方言:沙流)
- yayhawesina
- ヤイハウェシナ 【自動】[yay-haw-esina 自分・声・をかくす] 声を殺す、 声を立てないでじっとしている。 tantepota a wa an pe yayhawesina wa an タンテポタ ア ワ アン ペ ヤイハウェシナ ワ アン (彼は)ついここに座っていたのに声も立てないでいたんだね。(S) ☆参考 yayhumesina ヤイフメシナ 音を立てないようにする。 {E: to fall silent; be silent.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayhaypare
- ヤイハイパレ 【他動】[yay-haypa-re 自分・(?)・させる][雅](次の文脈で)自分は連れそうことができない。 a=kor pókayki/a=yayhaytare/a=yayhaypare アコㇿ ポカイキ/アヤイハイタレ/アヤイハイパレ 私が連れそうにはつり合わない、 連れそうことができない。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayikinneno
- ヤイキンネノ 【副】[yay-ikir-ne-no 自分・集まり・である・(副詞形成)] 一つだけ離れて。 yayikinneno an ヤイキンネノ アン 一軒家だ、 離れてポツンと一軒たっている(一軒でも一つのコタンというような状態を言う)。(S) yayikinneno an kotan ta e=an wa e=mismu nankor ヤイキンネノ アン コタン タ エアン マ エミㇱム ナンコㇿ あなたはへんぴな村にいて淋しいでしょう。(S) ☞yayekotanne ヤイェコタンネ (出典:田村、方言:沙流)
- yayiporosak
- ヤイポロサㇰ 【自動】[yay-iporo-sak 自分・…の顔色・を欠く]きまりが悪い。 ukuran téta rewsi wa yaykaokuyma híne yayiporosak ウクラン テタ レウシ ワ ヤイカオクイマ ヒネ ヤイポロサㇰ (彼は)ゆうべここに泊まって寝小便をしたのできまり悪がっている。(S) ☆参考 yayiporsak ヤイポㇿサㇰ の聞き違いか? ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 (出典:田村、方言:沙流)
- yayirwakikor
- ヤイㇼワキコㇿ 【自動】[yay-irwaki-kor 自分・兄弟[所]・持つ] 男の子が一人だけである、 男の兄弟がいない。 yayirwakikor sineturesnu ヤイㇼワキコㇿ シネトゥレㇱヌ [雅](「普通の言葉でも言う、 いい言葉。」) (本人は男で)男兄弟がなく妹が一人ある。(S) sonno yayirwakikor utari ka isam wa k=érampokiwen ソンノ ヤイㇼワキコㇿ ウタリ カ イサㇺ ワ ケランポキウェン 本当に男の子たった一人で親戚もなくて私はかわいそうに思っている。(S) ☆発音 ヤイㇽワキコㇿ。 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to be an only boy, without brothers.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykar
- ヤイカㇻ 【自動】[yay-kar 自分・をつくる] ①自分をつくる、 変身する。 pirkano yaykar ピㇼカノ ヤイカㇻ きれいに身づくろいする。 ne yaykar ネ ヤイカㇻ …に変身する、 …に化ける。 kotankonnispa ne yaykar コタンコンニㇱパ ネ ヤイカㇻ 彼は村長に化けた。(W民話) ② ☞etoko yaykar エトコ ヤイカㇻ {E: ①to transform; change. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykik
- ヤイキㇰ 【自動】[yay-kik 自分・を打つ] 自分を打つ。 cikuni ku=tawki akus emko hetari wa ani ku=yaykik チクニ クタウキ アクㇱ エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ (私が)まきを割ったところ半分飛んで来てそれで私は自分を打った。(S) {E: to strike oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayko-tuyma siramsuye
- ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ 【自動】[人称変化は他動詞型][yayko-tuyma si-ram-suye 一人で・遠く・自分・心・をゆらす] [雅]ずうっと長い間考えている。 tanto tóri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラㇺスイェ [雅]私は二日間ずうっと長いこと考え続けていた(「ながあーいこと考えていた」)。(Sユーカラ) ☆参考 日常語で yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ は一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラㇺスイェアン。 この雅語の用例では後半部の siramsuye シラㇺスイェ の suye スイェ が他動詞なので a= ア が接頭して、 他動詞型の人称形になっているが、 統語上は自動詞の働きをし、 前半部は副詞の働きをしている。 ☆参考 金田一『ユーカラの研究』その他に出てくる aeyaikotuimasiramsuye(つまり a=eyáykotuyma siramsuye アエヤイコトゥイマシラㇺスイェ)のような形は未出。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoeramewnin
- ヤイコエラメウニン 【自動】[yay-ko-eramewnin 自分・に・気がつかない] うっかりする、 ゆだんする。 yaykoeramewnin=an rápokke ta a=yupíhi soyne híne ヤイコエラメウニナン ラポッケ タ アユピヒ ソイネ ヒネ 私がうっかりしていた間に兄は外へ出て行って。(W民話) {E: to be careless; be off guard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykomekare
- ヤイコメカレ 【他動】[yay-komekare 自分・に(残した食べ物)を持って行ってあげる](出された食べ物)を食べ残して持って帰る。 ☞komekare コメカレ {E: to take home leftover food.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykore
- ヤイコレ 【他動】[yay-kore 自分・に…を与える](次の文脈で)…をおぼえておく。 a=ye a itak/pirkanopo/e=yaykore na アイェ ア イタㇰ/ピㇼカノポ/エヤイコレ ナ [雅]私の言った言葉をよくよくおぼえておくのですよ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykorpare
- ヤイコㇿパレ 【他動】[yay-korpare 自分・に与える[複]](直訳すると)(二つ以上のもの)を自分に与える。 (次の決まった言い回しの中で) kewtum yaykorpare ケウトゥㇺ ヤイコㇿパレ …な気持ちを持つ。 hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ヤッカ クヤイコㇿパレ 気がかりな気持ちに自分のようなものでもなった。(W会話) iruska kewtum a=yaykorpare イルㇱカ ケウトゥム アヤイコㇿパレ 私はいやな/腹立たしい/なさけない気持ちになった。(W民話)ほか {E: to give…to oneself; have the feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykoruye
- ヤイコルイェ 【他動】[yay-ko-ruye 自分・に・…をなでる] …をだきしめて愛撫する/かわいがってなでる。 reyereye=an híne a=onáha sama ta arpa=an akusu orowano i=yaykoruye, otusuykonna oresuykonna i=yaykoruye レイェレイェアン ヒネ アオナハ サマ タ アㇻパアン アクス オロワノ イヤイコルイェ、 オトゥスイコンナ オレスイコンナ イヤイコルイェ 私がはって父のそばに行くと父は私をだきしめてなで、 何回も何回もなでてくれた。(W民話) {E: to caress, stroke, pet…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaykosotkikarkar
- ヤイコソッキカㇻカㇻ 【自動】[yay-ko-sotki-karkar 自分・に・寝床・を整える] 寝るしたくをする(悪口)。 tane suy yaykosotkikarkar kor an タネ スイ ヤイコソッキカㇻカㇻ コラン また(彼は)もはや寝るしたくをしている。(S) {E: to prepare to go to sleep (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
- yaykotomka
- ヤイコトㇺカ 【他動】[yay-kotom-ka 自分・にふさわしい・(他動詞化)と思う][雅]…を自分の結婚相手としてふさわしいと思う、 …と結婚したい。 Kotan-sitcire/Mosir-sitcire/…/Kamuy ne an kur/ne yak easir/a=yaykotomka コタンシッチレ/モシㇼシッチレ/…/カムイ ネ アン クㇽ/ネ ヤㇰ エアシㇼ/アヤイコトㇺカ [雅]「村焼き国焼き(中略)神になる人」とでなければ私は結婚しません。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaynenayne
- ヤイネナイネ 【副】[雅]そろいで。 retar kosonte/retar cipanup/yaynenayne/esipine pe レタㇻ コソンテ/レタッ チパヌㇷ゚/ヤイネナイネ/エシピネ ペ [雅]白い小袖白い頭飾りの鉢巻をそろいで身につけているやつが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaynu 2
- ヤイヌ 【名】体具合い。 sino páse yaynu ne noyne シノ パセ ヤイヌ ネ ノイネ 大変重い病気であるらしい。(S) yaynu-wen ヤイヌウェン 体の具合が悪い。 {E: the state of one's health.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaynukur
- ヤイヌクㇽ 【名】[yaynu-kur 体具合い・人] 体具合いの悪い人(yaynuwen kur ヤイヌウェン クㇽ)。 {E: someone in a bad state of health.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaynum
- ヤイヌㇺ 【名】[< yaynu-hum 思う・感じ](体調の)具合、 気分。 yaynum pirka ヤイヌㇺ ピㇼカ 体の具合が/気分がよい/よくなる。 {E: the state of one's health, mood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaynurap
- ヤイヌラㇷ゚ 【自動】眠りかけてうとうとする。 yaynurap tek akus ku=wentarap tek ヤイヌラㇷ゚ テㇰ アクㇱ クウェンタラㇷ゚ テㇰ 私はちょっとうとうとしたらちょっと夢を見た。(S)〔知分類 p.290 yaynurat ((ホロベツ、 ニイカップ))うとうとする[yaynu(思)+rat(ぶらさがる)]〕 {E: to doze off.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaynutunnu
- ヤイヌトゥンヌ 【自動】[yaynu-tunnu 思い・(?)]フラフラッとする、 気が遠くなる。 unma saraha ani kik kor yaynutunnu wa turse ウンマ サラハ アニ キㇰ コㇿ ヤイヌトゥンヌ ワ トゥㇽセ (アブを)馬が尾で打つと(アブは)フラフラッとなって落ちる。(S) ☆参考 yayerampewtek ヤイェランペウテㇰ 意識不明/人事不省になる。 ☆参考 noytek ノイテㇰ 急にフラッと倒れる(気絶して、 死んで)。 noykosanpa ノイコサンパ 同。 ekonramu sitne kane tanak kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 夢うつつ(意識もうろう)の状態である。〔知分類 p.131 では、 tunnu は「< tur(不明、 不省) + nu(もつ)」〕 {E: to feel dizzy.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaynuwen
- ヤイヌウェン 【自動】[yaynu-wen 思う・悪い] 気分が悪い、 体の具合がよくない。 huskotoy wa yaynuwen wa an yak a=ye フㇱコトイ ワ ヤイヌウェン マ アン ヤカイェ ずっと前から具合が悪くていたそうだ。(S) ☆参考 yaynum wen ヤイヌㇺ ウェン とも言う。 {E: to be in a bad mood, state of health; to feel awful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayokoykaunu
- ヤヨコイカウヌ 【自動】[yay-o-koyka-unu 自分・その尻・波の上手・につける](次の句で)波の上手(かみて)寄りである(南寄りである)。 yayokoykaunu pikata ヤヨコイカウヌ ピカタ 「南しかた」=南南西風。 ☆対語 yayokoypokunu ヤヨコイポクヌ ☆参考 海の方からまっすぐに吹いてくる「しけ風」が pikata ピカタ と呼ばれる。 海岸線が北西から南東へのびているので、 pikata ピカタ は南西風である。 そのやや南寄りのものを yayokoykaunu pikata ヤヨコイカウヌ ピカタ と言い、 やや西寄りのものを yayokoypokunu pikata ヤヨコイポクヌ ピカタ と言う。 ☞réra レラ {E: for a south-south-west wind to blow.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayokoypokunu
- ヤヨコイポクヌ 【自動】[yay-o-koypok-unu 自分・その尻・波の下手・につける] 波の下手(しもて)寄りである(西寄りである)。 (次の句で) yayokoypokunu pikata ヤヨコイポクヌ ピカタ 「西しかた」=西南西風。 ☆対語 yayokoykaunu ヤヨコイカウヌ ☞réra レラ {E: for a west-south-west wind to blow.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayoruspeye
- ヤヨルㇱペイェ 【自動】[yay-oruspe-ye 自分・のこと・を言う] 自分のことを話す。 ☆参考 yayeysoytak ヤイェイソイタㇰ 自分のことについていろいろ話をする。 {E: to talk of oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayosirkonoye
- ヤヨシㇼコノイェ 【自動】[単](複は yayosirkonoypa ヤヨシㇼコノイパ) [yay-o-sir-ko-noye 自分・その尻・地・に・…をねじる](?) いつまでも出て行かない。 {E: to stay indefinitely; not go out.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayosirkonoypa
- ヤヨシㇼコノイパ 【自動】[複](単は yayosirkonoye ヤヨシㇼコノイェ)(二人以上が)いつまでも出て行かない。 a=enúray no okay pe yayosirkonoypa wa oka アエヌライ ノ オカイ ペ ヤヨシㇼコノイパ ワ オカ きたなくて人にいやがられるのに、 いつまでも出て行かないでいる。 {E: to stay indefinitely; not go out (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
- yayramsikarun
- ヤイラㇺシカルン 【自動】[yay-ram-sikarun 自分・心・記憶する] 気がつく、 ものごころつく、 思い出す。 onne cise or ta yayramsikarun オンネ チセ オッタ ヤイラㇺシカルン (直訳すると)古い家の中で気がついた=気がついたときは/ものごころついたときは/おぼえているかぎりでは、 古い家の中にいた(それ以前のことは記憶にない)。 {E: to notice; recall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayrenkayne
- ヤイレンカイネ 【副】[yay-renkayne 自分・の意図によって]勝手に(断わりなしに、 自分の意のままに)。 yayrenkayne e yan ヤイレンカイネ エ ヤン 勝手に(ご自由に)食べて下さい。(S) hńta kus yayrenkayne e=kor wa e=arpa? ikka koraci フンタ クㇱ ヤイレンカイネ エコㇿ ワ エアㇻパ? イッカ コラチ なぜ勝手に持って行くの、 どろぼうするみたいに。(S) {E: as one likes, pleases.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayrerap
- ヤイレラㇷ゚ 【自動】[yay-rerap 自分・(?)] なげき話をする。 {E: to talk of sorrowful things.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaysamne 2
- ヤイサㇺネ 【後副】…のほかに何もなく、 全体がただ…だけ/ばかりになって、 …だらけで。 cep yaysamne suwe チェㇷ゚ ヤイサㇺネ スウェ ほかのものを入れず魚ばかり煮る。 haː, tanto réra ruy akus cise epitta toypana yaysamne ハー、 タント レラ ルイ アクㇱ チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ ああ、 今日は風がひどく吹いたと思ったら家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) cikanpe en=ka un párase wa upas yaysamne チカンペ エンカ ウン パラセ ワ ウパㇱ ヤイサㇺネ 木の上の雪が私の上に落ちて雪だらけだ。 ☆参考 patek パテㇰ ばかり。 takup タクㇷ゚ …しか(…しない)。 たとえば cep patek チェㇷ゚ パテㇰ は他のものがあっても特に魚を煮るとか食べるとかすること、 たとえば毎日毎日魚を食べるなど。 cep takup チェㇷ゚ タクㇷ゚ は他のものも煮ればよいのに煮ないとか食べたいのに食べさせてもらえないとかで魚しか煮ない、 魚しか食べられないなど。 cep yaysamne チェㇷ゚ ヤイサㇺネ は鍋の中が魚だけでいっぱいでまぜものがないこと。 {E: only; just.} (出典:田村、方言:沙流)
- yaysarama
- ヤイサラマ 【他動】(受け身の形、 つまり主語不定人称形で) a=i=yáysarama アイヤイサラマ すべてをまかされている。(KSg) asinuma tap/a=iyáysarama/cup kamuy menoko/a=ne wa taptap アシヌマ タㇷ゚/アイヤイサラマ/チュㇷ゚ カムイ メノコ/アネ ワ タㇷ゚タㇷ゚ 私はすべてをまかされている日月の女神ですが。(Sユーカラ語り) ☆参考 歌い手のサダモさんには意味を聞いてなかった。 「すべてをまかされている」は萱野茂氏の訳。 久保寺『辞典稿』には chinosarama に「選ばれる、 選定される」という訳がついている。 バチラー辞典には sarama に「擇(えら)ぶ. vt. To choose」とある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaysirkootke
- ヤイシㇼコオッケ 【自動】[yay-sirko-otke 自分・急に強く・…を突く] 自分自身をドンと突く/ギュッと刺す。 ☞sirkootke シㇼコオッケ、 otke オッケ {E: to stab oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yaysurkuere
- ヤイスㇽクエレ 【自動】[yay-surku-ere 自分・毒・…に…を食べさせる] 服毒する。 {E: to take poison.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayteknawa
- ヤイテㇰナワ 【副】[yay-tek-na-wa 自分・手・の方・から][雅]自分一人のはからいで。(S) yayteknawa/kanto or wa/mosirso ka ta/rán=an ruwe ヤイテㇰナワ/カント オㇿ ワ/モシㇼソ カ タ/ラナン ルウェ [雅]私は自分一人のはからいで天から地上に降りて来ましたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yayus
- ヤユㇱ 【自動】川におぼれた人や山で死んだ人の死体等を探す。 yayus=an rok an rok yakka kew a=pa ka somo ki ヤユㇱアン ロㇰ アン ロㇰ ヤッカ ケウ アパ カ ソモ キ 探しても探しても死体が見つからない。(S) {E: to search, look for corpses in the mountains or rivers.} (出典:田村、方言:沙流)
- yayusi
- ヤユシ 【他動】[yay-usi 自分・に…をつける]…を自分につける。 retattoy yayusi レタットイ ヤユシ おしろいをつける。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- yaywennukarpa
- ヤイウェンヌカㇻパ 【自動】[複](yaywennukar ヤイウェンヌカㇻ は単複の区別なし) (二人以上が皆)苦労する、 困る、 せつない。 a=kotánu kémus, a=utári ka kokusis yaywennukar=an-pa アコタヌ ケムㇱ、 アウタリ カ コクシㇱ ヤイウェンヌカㇻアンパ 私の村が飢饉になって村人共々苦しんだ。(NK民話) ☆参考 不定人称形は yaywennukar=an-pa ヤイウェンヌカㇻアンパ {E: to suffer; go through hardships (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- ye 1
- イェ 【他動】①…を言う、 …を話す、 …に言う。 Aynu itak ye アイヌ イタㇰ イェ アイヌ語を話す。 uwepeker ye ウウェペケㇾ イェ 昔話(民話)を話す。 yúkar ye ユカㇻ イェ ユーカラ(英雄叙事詩)を歌う。 upopo ye ウポポ イェ ウポポを歌う。 sekor ye セコㇿ イェ …と言う。 sekor a=ye セコㇿ アイェ/セコライェ …と(一般に)言う、 …と言われる。 sekor i=ye セコㇿ イェ …と私に言う。 kuni/kunak ye クニ/クナㇰ イェ …すると(いうことを)言う。 yak ye ヤㇰ イェ …した/していると(いうことを)言う。 yak a=ye ヤㇰ アイェ/ヤカイェ …した/しているそうだ。 (使役)+kus(u) ye クス イェ/クㇱ イェ …するように/しなさいと言う。 eun ye エウン イェ …に言う。 hápo eun ye ハポ エウン イェ 母に言う。 kunine ye クニネ イェ …するように言う/話す。 ②☞ram(u) ye ラㇺ/ラム イェ、 sempir(i) ye センピㇼ/センピリ イェ {E: to say, tell…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yesu
- イェス §008.老翁(7)yesu〔jé-su いぇス〕⦅シラウラ⦆【tu-itak(昔話)の中で】じじい。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
- yétuye
- イェトゥイェ 【自動】[ye-tuye うみ(膿)・を切る] うみ(膿)が出なくなる。 húpo uske yétuye, tane tusa oasi kor an フポ ウㇱケ イェトゥイェ、 タネ トゥサ オアシ コラン できもののできたところがうみが出なくなった、 もうなおりそうになっているところだ。(S) {E: to stop oozing pus.} (出典:田村、方言:沙流)
- yey 1
- イェイ 【間投】(あざけりをぶつける言い方。) yeːy yeːy hoyto taype wenpe sani イェーイ イェーイ ホイト タイペ ウェンペ サニ やあいやあい乞食(こじき)の子、 貧乏人の子。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
- yey 2
- イェイ 【連体】[< 日本語 えい(=よい)](次の表現の中で)よい。 yey anpay ta [よい・安配(=具合)・に]イェヤンパイ タ ああよかった。 yey anpay ta ku=pa na イェヤンパイ タ クパ ナ ああよかった見つかったよ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
- yúkar
- ユカㇻ 【自動/名】①[自動]ユーカラ(英雄叙事詩)を歌う。 ②[名]ユーカラ、 英雄叙事詩。 ③(語構成要素として)[自動](1)ものまねする(人の言った言葉も仕草もそっくりにまねする)。 (2)[< (1)]叙事詩を歌う。 ☆発音 沙流川の川下のほうや鵡川のほうでは、 r ㇻㇼㇽㇾㇿ に終わる他の語の場合と同様、 語末の r ㇻ は ラ のようには発音せず、 むしろ ル に近い音色に発音する。 ワテケさんはこの語を日本語として言うときでも、 「ユーカラ」とは言わず「ユカル」と言っていた。 ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)は口承文学のジャンルの一つで、 この地方では、 Poyyaunpe ポイヤウンペ《小さい陸の人》と呼ばれるみなしごの少年が自叙する形の叙事詩をいう。 昔は主に男が歌ったという。 昔、 oyna オイナ 「聖伝、 神伝、 聖典」と呼ばれて区別されたジャンルも、 この時代の歌い手には yúkar ユカㇻ と呼ばれる。 女子が主人公で女子が歌う叙事詩を menokoyukar メノコユカㇻ 「女の叙事詩」と呼び、 これと区別して男が主人公で主に男が歌う英雄叙事詩を okkayoyukar オッカヨユカㇻ 「男の叙事詩」と呼ぶこともある。 一方、 主に鳥やけものなどの神が主人公で自叙する、 折り返しを入れて歌われる「神謡」は、 下流で kamuyyukar/kamuyukar カムイユカㇻ/カムユカㇻ[< kamuy-yukar 神・叙事詩]と呼ばれ、 中流では menokoyukar メノコユカㇻ[menoko-yukar 女・叙事詩]と呼ばれる。 この地方でただ yúkar ユカㇻ というときは、 上述の、 みなし子の少年が主人公でこれが自叙する英雄叙事詩を指す。 これは、 日常会話や昔話、 即興歌などでは通常使われない独特の語句や、 古風な美文調の言い回しや複雑に入り組んだ文法を含んでいる。 通常木の棒(たきぎの一本)で炉ぶちをたたいて拍子をとりながら歌い、 聞き手はときどき hot ! ホッ! という合の手を入れる。通常のユーカラのほかに、 おもしろおかしい言葉や内容を中にはさんで笑い楽しむユーカラを sinot yúkar シノッ ユカㇻ《遊びのユーカラ》と言う。 ☆参考 eyukar エユカㇻ …をものまねする(言葉や仕事をそっくりに)。 koeyukar コエユカㇻ …(人)の…をものまねする。 yayeyukar ヤイェユカㇻ 自分のことを(神謡として)歌う。 ☆参考 樺太方言では yuukara ユーカラ が歌うことを言い、 北海道南部の yúkar ユカㇻ に似た口承文学に hawki ハウキ というものがある。 ☞kamuyyukar カムイユカㇻ、 menokoyukar メノコユカㇻ {E: ①to recite yukar (v.). ②yukar; epic folktales(n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yupi(hi)
- ユピ(ヒ) 【名】[所](概は yup ユㇷ゚)…の兄、 彼/彼女の兄。 toanta an kur ku=yupihi ne ruwe un トアンタ アン クㇽ クユピヒ ネ ルウェ ウン あそこにいる人は私の兄です。 poro ku=yupi ポロ クユピ 兄が二人いるうちの年上の兄。 pon ku=yupi ポン クユピ 兄が二人いるうちの年下のほうの兄。 e=yupihi an エユピヒ アン あなたには兄さんがいた。(S民話) a=yupíhi an híne oka=an アユピヒ アン ヒネ オカアン 私(民話の主人公)には兄がいて私たちは一緒に暮らしていた。(NK民話) ☆参考 親族関係を表すクールな表現。 呼びかけには使わない。 呼びかけには ku=yupo クユポ と言う。 ☞yúpo ユポ {E: the older brother of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
- yupkir
- ユㇷ゚キㇼ 【自動】種まきする(指でふってまく)。 yupkir kus arpa ユㇷ゚キㇼ クㇱ アㇻパ (彼女は)種まきに行った。(S) ☆参考 土を掘って中へ種を入れるのは etoyta エトイタ 。 {E: to sow seeds.} (出典:田村、方言:沙流)
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萱野 茂『萱野茂のアイヌ語辞典』1996年 ©萱野れい子
田村すず子『アイヌ語沙流方言辞典』1996年 ©田村洋一