国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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to
ト 【to】 湖,沼. (出典:萱野、方言:沙流)
to
ト 【to】 日. (出典:萱野、方言:沙流)
to
ト 【to】 十(数える時). (出典:萱野、方言:沙流)
to
ト 【to】 あれ(を). (出典:萱野、方言:沙流)
to 1
ト 【名】湖、 池、 沼、 水たまり。 to pakehe ト パケヘ 湖/沼の上(かみ)の端。(W) to kesehe ト ケセヘ 湖/沼の下(しも)の端。(W) to teksam ト テㇰサㇺ 湖/沼の横。(W) to noski ト ノㇱキ 湖/沼のまん中。(W) to ka sat kane ト カ サッ カネ 湖/沼一面に。(S) {E: a lake; a pond; a swamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
to 2
ト 【名】[概](所は tóho トホ) ①日(太陽ではなく日にちの日)、 昼間、 日にち。 sinean to ta シネアン ト タ ある日のこと。 iye-ererko to イイェ エレㇾコ ト 三日目の日。 to tanne ト タンネ 日が長い(=tókap tanne トカㇷ゚ タンネ)。(S) to takne ト タㇰネ 日が短い(=tókap takne トカㇷ゚ タㇰネ)。(S) to epitta ト エピッタ 昼間中(=一日中)。 to epitta tónomokor wa an ト エピッタ トノモコㇿ ワ アン (彼は)一日中昼寝している。(S) to a=uk ト アウㇰ [日を・わたしたち/人一般が・受け取る] 日がたつ。 to a=uk ru túnas ト アウㇰ ル トゥナㇱ 日のたつのが早い。(S) to okere ト オケレ 一日中、 日が暮れるまで。 to okere sinot kor an ト オケレ シノッ コラン (彼は)一日中遊んでいる。(S) (注 tókap トカㇷ゚ 昼間、 kunne クンネ 夜。) ②(数連体詞の後に置かれて、 日数の単位。) sine to シネ ト 一日。 tu to トゥ ト 二日間(=tutko トゥッコ)。 re to レ ト 三日間(=rerko レㇾコ)。 íne to イネ ト 四日間(=íne rerko イネ レㇾコ)。 henpak to ヘンパㇰ ト 何日(=henpak rerko ヘンパㇰ レㇾコ)。 (注 月の中の日の名称と同形。 ただし沙流川下流のワテケさんは、 二日間以上と「何日間」とを表すのに、 日の名称と区別して、 かっこの中のような言い方をより多く使っていた。) ③(数連体詞の後に置かれて、 月の中の日の名称。) sine to シネ ト ついたち(月の第一日)。 tu to トゥ ト 二日(月の第二日)。 re to レ ト 三日(月の第三日)。 tan cup re to an tóho ta タン チュㇷ゚ レ ト アン トホ タ 今月の三日の日に。 (注 「…番目の…」を表す iye-e- イイェエ という言い方があるが月の中の日を言い表すのにはそれは使われない。 月の最初の日、 二日目、 …と一日間、 二日間、 …とは同形である。) {E: ①day; daytime. ②a unit for counting days. ③the days of the month.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
to 3
ト 【副】ほらあそこに、 あのずうっと遠い所に。 hńta to ruwe ruwe an! フンタ ト ルウェ ルウェ アン! なんだろうあれ太いねえ。(S) ☆対語 ta タ ほらここ/すぐそこに。 {E: over there; that faraway place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
to 4
ト 【間投】[< 日本語] 十(数え唱えるとき)。(W) ☆参考 「十個のもの」は wanpe ワンペ。 妹のサダモさんは数え唱えるときも wanpe ワンペ と言う。 {E: ten.} (出典:田村、方言:沙流)
to 5
ト 【助詞】[< to 3 ほらあそこに](強めの助辞) mak suy ramu cisuye kor an hawe to an? マㇰ スイ ラム チスイェ コㇿ アン ハウェ ト アン? 何をまたたわごとを言っているんだろう。 a=rayke wa tos to …nek! アライケ ワ トㇱ ト …ネㇰ! 殺されたからこそ…したのさ。(KK掛け合い歌) {E: an emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
-rototke
ロトッケ 【接尾】[-rotot-ke (連続的くり返しを表す、 語根の重複)・(自動詞形成)](擬音・擬態の語根またはそれから派生した語基に接尾して自動詞をつくる。 連続的に起こることを表す。)yas ヤㇱ (裂けることを表す語根);sir-yasrototke シㇼヤㇱロトッケ (あたりで)爆弾が落ちたようにガアンと鳴る。 hay ハイ [語根];hayrototke ハイロトッケ くすぐったい。 (出典:田村、方言:沙流)
-rototo
ロトト 【接尾】[-rotot-o (連続的くり返しを表す、 語根の重複)・(他動詞形成)](擬音・擬態の語根またはそれから派生した語基に接尾して他動詞をつくる。 連続的なことを表す。 ☞-rototke) hay ハイ [語根];hayrototo ハイロトト くすぐる。 puk プㇰ (擬音の語根)sir-cipukrototo シㇼチプㇰロトト/シッチプㇰロトト あたりが(機関銃の音で)パラパラパラパラと鳴っている。 (出典:田村、方言:沙流)
-to 6
ト 【接尾】①…日間(日数の単位)(☞to ト 2 ②)。 ②…日(日の名前)(☞to ト 2 ③)。 {E: ①a unit for counting days. ②a suffix used to mark the days of the month. } (出典:田村、方言:沙流)
4)ʼ topipa
トピパ §218 カワシンジュガイ (4)ʼ to-pipa (to-pi-pa)「トピパ」 ⦅美幌、旭川、名寄⦆ヌマシンジュガイ、ヌマガイ(方言:カワ=woro-sey) (出典:知里動物編、方言:)
a=casito
アチャシト 【a=ca-sito】 丸い団子を切った物,切った団子. ▷ア=それ チャ=切る シト=団子 *イヨマンテ(熊送り)の時に直径15cmの団子を4つに切ってシトノシキ(団子の真ん中)の短い短冊形の方を熊神に供える.シトラキルㇽという半月形のものは切っている時に子供たちに食べさせる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
a=etomoitak
アエトモイタㇰ 【a=e-tomo-itak】 私はそれを仲裁する. ▷ア=私 エ=それ,いさかいの原因 トモ=方 イタㇰ=言う,言葉 *二人が争っていたので仲裁に入った. (補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
a=etoytap
アエトイタㇷ゚ 【a=e-toyta-p】 畑に蒔く物(いもや豆など).▷ア=私たち エトイタ=蒔く ㇷ゚=物 タパン マメ アナㇰネ ア・エトイタㇷ゚ ネ クス イテキ エ アニ=この豆は畑に蒔く物だから,決して食べてはいけないよ. (出典:萱野、方言:沙流)
a=eusitomap
アエウシトマㇷ゚ 【a=e-u-sitoma-p】 皆が恐ろしい物.▷ア=それ エ=それ ウ=互いに シトマ=恐ろしがる ㇷ゚=物 タネ イヨッタ ア・エウシトマㇷ゚ アナㇰネ 原子力発電所 ネ ルウェ ネ=現在最も皆が恐ろしい物は原子力発電所なのです. (出典:萱野、方言:沙流)
a=kositoma
アコシトマ 【a=ko-sitoma】 恐ろしがられている:例えば特別けんかが強い.口が達者だ,人に呪いをかけるという噂があるなどの理由から手をつけるな,近寄るなという場合.▷ア=人(が) コ=〜に対して シトマ=恐れる,怖がる→恐れられる,怖がられる コタン レ コイラ(ク・オイラ) コㇿカ トオㇷ゚ トゥイマ オカ ウタㇻ イヨイタクシㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ア・コシトマ ㇷ゚ ネ=村の名前は忘れたけれど,ずっと遠くにいる仲間は人に呪いの言葉をかけられるとかといって,恐ろしがられているものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
a=potonoke
アポトノケ 【a=po-tonoke】 私の息子殿〔丁寧〕. アポトノケ イタカン(イタㇰ・アン) チキ ウピㇼカ ヌ ヤン.ア・コㇿ シンリッ ウワト クニ エネ オカヒ…=私の息子殿よ,私の言う言葉をよくお聞きください.私どもの先祖その血統はこうであるのだ….*重々しく自分の先祖のことを教える時にのみ,息子であっても敬称をつけて呼びかける. (出典:萱野、方言:沙流)
a=puykotoro
アプイコトロ 【a=puy-kotoro】 耳の内側,耳朶.▷ア=私 プイ=穴 コトロ=内側 イタㇰ ネ ワ イキ コㇿカイキ ア・プイコトロ チュニンパレ(チ・イユニンパレ)=言葉だけではあったけれど,耳の内側が痛いほどに. (出典:萱野、方言:沙流)
a=seurototo
アセゥロトト 【a=seu-rototo】 いじめつける,いじめる. ▷ア=それ セゥロトト=いじめる(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
a=sitoma
アシトマ 【a=sitoma】 恐ろしい.▷ア=私たち(が) シトマ=恐れる,怖がる →恐ろしい ク・ポホー タパン ハワㇱ エウン イカ エカランケ ナ.ア・シトマ オルㇱペ ネ ナ=息子よ,この話へは絶対かかわるではないぞ,恐ろしい噂だよ.ケㇱト ケㇱト アㇷ゚ト ルイ シリ!ネンカネ ポロワッカ アン オキムンペ ポーヘネ ア・シトマ=毎日毎日すごい雨降りだこと!もしものこと大洪水になりはしないか,山津波はなおさら恐ろしい.ア・シトマ イ=恐ろしい所.ア・シトマ ㇷ゚=恐ろしい物(者). (出典:萱野、方言:沙流)
a=sitomap
アシトマㇷ゚ 【a=sitoma-p】 妖怪.▷ア=私たち(が) シトマ=恐れる ㇷ゚=もの (出典:萱野、方言:沙流)
a=tomte
アトㇺテ 【a=tom-te】 丁寧. (出典:萱野、方言:沙流)
a=tomteno
アトㇺテノ 【a=tom-te no】 丁寧に. ア・トㇺテノ カㇻ=丁寧に作る.オンネ フチ ネ ワクス コタン エウン ウタㇻ ウウェカㇻパ ワ ア・トㇺテノ ア・キモヌ パ=うんと年寄りのおばあさんであったから,村中の人が集まって,丁寧に葬式をした. (出典:萱野、方言:沙流)
ahuntokompone
アフントコンポネ §281.くるぶし(踝)(7)ahun-tokompone〔a-Fún-to-kom-po-ne アふントコンポネ〕[ahun(<aun<aw-un↑、…)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aktono
アㇰトノ §024.弟(4)ak-tono〔ák-to-no あㇰトノ〕⦅イブリ、ヒダカ西半⦆【雅】弟(あるいは年下の男)を敬って言う。[(弟・殿)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
aktonoke
アㇰトノケ 【ak-tonoke】 弟殿:実の弟ではないが年下の者への尊敬語.日常生活でも使う場合がある.▷アㇰ=弟 トノケ=殿 ア・アㇰトノケ タント ヒナクン(ヒナㇰ ウン) アㇻパ ワ イサㇺ ルウェ アン?=あなたの弟殿は今日どこへ行ってしまったのですか? (出典:萱野、方言:沙流)
aktonoke
アㇰトノケ §024.弟(5)ak-tonoke〔ák-to-no-ke あㇰトノケ〕⦅イブリ、ヒダカ西半⦆【雅】=ak-tono.[tono(日本語‘殿')+-ke(の所)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
anontom
アノントㇺ 【名】[an-hontom 夜・途中] 夜中、 深夜。 anontom ta アノントㇺ タ こともあろうに真夜中に。 anontom ta ahun kane iki アノントㇺ タ アフン カネ イキ 夜中に入って来た(熊が、 どろぼうが)。(S) {E: in the middle of the night.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anontom ta
アノントㇺ タ 【an-hontom ta】 夜中に. トゥナㇱ ク・ホッケ ア ㇷ゚ アノントㇺ タ ク・モㇱ ワ オラーノ ク・モコㇿ コヤイクㇱ=早くに寝たのに,夜中に目を覚まして,それから眠ることができない.イヨㇱキ ワ ソイ タ モコㇿ ワ アノントㇺ タ モン ワ ウルウルㇰ コㇿ アフン ヒ ウン=酔っ払って外で眠って夜中に目を覚まし,ふるえながら入って来たんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
apausta-kar-tono
アパウㇱタカットノ 【名】[戸・をつくる・和人(尊称)]建具屋(たてぐや)。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
apeetok
アペエトㇰ 【名】[ape-etok 火・の先] 横座(家の中の炉の東側の入ってつき当りの座)。 {E: the seat on the eastern-side of the hearth of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apeetok
アペエトㇰ 【ape-etok】 上座,横座.▷アペ=火 エトㇰ=先 (出典:萱野、方言:沙流)
apeo-sintoko
アペオシントコ 【名】[ape-o-sintoko 火・入っている・大きい入れ物]ストーブ。(HY) ☆参考 当時はダルマストーブだった。 もっと以前は筒型で、 シントコに似た形だった。 (出典:田村、方言:沙流)
apto
アㇷ゚ト 【名】雨。 apto as アㇷ゚ト アㇱ 雨が降る。 apto isam アㇷ゚ト イサㇺ 雨が止む。 apto kar アㇷ゚ト カㇻ 雨に当たる。 apto num アㇷ゚ト ヌㇺ 雨粒。 {E: rain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apto
アㇷ゚ト 【apto】 雨. アㇷ゚ト アㇱ ノイネ=雨が降りそうだ.トオトオ アㇷ゚ト アㇱ シリ イキ ナ.アサッケ ㇷ゚ ア・アフㇷ゚テ クス ネ ナ エン・カスイ=あれあれ,雨が降ってきている様子だ.干し物を入れるので,私を手伝ってくれ.ヌマン シㇼピㇼカ ア ㇷ゚ タント クンネイワノ ソランソラン ペコㇿ アㇷ゚ト アㇱ ク・ソイネー カ エアイカㇷ゚=昨日はいい天気だったのに,今日は朝から滝のような雨が降って,私は外へ出ることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
aptoas
アㇷ゚トアㇱ 【apto as】 雨降り. (出典:萱野、方言:沙流)
aptocikap、wakkatuytuy
アㇷ゚トチカㇷ゚(西)、ワッカトゥイトゥイ(東) §316 ツバメ (2) apto-cikap、wakkatuytuy (apto-čikap、wakka-tuytuy)「アㇷ゚トチカㇷ゚(西)、ワッカトゥイトゥイ(東)」(キ753) (出典:知里動物編、方言:)
aptohawke
アㇷ゚トハウケ 【apto hawke】 雨が小降りである.▷アㇷ゚ト=雨 ハウケ=弱い タㇷ゚ ク・ソイネ アクス アㇷ゚ト ハウケ ナ ホクレ ホシピ=今,私が外に出てみたら雨が小降りになっているから,早く戻れ. (出典:萱野、方言:沙流)
aptokar
アㇷ゚トカㇻ 【自動】[apto-kar 雨・にあたる] 雨に当たる(=apto kar アㇷ゚ト カㇻ)。 aptokar ayne retar tek アㇷ゚トカㇻ アイネ レタッテㇰ 雨に当たって白っぽくなった。(S) {E: to be rained on.} (出典:田村、方言:沙流)
aptokikunpe
アㇷ゚トキクンペ 【名】[apto-kik-un-pe 雨・防御・そこにある(?)・もの](?) 雨具、 傘。 nep ka aptokikunpe ku=sak no k=ek akus nísapno apto as humi an ネㇷ゚ カ アㇷ゚トキクンペ クサㇰ ノ ケㇰ アクㇱ ニサㇷ゚ノ アㇷ゚ト アㇱ フミ アン 何も雨具(傘)を持たずに来たら急に雨が降って来た。(S) {E: rainwear.} (出典:田村、方言:沙流)
aptoruy
アㇷ゚トルイ 【apto-ruy】 大雨(である).▷アㇷ゚ト=雨 ルイ=激しい,強い,ひどい (出典:萱野、方言:沙流)
aptoruyanpe
アㇷ゚トルヤンペ 【名】[apto-ruyanpe 雨・嵐] 大雨、 ものすごい雨。 {E: heavy rain.} (出典:田村、方言:沙流)
aptoruyanpe
アㇷ゚トルヤンペ 【apto-ruy-an-pe】 嵐.暴風雨.▷アㇷ゚ト=雨 ルイ=激しい アン=ある ペ=もの (出典:萱野、方言:沙流)
aptotumas
アㇷ゚トトゥマㇱ 【apto tum-as】 雨の中.▷アㇷ゚ト=雨 トゥㇺアㇱ=中 ソンノ エアシㇼ エネアン アㇷ゚トトゥマㇱ タ エ・ペコチリㇼ カネ エ・テイネ ワ フナㇰ ワ エ・エㇰ シリ エネ エ・アン?=本当に全くこのような雨の中で身体から氷滴が落ちるほど濡れて,どこから来てその姿をしているの?ホッノ イヨーハイ! アㇷ゚トトゥマㇱ エ・アㇷ゚カㇱ エ・ペッチネ シリ ネンカネ エ・オㇺケカㇻ ヘネ キ=まあまああきれた! 雨の中をお前は歩いてびしょ濡れになって,もしものこと風邪でもひくのではないか. (出典:萱野、方言:沙流)
aptotumta
アㇷ゚トトゥㇺタ 【apto tum ta】 雨の中.▷アㇷ゚ト=雨 トゥㇺ タ=中に ヘマンタネ アㇷ゚トトゥㇺタ エ・エㇰ シリ アーン?=何しに雨の中をお前は来たの? (出典:萱野、方言:沙流)
aptotuy
アㇷ゚トトゥイ 【apto tuy】 雨が止む.▷アㇷ゚ト=雨 トゥイ=切れる (出典:萱野、方言:沙流)
aptowakka
アㇷ゚トワッカ 【名】[apto-wakka 雨・水] 雨水。 {E: rainwater.} (出典:田村、方言:沙流)
arotontone
アロトントネ §103.陰部―陰毛が無い(6)ar-otontone〔a-ró-ton-to-ne アろトントネ〕[ar(全く)+o(陰部が)+tonto(毛の無い皮)+ne(のようになっている)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
arsittok
アㇻシットㇰ 【名】[ar-sittok 半分の・ひじ] 肘をまげて体の中心から肘まで計った長さ(一尺五寸、 45センチ)。 arsittok pakno keweri アㇻシットㇰ パㇰノ ケウェリ 一尺五寸(45センチ)ほどの高さだ。(S) {E: measure of length, height (about 45 cm).} (出典:田村、方言:沙流)
arutor
アルトㇿ 【位名】[ar-utor 反対側の・脇]…の向こう側。 nupuri arutor a=osíraye ヌプリ アルトㇿ アオシライェ [雅]山の陰に(向こう側に)よけた(nupuri imak ヌプリ イマㇰ と言っても同じ)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
asiketoro
アシケトロ §526.てのひら;手掌(3)asiketoro〔a-ší-ke-to-ro アしケトロ〕[<asike(=aske 手)+kotoro(=kotor 面)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
asiketorunru
アシケトルンル §533.てすじ(手筋)(4)asiketorunru〔a-ší-ke-to-run-ru アしケトルンル〕[asiketoro(てのひら)+un(の)+ru(路)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
asirókotor
アシロコトㇿ 【名】(a=sirókotor [不定人称形]か?)家の内面。 asirókotor míke kane a=eráyap ruwe ne アシロコトㇿ ミケ カネ アエラヤㇷ゚ ルウェ ネ 家の内面が光り輝いており、 私は感嘆した。(NK民話) {E: the interior of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asima
アシトマ 【他動】[不定人称形 a=sitóma ]恐ろしい。 ☆発音 通常 s と t の間の i が落ちて astóma アㇱトマ と発音される。 ☞sitoma シトマ (出典:田村、方言:沙流)
asto
アㇱト §494.ちち(乳);乳房(11)立っている乳房 as-to〔áš-to あㇱト〕[as(立っている)+to(乳房)]⦅ホべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
asma
アㇱトマ 【他動】[不定人称形 a=sitoma アシトマ の i イ が落ちた形] 恐ろしい。 ☞sitoma シトマ (出典:田村、方言:沙流)
asma-íkonpap
アㇱトマイコンパㇷ゚ 【名】[astoma-íkonpap 恐ろしい・毛虫][動物] 毛虫の一種。 「太い角(つの)の生えた毛虫、 太さ2センチぐらいもある。」 (S) {E: a type of hairy caterpillar.} (出典:田村、方言:沙流)
astomaiki
アㇱトマイキ §540.てんかんastoma-iki〔áš-to-ma-i-ki あㇱトマイキ〕[astoma(恐しい)+iki(拳動)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
asmaiki/asmayki
アㇱトマイキ 【名】[asitoma-iki 恐ろしい・行動] てんかんの発作。 astomayki ki アㇱトマイキ キ てんかんの発作を起こす。 {E: an epileptic fit.} (出典:田村、方言:沙流)
astomamarewrew
アㇱトママレウレウ §151 チョウ 蝶 (1) astoma-marewrew(ás-to-ma-ma-rew-rew)「あㇱトママレウレウ」⦅足寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
astomap
アㇱトマㇷ゚ §151 チョウ 蝶 (2) astomap(ás-to-map)「あㇱトマㇷ゚」 (出典:知里動物編、方言:)
atopok(-i)
アトポㇰ §842.わき;わきのした(12)ato-pok(-i)〔á-to-pok あトポㇰ〕⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
atopokhurayukke
アトポㇰフラユッケ §843.わきが[がくさい](4)わきががくさい atopok-hura-yukke〔á-to-pok|Fú-ra-juk-ke あトポㇰ・ふラユッケ〕[atopok(わきのした)+hura(臭)+yukke(=yupke強い)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
atopoknuma
アトポㇰヌマ §844.わきのしたの毛;わきげ(腋毛)(2)atopok-numa〔á-to-pok-nu-ma あトポㇰヌマ〕[わきのした・毛]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
atoyeporo
アトイェポロ §105 ホヤ(海鞘類) (3) atoyeporo(a-tó-ye-po-ro)「アとイェポロ」[<attoyeporo<ar(全く)tohe(その乳房)poro(大きい)]⦅富内⦆(マクラボヤ?)⦅富内⦆〔土資28〕 (出典:知里動物編、方言:)
attomsama
アットㇺサマ 【ar-tom-sama】 〜まで,〜ヘ.▷アㇻ=全く トㇺ=方 サマ=〜の側 →まっただなかに,真っ直ぐに,ひたむきに〜をめざして キマテㇰ カ タ ラムトゥナㇱ カムイ ルコㇿ カムイ アットㇺサマ ア・イタㇰエチュー=危急の時は,気の早い神,便所の神まで言葉を押しいれる. (出典:萱野、方言:沙流)
attomsama emawrari
アットㇺサマ エマウラリ 【連他動】[ar-tom-sama e-maw-rari 全く・まっすぐ当たる正面のまん中・の側・で・息・を押える] …に忠実に従う。 tap nispa ne wa usa yaypuni ki wa oka rok pe tane anak eci=áttomsama emawrari nispa katkemat eci=né kuni p kusu タㇷ゚ ニㇱパ ネ ワ ウサ ヤイプニ キ ワ オカ ロㇰ ペ タネ アナㇰ エチアットㇺサマ エマウラリ ニㇱパ カッケマッ エチネ クニㇷ゚ クス 今まで金持ちでいろいろいばってあなた方を見下していた者たちが今はあなた方に忠実に従うようになるので。(W民話) {E: to faithfully follow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
attomsama tomo kokanu
アットㇺサマ トモ コカヌ 【連他動】[ar-tom-sama tomo kokanu 全く・まっすぐ当たる正面のまん中・の側(所属形)・まっすぐ当たる正面のまん中(所属形)・を傾聴する] よく言うことを聞いて言われたとおりにする。 i=attomsama tomo kokanu kamuy patek ta uwekarpa ruwe ne イアットㇺサマ トモ コカヌ カムイ パテㇰ タ ウウェカㇻパ ルウェ ネ 私の言うことをよく聞いてそのとおりにする神ばかりがここに集まっているのだ。(W神謡語り) {E: to do without question; to do faithfully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
atuyetor
アトゥイエトㇿ §263 クラゲ (1) atuy-etor (a-túy-e-tor)「アとゥイエトㇿ」[<atuy(海)etor(鼻汁)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
atuytomotuye
アトゥイトモトゥイェ 【atuy-tomotuye】 海を渡る.▷アトゥイ=海 トモトゥイェ=(を)横断する,横切る,渡って行く (出典:萱野、方言:沙流)
auntokompone
アウントコンポネ §281.くるぶし(踝)(6)内くるぶし aun-tokompone〔a-ún-to-kom-po-ne アうントコンポネ〕[aun(<aw-un 内・の…)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
awuntonpi
アウントンピ 【名】[aw-un-tonpi 家の中・の・光るもの] [雅]「たちび」。(S)(燃えている火のことか。 「たきび」(=いろりの火)の誤記か。) ☆対語 rikomatonpi リコマトンピ 空の太陽。 (出典:田村、方言:沙流)
aynu-motokor
アイヌモトコㇿ 【自動】[aynu-moto-kor 人間(アイヌ)・起源・持つ] アイヌの起源を持つ。 {E: to have the origins of the Ainu.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynupito
アイヌピト §001.ひと(人);人間(2)aynu-pito〔áǐ-nu-pi-to あイヌピト〕⦅ホロべツ、サル⦆【雅】人間。[aynu(人)+pito(人)] (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
aynusitoma
アイヌシトマ §660.ひとみしりするaynu-sitoma〔áǐ-nu-ši-to-ma あイヌ・シトマ〕[人を・恐れる]⦅ホロベツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
aynutopa/aynutopa(ha)
アイヌトパ/アイヌトパ(ハ) 【aynu-topa/-topa(ha)】 人の群れ,群衆,群がり集まった人々.▷アイヌ=人(の) トパ=群れ タント チㇷ゚サンケ エトホ ネ クス アイヌトパハ ウウェカㇻパ=今日は舟おろし祭りの日だから大勢の人々が集まった. (出典:萱野、方言:沙流)
ayustop
アユㇱトㇷ゚ §383 ネマガリダケ (2) ayus-top (a-yús-top)「アゆㇱトㇷ゚」[<ay-us-top 矢先の・ついている・竹] 茎 ⦅天塩⦆⦅A沙流・十勝・石狩上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
c=etoy
チェトイ 【c=e-toy】 食べられる土.*平取町内宿志別(スクㇱペッ)ヌカピラ川本流から3kmほど入った右岸に,チェトイがあったと聞く.そこへは鹿が集まるとのこと. (出典:萱野、方言:沙流)
carototke
チャロトッケ 【carototke】 (声が)聞こえる,騒がしい:子供の泣き声や小鳥のさえずりが騒がしい. ポンペ チㇱ ハウ チャロトッケ=赤ん坊の泣き声が聞こえてきた.キㇺペ ハウ チャロトッケ=熊の声が聞こえてきた. (出典:萱野、方言:沙流)
caruwato
チャルワト 【caruwato】 整然としている. ア・コㇿ チャシ リクン オㇷ゚プイ ランケ オㇷ゚プイ チャルワト=私の城,上の槍穴,下の槍穴,整然と[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
caruwatore
チャルワトレ 【caruwatore】 整う. (出典:萱野、方言:沙流)
catoy(-e)
チャトイ §272.くちびる(唇)(4)catoy(-e)〔čá-toǐ ちゃトイ〕[<patoy↑]⦅シラウラ、チシマ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cékantoor-soye
チェカントオㇿソイェ 【他動】[中相][c(i)-e-kanto-or-soye された・その頭が・天・のところ・をえぐる]天に向かってそびえている。 cékantoor-soye kane an poro nupuri チェカントオㇿソイェ カネ アン ポロ ヌプリ 天に向かってそびえている大きな(高い)山。 {E: to rise, soar to the sky, the heavens (eg. a mountain).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cepmotot/cepmotoci(hi)
チェㇷ゚モトッ/チェㇷ゚モトチ(ヒ) 【cep-motot/-motoci(hi)】 魚の背骨. (出典:萱野、方言:沙流)
ci=rektetop
チレㇰテトㇷ゚ 【ci=rekte-top】 笛. (出典:萱野、方言:沙流)
ci=tomte
チトㇺテ 【ci=tomte】 美しい,丁寧な. チトㇺテㇷ゚=丁寧な物. (出典:萱野、方言:沙流)
ci=uritopo
チウリトポ 【ci=uri-topo】 ヒメアサリ. (出典:萱野、方言:沙流)
ci=uwatore
チウワトレ 【ci=uwato-re】 それをちりばめる,それをはめ込む. ▷チ=それ ウワトレ=ちりばめる,はめ込む[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
cietoh(k-o)
チエトㇹ §107.陰部―男性の性器(10)陰茎亀頭 ci-etoh(k-o)〔čí-e-toh ちエトㇹ〕[ci(陰茎)+etoh(<etok 先)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cietoypiruh(p-i)
チエトイピルㇷ §021.子(11)cietoypiruh(p-i)〔či-é-toǐ-pi-ruh チえトイピルㇷ〕⦅シラウラ⦆末子。[<ci(われら)+-e-(それによって)+tuy(腹中を)+piru(拭った)+-p(者);腹の中をきれいに掃除して来た者]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
cikahtokosa
チカㇵトコサ §422 スギナ (4) cikah-tokosa (ci-káh-to-ko-sa)「チかㇵ・トコサ」[鳥・トクサ] 栄養茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
cikewrototo
チケウロトト 【他動】[中相][ci-kew-rotot-o される・(擬音の語根)・(音などの連続を表す接尾辞)・(他動詞形成)]ガラガラ/ドスンドスン/ガタガタと音がする。 ☞sir-cikewrototo シㇼチケウロトト (出典:田村、方言:沙流)
cikositosito
チコシトシト 【他動】[中相][ci-ko-sito-sito …された・…に(所有者を表す)・餅・(重複)](羊 (「めんよう」)の)毛がメチャクチャになって餅みたいになっている。 ku=konukosne humi! toy wente kor patek an numa cikositosito hemanta クコヌコㇱネ フミー! トイ ウェンテ コㇿ パテㇰ アン ヌマ チコシトシト ヘマンタ 憎らしいなあ! 畑を荒らしてばかりいる毛がメチャクチャになって餅になってるへんなやつ(羊)。(S) ☞cisitosito チシトシト、 sito シト ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikunitokom
チクニトコㇺ 【cikuni-tokom】 木の瘤. (出典:萱野、方言:沙流)
cínetopake
チネトパケ 【名】[ci-netopake 陰茎・胴体] 陰茎(「さお」)。 cínetopake arka チネトパケ アㇻカ (「さおが悪い。」) (W) ☆参考 ci=netopake チネトパケ《私たちの体》とはアクセントが異なる。 ☆参考 cípuy チプイ、 císapa チサパ 等に対する。 ci チ は全体。 {E: the penis.} (出典:田村、方言:沙流)
cinetopake
チネトパケ 【ci-netopake】 陰茎:さお(亀頭を除いた部分). (出典:萱野、方言:沙流)
cinkotor(-o)
チンコトㇿ §710.また(股)(5)うちまた(内股)cin-kotor(-o)〔číŋ-ko-tor ちンコトㇿ〕[cin(脚)+kotor(平面)]⦅ホロべツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cinkotor(-o)
チンコトㇿ §802.うちもも;大腿内側部(3)cin-kotor(-o)〔číŋ-ko-tor ちン・コトㇿ〕[cin(下股)+kotor(内面)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cinkotoro(ho)
チンコトロ(ホ) 【名】[所](概は未出。 kotoro コトロ の概は kotor コトㇿ)[cin-kotor-o 内もも・(内の)面・(所属語尾)] 股下、 ももの内側。(W) {E: the lower thighs; the inner thighs.} (出典:田村、方言:沙流)
cipoyto
チポイト §228 エゾバイの類 (3) cipoyto (ci-poy-to)「チポイト」[<ci-(われら)poye(ほじくり出す)topo(貝)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
cipukrototo
チプㇰロトト 【他動】[中相][ci-puk-rotot-o される・(擬音の語根)・(音の連続を表す接尾辞)・(他動詞形成)]プップップッと音がする。 ☞sir-cipukrototo シㇼチプㇰロトト (出典:田村、方言:沙流)
cis'etokoikikusu kicitce
チㇱエトコイキクス キチッチェ 【cis-etok-o-iki kusu kicitce】 (赤ん坊が)泣く用意のために声を出している.▷チㇱ=泣く エトㇰ=前 オ=〜で イキ=する クス=ために キチッチェ=うめき声 (出典:萱野、方言:沙流)
cisehurayeapto
チセフライェアㇷ゚ト 【cise-huraye-apto】 家洗いの雨:新築した家に最初に降る雨のこと. アクㇷ゚ ア・オケレ チセノミ オカ タ アㇱ アㇷ゚ト ア・イェ ヒ チセフライェ アㇷ゚ト セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ=屋根葺きも終わり新築祝いの後で降る雨のことを家洗いの雨というものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
cisekankotor
チセカンコトㇿ 【名】[cise-kan-kotor 家・上の・内面][雅]天井(屋根の内側)。 tan huskotoy wa/cisekankotor/a=konóttesusu/án=an korka タン フㇱコトイ ワ/チセカンコトロ/アコノッテスス/アナン コㇿカ 私はずうっと長い間天井を見上げていたけれども。(Sユーカラ) cisekankotor míke kane kurkot kane チセカンコトㇿ ミケ カネ クㇽコッ カネ 家の天井(内面)が光り輝くほど美しい。(W民話) {E: the ceiling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisekotor
チセコトㇿ 【名】[cise-kotor 家・の内面] 天井。 ☆参考 文脈によって家の内面全体を表しているようにとれることもある。 ☆雅語や雅語的表現で cisekankotor チセカンコトㇿ。 ☆屋根は cisekitay チセキタイ。 壁は cisetumam チセトゥマㇺ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisitomap
チシトマㇷ゚ §422 アオダイショウ (12) cisitomap (či-sí-to-map)「チしトマㇷ゚」[<ci-sitoma-p(われら・恐れる・神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
cisitosito
チシトシト 【他動】[中相][ci-sito-sito された・餅・(重複)](直訳すると)餅みたいになっている=(髪の毛等が)クシャクシャだ。 sapaha cisitosito サパハ チシトシト 頭(髪)がクシャクシャだ。 ☞sito シト {E: for (one's hair etc.) to be tangled , crumpled, in a mess.} (出典:田村、方言:沙流)
cisitosito
チシトシト 【ci-sito-sito】 団子のようになっている:子供におもちゃにされすぎた猫の毛が団子のようになっている. ソンノ トアン マッカチ サパハ キライェカㇻ カ ソモ ㇷ゚ ネ クス オトピヒ チシトシト.イヨーハイ シトマレ=まったくあの女の子,頭に櫛をかけないものだから髪の毛が団子のようになっている,本当にあきれてしまう. (出典:萱野、方言:沙流)
citorahtehka
チトラㇵテㇸカ §564.いねむり(居眠)[する](10)昏睡[する]citorahtehka〔či-tó-rah-teh-ka チとラㇵテㇸカ〕[<si-torat-tek-ka(自分を・皮紐・のようになら・せる)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
citoske
チトㇱケ §096.陰部―女性の性器(7)citoske〔čí-toš-ke ちトㇱケ〕[cit(膣)+oske(内部)]⦅ホロべツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
citoske
チトㇱケ §122.陰部に関する悪口(26)citoske!〔チとㇱケ!〕[cit(膣)+oske(内部)]腹の内部め!)⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ciurito
チウリト §220 アサリ (1) ciurito (ci-u-ri-to)「チウリト」[トリガイ] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ciurito
チウリト §220 アサリ (2) ciuri-to (ci-u-ri-to)「チウリト」[ci-(われらが)ouri(掘る)to(貝)] ⦅幌別⦆ ciuri(礼文華、虻田)〔シウリガイ〕 (出典:知里動物編、方言:)
ciurito
チウリト §220 アサリ (6) ciurito (ci-ú-ri-to)「チうリト」[<ci-(われら)uri(掘る)to(貝)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ciuritopo
チウリトポ §220 アサリ (3) ciuritopo (ci-ú-ri-to-po)「チうリトポ」[ci(われら)uri(掘る)topo(小貝)] ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
earuwato
エアルワト 【他動】[ear-uwato 一つだけ・たくさん集まっている]そればかりがたくさんある。 sikaricup noka/nincup noka/earuwato シカリチュㇷ゚ ノカ/ニンチュㇷ゚ ノカ/エアルワト [雅]満月の形や三日月の形ばかりの模様に満ちていた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehomtomne
エホㇺトㇺネ 【e-homtom-ne】 (〜の)途中である. オオオオ ヌカラン(ヌカㇻ ヤン) ヌカラン ウカ カ ペカ ユㇰ ホユプ ペ ラウォㇱマ ランケ ラウェオㇱマ ランケ コㇿ アン ナ.ネ ワ アン ペ ヌカㇻ アチャポ ネㇷ゚キ エホㇺトㇺネ ㇷ゚ ソヨテㇾケ=あれあれあれあれ,見なさい見なさい.堅雪の上を鹿が走ったのにぬかりぬかりしているよ.それを見たおじさん,仕事の途中なのにさっと外へ飛び出して行った. (出典:萱野、方言:沙流)
ehontomne
エホントㇺネ 【他動】[e-hontom-ne それに関して・途中・である] 途中である、 やりかけである。 na suke ehontomne ナ スケ エホントㇺネ まだ食事の用意の途中である=まだ半分たけていて半分たけていない。(W) {E: to be in the middle of; leave unfinished.} (出典:田村、方言:沙流)
ehontomnere
エホントㇺネレ 【他動】[ehontomne-re 途中である・させる] …をやりかけにする、 …を途中でやめる。 (出典:田村、方言:沙流)
ekantontone
エカントントネ §597.はげあたま(はげ頭)(4)頭の頂がはげている e-kan-tonto-ne〔e-kán-ton-to-ne エかントントネ〕[e(頭)+kan(上端)+tonto(毛のとれた皮)+ne(のようになっている)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ekawrototo
エカウロトト 【e-kaw-rototo】 ばりばりかじる. エカシ ミマキヒ ピㇼカ ㇷ゚ ネ クス ア・セイレカ マメ ア・パッタㇻカ キミ ネ ヤッカ エカウロトト フミ=おじいさんは歯がいいものだから煎り豆も,はぜらせたトウモロコシもばりばりとかじっている. (出典:萱野、方言:沙流)
ekorototo
エコロトト 【e-korototo】 砕く. クポニタ(ク・ポン ヒ タ) コンププシ アナㇰネ フチ エヤクコㇿ ルㇽス ア・ヤンケ コッポㇰタ ス オルン ア・エコロトト コㇿ ケラハ ピㇼカ ㇷ゚ ネ ア ワ=私が子供の頃昆布をこんがり焼くのは祖母の役目で,汁鍋を上げる直前に鍋へ砕くと味がいいものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
ekoton
『エコトン』 §095 エゾクロウスゴ、オククロウスゴ (2) ekoton『エコトン』 果実 ⦅樺太⦆ (出典:知里植物編、方言:)
emakatontone
エマカトントネ §597.はげあたま(はげ頭)(19)頭のてっぺんまで毛がない emaka-tontone〔e-má-ka-tón-to-ne エまカトントネ〕[e(頭)+maka(後方に)+tontone(はげている)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
emaraptokar
エマラㇷ゚トカㇻ 【e-marapto-kar】 それを種に飲み食いする.▷エ=それ マラㇷ゚ト=宴 カㇻ=作る ポン ユㇰ クㇰ(ク・ウㇰ) クス ア・エマラㇷ゚トカㇻ ロー=小さい鹿を獲ったので,それを種に飲み食いしようよ. (出典:萱野、方言:沙流)
emarattokor
エマラットコㇿ 【他動】[e-marattokor …で・酒宴を催す] …でごちそうする、 …で宴会をする。 néa a=kor sake a=emárattokor ネア アコㇿ サケ アエマラットコㇿ 私はその私の酒で酒宴を催した。(W民話) {E: to treat someone to a feast etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emosito
エモシト 【emo-sito】 いも団子.*大粒のいもをエモシルㇷ゚(おろしがね)ですり,それを布袋で絞り袋の中に残ったものを団子にして食べる. (出典:萱野、方言:沙流)
emotokor
エモトコㇿ 【他動】[e-moto-kor (そこ)に・起源・を持つ] …に起源を持つ。 {E: to have, be the original…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emotoorke
エモトオㇿケ 【名】[e-moto orke その・もと・のところ]その起源、 その初めからのいきさつ。 …/ki katu/emotoorke/ciepakasnu/a=e=ékarkar na キ カトゥ/エモトオㇿケ/チエパカㇱヌ/アエエカㇻカㇻ ナ [雅]…してきたことを初めから話して教えてあげますからね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emus'sitomusi
エムㇱシトムシ 【emus-sitomusi】 佩刀(する):腰に刀をつけること. (出典:萱野、方言:沙流)
emusatosma
エムサトㇱマ §482.たむし(田虫)(4)肩から斜めに赤く粟つぶのようなものがけさがけに出る田虫(?) emusatos-ma〔e-mú-sa-toš-ma エむサトㇱマ〕[emus(刀)+at(さげひも)+osma(現われる)]⦅サル、ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
enitomom
エニトモㇺ 【enitomom】 (1か所をじっと)見つめる. ホカノㇱキ エニトモㇺ=炉の中心をじっと見ている[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
enitomomo(a-)
エニトモモ §749.みる(見る)(8)見つめる enitomomo(a-)〔e-ní-to-mo-mo エにトモモ〕[<e(そこに)+nu(目を)+tomo-mo(集中している)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ento
エント 【名】[植物](「アブラグサ」)。 ☆参考 「丈五、 六十センチになる。 枝いっぱいにコッチャコッチャになって藤色の花が咲く。 冬には堅雪の上に立っていて真っ白になる、 風邪をひいたときはこれを堅雪の上からとってきて釜か鍋で煮てからそれをおろして毛布をかぶってその上に伏す、 口を開けてなるべく湯気を吸うようにする、 湯気でびっしょり汗をかき、 顔も体も真っ赤になる、 それからふきとって寝れば治る、 食当りや二日酔いのときは重湯のようなものにちょっと入れて飲むと治る。」 (S)〔知分類 p.73 エゾミソハギ〕 {E: a type of grass.} (出典:田村、方言:沙流)
ento
エント 【ento】 ナギナタコウジュ〔植〕. (出典:萱野、方言:沙流)
ento
エント §065 ナギナタコウジュ (1) ento (én-to)「えント」 茎葉 ⦅幌別、様似、本別、名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ento
エント §130 エゾミソハギ (1) ento (én-to)「えント」 茎葉 ⦅北海道各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
entomun
エントムン §130 エゾミソハギ (3) ento-mun (én-to-mun)「えントムン」[エントという子実のなる草] 茎葉 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
entonum
エントヌㇺ 【名】[ento-num 「アブラグサ」・粒][植物]「アブラグサ」(エゾミソハギ)の実(「小さあい実がなる」)。(S) oarsiki sikaricup néno, oarsiki entonum pakno an オアㇻシキ シカリチュㇷ゚ ネノ、 オアㇻシキ エントヌㇺ パㇰノ アン 片目は満月のようで、 片目は「アブラグサ」の実くらいだ(ばけものの描写)。(S) 〔知分類 p.73 エゾミソハギの子実の粒〕 (出典:田村、方言:沙流)
entonum
エントヌㇺ §130 エゾミソハギ (2) ento-num (én-to-num)「えントヌㇺ」[エント・粒] 子実の粒 ⦅北海道各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
enutomom(a-)
エヌトモㇺ §749.みる(見る)(9)見つめる enutomom(a-)〔e-nú-to-mom エぬトモㇺ〕[<e-nu-tomomo]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
eohaysitoma
エオハイシトマ 【e-ohay-sitoma】 薄気味悪い. ピㇼカ メノコ ネ コㇿカ ナヌフ ソモ サンケ ノ オトㇷ゚ ウトゥㇽ ワ イ・シケオプシ アーペコㇿ イキ エアㇻキンネ ケオハイシトマ(ク・エオハイシトマ)=いい女なのだが顔を出さずに髪の間から私をにらみつけているみたいで,私はとっても気味が悪い.ソンノ イヨーハイ イヨイタクシ エカㇷ゚ネ ウェンパㇱロタ ハウェ ケオハイシトマ(ク・エオハイシトマ)=本当にいやなことだよ,呪いの言葉さながらに毒づく,私は薄気味悪い. (出典:萱野、方言:沙流)
erumtomtom(-i)
エルㇺトㇺトㇺ §088.いぼ(疣)(3)erum-tomtom(-i)〔é-rum-tom-tom えルㇺトㇺトㇺ〕[erum(ネズミ)+tom-tom(粒々)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
esir'etomtomo
エシㇼエトㇺトモ 【e-sir-e-tomtomo】 飾りつける.▷エ=それで シㇼ=あたり エ=それに トㇺトモ=〜を飾る ニサッタ イヨマンテ アン クス チセ オンナイ オキタルンペ アニ ア・エシㇼエトㇺトモ=明日熊送りがあるので家の中を大きな模様つきのござで私たちは飾りつけた. (出典:萱野、方言:沙流)
esittatososke
エシッタトソㇱケ 【自動】[e-sir-ta-tosos(o)-ke その頭が・あたり・(?)・…を荒らす・(自動詞形成)]草原を分けて突き進む(人間でも熊でも)。 esittatososke kor hoyupu エシッタトソㇱケ コㇿ ホユプ 草原を分けて「めちゃくちゃ走る」 (S) {E: to push one's way through grasslands.} (出典:田村、方言:沙流)
esnaetor
エㇱナエトㇿ 【esna-etor】 くしゃみの鼻汁. (出典:萱野、方言:沙流)
esnaetor'omkeetoryaykotaci
エㇱナエトㇿオㇺケエトㇿヤイコタチ 【esna-etor-omke-etor-yay-kotaci】 くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁を自分の体にくっつけている老人. ア・シトマ ノ アン オンネ フチ エㇱナ エトㇿ オㇺケ エトㇿ ヤイコタチ ㇷ゚ エㇰ ペ ネ クス ネノ オカイ ペ ア・シトマㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ) ネ ワ アン フチ トゥサ チョㇿポㇰ ア・クㇱ ワ キラ・アン=恐ろしいようなばあさん,くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁をこびりつけた者が来たので,そのような者は恐ろしいと聞いていたので,そのばあさんの袖の下をさっと通って逃げた(『ひとつぶのサッチポロ』パㇻコアッ シㇼマオッテより). (出典:萱野、方言:沙流)
Estor
エㇱトㇿ 【名】恵須取(えすとり、 樺太の地名)。 {E: place name} (出典:田村、方言:沙流)
etoho
エトホ 【名】[e-to-ho …したその・日・(所属語尾)]…する/したその日。 k=ek etoho ケㇰ エトホ 私が来た日。(W) (出典:田村、方言:沙流)
etoho
エトホ 【e-toho】 (〜の)日. ポㇷ゚ケノ ア・イミレ クスケライポ トゥナㇱノ ウクシㇱ.マラㇷ゚ト アン エトホ パㇰノ サケ ピㇼカ ナンコㇿ=暖かく着せたお陰で早く発酵した.宴の日までにいい酒になるであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
etohse(-an)
エトㇹセ §563.ねむる(眠る)(5)眠る etohse(-an)〔e-tóh-se エとㇹセ〕[鼻音をたてる、いびきをかく]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etohserayki(-an)
エトㇹセライキ §562.ねむい(眠い)(3)etohse-rayki(-an)〔e-tóh-se-raǐ-ki エとㇹセライキ〕[眠りを・欲する]⦅マオカ、トンナイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etok
エトㇰ 【etok】 前,先. (出典:萱野、方言:沙流)
etok 1
エトㇰ 【位名】[概](所は etoko(ho))[< e-tok その頭・突き出る](空間・時間) …の先、 …の前。 etok ta エトㇰ …より前に。 kumius etok ta a=e noyne an pe クミウㇱ エトㇰ タ アエ ノイネ アン ペ かびが生えないうちに食べるほうがいいのに。(S) hotke=an etok ta ホッケアン エトㇰ タ 寝る前に。(KK民話) {E: ahead of….} (出典:田村、方言:沙流)
etok 2
エトㇰ 【位名】[< etok1](pet ペッ《川》、 nay ナイ《沢》などの後に置かれ、 しばしば一語になって)(河川)のいちばん奥、 水源地。 petetok ペテトㇰ 川の水源地。 nayetok ナイェトㇰ 沢の水源地。 {E: the source of (a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etok(o) esiyetaye
エトㇰ/エトコ エシイェタイェ 【連他動】[(その)先・自分を引っぱる] …より前に先回りして行く。 ek noyne síriki hi kusu etoko a=esíyetaye híne ék=an híne エㇰ ノイネ シリキ ヒ クス エトコ アエシイェタイェ ヒネ エカン ヒネ (彼が)来るような様子なので私は先回りして家に帰って。 {E: to get ahead of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etok(o) oyki
エトㇰ/エトコ オイキ 【連他動】[その先・にものごとをする] …の用意をする。 en=etoko oyki エネトコ オイキ 彼が私の用意をする。 etoko k=oyki エトコ コイキ 私が彼の用意をする。 {E: to prepare for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etok(o) tusmak
エトㇰ/エトコ トゥㇱマㇰ 【連他動】[先・競争する]…の先回りをする。 a=yupíhi tane pon menoko kosirepa noyne síriki, etoko tusmak híne néa pon menoko a=kosírepa hoskino ki híne アユピヒ タネ ポン メノコ コシレパ ノイネ シリキ、 エトコ トゥㇱマㇰ ヒネ ネア ポン メノコ アコシレパ ホㇱキノ キ ヒネ 私の兄がもう娘さんの所まで行きそうになっていたが、 私はその先回りをしてその娘さんの所に先に着いた。(W民話) {E: to get ahead of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etok(o) tuye
エトㇰ/エトコ トゥイェ 【連他動】[その前・を切る]…に(仕事や何かしようとしているのを)邪魔する。 {E: to disturb…} (出典:田村、方言:沙流)
etoko orke
エトコ オㇿケ 【位名】[雅]その前に。 makan katkor pe/sapte kuni/etoko orke/tapan kamuy maw/ketusi upsor wa マカン カッコㇿ ペ/サㇷ゚テ クニ/エトコ オㇿケ/タパン カムイ マウ/ケトゥシ ウㇷ゚ソㇿ ワ [雅]どのようなものを出すのか、 出す前に神風がながもちの中から…。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoko oyki
エトコ オイキ 【etoko oyki】 用意する. (出典:萱野、方言:沙流)
etoko tuye
エトコ トゥイェ 【etoko tuye】 先回りする. (出典:萱野、方言:沙流)
etoko yaykar
エトコ ヤイカㇻ 【連他動】[etoko-yay-kar その先・自分を・つくる] すぐ先に起こる、 …の前兆である。 hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno sir-toyarekurok a p ora ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ 何の前兆でこんなふうにまっ暗になって。(W会話) ☆参考 etok yaykar エトㇰ ヤイカㇻ は未出。 {E: to happen immediately before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoko(ho)
エトコ(ホ) 【位名】[所](概は etok エトㇰ) ①…の先、 前。 etoko ta anak siyeye nukar kur ne a korka tane anak somo no an エトコ タ アナㇰ シイェイェ ヌカㇻ クㇽ ネ ア コㇿカ タネ アナㇰ ソモ ノ アン (彼は)以前には病気を見る人(=医者)だったけれど今はそれはやめている。(S) etoko un cup エトコ ウン チュㇷ゚ 前の月。 etoko un to エトコ ウン ト 前の日。 ②(河川)のいちばん奥、 水源地。 petetoko(ho) ペテトコ(ホ) その川すじ/その集落の川の水源地。 a=kor Sar kotan petetokoho アコㇿ サㇻ コタン ペテトコホ 私たちの沙流川流域集落の川の水源地。(W民話) nayetoko(ho) ナイェトコ(ホ) その沢すじ/その地域の沢の水源地。 yu etoko ユ エトコ 温泉の水源。 ruetoko/ruwetoko ルエトコ/ルウェトコ 進んで行く先。 {E: ①ahead of… ②the source of (a river).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoko(ho) 1
エトコ(ホ) 【etoko(ho)】 ①先に,前に. (出典:萱野、方言:沙流)
etoko(ho) 2
エトコ(ホ) 【etoko(ho)】 ②源,上流. イㇱカㇻ エトコホ ソウンペッ アナㇰネ イタㇰ コラチ ウェンクッオンネ アイヌ カ アㇷ゚カㇱ エアイカㇷ゚=石狩川の源,滝のある川(層雲峡)は言葉通り絶壁なので人間も歩くことができない.オサッ ア・トゥラシ ワ オサッ エトコ タ アㇻパ・アン シモンサムン(シモンサㇺ ウン) ラナン(ラン・アン) コㇿ アペッ ネ ハㇻキサムン(ハㇻキサㇺ ウン) ラナン(ラン・アン) コㇿ マカウシ エトコホ ネ=オサツ沢をたどりオサツ沢の源へ行き右へ下りるとアペツ沢,左へ下りるとマカウシ沢の源だよ.シシㇼムカ エトコホ ウェンサㇻ シコㇿ ア・イェ ウㇱケ タ テエータ ワノ アッニ アッ ペ ネ ワ コルウヌ(ク・オルウヌ)=沙流川の上流の悪い沙流川という場所に昔からオヒョウの木がたくさんあって私は知っている. (出典:萱野、方言:沙流)
etokoho
エトコホ 【etokoho】 源流,源. シシㇼムカ エトコホ=沙流川の源流.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
etokohokar
エトコホカㇻ 【etokoho-kar】 用意をする. ネンカ カㇻパ(ク・アㇻパ) クナㇰ ク・ラム ワ ク・ヤイェトコイキ コㇿ スイ イラㇺコイキ エトコホカㇻ=どこかへ出かけようと思って自分で自分の準備を始めると,またいやがらせをする用意をしている. (出典:萱野、方言:沙流)
etokokar
エトコカㇻ 【etoko-kar】 用意する. オヤウクラン ヤントコㇿ・アン オアシ ナ エトコカㇻ ワ アヌ=明日の夜,客が泊まることになった,用意しておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
etokosonkokuste
エトコソンコクㇱテ 【etoko-sonko-kuste】 予定を伝える:前もって伝言に行かせる. ヘマンタ エㇰ クス オトゥ イキンネ オレ イキンネ シエトコホ ソンコクㇱテ ハウェアン ケヌコㇱネ(ク・エヌコㇱネ)=何者が来るとて2回も3回も自分が来ることの予定を伝えるのか,私はしゃくにさわる. (出典:萱野、方言:沙流)
etokous
エトコウㇱ 【etoko-us】 待ち伏せる. キムンカムイ アナㇰネ ア・シトマ ㇷ゚ ネ.ア・クイラ ヒ パㇱテ コㇿ ヤイルカ エホシピ ニ セㇺピㇼ タ イェトコウㇱ(イ・エトコウㇱ) ペ ネ=熊は恐ろしいものだ.後をつけられたことに気づくと自分の足跡を迂回して木の陰で待ち伏せをするものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
etokoyki
エトコイキ 【他動】…の用意をする、 (動詞のあとに置かれて)…する用意をする。 tanepo hecirasa etokoyki kor an emukkane nonno o タネポ ヘチラサ エトコイキ コラン エムッカネ ノンノ オ 初めて咲く用意をしつつある(=咲きそうになっている)つぼみがついている。(W) ☆参考 意味は etok oyki エトㇰ オイキ と同じ。 不定人称形は a=etókoyki アエトコイキ。 {E: to prepare for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etokoyki
エトコイキ 【etok oyki】 用意する,準備する,したくする. イワㇰ・アン ナ ホクレ シケカㇻ コㇱネ ヒケ セ ワ トゥナㇱノ イワㇰ ワ スケ エトコイキ コㇿ アン=帰るので急いで荷物を作り軽いほうを背負って早く帰って煮物の用意をしていてくれ.イペエトコイキ=食べる準備をする.エキㇺネエトコイキ=山へ行くしたくをする. (出典:萱野、方言:沙流)
etoksak
エトㇰサㇰ 【自動】[etok-sak 先端・を持たない] 少し「うすばか」(抜けている)で冗談を言われてもすぐ怒る。 etoksak pe ne na iteki nep ka ye エトㇰサㇰ ペ ネ ナ イテキ ネㇷ゚ カ イェ すぐ怒る人だからなにも言うな。(S) {E: to get angry even if someone is joking.} (出典:田村、方言:沙流)
etokta
エトㇰタ 【etok ta】 前に. アㇷ゚ト アㇱ ノイネ シㇼキ ナ アㇷ゚ト エトㇰ タ イワカン(イワㇰ・アン) ロー=雨が降って来そうなので,雨の(降る)前に帰りましょう. (出典:萱野、方言:沙流)
etokun
エトクン 【etok-un】 先ヘ. (出典:萱野、方言:沙流)
etokus
エトクㇱ 【助動】[etok-us …の先・につく] もうすぐ…しそうになっている。 onnean etokus オンネアン エトクㇱ もうすぐ老死する。 ☆参考 oasi オアシ もうすぐ…しようとしている。 oasi オアシ は会話で頻繁に使われ、 「さあ、 もう行かなきゃ」というようなときにも使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etokus
エトクㇱ 【etokus】 (〜する)ことになる,(〜し)そうだ,(〜する)ようだ. エㇰ エトクㇱ=来ることになった(来そうだ).アㇻパ エトクㇱ=行くことになった(行きそうだ).ライ エトクㇱ ノイネ=死にそうな様子だ. (出典:萱野、方言:沙流)
etomne(a-)
エトㇺネ §034.結婚(する)(5)etomne(a-)〔e-tóm-ne エとㇺネ〕⦅ホロべツ⦆【雅】妻になる;夫になる。[<i-tom-nu(それの・体を・持つ);e(それについて)+tom(体)+ne(となる)] (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
etomnukar(-an)
エトㇺヌカㇻ §034.結婚(する)(6)etomnukar(-an)〔e-tóm-nu-kar エとㇺヌカㇻ〕⦅チカブミ⦆【雅】…と結婚する。"poy-Samayekur ci-〜"「サマイクㇽの子と私は結婚した」。"Petu-tom-un-kur ci-〜 wa sisak uwepirka ci-ki"「ペトゥトㇺの酋長と私は結婚してまたと無い幸福な暮しをしている」。"Otasut-un-nispa an-ne ineno, sino katke-mat an-〜, nep an-ewen ka somo ki, ekaci patek an-eramasuy"「オタスッの酋長で私はあって、立派な婦人を妻にし、何を不自由するということもせず、子だけが欲しかった」。[e(そこにおいて)+tom(体を)+nu(所有することを)+kar(する)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
etomocine
エトモチネ §564.いねむり(居眠)[する](12)昏睡する etomocine〔e-tó-mo-či-ne エとモチネ〕[e(それに関して)+to-moci(意識もうろうの状態、意識昏乱の状態、無意識の状態)+ne(になる)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etomocine
エトモチネ §595.ばかである;おろかである(19)ばかになる etomocine〔e-tó-mo-či-ne エとモチネ〕[e(それについて)+tomoci(巫に入った状態)+ne(になる)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etomocinne
エトモチンネ 【副】でたらめに、 めちゃくちゃに。 {E: confusedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etomocinne
エトモチンネ 【etomocinne】 でたらめ,めちゃくちゃ. (出典:萱野、方言:沙流)
etomotuye
エトモトゥイェ 【副】[e-tomotuye その頭が・…を横切って]横に、 幅の方向に。 epes tanne, etomotuye takne エペㇱ タンネ、 エトモトゥイェ タㇰネ 縦は長い、 横幅は短い。(S) {E: widthways.} (出典:田村、方言:沙流)
etomtohtohse
エトㇺトㇹトㇹセ §523.つわり(悪阻)になる(4)etomtohtohse〔e-tóm-toh-toh-se エとㇺトㇹトㇹセ〕[腹がふくれている]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etonracici
エトンラチチ 【自動】[etor-racici 鼻汁・…をたれ下げる] 鼻をたらす。 {E: to drip snivel.} (出典:田村、方言:沙流)
etonracici
エトンラチチ 【etor-racici】 鼻たらし. (出典:萱野、方言:沙流)
etonruyka
エトンルイカ 【etor-ruyka】 鼻の橋:鼻が上唇から下唇へ渡ること. エトンルイカ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ アナㇰネ エトゥ オㇿ ワ オヘッケ エトㇿ パロホ イカ ワ ルイカ ネ アン ペ ア・イェ ㇷ゚ ネ=鼻の橋というものは鼻から出た鼻汁が口を越えて橋になったものをいうものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
etonto
エトント 【名】[e-tonto その頭が・毛のない皮]頭のはげた人(冗談に言う)。 {E: a bald person.} (出典:田村、方言:沙流)
etonto
エトント 【etonto】 はげ頭. (出典:萱野、方言:沙流)
etontone
エトントネ 【自動】[e-tonto-ne 頭・毛のない皮・だ] 頭がはげている。 k=étontone ケトントネ 私は頭がはげている。 ☆参考 keptontone ケㇷ゚トントネ (動物の)体の毛がない。 {E: to be bald.} (出典:田村、方言:沙流)
etontone
エトントネ 【etonto-ne】 はげている. (出典:萱野、方言:沙流)
etontone
エトントネ §597.はげあたま(はげ頭)(18)頭がはげている etontone〔e-tón-to-ne エとントネ〕[e(頭)+tonto(無毛の毛皮)+ne(のようになっている)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etontonke
エトントンケ §673.ひよめき;おどりこ;だいしんもん(大顫門)(2)etontonke〔e-tóŋ-toŋ-ke エとントンケ〕[e(そこにおいて)+tontonke(ひょこひょこ動く)]⦅ホロべツ、サマニ、チカブミ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etop(-i)
エトㇷ゚ §216.かみ(髪);かみのけ;頭髪(3)etop(-i)〔etóp エとㇷ゚〕⦅ヤクモ、オシャマンベ、レブン、アブタ、ウス、ムロラン、オギフシ、ウラカワ⦆【常】 (出典:知里人間編I、方言:)
etopar
エトパㇻ 【etopar】 置き去りにする,追放する. テエータ にけ シコㇿ ア・イェ チャペ アン ペ ネ ヒネ オンネ アクス オヤコヤㇰ タ オクイマ オソマ ア・コイパㇰ ヒネ ネユン ア・エトパㇻ ヤッカ ホシピ ランケ イヨッタ イヨㇱノ レクチヒ イチェン ア・コテ プマハ ネ ヤㇰ ア・イェ アクス クスケライ ホシピ イサㇺ ペ ネ=ずっと昔ニケという猫がいて,年寄りになったらあちこちで小便や糞をたれ,それが悪いとて何回追放しても戻って来た.一番おしまいに首へ銭をつけて給料だよと言ったらそのお陰で戻って来なかったものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
etopse
エトㇷ゚セ 【他動】[e-topse で・唾吐く] 口の中からペッと吐き出す。 kikir ku=seru, ku=rekuci osma a korka k=óhetu wa k=étopse wa isam キキㇼ クセル、 クレクチ オㇱマ ア コㇿカ コヘトゥ ワ ケトㇷ゚セ ワ イサㇺ 私は虫を吸い込んで、 のどに入ってしまったけれど咳払いして出してペッと吐き出してしまった。(S) {E: to spit out something (from the mouth).} (出典:田村、方言:沙流)
etopse
エトㇷ゚セ 【etopse】 (舌を使ってぺっと)吐き出す. (出典:萱野、方言:沙流)
etor
エトㇿ 【名】[概](所は etori(hi) エトリ(ヒ))鼻汁(「はなくそ」)。 ☆参考 鼻水は etupe エトゥペ。 {E: snivel; snot.} (出典:田村、方言:沙流)
etor
エトㇿ 【etor】 鼻汁. エトㇿ ヘネ チマ ヘネ ラッ ヘネ エ ワ ヤイコトゥヤシ ワ アン ウェンペ=鼻汁でもかさぶたでもたんでも食らって満足していやがれ,悪い奴〔悪口〕.*昭和10年頃まで聞いたが,その後は聞いたことがない. (出典:萱野、方言:沙流)
etor(-i)
エトㇿ §610.はなしる(鼻汁)(1)etor(-i)〔e-tór エとㇿ〕⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etoranne
エトランネ 【他動】[e-toranne …について・やる気がない] ①…がめんどう(だからいや)だ、 …がきらいだ、 …がいやだ。 toan pe k=étoranne トアン ペ ケトランネ あいついやだよ(人でもものでも)。 ②[助動詞的用法](動詞句の後に置かれて)…したくない。 a=i=ípere yakka ipe ka a=etóranne, hotke=an wa patek án=an アイイペレ ヤッカ イペ カ アエトランネ、 ホッケアン ワ パテㇰ アナン 食事を出されても私は食べるのもいやで、 寝てばかりいた。(NK民話) {E: ①for…to be troublesome, a nuisance. ②to not want to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoranne
エトランネ 【e-toranne】 いやだ,(〜するのが)めんどうだ,からっぽやみ. エアㇻキンネ ケトランネ(ク・エトランネ) クス タネ ク・イワㇰ ルスイ=その仕事をするのは私はとてもいやなのでもう帰りたい.ソンノ イヨㇱキ パ コㇿ オラーノ ネㇷ゚ イェ ハウェ ネ ヤ ウコポロッケ エタㇻカ イタㇰパ ク・ヌー カ エトランネ=まったく酔っ払ってしまうとそれからは何を言っているのかこちゃこちゃめちゃくちゃにしゃべって,私は聞くのもいやになってしまう.ウクラン チェㇷ゚ルㇽ ネ ヤ アシㇼ シプㇱケㇷ゚メシ ネ ヤ ライ ク・キロンヌ パㇰノ ケ(ク・エ) クンネイワ イペ ケ(ク・エ) カ エトランネ=昨夜,魚汁とか新しいイナキビご飯とか,それはそれは腹いっぱい食べたので朝食は食べるのもいやだ. (出典:萱野、方言:沙流)
etorannekor
エトランネコㇿ 【etoranne-kor】 いやいやながら. (出典:萱野、方言:沙流)
etoratki
エトラッキ 【名】[植物](日本語不明)「一本菜でずうっと伸びてから葉が出る。 スズランのような花が咲き、 直径1センチくらいの実が一列に並んでなる。 実ははじめ緑で熟すと黒い。 食べるものとは聞かない。」 (S) etoratki ipe エトラッキ イペ 「これの根。 直径3センチ長さ30センチくらい、 食べるものだと言うがあまり甘くておいしくない。」 (S)〔知分類 p.208 etororatkip オオアマドコロの茎葉(幌別、 足寄)〕 {E: name of a plant.} (出典:田村、方言:沙流)
etori(hi)
エトリ(ヒ) 【名】[所](概は etor エトㇿ)鼻汁。 etori(hi) kar エトリ(ヒ) カㇻ 鼻をかむ。 e=etori kar! エエトリ カㇻ! 鼻をかみなさい。(S) (注 etuhu kar エエトゥフ カㇻ 鼻をふく。)e=cis núpe e=cis etori a=oypepi osma wa エチㇱ ヌペ エチセトリ アオイペピ オㇱマ ワ あなたの泣いた涙や鼻汁が私の食器に入るので…(愛する人の死後泣いてばかりいる人の夢に死者が現れていさめる言葉、 民話によく出てくる)。(HC民話) {E: snivel; snot.} (出典:田村、方言:沙流)
etoro
エトロ 【自動/名】①いびき(をかく)。 etoro kor an エトロ コㇿ アン いびきをかいている。(W) ②猫がのどをならす。 hot, cápe suy etoro kor an, siponpenere wa ki hawe ホッ、 チャペ スイ エトロ コㇿ アン、 シポンペネレ ワ キ ハウェ まあ猫がまたのどをならしている、 甘えてるんだな。(S) {E: to snore; a snoring sound.} (出典:田村、方言:沙流)
etoro
エトロ 【etoro】 いびきをかく. ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ サㇰソモアイェㇷ゚ ニ カ タ アン ワ エトロ コㇿ アン ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=昔話の中では大蛇が木の上にいて大いびきをかいているということだ. (出典:萱野、方言:沙流)
etoro
エトロ 【etoro】 房[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
etoro
エトロ §086.いびき[かく]etoro〔e-tó-ro エとロ〕[<etu(鼻)+or(内)+o(にある)]⦅H. 一般;シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
Etoropo
エトロポ 【名】[地名]エトロフ。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
etororatkip
エトロラッキㇷ゚ §350 オオアマドコロ (1) etororatkip (e-tó-ro-rat-kip)「エとロラッキㇷ゚」[etor(鈴)o(そこに)ratki(ぶら下がっている)p(もの)] 茎葉 ⦅幌別、足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
etoruratkip
エトルラッキㇷ゚ §350 オオアマドコロ (2) etoruratkip (e-tó-ru-rat-kip)「エとルラッキㇷ゚」[前項の転訛] 茎葉 ⦅塘路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
etosittomne
エトシットㇺネ 【自動】(独立の自動詞としては未出) ☞sir-etosittomne シㇼエトシットㇺネ (出典:田村、方言:沙流)
etotcima
エトッチマ 【名】[etor-cima 鼻汁・かさぶた] はなくそ。 ☆参考 鼻汁は etor エトㇿ。 {E: nasal dirt, snivel, snot.} (出典:田村、方言:沙流)
etotcima
エトッチマ 【etor-cima】 鼻糞. (出典:萱野、方言:沙流)
etotcima
エトッチマ §606.はなくそ(鼻糞・鼻屎)(2)etot-cima〔e-tót-či-ma エとッ・チマ〕[<etor(鼻汁)+cima(かさぶた、痂)]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etoy
エトイ 【自動】頭がはげている/はげる。 etoy sapa hoskino a=nukár エトイ サパ ホㇱキノ アヌカㇻ はげ頭が先に見えた。(S) etoy cima us エトイ チマ ウㇱ 頭のはげるできものができている。(S) ☆参考 etontone エトントネ より「悪い言葉」。(S) {E: to grow bald.} (出典:田村、方言:沙流)
etoy
エトイ 【etoy】 はげ(になる). アペウナ・アン ヒ タ アナㇰネ シネンネ ア・ウナ ㇷ゚ ネ.トゥン ア・ネ ワ アペウナ・アン コㇿ シネン エトイ シネン ヤイカオクイマ ㇷ゚ ネ ナ ヌ ワ オカ ヤン=火を埋める時にはひとりで埋めるものだ.ふたりで火を埋めるとひとりははげ頭になりひとりは寝小便たれになるものなので聞いておきなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
etoy
エトイ §597.はげあたま(はげ頭)(16)頭がはげている etoy〔e-tóǐ エとイ〕[e(頭)+toy(<?tuy切れている)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etoy'opospa
エトイオポㇱパ 【e-toy-opospa】 萌え出る:豆の種が土を割って芽を出す.▷エ=それ トイ=土 オポㇱパ(オポソの複数)=くぐり抜ける (出典:萱野、方言:沙流)
etoycotca
エトイチョッチャ 【他動】[e-toy-cotca …で・地・射る] …で地面を射る。 rapuhu ay ne a=kar wa a=etóycotca a=emúncotca wa tos to ayrapkina hetuku ruwe an nek! ラプフ アイ ネ アカㇻ ワ アエトイチョッチャ アエムンチョッチャ ワ トㇱ ト アイラㇷ゚キナ ヘトゥク ルウェ アン ネㇰ! その(カラスの)羽で矢をつくってそれで地面を射たりごみを射たりしたから矢羽根草(クサソテツ)が生えたのさ。(KK掛け合い歌)の結びの語り。 {E: to shoot at the ground with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoyouri
エトヨウリ 【他動】[e-toy-ouri …のことで・地・を掘る]…を埋める所を掘る。 {E: to dig a hole to bury…} (出典:田村、方言:沙流)
etoyposo
エトイポソ 【自動】[e-toy-poso 頭・土・を突き抜ける](地中から)芽を出す、 土を割って出て来る。 {E: to sprout} (出典:田村、方言:沙流)
etoypoyepoye
エトイポイェポイェ 【他動】[e-toy-poye-poye …で・地・をかきまわす・(重複)]…を土の表面にゴシゴシなすりつける(人を殺して血のついた着物をこすりつけてどろまみれにする等)。(S) {E: to scrub…against the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
etoypuneno
エトイプネノ 【副】[e-toypu-ne-no その頭(が)・地面の上の山積み・になる・(副詞形成)]山盛りに。 etoypuneno kore エトイプネノ コレ 山盛りにして「やりなさい」(与えなさい)。(S) ☞toypu {E: in heaps.} (出典:田村、方言:沙流)
etoysapa
エトイサパ 【etoy-sapa】 はげ頭. (出典:萱野、方言:沙流)
etoysapa
エトイサパ §597.はげあたま(はげ頭)(17)はげあたま etoy-sapa〔e-tóǐ-sa-pa エとイサパ〕[etoy(↑)+sapa(頭)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etoysapamuye
エトイサパムイェ 【etoy-sapa-muye】 はげ頭の鉢巻.前から後ろへ手拭を広げるようにして巻く. エトイクㇽ アナㇰネ エトイサパムイェ シコㇿ ア・イェ サパムイェ キ パ ㇷ゚ ネ ワ=はげた人ははげ頭の鉢巻という鉢巻のしかたをするものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
etoyta
エトイタ 【他動】[e-toyta …で・耕作する]…を植える、 (種を、 一つ一つ落して)まく。 {E: to plant, sow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoyta
エトイタ 【e-toyta】 蒔く:豆,カボチャ,ジャガイモなど大きな種(いも)を蒔く時,ガマ草の種は特別な用例.▷エ=それ トイ=畑 タ=耕す エント ア・エトイタ コㇿ クスイェㇷ゚ ソモ エタイェ クニネ エチャクラㇱ シンケㇷ゚ カシ ウン ア・ピラサ ピㇼカ ノ ケニトゥㇰ コㇿ エント ニテㇰ ネ ア・アシ=青エンドウ豆を蒔いた時に山バトが抜かないように枝のままのハギを上へ並べよく芽が出そろったら青エンドウ豆の手柴として立てる.エモ ア・エトイタ ヒ タ エイタサ オタ ア・カムレ コㇿ ケニトゥㇰ モイレ ㇷ゚ ネ ナ=ジャガイモを蒔く時にあんまり土を被せすぎると芽が出るのが遅いものだ.カニ アナㇰネ オルケㇱサㇰペ ク・ネ クス シキナ ピイェヘ ケトイタ(ク・エトイタ) シリ ネ ナ シコㇿ ハワナン(ハワン・アン) コㇿ タㇷ゚ストゥ オイカ ア・チャㇻパ ㇷ゚ ネ=私は子孫の絶えた者なのでガマ草の種を蒔くのだよ,と言いながら肩越しに後ろへ種を蒔き散らすものだ.参考:ユㇷ゚キㇼ=ヒエやアワの種蒔きの場合 (出典:萱野、方言:沙流)
etuetoh(k-o)
エトゥエトㇹ §612.鼻っぱし(1)etu-etoh(k-o)〔e-tú-e-toh エとぅ・エトㇹ〕[鼻・先]⦅シラウラ、マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etupuycatoy(-he)
エトゥプイチャトイ §672.びよく(鼻翼);こばな(小鼻)(3)etupuy-catoy(-he)〔e-tú-puǐ-ča-toǐ エとぅプイ・チャトイ〕[鼻・唇]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etutope
エトゥトペ 【名】[etu-tope 鼻・乳] 鼻の頭の下端(二つの孔の間)。 {E: below the nose.} (出典:田村、方言:沙流)
etuutorsam(-a)
エトゥウトㇿサㇺ §327.こばな(小鼻);びよく(鼻翼)e-tu-utorsam(-a)〔e-tú-u-tor-sam エとゥウトㇿサㇺ〕[etu(鼻)+utorsam(側面)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
eukositomare
エウコシトマレ 【e-u-ko-sitoma-re】 互いに恐ろしがる. テエータ ポロサㇻ コタン タ シクㇱナ セコㇿ レヘアン シケサㇻ クㇽ アン ワ コタヌン(コタン ウン) ウタㇻ エウコシトマレ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=ずいぶん前にポロサルという村にシクㇱナという名前の乱暴者がいて村人たちは恐ろしがっていたものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
eumaraptokor
エウマラㇷ゚トコㇿ 【e-u-marapto-kor】 宴をもつ.▷エ=それ(鹿または熊のこと.宴の中心になるもの)で ウ=互いに マラㇷ゚ト=宴,祝宴 コㇿ=持つ (出典:萱野、方言:沙流)
eutopane
エウトパネ 【e-u-topa-ne】 群がる. (出典:萱野、方言:沙流)
eutopanere
エウトパネレ 【e-u-topa-ne-re】 群れをなす. ソンノ ウェンロㇰ ペ クㇱ タ ウインネレ ヘカッタㇻ エウトパネレ=本当に貧乏だからとて,大家族,子供たちが群れをなして. (出典:萱野、方言:沙流)
ewkotoyse
エウコトイセ 【他動】…に集まる、 …に群がる、 …にたかる。 ☞kotoyse コトイセ {E: to gather, collect…} (出典:田村、方言:沙流)
ewtomus
エウトムㇱ 【自動】[e-utomus その頭が・互いにつながる] ①つながり合わさる。 ru ewtomus hi ル エウトムシ 二本の道が合わさった所。 iteki ru ewtomus hi ta cisekar=an pe ne na イテキ ル エウトムシ タ チセカラン ペ ネ ナ 道の合わさった所に家を建てるものではないよ(「魔物でもちょっと立ち止まるものだという」)。(S) ②(刀などが)さやに入(ってい)る。 ewtomus wa an エウトムㇱ ワ アン (マキリ、 山刀、 刀が)さやに入っている。 {E: ①to be linked together. ②to be sheathed (ie sword).} (出典:田村、方言:沙流)
eyamitono
エヤミトノ §300 かけす、ミヤマカケス (2) eyami-tono (e-yá-mi-to-no)「エやミトノ」[<かけす・どの] ⦅美幌⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
eyayetokoyki
エヤイェトコイキ 【他動】[e-yay-etokoyki …について・自分を・したくする] …するための身じたくをする。 {E: to dress, equip oneself for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayetokoyki
エヤイェトコイキ 【e-yay-etok-oyki】 したくする:自分自身でしたくする. タント アナㇰネ シㇼピㇼカ クス イナウネニ ク・トゥイェ ルスイ ワ ケキㇺネ(ク・エキㇺネ) エヤイェトコイキ アクス ク・コㇿ セタ サㇻ スイェスイェ コㇿ エネトゥㇱマㇰ(エン・エトゥㇱマㇰ)=今日はいい天気なのでイナウを削る材料を切りに山へ行くしたくをすると,私の犬がしっぽを振りながら私の先回りをしている. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaykohetopo
エヤイコヘトポ 【他動(?)】[e-yayko-hetopo …について・一人で・逆もどりして]くりかえす。 {E: to repeat…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaysitoma
エヤイシトマ 【他動】[e-yaysitoma …で・自分を怖れる(=はずかしい)] …がはずかしい、 …をはずかしがる。 ☆参考 はずかしいことを表す他のいろいろな語は ☞yaysitoma ヤイシトマ。 {E: to be ashamed of…; embarrassed by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaysitoma
エヤイシトマ 【e-yay-sitoma】 恥ずかしい. ポンノ ホㇱキ ヤン.アヌン アン ワ ア・エヤイシトマ ナ イテキ ウパウレ ヤン=少し待ちなさい,他人がいて恥ずかしいから言い争いはやめなさい.ハイー エチ・ヌカレ カ ケヤイシトマ(ク・エヤイシトマ) コㇿカ クッチカミヒ(ク・ウッチカミヒ) タ ポロ フㇷ゚ アン ナ ヌカㇻ ワ イェオッ ワ アン チキ ヌンパ ワ エン・コレ=ああ痛い,お前に見せるのも恥ずかしいけれど太股に大きい腫れ物ができているので見て膿を持っていたらしぼってくれ.ホッノ イヨーハイ ク・ナヌフ カンカミ オルン ク・ヌカㇻ コㇿ ウコヨㇺヨミ ヒ ク・ヌカㇻ ケヤイシトマ(ク・エヤイシトマ)=まあまあいやになっちゃう.自分の顔を鏡で見るとしわになっていて恥ずかしい.テエータ アナㇰネ アイヌ オピッタ ウネノ ミㇷ゚ カ イサㇺ エㇷ゚ カ イサㇺ ア コㇿカ タネ アナㇰネ アイヌ オピッタ ピㇼカ オカ カ キ ウェンクㇽ ネ アン コㇿ ソンノ ア・エヤイシトマ=昔は人々皆が同じように着る物も食べるものもなかったけれど,今は人々全部がいい生活をしているので貧乏していると本当に恥ずかしい. (出典:萱野、方言:沙流)
hankapuyenkotoroke
ハンカプイェンコトロケ §629.腹の下部;したはら;下腹部;腹の底(9)下腹部の臍のあたり hankapuy-enkotoroke〔háŋ-ka-puǐ|eŋ-ko-to-ro-ke はンカプイ・エンコトロケ〕[へそ穴・の平面]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hanukahtokohse(-an)
ハヌカㇵトコㇹセ §539.でべそ(出臍)[である](3)hanukah-tokohse(-an)〔ha-nú-kah-to-kóh-se ハぬカㇵトこㇹセ〕[へそ・凸出している]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
Hatonay
ハトナイ 【名】[hat-o-nay ブドウの実・たくさんある・沢][地名] 鳩内(はとない)(門別川右岸の庫富(くらとみ)(旧地名 山門別 やまもんべつ)のずっと奥にある一集落の名。 ☆参考 前半の音と後半の意味とをとって、ここの人は「鳩沢(はとざわ)」姓となった。(W) (出典:田村、方言:沙流)
hatto
ハット 【hatto】 禁止. (出典:萱野、方言:沙流)
hattohoan
ハットホアン 【hattoho an】 禁止する. チェㇷ゚ ア・ウㇰ クニ ハットホアン=魚を獲ることを禁止された. (出典:萱野、方言:沙流)
haukutorke
ハウクトㇿケ 【haukutorke】 声色,物を言う際の声質など[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
hawetoko koeskari
ハウェトコ コエㇱカリ 【他動】[haw-etoko ko-e-sikari 声・その先・(叙述を導く)・その頭が・回る](?) 声がピタツと止む。 {E: completely silent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hayrototke
ハイロトッケ 【自動】[hay-rotot-ke (擬態の語根、 イラクサと関係があるか?)・(たて続けにくり返し起こることを表す接尾辞)・(自動詞形成)] くすぐったい(「こちょばい」)。 {E: to be ticklish.} (出典:田村、方言:沙流)
hayrototo
ハイロトト 【他動】[hay-rotot-o (擬態の語根、 イラクサと関係があるか?)・(たて続けにくり返し起こることを表す接尾辞)・(他動詞形成)] …をくすぐる(「もぞこくす」)。 ☆参考 くすぐることを「こちょばかす」ともいうが、 ワテケさんによれば hayrototo ハイロトト は「もぞこくす」。 {E: to tickle…} (出典:田村、方言:沙流)
hayrototo
ハイロトト 【hay-rototo】 くすぐる. (出典:萱野、方言:沙流)
hemantaomotonewa
ヘマンタオモトネワ 【hemanta omoto ne wa】 何が原因なのか. ヘマンタ オモト ネ ワ スイ ウムレㇰウコイキ イマチネㇷ゚ パタチンネ ワ エネ ア・カリー カ イサㇺ=何が原因なのか,またしても夫婦げんか,妻のほうがとりみだし手もつけられない。 (出典:萱野、方言:沙流)
hemtom
ヘㇺトㇺ 【hemtom】 ある時. ヘㇺトㇺ アン ヒ ワノ=ある時から. (出典:萱野、方言:沙流)
hemtomani wano
ヘㇺトマニ ワノ 【副】[< hem-to-oman-(h)i wano (疑問)・日・行った・とき・から](?) 最近、 このごろ(半年くらい前から今まで)。 hemtomani wano senriyopako isam ranke kor síran ヘㇺトマニ ワノ センリヨパコ イサㇺ ランケ コㇿ シラン 近ごろ千両箱がたびたびなくなる。(W) {E: recently; these days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hemtomani wano
ヘㇺトマニ ワノ 【hemtom-an-i wano】 近頃:数日前から今まで. (出典:萱野、方言:沙流)
herumotoci
ヘルモトチ 【heru-motoci】 白骨,背骨だけ,ただ芯だけ,とうもろこしの芯などをいう. ▷ヘル=ただ モトチ=背骨,芯 *キミモトッ(キミモトチヒ)=とうもろこしの芯,粒を落とした芯.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
hesko tor
ヘㇱコ トㇿ 【間投】(踊りのはやしのかけ声の一部。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hetohtohniusi
ヘトㇹトㇹニウシ §673.ひよめき;おどりこ;だいしんもん(大顫門)(1)hetohtohniusi〔he-tóh-toh-ni-u-ši ヘとㇹトㇹニウシ〕[<e(そこにおいて)+toktokne(ドキドキする)+usi(所)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hetopo
ヘトポ 【副】また(もどって)、 逆もどりして、 やり直して。 ta hetopo e=kar akus pirka wa タ ヘトポ エカㇻ アクㇱ ピㇼカ ワ やり直したら良くなったよ。(S) hetopo horka ヘトポ ホㇿカ また逆戻りして(帰って行く)。(W即興詩) {E: to go back; redo.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hetopo 1
ヘトポ 【hetopo】 ①再び,また,もう1度. ホッケ アㇷ゚ ヘトポ ホプニ=寝たのに再び起きた.ヘトポ アㇻパ=再び行った.ヘトポ シㇰヌ=再び生き返った. (出典:萱野、方言:沙流)
hetopo 2
ヘトポ 【hetopo】 ②逆に,反対に. (出典:萱野、方言:沙流)
hetopo siknu(-an)
ヘトポ シㇰヌ §466.そせいする(蘇生する)(4)hetopo siknu(-an)〔he-tó-po-šík-nu へとポ・しㇰヌ〕[折返し・生きる]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hietosi
ヒエトシ 【hietosi】 ヒエ通し. (出典:萱野、方言:沙流)
hokaetok
ホカエトㇰ 【hoka-etok】 横座. ホカエトㇰ タ アナㇰネ アアイヌコㇿクㇽ ア・アレ ウㇱケヘ ネ チセコㇿクㇽ アナㇰネ シソ タ ア ㇷ゚ ネ=横座には最も大切な人を座らせる所で,家の主は右座のほうに座るものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
hon'utorsam
ホンウトㇿサㇺ 【hon-ut-or-sam】 横っ腹. (出典:萱野、方言:沙流)
honkor wa tonum ieci
ホンコㇿ ワ トヌㇺ イエチ §556.にんしん(姙娠)(15)姙娠して乳房が黒く色ずく honkor wa tonum ieci〔hóŋ-kor-wa|tó-num|i-é-či ほンコㇿ・ワ・とヌㇺ・イえチ〕[honkor(姙娠する)+wa(そして)+tonum(乳首が)+ieci(i それ、e によって、ci 焼ける)]⦅ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hontom
ホントㇺ 【名】[概](所は hontomo(ho) ホントモ(ホ)) 途中。 pet hontom ペッ ホントㇺ タ 川の中ほど、 ni hontom 木の上下の中ほど。 ek hontom ta エㇰ ホントㇺ タ 来る途中で。 ☆参考 沙流川すじで昔の集落は川全体の中ほどから下の部分に多くあったらしい。 その部分の中で中ほどのあたりを hontom(o) ホントㇺ/ホントモ と言うらしい。 川上のほうを péna(ke)ペナ/ペナケ、 川下のほうを pána(ke) パナ/パナケ と言い、 péna(ke) ペナ/ペナケ《川上》よりももっと上流のほうは emko(ho) エㇺコ/エムコホ と言い、 日本語で言うときは「奥」と言う。 川全体から見れば、 hontom(o) ホントㇺ/ホントモ はかなり下流の方まで含むが、 本辞典の用例で「中流」と訳しているのは、 この pet hontom(o) ペッ ホントㇺ/ホントモ のことである。 {E: in the middle of; the middle reaches of a river; the middle section of a tree from top a bottom.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hontom
ホントㇺ 【hontom】 途中,中程. ソンノ エヤシㇼ エネ アン ウㇱケ タ ソモカ タㇷ゚ネ イユニン クナㇰ ア・ラム アㇷ゚ ニカㇻ ホントㇺ ワ トゥㇽセ イユニン ヤㇰ ア・イェ=本当に全くあんな所で怪我するとは思わなかったのに,はしごの途中から落ちて怪我をしたという.チ・コㇿ コタン タ アナㇰネ イセポ セコㇿ ア・イェ ㇷ゚ ネ コㇿカ ムカ ホントモ タ アン コタン タ アナㇰネ カイクマ セコㇿ ア・ポㇿセ ㇷ゚ ネ=私たちの村ではウサギをイセポと言うけれど希川という川の中程の村ではカイクマと言う(表現する)のだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
hontomo
ホントモ ☞hontomo(ho) ホントモ(ホ) (出典:田村、方言:沙流)
hontomo tuye
ホントモ トゥイェ 【連他動】[途中・を切る] 途中でプツツと切ってやめる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hontomo(ho)
ホントモ(ホ) 【名】[所](概は hontom ホントㇺ)…の途中、 中流、 …の(木の)上下の中ほど、 その途中/中ほど。 Iskar hontomoho ta イㇱカㇻ ホントモホ タ 石狩川の中流で。(HC民話) hontomo ta ホントモ タ 途中で。 Yupet hontomo ekotankor kur ユペッ ホントモ エコタンコㇿ クㇽ 勇別川の中流の村長(むらおさ)。(W民話) {E: in the middle of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hontomotuye
ホントモトゥイェ 【hontomo-tuye】 やめる,中断する. エ・イェ ウウェペケㇾ ソモ ホントモトゥイェ ノ イェ ワ オケレ.ソモ エ・イェ ヤㇰネ オウシケヘ エルㇺ イェ ㇷ゚ ネ ナ=お前が言った昔話,途中でやめないで言い終わらせろ,言わなければ続きはネズミが言うものだぞ. (出典:萱野、方言:沙流)
hontomparo
ホントンパロ §019 カタクチ (1) hontomparo (hón-tom-pa-ro)「ほントンパロ」[hon(腹)tom(中)par(口)o(ついている)] ⦅幌別⦆マルイワシ、イリコイワシ、カタクチイワシ (出典:知里動物編、方言:)
honutorsam
ホヌトㇿサㇺ 【hon-ut-or-sam】 横腹. (出典:萱野、方言:沙流)
honutorsam(-a)
ホヌトㇿサㇺ §829.よこっぱら(横腹);わきばら(脇腹);ひばら(脾腹);そくふくぶ(側腹部);そくきょうぶ(側胸部)(1)hon-utorsam(-a)〔hó-nu-tor-sam ほヌトㇿサㇺ〕[hon(腹)+utorsam(側面↓)]⦅ホロべツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
horasipatoy(-e)
ホラシパトイ §274.唇―したくちびる(下唇)(5)horasi-patoy(-e)〔ho-rá-ši-pa-toǐ ホらシパトイ〕[horasi(下の)+patoy(唇)]⦅チトセ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
horikasipatoy(e-)
ホリカシパトイ §273.唇―うわくちびる(上唇)(3)horikasi-patoy(e-)〔ho-rí-ka-ši-pa-toǐ ホりカシパトイ〕[horikasi(上方の)+patoy(唇)]⦅チトセ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
horimototo
ホリモトト 【horimototo】 足踏み(する),地団太を踏む. クポニ(ク・ポン ヒ) タ ク・トクイェコㇿペ トゥラノ チㇷ゚ チョ(チ・オ) コㇿ ペップンキ アチャポ ヤタ ホリモトト コㇿ イルㇱカ=私の小さい時に私の友達らと一緒に丸木舟に乗ると,川番のおじさんは陸にいて足踏みをして怒った. (出典:萱野、方言:沙流)
horippa-toye uciwciw
ホリッパトイェ ウチウチウ 【自動】[horippa-toye u-ciw-ciw 踊る[複]・(?)・互い・にささる(?)・(重複)] [慣用句]皆であっちへ行ったりこっちへ来たりしてにぎやかに踊り歌う。 {E: to dance and sing; to party.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horkakento
ホㇿカケント §056.頭の後部;後頭部(4)horka-kento〔hór-ka-ken-to ほㇿカ・ケント〕⦅タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
horkewtono
ホㇿケウトノ 【名】[horkew-tono オオカミ・殿様(尊称)][動物]山犬の王(まっ白で尾がしだれやなぎのような房状)。(S) {E: wolf; wild dog.} (出典:田村、方言:沙流)
horsep totcep uyatekpe
ホㇿセㇷ゚ トッチェㇷ゚ ウヤテㇰペ 【horse-p totce-p uyatekpe】 腐った者,腐ってぐにゃっとなった者,形をとどめないほどに腐った者〔悪口〕.*古い時代の言葉で,昭和10年代からは聞いたことがない. (出典:萱野、方言:沙流)
hotoh(k-i)
ホトㇹ §674.ひれ(鰭);ひれの骨(鰭條)(33)あぶらびれ hotoh(k-i)〔ho-tóh ホとㇹ〕[ho(尻)+toh(<tok 凸起)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hotokimaymay
ホトキマイマイ §168 ガンコウラン (2) hotokimaymay (ho-tó-ki-may-may)「ホとキマイマイ」 果実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
hottor(-o)
ホットㇿ §054.頭の全部;前頭部;ひたい(11)hottor(-o)〔hót-tor ほットㇿ〕⦅シラオイ、サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
hottoro
ホットロ 【hottoro】 皮膚. ホットロ カ タ コトゥスサッキ=皮膚の表面をわなわなと震わせ[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
hottoruhu hesehese
ホットルフ ヘセヘセ §673.ひよめき;おどりこ;だいしんもん(大顫門)(8)大顫門がひょこひょこ動く hottoruhu hese-hese〔hót-to-ru-hu|hé-se-he-se ほットルフ・ヘセ・ヘセ〕[hottoruhu(その前頭部)+hese(呼吸する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
hoyto
ホイト 【名】[< 日本語]乞食、 もの乞い。 yey yey hoyto taype wenpe sani イェーイ イェーイ ホイト タイペ ウェンペ サニ やあいやあいこじきの子、 貧乏人の子。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
húkinatomne
フキナトㇺネ 【自動】[hu-kina-tom-ne なまの・草・光/色あい・である] 新緑の草の色である、 青々としている。 ponno úna omare wa taan kina omare, yak sonno húkinatomne wa iranmakaka iroho pirka ポンノ ウナ オマレ ワ タアン キナ オマレ、 ヤㇰ ソンノ フキナトㇺネ ワ イランマカカ イロホ ピㇼカ 少し灰を入れてこの菜っぱを入れなさい、 そうすれば本当に青々としてきれいに色濃くゆで上がる。(S) ☆参考 基本的な色の名称としてよく使われる siwnin シウニン は、 新緑の木や草のような明るい緑色を中心とするが、 青から黄までの範囲の色に使われる。 その中で特に「新緑の草の色である」と限定して表現するのに、 この語が使われる。 ほかに、 níkap iro ニカㇷ゚ イロ/ニカピロ 木の皮の色=黄色、 nis iro ニㇱ イロ 空の色、 kinapetomne キナペトㇺネ 草色である、 など。 {E: to be very green (in colour.).} (出典:田村、方言:沙流)
humihi as sintoko
フミヒ アㇱ シントコ 【humihi-as-sintoko】 音の出るシントコ(萱野茂『アイヌの民具』118頁参照). 図[フミヒアㇱシントコ] (出典:萱野、方言:沙流)
humpeetor
フンペエトㇿ 【humpe-etor】 クラゲ.▷フンペ=鯨 エトㇿ=鼻汁 (出典:萱野、方言:沙流)
humpeetor(-i)
フンペエトㇿ §263 クラゲ (2) humpe-etor(-i) (húm-pe-e-tor)「ふンペエトㇿ」[<humpe(クジラ)etor(鼻汁)] ⦅美幌、屈斜路、布伏内、阿寒、様似⦆ (出典:知里動物編、方言:)
húre-toponra
フレトポンラ 【名】[hure-toponra 赤い・水おり] 水底に沈んださび。 {E: rust that has sunk to the bottom of water.} (出典:田村、方言:沙流)
hurekutomarawrep
フレクトマラウレㇷ゚ §153 シータテハ (1) hure-kutomarawrep(hú-re-ku-to-ma-raw-rep)「ふレクトマラウレㇷ゚」⦅雪裡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
hureotop(-i)
フレオトㇷ゚ §217.髪の種類(10)あかげ(赤毛) hure-otop(-i)〔Fú-re-o-top ふレオトㇷ゚〕[赤い・髪]⦅ホロべツ、―ユ研Ⅱ, p.261⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
húretoy
フレトイ 【名】[hure-toy 赤・土] 紅(べに)、 ほおべに。 húretoy yayusi フレトイ ヤユシ 紅をつける。 {E: (cheek) rouge.} (出典:田村、方言:沙流)
hurhontomta
フㇽホントㇺタ 【hurhontom ta】 坂の途中に. (出典:萱野、方言:沙流)
hurkotor
フㇽコトㇿ 【hur-kotor】 坂の斜面. (出典:萱野、方言:沙流)
husko etokkar
フㇱコ エトッカㇻ §523.つわり(悪阻)になる(3)husko etokkar〔Fúš-ko-e-tók-kar ふㇱコ・エとッカㇻ〕[husko(姙娠する)、etokkar(準備する)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
huskotoy
フㇱコトイ 【名】[husko-toy 古い・ずっと(?)](次の表現で)huskotoy wa フㇱコトイ ワ ずっと昔から。 huskotoy wa yaynuwen wa an yak a=ye フㇱコトイ ワ ヤイヌウェン マ アン ヤカイェ (彼は)ずっと前から体具合いが悪くていたそうだ。(S) {E: from long ago.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huskotoywano
フㇱコトイワノ 【husko toy wa no】 昔から,古くから,以前から. タアン ピパウㇱコタン アナㇰネ フㇱコ トイ ワノ アイヌ オカ.ペトッタ(ペッ オㇿ タ) アナㇰネ チェㇷ゚ ネㇷ゚ パㇰノ カ オカ.キㇺ タ アナㇰネ イセポ チロンヌㇷ゚ ユㇰ キムンカムイ ポロンノ オカ ワ アエㇷ゚ ア・エイㇱラㇺネ カ ソモ=この二風谷村は昔からアイヌが暮らしていた.川には魚がたくさんいた,山にはウサギ,狐,鹿,熊がたくさんいて食べ物に不自由しなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
huttattop
フッタットㇷ゚ 【名】[huttat-top ササ・竹][植物]「ササダケ」(大きくなっても6尺くらい、 小さい、 細い、 太くても直径1センチ)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
huttom
フットㇺ 【名】[hur-tom 山の斜面・面の中程] 山の中腹。 {E: the middle area of a mountain. (出典:田村、方言:沙流)
huttomakina
フットマキナ §169 フッキソウ キチジソウ (3) huttoma-kina (hút-to-ma-ki-na)「ふットマキナ」[<yuktoma-kina] 茎葉 ⦅美幌・屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
huttoy
フットイ §060 ウグイ (6) huttoy (hút-toy)「ふットイ」 ⦅美幌、屈斜路、足寄、白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
i=katoykuspekor
イカトイクㇱペコㇿ 【i=ka toy kus pekor】 (私が)かったるい〔比喩〕.▷イ=私 カ=上 トイ=土 クㇱ=通る ペコㇿ=ような →体の上を土でおおわれたような チュワン オカケ タ トイ アンクラ タ ポンノ モコㇿアナクス(モコㇿ・アン アクス) イ・カトイクㇱ ペコㇿ ネ ヒネ モイモイケ・アン カ ア・エアイカㇷ゚ エウン アイヌ ハウ アㇱ クスケライ モㇱ・アン.ネㇷ゚ カ ウェンカムイ イイェヌチシㇱケ(イ・エヌチシㇱケ) ワ ネ ア ナンコㇿ=お昼ご飯の後,畑の畔で少し眠ると,体の上を土でおおわれたようなかったるい気持になり動くこともできない.そこへ人声がしたお陰で目が覚めた,何か化け物が私をにらみつけていたのであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
i=tomunno
イトムンノ 【i=tomun-no】 私の方へ,私がいる所へ. ▷イ=私 トムン=~の方 ノ=~へ クカ アイカ ソモアコㇿノ エキㇺネアナクス ハイカイヌㇷ゚ イトムンノ ホユプワエㇰ アエラムトゥイ=弓も矢も持たずに山へ行ったら,若い熊が私の方へ走ってきて,私はびっくりした.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ietokoansurku
イエトコアンスㇽク §249 トリカブト (15) ietokoan-surku (i-é-to-to-an-sur-ku)「イえトコアンスㇽク」[i(それ)-etoko(の先)-an(ある)-surku(ブシ根)] 根 ⦅穂別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ietokocasnureay
イエトコチャㇱヌレアイ 【i-etoko-casnure-ay】 熊神の帰り道を清める矢:熊送りの儀式の際に熊神の魂が神の国へ帰る道を清める矢. (出典:萱野、方言:沙流)
ihokto
イホㇰト 【名】[ihok-to 売買する・日] 正月二日(初荷の日)。(S) {E: the second day of the New Year.} (出典:田村、方言:沙流)
ikatorkamuy
シカトㇿカムイ §414 (その他の鳥名)  sikator-kamuy (si-ká-tor-ka-muy)「シかトㇿカムイ」 ⦅幌別、美幌、名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ikatorkekamuy
シカトㇿケカムイ §415 (その他の鳥名)  sikatorke-kamuy (si-ká-tor-ke-ka-muy)「シかトㇿケカムイ」 ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ikatorocikah
シカトロチカㇵ §416 (その他の鳥名)  sikatoro-cikah (si-ka-to-ro-či-kah)「シカトロチカㇵ」[<sikator-cikap] ⦅真岡⦆渡り鳥の一種。疱瘡神。 (出典:知里動物編、方言:)
ikomarattone
イコマラットネ 【自動】[i-ko-maratto-ne 人・に対して(と一緒に)・酒宴の客・になる] 酒宴に招かれて皆と一緒になる。 {E: to be invited to a banquet and get together with everyone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawkotsintoko
イナウコッシントコ 【inaw-kot-sintoko】 イナウを飾ったシントコ(漆器). 図[イナウコッシントコ] (出典:萱野、方言:沙流)
ineto
イネト 【ine-to】 四日. (出典:萱野、方言:沙流)
inkattomta
インカットㇺタ 【副】[inkar-tom-ta 見る・のまん中・で] 見てる間に。 urameturente wa nepkipa p ne kus inkattomta nispanepa ウラメトゥレンテ ワ ネㇷ゚キパㇷ゚ ネ クㇱ インカットㇺタ ニㇱパネパ (彼らは)心を一つにして働いたので見る見るうちに金持ちになった。(S) (出典:田村、方言:沙流)
inne topa(ha)
インネ トパ(ハ) 【inne topa(ha)】 大群集.▷インネ=大勢の トパ=群 ネㇷ゚カ ア・エラナㇰペ アン ワ ヘ アッチェウンウタㇻ インネトパハ サㇷ゚ パ ルウェ アン=何か心配事でもあったのか,よその人たちが大勢下がって行ったよ. (出典:萱野、方言:沙流)
inomito
イノミト 【名】[i-nomi-to ものを・祭る・日] 元日。 ☆参考 inunuketo イヌヌケト とも言う。 {E: New Year's Day.} (出典:田村、方言:沙流)
inopitokohse
イノピトコㇹセ §462.せむし;くる病(3)inopi-tokohse〔i-nó-pi-to-koh-se イのピ・トコㇹセ〕[inopi(その背骨)+tokohse(<tok-ok-se 凸出している)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
inunuketo
イヌヌケト 【名】[i-nunuke-to 人/もの・を大切によく処遇する・日]元日。 ☆参考 inomito イノミト、 páse inunuketo パセ イヌヌケト とも言う。 ☆参考 「お金も出さず、 人へものもやらないでうちだけでやる日。 朝から掃き掃除もしない。 sine to patek ne kusu iteki kunneywano munnupa yan シネ ト パテㇰ ネ クス イテキ クンネイワノ ムンヌパ ヤン《一日だけだから朝から掃き掃除をするんでない》と言った。」 (S) ☆参考 正月二日は ihokto イホㇰト《売り買いの日》(初荷の日)。(S) {E: New Year's Day; the first day of the year.} (出典:田村、方言:沙流)
ipeetokoyki
イペエトコイキ 【ipe-etok-oyki】 食事の用意をする.▷イペ=食事 エトㇰ オイキ=準備する タネタネ エキㇺネ ウタㇻ イワㇰ ワ アㇻキ ナ ホクレ イペエトコイキ=今に今に山へ行っていた人たちが帰って来るので.早く食事の用意をしなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
ipeetomne
イペエトㇺネ 【ipe-etomne】 食べたいなあ:食べたいのに食べさせてくれなかったので少し腹を立てた時の言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
ipeetoranne
イペエトランネ 【ipe-e-toranne】 食べたくない. (出典:萱野、方言:沙流)
iramtoynere
イラㇺトイネレ 【i-ram-toy-ne-re】 悲しいことだ:感心なことだという意味になることもあり.前後の意味に注意.▷イ=それ ラㇺ=思い トイ=土 ネ=になる レ=させる ソンノ イラㇺトイネレ.コタンコㇿニㇱパ モシㇼホッパ ヤㇰ ア・イェ=本当に悲しいことだ.村の長老が亡くなったそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
iresutotto
イレストット 【i-resu-totto】 育ての母.▷イ=それを レス=育てる トット=母 (出典:萱野、方言:沙流)
ironne sito
イロンネ シト 【ironne sito】 厚い餅. (出典:萱野、方言:沙流)
iruetoko iruokake c=eranrani
イルエトコ イルオカケ チェランラニ 【i-ru-etoko i-ru-okake c=e-ranrani】 私の行く道先や私の行く道の後に,私の敵がひしめいている. *ユカㇻの中でポンヤウンペが自らの事を言っている[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
isantono
イサントノ §084.いしゃ(医者)(1)isantono〔i-sán-to-no イさントノ;イしゃントノ〕[<Jap. 医者殿>⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
isimne to
イシㇺネ ト 【isimne to】 翌日. テエータ ナ ク・ポン ラポㇰ タ アナㇰネ セタ ウォセ コㇿ "パヨカカムイ ホトゥイパ シリ ネ" セコㇿ ネ ワ イシㇺネ ト タ ア・イワㇰテ パ シリ ク・ヌカㇻ アㇺキㇼ=ずーっと昔,私が少年時代は犬が遠吠えをすると「病気の神を呼んでいる」といって,翌日神の国へ送るために殺していたのを見たものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
isitoma
イシトマ 【自動】[i-sitoma もの・をこわがる] 恐ろしい気持ちがする。 ☆発音 早く言うときはしばしば s のあとの i が落ちて istóma イㇱトマ と発音される。 {E: to have a terrible, fearful feeling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isitoma
イシトマ 【i-sitoma】 恐ろしい(と思う).怖がる,脅える. ウクラン アㇱ アシㇼ ウパㇱ カ タ ポーロ カムイ ルウェヘ アン ク・イシトマ クス ク・キラ ワ ク・イワㇰ セコㇿ ハㇻキソ ウン ウナㇻペ ハウェアン=「昨夜降った新しい雪の上で大きい熊の足跡があり,私は恐ろしくなって逃げ帰ってきた」と左隣のおばさんが言っていた.オヤコヤㇰ タ タスㇺ ネ マヌ ㇷ゚ スルㇽケ オルㇱペ ア・ヌ イシトマ・アン クス ハル アフㇷ゚カㇻ・アㇱ ワ ハルエカムイノミ・アン ルスイ=あちらこちらで病気が流行したと聞き,恐ろしいので,供物を貰い病気の神へあげたい.シサㇺ アナㇰネ トゥミ エラマㇱパ ㇷ゚ ネ ハウ ソモ ネ ウン.スイ アトゥイ イクㇱ タ ウコトゥミコㇿ パ ヤㇰ ア・イェ.ク・イシトマ=日本人というのは戦争が好きな人たちではないのかな.またしても海の向こうで戦争を始めたそうだ.私は恐ろしい. (出典:萱野、方言:沙流)
isitomaeo
イシトマエオ 【i-sitoma e-o】 臆病な. トアン ポン マッカチ アナㇰネ シㇼクンネ コㇿ エアㇻキンネ イシトマエオ ㇷ゚ ネ ナ ルラ ワ エㇰ=あの女の子は,暗くなるととっても怖がる者だから.送って行って来い. (出典:萱野、方言:沙流)
isitomapa
イシトマパ 【自動】[複](isitoma イシトマ は単複の区別なし)(二人以上が皆)恐ろしい気持ちがする。 ☆発音 早く言うときは istómapa イㇱトマパ。 {E: to have a terrible, fearful feeling (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isitomare
イシトマレ 【i-sitoma-re】 怖がらせる. ネユン ソモ ア・イェ ア・カㇻ ヤッカ イシトマエオ ㇷ゚ ネ ナ イテキ イシトマレ ヤン=何を言わなくても何をしなくても臆病者だから,あまり怖がらせないで. (出典:萱野、方言:沙流)
isitomusip
イシトムシㇷ゚ 【i-sitomusi-p】 機織りの時に腰にあてる広い布.木を削り,板にして曲げたものもある. (出典:萱野、方言:沙流)
iskantori
ニㇱカントリ §398 (その他の鳥名)  niskan-tori (nís-kan-to-ri)「にㇱカントリ」[<nis-ka-un-tori(天・上・の・鳥)] ⦅幌別、沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ismaeo
イㇱトマエオ 【自動】[i-sitoma-e-o もの・を 恐ろしがる(こと)・に・入れる](?) 臆病である(よく何でも恐ろしがる)。 ☆参考 s のあとの i が落ちた形。 {E: to be timid; shy.} (出典:田村、方言:沙流)
itaktokkese
イタㇰトッケセ 【itak-tokkese】 語尾. "アイヌ イタㇰ オッタ(オㇿ タ) イタㇰトッケセ ウネノアン イタㇰ レㇷ゚ イェ ワ エン・ヌレ" "シレトㇰ パウェトㇰ ラメトㇰ ネ ワ"=「アイヌ語の中で,語尾が同じ言葉を三つ言って聞かせてくれ」「器量,雄弁,度胸だよ」 (出典:萱野、方言:沙流)
itokpa
イトㇰパ 【自動】[i-tokpa もの・に刻み目をつける] 墓標を刻む。 {E: to carve a grave marker.} (出典:田村、方言:沙流)
itokpa
イトㇰパ 【i-tokpa】 印. ク・コㇿ イトㇰパ アナㇰネ レ イペシㇱテ カシ タ アㇱペ ノカ アン ルウェ ネ=私の印は,3本筋の上に背びれの形があるんだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
itomkokanu
イトㇺコカヌ 【自動】[i-tomkokanu 人の・言うことに従う][tom(o) kokanu の目的語不定人称形] 人の言うことに従う。 ☞tom(o) kokanu トㇺ コカヌ/トモ コカヌ {E: to obey a command.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itomkokanu
イトㇺコカヌ 【i-tom-kokanu】 任せる,委任する,指示を待つ.▷イ=それの(=その人) トㇺ=下,方 コカヌ=耳を傾ける →その人の言うことに耳を傾ける,従う. タパン ハワㇱ アナㇰネ ホカンパ ナ コタンコㇿクㇽ ア・コシ イトㇺコカヌ・アン ペ ネ ナ=この話は難しい話なので,村おさの言うことに従い任せることにしよう.タネノアン ユㇷ゚ケ ロルンペ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ キヤンネクㇽ トモ ア・コカヌ コㇿ ピㇼカ ナ イトㇺコカヌ ヤン=このように重大な行事の時には,年上の人の指示に耳を傾けるといいものだから,皆で指示を待ちなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
itomkokanup(-i)
イトㇺコカヌㇷ゚ §021.子(31)itomkokanup(-i)〔i-tóm-ko-ka-nup イとㇺコカヌㇷ゚〕⦅ホロベツ⦆日本人の父とアイヌの母の間に出来た混血児。[itomkokanuは「人の意志にまかせる」「黙って聞く」の意;日本人との間に生れた子は、軽視され、何かあっても一人前の口を利くことができず黙って聞く;それでitomkokanu-p(黙って聞く・者)と言うのである]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
itomkokanupsani
イトㇺコカヌㇷ゚サニ §016.子孫(12)itomkokanup-sani〔i-tóm-ko-ka-nup-sa-nì イとㇺコカヌㇷ゚・サニ〕⦅ホロべツ⦆混血見の子。(悪口に用いる)。[→itomkokanup]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
itomnukar(-an)
イトㇺヌカㇻ §034.結婚(する)(3)itomnukar(-an)〔i-tóm-nu-kar イとㇺヌカㇻ〕⦅チカブミ、ホロべツ⦆夫となる;妻となる。"a-kor unarpe Tomisampet e-〜"⦅ユ研Ⅱ, p.733⦆「我が叔母はトミサンペツに嫁入った」。[i-(それ〔の〕)+tom(体〔を〕)+nu(持つ〔ことを〕)+kar(する)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
itomoitak
イトモイタㇰ 【i-tomo-itak】 仲裁(する).▷イ=それの(=けんかしている者) トモ=方 イタㇰ=言う アウン ペウレ ウムレㇰ ウコイキ コㇿ オカ ナ アㇻパ ワ イトモイタㇰ ワ エㇰ=隣の若夫婦がけんかしていたから,行って仲裁して来い. (出典:萱野、方言:沙流)
itomoitak
イトモイタㇰ 【i-tomo-itak】 仲裁する,二人の中へ入って和解させる. ▷イ=その人たち トモ=~の方に イタㇰ=言う ネㇷ゚クスネヤ ウパゥレコロ オカヒクス イヌアンワ イトモイタㇰアン=何の事か知らないが言い争っていたので,訳を聞いて仲裁した.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
itomot
イトモッ 【i-tomot】 猟運が強い. マチヒ ホンコㇿ コㇿ イトモッ クㇽ カ オカ ソモ イトモッ クㇽ カ オカ ㇷ゚ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=妻が妊娠すると猟運が強くなる人もいるし,猟運に恵まれない人もいるのだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
itomotkur
イトモックㇽ 【i-tomot-kur】 猟運の強い人.▷イ=それ(=獲物) トモッ=出会う,遭遇する クㇽ=人 (出典:萱野、方言:沙流)
itomunpuyar
イトムンプヤㇻ 【名】[i-tom-un-puyar もの・の面のまん中・にある・窓] 家の南側の二つあるうちの上座側の窓。 ☞puyar プヤㇻ {E: the window on the southern side of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itomunpuyar
イトムンプヤㇻ 【i-tom-un-puyar】 家の外から見て右側の窓,入り口からふたつ目の窓,光を受ける窓.▷イ=それ トムン=光る プヤㇻ=窓 (出典:萱野、方言:沙流)
itomusponi
イトムㇱポニ §674.ひれ(鰭);ひれの骨(鰭條)(13)はらびれ[の鰭條] i-tom-us-poni〔i-tó-muš-po-ni イとムㇱ・ポニ〕[i(それの)+tom(中央)+us(についている)+pone(ひれ、鰭條)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
itononte
イトノンテ 【i-tonon-te】 乳を飲ませている. チェㇷ゚ フㇺ ヘネ カㇺ フㇺ ヘネ アン チキ マッネ セタ コレ イトノンテ ノイネ トカㇷ゚ラチチ=魚の片でも肉片でもあったら,雌犬にくれてやれ.乳を飲ませているらしく,乳房が下がっている. (出典:萱野、方言:沙流)
itonontep
イトノンテㇷ゚ 【i-tonon-te-p】 子供に乳を飲ませているもの. トアン マッネ セタ イトノンテㇷ゚ ネ ㇷ゚ ネ クス イペルスイ ワ ネ ノイネ エケシンネ イヘネヌ コㇿ ホユプ=あの雌犬は子犬に乳を飲ませているものだから腹がすいているらしく,あちこちかぎまわりながら走っている. (出典:萱野、方言:沙流)
itopenra
イトペンラ §242 エゾエンゴサク (3) itopenra (i-tó-pen-ra)「イとペンラ」[i(それの)topen(あまい)ra(葉)] 花 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
itopo
シトポ §243 (所属不明)  si-topo (sí-to-po)「しトポ」 ⦅礼文華⦆ (出典:知里動物編、方言:)
itoseni
イトセニ 【itoseni】 ヤチハギ(ホザキシモツケ).*ずいが太いのでキセルのらおに用いた.何年か使うと赤みを帯びてきれいになる.昭和10年代私の父がよくこれを用いていた. ヤチ オッタ(オㇿ タ) アン ペ イトセニ ネ ワ テエ一タ アイヌ ウタㇻ アナㇰネ セリンポ ラオホ ネ エイワンケ パ フㇱコ コㇿ ルフレ ㇷ゚ ネ ア ワ=谷地に生えているのがヤチハギで,昔はアイヌたちがキセルのらおに使い,古くなると少し赤い色になったものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
itosin
イトシン 【名】[植物]「ヤチハギ」(「キセルにするにいい」、 直径1センチぐらいで中に芯が通っているのでそれを取ればキセルのラオになる、 このため kiserini キセリニ《キセルの木》の別名がある)。(S)〔知分類 itosinni p.114 ホザキシモツケ、 kiserini p.129 ノリウツギ〕 {E: name of a plant (spiroea salicifolia (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
itosinni
イトシンニ §195 ホザキシモツケ (1) itosinni (i-tó-sin-ni)「イとシンニ」 茎 ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
itoytuninka
イトイトゥニンカ §212 ミミズ (11) itoytuninka (i-tóy-tu-nin-ka)「イとイトゥニンカ」 ⦅K白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
itto
イット 【名】[< ir-to ひとつながり・日](語構成要素として)一日。 (出典:田村、方言:沙流)
itto
イット 【itto】 日帰り,1日(で). ニサッタ アナㇰネ イット エキㇺネ ク・キ クスネ ナ トゥナㇱノ ホプニ クナㇰ ラム=明日は日帰りで山へ行くから,早く起きると思え. (出典:萱野、方言:沙流)
ittocep
イットチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ  川(9) itto-cep(it-to-cep)「イットチェㇷ゚」⦅虻田⦆海から川へ入ってから一日もたたぬ若いサケ。シロッケ。 (出典:知里動物編、方言:)
ittoekimne
イットエキㇺネ 【itto ekimne】 日帰りで山に行く. サッチェㇷ゚ ア・プㇱコシナ ワ イット エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) ウパㇱルヤンペ ホラホチュウェ ウパㇱエシットゥライヌ・アン サッチェㇷ゚ ア・エ ワ キモレウシ・アン=乾いた魚を矢筒に縛って,日帰りで山に行ったら,すごい大雪が降り始めて,雪のために道に迷い,乾いた魚を食べて山で泊まった. (出典:萱野、方言:沙流)
ittokoraci
イットコラチ 【itto koraci】 日に日に.▷イット=1日 コラチ=同じように ク・ミッポホ イットコラチ ヘトゥク シリ ク・ヌカㇻ エアㇻキンネ ケヤイコプンテㇰ(ク・エヤイコプンテㇰ)=私の孫が日に日に育つのを見て,本当に私は嬉しく思っている. (出典:萱野、方言:沙流)
ittone
イットネ 【副】[itto-ne 一日・として] 日帰りで。 nisatta ittone Sirawoy un k=arpa wa k=ek kusu ne ニサッタ イットネ シラウォユン カㇻパ ワ ケㇰ クス ネ 明日私は日帰りで白老へ行って来る。(S) {E: a day trip; to go and return in one day.} (出典:田村、方言:沙流)
ittoomasak
イットオマサㇰ §067 サケ あきあじ、あきやじ  川(38) ittoomasak(ít-to-o-ma-sak)「いットオマサㇰ」[<itto(すっかり)oma(卵)sak(失った)]⦅美幌⦆産卵後の老雌魚 ビIII59, 26 (出典:知里動物編、方言:)
ittotuk
イットトゥㇰ 【自動】[itto-tuk 一日・育つ] 一日で大きくなる(「一日おがりにおがる」)。(W) ittotuk pekor イットトゥㇰ ペコㇿ まるで一日一日大きくなるみたいにどんどん。 {E: to grow in a day, daily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iwanto
イワント 【iwan-to】 六日. (出典:萱野、方言:沙流)
iwatopeni
イワトペニ 【iwa-tope-ni】 ソネ(アカシデ). (出典:萱野、方言:沙流)
iwatopeni
イワトペニ §148 ハウチワカエデ メエゲツカエデ (1) iwa-topeni (i-wá-to-pe-ni)「イわ・トペニ」[iwa(山地)topeni(乳の木)、“山地に生ずる乳の木”の義] 茎 ⦅A十勝・沙流・有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
iwatopeni
イワトペニ §151 オガラバナ (1) iwa-topeni (i-wá-to-pe-ni)「イわトペニ」[iwa(山地)topeni(乳の木)、“山地に生ずる乳の木”] 茎 ⦅A十勝・沙流・天塩、など⦆ (出典:知里植物編、方言:)
iyetok
イイェトㇰ 【位名】①[etok エトㇰ の不定人称形] ②[i-y-etok もの・(挿入音)・の先] ものの先、 以前。 iyetok wano イイェトㇰ ワノ ずっと前から。 {E: ①… ②in front of; once before; before.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyetoko'us
イイェトコウㇱ 【i-etoko-us】 待ち伏せる.▷イ=それ エトコ=前 ウㇱ=つく →それの行く手にいる ア・ウタリヒ シトゥ カリ ヘメㇱパ ナイパルㇽ タ イイェトコウㇱ クニ ア・イェ オヌマン パㇰノ アナン(アン・アン) ア コㇿカ オムケン・アン=私の仲間たちは峰に登って行き,私は沢縁で待ち伏せするように言われ夕方までいたが何も獲れない. (出典:萱野、方言:沙流)
iyetokoyki
イイェトコイキ 【i-etok-o-iki】 準備する.▷イ=それ エトㇰ=前 オイキ=する (出典:萱野、方言:沙流)
iyohay-sitomare
イヨハイシトマレ 【間投】[iyohay-sitoma-re おやまあ・…を恐れる・させる] a=ye hi ka a=eyáykaramu p hńta kusu e=ye yak a=ye, iyoːhay-sitomare, mak ne kusu ene e=ye p an? アイェ ヒ カ アエヤイカラムㇷ゚ フンタ クス エイェ ヤカイェ、 イヨーハイシトマレ、 マㇰ ネ クス エネ エイェㇷ゚ アン? 言うのも恐ろしいことをどうしてあなた言ったそうだ、 あきれたね、 言ってどうするの。(S) ☞iyohay イヨハイ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyokoto(-an)
イヨコト §063.あばた(痘痕)(3)iyokoto(-an)〔i-jó-ko-to イよコト〕⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
k=arohaysitoma
カロハイシトマ 【k=ar-ohay-sitoma】 恐ろしい.▷ク=私 アㇻ=全く オハイ=本当に シトマ=恐ろしい (出典:萱野、方言:沙流)
kamuy ek hum otonnokane
カムイエㇰフㇺ オトンノカネ 【kamuy-ek-hum otonnokane】 神が来る音がかすかに聞こえて. ▷カムイ=神 エㇰ=来る フㇺ=音 オトンノ=かすか カネ=に(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kamuy'otopus
カムイオトプㇱ 【kamuy-otop-us】 ポンヤウンペというユカㇻの主人公を育てた人.▷カムイ=神 オトㇷ゚=髪 ウㇱ=生える (出典:萱野、方言:沙流)
kamuyetomte
カムイエトㇺテ 【kamuy-e-tomte】 イヨマンテ(熊送り)の時に熊の頭に飾る宝物のこと.雌熊にはタマサイ(首飾り),雄熊にはエムㇱ(刀)を飾る. ▷カムイ=熊神 エ=それ トㇺテ=飾る(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kamuymarapto
カムイマラㇷ゚ト §052.あたま(頭)(16)kamuy-marapto〔ka-múǐ-ma-ràp-to カむイマラㇷ゚ト〕[kamuy(神)+ma-rapto(↑)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kamuyotop(-i)
カムヨトㇷ゚ §218.かみかたち(髪容)(1)神髪 kamuy-otop(-i)〔ka-múǐ-o-top カむイオトㇷ゚〕[神・髪]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kamuyrametok
カムイラメトㇰ 【kamuy-ram-etok】 (神のような)度胸. (出典:萱野、方言:沙流)
kamuyrametok
カムイラメトㇰ §295 サカマタ;シャチ (14) kamuyrametok (ka-múy-ra-me-tok)「カむイラメトㇰ」[<kamuy-rametok(神なる・勇者)] (出典:知里動物編、方言:)
Kamuyto
カムイト 【名】[< kamuy-to 神・湖沼][地名] 摩周湖(ましゅうこ)。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kanepetomne
カネペトㇺネ 【自動】[kane-pe-tom-ne 金・の汁・光・のように] 金色である(ぬり物のうるしの上にぬってある金の色を指して言った)。(S) kanepetomne kinapetomne sirkio patci カネペトㇺネ キナペトㇺネ シㇼキオ パッチ 金色や緑色の模様のついた鉢。(S) {E: to be gold-coloured.} (出典:田村、方言:沙流)
kanepeussintoko
カネペウッシントコ 【kane-pe-us-sintoko】 金箔を打ったシントコ:漆器. (出典:萱野、方言:沙流)
kannapatoy
カンナパトイ 【名】[概](所は kannapatoye(he) カンナパトイェ(ヘ))[kanna-patoy 上の・唇] 上唇。 {E: the upper lip.} (出典:田村、方言:沙流)
kannapatoy(-e)
カンナパトイ §273.唇―うわくちびる(上唇)(2)kanna-patoy(-e)〔kán-na-pa-toǐ かンナパトイ〕[kanna(上方の)+patoy(唇)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kannapatoye
カンナパトイェ 【kanna-patoye】 上唇. ポㇰナニルㇱ カンナパトイェ イカスレ カンナニルㇱ ポㇰナパトイェ イカスレ=下あごの牙が上唇の上へ出て.上あごの牙が下唇の下へ出て(ユカㇻの中での狼の描写). (出典:萱野、方言:沙流)
kannapatoye(he)
カンナパトイェ(ヘ) 【名】[所](概は kannapatoy カンナパトイ)…の上唇。 {E: the upper lip of…} (出典:田村、方言:沙流)
kanto
カント 【名】[kan-to 上の・湖沼] 天、 空(多くの場合、 空の上にある神の住む世界を言う)。 ☆参考 見えている空は nisor ニソㇿ、 niskotor ニㇱコトㇿ、 kantokotor カントコトㇿ。 その中のいちばん下の層が úrarkanto ウラㇻカント で雲(niskur ニㇱクㇽ)のある空、 中間が nociwokanto ノチウォカント で星(nociw ノチウ)のある空、 いちばん上が síniskanto シニㇱカント で、 何もない天空。 さらにその上に kantorimosir カントリモシㇼ 天上界、 上天があり、 これが神の住む天、 天国である。(S) {E: heaven; the heavens.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kanto
カント 【kanto】 天,天空,大空,宇宙. (出典:萱野、方言:沙流)
kantokotor
カントコトㇿ 【名】[kanto-kotor 天・のこちらの面] 空、 見えている空(=niskotor ニㇱコトㇿ、 nísor ニソㇿ)。 {E: the sky.} (出典:田村、方言:沙流)
kantokotor
カントコトㇿ 【kanto-kotor】 空:天の下面. (出典:萱野、方言:沙流)
kantopunkiyo
カントプンキヨ 【kanto-punkiyo】 天の奉行所. ▷カント=天の国 プンキヨ=奉行所[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kantorikamuy
カントリカムイ 【kanto-ri-kamuy】 雨と雪を作る神[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kantorimosir
カントリモシㇼ 【名】[kanto-ri-mosir 天・高い・国] 空のさらに上の世界(天)。 {E: heaven.} (出典:田村、方言:沙流)
kaparpesintoko
カパㇻペシントコ 【kapar-pe-sintoko】 薄ものシントコ:漆器. 図[カパㇻペシントコ] (出典:萱野、方言:沙流)
kaptora
カㇷ゚トラ 【kap-tora】 老婆の乳房,年寄りの皮だけのお乳. (出典:萱野、方言:沙流)
kaptorat
カㇷ゚トラッ §494.ちち(乳);乳房(10)しなびた乳房が垂れている kaptorat〔káp-to-rat かㇷ゚トラッ〕[kap(皮)+to(乳房)+rat(ぶら下っている)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
Karapto
カラㇷ゚ト 【名】[地名] 樺太、 サハリン。 {E: the island Sakhalin.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kararaktono
カララㇰトノ 【kararak-tono】 ハシボソガラス. (出典:萱野、方言:沙流)
karawto
カラウト 【karawto】 唐櫃.つづら:衣服を入れる箱.ユカㇻには人間を入れるほど大きいカラウトの話が出て来る. ポロ カラウト カンプタハ ア・エトゥㇽセレ オンナイ タ アン ポンヤウンペ ア・エキラ ルウェ ネ=大きいつづら,その蓋をさっと落とし,中にいたポンヤウンペを連れて逃げた.図[カラウト] (出典:萱野、方言:沙流)
karpas sintoko
カㇻパㇱ シントコ 【kar-pas-sintoko】 火つけ炭入れ,火起こし用具入れ:カリンパニ(サクラ)製. (出典:萱野、方言:沙流)
kasretokpa
カㇱレトㇰパ 【kasre-tokpa】 浅くつつく. ▷カㇱレ=浅く トㇰパ=つつく *ポンヤウㇺペが怪鳥に襲われて,カㇱレトㇰパ ラウネトㇰパ(浅くつつかれ,深くつつかれ)と描写されている[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kato
カト §005.男児;幼少年(9)kato〔ká:-to かァト〕⦅マオカ⦆【神謡】少年。(→樺太神謡, pp.24〜27)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
katutoranne
カトゥトランネ 【katu-toranne】 気が重い.▷カトゥ=様子,姿 トランネ=骨惜しみする (出典:萱野、方言:沙流)
katutoranne
カトゥトランネ §483.だるい;かったるい;ものうい;倦怠感を覚える(9)体がだるい;動きたくない;気が進まぬ;おっくうである;たいぎである katu-toranne〔ka-tú-to-ran-ne カとぅトランネ〕[katu(↑)+toranne(なまける)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kawrototke
カウロトッケ 【自動】[kaw-rototke (擬音の語根)・たて続けに鳴ることを表す接尾辞]カウカウカウカウと鳴る。 ☞sir-kawrototke シㇼカウロトッケ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kayahonkesetoksekane
カヤホンケセトㇰセカネ 【kaya-hon-kese-tok-sekane】 満帆,船の帆が風を一杯に受けていること. ▷カヤ=帆 ホン=腹 ケセ=しまい トㇰセ=膨れる カネ=して[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kaysotono
カイソトノ 【名】[< 日本語 会所殿(?)] 松前時代の役人の一つ(総監督)。 {E: an offical of the Matsumae Period.} (出典:田村、方言:沙流)
kemapetoroke
ケマペトロケ §043.あしゆび(足指)(7)kemapetoroke〔ke-má-pe-to-ro-keケまペトロケ〕[kemapet(↑)+oroke(のところ)]⦅S.⦆【雅――遺篇, p. 128】 (出典:知里人間編I、方言:)
kemapetoroke
ケマペトロケ §818.あしゆび(5)kema-petoroke〔ke-má-pe-to-ro-ke ケまペトロケ〕[kema(足)+pet(裂片)+oroke(の所)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.128】 (出典:知里人間編I、方言:)
kemonuytosayep
ケモヌイトサイェㇷ゚ 【kem-o-nuyto-saye-p】 針入れつき糸巻き:クルミ製. 図[ケモヌイトサイェㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
kemotot
ケモトッ §126.うちみ(打身)(4)打身で黒血がよる kemotot〔ké-mo-tot けモトッ〕[kemototceの下略、<kem(血が)+o(入っている)+totce(打身の腫れ)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kempoetok
ケンポエトㇰ 【kem-po-etok】 針の進む先. ケㇺポエトㇰ ア・シㇰクㇱパレ ケㇺ ルオカ ア・シㇰテㇱパレ=針の行く先に私は目を通らせ,針の道跡に私は目をすべらせ[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
kemrirsake kemrirtonoto
ケㇺリㇼサケ ケㇺリㇼトノト 【kem-rir-sake kem-rir-tonoto】 血の波酒. *この戦いに勝った暁には血の酒を飲ませるので,加勢して欲しいと,悪魔にお願いをする時の言葉.ユカㇻには使うが,普通は出て来ない[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kemto otta mom(-an)
ケㇺト オッタ モㇺ §491.血まみれになる(3)血まみれになって倒れている kem-to otta mom(-an)〔kém-to-ot-ta-móm けㇺト・オッタ・もㇺ〕[kem(血)+to(沼)+otta(の中に)+mom(ただよう);血の海の中にただよう]⦅ホロべツ、サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.464】 (出典:知里人間編I、方言:)
kenepetomne
ケネペトㇺネ 【自動】[kene-pe-tom-ne ハンノキ・汁・色あい・である] 茶色い。(W) (出典:田村、方言:沙流)
keptonto
ケㇷ゚トント §230.かわ(皮)(11)無毛の毛皮;裸皮 keptonto〔kép-ton-to けㇷ゚トント〕[kep(=ke-p 表面をかきはだけたもの)、…]⦅ホロベツ⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.836】 (出典:知里人間編I、方言:)
keptontone
ケㇷ゚トントネ 【自動】[kep-tonto-ne 毛をぬいた・毛のないなめし皮・である](獣の)体に毛がない。 「獣のこと。 人のことではない。」 (S) netopake epitta keptotone ネトパケ エピッタ ケㇷ゚トントネ (あの動物は)体中の毛がない。(S) {E: to be hairless, furless (referring to animals).} (出典:田村、方言:沙流)
keptontone cironnup
ケㇷ゚トントネ チロンヌㇷ゚ 【kep-tontone-cironnup】 所々毛が抜けている狐. (出典:萱野、方言:沙流)
keputurutokse
ケプトゥルトㇰセ §159.おでこ(1)keputuru-tokse〔ke-pú-tu-ru-tòk-se ケぷトゥル・トㇰセ〕[keputuru(その額が)、 tokse(凸出している)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kesto
ケㇱト 【名/副】[kes-to 毎…・日] 毎日。 kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 {E: daily; everyday.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kesto
ケㇱト 【kes-to】 毎日. ク・トイェヘ キナウㇱ ワ アン ペ ネ クス ケㇱト ク・キナカㇻ タント コケレ(ク・オケレ) ケラムシンネ(ク・エラムシンネ)=私の畑が草ぼうぼうになっていたものだから毎日草取りをして,今日終わって安心した. (出典:萱野、方言:沙流)
kesto an kor
ケㇱト アン コㇿ 【kes-to an kor】 毎日. (出典:萱野、方言:沙流)
kestokesto
ケㇱトケㇱト 【kes-to kes-to】 毎日毎日,連日. (出典:萱野、方言:沙流)
ket
ケット 【名】[< 日本語 ケツト] 毛布。 nep ka kettó hene a=turpa ruwe néno kane ネㇷ゚ カ ケット ヘネ アトゥㇽパ ルウェ ネノ カネ 何か毛布でも敷いたみたいに。(W民話) {E: a blanket.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kettok
ケットㇰ 【自動/名】[ker-tok ただれ・突き出る](?) 発疹(じんましん、 しもやけのための赤いプツプツ(「水かぶれ」))ができる。 cep ewen kettok チェㇷ゚ エウェン ケットㇰ 魚にあたってじんましんができた。(S) wakka or oyki ayne tekehe kettok oro yéot ワッカ オㇿ オイキ アイネ テケヘ ケットㇰ オロ イェオッ (彼は)水の中で仕事して手がしもやけになったところが膿(うみ、 「のう」)をもった。(S) {E: for a rash with eruptions to appear.} (出典:田村、方言:沙流)
kettok
ケットㇰ §701.ほっしん(発疹)[する];ほろし[がでる]kettok〔két-tok けットク〕⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kettok(-i)
ケットㇰ §437.じんましん(蕁麻疹)(1)kettok(-i)〔két-tok けットㇰ〕⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ketupetono
ケトゥペトノ 【ketupe-tono】 針金虫の神様. (出典:萱野、方言:沙流)
kewrototke
ケウロトッケ 【自動】[kew-rotot-ke (擬音)・(たて続けにくり返されることを表す接尾辞)・(自動詞形成)]ゴーゴーと鳴り響く。 ☞kokewrototke コケウロトッケ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kewrototke
ケウロトッケ 【kewrototke】 響く,響き渡る. カムイ エㇰ フㇺ ケウロトッケ=神がやって来る音が響き渡る. (出典:萱野、方言:沙流)
kí-tontaro
キトンタロ 【自動】[ki-tontaro する・(日本語の「飛ぶ」をアイヌ語の動詞にした形)] 飛ぶ(強調形)。 ku=kihopuni/ku=kitontaro クキホプニ/クキトンタロ 私は飛んで行く(のだがなあ)。(KK即興詩) ☆参考 アイヌ語の hopuni ホプニ と日本語の「飛ぶ」をアイヌ語の形にした tontaro トンタロ とを並べて対句にしている。 このように、 アイヌ語と日本語の同義の語を使った同義語並列的な対句は、 即興歌の技法の一つである。 ☞ki- キ {E: to fly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kihton(m-o)
キㇶトン §054.頭の全部;前頭部;ひたい(6)kihton(m-o)〔kíç-ton きㇶトン〕[kih(<kip 額)+ton(<tom 中)]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kimunkamuy toho
キムンカムイ トホ §494.ちち(乳);乳房(12)山の神の乳房 kimun-kamuy toho〔キむンカムイ・とホ〕[kim(山)+un(の)+kamuy(神)+toho(の乳房)]→前項注。 (出典:知里人間編I、方言:)
kinapetomne
キナペトㇺネ 【自動】[kina-pe-tom-ne 草・汁・光・である] 草色(黄緑色)である。 kinapetomne amip キナペトㇺネ アミㇷ゚ 草色(黄緑色)の衣服。 (基本的な色の名称としてよく使われる siwnin シウニン は、 新緑の木や草のような明るい緑色を中心とし、 青から黄までの範囲の色に使われる。 その中で特に「草の色」と限定して表現するのに、 この語が使われる。 ほかに、 níkap iro ニカㇷ゚ イロ《木の皮の色=黄色》、 nis iro ニㇱ イロ《空の色》など。 (出典:田村、方言:沙流)
kinapetomne
キナペトㇺネ 【自動】[kina-pe-tom-ne 草・汁・色あい・である] 草色だ(amip アミㇷ゚《衣服》、 patci パッチ《鉢》、 tuki トゥキ《杯》などが)。 kinapetomne hi néno kane an amip mi kane キナペトㇺネ ヒ ネノ カネ アン アミㇷ゚ ミ カネ 草色のような衣服を着ている。(S) {E: to be grass-coloured.} (出典:田村、方言:沙流)
kininto
キニント §317.こうしょく(好色)[である](3)好色漢 kinin-to〔kí-nin-to きニント〕[kinin(好色な)+to(<pito 人)]⦅ホロべツ、アショロ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kininto
キニント §748.身持の悪い者kinin-to〔ki-nín-to キにント〕⦅アショロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kirawus sintoko
キラウㇱ シントコ 【名】[kiraw-us sintoko 角・が(そこに)ついている・行器(大きい入れ物)] 角(つの)のような形の突起のついたシントコ(=行器(ほかい)、 大きい入れ物)。 ☞sintoko シントコ (出典:田村、方言:沙流)
kisaretopsi(-e)
キサレトㇷ゚シ §737.[獣の]耳の先(2)kisar-etopsi(-e)〔ki-sá-re-top-ši キさレトㇷ゚シ〕[<kisar-etupsi(↑)]⦅ホロべツ⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.628】 (出典:知里人間編I、方言:)
kisattom euswa piitak
キサットㇺ エウㇱワ ピイタㇰ §740.耳もと(3)耳もとに口を寄せてささやく kisat-tom e-us-wa pi-itak〔ki-sát-tom|e-úš-wa|pí-i-tak キさットㇺ・エうㇱ・ワ・ぴイタク〕[kisat(<kisar 耳)+tom([の]中央)+e(顔〔が〕)+us(そこに付着し)+wa(て)+pi(かすかに)+itak(物言う)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kito
キト 【kito】 ギョウジャニンニク:阿寒地方の呼び名. (出典:萱野、方言:沙流)
kito
キト §336 ギョウジャニンニク (3) kito (ki-tó)「キと」[<日本語“祈祷びる”] 茎葉 ⦅北海道北東部及び全樺太⦆ (出典:知里植物編、方言:)
kitoarewrew
キトアレウレウ §145 キアゲハ(成);アゲハ(成) (2) kito-arewrew(ki-tó-a-rew-rew)「キとアレウレウ」⦅旭川⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kitociri
キトチリ §306 ヒバリ (6) kito-ciri (ki-tó-či-ri)「キとチリ」[<] ⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kitocirpo
キトチㇼポ §306 ヒバリ (7) kito-cirpo (ki-tó-čir-po)「キとチㇼポ」[<] ⦅近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kitomarewrew
キトマレウレウ §145 キアゲハ(成);アゲハ(成) (1) kito-marewrew(ki-tó-ma-rew-rew)「キとマレウレウ」⦅名寄⦆キアゲハ(成)、アゲハ(成)この二種は区別しない。 (出典:知里動物編、方言:)
koetoranne
コエトランネ 【他動】[ko-etoranne (雅語で叙述を導く)…は/が・いやである][雅] …するのはいやだ。 iruska katun/a=ki wa ne ka/koetoranne イルㇱカ カトゥン/アキ ワ ネ カ/コエトランネ [雅]私は腹を立てた振舞いをするのはいやだと思った。(Sユーカラ) ☞etoranne エトランネ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohetoci
コヘトチ 【他動】[ko-hetoci …に対して・まごつく](言うこと、 することについて)わけがわからない、 「とまつく」(まごつく)。(S) {E: to be at a loss about…} (出典:田村、方言:沙流)
kohetocino
コヘトチノ 【副】[kohetici-no わけがわからない・(副詞形成)] わからないことを(言う等)。 {E: at a loss, confusedly.} (出典:田村、方言:沙流)
kokewrototke
コケウロトッケ 【自動】[ko-kew-rotot-ke (擬音を導く)…が・(擬音)・(たて続けにくり返されることを表す接尾辞)・(自動詞形成)]…がゴーゴーとものすごい音響で響く。 san hum konna/koturimimse/kokewrototke サン フㇺ コンナ/コトゥリミㇺセ/コケウロトッケ [雅]川上からやって来る音がブルンブルンと鳴りゴーゴーと響く。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komarattone
コマラットネ 【他動】[ko-maratto-ne …(の所)に・客人・になる](熊が) …にしとめられる、 …がしとめ(て家に運んで来て儀式をして神の国へ送)る。 ☆参考 熊が主語、 しとめる人が目的語。 {E: (for a bear) to be shot dead by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komkomseotop
コㇺコㇺセオトㇷ゚ §217.髪の種類(2)縮れている毛髪 komkomse-otop〔kóm-kom-se-o-top こㇺコㇺセオトㇷ゚〕[komkomse(縮れた)+otop(髪)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
konociton
コノチトン §282 トガリネズミ類、もぐら (6) konociton (ko-nó-či-ton)「コのチトン」 ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
konto
コント 【副】[< 日本語 こんど](「それから」のようなつなぎ言葉として会話の中や民話を語っている中でしばしば時をかせぐために使われる)。 {E: well; then.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korototo
コロトト 【他動】[単](複は korototpa コロトッパ)[ko-rotot-o 粉・続けざまに…する・(他動詞形成)] …を粉々にする。 su ka a=korótoto ス カ アコロトト 鍋も粉々にこわされた。(HC民話) {E: to break, crush…(in)to pieces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korototpa
コロトッパ 【他動】[複](単は korototo コロトト) (二人以上が/二つ以上を)粉々にする。 cise kiritek kane an a sintoko ka a=korótotpa チセ キリテㇰ カネ アナ シントコ カ アコロトッパ 家いっぱいにあったシントコ(行器(ほかい)、 ふたつきの大きい容器/宝器)も粉々にこわされた。(HC民話) {E: to break, crush…(in)to pieces (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kositoma
コシトマ 【複他動】[ko-sitoma …に・…を恐れる] …の…を恐れる。 aynu opitta kosiratki wa ne wa ne yakne a=kosítoma wa kotan mawkar ka somo ki p ne ruwe ne na アイヌ オピッタ コシラッキ ワ ネ ワ ネ ヤㇰネ アコシトマ ワ コタン マウカㇻ カ ソモ キㇷ゚ ネ ルウェ ネ ナ 人は皆(アホウドリを)お守りにしているならば(疱瘡の神に)恐れられて村に伝染病がはやることもないのだよ。(HK民話) ☆参考 ☞sitoma シトマ {E: to be afraid of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosontosisaraka
コソントシサラカ §791.目の病気(2)あかめ;急性結膜炎の類 kosonto-sis-araka〔ko-són-to|šíš-a-ra-ka コそント・しㇱアラカ〕[kosonto(小袖)+sis-araka(眼病)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kotokpa-tokpa
コトㇰパトㇰパ 【他動】[ko-tokpa-tokpa …に・…をつつく[複]・(重複)][韻文]…をトントンつつく。 e=cis yakne okokko cikap/e=kotokpatokpa エチㇱ ヤㇰネ オコッコ チカㇷ゚/エコトㇰパトㇰパ [雅]あなたが泣くとばけもの鳥があなたをツンツンつつく。(NKy子守歌) ☆参考 話すときなら e=tokpatokpa エトㇰパトㇰパ でよいところだが、 歌のリズムに合わせるためにもう一音節ふやす必要があって ko- コ《に》を入れてある。 たとえて言えば、 「あなたをつつく」と歌う代わりに「あなたにつつく」と言うことによって四拍子のメロデイーに合わせている。 {E: to poke, peck…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotom 1
コトㇺ 【他動】…にふさわしい、 …に似合う(衣服でもことがらでも)。 en=kotom エンコトㇺ 私に似合う。 e=kotom エコトㇺ あなたに似合う。 kamuy ne yakka kotom a kuni p ne na カムイ ネ ヤッカ コトマ クニㇷ゚ ネ ナ 神様にもふさわしいことだったのだから。(W会話) {E: to suit…; look good in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotom 1
コトㇺ 【kotom】 ①似合う.ふさわしい. ソンノ ウタㇻパ シノ ウタㇻパ ネ ㇷ゚ ネ クス ア・エリㇰナヌカㇻ カシウン パウェトッコㇿ ハウェ ポーヘネ コトㇺ シリ=本当の首領,まことの首領であるので,皆が見上げるその上へ雄弁なこと,なおさら似合うこと. (出典:萱野、方言:沙流)
kotom 2
コトㇺ 【接助】…する/したように見えて/思われて。 kotom an コトㇺ アン …する/したようである/ように見える。 án=an hi ye kotom an アナニ イェ コトㇺ アン 私が(来て)いることを相手に告げているようだった。(NK民話) ☆参考 同様の文脈で noyne yaynu ノイネ ヤイヌ も使われる。 {E: as if to do…; as if one did…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotom 2
コトㇺ 【kotom】 ②(〜の)様子. エㇰコトㇺ=来た様子.アㇻパ コトㇺ=行った様子.モコㇿ コトㇺ=眠った様子. (出典:萱野、方言:沙流)
kotomka
コトㇺカ 【ko-tom-ka】 似合うようにする,飾る,美しくする.▷コ=それに対して トㇺ=光る カ=させる (出典:萱野、方言:沙流)
kotomno
コトㇺノ 【接助】[kotom-no …する/したように/で・(副詞形成)] …する/したように/で。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotomno
コトㇺノ 【kotomno】 ~らしいよ,そうらしいよ. アラパ コトㇺノ フマㇱアワ=行ったらしい音がしたよ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kotor
コトㇿ 【kotor】 面. フㇽコトㇿ=坂の面.カントコトㇿ=空の面=表面.ニコトㇿ=ニコトロホ=上顎の内側. (出典:萱野、方言:沙流)
kotor 1
コトㇿ 【名】[概](所は kotoro(ho) コトロ(ホ)) 面、 こちら側の面、 表面。 pira kotor ピラ コトㇿ 崖面。 niskotor ニㇱコトㇿ 空(の下から見える面)。 cisekotor チセコトㇿ 家の天井(天井だけ、 壁は入らない)。(S) {E: the surface; the face; a side.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotor 2
コトㇿ 【間投】(歌のはやしの一部。) hes kotor ヘㇱ コトㇿ (おどり歌のはやし。 鳥のはばたきを模した擬音語だという。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotor(-o)
コトㇿ §755.むね(胸)(12)胸板 kotor(-o)〔ko-tór コとㇿ〕[kot(平坦な場所)+or(ところ)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
kotoro(ho)
コトロ(ホ) 【名】[所](概は kotor コトㇿ)…の面/こちら側の面/表面。 {E: the surface, face, side of…} (出典:田村、方言:沙流)
kotorusmun
コトルㇱムン §427 クジャクシダ (2) kotorusmun (ko-tó-rus-mun)「コとルㇱムン」[kotor(山腹)us(に群生している)mun(草)] 葉 ⦅足寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
kotorusni
コトルㇱニ 【kotor-us-ni】 アブラホウ,コシアブラ〔植〕.▷コトㇿ=斜面 ウン=生える ニ=木 (出典:萱野、方言:沙流)
kotorusni
コトルㇱニ §121 コシアブラ (1) kotorusni (to-tó-rus-ni)「コとルㇱニ」[kotor(斜面)us(に多くある)ni(木)] 茎をいう ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tosi
コトシ 【名】[< 日本語][ko-tósi 粉・ふるい] 粉をふるうふるい(「こなとおし」)。 {E: a sieve.} (出典:田村、方言:沙流)
kotosi
コトシ 【ko-tosi】 (粉をふるう)ふるい,粉とおし. (出典:萱野、方言:沙流)
kotoyse
コトイセ 【他動】…に(たくさんの虫/大勢の人が)たかる、 …のところに(ものほしさに)集まる。 mus kotoyse ムㇱ コトイセ ハエがたかる。 {E: for many people, insects to gather, swarm around…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotoyse
コトイセ 【kotoyse】 集まる,群がる. アイヌ コトイセ=人が集まる. (出典:萱野、方言:沙流)
koyantone
コヤントネ 【他動】[ko-yantone …に・同宿させてもらう] …のところに厄介になる(同宿させてもらう)。 {E: to let someone stay at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koysitoma
コイシトマ 【他動】[ko-i-sitoma …に対して・ものを・恐れる] …を恐ろしく思う。 {E: to feel terrible, fearful about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuhtoko(-an)
クㇷトコ §004.仰向けに寝る(2)kuhtoko(-an)〔kúh-to-koくっトコ〕[<kuttoko]⦅S.タライカを除く⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kunne otop(-i)
クンネ オトㇷ゚ §217.髪の種類(8)くろかみ(黒髪) kunne otop(-i)〔kún-ne-o-top くンネオトㇷ゚〕[黒い・髪]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kunneotop
クンネオトㇷ゚ 【kunne-otop】 黒髪. (出典:萱野、方言:沙流)
kuromatota
クロマトタ 【kuromatota】 暗い夜に,真っ暗い夜. クロマトタ イキコロカイキ=暗い夜ではあったけれど[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kurototkeimok
クロトッケイモㇰ §212 ミミズ (6) kurototke-imok (ku-ro-tot-ke-i-mok)「クロトッケイモㇰ」 ⦅旭川⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kutcaktonin
クッチャㇰトゥニン §212 ミミズ (19) kutcak-tonin (kut-čak-to-nin)「クッチャㇰトゥニン」[帯ナキ] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kutomaraurep
クトマラウレㇷ゚ §144 カラスアゲハ;ミヤマカラスアゲハ(成) (2) kutomaraurep(ku-to-ma-ra-u-rep)「クトマラウレㇷ゚」⦅雪裡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kutosintoko
クトシントコ 【kut-o-sintoko】 たがつきシントコ:漆器. ワッカ コマレ(ク・オマレ) ワ ピㇼカ クナㇰ ク・ラム クス サカエ コマレ アクス クトシントコ オイクㇱ=水を入れてみて,いいと思ったので酒を醸す粥を入れたら,たがつきの行器が漏る.図[クトシントコ] (出典:萱野、方言:沙流)
kutourikka
クトウリッカ §278 あざらし (42) kuto-urikka (ku-tó-u-rik-ka)「クとウリッカ」 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kuttoko
クットコ 【kuttoko】 反対にする,裏表になる,仰向けになる. サラㇰカムイ ネ オカ ヤッカ メノコ アナㇰネ クットコ ノ アン オッカヨ アナㇰネ ウㇷ゚シ ノ アン ペ ネ=水死した者は女は仰向けになっているし男はうつ伏せになっているものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
kuttoko(-an)
クットコ §004.仰向けに寝る(1)kuttoko(-an)〔kút-to-koくっトコ〕[kut(のどを)+toko(つきだす)]⦅H.一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kuttokohokus
クットコホクㇱ 【kuttoko-hokus】 仰向けに倒れる.▷クットコ=反対に ホクㇱ=倒れる (出典:萱野、方言:沙流)
kuttokono
クットコノ 【副】[kut-toko-no のど・を突き出す・(副詞形成)](?) 仰向けに。 kuttokono hotke クットコノ ホッケ 仰向けに寝る。(W) ☆対語 upsino ウㇷ゚シノ うつぶせに。 {E: face up.} (出典:田村、方言:沙流)
kuttokono
クットコノ 【kuttoko-no】 仰向けに,逆に. オッカイポ コンル カ タ オシッテス ワ クットコノ ハチㇼ ア・エミナ=若者が氷の上でツルッと滑って仰向けに転んで笑われた. (出典:萱野、方言:沙流)
kuttokonohotke(-an)
クットコノホッケ §566.ねる(寝る)(6)仰臥する kuttokono-hotke(-an)〔kút-to-ko-no|hót-ke くットコノ・ホッケ〕[kuttoko-no(仰向けに、kut-toko-no「のどを・つきだし・て」)+hotke(寝る)]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kuttokore
クットコレ 【kuttoko-re】 反対にさせる. ウェンカムイ カ カムイ ネ ア・イェ.ラム ア・クットコレ コㇿ イピㇼカレ カ キ ㇷ゚ ネ=悪い神も神という,その思いを反対にすると人間を守ることもあるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
kuttom
クットㇺ 【名】[概](所は kuttomo(ho) クットモ(ホ))[kut-tom のど・の中(?)] ①のど。 ②「浪花節のようにうなる声」(低い声をふるわせるようにうなるようにして歌う声、 男性の歌い方の一つ)。 ☞kuttomsinotca クットㇺシノッチャ ☆参考 一般に「のど」は rekut レクッ。 {E: ①the throat. ②…} (出典:田村、方言:沙流)
kuttom
クットㇺ 【kuttom】 喉(声の出る所としての). (出典:萱野、方言:沙流)
kuttom
クットㇺ 【kuttom】 喉の奥から絞り出すような声を出す:浪曲師が出すような声. ウパレㇰテ エカシ エアㇻキンネ ラウンクットㇺ エアㇱカイ ペ ネ ア ワ=ウパレㇰテおじいさんは,喉の奥から声を出すのがとても上手な人であった. (出典:萱野、方言:沙流)
kuttom(-o)
クットㇺ §571.のど(咽喉)(7)のど kuttom(-o)〔kút-tom くットㇺ〕[kut(のど)+tom(中)]⦅ホロべツ、チカブミ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kuttom(-o)sat
クットㇺサッ §574.のどがかわく;渇する(3)kuttom(-o)sat〔kút-tom|sát くットㇺ・さッ〕[のど・乾く]⦅ホロベツ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kuttom(-o)sattek
クットㇺサッテㇰ §574.のどがかわく;渇する(4)kuttom(-o)sattek〔kút-tom|sát-tek くットㇺ・さッテㇰ〕[のど・ちょっと乾く]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kuttomo(ho)
クットモ(ホ) 【名】[所](概は kuttom クットㇺ) ①のど。 kuttomo oun クットモ オウン のどにつまる(=rekuci oun レクチ オウン)。 kuttomo sat/satsat クットモ サッ/サッサッ のどがかわいた(rekuci sat/satsat レクチ サッ/サッサッ)。 ②「浪花節のようにうなる声」(低い声でうなるように歌う声、 男性の歌い方の一つ)。 kuttomo pirka クットモ ピㇼカ のどがいい(男性の歌い方として、 うなるのが上手である)。(S) {E: ①the throat. ②…} (出典:田村、方言:沙流)
kuttomsinotca
クットㇺシノッチャ 【名】[kuttom-sinotca のど・歌](男性の歌い方の一つとして)「浪花節みたいな声を出してうなること」(=低い声をふるわせて、 うなるような声で歌うこと)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
kuttomtokse
クットㇺトㇰセ §573.のどぼとけ(喉仏);喉頭結節(4)kuttom-tokse〔kút-tom-tok-se くットㇺトㇰセ〕[のど・凸出した]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kuttotta
クットッタ 【名】[kut-totta のど・大袋][動物](鳥の)胃袋。 cikap kuttotta チカㇷ゚ クットッタ 鳥の胃袋。 ☞totta トッタ {E: the stomach (of a bird.).} (出典:田村、方言:沙流)
kutuntonin
クトゥントニン §212 ミミズ (18) kut-un-tonin (kút-un-to-nin)「くトゥントニン」 ⦅幌別⦆タマクラミミズ (出典:知里動物編、方言:)
kuytoh
クイトㇹ §347 ガン(雁);マガン (2) kuytoh (kúy-toh)「くイトㇹ」 ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kuytok
クイトㇰ §347 ガン(雁);マガン (3) kuytok (kúytok)「くイトㇰ」 ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kuytop
クイトㇷ゚ 【名】[動物]ガン(雁)。 kuytop say クイトㇷ゚ サイ 雁の列。 kuytop kamuy hopunpa siri apkas siri a=koykar sinot hararki sekor a=ye クイトㇷ゚ カムイ ホプンパ シリ アㇷ゚カㇱ シリ アコイカㇻ シノッ ハラㇻキ セコライェ 雁の神が飛んで歩く様子を模した遊び(踊り)をハララキと言う。(S独話)〔知分類 p.203 ガン;マガン〕 {E: a wild goose.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuytop
クイトㇷ゚ 【kuytop】 ガン〔鳥〕. (出典:萱野、方言:沙流)
kuytop
クイトㇷ゚ §347 ガン(雁);マガン (1) kuytop (kúy-top)「くイトㇷ゚」 ⦅近文、美幌、屈斜路、静内、浦河、穂別、幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kuytopkina
クイトㇷ゚キナ §190 クサフジ (2) kuytop-kina (kúy-top-ki-na)「くイトㇷ゚キナ」[雁・草] 茎葉 ⦅様似⦆⦅A沙流・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
kuytopkina
クイトㇷ゚キナ §344 エゾカンゾウ (3) kuytop-kina (kuy-top-ki-na)「くイトㇷ゚・キナ」[雁・草] 葉 ⦅A上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
kuytopkina
クイトㇷ゚キナ §380 ウキヤガラ (2) kuytop-kina (kúy-top-ki-na)「くイトㇷ゚キナ」[雁・草] 稈 ⦅千歳ネシコシ⦆ (出典:知里植物編、方言:)
makunoksut tokse
マクノㇰスッ トㇰセ §056.頭の後部;後頭部(10)後頭部隆起[している] makun-oksut tokse〔ma-kú-nok-sut|tók-se マくノㇰスッ・とㇰセ〕[makun-oksut(後頭部)、tokse(凸出している)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mametosi
マメトシ 【名】[mame-tosi 豆・通し[< 日本語]] 豆の小さいのを通して大きいのを残すふるい。(S) ☆参考 粉をふるうふるいは k葉osi コトシ。 {E: a sieve to separate larger beans from smaller ones.} (出典:田村、方言:沙流)
marapto
マラㇷ゚ト §052.あたま(頭)(14)クマの死体の頭部 marapto〔ma-ráp-to マらㇷ゚ト〕[<Jap. まらびと]⦅イブリ、ヒダカ西部⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
marapto 1
マラㇷ゚ト 【marapto】 ①宴,饗宴,祝宴. イペ マラㇷ゚ト=食の宴.イク マラㇷ゚ト=飲みの宴. (出典:萱野、方言:沙流)
marapto 2
マラㇷ゚ト 【marapto】 ②熊の頭. (出典:萱野、方言:沙流)
maraptoewak
マラㇷ゚トエワㇰ §799.ものもらい(麦粒腫)(4)marapto-ewak〔ma-ráp-to-e-wak マらㇷ゚トエワㇰ〕[marapto(御馳走)+ewak(そこに住む)]⦅サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
maraptoiwak
マラㇷ゚トイワㇰ §799.ものもらい(麦粒腫)(1)marapto-iwak〔ma-ráp-to-i-wak マらㇷ゚ト・イワㇰ〕[marapto(宴会)+iwak(帰る)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
maraptotuki
マラㇷ゚トトゥキ 【marapto-tuki】 熊神杯:漆器. 図[マラㇷ゚トトゥキ] (出典:萱野、方言:沙流)
maratto
マラット 【名】[< 日本語 まらひと《客賓》] ①殺した熊の頭。 ②酒宴、 (酒宴の)ごちそう、 供物。 maratto an マラット アン 酒宴が催される、 祭り/熊送りが行われる。 {E: ①the head of a bear. ②a feast; a banquet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
maratto
マラット §052.あたま(頭)(15)クマの死体の頭部 maratto〔ma-rát-to マらット〕⦅フシコ、ハルトリ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
maratto kam
マラット カㇺ §314.こうきん(咬筋)(2)クマの頭骨の肉[咬筋その他] maratto kam〔ma-rát-to-kam マらットカㇺ〕[maratto(<marapto クマの頭骨)+kam(肉)]⦅フシコ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
marattoan
マラットアン (=maratto an マラット アン) ☞maratto マラット ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
marattoiwak
マラットイワㇰ §799.ものもらい(麦粒腫)(2)maratto-iwak〔ma-rát-to-i-wak マらット・イワㇰ〕[<marapto-iwak]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
marattokor
マラットコㇿ 【自動】[maratto-kor 酒宴・を持つ] 酒宴を催す。 {E: to hold a feast, banquet; bear festival.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Marattosapa
マラットサパ 【名】[< marattosapa 1](星座名)(天の川の西側にある男の星座。 三つの星がちょうど熊の頭の二つの目と鼻のように三角形に並んでいる。 東側にある iyutani イユタニ はこれの妻。) (S) ☞iyutani イユタニ (出典:田村、方言:沙流)
marattosapa
マラットサパ 【名】[maratto-sapa 殺した熊の頭・頭]殺した熊の頭。 {E: a sign of the horoscope.} (出典:田村、方言:沙流)
marattosapa
マラットサパ §052.あたま(頭)(17)maratto-sapa〔ma-rát-to-sa-pa マらットサパ〕[<marapto-sapa]クマ祭の際にイナウ(幣)で飾りつけたクマの頭⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mareptorar
マレㇷ゚トラㇻ 【marep-torar】 銛を台木に縛りつける皮紐. (出典:萱野、方言:沙流)
matnetopenni
マッネトペンニ §151 オガラバナ (4) matne-topenni (mát-ne-to-pen-ni)「まッネトペンニ」[matne(女の)topen-ni(乳の木)] 茎 ⦅美幌⦆ (出典:知里植物編、方言:)
Matomay
マトマイ 【名】[地名] 歯舞(はぼまい)。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
mawatorine
マワトリネ 【mawa tori ne】 滑空する鳥のように,飛ぶ鳥と同じに[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
mayrototke
マイロトッケ 【may-rototke】 痒い. (出典:萱野、方言:沙流)
mehuntokiki
メフントキキ 【自動】片ひざを立ててその上にあごをのせて座る。 {E: to sit resting one's chin on one raised knee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mehuntokiki
メフントキキ 【mehun tokiki】 首をうなだれている,あぐらを組んでうなだれている. ネㇷ゚ ワ アン ペ エラナㇰ ワ ネ ヤ オトゥ スイ レ スイ タンネヘサㇻパレ メフントキキ ワ アン=何を気にしてか2回3回ため息をついて首をうなだれている. (出典:萱野、方言:沙流)
menayhetokohse
メナイヘトコㇹセ §462.せむし;くる病(4)menayhe-tokohse〔me-náǐ-he-to-koh-se メなイへ・トコㇹセ〕[その背が・凸出している]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
metocipe
メトチペ 【metocipe】 マスノスケ〔魚〕. (出典:萱野、方言:沙流)
metoskamuy
メトㇱカムイ §277 くま (10) metos-kamuy (me-tós-ka-muy)「メとㇱカムイ」[<metot-us-kamuy] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
metot
メトッ 【metot】 奥山. (出典:萱野、方言:沙流)
metoteyami
メトッエヤミ §301 ホシガラス (1) metot-eyami (me-tót-e-ya-mi)「メとッエヤミ」[metot(山奥)eyami(カケス)] ⦅美幌、近文、幌別⦆(神77, B,近(イイノヲ云フ)北文IV, 68) (出典:知里動物編、方言:)
metotkamuy
メトッカムイ §277 くま (11) metot-kamuy (me-tót-ka-muy)「メとッカムイ」 ⦅春採⦆ (出典:知里動物編、方言:)
metotsoka
メトッソカ 【名】[metot-so-ka 山中・平らな広がりのある場所・の上] 山のずっと奥の地。 {E: an area deep in the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
metotuskamuy
メトトゥㇱカムイ 【metot-us-kamuy】 熊神,奥山の神.▷メトッ=奥山 ウㇱ=いる カムイ=神 (出典:萱野、方言:沙流)
metotuskamuy
メトトゥㇱカムイ §277 くま (9) metotus-kamuy (me-tó-tus-ka-muy)「メとトゥㇱカムイ」[‘山の奥にいる神’<metot(奥山)us(におられる)kamuy(神)] ⦅北海道⦆ (出典:知里動物編、方言:)
mínakotom
ミナコトㇺ 【自動】[mina-ko-tom 笑う・と共に・光る] 笑うときれいである、 笑顔が美しい。 mínakotom ruwe! ミナコトㇺ ルウェ! 笑い方が美しいねえ。(W) ☆対語 mínakohayta ミナコハイタ {E: to laugh, smile beautifully.} (出典:田村、方言:沙流)
mokociton
モコチトン §282 トガリネズミ類、もぐら (4) mokociton (mo-kó-či-ton)「モこチトン」 ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
Mokoto
モコト 【名】[日本語][地名]藻琴川。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mokotounsey
モコトウンセイ §218 カワシンジュガイ (20) mokoto-un-sey (mo-ko-to-un-sey)「モコトウンセイ」 ⦅美幌⦆カワシンジュガイ(カラスガイの類) (出典:知里動物編、方言:)
Mokotoyama
モコトヤマ 【名】[日本語][地名]藻琴山。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mompehetokotasumpe
モンペヘトコタスンペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(30)ひょう疽 mompeh-etoko-tasumpe〔móm-peh-e-to-ko-ta-sum-pe もンペㇸ・エトコ・タスンペ〕[指・の先〔の〕・痛む腫物]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
moto
モト 【名】[概/所] [< 日本語] もと、 起源、 素性、 原因。 {E: source; origin.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
moto-orke
モト オㇿケ 【名】[所](orke オㇿケ の概は or オㇿ だが、 moto or モト オㇿ は出てこない。)[起源・の所](…の)もと/起源となる所、 起源、 素性、 先祖。 etoko wano Aynu mosir ta okay pe ka a=moto-orke népa ka somo ki korka エトコ ワノ アイヌ モシッタ オカイ ペ カ アモトオㇿケ ネパ カ ソモ キ コㇿカ 私たちの先祖は昔からアイヌモシリ(北海道)に住んでいたわけではないけれども。(S言い伝え) tu moto-orke hunara kor as wa an トゥ モトオㇿケ フナラ コㇿ アㇱ ワ アン 彼は(そいつの)素性をいろいろと探りながら立っていた。(W民話) {E: place of origin (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
moto/moto(ho) 1
モト/モト(ホ) 【moto/moto(ho)】 ①氏素姓.根元. (出典:萱野、方言:沙流)
moto/moto(ho) 2
モト/モト(ホ) 【moto/moto(ho)】 ②由来. (出典:萱野、方言:沙流)
motoci/motocihi
モトチ/モトチヒ 【motoci/motocihi】 芯,サケの背骨など. *チェㇷ゚モトチ(サケの背骨),キミモトッ(キミモトチヒ)(とうもろこしの芯).この言葉は大きい物には使わない.人間とか熊,鹿の背骨はイッケゥポネと言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
motoho
モトホ 【名】[所](概は moto モト)…のもと、 …の起源、 …の素性、 …の原因。 siyeye utar oka kor motoho ye シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 病気の人々がいると(彼は)その原因を言い当てる。(NK民話) {E: the source, origin of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
motokor
モトコㇿ 【自動】[moto-kor もと・を持つ] 起源をもつ、 起源/素性は…である。 uneno motokor pe a=nepa ウネノ モトコㇿ ペ アネパ 私たちは同じ起源をもつ(先祖は一つである)。(S言い伝え) {E: to be the original; source.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
motokorpa
モトコㇿパ 【自動】[複](motokor モトコㇿ は単複区別なし) (二人以上が皆)起源をもつ、 起源は…である。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
motonkor
モトンコㇿ §341 クマタカ (3) motonkor (mo-tón-kor)「モとンコㇿ」[<motontori-kor(もとどり・もつ)の中略形] ⦅屈斜路⦆クマタカの老鳥(ぽンチカはSpizaetus nipalensis orientalis TEMMINCK & SCHLEGEL.) (出典:知里動物編、方言:)
motontori
モトントリ 【motontori】 (鶏やキジの)とさか. (出典:萱野、方言:沙流)
motontori
モトントリ §218.かみかたち(髪容)(4)小児時代の整容で、頭頂部に剃り残す髪毛 motontori〔mo-tón-to-ri モとントリ〕[<日本語'もとどり']⦅ヒダカ東、キタミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
motot(c-i)
モトッ §458.せぼね(背骨);脊椎骨;背柱(8)魚の背骨 motot(c-i)〔mo-tót モとッ〕[<mot-ot(motの反復形、motは椎骨を指し、mot-otはその集合または連鎖を表す)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mototkina
モトッキナ §134 スミレ (3) motot-kina (mo-tót-ki-na)「モとッキナ」[背骨・草] 茎葉 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
mototkiri(-hi)
モトッキリ §450.せきずい(脊髄)(3)魚の脊髄 motot-kiri(-hi)〔mo-tót-ki-ri モとッ・キリ〕[魚の背骨・の髄]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
motoutari
モトウタリ 【名】[所](概 motoutar モトウタㇻ の用例はない。)[moto-utar-i 起源・人々・(所属語尾)] …のもと/起源となる人々。 {E: the original people of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mottoy(-e)
モットイ §458.せぼね(背骨);脊椎骨;背柱(9)鮭の背骨 mottoy(-e)〔mót-toǐ もットイ〕[mot(椎骨)+toy(集合)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mottoy(-e)
モットイ §458.せぼね(背骨);脊椎骨;背柱(10)鮭の背骨 mottoy(-e)〔mót-toǐ もットイ〕[mot(椎骨)+toy(集合)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
muntope
ムントペ 【名】[mun-tope 草・乳汁][植物] 草の茎から出る乳色の汁。 ☆参考 無色透明の汁は munpe ムンペ。 {E: the milky sap from grass stems.} (出典:田村、方言:沙流)
nanetohkoro(-an)
ナネトㇹコロ §177.顔が美しい;器量よし[である];美貌[である](6)美貌である nanetoh-koro(-an)〔na-né-toh-ko-ro ナねトㇹコロ〕⦅S. タライカを除く⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nanetohkoroke
ナネトㇹコロケ §167.かお(顔)(3)nanetohkoroke〔na-né-toh-ko-ro-ke ナねトㇹコロケ〕[nan(顔)+etoh(<etok 先)+oroke(のところ)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.21】 (出典:知里人間編I、方言:)
nanetok(-o)
ナネトㇰ §177.顔が美しい;器量よし[である];美貌[である](3)美貌 nanetok(-o)〔na-né-tok ナねトㇰ〕[顔の先]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nanetokkor
ナネトッコㇿ §177.顔が美しい;器量よし[である];美貌[である](5)美貌である nanetok-kor〔na-né-tok-kor ナねトッコㇿ〕[美貌・もつ]⦅H. 一般、 S. タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nayetok
ナイェトㇰ 【名】[概](所は nayetoko(ho) ナイェトコ(ホ))[nay-etok 沢・の先端] 沢の水源、 沢のいちばん奥。 {E: the source of a stream, swamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nayetok
ナイェトㇰ 【nay-etok】 沢の源. (出典:萱野、方言:沙流)
nayetoko(ho)
ナイェトコ(ホ) 【名】[所](概は nayetok ナイェトㇰ)(その)沢の水源、 その沢のいちばん奥。 {E: the source of a stream, swamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ne kotom/kotom
ネコトㇺ/コトㇺ 【ne kotom】 ~らしい様子,目で見たわけではないがあの人らしい. タアンイキアナㇰネ ネアクㇽ ネコトㇺノクラム=この仕業はあの人らしいと私は思うよ. アㇻパコトㇺ=行ったらしい. エㇰコトㇺ=来るらしい. モコンルスイコトㇺ=眠たいらしい[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
neetoho
ネエトホ 【ne e-toho】 その日. タント ニペㇱ ク・ケㇷ゚ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) ネエトホ ウォㇿ ア・オ コㇿ ピㇼカノ オン ペ ネ クス タネ シシㇼクンネ コㇿカ トオㇿ パㇰノ カㇻパ(ク・アㇻパ) ワ ケㇰ=今日シナ皮を刹いで来た,その日に水に漬けるとよく発酵するものだから,もう薄暗くなったけれど沼まで行って来る. (出典:萱野、方言:沙流)
netopa
ネトパ 【名】[概](所は netopake(he) ネトパケ(ヘ) ①体、 体全体。 ②頭と手足以外の胸・腹・背・腰の部分(=tumam トゥマㇺ)。 amip netopa アミㇷ゚ ネトパ 着物の身頃(みごろ)。(W) {E: ①the body. ②the trunk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
netopa
ネトパ §224.からだ(体);躯幹(1)身体;躯幹 netopa〔ne-tó-pa ネとパ〕⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
netopa/netopa(ke)
ネトパ/ネトパ(ケ) 【netopa/netopa(ke)】 体,身体. (出典:萱野、方言:沙流)
netopake
ネトパケ §224.からだ(体);躯幹(2)身体 netopake〔ne-tó-pa-ke ネとパケ〕[netopa(↑)+ke(所)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
netopake pase
ネトパケ パセ §483.だるい;かったるい;ものうい;倦怠感を覚える(5)体がだるい netopake pase〔ne-tó-pa-ke-pa-se ネとパけ・パセ〕[体・重い]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
netopake(he)
ネトパケ(ヘ) 【名】[所](概は netopa ネトパ)…の体。 {E: the body of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
netopakerasi
ネトパケラシ §172 コロモジラミ (6) netopake-rasi(ne-tó-pa-ke-ra-si)「ネとパケラシ」⦅S鵜城⦆ (出典:知里動物編、方言:)
níkotor
ニコトㇿ 【名】[概](所は nikotoro(ho) ニコトロ(ホ))[ni-kotor 歯・面/天井] 上あご、 口蓋。 {E: the upper jaw; the palate.} (出典:田村、方言:沙流)
nikotor(-o)
ニコトㇿ §316.こうこうがい(硬口蓋)(1)ni-kotor(-o)〔ní-ko-tor にコトㇿ〕[ni(歯)+kotor(面)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nikotor/nikotoro(ho)
ニコトㇿ/ニコトロ(ホ) 【ni-kotor/-kotoro(ho)】 口蓋,歯茎. ハイーイ セセㇰ ルㇽ ク・ニ アクス ク・ニコトロホ チ ワ ネ ノイネ カㇷ゚ソㇱケ ワ ネㇷ゚カ ケ(ク・エ) カ エアイカㇷ゚=あーあ熱い汁を飲んで私の口蓋火傷したらしく,皮がはがれて何も食べることができない. (出典:萱野、方言:沙流)
níkotoro
ニコトロ 【名】[所](概は nikotor ニコトㇿ)…の上あご、 口蓋。 {E: the upper jaw; the palate of…} (出典:田村、方言:沙流)
ninkarisito
ニンカリシト 【ninkari-sito】 耳輪の形をした団子. イヨマンテ オッタ(オㇿ タ) ニンカリシト ア・コイプニ クㇽ アナㇰネ サケイユㇱクㇽ ウレハル トゥラノ ア・コイプニ ㇷ゚ ネ ワ=熊送りの時に耳輪の形をした団子を貰える人は祭司の方で,熊の足の裏の肉とともに丁寧にお渡しするものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
ninkew-utomusi
ニンケウウトムシ 【名】[ninkew-u-tom-us-i 肋骨・互い・のぶつかる正面・につく・所] 胸骨、 肋骨を連結する部分。 {E: the sternum.} (出典:田村、方言:沙流)
ninkotoro
ニンコトロ §316.こうこうがい(硬口蓋)(2)nin-kotoro〔níŋ-ko-to-ro にンコトロ〕[<ni-kotor↑>⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
niskotor
ニㇱコトㇿ 【名】[nis-kotor 空・面] 空、 下から見えている空。 ☆参考 文脈や状況によって nisor ニソㇿ、 kanto-kotor カントコトㇿ などとも言う。 ☆参考 kanto カント 天。 {E: the sky.} (出典:田村、方言:沙流)
nitatorumpe
ニタトルンペ §426 マムシ  蛇神(5) nitatorumpe (ni-tá-to-run-pe)「ニたトルンペ」[<nitat-or-un-pe(湿地・内・にいる・者) ⦅幌別⦆【雅】湿地の魔神、竜蛇、蛇体の魔神(アイヌ神謡集, pp. 60-67) (出典:知里動物編、方言:)
nitatorunnitnekamuy
ニタトルンニッネカムイ §426 マムシ  蛇神(4) nitatorun-nitnekamuy (ni-tá-to-run-nit-ne-ka-muy)「ニたトルンニッネカムイ」[<nitat-or-un-nitne-kamuy(湿原・内・にいる・悪い・神) ⦅幌別⦆【雅】湿地の魔神、竜蛇、蛇体の魔神(アイヌ神謡集, p. 66) (出典:知里動物編、方言:)
nitattopeni
ニタットペニ §149 エゾイタヤ ミヤベイタヤ (1) nitat-topeni (ni-tát-to-pe-ni)「ニたットペニ」[nitat(湿地)topeni(乳の木)、“湿地に生ずる乳の木”の義] 茎 ⦅美幌、穂別⦆⦅A沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
nitohkari(-an)
ニトㇹカリ §795.めまい(眩暈)[する](4)nitohkari(-an)〔ni-tóh-ka-ri ニとㇹカリ〕[<nutohkari]⦅マオカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nitohtokicikah
ニートㇹトキチカㇵ §329 クマゲラ (5) nitohtoki-cikah (ni-toh-to-ki-či-kah)「ニートㇹトキ・チカㇵ」[<ni-toktoki-cikap(木を・トントンつ啄く・鳥)] ⦅富内、多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
nitokkari
ニトッカリ §795.めまい(眩暈)[する](3)nitokkari〔ni-tók-ka-ri ニとッカリ〕[<nu-tok-kari(↑)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nitoktoki
ニトㇰトキ §329 クマゲラ (4) nitoktoki (ní-tok-to-ki)「にトㇰトキ」[<ni(木を)toktoki(トントンつつく)] ⦅屈斜路⦆[=ciptacikap] (出典:知里動物編、方言:)
nitomosma
ニトモㇱマ 【ni-tom-osma】 木にぶつかる. アㇻパ アㇻパ ニトモㇱマ=行き先行き先で木にぶつかる(落ち着きのない人間は行方が定まらず目を閉じて林の中を歩いているかのようにそこらここらで物にぶつかり木に突き当たるような者だという悪口.自分自身をあざける時にも使う). (出典:萱野、方言:沙流)
tomtom
ニトㇺトㇺ 【名】[ni-tomtom 木・(擬態の重複であろう)][植物] 木の皮と実との間についている針のようなもの。 〔知分類 p.248 エブリコ〕 {E: the stem (connecting the fruit to the branch ).} (出典:田村、方言:沙流)
nitomtom
ニトㇺトㇺ §447 エブリコ (4) ni-tomtom (ní-tomtom)「にトㇺトㇺ」[木(の)・こぶこぶ] ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tope
ニトペ 【名】[ni-tópe 木・乳汁][植物] 木の枝や幹から出る汁。 ☆参考 muntope ムントペ 草の汁。 ☆参考 nípe ニペ は木の露。 {E: the sap from the trunk or branches of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
nitope
ニトペ 【ni-tope】 木の乳汁.▷ニ=木 トペ=乳汁 ニトペ アナㇰネ パイカㇻ ナ ウパㇱアン ウカ カ アン ラポㇰ タ イヨッタ ア・ウㇰ エアㇱカイ ペ ネ=木の乳汁は春にまた残雪のある堅雪になった頃が一番採取できるものだ.*イタヤカエデという木の樹液.大変甘い. (出典:萱野、方言:沙流)
nitope
ニトペ §224 ノリウツギ (7) ni-tope (ní-to-pe)「にトペ」[木の・乳汁] 内皮のどろどろ ⦅天塩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
nitotke
ニトッケ 【自動】[nit-otke 棒/とげ(が)・…を突く] とげがささる(ヨシやカヤやハギの切株等がささることを言う)。 ku=teke nitotke na etaye wa en=kore クテケ ニトッケ ナ エタイェ ワ エンコレ 私の手にとげがささったから抜いてちょうだい。(S) e=hacir wa e=teke nitotke ruwe? エハチㇼ ワ エテケ ニトッケ ルウェ? (あなた)転んで手にとげがささったのかい? (S) ☆参考 主語はとげのささった体の部分、 手など。 {E: to be pricked by a thorn.} (出典:田村、方言:沙流)
nitotke
ニトッケ §544.とげ(刺)(4)とげがささる nit-otke〔ni-tót-ke にトッケ〕[nit(とげ)+otke(突く)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nittom
ニットㇺ 【nittom】 すきも. ホサリ ニットㇺ ヘキル ニットㇺ ア・エアイカㇷ゚テ=私の方へ向くすきも体を向けるすきも,私はそれをさせない[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
niwatori
ニワトリ 【名】[日本語][動物] ニワトリ。 {E: a chicken.} (出典:田村、方言:沙流)
niwatori-cikap
ニワトリチカㇷ゚ 【名】[niwatori-cikap [日本語]ニワトリ・鳥][動物] ニワトリ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
niyatori
ニヤトリ §374 ニワトリ (1) niyatori (ni-yá-to-ri)「ニやトリ」[<日本語] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
nociw'okanto
ノチウオカント 【nociw-o-kanto】 星の空.▷ノチュー=星 オ=にある カント=空 (出典:萱野、方言:沙流)
nociwokanto
ノチウォカント 【名】[nociw-o-kanto 星・がそこにある・天] 空の中間層(星のあるところ)。 ☞kanto カント {E: the middle level of the sky.} (出典:田村、方言:沙流)
Nomipiroma pontono
ノミピロマ ポントノ 【名】[nomi-pir-oma pon-tono のみ(工具の一つ)・傷・に入る・小さい・殿][固有名](民話の中で)一寸法師。(S) {E: a midget; a dwarf.} (出典:田村、方言:沙流)
nonno-netopa
ノンノネトパ 【名】[nonno-netopa 花・体] 花の茎。 {E: the stem of a flower.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nonnoo-tokkuri
ノンノオトックリ 【名】[nonno-o-tokkuri 花・(そこ)に入る・びん] 花びん。(W) (出典:田村、方言:沙流)
noto
ノト 【名】なぎ(凪)。 noto an ノト アン ないでいる。 ☆参考 昼間のなぎは tónonnoto トノンノト、 しける前日のなぎは tópiror/tópirpok トピロㇿ/トピㇼポㇰ、 しけ(嵐)は ruyanpe ルヤンペ。 {E: calm conditions (eg no wind).} (出典:田村、方言:沙流)
noto
ノト 【noto】 凪. (出典:萱野、方言:沙流)
noto an
ノト アン 【noto an】 凪:凪いでいる. (出典:萱野、方言:沙流)
notomare
ノトマレ 【他動】[not-oware あご・を…に置く。](次のような文脈で)…にあごをのせている。 cinoye kuwa/kuwa tuykasi/notomare チノイェ クワ/クワ トゥイカシ/ノトマレ [雅]ねじれた杖の上にあごをのせている。(Sユーカラ) kuwa kurka/notomare wa クワ クㇽカ/ノトマレ [雅]杖の上にあごをのせて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
notomare
ノトマレ 【not-omare】 顎をのせる:ユカㇻにある刀の鍔の描写.雌竜と雄竜が顎と顎を重ねている[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
notomare(a-an-)
ノトマレ §030.あご杖をつくnot-omare(a-;an-)〔no-tó-ma-reノとマレ〕[not(あご〔を〕)+oma-re(そこに在ら・しめる)]⦅胆振、ヒダカ西部、シラウラ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
notonoho
ノトノホ 【no-tonoho】 本当の首領. エ・ノトノホ ホㇿケウカムイ エウン エ・アㇻパ=あなたの本当の首領,狼の神,そこへ行け.(死んだ犬あるいは殺した犬を神の国へ送る時には,このように言葉の一節に必ずノトノホを入れなければならない). (出典:萱野、方言:沙流)
notonokehe
ノトノケヘ 【no tonokehe】 最も偉い神. エルㇺ ネㇷ゚カ タタ コㇿ コナハ(ク・オナハ) エネ ハワニ エルㇺカムイ ノトノケヘ エルㇺ ノットゥ タ アン ペ ネ ナ.エチ・コヨンヌッパ ナ シコㇿ ハワニ ク・ヌ アㇺキㇼ ペ ネ=ネズミが何か物をかじったら私の父が言ったのは,ネズミの神の最も偉い神は襟裳の岬にいるものだ,お前をそこへ訴えるぞ,と言っていたのを聞いたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
notowen
ノトウェン 【noto wen】 荒海.海が荒れている.▷ノト=凪 ウェン=悪い ヌマン エネ シㇼピㇼカ アㇷ゚ タント アナㇰネ クンネイワノ ノトウェン チュワン オカ ワノ カンナ アトゥイ チポㇰナレ ポㇰナ アトゥイ チカンナレ ペコㇿ=昨日はあんなにいい天気であったのに今日は朝から海が荒れている.昼飯の後からは海の表が海の下へ海の底が海の表になったようなものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
notutontare
ノトゥトンタレ §340.さむけ[がする];悪寒[がする](8)悪寒で歯ががたがたする not-utontare〔no-tú-ton-ta-re ノとゥトンタレ〕[not(あごが)+u(互いの)+tom(胴を)+ta(打た)+re(せる);あごがお互いに打ちあう]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
noyasito
ノヤシト 【名】[noya-sito ヨモギ・だんご餅] ヨモギのだんご、 よもぎ餅。 paykar an kor asinnoya a=kar wa sitoho a=kar wa a=satke wa oka wa sonkaci inomi or ta amam sito a=kopóye wa páse inomito ta a=e kor pátum yupke yakka oripak an yakka a=i=rúkamare wa siyeye=an ka somo ki wa pirka p ne na パイカㇻ アン コㇿ アシンノヤ アカㇻ ワ シトホ アカㇻ ワ アサッケ ワ オカ ワ ソンカチ イノミ オッタ アマㇺ シト アコポイェ ワ パセ イノミト タ アエ コㇿ パトゥㇺ ユㇷ゚ケ ヤッカ オリパㇰ アン ヤッカ アイルカマレ ワ シイェイェアン カ ソモ キ ワ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 春になったら出たての柔らかいヨモギを摘んでそれでだんごをつくって干しておき、 正月に米/ヒエのだんごとまぜて元日に食べれば伝染病がはやっても私たちの村はのがれられて私たちは病気にならなくて、 よいのだから。(S) ☆参考 春、 出たての柔らかいヨモギを摘んで、 ふきんの中に灰を入れてそこに入れると「まっ青に」(=濃い緑に)なる。 それをついてゆでて餅(扁平につくっただんご)にして真ん中に穴をあけて干しておく。 正月にこれを食べると病気にかからないと言う。 {E: a rice cake made with mugwort.} (出典:田村、方言:沙流)
noyasito
ノヤシト 【noya sito】 ヨモギ餅. (出典:萱野、方言:沙流)
nucatoma
ヌチャトマ §064 ジャガタライモ (3) nuca-toma (nu-cá-to-ma)「ヌちャトマ」[nucá(ロシア人)tomá(エゾエンゴサクの塊茎)] 塊茎 ⦅樺太⦆ →補注(17)。 (出典:知里植物編、方言:)
numattomuspe
ヌマットムㇱペ §004.あかご;あかんぼ(43)numattomuspe〔nu-mát-to-muš-pe ヌまットムㇱペ〕[numat(女性の肌衣の胸紐)+tom(の中)+us(にいつもついている)+-pe(者);‘いつも母のふところに抱かれて乳を呑んでいる者']。⦅チカブミ⦆【雅】ちのみご;あかんぼ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
nupotoh
ヌポトㇹ §436 ミズゴケの類 (1) nupotoh (nu-pó-toh)「ヌぽトㇹ」[nup(野)otoh(<otop 髪)] 茎葉 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
nuptomotuye
ヌㇷ゚トモトゥイェ 【自動】[nup-tomotuye 平地・を横切る] 野原を横切る。 {E: to cross a field.} (出典:田村、方言:沙流)
nupuri-suptom
ヌプリ スㇷ゚トㇺ 【名】[山・の中腹] 山の中腹。 {E: the mid-level of a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
nutohkari(-an)
ヌトㇹカリ §795.めまい(眩暈)[する](2)nutohkari(-an)〔nu-tóh-ka-ri ヌとㇹカリ〕[<nu-tok-kari(↑)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nutokkari
ヌトッカリ 【自動】[nu-tok-kari 目・突き出る(?)・を回る/回す]目が回る、 めまいがする。 sikannatki ayne nutokkari シカンナッキ アイネ ヌトッカリ グルグル回って目が回った。(S) ku=nutokkari yaani ku=hacir クヌトッカリ ヤアニ クハチㇼ (S) めまいがして私はもう少しで倒れるところだった。 {E: to feel dizzy.} (出典:田村、方言:沙流)
nutokkari
ヌトッカリ 【nutokkari】 めまい,目がくらむ,目が回る. ク・ヌトッカリ=私はめまいがした. (出典:萱野、方言:沙流)
nutokkari
ヌトッカリ §795.めまい(眩暈)[する](1)nutokkari〔nu-tók-ka-ri ヌとッカリ〕[nu(目)+tok(凸出)+kari(廻す)]⦅ホロべツ、チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nuyto
ヌイト 【名】[< 日本語](着物を縫うのに用いる)縫い糸。 nuyto say ヌイト サイ 糸の輪=切らないままのかせ(輪)になっている糸。 say ne nuyto サイ ネ ヌイト かせ(輪)になっている糸(=nuyto say ヌイト サイ)。 cituye nuyto チトゥイェ ヌイト 端を切った糸。 yayan nuyto ヤヤン ヌイト もめん糸。 saranpe nuyto サランペ ヌイト 絹糸。 ☆参考 ござ等を編む糸は ka カ。 針は kem ケㇺ。 {E: sewing thread.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nuyto
ヌイト 【nuyto】 縫い糸,糸,木綿糸. (出典:萱野、方言:沙流)
nuytokar-íkonpap
ヌイトカㇻイコンパㇷ゚ 【名】[nuyto-kar-íkonpap 糸・をつくる・青虫や毛虫の類の虫] かいこ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
nuytosayep
ヌイトサイェㇷ゚ 【nuyto-saye-p】 糸巻き. 図[ヌイトサイェㇷ゚] (出典:萱野、方言:沙流)
nuytosit
ヌイトシッ 【nuyto-sit】 糸屑. (出典:萱野、方言:沙流)
nuytotu
ヌイトトゥ 【名】[nuyto-tu 糸・糸の一本一本] 糸の一本一本。 sine nuytotu シネ ヌイトトゥ 一本の糸。 nuytotu pakno an ヌイトトゥ パㇰノ アン 糸ほどの太さだ。(S) {E: strands of thread.} (出典:田村、方言:沙流)
nuytouype
ヌイトウイペ 【nuyto-uype】 糸屑. (出典:萱野、方言:沙流)
oattontone
オアットントネ §103.陰部―陰毛が無い(5)陰毛が全くない o-attontone〔o-át-ton-to-ne オあットントネ〕[o(陰部が)+ar(全く)+tonto(なめし皮)+ne(のようである)]⦅チカブミ、ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
oattontonep
オアットントネㇷ゚ §099.陰部-女性性器の種類(13)陰毛の全くないもの oattontonep〔o-át-ton-to-nep オあットントネㇷ゚〕[<o(陰部が)+ar(全く)+tonto(無毛の皮)+ne(になっている)]⦅ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ohonto
オホント §421.しり(尻);臀部(6)ohonto〔o-hón-to オほント〕⦅トンナイ、オチホ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
omkeetor
オㇺケエトㇿ 【omke-etor】 咳の鼻汁. (出典:萱野、方言:沙流)
omkotor(-o)
オㇺコトㇿ §802.うちもも;大腿内側部(2)om-kotor(-o)〔óm-ko-tor おㇺ・コトㇿ〕[om(もも)+kotor(内面)]⦅チカブミ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
omotokor
オモトコㇿ 【他動】[o-moto-kor …のところに・起源・を持つ] …に起源を持つ、 …の子孫である。 Tokapci omotokor utar ka oka トカㇷ゚チ オモトコㇿ ウタㇻ カ オカ 十勝に起源を持つ人々(十勝の人の子孫)もいる。(W言い伝え) {E: to have origins in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omotone
オモトネ 【他動】[o-moto-ne …のところで・もと・である] …がもとになる、 (そのこと)が起源である。 i=panake un kotankonnispa matnepoho kasi a=opíwki wa a=siknure hi omotone wa a=i=nómi p a=nepa a kusu イパナケ ウン コタンコニㇱパ マッネポホ カシ アオピウキ ワ アシㇰヌレ ヒ オモトネ ワ アイノミㇷ゚ アネパ ア クス 川下の村の村長の娘さんを私が救って生き返らせたことがもとになって私たちがまつられるようになったのだから。(W民話) {E: to be the origins of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onkotoroke
オンコトロケ §465.そけいぶ(鼠蹊部);もものつけね(5)onkotoroke〔ón-ko-to-ro-ke おンコトロケ〕[on(<om ふともも)+kotoro(平面)+ke(の所)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
onkotoroke
オンコトロケ §801.もも;大腿部(4)うちもも onkotoroke〔ón-ko-to-ro-ke おンコトロケ〕[<om(もも)+kotor(内面)+ke(の所)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ontarosintoko
オンタロシントコ 【ontaro-sintoko】 樽行器,2斗樽とか4斗樽のような形のオンタロ(樽)やシントコ(行器)のこと.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
oonto
オオント §421.しり(尻);臀部(7)oonto〔o-ón-to オおント〕⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
opnetop
オㇷ゚ネトㇷ゚ §383 ネマガリダケ (1) opnetop (óp-ne-top)「おㇷ゚ネトㇷ゚」[<op(矢柄)ne(になる)top(竹)] 茎 ⦅A沙流・鵡川・有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
orkakento
オㇿカケント §056.頭の後部;後頭部(3)orka-kento〔ór-ka-ken-to おㇿカ・ケント〕[orka(後方の)+kento(煙筒)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
orohetopo
オロヘトポ 【oro-hetopo】 そしてまた反対に. オロヘトポ ホシピ=そしてまた戻って行った. (出典:萱野、方言:沙流)
oruskurmarapto
オルㇱクㇽマラㇷ゚ト 【o-rus-kur-marapto】 後ろに毛皮のついた熊の頭.▷オ=それ ルㇱ=毛皮 クㇽ=ついたまま マラㇷ゚ト=熊の頭 (出典:萱野、方言:沙流)
orutomoma
オルトモマ 【o-ru-tom-oma】 家の近くで便をする:戸外に便所があったため,便所まで行かないで近くで用をたしてしまうこと.▷オ=それ(=便) ルトㇺ=道の近く オマ=入る ハンケノ アン ルカリウシ ウン アㇻパ カ ソモ キ パ ノ オルトモマパ=近くにある便所へ行きもせずにあの者たちは近くで大小便をしている者ら. (出典:萱野、方言:沙流)
osoynantokompone
オソイナントコンポネ §281.くるぶし(踝)(5)外くるぶし osoynan-tokompone〔o-sóǐ-nan-to-kòm-po-ne オそイナントコンポネ〕[osoynan(外の、<o「尻が」 soy「外」 ne「で」 an「ある」…)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otke kane tokpa kane
オッケ カネ トㇰパ カネ 【otke kane tokpa kane】 しつこく,丁寧に,こんこんと(言い聞かす). オッケカネ トㇰパカネ コㇿ ワ エㇰ クニ ク・イェ ア サラニㇷ゚ サッオイラ ヤㇰ イェ コㇿ ソモ コㇿ ワ エㇰ.ク・イルㇱカ ア ク・イルㇱカ ア=突くようにつつくように(=しつこく)持って来いよと私が言った袋を,度忘れしたと言って持って来なかった.私は怒った怒った. (出典:萱野、方言:沙流)
otoh(p-i)
オトㇹ §216.かみ(髪);かみのけ;頭髪(2)otoh(p-i)〔o-tóh オとㇹ〕⦅シラウラ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
otohka
オトㇹカ §436 ミズゴケの類 (2) otohka (o-tóh-ka)「オとㇹカ」[otoh(<otop 髪)ka(糸)] 茎葉 ⦅新問⦆ (出典:知里植物編、方言:)
otokotcikap
ノトコッチカㇷ゚ §399 (その他の鳥名)  noto-kot-cikap (no-tó-kot-či-kap)「ノとコッチカㇷ゚」[<noto-kor-cikap(凪を・所有する・鳥)] ⦅幌別、沙流⦆【雅】海上に浮かんでいる島群。 (出典:知里動物編、方言:)
otokottori
ノトコットリ §400 (その他の鳥名)  noto-kot-tori (no-tó-kot-to-ti)「ノとコットリ」[<noto-kor-tori(凪を・支配する・鳥)] ⦅幌別、沙流⦆【雅】海上に浮かんでいる島群。前項と対句にし用いる。 (出典:知里動物編、方言:)
otommus
オトンムㇱ §129 ハエ類  ニクバエ科 Sarcoph (3) otom-mus(o-tom-mus)「オトンムㇱ」⦅新問⦆ (出典:知里動物編、方言:)
otompuy(-e)
オトンプイ §319.こうもん(肛門);しりのあな(5)otompuy(-e)〔o-tóm-puǐ オとンプイ〕[o(尻)+tom(中)+puy(穴)]⦅ホロべツ、サル、ニイカップ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otompuykina
オトンプイキナ §241 クサノオウ (1) otompuy-kina (o-tóm-puy-ki-na)「オとンプイ・キナ」[肛門・草] 茎葉 ⦅長万部、幌別、穂別、様似、芽室⦆⦅A沙流・鵡川・千歳・石狩・有珠⦆ (出典:知里植物編、方言:)
otomrim
オトㇺリㇺ 【o-tom-rim】 (すごく)高い音. トゥ オトㇺリㇺ レ オトㇺリㇺ=ふたつの高音,三つの高音[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
otonaykari
オトナイカリ §566.ねる(寝る)(10)朝寝坊する otonaykari〔o-tó-naǐ-ka-ri オとナイカリ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otoncikamakorpe
オトンチカマコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(6)陰部と肛門の間に横に毛の生えている女性性器 otoncikamakorpe〔o-tón-či-ka-ma-kor-pe オとンチカマコㇿペ〕[o(陰部)+toncikama(敷居)+kor(持つ)+-pe(者)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otoncikamanikorpe
オトンチカマニコㇿペ §099.陰部-女性性器の種類(7)膣の中に横棒のあるもの otoncikamanikorpe〔o-tón-či-ka-ma-ni-kor-pe オとンチカマニコㇿペ〕[o(陰部が)+toncikamani(敷居を)+kor(もつ)+pe(もの)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otonnis
オトンニㇱ 【名】[o-ton(< tom)-nis その尻・光る・空/雲] 薄曇り。 otonnis an オトンニㇱ アン 薄曇りだ(夜)。(S) {E: light, thin clouds.} (出典:田村、方言:沙流)
otonpuykina
オトンプイキナ 【名】[otonpuy-kina (?)・草](薬草の一種)〔知分類 p.134クサノオオ〕 {E: a type of medicinal plant (the common celandine (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
otontone(-an)
オトントネ §103.陰部―陰毛が無い(4)o-ton-to-ne(-an)〔o-tón-to-ne オとントネ〕[o(陰部)+tonto(銀毛の毛皮、なめし皮)+ne(になっている)]⦅ホロべツ、サル、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otop
オトㇷ゚ 【名】[概](所は otopi(hi) オトピ(ヒ))髪の毛(全体も一本一本も)。 otop téta an オトㇷ゚ テタ アン 髪の毛がここにある(落ちている)。 ☆参考 合成語の中では ru ル が髪の毛を表すことがある:retanru レタンル 白髪、 kunneru クンネル 黒髪。 {E: hair (collectively, as well as individual strands).} (出典:田村、方言:沙流)
otop'etupsi
オトㇷ゚エトゥㇷ゚シ 【otop-etupsi】 髪の先. (出典:萱野、方言:沙流)
otop(-i)
オトㇷ゚ §216.かみ(髪);かみのけ;頭髪(1)otop(-i)〔o-tóp オとㇷ゚〕⦅ホロべツ、サル、サマニ、クシロ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otop/otopi(hi)
オトㇷ゚/オトピ(ヒ) 【otop/otopi(hi)】 髪,毛髪. (出典:萱野、方言:沙流)
otopcinki
オトㇷ゚チンキ 【otop-cinki】 髪の裾,髪の先端. オトㇷ゚チンキ エシッチューレ=髪の裾を大地へつけるようにして(座っている). (出典:萱野、方言:沙流)
otopekikir
オトペキキㇼ §112 カミキリムシ (7) otop-e-kikir(o-top-e-ki-kir)「オトペキキㇼ」⦅本別⦆カミキリムシ類 井上9 (出典:知里動物編、方言:)
otopenkot
オトペンコッ 【自動】[o-topen-kot その尻・甘い・ついている](o-…-kot オ…コッ は《…味がある》。) 甘味がある。 otopenkot pekor humi an pirka wakka ne humi! オトペンコッ ペコㇿ フミ アン ピㇼカ ワッカ ネ フミ! 甘味があるようないい水だなあ。(S) ☆参考 osiwkot オシウコッ 苦味がある。 ☞tópen トペン {E: to be sweet (in taste).} (出典:田村、方言:沙流)
otopi(hi)
オトピ(ヒ) 【名】[所](概は otop オトㇷ゚)…の髪の毛。 otopihi tanne オトピヒ タンネ 髪の毛が長い。 {E: the hair (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
otopkautur
オトㇷ゚カウトゥㇽ 【otop-ka-utur】 前髪の間.▷オトㇷ゚=髪 カ=糸 ウトゥㇽ=間 *髪を顔の前へたらしてその内側から他人を見る. (出典:萱野、方言:沙流)
otopkonpu
オトㇷ゚コンプ 【名】[otop-konpu 髪の毛・昆布][植物](海藻の一種)「マチボ。 酢味噌、 三杯酢、 さしみのつまにする。」 (S)〔知分類になし〕 {E: a type of seaweed.} (出典:田村、方言:沙流)
otopkotca
オトㇷ゚コッチャ §219.整容―さかやき(月代)[成人の髪容で前頭部を三日月形に剃ること](2)月代 otop-kotca〔o-tóp-kot-ča オとㇷ゚コッチャ〕[頭髪・前]⦅クシロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otopresu
オトㇷ゚レス §220.髪を伸ばす(2)otop-resu〔o-tóp-re-su オとㇷ゚レス〕[髪を・育てる]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otopsak
オトㇷ゚サㇰ §597.はげあたま(はげ頭)(5)頭がはげている otop-sak〔o-tóp-sak オとㇷ゚サㇰ〕[otop(頭髪)+sak(を欠く)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otoptu
オトㇷ゚トゥ §216.かみ(髪);かみのけ;頭髪(10)otop-tu〔o-tóp-tu オとㇷ゚トゥ〕[otop(↑)+tu(糸、絃)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otoptukka
オトㇷ゚トゥッカ §220.髪を伸ばす(1)otop-tukka〔o-tóp-tuk-ka オとㇷ゚トゥッカ〕[otop(かみ)、tuk-ka(生え・さす)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otoptuye-kikir
オトㇷ゚トゥイェキキㇼ 【名】[otop-tuye-kikir 髪の毛・を切る・虫][動物]カミキリ虫。 〔知分類 p.83 otoptuyep〕 {E: a long-horned beetle.} (出典:田村、方言:沙流)
otoptuyep
オトㇷ゚トゥイェㇷ゚ §112 カミキリムシ (8) otoptuyep(o-top-tu-yep)「オトㇷ゚トゥイェㇷ゚」⦅近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
otoritara
オトリタラ 【副】[otor-itara (?)・(状態が続いていることを表す接尾辞)](音や声が)かすかに、 ぼんやりと。 ☆参考 見えるものについては homaritara ホマリタラ。 (出典:田村、方言:沙流)
otorunkina
オトルンキナ §268 ハマハコベ (3) otorunkina (o-tó-run-ki-na)「オとルンキナ」[ota(砂浜)or(の所)un(にある)kina(草)] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
otottouskamuy
オトットウㇱカムイ §277 くま (43) otottous-kamuy (o-tót-to-us-ka-muy)「オとットウㇱカムイ」[<o-totto-us-kamuy(ちぶさのついている神)] ⦅幌別⦆めグマ (出典:知里動物編、方言:)
otoykonin(-i)
オトイコニン Ⅱ_§002.おとこ(男)(14)otoykonin(-i)〔o-tóǐ-ko-nin オとイコニン〕⦅アズマ⦆小男。[o(裾を)+toy(地)+-ko(において)+nin(引きずっている)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
otoyposo
オトイポソ 【o-toy-poso】 畑物が芽を出した.▷オ=それ=種 トイ=畑 ポソ=くぐる (出典:萱野、方言:沙流)
otoypospa
オトイポㇱパ 【o-toy-pospa】 芽が出る〔複〕. オトイポㇱパ ワ オカ=芽が出ている.*種を蒔いた後に芽が出たかどうかを確かめるために,ゆっくりと畑の中を歩いてみて芽が出ていると言う. (出典:萱野、方言:沙流)
otoypukka
オトイプッカ 【o-toy-pukka】 土盛りをする. ホクレ トイタ ヤン エウン エモ ア・エトイタ ケニトゥㇰ ヤクン キナカㇻ・アン ア・オトイプッカ エモタ・アン ワ ハㇺネスパ ワ ア・エ クㇱネ ナ=早く畑を耕しなさい,そこへジャガイモを蒔いて芽が出たら草を取って土盛りをしてジャガイモを掘ってゆでて食べるから.タネ エモ ア・オトゥイプッカ ヤㇰ ピㇼカ ノイネ ネ ナ チュワン オカタ ア・オトイプッカ ロー=もういもの土盛りをした方がいいみたいだから昼飯の後で土盛りをしようよ. (出典:萱野、方言:沙流)
otoypunkina
オトイプンキナ §241 クサノオウ (3) otoypun-kina (o-tóy-pun-ki-na)「オとイプンキナ」[otoypunはotompuyの音韻転位(metathesis)] 茎葉 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
otoyseru
オトイセル 【o-toy-seru】 土けむりにむせる. ソンノ イヨーハイ ヤイェシンニューケㇱ ペ ネ クス シッチャㇱヌレ カ ソモ キ オトイセル オムンセル ワ アン イオッセレケレ=本当にあきれたよ,だらしないものだから掃除もしないで土けむりにむせ,ごみにむせている,たまげたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
otu rusittok ore rusittok
オトゥ ルシットㇰ オレ ルシットㇰ 【o-tu-ru-sittoku o-re-ru-sittok】 九十九折[ユ]:うねうねと折れまがる山道.▷オ=それ トゥ=ふたつ ル=道 シットㇰ=肘 オ=それ レ=三つ ル=道 シットㇰ=肘 (出典:萱野、方言:沙流)
oya kuttom iyosma
オヤ クットㇺ イヨㇱマ §752.むせる(噎せる)(4)oya kuttom iyosma〔o-já-kut-tom|i-jóš-ma オや・クットㇺ・イよㇱマ〕[oya(別の)+kuttom(のど)+i(物が)+osma(そこに入る)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
oyautorkor
オヤウトㇿコㇿ §046 カワガレイ;ヌマガレイ (2) oya-utor-kor (o-yá-u-tor-kor)「オやウトㇿコㇿ」[oya(異なる)utor(側)kor(もつ)] 成魚 ⦅礼文、虻田⦆ (出典:知里動物編、方言:)
oysutoroke
オイストロケ §802.うちもも;大腿内側部(1)oy-sutoroke〔ói-su-to-ro-ke おイストロケ〕[oy(<om もも)+sut(ねもと)+oro(の内)+ke(所)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pahaweetoyta
パハウェエトイタ 【pa-hawe-e-toyta】 噂の種をまく. ソンーノ スイ ネア メノコ ネスン.オヤコヤㇰ タ ネユンネユン ハウェアン イユコイキレ パハウェエトイタ ハウェ=全くまたあの女であろう.あちらこちらでいろいろと言ってけんかさせる噂の種をまいたのは. (出典:萱野、方言:沙流)
pakeutorke
パケウトㇿケ §057.頭の側面;側頭部(4)pake-utorke〔pá-ke-u-tòr-ke ぱケ・ウとㇿケ〕[頭・側部]⦅ヒダカ東半⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pakrototo
パㇰロトト 【pakrototo】 ばちばちと火が燃える音,ごちゃごちゃ,めちゃくちゃに壊すこと[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
pancotono
パンチョトノ 【名】[ponco-tono 大工・殿(和人男子の尊称)] 大工の棟梁(とうりょう)。 {E: head, chief carpenter.} (出典:田村、方言:沙流)
panke keretoh earekara
パンケ ケレトㇹ エアレカラ §034.結婚(する)(35)panke keretoh e-are-kara〔páŋ-ke-ke-re-toh|e-á-re-ka-ra ぱンケケレトㇹ・エあレカラ〕⦅ニイトイ⦆【雅】妻にならせる。"an-koy-suhci apa onneno kamuy pon-menoko ekantusmah, santehpeci urankotapu, tura san manu ike, i-panke-kiretokoho e-are-kara."「私の祖母が戸口の所まで神の少女を出迎え、その指先を取り、いっしょに炉ばたへ来て、私の下座(=妻の座)に座らせた」。[<panke(しもて、しもての)+kir-etok(膝の先)+-e-(に)+are-kara(座らせる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
panketonne koro
パンケトンネ コロ §034.結婚(する)(37)panketonne koro〔páŋ-ke-ton-ne|ko-ró ぱンケトンネ・コろ〕⦅マオカ⦆【雅】妻にする。"i-panketonne an-koro"「彼女を妻に我持った」。[<panke(しもての)+tom(体)+ne(として)+kor(持つ);panketomは「下座に並んで座る者」すなわち「妻」を指すかと思われる;‘妻として持つ'の意]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
pankiretoh koraye
パンキレトㇹ コライェ §034.結婚(する)(36)pankiretoh ko-raye〔páŋ-ki-re-toh|ko-rá-je ぱンキレトㇹ・コらイェ〕⦅ニイトイ⦆【雅】妻にならせる。"kamuy pon-menoko i-ehose ka inkara pokayayniwkesite. tampe renkayne Hankaruru nispa kon turesi i-pankiretoh i-ko-raye manu."「神のように美しい少女は私に見とれて私から目を離すこともできなかった。それゆえにハンカルルの酋長はその妹を私の妻にくれてよこした」。[<pan(しもての)+kiretok(膝の先、膝もと)+ko(に)+raye(押しやる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
pannikotor(-o)
パンニコトㇿ §316.こうこうがい(硬口蓋)(3)pannikotor(-o)〔pán-ni-ko-tor ぱンニコトㇿ〕[pan(<par口)+nikotor(↑)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
paohonto
パオホント §270.くちわき;口角部(3)pa-ohonto〔pá-o-hon-to ぱオホント〕[pa(口)+ohonto(尻)]⦅イブリ西半⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
paratekkotor
パラテッコトㇿ 【名】[paratek-kotor 手(手首から先)・の内側の面] 手のひら(掌)(=tekkotor テッコトㇿ)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
parato
パラト 【para-to】 広い沼. (出典:萱野、方言:沙流)
parumpeetok(to)
パルンペエトㇰ §386.ぜっせん(舌尖)(2)parumpe-etok(to)〔pa-rúm-pe-e-tok パるンペ・エトㇰ〕[舌・先]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
parumpeutorsam(-a)
パルンペウトㇿサㇺ §378.舌のふち;舌縁parumpe-utorsam(-a)〔pa-rúm-pe-u-tòr-sam パるンペウトㇿサㇺ〕[舌・側]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pásetono
パセトノ 【名】[概][páse-tono 尊い・殿/神]殿様(=páse tono パセ トノ)。 ☞páse パセ、 tono トノ (出典:田村、方言:沙流)
pásetonoho
パセトノホ 【名】[所](概は pásetono パセトノ) …より上の位の神様。 {E: a higher god than…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
paskunto
パㇱクント §215 イガイ (1) paskunto (pás-kun-to)「ぱㇱクント」[paskur(カラス)to(乳房)] ⦅藻汐草⦆ (出典:知里動物編、方言:)
paskuntori
パㇱクントリ §299 ハシボソガラス  関(5) paskuntori (pás-kun-to-ri)「ぱㇱクントリ」[<paskur-tori(からす・どり)] ⦅白浦⦆【祈詞】からす (出典:知里動物編、方言:)
paskuto
パㇱクト §215 イガイ (2) paskuto (pas-ku-to)「パㇱクト」 ⦅礼文華⦆(方言:シウリカイ、ニタリガイ) (出典:知里動物編、方言:)
paskutto
パㇱクット §215 イガイ (3) paskutto (pas-kut-to)「パㇱクット」 ⦅幌別⦆ヒヨリ貝 (出典:知里動物編、方言:)
paskutto
パㇱクット §215 イガイ (4) paskutto (pás-kut-to)「ぱㇱクット」[<paskur(カラス)to(貝)] ⦅白老、幌別、礼文⦆ムラサキガイ、エゾイガイ、エゾヒバリガイなど。 (出典:知里動物編、方言:)
toy
パトイ 【名】[概](所は pátoye(he) パトイェ(ヘ))[pa-toy 口・(?)] くちびる(唇)。 ☆参考 pápus パプㇱ、 cápus チャプㇱ は他方言。 {E: the lips.} (出典:田村、方言:沙流)
patoy(-e)
パトイ §272.くちびる(唇)(2)patoy(-e)〔pá-toǐ ぱトイ〕[pa(口)+toi(?)]⦅サル、チトセ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
patoy/patoye(he)
パトイ/パトイェ(ヘ) 【patoy/patoye(he)】 唇. (出典:萱野、方言:沙流)
toye(he)
パトイェ(ヘ) 【名】[所](概は pátoye パトイェ) …のくちびる(唇)。 pátoye ironne パトイェ イロンネ 唇が厚い。 {E: the lips of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
patoykausrek(-i)
パトイカウㇱレㇰ §642.ひげ(髭)(11)くちひげ patoy-ka-us-rek(-i)〔pá-toǐ-ka-uš-rek ぱトイ・カ・ウㇱ・レㇰ〕[patoy(くちびる)+ka(の上)+us(に生えている)+rek(くちひげ)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pautorke
パウトㇿケ §057.頭の側面;側頭部(3)pa-utorke〔pá-u-tòr-ke ぱ・ウとㇿケ〕[pa(頭)+utor(わき)+ke(所)]⦅ウラカワ、サマニ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pawetok
パウェトㇰ 【名】[pa-w-etok 口・(つなぎ音)・の先] 雄弁さ。 pawetok kor パウェトㇰ コㇿ 雄弁だ(=pawetokkor パウェトッコㇿ)。 pawetok ka kor siretok ka kor パウェトㇰ カ コㇿ シレトㇰ カ コㇿ 口も達者だし器量もいい。 ☆参考 「雄弁な人」を表現することもある。 {E: eloquence.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pawetok
パウェトㇰ 【pa-etok】 雄弁. アヌンクㇽ ネ ヤッカ イテキ アララ ㇷ゚ ネ ナ.パウェトㇰ コㇿ ペ カ ラメトㇰ コㇿ ペ カ オカ ㇷ゚ ネ ナ=他から来た人であってもなめてはいけないものだよ.雄弁な者も度胸のある者もいるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
pawetok puyar
パウェトㇰ プヤㇻ 【pawetok puyar】 雄弁の窓:門歯のすきまが広いこと.▷パウェトㇰ=雄弁 プヤㇻ=窓 (出典:萱野、方言:沙流)
pawetokkor
パウェトッコㇿ 【自動】[pawetok-kor 雄弁さ・を持つ] 雄弁である、 弁舌が上手である。 {E: to be eloquent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pawetokkor
パウェトッコㇿ 【pa-etok-kor】 雄弁である(人). ソンノ ウタㇻパ シノ ウタㇻパ ネ ㇷ゚ ネ クス ア・エリㇰナヌカㇻ カシウン パウェトッコㇿ ハウェ ポーヘネ コトㇺ シリ=本当の首領,まことの首領であるので.皆が見上げるその上へ雄弁なこと,なおさら似合うこと. (出典:萱野、方言:沙流)
pekerto
ペケㇾト 【peker to】 真っ昼間. (出典:萱野、方言:沙流)
peko-pe
ペコトペ 【名】[peko-tópe 牛・乳][動物] 牛乳。 {E: cow's milk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pencaytono
ペンチャイトノ 【名】[pencay-tono 交易の貨物船・殿(和人男子の尊称)] 交易の貨物船の船長。 {E: the captain of a cargo ship.} (出典:田村、方言:沙流)
penramkotoro
ペンラㇺコトロ 【名】[所](概は未出、 kotoro コトロ の概は kotor コトㇿ)[penram-kotoro 胸・内面] 胸の中、 内面。 {E: the internal chest.} (出典:田村、方言:沙流)
pepesotop
ペペソトㇷ゚ §217.髪の種類(1)縮れていない真すぐな頭髪 pepes-otop〔pe-pé-so-top ペ舳ソトㇷ゚〕[<?pe(水)pes(伝い流れる)+otop(髪)>⦅ホロべツ、サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.261】 (出典:知里人間編I、方言:)
petetok
ペテトㇰ 【位名】[概](所は petetoko(ho) ペテトコ(ホ))[pet-etok 川・の先端] 川のいちばん奥、 水源地(「かっち」)。 {E: the source of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petetok
ペテトㇰ 【pet-etok】 川の源,水源.▷ペッ=川 エトㇰ=先 (出典:萱野、方言:沙流)
petetoko
ペテトコ 【pet-etoko】 川上. (出典:萱野、方言:沙流)
petetoko(ho)
ペテトコ(ホ) 【位名】[所](概は petetok ペテトㇰ)…の川の水源地、 その川の水源地の所。 {E: the source of a river of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petetokta
ペテトㇰタ 【pet-etok ta】 川の源に. (出典:萱野、方言:沙流)
Petetokuspe
ペテトクㇱペ 【名】[petetok-us-pe 川の水源地・についている・もの][地名](川の水源地にある山の名。) ①(釧路の藻琴山の昔の名。) ②(沙流川の上流の山の古名、 今の幌尻岳のことらしい。) {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petkuretoko
ペックレトコ 【位名】[所](概の用例はない)[pet-kur-etoko 川・姿・の先端][雅]川の水源地。 epa=kor petpo/petkuretoko/iworso ka wa エパコㇿ ペッポ/ペックレトコ/イウォㇿソ カ ワ [雅]我が川の上(かみ)のはずれの奥地の方から。(Sユーカラ) ☆参考 日常語ではpetetok ペテトㇰ [概]/petetoko(ho) ペテトコ(ホ)[所]。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petoiramante
ペトイラマンテ 【pet-o-iramante】 川漁. (出典:萱野、方言:沙流)
petokomo
ペトコモ 【自動/副】[pet-o-komo 川・その尻・…を折り曲げる] ①[自動]川下を回る(となりの川筋に行くのに、 川を渡れず、 川下へ下って海辺から別の川筋へ出てさかのぼる)。 ku=petokomo wa k=ek クペトコモ ワ ケㇰ 私は川下を回って来た。(S) ②[副]川下を回って。 petokomo k=ek ペトコモ ケㇰ 川下を回って私は来た。(S) ☆対語 petekari ペテカリ。 {E: ①to turn around at downstream (and go upstream from a different route. (v.i.) ②turn around at downstream. (adv.) (NOTE: Since one can not cross over to the other river, one has to first go downstream and get out to the ocean and then go upstream (of the other river).)} (出典:田村、方言:沙流)
petoput
ペトプッ 【petoput】 河口,川尻. →ペップッ (出典:萱野、方言:沙流)
petorun'ampayayap
ペトルンアンパヤヤㇷ゚ 【pet-or-un-ampayayap】 モクズガニ. (出典:萱野、方言:沙流)
petoruncep
ぺトルンチェㇷ゚ §067 サケ あきあじ、あきやじ  川(1) petoruncep(pé-to-run-cep)「ぺトルンチェㇷ゚」[pet(川)or(中)un(にいる)cep(サケ)]産卵のため川へ入って来たサケ。⦅幌別、東静内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
petoruncikap
ぺトルンチカㇷ゚ §348 マガ (6) petorun-cikap (pé-to-run-či-kap)「ぺトルンチカㇷ゚」[<pet-or-un-cikap(川・中・にいる・鳥)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
petoruncimakani
ぺトルンチマカニ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (2) petorun-cimakani (pé-to-run-ci-ma-ka-ni)「ぺトルンチマカニ」[pet(川)or(中)un(にいる)cimakani(カジカ)] 成魚 ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
petorunhorkaterkepe
ペトルンホㇿカテㇾケペ 【pet-or-un-horka-terke-pe】 川エビ類. (出典:萱野、方言:沙流)
petorunkuruni
ペトルンクルニ §318 デロ ドロノキ (5) petorun-kuruni (pé-to-run-ku-ru-ni)「ぺトルン・クルニ」[pet(川)or(の中)un(にある)kurunni(魔の木?)] 茎 ⦅屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
petorunponcimakani
ペトルンポンチマカニ 【pet-or-un-pon-cimakani】 ごだっぺ (出典:萱野、方言:沙流)
petorunponcimakani
ぺトルンポンチマカニ §035 川に住むカジカ カジカ;カワカジカ(方言)§764 (3) petorun-pon-cimakani (pé-to-run-pon-cimakani)「ぺトルンポンチマカニ」[pet(川)or(中)un(にいる)pon(小さい)cimakani(カジカ)] 成魚 ⦅長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
petorunsamampe
ぺトルンサマンペ §046 カワガレイ;ヌマガレイ (1) petorun-samampe (pé-to-run-sa-mam-pe)「ぺトルンサマンペ」[pet(川)or(中)un(にいる)samampe(カレイ)] 成魚 ⦅美幌、長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
petorunsei
ぺトルンセイ §218 カワシンジュガイ (12) petorun-sei (pé-to-run-sey)「ぺトルンセイ」 ⦅美幌⦆カラス貝、川のカラス貝 (出典:知里動物編、方言:)
petorunsey
ペトルンセイ §218 カワシンジュガイ (24) petorun-sey (pe-to-run-sey)「ペトルンセイ」 ⦅美幌⦆カラスガイ (出典:知里動物編、方言:)
petosanputu
ペトサンプトゥ 【位名】[pet-o-san-putu 川・その尻・下る・河口][雅]川尻、 川の海への出口。 petosanputu/puskosanpa ペトサンプトゥ/プㇱコサンパ [雅]川尻でピュッと何か物音がする。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では petput ペップッ[概]/petputu ペップトゥ[所]。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pettomotuye
ペットモトゥイェ 【自動/副】[pet-tomotuye 川・を横切る] ①[自動]川を越える、 川を渡る(=pet tomotuye ペッ トモトゥイェ)。 ②[副]川越しに、 川を越えて。 pettomotuye uhasekoyki p ペットモトゥイェ ウハセコイキㇷ゚ 川越しに柴木(しばき=細枝)でたたき合うもの(なぞなぞで、 答えは sikrapu シㇰラプ まつげ)。(S) {E: ①to cross a river. ②cross-river.} (出典:田村、方言:沙流)
pettomotuye
ペットモトゥイェ 【pet-tomo-tuye】 川を渡る:歩いて渡る. ペッ オハㇰ クナㇰ ク・ラム ワ ク・ペットモトゥイェ アクス オホイ アン ヒネ ク・オ テイネ=川が浅いと思って歩いて川を渡ったら,深い所があって,ちんちんも濡れた. (出典:萱野、方言:沙流)
pettoska
ペットㇱカ 【名】[pet-toska 川・堤] 川の堤/土手/堤防(=pet toska ペッ トㇱカ)。 {E: a riverbank.} (出典:田村、方言:沙流)
pikutatoy
ピクタトイ 【pikuta toy】 川洲・川原の畑:柳原の間にある浜砂のような柔らかい所. ポロ ワッカ アン エオヤパ アナㇰネ ピクタトイ シノ ピㇼカ ㇷ゚ ネ.ムン ウㇱ カ ソモ ルロカㇻ・アン ワ ナーニ ユㇷ゚キㇼ・アン コㇿ チュㇰアン コㇿ ネㇷ゚パㇰノ アマㇺ ヌモノ=大洪水のあった次の年は川洲畑は本当にいいものだ,草も生えないし,畝を切ってすぐに種を蒔くと秋になればどっさり穀物が実る.オッコー タント アハ タ・アン クス ピクタトイ オルン パイェ・アン ロー=お姉さん,今日土豆を掘りに川原の砂畑まで行こうよ. (出典:萱野、方言:沙流)
pinepito
ピネピト Ⅱ_§002.おとこ(男)(7)pine-pito〔píǐ-ne-pi-to ぴイネピト〕⦅シラウラ⦆【沖詞】男。[pine(<pinne 男の、雄の)、pito(人)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
pinkikotor(-o)
ピンキコトㇿ §802.うちもも;大腿内側部(4)股の内側、内股 pinkikotor(-o)〔píŋ-ki-ko-tór ぴンキ・コとㇿ〕[pinki(股)+kotor(内面)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pinnetop
ピンネトㇷ゚ §383 ネマガリダケ (4) pinne-top (pín-ne-top)「ぴンネ・トㇷ゚」[雄の・竹] 茎 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
pintoro
ピントロ 【名】[< 日本語 ビードロ] ガラス。 a=kunnere pintoro ani herikasi cup or un inkar=an アクンネレ ピントロ アニ ヘリカシ チュポルン インカラン 私たちはみんな黒くいぶしたガラスで太陽の方を見上げた。(W会話) {E: glass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirakotor
ピラコトㇿ 【名】[pira-kotor 崖・面]崖面。 {E: the face of a cliff.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pistomomke
ピㇱトモㇺケ 【pistomomke】 鍋の油が煮え立つ. チポロキㇼプ エ・スパ ワ ピㇱトモㇺケ コㇿ アン フミ アㇱ ナ.ホクレ ヤンケ ワ スミヒ オハレ=腸間膜をお前が煮て,鍋の脂が煮え立つ音がしているぞ.早く上げて脂のほうをあけろ. (出典:萱野、方言:沙流)
pito
ピト 【名】[< 古い日本語 人(フィト)][雅]神と同等の人(多くの場合 kamuy カムイ《神、 神のような立派な/尊い人》の類義語として、 類義語並列の対句に用いられる)。 a=respa pito/a=respa kamuy アレㇱパ ピト/アレㇱパ カムイ [雅]私が育てたお方、 私が育てた神よ。(Sユーカラ) pak pito ne/pak siretok/ne wa ne yakun パㇰ ピト ネ/パㇰ シレトㇰ/ネ ワ ネ ヤクン [雅]これほど位の高いものでこれほど立派なものであったならば。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pito
ピト §481.たましい;霊魂(6)[死者の霊魂]pito〔pi-tó ピと〕[<日本語 ピト>⦅ホロべツ、サル⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
pito
ピト §001.ひと(人);人間(3)pito〔pi-tó ピと〕【雅】人間。[<日本語]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
pito 1
ピト 【pito】 ①神に対する敬称,神. (出典:萱野、方言:沙流)
pito 2
ピト 【pito】 ②人間に対する敬称,者. (出典:萱野、方言:沙流)
pittok
ピットㇰ 【pittok】 ハナウド. (出典:萱野、方言:沙流)
pittok
ピットㇰ §113 ハナウド (1) pittok (pit-tok)「ぴットㇰ」[→注1.] 根生葉の葉柄 ⦅全北海道⦆ (出典:知里植物編、方言:)
poho sika kusu kara tokoho
ポホ シカ クス カラ トコホ §374.しきゅう(子宮)(9)poho sika kusu kara tokoho〔ぽホ・シか・クす・カら・トこホ〕[子が出ようとしている所]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pokna-pátoy
ポㇰナパトイ 【名】[pokna-pátoy 下の・唇] 下唇。 ☆対語 kanna-patoy カンナパトイ {E: the lower lip.} (出典:田村、方言:沙流)
pokna-pátoye(he)
ポㇰナパトイェ(ヘ) 【名】…の下唇。 {E: the lower lip of…} (出典:田村、方言:沙流)
poknapatoy(-e)
ポㇰナパトイ §274.唇―したくちびる(下唇)(2)pokna-patoy(-e)〔pók-na-pa-toǐ ぽㇰナパトイ〕[pokna(下方の)+patoy(唇)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
poknapatoy/poknapatoye(he)
ポㇰナパトイ/ポㇰナパトイェ(ヘ) 【pokna-patoy/-patoye(he)】 下唇. (出典:萱野、方言:沙流)
ponakkepetotutanumpe
ポナッケペトトゥタヌンペ §822.くすりゆび(薬指)(3)ponakkepet-otutanumpe〔pó-nak-ke-pet|otú-ta-num-pe ぽナッケペッ・オとぅタヌンペ〕[pon-akkepet(こゆび)+otutanu(の次に)+un(ある)+-pe(もの)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pone otkasi a=etomte
ポネオッカシ アエトㇺテ 【pone-ot-kasi a=e-tom-te】 遺体を飾る:男には刀を,女にはタマサイ(首飾り)を飾る.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
ponmokociton
ポンモコチトン §282 トガリネズミ類、もぐら (5) pon-mokociton (pón-mo-ko-či-ton)「ぽンモコチトン」ヒメトガリネズミ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ponmottoykor
ポンモットイコㇿ §309 シジュウカラ (5) pon-mottoykor (pón-mot-toy-kor)「ぽンモットイコㇿ」[<pon(小さい)mottoy(下着)kor(もつ)、腹が黒いからそういうと。] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ponpaskutto
ポンパㇱクット §096.陰部―女性の性器(20)女の子の性器 pon-paskutto〔póm-paš-kut-to ぽンパㇱクット〕[pon(小さい)+paskutto(ハマグリ)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
Ponto
ポント 【名】[pon-to 小さい・沼/池][地名] ポント。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pontokkuri
ポントックリ 【pon-tokkuri】 小さい瓶. タンペ オッタ(オㇿ タ) ウトゥルン アチャポ ノヌワㇱノ アフン カネ イキ ア・エランポㇰウェン ヒクス ポントックリ ア・ホㇰ ヒネ ア・クレ アクス ラムリテン ワ ホノイシノッチャキ コㇿ ホシピ ワ アㇻパ=いつもないこと,下のおじさん,全く酒気なしにひょっこりと入って来た.かわいそうに思ったので小さい瓶を私が買って飲ませると,上機嫌になって微かな歌を口ずさみながら戻って行った. (出典:萱野、方言:沙流)
pontonomat
ポントノマッ 【名】[pon-tono-mat 小さい・殿・女] 和人の若い女性(尊称)。 {E: a young Japanese girl (polite).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pontop
ポントㇷ゚ 【名】[pon-top 小さい・竹][植物](竹の一種、 大きくならない、 手豆の手にする竹、 これのタケノコがサケダケ(ササダケの誤記か?)のかんづめになる。) (S)〔知分類になし〕 {E: a type of bamboo) (出典:田村、方言:沙流)
pontop-mun
ポントㇷ゚ムン 【名】[pon-top-mun 小さい・竹・草][植物](草の名。 ササ(笹)のようで葉が細く、 きれいな緑と白の縦じまの葉の草。) (W) (出典:田村、方言:沙流)
pontopo
ポントポ §220 アサリ (7) pon-topo (pón-to-po)「ぽントポ」[<pon(小さい)topo(貝)] ⦅虻田⦆ (出典:知里動物編、方言:)
poropnetopa
ポロㇷ゚ネトパ §277 くま (77) porop-netopa (po-róp-ne-to-pa)「ポろㇷ゚ネトパ」[<poro(大きい)-p(もの)netopa(体);‘大きいものの体’] ⦅美幌⦆その片足だけでも背負いきれぬほどの大きなクマ (出典:知里動物編、方言:)
potoki
ポトキ 【potoki】 偶像. カネ ポトキ イワン ポトキ シラㇻ ポトキ イワン ポトキ=金の偶像6体と石の偶像6体と[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
tonoke
ポトノケ 【名】[所](概は未出。 tonoke トノケ の概は tono トノ。)[po-tono-ke 息子・殿・(所属語尾)](=po-tonoke ポトノケ)…の令息、 (神の)御子。(W神謡語り) {E: the son of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonoke(he)
ポトノケ(ヘ) 【名】[所](概 pótono ポトノ は未出)[po-tono-ke 息子・御方・(所属語尾)] …の御令息、 (神の)御子、 彼の御令息。 {E: the son of… (polite).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pusrototo
プㇱロトト 【pus-rototo】 激しく掘り起こす. ホッノ イヨーハイ キムンカムイ イトゥンナㇷ゚ セチヒ プㇱロトト ワ エ オカケ=いやー驚きだ,クマがアリの巣を激しく掘り起こし食った跡だ. (出典:萱野、方言:沙流)
pusuponi etokoho
プスポニ エトコホ §337.ざこつけっせつ(座骨結節)pusu-poni etokoho〔pu-sú-po-ni|e-tó-ko-ho プすポニ・エとコホ〕[pusu-poni(腸骨)+etokoho(その先端)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
puykotor(-o)
プイコトㇿ §738.耳の内壁puy-kotor(-o)〔púǐ-ko-tor ぷイコトㇿ〕[puy(穴、耳孔)+kotor(面、壁面)]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.443】 (出典:知里人間編I、方言:)
puyrototke
プイロトッケ 【puy-rototke】 もうもうと出る. スプヤ プイロトッケ=煙がもうもうと出た. (出典:萱野、方言:沙流)
rametok
ラメトㇰ 【名】[ram-etok 心・の先端] ①勇猛さ、 大胆さ、 勇敢さ、 勇気。 ②勇猛な人、 大胆な/勇敢な人。 {E: ①bravery. ②a brave person.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rametok
ラメトㇰ 【ram-etok】 度胸,勇気のある. アヌンクㇽ ネ ヤッカ イテキ アララ ㇷ゚ ネ ナ. パウェトㇰ コㇿ ペ カ ラメトㇰ コㇿ ペ カ オカ ㇷ゚ ネ ナ=他から来た人であってもなめてはいけないものだよ.雄弁な者も度胸のある者もいるものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
rametokkor
ラメトッコㇿ 【自動】[rametok-kor 勇猛さ・をもつ] 勇猛な、 大胆な、 勇気がある。 {E: to be brave.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rametokkor
ラメトッコㇿ 【ram-etok-kor】 勇敢な,勇気ある,度胸がある. *アイヌ民族社会では村の長になるための三つの条件があり,それは,シレトㇰ(器量がいいこと),ラメトㇰ(度胸があること).パウェトㇰ(雄弁であること).世襲制ではなく,推薦制であった. (出典:萱野、方言:沙流)
ramkotor(-o)
ラㇺコトㇿ §755.むね(胸)(10)胸[板] ram-kotor(-o)〔rám-ko-torらㇺ・コトㇿ〕[ram(胸)+kotor(面)]⦅H.⦆【雅―ユ研Ⅱ, pp.411, 492】 (出典:知里人間編I、方言:)
ramtom(-o)-soske
ラㇺトㇺソㇱケ §760.胸がやける(1)ramtom(-o)-soske〔rám-tom-sóš-ke らㇺトㇺ・そㇱケ〕[ram(胸)+tomo(の中)+soske(剥がれる)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ramukuttokore
ラムクットコレ 【ramu-kuttoko-re】 思いをひるがえさせる,逆に利用する.▷ラム=思い クットコ=反対にする レ=させる ウェンカムイ カ ア・イタㇰペカレ コㇿ ラム ア・クットコレ エアㇱカイ ペ ネ=悪い神もその神に合った言葉で対応すると思いをひるがえさせることができるものだ.コシンペ アイヌ トゥレン コㇿ イピㇼカレ ㇷ゚ カ オカ イウェンテ ㇷ゚ カ オカ ㇷ゚ ネ ヤㇰ ア・イェ. ネ ヒ アア・エアラマン ワ ラム ア・クットコレ コㇿ シノ ピㇼカ ㇷ゚ ネ シコㇿ=妖精が人間の憑き神になると憑いた人間をよくする者もいるが悪くする者もいるという.それを覚えて思いを反対にする(逆に利用する)と本当にいいものだということだ. (出典:萱野、方言:沙流)
ramutoranne
ラムトランネ 【ramu-toranne】 気が進まない,億劫だ. エキㇺネ ア・イ・シレン コㇿカ ラムトランネ・アン ヒクス ソモ イトゥラ・アン=私は山へ誘われたが気が進まなかったので私は行かなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
rankekanto
ランケカント 【ranke-kanto】 下の方の天. (出典:萱野、方言:沙流)
rankekantokorkamuy
ランケカントコㇿカムイ 【ranke-kanto-kor-kamuy】 下の方の天を司る神. (出典:萱野、方言:沙流)
rankotoro
ランコトロ §755.むね(胸)(11)胸[板] rankotoro〔ráŋ-ko-to-ro らン・コトロ〕[<ram(胸)+kotoro(<kotor 平面)]⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ratkito
ラッキト §496.乳首(ちくび、ちちくび)(8)だらりと垂れた乳房 ratki-to〔rát-ki-to らッキト〕[ぶら下がっている・乳房]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ratokokitak
ラトコキタㇰ §307.こえ(声)(7)しゃがれ声の物言い ratokok-itak〔ra-tó-ko-ki-tak ラとコキタㇰ〕[rat(痰)+ok-ok(ひっかかり・ひっかかりする)+itak(物言い)]⦅ホロべツ⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.791】 (出典:知里人間編I、方言:)
tonnaste
ラトンナㇱテ 【自動】(鳥が獲物に向かって)サッとななめになって、 スーッと下りて来る。 toop horikasi rátonnaste wa ran トオㇷ゚ ホリカシ ラトンナㇱテ ワ ラン (鳥が)ずうっと上の方からななめになってスーッと下りて来る。(S) {E: to come down on an angle.} (出典:田村、方言:沙流)
ratowenomke
ラトウェノㇺケ §592.肺病(15)痰の出る肺病 rat-o-wen-omke〔rá-to-we-nom-ke らトウェノㇺケ〕[rat(痰)+o(において)+wen(悪い)+omke(風邪)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
rawnetokpa
ラウネトㇰパ 【rawne-tokpa】 深くつつく,深くつつかれる. ヘマンタ オコッコチカㇷ゚ イラウネトㇰパ イカシレトㇰパ=何やら怪鳥が私を深くつつき浅くつつき. *ポンヤウンペが怪鳥につつかれている[ユ].(補遺編) ヘマンタ オコッコチカㇷ゚ イ・ラウネトㇰパ イ・カㇱレトㇰパ=何やら怪鳥が私を深くつつき浅くつつき.*ポンヤウンペが怪鳥につつかれている〔ユ〕. (出典:萱野、方言:沙流)
rawnkuttom
ラウンクットㇺ 【rawn-kuttom】 喉の奥から絞り出すような声. ウパレㇰテ エカシ エアㇻキンネ ラウンクットㇺ エアㇱカイ ペ エン ア ワ=ウパレㇰテおじいさんは喉の奥から声を出すのがとても上手な方であった.*サケハウともいう. (出典:萱野、方言:沙流)
ray hekaci pitoho
ライ ヘカチ ピトホ §023.赤子の棺ray hekaci pitoho〔ráǐ-hé-ka-či-pi-tó-hoらイ・へカチ・ピとホ〕[ray(死んだ)、hekaci(子)、pitoho(の棺、<pituひつ)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
rayetokoyki
ライエトコイキ 【ray-etok-oyki】 死ぬ準備(をする). *アイヌの老人たちはさりげなく死のための準備をする. (出典:萱野、方言:沙流)
rayociapto
ラヨチアㇷ゚ト 【名】[rayoci-apto 虹・雨] にわか雨。 ☆参考 虹が出るときの雨は急に降るのでこの名がある。(S) {E: a rain shower.} (出典:田村、方言:沙流)
raypito
ライピト §481.たましい;霊魂(7)[死者の]霊魂 ray-pito〔ráǐ-pi-to らイピト〕[死んだ・霊塊]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.296】 (出典:知里人間編I、方言:)
raytopaha
ライトパハ 【ray-topaha】 たくさんの群. (出典:萱野、方言:沙流)
raytoska
ライトㇱカ 【ray-toska】 多量.たくさんの,山ほどの. (出典:萱野、方言:沙流)
raytoskaha
ライトㇱカハ 【名】[所](概 raytoska ライトㇱカ の例はない。 toskaha トㇱカハ の概は toska トㇱカ)[ray-toska-ha すごい・堤・(所属語尾)]…のものすごい大きな山積み。 akketek or un hunpe ca a ca a híne raytoskaha ikiri kar híne アッケテㇰ オルン フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カリネ 帆立貝の中に鯨肉を切りては入れ切り取っては入れして、 ものすごく大きな山をたくさんつくって。(S民話) {E: a large pile of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
repunkamuy totto
レプンカムイ トット §494.ちち(乳);乳房(13)沖の神の乳房 repun-kamuy totto〔レぷンカムイ・とット〕[rep(沖)+un(の)+kamuy(神)+totto(乳房)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
retarotop(-i)
レタロトㇷ゚ §217.髪の種類(3)しらが(白髪、白毛) retar-otop(-i)〔re-tá-ro-top レたロトㇷ゚〕[白い・髪]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
retattopeni
レタットペニ 【retar-tope-ni】 ソネ.▷レタㇻ=白い トペ=乳液 ニ=木 (出典:萱野、方言:沙流)
retattopeni
レタットペニ §148 ハウチワカエデ メエゲツカエデ (2) retat-topeni (re-tát-to-pe-ni)「レたットペニ」[<retar(白い)topeni(乳の木)] 茎 ⦅A十勝・沙流・千歳など⦆ (出典:知里植物編、方言:)
retattoy
レタットイ 【名】[retar-toy 白い・土] 白粉(おしろい)。 retattoy yayusi レタットイ ヤユシ おしろいをつける。(W) {E: white powder.} (出典:田村、方言:沙流)
reto
レト 【名/副】[re-to 三つの・日](=re to レ ト)三日。 ①月の第三日。 ②三日間。 ☆参考 沙流川下流のワテケさんは、 月の第三日を呼ぶのにこの語を用い、 「三日間」を表すには rerko レㇾコ と言って区別した。 {E: ①the third day of the month. ②three days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
reto
レト 【re to】 三日. (出典:萱野、方言:沙流)
rikoma-tonpi
リコマトンピ 【名】[rik-oma-tonpi 高い所・にある・光るもの] [雅]月。 ☆参考 「ユカルの中で言う。」 (S) ☆参考 tonpi トンピ は < tom-pi トンピ、 tom トㇺ は《光る》、 pi ピ は < pe ペ《もの》であろうか? ☆対語 awuntonpi アウントンピ「たちび」 (S)(いろりの燃えている火のことか。「たきび」の誤記か。) {E: the moon.} (出典:田村、方言:沙流)
rikun-tonpi
リクントンピ 【名】[rik-un-tonpi 高い所・の・日輪] [雅]空の太陽(=rikomatonpi)。 {E: the sun.} (出典:田村、方言:沙流)
ritentoy
リテントイ 【名】[riten-toy 柔軟な・土] 粘土(赤いの、 灰色の、 ねばい土)。 ritentoy ani cisetumam a=kar リテントイ アニ チセトゥマㇺ アカㇻ 粘土で壁をつくる。(S) (注 昔の家の壁はカヤ(ki キ)でつくられた。) {E: clay.} (出典:田村、方言:沙流)
rostoy(-he)
ロㇱトイ §253.きんまく(筋膜)rostoy(-he)〔róš-toǐ ろㇱトイ〕[<rus(毛皮)+tu(すじ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ruetoko
ルエトコ 【位名】[所](概 ruetok ルエトㇰ は未出)[ru-etoko 道・の先]進んでいく先。 a=kar wa an pe/tu ruetoko/a=sikrarire アカㇻ ワ アン ペ/トゥ ルエトコ/アシㇰラリレ [雅] 彫っているものの小刀の進む先々をじっと見つめ。(Sユーカラ語り) ☆発音 話すときにはたいてい ruwetoko ルウェトコ と発音される。 ☞ruwetoko ルウェトコ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rumaypetomne
ルマイペトㇺネ 【rumaype-tom-ne】 夜に光って見える動物の目の色:青白い光り方の色のことをいう[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
rumnetop
ルㇺネトㇷ゚ 【rum-ne-top】 根曲がり竹. (出典:萱野、方言:沙流)
rumnetop
ルㇺネトㇷ゚ §383 ネマガリダケ (3) rumne-top (rúm-ne-top)「るㇺネトㇷ゚」[<rum(矢尻)ne(になる)top(竹)] 茎 ⦅天塩⦆⦅A沙流⦆ (出典:知里植物編、方言:)
ruotopo
ルオトポ §219 ハマグリ (2) ru-o-topo (rú-o-to-po)「るオトポ」[ru(縞)o(ある)topo(貝)] ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
rupustoytoy
ルプㇱトイトイ 【rupus-toy-toy】 凍土. (出典:萱野、方言:沙流)
rurototke
ルロトッケ 【ru-rototke】 溶ける. (出典:萱野、方言:沙流)
rusittokkay
ルシットッカイ 【自動】[ru-sittok-kay 道・ひじ・折れる] ジグザグに歩く。 rusittokkay=an no apkas=an kunine cikusi a=kar ruwe an ルシットッカイアン ノ アㇷ゚カㇱアン クニネ チクシ アカン ルウェ アン ジグザグに歩くように通り道をつくってあるのだ。(S) {E: to walk in a zigzag manner.} (出典:田村、方言:沙流)
rutom
ルトㇺ 【rutom】 土間,内庭. (出典:萱野、方言:沙流)
rutom
ルトㇺ 【rutom】 途中,道の途中. (出典:萱野、方言:沙流)
tom 1
ルトㇺ 【名】[ru-tom 道・…の当たる所] 家の入口を入ってすぐの、 土間の部分。 {E: a bare earthen area just inside the entrance of a house for taking off one's shoes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tom 2
ルトㇺ 【名】[ru-tom 道・の途中] 道の途中。 ku=honi arka wa a=en=montapire wa rútom ta ku=ki wa k=ek クホニ アㇻカ ワ アエンモンタピレ ワ ルトㇺ タ クキ ワ ケㇰ おなかが痛くて急がされて道の途中でして来た。 (出典:田村、方言:沙流)
tomunki
ルトムンキ 【名】[rutom-un-ki 土間・にある・かや] 家の入口を入った所、 土間。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rutomunki
ルトムンキ 【rutom-un-ki】 土間と囲炉裏の間へ敷く簾. (出典:萱野、方言:沙流)
ruwepunkine tono
ルウェプンキネ トノ 【名】[ru-w-epunkine tono 道・(挿入音)・の番をする・役人(和人)]「道路の番人」 (W) ☆参考 関所の関守のことか。 (出典:田村、方言:沙流)
ruwetoko
ルウェトコ 【名】[ru-w-etoko 道・(挿入音)・…の先](=ruetoko ルエトコ)行く先。 tu ruwetoko re ruwetoko coyranke トゥ ルウェトコ レ ルウェトコ チョイランケ [慣用句]行く先行く先におろされる=(熊や鹿等が)まるで行く先々に天から下ろされるかのように、 いつどこに行っても豊かに獲れる。(W民話) (注 同じことを言い表すのに etoko okake cóyranke エトコ オカケ チョイランケ とも言う。) {E: destination.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruyapto
ルヤㇷ゚ト 【名】[ruy-apto 激しい・雨] ひどい雨、 土砂降りの雨。 {E: heavy rain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruyapto
ルヤㇷ゚ト 【ruy-apto】 大雨,強い雨. (出典:萱野、方言:沙流)
ruyaptosane
ルヤㇷ゚トサネ 【副】[ruy-apto-sa-ne 激しい・雨・(?)・のように][雅] 土砂降りの雨のように。 ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ 落とす涙が土砂降りの雨のように私の上に落ちて来た。(W神謡語り)(注 人間の姿から鳥の姿になって天へ帰って行く神が別れを惜しむ様子の描写、 民話にもよく出てくる場面である。) ☆参考 同じワテケさんが歌った別の神謡で ruyanpe kunne ルヤンペ クンネ と言っている。 {E: to rain heavily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sakekar-sintoko
サケカㇻシントコ 【名】[sake-kar-sintoko 酒・をつくる・シントコ(大きい容器)]酒をつくるのに使う大きい容器(=sakekar sintoko サケカㇻ シントコ)。 {E: a large vessel used in the sake making process.} (出典:田村、方言:沙流)
sampetoktokse
サンペトㇰトㇰセ 【sampe-tok-tok-se】 心臓が脈打つ,鼓動がする. (出典:萱野、方言:沙流)
sampetoranne
サンペトランネ §245.きぜつする(気絶する);気が遠くなる;気を失う;人事不省になる(1)sampe-toranne〔sám-pe-to-ràn-ne さンペトランネ〕[sampe(心臓)+toranne(怠ける)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
Sanka-tososo
サンカトソソ 【名】[san-ka-tososo 棚・の上・を荒らす][固有名]棚荒らし(ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の呼び名の一部)。(Sユーカラ) ☞Kotan-sitcire コタンシッチレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sansintoko
サンシントコ 【名】[< sa-un-sintoko 上座のいろりの近く・にある・大きい容器](?)酒宴のときに大きな酒の容器から小出しにして酒席の上座のいろりの近くに置かれる酒の容器(ここから酒を汲んで片口に入れ、 杯につぐ)。 ☆発音 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは saysintoko サイシントコ と発音する。 {E: a container of sake placed at the seat of honour around the hearth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
santoku
サントク 【名】[< 日本語 三徳]三つ折りの財布(札入れ)。 áponko an icen ku=kor pirka santoku or oma wa アポンコ アン イチェン クコㇿ ピㇼカ サントク オㇿ オマ ワ たいした額の(=たくさんの額の)お金が私の上等の三つ折りの財布に入っていて。(S) (出典:田村、方言:沙流)
sapa otopi koencayayke
サパ オトピ コエンチャヤイケ §221.髪の毛がもじゃもじゃしているsapa otopi ko-en-cayayke〔サぱ・オとピ・コえンチャヤイケ〕[sapa(彼の頭)、otopi(彼の毛が)、ko(そこに、前の「彼の頭」を受ける、「彼の頭に」)、en(するどく)、cayay-ke(とげとげしている)]⦅ホロべツ⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
saparannuntohtohse
サパランヌントㇹトㇹセ §673.ひよめき;おどりこ;だいしんもん(大顫門)(4)sapa-rannun-tohtohse〔sa-pá-ran-nun|tóh-toh-se サぱ・ランヌン・とㇹトㇹセ〕[sapa(頭)+rannun(<ram-num 心臓・玉)+tohtohse(ペコペコ脈打つ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sapautorsam(-a)
サパウトㇿサㇺ §057.頭の側面;側頭部(1)sapa-utorsam(-a)〔sa-pá-u-tòr-sam サぱ・ウとㇿサㇺ〕[sapa(頭)+utor(わき、ut「あばら」 or「内」)+sam(側)]⦅イブリ、ヒダカ東半⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
saramanto
サラマント 【名】[sara-manto (?)・[< 日本語]窓]天井の煙出しの穴。 ☆参考 神謡やユーカラなどでは rikuysuy リクイスイ [< rikun-suy 上の・窓]と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
saretopsi
サレトㇷ゚シ §150.お(尾)(7)獣の尾の先端 sar-etopsi〔sá-re-top-ši さレトㇷ゚シ〕[sar(尾)+etopsi(先端)]⦅ホロべツ⦆【ユ研Ⅱ, p.628】 (出典:知里人間編I、方言:)
Sarmato orun poy sey
サㇻマト オルン ポイ セイ §218 カワシンジュガイ (21) Sarma-to or-un poy sey (sar-ma-to-o-run-poy-sey)「サㇻマト オルン ポイ セイ」カワシンジュガイ(カラスガイの類)(ビIII, 32) (出典:知里動物編、方言:)
sarmotot(c-i)
サㇻモトッ §151.尾の骨(1)sar-motot(c-i)〔sár-mo-tot さㇻモトッ〕[sar(尾)+motot(魚の背骨)]⦅ホロべツ⦆【雅―ユ研Ⅱ、 p.836】 (出典:知里人間編I、方言:)
sarmotot(c-i)
サㇻモトッ §458.せぼね(背骨);脊椎骨;背柱(14)魚の足椎 sar-motot(c-i)〔sár-mo-tot さㇻモトッ〕[sar(尾)+motot(背椎)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sarmotot(c-i)
サㇻモトッ §659.びていこつ(尾の骨)(1)sar-motot(c-i)〔sár-mo-tot さㇻモトッ〕[sar(尾)+motot([魚の]背骨)]⦅ホロべツ⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.836】 (出典:知里人間編I、方言:)
sato
サト 【名】[< 日本語] 砂糖。 ☆参考 アイヌ語で砂糖を言うのによく tópenpe トペンペ《甘いもの》と言う語を使うが、 この語はお菓子やお汁粉なども含むので、 お菓子ではなく特に砂糖と限定して言うときに sato サト を使う。 {E: sugar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sattok(-i)
サットㇰ §674.ひれ(鰭);ひれの骨(鰭條)(29)あぶらひれ(脂鰭);鮭鱒の背鰭と尾鰭の間にある骨の無い脂肪質の鰭状の突起物 sattok(-i)〔sát-tok さットㇰ〕[sar(尾)+tok(突起物)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sattom(-i)
サットㇺ §674.ひれ(鰭);ひれの骨(鰭條)(30)あぶらびれ sattom(-i)〔sát-tom さットㇺ〕[<sar(尾)+tom(こぶ)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sayne nuyto
サイネ ヌイト 【名】[巻いたもの・になった・縫い糸]かせになった糸、 つまりグルグル巻いて輪にしてある糸。 ☆参考 nuyto say ヌイト サイ とも言う。 {E: a reel, roll of string, thread.} (出典:田村、方言:沙流)
saysintoko
サイシントコ 【名】[san-sintoko 前に出る・櫃、 容器]大きな酒の容器から小出しにして酒席の上座のいろりの近くに置かれる酒の容器。 ☆参考 それに向き合って座るのが sakesankekur サケサンケクㇽ と sakeiyuskur サケイユㇱクㇽ。(S) ☆参考 沙流川の川下のワテケさんとサダモさんの発音。 中流の人や若い人の発音では、 しばしば sansintoko サンシントコ と言われる。 {E: a sake vessel placed at the seat of honour at a feast.} (出典:田村、方言:沙流)
saysintoko
サイシントコ 【say-sintoko】 たがのかかった行器(ほかい). (出典:萱野、方言:沙流)
sekustori
セㇰウㇱトリ §419 (その他の鳥名)  (34) sek-us-tori(sek-us-to-ri)「セㇰウㇱトリ」⦅沙流、幌別⦆【雅】 (出典:知里動物編、方言:)
sesekkosampetoranne
セセッコサンペトランネ §413.しょきあたり(暑気あたり)(7)熱射病 sesek-ko-sampetoranne〔sé-sek-ko-sàm-pe-to-ran-ne せセㇰコサンペトランネ〕[sesek(暑気)+ko(のために)+sampetoranne(気が遠くなる)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
setaento
セタエント 【seta-ento】 ナギナタコウジュ〔植〕. (出典:萱野、方言:沙流)
setaento
セタエント §065 ナギナタコウジュ (2) seta-ento 「セたエント」[犬・エント] 茎葉 ⦅長万部、沙流、鵡川、穂別、千歳⦆⦅A石狩⦆ (出典:知里植物編、方言:)
setakito
セタキト §340 スズラン キミカゲソウ (2) seta-kito (se-tá-ki-to)「セたキト」[seta(犬)kito(ギョウジャニンニクの葉)] 葉 ⦅真岡、白浜⦆ (出典:知里植物編、方言:)
setaotompuy
セタオトンプイ §241 クサノオウ (2) seta-otompuy (se-tá-o-tom-puy)「セたオトンプイ」[犬(の)・肛門] 茎葉 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
setatoma
セタトマ §352 ツルボ (1) seta-toma (se-tá-to-ma)「セた・トマ」[seta(犬)toma(エゾエンゴサクの塊茎)] 鱗茎 ⦅荻伏⦆ (出典:知里植物編、方言:)
setokkar
セトッカㇻ §343.産―じんつう(陣痛)[を病む](12)さんけ(産気)ずく setokkar〔sé-tok-kar せトッカㇻ〕[si(自分の)+etokkar(準備をする)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
settompa
セットンパ 【settompa】 墓,墓地. (出典:萱野、方言:沙流)
setur(u)tokse
セトゥㇽトㇰセ §462.せむし;くる病(2)setur(u)tokse〔se-túr-tok-seセとぅㇽ・トㇰセ〕[背が凸出している]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sí-ceohaysitoma
シチェオハイシトマ 【自動】[si-ci-e-ohay-sitoma まことに・…される・それで・(?)・恐れる] 見ただけでも恐ろしい。 {E: to be afraid of the sight of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sietok
シエトㇰ ☞siyetok シイェトㇰ (出典:田村、方言:沙流)
sietokoa=sonkokuste
シエトコアソンコクㇱテ 【si-etoko a=sonko-kuste】 前もって知らせる. (出典:萱野、方言:沙流)
sik'etokousikosanu
シㇰエトコウシコサヌ 【sik-etoko-usi-kosanu】 目の前からさっと消える,目の先が見えなくなった. ▷シッ=目 エトコ=先 ウシコサヌ=さっと消えた(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
sikanto
シカント 【si-kanto】 天空. (出典:萱野、方言:沙流)
sikantokotor
シカントコトㇿ 【si-kanto-kotor】 宇宙. (出典:萱野、方言:沙流)
sikatorkamuy
シカトㇿカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(18)疱瘡神 sikator-kamuy〔ši-ká-tor-ka-muǐ シかトㇿカムイ〕[糞形のついた魔神;si(糞)+kat(形)+or(所)+kamuy(魔神)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sikatorkekamuy
シカトㇿケカムイ §697.ほうそう(疱瘡);てんねんとう(天然痘)(19)疱瘡神 sikatorke-kamuy〔ši-ká-tor-ke-ka-muǐ シかトㇿケカムイ〕[sikatorke(糞形のついた)+kamuy(魔神)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sikatorokesiyeye
シカトロケシイェイェ §541.でんせんびょう(伝染病)(9)シカトロケ病 sikatoroke-siyeye〔ši-ká-to-ro-ke-ši-je-je シかトロケシイェイェ〕["シカトロケ・病"の義]⦅サル―聖典, p.295⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
siketokererus
シケトケレルㇱ §795.めまい(眩暈)[する](6)sik-etok-ererus〔ši-ké-tok-e-ré-ruš シけトㇰ・エれルㇱ〕[sik(目)+etok(先)+er-er(きらきら、ちかちか)+us(そこにつく)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
siketoknawa(no)
シケトㇰナワ/シケトㇰナワノ 【副】[sik-etok-na-wa(no) 目・の先・の方・から](次の慣用表現の中で) siketoknawa(no) eramiskari シケトㇰナワ/シケトゥナワノ エラミㇱカリ 一度も見たことがない、 全然見知らない。 siketoknawa a=erámiskari okkaypo sinep soy ta ek na シケトㇰナワ アエラミㇱカリ オッカイポ シネㇷ゚ ソイ タ エㇰ ナ 全然見たことのない若い男が一人門口に来ていますよ。(W言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siki osoyun tokikusis
シキ オソユン トキクシㇱ §784.目を剥く[びっくりして]siki osoyun tokikusis〔ši-kí|o-só-jun|to-kí-ku-šiš シき・オそユン・トきクシㇱ〕[siki(その目が)+o-soy-un(内から外へ)+toki(凸出して)+kus-is(kusの反復形、行っている)]⦅ユ研Ⅱ, p.648⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sikitonekah
シキトネカㇵ §340 スズラン キミカゲソウ (3) sikitonekah (si-kí-to-ne-kah)「シきトネカㇵ」[si(自分を)kito(ギョウジャニンニクの葉)ne(になら)ka(せる)p(もの)、ギョウジャニンニクもどき] 葉 ⦅大泊ootomari⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sikkemritosma
シッケㇺリトㇱマ §791.目の病気(3)血目 sik-kemrit-osma〔šík-kem-ri-toš-ma しㇰ・ケㇺリトㇱマ〕[sik(目〔に〕)+kem-rit(血のすじ〔が〕)+osma(入っている)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
siknuraypito
シㇰヌライピト §481.たましい;霊魂(14)よみがえるべき霊魂 siknu-ray-pito〔šík-nu-raǐ-pi-to しㇰヌ・ライピト〕[siknu(生きる)+ray(死んだ)+pito(霊)]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.296】 (出典:知里人間編I、方言:)
Sikot-to
シコット 【名】[Sikot-to 支笏・湖][地名]支笏湖。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
sikoyantonere
シコヤントネレ 【si-ko-yanto-nere】 泊める,泊まらせる.▷シ=自ら コ=それを ヤント=客 ネ=に レ=させる (出典:萱野、方言:沙流)
siktokoko
シㇰトココ 【自動】[sik-tokoko 目・出っぱらせる(重複)]大きな目を開けてじっと見る。 ku=nukar humi ka isam, ku=siktokoko yakka k=érampewtek クヌカㇻ フミ カ イサㇺ、 クシㇰトココ ヤッカ ケランペウテㇰ 私には全然見えない、 大きな目を開いて見てもわからない。(S) {E: to look wide-eyed.} (出典:田村、方言:沙流)
siktokoko
シㇰトココ 【sik-tokoko】 目を見開く. イワタラㇷ゚ アナㇰネ チㇱ ヒ タ シㇰトココ ワ チㇱ ヒ アナㇰネ ネㇷ゚カ ヌカㇻ ワクス イキ ヒ ネ ワ ア・エヤㇺ ペ ネ=赤子が泣く時に目をぱっちり開けて泣くのは何か化け物が見えているのだから大切にするものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
siktoktektek(-an)
シㇰトㇰテㇰテㇰ §782.目をぱちっと開けるsik-toktektek(-an)〔šík-tók-tek-tek しㇰ・とㇰテㇰテㇰ〕[sik(目が)+tok-tek-tek(パチパチする)]⦅サル⦆【雅―聖典, p.160】 (出典:知里人間編I、方言:)
simotori
シモトリ 【自動】[< 日本語 すもうとり]すもうをとる。 e=simotori hene easkay wa he e=arpa rusuy pe an? エシモトリ ヘネ エアㇱカイ ワ ヘ エアㇻパ ルスイ ペ アン? (直訳すると)あなたはすもうでも取れるので行きたいのか=行ったってすもうが取れるわけでもないのにすもうを見に行きたいのか。(S) (出典:田村、方言:沙流)
sineanto
シネアント 【sine an to】 ある日. (出典:萱野、方言:沙流)
sineto
シネト 【sine-to】 1日. (出典:萱野、方言:沙流)
sínis kotor
シニㇱ コトㇿ 【位名】[天・の面]空。 sínis kotor/toni un wa/tani un wa シニㇱ コトㇿ/トニ ウン マ/タニ ウン マ [雅]大空をあちらのほうへこちらのほうへ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sínis-kanto
シニㇱカント 【名】[si-nis-kanto 本当の・空・天] 空の最上層。 ☞kanto カント {E: the highest level of the sky.} (出典:田村、方言:沙流)
siniskanto
シニㇱカント 【si-nis-kanto】 雲の空,一番上の方の空.▷シ=本当に ニㇱ=雲 カント=空 (出典:萱野、方言:沙流)
sinnatoyne
シンナトイネ 【sinna-toy-ne】 特別に. (出典:萱野、方言:沙流)
sintoko
シントコ 【名】大きい深い容器、 櫃。 ①宝器の一種、 木製ふたつきの大きい容器、 古い日本語で行器(ほかい)と言ったもの。 (注 和人との交易で手に入れた。 多くは円筒形、 角ばったものもある。 黒い漆塗りで家紋のついたものが多く、 足のついたもの、 耳(二つの突起)のついたものもある。 宝物として家の北側東寄りの宝壇に並べ飾られた。) ②酒の容器。 sakekar sintoko サケカㇻ シントコ 酒をつくる容器。 sansintoko/saysintoko サンシントコ/サイシントコ 酒を供するために酒席に置く容器、 酒櫃。 {E: ① a chest; a lacquerware container. ② a container for making sake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sintoko
シントコ 【sintoko】 行器(ほかい). 図[シントコ] (出典:萱野、方言:沙流)
sintoko osmak a=i=eoranrani
シントコ オㇱマㇰ アイェオランラニ 【sintoko-osmak a=i=e-oranrani】 シントコの後ろへ詰め込まれた:大切にされる人が酒宴の席でイナウコッシントコの後ろへ座らされる様子. (出典:萱野、方言:沙流)
sintokopo
シントコポ 【sintoko-po】 副葬用シントコ:漆器. 図[シントコポ] (出典:萱野、方言:沙流)
sipankekeretoh konukara
シパンケケレトㇹ コヌカラ §034.結婚(する)(34)si-panke-keretoh ko-nukara〔ši-páŋ-ke-ke-re-toh|ko-nú-ka-ra シぱンケケレトㇹ・コぬカラ〕⦅S.⦆【雅】妻にする。"poniwne nispa Kinasar-un-max si-panke-keretox ko-nukara「年少の首領はキナサルの女を自分のしもての膝の先に見た」「年少の首領はキナサルの女を妻にした」⦅古謡, pp.157〜8⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sipankekeretoh onukara
シパンケケレトㇹ オヌカラ §034.結婚(する)(33)si-panke-keretoh o-nukara〔ši-páŋ-ke-ke-re-toh|o-nú-ka-ra シぱンケ・ケレトㇹ・オぬカラ〕⦅S.⦆【雅】妻にする。[si-(自分の)+panke(しもての)+keretoh(ひざのさき)+-o-(に)+nukara(見る)]。"kamuy pon matekachi si-panke-keretox an-o-nukara"「神である少女を自分のしもての膝の先におれが見た」「神である少女を俺は妻にした」⦅古謡, p.190⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sipenkekeretoh konukara
シペンケケレトㇹ コヌカラ §034.結婚(する)(32)si-penke-keretoh ko-nukara〔ši-péŋ-ke-ke-ré-toh|ko-nú-ka-ra シ舳ンケ・ケれトㇹ・コぬカラ〕⦅S.⦆【雅】夫にする。"Urannot-un-max kiyanne nispa si-penke-keretox ko-nukara"「ウランノッの女は年上の首領を自分のかみての膝の先に見た」「ウランノッの女は年上の首領を夫としてかしずいた」⦅古謡, p.156⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sipenkekeretoh onukara
シペンケケレトㇹ オヌカラ §034.結婚(する)(31)si-penke-keretoh o-nukara〔ši-péŋ-ke-kere-toh|o-nú-ka-ra シ舳ンケケレトㇹ・オぬカラ〕⦅S.⦆【雅】夫にする。[si-(自分の)+penke(かみての)+keretoh(<kir-etok膝の先)+-o-(において)+nukara(<nukar 見る)]。"po-niwne nispa si-penke-keretox an-o-nukara" 「年下の首領を自分のかみての膝の先に私は見た」「年下の首領を夫として私はかしずいた」⦅古謡, p.155⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sir-cikewrototo
シッチケウロトト 【完動】[名+他動中相][sir-ci-kew-rotot-o あたり・…される・(擬音の語根)・(音などの連続を表す接尾辞)・(他動詞形成)] ガラガラガラと/パラパラパラと/ドロドロドロと音がする。 otuseat wa a=nukár a ponki atu tuypa híne ponki ka o p cirawokuta sir-cikewrototo akusu オトゥセアッ ワ アヌカラ ポンキ アトゥ トゥイパ ヒネ ポンキ カ オㇷ゚ チラウォクタ シッチケウロトト アクス さっき私たちが見た、 綱でつるされているカヤ製の棚の綱を(彼が)切って、 棚の上にのっていたものが落ちてバラバラに散らばってドスンガタガタとものすごい音を立てると。(NK民話) ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-cipukrototo
シㇼチプㇰロトト/シッチプㇰロトト 【完動】[sir-ci-puk-rotot-o あたり・される・プツ(擬音の語根)・(音の連続を表す接尾辞)・(他動詞形成)] プツプツプツと音がする。 hotke=an wa ne urkio amip a=kupákupa kor sir-cipukrototo ホッケアン マ ネ ウㇽキオ アミㇷ゚ アクパクパ コㇿ シㇼチプㇰロトト 私が寝てそのシラミのついた着物をあちこちかんでいるとプップップップッと音がする。(W民話) ☆参考 『音声資料2』の例では sir シㇼ の部分で、 一瞬止まったために r ㇼ が響いた。 続けて発音すると sitcipukrototo シッチプㇰロトト。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-etosittomne
シㇼエトシットㇺネ 【完動】ムーッとする(火鉢に火がカンカン起こっているとき)。 (出典:田村、方言:沙流)
sir-kawrototke
シㇼカウロトッケ 【完動】[sir-kaw-rotot-ke あたり・(擬音の語根)・(音が続いて起こることを表す)・(自動詞形成)] カウカウカウと音がする。 amipkupakupa=an kor sir-kawrototke アミㇷ゚クパクパアン コㇿ シㇼカウロトッケ 私が(シラミのついた)着物をかんでいると、 カウカウカウと音がする。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-kap
シットカㇷ゚ 【完動】[sir-tókap あたりの様子(完全動詞形成)・昼]昼(昼ごろ)になる。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 ☞tókap トカㇷ゚ {E: to become noon.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-kes
シットケㇱ 【完動】[sir-tokes あたりの様子(完全動詞形成)・日暮れ時] 日暮れ時(夕方)になる。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 ☞tókes トケㇱ {E: to become, grow into evening.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-toyarekurok
シットヤレクロㇰ 【完動】[sir-toy-ar-ekurok あたり・ひどく・全く・まっ黒い] まっ暗である。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: to be completely dark; pitch black.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-ukopukrototke
シルコプㇰロトッケ 【完動】[sir-uko-puk-rotot-ke あたり・いっせいに・プツ(擬音の語根)・(音の連続を表す接尾辞)・(自動詞形成)] あたりでいっせいにプツプツプツと音がする。 sicigaci cup wano an pe, tapan Hokkaito, aynu mosir or unno sir-ukopukrototke, sir-yasrototke, uhuy wa paye uskehe oka シチガチ チュㇷ゚ ワノ アン ペ、 タパン ホッカイト、 アイヌ モシㇼ オルンノ シルコプㇰロトッケ、 シㇼヤㇱロトッケ、 ウフイ ワ パイェ ウㇱケヘ オカ 7月からのこと、 この北海道つまりアイヌの土地にまで、 パラッパラッと銃弾の音が鳴り、 バリッバリッとものの裂ける音が鳴り、 燃えていく所があった。(W会話) (戦争中の銃や空襲の被害などの物音を表している。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-yasrototke
シㇼヤㇱロトッケ 【完動】[sir-yas-rotot-ke あたり・(裂ける擬音の語根)・(音の連続を表す接尾辞)・(自動詞形成)] バリバリバリと/ビリビリビリと(何か裂けるような)音がしている。 {E: the sound of something tearing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siretok
シレトㇰ 【sir-etok】 器量. (出典:萱野、方言:沙流)
siretok 1
シレトㇰ 【名】[sir-etok 地・の先端]岬、 大地の先端。 ☆参考 通常の言葉で岬(「でっちゃき」)のことは nottu ノットゥ。 {E: a cape; a headland.} (出典:田村、方言:沙流)
siretok 2
シレトㇰ 【名】[sir-etok 様子・の先端] 美貌(びぼう)。 siretok kor シレトㇰ コㇿ [美貌・を持つ]美貌である、 (人が)美しい。 siretok ka kor pawetok ka kor シレトㇰ カ コㇿ パウェトㇰ カ コㇿ 彼は顔も美しいし口も達者だ。(S) ☆参考 男性に関して言うことが多いが、 女性にも使う。 {E: a beauty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siretok(-o)
シレトㇰ §177.顔が美しい;器量よし[である];美貌[である](1)美貌 siretok(-o)〔ši-ré-tok シれトㇰ〕[sir(見かけ)+etok(先)]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
siretokkor
シレトッコㇿ 【自動】器量(きりょう)がよい、 美貌(びぼう)である。 katkemat ka siretokkor, pontono ka siretokkor, kamuy sirine oka utar カッケマッ カ シレトッコㇿ、 ポントノ カ シレトッコㇿ、 カムイ シリネ オカ ウタㇻ 奥様も美しい、 おぼっちゃまも美しい、 神様のような立派な方々。(S) {E: to be beautiful; good-looking.} (出典:田村、方言:沙流)
siretokkor
シレトッコㇿ 【sir-etok-kor】 美しい,美貌,器量がよい. (出典:萱野、方言:沙流)
siretokkor(-an)
シレトッコㇿ §177.顔が美しい;器量よし[である];美貌[である](4)美貌である siretok-kor(-an)〔si-ré-tok-kor シれトッコㇿ〕[美貌を・もつ]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
siretokkorpa
シレトッコㇿパ 【自動】[複](siretokkor シレトッコㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆)美しい。 {E: to be beautiful; good-looking(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirkotor
シㇼコトㇿ 【sir-kotor】 山の斜面. (出典:萱野、方言:沙流)
sisetoko
シセトコ §766.目がしら(3)sis-etoko〔šíš-e-to-ko しㇱ・エトコ〕[目・のさき]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sisitomayar
シシトマヤㇻ 【si-sitoma-yar】 威嚇する,脅す. (出典:萱野、方言:沙流)
sistoh(k-i)
シㇱトㇹ §650.ひじ(肘)(2)sistoh(k-i)〔šíš-toh しㇱトㇹ〕[<sittok]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sitatoma
シタトマ §352 ツルボ (2) sita-toma (si-tá-to-ma)「シた・トマ」[seta(犬)toma(エゾエンゴサクの塊茎)] 鱗茎 ⦅様似⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sitcikewrototo
シッチケウロトト ☞sir-cikewrototo シッチケウロトト (出典:田村、方言:沙流)
sito
シト 【名】(植物のでんぷんをかためてつくった食べ物の名)シト、 餅、 団子(だんご)(伝統的なものは turep トゥレㇷ゚《オオバユリの根》や emo エモ《ジャガイモ》のでんぷんでつくる。 しばしば「団子」と訳されるが団子のような球形ではなく円盤形につくられる。 中央に穴をあけ、 ひもを通して何枚もつないでかけて干しておき、 保存食とする)。 emo-sito エモ シト じゃがいもでつくったシト。 sum ani a=ma sito スマニ アマ シト 油で焼いた餅 (「パン」の訳語として出た)。(S) ☆参考 サダモさんは「もち」と訳していた。 {E: a dumpling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sito
シト 【sito】 団子,餅. 図[シト作り] (出典:萱野、方言:沙流)
sitoarawe
シトアラウェ 【sito-arawe】 団子の煮汁. (出典:萱野、方言:沙流)
sitoho
シトホ 【名】[所](概は sito シト)…でつくったシト(餅、 団子)、 それでつくったシト。 {E: a dumpling ( made from…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitokankan(-i)
シトカンカン §518.つむじ(旋毛);まきめ(4)背中にある旋毛 sitokankan(-i)〔ši-tó-kaŋ-kan シとカンカン〕[sito(しとぎ)+kankan(巻いているもの、腸)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sitokannima
シトカンニマ 【名】[sito-kar-nima シト(餅)・をつくる・皿] シト(餅)をつくるときの練り鉢(まん丸い、 木製、 直径50センチぐらいで彫刻がしてある)。 {E: a pot for making dumplings.} (出典:田村、方言:沙流)
sitokappa
シトカッパ 【sito-kappa】 団子を丸める.▷シト=団子 カッパ=丸めて平たくすること (出典:萱野、方言:沙流)
sitoki
シトキ 【名】[< 日本語 しとぎ(?)]シトキ(女性の正装するときの装身具の一つ、 tamasay タマサイ《首飾り玉連》の前の中央から下げる金属製の円盤、 模様のついた、 昔の鏡の形をしたものが多い、 直径10センチ前後のものから大きいものでは15センチぐらいのもある)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
sitoki
シトキ 【sitoki】 球飾りの真ん中の金属:首飾りの下の方につく丸いもの. (出典:萱野、方言:沙流)
sitoki-kot-tamasay
シトキコッタマサイ 【名】[シトキ・ついている・玉連]シトキのついている首飾り玉連。(W) ☞sitoki シトキ、 tamasay タマサイ。 (出典:田村、方言:沙流)
sitokiceppo
シトキチェッポ §063 カガミダイ 渋p. 325, §611 (1) sitoki-ceppo (si-tó-ki-čep-po)「シとキチェッポ」[sitoki(鏡)cep(魚)-po(指小辞)] ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
sitokkere
シトッケレ 【si-tokke-re】 狙いを定める:弓に矢をつがえて狙いを定める[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
sitokkoni
シートッコニ §426 マムシ (5) sitokkoni (si-tok-ko-ni)「シートッコニ」[<大・マムシ] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
sitoma
シトマ 【他動】…を恐れる、 …がこわい(「おっかない」)。 a=sitóma アシトマ(通常早く話しているときは i が落ちて astóma アㇱトマ と発音される) (引用文の中で)私は…がこわい、 (一般に人が)…を恐れる、 (…は)恐ろしい。 {E: to fear…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitoma
シトマ 【sitoma】 恐れる,恐ろしい,こわい. エネ アン ペ ク・シトマ アクス ムカウンクㇽ ア・キモカㇻ ヤㇰ ア・イェ=そうしたことを私は恐れていたのだが,鵡川の人が山で熊に殺されたそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
sitomapa
シトマパ 【他動】[複](sitoma シトマ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…を恐れる、 …をこわがる、 …がこわい。 {E: to fear…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitomare
シトマレ 【複他動】[他動使役][sitoma-re …を恐れる・させる] ①(人)に…を恐れさせる。 ②[慣用句] iyohay sitomare イヨハイ シトマレ [間投]おやまあ、 驚いた/あきれた。 {E: ① to make…fear… ② Oh my gosh! How suprising!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitomusi
シトムシ 【他動】[si-tom-usi 自分・の体のまん中・…に…をつける](山刀など)を腰につける。 tasiro sitomusi kane an タシロ シトムシ カネ アン 山刀を腰につけている。 ☆参考 刀剣は、 昔は腰に差すのでなくひもで肩から斜めにかけてつるした。 {E: to wear (a sword at one's side).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitomusi
シトムシ 【sitomusi】 (刀を)下げる,(刀を)佩く. エムシ シトムシ=刀を下げる.タシロ シトムシ=山刀を下げる.マキリ シトムシ=小さい刃物を下げる. (出典:萱野、方言:沙流)
sitone-munciro
シトネムンチロ 【名】[sito-ne-munciro 餅・になる・アワ][植物]モチアワ、 シト(餅、 だんご)になる粟。(S) ☞munciro ムンチロ {E: a dumpling made from foxtail millet.} (出典:田村、方言:沙流)
sitonin
シトニン 【sito-nin】 串団子.イヨマンテ(熊送り)の時に作る団子.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
sitonoski
シトノㇱキ 【sito-noski】 団子の真ん中.イヨマンテ(熊送り)の時に,あるいはチセノミ(新築祝い),ウトㇺヌカㇻ(結婚式)に作る.直径13cmほどの団子を4つに切った中の短冊形を言い,外側の半月形のものをシトラキルル(団子の縁)と言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
sitopeni
シトペニ §146 イタヤ イタヤカエデ (3) si-topeni (sí-to-pe-ni)「しトペニ」[si(本当の)topeni(乳の出る木)] 茎 ⦅美幌⦆⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sitopera
シトペラ 【sito-pera】 団子べら:ランコ(カツラ),トペニ(イタヤ),プㇱニ(ホオノキ)製. 図[シトペラ] (出典:萱野、方言:沙流)
sitopetneka
シトペッネカ 【sito-petneka】 団子をこねる.粉に水を入れてこねることをシトペッネカ レという. (出典:萱野、方言:沙流)
sitoyerum
シトイェルㇺ §285 ねずみ (7) sitoyerum (sí-toy-e-rum)「しトイェルㇺ」[<si(大)toy(土)erum(ネズミ)]シチロウネズミ⦅天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
sittok
シットㇰ 【名】[概](所は sittoki(hi) シットキ(ヒ))[sir-tok あたり・突き出ている(もの)] ひじ。 {E: the elbows.} (出典:田村、方言:沙流)
sittok(-i)
シットㇰ §650.ひじ(肘)(1)sittok(-i)〔šít-tok しットク〕[<sir(何となく目の前の物を指す)+tok(突起物)>⦅H. 一般;S. タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sittok/sittoki(hi)
シットㇰ/シットキ(ヒ) 【sittok/sittoki(hi)】 肘. (出典:萱野、方言:沙流)
sítkap
シットカㇷ゚ ☞sir-tókap シットカㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
sittokap
シットカㇷ゚ 【sir-tokap】 昼(になる). (出典:萱野、方言:沙流)
sittokeotke
シットケオッケ §651.肘鉄砲をくらわすsittok-e-otke〔šít-to-ke-ot-ke しットケオッケ〕[肘・で・突く]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sítkes
シットケㇱ ☞sir-tókes シットケㇱ (出典:田村、方言:沙流)
sittoki(hi)
シットキ(ヒ) 【名】[所](概は sittok シットㇰ)…のひじ。 {E: the elbow(s) of…} (出典:田村、方言:沙流)
sittokkew(-e)
シットッケウ §652.ひじの骨sittokkew(-e)〔šít-tok-keŭ しットッケウ〕[<sittok(ひじ)+kew(骨)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sittomotuye
シットモトゥイェ 【自動】[sir-tomotuye 地・を横切る] まっすぐ/一直線に行く/来る。(S) {E: to go, come in a straight line.} (出典:田村、方言:沙流)
sittososo
シットソソ 【sir-tososo】 騒々しい,やかましい:物音をたててうるさい. (出典:萱野、方言:沙流)
síttoyárekurok
シットヤレクロㇰ ☞sir-toyarekurok シットヤレクロㇰ (出典:田村、方言:沙流)
siwto
シウト 【名】[概/所][< 日本語] しゅうと、 しゅうとめ(夫または妻の父母兄弟姉妹)。 ☆参考 通常 acapo アチャポ おじさん、 unarpe ウナㇻペ おばさん、 onne kur オンネ クㇽ 老人(男性) などの語の前に置かれる。 日本語と違って舅・姑や小舅・小姑を父、 母、 兄弟姉妹とは言わない。 ☞siwtoho シウトホ {E: one's in-laws.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siwto
シウト §018.親(13)siwto〔šíŭ-to しウト〕⦅ホロべツ⦆しゅうと。〜-nispa 姑御。〜-mici しゅうと。〜-hapo しゅうとめ。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
siwto-hápo
シウトハポ 【名】[siwto-hápo しゅうと/しゅうとめ・母] 姑、 夫または妻の母(=siwto(ho) unarpe シウト(ホ) ウナㇻペ)。 ku=siwtohapo クシウトハポ 私のしゅうとめ(姑、 夫または妻の母)。 {E: mother-in-law.} (出典:田村、方言:沙流)
siwto-iyapo
シウトイヤポ 【名】舅、 夫または妻の父(=siwto(ho) acapo シウト(ホ) アチャポ)。 ku=siwto-iyapo クシウトイヤポ 私のしゅうと(夫または妻の父)。(S) {E: father-in-law.} (出典:田村、方言:沙流)
siwto/siwto(ho)
シウト/シウト(ホ) 【siwto/siwto(ho)】 しゅうと,しゅうとめ(夫の父,母). (出典:萱野、方言:沙流)
siwtohapo
シウトハポ 【siwto-hapo】 しゅうとめ. (出典:萱野、方言:沙流)
siwtohapo
シウトハポ §020.母(14)siwto-hapo〔šíŭ-to-ha-po しウトハポ〕⦅ホロベツ⦆しゅうとめ(姑)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
siwtoho
シウトホ 【名】[所](概は siwto シウト) …のしゅうと、 しゅうとめ(夫または妻の父母兄姉弟妹)。 siwto(ho) acapo シウト(ホ) アチャポ 舅、 夫または妻の父。 siwto(ho) kiyanne kur シウト(ホ) キヤンネ クㇽ 夫または妻の兄。 siwto(ho) okkaypo シウト(ホ) オッカイポ 小舅、 夫または妻の兄弟。 siwto(ho) onne kur シウト(ホ) オンネ クㇽ 舅である老人、 夫または妻の年老いた父。 siwto(ho) ponmenoko シウト(ホ) ポンメノコ 小姑、 夫または妻の姉妹。 siwto(ho) unarpe シウト(ホ) ウナㇻペ 姑、 夫または妻の母。 siwto(ho) kiyanne mat シウト(ホ) キヤンネ マッ 夫または妻の姉。(S) {E: the in-laws of…} (出典:田村、方言:沙流)
siwtomici
シウトミチ 【siwto-mici】 しゅうと. (出典:萱野、方言:沙流)
siwtomici
シウトミチ §019.父(16)siwto-mici〔šíŭ-to-mi-či しウトミチ〕⦅ホロべツ⦆しゅうと。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
siyamamtoy
シヤマㇺトイ 【名】[siyamam-toy 米・土地/畑] 田んぼ、 稲田。 {E: a paddy field.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyetok
シイェトㇰ 【位名】[概](所は未出。 etok エトㇰ の所は etoko)[si-y-etok 自分・(挿入音)・の先] (次の文脈で)自分の進んでいる前方。 siyetok un シイェトㇰ ウン ①自分の(進んでいる)前方に。 ②自分の(進んでいる)前方の。 siyetok un maciya a=nukár シイェトクン マチヤ アヌカㇻ (自分の)前方に町が見える。 kuwanno siyetok un inkar wa arpa クワンノ シイェトクン インカㇻ ワ アㇻパ まっすぐ前を見て 行く。 ☆対語 siyoka シヨカ。 ☆参考 un ウン の前でのみ使われている。 {E: ① in front of, ahead of oneself. ② in front of, foward of oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyeyemoto
シイェイェモト §670.病気の原因siyeye-moto〔ši-jé-je-mo-to シいぇイェモト〕[siyeye(病気)+moto(<Jap. もと)]⦅サル―聖典, p.297⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
soetokotuyeni
ソエトコトゥイェニ 【so-etoko-tuye-ni】 横桁. (出典:萱野、方言:沙流)
sóetomotuyep
ソエトモトゥイェㇷ゚ 【名】[so-etomotuye-p 座・その頭を横切る・もの]家の壁と天井の境の所、 四隅の柱の上に縦横に渡してある木のうち、 横に(南北に)渡してある木。(S) ☆対語 sópesni ソペㇱニ 縦に(東西に)渡してある木。 ☆参考 sótomotuyep ソトモトゥイェㇷ゚ とも言う。(S) ☆参考 二本の so(e)tomotuyep ソ(エ)トモトゥイェㇷ゚ の間の天井の横の梁は umanki ウマンキ。(S) {E: a crossbeam.} (出典:田村、方言:沙流)
sohtonko
ソㇹトンコ §230.かわ(皮)(12)毛皮 sohtonko〔sóh-toŋ-ko そㇹトンコ〕⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
somoyaysitomap
ソモヤイシトマㇷ゚ 【somo yay-sitoma-p】 恥知らず. (出典:萱野、方言:沙流)
tomotuyep
ソトモトゥイェㇷ゚ ☞so-etomotuyep ソエトモトゥイェㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
soyuntokompone
ソユントコンポネ §281.くるぶし(踝)(4)外くるぶし soyun-tokompone〔so-jún-to-kòm-po-ne ソゆン・トコンポネ〕[soyun(soy-un 外・の)、…]⦅ホロべツ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
stomacikap
アㇱトマチカㇷ゚ §378 (その他の鳥名)  astoma-cikap (ás-to-ma-či-kap)「あㇱトマチカㇷ゚」[恐ろしい・鳥] ⦅幌別、白老⦆子供が言うことを聞かぬ時、おどかしによく使う。 (出典:知里動物編、方言:)
sukustoy
スクㇱトイ 【名】[sukus・toy 日ざし・(< 土地?)][雅]真昼の明るい光。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw-itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ 何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射してきらめき合っている。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
suptom
スㇷ゚トㇺ 【位名】中程、 下から上へ上っていくものの中間 、 (木の)幹の中ほどの所、 (山の)中腹。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りくずしてそこに人口の多い町がある。(S) ni suptom púyo uske or oriwak ニ スㇷ゚トㇺ プヨ ウㇱケ オㇿ オリワㇰ (鳥が)木の中程の穴のあいたところに住んでいる。(S) {E: a place within the trunk of a tree, or within a mountainside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suptomorke
スㇷ゚トモㇿケ 【名】[sup-tom-orke 幹・の中ほど・の所[所]](=suptom orke スㇷ゚トㇺ オㇿケ)その幹の中ほどの所。 ri cikuni suptomorke ku=rakonoye リ チクニ スㇷ゚トモㇿケ クラコノイェ 高い木は幹の中ほどの所を(私は)羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC即興詩) (嘆き歌)。 {E: a place within the trunk of a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suttomo
スットモ 【sut-tomo】 根元. アチャポ ア・ヌ ヤー オケネウㇱ エトコホ ポーロ ペロ スットモ タ ユㇰカルㇱ アン ナ.エチ・エピㇼマ ナ アㇻパ ウㇰ ワ エㇰ ヤン=おじさんちょっと,オケネウㇱ沢の源の大きいナラの木の根元にマイタケがある,あなたにこっそり教えるから行って取って来なさい. (出典:萱野、方言:沙流)
tamtomuspe
タㇺトムㇱペ 【名】[tam-tom-us-pe 刀・の面の中ほど・についている・もの] emus エムㇱ《刀》に添えられている8〜9寸(25センチ前後)の小さい刀。 {E: an attached short sword.} (出典:田村、方言:沙流)
tananto
タナント 【名】[tan-an-to この・(重複)・日] 今日。 tananto or ta タナント オッタ [今日・のところにおいて](韻文で)今日。 ☆参考 日常語で tanto タント《今日》と言うことを、 歌や叙事詩などの韻文でこのように言う。 これで一行が五音節に整う。 {E: today.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tanto
タント 【名/副】[tan-to この・日] 今日。 tanto ne タント ネ 今日、 今日に。 tanto pakno タント パㇰノ 今日まで。 tanto wano タント ワノ 今日から。 {E: today.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tanto
タント 【tan to】 今日,本日. (出典:萱野、方言:沙流)
tanto kunneywa
タント クンネイワ 【tanto kunneywa】 今朝. (出典:萱野、方言:沙流)
tantotorici=astustekka
タントトリチアㇱトゥㇱテッカ 【tan-to tori ci=as tus-tek-ka】 立ち尽くす,じっとして立ち続ける.▷タント=今日 トリ=滞在 チ=それ アㇱ=立つ トゥㇱテッカ=金縛り (出典:萱野、方言:沙流)
tehkotoro
テㇸコトロ §526.てのひら;手掌(2)teh-kotoro〔téh-ko-to-ro てㇸコトロ〕[<tek-kotor]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tehkotorunru
テㇸコトルンル §533.てすじ(手筋)(3)tehkotorun-ru〔téh-ko-to-run-ru てㇸコトルンル〕[tehkotoro(てのひら)+un(の)+ru(路)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tehpetoroke
テㇸペトロケ §815.ゆび(指);手の指(7)tehpetoroke〔téh-pe-to-ro-ke てㇸペトロケ〕[tehpet(手の指)+oroke(のところ)]⦅S.⦆【雅―遺篇, p.128】 (出典:知里人間編I、方言:)
tehtokan(m-i)
テㇸトカン §528.手掌筋肉隆起[猫などの]tehtokan(m-i)〔téh-to-kan てㇸトカン〕[teh(tek 手)+toh(<tok 凸出した)+kan(<kam 肉)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tekkotor
テッコトㇿ 【名】[tek-kotor 手・の内側の面] てのひら(掌)。 (=paratekkotor パラテッコトㇿ) {E: the palms of the hands.} (出典:田村、方言:沙流)
tekkotor(to)
テッコトㇿ §526.てのひら;手掌(1)tek-kotor(to)〔ték-ko-tor てッコトㇿ〕[tek(手)+kotor(平面)]⦅サル、チカブミ、ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tekkotor/tekkotoro(ho)
テッコトㇿ/テッコトロ(ホ) 【tek-kotor/-kotoro(ho)】 手のひら. (出典:萱野、方言:沙流)
tekkotoro kenkem kohaweas
テッコトロ ケンケㇺ コハウェアㇱ §136.うなる(6)クマがてのひらをなめながら唸る tekkotoro ken-kem ko-hawe-as〔ték-ko-to-ro|kéŋ-kem|ko-há-we-aš てッコトロ・けンケㇺ・コはウェアㇱ〕[tek-kotoro(そのてのひら)+kenkem(<kem-kemなめ・なめする>+ko(と共に、しながら)+hawe(その声が)+as(立つ、する)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tekkotoro(ho)
テッコトロ(ホ) 【名】[所](概は tekkotor テッコトㇿ) …のてのひら(掌)。 {E: the palm of the hands (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
temutoro
テムトロ §085 アオザメ (3) temutoro(te-mú-to-ro)「テむトロ」[<tem(ひろげた両手、一尋)o(にある)?]成魚⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
temutorot
テムトロッ §085 アオザメ (2) temutorot(te-mú-to-rot)「テむトロッ」[<tem(ひろげた両手、一ひろ)utur(間)ot(にある)?]成魚⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
to eus wa ray
ト エウㇱ ワ ライ §389.しぬ(死ぬ)(61)赤ん坊が乳首で圧死する to e-us wa ray〔tó-e-úš|wa-ráǐ と・エ・うㇱ・ワ・らイ〕[乳首が、それ、について、死ぬ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
to or osma pekor
ト オㇿ オㇱマ ペコㇿ 【to or osma pekor】 急に静かになった.▷ト=沼 オㇿ=所 オㇱマ=入る ペコㇿ=ようなものだ *子供たちが大騒ぎしていたのに一斉に帰ってしまって急にシーンとなって.まるで沼の底へ潜ったようだ(ことわざ). (出典:萱野、方言:沙流)
to(-ho)
ト §494.ちち(乳);乳房(1)to(-ho)〔と〕⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
to(-ho)-uk
トウㇰ §498.乳房をつかむto(-ho)-uk〔と・ウㇰ〕[to(乳房を)+uk(とる、つかむ)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toan
トアン 【連体】[単](複は tooká トオカ)[to-an あそこ/そこに・ある/いる] あそこ/そこにある/いるあの、 その。 toan kur トアン クㇽ あの人/その人。 toan ta トアン タ(=toanta トアンタ) あそこに、 あそこで、 そこに、 そこで。 toan uske トアン ウㇱケ あそこ。 toan uske wano eykusne anak mosma kur kor uske ne トアン ウㇱケ ワノ エイクㇱネ アナㇰ モㇱマ クㇽ コㇿ ウㇱケ ネ あそこから向こうはほかの人の場所だ。(S) {E: that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toan
トアン 【toan】 その,あの. (出典:萱野、方言:沙流)
toan uske
トアン ウㇱケ 【toan uske】 そこ:離れた所,あそこ. (出典:萱野、方言:沙流)
toaní
トアニ 【名】[to-an-(h)i あそこに・ある・所] あそこ/そこ。 (格助詞 un ウン《へ》、 wano ワノ《から》を伴って使われる。) ☆参考 同義の toán uske トアン ウㇱケ は独立の名詞句として機能する。 {E: that place; over there.} (出典:田村、方言:沙流)
toani
トアニ 【toani】 〜の方. (出典:萱野、方言:沙流)
toaníun
トアニウン 【副】[toaní-un あそこ・へ] あそこへ、 そこへ。 {E: to that place; to over there.} (出典:田村、方言:沙流)
toaniun
トアニウン 【toani-un】 そちらへ,あちらへ. (出典:萱野、方言:沙流)
toaníwano
トアニワノ 【副】[toaní-wano あそこ・から] あそこから、 そこから。 toani wano eykusne anak mosma kur kor uske ne トアニ ワノ エイクㇱネ アナㇰ モㇱマ クㇽ コㇿ ウㇱケ ネ あそこから向こうはほかの人の場所だ。(S) {E: from that place; from over there.} (出典:田村、方言:沙流)
toankur
トアンクㇽ 【toan-kur】 あの人. (出典:萱野、方言:沙流)
toanpe
トアンペ 【名】[toan-pe あそこ/そこにある・もの] それ、 あれ(そこ/あそこにあるもの)。 (=toan pe トアン ペ) {E: that; that over there.} (出典:田村、方言:沙流)
toanpe
トアンペ 【toan-pe】 それ,あれ. (出典:萱野、方言:沙流)
toanta
トアンタ 【副】あそこに。 ☆参考 téta ここに。 toonta トオンタ ずっと遠くの向こうの方に。 {E: in that place over there.} (出典:田村、方言:沙流)
toanta
トアンタ 【toan ta】 そこに,あそこに. (出典:萱野、方言:沙流)
toanuskehe
トアヌㇱケヘ 【toan-uskehe】 方位,あちら側,あちらの方. (出典:萱野、方言:沙流)
toaraka
トアラカ §501.乳ばれ;乳腺炎(6)乳腺痛 to-araka〔tó:-a-ra-ka とー・アラカ〕[乳・痛]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toarkam(-i)
トアㇻカㇺ §065.あばらにかぶさっている肉(3)toarkam(-i)〔to-ár-kam トあㇻカㇺ〕⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tocep
トチェㇷ゚ 【to-cep】 フナ. (出典:萱野、方言:沙流)
tocep
トチェㇷ゚ §059 フナ (3) to-cep (tó-čep)「とチェㇷ゚」[to(沼)cep(魚)] ⦅沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toceppo
トチェッポ §061 やちうぐい ドロバエ;やちうぐい (1) to-ceppo (tó-čep-po)「とチェッポ」[to(沼)ceppo(小魚)] ⦅名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toci
トチ §145 トチノキ (1) toci (to-cí)「トち」 果実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
cicar
トチチャㇻ 【名】[to-cicar 湖沼・の縁] 湖や沼の縁。 {E: the edge of a lake or swamp.} (出典:田村、方言:沙流)
tocini
トチニ §145 トチノキ (2) toci-ni (to-cí-ni)「トちニ」 茎 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
toe
トエ §499.乳をのむ(2)to-e〔tó:-e とーエ〕[to(乳房を)+e(食う、くわえる)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toeimah(k-i)
トエイマㇵ §582.は(歯)(20)乳歯 to-e-imah(k-i)〔tó:e-i-mah とー・エ・イマㇵ〕[to(ちぶさ)+e(食う、くわえる)+imah(歯)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toemko
トエㇺコ 【to-emko】 半日. (出典:萱野、方言:沙流)
toemon(m-i)
トエモン §496.乳首(ちくび、ちちくび)(4)to-e-mon(m-i)〔tó-e-mon とエモン〕[to(乳房)+e(食う)+mon(<num↑)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toepasusi
トエパスシ §497.乳暈部(にゅううんぶ)to-epasusi〔tó-e-pa-su-si とエパスシ〕[to(乳房)+e(そこにおいて)+pas(墨)+us(ついている)+i(所)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toepitta
トエピッタ 【to-epitta】 1日中. (出典:萱野、方言:沙流)
toere
トエレ §500.乳をのませる; 授乳する(2)to-ere〔tó:-e-re トーエレ〕[to-e-re(乳房を・くわえ・さす)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toesiniwka
トエシニウカ 【to-esiniwka】 日飽きする. シネンネ ネㇷ゚キアニタ(ネㇷ゚キ・アン ヒ タ) アナㇰネ ネㇷ゚ ワ アン ペ ア・オンヌオンヌ コㇿ ネㇷ゚キ・アン コㇿ トエシニューカ カ ソモ ア・キ ㇷ゚ ネ=ひとりで働くような時には何か鼻歌などを歌いながら働くと,日飽きもしないものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
toetannecup
トエタンネチュㇷ゚ 【to-etanne-cup】 1月. (出典:萱野、方言:沙流)
etok
トエトㇰ 【名】[to-etok 湖沼・の先端] 湖や沼の一番奥(水源)の所(「かっち」)。 ☆参考 =to etok ト エトㇰ {E: in the middle of a lake or swamp.} (出典:田村、方言:沙流)
ho
トホ 【名】[所](概は to ト)…の日、 (…した)その日。 hacigaci cup íne tóho ta はちがちチュㇷ゚ イネ トホ タ 八月の四日に。 {E: the day of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tohotuh
トホトゥㇷ §501.乳ばれ;乳腺炎(5)toho-tuh〔to-hó-tuh トほトゥッ〕[toho(to 乳房、tohoその乳房)+tuh(<tuk 凸出する)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tohoy
トホイ §105 ホヤ(海鞘類) (2) tohoy(to-hoy)「トほイ」[<to-o-i(乳房・多い・もの)]ホヤの類(マボヤ?)toの形と (出典:知里動物編、方言:)
tohto
トㇹト §020.母(16)tohto〔tóh-to とㇹト〕⦅マオカ、タラントマリ⦆【雅:酋長談】母。e-kon-〜「汝の母」。[<totto(母)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
tohuh
トフㇷ §501.乳ばれ;乳腺炎(2)to-huh〔tó-huh とフㇷ〕[<to-hup]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
humame
トフマメ 【名】[tóhu-mame [< 日本語]豆腐・豆] 大豆。 {E: soya beans.} (出典:田村、方言:沙流)
tohup
トフㇷ゚ §501.乳ばれ;乳腺炎(1)to-hup〔tó-hup とフㇷ゚〕[乳房・腫れる]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toimok
トイモㇰ §212 ミミズ (3) toimok (to-í-mok)「トいモㇰ」 ⦅美幌、旭川、足寄⦆タマクラミミズ (出典:知里動物編、方言:)
Toiorushmun
『トイオルシムン』 §067 エゾハッカ  (2) 『トイオルシムン』Toiorush-mun ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tokah(p-u)
トカㇵ §494.ちち(乳);乳房(4)to-kah(p-u)〔tó:-kah とーカㇵ〕[<to-kap]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tokaomap
トカオマㇷ゚ §109 ドクゼリ (1) tokaomap (tó-ka-o-map)「とカオマㇷ゚」[to(沼)ka(の上)oma(にある)p(もの)] 根茎 ⦅北海道各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tokaomap
トカオマㇷ゚ §193 ミズスマシ;ヒメミズスマシ (6) tokaomap (to-ka-o-map)「トカオマㇷ゚」 ⦅屈斜路⦆ミズスマシ?(コ95) (出典:知里動物編、方言:)
kap
トカㇷ゚ 【名/副】[to-kap 日・(?)] ①昼間、 昼。 tane tókap an noyne タネ トカㇷ゚ アン ノイネ もうお昼ごろらしい。(W) kunneywa an kor tókap an kor onuman an kor クンネイワ アン コㇿ トカㇷ゚ アン コㇿ オヌマン アン コㇿ 朝ごとに昼ごとに晩ごとに=毎朝毎昼毎晩。(S会話) tókap cup トカㇷ゚ チュㇷ゚ ☞tókapcup トカㇷ゚チュㇷ゚。 tókap heporap トカㇷ゚ ヘポラㇷ゚ ☞tókapheporap トカㇷ゚ヘポラㇷ゚。 tókap ipe トカㇷ゚ イペ ☞tókap(ォ)ipe トカㇷ゚イペ/トカピペ。 tókap mokor トカㇷ゚ モコㇿ ☞tókapmokor トカㇷ゚モコㇿ ②(副詞的に使って)昼に。 tókap e トカㇷ゚ エ …を昼食に食べる。 “hempara iwak?” “tókap iwak“ 「ヘンパラ イワㇰ?」「トカㇷ゚ イワㇰ」 「いつ(仕事から家に)帰る?」「昼に帰る。」 (S) kunne tókap クンネ トカㇷ゚ 夜も昼も。 kunne ka tókap ka クンネ カ トカㇷ゚ カ 夜も昼も。 kunne hene tókap hene クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ 夜も昼も、 夜でも昼でも(口承文学では上の三つの中でこの形が最も多く使われる)。 sir-tókap シットカㇷ゚ 昼になる。 {E: ①day; daytime. ②in, during the day, the daytime.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tokap
トカㇷ゚ 【tokap】 昼,昼間:夜に対する,明るい間. (出典:萱野、方言:沙流)
tokap usik ta
トカㇷ゚ ウシㇰ タ 【tokap usik ta】 昼間:夜に対する,明るい間. (出典:萱野、方言:沙流)
tokap'ipe
トカㇷ゚イペ →トカピペ (出典:萱野、方言:沙流)
kap(')ipe
トカㇷ゚イペ/トカピペ 【自動/名】①[自動]昼食を食べる。 ku=tokapipe ka somo ki wa ku=kemnoye noyne ku=yaynu クトカピペ カ ソモ キ ワ クケㇺノイェ ノイネ クヤイヌ 私はお昼も食べてないので飢え死にしそうな気がする。(S) ②[名]昼食。 tanto anak rataskep tókap'ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン きょうは野菜のまぜ煮が昼食になる=きょうの昼ごはんは野菜のまぜ煮だ。(S) {E: (to eat) lunch.} (出典:田村、方言:沙流)
tokap(-u)
トカㇷ゚ §494.ちち(乳);乳房(3)to-kap(-u)〔tó-kap とカㇷ゚〕[to(乳房)+kap(皮)]⦅H. 一般⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
Tokapci
トカㇷ゚チ 【名】[地名] 十勝(とかち)(北海道東部の地域の名、 現在の十勝支庁)。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kapcup
トカㇷ゚チュㇷ゚ 【名】太陽。 (tokap)cup a=rukí (トカㇷ゚)チュㇷ゚ アルキ 日蝕になる(だんだん消えていく)。 (tokap)cup ray (トカㇷ゚)チュㇷ゚ ライ 日蝕になる(皆既蝕)。 (tokap)cup kamuy (トカㇷ゚)チュㇷ゚ カムイ 日の神、 お日様。 ☆参考 kunnecup クンネチュㇷ゚《月》と区別して言うときに使う。 通常簡単に言うときは太陽も月も共に cup チュㇷ゚ と言う。 {E: the sun.} (出典:田村、方言:沙流)
tokapcup
トカㇷ゚チュㇷ゚ 【tokap-cup】 太陽. (出典:萱野、方言:沙流)
tokapcup a=ruki
トカㇷ゚チュㇷ゚ アルキ 【tokap-cup a=ruki】 日食.▷トカㇷ゚チュㇷ゚=太陽 ア・ルキ=呑まれる (出典:萱野、方言:沙流)
tokapcup ray
トカㇷ゚チュㇷ゚ ライ 【tokap-cup ray】 日食:皆既食.▷トカㇷ゚チュㇷ゚=太陽 ライ=死ぬ (出典:萱野、方言:沙流)
tokapcupkamuy
トカㇷ゚チュㇷ゚カムイ 【tokap-cup-kamuy】 太陽. (出典:萱野、方言:沙流)
tokapetu
トカペトゥ §496.乳首(ちくび、ちちくび)(5)tokap-etu〔tó-ka-pe-tu とカペトゥ〕[乳房・鼻]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kapheporap
トカㇷ゚ヘポラㇷ゚ 【名】[tokap-heporap 昼間・蝶][動物] 蝶(チョウ)。 ☆参考 kunneheporap クンネヘポラㇷ゚《蛾》と区別して言うときに使う。 普通は単に heporap ヘポラㇷ゚ と言う。 〔知分類になし〕 {E: a butterfly.} (出典:田村、方言:沙流)
tokapipe
トカピペ 【tokap-ipe】 昼食. (出典:萱野、方言:沙流)
tokapipe etok ta
トカピペ エトㇰ タ 【tokap-ipe etok ta】 午前:昼食の前に. (出典:萱野、方言:沙流)
tokapipe oka ta
トカピペ オカ タ 【tokap-ipe oka ta】 午後:昼食の後に. (出典:萱野、方言:沙流)
kapipeusi
トカピペウシ 【名】[tokapipe-us-i 昼食を食べる・いつもみんなが習慣として…する・とき] 昼、 昼食の時刻。 {E: daytime; noon; lunchtime.} (出典:田村、方言:沙流)
kapmokor
トカㇷ゚モコㇿ 【自動】[tókap-mokor 昼・眠る] 昼寝をする(=tókap mokor トカㇷ゚ モコㇿ)。 ku=tokapmokor ka somo ki no クトカㇷ゚モコㇿ カ ソモ キ ノ (私は)昼寝もせずに(tókap ku=mokor ka somo ki no トカㇷ゚ クモコㇿ カ ソモ キ ノ とも言う)。(S) {E: to have, take a(n) (afternoon) nap.} (出典:田村、方言:沙流)
tokapmokor
トカㇷ゚モコㇿ 【tokap mokor】 昼寝. (出典:萱野、方言:沙流)
kapnoski
トカㇷ゚ノㇱキ 【名】[tokap-noski 日・まん中] 昼、 ちょうどお昼(正午、 十二時頃)。 na tókapnoski somo ne ナ トカㇷ゚ノㇱキ ソモ ネ まだお昼にならない。(S) ☆参考 tónoski トノㇱキ よりも新しい言葉。 {E: daytime; noon; lunchtime.} (出典:田村、方言:沙流)
tokapnoski
トカㇷ゚ノㇱキ 【tokap noski】 正午. (出典:萱野、方言:沙流)
kapracici
トカㇷ゚ラチチ 【自動】[tókap-racici 昼間・…をダランと下げている]いねむりする(コックリコックリと舟をこぐ)。 “mákip e=tokapracici siri somo he an?” 「マキㇷ゚ エトカㇷ゚ラチチ シリ ソモ ヘ アン?」 「どうしてあんたいねむりしてるんでないの?」(次のなぞなぞの言葉を使って冗談に言っている。) kusuri o poysu atte wa yáke ta tókapracici p/tókapracici an pe hńta ne? クスリ オ ポイス アッテ ワ ヤケ タ トカㇷ゚ラチチㇷ゚/トカㇷ゚ラチチ アン ペ フンタ ネ? 薬のはいった小鍋をかけてその炉端でいねむりしているものはなんだ? (なぞなぞで答えは Kusur Tokapci クスッ トカㇷ゚チ 釧路と十勝。) ☆参考 通常、 いねむりすることは aysuye アイスイェ と言う。 {E: to take a nap; doze.} (出典:田村、方言:沙流)
tokapracici
トカㇷ゚ラチチ 【tokap racici】 乳房が下がっている. チェㇷ゚ フㇺ ヘネ カㇺ フム ヘネ アン チキ マッネ セタ コレ.イトノンテ ノイネ トカㇷ゚ラチチ=魚の片でも肉片でもあったら雌犬にくれてやれ.乳を飲ませているらしく乳房が下がっている. (出典:萱野、方言:沙流)
kapuysitta
トカプイシッタ 【副】[tokap-un-sir-ta 昼・の・あたりの状態・に] 昼ひなかに、 まっぴるまに。 tókapuysitta ene iki トカプイシッタ エネ イキ 昼ひなかにそんなことをする(どろぼうの話)。(S) {E: in broad daylight; high noon.} (出典:田村、方言:沙流)
tokasu
トカス 【to-kasu】 シナの木の皮を沼にひたし日数が過ぎたこと. ▷ト=沼 カス=過ぎた,越えた *水にひたして少し腐敗させることをオンカ(発酵させる)というが,トカスすると腐るので注意しなければならない.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
kes
トケㇱ 【名】[to-kes 日・の末端] 日暮れどき、 夕方、 晩方(日が傾くころの、 秋なら3時から4時頃)。 sie-tókes シットケㇱ 夕方になる。 {E: dusk; early evening; sunset.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tokes
トケㇱ 【to-kes】 夕方. (出典:萱野、方言:沙流)
kestere
トケㇱテレ 【自動】[tokes-tere 日暮れ・を待つ] 日暮れを待つ。 {E: to wait for dusk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tokikar
トキカㇻ 【tokikar】 キュウリウオ,チカ〔魚〕. (出典:萱野、方言:沙流)
tokikar
トキカㇻ §101 エゾワカサギ;ちか (1) tokikar(tó-ki-kar)「とキカㇻ」成魚⦅長万部、礼文、虻田、幌別⦆ちかC195民8 (出典:知里動物編、方言:)
tokikir
トーキキㇼ §163 アメンボウ類 (3) to-kikir(tó-ki-kir)「とーキキㇼ」⦅本別⦆(井上8) (出典:知里動物編、方言:)
tokina
トキナ §372 オオカサスゲ (6) to-kina (tó-ki-na)「とキナ」[to(沼)kina(草)] 稈 ⦅A空知⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tokina
トキナ §379 フトイ (3) to-kina (tó-ki-na)「とキナ」[沼・草] 茎 ⦅F樺太⦆ (出典:知里植物編、方言:)
kirkir
トキㇼキㇼ 【名】[幼(?)][擬態]うずまき(の模様)。 tókirkir kar wa en=kore トキㇼキㇼ カㇻ ワ エンコレ うずまき模様を描いてちょうだい。(S) ☆参考 tókirkir tókirkir トーキㇼキㇼ トーキㇼキㇼ と言いながら書く。(S) ☆参考 うずまきの文様やデザインは大人の言葉では morew モレウ。 {E: a whirlpool.} (出典:田村、方言:沙流)
tokiroro
トキロロ 【to-kiroro】 雲ひとつないよい天気,快晴. タント トキロロ アン クス ニサッタ アㇷ゚トアㇱ ナンコㇿ=今日は雲ひとつないよい天気だったので明日は雨が降るだろう.#NAME? (出典:萱野、方言:沙流)
tokito
トキト §337 コノハズク (1) tokito (tó-ki-to)「とキト」[<鳴き声] ⦅天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tokitokamuy
トキトカムイ §337 コノハズク (2) tokito-kamuy (tó-ki-to-ka-muy)「とキトカムイ」[<] ⦅浦河、屈斜路⦆(コ178伝説) (出典:知里動物編、方言:)
kitto
トキット 【名】[動物](鳥の名。) ☆参考 「夏の夕方 toːkittoː húci tottoː トーキットー フチ トットー と鳴く。 あまりやかましくなく、 おとなしく鳴く。 おばあちゃんに育てられた子ども、 ウバユリとりに húci フチ《おばあちゃん》が行って、 子どもを sinta シンタ《ゆりかご》に入れておいたのが、 そのまま「魔物」にさらわれ、 どこかに置かれて、 おなかがすいて húci totto フチ トットー《おばあちゃん、 おっぱい》と呼びながら死んだ。 その魂が鳥になった。 sinta シンタ のようなかっこうの鳥だと言う。 見たことはない。」 (S) 〔知分類 p.197 コノハズク(チトセ、 チカブミ)〕 {E: name of a bird (a Japanese goat-sucker (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
tokitto
トキット §337 コノハズク (3) tokitto (to-kit-to)「トキット」 ⦅千歳、近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
Tokiyo
トキヨ 【名】[日本語][地名]東京。 {E: Tokyo.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tokkari
トッカリ 【名】[動物] アザラシ。〔知分類 p.159 tukar アザラシの総称((H))〕 {E: a seal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tokkoni
トッコニ 【名】[動物] ヘビ(総称)。(W) ☆参考 ヘビを呼ぶのに通常は tannekamuy タンネカムイ《長い神》、 kinasut キナスッ《草の下》、 kinasutkur キナスックㇽ《草の下の人(神)》などの呼び名を使う。 tuskorokokko トゥㇱコロコッコ《綱を持つばけもの》は悪口。〔知分類 p.225「マムシ」〕 {E: a snake.} (出典:田村、方言:沙流)
tokkoni
トッコニ 【tokkoni】 マムシ,蛇(総称). (出典:萱野、方言:沙流)
tokkoni
トッコニ §426 マムシ (1) tokkoni (tók-ko-ni)「とッコニ」[<tok-ko-niwen 突起し・て・いがむ?] ⦅幌別、白老、穂別、沙流、千歳、静内、様似、屈斜路、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tokkoniwen
トッコニウェン §426 マムシ (2) tokkoniwen (tók-ko-ni-wen)「とッコニウェン」[<tok-ko-niwen 突起すること・によって・いがむ?] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tokkonowe
トッコノウェ §426 マムシ (3) tokkonowe (tók-ko-no-we)「とッコノウェ」[<tok-ko-nowe 突起し・て・からまる?] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tokkuri
トックリ 【名】[< 日本語]びん(瓶)。 pintoro tokkuri ピントロ トックリ ガラスびん。(W) ☆参考 一升瓶でも牛乳瓶でも。 とっくりはなかった。(W) {E: a bottle.} (出典:田村、方言:沙流)
tokkuri
トックリ 【tokkuri】 瓶. ソモ クッカン ペコㇿ ク・ヤイヌ ワ スㇺ ク・ホㇰ ワ ケㇰ(ク・エㇰ) アㇷ゚ オヤチキ クッカン スㇺ ネ アアン.トックリ アサㇺ タ タイペヘ カ アン=傷んでいないと思ったので油を買ってきたのに,知らなかったが傷んだ油であった.瓶の底には澱もあった. (出典:萱野、方言:沙流)
toknatara
トㇰナタラ 【tok-natara】 矢が当たる音:ポンヤウンペが遊びの弓に矢をつがえ柱を射ると.柱に矢がぱしっと当たった[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
tokom
トコㇺ 【tokom】 くるぶし. (出典:萱野、方言:沙流)
tokom oma
トコㇺ オマ §472.たこ;へんち(胼胝)(2)たこが(一つ)出る tokom oma〔to-kó-mo-ma トこモマ〕[たこが・つく]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tokom(-i)
トコㇺ §328.こぶ[人体の];たんこぶ(4)こぶ tokom(-i)〔to-kóm トこㇺ〕[<tok(凸出した)+hom(節)]⦅H.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tokom(-i)
トコㇺ §472.たこ;へんち(胼胝)(1)tokom(-i)〔to-kóm トこㇺ〕[こぶ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tokomah
トコマㇵ §109 ドクゼリ (2) tokomah (tó-ko-mah)「とコマㇵ」[<to-ka-oma-p] 根茎 ⦅樺太各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tokomatoma
トコマトマ §109 ドクゼリ (3) tokoma-toma (tó-ko-ma-to-ma)「とコマトマ」[to(沼)ka(の上)oma(にある)toma(塊根)] 根茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tokompone
トコンポネ 【名】[概/所] [tokom-pone こぶ・骨] くるぶし。 oawnaun tokompone オアウナウン トコンポネ 内側のくるぶし。 osoynaun tokompone オソイナウン トコンポネ 外側のくるぶし。 {E: the anklebones.} (出典:田村、方言:沙流)
tokompone
トコンポネ 【tokom-pone】 くるぶし:手も足も. (出典:萱野、方言:沙流)
tokompone
トコㇺポネ 【tokom-pone】 くるぶし:足の関節の両側に突起した骨,手首の外側の突起した骨. *平取町本町と私が暮らしている二風谷村の中間,国道の東側に,ペンケトコㇺ(上の方のくるぶし山),パンケコトㇺ(下の方のくるぶし山)というふたつの山が,くるぶしのような形で並んでいる.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
tokompone
トコンポネ §281.くるぶし(踝)(3)tokom-pone〔to-kóm-po-ne トこンポネ〕[tokom(こぶ、tok「凸起」hom「節」)+pone(骨)]⦅ホロべツ、シラオイ、サル、チカブミ、クッシャロ、ビホロ、テシオ、ニイトイ、タライカ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tokomponehe
トコンポネヘ 【名】[所](概は tokompone トコンポネ) …のくるぶし。 {E: the anklebones of…} (出典:田村、方言:沙流)
tokomuspatci
トコムㇱパッチ 【tokom-us-patci】 くるぶしつき鉢. 図[トコムㇱパッチ] (出典:萱野、方言:沙流)
tokomuspatci
トコムㇱパッチ 【tokom-us-patci】 突起のある漆塗りの木鉢. ▷トコㇺ=突起 ウㇱ=付き パッチ=鉢(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
tokoni
トコニ §501.乳ばれ;乳腺炎(3)to-koni〔tó-ko-ni とコニ、とーコニ〕[乳房・病]⦅ホロべツ、シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kor-kamuy
トコㇿカムイ 【名】[to-kor-kamuy 湖沼・を持つ・神] 沼の主(竜とか魚とか)。(S) {E: the guardian gods of a swamp.} (出典:田村、方言:沙流)
tokosa
トコサ §421 トクサ (3) tokosa (to-kó-sa)「トこサ」[<日本語“とくさ”] 茎 ⦅白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tokpa
トㇰパ 【他動】[tok-pa (擬音/擬態の語根)・[複]] …をつつく、 …を刃物や彫刻刀の先でつついて刻み目をつける、 (かたいもの)をたたきほがす、 …をカチンカチンとたたいて割れ目をつける。 ☆参考 tawki タウキ 刀物でたたきつけて傷つける。 {E: to poke, cut, scratch, mark…with a knife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tokpatokpa
トㇰパトㇰパ 【他動】[tokpa-tokpa …をつつく・(重複)] トントン/ツンツン/カンカンつつく。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tokpatokpa
トㇰパトㇰパ 【tokpa tokpa】 ついばむ. (出典:萱野、方言:沙流)
tokse
トㇰセ 【自動】[tok-se (擬音の語根)・と言う] 鼓動を打つ。 {E: to beat.} (出典:田村、方言:沙流)
tokse
トㇰセ 【tok-se】 動悸がする,鼓動をうつ. (出典:萱野、方言:沙流)
toktok
トㇰトㇰ §170 シラミ(虱、蝨) (7) toktok(tok-tok)「トㇰトㇰ」⦅C⦆シラミ類(Pediculus spp.)の卵 (出典:知里動物編、方言:)
toktokse
トㇰトㇰセ 【自動】[tok-tok-se (擬音の語根)・(重複)・という] 動悸がする、 脈が早い。 ku=sanpe toktokse クサンペ トㇰトㇰセ 心臓がドキドキする。(S) {E: to beat; palpitate.} (出典:田村、方言:沙流)
toktokse
トㇰトㇰセ 【tok-tok-se】 動悸がする. (出典:萱野、方言:沙流)
toktukan
トㇰトゥカン 【toktukan】 しっぺをはる,指で弾く. (出典:萱野、方言:沙流)
Tókutcar
トクッチャㇻ 【名】[地名] 屈斜路(釧路にある地名の一つ)。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kutcar
トクッチャㇻ 【名】[to-kutcar 湖・のどもと]湖や沼から川への出口。 ☞kutcar クッチャㇻ {E: the opening of a lake or swamp into a river.} (出典:田村、方言:沙流)
tokuy
トクイ 【名】[概](所は tokuy(he) トクイェ(ヘ)) [< 日本語 とくい(得意)] 親しい友、 親しく交際している友達。 sisak tokuy ne シサㇰ トㇰイ ネ またとない朋友として/となって。 {E: a close, intimate friend.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tokuy/tokuye(he)
トクイ/トクイェ(ヘ) 【tokuy/tokuye(he)】 友達.親しい人. (出典:萱野、方言:沙流)
tokuye(he)
トクイェ(ヘ) 【名】[所](概は tokuy トクイ) …の親しい友達。 ku=tokuye クトクイェ 私の親しい友達。 {E: the close friend of…} (出典:田村、方言:沙流)
tokuyekor
トクイェコㇿ 【他動】[tokuye-kor …の親しい友達・を持つ] …と親しい。 {E: to be close to…} (出典:田村、方言:沙流)
tokuyekorkur
トクイェコㇿクㇽ 【tokuye-kor-kur】 友達.友人. トゥイマウㇱケ ワ ア・トクイェコㇿクㇽ エㇰ ペ ネ クス アネピッタ ウウェネウサㇻ・アン ヒネ シㇼコペケㇾ・アン=遠い所から友人が来たものだから,夜通し四方山話をして夜明かしをしてしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
tom
トㇺ 【tom】 (キラッと)光る,照る,輝く. (出典:萱野、方言:沙流)
tom 1
トㇺ 【自動】ピカーッと光る、 (日が)さす。 sukus tom スクㇱ トㇺ 日がさす。 cup ohorka tom チュㇷ゚ オホㇿカ トㇺ [日が・逆向きに・さす]=西日がさす。(W) {E: to sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tom 2
トㇺ 【位名】[概](所は tomo トモ) ①面の中ほど、 ぶつかったりたたいたりめがけて向かって行ったりする対象の位置。 pira tom wa carase nay ピラ トㇺ ワ チャラセ ナイ 崖の中ほどから流れ下る沢。(S) hur tom wa フットンマ 山の斜面の中ほどから。(S) en=tom unno sukus tom wa ku=sesek エントㇺ ウンノ スクㇱ トㇺ ワ クセセㇰ 私に日がさして暑い(後の tom トㇺ は《照る》)。(S) ② ☞tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ。 ☞tom(o) oytak トㇺ/トモ オイタㇰ。 ③(動名詞の後に置かれて)…している最中に。 inkar tom ta インカッ トㇺ タ [慣用句]見てる間に。(S) urameturente wa nepkipa p ne kusu, inkar tom ta nispa nepa ウラメトゥレンテ ワ ネㇷ゚キパㇷ゚ ネ クス、 インカッ トㇺ タ ニㇱパ ネパ (彼らは)心を合わせて皆で働くものだから、 見る見るうちに金持ちになる。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tom(-o)
トㇺ §224.からだ(体);躯幹(9)胴体;胴中;腰 tom(-o)〔tóm とㇺ〕[中;身体の中央部]⦅H.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
tom(o) kokanu
トㇺ/トモ コカヌ 【連他動】[まん中/正面・をよく傾聴する]…に忠実に従う。 e=ye p tomo kokanu utar エイェㇷ゚ トモ コカヌ ウタㇻ あなたの言うことをよく聞いてそのとおりにする人々。(W神謡語り) i=attomsama tomo kokanu kamuy patek イアットㇺサマ トモ コカヌ カムイ パテㇰ 私たちの言うことにすべて忠実に従う神ばかり。(W神謡語り) {E: to leave something to…} (出典:田村、方言:沙流)
tom(o) osma
トㇺ/トモ オㇱマ 【連他動】…にぶつかる、 …に当たる。 e=tom k=osma エトㇺ コㇱマ 私があなたにぶつかる。 tomo osma トモ オㇱマ 彼が彼/それにぶつかる。 arpa arpa ni tom osma p アㇻパ アㇻパ ニ トモオㇱマㇷ゚ 行った先行った先で木にぶつかるもの(なぞなぞで答えは mukar ムカㇻ まさかり)。 {E: to run into, hit…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tom(o) oytak
トㇺ/トモ オイタㇰ 【連他動】…をなだめる。 en=tom oytak エントㇺ オイタㇰ 彼が私をなだめる。 tomo oytak トモ オイタㇰ 彼が彼をなだめる。 {E: to calm…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toma
トマ 【名】[< 日本語 とま(苫)](大きい)ござ、 敷物。 ☆参考 炉端の座席に敷く小さい(畳ぐらいの大きさの)ござは citarpe チタㇻペ、 黒や赤の模様の入ったのは níkapunpe ニカプンペ と言う。 {E: straw matting.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toma
トマ 【toma】 ござ,敷物. 図[トマ] (出典:萱野、方言:沙流)
toma
トマ §242 エゾエンゴサク (1) toma (to-má)「トま」 塊茎 ⦅北海道、樺太⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tomakas
トマカㇱ 【toma-kas】 ござで作った仮小屋. トマカㇱ ア・カㇻ ヒ タ トマ タンネ チキ エトゥㇷ゚シケヘ ア・コエコモ ㇷ゚ ネ ナ アニー=ござで仮小屋を作る時にござが長いのならば先の方を曲げるものだよ.*ござの仮小屋は変死人が出た時に作って遺体を安置し,そこから葬式をするもので,昭和10年頃,平取村荷菜でウワッという人が水死した時に見たことがある. (出典:萱野、方言:沙流)
tomam
トマㇺ 【名】湿地、 沼沢地。 {E: damp ground; swampland.} (出典:田村、方言:沙流)
tomamas
トママㇱ §088 イソツツジ (3) tomamas (to-má-mas)「トまマㇱ」[tomam(沼地)has(灌木)] 茎葉 ⦅胆振、日高沙流郡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tomara
トマラ §242 エゾエンゴサク (2) tomara (to-má-ra)「トまラ」[トマ・葉] 葉 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tomari
トマリ 【名】[< 日本語とまり(泊)]港、 湾の入り江。 tomari asam トマリ アサㇺ 湾(入り江)の一番奥の所。 tomari kanpar トマリ カンパㇻ 湾(入り江)の入口。 tomari onnay トマリ オンナイ 湾(入り江)の中。 tomari par トマリ パㇻ 湾(入り江)の入口。 {E: a sea port; the inlet of a bay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomari
トマリ 【tomari】 港,湾,入江.とまり:船がとまる所. (出典:萱野、方言:沙流)
tomarikorokamuy
トマリコロカムイ §295 サカマタ;シャチ (6) tomarikorokamuy (to-má-ri-ko-ro-ka-muy)「トまリコロカムイ」[<tomari-kor-kamuy(入江を・支配する・神)] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tomarisamampe
トマリサマンペ 【名】[tomari-samanpe 港・カレイ][動物]カレイの一種、 「カワガレイ」。 〔知分類になし(カワガレイはあるが、 この語はない)〕 {E: a type of flatfish.} (出典:田村、方言:沙流)
tomasut
トマスッ 【toma-sut】 ござを巻いたもの. (出典:萱野、方言:沙流)
tomatese
トマテセ 【toma-tese】 ござ編み. (出典:萱野、方言:沙流)
tomatoma
トマトマ 【名】[植物]「高さ20センチぐらい、 「フジ」(kosa コサ、 藤ではない、 クズの一種)の花のような10センチぐらいの青紫の花が5月に咲く。 「フジ」の葉のような丸い葉のまん中に一本茎が出てそこに花が咲く。 地中に丸いイモがつく。 イモも花も食べられるそうだがイモはちょっと苦味がある、 自分たちは食べない」。(S)〔知分類になし〕 (出典:田村、方言:沙流)
tomatuna
トマトゥナ 【toma-tuna】 巻いたござをのせてある棚.▷トマ=ござ トゥナ=棚 (出典:萱野、方言:沙流)
tometu(-an)
トメトゥ §502.乳ばなれするto-metu(-an)〔tó-me-tu とメトゥ〕[to(乳)+metu(あます・やめる)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tomi
トミ 【名詞語根】[< 日本語]富。 (出典:田村、方言:沙流)
tomihura
トミフラ 【tomihura】 香る. (出典:萱野、方言:沙流)
tomika
トミカ 【名】[tomi-ka 富[< 日本語]・の上](次の語の前部要素として)刀のさやの外側。 ☆参考 「刀(=宝刀)を何本も持っている人は金持ちだからこう言う。」 (S) {E: a sheath of a sword.} (出典:田村、方言:沙流)
tomikanuye
トミカヌイェ 【自動】[tomika-nuye 刀のさや・に彫刻をする][雅] 刀のさやに彫刻をする。 sirkanuye/tomikanuye/tapan pe patek/nepki ne a=ki シㇼカヌイェ/トミカヌイェ/タパン ペ パテㇰ/ネㇷ゚キ ネ アキ 私は刀のさやに彫刻をし、 このことばかりを仕事にしていた。(Sユーカラ) ☆参考 sirkanuye シㇼカヌイェ、 ikorkanuye イコㇿカヌイェ とも言い、 この用例のように、 二つを並べて対句にして言う。 {E: the outside, surface of the sheath of a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomikanuye sirkanuye
トミカヌイェ シㇼカヌイェ 【tomi-ka-nuye sirka-nuye】 前立てを彫り刀の造りを彫り. ▷トミ=前立て カ=上,表面 ヌイェ=彫り シㇼカ=刀の鞘の表面 ヌイェ=彫り ポンヤウㇺペアネワ トミカヌイェ シㇼカヌイェ ネㇷ゚キネアキ=私,ポンヤウㇺペは,前立てを彫刻し刀の造りを彫刻し,それを仕事とした. *ユカㇻの常套語としてしばしば出る言葉.かつてトミを富裕と訳していたが,富裕を彫刻するとはおかしい.アイヌ民族の第一等の宝でトミカムイ(前立ての神)という物がある.それは紛れもなく兜の前立てであったので,トミを鍬形あるいは前立てとした[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
tominkarkur
トミンカㇻクㇽ §295 サカマタ;シャチ (11) tominkarkur (to-mín-kar-kur)「トみンカㇻクㇽ」[<tomi(宝物)inkar(見る)-kur(神)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tomipe
トミペ 【名】[tomi-pe 富(< 日本語)・水] 富の雨(=お金の雨)。 tomipe ranran/kanepe ranran トミペ ランラン/カネペ ランラン 富の雨が降る、 金(かね)の雨が降る=お金の雨が降る(kamuycikap カムイチカㇷ゚《フクロウ》の神謡の中でフクロウがこのように鳴く)。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
tomisanpeci
トミサンペチ 【tomisanpeci】 ポンヤウンペというユカㇻの主役が住んでいる所の目の前を流れている川の名. トミサンペチ シヌタㇷ゚カタ アコㇿサポ イレスヒネ=トミサンペチは大平原上に私の姉や私を育てた[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
tomiseku
トミセク 【自動】[tomi-seku 富(が)・ふくらます] 金ぶとりする。(S) {E: to become rich.} (出典:田村、方言:沙流)
tomo
トモ 【位名】[所](概は tom トㇺ) ①面の中ほど、 ぶつかったりめがけて向かって行ったりする対象の位置。 tomo unno トモ ウンノ まっすぐそこに向かって。 ☞tom(o) kokanu トㇺ/トモ コカヌ、 tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ、 tom(o) oytak トㇺ/トモ オイタㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomo
トモ 【tomo】 側(へ). (出典:萱野、方言:沙流)
tomo
トモ 【tomo】 仲裁(の):前後の言葉によって仲裁の意味になる.単独では仲裁の意はない. (出典:萱野、方言:沙流)
tomo eyaysikarun
トモ エヤイシカルン 【連他動】…でものごころがつく、 (子どものとき)途中から…に気がついた。 {E: to realise, remember…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomokokanu
トモコカヌ 【tomo-ko-kanu】 (〜に)任せる,(〜に)耳を傾ける. ネㇷ゚カ マラㇷ゚ト オッタ(オㇿ タ) ウウェソㇷ゚キ・アン ヒ タ アナㇰネ サケイユㇱクㇽ トモ ア・コカヌㇷ゚ ネ=何か酒宴の時に着座する時は祭司の人に全面的に任せるものだ.タ ネノ アン ユㇷ゚ケ ロルンペ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ キヤンネクㇽ トモ ア・コカヌ コㇿ ピㇼカ ナ イトㇺコカヌ ヤン=このように重大な行事の時には,年上の人の指示に耳を傾けるといいものだから皆で指示を待ちなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
tomokoriri
トモコリリ §228 エゾバイの類 (5) to-mokoriri (to-mo-ko-ri-ri)「トモコリリ」 ⦅白老⦆沼ツブ (出典:知里動物編、方言:)
tomom(-i)
トモㇺ §496.乳首(ちくび、ちちくび)(3)to-mom(-i)〔tó-mom とモㇺ〕[to(↑)+mom(<num↑)] (出典:知里人間編I、方言:)
tomonkaci
トモンカチ §120 ハチ類 (6) tomonkaci(to-mon-ka-ci)「トモンカチ」⦅鵜城⦆ハチ類 (出典:知里動物編、方言:)
tomonkaci cohca
トモンカチ チョㇹチャ §601.ハチに刺される(2)tomonkaci cohca〔to-móŋ-ka-či-čoh-ča トもンカチ・チョㇹチャ〕[ハチ・さす]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tomonkacicisehuhpe
トモンカチチセフㇷペ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(23)ハチの巣の腫物 tomonkaci-cise-huhpe〔to-món-ka-či-či-se-Fuh-pe トもンカチ・チセ・フッペ〕[tomonkaci(ハチ、蜂)、cise(家)、 …]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tomonkay
トモンカイ 【名】[< 日本語] ともがい(櫂の一種)。 {E: a type of oar.} (出典:田村、方言:沙流)
tomonke
トモンケ §136.うなる(7)クマが低い唸り声を発する tomonke〔to-móŋ-ke トもンケ〕⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tomooitak
トモオイタㇰ 【tomo-o-itak】 なだめる. ソンーノ ウウタリネ ペ オラーノ ウコウェンサンペコㇿ パ.アヌン アナㇰネ トモオイタㇰ カ エアイカㇷ゚=本当に親戚なのに仲が悪いものだ,他人には仲直りさせることもできない. (出典:萱野、方言:沙流)
tomoosma
トモオㇱマ 【tomo-osma】 ぶつかる. ポロ スマ トモオㇱマ ヤㇰネ イヤイキㇷ゚テ ナ ホクレ チㇷ゚ サパ キル=大きい石にぶつかると危ないから早く船の頭の向きを変えろ. (出典:萱野、方言:沙流)
tomos
トモㇱ §129 ハエ類  ニクバエ科 Sarcoph (2) tomos(tómos)「とモㇱ」⦅白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tomot
トモッ 【tomot】 行き合う. (出典:萱野、方言:沙流)
tomotarusi
トモタルシ 【他動】[単](複は tomotaruspa トモタルㇱパ)[tomo-tar-usi …の中ほど・荷縄・を…につける]…を背負うために荷縄をかける、 …を荷縄で背負う。 néa menokopo poro ketusi tomotarusi híne ネア メノコポ ポロ ケトゥシ トモタルシ ヒネ その娘は大きな背負い袋に荷縄をかけて背負い。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomotaruspa
トモタルㇱパ 【他動】[複](単は tomotarusi トモタルシ)(二人以上が/二つ以上を)…を荷縄で背負う。 eyaykopuntekpa kor ora poro ketusi tomotaruspa híne a=turá híne hosippa=an エヤイコプンテㇰパ コㇿ オラ ポロ ケトゥシ トモタルㇱパ ヒネ アトゥラ ヒネ ホシッパアン (娘たちは)喜んで大きな背負い袋に荷縄をかけて背負って私は彼女たちを連れて一緒に帰った。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomotuy
トモトゥイ 【自動】[tomo-tuy 中ほどの所[所]・切れる] 途切れる。 réra tomotuy レラ トモトゥイ 風がやんだ。(W) ☆参考 風がやむことは réra isam レラ イサㇺ とも言う。 {E: to stop; come to an end.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomotuye
トモトゥイェ 【他動/後副】[tomo-tuye 中ほどの所[所]・を切る] ①[他動]…を横切る、 川や海を渡る。 pet ku=tomotuye wa ペッ クトモトゥイェ ワ (私は)川を渡って…。 ruyka tomotuye ルイカ トモトゥイェ 橋を渡りなさい(ruyka kari arpa ルイカ カリ アㇻパ とも言う)。(S) ②[後副]…を横切って。 atuy tomotuye ikesuy=an アトゥイ トモトゥイェ イケスイアン 私は怒って家を出て海を横切って(=越えて)行った。(W神謡語り) pet tomotuye uhasekoyki p ペッ トモトゥイェ ウハセコイキㇷ゚ 川越しに柴木でたたき合うもの(なぞなぞで、 答えは sikrapu シㇰラプ まつげ)。 {E: ①to cross…; to cut cross, across… ②across…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomotuye
トモトゥイェ 【tomo-tuye】 渡る,横切る. アトゥイ トモトゥイェ=海を渡る.ポロワッカ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ アッサㇷ゚ ア・コㇿ ワ アッサエユプ・アン ワ ペッ トモトゥイェ・アン ペ ネ=大洪水の時には櫂を手に持ち強く漕ぎ,大川を渡るものだよ. (出典:萱野、方言:沙流)
tompi
トンピ 【tompi】 光. (出典:萱野、方言:沙流)
tomsuy
トㇺスイ 【名】[tom-suy まん中・穴]岩と岩との間の穴。(S) (出典:田村、方言:沙流)
tomta
トㇺタ 【名詞?】[tom-ta 中ほど・に](直訳すると)中途に。 (次の表現で) 二、 三年前(昔から/初めからではなく)。 tomta wano トㇺタ ワノ この二、 三年前から。 teeta wano oka=as ruwe ka somo ne, tomta wano oka=as ruwe un テエタ ワノ オカアㇱ ルウェ カ ソモ ネ、 トㇺタ ワノ オカアㇱ ルウェ ウン 私たちは(ここに)ずっと前から住んでいたのではない、 二、 三年ほど前から住んでいるのだよ。(S) teeta wenkur/tomta nispa テエタ ウェンクㇽ/トㇺタ ニㇱパ 昔の貧乏人、 中途からの(最近の)金持ち(=昔は貧しくて最近裕福になった人)。(W神謡K) {E: two, three years ago.} (出典:田村、方言:沙流)
tomta wano
トㇺタ ワノ 【tomta wano】 近頃:数日前から今まで,以前に. (出典:萱野、方言:沙流)
tomte
トㇺテ 【他動】[tom-te 光る・させる] …を光るようにする、 …をみがいてつやを出す。 tomte no トㇺテ ノ きれいに、 光るように(みがく等)。 {E: (to polish) so as to make…shine.} (出典:田村、方言:沙流)
tomte
トㇺテ 【tom-te】 光らす. (出典:萱野、方言:沙流)
tomteno
トㇺテノ 【tomte-no】 丁寧に.▷トㇺテ=光らす ノ=全く トㇺテノ カㇻ=丁寧に作った. (出典:萱野、方言:沙流)
tomtom
トㇺトㇺ 【tom-tom】 ぴかぴか光る. (出典:萱野、方言:沙流)
tomtom
トㇺトㇺ §258 タコ (3) tomtom (tom-tom)「トㇺトㇺ」 ⦅礼文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tomtom(-i)
トㇺトㇺ、トㇺトミ §258 タコ (7) tomtom(-i) (tom-tom、tom-to-mi)「トㇺトㇺ、トㇺトミ」 ⦅長万部⦆タコの吸盤 (出典:知里動物編、方言:)
tomtom(-i)
トㇺトㇺ §156.おでき;できもの;はれもの;しゅもつ(10)ふきでもの tomtom(-i)〔tóm-tom とㇺトㇺ〕[tom(粒)、tom-tom(つぶ・つぶ)]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tomtom(-i)
トㇺトㇺ §388.しっしん(湿疹)[が出る](4)tomtom(-i)〔tóm-tom とㇺトㇺ〕[つぶ・つぶ]⦅チカブミ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tomtomkikir
トㇺトㇺキキㇼ §115 ヘイケボタル (9) tomtom-kikir(tóm-tom-ki-kir)「とㇺトㇺキキㇼ」⦅十勝の一部⦆本別 井上9 (出典:知里動物編、方言:)
tomtomo
トㇺトモ 【他動】[tom-tom-o (輝きを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)] ①…をきれいにかざる。 ②…をひいきにする。 {E: ①to decorate…beautifully. ②to favour…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomusi
トムシ §136 アブ(虻) (4) tomusi(to-mu-si)「トムシ」[<to-mos]⦅真岡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tonakkay
トナッカイ 【名】[動物] トナカイ。(S)〔知分類 p.147 tunákay 成獣 S tunáxkay 成獣((シラウラ))〕 {E: a reindeer.} (出典:田村、方言:沙流)
toncikamani
トンチカマニ 【名】[ton-ci-kama-ni (?)・…される・またぐ・木]敷居。 {E: the threshold; a doorsill.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toncikamani
トンチカマニ 【toncikamani】 敷居. タアン ハワㇱ アナㇰネ トンチカマニ チョロポㇰ ア・クㇱテ ワ ア・ヌ オルㇱペ ネ ワー=この話は敷居の下を通して私どもが聞く話だよ.*その話によっては聞くだけでも縁起の悪いような話を聞いた場合に話を浄化するまじない言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
toni
トニ 【位名】[ton(< toon)-(h)i あそこの・所][雅](次の表現で)あそこ、 あちらの(遠くの)ほう。 toni unma/tani unma トニ ウンマ/タニ ウンマ [雅]あちらのほうへこちらのほうへ。(Sユーカラ) ☆参考 日常語で toaní トアニ、 tooní トオニ。 {E: over there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonin
トニン §212 ミミズ (17) tonin (tó-nin)「とニン」 ⦅幌別、静内、様似⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tonka
トンカ 【名】[< 日本語] 土を掘ったり耕したりするのに使う刃の厚い鍬(くわ)、 唐鍬(とうぐわ)。(W) ☆参考 kupka クㇷ゚カ 畝をつくったり普通に使う鍬。(W) {E: a hoe; a plough.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonka
トンカ 【tonka】 鉄鍬. クッカ タ ク・コㇿ トンカ タ ク・コㇿ ネ ワ ネ ネ ヤㇰネ トアン ヌプリ ク・ラㇱタラㇱタ=鋤があれば,鍬があれば,あの山を削り取って(恋歌).ウクラン エアウネ カㇻパ(ク・アㇻパ) ワ トンカ ケトゥン(ク・エトゥン) ヒ ク・イェ アクス ウナㇻペ アン ノイネ ハウェアン ナ.アㇻパ ワ エトゥン ワ エㇰ=昨夜,私は隣へ行って鍬を借りたいと言ったらおばさんはあるようだと言っていた.行って借りて来い.*イペヘ(刃の部分)が鉄で出来ている.図[トンカ2種] (出典:萱野、方言:沙流)
tonkekasomo
トンケカソモ 【tonke ka somo】 びくともしない,反応がない. シネアンタ ネㇷ゚カ ア・サㇰ ノ エキㇺネアナクス(エキㇺネ・アン アクス) トゥスニケ シネㇷ゚ ニ カ タ アニクス(アン ヒクス) ポン スマ シネㇷ゚ ア・ウㇰ ヒネ ア・コピイェカㇻ アクス エポソカネ トンケ カ ソモ=ある日のこと何も持たずに山へ行くとエゾリスが1匹木の上にいたので小さい石をひとつ取って投げつけたが,言うまでもないがびくともしなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
tonkori
トンコリ 【tonkori】 絃楽器の一種. (出典:萱野、方言:沙流)
tonnatara
トンナタラ 【自動】[ton(< tom)-natara 光る・…している状態が続いている] ピカーッと光っている。 toanta kitayke káne cise tonnatara wa an トアンタ キタイケ カネ チセ トンナタラ ワ アン あそこにトタン屋根の家が光っている。 {E: to sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonnatara
トンナタラ 【ton-natara】 輝く,光っている. (出典:萱野、方言:沙流)
tonnu
トンヌ 【名】[動物] クラゲ。 ☞tunnu トゥンヌ 〔知分類 p.135 tonru ((虻;礼;長))クラゲ〕 {E: a jellyfish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tono 1
トノ 【名】[< 日本語 との(殿)] ①殿様、 旦那(和人の男子を呼ぶ敬称)、 役人。 ②ご主人様、 お得意様。 ③親方、 (ほとんど)神。 pipa tono ピパ トノ 沼貝様、 沼貝の神様。 {E: ①a lord, a master. ②a husband; a steady, regular customer. ③a chief; a god.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tono 2
トノ 【?】(ウポポの中に出てくる意味不明の語。) he tono/he karkar/he kannispo/he soye ヘ トノ/ヘ カㇻカㇻ/ヘ カンニㇱポ/ヘ ソイェ (意味不明。) (Kウポポ) (注 このままの形で強いて訳せば、 《殿(役人)がコロコロ、 天にそびえる》で、 何のことかわからない。 もし he tono ヘー トノ が etunup エトゥヌㇷ゚ [etu-nu-p 鼻・を持つ・もの]《酒をつぐ片口》の転化だとすれば、 この例は《(酒を入れた)片口がころがった、 空がゆれている…》という、 酒酔いの歌として、 つじつまが合う。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonoamam
トノアマㇺ §399 イネ (2) tono-amam (to-nó-a-mam)「トの・アマㇺ」[殿の・穀物] 子実 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
tonoke
トノケ 【tonoke】 殿,〜様. (出典:萱野、方言:沙流)
tonoke(he)
トノケ(ヘ) 【名】[所](概は tono トノ)(次のような語の後部要素として) pó-tonoke/pó-tonokehe ポトノケ/ポトノケヘ …の若君、 …のご子息様。 {E: a, the young lord, son of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonokoapkas
トノコアㇷ゚カㇱ 【自動】[tono-ko-apkas 殿・の所に・歩く] 和人のところに(交易に)行く。 {E: to go to (trade with) the Japanese.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonokouymam
トノコウイマㇺ 【自動】[tono-ko-uymam 和人・の所に・交易する] 和人のところに交易に行く。 {E: to go to trade with the Japanese.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonomat
トノマッ 【名】[tono-mat 和人(敬称)・女/妻] 和人の奥様。 {E: the wife of a Japanese.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonomat
トノマッ §003.おんな(女)(14)tono-mat〔to-nó-mat トのマッ〕⦅ホロべツ⦆①貴婦人。②松前藩士の妻女。(→民譚集, p.26)。[(殿・女)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
tonomatnepo
トノマッネポ §003.おんな(女)(15)tono-matnepo〔to-nó-mat-ne-po 卜のマッネポ〕⦅ホロべツ⦆松前藩士の娘。(→民譚集, p.26)。[(殿・娘)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
nomokor
トノモコㇿ 【自動】[tóno(< tónon)-mokor 昼間・眠る] 昼寝する。(S) {E: to take, have a(n) (afternoon) nap.} (出典:田村、方言:沙流)
tonon
トノン 【tonon】 お乳を飲む. (出典:萱野、方言:沙流)
tonon
トノン §499.乳をのむ(1)to-non〔tó-non とノン〕[<to(乳房を)+nun(しゃぶる)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tonon 1
トノン 【自動】[to-non(< nun) 乳・を吸う]乳を飲む。 tonon kor an トノン コㇿ アン 乳を飲んでいる。(S) ☆参考 totto e トット エ とも言う。 {E: to suck milk; take mother's milk.} (出典:田村、方言:沙流)
non- 2
トノン 【連体(?)】[to-non 日・(?)](合成名詞の前部要素として)昼間の。 ☆参考 tonon トノン《乳を飲む》とはアクセントが違う。 {E: day; daytime.} (出典:田村、方言:沙流)
non-sukus
トノンスクㇱ 【名】[tónon-sukus 昼間の・日差し] 昼間の風のない雲のない静かないい天気(夏でも冬でも)。 tónon-sukus an トノンスクㇱ アン 昼間の風のない雲のない静かないい天気だ。(S) cási upsor/tónon-sukus/cieomare/semkoraci チャシ ウㇷ゚ソㇿ/トノンスクㇱ/チエオマレ/セㇺコラチ [雅]城の中はまるで昼の光に照らされているかのように。(Sユーカラ) {E: a windless, cloudless calm day.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tononimak(-i)
トノニマㇰ §582.は(歯)(13)いときりば tono-nimak(-i)〔to-nó-ni-mak トの・ニマㇰ〕[tono-(日本人の旦那)+nimak(歯)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tononispa
トノニㇱパ 【名】[tono-nispa 和人(敬称)・長者] 和人の殿様、 和人の旦那。 {E: a Japanese lord, master.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tononmimak
トノンミマㇰ 【名】[概](所は tononmimaki(hi) トノンミマキ(ヒ)) [tonon-mimak トノンミマㇰ 乳を吸う・歯] 前歯(子どものでも大人のでも)。 {E: the front teeth.} (出典:田村、方言:沙流)
tononmimak
トノンミマㇰ 【tonori-mimak】 前歯,門歯.▷トノン=乳を吸う ミマㇰ=歯 (出典:萱野、方言:沙流)
tononmimaki(hi)
トノンミニマキ(ヒ) 【名】[所](概は tononmimak トノンミマㇰ) …の前歯。 {E: the front teeth of…} (出典:田村、方言:沙流)
tononnimak(-i)
トノンニマㇰ §582.は(歯)(36)乳歯 tonon-nimak(-i)〔to-nón-ni-mak トのンニマㇰ〕[to(乳房)+non(<nun しゃぶる)+nimak(歯)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
nonnoski
トノンノㇱキ 【名】[tónon-noski 昼間の・真ん中][古] お昼頃(11時頃でもよい)。 ☆参考 tónoski トノㇱキ、 tókapnoski トカㇷ゚ノㇱキ [新]。 {E: around midday.} (出典:田村、方言:沙流)
nonnoto
トノンノト 【名】[tónon-noto 昼間の・なぎ] 昼間のなぎ(「あぶらなぎ」)(水上にあぶらをひいたようにみえる)。 tónonnoto an トノンノト アン「「あぶらなぎ」だ。(S) {E: the calm of day.} (出典:田村、方言:沙流)
tononnumi
トノンヌミ 【tonon-numi】 乳首.▷トノン=乳を吸う ヌミ=粒 (出典:萱野、方言:沙流)
tononnumiuweci
トノンヌミウウェチ 【tonon-numi-u-e-ci】 乳首の隈:妊娠によって乳首の回りに出来る隈. (出典:萱野、方言:沙流)
tononte
トノンテ 【tonon-te】 乳を飲ませる. エチ・オカリ ク・ネㇷ゚キ ナ ホクレ アㇻパ ワ ポンペ トノンテ ワ エㇰ=あなたに代わって私が働くので早く行って赤ちゃんに乳を飲ませて来い.エ・コㇿ ポンペ チㇱ ルスイ ワ ネ ノイネ キチッチェ コㇿ アン ナ.ホクレ アㇻパ ワ トノンテ=あんたの赤ちゃんが泣きたいらしく,うめき声を出していたよ.早く行って乳を飲ませろ. (出典:萱野、方言:沙流)
tononte
トノンテ §500.乳をのませる; 授乳する(1)tononte〔tó-non-te とノンテ〕[<to-nun-te(乳を・しゃぶら・せる)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tonoski
トノㇱキ 【to-noski】 真昼,正午.▷ト=日 ノㇱキ=真ん中 (出典:萱野、方言:沙流)
noski 1
トノㇱキ 【名】[to-noski 日・の真ん中] 昼、 正午、 12時頃。 tónoski ipe トノㇱキ イペ 昼食(=tokapipe トカピペ)。 ☆参考 tókap noski トカㇷ゚ ノㇱキ ほどに正確ではないが気持ちとしては正午を目指している。 {E: noon; midday.} (出典:田村、方言:沙流)
noski 2
トノㇱキ 【名】(=to noski ト ノㇱキ)湖/沼の真ん中。 {E: in the middle of a lake, swamp.} (出典:田村、方言:沙流)
noto
トノト 【名】[tono-to 殿(和人の敬称)・乳] ①酒、 濁り酒(こしてない酒、 どぶろく)。 ②(今、 広義に)清酒を含む酒類の総称(清酒も焼酎もビールも)。 ☆参考 酒(清酒)の場合、 日常語では通常 sake サケ が使われ、 tónoto トノト は主に祈りの中やユーカラ(英雄叙事詩)の中で使われるようである。 ☆参考 昔は稗でつくった。 {E: ①sake; unrefined sake. ②any alcoholic drink.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonoto
トノト 【tonoto】 酒(一般),酒の類. (出典:萱野、方言:沙流)
tonpuku
トンプク 【tonpuku】 道服:道士の着る着物.*これはウウェペケㇾなどで神様が着ている着物として出て来る.フレトンプク イカクㇱテ カムイ アン ワ(赤い道服を上から着た神が)と描写されている.トンプクとはどんな着物だろうか和人のらしいが,と私が聞くと東京の岡村吉右衛門さんが道服という着物があるからそれかも知れないと教えてくれたので.トンプク=道服とした. (出典:萱野、方言:沙流)
tonpuri
トンプリ 【名】風呂、 浴槽。 tonpuri or un sus トンプリ オㇿ ウン スㇱ 風呂に入る。(W) tonpuri or osus トンプリ オㇿ オスㇱ 風呂に入る。(S) {E: a bath.} (出典:田村、方言:沙流)
tonray wenray ki
トンライ ウェンライ キ §389.しぬ(死ぬ)(64)犬死する;野たれ死する ton-ray wen-ray ki〔tón-raǐ|wén-raǐ|kí とンライ・うぇンライ・き〕[ton-ray(<toy-ray つまらぬ・死)+wen-ray(わるい・死)+ki(する)]⦅ホロべツ―民譚集, p.14⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tonru
トンル §263 クラゲ (3) tonru (tón-ru)「とンル」[<tor-ru] ⦅虻田、礼文、長万部⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tonto
トント 【名】①毛を抜いた皮。 ②なめし皮。 tonto rus トント ルㇱ なめした毛皮。 〔知分類 人間 p.120〕 {E: ①a skin stripped of hair or fur. ②tanned leather.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonto
トント 【tonto】 皮,なめし皮. (出典:萱野、方言:沙流)
tonto
トント §280 トド;キタアシカ (7) tonto (ton-to, ton-do)「トント」叙事詩の中でトドを言う⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tonto
トント §230.かわ(皮)(10)無毛の毛皮;裸皮 tonto〔tón-to とント〕⦅H.⦆【雅】 (出典:知里人間編I、方言:)
tontocip
トントチㇷ゚ 【tonto-cip】 皮船:アイヌが神の国へ迷い込み帰りに乗せてもらう船のこと,昔話に出て来るもの. (出典:萱野、方言:沙流)
tontokura
トントクラ 【名】[tonto-kura 毛を抜いた皮・鞍]馬の鞍(馬具)。 ☆参考 norinkura ノリンクラ とも言う。 {E: a harness.} (出典:田村、方言:沙流)
tontone
トントネ 【自動】[tonto-ne 毛を抜いた皮・のようである] 禿げている、 毛がない。 sapa arke tontone サパ アㇻケ トントネ 頭の横っちょが禿げている。(W) ☆参考 馬や犬について言う。(W) 人間については etontone エトントネ と言う。 {E: to be bald; hairless; furless.} (出典:田村、方言:沙流)
tontone
トントネ 【tonto-ne】 はげている. (出典:萱野、方言:沙流)
tontorus
トントルㇱ 【名】[tonto-rus なめし皮・毛皮] 毛のついたままでなめした皮(片面なめし皮で片面は毛になっている)。 {E: a tanned skin with fur attached.} (出典:田村、方言:沙流)
tonum(-i)
トヌㇺ §496.乳首(ちくび、ちちくび)(1)to-num(-i)〔tó-num とヌㇺ〕[乳房・粒]⦅ホロべツ・サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tonun(m-i)
トヌン §496.乳首(ちくび、ちちくび)(2)to-nun(m-i)〔tó-nun とヌン〕[<to-num]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
too
トオ 【副】[to-o ほらあそこに・(強調)] ほらあそこに、 ずうっと遠く。 too rik ta arpa wa トオ リㇰ タ アㇻパ ワ ずうっと上まで上がって行って。(W民話) too hopuni híne トオ ホプニ ヒネ ずうっと飛んで行って。(S民話) ☆発音 トーとのばさず、 トとオを区切って発音する。 トツオーを早く言えばだいたいその音になる。 ☆参考 toop トオㇷ゚ はるか遠く。 {E: faraway.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
too
トオ 【too】 10人:人数を数える時に言う言葉.*昭和58年5月7日西島てるフチが教えてくれたもの. (出典:萱野、方言:沙流)
too
トオ 【too】 そら,ほら(指し示す). (出典:萱野、方言:沙流)
tooká
トオカ 【連体】[複](単は toan トアン)[to-oka あそこに・ある[複]] あそこ/そこにある…、 あれら/それらの…。 {E: over there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tookautar
トオカウタㇻ 【tooka-utar】 あの人たち. (出典:萱野、方言:沙流)
tookáy
トオカイ 【連体】[複](tooká トオカ が pe ペ《もの》/-pa パ (複数形語尾)の前でこの形をとる。) (出典:田村、方言:沙流)
tookere
トオケレ 【to-okere】 1日中. (出典:萱野、方言:沙流)
toon
トオン 【連体】[too-néno あれ・のように] あの(遠くの方にある)。 ☆参考 toan トアン《あの/その》よりももっと遠くにあるものを指して言う。 toan トアン のほうがよく使われ、 toon トオン はずっと頻度が低い。 {E: that over there.} (出典:田村、方言:沙流)
toonéno
トオネノ 【副】[too-néno あれ・のように]あのように。 toonéno a=kar yak pirka トオネノ アカㇻ ヤㇰ ピㇼカ あのようにすればいい。(S) ☆参考 taanéno タアネノ このように。 {E: like that.} (出典:田村、方言:沙流)
tooneno
トオネノ 【too neno】 あのように, (出典:萱野、方言:沙流)
tooneno an
トオネノ アン 【tooneno an】 あんな. (出典:萱野、方言:沙流)
tooní
トオニ 【名】[toon-(h)i ずっと遠くの向こうの方の・所] あそこ(遠くの方)。 (格助詞 un ウン《へ》、 wa(no) ワ(ノ)《から》を伴って使われる。) tooníun k=arpa na hani トオニウン カㇻパ ナ ハニ 私はあっちへ行くからね。(S) {E: over there.} (出典:田村、方言:沙流)
tooniun
トオニウン 【tooni un】 あちらへ(ずっと遠く). (出典:萱野、方言:沙流)
toonpe
トオンペ 【名】[toon-pe ずっと遠く向こうの方の・もの][稀](=toon pe トオン ペ)あれ(遠くの方にあるもの)。 ☆参考 toanpe トアンペ よりももっと遠くにあるものを指して言う。 だいたいは toanpe トアンペ を使う。 {E: that over there.} (出典:田村、方言:沙流)
toonta
トオンタ 【toonta】 あそこに,ずっと遠い所に. (出典:萱野、方言:沙流)
toop
トオㇷ゚ 【副】[to-o-p ほらあそこに・(強調)・(語末子音)] ずうっとはるか遠く。 toop tuyma hi wa k=ek wa ku=sireramiskari トオㇷ゚ トゥイマ ヒ ワ ケㇰ ワ クシレラミㇱカリ ずうっと遠い所から来て私は土地不案内です。(S) toop Karapto wano トオㇷ゚ カラㇷ゚ト ワノ はるか樺太から。(S言い伝え) toop Akan sekor a=ye uskehe ta トオㇷ゚ アカン セコㇿ アイェ ウㇱケヘ タ ずうっと遠く阿寒という所に。(S会話) toop iwor or un a=se wa トオㇷ゚ イウォロルン アセ ワ ずうっと遠く山奥へ背負って行って。(W民話) ☆参考 too トオ とニュアンスは異なるが同じ文脈でも使える場合も多い。 しかし家の中や見える所、 歩いて行ける程度の所については too トオ が使われ、 海外の見知らぬ国や、 普通に山菜とりなどには行くこともない山奥の地については toop トオㇷ゚ が使われている。 その中間の程度の所については両方が使われている。 また too トオ は「…にある」「…に行く」のような表現の前でばかり使われ、 toop トオㇷ゚ は「…から来る」や「…だ」のような表現の前でも使われている。 {E: faraway.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toop
トオㇷ゚ 【toop】 ずーっと,遥か. トオㇷ゚ トゥイマ シッタ(シㇼ タ) シㇼシモイェ ユㇷ゚ケ ㇷ゚ アン ワ シサㇺ マチヤ ウカエコネ シコㇿ アン パハウ ク・ヌ=ずーっと遠い所で強い地麓があって和人の町が倒壊したという噂を私は聞いた. (出典:萱野、方言:沙流)
toophoskino
トオㇷ゚ホㇱキノ 【toop hoski no】 ずーっと昔. (出典:萱野、方言:沙流)
toophoskita
トオㇷ゚ホㇱキタ 【toop hoski ta】 ずっと以前に. (出典:萱野、方言:沙流)
toopteeta
トオㇷ゚テエタ 【toop teeta】 昔々. (出典:萱野、方言:沙流)
toorumpe
トオルンペ §428 エゾアカガエル (10) toorumpe (tó-o-rum-pe)「とオルンペ」[<to-or-un-pe(沼・内・にいる・者)] ⦅近文⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toosa
トオサ §753.むなげ(胸毛)(5)鹿の胸の白い毛の部分 toosa〔to-ó-sa トおサ〕⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tootoo
トオトオ 【too too】 あれあれ. トオトオ アㇷ゚ト アㇱ シリ イキ ナ.アサッケㇷ゚ ア・アフㇷ゚テ クス ネナ エン・カスイ=あれあれ,雨が降って来ている様子だ.干し物を入れるので私を手伝ってくれ.トオトオ ウカ カタ ユㇰ ラオㇱマ コㇿ アン ナ セコㇿ アレクㇱコンナ ア・エン・シレン ホユプ・アン=あれあれ堅雪の上で鹿がぬかっていると全く急に誘われたので私は走った. (出典:萱野、方言:沙流)
top
トㇷ゚ 【名】[植物]竹。 ☆参考 huttat フッタッ ササ。 huttattop フッタットㇷ゚ ササダケ。 〔知分類 p.2〕 {E: bamboo.} (出典:田村、方言:沙流)
top
トㇷ゚ 【top】 竹,笛. (出典:萱野、方言:沙流)
topa
トパ 【名】[概/所](獣(けもの)の)群れ。 〔知分類 p.465 ひと(人);人間((ホロベツ))群〕 {E: a herd, flock etc (group counter).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
topa
トパ §218 カワシンジュガイ (1) topa (tó-pa)「とパ」[<to-pipa] ⦅天塩⦆カラス貝 (出典:知里動物編、方言:)
topa/topa(ha)
トパ/トパ(ハ) 【topa/topa(ha)】 群,群れる:鹿とか馬など大型のものの場合. アㇷ゚カ トパ=雄鹿の群.ユㇰトパ=鹿の群. (出典:萱野、方言:沙流)
topaha
トパハ 【名】[所](概は topa トパ) …(獣)の群。 {E: a herd, flock etc of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
topaki
トパキ §224.からだ(体);躯幹(3)身体 topaki〔to-pá-ki トぱキ〕[topa(からだ)+ki(<ke所)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
topam
トパㇺ §383 ネマガリダケ (6) topam (tó-pam)「とパㇺ」[<top-ham 竹・葉] 葉 ⦅幌別⦆ (出典:知里植物編、方言:)
topantopan
トパントパン 【topan topan】 振り回す[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
toparpar
トパㇻパㇻ §161 アリジゴク(幼) (2) toparpar(to-par-par)「トパㇻパㇻ」[<toy(土)parparu(あおぐ)]⦅沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
topasse
トパッセ §515.つばをはく(3)topasse〔to-pás-se トぱッセ〕[tu(つば)+passe(パッと吐きちらす)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
topattumi
トパットゥミ 【名】[topa-t-tumi 群れ・(次の子音が重なったもの)・戦い](?) 群盗、 夜襲。 ☆参考 集団で他地方の集落へ行き、 山にかくれていて夜になってから村を襲い、 村人を全滅させて宝器、 宝刀などを奪って行く。 昔、 石狩・十勝・湧別などから来たと沙流の人々は言う。 {E: a gang of robbers, thieves.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
topattumi
トパットゥミ 【topat-tumi】 夜盗が群れになって襲う,夜討ち. クンネ ソイ タ ソイネアナクス(ソイネ・アン アクス) リ コㇺニタイ ラマラマ(ラㇺ ア ラㇺ ア) ペコㇿ ラㇺ コㇺニタイ リ ア リ ア ペコㇿ ア・ヌカㇻ.シノ ア・オヤモㇰテ クス ア・サハ エウン ア・イェ アクス オヤチキ トパットゥミ ネ アアン=夜,外へ出てみると高い灌木が低く低く見え,低い灌木が高く高く見えた.本当に不審に思ったので姉に言うと,知らなかったがそれは夜盗の群れであったのだ.*高い灌木が低く低く見え低い灌木が高く高く見えたというのは,夜盗の群れが村の近くに来て,様子を見るために背伸びしたり体を屈めたりしていることを表わす. (出典:萱野、方言:沙流)
pe
トペ 【名】[概/所][to-pe 乳房・汁] ①乳汁、 ミルク(人のも獣のも)。 peko tópe/pekotope ペコ トペ/ペコトペ 牛乳。 nítope ニトペ 木の幹などから出る汁。 tópe nunpa トペ ヌンパ 乳をしぼる。 ②木の幹または枝や草の茎から出る乳色の汁。 ☆参考 「乳房」は単独では totto トット、 (赤ん坊が)母乳を飲むことは totto e トット エ。 〔知分類 人間 p.253、 植物 p.280 ni-tope 樹液〕 {E: ①milk (human or animal). ②the sap of a tree etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tope
トペ 【tope】 乳,乳液,乳汁. (出典:萱野、方言:沙流)
tope
トペ 【tope】 (草木の乳状の)汁. (出典:萱野、方言:沙流)
tope
トペ §495.ちち(乳汁)tope〔tó-pe とペ〕[to(乳房)+pe(汁)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
topeahupkar
トペアフㇷ゚カㇻ §808.もらいじ[する];貰い乳[する](2)tope-ahupkar〔tó-pe-a-Fup-kar とペ・アフㇷ゚カㇻ〕[tope(乳汁〔を〕)+ahupkar(もらう)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
topeeatu
トペエアトゥ 【tope-e-atu】 吐乳:乳児が飲んだ乳を吐くこと. (出典:萱野、方言:沙流)
topeekari
トペエカリ §808.もらいじ[する];貰い乳[する](1)tope-ekari〔tó-o-pe-e-ka-ri とオペ・エカリ〕[tope(乳汁)+ekari(借りる)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pehe
トペヘ 【名】[所](概は tope トペ) …の乳。 tópehe pirka トペヘ ピㇼカ (彼女の)お乳がよい。(S) tópe esirkotuk トペ エシㇼコトゥㇰ [乳・でくっつく](木の)汁が出なくなって木の皮がピタッとくっつく。 tópe tuk トペ トゥㇰ 乳汁が出る。(S) {E: the milk of…} (出典:田村、方言:沙流)
topekina
トペキナ §027 コウゾリナ (1) tope-kina (tó-pe-ki-na)「とペキナ」[乳汁・草] 茎葉 ⦅真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
topempe
トペンペ §296 クワ (3) topempe (tó-pem-pe)「とペンペ」[topen(あまい)pe(もの)] 果実 ⦅幌別、名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
topempira
トペンピラ §315 ショウドウツバメ (2) topempira (to-pem-pi-ra)「トペンピラ」 ⦅近文⦆(神典151) (出典:知里動物編、方言:)
topemuk
トペムㇰ §033 ツルニンジン (2) tope-muk (tó-pe-muk)「とペムㇰ」 根 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
pen
トペン 【自動】[< tope-un 乳・ついている](?) 甘い。 {E: to be sweet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
topen
トペン 【topen】 甘い. (出典:萱野、方言:沙流)
penatane
トペナタネ 【名】[topen-atane 甘い・カブ][植物] 砂糖大根(「ビート」)。 〔知分類になし〕 {E: a beet.} (出典:田村、方言:沙流)
peni
トペニ 【名】[tópe-ni 乳汁・木][植物] カエデ(「モミジ」)。 ☆参考 4月ごろ木に穴をあけておくと甘い汁が出る。 そこに管を入れてそれを吸う。 〔知分類 p.92 イタヤカエデ〕 {E: a maple tree.} (出典:田村、方言:沙流)
topeni
トペニ 【tope-ni】 イタヤカエデ.▷トペ=乳液 ニ=木 イユタニ ア・カㇻ チクニ アナㇰネ パセ チクニ アニ ア・カㇻ ペ ネ セイェカパㇻ トペニ ペロ イヨッタ ピㇼカ ㇷ゚ ネ ワ=杵を作る木は重い木で作るもので,アサダ,イタヤ,ナラが最もよいものだ.*春早くこの木に斜めに傷をつけて樹液を採り,それを煮つめて飴を作った. (出典:萱野、方言:沙流)
topeni
トペニ §146 イタヤ イタヤカエデ (1) tope-ni (tó-pe-ni)「とペニ」[tope 乳汁(<to乳房、pe水)、ni木] 茎 ⦅北海道各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
topeni
トペニ §151 オガラバナ (2) tope-ni (tó-pe-ni)「とペニ」[tope(乳汁)ni(木)] 茎 ⦅樺太各地⦆ (出典:知里植物編、方言:)
topenni
トペンニ §146 イタヤ イタヤカエデ (2) topen-ni (tó-pen-ni)「とペンニ」[<tope-ni] 茎 ⦅美幌、屈斜路、名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
topenni
トペンニ §151 オガラバナ (3) topen-ni (tó-pen-ni)「とペンニ」[<tope-ni] 茎 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
penpe
トペンペ 【名】[topen-pe 甘い・もの] 甘いもの、 甘い菓子など。 {E: sweets; candy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
topenpe
トペンペ 【topen-pe】 甘いもの,菓子の類,砂糖. (出典:萱野、方言:沙流)
topepuy
トペプイ §383 ネマガリダケ (8) topepuy (to-pé-puy)「トぺプイ」[<top-epuy 竹・実] 種実 ⦅長万部⦆ (出典:知里植物編、方言:)
topipa
トピパ 【to-pipa】 ヌマガイ. (出典:萱野、方言:沙流)
topipa
トピパ §218 カワシンジュガイ (4) to-pipa (to-pi-pa)「トピパ」 ⦅近文、名寄⦆ (出典:知里動物編、方言:)
topipa
トピパ §218 カワシンジュガイ (16) to-pipa (tó-pi-pa)「とピパ」[to(沼)pipa(カワシンジュガイ)] ⦅沙流―民研、p.255⦆ (出典:知里動物編、方言:)
topipa
トピパ §218 カワシンジュガイ (18) to-pipa (to-pi-pa)「トピパ」 ⦅蝦夷拾遺、藻汐草、木下⦆カワシンジュガイ、ハネナシカラスガイ、タカトブガイ (出典:知里動物編、方言:)
topir
トピㇼ §070 ホンマス;セッパリ;カラフトマス (1) topir(to-pír)「トぴㇼ」⦅美幌⦆マスの背っぱり。 (出典:知里動物編、方言:)
topir(-i)
トピㇼ §070 ホンマス;セッパリ;カラフトマス (6) topir(-i)(to-pir)「トピㇼ」セッパリマスの背の肉瘤。これは切って塩をつけて(sippo usiして)生食する。⦅斜里、美幌、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
topir(-i)
トピㇼ §452.せっぱり[セッパリマスの雄魚の生殖期における張出し]topir(-i)〔to-pír トぴㇼ〕⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
topir(-i)
トピㇼ §709.マスのせっぱり[脂肪瘤、背隆起](2)topir(-i)〔to-pír トぴㇼ〕⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
piror
トピロㇿ 【名】[to-pir-or 日・傷・の所](?) しける前日のなぎ(「うけなぎ」)。 ☆参考 tópirpok トピㇼポㇰ とも言う。 {E: the calm before a storm.} (出典:田村、方言:沙流)
topiroro
トピロロ →トキロロ (出典:萱野、方言:沙流)
pirpok
トピㇼポク 【名】[to-pir-pok 日・傷・の下](?) しける前日のなぎ(「うけなぎ」)。 ☆参考 tópiror トピロㇿ とも言う。 {E: the calm before a storm.} (出典:田村、方言:沙流)
topiski
トピㇱキ §722.マラリヤ;おこり(3)topiski〔to-píš-ki 卜ぴㇱキ〕[topski-siyeyeの下略]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
topiskimun
トピㇱキムン §337 キジカクシ (7) topiski-mun (tó-pis-ki-mun)「とピㇱキムン」[オコリ(病)・草] 茎葉 ⦅足寄⦆⦅A十勝・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
topiskisiyeye
トピㇱキシイェイェ §722.マラリヤ;おこり(2)topiski-siyeye〔to-píš-ki-ši-je-je トぴㇱキ・シイェイェ〕[to(日)+piski(数える)+siyeye(病気)]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
topiskitasum(-i)
トピㇱキタスㇺ §722.マラリヤ;おこり(1)topiski-tasum(-i)〔to-píš-ki-ta-sum トぴㇱキ・タスム〕[to(日を)+piski(数える)+tasum(病)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
topmuk
トㇷ゚ムㇰ §033 ツルニンジン (3) top-muk (tóp-muk)「とㇷ゚ムㇰ」 根 ⦅A沙流・鵡川・千歳・上川⦆ (出典:知里植物編、方言:)
topo
トポ §220 アサリ (5) topo (to-po)「トポ」[to(貝)-po(指小辞)、topoはもと‘小貝’の意] ⦅B、藻汐草⦆ (出典:知里動物編、方言:)
topo
トポ §222 ウバガイ;ホッキガイ;ホッキ(方言) (7) topo (tó-po)「とポ」 ⦅長万部⦆ホッキ (出典:知里動物編、方言:)
topo
トポ §222 ウバガイ;ホッキガイ;ホッキ(方言) (14) topo (tó-po)「とポ」 ⦅礼文華⦆ホッキ、アサリの類 (出典:知里動物編、方言:)
topo
トポ §222 ウバガイ;ホッキガイ;ホッキ(方言) (16) topo (tó-po)「とポ」 ⦅虻田⦆ホッキ (出典:知里動物編、方言:)
topo koyki
トポコイキ §222 ウバガイ;ホッキガイ;ホッキ(方言) (17) topo koyki (to-po koy-ki)「トポコイキ」 ⦅幌別⦆ユカㇻにtopo koyki(=uk)シタ話がある (出典:知里動物編、方言:)
toponra
トポンラ 【名】[to-ponra 沼・(?)](?) 水澱(みずおり)。 toponra roski wa oka トポンラ ロㇱキ ワ オカ 水おりができている。(S) húre toponra フレ トポンラ 赤い水おり、 水底に沈んださび。(S) kunne toponra クンネ トポンラ 黒っぽい水おり。(S) siwnin toponra シウニン トポンラ 緑の水おり。(S) (出典:田村、方言:沙流)
toponra
トポンラ 【toponra】 水苔,藻. サㇰネ ポンナイ アサㇺ トポンラ ウㇱ コㇿ ポロワッカ アン ペ ネ=夏に小沢の沢底に水苔が多くつくと洪水になるものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
toppi
トッピ §314 エゾセンニュウ (1) toppi (tóp-pi)「とッピ」[<鳴き声] ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
topsar
トㇷ゚サㇻ 【名】[top-sar 竹・(葦)原][植物] 竹やぶ。 ☆参考 木の林は nítay ニタイ。 〔知分類 p.282 top-sar 笹やぶ〕 {E: a bamboo grove.} (出典:田村、方言:沙流)
topsar
トㇷ゚サㇻ 【top-sar】 イタドリ. エネ トㇷ゚サㇻ イロンネ ウㇱケ ウン アフン ルウェヘ アン=これほどイタドリが茂っている所へ入った足跡がある. (出典:萱野、方言:沙流)
topse
トㇷ゚セ 【自動】[top-se (擬音)・と言う] ペッと唾(つば)をはく。 ☆参考 etopse エトㇷ゚セ …を口からペッとはき出す。 (出典:田村、方言:沙流)
topse
トㇷ゚セ 【top-se】 唾する,唾を吐く. (出典:萱野、方言:沙流)
topse(-an)
トㇷ゚セ §515.つばをはく(1)topse(-an)〔tóp-se とㇷ゚セ〕[top(つばを吐く音)+se(そういう音を発する)、top-se(トットッとつばを吐く)]⦅ホロべツ、チカブミ、ハルトリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toptukan
トㇷ゚トゥカン 【他動】[top-tukan 竹(?)/(擬態(?))・撃つ](?) …をはじく。 {E: to snap…} (出典:田村、方言:沙流)
topumma
トプンマ §809.貰い乳の謝礼to-pumma〔tó-o-pum-ma とオプンマ〕[to(乳)+pumma(日当、<日本語のブンマイ〔分米〕)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tor
トㇿ 【間投】(踊り歌のはやしのかけ声の一つである hesko tor ヘㇱコートㇿ の一部。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
torahka
トラㇵカ §075 イワナ;一般にはオショロコマという (12) torahka(to-rah-ka)「トラㇵカ」成魚⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toranne
トランネ 【自動】怠惰である、 やる気がない、 ぐうたらである。 ☆発音 語頭の to ト に注意。 turanne トゥランネ でも tranne ッランネ でもない。 to ト をはっきりと発音する。 ☆対語 yuptek ユㇷ゚テㇰ。 {E: to not want to do anything; be a good-for-nothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toranne
トランネ 【toranne】 怠ける,骨惜しみ(する):苦労することをいやがること. シネ トランネ ヘカチ アン ヒネ ワッカ ア・タレ アクス ピサック アニ イヌンペ キㇰキㇰ コㇿ "アイヌパータ イヌンペ アナㇰネ ケㇱト セトゥㇽ セセㇰ ワ ホッケ ワ アン" シコㇿ ハワン=ひとりのからっぽやみ(=骨惜しみ)の少年がいて水を汲みに行かされたらひしゃくで炉縁を叩きながら「いいものだなあ 炉縁は毎日背中あぶりをして寝ている」と言った.ソンーノ トランネ ㇷ゚ アナㇰネ ネㇷ゚カ ア・カレ コㇿ ホㇱキノ イヨロモメカㇻ ワ エアシㇼ カ トゥトゥルㇱノー アㇱ ペ ネ=本当のからっぽやみ(怠け者)は何かさせると先にぶつぶつ言ってから初めていやいやながら立つものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
toranneciros(-i)
トランネチロㇱ §469.そらで(空手)[手首の痛む病気](3)怠惰型のそらで toranne-ciros(-i)〔to-rán-ne-či-roš トらンネチロㇱ〕[怠惰な・そらで]⦅シラウラ、ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
torannenumasut
トランネヌマスッ 【toranne numa-sut】 できもの:働くのがいやなできもの,毛の根に出来る小さいできものをヌマスッというが,働かないでいると痛まない. フㇷ゚ ア・レコ ヒ トランネヌマスッ ネㇷ゚キヌマスッ ネ ウレペッ ヌマ ネ ヤ テケペッ ヌマ ネ ヤ オロ タ ヘトゥク フㇷ゚ ア・イェ ヒ ネ ネㇷ゚キ・アン ワ ソモ アㇻカ ㇷ゚ ネㇷ゚キ ヌマスッ ネ ソモ ネㇷ゚キ・アン コㇿ ソモ アㇻカ ㇷ゚ トランネヌマスッ ネ=できものの名前のことを,骨惜しみできもの,働くできもの,足指の毛や手の指の毛に出来るできものを言うもので,働けば痛くないものは働きできもの,仕事をしなければ痛くないものを骨惜しみできものという. (出典:萱野、方言:沙流)
torar
トラㇻ 【名】なめし皮のひも。 {E: thongs of leather.} (出典:田村、方言:沙流)
torarakeh
トララケㇸ §350 オオアマドコロ (3) torarakeh (to-rá-ra-keh)「トらラケㇸ」[<etororatkip] 茎葉 ⦅白浦、真岡⦆ (出典:知里植物編、方言:)
toraromai
トラロマイ §511.つちふまず(土踏まず)(2)torar-oma-i〔to-rá-ro-ma-i トらロマイ〕[torar(皮ひも)+oma(入る)+i(所);tesma〔かんじき〕をはけば土踏まずの所は皮ひもが通るからこの名がある]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
torasampe
トラサンペ 【to-raw-sampe】 マリモ.▷ト=沼 ラウ=底 サンペ=心臓 *湖の底にいる化け物と言ってアイヌは大切にはしなかった.食べられない物はアイヌの側からそれほど大切にしないし,重要だとは思わなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
toratehkew(-he)
トラテㇸケウ §387.したい(死体);死骸(9)torateh-kew(-he)〔to-rá-teh-keŭ トらテㇸケウ〕[<tora-tek(革紐・状の)+kew(死体)]⦅S.⦆【雅―PIL, p.172】 (出典:知里人間編I、方言:)
torattus
トラットゥㇱ 【torar-tus】 (なめした)皮紐. (出典:萱野、方言:沙流)
tori
トリ 【tori】 滞在する. ピㇼカ ヒネ エ・エㇰ コエカリネ ペコㇿ フチ オンネ ルスイ ノイネ イキ ナ トゥッコ レㇾコ トリ クナㇰ ラム=ちょうどよく言い合わせたようにあなたが来た,おばあさんが亡くなりそうな様子なので二日か三日滞在すると思ってよ. (出典:萱野、方言:沙流)
tori
トり §419 (その他の鳥名)  (35) tori(to-rí)「トり」⦅幌別⦆翼[もと手首の義] (出典:知里動物編、方言:)
tori 1
トリ 【名】[< 日本語][動物] 鳥。 ☆参考 歌の中の対句で、 アイヌ語の cikap チカㇷ゚ との対で使われる。〔知分類 p.222〕 {E: a bird.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ri 2
トリ 【後副】逗留する、 一日いっぱい過ごす。 sine to tóri シネ ト トリ 中一日いっぱい過ごして(行った日に泊まり、 翌日一日過ごしてまた泊まり、 翌々日帰ることを言う)。 sineto tori wa ek シネト トリ ワ エㇰ 一日泊まって来なさい(今日行って明日一日遊んで明後日帰りなさい)。(S) {E: to stay.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toriiyoski
トリイヨㇱキ 【tori-iyoski】 二日酔(する).▷トリ=滞在する イヨㇱキ=酔う ホッノ イヨーハイ スイ トリイヨㇱキ ワ ネスン.ホプニ カ ソモ キ=まあまああきれてしまった,また二日酔いしたのだろう.起きもしないこと. (出典:萱野、方言:沙流)
torima
トリマ §332.ごみ(8)torima〔to-rí-ma トりマ〕⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toriyanka
トリヤンカ §283 コウモリ類 (4) toriyanka (tó-ri-yan-ka)「とリヤンカ」 ⦅富内⦆ (出典:知里動物編、方言:)
torurkararip
トルㇽカラリㇷ゚ 【torur-ka-rari-p】 シシャモを獲って山積みしてある上へ降った雪の名前.▷トルㇽ=山積みの魚 カ=上 ラリ=詰める ㇷ゚=物=雪 (出典:萱野、方言:沙流)
tos
トㇱ 【助詞】(強めの助詞) …こそ、 …は、 …が。 (多くの場合、 終助詞 nek ネㇰ を結びとする係り結びで) tos…nek! トㇱ…ネㇰ! …さ、 …ぞ。 (しばしば後に強めの助詞 to ト《ほらそこに》を伴って) tos to…nek! トㇱ ト …ネㇰ! …さ、 …ぞ。 ruhure unin huku e=mi ruwe tos to an nek ルフレ ウニン フク エミ ルウェ トㇱ ト アン ネㇰ うす赤っぽい服をあなたがそれそこに着ているんだよ(ruhure unin ルフレ ウニン とはどのような色かという質問に答えて)。 ☆参考 同様の文脈で tas タㇱ とも言い、 tas タㇱ のほうがずっと多く使われる。 {E: an emphatic particle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tosakaha
トサカハ 【名】[所](概は未出)[< 日本語]とさか。 (出典:田村、方言:沙流)
tosanko
トサンコ 【名】[< 日本語][動物] 道産子(北海道で生まれた馬)。 {E: a horse bred in Hokkaido.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
si
トシ 【名】[< 日本語]ふるい(「とおし」)。 ☆参考 kótosi コトシ 粉ふるい。 {E: old; aged.} (出典:田村、方言:沙流)
tosi
トシ 【tosi】 ふるい:通し,粉通し. (出典:萱野、方言:沙流)
tosipsip
トシㇷ゚シㇷ゚ §423 イヌスギナ (3) to-sipsip (tó-sip-sip)「と・シㇷ゚シㇷ゚」[沼・トクサ] 茎 ⦅A千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
sir
トシㇼ 【名】[to-sir 沼/池・地](?) 川岸が川の流れで丸くえぐられて、 がけ下のようになっている所。 iwor or ta tósir corpok ta nuynak=an wa イウォロッタ トシㇼ チョㇿポㇰ タ ヌイナㇰアン ワ 私は山奥で川縁のがけの下に隠れていて。(W民話) {E: the under part of the bank of a river (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tosiri
トシㇼ §077 イトウ;いと (2) tosiri(to-sír)「トしㇼ」⦅美幌⦆イトの一種。 (出典:知里動物編、方言:)
tosirpok
トシㇼポㇰ §323 ミソサザイ (4) tosirpok (tó-sir-pok)「とシㇼポㇰ」[<tosir-pok-un-kurの下略] ⦅美幌、近文、春採⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tosirpokun
トシㇼポクン §323 ミソサザイ (3) tosirpokun (to-sír-pok-un)「トしㇼポクン」[<tosir-pok-un-kurの下略] ⦅浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tosirpokun kamuy
トシㇼポクンカムイ §323 ミソサザイ (1) tosirpokun kamuy (to-sír-po-kun-ka-muy)「トしㇼポクンカムイ」[<tosir-pok-un-kamuy(川岸の下の穴・の下・に入る・神)] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tosirpokunkur
トシㇼポクンクㇽ §323 ミソサザイ (2) tosirpokunkur (to-sir-po-kun-kur)「トシㇼポクンクㇽ」[<tosir-pok-un-kur(川岸の穴・に入る・神)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
sitcakcak
トシッチャㇰチャㇰ 【名】[tosir-cakcak 川岸のえぐられた所・(別の鳥の名)][動物](鳥の名)セキレイ(?)(図鑑では)キセキレイ、 セグロセキレイ。 「水の流れの所にいる。 cakcak チャㇰチャㇰ はしっぽを振らない。」 (S) ☞ociwcir オチウチㇼ 〔知分類 p.191 ミソサザイ((レブンケ))〕 {E: a wagtail (bird).} (出典:田村、方言:沙流)
tositcakcak
トシッチャㇰチャㇰ §323 ミソサザイ (6) tositcakcak (to-sít-čak-čak)「トしッチャㇰチャㇰ」[<tosir(川岸の穴)cakcak(鳴き声)] ⦅礼文華⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tositcorpokun
トシッチョㇿポクン §323 ミソサザイ (5) tositcorpokun (to-sít-čor-po-kun)「トしッチョㇿポクン」[<tosir-corpok-un-kur(川岸の穴・の下・に入る・神)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toska
トㇱカ 【名】[概/所] ①川堤、 川の土手。 toska pes ran トㇱカ ペㇱ ラン 坂を下る。(W) tóska corpok ta トㇱカ チョㇿポㇰ タ 土手の下に。(W民話) toska íka トㇱカ イカ 川があふれる、 川水がふえて堤を越す。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ [隠]堤防があふれるぞ=あまり言ったら泣くからもういいかげんにやめなさい。(S) ②山のようにたくさん。 sake toska サケ トㇱカ たくさんの酒。(W民話) maratto toska マラット トㇱカ たくさんの酒宴のごちそう。(W民話) {E: ①the bank of a river. ②a mountain like quantity.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toska
トㇱカ 【toska】 小山ほど. フーン ク・マッカㇻク エ・エㇰ ヒ ピㇱノ イモカ トㇱカ イ・カオシケ クスケライポ フンペリカ ケ(ク・エ) エアㇱカイ=まあまあ私の姪,お前は来るごとにみやげ物の山を私のために背負って来る,そのお陰で鯨の脂身を私は食べられる. (出典:萱野、方言:沙流)
toska
トㇱカ 【toska】 岸:川岸. ペッパルㇽ トㇱカ カ タ ヘカッタㇻ ウオプトゥイパ コㇿ ク・ハㇰマハㇰマ ク・ライパㇱロタ ヤッカ ヌ シリー カ イサㇺパ=川の縁の一段高い所で子供たちが押し合いへしあいしている,それを見て私はひやひやして高い声で怒っても(子供たちは)聞いた様子もない. (出典:萱野、方言:沙流)
toska ika
トㇱカ イカ 【toska ika】 洪水:川が溢れる.*涙が溢れることもトㇱカイカ=川岸が溢れるという〔隠語〕. (出典:萱野、方言:沙流)
toskaha
トㇱカハ 【名】[所](概は toska トㇱカ) …の堤、 …の山(山のようにたくさんの…)。 hunpe ca a ca a híne ray-toskaha ikiri kar híne フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カリネ 鯨肉を切り取って切り取ってものすごく大きな山積みをたくさんつくって。(S民話) {E: the bank of…; a mountain of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tososo
トソソ 【他動】[toso-so …を荒らす・(重複)] ①…を荒らす。 ②(ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公の呼び名の一部の後半部。)Sanka-tososo サンカトソソ 棚荒らし。(Sユーカラ) ☞Kotan-sitcire コタン シッチレ {E: ①to lavage, ruin, damage… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tosto
トㇱト 【副】[< tos-to (強めの助詞)・(強めの助詞)そこに]ほらそこに。 tosto ek kor an nek トㇱト エㇰ コㇿ アン ネㇰ それそこに来ているよ。 ☆対語 tasta タㇱタ ほらここに。 (出典:田村、方言:沙流)
totakne
トタㇰネ 【to-takne】 日が短い. トゥナㇱ コケレ(ク・オケレ) クナㇰ ク・ラム コㇿ ク・イチャ ア コㇿカ ト タㇰネ ㇷ゚ ネ クス ク・コシㇼコクンネ=早く終わると思いながら私は穂ちぎりをしていたが.日も短いものだから(その仕事によって)暗くなってしまった. (出典:萱野、方言:沙流)
totanne
トタンネ 【to-tanne】 日が長い. (出典:萱野、方言:沙流)
totce
トッチェ 【自動】[tot-ce(< se) (擬態の語根)・(自動詞形成)](打ち身で)はれる(傷もつかずにはれていることを言う)。 iyuninka uske totce wa an イユニンカ ウㇱケ トッチェ ワ アン 打って痛くしたところがはれあがっている。(S) mak é=iki híne e=sapa ene totce ruwe an hi an? マㇰ エイキ ヒネ エサパ エネ トッチェ ルウェ アニ アン? どうしてあなたの頭はそのようにこぶができたの。(S) {E: to be swollen.} (出典:田村、方言:沙流)
totce
トッチェ 【totce】 (打ち身で)腫れる,こぶ,凸. (出典:萱野、方言:沙流)
totce
トッチェ §328.こぶ[人体の];たんこぶ(3)腫れ上った瘤 totce〔tót-če とッチェ〕[tot(<tok 凸出)+se(そういう状態を呈する)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
totce(-an)
トッチェ §126.うちみ(打身)(2)うち身で腫れる totce(-an)〔tót-če とッチェ〕[<tot-se(ぷくんという状態を呈する)]⦅ホロべツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
totek
トテㇰ 【totek】 治る,痛みがとまる. (出典:萱野、方言:沙流)
totek(-an)
トテㇰ §228.体が達者である;健康である(2)totek(-an)〔tó-tek とテㇰ〕⦅ナヨロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
teksam
トテㇰサㇺ 【名】(=to teksam ト テㇰサㇺ)湖や沼の横側。 {E: the edges of a lake or swamp.} (出典:田村、方言:沙流)
toteksam
トテㇰサㇺ 【to-teksam】 沼の縁. (出典:萱野、方言:沙流)
toto
トト 【to to】 あれあれ. トト ヌカㇻ ウクラン ソモ モコㇿ ペ ネ クス アヘスイェ コㇿ アン=あれあれ見なさい,昨夜眠っていないものだから居眠りしている.トト インカㇻ ヘマンタ カㇻ ペ チセ ピㇱノ ヘヘウパ コㇿ コタン オペㇱ.オㇱ アㇻパ ワ インカㇻ=あれあれ何をする者,家ごとに覗き見しながら村を通って行く.後へ行ってみろ. (出典:萱野、方言:沙流)
toto(a-an-)
トト §072.あぶらであげるtoto(a-、an-)〔to-tó トと〕⦅H. S.) (出典:知里人間編I、方言:)
totonup
トトヌㇷ゚ 【名】[植物] ハイマツ(「はって歩く」)。(S)〔知分類 p.236〕 {E: a creeping pine.} (出典:田村、方言:沙流)
totonup
トトヌㇷ゚ 【totonup】 ハイマツ. (出典:萱野、方言:沙流)
totonup
トトヌㇷ゚ §413 ハイマツ (1) totonup (to-tó-nup)「トとヌㇷ゚」[<*totorup<*metot-or-o-hup(奥山・の所・に群生する・松)] 茎 ⦅名寄⦆⦅A沙流・石狩・十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
totonupepuy
トトヌペプイ §413 ハイマツ (2) totonup-epuy (to-tó-nu-pe-puy)「トとヌペプイ」[トドマツの・実] 果実 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
totpit, apawtare
トッピッ §314 エゾセンニュウ (3) totpit, apawtare (tot-pit, a-paw-ta-re)「トッピッ」(東)「アパウタレ」(西)830ほとぎす 郭公 (出典:知里動物編、方言:)
totta
トッタ 【名】大袋、 米俵二つくらいの大きい saranip サラニㇷ゚。 totta or eci=omáre na トッタ オㇿ エチオマレ ナ 大袋に入れるよ(子どもがあまり泣くとこう言う)。(S) hon ne kor pe/totta kunne/sisam omare ホン ネ コㇿ ペ/トッタ クンネ/シサモマレ [雅]おなかが大袋みたいに体から離れたみたいにふくれます。(Sユーカラ) ☆参考 主にユーカラで使う言葉。 通常は poro-saranip ポロサラニㇷ゚《大袋》、 ica-saranip イチャサラニㇷ゚《穂摘み袋》と言う。 ☆参考 かますは kamasu カマス。 totta トッタ はかますより大きい。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
totta
トッタ 【totta】 かます,特大袋:チ・ポㇷ゚テ ニペㇱ(煮たシナの木の皮)で編む. 図[トッタ] (出典:萱野、方言:沙流)
totto
トット 【totto】 母. (出典:萱野、方言:沙流)
totto
トット §494.ちち(乳);乳房(2)totto〔tót-to とット〕[to(の反復形、もと幼児語)]⦅ホロべツ、ホべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
totto
トット §020.母(5)totto〔tót-to とット〕①日常会話の言葉で母を言う⦅チトセ、ホべツ、チカブミ、エベオツ、テシオ⦆。②雅語で母を言う⦅ビホロ、ホロべツ、シラオイ⦆[tottoは別に乳房を意味する]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
totto 1
トット 【名】[概/所][to-t-to 乳房・(次の子音が重ねられたもの)・(重複)] 乳房、 おっぱい。 totto e トット エ 乳を飲む(=tonon トノン)。 ponko an pe totto e ポンコ アン ペ トット エ あんなに大きいのに(大きい子なのに)おっぱい飲んでる。(S) peko totto ペコ トット 牛のお乳(乳房)。 totto nunpa トット ヌンパ 乳をしぼる。 {E: the breasts.} (出典:田村、方言:沙流)
totto 2
トット 【名】[< totto トット 1]おかあちゃん、 ママ(母親を表す幼児語)。 (「…のおかあちゃん」は、 所属形ではなく …kor totto …コㇿ トット/コットット。) ci=kor totto/wo wo kar kanto kanto/horkew nikne hi/ek wa/e wa isam na/wo wo kar kanto kanto/totto isam wa/ene iki=as hi ka/isam na チコㇿ トット ウォ ウォ カラ カント カント/ホㇿケウ ニㇰネ ヒ/エㇰ ワ/エ ワ イサㇺ ナ/ウォ ウォ カラ カント カント/トット イサㇺ ワ/エネ イキアシ カ/イサㇺ ナ [雅]ぼくたち/わたしたちのママはオオカミのひどいやつが来て食べられてしまったよ、 ママがいなくなって、 ぼくたち/わたしたちはどうすることもできなくて困っているんだよ(子犬たちが天の神であるオオカミおじいさまに訴えている歌の一部)。(KM神謡) {E: children's language for 'mother'.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
totto/totto(ho)
トット/トット(ホ) 【totto/totto(ho)】 乳房(ふつうこれを使う). (出典:萱野、方言:沙流)
tottoho
トットホ 【名】[所](概は totto トット) …の乳房。 {E: the breasts of…} (出典:田村、方言:沙流)
tottokaykuma
トットカイクマ §262 ウミヤナギ  (1) totto-kaykuma (tót-to-kay-ku-ma)「とットカイクマ」[<totto(母)kaykuma(折柴)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tottonum
トットヌㇺ 【名】[概](所は tottonumi(hi) トットヌミ(ヒ)) [totto-num 乳房・粒] 乳首。 {E: the nipples.} (出典:田村、方言:沙流)
tottonum/tottonumi(hi)
トットヌㇺ/トットヌミ(ヒ) 【tottonum/-numi(hi)】 乳首. (出典:萱野、方言:沙流)
tottonumi(hi)
トットヌミ(ヒ) 【名】[所](概は tottonum トットヌㇺ) …の乳首。 {E: the nipples of…} (出典:田村、方言:沙流)
tottoto
トットト 【tottoto】 どんどん足早に行ってしまった. ウコイラㇺアンヤㇰセコ クヤイヌクス クシレンアㇷ゚ エンホッパワ トットト アㇻパワイサㇺ=一緒に行くものと思って誘ったのに,私を残してどんどん行ってしまった.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
tous(-i)
トウㇱ §074.罨法に使う木の掻き屑(5)tous(-i)〔to-úš とウㇱ〕⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
touttoy
トウットイ §061 やちうぐい ドロバエ;やちうぐい (2) to-uttoy (tó-ut-toy)「とウットイ」[to(沼)uttoy(ウグイ)] ⦅塘路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
towetanne
トウェタンネ 【名】[to-u-e-tanne 日・互い・と共に・長くなる][古](月の名)1月。 tan cup wano ponno to tanne wa kusu towetanne タン チュㇷ゚ ワノ ポンノ ト タンネ ワ クス トウェタンネ この月から少し日が長くなるから トウェタンネ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
toy
トイ 【toy】 〔強意〕. (出典:萱野、方言:沙流)
toy 1
トイ 【名】土地、 地面、 田畑。 siyamam toy シヤマㇺ トイ 田んぼ、 稲田。 toy ka ciw kus トイ カ チウ クㇱ 川があふれて田畑が水をかぶる。 toy ka osma トイ カ オㇱマ 地に落ちる。 toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ 地上に高くそびえる。 toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コㇿ アン (彼は)畑で働いている。(W) {E: earth; land; ground; fields.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toy(-e)
トイ §096.陰部―女性の性器(16)toy(-e)〔tóǐ とイ〕[畑]⦅ホロべツ⦆【常】 (出典:知里人間編I、方言:)
toy- 2
トイ 【接頭】(主に動詞に接頭し、 程度が大きいこと、 しばしば同時に好ましくないことを表す接頭辞。 しばしば wen- ウェン …との対句で用いられる。)ひどく、 すさまじく。 toyekurok トイェクロㇰ 真っ黒い。 toyakkari トヤッカリ …をはるかに越えて、 …よりもずっと。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toy/toye(he)
トイ/トイェ(ヘ) 【toy/toye(he)】 土地,畑,土.耕土. ク・トイェヘ キナウㇱ ワ アン ペ ネ クス ケㇱト ク・キナカㇻ タント コケレ(ク・オケレ) ケラムシンネ(ク・エラムシンネ)=私の畑が草ぼうぼうになっていたものだから毎日草取りをして,今日終わって安心した.ヘマンタ フナラ クス ホック カネ ワ トヨㇿペカ(トイ オㇿ ペカ) エネ イキ シリ アン.ピパ ヘネ ハチレ ヒ ソモ ネ ヤ=何を探して腰を屈めて畑の中をあのようにするのだ.穂ちぎり用の貝などを落としたのではないだろうか.アントゥキ トイ オッタ(オㇿ タ) アントゥキ ケプㇱペ ポロンノ ハチㇼ ワ アン イカラㇱ ナ ウモマレ ワ エㇰ=小豆畑に小豆のさやがたくさん落ちていてもったいないから集めて来い. (出典:萱野、方言:沙流)
ya
トヤ 【位名】[to-ya 湖/沼・の岸](=to ya ト ヤ)湖/沼の岸、 湖畔。 Tóya トヤ 洞爺の語源。 Kutcaro tóho poro to tóya ta クッチャロ トホ ポロ ト トヤ タ 屈斜路湖という大きな湖の湖畔に。(S会話) {E: the shore of a lake, swamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Tóya
トヤ 【名】[地名] 洞爺。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
toyakkari
トヤッカリ 【後副】[toy-akkari ひどく(強めの接頭辞)・を越える] …よりもずっと、 …の何倍も。 {E: much more than…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyampe
トヤンペ §218 カワシンジュガイ (19) to-yampe (to-yam-pe)「トヤンペ」 ⦅富内⦆カワシンジュガイ(カラスガイの類) (出典:知里動物編、方言:)
toyan
トヤン 【toyan】 大地.地表[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
toyankarpe
トヤンカㇻペ 【toyan-kar-pe】 大地に当たる風[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
toyankura
トヤンクラ 【名】[toy-ankura 畑・(?)]畑の縁(へり)の草。 toyankura otuye トヤンクラ オトゥイェ 畑のへりの草を刈る。(W) (出典:田村、方言:沙流)
toyanramusura
トヤンラムスラ 【toyan-ramu-sura】 大地から思い放し. ▷トヤン=大地 ラム=思い スラ=放し[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
Toyarasarus
トヤラサルㇱ 【名】[toy-ar-a-sar-us ひどく悪い・全く・(挿入母音)・尾・がついている](ばけものの呼び名の一部、 直訳すると)ひどい尾のついたもの=ひどいけもののばけもの(ののしりの表現)。(W神謡K) ☆参考 Toyarasarus Wenarasarus トヤラサルㇱ ウェナラサルㇱ と(またはその逆の順で)、 同じ語構成で同じ意味の語が対句になって使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
toyarekurok
トヤレクロㇰ 【自動】[toy-ar-ekurok ひどく・全く・まっ黒/まっ暗である]完全にまっ黒/まっ暗である。 ☞sir-toyarekurok シットヤレクロㇰ (出典:田村、方言:沙流)
toycarip
トイチャリㇷ゚ §199 ケラ (4) toycarip (toy-ca-rip)「トイチャリㇷ゚」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toycise
トイチセ 【toy-cise】 半地下式の家. (出典:萱野、方言:沙流)
toycisekorikankikir
トイチセコㇿイカンキキㇼ §122 スズメバチ (5) toycise-kor-ikankikir(toy-ci-se-kor-i-kan-ki-kir)「トイチセコㇿイカンキキㇼ」⦅屈斜路⦆クロスズメバチ (出典:知里動物編、方言:)
toycisekotkorikankikir
トイチセコッコㇿイカンキキㇼ §122 スズメバチ (18) toycisekot-kor-ikankikir(tóy-ci-se-kot-kor-i-kan-ki-kir)「とイチセコッコㇿイカンキキㇼ」[toycise(竪穴)kot(跡)kor(持つ)ikankikir(ハチ)]⦅本別⦆ドロバチ(井上8) (出典:知里動物編、方言:)
toye(he) 1
トイェ(ヘ) 【名】…の土地、 …の畑。 {E: the earth, land, ground, fields of…} (出典:田村、方言:沙流)
toye(he) 2
トイェ(ヘ) 【名】[所](概は toy トイ)(次の言い回しの中で) horippa toye uciwciw ホリッパ トイェ ウチウチウ 大勢で楽しそうに踊って動き回る。(W民話) sinot toyehe uciw'uciw シノッ トイェヘ ウチウウチウ 大勢で楽しそうに遊んであっちへ行ったりこっちへ来たりする。(W神謡語り) {E: for many people to play about here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyekrok
トイェクロㇰ 【toy-ekrok】 色が黒い,漆黒. (出典:萱野、方言:沙流)
toyekurok
トイェクロㇰ 【自動】[toy-ekurok ひどく・まっ黒い] ①まっ黒である。 ②(比喩的に)(肌の色が)日焼けした色である。 nanuhu ka toyekurok ナヌフ カ トイェクロㇰ 顔もまっ黒だ(よく日焼けしている)。(W) {E: to be pure, jet black.} (出典:田村、方言:沙流)
toyera
トイェラ §332.ごみ(7)土ほこり toyera〔tó-je-ra とイェラ〕[toy(土)+era(?)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toyeranranup
トイェランラヌㇷ゚ §289 シカ (12) toyeranranup (to-yé-ran-ra-nup)「トいェランラヌㇷ゚」シカの一種(角が大きく、その先端がヘラ状になっていて、気が荒く、犬をも殺す)⦅足寄、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyerum
トイエルㇺ 【toy-erum】 大ネズミ. (出典:萱野、方言:沙流)
toyerum
トイェルㇺ §285 ねずみ (6) toyerum (toy-é-rum)「トいェルㇺ」[<toy(土)erum(ネズミ)]シチロウネズミ(ドブネズミ Rattus norvegicus norvegicus ERXLEBEN)⦅幌別、白老、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyetuk
トイェトゥㇰ 【自動(?)】[toy-e-tuk 土・その頭・出る](?) 土が上がって来る、 土が上がって来て穴がうまる。 (出典:田村、方言:沙流)
toyhokukor
トイホクコㇿ §726.みずむし(水虫)(4)女の人の足の指の間が掘れて土が溜まって痛くかゆい toy-hoku-kor〔tóǐ-ho-ku-kor とイ・ホク・コㇿ〕[土の・夫を・もつ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toyikankikir
トイイカンキキㇼ §122 スズメバチ (4) toy-ikankikir(tóy-i-kan-ki-kir)「とイイカンキキㇼ」⦅美幌⦆クロスズメバチ Vespa lewisii CAMERON. (出典:知里動物編、方言:)
toyimok
トイイモㇰ §212 ミミズ (2) toy-imok (tóy-i-mok)「とイイモㇰ」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyira
トイラ 【名】[toy-ira 土・きたないごみ] 土のきたないごみ。 ☆発音 yi の発音に注意。 toira でも toyra でもない。 (出典:田村、方言:沙流)
toyka
トイカ 【toyka】 地面. (出典:萱野、方言:沙流)
toykar
トイカㇻ 【自動】[toy-kar 畑・をつくる] 畑をつくる。 ☆参考 「農業」の訳語として出た。 畑作することは通常 toyta トイタ という。 {E: to make a field, a farm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toykararip
トイカラリㇷ゚ 【toy-ka-rari-p】 大地を押さえる雪:土の上に積んである物の上に降った雪.▷トイ=土 カ=上 ラリ=詰める ㇷ゚=物=雪 (出典:萱野、方言:沙流)
toykikir
トイキキㇼ §113 ネキリムシ(根切虫);ジムシ(地虫)、コガネムシ類の幼虫 (1) toy-kikir(tóy-ki-kir)「とイキキㇼ」[<toy(地)kikir(虫)]⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toykikiri
トイキキリ §212 ミミズ (16) toy-kikiri (toy-ki-ki-ri)「とイキキリ」 ⦅K白浦、富内、落帆⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toykikirisuma
トイキキリスマ §212 ミミズ (20) toykikiri-suma (toy-ki-ki-ri-su-ma)「トイキキリスマ」 ⦅白浦⦆ミミズ石 (出典:知里動物編、方言:)
toykikkar
トイキッカㇻ 【他動】[toy-kik-kar ひどく・打つ・する] …をひどくなぐりつける。 {E: to strike…violently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toykikkar
トイキッカㇻ 【toy-kikkar】 (ひどく)殴る. ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ カッチャマハ ウェンメノコ ア・トイキッカㇻ コㇿ コタンケスン(コタンケㇱ ウン) エホラㇰチセ オルン ヤイニンパニンパ セコㇿ ネ ㇷ゚ ネ=昔話の中では行ないの悪い女が父や母に殴られると村はずれの半分潰れた家へ自分の身体を引きずるようにして行ったと描写されている. (出典:萱野、方言:沙流)
toykina
トイキナ §379 フトイ (4) toykina (tóy-ki-na)「とイキナ」[<to-kina、ただし、toyは「土」の義] 茎 ⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
toyko
トイコ 【toy-ko】 強く〔強意〕. トイコキㇰキㇰ=強く殴る.トイコペネ=強く潰す. (出典:萱野、方言:沙流)
toyko-
トイコ 【接頭】(動作・行為・状態を表す自動詞・他動詞に接頭して、 動作・行為・状態が激しくないし徹底的に行なわれることを表す。)sinki シンキ 疲れる;toykosinki トイコシンキ すっかり疲れきる。 kisma キㇱマ …を押える/つかまえる;toykokisma トイコキㇱマ …をしっかり押える/つかまえる。 (出典:田村、方言:沙流)
toyko-enucisiske
トイコエヌチシㇱケ 【他動】[toyko-enucisiske ひどく・ …をにらむ] …をひどくにらみつける。 {E: to glare at…fiercely.} (出典:田村、方言:沙流)
toyko-hepututu
トイコヘプトゥトゥ 【自動】[toyko-he-putu-tu ひどく・頭/顔・をつき出す・(重複)] ひどい仏頂面をしている、 ひどく不機嫌な顔/ふくれっつらをしている。 {E: to have, wear a sulky look; for one's bad temper to show on one's face.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyko-kikkik
トイコキッキㇰ 【他動】[toyko-kik-kik ひどく/徹底的に・…をたたく・(重複)] ひどくボカボカなぐる、 めった打ちにする。 {E: to strike…violently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyko-kisma
トイコキㇱマ 【他動】[toyko-kisma ひどく・…をつかむ/押える] …をしっかり/ギュッとつかむ、 …をしっかりつかまえる。 toan pe toyko-kisma yan! netopake a=nukár kusu ne na トアン ペ トイコキㇱマ ヤン! ネトパケ アヌカㇻ クス ネ ナ あいつをしっかりつかまえろ、 体を調べるから。(W言い伝え) {E: to catch, grasp…firmly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyko-munin
トイコムニン 【自動】[toyko-munin ひどく/すっかり・くさる] 地に落ちてくさってしまう、 すっかり朽ち果ててしまう。 ☆参考 toy-ko- トイコ は《土・と共に》。 また《ひどく》。 {E: to fall to the ground and rot.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yko-pákasnu
トイコパカㇱヌ 【他動】[toyko-pakasnu ひどく・…を戒める] …をひどくこらしめる。 {E: to punish…severely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyko-rayke
トイコライケ 【他動】[toyko-rayke ひどく・殺す] ぶっころす、 ひどい殺し方で殺してしまう。 {E: to murder…in a foul manner.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toykoenucisiske
トイコエヌチシㇱケ 【toy-ko-enucisiske】 にらみつける. (出典:萱野、方言:沙流)
toykoesina
トイコエシナ 【toy-ko-esina】 ひた隠し(にする). (出典:萱野、方言:沙流)
toykoetaye
トイコエタイェ 【toy-ko-etaye】 引っぱる. (出典:萱野、方言:沙流)
toykohepokiki
トイコヘポキキ 【toy-ko-hepokiki】 すっかりうなだれる. (出典:萱野、方言:沙流)
toykokikkik
トイコキッキㇰ 【toy-ko-kikkik】 ひどく殴る. ネア エタㇱペ ペカンケ ワ エㇰ ヒクス アㇱナㇷ゚ アニ ア・トイコキㇰキㇰ ワ ア・ライケ=あの海馬(トトゥ)が浮き上がってきたので櫂で殴り殺した. (出典:萱野、方言:沙流)
toykokiru
トイコキル 【自動(?)】[toy-ko-kiru 土・と共に・…をひっくり返す] 畑をひっくりかえす(草がひどくなったとき)。(S) {E: to turn over the earth of a field; to weed.} (出典:田村、方言:沙流)
toykokisma
トイコキㇱマ 【toy-ko-kisma】 ひっつかむ. (出典:萱野、方言:沙流)
toykopene
トイコペネ 【toy-ko-pene】 潰れる:大地とともに潰れる,ぺちゃんこ:押し潰されて平たくなった様子. (出典:萱野、方言:沙流)
toykoperpa
トイコペㇾパ 【toy-ko-perpa】 ぶち壊す. (出典:萱野、方言:沙流)
toykoramutuy
トイコラムトゥイ 【toy-ko-ramu-tuy】 びっくり仰天する. (出典:萱野、方言:沙流)
toykorayke
トイコライケ 【toy-ko-rayke】 ぶち殺す. (出典:萱野、方言:沙流)
toykotawki
トイコタウキ 【toy-ko-tawki】 ぶった切る:なたで切る. (出典:萱野、方言:沙流)
toymatkor
トイマッコㇿ §726.みずむし(水虫)(3)男の人の足の指の間が掘れてその中に土が溜まって痛くかゆい toy-mat-kor〔tóǐ-mat-kor とイ・マッ・コㇿ〕[土の・妻を・もつ]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toyneramu
トイネラム 【toyne-ramu】 憎らしく思う,憎いと思う気持ち.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
toyoirip
トヨイリㇷ゚ §199 ケラ (5) toyoirip (to-yo-i-rip)「トヨイリㇷ゚」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyon
トヨン 【名】小刀。 {E: a short sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yorunpe
トヨルンペ 【名】[toy-or-un-pe 土地(畑)・のところ・にある・もの] 畑作物(=toy or un pe トヨルン ペ)。 (出典:田村、方言:沙流)
toypana
トイパナ 【名】[toy-pana 土・埃] 土埃(つちぼこり)。 toypana patke トイパナ パッケ 土埃がパッと立つ。(W) {E: a cloud of dust.} (出典:田村、方言:沙流)
toypana
トイパナ 【toy-pana】 (土・砂)ほこり. (出典:萱野、方言:沙流)
toypo
トイポ 【名】[toy-po 土・(指小辞)](次の慣用句で)kapar toypo カパットイポ [薄い・土][雅]土けむり。 kapar toypo/a=yaykakuste/án=an awa カパッ トイポ/アヤイカクㇱテ/アナン アワ [雅]私は土けむりをかぶって身を隠していたところ。(Sユーカラ) {E: a cloud of dust.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toypuhu
トイプフ 【名】[所](概 toypu トイプ の用例は未出)[toy-pu-hu 土・倉・(所属語尾)](地面の上に積み上げられた)…の山積み。 nipes kap poronno toypuhu an pe ne hike ニペㇱ カㇷ゚ ポロンノ トイプフ アン ペ ネ ヒケ シナの木の皮のかすの部分が山のようにあったのだが。(HC民話) {E: a pile, mountain of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toypunki
トイプンキ 【名】[toy-punki 土地・番人] 土地の「番兵」(=番人)=土地の目印の木。 toypunki ne kus a=kar wa a=así wa an トイプンキ ネ クㇱ アカㇻ ワ アアシ ワ アン 土地の番兵にこしらって(=つくって)立ててある。(S) ☆参考 木の棒を縦横十文字に(ちょうど十字架のような形に)組み合わせてしばったもの(kuytakpe クイタㇰペ)を、 自分の見つけた所だという目印として立てておく。 その十文字の木を言う。(S) ☞kuytakpe クイタㇰペ {E: a wooden cross used as a land marker.} (出典:田村、方言:沙流)
toyrak
トイラㇰ 【自動】[toy-rak 土・…の味がする](食べ物が)土くさい、 どろくさい。 {E: to smell earthy.} (出典:田村、方言:沙流)
toyre
トイレ 【自動】地響きする。 humi toyre kane korka hemanta tuwapneko pus humi an? フミ トイレ カネ コㇿカ ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 音が地響きしているけれど何がものすごい音をたてて爆発したのだろう。(S) {E: for the earth to rumble.} (出典:田村、方言:沙流)
toyrokom
トイロコㇺ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (9) toy-rokom(tóy-ro-kom)「とイロコㇺ」[toy(土)rokom(トゲウオ)]イトヨの成魚⦅塘路、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyru
トイル 【toy-ru】 道,小路,山へ入る細道. (出典:萱野、方言:沙流)
toysas
トイサㇱ 【名】[toy-sas 土・ヒル][動物] 土の中にいるヒル。 ☆参考 沼の中のは小さく、 長さ10センチぐらいで縮むと1〜2センチ。 土の中のは大きく、 20センチもあり縮むと3センチぐらい。〔知分類 p.117((美))ヒル〕 {E: a soil leech.} (出典:田村、方言:沙流)
toysas
トイサㇱ §213 ヒル(蛭) (3) toy-sas (tóy-sas)「とイサㇱ」[<toy(土)sas(昆布)]沼?⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toysiapka
トイシアㇷ゚カ 【toy-si-apka】 悪い雄鹿,人殺しをしそうな大鹿,大きい化け物鹿. (出典:萱野、方言:沙流)
toysintoko
トイシントコ 【名】[toy-sintoko 土・大きい容器] 死者と共に墓に入れる水を入れる入れ物。 {E: a water container placed in the grave with a dead body.} (出典:田村、方言:沙流)
toysirunkur
トイシルンクㇽ 【toy-sirun-kur】 悪い者. (出典:萱野、方言:沙流)
toysirunpe
トイシルンペ 【toy-sirun-pe】 悪い者. (出典:萱野、方言:沙流)
toysossopo
トイソッソポ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ  b(3) toysossopo(tóy-sos-so-po)「とイソッソポ」[<toy(土、どろ)sossoso(くずしくずしする)-p(者)-po(指小辞)、水底の泥の中にもぐりこむからそう名づけると]⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toysotkarne a=kar
トイソッカㇻネ アカㇻ 【toy-sot-kar-ne a=kar】 人間を殺した熊を人間の下に入れてその上へ人間を埋葬する.▷トイ=土 ソッカㇻネ=敷物として ア=私たち カㇻ=作る (出典:萱野、方言:沙流)
toysoya
トイソヤ 【名】[toy-soya 土・蜂][動物] 蜂の一種(スズメバチらしい、 「nitne hike ニッネ ヒケ《凶暴なやつ》、 たち悪い、 すぐ刺す、 土の中に巣くっている、 黒いのも赤いのもある、 刺されたらひどく痛む」)。(S)〔知分類 p.87((ホベツ;チトセ))クロスズメバチ〕 {E: a type of wasp, hornet.} (出典:田村、方言:沙流)
toysoya
トイソヤ 【toy-soya】 ジバチ. (出典:萱野、方言:沙流)
toysoya
トイソヤ §122 スズメバチ (7) toy-soya(tóy-so-ya)「とイソヤ」⦅穂別、千歳⦆クロスズメバチ (出典:知里動物編、方言:)
toysupun
トイスプン §061 やちうぐい ドロバエ;やちうぐい (3) toy-supun (tóy-su-pun)「とイスプン」[toy(土)supun(ウグイ)] ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyta
トイタ 【自動】[toy-ta 地/畑・…を掘る] 畑を耕す(「はたけをおこす」)、 農耕する。 {E: to farm, cultivate a field.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyta
トイタ 【toy-ta】 畑を耕す.畑作.▷トイ=畑 タ=耕す (出典:萱野、方言:沙流)
toytacir
トイタチㇼ §358 キジバト (1) toyta-cir (tóy-ta-čir)「とイタチㇼ」[<toy-ta-cir(畑を・おこす・鳥)] ⦅屈斜路、浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toytap
トイタㇷ゚ §358 キジバト (2) toytap (tóy-tap)「とイタㇷ゚」[<toyta-p(畑をおこす・者)] (出典:知里動物編、方言:)
toytapa
トイタパ 【自動】[複][toy-ta-pa 地/畑・を掘る・(複)](toyta トイタ は単複の区別なし)(二人以上が皆)畑を耕す、 農耕する。 toytapa sísam utar トイタパ シサㇺ ウタㇻ 畑を耕す和人たち=和人の農夫たち。(S民話) {E: to farm, cultivate a field (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toytasaot
トイタサオッ 【toyta-saot】 北斗七星.▷トイタ=畑を耕す サオッ=逃げる →畑時季になると逃げてしまう星 タヌクラン アナㇰ ノチュー クㇽカ テㇱナタラ トイタサオッ ア・ヌカンノ=今夜は星月夜で北斗七星がよく見える. (出典:萱野、方言:沙流)
toytasowso
トイタソーソ 【toy-ta sowso】 畑を耕せという意味の遊び歌:子供たちがシッタㇷ゚という片手で持つ道具に見立て,横に並んで右手に持った鎌の先で地面を突きながら,トイタソーソ トイタソーソ(畑を耕せ,畑を耕せ)と声を揃えて言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
toytatampaku
トイタタンパク 【toy-ta-tampaku】 煙草:自家製煙草. (出典:萱野、方言:沙流)
toytausian
トイタウシアン 【toyta-usi an】 畑時季になる. アイヌ アナㇰネ ピサックノカ シンナレヘ "トイタサオッ" シコㇿ カ ア・イェ.トイタウシアン コㇿ トオㇷ゚ ヘリカシ キラ クス ア・イェ ヒ ネ=アイヌ民族は北斗七星の別の名を「畑耕しから逃げる」とも言う.*畑時季になるとずうっと上へ逃げるのでそう言われるのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
toyto(y)unin
トイトウニン §212 ミミズ (15) toyto(y)unin (toy-to-u-nin)「トイトウニン」 ⦅K新問⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toytomne
トイトㇺネ 【toy-tomne】 青あざ,打ち身のために内出血してできた青黒いあざ. イヨーハイシトマレ スイマチヒ キㇰワネノイネ ナヌフトイトㇺネ=あーあ恐ろしい事だ,また妻を殴ったらしく顔に青あざがある.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
toytoy
トイトイ 【名】[toy-toy 地/土・(重複)] 土、 泥、 地面。 toanta an toytoy yaci ne wa an トアンタ アン トイトイ ヤチ ネ ワ アン あそこにある土はドロドロになっている。(W) toytoy us kam/toytoy us cep/se wa iwak wa トイトイ ウㇱ カㇺ/トイトイ ウㇱ チェㇷ゚/セ ワ イワㇰ ワ 土のついた肉、 土のついた魚を持って帰って来て(サダモさんは、 土の上をひきずって持って来たのだろうと言う。 また別の古老による、 新鮮な肉、 新鮮な魚を意味するという解釈もある)。(Sユーカラ) {E: earth; mud; ground.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toytoy
トイトイ 【toy-toy】 地面,土,土の塊. (出典:萱野、方言:沙流)
toytoy us kam
トイトイ ウㇱ カㇺ 【toy-toy-us-kam】 土のついた肉.*ひとりの女が子供を育てるときに狩場の跡へ行って,皆が皮剥ぎをしていらない部分を投げ捨てた肉を拾い集めて持ってきた様子[ウ].土のついた肉だけで私は育てられた,と出て来る. (出典:萱野、方言:沙流)
toytumuncikah
トイトゥムンチカㇵ §315 ショウドウツバメ (1) toytumun-cikah (tóy-tum-un-ci-kah)「とイトゥムンチカㇵ」[<toy-tumun-cikah(土・中・の・鳥)] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toytunin
トイトゥニン §212 ミミズ (13) toytunin (tóy-tu-nin)「とイトゥニン」 ⦅真岡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toytuninka
トイトゥニンカ §212 ミミズ (14) toytuninka (tóy-tu-nin-ka)「とイトゥニンカ」 ⦅K富内、落帆⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyukurupe
トユクルペ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ  b(4) toyukurupe(to-yu-ku-ru-pe)「トユクルペ」[<toy(土)ukurpe(ウナギ)]⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyupas'as
トユパㇱアㇱ 【toy-upasas】 火山灰が降る.▷トイ=土 ウパㇱ=雪 アㇱ=降る (出典:萱野、方言:沙流)
tumamahatokohse
トゥママハトコㇹセ §462.せむし;くる病(5)腰椎部亀背 tumamaha-tokohse〔tu-má-ma-ha|to-kóh-se トゥまマハ・トこㇹセ〕[その腰が・凸出している]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tumototus
トゥモトトゥㇱ §040 カツオ 渋p. 230 (1) tumototus(tu-mó-to-tus)「トゥもトトゥㇱ」[<tu(2つ)motot(背骨)us(ついている)] ⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tupesanto
トゥペサント 【tupesan-to】 八日. (出典:萱野、方言:沙流)
turepsito
トゥレㇷ゚シト 【turep-sito】 ウバユリ団子. (出典:萱野、方言:沙流)
tusirioruntori
トゥシリオルントリ §340 オジロワシ (5) tusiri-orun-tori (tú-si-ri-o-run-to-ri)「とゥシリオルントリ」[<(墓・にいる・鳥)] ⦅新問⦆【沖詞】 (出典:知里動物編、方言:)
tuto
トゥト 【名】[tu-to 二つの・日](=tu to トゥ ト)二日。 tuto reto トゥト レト 二、 三日。 ☆参考 沙流川下流のワテケさんは、 月の第二日を tu to トゥ ト と言い、 二日間を tutko トゥッコ と言って区別していた。 {E: the second day of the month.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuto
トゥト 【tuto】 二日. (出典:萱野、方言:沙流)
tuykottori
アトゥイコットリ §380 (その他の鳥名)  atuy-kot-tori (a-túy-kot-to-ri)「アとゥイコットリ」[<atuy-kor-tori(海・を所有する・鳥)] ⦅幌別、沙流⦆【雅】海の鳥(虎杖丸の曲p. 258) (出典:知里動物編、方言:)
tuytomunpone
トゥイトムンポネ §674.ひれ(鰭);ひれの骨(鰭條)(11)はらびれ[の鰭條] tuy-tom-un-pone〔túǐ-to-mun-po-ne とぅイトムンポネ〕[tuy(腹)+tom(中央)+un(の)+pone(ひれ、鰭條)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tuytomuspone
トゥイトムㇱポネ §674.ひれ(鰭);ひれの骨(鰭條)(12)はらびれ[の鰭條]tuy-tom-us-pone〔túǐ-to-muš-po-ne とぅイトムㇱポネ〕[tuy(腹)+tom(中)+us(ついている)+pone(ひれ、鰭條)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
uatokatu
ウアトカトゥ 【u-at-o-katu】 系列,系統の様子. ▷ウアト=ちりばめる カトゥ=様子(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
uhsinamponetokay
ウㇷシナンポネトカイ §566.ねる(寝る)(4)腹這いになる uhsi-nampo-netokay〔úh-ši-nam-po-ne|o-káǐ うㇷシ・ナンポ・ネ・オカイ〕[uhsi(うつぶす)+nan(顔)+-po(指小辞)+ne(になって)+okay(いる)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
uko-cicawrototo
ウコチチャウロトト 【他動】[uko-ci-caw-rotot-o 一緒に・される・(擬音の語根)・(小きざみな音や刺激の連続を表す接尾辞)・(他動詞形成)] 全体チカチカとしみて痛い(ひびがきれているところに風が当たったり薬をつけたりしたために)。 {E: to sting and hurt all over.} (出典:田村、方言:沙流)
ukomarattokor
ウコマラットコㇿ 【自動】[uko-maratto-kor 一緒に・酒宴/大ごちそう・を持つ] 皆で一緒に酒宴/パーティを催す。 {E: to hold a party together with everyone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukopukrototke
ウコプㇰロトッケ 【自動】[uko-puk-rotot-ke 一緒に・(擬音)・(小きざみな音などの連続を表す)・(自動詞形成)]プップップッと鳴る。 ☞sir-ukopukrototke シㇼウコプㇰロトッケ (出典:田村、方言:沙流)
ukositoma
ウコシトマ 【他動】[uko-sitoma 一緒に・…を恐れる] …を皆共々に恐れる。 {E: for everyone to be afraid of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukotom
ウコトㇺ 【u-kotom】 似合う. フーン エチ・ウコトㇺ ルウェー トゥナㇱノ ピㇼカ ポンペ エチ・ヤイコサンケ ヒ ク・ヌカㇻ ワ ケヤイコプンテㇰ ルスイ ナ アニー=まあお前たちの似合うことよ,早くかわいい赤ちゃんをふたりの間で産んだのを私は見て喜びたいからね. (出典:萱野、方言:沙流)
ukotoyse
ウコトイセ 【自動】[u-kotoye 互い・の所に寄り集まる](動物が)たかる、 (人間でも)寄り集まる(えものの所に)。 {E: to gather (together).} (出典:田村、方言:沙流)
ukotoyse
ウコトイセ 【u-ko-toyse】 集まる,(虫などが)たかる. オッコ オッコ ソイネ ワ インカㇻ.トオㇷ゚ ペッ イクㇱ タ パㇱクㇽ ウコトイセ ワ オカ.ネㇷ゚カ ライチェピヒ アン ワ ソモ ネ ウン=姉さん姉さん,外へ出て見て.ずうっと川の向こうで烏が集まっている.何かの死体があるのではないだろうか. (出典:萱野、方言:沙流)
ukoyantone
ウコヤントネ 【u-ko-yanto-ne】 同宿(する). タネ シㇼクンネ エハンケ カ キ ナ タヌクラン テタ ムネウカオマㇷ゚ ヘネ ア・カㇻ ワ ウコヤントネ・アン ロー=すでに日暮れも近いので今夜はここで草のおがみ小屋でも作って同宿しようよ. (出典:萱野、方言:沙流)
upsineetoro
ウㇷ゚シネエトロ 【upsi-ne-etoro】 粒の大きい組み紐,組み房. ▷ウㇷ゚シネ=大粒 エトロ=組み房[ユ].(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
urametok
ウラメトㇰ 【接頭辞+名詞】[u-rametok 互い・大胆さ](次の表現の中で) urametok uwante ウラメトㇰ ウワンテ 互いに度胸の強さを比べ合う=度胸比べをする。 asinuma hoski tumutuy=an ya kimun kamuy hoski tumutuy ya urametok uwante=an kusu アシヌマ ホㇱキ トゥムトゥイアン ヤ キムン カムイ ホㇱキ トゥムトゥイ ヤ ウラメトㇰ ウワンテアン クス 私が先に力尽きるか熊が先に力尽きるか、 「度胸比べ」(=強さ比べ)するために。(HK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urametokouwante
ウラメトコウワンテ 【u-rametok-o-uwante】 勝負をする.▷ウ=互いに ラメトㇰ=度胸 ウワンテ=見比べる (出典:萱野、方言:沙流)
urar'okanto
ウラㇻオカント 【urar-o-kanto】 霧のある空,霧の空.▷ウラㇻ=霧 オ=入る カント=空 (出典:萱野、方言:沙流)
úrarkanto
ウラㇻカント 【名】空の最下層(雲のある所)。 ☞kanto カント {E: the lowest stratum of the sky.} (出典:田村、方言:沙流)
ureetok(-o)
ウレエトㇰ §516.つまさき(爪先)(1)ure-etok(-o)〔u-ré-e-tok ウれエトㇰ〕[足・先]⦅サル、―ユ研Ⅱ, p.429⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
urekotor
ウレコトㇿ 【名】[概](所は urekotoro ウレコトロ)[ure-kotor 足・内側の面] 足の裏(=ureasam ウレアサㇺ)。 {E: the soles of the feet.} (出典:田村、方言:沙流)
urekotor(-o)
ウレコトㇿ §035.あしうら(足裏、蹠)(14)urekotor(-o)〔u-ré-ko-torウれコトㇿ〕[ure(足)+kotor(平面)]⦅サル⦆【雅――聖典, p. 279】 (出典:知里人間編I、方言:)
urekotoramusamus
ウレコトラムサムㇱ §516.つまさき(爪先)(4)つまさきを立てて歩く urekotor-amus-amus〔u-ré-ko-tor|a-múš-a-muš ウれコトㇿ・アむㇱ・アムㇱ〕[urekotor(足裏)+am-us(爪が・生えている)+am-us(爪が・生えている);足裏に爪でも生えているかのような恰好で歩く]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
urekotoro
ウレコトロ 【名】[所](概は urekotor ウレコトㇿ) …の足の裏。 {E: the soles of the feet of…} (出典:田村、方言:沙流)
uren'utorsam
ウレンウトㇿサㇺ 【uren-utor-sam】 両脇. (出典:萱野、方言:沙流)
urepentok
ウレペントㇰ 【名】[概][ure-pen-tok 足・上(かみ)の・突き出し] 足の土ふまずより前の部分。 {E: the balls of the feet.} (出典:田村、方言:沙流)
urepentok(-i)
ウレペントㇰ §516.つまさき(爪先)(2)ure-pentok(-i)〔u-ré-pen-tok ウれペントㇰ〕[ure(足)+pentok(先、pen「上方の」 tok「凸出」)]⦅ホロべツ,―ユ研Ⅱ, p.637⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
urepentok-eapkas
ウレペントㇰエアㇷ゚カㇱ 【自動】[urepentok-e-apkas 足の土ふまずより前の部分・で・歩く] つま先で歩く。(S) {E: the balls of the feet.} (出典:田村、方言:沙流)
urepentok-eas
ウレペントㇰエアㇱ 【自動】[urepentok-e-as 足の土ふまずより前の部分・で・立つ] 足指で(足先で、 つま先で)立つ。 {E: to stand on one's tiptoes.} (出典:田村、方言:沙流)
urepentokeaseas
ウレペントケアセアㇱ §516.つまさき(爪先)(3)つまさきを立てて歩く urepentok-eas-eas〔u-ré-pen-tok|e-áš-e-aš ウれペントㇰ・エあㇱ・エアㇱ〕[urepentok(爪先)+e-as(それで・立ち)+e-as(それで・立つ)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
urepentoki(hi)
ウレペントキ(ヒ) 【名】[所](概は urepentok ウレペントㇰ) …の足の土ふまずより前の部分。 {E: the balls of the feet of…} (出典:田村、方言:沙流)
uretoy
ウレトイ 【名】[ure-toy 足・土](?) 熊の足の裏の皮。 ☆参考 この皮の中の脂肪が urekirpu ウレキㇽプ 〔知分類 人間 p.16 ((ビホロ))〕 {E: the skin on the soles of the paws of a bear.} (出典:田村、方言:沙流)
uretoy(-e)
ウレトイ §035.あしうら(足裏、蹠)(12)ure-toy(-e)〔u-ré-toǐウれトイ〕[ure(足)+toy(土)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
uretoye(he)
ウレトイェ(ヘ) 【名】[所](概は uretoy ウレトイ) …(熊)の足の裏の皮。 {E: the skin on the soles of the paws of a bear of…} (出典:田村、方言:沙流)
usatoyne
ウサトイネ 【副】[usa-toy-ne めいめい(の)・(< 土地?)・に](?) バラバラに(分かれる)。 usatoyne siyusaraye wa kusu ukoyki ka kípa ウサトイネ シユサライェ ワ クス ウコイキ カ キパ (彼らは)バラバラに分かれたためにけんかもする。(S言い伝え) {E: separately.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usatoyneno
ウサトイネノ 【副】[usa-toy-neno めいめい(の)・(< 土地?)・によって](?) それぞれ異なって、 めいめい違って。 uneno aynu motoho sinep ne yakka, usatoyneno yakukor katu oka wa ウネノ アイヌ モトホ シネㇷ゚ ネ ヤッカ、 ウサトイネノ ヤクコㇿ カトゥ オカ ワ アイヌのもと人間の起源は一つであっても、 めいめい持たされた役目が違うから。(S言い伝え) {E: differently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usinnatoyne
ウシンナトイネ 【副】[usinna-toy-ne 別々の・(< 土地?)・として](?) 別々に、 異なって。 usinnatoyne aynu motoho siyusaraye ウシンナトイネ アイヌ モトホ シユサライェ 別々に異なって人間のもとが分かれた。(S言い伝え) {E: separately; differently.}。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usitomare
ウシトマレ 【u-sitoma-re】 (皆が)恐ろしがる,怖がる. タㇷ゚イキヤ ウナㇻペ マㇰ ネ ワ ネ ヤカ ア・エラムㇱカリ コㇿカ カリ ヤㇰ ア・イェ アイヌ ウタㇻ ウシトマレ クンネ アン コㇿ ソイネ クㇽ カ イサㇺ=この頃亡くなったおばさん,どうしてか知らないが化けたということで,人々は恐ろしがって暗くなると外へ出る人もいない. (出典:萱野、方言:沙流)
utkotoro
ウッコトロ 【名】[所](概は未出、 kotoro コトロ の概は kotor コトㇿ)[ut-kotor 肋骨・の・こちらの面]肋骨(あばらぼね)の下。 utkotoro arka ウッコトロ アㇻカ (虫か何かで)肋骨の力が痛んでいる(痛気である、 痛い)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
utoeri
ウトエリ §500.乳をのませる; 授乳する(3)utoeri〔u-tó-e-ri ウとエリ〕[<u(汎称、人々)+to(乳房を)+e(食わ)+re(せる)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
utokiat
ウトキアッ 【utoki-at】 墓標に巻く紐.シナ皮の黒白の4本編みの細紐. (出典:萱野、方言:沙流)
utokuyekor
ウトクイェコㇿ 【自動】[u-tokuye-kor 互い・(その)親友[所]・を持つ] 互いに親しくつき合う、 親しい/深い友だちどうしになる。 utokuyekor moto ne poro sóuk=an pe ne a p ウトクイェコㇿ モト ネ ポロ ソウカン ペ ネ アㇷ゚ 親友になるもととして(=親友としてまた会うために)私はたくさんの借財をしていたのだったが。(KK民話) {E: to become mutually close friends.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utokuyekor
ウトクイェコㇿ 【u-tokuye-kor】 仲よし(だ). ウアパヌㇷ゚ エチ・ネ ナ ウタサロㇱキ コイサㇺ ノ ウトクイェコㇿ ヤン=お互いに親戚になるのだから,対立することなく仲よくしなさい.ウネノ シオンピヤㇻ ネ ㇷ゚ ネ クス ウトゥヤㇱカラㇷ゚ パ ワ ネ ノイネ ウトクイェコㇿ パ=同じように後家(未亡人)なので同情しあうらしく仲がいい. (出典:萱野、方言:沙流)
utokuyekorpe
ウトクイェコㇿペ 【u-tokuye-kor-pe】 友達,友人. (出典:萱野、方言:沙流)
utomciwre
ウトㇺチウレ 【他動】[u-tom-ciwre 互い・の正面のまん中・に…刺す。][雅]…を身につける。 kunne kosonte/yaynenayne/utomciwre クンネ コソンテ/ヤイネナイネ/ウトㇺチウレ [雅]黒い小袖を上から下までそろいで身につけている。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utomciwre
ウトㇺチウレ 【u-tom-ciw-re】 重ね着する. (出典:萱野、方言:沙流)
utomnukar
ウトㇺヌカㇻ 【他動】[u-tom-nukar 互い・の正面のまん中・を見る](?) …を結婚させる。 {E: to make, let…marry.} (出典:田村、方言:沙流)
utomnukar
ウトㇺヌカㇻ 【u-tom-nukar】 結婚する.▷ウ=互い トㇺ=方 ヌカㇻ=見る →お互いの方を見つめ合う タン チュㇷ゚ シカリ ヒ タ ペウレクㇽ ウタㇻ ウトㇺヌカㇻ マラㇷ゚ト アン ペ ネ ヤカイェ(ヤㇰ ア・イェ)=この月が円くなった時に若者たちの結婚式の祝宴があるそうだ.タㇷ゚ ウフナㇰ ウトㇺヌカㇻ パ ペウレ ウムレㇰ アン コㇿ オラーノ ウクラン マケタマケタネ シコㇿ カネ エヤイプニ パ ミナ ロㇰ ミナ ロㇰ=この頃結婚したばかりの若夫婦がいると,昨夜はどうしてこうしてとからかって笑って笑って. (出典:萱野、方言:沙流)
utomnukar(-an)
ウトㇺヌカㇻ §034.結婚(する)(2)utomnukar(-an)〔u-tóm-nu-kar ウとㇺヌカㇻ〕⦅ホロべツ、チカブミ⦆夫婦になる。[u-(互い〔の〕)+tom(体〔を〕)+nu(持つ〔ことを〕)+kar(する)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
utomo
ウトモ 【位名】[所](tomo トモ の概は tom トㇺ) [u-tomo 互い・の正面のまん中[所]](次の表現で) 互いの方。 utomo hosarpa ウトモ ホサㇻパ [互いの方・をふり向く[複]](hosarpa ホサㇻパ の単は hosari ホサリ) 互いに向き合う、 顔を見合わせる。 sekor kane hawean akusu, nérok okkaypo utar utomo hosarpa セコㇿ カネ ハウェアン アクス、 ネロㇰ オッカイポ ウタㇻ ウトモ ホサㇻパ 彼がそう言うと、 さっきの若者たちは互いに顔を見合わせた。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utomosma
ウトモㇱマ 【自動】[u-tomosma 互い・にぶつかる] 互いにぶつかり合う。 oharkisounma inunpe turasi a=itákturasire, osisounma inunpe a=itákturasire, apeetok ta itak utomosma ruwe ne オハㇻキソウンマ イヌンペ トゥラシ アイタㇰトゥラシレ、 オシソウンマ イヌンペ アイタㇰトゥラシレ、 アペエトㇰ タ イタㇰ ウトモㇱマ ルウェ ネ 私は左座でも炉縁に沿ってまじないの言葉を言い、 右座でも炉縁に沿ってまじないの言葉を言って、 横座でまじないの言葉が互いにぶつかった。(HK民話) ☆参考 tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ …にぶつかる。 {E: to bump into, meet each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utomosma
ウトモㇱマ 【u-tom-osma】 出くわす.▷ウ=互い トモㇱマ=ぶつかる ソンノ ヘカッタㇻ アナㇰネ ネユン ラム パ カ ソモ キ ノ ウホユッパレパ ㇷ゚ ネ クス エソイネ ワ チセシッケウ オッタ(オㇿ タ) ウトモㇱマ パ=本当に子供たちは何も思うことなく走り回るものだから外側の家の角でぶつかった. (出典:萱野、方言:沙流)
utomosmare
ウトモㇱマレ 【他動】[自動使役][u-tomosma-re 互い・にぶつかる・させる] …を互いにぶつけ合わせる。 sekor sekor a=mimáki a=utómosmare hi セコㇿ セコㇿ アミマキ アウトモㇱマレ ヒ こういうふうに(私たちが)歯をぶつけ合わせること(retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚《白い犬をけんかさせるもの》というなぞなぞの言葉を説明している)。(W会話) ☞utomosma ウトモㇱマ、 tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ {E: to make…bump into each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utomoytak
ウトモイタㇰ 【自動】[u-tomoytak 互い・をなだめる] 仲裁する。 {E: to arbitrate; mediate.} (出典:田村、方言:沙流)
utomta
ウトㇺタ 【副】[u-tom-ta 互い・の方(ぶつかる正面)・に](=utom ta ウトㇺ タ)お互いに面と向かって、 直接に。 utomta ukoramkor ウトㇺタ ウコラㇺコㇿ 直接二人で相談する(間に人が入らなで)。(S) utomta unukar itak ウトㇺタ ウヌカㇻ イタㇰ お互いに直接会って言う言葉。(S) {E: directly facing one another.} (出典:田村、方言:沙流)
utomta-itak
ウトㇺタイタㇰ 【名】面と向かって(「ぶつけて」)言うことば(日常会話語)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
utomus
ウトムㇱ 【自動】[u-tom-us 互い・の方(ぶつかる正面)・につく] つながる(組合わさってつながる)。 {E: to be linked; joined.} (出典:田村、方言:沙流)
utonin(-i)
ウトニン §444.すね(脛)(8)utonin(-i)〔u-tó-nin ウとニン〕⦅タラントマリ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
utonna
ウトンナ 【自動】やぶにらみである(「どっちかそっぽ見ている」)。(S) {E: to squint.} (出典:田村、方言:沙流)
utonna
ウトンナ 【utonna】 斜視,藪にらみ. (出典:萱野、方言:沙流)
utonna
ウトンナ §441.すがめ;しゃし(斜視);やぶにらみ(5)utonna〔u-tón-na ウとンナ〕[<u(互いの)+tom(中)+na(の方を)+nukar(見る)の下略]⦅ホロベツ、ムロラン、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
utonnasiko
ウトンナシコ 【utonna-si-ko】 斜視,やぶにらみ.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
utor-ehotke
ウトㇿエホッケ/ウトレホッケ 【自動】[utor-e-hotke 肋骨の所=脇・で・寝る] 横を向いて寝る(=utorsamne wa hotke ウトㇿサㇺネ ワ ホッケ)。 {E: to lie on one's side.} (出典:田村、方言:沙流)
utorohke(-an)
ウトロㇹケ §315.こうごう(交合);交接;交尾;性交(12)utorohke(-an)〔u-tó-roh-ke ウとロㇹケ〕[<u(相)+tura(連れて)+hoh-ke(寝る)]⦅ウソロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
utorosam'ea
ウトロサㇺエア 【utor-o-sam-e-a】 横座り(する):女性の座り方でこの座り方が普通だと考えられている. (出典:萱野、方言:沙流)
utorsam
ウトㇿサㇺ 【位名】[概](所はutorsama ウトㇿサマ)[ut-or-sam 肋骨・の所・(< の側)] 脇、 横。 toan hako utorsam ta an pe トアン ハコ ウトㇿサㇺ タ アン ペ あの(細長い)箱の横(長い方の側)にあるもの。(S) en=utorsam ta a エヌトㇿサㇺ タ ア 私の脇に座りなさい。(S) ☆対語 etupsi エトゥㇷ゚シ (もの)の先。 kotca コッチャ …の前。 osmak オㇱマㇰ …の後ろ。 ☆参考 sam サㇺ …のそば。 teksam テㇰサㇺ …の横。 {E: the side (of something).} (出典:田村、方言:沙流)
utorsam(-a)
ウトㇿサㇺ §829.よこっぱら(横腹);わきばら(脇腹);ひばら(脾腹);そくふくぶ(側腹部);そくきょうぶ(側胸部)(2)utorsam(-a)〔u-tór-sam ウとㇿサㇺ〕[ut(肋)+or(内、所)+sam(側)]⦅ホロべツ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
utorsam/utorsama
ウトㇿサㇺ/ウトㇿサマ 【utorsam/sama】 横.横の方,側面. トゥサ ムㇰル エトゥットゥリ ワ ウトㇿサㇺエホッケ=自分の袖を引っ張って枕にして横になって寝た(ユカㇻに多く出る). (出典:萱野、方言:沙流)
utorsama
ウトㇿサマ 【位名】[所](概は utorsam ウトㇿサㇺ) …の横/脇。 utorsama un hokus ウトㇿサマ ウン ホクㇱ 横に倒れる。 (出典:田村、方言:沙流)
utorsamne
ウトㇿサㇺネ 【自動】[utorsam-ne 脇/横・になる] 横向きになる(脇腹を下にして横たわる)。 utorsamne wa hotke ウトㇿサㇺネ ワ ホッケ 横を向いて寝る。(W) {E: to lie on one's side.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utorsamne(no)-hotke(-an)
ウトㇿサㇺネホッケ(アン §566.ねる(寝る)(7)横臥する utorsamne(no)-hotke(-an)〔u-tór-sam-ne(-no)|hót-ke ウとㇿサムネ(ノ)・ホッケ〕[側面に・寝る]⦅ホロベツ、サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
utorsamneno
ウトㇿサㇺネノ 【副】[utorsamne-no 横を向いて寝る・(副詞形成)] 横を向いて(脇腹を下にして)。 utorsamneno hotke ウトㇿサㇺネノ ホッケ 横を向いて寝る。 {E: on one's side.} (出典:田村、方言:沙流)
utorsapa
ウトㇿサパ §057.頭の側面;側頭部(2)utorsapa〔u-tór-sa-pa ウとㇿ・サパ〕[utor(側面)+sapa(頭)]⦅オシャマンべ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
utossam(-a)
ウトッサㇺ §829.よこっぱら(横腹);わきばら(脇腹);ひばら(脾腹);そくふくぶ(側腹部);そくきょうぶ(側胸部)(3)utossam(-a)〔u-tós-sam ウとッサㇺ〕[<utor-sam]⦅チカブミ、クッシャロ、ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
uttoy
ウットイ §060 ウグイ (7) uttoy (út-toy)「うットイ」[=huttoy] ⦅美幌、塘路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
uttoykunne
ウットイクンネ §009 ドジョウ (9) uttoykunne (út-toy-kun-ne)「うットイクンネ」[<ur(衣)toy(はなはだ)kunne(黒い)] 成魚 ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
uwato
ウワト 【自動】[u-w-ato 互い・(挿入音)・(?)] たくさん並んでいる。 nupuri uwato ápekor síran ヌプリ ウワト アペコㇿ シラン 山がたくさん並んでいるみたいになっている(「あまり遠くでなく、 近く近く見えたとき」に言う)。(S) ruwe ni uwato ルウェ ニ ウワト 太い木がたくさん並んでいる。(S) heyapte heyapte pon pínay uwato ápekor siran ヘヤㇷ゚テ ヘヤㇷ゚テ ポン ピナイ ウワト アペコㇿ シラン 山の方へ山の方へと小さい谷川がたくさん並んでいるみたいになっている。(S) {E: for a lot of something to be lined up.} (出典:田村、方言:沙流)
uwato
ウワト 【uwato】 系列. アイヌ エネ ウワト ヒ=アイヌの系列,先祖からの血統.ア・ポトノケ イタカン(イタㇰ・アン) チキ ウピㇼカ ヌ ヤン.ア・コㇿ シンリッ ウワト クニ エネ オカヒ…=私の息子殿よ,私の言う言葉をよくお聞きください.私どもの先祖その血統はこうであるのだ…. (出典:萱野、方言:沙流)
uwatore
ウワトレ 【uwato-re】 揃える.▷ウワト=同じものがある レ=させる →同じものを集めるという意味 ア・コㇿ タマサイ トゥイ ヒクス ア・ウワトレ=私の首飾りが切れたので揃えろ.ウワトレ ワ アヌ=揃えておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
uweciw marapto
ウウェチウ マラㇷ゚ト 【u-e-ciw marapto】 結婚の宴. (出典:萱野、方言:沙流)
uwetomne(-an)
ウウェトㇺネ §034.結婚(する)(4)uwetomne(-an)〔u-wé-tom-ne ウうぇトㇺネ〕⦅ホロベツ⦆【雅】夫婦になる。[<u-、etom-ne(↓)] (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
uwetopane
ウウェトパネ 【自動】[u-w-e-topa-ne 互い・(挿入音)・と共に・けものの群・になる](けものが)群になる。 ☆参考 鳥やトンボや人間の子どもが群になることは uwesayne ウウェサイネ。 ☞topa トパ、 say サイ、 uwesayne ウウェサイネ {E: (for animals, beasts) to form a group (herd etc).} (出典:田村、方言:沙流)
uwetopane
ウウェトパネ 【u-e-topa-ne】 (獣が)群がる. (出典:萱野、方言:沙流)
warantoka
ワラントカ §015 ギンボ (3) warantoka (wa-rán-to-ka)「ワらントカ」 成魚 ⦅富内⦆(K30) (出典:知里動物編、方言:)
watotta
ワトッタ §344 トビ とんび (2) watotta (wá-tot-ta)「わトッタ」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
watottakamuy
ワトッタカムイ §344 トビ とんび (3) watotta-kamuy (wá-tot-ta-ka-muy)「わトッタカムイ」[<とび・神] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
wenhottor(-u)
ウェンホットㇿ §159.おでこ(3)wen-hottor(-u)〔wén-hot-tor うぇンホットㇿ〕[wen(悪い)+hottor(前頭部)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
wenis(i)toma
ウェニシトマ/ウェニㇱトマ 【自動】[wen-i-sitoma ひどく・ものを・恐れる] ひどく恐ろしく思う。 ☆発音 早く話すときは通常 s と t の間の i は落ちて wenistoma ウェニㇱトマ と発音される。 {E: to be in great fear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wentoranne
ウェントランネ 【自動】[wen-toranne ひどく・怠惰である] ひどく怠惰/ものぐさ/ぐうたらである。 wentoranne p ウェントランネㇷ゚ いつもいつも怠ける人。 (=wenirenkakor ウェニレンカコㇿ) {E: to be very lazy.} (出典:田村、方言:沙流)
wentoykanto
ウェントイカント 【wen-toy-kanto】 悪い大地の空. ウェントイカント コキル=悪い大地の空へ追放する. (出典:萱野、方言:沙流)
wentoyniskur
ウェントイニㇱクㇽ 【名】[wen-toy-niskur ひどい・すごい・雲]雨雲。 {E: rain clouds.} (出典:田村、方言:沙流)
wentoyra
ウェントイラ 【名】[wen-toy-ira 悪い・土・ごみ](toyira の i が落ちて toyra と発音される。)土のごみくず。 ☆参考 草の類のごみくずは wenmunira ウェンムニラ。 {E: earthen waste.} (出典:田村、方言:沙流)
wenyatoyne
ウェンヤトイネ 【wen-yatoy-ne】 強制徴用される. ハイ ク・サンペー アッケㇱ タ ウェンヤトイネ ウタㇻ ウチㇷ゚コウェンテ セコㇿ コタン クㇽカㇱ ハウシタイキ イヨーハイ=ああ心臓も止まりそうだ,厚岸へ強制徴用された人たちが難破したと村の上へ知らせが来た,どうしようか. (出典:萱野、方言:沙流)
wo wo kar kanto kanto
ウォ ウォ カラ カント カント 【間投】[< 擬音] (子犬の神謡の折り返し。) (KM神謡) ☆参考 kanto カント は《天》。 (出典:田村、方言:沙流)
yanto
ヤント 【yanto】 客,泊り. クンネイワ ノ チセ カ ウン パㇱクㇽ ハウコㇿ タント アナㇰネ ピㇼカ ヤント エㇰ ナンコㇿ=朝から屋根の上へ烏が声を出した,今日はいい客が来るであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
yantoanpaampayayap
ヤントアンパアンパヤヤㇷ゚ 【yanto-anpa-ampayayap】 ヤドカリ. (出典:萱野、方言:沙流)
yantoetun
ヤントエトゥン 【yanto-etun】 エゾキリガイダマシ〔貝〕アンパヤヤイモコリリ (出典:萱野、方言:沙流)
yantokor
ヤントコㇿ 【yanto-kor】 客が泊まる,客を泊める. オヤウクラン ヤントコㇿ・アン オアシ ナ. エトコカㇻ ワ アヌ=明日の夜,客が泊まることになった.用意しておけ. (出典:萱野、方言:沙流)
yantone
ヤントネ 【自動】[yanto-ne [< 日本語]滞在者・である]滞在する(下宿、 居候など)。 yantone kur ヤントネ クㇽ 泊まり客、 滞在者(客でも居候でも)、 同居していて手伝いをする人。 {E: to stay; be a guest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yantone
ヤントネ 【yanto-ne】 泊まる. (出典:萱野、方言:沙流)
yantone kur
ヤントネ クㇽ 【yanto-ne-kur】 お客,泊り客. (出典:萱野、方言:沙流)
yantone=an
ヤントネアン 【yanto-ne=an】 泊めてもらう. (出典:萱野、方言:沙流)
yasrototke
ヤㇱロトッケ 【自動】[yas-rotot-ke (裂けることを表す擬音の語根)・(たて続けに音が鳴ることを表す接尾辞)・(自動詞形成)]バリバリバリ/ビリビリビリとものの裂けるような音がする。 ☞sir-yasrototke シㇼヤㇱロトッケ (出典:田村、方言:沙流)
yatot
ヤトッ §344 トビ とんび (4) yatot (yá-tot)「やトッ」 ⦅浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yatotta
ヤトッタ §344 トビ とんび (1) yatotta (yá-tot-ta)「やトッタ」[<] ⦅幌別、礼文華、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
yayantop
ヤヤントㇷ゚ 【名】[yayan-top まじりもののない・竹][植物] 竹の一種(大きい竹、 旗竿ぐらい、 干し竿などにする)。(S) ☆参考 サダモさんは竹の他の種類として huttattop フッタットㇷ゚、 pontop ポントㇷ゚ を挙げている。〔知分類 p.221 チシマザサ(宮部・神保『北海道アイヌ語植物称表』)〕(サダモさんの言う yayantop ヤヤントㇷ゚ は、 チシマザサではない。) {E: a type of bamboo.} (出典:田村、方言:沙流)
yayantop
ヤヤントㇷ゚ §381 チシマザサ (12) yayan-top (ya-yán-top)「ヤやントㇷ゚」[普通の・竹] 枯茎 ⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yayetokoyki
ヤイェトコイキ 【自動】[yay-etokoyki 自分・の用意をする] 身じたくをする、 (服装や持ちものなど、 出かけるための)したくをする。 ☆参考 似た状況で sipine シピネ[単]/sipinpa シピンパ[複] も使われるが、 これは着る物を着、 身につけるべきものを身につけること。 ☞etok(o) oyki エトㇰ/エトコ オイキ {E: to prepare, ready oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeyantoetun
ヤイェヤントエトゥン 【yay-e-yanto-etun】 宿を借りる:自分の泊まる宿を借りる.▷ヤイ=自分 ヤント=宿 エトゥン=借りる →この場合のヤントは泊まる場所をいうが,客人,客という意味で用いられる場合もある ク・ポン ヒ タ ル サㇺ タ オカ・アㇱ ペ ネ クス イヤフㇷ゚シサㇺ ネ ヤ ヤイェヤントエトゥン クス ヘノイパ コㇿ ク・コㇿ ハポ アナㇰネ ナニ レウシレㇷ゚ ネ ア ヒ ク・エシカルン=私が子供の時は道路の側にいたものだから,物もらいの和人などが宿を借りたいといって寄ると,私の母はすぐに泊めたものであったことを思い出す.ソモカ チセ アン クナㇰ ア・ラム ウㇱケ タ チセ アン ヒネ アペニペキ ソユニタラ. ヤイレンカネ ヤイェヤントエトゥン・アン=まさかそこに家があると思わなかった所に家があり火の光が外へもれている,喜んで泊めてもらうことを頼んだ.ヒナㇰ ワ エㇰ イヤフッペ オペッペッケ アミㇷ゚ ミ カネ ㇷ゚ エㇰ ヒネ ヤイェヤントエトゥン=どこから来た乞食なのかぼろぼろの着物を来て泊めてくれと言った. (出典:萱野、方言:沙流)
yayeyaysitoma
ヤイェヤイシトマ 【yay-e-yaysitoma】 自分のことが恥ずかしい. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykotomka
ヤイコトㇺカ 【他動】[yay-kotom-ka 自分・にふさわしい・(他動詞化)と思う][雅]…を自分の結婚相手としてふさわしいと思う、 …と結婚したい。 Kotan-sitcire/Mosir-sitcire/…/Kamuy ne an kur/ne yak easir/a=yaykotomka コタンシッチレ/モシㇼシッチレ/…/カムイ ネ アン クㇽ/ネ ヤㇰ エアシㇼ/アヤイコトㇺカ [雅]「村焼き国焼き(中略)神になる人」とでなければ私は結婚しません。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykotomkap
ヤイコトㇺカㇷ゚ 【yay-kotomka-p】 自分に似合うもの.▷ヤイ=自身 コトㇺカ=似合う ㇷ゚=者 カムイ モシㇼ タ ア・ヤイコトㇺカㇷ゚ ア・フナラ ヤッカ イサㇺ=神の国で自分に似合いの者を(私は)探したがいなかった[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykotosoma(-an)
ヤイコトソマ §470.だいべん(大便)(17)寝ぐそたれる;寝床の中で失糞する yaykotosoma(-an)〔jáǐ-ko-o-so-ma やイコオソマ〕[yay(自分)+ko(に)+osoma(大便する)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykoyantone
ヤイコヤントネ 【自動】[yayko-yantone 一人で・滞在している] 一人暮らしをしている。 {E: to live alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaymotoho
ヤイモトホ 【yay-motoho】 自分の先祖. ヤイモトホ ヌ ルスイ オッカイポ エㇰ ヒクス ピㇼカノ ア・ヌレ アクス エラムシンネ ワ ホシピ ワ アㇻパ=自分の先祖のことを聞きたい若者が来たのでよく聞かせると安心して戻って行った. (出典:萱野、方言:沙流)
yaymotohoye
ヤイモトホイェ 【自動】[yay-motoho-ye 自分・の起源・を言う](=yaymotoye ヤイモトイェ)自分の起源/素性を言う。 {E: to speak of one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaymotoor
ヤイモトオㇿ 【名】[yay-moto-or 自分・の起源・の所] ☞yaymotoor erampewtek ヤイモトオㇿ エランペウテㇰ (出典:田村、方言:沙流)
yaymotoor erampewtek
ヤイモトオㇿ エランペウテㇰ 【自動】[自分の起源・がわからない]自分の起源/素性がわからない/わからなくなる。 {E: to not know one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaymotoye
ヤイモトイェ 【自動】[yay-moto-ye 自分・の起源・を言う] 自分の起源/素性を言う(=yaymotohoye ヤイモトホイェ)。 {E: to speak of one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayramtomoitak
ヤイラㇺトモイタㇰ 【yay-ram-tomo-itak】 思い留まる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaysitoma
ヤイシトマ 【自動】[yay-sitoma 自分・を恐れる]はずかしがる、 はずかしい。 ☆参考 yaynikorosma ヤイニコロㇱマ きまりが悪い、 穴があったら入りたい。 yayiporosak ヤイポロサㇰ きまりが悪い、 面目ない。 yepne イェㇷ゚ネ (若い男女が)はにかむ。 utcike ウッチケ 内気である。 {E: to be embarrassed.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysitoma
ヤイシトマ 【yay-sitoma】 恥ずかしがる,恥ずかしい. (出典:萱野、方言:沙流)
yaysitomkurnukar
ヤイシトㇺクㇽヌカㇻ §034.結婚(する)(8)yay-si-tom-kur-nukar〔jaǐ-ši-tom-kur-nu-kar やイシトㇺクㇽヌカㇻ〕⦅ホロベツ⦆【雅】夫となる;妻となる;結婚する。[yay(自分)+si(自身の)+tom(体を)+-kur(目的語あるいは補語につく接辞)+nu-kar(所有させる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yaysitomnukar
ヤイシトㇺヌカㇻ §034.結婚(する)(7)yay-si-tomnukar〔jaǐ-ši-tom-nu-kar やイシトㇺヌカㇻ〕⦅ホロべツ⦆【雅】結婚する;めとる;とつぐ[yay(自分)+si(みずからの)+tom(体を)+nu-kar(所有・させる)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yaytomoitak
ヤイトモイタㇰ 【yay-tomo-itak】 自分で我慢する. ▷ヤイ=自分 トモー方へ イタㇰ=言う. *まあまあ今は,と自分に言い聞かせて我慢する.(補遺編)▷ヤイ=自分 トモ=方へ イタㇰ=言う. *まあまあ今は,と自分に言い聞かせて我慢する. (出典:萱野、方言:沙流)
yaytomtomo
ヤイトㇺトモ 【自動】[yay-tomtomo 自分・を輝かす/かざる(重複)]おしゃれをする。 yaytomtomo kor patek an ヤイトㇺトモ コㇿ パテㇰ アン (彼は)おしゃれをしてばかりいる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
yaytopok(-i)
ヤイトポㇰ §842.わき;わきのした(11)yayto-pok(-i)〔jáǐ-to-pok やイトポㇰ〕⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaywentetopeni
ヤイウェンテトペニ §149 エゾイタヤ ミヤベイタヤ (2) yaywente-topeni (yáy-wen-te-to-pe-ni)「やイウェンテトペニ」[yay-wente(役に立たぬ)topeni(乳の木)] 茎 ⦅A十勝⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yúetoko
ユエトコ 【名】[所](概は未出。 etoko エトコ の概は etok エトㇰ)[yu-etok-o 温泉・の水源・(所属語尾)] 温泉の水源地(「かっち」)。 {E: the source water of a hot spring.} (出典:田村、方言:沙流)
yuktomakina
ユㇰトマキナ §169 フッキソウ キチジソウ (2) yuktoma-kina (yúk-to-ma-ki-na)「ゆㇰトマキナ」[<yuk-topa-kina] 茎葉 ⦅名寄⦆ (出典:知里植物編、方言:)
yuktopakina
ユㇰトパキナ 【名】[yuk-topa-kina 鹿・群・草][植物] フツキソウ(「マンネングサ」)。 ☆参考 産後の薬。(S)〔知分類 p.100 フツキソオ〕 (出典:田村、方言:沙流)
yuktopakina
ユㇰトパキナ 【yuk-topa-kina】 フッキソウ,ユキノシタ〔植〕. (出典:萱野、方言:沙流)
yuktopanina
ユㇰトパキナ §169 フッキソウ キチジソウ (1) yuktopa-nina (yúk-to-pa-ki-na)「ゆㇰトパキナ」[yuk(鹿)topa(群れ)kina(草)] 茎葉 ⦅長万部、幌別、穂別、千歳、荻伏⦆⦅A沙流・鵡川・千歳⦆ (出典:知里植物編、方言:)
“katom”
『カトㇺ』 §264 エゾキンバイソウ (2) “katom” 『カとㇺ』 ⦅B⦆ (出典:知里植物編、方言:)
“poyto
ポイト §098 ウミタナゴ (1) “poyto”(poy-to)「ポイト」⦅蝦夷方言藻汐草⦆ (出典:知里動物編、方言:)
『トーカリ』 §470 マリモ 毬藻 (1) コタン生物記(p.77)に『トーカリ』とある。これは「と・カリㇷ゚」-karip“沼の・球”ということである。to(沼)、kari(回る)、p(もの)。 (出典:知里植物編、方言:)
『阿寒国立公園トアイヌノ伝説』 §470 マリモ 毬藻 (2) 山本多助『阿寒国立公園とアイヌの伝説』(p.15)には『トウラサンペ』とある。たぶん「と・ラサンペ」-rasampeと書くべきものであろう。toは沼だが、rasampeは未詳。 (出典:知里植物編、方言:)
-kar 4
カㇻ 【語根/接尾】①[語根]…をつくる/する/払う。 ☞kar カㇻ 1 ②(植物の実や花など)を摘む。 ☞kar カㇻ 2 ③(雨など)に当たる。 apto アㇷ゚ト 雨 ; aptokar アㇷ゚トカㇻ 雨に当たる。 réra レラ 風 ; rérakar レラカㇻ (1)風に当たる。 (2)伝染病に感染する。 ☞kar カㇻ 3 ④(主に名詞、 自動詞の後について動詞をつくる。 語根 kar カㇻ《…をつくる、 する》とは、 意味の並行しない場合も多い。) munkar ムンカㇻ 畑のごみを焼く。 ⑤(自動詞に接尾して他動詞をつくる。) hotuye ホトゥイェ 呼び声をあげる;hotuyekar ホトゥイェカㇻ …を呼ぶ ahup アフㇷ゚ (二人以上が)入る;ahupkar アフㇷ゚カㇻ (子ども)をもらう(養子にする)。 {E: ①to make, do… ②to pick… ③to be exposed (to rain etc.). ④… ⑤…} (出典:田村、方言:沙流)
-ke 4
ケ 【接尾】(名詞や名詞語根に接尾して自動詞をつくる。)をつくる、 を削る(?)。 inaw イナウ 木幣;inawke イナウケ 木幣を削ってつくる。 {E: to make, do…} (出典:田村、方言:沙流)
-po 4
ポ 【接尾】故…(亡くなった人を表す語の後につけて言う)。 k=ónahapo コナハポ 私の死んだ父親。 e-kor hápopo エコㇿ ハポポ あなたの亡くなったおかあさん。 {E: the late… (in reference to someone who has died).} (出典:田村、方言:沙流)
-popo
-ポポ 【接尾】…ちゃん(かわいい気持ちを表す呼びかけの接尾辞、 二、 三歳から十二、 三歳くらいの子どもを呼ぶとき、 または彼らが互いに呼び会うときに名前の後につける)。 Mikko-popo ミッコポポ ミッコちゃん。(S) {E: a suffix attached to personal names when calling children.} (出典:田村、方言:沙流)
-se 2
セ 【接尾】(主に擬音の、 ときには擬態の語根やその重複形に接尾して自動詞を形成する。) …と言う。 ése エセ 「えー」と承諾の返事をする。 hóse ホセ 呼ばれて「ホー」と答える。 wóse ウォセ 犬や狼が「ウォー」と遠吠えする。 tokse トㇰセ (心臓が)鼓動を打つ。 toktokse トㇰトㇰセ (心臓が)ドキドキする。 karkarse カㇻカㇻセ コロコロころがる。 (出典:田村、方言:沙流)
=as 3
アㇱ 【人接】[対立的一人称複数主格自動詞型] ①相手を含まない私たち(話し手たち)が。 mína=as kor oka=as ミナアㇱ コロカアㇱ 私たち(私と彼)は笑っている。 ②(神謡の中で神の自称)神である私が。 pu tapka ta han cikiki/terke=as terke=as プ タㇷ゚カ タ ハン チキキ/テㇾケアㇱ テㇾケアㇱ 神である私は倉の上で(ピヨンピヨン)跳ねた。 (HC神謡) ☆参考 自動詞に接尾する。自動詞以外の語、 たとえば他動詞、 ne ネ《である》、 名詞などには ci=/c= チ/チ が接頭する。 ☆参考 神謡の中の神の自称でも、 昔話やユーカラ(英雄叙事詩)のように不定人称形(自動詞ならば=an アン が接尾した形)が使われていることもある。 {E: ①first person plural exclusive. ②reference to self for a god.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a 1
ア 【自動】[単](複は rok ロㇰ) ①(一人が)座る。 móno a モノ ア ひざを折って下に座る。(S) toanta a トアンタ ア あそこに座りなさい。(S) a ka ecakke wa hopecinea ア カ エチャッケ ワ ホペチネア (彼は)座るのをきたながってしゃがんでいる。(S) ②(寝ないで)起きている。 a ohor kur ア オホㇿ クㇽ (直訳すると)座っているのが長い人=夜ふかしの人。 ☆参考 いろいろな座り方:kokkaea コッカエア ひざをついてかかとを立てて座る。 hopecinea ホペチネア しゃがむ。 ukirosore ウキロソレ あぐらをかく(男子の正式な座り方)。 yayokucikaewak ヤヨクチカエワㇰ ひざを折ってかかとの上に尻をのせて座る(女子の正式な座り方)。 honumsamomare wa a ホヌㇺサモマレ ワ ア 横座りする。 ☆対語 as アㇱ 立つ、 立っている。 hopuni ホプニ 立ち上がる、 起き上がる。 {E: ①to sit. ②to be awake (not asleep). ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a 2
ア 【自動】(煮物の汁が)多い。 uwehe a ウウェヘ ア 煮物の汁が多い。 uwehe a eytasa ki ayne péne ウウェヘ ア エイタサ キ アイネ ペネ 汁があまり多くてビチャビチャになった。(S) ☆参考 川の水が多いことは poro ポロ。 ものが多いことは最も一般的には、 poronno an/oka ポロンノ アン/オカ。 人が多いことは inne インネ。 {E: for there to be a lot of (soup).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a 3
ア 【間投】①あ(思いついたとき)。 ②(歌でリズムを整えるために入れられた音の一つ)。 {E: ①Ah! (on remembering something) (interject.). ②one of the sound put in a song to keep the rythm steady.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a= 10
ア 【人接】[不定人称主格他動詞型] ①[一般称]一般に人は/人が、 (特定の人ではなく)だれかが/だれでもが。 sekor a=ye セコㇿ アイェ …と(一般に人が)言う=言われる。 húresisam mosir sekor a=ye p ne wa フレシサㇺ モシㇼ セコㇿ アイェㇷ゚ ネ ワ (外国のことは)赤毛の異民族の国と(一般に人は)言うのだわ。(W) ②[受身]…される。 a=en=kopisi アエンコピシ (不定の)人が私にたずねる=私がたずねられる。 a=en=kopisi p anakne opitta ku=ye wa アエンコピシㇷ゚ アナㇰネ オピッタ クイェ ワ 私がたずねられることはすべて私は言って(=答えて)。(S会話) kamuy opitta oro wa a=i=koypak カムイ オピッタ オロ ワ アイコイパㇰ 私たちはすべての神々からとがめられる(罰を受ける)。(W民話) kotan a=arústekka コタン アアルㇱテッカ 村が全滅させられた。(NK民話) ③[包括的一人称複数]相手を含む私たちが/の。 tanto a=ewkoytak pe anak a=ewéraman hawe ne タント アエウコイタㇰ ペ アナㇰ アエウェラマン ハウェ ネ きょう私たち(あなたと私)が話し合ったことはお互いに(あなたと私が)わかり合った。(W会話) a=sikíhi un アシキヒ ウン 私たち(あなたも私もみんな)の目よ。(W会話) ④[引用文中の自称] 自分(たち)が/の、 私(たち)が/の。 “…a=e=ráyke kusu ne” sekor hawean 「…アエライケ クス ネ」セコㇿ ハウェアン 「…私はあなたを殺す」と彼は言った。(HK民話) ⑤[敬意の二人称] あなた様が/の。 mak yaynu=an kuni a=ramú kusu マㇰ ヤイヌアン クニ アラム クス 私がどんな気持ちになるとあなたはお思いになって…。(NK民話) ☆参考 他動詞・デアル動詞 ne ネ《である》・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =an アン が接尾する。 ☞=an アン ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)を歌うときには、 母音で始まる動詞語幹の前で、 しばしば a= ア の代わりに an= アン の形が使われる。 北海道南部以外では、 日常語でも an= アン がたくさん使われる。 ☞an= アン {E: ①… ②passive. ③first person plural inclusive. ④… ⑤second person honorific.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a=makéta
アマケタ 【他動】[makéta の不定人称形][受け身]負ける/負けた。 a=en=maketa アエンマケタ 私が負ける。 ☞maketa マケタ {E: to be beaten by…} (出典:田村、方言:沙流)
aapte
アアㇷ゚テ 【自動(?)】[a=ap-te(?)] (サダモさんの訳では)もうだめだ。 ranma ene aapte hi ukarino a=nu hawe ne ランマ エネ アアㇷ゚ テ ヒ ウカリノ アヌ ハウェ ネ またしてもそのようにもうだめだろうということを来る人来る人皆言って来るのを聞くのだなあ。(S)〔to be very weak; to have lost one's strength. 力ヲ落ス, 落スル, 弱イ(B.)〕 (出典:田村、方言:沙流)
aciwruy
アチウルイ 【自動】[aciw-ruy 槍を投げる・激しい](槍投げで)ものすごく遠くへ投げる。 hot hemanta ene aciwruy siri an hi an! ホッ ヘマンタ エネ アチウルイ シリ アニ アン! まあなんと遠くへ投げるんだろう。(S) {E: to throw a spear (a long way).} (出典:田村、方言:沙流)
aeníste
アエニㇱテ 【他動】[不定人称形 a=eníste] 頼りになる、 心強い。 ☞eniste エニㇱテ {E: to be reliable; feel secure about…} (出典:田村、方言:沙流)
aep-koasuras
アエㇷ゚コアスラㇱ 【自動】[aep-ko-asur-as 食物・に・うわさ・立つ] 食べ物がよくとれるとのうわさがある。 {E: for there to be a rumour that food is abundant for the taking.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aeyám
アエヤㇺ 【他動】[不定人称形 a=eyam アエヤㇺ]あぶない(注意/用心を要する)。 ☞eyam エヤㇺ {E: to be careful with…; take care with…} (出典:田村、方言:沙流)
aeynup
アエイヌㇷ゚ 【名】[a=e-inu-p 我々が(人が)・それで・ものを聞く・もの]電話。 aeynup anakne toan tenwa ne アエイヌㇷ゚ アナㇰネ トアン テンワ ネ それで聞くものはあの電話だ(電話で何でも聞くから「それで聞くもの」)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
aeywankep
アエイワンケㇷ゚ 【名】[a=eywanke-p 我々が(人)が・使う・もの] 道具。 ☞eywanke エイワンケ {E: a tool.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahun
アフン 【自動】[単](複は ahup アフㇷ゚)[ahu(=aw)-n 家などの中・(自動詞形成)](一人が)(家などに)入る。 ☆発音 hu フ の発音に注意。 日本語の フ と違う。 アフンとアホンの中間の発音。 {E: to enter (a house etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahunke
アフンケ 【他動】[単](複は ahupte アフㇷ゚テ)[ahun-ke 入る・させる](家などに)(一人を) 入らせる、 入れる、 (家などの中に)通す。 ☆参考 ahunte アフンテ とも言う。 {E: to make someone enter (a house etc.); to enter} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahunporu
アフンポル 【名】[ahun-poru 入る・洞穴] 死者の住む国の入口の洞穴。 “ahunporu sikopayar pe hemanta an?” “etupuyke”「アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン?」「エトゥプイケ」「あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに?」「鼻のあな」(なぞなぞ)。(W-S会話) {E: a cave that is the entrance to the land of the dead.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahunrupar
アフンルパㇻ 【名】[ahun-ru-par 入る・道・口] 死者の住む国へ行く穴の入口(=ahunporu アフンポル)。 {E: the entrance to the land of the dead.} (出典:田村、方言:沙流)
ahunte
アフンテ 【他動】[単](複は ahupte アフㇷ゚テ)[ahun-te 入る・させる](家などに) 一人を入らせる、 入れる、 通す、 雇う。 {E: to let, make someone come into a house etc.; to employ someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahup
アフㇷ゚ 【自動】[複](単は ahun アフン)(二人以上が)(家などに)入る。 {E: to enter (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahupkar
アフㇷ゚カㇻ 【他動】[ahup-kar 入る・(他動詞化)](子ども)をもらう、 養子にする。 ahupkar hekaci アフㇷ゚カㇻ ヘカチ 養子としてもらった男の子。(S) ahupkar ponmatkaci アフㇷ゚カㇻ ポンマッカチ 養子としてもらった女の子(養女)。(S) {E: to adopt a child.} (出典:田村、方言:沙流)
ahuppa
アフッパ 【自動】[複複](単は ahun アフン)(家などに)(二人以上が皆) 入る。 {E: to enter (a house etc, ) (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahupte
アフㇷ゚テ 【他動】[自動使役][複](単は ahunke アフンケ/ahunte アフンテ)(二人以上を)(家などに)入らせる/入れる/通す。 {E: to enter, into the house (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahuptepa
アフㇷ゚テパ 【他動】[複複](単は ahunke アフンケ/ahunte アフンテ)(二人以上が皆、 二人以上/二つ以上(皆)を)入らせる、 入れる。 {E: to let into, enter … (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahuptere
アフㇷ゚テレ 【複他動】[他動使役][ahupte-re 入らせる[複]・させる](二人以上を)出迎えて家の中へ通すようにさせる。(直訳すると)入らせさせる、 中へ通させる。 nen eci=ahúptere kur ka isam na ahuppa yan ネン エチ アフㇷ゚テレ クㇽ カ イサㇺ ナ アフッパ ヤン だれもあなた方を出迎えさせて家の中にお通しさせる者(取り次ぎをさせる若い女性など)はいませんから(勝手に)入って下さい。(KC民話) この場合、 話者は eci=ahupte エチアフㇷ゚テ《あなた方を出迎えて家の中にお通しする》と言うつもりだったのかもしれない。 そうすれば、 「取り次ぎをする者はいませんから…」という意味になる。) {E: to let into, enter… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ahupteyar
アフㇷ゚テヤㇻ 【他動】[不定使役][ahupte-yar 入らせる・人にさせる](二人以上/二つ以上を)人に頼んで家の中などに入れてもらう。 {E: to make enter… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ak 1
アㇰ 【自動】うつ(弓/鉄砲で射る、 撃つ)。 {E: to shoot (a bow, a gun).} (出典:田村、方言:沙流)
ak(-i)
アㇰ §024.弟(1)ak(-i)〔ák あㇰ〕[イブリ及びヒダカ西部では第3人称短形のアクセントはa-kí、チカブミ、カラフトではá-ki]①弟⦅チカブミ、フシコ、ハルトリ、カラフト⦆。②徒弟⦅シラヌカ、ニイトイ、チライ⦆。③年下の甥を指すこともある。akarku an-aki⦅タラントマリ⦆「甥である我が弟」。karaku ne kato, aki ne kato, chi-yay-ko-reske⦅樺太アイヌの神謡, pp.24〜7⦆「甥である男児、弟である男児を、わしは自分の所で育てた」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
akimókar
アキモカㇻ 【他動】[不定人称形 a=kimókar](受け身)熊にとられる。 a=en=kimokar アエンキモカㇻ 私が熊にとられる。 ☞kimokar キモカㇻ {E: to be caught by a bear.} (出典:田村、方言:沙流)
akkari 1
アッカリ 【他動】[ak-kari (?)・を回る]…を通り越す、 …に逆らう。 en=akkari wa arpa エナッカリ ワ アㇻパ (彼は)私を追い越して行った。(S) tono iwan suy ye p a=akkari ka eaykap トノ イワイスイ イェㇷ゚ アアッカリ カ エアイカㇷ゚ 殿様が六回も言ったことには逆らうことができない。(S民話) {E: to pass…; to disobey…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
akur
アクㇽ 【自動】(動物が)吐く。 ☆参考 人が吐くことは atu アトゥ と言う。(W) {E: to regurgitate (animal).} (出典:田村、方言:沙流)
am 1
アㇺ 【名】[概](所は ami(hi) アミ(ヒ)) 爪(つめ)。(人間のもけものや鳥のも。) {E: finger-nails, toe-nails (human); claws (animal).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
amam
アマㇺ 【名】[植物] 穀物 (米、 稲、 粟、 稗(ヒエ)の総称、 麦や豆は入らない。 現代では第一に米を指すことが多いが、 昔は第一にヒエを指すことが多かったそうだ。 amam etoyta アマㇺ エトイタ 穀物(米)をつくる。 amam pirkep アマㇺ ピㇼケㇷ゚ 白米、 ついて精白したヒエ。 amam pus アマㇺ プㇱ 穀物(ヒエ)の穂(☞amampus アマンプㇱ)。〔知分類 p.261 穎果、 穀果、 禾穀、 米、 稗、 粟〕 {E: grains; cereals especially rice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
amamotuypa
アマモトゥイパ 【自動】[amam-o-tuy-pa 穀物・その尻を・切る・[複]] 稲刈りする、 稲等を根元から刈る。 {E: to reap rice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
amcayaya
アㇺチャヤヤ 【自動】[am-cayaya 指・開いている(?)] 指を開いている。 {E: to open out the fingers.} (出典:田村、方言:沙流)
ami(hi)
アミ(ヒ) 【名】[所](概は am アㇺ)…の爪。 {E: the finger-nails, toe-nails, claws of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
amipkupakupa
アミㇷ゚クパクパ 【自動】[amip-kupakupa 着物を・をかむ・(重複)] 着物をかみかみする(民話の中で、 シラミにたかられた盲目の老人がシラミをかみつぶすために)。 {E: for clothing to be chewed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
amkir
アㇺキㇼ 【他動】[am-kir (?)・…に見覚えがある] ①…に覚えがある、 (人)を見知(ってい)る、 (この人)だとわかる。 ②(動詞の後に置かれて)…したことがある。 oro ta k=arpa amkir uske ne オロタ カㇻパ アㇺキㇼ ウㇱケ ネ そこは私が行ったことがあるところだ。(S) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定はつくられず否定動詞 eramiskari エラミㇱカリ が使われる。 ☞eramiskari エラミㇱカリ {E: ①to be acquainted with…; to comprehend…; to remember… ②to have done…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
amkirpa
アㇺキㇼパ 【他動】[複](amkir アㇺキㇼ は単複の区別なし)(二人以上が皆) …を見知(ってい)る。 {E: to be acquainted with…pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ámokor
アモコㇿ 【自動】[a-mokor 座る・眠る] 座ったまま眠る。 {E: to sleep in a sitting position.} (出典:田村、方言:沙流)
ampocici
アンポチチ 【自動】[am-pocici 爪・ほじる(?)] つねる。 {E: to pinch.} (出典:田村、方言:沙流)
an 1
アン 【自動】[単](複は oka オカ) ①ある、 いる、 存在する、 滞在する、 住む、 起こる。 kotan noski ta poro cise an コタン ノㇱキ タ ポロ チセ アン 村のまん中に大きな家がある。 sine pa an wa arpa シネ パ アン ワ アㇻパ (彼は)一年滞在して(帰って)行った。 sáha an サハ アン (彼には)姉がいる。 an pe アン ペ 本当のこと。 an koraci アン コラチ ありのままに。 an kus/kusu(keray(po)) アン クㇱ/クス (ケライ(ポ)) …のおかげで。 an pakno アン パㇰノ あるだけ。 maratto an マラット アン 熊送り(の宴)が催される。 niskur an ニㇱクㇽ アン くもる、 くもっている。 nu(we) an ヌ(ウェ) アン (獲物が)たくさんとれる。 katu(hu) an カトゥ(フ) アン (へんな)かっこうだ。 ②生まれる。 hekaci an na ヘカチ アン ナ 男の子が生まれたよ。(W) an hi wano アニ ワノ 生まれたときから。(S) ③(時を表す語の後に置かれて)(朝、 翌日、 いつ) になる。 kunneywa an クンネイワ アン 朝になる。 ciwnici an チウニチ アン 12時になる。(W) isimne an イシㇺネ アン 翌日になる。 …an kor …アン コㇿ …になると、 …毎に。 kunneywa an kor, tokap an kor, onuman an kor クンネイワ アン コㇿ、 トカㇷ゚ アン コㇿ、 オヌマン アン コㇿ 毎朝、 毎昼、 毎晩。(S会話) kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 hempara an kor ヘンパラ アン コㇿ いつになったら。(W即興詩) oka(ke) an オカ(ケ) アン 終わる。 ④(格助詞 ne ネ の後に置かれて)…になる。 síporo cikap ne an シポロ チカㇷ゚ ネ アン (彼は)巨大な鳥になった。(W神謡語り) ⑤(動詞句+接続助詞の後に置かれて) anki an アンキ アン もう少しで…しそうである。 pekor an ペコㇿ アン …したようである。 ápekor an アペコㇿ アン まるで…したかのようである。 híne an ヒネ アン …して(しまって) いる、 してある。 wa an ワ アン …してある/…している。(☞⑧) kane an …カネ アン …して(いる状態で)ある。 kor an コㇿ アン …しつつある。 kotom an コトㇺ アン …するようである。 noyne an ノイネ アン …する(した)らしい。 ⑥(副詞や副詞句の後に置かれてこれを動詞句とする。) mosmano an モㇱマノ アン だまって(かまわないで)いる。 sonno an a! ソンノ アナ! 本当だねえ。 easir an a! エアシラナ! 全くねえ。 néno (kane) an ネノ (カネ) アン …に(よく)似ている。 pak(no) an パㇰ(ノ) アン …くらい(の大きさ/量)である。 sekor an セコㇿ アン/セコラン … という(ような)。 sekor réhe an セコン レヘ アン …という名前である。 sekor ku=rehe an セコㇿ クレヘ アン 私は…という名前です。 ⑦(熟語) sine an ta シネ アン タ (=sineanta) ある時。 sine an pa ta シネ アン パ タ ある年に。 sine an to ta シネ アン ト タ ある日(に)。 ne wa an… ネ ワ アン… (今ここで話題にしている)この…。 ⑧[補助動詞] wa an/híne an ワ アン/ヒネ アン …して(し終わって)いる、 …してある。 ek wa an エㇰ ワ アン (彼はもう)来ている。(W会話、 民話) a=suwé wa an アスウェ ワ アン (ごはんが)炊いてある。(W) e=hokuhu an wa an ruwe? エホクフ アン マ アン ルウェ? あなたの夫はいてあるのかい=ご主人いるかい(いま在宅しているか)? (W)(方言で「いてあったかい?」と言う言い方がある。 同じことを e=hokuhu an ruwe/isam ruwe? エホクフ アン ルウェ/イサㇺ ルウェ? 《あなたの夫はいるのかい/いないのかい?》と言うことも可能だが、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ と言うほうが好まれる。 一方、 夫を持っているかいないか(独身か)をたずねるときは an ruwe/isam ruwe アン ルウェ/イサㇺ ルウェ のほうを使い、 an wa an ruwe アン マ アン ルウェ とは言わない。) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定は通常つくられず否定動詞 isam イサㇺ が使われる。 ☞isam イサㇺ {E: ①to be; exist; stay; live; happen. ②to be born. ③to become (in reference to time). ④to become… ⑤… ⑥… ⑦…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
an 3
アン 【自動】[単](… と)言う。 (=hawean ハウェアン。 早く話すとき sekor セコㇿ《と》のあとで hawean ハウェアン がちぢまってこう発音されることがある。) {E: to say.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anakne
アナㇰネ 【副助】[< an-yakne ある・…すれば] …は(=anak アナㇰ)。 toska ika yak anakne toy opitta a=nuwé wa isam nankor na トㇱカ イカ ヤㇰ アナㇰネ トイ オピッタ アヌウェ ワ イサㇺ ナンコン ナ 川があふれたならば、 畑は皆掃かれて(=掃いたように流されて)しまうだろうよ。(S) ☆参考 話の流れがどんどん進んでいる中で軽く言うときは anak アナㇰ と言い、 ゆっくりと、 または区切りながら話すときや、 話題とその内容との境目をはっきり示すときなどには anakne アナㇰネ と言うようである。 リズムにも関係があるらしい。 積極的な意味の違いは認められない。 ☞anak アナㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anayomne
アナヨㇺネ 【動詞】[不定人称形(?)][< an=e-yomne であれば(引用中の) 私は・(そのこと)に・こりた] こりたことだ。 ene anayomne! エネ アナヨㇺネー! あんなにこりたこと! (ワテケさんの訳)。(W民話) {E: to have learnt a lesson from.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ancikar
アンチカㇻ 【名】[概](所は ancikari アンチカリ)[an-cikar 夜・(?)](今夜/今晩、 一夜/一晩というときの)夜/晩、 寝ている間。 ancikar tanne アンチカッ タンネ(=アンチカㇻ タンネ) 夜が長い。 ancikar takne アンチカッ タㇰネ(=アンチカㇻ タㇰネ) 夜が短い。(S) sine ancikar シネ アンチカㇻ 一晩。 tu ancikar トゥ アンチカㇻ 二晩。 ☆対語 to ト (to tanne/takne ト タンネ/タㇰネ 日が長い/短い)。 {E: night; evening; time of sleeping.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ancikari
アンチカリ 【名】[所](概は ancikar アンチカㇻ) …の夜。 néa maratto anak puyar kari a=ahúnte ruwe ne, ne ancikari maratto an ruwe ne ネア マラット アナㇰ プヤㇻ カリ アアフンテ ルウェ ネ、 ネ アンチカリ マラット アン ルウェ ネ その例の熊の頭は家から入れた、 その夜に熊送りをした。(NK民話) {E: the night of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ancikattaro
アンチカッタロ 【他動】[日本語の「預かる」をアイヌ語の動詞として使う形]…を預る、 …を管理する。 {E: to take care of…; manage…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
áne
アネ 【自動】[a-ne (?)・(のよう)である] 細い(主にものや植物、 しかし人にも言う)、 とがる、 とがっている。 áne cikuni アネ チクニ 細い木。 ☆対語 ruwe ルウェ 太い。 {E: to be thin; sharp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ani 1
アニ 【他動】[単](複は anpa アンパ) …を(手・腕に)持つ(方言:たなぐ)/だく、 …を持って/だいて運ぶ。 ani wa arpa アニ ワ アㇻパ 手に持って/だいて行く。 ☆参考 主に手や腕に持って立ったり歩いたりすることを言う。 子どもをだきしめたり、 ひざの上でだいたりすることはものをつかむのと同じく kisma キㇱマ が使われる。 ☆参考 esitapkaani エシタプカアニ …を肩にかつぐ。 se セ …を背負う。 kay カイ …をおぶう。 {E: to hold, cradle something, someone in one's hands, arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ani 2
アニ 【後副】…で(手段・原因)、 …によって、 …を用いて、 …することによって、 それでもって。 makiri ani kewre マキリ アニ ケウレ 小刀で削る。(S) áponko an emo makanak ani a=suwé kusu? アポンコ アン エモ マカナㇰ アニ アスウェ クス? こんなにたくさんのいもをどうやって煮よう。 horkakemasi ani ninu kor an ホㇿカケマシ アニ ニヌ コㇿ アン 返し針して縫っている。 ani ipakari=an pe アニ イパカリ アン ペ それで計る/量るもの(この場合「さし」=ものさし)。(W) {E: by…; according to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aniyar
アニヤㇻ 【他動】[ani-yar 持つ・人に…してもらう] …を人に (手/腕に) 持ってもらう/持たせる。 {E: to make someone hold…in one's hands, arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anki
アンキ 【接助】今にも…しそうに。 opitta isam anki, poonpepo takupi an オピッタ イサㇺ アンキ、 ポオンペポ タクピ アン みんななくなりそうにほんのわずかしかない。(S) {E: about to be, will be (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anpa 1
アンパ 【他動】[複](単は ani アニ)(二つ以上)を手に持つ/だく、 持って/だいて運ぶ。 {E: to hold, cradle something, someone in one's hands, arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anpayar
アンパヤㇻ 【他動】[複](単は aniyar アニヤㇻ)[anpa-yar 持ち運ぶ[複]・させる](二つ以上を)人に持たせる、 持って行かせる、 持たせてよこす。 {E: to make hold, carry…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ante 1
アンテ 【他動】[an-te いる・させる] いさせる。 na ante ナ アンテ もっといさせなさい(引きとめなさい)。(S) {E: to keep back…} (出典:田村、方言:沙流)
anu
アヌ 【他動】[an-u ある・(他動詞形成)] ①…を置く、 (持っているもの)を下に下ろす、 (食べ物など)を残す。 e=e niwkes ciki nimara anu エエ ニウケㇱ チキ ニマラ アヌ 食べきれなかったら半分残しなさい。(S) ②[熟語] úse anu ウセ アヌ …を脱ぐ(☞úse anu ウセ アヌ)。 ③[補助動詞] wa anu/híne anu ワ アヌ/ヒネ アヌ 前もって…しておく。 {E: ①to put down, place…; to leave… (food that one cannot finish) ②to take off… ③to do…beforehand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aoypeppirup
アオイペッピルㇷ゚ 【名】[aoypep-piru-p 食器・をふく・もの] ふきん。 {E: a cloth; a dish towel; a tea towel.} (出典:田村、方言:沙流)
apanekor
アパネコㇿ 【他動】[apa-ne-kor 親戚・として・持つ]…を親戚にする。 {E: to make someone a relative.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apatarara
アパタララ 【自動】[apa-tarara 出入口・を高く上げている] 入口のカヤのむしろを上げている。 {E: for straw matting covering a door-way to be raised, pulled up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ape-úna
アペウナ 【自動】[ape-una 火・を灰の中にいける] 火を灰の中に埋(い)ける。 {E: to cover a fire with ash.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apekor 1
アペコㇿ 【自動】[ape-kor 火・を持つ] 火を持つ、 火がある、 火をたいている。 {E: for a fire to be burning.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apekur
アペクㇽ 【自動】[ape-kur 火・(?)] 火にあたる。 sáta sap wa apekuran サタ サㇷ゚ ワ アペクラン 火のそばへ進んであたりなさい(apekuran アペクラン は apekur yan アペクㇽ ヤン を続けて発音した形)。(S) ☆参考 「日に当たる」は sukuskar スクㇱカㇻ、 雨や嵐に「当たる」ことは kar カㇻ。 {E: to warm oneself by a fire.) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apepiro
アペピロ 【自動】[ape-pir-o 火・傷・(そこ)につく] 火がとんでやけ傷がつく。 {E: to be burnt by fire.} (出典:田村、方言:沙流)
apkas
アㇷ゚カㇱ 【自動】歩く(走ったり飛んだり車に乗ったりして移動することを含めて言う。 日本語、 ことに北海道方言の「歩く」に近い)。 raw péka apkas cip ラウ ペカ アㇷ゚カㇱ チㇷ゚ 水中の深い所を歩く(=動く)舟(潜水艦)。(S) {E: to walk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apkaspa
アㇷ゚カㇱパ 【自動】[複](apkas アㇷ゚カㇱ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)歩く。 {E: to walk (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apkaste
アㇷ゚カㇱテ 【他動】[自動使役][apkas-te 歩く・させる] 歩かせる。 {E: to make walk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
áponko
アポンコ 【副】[a-pon-ko(?)・小さい・(反語的副詞形成)]こんなに/そんなに/あんなにたくさん。 nákatune áponko e=korar sir ne wa ナカトゥネ アポンコ エコラㇻ シン ネ ワ まあそんなにたくさんあげなくてもいいでしょう。(S) áponko an icen ku=kor pirka santoku or oma wa ku=hacire wa isam wa k=oskur アポンコ アン イチェン クコㇿ ピㇼカ サントク オㇿ オマ ワ クハチレ ワ イサㇺ マ コㇱクㇽ たいした額の(=たくさんの額の)お金を私の上等の財布に入ったまま落としてしまって残念だ。(S) {E: a lot of; much; plenty of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
apu
アプ 【名】流氷。 apu pirka アプ ピㇼカ 流氷がよい/よくなった。 ☆参考 「樺太の方から流れて来た流氷がくっついて板を敷いたようになることを言う。 くっつくとき氷塊と氷塊の間にすきまがあくことがある。 そこにアザラシ(tokkari トッカリ)等がいる。 それをとりに漁師は何里も冲へ行く。 バリバリ音がして氷が離れることもある。 」 (S) ☆参考 沙流近辺の海岸には流氷は来ない。 サダモさんは北見にいたことがあるので、 この種のことも知っていた。 {E: drift ice; an ice floe.} (出典:田村、方言:沙流)
apukorepa
アプコレパ 【自動】[apu-ko-repa 流氷・に・海猟に行く]流氷上での猟に行く。 ☞apu アプ、 repa レパ {E: to fish through ice (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
ar-pakane
アㇻパカネ 【自動】[ar-paka-ne 全く・[日本語]ばか・になる] すっかり呆ける。 ☆発音 arpa kane アㇻパ カネ《行って》とはアクセントが違う。 第一音節の a をいちばん高く、 第三音節の ka カ を次に高く発音する。 {E: to be a fool, foolish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ar-sikannatki
アㇻシカンナッキ 【自動】[ar-sikannatki 全く・丸い] まん丸(円)である。 {E: to be round.} (出典:田村、方言:沙流)
ar-uska
アㇻウㇱカ/アルㇱカ 【他動】[ar-us-ka 全く・消える・させる] …を完全に消してしまう、 …をすっかり絶やす。 e=kotanu a=ar-uska a=arwente nankor エコタヌ アアルㇱカ アアㇻウェンテ ナンコㇿ あなたの村はすっかり絶やされすっかり滅ぼされるでしょう。(W民話) {E: to let something die, run out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ar-wente
アㇻウェンテ 【他動】[ar-wen-te 完全に・悪い・させる] すっかりだめにする。 e=kotanu a=ar-uska a=ar-wente nankor エコタヌ アアㇻウㇱカ アアㇻウェンテ ナンコㇿ あなたの村はすっかり消され、 すっかり滅ぼされてしまうでしょう。(W民話) ☆発音 アㇽウェンテ。 {E: to completely destroy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ar-yayerampewtek
アㇻヤイェランペウテㇰ 【自動】[ar-yay-erampewtek 全く・自分を・わからない] 全く意識がない。 {E: to be completely unconscious.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ar-yaykesnukar
アㇻヤイケㇱヌカㇻ 【自動】[ar-yay-kes-nukar 全く・自分・の末・を見る]すっかり困りきる。 {E: to be at a loss; be in dire straits.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aratusa
アラトゥサ 【自動】[ar-atusa すっかり・はだかになる] 丸はだかになる、 丸はだかである、 (比喩的に)一文なしになる。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 畑も皆売ってそれでばくちをし、 それで飲酒し、 そのあげく今は丸はだか(=一文なし)だ。 ☆参考 yaywente ヤイウェンテ 「かまどかえす」家の財産をすっかり失う、 家をつぶす。 ☞atusa アトゥサ {E: to lose all one's possessions.} (出典:田村、方言:沙流)
áre
アレ 【他動】[単](複は rokte)[a-re 座る・させる] (一人)を座らせる。 {E: to let, make sit down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
areramiskari
アレラミㇱカリ 【他動】[ar-eramiskari 全く・見知らない] 全然見知らない。 ☞eramiskari エラミㇱカリ {E: to have completely no idea of something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arerepasi
アレレパシ 【副】[ar-herepasi 全く・沖の方へ]はるか沖の方へ (=ar-herepasi アㇻヘレパシ)。 ☞herepasi ヘレパシ {E: far out to the open sea.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arhure
アㇻフレ 【自動】[ar-húre 全く・赤い] 真っ赤である。 {E: to be red.} (出典:田村、方言:沙流)
ári 1
アリ 【他動】[複](単は anu アヌ)[< a-re たくさんある・させる](?) (二つ以上のものを)置く。 {E: to place; put something somewhere. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ári 2
アリ 【他動】[< a-re たくさんある・させる](?) (火を)たく。 tonpuri corpok ári hani トンプリ チョㇿポㇰ アリ ハニ ふろの下たきなさい(おふろをたきなさい)。(S) ape ári アペ アリ 火をたきつける(「火種をいけておいて毎朝 ape ári アペ アリ する」)。(S) ☆参考 ape kotukka アペ コトゥッカ 火を(ほかのもの)につける。 {E: to light, make a fire.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arikaspaotte
アリカㇱパオッテ 【他動】[ar-ikaspaotte 完全に・命ずる] 厳命する。 {E: to give a strict order to someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arikiki
アリキキ 【自動】[単](複は arikikpa アリキㇰパ)[ar-iki-ki 完全に・ものごとをする・(重複)] 精を出す、 よく働く。 ☆参考 yuptek ユㇷ゚テㇰ《働き者である》は、 その人の属性を言う。 arikiki アリキキ は行為を言う。 {E: to work hard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arikikino
アリキキノ 【副】[arikiki-no 精を出す・(副詞形成)]一生懸命、 精を出して、 せっせと。 arikikino a=kar somo ki yak orounpe isam na アリキキノ アカㇻ ソモ キ ヤㇰ オロウンペ イサㇺ ナ 一生懸命しなければ何にもならないよ。(S) {E: to put all one's efforts into something.} (出典:田村、方言:沙流)
aripawetenke
アリパウェテンケ 【自動】[ar-i-pawetenke 全く・人・に指図してやらせる] 大勢の人に指図監督してやらせる。 {E: to give instructions, directions to a large number of people.} (出典:田村、方言:沙流)
arka
アㇻカ 【自動】痛む、 痛い(「やむ」)、 (その部分に病気が)ある。 hay! arka humi! ハイ!アㇻカ フミ! ああ痛いなあ。 ku=néoro ka arka ka somo ki クネオロ カ アㇻカ カ ソモ キ 私の体はどこも悪くない。(S) {E: to be painful; to hurt, } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arkare
アㇻカレ 【他動】[arka-re 痛い・させる] 痛くする。 etekehe e=arkare hawe? エテケヘ エアㇻカレ ハウェ? あなたは手を痛くしたって? (S) {E: to make…painful.} (出典:田村、方言:沙流)
arki
アㇻキ 【自動】[複](単は ek エㇰ)(二人以上が/二個以上が)来る。 ☆参考 発音はアㇽキ、 アㇼキ {E: to come.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arkiras
アㇻキラㇱ 【自動】[ar-kir-as 一方の・足・立つ] 片膝を立てて座る(女子が炉端などで座るときのふだんの楽な座り方)。 {E: to sit with one leg propped up.} (出典:田村、方言:沙流)
arkire
アㇻキレ 【他動】[複](単は ekte エㇰテ) [arki-re 来る[複]・させる](二人以上を)来させる、 よこす。 {E: to let, make come.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arkuwanno
アㇻクワンノ 【副】[ar-kuwanno 全く・まっすぐに]まっすぐに、 真正面に。 arkuwanno/kamuy nis kotor/koyaytunaska アㇻクワンノ/カムイ ニㇱ コトㇿ/コヤイトゥナㇱカ [雅]まっすぐに天の神の国へ行ってしまう。(Sユーカラ) ☆発音 歌うときは、 時によって arkuanno アㇻクアンノ とも発音する。 ☞kuwan クワン、 kuwanno クワンノ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arpa
アㇻパ 【自動】[単](複は paye パイェ)[< ar-pa 一つ/一人・行く](一人が)行く。 k=arpa tek wa k=ek カㇻパ テㇰ ワ ケㇰ (私)ちょっと行って来ます(トイレに、 ということを言わずに上品に言う言い方の一つ)。(W) “arpa arpa ni tom osma p?” “mukar” 「アㇻパ アㇻパ ニ トモㇱマㇷ゚?」 「ムカㇻ」 「行った先行った先で木にぶつかるものは?」「まさかり」(なぞなぞ)。(S-W会話) “arpa arpa situri wa an pe?” “tar” 「アㇻパ アㇻパ シトゥリ ワ アン ペ?」 「タㇻ」 「行った先行った先で伸びているものは?」「荷縄」(なぞなぞ)。(S-W会話) ☆参考 日高西部から胆振東部にかけてのみ使われる。 他の地域では oman オマン と言う。 {E: to go. (sg.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arpare
アㇻパレ 【他動】[自動使役][arpa-re 一人が行く・させる](一人を)行かせる、 (手紙を)送る。 {E: to let, make go.(sg.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arsiknak
アㇻシㇰナㇰ 【自動】[ar-siknak 完全に・盲目だ] 全く目が見えない。 nísapno arsiknak=an ニサㇷ゚ノ アㇻシㇰナㇰアン 急に私は全く目が見えなくなった。(W民話) {E: to be compltely blind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aruhoyuppare
アルホユッパレ 【自動】[ar-u-hoyuppa-re 全く・互いを・走る[複]・させる] 皆でいっせいに走る。 {E: to run together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arukannare
アルカンナレ 【自動】[ar-u-kanna-re 全く・互いを・上の方へ(行く)・させる](次の慣用表現で) arupoknare arukannare アルポㇰナレ アルカンナレ (とっくみあいで)上になったり下になったりする。(S) {E: to grapple with; come to grips with.} (出典:田村、方言:沙流)
arukemte
アルケㇺテ 【自動】[ar-u-kem-te 全く・互いを・飢饉(になる)・させる](村じゅう)ひどい飢饉になる。(W民話) {E: to have a bad crop; have a crop failure.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arukikkik
アルキッキㇰ 【自動】[ar-u-kik-kik 全く・互い・を・打つ・(重複)] けんかしてひどくなぐりあう。 {E: to punch and fight..} (出典:田村、方言:沙流)
arukirare
アルキラレ 【自動】[ar-u-kira-re 全く・互いを・逃げる・させる] 皆でいっせいに逃げる。 {E: for everyone to run away, flee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
arupoknare
アルポㇰナレ 【自動】[ar-u-pokna-re 全く・互いを・下の方に・させる](次の慣用表現で) arupoknare arukannare アルポㇰナレ アルカンナレ (とっくみあいで)上になったり下になったりする。(S) {E: to grapple with; come to grips with.} (出典:田村、方言:沙流)
arustekka
アルㇱテッカ 【他動】[ar-us-tek-ka 全く・消える・瞬間に・させる](村じゅうを)一度に全滅させる。 {E: to annihilate, completely destroy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
as 1
アㇱ 【自動】[単](複は roskiro ロㇱキロ) ①立つ、 立ち止まる、 止まる。 ku=hoyupu wa nísap k=as ka eaykap クホユプ ワ ニサㇷ゚ カㇱ カ エアイカㇷ゚ 走ってきたので急に立ち止まることができなかった。(S) ②(日が)出ている。 na cup as híne ナ チュㇷ゚ アㇱ ヒネ まだ日が出ているうちに。 ③(戸が)しまる、 しまっている。 apa as wa an アパ アㇱ ワ アン 戸がしまっている。 ☆発音 as wa アㇱ ワ の発音は アㇲ ワ。 ☆参考 座っている人が立ち上がることには hopuni ホプニ を使う。 as アㇱ は、 すでに立っていることや、 歩いたり飛んだりしている者がある場所に止まって立つことを言う。 {E: ①to stand; stand still; stop. ②for the sun to rise. ③to be closed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
as 2
アㇱ 【自動】(音が、 声が)する、 (雨が)降る、 (風が)吹く、 (うわさが)たつ。 hawe as ハウェ アㇱ …の声がする、 (笛やバイオリンなどの)音がする、 …と言っている話が聞こえる。 top rekte hawe as トㇷ゚ レㇰテ ハウェ アㇱ 竹(尺八)を鳴らす音がする。 humi as …フミ アㇱ …の音がする、 …する/しているような感じがする。 apto as アㇷ゚ト アㇱ 雨が降る。 upas as ウパㇱ アㇱ 雪が降る。 réra as レラ アㇱ 風が吹く。 kamuyhum as カムイフㇺ アㇱ 雷が鳴る。 {E: to sound; to make a sound; to rain; for the wind to blow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asam
アサㇺ 【名】[概](所は asama アサマ) 底。 to asam ト アサㇺ 沼の底。 {E: the bottom (of).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asama(ha)
アサマ(ハ) 【名】[所](概は asam アサㇺ) …の底、 それの底。 onnayke wa asamaha オンナイケ ワ アサマハ (入れ物の) 内側の底。 soynake wa asamaha ソイナケ ワ アサマハ 外側の底。 {E: the bottom of…} (出典:田村、方言:沙流)
asi
アシ 【他動】[単](複は roski ロㇱキ)[as-i 立つ・(他動詞形成)] ①…を立てる。 ②(引き戸やふすま、 ドアなど)をしめる。 apa asi アパ アシ 戸をしめなさい。 {E: ①to stand up something. ②to close (a door etc).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asin
アシン 【自動】[単](複は asip アシㇷ゚)[asi-n (?)asip アシㇷ゚・(自動詞単数形形成)…の方へ移動する] ①(償いの品が)出る、 出される。 ②[熟語]párir asin パリㇼ アシン 煙がモクモクと出る。 cise uhuy siri somo ne? mákip párir asin kor an siri an! チセ ウフイ シリ ソモ ネ? マキㇷ゚ パリㇼ アシン コㇿ アン シリ アン! 家が燃えているのではないか? どうしたのか煙がモクモク出ているなあ。(S) ☆参考 穂が出ることに複数形 asip アシㇷ゚ の例があるが、 単数形の例は未出。 ☆参考 家などの中から外へ出ることは soyne ソイネ、 山から里へ、 高台から浜へ、 家の奥(壁の方)から前(いろりのそば)へ出ることは san サン。 ☆参考 普通に煙が出ることは supuya at スプヤ アッ と言う。 asin アシン は特殊な時にしか使われない。 {E: ①to give something as compensation. ②for smoke to pour out.} (出典:田村、方言:沙流)
asinkaro
アシンカロ 【名】[< 日本語]足軽(位の低いさむらい)。 páse tono kor asinkaro utar パセ トノ コㇿ アシンカロ ウタㇻ 大殿様の家来の足軽たち。(W民話) ☆参考 サダモさんは asingaru アシンガル と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
asinke
アシンケ 【他動】[asin-ke 出る・(他動詞化)]…を罰金として出す。 ☆参考 単数形の形だが、 複数形として予想される asipte アシㇷ゚テ は未出。 ☞asin アシン {E: to pay, give out as a fine, penalty.} (出典:田村、方言:沙流)
asinru
アシンル 【名】[asin-ru 出る(?)・トイレ] 男のトイレ。 ☆対語 menokoru メノコル 女のトイレ。 ☆参考 rúkari ルカリ トイレに行く。 ☆参考 昔はトイレは屋外の家の西側に、 男子用と女子用が別々にあった。 {E: a toilet for males.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asir
アシㇼ 【自動】新しい。 asir pa アシㇼ パ 新年。 asir noya アシㇼ ノヤ(発音は アシンノヤ) 出始めの柔らかいヨモギ(=asinnoya アシンノヤ)。 {E: to be new.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asitcup
アシッチュㇷ゚ 【名】[asir-cup 新しい・月] ①新月、 いちばん細くなったときの月。(S) ②六日七日まで(の月)。(W) tanto iwan to ne asitcup an タント イワン ト ネ アシッチュㇷ゚ アン 今日は初六日です。(W) ☆参考 sikaricup シカリチュㇷ゚ 満月。 ☞cup チュプ {E: a new moon.} (出典:田村、方言:沙流)
askanne
アㇱカンネ 【自動】清潔である。 {E: to be clean.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
askay
アㇱカイ 【自動】上手である、 手先が器用 (縫い物やししゅうが上手)である。 irammakaka askay ruwe! イランマカカ アㇱカイ ルウェ! きれいに上手だねえ!(着物のししゅうをほめて) (W) paro askay パロ アㇱカイ 雄弁である。 {E: to be skillful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aske uk
アㇱケ ウㇰ 【連他動】[単](複は aske uyna アㇱケ ウイナ)[手・を取る(単)](一人)を招待する、 誘う。 {E: to invite…} (出典:田村、方言:沙流)
aske uyna
アㇱケ ウイナ 【連他動】[複](単は aske uk アㇱケ ウㇰ)[手・を取る(複)](二人以上)を招待する。 kamuy opitta han cikiki/aske c=uyna han cikiki カムイ オピッタ ハン チキキ/アㇱケ チュイナ ハン チキキ 神である私は神々をみんな招待した(han cikiki ハン チキキ は折り返し)。(HC神謡) {E: to invite…(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asmokor
アㇱモコㇿ 【自動】[as-mokor 立つ・眠る] 立ったまま眠る。 asmokor kor kemaha rewkosanpa アㇱモコㇿ コㇿ ケマハ レウコサンパ 立ったまま眠ると足がカクンと曲がる。(S) ☆参考 ámokor アモコㇿ 座ったまま眠る。 ☞mokor モコㇿ {E: to sleep in a standing position.} (出典:田村、方言:沙流)
aspa
アㇱパ 【自動】耳が聞こえない、 聾者である。 {E: to be deaf, a deaf person.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aste 1
アㇱテ 【他動】[単](複は roskire ロㇱキレ)[as-te 立つ・させる] 立たせる、 立ちどまらせる、 止める。 suy par ta i=aste wa スイ パッ タ イアㇱテ ワ (彼は)穴の口に(=穴のふちに)私を立たせて。(W民話) {E: to let, make stand, stand still.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aste 2
アㇱテ 【他動】[as-te 立つ・させる](声を、 音を)立てる。 iteki e=hawe aste イテキ エハウェ アㇱテ 声を立てないようにしなさい。(W独話) {E: to make a sound. (voice, noise).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asunankarun
アスナンカルン 【他動】…をだいて寝る(男女間)。 katkemat kamuy ukuran ne, a=akíhi asunankarun カッケマッ カムイ ウクラン ネ、 アアキヒ アスナンカルン お嬢様をゆうべに私の弟がだいて寝ました。(NK民話) ☆参考 親が子をだいて寝るなど一般的にだいて寝ることは tumam トゥマㇺ 。 {E: to rock, cradle…to sleep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asurani
アスラニ 【自動】[asur-ani うわさ・(一つ)を持って行く]緊急事態を知らせる(今夜霜がおりそうだとか、 火事だとか人が死にそうだなど)。 {E: to warn; alert.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asuranpa
アスランパ 【自動】[複](単は asurani アスラニ)[asur-anpa うわさ・(二つ以上)を持って行く)] 緊急事態を知らせる、 警報する。 sír-uhúy kor eun ikaopas utar ne ya káne kikkikpa humi he ne ya ahawkorep hawkorepa hawe ne ya mokor=an ka eaykap no asuranpa kor payoka hawe as シルフイ コㇿ エウン イカオパㇱ ウタン ネ ヤ カネ キッキㇰパ フミ ヘ ネ ヤ アハウコレㇷ゚ ハウコレパ ハウェ ネ ヤ モコラン カ エアイカㇷ゚ ノ アスランパ コㇿ パヨカ ハウェ アㇱ 山野の火事になると、 そこにかけつける人々やら半鐘を打ち鳴らす音やら有線放送で放送する声やら眠れないほど危急を知らせてまわる音がする。(S) {E: to warn; alert (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
asureaspa
アスレアㇱパ 【自動】[asur-e-aspa うわさ・について・耳が聞こえない] うわさを知らない。 {E: to not know of a rumour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
asuru(hu)
アスル(フ) 【名】[所](概は asur アスㇽ)[asur-u うわさ・(所属語尾)] …のうわさ、 評判。 asuru as アスル アㇱ …のうわさが立つ、 うわさがある、 評判がある。…asuru as hi eysoytak アスル アㇱ ヒ エイソイタㇰ 情報があることについて話している。 asuru as pe a=ne ruwe ne アスル アㇱ ペ アネ ルウェ ネ 私は評判の高い者である。(HK民話) wakka mespa asuru ワッカ メㇱパ アスル 大水に流されたといううわさ。(W会話) asuru nu アスル ヌ …のうわさを聞く。 asuru easpa アスル エアㇱパ …のうわさが聞こえない=うわさを知らない。(NK民話) {E: to be rumoured; have a reputation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
at 1
アッ 【自動】掛かっている、 (いかり(錨)の綱に船が)つながっている。 {E: to be hooked; caught; linked.} (出典:田村、方言:沙流)
at 2
アッ 【自動】①(虫や魚などが)たくさんいる/出る。 ukuran etutanne at wa ku=mokor ka koyaykus ウクラン エトゥタンネ アッ ワ クモコㇿ カ コヤイクㇱ ゆうべ蚊が多くて私は眠れなかった。(W) ②(煙や湯気が)立つ、 (光が)光る、 (においが)する。 supuya at スプヤ アッ 煙が出る。 nipeki at ニペキ アッ 光る。 húra at フラ アッ においがする。 {E: ①for there to be a lot of …(such as insects, fish, etc.). ②(for smoke, steam) to rise; (for a light) to shine; to smell.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
atarimaekore
アタリマエコレ 【他動】[atarimae-kore 割り当て・与える] …に取り分を与える、 …に仕事を割り当てる、 …にこれだけは彼の仕事だというだけの仕事をあてがう。 a=atárimaekore wa a=kire アアタリマエコレ ワ アキレ 仕事の割り当てを与えてやらせる。(W) {E: to divide, portion out.…} (出典:田村、方言:沙流)
ataykor
アタイコㇿ 【自動】[atay-kor 値段・持つ](値段が)高い。 ha! ataykor hawe! ハー! アタイコㇿ ハウェ! まあ高いねえ! (S) {E: to be expensive (in price).} (出典:田村、方言:沙流)
ataysak
アタイサㇰ 【自動】[atay-sak 値・がない] 値打ちがない、 何の役にも立たない。 ataysak pe! wenipokas pe! アタイサㇰ ペ! ウェニポカㇱ ペ! 能なし、 みったくなし! (悪口、「みったくない」とはみにくいこと)。(S) {E: to be worthless; useless.} (出典:田村、方言:沙流)
atkep
アッケㇷ゚ 【自動】[at-kep オヒョウニレの皮・(樹皮)をむく] オヒョウニレの皮をむく。(S) ☆参考 オヒョウニレは atni アッニ〔知分類 p.166〕 {E: to peel, strip the bark of a kind of elm tree.} (出典:田村、方言:沙流)
atkoype
アッコイペ 【自動(?)】[at-ko-ipe 紐/糸・と共に・魚漁をする](?) [他方言] 沖の漁をする。 ☆参考 沙流では haynaari ハイナアリ《延縄(はえなわ)をしかける、 糸から針をつけて置いて歩く》と言う。(S) {E: to fish offshore.} (出典:田村、方言:沙流)
attaktakse
アッタㇰタㇰセ 【自動】[ar-taktakse 全く・塊状(球状)である] まん丸(球)である(=ar-taktakse アㇻタㇰタㇰセ)。 {E: to be round; spheril.} (出典:田村、方言:沙流)
attekani
アッテカニ 【他動】[ar-tek-ani 片方の・手・…を持つ] …を片手で持つ/持ち運ぶ。 {E: to hold something in one hand.} (出典:田村、方言:沙流)
atu 1
アトゥ 【自動】吐く(胃袋の中のものを吐く)(「へどかやす」)。 iyoski wa atu okake icakkere イヨㇱキ ワ アトゥ オカケ イチャッケレ (彼が)酔って吐いたあとが汚い。(W) ipe ewen wa atu kor an イペ エウェン マ アトゥ コㇿ アン (彼は)食べ物にあたって吐いている。(W) ☆参考 他動詞は eatu エアトゥ…を吐く。 ☆参考 動物が吐くことは akur アクㇽ。 ☆参考 口の中のものをペッと吐き出すことは ewar エワㇻ。 {E: to vomit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
atu(hu) 2
アトゥ(フ) 【名】[所](概は at アッ)(…の)ひも(つけてあるひも)。 ponno en=tere, atuhu ku=kar kusu ne na ポンノ エンテレ、 アトゥフ クカㇻ クス ネ ナ ちょっと待って、 鼻緒(はなお)をすげるから。(S) ku=kor toke atuhu soske kor an クコッ トケ アトゥフ ソㇱケ コラン 私の時計のバンド(この場合、 皮製の)がはがれてきている。(W) {E: a string, a cord of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
atuinne
アトゥインネ 【名】[atu-inne そのひも・多い][動物] タコ。 {E: an octopus.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
atusa
アトゥサ 【自動】はだか(裸)である、 (けものの場合)毛がない。 {E: to be naked.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
atusare
アトゥサレ 【他動】[自動使役][atusa-re はだかになる・させる] はだかにする。 ☞atusa アトゥサ {E: to make naked.} (出典:田村、方言:沙流)
atusi
アトゥシ 【他動】[at-usi ひも・を…につける](人)に縄をかける。 {E: to tie (up) someone with rope.} (出典:田村、方言:沙流)
atuykom
アトゥイコㇺ §471 シャコ (1) atuy-kom (a-tuy-kom)「アトゥイコㇺ」 ⦅B⦆mantis-shrimp, A kind of Stomatopoda, Squilla affinis BERTHOLD. (出典:知里動物編、方言:)
aw 2
アウ 【名】隣、 南隣り。 aw ta アウ タ 隣りに、 隣りの、 南隣りの。 aw un utar アウン ウタㇻ 隣りの人々。 {E: next (to).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
awa
アワ 【接】[a-wa …した・…して] …して、 …したが(「…したけ」)(一つのことを述べ終わり、 それを前置きとしてこれから話が展開することを示す。 ややフォーマルな表現で、 きちんとした会話や伝説、 昔話、 叙事詩などで使われる) 。 hetopo horka siknu awa asirikinne montumu kasi mosma kur kem a=o wa ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ アワ アシリキンネ モントゥム カシ モㇱマ クㇽ ケㇺ アオ ワ またふたたび息を吹き返したが、 新たに他の人の血を輸血されて…。(W会話) ☆参考 hike ヒケ …したが(軽い前置き)。 ☞hike ヒケ ③。 korka コㇿカ けれども(逆説)。 akus(u) アクㇱ/アクス …すると。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
awosma
アウオㇱマ 【自動】[aw-osma 家の中・に突進する] 家の中へとびこむ/かけこむ/サッと入ってしまう。 {E: to run, rush into a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
awun-mimtar
アウンミㇺタㇻ 【名】[aw-un-mimtar 家の中・の・庭]土間(sem セㇺ から入ってすぐの、 いろりより西の、 rútomunki ルトムンキ《土間敷き》のある所)。(S) ☆対語 soyun-mimtar ソユンミㇺタㇻ 外庭、 ごみすてば。(S) (出典:田村、方言:沙流)
ay-eekimne
アイエエキㇺネ 【自動】[ay-e-ekimne 矢・で・山へ行く] 弓矢の猟をしに山へ行く。 {E: to go hunting in the mountains with a bow and arrow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayamattaro
アヤマッタロ 【自動】[日本語の「あやまる」をアイヌ語の動詞として使う形] 謝る。 ☆参考 アイヌ語では yayapapu ヤヤパプ。 {E: to apologize.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayay(-i)
アヤイ §004.あかご;あかんぼ(35)ayay(-i)〔á-jaǐ あヤイ〕⦅レブン、ウス、ムロラン、ホロべツ、アズマ、ハルトリ⦆赤ん坊。[onomatopoea(擬音語);
ayeroski
アイェロㇱキ 【他動】[ay-e-roski 矢・で(?)/そこに(?)・…を立てる[複]] …に矢をさす。 {E: to pierce…with an arrow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayeroskipa
アイェロㇱキパ 【他動】[ayeroski-pa …に矢をさす・[複]](二人以上が)…に矢をさす。 {E: to pierce… with an arrow (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aykap
アイカㇷ゚ 【自動】裁縫が下手だ。 aykap ruwe an! アイカㇷ゚ ルウェ アン! (この人は)着物縫うのが下手だなあ! (S) ☆対語 askay アㇱカイ。 ☆参考 eaykap エアイカㇷ゚ [他動]…(するの)がへただ、 できない。 {E: to be poor, bad at needlework.} (出典:田村、方言:沙流)
aykocararke
アイコチャラㇻケ 【自動】[ay-ko-cararke とげ・が・いっぱい出ている] とげだらけだ。 aykocararke kina réhe ikaray ne アイコチャラㇻケ キナ レヘ イカライ ネ とげだらけの草の名前は「イラグサ」(イラクサ)だ。(S) {E: to be thorny.} (出典:田村、方言:沙流)
aykonukar
アイコヌカㇻ 【他動】[ay-ko-nukar 矢・に合わせて・見る] 矢で…をねらう。 ram cikuni/hapkitayke/ri cikuni/suptom orke/a=aykonukar ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/アアイコヌカㇻ [雅]低い木ならば梢のてっぺん、 高い木ならば幹の中程くらいのところに私は矢を置いて(その鹿を)ねらって。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayne
アイネ 【接】[a-hine …した(完了)・…して]…したあげく、 長い間 … してから、 さんざん…してとうとう。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 土地も皆売ってそれでばくちをし、 酒を飲み、 とうとう今は丸はだかだ。(S) iki ayne イキ アイネ いろいろ苦労(努力)してやっと。 kú=iki ayne ku=kira wa k=ek クイキ アイネ クキラ ワ ケㇰ やっとのことで逃げて来た。(S) kar ayne カㇻ アイネ いろいろ(苦労)努力してようやく。 tokkuri toytoy emastek wa an, wa kusu ku=kar ayne ku=huraye ruwe un トックリ トイトイ エマㇱテㇰ ワ アン、 ワ クス クカㇻ アイネ クフライェ ルウェ ウン 瓶に土がいっぱい入っていた、 だから苦労してようやく洗ったのよ。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynu
アイヌ 【名】①人間(神や動物などに対して)。 aynu kotan アイヌ コタン 人間の集落、 アイヌの村。 aynu mosir アイヌ モシㇼ 人間界(神の国に対する)。 ②男(menoko メノコ《女》に対して)。 ③アイヌ(民族名、 sísam シサㇺ《和人》など に対して)。 aynu itak アイヌ イタㇰ アイヌ語。 aynu mosir アイヌ モシㇼ アイヌの国/地 (多く、 北海道を指す)。 aynu cip アイヌ チㇷ゚( 直訳すると)アイヌの舟=丸木舟。 ④(kor コㇿ《…の》のあとに置かれて)おとうさん、 おとうちゃん。 e=kor aynu uymam wa/uymam-repunka エコㇿ アイヌ ウイマㇺ ワ/ウイマㇺレプンカ あなたのとうさんは交易に行って/交易をしに海を越えて行った。(S子守歌) a=kor totto/henoo uwan/pepa=kor aynu/wakka i=kure アコッ トット/ヘノオ ウワオ/ペパコㇿ アイヌ ワッカ イクレ おかあちゃん、 おとうちゃん、 水をください。(W神謡K) ☆参考 用例の子守歌の歌い手のサダモさんは、 父親のことを言うのに、 ふだんは iyapo イヤポ を使い、 「あなたのおとうさん」は e=kor iyapo エコㇿ イヤポ と言う。 神謡の歌い手ワテケさんは、 ふだんは míci ミチ を使い、 「私のおとうさん」は ku=mici クミチ と言う。 {E: ①a human-being. ②a man. ③an Ainu. ④a father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynukar
アイヌカㇻ 【自動】[aynu-kar 人間・をつくる](創造神が)人間をつくる(=aynu kar アイヌ カㇻ)。 {E: (for a creator god) to create a human being.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynukor
アイヌコㇿ 【他動】[aynu-kor (立派な)人間/男・を持つ] …を尊敬/尊重する、 …に敬い従う(「まてえにする」)。 {E: to show respect to someone} (出典:田村、方言:沙流)
aynukoyki
アイヌコイキ 【自動】[aynu-koyki 人間・を襲う] 人間を襲う、 人に悪事をする。 {E: to attack, assault someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aynutura
アイヌトゥラ 【自動】[aynu-tura 人間・と連れ立つ] 人と連れだつ。 {E: to go together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ayosma
アヨㇱマ 【他動】[ay-osma 矢・そこに突進する] 矢が当たる。 {E: for an arrow to hit.} (出典:田村、方言:沙流)
aysuye
アイスイェ 【自動】[ay-suye 矢(?)・を振る](?) 居眠りする。 k=aysuye kor k=an カイスイェ コㇿ カン 私は居眠りしている。(W) ☆参考 mokor モコㇿ 眠る。 ámokor アモコㇿ 座ったまま眠る。 mokonrusuy モコンルスイ 眠い。 yaynurap ヤイヌラㇷ゚ うとうとする。 nuukaomare ヌウカオマレ 半分眠っている。 〔知分類 p.291 [< yay(自分を)+suye(ゆすぶる)]〕 {E: to doze; take a nap.} (出典:田村、方言:沙流)
cáca 1
チャチャ 【他動】[ca-ca …を切り取る・(重複)](のこぎりで)引き切る。 {E: to cut…with a saw.} (出典:田村、方言:沙流)
cak
チャㇰ 【自動】[擬音/擬態の語根](アマッポ(仕掛弓)等が)はじける、 (口からつばが)パッととぶ。 {E: to burst open, out.} (出典:田村、方言:沙流)
caka
チャカ 【他動】[cak-a (開放を表す語根)・(他動詞形成)]…を開ける。 apa caka アパ チャカ 戸を開ける(「鵡川で言う、 上から後ろへとばすこと、 沙流では言わない」)。(S) ☆参考 鵡川の言葉。 沙流では maka マカ と言う。(S) {E: to open…} (出典:田村、方言:沙流)
cakka
チャッカ 【他動】[cak-ka はじける・(他動詞化)] …をはじけさす。 {E: to open…} (出典:田村、方言:沙流)
cakkeeo
チャッケエオ 【自動(?)】[cakke-e-o きたないとしてきらう・そこに・入れる](?) 何でもきたながる。 {E: to feel that everything is dirty, filthy.} (出典:田村、方言:沙流)
canan
チャナン 【自動】平凡である、 粗末である。 {E: to be common; ordinary; poor; plain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cápe
チャペ 【名】[動物] ネコ。 cápe haw チャペ ハウ ネコのなき声。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! ネコの声をするなよ。(S民話) cápe ra péka ekesinne sowsut péka sinot kor an kor apto ruy oasi チャペ ラ ペカ エケシンネ ソウスッ ペカ シノッ コラン コㇿ アㇷ゚ト ルイ オアシ ネコがゆかの上であちこち隅っこのほうへ行ってじゃれているときはまもなく雨がひどくなる。(S)〔知分類 p.136〕 {E: a cat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
caranke
チャランケ 【自動】[< ca-ranke 口・を下ろす](?) 談判する。 ☆参考 争いごとや文句がある場合に、 自己の主張を言葉で雄弁に論じて相手を説得しまたは言いくるめて解決するやり方で、 いわば今日の裁判での弁論に相当する。 {E: to argue, debate (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
carankepa
チャランケパ 【自動】[複](caranke チャランケ は単複の区別なし)(二人以上が皆で) 談判する。 {E: to negotiate (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cararke
チャラㇻケ 【自動】[car-ar-ke (擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)](とげが)いっぱい出ている。 ayehe cararke アイェヘ チャラㇻケ [植物] とげがいっぱい出ている(=aykocararke アイコチャラㇻケ)。 ☞cayayke チャヤイケ (S) {E: to be thorny; have many thorns.} (出典:田村、方言:沙流)
cárase
チャラセ 【自動】[cara-se (擬態の語根)・…という] すべる、 すべりおりる(平らな所でも)。 cárase kor payoka チャラセ コㇿ パヨカ (子どもたちでも)すべって遊ぶ。(S) cárase nay チャラセ ナイ ザーッとすべりおりる沢。(S) ☆参考 carse チャㇻセ スピードを上げてすべり下りる。 {E: to slip, slide (down).} (出典:田村、方言:沙流)
cari 1
チャリ 【他動】[単](複は carpa チャㇻパ)…を散らす。 {E: to scatter, disperse…} (出典:田村、方言:沙流)
carpa
チャㇻパ 【他動】[複](単は cari チャリ) (たくさんのもの)を散らす/ばらまく。 ☆参考 icarpa イチャㇻパ ものまきする=先祖等の供養に食物やたばこなどをまく(供える)。 {E: to scatter, disperse (a lot of something).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cásikor
チャシコㇿ 【自動】[casi-kor 家を・持つ](神などが) 家を持つ/住まいをかまえる。 {E: to have, own a house; set-up house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
casnatara
チャㇱナタラ 【自動】[cas-natara (さっぱりした状態を表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]さっぱり(「あっさり」)している、 余計なものがない。 itak haw konna casnatara イタㇰ ハウ コンナ チャㇱナタラ 言うことが「あっさり」している、 余計な言葉がまじっていない。 ☞sir-casnatara シッチャㇱナタラ {E: to be simple; plain; neat.} (出典:田村、方言:沙流)
casnure
チャㇱヌレ 【他動】[casnu-re さっぱりする・させる] さっぱりさせる、 片づけてきれいに掃除する。 sir-casnure シッチャㇱヌレ あたりをさっぱりと片づけて掃除する。 {E: to clean (up)…; make…neat, tidy} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
catay
チャタイ §426 マムシ  蛇神(6) catay (čá-tay)「ちャタイ」[<蛇体] ⦅幌別⦆湿地に住む魔神[=nitatorumpe](アイヌ神謡集, p. 64) (出典:知里動物編、方言:)
catcarpa
チャッチャㇻパ 【他動】[複](単は catcari チャッチャリ)(たくさんのものを)まき散らす、 散らかす。 {E: to scatter, disperse…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cawnaraye
チャウナライェ 【他動】[中相] [c(i)-aw-na-raye された・家の中・の方へ・行かせる/来させる] 家の中に入ってくる。 {E: to come into the inside of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cawre
チャウレ 【自動】①実が入る(草の実、 ヒエ、 小豆等)、 はじけるほどに実が入る。 cawre wa tane cak anki an チャウレ ワ タネ チャㇰ アンキ アン 実が入ってもうはじけそうだ。(S) ②(編む草(ki キ)が)かたい (注 [対] riten リテン 柔らかい)。 {E: ①to ripen. ②for grasses, reeds used for weaving to be hard, stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
cayayke
チャヤイケ 【自動】[cay-ay-ke(擬態の語根)・(重複)・という状態になる(自動詞形成)](とげが)出ている。 ayehe cayayke アイェヘ チャヤイケ とげが出ている。 ☞cararke チャラㇻケ {E: to be thorny; have thorns.} (出典:田村、方言:沙流)
caynatara
チャイナタラ 【自動】[cay-natara (擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞) …している]ジロジロにらみつけている。 i=nukar sirko caynatara イヌカㇻ シㇼコ チャイナタラ 私をジローッとにらみつけている。 inkar ru ko caynatara インカン ル コ チャイナタラ 恐ろしい目でギョロッとにらんでいる。 {E: to stare, glare at.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
céanere
チェアネレ 【他動】[自動使役][中相] [c(i)-e-ane-re …される・その頭(先)が・細くとがる・させる] 細くとがっている。 notkiri céanere ノッキリ チェアネレ 顎先(あごさき)が細い。 {E: to sharpen thin, to a point.} (出典:田村、方言:沙流)
céarayta
チェアライタ 【他動】[中相][c(i)-e-ar-hayta (された)・で・全く・足りない](?) (次の慣用表現で)(ひげが)はえそろっていない、 少しはえかかっている。 rekkurpo ka céarayta レックㇽポ カ チェアライタ ひげが少しはえかかっている(男のまだ年若い様子)。(NK民話) ☆参考 話者によって carearayta チャレアライタ (KM)、 carehayta チャレハイタ (KSg)、 と言ってる。 なお『金田一京助選集Ⅱ』に rek-kurumama chie-ara-haita《ひげの黒ばみまだ全からず》とある。 ☞『音声資料6』 p.38 の脚注2 {E: to have, grow a thin, patchy beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
céomare
チェオマレ 【複他動】[他動使役][中相] [c(i)-e-oma-re される・その頭(先)が・そこに入る・させる](次の慣用句の中で)otusasuysir (oresasuysir) céomare オトゥサスイシㇼ (オレサスイシㇼ) チェオマレ 何代にも続いている。 tanesasuysir céomare タネサスイシㇼ チェオマレ 昔から今にいたるまでずっと続いている。 {E: to continue something down over the years, generations.} (出典:田村、方言:沙流)
céosmare
チェオㇱマレ 【複他動】[他動使役][中相] [c(i)-e-osma-re される・その頭が・そこに突入する・させる](次の表現で)…に突入する、 (それ)が起こる。 weysakayo céosmare ウェイサカヨ チェオㇱマレ 大げんかになった。(HC神謡) {E: to rush into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cep-mokrap
チェㇷ゚モㇰラㇷ゚ 【名】[cep-mokrap 魚・胸びれ][動物]魚の胸びれ。 ☞mokrap モㇰラㇷ゚ {E: the pectoral fin of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
cep-notpok
チェㇷ゚ノッポㇰ 【名】[cep-notpok 魚・あごの下][動物]魚のあごから腹に続く柔らかい部分。 ☞notpok ノッポㇰ {E: the soft area of a fish from the jaw through to the belly.} (出典:田村、方言:沙流)
cepkoyki
チェㇷ゚コイキ 【自動】[cep-koyki 魚・をとる] 魚とりする、 漁労する(=cep koyki チェㇷ゚ コイキ)。 ku=cepkoyki クチェㇷ゚コイキ《私は魚とりする》とも、 cep ku=koyki チェㇷ゚ クコイキ《私は魚をとる》とも言う。 cep チェㇷ゚ に修飾語がつくときは poro cep ku=koyki ポロ チェㇷ゚ クコイキ《私は大きな魚(鮭)をとった》のように、 cep チェㇷ゚ と koyki コイキ を離して言う。 {E: to fish; catch fish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cepnukoan
チェㇷ゚ヌコアン 【自動】[cep-nukoan 魚・…がたくさんとれる]魚をたくさんとる、 魚がたくさんとれる(=cep nu koan チェㇷ゚ ヌ コアン)。 ☞nukoan ヌコアン {E: to catch a lot of fish.} (出典:田村、方言:沙流)
ceppokoyki
チェッポコイキ 【自動】[ceppo-koyki 小魚・をとる] 小魚をとる(=ceppo koyki チェッポ コイキ)。 {E: to catch small fish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ceprak
チェㇷ゚ラㇰ 【自動】[cep rak 魚・のような味がする](食べ物の味が)魚くさい、 魚の味がついている(=cep rak チェㇷ゚ ラㇰ)。 ☞rak ラㇰ {E: to smell of fish, fishy.} (出典:田村、方言:沙流)
césinriserise
チェシンリセリセ 【他動】[中相](?) [c(i)-e-sir-rise-rise される・…に関して・地・をむしる・(重複)](?) 一生懸命草をむしる。 ramuhokasusu wa cisoyekatta wa césinriserise ラムホカスス ワ チソイェカッタ ワ チェシンリセリセ (この忙がしいのにそんなにゆっくりお茶飲んで、 と気をもんで「きもやけて」)外へパッととび出して一生懸命草をむしっている。(S) {E: to pluck, weed… with all one's might.} (出典:田村、方言:沙流)
cétaye
チェタイェ 【他動】[中相][c(i)-etaye される・引く] 引かれる。 {E: to be pulled, drawn by….} (出典:田村、方言:沙流)
cétuypirup
チェトゥイピルㇷ゚ 【名】[c(i)-e-tuy-piru-p される・その頭が・切れている・拭く・もの](tuy トゥイ は < toy トイ か?)ぞうきん。 ☆参考 類義語 urepirup ウレピルㇷ゚ 足ふき。 itapirup イタピルㇷ゚ 床(ゆか)ふき。 {E: a cloth, a duster.} (出典:田村、方言:沙流)
cewsamkur-unuunu
チェウサㇺクㇽウヌウヌ 【他動】[他動][中相][c(i)-e-u-sam-kur unu-unu された・で・互い・のそば・影・つける・(重複)][雅](目が星のように) キラキラ輝いてそこらじゅうを見渡している。 einkarpe pon nociw ne cewsamkur-unuunu エインカㇻペ ポン ノチウ ネ チェウサㇺクㇽウヌウヌ [雅]目が小さい星のようにキラキラ輝いてそこらじゅうを見渡している(鋭い眼光の描写)。(S民話) {E: to shine brightly; sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ceykip
チェイキㇷ゚ 【名】[c(i)-e-iki-p 我々が/される・それで・ものごとを行う・もの] ものをつくるのに用いる道具(刃物や槌)。 ceykip isam no mak nepki=an pe an? mak cisekar=an pe an? チェイキㇷ゚ イサㇺ ノ マㇰ ネㇷ゚キアン ペ アン? マㇰ チセカラン ペ アン? 道具がなくてどうやって仕事をするの、 どうやって家をつくるの(道具がなければ仕事ができない)。(S) {E: a tool, tools; a utensil, utensils.} (出典:田村、方言:沙流)
ceywanke
チェイワンケ 【他動】[中相][c(i)-eywanke 我々が/…される・使う] 使われる。 ceywanke kur チェイワンケ クㇽ 雇人。 ☞cútek チュテㇰ、 ussiw ウㇱシウ {E: to be used by, for…} (出典:田村、方言:沙流)
ceywankep
チェイワンケㇷ゚ 【名】[c(i)-eywanke-p 我々が/…される・使う・もの] 道具、 使うもの。 ☞aeywankep アエイワンケㇷ゚ {E: a tool; tools; a utensil; utensils.} (出典:田村、方言:沙流)
ci 1
チ 自動】①(食べ物が)焼け(てい)る、 煮える(生ではなく、 食べられる状態になることを言う。 hu フ の対)。 ci ceppo チ チェッポ 焼けた魚。 ②(が)やけどになる。 ku=teke ci noyne arka humi as クテケ チ ノイネ アㇻカ フミ アㇱ 私の手やけどしたらしく痛いようだ。(S) ③(実が)熟する。 ④(植物が)枯れる。 {E: ①to be cooked (roasted, boiled etc.). ②to get burnt, scalded. ③to ripen. ④for grass etc. to wither.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ci- 4
チ 【接頭】[中相形形成] ①[中相](他動詞に接頭して中相の表現となる。 日本語に訳すと三人称を主語とする自動詞にまたは受け身に訳せる。)…される、 された。 cari チャリ 散らす;cicari チチャリ 散らされた、 散らばった。 kemihi cicari uskehe ケミヒ チチャリ ウㇱケヘ その血が散らばった所。(S会話) ②[使役中相](自動詞または他動詞に使役語尾または他動詞化語尾がつくと同時にこの ci- チ が接頭して、 美文的なニュアンスを伴った別の表現になる。) hopuni ホプニ 起き上がる、 飛ぶ;cihopunire チホプニレ [ci-hopuni-re された(中相)・起こる・させる(使役)] 起こった、 勃発した。 kamuy tumi ne ya tono tumi ne ya cihopunire カムイ トゥミ ネ ヤ トノ トゥミ ネヤ チホプニレ 神戦だか聖戦だかが起こった。(W会話) ③[中相動名詞](人に対する行為を表す他動詞に接頭し、 後に ekarkar エカㇻカㇻ《する》の人称形が置かれて、 韻文調・美文調の表現になる。)horkarutu ホㇿカルトゥ 後ろへ押しもどす;cihorkarutu チホㇿカルトゥ 後ろへ押しもどされること。 iteki eytasa cihorkarutu a=eci=ekárkar kunine イテキ エイタサ チホㇿカルトゥ アエチエカㇻカㇻ クニネ あなたたちはあまり後ろへ押しもどされる(差別されて後へ押されて理屈をとられる)ことのないように。(S言い伝え)☆参考 ②③は叙事詩の中、 ことにユーカラ(英雄叙事詩)の中で多く使われる。 そういった叙事詩の表現を日常語の中で使うと、 美文調・古風・荘重・重大といったようなニュアンスを伴う。 ①②③とも、 人称形ではないのに、 人称形と同じように、 接頭辞はほとんどつかず、 人称接辞がついて人称形になったりすることもない。 「分詞」と呼ぶのはそのためである。 ☆参考 日常語では、 人称接辞とは違って、 ほとんど決まった語、 決まった言い回しに現れる。 化石化した語も多い。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ci= 5
チ 【人接】[対立的一人称複数主格他動詞型] ①相手を含まない私たちが/の。 tane ci=ye kusu ne タネ チイェ クス ネ 今私たち(私と彼)は言います。 tun ren ci=ne híne トゥン レン チネ ヒネ 私たち二、 三人で。 ci=kotanu チコタヌ 私たちの村。 ②(神謡の中で、 神の自称)神である私が/の。 sakehe ci=kar サケヘ チカㇻ 私はそれで酒をつくった。(HC神謡) ③(民話の中の常套句で主人公の自称)私が/の。 hoski tas ci=nu rok pe! ホㇱキ タㇱ チヌ ロㇰ ペ! おれが先に聞いたんだ(川上男と川下男の民話で川上男が言う)。(W民話) ☆参考 母音で始まる語幹につくときは c= チ ☆参考 他動詞・デアル動詞 ne ネ・名詞などに接頭する。 自動詞にはこれがつかず、 =as アㇱ が接尾する。 {E: ①first person plural exclusive (personal affix). ②reference to self for a god. ③reference to self for a hero in a folktale.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cicar
チチャㇻ 【位名】(湖の)出口に近い所。 cicar ト チチャㇻ 湖の岸で、 出口(to kutcar ト クッチャㇻ)と横(to teksam ト テㇰサㇺ)との中間で出口に近い所。 (出典:田村、方言:沙流)
cicari
チチャリ 【他動】[中相][ci-cari された・散らす] 散らばる、 散らばっている。 cisekitay cicari wa an チセキタイ チチャリ ワ アン 屋根が(風に吹き飛ばされ)散らかっている。(W) kemihi cicari uskehe ケミヒ チチャリ ウㇱケヘ 血が散らばった所。 ☞cari チャリ {E: to be scattered, splattered with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cieomare
チエオマレ 【他動】[中相][ci-e-omare される・そこに・入れる](直訳すると)…に入れられている。(次の慣用表現で) nonsukus cieomare トノンスクㇱ チエオマレ [雅]真昼の光に照らされている。 cási upsor/nonsukus/cieomare/semkoraci チャシ ウㇷ゚ソㇿ/トノンスクㇱ/チエオマレ/セㇺコラチ [雅]城の中はまるで昼の光に照らされているかのように。(Sユーカラ) ☆参考 歌うときの形。 話すときは céomare チェオマレ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciesoypakar
チエソイパカㇻ 【他動】[中相][ci-e-soypa-kar される・その頭・えぐる・させる][雅](天に)とどくばかりにそびえる。 kanto kotor ciesoypakar カント コトㇿ チエソイパカㇻ (山が)天にとどくばかりに高くそびえている。(W神謡) ☆参考 歌うときの形。 ☞cékantoorsoye チェカントオㇿソイェ (出典:田村、方言:沙流)
cihecirore
チヘチロレ 【他動】[自動使役][中相][ci-hecir-o-re される・踊り/遊び・をする・させる]おどけて踊ったり跳ねたりする。 suy etoy kur cihecirore siri スイ エトイ クㇽ チヘチロレ シリ またはげた人おどけている。 「踊ったり跳ねたりおもしろくとんで歩く、 人を笑わすように。」 (S) ☆参考 hecir ヘチㇼ は沙流では使わないが、 八雲に heciri ヘチリ《輪になって踊る》、 樺太に hecire ヘチレ《遊ぶ》がある。(方言辞典) (出典:田村、方言:沙流)
cihopunire
チホプニレ 【他動】[自動使役][中相][ci-hopuni-re される・起きる・させる] ①起こる、 勃発する。 kamuy tumi ne ya tono tumi ne ya cihopunire カムイ トゥミ ネ ヤ トノ トゥミ ネ ヤ チホプニレ 神戦だか聖戦だかが勃発した。 ②☞enankurkasi cinopunire エナンクㇽカシ チホプニレ {E: to occur; happen; break out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cihunpa
チフンパ 【他動】[中相][ci-hunpa …された・きざむ[複]] きざんである。 cihunpa konpu チフンパ コンプ きざみ昆布=細くきざんで紙をまいて売っている昆布。 ☆参考 「otopkonpu オトㇷ゚コンプ の代わりに佃煮にしたり煮て食べたりする。」 (S) {E: to cut, chop…} (出典:田村、方言:沙流)
cik 1
チㇰ 【自動】[擬態の語根](しずくが)したたる。 etorihi cik na エトリヒ チㇰ ナ 鼻がたれるよ。(W) {E: to drop; drip.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikanpe
チカンペ 【名】[cikuni-kan-pe 木・の上にある・もの](?) 木の上にのっている雪。 cikanpe pirka ruwe! チカンペ ピㇼカ ルウェ! 木の上の雪きれいだなあ! (S) {E: the snow on the tops of trees.} (出典:田村、方言:沙流)
cikanpeus
チカンペウㇱ 【自動】[cikanpe-us 木の上の雪・…につく] 木の上から落ちてきた雪をかぶる。 ku=cikanpeus wa ku=merayke クチカンペウㇱ ワ クメライケ (私は)木の上から落ちてきた雪をかぶって寒い。(S) {E: to be covered with snow that has fallen from the tops of trees.} (出典:田村、方言:沙流)
cikapkoyki
チカㇷ゚コイキ 【自動】[cikap-koyki 鳥・をとる] 鳥を打つ、 鳥打ちをする。(=cikap koyki チカㇷ゚ コイキ) {E: to shoot a bird.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikari
チカリ 【間投】[< ci-kar-i された・つくる・もの](?) (食べ物が)もったいない。 aep cikari! アエㇷ゚ チカリ! 食べ物がもったいない! cep cikari! チェㇷ゚ チカリ! 魚もったいない! (S) {E: What a waste! (in regards to food).} (出典:田村、方言:沙流)
cikisokiso
チキソキソ 【他動】[中相][ci-kis-o-kiso される・(擬態の語根)・(他動詞形成)・(重複)] モソモソする(シラミがついて)、 ザワザワする(子どもたちが遊びでさわいで)。 ku=kio noyne ku=sapa cikisokiso クキオ ノイネ クサパ チキソキソ 私シラミがついたらしく頭がモソモソする。(Sユーカラ) {E: the sensation of having head lice; for children at play to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
cikka
チッカ 【他動】[cik-ka したたり落ちる・(他動詞化)] ポタンポタンと落とす(しずくのようなものを)。 {E: to drip…} (出典:田村、方言:沙流)
cikoseskekar
チコセㇱケカㇻ 【他動】[中相][ci-ko-seske-kar された・に・閉じる・つくる(させる)](家並が)びっしり続いている。 {E: to be tightly packed together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikuni
チクニ 【名】[ci-ku-ni された・(?)・木][植物] 木(立木でも木材でも)、 薪(=ni ニ)。 cikuni ani a=kar チクニ アニ アカㇻ 木でつくる。 sat cikuni サッ チクニ 乾いた木。 ruwe cikuni ルウェ チクニ 太い木。 ram cikuni/hapkitayke/ku=rakonoye/ri cikuni/suptomorke/ku=rakonoye ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/クラコノイェ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/クラコノイェ 低い木は梢のてっぺんを私は羽で巻きつけながら飛び高い木は幹の中ほどのところを私は羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC即興歌) {E: a tree; wood; firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cikusi
チクシ 【名】[ci-kus-i 我々が/される・…を通る・所] 通り道、 通る所。 rusittokkay=an no apkas=an kunine cikusi a=kar ruwe an ルシットッカイアン ノ アㇷ゚カㇱアン クニネ チクシ アカンルウェアン ジグザグに歩くように道をつくってあるのだ。(S) {E: a path; a passage.} (出典:田村、方言:沙流)
cikuy
チクイ 【他動】[中相][ci-kuy された・かみつぶす] かみつぶされた。 cikuy pas チクイ パㇱ かみつぶされた消し炭、 粉墨。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコㇿ アン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉墨をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。(KK民話) {E: to be crushed, broken into fine pieces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cimesu
チメス 【他動】[中相][ci-mesu …された・はがす/そぐ] 毛がなくツルツルだ(ツルッとはがしたように)。 oksutu cimesu オㇰストゥ チメス えりくびに毛がない(獣に関して)。 hokure arpa, okusu cimesu! ホクレ アㇻパ、 オクス チメス! 早く行け、 えり首のそがれたやつ(シラミをとってあげるとだまされてえり首をかじられたトドに向かってかじった男が言う)。(W民話) ☞mesu メス {E: to make something smooth and hairless.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cinaynaye
チナイナイェ 【他動】[中相][ci-nay-nay-e された・沢・(重複)・(他動詞形成)]メチャクチャである(整然とせず無秩序でクシャクシャなことを言う)。 cinaynaye hemanta, ataye ruyno eyyok kunak ye チナイナイェ ヘマンタ、 アタイェ ルイノ エイヨㇰ クナㇰ イェ こんなメチャクチャにつくってあるものを高く売ると言う。(S) {E: to be in a mess, disordered.} (出典:田村、方言:沙流)
cineopake
チネオパケ §107.陰部―男性の性器(12)陰茎体部 ci-ne-opake〔čí-ne-to-pa-ke ちネトパケ〕[ci(陰茎)+netopa-ke(体・部)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cininanina
チニナニナ 【他動】[中相] [ci-nina-nina された・…をすりつぶす・(重複)](跡が)ビッシリついている。 {E: to be tightly stuck together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cínine
チニネ 【自動】[ci-ni-ne 枯れた・木・になる](木や草や花が)枯れる。 cínine cikuni チニネ チクニ 枯れ木。 {E: (for trees, grasses, flowers etc.) to wither.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cinita
チニタ 【自動】うなされる。 ku=cinita wa yaani a=en=tustekka クチニタ ワ ヤアニ アエントゥㇱ テッカ うなされてもう少しで気が遠くなるところだった。(S) {E: to have a nightmare.} (出典:田村、方言:沙流)
cinkanroski
チンカンロㇱキ 【自動】[cin-kan-roski 足(上脚)・上に・…を立てる[複]] 寝ころがっていて両足を上に上げる。 {E: to lie down with both feet up.} (出典:田村、方言:沙流)
cinkorewe
チンコレウェ 【他動】[cin-ko-rewe 上脚・(そこ)に・…を曲げる]…に/で足(脚)を曲げる/曲げている。 apeetok/a=cinkorewe/omaninunpe/a=urékoyupu アペエトㇰ/アチンコレウェ/オマニヌンペ/アウレコユプ [雅]私は横座に足を曲げ炉ぶちを足でギューッとつかんで。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cíno
チノ 【自動】[ci-no 熟す・よく/充分に] よく熟す/熟した。 {E: to ripen.} (出典:田村、方言:沙流)
cinoye
チノイェ 【他動】[中相][ci-noye …された・ねじる]ねじれている。 cinoye kuwa チノイェ クワ ねじれ木の杖。 káne kuwa/cinoye kuwa/kuwa tuykasi/notomare カネ クワ/チノイェ クワ/クワ トゥイカシ/ノトマレ [雅](姉は)金(かね)のねじれ木の杖の上にあごをのせている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cinoypa
チノイパ 【他動】[中相][ci-noypa された・ひねる [複]] 困っている。 {E: to be troubled; in trouble.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cintarara
チンタララ 【自動】[cin-tarara 足・を上げている] 足を上へ上げている(立っていて片足を上げても寝ていて両足を上げても)。 {E: to have a leg (the legs) raised.} (出典:田村、方言:沙流)
cinteyaya
チンテヤヤ 【自動】[cin-teyaya 足・を広げている] 足を広げている。 cinteyaya wa an チンテヤヤ ワ アン 足を広げている。(S) ☆参考 teyaya テヤヤ は他に用例がない。 {E: to spread the legs.} (出典:田村、方言:沙流)
cinuwe
チヌウェ 【他動】[中相][ci-nuwe された・…を掃く] 掃いてある、 掃かれた…。 cinuwe upas チヌウェ ウパㇱ 掃いてある雪=雪を掃いて山にしてあるもの。 {E: for something, somewhere to be swept.} (出典:田村、方言:沙流)
ciorankekar
チオランケカㇻ 【他動】[中相][ci-o-ranke-kar される・(そこ)に・下ろす・させる][雅]…に降りる、 …に落ちる。 ranke mosir/mosirso kurka/ciorankekar ランケ モシㇼ/モシㇼソ クㇽカ/チオランケカㇻ [雅](彼は)下界の国の国土の上に下りてきます。(Sユーカラ) ranke núpe/numus apto ne/i=kurkasike/ciorankekar ランケ ヌペ/ヌムサㇷ゚ト ネ/イクㇽカシケ/チオランケカㇻ [雅](姉)の落とす涙が大粒の雨のように私の上に落ちてきた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cipattankenere
チパッタンケネレ 【他動】[自動使役][中相][ci-pattanke-ne-re される・(?)・になる・させる](煎っているものが)はじけてしまう。 {E: to burst open.} (出典:田村、方言:沙流)
cipattarka
チパッタㇻカ 【他動】[中相][ci-pattar-ka された・(擬音?)・(他動詞形成)]煎ってある、 煎られた…。 cipattarka mame チパッタㇻカ マメ 煎り豆。 {E: to cook, boil…} (出典:田村、方言:沙流)
cipekopicici
チペコピチチ 【他動】[中相][ci-pe-ko-picici される・しずく・と共に・落とす・(重複)] 体からしずくが落ちるくらいぬれる。 {E: for water to drip from the body.} (出典:田村、方言:沙流)
cipiratekka
チピラテッカ 【他動】[中相][ci-pira-tek-ka される・広げる・瞬間に・(他動詞化)] 一面に広がる。 {E: to spread out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cipiyepkor
チピイェㇷ゚コㇿ 【他動】[中相][ci-pi-ye-p-kor される・ヒソヒソ・言う・こと・を持つ](?) 悪口を言われる。 sekor cipiyepkor eci=kí na セコㇿ チピイェㇷ゚コㇿ エチキ ナ あなたたちは…というふうに悪口を言われるから。(HC民話) {E: to be spoken bad of by someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cipkoyki-réra
チㇷ゚コイキレラ 【名】[cip-koyki-réra 舟・を襲う・風] 舟がやられるしけ風(北風や東南風の強いもの)。 ☆参考 「これと波が突然来ると船がやられる、 沖でものすごくしける。」 (S) {E: storm winds which damages boats.} (出典:田村、方言:沙流)
cípo
チポ 【自動】[cip-o 船・に乗る/を漕ぐ] ①舟に乗る。 ②舟を漕ぐ。 {E: ①to board, get on a boat. ②to row a boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciponninap
チポンニナㇷ゚ 【名】[cipor-nina-p 鮭の筋子・をすりつぶす・もの] 鮭の筋子をつぶす道具。 「クワの木製・フラスコのような形、 つるつるしてきれい、 かわいーいかっこうしたもの、 筋子をつけておいたものを出してきてすりばちの中でつぶして食べる、 いもをつぶしてかけて食べればうまい。」 (S) ciponninap néno kane an チポンニナㇷ゚ ネノ カネ アン 筋子をつぶす道具によく似ている(丸くてかわいいことの形容、 りんごでも顔でも)。 ciponninap néno kane an, iiyomapka ruwe! チポンニナㇷ゚ ネノ カネ アン、 イイヨマㇷ゚カ ルウェ! 筋子をつぶす道具のようだ、 かわいいねえ。(S) {E: a tool used to squash, crush salmon roe.} (出典:田村、方言:沙流)
ciprepo
チㇷ゚レポ 【自動】[cip-rep-o 舟・沖・に出す] 沖の方へ舟を出す。 {E: to go out to sea in a boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cipta
チㇷ゚タ 【自動】[cip-ta 舟・を掘る] 舟をつくる。 {E: to make a boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciramantep
チラマンテㇷ゚ §277 くま (20) ciramantep (či-rá-man-tep)「チらマンテㇷ゚」[
ciranaranke
チラナランケ 【他動】[中相][ci-ra-na-ranke される・下・の方へ・下ろす][雅] 下りる。 nupuri tapka wa kamuy maw ne a p yupke mawe ciranaranke ヌプリ タㇷ゚カ ワ カムイ マウ ネ アㇷ゚ ユㇷ゚ケ マウェ チラナランケ 山の上から神風であったのか強い風が吹き下りて来た。(W民話) {E: to go down, descend…} (出典:田村、方言:沙流)
cirawokuta
チラウォクタ 【他動】[中相][ci-ra-w-o-kuta される・下・(挿入音)・に・全部こぼして(あけて)しまう]バラバラツと落ちる。 ponki ka o p cirawokuta ポンキ カ オㇷ゚ チラウォクタ (上から綱で下げられていた)カヤの簀(す、 「すだれ」)の物置き棚にのっていたものがバラバラッと下に落ちてしまった。(NK民話) ☆参考 w は a と o の二つの母音が続くのをきらって挿入された音。 {E: for something to drop, fall in pieces, e'where.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
círe
チレ 【他動】[ci-re 煮える/焼ける・させる] ①(食べ物を)ゆでる、 湯通しする。 iruka círe tek イルカ チレ テㇰ さっと湯通ししなさい。(S) ②…をやけどする、 やけどさせる、 (食べ物以外のもの)に焼け跡をつけてしまう。 ku=teke ku=cire クテケ クチレ 私は手をやけどした。(S) sések pe e=yanke yak ussi e=cire wa a=e=kóyki セセㇰ ペ エヤンケ ヤㇰ ウッシ エチレ ワ アエコイキ 熱いものをのせると漆を焼いて(お膳の塗りが白くなって)叱られるよ。(S) aoypep a=roski okake a=cire ruwe an アオイペㇷ゚ アロㇱキ オカケ アチレ ルウェ アン 食器を置いた跡が焼けた。 {E: ①to boil (food). ②to burn, scald…} (出典:田村、方言:沙流)
cirikekatta
チリケカッタ 【他動】[中相][ci-rik-ekatta される・上の方・へ行かせる](急に/パッと)家に上がる。 {E: to enter (go up into) a house.} (出典:田村、方言:沙流)
cirikipuni
チリキプニ 【他動】[中相][ci-riki-puni される・上へ・上げる][雅](風が)上へ上がる。 ru an toy ka wa/tapan kamuy maw/cirikipuni ル アン トイ カ ワ/タパン カムイ マウ/チリキプニ [雅]地面の上から神風が吹き上がってきた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cirir
チリㇼ 【自動】[cir-ir (擬音/擬態の語根)・(重複)小きざみに継続する](滴(しずく)が、 涙が、 よだれが)垂れている、 タラタラ/ポロポロ/チョロチョロしたたる/流れる。 núpehe cirir ヌペヘ チリㇼ 涙が流れる。 {E: to drip.} (出典:田村、方言:沙流)
cise
チセ 【名】①家。 cise as チセ アㇱ 家がある(建っている)。 toanta re cise as トアンタ レ チセ アㇱ あそこに三軒の家がある。 cise kar チセ カㇻ 家を建てる。 cise un utar チセ ウン ウタㇻ 家族。 cise-kor… チセコㇿ… ☞cisekor チセコㇿ。 cise soy チセ ソイ 家の外、 家のすぐそば、 門口。 cise uhuy チセ ウフイ 家が燃える、 火事である/になる。 horak cise ホラㇰ チセ 崩壊した家。 kuca cise クチャ チセ 狩小屋。 soya-cise ソヤ チセ ハチの巣。 toysoya cise トイソヤ チセ スズメバチの巣(鳥の巣は set セッ)。 ②奥さん cise kapipe kusu na arki isam チセ トカピペ クス ナ アㇻキ イサㇺ 奥さんはお昼ご飯を食べにまだ来ない。(W) {E: ①a house; a (bee)hive. ②a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisekar
チセカㇻ 【自動】[cise-kar 家・をつくる] 家を建てる(=cise kar チセ カㇻ)。 {E: to build a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisekarpa
チセカㇻパ 【自動】[cisekar-pa 家を建てる・[複]](二人以上が皆で)家を建てる。 {E: to build a house (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisekitaykoraye
チセキタイコライェ 【自動】[cise-kitay-ko-raye 家・の頂上・に・行かせる] 屋根がきれいに葺いてある。 {E: for a roof to be completely thatched (also beautifully thatched).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisekor
チセコㇿ 【自動】[cise-kor 家・を持つ] 家を所有する、 家のあるじである。 cisekor kur チセコㇿ クㇽ 家の主人。 cisekor katkemat チセコㇿ カッケマッ 家の奥様(主婦)。 cisekor kamuy チセコㇿ カムイ (1)(神々の村での話の中で)その家の主人である神。(2) ☞cisekorkamuy チセコㇿカムイ。 cisekor kur チセコㇿ クㇽ 家の主人。 cisekor nispa チセコンニㇱパ 家の主人。 cisekor tono チセコットノ 身分の高い和人(さむらい)の家の主人。 {E: to own, be the master of a house; be a householder.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisesak
チセサㇰ 【自動】[cise-sak 家・を持たなくなる] ①妻に死なれる(=macihi isam マチヒ イサㇺ)。(W) cisesak wa kusu チセサㇰ ワ クス (彼は)奥さんが亡くなったから。(W) ②妻または夫に死なれる、 やもめになる。(S) ku=cisesak wa ku=yaykoyantone クチセサㇰ ワ クヤイコヤントネ 私は妻(又は夫)に死なれて一人でいる。(S) {E: to be widowed.} (出典:田村、方言:沙流)
cisesoy
チセソイ 【名】[cise-soy 家・の外] ①家のすぐそば。 ②家の戸口を出た所、 門口。 ☞soy ソイ {E: ①near a house. ②near, outside the entrance, gateway to a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisetupte
チセトゥㇷ゚テ 【自動】[cise-tup-te 家・移る・させる] 家を移す、 引越しする。 ☞tupte トゥㇷ゚テ、 tup トゥㇷ゚ {E: to move to another house.} (出典:田村、方言:沙流)
cisetuptepa
チセトゥㇷ゚テパ 【自動】[複](cisetupte チセトゥㇷ゚テ は単複の区別なし) 人々が(二人以上が皆)家を移す、 引越しする。 a=uní soyke ta cisekarpa, cisetuptepa アウニ ソイケ タ チセカㇻパ、 チセトゥㇷ゚テパ 彼らは私の家のすぐ前に家を建て、 引越してきた。(S民話) {E: to move to another house (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciseyreka
チセイレカ 【他動】[中相][ci-seyreka された・煎る] ciseyreka mame チセイレカ マメ 煎り豆。 ☞seyreka セイレカ {E: to boil, cook beans.} (出典:田村、方言:沙流)
cisi
チシ 【名】[cis-i 泣く・所属語尾(?)] …のことで泣くこと。 cisi ki チシ キ (そのことで)泣く。 sekor yaynu=an wa po cisi a=ki kor án=an セコㇿ ヤイヌアン ワ ポ チシ アキ コㇿ アナン 私はそう思ってなおいっそうそのことで泣いていた。(W民話) {E: to cry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisiturire
チシトゥリレ 【他動】[自動使役][中相][ci-situri-re された・のびる・させる][雅]伸びている。 rampes kunne cisiturire ランペㇱ クンネ チシトゥリレ [雅](陳列された宝物が)海岸の下の段丘の斜面のように長く伸びている(宝物がたくさん陳列されている状態の表現)。 ☞situri シトゥリ {E: to be stretched; lengthened.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciskar
チㇱカㇻ 【他動】[cis-kar 泣く・する(他動詞化)]…のことで泣く、 …を泣く。 hńta e=ciskar? フンタ エチㇱカㇻ? どういうわけで泣いているの(気づかってだけでなく憎らしくても言う)。(S) okkayo pirka/nep ciskar pe tap/kohawkor hawe/oka ya sekor オッカヨ ピㇼカ/ネㇷ゚ チㇱカㇻ ペ タㇷ゚/コハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅] 立派な男が何のために声を出して泣くのですかと。(Sユーカラ) ☆参考 hńta cisi e=ki? フンタ チシ エキ? 何が悲しくて泣いているの? (S) {E: to cry about…} (出典:田村、方言:沙流)
ciskohemuymuye
チㇱコヘムイムイェ 【自動】[cis-ko-hemuymuye 泣く・に・ふとんや着物を頭からかぶって寝ている] ふとん(着物)を頭からかぶって泣きながら寝ている。 {E: to cry in bed with the covers pulled over one's head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cismasa
チㇱマサ 【自動】[cis-masa 泣く・(?)](子どもが泣いたあと泣き疲れて)泣きじゃくる(「泣きじゃっくりする」)。 cis a cis a ayne cismasa チサ チサ アイネ チㇱ マサ 泣いて泣いてそのあと泣きじゃくっている。(S) {E: to sob.} (出典:田村、方言:沙流)
cisne
チㇱネ 【自動】[cis-ne (?) のようである]くびれている。 ikaritunnap néno kane noskike cisne, katuhu an イカリトゥンナㇷ゚ ネノ カネ ノㇱキケ チㇱネ、 カトゥフ アン ロスケアリのように(胴の)真ん中がくびれている、 「みったくない」(=みにくい)(ウエストの細い女性のことを言っている)。(S) {E: to be constricted; pinched.} (出典:田村、方言:沙流)
cisoyekatta
チソイェカッタ 【他動】[中相][ci-soy-ekatta される・外・に向けて突進させる] 家から外にとび出す(「ポッと出はる」)。 ☆参考 早い発音で y が弱まって消え、 cisoekatta チソエカッタ と聞こえることもある。 {E: to rush out of a house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisoyokuta
チソヨクタ 【他動】[中相][ci-soy-okuta される・外・にパツと全部あけてしまう] 皆でいっせいに外に駆け出す。 {E: for everyone to rush out of s'where together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisun
チスン 【他動】[cis-un 泣く・を置く] ka(si) cisun カ(シ) チスン (人の)死を悲しんでなきがらに手を当てて泣く。 {E: to cry over the body of someone who has died.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
citarpe
チタㇻペ 【名】[ci-tar-pe される・敷く・もの] 敷きもののござ(3尺に6尺(=90センチ×180センチ)ぐらい、 色布で編み込み模様のあるものもある)。 citarpe turi チタㇻペ トゥリ ござを敷く。 apesam ta citarpe turi アペサㇺ タ チタㇻペ トゥリ 炉端にござを敷きなさい。(S) ☞toma トマ {E: a straw mat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cituye
チトゥイェ 【他動】[中相][ci-tuye された・切る] 切れている、 切れた…。 cituye mosir チトゥイェ モシㇼ 離れ島。 cituye nuyto チトゥイェ ヌイト 端を切った糸。 cituye amset チトゥイェ アㇺセッ[雅](直訳すると)切られた高床(たかどこ)=別づくりの高床(ユーカラ(英雄叙事詩)の主人公の少年は床(ゆか)の上に一段高くつくられた台、 つまり高床の上で育てられる。 それを表現する決まり文句の一つ)。(Sユーカラ) ☞amset アㇺセッ {E: to be cut.} (出典:田村、方言:沙流)
ciuri
チウリ §220 アサリ (4) ciuri (ci-ú-ri)「チうリ」[ci-uri-topoの後略形] ⦅礼文、虻田、幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ciurup
チウルㇷ゚ §220 アサリ (8) ciurup (ci-ú-rup)「チうルㇷ゚」[to(貝)] ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
ciw 1
チウ 【他動】… にささる、 …を刺す、 しみる(薬がしみて痛い)。 ku=teke kusuri ciw クテケ クスリ チウ 私の手に薬がしみる。 hay:, kusuri a=usí akus ciw humi! ハイー、 クスリ アウシ アクㇱ チウ フミー! ああ、 薬をつけたらしみるなあ。(S) wasanpi parkar, k=étupuyke ka kus, ku=siki ka ciw ワサンピ パㇻカㇻ、 ケトゥプイケ カ クㇱ、 クシキ カ チウ わさびがからい、 私の鼻のあなも通る、 私の目にもしみる。(S) {E: to smart; sting.} (出典:田村、方言:沙流)
ciwnu
チウヌ 【自動】[ciw-nu 流れ・をもつ] 流れてくる。 káne may ne ciwnu カネ マイ ネ チウヌ かねの響きのように美しく響いて聞こえてくる。(S)自作のウポポ。 {E: to flow, stream, ring out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ciwri
チウリ 【名】[動物]「シウリ貝」。(S) ☆参考 知里『分類アイヌ語辞典動物篇』 p.123に、 ciúritopo アサリ、 ほか数個の似た形の語が、 数カ所の方言として出ている。 (出典:田村、方言:沙流)
ciwsinoye
チウシノイェ 【完動】[ciw-sinoye 流れ・巻く] 渦巻く。 {E: to eddy; swirl.} (出典:田村、方言:沙流)
ciyaye(he)
チヤイェ(ヘ) 【名】[所](概は未出。 ciyay チヤイ であろう。)(びんなどの)栓(中にさしこむもの)。 ☆puta(ha) プタ(ハ) 上からかぶせるふた。 ☞puta プタ {E: to eddy; swirl.} (出典:田村、方言:沙流)
cóasirotke
チョアシロッケ 【他動】[中相][c(i)-o-a-sir-otke される・その尻・(?)・地面・を突く](?) ドシンと座る。 tan rikna wa cóasirotke タン リㇰナ ワ チョアシロッケ 立った姿勢から急にドシンと座った。(W民話) {E: to sit down with a thud.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cokcoksekar
チョㇰチョㇰセカㇻ 【他動】[cok-cok-se-kar (擬音)・(重複)・と言う・する(他動詞化)] …に何回もキスをする。 {E: to kiss repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cópirasa
チョピラサ 【他動】[中相][ci-o-pirasa される・そこに・広げる] …に広がる。 {E: to widen, expand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
copiyan
チョピヤン 【自動】[擬音]ポチヤンと飛び込む。 copiyan tek チョピヤン テㇰ (蛙が池に)ポチャンと飛び込んだ。 {E: the sound of a frog jumping into a pond.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
córankekar
チョランケカㇻ 【他動】[中相][c(i)-o-ranke-kar される・そこに・下ろす・する][雅]降りそそぐ。 ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ [雅] 降ってくる涙が大雨のように私の上に降りそそいだ。(W 神謡語り) {E: to pour…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
corawki
チョラウキ 【自動】怒って向かって行く、 攻撃しに行く。 ☆参考 kocorawki コチョラウキ [他動](人)に向かって攻撃しに行く。 ecorawki [他動]エチョラウキ …のことで怒って向かって行く。 {E: to go on attack.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cótari
チョタリ 【他動】[中相][ci-o-tari される・その尻・を上げる](馬が)跳ねる、 後ろへ尻を上げてけとばす。 {E: for a horse to jump up and kick out with its hind legs.} (出典:田村、方言:沙流)
cotca
チョッチャ 【他動】…を(弓で)射る、 …を(鉄砲で)撃つ(当てる)。 cikap cotca チカㇷ゚ チョッチャ 鳥を撃って当てる。 a=cotca アチョッチャ 当たる、 当たった。 ☆参考 ayosma アヨㇱマ 矢が当たる。 鳥を撃つことは cikap koyki/rayke チカㇷ゚ コイキ/ライケ。 {E: to shoot, fire…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cóterke
チョテㇾケ 【他動】[中相][c(i)-oterke される・踏む] 踏まれる。 {E: to tread, step on…} (出典:田村、方言:沙流)
coyranke
チョイランケ 【他動】[中相][c(i)-o-i-ranke される・そこに・ものを・下ろす](次の慣用表現で) tu ruwetoko re ruwetoko coyranke トゥ ルウェトコ レ ルウェトコ チョイランケ 行く先々で天から下ろされるかのように獲物が授けられる。(W民話) etoko okake coyranke エトコ オカケ チョイランケ 前にも後にも天から下ろされるかのように獲物が授けられる。(KK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cúkopoyepoye
チュコポイェポイェ 【他動】[中相][ci-uko-poye-poye される・一緒に・かきまぜる・(重複)] (川などの水が)激しく渦巻(うずま)く。 cúkopoyepoye uske osma チュコポイェポイェ ウㇱケ オㇱマ (熊は)渦を巻いているところに落ちた。(KK民話) ☞ukopoye ウコポイェ ☆参考 móyonne モヨンネ(石か木か何かがあって)ちょっと/軽く/ゆるやかに渦巻く。 {E: to eddy; swirl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cúna
チュナ 【他動】[中相][c(i)-una された・(火を)灰の中にいける](火が)灰にいけてある。 cúna ape チュナ アペ 灰にいけてある火。 ☞úna ウナ 1 {E: to cover a fire with ash.} (出典:田村、方言:沙流)
cup 1
チュㇷ゚ 【名】月、 太陽。 kunne cup クンネ チュㇷ゚ [夜(の)・月]月。 kap cup トカㇷ゚ チュㇷ゚ [昼(の)・月]太陽。 cup kamuy チュㇷ゚ カムイ 月/日の神、 お月様、 お日様。 kunne cup (kamuy) クンネ チュㇷ゚ (カムイ) 月の神、 お月様。 kap cup (kamuy) トカㇷ゚ チュㇷ゚ (カムイ) 日の神、 お日様。 cup ahun チュㇷ゚ アフン 月/日が沈む。 cup etuk チュㇷ゚ エトゥㇰ 月/日がほんの少し出かかる。 cup hetuku チュㇷ゚ ヘトゥク 月/日が出る(丸い全体が出る)。 cup nin sirara チュㇷ゚ ニン シララ[月が・減る・潮] 小潮。 cup a=rukí チュㇷ゚ アルキ 月/日が飲み込まれる=月蝕/日蝕でだんだん消えていく。 cup ran チュㇷ゚ ラン [日が・下りる]日が傾く。 cup ray チュㇷ゚ ライ [月/日が・死ぬ]月蝕/日蝕になる(皆既日食の場合)。 ruyno tane cup ran ルイノ タネ チュㇷ゚ ラン ずうっともう日が傾いた。(S) cup ri チュㇷ゚ リ [日・高い]日が昇る、 日が高い。 cup sikari sirara チュㇷ゚ シカリ シララ [月が・丸くなる・潮]大潮。 {E: the moon.} {E: the sun.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cup 2
チュㇷ゚ 【名】①(年月日の)月 ②…カ月(月数の単位)。 tu cup re cup トゥ チュㇷ゚ レ チュㇷ゚ 二、 三カ月。 tan cup タン チュㇷ゚ [この・月]今月。 cup emko チュㇷ゚ エㇺコ [月・の半分]半月、 15日。 cup noski チュㇷ゚ ノㇱキ 月のまん中、 満月。(W) cup poro sere チュㇷ゚ ポロ セレ [月・大きい・部分]二十日ごろ。 ☆参考 [昔の月の呼び方] towetanne トウェタンネ 1月、 kuwekay クウェカイ 2月、 kiwtacup キウタチュㇷ゚ 3月、 mocup モチュㇷ゚ 4月、 sincicup シンチチュㇷ゚ 5月、 mawtacup マウタチュㇷ゚ 6月、 mawcicup マウチチュㇷ゚ 7月、 haprap ハㇷ゚ラㇷ゚ 8月、 níhorak ニホラㇰ 9月、 urepok ウレポㇰ 10月、 ruwekaricup ルウェカリチュㇷ゚ 11月、 curup チュルㇷ゚ 12月。 ☆参考 1955年、 ワテケさんは hacigaci cup ハチガチ チュㇷ゚ 8月、 kugaci cup クガチ チュㇷ゚ 9月のように言っていた。 {E: ①month. ②counter for months.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cup 3
チュㇷ゚ 【名】[概](所は cupi(hi) チュピ(ヒ))女性の生殖器としての腹、 おなか。 {E: “the belly” in reference to the female reproductive organs.} (出典:田村、方言:沙流)
cupewen
チュペウェン 【自動】[cup-e-wen 月(女性のおなか)・で・悪い] 月経が下りる、 月経中(生理中)である。(最も良い言葉、 体裁良く言う)。 ku=cupewen クチュペウェン 私は月経中(生理中)だ。(S) ☆参考 cupnukar チュㇷ゚ヌカㇻ[自動]、 cupiran チュピラン[自動]、 ohure オフレ[自動](悪口)、 omunin オムニン[自動](悪口)、 menokotasum メノコタスㇺ【名】などの言い方がある。 {E: to be in menstruation; have one's periods.} (出典:田村、方言:沙流)
cuppa
チュッパ 【他動】[複](単は cupu チュプ)(二つ以上)をつぼめる、 (敷いてあるござなど)をみんな丸めて片づける、 (敷いてあるふとん)をたたむ。 to epitta ehotkehi cuppa ka somo ki no ト エピッタ エホッケヒ チュッパ カ ソモ キ ノ 一日いっぱい寝床をたたまないで。(W) ku=kar pe ku=cuppa クカㇻ ペ クチュッパ (私は)つくったもの(敷きものなど)をみんな丸めて片づける。(S) {E: to narrow…; fold…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cuppusu
チュップス 【自動】[cup-pus-u 女の腹・はじける・(他動詞化)] 死んだ女の胎児を出す。 ☆参考 はらんだまま死んだ女は子どもを出してから葬らないと行くところへ行かれないので墓のところへ持って行ってから切って出す。 {E: to remove a stillborn baby from a dead woman.} (出典:田村、方言:沙流)
cuwan-e
チュワンエ 【自動】[cuwan-e 昼飯・食べる] 昼飯を食べる(新しい言葉)。(S) tanto ku=cuwan-e ka somo ki wa タント クチュワンエ カ ソモ キ ワ 今日私は昼飯を食べてないので… (S) {E: to eat lunch.} (出典:田村、方言:沙流)
e 1
エ 【他動】…を食べる、 (虫が)食う(=刺す)。 kam k=e カㇺ ケ 私は肉を食べる/食べた。 tayki en=e タイキ エネ 私はノミ(蚤)に食われた(刺された)。 {E: to eat…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
e- 10
エ 【接頭】[e- エ 9 と同じ接頭辞](数詞に接頭して)…で、 …を含めて/加えて。 tuhotne pa トゥホッネ パ 四十年;wan pa e-tuhotne pa ワンパ エトゥホッネ パ [十・年・で・四十年]三十年。 rerko レㇾコ 三日;k=ek etoho e-rerko ケㇰ エトホ エレㇾコ 私が来た日を含めて三日(=来た日から三日目)。 (出典:田村、方言:沙流)
e- 12
エ 【接頭】(名詞所属形に接頭して)その…。 k=ek e-toho ケㇰ エトホ 私が来た日。 ne e-paha ネ エパハ (そのことがあった)その年。 (出典:田村、方言:沙流)
eaciw
エアチウ 【他動】[e-aciw …で・槍投げする]槍(やり)を投げる/投げて刺す。 op eaciw オㇷ゚ エアチウ/オペアチウ 彼は槍を投げて刺した。(S会話) ☆参考 石やボールを遠くへ投げることは eyapkir エヤㇷ゚キㇼ、 足元などにポンと/ドサッと放り投げることやいらないものを捨てることは osura オスラ。 ☞aciw アチウ {E: to throw (a spear.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eak
エアㇰ 【他動】[e-ak …で・射る](矢)を射る、 (鉄砲)を撃つ(発射する)。 ☆参考 射て/撃って「当てる」ことは cotca チョッチャ。 {E: to shoot, fire an arrow, gun.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eakur
エアクㇽ 【他動】[e-akur …で・(動物が)吐く](動物が)…を吐く。 ☆参考 自動詞は akur アクㇽ。 人間が吐くのは eatu エアトゥ[他動]、 atu アトゥ[自動]。 {E: (for animals) to regurgitate.} (出典:田村、方言:沙流)
ean 1
エアン 【他動】[e-an …に・ある][雅] …にある。 tan inne kotan/kamuy kotan/to teksama/ean ruwe ne タニンネ コタン/カムイ コタン/ト テㇰサマ/エアン ルウェ ネ [雅]村人の多い村、 神の村が湖のほとりにあった。(W神謡語り) {E: to exist; is; are.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eanninu
エアンニヌ 【他動】[ear-ninu 一回・縫う] …を一針だけ縫う(=ear ninu エアㇻ ニヌ/エアンニヌ)。 karus eanninu wa satke カルㇱ エアンニヌ ワ サッケ きのこを一針だけさして乾かす。(S) sakir ani ceppo ear ninu wa toan harkika or wa satke サキㇼ アニ チェッポ エアンニヌ ワ トアン ハㇻキカ オㇿ ワ サッケ 干し串で小魚を一針さしてあそこの縄に下げて乾かしなさい。 (出典:田村、方言:沙流)
eannuaste
エアンヌアㇱテ 【他動】[e-ar-nu-as-te (そこ)に・一つ・目・立つ・させる] …をこっそり見ている、 …を盗み見する。 {E: to sneak a look at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eapakor
エアパコㇿ 【他動】[e-apa-kor で・親戚・を持つ] …と親戚である/になる(婚姻などによって)。 ☞apa アパ {E: to become a relative with… (through marraige.).} (出典:田村、方言:沙流)
eapamaka
エアパマカ 【他動】[e-apa-maka (そこ)で・戸口・を開く] ①(人)に戸をあけてあげる。 sama un a=i=túra híne, a=i=éapamaka híne arpa=an ruwe ne サマ ウン アイトゥラ ヒネ、 アイエアパマカ ヒネ アㇻパアン ルウェ ネ 私は彼のそばへ連れられて行き、 戸をあけられて(=戸をあけてくれて)進んで行った。(S民話) ②(次の慣用句の中で)(そこ)で戸をあける。 toy tukari eapamaka トイ トゥカリ エアパマカ 地面に近いごく下の方で戸をあける=戸口に下げてあるカヤのすだれを少しだけ上げて身を低くして家に入る(畏れかしこまって遠慮がちに入る様子の描写)。 {E: ①to open a door for (someone). ②to open the entrance at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eapamakapa
エアパマカパ 【他動】[複](eapamaka エアパマカ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)(そこ)で戸をあける、 (人)に戸をあけてあげる。 oripakpa kor toy tukari eapamakapa híne ahup ruwe ne akus… オリパㇰパ コㇿ トイ トゥカリ エアパマカパ ヒネ アフㇷ゚ ルウェ ネ アクㇱ… 彼らは畏れかしこまりながら地面に近いごく下の方で戸をあけて家に入ると…。(KC民話) ☞eapamaka エアパマカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eapeari
エアペアリ 【他動】[e-ape-ari …で・火・をたく]…をたきつけにする。 a=eápeari tat アエアペアリ タッ たきつけのカンビの皮(樺皮)。 {E: to make kindling of…} (出典:田村、方言:沙流)
eapesikkasma
エアペシッカㇱマ 【他動】[e-ape-sikkasma で・火・を保たせる](それ)で火を長持ちさせる。 ni a=tuypa uske ta noko mur uk wa hoka o wa anu, a=eápesikkasma ニ アトゥイパ ウㇱケ タ ノコ ムㇽ ウㇰ ワ ホカ オ ワ アヌ、 アエアペシッカㇱマ 薪を切った所のおがくずを取ってくべておきなさい。 それで火が長持ちするから。(S) {E: to make a fire last a long time.} (出典:田村、方言:沙流)
eapkas
エアㇷ゚カㇱ 【他動】[e-apkas (そのこと)で・歩く] …しに歩く(まわる、 旅する)。 kotan epitta imek eapkas コタン エピッタ イメㇰ エアㇷ゚カㇱ 村じゅう食べ物を配ってまわった。(HK民話) ☞apkas アㇷ゚カㇱ {E: to walk, go to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eappene
エアッペネ 【他動】[e-appe-ne …に関して・[日本語]あっぺ(=不適切)・である]…しにくい。 etuhu nin wa ku=nuye eappene エトゥフ ニン マ クヌイェ エアッペネ (鉛筆の)先が減って書きにくい。(S) ru ukotanastanas wa k=apkas ka eappene ル ウコタナㇱタナㇱ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアッペネ 道がでこぼこで歩きにくい。 {E: to be difficult to (do)…} (出典:田村、方言:沙流)
eappiseyar
エアッピセヤㇻ 【他動】[e-ap-pise-yar そこに・(?)・ふくらむ袋・人にさせる]はらませる(妊娠させる)。 kamuy rametok/eappiseyar pe/ne wa ne yakun カムイ ラメトㇰ/エアッピセヤㇻ ペ/ネ ワ ネ ヤクン [雅]神の勇者がはらませたものであるならば。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
earki
エアㇻキ 【他動】[複](単は eek エエㇰ)[e-arki (そのこと)で・来る[複]] …しに来る。 {E: to come to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
earpa
エアㇻパ 【他動】[e-arpa …に・行く][単](複は epaye エパイェ)…しに行く。 ku=sinot earpa クシノッ エアㇻパ 私は遊びに行く(ku=sinot kus k=arpa クシノッ クㇱ カㇻパ《私は遊ぶために行く》とも言う)。(S) ☆参考 e=arpa エアㇻパ《あなたは行く》と同じ発音。 {E: to go to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
earwan
エアㇻワン 【連体】[e-arwan それで・七] …で七の。 tanto earwan to タント エアㇻワン ト 今日で七日(=六日前から)。 {E: seven.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
earyaykesnukarpa
エアㇻヤイケㇱヌカㇻパ 【自動】[複](単複の区別のない earyaykesnukar エヤㇻヤイケㇱヌカㇻ の用例は未出)[ear-yay-kes-nukar-pa 全く/一つ・自分の・末端・を見る・(複)](皆で)すっかり困りきる。 {E: to be burdened with troubles.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
easa
エアサ 【他動】[e-asa (それ)のことを・注文する](人)に(もの)を(つくってくれと)頼む、 注文する。 usa cikarkarpe a=i=éasa wa a=kar kor ウサ チカㇻカㇻペ アイエアサ ワ アカㇻ コㇿ 私はいろいろとししゅうの上等の着物などをつくってくれと頼まれてつくると…。(W民話) {E: to ask someone to do something; ask someone for something; order something from someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
easirkar
エアシㇼカㇻ 【他動】[e-asir-kar …に関して・新しく・つくる/する]…を新しくつくる、 …をつくり直す、 (家)を建て直す。 {E: to redo, remake, rebuild, renew…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
easiskar
エアシㇱカㇻ 【他動】[e-asis-kar …に/で・(?)・する](?) …を恨(うら)む、 誘われた/勧められたからそうしたが、 その結果悪くなったので、 しなければよかったと誘った/勧めた人を恨む。 e=easiskar yakka pirka no, e=siren wa ora ene e=yayiyuninka エエアシㇱカㇻ ヤッカ ピㇼカ ノ、 エシレン マ オラ エネ エヤイユニンカ あなたが恨んでもいいくらいに、 彼があなたを連れ出したばかりに、 そのようにあなたはけがをした。(S) {E: to have a grudge against…} (出典:田村、方言:沙流)
easkay
エアㇱカイ 【他動】[e-askay …に関して・できる/上手である] ①…ができる、 …が上手だ。 k=éaskay ケアㇱカイ 私は(それが)できる/上手だ。 op ka a=eáskay emus ka a=eáskay オㇷ゚ カ アエアㇱカイ エムㇱ カ アエアㇱカイ (引用文中で)私は槍も上手、 刀も上手だ。(S民話) ②(動詞句の後に置かれて)…することができる、 …するのが上手だ、 …することが可能である。 oro ta e=an easkay uske オロ タ エアン エアㇱカイ ウㇱケ あなたがいることのできる場所。(W民話) ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ による否定はつくられず否定動詞 eaykap エアイカㇷ゚ が使われる。 ☆参考 askay アㇱカイ[自動]針仕事がよくできる。 eaykap エアイカㇷ゚[他動]…ができない。 下手だ。 {E: ①to be good at… ②to be good at doing ; to be able to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
easkoretatpa
エアㇱコレタッパ 【他動】[e-askoretatpa …に関して・わしづかみにしてものを取る]…をわしづかみにして取る。 ☞askoretatpa アㇱコレタッパ {E: to clutch, grab…} (出典:田村、方言:沙流)
easpa
エアㇱパ 【他動】[e-aspa それについて・聞こえない] …が聞こえない。 ney ta oka utar ka, asuru easpa ka somo ki nankor ネイ タ オカ ウタㇻ カ、 アスル エアㇱパ カ ソモ キ ナンコㇿ どこの方々でも、 うわさが聞こえないわけではないでしょう。(NK民話) {E: to be unable to hear…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
easurani
エアスラニ 【他動】[e-asur-ani …について・うわさ・を持って行く]…の(危急の)ことを急いで人に知らせる。 arpa wa easurani wa ek! アㇻパ ワ エアスラニ ワ エㇰ! 行って(どろぼうに入られたことを)知らせて来なさい。(S) ☞asurani アスラニ {E: to warn, alert someone about…} (出典:田村、方言:沙流)
eatceun
エアッチェウン 【副】[< e-atce-un その頭・よそ・へ向く]よそ(他の家)へ。 toan unarpe eatceun arpa wa ipe kunak ye トアン ウナㇻペ エアッチェウン アㇻパ ワ イペ クナㇰ イェ あのおばさん(中年女性)はよそ(他の家)へ行って食べると言っている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
eattapne
エアッタㇷ゚ネ 【自動】[ear-tap-ne 一つの・肩・になる] 片方の肩を肌脱ぎになる。 {E: to bare one's shoulder(s).} (出典:田村、方言:沙流)
eatu
エアトゥ 【他動】[e-atu …で・吐く] …を吐く(人が胃袋の中のものを)。 eatu, yayrekutpoye wa eatu エアトゥ、 ヤイレクッポイェ ワ エアトゥ 吐きなさい、 口の中に指をつっこんで押えて吐きなさい。(S) ☆参考 自動詞は atu アトゥ。 動物が吐くことは eakur エアクㇽ[他動]/akur アクㇽ[自動]。 {E: to vomit… (human); regurgitate… (animal).} (出典:田村、方言:沙流)
eawnarura
エアウナルラ 【他動】[e-aw-na-rura …で・家の中・の方へ・運ぶ](狩猟で熊や鹿)をとって来る。 yuk ne ciki kamuy ne ciki a=eáwnarura ユㇰ ネ チキ カムイ ネ チキ アエアウナルラ (引用文中で)私は鹿でも熊でもとって来た。(NKほか民話) {E: to bring back (bear, deer as game).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eaykap
エアイカㇷ゚ 【他動】[否定動詞][e-aykap …について・できない/へただ] ①…ができない、 …がへただ。 ②[助動詞的用法](動詞句の後に置かれて)…することができない、 …するのがへただ(可能でない、 能力が低い/ない)。 ☆対語 easkay エアㇱカイ。 ☆参考 koyaykus 状況や都合などによっていまできない、 しかねる。 eyayramkar (することが適切でない、 してはならない、 すると人に迷惑をかける等のため)するわけにいかない、 できない、 あえてしない。 eaykap エアイカㇷ゚ は、 可能ではないことや、 能力によってへたであるとかできないとかを言うほか、 広くいろいろな意味での「できない」をも表す。 {E: ①to be poor at… ②to be unable to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eaykapte
エアイカㇷ゚テ 【複他動】[他動使役][eaykap-te …ができない・させる]…に…をできなくさせる。 ku=toranne wa ku=mokor ka a=en=éaykapte クトランネ ワ クモコㇿ カ アエネアイカㇷ゚テ 私が「からっぽやんで」(=怠けて)眠ろうにもそうさせてくれない。(W) (出典:田村、方言:沙流)
eaynukoykipa
エアイヌコイキパ 【他動】[複](単複の区別のない eaynukoyki エアイヌコイキ の用例は未出) …で人を襲う。 eponcisearipa wa kasi oyoko, ne wa an pe po hene eaynukoykipa piske kus pe kimke kus pe koma utaspa エポンチセアリパ ワ カシ オヨコ、 ネ ワ アン ペ ポ ヘネ エアイヌコイキパ ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ 小屋をつくって(妹を)住まわせて見張っており、 そうやってなおいっそう人を襲い、 浜手の方を通る人も山手の方を通る人も襲ってものを取る。(NK民話) {E: to tease, bully someone over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eca
エチャ 【他動】[e-ca その頭・を切りとる] …の先を(穂を、 頭を)切り取る。 turep a=ecá okake an トゥレㇷ゚ アエチャ オカケ アン (ウバユリの根を掘って)ウバユリの葉を切って置いたあとがあった。(NK民話) {E: to cut the end off…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ecakke
エチャッケ 【他動】[e-cakke …について・きたながる] …をきたながる。 {E: to feel…is dirty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ecarse
エチャㇻセ 【他動】[e-car-se …で・速くすべる] …を持って速くすべる。 kuwa ecarse クワ エチャㇻセ 杖を持ってできるだけ速くすべる(「今のスキーにあたる。 棒の先にぶどうづるをつけて雪にささらないようにし、 杖を持ってすべる。 奥山に鹿を追うのでも」)。(S) ☆参考 ecarase エチャㇻセ[他動]/carase チャラセ[自動]もすべることを表すが、 これは自然にすべることを言うのに対し、 ecarse エチャㇻセ[他動]/carse チャㇻセ[自動]は、 スピードを上げてすべることを言うらしい。 ☞carse チャㇻセ {E: to skate, ski fast while holding…} (出典:田村、方言:沙流)
eci 1
エチ 【他動】[e-ci …で・焼ける](色が)うつる。 siwnin iroho retar hike eci yak wen na retar hike hoski huraye シウニン イロホ レタリケ エチ ヤㇰ ウェン ナ レタリケ ホㇱキ フライェ 青い色が白いのに(白い服に)うつるといけないから白いのを先に洗いなさい。(S) {E: (for colour) to run.} (出典:田村、方言:沙流)
ecimarasne
エチマラㇱネ 【自動】[e-cima-ras-ne その頭・できもの/かさぶた・割端(わりは)・である] 頭が(おできのあとで)かさぶただらけである「かんべたかり」。 ecimarasne hekaci エチマラㇱネ ヘカチ (「かんべたかり」)の男の子。(S) {E: to have a lot of scabs.} (出典:田村、方言:沙流)
ecinkar
エチンカㇻ 【他動】(人)に残しておいてあげる。 eci=ecínkar wa k=ánu ruwe un エチエチンカㇻ ワ カヌ ルウェ ウン あなたに食べさせようと残しておいたんだよ。(S) en=ecinkar wa e=anu ya? エネチンカㇻ ワ エアヌ ヤ? (あなたは)私に残しておいてくれたんでしょうか。(S) {E: to put something aside, leave something over (for someone).} (出典:田村、方言:沙流)
ecinke
エチンケ 【名】カメ(亀)。 〔知分類 p.223〕 {E: a tortoise; a turtle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ecisekor
エチセコㇿ 【他動】[e-cise-kor (そこ)に・家・を持つ] …に家を持つ。 {E: to own, have a house in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eciwkururu
エチウクルル 【自動】[e-ciw-kururu その頭・流れ・(擬態)ふるわせゆらす(?)](川の中に立っている棒が)流れのためにふるえゆれる。 urayni eciwkururu kor an ウライニ エチウクルル コラン 魚をとるやなの杭が流れのためにゆれている。(S) {E: to sway, rock in the current (of a river).} (出典:田村、方言:沙流)
ecopnure
エチョㇷ゚ヌレ 【他動】[e-cop-nu-re その頭(顔)・(擬音?)・持つ・させる](人)に(顔に)キスをする。 ☆参考 epannere エパンネレ …の口に口づけする。 cokcoksekar チョㇰチョㇰセカㇻ チュツチュツとキスする。 {E: to kiss someone on the face.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ecorawki
エチョラウキ 【他動】[e-corawki …のことで・攻撃しに行く](…のことで)怒って向かって行く。 {E: to get angry and go to confront someone about…} (出典:田村、方言:沙流)
ecupkaunma
エチュㇷ゚カウンマ 【副】[ecupkaun-wa 東へ向く・…して] …の東の方へ。 a=kor Yupar ecupkaunma arpa pet アコㇿ ユパㇻ エチュㇷ゚カウンマ アㇻパ ペッ わが夕張の東の方へ行く川。(HK民話) {E: to the east.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eehamkar
エエハㇺカㇻ 【他動】[e-eham-kar …のことで・ひきとめる・する](…があるからと言って)(帰ろうとする人)をひきとめる(=eeham エエハㇺ)。 té un húci emo suwe wa ora en=eehamkar wa kus k=e wa k=ek ruwe un テ ウン フチ エモ スウェ ワ オラ エネエハㇺカㇻ ワ クㇱ ケ ワ ケㇰ ルウェ ウン ここのおばあちゃまがじゃがいもをゆでてくれて食べて行きなさいと言ってひきとめられたので食べて来たのよ。(S) {E: to detain, hold back…} (出典:田村、方言:沙流)
eemina
エエミナ 【他動】[e-e-mina …で・…で・笑う] …のことを笑う(=emina エミナ)。 {E: to laugh, smile about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
een
エエン 【自動】[e-en その頭が・鋭い] 鋭い、 切れる、 とがっている。 een makiri エエン マキリ 切れる小刀。 {E: to be sharp.} (出典:田村、方言:沙流)
eenke
エエンケ 【他動】[een-ke 先が鋭い・(他動詞化)] …を尖らす。 {E: to sharpen…} (出典:田村、方言:沙流)
eeroskipa
エエロㇱキパ 【複他動】[複複](単 eeas エエアㇱ、 複 eeroski エエロㇱキ は未出) …を(足)にはいている。 hemanta pukuru néno okay pe kemaha eeroskipa ヘマンタ プクル ネノ オカイ ペ ケマハ エエロㇱキパ (いまの人々は)へんな袋のようなもの(靴下)を足にはいている。(S) {E: to be wearing…on one's feet.} (出典:田村、方言:沙流)
eese
エエセ 【他動】[e-ese (それ)について・承諾の返事をする] …を承諾/に同意する。 utokuyekor=an kuni a=eése wa ウトクイェコラン クニ アエエセ ワ 親しくつき合おうということに私は同意して。(HK民話) {E: to consent to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eesepa
エエセパ 【他動】[複](eese エエセ は単複の区別なし)(二人以上が皆で) …を承諾する。 {E: to consent to… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eetunkar
エエトゥンカㇻ 【他動】[e-etun-kar …で・借りる/嫁にもらう・する] …を嫁にもらう。 sine pon menoko a=eétunkar híne matkor híne シネ ポン メノコ アエエトゥンカㇻ ヒネ マッコㇿ ヒネ 一人の若い女性を嫁にもらって結婚して。(W民話) {E: to receive…as a bride.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eeyaypunpapa
エエヤイプンパパ 【他動】[複複](単 eeyaypuni エエヤイプニ は未出)(二人以上が皆で)…のことで人を見下してからかう。 sekor an pe i=eeyaypunpapa セコㇿ アン ペ イエエヤイプンパパ 皆で…ということを言って私をからかった。(W) (K民話) {E: to teasingly look down on someone over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eham
エハㇺ 【他動】(帰ろうとうする人)をひきとめる、 …に食事をして行きなさいと言う、 …に泊まるように勧める。 {E: to hold someone back; ask someone to stay over.} (出典:田村、方言:沙流)
ehanke
エハンケ 【他動】[e-hanke (そこ)に・近い] …が近くなる、 …に近づく。 tokap'ipe ehanke トカㇷ゚イペ エハンケ 昼食に近づいた=もうじきお昼だ。(S) tane orun sáp=an kotan ehanke kor an タネ オルン サパン コタン エハンケ コラン もうそこへ私たちが行く村が近づきつつある=私たちは目的地の村に近づきつつある。(S) {E: to (go ) near, approach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehapur
エハプㇽ 【他動】[e-hapur …について・柔かい]…に弱い。(動詞句の後に置かれて)cis ehapur チㇱ エハプㇽ すぐ泣く。 cis ehapur hawe! チㇱ エハプㇽ ハウェ! 「泣きみそ」(=泣き虫)だなあ。(W) cis ehapur pe チㇱ エハプㇽ ペ 「泣きみそ」(=泣き虫)。(W) {E: to be weak (at, in )…} (出典:田村、方言:沙流)
eharkisamun
エハㇻキサムン 【副】[e-harki-sam-un その頭・左・側・へ]左へ。 eharkisamun sikiru エハㇻキサムン シキル 左を向く。(S) {E: to the left.} (出典:田村、方言:沙流)
ehawekoyki
エハウェコイキ 【他動】[e-hawekoyki …について・叱りつける](…のこと)で(人)を叱りつける/どなりつける。 {E: to scold someone over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehawekoykipa
エハウェコイキパ 【他動】[複](ehawekoyki エハウェコイキ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)(…のこと)で(人)を叱りつける/どなりつける。 {E: to scold someone over… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehayta
エハイタ 【他動】[e-hayta …に・足りない]…にはずれる、 (人)に当たらない、 (人)が(それを)もらえない。 sinep ranke ku=kore rusuy korka sinep hayta, inan kur ehayta oasi ruwe an un? シネㇷ゚ ランケ クコレ ルスイ コㇿカ シネㇷ゚ ハイタ、 イナン クㇽ エハイタ オアシ ルウェ アヌン? 一つずつあげたいけれど一つ足りない、 どの人に当たらないのだろうなあ。(S) {E: to miss, be wrong about…; lose (in a lottery draw etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
ehenipopo
エヘニポポ 【他動】[e-he-nipopo …で・頭(顔)・(?)]…がすっぱくて顔をしかめる。 a=ehénipopo hemanta wakka アエヘニポポ ヘマンタ ワッカ 飲むとすっぱくて顔をしかめる変な水(酢のことを言っている)。(S) {E: to twist one's face on tasting something sour.} (出典:田村、方言:沙流)
ehetkosanpa
エヘッコサンパ 【自動】[e-het-kosanpa その頭・(急に飛び出すことを表す語根)・急に…する] 急に吐く(吐きたいのをがまんしていて急に吐くようなとき)。 {E to vomit suddenly.} (出典:田村、方言:沙流)
ehewke
エヘウケ 【自動】[e-hewke その頭・傾く](上の方が)傾く。 su ehewke ス エヘウケ 炉かぎからつるした鍋が傾いている。 ita ehewke イタ エヘウケ ゆかが傾いている。 ☆参考 ohewke オヘウケ (下の方が)傾く。 su ス《鍋》や ita イタ《ゆか》が傾いていることを ohewke オヘウケ とも言う。 下に置いてある鍋が傾いているのは ohewke オヘウケ。 {E: to lean; incline.} (出典:田村、方言:沙流)
ehomaci
エホマチ 【他動】[e-homaci …で・「ほまち」] …をへそくり(「ほまち」)にする、 …を一部分こっそり自分のものにする。 {E: to keep…aside for a rainy day; to keep (a portion of something) as hidden, for oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
ehonkokisma
エホンコキㇱマ 【他動】[e-hon-ko-kisma その頭(?)・腹・に・…をつかむ] …を腹にかかえる。 {E: to carry, hold…at one's belly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehorak
エホラㇰ 【自動】[e-horak その頭(が)・倒れる] 傾く(「かしがる」)。 wenkur ne kusu ehorak cise or ta okay pe ne ruwe ne ウェンクㇽ ネ クス エホラㇰ チセ オッタ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (彼は)貧しいから傾いた家に住んでいた。(NK民話) {E: to lean, incline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehorakhorak
エホラㇰホラㇰ 【自動】[e-horak-horak その頭(が)・倒れる・(重複)][ehorak《傾く》の重複形](片足をひきずって/片足を曲げて等)傾きながら歩く(「びっこをひく」)。 ehorakhorak kor apkas エホラㇰホラㇰ コㇿ アㇷ゚カㇱ 傾き傾きしながら(「びっこをひいて」)歩いている。(S) {E: to walk with a limp.} (出典:田村、方言:沙流)
ehorka
エホㇿカ 【副】[e-horka その頭・逆に] 逆に、 さかさまに。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 そら、 着るもの(服)も裏返しに着てるし、 はくもの(スカート)も後ろ前にはいてるの。(S) {E: opposite; reverse; upside down.} (出典:田村、方言:沙流)
ehorkaapkas
エホㇿカアㇷ゚カㇱ 【自動】[e-horka-apkas さかさまに・歩く] さかだちして歩く。 ☆参考 horkaapkas ホㇿカアㇷ゚カㇱ 後ろ向きに歩く。 ohorkaapkas オホㇿカアㇷ゚カㇱ 後ずさりする。 ☆参考 horkareyep ホㇿカレイェㇷ゚ ザリガニ。 {E: to walk on one's hands.} (出典:田村、方言:沙流)
ehotke
エホッケ 【他動】[e-hotke (そこ)に・寝る](そこ)に寝る。 a=ehótke p アエホッケㇷ゚ 我々(人)がそれに寝るもの=敷布団(「昔は熊の毛皮などを敷いた」)。(W) k=éhotke p ケホッケㇷ゚ 私がそれに寝るもの=私の敷布団。 ehotke p エホッケㇷ゚ (彼)がそれに寝るもの=(彼)の敷布団。 ehotke hi エホッケ ヒ (彼)が寝る所=彼の寝床。 {E: to sleep…(location).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehoyupu
エホユプ 【他動】[単](複は ehoyuppa エホユッパ)[e-hoyupu …と共に・走る] …を持って走る。 hemanta i=esikari híne orowano ekimne i=ehoyupu humi as ヘマンタ イエシカリ ヒネ オロワノ エキㇺネ イエホユプ フミ アㇱ 私は何かにつかまえられてそれから山へ(走って)持って行かれる気配がしていた。(KK民話) {E: to run with…in hand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehusi
エフシ 【複他動】…を…にかぶせる。 néa ekayni a=ehúsi wa a=hoppa a a=mipa p ネア エカイニ アエフシ ワ アホッパ ア アミパㇷ゚ あの折れ木にかぶせて置いて行った私の着物。(HC民話) {E: to cover…with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ehutturasi
エフットゥラシ 【自動/副】[e-hur-turasi その頭・山の斜面・に沿って上へ(行く)]坂道(山道)を上へ向かって(登る等)。 ehuttrasi ku=hemesu エフットゥラシ クヘメス 坂を登る。 {E: to go up a slope.} (出典:田村、方言:沙流)
eika
エイカ 【自動(?)】[e-ika その頭・越えて行く] あふれる。 ☆発音 アクセント核は第二音節にある。 つまり e エ を低く i イ を高く、 しかもはきっりと歯切れよく発音する。 {E: to overflow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eikaika
エイカイカ 【自動(?)】[eika-ika あふれる・(重複)] あふれてこぼれる。 {E: to overflow; spill over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eikar
エイカㇻ 【他動】[e-i-kar …で・ものを・つくる(する)] …で(ものごとを)する/つくる。 mak eikar he ki rusuy kusu ene iki humi an? マㇰ エイカㇻ ヘ キ ルスイ クス エネ イキ フミ アン? (兄はあの小刀で)いったい何をしたくてあんなことをしているのだろう。(NK民話) {E: to do, make something with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eikka
エイッカ 【他動】[e-ikka …で・盗みをする] …を盗む。 ☞ikka イッカ {E: to steal…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eikra
エイㇰラ 【他動】…を送る(背負ってでも小包ででも)。 antuki k=éikra kusu ne アントゥキ ケイㇰラ クス ネ あずきを送ります。(W) ☆参考 人を送って行くのは rúra ルラ。 {E: to send…} (出典:田村、方言:沙流)
einramsitne
エインラㇺシッネ 【他動】[e-ir-ramsitne …のことで・一連・心にかける]…を心にかける。 nepki kuni patek einramsitne ネㇷ゚キ クニ パテㇰ エインラㇺシッネ 「仕事のことだけを心にしている」。(S) {E: to worry, think about…} (出典:田村、方言:沙流)
eirpak
エイㇼパㇰ 【後副】…と一緒に、 …と同時に。 eirpak ku=sirepa エイㇼパㇰ クシレパ 私は彼と一緒に着いた。(S) {E: together with…; at the same time as…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eirwakkor
エイㇼワッコㇿ 【他動】[e-irwak-kor …で・兄弟・を持つ] …と兄弟である/になる。 hunna ene cip turano a=arémko yakun ne tumunci kamuy eirwakkor pe ne hawe ne nankor wa フンナ エネ チㇷ゚ トゥラノ アアレㇺコ ヤクン ネ トゥムンチ カムイ エイㇼワッコㇿ ペ ネ ハウェ ネ ナンコㇿ ワ だれかそのように舟もろともに死んだのならその鬼神の兄弟分になっているんでしょうねえ。(W会話) ☆発音 エイㇽワッコㇿ。 {E: to have brothers; to be brothers with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eiyemkoani/eyyemkoani
エイイェㇺコアニ 【他動】[e-i-emko-ani …で・人・半分・持つ] …を(人に手伝って)一緒に持ってあげる。 k=eyyemkoani ケイイェㇺコアニ 私も一緒に持ってあげる。(S) ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e エ が高く発音されるときに多く使われる語幹の形。 接頭辞がつかないとき、 および語幹のアクセントを変えない接頭辞(a= ア または eci= エチ)のみがついたときは eyemkoani エイェㇺコアニ という形をとることが多い。 ☞eyemkoani エイェㇺコアニ {E: to help someone by lifting something together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eiyok/eyyok
エイヨㇰ 【他動】[e-i-hok …で・ものを・買う](今は)…を売る、 (昔は)物々交換に出す。 sumiyaki ne wa sumi eiyok wa usa amam usa a=kor rusuy pe réra wa ek スミヤキ ネ ワ スミ エイヨㇰ ワ ウサ アマㇺ ウサ アコン ルスイ ペ レラ ワ エㇰ (父は)炭焼きで炭を売って(=交換して)米やらいろんなほしいものを交換で手に入れて来た。(W民話) ☆参考 hok ホㇰ …を買う。 ihok イホㇰ 商い(商売)をする。 {E: to sell…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eiyonnuppa/eyyonnuppa
エイヨンヌッパ 【複他動】[e-i-onnuppa …について・人・に告げ口する] …のことを告げ口する、 訴える。 k=eyyonnuppa ケイヨンヌッパ 私が彼のことを告げ口する。(S) en=eyyonuppa エネイヨヌッパ 私のことを告げ口する。(S) e=eyyonuppa エエイヨヌッパ あなたのことを告げ口する。(S) a=en=eyyonnuppa アエネイヨンヌッパ 私が告げ口をされた。(S) ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e が高く発音されるときに多く使われる語幹の形。 接頭辞がつかないとき、 および語幹のアクセントを変えない接頭辞(a= ア または eci= エチ)のみがついたときは eyonnuppa エヨンヌッパ という形をとることが多い。 ☞eyonnuppa エヨンヌッパ {E: to inform on…over…} (出典:田村、方言:沙流)
eiyorot/eyyorot
エイヨロッ 【他動】[e-iyorot …に・仲間入りする] …に仲間入りする。 k=eyyorot ケイヨロッ 私はそれに仲間入りする。 e=eyyorot エエイヨロッ あなたはそれに仲間入りする。 ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e が高く発音されるときの形。 ☞eyorot エヨロッ {E: to become friends with…; to become a member, part of…} (出典:田村、方言:沙流)
ek
エㇰ 【自動】[単](複は arki アㇻキ)(一人が)来る。 nisat ek ニサッ エㇰ [夜明け近く・来る]夜が明けかけて空が白む。 na ek isam ナ エキサㇺ [まだ・来る・いない]まだ来てない。 {E: to come.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eka
エカ 【他動】[e-ka …で・糸](糸)をよる、 (縄)をなう。 ka eka カ エカ 糸/紐をよる。 harkika eka ハㇻキカ エカ 縄をなう(=harkika kar ハㇻキカ カㇻ)。 ☆参考 最も普通には、 オヒョウニレの皮(at アッ)またはシナの木の皮(nipes ニペㇱ)の繊維をよって ka カ 糸/紐をつくることを言う。 天井の梁などから下げて指先でより合わせていく。 ☆参考 káeka カエカ [自動]糸/紐をよる。 {E: to spin a thread; twine, make a rope.} (出典:田村、方言:沙流)
ekampak
エカンパㇰ 【他動】…を見破る。 {E: to see through…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekamuynomi
エカムイノミ 【他動】[e-kamuynomi …で・神祈とうの儀式をする] …で祈とうの儀式をする。 ne sake a=ekámuynomi ネ サケ アエカムイノミ 私はその酒で神祈とうの儀式をした。(HC民話) ☞kamuynomi カムイノミ {E: to perform a prayer ceremony.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekankar
エカンカㇻ 【他動】悪いことがおこらないうちに予防策を行なう(たとえば草がひどくならないうちに抜く、 おできにならないうちに薬をつける)。(S) {E: to take precautionary measures before something happens } (出典:田村、方言:沙流)
ekanok
エカノㇰ 【他動】…を迎える/出迎える。 {E: to welcome, greet…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekanrayenoye
エカンライェノイェ 【他動】家へ入って来たばかりの人に余計なことを言う。(S) {E: to make small-talk with someone who has just entered a house.} (出典:田村、方言:沙流)
ekar
エカㇻ 【複他動】[e-kar …で・つくる(する)] …で…をする、 (人)に…をする。 hemanta e=ekar kusu emus e=seturpeste e=seturpeste? ヘマンタ エエカㇻ クス エムㇱ エセトゥㇽペㇱテ エセトゥㇽペㇱテ? お前は(その刀で)何をするために刀を背中に入れてるんだ、 入れてるんだ。(W言い伝え) tasum kur…tektaksa póka e=ekar wa タスㇺ クㇽ …テㇰタㇰサ ポカ エエカㇻ ワ あなたは病人に(中略)手のマッサージだけでもして。(S会話) {E: to do something to someone; to do…with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekari
エカリ 【後副】(正面から) …に向かって。 onumanipe ekari ek hani! オヌマニペ エカリ エㇰ ハニ! ちょうど夕食のときにおいでよ。(S) e=ekari k=a エエカリ カ 私はあなたと向き合って座る。(S) en=ekari ek hani エネカリ エㇰ ハニ 私も行くからあなたも来なさいよ。(S) {E: to face…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekarinpa
エカリンパ 【他動】[e-karinpa …で・グルグル回る](そこ)を回る。 tu noiwan suy i=enkasi ekarinpa ayne トゥノイワイスイ イエンカシ エカリンパ アイネ [雅](天に帰るために鳥の姿になった父は)何回も何回も私の上をグルグル飛び回ってから。(W神謡語り) ☆参考 同じ話者が別の神謡を歌っている中で、 同様の文脈で esikannatki エシカンナッキ を使っている。 {E: to go around…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekarkar 1
エカㇻカㇻ 【他動】…を整える、 …を飾る。 {to straighten up…; prepare for…; decorate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekarkar 2
エカㇻカㇻ 【他動】[雅] ①(名詞の後で)(人)に…をする。 teknimawpo k=ékarkar wa テㇰニマウポ ケカㇻカㇻ ワ 私は彼に手の湿布をしてあげて(癒やすために手でさわってあげて)。(W会話) ②(他動詞の中相動名詞形つまり ci-/c- の接頭した形の後にこの ekarkar エカㇻカㇻ の人称形が置かれて)…する。 ci-…k=ékarkar チ…ケカㇻカㇻ 私は …する。 ci-… a=eci=ekarkar チ… アエチエカㇻカㇻ あなたたちが…される。 iteki eytasa ci-horkarutu a=eci=ekárkar kunine イテキ エイタサ チホㇿカルトゥ アエチエカㇻカㇻ クニネ あなたたちは「あんまり差別されてあとへ押されるような理屈をとられるような」ことがないように。(S言い伝え) {E: ①to do…(to someone) ②to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekás-sápikiri
エカㇱサピキリ 【名】[ekas-sápikiri 祖父・系統] 男子の代々の系統(どういう男から何という男が生まれてその子に何という男が生まれて何代になっている等の) (=ekasi(hi) sápikiri エカシ(ヒ) サピキリ)。 {E: one's paternal lineage; paternal ancestors.} (出典:田村、方言:沙流)
ekaske
エカㇱケ 【他動】(…を)妬(ねた)む。 {E: to be jealous of…} (出典:田村、方言:沙流)
ekasnukar
エカㇱヌカㇻ 【他動】[e-kas-nukar …で・(人)の上・を見る] (人)に(もの)を授ける。 to kor kamuy pekanpe haru i=ekasnukar wa kusu a=kotánuhu siknu p ne a kusu ト コㇿ カムイ ペカンペ ハル イエカㇱヌカㇻ ワ クス アコタヌフ シㇰヌㇷ゚ ネ ア クス 湖の神が菱の実という食料を授けてくれたおかげで私たちの村が行きのびられたのだったから。(S会話) {E: to grant…to someone } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekaspaotte
エカㇱパオッテ 【複他動】[e-kaspaotte (そのこと)で・(人)に命令する] …に…を命じる。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa a=sikírpare ruwe ne アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ アシキㇼパレ ルウェ ネ 私は私の村人たちには引き返すように命じて引き返させた。(W民話) {E: to order…to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekastek
エカㇱテㇰ 【他動】…にあきる(食べ物でも仕事でも)。 {E: to be tired of…} (出典:田村、方言:沙流)
ekasure
エカスレ 【他動】[e-kasu-re その頭・超過する・させる] …を一部分はみ出させる。 ponno ekasure no kasi omare ポンノ エカスレ ノ カシ オマレ 少しはみ出させてその上にのせなさい。(S) {E: for a part of something to stick out, protrude.} (出典:田村、方言:沙流)
ekasuy
エカスイ 【複他動】[e-kasuy (そのこと)で・(人)を手伝う](人)に(そのこと)を手伝う。 eci=ekásuy hawe ne wa エチエカスイ ハウェ ネ ワ 私はあなたの手伝いをするわ。(S会話) {E: to help, assist someone with something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekatayrotke
エカタイロッケ 【他動】…と仲がいい。 {E: to be on good terms with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekatta 1
エカッタ 【他動】(そこ)につっこむ。 rir kekke usi cip ekatta リㇼ ケッケ ウシ チㇷ゚ エカッタ 次々に来る波の折れる所に舟がつっこんでしまった。(S) {E: to thrust, plunge into…} (出典:田村、方言:沙流)
ekatuehanke
エカトゥエハンケ 【他動】[e-katu-e-hanke (そのこと)で・あり方・(それ)に・近づく] …で早死にする。 {E: to die young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekawekawe
エカウェカウェ 【他動】[e-kaw-e-kawe …で・(擬音の語根)・(動詞形成)・(重複)](…を食べて)バリバリ音をたてて噛む。 hńta e=ekawekawe humi an? フンタ エエカウェカウェ フミ アン? あなたは何をバリバリ音をたてて噛んでいるの。(S) {E: to chew something with a crunching sound.} (出典:田村、方言:沙流)
ekemtanayne
エケㇺタナイネ 【自動】[e-kem-ta-nay-ne その頭・血・(?)・沢・になる] 頭からタラタラと血を流す。 ☆対語 okemtanayne オケㇺタナイネ 尻の方からタラタラと血を流す。 {E: for the head to be bleeding.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekenkenu
エケンケヌ 【他動】…と覚悟する。 tanto poronno penkiyo an kuni k=ékenkenu kor k=ek タント ポロンノ ペンキヨ アン クニ ケケンケヌ コㇿ ケㇰ 今日はたくさん勉強があると私は覚悟して来た。(S) {E: to resolve oneself to do…; brace oneself for…} (出典:田村、方言:沙流)
ekewtum(u)-rirot
エケウトゥㇺリロッ/エケウトゥムリロッ 【他動】[e-kewtum(u)-rir-ot …のことで・気持ち・波・ついている](…のことを)怒っているのが顔色に出る。(S) {E: for anger to show on one's face.} (出典:田村、方言:沙流)
ekewtum-oknatara
エケウトゥㇺオㇰナタラ 【他動】[e-kewtum oknatara (それ)で・気持ち・うなだれている] …でとても悲しい。 ☆参考 ekewtumu-oknatara エケウトゥム オㇰナタラ か。 {E: to be very sad due to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekewtumwen
エケウトゥㇺウェン 【他動】[e-kewtum-wen それで・気持ち・悪い] …のことがつらい。 ☆参考 ekewtumuwen エケウトゥムウェン か。 {E: for…to be difficult, hard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekik
エキㇰ 【他動】[e-kik …で・…を打つ] …を…にぶつける。 néa cip ka pira tom a=ekík híne ネア チㇷ゚ カ ピラ トㇺ アエキㇰ ヒネ その舟も崖面のまん中にぶつけられて。(S会話) {E: to hit… against…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekimatek
エキマテㇰ 【他動】[e-kimatek (そのこと)で・びっくりする] …で(恐ろしくて)びっくりする。 {E: to be frightened, startled by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekimnasaykar
エキㇺナサイカㇻ 【他動】[e-kim-na-say-kar その頭(そのために?)・山・の方へ・輪・をつくる]そのために(?)山をぐるっと回って行く。 {E: to go around the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekimne 1
エキㇺネ 【自動】[e-kim-ne その頭・山・である](狩猟、 薪とり、 採集などをしに) 山へ行く、 畑へ行く、 山/畑の仕事に行く。 sápo ekimne wa isam サポ エキㇺネ ワ イサㇺ ねえさん(この場合、 その家の奥さん)は山(畑)へ行って留守だ。(W) {E: to go into the mountains, fields to hunt, work.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekimne 2
エキㇺネ 【副】[e-kim-ne その頭・山・である]山へ。 ekimne sinot=an epaye エキㇺネ シノタン エパイェ 山へ遊びに行く。 {E: to the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekira
エキラ 【他動】[e-kira …と一緒に・逃げる]…と一緒に逃げる、 …を連れて(取って、 持って)逃げる、 …を持ち去る。 pon matkaci ikka-sisam ekira ポン マッカチ イッカシサㇺ エキラ 少女をどろぼうが連れて逃げた。(W) {E: to run away, flee with…} (出典:田村、方言:沙流)
ekiroroan
エキロロアン 【他動】[単](複は ekirorooka エキロロオカ)[e-kiroroan (そのこと)について・おもしろく思う] …がおもしろい、 …をおもしろく思う。 ☆参考 「古い言葉。 今は eramasu エラマス と言う。 」 (S) ☞kiroroan キロロアン {E: to consider…interesting, funny.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekocaranke
エコチャランケ 【複他動】(…のことで)…に文句をつけてやる。 {E: to complain about…} (出典:田村、方言:沙流)
ekohawas
エコハワㇱ 【複他動】[e-ko-haw-as …で・に・声が・立つ] …に早く…と一緒になるように言う(?)。 a=i=ékohawas アイエコハワㇱ 私は早く彼と一緒になれと言われた。(NK民話) {E: to tell…to marry…quickly (soon).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekohepenpenu
エコヘペンペヌ 【複他動】[e-ko-hepenpenu …について・…に・コックリコックリうなずく](こと)について(人)に対してコックリコックリうなずく。 ☞hepenpenu ヘペンペヌ {E: to nod in agreement about…} (出典:田村、方言:沙流)
ekohopi 1
エコホピ 【他動】[e-ko-hopi …で・…に・…を残して去る](?) …と別れる。 a=ekóhopi ka koyaykus pe an? ene katuhu an pe アエコホピ カ コヤイクㇱ ペ アン? エネ カトゥフ アン ペ 別れられないようなものか、 あんな変なやつ。(S) {E: to part, separate from…} (出典:田村、方言:沙流)
ekohopi 2
エコホピ 【副】…から分かれて/分岐して、 と別れて。 {E: to diverge from…} (出典:田村、方言:沙流)
ekohosipi
エコホシピ 【他動】[e-ko-hosipi …に・に・もどる] …にもどって行く。 Tokiyo kotan/páse kotan/kotan tapkasi/ekohosipi [雅]トキヨ コタン/パセ コタン/コタン タㇷ゚カシ/エコホシピ (彼は)東京の都に帰って行く。(W即興詩) {E: to go back to…; return to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekohunara
エコフナラ 【複他動】[e-ko-hunara …に・…の・…をさがす](次の慣用表現で)…の…を探る。 tu moto orke/ekohunara トゥ モト オㇿケ/エコフナラ [雅](彼は)その素性をよくよくさぐってみました。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekokomo
エココモ 【他動】[e-ko-komo その頭・…に・…を折り曲げる](棒)に(ふとんなど)をかける。 kuma ekokomo クマ エココモ 物干し棒に(ふとんを)掛ける。 ☆参考 物干し棒にふとんなどをかけるときは折り曲げてかけるのでこう言う。 {E: to hang (futon)… over a frame for drying.} (出典:田村、方言:沙流)
ekonukosne
エコヌコㇱネ 【複他動】[e-ko-nukosne …について・…に・憎しみをだく](そのこと)について(人)を憎む。 hemanta i=ekonukosne he ki p ene ヘマンタ イエコヌコㇱネ ヘ キㇷ゚ エネ (彼は)何のことで私を憎んであんなふうに…。(W民話) {E: to dislike, hate someone because of something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekoorsutke
エコオㇿスッケ 【複他動】…に…を勧める。 {E: to advise someone something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekopas
エコパㇱ 【他動】[e-kopas で・もたれる?]…にもたれる。 cisetumam k=ékopas wa síno pirka チセトゥマム ケコパㇱ ワ シノ ピㇼカ 私は壁にもたれてまことに具合がいい。(W) {E: to lean on…} (出典:田村、方言:沙流)
ekopepka
エコペㇷ゚カ 【複他動】(人)の(しわざ)を忘れない。 i=ramkoyki katu a=ekópepka p ne a kusu イラㇺコイキ カトゥ アエコペㇷ゚カㇷ゚ ネ ア クス (兄に)からかわれたのが忘れられないことだったから。(NK民話) {E: to not forget someone's doings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekopuntek
エコプンテㇰ 【複他動】[e-kopuntek …のことで・…に・喜ぶ](人)の(したこと)を喜ぶ、 …のことで…を歓迎する。 pirka híne e=ek sir an sekor hawean kor i=ekopuntek ピㇼカ ヒネ エエㇰ シㇼ アン セコㇿ ハウェアン コㇿ イエコプンテㇰ 彼は、 よく来たと言って私を歓迎してくれた。(HK民話) {E: to be pleased at…(someone's doings); to welcome…for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekoramkor
エコラㇺコㇿ 【複他動】[e-ko-ram-kor (そのこと)について・(人)に・心を持つ] …について(人)と相談する。 aynu ka kar wa i=kore kunihi a=ekóramkor hike? アイヌ カ カㇻ ワ イコレ クニヒ アエコラㇺコㇿ ヒケ? (大地をつくった神に)人間もつくってくれることを(くれるように)相談してみてはどうだろう。(S言い伝え) {E: to talk with, ask advice from someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekoramusawnu
エコラムサウヌ 【複他動】[e-ko-ramu-sawnu (そのこと)について・(人)に・心を・ゆるめる] …のことを(人)に承諾する。 {E: to consent to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekorarpa
エコラㇻパ 【複他動】[複](単 ekorari エコラリ は未出。 あるかどうか不明)[e-ko-rarpa …で・…に・押えつける] …に…を食べなさい食べなさいと押しつける。 e etoranne nankor pe hńta ne e=ekorarpa p an? エ エトランネ ナンコㇿ ペ フンタ ネ エエコラㇻパㇷ゚ アン? 食べたくないかもしれないものを「なにしに」(=何のために)そんなに押しつけるの。(S) {E: to press, force someone to eat.} (出典:田村、方言:沙流)
ekosikkasma
エコシッカㇱマ 【複他動】[e-ko-sikkasma …で・に・保つ](人)のために…を守る。 {E: to defend, protect…(for someone).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekosouk
エコソウㇰ 【複他動】[e-ko-so-uk …で・…に・借財・受け取る](人)に(お金やお米のようなもの)を借りる。 eci=ekósouk エチエコソウㇰ 私はあなたに(お金を)借りた。 ☆参考 sóuk ソウㇰ お金などを借りる。 esouk エソウㇰ …を借りる(お金などを)。 kosouk コソウㇰ (人に) 借金/借財する。 {E: to borrow food, money from someone} (出典:田村、方言:沙流)
ekosunke
エコスンケ 【複他動】[e-ko-sunke (こと)について・(人)に・うそをつく] …について(人)にうそをつく/をだます。 {E: to deceive, cheat someone over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekot
エコッ 【他動】(病気)にかかる、 …で死ぬ。 a=kikkik wa ora ekot oasi アキッキㇰ ワ オラ エコッ オアシ 彼はなぐられてそれで死ぬ。(S) {E: to get, have, catch…(a disease or sickness); to die of…} (出典:田村、方言:沙流)
ekotankor
エコタンコㇿ 【他動】[e-kotan-kor (そこ)で・村・を持つ] …の村おさである、 …を治める。 {E: to be the village chief of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekotanne
エコタンネ 【他動】[e-kotan-ne (そこ)で・村・である] …の村に住んでいる、 …の村人の仲間入りをする。 {E: to live in the village of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekotannere
エコタンネレ 【複他動】(他動詞の使役形)[e-kotan-ne-re (そこ)で・村・である・させる](人)を…の村に住まわせる。 {E: to make someone live in the village of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekote 2
エコテ 【後副】[hekote ヘコテ に人称接辞 en=/un= がついたときの語幹の形] の方へ。 ☞hekote ヘコテ 2 {E: in the direction of; towards; to.} (出典:田村、方言:沙流)
ekoyayirayke
エコヤイライケ 【複他動】[e-ko-yayirayke (人)に・(こと)について・感謝する] …に…を感謝する。 ☆発音 早く言うときは i イ が落ちて ekoyayrayke エコヤイライケ と発音される。 {E: to be grateful, thankful to someone for something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekoyayyerap
エコヤイイェラㇷ゚ 【他動】[e-ko-yayyerap …のことを・…に・悲しんで訴える] …のことを(人)に悲しんで訴える、 愚痴(ぐち)る。 {E: to complain of, about…} (出典:田村、方言:沙流)
ekoykar
エコイカㇻ 【他動(複他?)】[e-ko-i-kar …に関して・…に・ものごとを・する]…に従う、 反対しない。 kotankorkur purihi aynu opitta ekoykar コタンコㇿクㇽ プリヒ アイヌ オピッタ エコイカㇻ 村長(むらおさ)のやり方には人はだれも反対しない。(S) ☞koykar コイカㇻ {E: to follow…; not disobey…} (出典:田村、方言:沙流)
ekoymokokor
エコイモココㇿ 【複他動】[e-ko-imoko(< imoka)-kor …で・(人)に・みやげ・を持つ](人)に(もの)をみやげに持っていく。 ☆参考 imoka イモカ みやげ。 {E: to take a gift to someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekoymokokorpa
エコイモココㇿパ 【他動】[複](ekoymokokor エコイモココㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆)(人)に(もの)をみやげに持って行く。 {E: to take a gift to someone (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekoyok
エコヨㇰ 【複他動】[e-ko-iyok …で・…に・商売する](…を)(…に)売る。 iyapo eyyok kopan wa somo a=e=ékoyok na, sekor a=ye hike? イヤポ エイヨㇰ コパン マ ソモ アエエコヨㇰ ナ、 セコㇿ アイェ ヒケ? 父が売るのをいやだと言うからあなたに売らないよと言いましょうか? (S) {E: to sell something to someone} (出典:田村、方言:沙流)
ekoysoytak
エコイソイタㇰ 【複他動】[e-ko-isoytak (人)に・(こと)について・話す](人)に…について話して聞かせる。 hńta en=ekoysoytak hawe? フンタ エネコイソイタㇰ ハウェ? (私に)何の話をしてくれるの? (S) {E: to make someone listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekte
エㇰテ 【他動】[単](複は arkire アㇻキレ)[ek-te 来る・させる] 来させる、 よこす。 aynu ottena i=sam un ekte yan アイヌ オッテナ イサムン エㇰテ ヤン アイヌのだんなを私のそばによこしなさい。(S民話) toan pe ekte トアン ペ エㇰテ それを取って(そこにあるものを取って私のところに持って来てくれ)。(W) ☆参考 このような場合の「取って」に uk ウㇰ は使わない。 uk ウㇰ は受け取ったり奪ったりして自分のものにすること。 {E: to make someone come.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekucasanke
エクチャサンケ 【他動】[e-kuca-sanke (人)と一緒に・狩小屋・を出す](人)と一緒に山猟から家に帰る。 {E: to return home with someone from hunting in the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekupa
エクパ 【他動】[e-kupa その一部・をかむ]口にくわえる。 ☞kupa クパ {E: to hold something in, by the mouth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekuriante
エクリアンテ 【他動】[単][e-kuri-an-te (それ)について・その影を・ある・させる](人)を…のことで陰で笑う。 ☞kuri ante クリ アンテ {E: to laugh behind someone's back about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekurkot
エクㇽコッ 【他動(?)】[e-kurkot (それ)で(?)・光り輝く][雅](次の慣用表現の中で) …で(?)輝く。 cisekankotor emike kane ekurkot kane チセカンコトㇿ エミケ カネ エクㇽコッ カネ [雅](いろいろなものを飾って)家の天井が光り輝いている(ばかりに美しくなった)。 ☞kurkot クㇽコッ {E: to shine; sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekurok
エクロㇰ 【自動】[e-kur-ok その頭(?)・影・(?)] まっ黒い、 真っ暗である。 {E: to be jet black; pitch dark.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekusna
エクㇱナ 【自動】[e-kus-na その頭が・向こう側・の方へ(行く)](?) 行き着く、 届く。 sóne ekusna hi he an un? ソネ エクㇱナ ヒ ヘ アヌン? 本当に向こうへ届くだろうか? (S) {E: to arrive; reach.} (出典:田村、方言:沙流)
ekusne
エクㇱネ 【自動/副】[e-kus-ne その頭・川の向こう岸・になる] ①[自動]「川向かい」(=川の向こう岸)へ行く。 ②[副]「川向かい」(=川の向こう岸)へ。 ekusne wa エクㇱネ ワ 「川向い」へ。 {E: ①to cross a river. ②to the other side of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekuta
エクタ 【他動】[e-kuta その(一部)・をあける(全部こぼす)]…の一部分をこぼす(「まかす」)。 {E: to pour out, spill…} (出典:田村、方言:沙流)
ekutkor
エクッコㇿ 【複他動】[e-kutkor …で・帯をしめる](帯)をしめる、 …を帯にしてしめる。 kut a=ekútkor クッ アエクッコㇿ 帯をしめる。(W) {E: to use…as a belt, sash; fasten with a belt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emaka
エマカ 【他動】…をきらって取らない。 a=emáka wa ek アエマカ ワ エㇰ (彼女は嫁に行ったが)きらわれて帰されて来た。(S) e emaka エ エマカ (彼はそれを)きらって食べない。(S) {E: to not take because one dislikes, hates…} (出典:田村、方言:沙流)
emakaas
エマカアㇱ 【自動】[単](複は emakaroski エマカロㇱキ)[e-maka-as その頭が・後ろに・立つ](一人が)ヒョッと立ち止まる。 {E: to stop by chance.} (出典:田村、方言:沙流)
emastek
エマㇱテㇰ 【他動】[e-mastek で・いっぱいである] …でいっぱいである、 …がいっぱいつまっている。 toytoy emastek wa an トイトイ エマㇱテㇰ ワ アン 土がいっぱい入っている。(S) si emastek! シ エマㇱテㇰ! 糞でいっぱいになっていろ(「くそくらえ」)=余計なことを言うな。(S) ku=siki toytoy emastek humi as na nukar wa en=kore クシキ トイトイ エマㇱテㇰ フミ アㇱ ナ ヌカㇻ ワ エンコレ 私の目に土がいっぱい入ったような感じだから見てください。(S) {E: to be full of…; filled with…} (出典:田村、方言:沙流)
emastekka
エマㇱテッカ 【複他動】[e-mastek-ka で・いっぱいである・(他動詞化)] …を…でいっぱいにする、 …に…をいっぱい詰め込む(「上から押しつめてつめる、 =rarpa wa omare ラㇻパ ワ オマレ」)。(W) paro emastekka パロ エマㇱテッカ 彼は口にそれをいっぱい入れた。(S) hunna ene toy emastekka wa anu hi an un? フンナ エネ トイ エマㇱテッカ ワ アヌ ヒ アヌン? だれがそんなに土をいっぱい入れておいたんだろう。(S) ☆参考 「酒や水や米は rarpa ラㇻパ《押えつける》できないから emastekka エマㇱテッカ と言わず sikno omare シㇰノ オマレ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
emateniwkes
エマテニウケㇱ 【他動】[e-mat-e-niwkes …に関し・妻・のことで・できない](?) …に妻を持たせられずにいる(?) a=i=émateniwkes wa án=an a korka アイエマテニウケㇱ ワ アナン ア コㇿカ 私はいままで妻を迎えずにいたが。(S民話) {E: to be unable to find a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emawrari
エマウラリ 【他動】[e-maw-rari …で・息・を押える] ☞attomsama emawrari アットㇺサマ エマウラリ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emeske
エメㇱケ 【自動】[e-meske その頭/一部・もげる] 上部/一部がもげる/欠ける、(茶わんや鍋などが)欠ける。 mimaki emeske ミマキ エメㇱケ 歯が虫歯になって(欠けて)いる。(W) {E: for a part of something to be missing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emik
エミㇰ 【他動】[e-mik (人/それ)で・(犬が)ほえる](犬が)…を見てほえる。 {E: for a dog to bark, growl at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emike
エミケ 【他動(?)】[e-mike その上部が(?)/それで(?)・輝く][雅](次のような慣用表現の中で) …で(?)輝く。 cisekankotor emike kane ekurkot kane チセカンコトㇿ エミケ カネ エクㇽコッ カネ[雅](いろいろなものを飾って) 家の天井が光り輝いている(ばかりに美しくなった)。(W民話) ☆参考 よく似た文脈で同じ話者が míke kane kurkot kane ミケ カネ クㇽコッ カネ と、 e- をつけずに言っている。 {E: for the inner part of a house to shine, sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emina
エミナ 【他動】[e-mina …について・笑う] …のことを笑う。 emina rusuy エミナ ルスイ …のことを笑いたい、 …がおかしい。 k=émina rusuy ayne ku=ye ka koyaykus ケミナ ルスイ アイネ クイェ カ コヤイクㇱ 私はおかしくておかしくて言うことができない。(W会話) {E: to laugh, smile at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eminapa
エミナパ 【他動】[複](emina エミナ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…のことを笑う。 {E to laugh, smile at….(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emko 1
エㇺコ 【名】[概/所] (一つのものの) 半分(線的な半分、 長い物体の、 時間の)。 cup emko チュㇷ゚ エㇺコ (直訳すると月の半分)=半月。 to emko etutko ト エㇺコ エトゥッコ (直訳すると)あと半日で二日=一日半。(S) upas as korka to emko etutko pakno ne kor nep ka isam ウパㇱ アㇱ コㇿカ ト エㇺコ エトゥッコ パㇰノ ネ コㇿ ネㇷ゚ カ イサㇺ 雪が降るけれど1日半位たつと何もなくなる(消えてしまう)。(S) {E: half.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emko 2
エㇺコ 【位名】[概/所] (川の)奥の方。 etok エトㇰ《水源》よりは下だが、 péna ペナ《川上》よりは上。 ☆参考 最近の古老によっては hontom ホントㇺ《中ほど》だと言う人もいる。 サダモさんによれば hontom ホントㇺ《中ほど》は péna ペナ《川上》よりも下。 {E:the upstream area of a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emkokusu
エㇺコクス 【後副(?)】[半分・のために]そのために、 それの影響で(?)。 emkokusu/cási upsor/non sukus/cieomare/semkoraci エㇺコクス/チャシ ウㇷ゚ソㇿ/トノン スクㇱ/チエオマレ/セㇺコラチ [雅]そのために城の中はまるで昼の光に照らされているかのように…。(Sユーカラ) ☆参考 emko エㇺコ 1《半分》や emko エㇺコ 2《川のずっと上流の方》などと関係があるのか不明。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emkosama 1
エㇺコサマ 【副】[emko-sama 半分・(< そのそば)] 「それにかって、 その(くされおやじの)おかげで」=そのために。 {E: to become involved in, with; get dragged into.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emo
エモ 【名】[植物] いも(通常じゃがいもを指す)(「ごしょいも」)。 {E: a potato.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emonasap
エモナサㇷ゚ 【他動】[e-monasap …に関して・手がのろい](…をするのに)手がのろい、 …がはかどらない、 …でいそがしい、 がまだ終わらない。 a=emónasap yak a=niwkes na アエモナサㇷ゚ ヤㇰ アニウケㇱ ナ ブラブラ(ダラダラ)していると全部できないよ。(S) kanpinuye k=émonasap カンピヌイェ ケモナサㇷ゚ 書きものをするのにいそがしい。(W) ☆対語 emonasnu エモナㇱヌ。 ☞monasap モナサㇷ゚ {E: to be slow at doing…} (出典:田村、方言:沙流)
emonasnu
エモナㇱヌ 【他動】[e-monasnu …に関して・手が早い]…をするのに手が早い、 …がどんどんはかどる。 {E: to be quick at…; make progress with…} (出典:田村、方言:沙流)
emonipirka
エモニピㇼカ 【他動】[e-moni-pirka (それ)について・その手(の働き)・良い] …で猟運がある。 {E: to have a good hunt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emopu
エモプ 【名】[emo-pu じゃがいも・倉] いも/じゃがいもを(長持ちさせるために)かこっていけておくところ。 {E: a place to bury potatoes for storage.} (出典:田村、方言:沙流)
emota
エモタ 【自動】[emo-ta じゃがいも・を掘る] いも(じゃがいも)掘りする。 {E: to dig potatoes.} (出典:田村、方言:沙流)
emotare
エモタレ 【他動】[自動使役][emota-re いも掘りする・させる](人)にいも(じゃがいも)掘りをさせる。 {E: to make someone dig potatoes.} (出典:田村、方言:沙流)
emoykokarke
エモイコカㇻケ 【自動(?)】[e-moy-ko-kar-ke その頭が・渦・と共に・(回ることを表す語根)・(自動詞形成)]渦に巻かれてグルグル回る。 moy or osma wa a=ciwkorari wa hetuku ka somo ki, emoykokarke kor an モヨㇿ オㇱマ ワ アチウコラリ ワ ヘトゥク カ ソモ キ、 エモイコカㇻケ コラン 渦に巻き込まれてまん中に入って下へひっぱられて出られず渦巻きと一緒にクルクル回っている。(S) henpara suy emoykokarke kor an wa suke okere kusu? ヘンパラ スイ エモイコカㇻケ コラン マ スケ オケレ クス? また渦巻きと一緒にグルグル回っていていつごはんのしたくが終わるのだろう(いつまでもはかがいかないことに対する悪口)。(S) {E: to be caught in a whirlpool.} (出典:田村、方言:沙流)
emuemu
エムエム 【他動】…をはい登る。 weysir emuemu ayne easir nupuri ka ta hemesu ウェイシㇼ エムエム アイネ エアシㇼ ヌプリ カ タ ヘメス 険しい山をはい登るようにしてやっと頂上に登った。(S) {E: to creep, crawl up…} (出典:田村、方言:沙流)
emukkane
エムッカネ 【自動】[e-mukka-ne その頭が・(?)・になる]つぼみになる、 つぼむ、 つぼみになっている。 emukkane nonno エムッカネ ノンノ 花のつぼみ。 〔知分類になし〕 {E: to bud; be in bud.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emuncotca
エムンチョッチャ 【他動】[e-mun-cotca …で・草/ごみ・射る] (矢)でごみを射る。 ☞cotca チョッチャ {E: to pull up weeds.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ene 1
エネ 【他動】[e-ne …に・である/になる(行く)] …にはって行く。 apuunno to or ene híne arpa アプウンノ ト オㇿ エネ ヒネ アㇻパ (やけどをした蛙は)しずかーに沼までやっとのことではって行った。(W民話) ☆参考 目的語は場所。 (出典:田村、方言:沙流)
enewsar
エネウサㇻ 【他動】[e-newsar (人)と一緒に・話をして楽しむ] …と一緒に話をして楽しむ。 {E: to enjoy talking with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enina
エニナ 【他動】[e-nina …で・たきぎとりする] …を使ってたきぎ(薪)をとる。 a=enína p アエニナㇷ゚ たきぎとりする道具。(W民話) {E: to use…to take, get firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eninuy
エニヌイ 【他動】[e-ninuy- …で・枕する(?)]…を枕にする。 nep ka ta k=éninuy rusuy ネㇷ゚ カ タ ケニヌイ ルスイ 「何か枕したい」(=何かを枕にしたい)。(W) a=enínuype アエニヌイペ 私たちが(人が)枕にするもの=枕。 k=éninuype ケニヌイペ 私が枕にするもの=私の枕。 eninuype エニヌイペ (彼が)枕にするもの=(彼)の枕。 ☆参考 中川『千歳方言辞典』によれば eninu エニヌ …を枕にする。 沙流のワテケさんは eninu エニヌ でなく eninuy エニヌイ と言う。 {E: to use…as a pillow.} (出典:田村、方言:沙流)
enisomap
エニソマㇷ゚ 【他動】気がかりだ、 気味が悪い(何か起こるのではないかと気にかける)。 {E: to have a bad feeling about…} (出典:田村、方言:沙流)
enispakohepoki
エニㇱパコヘポキ 【他動】[e-nispa-ko-hepoki それで・金持ち(=立派な男)・に対して・頭を下げる](そのこと)によってその人を敬って頭を下げる。 {E: to lower one's head in respect to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enispane
エニㇱパネ 【他動】[e-nispa-ne …で・長者・になる] …で金持ち(長者)になる。 {E: to become rich by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eniste
エニㇱテ 【他動】[e-niste …で・強い]…を頼りに/あてにして安心している。 sirkunne yakka taan kur a=turá yakun a=eníste シㇼクンネ ヤッカ タアン クㇽ アトゥラ ヤクン アエニㇱテ 暗くてもこの人と一緒に行けば安心だ。(S) a=eníste hum ko yupnatara アエニシテ フㇺ コ ユㇷ゚ナタラ [雅](私たちは)それをあてにして安心している。 rep ta a=kor mosir anakne haru an yak a=ye kusu a=eníste hum ko yupnatara レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ アナㇰネ ハル アン ヤカイェ クス アエニㇱテ フㇺコ ユㇷ゚ナタラ 内地(本州)は豊作だそうだから私たちはあてにして安心している。(S) ☆参考 「…に強い」という意味の用例はない。 〔久辞典 191 その為にかたい、 それに持ち耐へる、 (それ)に強い、 に耐へる、 堪へる Sake a-e-nishte〕 {E: to rely on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enitan
エニタン 【他動】[e-nitan (それ)について・足が速い](走る/逃げる)のが速い。 {E: to be quick at running, fleeing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eniwcinne
エニウチンネ 【他動】…を追い出す。 wenkur umurek néun ka mosma pet or un hene mosma kotan or un hene eci=eníwcinne hene ki wa ne yakun kanna a=eci=ipére yakka ウェンクㇽ ウムレㇰ ネウン カ モㇱマ ペトルン ヘネ モㇱマ コタノルン ヘネ エチエニウチンネ ヘネ キ ワ ネ ヤクン カンナ アエチイペレ ヤッカ 貧乏人夫婦をあなたたちがどこかよその川すじへでもよその村へでも追い出したならばまたあなたたちに食べ物を与えるけれども(そうしなければ与えないぞ)。(HK民話) ☆参考 〔久辞典 niuchinne 追出す、 逐出す〕 {E: to drive out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eniyutunnu
エニユトゥンヌ 【自動】[e-ni-utur-nu その頭(?)・歯・の間・を持つ][古]歯の間が広くあいている。 ☆参考 niyuturke sep ニユトゥㇽケ セㇷ゚ とも言う。 {E: to have gaps between one's teeth.} (出典:田村、方言:沙流)
enkor(o)ke
エンコㇿケ/エンコロケ 【位名】[所](概は未出。 enkor エンコㇿ であろう。)その川上の方。 {E: towards upstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enkoreitak
エンコレイタㇰ 【自動】[enkor-e-itak 軟口蓋/鼻の中(?)・で・しゃべる] 鼻声でしゃべる。(S) {E: to speak in a nasally voice.} (出典:田村、方言:沙流)
éno
エノ 【他動】[e-no …を食べる・よく…する] …を好きでいつもよく食べる。 k=éno p ne korka tap anak ku=honi sik wa somo k=e ケノㇷ゚ ネ コㇿカ タㇷ゚ アナㇰ クホニ シㇰ ワ ソモ ケ いつも好きで食べるんだけど今はおなかがいっぱいだから食べない。(S) {E: to indulge in one's favourite food.} (出典:田村、方言:沙流)
enontacarse
エノンタチャㇻセ 【自動】[e-non-ta-car-se その頭/顔・つば・(?)・(散る/散らすことを表す擬態の語根)・と言う] つば(唾)をとばす。 enontacarse kor itak エノンタチャㇻセ コㇿ イタㇰ つば(唾)をとばしながらしゃべる。(S) {E: to spit.} (出典:田村、方言:沙流)
enontapus
エノンタプㇱ 【自動】[e-non-ta-pus その頭/顔・つば・(?)・はじける]よだれをたらす。 hńta warasi enontapus ruwe an! フンタ ワラシ エノンタプㇱ ルウェ アン! なにあの子どもよだれをたらしているねえ。(S) {E: to dribble.} (出典:田村、方言:沙流)
enpuyna
エンプイナ 【自動】前にのめる、 のめっていく。 upsino enpuyna ウㇷ゚シノ エンプイナ うつぶせにのめる。(S) {E: to fall forward.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enrum
エンルㇺ 【位名】(決まった語の中で)…の先。 páenrum パエンルㇺ 口の先端、 op-enrum オㇷ゚エンルㇺ もり(魚獲槍)の先、 kite キテ《もり先》の先(=op etoko オㇷ゚ エトコ)。 ☆参考 襟裳岬の語源として知られてはいるが、 沙流地方では岬のことはこう言わず、 普通は nottu ノットゥ、 大きく言うときは siretok シレトㇰ などと言う。 一般にものの先(先端)のことは etu エトゥ、 etupsi エトゥㇷ゚シ、 etok エトㇰ などと言う。 {E: the end, point of…} (出典:田村、方言:沙流)
enucisiske
エヌチシㇱケ 【他動】[e-nu-cis-is-ke …で・目・(?)・(重複)・…している・]じっと見つめる。 siknumnoski enucisiske シㇰヌㇺノㇱキ エヌチシㇱケ 瞳の真ん中をじっと見つめる。(S) {E: to stare, glare at…} (出典:田村、方言:沙流)
enukar
エヌカㇻ 【自動】鈍い、 切れない。 enukar makiri エヌカㇻ マキリ 切れない小刀。 ☆発音 e=nukar エヌカㇻ《あなたは(それを)見る、 (彼は)あなたを見る》と同じ発音。 ☆対語 een エエン {E: to be blunt; cannot cut.} (出典:田村、方言:沙流)
enukor
エヌコㇿ 【他動】[e-nu-kor (そこ)に・目・を持つ](神が)(そこ)を守る。 ☆参考 神が(そこ)を守ることを表す語の一つ。 ほかに enupur エヌプㇽ、 epunkine エプンキネ とも言う。 神が(そこ)に住んでいることを表すには、 ewak エワㇰ、 erok エロㇰ その他いろいろな言い方がある。 {E: to govern over…; protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enunuke
エヌヌケ 【複他動】[e-nunuke (それ)について・…を大事によく遇する](そのこと)で(人)を厚遇する。 tasum kur kor tasum pirka wa ne wa an pe a=e=énunuke タスㇺ クㇽ コッ タスㇺ ピㇼカ ワ ネ ワ アン ペ アエエヌヌケ 病人が病気が良くなってそのことであなたがよくしてもらえる(お礼がたくさんもらえる)…。(S会話) ☞núnuke ヌヌケ {E: to receive…warmly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enupepopo
エヌペポポ 【自動】[e-núpe-pop-o その頭/顔・涙・(擬態)・(他動詞化)](?) 涙がいっぱいたまる/「ポッポッポッポッポと出る」(ごみがはいったのをとりそこなったとか眼病とかで)。(S) {E: for the eyes to weep ( due to dust etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
enupetne
エヌペッネ 【他動】(人)に久しぶりに会ってなつかしがって喜ぶ。 {E: to be joyed at meeting someone after a long time.} (出典:田村、方言:沙流)
enupur
エヌプㇽ 【他動】[e-nupur (そこ)で・霊力を持つ](直訳すると)(そこ)に霊力をもつ=(神が)…を守る。 Kotan-sermak-enupur-kamuy コタンセㇾマㇰエヌプㇽカムイ 村の背後を守る神(屈斜路湖畔の山の昔の呼び名、 別名 Kamuy nupuri カムイ ヌプリ 神山)。 ☆参考 神が(そこ)を守ることを表す語の一つ。 ほかに enukor エヌコㇿ、 epunkine エプンキネ とも言う。 ☞nupur ヌプㇽ {E: to have spiritual power over…; (for god)to rule over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enuray
エヌライ 【他動】…が汚いので驚きいやがる。 k=énuray wa k=énucisiske ケヌライ ワ ケヌチシㇱケ 私は彼の汚いのに驚いてじっと見つめていた。 a=enúray no okay pe yayosirkonoypa wa oka アエヌライ ノ オカイ ペ ヤヨシㇼコノイパ ワ オカ 彼は汚くて人にいやがられるのにいつまでも出て行かない。 {E: to be disgusted at something dirty.} (出典:田村、方言:沙流)
enusasire
エヌサシレ 【複他動】…で(人)の気をまぎらす。 nen nen ka hawean wa enusasire! ネン ネン カ ハウェアン マ エヌサシレ! いろいろおもしろいことを言って気をまぎらさせてあげなさい。(S) ☆参考 ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ は子どもが泣いているときなどになだめすかして機嫌よくさせることを言う。 ☆参考 eyaynusasi エヤイヌサシ は自分で歌を歌うなどして自分の気をまぎらすことを言う。(S) {E: to be distracted by, with…} (出典:田村、方言:沙流)
enuwap
エヌワㇷ゚ 【他動】[e-nuwap …で・お産する] …を出産する(「持つ」)。 enuwap pe nani isam エヌワㇷ゚ ペ ナニ イサㇺ (彼女の)産んだ子がすぐ亡くなった。(S) ☞nuwap ヌワㇷ゚ {E: to give birth to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
enuypa
エヌイパ 【複他動】[複](nuypa ヌイパ の単は nuye ヌイェ)[e-nuypa (そこ)に・…を書く[複]](そこ)に…を書く。 ta a=ye rok itak tu kanpiso ka re kanpiso ka a=enúypa wa oka yakun タ アイェ ロㇰ イタㇰ トゥ カンピソ カ レ カンピソ カ アエヌイパ ワ オカ ヤクン 今ここで私たちが言った言葉が二ページか三ページの紙の上に書かれていれば。(W会話) {E: to write…on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eoha
エオハ 【自動】[e-oha その一部・からっぽである]いっぱいでない、 (比喩的に)頭が(知力が)足りない。 toanpe sik somo ki, ponno eoha p ne wa トアンペ シㇰ ソモ キ、 ポンノ エオハㇷ゚ ネ ワ あいついっぱいでない、 少し足りないんだ(悪口)。(S) ☞oha オハ {E: to be lacking; insufficent; dull (not smart).} (出典:田村、方言:沙流)
eohayokke
エオハヨッケ 【他動】[e-ohayokke で・「からあげする」](…を食べて)「からあげする」(吐くようにするが何も出ない)。 ohayokke オハヨッケ {E: to vomit on an empty stomach; dry vomit.} (出典:田村、方言:沙流)
eokok
エオコㇰ 【他動】[e-o-kok (そこ)に・その尻(が)・(擬態の語根)ひっかかる] …にひっかかる。 punkar k=éokok wa ku=hacir プンカㇻ ケオコㇰ ワ クハチㇼ 私は草のつるにひっかかって(つまづいて)ころんだ。(S) {E: to be caught on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eokokte
エオコㇰテ 【複他動】[他動使役] …を(くぎなど)にひっかける。 hńta e=eokokte híne e=mip e=mestektek ruwe an? フンタ エエオコㇰテ ヒネ エミㇷ゚ エメㇱテㇰテㇰ ルウェ アン? (あなたは)何にひっかけて衣服をかぎざきにしたの? (S) {E: to catch… on…(such as a nail).} (出典:田村、方言:沙流)
eoma
エオマ 【他動】[e-oma その頭・に位置する(入る、 置かれる)] ①(…の方へ)向かって行く。 ② ☞ka(si) eoma カ(シ) エオマ {E: ①to face towards… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eomken
エオㇺケン 【他動】(eomuken エオムケン の聞きまちがいであろう。) rawunnet ya eokok wa oraun cep ka c=éomken ラウンネッ ヤ エオコㇰ ワ オラウン チェㇷ゚ カ チェオㇺケン (c=éomuken チェオムケン であろう)。 沈んでいる流木に網がひっかかって鮭もさっぱりとれなかった。(S) ☞eomuken エオムケン {E: to not catch any prey.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eopanepane
エオパネパネ 【他動】[e-o-pane-pane …で・その尻・はためく・(重複)] …を風にはためかせる、 …が風に吹かれてパッパッパッとなる。 opukurune ápekor oka hemanta eopanepane kane oka オプクルネ アペコㇿ オカ ヘマンタ エオパネパネ カネ オカ (いまの人々は)袋みたいな変なものを風にはためかせている(スカートをはいている現代風俗について話している)。(S) {E: to flutter (in the wind).} (出典:田村、方言:沙流)
eorawki
エオラウキ 【他動】[e-orawki …に関して・しそこなう](動詞の後に置かれて)…しそこなう。 a=kik ka eorawki no kira yak a=ramú kor suy ek wa アキㇰ カ エオラウキ ノ キラ ヤㇰ アラム コㇿ スイ エㇰ ワ (アブが馬に)叩かれそこなって逃げたと思うとまた来て…。(S) {E: to be late to do…} (出典:田村、方言:沙流)
eoripak
エオリパㇰ 【他動】[e-oripak (人)に・遠慮する(かしこまる)] …を畏れてかしこまる、 …を敬ってへりくだりつつしむ/遠慮がちに振舞う(図々しくしない)、 …に恐縮する。 nisatta k=éoripak yakka noski wano ku=san rusuy ニサッタ ケオリパㇰ ヤッカ トノㇱキ ワノ クサン ルスイ 明日は恐縮ですがお昼から(川上側から)来たい。(W) i=eoripak pe イエオリパㇰ ぺ [雅](育ての姉は)私に畏れてかしこまり。(Sユーカラ) m ☆参考 古老によっては「遠慮する」と訳す。 しかし、 出されたものを「遠慮して」受け取らないというようなときの「遠慮する」には使われない。 遠慮して辞退することは eyayye エヤイイェ と言う。 ☞oripak オリパㇰ {E: to be reserved about…; hold back from doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eosoma
エオソマ 【他動】[e-osoma …で・大便する] …をうんちに出す。 ne sake íne? /a=ku wa isam/a=ku ruwe íne/a=eósoma wa isam ネ サケ イネ? /アク ワ イサㇺ/アク ルウェ イネ/アエオソマ ワ イサㇺ [雅]その酒はどうなった、 飲まれてしまった、 飲まれたのはどうなった、 うんちに出されてしまった。(KK掛け合い歌) {E: to defecate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epa 1
エパ 【他動】[e-pa (そこ)に・行く] …に行く/届く/着く。 ☆参考 sirepa シレパ[自動]到着する。 {E: to go to…; reach…; arrive at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epacikoan
エパチコアン 【他動】[e-paci-ko-an …について・ばち・に・ある] 罰(ばち)があたる。 {E: to be punished for…(in a spiritual sense.).} (出典:田村、方言:沙流)
epahekotere
エパヘコテレ 【他動】[e-pa-hekote-re …について・口・…の方向に向く・させる](人に)(…のことで)けちをつける/文句を言う、 …をけなす。 en=epahekotere kor antuki ku=kikkik エネパヘコテレ コㇿ アントゥキ クキッキㇰ へただのやり方が悪いのと文句を言われながらあずき落としをした。(S) {E: to complain about…} (出典:田村、方言:沙流)
epakasnu
エパカㇱヌ 【複他動】[e-pakasnu (それ)について・教える] …に…を教える。 {E: to teach someone something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epakasnupa
エパカㇱヌパ 【複他動】(epakasnu エパカㇱヌ は単複の区別なし)(二人以上が皆) …に…を教える。 a=epákasnupa アエパカㇱヌパ (二人以上が皆)教えられる。 {E: to teach someone something (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epakewsawot
エパケウサウオッ 【自動(?)】間違ったことを言う。 eani anak oar e=epakewsawot hawe ne wa エアニ アナㇰ オアㇻ エエパケウサウォッ ハウェ ネ ワ あなたは全く間違ったことを言っているんだよ。(S) {E: to say something that is mistaken, wrong.} (出典:田村、方言:沙流)
epakoat
エパコアッ 【他動】[e-pa-ko-at …について・口・…に・たくさん出てくる]問題にされる、 罪にとわれる、 罰を与えられる。 {E: to be blamed for something.} (出典:田村、方言:沙流)
epakocirir
エパコチリㇼ 【自動】[e-pa-ko-cirir その頭・口・に・(擬音)チョロチョロ流れ落ちる]少しあふれてふちからこぼれかける。 su pop ayne epakocirir ス ポㇷ゚ アイネ エパコチリㇼ 鍋が煮立って少しあふれてこぼれてきた。(S) {E: to run over; overflow.} (出典:田村、方言:沙流)
epakutciki
エパクッチキ 【他動】…でばくちをやる。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ (彼は)田畑もみんな売ってそれでばくちをやり、 酒を飲み、 とうとう今はまるはだかになった。(S) {E: to gamble at…} (出典:田村、方言:沙流)
epannere
エパンネレ 【他動】[e-par-ne-re その頭・口・である(?)・させる](直訳すると)…を口のところに行かせる=…に口づけする、 口に口を寄せる。 néa a=kor poyson a=ecópnure a=epánnere kor ネア アコㇿ ポイソン アエチョㇷ゚ヌレ アエパンネレ コㇿ 私はその赤ちゃんの顔にキスしたり口元にキスしたりしながら。(W民話) ☆参考 ecopnure エチョㇷ゚ヌレ 顔にキスする。 cokcoksekar チョㇰチョㇰセカㇻ 何回もキスする。 {E: to kiss…on the lips.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epanu
エパヌ 【他動】[e-pa-nu …と共に・頭・を持つ] …を頭に巻く。 cipanup epanu チパヌㇷ゚ エパヌ 頭飾りの鉢巻きを頭に巻く (W) {E: to wrap…around one's head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epapispisatte
エパピㇱピサッテ 【他動】[e-pa-pispis-at-te …について・口・ヒソヒソ(擬音重複)・たくさん出てくる・させる]…についてコソコソしゃべる。 {E: to talk secretly about something, someone} (出典:田村、方言:沙流)
epare
エパレ 【複他動】[他動使役][epa-re (そこ)に着く・させる] (人)を…に到着させる。 {E: to make, let something, someone arrive at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eparkayne
エパㇻカイネ 【自動】ふたがあけっぱなしである。 amam oma su eparkayne wa an アマㇺ オマ ス エパㇻカイネ ワ アン ごはんの入った鍋のふたがあけっぱなしになっている。(S) {E: to leave a lid, cover off something.} (出典:田村、方言:沙流)
eparkohayta
エパㇻコハイタ 【他動】[e-parkohayta …に関して・食いしんぼうである] …をとても食べたがる(つわりのとき等)。 hat k=éparkohayta ハッ ケパㇻコハイタ ブドウがとても食べたい。(S) ☞parkohayta パㇻコハイタ {E: to have a great desire to eat (during morning sickness etc).} (出典:田村、方言:沙流)
eparse
エパㇻセ 【他動】[e-parse …で・フワッと飛ぶ] a=epárse アエパㇻセ (直訳すると)フワッと飛ばされる=(伝染病で)死に絶える。 ☞parse パㇻセ {E: to succumb to death (due to an infectious disease etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epas
エパㇱ 【他動】[e-pas (そこ)で・走る][雅](そこ)を走る。(位置名詞の後に置かれて) sam(a) epas サㇺ/サマ エパㇱ …と並んで走る。 corpok(ke) epas チョㇿポㇰ/チョㇿポッケ エパㇱ …の下を走る。 corpokke a=epás wa チョㇿポッケ アエパㇱ ワ 私はその(天に帰るために鳥になって飛んでいる父の)下を走って。(W神謡語り) ☞pas パㇱ {E: to run.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epawsi 1
エパウシ 【他動】[e-pa-usi そこへ・口・を…につける(?)] …をねだる。 toan ta an a p epawsi wa ora ku=kore a p un トアン タ アン アㇷ゚ エパウシ ワ オラ クコレ アㇷ゚ ウン そこにあったものを(彼が)くれくれと言うのであげてしまったんだよ。(S) {E: to ask a person to…} (出典:田村、方言:沙流)
epaye
エパイェ 【他動】[複](単は earpa エアㇻパ)[e-paye …に・行く[複]](二人以上が)…しに行く。 {E: to go to do… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
epeka 1
エペカ 【他動】[e-peka …で・受けとめる] …に(くじで)当たる、 ちょうど(正面に)当たる、 該当する。 a=epéka p ene wen ruwe an hi an? アエペカㇷ゚ エネ ウェン ルウェ アニ アン? (S) あなたが(くじで)当たったものはこんな悪いのだったんですね? (S) epeka no móno a エペカ ノ モノ ア (この人に)向き合って座りなさい。(S) kamuy rorunpe epeka kusu カムイ ロルンペ エペカ クス (直訳すると)神の襲撃が当たったために=伝染病にやられて。 {E: to win in a lottery draw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epeka 2
エペカ 【後副】…を目がけて、 …に対して、 …のため(故)に。 {E: to aim for…; for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epeka(no)
エペカ(ノ) 【後副】[e-peka-no …をめがける・(副詞形成)]…をめがけて、 …の正面に、 …にちょうど当たるように。 pukuru paro epeka(no) omare プクル パロ エペカ(ノ) オマレ 袋の口に入るように入れなさい。 uresanpe epeka(no) nitotke ウレサンペ エペカ(ノ) ニトッケ ちょうど土ふまずのところにとげがささった。 i=epekano/pet tuyka ta/makan katkor pe/as híne イエペカノ/ペッ トゥイカ タ/マカン カッコㇿ ペ/アㇱ ヒネ [雅]私のまん前に、 川の岸辺にどんなものだかが立って。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epekocirir
エペコチリㇼ 【自動(?)】[e-pe-ko-cirir その頭・水・に・(擬音)チョロチョロと流れる]体からしずくがたれるぐらいにグショグショにぬれる(雨にあって、 泳いで)。 ☆参考 petcine ペッチネ ビショビショにぬれる。 raypetcine ライペッチネ ひどくビショビショにぬれる。 cipekopicici チペコピチチ 体からしずくが落ちるぐらいにぬれる。 {E: to be drenched.} (出典:田村、方言:沙流)
epentursere
エペントゥㇽセレ 【他動】[e-pen-turse-re その頭・上へ(?)・落ちる・させる](…の首)を切り落とす。 rekuci epentursere レクチ エペントゥㇽセレ その(熊の)首を切り落とす。 {E: to cut off someone's head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epes
エペㇱ 【副】[e-pes その頭が・それに沿って縦に]縦に、 長さの方向に。 epes tanne, etomotuye takne エペㇱ タンネ、 エトモトゥイェ タㇰネ 縦は長く横幅は短い。(S) {E: lengthways.} (出典:田村、方言:沙流)
epese
エペセ 【他動】…で生きる(助かる、 治る)。 ekot kunak a=ramú a p a=kar ayne epese wa an エコッ クナㇰ アラム アㇷ゚ アカㇻ アイネ エペセ ワ アン 彼はそれで死ぬのだと皆思っていたがいろいろと治療してそれでやっと治った。(S) {E: to be alive due to…} (出典:田村、方言:沙流)
epetciw
エペッチウ 【他動】[e-pet-ciw (それ)で・指・をさす](石など)につまずく。 suma k=épetciw wa k=úrepeci arka スマ ケペッチウ ワ クレペチ アㇻカ 私は石につまづいて足の指が痛くなった。(S) amip o suwop sikkewe k=épetciw アミㇷ゚ オ スウォㇷ゚ シッケウェ ケペッチウ 私は衣装箱の角(かど)につまづいた。(S) ☆参考 つる草などにつまづくことにはこの語を使わず eokok エオコㇰ《…にひっかかる》を使う。(S) ☆参考 足指は urepet ウレペッ。 {E: to stumble over…} (出典:田村、方言:沙流)
epetturasi
エペットゥラシ 【他動】[e-petturasi …に・川をさかのぼる](次の表現の中で)…にさからって勝つ。 kor rametok/epetturasi p/sinen ka isam コン ラメトㇰ/エペットゥラシㇷ゚/シネン カ イサㇺ [雅]その勇猛さには勝つものは一人もいませんでした。(Sユーカラ) ☆参考 「川の流れにさからうように…」。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epiciwka
エピチウカ 【他動】[古]…を強奪する(「とりかえす」、 「いまは kouk コウㇰ と言う」)。(S) ku=mi noyne an pe en=epiciwka クミ ノイネ アン ペ エネピチウカ 私が着るもの「着るにいいもの」を(彼が)「とりかえしてしまった」=彼に無理やり奪い取られてしまった(「いまは en=kouk wa isam エンコウㇰ ワ イサㇺ と言う」)。(S) {E: to rob…; (take back…).} (出典:田村、方言:沙流)
epinupinu
エピヌピヌ 【他動】[e-pinupinu (そのこと)で・ヒソヒソささやく](そのこと)をささやく。 {E: to murmur about something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epirka
エピㇼカ 【他動】[e-pirka …で・よくなる] …でよくなる、 …でもうける。 en=kip e=niwkes a kusu iyonuytasa e=kip ku=niwkes wa nen póka é=iki wa e=epirka kunine エンキㇷ゚ エニウケㇱ ア クス イヨヌイタサ エキㇷ゚ クニウケㇱ ワ ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ 私が悪かったとき(困っていたとき)あなたが助けてくれたからこんどは(私が)あなたを助けてあげてなんとかしてあなたがえらくなるように…。(S) a=epírka ruwe! アエピㇼカ ルウェ! (畑のものが)良くできていますねえ。(S) epirka kunine patek iki エピㇼカ クニネ パテㇰ イキ (彼は)もうかるようなことばかりする。(S) a=epírka kuni a=esánniyo p ne na アエピㇼカ クニ アエサンニヨㇷ゚ ネ ナ 得になることをよく考えてするんだよ。(S) {E: to improve due to…; to make a profit from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epirkakunresu
エピㇼカクンレス 【他動】[e-pirka-kur-resu (それ)で・良い・(< 影/姿)・育てる][雅](それ)で良く育てる。 i=epirkakunresu i=omapresu イエピㇼカクンレス イオマㇷ゚レス (父は)それで私を良く育て、 かわいがって育ててくれた。(NK民話) {E: to raise, bring up… well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epirma
エピㇼマ 【複他動】[e-pirma …について・警告する](人)に(…のこと)をそっと警告する。 i=epirma hawe ne yakun a=kocánupkor イエピㇼマ ハウェ ネ ヤクン アコチャヌㇷ゚コㇿ 私たちにそう言って教えてくれるんだから警戒しよう。(S) ☆発音 エピㇽマ と発音する。 {E: to quietly warn someone of something.} (出典:田村、方言:沙流)
epitattarke
エピタッタㇻケ 【他動】[e-pitattarke …について・クスクス笑う] …をクスクス笑う。 {E: to giggle over, about…}   ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epitce
エピッチェ 【自動】[e-pitce 頭・(?)] 頭が禿げている。 sapaha epitce サパハ エピッチェ 頭が禿げている。(S) ☆参考 pitce ピッチェ ツルツルである。 〔知分類 p.312〕 {E: to be bald.} (出典:田村、方言:沙流)
epitta
エピッタ 【後副】一つのものの全部(全体)、 …じゅう。 kotan epitta コタン エピッタ 村じゅう。 …hi epitta …ヒ エピッタ …した間じゅう、 …した所すべて。 ku=simonarserke epitta réne クシモナㇻセㇾケ エピッタ レネ 私の右半身が全部麻痺した。 netopake epitta arka ネトパケ エピッタ アㇻカ 体じゅう痛い。 to epitta nepki kor an ト エピッタ ネㇷ゚キ コㇿ アン (彼は)一日いっぱい(一日じゅう)働いている。(S) cise epitta toypana yaysamne チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ 家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) ☆参考 opitta オピッタ は二つ以上あるいはたくさんのものや人すべて、 皆。 {E: throughout…; all over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epituntunke
エピトゥントゥンケ 【他動】[e-pituntunke …について・クスクス笑う] …をクスクス笑う。 {E: to giggle over about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epokikomke
エポキコㇺケ 【自動】[e-poki-komke その頭・下へ・曲がる](老人が)腰を曲げる。 {E: to be bent over; have a bent back.} (出典:田村、方言:沙流)
epokor
エポコㇿ 【他動】[e-pokor で・子を産む] …を産む。 ne ene a=ye hi ka a=erámpewtek no an hemanta wenkamuy sani ne noyne an pe epokor ネ エネ アイェ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ アン ヘマンタ ウェンカムイ サニ ネ ノイネ アン ペ エポコㇿ (彼女は)いったいどう言ったらいいかもわからないような変な悪神の子みたいなものを産んだ。 ☆参考 当り前でないものを産んだというような話のときに言う。 普通に子どもを「産んだ」というときは、 kor コㇿ《持った、 産んだ》、 an アン《生まれた》と言う。(S) ☆参考 enuwap エヌワㇷ゚ …を分娩する。 yaykosanke ヤイコサンケ 出産する(雅語的、 よい言葉)。 {E: to give birth to…} (出典:田村、方言:沙流)
eponciseanu
エポンチセアヌ 【他動】[e-poncise-anu (人)のことで・小屋を・置く](人)のために小屋をつくって住まわせている。 a=wenmatnepo weysiyeye wa, kotan apapa ta a=epónciseanu アウェンマッネポ ウェイシイェイェ ワ、 コタン アパパ タ アエポンチセアヌ 私のふつつかな娘が悪い病気になって、 村の入り口に小屋をたてて住まわせています。(NK民話) ☆参考 eponcisekar エポンチセカㇻ とも言う。 {E: to build a hut for someone to live in.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eponcisearipa
エポンチセアリパ 【他動】[複複](単は eponciseanu エポンチセアヌ)(二人以上が皆で)…のために小屋をつくって住まわせる。 {E: to build a hut for someone to live in (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eporose
エポロセ 【複他動】[e-porose …で・…を言い表す] …によって…を言い表す。 a=moutari tan mosir ta yappa kusu keraypo oka=an hi a=i=éporose kus, Aynu Mosir, Hokkaito Mosir sekor tane anak a=ye hawe ne アモトウタリ タン モシッタ ヤッパ クス ケライポ オカアニ アイエポロセ クㇱ、 アイヌ モシㇼ、 ホッカイト モシㇼ セコㇿ タネ アナㇰ アイェ ハウェ ネ 私たちの先祖がこの島に上陸したおかげで私たちアイヌがこの島に住んでいるということによって名づけられたから、 アイヌの島、 北海道の島と今は言われるのです。(S言い伝え) {E: to give verbal expression to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eposo
エポソ 【他動】[e-poso …で・貫く] …を貫く、 …を突き抜ける、 …を通りぬける、 (病気などから)やっと治る。 iwan aynu-ikir eposo húci イワン アイヌイキㇼ エポソ フチ 六代にわたって生きたおばあさん。(S独話) kú=iki ayne k=époso クイキ アイネ ケポソ どうにかやっと治った。(S) {E: to pass through…; recover from a sickness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eposore
エポソレ 【他動】[eposo-re 治る・させる](病気を)やっと治す、 いやす。 ene katu an a p mak kar ayne eposore ruwe ene an? エネ カトゥ アナㇷ゚ マㇰ カㇻ アイネ エポソレ ルウェ エネ アン? あんなにひどいおできだったのをどうかこうかしてよくもまあ治したものだね。(S) {E: to finally recover from a sickness.} (出典:田村、方言:沙流)
epotara 1
エポタラ 【他動】[e-potara …のことを・心配する]…のことを心配する。 a=epótara ayne ek アエポタラ アイネ エㇰ みんなで心配していたがようやく帰ってきた。(S) {E: to worry about…} (出典:田村、方言:沙流)
epotara 2
エポタラ 【他動】[e-potara …のことを・まじなう](人)におはらいする/たたりをはらう/まじないをする。 a=epótara ayne pirka アエポタラ アイネ ピㇼカ (気の狂った人が)まじなってもらって治った。(S) {E: to purify someone; use a charm on someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epoypoye
エポイポイェ 【他動】[e-poypoye …で(?)/その一部を(?)・かき回す] …をかき回す。 {E: to stir…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epunkine
エプンキネ 【他動】[e-punki-ne …で・守護者・である] …を守る、 (国)を治める、 …の番をする、 …を看護する。 mosir/kotan epunkine kamuy モシㇼ/コタン エプンキネ カムイ 国/村を守る神。 yaynuwen wa epunkine wa an ヤイヌウェン ワ エプンキネ ワ アン 具合いが悪いので看護している。(S) {E: to protect, guard, govern…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
epuriwen
エプリウェン 【他動】[e-puri-wen (人)と共に・行い・悪い] …に加勢する。 pakno i=epuriwen siri ne wa ne yakun, akkari e=an wa ne yak a=eyám kusu パㇰノ イエプリウェン シリ ネ ワ ネ ヤクン、 アッカリ エアン ワ ネ ヤㇰ アエヤㇺ クス あなたはこれほど私に加勢してくれたのだから、 これ以上ここにいては心配だから…。(HK民話) {E: to help, aid, assist….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eraman
エラマン 【他動】[e-ramu-an …について・心・ある](沙流川中流以下・鵡川下流の形、 沙流川中流および他の多くの地方では eramuan エラムアン と言う。) ①…がわかる、 …を知(ってい)る、 覚える。 “ukasuy wa ewetastasa ka somo ki no ranma upakno moymoyke wa iki p e=eraman?” “k=éraman” 「ウカスイ ワ エウェタㇱタサ カ ソモ キ ノ ランマ ウパㇰノ モイモイケ ワ イキㇷ゚ エエラマン?」 「ケラマン」 「…助け合って決して行き違いにならないでいつも同じくらい動いているもの、 (あなた)わかる?」 「(私)わかるよ。」 (S-W会話) ②(動詞句の後で)…するすべを知っている。 ③eraman no エラマン ノ 気をつけて。 a=eráman no imek=an kor pirka p ne na アエラマン ノ イメㇰアン コㇿ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 気をつけてお膳(ぜん)を運んだらいいんだから(=…運ぶようにしなさいね)。(S) ☆参考 [否定のつくり方] 否定辞 somo ソモ による否定はつくられず、 否定動詞 erampewtek エランペウテㇰ が使われる。 ☞erampewtek エランペウテㇰ {E ①to know, understand, remember… ②to know everything of, about… ③be careful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramaspa
エラマㇱパ 【他動】[複](単は eramasu エラマス)皆でおもしろく思う。 nep ka sinnayno oka a=erámaspa p hene oka wa ne kunak ku=ramu ネㇷ゚ カ シンナイノ オカ アエラマㇱパㇷ゚ ヘネ オカ ワ ネ クナㇰ クラム 何か変わったおもしろいものでもあるからかと思った。(S) {E: for everyone to think that something is funny.} (出典:田村、方言:沙流)
eramiskari
エラミㇱカリ 【他動】[否定動詞] ①(人)を知らない(見知らない)、 おぼえがない。 siketoknawa a=erámiskari okkaypo sinep soy ta ek na シケトㇰナワ アエラミㇱカリ オッカイポ シネㇷ゚ ソイ タ エㇰ ナ 全然知らない(見覚えのない)若い男が一人、 門口に来ています。(W言い伝え) ku=mokorkasu wa sir-onuman ya ka k=éramiskari クモコㇿカス ワ シロヌマン ヤ カ ケラミㇱカリ 寝すぎて晩になったのもわからなかった。(S) ②(動詞句の後に置かれて)…したことがない。 k=arpa ka eramiskari カㇻパ カ エラミㇱカリ 私は行ったことがない。(W会話) ☆対語 肯定は amkir アㇺキㇼ。 ☆参考 erampewtek エランペウテㇰ …がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ☞amkir アㇺキㇼ、 erampewtek エランペウテㇰ {E: to not know, remember, recall…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erampewtek
エランペウテㇰ 【他動】[否定動詞](肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン) ①…がわからない、 …を知らない(知識がない)。 ene iki wa okay pe a=ne hi ka a=erámpewtek no エネ イキ ワ オカイ ペ アネ ヒ カ アエランペウテㇰ ノ 私たちがどうしてこのようにして暮らしているのかも(私)はわからずに。(W民話) “…hńta ne? e=eraman?” “hemanta ene katuhu an hi an? oar tap k=érampewtek” 「…フンタ ネ? エエラマン?」 「ヘマンタ エネ カトゥフ アニ アン? オアッ タㇷ゚ ケランペウテㇰ」「…は何だ? (あなた)わかる?」「何がそんなへんてこなんでしょう、 全然わからない。 」 (S-W会話) ②(動詞句の後に置かれて)…するすべがわからない(ためにできない)。 oro wa sipiraspa wa nérok aynu a=ne humi sekor yaynu ka erampewtek kor oka ruwe tasi ne nankor nek sekor… オロ ワ シピラㇱパ ワ ネロㇰ アイヌ アネ フミ セコㇿ ヤイヌ カ エランペウテㇰ コㇿ オカ ルウェ タシ ネ ナンコン ネㇰ セコㇿ… そこから広がってそのアイヌが私たちなのだと思うこともわからなく(=できなく)なってきているのだろうさ、 と… (S独話) ☆対語 肯定は eraman エラマン、 eramuan エラムアン。 ☆参考 人を知らないこと、 見覚えがないことは eramiskari エラミㇱカリ ☞eraman エラマン、 eramuan エラムアン、 eramiskari エラミㇱカリ {E: ①to not understand, know… ②don't know anything about…(so one can't do it due to that).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erampewtekpa
エランペウテㇰパ 【他動】[複](erampwtek エランペウテㇰ は単複の区別なし)(二人以上が/二つ以上を皆) わからない、 知らない。 yaymotoor erampewtekpa ヤイモトオㇿ エランペウテㇰパ (彼らは)自分たちの起源を知らない。(S言い伝え) {E: to not understand, know… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erampokiwen
エランポキウェン 【他動】[e-ram-poki-wen …で・心・その下・悪い] …を憐れむ、 …をかわいそうに思う。 …sekor kesto ci=ye a ci=ye a kor, os k=érampokiwen …セコㇿ ケㇱト チイェ ア チイェ ア コㇿ、 オㇱ ケランポキウェン …と毎日私たちは言っていて、 その後になって私は(坊やが)かわいそうになった。(W独話) pirka kewtum kor pon weysisam anakne kamuy erampokiwen wa nispa ne ピㇼカ ケウトゥㇺ コㇿ ポン ウェイシサㇺ アナㇰネ カムイ エランポキウェン マ ニㇱパ ネ 気だてのよい小さな貧乏和人は神が憐れんでくれて裕福になった。(S民話) ☆参考 erampokwen エランポㇰウェン とも言う。 {E: to pity, feel sorry for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erampokiwenpa
エランポキウェンパ 【他動】[複](erampokiwen エランポキウェン は単複の区別なし)(二人以上が/を皆)憐れむ/かわいそうに思う。 {E: to pity, feel sorry for…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramrayke
エラㇺライケ 【他動(?)】[e-ram-rayke (それ)で・心・を殺す](?) …に親切にする(?)。 {E: to be kind to…} (出典:田村、方言:沙流)
eramu-ikurkuru
エラムイクㇽクル 【他動】[e-ramu-i-kurkur-u …で・心[所]・ものを・(擬態重複)・(他動詞形成)]…が気にかかる、 …を心配する。 X eramu ka ikurkuru X エラム カ イクㇽクル Xさんがそのことを案じている。(W) k=éramu-ikurkuru ケラムイクㇽクル 私はそのことが気がかりだ。 ☆参考 eramu エラム のあとに助詞 ka カ《も》が入ることもある。 {E: to have someone, something on one's mind.} (出典:田村、方言:沙流)
eramu-mukkosanpa
エラムムッコサンパ 【他動】(次の慣用句で)ひどくされて気が遠くなるほどびっくりする。 tasaaspe e=eramu-mukkosanpa kusu ne na タサアㇱペ エエラム ムッコサンパ クス ネ ナ[慣用句]仕返しに気が遠くなるほどやっつけてやるからな。(S) {E: to be shocked at being treated badly.} (出典:田村、方言:沙流)
eramu-pékamam
エラム ペカマㇺ 【他動】…で苦労する、 …で気苦労する、 …がつらい(主として精神的に苦労することを言う)。 ipe póka eramu pékamam イペ ポカ エラム ペカマㇺ 食べることにも苦労している。(S) siwto eramu pékamam シウト エラム ペカマㇺ 姑にいじめられて苦労している。(S) ukoposak=an wa, tan pe patek a=erámu ka pékamam kor oka=an pe ne ウコポサㇰアン マ、 タン ペ パテㇰ アエラム カ ペカマㇺ コㇿ オカアン ペ ネ 私たち夫婦の間に子どもができなくて、 私たちはこのことばかりをつらく思っていた。(W民話) ☆参考 eramu エラム のあとに助詞 ka カ《も》が入ることもある。 {E: to be troubled by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramuan
エラムアン 【他動】[単](複は eramuoka エラムオカ)(一人が)…がわかる、 …を知(ってい)る(知識がある)、 覚える。 e=eramuan? エエラムアン? あなたは(このことを)わかりますか/知っていますか/覚えていますか? k=éramuan ケラムアン 私は(そのことを)わかります/知っています/覚えています。 ☆参考 沙流川中流以下および鵡川(下流)では eraman エラマン と言う。 ☆参考 [否定のつくり方]否定辞 somo ソモ を使わず、 否定動詞 erampewtek エランペウテㇰ を使う。 ☆参考 人を知っている(知人である、 見覚えがある)ことは amkir アㇺキㇼ。 ☞eraman エラマン、 erampewtek エラㇺペウテㇰ、 amkir アㇺキㇼ {E: to understand, know, remember…} (出典:田村、方言:沙流)
eramucak
エラムチャㇰ 【他動】[e-ramu-cak …で・その心[所]・はじける]気持ちが悪い。 aː k=éramucak! ああ気持ち悪い(外を掃いていて木の皮をどけたらミミズがいっぱい出てきたとき)。(S) {E: to feel sick, disgusted due to seeing something dirty.} (出典:田村、方言:沙流)
eramucuptek
エラムチュㇷ゚テㇰ 【他動】[e-ramu-cup-tek …で・心[所]・(すぼむことを表す語根)・ちょっと…する]…で心細い。 e=utari opitta ikutasa wa isampa wa sinenne e=an wa somo e=eramucuptek? エウタリ オピッタ イクタサ ワ イサンパ ワ シネンネ エアン マ ソモ エエラムチュㇷ゚テㇰ? 家じゅうみんな招待されて行ってしまってあなた一人でいて心細くないかい? (S) k=éramucuptek korka onuman k=útari sap nankor ケラムチュㇷ゚テㇰ コㇿカ オヌマン クタリ サㇷ゚ ナンコㇿ 心細いけれど夕方には家の人たちが(川上の方から)帰って来るでしょう。(S) {E: to be lonely over…} (出典:田村、方言:沙流)
eramuhawke
エラムハウケ 【他動】[e-ramu-hawke …で・心[所]・おだやかである]…をかわいそうに思う。 {E: to feel sorry or have pity for…} (出典:田村、方言:沙流)
eramuikatcaus/eramuykatcaus
エラムイカッチャウㇱ 【他動】…が気に入らない、 …が気にくわない。 taan pe anak k=éramuikatcaus, k=e ka etoranne タアン ペ アナㇰ ケラムイカッチャウㇱ、 ケ カ エトランネ これは私には気が向かない、 食べるのもいやだ。 en=or ta anak sir-eramuikatcaus エノッタ アナㇰ シレラムイカッチャウㇱ 彼には私の家は(陰気くさいように思って)なんとなくいやなんでしょう。(S) {E: to be dissatisfied with…; lose interest in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramukoesikari
エラムコエシカリ 【他動】[単] [e-ramu-ko-esikari …で・心[所]・に・つかまえる] …にびっくり仰天する。 {E: to be astonished, amazed by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramukoeskarpa
エラムコエㇱカㇻパ 【他動】[複](単は eramukoesikari エラムコエシカリ)…にびっくり仰天する。 {E: to be astonished, amazed by…} (出典:田村、方言:沙流)
eramunupekus
エラムヌペクㇱ 【他動】[e-ramu-núpe-kus …で・心[所]・涙・…を通る]…を悲しむ。 {E: to feel sad over…; feel sorry for…} (出典:田村、方言:沙流)
eramuoka
エラムオカ 【他動】[複](単は eraman エラマン/eramuan エラムアン)[e-ramu-oka …について・その心[所]・ある[複]](二人以上が)…を知っている、 …がわかる。 orowano easir oka=an katu kamuy ka aynu ka eramuoka オロワノ エアシㇼ オカアン カトゥ カムイ カ アイヌ カ エラムオカ その時から、 私たちの存在が神にも人にも知られるようになった。(W民話) {E: to know, understand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramuriten
エラムリテン 【他動】[e-ramu-riten …で・心[所]・柔かい]…で気分をよくする、 …でおとなしく機嫌よくなる。 iku kor orano eramuriten イク コㇿ オラノ エラムリテン (彼は)(普段は乱暴でも)飲むとおとなしい。 tonoto eramuriten トノト エラムリテン 酒でいい機嫌になる。 {E: to be in a good mood due to…; be in a quiet mood.} (出典:田村、方言:沙流)
eramus
エラムㇱ 【他動】[e-ram-us (そこ)に・心・つく] …に慣れる(習熟する、 くせになる)。 nepki eramus ネㇷ゚キ エラムㇱ (彼は)仕事に慣れた。(S) a=ipére wa eramus wa suy ek kuni kusu アイペレ ワ エラムㇱ ワ スイ エㇰ クニ クス 彼に食べさせてくせになってまた来るのに(食事を出さないようにとの勧告)。(S) {E: to get used to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramusarak
エラムサラㇰ 【他動】[e-ramu-sarak …で・心・(?)] …が気がかりである。 patek a=erának pe a=wenmatnepo weysiyeye wa… ne wa an pe patek a=erámusarak pe ne パテㇰ アエラナㇰ ペ アウェンマッネポ ウェイシイェイェ ワ… ネ ワ アン ペ パテㇰ アエラムサラㇰ ペ ネ ただ一つだけ困っていることは、 私のふつつかな娘が悪い病気にかかって(中略)このことだけが気がかりなことです。(NK民話) {E: to be concerned about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramusinne
エラムシンネ 【他動】[e-ramu-sir-ne …で・その心・地面・だ] …のことで安心する、 …のことでほっとする(気になっていた仕事がかたづいて等)。 sekor a=ekási hawean húci ka i=kopuntek híne oraun a=erámusinne híne セコㇿ アエカシ ハウェアン フチ カ イコプンテㇰ ヒネ オラウン アエラムシンネ ヒネ …と私の祖父が言い、 おばあちゃんもよく来たよく来たと言ってくれて、 それで私はほっとして。(W神謡語り) {E: to be relieved about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eramuskari
エラムㇱカリ 【他動】…を見知らない。 ☆参考 二風谷の (HC)さんの録音資料にのみ出て来る。 同じ地方の他の人々は eramiskari エラミㇱカリ と言っていた。 {E: to not know…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eran
エラン 【自動】[e-ran その頭(?)・降る][雅]…が降る。 numnu kawkaw/numnu apto/eran hum konna/kosepepatki ヌㇺヌ カウカウ/ヌㇺヌ アㇷ゚ト/エラン フㇺ コンナ/コセペパッキ [雅]大粒のあられ大粒の雨が降る音がザーッと鳴る。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eranak
エラナㇰ 【他動】[e-ranak …について・いやに思う] …がいやだ、 …のことで困っている。 nep ka a=erának pe isam ruwe ne ya? ネㇷ゚ カ アエラナㇰ ペ イサㇺ ルウェ ネ ヤ? 何かお困りのこと(いやなこと)はありませんか。 {E: to be displeased with…; troubled by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erankarap
エランカラㇷ゚ 【他動】[e-rankarap (人)と・あいさつする](人)にあいさつする。 k=arpa híne k=a akusu en=erankarap uwerankarap=as カㇻパ ヒネ カ アクス エネランカラㇷ゚ ウウェランカラㇷ゚アㇱ 私が行って座ると家の主人が私にあいさつし、 家の主人と私とがお互いにあいさつをかわした。(S) ☆参考 家の主人(cisekorkur チセコㇿクㇽ)が先にあいさつする。(S) ☆参考 uwerankarap ウウェランカラㇷ゚ 互いにあいさつし合う。 ☞rankarap ランカラㇷ゚ {E: to greet someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erara
エララ 【複他動】[e-rara …に関して・…を見下す](人)に(こと)ができると思わない。 k=érara ケララ 私は彼にはそんなことできないと思う(競馬なんてやったこともないくせに競馬やるなんて)。(S) ☞rara ララ {E: to think that one cannot do…} (出典:田村、方言:沙流)
eraske
エラㇱケ 【他動】[e-ras-ke その頭/先端・切れ端・を削る(?)]…のいらない所を切りとる。 citarpe eraske チタㇻペ エラㇱケ ござの端のいらない所を切りとってまっすぐにそろえる。(S) ☆参考 髪の毛のことには言わない。(S) ☆参考 etuye エトゥイェ (髪など)の先を切る。 {E: to cut off the unneeded portion of something (eg. matting.).} (出典:田村、方言:沙流)
eratkus
エラックㇱ 【自動】[e-rat-kus その頭/顔・粘液・…を通る] よだれをたらす。 toan poyson eratkus トアン ポイソン エラックㇱ あの子よだれをたらしている。(W) eratkus kor patek an エラックㇱ コㇿ パテㇰ アン しょっちゅうよだれをたらしている。(S) {E: to drool; dribble.} (出典:田村、方言:沙流)
erawe
エラウェ 【他動】…をこれこそと楽しみにしている。 k=érawe p ne akus en=ere wa kéraan humi! ケラウェㇷ゚ ネ アクㇱ エネレ ワ ケラアン フミ! 食べたかったのだが食べさせてくれておいしいなあ。(S) X ku=matnepo k=érawe X クマッネポ ケラウェ 「X(どこそこの息子)でなければうちの娘にくれられないなあ。」 (S) ku=poho k=érawe p ne akusu, esirosi a=korár wa isam クポホ ケラウェㇷ゚ ネ アクス、 エシロシ アコラㇻ ワ イサㇺ うちの息子の嫁にもらいたいと思って楽しみにしていたのによそへ嫁にやられてしまった。(S) {E: to be really looking forward to…} (出典:田村、方言:沙流)
erayap
エラヤㇷ゚ 【他動】[e-rayap …で・感心する]…に感心する。 {E: to admire…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erayappa
エラヤッパ 【他動】[複](erayap エラヤㇷ゚ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)…に感心する。 {E: to admire (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eraykimatek
エライキマテㇰ 【他動】[e-ray-kimatek …で・ひどく・びっくりする] …にびっくり仰天する、 …にひどくびっくりする。 {E: to be astonished at, by…; be very surprised at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eraysikasike
エライシカシケ 【他動(?)】[e-ray-sikasike …について・ひどく・…をしらばくれる]自分のしたことをしなかったと言う。 ☞esikasike エシカシケ {E: to say that one did not do the thing one did.} (出典:田村、方言:沙流)
ére 1
エレ 【複他動】[他動使役] [e-re …を食べる・させる] …に…を食べさせる、 …に(食べもの)を与える。 {E: to feed someone something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ereko
エレコ 【他動】[e-reko (そのこと)で・名づける](そのこと)で…を名づける。 níkaypa nínoye wa patek apekor apekur pe ne wakusu a=eréko katu Níkekke-wenkur Nínoye-wenkur sekor a=reko okkaypo an wa ニカイパ ニノイェ ワ パテㇰ アペコㇿ アペクㇽ ペ ネ ワクス アエレコ カトゥ ニケッケウェンクㇽ ニノイェウェンクㇽ セコㇿ アレコ オッカイポ アン マ (貧しくて刃物もないので)木を折り木をねじり切って火をたいていたのでそのことから名づけて「木折り貧乏人木ねじり貧乏人」と呼ばれている若い男がいて。(W民話) {E: to give someone, something a name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erekor
エレコㇿ 【他動】[e-re-kor (そのこと)で・名前・を持つ](そのこと)で名前がつく。 oro ta aynu kotan ka oka hi erekor kusu オロタ アイヌ コタン カ オカ ヒ エレコㇿ クス そこにアイヌの村があったことによって名前がついたから。(S言い伝え) {E: to be named.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eremkoyki
エレㇺコイキ §338 アオバズク (3) eremkoyki (e-rém-koy-ki)「エれㇺコイキ」[
érepa
エレパ 【複他動】[他動使役][複](ére エレ は単複の区別なし)(二人以上の皆が/に)…に…を食べさせる。 rur takup i=erepa ルッ タクㇷ゚ イエレパ 彼らは私におつゆしか食べさせてくれなかった。(W民話) ☆発音 ere pa エレ パ《…で三年》とはアクセントが違う。 {E: to feed someone something (pl).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erespa
エレㇱパ 【複他動】[複](単は未出。 respa レㇱパ の単は resu レス)[e-respa (それ)で・育てる[複]](二人以上)を…で育てる。 yuk ne ciki kamuy ne ciki nuwe koan wa i=erespa ユㇰ ネ チキ カムイ ネ チキ ヌウェ コアン ワ イエレㇱパ (父は狩りをして)鹿でも熊でもたくさんとって来て、 それで私を育ててくれた。(S民話) {E: to bring up, raise…on… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
erok
エロㇰ 【他動】[e-rok (そこ)に・座る[複]](神が)(そこ)に住む。 Nupursar kotan petetok kasi erok kamuy ヌプㇽサㇻ コタン ペテトㇰ カシ エロㇰ カムイ この沙流地域の川の水源地にまします神。(W神謡語り) ☆参考 erokrok エロㇰロㇰ という重複形でも言う。 ほかにも神が住むことを表す語はいろいろある。 ☞ewak エワㇰ、 urokte ウロㇰテ、 horari ホラリ、 horarpa ホラㇻパ、 enukor エヌコㇿ {E: the place where the gods live.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eruimakanu/eruymakanu
エルイマカヌ 【他動】[e-ru-imak-anu …で・道・向こう側・…を置く] …をよける。 {E: to step around, dodge…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
erusa
エルサ 【複他動】…に…を貸す(お金、 米、 宝器等ではなく普通の品物を)。 en=erusa エネルサ (それを)貸して下さい。 ☆参考 普通の品物を借りることは etun エトゥン。 esouk エソウㇰ はお金、 米、 宝器など借財となるようなものを借りることを言い、 esoukte エソウㇰテ はそのようなものを貸すことを言う。 ☞esoukte エソウㇰテ、 etun エトゥン {E: to lend s.o…} (出典:田村、方言:沙流)
érusuy
エルスイ 【他動】[e-rusuy …を食べる・…したい](食べ物)を好む、 …が好きだ。 kamuy erusuy pe カムイ エルスイ ペ 神の好物(この場合、 酒のことを言っている)。 ☆参考 おつゆ(みそ汁など)でも。 用例では酒のことも。 ☆参考 モノや人を好むのは eramasu エラマス。 {E: to like (food).} (出典:田村、方言:沙流)
esakekar
エサケカㇻ 【他動】[e-sake-kar …で・酒・をつくる] …で酒をつくる。 {E: to make liquor from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esamkuy
エサㇺクイ 【他動】[e-sam-kuy その一部分・(< …のそば)・を噛む] …を一部分食べる、 かじりかけにする。 esamkuy pe emkoho osura wa an エサㇺクイ ペ エㇺコホ オスラ ワ アン かじりかけの半分が捨ててある。(S) nep nukar yakka esamkuy kor patek an ネㇷ゚ ヌカㇻ ヤッカ エサㇺクイ コㇿ パテㇰ アン 彼は何を見てもすぐ口に入れてかじる。(S) {E: to eat a part of…; gnaw, nibble on…} (出典:田村、方言:沙流)
esanniyo
エサンニヨ 【他動】①(こうしたらこうなる、 それからどうなって…というふうに)考える、 …を考慮する、 …を心づもりしている、 …を見はからう。 nisatta Sar un k=arpa kusu ne na nep ka en=sere kuni esanniyo yan ニサッタ サルン カㇻパ クス ネ ナ ネㇷ゚ カ エイセレ クニ エサンニヨ ヤン 明日私は沙流へ行くから何か持たせるものを考えて(準備して)ください。(S) arki kuni k=ésanniyo no ekari ku=san kusu ne アㇻキ クニ ケサンニヨ ノ エカリ クサン クス ネ 彼らが来るのにちょうど行きあうように見はからって私は行きます。(S) wen cikuni/ne kotomno/esanniyo wa kusu/kor etoranne ウェン チクニ/ネ コトㇺノ/エサンニヨ ワ クス/コㇿ エトランネ [雅]よくない木であるように思ったために結婚する気になりませんでした。(Sユーカラ語り) ②…に勘定を払う。 a=esánniyo wa ek yak a=ye アエサンニヨ ワ エㇰ ヤカイェ 彼は働いたお金をもらってきたそうだ。 ☞sanniyo {E: ①to think about, consider, foresee… ②to pay off one's bill} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esanpesituri
エサンペシトゥリ 【他動】[e-sanpe-situri …で・心臓(=心)・伸びる] …で気が晴れる、 …で気分がよくなる、 …で気持ちがいい。 toan ponmenoko pirka mokor ki wa an, esanpesituri nankor トアン ポンメノコ ピㇼカ モコㇿ キ ワ アン、 エサンペシトゥリ ナンコㇿ あの娘さんよく眠っている。 よっぽど気持ちがいいんでしょうねえ。(W) soy péka kú=iki wa asir réra ku=seru, níya húra ku=seru, síno k=ésanpesituri ソイ ペカ クイキ ワ アシンレラ クセル、 ニヤ フラ クセル、 シノ ケサンペシトゥリ 私は外にいて(外で何かをして、 外の仕事をして)新鮮な空気を吸い、 木の芽の匂いを吸い、 たいそう気持ちがよくなった。(S) a=ye wa a=esánpesituri アイェ ワ アエサンペシトゥリ 私はしゃべって気が晴れた。(S民話) {E: to feel good, light about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esanpeunuwen
エサンペウヌウェン 【他動】[e-sanpe-unu-wen で・胸/気持ち・につける・悪い] 気持ちが悪い、 胸が悪い(食当り等で)。 ika k=e akus k=ésanpeunuwen wa k=éhetkosanpa イカ ケ アクㇱ ケサンペウヌウェン マ ケヘッコサンパ 私はイカを食べたら気持ちが悪くなって急にゲッと吐いた。(S) {E: to feel sick; unwell about , due to…} (出典:田村、方言:沙流)
esapamuye
エサパムイェ 【他動】[e-sapa-muye …で・頭・を束ねる](てぬぐい)をかぶって後ろでくくる。 tenonkoy esapamuye テノンコイ エサパムイェ 手ぬぐいをかぶりなさい。(S) {E: to pull a hand towel over one's head and tie it at the back.} (出典:田村、方言:沙流)
esawtarara
エサウタララ 【自動(?)】[e-sa-u-tarara その頭・前・互い・…を上へ上げている](?) 出歯である。 {E: to have protruding teeth.} (出典:田村、方言:沙流)
ése
エセ 【自動】[e-se エー(承諾の返事)・と言う] 承諾の返事をする。 ☆参考 頼まれて/命令されて/提案されて、 承諾/同意/賛成するときは e エー と言う。 呼ばれて答えるときは ho ホー。 したがって hóse ホセ は、 (呼ばれて)答える。 この使い分けは方言によって違う。 {E: to consent} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esewnure
エセウヌレ 【他動】「ゴツンとげんこはる」 (S)、 ひっぱたく。 ☆参考 kik キㇰ 打つ、 たたく、 なぐる。 {E: to slap…} (出典:田村、方言:沙流)
esik
エシㇰ 【他動】[e-sik …で・いっぱいだ] …でいっぱいである。 aep kes itanki esik wa an アエㇷ゚ ケㇱ イタンキ エシㇰ ワ アン 食べ物の残りで茶椀がいっぱいになっている。(S) to ka esik ト カ エシㇰ 湖も(菱の実で)いっぱいになった。(S会話) ☞sik シㇰ {E: to be full of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esikannatki 1
エシカンナッキ 【他動】[e-sikannatki …と一緒に・回転する]…をつかまえていっしょにグルグル回る(目を回させるために)。 toan pe uk wa esikannatki トアン ペ ウㇰ ワ エシカンナッキ あいつ、 つかまえてグルグル回してやれ(目を回させる、 おもしろいから)。(S) ☆発音 すらすら話すときは通常 s と k の間の i の音が消えて eskánnatki エㇱカンナッキ と発音される。 (出典:田村、方言:沙流)
esikari
エシカリ 【他動】…をつかまえる。 hemanta i=esikari híne ヘマンタ イエシカリ ヒネ 私は何かにつかまえられて。(KK民話) {E: to catch hold of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esikarun
エシカルン 【他動】…が恋しい、 …を思い出す、 …を覚えている。 ku=kor hekattar/[u]kesto an kor/ku=esikarun クコㇿ ヘカッタㇻ/[ウ]ケㇱト アン コㇿ/クエシカルン 私の子どもたちを私は毎日毎日思い出す。(S即興詩) ☆発音 すらすら話すときは通常 s と k の間の i の音が消えて eskarun エㇱカルン と発音される。 主語一人称単数形は k=eskarun ケㇱカルン。 この用例は歌であるために ku=esikarun クエシカルン と発音されている。 {E: to long for, recall, remember…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esikasike
エシカシケ 【他動】…のことをしらばくれる、 (したこと)を知らないと言う(「はっきり『しなかった』と言わず、 小さい声で『わたしそんなことしらないよー』と言う」)。(S) iteki esikaske no an koraci ye イテキ エシカㇱケ ノ アン コラチ イェ 知らないと言わないで正直に言いなさい。(S) kotca esikasike コッチャ エシカシケ (人)のしたことを(その人をかばって)しなかったように言う。 ☆発音 しばしば s のあとの i が落ちて eskáske エㇱカㇱケ と言う。 {E: to pretend not to know something.} (出典:田村、方言:沙流)
esikasuyar
エシカスヤㇻ 【他動】[e-si-kasuy-ar (そのこと)で・自分を・手伝う・人にしてもらう] …することを人に手伝わせる/手伝ってもらう。 {E: to make someone help with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esikopakoinkare
エシコパコインカレ 【他動】[e-si-kopak-o-inkar-e (そのこと)で・自分・の方・に・見る・させる] 見てもらう。 hanke tuyma nispa utar a=esíkopakoinkare yakka wen ハンケ トゥイマ ニㇱパ ウタㇻ アエシコパコインカレ ヤッカ ウェン 私は近くの長者や遠くの長者などほうぼうの長者がたに頼んで(娘)見てもらったがだめだった。(NK民話) {E: to have someone look at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esikte
エシㇰテ 【複他動】[e-sik-te …で・満ちる・させる] …を…でいっぱいにする。 saranip or usa okay pe esikte wa kore サラニㇷ゚ オㇿ ウサ オカイ ペ エシㇰテ ワ コレ 手さげの中にいろいろなものをいっぱい入れてあげなさい。(S) amam saranip oro a=esíkte wa a=anú ro アマㇺ サラニㇷ゚ オロ アエシㇰテ ワ アアヌ ロ 米をかますにいっぱい入れておこう。(S) senriyopako pu a=esíkte wa an a p センリヨパコ プ アエシㇰテ ワ アナㇷ゚ 千両箱が倉にいっぱい入れてあったのだが。(W民話) {E: to fill something up with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esimoysamun
エシモイサムン 【副】[ e-simoysam-un その頭・右側・へ] 右へ。 esimoysamun sikiru エシモイサムン シキル 右側へ向きを変える=右を向く。(S) {E: to the right.} (出典:田村、方言:沙流)
esina
エシナ 【他動】①(…のこと)を隠す、 …を秘密にする。 hunakoro un a=esína hawe? sekor yaynu=an kusu フナコロ ウン アエシナ ハウェ? セコㇿ ヤイヌアン クス 別に隠す必要はないわ、 と私は思ったので。(W民話) ② ☞ka(si) esina カ(シ) エシナ {E: to hide, conceal…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esiniwka
エシニウカ 【他動】…に飽きる。 {E: to be tired of…} (出典:田村、方言:沙流)
esinki
エシンキ 【他動】[e-sinki …で・疲れる]…に疲れ(つか)れる、 …し疲(つか)れる。 itak esinki イタㇰ エシンキ しゃべり疲れた。(S) {E: to be tired from…} (出典:田村、方言:沙流)
esinninu
エシンニヌ 【他動】[esir-ninu ちょっと先に・縫う](?) 刺しゅうする所を先に縫って印しておく。 cikarkarpe esinninu kor an チカㇻカㇻペ エシンニヌ コラン (彼女は)礼服の刺しゅうの仮縫いをしている。(S) {E: to sew an outline of a design before embroidering.} (出典:田村、方言:沙流)
esinot
エシノッ 【他動】[e-sinot …で・遊ぶ] …で遊ぶ、 …をおもちゃにする(「ちょうす」)。 kikay esinot wa tun ne wa sinot kor oka キカイ エシノッ ワ トゥン ネ ワ シノッ コㇿ オカ 彼らは機械をいじって二人で遊んでいる。(W) esinot pe エシノッ ペ …のおもちゃ。 hekattar esinot pe ヘカッタㇻ エシノッ ペ 子どもたちのおもちゃ。 a=erámasu no oka a=esínot pe ka i=nukare yakka アエラマス ノ オカ アエシノッ ペ カ イヌカレ ヤッカ おもしろそうなおもちゃもいろいろ見せてくれたけれども。(S民話) {E: to play with…; make…into a toy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esipinpa
エシピンパ 【他動】[複](単は esipine エシピネ)[e-sipinpa …で・衣類を身につける[複]](二つ以上の衣類)を身につける、 …で身支度する。 usa okaype esipinpa wa soyne ウサ オカイペ エシピンパ ワ ソイネ いろいろなものを身につけて支度して外出する。(S) {E: to put on clothes; get ready for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esirkik
エシㇼキㇰ 【他動】[e-sir-kik …で・あたり・をたたく] …をぶつける。 cawan esirkik wa perpa チャワン エシㇼキㇰ ワ ペㇾパ 茶わんをぶつけてこわした(目的語は茶わん。 どこにぶつけるかは言っていない)。(S) {E: to knock…(down).} (出典:田村、方言:沙流)
esirkikkik
エシㇼキッキㇰ 【他動】[e-sir-kikkik …で・地面・を何回もたたく] …をバンバンと下にたたきつける。 {E: to pound, beat…down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esirkirap
エシㇼキラㇷ゚ 【他動】[e-sirkirap …で・つらい] …のことで難儀する(食物や着物)がなくて不自由する。 {E: to be troubled, inconvenienced by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esirkociwe
エシㇼコチウェ 【他動】[e-sirko-ciwe その頭(先)・強く・…を…に刺す]前からギュッと後ろへ押しつける。 en=esirkociwe no a humi an エネシㇼコチウェ ノ ア フミ アン (彼は)私の前からギュッと後ろへ押しつけて座っている。(S) {E: to push back with force from the front.} (出典:田村、方言:沙流)
esirkopaste
エシㇼコパㇱテ 【他動】[e-sir-kopaste その頭・あたり・にもたせかける]…をもたせかける。 a=esírkopaste no kar wa etoyta アエシㇼコパㇱテ ノ カㇻ ワ エトイタ もたせかけて植えなさい。 {E: to rest, lean something against something.} (出典:田村、方言:沙流)
esirosi korar
エシロシ コラㇻ 【他動】[慣用他動詞句][不定使役][e-sirosi kor-ar …について・しるし・を持つ・人に…させる]よそへ嫁にやる。 ku=poho k=érawe p ne akusu, esirosi a=korár wa isam クポホ ケラウェㇷ゚ ネ アクス、 エシロシ アコラㇻ ワ イサㇺ なんとかしてうちの息子の嫁にもらいたいと思っていたのによそへ嫁にやられてしまった。(S) ☆参考 esirosi kor エシロシ コㇿ、 esirosi kore エシロシ コレ は未出。 {E: to another place.} (出典:田村、方言:沙流)
esirosikar
エシロシカㇻ 【他動】[e-sirosi-kar …について・しるし・をする] …を示す。 {E: to show, indicate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esirpici
エシㇼピチ 【自動】[e-sir-pici その頭が・あたり・を放す]はずれる。 k=éokokte wa k=ánu a p esirpici ケオコㇰテ ワ カヌ アㇷ゚ エシㇼピチ (私が)ひっかけておいたものがはずれた。(S) {E: to miss; be wrong.} (出典:田村、方言:沙流)
esirpicire
エシㇼピチレ 【他動】[自動使役][esirpici-re はずれる・させる]…をはずす(ひっかかっているものを)。 rar wa ya esirpicire wa turano hetuku ラㇻ ワ ヤ エシㇼピチレ ワ トゥラノ ヘトゥク (魚をとる網が水中の何かにひっかかったから)もぐって網をはずして持って出て来なさい。(S) {E: to take off…} (S) (出典:田村、方言:沙流)
esiru
エシル 【複他動】[e-siru …で・…をこする] …を…でこする、 …に…をこすりつける。 {E: to rub…with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esiseturka-terkere
エシセトゥㇽカテㇾケレ 【他動】[e-si-setur-ka-terke-re …に・自分の・背中・の上・跳ぶ・させる](おんぶするために赤ん坊)を自分の着物の背中へスポーンと入れる。 asinuma anak néa poyson a=esíseturkaterkere a=kay pakkay=an híne アシヌマ アナㇰ ネア ポイソン アエシセトゥㇽカテㇾケレ アカイ パッカイアン ヒネ 私はその坊やを自分の着物の背中にスポーンと入れておぶい、 おんぶして。(W民話) {E: to put a baby underneath the clothing on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esisuyatpa
エシスヤッパ 【他動】[esisuy(e)-atpa …を腕で振る・急激に…する]…を腕全体で急激に振る。 esisuyatpa kor en=kore kuni ye a p un エシスヤッパ コㇿ エンコレ クニ イェ アプン (彼は)腕を大きく振りながら、 私にくれると言うことを言ったんだよ(「返してくれと言ったらふてくされてそのうち返してやろうと思っていたよ!とどなりつけて腕を後ろへフウッと急激に振って返してよこした」)。(S) ☞esisuye エシスイェ {E: to shake one's arms.} (出典:田村、方言:沙流)
esisuye
エシスイェ 【他動】[e-si-suye …と共に・自分・を振る] …を腕全体で振る、 …を振り回す。 tekehe esisuye テケヘ エシスイェ 腕を振り回す。(S) tus esisuye トゥㇱ エシスイェ 綱を振り回す。(S) cikuni esisuye チクニ エシスイェ 木(棒)を振り回す。(S) ☆参考 野球のバットを振るなどにはこの語を使う。 ゆりかごをゆらすのは suye スイェ。 {E: to shake, swing with…one's arm; swing…round.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esitapkaani
エシタㇷ゚カアニ 【他動】[e-si-tap-ka-ani …で・自分の・肩・の上・…を持ち運ぶ]…を肩にかつぐ。 esitapkaani wa apkas エシタㇷ゚カアニ ワ アㇷ゚カㇱ (くわを)肩にかついで歩く。(S)(1) {E: to carry… on one's shoulders.} (出典:田村、方言:沙流)
esitapkakokomo
エシタㇷ゚カココモ 【他動】…を肩の前後にたらして(振り分けにして)かつぐ/持つ(衣服やカメラ等を)。 {E: to hang…from the shoulders ( both front and back ).} (出典:田村、方言:沙流)
esitcatcari
エシッチャッチャリ 【他動】[e-sir-catcari …で・あたり・…を散らす]…で散らかる、 …が散らかっている。 cise onnay epitta mun esitcatcari wa an, icakkere チセ オンナイ エピッタ ムン エシッチャッチャリ ワ アン、 イチャッケレ 家じゅうごみが散らかっていてきたない。(S) {E: to make…messy, untidy.} (出典:田村、方言:沙流)
esitciw
エシッチウ 【他動】[e-sir-ciw その頭が・地面・にささる] 動かない。 {E: to be unmoveable.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esiyante
エシヤンテ 【他動】[e-siyante …で・腹が立つ] …が気にくわない。 ☞siyante シヤンテ {E: to be disssatisfied, upset with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esiyasis
エシヤシㇱ 【他動】…を汚がる。 nep ne yakka esiyasis ネㇷ゚ ネ ヤッカ エシヤシㇱ 彼はなんでもかんでもきたながる。 ☆参考 cakkeeo チャッケエオ とも言う。 {E: to feel that…is dirty.} (出典:田村、方言:沙流)
esiyetaye
エシイェタイェ 【他動】[単](複は esiyetaypa エシイェタイパ)[e-si-etaye …で・自分・を引っ張る] ①(二つ以上の) …で自分を引っぱる、 …を引き寄せる。 néun póka, siyetok un cikuni a=esíyetaye wa, iki=an ayne… ネウン ポカ シイェトクン チクニ アエシイェタイェ ワ、 イキアナイネ なんとかして、 自分の前方の木につかまって自分をひっぱり上げながら登り続けて… (W民話) ② ☞etok(o) esiyetaye エトㇰ/エトコ エシイェタイェ (出典:田村、方言:沙流)
esiyetaypa
エシイェタイパ 【他動】[複](単は esiyetaye エシイェタイェ)(二つ以上の)…で自分を引っぱる、 (二つ以上の)…を引き寄せる。 {E: to pull oneself up with…; get someone's attention (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eskerimrim
エㇱケリㇺリㇺ 【名】[植物]カタクリ(根も葉も花も含めて)。〔知分類 p.203〕 {E: a dogtooth videt.} (出典:田村、方言:沙流)
esna
エㇱナ 【自動】[擬音であろう]くしゃみする。 omkekar noyne esna kor an オㇺケカㇻ ノイネ エㇱナ コラン (彼は)かぜをひいたらしくくしゃみしている。(W) {E: to sneeze.} (出典:田村、方言:沙流)
esoataykar
エソアタイカㇻ 【他動】[e-so-atay-kar …で・借財・値・を払う](お金、 米、 宝器等の借財)を返す。 {E: to return, pay back money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
esoataykor
エソアタイコㇿ 【他動】[e-so-atay-kor …で・借財・値・を持つ]…を借財として借りている、 (お金、 米、 宝器等)を借りている、 …の借財がある。 ☆参考 soataykor ソアタイコㇿ[自動]借財がある。 sóuk ソウㇰ[自動]借財をする。 esouk エソウㇰ [他動]…を借財として借りる。) {E: to borrow money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
esokarkar
エソカㇻカㇻ 【他動】[e-so-karkar …で・敷き物を敷いて整えた床(ゆか)・を飾る] …でゆか(をはじめ家の中)を飾る。 {E: to decorate a floor with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esonkokor
エソンココㇿ 【他動】[e-sonkokor …に関して・言づてを持って行く]…を知らせるため使いをする。 {E: to run an errand to give someone news, a message.} (出典:田村、方言:沙流)
esosnakari
エソㇱナカリ 【自動】道草を食う、 横道へそれる。 hunak ta e=esosnakari wa e=ek? フナㇰ タ エエソㇱナカリ ワ エエㇰ? どこで道草を食って遊んで来た? (S) {E: to loiter along the way.} (出典:田村、方言:沙流)
esouk
エソウㇰ 【他動】[e-so-uk …で・借財・を受け取る](お金、 米、 反物、 宝器等のような借財となるようなもの)を借りる。 úsep sinep a=esóuk ro ウセㇷ゚ シネㇷ゚ アエソウㇰ ロ 反物一反借りよう。(S) ☆参考 etun エトゥン(使うために借りてその後で返すような普通の品物)を借りる。 sóuk ソウㇰ[自動]借財/借金をする。 soataykor ソアタイコㇿ[自動]借財/借金がある。 esoataykor エソアタイコㇿ[他動]…を借財として借りる。 esoukte エソウㇰテ[複他動](次項) {E: to borrow money, rice etc.} (出典:田村、方言:沙流)
esoukte
エソウㇰテ 【複他動】[e-souk-te …で・借財する・させる](人)に(お金、 米、 宝器等)を貸す、 (人)に借財として…を貸す。 amam sine conpa en=esoukte アマㇺ シネ チョンパ エネソウㇰテ お米を一升(1.8リットル)貸して下さい。(W) ☆参考 soukte ソウㇰテ[他動](人)に借財させる。 ちょっと使うものを一時的に貸すことは erusa エルサ[複他動]。 {E: to lend money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
esoypakar
エソイパカㇻ 【他動】[e-soypa-kar その頭・…をえぐる・(他動詞化)](中相形で、 次のような慣用表現で) kanto kotor/ciesoypakar カント コトㇿ/チエソイパカㇻ (山が)天にとどくばかりに高くそびえている。(W神謡K) ☞cékantoor-soye チェカントオㇿソイェ (出典:田村、方言:沙流)
esum
エスㇺ 【自動】おぼ(溺)れる。 {E: to drown.} (出典:田村、方言:沙流)
esumka
エスㇺカ 【他動】[esum-ka おぼれる・(他動詞化)]おぼ(溺)れさせる(舟からわざと落として等)。 a=esúmka yak a=ye アエスㇺカ ヤカイェ おぼ(溺)れさせられたそうだ。(S) {E: to make…drown.} (出典:田村、方言:沙流)
esumkus
エスㇺクㇱ 【自動】[e-sum-kus その頭・油・…を通る] あまり油気を食べたためにげっぷが出る。 {E: to belch after eating oily food.} (出典:田村、方言:沙流)
etamtarara
エタㇺタララ 【他動】[e-tam-tarara …で・刀・…を上へ上げている](山刀)をふりあげている。 {E: to raise (a sword).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etanne
エタンネ 【他動】[e-tanne …で・長い](そこ)で長い…。 iwa tuysam/etanne maw/kane may ne/ciwnu イワ トゥイサㇺ/エタンネ マウ/カネ マイ ネ/チウヌ 岩山にそって長い息吹が金(かね)の響きのように美しく流れて聞こえて来る。(S)自作のウポポ {E: to be long.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etanpaun
エタンパウン 【副】[e-tan-pa-un その頭・この・川の…側・へ]川のこちら側へ。 okusne wa petkasu wa etanpaun ek kor an オクㇱネ ワ ペッカス ワ エタンパウン エㇰ コㇿ アン (彼は)「川向かい」(=川の向こう側)から歩いて川を渡ってこちら側へやって来ている。(S) ☆参考 [対]otanpaun オタンパウン 川のこちら側から。 okusne オクㇱネ 川の向こう側から。 {E: to the near bank of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
etara
エタラ 【他動】…にささる。 noyporo op etara ノイポロ オㇷ゚ エタラ (彼の) ひたいに槍がささった。(S会話) kema etara yakun iyaykipte ケマ エタラ ヤクン イヤイキㇷ゚テ (針が)足にささったらあぶない。(W) {E: to stick into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etarare
エタラレ 【複他動】[他動使役][etara-re …にささる・させる] …に(串、 鋲、 針など)を(縦に)さす。 kem a=etárare ケㇺ アエタラレ 針をさす。(W) a=etárare wa an, hńna iki ruwe an un? アエタラレ ワ アン、 フンナ イキ ルウェ アヌン? さしてある、 だれがしたんだろう。(S) {E: to prick, stab, pierce…} (出典:田村、方言:沙流)
etasa
エタサ 【他動】[e-tasa …に・交換する] …に言葉を返す。 {E: to speak back to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etaye
エタイェ 【他動】[単](複は etaypa エタイパ) …を引く、 …をひっぱる、 (杭、 釘、 とげ、 ひもなど)を引き抜く。 kínit sinep etaye cúna ape epoypoye キニッ シネㇷ゚ エタイェ チュナ アペ エポイポイェ (彼は)カヤを一本引き抜いていけてある火をかきまわした(明りをつくるための動作)。(NK民話) tasiro etaye wa etamtarara タシロ エタイェ ワ エタㇺタララ (彼は)山刀を抜いて振り上げて。(W民話) {E: to pull…; pull out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etaypa
エタイパ 【他動】[複](単は etaye エタイェ) (二つ以上の)…を引く、 …をひっぱる、 …を引き抜く。 a=etáypa mun アエタイパ ムン 抜いた草。(W) {E: to pull…; pull out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etaytektek
エタイテㇰテㇰ 【他動】[etay(e)-tektek …を引く・瞬間にサツと(キュツと)] …をキュッと/サツと引き抜く。 tasiro etaytektek wa タシロ エタイテㇰテㇰ ワ (彼は)山刀をサッと抜いて。(W民話) {E: to pull out…quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etemkorani
エテㇺコラニ 【他動】[単](複は etemkoranpa エテㇺコランパ)[e-temkor-ani …に・腕の中・…を持つ](一つの)…を「両手でウン!とたなぐ」(=両腕でかかえる/持ち運ぶ)。 mame ni etemkorani wa arpa マメ ニ エテㇺコラニ ワ アㇻパ 彼は豆の木を両手でたくさんかかえて行った。(S) {E: to hold, carry a lot of …in both arms.} (出典:田村、方言:沙流)
etemkoranpa
エテㇺコランパ 【他動】[複](単は etemkorani エテㇺコラニ)…を「両手でウン!とたなぐ(=かかえる/持ち運ぶ)」、 …を両腕でかかえる。 mame ni etemkoranpa wa arpa マメ ニ エテㇺコランパ ワ アㇻパ (彼は)豆の木を両手でたくさんかかえて行った。(S) ☆参考 etemkoreanpa エテㇺコレアンパ とも言う。 {E: to hold, carry a lot of …in both arms.} (出典:田村、方言:沙流)
etemkorasi
エテㇺコラシ 【他動】[e-temkor-(e-)asi …に・腕の中・に・立てる](酔って寝た人)を起こそうとしてたなぐ(=持ち上げる)。 {E: to pick up someonewho has fallen asleep drunk.} (出典:田村、方言:沙流)
etemkoreanpa
エテㇺコレアンパ 【他動】[e-temkor-e-anpa …に・腕の中・に・…を持つ[複]] (二つ以上の)…を腕でかかえて取る/持ち運ぶ。 ☆参考 etemkoranpa エテㇺコランパ とも言う。 {E: to hold, carry…in the arms.} (出典:田村、方言:沙流)
etemkunnere
エテㇺクンネレ 【他動】[e-tem-kunne-re …で・腕・黒くなる・させる](?) …を(どこかへ行こうとしても)だいて押えようとする、 (酔っぱらいなど)の世話をやく。 etemkunnere kor an エテㇺクンネレ コㇿ アン (彼は酔っぱらった人の)世話をやいている。(S) {E: to look after…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eteseske
エテセㇱケ 【自動(?)】[e-tes-es-ke その頭・(反(そ)ることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)](直訳すると)その先が反(そ)っている。(次の表現の中で)(唇が)厚くなる(?)。 pátoye eteseske パトイェ エテセㇱケ (渋いために)唇が厚くなったような感じがする。(S) iyohay, ku=patoye ka eteseske kane siratek イヨハイ、 クパトイェ カ エテセㇱケ カネ シラテㇰ まあ、 私の唇も厚くなったように渋い。(S) {E: for the lips to swell.} (出典:田村、方言:沙流)
eteskar
エテㇱカㇻ 【他動】…に(来るようにと)ことづてをやる、 …に注文する。 k=éteskar a korka nep ek ru ka isam ケテㇱカㇻ ア コㇿカ ネㇷ゚ エㇰ ル カ イサㇺ (何日においでよと便りを)ことづけてやったのに、 だれも(直訳すると何も)来ない。(S) tane tane a=o wa hoyuppa=an kuruma a=etéskar wa ek noyne háwas タネ タネ アオ ワ ホユッパアン クルマ アエテㇱカㇻ ワ エㇰ ノイネ ハワㇱ まもなく、 乗って走る車(ハイヤー)を頼んだので、 来るらしいということです。(W独話) {E: to order…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etuhu
エトゥフ 【名】[所](概は etu エトゥ) …の鼻、 …のくちばし。 etuhu kar エトゥフ カㇻ (1)鼻をふく。 e=etuhu kar! エエトゥフ カㇻ! 鼻をふきなさい。(S) (2)(女性が感謝のあいさつとして)鼻の下に右手の人差指を当ててそっと右へ引く仕草をする。(KSgビデオ会話) etuhu ri エトゥフ リ[その鼻・高い]高慢だ。 ☆参考 鼻をかむことは etori(hi) kar エトリ(ヒ) カㇻ。 ☆参考 女性が感謝のあいさつとして鼻の下に右手の人差指を当ててそっと右へ引く仕草は、 ワテケさん・サダモさんの言葉では etuhu kar エトゥフ カㇻ とは言わず raymik ライミㇰ。 {E: a nose, a beak of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etuk
エトゥㇰ 【自動】[e-tuk その頭・突き出る] 頭/先が突き出る。 etuk ruwe ka isam, k=éenke wa eci=koré エトゥㇰ ルウェ カ イサㇺ、 ケエンケ ワ エチコレ (鉛筆の)先が出ていない、 私が削ってあげる。(W) cup etuk kor an チュㇷ゚ エトゥㇰ コラン 太陽が(森から)少し出てきた。(W)55夏-152 ☆参考 最後の例で、 出てしまって森から離れかけたときは hetuku kor an ヘトゥク コラン。(W) {E: to stick out; project.} (出典:田村、方言:沙流)
etumasmasa
エトゥマㇱマサ 【自動】[etu-masmasa 鼻・を開いたり閉じたりする] 鼻をピクピク動かす。 k=étumasmasa wa húraha ku=nu ケトゥマㇱマサ ワ フラハ クヌ 私は鼻をピクピクさせて匂いをかいだ。(S) {E: to twitch, wriggle the nose.} (出典:田村、方言:沙流)
etun 1
エトゥン 【他動】…を借りる。 a=kor tennep a=kay wa arpa=an wa tutko rerko póka a=etún kusu ne na アコッ テンネㇷ゚ アカイ ワ アㇻパアン マ トゥッコ レㇾコ ポカ アエトゥン クス ネ ナ このかわいい赤ちゃんをおぶって行ってせめて二、 三日でもお借りしますから。(W民話) ☆参考 使うためにちょっと借りて後で返すようなものを借りることを言う。 erusa エルサ は、 そのようなものを貸すこと、 hosipire ホシピレ は返すことを言う。 ☆参考 esouk エソウㇰ (お金、 米など、 借財となるようなもの)を借りる。 {E: to borrow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etun 2
エトゥン 【他動】[< etun 1] …を嫁にもらう、 …を妻にする。 pirka uske wa a=etún pe oraun ピㇼカ ウㇱケ ワ アエトゥン ペ オラウン いいところから嫁にもらいに来るのに。(S) pirka menoko etun híne síno katkemat hekote ピㇼカ メノコ エトゥン ヒネ シノ カッケマッ ヘコテ (彼は)美しい女性を妻に迎えて立派な奥さんと連れそった。(NK民話) hunna mat etun hike nep ka sak no mat etun pe ne wa ene iki hi an フンナ マッ エトゥン ヒケ ネㇷ゚ カ サㇰ ノ マッ エトゥン ペ ネ ワ エネ イキ ヒ アン だれが嫁をもらうのに結納の品も持って行かずに嫁をもらうやつがあるか。(NK民話) a=yupíhi etun wa i=kore rusuy pe ne yakun アユピヒ エトゥン ワ イコレ ルスイ ペ ネ ヤクン 兄が私に(彼女を)嫁にもらってくれたいのなら。(NK民話) nen ka ponmat etun wa ネン カ ポンマッ エトゥンマ だれか二人目の妻にして。(W民話) {E: to receive a bride from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etunankar
エトゥナンカㇻ 【他動】(人)に出会う(「行き会う」)。 ruyka tukari ta en=etunankar ルイカ トゥカリ タ エネトゥナンカㇻ 橋の手前で(彼は私に)行き会った(=ばったり出会った)。(S) {E: to meet…} (出典:田村、方言:沙流)
etupe
エトゥペ 【名】[etu-pe 鼻・汁] 鼻水。 ☆参考 鼻汁は etor エトㇿ。 {E: snivel; snot.} (出典:田村、方言:沙流)
Eturacici
エトゥラチチ 【名】[< etu-racici 鼻・をダラリと下げる《鼻がダラリとたれ下がっている》][固有名]鼻下がり大男(ユーカラに出てくる、 鼻があまり長くて racitke ラチッケ してる=たれ下がっている)。 Eturacici/wenniskuri/cihetukure/ek kotomno/an=esánniyo エトゥラチチ/ウェンニㇱクリ/チヘトゥクレ/エㇰ コトㇺノ/アネサンニヨ [雅]鼻下がり大男のまっ黒い雲がモクモク出て来た、 (彼が)来るらしく思われる。(W) (出典:田村、方言:沙流)
eturas
エトゥラㇱ 【他動】 …にとびかかる、 とんではねて…にとびつく。 néa ponmenoko a=kosírepa hoskino ki híne a=etúras a=etúras kane iki=an akusu ネア ポンメノコ アコシレパ ホㇱキノ キ ヒネ アエトゥラㇱ アエトゥラㇱ カネ イキアン アクス その娘さんの所に私のほうが兄より先に着いて、 ピョンピョン跳ねて娘さんにとびかかりとびかかりすると。(W民話)(エゾイタチの自叙) {E: to throw oneself upon…; jump at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etursere
エトゥㇽセレ 【複他動】[e-turse-re …で・落ちる・させる] …で…をとばす、 …で…を切り落とす。 ure etursere ウレ エトゥㇽセレ 足で(それを)けとばす。(W) a=simusi a p a=sikóetaye híne néa kimunkamuy a=tawki hi ta kamuy renkayne penrekuci a=etúrsere ruwe ne アシトムシ アㇷ゚ アシコエタイェ ヒネ ネア キムンカムイ アタウキ ヒ タ カムイ レンカイネ ペンレクチ アエトゥㇽセレ ルウェ ネ 私が腰に差していた山刀を引き抜いて熊に切りつけとき、 神のおかげでその首を切り落とした。(HK民話) {E: to cut off…; cut away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etusirkar
エトゥシㇼカㇻ 【他動】[e-tusir-kar に・墓・…をつくる/する] …を墓に埋める、 …を埋葬する。 a=etúsirkar wa isam アエトゥシㇼカㇻ ワ イサㇺ (死者を)お墓に埋めてしまった。(S) {E: to bury… in a grave.} (出典:田村、方言:沙流)
etusmak
エトゥㇱマㇰ 【他動】[e-tusmak …と・競争する] …より先回りする。 {E: to get ahead of…; arrive before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etutanne
エトゥタンネ 【名】[etu-tanne その鼻・長い] [動物]カ(蚊)。 etutanne en=kupapa エトゥタンネ エンクパパ 私はカに「かじられた」(=くわれた、 さされた)。(W) {E: a mosquito.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etuye
エトゥイェ 【他動】[単](複は etuypa エトゥイパ)[e-tuye その先・を切る](髪など)の先を切り落とす、 …を切りそろえる。 ☞tuye トゥイェ {E: to cut (off), trim (hair etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
etuypa
エトゥイパ 【他動】[複](単は etuye エトゥイェ)(髪など)の先を切り落とす、 …を切りそろえる。 otopi etuypa オトピ エトゥイパ 髪を切る。 ☆参考 髪を切ることは otopi tuypa オトピ トゥイパ とも言う。 etuypa エトゥイパ は先のほうを切ること。 ☆参考 ござの端を切りそろえるのは eraske エラㇱケ。 {E: to cut (off) (hair etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
euminare/ewminare
エウミナレ 【他動】[e-u-mina-re …について・互い・笑う・させる] …のことを皆で笑う。 {E: to laugh about…with others.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eun 1
エウン 【他動】[e-un その頭・にある] (そこ)にある、 (そこ)に現れる。 án=an kotcake eun pekor yaynu=an kor アナン コッチャケ エウン ペコㇿ ヤイヌアンコㇿ (幼いときに別れた父母が)自分の目の前に現れるような気がして。(S民話) {E: to be (at, on)…; stick to…; to appear in front of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eun 2
エウン 【後副】①(人や物、 場所)に向かって 、 …へ、 そこへ。 tanto apto as, e=mokor wa e=an noyne an pe eun k=ek タント アㇷ゚ト アㇱ、 エモコㇿ ワ エアン ノイネ アン ペ エウン ケㇰ 今日は雨降りだ、 あなたが寝ているようなところへ私は来た。(S) hápo eun he ku=ye, iyapo eun he ku=ye ciki pirka? ハポ エウン ヘ クイェ、 イヤポ エウン ヘ クイェ チキ ピㇼカ? かあさんに言おうか、 とうさんに言うほうがいいだろうか。(S) arorkisne eun c=uk híne アロㇿキシネ エウン チュㇰ ヒネ 私たちはこっそりそこから取って。 hunpe yan yak a=ye wa eun kotan eun utar uwehopunpa wa sap wa isam フンペ ヤン ヤカイェ ワ エウン コタン エウン ウタㇻ ウウェホプンパ ワ サㇷ゚ ワ イサㇺ くじらが浜に上がったと言うのでそこへ集落じゅうの人々が一人残らず行ってしまった。 ②(連体形に) kotan eun utar コタン エウン ウタㇻ 集落(村)の人々。 ③eun po (hene) エウン ポ (ヘネ) そのためなおいっそう、 かえって。 rurwakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水を上にかけてもかえってなお燃える。 kusuri ku=ku akus eun po hene wen クスリ クク アクㇱ エウン ポ ヘネ ウェン 薬を飲んだらかえってなお悪くなった。(S) {E: to face towards…; to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eun-eun
エウンエウン/エウネウン 【他動】[e-un-eun その頭が・そこにある・(重複)](そこ)でもじもじしている。 apa or eun-eun アパ オㇿ エウンエウン 戸口のところで頭だけのぞかせて入るでもなく入らぬでもなく、 もじもじしている。(HC民話) {E: to be restless; hesitate to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eunkeray
エウンケライ 【他動】[e-unkeray …で・いただきものをする]…をもらう、 いただく。 ☞unkeray ウンケライ {E: to receive…} (出典:田村、方言:沙流)
eunpipka
エウンピㇷ゚カ 【他動】(…のこと)を信じない、 (…のこと)を疑う。 {E: to doubt, suspect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eunpirma
エウンピㇼマ 【他動】[e-un-pirma …について・人々に・警告する] …のことを皆にそっと警告する。 ☞unpirma ウンピㇼマ {E: to quietly warn someone of, about…} (出典:田村、方言:沙流)
eusi
エウシ 【複他動】[e-usi その頭・つける] …の先の方/上の方に…をつける、 …に…を先の方だけ刺す。 eusi pakno ne エウシ パㇰノ ネ 「ちょびっとしかささらなかった」(突き抜けるまでささらなかった)。(S) sakma tom eusi wa anu サㇰマ トㇺ エウシ ワ アヌ 壁の横に渡してある木の所にさしておきなさい。(S) ☆発音 k=、 e=などの接頭辞がついて e の部分が高く発音されるときは、 e と u が二重母音になって k=ewsi ケウシ、 e=ewsi エエウシ のようになる。 ☆参考 槍などで突くことは otke オッケ、 槍がささることは opusi オプシ、 etara エタラ、 突き抜けるまで刺すことは kusna otke クㇱナ オッケ。 ☞ewsi エウシ {E: to attach…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eutcike
エウッチケ 【他動】[e-utcike …について・はにかむ] ①…をはずかしがる、 …ではにかむ(若い男女間で)。 ②(動詞の後に置かれて)…するのがはずかしい、 …するのをはずかしがる。 ye ka eutcike wa nep ka ye ka somo ki イェ カ エウッチケ ワ ネㇷ゚ カ イェ カ ソモ キ (彼は)言うのもはずかしがって何も言わない。 k=áhun ka eutcike カフン カ エウッチケ (私は)入るのもはずかしい。(S) ☞utcike ウッチケ {E: ①to be shy, embarrassed about… ②to be ashamed to do…} (出典:田村、方言:沙流)
euwemkoani/ewwemkoani
エウウェㇺコアニ 【他動】[e-u-emko-ani …で・互い・半分・持つ] …を二人で一緒に持つ。 i=euwemkoani イエウウェㇺコアニ (発音は iyeuwemkoani イイェウウェㇺコアニ) (引用文中)彼らは私を二人で運ぶ。 a=i=éuwemkoani アイエウウェㇺコアニ (引用文で)私は二人に運ばれた。(W民話) ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e が高く発音されるときに多く使われる語幹の形。 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは ewemkoani エウェㇺコアニ という形をとることが多い。 ☞ewemkoani エウェㇺコアニ {E: to hold…together (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
euwenewsar/ewwenewsar
エウウェネウサㇻ 【他動】[e-u-e-newsar …で・互い・に・歓談する] c=éwwenewsar チェウウェネウサㇻ 私たちは(それ)をして楽しく歓談する。 ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e が高く発音されるときに多く使われる語幹の形。 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは ewenewsar エウェネウサㇻ という形をとることが多い。 ☞ewenewsar エウェネウサㇻ、 uwenewsar ウウェネウサㇻ {E: to mutually talk about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
euwopitte/ewwopitte
エウウォピッテ 【他動】[e-u-opitte その頭・互い・を結ぶ(?)] …を結ぶ。 ureneepakke ewwopitte/ewopitte wa ári ウレネエパッケ エウウォピッテ/エウォピッテ ワ アリ (俵の)両端を結んで(つなぎ合わせて)おきなさい(1枚に編んだものの編み始めと編み終わりをつなぎ合わせて袋にすることを言っている)。(S) nuyto etupsike k=ewwopitte wa k=ári akusu kem ounu ka eaykap siri iki ヌイト エトゥㇷ゚シケ ケウウォピッテ ワ カリ アクス ケㇺ オウヌ カ エアイカㇷ゚ シリ イキ 糸の端を私が結んでおいたところ(彼は)針に通すことができない様子だ(何本もある糸の両端の先を結んで一つに束ねてしまったことを言っている)。(S) ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の e が高く発音されるときに多く使われる語幹の形。 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは ewopitte エウォピッテ という形をとることが多い。 ☞ewopitte エウォピッテ {E: to link, join…} (出典:田村、方言:沙流)
ewak
エワㇰ 【他動】[e-wak …に・(?)](神が)…に住む。 ☆参考 神が住むことは erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 horari ホラリ [単]/horarpa ホラㇻパ[複]、 urokte ウロㇰテ、 oriwak オリワㇰ などとも言う。 oriwak オリワㇰ は動物が巣くうことにも言う。 人間が住むことは an アン [単]/oka アン/オカ[複]。 {E: to live in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewan
エワン 【連体】[接頭辞+数連体][e-wan …で・十の] …で十の。 rerko ewan to レㇾコ エワン ト (あと)三日で十日=七日。 {E: ten.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewar
エワㇻ 【他動】…を吹く(細い口先から息をフッと出して吹きつける)、 (口の中の異物)を(舌先でペッと)吐き出す。 ewar tek wa uska エワッ テㇰ ワ ウㇱカ (ろうそくの火を)フッと吹いて消しなさい。(S) {E: to blow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewehopuni
エウェホプニ [e-u-e-hopuni …に/で・互い・と一緒に・飛ぶ] ①(場所)を(ひと塊になって)飛んで行く。 nuy pas uwesinoye, huptay enka ewehopuni wa arpa ヌイ パㇱ ウウェシノイェ、 フㇷ゚タイ エンカ エウェホプニ ワ アㇻパ 山火事がたつまきみたいにグルグル回り、 トド松林の上を飛んでいく。(S) ②…を(巻き風)が巻き上げて行ってしまう/飛んで行く。 wentoyra wenmunira ewehopuni wa arpa wa isam ウェントイラ ウェンムニラ エウェホプニ ワ アㇻパ ワ イサㇺ (巻風が)ひどいごみやきたないごみを巻き上げて行ってしまう。(S) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci= )のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we ウェ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwehopuni/ewwehopuni エウウェホプニ の形が使われることが多いと予想される。 ☞hopuni ホプニ {E: ①to rush, dash out. ②for something to be blown away by the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
ewemkoani
エウェㇺコアニ 【他動】[e-u-emko-ani …で・互い・の半分・を持つ] …を二人で一緒に持つ(一人が右側にいて左手で持ちもう二人が左側にいて右手で持つ、 あるいは前と後ろで持つなど)。 ewemkoani yan エウェㇺコアニ ヤン 二人でかつぎなさい。(S) a=ewémkoani アエウェㇺコアニ 私とあなたと二人で持とう。 eci=ewémkoani エチエウェㇺコアニ あなたたち二人で持つ。 a=ewémkoani mokko アエウェㇺコアニ モッコ たんか。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci= )のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwemkoani/ewwemkoani エウウェㇺコアニ の形が使われることが多い。 ☞euwemkoani エウウェㇺコアニ {E: to hold, carry…together ( two people).} (出典:田村、方言:沙流)
ewen
エウェン 【他動】[e-wen …で・悪い] ①…で悪くなる、 (食べ物に)あたる、 損する。 amam e kor ewen アマㇺ エ コㇿ エウェン ご飯を食べるとよくない。(S) e wa suy ewen エ ワ スイ エウェン 食べたからまた悪くなった。(S) e wa ewen wa etupi エ ワ エウェン ワ エトゥピ 食べてあたったからもう食べない。(S) kú=ipe ewen humi ne noyne ku=honi arka クイペ エウェン フミ ネ ノイネ クホニ アㇻカ 私は食べ物にあたったらしくおなかが痛い。(S) a=ewén kuni a=ramú p somo a=ki p ne na アエウェン クニ アラムㇷ゚ ソモ アキㇷ゚ ネ ナ 損するようなことはするもんでない。(S) ewen kunine patek iki エウェン クニネ パテㇰ イキ 損するようなことばかりしている。(S) ②(動詞の後に置かれて)…しにくい。 …することがよくできない。 pe esirkotuk kor níkap soske ewen トペ エシㇼコトゥㇰ コㇿ ニカㇷ゚ ソㇱケ エウェン 木の汁が出なくなって木の皮がくっつくと木の皮がむけにくくなる。(S) ci=nu ewen pe he un ci=ye チヌ エウェン ペ ヘ ウン チイェ 耳が遠いわけじゃないんだぞ(川下男と川上男の昔話で川上男が言う決まり文句の一つ)。 {E: ①for…to go bad; for…to be damaged. ②for…to be difficult to do…; cannot do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewenewen
エウェネウェン 【他動】[ewen-ewen …がよくできない・(重複)] …を落ちついてきちんとしていない。 as póka ewenewen kor アㇱ ポカ エウェネウェン コㇿ 立つのもきちんと立っていないで。(W民話) {E: to be unable to do…well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewenewsar
エウェネウサㇻ 【他動】[e-u-enewsar …で・互い・と歓談する] …で/…をして歓談し合う、 (歌や昔話や叙事詩など)を語り合い聞き合って楽しく過ごす、 互いに集まって(歌や踊り)をして楽しく歓談して過ごす。 a=ewénewsar アエウェネウサㇻ 私もあなたも一緒に(それ)をして楽しく歓談する。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci= )のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euweneusar/ewwenewsar エウウェネウサㇻ の形が使われることが多い。 ☞euwenewsar エウウェネウサㇻ、 uwenewsar ウウェネウサㇻ {E: to have a pleasant talk; talk over old times.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewentarapte
エウェンタラㇷ゚テ 【複他動】[他動使役][e-wentarap-te …について・夢を見る・させる](人)に…を夢に見させる。 ☞wentarap ウェンタラㇷ゚ {E: to make…dream of, about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eweraman
エウェラマン 【他動】[e-u-e-raman …について・互い・と共に・わかる] …が皆/二人とも一致してわかる。 sinrit oruspe, kamuy oruspe, ney ta pakno sineatkino a=ewéraman kuni sekor ku=yaynu kor k=an シンリッ オルㇱペ、 カムイ オルㇱペ、 ネイ タ パㇰノ シネアッキノ アエウェラマン クニ セコㇿ クヤイヌ コㇿ カン 先祖のこと、 神のことが、 いつまでも混乱しないできちんと皆にわかるのだと私は思っている。(W会話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euweraman/ewweraman エウウェラマン の形が使われることが多いと予想される。 ☞eraman エラマン {E: to mutually know…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewesermakkor
エウェセㇾマッコㇿ 【他動】[e-u-e-sermak-kor その頭(?)・互い・と共に・うしろだて・を持つ(?)] 互いに力になり合う。 iteki uutari ka uwanun ka uwehosi uwehosi yaynu no, sine ikinne yaynu, sine irenka kor yakne ewesermakkor pe ne na イテキ ウウタリ カ ウワヌン カ ウウェホシ ウウェホシ ヤイヌ ノ、 シネ イキンネ ヤイヌ、 シネ イレンカ コㇿ ヤㇰネ エウェセㇾマッコㇿ ペ ネ ナ 親戚同士でも他人同士でも、 テンデンバラバラなことを考えず、 一様に考え、 一つの意志を持てば、 それによって力になり合うものだよ。(S独話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwesermakkor/ewwesermakkor エウウェセㇾマッコㇿ の形が使われることが多いと予想される。 ☞sermak セㇾマㇰ {E: to combine one's efforts for mutual benefit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewesikaye
エウェシカイェ 【他動】[e-u-e-si-kaye …で・互い・と共に・自分・を折る][雅](次のような慣用表現で) tu imeru kur/re imeru kur/cisekankotor/ewesikaye/semkoraci トゥ イメル クㇽ/レ イメル クㇽ/チセカンコトㇿ/エウェシカイェ/セㇺコラチ [雅]たくさんの光が天井に反射してキラキラときらめくようであった。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewetastasa
エウェタㇱタサ 【自動】[e-u-e-tastasa その頭が・互い・と共に・行き交う(重複)](?) 互いに行き違いになる。 ukasuy wa ewetastasa ka somo ki no ranma upakno moymoyke wa iki p ウカスイ ワ エウェタㇱタサ カ ソモ キ ノ ランマ ウパㇰノ モイモイケ ワ イキㇷ゚ 助け合って行き違いにならないでいつも同じくらい動いているもの(即席のなぞなぞで答えは箸)。(S会話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwetastasa/ewwetastasa エウウェタㇱタサ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to miss, not meet each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewetusmak
エウェトゥㇱマㇰ 【他動】[e-u-e-tusmak …で・互い・に・競争する] …を競い合う。 pekanpe-ewetusmak ペカンペ エウェトゥㇱマㇰ 競争でペカンペをとる。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwetusmak/ewwetusmak エウウェトゥㇱマㇰ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to compete with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkohawpuni
エウコハウプニ 【他動】[単](複は ewkohawpunpa エウコハウプンパ)[e-uko-haw-puni …のことで・一緒に・声・を上げる](…のことで)二人ぐらいで大声を上げて騒ぐ。 hńta ewkohawpuni p hawe oka? フンタ エウコハウプニㇷ゚ ハウェ オカ? 何を大きな声で騒いでいるんだろう。(S) {E: to make a lot of noise together.} (出典:田村、方言:沙流)
ewkohawpunpa
エウコハウプンパ 【他動】[複](単は ewkohawpuni )(…のことで)(二人以上が)みんなで大声を上げて騒ぐ。 hńta ewkohawpunpa p hawe oka? フンタ エウコハウプンパㇷ゚ ハウェ オカ? 何を大きな声で騒いでいるんだろう(何か言って笑っているようなとき)。(S) {E: to make a lot of noise together.} (出典:田村、方言:沙流)
ewkohepenpenu
エウコヘペンペヌ 【他動】[e-u-ko-he-penpenu …について・互い・に・頭・を上げたり下げたりする](…について)互いにうなずき合う。 hńta ewkohepenpenu? フンタ エウコヘペンペヌ? (彼らは)何をうなずき合っているんだろう。 {E: to be in mutual agreement, assent over…} (出典:田村、方言:沙流)
ewkokimatek
エウコキマテㇰ 【他動】[e-uko-kimatek …のことを・一緒に・驚きあわてる](…に)みんなであわてる。 hńta eci=éwkokimatek pekor eci=hawéoka hawe an? フンタ エチエウコキマテㇰ ペコㇿ エチハウェオカ ハウェ アン? あなたたち何をあわてたみたいに大騒ぎしてるの? (S) {E: to all be surprised at…} (出典:田村、方言:沙流)
ewkoknu
エウコㇰヌ 【他動】[e-u-koknu …で・互い・(?)]…を結婚させる。 a=ewkoknu wa maratto an アエウコㇰヌ ワ マラット アン 結婚させるので酒宴がある。(W) {E: to make, let…marry…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkonumne
エウコヌㇺネ 【他動】[e-u-ko-num-ne …のことで・互い・に・粒・である](?) …に目をつけて互いに相談する(?)。 kamuy oro wanopo a=ewkonumne p a=ne wa カムイ オロ ワノポ アエウコヌㇺネㇷ゚ アネ ワ 私は熊の神々からも目をつけられて互いに相談されているので。(HK民話) {E: to mutually consult over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkopapispisatte
エウコパピㇱピサッテ 【他動】[e-u-ko-pa-pispis-atte …について・互い・に・口・(ささやきの擬音の重複)・を掛ける] …についてささやき合う。 {E: to whisper about…} (出典:田村、方言:沙流)
ewkopaste
エウコパㇱテ 【自動】[e-ukopaste その頭が・互いにもたれ合う](上の方で)もたれ合う。 cikuni ewkopaste チクニ エウコパㇱテ 木がもたれ合っている。(W) {E: to lean on one another} (出典:田村、方言:沙流)
ewkopinupinu
エウコピヌピヌ 【他動】[e-uko-pinu-pinu …について・互いに・小声で言う・(重複)] …について内緒話する、 …のことをヒソヒソと話し合う。 hńta ewkopinupinu p ikipa? フンタ エウコピヌピヌㇷ゚ イキパ? 何をこそこそ話しているんだろう。(S) {E: to talk in secret, private about…} (出典:田村、方言:沙流)
ewkoramkor
エウコラㇺコㇿ 【他動】[e-u-ko-ram-kor …について・互い・に・心を・持つ] …について相談する。 hetopo suy a=kor mosir ne a=kar kunihi kamuy tono tutanu sapane utar opitta ewkoramkor kor síran ヘトポ スイ アコㇿ モシㇼ ネ アカㇻ クニヒ カムイ トノ トゥタヌ サパネ ウタㇻ オピッタ エウコラㇺコㇿ コㇿ シラン (北方領土を)また再び私たちの国土に取りもどすことを、 天皇の次の高い位の方々が皆で相談している。(S) {E: to consult with someone about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkoramkorpa
エウコラㇺコㇿパ 【他動】[複](ewkoramkor エウコラㇺコㇿ は単複の区別なし) (二人以上が皆で)…について相談する。 {E: to consult with someone about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkoramkur-turpa
エウコラㇺクㇽトゥㇽパ/エウコラㇺクットゥㇽパ 【他動】(韻文では分離)[e-u-ko-ram-kur-turpa …について・互い・と共に・心・有様・を伸ばす[複]] …について皆で一緒にいろいろとよく考えて相談し合う。 sekor okay pe/kamuy opitta/ewkoramkur/turpa kane セコロカイ ペ/カムイ オピッタ/エウコラㇺクㇽ/トゥㇽパ カネ [雅]ということを神々はみな一緒に考えて先のことを案じていました。(Sユーカラ) ☆発音 日常語で話すときは全体を続けて ewkoramkutturpa エウコラㇺクットゥㇽパ と発音する。 しかしアクセントは二語のアクセント。 ☆参考 韻文で歌うときは2行に分かれる。 ☆参考 『音声資料3』に ewkoramkotturpa エウコラㇺコットゥㇽパ とあるのは誤り。 {E: to seriously talk over…with someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkoramu-osmaosmapa
エウコラムオㇱマオㇱマパ 【他動】[複][e-uko-ramuosma-osma-pa …について・互いに・同意する・(重複)・[複]] …のことをそうだそうだと言って皆賛成する。(S言い伝え) ☆参考 ramuosma ラムオㇱマ 同意する。 ukoramuosma ウコラムオㇱマ 互いに同意する。 ewkoramuosma エウコラムオㇱマ …について互いに同意する。 {E: to acknowledge one's mutual agreement over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkorimo
エウコリモ 【他動】[e-uko-rimo その頭/上の方/・互いに/一緒に・すぼめる(?)](紙包みの)口をすぼめる。 taan pe ewkorimo wa anu, mus kotoyse, icakkere na タアン ペ エウコリモ ワ アヌ、 ムㇱ コトイセ、 イチャッケレ ナ これ(このお菓子の包み)の口をすぼめておきなさい、 ハエがたかってきたなくなるから。(S) {E: to pucker up one's mouth.} (出典:田村、方言:沙流)
ewkote
エウコテ 【他動】[e-u-kote その頭・互い・をつなぐ] …を結んでつなぐ。 ruy:no etupsike ewkote ルイーノ エトゥㇷ゚シケ エウコテ ずうっと端の方を結びなさい。(S) ☆参考 kote コテ …を…につなぐ(たとえば馬を木に)。 {E: to join, link…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkotumam
エウコトゥマㇺ 【他動】[e-uko-tumam …で・一緒に・…をだいて寝る] …を二人でだいて寝る。 puyne án=an wa po hene i=omappa i=ewkotumam kor oka=an プイネ アナン ワ ポ ヘネ イオマッパ イエウコトゥマㇺ コㇿ オカアン 子どもは私一人だけだったのでなおいっそう両親にかわいがられ二人にだかれて寝て私たちは暮らしていた。(KK民話) {E: to sleep with…wrapped in one another's arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkoysoytak
エウコイソイタㇰ 【他動】[e-uko-isoytak …について・互いに・話をする] …について互いにいろいろと話を(おしゃべりを)し合う。 nep ka kamuy oruspe hene teeta aynu oruspe hene a=ewkoysoytak wa ネㇷ゚ カ カムイ オルㇱペ ヘネ テエタ アイヌ オルㇱペ ヘネ アエウコイソイタㇰ ワ 何か神のことでも昔のアイヌのことでもお互いにいろいろ話をし合って。(S会話) {E: to mutually discuss…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewkuskusu
エウクㇱクス 【他動】[e-u-kuskusu …について・互い・(擬音または擬態の重複)(?)] …のことを自分はできない、 自分はいやだと言い合う。 …をいやだいやだと言う、 断り合う。 nen tausa/e=resu kuni p/ewkuskusu ネン タウサ/エレス クニㇷ゚/エウクㇱクス [雅]いったいだれがあなたを育てるかと皆尻込みし押しつけ合っていました。(Sユーカラ) {E: to mutually disagree over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewokari
エウオカリ 【他動】[e-u-okari …に関して・互い・に代わる] …を交代でする。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 wo )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwokari/ewwokari エウウォカリ の形が使われることが多い。 ☞euwokari エウウォカリ {E: to take turns…} (出典:田村、方言:沙流)
ewonne
エウオンネ 【自動】[e-wor-ne その頭(顔)・水の中・である] 顔を洗う。 k=éwonne ケウォンネ 私は顔を洗う。 ☆参考 手を洗うことは yaske ヤㇱケ または teke(he) huraye テケ(ヘ) フライェ、 そのほかのものを洗うことは huraye フライェ《…を洗う》を使って言う。 {E: to wash one's face.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewopitte
エウォピッテ 【他動】[e-u-opitte その頭・互い・を結ぶ(?)]…を結ぶ。 ewopitte wa ninu yan エウォピッテ ワ ニヌ ヤン 玉止めして(糸がぬけないようにしまいの端を結んで玉を作って)縫いなさい。(W) ureneepakke ewopitte wa ári ウレネエパッケ エウオピッテ ワ アリ 両端を結んでおきなさい。(S) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 wo )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwopitte/ewwopitte エウウォピッテ の形が使われることが多い。 ☞euwopitte エウウォピッテ {E: to join, link…} (出典:田村、方言:沙流)
ewparoyki
エウパロイキ 【他動】[e-u-paroyki …で・互い・を養う] 皆…を食べて暮らす。 {E: to all live on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewpaskuma
エウパㇱクマ 【他動】[e-upaskuma …について・語り伝える] …を語り伝える、 …についてその起源やいわれやいきさつなどを教え伝える。 iresu sápo/i=ewpaskuma/somo ki p he an sekor/yaynu=an hike イレス サポ/イエウパㇱクマ/ソモ キㇷ゚ ヘ アン セコㇿ/ヤイヌアニケ [雅]育ての姉は私に教えてくれなかったのかと思うと。(Sユーカラ語り) {E: to tell, relate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewpiraspa
エウピラㇱパ 【自動】[複](単の例は未出)[e-u-piraspa …に・互い・を広げる[複]] 皆で…に広がる。 na uwoya uwoya mosir ewpiraspa wa ナ ウウォヤ ウウォヤ モシㇼ エウピラㇱパ ワ (アイヌの子孫は)まだほかにもあっちこっちの国に広がって行って。(S言い伝え) {E: to spread (out), widen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewpis
エウピㇱ 【他動】[e-u-pis …に関して・互い・(めいめい…ずつを表す語根)]…がみんな(めいめい)にあたる、 めいめいが…の分配を受ける。 a=ewpis kus ne hawe ne wa アエウピㇱ クㇱ ネ ハウェ ネ ワ 私たち二人とも「あたる」(=もらえる)と言っているよ(一つしかないものを半分ずつ食べようと言うのに対して)。(S), a=ewpis no sine ceppo ranke a=e ro アエウピㇱ ノ シネ チェッポ ランケ アエ ロ みんな魚を一匹ずつ食べよう。(S) {E: to distribute…evenly.} (出典:田村、方言:沙流)
ewpusu
エウプス 【他動】[e-u-pus-u その頭・互い・穂・(他動詞形成)]…を束ねる、 「とうきび」(=トウモロコシ)などを十本なり二十本なり束ねてくくる。(S) kími ewpusu wa horikasi racitkere キミ エウプス ワ ホリカシ ラチッケレ トウモロコシを束ねて上の方をしばって上からつるしなさい。(S) ☆参考 upusihi kar ウプシヒ カㇻ とも言う。 {E: to bunch (corn etc.) into clusters of ten or twenty.} (出典:田村、方言:沙流)
ewrawketupa
エウラウケトゥパ 【他動】[e-u-rawketupa …で・互い・の仕事をする] …をして一生けんめい働く。 {E: to work hard at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewrespa
エウレㇱパ 【他動】[e-u-respa …で・互い・を育てる[複]] …で子どもを育てる。 ceppokoyki=an wa a=ma wa a=satsatke wa sirmata kor ne wa an pe ka a=ewrespa kor oka=an チェッポコイキアン マ アマ ワ アサッサッケ ワ シㇼマタ コㇿ ネ ワ アン ペ カ アエウレㇱパ コㇿ オカアン 私は魚とりして焼いて干しておき冬になるとそれも食べさせて子どもを育てていた。(W民話) {E: to raise children on, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewsayne
エウサイネ 【後副】[e-usa-ne …で・いろいろ・である] …とは(いろいろ)違って。 {E: different to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewtanne
エウタンネ 【他動】[e-utar-ne …と一緒に・同族・になる] …と一緒になる(結婚する)、 …の一族になる。 {E: to marry…; become part of someone's family.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewtannere
エウタンネレ 【他動】[e-utarne-re …と一緒になる・させる] …の一族にさせる、 …と結婚させる。 {E: to make family with…; make, let…marry…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewtarkor
エウタㇻコㇿ 【他動】[e-utarkor (そこ)で・村長である](村)の長(おさ)である/になる。 ☞utarkor ウタㇻコㇿ {E: to be, become head of (a village.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewtastasa
エウタㇱタサ 【他動】[e-u-tastasa …で・互い・やりとりする(重複)] 互いに…をやりとり(話し合い)する、 …を話し合う。 nep ka a=emína kunine a=ewtastasa te wano ki hike? ネㇷ゚ カ アエミナ クニネ アエウタㇱタサ テ ワノ キ ヒケ? 何かおもしろおかしく話し合う会話をこれからしてはどうかしら。(S会話) {E: to mutually talk over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewtek
エウテㇰ 【他動】[e-útek …で・…に使い走りをさせる]…を使いにやる。 toan kur k=éwtek トアン クㇽ ケウテㇰ あの人を使いにやった。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ewtekkar
エウテッカㇻ 【他動】[e-útek-kar …で・…に使い走りをさせる・する](人)を使いにやる。 eci=otúwasi wa kusu eci=éwtekkar hawe ne na arpa wa en=kore エチオトゥワシ ワ クス エチエウテッカㇻ ハウェ ネ ナ アㇻパ ワ エンコレ あなたでなければならないと思ったのであなたに行ってもらうんだから行ってください。(S) {E: to have someone go somewhere for one.} (出典:田村、方言:沙流)
eyakukor
エヤクコㇿ 【他動】[e-yaku-kor …で・役目・を持つ] …を任務としている、 …の役目をもつ、 …の係である、 …の職についている。 toy patek orouspe nu eyakukor kur トイ パテㇰ オロウㇱペ ヌ エヤクコㇿ クㇽ 畑ばかりのことを聞く係りの人=役場の職員で田んぼに関する相談の係員。(S) {E: to have the duty, role of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyakukorpa
エヤクコㇿパ 【他動】[複](eyakukor エヤクコㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆/二つ以上のことを皆)…を任務としている。 {E: to be in charge of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyam
エヤㇺ 【他動】…を大切にする、 …を大切にしまう、 …を心にかける、 …を気づかう。 a=eyám アエヤㇺ …が気がかりである、 …があぶない。 a=ukóhoppa wa oka he an? iyaykipte, ape or un ka a=eyám, nay or un ka a=eyám アウコホッパ ワ オカ ヘ アン? イヤイキㇷ゚テ、 アペ オルン カ アエヤㇺ、 ナイ オルン カ アエヤㇺ 子どもたちばかりで留守に置かれているの? あぶないなあ、 火のそばもあぶない、 川のほうもあぶない。(S) {E: to treat…importantly; to keep…safe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyamkomoyremoyre
エヤㇺコモイレモイレ 【他動】[eyam-ko-moyre-moyre (大切に)しまう・のに・遅くなる・(重複)] …の始末に手間取る。 ku ka a=cuppa, ya ka a=satke wa a=eyámkomoyremoyre ク カ アチュッパ、 ヤ カ アサッケ ワ アエヤㇺコモイレモイレ 私はわな(仕掛け弓、 アマッポ)もすぼめてはずし、 網も引き上げて干して、 そうした後始末に手間取って遅くなった。(HK民話) {E: to be troubled with doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyapkir
エヤㇷ゚キㇼ 【他動】[e-yapkir …で・投げる動作をする] …を投げる、 …を投げ飛ばす(遠くへ、 どこへ投げるかわからないときに言う)。 ☆参考 osura オスラ その場にポンと/ドサッと投げ落とす、 捨てるなど。 {E: to throw…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyar
エヤㇻ 【他動】[e-yar …を食べる・だれか不定の人にしてもらう] 人に食べさせる、 人に食べてもらう。 e=kor penpe sanke wa eyar エコㇿ トペンペ サンケ ワ エヤㇻ あなたの(つくった)お汁粉を出して食べていただきなさい。(S) a=kotánu epitta a=eyár ayne アコタヌ エピッタ アエヤㇻ アイネ (乾し肉や乾し魚を) 私の村中の人々に食べさせて(=与えて)いたがとうとう…。(W民話) {E: to feed someone something; have someone eat something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyay(e)rampokiwen
エヤイェランポキウェン/エヤイランポキウェン 【他動】[e-yay-erampokiwen …について・自分を・憐れむ] …をいやだと思う、 …を残念に思う。 a=uníhi kasi péka ru kus wa, patek a=eyáyerampokiwen kor oka=an アウニヒ カシ ペカ ル クㇱ ワ、 パテㇰ アエヤイェランポキウェン コㇿ オカアン 私たちの家の上を道が通っていて、 私たちはそのことだけをいやだと思いながら暮らしていた。(W民話) {E: to think that…is bad, unpleasant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayanu
エヤヤヌ 【他動】[e-yay-anu …について・自分・を置く](?) …をがまんする。 eun arpa=an rusuy, nísapno arpa=an rusuy, a=eyáyanu ka eaykap hi kusu エウン アㇻパアン ルスイ、 ニサㇷ゚ノ アㇻパアン ルスイ、 アエヤヤヌ カ エアイカピ クス 私は彼のところへ行きたくなった、 急に行きたくなった、 がまんできないので…。(W民話) {E: to put up with, endure…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayecitakte
エヤイェチタㇰテ 【他動】[e-yay-e-ci-itak-te …について・自分の・ことについて・される・話す・させる](?) (自分のことについて)…を言う、 …を自白する。 ne wa an pe iyoski akusu eyayecitakte wa ネ ワ アン ペ イヨㇱキ アクス エヤイェチタㇰテ ワ そのことを彼は酔っぱらったところポロッと自分から言ってしまって。(W言い伝え) {E: to confess something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayekatuwen
エヤイェカトゥウェン 【他動】[e-yay-e-katu-wen …のことで・自分・に・かっこう・悪い]…のことできまりが悪い。 ☆参考 yayekatuwen ヤイェカトゥウェン [自動]きまりがわるい。 ☆参考 ただ《はずかしい》は yaysitoma ヤイシトマ [自動]、 eyaysitoma エヤイシトマ[他動]。 ほかに、 yayíporosak ヤイポロサㇰ[自動]、 eyaynikorosma エヤイニコロㇱマ[他動]、 utcike ウッチケ[自動]など。 {E: to be ashamed of…; embarrassed by…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayepataraye
エヤイェパタライェ 【他動】[e-yayepataraye …のことで・遠慮する] …を遠慮する。 {E: to hold-back, refrain from…; hesitate over…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayeramu ka sitne
エヤイェラム (カ) シッネ 【慣用句】[e-yay-e-ramu- ka sitne …で・自分・について・その心・苦しい] …で気持ちが悪い。 urkio=an wa a=eyáyeramu ka sitne kor hotke=an wa ウㇽキオアン マ アエヤイェラム カ シッネ コㇿ ホッケアン マ 私はシラミにたかられて気持ちが悪い思いをしながら寝ていた。(W民話) ☆参考 ka カ の入らない例は未出。 ☆参考 eyayramu ka sitne エヤイラム カ シッネ と同じか。 {E: to feel bad, awful, sick.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayerana-ranke
エヤイェラナランケ 【他動】[e-yay-e-ra-na-ranke (そこ)で・自分・…で・下・の方へ・下ろす][雅]下に下りる。 epa=kor petpo/pet hontomo/a=eyáyerana/ranke kane エパコㇿ ペッポ/ペッ ホントモ/アエヤイェラナ/ランケ カネ [雅]わが川の中程のところで空から地面に下りて。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayetunkar
エヤイェトゥンカㇻ 【他動】[e-yay-etun-kar …で・自分に・借りる(嫁にとる)・する] …を嫁にもらう。 {E: to receive…as a bride.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayeykataitak
エヤイェイカタイタㇰ 【他動】[e-yay-e-i-ka-ta-itak …で・自分・について・もの・の上・で・話す](…の話)を断る。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy, orowano a=anú wa yáp=an ka korayniwkes wa a=eyáyeykataitak yakka i=kokor rusuy ayne… アキヤンネポホ イココン ルスイ、 オロワノ アアヌ ワ ヤパン カ コライニウケㇱ ワ アエヤイェイカタイタㇰ ヤッカ イココン ルスイ アイネ… 和人の殿様が私たちの上の息子をほしがった。 私たちは息子を置いて帰る気には到底なれなくて断ったのだが殿様はどうしてもほしいと言ってきかなくて…。(S民話) {E: to refuse, turn down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayeysoytak
エヤイェイソイタㇰ 【他動】[e-yay-e-isoytak …で・自分・について・話をする] …を自分の身の上話として話す。 páoyan uske ta kemran kamuy i=resu hi ne aan hi a=eyáyeysoytak パオヤン ウㇱケ タ ケㇺラン カムイ イレス ヒ ネ アアニ アエヤイェイソイタㇰ 伝染病が上陸して来たときに、 飢饉の神が私を育ててくれたのだったと言うことを私は自分の身の上話として話した。(W民話) ☞yayeysoytak ヤイェイソイタㇰ、 isoytak イソイタㇰ {E: to talk about oneself to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayhawkere
エヤイハウケレ 【他動】[e-yay-hawke-re …で・自分・弱くなる・させる] …をかわいそうに思う。 isram ruwe okay pe a=uk ka eyayhawkere kus, pirka ruwe ne yak a=ye kor a=kohósipire イㇱラㇺ ルウェ オカイ ペ アウㇰ カ エヤイハウケレ クㇱ、 ピㇼカ ルウェ ネ ヤㇰ アイェ コㇿ アコホシピレ 彼らは貧しい人たちなので私はその品物を受け取るのもかわいそうな気がしたので、 結構ですと言ってそれを彼に返した。(HK民話) {E: to feel sorry, pity for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayhonokka
エヤイホノッカ 【他動】(…を)勉強する。(S) ☆参考 この語は他の人々からは聞かなかった。 {E: to study…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayirayke
エヤイライケ 【他動】[e-yayirayke …について・感謝する] …を感謝する、 …についてお礼を言う。 c=ípere yakka eyayirayke ka somo ki チペレ ヤッカ エヤイライケ カ ソモ キ 食べさしてやったのに(=食事を/食べ物をあげたのに)ありがたいとも言わない。(S) ☆発音 早く話しているとき、 通常 y のあとの i は落ちて eyayrayke エヤイライケ と発音される。 {E: to be grateful for (to)…; thank someone for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayitupare
エヤイトゥパレ 【他動】[e-yayitupare …について・気をつける] …に気をつける。 ruyka tane a=kar okere wa a=eyáyitupare uske ka isam ルイカ タネ アカㇻ オケレ ワ アエヤイトゥパレ ウㇱケ カ イサㇺ 橋はもう直し終わったので注意するべき所(あぶない所)はない。(S) ☆発音 会話などで早く言うとき、 通常 y のあとの i は落ちて eyaytupare エヤイトゥパレ と発音される。 {E: to be careful of…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykamuynere
エヤイカムイネレ 【他動】[e-yay-kamuy-ne-re …で・自分を・神・になる・させる] …で立派な神になる。 i=okake ta eci=sínnurappa eci=i=nómi wa i=kore yak kamuy or ta a=eyáykamuynere kusu ne na イオカケ タ エチシンヌラッパ エチイノミ ワ イコレ ヤㇰ カムイ オッタ アエヤイカムイネレ クス ネ ナ 私の死後にあなたたちが先祖供養をし私をまつってくれれば私は神の国で立派な神になるのだから。(W民話) a=eyáykamuy/nére kor アエヤイカムイ/ネレ コㇿ それで私が天に昇って神になったら(a=eyáykamuynere アエヤイカムイネレ が韻文で二行に分けて発音されている)。(Sユーカラ語り) {E: to become a great god.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykarap
エヤイカラㇷ゚ 【他動】[e-yay-karap …のことで・自分を・(?)]…のことで気の毒に思う、 申し訳なく思う。 núman somo k=ek a hi k=éyaykarap kusu tanto anak ku=tokapmokor ka somo ki no k=ek ヌマン ソモ ケㇰ ア ヒ ケヤイカラㇷ゚ クス タント アナㇰ クトカㇷ゚モコㇿ カ ソモ キ ノ ケㇰ 私は昨日来なかったことを気の毒に思うから今日は昼寝もしないで来た。(S) ☆参考 eyaypataraye エヤイパタライェ とも言う。 {E: to feel sorry for, about…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykatekar
エヤイカテカㇻ 【他動】[e-yaykatekar …で・恋する] …を恋する、 …を恋しく思う。 a=kor pon menoko a=eyáykatekar kus cis patek a=ki アコㇿ ポン メノコ アエヤイカテカㇻ クㇱ チㇱ パテㇰ アキ あのいとしい若い女性が恋しくて私は泣いてばかりいた。(HC民話) ☞yaykatekar ヤイカテカㇻ {E: to love…; feel love for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykesupka-ewakewak
エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 【他動】[e-yay-kesup-ka-ewakewak …で・自分・かかと・の上・をふんで歩く・(重複)](次の慣用表現で)(よい料理)をするために一生懸命あちこち足を運ぶ、 かけずりまわって(よい料理)をする(=eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ)。 pirka suke eyaykesupka-ewakewak ピㇼカ スケ エヤイケスㇷ゚カエワケワㇰ 足軽くかけずりまわってよい料理をつくる。(W民話) ☆参考 同じことを妹のサダモさんはユーカラの中で、 eyaykesupka ewakitara エヤイケスㇷ゚カ エワキタラ、 eyaykesupka ciwre kane エヤイケスㇷ゚カ チウレ カネ と言っている。 {E: to run about here and there in order to do something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewehomsu
エヤイケウェホㇺス 【他動】[e-yaykewehomsu で・あぶないところだった] …であぶないところだった(と思う)、 あやうく…の難を逃がれた(ことを思ってほっとする/恐ろしかったと思う)。 ☞yaykewehomsu ヤイケウェホㇺス、 kewe homsu ケウェ ホㇺス {E: for… to be dangerous.} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewkor
エヤイケウコㇿ 【他動】[e-yaykewkor …で・苦労を思い起こす] …という恐ろしい目に会った(ことを思い出す)、 …を苦しかったと思い出す。 ☞yaykewkor ヤイケウコㇿ {E: to remember that…was a hard time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewtum-ositciwre
エヤイケウトゥㇺオシッチウレ 【他動】[e-yay-kewtum(u)-osirciw-re …について・自分・心・尻(が)地面に刺さる(=落ちつく)・させる] …のことを決心する、 …を決心する。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 {E: to decide on…; make up one's mind to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewtum-sineatkire
ヤイケウトゥㇺシネアッキレ 【他動】[e-yay-kewtum-sineatki-re そのことについて・自分の・心・決まる・させる] …のことを決める、 …を決心/決断する。 {E: to decide (on)…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykewtumuwente
エヤイケウトゥムウェンテ 【他動】[e-yay-kewtumu-wen-te …で・自分・の心・悪くなる・させる] …を悲しむ。 ☆参考 eyaykewtumwente エヤイケウトゥㇺウェンテ か。 {E: to feel sad about…; feel sorry for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykimatekka
エヤイキマテッカ 【他動】[e-yaykimatekka …で・急ぎあわてる] …で急ぐ、 …であわてる。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわてて、 ほら、 服も裏返しに着てはくもの(スカート)も後ろ前にはいてるのよ。(S) ☞yaykimatekka ヤイキマテッカ、 kimatek キマテㇰ {E: to be in a hurry about…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykonupuru
エヤイコヌプル 【他動】(eyaykonupur の誤記か?)…が気に入る、 …が好きである。 k=éyaykonupuru humi ka isam ケヤイコヌプル フミ カ イサㇺ 私はそれをちっとも好きではない。(S) ☆参考 ku=konupuru humi ka isam クコヌプル フミ カ イサㇺ とも言う。 {E: to like…; be pleased with…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykopepka
エヤイコペㇷ゚カ 【他動】[e-yay-ko-pepka …について・自分・に・くりごとをいう] …を恨む、 (ひどい目に合わされたことなど)をいつまでも忘れずくやしく思う。 {E: to feel bitter about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykoramu-petetne
エヤイコラムペテッネ 【他動】[e-yayko-ramu-petetne …で・一人で・心が・湿る(petne の重複)](次の慣用句で)respa póka eyaykoramu-petetne レㇱパ ポカ エヤイコラムペテッネ [雅] …を育てるのに心をくだきいろいろと骨を折り苦労する。 a=e=réspa póka/eyaykoramu/petetne ayne アエレㇱパ ポカ/エヤイコラム/ペテッネ アイネ [雅]私はあなたを育てるのに長い間心をくだき苦労してきましたが。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 {E: to suffer, have troubles with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosiramsuye
エヤイコシラㇺスイェ 【他動】[単](複は eyaykosiramsuypa エヤイコシラㇺスイパ) …を考える。 ☆参考 形の上では単数形と複数形の一対のようだが、 違いははっきりしない。 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは日常会話では複数形を使う。 ☞yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ[自動] {E: to think about, consider…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosiramsuypa
エヤイコシラㇺスイパ 【他動】[複](単は eyaykosiramsuye エヤイコシラㇺスイェ)[複]…を考える、 …を考えに考える。 ☆参考 複数形の形だが、 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは日常会話では単数形を使わずいつもこの複数語尾 -pa パ のついた形ばかりを使う。 しかし中流の人の中には日常会話で単数形を使う人もいる。 ☞yaykosiramsuypa ヤイコシラㇺスイパ[自動] {E: to think about, consider…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosnekur-punpa
エヤイコㇱネクㇽプンパ 【他動】[複][e-yay-kosne-kur-punpa …で・自分・軽く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅](風)で体が浮き上がる。 toytoy ka wa/hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáykosnekur/punpa kane トイトイ カ ワ/ホプニ レラ/マウ シㇼカシ/アエヤイコㇱネクㇽ/プンパ カネ [雅]土の上から立ちのぼる風に吹かれたように体が軽く浮き上がって。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 同様の文脈で ekosne-punpa エコㇱネプンパ、 eyayrikikur-punpa エヤイリキクㇽプンパ、 eyayrikikur-kosnepuni エヤイリキクㇽコㇱネプニ も使われている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykotcaseske
エヤイコッチャセㇱケ 【他動】[e-yay-kotca-seske …について・自分の・前を・ふさぐ]…をごまかす、 疑われているときにうまいことを言って逃げる。 eyaykotcaseske no hawean エヤイコッチャセㇱケ ノ ハウェアン 彼はごまかして言っている。(W) {E: to deceive, cheat…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykouwepeker
エヤイコウウェペケㇾ 【他動】[e-yayko-uwepeker …について・一人で・物語りする] …のことを困っていろいろと考える。 {E: to think over one's troubles.} (出典:田村、方言:沙流)
eyaymonniska
エヤイモンニㇱカ 【他動】[e-yaymonniska …について・気ぜわしい] …に忙しい、 …の仕事が気がかりだ。 {E: to be busy with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayniwkeste
エヤイニウケㇱテ 【他動】[e-yay-niwkes-te …で・自分・し損なう・させる] …で負けるのはくやしい、 …で負けたくない。 {E: to not want to lose at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaynunuke
エヤイヌヌケ 【他動】[e-yay-nunuke …で・自分・を好遇する(?)] …(するの)が「もったいない」=おそれ多い、 …するわけにはいかない。 …sekor kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu …セコㇿ カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス …と神が思ったことが地に落ちてしまうのはおそれ多いので。(W神謡語り) néa kupka páse kamuy eywanke p ne a p heru toykomunin ka eyaynunuke kusu ネア クㇷ゚カ パセ カムイ エイワンケㇷ゚ ネ アㇷ゚ ヘル トイコムニン カ エヤイヌヌケ クス そのくわ(鍬)は尊い神が使ったものだったので地に朽ち果てるのはおそれ多いから。(S言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaynusasi
エヤイヌサシ 【他動】[e-yay-nusasi …で・自分・をなぐさめる]…で自らをなぐさめる、 …で気持ちがなぐさめられる。 e=ok kane wa patek e=an ayke kus mak ne hawe? nep ka ye ka ki, sinotcaki kor an, yak e=eyaynusasi na エオㇰ カネ ワ パテㇰ エアン アイケ クㇱ マㇰ ネ ハウェ? ネㇷ゚ カ イェ カ キ、 シノッチャキ コラン、 ヤㇰ エエヤイヌサシ ナ そんな悲しい顔ばかりしてたってだめなんだから、 何か言いなさい、 歌でも歌いなさい、 気持ちがなぐさめられるから。(S) ☞enusasire エヌサシレ {E: to console oneself over…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayominausi
エヤヨミナウシ 【他動】[e-yay-o-mina-usi …で・自分・その尻・笑い・…を…につける] …のことを一人笑いする。 {E: to laugh to oneself over…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayomonnure
エヤヨモンヌレ 【他動】[e-yay-omonnure …のことで・自分・をほめる](自分の能力)を自慢する。 ☆参考 yayreka ヤイレカ 自分の容姿を自慢する。 {E: to boast about (one's abilities).} (出典:田村、方言:沙流)
eyayomusu
エヤヨムス 【他動】(eyayomsu エヤヨㇺス の誤りか?)しないでよかったなあと思う。 hunakta-epaːka somo kú=itura wa ene kú=iki hi an sekor ku=raman, poro k=éyayomusu フナㇰタエパーカ ソモ クイトゥラ ワ エネ クイキ ヒ アン セコㇿ クラマン、 ポロ ケヤヨムス (私は)いいあんばいに一緒に行かなくてこうしているのだと思ったらまあ行かなくてよかったなあと思った。(S) {E: to think that it would have been better not to have done…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayoteknure
エヤヨテㇰヌレ 【他動】[e-yay-o-tek-nu-re …で・自分・の所で・手・持つ・させる] …を手に入れる。 nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! sekor yaynu kusu surku eyayoteknure híne ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! セコㇿ ヤイヌ クス スㇽク エヤヨテㇰヌレ ヒネ 彼はなんとかして(あいつを)殺してやりたいものだなあと思ったので毒を手に入れて。(S民話) {E: to get, buy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaypakasnu
エヤイパカㇱヌ 【他動】[e-yay-pakasnu …について・自分・を教える]…を勉強する。 ☆参考 昔は言わなかった。 このごろの言葉。(S) ☞epakasnu エパカㇱヌ {E: to study…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaypataraye
エヤイパタライェ 【他動】…で気の毒に思う。 kú=itura wa ora ene ku=soykankari yakun mosma kur ka mokor ka eaykap, yaykata ka k=éyaypataraye aan クイトゥラ ワ オラ エネ クソイカンカリ ヤクン モㇱマ クㇽ カ モコㇿ カ エアイカㇷ゚、 ヤイカタ カ ケヤイパタライェ アアン もしあのとき私も一緒に行ってそしてこんなに何度もトイレに起きたとしたら、 ほかの人も眠れないし自分も気の毒な思いをするところだった。(S) {E: to feel sorry for…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayporospa
エヤイポロㇱパ 【他動】[複](単は eyayporospa エヤイポロㇱパ が予想されるが未出)[e-yay-porospa …で・自分・[複]] …自分によって言い表す/名づける、 …に自分の名前をつける。 na uwoya uwoya mosir eyayporospa, oro ta paye hike eyayporospa wa ナ ウウォヤ ウウォヤ モシㇼ エヤイポロㇱパ、 オロ タ パイェ ヒケ エヤイポロㇱパ ワ まだまだあっちこっちの国に彼らは自分の名前をつけた、 行った人が行った先に自分の名前をつけて。(S言い伝え) ☆参考 yayeporospa ヤイェポロㇱパ とも言う {E: to express…in one's own words; to name…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramekote
エヤイラメコテ 【他動】[e-yay-ram-e-kote …で・自分・心・に・結びつける] …で生活する。 a=eyáyramekote p アエヤイラメコテㇷ゚ 生活用具。 {E: to live…; lead a life of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramkar
エヤイラㇺカㇻ 【他動】[e-yay-ram-kar …で・自分・心・つくる] …したくてもできない/しないほうがいいと思うのでしない、 …するわけにもいかないので敢(あ)えてしない、 …をあきらめる。 nísapno cisesoy a=osma ka eyayramkar ニサㇷ゚ノ チセソイ アオㇱマ カ エヤイラㇺカㇻ (目指す家が見つかったけれど)すぐにサッと家の前まで行ってしまうのもためらわれて。(S民話) ponno ponno iruska yakka iruska ka eyayramkar ポンノ ポンノ イルㇱカ ヤッカ イルㇱカ カ エヤイラㇺカㇻ (彼は)ほんの少し不快だけれど怒るわけにもいかなくて。(W独話) a=onáha i=kokopan kor oraun arpa=an ka eyayramkar アオナハ イココパン コㇿ オラウン アㇻパアン カ エヤイラㇺカㇻ 私の父が私にだめだと言うので私は敢(あ)えて行くわけにいかずあきらめていた。(S民話) {E: to give up on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramkes-mewpa
エヤイラㇺケㇱメウパ 【他動】[複](単は未出)[e-yay-ram-kes-mewpa …について・自分・心・の末端・をはがす[複]] …のことを皆で一致して一心に思う。 néun póka ne ciki somo, a=kor mosir, a=kor Samor mosir ne ciki Aynu mosir ne ciki, kiki a=kar easkay ya, sekor an pe patek a=eyáyramkesmewpa ネウン ポカ ネ チキ ソモ、 アコㇿ モシㇼ、 アコㇿ サモㇿ モシン ネ チキ アイヌ モシン ネ チキ、 キキ アカㇻ エアㇱカイ ヤ、 セコラン ペ パテㇰ アエヤイラㇺケㇱメウパ なんとかして、 わが国、 和人の国(本州以南)もアイヌの国(北海道)も、 敵から守ることができないかということばかり皆で一心に思って。(S会話) ☆参考 同種の状況文脈で koyayramkes-mewe コヤイラㇺケㇱメウェ も出ている。 単数と複数の違いはあるが、 e-… と ko-… との違いは未詳。 また e- エ も ko- コ もつかない yayramkesmewe ヤイラㇺケㇱメウェ は未出。 {E: for everyone to be in mutual agreement over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramnuyna
エヤイラㇺヌイナ 【他動】[e-yay-ram-nuyna で・自分・かくす] …を葬る、 …を墓に埋める。 túsir or un a=aní wa a=eyáyramnuyna, ape a=ari kane wa トゥシロルン アアニ ワ アエヤイラㇺヌイナ、 アペ アアリ カネ ワ 墓へ持っていって葬りました、 火をたいて。(W) {E: to bury a dead body (in a grave.).} (出典:田村、方言:沙流)
eyayrampokiwen
エヤイランポキウェン 【他動】[e-yay-rampokiwen …のことで・自分・を憐れむ] …を残念に思う。 …のことで残念/不満足である。 nep ka a=emína no a=ewtastasa hawe ka a=nuyár ka somo ki yak eyayrampokiwen nenkane ki kusu ネㇷ゚ カ アエミナ ノ アエウタㇱタサ ハウェ カ アヌヤㇻ カ ソモ キ ヤㇰ エヤイランポキウェン ネンカネ キ クス 何かおもしろおかしくやりとりする(話し合う)のも聞かせてあげないと、 (彼が)残念に思うといけないから。(S会話) {E: to feel regret, unsatisfied about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramsitne
エヤイラㇺシッネ 【他動】[e-yay-ram-sitne …のことで・自分・心・苦しい] …で骨を折る、 …を一生懸命やる、 …がつらい(=eyayramusitne エヤイラムシッネ)。 ene k=éyayramsitne wa ku=kar a ku=kar a a p, sine to ne a=e wa isam ruwe? エネ ケヤイラㇺシッネ ワ クカラ クカラ アㇷ゚、 シネ ト ネ アエ ワ イサㇺ ルウェ? あんなに一生懸命に骨を折って骨を折ってつくったのに(私たちは)一日で食べてしまったの? (S) {E: to do…with all one's effort; have a hard time with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayramu ka sitne
エヤイラム カ シッネ 【慣用句】[e-yay-ramu ka sitne …で・自分・の心・も・苦しい](そのこと)で心が苦しい、 …をつらく/苦しく/くやしく思う。 ene yaynu wa eyayramu ka sitne ayne エネ ヤイヌ ワ エヤイラム カ シッネ アイネ (彼は)そんなふうに思ってそればかり考えてくやしがっていて。(S民話) ☆参考 ワテケさんの言う eyayeramu ka sitne エヤイェラム カ シッネ と同じか。 ☆参考 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 意識がもうろうとしている。 {E: to feel pain in one's heart about…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayramu-ikasure
エヤイラムイカスレ 【他動】[e-yay-ramu-i-kasu-re …で・自分・の心を・人・より上位になる・させる](人の)上になる、 (人)より上位に立つ、 (人)に負けずにする。 en=eyayramu-ikasure no nep ne yakka kar rusuy エネヤイラムイカスレ ノ ネㇷ゚ ネ ヤッカ カンルスイ 彼は私より上に、 上に、 もっと上になって何でもやりたい。(S) {E: to raise…to a higher position, rank.} (出典:田村、方言:沙流)
eyayrawkeuk
エヤイラウケウㇰ 【他動】[e-yay-rawke-uk …で・自分・(?)・取る] …のことで意地になる。 {E: to be strong willed about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayrenka
エヤイレンカ 【他動】[e-yay-renka …と一緒に・自分の・意向(を述べる)](?) …との再会を喜ぶ、 (会った人)にあいさつする。 e=poro wa earkinne eci=erámiskari, akusu ku=pisi akus eani ne aan, hńta kusu en=eyayrenka ka somo ki? エポロ ワ エアㇻキンネ エチエラミㇱカリ、 アクス クピシ アクㇱ エアニ ネ アアン、 フンタ クス エネヤイレンカ カ ソモ キ? あなたは大きくなったのですっかり見違えた。 そこで人に聞いたらあなただった。 どうして私に知らん顔していたの? (S) ☆参考 uweyayrenka ウウェヤイレンカ 互いに会った(喜びの)あいさつをかわす。 {E: to be joyed at meeting someone again.} (出典:田村、方言:沙流)
eyayrikikur-kosnepuni
エヤイリキクㇽコㇱネプニ 【他動】[e-yay-riki-kur-kosne-puni …で・自分・高く・(< 影/姿)・軽く・…を持ち上げる][雅](そこ)で空中に浮かび上がる。 iresu sápo/kamuy maw etok/eyayrikikur/kosnepuni イレス サポ/カムイ マウェトㇰ/エヤイリキクㇽ/コㇱネプニ [雅]育ての姉は神風の前方で軽々と浮かび上がって行き。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayrikikur-punpa
エヤイリキクㇽプンパ 【他動】[e-yay-riki-kur-punpa …に・自分・高く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅](空)に浮かび上がってのぼっていく。 ney ta pakno/sínis kotor/eyayrikikur/punpa korka ネイ タ パㇰノ/シニㇱ コトㇿ/エヤイリキクㇽ/プンパ コㇿカ [雅]どこまでも大空へ高々とのぼって行ったけれども。(Sユーカラ) ☆参考 似た文脈で eyayrikikur hopunpa エヤイリキクㇽ ホプンパ、 eyayrikikur kosnepuni エヤイリキクㇽ コㇱネプニ とも言っている。 ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayriko
エヤイリコ 【他動】[e-yay-riko …で・自分を・上に上げる] …で(自分の生活が/状況が)よくなる。 imakakehe eyayriko uske okay pe ne na イマカケヘ エヤイリコ ウㇱケ オカイ ペ ネ ナ (人生に浮き沈みはあっても)またあとでよくなるときもあるものだよ。(S) {E: for…to improve, get better.} (出典:田村、方言:沙流)
eyaysanpe-siturire
エヤイサンペシトゥリレ 【他動】[e-yay-sanpe-situri-re …で・自分・気持ちが・のびる・させる] …で自分の気を晴らす。 aynu sinotca a=ye a a=ye a a=ye a wa a=eyáysanpesiturire アイヌ シノッチャ アイェ ア アイェ ア アイェ ア ワ アエヤイサンペシトゥリレ 私はアイヌの歌を歌って歌って歌って気を晴らした。(S民話) ☞sanpesituri サンペシトゥリ {E: to refresh oneself by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaysikarun
エヤイシカルン 【他動】[e-yay-sikarun …について/…で・自分・思い出す] ☞tomo eyaysikarun トモ エヤイシカルン (出典:田村、方言:沙流)
eyaysikenuyna
エヤイシケヌイナ 【他動】[e-yay-sik-e-nuyna …のことを・自分の・目・で・隠す] …を見ないふりをする。 “en=eyaysikenuyna ruwe ne nankor”-“hempara ene ne hi an? somo eci=núkar wa ne” 「エネヤイシケヌイナ ルウェ ネ ナンコㇿ」 「ヘンパラ エネ ネ ヒ アン? ソモ エチヌカㇻ ワ ネ」 「あなた私を見て見ないふりをしていたんでしょう。」 「いつそんなことがあった? あなたを見なかったからよ。」 (S) {E: to pretend not to see…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaytupa
エヤイトゥパ 【他動】しきりに…(を)したがる、 …(を)したいしたいと言ってきかない。(しばしば動詞句のあとに置かれて)しきりに…したがる。 a=kokópan yakka kar eyaytupa アココパン ヤッカ カㇻ エヤイトゥパ いけないと言われるのにつくりたがる。(S) ☆参考 rusuy ルスイ [助動] …したい、 …したがる。 {E: to eagerly want (to do)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaytupare
エヤイトゥパレ 【他動】…に気をつける。 ☆参考 eyayitupare エヤイトゥパレ を早く発音して y のあとの i が落ちた形。 ☞eyayitupare エヤイトゥパレ {E: to be careful of…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayukaomare
エヤユカオマレ 【他動】[e-yay-uka-omare …に関して・自分を・上へ上へと・置く](病気)がだんだんよくなる。 sóne eyayukaomare kuni p he an? ソネ エヤユカオマレ クニㇷ゚ ヘ アン? 本当になおるのだろうかなあ。(S) ☆参考 なおらないかもしれないほど重い病気は síːno páse yaynu/tasum ne noyne シーノ パセ ヤイヌ/タスㇺ ネ ノイネ《本当に重い病気らしい》と言う。(S) {E: for…to gradually improve.} (出典:田村、方言:沙流)
eyayunaske 1
エヤユナㇱケ 【他動】[e-yayunaske …について・ていねいに断る](頼まれたことや言いつけられたこと)をていねいに断る/辞退する。 ☆参考 eyayye エヤイイェ …を遠慮して受け取らない。 kopan コパン …をいやがって断る。 eyayeykataitak エヤイェイカタイタㇰ (さそいなど)を断る。 ☞yayunaske ヤユナㇱケ {E: to decline, refuse…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaywente
エヤイウェンテ 【他動】[e-yay-wen-te …で・自分・悪くなる・させる] …で体をこわす。 eytasa e=nepki ayne e=eyaywente hene ki エイタサ エネㇷ゚キ アイネ エエヤイウェンテ ヘネ キ あんまり働いて体でもこわすんでないか。(S) {E: to injure, harm oneself; break down on, over…} (出典:田村、方言:沙流)
eyayye
エヤイイェ 【他動】[e-yay-ye …について・自分・を言う] …を遠慮して断る(贈りものを遠慮して受け取らない等)。 potara=an yakun oraun nep ka a=i=kóre yakun somo a=eyáyye no a=uk yak pirka p ポタラアン ヤクン オラウン ネㇷ゚ カ アイコレ ヤクン ソモ アエヤイイェ ノ アウㇰ ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ 悪神払いをしたなら何か(お礼の品を)くれたら遠慮しないで受け取ればいいのに。(NK民話) {E: to reservedly decline, turn down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyayyerap
エヤイイェラㇷ゚ 【他動】…を悲しんで訴える、 (災難にあったこと、 苦労したこと、 悲しいこと)を人に話す。 ene ene a=ye hi eyayyerap a eyayyerap a kor an エネ エネ アイェ ヒ エヤイイェラパ エヤイイェラパ コラン 彼はいろいろ言われたことを悲しがって人に話している。(S) ☞yayyerap ヤイイェラㇷ゚ {E: to sadly complain, appeal to…} (出典:田村、方言:沙流)
eyeese-ciwre
エイェエセチウレ 【他動】[e-i-e-ese-ciwre …について・人・に・承諾の返事・…を刺す](?) [雅] …についてエーと承諾の返事をする。 ☞eeseciwre エエセチウレ {E: to respond with consent to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyemkoani
エイェㇺコアニ 【他動】[e-i-emko-ani …で・人・半分・持つ] …を半分持ってあげる、 人に手伝って…を一緒に持ってあげる。 eyemkoani! エイェㇺコアニ! (あなた)半分持ってあげなさい(=一緒に持ってあげなさい)。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 yem イェㇺ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には eiyemkoani/eyyemkoani エイイェㇺコアニ の形が使われることが多い。 ☞eiyemkoani エイイェㇺコアニ ☆参考 euwemkoani/ewemkoani エウウェㇺコアニ/エウェㇺコアニ …を二人で一緒に持つ。 {E: to help someone by lifting something together.} (出典:田村、方言:沙流)
eyewtanne
エイェウタンネ 【他動】[e-i-e-utar-ne …で・人・と・同族・になる] …の人と親戚になる、 (そこ)の村人になる。 tapan Sar kotan kotan penikehe eyewtanne wa oka utar ka oka タパン サㇻ コタン コタン ペニケヘ エイェウタンネ ワ オカ ウタㇻ カ オカ この沙流地域の川上の方で村人の仲間入りをして住んでいる人たちもいる。(W言い伝え) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 yew )に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には eiyewtanne/eyyewtanne エイイェウタンネ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to become related to…; become a member of a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eykasuy
エイカスイ 【他動】[e-i-kasuy …のことで・人・の手伝いをする] …(を)する手伝いをする。(しばしば動詞句のあとで助動詞的に使われる。) néa sísam nispa a=koyántone híne hekattar utar a=omáp kor a=respa eykasuy kor án=an ネア シサッㇺ ニㇱパ アコヤントネ ヒネ ヘカッタㇻ ウタㇻ アオマㇷ゚ コㇿ アレㇱパ エイカスイ コㇿ アナン 私はその和人のだんなの所に置いてもらって、 子どもたちをかわいがって育てるのを手伝って暮らしていた。(W民話) {E: to help someone to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eykaun
エイカウン 【自動】[e-i-ka-un その頭が・人・の上・にある] 他よりまさる、 他より多い。 inanike eykaun ya eypokun ya? イナニケ エイカウン ヤ エイポクン ヤ? どちらが多いか少ないか。(S) X eykaun no amip kor X エイカウン ノ アミㇷ゚ コㇿ (彼は)Xより多く着物を持っている。(S) {E: to be greater, more (than).} (出典:田村、方言:沙流)
eykaunno
エイカウンノ 【副】[eykaun-no 他よりまさる・(副詞形成)] 他よりまさって、 優れて。 uwehosi an ápekor an a korka eykaunno iyotta pirka ウウェホシ アン アペコㇿ アナ コㇿカ エイカウンノ イヨッタ ピㇼカ 違ったようだったけれどかえってそのほうがいちばんよかった。(S) {E: to be better than.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eykemnu
エイケㇺヌ 【他動】[e-i-kemnu …で・人・を気の毒に思う] …のことを気の毒に思う、 …のことがかわいそうでならない。 {E: to feel sorry, pity for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eykesuy
エイケスイ 【他動】[e-ikesuy …のことを・いやがって逃げる] …するのをいやがってしない、 (本来ならするはずのこと)をしゃくにさわるからしない。 ☆参考 しばしば動詞句のあとに置かれ助動詞的に使われる。 {E: to be hesitant to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyki
エイキ 【他動】[e-iki …で・ものごとをする] …でものごとをする。 ikotca eyki kur イコッチャ エイキ クㇽ 人の前でものごとをする人=先生。 nokoeyki ノコエイキ のこぎりを使って仕事をする。 makirieyki マキリエイキ マキリ(小刀)を使って仕事をする。 tasiroeyki タシロエイキ タシロ(山刀)を使って仕事をする。 {E: to do something by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eykip
エイキㇷ゚ 【名】[e-iki-p それで・ものごとをする・もの] 道具、 刃物(手で使うものの類)。 ☆参考 aeywankep アエイワンケㇷ゚ 使うもの。 notakop ノタコㇷ゚ 刃物。 aesúkep アエスケㇷ゚ 調理用具。 aenínap アエニナㇷ゚ たきぎとりの道具。 {E: a tool; a blade.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eykokisaro
エイコキサロ 【他動】[e-ikokisaro で・病気にかかる](病気)にかかる、 (流行病)がうつる。 k=eykokisaro noyne hum as na, iteki en=or ta ahup yan ケイコキサロ ノイネ フマㇱ ナ、 イテキ エノッタ アフㇷ゚ ヤン (病気が)私にうつったらしいから私の家に入らないようにしなさい。(S) sonno páse oripak eykokisaro yak a=ye ソンノ パセ オリパㇰ エイコキサロ ヤカイェ (彼は)本当に重い伝染病に(天然痘に)かかったそうだ。(S) {E: to suffer from…; be infected with…} (出典:田村、方言:沙流)
eykoramkor
エイコラㇺコㇿ 【他動】[e-i-ko-ramkor …について・人・に・心を持つ(=相談する)] …を相談する。 {E: to consult over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eykoysanpa
エイコイサンパ 【複他動】[e-ikoysanpa …について・人真似する] …に関して人のまねをする(「ならう」)、 人のまねをして…する。 ☆参考 人のしたことの内容を知って、 それにならって同じようなことをすることを言う。 eyukar エユカㇻ はものまねのように言葉の言い方や仕草をそっくりにまねすることを言う。 {E: to copy, imitate someone } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eykoytupa
エイコイトゥパ 【他動】[e-ikoytupa …について・人をうらやむ] …をうらやむ。 {E: to be envious of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyku
エイク 【他動】[e-iku …で・飲酒する]…で酒を飲む。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 彼は田畑もみんな売ってしまってそれでバクチをやり、 酒を飲み、 とうとう今はまるはだか(一文なし)だ。(S) {E: to drink liquor at, from…} (出典:田村、方言:沙流)
eykusne
エイクㇱネ 【副詞(?)】[e-ikus-ne その頭が・ものの向こう・である]そこから向こうへ。 toan uske wano eykusne anak mosma kur kor uske ne トアン ウㇱケ ワノ エイクㇱネ アナㇰ モㇱマ クㇽ コㇿ ウㇱケ ネ あそこから向こうはほかの人の場所だ。(S) {E: from there to over there.} (出典:田村、方言:沙流)
eymek
エイメㇰ 【他動】[e-imek …で・分配する] …を分配する、 …を配る。 sinpun eymek kor omanan シンプン エイメㇰ コㇿ オマナン 新聞を配って歩く(回る)。(S) ☞imek イメㇰ {E: to distribute…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eymekkar
エイメッカㇻ 【複他動】[eymek-kar …を分配する・する(他動詞化)] …を…に分け与える。 ☆参考 uweymekkar ウウェイメッカㇻ …を互いどうしで分ける。 {E: to divide…among people.} (出典:田村、方言:沙流)
eymekkarpa
エイメッカㇻパ 【他動】[複](eymekkar エイメッカㇻ は単複の区別なし)…を(二人以上の人皆)に配る。 kamuy opitta néa usa sito usa sake a=emárattokor inaw ka a=eymekkarpa カムイ オピッタ ネア ウサ シト ウサ サケ アエマラットコㇿ イナウ カ アエイメッカㇻパ 私は神々全員にその団子だの酒だのをごちそうしてもてなしイナウ(木幣)も皆に配った。(W民話) {E: to hand out, distribute…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eymekte
エイメㇰテ 【複他動】[他動使役][eymek-te …を…に分配する・させる] …を…に分配させる。 {E: to make, let distribute…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eymuymu
エイムイム 【他動】[e-imu-imu …で・イムをする・(重複)] …でイムをする。 toysas apa pok ta an wa an wa earkinne k=éramutuy wa k=eymuymu トイサㇱ アパ ポㇰ タ アン ワ アン ワ エアㇻキンネ ケラムトゥイ ワ ケイムイム 土ヒルが戸口の下にいたので私はとてもびっくりしてアパポポポと言った。(S) ☞imu イム {E: to hate, abhor…} (出典:田村、方言:沙流)
eynonnoitak
エイノンノイタㇰ 【他動】[e-inonnoitak …について・祈る] …のことを祈る。 nísapno ray wa turse ruwe ne híne orowano néun a=epótara néun a=eynonnoitak kotan epitta oka nispa uwekarpa wa a=eynonnoitak kasi a=kik yakka a=niwkes híne ニサㇷ゚ノ ライ ワ トゥㇽセ ルウェ ネ ヒネ オロワノ ネウン アエポタラ ネウン アエイノンノイタㇰ コタネピッタ オカ ニㇱパ ウウェカㇻパ ワ アエイノンノイタㇰ カシ アキㇰ ヤッカ アニウケㇱ ヒネ (私の一人娘が)突然死んで倒れて、 それからどんなにまじないをし、 どんなに祈り、 村じゅうの長者方が集まって娘のために祈っても(生き返らせるために)たたいても、 生き返らせることができなくて。(W民話) {E: to pray for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyoko
エヨコ 【他動】[e-yoko …に関して・待ちかまえる]…を待ち伏せする、 (獲物)を来たらとろうと待ちかまえる。 kamuy san kuni ramu wa eyoko wa an カムイ サン クニ ラム ワ エヨコ ワ アン 熊が来ると思って待ちかまえている。 ☞yoko ヨコ {E: to wait around for game, hunt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyomne
エヨㇺネ 【他動】こりる。 ukuran arki yan sekor ku=hawean a korka kú=isam, híne a=eyómne hawe? ウクラン アㇻキ ヤン セコㇿ クハウェアン ア コㇿカ クイサㇺ、 ヒネ アエヨㇺネ ハウェ? ゆうべおいでなさいと私は言ったけれど私はいませんでした、 それであなたはこりなさったのですか。(S) {E: to learn a lesson from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyonnuppa
エヨンヌッパ 【他動】[e-iyonnuppa …のことを・告げ口する](人)のことを告げ口する。 os iwak=an pe ne kusu i=etok un i=eyonnuppa hawe as kor an オㇱ イワカン ペ ネ クス イエトクン イエヨンヌッパ ハウェ アㇱ コラン (兄が帰ってから)そのあとから私が帰ったので、 私が家に入らないうちに家の中から兄が私のことを告げ口している声がしていた。(KH民話) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 yon)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には eiyonnuppa/eyyonnuppa エイヨンヌッパ の形が使われることが多い。 {E: to inform on…over, about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyorot
エヨロッ 【他動】[e-iyorot …に・参加する] …に仲間入りする。 ahun wa iku eyorot アフン マ イク エヨロッ 彼は家に入って酒宴の仲間入りをした。(W言い伝え) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci=)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 yo)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には eiyorot/eyyorot エイヨロッ の形が使われることが多い。 ☞eiyorot エイヨロッ、 iyorot イヨロッ {E: to become friends with…; to become a member, part of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eypakasnu
エイパカㇱヌ 【他動】[e-i-pakasnu …について・人・を教える] …を人に教える。 nep ne yakka eypakasnu kur ネㇷ゚ ネ ヤッカ エイパカㇱヌ クㇽ 何でも人に教える人(=先生)。(W) {E: to teach, tell someone…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eypakasnupa
エイパカㇱヌパ 【他動】[複](eypakasnu イパカㇱヌ は単複の区別なし) (二人以上が/二つ以上のことを)皆…を教える。 {E: to teach, tell someone …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eypirma
エイピㇼマ 【他動】[e-i-pirma …について・人に・警告する]皆にそっと教える ☆発音 エイピㇽマ。 ☞epirma エピㇼマ {E: to secretly tell everyone something.} (出典:田村、方言:沙流)
eypokun
エイポクン 【自動】[e-i-pok-un …で・人・の下・についている] 他より劣っている、 他より少ない。 inanike eykaun ya eypokun ya? イナニケ エイカウン ヤ エイポクン ヤ? どちらが多いだろうか少ないだろうか。(S) ☆対語 eykaun エイカウン {E: to be less (than).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyporsak
エイポㇿサㇰ 【他動】[e-ipor-sak …で・顔色・がない] …がはずかしい、 …できまりが悪い。 ☆参考 はずかしいことを表すいろいろな語は ☞yaysitoma ヤイシトマ [自動](一般的に)はずかしい。 {E: to be ashamed of…; be embarrassed about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eypottumma sinna
エイポットゥンマ シンナ 【慣用句】[e-ipor-tum-wa sinna …で・顔つき・の中・から・違う][雅] …で顔つきからして違っている。 tono ka utarpake eypottumma sinna kane トノ カ ウタㇻパケ エイポットゥンマ シンナ カネ おさむらいの中でもいちばん上の方、 それで顔つきからして普通とは違って勇者の顔つきをしている。(S民話) ☆参考 同じことを言うのにユーカラを歌っている中では eypottumma/kosinna kane エイポットゥンマ/コシンナ カネ と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyrusa
エイルサ 【他動】[e-i-rusa で・人に・貸す(?)] …を人に貸す。 ku=toye sine pa mosma k=eyrusa クトイェ シネ パ モㇱマ ケイルサ 私の畑を1年だけ人に貸す。(S) ☆参考 erusa エルサ [複他動](人)に(もの)を貸す。 ☆参考 お金や財宝を貸すことには使わない。 {E: to lend s.o…} (出典:田村、方言:沙流)
eysam
エイサㇺ 【他動】[e-isam …で・ない/なくなる] …で亡くなる。 sukup hontom eysam スクㇷ゚ ホントㇺ エイサㇺ 人生のなかばで(あまり年取らないうちに)亡くなる。 {E: to die from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eysis
エイシㇱ 【他動】会ったら悪く言ってやろうと思う。 {E: to intend to tell someone about their faults.} (出典:田村、方言:沙流)
eysokor
エイソコㇿ 【他動】[e-i-so-kor …に関して・ものごと(を)・真実・を持つ(=と思う)]…を本当のことだと信じる。 ☆対語 eunpipka エウンピㇷ゚カ …を疑う。 {E: to believe…is true.} (出典:田村、方言:沙流)
eysoytak
エイソイタㇰ 【他動】[e-isoytak …について・話をする] …についていろいろ話をする。 ☞isoytak イソイタㇰ {E: to talk about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eytak-eciw
エイタㇰエチウ 【他動】[e-itak-e-ciw …に・言葉・で・刺す](神)に祈りを捧げ頼み事をする。 {E: to pray to a god for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eytasa
エイタサ 【副】①あまり…する、 とても、 極度に。 eytasa poronno ne, na ponno kar エイタサ ポロンノ ネ、 ナ ポンノ カㇻ あまりたくさんだ、 もっと少なめにつくりなさい。(S) eytasa takne amip mi wa iiyomapka エイタサ タㇰネ アミㇷ゚ ミ ワ イイヨマㇷ゚カ とても短い服を着ていてほんとにかわいらしい。(W) ②(否定で)あまり…しない。 eytasa somo sir-sések エイタサ ソモ シㇼセセㇰ あまり暑くない。(W) iteki eytasa cis イテキ エイタサ チㇱ そんなに泣くのはやめなさい。(KM) {E: over…; too…; too much…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyukar
エユカㇻ 【他動】…をまねる、 …をものまねする。 ci=rara wa apkas siri ci=koeyukar チララ ワ アㇷ゚カㇱ シリ チコエユカㇻ 私たちは彼をばかにして歩き方をまねをした。(S) ☆参考 ものまねのように言葉の言い方や仕草をそっくりにまねすることを言う。 koeyukar コエユカㇻ (人)の(すること)をものまねする。 eykoysanpa エイコイサンパ は、 人のしたことの内容を知って、 それにならって同じようなことをすることを言う。 {E: to imitate, copy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyupkir
エユㇷ゚キㇼ 【他動】(種)をまく(指でふって)。 ☆参考 種まきでも、 種を土の中にうめたり土の上に置いたりするのは etoyta エトイタ。 ものをまき散らすことは cari チャリ[単]/carpa チャㇻパ[複]。 {E: to sow (seeds etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
eywanke
エイワンケ 【他動】(もの)を使う。 ipe=an kor pisno a=eywanke p イペアン コㇿ ピㇱノ アエイワンケㇷ゚ 私たちが食事するたびごとに使うもの(箸)。(W) páse kamuy eywanke p パセ カムイ エイワンケㇷ゚ 尊い神が使ったもの。(S言い伝え) ☆参考 útek ウテㇰ (使い走りの使用人として)(人)を使う。 {E: to use…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hácir
ハチㇼ 【自動】落ちる、 ころぶ。 ikiya e=hacir na! イキヤ エハチンナ! ころばないようにね。(S) ☆参考 hokus ホクㇱ 木や家などが倒れる。 horak ホラㇰ 家などが崩壊する。 turse トゥㇽセ 急激に墜落/転倒する。 ran ラン 下降する(おりる、 落ちる、 降る)。 {E: to drop; fall down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hácire
ハチレ 【他動】[自動使役][hacir-e 落ちる/ころぶ・させる]…を落とす、 …をころばす。 áponko an icen ku=kor pirka santoku or oma wa ku=hacire wa isam wa k=oskur アポンコ アン イチェン クコㇿ ピㇼカ サントク オㇿ オマ ワ クハチレ ワ イサㇺ マ コㇱクㇽ たいした額の(=たくさんの額の)お金を私の上等の財布に入ったまま落としてしまって残念だ。(S) {E: to drop, to make…fall; knock down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hamne
ハㇺネ 【副】まるごと、 まるのまま(切らないで、 噛(か)まないで、 豆ならばさやから出さないで)(煮るとか食べるとか言うときに使う)。 ☆ramne ラㇺネ こわれないで/こわさずにそのまま。 {E: to be whole; entire.}hamneruki ハㇺネルキ【他動】[hamne-ruki まるのまま・…を飲み込む]…をまるのまま(かまないで)飲み込む。 (出典:田村、方言:沙流)
hamnesuwe
ハㇺネスウェ 【他動】[hamne-suwe まのまま・料理する] …をまるごと(切らずに)煮る、 丸煮する。 emo hamnesuwe wa e エモ ハㇺネスウェ ワ エ じゃがいもを丸煮して食べなさい。(S) mame hamnesuwe マメ ハㇺネスウェ 豆をさやのまま煮なさい。(S) {E: to cook, boil…as is, whole.} (出典:田村、方言:沙流)
hámu iki
ハム イキ 【自動】[ねんね・する][幼] ねんねする。 huna hámu iki フナ ハム イキ ねんねしなさい。(S子守歌) ☆参考 人称形の例はない。 {E: baby talk for go to sleep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hanasi
ハナシ 【名】[日本語] 話。(次のような対句の中で) pirka hanasi/pirka isoytak/ku=ki ciki ピㇼカ ハナシ/ピㇼカ イソイタㇰ/クキ チキ よい話、 すてきな話を私がしたなら。 K即興歌 ☆参考 アイヌ語と日本語との同義の語を使っての対句である。 {E: a talk; a tale; a story.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hanke
ハンケ 【自動】近い、 近くなる。 hanke uske ハンケ ウㇱケ 近いところ。 hanke nispa tuyma nispa ハンケ ニㇱパ トゥイマ ニㇱパ 近くの長者も遠くの長者も(=あちこちの長者(えらい方々)を)。(W民話) ☆対語 tuyma トゥイマ 遠い。 {E: to be, come near, close.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hankea
ハンケア 【自動】[hanke-a 近い・座る] 小便する、 オシッコする、 小便しにトイレに行く(「いい言葉」)。(W) ku=hankea wa k=ek クハンケア ワ ケㇰ 小便(オシッコ)してきます、 トイレに行ってきます。(W) {E: to urinate.} (出典:田村、方言:沙流)
hankehanke
ハンケハンケ 【自動】[hanke-hanke 近くなる・(重複)] 近づいて来る。 {E: to come close; approach.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hanketuri
ハンケトゥリ 【他動】[hanke-turi 近い・伸ばす](次のような慣用的言い回しの中で)(刀)を近くにかざす。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス 私は私の太刀つくりの山刀を遠くにかざし近くにかざして悪神を払う踏舞をしながら危なかったことの見舞いを言った。(HK民話) (男子の踊りの所作の一つで、 低い声をふるわせて歌いながら、 刀を右手に、 切っ先を上にまっすぐ立ててかざし、 腕を伸ばしたり縮めたりする。 悪神を払う所作だと言われている。) {E: to hold up… over one's head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hankucinoye
ハンクチノイェ 【自動】[hanku-cinoye へそ・よじれる] へそのあたりがキリキリ痛む。 ☆参考 cinoye チノイェ [他動中相][ci-noye される・よじる] よじられる、 よじれる。 {E: to have a sharp pain in the area of the navel.} (出典:田村、方言:沙流)
hantásine
ハンタシネ 【自動】[hantasi-ne [日本語]はだし・になる] はだしになる、 はだしである。 hantasine kane wa ka arpa! ハンタシネ カネ ワ カ アㇻパ! はだしでもいいから行きなさい! (S) ☆参考 はだしになる/であることを同じ話者が別のときには nep ka somo us/nep ka us ka somo ki ネㇷ゚ カ ソモ ウㇱ/ネㇷ゚ カ ウㇱ カ ソモ キ《何もはいていない》と言っている。 {E: to be bare-footed.} (出典:田村、方言:沙流)
hap
ハㇷ゚ 【間投】(二度くり返して)hap hap! ハㇷ゚ ハㇷ゚! ああ上手だ、 ああよかった。(歌が終わったときに、 ほめる声として、 拍手の代わりのように使われている。)(=haphap ハㇷ゚ハㇷ゚) {E: words of praise: equivalent to bravo.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hapapke
ハパㇷ゚ケ 【自動】[hap-ap-ke (擬態の語根)・重複・(自動詞形成)](はれが)ひく。 húpo a korka hapapke フポ ア コㇿカ ハパㇷ゚ケ はれ物ができたがひいてきた。(S) {E: for swelling to go down, heal.} (出典:田村、方言:沙流)
hapkitay
ハㇷ゚キタイ 【名】[概](所は hapkitayke ハㇷ゚キタイケ)[hap-kitay 葉(< ham)・頂上]梢のいちばん高い所。 〔知分類 p.267 hap 梢〕 {E: the highest point of a treetop.} (出典:田村、方言:沙流)
hapkitayke
ハㇷ゚キタイケ 【名】[所](概は hapkitay ハㇷ゚キタイ)[hapkitay-ke 梢の頂上・の所]…の梢のいちばん高い所。 {E: the highest point of the treetop of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hápo
ハポ 【名】①おかあさん(母を表すいちばん普通の日常語。 第三者としての言及にも呼びかけにも使われる)。 ku=kor hápo クコㇿ ハポ 私の母。 hápo! ハポ! おかあさん!(呼びかけ。 遠くにいる母を呼ぶにはハポーとポを高く、 長く伸ばして言う。) ②[慣用句] hápo kor ハポ コㇿ 母方の。 hápo kor húci ハポ コㇿ フチ 母方の祖母(=母の母)。(S) ☆対語 míci ミチ 父(沙流中流以上)、 iyapo イヤポ 父(沙流下流、 鵡川)。 ☆参考 unu ウヌ 母親。 totto トット おかあちゃん。 {E: ①mother. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hapur
ハプㇽ 【自動】柔らかい(「やわい」)、 (肉が)かみきりやすい、 弱い、 こわれやすい。 hapur ruwe! ハプン ルウェー! 「やわいなあ」=やわらかいなあ(ビニールのふろしきにさわって)。(S) {E: to be soft; weak; easily broken.} (出典:田村、方言:沙流)
hararki
ハラㇻキ 【自動/名】[harar-ki (擬声重複)・する] ①ハラルキ(「雁の舞」または「水鳥の舞」)を踊る。 hararki=an ro an ro! ハラㇻキアン ロ アン ロ! ハラルキを踊ろう踊ろう。(S会話) ②[名]ハラルキ(雁などの水鳥を模した踊りの名称)。 {E: to dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
harkika-kar
ハㇻキカカㇻ 【自動】[harkika-kar 縄・をつくる] 縄をなう。 {E: to make, twine a rope.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
harkisama
ハㇻキサマ 【位名】[所](概は harkisam ハㇻキサㇺ)その(そのものの)左側。 {E: to the left of that.} (出典:田村、方言:沙流)
haruan
ハルアン 【完動】[haru-an 食物の収穫・がある] 豊作である。 rep ta a=kor mosir anakne haruan yak a=ye レㇷ゚ タ アコㇿ モシㇼ アナㇰネ ハルアン ヤカイェ 内地(本州およびそれ以南)は豊作だそうだ。 {E: to have a plentiful, good harvest.} (出典:田村、方言:沙流)
hása
ハサ 【自動】口をあける。 hása, e=mimaki ku=nukar kusu ne na ハサ、 エミマキ クヌカㇻ クス ネ ナ 口を開けなさい、 歯を見てあげるから。(S) {E: to open the mouth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hásare
ハサレ 【他動】[hasa-re 口をあける・させる、 (口)をあける] …の口をあける、 (口)をあける。 e=mimaki ku=nukar kusu ne na e=paro hásare! エミマキ クヌカㇻ クス ネ ナ エパロ ハサレ! 歯を見てあげるから口をあけなさい。 “pukuru paro hásare!” “ku=hasare na, omare wa en=kore!” 「プクル パロ ハサレ!」「クハサレ ナ、 オマレ ワ エンコレ!」 「袋の口をあけなさい。」「口をあけるから入れてください。」 (S) {E: to open the mouth of…} (出典:田村、方言:沙流)
haw 2
ハウ 【名】落としばなし。 「uwepeker ウウェペケㇾ と違う。 yúkar ユカㇻ に近いほう。 しかし tumi トゥミ (戦い)もなく、 おとなしく終わる。 ふしをつけて歌わず、 ふしなしで語る。」 (S)(どの地方の口承文学を言っているのか不明。) {E: a story with a comic ending.} (出典:田村、方言:沙流)
hawe 2
ハウェ 【形名】[名詞化辞][< haw-e 声・(所属語尾)] ①動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。 言われたこと、 話されたこと、 声に関することに用いられる。 …(と言った)の、 (…と言った)こと。 …hawe ne …ハウェ ネ (…と言った)のだ。 káni ne hawe somo ne ya? カニ ネ ハウェ ソモ ネ ヤ? 私のことを言ってるのではないだろうか。 …hawe (he) an? …ハウェ (ヘ) アン? (…と言った)のですか。 …hawe un …ハウェ ウン (…と言った)のだよ。 “hńta e=eyayominausi hawe an?” “kanpi ku=nukar wa k=émina hawe un”「フンタ エエヤヨミナウシ ハウェ アン?」「カンピ クヌカㇻ ワ ケミナ ハウェ ウン」「何を一人で笑ってるの。」「手紙を読んで笑っているのよ。」 …hawe ene an hi …ハウェ エネ アニ 次のように言った/話した/言うのが聞こえた。 …hawe! …ハウェ! …(だ)なあ! ku=hawe wen hawe! クハウェ ウェン ハウェ! 私の声はひどいねえ。(S独話) …hawe? …ハウェ? …なの?/…だって (言うの)?/(反語的に)なんてとんでもない。 tane hosippa=an hawe? タネ ホシッパアン ハウェ? もうお帰りになったの。 mak ne hawe? マㇰ ネ ハウェ? どうなるのか=どうにも(なんにも)ならない。 ②文頭に置かれ、 その前に言われたことがらを受けてその全体を名詞化する。 hawe un ハウェ ウン そう(言ったの)だよ。 hawe ne ciki ハウェ ネ チキ それなら、 そういうことなら、 それでは(…しなさい)。 hawe ne yakun ハウェ ネ ヤクン それなら、 そういうことなら、 それでは(…するよ)。 ☆参考 後に he ヘ はつかない、 つまり hawehe ハウェヘ とはならない。 ☆参考 hawe ハウェ [名][所]《声》については ☞hawe(he) ハウェ(ヘ) ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 ☞ruwe ルウェ {E: ①(is to be placed at the end of a sentence to make it a noun.) what was said, accepted. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was said a noun.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawean
ハウェアン 【自動】[単](複は haweoka ハウェオカ)[hawe-an 声・ある](一人が)(…と)言う。 sekor hawean セコㇿ ハウェアン …と言う/言った。 ene hawean hi エネ ハウェアニ 次のように言った。 mak hawean マㇰ ハウェアン どう言う/何と言う。 ☆参考 「…と言う」「…のように言う」など、 内容のあることがらを言うという場合に使われる。 ☆参考 itak イタㇰ [自動]ものを言う、 しゃべる、 言葉を発する。 ye イェ [他動]…を言う、 …に言う。 {E: to say…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawekoyki
ハウェコイキ 【他動】[haw-e-koyki 声・で・…をいじめる] …をどなりつける/叱りつける。 {E: to shout at…; scold…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
haweoka
ハウェオカ 【自動】[複](単は hawean ハウェアン)[hawe-oka その声・ある[複]](二人以上が)言う。 ene haweoka hi エネ ハウェオカ ヒ 次のように言った。 sekor haweoka セコㇿ ハウェオカ …と言う(言った)。 mak haweoka マㇰ ハウェオカ どう言う、 何と言う。 {E: to say.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawke
ハウケ 【自動】[haw-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)]静か/おだやかである、 安い(値段が)。 réra ponno hawke レラ ポンノ ハウケ 風が少し弱くなった。(W) ataye hawke アタイェ ハウケ 値段が安い。 ☆対語 ruy ルイ 激しい。 ataye ruy アタイェ ルイ 値段が高い。 ☆参考 ratci ラッチ ゆっくりしている。 réra ponno ratci レラ ポンノ ラッチ 風が少し落ちついた。 {E: to be calm; silent; cheap (in price).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawkoas
ハウコアㇱ 【自動】[haw-ko-as 声・と共に・立つ](?) 問題になる、 「告訴するとか、 ちょっと待てとか、 いろいろ問題になる。 もめている話」 (S) ☞ehawkoas エハウコアㇱ {E: to become a problem; complain about this and that.} (出典:田村、方言:沙流)
hawkokari
ハウコカリ 【他動】[haw-ko-kari 声・と共に・…を回す] 何度もくり返して言う。 yayapapu hawkokari ヤヤパプ ハウコカリ 何度もくり返しあやまる。 {E: to say something repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hawpis
ハウピㇱ 【自動】[haw-pis 声・ささやく(?)]何か言う。 hekattar utar nep uwenoyne haweoka hike ka hawpis hi ka isam no an ヘカッタㇻ ウタㇻ ネㇷ゚ ウウェノイネ ハウェオカ ヒケ カ ハウピシ カ イサㇺ ノ アン 子どもたちがどんなに騒いでも彼は何も言わないでいる(叱ったり文句を言ったりしない)。(S) {E: to say something.} (出典:田村、方言:沙流)
hawsak
ハウサㇰ 【自動】[haw-sak 声・を持たない] だまる、 声をたてない。 ekimatek wa hawsak kor an エキマテㇰ ワ ハウサㇰ コラン (この子は)びっくりして声も出ない。(W) ☆対語 hawkor ハウコㇿ。 ☆参考 mosmano an モㇱマノ アン だまっている。 {E: to be silent; not speak.} (出典:田村、方言:沙流)
hawsikurkaotte
ハウシクㇽカオッテ 【自動】[haw-si-kurka-otte 声・自分・の上一面・に…をつける] オーイと叫びながら走る。 {E: to run while screaming out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
haynaari
ハイナアリ 【自動】[hayna-ári 延縄・を置く]はえなわ(延縄)を置く。 沖の大規模な魚獲である延縄漁(はえなわりょう)をする。 {E: to longline fish.} (出典:田村、方言:沙流)
hayok
ハヨㇰ 【自動】武装する。 hokure kunak hayok yan! ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン! さあみんな急いで武裝しなさい。(S独話) hayok num ikir ハヨㇰ ヌミキㇼ [武装する・粒・の集合] 武装した人の集団、 武装した人々。 hayok=an ruwe/ne hi tapan na ハヨカン ルウェ/ネ ヒ タパン ナ [雅]私はよろいをつけたのです。(Sユーカラ) ☆参考 最後の例で、 「よろいをつけた(武装した)」と言っている女神は、 実は正装したのであって、 金のよろいはつけていない。 hayoksaknopo ハヨㇰサㇰノポ の星印の注記を参照。 {E: to be armed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hayoksaknopo
ハヨㇰサㇰノポ 【副】[hayok-sak-no-po よろい(武装する)・を持たない・(副詞形成)・(指小辞)][雅]「よろいをつけずに」(武装せずに)。 kamuy rametok/a=paskuma kus ne kor/hayoksaknopo/somo an kuni p/upaskuma ne kus カムイ ラメトㇰ/アパㇱクマ クㇱ ネ コㇿ/ハヨㇰサㇰノポ/ソモ アン クニㇷ゚/ウパㇱクマ ネ クㇱ [雅]神のような勇者に先祖の話をして聞かせようとするときにはよろいをつけないで(武装しないで)話し伝えるものではありませんから。(Sユーカラ) ☆参考 サダモさんによれば、 そういうときにはいつ切りかかられてもいいようによろいをつけるのだとのこと。 しかしこの女神は、 六枚の小袖を着て帯をしめ、 六枚の小袖を羽織り、 玉飾りを首にかけ耳環を耳につけ(つまり天に昇る身支度の正装をし)、 ねじれ木の杖の上にあごをのせてから、 このように言い、 そして「だからよろいをつけた」と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hayta 1
ハイタ 【自動】①足りない。 ②知恵が足りない、 頭が悪い。 ☆参考 rumayne ルマイネ 半煮えである、 知恵が足りない。 pakane パカネ 呆ける、 呆けている。 ☆対語 ikasma イカㇱマ 余る。 akkari アッカリ …より多すぎる。 {E: ①to be lacking; ②to lack intelligence.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hayta 2
ハイタ 【他動】(言われたこと)に背(そむ)く、 (言われたこと)のとおりにしない。 ye itak sine itak ka a=hayta ka eaykap イェ イタㇰ シネ イタㇰ カ アハイタ カ エアイカㇷ゚ 彼の言う言葉には一言にも背くことができない。(S民話) ☆参考 同じ文脈で対語の akkari アッカリ も使われている。 {E: to disobey…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
he- 4
ヘ 【接頭】[名詞語根的接頭辞](物理的にまたは心理的に上下のあるものについて、 上の方を指す。 主に他動詞に接頭して、 その目的語の代りになる。 その語の取り得る目的語の数を一つへらすので、 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る他動詞つまり複他動詞にこれが接頭すると目的語を一つ取る他動詞(単他動詞)になる。 また、 ある種の接尾辞とともに位置名詞をはさんで、 副詞をつくる。) 頭、 (物でも体にたとえて頭、 つまり)上の端の方。 hekiru ヘキル [he-kiru 頭・を…の方に向ける]…の方に向く。 herikasi ヘリカシ [he-rik-asi 頭・上の方・…を立てる]上の方へ(☞he-…-asi ヘ…アシ)。 ☆対語 ho- ホ。 ☆参考 e- エ その頭、 その上の端の方。 he- へ と e- エ の関係は、 意味上も文法機能上も、 名詞の概念形と所属形の関係とほぼ平行している。 {E: head; top; upper.} (出典:田村、方言:沙流)
hecaka
ヘチャカ 【自動】[he-cak-a 頭・はじける(?)・(他動詞形成)] 晴れる。 nis hecaka ニㇱ ヘチャカ 空が晴れる。 ☆参考 cak チャㇰ はじける、 caka チャカ (鵡川で)…を開く。 {E: to be clear, fine (skies).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hecawe
ヘチャウェ 【自動】[単](複は hecawpa ヘチャウパ)[he-caw-e 頭・(ひび割れることを表す擬態の語根)・(他動詞形成)] ほごれる。 cisekitay hecawe チセキタイ ヘチャウェ 屋根のカヤがほごれる(=バラバラになる)。 amam hecawe アマㇺ ヘチャウェ 穀物がはじける(ヒエ、 イナキビ等)。 múnepuy hecawe ムネプイ ヘチャウェ 草の実がはじける。 {E: to burst.} (出典:田村、方言:沙流)
hecawere
ヘチャウェレ 【他動】[自動使役][hecawe-re ほごれる・させる](着物)を解く、 …をほごす、 …をバラバラにする。 {E: to loosen, untie…} (出典:田村、方言:沙流)
hecawpa
ヘチャウパ 【自動】[複](単は hecawe ヘチャウェ)(二つ以上が)ほごれる。 {E: to become loose; be untied; burst open. (pl.)} (出典:田村、方言:沙流)
hecawpare
ヘチャウパレ 【他動】[自動使役][複](単は hecawere ヘチャウェレ)[hecawpa-re(二つ以上が)ほごれる・させる](二つ以上を)ほごす、 バラバラにする。 {E: to undo (clothing etc.), take…to pieces; separate…(pl.)} (出典:田村、方言:沙流)
hecirasa
ヘチラサ 【自動】[単](複は heciraspa ヘチラㇱパ)[he-cirasa 頭・を開く(?)](花が)開く。 nonno hecirasa ノンノ ヘチラサ 花が開く、 花が咲く。 ☆参考 pirasa ピラサ …を開く、 広げる。 {E: for flowers to open, bloom.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
heciraspa
ヘチラㇱパ 【自動】[複](単は hecirasa ヘチラサ)(二つ以上の)花が咲く。 {E: for flowers to bloom, blossom.(pl.)} (出典:田村、方言:沙流)
hecururu
ヘチュルル 【自動】[he-cururu 頭・(擬態重複)] 首を引っ込める(寒くてちぢこまって)。 hecururu=an wa oka=an ヘチュルルアン マ オカアン 私たち首をすっこめている。(S) mérayke wa hecururu kane an メライケ ワ ヘチュルル カネ アン (彼は)寒いのでちぢこまっている。(S) {E: to pull in one's neck.} (出典:田村、方言:沙流)
hehewpa
ヘヘウパ 【自動】[he-hewpa 頭・を傾ける(複)] のぞく(覗く)、 のぞき見する。 perke uske kari hehewpa wa an ペㇾケ ウㇱケ カリ ヘヘウパ ワ アン (彼は)破れたところからのぞいている。(S) ☆参考 複数形の形だが一人に関しても使われる。 hehewe ヘヘウェ は未出、 あるかないか不明。 {E: to look, peep into.} (出典:田村、方言:沙流)
hekaci
ヘカチ 【名】少年(四、 五歳から十四、 五歳まで、 一応ものがわかり、 自分の世界を持って子どもとして独立の人格を持った者としての男の子、 中学生くらいが中心、 しかし matkaci マッカチ《女の子》に対して用いられるときは赤ん坊を指すこともある)。 ☆対語 matkaci マッカチ 少女。 ☆参考 hekattar ヘカッタㇻ 子どもたち。 {E: a youth; a young boy. (from age 4 or 5 to 14 or 15).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hekaye
ヘカイェ 【自動】[he-kaye 頭・を折る](野草が)年取る、 とうがたつ。 hekaye makayo ヘカイェ マカヨ かたくなったフキノトウ。(S) {E: to age; grow old.} (出典:田村、方言:沙流)
hekiru
ヘキル 【自動】[he-kiru 頭・を向ける] 振り向く、 (…のほうを)向く、 (…へ)顔を向ける。 {E: to turn around; face.} (出典:田村、方言:沙流)
hekokari
ヘコカリ 【他動】[he-ko-kari 頭・に・…を巻く] …でほおかぶりする。(手ぬぐい、 ふろしき等をかぶってあごの下で結ぶ。) tenonkoy hekokari テノンコイ ヘコカリ 手ぬぐいでほおかぶりする。(W) ☆参考 鉢巻きや頭飾りを頭に巻くことは epanu エパヌ。 {E: to cover one's head with a towel etc., tying it under the chin.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hekomo
ヘコモ 【自動】[he-komo 頭・を折り曲げる] もどる。 hekomo wa ek kor an ヘコモ ワ エㇰ コラン もどって来た。(S) {E: to return; come back.} (出典:田村、方言:沙流)
hekote 1
ヘコテ 【他動】[単](複は hekotpa ヘコッパ)[he-kote 頭・…を…につなぐ] ①…の方を向く。 ②…に連れ添う。 a=hekóte katkemat/nispa アヘコテ カッケマッ/ニㇱパ (引用文中で) 私が連れ添っている奥様/旦那様(=私の妻/夫)。 {E: ①to turn, face towards… ②to marry, live together with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hekote 2
ヘコテ 【後副】】…の方へ。 hekote inkar ヘコテ インカㇻ …の方を見る。 hekote itak ヘコテ イタㇰ …の方に向かってものを言う。 e=hekote ku=kiru エヘコテ クキル (私はこれを)あなたの方へ向ける。(S) (人称接辞 en=/un= エン/ウン が接頭するとき語頭の h は落ちて、 en=ekote エネコテ、 un=ekote ウネコテ となる。 それ以外にも h が弱まって エコテ のように聞こえる場合もある。)en=ekote kiru エネコテ キル 私の方へ向けなさい。(S) un=ekote ka ye ka eyayramkar ウネコテ カ イェ カ エヤイラㇺカㇻ 私たちのところへも言ってくることもできないでいる。(S) {E: to, towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hekotpa
ヘコッパ 【他動】[複](単は hekote ヘコテ)…に連れ添う、 …と一緒に暮らす。 {E: to marry, live together with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hem
ヘㇺ 【副助】…もまた。 káni hem ku=ye カニ ヘㇺ クイェ 私も言う。(W会話) sókar hem ki munnuwe hem ki ソカㇻ ヘㇺ キ ムンヌウェ ヘㇺ キ ござも敷き掃き掃除もした。 hem tasum hem siyeye ki ヘㇺ タスㇺ ヘㇺ シイェイェ キ [慣用句]病気やらわずらいやらをした(=くり返し病気になった)(身の上話型の民話の終りのほうで、 死んで神の国に行くときが近づいたことを言うときの常套句)。 taanpe hem toaníke hem en=kore タアンペ ヘㇺ トアニケ ヘㇺ エンコレ これもあれもください。(S) okkayo hem menoko hem porono oka オッカヨ ヘㇺ メノコ ヘㇺ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) ☆参考 ka カ[副助]も《も》と訳せるが、 ka カ は「さらにその上に…も」というニュアンスを含み、 hem ヘㇺ は「他のことがらと共に…もまた」というニュアンスを含む。 最後の用例などは、 ka カ も hem ヘㇺ もどちらも使える。 {E: also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hemakasi
ヘマカシ 【副】[he-mak-asi 頭を・奥・立てる](海の方向から) 山の方向へ、 (炉端から)奥の方へ。 hemakasi wa arpa ヘマカシ ワ アㇻパ 山の方向へ行った。 hesasi (wa) hemakasi (wa) ヘサシ(ワ) ヘマカシ (ワ) 前(炉端)の方へ奥の方へ。 ☆対語 hesasi ヘサシ {E: in the direction of the moutains; to the inside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hemespa
ヘメㇱパ 【自動】[複](単は hemesu ヘメス)(魚が川上へ)上る、 (人が台か何かの上へ)上がる、 (人が山を)登る。 cep hemespa チェㇷ゚ ヘメㇱパ 魚(鮭)が川を上る。 konkane cikappo ni hontom pakno rap hemespa kor oka コンカネ チカッポ ニ ホントㇺ パㇰノ ラㇷ゚ ヘメㇱパ コㇿ オカ 黄金の小鳥が木の中ほどまで下りたり上がったりしていた。(KC民話) nupuri turasi hemespa ヌプリ トゥラシ ヘメㇱパ 山を登る。 ☆参考 人が川をさかのぼるのは pet turasi paye ペッ トゥラシ パイェ [複]。 ☞hemesu ヘメス {E: to go upstream; climb (a mountain.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hemespapa
ヘメㇱパパ 【自動】[複複](単は hemesu ヘメス)(たくさんの魚/大勢の人が皆)(川上へ/上へ/山へ)上る/上がる/登る。 kínup okes ta káne cise poro cise an uskehe ta hemespapa híne キヌㇷ゚ オケㇱ タ カネ チセ ポロ チセ アン ウㇱケヘ タ ヘメㇱパパ ヒネ (彼らは)カヤ原のはずれに金(かね)の大きな家があるところに(山道を)登って行って。(KC民話) {E: to go upstream; go up; climb. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hemesu-eaykap
ヘメスエアイカㇷ゚ 【自動】[hemesu-eaykap のぼる・できない](=hemesu eaykap ヘメス エアイカㇷ゚) 登れない。 ruyapto ne ya kamuymaw ne ya ani hemesu-eaykap=an noyne húmas wa kusu ルヤㇷ゚ト ネ ヤ カムイマウ ネ ヤ アニ ヘメスエアイカㇷ゚アン ノイネ フマㇱ ワ クス 激しい雨やら神風やらで私は(山に)登ることができないように感じられたので。(W民話) {E: to be unable to climb.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hempara
ヘンパラ 【副】[疑副] いつ。 hempara e=ek? ヘンパラ エエㇰ? あなたはいつ来た? hempara ka ヘンパラ カ いつか。 hempara ka ku=nukar a kotom an kur ne ヘンパラ カ クヌカㇻ ア コトㇺ アン クㇽ ネ いつか見たような人だ。(S) hempara an kor ヘンパラ アン コㇿ いつになったら。(W即興詩) hempara ne yakka ヘンパラ ネ ヤッカ いつでも。(W即興詩) hempara mametara k=司kka so k=司kka so so k=司kka ヘンパラ マメタラ ケイッカ ソ ケイッカ ソ ソ ケイッカ おれがいつ豆俵を盗んだ…(ヒバリの鳴き声、 ネズミにこういってチャランケ(談判)する)。(W) hempara suy honoye kus ene an? ヘンパラ スイ ホノイェ クㇱ エネ アン? [隠] (彼は)いつまた傾くのだろう? =長尻で一向に帰らない。(S) {E: when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
henkotpa
ヘンコッパ 【他動】[複(?)] …にうなずく。 sekor hawean=an akusu orano tu suy re suy i=henkotpa ne ya ki kor セコㇿ ハウェアナン アクス オラノ トゥ スイ レ スイ イヘンコッパ ネ ヤ キ コㇿ 私がそう言うと、 彼は二度も三度もうなずいたりしながら。(KK民話) ☆参考 複数形の形だが、 対応する単数形は未出。 {E: to nod to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
henoye
ヘノイェ 【自動】[単](複は henoypa ヘノイパ)[he-noye 頭を・ねじる] ①(道が)曲がる、 (歩いて行って曲がり角で)曲がる。 ②(どこかへ行く途中に)立ち寄る。(S) ☆参考 道が曲がることは rewke レウケ とも言う。 ☆参考 沙流の奥の上田としさんらは、 どこかへ行く途中に立ち寄ることには使わない。 ☆参考 honoye ホノイェ は建物などがゆがみ傾くこと。 {E: ①(for a road etc.) to bend; curve. ②drop in on someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hepasi
ヘパシ 【副】[he-pa-asi 頭を・川下・立てる] 川下の方へ。 hepasi (wa) san kor an ヘパシ (ワ) サン コラン 川下へ(下って)行きつつある。(S) ☆対語 hepera ヘペラ 川上の方へ。 hopasi ホパシ 川下の方から。 ☆参考 「鮭(サケ)に hunak un e=arpa? フナクン エアㇻパ? 「どこへ行く?」とたずねると、 川上へ上って行くときは hepera ヘペラ と元気よく答え、 川下へ下って行くときは hepasi ヘパシ と弱々しく答える。」 (S) {E: towards downstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hepenpenu
ヘペンペヌ 【自動】[he-penpenu 頭・を上へ上げる(重複)] (何度も首を動かして)コックリコックリとうなずく。 ani e=kanpinuye p sapaha hepenpenu siri somo ne? アニ エカンピヌイェㇷ゚ サパハ ヘペンペヌ シリ ソモ ネ? それであなたが字を書くもの(鉛筆)の頭はコックリコックリ動いているのではないの(鉛筆のお尻についているかざりが書くたびに動くのを見て)。(S) ☆参考 重複しない hepenu ヘペヌ の形は未出。 {E: to nod.} (出典:田村、方言:沙流)
hepera
ヘペラ 【副】[he-pe-ra 頭を・川上・(?)] 川上の方へ。 hepera (wa) arpa kor an ヘペラ(ワ) アㇻパ コラン 川上の方へ行きつつある。(S) ☆対語 hopera ホペラ 川上の方から。 hepasi ヘパシ 川下の方へ。 {E: towards upstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hepita
ヘピタ 【自動】[he-pita 頭・をほどく] 曲がっていたのがはじけてのびる。 iteki ca hepita haw néno hawean イテキ チャ ヘピタ ハウ ネノ ハウェアン [隠] 曲げられて押えられていた柴(=細い木)が手を離した途端にパッとはじけて伸びるように言うな=すぐに怒ってはいけない、 短気を起こすな。(S) {E: for something bent to be released and spring back into its original shape.} (出典:田村、方言:沙流)
hepitatpa
ヘピタッパ 【自動】[he-pita-atpa 頭・をほどく・どんどん…してしまう](?) ほつれる、 ほころびる。 amip cinki hepitatpa アミㇷ゚ チンキ ヘピタッパ 着物のすそがほつれる。(W) ☆参考 hopita ホピタ ほどける、 抜ける、 (糸が)抜けてほころびる。 {E: to be loose.} (出典:田村、方言:沙流)
hepoki 1
ヘポキ 【自動】[he-pok-i 頭を・下・(他動詞形成)] 頭を下げる。 hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりして拝礼(おじぎ)する。(S) {E: to lower one's head} (出典:田村、方言:沙流)
hepoki 2
ヘポキ 【他動】(受け身の形で) a=hepóki アヘポキ 頭を下げられる=敬われる。 ☆参考 通常は自動詞だが、 『音声資料6』に他動詞の受け身の形で使われている例が一例ある。 {E: to lower one's head to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
heporap
ヘポラㇷ゚ 【名】[動物] チョウ(蝶)(「チョウチョ」)。 ☆参考 チョウ(蝶)のような形のガ(蛾)を apeetun-heporap アペエトゥン ヘポラㇷ゚ [火を借りる・チョウ]または kunne-heporap クンネヘポラㇷ゚[夜・チョウ]と呼び、 それに対してチョウを kap-heporap トカㇷ゚ヘポラㇷ゚[昼・チョウ]と言う。(S) {E: a butterfly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hepuni
ヘプニ 【自動】[he-puni 頭を・持ち上げる](直訳すると)頭(顔)を上げる=よくなる、 (貧しかった村が)栄える、 (貧しかった人が)豊かになる。 {E: to prosper; improve.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hepusu
ヘプス 【自動】[he-pusu 頭・を出す] 頭を出す。 {E: to stick out one's head.} (出典:田村、方言:沙流)
hepututu
ヘプトゥトゥ 【自動】[he-putu-tu 頭/顔・を突き出す・(重複)…している] ふくれつらをしている。 {E: to pout.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
herasi
ヘラシ 【副】[he-ra-asi 頭を・下の方・立てる](上から)下へ。 herasi ran ヘラシ ラン 下へ下がる。 ☆対語 horasi ホラシ 下から。 herikasi ヘリカシ 上へ。 {E:(from high) to low.} (出典:田村、方言:沙流)
herepasi
ヘレパシ 【副】[he-rep-asi 頭を・沖・立てる] 沖の方へ。 herepasi wa ヘレパシ ワ(=herepasi ヘレパシ) 沖の方へ。 ☆対語 horepasi ホレパシ 沖の方から。 {E: out to sea.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hereranoypa
ヘレラノイパ 【自動】[複](単として予想される hereranoye ヘレラノイェ は未出) [he-réra-noypa 頭・風・…をひねる] フラフラしている。 {E: to feel dizzy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hererke
ヘレㇾケ 【自動】[her-er-ke つや・(重複)・(自動詞形成)](熊の毛並みが)つやつや光る。 kasikehe hererke kane an kucan カシケヘ ヘレㇾケ カネ アン クチャン 背中がつやつや光っているめす熊。(NK民話) {E: to shine brightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
herisarisa
ヘリサリサ 【自動】[he-risarisa 頭・をクシャクシャにする(?)] 頭(髪)がクシャクシャである。 a=ecákke no an, sapaha ka herisarisa, etonracici kane アエチャッケ ノ アン、 サパハ カ ヘリサリサ、 エトンラチチ カネ みんなに汚がられるような恰好をしている、 頭はクシャクシャ、 鼻をたらして。(S) {E: for one's hair to be messy and uncombed.} (出典:田村、方言:沙流)
hesasi
ヘサシ 【副助】[he-sa-asi 頭・前・立てる] 前の方へ (家の中の奥の方からいろりの方へ)。 hesasi hemakasi ヘサシ ヘマカシ/hesasi wa hemakasi wa ヘサシ ワ ヘマカシ ワ 前の方へ(いろりの方へ)奥の方へと(ころげまわった)。 hesasi sanke ヘサシ サンケ 前へ(=いろりの方へ)出しなさい。 ☆対語 hemakasi ヘマカシ。 {E: to the front. ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hése
ヘセ 【自動】[he-se ヘー(擬音)・と言う] 息をする。 hése haw ko piwnatara ヘセ ハウ コ ピウナタラ 息をハッハッと激しくつく。(S) {E: to breathe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hése-íse
ヘセイセ 【自動】[he-se-i-se へー(擬音)・と言う・イー(擬音)・と言う]ズキンズキンとうずく。 hése-íse pekor humi an ヘセイセ ペコㇿ フミ アン ズキズキうずく(=tasratasra タㇱラタㇱラ)。 {E: to ache; tingle.} (出典:田村、方言:沙流)
héseturi
ヘセトゥリ 【自動】[hese-turi 息(をする)・を伸ばす] フーッと息を吐く、 息を伸ばす、 長い息をつく(ため息をつく等)。 {E: to exhale; breathe out.} (出典:田村、方言:沙流)
héseturiri
ヘセトゥリリ 【自動】[hese-turi-ri 息・を伸ばす・(重複)] フーツと長く息を吐く、 息を伸ばす、 ほっとして息をつく。 ku=toye ku=kar okere wa ku=heseturiri クトイェ クカロケレ ワ クヘセトゥリリ 私の畑の仕事をすませて私はほっとして息をついた。(S) {E: to sigh in relief.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hesurara
ヘスララ 【自動】[he-sura-ra 頭・を捨てる・(重複)](?) ふところが開いている。 e=hesurara na e=kotparo seske エヘスララ ナ エコッパロ セㇱケ あなたのふところが開いているから衿元を閉じなさい。(S) {E: for the area around the bosom to be loosely open.} (出典:田村、方言:沙流)
hesuye
ヘスイェ 【自動】[he-suye 頭・振る] 首を振る(いやいやをするように横に振る)。 hesuye caca ek na ek na ヘスイェ チャチャ エㇰ ナ エㇰ ナ 首を振るじいさんが来たよ来たよ(いつも首を横に振っている老人がいて、 このように呼ばれていた)。(S) {E: to shake one's head.} (出典:田村、方言:沙流)
hetapapa
ヘタパパ 【自動】[he-tapapa 頭・を低くする(?)] ①横になる。 ②人のそばに寝ようとしてのぞく。 {E: ①to lie down. ②to look in on someone with the intention of sleeping with that person.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hetari
ヘタリ 【自動】[he-tari 頭・を上げる] 頭を上げる、 (木片が)飛び上がる。 hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりして拝礼する(おじぎのことを言っている)。(S) cikuni ku=tawki akusu emko hetari wa ani ku=yaykik ruwe un チクニ クタウキ アクス エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ ルウェ ウン 私が 薪を(割ろうとして)たたいたら半分飛んで来て私はそれで自分を打ったのだよ。(S) ☆対語 hepoki ヘポキ {E: to lower one's head; to jump up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hetke
ヘッケ 【自動】[het-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)](口からなど)急に飛び出す。 {E: to suddenly jump, rush out.} (出典:田村、方言:沙流)
hetukpa
ヘトゥㇰパ 【自動】[複](単は hetuku ヘトゥク)(植物などが)生える、 (人間が)生まれる。 sine hon or wa hetukpa utar シネ ホン オㇿ ワ ヘトゥㇰパ ウタㇻ 一つの腹から生まれた人々。(S民話) {E: to grow, spring up (plants); give birth to (humans).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hetuku
ヘトゥク 【自動】[he-tuku 頭・を突き出す][単](複は hetukpa ヘトゥㇰパ)(月や太陽が)出る、 (もぐっている人が)顔を出す/出て来る、 (植物が)芽を出す/生える、 (また人間でも)生まれる。 nan nipeki/hetuku cup ne/iyenucupki/ciwre kotom ナン ニペキ/ヘトゥク チュㇷ゚ ネ/イイェヌチュㇷ゚キ/チウレ コトㇺ [雅](その女神の)顔の輝きがさしのぼる朝日のように日の光がさすのにも似て。(Sユーカラ) tanepo níya hetuku タネポ ニヤ ヘトゥク 今やっと木の芽が出てきた。(S) rar wa ya esirpicire wa turano hetuku ラㇻ ワ ヤ エシㇼピチレ ワ トゥラノ ヘトゥク もぐって網をはずして持って浮いて来なさい。(S) usimne usimne hetuku ウシㇺネ ウシㇺネ ヘトゥク 一日一日と成長する。(S) ☆参考 月や太陽がほんの少しだけ出かかったのは etuk エトゥㇰ。 hetuku ヘトゥク は全体が出たこと。 高く昇ったのは ri リ。 {E: to rise; come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
heturaste
ヘトゥラㇱテ 【他動】[he-turas-te 頭を・沿って上っていく・させる] …と一緒に暮らす、 …と夫婦になる。 {E: for…and…to live together , to become husband and wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hetutturi
ヘトゥットゥリ 【自動】[he-tur-turi 頭(=顔)を・(伸ばすことを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)] 顔を突き出す。 {E: to push, stick out one's head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
heusi
ヘウシ 【他動】[he-usi 頭・に(それ)をつける] …をかぶる。 konci heusi コンチ へウシ 帽子(頭巾)をかぶる。 {E: to put on, wear (a hat etc. on one's head.).} (出典:田村、方言:沙流)
heuyeuye
ヘウイェウイェ 【自動】[he-uye-uye 頭・をふるわせる(?)](すっぱいものを食べたとき)顔をしかめて「ブルブルする」(身振いする/顔を左右にふるわせる)。(S) iyohay e=heuyeuye siri? e=e ka eaykap ciki anu イヨハイ エヘウイェウイェ シリ? エエ カ エアイカㇷ゚ チキ アヌ まあ、 あなたすっぱくてブルブルしてるのかい? 食べられないなら残しなさい。(S) {E: to screw up one's face ( after eating something sour).} (出典:田村、方言:沙流)
heyapte
ヘヤㇷ゚テ 【自動/副】(?)[he-yap-te 頭を・上陸する・させる] 海の方から山の方へ向かって行く/向かっている。 heyapte heyapte pon nay uwato ápekor síran ヘヤㇷ゚テ ヘヤㇷ゚テ ポン ナイ ウワト アペコㇿ シラン 山の方へ山の方へと小さな沢がたくさん並んだようになっている。(S) {E: to face, leave for the mountains from the sea.} (出典:田村、方言:沙流)
heyaweyawe
ヘヤウェヤウェ 【自動】[he-yawe-yawe 頭・(?)・(重複)](犬が)ウエン!となく。(S) {E: for a dog to bark, growl.} (出典:田村、方言:沙流)
heyoki
ヘヨキ 【自動】[he-yoki 頭を・(?)] 遠慮(する)。 heyoki sak no ヘヨキ サㇰ ノ 遠慮せずに、 ためらわずに。 heyoki sak no ahun ヘヨキ サㇰ ノ アフン 遠慮せずに(家に)入って行きなさい。(W神謡語り) {E: to hesitate; hold back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hi 2
ヒ 【形名】[名詞化辞](動詞/動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。) ①…する/したこと honkor=an hi ka a=erámpewtek ホンコラニ カ アエランペウテㇰ 私は妊娠していたのも知らなかった。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス ひたいに大きな穴を開けられたことに腹が立ったので。(S民話) kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス 神が思った事が地面に落ちるのは畏れ多いので。(S言い伝え) ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どのように…する/したかということ。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ene hawean hi エネ ハウェアニ (直訳すると)このように言ったことは=次のように言った。 hi néno ヒ ネノ …したまま。 ene an a hi néno (kane) エネ アナ ヒ ネノ (カネ) もとあったとおりに。 sike=an hi néno シケアニ ネノ 私は荷物を背負ったまま。(W神謡語り) hi nani ヒ ナニ …するとすぐ。 soyne hi nani ソイネ ヒ ナニ 外へ出てすぐ。 hi kusu ヒ クス …する/したから、 だから。 ②(文頭に置かれ、 前の文の内容を受けてその全体を名詞化する。) hi ne ヒ ネ そうだよ。 ③とき。 kéman hi ta ケマニ タ 飢饉だったときに。(W会話) tekehe turiri hi ta テケヘ トゥリリ ヒ タ 手をのばしたときに。(HK民話) poro=an hi wano ポロアニ ワノ (引用文中)私が大きくなってから。 hi ora(no)/hi oraun ヒ オラ (ノ)/ヒ オラウン …してから。 ne hi pakno ネ ヒ パㇰノ そのときまで。 ④ところ(所)。 tun ehotke hi トゥン エホッケ ヒ 二人が寝る所。(NK民話) ☆発音 ☞hi ヒ 1 {E: ①to; in; that. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was previously said a noun form. ③time. ④place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hike 2
ヒケ 【形名】[名詞化辞](hi ヒ 2 に所属形語尾のついた形だが、 hi ヒ とは意味・用法が異なる。) ①…することは、 …したら。 hike mak? ヒケ マㇰ ? …したらどう? (婉曲な勧め、 提案。) e=e hike mak? エエ ヒケ マㇰ? 食べたらどう? (S) …hike makanak ne wa? ヒケ マカナㇰ ネ ワ? …したらどうですか? (S) ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa? エネ チㇱ コㇿ アㇻパ ルスイ ペ アアㇻパレ ヒケ マカナㇰ ネ ワ? あんなに泣いて行きたがるもの行かせたらどうですか? (S) (後に mak マㇰ《どう》が略されて)hike? ヒケ? …したら? nep ka oyra noyne yaykohosipi kusu a=tere hike? ネㇷ゚ カ オイラ ノイネ ヤイコホシピ クス アテレ ヒケ? 何か忘れたらしく戻って行ったから待っていないか? (S) ②…したが/するとき (話が次の内容に展開するときに用いる)。 …un kur a=ne híne án=an hike …ウン クㇽ アネ ヒネ アナン ヒケ 私は…の人でしたが。(Wほか民話) ☞hike(he) ヒケ(ヘ) {E: ①to do…is to…; if one did… ②one did…; when one does…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hńta 1
フンタ 【疑名】[hemanta ヘマンタ 1 の縮約形] ①(質問)何。 hńta an? フンタ アン? なんだい/なんですか? (hńta ne? フンタ ネ? 《何だ?》とも言う)。 hńta ekuskonna poro haw e=sanke wa k=éramutuy a na フンタ エクㇱコンナ ポロ ハウ エサンケ ワ ケラムトゥイ ア ナ なんだそれ突然大きな声を出してびっくりしたよ。(S) ②何か(できごとだけわかっていてその主または対象が何だかわからないときに使う)。 to, to, hńta moymoyke kor an ト、 ト、 フンタ モイモイケ コラン ほらあそこ、 あそこに何か動いている。(S) a, hńta kor wa ek kor an na ア、 フンタ コㇿ ワ エㇰ コラン ナ あ、 何か持って来ているよ。(S) (注 「何か食べたい」のようなときの「何でもいいから何か」は nep ka ネㇷ゚ カ。) ③hńta kusu フンタ クス [何・のため/故に] なぜ。 hńta kusu ene e=okasura hi an? フンタ クス エネ エオカスラ ヒ アン? なぜこんなときに行かせるの。(S) hńta ne フンタ ネ 何のために(「なにしに」)。 hńta un, kamuy ye a wa フンタ ウン、 カムイ イェ ア ワ なあに(ほかでもない)、 神が言ったのだわ(だから、 そのとおりになるんだ)。 ☆参考 日常の早い会話では hemanta ヘマンタ よりもこのほうが普通に使われる。 沙流川の下流でも中流でも言うがペナコリの川上まつ子さんは hinta ヒンタ と言う。 {E: ①what. ②something. ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoanunu
ホアヌヌ 【自動】[ho-anu-nu 尻・を置く・(重複)](?) 尻を後ろへ突き出し股を広げて歩く。 osoro wen wa hoanunu wa apkas オソロ ウェン マ ホアヌヌ ワ アㇷ゚カㇱ 彼はお尻が悪いので股を広げて歩く(「梅毒か何かで陰部の悪い人の歩き方」)。(S) {E: to walk with the thighs spread and the buttocks protruding.} (出典:田村、方言:沙流)
hoastari
ホアㇱタリ 【自動】[ho-as-tari 尻・立つ・上げる](?) (片足が不自由で)びっこをひく。 hoastari kor arpa ホアㇱタリ コㇿ アㇻパ びっこをひきながら行く(片足の不自由な人が)。(W) hoastari wa arpa ホアㇱタリ ワ アㇻパ びっこをひいて行く(足のなんともない人が)。(W) {E: to walk with a limp.} (出典:田村、方言:沙流)
hocari
ホチャリ 【自動】[ho-cari 尻・をばらまく] 浮気する、 節操がない(悪口)。 {E: to be unfaithful to one's wife or husband; have an affair.} (出典:田村、方言:沙流)
hocikaka
ホチカカ 【自動】あばれる。 ☆参考 hocikacika ホチカチカ は「悪いとき」に言う。 {E: to act violently; fly into a rage.} (出典:田村、方言:沙流)
hocinuturkuste
ホチヌトゥㇽクㇱテ 【他動】[ho-cin-utur-kus-te 尻・上脚・の間・を通る・させる] 股(また)の間を通す/にはさむ。 {E: to fasten something through the crotch.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoeterke
ホエテㇾケ 【自動】[ho-e-terke 尻・で・跳ぶ] 連れ合いを見つけて出て行く。 {E: to find a wife, husband, then leave one's family home to live together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoiyo
ホイヨ 【自動】[ho-i-o 尻を・もの・に入れる](不道徳な話として)悪事をする。 ☆発音 ho'íyo と発音する、 つまりホッイヨを早口で言うような感じで、 イの部分を高く発音する。 {E: to do something wrong.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hok
ホㇰ 【他動】…を買う。 {E: to buy…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoka o
ホカ オ 【他動】[位名+複他動][火の上・にのせる]…を火の上に載せる、 (たきぎ)を火にくべる、 (鍋や食べ物)を火の上にのせる。 hoka a=o p ka isam na níperpa! ホカ アオㇷ゚ カ イサㇺ ナ ニペㇾパ! くべるものがないからまき割りしなさい。(S) ☆参考 昔はいろりの火の上の炉かぎに鍋をかけた。 それは su atte ス アッテ。 {E: to put…into a fire; burn…} (出典:田村、方言:沙流)
hokanpa
ホカンパ 【自動】むずかしい、 ややこしい。 hokanpa nepki ホカンパ ネㇷ゚キ むずかしい仕事。(S) hokanpa oruspe ホカンパ オルㇱペ むずかしいこと/話。(W会話) hokanpa kur ホカンパ クㇽ 何を聞いてもまっすぐに答えずもったいぶって横へそれながら教える人。(S) ☆対語 isayka イサイカ やさしい、 簡単である。 {E: to be difficult; confusing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hokettektek
ホケッテㇰテㇰ 【自動】[hoket(u)-tektek ひょっと逃げる・急に…する] ひょっと逃げて見えなくなってしまう。 ☞hoketu ホケトゥ {E: to suddenly run away, disappear.} (出典:田村、方言:沙流)
hoketu
ホケトゥ 【自動】[ho-ketu 尻を・(?)] ①(寝ていて)曲げていた足をさっとのばす。 ②逃走する。 kamiasi hoketu wa isam カミアシ ホケトゥ ワ イサㇺ 畜生逃げてしまった。(S) {E: ①to suddenly stretch one's bent legs. ②to flee; run away.} (出典:田村、方言:沙流)
hoku
ホク §036.おっと(夫)(1)hoku〔ho-kú ホく〕⦅H.⦆①夫。②合成語の中では「男」の意をもつ。[ok-kayのokと関係あるか]。hoku-kanaw-ne「男声で」(mat-kanaw-ne「女声で」に対する)。hoku-sittok i-ko-anu「男のように肘を張る」⦅ユ研Ⅱ, p.283⦆。hoku-yuk「雄熊」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
hoku-nispake
ホクニㇱパケ 【名】[hoku-nispa-ke 夫・偉い人・(所属語尾)]…の旦那さま(夫を尊んで言う表現)。 a=hokú-nispake アホクニㇱパケ(引用文中)私の尊いご主人様(=夫)。 {E: an expression of respect used to one's husband.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hokununuke
ホクヌヌケ 【自動】[hoku-nunuke 夫・をよく処遇する] 「夫によく仕える」、 夫を大事にする。 {E: to care for one's husband.} (出典:田村、方言:沙流)
hokure
ホクレ 【副】①さあ早く、 どうぞ、 どんどん、 さっさと(主にうながすときに使う)。 eci=ápkas etok ta hokure poronno ipe yan エチアㇷ゚カㇱ エトㇰ タ ホクレ ポロンノ イペ ヤン あなたたち出歩く(出かける)前に、 さあ、 たくさん食べなさい。(S) hokure ka a=ku ka somo ki ホクレ カ アク カ ソモ キ (引用文中)私はどんどん飲みはしなかった。 ②[慣用句]hokure kunak ホクレ クナㇰ さあ早く。 hokure kunak hayok yan! ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン! さあ早く武装しなさい。(W言い伝え) ③(間投詞のように) hokure hokure! ホクレ ホクレ! 早く早く、 さあさあどうぞ。 ☆参考 heta ヘタ/hetak ヘタㇰ はこれから始めよう/始めなさいというときのただのうながし《さあ》。 hokure ホクレ は早く、 どんどん、 さっさと、 といったような、 ニュアンスを含む副詞。 両方続けて hetak hokure ヘタㇰ ホクレ とも言う。 ☆参考 命令・要求表現での用法が圧倒的に多い。 相手(2人称)に対する要求(命令の形や yak pirka na ヤㇰ ピㇼカ ナ などの形)のほか、 包括的1人称複数《私たち》に対する要求、 つまりさそいの言い方(主語不定人称形)もある。 叙述文で使われている例は否定表現になっている。 (出典:田村、方言:沙流)
hokus
ホクㇱ 【自動】(家や木などが)倒れる、 (比喩的に)倒産する。 ☆参考 hácir ハチㇼ ころぶ、 落ちる。 horak ホラㇰ 根こそぎ倒れる、 家など崩壊する。 hokus-hokus kane ホクㇱホクㇱ カネ/ホクソクㇱ カネ (大勢が)ずらりと並んで寝て(いる)。 hokus-hokus kane mokor wa okay pe ホクㇱホクㇱ カネ モコㇿ ワ オカイ ペ ずらりと並んで横たわり眠っている者たち。(HK民話) {E: to fall down; collapse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hokuste
ホクㇱテ 【他動】[自動使役][hokus-te 倒れる・させる] …を倒す。 {E: to throw, knock down…} (出典:田村、方言:沙流)
homakociwe
ホマコチウェ 【自動】[ho-mak-o-ciwe 尻を・奥(後ろ)・に・さす] 後ずさりする。 {E: to draw back; step back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
homar
ホマㇻ 【自動】(色が)うす(淡)い、 かすかである、 ぼんやり見える。 homar wenrera ホマㇻ ウェンレラ 軽いつむじかぜ。 {E: to be weak; faint; light (in. colour.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
homaritara
ホマリタラ 【自動/副】[homar-itara かすかな・(状態が続いていることを表す)] かすかに、 ぼうっとかすんで(いる)。 to kesehe homaritara to pakehe homaritara ト ケセヘ ホマリタラ ト パケヘ ホマリタラ 湖の下(しも)の方もぼんやりとかすみ、 湖の上(かみ)の方もぼんやりとかすんで見える。(W民話) homaritara cip kur ku=nukar ホマリタラ チㇷ゚ クㇽ クヌカㇻ かすかに舟影が(=舟が)見える。(W) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
homasasa
ホマササ 【自動】[ho-masa-sa 尻・開く・(重複)…している] 足を開いて陰部を出して座る。 iteki homasasa no unnikor wa a イテキ ホマササ ノ ウンニコㇿ ワ ア 足を広げないで着物の前を合わせて座りなさい。(S) {E: to spread the legs and sit down on one's private parts.} (出典:田村、方言:沙流)
homekayaynu
ホメカヤイヌ 【他動】気絶させる。(受け身の形、 つまり不定人称形で) a=homékayaynu アホメカヤイヌ 気絶する。 kamuy sirosma ruwe ne akusu ne wenkur umurek a=homékayaynu híne ruray ruwe ne カムイ シロㇱマ ルウェ ネ アクス ネ ウェンクㇽ ウムレㇰ アホメカヤイヌ ヒネ ルライ ルウェ ネ 雷が落ちると、 その貧しい夫婦は気絶して意識不明になった。(HK民話) ☆参考 語末の部分、 yanu ヤヌ とも yaynu ヤイヌ とも yayno ヤイノ とも聞こえる。 〔知分類になし〕 {E: to faint; to make…faint.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
homeru
ホメル 【自動】[ho-meru 尻を・(?)]脱臼する(「くじける」)。 {E: to dislocate a joint.} (出典:田村、方言:沙流)
homnehomne
ホㇺネホㇺネ 【自動】[hom-ne-homne こぶ(出っぱり)・である・(重複)]でこぼこである(布の縫目がつって、 紙がぬれて等)。 {E: to be rough; uneven; bumpy.} (出典:田村、方言:沙流)
homtarhomtar
ホㇺタㇻホㇺタㇻ 【自動】[hom-tar-homtar こぶ・上がっている・(重複)](木が)こぶだらけだ。 {E: for a tree (wood) to be full of knots.} (出典:田村、方言:沙流)
hon
ホン 【名】[概](所は honi ホニ, honihi ホニヒ) 腹、 おなか、 腹部一帯。 hon ne kor pe/totta kunne/sisamomare ホン ネ コㇿ ペ/トッタ クンネ/シサモマレ (直訳すると)おなかとして持っているものを大袋のように自分のそばに置く=(食べて食べて食べて)おなかが大袋みたいに体から離れたみたいにふくれます。(Sユーカラ) ☆参考 honkor ホンコㇿ 妊娠する。 {E: the belly; the stomach; the abdomen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
honarkamon
ホナㇻカモン 【名】[hon-arka-mon 腹・痛い・体調] 腹の痛い病気。 {E: a stomachache.} (出典:田村、方言:沙流)
honene
ホネネ 【自動】[ho-nene 尻を・(?)] 回る、 向きがかわる。 {E: to turn; change directions.} (出典:田村、方言:沙流)
honi(hi)
ホニ(ヒ) 【名】[所](概は hon ホン)…の腹、 おなか。 honihi sanke wa hotke yak hankucinoye hene ki kusu ホニヒ サンケ ワ ホッケ ヤㇰ ハンクチノイェ ヘネ キ クス おなかを出して寝ておなかが痛くでもなると困るから。(S) honi(hi) arka ホニ(ヒ) アㇻカ おなかが痛い(「はらやみする」)。 kú=ipe ewen humi ne noyne ku=honi arka クイペ エウェン フミ ネ ノイネ クホニ アㇻカ 食べ物にあたったらしくおなかが痛い。(S) honi sik ホニ シㇰ 満腹する。 ku=honi sik クホニ シㇰ 私はおなかがいっぱいだ。 {E: the belly, stomach, abdomen of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
honkor
ホンコㇿ 【自動】[hon-kor 腹・を持つ] 妊娠する、 妊娠している。 honkor menko ホンコㇿ メノコ 妊娠している女。(W言い伝え) {E: to be pregnant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
honne
ホンネ 【自動】たるんでいる。 honne na, túneno turi wa anu ホンネ ナ、 トゥネノ トゥリ ワ アヌ たるんでいるよ、 きちっと張っておきなさい (S) ☆対語 túne トゥネ ピンと張っている。 {E: to be loose; slack.} (出典:田村、方言:沙流)
honnere
ホンネレ 【他動】[honne-re たるむ・させる] …をたるませる。 eytasa túne na, ikiya tuy na, ponno honnere エイタサ トゥネ ナ、 イキヤ トゥイ ナ、 ポンノ ホンネレ あまりピンと張っているから、 切れるといけないから少したるませなさい。(S) ☞honne ホンネ {E: to loosen, slacken…} (出典:田村、方言:沙流)
honoye
ホノイェ 【自動】[ho-noye 尻を・ねじる] ①(柱が)傾く、 (建物が)柱が歪みねじれて傾いている。 taan cikue cikiri honoye タアン チクエ チキリ ホノイェ この机は足が傾いている。(S) unihi honoye ウニヒ ホノイェ 彼の家は傾いている。(S) honoye wa hokus anki an ホノイェ ワ ホクㇱ アンキ アン 傾いて倒れそうになっている。(S) okimne cikirihi honoye wa oka kusu tanpa anak okimunpe an nankor オキㇺネ チキリヒ ホノイェ ワ オカ クス タンパ アナㇰ オキムンペ アン ナンコㇿ (ermupu エㇾムプ という星座名の)山側(=北側)の足が傾いているから今年は山津波(洪水)があるだろう。(S) (☞ermupu エㇾムプ) ②(比喩的に)帰って行く。 hempara suy honoye kus ene an? ヘンパラ スイ ホノイェ クㇱ エネ アン? [隠]いつまた傾こうというのだろう=(長尻の客が)いつ帰るのだろう。(S) honoye ka somo ki ホノイェ カ ソモ キ [隠]全然傾かない=長尻でいっこうに帰らない。(S) ☆参考 建物などがゆがんで傾く/傾いていることを言う。 置いてあるものが傾く/傾いて(かしいで)いることは ohewke オヘウケ、 上から下がっている鍋などが傾いていることは ehewke エヘウケ。 {E: ①to lean; incline. ②…} (出典:田村、方言:沙流)
honoyse
ホノイセ 【自動】[honoy-se (擬音?)・と言う](犬、 猫が)うなる、 「虎やライオンやヒョウはいないが、 いれば彼らのうなるのもこう言う」。(S) saraha asi kane seturu púse kane honoyse kor an サラハ アシ カネ セトゥル プセ カネ ホノイセ コラン (ネコが)尾を立てて背中をふくらませてうなっている。(S) {E: (for a dog, cat) to growl, snarl.} (出典:田村、方言:沙流)
hontuy
ホントゥイ 【名】[hon-tuy 腹・腹](次の特殊な用例の中で) 腹。 hontuy peste/setur peste ホントゥイ ペㇱテ/セトゥㇽ ペㇱテ 「腹なりに、 背中なりに」(刀を衣服の中に)腹に沿わせて背中に沿わせて(入れてある)。(W言い伝え)の中の即興的韻文 ☆参考 腹のことは通常 hon ホン と言う。 {E: the stomach.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoparata
ホパラタ 【自動】[ho-para-ta 尻・広く・(?)] 陰部を出す。(S) e=hoparata na エホパラタ ナ あなた陰部(「オッペ」)が出ているよ(「優しい言葉、 そっと教えて言う」)。(S) ☆参考 hosanke ホサンケ とも言う。 {E: to have one's private parts showing.} (出典:田村、方言:沙流)
hopayepaye
ホパイェパイェ 【自動】[ho-paye-paye 尻・(擬態)・(重複)] 足を曲げたりのばしたりする(あばれるわけではなく)。 asmayki ki wa hopayepaye kor an アㇱトマイキ キ ワ ホパイェパイェ コラン てんかんの発作を起こして足を曲げたりのばしたりしている。(S) {E: to bend and stretch the legs.} (出典:田村、方言:沙流)
hopecinea
ホペチネア 【自動】[ho-pe-cin-e-a 尻・(?)・上脚・で・座る] しゃがむ。 {E: to crouch down.} (出典:田村、方言:沙流)
hopita
ホピタ 【自動】[ho-pita 尻・をほどく] ほどける、 ぬける(蛇が)巻いていたのをほどく、 終わる。 nuyto hopita ヌイト ホピタ 糸がぬける(ほころびる)。(W) ☆参考 hepita ヘピタ 頭(先)が抜ける。 hepitatpa ヘピタッパ ほつれる。 {E: to come loose; come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoppa
ホッパ 【他動】[< hop-pa (置いて去ることを表す語根)・(複)]…を置いて行く、 …を残して去る。 néa ekayni a=ehúsi wa a=hoppa a a=mipa p ネア エカイニ アエフシ ワ アホッパ ア アミパㇷ゚ その切り株にかぶせて置いて行った私の着物。(HC民話) a=unúhu a=onáha kira híne yap híne oraun sinenne a=i=hóppa tono or ta ki p ne kusu アウヌフ アオナハ キラ ヒネ ヤㇷ゚ ヒネ オラウン シネンネ アイホッパ トノ オッタ キㇷ゚ ネ クス 私の母と父は逃げて国へ帰ってしまってそれから私は一人和人の殿様の家に残されたので。(S民話) oar tennep hoppa wa isam オアッ テンネㇷ゚ ホッパ ワ イサㇺ ほんの赤ん坊を残して亡くなった。(W民話) mosir hoppa モシㇼ ホッパ 世を去る=(身分の高い人や重要な人が)死ぬ(=mosiroppa モシロッパ)。 a=kor nispa mosir hoppa hi oro wano アコㇿ ニㇱパ モシㇼ ホッパ ヒ オロ ワノ 私の主人が世を去ったときから。(W民話) ☆参考 複数形の形だが、 沙流方言では単複区別なく用いられる。 単数形の形をもつ hopi ホピ は、 派生語の中に現れる。 {E: to leave…behind, over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoppapa
ホッパパ 【他動】[複](hoppa ホッパ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…を置いて行く。 a=unúhu a=onáha póho tono korpare wa hoppapa アウヌフ アオナハ ポホ トノ コㇿパレ ワ ホッパパ 私の母と父がその息子を和人の殿に与えて置いてきた。(S民話) {E: to leave… behind, over. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hopsekar
ホㇷ゚セカㇻ 【他動】[hop-se-kar (擬音)・と言う・つくる]…を吸う (汁気のものを細くした口の先から中へ吸い入れる)、 スルスルと音を立ててすする。 wakkane sayo hopsekar ワッカネ サヨ ホㇷ゚セカㇻ ゆるいおかゆを吸う/すする。(S) ☞horopsekar ホロㇷ゚セカㇻ {E: to suck, drink in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hopuni
ホプニ 【自動】[単](複は hopunpa ホプンパ)[ho-puni 尻・を持ち上げる] 起きる、 起き上がる、 立ち上がる、 飛ぶ。 nisattane túnasno hopuni=an wa ニサッタネ トゥナㇱノ ホプニアン ワ 明日は早く起きて。(NK民話) néa a=aréramiskari okkaypo ka hopuni híne horippa eyorot ネア アアレラミㇱカリ オッカイポ カ ホプニ ヒネ ホリッパ エヨロッ その全く見知らぬ若い男も立ち上がって踊りの輪に加わった。(W民話) too hopuni híne orano uni pakno ek híne uni soyke ta turse híne トオ ホプニ ヒネ オラノ ウニ パㇰノ エㇰ ヒネ ウニ ソイケ タ トゥㇽセ ヒネ ずうっと遠く飛んで彼の家まで来て家の前に落ちて。(S民話) ☆対語 a ア 座る。 hotke ホッケ 寝る(横たわる、 寝床に入る)。 ☆参考 mos モㇱ 目をさます。 ☆参考 まだ寝ないで起きていることを言うには a ア が使われる。 hopuni ホプニ は寝ていた(横になっていた)人が起き上がることや座っていた人が立ち上がることを言う。 鳥や飛行機などの場合は、 飛び立つことだけでなく飛行すること全体を言い、 自力で飛ぶものだけでなく飛ばされて飛ぶものについても言う。 {E: to get up; fly; jump (up).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hopunire
ホプニレ 【他動】[単](複は hopunpare ホプンパレ)[hopuni-re 起きる[単]・させる] ①(一人を)起こす、 起きる/立ち上がるように言う。 ②神(殺した動物等の霊)を神の国へ送る。 ③ ☞teke hopunire テケ ホプニレ {E: ①to make…get up, stand up. ②to send off (the spirit of a sacrificed animal) to the land of the gods. ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hopunpa
ホプンパ 【自動】[複](単は hopuni ホプニ) ①(二人以上/二羽以上が)起きる、 起き上がる、 立ち上がる、 飛ぶ。 ② ☞eyayrikikur-hopunpa エヤイリキクㇽホプンパ {E: to get up; jump up; fly. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horak
ホラㇰ 【自動】[ho-rak 尻を・(?)](木や家が)倒れる、 崩れ落ちる。 horak cise ホラㇰ チセ 崩壊した(くずれ倒れた)家。 ☆参考 hokus ホクㇱ(木や家が)倒れる、 転倒する。 hácir ハチㇼ ころぶ、 落ちる。 {E: for a tree, house etc. to fall down, collapse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horakte
ホラㇰテ 【他動】[horak-te 倒れる・させる](木や家を)倒す、 崩壊させる。 {E: to collapse, bring down…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horaociwe
ホラオチウェ 【自動】[ho-ra-o-ciwe 尻・下・に・刺す](雨や雪が)ザアーと落ちて来る、 神が空から地上にサッと降りる。 ☆発音 ときにより horawociwe ホラウォチウェ とも言う。 {E: to rain, snow heavily.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horapicitpa
ホラピチッパ 【自動】[複](単は未出)スルスルと皆すべり出てしまう。 {E: for everything to fall out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horarayse
ホラライセ 【自動】[ho-rara-y-se 尻・(すべりを表す擬態)・(挿入音)・と言う](?) すべる、 すべりおりる、 すべり落ちる(人、 木、 着物、 ふとんなどが)。 ci=sikao p horarayse wa an na, un-ka omare チシカオㇷ゚ ホラライセ ワ アン ナ、 ウン カ オマレ 私たちが掛けている布団が落ちてしまっているから、 かけてください。(S) hekattar pon sori o wa horarayse wa sinot kor oka ヘカッタㇻ ポン ソリ オ ワ ホラライセ ワ シノッ コロカ 子どもたちが小さいそりに乗ってすべって遊んでいる。(S) ☆参考 氷すべりなどでスーッとすべるのは cárase チャラセ、 スキーでストックを持ってスピードを上げてすべるのは carse チャㇻセ、 ツルッとすべる(すべってころぶなど)は osittesu オシッテス。 ものの表面がなめらかでスベスベしていることは rárak ララㇰ。 {E: to slip, slide (down).} (出典:田村、方言:沙流)
horari
ホラリ 【自動】[ho-rari 尻・を押える][単](複は horarpa ホラㇻパ)(神やえらい人が)住む。 kamuy horari wa an カムイ ホラリ ワ アン 神様が住んでいる。 ☆参考 神が住む(いる、 守っている)ことを表す語はいろいろある。 ☞ewak エワㇰ、 oriwak オリワㇰ、 erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 urokte ウロㇰテ、 enupur エヌプㇽ、 enukor エヌコㇿ、 epunkine エプンキネ {E: to live; reside.} (出典:田村、方言:沙流)
horarpa
ホラㇻパ 【自動】[複](単は horari ホラリ)(二人以上の神やえらい人が)住む。 kamuy sirine horarpa wa oka カムイ シリネ ホラㇻパ ワ オカ (彼らは)神様のように住んでいる。 kamuy horarpa hi カムイ ホラㇻパ ヒ 神が住むところ。(S) {E: to live; reside.(pl.)} (出典:田村、方言:沙流)
horawociwe
ホラウォチウェ 【自動】[ho-ra-w-o-ciw-e 尻・下・(母音の連続ををさけて挿入された音)・に・刺さる・(他動詞化)](=horaociwe ホラオチウェ) ①(雨や雪が)ザアーと落ちて(=降って)くる。 aptoruyanpe horawociwe アㇷ゚トルヤンペ ホラウォチウェ ものすごい雨が落ちて(=降って)きた。(S) upasruyanpe horawociwe ウパㇱルヤンペ ホラウォチウェ ものすごい雪が落ちて(=降って)きた。(S) ②(飛んで来た神などが)空から地上にサッと下りる。 kamuy menoko/cikarkar konci/anpa kane/pet tuyka ta/horawociwe カムイ メノコ/チカㇻカㇻ コンチ/アンパ カネ/ペッ トゥイカ タ/ホラウォチウェ 女神がししゅうした頭巾を手に持って川の岸辺にサッと下りて来た。(Sユーカラ語り) ☆発音 時により horaociwe ホラオチウェ とも horawociwe ホラウォチウェ とも発音される。 {E: ①to rain, snow heavily. ②(for a god etc.) to suddenly descend to earth from the skies.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horipi
ホリピ 【自動】[単](複は horippa ホリッパ)[ho-ripi 尻・を上げる](一人が)(とびはねて)踊る。 {E: to dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horipipa
ホリピパ 【自動】[複](単は horipi ホリピ)(二人以上が皆で)踊る。 túsir okari niwen horipipa kor トゥシㇼ オカリ ニウェン ホリピパ コㇿ お墓のまわりを回りながら神を叱りつける踊りをして。(KH民話) ☆参考 通常 horipi ホリピ の複数形としては horippa ホリッパ が使われる。 {E: to dance.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horippapa
ホリッパパ 【自動】[複複](単は horipi ホリピ)(二人以上が皆で)踊る、 輪舞する。 {E: to dance.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horka
ホㇿカ 【副】[< 自動詞(?)]逆方向に。 hetopo horka ヘトポ ホㇿカ 逆戻りして。 hetopo horka siknu awa ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ アワ (死にかかっていた人が)また生き返ったのだが。(W会話) {E: in reverse; in the opposite direction.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horka-apkas
ホㇿカアㇷ゚カㇱ 【自動】[horka-apkas 後ろ向きに・歩く] 後ろ向きに歩く。 iteki horkaapkas, e=hacir na イテキ ホㇿカアㇷ゚カㇱ、 エハチン ナ 後ろ向きに歩いてはだめ、 転ぶから。(S) ☆参考 ohorkaapkas オホㇿカアㇷ゚カㇱ 後ろ向きに歩く、 後ずさりする。 {E: to walk backwards.} (出典:田村、方言:沙流)
horkarutu
ホㇿカルトゥ 【他動】[horka-rutu 逆方向に・押しずらす] 後ろへ押し戻す。 ci=horkarutu a=ekárkar チホㇿカルトゥ アエカㇻカㇻ 「差別される、 あとへ押され、 理屈をとられる。」 (S言い伝え) {E: to push back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
horopsekar
ホロㇷ゚セカㇻ 【他動】…をすする(おかゆなどを、 スウッと音を立てて口の中へ吸い込む)。 sayo horopsekar kor an サヨ ホロㇷ゚セカㇻ コラン おかゆをすすっている。(S) ☞hopsekar ホㇷ゚セカㇻ {E: to sip, slurp…} (出典:田村、方言:沙流)
horse
ホㇿセ 【自動】腐(くさ)る (肉や魚など動物性のものが)。 ☆参考 木などがくさる(朽ちる)ことは munin ムニン と言い、 食べ物が古くなっていたんで食べられなくなる(「あめる」)ことは nipopke ニポㇷ゚ケ と言う。 {E: to rot (meat, fish etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
horutke
ホルッケ 【自動】[ho-rut-ke 尻・押しずらす(語根)・(自動詞形成)] 崩れ落ちる。 {E: to collapse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hosanke
ホサンケ 【自動】[ho-sanke 尻・を出す] 陰部を出す(=hoparata ホパラタ)。 ☆参考 同じ話者(サダモさん)がときによって次の二つの説明をしている。(1)「優しい言葉、 子どもでも座り方が悪くて間違って出しているような時に言う。」 (S) (2)「大人がわざわざ出したようにして図々しい顔していることを言う。」 (S) hosanke wa an ホサンケ ワ アン 陰部(「おまんじゅう」)を出している。(S) {E: to have one's private parts showing.} (出典:田村、方言:沙流)
hosari
ホサリ 【自動】[単](複は hosarpa ホサㇻパ)[ho-sari 尻・を(?)]振り返る、 振り向く、 向き直る。 {E: to look back; turn around.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hosarpa
ホサㇻパ 【自動】[複](単は hosari ホサリ)(二人以上が)振り返る。 {E: to look back.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hóse 1
ホセ 【自動】[ho-se ホー(擬音)・と言う](呼ばれて「ホー」と)返事する。 ☆参考 川下のワテケさん、 サダモさんの言葉では、 「はい」に相当する返事のうち、 呼ばれたときには ho ホー と返事をし、 ものごとを頼まれたり言いつけられたり提案されたりして同意するには e エー と答える。 呼ばれて答えることを hóse ホセ と言い、 ものごとを承諾することを ése エセ と言う。 ☆参考 この区別は方言によって(地域によって)異なる。 {E: to answer (when called.).} (出典:田村、方言:沙流)
hóse 2
ホセ 【他動】(木)を伐(き)る。 ☆参考 立ち木を伐採(ばっさい)することを言う。 すでに倒して運んで来た木をまき(薪)にするために短く切ることは tuye トゥイェ。 nítuye ニトゥイェ 木(まき)を切る。 {E: to fell, cut down (a tree.).} (出典:田村、方言:沙流)
hosi
ホシ 【後副】…に背を向けて。 réra hosi ku=sikcupupu レラ ホシ クシㇰチュププ 私は風下に向かって目をギュッとつぶる。(S) {E: to face one's back to…} (出典:田村、方言:沙流)
hosipi
ホシピ 【自動】[単](複は hosippa ホシッパ)[ho-sipi 尻を・(?)] 帰る、 引き返す、 もどる。 ☆参考 訪問先を辞して自宅へ向かうとき ku=hosipi na クホシピ ナ《私は帰りますから》と言う話者と k=arpa na カㇻパ ナ《私は行きますから》と言う話者とある。 ☆参考 yaykohosipi ヤイコホシピ 忘れ物でもしてちょっともどる。 {E: to return; go back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hosipimoyre
ホシピモイレ 【自動】[hosipi-moyre もどる・遅くなる] 帰るのが遅くなる。 {E: to return late.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hosipire
ホシピレ 【他動】[単](複は hosippare ホシッパレ)[hosipi-re もどる[単]・させる](一人/一つ)をもどす、 (借りたもの)を返す、 (人)を帰らせる。 {E: to return…; make…go home.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hosippa
ホシッパ 【自動】[複](単は hosipi ホシピ) (二人以上が)帰る、 もどる。 hosippa hike hosippa, a=ronnu hike a=ronnu ホシッパ ヒケ ホシッパ、 アロンヌ ヒケ アロンヌ (逃げて)村へ帰る者は帰り、 殺される者は殺された(=帰った人も殺された人もいた)。(W言い伝え) {E: to return…; make…go home. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoski 1
ホㇱキ 【他動】に酔う。 socu ku=ku wa ku=hoski ソチュ クク ワ クホㇱキ 私は焼酎を飲んで酔った。(S) ☆参考 ihoski/iyoski イホㇱキ/イヨㇱキ [自動]酒類に酔う、 酔っぱらう。 {E: to be (get) drunk on…} (出典:田村、方言:沙流)
hoski 2
ホㇱキ 【副】①先に、 最初に。 hoski arpa kor an, e=os k=arpa kusu ne na ホㇱキ アㇻパ コラン、 エオㇱ カㇻパ クス ネ ナ 先に行っていなさい、 (私は)あなたの後から行くから。(S) uwerpak hoyuppa=an ro, inan kur hoski sirepa ya ウウェㇾパㇰ ホユッパアン ロ、 イナン クㇽ ホㇱキ シレパ ヤ 一緒に走ろう、 どの人が(=だれが)最初に着くか。(S) ②ちょっと待って(その前にすることがあるからちょっと待ってと、 急いで止めるときに言う)。 ponno hoski! ポンノ ホㇱキ! ちょつ、 ちょっと待って! ③(時を表す語の前に置かれて、 一つ前のその時を表す。) hoski an ホㇱキ アン 去年の、 もう一つ前の。 hoski an to ホㇱキ アン ト 一昨日(少し他方言の感じがある)(=hoskinuman ホㇱキヌマン)。 hoski cukne ホㇱキ チュㇰネ 一昨年の秋(二つ前の秋)。(cukne チュㇰネ は去年の秋、 この前の秋。) hoski matane ホㇱキ マタネ 一昨年の冬、 二つ前の冬。 hoski paykar(ne?) ホㇱキ パイカㇻ(ネ?) 一昨年の春、 二つ前の春。 hoski sakne ホㇱキ サㇰネ 一昨年の夏、 二つ前の夏。 hoski isam cup ホㇱキ イサㇺ チュㇷ゚ 先月(=hoskicup ホㇱキチュㇷ゚)。 {E: ①firstly; before. ②Wait a moment! ③used in expressions of time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hot 2
ホッ 【間投】(驚き、 驚嘆を表す。)まあ。 hot, iyohaysitomare ホッ、 イヨハイシトマレ まあ、 おどろいたねえ。 ☆参考 ke ケ あれっ。 {E: Oh! Well! (interj.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotanukar
ホタヌカㇻ 【他動】[hota-nukar (?)・を見る] …を見舞う、 …の様子を見る/見に行く。 isacise or un ku=henoye wa tasumkur ku=hotanukar wa orowa kotanpa un k=arpa kusu ne イサチセ オルン クヘノイェ ワ タスㇺクㇽ クホタヌカㇻ ワ オロワ コタンパ ウン カㇻパ クス ネ 病院へ寄って病人を見舞ってそれから集落の上(かみ)の方へ行く。(W) ☆参考 魚が網にかかったかどうか、 マイタケが出ているかどうかなどを見に行くのは nonkar ノンカㇻ。 {E: to go to visit, see, look in on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotari
ホタリ 【自動】[ho-tari 尻・を上げる] (木が)根こそぎになる。 cikuni hotari チクニ ホタリ 木が根こそぎになった。 réra ani hotari wa an レラ アニ ホタリ ワ アン 風で根こそぎ倒れている。 ☆参考 hokus ホクㇱ 倒れる。 hácir ハチㇼ ころぶ/落ちる。 {E: for a tree to be uprooted.} (出典:田村、方言:沙流)
hotasnu
ホタㇱヌ 【自動】(…のことは)不安である、 非常な危険を感じる。 nociw tup uhewe uhewe pekor, a=nukár siri anakne, hotasnu=an hi kusu ノチウ トゥㇷ゚ ウヘウェ ウヘウェ ペコㇿ、 アヌカㇻ シリ アナㇰネ、 ホタㇱヌアニ クス 星が二つ交互に上がったり下がったりしているように見えるのは、 覚悟を決めなければならないほど危険なことなので(語り手訳)。(HC民話) hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno síttoyárekurok a p ora ene kunne nociw ka a=nukár ruwe anakne, hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ エネ クンネ ノチウ カ アヌカン ルウェ アナㇰネ、 ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ネ ヤッカ クヤイコㇿパレ 何の前兆なのか、 急にまっ暗になり夜の星まで見えるのは、 心配で気がかりな気持ちを、 私のようなものでも抱(いだ)いた。(W会話) {E: to be uneasy; have something on one's mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotke
ホッケ 【自動】寝る、 横たわる。 kuttokono hotke クットコノ ホッケ 仰向け(あおむけ、 「あおぬけ、 あおのけ」)に寝る。(W) utor-ehotke ウトㇿエホッケ/ウトレホッケ 横を向いて寝る。(W) utorsamne wa hotke ウトㇿサㇺネ ワ ホッケ 横を向いて寝る。(W) upsino hotke ウㇷ゚シノ ホッケ うつぶせに寝る。 ☆発音 東部方言で hokke ホッケ と発音されるが、 沙流・鵡川ほか広い地域では hotke ホッケ の「ッ」は t であり、 つまる音ではない。 ホッケ のように発音する。 ☆参考 眠ることは mokor モコㇿ。 hotke ホッケ は身を横たえること、 上向きにでも横向きにでも。 {E: lie down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotkeosirepare
ホッケオシレパレ 【自動】[hotke-o-sirepa-re 寝る・に・到る・させる] すっかり寝てしまう。 {E: to be sound asleep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotku
ホック 【自動】かがむ(「こごむ」)。 {E: to stoop; bend forward.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotkure
ホックレ 【他動】[hotku-re かがむ・させる] 傾ける(本来、 かがませる)。 a=hotkure a=hotkure kane a=eyta アホックレ アホックレ カネ アエトイタ (さつまいもの苗の植え方)ななめにして植える。 {E: to lean…} (出典:田村、方言:沙流)
hoturiri
ホトゥリリ 【自動】[ho-turi-ri 尻・を伸ばす・(重複)…している] つぶれている、 ひしゃげている。 ponno hoturiri ポンノ ホトゥリリ 少しつぶれている(まんまるでなく、 楕円形である)。 {E: to be flattened; crushed.} (出典:田村、方言:沙流)
hotuye
ホトゥイェ 【自動】[単](複は hotuypa ホトゥイパ)[ho-tuye 尻・を切る](?) 呼ぶ、 呼び声をあげる、 大声で呼ばわる(短い声で)。 ☞hotuypa ホトゥイパ {E: to scream; yell.} (出典:田村、方言:沙流)
hotuye-paraparak
ホトゥイェパラパラㇰ 【自動】[hotuye-paraparak 呼び声をあげる・泣き叫ぶ] 大声で呼びながら泣き叫ぶ。 {E: to call out in a loud crying voice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotuyekar
ホトゥイェカㇻ 【他動】[hotuye-kar 呼び声をあげる・(他動詞化)] …を呼ぶ。 {E: to call…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotuypa
ホトゥイパ 【自動】[複](単は hotuye ホトゥイェ) 大きい長い呼び声をあげる、 大声で呼ぶ。 ☆参考 複数形の形だが一人にも用いられる。 単数形 hotuye ホトゥイェ は短く呼ぶことを表し、 複数形は大声で声を長く引いて呼ばわることを表す。 {E: to call out in a loud voice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
howesara
ホウェサラ 【自動】[ho-u-e-sara 尻・(挿入音?)・と共に・現れる](?) ふところを広くあけている。 hot, howesara ruwe! ホッ、 ホウェサラ ルウェ! まあ、 ふところを広くあけているねえ。 (S) {E: to have one's clothing open at the chest.} (出典:田村、方言:沙流)
hoyuppa
ホユッパ 【自動】[複](単は hoyupu ホユプ)(二人以上が)走る。 uwerpak hoyuppa=an ro ウウェㇾパㇰ ホユッパアン ロ 一緒に走ろう(競走でもそうでなくても)。(S) {E: to run (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoyuppare
ホユッパレ 【他動】[複](単は hoyupu ホユプ)[hoyuppa-re 走る[複]・させる](二人以上を) 走らせる。 {E: to make someone run.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hoyupu
ホユプ 【自動】[単](複は hoyuppa ホユッパ)[ho-yupu 尻・を締める](一人が) 走る。 {E: to run.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hu 1
フ 【自動】①生(なま)である(煮えていない、 焼けていない、 まだ食べられる状態になっていない)。 hu amam フ アマㇺ 生米 (なまごめ)。 na hu ナ フ まだ生(なま)だ。(W) ②(木が)生きている(枯れていない)。 hu tat フ タッ カンビの立木からむいた皮。 ☞ray tat ライ タッ 「ねき」(倒れている木)からむいた皮。 huː rus ci=pere ci=pere フールㇱ チペレ チペレ 私は生の皮を破る破る(フクロウの鳴き声、 「こう鳴いたときは山へ行くと恐ろしいことがある。 生きて帰れないか、 生きられたとしても頭の皮をはがれるような目に合う」)。(S) {E: ①to be raw; uncooked. ②to be alive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hu 2
フ 【自動】不良じみている(「なまいきだ」、 人をばかにして弱い者にはつっかかっていく、 乱暴する、 酒を飲んであばれるなど、 チンピラのような」)。(S) earkinne hu p ne na エアㇻキンネ フㇷ゚ ネ ナ とても「なまいき」 なんだ=とても不良じみているんだ。(S) ☆参考 karkarse カㇻカㇻセ 「コロズク」=不良じみた行為をする。 rumayne ルマイネ 半なまである、 なま煮えである、 (比喩的に)少し「半ばか」である。 {E: to be bad; shameless; delinquent.}-hu フ 3【接尾】[所属形形成](本辞典では「所属語尾」とも書いてある。 名詞の所属形をつくる。 母音 u のあとにつく。)hoku ホク [概]夫;hokuhu ホクフ [所]…の夫。 (出典:田村、方言:沙流)
hukasikar
フカシカㇻ 【他動(?)】[hukasi-kar [日本語]ふかし・する] 赤飯等をこしらえる。 ☆参考 「アイヌ語か日本語かわからないね。」 (S) {E: to make steamed rice with red beans.} (出典:田村、方言:沙流)
húmas
フマㇱ 【完動】[hum-as 音・立つ(=する)]物音がする、 音が聞こえる、 感じがする(=hum as フㇺ アㇱ)。 {E: to hear a sound; sense, feel something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
húmashumas
フマㇱフマㇱ 【完動】[húmas-húmas 音がする・(重複)] しきりに音がする。 {E: to sound (out) frequently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
humhumokkaikamuy
フㇺフㇺオッカイカムイ §338 アオバズク (10) humhum-okkai-kamuy (hum-hum-ok-kay-ka-muy)「フㇺフㇺオッカイカムイ」 ⦅B⦆シマフクロウ Blakiston’s eagle owl. (出典:知里動物編、方言:)
humi 2
フミ 【形名】[名詞化辞](動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。 音や、 視覚以外の感覚、 感じ、 思いなどに関して用いられる。)…する/した/している音/感じ/気配/のよう。 …humi ne フミ ネ …のする音/感じ/気配/ようである。 humi an フミ アン …のようだ/…のか(なあ)。 hńta ninpa wa arpa humi an? フンタ ニンパ ワ アㇻパ フミ アン? 何を引きずって行く音だろうか。 a=ewémkoani mokko ninpa wa arpa humi un アエウェㇺコアニ モッコ ニンパ ワ アㇻパ フミ ウン たんかを引きずって行く音だよ。 ku=sikpake inteo yan humi an クシㇰパケ インテオ ヤン フミ アン 私の目頭に目やにがあがったようだ。 …humi! フミ!…なあ(感嘆)。 méan humi! メアン フミ! 寒いなあ。 tanpane anak a=tura rusuy humi! タンパネ アナㇰ アトゥラ ルスイ フミ! 今年こそは一緒に行きたいなあ。(S民話) wátaha irammakaka puspuske wa a=mi humi pirka ワタハ イランマカカ プㇱプㇱケ ワ アミ フミ ピㇼカ ふとんの綿が具合よくふくらんで掛けるのに気持ちがいい。(S) humi ka isam フミ カ イサㇺ …したような感じが全然しない、 ちっとも…しない。 sirmeman humi ka isam シㇼメマン フミ カ イサㇺ ちっとも涼しくなったようでもない。(W) k=éramasu humi ka isam ケラマス フミ カ イサㇺ 私はちっともおもしろくない。(S) penpe poronno a=o yakka pen humi ka isam no runnu hi patek ne トペンペ ポロンノ アオ ヤッカ トペン フミ カ イサㇺ ノ ルンヌ ヒ パテㇰ ネ 甘いもの(砂糖)をたくさん入れても甘みが感じられないで、 しょっぱいだけだ。 ☆参考 あとに hi ヒ はつかない、 つまり humihi フミヒ とはならない。 ☆参考 humi フミ [名][所]《音、 感じ》については ☞humi(hi) フミ(ヒ) ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 ☞ruwe ルウェ {E: the sound, sense, feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
humki
フㇺキ 【自動】[hum-ki 音・をする] 音がする、 音を出す。 heru pawci ta humki ya? ヘル パウチ タ フㇺキ ヤ? (直訳すると)何でもなくてこんな音がするだろうか(=何の音だろう、 あやしいぞ)。(HK民話) {E: to (make a) sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
humkosanpa
フㇺコサンパ 【自動】[hum-kosanpa 音・(突然起こることを表す接尾辞)] 突然の(ドン、 ガラガラツなどの)激しい音がする。 {E: to make a sharp sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hunakor
フナコㇿ 【名】[概](所は hunakoro フナコロ) ①どこの所。 hunakor e=yuninka hawe an? フナコㇿ エユニンカ ハウェ アン? どこを痛くしたの? (S) ②なあんだ(たいしたことではない)。 hunakor ene pak an pe tanto ne yakka ku=kar wa フナコㇿ エネ パㇰ アン ペ タント ネ ヤッカ クカㇻ ワ なあんだ、 「こればっこ」(たったこれだけ)のもの、 きょうでも払ってやる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
hunara
フナラ 【他動】…をさがす(ものを、 人を)、 (素性)を探る。 tu moto orke hunara kor as wa an トゥ モト オㇿケ フナラ コㇿ アㇱ ワ アン 彼は一生けんめい(相手の)素性を探りながら立っていた。(W民話) ☆参考 pa パ …を見つける。 turaynu トゥライヌ …を見つけない、 …が見つからない。 {E: to search, look for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
húnine
フニネ 【自動】[hu-ni-ne なまの・木・である] 生木(なまき)である(木の、 枯れてない)。 húnine cikuni フニネ チクニ 生木。 {E: to be a live tree; be raw wood.} (出典:田村、方言:沙流)
hunpa
フンパ 【他動】[複]…をきざむ。 ☆参考 複数形の形だが対応する単数形はないらしい。 きざむときは必ず複数の行為をするからだろうか。 {E: to cut, chop, engrave…} (出典:田村、方言:沙流)
hunpahunpa
フンパフンパ 【他動】[hunpa-hunpa きざむ・(重複)] …をこまかくきざむ。 {E: to cut, chop… finely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hup 1
フㇷ゚ 【自動】[擬態の語根]はれる(全体一帯にはれる、 ふくれる)。 {E: to swell (up.).} (出典:田村、方言:沙流)
húpo
フポ 【他動】[hup-o できもの・…に…がつく]…にできもの/はれものができる(ところどころにおできでもできてはれることを言う)。 húpo uske yénu kor an フポ ウㇱケ イェヌ コラン (W) できもののところがうみ(「のう」)が出ている。 ☞hup フㇷ゚ {E: to have a swelling.} (出典:田村、方言:沙流)
hur
フㇽ 【名】山の急坂(下からだんだん高くなって行く急な斜面)。 hur ka ta フㇽ カ タ 山の急坂/崖の上に。 hur tapka フッ タㇷ゚カ 山の急な斜面の上(の平らになった所)。 hur tapka a=osíraye フッ タㇷ゚カ アオシライェ 私は山を登って行って山のいちばん高い所に上がった。(KK民話) hur tom フッ トㇺ 山の急坂/崖面のまん中。 hur hontom フㇽ ホントㇺ 山の急坂/崖の中ほど。 hur monpok フㇽ モンポㇰ 山の急坂/崖の下の方。 te péka hemespa=an kor eytasa hur okuwas テ ペカ ヘメㇱパアン コㇿ エイタサ フㇽ オクワㇱ ここから登るとあまり坂が急だ。 {E: a steep mountain slope.} m (出典:田村、方言:沙流)
húrarapkar
フララㇷ゚カㇻ 【自動】[húra-rap-kar におい・(?)・する] においをかぐ。 {E: to smell.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huraye
フライェ 【他動】[単](複は huraypa フライパ)…を洗う。(足を、 着物を、 鍋などを。) ☆参考 顔を洗うことは ewonne エウォンネ。 手を洗うことは teke(he) huraye テケ(ヘ) フライェ とも言うが、 また yaske ヤㇱケ とも言う。 {E: to wash…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huraypa
フライパ 【他動】[複](単は huraye フライェ)(二つ以上)を洗う。 {E: to wash…(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
húre
フレ 【自動】赤い。 húre nonno フレ ノンノ 赤い花。(S会話) húre su フレ ス 赤い鍋(アルマイトの黄色い鍋を指して)。(W) ☆参考 オレンジ系の黄から紫くらいまでの範囲にわたり、 茶色っぽい色まで含むが、 典型的なのは血のような赤い色。 ☆参考 siwnin シウニン 青い(緑を中心とする)。 retar レタㇻ 白い。 kunne クンネ 黒い。 {E: to be red.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
húreno
フレノ 【自動】[húre-no 赤い・充分に]まっ赤である。 ☆参考 arhure アㇻフレ ともいう。 ☆参考 ruhure ルフレ やや赤い(ピンクなど)。 {E: to be deep red.} (出典:田村、方言:沙流)
húrep
フレㇷ゚ 【名】[hure-p 赤い・もの](次の熟語で) húrep kar フレㇷ゚ カラ 着物を赤く染める。(S) {E: to dye clothing red.} (出典:田村、方言:沙流)
husko
フㇱコ 【自動】古い。 husko sinrit フㇱコ シンリッ 古い先祖=昔の先祖。 teeta husko sinrit oka híne テエタ フㇱコ シンリッ オカ ヒネ 昔、 ずっと昔の先祖が(生きて)いたときに。(W会話) husko maratto フㇱコ マラット 古い熊の頭骨。 husko an pe sikopayar フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ [慣用句]もとあったとおりにする=もとどおりに何くわぬ顔をしている。 os a=okápikuyra a korka kira=an híne a=uní ta ék=an híne husko an pe a=sikópayar híne án=an オㇱ アオカピクイラ ア コㇿカ キラアン ヒネ アウニ タ エカン ヒネ フㇱコ アン ペ アシコパヤㇻ ヒネ アナン 私は(姉の)あとをこっそりつけて行っていたのだったが、 逃げて家に帰って来て、 もとどおりにして何くわぬ顔をしていた。(W民話) {E: to be old.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huskore
フㇱコレ 【他動】[husko-re 古くなる・させる](直訳すると)古くならせる。(受け身、 つまり不定人称形で)a=huskore アフㇱコレ 下に子ども(弟か妹)ができる(兄か姉になる)。 a=huskore p ne kusu na ponpe ne hawe ne nankor アフㇱコレㇷ゚ ネ クス ナ ポンペ ネ ハウェ ネ ナンコㇿ 下に子どもができたというのだからまだ小さい子どもだったのでしょう。(S民話)の途中の卜書きの独話 {E: to become an older brother or sister of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hutne
フッネ 【自動】[hut-ne (?)・(のよう)である]せまい(幅も面積も)。 hutne uske フッネ ウㇱケ せまい場所。(S) hutne ru フッネ ル せまい道。(S) hutne pínay フッネ ピナイ せまい谷。(W民話) ☆対語 sep セㇷ゚ 広い。 {E: to be narrow; confined.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huttat
フッタッ 【名】[hur-tat 山の急坂・樺][植物]「ササ」。(S) ☆参考 top トㇷ゚ 竹。 〔知分類 p.222 ジダケ〕 {E: bamboo grass.} (出典:田村、方言:沙流)
huymampa
フイマㇺパ 【他動】[複?](単として予想される形は未出) よくよく調べる。 {E: to investigate something well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huypututu
フイプトゥトゥ 【自動】[huy-putu-tu ほお・を突き出す・(重複)…している] ほおがふくれている。 ☆参考 hepututu ヘプトゥトゥ ふくれっつらをしている。 {E: to have swollen cheeks.} (出典:田村、方言:沙流)
i= 5
イ 【人接】(不定人称目的格の人称接辞) ①(包括的一人称複数) 相手を含む私たちを/に。 páse tono utar i=amkir パセ トノ ウタㇻ イアㇺキㇼ 和人の方々が私たち(あなたや私)を見知る。(W会話) i=konu rusuy pe イコヌ ルスイ ペ (彼が)私たち(あなたや私)に聞きたいこと。(S会話) a=i=kóuwepekennu アイコウエペケンヌ (不定の)人が私たち(あなたと私)に事の次第をたずねる=私たち(あなたと私)が事の次第をたずねられる。(S会話) ②(引用文中の一人称) 私(たち)を/に。 i=ahunte イアフンテ (引用文中で)(彼は)私を家に入らせる。 i=ahupte イアフㇷ゚テ (引用文中で)(彼は)私たちを家に入らせる。 “… i=epakasnu” sekor 「…イエパカㇱヌ」セコㇿ 「…を私に教えてください」と(言って…)。 i=ekari イエカリ (引用文中で)私(たち)の方に向かって。 i=etok ta イエトㇰ タ (引用文中で)私(たち)の前方で。 ③(敬意の二人称)あなた様を/に/の。 ④(一般に)人を/に/の、 ものを/に/の ☞i- イ 4 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ica-saranip
イチャサラニㇷ゚ 【名】[ica-saranip ヒエの穂を摘む・木の皮の繊維を編んでつくった袋](直訳すると)穂摘み袋(=poro-saranip ポロサラニㇷ゚)、 大袋。 ☆参考 totta トッタ とも言う。 ユーカラでは totta トッタ。 ☞saranip サラニㇷ゚、 totta トッタ (出典:田村、方言:沙流)
icakkere
イチャッケレ 【自動】[i-cak-ke-re 人を・(不快にする(?)ことを表す語根)・(自動詞形成)・させる] 汚い、 よごれる。 kú=icakkere wa kamuy or un k=onkami ka eoripak クイチャッケレ ワ カムイ オルン コンカミ カ エオリパㇰ 私はよごれているので神様に拝むのも「もったいない」(=おそれ多い)。(S) icakkere hawas hi ne a! イチャッケレ ハワシ ネ ア! (直訳すると)きたならしい話だなあ=そんなこと聞きたくもない。(S) {E: to be, get dirty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
icakkerere
イチャッケレレ 【他動】[自動使役][icakkere-re よごれる・させる]…をよごす。 {E: to make dirty.} (出典:田村、方言:沙流)
icarimuy
イチャリムイ 【名】[icari-muy ざる・箕]竹を編んでつくった箕(み)。 ☆参考 普通の箕は木でつくった nímuy ニムイ。 ☞muy ムイ {E: a bamboo basket like implement used to separate the grains from its outer coverings, dust, etc.} (出典:田村、方言:沙流)
icarpa
イチャㇻパ 【自動】[i-carpa もの・をばらまく・[複]] 死者(先祖など)を供養するため食物などをまく。(名詞として使われて)その行為。 ☆参考 米、 パン、 いろいろなおかず類、 菓子、 果物、 たばこなど何でも。 地上でわずかなものがあの世ではたくさんになるから、 まく量は少しでもいい。 食物をあげないと死者はあの世で飢えに苦しむ。 {E: to scatter food offerings for one's ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ihetaptapu
イヘタㇷ゚タプ 【自動】[i-he-taptapu もの・頭・(語根の重複+他動詞形成)…を包む(?)] ほおかぶりする。 ☞hekokari ヘコカリ {E: to cover, wrap one's head and cheeks (with a towel etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
ihok
イホㇰ 【自動】[i-hok もの・を買う] 商売する、 ものを買う、 ものを売り買いする。 {E: to do business; buy and sell.} (出典:田村、方言:沙流)
ihoski
イホㇱキ 【自動】[i-hoski もの・に酔う]酒や乗り物に酔う。 ☆参考 iyoski イヨㇱキ とも言う。 ☞hoski ホㇱキ {E: to be drunk; suffer from motion sickness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ihunara
イフナラ 【自動】[i-hunara ものを・さがす] さがしものをする。 ☞hunara フナラ {E: to look for a lost item.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ihuraye
イフライェ 【自動】[単](複は ihuraypa イフライパ)[i-huraye ものを・洗う] 洗濯する。 ontaro or un ihuraye オンタロ オㇿ ウン イフライェ 桶(おけ)(=たらい)で洗濯する。(W) ☞huraye フライェ {E: to wash clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
ihurere
イフレレ 【自動】[i-húre-re ものを・赤くなる・させる] 布を赤く染める。 ihurere kor an イフレレ コㇿ アン (W) 赤く染めている。 ☆参考 húrep kar フレㇷ゚ カㇻ とも言う。 ☞húre フレ {E: to dye cloth, material red.} (出典:田村、方言:沙流)
iikosama
イイコサマ 【自動】[i-i-ko-sama ものを・もの・に・そばに置く(?)]ものごとをたとえて言う。 iikosama easkay hawe! イイコサマ エアㇱカイ ハウェ! たとえるのが上手だねえ! (S) {E: to speak metaphorically, figuratively.} (出典:田村、方言:沙流)
iirarare
イイララレ 【自動】[i-irara-re 人に・人をばかにする・させる] 貧しそうである、 「ざまわるい、 品のない」。(副詞的に使って) iirarare oka umurek イイララレ オカ ウムレㇰ 貧しそうな夫婦。 NK {E: to look, be poor.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iisoneka
イイソネカ 【副】[< 自動 i-iso-ne-ka ものを・本当・である・(他動詞化)](?) よくまあ…したものだ。 wenisitoma=an kor orano sama ta hotke=an hike, iisoneka, siknu=an híne kunneywa an ウェニシトマアン コㇿ オラノ サマ タ ホッケアン ヒケ、 イイソネカ、 シㇰヌアニネ クンネイワ アン 私はひどく恐ろしく思いながら彼のそばに寝たが、 よくまあ殺されもせず、 生きていて朝になった。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iitasare
イイタサレ 【他動】[i-i-tasa-re 人を・人・と交換する・させる]…を人と交換する(「ばくる」)。 iitasare ru ka he an? イイタサレ ル カ ヘ アン? まあ(彼は)こんなもの「ばくった」(=交換した)の? (S) {E: to exchange… with someone.} (出典:田村、方言:沙流)
iiyomapka
イイヨマㇷ゚カ 【自動】[i-iyomap-ka 人を・子どもをかわいがる・(他動詞化)]かわいい(「めんこい」)、 実にかわいらしい。 iiyomapka poyson! イイヨマㇷ゚カ ポイソン! かわいい子だねえ! (S) {E: to be cute, lovely, pretty.} (出典:田村、方言:沙流)
iiyomapka an
イイヨマㇷ゚カ アン 【自動】[とてもかわいらしく・ある] とてもかわいらしい。 iiyomapka an pon hekaci イイヨマㇷ゚カ アン ポン ヘカチ ほんとにかわいらしいぼうや。(KH民話) {E: to seem or look cute, lovely, pretty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ik 1
イㇰ 【名】①(竹の)節。 ②(子どもの)手首や足首の太っているためのくびれ。 omihi ka sine ik oma, tekehe ka sine ik oma, os okkay an noyne オミヒ カ シネ イㇰ オマ、 テケヘ カ シネ イㇰ オマ、 オㇱ オッカイ アン ノイネ もも(腿)にも一本くびれがある、 手にも一本くびれがある、 あとに男の子が生まれるらしく。(S) {E: ①a knot, a joint. (of bamboo) ②(a child's) constricted wrists and ankles due to being chubby.} (出典:田村、方言:沙流)
íka 1
イカ 【自動/他/後副】①[自動]近道する、 あふれる。 pet íka ペッ イカ 川があふれる。 ku=ika wa k=ek クイカ ワ ケㇰ 私は近道して来た。 sirkohokayekaye ayne suy íka シㇼコホカイェカイェ アイネ スイ イカ 蛇行していてついにまたあふれた。 ②[他/後副](山や尾根や川)を越えて近道して(行く)。 Akkes un iwor íka arpa=an ruwe ne アッケㇱ ウン イウォㇿ イカ アㇻパアン ルウェ ネ 厚岸へ山(の谷間)を越えていった。(HK民話) tane tane toska íka noyne sir iki タネ タネ トㇱカ イカ ノイネ シㇼ イキ まもなく水が堤防を越えてあふれそうだ。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ [隠](直訳すると)川が堤防を越えてあふれるぞ=これ以上言うと泣くからもうやめておきなさい。 ☆発音 ku=ika クイカ、 e=ika エイカ の発音は kuyka、 eyka とはならない。 ku/íka, e/íka のように i イ を高く、 しかもはっきり発音する。(S) {E: ①to take a short cut. ②to take a short cut through, across (mountains, rivers etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ika 2
イカ 【位名】[i-ka もの・の上] ものの上。 ika wa ami p イカ ワ アミㇷ゚ 上から着るもの=上着。 {E: on top of.} (出典:田村、方言:沙流)
ika 3
イカ 【副】…しないように。 ☆参考 沙流川中流の人が言う。 下流のワテケさん、 サダモさんは ikiya イキヤ。 {E: so as not to do…} (出典:田村、方言:沙流)
ikamesu
イカメス 【自動】[i-ka-mesu 人・の上・をはがす][ka(si) mesu の目的語不定人称形] 人を助ける。 ☞ka(si) mesu カ(シ) メス {E: to help someone} m() (出典:田村、方言:沙流)
ikaopas
イカオパㇱ 【自動】[i-ka-o-pas 人・の上・に・走る][ka(si) opas の目的語不定人称形] かけつける。 ☞ka(si) opas カ(シ) オパㇱ {E: to run, rush (to).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikaopiwki
イカオピウキ 【自動】[ka(si) opiwki の目的語不定人称形]人を助ける(命を助ける、 救援する)。 ☞ka(si) opiwki カ(シ) オピウキ {E: to help someone} (出典:田村、方言:沙流)
ikaoyki
イカオイキ 【自動】[i-ka-o-iki 人・の上・に・ものごとをする][ka(si) oyki の目的語不定人称形]困っている人を援助する。 ☞ka(si) oyki カ(シ) オイキ {E: to help someone in need.} (出典:田村、方言:沙流)
ikaoyoko
イカオヨコ 【自動】[i-ka-o-yoko 人・の上・に・待ちかまえる][ka(si) oyoko の目的語不定人称形] 見張りをする。 ☞ka(si) oyoko カ(シ) オヨコ {E: to watch; guard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
íkapet
イカペッ 【名】[íka-pet 近道する・川] 近道する川(蛇行している川の堤防が切れてまっすぐに行くようになったときにそれを言う)。 asinno toska tuy wa íkapet ne an アシンノ トㇱカ トゥイ ワ イカペッ ネ アン 新らしく堤防が切れて近道する川(=直流する川)になった。 {E: a river short-cut.} (出典:田村、方言:沙流)
ikaras
イカラㇱ 【自動/副】①[自動]もったいない(「いたましい」)。 munin yak ikaras na hokure e yan! ムニン ヤㇰ イカラㇱ ナ ホクレ エ ヤン! くさったらもったいないから早く食べなさい。(S) ②[副]もったいなくも hńta kus mikanpako ikaras e=perpa ruwe an? フンタ クㇱ ミカンパコ イカラㇱ エペㇾパ ルウェ アン? どうしてみかん箱をもったいない、 こわしてしまうの。(S) {E: ①to be wasteful (v.). ②wastefully (adv.).} (出典:田村、方言:沙流)
ikaraski
イカラㇱキ 【自動】もったいない(「いたましい」)。 munin yak ikaraski na hokure e yan! ムニン ヤㇰ イカラㇱキ ナ ホクレ エ ヤン! くさったらもったいないから早く食べなさい。(S) (間投詞的にも使う。) munin wa isam, ikaraski! ムニン ワ イサㇺ、 イカラㇱキ くさってしまった、 もったいない! (S) ☆参考 失ったものや亡くなった人を惜しむことは oskur オㇱクㇽ。 {E: to be wasteful.} (出典:田村、方言:沙流)
ikaripe
イカリペ 【自動】沖の漁をする(haynaari ハイナアリ 延縄漁をして)。 ikaripe kur イカリペ クㇽ 沖の漁で生活する人。 ikaripe utar イカリペ ウタㇻ 沖の漁で生活する人々。 ☞haynaari ハイナアリ {E: to fish off-shore.} (出典:田村、方言:沙流)
ikarkar
イカㇻカㇻ 【自動】[i-karkar もの・を飾る] 刺しゅうする、 糸で飾りつけをする。 {E: to embroider.} (出典:田村、方言:沙流)
ikasma
イカㇱマ 【自動】[i-kas(u)-(o)ma もの・を超えてそれ以上に・ある](?) ①余る。 taa pakno ikasma kusu ku=hosipire タア パㇰノ イカㇱマ クス クホシピレ これだけ余ったから私は返す。(S) ②(数詞の中で次のように用いる) sine pa ikasma hotne pa シネ パ イカㇱマ ホッネ パ [一・年・余る・二十年]二十一年。 sinep ikasma wanpe シネㇷ゚ イカㇱマ ワンペ [一つ・余る・十]十一。 {E: ①to be left over; exceed. ②to exceed (used in reference to figures).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikaspaotte
イカㇱパオッテ 【自動】[i-kas-pa-ot-te 人・の上・口(ことば)を・にある・させる] 人に命ずる、 人に 指図する。 {E: to order; command.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikema
イケマ 【名】[植物] イケマ。 ☆参考 根はサツマイモのような色で長いのはゴボウのようで50センチもあり太いのは直径5センチもある。 葉は直径1センチくらいのつるになる。 つるは1本だけで長いつるの節々に白い花が咲き、 そのあとに実がなる。 この植物の根をイケマと言う。 根は甘くちょっと苦みがある。 あまり食べると酔って(hoski ホㇱキ)しばらく死ぬ。 そうしたら体中をつねりながら「ikema イケマ、 motoho モトホ《素性》をお言い、 あなたは人間を守るためにここへおろされたので人間を殺すためではない、 生かせ生かせ」と言って ikema イケマ を叱る。 そうすれば生き返る。 また「魔物」(=悪神)を追い払うためにはこの根を口に含んでフツと吹き出す。 そうすればどんな「魔物」(=悪神)でも逃散する。(S)〔知分類 p.41 イケマ〕 {E: the name of a plant, something like a burdock root. (cynanchum caudatum, maxim (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
ikemara
イケマラ 【名】[ikema-ra イケマ・出始めのつる(蔓)][植物]イケマの出始めのつる(葉)。 {E: the first vine shoots to appear on the ikema plant.} (出典:田村、方言:沙流)
ikemnu
イケㇺヌ 【自動】[i-kemnu 人・を気の毒に思う] 気の毒に思う、 かわいそうに思う、 気の毒な。 cis tura ikemnu=an kor oka=an チㇱ トゥラ イケㇺヌアン コㇿ オカアン 私たちは泣きながら(=涙が出るほど)気の毒に思っている。(W会話) ikemnu isoytak イケㇺヌ イソイタㇰ 気の毒な話。(W民話) {E: to feel sorry for.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikesuy
イケスイ 【自動】怒って出ていく、 いやがって立ち去る、 家出する。 isane p ruska kusu ikesuy a ruwe tapan イサネㇷ゚ ルㇱカ クス イケスイ ア ルウェ タパン (そのことに)姉のほうが腹を立てて出て行ってしまったのでした。(W独話) {E: to leave, run away from home in an angry state.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iki
イキ 【自動】[i-ki ものごとを・する] ①する、 ふるまう、 行なう。 iki ayne イキ アイネ (苦心して/がんばりつづけて)ようやく。 …siri iki … シリ イキ …している様子である。 ene iki hi エネ イキ ヒ どうするかということ、 しかた。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ②(名詞として使われて)行い。 ene an iki patek kipa エネアニキ パテㇰ キパ そのような行いばかりする。(S会話) … péka iki …ペカ イキ …を歩く、 …を旅する。 ihokusi péka ikuusi péka é=iki ayne e=ek ruwe somo ne ya? イホクシ ペカ イクウシ ペカ エイキ アイネ エエㇰ ルウェ ソモ ネ ヤ? マーケットや飲み屋をあなた歩いてきたのではないのか。(S) ③[熟語]… hawe iki wa/…humi iki wa …ハウェ イキ ワ/…フミ イキ ワ (あきれた言い方の一つで、 反語的に用いられる。)こともあろうに…なんていうことを言ってる、 こともあろうに…なんてことをして音をたてている、 よくも…言う/…音を出すもんだね。 kasusne hawe iki wa! カスㇱネ ハウェ イキ ワ! まあ、 たいしたことを言ってきた(=ひどい話だなあ)(kasusne カスㇱネ は《大したことはない》) (☞wa ワ 3)。 pe/p iki ペ/ㇷ゚ イキ …している(いぶかって言う言い方)。 hńta kohehewpa wa nukar pe iki? フンタ コヘヘウパ ワ ヌカㇻ ペ イキ? 何をのぞいて見てるんだろう。 hńta ewkopinupinu p ikipa? フンタ エウコピヌピヌㇷ゚ イキパ? 何をコソコソ話し合っているんだろう。(S) ④[雅](韻文の中で、 また会話でも美文調で話すとき、 ときおり ne ネ《である》の代わりに使われる。 用例では korka/korkayki コㇿカ/コㇿカイキ《けれども》、 yakka/yakkayki ヤッカ/ヤッカイキ《…しても》の前に置かれている。 ne ネ を使った表現とは多少ニュアンスが違う。) onne p iki korka オンネㇷ゚ イキ コㇿカ 年老いた者ではあるけれど。(onne p ne korka オンネㇷ゚ ネ コㇿカ 年老いた者だけれど。) (W神謡語り) pon cikisani/pon menoko/iki korkayki/kamuy moyremat ポン チキサニ/ポン メノコ/イキ コㇿカイキ/カムイ モイレマッ [雅]小さいハルニレの若い女性ではあるが、 まるで女神様のように…。(Sユーカラ) iki yakkayki イキ ヤッカイキ [雅]…も。 inan henpara/iki yakkayki イナン ヘンパラ/イキ ヤッカイキ [雅]いつどんなときでも。(Sユーカラ) {E: ①to do; conduct; behaviour (v.). ②conduct, behaviour, action (n.). ③… ④… } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikinne
イキンネ 【名詞+コピュラ】[ikir-ne まとまり・である][慣用句] sine ikinne シネ イキンネ (=sine ikir ne シネ イキㇼ ネ) 一様に、 皆そろって。 {E: equally; alike; together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikipa
イキパ 【自動】[複](iki イキ は単複の区別なし)(二人以上が皆で) する。 ☞iki イキ {E: to do (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikiri(hi)
イキリ(ヒ) 【名】[所](概は ikir イキㇼ)…の集合、 …のひとまとまり、 …の系統。 itak porose pakno ikiri inne p isam イタㇰ ポロセ パㇰノ イキリ インネㇷ゚ イサㇺ 言葉ほど数の多いものはない。(W) ikiri(hi) kar イキリ(ヒ) カㇻ …の集まりをつくる=…をたくさん集めてまとめる。 akketek or un hunpe ca a ca a híne raytoskaha ikiri kar híne アッケテㇰ オㇿ ウン フンペ チャ ア チャ ア ヒネ ライトㇱカハ イキリ カㇻ ヒネ 帆立貝の中へ鯨の肉を切り取っては入れ切り取っては入れしてものすごく大きな山積みをたくさんつくって。(S民話) {E: a meeting, gathering of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikiya
イキヤ 【副】[iki-ya ものごとをする・かどうか](動詞のあとに助詞 na ナ を伴って)…しないように。 ikiya…na イキヤ…ナ …するんでないよ、 …しないようにね。 ikiya e=hacir na イキヤ エハチンナ ころばないようにね。(S会話) nep ne yakka é=ukoparorarpa ayne ikiya e=honi arka na ネㇷ゚ ネ ヤッカ エウコパロラㇻパ アイネ イキヤ エホニ アㇻカ ナ 何でも口に入れておなかが痛くなるといけないよ。(S) ☆参考 iteki イテキ は禁止、 つまり、 しないことを要求するのに使われる。 ikiya イキヤ は懸念(けねん)、 つまり案じて注意する表現である。 {E: so as not to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikka
イッカ 【自動】盗みをする。 ☆参考 他動詞は eikka エイッカ …を盗む。 {E: to steal; rob.} (出典:田村、方言:沙流)
ikmawre
イㇰマウレ 【自動】[ik-maw-re (擬音)・呼気・(動詞形成)] げっぷを出す。 {E: to belch; burp.} (出典:田村、方言:沙流)
ikoahun
イコアフン 【自動】[単](複は ikoahup イコアフㇷ゚)[i-ko-ahun もの・に向かって・入る] あぶないところへ思い切って入る。 pon pewrep oka noyne haw as na ikoahun wa uk wa ek ポン ペウレㇷ゚ オカ ノイネ ハウ アㇱ ナ イコアフンマ ウㇰ ワ エㇰ 小さい子熊がいるらしい声がするから入って取って来なさい。(S) {E: to resolve oneself to enter a dangerous place or situation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikoahup
イコアフㇷ゚ 【自動】[複](単は ikoahun イコアフン)[i-ko-ahup もの・に・入る[複]](二人以上が)あぶないところへ思い切って入る。 {E: to resolve oneself to enter a dangerous place or situation. (pl.)} (出典:田村、方言:沙流)
ikoiyomap/ikoyyomap
イコイヨマㇷ゚ 【自動】[i-ko-i-omap 人・に向かって・人・をかわいがる] 人の子をかわいがる。(用例の文脈では)夫と他の妻との間にできた子どもを本妻がかわいがる。 nen ka ponmat etun wa i=kore yak ikoiyomap=an na ネン カ ポンマッ エトゥン マ イコレ ヤㇰ イコイヨマㇷ゚アン ナ だれかもう一人の妻(「めかけ」)を迎えてくだされば私はその子どもをかわいがりますから(と妻は言った)。(W民話) {E: to love, show affection to another person's children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikokamahupte
イコカマフㇷ゚テ 【自動】[i-ko-kam-ahup-te 人・に協力して・肉を・入ら・せる] 男子(夫や兄など)が背負って来た獲物の肉を家の人(妻や妹など)が東窓の所で窓ごしに受け取るというやり方で家の中へ入れる。 ☆参考 主語は家の中で受け取る女性。 ☞ukokamahupte ウコカマフㇷ゚テ {E: for a man to pass the meat of a hunt through the eastern window to someone (his wife) in the house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikokantama
イコカンタマ 【自動】人をごまかす。 ikokantama wa soatay kar ka somo ki イコカンタマ ワ ソアタイ カㇻ カ ソモ キ 人をごまかして借金を払わない。(S) {E: to deceive; cheat.} (出典:田村、方言:沙流)
ikokanu
イコカヌ 【自動】[i-kokanu 人/もの・を聞き入る] 人の言うことを注意深く聞き入る、 盗み聞きする。 taan puy o uske kari ikokanu タアン プヨ ウㇱケ カリ イコカヌ この穴のあいたところから立聞きしなさい。(S) ☞kokanu コカヌ {E: to listen carefully to what someone says.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikokarkari
イコカㇻカリ 【他動】[i-ko-kar-kar-i もの・に・(回る/回すことを表す擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)]…をものにくるむ。 toan cikapnok rupus yak wen na ikokarkari wa anu トアン チカㇷ゚ノㇰ ルプㇱ ヤㇰ ウェン ナ イコカㇻカリ ワ アヌ あの卵、 凍るといけないから何かにくるんでおきなさい。(S) ☆参考 kokari コカリ は[複他動]《…を…にくるむ、 …に…を巻きつける。 》 {E: to wrap…in…} (出典:田村、方言:沙流)
ikokisaro
イコキサロ 【自動】流行病にかかる。 {E: to catch an infectious disease.} (出典:田村、方言:沙流)
ikokka
イコッカ 【自動(?)/名】①おどかす。 ②あの格好(かっこう)(=katuhu an カトゥフ アン)。 ikokka néno an イコッカ ネノ アン 「あのざま」(汚いもののこと)。 {E: ①to threaten; frighten (v.). ②that form, appearance (n.).} (出典:田村、方言:沙流)
ikoni
イコニ 【自動】[i-koni もの・痛む] お産する。 ☆参考 nuwap ヌワㇷ゚ 出産する。 pókor ポコㇿ 子どもを産む、 子どもを持つ。 {E: to give birth; have a baby.} (出典:田村、方言:沙流)
ikopakoat
イコパコアッ 【自動】[i-ko-pákoat 人・と一緒に・罪に問われる]人の巻添えで罪になる。 {E: to become involved in a crime.} (出典:田村、方言:沙流)
ikopet
イコペッ 【自動】(馬、 鹿、 熊などが)水を飲むとき一緒に悪い虫を飲んだためにその場で倒れて死んでしまう。 wakka ku wa ora ikopet aan noyne ray wa an ワッカ ク ワ オラ イコペッ アアン ノイネ ライ ワ アン 水を飲んで毒虫にあたったらしく死んでいる。(S) {E: (for a horse, deer, bear, etc.) to drink toxic water and die.} (出典:田村、方言:沙流)
ikopoyke
イコポイケ 【自動】[i-kopoyke もの・にまざる] 混ざる(混入する)。 {E: to mix.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikoramu
イコラム 【他動】[i-ko-ramu 人・に対して・思う] …だと思う。 {E: to think (that)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikorka
イコㇿカ 【名】[ikor-ka 宝刀・の上][雅]刀のさや。 ikorka nuye イコㇿカ ヌイェ 刀のさやに彫刻をする。 ikorka nuye/tomika nuye イコㇿカ ヌイェ/トミカ ヌイェ [雅]刀のさやに彫刻をし。(Sユーカラ) ☆参考 sirka nuye シㇼカ ヌイェ、 tomika nuye トミカ ヌイェ とも言う。 通常二つの表現が続いて対句表現として使われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikorsutke
イコㇿスッケ 【自動(?)】言いつける(命じる)。 {E: to order; command.} (出典:田村、方言:沙流)
ikosawre
イコサウレ 【自動】[i-ko-sawre 人・に対して・ゆるい]厳しくない、 人に甘い。 ikosawre yakun uk ka eaykap イコサウレ ヤクン ウㇰ カ エアイカㇷ゚ きちんとしなかったら(借金が)取れない。 {E: to be generous.} (出典:田村、方言:沙流)
ikotukka
イコトゥッカ 【他動】[i-kotukka もの・…に…をくっつける](赤ん坊)に乳を飲ませる。 ponno ikotukka tek ポンノ イコトゥッカ テㇰ ちょっと乳を飲ましてやんなさい。(S) ☞kotukka コトゥッカ、 kotuk コトゥㇰ {E: to breast-feed a baby.} (出典:田村、方言:沙流)
ikoypak
イコイパㇰ 【自動】[i-koypak ものごと・に憤慨する] 憤慨する。 ☞koypak コイパㇰ {E: to get angry, wrathful; be indignant.} (出典:田村、方言:沙流)
ikoyram
イコイラㇺ 【自動】[i-ko-iram 人・に対して・一緒(同時)である] 皆と同行する。 {E: to go together with.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikoysanpa
イコイサンパ 【自動】[i-ko-isanpa 人・に対して・(?)]人まねする。 ☆参考 eykoysanpa エイコイサンパ [他動]…のまねをする。 ☆参考 事柄をまねすることを言う。 ものの言い方や体の動きなどをものまねのようにそっくりにまねることは yúkar ユカㇻ[自動]、 eyukar エユカㇻ[他動]。 {E: to imitate, copy someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikoytupa
イコイトゥパ 【自動】何も持っていなくて暮らしに困る(「難儀する」)、 ものを欲しがる。 sirunno ikoytupa kaspa ka somo ki シルンノ イコイトゥパ カㇱパ カ ソモ キ まさかあまり「難儀」もしていないよ(=暮らしに困ってもいない)。(S) ☆参考 他動詞は eykoytupa エイコイトゥパ。 {E: to be in difficulties, in need; to want.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iku
イク 【自動】[i-ku ものを・飲む] 酒類を飲む。 ☆参考 酒、 ビール、 ウイスキー等何でもアルコール飲料を飲むことを言う。 ☆参考 他動詞 ku ク は水でもジュースでも酒類でも何でもを目的語として、 それを飲むことを言う。 {E: to drink (alcohol).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikunnere
イクンネレ 【自動】[i-kunne-re ものを・黒くなる・させる] 布を黒く染める。 ikunnere kor an イクンネレ コラン 布を黒く染めている。(W) ☞kunnere クンネレ、 kunne クンネ {E: to dye cloth, material black.} (出典:田村、方言:沙流)
ikupa 1
イクパ 【自動】[複](iku イク は単複の区別なし)(二人以上が皆で)酒を飲む。 {E: to drink alcohol (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikupa 2
イクパ 【自動】[i-kupa もの/人を・噛む](犬が)人にかみつく。 seta sirkote wa anu yan, iteki kirare no, ikupa wa a=sima na セタ シㇼコテ ワ アヌ ヤン、 イテキ キラレ ノ、 イクパ ワ アシトマ ナ 犬をつないでおきなさい、 逃がさないで、 人にかみついて恐ろしいから。(S) {E: (for a dog) to bite, snap at someone} (出典:田村、方言:沙流)
ikure
イクレ 【他動】[自動使役][iku-re 酒を飲ま・せる] …に酒類(アルコール飲料)を飲ませる。 ☆参考 a=ikúre a a=ikúre a アイクレ ア アイクレ ア 彼はどんどん酒をつがれてたくさん飲まされた。(W言い伝え) {E: to make, let someone drink alcohol.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikurerari
イクレラリ 【自動】[i-kur-e-rari 人・影/姿・で・…を押えつける] 人を威圧するように威風堂々としている(?)。 ikurerari no an イクレラリ ノ アン 品のある、 立派な。 {E: to overawe; overpower.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikusa
イクサ 【自動】[i-kusa 人を・舟で川を渡す] 人を(舟で川を)渡す。 {E: to ferry someone across a river by boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ikuynimak
イクイニマㇰ 【名】[概](所は ikuynimaki(hi) イクイニマキ(ヒ))[i-kuy-nimak もの・を噛む・歯] 奥歯、 臼歯。 ☆対語 tononmimak トノンミマㇰ 前歯。 ☞mimak ミマㇰ {E: the back teeth; the premolars and molars.} (出典:田村、方言:沙流)
imatakne
イマタㇰネ 【自動】[i-matak-ne 人の・妹・である](その人の)妹である、 (姉妹のうち)妹のほうである。 imatakne pon menoko イマタㇰネ ポン メノコ 妹のほうの若い女性。(W民話) {E: to be the younger sister.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
imatne
イマッネ 【自動】[i-mat-ne 人の・妻・である]奥さんである、 (夫婦のうち)妻のほうである。 imatne kur イマッネ クㇽ 奥様、 どこそこの奥さんである人。 {E: to be the wife.} (出典:田村、方言:沙流)
imek
イメㇰ 【自動】食べ物を分け与える、 食べ物を(おぜんを)運ぶ。 imek ewen イメㇰ エウェン (食べ物を)自分ばかり取って人に少ししか与えない。 a=eráman no imek=an kor pirka p ne na アエラマン ノ イメカン コㇿ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 気をつけておぜんを運んだらいいんだから。(S) {E: to share, serve out food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
imekso
イメㇰソ 【名】[imek-so 配る・敷物] ①客に出す食べ物をのせる敷物。 ②茶碗かご(食器を洗って入れておくかご)。 imekso sanke イメㇰソ サンケ 茶碗かごを出しなさい。(S) {E: ①a place mat on which food is served to guests. ②a container for holding bowls, dishes.} (出典:田村、方言:沙流)
imemke
イメㇺケ 【自動】[i-memke ものを・(髪)を刈る/そる] 散髪する。 ☞memke メㇺケ {E: to cut someone's hair.} (出典:田村、方言:沙流)
imi
イミ 【自動】[i-mi ものを・…を着る]衣服を着る。 pirkano imi híne ピㇼカノ イミ ヒネ きれいに(ちゃんと)衣服を着て。(NK民話) ☞mi ミ {E: to wear, put on clothes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
imino
イミノ 【自動】[imi-no 衣服を着る・充分にする] 立派な着物を着ている。 toan menoko imino ruwe! トアン メノコ イミノ ルウェ! あの女の人、 立派な着物を着てるなあ! (S) {E: to wear fine clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
imire
イミレ 【他動】[自動使役][imi-re 衣服を着る・させる] …に衣服を着せる。 {E: to dress someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
imoneukomuye
イモネウコムイェ 【自動】[i-mon-e-ukomuye 人を・手・で・束にする](?) 忙しい人に世話をやかせる(?)。 eci=ramú a! imoneukomuye p エチラム ア! イモネウコムイェㇷ゚ 全くおまえったら、 忙しいのに=「おまえにかかって、 なんぼいそがしくても手をとめられないなあ」(かわいくて言う)。(S) {E: to be busy.} (出典:田村、方言:沙流)
imu
イム 【自動】「イム」をする(特定の女性に起こる現象で、 びっくりしたときに思わず知らず叫び声を上げたりなにかを口走ったり突飛な行動に出たりする。 言われたことと反対のことをしたりすることもある。 後天的に習得された神経症の一つの症状だとの説明もある)。 {E: to be attacked with sudden fits of hysteria; to call out as one mad (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
inaw
イナウ 【名】イナウ、 木幣(木を削ってつくった御幣)。 ☆参考 大別して次の三種類がある。 kike-parse inaw キケ パㇻセ イナウ 削り花がフワッと広がっている木幣。 kike-cinoye inaw キケ チノイェ イナウ 削り花がよってある木幣。 céhorkakep チェホㇿカケㇷ゚ 逆方向から(つまり上の方から下へ向けて)削るので削り花が上向きにちぢれる木幣。 {E: wittled pieces of willow etc. which are stuck in the ground as offerings to the gods (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inaw-pinnekur
イナウピンネクㇽ 【名】[木幣・男性の・人](直訳すると)木幣男=いろりの中の上座側の端に立てられた逆削り木幣(céhorkakep チェホㇿカケㇷ゚、 これが口上を神に伝える)。 {E: to make, wittle inaw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawke
イナウケ 【自動】[inaw-ke イナウ(木幣)・を削る] イナウ(木の御幣=木弊)を削る(木を削って木幣をつくる)。 {E: to make, wittle inaw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawroski
イナウロㇱキ 【自動】[複](単は未出。 roski の単は asi)[inaw-roski イナウ・を立てる[複]] イナウ(木幣)を立てる。 {E: to place, stand up, set up inaw.) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawsantek
イナウサンテㇰ 【名】[概](所は inawsanteke(he) イナウサンテケ(ヘ))[inaw-santek イナウ(木弊)・子孫](先祖に)イナウ(木弊)を捧げる子孫。 ☆参考 日本文化にたとえれば「位牌を守る/墓を守る子孫」に相当する。 {E: descendants who offer inaw to ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inawtuyeyar
イナウトゥイェヤㇻ 【自動】[inaw-tuye-yar イナウ・を切る・人に…してもらう] イナウ(木幣)にする木を人に切ってもらう。 {E: to have someone cut a tree for making inaw.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inay
イナイ 【名】[概](所は inaye(he) イナイェ(へ))[i-nay ものの・沢(谷)] 尻の割れ目。 {E: the crease of the buttocks} (出典:田村、方言:沙流)
inaye(he)
イナイェ(ヘ) 【名】[所](概は inay イナイ)…の尻の割れ目(尻たぶの間)。 apto ruy wa ku=teyne ora kú=inaye opes nay san kane アㇷ゚ト ルイ ワ クテイネ オラ クイナイェ オペㇱ ナイ サン カネ 雨がひどくて私はぬれてお尻の割れ目を沢が流れている。(S) {E: the crease of the buttocks of…} (出典:田村、方言:沙流)
íne 2
イネ 【連体】[数連体][i-ne 四(?)・である]四つの、 四人の。 íne to イネ ト 四日。 íne sike イネ シケ 四個の荷物。 íne poyson イネ ポイソン 四人の子ども。 íne urepet us pe ne aan イネ ウレペッ ウㇱ ペ ネ アアン (熊の足跡があったので見ると)四本指のついたやつだった(=たちの悪い人食い熊の足跡だった)。(S) (注 普通の熊には指が五本ある。) {E: four, as a counter, e.g. four people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inerokpe
イネロㇰペ 【名】[複](単は ineap イネアㇷ゚)[íne-rok-pe どうである・…した[複]・もの] ①(多くの場合次のような慣用表現で) なんとまあ…。 inerokpe (kus(u)) …ya ka eramiskari イネロㇰペ (クㇱ/クス) …ヤ カ エラミㇱカリ なんとまあ見たことも聞いたこともないほど/びっくりするほど…だ(感嘆の表現)。 inerokpe kusu, onne p iki korka siretokkorpa ruwe oka ya ka a=erámiskari イネロㇰペ クス、 オンネㇷ゚ イキ コㇿカ シレトッコㇿパ ルウェ オカ ヤ カ アエラミㇱカリ なんとまあ、 年老いてはいるけれど二人ともそれはそれはびっくりするくらい美しい方々でした。(W神謡語り) ②[雅](後に ya ka eramiskari ヤ カ エラミㇱカリ を使わずに) inerokpe kus/pet iwor kasi/komaknatara イネロㇰペ クㇱ/ペッ イウォㇿ カシ/コマㇰナタラ [雅]なんとまあ川ぞいの景色が美しく開けている。(Sユーカラ) iresu sápo/inerokpe kus/i=eoripak pe/i=tukarike/kosikerana/atte kane イレス サポ/イネロㇰペ クㇱ/イエオリパㇰ ペ/イトゥカリケ/コシケラナ/アッテ カネ [雅]育ての姉はなんとまあ私に畏れてかしこまり私をまともに見ず目を下の方へ伏せている。(Sユーカラ) ☆参考 íne イネ《どうである》とはアクセントが違い、 第一音節の i イ が低く、 第二音節つまり ne ネ の部分が高く発音される。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inewsarka
イネウサㇻカ 【自動】[i-newsar-ka 人を・楽しむ・(他動詞化)させる] 人を楽しませる。 {E: to make s.o laugh; amuse someone} (出典:田村、方言:沙流)
inisuk
イニスㇰ 【自動】[i-nisuk 人・を頼む](仕事をするのに)人を頼む。 {E: to ask, engage someone to do something. (especially concerning work).} (出典:田村、方言:沙流)
inkanruy
インカンルイ 【自動】[inkar-ruy 見る・激しい] 見つめる、 (不思議そうに)じいっと一生懸命見ている。 ☆参考 ジローッとにらむのは sikerayke シケライケ[他動]。 {E: to stare at.} (出典:田村、方言:沙流)
inkar
インカㇻ 【自動】[< i-nukar もの・を見る] ①見る。 té un inkar テウン インカㇻ こちらを見なさい。 siyoka un inkar シヨカ ウン インカㇻ 後ろを(振り返って)見る。 inkar easkay インカㇻ エアㇱカイ 見ることができる(見える、 見ることが可能だ)。 inkar tom ta インカㇻ トㇺ タ ☞inkattomta インカットㇺタ ②[補助動詞]…wa inkar …ワ インカㇻ …してみる。 kar wa inkar カㇻ ワ インカㇻ つくってみる、 やってみなさい。(S) epotara wa inkar エポタラ ワ インカㇻ おはらいしてみる。 NK民話 ☆参考 視覚や理解に関することに言う。 聴覚や触覚その他の感覚や感じについて言うには inkar インカㇻ ではなく inu イヌ を使う。 ☆参考 inkar インカㇻ に対する他動詞は nukar ヌカㇻ …を見る、 …が見える。 ☆参考 「こちらを見る」「後ろを見る」のように、 ある方向を見ることを言うには、 他動詞 nukar ヌカㇻ を使わず、 初めの二例のように、 方向を示す助詞 un ウン《へ》と自動詞 inkar インカㇻ を使って表現する。 {E: to see; watch; look.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inkareray
インカレライ 【自動】[inkar-e-ray 見る・…によって・死ぬ] 何かを見ていてうっかりする。 inkareray ay:ne aop ka arpa wa isam インカレライ アイーネ アオㇷ゚ カ アㇻパ ワ イサㇺ (不思議なものがあったので)彼はジーッと見ていてするべきことも忘れてしまい、 汽車(直訳すると乗り物)が行ってしまった。(S) ☆参考 mokoreray モコレライ 眠っていてうっかりする。 {E: to stare absentmindedly.} (出典:田村、方言:沙流)
inkarpa
インカㇻパ 【自動】[複](inkar インカㇻ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)見る。 {E: to see; watch; look. (pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inki
インキ 【連体】[雅]どの。 inki kamuy/e=resu kuni p/sinen ka isam インキ カムイ/エレス クニㇷ゚/シネン カ イサㇺ [雅]どの神もあなたを育てようとするものは一人もいませんでした。(Sユーカラ) inki pito/inki kamuy/iki yakka インキ ピト/インキ カムイ/イキ ヤッカ [雅]どの御方もどの神であっても。(Sユーカラ語り) ☆参考 日常語では inan イナン。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inkus
インクㇱ 【自動】悪いことが起こることを察知/予知する、 悪い予感がする。 maratto an kor síran korka inkus utar oka ruwe ne, topattumi ek noyne iramuan ruwe ne マラット アン コㇿ シラン コㇿカ インクㇱ ウタㇻ オカ ルウェ ネ、 トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 酒宴が行われていたけれど、 予知する人たちがいて、 夜襲の群団が来るらしいとわかった。(W言い伝え) a=i=ráyke wa a=sapáha arerepasi arpa yakun, inkus=an pe ne ruwe ne na アイライケ ワ アサパハ アレレㇷ゚ アシ アㇻパ ヤクン、 インクサン ペ ネ ルウェ ネ ナ 私が殺されて私の首(=頭)がずうっと沖の方へ飛んで行ったら、 恐ろしいことの前兆ですからね。(W民話) {E: to have a premonition that something bad is going to happen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inne
インネ 【自動】[< ir-ne 集合・である]人数が多い。 inne utar インネ ウタㇻ 大勢の人々。 inne kotan インネ コタン 人口の多い村。 hekattar inne ヘカッタㇻ インネ 子どもが多い。(S) inne wa インネ ワ 大勢で。 inne wa arki インネ ワ アㇻキ (彼らは)大勢で来た。(S) inne=as wa arki=as ruwe un インネアㇱ ワ アㇻキアㇱ ルウェ ウン 私たちは大勢で来たのですよ。(S) {E: for there to be a lot of, many people; a large number of people.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inomi
イノミ 【自動】[i-nomi ものを・祀る] 祭祀をする。 inomi=an siri nukar rusuypa kusu イノミアン シリ ヌカン ルスイパ クス (和人たちは)私たちが祭りをする(この場合、 菱の実まつりをする)ところを見たいから。 会話 {E: to hold, have a festival.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inonnoitak/inonnoytak
イノンノイタㇰ 【自動】[i-nonno-itak ものを・(?)・話す] 祈とうする、 神に祈りを捧げる。 ☆参考 きちんと儀式の形式で祈とうすることを言い、 日本語で「ご健康を/ご活躍をお祈りします」と挨拶のように言うようなときには使わない。 {E: to pray.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inotakomo
イノタコモ 【自動】ひげがあごの先にだけ生えている。 {E: to have a goatee beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inteo
インテオ 【自動】[inte-o 目やに・がたまる] 目やにがたまる。 sikihi inteo シキヒ インテオ 彼の目に目やにがたまっている。(W) ☆発音 通常 t は有声になり indeo インデオ のように発音される。 {E: for mucous to build up around the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
inteoyan
インテオヤン 【自動】[inte-oyan 目やに・(そこ)に上陸する] 目やにが(目頭に)出てくる。 ku=sikpake inteoyan humi an クシㇰパケ インテオヤン フミ アン 私の目頭に目やにが出て(上がって)くるようだ。(S) ☆発音 ☞inteo インテオ {E: for mucous to be excreted from the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
inu
イヌ 【自動】[i-nu ものを・聞く] ①聞く。 heru inu takup ne hawe ne ヘル イヌ タクㇷ゚ ネ ハウェ ネ ただ話に聞くだけだ。(W会話) itak=an ciki pirkano é=inu katu ene an hi イタカン チキ ピㇼカノ エイヌ カトゥ エネ アニ 私がいまから話をするからよくお聞きなさい。(W民話) inu=an akusu イヌアナクス(うわさに)聞いたところでは。(W民話) ②[補助動詞]…wa inu …ワ イヌ …してみる。 e wa inu エ ワ イヌ 食べてみなさい。 kopisi wa inu コピシ ワ イヌ 彼にきいて(たずねて)みなさい。 ☆発音 kú=inu クイヌ、 é=inu エイヌ は、 ku= ク と i イ、 e= エ と i イ が kuy クイ、 ey エイ という一音節の二重母音に発音する。 ☆参考 視覚は含まず、 聴覚、 触覚、 味覚、 嗅覚によること、 また心の中の考えや思い、 感じなどについて言う。 視覚に関することについては、 inu イヌ ではなく inkar インカㇻ を使う。 ☆参考 他動詞は nu ヌ …を聞く、 …が聞こえる。 {E: ①to hear; listen. ②to try (to)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inukuri
イヌクリ 【自動】[単](複は inukurpa イヌクㇽパ)[i-nukuri ものごと・をするのがおっくうで/体がきかなくてよくできない]体が自由に動かなくて/たいぎで/おっくうでものごとができない(疲れきって、 年とって)。 ☞nukuri ヌクリ {E: for the body not to move freely (due to tiredness, age.} (出典:田村、方言:沙流)
inukurpa
イヌクㇽパ 【自動】[複](単は inukuri イヌクリ)(二人以上が) 体が自由に動かなくて/たいぎで/おっくうでものごとができない。 tane onnepa wa inukurpa utar ne wa kasi a=oyki kor an pe a=ne korka タネ オンネパ ワ イヌクㇽパ ウタン ネ ワ カシ アオイキ コラン ペ アネ コㇿカ (両親は)もう年とって体の自由もききませんので私が養っているのですが。(S民話) {E: for the body not to move freely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inun
イヌン 【自動】[i-nun ものを・吸いとる] 魚とりをする(槍で突くのも釣り針でひっかけるのも、 自分のほうへ吸い取るように引っぱるから)。(S) Cirpet sekor a=ye pet…eun inun kusu arpa チㇼペッ セコライェ ペッ…エウン イヌン クス アㇻパ チリペッという川(中略)彼はそこへ魚とりに行った。(HK民話) inun kus paye イヌン クㇱ パイェ [隠]彼らは支笏湖へ魚とりに行く(cepkoyki kus paye チェㇷ゚コイキ クㇱ パイェ と言えないとき、 わからないように言う)。(S) {E: to go fishing} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inunuke-an
イヌヌケアン 【自動】[i-nunuke=an 人/ものを・丁重に処遇する・ある/我々が/人はだれでも] inunuke-an na, iteki apesam ta san イヌヌケアン ナ、 イテキ アペサㇺ タ サン 「もったいない」から炉端に出て来るんでない(お産した人がまだ21日もたたないのに火をたく所へ出てくるとこう言う)。(S) ☆参考 二語のアクセントで発音される。 恐れ多い(「もったいない」)。 {E: to be irreverent; sacrilegious.} (出典:田村、方言:沙流)
inunukeas
イヌヌケアㇱ 【自動】かわいそうである。 e=inunukeas wa kusu エイヌヌケアㇱ ワ クス あなたがかわいそうだから。(S) {E: to be bad off; miserable.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
inuye
イヌイェ 【自動】[i-nuye もの・に彫刻をする] 彫刻をする。 {E: to carve.} (出典:田村、方言:沙流)
ipakasnu
イパカㇱヌ 【自動】[i-pakasnu 人を・戒める] 人のいい悪いを(うるさく)言う。 ipakasnu kur i=ekari ek kor an na イパカㇱヌ クㇽ イエカリ エㇰ コラン ナ 口うるさい人が私たちの方へ(=こっちへ)向かってやってきたよ。(S) {E: to criticise, praise, speak bad, good about someone.} (出典:田村、方言:沙流)
ipaore
イパオレ 【自動】人に負けまいとする。 ipaore kusu nepki イパオレ クス ネㇷ゚キ 人に負けまいとして働く。(S会話) {E: so as not to be defeated.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ipawcio
イパウチオ 【自動】[i-pawci-o ものに・毒・…に…がつく] 毒づけになる。(名詞として使われて)毒づけ。 {E: to be soaked in poison.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ipe 1
イペ 【自動】ものを食べる、 食事する、 食べて(生きて)いく、 (名詞として)食べること、 食事。 hokure ipe ipe! iku iku! ホクレ イペ イペ! イク イク! さあどんどん食べなさい、 どんどん飲みなさい。(S民話) ipe ka a=eranne イペ カ アエトランネ 私はものを食べるのもいやだ。(S民話) (NK民話) ipe=an kor pisno イペアン コㇿ ピㇱノ 私たちが食事をするときいつも。(S会話) é=ipe easkay kuni a=ki kusu ne na エイペ エアㇱカイ クニ アキ クス ネ ナ あなたが食べていけるようにしてあげるから。(HC民話) kunneywa ipe クンネイワ イペ 朝食を食べる、 朝食。 kap ipe トカㇷ゚ イペ 昼食を食べる、 昼食。 onuman ipe オヌマン イペ/オヌマニペ 夕食を食べる、 夕食。 ipe rápok ta イペ ラポㇰ タ 食事中に。 ipe oka ta イペ オカ タ 食事の後に。 ipe etok ta イペ エトㇰ タ 食事の前に。 {E: to eat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ipehe
イペヘ 【名】[所](概は ipe イペ)…の実。 itak ipehe イタㇰ イペヘ/イタキペヘ 言葉の中味、 意味内容。 poronno ku=toyta a korka ipehe ka isam ポロンノ クトイタ ア コㇿカ イペヘ カ イサㇺ たくさんつくったけれどみのりがなかった。(S) {E: the truth, substance (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ipekasma
イペカㇱマ 【自動】[ipe-kasma 食べる・余る] 食べきれない。 ipekasma=as pakno ka a=un=ípekorarpa イペカㇱマアㇱ パㇰノ カ アウニペコラㇻパ 私たちが食べきれないほども食べなさい食べなさいと押しつけられた。(S) {E: to be unable to finish a meal.} (出典:田村、方言:沙流)
ipekorarpa
イペコラㇻパ 【他動】[ipe-ko-rarpa 食べる・に対して・押しつける[複]](人)に食べなさい食べなさいと押しつける。 ipekasma=as pakno ka a=un=ipekorarpa イペカㇱマアㇱ パㇰノ カ アウニペコラㇻパ 私たちが食べきれないほども食べなさい食べなさいと押しつけられた。(S) {E: to compel, press someone to eat.} (出典:田村、方言:沙流)
ipeo
イペオ 【自動】[ipe-o 実が・入る] 実がなる、 実が入る。 {E: to ripen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ipeono
イペオノ 【自動】[ipeo-no 実が入る・よく] よく実る、 充分に実が入る。 amam ka ipeono, mame ka ipeo oasi noyne síran アマㇺ カ イペオノ、 マメ カ イペオ オアシ ノイネ シラン 米もよく稔り、 豆ももうすぐ実が入りそうになっている。(S会話) ☞ipeo イペオ {E: to bear well; bear a lot of (fruit.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ipepa
イペパ 【自動】[複](ipe イペ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)ものを食べる、 食事する。 pirka suke ki híne ipe=an-pa ピㇼカ スケ キ ヒネ イペアンパ 上等のごちそうをつくってくれて私たちは食事をした。(NK民話) ☆参考 不定人称形では ipe=an-pa イペアンパ となる。 {E: to eat (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
ipepise
イペピセ 【名】[概/所][ipe-pise 食べる・袋] (人間の)胃袋。 ipepise siseku ayne racitke イペピセ シセク アイネ ラチッケ 胃袋がふくれてふくれて下がる。(S) ☆参考 胃が痛いことを言うにはこの語を使わず sanpe サンペ を使う。 ku=sanpe arka クサンペ アㇻカ 私は胃が痛い。(W) {E: the (human) stomach.} (出典:田村、方言:沙流)
ipepisehe
イペピセヘ 【名】[所](概は ipepise イペピセ) …の胃袋。 {E: stomach of…} (出典:田村、方言:沙流)
ipere
イペレ 【他動】[自動使役][ipe-re ものを食べ・させる]…にものを食べさせる、 …に食べ物を与える、 …に餌をやる(「あずかう」)。 {E: to feed…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iperusuy
イペルスイ 【自動】[ipe-rusuy ものを食べる・…したい] 空腹である/になる、 おなかがすく(「はらがへる」)。 {E: to be hungry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iperuy
イペルイ 【自動】[ipe-ruy ものを食べる・激しい] 大食である。 {E: to eat a lot; eat ravenously.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ipewnara
イペウナラ 【自動】[ipe-eunara 食べること・に関してけちである]食物を人にやるのを惜しがる(「食い根性が悪い」)。 ipewnara p ne kusu kéraan pe suwe kor an a hike ka un=eham ka somo ki イペウナラㇷ゚ ネ クス ケラアン ペ スウェ コラナイケ カ ウネハㇺ カ ソモ キ「食い根性の悪い」やつだからおいしいごちそうをつくっていたのに私たちに食べて行きなさいとも言わなかった。(S) {E: to be stingy with food.} (出典:田村、方言:沙流)
ipirpa
イピㇼパ 【自動】[i-pirpa もの/人を・拭く[複]] 死者の体を拭く。 ☆発音 イピㇽパ {E: to wipe, clean a dead body.} (出典:田村、方言:沙流)
ipiski
イピㇱキ 【自動】[i-piski もの・を数える] 数を数える。 {E: to teach.} (出典:田村、方言:沙流)
ipokas
イポカㇱ 【自動】醜い(「みったくない」)。 {E: to be ugly.} (出典:田村、方言:沙流)
ipone
イポネ 【自動】[i-po-ne 人の・息子・である](その人の)息子である、 (親子のうち)息子のほうである。 {E: to be the son.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iponmatne
イポンマッネ 【自動】[i-ponmat-ne 人の・第二の妻・である] 第二の妻(「妾」)(のほう)である。 {E: to be the mistress.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ipuyaroposere
イプヤロポセレ 【自動】[i-puyar-oposo-re ものを・窓・を貫く・させる] 窓のカヤのすきまからのぞく。(NK民話) {E: to peek out of a window from behind a thatched screen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iram-ikurkure
イラㇺイクㇽクレ 【自動】[i-ram ikurkur-e 人の・心・をわずらわさす・させる](直訳すると)人の心をわずらわさせる=聞いて気がかりな話/ことである。 iram-ikurkure ta haw as! イラㇺイクㇽクレ タ ハウ アㇱ! 気がかりな話だなあ。(S) {E: to cause trouble, inconvenience (not physically but mentally, emotionally).} (出典:田村、方言:沙流)
iramante
イラマンテ 【自動】[i-ramante もの・を狩る] 狩猟する(山でも海でも)。 {E: to hunt. (in the mountains or sea.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iramasure
イラマスレ 【自動】[i-ramasu-re 人を・面白く思う・させる] おもしろい、 すてきな、 なんてきれいな。 iramasure! tooká nonno pirka ruwe! イラマスレ! トオカ ノンノ ピㇼカ ルウェ! まあきれい、 あの花のきれいなこと! tooká nonno iramasure ruwe! トオカ ノンノ イラマスレ ルウェ! あの花はなんてきれいなんでしょう。 iramasure poyson pirka ruwe! imeru us kane an! イラマスレ ポイソン ピㇼカ ルウェ! イメル ウㇱ カネ アン! まあ赤ちゃんのきれいなこと輝くようだ。(S) ☆参考 最初の例のように間投詞的にも使う。 {E: to be interesting; fine; wonderful; beautiful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iramkar
イラㇺカㇻ 【自動】[i-ramkar 人・を不愉快にさせる(?)][ram(u) kar の目的語不定人称形] 人のことを告げ口して怒らせてけんかさせる(=iyukoykire イユコイキレ)。(S) ☆参考 同じ話者が iramputputu イランプップトゥ にも同じ説明をしている。 ☞ram(u) kar ラㇺ/ラム カㇻ、 iramputputu イランプップトゥ、 iyukoykire イユコイキレ {E: to inform on someone; tell tales about someone} (出典:田村、方言:沙流)
iramkoyki
イラㇺコイキ 【自動】[i-ram-koyki 人の・心・をいじめる][ram(u) koyki の目的語不定人称形] 人をなぶる。 okamkir iramkoyki=an kusu paye=an katu ne オカㇺキㇼ イラㇺコイキアン クス パイェアン カトゥ ネ わざと人をなぶる(ばかにしてからかう)ために行ったわけだ。(NK民話) {E: to tease; harass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irammokka
イランモッカ 【自動】人をからかう、 人にいたずらする。 {E: to cause mischief; make a fool of someone} (出典:田村、方言:沙流)
irammokkapa
イランモッカパ 【自動】[複](irammokka イランモッカ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)人をばかにしてからかう。 {E: to make a fool of someone.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iramno
イラㇺノ 【副】同時に、 一緒に。 iramno sirepa=as イラㇺノ シレパアㇱ 同時に/一緒に私たちは着いた。(S) yakun aoká ka iramno pay=an hike? ヤクン アオカ カ イラㇺノ パヤニケ? それなら私たちも一緒に行きましょうか(pay=an パヤン は paye=an パイェアン が早く発音されて縮まった形)。(S) ☆参考 uweirpak/uwerpak ウウェイㇼパㇰ/ウウェㇾパㇰ 同時に。 utura ウトゥラ 一緒に連れだって。 {E: together (with.); at the same time as.} (出典:田村、方言:沙流)
irampekamama
イランペカママ 【自動】[i-ram-pekamam-a 人の・心・つらい・(他動詞形成)(?)]難儀する、 つらい、 (間投詞的に)苦労だなあ。 irampekamama, ene patek haw as イランペカママ、 エネ パテㇰ ハウ アㇱ 苦労だなあ、 そんなことばかり言われて(いやなこといつも言われて、 ああつらいこと)。(S) ☆参考 [irampekamam-a つらいことである・なあ]かもしれない。 {E: to be in difficulties; suffer hardships.} (出典:田村、方言:沙流)
irampotarare
イランポタラレ 【自動】[i-ram-potara-re 人(の)・心・不安になる・させる]やかましい、 うるさい。(間投詞的に)やかましいなあ、 うるさいなあ。 hekattar irampotarare, hawehe ne ya humihi ne ya, ku=yaykosiramsuypa ka eaykap ヘカッタㇻ イランポタラレ、 ハウェヘ ネ ヤ フミヒ ネ ヤ、 クヤイコシラㇺスイパ カ エアイカㇷ゚ 子どもたちやかましいなあ、 声だか音だか、 私は考えることもできない。(S) haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 こやかましい、 夜どおしだれも眠らせない。(S) ☆参考 二つ目の例のように間投詞的にも使う。 {E: to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
iramputputu
イランプップトゥ 【自動】人のあることないことを言ってけんかさせる。 ☆参考 =iyukoykire イユコイキレ 人をけんかさせる。(S) {E: to make…quarrel, fight due to spreading rumors about them.} (出典:田村、方言:沙流)
iramtuypa
イラㇺトゥイパ 【自動】[ram(u) tuypa の目的語不定人称形]人をおどかす(びっくりさせる)。 ☞ram(u) tuypa ラㇺ/ラム トゥイパ {E: to frighten, surprise someone.} (出典:田村、方言:沙流)
iramu
イラム 【自動】[i-ramu ものを・思う](…と)思われる、 …(という)気がする。 op ek noyne iramu hi kusu オㇷ゚ エㇰ ノイネ イラム ヒ クス 槍が(飛んで)来そうな気がしたから。(S会話) {E: to be thought, believed, considered…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iramukoyki
イラムコイキ 【自動】[i-ramu-koyki 人の・その心・をいじめる][ram(u) koyki の目的語不定人称] 人をばかにしてからかう。 ☆参考 iramkoyki イラㇺコイキ の誤記か。 ☞ram(u) koyki ラㇺ/ラム コイキ {E: to make fun of someone; make a fool of someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iramusatka
イラムサッカ 【自動】[i-ram-sat-ka 人(の)・心・乾く・(他動詞化)][ram(u) satka の目的語不定人称形] 聞いて気持ちがいい。 iramusatka ta haw as! イラムサッカ タ ハワーㇱ! いい話だなあ。(S) ☆参考 iramsatka イラㇺサッカ の誤記か。 ☞ram(u) satka ラㇺ/ラム サッカ {E: to have a good feeling on hearing something.} (出典:田村、方言:沙流)
iramusuye
イラムスイェ 【自動】[ram(u) suye の目的語不定人称形]人をなぐさめる、 人を喜ばす。 iramusuye wa pirka pekor iki イラムスイェ ワ ピㇼカ ペコㇿ イキ (死にそうだったのが)人を喜ばして良くなりそうな様子になってる。(S) ☆参考 iramsuye イラㇺスイェ の誤記か。 ☞ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ {E: to comfort someone} (出典:田村、方言:沙流)
iranakka
イラナッカ 【自動/副/間投】①[自動]いやなことである。 ②[副]人をいやがらせて。 iranakka ta haw as un イラナッカ タ ハウ アㇱ ウン いやなこと言ってくるなあ。 ③いやだねえ。 iranakka! イラナッカ いやだねえ。 {E: ①for something to be unpleasant; bad; disagreeable. ②to make trouble; harass. ③how unpleasant.} (出典:田村、方言:沙流)
irankarapte
イランカラㇷ゚テ 【間投】[i-rankarap-te 人に・あいさつする・させる] ご挨拶申し上げます。 ☆参考 家に通されて席についてから、 男子が一定の作法をもって挨拶するときの、 きちんとした挨拶語。 いつも会っている友人などに道で出会って「こんにちは」というような挨拶語はこの方言にはない。 ☆参考 1980年代の終わりごろからアイヌ語の使い方もどんどん変わってきたようで、 1990年代の今では、 軽い「こんにちは」のような挨拶に irankarapte イランカラㇷ゚テ と言う人もいると聞く。 樺太ライチシカ方言の藤山ハルさんは、 日本語の「こんにちは」のような軽い挨拶に irankarahte イランカラハテ と言っていた。 ☆参考 語構成に関し、 萱野茂氏は、 ビデオ『アイヌ語会話初級篇』で イ・ラン・カラㇷ゚・テ あなた・心・ふれる・ますよ、 つまりあなたの心にそっとふれさせていただきます」と解釈している。 {E: to make greetings.} (出典:田村、方言:沙流)
irapokkari
イラポッカリ 【自動】[i-ra-pok-kari ひと/ものごと・低い所・の下・を通る]何の役にも立たない。 irapokkari kur イラポッカリ クㇽ 何の役にも立たない人。 {E: to be useless; worthless.} (出典:田村、方言:沙流)
irara
イララ 【自動】[i-rara 人・を無能と思う]人をばかにする、 わるさをする。 {E: to misbehave; be naughty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iratcire-an
イラッチレアン 【完動】[< i-ratci-re-an 人を・静かになる・させる・ある] シーンと静まり返る。 akusu poro kucacise an, soyke ta iratcire-an híne síran アクス ポロ クチャチセ アン、 ソイケ タ イラッチレアン ヒネ シラン すると大きな狩小屋があった、 その外ではシーンと静まり返っていた。(NK民話) {E: to quieten down completely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irawketupa
イラウケトゥパ 【自動/名】①[自動]仕事をする、 何をするにも一生懸命よく働く。 ②[名]仕事。 {E: ①to work; do one's best (v.). ②work (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irayapka
イラヤㇷ゚カ 【自動】[i-rayap-ka 人を・感心する・させる]人を感心させる、 びっくりする/感心するような。 irayapka haw as hawe an! イラヤㇷ゚カ ハウ アㇱ ハウェ アン! 驚いた(「たまげた」)話だねえ。(W会話) irayapka, cise pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ、 チセ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと、 家がきれいだねえ! (S) ☆参考 二つ目の例のように間投詞的にも使う。 {E: to astonish, surprise someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irenka
イレンカ 【名/自動】[i-renka もの・意図] ①[名](裁判などでの)申し立て、 主張。 ②[自動]申し立て/主張をする。 {E: ①a claim; a statement; testimony (in court etc) (n). ②to claim; state; testify (v).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irenkakor
イレンカコㇿ 【名】[irenka-kor 主張・を持つ] 理屈を言う、 主張する、 裁判で争う。 {E: claim } {E: to fight it out in court CHECK.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irenkatuye
イレンカトゥイェ 【自動】[irenka-tuye 主張・を切る] 罰金を出してあやまる。 {E: to pay a penalty and apologise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iresu
イレス 【自動】[i-resu もの/人・を育てる]子どもを育てる、 子育てする。 pehe wen wa iresu eaykap トペヘ ウェン マ イレス エアイカㇷ゚ 乳が悪くて子どもを育てることができない。(S) iresu-sinta イレス シンタ 子育てのシンタ=赤ん坊をねかすゆり板(揺藍)(☞sinta シンタ)。 iresu sápo イレス サポ [雅]育てのおねえさん(ユーカラの主人公の孤児の少年を育ててくれる女性はいつもこう呼ばれている)。 iresu cási イレス チャシ [雅]育ての城(同じくユーカラの主人公の少年が育った家がこう呼ばれる)。 ☆参考 i=resu イレス《(引用文中)私を育てる》と同じ発音だが、 ユーカラの中では、 「私を育てる」は複数形を使って、 i-respa イレㇱパ と言う。 {E: to raise, bring up children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iri 1
イリ 【自動】[i-ri もの・をはぐ]動物の皮をはぐ、 皮はぎする。 ☞ri リ {E: to skin (an animal).} (出典:田村、方言:沙流)
ironne
イロンネ 【自動】[< ir-onne ひとまとまり・大きい]厚い、 (木の葉や草などが)茂る、 深く茂っている。 ironne kanpisos イロンネ カンピソㇱ 厚い本。(W) ironne nítay イロンネ ニタイ 木がたくさん茂っている林/森。 mun ironne ムン イロンネ 草が生い茂っている。(W) niskur ironne wa sir-kunne ニㇱクㇽ イロンネ ワ シㇼクンネ 雲が厚くて暗い。(W) ☆対語 kapar カパㇻ 薄い。 ☆参考 ruwe ルウェ 太い。 {E: to be thick.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iruparekana
イルパレカナ 【自動】人の持っている食べ物を何でもくれくれと言う。(S) ☆参考 parkohayta パㇻコハイタ 何でも食べたがる(自分で買ってでも)。 {E: to pester someone for food.} (出典:田村、方言:沙流)
iruska
イルㇱカ 【自動】[i-ruska ものごと・を腹立たしく思う] 腹を立てる、 感情を害する、 いやな気持ちになる、 心中おもしろくない、 (心理的に)ふくれる。 ☆参考 憤慨、 不満、 悲嘆、 後悔、 その他いろいろなことで、 現状否定的ないやな気持ちになる/なっていることを言う。 イライラする、 歎く、 くやしい/くやしがるなどを含む。 {E: to get angry, irate; be in a bad mood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iruskare
イルㇱカレ 【他動】[自動使役][iruska-re 感情を害する・させる](人)を怒らせる、 (人)をいやな気持ちにさせる。 {E: to make someone upset, angry about something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
írutar
イルタㇻ 【名】[ir-utar 兄弟姉妹・人々(=たち)]兄弟姉妹たち(いとこも含む)。 ☞irwak イㇼワㇰ {E: brothers and sisters; siblings (extends to include cousins).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irwakne
イㇼワㇰネ 【自動】[irwak-ne 兄弟姉妹・である]兄弟姉妹である。 irwakne utar イㇼワㇰネ ウタㇻ 兄弟姉妹の人々。(NK民話) ☆発音 イㇽワㇰネ。 ☞irwak イㇼワㇰ {E: to be brothers and sisters, siblings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isa
イサ 【自動】実が入る、 熟れすぎる。 {E: to ripen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isa-nispa
イサニㇱパ 【名】[isa-nispa 医者[日本語]・様(男子への尊称)] 医者、 お医者様。 {E: a doctor.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isam
イサㇺ 【自動】[否定動詞]ない、 いない、 存在しない、 なくなる(無くなる)、 亡くなる(死亡する)。 uweepakiun isam kor an ウウェエパキウン イサㇺ コㇿ アン だんだんなくなって(減って)いく。(S) ek isam エキサㇺ 来ていない。 na ek isam ナ エキサㇺ (彼は)まだ来ていない。 arsuyne ka kanpi ek isam アㇻスイネ カ カンピ エキサㇺ 1回も手紙が来ていない。 wa isam/híne isam ワ イサㇺ/ヒネ イサㇺ …して(無くなって)しまう。 ene…hi ka isam エネ…ヒ カ イサㇺ どう…しようもない。 ka isam カ イサㇺ …もない、 …は全然ない。 katu ka isam カトゥ カ イサㇺ …したようでもない、 ほとんど(めったに)…しない。 póka isam ポカ イサㇺ たった…さえもない。 oar isam オアㇻ イサㇺ 全然ない。 pak(no)…isam パㇰ(ノ)…イサㇺ それほど…の人(もの)はない(最も…な人/ものだ)。 ruwe ka isam ルウェ カ イサㇺ …したあと(形跡)もない。 ☆参考 対応する肯定動詞は an アン[単]/oka オカ[複]ある、 いる。 ☞an アン 1、 oka オカ 1 {E: to not exist; run out; die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isamka
イサㇺカ 【他動】[isam-ka 無くなる・させる] ①なくす、 捨てる。 ② ☞ram(u) isamka ラㇺ/ラム イサㇺカ {E: ①to lose, throw away, discard… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isampa
イサンパ 【他動】[複](isam イサㇺ は単複の区別なし)(二つ以上が皆)なくなる、 wa isampa ワ イサンパ …してしまう。 {E: for…to run, die out. (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isane
イサネ 【自動】[i-sa-ne 人の・姉・である](姉弟・姉妹のうちの)姉のほうである。 {E: to be the older sister.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isapakikni
イサパキㇰニ 【名】[i-sapa-kik-ni ものの・頭・をたたく・木] 鮭の頭をたたく棒。 ☆参考 鮭をとったらすぐに頭を木の棒でたたく、 すると跳ねていたのが動かなくなる。 {E: a wooden stick used to strike the head of freshly caught salmon.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isapke
イサㇷ゚ケ 【自動】[i-sapke ものを・味見する](=surku sapke スㇽク サㇷ゚ケ)毒を口に入れて試す。 ☆参考 トリカブトの毒を矢につける場合、 昔の人(男)は少し口に入れて舌にのせ、 そのピリッとした感覚でその毒の強さをみた。 ☆参考 (KT) 毒は surku スㇽク。 {E: to taste test poison in order to measure its strength.} (出典:田村、方言:沙流)
isayka
イサイカ 【自動】簡単である。 isayka nepki イサイカ ネㇷ゚キ 簡単な仕事。 isayka itak イサイカ イタㇰ やさしいことば。 ☆対語 hokanpa ホカンパ むずかしい。 {E: to be simple; easy.} (出典:田村、方言:沙流)
isermakus
イセㇾマクㇱ 【自動】[i-sermak-us もの・の蔭・につく](神が)蔭で守護する(用例では名詞として使われている) kamuy isermakus an カムイ イセㇾマクㇱ アン 神の守護がある。 ☆参考 sisermakuste シセㇾマクㇱテ (神)に守護を願う。 {E: (for a god) to protect from behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isikereypare
イシケレイパレ 【自動】[i-sik-e-reypa-re もの・目・それに・はう[複]・させる] 下目使いに目を這わすようにする(よその家に入ってジロジロ見回すのは無礼なので、 遠慮しながらそうっと見る様子を表す)。 {E: to peep into; sneak a look at.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isikipipka
イシキピㇷ゚カ 【自動】[i-siki-pipka 人・その目・のぞかせる] のぞき見する。 {E: to peep into.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isime
イシメ 【自動】[i-sime ものを・染める(?)]木の皮で染物をする。 {E: to dye using the bark of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
isinere
イシネレ 【自動】[i-si-ne-re もの・自分・なる・させる] ばける(キツネや熊などが)。 {E: to turn into, disguise oneself as a fox, bear etc.} (出典:田村、方言:沙流)
isiru
イシル 【自動】[i-siru もの・をこする] 他の物にすれる。 {E: to rub (against).} (出典:田村、方言:沙流)
isis
イシㇱ 【自動】腹を立てる、 憤る。 ☆参考 iruska イルㇱカ 腹が立つ、 不機嫌になる。 {E: to get angry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isitayki
イシタイキ 【自動】[i-sitayki もの・をたたく] 布を織る、 機織りする、 厚司などを織る。(W) ☆参考 attuskar アットゥㇱカㇻ 厚司をつくる。 itese イテセ ござの類を編む。 {E: to weave cloth, “attush.”} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iso
イソ §278 あざらし (5) iso (i-só)「イそ」[‘えもの’] ⦅千島⦆(Torii, pp.56,60)アザラシを指す (出典:知里動物編、方言:)
isokamuy
イソカムイ 【名】[iso-kamuy 獲物・神][動物]「言葉はある。 何のことか知らない。」 (S)〔知分類 p.156 クマの一般称、 p.159 アザラシ(千島、 Torii)〕 (出典:田村、方言:沙流)
isokoan
イソコアン 【自動】[iso-koan 獲物・がある] 何をしても人よりたくさんとって来る(畑でも猟でも)。 {E: to do better than others (at hunting, farming etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
isomomokore
イソモモコレ 【自動】[i-somo-mokor-e 人を・…しない・眠る・させる] だれも眠らせない。 haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 やかましい、 夜じゅうだれも眠らせない。(S) {E: to allow no one to sleep.} (出典:田村、方言:沙流)
ison
イソン 【自動】[iso-n 獲物・(自動詞形成)]狩猟の獲物に恵まれる、 熊や鹿などの獲物がたくさんとれる。 ☆参考 狩猟をする人が主語。 {E: to have bountiful game in a hunt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isonukoan
イソヌコアン 【自動】[iso-nu-koan 獲物・の豊猟・がある](山へ行って等)たくさんとって来る。 kú=isonukoan クイソヌコアン(私は) 獲物をたくさんとって来た。 ☞nu(we) koan ヌ(ウェ) コアン {E: to take, catch a lot of game (by going into the mountains etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
isoytak
イソイタㇰ 【自動/名】①[自動](あれこれ)話をする、 物語る。 ②[名] 話、 物語。 {E: ①to tell tales, stories ②tales; stories (n).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
isram
イㇱラㇺ 【名/自動】[is-ram (?)・心(人)] ①[名]貧しい人。 isram ne イㇱラㇺ ネ 貧しい人である、 貧しい。 isram ne ruwe a=erámpokiwenpa patek ka ki a p イㇱラㇺ ネ ルウェ アエランポキウェンパ パテㇰ カ キ アㇷ゚ 私は彼らが貧しいのをかわいそうに思ってばかりいたが。(NH民話) ②[自動]貧しい。 sanke híne i=sam omare hike, isram ruwe okay pe a=uk ka eyayhawkere kus サンケ ヒネ イサㇺ オマレ ヒケ、 イㇱラㇺ ルウェ オカイ ペ アウㇰ カ エヤイハウケレ クㇱ (彼は宝刀を)出して来て私のそばに置いたが、 貧しいのに受け取っては気の毒だと私は思ったので。(NK民話) ☆参考 wenkur ウェンクㇽ 貧しい人。 日常会話ではこの wenkur ウェンクㇽ のほうがずっと多く使われる。 {E: to be poor; miserable.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itak 1
イタㇰ 【自動】ものを言う、 しゃべる。 {E: to speak; talk (v.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itakkokiru
イタッコキル 【他動】[itak-ko-kiru 言葉・と共に・向きを変える](?) 悪い災難を避けるためにまじなってあげる。 {E: to take action to prevent a disaster from occurring.} (出典:田村、方言:沙流)
itakmakkuste
イタㇰマックㇱテ 【自動/名】[itak-mak-kus-te 言葉・後ろ・を通る・させる] ①[自動]隠し言葉(第三者や子どもたちにはわからないような言い方)を使う。 ②[名]自分たちだけで通じ合い、 第三者や子どもたちにはわからないような言い方、 隠し言葉。 itakmakkuste ani ye イタㇰマックㇱテ アニ イェ 隠し言葉(人にわからないような言い方)で言いなさい。 ☆参考 第三者に隠すことばかりが目的でもないようである。 隠喩を用いて言う言い方で、 その中には、 即興的に瞬間に思いついて言う場合もあれば、 言いならわされて、 大人ならだれでも知っているような決まった言い回しもある。 たとえば、 apekes oyao na アペケㇱ オヤオ ナ 燃え尻の火が炉ぶち板に燃えうつるぞ=こいつはおしゃべりだからあまり深いことまで聞かせるな。(S) toska íka na トㇱカ イカ ナ 川堤があふれるぞ=あまり言うと泣くからもうやめておきなさい。(S) iteki supki yak haw néno hawean イテキ スㇷ゚キ ヤㇰ ハウ ネノ ハウェアン ヨシがつぶれるみたいなことを言うな=取り返しのつかないようなことを言うな。(S) 本辞典では[隠]と表示してあるが、 日本語で言う「隠語」とは違う概念であるから注意。 {E: ①secret words; a secret code. ②to use a secret code so that others will not understand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itako
イタコ 【他動】[itak-o 言葉を・そこに置く](そこ)に言葉を置く/入れる。(次の慣用表現で) kurka(sike) itako クㇽカ/クㇽカシケ イタコ [雅](その)上に言葉を置く=(そう)しながら話す、 言葉を言う。 ranke núpe/uturatura/kurkasike/itako hawe/ene oka hi ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ/クㇽカシケ/イタコ ハウェ/エネ オカ ヒ [雅]落ちる涙がとめどなく流れ、 そうしながら言った言葉は次のよう。(W神謡語り) {E: to speak of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itanki
イタンキ 【名】①茶わん、 おわん(昔はクワの木やホオの木でつくった)。 etoypuneno itanki or iyo エトイプネノ イタンキ オㇿ イヨ 山もりに茶わんに盛った。(W) ohaw e itanki オハウ エ イタンキ 汁わん(おかずを入れる)。(W) ②(ご飯やおかずのわん数)…杯。 sine itanki シネ イタンキ 一杯、 一ぜん。(W) ☆参考 この場合、 接尾辞と見ることもできるが、 読みやすさのために離して書く。 {E: ①bowls. ②a counter for bowls.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itapirup
イタピルㇷ゚ 【名】[ita-piru-p 板/床/飯台・を拭く・もの] ぞうきん、 台ぶきん。 ☆参考 urepirup ウレピルㇷ゚ 足ふき。 {E: a cloth; a dustcloth; a towel.} (出典:田村、方言:沙流)
itasa
イタサ 【自動/副】[単](複は itaspa イタㇱパ)[i-tasa 人・と交代する] ①[自動]交代する。 ②[副]交代して。 itasa itak イタサ イタㇰ 答える、 応答する(相手が言った言葉を聞いて交代してしゃべることを言う。 ☆参考 呼ばれて答えることは hóse ホセ《ホーと言う》と言う)。 {E: ①to take turns; alternate with. ②in turns; alternately} (出典:田村、方言:沙流)
itasare
イタサレ 【他動】[i-tasa-re もの・交代/交換する・させる]…を他のと取りかえる。 e=mip itasare エミㇷ゚ イタサレ あなたの着物を取りかえなさい。(S) {E: to exchange, interchange…with…} (出典:田村、方言:沙流)
itasasa
イタササ 【自動】①痛い、 響くからいやだ。 hemanta hawkor hawe itasasa an! ヘマンタ ハウコㇿ ハウェ イタササ アン! 何が大声出して、 いやだなあ(響くからいやだ)。(W) ②(間投詞的に使って)痛いなあ、 痛いねえ、 痛かったろうねえ。 ☆参考 痛いときや苦しいときに出る間投詞は hay! ハイー。 {E: to cry out in pain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itasko
イタㇱコ 【自動】[i-tasko もの・をたすきがけにする] たすきをかける。 itasko kane wa ita piru イタㇱコ カネ ワ イタ ピル たすきがけでゆかを拭きなさい。(S) ani itasko p アニ イタスコㇷ゚ [それで・たすきがけする・もの]たすき。 {E: to tie up one's sleeves with string etc.} (出典:田村、方言:沙流)
itaskoat
イタㇱコアッ 【名】[i-tasko-at ものを・肩から斜めにかける・ひも] 刀を下げるためのひも、 刀のつりひも。 ☆参考 昔は刀を腰にささず肩からひもで下げた。 {E: a cord, sash attached to a sword which is used to hang the sword around the shoulders.} (出典:田村、方言:沙流)
itaspa
イタㇱパ 【自動/副】①[自動][複](単は itasa イタサ) 交代する。 ②[副]お返しに、 交代して。 {E: ①to take turns; alternate ②in return.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itaspare
イタㇱパレ 【他動】[自動使役][itaspa-re 人と交代する・させる](二つ以上のもの)を交換する。 {E: to exchange…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
itekki
イテッキ 【副】(iteki イテキ の強調形)決して/絶対…するな/しないように。 tap anakne itekki a=ye p ne na タㇷ゚ アナㇰネ イテッキ アイェㇷ゚ ネ ナ これは絶対言ってはならないのだよ(「言うもんでないんだよ」)。(S) {E: so as not to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itenpatenpa
イテンパテンパ 【自動】[i-tenpatenpa 人を・もみ療治する] もみ療治する。 {E: to massage to heal…} (出典:田村、方言:沙流)
itese
イテセ 【自動】[i-tese もの・を編む] toma トマ《敷物》を編む。 ☞tese テセ {E: to weave a rug.} (出典:田村、方言:沙流)
itura
イトゥラ 【自動】[i-tura 人・と連れ立つ]連れになる、 人と一緒に行く、 皆と同行する。 {E: to go with someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ituresne
イトゥレㇱネ 【自動】[i-tures-ne 人の・妹・である] ①(兄妹の間の)妹のほうである。 ②[雅](姉妹の間でも)妹のほうである。 二風谷 (HC神謡) ☆参考 日常語では姉妹の間の妹のほうは imatakne イマタㇰネ。 {E: ①to be the younger sister (of a brother and sister). ②to be the younger sister (of two sisters).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iwak
イワㇰ 【自動】①(山仕事や畑の仕事から)帰る、 帰宅する。 ②(神が)住む。 ☆参考 旅行や訪問などから帰ることは hosipi ホシピ [単]/hosippa ホシッパ [複]。 {E: to go home; return (from work).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iwakpa
イワㇰパ 【自動】[複](iwak イワㇰ は単複の区別なし)(二人以上が皆)(山や畑の仕事から)帰る。 {E: to go home; return (from work in the mountains or fields) (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iwakte
イワㇰテ 【他動】[iwak-te 帰宅する・させる]…を神の国に送る、 …をとむらう。 cis turano a=utáripo a=iwákte チㇱ トゥラノ アウタリポ アイワㇰテ 私は泣きながら私の死んだ村人たちをとむらった。(HK民話) {E: to mourn…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iwan
イワン 【連体】①[連体]六個の、 六人の(しばしば多数を表す)。 iwan sike イワン シケ/イワイ シケ 六個の荷物、 たくさんの荷物。 iwan poyson イワン ポイソン 六人の子ども、 たくさんの子ども。 iwan aynu ikir eposo húci イワン アイヌ イキㇼ エポソ フチ 六代を貫いた(=何代にもわたって長生きした)老媼。 tono iwan suy ye p a=akkari ka eaykap トノ イワン スイ イェㇷ゚ アアッカリ カ エアイカㇷ゚ 和人の殿様に六回(何回も何回も)言われたことにはそむくことができない。(S民話) ②[間投]六(数え唱えるとき)。 ☆参考 語源は i- イ《四》、 wan ワン《十》と関係がありそうだが、 そうだとすれば[< i-e-wan 四・で・十]《あと四で十》であろうか。 {E: ①six as a counter: six people etc. ②the number six.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iwanke
イワンケ 【自動】達者である、 元気である、 健康である(病気でない)。 é=iwanke wa e=an ya/e=ana? エイワンケ ワ エアン ヤ/エアナ? あなたは元気/達者でいますか。 kú=iwanke wa k=an クイワンケ ワ カン 私は元気/達者でいます。 a=matápautari hem iwanke wa oka ya? アマタパウタリ ヘㇺ イワンケ ワ オカ ヤ? あなたの妹さんがたも達者でいますか。(S) {E: to be well; healthy.} (出典:田村、方言:沙流)
iwor-ukaeraye
イウォㇿウカエライェ 【自動】[iwor-u-ka-e-raye 山奥の谷あい・互い・の上・に・行かせる] 尾根の集まっている山の上のほうを横切って近道して行く(山の下の方を通ると尾根も沢も幾つも横切らなければならず、 また遠回りであるから)。 sítu hontom a=kus wa iwor-ukaeraye=an シトゥ ホントㇺ アクㇱ ワ イウォㇿウカエライェアン 尾根の途中を通って近道して行こう。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyakne
イヤㇰネ 【自動】[i-y-ak-ne 人の・(挿入音)・弟・である](兄弟・姉弟のうちの)弟のほうである。 iyakne hike イヤㇰネ ヒケ 弟のほう。 {E: to be the younger brother (of two brothers or a sister and brother).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyani
イヤニ 【自動】[i-y-ani もの・(挿入音)・を携える] 食べ物を食べさせたくて持って行く。 ☆参考 接頭辞 ko- コ がつくときは koyani コヤニ、 また人称接頭辞 ku= ク、 e=エ がつくときは ku=yani クヤニ、 e=yani エヤニ となることがある。 {E: to carry, take food to feed someone.} (出典:田村、方言:沙流)
iyanu
イヤヌ 【自動】[i-y-anu もの・(挿入音)・を置く](?) 腰をかがめる。 kesto an kor ku=yanu kane wa k=ek ケㇱト アン コㇿ クヤヌ カネ ワ ケㇰ 毎日毎日私は腰をかがめて来る。(S) ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときはこの用例のように ku=yanu クヤヌ、 e=yanu エヤヌ となることがある。 {E: to bend one's back.} (出典:田村、方言:沙流)
iyapo
イヤポ 【名】父、 おとうさん。 ku=kor iyapo クコㇿ イヤポ/クコリヤポ 私の父。(S) iyapo! イヤポ! おとうさん(呼びかけ。 遠くから呼ぶときなどイヤポーと伸ばして発音する)。 iyapo kor イヤポ コㇿ 父方の。 iyapo kor húci イヤポ コㇿ フチ 父方の祖母(=父の母)。(S) ☆参考 沙流川下流から鵡川にかけて使う。 沙流川・門別川中流以上では míci ミチ を使う。 ワテケ(鳩沢ふじの)さんは、 沙流川下流の福満に生まれ育ったが、 父親がずっと山の方の Hatonay ハトナイ(鳩内)の人だったため、 子どものときから míci ミチ を使っていた。 それで大人になってからも míci ミチ を使う。 呼びかけは ku=mici クミチ。 異父妹のサダモさんは養父母が川下の人だったため iyapo イヤポ を使う。(W−S) ☞míci ミチ {E: father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyasinke
イヤシンケ 【自動】[i-y-asinke もの・(挿入音)・を出す] 償いの品物やお金を出す。 {E: to pay a fine, penalty.} (出典:田村、方言:沙流)
iyaskeuk
イヤㇱケウㇰ 【自動】[i-y-askeuk 人を・(挿入音)・招待する][aske uk アㇱケ ウㇰ の目的格不定人称形] 人々を招待する。 arpa wa iyaskeuk wa ek アㇻパ ワ イヤㇱケウㇰ ワ エㇰ 行ってみんなを招待して(連れて)おいで(aynu opitta aske uk wa ek アイヌ オピッタ アㇱケ ウㇰ ワ エㇰ とも言う)。(S) ☞aske uk アㇱケ ウㇰ {E: to invite someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyaykipte
イヤイキㇷ゚テ 【自動】[i-yay-kip-te 人に・自分を(?)・させる]あぶない。 a=ukóhoppa wa oka he an? iyaykipte アウコホッパ ワ オカ ヘ アン? イヤイキㇷ゚テ 子どもたちだけで置いてあるのかい? あぶないなあ。(S) {E: to be dangerous.} (出典:田村、方言:沙流)
iyaykookka
イヤイコオッカ 【自動】[i-yayko-ok-ka 人を・一人で・うなだれ・させる] 本当に情けない。 {E: to be truly sad, shameful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyaynomare
イヤイノマレ 【自動】[雅]まあ立派な(人格、 器量、 恰幅)。 iyaynomare/aynu pito/an nankora イヤイノマレ/アイヌ ピト/アン ナンコラ [雅]まあこんな立派な人物、 人間だか神様だか、 こんな立派な人間もあるものだろうか。(S) {E: How wonderful!} (出典:田村、方言:沙流)
iye-e-
イイェエ 【接頭】[i-y-e-e もの・(挿入音)・(と一緒)で・で]…番目。(「二」以上の数詞と共に用いられる。) iye-einen イイェエイネン 四人目。 iye-einep ne イイェエイネㇷ゚ ネ 四番目の。 iye-einep ne ku=poho イイェエイネㇷ゚ ネ クポホ 四番目の息子。 iye-eiwan to イイェエイワン ト 六日目。(W神謡) iye-ere pa イイェエレ パ 三年目。(W民話) iye-erep イイェエレㇷ゚ 三番目。 iye-erep ne イイェエレㇷ゚ネ 三番目の。 iye-ererko イイェエレㇾコ[名][i-e-e-rerko もの・で・それで・三日] 三日目。 iye-etup イイェエトゥㇷ゚ 二番目。 a=o uske oro wa iye-erep oro ta ráp=an アオ ウㇱケ オロ ワ イイェエレㇷ゚ オロ タ ラパン 乗った所から三つ目で降りましょう。(S) ☆参考 電車に乗ってから次の次の駅で降りることを言っている。 乗った駅を一つ目として数えている。 ☆発音 二語のアクセントで発音される。 iyé-etú、 iyé-eré。 ☆参考 このように iye-e- イイェ エ を使って言う「…番目」の言い方はサダモさんのみから聞いた。 ワテケさんによれば「…番目」という言い方はなく、 hoski a=ye p, iyos a=ye p, na iyos a=ye p ホㇱキ アイェㇷ゚、 イヨㇱ アイェㇷ゚、 ナ イヨㇱ アイェㇷ゚《最初に言ったこと、 その後に言ったこと、 さらに後に言ったこと》のように言う。 しかしワテケさんも、 神謡の中では iye-eiwan to イイェエイワン ト《六日目の日》のようにこの形を使って歌っている。 (出典:田村、方言:沙流)
iyeepakta
イイェエパㇰタ 【副】[i-y-eepak-ta もの・(挿入音)・の次・に]次に続いて。 e=kor hekattar/na iyeepakta エコㇿ ヘカッタㇻ/ナ イイェエパㇰタ [雅]あなたのお子様が次々に続いて…。(Sユーカラ語り) kor rametok/na iyeepakta/a=koysitoma コン ラメトㇰ/ナ イイェエパㇰタ/アコイシトマ [雅]その勇猛さは父神以上に恐れられました。(Sユーカラ) ☞eepak エエパㇰ、 eepakke エエパッケ、 uweepak ウウェエパㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyeeturen
イイェエトゥレン 【他動】[i-y-e-e-turen 人・(挿入音)・に・(そのこと)で・一緒にいて助ける] …のことで協力する。 {E: to help, cooperate with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyeirpak
イイェイㇼパㇰ 【副】[i-y-eirpak 人・(挿入音)・と同時に] 人と一緒に、 競い合って。 ☆参考 早く言うときはしばしば iyerpak イイェㇾパㇰ と言う。 {E: together with someone; to compete with.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyekenkenu
イイェケンケヌ 【自動】覚悟する。 tasaaspe e=eramu-mukkosanpa kusu ne na, iyekenkenu kor an タサアㇱペ エエラムムッコサンパ クス ネ ナ、 イイェケンケヌ コㇿ アン 仕返しに気が遠くなるほどやっつけてやるからな、 覚悟していろ。(S) {E: to be ready; prepared.} (出典:田村、方言:沙流)
iyemaka-atusare
イイェマカアトゥサレ 【自動】[i-y-emaka-atusa-re もの・(挿入音)・後ろへ・はだかになる・させる](?) 肌脱ぎになる、 肩を脱ぐ。(W) (S) ☆参考 沙流川中流二風谷の二谷国松さんは iyemakatusare イイェマカトゥサレ と言う。 {E: to strip to the waist.} (出典:田村、方言:沙流)
iyemateniwkes
イイェマテニウケㇱ 【他動】[i-y-e-mat-e-niwkes 人・(挿入音)・と共に・女/妻・のことを・しそこなう] 人に妻をめとらせていない(?) a=iyémateniwkes アイイェマテニウケㇱ (引用文で)私は妻をめとらずにいる(a=i=émateniwkes アイエマテニウケㇱ か)。 {E: for a man to be without a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyemetu
イイェメトゥ 【自動】[i-y-e-metu 人に・(挿入音)・…のことで(?)・(?)]酒を飲み残して持って行って/持って来てあげる。 ☆参考 接頭辞 ko- コ がつくときは koyemetu コイェメトゥ、 また人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときも ku=yemetu クイェメトゥ、 e=yemetu エイェメトゥ となることがある。 {E: to take home left over alcohol.} (出典:田村、方言:沙流)
iyemkoani
イイェㇺコアニ 【自動】[i-y-emko-ani 人・(挿入音)・の半分・を持つ] 人の荷物を一緒に持ってあげる。(S) ☆参考 接頭辞 e- エ がつくときは eyemkoani エイェㇺコアニ となる。 {E: to hold together.} (出典:田村、方言:沙流)
iyenucupki-ciwre
イイェヌチュㇷ゚キチウレ 【自動】[i-y-e-nu-cup-ki-ciwre 人・(挿入音)・そこに・顔・日/月・(する)・さす][雅]そこに日の光がさす。 nan nipeki/hetuku cup ne/iyenucupki/ciwre kotom/pirka ruwe ナン ニペキ/ヘトゥク チュㇷ゚ ネ/イイェヌチュㇷ゚キ/チウレ コトㇺ/ピㇼカ ルウェ [雅]顔の輝きがさしのぼる朝日のように日の光がさすのにも似てまぶしいほど美しい。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyepanu
イイェパヌ 【自動】[i-y-epanu もの・(挿入音)・を頭に巻く]頭飾り布(cipanup チパヌㇷ゚)を頭に巻く。 ☞epanu エパヌ {E: to wrap one's head in decorative material.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyerpak
イイェㇾパㇰ 【副】[i-y-eirpak 人・(挿入音)・と同時に][iyeirpak イイェイㇼパㇰ が早く発音されて i が落ちた形] 人と一緒に。 iyerpak k=arpa イイェㇾパㇰ カㇻパ 私は人と一緒に行く。(S) ☆発音 イイェㇽパㇰと発音する。 ☆参考 itura イトゥラ は《人と連れだって》。 {E: together with someone} (出典:田村、方言:沙流)
iyetupeknu
イイェトゥペㇰヌ 【自動】悔やみを言う。 somo e=yetupeknu kusu e=arpa? ソモ エイェトゥペㇰヌ クス エアㇻパ? (あなた)お悔やみにいかないの? (S) ☆参考 人称接辞 ku= ク、 e= エ のように、 アクセント核(声の高さの上がる所)を前の音節へ動かす接頭辞がつくときは ku=yetupeknu クイェトゥペㇰヌ、 e=yetupeknu エイェトゥペㇰヌ となる。 {E: to speak out one's frustrations.} (出典:田村、方言:沙流)
iyetusmak
イイェトゥㇱマㇰ 【自動】[i-y-etusmak 人・(挿入音)・と競争する]人と競争する。 toan pe hawe as kor seta iyetusmak wa mikmik kor hawkor トアン ペ ハウェ アㇱ コㇿ セタ イイェトゥㇱマㇰ ワ ミㇰミㇰ コㇿ ハウコㇿ あれ(サイレン)が鳴ると犬が競争するようにほえながら「呼び声する」(=声を上げる)。(W) (出典:田村、方言:沙流)
iyo 1
イヨ 【他動】[i-y-o もの・(挿入音)・…に…を入れる]…にものを入れる。(名詞として使われて)入れること。 …or iyo オㇿ イヨ…へ物を入れる。 pon pukuru or iyo wa upsor omare ポン プクル オㇿ イヨ ワ ウㇷ゚ソㇿ オマレ 小さい袋にものを入れて懐に入れなさい。(W) itanki or iyo イタンキ オㇿ イヨ おわん/茶碗に食べ物をよそう。(W) {E: to put something in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyoattuye
イヨアットゥイェ 【自動】[i-y-oar-tuye 人/ものを・(挿入音)・全く・…を切る](?) (次の慣用表現の中で) par takupi iyoattuye p パッ タクピ イヨアットゥイェㇷ゚ 「口ばかり屁理屈ぬかす」=口ばかり達者なやつ。(S) {E: to quibble.} (出典:田村、方言:沙流)
iyohay
イヨハイ 【間投】おやおや、 おやまあ。 iyohay sitomare イヨハイ シトマレ ☞iyohay-sitomare イヨハイシトマレ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyohaykar
イヨハイカㇻ 【自動】[i-y-ohaykar 人・(挿入音)・の陰口を言う]人の陰口を言う。 iyohaykar kor an イヨハイカㇻ コㇿ アン (彼はまた)人の陰口を言っている。(S) {E: to talk behind someone's back.} (出典:田村、方言:沙流)
iyokane
イヨカネ 【自動】[i-y-oka-ne 人・(挿入音)・の後・になる] 後に残る、 みんなの後になる、 置き去りにされて後から行く、 遅れる。 iyokane no a=ipére イヨカネ ノ アイペレ みんなの後から食べさせる。(S) toan pon toke ponno iyokane トアン ポン トケ ポンノ イヨカネ あの小さい時計少し遅れている。(W) pasu iyokane パス イヨカネ バスが遅れた。(W) kakkó or un iyokane カッコ オルン イヨカネ 学校に遅れた。(W) {E: to stay behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyokkayo(ho)
イヨッカヨ(ホ) 【名】[i-y-okkayo (ho) もの・(挿入音)・男[所]]男のほう、 夫婦のうちの夫のほう。 imacihi ka iyokkayo ka arikikipa イマチヒ カ イヨッカヨ カ アリキキパ 奥さんのほうも夫の方もよく働く。 iyokkayoho kewtumu pirka イヨッカヨホ ケウトゥム ピㇼカ 「だんなさん」(=夫)のほうは気だてが良い。(S) {E: the husband (in contrast to the wife in a married couple).} (出典:田村、方言:沙流)
iyokte
イヨㇰテ 【他動】[i-y-ok-te ものに・(挿入音)・…をひっかける・させる] …をかぎ状のものでひっかける。 iyokte wa uk イヨㇰテ ワ ウㇰ かぎでひっかけて取りなさい。(S) ku=yokte híne k=uk クヨㇰテ ヒネ クㇰ 私はかぎでひっかけて取った。(S) ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yokte クヨㇰテ、 e=yokte エヨㇰテ となる。 {E: to hang (up)…on a hook.} (出典:田村、方言:沙流)
iyokunure
イヨクヌレ 【自動】[i-y-okunure ものごと・(挿入音)・にあきれる] あきれる、 びっくりする(「たまげる」)。 mak un=okake ta iyokunure hi an マㇰ ウノカケ タ イヨクヌレ ヒ アン 私たちが出たあとにどんなにかびっくりしているだろうなあ。(S) ☞okunure オクヌレ {E: to be surprised; amazed.} (出典:田村、方言:沙流)
iyokus
イヨクㇱ 【他動】[i-y-okus もの・(挿入音)・を裏返す] 着物を裏返す。 ☞okus オクㇱ {E: to turn clothing inside out.} (出典:田村、方言:沙流)
iyokuyra
イヨクイラ 【自動】[i-y-o-kuyra もの・(挿入音)・尻・のところへ忍んで行く](男が)夜に女のところへ忍んで行く(「よばい」に行く)。 iyokuyra p イヨクイラㇷ゚ 夜に女の所へ忍んで行く男(「よばいと」)。 iyokuyra p ek siri ne kunak ci=ramu イヨクイラㇷ゚ エㇰ シリ ネ クナㇰ チラム 私たちは「よばいと」が来たのだと思った。(S) {E: for a man to pay a secret visit on a woman.} (出典:田村、方言:沙流)
iyomante
イヨマンテ 【自動/名】[i-y-oman-te ものを・(挿入音)・行か・せる] ①[自動]熊送り(熊祭り)する。 ②[名]熊送り、 熊祭り(人間界を訪れた熊の神を神の国へ送り帰す祭事)。 {E: ①to ceremonially kill a bear (v). ②a bear festival (a festival to send back the gods who visit the human back to their homes)..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyomap
イヨマㇷ゚ 【自動】[i-y-omap ものを・(挿入音)・可愛がる] 子どもをかわいがる。 iyomap=an rusuy kusu a=etún kusu ne na イヨマパン ルスイ クス アエトゥン クス ネ ナ 子どもをかわいがりたいので(赤ちゃんを)お借りしますから。(W民話) iyomap-eykoytupa=an イヨマㇷ゚エイコイトゥパアン 子どもがいないために子どもをかわいがることができなくて、 子どもをかわいがりたくてたまらない。(W民話) ☆参考 接頭辞 ko- コ がつくとき、 その前にさらに接頭辞がつかなければ koyomap コヨマㇷ゚ となる。 ☆参考 ikoiyomap/ikoyyomap イコイヨマㇷ゚ 他の人の子どもをかわいがる。 {E: to show affection to children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyomare
イヨマレ 【自動】[i-y-omare ものを・(挿入音)・入れる] お酌する、 酒をつぐ。 ☆参考 接頭辞 ko- コ がつくとき、 その前にさらに接頭辞がつかなければ koyomare コヨマレ となる。 また人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときも ku=yomare クヨマレ、 e=yomare エヨマレ となることがある。 {E: to pour alcohol.} (出典:田村、方言:沙流)
iyomommomo
イヨモンモモ 【自動】[i-y-omommomo ものごと(を)・(挿入音)・こまごま言う] ものごとをこまごま言う、 くわしく/事こまかに述べる。 iyomommomo wa ye イヨモンモモ ワ イェ 「まてえに言いなさい」=くわしく言いなさい。(W) somo iyomommomo no ka ahunke ソモ イヨモㇺモモ ノ カ アフンケ こまごまと言わなくてもいいから家へお通ししなさい。(W民話)(取り次ぎに出た人が中にもどって、 外にどのような人が来ているかを述べると、 家の主人、 つまり夫とか父とかが、 だれであっても中に入りたくて来ているのだから中へ通しなさいと言うときにこのように言う。 民話によく出てくる常套句。) {E: to explain in detail.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyonnokka
イヨンノッカ 【自動/名】[i-y-onnokka もの/人・(挿入音)・をあやして寝かしつける] ①[自動]子守歌を歌う。 ②[名]子守歌。 pakkay iyonnokka パッカイ イヨンノッカ 子をおぶって歌う子守歌。(KSg) sintasuye iyonnokka シンタスイェ イヨンノッカ ゆり板をゆらして歌う子守歌。(KSg) ☆参考 沙流川中流の人の言葉。 ionnokka イオンノッカ とも言う。 ihonnokka イホンノッカ とも言う(?)(ノートの誤記か)。 下流および鵡川では iyonruyka イヨンルイカ と言う。 {E: ①to sing a lullaby(v). ②a lullaby (n).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyonnuppa
イヨンヌッパ 【自動】[i-y-onnuppa 人・(挿入音)・のことを告げ口する] 人のことを告げ口する。 ☆参考 接頭辞 e- エ がつくとき eyonnuppa エヨンヌッパ という形になることもある。 {E: to inform on someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyono
イヨノ 【自動】[iyo-no 実がなる・充分に] 実がたくさんなっている。 iyono ruwe! イヨノ ルウェ! 実がたくさんなっているねえ! (S) {E: to bear plentifully.} (出典:田村、方言:沙流)
iyoramsakka
イヨラㇺサッカ 【自動(?)】[i-y-o-ram-sak-ka 人・(挿入音)・その尻・心・を持たない・させる]人を侮辱する、 「馬鹿にする」。 {E: to insult, make a fool of someone} (出典:田村、方言:沙流)
iyorawki
イヨラウキ 【自動】[i-y-orawki 人/もの・(挿入音)・をとりにがす] 遅刻する、 みんなが行ってしまった後に来て置いて行かれる。 ☞orawki オラウキ {E: to be late; run late.} (出典:田村、方言:沙流)
iyorot
イヨロッ 【自動】[i-y-or-ot 人・(挿入音)・のところ・にいる] 仲間入りする、 集団の中の一員である/になる。 iyorot a? イヨロッ ア? 彼も入っていたのか。(S) horippa or ta iyorot ホリッパ オッタ イヨロッ (彼は)踊りの輪に加わった。(W言い伝え) kamuy or ta ikoytupa kor iyorot kor an カムイ オッタ イコイトゥパ コㇿ イヨロッ コラン 神の国で不自由しながら神々の中で暮らしている。(W民話) ☆参考 接頭辞 e- エ がつくときは eyorot エヨロッ となる。 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときも ku=yorot クヨロッ、 e=yorot エヨロッ という形をとることがある。 {E: to join, to associate with } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyorotte
イヨロッテ 【他動】[iyorot-te 仲間入りする・させる] (人)を仲間入りさせる。 ☆参考 接頭辞 e- エ がつくときは eyorotte エヨロッテ、 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yorotte クヨロッテ、 e=yorotte エヨロッテ という形をとることがある。 {E: to make, let join, associate with.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyosikkote
イヨシッコテ 【自動】[i-y-osikkote 人・(挿入音)・に恋をする] 恋をする。 ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yosikkote クヨシッコテ、 e=yosikkote エヨシッコテ という形になることがある。 {E: to fall in love.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyoske
イヨㇱケ 【自動】[i-y-oske もの・(挿入音)・を編む] 網を編む、 荷縄を編む。 ☆参考 ござを編むことは itese イテセ と言い、 iyoske イヨㇱケ とは言わない。 ☞oske オㇱケ {E: to weave a net.} (出典:田村、方言:沙流)
iyoski
イヨㇱキ 【自動】[i-y-oski (< i-hoski) もの・(挿入音)・に酔う] 酔う、 酔っぱらう(=ihoski イホㇱキ)。 iku wa iyoski イク ワ イヨㇱキ 酒を飲んで酔う。(W) a=ikúre a a=ikúre a akus ora earkinne iyoski, híne iyoski wa an rápokke ta アイクレ ア アイクレ ア アクㇱ オラ エアㇻキンネ イヨㇱキ、 ヒネ イヨㇱキ ワ アン ラポッケ タ 彼にどんどん飲ませたところひどく酔っぱらった。 そして酔っぱらっている間に…。(W言い伝え) {E: to be, get drunk.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyosno
イヨㇱノ 【副】[i-y-os-no 人・(挿入音)・のあとから・(副詞語尾)] そのあとから/あとで、 その次に、 それに続いて。 hoskino…, oro wa nítay suptom uhuy wa paye, iyosno toytoy uhuy wa arpa ホㇱキノ…、 オロ ワ ニタイ スㇷ゚トㇺ ウフイ ワ パイェ、 イヨㇱノ トイトイ ウフイ ワ アㇻパ 最初に(中略)、 それから林の中ほどが燃えていく、 あとから土が燃えていく。(S) iyotta iyosno ku=ye a itak イヨッタ イヨㇱノ クイェ ア イタㇰ 私がいちばんあとで言った言葉。(S) ☆参考 iyos イヨㇱ だけでも言うが、 iyos イヨㇱ をさらに念を入れて言う言い方。 {E: after.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyoterkere
イヨテㇾケレ 【他動】[i-y-oterke-re 人・(挿入音)・を踏む・させる](?) (次の表現で)…に/で理屈を言って抗議する。 paraparak tuyka/a=iyóterkere パラパラㇰ トゥイカ/アイヨテㇾケレ 私はワアワア泣き叫びながら理屈を言って抗議した。(W神謡語り) {E: to protest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyoya
イヨヤ 【連体】[i-y-oya もの・(挿入音)・のほかの](次の表現の中で) iyoya to イヨヤ ト そのあくる日。 {E: the next day.} (出典:田村、方言:沙流)
iyoykir
イヨイキㇼ 【名】[i-y-o-ikir もの・(挿入音)・を入れる・ひとまとまり] 宝壇(家の中の北側の壁の前の東寄りの部分に sintoko シントコ《行器(ほかい)、 大きい入れ物》、 patci パッチ《鉢》、 刀剣などの宝物が積まれ並べられている。 その宝物の一まとまりを言う。) irayapka iyoykir pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ イヨイキㇼ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと宝物きれいだねえ! (出典:田村、方言:沙流)
iyoype
イヨイペ 【名】[i-y-o-ipe ものを・(挿入音)・入れる・もの]patci パッチ《鉢》や sintoko シントコ《行器(ほかい)、 大きい入れ物》など、 器(入れ物)関係の宝物。 iyoype otta ikor otta イヨイペ オッタ イコロッタ 宝器だの宝刀だの…。 ☞ikor イコㇿ {E: a pot; a container; a vessel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyukohoppare
イユコホッパレ 【自動】[i-y-ukohoppa-re ものを・(挿入音)・両方へ別れる・させる] 吐きかつ下痢する、 吐いたり下したりする。 ☞uko- ウコ、 hoppa ホッパ {E: to vomit and have diarrhoea.} (出典:田村、方言:沙流)
iyukoykire
イユコイキレ 【自動】[i-y-ukoyki-re 人を・(挿入音)・けんかする・させる](告げ口をしたり意地の悪いうわさ話をしたりして)人をけんかさせる。 ☞ukoyki ウコイキ {E: to cause, make people fight, quarrel.} (出典:田村、方言:沙流)
iyunin
イユニン 【自動】[i-y-unin もの・(挿入音)・が痛い](打って、 ぶつけて)痛い、 痛くなる、 うずく、 ひどく痛む。 ☆参考 arka アㇻカ は一般に《痛い》、 また体のどこかが病んでいることも言う。 iyunin イユニン は疼痛、 激痛など、 ひどく痛むこと。 ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yunin クユニン、 e=yunin エユニン という形をとる。 ☞unin ウニン {E: to be painful, ache; become painful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyuninka
イユニンカ 【他動】[iyunin-ka 痛い・(他動詞化)] 痛くする。 “hunakor e=yuninka hawe an?” “ku=teke un” 「フナコㇿ エユニンカ ハウェ アン?」「クテケ ウン」 「(あなたは)どこを痛くしたの?」「(私の)手よ。」 (S) e=siren wa ora ene a=e=íyuninka エシレン マ オラ エネ アエイユニンカ (ay'íyuninka アイイユニンカ と発音している。) (彼が)あなたを誘ってそしてそのようにあなたがけがをさせられた。(S) ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yuninka クユニンカ、 e=yuninka エユニンカ という形をとる。 {E: to make… painful.} (出典:田村、方言:沙流)
iyunune
イユヌネ 【自動】[i-y-unu-ne 人の・(挿入音)・母親・である](親子のうちの)母親のほうである。 iyunune kamuy menoko イユヌネ カムイ メノコ 母親のほうの神のような立派な女性(立派な女性が二人いたうちの母親のほう)。(S) {E: to be the mother (in contrast to the father and children).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyupne
イユㇷ゚ネ 【自動】[i-yup-ne もの・兄・だ](その人の)兄である、 (兄と弟または兄と妹のうちの)兄のほうである。 {E: to be the older brother (of two brothers or a sister and a brother).} (出典:田村、方言:沙流)
iyuta
イユタ 【自動】[i-y-uta もの・(挿入音)・を(臼で)つく] 穀物を臼でつく(「つきものする」)、 「白(はく)」にする(=精白する)、 ヒエつき/米つきする。 kaparamip mi kane wa iyuta kor an カパラミㇷ゚ ミ カネ ワ イユタ コラン 刺しゅう入りのひとえの着物を着て「つきもの」している(絵はがきの写真を見て)。(W) ☆参考 臼は nisu ニス、 杵(きね)は iyutani イユタニ。 {E: to grind grains in a mortar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Iyutani 2
イユタニ 【名】[< iyutani 1][星座名](天の川の東側にある女の星座。) ☆参考 「三つまっすぐに並んで杵(きね)のようだから。 西側にある marattosapa マラットサパ はこれの夫。 夫婦の神で、 いつも女が夫を追って行く。 旧暦の七月のお盆にだけ会える。 雨が降ると水がふえて川を渡れない。 女というものはこのように夫に根(こん)よく従わなければならないと言う。」 (S) ☆参考 この二つの星座がたなばたの東側の女と西側の男だとサダモさんは説明している。 ☞marattosapa マラットサパ 2 {E: a sign of the horoscope.} (出典:田村、方言:沙流)
iyutapke
イユタㇷ゚ケ 【自動】[i-y-utapke もの・(挿入音)・をつくろう] つぎもの(つくろいもの)をする。 ☆参考 人称接頭辞 ku= ク、 e= エ がつくときは ku=yutapke クユタㇷ゚ケ、 e=yutapke エユタㇷ゚ケ という形をとる。 {E: to mend.} (出典:田村、方言:沙流)
ka 1
カ 【名】[概](所は káha カハ)敷物などを編む糸、 布を織る糸。 tu ka sinkop re ka sinkop ranke ranke トゥ カ シンコㇷ゚ レ カ シンコㇷ゚ ランケ ランケ [雅] 二つの糸の結び目、 三つの糸の結び目を下げ下げしている=糸をつむいでいる(糸をつむぐ様子の描写)。 ka uturu カ ウトゥル (布の)糸の間=(布の)目。 ka uturu sep senkaki カ ウトゥル セㇷ゚ センカキ (直訳すると)糸の間が広い布=目の粗い布。 ☆参考 縫い糸は nuyto ヌイト、 何かについている紐は at アッ[概]/atu アトゥ[所]と言い、 ka カ とは言わない。 {E: yarn, thread for weaving material, rugging etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka 2
カ 【位名】[概](所は kasi カシ、 kas(i)ke(he) カㇱケ/カシケ(ヘ)) ①(…の)上(接触した上)、 …の見える側。 suwop ka ta an スウォㇷ゚ カ タ アン 箱の上にある。(S) ni ka péka sinot kor an ニ カ ペカ シノッ コㇿ アン (サルが)木の上で遊んでいる。(S) toy ka osma トイ カ オㇱマ 地面に落ちる。 en=ka ta a エンカ タ ア 私の上に座りなさい。 uka ta uka ta ári ウカ タ ウカ タ アリ 互いの上に互いの上に置く=次々に重ねる。(S) i-ka wa a=mi p イカ ワ アミㇷ゚ ものの上から着るもの(=上着)。(W) (ズボンに対して言うのではなく、 シャツなどを着ている上、 つまり外側を言っている。) ②(比喩的に)kanpi ka ta e=hacir yak wen na カンピ カ タ エハチㇼ ヤㇰ ウェン ナ 書物の上で(=勉強で)(あなたが)落ちるといけないから。 ③[熟語] íka ka ta イカ カ タ 本当に。 ④(熟語動詞の前部要素として) ☞ka(si) カ(シ)… ☆対語 pok ポㇰ、 corpok チョロポㇰ。 ☆参考 enka エンカ …の離れた上、 上方。 kurka クㇽカ …の上面一帯。 ☆参考 ほかに、 ka カ の前に何かがついた位置名詞も少くない。 cupka チュㇷ゚カ 日の出る方向、 東。 koyka コイカ 海ぞいに東、 静内・釧路の方。 mawka マウカ 風上。 rewka レウカ 曲がって斜めになっているものの上側。 sirka シㇼカ 見えている側、 おもて。 tuyka トゥイカ ものの上端。 {E: ①top of… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka 3
カ 【副助】(予想以上、 追加、 意外を表す。) ①…も、 …までも。 eani ka un=tura エアニ カ ウントゥラ あなたも私たちと一緒に行こう。(S) tup ka uk トゥㇷ゚ カ ウㇰ 二つも/二つとも取った。(S) ②(二回以上重ねて)…も…も、 …と…、 (動詞句のあとで)…したり…したり(日本語の「…も…も」よりもむしろ「…と…」に当たる場合もある)。 okkayo ka menoko ka porono oka オッカヨ カ メノコ カ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) cáca ka an rupnemat ka an チャチャ カ アン ルㇷ゚ネマッ カ アン じいさまとばあさまがいた。 ku=koytak ka en=koytak ka ki クコイタㇰ カ エンコイタㇰ カ キ 私が彼に話したり、 彼が私に話したりした。(W会話) ③(否定表現の中で)(1)…も…しない。 ponno ka ポンノ カ 少しも(…しない)。 sinep ka シネㇷ゚ カ 一つも(…しない)。 sinen ka isam シネン カ イサㇺ 一人もいない。 nen ka isam ネン カ イサㇺ だれもいない。 nep ka ku=sak ネㇷ゚ カ クサㇰ 私は何も持っていない。 (2)(名詞句、 副詞句、 動詞句の後、 否定辞 somo ソモ の前に置かれて) ka somo ne カ ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne セタ カ ソモ ネ 犬ではない。(W) ka somo ki カ ソモ キ (動詞句の後で)…しもしない、 …したりなんかしない、 全然 …しない(否定の返事で「いいえ、 …しない」に似たニュアンスでも使われる)。 ponno ka e ka somo ki ポンノ カ エ カ ソモ キ 少しも食べない。(S) néun ka hawean ka somo ki ネウン カ ハウェアン カ ソモ キ (彼は)何も言わない。 ape ruy ka somo ki, méan na, ape pirka kor ka hopuni アペ ルイ カ ソモ キ、 メアン ナ、 アペ ピㇼカ コㇿ カ ホプニ 火が燃えていなくて寒いから火が良く燃えてきてから起きなさい(後の ka カ は日本語には訳せないが予想外(相手が予想していないと思われることがら)を示す)。(S) ④[慣用句]pokas ka un …a p ポカㇱ カ ウン…アㇷ゚ あんなに…だったのに。 easir ka エアシㇼ カ (強調するとき easiriː ka エアシリー カ)それはそれはもう本当に。 hike ka ヒケ カ …のに、 …しても、 …にもかかわらず。 pakno ka パㇰノ カ これだけ(で十分です)、 もういい。 sonno ka ソンノ カ やっぱり本当に、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 somo ka ソモ カ まさか…しない。 ☆発音 ①②③では、 強調するとき直前の音節(つまり前の語の最後の音節)を高く上げる。 日常会話ではこのアクセントが多く聞かれる。 ☆参考 「も」と訳せる場合は hem ヘㇺ と置き換えられることもあるが、 hem ヘㇺ は単に「AもBも」とか「…もまた」とかを表し、 ka カ は予想以上のことや予想されていなかった新しい情報であることを示す。 {E: too; also.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka 4
カ 【副助】(不定代名詞・疑問代名詞の後に置かれて)…か。 nep ka ネㇷ゚ カ 何か。 nen ka ネン カ だれか。 inanpe ka イナンペ カ どれか。 inanike ka イナニケ カ どれか。 neyta ka ネイタ カ どこかに、 どこかで、 いつか。 hempara ka ヘンパラ カ いつか。 henpakpe ka ヘンパㇰペ カ いくつか。 henpakto ka ヘンパㇰト カ 何日か、 数日。 {E: occurs after interrogative pronouns to form indefinite pronouns, e.g. somewhere, something, someone, etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) cisun
カ(シ) チスン 【連他動】[ka(si) cis-un …の上・泣く・そこにある](死者)を悼んでなきがらに手を置いて泣く。 osisoun wa ray kur a=turí híne an, híne ora kasi cisun kor an オシソウン マ ライ クㇽ アトゥリ ヒネ アン、 ヒネ オラ カシ チスン コラン 右側に死者が横たえられていた、 そして女がなきがらに手を当てて泣いていた。(W民話) {E: to cry mournfully over a dead body.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) eoma
カ(シ) エオマ 【連他動】[ka(si) e-oma …の上・その頭が・そこに・位置する] …にもたれる。 kasi k=éoma wa ku=yaysinire tek カシ ケオマ ワ クヤイシニレ テㇰ 私は(これに)もたれてちょっと休む。(S) {E: to lean on…} (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) esina
カ(シ) エシナ 【連他動】[ka(si) esina …の上・…をかくす(内緒にする)] …のことを人に言わないでおく。 kinin oruspe kasi a=esína キニン オルㇱペ カシ アエシナ 彼ら二人が一緒に寝たことをだれにも言わないでおこう。(S) {E: to hide, conceal…} (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) kik
カ(シ) キㇰ 【連他動】[…の上・をたたく] …の悪払いをする、 (病気を治すためなど、 マツサージとして) …をたたく。 a=eynonnoitak kasi a=kik yakka a=niwkes アエイノンノイタㇰ カシ アキㇰ ヤッカ アニウケㇱ (私たち皆で)祈とうしたりたたいたりしても効果がなかった。(W民話) {E: to tap, rub…(as healing massage).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) mesu
カ(シ) メス 【連他動】[…の上・をはぎとる]…を危険から救う。 kimunkamuy a=sikésanpare awa, i=ka mesu sekor hawean ka somo ki hi ta キムンカムイ アシケサンパレ アワ、 イカ メス セコㇿ ハウェアン カ ソモ キ ヒ タ 私が熊に自分の後を追いかけさせていると、 私が助けてくれとも言わなかったときに。(HK民話) {E: to save…from danger.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) omare 1
カ(シ) オマレ 【連複他動】[…の上・に…をのせる] …に…を加える。 {E: to add…to…} (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) omare 2
カ(シ) オマレ 【連複他動】[…の上・に…をのせる] …にぬれぎぬをきせる、 …に罪をなすりつける、 …のせいにする(「かずける」)。 {E: to blame someone else.} (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) onupecikka
カ(シ) オヌペチッカ 【連他動】[ka(si) o-nupe-cikka …の上・に・涙・を滴らす] …の上にかがんで涙を落とす。 {E: to cry, wail over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) opas
カ(シ) オパㇱ 【連他動】[ka(si) o-pas …の上・に走る] …のところへかけつける。 {E: to run, rush to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) opiwki
カ(シ) オピウキ 【連他動】[ka(si) o-piwki …の上・に・(?)] …を助ける(救助する、 援助する、 救援する)。 kotankor nispa matnepoho kasi a=opíwki wa a=siknure コタンコン ニㇱパ マッネポホ カシ アオピウキ ワ アシㇰヌレ (引用文中で)私が村おさの娘を救っていのちを助けた。 en=ka e=opiwki エンカ エオピウキ あなたが私を救ってくれる/くれた。 ☆参考 ikaopiwki イカオピウキ 人(のいのち)を救う、 人助けをする。 {E: to help, assist, aid…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) oran
カ(シ) オラン 【連他動】[ka(si) o-ran …の上・に・落ちる] …の上に落ちる。 {E: to drop onto…} (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) oray
カ(シ) オライ 【連他動】[ka(si) o-ray …の上・に・行く/来る] …のところに手伝いに行く/来る。 {E: to go, come to help…} (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) osike
カシ オシケ 【連他動】[ka(si) o-sike …の上・に・荷を背負う] …のところに与えるためのものをいっぱい背負って行く。 {E: to go to, come from…with a load on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) ous
カ(シ) オウㇱ 【連他動】[ka(si) o-us …の上・その尻・がそこにつく] …を台にする。 {E: to make into a stand, a dais.; to use…as a stand.} (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) oyki
カ(シ) オイキ 【連他動】[ka(si) o-iki …の上・に・ものごとを行なう]…の世話をする、 (身寄りのない人)を引き取って養う。 néa onne utar onne pakno kasi a=oyki ayne ネア オンネ ウタㇻ オンネ パㇰノ カシ アオイキ アイネ 私たちはその老人たちが亡くなるまでお世話して。(NK民話) en=ka e=oyki エンカ エオイキ あなたが私を養ってくれる。(S) {E: to look after…, to take care of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) oyoko
カ(シ) オヨコ 【連他動】[ka(si) o-yoko …の上・に待ちかまえる] …の様子をうかがう。 toy tum omarepa wa ora kasi oyoko wa an wenkamuy トイ トゥㇺ オマレパ ワ オラ カシ オヨコ ワ アン ウェンカムイ (その少女を)土の中に埋めてそれから見張っているばけもの(悪い熊)を…。(KK民話) {E: to look over, check out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) uppa
カ(シ) ウッパ 【連他動】[ka(si)-uppa …の上・を踏む(?)](雪の中へ入れて)上を踏んでおく。 {E: to tread on, down…} (出典:田村、方言:沙流)
ká-eyaysamne
カエヤイサㇺネ 【自動】[ka-e-yaysamne (シラミの卵)・で・いっぱいだ] シラミの卵がついている。 ☆参考 シラミの卵がたくさんついていることを言うのではないか。 ☆参考 kápo カポ シラミの卵。 {E: to be infected with nits.} (出典:田村、方言:沙流)
kakka
カッカ 【他動/自動/名】[kay《…をおぶう》の語頭の部分の重複][幼] おんぶ(kay カイ[他動]《…をおぶう》、 pakkay パッカイ[自動]《おんぶする》を表す幼児語)。 ay-ay kakka アイアイ カッカ[幼] 赤ちゃんおんぶ(=人形をおぶう、 おんぶしたい、 おんぶさせて、 おんぶしている)。 {E: to carry…on one's back.} (出典:田村、方言:沙流)
kama 1
カマ 【他動】…をまたぐ。 {E: to step over, cross…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamahupte
カマフㇷ゚テ 【自動】[kam-ahup-te 肉・入る・させる] 獲物(の肉)を(東窓から)家の中へ入れる。 {E: to take game into a house through the eastern window.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamasnu
カマㇱヌ 【自動】[kam-asnu 肉・すぐれている] 肌がきれいである(色が白く毛がない)。 {E: to have a fine complexion.} (出典:田村、方言:沙流)
kamasu
カマス 【名】[< 日本語] かます。 ☆参考 サダモさんはかますを saranip サラニㇷ゚ とも呼んでいる。 ☞saranip サラニㇷ゚、 totta トッタ {E: a straw bag.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamrak
カㇺラㇰ 【自動】[kam-rak 肉・の味がする] 肉の味がついている、 肉くさい。 {E: to smell meaty.} (出典:田村、方言:沙流)
kamtacikasu
カㇺタチカス 【自動】[kamtaci-kasu 麹・多すぎる] 頭が悪い、 ばかだ(悪口)。 {E: to be fool, idiot.} (出典:田村、方言:沙流)
kamtacisak
カㇺタチサㇰ 【自動】[kamtaci-sak 麹・がない] 頭が悪い、 ばかだ(悪口)。 {E: to be fool, idiot.} (出典:田村、方言:沙流)
kamuhorahteh
カムホラㇵテㇸ §196 オニシモツケ (6) kamuhorahteh (ka-mú-ho-rah-teh)「カむホラㇵテㇸ」 茎葉 ⦅大泊ootomari⦆ (出典:知里植物編、方言:)
kamure
カムレ 【複他動】[kamu-re …にかぶさる・させる] …に …をかぶせる。 {E: to cover…with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamuycikap
カムイチカㇷ゚ 【名】[kamuy-cikap 神・鳥][動物] フクロウ。 〔知分類 p.196 ((ホロベツ)) シマフクロウ〕 {E: an owl (Blakiston's eagle owl (B.)).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamuykoyayirayke/kamuykoyayrayke
カムイコヤイライケ 【自動】[kamuy-ko-yayirayke 神・に・感謝する] 神に感謝する。 ☞koyayirayke コヤイライケ、 yayirayke ヤイライケ {E: to be grateful, thankful to the gods.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamuykoytak
カムイコイタㇰ 【自動】[kamuy-ko-itak 神・に・話す] 神に話す、 祈る。 ☆参考 kamuynomi カムイノミ はおみき(神酒)をあげ、 決まった作法にのっとって祈る儀式をすること、 inonnoytak イノンノイタㇰ はそのようにして祈ること、 kamuykoytak カムイコイタㇰ は神に向かって言葉を言うこと。 「ご健闘を祈ります」のような挨拶や単に「祈念する」という意味には使わない。 ☞koytak コイタㇰ、 itak イタㇰ {E: to pray.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamuynomi
カムイノミ 【自動】[kamuy-nomi 神・をまつる] カムイノミする(神々におみき(神酒)をあげて祈とうの儀式をする)。 {E: to celebrate the gods with sacred sake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kamuynomipa
カムイノミパ 【自動】[複](kamuynomi カムイノミ は単複の区別なし) (二人以上が皆)神祈とうの儀式をする。 {E: to celebrate the gods with sacred sake (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kanenkoresuye
カネンコレスイェ 【自動】[< kane-enkor-e-suye 金・川上・で・振る](?) (次の表現で) kanenkoresuye pekor itak カネンコレスイェ ペコㇿ イタㇰ 鼻声でしゃべる。 {E: to speak with a nasally voice.} (出典:田村、方言:沙流)
kanepe
カネペ 【自動】[káne-pe 金(かね)・の汁] 金(かね)の汁、 金(かね)の雨。 tomipe ranran/kanepe ranran トミペ ランラン/カネペ ランラン 富の雨が降る金の雨が降る=お金の雨が降る降る(kamuycikap カムイチカㇷ゚《フクロウ》の神謡の中でフクロウの神が歌う)。(W神謡K) ☆発音 káne カネ《金》は第一音節が高いが kanepe カネペ は第二音節の高い普通のアクセント。 (出典:田村、方言:沙流)
kánit
カニッ 【名】[ka-nit 糸・棒] 糸巻き棒(糸をよって(káeka カエカ)できた糸を巻くための木の棒。 二またになった枝の両方の先がさらに二またになっているものの、 もとの方をとがらせていろりに立てておき、 先の二またの間を利用して糸を巻いていく)。(S) ☆参考 nuytosayep ヌイトサイェㇷ゚ 木を十文字に組み合せた糸巻き。 (出典:田村、方言:沙流)
kanpar
カンパㇻ 【名】[概](所は kanparo(ho) カンパロ(ホ))[kan-par 上の・口] ①口先(心の中に対する)。 ②[熟語]kanpar otuytuypa カンパㇻ オトゥイトゥイパ ベラベラと口を動かす(談判の様子)。(NK民話) kanpar kasi komomnatara カンパㇻ カシ コモㇺナタラ (酒が)上までなみなみと入れられていっぱいになっている(古風な言い方。 今は sikno シㇰノ と言う)。(S) poro sintoko kanpar kasi komomnatara sake oma wa an ポロ シントコ カンパㇻ カシ コモㇺナタラ サケ オマ ワ アン 大きなシントコ(入れ物)のふちまでいっぱい酒が入っている。(S) {E: ①lip-service. ②honey-tongued, smooth-tongued.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kanpe
カンペ 【名】[kan-pe 上の・水]波の上。 kanpe kurka eto&sosatki カンペ クㇽカ エトソサッキ [慣用句](舟が)波を切ってザーザーと音をさせて行く。(S) kanpe kurka ecarse カンペ クㇽカ エチャㇻセ (舟が)波の上をサーッとすべって行く。(S) (出典:田村、方言:沙流)
kanpinukar
カンピヌカㇻ 【自動】[kanpi-nukar 紙/書類・を見る] 本/書いたものを見る、 本/書いたものを(声を出さずに)読む、 読書する、 (本を読んで)勉強する。 {E: to read silently to oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kanpinuye
カンピヌイェ 【自動】[kanpi-nuye 紙/書類・にもの書く] 紙に字を書く、 書きものをする、 (読み書きの)勉強をする。 {E: to write; study (reading and writing).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kanpioroytak
カンピオロイタㇰ 【自動】[kanpi-or-o-itak 紙/書いたもの・のところ・に・話す] 本/書いたものを(声に出して)読む、 音読する(=kanpi or oytak カンピ オㇿ オイタㇰ)。 {E: to read aloud.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kap(-u)
カㇷ゚ §494.ちち(乳);乳房(5)kap(-u)〔かㇷ゚〕[tokap(乳房)の上略形]⦅ビホロ、クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kapa
カパ 【他動】[単](複は kappa カッパ) 平坦に(ペチャンコに)する(おだんごなどを)。 {E: to flatten, crush…} (出典:田村、方言:沙流)
kapar
カパㇻ 【自動】薄い。 ☆参考 ironne イロンネ 厚い。 {E: to be weak; thin; faint.} (出典:田村、方言:沙流)
kapetu
カペトゥ §496.乳首(ちくび、ちちくび)(6)kap-etu〔ká-pe-tu かペトゥ〕[tokap-etuの上略形+to-kap(乳房)+etu(さき)] (出典:知里人間編I、方言:)
kapkapa
カㇷ゚カパ 【他動】[kap-kap-a (ペチャンコ(偏平)なことを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](kapa の重複形)…をペチャンコに(平べったく)する。 noyasito kapkapa wa anu ノヤシト カㇷ゚カパ ワ アヌ よもぎ餅をペチャンコにしておきなさい。(S) kapkapa wa satke カㇷ゚カパ ワ サッケ ペチャンコにして干しなさい。(S) ☞kapa カパ {E: to flatten, crush…} (出典:田村、方言:沙流)
kapke
カㇷ゚ケ 【自動】ペチャンコになる、 出っぱっている所が平らになる、 へこむ。 honihi kapke ホニヒ カㇷ゚ケ おなかがひっこむ。(S) korsu putkeputke kapkekapke コㇿス プッケプッケ カㇷ゚ケカㇷ゚ケ 蕗の葉でつくった鍋が(火にかけると)プクプクふくれたりへこんだりする。(S) ☆対語 putke プッケ {E: to be, become flat, crushed, dented.} (出典:田村、方言:沙流)
kapkekapke
カㇷ゚ケカㇷ゚ケ 【自動】[kapke の重複] ポコポコへこみへこみ/平らになり平らになりする。 ☞kapke カㇷ゚ケ {E: to be, become flat, crushed, dented.} (出典:田村、方言:沙流)
kapnunnun
カㇷ゚ヌンヌン 【自動】[kap-nunnun 皮・を吸う] ペシャンコで皮ばかりの乳をしゃぶる(四、 五歳の子どもがおばあさんの乳をくわえる等)。 {E: (for instance, for a four or five year old child) to suck the withered breasts of an elderly woman.} (出典:田村、方言:沙流)
kappa
カッパ 【他動】[複](単は kapa カパ) (二つ以上)をペチャンコにする。 {E: to flatten, crush…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
kaptek
カㇷ゚テㇰ 【自動】[kap-tek (ペチャンコ(偏平)な状態を表す擬態の語根)・(接尾辞)ちょっと…する] ペチャンコになる。 {E: to be flat, crushed.} (出典:田村、方言:沙流)
kaptekka
カㇷ゚テッカ 【他動】[kaptek-ka ペチャンコになる・(他動詞化)] …をペチャンコにする(風船などを)。 {E: to flatten, crush…} (出典:田村、方言:沙流)
kapturiri
カㇷ゚トゥリリ 【自動】[kap-turiri 皮・を引っ張って伸ばす] ペシャンコで皮ばかりの出ない乳を引っぱる(四、 五歳の子どもがおばあさんの乳を引っぱる等)。 {E: (for instance, for a four or five year old child) to pull on the withered breasts of an elderly woman.} (出典:田村、方言:沙流)
kapu(hu)
カプ(フ) 【名】[所](概は kap カㇷ゚) …の皮、 その皮。 ku=kapu kapar wa tayki en=e クカプ カパㇻ ワ タイキ エネ (私は)私の皮膚が薄いので蚤に食われた。(W) toan cikuni kapuhu トアン チクニ カプフ あの木の皮。(W) ☆参考 níkap ニカㇷ゚[概]/níkapu(hu) ニカプ(フ)[所] は《樹皮》 {E: the skin, bark of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kar 1
カㇻ 【他動】①…をつくる、 (仕事など具体的なこと)をする。 cise kar チセ カㇻ 家を建てる(=cisekar チセカㇻ)。 suy kar スイ カㇻ 穴をあける、 穴を掘る。 pirkep kar ピㇼケㇷ゚ カㇻ 精白する。 harkika kar ハㇻキカ カㇻ なわをなう。 úsey kar ウセイ カㇻ お湯をわかす。 …ne kar …ネ カㇻ …を…につくる/する。 rapuhu ay ne a=kar ラプフ アイ ネ アカㇻ その羽を矢にした(=その羽で矢をつくった)。 hńta e=kar kusu e=ek? フンタ エカㇻ クス エエㇰ? あなたは何をしに来たの。(S民話) nep ka a=kar ka eaykap ネㇷ゚ カ アカㇻ カ エアイカㇷ゚ (引用文中で)私は何もすることができない。(W民話) ②(代金)を払う。 ataye kar アタイェ カㇻ 代金/代価を払う、 弁償する。 ③ ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ ☆参考 「…をする」に相当する語はいろいろあるが、 それぞれ意味・用法が違う。 ki キ[他動]…をする。 iki イキ[自動] 行う、 ふるまう。 an アン[自動]…がある、 行われる、 一般に人が行う、 あなたも私も一緒に…する/しよう。 ☞ki キ {E: ①to make, do… ②to pay the cost for… ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kar 2
カㇻ 【他動】(木や草の実)を採る/摘む、 収穫する、 (皮) をむく。 nonno kar ノンノ カㇻ 花を摘む。 hat kar ハッ カㇻ ぶどうを摘む(=hatkar ハッカㇻ)。 kapuhu kar カプフ カㇻ その皮をむく。 tane hetukpa pewre top a=kar kusu ekimne=an タネ ヘトゥㇰパ ペウレ トㇷ゚ アカㇻ クス エキㇺネアン 出たばかりの若い竹(=タケノコ)を掘りに山へ行こう。 toy or un pe opitta tane a=kar nisa トヨルン ペ オピッタ タネ アカン ニサ 畑のものをみんなもう取り入れてしまった。(S) {E: to pick, gather…; peel…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kar 3
カㇻ 【他動】(雨や風)に当たる。 apto kar アㇷ゚ト カㇻ 雨に当たる。 réra kar レラ カㇻ 風に当たる。 ☞-kar カㇻ 4 ③ {E: to expose…(to rain or wind).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kara
カラ 【他動+助詞】[kar ya カㇻ ヤ が続けて発音された形] nékon ku=ye ya/nékon ku=kara ネコン クイェ ヤ/ネコン クカラ どう言おうか、 どうしようか。(KK即興詩) ☞kar カㇻ 1、 kar カㇻ 2、 kar カㇻ 3、 ya ヤ {E: to make, do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
karanke
カランケ 【他動/後副】[kar-hanke (?)・近い] ①[他動]…から近い。 ②[後置]…の近くに、 その近くに。 karanke iteki kus yan カランケ イテキ クㇱ ヤン (あなたたち)その近くを通ってはだめですよ。(S) ☆対語 kattuyma カットゥイマ …から遠い。 {E: ①to go near, approach… ②near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
karankeno
カランケノ 【後副】[karanke-no …から近く・(副詞形成)]…から近く、 …の近くに。 karankeno anu カランケノ アヌ その近くに置きなさい。(S) i=panake ta tek a=uníhi karankeno to an pe ne a p イパナケ タ テㇰ アウニヒ カランケノ ト アン ペ ネ アㇷ゚ 私たちの家の近くで少し川下寄りの所に沼があったのですが。(W民話) {E: near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
káre
カレ 【複他動】[他動使役][kar-e つくる/する・させる] …に…をつくらせる/させる。 nep ne yakka kar wa, nep ka i=kare somo ki kunine iki kor oka=an ネㇷ゚ ネ ヤッカ カㇻ ワ、 ネㇷ゚ カ イカレ ソモ キ クニネ イキ コㇿ オカアン (彼女は)何もかもしてくれて、 何も私にさせないようにして(大事にしてくれて)私たちはすごした。(W民話) {E: to make, let…do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kari 1
カリ 【自動】①回る。 ②(幽霊が、 人影が)あちこち動きまわる。 {E: (for a spirit, shadow) to move about here and there.} (出典:田村、方言:沙流)
kari 2
カリ 【他動】を回す。 (単独の動詞としては未出。 語構成の要素として出てくる。) {E: to turn, spin…} (出典:田村、方言:沙流)
karkar 1
カㇻカㇻ 【他動】[kar-kar つくる・(重複)] ①…をきれいにする/飾り付ける。 otopi karkar オトピ カㇻカㇻ 髪をきれいになでつける。(W) ②…に(糸で)刺しゅうをする。 amip karkar アミㇷ゚ カㇻカㇻ 着物に刺しゅうをする。 ③ ☞eyaykesupka karkar エヤイケスㇷ゚カ カㇻカㇻ、 eyaypokisir karkar エヤイポキシㇼ カㇻカㇻ、 eyayureka karkar エヤユレカ カㇻカㇻ {E: ①to make…beautiful ; decorate… ②embroider… ③…} (出典:田村、方言:沙流)
karkarse
カㇻカㇻセ 【自動】[karkar-se (擬態の語根重複)・という] ①ころがる。 ②(「ころずく」)(ごろつく?)不良じみたことをする。 toanpe earkinne hu wa karkarse kor an トアンペ エアㇻキンネ フ ワ カㇻカㇻセ コラン あいつとても「生意気」で「ころずいて」いる(=不良じみたやつで悪いことばかりする)。(S) {E: ①to roll; fall. ②to loiter; loaf about.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
karkarsere
カㇻカㇻセレ 【他動】[自動使役][karkarse-re ころがる・させる] …をころがらせる。 ころがす。 {E: to make…roll.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
karpa
カㇻパ 【他動】[複](kar カㇻ は単複の区別なし) (二人以上が皆で/二つ以上の)…をつくる/する/採る、 …に当たる。 ☆発音 k=arpa カㇻパ《私は行く》と同じ発音。 {E: to make, do… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
karus
カルㇱ 【名】[植物] きのこ(茸)(総称)。 surku karus スㇽク カルㇱ 毒きのこ。 a=e karus アエ カルㇱ 食用きのこ。 〔知分類 p.245〕 {E: a mushroom; a toadstool.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
karusnonkar
カルㇱノンカㇻ 【自動】[karus-nonkar キノコ・の様子を見に行く] マイタケ(yukkarus ユッカルㇱ)が出ているかどうか山へ見に行く。(S) {E: to go into the mountains looking for mushroons.} (出典:田村、方言:沙流)
karusuk
カルスㇰ 【自動】[karus-uk 茸・とる] きのこ採りする。 ku=karusuk kus k=ómanan クカルスㇰ クㇱ コマナン (S) (私は)きのこ採りに歩く。 {E: to pick mushrooms.} (出典:田村、方言:沙流)
kas(i)ke(he) 2
カシケ(ヘ)/カシケ(ヘ) 【位名】[所](概は ka カ)[kasike-he その上の所・(所属語尾)] その上の所。 ☆発音 話すときは通常 i が落ちて kaske(he) カシケ(ヘ)と発音される。 {E: top of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kasi
カシ 【位名】[所](概は ka カ) ①…の(その)上 (接触して上)、 …の見える側。(「高い方」「上の方」ではなく、 外側、 見えるほうの側を言う。)kasi ta a カシ タ ア その上に座った。(S民話) kasi ta rók=an pon huton kasi un ape pus wa uhuy カシ タ ロカン ポン フトン カシ ウン アペ プㇱ ワ ウフイ その上に座る小さいふとん(=座ぶとん)の上へ火がはねてこげた。(W) rurwakka kasi a=otátpa yakka eun po uhuy ルㇽワッカ カシ アオタッパ ヤッカ エウン ポ ウフイ 海水をその上にかけてもなおさら燃える。(S) okkew kasi pirkare オッケウ カシ ピㇼカレ [慣用句](直訳すると)えり首の上を豊かにする=(娘に)嫁入りのよい品々を持たせる(背中に、 つまりえり首のところに荷物を背負うからこういう、 えり首よりも上の頭のあたりという意味ではない。「持参金をつけてやる」に相当する)。(NK民話) cup nupur manu kasi nis kus チュㇷ゚ ヌプㇽ マヌ カシ ニㇱ クㇱ 太陽が霊力があると言うけれどその上を雲が通る(太陽より上ではなく、 太陽のこちら側を雲が通ることを言う)。(KK掛け合い歌) ②(動詞句の後に置かれて)kasi ta カシ タ …しながら。 ku=kemeyki kasi ta k=aysuye クケメイキ カシ タ カイスイェ 私は針仕事をしながらいねむりしている。 ☆発音 早く話しているとき kasi ta カシ タ はしばしば i が落ちて kas ta カㇱ タ と発音される。 ☞ka(si) カ(シ)… {E: ①top of… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kasinkop
カシンコㇷ゚ 【名】[ka-sinkop 糸・結び目](otu… ore… オトゥ… オレ… の構文で、 次の慣用表現の中で)糸の結び目。 otu kasinkop/ore kasinkop/ranke ranke オトゥ カシンコㇷ゚/オレ カシンコㇷ゚/ランケ ランケ 二つの糸の結び目、 三つの糸の結び目を(=いくつもいくつもの糸の結び目を)下ろし下ろしする(糸を紡ぐ/紐をよる様子の描写の表現。 叙事詩や昔話などの口承文学によく出てくる)。(NK民話) ☞ore オレ、 otu kasinkop オトゥ カシンコㇷ゚ {E: the knot of two strings tied together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kaskar
カㇱカㇻ 【自動】[kas-kar 漁小屋・をつくる] 漁小屋をつくる。 (=kas kar カㇱ カㇻ) niwweo=an wa kaskar=an ニウウェオアン ワ カㇱカラン (私たちは)木を組み合わせて漁小屋をつくる。(S) {E: to make a fishing hut.} (出典:田村、方言:沙流)
kaspa 1
カㇱパ 【他動】過度である。 {E: to exceed, be more than…} (出典:田村、方言:沙流)
kaspa 2
カㇱパ 【助動】①あまり…をする、 …しすぎる。 poro kaspa ポロ カㇱパ 大きすぎる。 iruska kaspa イルㇱカ カㇱパ (彼は)あまりにも腹を立てた。 kú=ipe kaspa クイペ カㇱパ あまり食べた(=食べすぎた)。(W) ②(否定で)あまり…しない。 na sittumu peker kaspa ka somo ki ナ シットゥム ペケㇾ カㇱパ カ ソモ キ まだあまり明るくなっていない。 eytasa keweri kaspa ka somo ki, eytasa keweram ka somo ki エイタサ ケウェリ カㇱパ カ ソモ キ、 エイタサ ケウェラㇺ カ ソモ キ あまり背が高すぎもしない、 あまり背が低くもない。(S) k=e rusuy kaspa ka somo ki hemanta en=ere en=ere kus ye ケ ルスイ カㇱパ カ ソモ キ ヘマンタ エネレ エネレ クㇱ イェ (私が) あまり食べたくもない変なものを(彼は私に)食べなさい食べなさいと言う。(S) ☆参考 形の上で単数形に相当する kasu カス は、 特殊な場合にのみ使われる。 {E: ①too; too much; excessively. ②not very; not much.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kasre
カㇱレ 【自動】浅い(土地の穴やくぼみが)。 ☆対語 rawne ラウネ 深い。 ☆参考 川や水が浅いのは ohak オハㇰ、 入れ物が浅いのは okasaske オカサㇱケ。 {E: (for land) to be shallow.} (出典:田村、方言:沙流)
kasu 1
カス 【他動】…を凌ぐ、 …以上である。 ta ene okkayo kasu nispa a=ne ruwe an kusu タ エネ オッカヨ カス ニㇱパ アネ ルウェ アン クス これこのとおり私は(女であっても)並の男には負けないくらいの長者だから。(W民話) aynu kasu poro aynu アイヌ カス ポロ アイヌ 普通の男にもましてきわだって大きい立派な男。(NK民話) {E: to exceed…} (出典:田村、方言:沙流)
kasu 2
カス 【助動】…しすぎる。 kú=ipe kasu クイペ カス 私は食べすぎた。 ku=mokor kasu クモコㇿ カス 私は寝すぎた(眠りすぎた)。 ipe=an kasu siri somo ne? イペアン カス シリ ソモ ネ? あなた食べ過ぎるのではありませんか。(S表) {E: to over do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kasupkokiru
カスㇷ゚コキル 【他動】[kasup-ko-kiru しゃくし/しゃもじ・と一緒に・…の向きを変える](ご飯や煮物)をしゃもじ/しゃくしで底からひっくり返す。 {E: to mix through with a ladle.} (出典:田村、方言:沙流)
kasusne
カスㇱネ 【自動】大したことなくてすむ(けがが、 税金が、 罰金が)。 kasusne kane yakun pirka wa カスㇱネ カネ ヤクン ピㇼカ ワ (けがが)あまり大したことなくて(ひどく痛くなくて)よかったなあ。(S) haː, kasusne hawe iki wa! ハー、 カスㇱネ ハウェ イキ ワ! ああ、 「たいしたこと」言ってきた(反語)=「百円ぐらいですむと思ったのに何万もと言ってきた。」 (S) ☆参考 病気のことには言わない。(S) {E: to be of little significance, importance; not be serious.} (出典:田村、方言:沙流)
kásuy
カスイ 【他動】(人)を手伝う、 …の手伝いをする。 (後置副詞的に使って) …に手伝って、 …を助けて。 {E: to help, assist…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kásuyre
カスイレ 【複他動】[他動使役][kasuy-re …の手伝いをする・させる](人)に(人)を手伝わせる、 (人)に(人)の手伝いをさせる。 ☆参考 sikasuyre シカスイレ は(人)に自分の手伝いをさせる/してもらう。 {E: to make…help, assist…} (出典:田村、方言:沙流)
kátakesinot
カタケシノッ 【自動】[kátak-e-sinot 糸のまり・で・遊ぶ] まりつきをして遊ぶ。 {E: to play with a ball.} (出典:田村、方言:沙流)
katam
カタㇺ 【名】[植物](ヨシでもカヤでもない細いもの、 苫小牧と沼の端[地名]の間の湿原に生えている)。 〔知分類 p.54 ツルコケモモ、 p.56 クロマメノキ、 p.152 エゾキンバイソオ〕 {E: name of a plant. pretty top (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
kateomare
カテオマレ 【他動】…を好きになる、 …にほれる。 ☆参考 男女間で好きになる/愛することを表す語の例 : osikkote オシッコテ、 oramkote オラㇺコテ。 {E: to grow to like…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katka konna caknatara
カッカ コンナ チャㇰナタラ 【自動詞句】[雅] 気が浮き浮きしている。 tanto anak ponno ku=katka konna caknatara, a=en=íkure p ne kus タント アナㇰ ポンノ クカッカ コンナ チャㇰナタラ、 アエニクレㇷ゚ ネ クㇱ 今日は私は少し気が浮き浮きしている、 飲ましてくれたので。(S) {E: to feel carefree, light-hearted.} (出典:田村、方言:沙流)
katka konna rennatara
カッカ コンナ レンナタラ 【自動詞句】[雅] 気が沈んでいる。 tanto anak niskur an wa ne humi he an, ku=katka konna rennatara, nep ku=kar rusuy ka somo ki タント アナㇰ ニㇱクㇽ アン ワ ネ フミ ヘ アン、 クカッカ コンナ レンナタラ、 ネㇷ゚ クカンルスイ カ ソモ キ 今日は曇っているからだろうか、 気が沈んで、 何をする気もしない。(S) {E: to feel down, despondent.} (出典:田村、方言:沙流)
katkikar
カッキカㇻ 【他動】…に近寄らない。 {E: not to go near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katkor 1
カッコㇿ 【自動】[kat-kor あり方・を持つ] ①(…のように/…という/…)外見をもつ。 ②[雅](ユーカラの中で次の慣用表現で)立派に行なう(?)。 iresu sápo/i=respa wa/ranma kane/katkor kane/oka=an イレス サポ/イレㇱパ ワ/ランマ カネ/カッコㇿ カネ/オカアン [雅]育ての姉が私を育ててくれていつもいつも「まてえに」(=大切にして)育てられて暮らしていたことを。(Sユーカラ語り) ☆参考 金田一『ユーカラの研究』には《行う、 振舞う》の訳がついて数回出ている。 {E: ①to have the same appearance as (v.i.). ②to be the same kind as…(v.t.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kattuyma
カットゥイマ 【他動/後副】[kar-tuyma (?)・遠い] …から離れて(いる)。 ☆対語 karanke カランケ …から近い。 {E: to be (far) away from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kattuymano
カットゥイマノ 【後副】[kattuyma-no …から離れている・(副詞形成)](そこ) から離れて遠く。 kattuymanoː tek an pon maciya カットゥイマノー テㇰ アン ポン マチヤ ちょっと離れてある小さい町。(S) {E: to be (far) away from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katu
カトゥ 【形名】[所][< kat-u] ①(動詞に終わる節のあとに置かれてこれを名詞化し、 次のような意味合いを持った名詞句をつくる。)(…する/した)しかた、 どのように…したかということ。 ku=ye katu wen クイェ カトゥ ウェン 私の言い方が悪い(言葉使いが)。(W) kar katu pirka カㇻ カトゥ ピㇼカ つくり方がいい。(S) ②(「…したわけだ」「こういうわけだ」と言うときの)わけ、 事情、 いきさつ、 ことの次第。 opitta kese a=anpa akusu kasi un toy horutke katu teeta oruspe ne wa síran オピッタ ケセ アアンパ アクス カシ ウン トイ ホルッケ カトゥ テエタ オルㇱペ ネ ワ シラン (夜襲に来た人々が見破られて)皆追いかけられて(崖の間で)上に土がくずれ落ちて下敷きになったいきさつが昔の話になっている。(W言い伝え)のしめくくりの独話。 ③(文頭に置かれて、 前の文で述べられたことの次第を説明する。) katu ene an hi カトゥ エネ アニ それは次のようなことだったのです、 いまから説明します、 つまり…。 ④(決まった言い方) katu ka isam カトゥ カ イサㇺ めったに…しない、 たまにしか…しない。 ek katu ka isam pe ne kus hempara ku=kore easkay ya ka k=éramiskari p エㇰ カトゥ カ イサㇺ ペ ネ クㇱ ヘンパラ クコレ エアㇱカイ ヤ カ ケラミㇱカリㇷ゚ (彼は)たまにしか来ないのだからいつ(私がこれを)渡せるかわからないもの。(S) ☞katu(hu) カトゥ(フ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katu nukar
カトゥ ヌカラ 【連他動】[…のあり方・を見る] …を将来有望と見込む。 irammakaka pirka oasi kuni hekaci ne noyne katu ku=nukar イランマカカ ピㇼカ オアシ クニ ヘカチ ネ ノイネ カトゥ クヌカㇻ 立派に出世する子どもだろうと私は見込んでいる。 ☆参考 恐らく kat(u) nukar カッ/カトゥ ヌカㇻ ではないかと思うが、 kat nukar カッ ヌカㇻ は未出。 {E: to expect…to have a promising future.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katu(hu)
カトゥフ 【名】[所](概は kat カッ) ①…の有様、 …のかっこう(恰好)。 ②変なかっこう。 katuhu an カトゥフ アン …のようなかっこうだ、 へんなかっこうだ(「ざま悪い」)。 ③(動詞に終わる節のあとに置かれて) …する/したわけ、 事情、 いきさつ、 次第。 tapan Sar kotan un topattumi sekor a=ye tumi ek katuhu ene an hi タパン サㇻ コタン ウン トパットゥミ セコㇿ アイェ トゥミ エㇰ カトゥフ エネ アニ この沙流川筋の集落群の地域にトパットウミ(群襲) という襲撃(戦い)が来た事の次第は次のようなことだった。(W言い伝え) ☞katu カトゥ {E: ①the appearance, shape, form, state of… ②a strange appearance. ③circumstances; reason.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katu-caktek
カトゥ チャㇰテㇰ 【自動】[あり方・さっぱりしている] さっぱりして気持ちがいい。 pirka sukus an wa káni ka ku=katu-caktek ピㇼカ スクㇱ アン ワ カニ カクカトゥチャㇰテㇰ いい日差しで私も気持ちがいい。 {E: to feel good, happy, refreshed.} (出典:田村、方言:沙流)
kawekawe
カウェカウェ 【他動】[kawe-kawe (擬音)・(重複)] バリバリ音をたてて噛む。 “hemanta e=kawekawe humi an?” “sumrak mame” 「ヘマンタ エカウェカウェ フミ アン?」「スㇺラㇰ マメ」 「何をあなたボリボリ噛んでいるの?」「あぶらっこい豆(この場合ピーナッツ)。」 (S) {E: to chew with a crunching sound} (出典:田村、方言:沙流)
kawnu
カウヌ 【自動】[kaw-nu (?)・を持つ](ご飯に)芯がある。 numtumasi kawnu, numtumasi péne ヌㇺトゥマシ カウヌ、 ヌㇺトゥマシ ペネ 一部は芯があり、 一部分はベチャベチャだ(芯のあるところもあるしベチヤベチヤのところもある)。(S) {E: for cooked rice to be hard in the middle.} (出典:田村、方言:沙流)
kay 1
カイ 【自動】折れる。 ☆参考 他動詞は kaye カイェ[単]/kaypa カイペ [複]。 {E: to be broken.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kay 2
カイ 【他動】(赤ん坊や年寄り)をおぶう。 ☆参考 ものを背負うことは se セ。 腕にだくことは ani アニ、 ひざの上でだいたり立たせたままだきしめたりするのは kisma キㇱマ。 {E: to carry…on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kayapaste
カヤパㇱテ 【自動】[kaya-pas-te 帆・走る・させる](船が)帆を張って速く進む。 {E: for a ship, boat to move quickly under sail.} (出典:田村、方言:沙流)
kaykay
カイカイ 【名】波(沖の白い小さいチカチカ光る波)。 ☆参考 大きい波や岸に打ち寄せられる波は rir リㇼ。 {E: (small white-topped) waves.} (出典:田村、方言:沙流)
kaykumata
カイクマタ 【自動】[kaykuma-ta 柴木・をとってくる] たきつけの細い木を刈り集める、 柴刈りする。 ☆参考 刈ることも拾うことも含めて取ってくることを言う。 nína ニナ は一般にまきやたきぎにする木を取ることを言う。 {E: to gather firewood} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kaypa
カイパ 【他動】[複](単は kaye カイェ)(二つ以上)を折る。 {E: to break, snap…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
ke 1
ケ 【他動】(ものの表面)をか(掻)く(こすって削る)。 イナウ(木の御幣)をか(掻)く(木の表面を削って御幣をつくる)。 canan inawpo/[u]ke ruwe ne チャナン イナウポ/[ウ]ケ ルウェ ネ 「サーッとした」(=あまり立派でない)イナウ(木幣)をつくった。(W神謡K) inawke イナウケ イナウ(木幣)をつくる。 wakkakep ワッカケㇷ゚ 舟の中の水をかき出す道具(「あかとり」)。 ke ケ 2【間投】(意外なことを知って驚いた気持ちの軽い表現。)えっ、 あれっ。 ke, sanpehe sak no ek hawe ne yakun mak ne hawe? ケ、 サンペヘ サㇰ ノ エㇰ ハウェ ネ ヤクン マㇰ ネ ハウェ? (自分の心臓を木の上に干したまま忘れて来たとサルが言うのを聞いてクラゲが)えっ、 心臓を持たずに来たのではしょうがないじゃないか。(S民話) ke ke ke ke iyohay! ケ ケ ケ ケ イヨーハイ! あらあらあらあらまあ大変だ(ちらかっている所へ突然お客が来てびっくりしてあわてて)。(S) ☆参考 iyohay sitomare イヨハイ シトマレ は、 本当にあきれた/びっくりしたことの表現。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kekke 1
ケッケ 【自動】(波や細い木などが、 たくさんそろってパチパチと)折れる。 rir kekke リㇼ ケッケ 波が折れる=(岸辺で)波が返る。(S) kekke níuype ケッケ ニウイペ 折れて散らばっている木切れ。(S) ☆参考 一本の棒などが折れることは kay カイ、 折れ目のところで切れず折れ曲がるだけなら komke コㇺケ と言う。 {E: to break; be broken.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kekke 2
ケッケ 【他動】(細いたきぎなどを何本も一緒に)折る。 kaykuma kekke kor an カイクマ ケッケ コラン 柴木をポキポキ折っている。(S) ☆参考 箸や木の枝を一本折るなどは kaye カイェ。 kekke ケッケ ではない。(S) {E: to break (firewood etc. ).} (出典:田村、方言:沙流)
kem 1
ケㇺ 【他動】…をなめる。 ☆参考 itankikem askepet イタンキケㇺ アㇱケペッ[おわんをなめる・指] 人差指。 {E: to lick…} (出典:田村、方言:沙流)
kem 4
ケㇺ 【名】針。 ☆参考 kemeyki ケメイキ 針仕事する、 horkakemasi ホㇿカケマシ 返し針する。 ☆参考 針のめど(孔)は ooho オオホ、 糸は nuyto ヌイト。 {E: a needle.}m (出典:田村、方言:沙流)
kemaewen
ケマエウェン 【自動】[kema-e-wen (その)足・のところで・悪い] 足が悪い(片足が不自由だ等)。 {E: to have bad legs, feet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kemahuraye
ケマフライェ 【自動】[kema-huraye 足・を洗う] 足を洗う(=kema huraye ケマ フライェ)。 ku=kemahuraye クケマフライェ 私は足を洗う(ku=kema ku=huraye クケマ クフライェ とも言う)。 ☆参考 yaske ヤㇱケ 手を洗う。 ewonne エウォンネ 顔を洗う。 {E: to wash one's feet.} (出典:田村、方言:沙流)
kéman 1
ケマン 【完動】[kem-an 飢餓/飢饉・ある] 飢饉になる。 teeta kane kéman wa テエタ カネ ケマン マ 昔、 飢饉になって。(S) {E: to be in famine.} (出典:田村、方言:沙流)
kemekot
ケメコッ 【自動】[kem-ekot 飢餓・で死ぬ] 餓死する。 {E: to die from famine; starve to death.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kemewen
ケメウェン 【自動】[kem-e-wen 飢餓・で・悪くなる] 飢えきってしまう。 {E: to starve.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kemeyki
ケメイキ 【自動】[kem-e-i-ki 針・で・ものごとを・行なう] 針仕事をする、 裁縫する、 縫い物や刺しゅうをする。 ☆参考 昔、 縫い物や刺しゅうは女性の仕事として幼いときから針糸や布を与えられて見よう見まねで遊びとしてやっているうちに身につけていき、 年ごろになるころには上手になって思う人や結婚する相手に刺しゅうした鉢巻や頭巾をプレゼントしたという。 そのような話が口承文学に出てくる。 {E: to do needlework; embroider} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kemian
ケミアン 【自動】[kemi-an その不作[所]・ある] 少ししかない、 (収穫が、 取って来るものが、 手に入るものが)少ない、 …が不作である。 húre hike kemian フレ ヒケ ケミアン (いろいろな小石がある中で)赤いのは少ない。 {E: to be lacking; insufficent} (出典:田村、方言:沙流)
kemkotustuske
ケㇺコトゥㇱトゥㇱケ 【自動】[kem-ko-tus-tus-ke 血・(叙述を導く)・(擬態の語根)・(重複)・となる] 血がサラサラ流れる(「生血(なまち)になる」)。(HC神謡) {E: for blood to run, flow smoothly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kemkoyawawke
ケㇺコヤワウケ 【自動】[kem-ko-yaw-aw-ke 血・(叙述を導く)・(擬態の語根)・(重複)・となる] 血が乾いてドローツと固まる(=kemkoyawawse ケㇺコヤワウセ)。(HC神謡) {E: for blood to congeal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kemkoyawawse
ケㇺコヤワウセ 【自動】[kem-ko-yaw-aw-se 血・(叙述を導く)・(擬態の語根)・(重複)・となる] 血が乾いてドローツと固まる(=kemkoyawawke ケㇺコヤワウケ)。(HC神謡) {E: for blood to congeal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kemkus
ケㇺクㇱ 【自動】[kem-kus 血・(そこを)通る] 血が出る(鼻血や喀血のとき)。 ☆参考 kemnu ケㇺヌ は一般に血が出ること、 出血することを言う。 {E: to bleed (as from the nose or to spit blood).} (出典:田村、方言:沙流)
kemnoye
ケㇺノイェ 【自動】[kem-noye 飢餓・…をひねる] 飢え死にする。 {E: to die of famine; starve to death.} (出典:田村、方言:沙流)
kemnu 1
ケㇺヌ 【自動】[kem-nu 血・を持つ] 血が出る。 kemkus ケㇺクㇱ は喀血などでドッと血が出ることを言う。 {E: to bleed.} (出典:田村、方言:沙流)
kemnu 2
ケㇺヌ 【他動】…を気の毒に思う、 …をかわいそうに思う。 {E: to feel sorry for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kemosma
ケモㇱマ 【自動】[kem-osma 飢饉・に突入する] 飢饉になる。 Yúpet emko kemosma wa ユペッ エㇺコ ケモサ ワ 勇別川の奧の方が飢饉になって。(W民話) kemosma kotan ケモㇱマ コタン 飢饉になった村。(W民話) {E: to be in famine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kémot
ケモッ 【自動】[kem-ot 血・ついて/たまっている] 血っぽい。 {E: to be blood-like.} (出典:田村、方言:沙流)
kemram
ケㇺラㇺ 【名】[kem-ram 飢饉・心] kemram kamuy ケㇺラㇺ カムイ 飢饉の神。 kanto or wa kemram kamuy ran wa i=resu hi ne aan カント オㇿ ワ ケㇺラㇺ カムイ ラン ワ イレス ヒ ネ アアン 実は天から飢饉の神が下って来て私を育ててくれたのだった。(W民話) {E: the god of famine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kémus
ケムㇱ 【他動】[kem-us 飢饉が・つく] …が飢饉になる。 a=kotánu kémus アコタヌ ケムㇱ 私の村が飢饉になった。(NK民話) {E: for…to be in famine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kenasturasi
ケナㇱトゥラシ 【自動】[kenas-turasi 木原・に沿って上る] 木原(林)にそってのぼる。 {E: to ascend through a wooded area, forest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kenuma
ケヌマ 【名】[概/所][ke-numa [日本語]毛(?)・毛] 体毛(人間の体の毛)。 ☆参考 numa ヌマ [概]/numa(ha) ヌマ(ハ)[所] は、 一般に毛、 体毛も含んで言う。 otop オトㇷ゚[概]/otopi(hi) オトピ(ヒ)[所] 髪の毛。 {E: body hair.} (出典:田村、方言:沙流)
kep
ケㇷ゚ 【他動】①(シナの木などの樹皮)をはぐ。 nipes kep ニペㇱ ケㇷ゚ シナの木の皮をはぐ。(=nipeskep ニペㇱケㇷ゚) ②(語構成要素として)(毛皮)の毛をぬく。 {E: ①to tear, strip off the bark off a tree. ②pull out a hair, unhair} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kepkepi
ケㇷ゚ケピ 【他動】[kep-kep-i (擬音の語根)・(重複)・(他動詞形成)] …をかじる(ガリガリと)。 ku=kepkepi kusu ne wa クケㇷ゚ケピ クス ネ ワ 私は(これを)かじるよ。(S) {E: to gnaw…} (出典:田村、方言:沙流)
keppirorke etusa
ケッピロㇿケ エトゥサ 【連他動】[keppirorke e-tusa …のおかげ・で・治る](人)のおかげで無事にすむ。 e=keppirorke k=étusa エケッピロㇿケ ケトゥサ あなたのおかげで私は無事に用が足せた。(S) {E: to do, finish something safely thanks to others.} (出典:田村、方言:沙流)
kéraan/kéra-an
ケラアン 【自動】[kera-an 味・ある] おいしい。 {E: to be delicious.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
keray
ケライ 【副】(いろいろな熟語や決まった言い回しの中で、 「さすがに」に似たニュアンスを与える。) kus(u) keray クス/クㇱ ケライ …したおかげで、 さすが…するからこそ。 ku=poho ne kus keray hok wa ek クポホ ネ クㇱ ケライ ホㇰ ワ エㇰ さすがうちの息子だからこそ買ってきた。(S) keray kusu ケライ クス=kus(u) keray クス/クㇱ ケライ。 keray…ne ケライ…ネ さも/さすがに…らしく。 keray kamuy ne/kamuy ipor/annoyekar ケライ カムイ ネ/カムイ イポㇿ/アンノイェカㇻ [雅]さも神らしく顔つきもいかにも神の顔つきらしい。(Sユーカラ) keray ne kusu ケライ ネ クス さすがに…だから/だけあって。 kamuy kar cási/keray ne kusu/cási kamuy/pirka katu カムイ カㇻ チャシ/ケライ ネ クス/チャシ カムイ/ピㇼカ ルウェ [雅]神のつくられた城だけあって、 さすがに立派な城の美しいことを。(Sユーカラ) keray tausa ケライ タウサ さすがに。 keray tausa/kamuy kar cási/an pe ne kus ケライ タウス/カムイ カッ チャシ/アン ペ ネ クㇱ [雅]さすがに神のつくられた城だから。(Sユーカラ語り) {E: thanks to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
keraypo
ケライポ 【副】[keray-po さすがに・(指小辞)](kusu/kus クス/クㇱ の後に置かれて) kus(u) keraypo クス/クㇱ ケライポ まさに…したおかげで(kus(u) keray クス/クㇱ ケライ を強めた言い方)。 an kus(u) keraypo アン クス/クㇱ ケライポ …のおかげで。 iyayraykere, e=an kus keraypo イヤイライケレ、 エアン クㇱ ケライポ ありがとう、 あなたのおかげで。(S) keraypo kusu ケライポ クス=kus(u) keraypo クス/クㇱ ケライポ。 {E: thanks to.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kere
ケレ 【他動】…にさわる、 …に触(ふ)れる。 {E: to touch…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kerkeri
ケㇾケリ 【他動】…を軽くこすって削る、 …をひっかく、 …を掃きさらう。 aoypep a=konere p an ciki ani kerkeri wa anu アオイペㇷ゚ アコネレㇷ゚ アン チキ アニ ケㇾケリ ワ アヌ 茶碗のかけらがあったらそれで削っておきなさい。 sir-kerkeri シㇼケㇾケリ (訪問者が来訪を家の中の人に知らせるために)戸口の外の壁のカヤか何かをゴソゴソとひっかいて音を立てる。(S) {E: to scrap, wipe…lightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kes 1
ケㇱ 【位名】①…の下手(しもて)の端、 西端、 末端、 終わり。 maciya kes wano an cise マチヤ ケㇱ ワノ アン チセ 町の西の端にある家。(S) so kes ta ソ ケㇱ タ 下座の方に。(S) tane nepki kes ta easir ek kor an タネ ネㇷ゚キ ケㇱ タ エアシㇼ エㇰ コㇿ アン もう仕事の終わるころにやっと来ている。(S) ☆対語 pa パ。 ② ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: ①the lower edge, side of…; the western side; the end. ②to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kes(-e-i)
ケㇱ §016.子孫(21)kes(-e;-i)〔kéš けㇱ〕⦅H. S.⦆子孫;後裔。Naytom nispa kesehe「ナイトムの酋長の子孫」⦅あいぬ物語, p.3⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kes(e) anpa
ケㇱ/ケセ アンパ 【連他動】[…の末端・を持ち運ぶ[複]]…を追いかける。 e=kes k=anpa エケㇱ カンパ 私があなたを追いかける。 en=kes e=anpa エンケㇱ エアンパ あなたが私を追いかける。 en=kes anpa エンケㇱ アンパ 彼が私を追いかける。 kese anpa ケセ アンパ 彼が彼を追いかける。 ukesanpa ウケサンパ 追いかけ合う、 追いかけっこする。 ☆参考 複数形の形だが単複の区別なく使われる。 anpa アンパ の単は ani アニ だが、 kes(e) ani ケㇱ/ケセ アニ はない。 {E: to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kes- 2
ケㇱ 【接頭】[連体的接頭辞] (日、 夜、 月、 年などを表す名詞に接頭して)毎…。 kesto ケㇱト 毎年。 kespa ケㇱパ 毎年。 {E: each, every…} (出典:田村、方言:沙流)
kesanpa
ケサンパ 【他動】[kes-anpa 末端・(手で)持つ] …を追いかける。 (複数形の形だが、 単複の区別なし。) ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kese(he)
ケセ(ヘ) 【位名】[所](概は kes ケㇱ)…の/その下手(しもて)の端/末端。 m to kesehe ト ケセヘ 沼の下(しも)の端(出口の方)。(S) (注 [対]to pakehe ト パケヘ)kese(he) kor ケセ(ヘ) コㇿ …のあとをつぐ。 nispa kesehe ku=kor ニㇱパ ケセヘ クコㇿ 私は長者のあとをつぐ。(S) {E: the lower edge, side, end of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
keseke
ケセケ 【名】[所](概が用いられるかどうか不明)[kes-e-ke…の末端・(所属語尾)・…のところ] ①最後のところ/時。 ②(飲食物)の残り物。 aep keseke mus kotoyse a na iteki e アエㇷ゚ ケセケ ムㇱ コトイセ ア ナ イテキ エ 食べ物の残りにハエがたかったから食べるんでない(=食べてはいけない)。(S) wakka keseke sések wakka hunna ku hawe? ワッカ ケセケ セセㇰ ワッカ フンナ ク ハウェ? 水の飲み残しのなまぬるい水なんかだれが飲むものか。(反語) (S) {E: ①the last place, time. ②leftover food or drink.} (出典:田村、方言:沙流)
keseke
ケセケ §016.子孫(22)keseke〔ke-sé-ke ケせケ〕⦅カラフト⦆後裔。Naytom nispa 〜 ta tani an aynu neampe Naytoo nax ay-ye re koro 「ナイトム村の酋長の後裔で今いる人は内藤という名を持っている」⦅あいぬ物語, p.3⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
kesokeso
ケソケソ 【自動】模様(まだら)がついている(一色であるべきトマトやカボチャに)。 munin rusuy kus nanuhu kesokeso ムニン ルスイ クㇱ ナヌフ ケソケソ 腐りかかって(トマトの)顔にまだら模様がついている。(S) {E: to be designed, patterned.} (出典:田村、方言:沙流)
kesorap
ケソラㇷ゚ 【名】[動物]キジ(?)、 ヤマドリ(?) kesorap kamuy ケソラㇷ゚ カムイ キジ(?)の神。 kesorap tono ケソラㇷ゚ トノ キジ(?)の殿(=神様)。 〔知分類 p.217 伝説中の鳥(たぶん孔雀)〕 {E: a fabulous kind of big bird, perhaps a hawk or eagle (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
kétunke
ケトゥンケ 【自動】(ウポポの中で)はがれる。(S) kanras kasi/kétunke カンラㇱ カシ/ケトゥンケ 屋根の上の「まさ」(屋根を葺いてある薄い板)がはがれてきた。(Sほかウポポ) {E: to come, peel off.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ketusi 1
ケトゥシ 【名】背負い袋 (女性が旅のときなどにものを入れて背負って歩くための入れ物。 ござを巻き、 両端に布をつけてつくった)。 {E: a bag to put on one's back when travelling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kew
ケウ 【名】[概](所は kewe(he)ケウェ(ヘ)) ①体、 骨格。 ②死体。 kew apa yak a=ye ケウ アパ ヤカイェ 死体が見つかったそうだ。(S) {E: ①the body; physique; stature; a skeleton. ②a corpse.} (出典:田村、方言:沙流)
kewe(he)
ケウェ(ヘ) 【名】[所](概は kew ケウ)…の骨格、 体。 kewe pon ケウェ ポン 背が小さい。 {E: the body, physique, stature, skeleton of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
keweporo
ケウェ ポロ 【自動】[kewe-poro その体・大きい] 体が大きい、 背が高い(=kewe poro ケウェ ポロ)。 {E: to be large in stature; tall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
keweram
ケウェラㇺ 【自動】[kewe-ram 体[所]・低い] 丈が低い(山、 木、 家、 人の身長)。 eytasa keweri kaspa ka somo ki, eytasa keweram ka somo ki, sonno katu pirka エイタサ ケウェリ カㇱパ カ ソモ キ エイタサ ケウェラム カ ソモ キ、 ソンノ カトゥ ピㇼカ あまり背が高すぎもしないあまり低くもない本当に姿がいい。(S) ☆対語 keweri ケウェリ。 {E: to be low; short.} (出典:田村、方言:沙流)
keweri
ケウェリ 【自動】[kewe-ri その体[所]・高い] 背が高い、 丈が高い(山、 木、 家、 人の身長)。 toop keweri no rik ta anu hani, ikiya seta e na トオㇷ゚ ケウェリ ノ リㇰ タ アヌ ハニ、 イキヤ セタ エ ナ ずっと高く上のほうに置きなさいな、 犬が食べないようにね。(S) {E: to be tall; high.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kewerupne
ケウェルㇷ゚ネ 【自動】[kewe-rupne その体・大きい] 体が大きい、 背が高い。 {E: to be large in stature; tall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kewkaske
ケウカㇱケ 【接】[< 位名][kew-kasike 体・その上](次の雅語的表現の中で)そのために。 ☆参考 kasike カシケ の s と k の間の i が落ちてこのように発音されている。 kamuy tumi ne ya tono tumi ne ya cihopunire, kewkaske cikimatekka a=i=ékarkar カムイ トゥミ ネ ヤ トノ トゥミ ネ ヤ チホプニレ、 ケウカㇱケ チキマテッカ アイエカㇻカㇻ [雅]神戦だか聖戦だかが起こった、 そのために私たちはびっくりした。(W会話) ☆参考 この用例のような文脈・状況で日常語で「そのために」「だから」と言うには hi kusu ヒ クス が多く使われる。 場合によって wa kusu ワ クス も使われる。 {E: for that reason; due to that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kewre
ケウレ 【他動】…を削る。 ☆参考 木を削ってイナウ(木の御幣)をつくることは inawke イナウケ。 {E: to shave, scrape…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kewsut
ケウスッ 【名】[概](所は kewsutu(hu) ケウストゥ(フ)) (親族名称としての)おじ、 伯父/叔父。 「この場にいない人、 亡くなったかまたは遠くにいる伯叔父を言う。」 (S) ku=kewsututari too Tokapci ta oka クケウストゥタリ トオ トカㇷ゚チ タ オカ 私のおじさんたちは遠く離れて十勝にいる。(S) ☆参考 通常「おじさん」と言うのには acapo アチャポ (二風谷では áca アチャ)が使われる。 ☞áca アチャ、 acapo アチャポ {E: an, the uncle.} (出典:田村、方言:沙流)
ki 1
キ 【他動】①…をする。 iteki cápe haw ki hani! イテキ チャペ ハウ キ ハニ! 猫の声をするなよ。(S民話) ②(動詞を名詞として使い、 その後にこの ki キ をおいて)…をする。 ruyka poro opus ki wa an na iyaykipte na, yayitupareno arpa ルイカ ポロ オプㇱ キ ワ アン ナ イヤイキㇷ゚テ ナ、 ヤイトゥパレノ アㇻパ 橋が大きな穴あきをしている(=橋に大きな穴があいている)からあぶないから気をつけて行きなさい。 pon sikepo ki kane wa ek ポン シケポ キ カネ ワ エㇰ 彼は小さい荷物背負いをして(=小さい荷物を背負って)来た。 pirka usapki e=ki kusu ne na ピㇼカ ウサㇷ゚キ エキ クス ネ ナ (あなたは)よい働きをする(=よく働く)のですよ。 ③(動詞の後に hi ヒ《こと》を置き、 その後にこの ki キ を置いて) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ…してもらいたい、 …してほしい。 ci túnas hi ku=ki rusuy チ トゥナㇱ ヒ クキ ルスイ 私は(イモなどが)早く煮えてほしい。 ④(代動詞として、 つまり本動詞のあとに副詞(連用語)や名詞(主語・目的語)が補われたり、 また副助詞がついたりした場合に、 そのあとに ki キ を置くことによって再び全体が動詞句として機能する、 つまり文を終止したり次に助動詞や接続助詞等々が続いたりすることができる。)…する。 Kusur ta patek nuwe an ranma ki p ne yak a=ye クスㇽ タ パテㇰ ヌウェ アン ランマ キㇷ゚ ネ ヤカイェ 釧路でばかりいつも(それが)たくさん取れるのだそうだ。(S会話) a=kopásrota a=ukókikkikpa a=onáha ka a=unúhu ka ki アコパㇱロタ アウコキッキㇰパ アオナハ カ アウヌフ カ キ 私は父も母もののしったりボカボカなぐったりした。(S民話) a=mipa p a=huráypa póka somo ki p ne kusu アミパㇷ゚ アフライパ ポカ ソモ キㇷ゚ ネ クス 私は着るものを洗いさえしなかったので。(W民話) ⑤(韻文で、 韻律を整えるために、 音節数の足りない行の動詞のあとに置かれる。 文法機能上は、 他のいろいろな他動詞(easkay エアㇱカイ、 eaykap エアイカㇷ゚ など)の助動詞的用法と同じになる。) ⑥ ki humi pirka キ フミ ピㇼカ 安心する、 気持ちがいい。 nep póka k=ére wa ku=ki humi pirka ネㇷ゚ ポカ ケレ ワ クキ フミ ピㇼカ (私は)彼に少しでも食べさせて安心した。(S) {E: ①to do… ②… ③… ④… ⑤… ⑥…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kí-cis
キチㇱ 【自動】(人称変化は他動詞型)[ki-cis …をする・泣く] 泣く(cis チㇱ の強調形)。 a=ki-cis ani kunne hene kap hene i=koyaywennukarpa アキチㇱ アニ クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ イコヤイヌウェンヌカㇻパ 私が泣くために両親は夜も昼も切ない思いをした。(S民話) {E: to cry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kí-hopuni
キホプニ 【自動】(人称変化は他動詞型。)[ki-hopuni …をする・飛ぶ] 飛ぶ、 立ち上がる、 起き上がる(hopuni ホプニ の強調形)。 tapan te wano ku=ki-hopni タパン テ ワノ クキホプニ 私はここから飛んで行く(行きたいなあ)。(S即興詩) sotki ka ta/a=ki-hopuni/amset ka ta a=ki-hopuni ソッキ カ タ/アキホプニ/アㇺセッ カ タ/アキホプニ [雅]私は寝床の上に起き上がった、 高床の上に立ち上がった。(Sユーカラ語り) ☞ki キ 5、 hopuni ホプニ {E: to fly; stand up; get up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kí-hoyupu
キホユプ 【自動】(人称変化は他動詞型。)[ki-hoyupu …をする・走る] 走る (hoyupu ホユプ の強調形)。 ☞ki- キ 5、 hoyupu ホユプ {E: to run.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kí-paraparak
キパラパラㇰ 【自動】(人称変化は他動詞型)[ki-paraparak する・わあわあ泣く] わあわあ泣く(paraparak パラパラㇰ の強調形)。 ☞ki- キ 5 {E: to cry wildly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kik 1
キㇰ 【他動】…をたたく、 打つ。 {E: to hit, beat…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kik(i) kar
キㇰ/キキ カㇻ 【連他動】[防御・をする]…を防ぎ守る。 kotan kik kar コタン キㇰ カㇻ 村/国を防ぎ守る。 a=kor mosir kiki a=kar easkay アコㇿ モシㇼ キキ アカㇻ エアㇱカイ 私たちの国を防ぎ守ることができる。 “a=kor mosir epitta oka aynu hene sísam hene tumi or un a=nisúk yak easir mosir kik kar kotan kik kar a=eáskay oasi na” sekor 「アコㇿ モシレピッタ オカ アイヌ ヘネ シサㇺ ヘネ トゥミ オルン アニスㇰ ヤㇰ エアシㇼ モシㇼ キㇰ カㇻ コタン キㇰ カㇻ アエアㇱカイ オアシ ナ」 セコㇿ 「わが国じゅうのアイヌも和人も皆戦争に頼まれて行かなければ私たちは国土を守り国を守ることはできないよ」と…。(W会話) {E: to defend, protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kiki 1
キキ 【他動】…を掻く。 {E: to scratch…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kikkar
キッカㇻ 【他動】…を防ぎ守る。 ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ {E: to defend, protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kikkik
キッキㇰ 【他動】[kik-kik …を打つ・(重複)] …を何度も打つ、 …をドンドン叩く、 …をボカボカなぐる。 {E: to hit, beat, knock…repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kikkosanpa
キッコサンパ 【自動】[kik-kosanpa (擬音)・瞬間に …する] カチンと鳴る。 arkehe wa patek a=sirkotukka apausta a=así kor kikkosanpa アㇻケヘ ワ パテㇰ アシㇼコトゥッカ アパウㇱタ アアシ コㇿ キッコサンパ 片方からだけとりつけてある戸(開き戸、 ドア)を閉めるとカチンと鳴る。(S) {E: to clang.} (出典:田村、方言:沙流)
kim
キㇺ 【位名】[概](所は kimke(he) キㇺケヘ)(独立的にも相対的にも使われる。) ①(独立的に)山。 kim ta キㇺ タ 山に、 山で。 kim ta siruhuy ruwe he an? maciya uhuy ruwe he an? キㇺ タ シルフイ ルウェ ヘ アン? マチヤ ウフイ ルウェ ヘ アン? 山で山火事になっているのだろうか町が燃えているのだろうか。 ②(相対的に)…の山手。 kotan kim ta コタン キㇺ タ 村(集落)の山手に。 ☆参考 nupuri ヌプリ がうず高くもり上がった、 物体としての山を指すのに対し、 kim キㇺ は、 歩いたり採集等の仕事をしたり神が住んでいたりする、 場所としての山を言う。 ☆対語 pis ピㇱ 浜。 {E: ①a mountain. ②uptown.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kimakno
キマㇰノ 【副】忙しいように、 身軽に急いで。(S) kimakno moymoyke キマㇰノ モイモイケ 忙しそうに動き回る。(S) kimakno apkas キマㇰノ アㇷ゚カㇱ せかせかと歩く。(S) ☆参考 kimak キマㇰ は未出。 〔久辞典 kimak 迅くする〕 {E: to appear busy; be in a hurry.} (出典:田村、方言:沙流)
kimatek
キマテㇰ 【自動】びっくりする(恐ろしくて)、 あせった気持ちになる、 あわてる。 ☆参考 ekimatek エキマテㇰ[他動]…にあわてる。 ramutuy ラムトゥイ[自動]/eramutuy エラムトゥイ[他動] 突然のことでハッとびっくりする。 iyokunure イヨクヌレ[自動]/okunure オクヌレ[他動] あきれる。 erayap エラヤㇷ゚[他動] …に感嘆する。 {E: to be surprised; be rushed; panic.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kimatekka
キマテッカ 【他動】[kimatek-ka びっくりする・(他動詞化)] …をびっくりさせる、 …をあわてさせる。 {E: to surprise, startle…; to make…panic.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kimke(he)
キㇺケ(ヘ) 【位名】[所](概は kim キㇺ) その/それより山手の方。 piske kus pe kimke kuspe ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱペ (村の)浜の方を通る者も山の方を通る者も。(NK民話) tapan kotan kimkehe ta タパン コタン キㇺケヘ タ この村の山手の所に。(W言い伝え) {E: closer to the hilly, mountainous areas.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kimoiramante/kimoyramante
キモイラマンテ 【自動】[kim-o-iramante 山・で・ものごとを・する]山で狩をする、 山の猟をする。 ☆対語 pisoiramante/pisoyramante ピソイラマンテ 浜の漁をする。 ☆参考 山の狩猟をすることは通常はただ iramante イラマンテ と言う。 {E: to hunt.} (出典:田村、方言:沙流)
kimokar
キモカㇻ 【他動】(熊が)(人)をとる。 a=kimókar アキモカㇻ 彼が熊にとられる。 a=en=kimokar アエンキモカㇻ 私が熊にとられる。 {E: (for a bear) to take, catch hold of (someone).} (出典:田村、方言:沙流)
kímokere
キモケレ 【自動】[kim-okere 山・を終える] 山じゅう残さず(くまなく)歩く。 {E: to walk throughout the mountains.} (出典:田村、方言:沙流)
kimosma
キモㇱマ 【自動】[kim-osma 山・に入る] 山に入る。 {E: to go into the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kimoyki
キモイキ 【自動】[kim-o-i-ki 山・で・ものごとを・する] 山へ行く(狩猟、 木の実採り、 たきぎとり等に)。 {E: to go into the mountains (to hunt, gather firewood etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
kimun 1
キムン 【自動】[kim-un 山・にある (に入る)] 山に入る。 {E: to enter the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kimun 2
キムン 【連体】[kim-un 山・にいる](=kim un) 山にいる、 山の。 kimun-kamuy キムン カムイ ☞kimunkamuy キムンカムイ {E: (to be) in the mountains; of the mountains.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kinaharukar
キナハルカㇻ 【自動】[kina-haru-kar 草・食料・とる] 野草を採る。 {E: to pick, gather grasses, plants.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kinakar
キナカㇻ 【自動】[kina-kar 草・をとる] 草取りする(=kina kar キナ カㇻ)。 {E: to weed.} (出典:田村、方言:沙流)
kinasinrit
キナシンリッ 【名】[kina-sinrit 草・根][植物] 「サツマイモのような長い草の根、 赤ん坊を寝かせたときにこれを噛んで魔除けにする。」 (S) {E: a sweet-potato-like root vegetable.} (出典:田村、方言:沙流)
kinasut
キナスッ 【名】[kina-sut 草・の根元] ①草の根元。 ②[動物]ヘビ(人を噛まないよいヘビ)。(W) ☆参考 kinasut kamuy キナスッ カムイ 草の根元の神=ヘビ。 kinasut-un-kur キナストゥンクㇽ 草の根元の人=ヘビ。 tokkoni トッコニ 悪いヘビ、 マムシ。 munpokunpe ムンポクンペ《草の下のもの》(tokkoni トッコニ とか kinasut キナスッ とか言うのを避けて言う)。 tannekamuy タンネカムイ《長い神》(同)。 {E: ①the roots of grasses, plants. ②a snake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kinin
キニン 【自動】好きな同士が一緒に寝る、 同衾(どうきん)する(いい言葉)。(S) kinin oruspe kasi a=esína キニン オルㇱペ カシ アエシナ (彼らが)一緒に寝ていた話を(私たちは)だれにも言わないでおく。(S) ☆参考 人間について言う。 {E: to have sexual intercouse; make love (human).} (出典:田村、方言:沙流)
kinno
キンノ 【自動】[< kir-nu 脂肪・を持つ](?)[動物] (動物が)まるまる太っている。 paykar sey kuytop sinukare wa kinno パイカㇻ セイ クイトㇷ゚ シヌカレ ワ キンノ 三月のホッキは雁に見てもらいたくてまるまる太っている。(S) hot, hemanta puta kinno ruwe an! ホッ、 ヘマンタ プタ キンノ ルウェ アン! まあなんてこのブタ太っていること! ☆参考 mímus ミムㇱ (人が)太っている、 肉づきがいい。 ruwe ルウェ 太い(足が「太い」などにはこれを使う)。(S) {E: to be fat } (出典:田村、方言:沙流)
kinra
キンラ 【自動】神がかりになる。 kinra itak キンラ イタㇰ 神がかりになったときの言葉、 「無我夢中の言葉」。(W) {E: to be possessed (by god).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kío
キオ 【自動】[ki-o 頭のシラミ・がそこに(たくさん)つく] 頭にシラミがたかる。 {E: to be infected with head lice.} (出典:田村、方言:沙流)
kip niwkes
キㇷ゚ ニウケㇱ 【連他動】[ki-p niwkes する・こと・…をし残す]…を危難から救う、 (死にそうな人など)を助ける、 …の命を救う。 {E: to help someone who is about to die; to save someone's life.} (出典:田村、方言:沙流)
kípa
キパ 【他動】[複](ki キ は単複の区別なし) (二人以上が皆で)…をする。 {E: to do…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kir 1
キㇼ 【他動】…におぼえ(見覚え、 聞き覚え)がある、 …であの人だとわかる。 sikpuye ku=kir シㇰプイェ クキㇼ 目もとに見覚えがある、 目もとで彼だとわかる。(S) {E: to recognise, know, recall…} (出典:田村、方言:沙流)
kira
キラ 【自動】逃げる。 kira wa isam キラ ワ イサㇺ (彼は)逃げて行ってしまった。 {E: to run away; flee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kirare
キラレ 【他動】[自動使役]…を逃がす。 {E: to set…free; release…} (出典:田村、方言:沙流)
kirawus
キラウㇱ 【他動】[kiraw-us 角(つの)・そこについている](容器)に角(つの)のような形の突起がついている。 {E: for a vessel, container to have horn-like projections.} (出典:田村、方言:沙流)
kirayekar
キライェカㇻ 【他動】[kiray-e-kar くし・で・…を整える](髪)をくしけずる、 くしで(髪)をとかす。 {E: to comb one's hair.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kíre
キレ 【複他動】[他動使役][ki-re する・させる] …に …をさせる。 {E: to make…do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kirirse
キリㇼセ 【自動】[kirir-se (擬音の重複)・という] キーキー言う、 金切り声を上げる。 {E: to scream; let out a screech.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kirkopiweno
キㇼコピウェノ 【副】ひざがぶつかるようにつめて。 kirkopiweno a キㇼコピウェノ ア ひざがぶつかるようにつめて座る。(S) {E: to sit closely packed together} (出典:田村、方言:沙流)
kironnu
キロンヌ 【自動】[kiror-nu 力・を持つ] 満腹する。 kú=ipe ayne ku=kironnu クイペ アイネ クキロンヌ 私は食べて食べておなかがいっぱいになった。(S) {E: to be full; satisfied.} (出典:田村、方言:沙流)
kirorkor
キロㇿコㇿ 【自動】[kiror-kor 力・を持つ] 力が強い。 ☆参考 tumkor トゥㇺコㇿ とも言う。 {E: to be strong; powerful.} (出典:田村、方言:沙流)
kirorkoyki
キロㇿコイキ 【自動】[kiror-koyki 力・と争う] 力比べする。 {E: to compare strengths.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kiroroan
キロロアン 【自動】[kiroro-an 力[所]・ある] おもしろく思う、 楽しむ、 おもしろい。 ☆参考 他動は ekiroroan エキロロアン ☆参考 古い言い方。 今は eramasu エラマス[他動] と言う。(S) {E: to consider…amusing, funny; enjoy…; …is funny, interesting.} (出典:田村、方言:沙流)
kirorukoyki
キロルコイキ 【自動】[kiror-u-koyki 力・互い・と争う] 力比べする(=ukiror(u)pakte ウキロㇿパㇰテ/ウキロルパㇰテ)。 {E: to compare strengths.} (出典:田村、方言:沙流)
kirsak
キㇼサㇰ 【自動】[kir-sak 骨髄・を持たない] 弱い。 hemanta ene kirsak siri! ヘマンタ エネ キㇼサㇰ シリ! なんて弱いんだろう。 {E: to be weak} (出典:田村、方言:沙流)
kiru
キル 【他動】①(向きを持っているもの)を(どちらかの方向へ)向ける、 …の向きを変える。 téun kiru テウン キル (それを)こちらへ向ける。(S) ②…をひっくり返す(「かやす」)。 mosir a=kirú モシㇼ アキル 国がひっくり返される(=滅ぼされる、 つぶれる)。 {E: ①to turn, change direction to… ②to upset, overturn…} (出典:田村、方言:沙流)
kisa 1
キサ 【他動】もみぎる(錐(きり)で穴をあけるときのように、 とがった先をさしてから回転させて)。 ☆参考 cikisani チキサニ《もみぎる木》はハルニレの木。 昔火をおこすのに使ったと言われる。(S) {E: to rub…between the hands so as to make a hole in something.} (出典:田村、方言:沙流)
kisakisa
キサキサ 【他動】[kisa-kisa もみぎる・(重複)] …をもみぎる。 makiri etupsi ani kisakisa wa opusi マキリ エトゥㇷ゚シ アニ キサキサ ワ オプシ 小刀の先でもみぎって穴を開ける。(S) {E: to rub…between the hands so as to make a hole in something.} (出典:田村、方言:沙流)
kisar
キサㇻ 【名】[概](所は kisara(ha) キサラ(ハ)) ①耳。 ②(patci パッチ《鉢》や sintoko シントコ《行器、 ひつ》や su ス《鍋》等に二つついている)突起。 {E: ①the ears. ②ear-like handles on anything like a pot.} (出典:田村、方言:沙流)
kisareokte
キサレオㇰテ 【他動】[kisar-e-ok-te 耳・その頭・…にひっかかる・させる][雅] (耳環)を耳につける。 pirka ninkari kisareokte ピㇼカ ニンカリ キサレオㇰテ [雅]美しい耳環を耳に通した。(W民話) ☆参考 昔は耳に穴をあけて通した。 サダモさんは耳に穴をあけてないので輪ゴムで吊っていた。 {E: to decorate the ears with earrings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kiserini
キセリニ 【名】[kiseri-ni きせる・木][植物] ヤチハギ(=itosin イトシン)。 ☆参考 直径1センチぐらいで中に芯が通っているのでそれをとればきせるのラオになる。(S)〔知分類 p.129「ノリウツギ」〕 {E: a kind of acrid cress, used as food (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
kíske
キㇱケ 【自動】[ki-ske(< sike) カヤ・荷を背負う](kísike シケ の s と k の間の i が落ちた形。)ヨシ/カヤを背負う。 {E: to carry a load of reeds on one's back.} (出典:田村、方言:沙流)
kisma
キㇱマ 【他動】…をつかむ/捕らえる/握る、 …を押える、 (子ども)をだく(ひざの上で)。 ☆参考 立って/歩いていて腕にだくことは ani アニ。 {E: to catch, grab, grasp, get a hold of…; to nurse (a child) on one's lap.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kitayke(he)
キタイケ(ヘ) 【位名】[所](概は kitay キタイ)[kitay-ke-he 頂上・の所・(所属語尾)] そのてっぺん、 頂上。 toanta kitayke káne cise tonnatara wa an トアンタ キタイケ カネ チセ トンナタラ ワ アン あそこに屋根が金属の家がピカーッと光っている。 {E: the summit; crown of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kiyanne
キヤンネ 【自動】①年上である。 kiyanne kur キヤンネ クㇽ 年上の(ほうの)人。 iyotta kiyanne ku=poho イヨッタ キヤンネ クポホ 一番年長の私の息子=私の長男。(S) ②身分が上である。 {E: to be older; aged.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Kiyo
キヨ 【名】[< 日本語きょう(京)] [地名]京都。 Kiyo un kankami キヨ ウン カンカミ 京都の鏡。(W民話) {E: place name: Kyoto.} (出典:田村、方言:沙流)
kiyuturu(hu)
キユトゥル(フ) 【名】[所](概は未出。 uturu(hu) ウトゥル(フ) の概は utur ウトゥㇽ)[ki-utur-u(hu) カヤ・の間・(所属語尾)](icari イチャリ《ざる》や toma トマ《ござ》のように ki キ カヤ/ヨシで編んだものの)目。 kiyuturu sep icari キユトゥル セㇷ゚ イチャリ 目の粗いざる。(S) {E: the holes of a sieve.} (出典:田村、方言:沙流)
ko 1
コ 【他動】(=kor コㇿ) …を持つ(歌の中で語末の r ㇿ が落ちてこのように発音されることがある)。 {E: to have…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ko- 7
コ 【接頭】[目的語指示接頭辞](動詞の語幹に接頭し、 前の名詞句で表されることがらとの関係を示す接頭辞の一つ。 これが接頭することにより、 動詞の取り得る目的語の数が一つふえるので、 自動詞にこれがつくと目的語を一つとる他動詞になり、 目的語を一つ取る他動詞にこれがつくと目的語を二つ取る複他動詞になる。 同種の接頭辞に、 e- エ、 o- オ がある。) ①(物や人を表す名詞句を目的語として)…に/に向かって/に対して、 …に協力して、 …と一緒に。 (人を表す名詞句を目的語として)(その人)の(…を)。 ②(場所を表す名詞句を目的語として)…に/で。 ☆参考 取る、 もらう、 見る、 聞くなど意味する動詞に接頭したときは、 《…から》と訳せる場合もある。 {E: towards, opposing, together with, from…} (出典:田村、方言:沙流)
koan 1
コアン 【他動】[ko-an …に対して・ある] …が与えられる、 …があびせられる。 a=yupkehawe heynu/e=koan yakun アユㇷ゚ケハウェ ヘイヌ/エコアン ヤクン 私のせいであなたが厳しい談判を受けたなら。(HC神謡) {E: to be given…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koani
コアニ 【複他動】[ko-ani …に・…を持って行く] …に…を持って行ってあげる/持って来る(届ける)。 {E: to take, bring…to…} (出典:田村、方言:沙流)
koanu
コアヌ 【複他動】[ko-anu に対して・置く](次の言い回しで) otuhenkuror koanu オトゥヘンクロㇿ コアヌ (訪ねて来た子ども)に対して何度も首を縦にふって喜びを表す(喜び迎える様子)。 i=nukar a p sekor, ney wano i=amkir pe koraci otuhenkuror i=koanu i=omap a i=omap a イヌカラㇷ゚ セコㇿ、 ネイ ワノ イアㇺキㇼ ペ コラチ オトゥヘンクロㇿ イコアヌ イオマパ イオマパ 私を見た途端に、 まるでどこからか私を見知ってでもいたみたいにウンウンと首を縦にふってうなずきながらよく来たよく来たと私をだいたりなでたりしてかわいがってくれた。(W神謡語り) {E: to nod one's head in pleasure about; be pleased about.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koapeeyam
コアペエヤㇺ 【他動】[ko-ape-eyam …に対して・火・あぶないと思う] 火遊びするかと気遣う。 hekattar cisotta sinot kor oka wa a=koápeeyam ヘカッタㇻ チソッタ シノッ コㇿ オカ ワ アコアペエヤㇺ 子どもたちが家で遊んでいるので火遊びするかと心配だ。(S) {E: to worry that someone is playing with fire.} (出典:田村、方言:沙流)
koapkas
コアㇷ゚カㇱ 【他動】[ko-apkas …に向かって・歩く] …(のところ)に通う、 …(のところ)へ行く。 {E: to go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koarikiki
コアリキキ 【他動】[ko-arikiki …に・よく働く] …に精を出す、 せっせと…(仕事)をする。 {E: to put all one's efforts into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koarki
コアㇻキ 【他動】[複](単は koek コエㇰ)[ko-arki に・来る[複]] …(のところ)に来る。 {E: to come to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koasurani
コアスラニ 【他動】[ko-asur-ani …(のところ)に・知らせ・を持って行く] (人)にあぶないことやせっぱつまっていることの知らせを届ける、 …に危急を知らせる。 yupihi koasurani kusu túnas arpa! ユピヒ コアスラニ クス トゥナㇱ アㇻパ! (彼が死にそうだから)彼の兄に知らせに早く行きなさい。(S) {E: to warn, tell someone about…} (出典:田村、方言:沙流)
koasuras
コアスラㇱ 【他動】[ko-asur-as に・評判・立つ] …に評判が高い、 …の評判が立つ。 {E: for…to have a good reputation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koatca
コアッチャ 【他動】[ko-atse-a …に対して・よその家・座る](?) …を構ってやらない、 …のめんどうみてやらない(子どもでも病人や年寄りでも)。 siwtoho koatca wa patek an シウトホ コアッチャ ワ パテㇰ アン (彼女は)しゅうとの世話をせずほうっておいてばかりいる(「しゅうとさん病気してるのにおまるもとってやらない、 ごはんもやらない」)。(S) {E: to not look after…} (出典:田村、方言:沙流)
kocan
コチャン 【間投】[ko-can (擬音の叙述へ導く小辞)・(擬音)] …がチヤン(と鳴る)。 kuciwa kocan, a/nariwa kocanca クチワ コチャン、 ア/ナリワ コチャンチャ [雅]くつわがチャン、 あ、 鳴り輪がチャンチャ。(S即興詩) {E: for something to make a clanging sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kocanca
コチャンチャ 【間投】[ko-canca (擬音の叙述へ導く小辞)・(擬音・重複)] …がチヤンチヤン(と鳴る)。 kuciwa kocan, a/nariwa kocanca クチワ コチャン、 ア/ナリワ コチャンチャ [雅]くつわがチャン、 あ、 鳴り輪がチャンチャ。(S即興歌) {E: for something to make a clanging sound.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kocanupkor
コチャヌㇷ゚コㇿ 【他動】[ko-canu-p-kor …に・(?)・こと・持つ] …を聞いて参考になる。 en=pirma p ne kus ku=kocanupkor wa k=an kus ne wa エンピㇼマㇷ゚ ネ クㇱ クコチャヌㇷ゚コㇿ ワ カン クㇱ ネ ワ (彼が)私にそっと知らせてくれたから私はよく気をつけていますから。(S) ☆参考 canup チャヌㇷ゚ も canupkor チャヌㇷ゚コㇿ も未出。〔久辞典107 chanupkor 参考になる、 よい教訓になる〕〔((B)) chanup “An object. An end”〕 {E: to listen to and act upon another's suggestion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kocaranke
コチャランケ 【他動】[ko-caranke に・談判する] …に談判する、 …に文句をつけてやる(「チャランケする」)。 {E: to negotiate, consult with…; to complain about, to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kocaynatara
コチャイナタラ 【自動】[ko-cay-natara (擬態の叙述へ導く小辞)・(擬態の語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)…の状態である](目で見る様子が)ギョロッとにらんで恐ろしい。 ☞caynatara チャイナタラ {E: to glare at.} (出典:田村、方言:沙流)
kocoponnaatte
コチョポンナアッテ 【他動】[ko-coponna-atte …に・(?)・かける]…(仕事)に忙しく立ち働く。 {E: to be busy doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kocorawki
コチョラウキ 【他動】[ko-corawki …に・向かって行く] …に向かって行く、 …を攻撃しに行く。 toyehe ta unma ci=sirkote sekor hawean kur un=kocorawki wa ek トイェヘ タ ウンマ チシㇼコテ セコㇿ ハウェアン クㇽ ウンコチョラウキ ワ エㇰ (S) 私たちが(彼の)畑に馬を繋いだと言う人が私たちに談判しに来た。 {E: to go to…; go to attack…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kocupu
コチュプ 【他動】[ko-cupu に対して・すぼめる](死者)に着物をかける。 {E: to dress (a dead body).} (出典:田村、方言:沙流)
koeattapne
コエアッタㇷ゚ネ 【他動(?)】[ko-eattapne …に対して・片肩肌脱ぐ](?) 頼みが入れられず無駄足になる。 koeattapne wa ek コエアッタㇷ゚ネ ワ エㇰ 頼みが入れられず何もなしに来た。(W) {E: for one's requests to be rejected resulting in failure.} (出典:田村、方言:沙流)
koehese
コエヘセ 【複他動(?)】[ko-e-hese …に・…のことで・息をする]…のことで(?)(人)をいい気味だと思う。 en=koehese nankor エンコエヘセ ナンコㇿ そのことで(?)私にいい気味だと思ったでしょう。(S) {E: to feel that… serves someone right.} (出典:田村、方言:沙流)
koekimne
コエキㇺネ 【他動】[ko-ekimne を目がけて・山へ行く] …を目がけて山へ行く。 {E: to go to the mountains aiming towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koeraratki
コエララッキ 【他動】[ko-erar-atki …に対して・(?)・(動詞形成接尾辞)](?) 愛する(大人の男女間の恋愛)。 ☆参考 osikkote オシッコテ、 eramasu エラマス。(S) {E: to love someone} (出典:田村、方言:沙流)
koerayep
コエラヤㇷ゚ 【他動】a=kor sápo/siretokkor ruwe/a=koérayep kor アコㇿ サポ/シレトッコン ルウェ/アコエラヤㇷ゚ コㇿ [雅]姉の美しさに私は感嘆していて。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koese
コエセ 【他動】[ko-ese …に・承諾の返事をする](人)に承諾の返事をする、 (人)からの頼まれごとを承諾する。 {E: to consent to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koesepa
コエセパ 【他動】[複](koese コエセ は単複の区別なし) (二人以上が皆で)…に承諾の返事をする。 {E: to consent to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koeskari
コエㇱカリ 【他動】[ko-e-sikari …に対して・その頭が・回る(koesikari コエシカリ の s ㇱ のあとの i イ が落ちた形)(?)] hawetoko koeskari ハウェトコ コエㇱカリ 声がぴたっと止む。 {E: to fall silent suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koetuypa
コエトゥイパ 【複他動】[複](単 koetuye コエトゥイェ は未出)[ko-e-tuypa …に対して・その頭・を切る[複]]…を取り返す。 ☆参考 このままの形では未出。 複数語尾-pa パ がもう一つ接尾した koetuypapa コエトゥイパパ の形で出てきた。 ☞次項 {E: to take back…from…} (出典:田村、方言:沙流)
koetuypapa
コエトゥイパパ 【複他動】[複複](単は未出) (二人以上が皆で)(人)から(二つ以上を)取り返す。 sekor an pe ye kor orano caranke, coypep noski ikor noski koetuypapa セコラン ペ イェ コㇿ オラノ チャランケ、 チョイペㇷ゚ ノㇱキ イコン ノㇱキ コエトゥイパパ (彼は)そう言って談判し、 宝器の半分、 宝刀の半分を彼らから取り返した。(NK民話) {E: to take back…from… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koeunpipka
コエウンピㇷ゚カ 【複他動】[ko-eunpipka …に対して・…を疑う](人)の(話)を疑う。 núman e=ek kunak e=ye korka eci=kóeunpipka ヌマン エエㇰ クナㇰ エイェ コㇿカ エチコエウンピㇷ゚カ きのうあなたは来ると言ったが私はあなたの言うことを信じなかった。(S) {E: to doubt…} (出典:田村、方言:沙流)
koewnara
コエウナラ 【複他動】[ko-ewnara …に対して・与えるのをいやがる] …に…を与えたくない、 …に与え惜しむ、 …に取られまいとする。 {E: to not want to give…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koeysokor
コエイソコㇿ 【複他動】[ko-eysokor …に対して・…を本当だと信じる](人)の言うことを信用する。 {E: to trust what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
koeyukar
コエユカㇻ 【複他動】[ko-e-yukar …に対して・…について・ものまねする](人)の(言葉の言い方やしぐさ)をまねする(ものまねのように)。 ci=rara wa apkas siri ci=koeyukar チララ ワ アㇷ゚カㇱ シリ チコエユカㇻ 私たちは彼をばかにして歩き方をまねした。(S) {E: to imitate someone} (出典:田村、方言:沙流)
kohawkor
コハウコㇿ 【他動】[ko-haw-kor …に・声・を持つ] ①…にものを言う/口をきく。 a=unúhu-kohawkor アウヌフ コハウコㇿ 私の母にものを言う/口をきく。(S民話) ②…のために声を出す。 nep ciskar pe tap/kohawkor hawe/oka ya sekor ネㇷ゚ チㇱカㇻ ペ タㇷ゚/コハウコㇿ ハウェ/オカ ヤ セコㇿ [雅]何のために声を出して泣くのですかと。(Sユーカラ) {E: talk, speak to…} (出典:田村、方言:沙流)
kohehewpa
コヘヘウパ 【他動】[ko-hehewpa に対して・頭を傾ける(=覗く)] 覗(のぞ)く。 hńta kohehewpa wa nukar pe iki? フンタ コヘヘウパ ワ ヌカㇻ ペ イキ? 何を覗(のぞ)いて見ているのだろう。(S) {E: to look, peer into…} (出典:田村、方言:沙流)
kohekiru
コヘキル 【他動】[ko-hekiru …に向かって・顔を向ける] …のほうを振り向いて見る。 {E: to look back on, at, towards…} (出典:田村、方言:沙流)
kohekomo
コヘコモ 【他動】[ko-he-komo …に向かって・頭・を折り曲げる] …に寄る。 {E: to drop by (somewhere).} (出典:田村、方言:沙流)
kohemakatarara
コヘマカタララ 【他動】[ko-he-maka-tarara …に対して・顔・後ろへ・上げている](?) …はもういやだなあとそっぽを向く。(S) {E: to look away in disgust from…} (出典:田村、方言:沙流)
kohemespa
コヘメㇱパ 【他動】[複](単は kohemesu コヘメス) (二人以上が) …に登る。 nupuri kohemespa ヌプリ コヘメㇱパ (二人以上が)山に登る。 Petetokuspe kamuynupuri a=kohémespa ペテトクㇱペ カムイヌプリ アコヘメㇱパ 私はペテトクシペと言う神の山に登った。(W神謡語り) ☆参考 この用例では神の自叙なので、 一人でも複数形が使われている。 {E: to climb…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohemesu
コヘメス 【他動】[単](複は kohemespa コヘメㇱパ)[ko-hemesu …に・登る] …に登る。 nupuri kohemesu ヌプリ コヘメス 山に登る。 {E: to climb…} (出典:田村、方言:沙流)
kohemuymuye
コヘムイムイェ 【他動】[ko-hemuymuye …に・着物(=掛け布団)を頭からかぶって寝ている] …で着物(布団)を頭からかぶって寝ている(不機嫌や悲しみの様子)。 {E: to lie in bed with the covers over one's head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohenmawkarpare
コヘンマウカㇻパレ 【他動】[ko-hen-maw-kar-pa-re …に対して・顔(?)・風・つくる・(複)・させる](?) (何を言われても)知らん顔をして聞き流す。 e=horkapaspare akus kohenmawkarpare エホㇿカパㇱパレ アクㇱ コヘンマウカㇻパレ「どんどんお前にあげ足とられたらこんどわかんなーいふりしてる、 しらばくれーてる。」 (S) {E: to take no notice of whatever is said.} (出典:田村、方言:沙流)
kohepoki
コヘポキ 【他動】[ko-hepoki …に対して・頭を下げる] …に頭を下げる。 {E: to bow, lower one's head to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koheraye
コヘライェ 【他動】[ko-he-raye …に向かって・頭/顔・を行かせる] …に似ている。 {E: to resemble, look like…} (出典:田村、方言:沙流)
koheyawe
コヘヤウェ 【他動】[ko-heyawe に対して・かみつきに行く](犬が)吠えて…にかみつきに行く。 {E: (for a dog) to attack…} (出典:田村、方言:沙流)
kohokus
コホクㇱ 【他動】[ko-hokus …と一緒に・倒れる] …と一緒に倒れる。 nenkane kohokus wa uiyuninka hene ki kusu, iyaykipte ネンカネ コホクㇱ ワ ウイユニンカ ヘネ キ クス、 イヤイキㇷ゚テ もし(自転車と)一緒に倒れて二人でけがでもしたらあぶないのに(自転車に二人乗りしている子どもを見て)。(S) {E: for…to fall over, off together.} (出典:田村、方言:沙流)
kohokuste
コホクㇱテ 【複他動】[ko-hokus-te …に・倒れる・させる] …の上に…を倒す。 nusa kohokuste ヌサ コホクㇱテ (赤ん坊)の上に祭壇を倒してかぶせる(敵に見つからず神々に守られるように)。(W民話) ☆参考 同じ話者が nusa kohorakte ヌサ コホラㇰテ とも言っている。 {E: to knock, bring down…on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohoppa
コホッパ 【複他動】[ko-hoppa …に・…を残して行く] …を …のところに置いて行く。 eci=kohóppa エチコホッパ 私は(それを)あなたに置いて行く。(S) esiruwoka kohoppa エシルウォカ コホッパ [雅]…を自分の死後に残す。 {E: to leave…at…(a place).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohopuni
コホプニ 【他動】[ko-hopuni …に・立ち上がる] ①…に (対して) 立ち上がる、 夢中で …する。(「攻める」の訳語として出た)。 ②[慣用句]wenkinrane/i=kohopuni ウェンキンラネ/イコホプニ [雅]私はものすごく怒りくるった。(Sユーカラ語り) {E: to be absorbed in doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohorakte
コホラㇰテ 【複他動】[ko-horak-te …に・倒れる・させる] …に…を倒す。 nusa kohorakte ヌサ コホラㇰテ (赤ん坊)の上に祭壇を倒してかぶせる(敵に見つからず神々に守られるように)。(W民話) ☆参考 同じ話者が nusa kohokuste ヌサ コホクㇱテ とも言っている。 {E: to knock, bring down…on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohosari
コホサリ 【他動】[ko-hosari …に向かって・振り向く] …の方を向く、 …の方へ振り返る。 {E: to face, glance in the direction of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohosipi
コホシピ 【他動】[ko-hosipi …に・もどる] …(のところ) に帰る、 …にもどる。 {E: to return to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohosipire
コホシピレ 【複他動】[他動使役][ko-hosipi-re …に・もどる・させる] …に…を返す。 {E: to give back, return…to….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kohup
コフㇷ゚ 【自動】[ko-hup に向かって・はれる(ふくれる)] kisannini notakami kohup キサンニニ ノタカミ コフㇷ゚ 耳のまわりからほおにかけてはれている(おたふくかぜ)。(S) {E: to be swollen.} (出典:田村、方言:沙流)
koikesuy/koykesuy
コイケスイ 【他動】[ko-ikesuy …に向かって・怒って出て行く] 怒って …(の所) へ行ってしまう、 家を飛び出して…に行く。 {E: to run out of a house in anger and go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koikutasa/koykutasa
コイクタサ 【他動】[単](複は koikutaspa/koykutaspa コイクタㇱパ)[ko-iku-tasa …に・酒を飲む(こと)・交代でする] …に招かれて酒を飲みに行く/来る、 …に酒宴に招かれて行く/来る。 Kusur un nispa utar sake kor kor a=koykutasa クスルン ニㇱパ ウタㇻ サケ コㇿ コㇿ アコイクタサ 釧路の長者方が酒があるときは私が招かれて酒を汲みかわしに行った。(NK民話) {E: to be invited to go, come drinking by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koikutaspa/koykutaspa
コイクタㇱパ 【他動】[複](単は koikutasa/koykutasa コイクタサ) (二人以上が)…に招かれて酒を飲みに行く/来る、 …に酒宴に招かれて行く/来る。 sake a=kor kor i=koykutaspa サケ アコㇿ コㇿ イコイクタㇱパ 私に酒があるときは彼らが私の家に酒を飲みに来た。(NK民話)(前項の用例のあとに続く部分) {E: to be invited to go, come drinking by…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koiyani/koyyani
コイヤニ 【他動】[ko-i-ani …に・ものを・届ける](予想形、 未出)…に食べ物を届ける。 ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の ko コ が高く発音されるときに多く使われると予想される語幹の形。 接頭辞がつかずに発音された、 koyani コヤニ という形で出てきた。 ☞koyani コヤニ {E: to take, send food to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koiyomap/koyyomap
コイヨマㇷ゚ 【他動】[ko-i-omap に・人/もの・をかわいがる] ku=kosmaci ku=koiyomap クコㇱマチ クコイヨマㇷ゚ 私には嫁の子どもたちが特別にかわいい。 ☆参考 接頭辞がつくことによって語頭の ko コ が高く発音されるときに多く使われる語幹の形。 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= ア または eci= エチ)のみがついたときは koyomap コヨマㇷ゚ という形をとることが多い。 ☞koyomap コヨマㇷ゚ {E: to love, show affection to…} (出典:田村、方言:沙流)
kokakikar
コカキカㇻ 【他動】[ko-kaki-kar …に・垣・を使う] …を垣で囲う。 {E: to enclose…with a fence.} (出典:田村、方言:沙流)
kokantama
コカンタマ 【他動】(人)をごまかす。 {E: to deceive, cheat someone} (出典:田村、方言:沙流)
kokanu
コカヌ 【他動】[ko-ka-nu …に・(?)・聞く] …にじっと聴き入る。 a=onruyka kor kokanu wa an アオンルイカ コㇿ コカヌ ワ アン 子守歌を歌ってやると(赤ん坊は)じっと聴いている。(S) pirkano kokanu hani ピㇼカノ コカヌ ハニ よく聴いていなさいよ。(S) tomo kokanu トモ コカヌ[連他動]…に忠実に従う。 e=ye p tomo kokanu utar エイェㇷ゚ トモ コカヌ ウタㇻ あなたの言うことに忠実に従う人々。 {E: to listen to…carefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kokar
コカㇻ 【複他動】[ko-kar …と一緒に・つくる] …に…を混ぜる(混入する)。 amam mame kokar wa suwe アマㇺ マメ コカㇻ ワ スウェ ごはんに豆を入れてたく。(S) {E: to mix…with, in…} (出典:田村、方言:沙流)
kokari 1
コカㇼ 【他動】[ko-kari …に・うろつく] ①…の所に群がる。 aep kokari アエㇷ゚ コカリ 食べ物に群がる。 ☆参考 ハエなどの虫がたかることは kotoyse コトイセ と言う。 ②(熟語) haw kokari ハウ コカリ 皆で口々に…する。 yayapapu haw kokari ヤヤパプ ハウ コカリ 皆で口々に謝る。 {E: ①to flock, swarm, around… ②…} (出典:田村、方言:沙流)
kokari 2
コカリ 【複他動】[ko-kari …と一緒に・…を回る] …に…を巻きつける、 …を…にくるむ。 taan senkaki kokari wa kor wa arpa タアン センカキ コカリ ワ コㇿ ワ アㇻパ (それを)このふろしきに包んで持って行きなさい。(S) ☆参考 nikor(o) omare ニコㇿ/ニコロ オマレ もくるむことだが、 kokari コカリ は巻きつけることを、 nikor(o) omare ニコㇿ/ニコロ オマレ は丸く包み込むことを言う。 {E: to wrap…in…} (出典:田村、方言:沙流)
kokarkari
コカㇻカリ 【複他動】[ko-karkar-i …に・クルクル (擬態の重複)・(他動詞形成)] …を…にクルクル巻いて包む、 …を…でグルグル巻く。 {E: to wind…around with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kokatpak
コカッパㇰ 【他動】[ko-kat-pak (人)に/の・あり方・を戒める](人の)したことを悪く思う。 eci=kokátpak wa eci=nukár kor eci=kóyki kuni ku=ramu kor k=an エチコカッパㇰ ワ エチヌカㇻ コㇿ エチコイキ クニ クラム コㇿ カン 私はあなたのことを悪いと思ってこんど会ったら怒ってやろうと思っていた。 (「悪い噂を聞いたので本当だったら意見してやろうと思っていた。」) (S) {E: to think bad of someone} (出典:田村、方言:沙流)
kokinasura
コキナスラ 【他動】[ko-kina-sura …に/の・草・を捨てておく](…の)草を取らないでほうっておく。 mame kokinasura マメ コキナスラ 豆畑の草を取らないでほうっておく。(S) {E: to leave the weeds, grasses of…growing as is.} (出典:田村、方言:沙流)
kokiramne
コキラㇺネ 【他動】[ko-ki-ramne …に・する・低い](?) toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ 地面の上にそびえ立つ。 {E: to rise, tower above the ground.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kokiyanne
コキヤンネ 【他動】[ko-kiyanne …に対して・年長である] …するのに最上位にある。 a=kor mosir epunkine kokiyanne páse maciya アコㇿ モシㇼ エプンキネ コキヤンネ パセ マチヤ わが国を守っているいちばん上の尊い都市(=首都)。(S) ☆参考 esapane エサパネ …の首長である。 {E: to be in the best position to…} (出典:田村、方言:沙流)
kokkaea
コッカエア 【自動】[kokka-e-a ひざ・で・座る] ひざをついてかかとを立てて座る。 ☆参考 昔、 酒宴のとき、 祭司をつとめる長老 sake-iyus kur サケイユㇱ クㇽ を迎える家の主人 sake-sanke kur サケサンケ クㇽ は、 刀を下げて迎え、 kokkaea コッカエア して(ひざをついてかかとを立てて座って) toan uske…rok wa en=kore yan トアン ウㇱケ…ロㇰ ワ エンコレ ヤン《あちらにお座りください》と言って手をとって連れて行き、 その人が座るまでうしろでまた kokkaea コッカエア して onkami オンカミ して(手を上下して拝礼して)いる。(W) ☆参考 uske ウㇱケ と rok ロㇰ との間に脱落(ノートの筆記もれ)がある。 un ウン《へ》か、 wa ワ《から》か。 {E: to kneel.} (出典:田村、方言:沙流)
kokkaeapkas
コッカエアㇷ゚カㇱ 【自動】[kokka-e-apkas ひざ・で・歩く] ひざで歩く。 {E: to walk on one's knees.} (出典:田村、方言:沙流)
kokkaeas
コッカエアㇱ 【自動】[kokka-e-as ひざ・で・立つ] ひざ立ちする(ひざをついて腰を浮かせて)。 {E: to stand on one's knees.} (出典:田村、方言:沙流)
kokkaesitciw
コッカエシッチウ 【自動】[kokka-e-sir-ciw ひざ・で・地・にささる] ひざをついて転ぶ。 ku=kokkaesitciw wa ku=kokkasapa arka a p un クコッカエシッチウ ワ クコッカサパ アㇻカ アプン 私はひざをついて転んでひざが痛くなったのだよ。(S) {E: to fall over onto one's knees, } (出典:田村、方言:沙流)
kokkokseitak
コッコㇰセイタㇰ 【自動】[kokkok-se-itak (擬音)コツコツ・と言う・しゃべる] どもる(「ごっこつかい」 (S))。 {E: to stutter; stammer.} (出典:田村、方言:沙流)
kokopan
ココパン 【複他動】[ko-kopan …に・…を拒否する] (人に)(だめだと言って)…をやめるように/しないように言う。 sekor yaynu=an hike ka a=onáha i=kokopan kor oraun arpa=an ka eyayramkar セコㇿ ヤイヌアン ヒケ カ アオナハ イココパン コㇿ オラウン アㇻパアン カ エヤイラㇺカㇻ …と私は思ったけれども父が私に(行っては)だめだと言うと私は敢えて行くわけにもいかずあきらめていた。(S民話) {E: to tell…to stop, not to do …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kokor
ココㇿ 【複他動】[ko-kor …に・持つ] ①(人)の(持っているもの)を取り上げる/もらう。 a=kiyánnepoho i=kokor rusuy アキヤンネポホ イココンルスイ 彼は私たちの上の息子をほしがった。(S民話) ②…に対して…を持つ。 tumu an kewtum/i=kokor kuni p/somo tapan na トゥム アン ケウトゥㇺ/イココㇿ クニㇷ゚/ソモ タパン ナ [概]憤慨して私に敵意を持つのではありませんよ。(Sユーカラ) ☆参考 kouk コウㇰ は…を奪う/強奪する。 {E: to take away, receive… from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kokusis
コクシㇱ 【後副】[ko-kusis …に・(?)] …と一緒に、 …とともに。 tane heru néa kotankonnispa utari kokusis moyo utarpo wániw pak ne ya pakno takupi siknu wa oka タネ ヘル ネア コタンコンニㇱパ ウタリ コクシㇱ モヨ ウタㇻポ ワニウ パㇰ ネ ヤ パㇰノ タクピ シㇰヌ ワ オカ 今はただその村長の一族合わせてわずかの人、 十人ばかりだろうか、 それくらいしか生き残っていない。(W民話) {E: together with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koma utaspa
コマ ウタㇱパ 【連他動(?)】[(?)・…を互いに交換する] …を襲う。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ 家の浜手を通る人も山手を通る人も襲っておどして物を取っている。(NK民話) {E: to attack, assault…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komaknasikirpa
コマㇰナシキㇼパ 【他動】[複](単は komaknasikiru コマㇰナシキル と予想されるが未出)[ko-mak-na-sikirpa …に向かって・奥・の方へ・向きを変える[複]](二人以上が)…を取りに家の奥の方へもどる。 ikayop komaknasikirpa イカヨㇷ゚ コマㇰナシキㇼパ 彼らは矢筒を取りに家の中へもどった。(NK民話) {E: to go back far into the house to go get…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komawa
コマワ 【他動】[ko-mawa に対し・飢えている] …をむさぼり食う、 大喜びして食べる。 e=komawa wa e=e hi ku=ki rusuy kusu eci=ecínkar na e エコマワ ワ エエ ヒ クキ ルスイ クス エチエチンカンナ エ あなたに大喜びして食べてもらいたいと思って残しておいたのだから食べなさい。(S) {E: to devour…} (出典:田村、方言:沙流)
komawnukuri
コマウヌクリ 【他動】[ko-maw-nukuri …に・気・…する元気がない]…に恐ろしくて近寄れない。 kor rametok/hon or wano/a=komáwnukuri コㇿ ラメトㇰ/ホン オㇿ ワノ/アコマウヌクリ [雅]その勇猛さにはおなかにいるうちから恐ろしくてだれも近寄ることができない。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komekare
コメカレ 【複他動】[ko-mek-a-re …に・(食べ物)を配る・(?)・させる](出された食べ物の残り)を…に持って来て/持って行ってあげる。 ☆参考 koymekare コイメカレ[他動]…に食べ物の残りを持って行ってあげる。 {E: to take leftover food to give to…} (出典:田村、方言:沙流)
komke
コㇺケ 【自動】[kom-ke (折れ曲がっている状態を表す擬態の語根)・(自動詞形成)] 折れ曲がる、 折れ曲がっている。 komke wa an コㇺケ ワ アン 折れ曲がっている。 ☆参考 角(かど)がつくように折れ曲がることを言う。 弓なりに曲がることやいろいろな曲がり方で曲がることは一般的に rewke レウケ と言う。 ☆参考 [他動]は komo コモ[単]/kompa コンパ[複]。 {E: to be bent.} (出典:田村、方言:沙流)
komkomse
コㇺコㇺセ 【自動】[kom-kom-se (折れ曲がっている状態を表す語根)・(重複)・(自動詞形成)…と言う] ちぢれる、 ちぢれている。 komkomse otop コㇺコㇺセ オトㇷ゚ ちぢれ毛。(W) {E: to curl; to be curled.} (出典:田村、方言:沙流)
komo
コモ 【他動】[単](複は kompa コンパ)[kom-o (折れ曲がった状態を表す語根)・(他動詞形成)] …を折り曲げる。 ☆参考【自動】は komke コㇺケ。 {E: to bend…} (出典:田村、方言:沙流)
komokmoki
コモㇰモキ 【複他動】[ko-mok-mok-i …に・(擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)] …にちょっかいをかける、 …の…をだまし取ろうとうまいことを言う。 sinenne patek pirka p patek kor kusu nep a=komókmoki yakka pirka wa シネンネ パテㇰ ピㇼカㇷ゚ パテㇰ コㇿ クス ネㇷ゚ アコモㇰモキ ヤッカ ピㇼカ ワ (彼は)一人だけいいものばかり持っているのだから何を人に持って行かれてもいいよ。(S) {E: to take…from…by deception; to be mischievous with…} (出典:田村、方言:沙流)
komomnatara 2
コモㇺナタラ 【他動】[ko-mom-natara (そこ)に・流れる・状態が続いている](次の慣用表現で)(そこ)に(あふれるほど)ふちまでいっぱい入っている。 poro sintoko kanpar kasi komomnatara sake oma wa an ポロ シントコ カンパㇻ カシ コモㇺナタラ サケ オマ ワ アン 大きな容器のふちまでいっぱいに酒が入っている。(S) (出典:田村、方言:沙流)
komoyremoyre
コモイレモイレ 【他動】[ko-moyre-moyre …に・遅れる・(重複)] …にひどく遅れる。 {E: to be extremely late for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kompa
コンパ 【他動】[複](単は komo コモ)(二つ以上)を折り曲げる。 {E: to bend…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
komusis
コムシㇱ 【他動】[ko-musis …に対して・咳払いする] …に対し低い声で 'm'm'm'm: ㇺㇺㇺㇺー と咳払いのような声を出す(男子が行う承諾のしるし)。 {E: to utter mmm…in a low cough-like voice (a sign of consent for men.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
komuy
コムイ 【他動】[ko-muy …に・シラミを取る] …のシラミを取ってあげる。 {E: to pick out lice from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kóne
コネ 【自動】[ko-ne 粉・になる] 粉々になる。 {E: to become fine.} (出典:田村、方言:沙流)
kónere
コネレ 【他動】[自動使役][kone-re 粉々になる・させる] を粉々にする。 {E: to make…into small, fine pieces.} (出典:田村、方言:沙流)
koni
コニ 【他動】…でひどく痛くてなかなかなおらない。 (主語はその病人。) ayusni ay i=otke kor a=koní wa a=sima p ne アユㇱニ アイ イオッケ コㇿ アコニ ワ アシトマㇷ゚ ネ タラの木のとげにさされたらひどく痛んで恐ろしいもんだ。(S) {E: to be in great pain without relief.} (出典:田村、方言:沙流)
koninkar kusu
コニンカㇻ クス 【副】[ko-n-inkar kusu それに(?)・(挿入子音)・見る(?)・ために](?) [雅](これから話を始めようとするときに相手の注意を求める言葉。)よく聞いて下さい。(S) koninkar kusu/a=respa pito/a=respa kamuy コニンカㇻ クス/アレㇱパ ピト/アレㇱパ カムイ [雅]よく聞いてください、 私が育てたお方私が育てた神よ。(Sユーカラ) ☆参考 歌われたときの形。 語られた中では同じ話者が inkar kusu インカㇻ クス と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
konitata
コニタタ 【複他動】[ko-nitata …に/(人)の…を・そっと押える](人)の …を(そっと)押える。 ☞kasi konítata カシ コニタタ {E: to hold in the hands as a sick person (B.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
konottarara
コノッタララ 【他動】[ko-not-tarana …に向かって・あご・を上げている] あごを突き出して(上)を見上げている。 cási kotor/a=konóttarara チャシ コトㇿ/アコノッタララ [雅]私は天井をにらんでいた。(Sユーカラ) ☆参考 同じ文脈で konottesusu コノッテスス とも言っている。 ☞nottarara ノッタララ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
konottesusu
コノッテスス 【他動】[ko-not-tesusu …に向かって・あご・をそらす(重複)][雅]あごを突き出して(天井)を見上げている。 tan huskotoy wa/cisekankotor/a=konóttesusu/án=an korka タン フㇱコトイ ワ/チセカンコトㇿ/アコノッテスス/アナン コㇿカ [雅]ずうっと長い間私は天井をにらんでいたけれども。(Sユーカラ) ☆参考 konottarara コノッタララ とも言う。 ☞nottesusu ノッテスス ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
konu
コヌ 【複他動】[ko-nu …に・(を)聞く] ①…に/から…を聞く。 ②…に…を質問する。 ☆参考 傾聴することは kokanu コカヌ、 質問することは kopisi コピシ、 事情やいきさつなどをたずねることは kowepekennu コウェペケンヌ。 {E: to ask…about…; listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
konukosne
コヌコㇱネ 【他動】[ko-nukosne …に対して・憎しみをもつ] …が憎らしい(と思う)、 …を憎む。 ☆参考 ekonukosne エコヌコㇱネ (人)を(そのこと)で憎む。 {E: to hate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
konupuru
コヌプル 【他動】[ko-nupur …に・霊力がある](konupur コヌプㇽ の聞きまちがいか。)…が好きである/気に入る、 (子ども)がかわいい(と思う)。 nonno pirka korka ku=konupuru(ku=konupur?) humi ka isam ノンノ ピㇼカ コㇿカ クコヌプル(クコヌプㇽ?) フミ カ イサㇺ 花はきれいだけれど私は好きではない。(S) ☞nupur ヌプㇽ {E: to like, be pleased with…} (出典:田村、方言:沙流)
konuyanuya
コヌヤヌヤ 【複他動】(草の実等)を頭にくっつける。 {E: to stick, attach to…} (出典:田村、方言:沙流)
konuyna
コヌイナ 【複他動】[ko-nuyna …に・…を隠す]…を…以外の人に隠す。 en=konuyna wa en=kore エンコヌイナ ワ エンコレ (ほかの人に)かくして私にちょうだい。(S) {E: to conceal…from others except…} (出典:田村、方言:沙流)
koohanapo
コオハナポ 【名】[koohana-po あんな/こんなもの・(指小辞)] あんな/こんなつまらない者(koohana コオハナ を強調した言い方)。 wenkur utar koohanapo mak iki híne sakekarpa ウェンクㇽ ウタㇻ コオハナポ マㇰ イキ ヒネ サケカㇻパ 貧乏人のあんなやつらがどうやって酒をつくったんだ…。(W民話) káni ka pet ruwor ta koohanapo, poon siyamamtoy ku=kar akusu カニ カ ペッ ルウォッタ コオハナポ、 ポオン シヤマㇺトイ クカㇻ アクス 私も川ぞいの土地に自分のような者でも、 わずかばかりの田んぼをつくったところ…。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kookay
コオカイ 【他動】[複](単は koan コアン)[ko-okay …に・ある[複]](okay オカイ は oka オカ と同じで、 -pa(複数語尾)/pe《もの》パ/ペ の前に置かれたときの形。) ☞nuwe kookáy ヌウェ コオカイ {E: to catch (a lot of game).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koomanan
コオマナン 【他動】[ko-omanan …に・あちこち歩く] …(のところ)に通う。 {E: to go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koomap
コオマㇷ゚ 【複他動】[ko-omap …に/の・…をかわいがる](他の人)の(子)をかわいがる、 …を特にかわいがる。 ku=poho kor hekattar ku=koomap クポホ コㇿ ヘカッタㇻ クコオマㇷ゚ 私には私の息子の子どもたちがかわいい。(S) {E: to love, have affection for (another person's child.).} (出典:田村、方言:沙流)
koomappa
コオマッパ 【複他動】[複](koomap コオマㇷ゚ は単複の区別なし)(他の人)の(子どもたち)を(二人以上皆を)かわいがる。 ku=poho kor hekattar ku=koomappa クポホ コㇿ ヘカッタㇻ クコオマッパ 私は私の息子の子どもたち(五人いるのが五人とも)皆かわいい。(S) {E: to love, have affection for (another person's children)(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
koomokukke
コオモクッケ 【他動】[雅](次の慣用表現の中で)…に姿を消す。 síniskurka/koomokukke シニㇱクㇽカ/コオモクッケ [雅]天高くのぼって姿が見えなくなった。(W神謡語り) ☆参考 この世での生活を終えた神が鳥の姿になって天の神の国へ帰って行くシーンで使われる表現。 {E: for the form of to disappear in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koonkami
コオンカミ 【他動】[ko-onkami …に・拝礼する] ①…に(両手をさし出し、 すり合わせ上げ下げするという一定の作法で)拝礼する。 ②(広義に)…に礼をする、 …を拝む。 ☆参考 ukoonkami ウコオンカミ 互いに拝礼し合う。 ☞onkami オンカミ {E: ①to worship…(in a set manner) ②to pray, worship…(in general).} (出典:田村、方言:沙流)
koonrupus
コオンルプㇱ 【他動】[ko-on(< oar)-rupus…に対して・全く・凍る](?) …を非常にほしがる。 a=koónrupus pe ka somo ne korka アコオンルプㇱ ペ カ ソモ ネ コㇿカ 特にほしいというようなものではないけれども。(S) {E: to want… desperately.} (出典:田村、方言:沙流)
kooripak
コオリパㇰ 【他動】[ko-oripak …に対して・畏れ慎む] …を敬って慎み深くする、 …に恐縮に思う。 katkemat kooripak=an kor カッケマッ コオリパㇰ アン コロ 奥様に申し訳なく思いながら。(W民話) {E: to be descrete, cautious, careful about…; to feel obliged about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kootuyma
コオトゥイマ 【後副】[ko-otuyma …に対して・遠くから][雅](次のような慣用表現で)…に対して遠くから。 i=kootuyma/sikkeruru/siktokoko イコオトゥイマ/シッケルル/シㇰトココ [雅]私を遠くから目をむいてにらみ大きな目を開けている。(Sユーカラ) i=kootuyma/siktokoko/sikkeruru kor イコオトゥイマ/シㇰトココ/シッケルル コㇿ [雅]私を遠くから大きな目を開けて目をむいてにらんでいる。(Sユーカラ語り)(前の用例と同じユーカラを同じ話者が語ったときと同じような文脈で。) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopa
コパ 【複他動】[ko-pa …に・…を見つける]…を…とまちがえる/と取りちがえる。 X ne kunak ku=kopa wa kese k=anpa, en=kohosari akus mosma kur ne aan X ネ クナㇰ クコパ ワ ケセ カンパ、 エンコホサリ アクㇱ モㇱマ クン ネ アアン 私はその人をXだとまちがえて後を追った、 私の方を振り返ったのを見るとほかの人だった。(S) {E: to mistake…for…} (出典:田村、方言:沙流)
kopak 1
コパㇰ 【他動】[ko-pak …に・とがめる]…をとがめる。 somo a=poho a=hosípire yak po kamuy i=kopak kusu ソモ アポホ アホシピレ ヤㇰ ポ カムイ イコパㇰ クス 息子を返さないとなおいっそう神様が私をとがめる(=神のおとがめを受ける)から。(W神謡語り) ne wa an pe a=eci=kopák wa kusu ネ ワ アン ペ アエチコパㇰ ワ クス そのことで私はあなたたちをとがめて。(KC民話) {E: to blame, reprimand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopak 2
コパㇰ 【位名】…の方(方面、 方向)。 en=kopak wa anu エンコパㇰ ワ アヌ (直訳すると)私のほうから置きなさい(=私のそばに置きなさい)。(S) {E: in the direction of, towards…} … ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopakasnu
コパカㇱヌ 【複他動】[ko-pakasnu …に・…を教える] (人)に…と一緒になる(結婚する)ように言う。 a=i=kópakasnu アイコパカㇱヌ (引用文中で)私が一緒になる(結婚する)ように言われている。(NK民話) ☆参考 epakasnu エパカㇱヌ …に…を教える。 {E: to tell…to get together with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopakke
コパッケ 【位名】[所](概は kopak コパㇰ)[kopak-ke の方・の所] …の方(方面、 方向)、 …の近くのところ。 kopakke sama コパッケ サマ[雅]…の方。 epa=kor cási/kopakke sama/a=yaytuyere/a=yayterkere エパコㇿ チャシ/コパッケ サマ/アヤイトゥイェレ/アヤイテㇾケレ [雅]私の城の方に向かって私はまっすぐに進んでいった。(Sユーカラ) {E: towards…; near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopakoat
コパコアッ 【他動】[ko-pakoat …と一緒に・ばちがあたる] …の巻き添えをくう。 {E: to get, become involved in…} (出典:田村、方言:沙流)
kopan
コパン 【他動】(しばしば動詞句のあとに置かれて、 助動詞的に使われて)…(すること)をきらう/いやがる/断る/拒否する。 ku=kopan クコパン 私はいやだ/お断りします。 wakkata hekaci wakkata kopan ワッカタ ヘカチ ワッカタ コパン 水汲み少年が水汲みするのをいやだと言ってしなかった。(W) ☆対語 eese エエセ …を承諾する。 {E: to hate, dislike, refuse, deny…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopanpa
コパンパ 【他動】[複](kopan コパン は単複の区別なし)(二人以上が皆)…(すること)をいやがる/断る/拒否する。 {E: to dislike, refuse, deny…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopasrota
コパㇱロタ 【他動】[ko-pasrota …に対して・ののしる] …を叱りつける、 …をののしる。 {E: to scold…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopasrotatpa
コパㇱロタッパ 【他動】[ko-pasrota-atpa に対して・ののしる・くり返し激しく…する] をひどくくり返しバンバン言ってののしる。 {E: to curse…severely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopenmuk-eanean
コペンムㇰエアネアン 【他動】におべっかを使っている(「べんこふる」)、 におべっかを使ってだます。(S) {E: to flatter…} (出典:田村、方言:沙流)
kopet
コペッ 【他動】[ko-pet と一緒に・水にぬれる](?) が水にぬれる、 (水鳥が)水を切る。 e=kopet pe ári, sat amip mi エコペッ ペ アリ、 サッ アミㇷ゚ ミ ぬれたものをぬいで乾いた衣服を着なさい。(S) {E: for…to get wet by water.} (出典:田村、方言:沙流)
kopisi
コピシ 【他動】[ko-pisi に・問う] …にたずねる、 …に質問する。 ☆参考 ひとことで答えてもらうようなことを質問することを言う。 内容のある答えを求めることは kowepekennu コウェペケンヌ。 ☞pisi ピシ、 uwepekennu ウウェペケンヌ {E: to ask…; question…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopitapita
コピタピタ 【複他動】[ko-pita-pita …に/の・…をほどく・(重複)] …の …を(次々に全部)ほどく。 {E: to untie, unlace…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopokor
コポコㇿ 【他動】[ko-po-kor …に対して/と一緒に・子・…を持つ] …との間に子をもうける(子どもができる)。 ☆参考 ukopokor ウコポコㇿ 二人の間に子どもができる。 {E: to bear a child between…and…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopopte
コポㇷ゚テ 【他動】[ko-popte …と一緒に・煮立たせる] …と一緒に煮立たせる。 kunne iro a=omáre wa ora oro amip a=omáre wa a=kopópte kor irammakaka kunne クンネ イロ アオマレ ワ オラ オロ アミㇷ゚ アオマレ ワ アコポㇷ゚テ コㇿ イランマカカ クンネ 黒い染料を入れてそれからそこに着物を入れて(その染料と一緒に)煮るときれいに黒く染まる。(S) {E: to boil…together.} (出典:田村、方言:沙流)
koposiresikte
コポシレシㇰテ 【他動】[ko-po-sir-e-sik-te …に・子・あたり/地上・(それ)で・満ちる・させる] …との間に子どもがたくさん生まれる。 ☆参考 ukoposiresikte ウコポシレシㇰテ 二人の間に子どもがたくさんできる。 ☞pósiresikte ポシレシㇰテ {E: to bear many children between…and…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopoyke
コポイケ 【他動】[ko-poyke …に・まじる] …に混じっている。 {E: to be mixed with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopumaatte
コプマアッテ 【他動】[ko-puma-atte… に・賃金・を掛ける] …に賃金/給料を払う。 ranma en=kopumaatte ランマ エンコプマアッテ あなたはいつも私に給料を払ってくれる。(S) ☞puma プマ {E: to pay wages to…} (出典:田村、方言:沙流)
kopuni
コプニ 【複他動】[単](複は kopunpa コプンパ)[ko-puni …に対して・…を持ち上げる] …に(食べもの)を供する/出してあげる(持って行ってあげるときも一緒に食べるときも)。 {E: to give, offer food to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopunkine
コプンキネ 【他動】[ko-punkine …に・護衛する](次のような表現の中で) aynu kotca kopunkine アイヌ コッチャ コプンキネ [人間・の前・に護衛する] 人間を(疫病神からさえぎって)守る。 aynu kotca kopunkine p tan isokapiw ne kusu アイヌ コッチャ コプンキネㇷ゚ タン イソカピウ ネ クス 人間を疫病神から守ってくれるものがこのアホウドリだから。(HK民話) {E: to protect…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopunpa
コプンパ 【他動】[複](単は kopuni コプニ) …に (二つ以上)を捧げる、 …に(食物)を供する。 {E: to give, offer food to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopuntek
コプンテㇰ 【他動】[ko-puntek …に・喜ぶ] …のことを喜ぶ/ほめる/ねぎらう、 (人)を迎えて喜ぶ/よく来たと言ってほめ、 ねぎらう、 を歓迎する。 eci=kopúntek エチコプンテㇰ ようこそねえ。(W) kopuntek yan コプンテㇰ ヤン ほめてあげなさい。(W)…kamuy katkemat néno póka yaynu, néno póka iki yakun síno a=kopúntek hawe ne wa カムイ カッケマッ ネノ ポカ ヤイヌ、 ネノ ポカ イキ ヤクン シノ アコプンテㇰ ハウェ ネ ワ 奥方様がせめてそのように考え、 そのようになさるのでしたら、 まことに喜ばしく思います。(W神謡語り) ekasi ka húci ka e=kopuntek nankor エカシ カ フチ カ エコプンテㇰ ナンコㇿ おじい様もおばあ様もあなたを喜んで迎えてくれるでしょう。(W神謡語り) {E: to be pleased with…; welcome…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopurianu
コプリアヌ 【他動】(人)のことを言わない/言うわけにいかない/言ったらよくないから胸のうちにたたんでおく。 en=kopurianu wa iteki ye エンコプリアヌ ワ イテキ イェ 私のことを胸のうちにたたんでおいて言わないようにしなさい。(S) ku=kopurianu wa kusu kasi un mun k=ánu wa k=ek クコプリアヌ ワ クス カシ ウン ムン カヌ ワ ケㇰ (ヘビがいたことを)言ったらたたるので上に草をのせて来た。(S) {E: to hold back saying something to someone} (出典:田村、方言:沙流)
kopuriniwkes
コプリニウケㇱ 【他動】[ko-puri-niwkes …に/の・行状・に対処しきれない]…に逆らえない。 inki pito/inki kamuy/iki yakka/kopuriniwkes インキ ピト/インキ カムイ/イキ ヤッカ/コプリニウケㇱ [雅]どの御方、 どの神であっても逆らえません。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kopuskosanpa
コプㇱコサンパ 【自動】[ko-pus-kosanpa …が(擬音擬態を導く)・(破裂の擬音)・急に…する][雅]…がピュッと鳴る、 …でピュッ/プス/パンと音がする。 pirka petpo/petkuretoko/kopuskosanpa ピㇼカ ペッポ/ペックレトコ/コプㇱコサンパ [雅]美しい川の水源地でピュッと物音がした。(Sユーカラ) ☞puskosanpa プㇱコサンパ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kor 1
コㇿ 【他動】①…を持つ、 … を所有する。 inan pe ku=kor kor pirka hawe an? イナン ペ クコㇿ コㇿ ピㇼカ ハウェ アン? どっちを持てばいいのかなあ? (W会話) pawetok ka kor siretok ka kor パウェトㇰ カ コㇿ シレトㇰ カ コㇿ 彼は雄弁さも持っており美しさも持っている=口も達者だし器量もいい。 kor rusuy コン ルスイ …がほしい、 …をほしがる。 ②…を(手や頭に)つける/かぶる、 つけて/かぶっている。 tekunpe kor テクンペ コㇿ 手甲をはめる。 sapanpe kor サパンペ コㇿ 冠をかぶる(頭につける)。 (注 体に着ることは mi ミ、 足や腰から下にはくことは us ウㇱ、 鉢巻などを頭に巻くことは epanu エパヌ、 手ぬぐいなどでほおかぶりすることは hekokari ヘコカリ。) ③(子)を生む (「子どもを持つ」)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “matkaci kor yak a=ye” 「ポイソン コㇿ ヤㇰ アイェ」「フンタ コㇿ ヤㇰ アイェ?」「マッカチ コㇿ ヤㇰ アイェ」 「子どもを持った(赤ちゃんが生まれた)そうだ。」「何を持ったと言う(どっちが生まれたって)?」「女の子を持ったと言う(女の子が生まれたそうだ)。」 (S) cikap tamanko kor noyne hawkor hawe as チカㇷ゚ タマンコ コン ノイネ ハウコㇿ ハウェ アㇱ にわとりが卵を生んだらしく、 なく声がする。(W) (注 出産することは nuwap ヌワㇷ゚ [日常語]または yaykosanke ヤイコサンケ [雅]) ④(神が)領有する。 nupuri kor kamuy ヌプㇼ コㇿ カムイ 山を領有する神=山を守る/統治する神=山の神。 ⑤…の …。 ku=kor hekattar クコㇿ ヘカッタㇻ 私の子どもたち。 a=kor mosir アコㇿ モシㇼ 私たちの国=わが国(=日本)。(S) ku=kor hápo クコㇿ ハポ 私の母。 ku=ponpoho kor ku=kosmaci クポンポホ コㇿ クコㇱマチ 私の下の息子の嫁(別家の嫁)。(S) kor kur コㇿ クㇽ …の夫。 ⑥ ☞kes(e) kor ケㇱ/ケセ コㇿ {E: ①to have, possess… ②attach, wear…(on one's hands, head.) ③to have, give birth to (a child). ④one's…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kor 3
コㇿ 【接助】①…しながら、 …しつつ。 suke kor an スケ コラン 煮炊きしている。 cís=an kor a=eyáykopuntek チサン コㇿ アエヤイコプンテㇰ 私は泣きながら喜んだ。 iku kor sinotcaki kor an イク コㇿ シノッチャキ コラン 彼は酒を飲みながら歌を歌っている。 ②…すれば、 …すると、 …する/したときは。 pon a=yupíhi ekimne kor a=turá ポン アユピヒ エキㇺネ コㇿ アトゥラ 小さい兄が山へ行くときは私も一緒に行った。 kesto an kor ケㇱト アン コㇿ 毎日毎日。 mata réra ruy kor méan マタ レラ ルイ コㇿ メアン 冬に風が強ければ寒い。 {E: ①while. ②if; when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koraci
コラチ 【後副】…のように、 …そっくりに、 まるで…みたいに(「…といっしょ」)。 upas koraci retanno iro ウパㇱ コラチ レタンノ イロ 雪のようにまっ白い色。 réra koraci iki ikkasisam レラ コラチ イキ イッカシサㇺ 風のように行動するどろぼう(和人の昔話の一つ)。(W) hńta kusu somo e=ye no e=kor wa e=arpa? ikka koraci フンタ クス ソモ エイェ ノ エコㇿ ワ エアㇻパ? イッカ コラチ なぜ言わないで持って行くの、 どろぼうみたいに。(S) an koraci アン コラチ ありのままに。 eani ta an koraci e=ye hawe ne wa エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ ワ あなたこそ本当のことを言っているんだなあ。 ☆参考 néno ネノ …に似て。 そのほかに似た意味・用法の後置副詞は ☞sirine シリネ、 kunne クンネ ☆参考 pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ、 kotom コトㇺ、 noyne ノイネ は接続助詞、 動詞のあとに置かれる。 sikopayar シコパヤㇻ は他動詞《…にそっくりである》。 {E: as, like…; just like…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koramkor
コラㇺコㇿ 【他動】[ko-ram-kor に・心・を持つ](人)に相談する。 ☆参考 「頼む」のようなニュアンスでも使う。 ☆参考 ukoramkor ウコラㇺコㇿ 互いに相談する。 ekoramkor エコラㇺコㇿ …のことを(人)に相談する。 ewkoramkor エウコラㇺコㇿ …のことを互いに相談する。 {E: to consult, confer with…} (出典:田村、方言:沙流)
koramnukuri
コラㇺヌクリ 【他動】[ko-ram-nukuri …に対して・心・弱くてできない]…におじけづいいてしまう。 ene rametok/kamuy kusnamne/koramnukuri p/sípase kamuy/ne a híne エネ ラメトㇰ/カムイ クㇱナㇺネ/コラㇺヌクリㇷ゚/シパセ カムイ/ネ ア ヒネ [雅]そのように勇猛な神ですからどの神も皆おじけづいてしまうのが本当に尊い神の子で。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koramosma
コラモㇱマ 【他動】[ko-ramosma …に対して・同意する] …に同意する(=koramuosma コラムオㇱマ)。 ☞ram(u) osma ラㇺ/ラム オㇱマ {E: to agree with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koramuosma
コラムオㇱマ 【他動】[ko-ramuosma …に・同意する](ramu-osma ラム-オㇱマ は[心[所]・サッと入る])…に同意する。 ☞ramuosma ラムオㇱマ {E: to agree with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koramusawnu
コラムサウヌ 【他動】[ko-ramu-sawnu …に対して・心[所]・ゆるむ] …の願いを聞き入れる。 {E: to grant the requests of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korar
コラㇻ 【他動】[kor-(y)ar を持つ・不定の人にさせる/してもらう] …を人にあげる、 …をもらってもらう、 (娘)を嫁にやる。 matane a=en=korar wa k=arpa ruwe un マタネ アエンコラㇻ ワ カㇻパ ルウェ ウン 去年の冬に私は嫁にやられて行ったのですよ。(S) {E: to give…to…; have…receive…; give away one's daughter in marriage to…} (出典:田村、方言:沙流)
korarpa
コラㇻパ 【他動】[複](korar コラㇻ は単複の区別なし) (二人/二つ以上が/を)人に与える、 人にもらってもらう、 (娘)を嫁にやる。 {E: to give…to…; have…receive…; give away one's daughter in marriage to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korat
コラッ 【他動】[ko-rat …に・疑いをかける(?)](人)を疑う。 {E: to doubt…} (出典:田村、方言:沙流)
koraynatara
コライナタラ 【接頭+自動】[ko-ray-natara (擬音/擬態の叙述を導く接頭辞)・死ぬ・(接尾辞)…した状態が続いている](次の用例で)(家が)つぶれかかっている。 cise ka konna koraynatara チセ カ コンナ コライナタラ 家も今にもつぶれかかっている。(S) ☞raynatara ライナタラ {E: (a house) ready to collapse.} (出典:田村、方言:沙流)
korayniwkes
コライニウケㇱ 【他動】[ko-ray-niwkes …に対して・ひどく・できかねてし残す] …することができない気がする。 {E: to feel as though one cannot do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kore
コレ 【複他動】①…に…を与える。 en=kore! エンコレ! …を私に与えよ/くれ/ください。 toan kur en=kore ト アン クㇽ エンコレ あの人が(私にこれを)くれた。(W) eci=koré na エチコレ ナ (これを)あげるよ。(W) icen poronno a=e=kóre kusu ne na イチェン ポロンノ アエコレ クス ネ ナ お金をたくさん(引用文中の私があなたに)あげるから。(S民話) hoku ka a=kore ホク カ アコレ (彼女は)夫も与えられた(=結婚させられた)。(W言い伝え) poronno a=en=kore wa kusu nimaraha ku=seyar ポロンノ アエンコレ ワ クス ニマラハ クセヤㇻ (私は)たくさん与えられた(もらった)から少し人におすそわけして持たせてあげた。(W) ②[補助動詞]…wa kore …ワ コレ(…のために)…してあげる/くれる。 néno iki wa en=kore hani! ネノ イキ ワ エンコレ ハニ! そうしてくださいな。(W会話) e=ek wa un=kore kusu エエㇰ ワ ウンコレ クス あなたが私たちのために来てくれたから。(W会話) ☆参考 与えて持って行かせることは sére セレ《背負わせる》とも言う。 食べ物を与えて食べさせることは ére エレ[他動使役]/ipere イペレ[自動使役]。 korar コラㇻ は与える相手を特定せず「人に与える」「人にもらってもらう」ことを言い、 この語は娘を「嫁にやる」ことにも使う。 「もらう」ことには korar コラㇻ も使うが、 もう少していねいに、 くれた人を尊敬して言うには eunkeray エウンケライ[他動]《…をいただく》/unkeray ウンケライ[自動]を使う。 m {E: ①to give… to… ②to do…for…; have…done by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korenka
コレンカ 【他動】[ko-renka …に合わせて・意図(する)] …を承知する。 heynu a=pirkayepi/heynu i=korenka wa/heynu i=korpare yan ヘイヌ アピㇼカイェピ/ヘイヌ イコレンカ ワ/ヘイヌ イコㇿパレ ヤン[雅] 私の言うとおりに承知してください。(HC神謡) {E: to know, agree to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korepa
コレパ 【他動】[複](kore コレ は単複の区別なし) (二人以上が/二人以上に/二つ以上を) …に…を与える。 {E: to give…to… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korham
コㇿハㇺ 【名】[kor-ham フキ・葉][植物]フキ(蕗)の葉。 apto as na korham kar wa sikakamure アㇷ゚ト アㇱ ナ コㇿハㇺ カㇻ ワ シカカムレ 雨が降ってきたからフキの葉をとってかぶりなさい。(S) ☆参考 大きなフキなので葉は傘になるほか仮小屋の屋根もふけるしまた鍋にもなる。〔知分類 p.17〕 {E: a butterbur leaf.} (出典:田村、方言:沙流)
korka
コㇿカ 【接/接助】[kor-ka …するとき/しつつ・も] けれども、 しかし。 hay! ku=hopuni etoranne humi! korka ku=hopuni so ハイ! クホプニ エトランネ フミ! コㇿカ クホプニ ソ ああ起きるのいやだなあ、 だけど起きよう。 k=arpa a korka é=isam カㇻパ ア コㇿカ エイサㇺ (S) 私は行ったけれどあなたはいなかった。 ☆参考 korka コㇿカ と似たような文脈で逆説の表現に yakka ヤッカ も使われる。 yakka ヤッカ は「…しても、 …したのに」という譲歩の表現にもよく使われる。 hike ka ヒケ カ はもっぱら譲歩に使われ、 「…にもかかわらず」という強い譲歩を表す。 korka コㇿカ は単純な逆説に使われる。 hike ヒケ や awa アワ なども「…が、 …けれども」と訳されるが、 逆説ではない。 {E: but; however.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korpa
コㇿパ 【他動】[複](kor コㇿ は単複の区別なし) (二人以上が/二つ以上を)…を持つ。 tane utar anakne tane sísam puri patek tono puri patek korpa kusu タネ ウタㇻ アナㇰネ タネ シサㇺ プリ パテㇰ トノ プリ パテㇰ コㇿパ クス 今の人々は今は和人の習慣ばかり殿(和人男子の尊称)の習慣ばかり持っているから。(S会話) onaha korpa p opitta オナハ コㇿパㇷ゚ オピッタ 彼の父親が持っていたもの全部。(W民話) {E: to have… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korpare
コㇿパレ 【複他動】[複](単は kore コレ)[kor-pa-re 持つ・[複]・させる] ①(二人以上が/二人以上に/二つ以上を) …に…を与える、 a=unúhu a=onáha póho tono korpare wa hoppapa アウヌフ アオナハ ポホ トノ コㇿパレ ワ ホッパパ (引用文中で)私の母親と父親がその息子を和人の殿様に与えて置いて来た。(S民話) usa okay pe ataye pirkano i=korpare ウサ オカイ ペ アタイェ ピㇼカノ イコㇿパレ いろいろなものをよい値で(交換して)(引用文中の私に)与えてくれた。(S民話) ②[補助動詞]wa korpare ワ コㇿパレ (…のために)…してあげる。 mosir a=kar wa a=korpare kamuy utar モシㇼ アカㇻ ワ アコㇿパレ カムイ ウタㇻ 陸地をつくって与えられた(もらった)神々。(S言い伝え) ☆参考 korepa コレパ とも言う。 語構成から見ると korpare コㇿパレ は《(二人以上に/二つ以上)を与える》、 korepa コレパ は《(二人以上が/二人以上に)与える》のような区別がありそうに見えるが、 実際には両方の語形が両方の場合に使われている。 この項の最初の用例では、 母と父(二人)が和人の殿(一人)に息子(一人)を与えたという話に korpare コㇿパレ が使われている。 ほかにもこのような例はある。 korepa コレパ より korpare コㇿパレ のほうがずっと多く使われている。 {E: ①to give…to…(pl.). ②to do …for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
korparepa
コㇿパレパ 【複他動】[複複](単は kore コレ) (二人以上が/二人以上に/二つ以上を)…に…を与える。 nérok kam anak opitta korparepa ネロㇰ カㇺ アナㇰ オピッタ コㇿパレパ (彼は)それらの肉は全部彼らにあげてしまった。(NK民話) ☆参考 この用例では彼ら(二人以上)にたくさんの肉(二つ以上)を与えたことを言っている。 {E: to give…to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koruyruye
コルイルイェ 【他動】[単](複は koruyruypa コルイルイパ)[ko-ruyruye …に・握手して喜びの挨拶をする]…の両手を両手でにぎり(腕や背中をなでながら)会えた喜びのあいさつをする(女どうしのあいさつのしかた、 初対面でも親しい人でも)。(S) {E: to joyously greet someone (a form of greeting performed by women.).} (出典:田村、方言:沙流)
kosakayokar
コサカヨカㇻ 【他動】[ko-sakayo-kar …に対して・荒声の怒鳴りつけ・をする] …をどなりつける。 {E: to shout, scream at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosepepatki
コセペパッキ 【自動】[ko-sepep-atki (擬音を導く)…が・(擬音の重複)・(動詞接尾辞)](次のような慣用表現で)(雨などの音が)ザアーッと/パラパラパラっと鳴る。 nis rap etok/numnu kawkaw/numnu apto/eran hum konna/kosepepatki ニㇱ ラペトㇰ/ヌㇺヌ カウカウ/ヌㇺヌ アㇷ゚ト/エラン フㇺ コンナ/コセペパッキ [雅]雲の下がってくる先で大粒のあられ、 大粒の雨が降る音がザアーッと鳴る。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosikiru
コシキル 【他動】[ko-sikiru …に向かって・向きを変える] …の方に向く。 {E: to face…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosikoso
コシコソ 【他動】重さをはかるため手などにのせて上げ下げする。 eci=kosíkoso, e=pase humi! エチコシコソ、 エパセ フミ! (子どもに向かって)重いかどうかみてあげよう、 (だき上げて)重たいねえ。(S) kosikoso wa inu コシコソ ワ イヌ 手に持って重さをはかってみなさい。(S) {E: to weigh…in one's hand.} (出典:田村、方言:沙流)
kosina
コシナ 【複他動】[ko-sina …に・…をしばる] …を…にしばりつける/くくりつける。 ☞sina シナ {E: to bind, tie…with, to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosinasina
コシナシナ 【複他動】[ko-sina-sina …に・…しばる・(重複)] …を…にしっかりくくりつける。 ☞sina シナ、 kosina コシナ {E: to bind, tie…firmly with, to…} (出典:田村、方言:沙流)
kosinewe
コシネウェ 【他動】[ko-sinewe …に・訪問する] …のところへ遊びに行く、 …を訪問する。 {E: to visit…; go to play at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosinninu
コシンニヌ 【他動】[ko-sir-ninu …と共に・あたり・を縫う](?) (次の語の中で)絶対人に見せないで宝として隠し持っている。 cikosinninup チコシンニヌㇷ゚ 人に見せない秘密の宝。 {E: to conceal something valued from others.} (出典:田村、方言:沙流)
kosiramuysamte
コシラムイサㇺテ 【他動】[ko-si-ramu-isam-te …に対して・自分・心[所]・ない・させる](ramuysam ラムイサㇺ は《わからない》、 si-…-re シ…レ は《…する/であるかのように見せる》。)知らんぷりをする、 わからない/聞こえないふりをする。 ene hawean korka ku=kosiramuysamte wa somo ku=nu ápekor k=an エネ ハウェアン コㇿカ クコシラムイサㇺテ ワ ソモ クヌ アペコㇿ カン 彼はそんなことを言っていたけれど私は知らんぷりをして聞こえないふりをしていた。(S) {E: to pretend not to hear, know…} (出典:田村、方言:沙流)
kosiratki
コシラッキ 【他動】[ko-siratki …に・(?)] …をお守りにする。 néa isokapiw a=kosíratki rusuy kusu ネア イソカピウ アコシラッキ ルスイ クス そのアホウドリをお守りにしたいから。(HK民話) {E: to make…a lucky charm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosiraye
コシライェ 【他動/後副】[ko-si-raye …の方に・自身を・行かせる] …の方へ寄る。 apekesutur kosiraye no móno a=an アペケストゥㇽ コシライェ ノ モノ アアン 私は木尻座(下座)の方へ寄って座った。(W民話) {E: to drop by…; come towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosirepa
コシレパ 【他動】[ko-sirepa …に・到着する] …に到着する、 …の所まで行き着く。 ney pak paye=an yakka siyetokun maciya a=nukár kor a=kosírepa ka koyaykus ネイ パㇰ パイェアン ヤッカ シイェトクン マチヤ アヌカㇻ コㇿ アコシレパ カ コヤイクㇱ どこまで行っても先に町が見えているけれどなかなか着かない。(S) {E: to arrive at, reach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosirerma
コシレㇾマ 【後副】…のついでに、 …するついでに。 kesto kunneywa pisno ewonne kosirerma wakka omare ranke ケㇱト クンネイワ ピㇱノ エウォンネ コシレㇾマ ワッカ オマレ ランケ 毎日朝ごとに(毎朝)顔を洗うついでに(花瓶に)水を入れなさい。(S) {E: while one is at (about) doing…; while one has the occassion to do…} (出典:田村、方言:沙流)
kositusa
コシトゥサ 【他動】[ko-si-tusa …に・自身・治る] …で命が助かる。(S会話) {E: to be saved by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosiyetaypa
コシイェタイパ 【他動】[ko-si-etaypa …に・自分・を引く[複]](…の方)に引かれるように行ってしまう。 kanto-kotor/kosiyetaypa カントコトㇿ/コシイェタイパ(鳥の姿になった私の夫は)空に向かって引かれるようにして行ってしまった。(W神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosne
コㇱネ 【自動】[kos-ne (?)・のようである] 軽い。 ☆対語 páse パセ {E: to be light in weight.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosoataykar
コソアタイカㇻ 【他動】[ko-so-atay-kar …に・借財・値・を払う](人)に借金/借財を払う/返す。 ☞soataykar ソアタイカㇻ {E: to pay back borrowed money to…} (出典:田村、方言:沙流)
kosoataytak
コソアタイタㇰ 【他動】[ko-so-atay-tak …に・借財・値・を取りに行く](…のところ)に借金/借財を取りに行く/来る。 ☞soataytak ソアタイタㇰ {E: to go to recover borrowed money from…} (出典:田村、方言:沙流)
kosomotasnu
コソモタㇱヌ 【他動】[ko-somo-tasnu に・(否定)・(?)] …に対して知らないふりをする。 {E: to pretend not to know about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosospa
コソㇱパ 【複他動】[ko-sospa …に・…をはがす[複]](人)の(着物)をはぎ取る。 ☞sospa ソㇱパ {E: to strip the clothes off…} (出典:田村、方言:沙流)
kosouk
コソウㇰ 【他動】[ko-so-uk …に・借財・を受け取る](人)に借金/借財する(お金、 米等を)。 ☞souk ソウㇰ {E: to borrow money, rice etc. from someone.} (出典:田村、方言:沙流)
kosumnatara
コスㇺナタラ 【他動】[ko-sum-natara (擬態などの叙述を導く小辞)…は・しおれる・…した状態が続いている][雅](次のような慣用表現で) (心)はシュンとしてしおれている。 ci=kewtumu konna/kosumnatara チケウトゥム コンナ/コスㇺナタラ [雅](いつまた会えるのかと思って)私たちの気持ちは悲しくてシュンとしている。(W即興詩) {E: to be downhearted about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kosunke
コスンケ 【他動】[ko-sunke …に・うそをつく] …にうそをつく、 …をだます。 ☞sunke スンケ {E: to lie to…; deceive…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kot 1
コッ 【他動】…についている。 poro tumsi kot wa an ポロ トゥㇺシ コッ ワ アン 大きな下げ飾りがついている。 tek kot tekko テㇰ コッ テッコ 手のついたかご。 tumsi kot pasuy トゥㇺシ コッ パスイ 下げ飾りのついた箸(お菓子などの取り箸に使う)。 ☆参考 紐(ひも)や綱やくさりなどが、 またはそういうもので、 結びつけられてつく/ついていることを言う。 接触して/はりつく/ついているだけのことは kotuk コトゥㇰ、 足や耳やひげやカビのように本体の一部または付属物として生えるなどしてつく/ついていることは us ウㇱ という。 ☞kotuk コトゥㇰ、 us ウㇱ ☆参考 複他動詞は kote コテ。 {E: to be attached to…} (出典:田村、方言:沙流)
kotaci
コタチ 【複他動】…に(ベタベタしたもの)をくっつける/ぬりつける。 kunnesumi sapaha kotaci wa kunnere クンネスミ サパハ コタチ ワ クンネレ 墨(白髪染め)を頭にぬりつけて黒く染める。(W) ☆参考 うるしや顔料をぬることや食べ物に味つけのために油をつけることなどは usi ウシ。 {E: to stick…to…} (出典:田村、方言:沙流)
kotak
コタㇰ 【複他動】[ko-tak …に・…を取りに行く] …に…を請求する。 ataye a=en=kotak kor k=an アタイェ アエンコタㇰ コㇿ カン (私は)代金を請求されている。(S) {E: to demand…from…; ask…for…} (出典:田村、方言:沙流)
kotakmane
コタㇰマネ 【他動】[ko-takma-ne …に・丸い塊・になる] …に丸い塊になってくっつく。 toan seta numaha kotakmane ruwe! トアン セタ ヌマハ コタㇰマネ ルウェ! あの犬の毛に雪玉がついているねえ。(S) {E: to become a round lump and stick to…} (出典:田村、方言:沙流)
kotaktaku
コタㇰタク 【複他動】[ko-taktaku …に・…を塊にする(重複)] …をかためて/まるめて(塊にして)…にくっつける。 ☆参考 tak タㇰ 塊(かたまり)。 {E: to make…round, hard and stick it to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotamke
コタㇺケ 【複他動】[ko-tamke …に・…を上のせする(?)] …に…をおまけにつける。 {E: to include an extra…with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Kotan-sitcire
コタンシッチレ 【名】[< kotan-sir-ci-re 村/集落・地・焼ける・させる](ユーカラ「村焼き国焼き」の主人公で人間の始祖となるために生まれた神の子の呼び名の最初の部分。 全部言うと次の通り。) Kotan-sitcire/Mosir-sitcire/Sanka-tososo/Hon-okkasi/Opoysuyanke/Oypepi-poro/Kamuy ne an kur コタンシッチレ/モシㇼシッチレ/サンカトソソ/ホノッカシ/オポイスヤンケ/オイペピポロ/カムイ ネ アン クㇽ [雅]村焼き、 国焼き、 棚荒らし、 腹の上、 小鍋上げ、 大茶碗、 神になる人。(Sユーカラ) ☆参考 最後の部分は Kamuy ne an kur カムイ ネ アン クㇽ《神になる人々》の代わりに Sípase kamuy シパセ カムイ《まことに尊い神》とも言われる。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotankor
コタンコㇿ 【自動】[kotan-kor 村・を持つ] 村を領有する、 村を統治する、 村を守る。 kotankor kamuy コタンコㇿ カムイ 村を領有する神。 (1)フクロウ神。 (2)神の村での村おさの神。 kotankor kur コタンコㇿ クㇽ 村を領有する(治める)人=村おさ。 kotankor nispa コタンコン ニㇱパ 村を領有する(治める)長者=村おさ。 {E: a village; a town.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotannonnoitak
コタンノンノイタㇰ 【自動】[kotan-nonnoitak 村・を祈る/のろう] 村にのろいをかける。 {E: to put a curse on a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotanpa 2
コタンパ 【名】[kotan-pa 村・口] 村の入口。 {E: the entrance to a village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotanu(hu)
コタヌフ 【名】[所](概は kotan コタン)…の村、 …の集落、 …の地域。 {E: the village, town area of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotca
コッチャ 【位名】[概](所は kotcake コッチャケ)[kot-sa (?)・…の前] ①(空間的に)…の前(面前、 止まった位置にあるものの前)。 masar kotca péka kus マサㇻ コッチャ ペカ クㇱ 砂浜の前を通る。 ②(心理的に)人を非難や攻撃や不利なことから守るためにかばう位置/立場。 ☆参考 etok エトㇰ …の先、 (移動しているもの)の前方(行く手の方)、 (時間的に)以前。 osmak オㇱマㇰ …の後ろ(背後)。 {E: in front of…; ahead of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotcawot
コッチャウォッ 【位名/後副】[kotca-w-ot …の前・(挿入母音)・…につく](?)/[kotca-sawot …の前・… から逃げる](?) ①[位名]動いている物の先の方(?)。 en=kotcawot ta エンコッチャウォッ タ 私の先の方に。(S) ②[後副]…の先の方を、 …の先の方に(逃げて)。 en=kotcawot hńna arpa kor an エンコッチャウォッ フンナ アㇻパ コラン 私の先をだれか行っている。(S) iruska kor hoyupu híne yan, orowano kotcawot kira=an híne イルㇱカ コㇿ ホユプ ヒネ ヤン、 オロワノ コッチャウォッ キラアン ヒネ (トドは)怒って走って岸に上がって来た、 それから私はその先の方を逃げて。(W民話) {E: to run away, flee to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kote
コテ 【複他動】…に…を結びつける、 …を…にゆわえつける。 itese ka a=koté suma réhe pit イテセ カ アコテ スマ レヘ ピッ ござを編む糸に結びつけてある糸の名前は「ピッ」。(S) ☆参考 sirkote シㇼコテ (馬や犬や舟など)を木などにつなぐ。 {E: to link, join, tie…to, with…} (出典:田村、方言:沙流)
kotekociwciwe
コテコチウチウェ 【他動】[ko-tek-ociwciwe …に・手・を上下に動かす(重複)] てのひらを上へ向けて…を手招きする。(W民話) ☆参考 手招きはてのひらを上へ向けても下へ向けてもした。 ☞kotekparparu コテㇰパㇻパル {E: to beckon…to come with the hand facing up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotekparparu
コテㇰパㇻパル 【他動】[ko-tek-parparu …に・手・をあおぐ(重複)] てのひらを下へ向けて…を手招きする。(W民話) ☞kotekociwciwe コテコチウチウェ {E: to beckon…to come with the hand facing down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotekutapure
コテクタプレ 【他動】[ko-tek-u-tapu-re …に対し/と共に・手・互い・(?)・させる]…を手の中ににぎる。 téta icen k=ánu akus uk wa kotekutapure wa an テタ イチェン カヌ アクㇱ ウㇰ ワ コテクタプレ ワ アン 私がここにお金を置いたところ、 彼はそれを取って手の中ににぎっている。(S) {E: to grasp…in the palm of the hand.} (出典:田村、方言:沙流)
koteske
コテㇱケ 【他動】[ko-teske …に・反(そ)る]…にピターッとくっつく。 {E: to stick to…tightly.} (出典:田村、方言:沙流)
kotesnatara
コテㇱナタラ 【自動】[ko-tes-natara …に・(擬態の語根)・(接尾辞)…した状態が続いている] …にピターッとくっついている。 {E: to be stuck tightly to…} (出典:田村、方言:沙流)
koteyne
コテイネ 【他動】[ko-teyne …と一緒に・ぬれる] …を着ているままぬれる。(S) e=koteyne p úse ári wa satke エコテイネㇷ゚ ウセ アリ ワ サッケ あなたのぬれた着物を脱いで乾かしなさい。(S) oar yarpe-koteyne ponpe オアㇻ ヤㇻペ コテイネ ポンペ ほんのおしめをぬらしてる赤ん坊(本当に小さい赤ん坊)。 {E: to get wet while wearing…} (出典:田村、方言:沙流)
kotki
コッキ 【他動】(他の人の罪に対し怒って/戒めのために)(罪のないもの)を罰する。 pirka kewtum kor nispa ka wenkur umurek a=kotki epeka somo unkeray somo kamuy nukar pe ne kusu ピㇼカ ケウトゥㇺ コㇿ ニㇱパ カ ウェンクㇽ ウムレㇰ アコッキ エペカ ソモ ウンケライ ソモ カムイ ヌカㇻ ペ ネ クス よい心を持っている長者も、 貧乏人夫婦が悪いことをしたためにとがめを受けて、 ものももらえず神様がかえりみてくれなかったのだから。(HK民話) ku=kotki kus ku=kikkik クコッキ クㇱ クキㇰキㇰ 私は別の人に腹が立って(この子を)ボカボカなぐった(子ども同士がけんかして、 自分の子は悪くないのにその相手の子が泣くのでその親が怒って来る。 すると「きもやけて」もう遊ぶんでないと言って、 その相手に「腹立つまぎれに」自分の子をたたく)。(S) {E: to punish someone not at fault as an example to others.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotne
コッネ 【自動】[kot-ne くぼみ・である/になる] へこむ、 へこんで/くぼんでいる。 pakisara kotne wa pó hene kotom パキサラ コッネ ワ ポ ヘネ コトㇺ 口角がへこんで(えくぼができて)なおかわいい。 ku=kor ita kotne uske ka an tanas uske ka an クコㇿ イタ コッネ ウㇱケ カ アン タナㇱ ウㇱケ カ アン うちの床(ゆか)はへこんだ所もあるし出っぱった所もある。 ☆対語 tanas タナㇱ 出っぱる。 ☆参考 kapke カㇷ゚ケ (出っぱりが)ひっこむ、 平らになる。 {E: to be dented, depressed.} (出典:田村、方言:沙流)
kotnekotne
コッネコッネ 【自動】[kotne-kotne へこんでいる・(重複)] でこぼこだ(あちこちへこんで/くぼんでいる)。 ☆対語 tanastanas タナㇱタナㇱ。 {E: to be rough, uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
kotpar
コッパㇻ 【名】[概](所は kotparo(ho) コッパロ(ホ))[kot-par くぼみ(?)・口] ①のどもと(左右の鎖骨の間のへこんだところ)。 ②鹿の(または動物一般の?)両前足の間の部分。 ③えりもと(着物の乳から上のふところをふさぐ部分)。 〔知分類 p.396 みぞおち[kot(=kotor 胸板) +par(口)]((サル)) [雅—ユ研㈼]〕 {E: ①the area of the throat between the collarbones. ③the breast area of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
kotpar(-o)
コッパㇻ §727.みぞおち(1)kotpar(-o)〔kót-par こッパㇻ〕[kot(=kotor 胸板)+par(口)]⦅サル⦆【雅―ユ研Ⅱ, p.400】 (出典:知里人間編I、方言:)
kotparo(ho)
コッパロホ 【名】[所](概は kotpar コッパㇻ) ①…ののどもと(左右の鎖骨の間のへこんだところ)。 kotparoho tokse kor an コッパロホ トㇰセ コラン のどが脈打っている。(W) ②熊や鹿の(または動物一般の?)両前足の間の部分。 kotparo kasi a=ayéroski コッパロ カシ アアイェロㇱキ 両前足の間の所に矢をさした=心臓を射当てた。(W-S) ③…のえりもと(着物の乳から上のふところをふさぐ部分)。 e=kotparo seske エコッパロ セㇱケ あなたのふところを(開いているから)とじなさい。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotuk
コトゥㇰ 【他動】…にくっつく/くっついている、 (ハエやハチなどが)とまる。 ☆参考 あるものに別のものが、 別のもののままで接触したりはりついたりすることを言う。 これに対し us ウㇱ は、 あるものに何かがついたり生えたりして、 その付属物または一部をなす/なしていること、 kot コッ は紐や鎖などで結びつけられてつく/ついていることを言う。 ☞us ウㇱ {E: to stick to…} (出典:田村、方言:沙流)
kotukka
コトゥッカ 【複他動】[kotuk-ka くっつく・させる] ①…を…につける/くっつける/はりつける)。 ②[慣用句]ape kotukka アペ コトゥッカ 火を…につける。 ☆参考 nína=an ayne oraun konto ape a=kotúkka akusu sat cikuni ne p ne kusu páraparase ニナアン アイネ オラウン コント アペ アコトゥッカ アクス サッ チクニ ネㇷ゚ ネ クス パラパラセ 私はしばらくたきぎとりをしていて、 それからこんどそのたきぎに火をつけると乾いた木なのでメラメラと燃え上がった。(HC民話) ☆参考 別のものにピタッと接触させたりはりつけたりすることを言う。 他のいろいろなくっつけ方の表現については ☞usi ウシ {E: to stick…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotunas
コトゥナㇱ 【他動】[ko-túnas… に対して・早い]…に早く対処する、 …を早く手当てする。 a=kotánu ta ka hekattar or péka honarkamon an, a=kotúnas wa pirka アコタヌ タ カ ヘカッタㇻ オㇿ ペカ ホナㇻカモン アン、 アコトゥナㇱ ワ ピㇼカ 私たちの集落にも子どもたちにおなかの病気がはやったが手当てが早かったので治った。(S) {E: to treat…quickly.} (出典:田村、方言:沙流)
koturiri
コトゥリリ 【複他動】[ko-turi-ri …に・…を伸ばす・(重複)] …に…を(手をのばして)さしのべる。(S) ☆参考 kotarara コタララ は立っている人に下から上へさしのべる。 {E: to stretch out, extend (the hand(s)) to help…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koturse
コトゥㇽセ 【他動】[ko-turse …に向かって・落ちる](病気が)…にうつる。 en=koturse kuni ku=sitoma エンコトゥㇽセ クニ クシトマ 私に病気がうつるのが恐ろしい。(S) wenpenramkor pe ne na e p keseke iteki e yan, nenkane eci=kotúrse yak a=sima na ウェンペンラㇺコㇿ ペ ネ ナ エㇷ゚ ケセケ イテキ エ ヤン、 ネンカネ エチコトゥㇽセ ヤㇰ アシトマ ナ 胸の悪い人だから食べ残しを食べてはだめよ、 もしあなたたちにうつったら恐ろしいから。(S) ku=yoyra hi koturse wa iyoyra hawe somo ne? クヨイラ ヒ コトゥㇽセ ワ イヨイラ ハウェ ソモ ネ? (彼は)私の忘れっぽいのがうつって忘れっぽいのではないかな。(W) {E: (for a disease, sickness) to spread to…} (出典:田村、方言:沙流)
kotursere
コトゥㇽセレ 【複他動】[他動使役][koturse-re …にうつる・させる](病気)を…にうつす。 {E: to pass on (a disease, sickness) to…} (出典:田村、方言:沙流)
kotuyasi
コトゥヤシ 【他動】[ko-tuyasi …に・頼りにする]…に頼って/…を頼りにして安心する/もう大丈夫と思う。 icen poronno pa yak a=ye, a=kotúyasi hawe ne wa イチェン ポロンノ パ ヤカイェ、 アコトゥヤシ ハウェ ネ ワ お金をたくさん拾ったそうだ、 よかったねえ。(S) toan kur tura yakun a=kotúyasi トアン クㇽ トゥラ ヤクン アコトゥヤシ (彼が)あの人と一緒に行けば大丈夫だ(と私たちは安心できる)。(W-S) {E: to feel at ease, secure about…due to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotuye
コトゥイェ 【複他動】[ko-tuye …に対して・…を切る] tu makke sama kotuye トゥ マッケ サマ コトゥイェ [二つの(=いくつもの)・奥の所・の側・を…に対して切る] 相手の拒絶に耳をかさず自分の意志を通す。 {E: to have one's own way without listening to the refusals of others.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kouk
コウㇰ 【複他動】[単](複は kouyna コウイナ)[ko-uk …に対して・…を取る] …から (一つのもの)を奪う。 {E: to rob…of(one object, thing).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kounpipka
コウンピㇷ゚カ 【他動】[ko-unpipka …に・疑いを持つ](人)の言うことを疑う。 ☞unpipka ウンピㇷ゚カ、 eunpipka エウンピㇷ゚カ {E: to doubt what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
kous
コウㇱ 【複他動】[ko-us …に合わせて/…と共に・…をはく](靴下)を(靴)の下(内側)にはく。 ureunker a=kar wa ker a=koús ウレウンケㇾ アカㇻ ワ ケㇾ アコウㇱ「ぼっこたび」(指のない足袋)をつくって(「こしらって」)靴の下にはく。(W) ☞us ウㇱ 2 {E: to wear socks with one's shoes.} (出典:田村、方言:沙流)
kouuste
コウウㇱテ 【他動】[ko-uuste …に・伝える](人)に全部残さず伝える。 hápo kouuste hani ハポ コウウㇱテ ハニ おかあさんに何でもみんな言って行きなさいよ。 ☆参考 「昔の言葉。 今なら opitta hápo eun ye hani オピッタ ハポ エウン イェ ハニ と言う。」 (S) {E: to tell someone everything.} (出典:田村、方言:沙流)
kouwekari
コウウェカリ 【他動】[ko-uwekari …に・集まる] …のところに集まる。 {E: to gather at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kouwepekennu
コウウェペケンヌ 【他動語幹】[ko-uwepekennu …に・事情をたずねる] …に事情/いきさつ/わけをたずねる。 ☆参考 接頭辞がつかない場合は kowepekennu コウェペケンヌ という形をとる。 e= エ、 i= イ のような接頭辞がついてアクセント核が ko コ に置かれた場合は通常 i=kouwepekennu イコウウェペケンヌ のように、 kouwepekennu コウウェペケンヌ の形が用いられる。 a= ア、 eci= エチ のように、 アクセントを変えない接頭辞がついた場合は、 両方の形が使われているが、 kowepekennu コウェペケンヌ のほうが多いようである。 ☞kowepekennu コウェペケンヌ、 uwepekennu ウウェペケンヌ {E: to ask…about the reason, condition of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kouwepekennupa
コウウェペケンヌパ 【他動】[複](kouwepekennu コウウェペケンヌ は単複区別なし) 二人以上が皆で…に事情をたずねる。 ☞kouwepekennu コウウェペケンヌ {E: to ask…about the reason, condition of…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
kouyna
コウイナ 【複他動】[複](単は kouk コウㇰ)[ko-uyna …に・取る[複]]…から(二つ以上の)…を奪う。 {E: to rob…of(more than one thing, object (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kouynapa
コウイナパ 【複他動】[複複](単は kouk コウㇰ) …から(二人以上が)(二つ以上)を奪う。 {E: to rob…of(more than one thing, object)(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kowen
コウェン 【他動】[ko-wen …に・悪い] …をきらう。 {E: to hate, dislike…} (出典:田村、方言:沙流)
kowepekennu
コウェペケンヌ 【他動】[ko-uwepekennu …に・事情をたずねる](=kouwepekennu コウウェペケンヌ) …に事情をたずねる。 ☞kouwepekennu コウウェペケンヌ {E: to ask…about the reason, condition of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kowepekennupa
コウェペケンヌパ 【他動】[複](kowepekennu コウェペケンヌ は単複の区別なし)(=kouwepekennupa コウウェペケンヌパ) (二人以上が皆で) …に事情をたずねる。 ☞kouwepekennu コウウェペケンヌ {E: to ask…about the reason condition of…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koy kor kane
コイ コㇿ カネ 【副】[波・を持つ・…して][他方言](水鳥が)波を切って行く。 ☆参考 「これは koyka ta itak コイタ タ イタㇰ 静内辺の言葉。 ここでは koycakaka コイチャカカ と言う。」 (S) {E: (for a water bird) to cut through the water.} (出典:田村、方言:沙流)
koyani
コヤニ 【他動】[ko-i-ani …に・ものを・届ける] …に食べ物を届ける。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= ア または eci= エチ)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がる所)は、 第二音節(この場合 ya ヤ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の ko コ が高く発音されるときの語幹には koiyani/koyyani コイヤニ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to take, send food to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyatatke
コヤタッケ 【自動】[ko-yat-at-ke (擬音を導く接頭辞)・(擬音の語根)・(重複)・(自動詞形成)](?) (おなかが)グーグー鳴る(「腹鳴りする」)。 honi koyatatke ホニ コヤタッケ (空腹のため)腹鳴りする。(S) tap úsey ku=ku akusu ku=honi koyatatke kor an, kikir iperusuy humi ne nankor タㇷ゚ ウセイ クク アクス クホニ コヤタッケ コラン、 キキㇼ イペルスイ フミ ネ ナンコㇿ 今お茶を飲んだところおなかがグーグー鳴っている、 虫がおなかがすいたのだろう。(W) {E: gurgling sound of the stomach} (出典:田村、方言:沙流)
koyayapapu
コヤヤパプ 【他動】[ko-yayapapu …に・わびる] …にあやまる(わびを言う)。 {E: to apologize to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayeoripak
コヤイェオリパㇰ 【他動】[ko-yay-e-oripak …に対して・自分・のことで・畏れかしこむ] …に対して申し訳なく気の毒に思う。 ene he tapne a=koyáyeoripak humi an a katkemat ene エネ ヘ タㇷ゚ネ アコヤイェオリパㇰ フミ アナ カッケマッ エネ あんなに私が申し訳ないなお気の毒だなと思っていた奥様がこんなふうに…。(W民話) {E: to feel bad about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayirayke
コヤイライケ 【他動】[ko-yayirayke …に・感謝する] …に感謝する。 ☆発音 通常早く話すときは y のあとの i は落ちて koyayrayke コヤイライケ と発音する。 {E: to be grateful for, to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaykus
コヤイクㇱ 【他動】(そのときの都合や状況のために)…ができない、 …をしかねる。 haː, na kosne kunak ku=ramu a p páse humi! ku=puni koyaykus ハー、 ナ コㇱネ クナㇰ クラム アㇷ゚ パセ フミー! クプニ コヤイクㇱ (S) まあ、 まだ軽いと思っていたのに重いねえ、 持ち上げられない(子どもに、 大きくなったことをほめて)。 ☆参考 状況や都合など、 自分以外の要因によってできないことを言う。 eaykap エアイカㇷ゚ は能力が足りない意味での「できない」ことや、 もっと広く一般的な意味で「できない」ことにも使われる。 すると人に気の毒だからとか、 してはならないことだからとかで「するわけにはいかない」という意味での「できない」は eyayramkar エヤイラㇺカㇻ。 {E:to be unable to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaynutunnu
コヤイヌトゥンヌ 【他動】[ko-yaynu-tunnu …に・気持ち・(?)] ボーッとなる、 気を失いかける。 ku=kimatek ayne ku=koyaynutunnu クキマテㇰ アイネ クコヤイヌトゥンヌ 私はびっくりして気を失いかけた。(S) {E: to lose consciousness; be in a daze.} (出典:田村、方言:沙流)
koyayotuyma-anuanu
コヤヨトゥイマアヌアヌ 【他動】[ko-yay-o-tuyma-anu-anu …に対して・自分・の尻を(?)・遠く・置く・(重複)][雅](同じ事)をあきらめずにくり返し言い続ける、 …をずうっと言い重ねて止まない。(W神謡語り) {E: to keep saying the same thing without relent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayowpekare
コヤヨウペカレ 【他動】[ko-yay-owpeka-re …に対して・自分・まっすぐになる・させる](人)に気に入られるようにする。 e=siwtoutari koyayowpekare! エシウトウタリ コヤヨウペカレ! あなたのしゅうとさんたちに気に入られるようにしなさい。(S) {E: to act in a way so as to make oneself liked by… (others).} (出典:田村、方言:沙流)
koyayramkar
コヤイラㇺカㇻ 【他動】[ko-yay-ram-kar …に・自分・心・をつくる](?) …を断念する(?)、 「もうやめた、 もう一生やめた。」 (S) ☆参考 eyayramkar エヤイラㇺカㇻ …するわけにいかない(から敢えてしない)。 {E: to give up, abandon…} (出典:田村、方言:沙流)
koyayramkes-mewe
コヤイラㇺケㇱメウェ 【他動】[ko-yay-ram-kes-mewe …に対して・自分・心・の末端・をはがす] …に対して一生けんめいになる。 tasum kur tektaksa póka e=ekar wa……pirkano a=e=ékoyayirayke kunine koyayramkes-mewe wa tasum kur apunno e=tusare kuni sekor タスㇺ クㇽ テㇰタㇰサ ポカ エエカㇻ ワ……ピㇼカノ アエエコヤイライケ クニネ コヤイラㇺケㇱメウェ ワ タスㇺ クㇽ アプンノ エトゥサレ クニ セコㇿ 病人になんとかマッサージだけでもしてあげて(中略)あなたが充分に感謝されるように一生けんめいになって病人を無事に治してあげるようにと。(S会話) ☆参考 同種の状況で eyayramkesmewpa エヤイラㇺケㇱメウパ も出ている。 単数と複数の違いはあるが、 e-… と ko-… との違いは未詳。 {E: to put all one's effort into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayramkikkar
コヤイラㇺキッカㇻ 【他動】[ko-yay-ram-kikkar …に・自分・心・を防ぎ守る] …をあきらめる。 {E: to give up on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayrampewtek
コヤイランペウテㇰ 【他動】[ko-yay-(e)rampewtek …に/と一緒に・自分・がわからない] …がどうしても全くわからない。 {E: to have no idea about…} (出典:田村、方言:沙流)
koyayramsatka
コヤイラㇺサッカ 【他動】[ko-yay-ram-sat-ka …に・自分・心・乾く・(他動詞化)] …に惚(ほ)れこんでしまう。 {E: to fall deeply in love with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyayramu
コヤイラム 【他動】[ko-yay-ramu …に・自分・…を思う] …を忘れて思い出せない、 …をやっと思い出したり思い出さなかったりする。 {E: to forget, to be able, unable to recall…} (出典:田村、方言:沙流)
koyaysanpepokas
コヤイサンペポカㇱ 【他動】[ko-yay-sanpe-pokas …に対し・自分・心・劣る](?) …を困ったことだと思う。 {E: to be in trouble about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaysomomokore
コヤイソモモコレ 【他動】[ko-yay-somo-mokor-e …に対して・自分を・…しない・眠る・させる] …を夜も眠らずにする、 寝る間も惜しんで…をする。 ku=koyaysomomokore no ku=yayhonokka クコヤイソモモコレ ノ クヤイホノッカ 私は夜も眠らずに勉強する。(S) {E: to stay awake at night to…} (出典:田村、方言:沙流)
koyayterkere
コヤイテㇾケレ 【他動】[ko-yay-terke-re …に向かって・自分・跳ぶ・させる][雅]…にとんで行く。 kotan ya hore/koyayterkere/ku=ki wa ne yak コタン ヤ ホレ/コヤイテㇾケレ/クキ ワ ネ ヤㇰ 村へ飛んで行ったなら。(KC即興詩) ☆参考 サダモさんのユーカラの中では似た文脈で yayoterkere ヤヨテㇾケレ と言っている。 {E: to rush to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaytunaska
コヤイトゥナㇱカ 【自動】[ko-yay-túnas-ka …に向かって・自分・早い・(他動詞化)](直訳すると)…に向かって急ぐ。 (ユーカラの中で次のような文脈で)行ってしまう。 arkuwanno/kamuy niskotor/koyaytunaska アㇻクワンノ/カムイ ニㇱコトㇿ/コヤイトゥナㇱカ [雅]まっすぐに神の国の空へ行ってしまう。(Sユーカラ) ☞yaytunaska ヤイトゥナㇱカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaywennukar
コヤイウェンヌカㇻ 【他動】[ko-yay-wen-nukar …に・自分を・悪く・見る] …に苦しむ/苦労する/切ない思いをする。 urkiesik=an wa a=koyáywennukar ウㇽキエシㇰアン マ アコヤイウェンヌカㇻ 私はシラミだらけになって気持ちが悪かった。(W民話) {E: to have trouble with…; be distressed by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyaywennukarpa
コヤイウェンヌカㇻパ 【他動】[複](koyaywennukar コヤイウェンヌカㇻ は単複の区別なし) (二人以上が皆で) …に苦しむ/切ない思いをする。 a=kicis ani kunne hene kap hene i=koyaywennukarpa アキチㇱ アニ クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ イコヤイウェンヌカㇻパ (養父母は)私が泣くために夜も昼も切ない思いをした。(S民話) {E: to be distressed by…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koycakaka
コイチャカカ 【自動】[koy-cak-a-ka 波・(擬音の語根)・(他動詞化)・(重複)](水鳥が)サーッと水を切って行く。 koycakaka wa arpa ayne hopuni コイチャカカ ワ アㇻパ アイネ ホプニ (鳥が)サアッと水を切ってずうっと行ってついに飛び立った。 {E: (for a water bird) to cut through the water.} (出典:田村、方言:沙流)
koyemetu
コイェメトゥ 【他動】[ko-iyemetu …に・酒の残りを持って来てあげる] …に酒の残ったのを持って行って/持って来てあげる。 ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= ア または eci エチ)のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がる所)は、 第二音節(この場合 ye イェ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の ko コ が高く発音されるときの語幹には koiyemetu/koyyemetu コイイェメトゥ の形が使われることが多いと予想される。 {E: to bring, take home leftover sake, liquor for…} (出典:田村、方言:沙流)
koykar
コイカㇻ 【他動】[ko-i-kar …に合わせて・ものを・つくる/する] …を模する、 …をモデルとする。 kuytop kamuy hopunpa siri apkas siri a=koykar sinot hararki sekor a=ye クイトㇷ゚ カムイ ホプンパ シリ アㇷ゚カㇱ シリ アコイカㇻ シノッ ハラㇻキ セコライェ 雁(がん)の神が飛んで行く様子を模した遊び(踊り)はハララキと言う。(S独話) hawe ku=nu wa kusu ku=koykar wa tane sinotca ne ku=ye hawe ne ハウェ クヌ ワ クス クコイカㇻ ワ タネ シノッチャ ネ クイェ ハウェ ネ …と言っていた声を私は聞いたからそれを模していま歌にして歌います。(S独話) {E: to imitate…; use…as a model.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyke
コイケ 【自動】[koy-ke (ゆがみを表す擬態の語根)・(自動詞形成)] ゆがんでいる。 e=kor pon suwop koyke ruwe! エコㇿ ポイ スウォㇷ゚ コイケ ルウェ! あなたの小さい箱はゆがんでいるねえ! {E: to be twisted; distorted.} (出典:田村、方言:沙流)
koykesuy
コイケスイ 【他動】[ko-ikesuy …に向かって・怒って行ってしまう] [雅]怒ってとびだして…に行く。 sísam mosir/tono mosir/mosir noskike/koykesuy ruwe/ne wa síran awa シサㇺ モシㇼ/トノ モシㇼ/モシン ノㇱキケ/コイケスイ ルウェ/ネ ワ シラン アワ [雅](奥方は)怒って家をとびだして和人の島、 殿の島、 島の中央に逃げて行ったのだったが。(W神謡語り) {E: to rush out in anger to go to …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyki
コイキ 【他動】[ko-i-ki …に対して・ものを・する] ①…を怒りつける、 …を叱りつける、 …をいじめる、 …を襲う、 (鳥や魚)をとる。 ne kusu a=koyki hawe ka erampewtek ネ クス アコイキ ハウェ カ エランペウテㇰ (この子は)なぜ怒られているのかわからない。(W独話) kimunkamuy i=koyki yakka キムンカムイ イコイキ ヤッカ 熊が(引用文中の)私を襲っても(=熊に襲われても)。(HK民話) cep koyki チェㇷ゚ コイキ 魚をとる。 cikap koyki チカㇷ゚ コイキ 鳥をとる(rayke ライケ とも言う)。 ceppokoyki チェッポコイキ 小魚をとる。 hawekoyki ハウェコイキ 言葉で叱り/どなりつける。 ② ☞ram(u) koyki ラㇺ/ラム コイキ ☆参考 獣をとることは rayke [単]/ronnu[複] ライケ/ロンヌ。 鳥を打つことには koyki コイキ も rayke ライケ も使う。 魚を「釣る」ことは peraykar ペライカㇻ。) {E: to scold, bully, attack, catch(birds or fish).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koykutaspa
コイクタㇱパ 【他動】[複](単 は未出。 taspa タシパ の単は tasa タサ)[ko-iku-taspa …に・酒を飲む・交換する[複]] 二人以上が…のところに(招かれて)酒を飲みに行く/来る。 sakekor kor i=aske uyna, a=koykutaspa, sake a=korpa kor i=koykutaspa, sisak tokuy ne ukopayoka=an サケコㇿ コㇿ イアㇱケ ウイナ、 アコイクタㇱパ、 サケ アコㇿパ コㇿ イコイクタㇱパ、 シサㇰ トクイ ネ ウコパヨカアン 彼らが酒を手に入れると私たちは招かれて酒を汲みかわしに行き、 私たちが酒を手に入れたときは彼らが私たちの家へ酒宴に来た、 たぐいまれな親友として互いに行き来した。(NK民話) {E: to be invited to go, come drinking at…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koymekare
コイメカレ 【他動】[ko-imekare …に・食べ物を残して持ってきてあげる] 出された食べ物を残して…に持って行って/来てあげる。 {E: to take, bring home left over food for…} (出典:田村、方言:沙流)
koynu
コイヌ 【他動】[ko-i-nu …に/から・ものを・聞く](人)に/からものを聞く、 (人)から話が耳に入る。 tu asur orke re asur orke a=koynu yakun cis tura ikemnu=an kor oka=an トゥ アスㇽ オㇿケ レ アスㇽ オㇿケ アコイヌ ヤクン チㇱ トゥラ イケㇺヌアン コㇿ オカアン たくさんのうわさが伝わって来るのを聞くと私たちは涙が出るほど気の毒だなあと思っている。(W会話) {E: to listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyok
コヨㇰ 【他動】[ko-ihok …に・売る](人に)売る。 “tan pe ku=hok rusuy en=koyok hani” “e, eci=koyók kusu ne na, ataye ruyno” 「タン ペ クホㇰ ルスイ エンコヨㇰ ハニ」「エ、 エチコヨㇰ クス ネ ナ、 アタイェ ルイノ」 「これ私買いたい、 私に売ってくれよ。」「ええ、 売ってあげるよ、 高く。」 (S) {E: to sell to…} (出典:田村、方言:沙流)
koyomap
コヨマㇷ゚ 【他動】[ko-iyomap …に・(…の)・子どもをかわいがる]…の子どもを特に愛する。 ☆参考 接頭辞がつかないときや、 アクセントを動かさない接頭辞つまり人称接頭辞 a= ア または eci= エチ のみがついたときに多く使われる形。 アクセントは yo ヨ に置かれる、 つまり yo ヨ が高く発音される。 その他の接頭辞、 たとえば人称接頭辞 ku= ク などがついて ko コ にアクセントが置かれるときは ku=koiyomap/ku=koyyomap クコイヨマㇷ゚ のように、 語幹には koiyomap/koyyomap コイヨマㇷ゚ の形が使われることが多い。 ☞koiyomap コイヨマㇷ゚ {E: to show affection to, love other person's child, children.} (出典:田村、方言:沙流)
koyomare
コヨマレ 【他動】[ko-i-omare …に・ものを・入れる](人)にお酌する。 ☆参考 接頭辞がつかないときや、 アクセントを動かさない接頭辞がついたときの形。 アクセント核は yo ヨ に置かれる。 アクセントを動かす接頭辞がついて ko コ にアクセントが置かれるときは i=koiyomare イコイヨマレ のように、 koiyomare コイヨマレ の形が使われる。 ☞iyomare イヨマレ ☆参考 mat koyomare マッ コヨマレ 女たちにもお酌してやりなさい。(S) {E: to serve sake, liquor to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koypak
コイパㇰ 【他動】[ko-i-pak …に・ものを・とがめる](人)に憤慨する、 …をとがめる、 …を罰する。 {E: to get angry at, punish, blame…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koypita
コイピタ 【他動】[ko-i-pita (人)に/の・ものを・開く] 開く。 ☆参考 この形で独立には未出。 接尾辞のついた koypitatpapa コイピタッパパ の形で出てきた。 ☞koypitatpapa コイピタッパパ {E: to open…} (出典:田村、方言:沙流)
koypitatpapa
コイピタッパパ 【他動】[複複](二人以上が皆で)…の着ているものをどんどん開く。 ☆参考 koypita コイピタ およびそれに一種の複数形接尾辞のついた koypitatpa コイピタッパ の形は独立には未出。 ☞pita ピタ、 pitatpa ピタッパ {E: to spread open the clothing of…one after another (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koypokke
コイポッケ 【位名】[所](概は koypok コイポㇰ)[koy-pok-ke 波・の下・の所] …の西の方の所(沙流地域から見て海沿いに西の方、 つまり有珠・虻田方面)。 i=koykaske i=koypokke a=sospasospa イコイカㇱケ イコイポッケ アソㇱパソㇱパ 私たち(の住んでいる所)よりも東の地域も西の地域も(洪水で)みんなはぎとられてしまった。(W会話) Iput koypokke oma poro tomam イプッ コイポッケ オマ ポロ トマㇺ 勇払の西にある大きな温地帯。(S) ☆対語 koykasike コイカシケ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koypuni
コイプニ 【他動】[単](複は koypunpa コイプンパ)[ko-i-puni …に対して・ものを・持ち上げる] …に食物を供する、 (客)に食物をあげる。 {E: to give, offer food to (a guest).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koypunpa
コイプンパ 【他動】(単は koypuni コイプニ)(二人以上に)…に食物を供する。 {E: to give, offer food to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyram
コイラㇺ 【他動】[ko-iram …に・同時である] 行って…と一緒になる。 {E: to go to get together with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyruska
コイルㇱカ 【他動】(人)に立腹/憤慨する。 {E: to have a bad feeling towards, be angry at…} (出典:田村、方言:沙流)
koysam
コイサㇺ 【他動】[ko-isam (叙述を導く)…が・ない](次の表現の中で)…がない、 …が起こらない。 kamuy siyante koysam kuni p ne nankor na カムイ シヤンテ コイサㇺ クニㇷ゚ ネ ナンコンナ 神様が怒ることがないようにお願いします。(W独話) {E: to bring to nothing (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
koysamnopo
コイサㇺノポ 【後副】[ko-isam-no-po (雅語で叙述を導く)・ない・(副詞形成)・(指小辞)][雅]…が全然なく。 inan okay pe/rapokkari/ki kane hi/koysamnopo/upak rametok/ciesonere イナノカイペ/ラポッカリ/キ カネ ヒ/コイサㇺノポ/ウパㇰ ラメトㇰ/チエソネレ [雅]いずれがまさり劣りすることもまるでなく全く同じく立派なものらしい。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koysankokka-esitciwre
コイサンコッカエシッチウレ 【他動】[ko-y-san-kokka-e-sir-ciwre (そこ)に・(挿入音)・前の・ひざ・で・地・を刺す](そこ)でひざをそろえて座る。 apeetok ne hi/a=koysankokka/esitciwre kor アペエトㇰ ネ ヒ/アコイサンコッカ/エシッチウレ コㇿ [雅]横座のところにひざをそろえて座ると。(Sユーカラ) ☆参考 男子の「遠慮のない座り方」。(S) ☆参考 男子の正式の座り方はあぐらである。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koysokor
コイソコㇿ 【他動】[ko-i-so-kor …に・ものごと(を)・真実・を持つ(=と思う)信じる](人)の言うことを信用する。 ☆参考 eysokor エイソコㇿ (ことがら)を信じる。 {E: to trust what someone says.} (出典:田村、方言:沙流)
koysoytak
コイソイタㇰ 【他動】[ko-isoytak …に・話をする] …に話をして聞かせる。 eci=kóysoytak ciki nu hani! エチコイソイタㇰ チキ ヌ ハニ! あなたにお話をしてあげるから聞きなさいね。(S) {E: to make, let listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koysumi(hi)
コイスミ(ヒ) 【名】[所](概は koysum コイスㇺ) …のあわ(泡)。 koysumi patek an noto コイスミ パテㇰ アン トノト 泡だらけの酒(ビールのことを言っている)。(S) {E: the foam, froth, bubbles of…} (出典:田村、方言:沙流)
koytak
コイタㇰ 【他動】[ko-itak …に・話す] …にものを言う/話しかける、 …に話をする。 ku=koytak ka en=koytak ka ki クコイタㇰ カ エンコイタㇰ カ キ 私が彼にも話しをしたし、 彼が私にも話をした。(S) ☆参考 ukoytak ウコイタㇰ 互いにしゃべり合う。 ☞itak イタㇰ {E: to talk, speak to…} (出典:田村、方言:沙流)
koytakmuye
コイタㇰムイェ 【他動】[ko-itak-muye …に・言葉・を束ねる] …に言葉を言い置く。 tanpa ne anak kanna mosir ka a=oríkin epaha ne kusu, a=e=kóytakmuye ka ki rusuy kus, a=e=síkoekte ruwe ne kus タンパ ネ アナㇰ カンナ モシㇼ カ アオリキン エパハ ネ クス、 アエコイタㇰムイェ カ キ ルスイ クㇱ、 アエシコエㇰテ ルウェ ネ クㇱ 今年は私は天の神の国に昇る年に当たっているので、 あなたに言葉を言い置くこともしたくて、 それであなたを私のところへ来させたのだから。(HC民話) {E: to leave a message for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koytakpa
コイタㇰパ 【他動】[複](koytak コイタㇰ は単複の区別なし) (二人以上が/二人以上に)…にものを言う、 …に話をする。 ☞koytak コイタㇰ、 itak イタㇰ {E: to talk, speak to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koyyanke
コイヤンケ 【自動】[koy-yanke 波・陸に上げる] 波に打ち上げられる。 isokapiw sinep ray híne koyyanke wa an イソカピウ シネㇷ゚ ライ ヒネ コイヤンケ ワ アン カモメが一羽死んで波に打ち上げられていた。(HK民話) {E: to be washed up (on a beach etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ku 1
ク 【他動】…を飲む。 kusuri ku クスリ ク 薬を飲む。 wakka ku ワッカ ク 水を飲む。 úsey ku ウセイ ク 湯を飲む。 ☆参考 おつゆ(スープ、 みそ汁等)は e エ 食べる。 酒やビール等のアルコール飲料を飲むことは iku イク。 しかし何を飲むかを特に取り立てて言うには sake ku サケ ク《酒(清酒)を飲む》のように言う。 赤ん坊がお乳を飲むことは totto e トット エ のように e エ《食べる》を使って言う。 {E: to drink, take…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuari
クアリ 【自動】[ku-ari 仕掛弓・を置く](=kuwari クワリ)「アマッポ」(動物を獲るための仕掛弓)をしかける。 ku=kuari/ku=kuwari ククアリ/ククワリ 私はアマッポを仕掛ける。 {E: to set a hunting bow as a trap to catch game.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kucakor
クチャコㇿ 【自動】[kuca-kor 猟小屋・を持つ] 山中の「かりごや」(狩小屋、 猟小屋)に泊まる/滞在する、 狩小屋(猟小屋)に滞在して猟をする。 {E: to go to stay in a mountain hunting hut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kucasanke
クチャサンケ 【自動】[単](複は kucasapte クチャサㇷ゚テ)[kuca-sanke 猟小屋・を(山側の方から海側の方向へ)出す[単]] 猟期を終えて狩小屋(猟小屋)から村へ帰る。 {E: to return from the mountain hunting hut to the village at the end of the hunting season.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kucasapte
クチャサㇷ゚テ 【自動】[複](単は kucasanke クチャサンケ)[kuca-sapte 猟小屋・を(山の方から海の方向へ)出す[複]](二人以上が)猟期を終えて猟小屋から村へ帰る。 {E: to return from the mountain hunting hut to the village at the end of the hunting season (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kucir
クチㇼ 【自動】(雄犬などが)片方の後足を上げて柱などに小便する。 apa sam un kucir tek アパ サムン クチッテㇰ 片足を上げて出入口のわき(の柱)にシャッとオシッコをひっかけた。(W民話) {E: (for a male dog etc.) to raise a hind leg and urinate on a post etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kumakar
クマカㇻ 【自動】[kuma-kar 物干し棒・をつくる] 杭を立て棒を渡して物干し場をつくる(=kuma kar クマ カㇻ)。 soy ta kumakar=an ソイ タ クマカラン 外に物干し場をつくる。(S) {E: to make a clothesline by suspending a pole between the forks of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
kunak 1
クナㇰ 【接助】[名詞化引用][< kun-yak …する予定/はず/べきである・…ということ](動詞に終わる文(節)の後に置かれ、 次に ye イェ《…を言う》、 ramu ラム《…を思う》等の他動詞が来て、 前の文をその目的語にし、 未来のことや推量していることに関する間接引用文をつくる。)…するということ。 kunak ramu クナㇰ ラム …すると/するだろうと思う。 kunak ye クナㇰ イェ …すると/するだろうと/しようと言う。 tanto anak ek kunak ye タント アナㇰ エㇰ クナㇰ イェ (彼は)今日は来ると言った。(S) en=ramu e=satka hawe ne kunak ku=ramu akusu エンラム エサッカ ハウェ ネ クナㇰ クラム アクス 私を喜ばせるようにだましたのだと思ったら…。(S) ☆参考 kuni クニ も使われる。 ☆参考 すでに起こったことや確認ずみのことに関しては yak ヤㇰ が用いられる。 yak ye ヤㇰ イェ したと言う。 間接命令は使役形+kusu ye クス イェ …しなさいと言う。 ☆参考 sekor セコㇿ《…と》も引用に使われるが、 引用文を名詞化しない。 ☞sekor セコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuni 3
クニ 【形名】[kun-(h)i …するべき/予定/はずである・こと] ①(動詞に終わる文(節)の後に置かれてこれを名詞句にする。) …するで(あろう)ということ、 できる(ような)こと、 …する(べき)こと。 tap a=ye kuni nonsukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが真昼の凪(なぎ)だなあ。 ene…kuni エネ…クニ このように…するであろうこと=次のように…するであろう/することになっている。 ene ne kuni エネ ネ クニ こう(次のように)なるでしょう。 ene an kuni エネ アン クニ このような(次のような)ことが起こるでしょう。 (注 すでに起こったことであれば、 kuni クニ の代わりに hi ヒ が使われるところである。) ②[名詞化引用](次に「言う」「思う」「考える」「相談する」「言いつける」等々を意味する他動詞が来て、 kuni クニ で名詞化された文をその目的語とする間接引用文となる。) kuni ramu クニ ラム …すると思う。 e=mismu kuni ku=ramu エミㇱム クニ クラム あなたがさびしいだろうと私は思った。(S) kuni ye クニ イェ …すると言う。 opitta nisatta hunak un paye kuni ye kor oka オピッタ ニサッタ フナクン パイェ クニ イェ コㇿオカ みんなで明日どこかへ行くという話をしている。(S) a=saha i=nukar kuni a=ekímatek kusu アサハ イヌカㇻ クニ アエキマテㇰ クス 私は姉に見られるのではないかと気が気ではないので。(W民話) poro a=yupí a=saha a=ewtannere kuni a=ewkoramkor híne ポロ アユピ アサハ アエウタンネレ クニ アエウコラㇺコㇿ ヒネ 私たちは大きい兄と姉とを結婚させようと相談して。(NK民話) akihi a=ne kuni eraman kuni a=sima アキヒ アネ クニ エラマン クニ アシトマ 私が彼の弟だということを彼が知るのが(=彼に知られるのが)私は恐ろしかった。(S民話) pirka aynu ne/e=an kuni/e=takar kusu/ne na ピㇼカ アイヌ ネ/エアン クニ/エタカㇻ クス/ネ ナ あなたは立派な人になることを夢に見るのだよ。(NKy子守歌) ③(動詞句の後に続かず、 文頭に置かれて、 その前に言われた内容全体を受ける場合もある。)そうする(であろう)ということ。 “…néno yaynu hani!” “e pirka ruwe un, kuni ku=ramu kor k=ek pe ne kusu 「…ネノ ヤイヌ ハニ!」「エー、 ピㇼカ ルウェ ウン、 クニ クラム コㇿ ケㇰ ペ ネ クス」…「そう思いなさいよ。」「ええ、 いいよ。 私はそう思いながら来たのだから…。」/ ☆参考 間接引用の kuni クニ は kunak クナㇰ と言い換えられる場合もある。 しかし、 kunak クナㇰ の後に来る他動詞は、 ほとんどの場合 ramu ラム《…(ということ)を思う》または ye イェ《…(ということ)を言う》に限られている。 一方、 kuni クニ の後には ramu ラム、 ye イェ のほか、 eraman エラマン《…を知る》、 epakasnu エパカㇱヌ《…を教える》、 sitoma シトマ《…を恐れる》、 ekaspaotte エカㇱパオッテ《…を命じる》、 ewkoramkor エウコラㇺコㇿ《…を相談する》、 eese エエセ《…を承諾する》、 kar カㇻ《…をする》、 ki キ《…をする》、 takar タカㇻ《…を夢見る》等々いろいろな他動詞が来る。 さらに間接引用文をつくる以外に、 ne ネ《である》が後に続いて、 《…する予定/はず/つもり…である》というような使い方もある。 一方、 すでに起こったこと、 確認ずみのことに関して言うには kuni クニ ではなく yak ヤㇰ が用いられる。 ☞kunak クナㇰ、 yak ヤㇰ、 sekor セコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunine
クニネ 【接助】…するように(することを目指して)。 cise soy ta ka poronno cikuni oka kunine iki=an チセ ソイ タ カ ポロンノ チクニ オカ クニネ イキアン 私は家の外にもたくさん薪があるようにした。(W民話) nep ka i=kare somo ki kunine iki kor oka=an ネㇷ゚ カ イカレ ソモ キ クニネ イキ コㇿ オカアン (彼女は)私に何もさせないようにして(何もかもしてくれて、 それほど私を大事にしてくれて)(私たちは)暮らしていた。(W民話) {E: so as to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunne 1
クンネ 【自動】[< kur-ne 影・である] 黒い、 暗い、 黒く/暗くなる。 kunne cipanup クンネ チパヌㇷ゚ 黒い頭飾り布。 ☆参考 ekurok エクロㇰ まっ黒い。 sir-kunne シㇼクンネ あたりが暗くなる/暗い、 日が暮れる、 夜になる。 ☆対語 retar レタㇻ 白い、 peker ペケㇾ 明るい。 {E: to be black; dark.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunne 2
クンネ 【名/副】[< kunne クンネ 1] ①[名]夜。 kunne an クンネ アン 夜になる、 暗くなる。 ②(副詞として)夜に。 kap he paye=an, somo yakun kunne he paye=an? トカㇷ゚ ヘ パイェアン、 ソモ ヤクン クンネ ヘ パイェアン? 昼間行こうかそれとも夜行こうか。(S) kunne hene kap hene クンネ ヘネ トカㇷ゚ ヘネ 夜も昼も。 kunne ka kap ka クンネ カ トカㇷ゚ カ 夜も昼も。(S) kunne kap クンネ トカㇷ゚ 夜も昼も。 kunne kap e=a wa patek e=an クンネ トカㇷ゚ エア ワ パテㇰ エアン 夜も昼もあなたは座ってばかりいる(=寝ないで起きている)。(S) kunne cup クンネチュㇷ゚ 月(=kunnecup クンネチュㇷ゚)。 {E: ①night. ②at night.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunnecup
クンネチュㇷ゚ 【名】[kunne-cup 夜・日/月] 月(特に明言する必要がなければ単に cup チュㇷ゚ と言う)。 (kunne)cup a=rukí (クンネ)チュㇷ゚ アルキ (直訳すると)月が飲み込まれる=月食になる(消えて行く)。 (kunne)cup ray (クンネ)チュㇷ゚ ライ (直訳すると)月が死ぬ=月食になる(皆既食)。 (kunne)cup kamuy (クンネ)チュㇷ゚ カムイ【名】(直訳すると)月の神=お月様。 ☆参考 kapcup トカㇷ゚チュㇷ゚ 太陽。 {E: the moon.} (出典:田村、方言:沙流)
kunnepkar
クンネㇷ゚カㇻ 【自動】[kunne-p-kar 黒い・もの・をつくる] 着物/布を黒く染める。 ☆参考 húrepkar フレㇷ゚カㇻ 着物/布を赤く染める。 {E: to dye clothing, material black, dark.} (出典:田村、方言:沙流)
kunnere
クンネレ 【他動】[kunne-re 黒くなる・させる] …を黒くする。 a=kunnere pintoro ani herikasi cup or un inkar an アクンネレ ピントロ アニ ヘリカシ チュポルン インカラン 黒くいぶしたガラスで空の上の太陽を見た。(W会話) ☆参考 布や着物を黒く染めることは kunnepkar クンネㇷ゚カㇻ。 {E: to blacken…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kunneru
クンネル 【名】[kunne-ru 黒い・筋] 黒髪。 retanru kunneru upakte レタンル クンネル ウパㇰテ 白髪と黒髪と半々だ。(S) ☆参考 retanru レタンル 白髪(しらが)。 otop オトㇷ゚ 髪の毛。 {E: black hair} (出典:田村、方言:沙流)
kupa
クパ 【他動】…を噛む、 …をかみつぶす。 urki ku=kupa ウㇽキ ククパ シラミを私はかみつぶす。(S) ☆発音 ku=pa クパ《私は見つける》と同じ発音。 ☆参考 基本的には一回かむことを言う。 何回もかむことは kupakupa クパクパ、 一回かみついたまましばらく離さないことは kupapa クパパ、 口に入れた食べ物をよくかむ(咀嚼する)ことは kuykuy クイクイ、 一部分をかむ(くわえる)ことは ekupa エクパ。 {E: to bite, chew…} (出典:田村、方言:沙流)
kupakupa
クパクパ 【他動】…を何回もか(噛)む、 …をかみつぶす。 ☞kupa クパ {E: to bite, chew…to pieces.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kupapa
クパパ 【他動】[kupa-pa …を噛む・(重複)](犬などが)…にかみつく、 (蚊が)さす(「かじる」)。 etutanne en=kupapa エトゥタンネ エンクパパ 私はカ(蚊)に「かじられた」(くわれた、 さされた)。(W) ☞kupa クパ {E: (for a dog, mosquito) to bite…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kupka
クㇷ゚カ 【名】くわ(鍬)(鉄部が長めの長方形で、 うね(畝)をつくる等に使われる種類の鍬)。 ☆参考 土を掘り起こし耕すための鉄部の厚いくわ(唐鍬)は tonka トンカ。 {E: a hoe; a plough.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kur 3
クㇽ 【名詞語根】[< kur クㇽ 1] ①影、 姿、 見える形。 ☞kur クㇽ 1 ②人。 ☞kur クㇽ 2 ③[雅](ユーカラの言葉や決まった言い回しの中で、 韻律を整える働きをする。)pet-kur-etoko ペックレトコ [川・(< 影/姿)・の先端(=水源地)] 川の水源地の所(日常語では petetoko ペテトコ)。 ☆参考 ③の場合、 kur クㇽ 自体は特別のモノを指さないが、 見える形のあるモノを表す名詞の後に置かれたり、 そうでなくても、 見える様子を描写する表現に使われることが多い。 したがって kur クㇽ 1 の用法の延長と言える。 語構成または語源の表示では、 (< 影/姿)のように書いておく。 ☆参考 見える形のないことがらや、 特に場所・位置の表現には sam/sama サㇺ/サマ がよく使われる。 ほかにこの種の決まったモノを指さず韻律を整える働きをするものに orke オㇿケ、 ta タ がある。 (出典:田村、方言:沙流)
kúre
クレ 【複他動】[他動使役][ku-re …を飲む・させる] …に…を飲ませる。 ☆参考 ikure イクレ [他動][自動使役]酒やビール等のアルコール飲料を飲ませる。 {E: to let, make…drink…} (出典:田村、方言:沙流)
kúrepa
クレパ 【複他動】[複](kúre クレ は単複の区別なし) (二人以上皆が/に)…を飲ませる。 {E: to let, make…drink… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuri ante
クリ アンテ 【連他動】[その影[所]・をいさせる](人)を笑う/嘲笑する。 na e=hotke wa e=an ruwe? iyohay, hetak hopuni, kuri a=ante na ナ エホッケ ワ エアン ルウェ? イヨーハイ、 ヘタㇰ ホプニ、 クリ アアンテ ナ (あなたは)まだ寝ているの? まああきれた、 早く起きなさい、 笑われるから。(S) ☆参考 emina エミナ《…のことを笑う》は、 嘲笑するとは限らない。 ただおかしくて/おもしろくて笑うことにも言う。 {E: to laugh, scoff at…} (出典:田村、方言:沙流)
kuripan
クリパン 【自動】[kuri-pan その影/姿(が)・うすくなる] 姿が消える。 sekor hawean tek kor kuripan tek híne isam セコㇿ ハウェアン テㇰ コㇿ クリパン テㇰ ヒネ イサㇺ (神がお告げを)このように言うとパッと姿が消えてしまった。(W民話) {E: to disappear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kurkot
クㇽコッ 【自動】[kur-kot 影・つく] 光り輝く。(次の対句の中で) míke kane kurkot kane ミケ カネ クㇽコッ カネ 光り輝きわたっている。 cise upsoro míke kane kurkot kane チセ ウㇷ゚ソロ ミケ カネ クㇽコッ カネ [慣用表現]家の中が光り輝くばかりに美しい。(W民話) {E: to shine; sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kurkotunas
クㇽコトゥナㇱ 【自動】[kur-ko-túnas 影・に・早い]「中風にかかる」=中風になる。(S) ku=kurkotunas wa ku=kema ka réne ku=teke ka réne ククㇽコトゥナㇱ ワ クケマ カ レネ クテケ カ レネ 私は中風にかかって足もきかない手もきかない。(S) 「魔がとりついて急に気分が悪くなる」 [kur(魔)+ko(それに対して)+tunas(早くなる)]((サル))〔知分類 p.388〕 {E: to be paralysed.} (出典:田村、方言:沙流)
kurmat
クㇽマッ 【名】[kur-mat 人・女] 和人の女性。 ☆参考 pon kurmat ポン クㇽマッ 和人の若い女性。 tonomat トノマッ 和人の女性の敬称。 menoko/pon menoko メノコ/ポン メノコ はアイヌの女性/若い女性。 (S){E: a Japanese woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kurukpekar
クルㇰペカㇻ 【自動】[kurukpe-kar 霜・にあたる] 霜にあたる。 kurukpekar kor easir sonno pen クルㇰペカㇻ コㇿ エアシㇼ ソンノ トペン (りんごは)霜に「かかったら」(=あたると)うんと甘くなる(霜にあたらないとあまり甘くならない)。(S) {E: to be affected by frost.} (出典:田村、方言:沙流)
kus 1
クㇱ 【他動】(場所)を通る。 {E: to pass through…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kus(u)
クス/クㇱ 【接続/後副】①(動詞句の後で) …するために、 …したから。 mosma kur kor kusu é=iki hi ka somo ne モシマ クㇽ コㇿ クス エイキ ヒ カ ソモ ネ ほかの人が持つためにあなたはするのではない。 kemaha nam kusu suy soyne rusuy ケマハ ナㇺ クス スイ ソイネ ルスイ 足が冷たくなるのにまた外へ出たがる。 ②(名詞句の後で) …のために、 …のゆえに、 そのために。 mosma kur kusu ne kunak ku=ramu モㇱマ クㇽ クス ネ クナㇰ クラム ほかの人のためだと私は思った。 ekouwepekennu kus ek エコウウェペケンヌ クㇱ エㇰ 彼はあなたの話を聞きに来た。(S) ③(kus クㇱ にならず、 常に kusu クス の形で)(関係詞的用法)そのために…する/したところの…(…する/した目的)。 kusu e=arpa p epitta e=eraman ka somo ki no hńta kusu túnas e=hosipi hawe an? クス エアㇻパㇷ゚ エピッタ エエラマン カ ソモ キ ノ フンタ クス トゥナㇱ エホシピ ハウェ アン? そのためにおまえが行った事を(行った目的である勉強を)すっかりおぼえないで、 なぜ早く帰って来たのか。 ④熟語 hi kusu ヒ クス (だ)から、 そのために。 c=e ka etoranne hi kusu arorkisne kanpi níkor cómare hine… チェ カ エトランネ ヒ クス アロㇿキㇱネ カンピ ニコㇿ チョマレ ヒネ…. 食べたくなかったからそっと紙にくるんで…。(S) hemanta kus(u)/hńta kus(u) ヘマンタ/フンタ クス/クㇱ なぜ。 mak an kus(u) マカン クス/クㇱ どういうわけで。 mak an pe kus(u) マカン ペ クス/クㇱ どういうわけで。 makanak ne kus(u) マカナㇰ ネ クス/クㇱ どういうわけで。 wa kus(u) ワ クス/クㇱ …したから、 だからこそ。 pe ne kus(u) ペ ネ クス/クㇱ/p ne kus(u) プ ネ クス/クㇱ …する/したものだから、 …する/したので。 k=eywankep ka isam, a=konere p ne kusu ケイワンケㇷ゚ カ イサㇺ、 アコネレㇷ゚ ネ クス 私が使うのがない、 粉々にされたものだから。(S) hike kusu/ayke kusu ヒケ クス/アイケ クス …する/したからといって、 …したとしても。 keray(po) kus(u) ケライ(ポ) クス/クㇱ …したおかげで。 kus(u) keray(po) …クス/クㇱ ケライ(ポ) (動詞の後に置かれて)…したおかげで。 e=an kus(u) keray(po) エアン クス/クㇱ ケライ(ポ) あなたのおかげで。 ne kus(u) koraci ネ クス/クㇱ コラチ まるで…そっくりに。 kamuy ne kus koraci an onne kur カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ まるで神のような老人。(KC民話) 使役 + kusu ye クス イェ …するように言う(間接命令)。 i=ahupte kus(u) ye イアフㇷ゚テ クス/クㇱ イェ (引用文で)彼は私たちに入りなさいと言う。(NK民話) en=ere en=ere kus ye エネレ エネレ クㇱ イェ 私に食べなさい食べなさいと言う。(S) hunakke kusu フナッケ クス ☞hunakkekusu フナッケクス。 hinakke kusu ヒナッケ クス ☞hinakkekusu ヒナッケクス。 kusu an クス アン[単]/kusu oka クス オカ[複] とても…。 sattek kusu oka サッテㇰ クス オカ (二つ以上が)とてもやせこけている。(S会話) kus(u) ne クス/クㇱ ネ (未来の表現) …する(ことになっている)、 …しようとしている、 …します。 ☞kusu ne クス ネ ☆発音 早く話すとき強調しないときはしばしば語末の母音 u が落ちて kus クㇱ と発音される。 {E: ①in order to…; because one did… ②for…; because… ③that's why for that.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kusa
クサ 【他動】[単](複は kuspa クㇱパ)…を舟で川を渡す。 {E: to take…across a river by boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kusnamne
クㇱナㇺネ 【後副】[kus-namne ために・(?)]…だから(?)。 ene rametok/kamuy kusnamne/koramnukuri p エネ ラメトㇰ/カムイ クㇱナㇺネ/コラㇺヌクリㇷ゚ [雅]そのように勇猛な神ですからどの神も皆おじけづいてしまうのが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kusnaotke
クㇱナオッケ 【他動】[kus-na-otke その向こう側・のほうへ・突き刺す] …を突き抜けるまで刺す。 ahaː, e=kusnaotke somo ki yakka pirka p hńta kus e=kusnaotke siri an? アハー、 エクㇱナオッケ ソモ キ ヤッカ ピㇼカㇷ゚ フンタ クㇱ エクㇱナオッケ シリ アン? まあ、 突き通して刺さなくてもいいのに、 どうして突き通るまで刺すの。(S) {E: to pierce, stab through…} (出典:田村、方言:沙流)
kuspa
クㇱパ 【他動】[複](単は kusa クサ )(二人以上を)…を舟で川を渡す。 {E: to take …across a river by boat (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuspare
クㇱパレ 【複他動】[他動使役][複](単は kuste クㇱテ)[kus-pa-re …通る・[複]・させる](二人以上に/二つ以上を皆)…を…に通す。 {E: to pass…through… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kusparepa
クㇱパレパ 【複他動】[他動使役][複複](単は kuste クㇱテ) (二人以上が皆)(二人以上に/二つ以上を皆)…を …に通す。 huype oro emus kusparepa フイペ オロ エムㇱ クㇱパレパ (その熊の)レバーに刀を通した(切って供した)。 {E: to pass… through… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuste
クㇱテ 【複他動】[他動使役][kus-te …を通る・させる] …に…を通す。 corpokke kuste チョㇿポッケ クㇱテ その下をくぐらす(裁縫で、 くけるとき糸を)。(W) kasi toy a=kuste カシ トイ アクㇱテ 上に土をかぶせる。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(悪い熊の描写の常套句)。 {E: to pass…through…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kúsuwep
クスウェㇷ゚ 【名】[ku-suwe-p (鳴き声の擬音)/弓・…を煮る・もの](?) [動物]ハト(鳩)(山鳩)。 ☆参考 kúsuwep toytaː, huːci wakkataː クースウェㇷ゚ トイター、 フーチ ワッカター《鳩は畑を耕す、 おばあさんは水を汲む》と鳴く。(S)〔知分類 p.208〕 {E: a pigeon; a dove.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuta
クタ 【他動】…を(入れ物の中から)あける/全部出す(「まかす」)、 …の中味をあける(容器の中の水などを全部捨てて空にする)、 …の中味を(ザッと)出す。 nupki kuta ヌㇷ゚キ クタ よごれ水を捨てる(昔は川や泉から水を汲んで来て使い、 使ったあとの水は外に捨てた)。 ☆参考 目的語は中味の場合もあるし、 入れ物の場合もある。 ☆参考 ekuta エクタ …の一部分を「まかす」、 こぼす。 {E: to open, spill…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kutcam
クッチャㇺ 【名】[概](所は kutcama クッチャマ)[kut-sam のど・(< そば)] 声、 こわね(声音)、 声の音色。 ☞ekutcam エクッチャㇺ {E: the voice; the tone of voice.} (出典:田村、方言:沙流)
kutcama
クッチャマ 【名】[所](概は kutcam クッチャㇺ) …の声の音色。 kutcama pirka クッチャマ ピㇼカ 声がいい、 声がきれいだ。(S) itak kutcama uneno an イタㇰ クッチャマ ウネノ アン (二人の)しゃべる声がよく似ている。(S) {E: the tone of voice of…} (出典:田村、方言:沙流)
kutkor
クッコㇿ 【自動】[kut-kor 帯・持つ] 帯をしめる。 a=yupíhi kutkor hene ki ka somo ki no 私の兄は帯もしめずに。(NK民話) ☆参考 ekutkor エクッコㇿ[他動]…を帯にしてしめる。 ☆参考 ukoekutkor ウコエクッコㇿ 何枚もの着物を着て一緒に帯をしめる(ユーカラなどの口承文学の中でよく出てくる表現の一部)。 {E: to fasten a belt, a sash.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kutmaketa
クッマケタ 【自動】[kut-mak-e-ta のど・後ろ・に・する(?)] 首をヒョイと後ろへ曲げる。 {E: to tilt back the head.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuttek
クッテㇰ 【名】(次の慣用表現の中で) kuttek supuyaha soyne クッテㇰ スプヤハ ソイネ 煙がもくもくと出る。 {E: for smoke to pour, belch out of.} (出典:田村、方言:沙流)
kuwari
クワリ 【自動】[ku-ari 弓・を置く](=kuari クアリ)(動物を獲るための)アマッポ(仕掛弓)をしかける。 {E: to set a hunting bow as a trap to catch game.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuwas
クワㇱ 【名】[< 日本語クワシ] 菓子。 ☆参考 penpe トペンペ《甘いもの》、 umay ウマイ[< 日本語]《おいしいもの》のような言い方もある。 {E: sweets.} (出典:田村、方言:沙流)
kuy 1
クイ 【他動】(食物)をかむ、 …を咀嚼(そしゃく)する。 ☆参考 何回もよくかむことは kuykuy クイクイ、 ガブリと一口かんだりかみついたりかみつぶしたりすることは kupa クパ、 kupapa クパパ、 kupakupa クパクパ。 ボリボリかじることは kepkepi ケㇷ゚ケピ。 {E: to bite, chew…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuykuy
クイクイ 【他動】[kuy-kuy …をかむ・(重複)] …をよく(何回も)かむ/咀嚼する、 (小鳥が)ついばむ。 ☆参考 かじることは kepkepi ケㇷ゚ケピ、 カブリとかむことは kupa クパ、 口にくわえることは ekupa エクパ。 {E: to chew…well; (for a small bird) to peck (at)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuyra
クイラ 【他動】(…のところへ)忍んで行く。 waranpe kuyra wa arpa wa nísapno ureetursere, yak irupi irammakaka an na ワランペ クイラ ワ アㇻパ ワ ニサㇷ゚ノ ウレエトゥㇽセレ、 ヤㇰ イルピ イランマカカ アン ナ ワラビに忍び足で近づいて行って急にけとばしなさい、 そうすれば澱粉がきれいに出ているから。(S) kuyra wa arpa, ramu tuypa クイラ ワ アㇻパ、 ラム トゥイパ そっと行っておどかしてやりなさい。(S) {E: to sneak to…} (出典:田村、方言:沙流)
kuytakpe
クイタㇰペ 【名】[ku-itak-pe (?)・ものを言う・もの](?) 境界棒、 自分の見つけた場所などを示す十字柱(木を十文字に、 ちょうど十字架のような形に組み合わせたもの。 「ここがおれの見つけたところだというようなところに立てておく」)。(S) kuytakpe néno oka ru or ta iteki cisekar=an pe ne na, inan kur ka hokus pe ne wa a=sima p ne na クイタㇰペ ネノ オカ ル オッタ イテキ チセカㇻアン ペ ネ ナ、 イナン クㇽ カ ホクㇱ ペ ネ ワ アシトマㇷ゚ ネ ナ 十字路には家を建てるものではないよ、 だれかひっくりかえる(=つぶれる)んだから恐ろしいんだから。(S) ☆発音 kú=itak pe クイタㇰ ペ《私がものを言うの、 私がしゃべるのに》と同じ発音。 ☆参考 toypunki トイプンキ《土地の番人》とも言う。 ☆参考 〔久辞典稿:「境界標」〕〔萱民具 p.197 につくり方や使途などについてのよりくわしい説明がある。 ku ク は「私」と解釈されている〕 {E: a boundary marker, in the form of a wooden cross.} (出典:田村、方言:沙流)
ma 2
マ 【他動】(魚等の食べ物)を焼く、 フライにする。 cep a=ma wa a=e ro チェㇷ゚ アマ ワ アエ ロ 魚を焼いて食べよう。(S) sum ani ma スㇺ アニ マ 油で焼く/いためる/揚げる。 sum ani a=ma sito スマニ アマ シト 油で焼いた餅(パンの訳語として出た)。 ☆参考 焼くのには、 昔は木串に刺していろりの灰に立てて焼く、 石の上にのせて焼く、 イタドリの茎の中に入れていろりで焼く、 葉に包んで灰の中に埋めて焼く、 などの方法があった。 ☆参考 昔は揚げ物はしなかった。 だから「揚げる」を表す特別の語はなく、 「焼く」を意味する語が利用される。 {E: to roast, bake, fry…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
maciya
マチヤ 【名】[< 日本語] 町、 市街地、 都市。 poro maciya ポロ マチヤ 大きい町、 大都市。 {E: a town; a city.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mak 1
マㇰ 【位名】[概](所は makke マッケ)(独立的にも相対的にも使われる。) (…の)後ろ側、 (…の)奥、 (海側に対して)山側、 山奥の方、 (家の中の)いろりから遠い方。 toop mak ta k=ánu wa ora os k=érampewtek トオㇷ゚ マㇰ タ カヌ ワ オラ オㇱ ケランペウテㇰ (私はそれを)ずうっと奥の方/後ろの方に置いてあとでわからなくなった。(S) iyotta mak wano an ikuynimak イヨッタ マㇰ ワノ アン イクイニマㇰ 一番奥のほうにある奥歯(親知らず)。(W) mak ta ekasi マㇰ タ エカシ 先祖のおじいさん、 ひいおじいさん。 {E: behind, inside…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
maka 1
マカ 【他動】[mak-a (明るさや開放を表す語根)・(他動詞形成)] …を開ける、 …を開く。 apa maka アパ マカ 戸を開ける(apa アパ は《出入口》)。 puyar maka プヤㇻ マカ 窓を開ける。 ☆参考 口を開けることは hása ハサ と言う。 ☆対語 asi アシ《…を立てる》(引き戸やドアの場合)、 seske セㇱケ《…をふさぐ》(すだれの場合)。 {E: to open…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mákahokus
マカホクㇱ 【自動】[maka-hokus 後ろへ・倒れる] 仰向けに倒れる。 {E: to fall over face up.} (出典:田村、方言:沙流)
makan
マカン 【副】(次の表現で)どのように。 makan ne kor マカン ネ コㇿ 都合により、 「どうやらしたら」=どうかすると、 場合によっては。(W) makan ne kor/mosirso kurka/oran wa マカン ネ コㇿ/モシㇼソ クㇽカ/オラン マ [雅]時によると地上に降りて。(Sユーカラ語り) makan katkor pe/ek hum konna/koturimimse/kokewrototke マカン カッコㇿ ペ/エㇰ フㇺ コンナ/コトゥリミㇺセ/コケウロトッケ [雅]どんなものだかやって来る音がブルンブルンと鳴りゴーゴーと響く。(Sユーカラ) ☆参考 長く言うと makanan マカナン。 makanan マカナン も makan マカン も限られた文脈で使われている。 一般的に「どのように」という疑問の表現には nékon ネコン、 nékona ネコナ、 あるいは日常語と同じ makanak マカナㇰ などが使われている。 ☆参考 日常語では makanak マカナㇰ《どのように》、 mak マㇰ《どのように》(縮約形)があるが、 用法は makan マカン と同じではない。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
makaraye
マカライェ 【他動】[maka-raye 後ろへ・やる] 来るな来るなと押してやる。 tekémakaraye テケマカライェ 来るな来るなと手で押してやる。(S) ☆参考 mákoraye マコライェ は《後ろへやる、 (袖)をまくる》。 {E: to press, coerce someone to come to…} (出典:田村、方言:沙流)
maketa 1
マケタ 【他動】[< 日本語](常に主格不定人称の a= ア のついた形、 つまり受け身の形で用いられる。) a=makéta アマケタ (彼は)負ける。 a=en=maketa アエンマケタ 私は負ける。 a=kor mosir a=makéta sekor háw as アコㇿ モシㇼ アマケタ セコㇿ ハワㇱ わが国(日本)が負けたという話が聞こえた。(W会話) {E: to lose to…; be beaten by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mákip
マキㇷ゚ 【疑副】[mak-iki-p どう・する/した・もの](?) いったいどうして、 いったいどうなって、 どうしたんだろう。 makip an? マキㇷ゚ アン? どうしたんだろう。 mákip ene, sinenne ku=nupe ran kor an humi an hi an? マキㇷ゚ エネ、 シネンネ クヌペ ラン コラン フミ アニ アン? どうしてこうひとりでに涙ばっかり出るんだろうなあ。(S) iyohay mákip toan pe mipihi an イヨハイ マキㇷ゚ トアン ぺ ミピヒ アン あれえ、 あの人の着物変だなあ。(S) {E: How in the world? ; What on earth? } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
makke 1
マッケ 【自動】[mak-ke (明るさや開放を表す語根)・(自動詞形成)] 開く(あく)。 apa makke wa an アパ マッケ ワ アン 戸があいている。(S) {E: to be opened.} (出典:田村、方言:沙流)
makkosanpa
マッコサンパ 【自動】[mak-kosanpa (明るさや開放を表す語根)・急に…する] パツと開く、 パツと明るくなる。 sir-makkosanpa シㇼマッコサンパ あたりがパッと明るくなる、 (電燈をつけたとき)部屋がパッと明るくなった。(S) {E: to open suddenly; brighten suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
maknatara
マㇰナタラ 【自動】[mak-natara (明るさや開放を表す語根)・…した状態が続いている] あかあかと明るい。 nociw kur ka maknatara ノチウ クㇽ カ マㇰナタラ 星影もあかあかと明るく輝いている。(W会話) ☞komaknatara コマㇰナタラ {E: to be very bright; dazzling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mákoraye
マコライェ 【他動】[mak-o-raye 後ろ・に・やる] 後ろへやる、 (袖を)まくる。 e=tusa mákoraye, e=amunini a=huráye kus ne na エトゥサ マコライェ、 エアムニニ アフライェ クㇱ ネ ナ (あなたの)袖をまくりなさい、 腕を洗ってあげるから。(S) ☆参考 simakoraye シマコライェ[自分を・後ろへやる]は《ひまをとる》。 {E: to roll up (the sleeves).} (出典:田村、方言:沙流)
makpa
マㇰパ 【他動】[複](単は maka マカ)(二人以上が/二つ以上を) …をあける、 …を開(ひら)く。 {E: to open…(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
maktaanu
マㇰタアヌ 【他動】[mak-ta-anu 奥・に・置く] …を重要な事とはしない。 ne hi anak a=maktaanu ネ ヒ アナㇰ アマㇰタアヌ その事はどうでもいい。 {E: to put…aside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
maktektek
マㇰテㇰテㇰ 【他動】[mak-tektek あける(maka の語根)・急にする] パッと開(あ)ける。 ekuskonna apa maktektek エクㇱコンナ アパ マㇰテㇰテㇰ (彼は)突然戸をパッと開けた。(S) {E: to open…suddenly.} (出典:田村、方言:沙流)
makun
マクン 【連体】[mak-un 奥・にある] 奥の、 (海側でなく)山側の。 (=mak un マㇰ ウン) {E: the innermost…; the mountains (as opposed to the sea.).} (出典:田村、方言:沙流)
marek
マレㇰ 【名】鮭を突く槍の先につけてひっかけるかぎ。 ☞marek-op マレㇰオㇷ゚ {E: a hook on the end of a spear used to spear salmon.} (出典:田村、方言:沙流)
marek-op
マレㇰオㇷ゚ 【名】[marek-op 回転もりのかぎ・槍] 鮭を突く槍。 ☆参考 この槍で突くと先のかぎ(marek マレㇰ)がささってから魚が逃げようとすると、 そのかぎが回転してひっかかって抜けない。 {E: a spear used to spear salmon.} (出典:田村、方言:沙流)
marewrew
マレウレウ §142 チョウ(蝶) (1) marewrew(ma-réw-rew)「マれウレウ」[tohuke、伏古、網走、広尾、天塩⦆蝶類(成)ビIX,76 (出典:知里動物編、方言:)
mastek
マㇱテㇰ 【自動】物がいっぱいつまっている、 ふくれてピンと張る。 k=ossike mastek pekor ku=yaynu コッシケ マㇱテㇰ ペコㇿ クヤイヌ 私のおなかに物がいっぱいつまっているような気がする(腹が立って)。(S) ☆参考 emastek エマㇱテㇰ [他動]…がいっぱいつまっている。 ☆参考 sik シㇰ はただいっぱいになる/なっていること、 つまり少しだけとか半分だけ入っているのでなく満ちる/満ちていること。 しばしばよい意味に使われる。 mastek マㇱテㇰ は余計なものやよくないものがいっぱいギュウギュウつまっていてよくないことを言うらしい。 {E: to be stopped; stuffed; blocked (up).} (出典:田村、方言:沙流)
matanpusi
マタンプシ 【名】髪止めの鉢巻(「手ぬぐいの代わり、 毛を止めるだけ。 男の」)。(S) ci=karkar matanpusi チカㇻカㇻ マタンプシ 刺しゅうの入った鉢巻(前が太く前から後ろへ回し、 また前へ回して前で結ぶ)。 ☆参考 女は大幅の布をかぶる。(S) ☆参考 男も女も用いたとも聞く。 ☆参考 女性の頭飾りの鉢巻は cipanup チパヌㇷ゚ 。 {E: a headband used by men to hold hair in place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matapanu
マタパヌ 【自動】[matapa-nu 妹・を持つ](兄が)妹を持つ、 妹がいる。 matapanu utar マタパヌ ウタㇻ 妹を持つ(男の)人々。 {E: to have a younger sister.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mátek
マテㇰ 【自動】ぼやけた、 色がはっきりしない。 ruyanpekar ayne mátek pe néno kane an ルヤンペカㇻ アイネ マテㇰ ペ ネノ カネ アン 雨ざらしになってぼやけたみたいになった。 {E: to be blurred; faint in colour.} (出典:田村、方言:沙流)
matkaci
マッカチ 【名】[mat-(he)kaci 女・少年]少女(赤ん坊から十代前半ぐらいまでの、 まだ大人らしくならない少女)。 ☆対語 hekaci ヘカチ 少年。 {E: a young girl (from a baby to mid teens).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkor
マッコㇿ 【自動】[mat-kor 女/妻・を持つ] 妻を持つ、 妻を持っている、 妻をめとる。 repuyso ka ta a=rokte kamuy oro wa matkor hike matkor レプイソ カ タ アロㇰテ カムイ オロ ワ マッコリケ マッコㇿ 沖のほう(=海外)に住む神の所から妻をめとる者はめとり…。(S言い伝え) ☆参考 mat kor マッ コㇿ、 mat etun マッ エトゥン とも言う。 ☞mat マッ {E: to have a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkore
マッコレ 【他動】[mat-kore 女/妻・を与える] …に妻を与える、 (男)を結婚させる。 kim un mosir wa a=matkore hike a=matkore, kamuy or wa ki wa キムン モシㇼ ワ アマッコレ ヒケ アマッコレ、 カムイ オㇿ ワ キ ワ 山の国から妻を(神から)与えられる人は与えられて…。(S言い伝え) {E: to give a wife to …; make…marry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkorepa
マッコレパ 【他動】[複](matkore マッコレ は単複の区別なし) (二人以上の男)に妻を与える、 …を結婚させる。 atuyso ka wa a=matkorepa hike iporo retar kusu oka アトゥイソ カ ワ アマッコレパ ヒケ イポロ レタㇻ クス オカ 海外から妻を与えられた人々はとても色が白い。(S言い伝え) {E: to give a wife to…; make…marry.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
matkosanpa
マッコサンパ 【自動】[mat-kosanpa(起きることを表す語根)・急に…する] ヒョッと起きる、 パッととび起きる。 sirayre wa orowa matkosanpa wa hoyupu pon seyunkikir シライレ ワ オロワ マッコサンパ ワ ホユプ ポン セユンキキㇼ 死んだふりをしてそれからヒョツと起きて飛ぶ小さい甲虫(てんとう虫のことを言っている)。(S) {E: to wake up, get up suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mátutari
マトゥタリ 【名】[所](概の例はない)[mat-utar-i 女/妻・人々(=たち)・(所有語尾)]…の妻たち。 tananto or ta/a=e=ékimnere wa/e=matutari/a=arkire wa タナント オッタ/アエエキㇺネレ ワ/エマトゥタリ/アアㇻキレ ワ [雅]今日私はあなたを山へ行かせてあなたの妻たちを来させて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mawaype
マワイペ 【自動】[mawa-ipe 飢えている・食べる] おなかがすいているので何でもむしゃむしゃ食べる、 むさぼり食う。 ☆参考 komawa …コモワ …をむさぼり食う。 {E: to eat hungrily; devour.} (出典:田村、方言:沙流)
mawkar
マウカㇻ 【自動】[maw-kar 風・に当たる] 伝染病に感染する。 ☆参考 rérakar レラカㇻ とも言う。 {E: to be infected by a contagious disease.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mawsiro
マウシロ 【自動】[maw-sir-o 息・あたり・に入れる](?) 口笛を吹く。 {E: to whistle.} (出典:田村、方言:沙流)
mawsok
マウソㇰ 【自動】[maw-sok 息・(?)] あくびする。 mawsok kor an マウソㇰ コラン (彼は)あくびしている。(W) {E: to yawn.} (出典:田村、方言:沙流)
mawtacup
マウタチュㇷ゚ 【名】[maw-ta-cup ハマナシの実・を掘る/取ってくる・月][古](月の名)6月。 hekattar eramasu wa etoyta rusuy kusu a=ye hi mawtacup ヘカッタㇻ エラマス ワ エトイタ ルスイ クス アイェ ヒ マウタ チュㇷ゚ 子どもたちが楽しんでそれ(ハマナシ)を植えたがるからそれで言うのがマウタチュプ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
mawunmawun
マウンマウン 【自動】[maw-un-mawun 息・がそこにつく・(重複)] 心が落ち着いていなくて、 人の言いなりで考えが動く。(S) {E: to be ill-at-ease.} (出典:田村、方言:沙流)
mayayke 1
マヤイケ 【自動】[may-ay-ke (擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] かゆい。 {E: to be itchy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
maye(he)
マイェ(ヘ) 【名】[所](概は may マイ) …の響き。 toptukan wa inu wa mayehe pirka hike hok トㇷ゚トゥカン ワ イヌ ワ マイェヘ ピㇼカ ヒケ ホㇰ (茶碗を)爪ではじいてみて響きのいいのを買いなさい。(S) {E: the sound of…} (出典:田村、方言:沙流)
mayne
マイネ 【自動】「ばかだ」。(S) ☆参考 rumayne ルマイネ まだ充分煮えてなくて半生(はんなま)で芯がある、 (比喩的に)「半ばかだ」。 {E: to be a fool, stupid.} (出典:田村、方言:沙流)
mécirataroski
メチラタロㇱキ 【自動】[me-ci-ra-ta-roski 寒さ・される・下・に・立てる](?) 寒気がする。 k=omke rusuy noyne ku=mecirataroski wa k=úruuruk コㇺケ ルスイ ノイネ クメチラタロㇱキ ワ クルウルㇰ 私はかぜをひきそうで寒気がしてふるえる。(S) {E: to feel chilled, cold.} (出典:田村、方言:沙流)
mécire
メチレ 【自動】[me-ci-cire 寒さ・焼ける・させる] あまり寒くて皮膚がヒリヒリする(凍ったのでないかと思うくらいに)。 ku=nanu mécire humi as クナヌ メチレ フミ アㇱ 私の顔はあまり寒くてヒリヒリするようだ。(S) {E: for one's skin to smart from the cold.} (出典:田村、方言:沙流)
méhupka
メフㇷ゚カ 【自動】[me-hup-ka 寒さ・はれる・させる] 寒さでふくれる。 ku=teke méhupka クテケ メフㇷ゚カ 私の手が寒さでふくれた。(S) {E: for something to swell with the cold.} (出典:田村、方言:沙流)
mékar
メカㇻ 【自動】[me-kar 寒さ・にあたる] 霜にあたる、 寒さにあたる。 mékar pakno oka kor síno kéraan メカㇻ パㇰノ オカ コㇿ シノ ケラアン (リンゴは)霜にあたる(寒さにあたる)ほどにもがずにおくと(甘味がついて)本当においしくなる。(S) {E: to be struck by frost.} (出典:田村、方言:沙流)
mekka
メッカ 【位名】[mek-ka (?)・の上]… の上側(山の尾根のように左右よりも高い所がある長さを持っているような場合にその上を言うらしい)。 sítu mekka ta シトゥ メッカ タ 尾根の上に。 humne e=sapa mekka ta e=yanke wa e=ek フㇺネ エサパ メッカ タ エヤンケ ワ エエㇰ あなたは時にはそれをあなたの頭の上にのせて来た。(S) {E: above, on top of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
meman
メマン 【自動】(人)が涼しい。 sak réra ruy kor sir-meman wa ku=meman サㇰ レラ ルイ コㇿ シㇼメマン マ クメマン 夏に風が強いと天候が涼しくて私は涼しく感じる。(W) ☆参考 涼しく感じることを言う。 涼しい天候であることは sir-meman シㇼメマン と言う。 {E: to be cool.} (出典:田村、方言:沙流)
menokoru
メノコル 【名】[menoko-ru 女・トイレ] 女のトイレ。 ☆対語 asinru アシンル 男のトイレ。 ☆参考 昔、 トイレは家の外の西側に、 男子用と女子用とが別につくられてあった。 ☆参考 rúkari ルカリ トイレに行く。 {E: a women's toilet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
menokotura
メノコトゥラ 【自動】[menoko-tura 女・を伴う] 女の人を同伴する。 (=menoko tura メノコ トゥラ) {E: to accompany a woman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mérayke
メライケ 【自動】[me-rayke 寒さ・…を殺す](人が)寒い。 e=merayke ciki amip mi エメライケ チキ アミㇷ゚ ミ あなた寒いなら着物を着なさい。(W) ☆参考 寒く感じることを言う。 寒い天候であることは méan メアン。 ☆参考 冷たいことは nam ナㇺ。 {E: for someone to be cold.} (出典:田村、方言:沙流)
mermer
メㇾメㇾ 【自動】[擬態の重複]キラキラチカチカ光る(川の水が好天のとき)。 {E: to shine brightly.} (出典:田村、方言:沙流)
mermerke
メㇾメㇾケ 【自動】[mermer-ke (擬態の重複)・(自動詞形成)](星が)またたく。 {E: for stars to twinkle.} (出典:田村、方言:沙流)
meske
メㇱケ 【自動】[mes-ke (もぐ/はぐ等を表す語根)・(自動詞形成)] もげる、 はがれる。 suma ani a=kar yakun meske yakka yaske yakka ukotuk ka eaykap スマ アニ アカㇻ ヤクン メㇱケ ヤッカ ヤㇱケ ヤッカ ウコトゥㇰ カ エアイカㇷ゚ (人間を)石でつくったらもげても(欠けても)裂けてもくっつくことができない。(S言い伝え) ☆参考 他動詞は mesu メス。 ☆参考 emeske エメㇱケ 上のほうが/一部がもげる、欠ける。 {E: to come off.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mespa
メㇱパ 【他動】[複](単は mesu メス) (二つ以上)をもぎとる/はぎとる/そぐ/むしる。 etotcima mespa エトッチマ メㇱパ 鼻くそをはぎとりなさい。(W) {E: to pluck, tear off…(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mewnatara
メウナタラ 【自動】[mew-natara (擬態の語根)・…状態が続いている](家や木等がしっかりと立っている様子が)立派で美しい、 山ほどあって(大きくて)立派だ、 堂々としている。 coypep pirka wa coypepikir mewnatara チョイペㇷ゚ ピㇼカ ワ チョイペピキㇼ メウナタラ 宝器が美しくてそれが山ほど積み重ねてあって立派だ。(S) ☞komewnatara コメウナタラ {E: to be splendid; great.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mi
ミ 【他動】(衣服)を着る、 (掛布団)を掛ける(「着る」)。 a=mi wa okay pe a=huráypa póka somo ki no heru, a=mi wa hotke=an, hopuni=an wa á=an kor a=mi, hotke=an kor a=mi amip patek a=mi wa án=an アミ ワ オカイ ペ アフライパ ポカ ソモ キ ノ ヘル、 アミ ワ ホッケアン、 ホプニアン マ アアン コㇿ アミ、 ホッケアン コㇿ アミ アミㇷ゚ パテㇰ アミ ワ アナン 私(民話の主人公)は、 着ているものを洗いもしないでただ、 着て(かけて)寝て、 起きているときにも着て、 寝るときにも着る(かける)着物ばかりを着ていた。(W民話) kurmat mi amip kurmat mi pirka kut ne yakka a=i=ékutkore クㇽマッ ミ アミㇷ゚ クㇽマッ ミ ピㇼカ クッ ネ ヤッカ アイエクッコレ 和人女性の着る着物を着せてくれて和人女性のしめる美しい帯もしめさせてくれた。(HC民話) {E: to wear (clothes).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
míci
ミチ 【名】父、 おとうさん。 (1人称単数《私の父》のときだけ人称接頭辞がつく。 語末に hi ヒ はつかない。) ku=mici クミチ 私の父。 (その他の人称では「…の」を表すのに kor コㇿ が使われる。) kor mici コㇿ ミチ 彼の父。 (呼び掛けは ku=ク をつけて言う。) ku=mici クミチ! おとうさん! ☆参考 沙流川・門別川の中流以上の地域の人が使う。 沙流川下流および鵡川下流地域の人は iyapo イヤポ。 ワテケさんは沙流川下流の出身だが父親が奥の Hatonay ハトナイ の人だったため míci ミチ を使う。(W) {E: a father.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mik
ミㇰ 【自動】[声の擬音]ほえる(犬がワンワンと)。 seta mik kor an セタ ミㇰ コラン 犬が吠えている。(W) ☆参考 ウオーと遠吠えすることは wóse ウォセ。 {E: (for a dog) to bark.} (出典:田村、方言:沙流)
míke
ミケ 【自動】光る、 輝く、 ピカピカ(ツヤツヤ)している(床や天井や家の中が)。 cise upsor mike kane kurkot kane チセ ウㇷ゚ソㇿ ミケ カネ クㇽコッ カネ 家の中が美しく光り輝いている。(W民話) {E: to shine; sparkle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mikmik
ミㇰミㇰ 【自動】[声の擬音の重複](犬が)ワンワンとくり返しほえる。 ☞mik ミㇰ {E: (for a dog) to continuously bark.} (出典:田村、方言:沙流)
mim 1
ミㇺ 【他動】…を一本一本に裂く。 ku=mim wa eci=ére クミㇺ ワ エチエレ(干し魚を)(私が)さいて(あなたに)食べさせてあげる。 ☆参考 布や紙をビリッと裂くことは yasa ヤサ、 細く切ることは petu ペトゥ。(S) {E: to tear, break off…one by one.} (出典:田村、方言:沙流)
mimak
ミマㇰ 【名】[概](所は mimaki(hi) ミマキ(ヒ))[< ni-mak 歯・(?)]歯。 mimak ukerere ミマㇰ ウケレレ 歯ぎしりする(「ばぎりかく」)。 ☆参考 他のほとんどの地方では nimak ニマㇰ または imak イマㇰ と言う。 mak マㇰ の語源は不明。 〔知分類 p.300 には「mak (< pake の頭部)?」とある〕 {E: a tooth; the teeth.} (出典:田村、方言:沙流)
mimaki(hi)
ミマキ(ヒ) 【名】[所](概は mimak ミマㇰ) (… の)歯。 mimaki kikire ミマキ キキレ 歯を虫が食べる=虫歯になる。(W) mimaki emeske ミマキ エメㇱケ 歯が欠ける。 {E: the tooth (teeth) of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mimmim
ミンミㇺ 【他動】[mim-mim …を一本一本に裂く・(重複)] …を一本一本に裂く。 ☞mim ミㇺ 1 {E: to tear, break off…one by one.} (出典:田村、方言:沙流)
mímus
ミムㇱ 【自動】[mim-us み(肉)・がつく] 太る、 太っている。 {E: to be fat; put on weight.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mína
ミナ 【自動】笑う(声を出して笑うことも、 声を出さずにほほえむことも言う)。 mína haw ミナ ハウ 笑い声。 mína kane an ミナ カネ アン ニコニコ笑っている。 mína tura ミナ トゥラ 笑いながら、 笑顔で、 喜んで。 mína kasuno mína kane ミナ カスノ ミナ カネ とてもうれしそうにニコニコして。 {E: to laugh; smile.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mínakohayta
ミナコハイタ 【自動】[mina-ko-hayta 笑う・と共に・足りない] 笑うと醜(みにく)い、 笑顔が醜い。 ☆対語 mínakotom ミナコトㇺ 笑うと美しい。 {E: to laugh, smile uglily.} (出典:田村、方言:沙流)
mínakot
ミナコッ 【名】[mína-kot 笑う・くぼみ] えくぼ。 mínakot oma wa pó hene kotom ミナコッ オマ ワ ポ ヘネ コトㇺ えくぼが出るからなおかわいい。(W) {E: a dimple.} (出典:田村、方言:沙流)
mínamina
ミナミナ 【自動】[mina-mina 笑う・(重複)] よく笑ってばかりいる。 {E: to laugh, smile a lot.} (出典:田村、方言:沙流)
mínarusuy
ミナルスイ 【自動】[mina-rusuy 笑う・したい] ①笑いたい(おかしい)。(S) ②ほほえむ。 {E: ①to want to laugh. ②to smile.} (出典:田村、方言:沙流)
mípa
ミパ 【他動】[複](mi ミ は単複の区別なし) (二人以上が/二つ以上を)を着る。 {E: to wear, clothe…(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
míre
ミレ 【複他動】[他動使役][mi-re…を 着る・させる] …に…を着せる。 {E: to clothe… in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mismu
ミㇱム 【自動】淋しい、 淋しく思う、 人恋しい。 {E: to be lonely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mokmoki
モㇰモキ 【他動】[mokmok-i(擬態の語根重複)・(他動詞形成)]…にちょっかいをかける、 …のものをだまし取ろうとうまいことを言う。 nen nen ka mokmoki ayne iruskare kor an ネン ネン カ モㇰモキ アイネ イルㇱカレ コラン いろいろとちょっかいをかけてとうとう怒らしている。(S) {E: to poke one's nose into…} (出典:田村、方言:沙流)
mokonrusuy
モコンルスイ 【自動】[mokor-rusuy 眠る・… したい] 眠い。 {E: to be sleepy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mokonruy
モコンルイ 【自動】[mokor-ruy 眠る・激しい] 寝坊である。 ☆参考 寝坊な人、 たくさん眠る人であることを言う。 朝寝坊する(眠りすぎる)ことは mokorkasu モコㇿカス。 {E: to oversleep; rise late.} (出典:田村、方言:沙流)
mokor
モコㇿ 【自動】[< mo-kor 静けさ・を持つ] 眠る、 眠りにつく。 mokor wa an モコㇿ ワ アン (彼は)眠っている。(W) mokor kor an モコㇿ コラン (彼は)眠りそうになっている、 眠りかかっている。(W) iteki cis no/mokor mokor イテキ チㇱ ノ/モコㇿ モコㇿ 泣かないで眠れ眠れ。(S)ほか子守歌 ☆参考 hamuki/hamu iki ハムキ/ハム イキ[幼]ねんねする。 {E: to sleep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mokoreray
モコレライ 【自動】[mokor-eray 眠る・…してうっかりする] 寝過ごす。 ku=mokoreray wa ora k=ek moyre クモコレライ ワ オラ ケㇰ モイレ 私は寝過ごして来るのが遅くなった。(S) {E: to oversleep.} (出典:田村、方言:沙流)
mokorkoama
モコㇿコアマ 【自動】[mokor-ko-ama 眠る・と共に・(?)] 寝相が悪い。 somo e=mokorkoama p he an? ソモ エモコㇿコアマㇷ゚ ヘ アン? あなたは寝相が悪いのではないかい? {E: to toss and turn in one's sleep; sleep in a disorderly manner.} (出典:田村、方言:沙流)
mokrap
モㇰラㇷ゚ 【名】[概](所は mokrapu(hu) モㇰラプ(フ))[mok-rap (?)・羽][動物] ①(魚の)胸びれと腹びれ。(W) ②胸びれ。(S) cep-mokrap チェㇷ゚モㇰラㇷ゚ 魚の胸びれ。(S) ③(魚の)ひれ(胸びれも腹びれも背びれも)。(S) ☆参考 ワテケさんは胸びれと腹びれのみが mokrap モㇰラㇷ゚ で、 背びれは mekkauspe メッカウㇱペ だと言う。(W) (S) サダモさんは mokrap モㇰラㇷ゚ は胸びれだとも言い、 また別のときには腹びれも背びれも含めて言うとも言った。 ☆参考 mekkauspe/cep-mekkauspe メッカウㇱペ/チェㇷ゚メッカウㇱペ 魚の背びれ。 {E: ①the fins of a fish. ②the pectoral fins of a fish.} (出典:田村、方言:沙流)
mokrapu(hu)
モㇰラプ(フ) 【名】[所](概は mokrap モㇰラㇷ゚) [動物]…のひれ、 …の胸びれ。 {E: the fins, pectoral fins of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mom
モㇺ 【自動】(ものが水中などを)流れる。 mom hike mom, a=turáynu hike a=turáynu モㇺ ヒケ モㇺ、 アトゥライヌ ヒケ アトゥライヌ (洪水で)流れるものは流れ、 見つからない者は見つからなくなった=流された人や行方不明になった人々がいた。(S会話) ☆参考 水などが流れることにはこの語は使わず、 次のように言う。 ciw kus チウ クㇱ 流れが(そこを)通る、 nay san ナイ サン 沢が流れる。 {E: to flow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
momka
モㇺカ 【他動】[mom-ka 流れる・(他動詞化)] … を流す(ものを水中などに)。 a=momka wa isam アモㇺカ ワ イサㇺ 流されてしまった。(S) ☆参考 水などを流すことには使わない。 バケツの水などを流すことは kuta クタ と言う。 {E: to wash away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mónak 1
モナㇰ 【自動】目が覚めている。 ☆参考 覚めている状態を言う。 眠っている状態から目が覚めることは mos モㇱ。 {E: to be awake.} (出典:田村、方言:沙流)
monasap
モナサㇷ゚ 【自動】[mon-asap 手(働き)・劣る]忙しい、 仕事が遅い、 はかどらない、 まだ終わらない、 仕事がたまっている。 ☆対語 monasnu モナㇱヌ。 {E: to be busy; rushed with one's work etc.} (出典:田村、方言:沙流)
monasnu
モナㇱヌ 【自動】[mon-asnu 手(働き)・優れる]仕事が早い、 はかどる、 仕事がもう終わった。 ☆対語 monasap モナサㇷ゚。 {E: to make progress with, finish one's work etc.} (出典:田村、方言:沙流)
monnaitak/monnaytak
モンナイタㇰ 【自動】[monna-itak (?)・しゃべる] 寝言を言う。 monnaytak kor an モンナイタㇰ コラン 寝言を言っている。(S) ☆参考 mokorkoitak モコㇿコイタㇰ とも言う。 {E: to talk in one's sleep.} (出典:田村、方言:沙流)
móno a
モノ ア 【自動】[副+自動][単](複は móno rok モノ ロㇰ)[< 静かに・座る](?) 座る、 下に座る(あぐらをかかずにひざを折って)。 té ta móno a テ タ モノ ア ここに座りなさい。(S) móno k=a ayne ku=hopuni kor ku=kema ukonitne モノ カ アイネ クホプニ コㇿ クケマ ウコニッネ 長い間座っていて立ち上がると足が棒のようにかたくなっている。(S) ☆参考 昔は男はあぐらをかくのが正式の座り方で、 これは略式の座り方であった。 {E: to sit (down).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
móno áre
モノ アレ 【他動】[副+自動使役]座らせる。 ikuso or ta móno a=are wa イクソ オッタ モノ アアレ ワ (彼は)酒席に座らされて。(W言い伝え) {E: to make, let sit (down).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
móno rok
モノ ロㇰ 【自動】[副+自動][複](単は móno a モノ ア) (二人以上が)あぐらをかかずにひざを折って下に座る。 {E: to sit on one's knees.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
monracici
モンラチチ 【他動】[mon-racici 手・をぶらさげている] 手をぶらさげている(動物神が死んだときの骸の様子)。 itemeni ka ta heynu/a=monracici heynu/án=an ruwe ne イテメニ カ タ へイヌ/アモンラチチ ヘイヌ/アナン ルウェ ネ (私は)梁の上から手をダランとぶらさげていた。(HC神謡) ☆参考 kemaracici ケマラチチ 足をダランと下げている。 heracici ヘラチチ 頭をダランと下げている。 {E: to hang, dangle the hands, arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
monrayke
モンライケ 【自動】[mon-rayke (仕事をする)手・殺す](山へ行って)働く。 (名詞として使って) 仕事。 ekimne monrayke kusu paye エキㇺネ モンライケ クス パイェ 彼らは山へ仕事に行った。 ☆参考 「山へ仕事に行って二日でも三日でも泊まって来る。 nepki ネㇷ゚キ に行ったら昼ごはんにでも夜にでも帰って来る。」 (W) ☆参考 畑仕事や家の中や外まわりの仕事など、 通常のいろいろな仕事をすることは皆 nepki ネㇷ゚キ。 {E: to work.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
montapire
モンタピレ 【他動】急がせる。 ☆参考 k=ósoro en=montapire wa kus コソロ エンモンタピレ ワ クㇱ 私のお尻が私を急がせたから=私はウンチをがまんできなかったから。(S) {E: to make someone busy with, at…} (出典:田村、方言:沙流)
montumu(hu)
モントゥム(フ) 【名】[所](概は montum モントゥㇺ) (…の)体の具合/調子。 yaykata ku=montumuhu ku=nu wa ku=sini kusu ne ヤイカタ クモントゥムフ クヌ ワ クシニ クス ネ 私は自分で自分の体具合いを聞いて休みます=自分の体具合を感じてわかって、 それに応じて休みます。(W) montumu páse モントゥム パセ 気分が悪い、 体がだるい。 tanto ku=montumu páse kusu hum as タント クモントゥム パセ クス フマㇱ 今日は私はなんだか体がだるいようだ。(S) {E: the condition of the body of…} {E: to feel tired, dull.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mos
モㇱ 【自動】目が覚める、 目を覚ます。 ☆参考 眠っていた状態から目覚める、 状態の変化を言う。 mónak モナㇰ は目が覚めている状態を言う。 {E: to wake up; be awake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
móse 1
モセ 【自動】ヨシ(葦)を刈る。 móse=an kus paye=an ro! モセアン クㇱ パイェアン ロ! ヨシ(葦)を刈りに行こう。(S) ponno ku=mose so ポンノ クモセ ソ (私)ちょっとヨシ刈りしよう。(S) {E: to cut reeds.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
móse 2
モセ 【他動】(馬の餌等)を刈る(=mósekar モセカㇻ)。 unma e p móse ウンマ エㇷ゚ モセ 馬の餌を刈る。 {E: to cut…(for horse feed).} (出典:田村、方言:沙流)
mósekar
モセカㇻ 【他動】(草)を刈る。 unma e p mósekar kus arpa ウンマ エㇷ゚ モセカㇻ クㇱ アㇻパ (彼は)馬の餌を刈りに行った(=móse モセ)。(S) sarki mósekar kus arpa サㇻキ モセカㇻ クㇱ アㇻパ (彼は)ヨシ(葦)を刈りに行った。(S) ☆参考 穀物を刈る(下の方を鎌で切る)ことは otuye オトゥイェ。 {E: to cut, mow (grass).} (出典:田村、方言:沙流)
mosirkar
モシㇼカㇻ 【名】[mosir-kar 国/地・をつくる] 国土をつくる(=mosir kar モシㇼ カㇻ)。 {E: a country; a territory.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mosirkor
モシㇼコㇿ 【自動】[mosir-kor 地・を持つ] 土地/島を持つ。 {E: to have, own land, an island.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mosiroppa
モシロッパ 【他動】[mosir-hoppa 世・から去る](大事な惜しい人が)亡くなる、 世を去る。 mosiroppa yak a=ye モシロッパ ヤカイェ お亡くなりになったそうだ。(S) {E: to die; pass away.} (出典:田村、方言:沙流)
mosirso
モシㇼソ 【名】[mosir-so 国土・広がりを持つ所] kanto or wa/mosirso ka ta/rán=an ruwe カント オㇿ ワ/モシㇼソ カ タ/ラナン ルウェ [雅]天から地上に降りて来ましたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mosirumake
モシルマケ 【自動(?)】[mosir-umake 国土・(?)](次の文脈で)mosirumake/semkoraci モシルマケ/セㇺコラチ [雅]国も割れてしまいそうなすごい音を響かせて。(Sユーカラ) toni unma/tani unma/apkas hum ko/mosirumake/semkoraci/apkas ranke トニ ウン マ/タニ ウン マ/アㇷ゚カㇱ フㇺ コ/モシルマケ/セㇺコラチ/アㇷ゚カㇱ ランケ [雅]あちらのほうへこちらのほうへ歩く音が国も割れてしまいそうにものすごい歩き方で歩きまわります。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
moskar
モㇱカㇻ 【自動】[mos-kar (?)・をとる/する/つくる]草か何かをきれいに敷いて、 とった熊を置くところをつくる。(S) ☆参考 他動詞は emoskar エモㇱカㇻ。 {E: to make a bear enclosure, cage.} (出典:田村、方言:沙流)
mosma 1
モㇱマ 【後副】…のほかに、 そのほかに、 (連体的に使われて) …のほかの…。 mosma mosma hawean モㇱマ モㇱマ ハウェアン 関係のない話をする、 話をそらす。 apto as hi mosma mak ku=ye kusu? アㇷ゚ト アㇱ ヒ モㇱマ マㇰ クイェ クス? 雨が降ることのほかには何を言えばいい? (S) en=mosma p oro wa etun エンモㇱマㇷ゚ オロ ワ エトゥン 私以外の人から借りなさい。(W) mosma kotan un kur モㇱマ コタヌン クㇽ 他の村の人。(W) {E: other; another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mosma 2
モㇱマ 【後副】…だけ。 sine pa mosma シネ パ モㇱマ 一年だけ。 ku=toye sine pa mosma k=eyrusa クトイェ シネ パ モㇱマ ケイルサ 私の畑を一年だけ人に貸す。(S) ☆参考 sine pa patek シネ パ パテㇰ 一年だけ、 sine pa takup シネ パ タクㇷ゚ 一年だけしか…しない。 {E: only…; just…} (出典:田村、方言:沙流)
mosmano 2
モㇱマノ 【副】[< mosmano 1](人を)かまわずに。 mosmano an モㇱマノ アン ①だまっている(しゃべらない)。 ②(人を)かまわずに(ほうって/そっとして)おく(「だまっている」)。 {E: ①to be silent. ②to leave alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mososo
モソソ 【他動】[mos-os-o (擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)] 起こす、 ゆすぶって起こす。 ésir nisat or ta a=en=mososo エシㇼ ニサトッタ アエンモソソ (私は)今朝明け方に起こされた。(S) {E: to wake up…; to jolt awake…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mosospepopo
モソㇱペポポ 【自動(?)】[mosospe-popo ウジ・たかる(?)] ウジがたかる。 {E: to be infested with maggots.} (出典:田村、方言:沙流)
motpok
モッポㇰ 【名】[mot-pok (?)・の下][動物]魚のあごから腹に続く柔らかい部分。 ☆参考 mot モッ は mokrap モㇰラㇷ゚ の mok モㇰ と同源か? または < nota ノタ《ほお》か? ☆参考 cep-notpok チェㇷ゚ノッポㇰ とも言う。 {E: the soft area of a fish from the jaw through to the belly.} (出典:田村、方言:沙流)
moymoye
モイモイェ 【他動】[moy-moy-e (擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)] …を動かす、 いじる。 {E: to move.} (出典:田村、方言:沙流)
moymoyke
モイモイケ 【自動】[moy-moy-ke (擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 動く。 moymoyke kor an a p somo moymoyke モイモイケコラナㇷ゚ ソモ モイモイケ 動いていたのが止まった。(W) {E: to move.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
móyonne
モヨンネ 【自動】[moy-or-ne うずまき・の所・になる/である] 渦巻(うずま)く、 渦巻いている(川岸に石か何かあって水がそれにひっかかって渦巻いて流れているような所を言う)。(S) ratci moyonne wa an ラッチ モヨンネ ワ アン ゆっくり渦巻いている。 ☆参考 cúkopoyepoye チュコポイェポイェ 激しく渦巻いている。 morew モレウ 渦巻き模様。 {E: to whirl; eddy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
moyono
モヨノ 【自動】[moyo-no 人数が少ない・とても] 人数が/住民がとても少ない。 moyono utar モヨノ ウタㇻ ごく少人数の人。 {E: for a people to be few, in minority.} (出典:田村、方言:沙流)
moyre
モイレ 【自動】①遅い、 のろい、 遅れる。 mak an pe kusu e=moyre a ruwe an? マㇰ アン ペ クス エモイレ ア ルウェ アン? どういうわけで(あなたは)遅くなったの。(W会話) ②(助動詞的用法)…するのが遅い、 …し遅れている。 e=ye moyre エイェ モイレ あなたは言い遅れている(すぐに言うべきなのになかなか言わない)。(S会話) ③moyre as モイレ アㇱ [慣用句](次のような文脈で)(天に帰る神が)もっと遅く行く。 moyre as pe a=ikóramu awa, na sittumupeker kaspa ka somo ki no モイレ アㇱ ペ アイコラム アワ、 ナ シットゥムペケㇾ カㇱパ カ ソモ キ ノ (父が天に昇るとは聞いたが)もっと遅く行くのだと思っていたのに、 まだあまり明るくもならないうちに…。(W神謡) ☆参考 kamuy moyremat カムイ モイレ マッ [神・遅い・女] 位が高い立派な女性、 女神(伝統的な価値観では、 身分の高い女性はゆったりと落ち着いているとされる)。 {E: ①to be slow; late. ②to be slow to, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
moyremoyre
モイレモイレ 【自動】[moyre-moyre 遅くなる・(重複)] とても遅い、 ずいぶん遅れる。 ku=moyremoyre クモイレモイレ 私はひどく遅れてしまった。(S) {E: to be very, rather late, slow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mu
ム 【自動】つまる、 通る孔がふさがる。 núpe kus puyehe mu wa ne nankor wa ヌペ クㇱ プイェヘ ム ワ ネ ナンコㇿ ワ 涙の通る穴がつまったからだろう。(S) ku=kiserihi mu クキセリヒ ム 私のキセルがつまった。(S) {E: to be stopped; blocked; for a hole, opening to be clogged.} (出典:田村、方言:沙流)
mukar
ムカㇻ 【名】まさかり。 “arpa arpa ni tom osma p?” “mukar” 「アㇻパ アㇻパ ニ トモㇱマㇷ゚?」「ムカㇻ」 「行った先行った先で木にぶつかるものは?」「まさかり。」(なぞなぞの一つ。) (W-S会話) {E: an axe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mukkane
ムッカネ 【自動】まるい(角がない)、 まるのままである(切ってない)。 a=kewre yakun okake anak mukkane, mukkane ciki ora pirkano piru wa anu アケウレ ヤクン オカケ アナㇰ ムッカネ、 ムッカネ チキ オラ ピㇼカノ ピル ワ アヌ 削るとそのあとは角がなくなる、 角がとれたらこんどはきれいにやすりをかけておきなさい。(S) mukkane cikuni ムッカネ チクニ 割ってない薪。(S) k=oypepihi mukkane emo oma na コイペピヒ ムッカネ エモ オマ ナ 私のおわんに切ってないいもが入っているよ。 ☆参考 いもなどが切ってないことは、 ramne ラㇺネ ともいう。 ramne ラㇺネ は壊れていなく完形であること、 mukkane ムッカネ は丸くまとまった形状をしていることを言う。 emukkane nonno エムッカネ ノンノ は花のつぼみ。(S) {E: to be round; to be left as a whole.} (出典:田村、方言:沙流)
mukkataoma
ムッカタオマ 【自動】[muk-ka-ta-oma 胸・の上・に(?)・位置する]座って上体を前に倒す。 mukkataoma kane wa a wa an ムッカタオマ カネ ワ ア ワ アン 上体を前に倒して座っている。(S) {E: to sit with the upper body leaning forward.} (出典:田村、方言:沙流)
mukramama
ムㇰラママ 【自動】[muk-rama-ma 胸・を低くする・(重複)…した状態が続いている]中腰になって(様子をうかがって)いる。 toanta mukramama wa an na トアンタ ムㇰラママ ワ アン ナ あそこで妙な恰好してかがんでいるよ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
mun-soyokuta
ムンソヨクタ 【自動】[mun-soy-okuta 草/ごみ・外・に…を捨てる] ごみを外へ出す(=mun soyokuta ムン ソヨクタ)。 mun-soyokuta=an wa cise onnay a=kerkeri ayne ムンソヨクタアン マ チセ オンナイ アケㇾケリ アイネ 私はごみを外へ出し家の中をガリガリと掃き掃除をして。(W民話) {E: to put, take out rubbish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
muncatcari
ムンチャッチャリ 【自動】[mun-catcari 草/ごみ・を散らす] 草をまき散らす、 ごみを散らかす。 {E: to scatter grass; to litter with garbage.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
munciro
ムンチロ 【名】[植物] アワ(粟)。 nitne-munciro ニッネムンチロ ごはんにたく粟。 sitone-munciro シトネムンチロ もちにする粟、 餅粟。 {E: foxtail millet.} (出典:田村、方言:沙流)
munin
ムニン 【自動】腐(くさ)る。 munin ni ムニン ニ 腐った木。 imo soy ta a=osúrpa wa oka wa munin イモ ソイ タ アオスㇽパ ワ オカ ワ ムニン いもが外に捨ててあって腐った。(S) ☆参考 木や草など植物性のものが腐敗することを言う。 肉や魚がくさることは horse ホㇿセ。 {E: to rot (plant matter).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
muninka
ムニンカ 【他動】[munin-ka 腐る・(他動詞化)] 腐らせる。 amip osura wa anu ayne muninka アミㇷ゚ オスラ ワ アヌ アイネ ムニンカ 着物を捨てておいてとうとう腐らせてしまった。(S) {E: to make, let something go rotten.} (出典:田村、方言:沙流)
munkar
ムンカㇻ 【自動】[mun-kar ごみ・する] 田畑のごみを焼く。 {E: to burn off the refuse of a field.} (出典:田村、方言:沙流)
munnuwe
ムンヌウェ 【自動】[mun-nuwe ごみ・を掃く] 掃き掃除する。 {E: to sweep away, clean up rubbish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
munpe
ムンペ 【名】[mun-pe 草・汁][植物] 草の汁(無色の)。 munpe etuku ムンペ エトゥク 草の汁が出る。(S) ☆参考 乳色の汁は muntope ムントペ。 kinape キナペ は《露》。 {E: grass sap.} (出典:田村、方言:沙流)
munpokunpe
ムンポクンペ 【名】[mun-pok-un-pe 草・の下・にいる・もの][動物]ヘビ。 ☆参考 tokkoni トッコニ とか kinasut キナスッ とかいう「いやな名前」を言うことを避けて言う。(W) {E: a snake.} (出典:田村、方言:沙流)
musis
ムシㇱ 【自動】むせる(煙に、 臭いに、 食べ物に、 水に)。 ku=musis クムシㇱ 私はむせた。(S) {E: to be choked.} (出典:田村、方言:沙流)
musista
ムシㇱタ 【他動】[musis-ta むせる・(他動詞化)]…にむせる。 wakka musista ワッカ ムシㇱタ 水にむせた。(S) {E: to choke on …} (出典:田村、方言:沙流)
mut
ムッ 【他動】(刀)を佩く(はく)、 (刀)を身につける。 nispa mut pe [雅]長者の佩くもの=立派な刀。 ☆参考 刀を身につけるのに、 普通はつり紐で肩からつった。 しかしユーカラの中では「帯の下にさす」という表現もある。 {E: to wear (a sword).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
na 4
ナ 【終助/間助】①[< 日本語(?)] …なあ!、 …ね。 “iyohay”“sitomare na!” 「イヨハイ」 「シトマレ ナー」 あきれたことだねえ。(W-S会話) k=éyaypira na! ケヤイピラ ナー! がっかりしたなあ(ひとり言)。(S) “hawe ne yakun na, ” “ey, ” “ekurok mosir wa, na, pone ka sak, cikir ka sak…” 「ハウェ ネ ヤクン ナ、 」「エイ」「エクロㇰ モシㇼ ワ、 ナ、 ポネ カ サㇰ、 チキㇼ カ サㇰ…」 「それではね」「ええ」「まっ黒い国からね、 骨もない、 足もない…」 (S-W-S会話) ②(即興歌のはやしことばの一部。)yaysama-ne-na ヤイサマネナ (直訳すると)自分の側だよ=自分のことだよ、 自分の心の思いだよ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nam
ナㇺ 【自動】冷たい(「しゃっこい」)、 (熱くあるべきものが)ぬるい。 nam wa k=ésanpesituri humi! ナンマ ケサンペシトゥリ フミー! 冷たくて気持ちがいいなあ。(W) tonpuri wakka ponno nam na apeari yan トンプリ ワッカ ポンノ ナㇺ ナ アペアリ ヤン おふろのお湯が少しぬるいから火をたきなさい。(W) {E: to be cold; tepid.} (出典:田村、方言:沙流)
namka
ナㇺカ 【他動】[nam-ka 冷たい・(他動詞形成)] …を冷やす、 …をさます。 na namka ナ ナㇺカ もっとさまし/冷やしなさい。(W) sések kaspa na namka セセㇰ カㇱパ ナ ナㇺカ 熱すぎるからさましなさい。(W) {E: to chill…, make… cool, cold.} (出典:田村、方言:沙流)
namne
ナㇺネ 【副】[nam-ne (?)・で](?)(次の熟語で)maknak namne マカナㇰ ナㇺネ [雅]いったいどのように。 makanak namne/motokor katu/oka a kuni p/a=ne wa tapne マカナㇰ ナㇺネ/モトコㇿ カトゥ/オカ ア クニㇷ゚/アネ ワ タㇷ゚ネ [雅]自分はいったいどのような素性をもつものであったがためにこのように。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nani
ナニ 【副】(…して)すぐに、 まもなく。 ésir ek korka nani arpa エシㇼ エㇰ コㇿカ ナニ アㇻパ (彼は)さっき来たけれどすぐ行った。(S) …hi nani… …ヒ ナニ… するとすぐ。 apto tuy hi nani réra yupke アㇷ゚ト トゥイ ヒ ナニ レラ ユㇷ゚ケ 雨がやむとすぐに風がひどくなった。 ☆参考 pe/p sekor ㇷ゚/ペ セコㇿ …した途端に。 {E: soon.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nankaante
ナンカアンテ 【自動】[nan-ka-an-te 顔・の上・ある・させる] [雅]美しい(=sirkaante シㇼカアンテ)。 {E: to be beautiful.} (出典:田村、方言:沙流)
nankor 1
ナンコㇿ 【自動】[nan-kor 顔・を持つ][隠] 信用がある。 nankor pe néno, nansak pe néno ナンコㇿ ペ ネノ、 ナンサㇰ ペ ネノ [慣用句]信用のある人はそれなりに、 信用のない人はそれなりに。(S) ☆対語 nansak ナンサㇰ 信用がない。 {E: to (have)trust…} (出典:田村、方言:沙流)
nansak
ナンサㇰ 【自動】[nan-sak 顔・を持たない][隠] 信用がない。 nankor pe néno, nansak pe néno ナンコㇿ ペ ネノ、 ナンサㇰ ペ ネノ [慣用句]信用のある人はそのように、 信用のない人はそのように。 ☆対語 nankor ナンコㇿ 信用がある。 {E: to distrust.} (出典:田村、方言:沙流)
naye
ナイェ 【他動】[nay-e すじ・(他動詞形成)] …にすじをつける。 tusa tuypoki ku=naye kor k=an トゥサ トゥイポキ クナイェ コㇿ カン 私は袖下にへらですじをつけている(和裁をしていて、 袖下の縫い目の位置に印をつけているとき)。(W) ☆参考 単数形の形だが複数形 naypa ナイパ は未出。 たくさんすじをつけることは naynaye ナイナイェ {E: to draw a line on, mark… (with a spatula.} (出典:田村、方言:沙流)
ne 1
ネ 【デアル動】(「AはBである」というときの「である」に相当する。 「…になる」と訳せる場合もある。 主語(A)と補語(B)をとる。 人称変化は他動詞型。)…だ、 …である。 (káni)wenkur ku=ne ウェンクㇽ クネ (私は)貧乏人だ(=私は貧しい)。(W) káni ne カニ ネ (それは)私だ。(W) toan uske k=únihi ne トアン ウㇱケ クニヒ ネ あそこは私の家だ。(S) …ne ya… ne ya …ネ ヤ…ネ ヤ …だとか…だとか。 …pe/p ne …ペ/ㇷ゚ ネ …する/したのだ、 …するものだ。 …pe/p ne kusu …ペ/ㇷ゚ ネ クス …する/したものだから、 …ので。 néun hene ka e=kor rusuy pe ne a kus ora ネウン ヘネ カ エコン ルスイ ペ ネ ア クㇱ オラ あなたが何としてでもほしいと言ったので。(S) kus(u) ne クス/クㇱ ネ …する(未来)。 nispa e=ne kus ne na ニㇱパ エネ クㇱ ネ ナ あなたは立派な人になるのだよ。(S子守歌) ruwe ne ルウェ ネ …した/する(のだ)(確かなことについて)。 hawe ne ハウェ ネ …した/する(のだ)(言ったことや聞いたことについて)。 siri ne シリ ネ …している(見えている様子について)。 ne wa ネ ワ (1)…であって。 (2)(数名詞と共に次のように用いられる。) tup ka ne wa uk トゥㇷ゚ カ ネ ワ ウㇰ 二つともとった。(S) tun ne wa トゥン ネ ワ 二人で。 tun a=ne wa トゥン アネ ワ あなたと私と二人で。 tun ci=ne wa トゥン チネ ワ (あなたは入らず)私たち二人で。 {E: is; to be …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ne 4
ネ 【格助】…に(なる、 する。)、 …として。 unu ne kor ruwe un ウヌ ネ コン ルウェ ウン (その子を)母親代わりになってひきとったのだよ。(W) porono ku=cire akus poonpepo ne nin ポロノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン たくさんゆでたらちょびっとにへった。 tup ne usaraye wa usa korpare トゥㇷ゚ ネ ウサライェ ワ ウサ コㇿパレ (それを)二つに分けて(二人の人に)それぞれ与えなさい。(S) …ne an ネ アン …になる。 íkonpap siseypere wa kinapoheporap ne an kor an イコンパㇷ゚ シセイペレ ワ キナポヘポラㇷ゚ ネ アン コラン 毛虫が生まれ変わってアゲハチョウになっているところだ。 tanto anak rataskep kap-ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン 今日はまぜごはんが昼食になる。(S) …ne kar …ネ カㇻ …を…にする。 néa poro a=yupí utarkorkur ne a=kar wa ネア ポロ アユピ ウタㇻコㇿクㇽ ネ アカㇻ ワ その大きい兄を村おさにして。(NK民話) pirka hi ne ピㇼカ ヒ ネ …よいことに…、 よくぞ…した、 …してよかった。(NK民話) hemanta ne ヘマンタ ネ/hńta ne フンタ ネ 何しに、 何のために。 na siw noyne an pe hemanta ne e=kar? ナ シウ ノイネ アン ペ ヘマンタ ネ エカㇻ? まだ苦いようなもの何しにとってきたの。(S) {E: to become; do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nek
ネㇰ 【終助】[結びの助詞] ①…さ、 …ぞ。 (通常、 強めの助詞 tas(i) タㇱ/タシ または tos(i) トㇱ/トシ との組み合わせで、 係り結びのように使われる。) tooká amip ka icen ka amam ta poronno e=kor wa e=soyne tas ki nankor nek! トオカ アミㇷ゚ カ イチェン カ アマㇺ タ ポロンノ エコㇿ ワ エソイネ タㇱ キ ナンコㇿ ネㇰ! あそこにある着物もお金も米もたくさん持って出てやるぞ。(S民話) a=ewkoysoytak kor síran pe tasi an nek! アエウコイソイタㇰ コㇿ シラン ペ タシ アン ネㇰ! そのことを私たちは一緒に話し合っているのよ。(S会話) ②(反語的に)…するものか。 épo tas e=tura án=an nek! エーポ タㇱ エトゥラ アナン ネㇰ! ええい、 お前なんかと一緒にいるもんか! (W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nenkane
ネンカネ 【副】[nen-ka-ne どう・か・である] ひょっとして(…する恐れがある)。 nenkane a=e=ráyke yakun a=sima wa kus ネンカネ アエライケ ヤクン アシトマ ワ クㇱ ひょっとしてあなたが殺されでもしたら恐ろしいから。(S民話) e p keseke iteki e yan, nenkane eci=kotúrse yak a=sima na エㇷ゚ ケセケ イテキ エ ヤン、 ネンカネ エチコトゥㇽセ ヤㇰ アシトマ ナ (彼の)食べ残しを食べるのはやめなさい、 もしあなたたちに(病気が)うつったら恐ろしいから。(S) nenkane kira kusu ネンカネ キラ クス 逃げるつもりだな。(S) ☆参考 好ましくない予想に用いられる。 {E: possibly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
néno
ネノ 【後副】[ne-no …である・(副詞形成)](名詞句の後に置かれて、 またその名詞句が表現されなくても)…に似て、 (…と)同じように、 そのように、 それなりに。 néno an ネノ アン …に似ている、 (それに/そのことに)似たような…。 néno kane ネノ カネ …によく似て、 そっくりに。 sikpuye e=neno kane an wa ku=kir akusu sonno ka e=poho ne a ruwe シㇰプイェ エネノ カネ アン マ クキラクス ソンノ カ エポホ ネ ア ルウェ 目もとがあなたによく似ているのでそうだなと思ったがやっぱりあなたの息子だったのだね。(S) k=arpa kuni néno ramu kor an カㇻパ クニ ネノ ラム コㇿ アン 私が行くかと思っていろ(決して行かないからな)。(S) nankor pe néno, nansak pe néno ナンコㇿ ペ ネノ、 ナンサㇰ ペ ネノ [慣用句]信用のある者はそれなりに、 信用のない者はそれなりに。(S) te wano anak somo néno kú=iki kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ クイキ クス ネ ナ これからはあんなことをしませんから。(S) …hi néno …ヒ ネノ …するにつれて。 poro hi néno siretokkor kor an ポロ ヒ ネノ シレトッコㇿ コㇿ アン 大きくなるにつれて美しくなってくる。(S) …hi néno an …ヒ ネノ アン …したままでいる。 a hi néno an wa mákahokus ア ヒ ネノ アン マ マカホクㇱ (彼は)座ったままで仰向けに倒れた。(S) ekap-néno エカㇷ゚ ネノ[雅]…(の)ように。 {E: like; the same as.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
népa
ネパ 【デアル動】[複](ne ネ は単複区別なし)[ne-pa である・[複]](二人以上/二つ以上が皆)…だ、 …である。 tumunci kamuy népa wa okay pe ne a kusu siwnin to ne wa an トゥムンチ カムイ ネパ ワ オカイ ペ ネ ア クス シウニン ト ネ ワ アン (そこにいたのは)鬼神たちであったものだったから(そこは)緑の沼になっている。(S会話) {E: to be.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nepki
ネㇷ゚キ 【自動/名】①[自動] 働く、 仕事をする(「かせぐ」)。 ②[名] 仕事。 ☆参考 家の中の仕事や外回りの仕事など、 一般の仕事をすることを言う。 特に山の仕事をすることは monrayke モンライケ と言うことがある。 何か一生けんめいにする特定の仕事には irawketupa イラウケトゥパ も使われる。 {E: ①to work. (v.) ②work (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nesi
ネシ 【副助】全く/本当に/すっかり…した(強め)。 weniyokunure póka nesi a=ki ウェニヨクヌレ ポカ ネシ アキ (引用文中で)私はすっかりあきれはてた。(W民話) {E: very; just; really totally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nétuk
ネトゥㇰ 【自動】[net-uk 流木・を取る] 流木/寄り木を拾う。 netuk=an a an a ネトゥㇰアナ アナ (引用文中で)私はどんどん寄り木をたくさん拾った。(W民話) {E: to collect driftwood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nétuwomare
ネトゥウォマレ 【自動】[net-uwomare 流木・を集める] 流木/寄り木を集める、 流木拾いする(=net uwomare ネッ ウウォマレ)。 {E: to collect driftwood.} (出典:田村、方言:沙流)
newsar
ネウサㇻ 【名】(おもしろい)話(ユーカラ、 神謡、 昔話等の総称)。 newsar ye kor an ネウサㇻ イェ コラン おもしろい話をしている。 ☆参考 もとは[自動]昔話などを話して楽しむ。 しかしその用例は未出。 ☞enewsar エネウサㇻ、 uwenewsar ウウェネウサㇻ {E: an amusing tale, story.} (出典:田村、方言:沙流)
ni 1
ニ 【他動】(味のいいもののだし汁や煎じた湯)を吸う。 ruri póka ni ルリ ポカ ニ (おつゆの実を食べなくてもせめて)汁だけでも吸いなさい。(S) ☆参考 ohaw オハウ《おつゆ、 みそ汁、 スープ》、 wakka ワッカ《水》、 úsey ウセイ《湯》等については言わない。 ohaw オハウ《おつゆ》は e エ《食べる》、 wakka ワッカ《水》や úsey ウセイ《お湯》は ku ク《飲む》と言う。 おかゆなどをすすることは hopsekar ホㇷ゚セカㇻ、 horopsekar ホロㇷ゚セカㇻ、 赤ん坊が乳を吸うような吸い方は nunnun ヌンヌン と言うが、 また totto e トット エ《おっぱいを食べる=お乳を飲む》という言い方もある。 空気などを吸うことは seru セル。 {E: to suck (in), sip…} (出典:田村、方言:沙流)
ni 2
ニ 【名】木、 たきぎ、 まき(=cikuni チクニ)。 ni hontom pakno ニ ホントㇺ パㇰノ 立ち木の中ほどまで。 ni ka péka sinot pe osoro néno ニ カ ペカ シノッ ペ オソロ ネノ 木の上で遊ぶもの(=サル)のお尻のように(酔って赤い顔をしている人をからかう言葉)。 ni ahupte ニ アフㇷ゚テ まきを家の中に取り込む。 ni ikir ニ イキㇼ 家の外に積んであるまきの一積み。 ni ani a=kar ニ アニ アカㇻ 木でつくる。 arpa arpa ni tom osma p? アㇻパ アㇻパ ニ トモㇱマㇷ゚? 行っては行っては先々で木にぶつかるものは? (なぞなぞで、 答えは mukar ムカㇻ《まさかり》)。 ☆参考 製材してある材木(「材」)は caymoku チャイモク と言って区別する。(S) ☆参考 samamni サマㇺニ 倒木。 ekayni エカイニ 切り株、 折れ木。 atni アッニ オヒョウニレの木。 cikisani チキサニ ハルニレの木。 nipesni シナの木。 その他、 木の名前には ni ニ のつくものが多い。 また ciseni チセニ 家の建材の名称にも ni ニ のつくものがいろいろある。 {E: trees; wood; firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níci-han
ニチハン 【名】[日本語] 二時半。 Tókap níci-han oro wano トカㇷ゚ ニチハン オロ ワノ お昼の二時半から。(W会話) {E: time- 2:30.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nicitne
ニチッネ 【自動】[< cini-nit-ne 足・棒・になる](?)「足が棒になる」(たくさん歩いた後、 ももの裏側が硬くなったみたいに疲れる)。 earkinne ku=nicitne, somo e=nicitne? エアㇻキンネ クニチッネ、 ソモ エニチッネ? 私はとても足が疲れて「棒になった」、 あなたはそうじゃないか。(S) {E: to have cramped, stiff legs.} (出典:田村、方言:沙流)
niesisuye
ニエシスイェ 【自動】[ni-esisuye 木・を振り回す] 棒をふり回す。 ☞esisuye エシスイェ {E: to swing a stick.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níharu
ニハル 【名】[ni-haru 木・みのり][植物] 木の枝に付く緑色の玉。 〔知分類 p.161 ヤドリギ〕 {E: mistletoe (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
níhom
ニホㇺ 【名】[ni-hom 木・木のこぶ(< kom?)] 木のこぶ。 〔知分類になし、 p.279 nitokom〕 {E: a knot in a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
niikirkar
ニイキㇼカㇻ 【自動】[ni-ikir-kar まき・集まり・をつくる] まきを積む。 (=níikir kar ニイキㇼ カㇻ) {E: to pile up firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níkaypa
ニカイパ 【自動】[複](単はないらしい。 kaypa カイパ の単は kaye カイェ。)[ni-kaypa 木・を折る[複]](たきぎにするために)木を折る。 ☆参考 たくさん折るので複数形が使われる。 {E: to break wood ( into firewood ).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Níkekke-wenkur
ニケッケウェンクㇽ 【名】[木をポキポキ折る・貧しい人][固有名](人の呼び名の一部。) Níkekke-wenkur Nínoye-wenkur ニケッケウェンクㇽ ニノイェウェンクㇽ 木折り貧乏人木ねじり貧乏人(民話に登場する一人の男の呼び名、 貧しくてまきを切る刃物もないのでこう呼ばれていた)。(W民話) ☆参考 逆の順序でも言っている。 {E: to break thin branches (for firewood).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níkom 1
ニコㇺ 【名】[ni-kom 木・(折れ曲がりを表す語根)] 枝でも何でもまっすぐ伸びずあちこちキュッと曲がったもの。(S) {E: a bent, distorted branch of a tree, etc.} (出典:田村、方言:沙流)
níkomimu
ニコミム 【自動】[ni-ko-mimu (< nimu ニム)木・に・よじ登る] 木登りする。 (手足を使って木に登ることを言う。) cápe níkomimu wa hemesu kor an チャペ ニコミム ワ ヘメス コラン 猫が木登りして登って行っている。 ☆参考 よじ登ることを表す単独の動詞は nimu ニム。 {E: to climb a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nimak
ニマク 【名】[概](所は nimaki(hi) ニマキ(ヒ))[ni-mak 歯・(?)] 歯。 ☆参考 他のあちこちの方言で使われる形。 沙流川下流のワテケさん、 サダモさんは、 mimak[概]/mimaki(hi) ミマㇰ/ミマキ(ヒ)[所] を使っていた。 サダモさんは「nimak/nimaki(hi) ニマㇰ/ニマキ(ヒ) がほんとだ」と言ったが、 話すときは mimak/mimaki(hi) ミマㇰ/ミマキ(ヒ) と言っていた。 ikuynimak イクイニマㇰ《犬歯、 糸切り歯》という語の中には nimak ニマㇰ が出る。) {E: a tooth; the teeth.} (出典:田村、方言:沙流)
nimawekar
ニマウェカㇻ 【他動】[nimaw-e-kar 湿布薬になる木の皮・で・…を処置する]湿布薬になる木の皮(nimaw ニマウ)を患部に貼る、 湿布する。 {E: to apply a poultice to an afflicted area.} (出典:田村、方言:沙流)
nimawerarpa
ニマウェラㇻパ 【他動】[nimaw-e-rarpa 湿布薬になる木の皮・で・押える[複]] 湿布薬になる木の皮(nimaw ニマウ)を患部にはる、 湿布する。 {E: to apply a poultice to an afflicted area.} (出典:田村、方言:沙流)
nimunimu
ニムニム 【自動】[nimu-nimu 木登りする・(重複)] 木登りを繰り返す(木によじ上ったり下りたりする)。 ☆参考 níkomimu ニコミム 木登りする。 {E: to repeatedly climb up and down a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nin
ニン 【自動】減る。(消費して減ることでなく、 それ自身縮んで小さく/かさが少なくなることを言う。 野菜、 雪、 水、 月などについて言う。) karus a=suwé kor nin カルㇱ アスウェ コㇿ ニン きのこを煮れば減る。(S) kina a=cire kor nin キナ アチレ コㇿ ニン 菜っぱをゆでれば減る。(S) poronno ku=cire akus poonpepo ne nin wa isam ポロンノ クチレ アクㇱ ポオンペポ ネ ニン マ イサㇺ たくさんゆでたらほんのわずかに減ってしまった。(S) wakka nin ワッカ ニン (川の)水が減った。(S) ☆対語 poro ポロ 大きくなる、 (川の水が)ふえる。 {E: to decrease.} (出典:田村、方言:沙流)
nína 1
ニナ 【自動】[ni-na 木・をとってくる(< ta)(?)] まきとりする、 山へ行ってたきぎをとってくる。 {E: to collect firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nínaekimne
ニナエキㇺネ 【自動】[nina-ekimne まきとりする・山へ行く] まきとり/たきぎとりに山へ行く。 {E: to go into the mountains to collect firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nincup
ニンチュㇷ゚ 【名】[nin-cup 減って小さくなった・月] 細い月(25日ごろの月)。 sikaricup noka/nincup noka/earuwato シカリチュㇷ゚ ノカ/ニンチュㇷ゚ ノカ/エアルワト (天井には)満月の形、 三日月の形ばかりの模様がいっぱいついていた。(Sユーカラ) ☆参考 満月は sikaricup シカリチュㇷ゚。 3日4日ごろの月は pewrecup ペウレチュㇷ゚。 {E: a crescent moon.} (出典:田村、方言:沙流)
nini
ニニ 【他動】[単](複は ninpa ニンパ) …をひきずる(むしろや、 俵などを、 持ち上げずにゆかや地面をこすりながら引っぱって動かすことを言う)。 ☆参考 大きい重いものを引きずって行くことは、 複数形の ninpa ニンパ を使って言う。(S) {E: to drag…} (出典:田村、方言:沙流)
ninkew-howesarahi
ニンケウホウェサラヒ 【名】[ninkew-howesara-hi 肋骨・二またに分かれる・ところ] みぞおち(「みずおとし」)。 {E: the pit of the stomach; the solar plexus.} (出典:田村、方言:沙流)
ninninu
ニンニヌ 【他動】[nin-nin-u (縫うことを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)] 縫う。 ☆参考 運針で続けて縫っていくことを言う。 一針縫うことは ninu ニヌ。 {E: to sew…} (出典:田村、方言:沙流)
ninoninok
ニノニノㇰ 【自動】(リンパ腺がはれて)グリグリができる。 císutu ninoninok チストゥ ニノニノㇰ もものつけ根のリンパ腺がはれた。(S) {E: the lymph glands to become inflamed and hard.} (出典:田村、方言:沙流)
Nínoye-wenkur
ニノイェウェンクㇽ 【名】[木をねじる・貧しい人](人の呼び名の一部。) Nínoye-wenkur Níkekke-wenkur ニノイェウェンクㇽ ニケッケウェンクㇽ 木ねじり貧乏人木折り貧乏人(民話に登場するある貧しい男の呼び名、 貧しくてまきを切るための刃物も持っていないためにこう呼ばれていた)。 ☆参考 逆の順序でも言っている。 {E: to twist the branches of a tree (in order to break them).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ninpa
ニンパ 【他動】[複](単は nini ニニ)…をズルズルひきずる(手で、 綱をつけて、 車にのせてなど、 重いものを引っぱって動かすことを言う)。 ☆参考 複数形の形だが、 沙流川下流のワテケさん、 サダモさんの日常語では単数形 nini ニニ は比較的小さい軽いものに関して使われ、 大きい重いものに関しては ninpa ニンパ が、 一個のものにも二個のものにも用いられる。 ユーカラの中(雅語)では大きいものについても nini ニニ が使われている。) {E: to drag, slide…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ninu
ニヌ 【他動】…を(一針)縫う。(一般に針の先を向こうへ刺してまた手前へ刺す動作を言う。 針刺しに一針縫って刺しておくことや、 キノコ等を乾かすために糸でつなぐことをも言う。) ☆参考 特に「一針だけ」縫うことを言うには ear ninu エアン ニヌ。 いく針も続けて縫うことは ninninu ニンニヌ。 {E: to stitch…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níocire
ニオチレ 【自動】[ni-o-ci-re 木・尻・枯れる・させる] 木の根元のほうの皮をむいておく(「根回しする」)。 ☆参考 木を枯らすために秋に根元の方にのこをいれて7寸位の幅に皮をむいておく。 すると翌年芽が出ないで、 すっかり枯れている。 乾いた薪(まき)となる。(S) {E: to strip the bark from the base of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
níokep
ニオケㇷ゚ 【自動】[ni-o-kep 木・その尻・を削る] 「根回しする」。(S) ☆参考 níocire ニオチレ とも言う。 {E: to dig around the roots of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
nipeknu
ニペㇰヌ 【自動】[nipek-nu 明るみ・をもつ] 明るい(たとえばランプが)。 {E: to be bright.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níperpa
ニペㇾパ 【自動】[ni-perpa 木・を割る] まき割りする。 ☆参考 nítuye ニトゥイェ まき切りする。 nína ニナ たきぎとりする。 {E: to chop wood.} (出典:田村、方言:沙流)
nipeskep
ニペㇱケㇷ゚ 【自動】[nipes-kep シナの皮・をはぐ] シナの皮はぎをする。 {E: to strip off the bark of a Japanese linden (lime)tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nipopke
ニポㇷ゚ケ 【自動】(食べ物が)いたむ、 古くなって変質して食べられなくなる(「あめる」)。 nipopke wakka iteki ku yan ニポㇷ゚ケ ワッカ イテキ ク ヤン くさった水は飲まないようにしなさい。(S) nipopke yak wen na, na arsuyne popte wa anu ニポㇷ゚ケ ヤㇰ ウェン ナ、 ナ アㇻスイネ ポㇷ゚テ ワ アヌ 悪くなる(「あめる」)といけないからもう一度煮立てておきなさい。(S) ☆参考 木や草がくさることは munin ムニン、 魚や肉がくさることは horse ホㇿセ。 {E: (for food)to rot.} (出典:田村、方言:沙流)
nipopkere
ニポㇷ゚ケレ 【他動】[自動使役][nipopke-re (食物)が変質する・させる](食物)をくさらす(「あめさす」、 いたんで食べられないようにする)。 eyar niska wa eyar ka somo ki ayne nipopkere エヤンニㇱカ ワ エヤㇻ カ ソモ キ アイネ ニポッケレ (S) (彼は)人に食べさせるのを(=あげるのを)惜しがって食べさせもしないで(人にあげないで)くさらせてしまった。 {E: to spoil..; let…rot.} (出典:田村、方言:沙流)
nípu
ニプ 【名】[ni-pu 木・倉庫] (直訳すると)木倉(拾い集めた流木を乾かすために互いに斜めに立てかけてもたれ合わせたもの、 小屋のような形になる)。 ☆参考 流木は net ネッ。 {E: a storehouse for drying collected driftwood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nípukar
ニプカㇻ 【自動】[nipu-kar 木倉(当該項を見よ)・をつくる] 流木を乾かすために互いに斜めに立てかけてもたれ合わせる(=nípu kar ニプ カㇻ)。 {E: to make a storehouse for drying collected driftwood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níre
ニレ 【複他動】[他動使役][ni-re (汁)を吸う・させる](人)に(だし汁、 煎じ湯など)を吸わせる。 ☞ni ニ 1 {E: to make drink, suck (in)…(soup etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nírek
ニレㇰ 【名】[ni-rek 木・ひげ][植物] サルオガセ(木のあちこちにぶらさがるひげのような白いもの)。(S)〔知分類 p.245 サルオガセ〕 {E: a green filamentous lichen hanging from the branches of trees (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
níruskar
ニルㇱカㇻ 【自動】[nirus-kar 渋面・をつくる] 顔をしかめてブスッとしている。 {E: to make a wry face.} (出典:田村、方言:沙流)
nis
ニㇱ 【名】①空。 nis hecaka ニㇱ ヘチャカ/ニセチャカ 空が晴れる。 nis or péka hopuni ニソㇿ ペカ ホプニ 空を飛んだ。(S民話) kanna nis カンナ ニㇱ/kamuy nis カムイ ニㇱ 上天、 神の住む所。 nis kotor ニㇱ コトㇿ ☞niskotor ニㇱコトㇿ ②雲(=niskur ニㇱクㇽ)。 cup nupur manu/kasi nis kus チュㇷ゚ ヌプㇽ マヌ/カシ ニㇱ クㇱ 太陽がえらいと言うけれどその上を雲が通るよ。(KK掛け合い歌) {E: ①the sky; ②clouds.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nisa 2
ニサ 【助動】今…してしまった、 最近…し終わったところである。 y or un pe opitta tane a=kar nisa トヨルン ペ オピッタ タネ アカン ニサ 畑のもの全部もう取り入れてしまった。(S) {E: to have just done…; to have recently finished doing…} (出典:田村、方言:沙流)
nisakor
ニサコㇿ 【自動】[nisa-kor 木の空洞・を持つ]木の空洞に住む(獣が)。 cironnup nisakor aan チロンヌㇷ゚ ニサコㇿ アアン キツネが穴に住んでるのだな。(S) {E: to live in the hollow of a tree.} (出典:田村、方言:沙流)
nisao
ニサオ 【自動】[nisa-o 木の空洞・(そこ)にある](木に)空洞がある。 nisao cikuni ニサオ チクニ 空洞のある木。 nisao noyne nísuptom púyo wa an ニサオ ノイネ ニスㇷ゚トㇺ プヨ ワ アン 空洞があるらしく立ち木の中ほどの所に穴があいている。 poro samamni nisao samamni oro cironnup o wa oka ポロ サマㇺニ ニサオ サマㇺニ オロ チロンヌㇷ゚ オ ワ オカ 空洞のある大きな倒木にキツネが入って住んでいる。(S) (出典:田村、方言:沙流)
nísap 1
ニサㇷ゚ 【自動/副】①[自動] 急である。 ②[副] 急に(=nísapno ニサㇷ゚ノ)。 káni ka ku=hoyupu wa nísap k=as ka eaykap wa e=tom k=osma hi ne a p un カニ カ クホユプ ワ ニサㇷ゚ カㇱ カ エアイカㇷ゚ ワ エトㇺ コㇱマ ヒ ネ アプン 私も走って来て急に立ち止まることができなくてあなたにぶつかったのだよ。(S) ☆発音 nisap ニサㇷ゚《すね》とはアクセントが違う。 ☆参考 瞬間に始まる/始めることを言う。 ekuskonna エクㇱコンナ《突然》と似ているが、 この用例のような文脈では ekuskonna エクㇱコンナ は使えない。 {E: ①to be sudden (v.). ②suddenly (adv.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nísapka
ニサㇷ゚カ 【他動】[nisap-ka 急である・(他動詞化)] …を急にする、 不意をつく。 a=nísapka wa a=sirkootke アニサㇷ゚カ ワ アシㇼコオッケ 不意にギュッと突かれた。 {E: to do…quickly; for…to happen suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nísapno
ニサㇷ゚ノ 【副】[nisap-no 急である・(副詞形成)] 急に。 nísapno apto as humi an ニサㇷ゚ノ アㇷ゚ト アㇱ フミ アン 急に雨が降ってきた。(S) ☆参考 nísap(no) ニサㇷ゚(ノ) と ekuskonna エクㇱコンナ《突然》のどちらもが使える場合も少なくないが、 ekuskonna エクㇱコンナ は、 予想外の事が前ぶれなしに起こってびっくりするような話に使われる。 nísap(no) ニサㇷ゚(ノ) は、 びっくりするようなことでなくても、 あることが瞬間に起こることを言う。 ☞ekuskonna エクㇱコンナ {E: suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nísapramta
ニサㇷ゚ラㇺタ 【副】[nísap-ram-ta 急な・心・に](次のような文脈で)急に。 sine an to ta/nísapramta/ekimne rusuy/epa=ki kusu シネ アン ト タ/ニサㇷ゚ラㇺタ/エキㇺネ ルスイ/エパキ クス [雅]ある日のこと私は急に山へ行きたくなったので。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nisasnu
ニサㇱヌ 【自動】[nis-asnu (丈夫であることを表す語根)・優れている]健康である。 {E: to be healthy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nisatta
ニサッタ 【名/副】[< nisat-ta 夜明け前の空の白み・において] 明日、 あした。 nisatta anak nen ne yakka k=arpa ニサッタ アナㇰ ネン ネ ヤッカ カㇻパ 私は明日はどうしても行く。(S) {E: tomorrow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nise
ニセ 【他動】(水など)を汲む。 nay or wa wakka nise ナイ オㇿ ワ ワッカ ニセ 沢から水を汲む。 {E: to scoop (up), draw (water etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
nísenise
ニセニセ 【自動】[ni-se-nise (擬音/擬態)・と言う・(重複)]ハッハッと息をする、 あえぐ(肺炎のときなど)。 {E: to pant.} (出典:田村、方言:沙流)
nisewarke
ニセウアㇻケ §118 テントウムシ(瓢虫) (3) nisew-arke(ni-sew-ar-ke)「ニセウアㇻケ」[tomaculata MOTCHULSKY. 芋の葉につくと。 (出典:知里動物編、方言:)
nisewnukoan
ニセウヌコアン 【自動】[nisew-nu-koan ドングリ・の豊富な収穫・がある] ドングリをたくさん採る。 {E: to gather lots of acorns.} (出典:田村、方言:沙流)
nísike 1
ニシケ 【自動】[ni-sike 木/薪・荷を背負う] たきぎを背負う、 たきぎを背負って運ぶ。 ☆発音 しばしば s の後の i が落ちて、 niske ニㇱケ と発音される。 {E: to carry a load of firewood on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
niska
ニㇱカ 【他動】①…を惜しむ(惜しいと思う)。 ku=niska wa ku=korar ka somo ki クニㇱカ ワ クコラㇻ カ ソモ キ 私は惜しくて人にあげない。(S) ②(動詞句のあとに置かれ助動詞的に使われて) …するのを惜しむ/惜しがる。 eyar niska wa eyar ka somo ki ayne nipopkere エヤン ニㇱカ ワ エヤㇻ カ ソモ キ アイネ ニポㇷ゚ケレ (彼は)(その食べ物を)人にあげるのを惜しがってあげないでおいてとうとう「あめさせて」(くさらせて)しまった。(S) ☆参考 食べ物を人にあげるのを惜しむけちな人は ipewnara イペウナラ と言われる。 ものをなくしたり、 人に死なれたりしたとき惜しかったということや人と別れるとき名残りを惜しむことは oskur オㇱクㇽ、 もの惜しみして(けちけちして)使わないことは yaykotcakar ヤイコッチャカㇻ などと言う。 {E: ①to feel sorry, regret for… ②to regret having done…} (出典:田村、方言:沙流)
niske 1
ニㇱケ 【自動】[ni-ske(=sike) 薪・荷を背負う] たきぎを背負う。 ☆参考 sike シケ の s と k の間の i が落ちた形。 ☞nísike ニシケ 1 {E: to carry firewood on one's back.} (出典:田村、方言:沙流)
nisomap
ニソマㇷ゚ 【自動】心配する、 気にかける、 うす気味悪い。 ☆参考 enisomap エニソマㇷ゚[他動]…のことを心配する。 {E: to worry (v.i.); to worry about… (v.t.).} (出典:田村、方言:沙流)
nispakisar-kor
ニㇱパキサㇻコㇿ 【自動】[nispa-kisar-kor 長者/偉い人・耳・持つ] 耳たぶが厚く長い。 ☆参考 こういう形の耳たぶを持った人は金持ちになるという。(S) {E: to have long thick earlobes.} (出典:田村、方言:沙流)
nispane
ニㇱパネ 【自動】[nispa-ne 長者・である] 裕福になる、 長者になる。 {E: to become rich.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
niste
ニㇱテ 【自動】固い、 丈夫である(こわれにくい)。 niste kam ne wa ku=kuykuy ka eaykap ニㇱテ カㇺ ネ ワ ククイクイ カ エアイカㇷ゚ かたい肉なので私は噛むことができない。 (筋のせいではなく、 歯がたたないように固い。) ☆参考 senkaki センカキ《布》、 ka カ《ひも》、 suma スマ《石》、 kam カㇺ《肉》などについて言う。肉などが筋だらけでかたいことは ritne リッネ、 編む草のかたいことは cawre チャウレ。 氷のようにコチコチに硬いことは nitne ニッネ。 ☆対語 riten リテン 柔い、 hapur ハプㇽ こわれやすい。 ☆参考 eniste エニㇱテ は《…を頼りにする》。 {E: to be hard; solid.} (出典:田村、方言:沙流)
nisuk
ニスㇰ 【他動】(仕事や手伝いのために)(人)を頼む。 tumi or un a=nisúk トゥミ オルン アニスㇰ 戦争に頼まれて行った=徴兵された。(W会話) ☆参考 やとうことにも使う。 {E: to ask someone to do something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nisukootke
ニスコオッケ 【他動】[nisu-ko-otke 臼・の中で・…を突く] …を臼に入れて杵で突く。(HC神謡) ☆対語 nisukotawki ニスコタウキ …を臼に入れて鎌で突く。 {E: to crush…in a mortar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nisuwamne
ニスワㇺネ 【自動】(人、 布、 着物などが)丈夫である、 頑丈である。 nisuwamne no kar wa uste ニスワㇺネ ノ カㇻ ワ ウㇱテ (足袋を)丈夫につくってはかせなさい。(S) ku=nisuwamne, wa kusu, ku=neoro ka arka ka somo ki p ne kus kú=iperuy クニスワㇺネ、 ワ クス、 クネオロ カ アㇻカ カ ソモ キㇷ゚ ネ クㇱ クイペルイ 私は丈夫だ、 だからどこも悪くないので大食だ。(S) ☆参考 こわれ/破れては困るもののこわれ/破れにくいことや人の体が丈夫なことを言う。 ☆参考 niste ニㇱテ も、 ものが丈夫なことを言うことがあるが、 人の体が丈夫なことは言わない。 ☆参考 iwanke イワンケ 健康である(病気でない)。 {E: to be solid; substantial.} (出典:田村、方言:沙流)
nitan
ニタン 【自動】足が速い、 速く歩く/走る。 ku=nitan ka eaykap クニタン カ エアイカㇷ゚ 私は速く走れない。(S) ☆参考 enitan エニタン …するのが速い。 {E: to run; walk fast.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nitanno
ニタンノ 【自動】[nitan-no 足が速い・非常に] 非常に足が速い。 nitanno kaspa ニタンノ カㇱパ あまり足が速すぎる、 速く走りすぎる。(S即興詩) {E: to run; walk very fast.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nitata
ニタタ 【他動】(倒れそうな病人を)そっと支える、 (手ぬぐいをのせた病人の頭を)そっと押える。 ku=yaynuwen na en=nitata wa en=kore! クヤイヌウェン ナ エンニタタ ワ エンコレ! 私、 気分が悪くて倒れそうだから支えてちょうだい。(S) {E: to gently support…} (出典:田村、方言:沙流)
nítekkekke
ニテッケッケ 【自動】[nitek-kekke 木の枝・(細いものをたくさん)ポキポキ折る] 何本もの木の枝を折る(=nitek kekke ニテㇰ ケッケ)。 {E: to break a bunch of branches, twigs.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nitne
ニッネ 【自動】①硬い、 コチコチである/になる。 méan kor nitne, sir-sések kor riten メアン コㇿ ニッネ、 シㇼセセㇰ コㇿ リテン 寒くなるとコチコチになる、 暑くなると柔らかくなる。 ②(けものや神が)悪い(凶暴である)。 nitne kamuy ニッネ カムイ 悪い(人を殺して食べたりする凶暴な)神、 「鬼」。 ☆対語 riten リテン 柔い。 ☆参考 niste ニㇱテ 頑丈である。 ritne リッネ 筋が多い。 niwen ニウェン 猛々しい。 {E: ①to be hard; stiff. ②to be fierce; ferocious.} (出典:田村、方言:沙流)
nitne-munciro
ニッネムンチロ 【名】[nitne-munciro 硬い・粟][植物] ごはんにたく粟(あわ)。 ☆参考 sitone-munciro シトネムンチロ 餅粟(モチアワ)、 餅/団子にする粟。 {E: millet.} (出典:田村、方言:沙流)
nítus 1
ニトゥㇱ 【自動】[nit-us 柄・ついている] 柄(え)がついている。 ☆発音 nitus ニトゥㇱ《茎が太い》とはアクセントが違う。 {E: to be patterned; designed.} (出典:田村、方言:沙流)
nitus 2
ニトゥㇱ 【自動】[nit-us 茎・ついている](?) 茎が太い。 kími nitus ruwe! キミ ニトゥㇱ ルウェ! トウモロコシの茎が太くできてるなあ。(S) nitus kina ニトゥㇱ キナ 茎の太い草。 ☆発音 nítus ニトゥㇱ《柄がついている》とはアクセントが違う。 ☆参考 木に関しては言わない。 太い木は ruwe cikuni ルウェ チクニ 。 トウモロコシの実がよくできているのは pusi pirka プシ ピㇼカ。(S) ☞us ウㇱ 4 {E: for stems to be thick.} (出典:田村、方言:沙流)
nítuye
ニトゥイェ 【自動】[ni-tuye 木・を切る] まき/たきぎを切る(長い木を、 火にくべるのに適した長さに切る)。 ☆参考 nína ニナ まき/たきぎを採って来る。 {E: to cut firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níur
ニウㇽ 【名】[ni-ur 木・毛皮][植物] 古い木の厚くなった皮の上に生える黄緑色の高さ10センチぐらいの苔〔知分類 p.244 樹上に生ずる苔〕 {E: a moss that grows on tree tops.} (出典:田村、方言:沙流)
níuwekarire
ニウウェカリレ 【自動】[ni-uwekari-re 木・集まる・させる](たきぎにするために)木を集める。 níuwekarire=an nípukar=an kor án=an ニウウェカリレアン ニプカラン コㇿ アナン (引用文中で)私は寄り木を集め、 乾かすために互いに斜めに立てかけてもたれ合わせた小屋のような形のものをつくっていた。(W民話) {E: to collect firewood.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níuweo/niwweo
ニウウェオ 【自動】[ni-u-e-o 木・互い・と共に・…を置く] 木を組み合わせる。 níuweo=an wa kaskar=an ニウウェオアン ワ カㇱカㇻアン 木を組み合わせて漁小屋をつくる。(S) ☆参考 東部・中部の方言でリス(「キネズミ」)のことを níuweo ニウウェオ と言うが、 沙流方言ではリスは tusunike トゥスニケ と言う。 {E: to combine, join wood together.} (出典:田村、方言:沙流)
niwen
ニウェン 【自動】きつい、 猛々しい、 (犬が)すぐ人にかみついてかかる(「いがむ」)、 (人の)厳しい、 「豪けつ」である(すごい)。 weyyuk koraci niwen ウェイユㇰ コラチ ニウェン 彼は悪い熊のように乱暴だ(酒を飲んで暴れ回る)。(S) iyapo anak niwen pe ne kusu hekattar anakne ehosi iki ka eaykap イヤポ アナㇰ ニウェン ペ ネ クス ヘカッタㇻ アナㇰネ エホシ イキ カ エアイカㇷ゚ 父は厳しいものだから子どもたちはまちがったことをすることができない。(S) hemanta húci niwen hawe an! omkekar yakka nepki rusuy ヘマンタ フチ ニウェン ハウェ アン! オㇺケカㇻ ヤッカ ネㇷ゚キ ルスイ まあなんとおばあちゃん「豪けつ」ねえ(=すごいねえ)、 かぜをひいているのに仕事をしたいんですって。(W) m {E: to be severe; harsh.} (出典:田村、方言:沙流)
niwkes
ニウケㇱ 【他動】①…をしようとしてもすることができない、 …をし残す、 しきれない。 tono nispa ka niwkes pe nen póka kamuy isermakus an kusu teknimawpo k=ékarkar wa トノ ニㇱパ カ ニウケㇱ ペ ネン ポカ カムイ イセㇾマクㇱ アン クス テㇰニマウポ ケカㇻカㇻ ワ 和人のお医者様方も治せなかったのを私は神の守護のおかげで手を当ててあげて(その人は治った)。(W会話) tanto epitta kinaha ku=kar kunak ku=ramu a korka ponno ku=niwkes タント エピッタ キナハ クカㇻ クナㇰ クラム ア コㇿカ ポンノ クニウケㇱ (S) 今日全部草を取ろうと思ったけれど少し残った。 ②(助動詞的に使われて)e=se niwkes ciki nimara anu エセ ニウケㇱ チキ ニマラ アヌ 背負いきれなかったら半分(一部)残しなさい。(S) ③☞kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ {E: to leave…unfinished, behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
niwniwse
ニウニウセ 【自動】[niwniw-se (擬音の重複)・と言う](犬が)クンクンなく。 ☆参考 ワンワン/キャンキャンなくのは mikmik ミㇰミㇰ。 {E: (for a dog)to whine.} (出典:田村、方言:沙流)
niwrotke
ニウロッケ 【自動】すっぱい。 a=ehénipopo kane niwrotke アエヘニポポ カネ ニウロッケ 顔をしかめるほどすっぱい。(S) {E: to be sour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
níyahura
ニヤフラ 【他動】[níya-húra 木・におい] 木の萌え出るときのよい匂い。 níyahura hene seru, asir tursak réra hene seru ニヤフラ ヘネ セル、 アシッ トゥㇽサㇰ レラ ヘネ セル 木の芽の香りでも吸いなさい、 新鮮なきれいな空気でも吸いなさい。(S) {E: for the buds of a tree to give off a scent.} (出典:田村、方言:沙流)
niyawne
ニヤウネ 【副】(次の自動詞表現で) niyawne yaske ニヤウネ ヤㇱケ かぎざきになる。(S) {E: to be torn.} (出典:田村、方言:沙流)
níyayetaye
ニヤイェタイェ 【自動】[ni-yay-etaye 木・自分・を引っぱる](山道を登るのに)木をつかんで自分を引き上げるようにして登る。 {E: to climb a mountain path by pulling oneself up using surrounding trees.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
niyeapur
ニイェアプㇽ 【自動】[ni-y-e-hapur (?)・(挿入音)・に関して・弱い]弱虫/泣き虫である(「泣きびっちょ」)、 がまんできない。 niyeapur wa eun itak=an kor nani cis kor an ニイェアプㇽ ワ エウン イタカン コㇿ ナニ チㇱ コㇿ アン (この子は)弱虫で話しかけるとすぐ泣く。(S) ☆対語 niyeniste ニイェニㇱテ {E: to be a coward; cannot put up with.} (出典:田村、方言:沙流)
niyeniste
ニイェニㇱテ 【自動】[ni-y-e-niste (?)・(挿入音)・に関して・強い]がまん強い(「はたいても泣かない」)。(S) {E: to be patient; persevere.} (出典:田村、方言:沙流)
niyusniyus
ニユㇱニユㇱ 【自動】[ni-us 木・そこにつく] さしこむ、 刺すように痛い。 niyusniyus wa nisenise kor an ニユㇱニユㇱ ワ ニセニセ コラン (S) (彼は)さしこむのでハッハッとあえいでいる。 {E: to have a sharp pain.} (出典:田村、方言:沙流)
nociw
ノチウ 【名】星。 nociw kur ノチウ クㇽ 星影。 nociw kur ka maknatara ノチウ クㇽ カ マㇰナタラ 星影が(=星が)明るく輝いている。(W会話) nociw onisposo ノチウ オニシポソ 星が落ちる。 nociw tup ノチウ トゥㇷ゚ 星が流れる。 kunne nociw クンネ ノチウ 夜の星。 nisatsawot nociw ニサッサウォッ ノチウ 夜が明けると逃げる星=明けの明星(金星)。(S) ☆参考 ほかに星座名として ermupu エㇾムプ《ネズミの倉》、 iyutani イユタニ《杵(きね)》、 marattosapa マラットサパ《熊の頭》、 renuspe レヌㇱペ《三人星》などがある。 ☆参考 北極星の名前はないらしい。 星を見て方角を知ったというような話は出てこない。 {E: the stars.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nociwpiski
ノチウピㇱキ §018 マイワシ (4) nociw-piski (no-ciw-pis-ki)「ノチウピㇱキ」⦅白老⦆ナナツボシ オイナ神が酒を造っている間にturesi(原義「妹」、実は「妻」)と寝た。するとその酒はしくじってtonru(ドロドロのもの)になった。その樽を海へ持って行ってあけたらイワシになった。それゆえiyahunkeする(酒をかきまわす)人は妻と寝るものではないと⦅幌別⦆ (出典:知里動物編、方言:)
noiwan
ノイワン 【連体】[no-iwan (多いことを表す?)・六つの][雅](慣用表現の中で)六つの(=たくさんの)。 kunne rerko/noiwan rerko/kap rerko/noiwan rerko クンネ レㇾコ/ノイワン レㇾコ/トカㇷ゚ レㇾコ/ノイワン レㇾコ 夜の日数は六日、 昼の日数は六日=六日六晩。 tunoiwan suy トゥノイワイスイ [二つの・六・回]何回も何回も。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nokan
ノカン 【自動】(ものが)細かい、 (人が)幼い、 子どもである(大人でない)。 pisun ota néno nokan ota ピスン オタ ネノ ノカン オタ 浜の砂のように細かい砂。 nokan hekattar ノカン ヘカッタㇻ 幼い子どもたち。 [対]rupne ルㇷ゚ネ {E: to be small; fine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nokante
ノカンテ 【他動】[自動使役][nokan-te 細かくなる・させる]細かくする。 icen nokante wa ek イチェン ノカンテ ワ エㇰ お金を細かくして(くずして)来なさい。 {E: to make…small, fine.} (出典:田村、方言:沙流)
nokoeyki
ノコエイキ 【自動】[noko-e-iki のこぎり・で・ものごとをする] のこぎりを使って仕事をする。 {E: to work with a saw} (出典:田村、方言:沙流)
nókunneywano
ノクンネイワノ 【副】夜明けに。 kesto nókunneywano hopuni wa an ranke ケㇱト ノクンネイワノ ホプニ ワ アン ランケ 毎朝暗いうちから起きている。(S) {E: at dawn, daybreak.} (出典:田村、方言:沙流)
nómi
ノミ 【他動】(御神酒をあげ、 供えものをし、 祈りを捧げて)…をまつる。 {E: to celebrate…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nonkar
ノンカㇻ 【他動】(獲物などを期待して)様子を見に行く。 eci=nónkar ranke korka é=isam a p un エチノンカㇻ ランケ コㇿカ エイサㇺ アプン あなたがいるかと思って何度も来てみたがいなかったんだよ。(S) yá-nonkar ヤ ノンカㇻ 網に魚がかかったかどうか見に行く。(S) karus-nonkar カルㇱ ノンカㇻ キノコ(マイタケ)が生えたかどうか見に行く。(S) ohasir-nonkar オハシンノンカㇻ 留守の家の様子を見に行く。(S) {E: to go and see the condition of…} (出典:田村、方言:沙流)
nonno 2
ノンノ 【名】[幼] よいもの(おもちゃなど)。 nonno hatata hok wa en=kore! ノンノ ハタタ ホㇰ ワ エンコレ! [幼]赤いおべべ買ってちょうだい。(S) {E: a toy.} (出典:田村、方言:沙流)
noski
ノㇱキ 【位名】[概](所は noskike(he) ノㇱキケ(ヘ))…の真ん中、 …の中央(線的にも面的にも時間的にも)。 to noski ta pon nupuri an ト ノㇱキ タ ポン ヌプリ アン 湖のまん中に小山がある。 to noski sat wa an ト ノㇱキ サッ ワ アン 沼のまん中が干上がっている。 kap noski トカㇷ゚ ノㇱキ 昼のまん中=正午。 sinnoski[sir-noski] シンノㇱキ 場所(部屋など)のまん中。 sirupaknoski シルパㇰノㇱキ 二つの地点のちょうどまん中。 {E: the middle, centre of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nospa
ノㇱパ 【他動】…を追う(ついて行きたがる)。 ☞oka nospa オカ ノㇱパ {E: to run, go after…} (出典:田村、方言:沙流)
notakop
ノタコㇷ゚ 【名】[notak-o-p 刃-がついている-もの] 刃物(makiri マキリ《ナイフ》や包丁、 なた、 tasiro タシロ《山刀》など。 emus エムㇱ《刀》は通常含まない)。 {E: an edged tool; knife.} (出典:田村、方言:沙流)
notaksak
ノタㇰサㇰ 【自動】[notak-sak 刃・を持っていない] ①刃がついていない。 ②(比喩的に)口が重い(思っていても口に出して言えない、 刃物の刃がないように)。(S) {E: to be a silent type.} (出典:田村、方言:沙流)
notemespa
ノテメㇱパ 【他動】[not-e-mespa あご・で・はぎとる] …を前歯でかじりとる(「トウキビ」(とうもろこし)等を)。(W) {E: to gnaw…with the front teeth (as in eating corn).} (出典:田村、方言:沙流)
notkittesusu
ノッキッテスス 【自動】[notkir-tesusu あご・を反らしている] あごがしゃくれている。 {E: to have a turned-up chin.} (出典:田村、方言:沙流)
notkus
ノックㇱ 【自動】[not-kus あご・の向こう側へ渡る(?)](?) そっぽを向く。 hńta kus e=notkus? フンタ クㇱ エノックㇱ? どうしてあなたそっぽを向くの? (S) {E: to look the other way.} (出典:田村、方言:沙流)
nottarara
ノッタララ 【自動】[not-tarara あご・を上に高く差し上げている] あごを突き出し上を向いている。 ukirosore wa oraun tekutasare wa nottarara wa an ウキロソレ ワ オラウン テクタサレ ワ ノッタララ ワ アン (彼は)あぐらをかいてそして腕を組んであごを突き出して上を向いている。(S) ☆参考 nottesusu ノッテスス とも言う。 {E: to stick out one's jaw.} (出典:田村、方言:沙流)
noya
ノヤ 【名】[植物]ヨモギ。 asir noya アシン ノヤ [新しい・ヨモギ] 春の出始めの柔らかいヨモギ、 モチグサ。 noya-sito ノヤシト ヨモギのだんご、 よもぎ餅。 ☞noyasito ノヤシト〔知分類 p.1〕 {E: mugwort.} (出典:田村、方言:沙流)
noye
ノイェ 【他動】[単](複は noypa ノイパ)[noy-e (ねじれを表す擬態の語根)・(他動詞形成)] …をねじる、 …をひねる、 (糸)をよる。 kapu noye カプ ノイェ 皮をひねる(つねるように、 けんかで)。 pirkano noye wa péhe nunpa, yak túnas sat kus ne na ピㇼカノ ノイェ ワ ペヘ ヌンパ、 ヤㇰ トゥナㇱ サッ クㇱ ネ ナ (手ぬぐいを)よくねじって水気をしぼりなさい、 そうすれば早く乾くから。(S) {E: to wind, twist…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
noyke
ノイケ 【自動】ねじれる、 ねじれている。 cikiri noyke wa urepeci osmake un kesupi kotcake un an チキリ ノイケ ワ ウレペチ オㇱマケ ウン ケスピ コッチャケ ウン アン 足がねじれて指が後ろへかかとが前へ向いている。 {E: to be wound, twisted.} (出典:田村、方言:沙流)
noykosanpa
ノイコサンパ 【自動】[noy-kosanpa (ねじれを表す語根)・急に…する] 急に倒れる、 急死する。 omakatetterke kor an ayne ekuskonna noykosanpa オマカテッテㇾケ コラン アイネ エクㇱコンナ ノイコサンパ 千鳥足で歩いていて突然フラフラッと倒れた。(S) yaysurkuere p ne kusu noykosanpa ヤイスㇽクエレㇷ゚ ネ クス ノイコサンパ 毒を飲んだものだから急に死んだ。(S) {E: to faint, die suddenly.} (出典:田村、方言:沙流)
noyne
ノイネ 【接助】①…らしく。 topattumi ek noyne iramuan ruwe ne トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 夜襲の群が来るらしく思われた。(W言い伝え) huskotoy wa ene iki kor an pe ne a noyne rúkocihi cininanina híne síran フㇱコトイ ワ エネ イキ コラン ペ ネ ア ノイネ ルコチヒ チニナニナ ヒネ シラン ずっと前からそのようにして(そこを通って行ったり来たりして)いたらしく、 足跡がびっしりついていた。(S民話) m ②[慣用句]noyne an ノイネ アン「…するにいい」、 …するような、 …することのできる、 …するといい。 a=eywanke noyne an pe アエイワンケ ノイネ アン ペ (S) 使えるもの(「使うにいいもの」)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカㇻ ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もうすこし柔らかくすればよかったのにあんまり固く練ってしまったねえ。(S) ☆参考 noyne ノイネ は様子や状況から判断して推測することを言うのに使われる。 しばしばあとに「思う」「思われる」「見える」「声/音がする」というような意味の動詞が来る。 kotom コトㇺ《…する/したように(見えて/思われて)》と置き換えられる場合もある。 叙事詩では kotom コトㇺ がよく使われ、 日常語(会話や昔話)では noyne ノイネ のほうがずっと多く使われる。 ☆参考 ほかに、 やや似たところのある接続助詞については ☞pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ {E: ①it seems that…. ②to do; as if to do, possibly do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
noypa
ノイパ 【他動】[複](単は noye ノイェ)(二つ以上の) …をねじる、 …をひねる、 (糸)をよる。 {E: to twist, wind…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
noytek
ノイテㇰ 【自動】[noy-tek (ねじれることを表す語根)・急に…する] 急にフラッとなる、 卒倒する、 グニャッとなる、 突然死ぬ。 ekuskonna noytek エクㇱコンナ ノイテㇰ (座っていたのが)突然フラッと倒れた。(S) {E: to faint, die suddenly.} (出典:田村、方言:沙流)
nu 1
ヌ 【他動】①(声や音)を聞く/が聞こえる、 (話や事柄)を聞く/を聞いて知る/を聞いて従う、 (自分の体調)を感知する、 (匂い/臭気)を感じる。 kuci-peker menoko sinotca haw a=nu クチペケㇾ メノコ シノッチャ ハウ アヌ (私には)澄んだ声の女性が歌う声が聞こえた。(NK民話) k=úwepeker ciki nu yan! クウェペケッ チキ ヌ ヤン! 昔話をしてあげるから聞きなさい。(S) a=onáha ye p a=unúhu ye p somo a=nu ka eaykap pe ne kusu アオナハ イェㇷ゚ アウヌフ イェㇷ゚ ソモ アヌ カ エアイカㇷ゚ ペ ネ クス 父母の言うことを聞かないわけにいかないので。(W民話) húra nu フラ ヌ 匂いを感じる、 匂いがする。 tanpaku supuya nu wa omke rusuy nankor タンパク スプヤ ヌ ワ オㇺケ ルスイ ナンコㇿ たばこの煙のにおいを吸ったので咳が出そうになったのでしょう。(W) ☆参考 意識的に匂いをかぐことは húrarapkar フララㇷ゚カㇻ と言う。 ②[補助動詞]wa nu ワ ヌ …してみる。 kopisi wa nu コピシ ワ ヌ きいて(たずねて)みなさい。(S) ☆参考 動詞が他動詞のときにのみ用いる、 自動詞のときには inu イヌ を用いる、 また他動詞のときでも inu イヌ も用いる。 ③(慣用表現) e=nu エヌ (直訳すると)あなたは聞こえるか/聞こえますか=もしもし、 ねえ、 あのう(eani エアニ で呼ぶ相手に呼びかける)。 a=nu アヌ (直訳すると)あなた様はお聞こえになりますか=もしもし(aoká アオカ で呼ぶ相手に、 つまり女性から男性に、 また目上の人に敬意を表して呼びかける)。 {E: ①to listen to…; …can be heard. ②to try to do… ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nucaktek
ヌチャㇰテㇰ 【自動】[nu-cak-tek 顔・(晴れることを表す語根)・ちょっと…する]心が明るく楽しい/楽しくなる、 ほがらかである/になる。(W) (S) {E: to be cheerful.} (出典:田村、方言:沙流)
nucimasap
ヌチマサㇷ゚ 【自動】[nucim-asap (?)・(劣ることを表す接尾辞)]何をやってもはかどらない。 {E: to make no progress no matter what.} (出典:田村、方言:沙流)
nucimasnu
ヌチマㇱヌ 【自動】[nucim-asnu (?)・(優れていることを表す接尾辞)]何をやっても早い。 {E: to be fast at doing anything.} (出典:田村、方言:沙流)
nucittek
ヌチッテㇰ 【自動】[nu-cir-tek 顔・(擬態)・ちょっと…する](年取って)やせてしわがよっている。 onne wa nucittek オンネ ワ ヌチッテㇰ 年取ってやせてしわがよっている。(S) ☆参考 もっとたくさんしわがよっていることは nankapu ukayukay ナンカプ ウカユカイ とか nanuhu ukayukay ナヌフ ウカユカイ のように言う。 {E: to become thin and wrinkled (with age).} (出典:田村、方言:沙流)
nuhure
ヌフレ 【自動】[nu-hure 顔・赤い] 赤ら顔である、 顔の色が赤い。 nuhure nuretar wa siretokkor ヌフレ ヌレタㇻ ワ シレトッコㇿ 顔色が赤く白くて(桜色で)美しい。(S) {E: to be red-faced.} (出典:田村、方言:沙流)
nuikatara
ヌイカタラ 【自動】[nu-íka-tara 顔・近道する(?)・…している(状態を表す接尾辞)]年取っているのに太っているためにあまりしわがない。 onne korka irammakaka nuikatara, nucittek ka somo ki オンネ コㇿカ イランマカカ ヌイカタラ、 ヌチッテㇰ カ ソモ キ 年取っているがしわもあまりなくてきれいだ、 やせてしわがよってなどいない。(S) ☆発音 :ヌイ の部分は nuy ではなく、 nu彫イ を高くはっきりと発音する。 {E: to be unwrinkled in spite of one's age..} (出典:田村、方言:沙流)
nukan
ヌカン 【他動】(nukar ヌカㇻ の r ㇻ が r の前で n ン と発音された形。) ☞nukar ヌカㇻ {E: to see, look at, meet…; …can be seen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nukannukar
ヌカンヌカㇻ 【他動】[nukar-nukar …を見る・(重複)] …のめんどうをみる。 i=koypak wa somo i=nukannukar イコイパㇰ ワ ソモ イヌカンヌカㇻ (彼は)私たちのことを怒ってもうめんどうを見てくれない。(S) {E: to look after…} (出典:田村、方言:沙流)
nukar
ヌカㇻ 【他動】①…を見る、 …が見える、 …に会う、 (本など)を読む(黙読する)、 …をよく見て調べる、 (神が)顧(かえりみ)てくれる、 (占いで/超能力で)未来のことや相手の素性などがわかる。 maciya ka ku=nukar, atuy ka ku=nukar マチヤ カ クヌカㇻ、 アトゥイ カ クヌカㇻ 町も見える、 海も見える。(S) kanpi nukar カンピ ヌカㇻ 本/書類/手紙を見る/読む。 toan pe toykokisma yan, netopake a=nukár kusu ne na トアン ペ トイコキㇱマ ヤン、 ネトパケ アヌカㇻ クス ネ ナ あいつをしっかりつかまえろ、 体を見て調べるからな。(W言い伝え) yaycipsikeka-nukar ヤイチㇷ゚シケカヌカㇻ [自分の舟荷・を見る]自分の舟荷を見る(舟のとも(うしろ)の方に座ることの表現)。 ekasnukar エカㇱヌカㇻ [e-kasi-nukar …で・の上・を見る](人)に(もの)を授ける。 ②☞katu nukar カトゥ ヌカㇻ ☆参考 ものや人やことがらを見る/が見えることに使う。 「こっちを見る」「上を見る」のようにある方向を見ることには自動詞の inkar インカㇻ を使う。 ☞inkar インカㇻ {E: to see, look at, meet…; …can be seen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nukare
ヌカレ 【複他動】[他動使役][nukar-e 見る・させる] …に …を見せる。 nep ne yakka pirkano eci=epákasnu eci=nukáre rusuy ネㇷ゚ ネ ヤッカ ピㇼカノ エチエパカㇱヌ エチヌカレ ルスイ 私は何でもあなたによく教え、 よく見せてあげたい。(NZ独話) {E: to show…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nukarpa
ヌカㇻパ 【他動】[複](nukar ヌカㇻ は単複の区別なし)(二人以上が/二つ以上を皆)…を見る、 …が見える。 {E: to see, look at…; …can be seen.(pl.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nukunne
ヌクンネ 【自動】[nu-kunne 顔・黒い] 顔の色が黒い。 {E: to have a dark complexion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nukuri
ヌクリ 【他動】(疲れて/体調が悪くて/年取って体の自由がきかなくて/おっくうで)…できない、 …する気になれない。 ipe ka a=nukúri wa án=an イペ カ アヌクリ ワ アナン (引用文中の)私は(恋わずらいで)ものを食べる気にもならなかった。(HC民話) sirunno maskin a=nukár kor a=e=ráyke hi ka a=nukúri a=ruska シルンノ マㇱキン アヌカㇻ コㇿ アエライケ ヒ カ アヌクリ アルㇱカ まさか自分の目で見ながらあなたを殺す気にもなれないし心もおだやかでない。(W民話) aep isam yakun po hunak un apkas=an ka nukuri yak po isitoma=an kusu アエㇷ゚ イサㇺ ヤクン ポ フナㇰ ウン アㇷ゚カㇱアン カ ヌクリ ヤㇰ ポ イシトマアン クス 食べ物がなくなったら、 なおさら、 どこかへ歩いて行く元気もなくなってはなおいっそう恐ろしいから。(W民話) {E: cannot do…; to be unable to do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
num
ヌㇺ 【名】[概](所は numihi ヌミヒ)粒、 粒状の実、 (おつゆの)実(汁でない部分)、 大勢の人の群の中の一人一人。 apto num アㇷ゚ト ヌㇺ 雨粒。 hayok num ikir ハヨㇰ ヌミキㇼ [武装した・粒・たくさんの集合] 武装した人々。 {E: a grain; a drop.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
numa
ヌマ 【名】[概/所] 毛(毛一般)。 numa us ヌマ ウシ 毛が生える、 毛が生えている(「おいている」)、 毛深い。 tek numa テㇰ ヌマ 手の毛。(W) nan numa ナン ヌマ 顔の毛(「みそげ」)。(W) numa cikositosito ヌマ チコシトシト【自動】「めんよう(=羊)の毛がメチャクチャになって餅みたいになっている」(悪口)。 ku=konukosne humi! toy wente kor patek an numa cikositosito hemanta クコヌコㇱネ フミ! トイ ウェンテ コㇿ パテㇰ アン ヌマ チコシトシト ヘマンタ 憎らしいなあ、 畑を荒らしてばかりいる毛がメチャクチャになって餅になってるへんなやつ。(S) ☆参考 人の毛も動物や毛虫の毛も。 人の体毛のことは kenuma ケヌマ とも言う。 髪の毛は otop オトㇷ゚、 ひげは rek レㇰ、 陰毛は honuma ホヌマ。 {E: hair; fur.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núman
ヌマン 【名/副】きのう。 núman k=ek ヌマン ケㇰ 私はきのう来た。 núman pakno téta an ヌマン パㇰノ テタ アン (彼は)きのうまでここにいた。(S) núman wano tanto pakno ヌマン ワノ タント パㇰノ きのうから今日まで。(W会話) ☆対語 tanto タント きょう。 nisatta ニサッタ 明日。 hoskinuman ホㇱキヌマン おととい。 ☆参考 onuman オヌマン は《夕方、 晩》 {E: yesterday.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
numat
ヌマッ 【名】[num-at 前身頃(?)・つけひも] 女性の下着(mour モウㇽ)の懐を合わせてとめるために衿元につけてあるひも。 {E: the cords used to fasten female clothing at the breast.} (出典:田村、方言:沙流)
numaus
ヌマウㇱ 【自動】[numa-us 毛・が生えている/がたくさんついている] ①毛が生えている。 ②毛深い。 {E: to be hairy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
numke
ヌㇺケ 【他動】[num-ke 粒・(動詞形成)]…を選ぶ。 a=numke a kur sineatki wa アヌㇺケ ア クㇽ シネアッキ ワ 私たちの選んだ人が決まって=私たちが投票した人が当選して…。(W) cinumke-kanpi チヌㇺケカンピ 辞書。(W) {E: to choose, select…} (出典:田村、方言:沙流)
numkoekomo
ヌㇺコエコモ 【他動】[num-ko-e-komo 粒・に(?)/と共に(?)・その頭・を曲げる](?) [単](複は numkoekompa ヌㇺコエコンパ)…を取り囲む(?)。 tan a=kor kotan a=numkoekomo, numkoewciw=an wa oka=an ruwe ne na タン アコㇿ コタン アヌㇺコエコモ、 ヌㇺコエウチウアン マ オカアン ルウェ ネ ナ この私たちの村は囲まれて、 ぐるりと取り巻かれてしまっているのだから。(S独話) {E: to surround…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
numkoewciw
ヌㇺコエウチウ 【自動】[num-ko-e-u-ciw 粒・に(?)/と共に(?)・その頭・互い・にさせる] とり囲まれている。 numkoewciw=an wa oka=an ruwe ne na hokure kunak hayok yan ヌㇺコエウチウアン マ オカアン ルウェ ネ ナ ホクレ クナㇰ ハヨㇰ ヤン 私たちは取り囲まれてしまっているのだから、 さあ早く武装しなさい。(S独話) {E: to be surrounded.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
numnu
ヌㇺヌ 【自動】[num-nu 粒・を持つ][雅]粒をなしている。 nis rap etok/numnu kawkaw/numnu apto/eran hum konna/kosepepatki ニㇱ ラペトㇰ/ヌㇺヌ カウカウ/ヌㇺヌ アㇷ゚ト/エラン フㇺ コンナ/コセペパッキ [雅]雲が下がってくる先から大粒のあられ大粒の雨が降る音がザアーッと鳴る。(Sユーカラ) ☞num ヌㇺ ☆参考 日常語で豆などの大粒なことは rupne ルㇷ゚ネ と言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
númo
ヌモ 【自動】[num-o 粒・入る][植物](穀物の)実がいる(殻の中の実がみのって大きくなる)。 sisakno númo hike oka シサㇰノ ヌモ ヒケ オカ たまに実のいったのもある。(S) {E: to ripen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
númono
ヌモノ 【自動】[numo-no 実が入る・充分によく](穀物が)よく実がいる、 よく稔る。 siyamam toy anak númono wa シヤマㇺ トイ アナㇰ ヌモノ ワ 稲田はよく稔って。(W会話) {E: to ripen well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
numsama
ヌㇺサマ 【名】[所(?)](概は未出。 sama サマ の概は sam サㇺ)(着物の)前身頃(まえみごろ)。 ☆参考 身頃全体は netopake ネトパケ [所]。 後ろ身頃は seturu セトゥル [所]。 {E: former, past times.} (出典:田村、方言:沙流)
numus
ヌムㇱ 【自動】[num-us 粒・がそこについている] 粒が大きい。 numus apto ヌムㇱ アㇷ゚ト 大粒の雨(=numnu apto ヌㇺヌ アㇷ゚ト)。 ☆参考 númo ヌモ よく実が入って大きくなる/なっている。 rupne ルㇷ゚ネ たくさんのものがそろって大きい、 大粒である。 {E: to be ripening.} (出典:田村、方言:沙流)
nun
ヌン 【他動】(水分)を吸う。 ☞nunnun ヌンヌン {E: to sip, slurp (soup).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nunnun
ヌンヌン 【他動】[nun-nun …を吸う・(重複)](乳など)を吸う(赤ん坊が乳を吸うような、 しゃぶって吸う動作を表す、 つまり唇をぴったりあてて空気がもれないようにし、 口の中の圧力を下げることによって吸うことを言う)。 péhe nunnun ペヘ ヌンヌン (ミカンの)つゆを吸いなさい。(S) nunnun kor e ヌンヌン コㇿ エ チュッとすすりながら食べる(キャンデーを)。 (注 kem kor e ケㇺ コㇿ エ なめなめ食べる。) (W) ☆参考 固めのおかゆなどを音を立ててすすることは horopsekar ホロㇷ゚セカㇻ、 ゆるいおかゆやおつゆなどをただ吸って口の中に入れることは hopsekar ホㇷ゚セカㇻ、 おつゆの汁の部分や煎じ湯などを吸う(飲む)ことは ni ニ、 水や飲み物を飲むことは ku ク。 赤ん坊が乳を飲むことを普通には totto e トット エ と言う。 {E: to suck (on)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nunpa
ヌンパ 【他動】(複数形の形だが、 これに対する単数形の形は出てこない。)…を締めつける、 …をしぼる、 (水気)をしぼり出す。 totto nunpa トット ヌンパ 乳をしぼる。 péhe nunpa ペヘ ヌンパ 水気をしぼり出す。(S) {E: to wring, squeeze out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núnuke
ヌヌケ 【他動】(人)を大切によく処遇する、 …の面倒をよく見る、 (親)に孝行する。 an hi epitta en=nunuke hawe ne wa, hi-oy-oy, iyayiraykere アニ エピッタ エンヌヌケ ハウェ ネ ワ、 ヒオイオイ、 イヤイライケレ 滞在している間じゅう私を大事にしてくれる(「何から何まで便利はからってかわいがってくれる」)、 ありがとう。(S) ☆対語 okpare オㇰパレ …を悪く処遇する、 虐待する。 {E: to take care of someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núpa 1
ヌパ 【他動】[複](nu ヌ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…を聞く、 …が聞こえる。 {E: to listen to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núpa 2
ヌパ 【他動】[複](単は nuwe ヌウェ)…を掃く(サッサッとたくさん掃く)。 ipe etok ta tanuka hi a=nupa yak pirka イペ エトㇰ タ タヌカ ヒ アヌパ ヤㇰ ピㇼカ ごはん前にここら(=このへん)掃いたほうがいい。(W) {E: to sweep…} (出典:田村、方言:沙流)
núpe
ヌペ 【名】[概/所](所は núpe(he) ヌペ(ヘ))[nu-pe 目・汁] 涙、 …の涙。 ranke núpe/uturatura ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ [雅] 涙があとからあとから流れる。(W神謡語り) ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤㇷ゚トサネ/イクㇽカシ/チョランケカㇻ [雅] 涙が大雨のように私の上に降りそそぐ。(W神謡語り) núpe tura ヌペ トゥラ 涙を流しながら、 涙が出るほど、 涙ながらに(=cis tura チㇱ トゥラ)。 núpe tura k=éyaykopuntek ヌペ トゥラ ケヤイコプンテㇰ 私は涙が出るほどうれしい、 涙を流して喜んでいる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱヌペ エチセトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙と鼻汁が私の食器に入るので私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 大切な人に死なれて泣き暮らしている人に夢の中で死者が現れて泣かないようにさとす常套句。) {E: tears; tears of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núpecikka
ヌペチッカ 【自動】[núpe-cik-ka 涙・滴る・(他動詞化)] 涙を落とす。 ku=nupecikka クヌペチッカ 私は涙がこぼれた。(S) {E: to cry.} (出典:田村、方言:沙流)
núpekorapapse
ヌペコラパㇷ゚セ 【自動】[núpe-ko-rapapse 涙・と共に・パラパラ落ちる] 涙をハラハラこぼす。 {E: to shed tears.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núpesipakpare
ヌペシパㇰパレ 【自動】[núpe-sipakpare 涙・(?)] 涙をポロポロこぼす。 núpesipakpare sir ne noyne ヌペシパㇰパレ シン ネ ノイネ 涙をポロポロこぼしているらしい。(S) {E: to shed tears (drop by drop).} (出典:田村、方言:沙流)
nupkikuta
ヌㇷ゚キクタ 【自動】[nupki-kuta 汚水・を(ザツと)あける] 汚れ水を捨てる。 ☆参考 昔、 水道や下水のなかった時代、 水は川や泉から汲んできて使い、 使用ずみの汚れ水は外に捨てた。 {E: to throw out, dipose of dirty water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nupkine
ヌㇷ゚キネ 【自動】[nupki-ne 濁り水・になる](水が)濁る。 {E: to be muddy.} (出典:田村、方言:沙流)
nupur 1
ヌプㇽ 【自動】(お茶や汁が)濃い。 uwe nupur ウウェ ヌプㇽ 煮出した汁が/お茶の出たのが濃い。 níham úsey ka eytasa uwe nupur kor nani ku=sanpe arka na pakno ka en=kure ニハㇺ ウセイ カ エイタサ ウウェ ヌプㇽ コㇿ ナニ クサンペ アㇻカ ナ パㇰノ カ エンクレ 木の葉のお湯(=お茶)もあまり濃く出ると私はすぐ気持ちが悪くなるからもう飲ませないでください(もう結構です)。(S) {E:(for tea, soup etc)to be strong.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nupur 2
ヌプㇽ 【自動】透視力をはじめとする霊力(超能力)がある(神のように、 見ないでもわかるし、 先のこともわかる、 病気や災いの原因を言い当てたり、 重病人を癒やしたり生き返らせたりできる)。 nupur itak ヌプㇽ イタㇰ 特殊の難しい言葉。 nupur wa nen nen siyeye utar oka kor motoho ye ヌプㇽ ワ ネン ネン シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ (彼女は)霊力があって、 病気の人々がいるとその原因を言い当てた。(NK民話) nupur ekasi a=sikópakoinkare ヌプㇽ エカシ アシコパコインカレ 何でも見通してわかる霊力のある老人に私は災いの原因を占ってもらった。(NK民話) {E: to be clairvoyant; have the ability to see through things.} (出典:田村、方言:沙流)
nupur 3
ヌプㇽ 【他動】…を神力で守る。 aynu e=nupur kus pet kenas ka e=ohetuku p ne na, aynu e=rayke kus e=hetuku p ka somo ne na アイヌ エヌプㇽ クㇱ ペッ ケナㇱ カ エオヘトゥクㇷ゚ ネ ナ、 アイヌ エライケ クㇱ エヘトゥクㇷ゚ カ ソモ ネ ナ (S) あなたは人間を守るために川の山岸に生えたのだぞ、 人間を殺すために生えたのではないのだぞ(ikema イケマ を叱る言葉)。(S) ☞ikema イケマ {E: to protect…by divine power.} (出典:田村、方言:沙流)
nupuri
ヌプリ 【名】山。 poro nupuri ポロ ヌプリ 大きい山。 ri nupuri リ ヌプリ 高い山。 okuwas nupuri オクワㇱ ヌプリ 急な(切り立った)山。 Ayoro nupuri アヨロ ヌプリ [地名] アヨロ山。 ☆参考 kim キㇺ [位名]も《山》と訳されるが、 kim キㇺ がそこへ行ったりその中を歩いたり働いたりする場所としての山を表すのに対し、 nupuri ヌプリ は地上にうず高くもり上がった形をしている物体としての山を表す。 ☆参考 日本語で比喩的に「山」と表現するようなたくさんの集まりや積み重なりをアイヌ語では toska トㇱカ《土手》、 ikir イキㇼ《集まり》、 takma《丸いかたまり》などと言うこともある。 {E: a mountain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nupuri-kitay
ヌプリ キタイ 【名】[山・の頂上] 山の頂上。 {E: the summit, top of a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
nurappa
ヌラッパ 【他動】(死者)を供養する(供養の儀式をすることを言う)。 sinnurappa [sir-nurappa] シンヌラッパ 先祖供養をする。 {E: to hold a memorial service (for the dead).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nurayne
ヌライネ 【自動】[nuray-ne(?)・である]おとなしい。 (次の決まった反語的な言い方の中で)nurayne hawe iki wa! ヌライネ ハウェ イキ ワ! そんなに乱暴に言わなくてもいいでしょう。 {E: to be quiet, calm.} (出典:田村、方言:沙流)
núre
ヌレ 【複他動】[他動使役][nu-re 聞く・させる] …に…を聞かせる/知らせる。 yakun ku=ye wa eci=núre kusu ne ヤクン クイェ ワ エチヌレ クス ネ では私が言って(あなたに)聞かせてあげよう。(S会話) ☆参考 日本語で「教える」「教えてあげる」と言うような状況でも使われる。 {E: to tell…to…; to make…listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nuretar
ヌレタㇻ 【他動】[nu-retar 顔・白い]色白である(顔の色について言う)。 nuretar kusu an pirka ponmenoko ヌレタㇻ クス アン ピㇼカ ポンメノコ 色の白い美しい娘さん。(S) ☆対語 nuhure ヌフレ 顔が赤い、 nukunne ヌクンネ 顔の色が黒い(浅黒い)。 {E: to be white (especially complexion).} (出典:田村、方言:沙流)
nuukaomare
ヌウカオマレ 【自動】[nu-u-ka-omare 目・互い・の上・に…をのせる](?)半分眠っている、 ぼんやりしている。 nuukaomare wa an ヌウカオマレ ワ アン 半分眠っている。(S) {E: to be half asleep.} (出典:田村、方言:沙流)
nuwap
ヌワㇷ゚ 【自動】①(苦しんで)うなる。 ②お産する。 nuwap kusu ne na esotkikar ヌワㇷ゚ クス ネ ナ エソッキカㇻ お産するところだから産褥をつくりなさい。(S) nuwap hi pakno ne p ekurok siri a=omáre wa a=anú wa k=énisomap k=éramu-ikurkuru kusu ratcako ku=kar ヌワㇷ゚ ヒ パㇰノ ネㇷ゚ エクロㇰ シリ アオマレ ワ アアヌ ワ ケニソマㇷ゚ ケラムイクㇽクル クス ラッチャコ クカㇻ お産したばかりの者をこんな暗いところへ入れておいて薄気味が悪く気がかりだから私は明りをつける。(S) {E: ①to groan, moan (in pain). ②to give birth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nuwapkosikiruru
ヌワㇷ゚コシキルル 【自動】[nuwap-ko-sikiruru 出産・に・ころげまわる] 陣痛でころげまわる。 {E: to writhe about in agony.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nuwaprusuy
ヌワㇷ゚ルスイ 【自動】[nuwap-rusuy 出産する・…したい/しそうになる] 産気づく。 {E: to be ready to give birth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nuwe 1
ヌウェ 【他動】[単](複は núpa ヌパ)…を掃く。 ☆参考 munnuwe ムンヌウェ ごみを掃く、 掃き掃除する。 {E: to sweep…} (出典:田村、方言:沙流)
nuyar
ヌヤㇻ 【他動】[nu-yar 聞く・人にさせる](nu ヌ の不定使役形) …を人に聞かせる、 …を人に聞いてもらう。 nen póka, oripak=an yakka sirepa wa e=hawe póka nuyar! ネン ポカ オリパㇰアン ヤッカ シレパ ワ エハウェ ポカ ヌヤㇻ! どうか恐縮だけれどもやって来てあなたの声だけでも聞いてもらってください。(W会話) {E: to make, have someone listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nuye
ヌイェ 【他動】①…に彫りもの/彫刻をする。 ②…にいれずみをする。 tekmekkasi patek a=nuyé kane an テㇰメッカシ パテㇰ アヌイェ カネ アン 手の甲(手の上側)だけいれずみしてある。(S) ③…に字を書く。 ponkanpi nuye ポンカンピ ヌイェ はがきを書く。(W) (S) ④…を書く。 a=ye rok itak tu kanpiso ka re kanpiso ka a=enuypa wa oka yakun アイェ ロㇰ イタㇰ トゥ カンピソ カ レ カンピソ カ アエヌイパ ワ オカ ヤクン 私たちの話した言葉が二ページか三ページにでも書かれてあれば。(W会話) ☆参考 kanpinuye カンピヌイェ は《紙にものを書く=書きものをする》。 inuye イヌイェ は《ものに彫りものをする=彫刻をする》。 sinuye シヌイェ は《自分に彫りものをする=入れずみする》。 sirkanuye シㇼカヌイェ、 tomikanuye トミカヌイェ、 ikorkanuye イコㇿカヌイェ はいずれも[雅]刃のさやに彫刻をする。 ☆参考 本来の用法では、 目的語は通常、 デザイン(形や模様)ではなく、 刃物の当たるもの(木や手)である。 たとえば熊を nuye ヌイェ すると言わない。 同様に、 紙に文字を書くことは kanpi カンピ《紙》を nuye ヌイェ すると言い、 カタカナを書くことは katakana ani kanpi nuye カタカナ アニ カンピ ヌイェ [カタカナ・で・紙・に書きものをする]のように言う。 しかし ④のように、 「このことを書く」「その話を書く」というような言い方もする。 {E: ②tatoo… ③write on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nuykar
ヌイカㇻ 【他動】(髪)を梳く。 puyeponkiray ani nuykar プイェポンキライ アニ ヌイカㇻ (髪を)梳き櫛で梳く。(S) ☆参考 櫛で髪をとかすことは kirayekar キライェカㇻ。 {E: to comb (one's)hai ☆参考 普通の r.} (出典:田村、方言:沙流)
nuyna
ヌイナ 【他動】①…を隠す。 ② ☞esirutumka nuyna エシルトゥㇺカ ヌイナ ☆参考 ものを隠すことを言う。 ことがらを隠す(秘密にする)ことは esina エシナ。 {E: to conceal, hide…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nuynak
ヌイナㇰ 【自動】隠れる。 {E: to be concealed; hidden.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nuynakte
ヌイナㇰテ 【他動】隠れさせる(隠れるように言う)。 {E: to say in such a way as to conceal something.} (出典:田村、方言:沙流)
nuyunin
ヌユニン 【他動】[nuy-unin 燃え・痛む(?)] こげめがつく、 こげて茶色くなる(着物でもざるでも)。 nuyunin noyne húra at ヌユニン ノイネ フラ アッ こげているらしく匂いがする=こげくさい。(S) ☆参考 uhuy ウフイ 燃える、 黒こげになる、 ouhuy オウフイ 一部焼ける、 こげる。 {E: to burn…; scorch…a brown colour.} (出典:田村、方言:沙流)
o 3
オ 【他動】①(舟、 馬等)に乗る。 unma o ウンマ オ 馬に乗る。 kuruma o クルマ オ 車に乗る。 ②(舟)を漕ぐ。 cip o チㇷ゚ オ (1)舟に乗る。 cip o チㇷ゚ オ (2)舟をこぐ。 ☆参考 aop アオㇷ゚ [a=o-p 一般に人が・乗る・もの] 乗り物。 {E: ①to board, get on (a boat, horse etc.). ②to row (a boat).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
o 4
オ 【複他動】(目的語の一つは「もの」、 もう一つは「場所」。)(そこ)に(たくさんのもの/数えられないものや液体)を入れる、 (食物)を(茶わん)によそう、 (酒など)を(盃)につぐ、 (もの)を(そこ)にのせる/掛ける(☞omare オマレ)。 mesi itanki or a=o メシ イタンキ オㇿ アオ ごはんを茶わんによそう(入れる)。(W会話) oro siyamam a=uk yakun a=o kusu ne na オロ シヤマㇺ アウㇰ ヤクン アオ クス ネ ナ その中へお米をとったら入れるからね。(S) toy kasi o トイ カシ オ 土をその上にのせる(=土にうめる)。(W) sirosi o シロシ オ 印を(そこに)つける。(W) teke o テケ オ …を…に手渡す。(S) sinep sinep teke o シネㇷ゚ シネㇷ゚ テケ オ 一つ一つ手渡して(手の中に入れて)やりなさい。(S) {E: to hand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
o 5
オ 【他動】(命令の形のみで、 間投詞のように使われる。) ①o! オ! (物を渡すとき、 一人に)そら、 どうぞ(受け取りなさい)。 o yan! オ ヤン! (二人以上に/敬意の二人称「あなた様」に)そら、 どうぞ(受け取りなさい、 お受け取り下さい)。 ②(応答の声。)どうぞ、 いいよ。 {E: ①here (when giving something to someone). ② sure go ahead.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oahun
オアフン 【他動】[o-ahun (そこ)に・入る] …に入る。 poncise or hene oahun ポンチセ オㇿ ヘネ オアフン 小屋の中にでもお入りなさい(pon cise or un hene ahun ポン チセ オルン ヘネ アフン と同じ意味だが、 or oahun オㇿ オアフン を使うほうが「よい言葉」)。 (S) pu or c=óahun プ オㇿ チョアフン 私(主人公の神)は倉の中に入った。(HC神謡) {E: to enter…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oapkas
オアㇷ゚カㇱ 【他動】[o-apkas (そこ)に・歩く] …に通う。 a=kor nispa/Iskar etokoho/oapkas katu/a=ruska kusu アコン ニㇱパ/イㇱカㇻ エトコホ/オアㇷ゚カㇱ カトゥ/アルㇱカ クス 私の主人が石狩川の水源地のほうに通うのに私は腹が立ったから。(W神謡語り) {E: to go to….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oarpa
オアㇻパ 【他動】[単](複は opaye オパイェ)[o-arpa (そこ)に・行く[単]](一人が)…に行く、 …へ行く。 sinrit kotan a=oárpa シンリッ コタン アオアㇻパ 私は先祖の国(あの世)に行く。 ☞arpa アㇻパ {E: to go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oarsiki(hi)
オアㇻシキ(ヒ) 【名】[所](概は oarsik オアㇻシㇰ) …の片目。 oarsiki sikari cup néno, oarsiki entonum pakno an オアㇻシキ シカリ チュㇷ゚ ネノ、 オアㇻシキ エントヌㇺ パㇰノ アン 片目は満月のようで、 片目は「アブラグサ」くらいしかない(あるばけものの容貌の描写)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
oasi 2
オアシ 【助動】まさに…しようとしている、 いま…するところだ、 …する気になる、 …しかかる。 te wano ku=ye oasi hawe tapan na テ ワノ クイェ オアシ ハウェ タパン ナ 今から言うところです。(W独話) mame ka ipeo oasi noyne マメ カ イペオ オアシ ノイネ 豆も実が入りかけているらしく。(S) opitta e=eraman oasi hawe he an? オピッタ エエラマン オアシ ハウェ ヘ アン? あなたはみんな覚えようというのですか。(S) tap unukar=an hi pakno ne wa ora suy uwekohoppa=an oasi na! タㇷ゚ ウヌカラニ パㇰノ ネ ワ オラ スイ ウウェコホッパアン オアシ ナ! 今会ったばかりなのにまた別れなければならないのかなあ。(S) {E: ①to start, begin… ②to be about to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oasin
オアシン 【自動】[o-asin その尻・出る] 抜ける(ひっぱってなど)。 otopi oasin オトピ オアシン 髪の毛が抜けた。(W) nuyto tuy ciki uwowsi yan, somo yak nuyto oasin wa isam na ヌイト トゥイ チキ ウウォウシ ヤン、 ソモ ヤㇰ ヌイト オアシン マ イサㇺ ナ 糸が切れたら結んでおきなさい、 そうしないと糸が抜けてしまうから。(W) {E: to come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oasinke
オアシンケ 【他動】[o-asin-ke その尻・出る・(他動詞化)]…を抜く(杭や釘をギュウッと抜く)。 {E: to draw, pull out…} (出典:田村、方言:沙流)
oasta
オアㇱタ 【他動】…を見下して悪く言う(?)。 iteki a=i=óasta kunine イテキ アイオアㇱタ クニネ 人にばかにされないように。(S民話) {E: to say bad things about and look down upon…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oawnaun
オアウナウン 【副】[o-awna-un その尻・内側・にある] ①内側に。 ②(連体的に使って)内側にある…。 oawnaun tokompone オアウナウン トコンポネ 内側のくるぶし。 ☆対語 osoynaun オソイナウン 外側に/外側の。 {E: ①(on the) inside. ②inner.} (出典:田村、方言:沙流)
ocakakse
オチャカㇰセ 【自動】[o-cakak-se その尻・(擬音)・という] 下痢する(水状の便が出る)(「悪い言葉」)。(S) {E: to suffer from diarrhoea.} (出典:田村、方言:沙流)
ocakot
オチャコッ 【自動】[o-ca-kot その尻・口・につく] 好色である(「すけべだ」)。 {E: to be lustful.} (出典:田村、方言:沙流)
ocatcari
オチャッチャリ 【複他動】[o-catcari (そこ)に・…をまき散らす] …に…をふりかける。 konru rárak na úna ocatcari wa anu コンル ララㇰ ナ ウナ オチャッチャリ ワ アヌ 氷がツルツルしてるから灰をふりかけておきなさい。(S) {E: to sprinkle…on…} (出典:田村、方言:沙流)
ocayarke
オチャヤㇻケ 【自動】[o-ca-yar-ke その尻・の先(?)・ボロボロになる・(他動詞化)](?) 着物のすそがボロボロになる。 {E: for the hem, bottom of clothing to become frayed.} (出典:田村、方言:沙流)
ocekocen
オチェコチェン 【自動】[語構成も語源も不明] 極端に背丈が低い。 iyohay toan sísam ocekocen ruwe! イヨハイ トアン シサㇺ オチェコチェン ルウェ! まあ、 あの人(和人)二、 三尺しかないねえ。(S) {E: to be extremely short (in height).} (出典:田村、方言:沙流)
ocire
オチレ 【他動】[o-ci-re その尻・枯れる・させる]…を「根まわし」する=(木)を枯らすために幹の根元のほうの皮をむく。 ni ocire ニ オチレ 木を「根まわし」する。 cócire ni チョチレ ニ 「根まわし」した木=根元の皮をむいた木。 ☆参考 秋に幹の根元のほうにのこを入れて7寸(約20センチ)ぐらいの幅に皮をむいておく。 そうすると翌年芽が出ないですっかり枯れている。 乾いたまきとなる。 ☆参考 nokopir ノコピㇼ のこぎりの傷=「根まわし」のために切った所。 {E: to strip the bark off the roots, base of a tree; dig around the roots of a tree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ocis-usi
オチㇱウシ/オチスシ 【他動】[o-cis-usi 尻・泣く・…に…をつける]…が名残惜しくて泣く。 oramkote kur arpa wa oraun okaramotte wa ocisusi, inunukeas オラㇺコテ クㇽ アㇻパ ワ オラウン オカラモッテ ワ オチスシ、 イヌヌケアㇱ 愛する人が行ってしまうので名残惜しくて泣いている、 かわいそうに。(S) ku=kor poyson isam wa k=ócis-usi クコㇿ ポイソン イサㇺ ワ コチㇱウシ 私の子どもが亡くなったので悲しくてならない。(S) {E: to cry with reluctance to leave…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ociseunpa
オチセウンパ 【自動/副】[o-cise-un-pa その尻・家・へ・皆] ①[自動](次のような文脈で)家族そろう。 eci=ocíseunpa wa henpakiw eci=ne? エチオチセウンパ ワ ヘンパキウ エチネ? あなたたちは家族みんなで何人ですか。(S) ②[副]一家総出で。 ociseunpa nokan hike rupne hike opitta uwesamuysamun wa nepki kor patek oka, aynu-paːkus オチセウンパ ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ウウェサムイサムン ワ ネㇷ゚キ コㇿ パテㇰ オカ、 アイヌパークㇱ 一家総出で小さい人も大きい人も(子どもたちも大人たちも)みんな並んで働いてばかりいる、 いいねえ。(S) {E: ①to gather one's family together; one's complete family. ②the whole family working together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ociw
オチウ 【自(?)】[o-ciw その尻・…に刺さる] 性交する(人間が)。 {E: to have sexual intercourse (human).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oek
オエㇰ 【他動】[単](複は oarki オアㇻキ)[o-ek(そこ)から・来る[単]] …から来る。 {E: to come from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oenke
オエンケ 【他動】[o-enke その尻・をとがらす] …の尻の方をとがらせる(たとえばイナウ(木幣)の)。 ☆対語 eenke エエンケ …の頭(先)の方をとがらせる(たとえば鉛筆の)。 {E: to sharpen the end of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oha
オハ 【自動】からっぽである/になる。 oha wa an オハ ワ アン からっぽだ。(W) sir-oha シㇼオハ 留守である。 {E: to be empty.} (出典:田村、方言:沙流)
ohainkar
オハインカㇻ 【自動】[oha-inkar 何もない・見る] まぼろしを見る。 {E: to see a vision.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ohak
オハㇰ 【自動】[< o-hak その尻(下の方)・近い(?)] 浅い(水や川の)。 ohak pet オハㇰ ペッ 浅い川。 ☆対語 ooho オオホ (水や川が)深い。 ☆参考 入れ物が浅いことは okasaske オカサㇱケ、 穴やみぞが浅いことは kasre カㇱレ。 {E: (for water) to be shallow.} (出典:田村、方言:沙流)
ohapseeciw
オハㇷ゚セエチウ 【他動】[o-hap-se-e-ciw その尻・(称賛の間投詞)・と言う・で・刺す]…をおいしいとほめる。 sonno nispa katkemat anakne néun oka kéraan kaspa ka somo ki p a=ere yakka ohapseeciw kor e ソンノ ニㇱパ カッケマッ アナㇰネ ネウン オカ ケラアン カㇱパ カ ソモ キㇷ゚ アエレ ヤッカ オハㇷ゚セエチウ コㇿ エ 本当の長者は男でも女でもどんなあまりおいしくないものを食べさせてもおいしいとほめて喜んで食べる。(S) ☆参考 けなすことは payyekar パイイェカㇻ。 貧乏人に限っておいしいとも言わず、 けちをつけるものだと言う。 {E: to compliment that…is delicious.} (出典:田村、方言:沙流)
ohare
オハレ 【他動】[自動使役][oha-re からになる・させる]…を空ける、 …をからっぽにする。 taray ohare タライ オハレ たらい[< 日本語]をからっぽにしなさい。(W) {E: to empty…} (出典:田村、方言:沙流)
oharkisam
オハㇻキサㇺ 【位名】[o-harki-sam その尻・左・側] 左側に/から。 oharkisam wa オハㇻキサン マ 左側から。 citosa anak oharkisam wa patek apkas チトサ アナㇰ オハㇻキサン マ パテㇰ アㇷ゚カㇱ 自動車は左側からばかり歩く。 {E: from, at the left.} (出典:田村、方言:沙流)
oharkiso
オハㇻキソ 【名】[o-harki-so その尻・左の・座] 左座、 家の中の上座から見て左側の座、 つまり入口(西側)から入って右側(中心にある炉の南側)の座。 oharkiso un a オハㇻキソ ウン ア 左座(炉の南側の席)に座った。 ☆対語 osiso オシソ 右座。 {E: the left seat; the seat to the left, as seen from the place of honour in a house, that is, the seat on the right of the fireplace as seen from the entrance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ohasinnonkar
オハシンノンカㇻ 【自動】[ohasir-nonkar 留守の家・の様子を見に行く] 留守の家の様子を見に行く(だれも来ていないか、 どろぼうが入らないか、 いためられていないか)。 ku=sapoutari isam wa kusu k=óhasinnonkar wa k=ek ruwe un クサポウタリ イサンマ クス コハシンノンカㇻ ワ ケㇰ ルウェ ウン 姉たちがいないので留守の家の様子を見て来たんだよ。(S) ☆参考 別のときに同じ話者がこの語は「冗談」に言うとも言っている。 ☞nonkar ノンカㇻ {E: to go to look in on a house where no one is at home.} (出典:田村、方言:沙流)
ohasirepunkine
オハシレプンキネ 【自動】[ohasir-epunkine 留守・を守る]留守番する。 ohasirepunkine wa en=kore オハシレプンキネ ワ エンコレ 留守番してください。(W) {E: to stay behind; look after a house while others are out.} (出典:田村、方言:沙流)
ohay/ohayke kar
オハイ/オハイケ カㇻ 【連他動】(人)の陰口/悪口を言う。 en=ohay kar kor an hawe as エノハイカㇻ コラン ハウェ アㇱ (彼は)私の悪口を言っているらしい。(S) sinewe kunak ye a p ek ruwe ka isam wa ohayke ku=kar kor k=an シネウェ クナㇰ イェ アㇷ゚ エㇰ ルウェ カ イサンマ オハイケ クカㇻ コㇿ カン (あの人は)遊びに来ると言ったのに来ないので私はかげ口を言っていたのよ。(W) ☆参考 iyohaykar イヨハイカㇻ [自動] 人のかげ口/悪口を言う。 {E: to talk bad of someone behind their back.} (出典:田村、方言:沙流)
ohayokke
オハヨッケ 【自動】[oha-yok-ke ほかに何もない・(擬音)・(自動詞形成)]「からあげする」(吐くようにしてエッエッとやるが何も出ない)。 k=óhayokke kor k=an コハヨッケ コㇿ カン 私は「からあげ」している。(W) {E: to dry-vomit.} (出典:田村、方言:沙流)
ohetke
オヘッケ 【自動】[o-het-ke その尻・(急にとび出すことを表す語根)・(自動詞形成)](水などが)流れ出る(びんがひっくり返って、 樽の栓が抜けて)。 {E: (for water etc.) to flow out.} (出典:田村、方言:沙流)
ohetpa
オヘッパ 【他動】[複](単は ohetu オヘトゥ) (二つ以上)を口やのどから吐き出す、 びんの口から出す。 rat ohetpa ラッ オヘッパ 痰(たん)をのどから出す。(S) {E: to throw up, spit out…; for…to gush, spill out.} (出典:田村、方言:沙流)
ohetu
オヘトゥ 【他動】[単](複は ohetpa オヘッパ) …を口やのどから吐き出す、 びんの口から出す(細いところに入っているものを)。 iteki ruki no ohetu! イテキ ルキ ノ オヘトゥ! 飲み込まないで吐き出しなさい。(S) tokkuri or wa ohetu トックリ オㇿ ワ オヘトゥ びんから流し出しなさい。(S) kikir ku=seru ku=rekuci osma a korka k=óhetu wa k=étopse wa isam キキㇼ クセル クレクチ オㇱマ ア コㇿカ コヘトゥ ワ ケトㇷ゚セ ワ イサㇺ 私は虫を吸い込んでのどに入ったけれど咳ばらいしてペッと吐き出してしまった。(S) ☆参考 胃から吐くことは atu アトゥ [自動]/eatu エアトゥ [他動]。 口の中の小さな異物を口先からフッと吐き出すことは ewar エワㇻ。 舌先でペッと吐き出すことは etopse エトㇷ゚セ。 {E: to throw up, spit out…; for…to gush, spill out.} (出典:田村、方言:沙流)
ohewke
オヘウケ 【自動】[o-hew-ke その尻(が)・(傾きを表す擬態の語根)・(自動詞形成)](下の方が)傾く/傾いている。 su ohewke ス オヘウケ 床(ゆか)に置いてある鍋が傾いている。 ita ohewke イタ オヘウケ 床が傾いている。 paroho ohewke パロホ オヘウケ 口が曲がっている。(S) ☆対語 ehewke エヘウケ 上の方が傾く。 ☆参考 炉かぎからつるしてある鍋が傾いているのは ehewke エヘウケ。 {E: to incline; lean.} (出典:田村、方言:沙流)
ohokar
オホカㇻ 【自動】[oho-kar (?)・をする/つくる]鎖縫いする(刺しゅうのやり方の一種)。 {E: to chain-stitch.} (出典:田村、方言:沙流)
ohor
オホㇿ 【自動】長く続く、 時間的に長い。 a ohor kur ア オホㇿ クㇽ 座っている(=寝ないで起きている)のが長い人=夜ふかしの人。 {E: to continue for a long time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ohorka
オホㇿカ 【副】[o-horka その尻・逆方向に] 後向きに、 後ろへ。 ohorka hosipire wa anu オホㇿカ ホシピレ ワ アヌ 後ろへ戻しておきなさい=(突き出ているものを)ひっこめておきなさい。(S) ohorka hosipi オホㇿカ ホシピ あとずさりする。 ohorka apkas オホㇿカ アㇷ゚カㇱ 後ろ向きに歩く。 cup ohorka tom チュㇷ゚ オホㇿカ トㇺ 日が逆向きにさす(東からさすべき日が西からさす)=西日がさす。 cup ohorka tom wa po sir-sések チュㇷ゚ オホㇿカ トㇺ ワ ポー シㇼセセㇰ 西日がさすからなお暑い。(W) ☆対語 ehorka エホㇿカ(語形の上では対だが意味は)逆向きに。 {E: backwards; behind.} (出典:田村、方言:沙流)
ohownu
オホウヌ 【他動】[oho-unu 針のめど(孔)・…につける](針)に糸を通す。 kem ohownu ケㇺ オホウヌ 針に糸を通す。 ☆参考 ounu/ownu オウヌ とも言う。 ohownu オホウヌ と ounu/ownu オウヌ との異同は不明。 {E: to thread a needle.} (出典:田村、方言:沙流)
ohure
オフレ 【自動】[o-hure 尻・赤い]月経中(生理中)である(悪口)。 ☞cupnukar チュㇷ゚ヌカㇻ {E: to be menstruating (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
ohutne
オフッネ 【自動】[o-hutne 尻・狭い] 尻が狭い。 ☆参考 普段は使わない、 お産の時骨盤が狭くて難産だったというような話のときに言う。(S) {E: to have narrow hips.} (出典:田村、方言:沙流)
oika
オイカ 【他動/後副】[o-íka のところで・近道する] ①[他動](近道するために)…を越える。 sítu oika シトゥ オイカ (となりの川筋に行くのに川上・川下を回らずに)尾根を越す。(S) petutur oika ペトゥトゥㇽ オイカ (となりの川筋に行くのに)川の間の地を横切る。(S) sir-oika シㇼオイカ/シロイカ 山を越える。 ②[後副]…を越えて。 ru oika wakka san kor an ル オイカ ワッカ サン コラン 道を越えて水が流れている。 {E: to cross (over)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oinkar
オインカㇻ 【他動】[o-inkar (そこ)に/から・見る[自動]] …のところを/で/から見る。 iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na/kamuy oinkar イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ/カムイ オインカㇻ ゆりかごの上に神が降りそこを神が見守ってくれる。(S子守歌) {E: to view…from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oiramun
オイラムン 【他動】[o-i-ram-un そこに・人の・心・がつく] ①(眠っている子ども)を大事に見守ってくれる。 ②(そこ)に心当たりがある。 a=oíramun uske péka ihunara=an アオイラムン ウㇱケ ペカ イフナラアン 心当たりの所を捜した。(NK民話) {E: ①to watch over (a sleeping child). ②have knowledge of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oiyoskoni
オイヨㇱコニ 【他動】[o-i-oskoni その尻が・人・をつかまえる](今までの悪事)がばれて捕まる。 {E: to be caught (due to one's past bad deeds being revealed).} (出典:田村、方言:沙流)
ok
オㇰ 【自動】うつむく、 遠慮してあるいは悲しくてうなだれている、 悲嘆にくれて顔を伏せている。 ok kane wa ye kor an オㇰ カネ ワ イェ コㇿ アン うつむいて/うなだれて言っている。(S) {E: to stoop one's head; put one's head to} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oka 1
オカ 【自動】[複](単は an アン) ①(二人以上/二つ以上が)ある、 いる、 住んでいる、 暮らしている。 ②(副詞の後に置かれて)…である。 usa oka ウサ オカ いろいろな。 sinnayno oka シンナイノ オカ (二人/二つ以上が)違っている。 …noyne oka …ノイネ オカ (二人/二つ以上が)…らしい。 …néno oka …ネノ オカ (二人/二つ以上が)…に似ている。 kusu oka クス オカ (二人/二つ以上が)とても…である。 sattek kusu oka サッテㇰ クス オカ 二人ともひどくやせている。(S会話) ③[補助動詞] …kor oka コㇿ オカ/コロカ (二人以上が)…しつつある。 horippa kor oka ホリッパ コㇿ オカ/コロカ (彼らは)踊っている。 …wa oka ワ オカ (二人/二つ以上が) …している、 もう…して(しまって)いる、 …してある。 númo wa oka ヌモ ワ オカ (皆)実が入っている。 ④[熟語] oka kus keray オカ クㇱ ケライ (二人以上の)…のおかげで。 (注 oka オカ は複、 単は an アン。) ☆参考 -pa パ(複数語尾)の前と pe ペ《もの、 の》の前では okay オカイ の形をとり、 okaypa オカイパ、 okay pe オカイ ペ となる。 他の母音で終わる動詞のように p ㇷ゚ は使われない(oka p オカㇷ゚ とは言わない)。 {E: to be; live, be living (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oka 4
オカ 【位名】[概](所は okake(he) オカケ(ヘ))(名詞句、 動詞句の後に置かれて)…の後、 …の(進んで行く)後ろの方、 時間的に後(空間・時間の線的な後)、 後の状況、 残された状況/状態。 tono oka sikkasma トノ オカ シッカㇱマ 殿の跡をつぐ。 sinrit oka wente シンリッ オカ ウェンテ [先祖・の後・を悪くする] 親たちが死んだあとかまどを返した(財産を使い果たした)。 oka an オカ アン …が終わる。 ipe oka an イペ オカ アン 食事が終った。 ☆参考 siyoka シヨカ [< si-oka] 自分の後ろの方。(S) {E: behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oka nospa
オカ ノㇱパ 【連他動】…の後を追う。 taan ponpe unuhu nen ka arpa kor orano oka nospa wa cis a cis a タアン ポンペ ウヌフ ネン カ アㇻパ コㇿ オラノ オカ ノㇱパ ワ チサ チサ このぼうやは母親がどこかへ行くと後を追いかけて大泣きする。(S) ☆参考 kese anpa ケセ アンパ は、 殺すためとかつかまえるためなどで追いつこうとして追いかけることを言う。 oka nospa オカ ノㇱパ は自分も行きたいので子が親の後を追うなど、 後について行くこと。 {E: to run after, chase…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okamkir
オカㇺキㇼ 【副】わざと、 意図的に。 okamkir kor nuyto etupsike k=ewwopitte wa k=ári akusu kem ounu ka eaykap siri iki オカㇺキㇼ コン ヌイト エトゥㇷ゚シケ ケウウォピッテ ワ カリ アクス ケㇺ オウヌ カ エアイカㇷ゚ シリ イキ 私はわざと(いたずらして)(彼女の)糸の端を結び合わせておいたところ(彼女は)針に通せないでいる。(S) ☆参考 ユーカラには arokamkinno アロカㇺキンノ[ar-okamkir-no 全く・わざと・(副詞形成)]が出ている。 {E: on purpose; intentionally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okapikuyra
オカピクイラ 【他動】[oka-pi-kuyra そのあと・こっそり・(?)] こっそり…のあとをつける。 {E: to secretly follow after…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okaramotte
オカラモッテ 【他動】[oka-ram-otte その後・心・を…につける]…を名残惜しく思う。 te wano henpak waniciri ka arpa kunak ye wa k=ókaramotte p un テ ワノ ヘンパㇰ ワニチリ カ アㇻパ クナㇰ イェ ワ コカラモッテプン ここから何十里も行くと言うので私は名残惜しいのよ。(S) {E: to be reluctant to leave…} (出典:田村、方言:沙流)
okari 1
オカリ 【他動】…と交代する、 …に代わってする。 en=okari wa wakkata エノカリ ワ ワッカタ 私に代わって水汲みをしてください。(S) ☆参考 姉のワテケさんは kawarine カワリネ を使い、 en=kawarine エンカワリネ のように言う。 {E: to alternate, change places with…} (出典:田村、方言:沙流)
okari 2
オカリ 【後副】…のまわりに、 …をとり囲んで。 cise okari チセ オカリ 家のまわりに。 cise okari a=kowtarsapte wa ene kira hi ka isam チセ オカリ アコウタㇻサㇷ゚テ ワ エネ キラ ヒ カ イサㇺ 家のまわりを囲まれて逃げようがない。(S) {E: around; about; to surround…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okasaske
オカサㇱケ 【自動】(容器が)浅い。 okasaske poysu オカサㇱケ ポイス 浅い小鍋。(S) okasaske wa kusu rur ka a=omáre ka somo ki オカサㇱケ ワ クス ルㇽ カ アオマレ カ ソモ キ (nima ニマ《皿》は)浅いから汁なんか入れない。(S) ☆対語 orawne オラウネ (容器が)深い。 ☆参考 穴やみぞが浅いことは kasre カㇱレ、 水や川が浅いことは ohak オハㇰ。 {E: (for a vessel, container)to be shallow.} (出典:田村、方言:沙流)
okasura
オカスラ 【他動】[oka-sura その後・を捨てる]…を引き止めないで行かせる。 {E: to not hold back…; allow…to go.} (出典:田村、方言:沙流)
okay
オカイ 【自動】[複](単は an アン)[oka オカ 1《ある、 いる》が pe ペ《もの、 こと》および -pa パ (複数語尾)の前でとる形] ある、 いる。 usa okay pe ウサ オカイ ペ いろいろなもの。 {E: to exist; be.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okaypa
オカイパ 【自動】[複複](単は an アン)(二つ/二人以上が皆)ある、 いる。 {E: to exist; be (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okemtanayne
オケㇺタナイネ 【自動】[o-kem-ta-nay-ne その尻・血・(?)・沢・になる] 尻の方からタラタラ血を流す。 ☆対語 ekemtanayne エケㇺタナイネ 頭の方からタラタラ血を流す。 {E: for blood to flow from one's behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okep
オケㇷ゚ 【名】[動物]カラスの一種(「夜歩く、 根性が悪い」)。(S) ☆参考 カラスの総称は paskur パㇱクㇽ。 カラスのいろいろな種類については ☞paskur パㇱクル〔知分類 p.218、 夜鳴く悪鳥の一〕 {E: a type of crow (name of a very rare bird said to be of ill omen (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
okere
オケレ 【他動/助動】[単](複は okerpa オケㇾパ) ①[他動]…を終わる/終える。 ②[助動]…し終る、 …してしまう(完了する)。 ipe=an okere イペアン オケレ 食べ終る。 ③[補助動詞] wa okere ワ オケレ(1)(行為や出来事や変化を表す動詞のあとに置かれて)すっかり…してしまう(完了する)。 k=oyra wa okere コイラ ワ オケレ 私は忘れてしまった。 wa okere ワ オケレ(2)(属性や状態を表す自動詞(形容詞)のあとに置かれて)非常に/極めて…である(口語的な言い方)。 pirka wa okere ピㇼカ ワ オケレ それはそれはきれいな、 最高に美しい。 wen wa okere pon cise ウェン マ オケレ ポン チセ とても粗末な小さい家。 {E: ①to finish; complete…; ②finish doing…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okerpa
オケㇾパ 【他動/助動】[複](単は okere オケレ) ①[他動](二人以上が/二つ以上を)…を終わる/終える。 ②[助動] …し終わる。 ③[補助動詞] …wa okerpa ワ オケㇾパ(1) (二つ/二人以上が)…してしまう。 ray wa okerpa ライ ワ オケㇾパ 皆死んでしまう。(S) wa okerpa ワ オケㇾパ(2) 非常に…である。 sattek wa okerpa サッテㇰ ワ オケㇾパ 二人ともひどくやせこけている。(S会話) ☆発音 オケㇽパ。 {E: ①to finish, complete… (pl.). ②to finish doing… ③to end up doing…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okesinne
オケシンネ 【副】[o-ke-sir-ne その尻(が)・(?)・土地/あたり・である/になる](o-…-ne は…から)あちこちから、 方々から。 ☆対語 ekesinne エケシンネ あちこちに/へ。 {E: from, to here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okewe
オケウェ 【他動】[単](複は okewpa オケウパ)(一人)を追い出す。 {E: to drive out, chase away…} (出典:田村、方言:沙流)
okewpa
オケウパ 【他動】[複](単は okewe オケウェ)(二人以上)を追い出す。 {E: to drive out, chase away… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
okimunpe
オキムンペ 【名】[okimun-pe 山から来る・もの] 山から来る洪水(「山津波」)。 ☆対語 orepunpe オレプンペ 津波。 {E: the crumbling of a mountainside due to floodwaters: a landslide.} (出典:田村、方言:沙流)
okirasnu
オキラㇱヌ 【自動】[o-kir-asnu その尻・力・すぐれている] 力が強い。 hemanta ene okirasnu siri, nep aste siri ka isam ヘマンタ エネ オキラㇱヌ シリ、 ネㇷ゚ アㇱテ シリ カ イサㇺ なんとまあ強いことだろう、 だれも立たせない(みんな投げ飛ばす)。 {E: to be strong; powerful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okka
オッカ 【位名】[概](所は okkasi オッカシ)[ok-ka えり首(?)・の上]…の上。 aynu okka eyayoraye アイヌ オッカ エヤヨライェ [人・の首の上・に自分をそこに行かせる] [慣用句]…のことで人にまさる。 {E: above; over; on top of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oknatara
オㇰナタラ 【自動】[ok-natara 悲しくてうなだれる・その状態が続いている] (慣用句で、 kewtumu ケウトゥム《…の気持ち》のあとに置かれて)悲しみにうちひしがれている。 ku=kewtumu konna oknatara クケウトゥム コンナ オㇰナタラ 私の心は悲しくて悲しくてたまらない。(W) ☞ekewtum oknatara エケウトゥㇺ オㇰナタラ {E: be torn apart by sadness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okokko
オコッコ 【名】ばけもの。 okokko cáca オコッコ チャチャ ☞okokkocaca オコッコチャチャ。 okokko cikap オコッコ チカㇷ゚ ばけもの鳥、 鳥のおばけ。 e=cis yakne/okokko cikap/e=kotokpatokpa エチㇱ ヤㇰネ/オコッコ チカㇷ゚/エコトㇰパトㇰパ あなたが泣くとばけもの鳥があなたをツンツンつつく。(KC子守歌) {E: a ghost.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okorkorse
オコㇿコㇿセ 【自動】[o-korkor-se その尻が・(擬音重複)・という](下の方で)コロコロ鳴る。 okorkorse kane オコㇿコㇿセ カネ [コロコロ鳴る・金(かね)](「鈴」の訳語として出た。) pon okorkorse kane ポン オコㇿコㇿセ カネ [小さい・コロコロ鳴る・金(かね)] 小さい鈴。 {E: to ring out (eg: a bell).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okpare
オㇰパレ 【他動】…を冷遇する、 …を虐待する、 (親)に不孝する。 ☆対語 núnuke ヌヌケ …を好遇する、 …を大事にする。 {E: to treat…coldly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okrawnunu
オㇰラウヌヌ 【自動】[ok-raw-nunu 首・深み・(?)] 首を引っ込める、 出ていた首を着物の中にヒョイとひっこめる。 ku=yayrire wa ku=inkar kor ranma apto as kor ora suy k=ókrawnunu ranke ayne tanepo k=ek, seyeppo néno kane クヤイリレ ワ クインカㇻ コㇿ ランマ アㇷ゚ト アㇱ コㇿ オラ スイ コㇰラウヌヌ ランケ アイネ タネポ ケㇰ、 セイェッポ ネノ カネ 私は背伸びして見るとまだ雨が降っているのでまた首をひっこめひっこめしてやっと今来た、 カタツムリみたいに。(S) {E: to pull back the neck, the head.} (出典:田村、方言:沙流)
oksuyparomap
オㇰスイパロマㇷ゚ 【名】[oksuypar-oma-p えり肩あき・に入る・もの] えりの後ろにつける汚れよけの布(「あかとり」)。 {E: a material placed on the inside collar to prevent dirt along the collar on the clothes.} (出典:田村、方言:沙流)
okunne
オクンネ 【自動】[o-kunne その尻が・黒い]陰毛が生えている(男女とも)。 somo okunne menoko anak a=simap ne ソモ オクンネ メノコ アナㇰ アシトマㇷ゚ ネ 陰毛の生えてない女は恐ろしいもんだ。(S) {E: to have pubic hair.} (出典:田村、方言:沙流)
okunnure
オクンヌレ 【他動】ひどく驚く、 あきれる。 ☆参考 沙流川中流の二風谷の話者が言う。 下流のワテケさんは okunure オクヌレ と言う。 {E: to be dumbfounded, very surprised, amazed at, by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okus
オクㇱ 【他動】(着物)を裏返す、 …を裏返しにする。 hńta e=eyaykimatekka kus to e=mi p ka e=okus wa e=mi, e=us pe ka ehorka e=us siri an? フンタ エエヤイキマテッカ クㇱ ト エミㇷ゚ カ エオクㇱ ワ エミ、 エウㇱ ペ カ エホㇿカ エウㇱ シリ アン? あなた何をあわててほら、 服も裏返しに着てスカートも後ろ前にはいてるのよ。(S) cókus amip チョクㇱ アミㇷ゚/チョクサミㇷ゚ 裏返した着物(昔、 夫や妻に先立たれた人が着たと言う)。(UT) ☆参考 ehorka エホㇿカ 逆に。 {E: to turn (clothing) inside out.} (出典:田村、方言:沙流)
okutkeseciw
オクッケセチウ 【自動】[o-kut-kes-e-ciw その尻・のど・の末端・に・ささる] 一拍一拍を歯切れよく区切るように(スタッカートのように)拍子をつけて歌う、 「まるく歌わずに四角に歌うこと、 拍子がとれるように。」 (S) okutkeseciw wa upopo オクッケセチウ ワ ウポポ 拍子をつけてウポポを歌う。 {E: to keep time with beat.} (出典:田村、方言:沙流)
okuwas
オクワㇱ 【自動】[< okuwan-as 切り立って・立っている](?) (山が)急である、 険しい。 okuwas hur/nupuri オクワㇱ フㇽ/ヌプリ 急な山。 okuwas uske kari hemesu オクワㇱ ウㇱケ カリ ヘメス 急なところから登る。 ☆参考 okuwan as オクワン アㇱ とも言う。 {E: to rise steeply; be steep.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okuyma
オクイマ 【自動】[o-kuy-ma(< oma) その尻・尿・そこにある] 小便(オシッコ)する。 ☆参考 小便(尿)は kuywakka クイワッカ、 大便することは osoma オソマ。 {E: to urinate.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oma
オマ 【他動】[単](複は o オ)(「もの」が主語、 「場所」が目的語) …に位置する、 …にある、 …に入る/の(載)る/置かれる/つく。 su or oma sayo ス オㇿ オマ サヨ 小鍋に入っているおかゆ。(W民話) petetoko oma nupuri ペテトコ オマ ヌプリ その川の水源の所にある山。(W言い伝え) ☆参考 oma オマ [単]に対する複数形に相当するのは o オ の用法のごく一部、 本辞典の見出しで言えば o オ 1 だけである。 その場合、 oma オマ は一つのものやひとまとまりのものが一カ所におさまる/おさまっていることを言い、 それ以外の場合、 たとえばたくさんのものがある場合やいろいろなものが雑然とある場合や、 形や量の定まらないものが入って/のって/置かれている場合などはすべて o オ が使われるようである。 なお o オ にはほかにもいろいろな用法がある。 {E: to position on, in…; enter, get in, on, reach…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omakatetterke
オマカテッテㇾケ 【自動】[o-maka-tetterke その尻・後ろへ・ピョンピョン跳ねる]ふらつきながら歩く、 千鳥足で歩く。 omakatetterke kor an ayne ekuskonna noykosanpa オマカテッテㇾケ コラン アイネ エクㇱコンナ ノイコサンパ ヨロヨロとふらつきながら歩いていたが突然フラフラーッと倒れた。(S) {E: to totter, stagger along.} (出典:田村、方言:沙流)
omanan
オマナン 【自動】[単](複は payoka パヨカ)[oman-an 行く・ある/いる](あちこち)歩く、 歩き回る(徒歩でも、 走っても、 乗り物でも)、 旅する、 行き来する。 nítay tum péka ku=karusuk kus k=ómanan ニタイ トゥㇺ ペカ クカルスㇰ クㇱ コマナン 私は林の中をキノコとりに歩き回った。(S) {E: to travel; come and go.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omap
オマㇷ゚ 【他動】…をかわいがる(主に子どもを。 心の中でかわいいと思うことだけでなく、 だいたりなでたりなど、 具体的にかわいがる行為をすることをも含む)。 ☆参考 男女間で愛することは osikkote オシッコテ、 oramkote オラㇺコテ、 eramasu エラマス《…を好む》など。 {E: to show affection to…; treat…dearly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omappa
オマッパ 【他動】[複](omap オマㇷ゚ は単複の区別なし)(二人以上が/を皆)…をかわいがる。 {E: to show affection to…; treat…dearly (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omapresu
オマㇷ゚レス 【他動】[omap-resu かわいがる・育てる] …をかわいがって育てる。 ☞resu レス {E: to bring up…lovingly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omare
オマレ 【複他動】[他動使役][oma-re …に位置する・させる] ①(一つ/一人)を…に置く/入れる/さしこむ/かける。 tekehe omare テケヘ オマレ …を(彼の)手の中へ入れてやる=(彼に)手渡す。(W) ②☞ka(si) omare カ(シ) オマレ 1、 ka(si) omare カ(シ) オマレ 2、 o オ 4 {E: to place, put, plug in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omarepa
オマレパ 【他動】[複](omare オマレ は主語の単複の区別なし) (二人以上が皆)(一つ/一人)を…に位置させる/入れる。 {E: to place, put… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omawsuye
オマウスイェ 【自動】[o-maw-suye その尻・風・ゆらす](その尻が)風でゆれる。 yaysamne apkas=an yakka néa ayop a=setúruhu ta omawsuye pakno nitan aynu a=ne ruwe ne ヤイサㇺネ アㇷ゚カサン ヤッカ ネア アヨㇷ゚ アセトゥルフ タ オマウスイェ パㇰノ ニタン アイヌ アネ ルウェ ネ ただ普通に歩いてもその弓矢の袋が私の背中で風にゆれるほど私は足の速い人間でした。(HK民話) {E: (for the end of something) to flutter in the wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omewke
オメウケ 【自動】[o-mew-ke その尻・(倒れることを表す語根)・(自動詞形成)](木が)根こそぎ倒れる。 {E: for a tree to be uprooted.} (出典:田村、方言:沙流)
omke 1
オㇺケ 【自動】[om-ke (擬音の語根)・(自動詞形成)] 咳(せき)をする。 {E: to cough.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omke 2
オㇺケ 【自動】かぜをひく(=omkekar オㇺケカㇻ)。 k=omke rusuy noyne ku=mecirataroski コㇺケ ルスイ ノイネ クメチラタロㇱキ 私はかぜをひきそうで寒気がする。(W) ☆参考 =omkekar オㇺケカㇻ {E: to catch a cold.} (出典:田村、方言:沙流)
omke 3
オㇺケ 【名】かぜ(感冒)。 sonno astoma páse omke eykokisaro yak a=ye ソンノ アㇱトマ パセ オㇺケ エイコキサロ ヤカイェ 本当に恐ろしい重いかぜにかかったそうだ。(S) {E: a cold.} (出典:田村、方言:沙流)
omkekar
オㇺケカㇻ 【自動】[omke-kar 咳をする/かぜ・する] かぜをひく。 {E: to catch a cold.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omkeomke
オㇺケオㇺケ 【自動】[omke-omke 咳をする・(重複)] コンコンと(何度も)咳をする。 {E: to give a dry cough.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omonnure
オモンヌレ 【他動】…をほめる。 pár ani póka omonnure パラニ ポカ オモンヌレ 口で(=言葉で)だけでもほめてやりなさい。(W) k=ómonnure コモンヌレ えらいなあ。(W) {E: to praise…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omuken
オムケン 【自動】獲物がとれない。 hankeno omuken=an kusu hanke kucacise or un ekimne=an ハンケノ オムケナン クス ハンケ クチャチセ オㇿ ウン エキㇺネアン 近い所にあまり獲物がとれなくなったので、 近くの山の狩小屋に行った。(HC民話) {E: to have a bad hunt, catch.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
omunin
オムニン 【自動】[o-munin その尻・腐る] 尻が腐っている(月経中(生理中)であることの悪口)。 {E: to be menstruating (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
omuntumus
オムントゥムㇱ 【自動】[o-mun-tum-us その尻・ごみ・の中・についている] 掃除をしないでほこりだらけの中にいる。(S) {E: to be in a neglected, filthy room.} (出典:田村、方言:沙流)
onanunuke
オナヌヌケ 【自動】[ona-nunuke 父親・を好遇する] 父に「孝行する」=父を大切にしてよく処遇する。 {E: to be good to, look after one's father.} (出典:田村、方言:沙流)
oninnitne
オニンニッネ 【自動】[o-nin(< nit)-nit-ne その尻・棒・(重複)・である](?) oninnitne pekor apkas siri an オニンニッネ ペコㇿ アㇷ゚カㇱ シリ アン 足を曲げるような曲げないような変な歩き方をしている。(S) ☆参考 nitne ニッネ は《硬くなる、 硬い》、 ninnitne ニンニッネ は nitne ニッネ の重複形であろう。 {E: for the legs to be hard, stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
onisposo
オニㇱポソ 【自動】[o-nis-poso その尻が・空・をつきぬける](雷、 星が)落ちる。 kamuy onisposo カムイ オニㇱポソ 神が天から地上に下る=雷が落ちる。 kamuyhum ka isam hi ta kamuy onisposo noyne hum as na カムイフㇺ カ イサㇺ ヒ タ カムイ オニㇱポソ ノイネ フマㇱ ナ 雷の鳴る音もしなかったときに雷が落ちたらしい音がしたぞ。(HK民話) {E: for a god to descend from heaven to earth.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onkami
オンカミ 【自動】[< 日本語 おがみ] 拝礼する。 ①(狭義に、 アイヌ民族の男子の正式な拝礼を指す。)両手を胸の前でてのひらを上に向けて上下に動かす形式で拝礼する。 ②(広義に、 拝礼一般を指す。) hepoki hetari kane onkami ヘポキ ヘタリ カネ オンカミ 頭を下げたり上げたりしておじぎする。 ③拝む。 onkami-kur オンカミクㇽ 拝む人=「お寺さん」(=坊さん)。 ④[比喩]onkami kor an オンカミ コラン(直訳すると)拝んでいる=いねむりしている。(W) {E: ①customary, ritual praying form. ②worshipping (gen.). ③to worship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onnayke(he)
オンナイケ(ヘ) 【位名】その中、 その内部。 onnayke ame o kane penpe オンナイケ アメ オ カネ トペンペ 中にあめが入っている甘いおかし。(W) (出典:田村、方言:沙流)
onne 1
オンネ 【自動】①年とる、 年寄りである。 ②(キノコが)熟し過ぎる。 ☆参考 古いことは husko フㇱコ と言い、 onne オンネ とは言わない。 ☆対語 sukup スクㇷ゚ 壮年である、 pewre ペウレ 若い。 {E: ①to age; grow old. ②to be overripe.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onne 2
オンネ 【自動】(老人が)死ぬ、 老死する。 nen póka ku=kor hekattar ku=sikore yakun ora k=onne yakka pirka ネン ポカ クコㇿ ヘカッタㇻ クシコレ ヤクン オラ コンネ ヤッカ ピㇼカ なんとか私の子どもたちを一人前にしてからなら私は死んでもいい。(S) núman onne yak a=ye ヌマン オンネ ヤカイェ (老人が)きのう亡くなったそうだ。(S) {E: to die of old age.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onneike
オンネイケ §018.親(8)onne-ike〔ón-ne-i-ke おンネイケ〕⦅チカブミ⦆親。[onne(親である)+ike(者)]。"toampe〜"「あの人の親」。"〜-utar"「親たち」。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
onnep-núnuke
オンネㇷ゚ヌヌケ 【自動】[onnep-núnuke 老人・を大切にする]老人を大切にする。 onnep-núnuke=an kor nispa a=ne p ne na オンネㇷ゚ヌヌケアン コㇿ ニㇱパ アネㇷ゚ ネ ナ 年寄りを大切にすると長者になるものだよ。(S) {E: to look after the elderly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onnepa
オンネパ 【自動】[複](onne オンネ は単複の区別なし) ①(二人以上が)年とる、 年老いている。 ②(二人以上が)老死する。 {E: ①to age. ②to die of old age (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onnerepa
オンネレパ 【他動】[onne-re-pa 老死する・させる・(複数)](二人以上が/二人以上を)(老人)をあの世へ送る、 (世話をしていた老人)が亡くなる(世話をしていた人が主語、 老人が目的語)。 {E: to send off (an old person) to the other world (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onnisapno
オンニサㇷ゚ノ 【副】[on(< oar)-nísap-no 全く・急な・(副詞形成)][雅] 全く急に、 不意に。 sine an to ta/onnisapno/ekimne rusuy=an シネ アン ト タ/オンニサㇷ゚ノ/エキㇺネ ルスヤン [雅]ある日のこと私はふと(急に)山へ行きたくなった。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onruyka
オンルイカ 【他動】(子ども)に子守歌を歌ってやる(寝かしつけるために)。 poyson k=onruyka kor k=an ポイソン コンルイカ コㇿ カン 私は子どもに子守歌を歌ってやっているところだ。(S) iruka kay wa onruyka kor an, yak mokor kusu ne na イルカ カイ ワ オンルイカ コㇿ アン、 ヤㇰ モコㇿ クス ネ ナ ちょっとおぶって子守歌を歌ってあげていなさい、 そうすれば眠るから。(S) ☆参考 沙流川下流と鵡川で言う。 沙流川中流の二風谷以上では onnokka オンノッカ。 ☆参考 iyonruyka イヨンルイカ [自動] 子守歌を歌う、 子守歌。 {E: to sing a lullaby (to children).} (出典:田村、方言:沙流)
ontaro
オンタロ 【名】[< 日本語 おおだる(大樽)] 樽。 pon ontaro ポン オンタロ 小さい樽、 桶。 wakkaku-ontaro ワッカクオンタロ 水樽、水桶。(W) ☆参考 níoki ニオキ 水を汲んでくる桶。 ☆参考 酒樽のことは ontaro オンタロ と言わず sintoko シントコ と言う。 {E: a barrel; a tub.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onuman-ipe
オヌマンイペ/オヌマニペ 【自動/名】①[自動]夕食を食べる。 ②[名]夕食。 {E: ①to eat dinner, the evening meal (v) ②dinner; the evening meal(n).} (出典:田村、方言:沙流)
onumposo
オヌンポソ 【自動】[単](複は onumpospa オヌンポㇱパ)[o-num-poso その尻が・粒(=人々)・を貫き通る] 生き残る。 utari opitta isam rok ayne, sinep ne takup onumposo pon hekaci ウタリ オピッタ イサㇺ ロㇰ アイネ、 シネㇷ゚ ネ タクㇷ゚ オヌンポソ ポン ヘカチ 親戚がみんな亡くなってしまって、 たった一人ぼっちで生き残った男の子。(S) {E: to survive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onumpospa
オヌンポㇱパ 【自動】[複](単は onumposo オヌンポソ)(二人以上が)生き残る。 {E: to survive (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onupecikka
オヌペチッカ 【他動】[o-nupe-cik-ka (そこ)に・涙・滴る・させる]ka(si) onupecikka カ(シ) オヌペチッカ …の上に涙を落とす。 kasi a=onúpecikka kor a=yaykoruyruypa カシ アオヌペチッカ コㇿ アヤイコルイルイパ 私はその子の上に涙をこぼしながらかわいがってなでさすっていた。(W民話) {E: to cry on…; for tears to fall on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onuperanke
オヌペランケ 【他動】[o-nupe-ran-ke (そこ)に・涙を・降る・させる](そこ)に涙を降らせる。 i=kurkasike/onuperanke イクㇽカシケ/オヌペランケ [雅](鳥の姿になって空を旋回していた父は)私の体じゅうの上に涙を落とした。(W神謡語り) {E: to cry on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onuytasa
オヌイタサ 【他動/後副】[o-nuy-tasa その尻・(?)・…と交代する] ①[他動]…に代わる、 …と交代する、 …と行き違いになる。 eci=onúytasa wa eci=kopásrota エチオヌイタサ ワ エチコパㇱロタ (いつも言われているが今度は)(あなたに交代して)私があなたを悪く言う。(S) hunak ta en=onuytasa aan hawe an un? フナㇰ タ エノヌイタサ アアン ハウェ アヌン? どこで行き違いになったのだろう。 ②[後副]…に交代して今度は。 e=onuytasa k=arpa エオヌイタサ カㇻパ あなたに代わって今度は私が行く。(S) en=kopisi, yak onuytasa ku=ye kusu ne na エンコピシ、 ヤㇰ オヌイタサ クイェ クス ネ ナ 私に質問しなさい、 そしたら私が答えるから。(S) {E: ①to alternate, change places with…; miss each other. ②alternately; in turns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ooho
オオホ 【自動】(水や川が)深い。 ooho pet オオホ ペッ 深い川。(S) ☆対語 ohak オハㇰ (水や川が)浅い。 ☆参考 入れ物が深いことは orawne オラウネ。 {E: (for water, a river) to be deep.} (出典:田村、方言:沙流)
oosorusi
オオソルシ 【他動】[o-osor-usi そこに・尻・を…につける] …に腰掛ける。 téor oosorusi! テオㇿ オオソルシ! ここに腰掛けなさい。(W) ka(si) oosorusi カ(シ) オオソルシ [連他動](その)上に腰掛ける。 kasi-oosorusip カシオオソルシㇷ゚ 腰掛け。 ☆参考 いろいろな座り方については ☞a ア {E: to sit on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oownu
オオウヌ 【他動】[o-o-unu その尻を・小穴・にはめる](針)に糸を通す。 kem oownu ケㇺ オオウヌ 針に糸を通す。 kem oownu wa en=kore! ケㇺ オオウヌ ワ エンコレ! 針に糸を通してちょうだい。(S) {E: to thread a needle.} (出典:田村、方言:沙流)
op-ekar
オㇷ゚エカㇻ/オペカㇻ 【他動】[op-e-kar 槍・で・…を打つ]…に槍でかかっていく。 {E: to charge with a spear.} (出典:田村、方言:沙流)
ópa
オパ 【他動】[複](o オ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…に乗る(車や舟に)、 (舟)をこぐ。 ☞o オ {E: to board, get on, in (a car, a boat); to row (a boat)(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opanere
オパネレ 【他動】…をはおる(着るだけで帯をしめない)。 iwan kosonte/ukoekutkor/iwan kosonte/opanere híne イワン コソンテ/ウコエクッコㇿ/イワン コソンテ/オパネレ ヒネ 六枚の小袖を着て帯をしめ、 六枚の小袖をはおって。(W神謡語り) ☆参考 昔話、 神謡、 ユーカラなどで、 神が地上の生活を終えて天に帰るしたくをする場面でよく出てくる表現。 {E: to wear…(unfastened).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opaoyruke
オパオイルケ 【他動】[o-pa-uyruke その尻・口・…を…につける]…を早く行きなさい早く行きなさいとせかす、 …を追い立てる。 ☆参考 opauyruke オパウイルケ の聞き違いかまたは誤記と思われる。 {E: to drive away…} (出典:田村、方言:沙流)
oparoparo
オパロパロ 【自動(?)/他動(?)】[o-par-o-paro その尻・口・…を…に入れる] 口をはさむ(ひどい悪口、 まさか尻で言うのではないけれども)。(S) mákip ene oparoparo kane isaykako, iteki isaykako! マキㇷ゚ エネ オパロパロ カネ イサイカコ、 イテキ イサイカコ!(こっちではわかっているがわざと言わないでいるのに横から口を出されたとき)どうしてそう横から口を出しやがってよけいなことを、 出しゃばってよけいなことを言うな。(S) ☞pároparo パロパロ {E: to interrupt (a conversation).} (出典:田村、方言:沙流)
oparoruy
オパロルイ 【自動】[o-paro-ruy その尻・口[所]・激しい]おしゃべりである。 (ひどい悪口。(S)) ☆参考 paroruy パロルイ おしゃべりである、 口数が多い。 {E: to talk a lot.} (出典:田村、方言:沙流)
opas
オパㇱ 【他動】[o-pas (そこ)に・走る] ☞ka(si) opas カ(シ) オパㇱ {E: to run, rush to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opatatce
オパタッチェ 【自動】[o-patat-se 尻・(擬音)・という]下痢する(ビチャビチャと)。 (悪い言葉。(S)) {E: to suffer from diarrhoea (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
opattek
オパッテㇰ 【自動】穴が下まで通る。 {E: for a hole to extend down.} (出典:田村、方言:沙流)
opaye
オパイェ 【他動】[複](単は oarpa オアㇻパ)[o-paye …に・行く[複]](二人以上が)…に行く。 toop sísam kotan opaye hike opaye wa トオㇷ゚ シサㇺ コタン オパイェ ヒケ オパイェ ワ ずうっと遠く和人の国(「内地」)の方に行く人は行って。(S言い伝え) {E: to go to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ópeaciw
オペアチウ 【自動】[op-e-aciw 槍・で・槍投げする]槍を投げる、 槍投げをする。 {E: to throw, launch a spear.} (出典:田村、方言:沙流)
openpak
オペンパㇰ 【他動】(見るべきでないもの)を見てしまう。 ikiya openpak na イキヤ オペンパㇰ ナ (彼が)見ないようにね=彼に見られないようにしなさい、 彼に見せてはだめよ。(S) k=ópenpak korka ku=ye ka eyayramkar コペンパㇰ コㇿカ クイェ カ エヤイラㇺカㇻ 私は見てしまったけれど(そのことを)言うわけにいかない。(S) {E: to look at something one should not see.} (出典:田村、方言:沙流)
oper
オペㇾ 【名】[o-per(ke) その尻が・割れている](女の子を年長者がかわいがって呼ぶ語、 次のような連語で使う。)ku=kor oper クコロペㇾ 私のかわいいおじょうちゃん。 (幼児から二十歳前後までの少女や若い女性について言う。 呼びかけるときにも、 主語や目的語として話すときにも使う。) {E: a term of endearment for a young girl (up to about 20 years old.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
operatne
オペラッネ 【自動】着物を着ているが帯も紐もしめないでだらしないかっこうをしている。 operatne kane an オペラッネ カネ アン 帯もしないでいる。 (帯をするべきなのにしていない、 だらしないという評価をしながら言う。) (S) ☆参考 opanere オパネレ は口承文学の中でよく使われる語で、 だらしないのではなく、 帯をせずに羽織るべきものをそのように羽織ることを言う。 {E: to dress slovenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opes
オペㇱ 【他動/後副】[o-pes その尻・…に沿って下へ行く] ①[他動]…に沿って下へ行く。 ru ene rewke hi néno opes wa arpa ル エネ レウケ ヒ ネノ オペㇱ ワ アㇻパ 道が曲がっているとおりに下って行きなさい。(S) m ②[後副]…に沿って下へ。 ru opes ciw san kane ル オペㇱ チウ サン カネ (土砂降りで)道を水がとうとうと流れている。(S) {E: ①to go down, descend along… ②down along…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opici
オピチ 【他動】[o-pici その尻・を放す](持っているもの)を手から放す、 …を取り落とす。 {E: to let…fall; drop….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opitta
オピッタ 【副】(二つ以上/二人以上が)皆、 (二つでも、 たくさんでも、 数も量も)全部。 kamuy opitta カムイ オピッタ 全ての神、 神全員。 pirka amip opitta ピㇼカ アミㇷ゚ オピッタ すべての美しい着物、 美しい着物(は)みんな。 aynu opitta arki アイヌ オピッタ アㇻキ 人(男)はみんな来た。 inanike ne yakka opitta ku=kor rusuy イナニケ ネ ヤッカ オピッタ クコン ルスイ どっちでも両方ともほしい。 sine netopa eus pe ne kus opitta ray シネ ネトパ エウㇱ ペ ネ クㇱ オピッタ ライ (二つの頭が)一つの体についていたので両方とも死んでしまった。(S民話) c=ópitta チョピッタ 私たちみんな。 eci=opitta エチオピッタ あなたたちみんな。 aoká opitta アオカ オピッタ あなたを含めて私たちみんな。 ☆参考 epitta エピッタ は一つのものの全体。 {E: everyone; all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opittektek
オピッテㇰテㇰ 【他動】[opit-tektek …を手から取り落とす(opici オピチ の語基)・瞬間に…する](手に持っているもの)をパッと放す、 …を急に手から取り落とす。 {E: to suddenly drop, let go of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opiwki
オピウキ 【他動】[o-piw-ki …に・(?)・する] ☞ka(si) opiwki カ(シ) オピウキ {E: to help, save…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
opiyo
オピヨ 【自動】[o-pi-o その尻・小声・…に入る](声が)かすれる。 hawe opiyo ハウェ オピヨ 声がかすれて出ない。 k=ómkekar noyne ku=hawe opiyo コㇺケカㇻ ノイネ クハウェ オピヨ 私はかぜをひいたらしく声がかすれている。(W) {E: to have a hoarse voice.} (出典:田村、方言:沙流)
opiyopiyo
オピヨピヨ 【自動】[opiyo-piyo 声がかすれる・(重複)](声が)かすれる。 opiyopiyo wa ne ye p ka a=erámpewtek オピヨピヨ ワ ネ イェㇷ゚ カ アエランペウテㇰ (彼の声が)かすれていて何を言ってるのかわからない。(S) {E: to have a hoarse voice.} (出典:田村、方言:沙流)
opke
オㇷ゚ケ 【自動/名】①[自動]屁(おなら)をする。 ②[名]屁(おなら)。 opke e wa an オㇷ゚ケ エ ワ アン 「屁(へ)まくらえ。」(罵倒の言葉。) {E: to break wind; fart (v); a fart (n.)..} (出典:田村、方言:沙流)
opos
オポㇱ 【他動】…をたどる。 menokopo san ruwe an hi kusu a=opós híne sán=an ruwe ne メノコポ サン ルウェ アニ クス アオポㇱ ヒネ サナン ルウェ ネ 娘が下って行った足跡があったので私はそれをたどって行った。(KK民話) {E: to trace, follow, pursue…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oposo 1
オポソ 【他動】[o-poso その尻が・…をつきぬける]…をしみ通る、 …をつきぬける。 ☆対語 eposo エポソ。 {E: to seep through, soak into…} (出典:田村、方言:沙流)
oposo 2
オポソ 【後副】…を通して、 …をつきぬけて。 puyar oposo inkar=an プヤㇻ オポソ インカラン 透(す)いて見える窓を通して見る。(S) {E: to go through, pierce…} (出典:田村、方言:沙流)
oposore
オポソレ 【複他動】[他動使役][oposo-re …をつきぬける・させる]…を漉(こ)す。 oycari-oposore オイチャリオポソレ …をざるで漉(こ)す。 icari ani antuki oposore イチャリ アニ アントゥキ オポソレ ざるであずきを漉(こ)す。 {E: to filter…} (出典:田村、方言:沙流)
opus
オプㇱ 【自動】[o-pus その尻が・はじける]穴があく。 {E: to have a hole in.} (出典:田村、方言:沙流)
opusi
オプシ 【他動】[opus-i 穴があく・(他動詞化)]穴をあける。 {E: to put a hole in…} (出典:田村、方言:沙流)
opusopus
オプソプㇱ 【自動】[opus-opus 穴があいている・(重複)]あちこち穴があいている、 穴だらけである。 uturu uturu opusopus ウトゥル ウトゥル オプソプㇱ ところどころに穴がポツポツあいている。(S) {E: to be full of holes.} (出典:田村、方言:沙流)
oputuye
オプトゥイェ 【他動】[単](複は oputuypa オプトゥイパ)(一つ)を押す。 {E: to push…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oputuytektek
オプトゥイテㇰテㇰ 【他動】[oputuy-tektek 押す(oputuye オプトゥイェ の語基)・瞬間に…する] …をドンと押す、 (トラック等が人)にぶつかる。 ☆参考 木にぶつかる等、 普通「ぶつかる」ことは tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ。 {E: to push…hard; bump into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
or
オㇿ 【位名】[概](所は oro/orke オロ/オㇿケ) ①(モノを表す名詞の後に置かれて、 そのモノを場所としてとらえる名詞句とする。 場所や時を表す名詞の後に置かれると、 よりはっきりとその場所、 その時を示す。 目的語として位置を表す名詞句を要求する語、 たとえば位置格助詞 ta タ《…に/で》、 un ウン《…へ》など、 動詞の接頭辞 o- オ《…に/で》など、 他動詞 kus クㇱ《…を通る》、 oma オマ《…に入る/位置する》などの前で多く使われる。) …の所、 …のとき。 (その他、 文脈によって…の中、 …の家、 …の上などいろいろに訳せる。)sapa or o ki サパ オㇿ オ キ 頭につくシラミ。 mesi itanki or a=o kor メシ イタンキ オㇿ アオ コㇿ ごはんを茶わんによそうと。(W会話) poro su or oma sayo ポロ ス オㇿ オマ サヨ 大鍋に入っているおかゆ。(W民話) apa or pak k=arpa korka アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ 私は戸口の所まで行ったけれど。(W) nis or péka hopuni ニソㇿ ペカ ホプニ 空を飛んだ。(S民話) toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コラン (彼は)畑で働いている。 suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に飛び込んだ(落ちた)。(S) iteki en=or ta ahup yan イテキ エノッ タ アフㇷ゚ ヤン 私の家に入らないで下さい。(S) kesikomu sekor sísam or ta a=ye ケシコム セコㇿ シサㇺ オッタ アイェ 消しゴムと日本語で言う。 kanto or un rikin カント オルン リキン 天に昇る。(S言い伝え) atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。(W民話) nis or wa ran ニソㇿ ワ ラン 空から降りて来た。(W民話) ②…or ta …or ta …オッタ …オッタ ☞otta オッタ 2。 or wa オㇿ ワ (受け身表現の行為者、 oro wa オロ ワ とも言う。)…によって。 kamuy or wa ene a=e=yáynure カムイ オㇿ ワ エネ アエヤイヌレ あなたは神からそう思わされた。(W民話) ☆参考 所属形は oro オロ の例が圧倒的で、 orke オㇿケ は1例のみ。 orke オㇿケ には別の用法がある。 {E: ①from… ②by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
or(o) oytak
オㇿ/オロ オイタㇰ 【連他動】…を読む(音読する)。 kanpi oro oytak カンピ オロ オイタㇰ 本を(声を出して)読む。 {E: to read…aloud.} (出典:田村、方言:沙流)
ora
オラ 【後副/接】[or-wa …の所/とき・から、 oro-wa その所/とき・から] ①[後副]…から、 それから、 その次に。 téta e=ek hi ora tane henpakto e=an? テタ エエキ オラ タネ ヘンパㇰト エアン? あなたがここに来たときからもう何日いますか(=何日たったか)。(S) ②(つなぎ言葉として)それから、 そして、 こんど。 híne ora ヒネ オラ そしてそれから。 híne ora káni hem ku=ye ヒネ オラ カニ ヘㇺ クイェ こんど私も言う。(W会話) ③(主張する気持ちのニュアンスを添える小辞として) yaykata ora ヤイカタ オラ 自分こそ。 yaykata ora a=ecákke noyne an pe ヤイカタ オラ アエチャッケ ノイネ アン ペ 自分こそきたながれるようなざまをして(=ような者なのに)。(S) ukao wa en=kore ora ウカオ ワ エンコレ オラ しまってくださいよ。(S) iteki ora! イテキ オラ! だめだよ、 やめなさいよ。(S) {E: ①after that; next. ②after that; next time; next; then (as a conjunction).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oramkote
オラㇺコテ 【他動】[o-ram-kote (そこ)に・心・をつなぐ]…にほれる、 …を愛する(恋愛)、 …に目をつけている。 wenkamuy e=oramkote hi ne yak a=ye na ウェンカムイ エオラㇺコテ ヒ ネ ヤカイェ ナ 魔物があなたを好いているんだそうだよ。(S) ☆参考 「古い言い方。 今は osikkote オシッコテ と言う。 更に新しくは eramasu エラマス と言う。」 (S) ☆参考 eramasu エラマス …を好む、 …が好きである、 …がおもしろい。 omap オマㇷ゚ (子どもなど)をかわいがる。 {E: to love…} (出典:田村、方言:沙流)
oramsak
オラㇺサㇰ 【自動】[o-ram-sak その尻・心・を持たない]「ばかだ」(軽蔑の表現)。(S) {E: to be a fool; foolish.} (出典:田村、方言:沙流)
oramsakka
オラㇺサッカ 【他動】[oramsak-ka ばかだ・(他動詞化)]…を見下げる、 …を軽蔑する、 …を侮辱する。 {E: to despise, look down upon…} (出典:田村、方言:沙流)
oran
オラン 【他動】[o-ran (そこ)に・降りる] …に降りる。 ranke mosir/oran hum konna/koturimimse ランケ モシㇼ/オラン フㇺ コンナ/コトゥリミㇺセ (神が)下界(地上)に降りる音がブルンブルンと鳴り響き。(Sユーカラ) iresu sinta/sinta kurka/kamuy oran na イレス シンタ/シンタ クㇽカ/カムイ オラン ナ ゆりかごの上に神が降りるよ。(S子守歌) ☞ka(si) oran カ(シ) オラン {E: to go down, descend to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oranrani
オランラニ 【複他動】[o-ran-ran-i (そこ)に・下りる・(重複)・(他動詞形成)] …を…に座らせる。 inne utar néa a=kor nispa sintoko osmak a=oránrani híne インネ ウタㇻ ネア アコン ニㇱパ シントコ オㇱマㇰ アオランラニ ヒネ 大勢の人がその私の主人を酒びつの後ろ(つまり最上席)に座らせて。(W民話) {E: to make, let…sit down on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
orapiru
オラピル 【他動】…を終わる、 完成する。 a=oási uskehe oraun a=orápiru uskehe ewwopitte wa ári アオアシ ウㇱケヘ オラウン アオラピル ウㇱケヘ エウウォピッテ ワ アリ 始めたところとそれから編み終わったところとをつなぎ合わせておきなさい。(S) ipe orapiru ka somo ki no イペ オラピル カ ソモ キ ノ 食べ終わりもしないで。(S) ☆参考 「itese イテセ《ござ編み》のことと食べることについて言う。 okere オケレ と言うのが普通。 orapiru オラピル は昔の言葉で、 いい言葉。 また、 okere オケレ は何にかぎらずすべて終わった(完成した)こと。」 (S) {E: to finish, complete, end…} (出典:田村、方言:沙流)
orawki
オラウキ 【他動】…を取り逃がす、 …に追いつけない、 …に遅れる、 …しそこなう。 ci=nukar rusuy kus paye=as akus c=órawki wa isam チヌカン ルスイ クㇱ パイェアㇱ アクㇱ チョラウキ ワ イサㇺ 私たちは見たいので行ったところ遅れて見そこなってしまった。(S) a=oráwki ki wa/iwak=an yakne/a=i=kóyki ki na アオラウキ キ ワ/イワカン ヤㇰネ/アイコイキ キ ナ つかまえずに帰ったら叱られるよ。(S即興詩) ☆参考 kisaorawki キサオラウキ 汽車に乗り遅れる。 pasu-orawki パスオラウキ バスに乗り遅れる。 ☆対語 oskoni オㇱコニ。 {E: to let…go free, to be late for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
orawne
オラウネ 【自動】深い(入れ物が)。 ☆対語 okasaske オカサㇱケ。 ☆参考 水が深いことは ooho オオホ。 {E: (for a container) to be deep.} (出典:田村、方言:沙流)
orawosma
オラウォㇱマ 【他動】[o-raw-osma その尻が・沈んだ中・に入ってしまう](雪の中に)沈む。 upas tum k=órawosma ウパㇱ トゥㇺ コラウォㇱマ 私は雪の中に沈む。(S) {E: to sink (in snow).} (出典:田村、方言:沙流)
orawrawke
オラウラウケ 【自動】[o-raw-raw-ke その尻・沈んだ中・(重複)・(自動詞形成)] 「踏むとビタビタへこむ」(土が)。 {E: to leave footprints in the ground as one walks.} (出典:田村、方言:沙流)
ore
オレ 【連体/接頭辞】(otu… オトゥ と対にして使われて)三つの。 otu…ore… オトゥ… オレ… 二つも三つもの=いくつもいくつもの。 otu kesto ta/ore kesto ta オトゥ ケㇱト タ/オレ ケㇱト タ [雅]毎日毎日来る日も来る日も。(Sユーカラ) otu tapkanru/ore tapkanru/ukakuspare オトゥ タㇷ゚カンル/オレ タㇷ゚カンル/ウカクㇱパレ [雅]何回も何回も両手を広げ一歩一歩進んでいく踊りをくり返した。(Sユーカラ) (叙事詩でも昔話でも、 人の姿になっていた神が天に帰るために鳥の姿になるシーンでよく出てくる表現。) otu suy konna ore suy konna オトゥ スイ コンナ オレ スイ コンナ [雅]二回も三回も(=何回も何回も)。 ☆参考 前半の otu… オトゥ… の部分だけが言われて、 後半の ore… オレ の部分が省略されることもある。 話すときや昔話を語るときなどには、 後半をいうときでも ore オレ の代りに re レ と言って、 otu… re… オトゥ… レ… となることもある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ore tapkanru
オレ タㇷ゚カンル ☞ore オレ、 tapkanru タㇷ゚カンル {E: to repeat any number of times.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oreporep
オレポレㇷ゚ 【他動】[o-rep-orep そこに・拍子を取ってたたく・(重複)](そこ)をトントンたたいて拍子を取る。 heynu Poysar un kur/heynu kirkew kasi/heynu c=óreporep ヘイヌ ポイサㇻ ウン クㇽ/ヘイヌ キㇼケウ カシ/ヘイヌ チョレポレㇷ゚ 私は小沙流の人のひざの上をトントンたたいた。(HC神謡) {E: to beat in time with…; beat on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
orewsi
オレウシ 【他動】[o-rewsi …に・泊まる] …に泊まる。 oripak kamuy oyakata cise ka orewsi hi ta オリパㇰ カムイ オヤカタ チセ カ オレウシ ヒ タ 天然痘の神の王様が家の屋根の上に天降ったときに。(W民話) {E: to stay at, in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
orikikutkor
オリキクッコㇿ 【自動(?)/他動(?)】[o-riki-kut-kor その尻を・上に上げて・帯・を持つ(=帯をしめる)] 膝の上まで着物のすそをまくる。 {E: to roll up the bottom of one's clothing to above the knees.} (出典:田村、方言:沙流)
orikin
オリキン 【他動】[o-rikin …に・上昇する](そこ)に昇る。 poro nuynipek nísor orikin wa an ポロ ヌイニペㇰ ニソㇿ オリキン マ アン 大きな山火事の明るみが空に上がっている。(S) tanpa ne anak kanna mosir ka a=oríkin epaha ne kusu タンパ ネ アナㇰ カンナ モシㇼ カ アオリキン エパハ ネ クス 今年は私が天の神の国に昇る年ですから。(HC民話) {E: to go up, climb, ascend…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oriko
オリコ 【他動】[o-rik-o その尻を・高い所・に位置させる](まどのすだれ)を上に巻き上げる。 {E: to raise, put up…} (出典:田村、方言:沙流)
oripak 1
オリパㇰ 【自動】(目上の人や神の前で)へりくだって行儀よくかしこまる(図々しくしない)。 ☆参考 古老によっては「遠慮する」と訳すが、 この語は差し出されたものを遠慮して断るというような意味ではなく、 むしろ相手に敬意を持って慎み深く控え目に行儀よくふるまうというようなニュアンスでよく使われる。 ☆参考 他動詞は eoripak エオリパㇰ。 {E: to be reserved in behaviour; humble.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oripak 2
オリパㇰ 【名】[< oripak 1]伝染病、 「疱瘡(=天然痘)のことを言う。」 (W) oripak ani isam オリパㇰ アニ イサㇺ (彼は)天然痘で亡くなった。(W) oripak an オリパㇰ アン 伝染病がはやる/はやっている。(S) sonno a=sima páse oripak ソンノ アシトマ パセ オリパㇰ 本当に恐ろしい重い伝染病=天然痘。(S) {E: a contagious disease (e.g. smallpox).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oripakno
オリパㇰノ 【副】[oripak-no へりくだって行儀よくかしこまる・(副詞形成)] へりくだって行儀よくかしこまって。 {E: to be reserved in behaviour; humble.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oripakpa 1
オリパㇰパ 【自動】[複](oripak オリパㇰ は単複の区別なし)(二人以上が皆)へりくだって行儀よくかしこまる。 {E: to be reserved in behaviour; humble (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oriwak
オリワㇰ 【他動】(神などが)住む、 (動物が)巣くう。 tumunci kamuy, senneyaywa oriwak uske ne wa kusu トゥムンチ カムイ、 センネヤイワ オリワㇰ ウㇱケ ネ ワ クス 鬼神が本当に住んでいる所だから。(W会話) ☆参考 神が住むことを表すにはいろいろな表現がある。 ☞erok エロㇰ、 erokrok エロㇰロㇰ、 ewak エワㇰ、 iwak イワㇰ、 horari ホラリ、 horarpa ホラㇻパ。 また、 epunkine エプンキネ《…を守る》、 enupur エヌプㇽ、 enukor エヌコㇿ 等。 {E: (for a god) to live…; (for an animal, bird) to nest…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
orke 2
オㇿケ 【副助】[< orke 1](名詞のあとに置かれ、 通常繰り返されて) …orke…orke …オㇿケ …オㇿケ …も…もみんな。 anun orke apa orke アヌン オㇿケ アパ オㇿケ 他人も親戚もみんな。 menoko orke okkayo orke メノコ オㇿケ オッカヨ オㇿケ 女も男もみんな。 {E: too; all; everyone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
orke(he)
オㇿケ(ヘ) 【位名】[所](概は or オㇿ) ①…の所。 Tokapci pet orke a=orán トカㇷ゚チ ペッ オㇿケ アオラン 私は十勝川の川筋に下りた。(HK民話) ② tu moto orke hunara トゥ モト オㇿケ フナラ いろいろと素性を探る。(W民話) utar orke(he) ウタロㇿケ(ヘ) [雅]人々、 …たち(=utar ウタㇻ)。 wen menoko/utar orkehe ウェン メノコ/ウタロㇿケヘ [雅]悪い女ども。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oro
オロ 【位名】[所](概は or オㇿ)…の所、 …の中、 そこ。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りひらいてそこに人口の多い町がある。 ku=patoye arka akus oro tasaske クパトイェ アㇻカ アクㇱ オロ タサㇱケ 私の唇が痛くなったがそこがヒリヒリする。(W) oro ta iyorot=an a kotan オロ タ イヨロッアン ア コタン そこで皆と一緒に住んでいた村=皆と一緒に住んでいた村。(S) oro oytak オロ オイタㇰ ☞or(o) oytak オㇿ/オロ オイタㇰ。 oro utaspa オロ ウタㇱパ ☞or(o) utaspa オㇿウタㇱパ/オロウタㇱパ (出典:田村、方言:沙流)
orouspe
オロウㇱペ 【名】[oro-us-pe そこ・についている・もの]…の話、 その話、 …のうわさ。 ☆参考 oruspe オルㇱペ とも言う。 {E: a talk; a story; a rumour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oruitakur- rutke
オルイタクㇽルッケ 【自動】[o-ru-ita-kur-rutke その尻・跡・板・(< 影/姿)・ずって動く][雅](島が死んで神になって)木の枝からすべり落ちる。 kamuy sinne/pito sinne/apiskatu apiska/oruitakur/rutke=an na カムイ シンネ/ピト シンネ/アピシカトゥ アピシカ/オルイタクㇽ/ルッケアン ナ 私は(死んで)神になって止まっていた木の枝からすべり落ちた。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
orukessak
オルケッサㇰ 【自動】[o-ru-kes-sak その尻が・跡・末・を持たない] 跡継ぎがない(死後に供養してくれる人がいない)。 {E: to have no successors, hiers.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oruskur
オルㇱクㇽ 【自動】[o-rus-kur そこに・毛皮・影/姿](?) (殺した熊の頭を上座に据えてあるものに関して)毛皮がついている。 oruskur maratto オルㇱクㇽ マラット 毛皮がついたままの熊の頭。 {E: for a dead bear to have it's fur still attached.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oruspe(he)
オルㇱペ(ヘ) 【名】[所](概はない(?))[or-us-pe …の所・についている・もの] …のこと、 …に関する事柄/話/噂。 (=orouspe オロウㇱペ) k=óruspe ye kor an wa kusu en=nukar akusu nani ye a p eyokkot コルㇱペ イェ コㇿ アン ワ クス エンヌカㇻ アクス ナニ イェ アㇷ゚ エヨッコッ 私のことを言っていたので私を見たらすぐ言っていたのをやめてしまった。(S) {E: a matter, story concerning…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osakari
オサカリ 【他動】[o-sa-kari その尻・前・を回る](?) 交代する(?) {E: to change places, alternate with…} (出典:田村、方言:沙流)
osan
オサン 【自動】[o-san その尻。 川下へ行く。](次の語の中の要素) petosanputu ペトサンプトゥ [雅]川尻。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osep
オセㇷ゚ 【自動】[o-sep 尻・広い]尻が広い。 ☆参考 「はずかしいような気がして使わない言葉、 お産するとき、 骨盤が狭くて難産だったというようなときにだけ使う。」 (S) ☆対語 ohutne オフッネ {E: to have big hips (used only during pregnancy or stories relating to pregnancy.} (出典:田村、方言:沙流)
osetusi
オセトゥシ 【他動(?)】[o-set-usi その尻・台・…を…につける](野菜)をふかす/むす。 ☆参考 「昔の野草のふかし方は、 鍋の底に棒を何本も並べて入れ、 下に水を入れ、 その上に野草を入れる。」 (S) {E: to steam (vegetables).} (出典:田村、方言:沙流)
osikiru
オシキル 【他動】[o-si-kiru (そこ)に/で・自身・を回す] …の方へ向かって行く、 …に行く、 …に着く。 nupuri tapka a=osíkiru ヌプリ タㇷ゚カ アオシキル 私は山の頂上に到着した。(W民話) {E: to go to, towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osikkewnu
オシッケウヌ 【自動】[o-sikkew-nu その尻・角(かど)・を持つ] 四角い。 {E: to be square (in shape).} (出典:田村、方言:沙流)
osikkote
オシッコテ 【他動】[o-sik-kote (そこ)に・目・を結びつける] …にほれる、 (異性)を愛する。 ☆参考 「今は eramasu エラマス と言う。 古い言葉では oramkote オラㇺコテ と言った。」 (S) {E: to fall in love with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osikkurkote
オシックㇽコテ 【他動】[o-sik-kur-kote (そこ)に・目・影/姿・を結びつける] …をじっと見つめる。 {E: to glare, stare at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osiknuka
オシㇰヌカ 【他動】[o-sik-nu-ka そこに・目・を持つ・(他動詞化)]…を慕う、 …になつく。 {E: to long for…; be attached to…} (出典:田村、方言:沙流)
osikoni
オシコニ 【他動】…に追いつく(「かっつく」)、 …をつかまえる、 …に間に合う、 (手に入りにくいもの)を手に入れる。 kisa oskoni キサ オㇱコニ 汽車に間に合う(=kisaoskoni キサオㇱコニ)。 ☆参考 しばしば s の後の i が落ちて oskoni オㇱコニ と発音される。 ☆対語 orawki オラウキ。 {E: to catch up with…; catch…; be in, on time for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osimoysam
オシモイサㇺ 【位名】[o-simon-sam その尻・右の・側]右側に/から。 osimoysam wa オシモイサンマ 右側から。 eani anak osimoysam wa patek apkas エアニ アナㇰ オシモイサンマ パテㇰ アㇷ゚カㇱ あなたは右側ばかり歩きなさい。(S) {E: to, from the right.} (出典:田村、方言:沙流)
osini
オシニ 【他動】[o-sini …のところで・休む] …で休む。 oro e=osini wa/e=mokor wa/ne yak オロ エオシニ ワ/エモコㇿ ワ/ネ ヤㇰ あなたがそこで(この場合、 ゆりかごの上で)休んで眠れば。(NKy子守歌) {E: to rest at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osinot
オシノッ 【他動】[o-sinot …のところで・遊ぶ] …で遊ぶ。 kasi osinot カシ オシノッ その上で遊ぶ。(S)ほかウポポ {E: to play, entertain oneself with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osinritkomewe
オシンリッコメウェ 【他動】[単](複は osinritkomewpa オシンリッコメウパ)[o-sinrit-ko-mewe その尻・根・と共に・もぐ](木、 草)を根こそぎ倒す。 osinritkomewe wa mosma uske un tupte wa anu オシンリッコメウェ ワ モㇱマ ウㇱケ ウン トゥㇷ゚テ ワ アヌ 根こそぎ「かえして」(=倒して)他のところへ移しておきなさい。(S) {E: to uproot (a tree etc).} (出典:田村、方言:沙流)
osinritkomewke
オシンリッコメウケ 【自動】[o-sinrit-ko-mewke その尻・根・と共に・もげ落ちる(?)](木が)根こそぎ倒れる。 rérahorakte wa osinritkomewke wa an レラホラㇰテ ワ オシンリッコメウケ ワ アン (木が)風に倒されて根こそぎ倒れている。(S) {E: (for a tree) to be uprooted.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osinritkomewpa
オシンリッコメウパ 【他動】[複](単は osinritkomewke オシンリッコメウケ)(いくつもの木、 草)を根こそぎ倒す。(S) {E: to uproot (a tree etc).} (出典:田村、方言:沙流)
osipi
オシピ 【他動(?)】向きを逆に向けなおす(?)。 osipi wa オシピ ワ 反対側から。 osipi wa nicihi kar オシピ ワ ニチヒ カㇻ 反対側から柄を入れなさい。(S) osipi wa nukar オシピ ワ ヌカㇻ 反対側から見なさい。(S) {E: from the opposite direction.} {E: to turn to face the opposite (direction).} (出典:田村、方言:沙流)
osiraye
オシライェ 【他動】[単](複は osiraypa オシライパ)[o-si-raye そこに・自身・を行かせる/来させる[単]] …に行く/来る/入る/出る。 hur tapka a=osíraye フッ タㇷ゚カ アオシライェ 山の頂上まで上がった。(KK民話) porke imakake a=osíraye ポㇿケ イマカケ アオシライェ 私は掘割の向こう側に渡った。(HK民話) cip sinenne rep osiraye kor an na ikiya mom na チㇷ゚ シネンネ レㇷ゚ オシライェ コラン ナ イキヤ モㇺ ナ 舟が一人で(だれもこがないのに)沖の方へ向かって行くよ、 流れてしまわなければいいがなあ。(S) {E: to go to…; come from…; enter, leave…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osirepa
オシレパ 【自動(?)】[o-sir-epa その尻が・地・に着く] すっかり終る、 終了する。 iku osirepa pakno イク オシレパ パㇰノ 酒宴が終わるまで。 HC神謡の最後の語りの部分 {E: to finish completely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osirkaociw
オシㇼカオチウ 【自動】[o-sir-ka-o-ciw その尻が・地・の上・に・ささる]下につかえる。 {E: for the bottom of something to touch the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
osirkatki
オシㇼカッキ 【自動】[o-sir-kat-ki その尻・地・あり方・する](?) 一カ所に落ち着いている。 oyak péka patek kú=iki wa k=ósirkatki ka somo ki オヤㇰ ペカ パテㇰ クイキ ワ コシㇼカッキ カ ソモ キ 私は旅行ばかりしていてちっとも一カ所に落ち着いていない。(S) {E: to settle down in one place.} (出典:田村、方言:沙流)
osirkoanpa
オシㇼコアンパ 【他動】[o-sirko-anpa その尻を・強く・手で持つ]無理やり引き止める。 c=ósirkoanpa yakka arpa ho ek yakun nani arpa wa isam nankor チョシㇼコアンパ ヤッカ アㇻパ トホ エㇰ ヤクン ナニ アㇻパ ワ イサㇺ ナンコㇿ 私たちが強く引き止めても(この人は)行く日が来たらすぐ行ってしまうでしょう。(S) {E: to forcibly keep back…} (出典:田村、方言:沙流)
osirok
オシロㇰ 【自動】[o-sir-ok その尻が・地・にひっかかる(?)] ①(川上から流れて来たものが)途中にひっかかる。 ②(比喩的に)目的地へ行く途中で先へ進むのをやめてそこに留まる。 {E: ①to get stuck along the way. ②to be on the way to one's destination.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osirpici
オシㇼピチ 【自動】[o-sir-pici その尻が・地・を離れる]ぬけ出す。 {E: to break loose, free.} (出典:田村、方言:沙流)
osirpittektek
オシㇼピッテㇰテㇰ 【自動】[osirpit-tektek ぬけ出す(osirpici オシㇼピチ の語基)・瞬間に…する] ピョンとぬけ出す。 {E: to suddenly break loose, free.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osisounma
オシソウンマ 【副】[o-síso-un-wa その尻・右座・に向く・…して] 右座の方から、 右座の方へ行ってそこで、 右座の方に。 {E: to, from the seat on the right.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ositciwre
オシッチウレ 【他動】[o-sir-ciw-re その尻・地・刺さる・させる] (直訳すると)地に刺さる、 (気持ち、 考えなど)を決める。 kewtumu ositciwre ケウトゥム オシッチウレ 心を決める、 決心する。 kewtumu ositciwre kunine ye ケウトゥム オシッチウレ クニネ イェ 心を決めるように言いなさい。 eyaykewtum ositciwre エヤイケウトゥㇺ オシッチウレ (そのこと)について自分の心を決める(=決心する)。 ene e=yaynu hi ositciwre エネ エヤイヌ ヒ オシッチウレ あなたの考えを決めなさい。 {E: to decide…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ositrasitra
オシッラシッラ 【自動】[o-sitra-sitra その尻・(擬態?)・(重複)](着物等)ぼろぼろである、 あちこち破れてぼろぼろがぶらさがっている、 ぼろぼろの衣服を着ている。 kor hekattar ka ositrasitra コㇿ ヘカッタㇻ カ オシッラシッラ(その人の)子どもたちもぼろを着ている。(S) mipihi ositrasitra ミピヒ オシッラシッラ 着物がぼろぼろだ。(S) {E: (for clothes etc) to be ragged and torn.} (出典:田村、方言:沙流)
osittesu
オシッテス 【自動】[o-sir-tesu その尻が・地・すべる]ツルッとすべる。 eytasa so rárak wa cise or ta ka osittesu=an エイタサ ソ ララㇰ ワ チセ オッタ カ オシッテスアン あまり床がツルツルしているので家の中でも私たちはすべってしまう。(S) ☆参考 スキーのように意図的にすべって行くことは cárase チャラセ、 carse チャㇻセ など。 {E: to slip (over).} (出典:田村、方言:沙流)
osittesutesu
オシッテステス 【自動】[osittesu-tesu ツルッとすべる・(重複)] ツルツル(くりかえし)すべる。 apto as wa osittesutesu=an アㇷ゚ト アㇱ ワ オシッテステスアン 雨が降ったので(私たちは)ツルツルすべる。 {E: to slip and slide.} (出典:田村、方言:沙流)
osiwkot
オシウコッ 【自動】[o-siw-kot その尻・苦い・がついている](後口に)苦みがある。 osiwkot pekor humi an オシウコッ ペコㇿ フミ アン 苦みがあるようだ。(S) {E: to have a bitter (painful) aftertaste.} (出典:田村、方言:沙流)
oske
オㇱケ 【他動】(網など)を編む。 (糸をいろいろにからませることによって布状のものをつくることを言う。 今の編物のように。) ya oske ヤ オㇱケ 網を編む。 (yáoskep ヤオㇱケㇷ゚《網を編むもの》はクモ。) ☆参考 ござを編むことは tese テセ [他動], itese イテセ [自動]。 {E: to weave (netting etc).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oskoni
オㇱコニ 【他動】[単][osikoni オシコニ の s の次の i が落ちた形] ☞osikoni {E: to catch up with…; catch…; be in, on time for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oskur
オㇱクㇽ 【他動】(なくなったもの)を惜しかったと残念に思う。 na ene a=oskur pe ne akus ene isam hawe an hi an? ナ エネ アオㇱクㇽ ペ ネ アクㇱ エネ イサㇺ ハウェ アニ アン? まだまだ生きていてほしい人であったが亡くなったって言うのか。(S) áponko an icen ku=kor pirka santoku or oma wa ku=hacire wa isam wa k=óskur アポンコ アン イチェン クコㇿ ピㇼカ サントク オㇿ オマ ワ クハチレ ワ イサンマ コㇱクㇽ たいした額の(=たくさんの額の)お金が私の上等の財布に入っていたのを落としてしまって惜しかった。(S) {E: to regret, long for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osma
オㇱマ 【他動】①(目的語は「場所」)(そこ)に入る、 …に突っ込む、 …に突進する、 当たる、 …に行って/入って/落ちてしまう。 toy ka osma トイ カ オㇱマ 地上に落ちる。 kemaha sir ka osma ケマハ シㇼ カ オㇱマ その足が地面につく。(HK民話) suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に落ちる/とび込む。 nísapno cisesoy a=osma ka eyayramkar ニサㇷ゚ノ チセソイ アオㇱマ カ エヤイラㇺカㇻ いきなり家の前まで行ってしまうわけにもいかない。(S民話) ruyka utunnu wa an na ikiya oro eci=ósma na ルイカ ウトゥンヌ ワ アン ナ イキヤ オロ エチオㇱマ ナ 橋がすきまがあいてるよ、 そこに落ちないようにね。 corpokke osma チョㇿポッケ オㇱマ …の下敷きになる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱ ヌペ エチㇱ エトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙や鼻汁が、 死んで神の国にいる私の食器に入って、 私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 愛する人に死なれて悲嘆にくれている人の夢の中に現れた死者が言う常套句。) ② tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ …にぶつかる。 ③ramu-osma ラムオㇱマ 同意する。 ukoramu-osma ウコラムオㇱマ 互いに同意する。 ewkoramu-osma エウコラムオㇱマ …のことについて互いに同意する。 {E: to enter…; put…into; rush (at)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osoma
オソマ 【自動】[< o-si-oma その尻・糞・そこにある] 大便する。 ☆参考 名詞「大便、 糞」は si シ。 ☆参考 鵡川の話者の語った民話には osoma オソマ が名詞「大便、 糞」として使われた例がある。 ☆参考 okuyma オクイマ 小便する。 {E: to defecate.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osor
オソㇿ 【名】[概](所は osoro(ho) オソロ(ホ))尻(「けっつ」)。 {E: the buttocks; the hips.} (出典:田村、方言:沙流)
osoro(ho)
オソロホ 【名】[所](概は osor オソㇿ)…の尻、 彼の尻。 hemanta ene osoroho poro ruwe an hi an! ヘマンタ エネ オソロホ ポロ ルウェ アニ アン! なんとまあずいぶんお尻が大きいもんだなあ。(S) {E: the buttocks, hips of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osorokar
オソロカㇻ 【自動】[osoro-kar その尻・を処置する]尻を拭(ふ)く。 hńta kus kanpi e=perpaperpa ruwe an? ikaraski, ani e=etuhukar yakka e=osorokar yakka pirka p フンタ クㇱ カンピ エペㇾパペㇾパ ルウェ アン? イカラㇱキ、 アニ エエトゥフカㇻ ヤッカ エオソロカㇻ ヤッカ ピㇼカㇷ゚ どうして紙をビリビリに破ったの、 もったいない、 それで鼻を拭いてもお尻を拭いてもいいのに。(S) {E: to wipe one's bottom, buttocks.} (出典:田村、方言:沙流)
osoynaun
オソイナウン 【副】[o-soyna-un その尻・外側・にある] ①外側に。 ②(連体的に) 外側の。 osoynaun tokonpone オソイナウン トコンポネ 外側のくるぶし。 ☆対語 oawnaun オアウナウン {E: ①on the outside. ②outer; outside; exterior.} (出典:田村、方言:沙流)
ossi
オッシ 【名】[概](所は ossike(he) オッシケ(ヘ)) ①…の中(概の用例は未出。 ☞ossike オッシケ)。 ②…の腹の中(概の用例は未出。 ☞ossike オッシケ)。 ③物を考える腹の中、 心の中。 ossi or ta オッシ オッタ 腹の中で、 心の中で。 ossi or péka オッシ オㇿ ペカ 心の中で。 sekor ramuan=an wa ossi or ta iyosserkere=an kor án=an セコㇿ ラムアナン ワ オッシ オッタ イヨッセㇾケレアン コㇿ アナン 私は…と思って、 腹の中で(心の中で)困ったなと思っていたが。(NK民話) ☆参考 onnay オンナイ 入れ物や建物など、 中が空洞になっているものの内部。 tum トゥㇺ 土や草など、 細かいものがたくさんあるそのただ中。 {E: in one's guts stomach; in one's heart.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ossike(he)
オッシケ(ヘ) 【名】[所](概は ossi オッシ) ①…の中、 その中(餅の中やリンゴの中)。 ossike penpe a=o sito オッシケ トペンペ アオ シト 中にあんこの入った餅。(W) ossike kikir o ruwe an オッシケ キキロ ルウェ アン(リンゴの)中に虫が入っている。 ossike kunne ruwe オッシケ クンネ ルウェ 中が黒くなっている。(W) ②…の腹の中(胃より下、 人間のみ、 主に特別の言い回しの中で用いる)。 ③心の中。 k=ossike péka ku=cis kor k=an コッシケ ペカ クチㇱ コㇿ カン 私はおなかの中で(=心の中で)泣いている。(W独話) ossike arka オッシケ アㇻカ [腹の中が・痛い] (1) 腹をこわす(下痢する等)。 (2) 憤慨する、 しゃくにさわる(「はらんばいわるい」)。 kú=ipeyar wa suy e=ossike arka kor an クイペヤㇻ ワ スイ エオッシケ アㇻカ コラン 私が人に食べさせたら(食べ物を与えたら)またあなたは機嫌を悪くしているんだね。(S) (3) 色事をする。 ossike pirka オッシケ ピㇼカ 腹の中は良い(=心は良い)。 ossike pirka korka kanparo wen オッシケ ピㇼカ コㇿカ カンパロ ウェン 腹の中は良いが(気はいいが)口が悪い。 ossike poro オッシケ ポロ [(頭の)中が・大きい] りこうだ(子どもが)。 ossike wen オッシケ ウェン [腹の中が・悪い] 腹黒い。 (出典:田村、方言:沙流)
ossikeop
オッシケオㇷ゚ 【名】[ossike-o-p おなかの中・にたくさん入っている・もの]はらわた、 臓物。 a=tuyé akus ossikeop pututke アトゥイェ アクㇱ オッシケオㇷ゚ プトゥッケ (おなかを)切ったら臓物が飛び出した。(S) ossikeop yaskenisitonkes オッシケオㇷ゚ ヤㇱケニシトンケㇱ [雅](槍で突かれ刀で切られて)はらわたが飛び出してブランブランしている。(S) {E: the entrails; the internal organs.} (出典:田村、方言:沙流)
ossikor
オッシコㇿ 【自動】[ossi-kor 中(この場合、 頭の中、 脳)・を持つ]りこうだ(子どもが)。 {E: (for a child) to be clever.} (出典:田村、方言:沙流)
ossiwen
オッシウェン 【自動】[ossi-wen 腹の中・悪い]憤慨する、 機嫌を損ねる(「はらんばい悪い」)。 kú=ipeyar wa suy e=ossiwen クイペヤㇻ ワ スイ エオッシウェン 私が人に食べさせたら(食べ物をあげたら)またあなたは機嫌を損ねている。(S) ☆参考 ossike arka オッシケ アㇻカ とも言う。 {E: to get very angry.} (出典:田村、方言:沙流)
osuke
オスケ 【他動】[o-suke (そこ)に・炊事する] ☞par(o) osuke パㇻ/パロ オスケ {E: (for a child) to be clever.} (出典:田村、方言:沙流)
osumpa(un)
オスンパ(ウン) 【副】[o-sumpa(-un) その尻・西側・(にある)][古]西側に。 {E: to, from the west side.} (出典:田村、方言:沙流)
osura
オスラ 【他動】[単](複は osurpa オスㇽパ)(一つ) を投げる(どこへ投げるか決まっているとき)、 …をなくす、 …を捨てる(近くへ)、 …を離縁する。 rorunpuyar pok un tun sike osura hum as ロルンプヤㇻ ポクン トゥン シケ オスラ フㇺ アㇱ 東窓の下へ二人が背負い荷をドスンと投げおろす音がした。 ekimne a=e=sé wa a=e=ósura kusu ne na エキㇺネ アエセ ワ アエオスラ クス ネ ナ おまえを山に運んで行って捨てるからな。(W民話) kem a=osúra kor suwat a=siná ケㇺ アオスラ コㇿ スワッ アシナ 針をなくしたときは炉かぎをしばる(「見つかるまで解いてやらないぞと言っておけば早く見つかる。 見つかったらどうもありがとうと言ってほどいてやる」)。(S) ☆参考 どこに投げるか決まっておらず遠くへ投げることは eyapkir エヤㇷ゚キㇼ と言う。 {E: to throw…; to throw away…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osurpa
オスㇽパ 【他動】[複](単は osura オスラ)(二つ/二人以上)を投げる、 …を捨てる。 ☆参考 uwosurpa ウウォスㇽパ [u-osurpa 互い・を捨てる] 離婚する。 {E: to throw…; throw away… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
osus
オスㇱ 【他動】[o-sus …において・水浴する](その場所)で水浴する、 (おふろ)に入る。 tonpuri or osus トンプリ オㇿ オスㇱ おふろに入る。(S) ☆参考 ワテケさんは tonpuri or un sus トンプリ オルン スㇱ と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
osuste
オスㇱテ 【複他動】[他動使役][osus-te (おふろ)に入る・させる]…を(おふろ)に入れる。 hokure tonpuri or un osuste ホクレ トンプリ オルン オスㇱテ 早く(子どもを)おふろに入れなさい。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ota 1
オタ 【複他動】[< o-ta (そこ)に・…を汲む](目的語の一つは液体、 一つは場所。)(水、 油など)を(そこ)にかける、 …を…に(ひしゃくで)汲み入れる(ひしゃくから大きい入れ物にあける)。 ratcako sum hene ponno oro ota wa uhuyka ラッチャコ スㇺ ヘネ ポンノ オロ オタ ワ ウフイカ ランプの油でもそこにかけて燃やしなさい。(S) pisakku ani nise wa saysintoko oro ota ピサック アニ ニセ ワ サイシントコ オロ オタ ひしゃくで汲んで宴席の酒びつに入れなさい。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子のつぶしたのをぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(悪いクマの描写の常套句)。 {E: to scoop, pour…into…} (出典:田村、方言:沙流)
otakne
オタㇰネ 【自動】[o-takne その尻・短い] ①陰茎が短い(=ciyehe takne チイェヘ タㇰネ)。 ②陰毛が短い(=honuma takne ホヌマ タㇰネ)。 ☆対語 otanne オタンネ。 {E: ①to have a small penis. ②to have short pubic hairs.} (出典:田村、方言:沙流)
otakosiru
オタコシル 【他動】[ota-ko-siru 砂・と共に・こする] 砂をつけてこすって磨く。 aewákkatap otakosiru a otakosiru a ayne asir アエワッカタㇷ゚ オタコシル ア オタコシル ア アイネ アシㇼ バケツを砂でこすってよく磨いて新しくなった。 {E: to rub and polish with sand.} (出典:田村、方言:沙流)
otanne
オタンネ 【自動】[o-tanne その尻・長い] ①陰茎が長い(=ciyehe tanne チイェヘ タンネ)。 ②陰毛が長い (=honuma tanne ホヌマ タンネ)。 ☆対語 otakne オタㇰネ {E: ①to have a big penis. ②to have long pubic hairs.} (出典:田村、方言:沙流)
oterke
オテㇾケ 【他動】[o-terke …のところで・跳ねる](?) …を踏む。 {E: to step on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
otetterke
オテッテㇾケ 【他動】[o-ter-ter-ke その尻・(跳ねることを表す擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)](oterke オテㇾケ は [他動] …を踏む。 otetterke オテッテㇾケ はその重複形でくり返し踏むことを表す。) ギュウギュウ踏みつける。 ☆参考 和人社会の暴行は主になぐることとけることだが、 アイヌ社会の暴行は主になぐることと踏みつけることである。 {E: to step on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
otke
オッケ 【他動】[ot-ke (擬態の語根)・(動詞形成)] …を突く。 {E: to prick, stab…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
otta 1
オッタ 【位名+格助】[or ta …の所・で](or ta オㇿ タ は通常続けて otta オッタ と発音される。) tananto otta タナント オッタ (=tananto or ta タナント オッタ)この日において=きょう。 ☞or オㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oturaysanpe ekote
オトゥライサンペ エコテ 【他動】[慣用他動詞句](…しては)大変だと思う。 a=oráwki kuni oturaysanpe a=ekóte hi kusu アオラウキ クニ オトゥライサンペ アエコテ ヒ クス 私は彼を見失っては大変だと思ったから。(HC民話) {E: to think for… to happen, occur would be disastrous, awful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
otuseat
オトゥセアッ 【自動】[o-tus-e-at その尻が・綱・で・掛かる] 綱で掛かって(下げられて)いる。 {E: to hang with, in a net.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
otuseatte
オトゥセアッテ 【他動】[o-tus-e-at-te その尻・綱・で・掛かる・させる] 綱で掛ける(下げる)。 {E: to hang with, in a net.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
otusmak
オトゥㇱマㇰ 【自動】[o-tusmak その尻・競争する] 好色である(男についての悪口、 「あまり女に会ったこともないもんだからだれでもめくされ(目腐れ)でも何でもなぐさめる」)。(S) {E: to lust (male slang).} (出典:田村、方言:沙流)
otuwasi
オトゥワシ 【他動】…に白羽の矢を立てる(?)、 …を見込んで頼りにする(?)。 eci=otúwasi エチオトゥワシ 「あんたでなけりゃならんと思う。」 (S) {E: to expect, rely on…} (出典:田村、方言:沙流)
otuy
オトゥイ 【自動】[o-tuy その尻・切れる](?) (埃が)たまる。 tanukay e=pirpa ka e=nupa ka somo ki a noyne pana otuy wa an タヌカイ エピㇼパ カ エヌパ カ ソモ キ ア ノイネ パナ オトゥイ ワ アン この辺をあなたは拭きも掃きもしなかったらしく埃がたまっている。(S) {E: to be covered in dust.} (出典:田村、方言:沙流)
otuye
オトゥイェ 【他動】[単](複は otuypa オトゥイパ)[o-tuye その尻・を切る](稲や草)を根元から刈る。 (小さい木)を根元から(一切りに)切る。 amam otuye アマㇺ オトゥイェ 稲を刈る。 munciro nit otuye ムンチロ ニッ オトゥイェ 粟の穂を摘み取ったあとの殻を刈る。 ☆参考 昔はヒエなどを根元から刈らずに穂摘みした。 ☞eca エチャ ☆参考 馬の餌などの草を刈ることは mósekar モセカㇻ [他動]、 ヨシ(葦)を刈ることは móse モセ [自動]と言う。 {E: to cut (grass; cereal crops etc).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
otuyke
オトゥイケ 【名】[o-tuy-hike その尻・切れている・もの](悪いやつを指すののしりの表現)「あん畜生」、 あの野郎。(W) néa a=wenhokuhu, sirunike otuyke, ene hawean hi ネア アアウェンホクフ、 シルニケ オトゥイケ、 エネ ハウェアン ヒ あの私の悪党亭主、 あん畜生、 あの野郎がこう言った。(W民話) ☆参考 sirunike シルニケ も同義。 {E: That fellow!; That rascal! (a derogatory remark.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oun
オウン 【他動】[o-un その尻が・そこにある]…につまって抜けられない。 rekuci oun レクチ オウン (食べ物などが)のどにつまる。 kuttomo oun クットモ オウン のどにつまる。 {E: to stop, block, clog up…} (出典:田村、方言:沙流)
ounoun
オウノウン 【他動】[o-un-oun …につまって抜けられない・(重複)](狭いところで) …につかえる、 (そこ)につかえて抜けられない。 i=os etaspe ek a p , néa pínay hutne p ne kusu, ounoun híne i=os ek ka eaykap イオㇱ エタㇱペ エカㇷ゚、 ネア ピナイ フッネㇷ゚ ネ クス、 オウノウン ヒネ イオㇱ エㇰ カ エアイカㇷ゚ 私のあとをトドが追いかけて来たが、 その谷はせまいので、 トドはつかえてしまって私のあとを追って来ることができない。(W民話) ☆参考 euneun エウネウン は家や部屋の入口でためらってさっさと中に入らずに留まっていることを言う。 ounoun オウノウン は反対に、 狭いところに入ったものが抜けられなくて留まっていることを言う。 {E: to get stuck on, caught in( a narrow area, place).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ounu
オウヌ 【他動】[o-unu その尻(めど)・につける](針)に糸を通す。 kem ounu ケㇺ オウヌ 針に糸を通す。(S) ☆参考 ownu オウヌ とも言う。 また ohownu オホウヌ も使われるが、 ounu/ownu オウヌ と ohownu オホウヌ とに用法の違いがあるかどうか不明。 {E: to pass thread through a needle (ie thread a needle).} (出典:田村、方言:沙流)
oupsoromare
オウㇷ゚ソロマレ 【他動】[o-upsor-omare その尻・ふところ・に入れる]ふところにだく。 {E: to hold…to the breast.} (出典:田村、方言:沙流)
ouri
オウリ 【他動】[単](複は ourpa オウㇽパ) …を掘る。 toy ouri トイ オウリ/トヨウリ 土を掘る。 nupuri ouri ヌプリ オウリ 山を掘る。 sir-ouri シロウリ 地面を掘る。 ☆参考 目的語は穴ではなく土や山など。 穴を掘ることは suy kar/suykar スイ カㇻ/スイカㇻ。 ものを外へ掘り出すことは soy omare ソイ オマレ/ソヨマレ。 {E: to dig…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ourpa
オウㇽパ 【他動】[複](単は ouri オウリ)(二人以上が/二つ以上を)…を掘る。 {E: to dig… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ous 2
オウㇱ 【位名】[概](所は ousi オウシ, ouske オウㇱケ)(山の)麓、 (木の)根元(木のはえているすぐまわりの土地)、 ものの置いてあるすぐそば。 cise ous チセ オウㇱ 家の外の壁ぎわの所(「垣根」の訳語として出た)。 ni ous ta a=eyta ro ニ オウㇱ タ アエトイタ ロ 木の根元に(木の生えているすぐそばに)植えよう。(S) ☆参考 木などの根元の方、 つまり幹の下の方は sut スッ。 ものや人のすぐそばを表すには monpok モンポㇰ《手元》sam サㇺ《そば》などいろいろな言い方がある。 {E: the foot (of a mountain); the base (of a tree).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ouse
オウセ 【副】[o-use その尻が・離れてそれだけ別に](=owse オウセ)離れて空中へ。 néa sapa ouse/owse hopuni ネア サパ オウセ ホプニ その頭が体から離れて空中に飛び上がった。(W民話) {E: to seperate and go into the air..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ousi 1
オウシ 【他動】[o-usi その尻・を…につける](土の中へ)根を入れておく。 {E: to plant the roots of… (in soil).} (出典:田村、方言:沙流)
owkauyru
オウカウイル 【自動】[o-u-ka-uyru その尻・互い・の上・…にある][雅](次の慣用表現の中で)重なり合う。 nispa mut pe/otu santuka/owkauyru ニㇱパ ムッ ペ/オトゥ サントゥカ/オウカウイル 長者の佩く(ような立派な)宝刀が何本もの柄(つか)が重なり合うようにたくさん掛かっていた。(S)ユカㇻ ☆参考 otu santuka オトゥ サントゥカ のあとに ore santuka オレ サントゥカ が入ることもある。 この例はそれが省略された形。 叙事詩ばかりではなく民話などの散文の伝承の中でもこの表現は出て来る。 {E: to match together; overlap.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ownu
オウヌ 【他動】(=ounu オウヌ)(針に)糸を通す。 k=ownu コウヌ 私は糸を通す。 e=ownu エオウヌ あなたは糸を通す。 a=ownu アオウヌ (引用文で)私は糸を通す。 kem ohopuy pon wa k=ownu ka eaykap na, k=ésiknak wa ki, o, ohownu wa en=kore ケㇺ オホプイ ポン マ コウヌ カ エアイカㇷ゚ ナ、 ケシㇰナㇰ ワ キ、 オ、 オホウヌ ワ エンコレ 針のめど(孔)が小さくて糸が通せないのよ、 私には見えないからね、 はい、 通してちょうだい。(S) ☞ohownu オホウヌ {E: to thread a needle.} (出典:田村、方言:沙流)
owotciw
オウォッチウ 【自動】[o-wor-ciw その尻が・水の中・にささる]水につかる。 {E: to be soaked in water.} (出典:田村、方言:沙流)
owpeka
オウペカ 【自動】まっすぐである。 owpeka cikuni オウペカ チクニ まっすぐな木。 owpeka ru オウペカ ル まっすぐな道。 ☆参考 kuwan as hur クワン アㇱ フㇽ きりたった山。 {E: to be straight.} (出典:田村、方言:沙流)
owse
オウセ 【副】(=ouse オウセ)離れて空中へ。 owse terke オウセ テㇾケ ポーンと飛んでいく。 kakkok haw ne owse terke カッコㇰ ハウ ネ オウセ テㇾケ (…の声が)カツコウの声のようにはっきり聞こえてきた。 {E: to seperate and go into the air.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oya 2
オヤ 【間投】歌のはやしの一部。 {E: part of a musical accompaniment to a song.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oyamokor
オヤモコㇿ 【自動】[oya-mokor 他の(あの世の)・眠る]眠ったように死ぬ。 {E: to be sound asleep.} (出典:田村、方言:沙流)
oyan
オヤン 【他動】[o-yan (そこ)に・上陸する](そこ)に上陸する。 Iskar penikehe réra oyan イㇱカㇻ ペニケヘ レラ オヤン 石狩川の上流地域に伝染病が伝わって来た。 {E: to land…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oyanke
オヤンケ 【複他動】[o-yanke (そこ)に・…を上げる](そこ)に…を上げる/上陸させる、 …を海の向こうから(北海道)に来させる。 téor cip oyanke wa anu テオㇿ チㇷ゚ オヤンケ ワ アヌ ここに舟を着けておきなさい。(S) {E: to make land…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oyapneka
オヤㇷ゚ネカ 【他動】[oya-p-ne-ka 他の・もの・になる・(他動詞化)](?) …を冷やかす、 …をばかにする。(S) {E: to make fun of…} (出典:田村、方言:沙流)
oyasim
オヤシㇺ 【名/副】[oya-sim 他の・翌日]あさって、 明後日。 oyasim wano suy yayhonokka=an kus ne na オヤシㇺ ワノ スイ ヤイホノッカアン クㇱ ネ ナ あさってからまた勉強するからね。(S) {E: the day after tomorrow.} (出典:田村、方言:沙流)
oyawot
オヤウォッ 【自動】[oya-w-ot 他の[所]・(挿入音)・…にたくさん(何回も)現れる]寄り道する。 oyakoyak ta k=óyawot kor k=ek ayne ku=moyre オヤコヤㇰ タ コヤウォッ コㇿ ケㇰ アイネ クモイレ ほうぼうに寄り道して来て遅くなった。 {E: to drop in, by on the way.} (出典:田村、方言:沙流)
oyaype
オヤイペ 【自動】[oya-ipe 他の・食べる]劇薬をのむ、 服毒する。 {E: to drink, take a powerful drug (a poison).} (出典:田村、方言:沙流)
oycarioposore
オイチャリオポソレ 【他動】[o-icari-oposo-re その尻・ざる・を通りぬける・させる]…をざるでこす。 ☆参考 icari ani oposore イチャリ アニ オポソレ とも言う。 {E: to strain…through a sieve.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oykesuy
オイケスイ 【他動】[o-ikesuy …に・怒って立ち去る] 怒ってとび出して/立ち去って…へ行く。 sísam mosir/tono mosir/mosir noskike/a=oykesuy híne/arpa=an wa シサㇺ モシㇼ/トノ モシㇼ/モシン ノㇱキケ/アオイケスイ ヒネ/アㇻパアン マ 和人の島、 殿の島、 島の中央に私は逃げて行って。(W神謡語り) {E: to leave in anger for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oyki
オイキ 【他動】[o-iki …の所で/に・ものごとをする](直訳すると)(そこ)でものごとをする(=oiki オイキ)。 ☞etok(o) oyki エトㇰ/エトコ オイキ、 ka(si) oyki カ(/カシ) オイキ、 par(o) oyki パㇻ/パロ オイキ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oyna
オイナ 【名】[他方言]語りもの。 ☆参考 サダモさんの用語には、 oyna オイナ というジャンル名はなく、 金田一京助・久保寺逸彦によって「神伝」「聖伝」「聖典」と訳された範疇の口承の叙事詩は、 yúkar ユカㇻ の中に含まれる。 {E: a story; tale.} (出典:田村、方言:沙流)
oyokopa
オヨコパ 【他動】[複](oyoko オヨコ は単複の区別なし) ☞ka(si) oyokopa カ(シ) オヨコパ {E: to watch, guard…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oypepi
オイペピ 【名】[所](概 oypep オイペㇷ゚ の単独の用例はない。)[o-ipe-p-i そこから・ものを食べる・もの・(所属語尾)]…の食器(茶碗やおわん)。 e=cis núpe e=cis etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱ ヌペ エチㇱ エトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙や鼻汁が私の食器に入るので私は何も食べられない。(HC民話) (注 愛する人の死を悲しんで泣いてばかりいる人に、 死者が夢の中に現れて、 泣かないようにさとす言葉。 いろいろな民話にこの種の表現が出てくる。) hon okkasi ta/oypepi asi wa ホノッカシ タ/オイペピ アシ ワ おなかの上に食器(おわん)をのせて。(Sユーカラ語り) {E: dishes; tableware.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oyra
オイラ 【他動】…を忘れる、 (事柄)を忘れる、 (もの)を置き忘れる。 hemanta ku=ye kus ne a ka k=oyra ヘマンタ クイェ クㇱ ネ ア カ コイラ 私は何を言おうとしていたのか忘れた。(W) icen k=oyra イチェン コイラ 私はお金を忘れた。 ranma e=oyra hawe? ランマ エオイラ ハウェ? あなたはいつも忘れるの? (W) {E: to forget…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oytak
オイタㇰ 【他動】[o-itak そこに・話す]①そこに/で/から話す。 kanpi or(o) oytak カンピ オㇿ/オロ オイタㇰ 本を声を出して読む。② ☞tom(o) oytak トㇺ/トモ オイタㇰ …をなだめる ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oytakkote
オイタッコテ 【他動】[o-itak-kote](そこ)に・言葉・をつなぐ…に引導をわたす、 葬式をする。 「引導をわたすこと、 坊さんがお経をあげること。」 (W) iyoytakkote kur イヨイタッコテ クㇽ 坊さん。 {E: to hold a funeral.} (出典:田村、方言:沙流)
oytaksak
オイタㇰサㇰ 【自動(?)】[o-itak-sak (そこ)に・話す(言葉)・を持たない](それ)に言い返す言葉がない。 {E: to have no retort.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oytakusi
オイタクシ 【他動】[o-itak-usi (そこ)に・言葉・…に…をつける] 祈る。 ☆参考 「祈る」の訳語として出た。 用例はない。 {E: to pray to…for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
p 2
ㇷ゚ 【接助】[< p ㇷ゚ 1](=pe ペ 3)(母音の後での形。 子音の後では pe ペ)…のに、 …だったが。 uheturaste=an wa oka=an a p, hemtomani wano nísapno ar-siknak=an ウヘトゥラㇱテアン マ オカアナㇷ゚、 ヘㇺトマニ ワノ ニサㇷ゚ノ アㇻシㇰナㇰアン 私たちは一緒に暮らしていたが、 このごろになって私は急に全く目が見えなくなった。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pa 1
パ 【他動】…を見つける。 honkor kane menoko a=pa wa ホンコㇿ カネ メノコ アパ ワ 妊娠している女が見つけられて。(W言い伝え) {E: to find…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pa 5
パ 【位名】…の上(かみ)、 …の上手(かみて)、 …の東端。 maciya pa マチヤ パ 町の東の端。(S) mosir pa モシㇼ パ 国(島)の上(かみ)=東の端。(W) ☆対語 kes ケㇱ …の末端。 {E: the upper…; to the east of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pacikoat
パチコアッ 【自動(?)】ばちが当たる。 {E: to be punished.} (出典:田村、方言:沙流)
páhawnu
パハウヌ 【自動】[pahaw-nu うわさ・を聞く] うわさを聞く。 {E: to hear a rumour, gossip.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
páhekotere
パヘコテレ 【他動】[pa-hekote-re 口・に連れ添う・させる] (人)を決してほめず文句ばかり言う。 {E: to complain about someone} (出典:田村、方言:沙流)
pak 1
パㇰ 【他動】…がきらいだ、 …が気にくわない。 toan pe ku=pak トアン ペ クパㇰ あいつ気にくわない。(W) {E: to hate…} (出典:田村、方言:沙流)
pak 2
パㇰ 【後副】①…まで。 cise noski pak チセ ノㇱキ パㇰ 家のまん中まで(ほこりが積もっていた)。 te pak テ パㇰ 今まで。 apa or pak k=arpa korka k=áhun ka somo ki no k=ek アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ カフン カ ソモ キ ノ ケㇰ 戸口のところまで行ったけれど入らないで帰って来た。(S) ray pak ライ パㇰ 死ぬまで。 ②(おおよそ)…ぐらい。 wániw pak ワニゥ パㇰ 十人ぐらい。 tuhotne to pak k=an wa k=ek ruwe ne wa トゥホッネ ト パㇰ カン マ ケㇰ ルウェ ネ ワ (私は)四十日ぐらい滞在して(帰って)来たのだよ。(S) ③…ほど (比較の対象) ne turesi pak pirka menoko isam ネ トゥレシ パㇰ ピㇼカ メノコ イサㇺ その妹ほど美しい女性はいない。 pak kewtumu pirka p oar isam パㇰ ケウトゥム ピㇼカㇷ゚ オアㇻ イサㇺ 彼ほど気立てのよい者は一人もいない。 ④(連体的に)mosir pak cise モシㇼ パㇰ チセ 島ほどの家(とても大きい家を表現する一つの言い方)。 ⑤uwokar-uwokarpa pak ウウオカㇻウウオカㇻパ パㇰ 代わるがわる。 ☆参考 よりはっきりと表現するのに -no ノ をつけて pakno パㇰノ と言うこともある。 しかし pak パㇰ と pakno パㇰノ との使い方は全く同じではない。 ☞pakno パㇰノ {E: ①until; as far as. ②about; roughly. ③the extent of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pakakse
パカㇰセ 【自動】[pakak-se (擬音重複)・と言う] (火がはねて)パチパチ鳴る。 {E: (for a fire ) to crackle; spark..} (出典:田村、方言:沙流)
pakakusay
パカクサイ 【自動】[日本語 ばかくさい] ばからしい。 toy-pakakusay/wen-pakakusay トイパカクサイ/ウェンパカクサイ [雅]ひどくばからしい、 すごくばからしい。(MM即興歌) {E: to be foolish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pakane
パカネ 【自動】[paka-ne [< 日本語]ばか・である/になる] ばかだ、 呆ける。 ku=pakane siri ne wa クパカネ シリ ネ ワ 私ばかなのね。(W会話) pakane p パカネㇷ゚ ばか者。 {E: to be a fool; foolish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pákari
パカリ 【他動】(重さ/かさ/長さ)を計る。 henpak conpa an ya pákari wa nukar ヘンパㇰ チョンパ アン ヤ パカリ ワ ヌカㇻ 何升あるか計ってみなさい。(S) mak pak páse ya pákari wa nukar マㇰ パㇰ パセ ヤ パカリ ワ ヌカㇻ どれくらい重いかはかってみなさい。(S) temi pakari テミ パカリ いくひろ(尋)あるか両手を広げて長さを計る。(S) {E: to measure…(weight, length, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
pákasnu
パカㇱヌ 【他動】…を戒める、 …を教える、 …を罰する、 (罪あるもの)をひどくこらしめいじめる。 a=i=pákasnu kunak a=ye, hetak kira=an ro アイパカㇱヌ クナㇰ アイェ、 ヘタㇰ キラアン ロ 私たちは罰せられるという話だ、 さあ逃げよう。(S) {E:to tell; punish} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pakehe
パケヘ 【位名】[所](概は pa パ) その上(かみ)/上手(かみて)の所。 -pakehe トパケヘ 沼の上手(かみて)の方(出口の反対の方)。(W民話) pakehe homaritara kesehe homaritara トパケヘ ホマリタラ トケセヘ ホマリタラ 沼(湖)の上の端もぼんやりかすみ、 沼(湖)の下の端もぼんやりかすんでいる。(W民話) {E: the upper part of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pakekosne
パケコㇱネ 【自動】[pake-kosne その頭(?)/口(?)・軽い] 人のつげぐちをする(「つげごとする」)。 ☆参考 この場合 pake パケ は《口》か? {E: to tell tales about someone} (出典:田村、方言:沙流)
pakesara
パケサラ 【自動】[pake-sara その頭(?)/口(?)・現れる] いばる、 えらそうなことばかり言う。 ☆参考 この場合 pake パケ は《口》か? {E: to be proud; haughty.} (出典:田村、方言:沙流)
pákisar
パキサㇻ 【名】[概](所は pákisara(ha) パキサラ(ハ))[pa-kisar 口・耳] ①口角。 ②(昔の女性の)口のまわりの入れ墨の左右の端。 {E: ①the edges of the mouth. ②the tatooed corners of the mouth.} (出典:田村、方言:沙流)
pakita
パキタ 【後副】[paki-ta …までの時(?)・に] ちょうど…のときに、 今ようやく。 kunneywa kopak pakita ek kor an クンネイワ コパㇰ パキタ エㇰ コラン ちょうど朝ごろに来つつある。(S) kapipe pakita トカピペ パキタ ちょうど昼食のときに。(S) {E: exactly at that time.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pakkay
パッカイ 【自動】子をおぶう。 ☆参考 おんぶする(pakkay パッカイ)には、 着ている着物の背中に子どもを入れ、 荷物を背負うときのようにひもを頭に掛けて背負った。 荷物の場合は荷縄(tar タㇻ)と呼ばれるひもで荷物をしばり、 ひもの中央部を頭に掛けるだけだが、 子どもをおぶうひも(pakkaytar パッカイタㇻ)は、 子どものお尻の下に当たる部分に木の棒が左右のひもの間に渡してしばりつけてある。 ひもの中央部を頭に掛け、 ひもを後ろへたらし、 着物の上から子どものお尻の下にこの棒を当てがい、 棒より下のひもの両端を前に回してしばる。 荷物の場合は、 熊にでも出会ったときすぐ頭からひもをはずすだけで荷物を捨てて逃げられるように、 決してひもを前でしばらないが、 子どもの場合は背負ったまま逃げるためにしっかりと身にしばりつけるのだ、 と古老は説明していた。 ☆参考 ponpakkay ポンパッカイ 赤ちゃんをおぶう。 kay カイ [他動]…をおぶう。 {E: to carry a baby on one's back.}◇ (出典:田村、方言:沙流)
pakno
パㇰノ 【後副】[pak-no …まで/ほど・(副詞形成)] ①…まで。 te pakno テ パㇰノ 今まで。 uni pakno ウニ パㇰノ 彼の家まで。 Tokiyo pakno henpak to ne wa sirepa? トキヨ パㇰノ ヘンパㇰ ト ネ ワ シレパ? 東京まで何日で着きますか。(S) onne utar onne pakno オンネ ウタㇻ オンネ パㇰノ 年老いた人々が亡くなるまで。 ②…ぐらい。 sine cup pakno シネ チュㇷ゚ パㇰノ 一ヵ月ぐらい。 ínep pakno イネㇷ゚ パㇰノ 四つほど。 asiknep pakno アシㇰネㇷ゚ パㇰノ 五つほど。 attem pakno an senkaki アッテㇺ パㇰノ アン センカキ 半ひろ(三尺)ほどある布。(S) mak pak ku=kar kor pirka? マㇰ パㇰ クカㇻ コㇿ ピㇼカ? (お金を)いくらぐらい払えばいいですか。(S) ③…ほど(比較の対象)。 k=éraman pakno ケラマン パㇰノ 私がわかるだけ(のことは全部)。(S会話) tuymano a=turá easkay pakno an hekaci トゥイマノ アトゥラ エアㇱカイ パㇰノ アン ヘカチ 遠くへ連れて行くことができるほどに(大きく)なった男の子。(NK民話) k=éaskay pakno túnas k=ek ケアㇱカイ パㇰノ トゥナㇱ ケㇰ (私は)できるだけ早く来ます。(S) ④[熟語・慣用表現]pakno/pakno ka パㇰノ/パㇰノ カ これまで、 これで終わり。 pakno ka ku=ye パㇰノ カ クイェ これで私が言うことは終わりです。 pakno ka パㇰノ カ 「もうたくさん」(もっと食べるようにとか、 お代わりをどうぞとか言われたときにこれ以上いらないと断る言い方)。 pakno ka c=e wa iyayiraykere パㇰノ カ チェ ワ イヤイライケレ (私たちは)もう充分(「たくさん」)いただきました、 ごちそうさま。(S) ney ta pakno ネイ タ パㇰノ いつまでも。 utaspa pakno ウタㇱパ パㇰノ 互いに。 (tap)…hi pakno ne (タㇷ゚)…ヒ パㇰノ ネ 今…したばかりだ。 tap unukar=an hi pakno ne wa ora suy uwekohoppa=an wa paye=an oasi na タㇷ゚ ウヌカラニ パㇰノ ネ ワ オラ スイ ウウェコホッパアン マ パイェアン オアシ ナ(私たちは)今会ったばかりなのにまた別れて行かなければならないのかなあ。(S) {E: ①until. ②about; roughly. ③the extent of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pákoat
パコアッ 【自動】[pa-ko-at 口・(そこ)に・出て来る](?) 罪に問われる、 とがめられる。 {E: to be blamed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pákokanu
パコカヌ 【自動】[pa-kokanu 口・に聴き入る] 人の言うことを立ち聞きする。 perke uske kari pákokanu wa an ペㇾケ ウㇱケ カリ パコカヌ ワ アン 破れたところから立聞きしている。(S) {E: to overhear; eavesdrop.} (出典:田村、方言:沙流)
pakutciki
パクッチキ 【自動】[pakutci-ki ばくち(日本語)・をする] ばくちをやる。 {E: to gamble.} (出典:田村、方言:沙流)
pan 1
パン 【自動】(お茶やおつゆ等の濃さが)うすい。 úsey uwe pan ウセイ ウウェ パン お茶が出なくなった。(W) ohaw pan humí! オハウ パン フミ! おつゆうすいなあ。(W) ruri pan ルリ パン だしが薄い。(S) kéra pan ケラ パン 味が薄い。(S) {E: (for tea etc) to be weak.} (出典:田村、方言:沙流)
panasak
パナサㇰ 【自動】[pana-sak ほこり・を持たない] 粉を吹かない。 panasak kamtaci パナサㇰ カㇺタチ 粉を吹かないこうじ(麹)。 ☆対語 panaus パナウㇱ。 {E: to be covered in dust.} (出典:田村、方言:沙流)
panaus
パナウㇱ 【自動】[pana-us ほこり・ついている] 粉を吹いている。 panaus kamtaci パナウㇱ カㇺタチ よく粉を吹いたこうじ(麹)。 ☆対語 panasak パナサㇰ。 {E: for dust to blow about.} (出典:田村、方言:沙流)
páoyan
パオヤン 【他動】[pa-o-yan 伝染病の気・そこに・上陸する] (沖の島から)…に伝染病(天然痘)が伝わって来る。 {E: to pick up an infectious disease from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pápus
パプㇱ 【名】[pa-pus 口・穂][他方言で]唇(くちびる)。 ☆参考 沙流方言では合成語の構成要素として現れるが、 独立の名詞としてはこれは使われず、 pátoy パトイ と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
pápusturiri
パプㇱトゥリリ 【自動】[pápus-turiri 唇・を伸ばしている] 口をとがらせて唇を突き出ている。 hńta ruska he ki p pápusturiri ruwe an? フンタ ルㇱカ ヘ キㇷ゚ パプㇱトゥリリ ルウェ アン? 何を怒ってるんだか口をとがらしている。 ☞pápus パプㇱ {E: to pout the lips.} (出典:田村、方言:沙流)
par(o) osuke
パㇻ/パロ オスケ 【連他動】[par(o)-o-suke 口・のところに・炊事する] …に食事をつくってあげる。 en=par e=osuke エンパㇻ エオスケ あなたは私に食事をつくってくれる。(S) {E: to prepare food for…} (出典:田村、方言:沙流)
par(o) oyki
パㇻ/パロ オイキ 【連他動】[par(o)-o-iki 口・のところに・ものごとをする] (親や老人)に食べ物を与えて養う。 en=par e=oyki エンパㇻ エオイキ あなたは私に食べ物を与えて養ってくれる。(S) paro k=oyki パロ コイキ 私は彼を/彼らを食べさせて養う。(S) {E: to nourish…with food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
paraparak
パラパラㇰ 【自動】[parapara-k (擬音重複)・(自動詞形成)](?) ワアワア泣き叫ぶ、 泣きわめく。 unuhu nospa wa paraparak hawe un ウヌフ ノㇱパ ワ パラパラㇰ ハウェ ウン 母親の後を追ってワアワア泣いてるのだよ。(S) {E: to cry, shout loudly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
párase
パラセ 【自動】[para-se(擬態)・と言う] パーッと飛ぶ(雪が、 ぬかが、 火の粉が)。(W) (S) ☆参考 parse パㇻセ ボーッと燃え上がる。 {E: to jump, spit (as in sparks, drizzle, snow).} (出典:田村、方言:沙流)
párasepárase
パラセパラセ 【自動】[parase の重複形] フワーフワーと飛ぶ、 (火の粉が)パッパッと飛ぶ。(S) {E: for sparks of a fire to jump, spit.} (出典:田村、方言:沙流)
párasere
パラセレ 【他動】[自動使役][párase-re パーッと飛ぶ・させる] …をパーッと飛ばす。 {E: to let…fly.} (出典:田村、方言:沙流)
pareuweokok/parewweokok
パレウウェオコㇰ 【自動】[par-e-u-eokok 口・その先・互いに・ひっかかる] 舌がもつれる。 parewweokok pakno ihoski パレウウェオコㇰ パㇰノ イホㇱキ 彼は舌がもつれるほど酔っぱらっている。(S) {E: to be tongue-tied.} (出典:田村、方言:沙流)
parkar
パㇻカㇻ 【自動】[par-kar 口・をつくる] ピリピリからい(トウガラシのように)(「からい」)。 parkar wakka パㇻカㇻ ワッカ からい水(冗談に)=焼酎。(W) {E: to be spicy hot.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parkasmare
パㇻカㇱマレ 【他動】[par-kasma-re 口・余る・させる] …を食べきれずに残す。 re penpe patek a=parkasmare wa an aan レ トペンペ パテㇰ アパㇻカㇱマレ ワ アナアン お菓子が三つだけ食べきれず残っているのだな。(W) (出典:田村、方言:沙流)
parkoat
パㇻコアッ 【自動】ばちがあたる。 {E: to be punished.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parkohayta
パㇻコハイタ 【自動】[par-ko-hayta 口・に・足りない] くいしんぼうである、 何でも食べたがる(「口がいやしい」)。 taan hekaci ney ta un parkohayta sak タアン ヘカチ ネイ タ ウン パㇻコハイタ サㇰ この子はいつでも口がいやしい(いつでも何でも食べたがる)。(S) {E: to be greedy, glutonous (with food).} (出典:田村、方言:沙流)
parkosiratek
パㇻコシラテㇰ 【自動】[par-ko-siratek 口・に・かたい/しぶい] しぶい(=parsiratekka パㇻシラテッカ)。 {E: to be bitter in taste.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parmasasa
パㇻマササ 【自動】[par-masasa 口・開け広げている] 口を大きく開けている。 {E: to open the mouth wide.} (出典:田村、方言:沙流)
paroaskay
パロアㇱカイ 【自動】[paro-askay 口[所]・上手だ] 歌がうまい。 hemanta paroaskay hawe ene an hi an! ヘマンタ パロアㇱカイ ハウェ エネ アニ アン! 歌がうまいねえ。 {E: to sing well.} (出典:田村、方言:沙流)
paroparo
パロパロ 【自動】[par-o-paro 口・をそこに入れる・(重複)] 口をはさむ。(S) {E: to interrupt someone speaking.} (出典:田村、方言:沙流)
paroruy
パロルイ 【自動】[paro-ruy 口[所]・激しい] おしゃべりだ(口数が多い)。 {E: to be talkative.} (出典:田村、方言:沙流)
parotunas
パロトゥナㇱ 【自動】[paro-túnas 口[所]・早い] (直訳すると)口が早い=人のことを何でも聞くとあっちこっちに行って言う。(S) {E: to gossip.} (出典:田村、方言:沙流)
paroyki
パロイキ 【他動語幹】[par-o-iki 口・のところ・でものごとをする](=par oyki パㇻ オイキ) …を食べさせて養う。 i=paroyki イパロイキ (引用文中で)彼は私を食べさせて養う(連他動詞 par(o) oyki パㇿ/パロ オイキ が目的語不定人称形で一続きになっているもの)。 ☞par(o) oyki パㇻ/パロ オイキ {E: to support, feed…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parpa
パㇻパ 【他動】[複](単 paru パル は独立の他動詞としては未出) …をあおぐ(うちわなどを使って風を当てる)。 ape ku=parpa ayne ape ruy アペ クパㇻパ アイネ アペ ルイ (私は)火を何回もあおいでやっと火がよく燃え出した。(S) en=parpa humi ku=merayke エンパㇻパ フミ クメライケ 私はあまりあおがれて寒い(暑いからとうちわであおいでくれるのはありがたいけれどそんなにあおがれては)。(S) {E: to fan …(repeatedly)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parparse
パㇻパㇻセ 【自動】[parpar-se(擬態重複)・となる] ボーッと/メラメラと燃え上がる。 amip parparse アミㇷ゚ パㇻパㇻセ 着物が燃え上がった。(S) nína=an ayne oraun ape a=kotúkka akusu sat cikuni ne p ne kusu parparse ニナアン アイネ オラウン アペ アコトゥッカ アクス サッ チクニ ネㇷ゚ ネ クス パㇻパㇻセ しばらく私はたきぎとりをしていてそれからそのたきぎに火をつけたところ、 乾いた木なのでボーッと燃え上がった。(KK民話) {E: to burst into flames.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parsiratekka
パㇻシラテッカ 【自動】[par-siratek-ka 口・こわばる・(他動詞化)] 渋い(=parkosiratek パㇻコシラテㇰ)。 {E: to be bitter in taste.} (出典:田村、方言:沙流)
parunpe
パルンペ 【名】[概/所][par-un-pe 口・にある・もの] 舌。 {E: the tongue.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
parunpehe
パルンペヘ 【名】[所](概は parunpe パルンペ) …の舌。 {E: the tongue of…} (出典:田村、方言:沙流)
paruparu
パルパル 【他動】[paru-paru あおぐ・(重複)] …をはたく、 …にはたきをかける。 so kurka paruparu ソ クㇽカ パルパル 床(ゆか)の上をはたく。 {E: to strike, hit…} (出典:田村、方言:沙流)
párurke
パルㇽケ 【位名】端の方。 hńta kus ene otcike párurke ta e=anu, iyaykipte フンタ クㇱ エネ オッチケ パルㇽケ タ エアヌ、 イヤイキㇷ゚テ どうしてこのようにお膳の端の方に置くの、 あぶないねえ。(S) {E: towards the edge of.} (出典:田村、方言:沙流)
pas 1
パㇱ 【自動】(次のような特殊な文脈で)走る、 大急ぎで行く/来る。 kewepuni pas kewepuni sini ケウェプニ パㇱ ケウェプニ シニ 走ったり休んだりして行く。 pas wa omanan パㇱ ワ オマナン (パㇲワ オマナン と発音する)(赤ん坊が)ヨチヨチと歩く。 pás=an kane terke=an kane パサン カネ テㇾケアン カネ 走ったり跳んだりしながら(=大急ぎで一目散に走って)。 民話 ☆参考 ka(si) opas カ/カシ オパㇱ …のところへかけつける。 ☆参考 一般に「走る」ことは hoyupu ホユプ[単]/hoyuppa ホユッパ[複]。 {E: to run.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
páse
パセ 【自動】①重い。 e=pase humi! エパセ フミ! (子どもをだき上げて)(あなた)重いねえ。(S) kema páse ケマ パセ[足(が)・重い](年老いて)足腰が弱る。 ②尊い、 重要な。 páse tono パセ トノ [尊い・殿]尊いお方、 和人の殿様。 páse kamuy パセ カムイ 尊い神。 páse inomito パセ イノミト [尊い/重要な・ものをまつる日]元日。 páse maciya パセ マチヤ [尊い/主要な・町/都市]都(みやこ)、 首都。 {E: ①to be heavy: ②important.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pásenomi
パセノミ 【他動】[pase-nomi 重く・…をまつる] …を丁重にまつる。 {E: to be polite to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
paskuma
パㇱクマ 【他動】(人)に先祖や起源や素性の話を教え伝える、 …に言い伝えを語り伝える。 upaskuma=an ciki nu yan sekor a=kor ekasi utar haweoka kor i=paskuma hawe ene an hi sekor ku=kor ekasi hawean kor en=paskuma hawe ene an hi ウパㇱクマアン チキ ヌ ヤン セコㇿ アコレカシ ウタㇻ ハウェオカ コㇿ イパㇱクマ ハウェ エネ アニ セコㇿ クコレカシ ハウェアン コㇿ エンパㇱクマ ハウェ エネ アニ 先祖の言い伝えを話してあげるから聞きなさいと自分のおじいさん方が言いながら自分たちにこのように語り伝えてくれたんだよと私の祖父が言いながら私に次のように語り伝えてくれた。(S独話) síno utarpa/síno rametok/a=paskuma kusu ne kor シノ ウタㇻパ/シノ ラメトㇰ/アパㇱクマ クス ネ コㇿ [雅]まことの強者まことの勇者に先祖(素性)の話をするときは。(Sユーカラ) ☆参考 upaskuma ウパㇱクマ 言い伝えを語る、 言い伝え。 {E: to tell, relate…to…; have someone listen to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pasrota
パㇱロタ 【自動】ののしる。 ☆参考 kopasrota コパㇱロタ …をののしる。 {E: to curse…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pastetterke
パㇱテッテㇾケ 【自動】[pas-ter-ter-ke 走る・(跳ねることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)](幼児が)よちよち歩きする。 {E: (for a toddler) to waddle, totter along.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pasusu
パスス 【他動】…(のしわざ)を見破る。 a=pasúsu アパスス ばれた。 a=pasúsu p ne kusu yaykirare wa isam アパススㇷ゚ ネ クス ヤイキラレ ワ イサㇺ (夜襲に来ていたやつらは)見破られたものだから逃げて行ってしまった。(W言い伝え) {E: to see through, detect (the doings of)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pataparse
パタパㇻセ 【自動】[pa-ta-parse 湯気・(?)・フワフワ上がる] 煮えたてで湯気が立っている(ごちそうを表す表現の一つ)。 pataparse/kéraan aep パタパㇻセ/ケラアン アエㇷ゚ できたての湯気の立っているおいしいごちそう。(W神謡語り) tap a=yanke aep pataparse kor an wa a=e kor án=an タㇷ゚ アヤンケ アエㇷ゚ パタパㇻセ コㇿ アン ワ アエ コㇿ アナン 私は今火からおろしたばかりの食べ物が湯気が立っているのを食べていた。(HC民話) {E: for steam to rise from something just boiled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
patcaskor
パッチャㇱコㇿ 【自動】[par-cas-kor 口・走る(こと)・を持つ]口がうまい(たとえば、 うまいことを言って一つしかないりんごを十ぐらいと交換する等)。 {E: to be a good talker.} (出典:田村、方言:沙流)
patke
パッケ 【自動】[pat-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)] (栗が)パッとはねる、 はぜる。 ponkanpi patke wa ek, en=tom osma ポンカンピ パッケ ワ エㇰ、 エントㇺ オㇱマ はがきが(風で)とんで来て私に当たった。(W) yam kap turano a=ma kor patke wa a=sima p ne ヤㇺ カㇷ゚ トゥラノ アマ コㇿ パッケ ワ アシトマㇷ゚ ネ 栗を皮ごと焼くとはぜて恐ろしいもんだ。(S) ☆参考 pus プㇱ 破裂する、 爆発する。 pakake パカケ (火が)はねる、 terke テㇾケ (人や動物が)ピョンと跳ねる。 {E: to explode.} (出典:田村、方言:沙流)
pattarka
パッタㇻカ 【他動】(豆、 トウモロコシ等)を煎る/を煎ってはじけさせる。 ( kími pattarka キミ パッタㇻカ トウモロコシを煎る。(S) cipattarka mame チパッタㇻカ マメ 煎り豆。(S) {E: to roast…} (出典:田村、方言:沙流)
pátumare
パトゥマレ 【他動】[patum-a-re 悪い空気・座る・させる](?) 伝染病が移らないで素通りする。 a=un=patumare アウンパトゥマレ 私たちだけは(その病気に)かからない。(S) {E: to bypass a place so as not to pick up an infectious disease.} (出典:田村、方言:沙流)
pátupare
パトゥパレ 【他動】(キツネかなにか)を大声で追い払う。 {E: to drive…away in a big voice.} (出典:田村、方言:沙流)
pátuware
パトゥワレ 【自動】ひからびている。 {E: to dry up.} (出典:田村、方言:沙流)
pawcio
パウチオ 【他動】[pawci-o 害毒・…に入る] …に毒がつく。 {E: to poison…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pawetenke
パウェテンケ 【他動】…に指図する、 …に知恵をつけてさせる。 ☆参考 aripawetenke アリパウェテンケ 大勢の人に指図監督して仕事をさせる。 {E: to direct, order…} (出典:田村、方言:沙流)
pawse
パウセ 【自動】[paw-se (擬音の語根)・と言う] (狐が)なく。 {E: (for a fox) to howl.} (出典:田村、方言:沙流)
paye
パイェ 【自動】[複](単は arpa アㇻパ) ①(二人以上が)行く。 eun sinot kusu paye utar エウン シノッ クス パイェ ウタㇻ そこへ遊びに行った人たち。(S会話) ②wa paye ワ パイェ(出来事が)だんだん手前から向こうへ移行する、 …していく。 uhuy wa paye ウフイ ワ パイェ 燃えていった。 ☆参考 川上/山手方向から川下/海手方向へ行くことにはこれを使わず、 san サン [単]/sap サㇷ゚ [複]と言う。 {E: to go (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
payepa
パイェパ 【自動】[複複](単は arpa アㇻパ) (二人以上が皆)行く。 ☆参考 不定人称形は paye=an-pa パイェアンパ。 {E: to go (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
paykar
パイカㇻ 【名】春。 síno paykar シノ パイカㇻ 盛春(四月から五月いっぱい)。 paykar opicino パイカㇻ オピチノ [春・を手放すように] 春の終わりに(六、 七月)。 paykar opicino kími k=étoyta akus na k=e eaykap パイカㇻ オピチノ キミ ケトイタ アクㇱ ナ ケ エアイカㇷ゚ 春の終わりにトウモロコシをまいたところまだ食べられない。(S) sir-paykar シㇼパイカㇻ 春になる。 {E: spring.} (出典:田村、方言:沙流)
payoka
パヨカ 【自動】[複](単は omanan オマナン)[< paye-oka 行く[複]・いる[複]] (二人以上が)あちこち歩く/歩き回る(徒歩でも走っても、 乗り物でも)、 旅する、 行き来する。 asuranpa kor payoka hawe as アスランパ コㇿ パヨカ ハウェ アㇱ (今夜は霜がおりるでしょうと)警報して回る声がする。(S) ☆参考 pe/p ペ/ㇷ゚《…の》の前でもこの形で payoka p パヨカㇷ゚、 -re レ(使役語尾)の前では payokay パヨカイ となり payokayre パヨカイレ という形が出ている。 {E: to walk about here and there; come and go (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
payyekar
パイイェカㇻ 【他動】…をけなす、 …にけちをつける。 wenkur anak nep kéraan pe a=ere yakka payyekar ウェンクㇽ アナㇰ ネㇷ゚ ケラアン ペ アエレ ヤッカ パイイェカㇻ 貧乏人はどんなおいしいものを食べさせてもおいしいと言わない。(S) a=payyekar アパイイェカㇻ けなされる。(S) ☆参考 裕福な人はおいしいとほめて喜んで食べるそうで、 そのことは ohapseeciw オハㇷ゚セエチウ と言う。 {E: to find fault with…} (出典:田村、方言:沙流)
peciwor
ペチウォㇿ 【名】(=pet iwor ペッ イウォㇿ) ①川沿いの土地。 ②川によって区分されている領域。(S) ☆参考 petruwor ペッルウォㇿ は河川の浸食した川沿いの低地全体。 {E: ①the area along a river. ②areas differentiated according to a river???.} (出典:田村、方言:沙流)
péka 1
ペカ 【他動】(投げ渡されたものなど)を受けとめる。 ku=peka na クペカ ナ (投げてくれれば)(私)受け取るよ。 ay péka アイ ペカ 矢を受け取る(けものや鳥の神が矢に当たってくれることを言う)。 kanna nis ka un a=e=péka wa, kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=kí kus ne na カンナ ニㇱ カ ウン アエペカ ワ、 カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ 私があなたを天に引き取って、 あなた方は神の国で本当の結婚、 まことの結婚をするのです。(HC民話) {E: to catch…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
péka 2
ペカ 【格助】…に/で/を(一点ではなく動くあるいは伸びて/広がっている範囲を示す)。 rik péka a=eyápkir リㇰ ペカ アエヤㇷ゚キㇼ 高い所を(=高い所から)投げ飛ばされた。 soy péka nepki ソイ ペカ ネㇷ゚キ 戸外で働く。 ni ka péka sinot pe osoro néno ニ カ ペカ シノッ ペ オソロ ネノ 木の上で遊ぶもの(=サル)の尻のよう(酔って赤い顔をしている人を笑って言う)。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りくずしてそこに人口の多い町がある。 {E: case particles.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pékanke
ペカンケ 【自動】[pe-ka-n(< un)-ke 水・の上・に・(自動詞形成)](?) 浮かぶ、 浮かんでいる。 ☆参考 沈んでいたものが浮く(浮き上がる)のは sipusu シプス。 {E: to float.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pekanpe-ewetusmak
ペカンペエウェトゥㇱマㇰ 【自動】[pekanpe-e-u-etusmak ヒシの実・のことで・互い・と競争する] 競い合ってヒシの実をとる。 {E: to fight over, contest for water chestnuts.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
peker
ペケㇾ 【自動】①明るい。 sittumu peker シットゥム ペケㇾ 夜が明けてきて少し明るくなる。 ②(水などが)澄んでいる、 澄む。 kuci peker menoko クチ ペケㇾ メノコ [そののど・澄んでいる・女性] 澄んだ声の女性。 ③peker irenka ciomare ペケㇾ イレンカ チオマレ [慣用句]死にかかっている者が生きそう(命をとりとめそう)だ。(W) ☆参考 sir-peker シㇼペケㇾ (すっかり)夜が明ける、 明るくなる、 明るい。 {E: ①to be bright; clear. ②(for water etc.) to become clear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
peko
ペコ 【名】[< 日本語 べこ][動物] ウシ(牛)(「ベコ」)(雄も雌も)。 peko-pe ペコトペ 牛乳。 〔知分類 p.173((H))〕 {E: a cow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pekor
ペコㇿ 【接助】…するみたいに、 …するかのように。 a=eyáykopuntek pekor hawean=an アエヤイコプンテㇰ ペコㇿ ハウェアナン 私はそれをさも喜んでいるかのように言った。(KK民話) ittotuk pekor e=poro イットトゥㇰ ペコㇿ エポロ あなたはまるで一日で育つみたいにどんどん大きくなる。(W神謡語り) hetopo ukoyki ne pekor, ukotumuwen ne pekor ki wa kusu ヘトポ ウコイキ ネ ペコㇿ、 ウコトゥムウェン ネ ペコㇿ キ ワ クス また逆もどりして戦争みたいに仲たがいみたいにしたから。(S言い伝え) ☆参考 別の事がら(行為/できごと)に類似していることを表す比較の表現の一つ。 事実に反することや事実かどうかわからないことに比較する場合が多いが、 いつもそうと決まってはいない。 ☆参考 類似を表す語はいろいろあるが、 最もよく使われる néno ネノ《…のように、 …に似て》は名詞/名詞句を受ける。 koraci コラチ《…とそっくりに、 …のとおりに》も多くの場合名詞/名詞句を受ける。 ápekor アペコㇿ《…したかのように》は pekor ペコㇿ と同じく動詞句を受ける接続助詞だが、 ニュアンスは異なる。 noyne ノイネ、 kotom コトㇺ は動詞句を受ける接続助詞だが、 これらとは違って類似を表すのではなく推測を表す。 ☞ápekor アペコㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
péne
ペネ 【自動】[pe-ne 水気・(のよう)である] ①(水気が多くて)ビチャビチャである、 (果物などがつぶれて)ビチャビチャになる。 wakka poro no ku=kar wa ora péne amam ku=suwe ワッカ ポロ ノ クカㇻ ワ オラ ペネ アマㇺ クスウェ 私は水を多くしてビチャビチャのご飯を炊いてしまった。(S) péne emo ペネ エモ 「しばれいも」、 冬に外に置いて凍らせたジャガイモ。 yospe paroho péne ヨㇱペ パロホ ペネ 胃袋の口がとける(=胃がんになる)。(W) ②(比喩的に)(絹布等の着古して)薄くなっている(すき通っていてもなお切れない状態)。 tane ku=mipi péne wa an, péne yakka pirka amip ne ruwe! タネ クミピ ペネ ワ アン、 ペネ ヤッカ ピㇼカ アミㇷ゚ ネ ルウェ! もう私の着物、 古くなって、 すき通るほど薄くなっている、 薄くなってもいい着物だねえ。 ☆参考 ①[対]niste ニㇱテ 固い。 siratek シラテㇰ (ごはんやおかゆに関して)固めである。 {E: ①to be watery, mushy. ②to become thin.} (出典:田村、方言:沙流)
pepunitara
ペプニタラ 【自動】[pepun-itara (擬音)・(状態が続いていることを表す接尾辞)]にぎやかである。 hekattar haw pepunitara, aynu-pá:kus ヘカッタㇻ ハウ ペプニタラ、 アイヌパークㇱ 子どもたちの声がにぎやかだ、 いいなあ。(S) tanto racio hawehe pepunitara ka somo ki タント ラチオ ハウェヘ ペプニタラ カ ソモ キ 今日はラジオの声がにぎやかでない。(S) {E: to be lively; noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
pérak
ペラㇰ 【自動】[pe-rak 水分・…くさい/…っぽい] 水っぽい(カボチャ等、 ゆでようによって)。 {E: to be watery.} (出典:田村、方言:沙流)
peray
ペライ 【自動】魚釣りをする。 peray=an wa ceppokoyki=an wa ペライアン マ チェッポコイキアン マ 私は魚釣りをして小魚をとって。(W民話) ☆参考 他動詞は peray-kar ペライカㇻ。 {E: to fish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
peraykar
ペライカㇻ 【他動】[peray-kar 魚釣りをする・する(他動詞化)](魚)を釣る。 ☆参考 自動詞は peray ペライ。 {E: to hook, catch a fish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pere
ペレ 【他動】[単]破る、 割る。 “huː rus ci=pere ci=pere” 「フー ルㇱ チペレ チペレ」生皮を破る破る=頭の皮をはぐぞ(フクロウがこう鳴いたときは山へ行ったらひどい目に合う)。(S) ☆参考 他方言で使われる単数形。 沙流方言では用例のフクロウの鳴き声の中に出てくるぐらいで、 通常は単複区別なく perpa ペㇾパ と言う。 pere ペレ の形は合成語などの語構成の要素として使われる。 {E: to break; tear; shatter.} (出典:田村、方言:沙流)
perke
ペㇾケ 【自動】[per-ke (破壊を表す語根)・(自動詞形成)] 破れる、 割れる、 破れている、 割れている。 {E: to be broken; torn; shattered.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
perkeperke
ペㇾケペㇾケ 【自動】[perke-perke 破れる・(重複)] ひどく(ボロボロに)破れる/破れている。 perkeperke amip ペㇾケペㇾケ アミㇷ゚ ボロボロに破れた着物。(W会話) {E: to be torn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
perpa
ペㇾパ 【他動】[per-pa (破壊を表す語根)・[複]] 破る、 割る。 ☆参考 複数形の形だが、 この方言では、 単複の区別なくこの形が使われる。 ☞pere ペレ {E: to tear, break, shatter…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pes
ペㇱ 【後副】…に沿って下の方へ。 pet pes san ペッ ペㇱ サン 川に沿って下流へ行く、 川を下る。 sítu pes ran シトゥ ペㇱ ラン 尾根伝いに山を下りる。 {E: to follow a river downstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pésas
ペサㇱ 【名】[pe-sas 水・ヒル][動物] 沼の中にいるヒル(長さ10センチぐらいで縮むと1〜2センチになる)。 ☆参考 toysas トイサㇱ 土の中にいるヒル。 〔知分類 p.117 pisas ((幌))川の中の虫 ヒル? 〕 {E: a swamp leech.} (出典:田村、方言:沙流)
pesno
ペㇱノ 【後副】[pes-no …に沿って下へ・(副詞形成)] …に沿って下の方へ。 tapan Sar kotan pesno kane sán=an タパン サㇻ コタン ペㇱノ カネ サナン 私はこの沙流地域(川沿いに続いている集落群)を川上から川下へと下って行った。(W神謡語り) {E: to follow a river downstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
peste
ペㇱテ 【複他動】[pes-te …に沿って下る・させる] …を…に(下向きに)沿わせる。 seturu emus peste kane wa セトゥル エムㇱ ペㇱテ カネ ワ 背中に刀を(縦に)着物の中に入れて。(W言い伝え) {E: to make…follow…(down).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petcine
ペッチネ 【自動】[petci-ne 生の毛皮・のようになる] 体じゅうびしょぬれになる。 mak é=iki híne ene e=petcine wa e=ek ruwe an hi an? e=worosma ruwe? マㇰ エイキ ヒネ エネ エペッチネ ワ エエㇰ ルウェ アニ アン? エウォロㇱマ ルウェ? (あなた)どうしてそんなに体じゅうずぶぬれになったの? 川に落ちたの? (S) {E: to be wet through; drenched.} (出典:田村、方言:沙流)
péte
ペテ 【他動】[pet-e 水気のある・を食べる] 味を付けないで煮て(=ゆでて)食べる。 mame péte マメ ペテ 豆をゆでて食べる。(S) kími péte キミ ペテ とうきび(=トウモロコシ)をゆでて食べる。(S) {E: to eat plain boiled food.} (出典:田村、方言:沙流)
petekari/pet-ekari
ペテカリ/ペッエカリ 【自動/副】[pet-ekari 川・を回る] ①[自動]川上を回る(となりの川筋へ行くのに、 川を渡れず、 ずっと川をさかのぼって行ってから別の川筋を下って行く)。 petekari wa san ruwe un ペテカリ ワ サン ルウェ ウン (彼は)川上を回って来たのよ。(S) ②[副]川上を回って。 petekari k=ek ペテカリ ケㇰ 私は川下を回って来た。(S) ☆参考 「来る」を表す動詞は san サン も ek エㇰ も使える。 ☆対語 petokomo ペトコモ。 {E: ①to turn around at upstream (and go downstream from a different route.) (v.i.) ② turn around at upstream. (adv.)} (出典:田村、方言:沙流)
petemko/pet-emko
ペテㇺコ/ペッエㇺコ 【名】[pet-emko 川・(川や沢)の奥の方] 川の奥の方(petetok ペテトㇰ より下(しも)だが、 集落のあるところよりも奥)。(S) ☆参考 petetok ペテトㇰ 川の水源地。 pet-péna ペッ ペナ 川上、 集落のある所のうちの川上の方で petemko ペテㇺコ よりも下(しも)。 pet-hontom ペッ ホントㇺ 集落のある所のうちの中ほど。 ☆参考 他の地域では、 petemko ペテㇺコ を川の中ほどで pet-hontom ペッ ホントㇺ と同じだと言う人もいる。 ☞emko エㇺコ {E: towards the souce of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
petetne
ペテッネ 【自動】①かじかむ。 ku=teke petetne クテケ ペテッネ 私は手がかじかんだ。(S) ku=paro petetne クパロ ペテッネ 私は口がかじかんだ(寒さで唇が紫色になり、 物を言うのもよく言えない状態になった)。(S) ② ☞eyaykoramu petetne エヤイコラム ペテッネ {E: ①to be numb with cold.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petkasu
ペッカス 【自動】[pet-kasu 川・を徒歩する] 川を歩いて渡る。 {E: to walk across a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petneka
ペッネカ 【他動】[pet-ne-ka 水分のある(もの)・になる・(他動詞化)]…を水で湿(しめ)す、 (粉など)を水でこねる。 {E: to knead…} (出典:田村、方言:沙流)
petpa
ペッパ 【他動】[複](単は petu ペトゥ) (いくつにも)細く切る/裂く。 hasami ani áneno áneno e=petpa wa ora nokanno nokanno e=tuypa ruwe ハサミ アニ アネノ アネノ エペッパ ワ オラ ノカンノ ノカンノ エトゥイパ ルウェ あなたは(紙を)細く細く切ってから細かく細かく切ったね。(S) {E: to cut, chop…finely.} (出典:田村、方言:沙流)
petpapetpa
ペッパペッパ 【他動】[pet-pa-petpa (細長く切り裂く意の語根)・[複]・(重複)] ビリビリに/ゴチャゴチャに裂く。 ☞petpa ペッパ、 petu ペトゥ {E: to tear, rip…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petpes
ペッペㇱ 【自動/副】[pet-pes 川・に沿って下る] ①[自動]川を下る、 川沿いに下る。 ②[副]川沿いに下へ。 {E: ①to go downstream. ②down along a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petpunkine
ペップンキネ 【自動】[pet-punki-ne 川・番人・である] 川番(=渡し守)である/をする。 {E: to be a river watchman, a ferryman.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petsuwe
ペッスウェ 【他動】[pet-suwe 水分のある・…を煮る] ゆでる、 水煮する(味をつけないで煮る)。 {E: to boil…} (出典:田村、方言:沙流)
petturasi
ペットゥラシ 【自動/副】[pet-turasi 川・に沿って上る] ①[自動]川をさかのぼる、 川沿いに上流の方へ行く(=petturasi arpa ペットゥラシ アㇻパ)。 ②[副]川沿いに上へ。 {E: ①to follow a river upstream (to its source). ②to go upstream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petturaspa
ペットゥラㇱパ 【自動】[複](単は petturasi ペットゥラシ) (二人以上が)川をさかのぼる、 川沿いに上流の方へ行く(=petturasi paye ペットゥラシ パイェ)。 {E: to go upstream (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petu
ペトゥ 【他動】[単](複は petpa ペッパ) (一箇所)細く切る(たとえば、 手袋をつくるために指になる部分をはさみで)、 細く裂く。 taan kam petu wa satke タアン カㇺ ペトゥ ワ サッケ この肉を細く裂いて乾かしなさい。(S) ☆参考 yasa ヤサ (紙、 布、 木など)をビリッと/バリッと裂く。 {E: to cut, tear…finely.} (出典:田村、方言:沙流)
petuturu
ペトゥトゥル 【位名】[所](概は petutur ペトゥトゥㇽ) …の川の間。 tan Iskar etoko wano petuturu e=kus wa タン イㇱカㇻ エトコ ワノ ペトゥトゥル エクㇱ ワ あなたはこの石狩川の水源地から川の間(石狩川と勇別川の間)を通って(何とかして勇別の村まで行く)。(W民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petuware
ペトゥワレ 【自動】ふやける。 {E: to swell up.} (出典:田村、方言:沙流)
pewan
ペワン 【自動】もろい、 こわれやすい。 pewan cise ペワン チセ すぐこわれる家。 pewan tonka ペワン トンカ すぐこわれる鍬。 pewan mukar ペワン ムカㇻ すぐこわれるまさかり。 {E: to be easily broken; fragile.} (出典:田村、方言:沙流)
pewre
ペウレ 【自動】若い(人間なら二十歳台ぐらい)。 pewre utar ペウレ ウタㇻ 若い人々、 若者たち。 ☆対語 onne オンネ 年老いている。 ☆参考 sukup スクㇷ゚ は青年期を過ぎているがまだ老いていない、 壮年期にあることを言う。 pon ポン 小さい/幼い、 poniwne ポニウネ 年下である。 ☆参考 pewre-p ペウレㇷ゚ 子熊。 {E: to be young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pi
ピ 【名】[概](所は piye(he) ピイェ(ヘ)) 小石、 (果物など)の種。 ☆参考 敷き物を編むために編み糸に結びつけるおもりの小石は pit ピッ。 畑にまく種は tane タネ。 〔知分類 p.281((北− ye、 樺− he))〕 {E: a pebble; a small stone; a seed.} (出典:田村、方言:沙流)
picici
ピチチ 【他動】(人間の皮)をむく。 kap takupi a=picíci p ne kusu kemnu ka somo ki カㇷ゚ タクピ アピチチㇷ゚ ネ クス ケㇺヌ カ ソモ キ 皮だけしかむかれなかったので血が出ない。(S) {E: to peel off (human skin).} (出典:田村、方言:沙流)
picitce
ピチッチェ 【自動】①(人体に関して)…の皮がむける、 (皮)がむける。 kapuhu picitce カプフ ピチッチェ (人体の)皮がむける。 ku=kiki ayne kapuhu picitce クキキ アイネ カプフ ピチッチェ 私は掻(か)いて掻いて皮がむけた。(S) kemaha picitce ケマハ ピチッチェ 足の皮がむける。 nanuhu picitce ナヌフ ピチッチェ 顔の皮がむける。 ②色があせる。 iroho picitce イロホ ピチッチェ (着物等の)色があせた。 k=ótopi picitce コトピ ピチッチェ 髪が色あせた(白髪染めがはげた)。 ☆参考 イモか何かの皮がむけることは pitce ピッチェ。 {E: ①for (human) skin to peel, come off. ②for colour to fade.} (出典:田村、方言:沙流)
picitcere
ピチッチェレ 【他動】[自動使役][picitce-re むける・させる](人の皮)をむく(「かきほがす」)。 kiki ayne kapuhu picitcere キキ アイネ カプフ ピチッチェレ 掻いて掻いて皮をむいてしまった。(S) {E: to peel off someone's skin.} (出典:田村、方言:沙流)
piciwka
ピチウカ 【他動】[古] 強奪する。(S) {E: to rob…} (出典:田村、方言:沙流)
pínupinu
ピヌピヌ 【自動】[pínu-pinu 小声でささやく・(重複)]ヒソヒソささやく。 {E: to whisper.} (出典:田村、方言:沙流)
pirasa
ピラサ 【他動】①…をひろげる。 ② ☞eyaykurkasam pirasa エヤイクㇽカサㇺ ピラサ {E: to open up, out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
piratapka
ピラタㇷ゚カ 【名】[pira-tapka 崖・の上] 崖の上(=pira tapka ピラ タㇷ゚カ)。 {E: on top of a cliff.} (出典:田村、方言:沙流)
pireta
ピレタ 【他動】[pir-eta 傷・(?)] 傷だらけにする。 a=piréta yak a=ye アピレタ ヤカイェ ひどくあちこち切られたそうだ。(S) {E: to be covered with wounds.} (出典:田村、方言:沙流)
pirka
ピㇼカ 【自動】よい、 美しい、 上質である、 結構/好都合である、 よくなる、 病気がなおる。 pirka aep ピㇼカ アエㇷ゚ よい食べもの。 pirka menoko ピㇼカ メノコ 美しい女性。 sakehe pirka サケヘ ピㇼカ その酒がおいしくなった/上等にできあがった。 yak pirka ヤㇰ ピㇼカ …するとよい、 …するほうがよい(「…しなさい」という命令・勧めの表現の一つ)。 yakka pirka ヤッカ ピㇼカ …してもよい。 pirka híne e=ek sir an ピㇼカ ヒネ エエㇰ シㇼ アン (あなたは)よくぞ来ましたねえ(「来てよかった」ことを言う)。 irayapka hekattar pirka ruwe! イラヤㇷ゚カ ヘカッタㇻ ピㇼカ ルウェ! まあいいこと、 子どもたちいいねえ(器量もいいし行儀もいい)。(S) tane anak irammakaka pirka wa an タネ アナㇰ イランマカカ ピㇼカ ワ アン 今はすっかりきれいになおっている。(S) mosir pirka モシㇼ ピㇼカ 国が栄える。 iroho pirka イロホ ピㇼカ 色が濃い。 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 ☆対語 wen ウェン 悪い。 ipokas イポカㇱ 不器量である、 みにくい。 {E: to be good, beautiful etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirkakor
ピㇼカコㇿ 【他動】[pirka-kor よい・を持つ] …をよく育てる、 …を大切にかわいがる。 i=pirkakor kor oka=an イピㇼカコㇿ コㇿ オカアン (おじいさんに)大切にかわいがられながら一緒に暮らしていた。(W民話) {E: to bring up, raise…well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirkare
ピㇼカレ 【他動】[自動使役][pirka-re よくなる・(させる)] よくする、 美しくする、 豊かにする。 okkew kasi pirkare オッケウ カシ ピㇼカレ [慣用句](直訳すると)…の首筋の上をよく(豊かに)する=(嫁にやる娘)に財産をたくさん持たせる。 {E: to do…well, neatly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirkasupa
ピㇼカスパ 【他動】[複](単 pirkasuwe ピㇼカスウェ は未出) (たくさんのもの)を上手に料理する。 a=pirkasupa p e wa i=kore アピㇼカスパㇷ゚ エ ワ イコレ 私がきれいに料理したものを召し上がって下さい。(HC民話) {E: to cook…well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirma
ピㇼマ 【他動】(人)にそっと警告する。 en=pirma p ne kus ku=kocanupkor wa k=an kus ne wa エンピㇼマㇷ゚ ネ クㇱ ク コチャヌㇷ゚コㇿ ワ カン クㇱ ネ ワ 私にそうっと教えてくれたから私はよく警戒していますから。(S) ☆参考 ipirma/unpirma イピㇼマ/ウンピㇼマ 人々に/皆に警告する。 epirma エピㇼマ …に…を警告する。 {E: to quietly warn someone of something.} (出典:田村、方言:沙流)
píro 1
ピロ 【自動】[pir-o 傷・…に…がつく] 傷つく(=pir o/pir oma ピㇼ オ/ピㇼ オマ)。 néoro ka píro yakka ネオロ カ ピロ ヤッカ (体の)どこかが傷ついても。(S言い伝え) ponno píro ポンノ ピロ ちょっと傷した。(W) {E: to be wounded; injured; hurt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
píro 2
ピロ 【他動】[pir-o 傷・…に…をつける] …を傷つける(=pir o ピㇼ オ)。 néoro ka a=piro yakka ネオロ カ アピロ ヤッカ どこかが傷つけられても。(S言い伝え) {E: to wound, injure, hurt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirpa
ピㇼパ 【他動】[複](単は piru ピル)(二つ以上を/何回も)…を拭く、 …を(何回もこすって)みがく、 …を(かんなで)けずる。 ☆発音 ピㇽパ。 {E: to wipe. polish…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
piru
ピル 【他動】[単](複は pirpa ピㇼパ)(一つを一回)…を拭く、 (かんなで)…を削る。 {E: to wipe…} (出典:田村、方言:沙流)
pisenere
ピセネレ 【他動】[pise-ne-re 風船状のもの・になる・させる](風船のようなもの)をふくらませる。 {E: to blow up (something like a balloon).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pisese
ピセセ 【他動】[pise-se ふくれた袋・(重複)] …を大きくふくらます。 hon-pisese kane wa ホンピセセ カネ ワ (蛙は)おなかを大きくふくらませて。(W民話) {E: to swell, blow up…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
piski
ピㇱキ 【他動】[pis-ki 一つ一つ・する]…を数える。 henpakpe an ya piski wa inkar ヘンパㇰペ アン ヤ ピㇱキ ワ インカㇻ 何個あるか数えてみなさい。(W) a=piski wa arki=an a? アピㇱキ ワ アㇻキ アナ? (あなた様は)数えておいでた(=おいでになった)でしょうか。(W) {E: to count…} (出典:田村、方言:沙流)
pisno
ピㇱノ 【後副】[pis-no 一つ一つ・(副詞形成)] ①…ごとに。 cise pisno チセ ピㇱノ 一軒一軒の家ごとに(=どの家にも)。 cup pisno チュㇷ゚ ピㇱノ 月ごとに(=毎月)。(S) ②一つ/一回の…につき一つずつ。 ipe=an kor pisno a=eywankep イペアン コㇿ ピㇱノ アエイワンケㇷ゚ ものを食べるときそのたびに使うもの。 kesto kunneywa pisno… ケㇱト クンネイワ ピㇱノ 毎日朝ごとに。 {E: every; each.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pisoiramante/pisoyramante
ピソイラマンテ 【自動】[pis-o-iramante 浜・で・獲物をとる] 海の漁をする。 ☆対語 kimoyramante キモイラマンテ 山の猟をする。 {E: to catch seafish.} (出典:田村、方言:沙流)
pit
ピッ 【名】敷物を編むときに編み糸におもりとしてゆわえつける小石。 ☆参考 川原などのちょうどよい形と大きさの石を拾ってきて使う。 今は乾電池を使う人もある。 ☆参考 敷物を編むことは itese イテセ、 編み糸は ka カ。 {E: a small stone, pebble tied on the thread as a weight when weaving.} (出典:田村、方言:沙流)
pita
ピタ 【他動】…をほどく。 kut pita クッ ピタ 帯を解く。 e=kuci pita エクチ ピタ あなたの帯を解きなさい。(W) kuci pita クチ ピタ (彼の)帯を解く。 ker pita ケㇾ ピタ 靴をほどく(=靴をぬぐ)。 {E: to untie, unlace, take apart…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pitar
ピタㇻ 【名】川原(川縁の石原)。 {E: the stony edges of a riverbed.} (出典:田村、方言:沙流)
pitatke
ピタッケ 【自動】ほどける。 urenetupsike ewwopitte, iteki pitatke kunine ウレネトゥㇷ゚シケ エウウォピッテ、 イテキ ピタッケ クニネ 両端を結んでおきなさい、 ほどけないように。(S) {E: to come loose.} (出典:田村、方言:沙流)
pitatpa
ピタッパ 【他動】[複](pita ピタ は単複の区別なし。)[pit(a)-atpa …をほどく・たくさんを/いっせいに/はげしく…する]…(次の語の中で)をどんどんみんなほどく。 koypitatpa コイピタッパ [ko-i-pitatpa …に・ものを・どんどんみんなほどく](人)の着ているものをどんどんみんなほどいて(胸を広げた)。(W民話) {E: to loosen all…} (出典:田村、方言:沙流)
pitce
ピッチェ 【自動】(皮が)むける。 kapuhu pitce カプフ ピッチェ 皮がむける。 hácir wa kapu pitce ハチㇼ ワ カプ ピッチェ 転んで皮がむけた。(W) ☆参考 人間でも、 イモかなにかでも。 picitce ピチッチェ は人間の場合のみ。 {E: (for skin) to peel, come off.} (出典:田村、方言:沙流)
pitkosanpa
ピッコサンパ 【自動】[pit-kosanpa(擬音/擬態)・(接尾辞)急に…する]ピュッと/ポッと飛び出る。 {E: to fly, run, rush out.} (出典:田村、方言:沙流)
pítuntunke
ピトゥントゥンケ 【自動】[pi-tuntun-ke 小声で・クスクス(擬音重複)・という] クスクス(声を立てて)笑う。 e=pituntunke エピトゥントゥンケ あなたはクスクス笑っている。(S会話) {E: to giggle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
piwci
ピウチ 【名】[< 日本語 ひうち] 火打ち石。(W) ☆参考 piwcikani ピウチカニ (別項)も piwcisuma ピウチスマ (別項)も含めて言う。(HY) {E: a flint; a firestone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
piwka
ピウカ 【名】[pi-uka 小石・(?)] ①玉石の川原、 急流の縁で大きな玉石ばかりの川原。 ②(昔、 ある人が三匹の犬を呼んだ言葉として伝えられているものの中に出てくるが、 その一語一語の意味は必ずしもはっきりしていない。) 〔知地名[< pi-o-ka (石・群在する・表面)]〕 {E: ①a stony riverbed. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
piyekar
ピイェカㇻ 【他動】[pi-y-e-kar 小石大の粒・(挿入音)・で・打つ] …に(石を)ぶつける。 kú=iruska kus noyporo ku=piyekar a p un クイルㇱカ クㇱ ノイポロ クピイェカㇻ アㇷ゚ ウン 私は腹が立ったから(あいつの)ひたいに石をぶつけてやったんだよ。(S) ani piyekar アニ ピイェカㇻ …に…を(石をぶつけるように)ぶつける。 okamkir c=épekare kunine os kími ani ci=piyekar オカㇺキㇼ チェペカレ クニネ オㇱ キミ アニ チピイェカㇻ 私たちは彼にわざと当たるように後からトウキビをぶつけてやった。(S) {E: to hit (a rock) against…} (出典:田村、方言:沙流)
píyopiyo
ピヨピヨ 【自動】[pi-y-o-pio 小石大の粒・(挿入音)・そこについている・(重複)] そばかすがある。 nanuhu píyopiyo ナヌフ ピヨピヨ 顔中そばかすだらけだ。(S) {E: to have freckles.} (出典:田村、方言:沙流)
po 2
ポ 【副】なおいっそう。 sísam mosir ta po poronno a=eyta シサㇺ モシッ タ ポ ポロンノ アエトイタ 和人の土地ではなおいっそうたくさん栽培していた。 na ponno rumatek tek hi ne yak po pirka p ナ ポンノ ルマテㇰ テㇰ ヒ ネ ヤㇰ ポ ピㇼカㇷ゚ もう少しぼうっとした色だとなおよかったのに。 po hene ポ ヘネ なおいっそう。 ésir ne hike ka pirka a korka ta po hene pirka エシン ネ ヒケ カ ピㇼカ ア コㇿカ タ ポ ヘネ ピㇼカ さっきのもよかったけれどこれはなおさらいい。(S) {E: still more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pocipoci
ポチポチ 【他動】[poci-poci …をつつきくずす・(重複)] ①(泥)をつつきくずす、 (どろんこ)で遊ぶ。 yaci pocipoci ヤチ ポチポチ どろんこの中に入ってビチャビチャになって遊ぶ。 a=pocípoci toytoy アポチポチ トイトイ (人が歩いたために)ドブドブになった土。 ②[隠](比喩)(酔っている人)にあいづちを打つ。 hemanta ne pocipoci kor an pe an? ヘマンタ ネ ポチポチ コラン ペ アン? なにしに「ちょうして」(相手になって)いるの? =「やばちく」(きたなく)なるから(=まずいことになるから)あいづちを打つな(酒でも飲んでくどいている人に対して相づちを打っている人に言う)。(S) {E: ①to make ground muddy; to play with mud. ②to give agreeable answers to (someone who is drunk).} (出典:田村、方言:沙流)
pok
ポㇰ 【位名】…の下(そば、 ふもと)。 nupuri pok ヌプリ ポㇰ 山の下、 山のふもと。 rorunpuyar pok ロルンプヤㇻ ポㇰ 東窓の下、 東窓のそば(屋内でも屋外でも)。 apa pok ta an wa an アパ ポㇰ タ アン マ アン 戸口の下にいた。(S) toska pok un yap=an ro トㇱカ ポㇰ ウン ヤパン ロ 堤の下(岸)へ舟を寄せよう。(S) ☆参考 「下」でも、 机の下やふとんの下などのように、 何かのものの下は corpok チョㇿポㇰ。 ☆参考 この語根の前にいろいろな要素がついて、 corpok チョㇿポㇰ のほかにもいろいろなニュアンスの違った位置名詞がつくられている。 ☞monpok モンポㇰ、 kurpok クㇽポㇰ、 rewpok レウポㇰ、 tuypok トゥイポㇰ、 koypok コイポㇰ、 cuppok チュッポㇰ、 sirpok シㇼポㇰ ほか。 {E: below; the base of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
póka
ポカ 【副助】[po-ka (指小辞)・も] ①(せめて)…でも、 やっと…は。 sine cise tu cise póka eci=kár yakun シネ チセ トゥ チセ ポカ エチカㇻ ヤクン あなたがたは一軒か二軒だけでも家を建てれば。 tanto póka e=ek wa タント ポカ エエㇰ ワ あなたは(きのうは来なかったが)まあ今日になってでもようやく来て…。(W会話) ikoyyomap póka a=ki rusuy イコイヨマㇷ゚ ポカ アキ ルスイ (子どもがないので)せめて人の子をかわいがることだけでもしたい。(W民話) sonno póka ソンノ ポカ 本当に、 やっぱり、 はたして、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 ponno ponno póka k=étoyta kus keraypo ku=kor ruwe un ポンノ ポンノ ポカ ケトイタ クㇱ ケライポ クコン ルウェ ウン ほんの少しだけでもまいたおかげでとれたのだよ。(S) néun póka/nen póka ネウン ポカ/ネン ポカ どうにか、 なんとかして。 nen póka é=iki wa e=epirka kunine ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ なんとかしてあなたがえらくなるように。(S) ②(否定で)…さえ…しない。 sapa póka sak cip サパ ポカ サㇰ チㇷ゚ 船首すらない舟。(W民話) a=i=núkare póka somo ki no アイヌカレ ポカ ソモ キ ノ 私に見せてもくれずに。(W民話) {E: ①somehow or other; finally. ②not even.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pokkoyki
ポッコイキ 【自動】[pok-koyki 下(陰部)・を襲う][他方言]女道楽する(「尻ばっかりにらんで歩く、 静内か十勝辺の言葉だな」)。(S) {E: to play around with woman.} (出典:田村、方言:沙流)
pókor
ポコㇿ 【自動】[po-kor 子・を持つ] 子を持つ、 子を産む、 子の親になる(「子どもを持つ」)。 (人間も動物も) ku=kor seta pókor クコㇿ セタ ポコㇿ 私の犬が子を生んだ。(S) {E: to give birth to a child; become a parent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pókor-eykoytupa
ポコㇿエイコイトゥパ 【自動】[po-kor-e-ikoytupa 子・を持つ・ことについて・不自由して欲している] 子どもがいなくて子どもがほしい、 子どもをほしがる。 pókor-eykoytupa=an ポコㇿエイコイトゥパアン 私は子どもがほしくてたまらなかった。(W民話) {E: to want a child.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pon
ポン 【自動】小さい、 少ない、 年若い、 幼い。 pon cikuni ポン チクニ 小さい木。 kewe pon kusu oka ケウェ ポン クス オカ 体がとても小さい。(S民話) a=oskoni katu pon ruwe ne アオㇱコニ カトゥ ポン ルウェ ネ (魚が)手に入るのが少なかった。(NK民話) pon hekaci ポン ヘカチ 幼い男の子。 pon menoko ポン メノコ 若い女性。 pon katkemat ポン カッケマッ 若い婦人(若い奥さん、 お嬢さん)。 pon yupi ポン ユピ 兄が二人いるうちの年下のほうの兄。 ku=pon híne クポン ヒネ 私が幼かったときに。 ☆対語 poro ポロ。 ☆参考 nokan ノカン たくさんのものがそろって小さい、 幼い。 poniwne ポニウネ 年下である。 pewre ペウレ 若い。 {E: to be small; few; young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pon umurek utar
ポン ウムレㇰ ウタㇻ/ポヌムレクタㇻ 【名】[pon-umurek-utar 小さい・夫婦・たち] 結婚したばかりの若夫婦。 pon umurek utar ukotom ruwe! ポン ウムレㇰ ウタㇻ ウコトㇺ ルウェ! 若夫婦、 似合いだねえ。(S) {E: a newly married young wife.} (出典:田村、方言:沙流)
pónayay
ポナヤイ 【名】[pon-ayay 小さい・(泣き声の擬音重複)] 赤ん坊(生まれてから二、 三歳まで)。 ☆参考 沙流川下流のサダモさんが言う。 中流の人は tennep テンネㇷ゚ 等の語を使う。赤ん坊や幼児を表す語は、 ほかにもたくさんある。 ☞ponpe ポンペ、 síon シオン、 poyson ポイソン、 yarpe ヤㇻペ、 yarpeomap ヤㇻペオマㇷ゚、 yarpesamomap ヤㇻペサモマㇷ゚ {E: a baby (from birth up to about 2 or 3 years old).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poncisekar
ポンチセカㇻ 【自動】[pon-cise-kar 小さい・家・をつくる] 小屋を建てる。 {E: to build a hut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pónekaci
ポネカチ 【名】[pon-hekaci 小さい・少年](pon hekaci ポン ヘカチ が続けて早く発音されて h が落ちた形。)幼い男の子(四、 五歳から十四、 五歳まで、 小学生くらいが中心)。 {E: a young boy (from about 4 or 5 to about 14 or 15 years old.} (出典:田村、方言:沙流)
poniwne
ポニウネ 【自動】[pon-iw-ne 小さい/年少の・人・である] (主に兄弟姉妹の中で)年下である、 年下のほうの。 poniwne a=yupí ポニウネ アユピ (兄が二人いるうちの)年下のほうの自分の兄(引用文中で)。 poniwne wa an kur ポニウネ ワ アン クㇽ 年下のほうの人。 poniwne matnepoho ポニウネ マッネポホ 彼の下の娘、 彼の末娘。 poniwne ku=matnepoho ポニウネ クマッネポホ 私の下の娘、 私の末娘。 poniwne póho ポニウネ ポホ 彼の下の息子、 彼の末息子。 poniwne ku=poho ポニウネ クポホ 私の下の息子、 私の末息子。 poniwne kur ポニウネ クㇽ 下の子、 末子。(S) ☆対語 kiyanne キヤンネ。 ☆参考 pon ポン 小さい、 年若い。 おばあさんが二人いたら年下のほうのおばあさんは pon húci ポン フチ、 poniwne ポニウネ ではない。 {E: to be younger.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponki 2
ポンキ 【名】[pon-ki 小さい・カヤ] カヤを編んでつくった小さい簀(す)(すだれ状のもの)。 osiso un wa ne menokopo ehotke hi enkaske ta ponki a=otúseatte. …ne, otuseat wa a=nukár a ponki atu tuypa híne, ponki ka o p cirawokuta sitcikewrototo オシソ ウン ワ ネ メノコポ エホッケ ヒ エンカㇱケ タ ポンキ アオトゥセアッテ。 …ネ、 オトゥセアッ ワ アヌカㇻ ア ポンキ アトゥ トゥイパ ヒネ、 ポンキ カ オㇷ゚ チラウォクタ シッチケウロトト 右座のその娘の寝床の上に小さいカヤ(萱)の簀(す)が綱でつるされていた。 …その、 綱でつるされていたのをさっき見たあのカヤを編んでつくった小さい簀(す)の棚の綱を(兄が)切って、 棚の上にのっていたものが下に落ちて散らばって、 ガラガラとすごい音を立てた。(HK民話) ☆参考 普通は山へ行くときに持って行く。 この用例では物置棚として使われている。(HK) {E: a straw blind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponko
ポンコ 【副】[pon-ko 小さい・(反語的意味の副詞をつくる接尾辞)] こんなに/あんなに大きく、 ずいぶん大きく。 ponko an pe totto e ポンコ アン ペ トット エ あんなに大きいのにおっぱい飲んでる。(S) hńta a=omáre kuni ene ponko a=oúri hi an? フンタ アオマレ クニ エネ ポンコ アオウリ ヒ アン ? 何を埋めるのにこんなに大きく掘ったんだい。(S) ☆参考 áponko アポンコ は《こんなに/あんなに/ずいぶんたくさん》。 {E: rather large.} (出典:田村、方言:沙流)
ponmatkor
ポンマッコㇿ 【自動】[ponmat-kor 第二の妻・を持つ] 二人目の妻(本妻以外の妻、 「めかけ」)を持つ。 {E: to take, have a second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponmatkore
ポンマッコレ 【他動】[自動使役][ponmatkor-e 第二の妻を持つ・させる] 二人目の妻(本妻以外の妻、 「めかけ」)を持たせる。 hokuhu ponmatkore kusu ye ホクフ ポンマッコレ クス イェ (妻が)夫に「めかけ」を持ってくださいと言った。(W民話) {E: to let take a second wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponno
ポンノ 【副】[pon-no 小さい/少ない・(副詞形成)] ①少し、 ちょっと。 poronno etoyta utar néno, ponno etoyta utar néno, amam ka ipeono ポロンノ エトイタ ウタン ネノ、 ポンノ エトイタ ウタン ネノ、 アマㇺ カ イペオノ (米を)たくさんつくった人はそれなりに、 少しつくった人はそれなりに、 米もよくみのった。(S会話) ponno hoski! ポンノ ホㇱキ! ちょっと待って。(S) ponno póka ポンノ ポカ 少しでも、 いくらかでも。 ponno ponno ポンノ ポンノ ☞ponnoponno ポンノポンノ ponno ku=hehewpa wa ku=inkar ポンノ クヘヘウパ ワ クインカㇻ (私は)ちょっとのぞいて見る。(S) ②[慣用句]ponno an uske ta ポンノ アン ウㇱケ タ 惜しいところで(もう少しで)。 {E: ①few; little. ②come close to; nearly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponpakkay
ポンパッカイ 【自動】[pon-pakkay 小さい・子どもをおぶう] 赤ん坊をおぶう。 ☞pakkay パッカイ、 kay カイ {E: to carry a baby on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponpon
ポンポン 【自動】[pon-pon 小さい・(重複)] とても小さい。 ponpon itanki ポンポン イタンキ とても小さな茶わん(小さい湯のみ茶碗を指して言った)。(W) {E: to be very small.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poon
ポオン 【自動】[pon ポン の強調形] ちっちゃい、 とても小さい、 とても少ない。 {E: to be very small, few (emphatic).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pop
ポㇷ゚ 【自動】煮立つ。 pop sayo ポㇷ゚ サヨ 煮立っているおかゆ。 pop su ポㇷ゚ ス 煮立っている鍋。 úsey pop kor an ウセイ ポㇷ゚ コㇿ アン お湯が煮立っている。(S) ☆参考 主語は煮立っているものの場合とそれの入っている鍋の場合と両方ある。 {E: to boil up.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
popehopunpa
ポペホプンパ 【自動】[pop-e-hopunpa 水泡・と共に・飛ぶ(複)] あちこち水泡だらけになる。 netopake epitta popehopunpa ネトパケ エピッタ ポペホプンパ 体じゅう水泡だらけだ。(S) {E: to foam; bubble.} (出典:田村、方言:沙流)
pópekot
ポペコッ 【自動】[pop-ekot 汗・…で死ぬ] 汗をかいて死ぬ。 {E: to die in a sweat (to die from heat (B.)).} (出典:田村、方言:沙流)
popke
ポㇷ゚ケ 【自動】[pop-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)]暖かい(「ほとる」)。 ku=popke wa, pirka wa クポㇷ゚ケ ワ、 ピㇼカ ワ 私は暖かいよ、 (ふとんをかけないで)いいよ。(W) ☆参考 天候が暖かいこと、 つまり気温が低くないことは sir-popke シㇼポㇷ゚ケ と言う。 popke ポㇷ゚ケ は人やものが主語で、 人の場合は暖かく感じることを言う。 {E: to be warm.} (出典:田村、方言:沙流)
popkekina
ポㇷ゚ケキナ 【名】[popke-kina 暖かい・編む草][植物] ござ(citarpe チタㇻペ)に編む草の一種。 ☆参考 伝染病がこれをきらうので、 これでつくったござを敷いているところへは来ないと言う。 鵡川町春日の大川原コレピリカさんの家の入口にはこれが束ねて立ててあった。 〔知分類 p.217 オオカサスゲの稈〕 {E: a kind of sedge, rush, grass used to weave matting.} (出典:田村、方言:沙流)
popmawkoroski
ポㇷ゚マウコロㇱキ 【自動】[pop-maw-ko-roski 煮立つ・気・が・立つ] 熱がひどく高く上がる。 {E: to have a high fever.} (出典:田村、方言:沙流)
poppenu
ポッペヌ 【自動】[pop-pe-nu 水泡・汁・を持つ] 水ぶくれがつぶれて汁が出る。 {E: for blisters to burst and discharge pus.} (出典:田村、方言:沙流)
poppetaasin
ポッペタアシン 【自動】[pop-pe-ta-asin ボコボコ煮立つ・水分・(?)・出る] 汗が出る、 汗をかく。 ku=poppetaasin クポッペタアシン 私汗をかいた。 poppetaasin okake nukuki a=ocári ápekor an ポッペタアシン オカケ ヌクキ アオチャリ アペコㇿ アン 汗をかいた後がこごめでもふりまいたようだ。(W) {E: to sweat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poppetasin
ポッペタシン 【自動】[poppetaasin ポッペタアシン が短く発音された形] 汗が出る、 汗をかく。 {E: to sweat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
popte
ポㇷ゚テ 【他動】[自動使役][pop-te 煮立つ・させる] …を煮立たせる、 …を煮立てる。 nipopke yak wen na, na arsuyne popte wa anu ニポㇷ゚ケ ヤㇰ ウェン ナ、 ナ アㇻスイネ ポㇷ゚テ ワ アヌ (食べ物が)「あめる」(悪くなる)といけないからもう一度煮立てておきなさい。(S) {E: to boil up…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
porketuye
ポㇿケトゥイェ 【自動】[porke-tuye 掘割・…を切る] 掘割を切る。 {E: to dig a ditch.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poro
ポロ 【自動】大きい、 大きくなる、 年上のほうの、 かさが多い、 (川の水が)ふえる。 poro cise ポロ チセ 大きい家。 cikap kasuno poro cikap チカㇷ゚ カスノ ポロ チカㇷ゚ 普通の鳥よりもっと大きい鳥(=とても大きな鳥)。 poro sayo ポロ サヨ たくさんのおかゆ。 poro wakka ポロ ワッカ 大水(洪水)。 poro paraparak an ポロ パラパラㇰ アン (引用文中)私は大泣きをした、 大声で泣き叫んだ。(HC民話) poro a=yupí ポロ アユピ 私の(二人以上いる兄のうちの)年上の兄。 poro acapo ポロ アチャポ 二人いるおじのうち年上のほうのおじ。 poro serke ポロ セㇾケ 大部分、 大半。 poro sike ki ポロ シケ キ 大きな/たくさんの荷物を背負う。 e=poro yakun エポロ ヤクン あなたが大きくなったら。 wakka poro ワッカ ポロ (川の)水がふえる。(S) ☆対語 pon ポン 小さい、 少ない。 ☆参考 kiyanne キヤンネ 年上である。 {E: to be, become big, large, many.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poro maciya
ポロ マチヤ 【名】[大きい・市街地] 大都会、 大都市。 tono patek oka poro maciya oro wa e=apkas hi an yak ku=nu ruwe ne トノ パテㇰ オカ ポロ マチヤ オロ ワ エアㇷ゚カシ アン ヤㇰ クヌ ルウェ ネ あなたが和人の方々ばかりが住む大都会から旅して来たのだと私は聞いた。(NZ挨拶) {E: a capital, major city.} (出典:田村、方言:沙流)
poro-saranip
ポロサラニㇷ゚ 【名】[大きい・木の皮の繊維を編んでつくった袋]大袋。 ☆参考 ただの大きい サラニㇷ゚ ではない。 かますでもない。 米俵二つくらいの大きさで、 ヒエの穂摘みをしたときにその穂を入れておくので ica-saranip イチャサラニㇷ゚ とも言う。 ユーカラでは totta トッタ と言う。 ☆参考 材料やつくり方は不明。 ☆参考 poy-saranip ポイサラニㇷ゚ は「小出し」。 ☞saranip サラニㇷ゚ (出典:田村、方言:沙流)
porohayta
ポロハイタ 【自動】[poro-hayta 大きい・足りない]「大ばか」である。(S) {E: to be very foolish.} (出典:田村、方言:沙流)
porore
ポロレ 【他動】[自動使役][poro-re 大きくなる・させる] …を大きくする、 (子ども)を大きくなるまで育てる。 {E: to make…big, large.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pórose
ポロセ 【他動】(その地方では)…を(…と)言う/呼ぶ/名づける、 …を(…と)いう言葉で言い表す。 Porosir sekor a=porose uskehe ポロシㇼ セコㇿ アポロセ ウㇱケヘ ポロシリ(幌尻)と呼ばれている(私たちが呼んでいる)所。 {E: to express…in words.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
porosukup
ポロスクㇷ゚ 【自動】[poro-sukup 大きい・壮年になる] 壮年/熟年である/になる(あまり年老いてもいないし若すぎもしない)。 porosukup kur ポロスクㇷ゚ クㇽ 熟年の人(男性)(五十歳代ぐらいの人)。 {E: to be in the prime of life.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pósak
ポサㇰ 【自動】[po-sak 子・を持っていない] 子どもがいない。 pósak kur ポサㇰ クㇽ 子どものいない人。 ☆参考 ukoposak ウコポサㇰ 夫婦の間に子どもがいない。 {E: to be childless.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pósiresikte
ポシレシㇰテ 【自動】[po-sir-e-sik-te 子・あたり・…で・満ちる・させる] 子どもがたくさんできる、 たくさんの子どもに恵まれる。 {E: to have many children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pósiresiktepa
ポシレシㇰテパ 【自動】[複](posiresikte ポシレシㇰテ は単複の区別なし) (二人以上皆が)たくさんの子どもに恵まれる。 ☆参考 不定人称形は posiresikte=an-pa ポシレシㇰテアン-パ {E: to have many children (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
potara 1
ポタラ 【自動】心配する。 {E: to worry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poy
ポイ 【自動】[=pon](y イ や s サシスセソ の前で、 n ン が y イ と発音されるため、 pon ポン が poy ポイ と発音されたもの。)小さい。 poyyuk ポイユㇰ [pon-yuk]小鹿/子鹿。 poysu ポイス [pon-su]小鍋。 {E: to be small.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
poysoya-kamuy
ポイソヤカムイ 【名】[pon-soya-kamuy 小さい・ハチ・神][動物] ミツバチ。 poysoya-kamuy suy kapocá nonno ka pokusó nonno ka suy kotuk wa oka, pen uske uyna rusuy kusu he ポイソヤカムイ スイ カポチャ ノンノ カ ポクソ ノンノ カ スイ コトゥㇰ ワ オカ、 トペン ウㇱケ ウイナ ルスイ クス ヘ ミツバチがまたカボチャの花やクローバーの花にまた止まっている、 甘いところ(蜜)がほしいからか。(S) ☆参考 利口なもんだ、 神のうちに入る、 葬式の日には頭に白い鉢巻をして悔やみに来る。(S)〔知分類 p.87 póy-soyay ((ホロベツ))小形のハチ〕 {E: a honeybee.} (出典:田村、方言:沙流)
poysuma
ポイスマ 【名】[pon-suma 小さい・石] 小石。 {E: a pebble; a small stone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pu
プ 【名】倉庫(住居の近くに建てられる。 四本の柱の上にのせられた高床式のもので、 中に穀物や肉魚などが貯蔵された)。 satkam o pu サッカㇺ オ プ 乾肉倉。(S) satcep o pu サッチェㇷ゚ オ プ 乾魚倉。(S) {E: a storehouse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
puikare
プイカレ 【他動】[pu-ika-re 倉庫・を越える・させる][雅] …を倉庫から出す。 sine amampus hancikiki/ci=puikare hancikiki シネ アマンプㇱ ハンチキキ/チプイカレ ハンチキキ [雅]私は一本のヒエの穂を倉から出した。(HC神謡) ☆参考 ci=puikare チプイカレ の部分を千歳の白沢ナベさんは「倉から出した」と説明し、 平取町旭の上田としさんは「かっぱらった」と説明している。 {E: to take…out of a storehouse.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
puni
プニ 【他動】[単](複は punpa プンパ)(一つ)を持ち上げる。 {E: to lift, raise…} (出典:田村、方言:沙流)
punkattayonne
プンカッタヨンネ 【自動(?)】[punkattay-or-ne つる草の茂み・のところ・である] 蔓草が茂っている。 {E: to be thick with vines.} (出典:田村、方言:沙流)
punkine
プンキネ 【自動】[punki-ne 番人・である] 番をする、 (神が)守護神となっている。 ☆参考 epunkine エプンキネ [他動] …の番をする、 (神が)…を守る。 {E: to watch; guard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
punkinere
プンキネレ 【他動】[自動使役][punki-ne-re 番人・である・させる]…に番をさせる。 {E: to make…watch, guard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
puri
プリ 【名】[概/所][< 日本語ふり(?)] 習慣、 慣習(「ふりあい」)、 やり方、 くせ、 行状。 aynu puri アイヌ プリ アイヌ風のやり方、 アイヌ民族の伝統的な習慣。 sísam puri シサㇺ プリ 和人の習慣/やり方。 {E: habits; customs; ways.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
purikasiyupke
プリカシユㇷ゚ケ 【自動】[puri-kasi-yupke 行状・その上・きつい] 気が強い。 {E: to be strong willed; stubborn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
purikorepa
プリコレパ 【他動】[puri-kore-pa あり方[概]・…に…を与える・[複]](二人以上皆が/に)あり方を与える。 a=puríkorepa アプリコレパ (その土地に応じた)暮らし方を(神から)与えられている=(その土地に応じて)暮らしていけるように(神から)つくられている。(S言い伝え) {E: to give…to…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
purio
プリオ 【自動】[puri-o 行状・そこにある] 気性が激しい。 a=wenmatnepoho purio kaspa siri an hi an wa a=koyáysanpepokas a yakka アウェンマッネポホ プリオ カㇱパ シリ アニ アン マ アコヤイサンペポカサ ヤッカ 私のふつつかな娘はどうも気性が激しすぎたようで私は困ったことだなあと思っていたが。(W神謡語り) {E: to be bad natured.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
purpurke
プㇽプㇽケ 【自動】[purpur-ke (擬音擬態の語根の重複)・(自動詞形成)](泉の水が)ブクブク湧き出る。 {E: to gush out.} (出典:田村、方言:沙流)
pus 1
プㇱ 【自動】はじける、 破裂する、 爆発する、 (火が)とぶ。 ape pus humi as アペ プㇱ フミ アㇱ 火がはねた音がした。(W) hemanta tuwapneko pus humi an? ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 何がものすごい音を立てて爆発したんだろう。(S) pus anki yak anki an プㇱ アンキ ヤㇰ アンキ アン いまにも破裂しそうにつぶれそうにひどいふくれつらをしている。(W民話) {E: to burst.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
púse
プセ 【自動】[pu-se (擬音擬態の語根)・と言う/となる] プーッとふくらむ/ふくらんでいる、 フワーッとふくれあがる。 sonno ka ikopet ruwe ne noyne honihi púse wa an ソンノ カ イコペッ ルウェ ネ ノイネ ホニヒ プセ ワ アン なるほど(馬が)水を飲んだときに毒虫を飲みこんだらしく腹がふくらんでいる。(S) {E: to swell up; be swollen.} (出典:田村、方言:沙流)
puskosanpa
プㇱコサンパ 【自動】[pus-kosanpa (破裂の擬音)・急に…する(接尾辞)]ピュッ/プスッ/パンと(破裂したような)音がする。 petosanputu/puskosanpa ペトサンプトゥ/プㇱコサンパ [雅]川尻でピュッと何か物音がする。(Sユーカラ) ☆参考 同じユーカラの別の所で kopuskosanpa コプㇱコサンパ とも言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
puskosanu
プㇱコサヌ 【自動】[単](複は puskosanpa プㇱコサンパ)[pus-kosanu はじける・急に瞬間に…する] パンと破裂したような音がする。 ☆参考 川下のワテケさん・サダモさんは単複の区別なく…-kosanpa …コサンパ と言う。 {E: to burst, rupture suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
puspa
プㇱパ 【他動】[複](単は pusu プス)(二つ以上が/二人以上を)(埋まっているもの二つ以上)を掘り出す、 (沈んでいるもの)を浮き上がらせる。 {E: to unearth, float… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
puspapa
プㇱパパ 【他動】[複複](単は pusu プス)(二人以上が皆で)(埋まっているもの二つ以上)を掘り出す。 {E: to unearth, dig up… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
puspuske
プㇱプㇱケ 【自動】[puspus-ke (擬態の語根の重複)・自動詞形成] ふくらむ(干した布団が、 腹が) ku=honi puspuske クホニ プㇱプㇱケ おなかが張った(ガスがたまって)。 {E: to swell (up).} (出典:田村、方言:沙流)
pusreno
プㇱレノ 【副】フワフワッと。 pusreno kar プㇱレノ カㇻ (かたくしないで)フワフワッとつくる。(S) pusreno omare プㇱレノ オマレ (ぎゅうぎゅうつめないで)フワフワッと入れる。(S) {E: to be light and spongy like bread.} (出典:田村、方言:沙流)
pustura
プㇱトゥラ 【自動】[pus-tura 穂・を伴う] 穂がついている(米、 稗、 麦、 粟等)。 pustura siyamam プㇱトゥラ シヤマㇺ 穂のままの米。(S) ☆参考 nonkitura ノンキトゥラ もみのままである、 murkur ムㇽクㇽ 精白してない。 pirkep ピㇼケㇷ゚ 精白したもの。 {E: to be in ear, come into ear (cereals).} (出典:田村、方言:沙流)
pusus
プスㇱ 【自動】[pus-us 穂・そこにたっぷりついている] 穂が大きい。 ☆参考 昔の言葉。 今は pusihi rupne プシヒ ルㇷ゚ネ と言う。(S) ☆対語 epuspokas エプㇱポカㇱ《穂が小さい》。 {E: to be large eared, to have large ears (cereals).} (出典:田村、方言:沙流)
put
プッ 【名】[概](所は putu(hu) プトゥ(フ))川口、 河口(川の海への出口)(「川尻」)。 pet-put ペップッ 川の出口。 to-put トプッ 湖/沼の出口。 {E: the mouth of a river.} (出典:田村、方言:沙流)
putke
プッケ 【自動】[put-ke (擬音擬態の語根)・(自動詞形成)] プクッとふくれる。 ☆参考 púse プセ プーッとふくれる。 puspuske プㇱプㇱケ フワーッとふくらむ。 {E: to swell (up).} (出典:田村、方言:沙流)
putkeputke
プッケプッケ 【自動】[putke-putke プクッとふくれる・(重複)] くりかえしプクプクふくれ、 ふくれする。 korsu putkeputke kapkekapke コㇿス プッケプッケ カㇷ゚ケカㇷ゚ケ 蕗(フキ)の葉でつくった鍋がプクプクふくれたりへこんだりする。(S) ☞putke プッケ {E: to swell and subside.} (出典:田村、方言:沙流)
pututke
プトゥッケ 【自動】[put-ut-ke (擬音擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 立て続けにプップッととびだす/吹き出す。 a=tuyé akus ossikeop pututke アトゥイェ アクㇱ オッシケオㇷ゚ プトゥッケ (「盲腸」の手術かなにかで)(腹を)切ったら臓物がとびだした。(S) {E: to spill out.} (出典:田村、方言:沙流)
púyo 1
プヨ 【自動】[puy-o 孔・がそこに入る]穴があいている(=puy o プヨ)。 ☞puy プイ {E: for something to have holes.} (出典:田村、方言:沙流)
púyo 2
プヨ 【他動】[puy-o 孔・(そこ)に…を入れる]…にあな(孔/穴)をあける(=puy o プヨ)。 ☞puy プイ a=puyo wa an アプヨ ワ アン あな(孔/穴)をあけてある。 {E: to put a hole in…} (出典:田村、方言:沙流)
ra 4
ラ 【位名】下の方、 低い所(rik リㇰ の対)。 ra ta ラ タ 下(低い所)に/で。 ra ta ran ラ タ ラン 下に下りる。(S) ra peka ラ ペカ 下(低い所)を/で。 cápe ra péka ekesinne sowsut péka sinot kor an kor apto ruy oasi チャペ ラ ペカ エケシンネ ソウスッ ペカ シノッ コラン コㇿ アㇷ゚ト ルイ オアシ ネコが下の方(=ゆかの上)であちこちすみの方でじゃれていれば雨がひどくなる。(S) ☆対語 rik リㇰ。 {E: lower; below.} (出典:田村、方言:沙流)
racici
ラチチ 【他動】[racit-i (たれ下がる意味の語基)・(他動詞形成)](目的語となる名詞概念形のあとについて自動詞をつくる。) …をダラリと下げている。 toan nonno okkew-racici ruwe an hi! トアン ノンノ オッケウラチチ ルウェ アニ! あの花、 首をダランと下げているねえ(しおれて)。(W) kimun kamuy ka sinki p ne kusu parunpe-racici キムン カムイ カ シンキㇷ゚ ネ クス パルンペラチチ 熊も疲れたものだから舌をだらりと出して(下げて)いる。(HK民話) kema-racici ケマラチチ(高いいすに腰かけて)足をブランと下げている。(S) mon-racici モンラチチ(神謡の中で死んだ動物(神)が梁の上から)手(=前足)をダラリと下げている。(HC神謡) ☆参考 独立の他動詞としては未出。 ☆参考 自動詞は racitke ラチッケ ぶら下がる。 ☆参考 ra ラ は《下の方》。 {E: to hang, lower something loosely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
racitke
ラチッケ 【自動】[racit-ke (たれ下がる意味の語基)・(自動詞形成)]ぶら下がる、 下がっている。 {E: to be hanging.} (出典:田村、方言:沙流)
racitkere
ラチッケレ 【他動】[自動使役][racitke-re ぶら下がる・させる] …をぶら下げる。 {E: to hang…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rak
ラㇰ 【他動】①…の味がする、 …っぽい、 …のけ(気)がある、 …の味/においがある。 sippo rak シッポ ラㇰ 塩気がある。(S) penpe rak トペンペ ラㇰ 砂糖気がある。(S) pen rak トペン ラㇰ 甘味がある。(S) sum rak スㇺ ラㇰ 油気がある。(S) cep rak チェㇷ゚ ラㇰ 魚くさい(魚の味がついている)。(S) toy rak トイ ラㇰ 土のような味がする(1956年当時の「安いマコロンの味」)。(S) sum rak mame スㇺ ラㇰ マメ 油っこい豆(ピーナッツを指してこう言った。) (S) sippo rak ka somo ki, penpe ka rak ka somo ki シッポ ラㇰ カ ソモ キ、 トペンペ カ ラㇰ カ ソモ キ 塩気が全然ない、 砂糖気も全然ない。(S) ku=teke kam húra rak クテケ カㇺ フラ ラㇰ 私の手に肉の匂いがついている。(S) ②…を味わう、 (少し)食べる。 pewre or ta a=kar wa a=e rok pe a=rak wa ペウレ オッタ アカㇻ ワ アエ ロㇰ ペ ア ラㇰ ワ (いただいたおかげで)若いときにつくって食べていたものを(今また)味わうことができて。(NK民話) ③(比喩的に)…の部類に属するもの。 (日本語の「…の端くれ」という言い方を思い起こさせる。) nispa rak pe aynu rak pe a=akíhi ne a p ニㇱパ ラㇰ ペ アイヌ ラㇰ ペ アアキヒ ネ アㇷ゚ 弟は長者であり男であるのに。(NK民話) ☆参考 Aynurakkur アイヌラックㇽ 人間っぽい神、 人間の部類に属する人(神)(人間の始祖となった神の子の呼び名)。(Sユーカラ) {E: ①to have a…flavour, taste, scent. ②to taste, appreciate… ③to belong to the class category of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rak(a-)
ラㇰ §016.子孫(25)rak(a-)〔rák らㇰ〕⦅ホロべツ⦆【雅】血を引く;血筋につながる;血統である。rametok 〜-pe「酋長の血を引く者」「勇士の子」⦅ユ研Ⅱ, p.754⦆。utarpa 〜-pe「酋長の血を引く者」⦅ユ研Ⅱ, p.754⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
raka
ラカ 【名】[概/所] みのり、 収穫。 ku=toyehe raka sak pe ne korka uypehe póka k=úwomare wa ku=inkar クトイェヘ ラカ サㇰ ペ ネ コㇿカ ウイペヘ ポカ クウォマレ ワ クインカㇻ 私の畑、 全然みのってないのだけれど、 せめてくずでも集めてみるよ。(S) ☆参考 「みのりがない」というときに使う。 ☞rakaha ラカハ (出典:田村、方言:沙流)
rakaha
ラカハ 【名】[所](概は raka ラカ) …のみのり、 …の収穫。 rakaha isam ラカハ イサㇺ 収穫がない。 nupka ta toyta rakaha isam, petruwor ta toyta síno orounpe an ヌㇷ゚カ タ トイタ ラカハ イサㇺ、 ペッルウォッタ トイタ シノ オロウンペ アン 高台に畑をつくると収穫がない、 川のそばに畑をつくればよい収穫がある(ことわざのような教え)。(S) ☆参考 「rakaha pirka ラカハ ピㇼカ などとは言わない。 isam イサㇺ のときだけ言う。」 (S) ☆参考 orounpe オロウンペ は何かの成果、 よい結果、 みのり。 あるときもないときも使う。 {E: a crop; a harvest.} (出典:田村、方言:沙流)
rákirur
ラキルㇽ 【位名】[概](薄いもの)の縁(ふち/へり)。 sito rákirur シト ラキルㇽ 餅/だんごの縁(へり)。(S) {E: an edge, a rim, a lip of…} (出典:田村、方言:沙流)
rakonoye
ラコノイェ 【他動】[ra-ko-noye 羽・で・ねじる](恋歌の中の慣用表現の中で)(鳥が)…を羽で巻きつけながら飛ぶ(=…のまわりをグルグル飛び回る)。 ram cikuni/hapkitayke/ku=rakonoye/ri cikuni/suptomorke/ku=rakonoye ラㇺ チクニ/ハㇷ゚キタイケ/クラコノイェ/リ チクニ/スㇷ゚トモㇿケ/クラコノイェ 低い木はその梢のてっぺんを羽で巻きつけながら飛び、 高い木はその幹のまん中へんのところを羽で巻きつけながら飛ぶ。(KC恋歌) {E:(for a bird) to fly with…wrapped in its wings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ram 1
ラㇺ 【自動】[ra-m 低い所・(?)]低い(山、 木、 家などが)。 ram cikuni ラㇺ チクニ 低い木。 ram hur ラㇺ フㇽ 低い山。(S) ☆対語 ri リ 高い。 {E: (for a mountain, tree, house etc.) to be low.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) isamka
ラㇺ/ラム イサㇺカ 【連他動】[(…の)心・をなくさせる] …におせじを言う(「べんこふる」)。 e=ram isamka wa suy ene e=hawean hi nu rusuy kusu hawean hi ne na, iteki etarka hawean エラㇺ イサㇺカ ワ スイ エネ エハウェアニ ヌ ルスイ クス ハウェアニ ネ ナ、 イテキ エタㇻカ ハウェアン (彼は)べんこふって(=さも親しそうにして)あなたの心を探って、 またあなたがどう言うかを聞こうとしてるんだから、 うっかりしたことを言うなよ。(S) {E: to flatter…} (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) koyki
ラㇺ/ラム コイキ 【連他動】[(…の)心・を襲う]…に気をもませる、 …をなぶる。 {E: to tease…} (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) nistere
ラㇺ/ラム ニㇱテレ 【連他動】…を安心させる。 {E: to make…feel at ease.} (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) okaoka
ラㇺ/ラム オカオカ 【連他動】(怒っている人)をなだめる。 {E: to calm an angry person.} (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) putputu
ラㇺ/ラム プップトゥ 【連他動】(人)に人のことをいろいろ悪く言って憎しみを起こさせる。 {E: to make someone hate another by saying bad things about that person.} (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) satka
ラㇺ/ラム サッカ 【連他動】…を喜ばせてだます(ぬか喜びさせる)。 {E: to trick someone by taking them off guard.} (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) suye
ラㇺ/ラム スイェ 【連他動】…をなぐさめる、 (子ども)をあやす、 …をなだめすかす。 {E: to comfort…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) tuypa
ラㇺ/ラム トゥイパ 【連他動】…をおどかす、 …をびっくりさせる。 arpa ramu tuypa アㇻパ ラム トゥイパ 行って(彼を)おどかしてやりなさい。(S) en=ramu tuypa エンラム トゥイパ 彼が私をおどかした=私はおどかされた。(S) ramu ku=tuypa ラム クトゥイパ 私は(彼を)おどかしてやった。(S) paye=an ramu a=tuypa ro パイェアン ラム アトゥイパ ロ 行って(彼を)おどかしてやろう。(S) ☆参考 複数形の形だが目的語(つまり対象となる人)が一人でもこの形が使われる。 ramu tuye ラム トゥイェ とは言わない。(S) ☆参考 自動詞は単数形がある。 ramutuy ラムトゥイ びっくりする。 {E: to surprise…} (出典:田村、方言:沙流)
ram(u) ye
ラㇺ/ラム イェ 【連他動】…をねぎらう(感心しかつ感謝する)。 ☆参考 ただほめることは omonnure オモンヌレ、 容姿をほめることは reka レカ、 感心することは erayap エラヤㇷ゚。 {E: to show one's appreciation for…} (出典:田村、方言:沙流)
ramamke
ラマㇺケ 【自動】[ram-am-ke 低い・(重複)・(自動詞形成)](坂が)ゆるやかだ(「なるい」)。 ramamke hur kari ku=ran ラマㇺケ フㇽ カリ クラン 私はゆるやかな坂道からおりる。(W) {E: to be gently sloping.} (出典:田村、方言:沙流)
raman
ラマン 【自動】[ram-an 心・ある](…だろう/だろうかと)思う。 “ikiya un túnasno e=ek wa” sekor ku=raman 「イキヤ ウン トゥナㇱノ エエㇰ ワ」 セコㇿ クラマン ひょっとするとあなたが早く来るのではないかなと私は思った。(W会話) ☆参考 沙流川下流のワテケさんの言葉。 中流二風谷の二谷国松さんは ramuan ラムアン と言っていた。 ☆参考 …しようと思う、 気の毒だと思うなど、 一般的に「思う」ことを言うには yaynu ヤイヌ が使われる。 {E: to think, believe…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramante
ラマンテ 【他動】…を狩る、 …を獲りに行く/歩く、 …を獲たいと思う。 {E: to hunt…; to go, walk to hunt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramepakari
ラメパカリ 【他動】[ram-e-pakari 心・で・はかる] はかりを使わずにはかる(たとえば手に載せて等)。 {E: to judge the weight of…by holding it in one's hand.} (出典:田村、方言:沙流)
ramesitayki
ラメシタイキ 【他動】[ram-e-sitayki 心・で・…をたたく] 思い当たる(ああそうだと思う)。 {E: to think of…; call…to mind.} (出典:田村、方言:沙流)
ramkor
ラㇺコㇿ 【自動】[ram-kor 心・を持つ] 死者の親族である。 ramkor kur ラㇺコㇿ クㇽ 死者の親族(一人)。 ramkor utar ラㇺコㇿ ウタㇻ 死者の親族の人々。 sonno ramkor utar ソンノ ラㇺコㇿ ウタㇻ [本当の・死者の親族の・人々]死者の息子、 娘、 兄弟。(S) {E: to be the relatives of a deceased person.} (出典:田村、方言:沙流)
rammokka
ランモッカ 【他動】…をからかう。 {E: to make fun of, tease…} (出典:田村、方言:沙流)
ramne
ラㇺネ 【自動】(こわれずいたまずに)ちゃんとそのままある。 sine cise patek ramne híne シネ チセ パテㇰ ラㇺネ ヒネ (他の家は全部崩壊し)一軒の家だけがちゃんともとのまま立っていて。(W民話) néa pon su ka ramne wa an pirkep ka ramne ネア ポン ス カ ラㇺネ ワ アン ピㇼケㇷ゚ カ ラㇺネ あの小鍋も壊れずにちゃんと残っていたし精白したヒエも無事だった。(HC民話) {E: (for something) to be in its right position.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramositciwre
ラモシッチウレ 【自動】泰然としている、 落ち着いている(「人が何をしていても知らん顔をしている、 地震で皆出ても一人残っている等」)。(S) ramositciwre kur ne kusu etarka eun nísapno itak ka somo ki ラモシッチウレ クㇽ ネ クス エタㇻカ エウン ニサㇷ゚ノ イタㇰ カ ソモ キ 落ち着いた人だからやたらにすぐに口を出さない。(S) {E: to be calm.} (出典:田村、方言:沙流)
rampokiwen
ランポキウェン 【自動】[ram-poki-wen 心・その下・悪い] 人をかわいそうだと思う、 かわいそうだ。 ku=rampokiwen kusu ku=korar クランポキウェン クス クコラㇻ 私はかわいそうだと思ったから(それを)あげた。(S) ☆参考 rampokwen ランポㇰウェン とも言う。 ☆参考 erampokiwen エランポキウェン [他動]…をかわいそうに思う。 {E: to be sad, feel sorry for someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramu 1
ラム 【他動】[ram-u 心・(他動詞形成)] ①…と思う、 …を思う、 …を考える。 nispa ne kusu kewtumu ka pirka p ne kunak a=ramú a p ニㇱパ ネ クス ケウトゥム カ ピㇼカㇷ゚ ネ クナㇰ アラム アㇷ゚ 長者(富者)だから心もよいものとばかり思っていたが。(W民話) nisatta anakne i=os arpa kuni ramu ニサッタ アナㇰネ イオㇱ アㇻパ クニ ラム 明日は私の行った後から行くつもりでいなさい。(S民話) ②(熟語) eci=ramu a! エチラム ア! (直訳すると)私はあなたを思った=やれやれ困ったやつだ。 ku=ramu humi! クラム フミ! (直訳すると)私は思うなあ=やれやれ困ったやつだ。 ③ ☞ram(u)…ラㇺ/ラム… {E: ①to believe, think (that)… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramu cisuye
ラム チスイェ 【連他動】[中相][心・ゆれる] うわごとを言う、 たわごとを言う。 siyeyemawsiyupu wa ramu cisuye kor an シイェイェマウシユプ ワ ラム チスイェ コラン 病気が重くてうわごとを言っている。(S) mak suy ramucisuye kor an hawe to an? マㇰ スイ ラムチスイェ コラン ハウェ ト アン? あいつ何をまたたわごとを言っているんだろう。(S) ☆参考 語形の上では ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ の中相形。 三人称以外ではどうなるのかは用例がなくて不明。 ☆参考 ram(u) suye ラㇺ/ラム スイェ は《…をなだめる》 {E: to talk in a delirium.} (出典:田村、方言:沙流)
ramu-pékamam
ラムペカマㇺ 【自動】「気苦労する」、 何にでも気を使って/心を砕いて苦労する。 ramu-pekamam kor an ラムペカマㇺ コラン 「何にでも気苦労している。」 (S) ☆参考 他動詞は eramu-pékamam エラムペカマㇺ。 irampekamama イランペカママ は《人の心をわずらわせる》。 {E: to worry; be troubled.} (出典:田村、方言:沙流)
ramuan 1
ラムアン 【自動】[単](複は ramuoka ラムオカ)[ramu-an 心[所]・ある] りこうである(=sapaha pirka サパハ ピㇼカ)。 {E: to be clever.} (出典:田村、方言:沙流)
ramuan 2
ラムアン 【自動】[単](複は ramuoka ラムオカ)[ramu-an(その)心・ある](…だろう/だろうかと)思う。 ☆参考 沙流川中流二風谷の二谷国松さんが言う。 下流のワテケさんは raman ラマン と言う。 ☆参考 …しようと思う、 いやだと思うなど、 一般的に「思う」ことを言うには yaynu ヤイヌ が使われる。 {E: to think, feel (that)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramucuptek
ラムチュプテㇰ 【自動】[ramu-cup-tek (その)心・しぼむ・ちょっと…する] 淋しい、 心細い、 心細くなる。 cise sipuyne wa ramucuptek=an uske ne チセ シプイネ ワ ラムチュㇷ゚テㇰアン ウㇱケ ネ 家数が少ないので淋しいところだ。 {E: to be lonely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramuhapur
ラムハプㇽ 【自動】[ramu-hapur その心・やわらかい](人が)やさしい、 何でも人にあげる。 {E: to be kind.} (出典:田村、方言:沙流)
ramuhawke
ラムハウケ 【自動】[ramu-hawke その心・おだやかだ] やさしい、 親切だ、 人によく尽くす。 {E: to be kind; considerate.} (出典:田村、方言:沙流)
ramuhokasusu
ラムホカスス 【自動】[ramu-hokasu-su その心・(?)・(重複)] 気がせいて気をもむ。 {E: to worry.} (出典:田村、方言:沙流)
ramuhopunini
ラムホプニニ 【自動】[ramu-hopuni-ni その心・飛ぶ・(重複)] 気が落ち着かない。 {E: to feel ill at ease.} (出典:田村、方言:沙流)
ramukirakirak
ラムキラキラㇰ 【自動】[ramu-kira-kira-k その心・逃げる・(重複)・(自動詞形成)] 気味が悪い。 ku=ramukirakirak wa ku=kira wa k=áhun, kú=isitoma wa クラムキラキラㇰ ワ クキラ ワ カフン、 クイシトマ ワ (暗くて)気味が悪いので私は逃げて家に入った、 こわくて。 {E: to have a bad feeling.} (出典:田村、方言:沙流)
ramuoka 1
ラムオカ 【自動】[複](単は ramuan ラムアン) (二人以上が)りこうである(=sapaha pirka サパハ ピㇼカ)。 nokan hike rupne hike opitta ramuoka ノカン ヒケ ルㇷ゚ネ ヒケ オピッタ ラムオカ 小さい子も大きい子もみんなりこうだ。(S) ☞ramuan ラムアン 1 {E: to be clever (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
ramuoka 2
ラムオカ 【自動】[複](単は ramuan ラムアン)(二人以上が)(…と)思う。 a=yuputari mak ramuoka kusu ne ya? アユプタリ マㇰ ラムオカ クス ネ ヤ? 兄たちは何を考えてるのだろうか。(NK民話) ☆参考 沙流川中流二風谷の二谷国松氏の言葉、 この一例のみ。 ☞ramuan ラムアン 2 {E: to think, believe (that)… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramuosma
ラムオㇱマ 【自動】[ramu-osma その心・そこにサッと入る] 同意する。 {E: to agree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramupa
ラムパ 【他動】[複](ramu ラム は単複の区別なし)(二人以上が皆)(…ということ)を思う。 {E: to think, believe (that)… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramuputputu
ラムプップトゥ 【他動】[ramu-putputu …の心・…を突き出させる(重複)] …をそそのかす。 {E: to tempt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ramutuy
ラムトゥイ 【自動】[ramu-tuy その心・切れる] びっくりする。 hay:, ku=ramutuy humi! ハイー、 クラムトゥイ フミー! ああびっくりした。(S) ☆参考 他動詞は eramutuy エラムトゥイ …にびっくりする、 ram(u) tuypa ラㇺ/ラム トゥイパ …をびっくりさせる。 {E: to be surprised.} (出典:田村、方言:沙流)
ramuysam
ラムイサㇺ 【自動】[ramu-isam その心・ない](「ばかだ」)、 何もわからない。 ☆参考 大人でも子どもでも。 {E: to know nothing.} (出典:田村、方言:沙流)
ran
ラン 【自動】[単](複は rap ラㇷ゚)[ra-n 下の方・(動詞形成)] 上から下へ下がる、 下りる、 川の方へ行く、 (空から)降る、 (涙やしずくが)落ちる。 pet or ta ku=sus kus ku=ran ペトッタ クスㇱ クㇱ クラン 私は川へ泳ぎに行く。(S) ☆対語 rikin リキン 下から上へ上る/昇る ☆参考 川上から川下の方へ移動することは san サン、 落ちるべきでないものがまちがって落ちることは hácir ハチㇼ、 急激に落下(墜落)することは turse トゥルセ。 {E: to lower; drop; go down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rankarap
ランカラㇷ゚ 【自動】あいさつする(家の中の座について、 きちんとしたあいさつをすることを言う)。 atce ta paye=an kor anak oripakno rankarap=an pe ne na hani! アッチェ タ パイェアン コㇿ アナㇰ オリパㇰノ ランカラパン ペ ネ ナ ハニ! よその家に行ったときは行儀よくあいさつするものですよ。(S) ☆参考 erankarap エランカラㇷ゚ [他動] …にあいさつする。 uwerankarap ウウェランカラㇷ゚[自動] 互いにあいさつし合う。 irankarapte イランカラㇷ゚テ [間投] あいさつの言葉。 {E: to greet.} (出典:田村、方言:沙流)
ranke 1
ランケ 【他動】[単](複は rapte ラㇷ゚テ)[ran-ke 下がる・(他動詞化)]①(一つ)を上から下へ下げる、 高い所にあるものを下に下ろす、 (空から)降らす、 (涙やしずくを)落とす。 pira hontom pakno a=ranke kor tus tuy ピラ ホントㇺ パㇰノ アランケ コッ トゥㇱ トゥイ (舟を)崖の中ほどまで下ろしたときに網が切れた。(S会話) ranke núpe/uturatura ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ [韻文の慣用表現]流す涙があとからあとから流れる。(W神謡語り) ②☞eyayerana-ranke エヤイェラナランケ {E: to lower, drop…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ranke 2
ランケ 【助動】(くりかえし)…する、 (ときどき、 しょっちゅう、 毎日…)…する(反復を表す)。 a=hekóte kamuy néa Iskar etoko un arpa ranke ek ranke アヘコテ カムイ ネア イㇱカㇻ エトコ ウン アㇻパ ランケ エㇰ ランケ 私の夫である神はその石狩川の水源地の村へ行ったり来たりしている。(W神謡語り) saysintoko or ota ranke wa sikte サイシントコ オㇿ オタ ランケ ワ シㇰテ 酒席に置く酒容器に何回も汲み入れていっぱいにしなさい。(S) {E: to do… (always, usually, daily etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ranran
ランラン 【自動】[ran-ran 下りる/降る・(重複)] どんどん/次々に下りる降る。 tomipe ranran/kanepe ranran トミペ ランラン/カネペ ランラン 富の雨が降る降る、 金(かね)の雨が降る降る=お金の雨がザーザー降る。(W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
rap 1
ラㇷ゚ 【自動】[複](単は ran ラン)[ra-p 下の方・(自動詞複数形形成)](二人/二つ以上が)(上から下へ/山からふもとへ/高台から川辺へ)おりる/下がる/落ちる。 {E: to lower; drop; go down (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rapapse
ラパㇷ゚セ 【自動】[rap-ap-se おりる(擬態の語根)・(重複)・という] ポロポロ/バラバラ落ちる、 (木から果物が)落ちる、 こぼれ落ちる、 (しずくが)滴り落ちる、 (ごみが)落ちている。 {E: to drop; fall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rapapsere
ラパㇷ゚セレ 【他動】[自動使役]…を(バラバラと)落とす。 {E: to drop…} (出典:田村、方言:沙流)
rapcup
ラㇷ゚チュㇷ゚ §133 ベッコウバエ (7) rap-cup(rap-cup)「ラㇷ゚チュㇷ゚」⦅沙流⦆ウマバエ(方言:コアブ)Gastophilus. Eqw. 民71、沙流255 (出典:知里動物編、方言:)
rápok
ラポㇰ 【位名】[概](所は rápoki, rapokke ラポキ、 ラポッケ) ①(多くの場合、 動詞句の後に置かれる。) …している間、 …している途中、 …している時。 rápok ta ラポㇰ タ …している間に。 ipe rápok ta ek kor an イペ ラポㇰ タ エㇰ コラン 食べている最中に彼は来ている(来つつある)。 a=kor híne sóyonpa=an rápok ta ne pon menoko anakne アコㇿ ヒネ ソヨンパアン ラポㇰ タ ネ ポン メノコ アナㇰネ (私がそれを)持って外へ出て行っているときにその娘は…。(W民話) ②(rápok ラポㇰ がついてできた句は、 格助詞を伴わずそのままでも連用語(副詞句)となる。) kap ne kunak a=ramu rápok sirkunne トカㇷ゚ ネ クナㇰ アラム ラポㇰ シㇼクンネ 昼間だと思っている間に暗くなった。(W会話) hńta kus e=nimara nepki kor oka rápok sinenne e=a wa e=an フンタ クㇱ エニマラ ネㇷ゚キ コロカ ラポㇰ シネンネ エア ワ エアン なぜあなたの連れが働いているのにあなたは一人で座っているんだ。(S) a=yupíhi nína inawcipa kar, rápok asinuma cise onnay wano a=kerkeri アユピヒ ニナ イナウチパ カㇻ、 ラポㇰ アシヌマ チセ オンナイ ワノ アケㇾケリ 兄はたきぎを取って来たり幣場をつくったりしていた、 その間私は家の中から外まで掃除をしていた。(KH民話) ☆参考 概念形 rápok ラポㇰ と所属形 rapoki/rapokke ラポキ/ラポッケ の用法の違いは不明。 {E: ①at the time of doing…; in the middle of doing…; while doing… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rappa
ラッパ 【自動】[複複](単は ran ラン)(二人以上が皆)上から下へ/高台から川辺へ下りる。 {E: to lower; go down from high to low (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rapte
ラㇷ゚テ 【他動】[自動使役][複](単は ranke ランケ) [rap-te 下りる(複)・させる](二つ以上)を上から下へ下げる、 下ろす、 (空から)降らす、 落とす。 {E: to lower, drop…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
rar 1
ラㇻ 【自動】水中にもぐる。 rar wa ya esirpicire wa turano hetuku ラㇻ ワ ヤ エシㇼピチレ ワ トゥラノ ヘトゥク (舟から飛び込んで)もぐって網のひっかかったのをはずして持って浮いて来なさい。(S) {E: to dive into water.} (出典:田村、方言:沙流)
rára
ララ 【他動】(人)を何もできると思わない、 …を何もできない人だと思って見下げる。 ku=maci ku=rara cik クマチ クララ チㇰ 私の妻はなにもできないから(tureptacir トゥレㇷ゚タチㇼ という名の鳥の鳴き声)。 ☆参考 irara イララ 人を軽視して悪いいたずらをする。 {E: to make fun of; mock (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
rárak
ララㇰ 【自動】[rara-k (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] なめらかである、 すべすべしている。 taan cápe seturu rárak humi! タアン チャペ セトゥル ララㇰ フミ! この猫は背中がすべすべしてるなあ。(W) esaman numaha rárak エサマン ヌマハ ララㇰ カワウソの毛皮はなめらかだ。(W) eytasa so rárak wa cise or ta ka osittesu=an エイタサ ソ ララㇰ ワ チセ オッタ カ オシッテスアン あまり床がツルツルしているので私たちは家の中でもすべってしまう。(S) {E: to be smooth.} (出典:田村、方言:沙流)
rárakka
ララッカ 【他動】[rárak-ka すべすべしている・(他動詞化)] …をすべすべにする。 ita rárakka wa anu イタ ララッカ ワ アヌ 床(ゆか)に油をひいて磨いておきなさい。 {E: to make…smooth.} (出典:田村、方言:沙流)
ráraypa
ラライパ 【他動】[raray-pa (擬態の語根の重複?)・[複]] …をなでる。 ☆参考 複数形の形だが、 これから想定される単数形 ráraye ラライェ の用例はない。 {E: to stroke…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rareyaka
ラレヤカ 【他動(?)】[rar-e-yaka 眉・で・指す] 目配せする、 (あっちに行こうと)眉で指す。 ☞rar ラㇻ 2、 yaka ヤカ {E: to indicate something to someone by using one's eyebrows.} (出典:田村、方言:沙流)
rari
ラリ 【他動】[単](複は rarpa ラㇻパ)(一つ)を押えつける。 sirkorarirari シㇼコラリラリ…をひどくギュウギュウ押えつける。(W民話) ☆参考 i-ka-rari イカラリ[もの・の上・を押える] はししゅうのやり方の一つで、 先に糸を置いてからその上をこまかくかがりつけて押えることを言う。 ☞ikarari イカラリ {E: to press down on…; hold back…forcefully.} (出典:田村、方言:沙流)
rarkar
ラㇻカㇻ 【他動】[rar-kar 水にもぐる・(他動詞化)](…を)取りに水にもぐる(もぐって取って来る)。 hácir kane rarkar ハチㇼ カネ ラㇻカㇻ (水中に)落ちた鐘を取りにもぐった。(S) e=rarkar wa e=uk ruwe? エラㇻカㇻ ワ エウㇰ ルウェ? もぐって(石を)拾ったかい? (S) {E: to dive into water to get…} (出典:田村、方言:沙流)
rarpa
ラㇻパ 【他動】[複](単は rari ラリ) (二人以上/二つ以上)を押えつける。 cise a=rarpa kane チセ アラㇻパ カネ 家がギュウギュウ詰めになるほど。 néa poro cise a=rarpa kane, inne utar oka ruwe ne ネア ポロ チセ アラㇻパ カネ、 インネ ウタㇻ オカ ルウェ ネ その大きな家がギュウギュウ詰めになるほど大勢の人が集まっていた。(W神謡語り) {E: to press down on…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raruturiyupupu
ラルトゥリユププ 【自動】[rarutur-i-yupupu 眉の間・(挿入母音)・…をきつく締める] 眉をしかめる。 ☆参考 rarutur ラルトゥㇽ と yupupu ユププ を続けて発音するとき、 拗音 ryu リュ がないので y ユ の前に i イ が入ったものであろう。 {E: to frown.} (出典:田村、方言:沙流)
rasmam
ラㇱマㇺ 【自動】低い。 oro wa rasmam ápekor an uske kari ku=hemesu a korka オロ ワ ラㇱマㇺ アペコラン ウㇱケ カリ クヘメス ア コㇿカ (私は)いちばん低いように見えたところから登ったんだけれども…。(S) ☆参考 ram ラㇺ 木や山の低いことを言うのに通常は ram ラㇺ が使われている。 rasmam ラㇱマㇺ の意味・用法の詳細は不明。 {E: to be low; easy to climb.} (出典:田村、方言:沙流)
rataritari
ラタリタリ 【自動】[ra-tari-tari 羽・を上に上げる・(重複)] 羽を上下に動かす、 羽ばたきする。 isokapiw rataritari tekkupi taritari kor, tekkupi kasi ta ay teske wa イソカピウ ラタリタリ テックピ タリタリ コㇿ、 テックピ カシ タ アイ テㇱケ ワ かもめが羽をバタバタさせ、 翼をバタバタさせると、 翼の上で(疫病神の)矢がそれて(当たらない)。 {E: to flap the wings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rataskep
ラタㇱケㇷ゚ 【名】[概] ①野草や野菜のまぜ煮(豆、 粉、 キトピロ等何でもいろいろ入れて煮た食物、 ごはん(mesi メシ )の代わりに食べる、 米や稗は入れない、 現代は豆・カボチャ・ジャガイモ等を使い、 シコロの実(sikerpe シケㇾペ)を入れることもある)。 kina rataskep キナ ラタㇱケㇷ゚ 野菜(野草・菜っぱ)のまぜ煮。 tanto anak rataskep kap-ipe ne an タント アナㇰ ラタㇱケㇷ゚ トカㇷ゚イペ ネ アン 今日はまぜ煮が昼食になる(=今日の昼食はまぜ煮だ)。(S) sikerpe rataskep シケㇾペ ラタㇱケㇷ゚ シコロの実を入れたまぜ煮。 ②(比喩的に)混血児(たいていアイヌとシサムとの間に生まれた子ども、 大人になってもいう)。 {E: a boiled mixture of vegetables, beans etc. used as food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ratci 1
ラッチ 【自動】①静かである/になる、 落ち着く。 réra ponno rátci レラ ポンノ ラッチ 風が少しおさまった(静かになった、 落ちついた)。 ☆参考 réra ponno hawke レラ ポンノ ハウケ 風が少し弱くなった。 ②(澱粉が)沈澱する、 (水が)澄む(濁りが沈んで)。 emo-irup ratci wa an エモイルㇷ゚ ラッチ ワ アン イモの澱粉(でんぷん)が沈澱(ちんでん)している。 {E: ①to calm down. ②to sink.} (出典:田村、方言:沙流)
ratkar
ラッカㇻ 【自動】[rat-kar 粘液(痰)・する(他動詞形成)] たん(痰)をはく。 {E: to cough up phlegm.} (出典:田村、方言:沙流)
ratki
ラッキ 【自動】[ra-atki 下方・(動詞形成)] 下の方へ下がって行く、 たるんでぶら下がる。 {E: to be hanging.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ratkire
ラッキレ 【他動】[自動使役][ratki-re ぶら下がる・させる] ぶら下げる。 {E: to hang…} (出典:田村、方言:沙流)
raw
ラウ 【名】水などのもぐって行く中、 深いところ、 沈む底の方。 raw péka ekte ラウ ペカ エㇰテ(人に見られないように)着物の下からくぐらせてこっそりよこしなさい。(W) raw péka apkas cip ekuskonna sipusu kane iki ラウ ペカ アㇷ゚カㇱ チㇷ゚ エクㇱコンナ シプス カネ イキ 水の底を「歩く」(動く)舟(=潜水艦)が突然「ヒョーッと」(スウーッと)浮いてきた。(S) rawomap ラウォマㇷ゚ [raw-oma-p 水底・に置かれる・もの]水底に沈めて魚を獲るやな(簗)。 ☆参考 wor ウォㇿ は水の中。 {E: underwater; the bottom of the water.} (出典:田村、方言:沙流)
rawe
ラウェ 【他動】…を楽しみにしている。 paye=as kuni ci=rawe kor oka=as パイェアㇱ クニ チラウェ コㇿ オカアㇱ 行こうと楽しみにしている。(S) ku=rawe kusu ku=resu p ne akus ene k=épirka siri an hi un クラウェ クス クレスㇷ゚ ネ アクㇱ エネ ケピㇼカ シリアニ ウン 子どもを育てて大きくすれば大事にしてくれるだろうと楽しみにして育てたらとても孝行されてうれしいのよ。(S) {E: to look forward to…; to hope for…} (出典:田村、方言:沙流)
rawkuske
ラウクㇱケ 【自動】[raw-kus-ke 水底・を通る・(自動詞形成)](?) 水の中を「もぐって歩く」=水中をもぐって動く(泳ぐためにわざと)。 raw péka rawkuske kor an ラウ ペカ ラウクㇱケ コラン 水の中をもぐって歩いて(動いて)いる。(S) {E: to dive into water.} (出典:田村、方言:沙流)
rawne
ラウネ 【自動】[raw-ne 深み・になる/のようである] 深い。 rawne kot ラウネ コッ 深いくぼみ。 ☆参考 土地の深いことを言う。 皿などの深いことは orawne オラウネ と言う。 {E: to be deep.} (出典:田村、方言:沙流)
rawoninu
ラウォニヌ 【他動】[raw-o-ninu くぐる下・において・縫う] …をくける(布の下から針をくぐらせて縫う)。 {E: to blindstitch…} (出典:田村、方言:沙流)
raworer
ラウオレㇾ 【自動】[raw-o-rer 水底・に・沈む] 水に沈む、 (人が)おぼれる。 raworer wa isam yak a=ye ラウォレㇾ ワ イサㇺ ヤカイェ おぼれて死んだそうだ。 {E: to sink in water; drown.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raworere
ラウォレレ 【他動】[自動使役][raworer-e 沈む・させる] …を沈める。 suma kote wa raworere wa anu スマ コテ ワ ラウォレレ ワ アヌ 石をゆわえつけて沈めておきなさい。(S) ☆参考 raworerka ラウォレㇾカ とも言う。 {E: to sink…} (出典:田村、方言:沙流)
raworerka
ラウォレㇾカ 【他動】[raworer-ka 沈む・(他動詞化)] …を沈める。 ☆参考 raworere ラウォレレ とも言う。 {E: to sink…} (出典:田村、方言:沙流)
rawot
ラウォッ 【自動】[raw-ot 深み・につく]少し沈む。 ku=yaari akus cep oma noyne rawot wa an クヤアリ アクㇱ チェㇷ゚ オマ ノイネ ラウォッ ワ アン 私が網を置いたら魚が入ったらしく少し沈んでいる。(S) {E: to partly, slightly sink.} (出典:田村、方言:沙流)
ray 1
ライ 【自動】死ぬ、 (名詞として使われて)死ぬこと、 死。 ray wa isam ライ ワ イサㇺ 死んでしまった。 raytamanum ライタマヌㇺ 死んだ(人の)魂(の粒)。 ray kotpok ta ライ コッポㇰ タ 死際に。 ray he ne ya mokor he ne ya ライ ヘ ネ ヤ モコㇿ ヘ ネ ヤ 死んだのか眠ったのか。(HC神謡)(動物の体が死にその神の霊が気がついて自分の死体を見つけるときの常套句。)túray wenray ki トゥライ ウェンライ キ (tu トゥ が高く長く発音される。) ひどい死に方とんでもない死に方で死んでしまった。 (Pánanpe パナンペ 川下男と Pénanpe ペナンペ 川上男の民話の結末の常套句。) ☆参考 自分の身内や話している相手の身内のことを言うときは isam イサㇺ《なくなる》を使うことが多い。 ほかに wen ウェン《いけなくなる》、 sini シニ《休む》などと言うこともある。 mosiroppa モシロッパ《世を去る》は地位のある人や有名な人が年取って死ぬこと、 onne オンネ は年取った人が死ぬこと。 mawe tuy マウェ トゥイ 息が絶える。 tasu tuy タス トゥイ 息が絶える。 {E: to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ray- 2
ライ 【接頭】①(動作を表す自動詞に接頭して、 ひどくないし激しく行なわれることを大げさに表現する。)hotypa ホトゥイパ 呼び声をあげる;rayhotuypa ライホトゥイパ 大声で呼ぶ。 hocikacika ホチカチカ もだえる;rayhocikacika ライホチカチカ ひどく身もだえする。 ②(名詞に接頭して)ものすごい…、 ひどい…。 toskaha トㇱカハ(それの)土手(=山積み);raytoskaha ライトㇱカハ (それの)大きな山積み。(S民話) (出典:田村、方言:沙流)
ray-hotuypa
ライホトゥイパ 【自動】[ひどく(語源は「死ぬ」)・長い呼び声をあげる] 大声で長い呼び声をあげる、 大声で呼ばわる。 ☞hotuypa ホトゥイパ {E: to scream, call out in a loud voice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ray-kirirse
ライキリㇼセ 【自動】[ひどく(語源は「死ぬ」)・金切り声をあげる] ひどくキーキーと金切り声を上げる。 ☞kirirse キリㇼセ {E: to scream shrilly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ray-paraparak
ライパラパラㇰ 【自動】[ひどく・泣き叫ぶ] 大声で泣き叫ぶ。 {E: to cry out in a loud voice.} (出典:田村、方言:沙流)
ray-petcine
ライペッチネ 【自動】[ひどく・ビショぬれになる] ひどくビシヨビシヨにぬれる。 {E: to be wet through; drenched.} (出典:田村、方言:沙流)
ray-sitakpatakpa
ライシタㇰパタㇰパ 【自動】[ひどく・もがきあばれる]ひどくもがきあばれる。 ☞sitakpatakpa シタㇰパタㇰパ {E: to act violently.} (出典:田村、方言:沙流)
rayap
ラヤㇷ゚ 【自動】感心する。 (立派なので)感嘆する。 {E: to admire.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayayayse
ラヤヤイセ 【自動】大声で泣く、 わあわあ泣く。 ☆参考 他方言か。 用例はなく、 この意味のことを言うときはいつも paraparak パラパラㇰ、 rayparaparak ライパラパラㇰ が使われている。 {E: to cry in a loud voice.} (出典:田村、方言:沙流)
rayciskar
ライチㇱカㇻ 【自動】[ray-cis-kar 死ぬ・泣く・する(他動詞化)] 死者を悼んで泣く。 ☆参考 ka(si) cisun カㇱ/カシ チスン 死者の遺体の上に手をのせて泣く。 {E: to mourn.} (出典:田村、方言:沙流)
raye 2
ライェ 【他動】[ray-e 死ぬ・(他動詞形成)] 死なせる、 殺す、 皆殺しにする(?)。 iraye rusuy kus arki wa okay pe イライェ ルスイ クㇱ アㇻキ ワ オカイ ペ みんなを殺そうと来ている者たち。(W言い伝え) ☆参考 「殺す」ことを表すのに通常は rayke ライケ [単]《(一人/一匹)を殺す》、 ronnu ロンヌ [複]《(二人/二頭以上)を殺す》が用いられる。 raye ライェ がこれらとどう違うのか不明である。 この資料では、 「我々を皆殺しにする(ために他地域からやってきた)」という文脈で使われている。 語形は単数形である。 あるいは i=raye イライェ《私たちを殺す》ではなく iraye イライェ《人殺しする》という自動詞か。 {E: to kill…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rayke
ライケ 【他動】[単](複は ronnu ロンヌ)[ray-ke 死ぬ・(他動詞化)](一人/一頭)を殺す。 kamuy rayke カムイ ライケ 熊を殺す=熊をとる。 ☆参考 けものをとることは「取る」意味の語を使わず「殺す」という意味のこの語を使って言う。 鳥をとることには rayke ライケ のほか、 koyki コイキ も使われる。 ☆参考 (二人/二頭以上)を殺すことは ronnu ロンヌと言う。 {E: to kill…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raykepa
ライケパ 【他動】[複](単は rayke ライケ)(二人以上が皆で)(一人/一頭)を殺す。 ☆参考 rayke ライケ[単] は一人でも二人以上でもが一人/一頭を殺すことを言う。 二人/二頭以上を殺すことは ronnu ロンヌ と言う。 {E: to kill… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raykeyar
ライケヤㇻ 【他動】[不定使役][rayke-yar 殺す・人に…させる] …を人に殺させる、 …を人に頼んで殺してもらう。 {E: to make, have someone kill…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raynatara
ライナタラ 【自動】[ray-natara 死んだ・(状態が続いていることを表す接尾辞)] シーンと静かにしている。 raynatara, yayaynuyere p ne ライナタラ、 ヤヤイヌイェレㇷ゚ ネ (彼は)静かにしてる、 遠慮してるんだ。(S) {E: to be very quiet.} (出典:田村、方言:沙流)
rayta
ライタ 【名】[植物] 山を歩くと着物にくっつく草の実の総称(ダイコンソウなど)。(S) 〔知分類 p.113 キンミズヒキの痩果、 p.116 ダイコンソウの痩果、 p.174 クリのいが〕 {E: a general name for grass seeds that stick to clothing when walking in the mountains.} (出典:田村、方言:沙流)
raytakina
ライタキナ 【名】[rayta-kina 着物にくっつく草の実・草][植物] いがが着物にくっつく草の総称。(S) 〔知分類 p.113 kina-rayta ((美幌、 屈斜路)) キンミズヒキ〕 {E: a general name for grass seeds that stick to clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
raytek
ライテㇰ 【自動】[ray-tek 死ぬ・ちょっと…する] 静まり返る。 cúna ape kasi raytek kane チュナ アペ カシ ライテㇰ カネ 灰の中に埋けた火も見えなくなり、 すっかり静まり返っている。(NK民話) {E: to calm down.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
re 3
レ 【連体】[数連体] 三つの(三個の、 三人の)。 re sike レ シケ 三個の荷物。 re poyson レ ポイソン 三人の子ども。 re pa レ パ 三年。 tan cup re to an ho ta タン チュㇷ゚ レ ト アン トホ タ 今月の三日の日に。 tu…re … トゥ… レ… 二つも三つもの(=いくつもいくつもの、 たくさんの)…。 otu…re… オトゥ…レ… 二つも三つもの(=いくつもいくつもの、 たくさんの)…。 ☆発音 あとの名詞と共に一語のアクセントで発音される。 つまり re レ は低く、 そのあとの名詞の第一音節が高くなる。 たとえば、 sike シケ は ke ケ が高いが re sike レ シケ ではsi シ が高い。 {E: the number three as a counter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
réhe 1
レヘ 【名】[所](概は re レ)…の名前、 …の名称、 彼/彼女の名前。 mak e=rehe an? マㇰ エレヘ アン/e=rehe mak an エレヘ マㇰ アン? あなたの名前は何といいますか。(KM) Kinakoype sekor réhe an utarkorkur キナコイペ セコㇿ レヘ アン ウタㇻコㇿクㇽ キナコイペという名前の村長。(HK民話) a=onáha réhe Kancasuye ne アオナハ レヘ カンチャスイェ ネ 私の父の名前はカンチャスイエです。(HK民話) to or ta patek okay pe réhe marimo ne ト オッタ パテㇰ オカイ ペ レヘ マリモ ネ 湖にばかりあるものの名前(名称)がマリモです。(W会話) réhe a=ye yak pirka レヘ アイェ ヤㇰ ピㇼカ (それの)名前を言えばいい。(S) {E: name of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rek 1
レㇰ 【自動】(鳥などが)鳴く、 (ムックリ(口琴)や笛などが)鳴る。 hoyya pewrep rek haw ホイヤー ペウレㇷ゚ レㇰ ハウ 子熊のなく声。(Sほかウポポ) ku=rekte kusu ne yakka rek ka somo ki クレㇰテ クス ネ ヤッカ レㇰ カ ソモ キ (笛が)私が鳴らそうとしても鳴らない。(S) sayren rek kusu sini=an ro サイレン レㇰ クス シニアン ロ(お昼の)サイレンが鳴ったから休みましょう。(W) {E: (for birds) to sing; the sound of a flute etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
reka
レカ 【他動】(…を)美しいと思う、 …の器量(美貌)をほめる。 {E: to praise someone's looks; think that…is beautiful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
réko
レコ 【他動】[re-ko 名前・(?)] …に名をつける、 …を…と(いう名で)呼ぶ、 …の名を言う。 aynu réko sinre patek oka ruwe ne アイヌ レコ シンレ パテㇰ オカ ルウェ ネ アイヌが名づけた地名ばかりがあるのです。(S言い伝え) semekatki kotan a=reko セメカッキ コタン アレコ 私はとんでもない村の名前を言った。(S民話) páseni sísam or ta a=reko katu aotamo パセニ シサㇺ オッタ アレコ カトゥ アオタモ パセニは日本人のところで名付けるしかたはアオダモ=日本語ではアオダモと言う。(W) kunneywa an kor hecirasa, kap an kor ukocupke wa hemuymuye wa an nonno sísam or ta a=reko hi asagao sekor a=reko クンネイワ アン コㇿ ヘチラサ、 トカㇷ゚ アン コㇿ ウコチュㇷ゚ケ ワ ヘムイムイェ ワ アン ノンノ シサㇺ オッタ アレコ ヒ アサガオ セコㇿ アレコ 毎日朝になると開き、 昼になるとしぼんでしまう花を日本語ではアサガオと言う。(S) {E: to name, call…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rekomatu
レコマトゥ 【自動】[rek-oma-tu ひげ・そこにある・(?)] ちゃんとひげが生えそろっている(男子が一人前の大人になっていることの表現)。 {E: to grow a full beard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rékopa
レコパ 【他動】[複](réko レコ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…に名を付ける、 …を…と呼ぶ、 …の名を言う。 {E: to name, call… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rékor
レコㇿ 【自動】[re-kor 名前・を持つ] 名前を持つ。 na usayne usayne rékor mosir wa uwekarpa p ナ ウサイネ ウサイネ レコㇿ モシㇼ ワ ウウェカㇻパㇷ゚ まだほかにいろいろ違った名前の国から集まって来た者。 tanpe rékor タンペ レコㇿ これはいわゆる…、 これこそ言うなれば…。 {E: to be named; called.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rekte
レㇰテ 【他動】[自動使役][rek-te 鳴る・させる](口琴、 草笛、 尺八など)を鳴らす。 mukkuri rekte hawe as ムックリ レㇰテ ハウェ アㇱ ムックリ(口琴)を鳴らす音がする。(S) ☆参考 「口にあてて鳴らすものに関して言う。」 (S) {E: to play (a flute etc.)} (出典:田村、方言:沙流)
rekutuyruke
レクトゥイルケ 【他動】[rekut-uyruke のど・…につける][雅](首飾り玉、 玉連)を首にかける。 pirka tamasay rekutuyruke ピㇼカ タマサイ レクトゥイルケ [雅] 美しい玉の首飾りを首にかけた(女性や女神が正装するときの描写の一部。 これから死ぬ/神の国へ行くというときに支度をしている)。(W民話) {E: to wear…around the neck.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
réne
レネ 【自動】麻痺する、 不随になる。 ku=kurkotunas wa ku=kema ka réne ku=teke ka réne ククㇽコトゥナㇱ ワ クケマ カ レネ クテケ カ レネ 私は中風にかかって(=なって)足もきかない手もきかない。(S) {E: to be paralyzed; numb.} (出典:田村、方言:沙流)
rennatara
レンナタラ 【自動】[雅] 気が沈む。 tanto anak niskur an wa ne humi he an, ku=katka konna rennatara, nep ku=kar rusuy ka somo ki タント アナㇰ ニㇱクㇽ アン ワ ネ フミ ヘ アン、 クカッカ コンナ レンナタラ、 ネㇷ゚ クカンルスイ カ ソモ キ 今日は曇っているからだろうか、 気が沈んで、 何をする気もしない。(S) {E: to be tired; weak.} (出典:田村、方言:沙流)
repun 1
レプン 【自動】[rep-un 沖・へ行く] 沖に出る、 沖の方へ行く、 海を越えて(他の島や外国へ)行く。 {E: to go to sea; go overseas; cross the seas.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
repunka
レプンカ 【他動】[repun-ka 沖(海外)へ行く・(他動詞化)]…を海外へ行かせる。 (次の語の後部要素) uymam-repunka ウイマㇺレプンカ [交易が・海外へ行かせる] 交易のために海外へ行く(舟で海を越えて和人の住むところへ行って交易する)。 {E: to go to overseas for trade.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
réra 1
レラ 【他動】…を交易で手に入れる。 a=onáha patek, sumiyaki ne kor an wa, ora amam ka réra, usa oka a=kor rusuy pe réra wa アオナハ パテㇰ、 スミヤキ ネ コラン マ、 オラ アマㇺ カ レラ、 ウサ オカ アコン ルスイ ペ レラ ワ (母はいなくて)父だけが、 炭焼きをやっていて、 交易で米も手に入れ、 いろいろな私たちのほしいものを交換して持って来て。(W民話) {E: to trade, exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rérakar
レラカㇻ 【自動】[réra-kar 風・に当たる] 流行病にやられる。 ☆発音 réra kar レラ カㇻ《風に当たる》と同じ発音。 {E: to catch an infectious disease.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
réraparu
レラパル 【自動】[rera-paru 風が・…をとばす] 風に飛ばされる。 {E: to be blown about in the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
rerar
レラㇻ 【名】[概](所は rerari(hi) レラリ(ヒ))[古]乳房。 ☆参考 「ユーカラの言葉ではなく普通の言葉(=日常語)だが、 普通は totto トット のほうをよく使う。 」 (W) {E: the breasts.} (出典:田村、方言:沙流)
rerarkoni
レラㇻコニ 【自動】[rerar-koni 乳房・痛む] 乳房が痛む(おできや何かで)。 {E: to have painful breasts.} (出典:田村、方言:沙流)
rere
レレ 【他動】[rer-e(沈む/沈めることを表す語根)・(他動詞形成)]…を沈める。 ipetam anakne suma a=koté wa poro to noski un a=reré イペタㇺ アナㇰネ スマ アコテ ワ ポロ ト ノㇱキ ウン アレレ 人食い刀は石を結びつけて大きな沼の中に沈める。(W) ☆参考 raworere ラウォレレ 水に沈める。 raworer ラウォレㇾ 水に沈む。 (出典:田村、方言:沙流)
rerko 1
レㇾコ 【名】[re-r-ko 三つの・(重複)・日(< to? ト?)] 三日間。 tutko rerko トゥッコ レㇾコ 二、 三日。 rerko ewan to レㇾコ エワン ト [三日・で十の・日]七日間(用例では「十三日」のつもりで言っている)。(S) ☆参考 月の中の日の名前としては re to レ ト が使われるが、 日数の表現には、 沙流川下流のワテケさんは rerko レㇾコ を用いていた。 中流及び新しいアイヌ語の話者は、 両方とも re to/reto レ ト/レト と言った。 {E: three days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rerko 2
レㇾコ 【名】(日数の単位、 四日間以上のときに用いる。古い言い方)…日間。 kunne rerko/noiwan rerko/han kakkok kakkok/kap rerko/noiwan rerko/kakkok cikap/rek kane kor クンネ レㇾコ/ノイワン レㇾコ/ハン カッコク カッコク/トカㇷ゚ レㇾコ/ノイワン レㇾコ/カッコㇰ チカㇷ゚/レㇰ カネ コㇿ 夜も昼も六日六晩カッコウが鳴き続けて。 [雅] (W神謡) henpak rerko ヘンパㇰ レㇾコ 何日間(「はらんばいわるいとき」(憤慨したとき)言う。 henpak to ヘンパㇰ ト は普通に言う)。(S) ☆参考 「一日間」は sine to シネ ト、 「二日間は」 tutko トゥッコ。 ☆参考 月の中の日にちの名称としては to ト《日》を用いて íne to イネ ト《四日》、 henpak to ヘンパㇰ ト《何日》と言う。 日数を表すには、 沙流川下流のワテケさん、サダモさんは rerko レㇾコ と to ト の両方を使い、 ニュアンスの違いがある。 沙流川中流および新しいアイヌ語では、 日にちの名称と日数を区別せず両方とも to ト《日》を使って ine to イネ ト《四日》、 henpak to ヘンパㇰ ト《何日》と言う。 íne rerko イネ レㇾコ 四日間。 {E: a unit for counting days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
respa
レㇱパ 【他動】[複](単は resu レス)(二人/二匹/二頭以上を)/(二人以上が)…を育てる、 飼う(「あずかう」)。 sinen ku=ne wa ku=respa シネン クネ ワ クレㇱパ 私一人で彼らを皆育てた。(S) epirkakur-respa エピㇼカクㇽレㇱパ[雅]…をよく(大切に)育てる。 {E: to raise, bring up children, animals. (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
resu
レス 【他動】[単](複は respa レㇱパ)(一人)を育てる、 (動物などの一匹/一頭)を飼う(「あずかう」)。 pewrep a=resú ペウレㇷ゚ アレス 子熊を飼う(「あずかう」)。(W) {E: to raise, bring up a child, an animal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
retanno
レタンノ 【自動】[retar-no 白い・充分によく] 真っ白い。 {E: to be pure white.} (出典:田村、方言:沙流)
retannumo
レタンヌモ 【自動】[retar-num-o 白い・実・入る](稲等の)実がみのって白くなる。(S) {E: for grain etc. to ripen to a whitish colour.} (出典:田村、方言:沙流)
retar
レタㇻ 【自動】白い。 retar cihokimame レタㇻ チホキマメ[白い・商品の豆](「オオフクマメ」)。 retar nínumame レタㇻ ニヌマメ[白い・手を立ててつくる豆](「オオフクマメ」)。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんかさせるもの(なぞなぞで、 答えは mimaki ミマキ「歯」)。(S会話) ruretar ルレタㇻ 白っぽい。 anretar アンレタㇻ まっ白い。 {E: to be white.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rew
レウ 【自動】(鳥が/神が)止まる、 止まっている。 nítek ka ta paskur sinep rew híne ニテㇰ カ タ パㇱクㇽ シネㇷ゚ レウ ヒネ 木の枝の上にカラスが一羽止まって。(W民話) ☆参考 orew オレウ [他動](鳥が)…に止まる。 rewsi レウシ (人が)泊まる。 {E: (for a bird) to stop, settle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewe
レウェ 【他動】[単](複は rewpa レウパ)[rew-e (曲がっていることを表す擬態の語根)・(他動詞形成)] …を弓なりに曲げる(たわます)。 ☆参考 rewke レウケ [自動]。 ☆参考 komo コモ 折り曲げる。 {E: to bend…in an arch, bow shape.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewke
レウケ 【自動】[rew-ke (曲がっていることを表す擬態の語根)・(自動詞形成)] 弓なりに曲がる(たわむ)、 曲がっている(まっすぐでない)。 ru ene rewke hi néno opes wa arpa hani ル エネ レウケ ヒ ネノ オペㇱ ワ アㇻパ ハニ 道が曲がっているとおりに沿って行きなさいよ。(S) [他動]は rewe レウェ [単]/rewpa レウパ [複] {E: to be bent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewkosanpa
レウコサンパ 【自動】[rew-kosanpa (曲がることを表す擬態の語根)・(接尾辞)急激に…する] 急にカクンと/ガクッと曲がる。 asmokor kor kemaha rewkosanpa アㇱモコㇿ コㇿ ケマハ レウコサンパ 立ったまま眠ると足がガクッと曲がる。(S) {E: to bend suddenly.} (出典:田村、方言:沙流)
rewnu
レウヌ 【自動】[rew-nu (曲がっていることを表す語根)・…を持つ(自動詞形成)] 傾く(立木や草が)。 rewnu wa an レウヌ ワ アン (木が)傾いている。 sar epitta rewnu rewnu kane サㇻ エピッタ レウヌ レウヌ カネ ヨシ原全体が傾き傾きしている(=ヨシ全部が傾いている)。(S) {E: to lean; incline.} (出典:田村、方言:沙流)
rewpa
レウパ 【他動】[複](単は rewe レウェ)(二つ以上)を曲げる。 {E: to bend…} (出典:田村、方言:沙流)
rewsi
レウシ 【自動】泊まる、 自宅以外の所で夜を寝て過ごす。 {E: to stay; to spend a night somewhere other than one's home.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsi-ekimne
レウシエキㇺネ 【自動】[rewsi-ekimne 泊まる・山へ行く] 泊まりがけで山へ(山の仕事をしに)行く。 {E: to go to stay in the mountains (for work).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsian/rewsi-an/rewsi an
レウシアン 【自動】[単](複は rewsioka レウシオカ)(一人が)一夜を過ごし終わる、 一晩泊まって夜が明ける。 {E: to stay overnight.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsioka/rewsi-oka/rewsi oka
レウシオカ 【自動】[複](単は rewsian レウシアン)[rewsi-oka 泊まる・ある/いる[複]](二人以上が)一夜を過ごし終わる、 一晩泊まって夜が明ける。 {E: to stay overnight (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsipa
レウシパ 【自動】[複](rewsi レウシ は単複の区別なし)(二人以上が皆)泊まる。 (不定人称形では =an アン の後に -pa パ がつく。) rewsi=an-pa レウシアンパ (引用文中で)私たちは泊まる/泊まった。 {E: to stay in, at somewhere.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rewsire
レウシレ 【他動】[自動使役][単][rewsi-re 泊まる・させる](一人を)泊まらせる、 泊める。 {E: to let, make…stay.} (出典:田村、方言:沙流)
rewsirepa
レウシレパ 【他動】[自動使役][複](rewsire レウシレ は単複の区別なし)(二人以上が/二人以上を)…を泊める。 a=i=réwsirepa アイレウシレパ (引用文中)私は泊まらされた/泊めてもらった。 {E: to let, make…stay (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
reye
レイェ 【自動】はう(人、 アザラシ、 虫)。 reye kane sinu kane レイェ カネ シヌ カネ はいながらずりながら(他人の家に入るとき、 へりくだって遠慮深く入っていく様子の描写。 sinu kane reye kane シヌ カネ レイェ カネ とも言う)。 {E: to creep; crawl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
reyereye
レイェレイェ 【自動】[reye-reye はう・(重複)] はう動作をくりかえす、 ずうっとはっていく。 {E: to repeatedly, continually creep; crawl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ri 1
リ 【自動】高い。 ri cikuni リ チクニ 高い木。 ri nupuri リ ヌプリ 高い山。 na cup ri ナ チュㇷ゚ リ まだ日が高い(まだまだ夕暮れにならない)。 túnasno ri kane uske un kira=an トゥナㇱノ リ カネ ウㇱケ ウン キラアン 早く高いところへ逃げよう(津波のとき)。(S) ☆対語 ram ラㇺ 低い。 ☆参考 山、 木、 家などについて言う。 人の身長のことは keweri ケウェリ《背丈が高い》と言い、 ri リ とは言わない。 {E: to be high.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ri 2
リ 【他動】(獣の皮)をはぐ、 …の皮をはぐ。 néa kamuy a=ri kor ネア カムイ アリ コㇿ その熊の皮をはいでいるとき。(KK民話) {E: to skin…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rik
リㇰ 【位名】[ri-k 高い・所] 上の方、 高い所。 toop rik ta kotan enkasike ta cup noka oma senkaki a=así wa an トオㇷ゚ リㇰ タ コタン エンカシケ タ チュㇷ゚ ノカ オマ センカキ アアシ ワ アン ずっと向こうの高い所に村の上の方に太陽の絵の入った布(日の丸の旗)が立ててある。(S) oripak ka erampewtek, rik péka rik péka inkar オリパㇰ カ エランペウテㇰ、 リㇰ ペカ リㇰ ペカ インカㇻ (彼は)へりくだって行儀よくすることを知らない、 上の方をあちこち見る。(S) (注 昔の作法では、 あちこち見回したりキョロキョロ、 ジロジロ見たりするのは礼儀知らずとされていた。) cápe rik péka sinot kor oka kor suy réra ruy oasi チャペ リㇰ ペカ シノッ コロカ コㇿ スイ レラ ルイ オアシ 猫が上の方でじゃれているからまた風が強くなるだろう。(S) ☆対語 ra ラ。 {E: above; over; a higher, upper place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rikan
リカン 【自動】湿る、 湿っぽい。 ☆参考 teyne テイネ ぬれる、 ぬれている。 sat サッ 乾く、 乾いている。 {E: to be damp.} (出典:田村、方言:沙流)
rikin
リキン 【自動】[単](複は rikip リキㇷ゚)[rik-i-n 高い所・(挿入母音)・へ移動する(動詞形成)](一人/一つが)上へ上がって行く、 上昇する、 (天に)のぼる。 ☆対語 ran ラン 下りる。 {E: to go up; rise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rikinka
リキンカ 【他動】[単](複は rikipte リキㇷ゚テ)[rikin-ka 上へ上がる[単]・(他動詞化)](一人/一つ)を上げる(上昇させる、 低位置から高い位置へ移動させる)。 {E: to raise, go up to…} (出典:田村、方言:沙流)
rikip
リキㇷ゚ 【自動】[複](単は rikin リキン)(二人/二つ以上が)上へ上がって行く、 上昇する、 (天に)のぼる。 ☆対語 rap ラㇷ゚。 {E: to go up; rise (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
rikipte
リキㇷ゚テ 【他動】[自動使役][複](単は rikinka リキンカ)[rikip-te 上へ上がる[複]・(させる)](二人/二つ以上)を上げる(上昇させる、 低位置から高い位置へ移動させる)。 {E: to raise, go up to… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
rikunsuy/rikuysuy
リクンスイ/リクイスイ 【名】[rikun-suy 高い所の・穴] 天井の煙出し穴。(W) heynu rikunsuy kari/heynu soyoterke=an ヘイヌ リクンスイ カリ/ヘイヌ ソヨテㇾケアン [雅]私は煙出し穴から外へとび出した。(HC神謡) ☆参考 「これはユーカラなどの言い方で、 日常語では saramanto サラマント と言う。」 (S) {E: a ceiling smoke-flue.} (出典:田村、方言:沙流)
rimse
リㇺセ 【自動】[rim-se (擬音・擬態の語根)・…と言う] 踊る。 kuani ka ku=rimse クアニ カ クリㇺセ 私も踊る。(S自作の歌) ☆参考 東部・中部・北部など北海道各地の方言で用いられる。 沙流方言では、 通常は horipi ホリピ [単]/horippa ホリッパ [複] と言うが、 歌や叙事では使われることがある。 この用例で horipi ホリピ を使うと音節数が多すぎてリズムが合わなくなる。 {E: to dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rinuwe
リヌウェ 【他動】[ri-nuwe 波(< rir リㇼ)・豊漁](コンブが)たくさんある。 pirka konpu rinuwe kor ピㇼカ コンプ リヌウェ コㇿ よい昆布がたくさんあると。(S独話) {E: to have plenty of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rípa
リパ 【他動】[複](ri リ は単複の区別なし)(二人以上が/二頭以上の)…の皮をはぐ。 néa pon yuk rípa wa súpa wa ネア ポイ ユㇰ リパ ワ スパ ワ 彼らはその子鹿の皮をはいで(肉を)煮て。(W民話) {E: to skin, strip the skin off…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ripuni
リプニ 【他動】[ri(< rir リㇼ)-puni 波(が)・…を上げる] 波に打ち上げられる。 {E: for waves to lift…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
riratte
リラッテ 【自動】[rir-atte 波・…を掛ける] スーッと波をひく。 pet turasi cep riratte wa hemesu ペッ トゥラシ チェㇷ゚ リラッテ ワ ヘメス 川を魚が波をひいてのぼる。 {E: to make waves.} (出典:田村、方言:沙流)
rise
リセ 【他動】[単](複は rispa リㇱパ) [ris-e (むしることを表す語根)・(他動詞形成)] …をむしる。 otopi rise kor koyki オトピ リセ コㇿ コイキ 髪の毛をむしりながらいじめる。(W) {E: to pluck…} (出典:田村、方言:沙流)
rispa
リㇱパ 【他動】[複](単は rise リセ)(二つ以上)をむしる。 {E: to pluck…} (出典:田村、方言:沙流)
riten
リテン 【自動】柔らかい(「やわい」)、 柔軟である。 {E: to be soft; gentle.} (出典:田村、方言:沙流)
ritne
リッネ 【自動】[rit-ne 筋・(のよう)である](肉が)固い、 筋だらけである。 ☆参考 肉の場合は筋のせいでかみきれないようなかたさを言う。 niste ニㇱテ は筋のせいではなく肉そのものが歯が立たないくらいかたいことを言う。 {E: to be gristly.} (出典:田村、方言:沙流)
riwak
リワㇰ 【自動】[ri-wak 高い・いる](?) (神が)本当に立派である。 riwak pito ne/riwak kamuy ne/koyaykar kane リワㇰ ピト ネ/リワㇰ カムイ ネ/コヤイカㇻ カネ [雅]本当に立派なお方本当に神のような姿になった。(Sユーカラ) ☆参考 位が高いことか。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
riya
リヤ 【自動/副】①[自動](独立には未出。 語構成の要素として)越年する、 冬を越す。 ②[副]越年(おつねん)して、 冬を越して。 sine pa riya シネ パ リヤ 一年間まるまる。 {E: to pass the winter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rok 1
ロㇰ 【自動】[複](単は a ア) (二人以上が)座る、 寝ないで起きている。 hetak rok wa ikokanu yan ヘタㇰ ロㇰ ワ イコカヌ ヤン さあみんな座ってよく聴きなさい。(S) a ohor kur patek rok ア オホㇿ クㇽ パテㇰ ロㇰ (直訳すると)座っているのが長い人々だけが座っていた=(早寝の人は寝てしまって)夜ふかしの人々だけがまだ起きていた。(NK民話) ☆参考 いろいろな座り方については ☞a ア 1 {E: to sit; be awake (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rok 2
ロㇰ 【助動】[複](単は a ア) (二人以上が/二つ以上を)以前に…した。 pewre or ta a=kar wa a=e rok pe ペウレ オッタ アカㇻ ワ アエ ロㇰ ペ 若いときにつくって食べていたもの。 a=onáha ene i=respa siri pirka rok pe ne kusu アオナハ エネ イレㇱパ シリ ピㇼカ ロㇰ ペ ネ クス 父が私を育ててくれた育て方が良かったので。(S民話) ine rok pe イネ ロㇰ ペ ☞inerokpe {E: to have done…in the past (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
rok 3
ロㇰ 【助動】[複](単は a ア)(二度くり返されて)…rok…rok …ロㇰ…ロㇰ(二人以上が/二人(二つ)以上を)…してしてさんざん…しつづける。 cis rok cis rok kor pasrota rok pasrota rok チㇱ ロㇰ チㇱ ロㇰ コㇿ パㇱロタ ロㇰ パㇱロタ ロㇰ (彼らは)泣いて泣いて泣きつづけながら、 ののしってののしってののしりつづけた。(W民話) {E: to continuously do…(over and over again)(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
róka
ロカ 【名】魚置き場(とった魚を置く所)。(S) {E: a place for storing, keeping caught fish.} (出典:田村、方言:沙流)
rokte
ロㇰテ 【他動】[自動使役][複](単は áre アレ)[rok-te (二人以上が)座る・させる](二人以上)を座らせる。 (神のことについて、 不定人称形 a=rokte アロㇰテ《座らされる》の形で)まします。 rep ta atuyso ka ta a=rokte kamuy レㇷ゚ タ アトゥイソ カ タ アロㇰテ カムイ 沖の海原にまします神。 {E: to make, let…sit.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ronkone
ロンコネ 【自動】[ronko-ne(魚の名)・である][隠]頭がツルツルにはげている。 ☆参考 頭がはげていることを言う普通の言い方は etontone エトントネ、 etoy エトイ。 ほかに、 場合によって epitce エピッチェ、 cimesu チメス などとも言う。 {E: to be bald.} (出典:田村、方言:沙流)
ronnu
ロンヌ 【他動】[複](単は rayke ライケ)(二つ以上/二人以上)を殺す。 yuk ka ronnu kamuy ka ronnu ユㇰ カ ロンヌ カムイ カ ロンヌ 鹿も殺した熊も殺した=鹿でも熊でもたくさんとった。(W民話)(民話の中で、 何不自由なく暮らしていたことを言うくだりでよく出てくる常套句。) ☆参考 rayke ライケ[単]は(一人/一つ)を殺すことを言う。 狩猟で鹿や熊をとることは「殺す」と表現する。 ☞rayke ライケ {E: to kill…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
roski 1
ロㇱキ 【自動】[複](単は as アㇱ)(二つ以上/二人以上が)立つ、 立ち止まる、 立っている。 roski wa oka ロㇱキ ワ オカ (彼らは)立っている。 cékantoor-soye kane an sunku tup roski híne an チェカントオㇿソイェ カネ アン スンク トゥㇷ゚ ロㇱキ ヒネ アン 天にも届くばかりのエゾマツが二本立っていた。(HC民話)(注 川下のワテケさん、 サダモさんの言い方では as híne an アㇱ ヒネ アン となるところである。)soy wa roski aw wa roski ソイ ワ ロㇱキ アウ ワ ロㇱキ(彼らは)外へ出ては立ち止まり、 家へ入っては立ち止まる(心配でオロオロして出たり入ったりしている様子の描写)。(KK民話) kurukpeciyay roski クルㇰペチヤイ ロㇱキ 霜柱が立つ。(W) (S) {E: to stand (up); stand still.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
roski 2
ロㇱキ 【他動】[複](単は asi アシ)(二つ以上)を立てる、 (引き戸やふすま、 雨戸などの二つ以上)をしめる。 {E: to stand (up)…; close…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
roskipa
ロㇱキパ 【自動】[複複](単は as アㇱ)(二人以上が皆)立つ、 立ち止まる、 立っている。 ☆参考 roski ロㇱキ 1 に -pa パ がついた形。 ☆参考 roski ロㇱキ 2 にも -pa パ がついて roskipa ロㇱキパ となるはずだがその用例は未出。 {E: to stand (up); stand still (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ru 1
ル 【自動】とける、 (塩などが水に)溶ける、 (氷などが)融ける。 sippo ru kor an シッポ ル コラン 塩がとけつつある。(W) konru ka ru kor an コンル カ ル コラン 氷もとけつつある。(W) uweepakta a=tekéhe ta néa raytamanum ru kor an ウウェエパㇰタ アテケヘ タ ネア ライタマヌㇺ ル コㇿ アン だんだんに私の手の中でその死者の魂がとけていった。(W民話) {E: to melt.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ru 2
ル 【名】[概](所は ruwe(he) ルウェ(ヘ)) ①跡、 道。 áne ru アネ ル 細い道。 núpe ru o kane ヌペ ル オ カネ 涙の流れた跡がついている。 pet ru ペッ ル 川筋、 川が流れているため低くなっている所。 ru sittok ル シットㇰ 道の曲がり角。 ②[語根](語構成要素として)筋、 髪の毛。 kunneru クンネル 黒い髪の毛。 retanru レタンル 白い髪の毛。 {E: ①a track; a path. ②hair string; hair.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ru 3
ル 【名】便所、 トイレ。 ru or omare ル オㇿ オマレ 便所へ入れなさい=(汚いものを)トイレに捨てなさい(この場合 osura オスラ《…を捨てる》を使わない)。(S) ru or un easurani ル オルン エアスラニ 便所へまじないする言葉を言いなさい。(S) ☆参考 普通にトイレのことを言うには asinru アシンル《男性用トイレ》または、 menokoru メノコル《女性用トイレ》と言う。 また、 トイレに行くことを言うには rúkari ルカリ その他の動詞を使って言う。 さらに rúkariusi ルカリウシ《トイレに行く(用足しをする)ところ》のような言い方もある。 {E: a toilet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruasir
ルアシㇼ 【自動】[ru-asir やや・新しい] やや新しい。 toan cisekotor ruasir トアン チセコトㇿ ルアシㇼ あの天井はやや新しい。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ruaspa
ルアㇱパ 【自動】[ru-aspa やや・耳が聞こえない] 耳が遠い。 ☞aspa アㇱパ {E: to be hard of hearing.} (出典:田村、方言:沙流)
ruhayta
ルハイタ 【自動】[aru-hayta やや・足りない]あまり頭がよくない(「うすばか」)。(S) ☞hayta ハイタ {E: to be dull; not very smart.} (出典:田村、方言:沙流)
ruhu
ルフ 【自動】[ru-hu やや・生である] ①半生だ、 よく煮えて/焼けていない。 ②不良じみている(「なまいきだ」)。 taan kam ruhu タアン カㇺ ルフ この肉は半生/生煮えだ。(S) toanpe ruhu p ne na トアンペ ルフㇷ゚ ネ ナ あいつ「なまいき」なんだぞ(=不良じみているんだぞ)。(S) ☞hu フ {E: ①to be half raw; under-cooked. ②to be cheeky; impertinent.} (出典:田村、方言:沙流)
ruhure
ルフレ 【自動】[ru-hure やや・赤い] やや赤い、 赤っぽい(ピンクや薄赤い色を言う)。 ☞húre フレ {E: to be reddish.} (出典:田村、方言:沙流)
rúkamare
ルカマレ 【他動】[ru-kama-re 道・をまたぐ・させる] 伝染病が…に移らないで素通りする。 inomito ta noyasito a=e kor oripak an yakka pátumu wen yakka a=i=rúkamare wa pirka p ne na イノミト タ ノヤシト アエ コㇿ オリパㇰ アン ヤッカ パトゥム ウェン ヤッカ アイルカマレ ワ ピㇼカㇷ゚ ネ ナ 元日にヨモギ餅を食べるとどんなに伝染病がはやっても私たちのところを素通りするのでよいのだよ。(S) {E: to by-pass…so as not to catch an infectious disease.} (出典:田村、方言:沙流)
rúkari
ルカリ 【自動】[ru-kari 便所・を回る] 便所へ行く、 用便に行く。 ☆参考 トイレのことを asinru アシンル(男性用)、 menokoru メノコル(女性用)という。 asin アシン は《出る》、 menoko メノコ は《女》。 ru ル は第一義的には《道》だが、 この場合トイレを言う。 ☆参考 rúkari ルカリ は普通のいい言葉。 yayutek ヤユテㇰ は上品な言葉。 ku=rukari wa k=ek クルカリ ワ ケㇰ《(私は)トイレに行って来ます》の代りに k=arpa tek wa k=ek カㇻパ テㇰ ワ ケㇰ《(私は)ちょっと行って来ます》と婉曲に言うこともある。(W) {E: to go to the toilet.} (出典:田村、方言:沙流)
rúkari-esoyne
ルカリエソイネ 【自動】[rúkari-e-soyne トイレに行く・…のために・外へ出る] トイレに行くために外へ出る。 ☆参考 昔、 トイレは屋外にあった。 {E: to go outside to the toilet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rúkariusi
ルカリウシ 【名】[rukari-us-hi 用便に行く・習慣として皆がする・所]トイレ、 便所。 (よい言葉。) ☞ru ル 3、 rúkari ルカリ {E: to go to the toilet.} (出典:田村、方言:沙流)
ruki
ルキ 【他動】[単](複は rukpa ルㇰパ)[ruk-i (飲み込むことを表す語根)・(他動詞形成)] …を飲み込む。 iteki ruki no ohetu イテキ ルキ ノ オヘトゥ 飲み込まないで吐き出しなさい。(S) ☆参考 口の中のものをゴクンと飲み込んで食道/胃へ入れることを言う。 液体を飲むことは ku ク。 {E: to swallow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rukiyanne
ルキヤンネ 【自動】[ru-kiyannne やや・年上である] 少し年上である。 {E: to be slightly older.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rukpa
ルㇰパ 【他動】[複](単は ruki ルキ)(二つ以上)を飲み込む。 {E: to swallow…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
rukunne
ルクンネ 【自動】[ru-kunne やや・黒い] やや黒い、 黒っぽい。 ☞kunne クンネ {E: to be blackish.} (出典:田村、方言:沙流)
rumatek
ルマテㇰ 【自動】[ru-matek やや・色がはっきりしない](色の)ややぼやけている、 ぼんやりしている。 ☆参考 薄い灰色のような、 はっきりしない色を言う言い方。 ☞mátek マテㇰ {E: to be blurred; vague.} (出典:田村、方言:沙流)
rumayne
ルマイネ 【自動】[ru-mayne やや・(?)] ①半生でまだ芯がある、 充分やわらかく煮えていない(じゃがいもなど)。 ②(比喩的に)あまり頭がよくない(「半ばかだ」)。 ku=sapa niskur an noyne ku=rumayne hum as クサパ ニㇱクㇽ アン ノイネ クルマイネ フマㇱ 私の頭はくもっているらしく私は「半ばか」のようだ。(S) {E: to be half-raw; half-cooked.} (出典:田村、方言:沙流)
runnu
ルンヌ 【自動】[rur-nu 塩気・を持つ] 塩からい(「しょっぱい」)。 ohaw runnu humi! オハウ ルンヌ フミ! おつゆしょっぱいなあ。(S) {E: to be salty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
runrerakar
ルンレラカㇻ 【自動】[runrera-kar 潮風・に当たる] 潮風に当たる。 {E: to be struck by a breeze coming off a lake.} (出典:田村、方言:沙流)
rupa
ルパ 【他動】[ru-pa やや・見つける](見つけようと思うものが)ちょっと見えない。(S) ☆参考 pa パ …を見つける、 …が見つかる。 turaynu トゥライヌ …を見つけない、 …が見つからない。 {E: to be difficult to see.} (出典:田村、方言:沙流)
rupne
ルㇷ゚ネ 【自動/副】[rup-ne 氷・のようである](?) ①(たくさんあるものがそろって)大きい、 (豆や石ころのようなものが)粒が大きい。 rupne cise ルㇷ゚ネ チセ(数軒あって皆)大きい家。 pet ota rupne, koponci kopoyke hike nokan korka koponci sak hike ponno rupne ペッ オタ ルㇷ゚ネ、 コポンチ コポイケ ヒケ ノカン コㇿカ コポンチ サㇰ ヒケ ポンノ ルㇷ゚ネ 川の砂は粗い、 粘土の混じったのは細かいけれど粘土のないのは少し粗い。 ②(人が)大人である、 大人になる。 a=poutari rupne アポウタリ ルㇷ゚ネ 私の子どもたちは大きく(大人に)なった。 ☆対語 nokan ノカン。 {E: to be large, big.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rupnepa
ルㇷ゚ネパ 【自動】[複](rupne ルㇷ゚ネ は単複の区別なし)(二人以上が皆)大きい/大きく(大人に)なる。 {E: to be big; large; an adult (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruppuni
ルップニ 【自動】[rup-puni 氷が・持ち上げる](土が)霜柱で持ち上がる、 (網などが)「しばれてカチャカチャになる」=凍って固くなる。 toytoy ruppuni トイトイ ルップニ (=sir-ruppuni シンルップニ)土が霜柱で持ち上がった。(S) {E: for ice columns to form on the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
ruprupne
ルㇷ゚ルㇷ゚ネ 【自動】[rup-rup-ne 氷(?)・(重複)・のようである](rupne ルㇷ゚ネ の重複形) まるまると大きい粒だ。 ranma anak numi ruprupne a korka tanpa anak sir-sum wa numtumasi patek rupne, numtumasi nokan ランマ アナㇰ ヌミ ルㇷ゚ルㇷ゚ネ ア コㇿカ タンパ アナㇰ シㇼスㇺ ワ ヌㇺトゥマシ パテㇰ ルㇷ゚ネ、 ヌㇺトゥマシ ノカン いつも(の年)は粒がまるまると大きかったが、 今年は不作で、 一部の粒だけが大きくて一部の粒は小さい。(S) {E: to be large and chubby ie. grains, drops.} (出典:田村、方言:沙流)
rupus
ルプㇱ 【自動】[rup-us 氷・(それ)につく] 凍る(「しばれる」)。 sir-rupus シンルプㇱ 地面が凍る。 {E: to freeze; be frozen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rupuska
ルプㇱカ 【他動】[rupus-ka 凍る・(他動詞化)] 凍らす、 凍らせる。 {E: to freeze…} (出典:田村、方言:沙流)
rur 1
ルㇽ 【名】[概](所は ruri(hi) ルリ(ヒ))[< rur 2 海水 ] ①汁、 汁気、 だし汁、 ②だし(煮汁の味)、 あく、 塩気。 aoypenima okasaske wa kusu rur ka a=omáre ka somo ki, pe sak noyne oka aep patek a=omáre アオイペニマ オカサㇱケ ワ クス ルㇽ カ アオマレ カ ソモ キ、 ペ サㇰ ノイネ オカ アエㇷ゚ パテㇰ アオマレ 皿は浅いので汁などは入れない、 水気のないような食べ物ばかり入れる。(S) ☆参考 沙流川中流では、 食物としての汁(みそ汁など)もこの語で表すが、 沙流川下流や鵡川では、 それは ohaw オハウ と言い、 rur ルㇽ は、 汁(スープ)の水分の部分やだしを言う。 {E: ①soup; juice; stock. ②a salty, strong taste.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rúra 1
ルラ 【他動】①…を運ぶ、 …を持って行く/来る。 aep pirka hi sake pirka hi a=rura a a=rura a híne アエㇷ゚ ピㇼカ ヒ サケ ピㇼカ ヒ アルラ ア アルラ ア ヒネ 食べものの上等のや酒の上等のが次々に運ばれてきて。(S民話) ②(人)を送って行く。 somo i=rura yakka pirka pirka ソモ イルラ ヤッカ ピㇼカ ピㇼカ いいえいいえ、 (私を)送って下さらなくても結構です、 大丈夫です。(KK民話) tésapa pakno/ci=rura nankor テサパ パㇰノ/チルラ ナンコㇿ (この人を)駅まで送って行きましょう。(W即興詩) ③(もの)を(小包などで)送る。 ④…を返す。 {E: ①to take, send, carry… ②to send off s.o; to lead someone. ③to send (off)… ④to return…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rúrapa
ルラパ 【他動】[複](rúra ルラ は単複の区別なし)(二人以上が)(二つ/二人以上を)…を運ぶ、 持って行く、 連れて行く。 kor wa okay pe opitta rúrapa p ne kusu コㇿ ワ オカイ ペ オピッタ ルラパㇷ゚ ネ クス 持っていたものを全部持って行かれてしまったので。(W民話) {E: to carry, take, lead…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rúrare
ルラレ 【複他動】[他動使役][rura-re …を運ぶ・させる] …に…を運ばせる。 {E: to make…carry, transport…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rurasne
ルラㇱネ 【自動】[ru-ras-ne やや・割った木片・のようである](?) まだ半煮えで固い(豆など)。 mame ne hike rurasne, amam ne hike péne マメ ネ ヒケ ルラㇱネ、 アマㇺ ネ ヒケ ペネ (豆ごはんの)豆のほうは生煮えだし、 ごはんのほうはベチャベチャだ。(S) {E: to be half-cooked (beans etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
ruray
ルライ 【自動】[ru-ray やや・死ぬ] 気絶する、 人事不省になる。 níkomimu wa oraun nítek ka wa turse wa ruray, a=kar ayne siknu ニコミム ワ オラウン ニテㇰ カ ワ トゥㇽセ ワ ルライ、 アカㇻ アイネ シㇰヌ (彼は)木登りして枝の上から落ちて気絶した、 手を尽くしてやっと息を吹き返した。(S) {E: to faint; lose consciousness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rúre
ルレ 【他動】[自動使役][ru-re とける・させる] …をとかす。 konru nupur manu cup rúre コンル ヌプㇽ マヌ チュㇷ゚ ルーレ 氷が霊力があると言うけれど太陽がとかすよ。(KK掛け合い歌) {E: to melt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruretar
ルレタㇻ 【自動】[ru-retar やや・白い] やや白い、 白っぽい。 ☆参考 うすい灰色やアイボリーなど、 まっ白ではないが白に近い色を言う。 ☞retar レタㇻ {E: to be whitish.} (出典:田村、方言:沙流)
ruri(hi)
ルリ(ヒ) 【名】[所](概は rur ルㇽ) …の汁、 (つゆもの)の汁の部分、 …のだし汁、 …を煮た汁、 …のだし(煮出した味)、 …のあく、 …の塩気。 ruri pan ルリ パン だしが薄い、 (おつゆの)味が薄い。 ruri ruy ルリ ルイ だしがきつい、 あくが強い。 ruri wen ルリ ウェン だしが悪い。 ruri wen wa ponno patek k=e ルリ ウェン マ ポンノ パテㇰ ケ だしが悪いので私は少ししか食べなかった。(W) rurihi póka ni ルリヒ ポカ ニ (おつゆの実がなくなったから)汁だけでも吸いなさい。(S) rurihi pirka/kéraha ka pirka ルリヒ ピㇼカ/ケラハ カ ピㇼカ だしもよければ味もよい。(S自作の歌) {E: the soup, stock, liquid, juice sap of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rus
ルㇱ 【名】[概](所は rusi(hi) ルシ(ヒ)) 毛皮、 (狭義に)熊の毛皮。 tonto rus トント ルㇱ 毛をぬいた皮、 なめした毛皮。 ☆参考 人間の頭の皮のことも言うことがある。 huː rus ci=pere ci=pere フー ルㇱ チペレ チペレ (私は)生の毛皮を破る破る=頭の皮をはぐぞ。 (フクロウがこう鳴いたときは山へ行くとひどい目に合う。) (S) {E: a fur.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rusat
ルサッ 【自動】[ru-sat やや・乾く] やや乾いた、 生乾きである。 ☆参考 ruteyne ルテイネ 少しぬれている。 ☆参考 rurikan ルリカン 少し湿っている。 ☞sat サッ {E: to be slightly dry.} (出典:田村、方言:沙流)
rusesek
ルセセㇰ 【自動】[ru-sesek やや・熱い] やや熱い、 なまぬるい。 rusesek wa ku=ku ka etoranne ルセセㇰ ワ クク カ エトランネ なまぬるくて飲むのがいやだ。(W) rusesek na na namka ルセセㇰ ナ ナ ナㇺカ なまぬるいからもっと冷やしなさい。(W) ☞sések セセㇰ {E: to be slightly hot, warm.} (出典:田村、方言:沙流)
rusiknak
ルシㇰナㇰ 【自動】[ru-siknak やや・盲目だ]目がよく見えない(「目が薄い」)。 {E: to have bad eyesight.} (出典:田村、方言:沙流)
rusiwnin
ルシウニン 【自動】[ru-siwnin やや・緑である] やや緑である、 緑がかっている。 ☞siwnin シウニン {E: to be greenish.} (出典:田村、方言:沙流)
ruska
ルㇱカ 【他動】…を怒る、 …のことで腹を立てる、 …に憤慨する、 …のことがおもしろくない、 …のことで不機嫌になる。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス (彼は)ひたいに大きな穴をあけられたことに憤慨して。(S会話) ene iruska katun ki siri a=ruska エネ イルㇱカ カトゥン キ シリ アルㇱカ (彼が)そんなに不機嫌そうにしていることに私は腹が立った。(W民話) sirunno maskin a=nukár kor a=e=ráyke hi ka a=nukúri a=ruska ruwe ne kusu シルンノ マㇱキン アヌカㇻ コㇿ アエライケ ヒ カ アヌクリ アルㇱカ ルウェ ネ クス まさか目の前に見ながらあなたを殺すなんて、 そんな気にもなれないし不愉快だから。(W民話) {E: to get angry at…, over…; fly into a rage over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rusuy
ルスイ 【助動】①…したい、 …したがる。 emina rusuy エミナ ルスイ …を笑いたい=…がおかしい。 k=émina rusuy ayne ku=ye ka koyaykus ケミナ ルスイ アイネ クイェ カ コヤイクㇱ 私は(これが)おかしくておかしくて(それを)言うことができない。(W会話) kor rusuy コンルスイ …を持ちたい=…がほしい。 nep a=e rusuy ka somo ki nep a=kor rusuy ka somo ki ネㇷ゚ アエ ルスイ カ ソモ キ ネㇷ゚ アコン ルスイ カ ソモ キ (私は)何を食べたいとも思わず何をほしいとも思わなかった=何不自由なく暮らしていた。(W民話) (民話で主人公が自叙する中によく出てくる表現。) hi ki rusuy ヒ キ ルスイ …するようにしたい、 …するようになることを望む、 …してほしい。 ci tunas hi ku=ki rusuy チ トゥナシ クキ ルスイ 早く煮えるようにしたい、 早く煮えてほしい。(S) pon katkemat ka ku=mataki amkir hi ku=ki rusuy kusu ポン カッケマッ カ クマタキ アㇺキリ クキ ルスイ クス お嬢さんにも私の妹を覚えて(見知って)もらいたいので。(W会話) ②…しそうである。 omke rusuy オㇺケ ルスイ せき(咳)が出そうだ。(W) tane k=étoranne rusuy humi as タネ ケトランネ ルスイ フミ アㇱ もういやになりそうになった、 なんだかいやになりそうな気がする。(W) ☆参考 é-rusuy エルスイ […を食べる・…したい](食べもの)が好きだ。 ipe-rusuy イペルスイ [ものを食べる・…したい] 空腹だ。 mokor-rusuy モコンルスイ [眠る・…したい] 眠い。 {E: to want to do…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruteyne
ルテイネ 【自動】[ru-teyne やや・ぬれる] 湿(しめ)る、 ややぬれている、 だいぶ湿っている。 ☆参考 rikan リカン 湿る、 湿っている。 {E: to be damp; wet.} (出典:田村、方言:沙流)
rutke
ルッケ 【自動】[rut-ke (擬態の語根)・(自動詞形成)] ①ずれて動く、 すべる。 ②脆(もろ)い、 ボロボロくずれてくる。 rutke suma ルッケ スマ もろい石。 rutke pira ルッケ ピラ もろい崖。 a=keré kor rutke uske ne wa a=sima アケレ コㇿ ルッケ ウㇱケ ネ ワ アシトマ さわるとボロボロくずれる所だから恐ろしい。(S) ③☞oruitakur-rutke オルイタクㇽルッケ ☆参考 形の上で対応する他動詞は rutu ルトゥ《…を押してずらす》。 したがって rutke ルッケ のもとの意味は、 ずれて動くことだろうから崖などがボロボロくずれることをこの語で言うのは、 表層がずれて動くところをとらえているのであろう。 {E: to be easily broken.} (出典:田村、方言:沙流)
rutteksamkor
ルッテㇰサㇺコㇿ 【自動】海端を通る。 ☆参考 rutteksam kus ルッテㇰサㇺ クㇱ とも言う。 {E: to pass along the shoreline???} (出典:田村、方言:沙流)
ruttektek
ルッテㇰテㇰ 【他動】[rut-tektek (押しずらすことを表す rutu)の語根・(瞬間に行う)](引き戸)を瞬間に閉める。 nákatune humi iki wa apa ruttektek! ナカトゥネ フミ イキ ワ アパ ルッテㇰテㇰ! なんてことしてるんだ、 戸をガジーンと閉めて。(S) {E: to close…in an instant.} (出典:田村、方言:沙流)
rutu
ルトゥ 【他動】…を押してずらす、 持ち上げないで下を引きずりながら押して動かす。 {E: to push along, drag…} (出典:田村、方言:沙流)
ruwe 1
ルウェ 【自動】太い。 ruwe cikuni ルウェ チクニ 太い木。 e=kema ruwe ruwe! エケマ ルウェ ルウェ! あんたの足太いねえ。(KM独話) ☆参考 人が太っていることは通常は mímus ミムㇱ と言う。 悪口として、 ものが太いように ruwe ルウェと言うこともある。(S) ☆対語 áne アネ {E: to be fat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruwe 3
ルウェ 【形名】[< ru-e 跡・(所属語尾)](名詞化辞として、 確かなこと、 確認ずみのことだというニュアンスを含む名詞句をつくる。) ①(動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。)…する/した/している/であること、 …したあと、 …した結果、 …したの。 taa a=en=kore ruwe nukar, hápo タア アエンコレ ルウェ ヌカㇻ、 ハポ ほら私がもらったのごらん、 かあさん。(S) ruwe ne ルウェ ネ …する/したのだ/です。 ruwe? ルウェ? …する/したの(ですか)? …なの(ですか)? ruwe! ルウェ! …したなあ! …だなあ! ruwe an! ルウェ アン! …したなあ!…だなあ! ruwe an? ルウェ アン? …する/した(のです)か? …する/したの? (多くの場合、 疑問詞を持つ疑問文に用いられる)。 ruwe he an? ルウェ ヘ アン? …する/したのか? …する/したの? (疑問詞のない、 当否を問う疑問文で。 ruwe? ルウェ? だけでも疑問文になるが、 he an ヘ アン をつけるともっと強い疑問になる。) e=eraman ruwe he an? エエラマン ルウェ ヘ アン? いったい君はわかっているのかい(わかっていないんじゃないか)。 eci=mokór wa eci=oká ruwe he an? エチモコㇿ ワ エチオカ ルウェ ヘ アン? いったいあなたたちは眠っているのか(しっかりしなきゃだめじゃないか)。(S独話) ruwe somo he an? ルウェ ソモ ヘ アン? …する/したのではないか。 ruwe tapan ルウェ タパン …する/したのであります、 …する/…したのでございます。 ruwe un ルウェ ウン (返事として)ええ、 …する/したのだよ、 そうですよ。 kuni ku=ramu kor k=ek ruwe un クニ クラム コㇿ ケㇰ ルウェ ウン ええ、 (私は)そう思いながら来たのよ。(S会話) ②(文頭に置かれ、 その前に言われたことがらを受けてその全体を名詞化する。) ruwe ene an hi ルウェ エネ アニ そのことはつまりこういうことだ。 ③(動詞に終わっている文の後ばかりとは限らない。 前の文と統語関係が切れている場合もある。) ruwe un ルウェ ウン (肯定の返事として間投詞のように) そうする/したのだよ、 そうだよ。 “…a=ye hawe tapan na” “e, ruwe un“ 「アイェ ハウェ タパン ナ」「エー、 ルウェ ウン」 「…ということを私は言いましたよ。」「ええ、 そのとおりです。」 (W-S会話) ☆参考 後に -he ヘ はつかない(ruwehe とはならない)。 ☆参考 場合によって ru ル の形が使われる。 ☞ru ル ☆参考 同様の機能を持つ形式名詞が数個あり、 それぞれ用法が違う。 hawe ハウェ(話された言葉および声に関することに用いられる)、 humi フミ(音や感覚、 感じに関することに用いられる。 ただし視覚以外)、 siri シリ(目の前に見えている様子に関することに用いられる)。 {E: to do; did; in the process of doing; the out come, result of having done…; did… (to be placed in front of a sentence or phrase to make what was previously said into a noun form; it doesn't necessarily always come after a verb ending.)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruwekaricup
ルウェカリチュㇷ゚ 【名】[ru-w-ekari-cup 通り道・(挿入音)・を先回りする・月][古](月の名)11月。 yukkesanpa=an wa kusu ruwekari-cup sekor a=ye ユッケサンパアン マ クス ルウェカリチュㇷ゚ セコライェ 鹿追いをするからルウェカリチュプ《先回りする月》と言う(雪もあまり「おっきくなく」(たくさん積もらず)草もじゃましないので nayetok ナイェトㇰ《沢の水源地》に行って前からつかまえる)。(W) ☆参考 ruekaricup ルエカリチュㇷ゚ とも言う。(W) (出典:田村、方言:沙流)
ruy 1
ルイ 【自動/助動】①[自動]激しい。 réra ruy レラ ルイ 風が激しい。 hawe(he) ruy ハウェ(ヘ) ルイ 声が大きい、 大声で言う。 ruri ruy ルリ ルイ あくが強い、 だしがきつすぎる。 ataye ruy アタイェ ルイ(値段が)高い。 ②[助動]…するのが激しい、 ひどく…する。 ye ruy イェ ルイ 激しく言う、 しつこく言う。 eytasa ratki ruy wa osirkaociw wa ku=suye ka eaykap エイタサ ラッキ ルイ ワ オシㇼカオチウ ワ クスイェ カ エアイカㇷ゚ (ぶらんこが)あまりたれ下がりすぎて下につかえてゆらすことができない。(S) ☆対語 hawke ハウケ(声が)小さい、 (値段が)安い。 {E: ①to be violent; severe; strong; hard. ②to do…is severe, violent, etc.; to do…cruely, harshly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruy 2
ルイ 【名】といし(砥石)。 {E: a whetstone.} (出典:田村、方言:沙流)
ruyanpe
ルヤンペ 【名】[ruy-an-pe 激しい・ある・もの] ①嵐。 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ 嵐になる/嵐である(「しける」)。 ruyanpe as yakka apto as yakka ルヤンペ アㇱ ヤッカ アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ 嵐が吹いても雨が降っても(運動会はやるそうだ)。(W) ruyanpe ruy ルヤンペ ルイ 嵐が激しい(「しける」)。 upas ruyanpe ウパㇱ ルヤンペ 雪嵐=吹雪。 ②雨。 tanto ruyanpe an noyne síran タント ルヤンペ アン ノイネ シラン 今日は天気が悪い、 雨が降りそうだ。(W)(注 「もう降っているときは apto as kor an アㇷ゚ト アㇱ コラン、 降りそうだというときは ruyanpe an noyne ルヤンペ アン ノイネ と言う。(W))ranke núpe/ruyanpe kunne/i=kurkasike/ciorankekar ランケ ヌペ/ルヤンペ クンネ/イクㇽカシケ/チオランケカㇻ(鳥の姿になって飛んでいる夫が)落とす涙が雨のように私の上に降ってきた。(W神謡)(注 同じワテケさんが語った別の神謡では、 同様の場面で ruyaptosane ルヤㇷ゚トサネ と言っている。) ☆参考 地方によっては雨が降ることを ruyanpe as ルヤンペ アㇱ と言うが、 沙流地方の日常語ではただ雨が降るのは apto as アㇷ゚ト アㇱ と言い、 ruyanpe as ルヤンペ アㇱ は嵐やしけや吹雪のことを言う。 しかし ②の用例のように、 状況・文脈によって、 雨を ruyanpe ルヤンペ と言う場合もある。 {E: a storm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ruyanpekar
ルヤンペカㇻ 【自動】[ruyanpe-kar 嵐/雨・にあたる] 雨ざらしになる(干した物をしまい忘れたために雨にあたったり嵐にあたったりする)。 ruyanpekar ayne mátek ápekor an ルヤンペカㇻ アイネ マテㇰ アペコラン 雨ざらしになって色がぼやけたみたいになった。(S) {E: to become weather-beaten.} (出典:田村、方言:沙流)
ruyanpekur
ルヤンペクㇽ 【名】[ruyape-kur 嵐・雲] 嵐の雲。 (=ruyanpe kur ルヤンペ クㇽ) {E: storm-clouds.} (出典:田村、方言:沙流)
ruyka 1
ルイカ 【他動】[ruy-ka (火が)燃える・(他動詞)](火を)燃す、 燃やす、 燃えるようにする。 ape ruyka アペ ルイカ 火を燃やす(炎を出してよく燃えるようにする)。 ☆参考 ただ点火して火をたくことは ape ári アペ アリ。 {E: to burn…} (出典:田村、方言:沙流)
ruyke
ルイケ 【他動】[ruy-ke といし・(動詞形成)](刃物)をといしでとぐ。 {E: to sharpen…} (出典:田村、方言:沙流)
ruyruye
ルイルイェ 【他動】[ruy-ruy-e (なでることを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)] …の両手を取ってなでて喜びのあいさつをする。 ☆参考 女性のあいさつのしかたの一つ。 初めて会った人、 久しぶりに会った人にするほか、 病気が全快した人に、 死にそうだったあと助かった人に、 赤ん坊を出産した人になど、 喜びや祝いのあいさつとしてする。 この仕草と同時に喜びのあいさつの言葉を言う。 そうしながら、 泣くことも多い。 ☆参考 川下のサダモさんは相手をだいて腕も背中も何回もなでる。 人によっては(地域によっては)両手を包むようににぎって軽く振るだけで、 なでたりだいたりしない。 {E: to take the hand of another in joyful greeting.} (出典:田村、方言:沙流)
sak 1
サㇰ 【他動】①(名詞(目的語)の後に置かれて)…を持っていない、 …がない、 …を欠いている。 re ka sak mosir レ カ サㇰ モシㇼ 名前のない島。(S言い伝え) unu patek a=kor, ona a=sak no ウヌ パテㇰ アコㇿ、 オナ アサㇰ ノ 私には母だけがいて父がいなくて。(S民話) so ka sak ソ カ サㇰ 床に敷く敷物もない。(W民話) heyoki sak no ヘヨキ サㇰ ノ 遠慮しないで。(W神謡語り) nan ka sak sir ka sak ナン カ サㇰ シㇼ カ サㇰ (直訳すると)顔も持っていず様子(姿)も持っていない=顔も姿も美しくない(自分の娘のことをその結婚相手になってほしい人に向かって謙遜して言う言葉。 「しかし持参金を持たせるからもらって下さい」に似た表現がこれに続く)。(NK民話) ②(動詞のあとに置かれて、 慣用表現)いつも…しない。 ramupokiwen mosma hawean kor an sak hawe iki wa! ラムポキウェン モㇱマ ハウェアン コラン サㇰ ハウェ イキ ワ! いつもかわいそうだと言うことのほか何も言わないんだね。(S) ☆参考 目的語の名詞は概念形。 たとえば hon ka sak ホン カ サㇰ おなかがない。(W会話) 同じことを言うのに isam イサㇺ《ない》を使えば所属形を使って honihi ka isam ホニヒ カ イサㇺ (S会話) {E: to not have…; have lost…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sakanke
サカンケ 【他動】①…をゆでて乾す(保存食にするため)。 ②(煮てからあと乾すもの)を煮る、 ゆでる。 a=sakánke wa a=satke アサカンケ ワ アサッケ 煮て乾す。(S) {E: ① to boil… ② to boil and then dry… ( preserving process for food).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sakanram
サカンラㇺ 【名】[概](所は sakanrami(hi) サカンラミ(ヒ))[sakan-ram (?)・心] 短気、 激しい気性。 kimunkamuy sakanram a=koysitoma キムンカムイ サカンラㇺ アコイシトマ 熊の気性が恐ろしい。(S) sake-sakanram/iku-sakanram サケサカンラㇺ/イクサカンラㇺ 激しい酒ぐせ。 {E: short-tempered; irritability.} (出典:田村、方言:沙流)
sakanramkor
サカンラㇺコㇿ 【自動】[sakanram-kor 激しい気性・を持つ] 短気である、 かんしゃく持ちである。 {E: to be short-tempered.} (出典:田村、方言:沙流)
sákayokar
サカヨカㇻ 【自動】だだをこねたり大声で文句を言ってあばれたりして人を困らす(「だはんこく」)。 ☆参考 kosakayokar コサカヨカㇻ[他動] {E: to complain and fly into a rage.} (出典:田村、方言:沙流)
sake 2
サケ 【名】[< 日本語] 日本酒、 清酒、 (昔は)濁り酒。 kamuy-sake カムイサケ 上等の酒、 清酒 (焼酎やビールは含まない)。 ☆発音 sáke サケ《節(ふし)、 折り返し》とはアクセントが違う。 ☆参考 祈りの言葉で、 またその他でも場合によって noto トノト とも言う。 {E: sake (rice-wine).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sake-iyus kur
サケイユㇱ クㇽ 【名】[sake-i-usi-kur 酒・もの/人・にそれをつける・人](?) 酒宴に招待された主賓(当日の祭司をつとめる)。 ☆参考 招待したほうの人(酒宴を催す家の主人)は sake-sanke kur サケ サンケ クㇽ。 {E: guests invited to a feast} (出典:田村、方言:沙流)
sákehe 1
サケヘ 【名】[所](概は sa サ) ①(神謡)の折り返し(リフレイン)。 ②折り返しとメロディーやリズムとを合わせた、 その節(歌い方)全体。 ☆発音 sakehe サケヘ《…の酒》とはアクセントがちがう。 ☆参考 神謡を歌うときは最初に折り返しが歌われ、 そのあと1行おきに入る場合もあり、 数行に1回ずつ入ることもある。 折り返しの言葉もメロディーも入れる場所も、 それぞれの神謡によってだいたい決まっている。 神謡の終わりの部分は語りになるし、 神謡によっては途中で語りが入る場合もあるが、 語りの部分には折り返しはつかない。 折り返しの言葉の中には、 カッコウの神の神謡の han kakkok kakkok ハン カッコク カッコク、 熊の神の神謡の houwepahm ホウウェパフム、 子犬の神謡の wo wo kar kanto kanto ウォ ウォ カラ カント カント のように、 自叙する動物神や動物のなき声を模したものが目立つが、 状況を象徴的に表しているらしいものや、 何を表しているかわからないものもたくさんある。 折り返しも、 歌詞の部分と同様、 伝わるうちに変化してきたと思われるものも多い。 {E: ① the refrain of epic chants. ② the refrain together with the melody or rhythm of epic chant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sakehe 2
サケヘ 【名】[所](概は sake サケ)…の酒、 …でつくった酒、 その酒。 amam etoyta wa sakehe ka kar アマㇺ エトイタ ワ サケヘ カ カㇻ ヒエを畑につくってそれで酒もつくった。(W) ☆発音 sákehe サケヘ《ふし、 神謡の折り返し》とはアクセントがちがう。 {E: the sake, rice-wine of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sakekar
サケカㇻ 【自動】[sake-kar 酒・をつくる] 酒をつくる(=sake kar サケ カㇻ)。 {E: to make (brew) sake, rice-wine.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sakekarpa
サケカㇻパ 【自動】[複](sakekar サケカㇻ は単複の区別なし)(二人以上が皆)酒をつくる。 {E: to make (brew) sake, rice-wine (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sakekor
サケコㇿ 【自動】[sake-kor 酒・を持つ] 酒を持つ、 酒を手に入れる(つくるかもらうかなどして)。 {E: to have, acquire sake.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sakepisakku
サケピサック 【名】[sake-pisakku 酒・ひしゃく] 酒を汲むひしゃく(=sake pisakku サケピサック)。 {E: a dipper used to scoop sake.} (出典:田村、方言:沙流)
sakhorak
サㇰホラㇰ 【自動】[sak-horak 夏・倒れる](樹木が)夏に倒れる。 sakhorak hamkur cikuni ne kusu hamuhu ka sat ni ka sat wa an サㇰホラㇰ ハㇺクㇽ チクニ ネ クス ハムフ カ サッ ニ カ サッ ワ アン 夏に倒れた葉のついた木だから葉も乾き木も乾いていた。(HC民話) {E: (for trees) to fall down in summer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sákipe
サキペ 【自動】[sak-ipe 夏・食物(魚)] 夏の漁をする。 {E: to fish in summer.} (出典:田村、方言:沙流)
sakir
サキㇼ 【名】魚を干す串。 ☆参考 焼くときの串は imanit イマニッ。 {E: a skewer used to dry fish.} (出典:田村、方言:沙流)
sakma
サㇰマ 【名】①屋根を支えるために横に渡してある木(横木)。 ②壁のヨシの所に横に渡してある木。 ③外につくる棚を支えるために渡す竿のような棒。 {E: crossbeams to support roof, building, walls, bookshelves, etc.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sam 1
サㇺ 【位名】[概](所は sama サマ、 samake(he) サマケ(ヘ)) …のそば。 i=sam kus hi ta イサㇺ クシタ 私のそばを通ったときに。(HK民話) to sam ta kor wa ran wa ト サㇺ タ コㇿ ワ ラン マ (それを)沼のほとりに持って行って (W民謡) ape sam アペ サㇺ (=apesam アペサㇺ)火のそば、 炉端。 ヤㇻペサモマㇷ゚ [yarpe-sam-oma-p ぼろ・のそば・にいる・もの] おしめにくるまった赤ん坊。 {E: near…; beside…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
samampesiko
サマンペシコ 【自動】[samanpe-sik-o カレイ・目・ついている](直訳すると)カレイのような目がついている=寄り目である。 ☆参考 「カレイの目はひとところへ寄っているのでこう言う。」 (S) {E: to be cross-eyed.} (出典:田村、方言:沙流)
samatki
サマッキ 【自動】横向きになる。 pet or ta samatki wa an ペトッタ サマッキ ワ アン 川で(流木が)横向きになっている。(S) samatki no anu サマッキ ノ アヌ 横向きに置きなさい。(S) {E: to turn sideways.} (出典:田村、方言:沙流)
samatkire
サマッキレ 【他動】[自動使役][samatki-re 横向きになる・させる] 横向きにする。 {E: to turn…sideways.} (出典:田村、方言:沙流)
san 1
サン 【自動】[単](複は sap サㇷ゚)[sa-n 前(奥の反対)・へ行く(移動の動詞を形成)] ①(川下方向へ)行く/来る、 (水が)流れる、 (魚が)下る、 (浜へ)出る。 pis ta san ピㇱ タ サン 浜に出る。 kesto an kor arpa=an sán=an ruwehe ケㇱト アン コㇿ アㇻパアン サナン ルウェヘ 毎日毎日(山の方へ)行ったり(山の方から町の方へ帰って)来たりしてついた道。(S民話) ②火(いろり)の方(sa サ)へ行く。 sá ta san サ タ サン 火のそばに行く。(S) sá ta sap wa apekuran サ タ サㇷ゚ ワ アペクラン 火のそばに行ってあたりなさい。(S) ☆参考 山手/川上の方から海手/川下の方へ移動することを言う。川下の方から川上の方へ向かう移動や横の移動には arpa アㇻパ [単]/paye パイェ [複]《行く》や ek エㇰ [単]/arki アㇻキ [複]《来る》が使えるが、 川上の方から川下の方への移動にはそれらの語は使われず、 たとえ隣りの家に行くときでもこの san サン[単]/sap サㇷ゚ [複]が使われる。 ☆参考 家の中で、 いろりは海や沼になぞらえられ、 奥の方(壁際の方)は山手に、 いろりばたの方は海手に、 またいろりの中では中央の方は沖に、 炉ぶちの所は岸になぞらえた言い方で表現される。 {E: ①to go downstream, upstream; (for water) to flow; (for fish) to go downstream; to go onto a beach; go from the inside of a house towards the hearth. ② to go to, towards a fireplace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sanka
サンカ 【名詞+位名】[san-ka 棚・の上] 棚の上。 ☆参考 「棚」の訳語として出た。 {E: on top of a shelf.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sanke
サンケ 【他動】[単](複は sapte サㇷ゚テ)[san-ke 出る・(他動詞化)](しまってあるものや中にあるものを)(一つ)を出す、 客に(食べ物・飲み物・贈り物)を出す、 (手紙)を出す(投函する、 送る)。 sake sanke サケ サンケ 酒を出す。 eturusihi sanke エトゥルシヒ サンケ (熊が)鼻づらを出す。 sanke-mat サンケマッ[雅] 正妻。 {E: to serve, take out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sanniyo
サンニヨ 【自動】勘定を払う、 精算する。 ☆参考 esanniyo エサンニヨ [他動]は、 《心づもりしている、 (先のこと)を熟慮する》ことにも使われる。 {E: to pay a bill; settle an account.} (出典:田村、方言:沙流)
sanpe-mawmawke
サンペマウマウケ 【自動】[sanpe-mawmaw-ke 気分・(擬態の語根の重複)・(自動詞形成)]気分が悪くなる。 aː, ku=sinki humi! tanto anakne ku=sanpe-mawmawke kane ku=sinki アー、 クシンキ フミー! タント アナㇰネ クサンペマウマウケ カネ クシンキ ああ疲れたなあ、 今日は気分が悪くなるほど疲れた。(S) (出典:田村、方言:沙流)
sanpe-situri
サンペシトゥリ 【自動】[sanpe-situri 心臓/気持ち・伸びる] 気持ちがいい、 気が晴れる。 ☆参考 esanpe-situri エサンペシトゥリ [他動]…で気持がいい/よくなる。 nucaktek ヌチャㇰテㇰ 気持ちが明るい。 気持ちよく眠っているときは sanpesituri サンペシトゥリ。 {E: to feel well; be comfortable.} (出典:田村、方言:沙流)
sanpeekoyki
サンペエコイキ 【自動】[sanpe-e-koyki 胸・で・いじめる] 胸やけする(胸が苦しくなり苦い水がのどの方に出て来る)。 {E: to have heartburn.} (出典:田村、方言:沙流)
sanpepok
サンペポㇰ 【名】[概](所は sanpepoki サンペポキ)[sanpe-pok 心臓・の下] みぞおち(「みずおとし」)。(S) {E: the pit of the stomach.} (出典:田村、方言:沙流)
sanpepoki
サンペポキ 【名】[所](概は sanpepok サンペポㇰ) …のみぞおち。 {E: the pit of the stomach of…} (出典:田村、方言:沙流)
sanpeunuwen
サンペウヌウェン 【自動】[sanpe-un-wen 胸/気持ち・の方へ(?)・悪い] 気持ちが悪い、 胸が悪い(食当たり等で)。 {E: to feel unwell; be uncomfortable.} (出典:田村、方言:沙流)
sanpewen
サンペウェン 【自動】[sanpe-wen 気分・悪い] 気分が悪い(脳貧血のように)。 {E: to feel unwell; be in a bad mood.} (出典:田村、方言:沙流)
sante
サンテ 【他動】[自動使役][san-te (山手の方向から海手の方向へ)行く/来る・させる] 山手の方向から海手の方向へ(川上から川下へ)行かせる/来させる。 ☆参考 sanke サンケ は《…を出す》。 ☆参考 川下(海の手)から川上(山手の方)への移動には、 横の移動と同じく、 arpare アㇻパレ《行かせる》、 ekte エㇰテ《来させる》を使う。 {E: to make, let someone go, come from the mountains to the sea.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sap
サㇷ゚ 【自動】[複](単は san サン)(二人以上が)(山手/川上の方向から海手/川下の方向へ)行く/来る、 (浜へ)出る、 いろりのそばへ進む。 {E: to go; come (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sapa
サパ 【名】[概/所] ①頭(人間、 獣、 鳥、 魚等何でもの頭、 首から上の頭部全体)。 kamuy sapa カムイ サパ 熊の頭/熊の頭骨。 yuk sapa ユㇰ サパ 鹿の頭/鹿の頭骨。 ②(語構成要素として)先頭/先端の部分、 最高の/支配する地位。 {E: ① the head (human, animal, etc.). ② the lead; the highest, top position.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sapakor
サパコㇿ 【自動】[sapa-kor 頭・を持つ]頭を持つ、 起源を持つ(=motokor モトコㇿ)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sapane
サパネ 【自動】[sapa-ne 頭・である] いちばん上に立つ、 上位にある、 支配的地位にある。 ☆参考 esapane エサパネ[他動]…を支配/統率する。 {E: to be in a position of control; be in a high position.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sapanum
サパヌㇺ 【名】[sapa-num 頭・粒](物体としての)頭、 首級。 sapanum pon サパヌㇺ ポン 頭が小さい。 sapanum poro サパヌㇺ ポロ 頭が大きい。 ☆参考 通常は首級のことも sapa サパ と言う。 {E: the head; the top (of an object).} (出典:田村、方言:沙流)
sapaosikarikariusi
サパオシカリカリウシ §518.つむじ(旋毛);まきめ(1)頭の旋毛 sapa-osikarikariusi〔sa-pá-to-ši-ka-ri-ka-ri-u-ši サぱオシカリカリウシ〕[sapa(頭)+o(そこにおいて)+sikarikari(ぐるぐる回っている)+usi(所)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
sapke
サㇷ゚ケ 【他動】…を味見する。 sapke wa inu サㇷ゚ケ ワ イヌ 味見してみなさい。(S) ☆参考 isapke イサㇷ゚ケ《ものの味見をする》は矢毒を少量舌にのせて強さを見ることを言う。 ☞isapke イサㇷ゚ケ {E: to taste…} (出典:田村、方言:沙流)
sapte
サㇷ゚テ 【他動】[複](単は sanke/sante サンケ/サンテ)[sap-te 出る・させる] ①(二人/二つ以上)を出す(単は sanke サンケ)。 ②(二人以上)を山手/川上の方から海手/川下の方へ行かせる/来させる(単は sante サンテ)。 {E: ① to put, take out…; send…(pl.) ② to make…go to, come from the mountainous areas to the coast (pl.). } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sara 1
サラ 【自動】(おおわれて隠れていたものが)現れる、 見えるようになる、 あらわになる。 {E: to realise; appear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
saranpe
サランペ 【名】絹、 絹織物。 saranpe nuyto サランペ ヌイト 絹糸。(W) {E: silk; silk material.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
saranpekarpe
サランペカㇻペ 【名】[saranpe-kar-pe 絹・をつくる・もの][雅] かみそりの刃のようなもので、 布を裁断する道具。(W) ☆参考 現代のはさみは hasami ハサミ {E: a razor-like blade; a tool to cut cloth material.} (出典:田村、方言:沙流)
sarare
サラレ 【他動】[自動使役][sara-re 現れる・させる] …を現れさせる(おおわれているもの)のおおいを取って見えるようにする。 {E: to make…appear; to uncover and make…be seen.} (出典:田村、方言:沙流)
sararepa
サラレパ 【他動】[自動使役][複](sarare サラレ は単複の区別なし)(二つ以上)を現れさせる/見えるようにする。 {E:to make…appear; to make…be seen (pl.). } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sarorun
サロルン 【名】[sar-or-un 葦原・の所・にある/いる][< sarorun-cikap 葦原の鳥][動物] ツル(タンチョウヅル)。(W) (S) sarorun kamuy サロルン カムイ ツルの王。(S) sarorun tono サロルン トノ ツルの王。(S)〔知分類 p.212〕 {E: a Japanese crane.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sat 1
サッ 【自動】乾く、 乾いている。 sat cep サッ チェㇷ゚ 乾いた魚(=干し魚)、 sat kam サッ カㇺ 乾いた肉(=干し肉)。 to ka sat ト カ サッ 沼/湖も干上がる。 uwetusmak wa to ka sat kane cipta=an wa cip ani easir ka pekanpe-ewetusmak=an ウウェトゥㇱマㇰ ワ ト カ サッ カネ チㇷ゚タアン マ チパニ エアシㇼ カ ペカンペエウェトゥㇱマㇰアン 競い合って湖も乾くくらいに(=見えなくなるくらいに)舟をつくって舟でそれこそ菱の実を競い合って取った。 {E: to be dry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sat 2
サッ 【自動】広げたように見える。 nociw kur ka sat kane ノチウ クㇽ カ サッ カネ 星がいっぱい広げたように見える。 {E: to appear as if spread out.} (出典:田村、方言:沙流)
sat-pakane
サッパカネ 【自動】[sat-pakane (擬態の語根)/乾く・ばかである]「すっかりばか」である。 {E: to be a complete fool.} (出典:田村、方言:沙流)
satke
サッケ 【他動】[sat-ke 乾く・(他動詞化)] …を乾かす、 …を干す(衣服でも食べ物でも)。 {E: to dry…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
satkismakar
サッキㇱマカㇻ 【他動】[sat-kisma-kar (擬態の語根)・つかむ・する] …をしっかりつかんで(つかまえて)いる。 {E: to hold, grasp…firmly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
satsat
サッサッ 【自動】[sat-sat 乾く・(重複)](次の表現の中で) rekuci satsat レクチ サッサッ のどが乾く/乾いた。(W)(rekuci sat レクチ サッ とも言う。) ☞sat サッ 1 {E: to be dry (e.g.: to be thirsty).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
satsatke
サッサッケ 【他動】[sat-sat-ke 乾く・(重複)・(他動詞化)] …をよく乾かす。 ☞satke サッケ {E: to dry…well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
satsatu
サッサトゥ 【他動】[sat-sat-u 乾く・(重複)・(他動詞化)] …をよく乾かす、 (魚や肉)を干物にする。 {E: to dry…well; dry (fish, meat)..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sattek
サッテㇰ 【自動】[sat-tek 乾く・ちょっと…する] やせている、 やせる(人、 動物が)。 ☆対語 mímus ミムㇱ 太っている。 ☆参考 áne アネ 細い。 {E: to be thin; lose weight (humans, animals).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sawnu
サウヌ 【自動】(帯など体につけるものが)ゆるい。 ku=kuci sawnu na yupu wa en=kore ククチ サウヌ ナ ユプ ワ エンコレ 私の帯がゆるいからしめてちょうだい。(S) ☆対語 yupke ユㇷ゚ケ。 ☆参考 sawre サウレ は《たるんでいる》。 {E: to be loose (as in a belt, sash).} (出典:田村、方言:沙流)
sawnure
サウヌレ 【他動】[自動使役][sawnu-re ゆるくなる・させる](帯など体につけるもの)をゆるめる。 ku=kuci sawnure ククチ サウヌレ 私の帯をゆるめてちょうだい。(S) {E: to loosen…(as in a belt, sash).} (出典:田村、方言:沙流)
sawokuta
サウオクタ 【他動】[sa-w-o-kuta 前(外)・(母音連続をさける挿入音)・に・…を全部出してしまう](しまってあるもの)を全部出す、 …をどんどん出してくる。 {E: to take, bring out all of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sawot
サウオッ 【他動】[sa-w-ot 前(外)・(母音連続をさける挿入音)・…につく/現れる/いる] …をさける、 …から逃げる、 …のいない所へ行く、 …を置き去りにして逃げる。 nisat-sawot-nociw ニサッサウォッノチウ [夜の明け始め・をさけて逃げる・星] 明けの明星(金星)。(S) {E: to avoid, escape from…; to escape and leave…behind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sawre
サウレ 【自動】①ゆるんでいる。 ②一生懸命やらない。 ku=sawre hike kú=iperepa easkay hawe? クサウレ ヒケ クイペレパ エアㇱカイ ハウェ? 私が何もしなかったらみんなに食べさせられない(反語表現)。(S) {E: ① loose ② to not do one's best; not try hard.} (出典:田村、方言:沙流)
sawrere
サウレレ 【他動】[自動使役][sawre-re ゆるくなる・させる]ゆるめる(あまりきつく締めてあるので締めたところだけピンと張って破れる恐れがあるとき、 また力を入れているのを)。 tusihi iteki sawrere トゥシヒ イテキ サウレレ 綱をゆるめるなよ。(S) {E: to loosen…} (出典:田村、方言:沙流)
say 1
サイ 【名】[概](所は saye(he) サイェ(ヘ))(糸や綱などの)巻いたもの、 一巻き、 糸かせ、 (首飾り玉などの)連。 nuyto say ヌイト サイ 巻き糸(糸のかせ、 つまり糸巻きに巻いたのではなく、 輪にしてある糸)。 tamasay タマサイ [玉・連]玉を糸でつないで輪にした首飾り。 {E: a roll; a line; a row; a set.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
say 2
サイ 【名】[概](所は saye(he) サイェ(ヘ)) [動物](鳥、 虫、 ブヨ、 トンボ、 蝶などの)群、 列。 cikap say チカㇷ゚ サイ 鳥(ツルや雁など)の群、 列。 ☆参考 けものの群は topa トパ、 魚の列群は rup ルㇷ゚。〔知分類 p.221 say, -e (鳥の)群〕 {E: a counter for groups (a flock of birds; a swarm of insects etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
say,-e
サイ §419 (その他の鳥名)  (26) say, -e(say)「サイ」(鳥の)群れ[人獣の群れはtopa、魚の群れはrup] (出典:知里動物編、方言:)
saye 1
サイェ 【他動】(糸)を巻く(糸巻きに巻くのではなくかせにする)。 a=sayé wa an nuyto アサイェ ワ アン ヌイト 巻いてある(かせ(輪)にしてある)糸。(S) {E: to wind, roll (thread, string, etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sayekar
サイェカㇻ 【他動】[saye-kar 巻いたもの[所]・をつくる]…を巻いて輪にする、 (のばしてあった綱)を巻く。 ☆参考 「銛(もり)を投げて魚に刺さると魚が舟を引っぱって走る。 そのうち倒れると綱がゆるむ。 それから sayekar サイェカㇻ して(=綱をたぐって巻いて)小さいものは舟へ上げ、 料理して持ち帰る。 大きいものは引っぱって持って帰る。」 (S) ☆参考 銛は op オㇷ゚、 銛先は kite キテ、 銛の柄は opnit オㇷ゚ニッ。 ☆参考 「その柄の末端に直径2センチぐらいの haytus ハイトゥㇱ《イラクサの繊維の綱》がついている。 100間(180メートル)ぐらいの長さ。」 (S) {E: to roll up, wind in (a rope, net).} (出典:田村、方言:沙流)
sayokar
サヨカㇻ 【自動】[sayo-kar ゆるいおかゆ・をつくる] ゆるいおかゆを煮る(=sayo kar サヨ カㇻ)。 ☞sayo サヨ {E: to cook, boil up watery rice gruel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sayone
サヨネ 【自動】[sayo-ne ゆるいおかゆ・である](おかゆやこねたものが)水分が多くてゆるい。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあんまりかたいねえ。(S) {E: (for rice gruel, kneaded dough etc.) to be thin, watery.} (出典:田村、方言:沙流)
se 1
セ 【他動】…を背負う。 se wa ek セ ワ エㇰ …を背負って来る、 (荷物)を運んで来る。 ☆参考 昔は荷物を背負って運んだ。 手に下げて運ぶようになった現代でも、 大きい荷物やたくさんの荷物の場合には、 「持って行く」「持って来た」と言う代わりにしばしばこの語が使われて、 「背負って行く」「背負って来た」のように表現される。 {E: to carry…on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sekor
セコㇿ 【接/副】[se-kor と言う・…しながら] ①(引用文/引用句を受ける。 多くの場合「言う」「思う」「たずねる」などを意味する語 hawean ハウェアン、 itak イタㇰ、 ye イェ、 yaynu ヤイヌ、 uwepekennu ウウェペケンヌ などへつなぐ。)(母音の後では、 しばしば s の後の e が落ちて …skor …ㇱコㇿ と発音される。) ②(昔話の終わりに用いられて)…とさ。 ③(何かのやり方を説明するのに、 そのしぐさをして見せながら)こういうふうに(二度くり返して言う)。 sekor sekor a=mimáki a=umosmare hi セコㇿ セコㇿ アミマキ アウトモㇱマレ ヒ こういうふうにこういうふうに歯をぶつけ合わせること(歯をぶつけ合わせて見せながら言っている)。(W会話) sekor an pe セコン ペ このような/そのようなこと/もの。 ④(熟語) …pe/p sekor …ペ/ㇷ゚ セコㇿ …した途端に、 …したときすぐに。 temcaricari=an a p sekor テㇺチャリチャリアナㇷ゚ セコㇿ 手をバタバタした途端に。 sekor ne セコン ネ …と言った/言っているのだ、 …ということだ。 kanna k=ek kusu ne wa sekor ne hawe ne wa カンナ ケㇰ クス ネ ワ セコㇿ ネ ハウェ ネ ワ (私は)また来ますよと言ったのです。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sekoskosne
セコㇱコㇱネ 【自動】[se-kos-kos-ne (?)・(軽いものを表す語根)・(重複)・のようである][sekosne セコㇱネ《意外に軽い》の強調]「かるっこーい」=とても軽い。 poro ápekor an sikehe ne korka sekoskosne ポロ アペコラン シケヘ ネ コㇿカ セコㇱコㇱネ かさばかり大きいみたいな荷物だが「かるっこーい」(=とても軽い) (S) sekoskosne, sóne poro pakno an kuni hekaci he? セコㇱコㇱネ、 ソネ ポロ パㇰノ アン クニ ヘカチ ヘ? 軽いなあ、 本当に大きくなるまで生きている子どもか(寿命のないものではなかろうか)。(S) {E: to be very light (not heavy).} (出典:田村、方言:沙流)
sekosne
セコㇱネ 【自動】[se-kos-ne (?)・(軽いものを表す語根)・のようである]意外に軽い、 ずいぶん軽い。 ku=pirakka eytasa sekosne クピラッカ エイタサ セコㇱネ 私の下駄あんまり軽い。(S) ☆参考 kosne コㇱネ 軽い。 {E: to be unexceptedly light.} (出典:田村、方言:沙流)
seku
セク 【他動】…をふくらます。 seku wa anu セク ワ アヌ ふくらませておきなさい。 {E: to blow up, inflate…} (出典:田村、方言:沙流)
sekukke
セクッケ 【自動】[seku-k-ke ふくらます・(次の子音の重複)・(自動詞形成)]ふくれる。 {E: to be swollen; blown up.} (出典:田村、方言:沙流)
sem 1
セㇺ 【名】物置き。 ☆参考 「母屋と同じくらいの大きさで屋根も同じ高さ、 出入口は別にある。 中に臼でも何でも入れておく。 冬でも雪がかからずに仕事ができる所。 薪(まき)も置く。 食べ物は置かない。 食べ物は pu プ《倉庫》に入れる。」 (S) ☆参考 mosem モセㇺ は家の西端にはり出してつくられている。 南側の入口を入った所。 土間になっている。(S) ☆参考 復元された昔の家屋では、 土間の向こうが臼や杵や農具などの置き場になっている。 {E: a storeroom; a shed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
semkoraci
セㇺコラチ 【後副】[雅]…のように、 …するように。 non sukus/cieomare/semkoraci/cási upsor/enipekoma トノン スクㇱ/チエオマレ/セㇺコラチ/チャシウㇷ゚ソㇿ/エニペコマ [雅]まるで昼の光に照らされているかのように城の中は光り輝いていた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sempir(i) oytak
センピㇼ/センピリ オイタㇰ 【連他動】[その陰・でものを言う]…の陰口を言う。 {E: to speak ill of, behind the back of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sempir(i) ye
センピㇼ/センピリ イェ 【連他動】[その陰・を言う]その人のいない所でその人のことを言う、 その人のうわさをする。 kim ta a=nukár wa nispa sempir ye rok nispa utar キㇺ タ アヌカㇻ ワ ニㇱパ センピㇼ イェ ロㇰ ニㇱパ ウタㇻ 山で見かけて長者のうわさをしていたその長者方が。(NK民話) ☆参考 かげ口(悪口)を言うことではない。 {E: to speak about someone behind his/her back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sempirsama etursakka
センピㇼサマ エトゥㇽサッカ §033.いいなずけ(許嫁)(14)sempirsama e-tursakka〔sém-pir-sa-ma|e-túr-sak-ka せンピㇼサマ・エとぅㇽサッカ〕⦅ホロベツ⦆【雅】許嫁の夫のために身を清く保たせる;許嫁の夫のために処女(貞操)を守らせる。[sempir(陰)+sama(sam「側」の第3人称形、その側)+-e-(において)+tur(垢)+sak-ka(無から・しめる);‘その陰の所で(その人の居ない所で)身を清く保たせる'の義]。"Iyoci-un-kur a-aktonoke sempirsama e-e-tursakka-an wa e-resu-an na"「イヨチびとである我が弟御のためにその居ない所で汝の身を清く保たせつつ汝を我は育てたのである」(汝はイヨチびとの許嫁の妻である)。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
senram sekor
センラㇺ セコㇿ 【副】いつものことだが。(KSg) koturimimse/kokewrototke/senram sekor/makan kat kor pe/páse humi/siturare コトゥリミㇺセ/コケウロトッケ/センラㇺ セコㇿ/マカン カッ コㇿ ぺ/パセ フミ/シトゥラレ [雅]ブルンブルンと鳴り響きバリッバリッと音がする。 いつものことだが、 どんなものだか(=何者か)が重い音を伴ってやって来る。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sep
セㇷ゚ 【自動】広い(平面的に広いのも幅広いのも)。 sep nup セㇷ゚ ヌㇷ゚ 広い野原。(S) sep ru セㇷ゚ ル 広い道。(S) ☆参考 pararu パラル 大通り。 {E: to be wide; expansive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sére 1
セレ 【複他動】[他動使役][se-re …を背負う・させる] …に…を背負わせる(荷物を運ばせることを言うときの表現)。 kími eci=ére rusuy kusu hápo en=sere wa k=ek キミ エチエレ ルスイ クス ハポ エイセレ ワ ケㇰ 「トウキビ」(=トウモロコシ)をあなた方に食べさせたくて母が私にそれを背負わせて私が来た=トウモロコシをあげたいからと母に持たされて来ました。(S) {E: to make…carry…on their backs.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
seru
セル 【他動】…を吸い込む(息を吸う拍子に口の中へ入って来る)。 wen húra seru ウェン フラ セル 悪い匂いを吸い込む。(S) kikir ku=seru キキㇼ クセル 私は虫を吸い込んだ。(S) níyahurahene seru, asir tursak réra hene seru ニヤフラ ヘネ セル、 アシッ トゥㇽサㇰ レラ ヘネ セル 木の芽の匂いでも吸いなさい、 新鮮なきれいな空気でも吸いなさい。(S) {E: to breathe, suck in…} (出典:田村、方言:沙流)
serus
セルㇱ 【自動】[ser-us 身幅・がそこにたくさんついている] 身幅が広い(着物の)。 {E: to be broad; large (clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
serusserus
セルッセルㇱ 【自動】[serus-serus (擬音)・(重複)] はためく。 apkas hum ko serusserus アㇷ゚カㇱ フㇺ コ セルッセルㇱ 歩くと着物がパフッパフッとなる。 {E: to flutter.} (出典:田村、方言:沙流)
sések
セセㇰ 【自動】①(ものが)熱い、 熱くなる、 温い、 温まる、 沸(わ)く。 sések sayo セセㇰ サヨ 熱いおかゆ。 sések kaspa wa ku=ku ka eaykap セセㇰ カㇱパ ワ クク カ エアイカㇷ゚ 熱すぎて(私は)飲めない。(S) tonpuri sések na ahupan トンプリ セセㇰ ナ アフパン おふろがわいたから入りなさい(ahupan アフパン は ahup yan アフㇷ゚ ヤン が続けて発音された形)。(W) úsey tane sések ウセイ タネ セセㇰ お湯がもうわいた。 ②(冷たいほうがよいものが)なまぬるい。 wakka keseke sések, kéra wen ワッカ ケセケ セセㇰ、 ケラ ウェン 水の飲み残しはなまぬるくて味が悪い。(S) ③(人が)暑い(暑く感じる)。 ku=sesek koyaywennukar クセセㇰ コヤイウェンヌカㇻ 私は暑くて苦しい。(W) ku=sesek humi! クセセㇰ フミ! 暑いなあ! ☆参考 天候に関して気温が高く暑いことを言うのには、 sir-sések シㇼセセㇰ [完動]が用いられる。 ☆参考 焼けつくようなひどい暑さを言う。 日本語東京方言等で「暑い」と言うような場合でもほどほどの暑さであれば popke ポㇷ゚ケ [自動]/sir-popke シㇼポㇷ゚ケ [完動] が使われる。 ☆参考 nam ナㇺ ぬるい、 冷たい。 meman メマン 涼しい。 mérayke メライケ 寒い。 {E: ① (for things) to be hot; warm; boiled. ② (for someone) to be, feel hot.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sésekka
セセッカ 【他動】[sesek-ka 熱い・(他動詞形成)]…を熱くする、 …を沸かす、 …を温める。 sésekka wa ku セセッカ ワ ク (これを)温めて飲みなさい。(S) ☆対語 namka ナㇺカ さます、 冷やす。 {E: to heat, warm, boil…} (出典:田村、方言:沙流)
seske
セㇱケ 【他動】①…をふさぐ、 …をおおう(見えないようにふさぐ)、 (窓や出入口)を閉じる(すだれ等の場合)。 ② ☞esirutumka seske エシルトゥㇺカ セㇱケ ☆参考 引き戸式の窓や戸、 ふすま、 ガラス戸やドアをしめることは asi アシ。 {E: to close, cover…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
setkorimse
セッコリㇺセ 【自動】[set-ko-rimse クマの檻・に・踊る] 檻に向かって(?)踊る(子熊を檻(おり)から出すときに歌うウポポの歌詞の一部)。 hoyya pewrep rek haw/hoyya setkorimse/hoyya setkotapkar ホイヤー ペウレㇷ゚ レㇰ ハウ/ホイヤー セッコリㇺセ/ホイヤー セッコタㇷ゚カㇻ 子熊のなく声、 檻(おり)に向かって(?)/檻のところで(?)踊る、 檻に向かって(?)/檻のところで(?)踏舞する。 ☆参考 檻(おり)から出されようとしている子熊が激しく動いていることを「踊る」と表現しているらしい。 あるいはその子熊に向かって「踊れ」と言っているのかもしれない。 ☆参考 この地方の日常語では踊ることを horipi ホリピ[単]/horippa ホリッパ[複] と言い、 rimse リㇺセ とは普通言わないが、 歌や叙事詩ではよく rimse リㇺセ が使われる。 {E: to dance facing the cage of a bear cub.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
setur(-i)
セトゥㇽ §449.背(1)setur(-i)〔se-túr セとぅㇽ〕[<se(背負う)+utor(面)]⦅H. S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
seturpeste
セトゥㇽペㇱテ 【他動】[setur-pes-te 背中・に沿って上から下へ行く・させる] …を背中に沿って縦につけて持っている(用例では、 刀を着物の中に入れて背負っている)。 hemanta e=ekar kusu emus e=seturpeste e=seturpeste?! ヘマンタ エエカㇻ クス エムㇱ エセトゥㇽペㇱテ エセトゥㇽペㇱテ?! お前は何をするために刀を背中に入れているのだ。(W言い伝え) {E: to carry…upright on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
setursesekka
セトゥㇽセセッカ 【自動】[setur-sesekka 背中・を温める] 火に背中を向けて暖まる(「せなかあぶりする」)。 {E: to warm oneself with one's back faced to a fire.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
seututke
セウトゥッケ 【自動】(大人が)泣きじゃくる(「泣きじゃっくりする」)。(S) ☆参考 子どもが泣きじゃくることは cismasa チㇱマサ。 {E: to sob.} (出典:田村、方言:沙流)
sewa
セワ 【自動】がらんどうである(木の中が洞穴になっている(nisa o ニサ オ)、 大根が年取りすぎてすになっている等)。 kapoca ossike pi ka sak, sewa wa an カポチャ オッシケ ピ カ サㇰ、 セワ ワ アン カボチャの中に種がない、 がらんどうになっている。(S) {E: to be hollow; empty.} (出典:田村、方言:沙流)
seyar
セヤㇻ 【他動】[不定使役][se-yar …を背負う・人に…させる/してもらう] …を人に背負わせてやる=人に持たせてやる、 人に持って行ってもらう。 ☆参考 昔はものを運ぶのに背負って運んだので、 かなりの量や重さの場合は、 手に下げて運ばせる場合でもこのように表現する。 {E: to make someone carry…on their backs.} (出典:田村、方言:沙流)
seyka
セイカ 【他動】塩煮する(塩味だけで煮る)。 a=seyka cep アセイカ チェㇷ゚ 干し魚を塩でさっと煮たもの。 ☆参考 「食べるときはつゆからあげて食べる。」 (S) {E: to boil something in salty water.} (出典:田村、方言:沙流)
seyreka
セイレカ 【他動】煎る、 炒める(水分を入れないで鍋の中で混ぜながら熱して食べられるようにする)。 sum ani seyreka スㇺ アニ/スマニ セイレカ 油で炒める。 ☆参考 揚げることもこう言うことがある。 また sum ani ma スㇺ アニ マ とも言う。 {E: to roast, fry…} (出典:田村、方言:沙流)
si- 3
シ- 【接頭】(他動詞および目的語を取る位置名詞などに接頭して、 一つの目的語の代りになる接頭辞の一つ。 目的語を一つ取る他動詞にこれが接頭すると自動詞になり、 目的語を二つ取る複他動詞にこれが接頭すると、 目的語を一つだけ取る他動詞すなわち単他動詞になる。 この種の接頭辞には他に i- イ《人/もの》、 u- ウ《互い》、 yay- ヤイ《自分》がある。) ①自分(を、 に)。 (「…を…する」という意味の他動詞に接頭し、 「…が…なる」という意味の自動詞を形成する。) turi トゥリ …を伸ばす;situri シトゥリ 伸びる。 ②(位置名詞について)自分(その文の主語の人自身)の。 etok エトㇰ …の前方; siyetok シイェトㇰ[si-etok シエトㇰ] 自分の前方。 (たとえば次のような文脈で):siyetok un inkar シイェトㇰ ウン インカㇻ (彼は)彼自身の前方を見る。 siyetok un ku=inkar シエトクン クインカㇻ 私は私自身の前方を見る。 ③(使役/不定使役の接尾辞と組み合わさって) si-…(自動詞)-re/e/te(使役) シ-…-レ/エ/テ ☞別項1、 2、 si-…(他動詞)-yar/ar (不定使役) シ-…-ヤㇻ/アㇻ ☞別項 ☆参考 yay- ヤイ- も《自分自身》を示す再帰の接頭辞だが、 意味・用法に違いがある。 yay- ヤイ は、 それが目的語として接頭している他動詞の主語と同一人物を指すが、 si- シ はそうとは限らず、 多くの場合、 それが接頭している語が含まれている動詞句の(したがってその節/文の)主語と同一の人物を指す。 同じ語に yay- ヤイ、 si- シ の両方がそれぞれ接頭してできた対の語もある。 次の一対の例では、 yay- ヤイ- が意志のある自分を示し、 si- シ- のほうは単に他動詞を自動詞化している。 yaypusu ヤイプス (もぐっていた人が)自分で泳ぐなり何なりして浮いて出る。 sipusu シプス (沈んでいたものが)ひとりでに浮き上がる。(W) しかし、 いつもこれと同じ違いがあるとは限らない。 また yay- ヤイ は、 意味上の制約がないかぎりどんな他動詞にもつくが、 si- シ はそうではない。 その代わり si- シ- はいろいろな位置名詞につくが yay- ヤイ は限られた位置名詞にしかつかない。) (出典:田村、方言:沙流)
sicupu
シチュプ 【自動】[si-cupu 自分・をすぼめる]衰える(人口が減って)。 {E: to decline.} (出典:田村、方言:沙流)
sik 1
シㇰ 【自動】満ちる、 いっぱいになる、 満ちている、 いっぱいである。 ku=honi sik クホニ シㇰ 私はおなかがいっぱい(満腹)だ。 toanpe sik somo ki, ponno eohap ne wa トアンペ シㇰ ソモ キ、 ポンノ エオハㇷ゚ ネ ワ [比喩]あいついっぱいでない、 少し足りないんだ(「うすばかだ」)(悪口)。(S)(名詞の後に置かれて) …sik no …シㇰ ノ …いっぱいに。 itanki sik no wakka omare イタンキ シㇰ ノ ワッカ オマレ おわん/茶碗/ゆのみ/コップにいっぱいに水を入れなさい。(S) {E: to be full.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikakamure
シカカムレ 【他動】[si-ka-kamure 自分・の上・…に…をかぶせる] …を頭の上にかぶる。 apto as na korham kar wa sikakamure アㇷ゚ト アㇱ ナ コㇿハㇺ カㇻ ワ シカカムレ 雨が降っているから蕗(フキ)の葉を取ってかぶりなさい。(S) ☆参考 帽子や冠(sapanpe サパンペ)を「かぶる」ことは kor コㇿ。 {E: to wear…on one's head.} (出典:田村、方言:沙流)
sikamare
シカマレ 【自動】[si-kama-re 自分を・またぐ・させる](日にちなどの)間をとばす、 間があく。 sine cup sikamare no nepki kus ek シネ チュㇷ゚ シカマレ ノ ネㇷ゚キ クㇱ エㇰ 一カ月おいて(次の次の月に)働きに来る。(S) tu cup sikamare no ek ranke トゥ チュㇷ゚ シカマレ ノ エㇰ ランケ (彼はいつも)二カ月おきに来る。(S) to sikamare no/sine to sikamare no ト シカマレ ノ/シネ ト シカマレ ノ 一日おいて、 一日おきに。(S) íne to sikamare he ne ya asikne to sikamare he ne ya ku=ye kusu ne イネ ト シカマレ ヘ ネ ヤ アシㇰネ ト シカマレ ヘ ネ ヤ クイェ クス ネ 四日後か五日後に言います。(S) {E: refers to intervals of time eg. every other day; every second month etc.} (出典:田村、方言:沙流)
sikannatki
シカンナッキ 【自動】[< sikarnatki < sikari-no-atki 丸い/回る・よく・(音や状態の反復継続を表す接尾辞)](?) ①丸い(円)。 sikannatki otcike シカンナッキ オッチケ 丸いお盆。 ②クルクル/グルグル回る(回転する、 旋回する)。 sikannatki kor an シカンナッキ コㇿ アン (テープレコーダーのテープが)クルクル回っている。(W会話) ☆参考 sikarinpa シカリンパ とも言う。 ☆参考 arsikannatki アㇻシカンナッキ まんまるである。 ☞esikannatki エシカンナッキ {E: ① to be round. ② to go round and round.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikannatkire
シカンナッキレ 【他動】[sikannatki-re まわる・させる] …を回す。 {E: to turn…} (出典:田村、方言:沙流)
sikaoykiyar
シカオイキヤㇻ 【自動】[si-ka-o-i-ki-yar 自分・の上・に・ものごとを・する・人にしてもらう] 人に養ってもらう。 ☞…ka(si) oyki …カ/カシ オイキ {E: to be supported by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikapkap
シカㇷ゚カㇷ゚ 【自動】病身だ、 病弱だ。 sikapkap kor patek an wa a=erámu-ikurkuru hawe tap tapan シカㇷ゚カㇷ゚ コㇿ パテㇰ アン マ アエラムイクㇽクル ハウェ タㇷ゚ タパン(この人は)弱くて病気してばかりいてみんな心配しているのですよ。(S) {E: to have a weak constitution.} (出典:田村、方言:沙流)
sikaricup
シカリチュㇷ゚ 【名】[sikari-cup 丸い・月] 満月。 cási kotor/sikaricup noka/nincup noka/earuwato チャシ コトㇿ/シカリチュㇷ゚ ノカ/ニンチュㇷ゚ ノカ/エアルワト [雅]城の天井は満月の形三日月の形ばかりの模様に満ちていた。(Sユーカラ) ☆参考 pewre cup ペウレ チュㇷ゚ 三日月。 nincup ニンチュㇷ゚ 25日ごろの細くなった月。 ☞cup チュㇷ゚ {E: the full moon.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikarinpa
シカリンパ 【自動】[< sikari-no-pa 丸い/回る・よく・(複)](?) ①丸い(円)。 ②回る(回転する、 旋回する)。 sikarinpa kor an シカリンパ コラン (テープレコーダーのテープが)クルクル回っている。 ☆参考 sikannatki シカンナッキ とも言う。 両語とも、 丸いことにも回ることにも使う。 ☆参考 球状に丸いことは taktakse タㇰタㇰセ。 {E: to be round.} (出典:田村、方言:沙流)
sikasuyre
シカスイレ 【他動】[si-kasuy-re 自分・を手助けする・させる] …に自分のことを手伝わせる、 …に手伝ってもらう。 a=kotánu un utar sikasuyre wa pirka cise poro cise a=así ruwe ne híne アコタヌ ウン ウタㇻ シカスイレ ワ ピㇼカ チセ ポロ チセ アアシ ルウェ ネ ヒネ 村の人々に手伝ってもらって、 きれいな大きな家が建てられて。(W民話) {E: to have…help with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikatkore
シカッコレ 【他動】[si-kat-kor-e 自分・あり方・を持つ・させる](悪いものが)…を誘惑する(?)/連れ出す(?)。 hunak un sikatkore wa tura ruwe an un? フナクン シカッコレ ワ トゥラ ルウェ アヌン? (あの悪い子がうちの子を)どこへまた引っぱり出して行ったろう。(S) ☆参考 siren シレン …を誘う。 tura トゥラ …と一緒に行く/来る。 {E: (for a bad person) to lure away.} (出典:田村、方言:沙流)
sikayomare
シカヨマレ 【他動】[sikay-omare くさび/めくぎ・を入れる]…にくさびをさしこむ。(S) {E: to drive in a wedge.} (出典:田村、方言:沙流)
sike 1
シケ 【自動】①荷物を背負う、 (トラックなどが)荷物を積んでいる。 sike ruy シケ ルイ 「たいした荷物積んでる」=とてもたくさんの荷物を積んでいる。(S) ②[動名詞]荷物を背負うこと。 poro sike ki wa ポロ シケ キ ワ 大きな荷物を背負って。 {E: ① to carry a load on one's back. (v.) ② the situation of carring a load on one's back. (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikerayke
シケライケ 【他動】[sik-e-rayke 目・で・…を殺す]…をじっと見つめる、 まばたきもしないで…をにらむ、 …を恐ろしい目をしてにらみつける。 e=sikerayke wa an エシケライケ ワ アン (彼は)あんたを見てばかりいるよ。(S) {E: to glare at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikere
シケレ 【他動】[自動使役][sike-re 荷を背負う・させる](人)に荷物を背負わせる、 (人)に背負って行く/持って行くものを与える。 {E: to make…carry a load on their back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikesanpare
シケサンパレ 【他動】[si-kesanpa-re 自分・を追いかける・させる] …に自分のあとを追いかけさせる。 urametok uwante=an kusu kimunkamuy a=sikésanpare awa ウラメトㇰ ウワンテアン クス キムンカムイ アシケサンパレ アワ (熊と)度胸くらべをするためにおれは熊にあとを追いかけさせていたのに。(HK民話) ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: to make…follow after oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikesar
シケサㇻ 【自動】悪事をする(?)。 piske kus pe kimke kus pe koma utaspa sikesar kor okay pe ne ruwe ne ピㇱケ クㇱ ペ キㇺケ クㇱ ペ コマ ウタㇱパ シケサㇻ コㇿ オカイ ペ ネ ルウェ ネ (家の)浜側を通る人も山側を通る人も襲って物を取り、 悪事をしている(?)。(NK民話) ☆発音 sikesara シケサラ かもしれない。 {E: to } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikimane
シキマネ 【自動(?)】[siki-ma-ne 目・(?)・のようである]そこひのための白眼(?)、 そこひで目が白い(?)。 {E: for the lenses of the eyes to be opaque.} (出典:田村、方言:沙流)
sikirpa
シキㇼパ 【自動】[複](単は sikiru シキル)(二人以上が)(…の方へ)向く、 向きを変える、 (…の方へ)向かう。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ 私は死んだ村人たちにあの世へ行くように命じて。(HK民話) ☆発音 シキㇽパ。 ☆参考 例文では、 先祖の所へ行くことを言っている。 {E: to face, turn towards…(pl.)..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikirpare
シキㇼパレ 【他動】[自動使役][複](単 sikirure シキルレ は未出)[sikirpa-re (二人以上が)向きを変える・させる](二人以上)を…の方へ向ける/向かわせる。 a=utáripo sikirpa kuni a=ekáspaotte wa a=sikírpare ruwe ne アウタリポ シキㇼパ クニ アエカㇱパオッテ ワ アシキㇼパレ ルウェ ネ 私は死んだ村人たちにあの世へ行くように命じてあの世へ行かせた。(HK民話) ☆参考 用例では、 死んだ村人たちを先祖の所へ行かせたことを言っている。 {E: to make…face, turn towards… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikiru
シキル 【自動】[単](複は sikirpa シキㇼパ)[si-kiru 自分・を回す](…の方へ)向く、 向きなおる、 向きを変える、 (…の方へ)向かう、 死後の国へ行く。 sisenpir unno án=an kor sikiru=an kor cís=an kor シセンピルンノ アナン コㇿ シキルアン コㇿ チサン コㇿ 私は陰の方を向いて後ろ向きになって泣きながら。(W民話) kamuy nis ka un sikiru=an oasi siri ne na カムイ ニㇱ カ ウン シキルアン オアシ シリ ネ ナ 私は天の神の国へ帰っていくところなのだよ。(W神謡語り) {E: to face; turn (towards); change directions.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikiruru
シキルル 【自動】[sikiru-ru (…の方へ)向きを変える・(重複)](直訳すると)向きを変え続ける、 ころげまわる。 a=honíhi arka wa hesasi wa hemakasi wa sikiruru=an アホニヒ アㇻカ ワ ヘサシ ワ ヘマカシ ワ シキルルアン 私は(陣痛で)おなかが痛くていろりの方へ奥の方へところげまわった。(W神謡語り) {E: to change direction (towards); to roll around.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikittare
シキッタレ 【自動】[si-kittare 自分を・(?)] 自分の身を守る。 saksamawe tura a=ecákke p isokapiw ne awa, sikittare kusu apa or ta punkinere ruwe an wa サㇰサマウェ トゥラ アエチャッケㇷ゚ イソカピウ ネ アワ、 シキッタレ クス アパ オッタ プンキネレ ルウェ アン ワ 臭くてきたなくておれの大きらいなアホウドリを、 自分の身を守るために戸口のところに置いて番をさせやがって。(HK民話) ☆参考 sikikkare シキッカレ と同義か。 ☞kik(i) kar キㇰ/キキ カㇻ {E: to protect oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikittektek
シキッテㇰテㇰ 【自動】[si-kir-tektek 自分・…の向きを変える(kiru の語根)・(接尾辞)瞬間に…する] クルツと向きを変える。 {E: to turn right around.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikiyupupu
シキユププ 【自動】[siki-yupu-pu 目[所]・きつく締める・(重複)…している]目をギュッとつぶっている。 tane suy Apeetok sikiyupupu wa an na タネ スイ アペ エトㇰ シキユププ ワ アン ナ また「横座」(サダモさんは幼いときいつも横座に座っていたのでこう呼ばれていた)が目をギュッとつぶっているぞ(出されたものを食べたくないので)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
sikkamuk
シッカムㇰ 【自動】[sik-kamu-k 目・かぶさる・(他動詞化?)] 目をつぶる。 sikkamuk wa mokor ápekor sunke wa an シッカムㇰ ワ モコㇿ アペコㇿ スンケ ワ アン 目をつぶって眠ったふりをしている。(S) {E: to shut the eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
sikkankari
シッカンカリ 【自動】[sik-kan-kari 目・(kari の語根 kar の転化)・を回す] キョロキョロあちこち見回す(=sikihi karikari シキヒ カリカリ)。(S) {E: to look around here and there.} (出典:田村、方言:沙流)
sikkapturiri
シッカㇷ゚トゥリリ 【自動】[sikkap-turi-ri まぶた・を伸ばす・(重複)ずうっと…する] 目がたるむ、 まぶたがのびている。 aysuye kor sikkapturiri kane an アイスイェ コㇿ シッカㇷ゚トゥリリ カネ アン 居眠りしながら目がたるんでいる。(S) {E: to have droopy eyes.} (出典:田村、方言:沙流)
sikkasma
シッカㇱマ 【他動】…をしまってちゃんととっておく、 …を保存/保管する。 …oka/okake(he) sikkasma …オカ/オカケ(ヘ) シッカㇱマ …の跡を継ぐ。 tono oka a=sikkasma トノ オカ アシッカㇱマ 私は殿の跡を継ぐ。(S民話) okake a=sikkasma wa páse tono ne án=an kusu ne na オカケ アシッカㇱマ ワ パセ トノ ネ アナン クス ネ ナ 私は(父上の)跡を継いで立派なさむらいになるから。(S民話) {E: to preserve, keep, store…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikkasmare
シッカㇱマレ 【複他動】[他動使役][sikkasma-re …を保存/保管する・させる] …に…をしまっておかせる、 保たさせる。 {E: to make…preserve, keep…} (出典:田村、方言:沙流)
sikkeruru
シッケルル 【自動】[sik-keruru 目・…をギョロギョロする(擬態の重複)]kootuyma sikkeruru コオトゥイマ シッケルル [他動]…を遠くから目をむいてにらむ。 ikootuyma/sikkeruru/siktokoko イコオトゥイマ/シッケルル/シㇰトココ [雅]私を遠くから目をむいてにらみ大きな目を開けている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikkew
シッケウ 【名】(ものの)角(かど)、 隅(外側も内側も)。 sintoko sikkew tomo k=osma シントコ シッケウ トモ コㇱマ 私は櫃(大きい入れ物)の角にぶつかった。 cise sikkew チセ シッケウ 部屋の隅。 ☆参考 sikkew シッケウ は角(かど)。 部屋の端の方は sowsut ソウスッ。 {E: a, the corner.} (出典:田村、方言:沙流)
sikkotesu
シッコテス 【他動】[sik-ko-tesu 目・と共に・すべる](次の慣用表現で)…を目をスーッとすべらせる(簡単に一瞥する)。 tu ruetoko/makiri etok/a=sikrarire/makiri oka/a=sikkotesu トゥ ルエトコ/マキリ エトㇰ/アシㇰラレリレ/マキリ オカ/アシッコテス [雅]彫っていく先々小刀の先をじっと見る、 小刀の通ったあとはスーッと目をすべらせる。(Sユーカラ) ☆参考 同じユーカラを節をつけずに語っている中で、 同様の文脈で siktesure と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikmakaka
シㇰマカカ 【自動】[sik-maka-ka 目・を開く・(重複)…している] 目を大きく見開いている、 大きい目をあけている。 {E: to open the eyes wide.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikmasasa
シㇰマササ 【自動】[sik-masa-sa 目・をあけ広げる・(重複)…している] 目を開くだけ大きくあけている。 {E: to open the eyes wide.} (出典:田村、方言:沙流)
sikmasmasa
シㇰマㇱマサ 【自動】[sik-mas-mas-a 目・(あけ広げることを表す語根)・(重複)くり返し…する・(他動詞形成)] 目を大きく開いたり閉じたりする。 {E: to repeat the process of opening the eyes wide then closing the eyes..} (出典:田村、方言:沙流)
sikmokte
シㇰモㇰテ 【他動】[< sik-mok-te 目・えさで釣る(?)・させる] ちょっと目につく/目に入る。 imok sikmokte ka somo ki イモㇰ シㇰモㇰテ カ ソモ キ えさが目につかない/目に入らない。 ku=sikmokte wa k=e rusuy クシㇰモㇰテ ワ ケ ルスイ 私は(それが)ちょっと目について/目に入って食べたかった。(S) {E: for…to come into view, catch one's eye.} (出典:田村、方言:沙流)
siknak
シㇰナㇰ 【自動】[sik-nak 目・がない(< sak ?)] 目が見えない、 盲目である。 siknak wa sittemraypa シㇰナㇰ ワ シッテㇺライパ (彼は)目が見えないので手探りする。(S) {E: to be blind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siknu
シㇰヌ 【自動】[sik-nu 目・を持つ] 生きる、 死なずにすむ、 命をとりとめる。 yuptek kur nepki wa ukasuy e hike opitta ohonno siknu p ne na ユㇷ゚テㇰ クン ネㇷ゚キ ワ ウカスイ エ ヒケ オピッタ オホンノ シㇰヌㇷ゚ ネ ナ よく働ける人が働いて助け合って食べていく者が皆長生きするのですよ。(S民話) hetopo horka siknu ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ (死にかかっていたその人は)また逆もどりして生きた=いのちを取りとめた。(W会話) kor kamuy pekanpe haru i=ekasnukar wa kusu a=kotanuhu siknu p ne a kusu トコㇿ カムイ ペカンペ ハル イエカㇱヌカㇻ ワ クス アコタヌフ シㇰヌㇷ゚ ネ ア クス 湖の神が菱(ヒシ)の実を授けてくれたからこそ私たちの村が(=村人みんなが)生きながらえた(飢え死にせずにすんだ)のだったから。(S会話) siknu wa an [単]/siknu wa oka [複] シㇰヌ ワ アン/シㇰヌ ワ オカ 生きている。 {E: to be alive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siknupa
シㇰヌパ 【自動】[複](siknu シㇰヌ は単複の区別なし)(二人以上が皆)生きる、 死なずにすむ。 {E: to be alive (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siknure
シㇰヌレ 【他動】[自動使役][siknu-re 生きる・させる] …を生かす、 …のいのちを救う。 {E: to keep…alive; save the life of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
síko
シコ 【自動】[sik-o 目・がつく] ①目が開く、 目が見えるようになる(=sik o シㇰ オ)。 ②(比喩的に)成長してものごとがわかるようになる。 ☆参考 síko シコ が生まれることを言うのに使われた例は未出。 生まれることは最も普通には an アン と言う。 〔知分類 人間 p.81 siko シコ うまれる((ホロベツ))[雅]〕 {E: to open the eyes so as to see; regain sight.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikoekte
シコエㇰテ 【他動】[si-ko-ek-te 自分・の方に・来る・させる] 自分の所に来させる。 a=kor nispa a=katéomare wa kusu sinotca ani a=sikóekte ka ki ruwe ne wa アコン ニㇱパ アカテオマレ ワ クス シノッチャ アニ アシコエㇰテ カ キ ルウェ ネ ワ 私はあなた様を好きになったので歌を歌って私のところへ来させて。(NK民話) {E: to have…come towards oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikoepakte
シコエパㇰテ 【他動】[si-ko-e-pak-te 自分・に対して・そのことで・とがめる・させる](神)のとがめを受ける。 kamuy sikoepakte カムイ シコエパㇰテ 神のとがめを受ける。(HK民話) {E: to receive divine punishment.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikoetaye
シコエタイェ 【他動】[si-ko-etaye 自分・の方へ・引っぱる] …を自分の方へひっぱる/引き寄せる。 amunini sikoetaye アムニニ シコエタイェ (彼の)腕を引っ張った。(W) {E: to drag…towards one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikoniwkesar
シコニウケサㇻ 【他動】[si-ko-niwkes-(y)ar 自分・に対して・できない・人にさせる] …を一人じめにする。 {E: to monopolise…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikonun
シコヌン 【他動】[si-ko-nun 自分・の方へ・吸う]…を(細い口から)吸う/吸い込む/(スポイトのような細いもので)吸い取る。 a=ewár kor pisene, a=sikónun kor kaptek pe hńta an? アエワㇻ コㇿ ピセネ、 アシコヌン コㇿ カㇷ゚テㇰ ペ フンタ アン? 吹くとふくらみ吸うとペチャンコになるものはなあに(なぞなぞで、 答えは kuyoypise クヨイピセ 熊の膀胱の袋)。(S) ☆対語 ewar エワㇻ 細い口からフッと吹く。 ☆参考 nunnun ヌンヌン (乳など)を吸う。 {E: to suck up, in…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikopakoinkare
シコパコインカレ 【他動】[si-kopak-o-inkar-e 自分・の方・に・見る・させる] …に(災いを受けている原因を)占ってもらう。 {E: to have…tell one's fortune.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikopare
シコパレ 【他動(?)】[si-kopa-re 自分を・…とまちがえる・させる]まるで…のようである。 ponpon poyseta sikopare ポンポン ポイセタ シコパレ まるでちっちゃな子犬みたいだ。(S) ☆参考 語形から見ると複他動詞だが、 詳細は不明。 {E: to be just like…} (出典:田村、方言:沙流)
sikopayar
シコパヤㇻ 【他動】[si-kopa-yar 自分・…を…とまちがえる・人にさせる] …によく似ている、 まるで…のようだ、 …のふりをする。 cituye mosir sikopayar poro rokuntew チトゥイェ モシㇼ シコパヤㇻ ポロ ロクンテウ まるで離れ島のような大きな客船。(S) husko an pe sikopayar フㇱコ アン ペ シコパヤㇻ [慣用句]その間に何もしなかったようなふりをしてそ知らぬ顔をしている。(W民話) ahunporu sikopayar pe hemanta an? アフンポル シコパヤㇻ ペ ヘマンタ アン? あの世の入口の洞穴にそっくりのものはなあに(なぞなぞで、 答えは etupuyke エトゥプイケ 鼻のあな)。(W会話) {E: to resemble…; pretend to be…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
síkopop
シコポㇷ゚ 【自動】さびる。 {E: to rust.} (出典:田村、方言:沙流)
sikore 1
シコレ 【自動(?)/他動(?)】[si-kore 自分・を…に与える] 来てくれとも言われないのに居候みたいに自分でそこにいる。(S) ☆参考 語形から見れば他動詞。 {E: for someone to stay uninvited and contribute nothing.} (出典:田村、方言:沙流)
síkore 2
シコレ 【他動】[sik-o-re 目・つく・させる]…を育てる、 (何もわからない赤ん坊)を物がわかるまでにする、 一人前にする。 nen póka ku=kor hekattar ku=sikore yakun ora k=onne yakka pirka ネン ポカ クコㇿ ヘカッタㇻ クシコレ ヤクン オラ コンネ ヤッカ ピㇼカ なんとかして私の子どもたちを一人前にしてからなら私は死んでもいい。(S) {E: to raise, bring up…} (出典:田村、方言:沙流)
sikotcanere
シコッチャネレ 【他動】[si-kotca-ne-re 自分・の前・になる・させる](他の人)に自分に代ってしてもらう。 yaykurkata ye hike makanak ne wa, mosma kur sikotcanere ヤイクㇽカタ イェ ヒケ マカナㇰ ネ ワ、 モㇱマ クㇽ シコッチャネレ (彼は)自分で言えばいいのに他の人に言ってもらう。(S) ☞kotca コッチャ {E: to have…do…in one's place.} (出典:田村、方言:沙流)
sikoypakar
シコイパカㇻ 【自動】[si-ko-i-pak-(y)ar 自分・に対して・人を・とがめる・人にさせる](神の)とがめを受ける、 罰を受ける。 {E: to receive divine punishment.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikrarire
シㇰラリレ 【他動】[sik-rari-re 目・を押える・させる](次の慣用表現で)…を目をこらしてじっと見る。 tu ru etoko/makiri etok/a=sikrarire/makiri oka/a=sikkotesu トゥ ル エトコ/マキリ エトㇰ/アシㇰラリレ/マキリ オカ/アシッコテス [雅]彫っていく先々、 小刀の先をじっと見る、 小刀の通ったあとはスーッと目をすべらせる。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikreypare
シㇰレイパレ 【自動】[sik-rey-pa-re 目・はう(reye の語根)・[複]・させる] 目を這わせる。 rápokke ta sikreypare=an wa inkar=an hike ラポッケ タ シㇰレイパレアン マ インカラニケ そうしている間に(人々が挨拶したり席についたりしている間に)私は目だけを動かして見ると。(W民話) (他人の家に入ったとき、 慎しみ深くかしこまってうつ向いており、 目だけを動かして家の中や人の様子を見ることの描写。) {E: to sneak, steal a look.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikte
シㇰテ 【他動】[sik-te いっぱいになる・させる]…をいっぱいにする、 満たす。 itanki sikte wa kore イタンキ シㇰテ ワ コレ おわんをいっぱいにしてあげなさい。(S) {E: to fill…} (出典:田村、方言:沙流)
sikteno
シㇰテノ 【後副】[sikte-no …を満たす・ように(副詞形成)]…いっぱいに、 …にあふれるほどたくさん盛って。 amam sikteno kore アマㇺ シㇰテノ コレ ご飯を盛りよくしてあげなさい。(S) {E: to be full; overflowing.} (出典:田村、方言:沙流)
siktesure
シㇰテスレ 【他動】[sik-tesu-re 目・すべる・させる][雅](次の慣用表現で)目をすべらせる(簡単にサッと見る)。 a=kar wa an pe/tu ru etoko/a=sikrarire/a=kar okake/a=siktesure アカㇻ ワ アン ペ/トゥ ル エトコ/アシㇰラリレ/アカロカケ/アシㇰテスレ [雅]彫っているものの小刀の進む先々をじっと見つめ彫り終わったあとは目をスーッとすべらせ。(Sユーカラ語り) ☆参考 同じユーカラを歌っている中で、 同様の文脈で sikkotesu シッコテス と言っている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikunnukare
シクンヌカレ 【他動】[si-kur-nukar-e 自分・姿・見る・…にさせる] …に自分の姿を見られる。(S) {E: to be looked at by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikurpokuyruke
シクㇽポクイルケ 【他動】[si-kurpok-uyruke 自分・の下側・につける] …を服従させる。 a=kor mosir a=sikúrpokuyruke アコㇿ モシㇼ アシクㇽポクイルケ 私たちの国(日本)は負けたのだから何を言われても文句言えない(勝った国の命令に従わなければならない)。(S) {E: to make…obey.} (出典:田村、方言:沙流)
sikusare
シクサレ 【他動】[si-kusa-re 自分・を川を渡す・…にさせる] …に川を渡してもらう(=…のこぐ渡し舟に乗って川を渡る)。 {E: for…to ferry one across a river.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sikusayar
シクサヤㇻ 【自動】[si-kusa-yar 自分・を川を渡す・人にさせる] 人に川を渡してもらう(=渡し舟に乗って川を渡る)。 {E: to be ferried across a river.} (出典:田村、方言:沙流)
sikusayarpa
シクサヤㇻパ 【自動】[複](sikusayar シクサヤㇻ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)人に川を渡してもらう(渡し舟に乗って川を渡る)。 {E: to be ferried across a river(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
simacici
シマチチ 【自動】[si-macici 自分を・(?)]体を伸ばして固くして動かしたりする(いやなことを言いつけられたとき、 あくびをするとき等)。 {E: to stretch the body in stiff movements.} (出典:田村、方言:沙流)
simakoraye
シマコライェ 【自動】[単](複は simakoraypa シマコライパ)[si-mak-o-raye 自分を・後ろ・に・行かせる] 「ひまをとる」、 雇われていた所をやめる、 退職する。 {E: to retire.} (出典:田村、方言:沙流)
simakorayere
シマコライェレ 【他動】[自動使役][simakoraye-re 「ひまをとる」・させる]「ひまをやる」(解雇する)。 {E: to dismiss…; make…retire.} (出典:田村、方言:沙流)
simakoraypa
シマコライパ 【自動】[複](単は simakoraye シマコライェ)(二人以上が)「ひまをとる」、 雇われていた所をやめる、 退職する。 {E: to retire(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
sime
シメ 【他動】…を木の皮で染める。 ku=mipi sime wa en=kore クミピ シメ ワ エンコレ 私の着物を染めてください。 ☆参考 木の皮を煎じると、 きれいに「かば色」(みかん色)になる。 はじめ濃くすると濃い赤になり、 後で入れたものはうすくなる(mátek マテㇰ)。 黒くするときは、 「かば色」にしてからどろどろの中へ入れるときれいにつやのいい黒になる。(S) {E: to dye…using the bark of trees.} (出典:田村、方言:沙流)
simoye
シモイェ 【自動】[si-moye 自分・を動かす] 働く。 hemanta ene simoye siri an! ヘマンタ エネ シモイェ シリ アン!なんとまあよく働くもんだねえ。 (S) ☆参考 働くことを表すいろいろな語については ☞nepke ネㇷ゚キ {E: to work.} (出典:田村、方言:沙流)
símoymoyke
シモイモイケ 【自動】[si-moymoyke 本当に・動く] 本当によく働く(「かせぐ」)。 símoymoyke p ne シモイモイケㇷ゚ ネ (彼は)とても働く人だ。 {E: to work hard.} (出典:田村、方言:沙流)
simusiska
シムシㇱカ 【自動】[si-musis-ka 自分・咳払いする・させる] 来訪を告げるために入口の外で咳払いをする。 ☆参考 今のチャイムやブザーに相当する。 昔はいきなり「ごめんくださあい!」などと大声で言いながら玄関をあけるようなやり方はしなかった。 男はたいてい咳払いをしたらしいが、 女や子どもの場合、 入り口の近くの壁のカヤをいじって音を立てたり、 そのへんの木か何かをたたいたりすることもあった。 また民話では、 女がそれもせずにだまってうずくまって、 家人が晩方によごれ水を捨てに出て来て見つけてくれるまで待っているようなこともあった。 {E: to cough; clear one's throat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sina
シナ 【他動】…をしばる。 ☆参考 kosina コシナ [複他動]…に…をしばりつける。 {E: to bind, tie…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinciri
シンチリ 【名】[< 日本語 すずり] すずり(硯)。 Kiyo un sinciri hemanta ne p an? キヨ ウン シンチリ ヘマンタ ネパン? 京都のすずりはどうするの(京都の鏡とすずりをみやげに持って帰ると約束した父親がもどらないので、 さがしに出かけた幼い姉弟の歌)。(W民話) {E: an inkstone. } (出典:田村、方言:沙流)
sine
シネ 【連体】一つ(一個/一本/一枚/一頭/一匹)の、 一人の。 sine sike シネ シケ 一個の荷物。 sine poyson シネ ポイソン 一人の子ども。 sine cup シネ チュㇷ゚ 一カ月。 sine to シネ ト 一日。 sine pa シネ パ 一年。 sine matnepoho シネ マッネポホ …の一人娘。 sine-an-pa-ta シネアンパタ ある年。 sine-an-pe-ta シネアンペタ あるとき。 sine-an-to-ta シネアントタ ある日。 sine an ta シネ アン タ あるとき。 sine to ne シネ ト ネ 一日で。 sine to ne a=e wa isam ruwe? シネ ト ネ アエ ワ イサㇺ ルウェ? (私たち、 あれを)一日で食べてしまったの? (S) “sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an?” “a=sikíhi un” 「シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン?」「アシキヒ ウン」 「一つの尾根を両方から一緒に持っていて互いに会ったことのないものはなあに?」「(私たちみんなの)目よ」(なぞなぞ)。 (S-W会話) {E: one as a counter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sineatkire
シネアッキレ 【他動】[自動使役][sineatki-re 決まる・させる] …を決める。 yaykewtum sineatkire ヤイケウトゥㇺ シネアッキレ[自分の心・を決める]決心する。 {E: to decide…} (出典:田村、方言:沙流)
sinere
シネレ 【デアル動】[使役再帰][si-ne-re 自分・…である・…させる] …になる、 …に化ける。 ☆参考 化けることは …ne yaykar …ネ ヤイカㇻ とも言う。 {E: to become, turn into…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinewe
シネウェ 【自動】[単](複は sinewpa シネウパ)(友人の所へ)遊びに行く、 友人を訪問する。 {E: to go to visit one's friends.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinewe kur
シネウェ クㇽ 【名】[訪問する・人]訪問客。 ☆参考 「客」の訳語として出た。 {E: a vistor; a guest.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinewpa
シネウパ 【自動】[複](単は sinewe シネウェ)(二人以上が)友人の所へ遊びに行く、 友人を訪問する。 {E: to go to visit one's friends(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sini
シニ 【自動】休む、 休憩/休止する、 何もしないでいる、 訪問先の家に入ってしばらくの時をすごす、 (バスが)止まる、 寝床に入る、 (ごく年寄りが)亡くなる。 ponno sini=an ro ポンノ シニアン ロ 少し休もう。(S) e=sinki ciki ponno sini エシンキ チキ ポンノ シニ 疲れたのなら少し休みなさい。(S) ahun wa sini! アフン マ シニ! 入って休みなさい(=どうぞお入り下さい)(一人に)。 ahup wa sini yan! アフㇷ゚ ワ シニ ヤン! 入って休みなさい(=どうぞお入り下さい)(二人以上に)。 sinep anak somo sini no arpa wa isam シネㇷ゚ アナㇰ ソモ シニ ノ アㇻパ ワ イサㇺ(二台来たバスのうち)一台は止まらないで行ってしまった。(W) {E: to rest; take leave.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinire
シニレ 【他動】[自動使役][sini-re 休む・させる] …を休ませる、 (訪問客)を家に通す、 (帰ると言う客)を引きとめる。 {E: to make…stay, visit, rest.} (出典:田村、方言:沙流)
sinki
シンキ 【自動】つかれる、 つかれている、 だるい(「こわい」)。 ☆参考 疲労も病気や熱のためにだるいのも含めて言う。 {E: to be tired.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinna
シンナ 【自動】①別である、 別になっている、 違う。 …sinna…sinna… …シンナ…シンナ …と…は別になっている。 irenka itak sinna, yayirayke itak sinna, kamuynomi itak sinna イレンカ イタㇰ シンナ、 ヤイライケ イタㇰ シンナ、 カムイノミ イタㇰ シンナ 裁判の言葉やお礼の言葉や神祈とうの言葉をそれぞれ別々に…。 ② ☞eypottumma sinna エイポットゥンマ シンナ ☆参考 [副]は sinnayno シンナイノ 違って。 {E: to be separate; different.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinnaramu
シンナラム 【他動】[sinna-ramu 別に・…を思う] …を差別扱いする(よいほうにでなく悪いほうに、 他の人と違う扱いをする)。 a=en=sinnaramu アエンシンナラム 私は「別扱い」された。(S) a=i=sínnaramu siri ku=ruska p un アイシンナラム シリ クルㇱカプン(一緒に招待された中で私たちだけが「下膳(しもぜん)」の方に座らされたので)私たちが差別扱いされたことで私は怒っているのよ。(S) {E: to discriminate against…} (出典:田村、方言:沙流)
sinne
シンネ 【後副】[sir-ne あたり/様子・である/になる][雅](次の文脈で)…になって。 kamuy sinne/pito sinne カムイ シンネ/ピト シンネ (鳥が矢を受けて死んで)神になって。 (W神謡K) (出典:田村、方言:沙流)
sinnoski
シンノㇱキ 【位名】[sir-noski あたり・の真ん中](部屋などの)真ん中の方。 {E: towards the middle, centre (of a room etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
sinnurappa
シンヌラッパ 【自動】[sir-nurappa 祖先(この場合 sinrit シンリッ を指す)・をまつる] 先祖まつりをする、 先祖のために儀式をし供物をまいて(供えて)供養する。 {E: to carry out a ceremony for one's ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
síno paykar
シノ パイカㇻ 【名】[真の・春] 盛春(四月から五月いっぱい)。 {E: mid-spring (from April to the end of May).} (出典:田村、方言:沙流)
sinot
シノッ 【自動】①遊ぶ(子どもだけでなく大人でも)。 ②[名]遊び(動物を模した「踊り」などもこの語で表す)。 tapan sinot hararki sekor a=ye タパン シノッ ハラㇻキ セコライェ この遊び(踊り)をハラルキ(水鳥の舞)と言います。(S独話) ③[熟語] sinot yúkar シノッ ユカㇻ 遊びのユーカラ=こっけいなことを入れて笑い楽しませるユーカラ。 ☆参考 「踊り」「舞い」と呼ばれるものにはいろいろあり、 それぞれが名称を持つ。 総称する語はない。 ☞horippa ホリッパ {E: ① to amuse oneself; play(v.). ② amusement; play(n.). ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinotcaki
シノッチャキ 【自動】[sinotca-ki 歌・をする] 歌を歌う。 {E: to sing a song.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinoye
シノイェ 【自動】[si-noye 自分・をねじる] ねじれる。 upas upun sinoye ウパスプン シノイェ 雪ぼこりが渦巻く。(HK民話) ciw sinoye katu renkayne チウ シノイェ カトゥ レンカイネ 流れが曲りくねっていくのに従って=水の流れに従って。(S) ☆参考 道などがただ曲がっているのは rewke レウケ。 水が渦巻くのは moyonne モヨンネ。 つむじ風は wenrera ウェンレラ。 {E: to get twisted, warped; swirl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinrici(hi) 2
シンリチ(ヒ) 【名】[所](概は sinrit シンリッ) …の先祖、 …の一族。 {E: the ancestors, family clan of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinrit 2
シンリッ 【名】[概](所は sinrici(hi) シンリチ(ヒ))[sir-rit 地・すじ] ①先祖。 sinrit koycarpa シンリッ コイチャㇻパ 先祖を供養する。 ②一族(先祖も、 子孫も含めて家全体)。 yaykata anak nep ka ku=kar somo ki yakka kú=ipe easkay korka sinrit ku=ramu wa nen póka kú=ikasuy siri un ヤイカタ アナㇰ ネㇷ゚ カ クカㇻ ソモ キ ヤッカ クイペ エアㇱカイ コㇿカ シンリッ クラム ワ ネン ポカ クイカスイ シリ ウン 自分は(私自身は)何もしないでも食べられるけれど一族を思って何とか手助け(=協力)しているのだよ。(S) {E: one's family clan, ancestors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinrit-cise
シンリッチセ 【名】[sinrit-cise 先祖・家]先祖の家。 sinrit-cise pirka cise tomo a=eyáysikarun シンリッチセ ピㇼカ チセ トモ アエヤイシカルン 先祖の家、 立派な家の中で私はものごころついた。(HC民話) {E: one's ancestral home.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinritkomewke
シンリッコメウケ 【自動】[sinrit-ko-mewke 根・と共に・めくれる](木が)根こそぎに倒れる。 sinritkomewke poro ruwe cikuni シンリッコメウケ ポロ ルウェ チクニ 根こそぎ倒れている大きな太い木。(HC民話) ☆参考 osinritkomewke オシンリッコメウケ とも言う。 {E: for a tree to be uprooted.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinrus
シンルㇱ 【名】[sir-rus 地・毛皮](地面の)こけ(苔)。 sinrus us シンルㇱ ウㇱ コケが生える。 pira kotor (suma kasi/cikuni kasi) sinrus us wa an ピラ コトㇿ (スマ カシ/チクニ カシ) シンルㇱ ウㇱ ワ アン 崖面(石の上/木の上)にコケが生えている。 〔知分類 p.244〕 {E: moss.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinu
シヌ 【自動】①ずる(立ち上がらずに体をずらして移動する)。 toani un ponno sinu トアニ ウン ポンノ シヌ そっちへちょっと寄ってちょうだい。(W) ②[慣用句] sinu kane reye kane シヌ カネ レイェ カネ ずりながらはいながら(訪問者が立ち上がって歩かずに慎しみへりくだって身を低くしてはったり体をずらしたりして入って行く様子の描写、 民話によく出てくる表現)。 ☆参考 ②は reye kane sinu kane レイェ カネ シヌ カネ とも言う。 {E: to crawl; slide; shift.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinukare
シヌカレ 【他動】[si-nukar-e 自分を・見る・させる]…に自分を見せる。 paykar sey kuytop sinukare wa kinno パイカㇻ セイ クイトㇷ゚ シヌカレ ワ キンノ 三月ごろのホッキ貝は雁に見てもらいたくてまるまると太っている。(S) {E: to have…look at oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
sínupur
シヌプㇽ 【自動】[si-nupur まことに・霊力のある] 本当に霊力(神の力)がすぐれている。 sínupur kamuy シヌプㇽ カムイ 本当にえらい神。(W民話) {E: to be really spiritual; to be endowed with spiritual power.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinusinu
シヌシヌ 【自動】[sinu-sinu ずる・(重複)] ズルズルとずって移動する。 ☞sinu シヌ {E: to move with a sliding motion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sinuye
シヌイェ 【自動】[si-nuye 自分・に彫りものをする]入れずみをする。 ☆参考 昔、 女性は口のまわりと手の甲から前腕の上側にかけての部分とに入れずみをした。 七、 八歳のときから始めて大人になるまでに仕上げた。 自分ではしない。 上手なおばあさんとかにされる。 とても痛い。 ものも食べられない。 自分はちょっとされただけで、 あとはしなかった。(S) {E: to tattoo.} (出典:田村、方言:沙流)
siokere
シオケレ 【自動】[si-okere 自分・を終わる](村人が)全滅する。 {E: (for villagers) to be annihilated, destroyed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
síon
シオン 【名】[si-on 糞・熟成する](直訳すると「ウンチの古くなってベチャベチャになったの」。) いとし子、 ぼうや。 síon tak! シオン タㇰ! [ウンチの古くなったの・塊] ぼうや! (いとしくてたまらない気持ちで呼びかける言い方。) ☆参考 男女を問わず赤ん坊から十二、 三歳ぐらいまでの子どもをかわいがって本当に大切に思う気持ちを表して呼ぶ言葉。 昔は大切な子どもを悪神から守るために汚いもののように呼んだ。 {E: one's beloved child; an affectionate term for a child up to about age 12 or 13.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siosmaktekeciw
シオㇱマㇰテケチウ 【自動】[si-osmak-tek-e-ciw 自分・の後・手・で・刺す]後に手をついてそれで体をささえて座る。 {E: to sit with one's arms stretched out behind supporting the body.} (出典:田村、方言:沙流)
siparuyna
シパルイナ 【自動】[si-par-uyna 自分の・口・を取る] 口の前にこぶしを当てる(驚いたときの仕草)。 siyetuuyna siparuyna kor シイェトゥウイナ シパルイナ コㇿ 鼻の前にこぶしを当て口の前にこぶしを当てながら。 ☆参考 昔の人は、 びっくりしたときに鼻と口の前にこぶしをにぎって当てる習慣があった。 これは「魂が飛び出さないように」と説明されている。 ☞siyetuuyna シイェトゥウイナ {E: to put one's closed fist in front of one's mouth, in surprise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sípase
シパセ 【自動】[si-pase まことに・重い] まことに尊い(神の形容)。 sípase kamuy シパセ カムイ まことに尊い神。 {E: to be precious; important.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipicipici
シピチピチ 【自動】[si-pici-pici 自分を・放す・(重複)](引っかかっている所から/押えられている所から)もがいてもがいて無理に抜け出す/抜け出そうとする。 {E: to struggle free.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipine
シピネ 【自動】[単](複 sipinpa シピンパ は未出。 esipinpa エシピンパ [他動]の形で出ている。)[si-pine 自分・(?)] 身支度をする(着るべき物を着、 身につけるべきものを身につける)。 sipine=as kusu ne na ponno un=tere yan シピネアㇱ クス ネ ナ ポンノ ウンテレ ヤン (私たち)身支度をするからちょっと待って下さい。(S) {E: to get dressed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipirasa
シピラサ 【自動】[単](複は sipiraspa シピラㇱパ)[si-pirasa 自分・を広げる] 広がる。 rupne pet anak pet turasi kotan sipirasa ルㇷ゚ネ ペッ アナㇰ ペッ トゥラシ コタン シピラサ 大きい川は、 川に沿って集落が広がっていった。(S言い伝え) {E: to widen; enlarge.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipiraspa
シピラㇱパ 【自動】[複](単は sipirasa シピラサ)(二人以上/二つ以上が)広がる。 {E: to widen; enlarge(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipisese
シピセセ 【自動】[si-pise-se 自身・ふくれる袋・(重複)](丸く風船のように)ふくらむ、 ふくれる。 ☆参考 pise ピセ クマの膀胱や魚の浮き袋、 ゴム風船のようにふくれる袋。(S) {E: to be swollen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
síporo
シポロ 【自動】[si-poro まことに・大きい] とても大きい、 巨大である。 síporo cikap シポロ チカㇷ゚ 巨大な鳥。(W神謡語り) síporo túki シポロ トゥキ とても大きい酒杯。(W神謡語り) {E: to be very large; giant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipuni
シプニ 【自動】[単](複は sipunpa シプンパ)[si-puni 自分・を持ち上げる] 持ち上がる。 to noski sipuni sipuni kane ト ノㇱキ シプニ シプニ カネ 沼のまん中がポコポコ持ち上がった。 {E: to be lifted; raised.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipunpa
シプンパ 【自動】[複](単は sipuni シプニ)持ち上がる。 kemricihi sipunpa ケㇺリチヒ シプンパ 血管が浮き上がって出てきた(「潮こみ(=満ち潮)になると出てくる、 潮引きになると引っこむ」)。(S) {E: to come out.} (出典:田村、方言:沙流)
sipuske
シプㇱケ 【自動】[si-puske 自分・ふくらむ] ふくれる(ご飯を炊いて、 米をうるかして、 等)。 {E: to be swollen.} (出典:田村、方言:沙流)
sipusu
シプス 【自動】[si-pusu 自分・を出す](ものが)現れ出る、 見えない所からとび出す、 (地中から)出てくる、 (水の中から)浮き上がる。 ésir toysas toytoy ka ta sipusu エシㇼ トイサㇱ トイトイ カ タ シプス 今朝土ヒルが地面の上に出た。(S) néa cúkopoyepoye uske osma, oraun sipusu kor orperere ネア チュコポイェポイェ ウㇱケ オㇱマ、 オラウン シプス コㇿ オㇿペレレ (悪い熊は)例の渦巻いている所に落ち、 それから浮いてくるとウォーと大声をあげた。(KK民話) ☆参考 yaypusu ヤイプス [自分・を出す] は、 水中にもぐっていた人が自分で手足を動かして浮いてくることを言う。 sipusu シプス はものがひとりでに浮き上がってくること。 {E: to appear; come into view; float up; come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipuyne
シプイネ 【自動】[si-puyne 自分・だけである] 数が少ない。 cise sipuyne wa ramucuptek=an uske ne チセ シプイネ ワ ラムチュㇷ゚テカン ウㇱケ ネ 家数が少なくて寂しいところだ。(S) {E: to be few; scant.} (出典:田村、方言:沙流)
sir iki/síriki
シㇼイキ/シリキ 【完動】[sir-iki 様子・ものごとをする](そのような)様子である、 (そのように)して/なっている。 tapne tapne síriki hi a=ye wa タㇷ゚ネ タㇷ゚ネ シリキ ヒ アイェ ワ (私は父母に)こうこういうことがあったと話して。(S民話) ☆参考 sirki シㇼキ、 siri iki シリ イキ との用法の違いは不明。 ☆参考 『音声資料』に siri iki シリ イキ と書いたものの中には、 sir iki シㇼ イキ の誤記・誤聴のものがある。 {E: to do, become (as, like…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir- 3
シㇼ 【名詞語根】①地、 あたり、 その辺の様子。 sir-ouri シㇼオウリ 地面を掘る。 sir-sep シㇼセㇷ゚ 場所が広い。 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 ②(季節や時を表す特定の数語に接頭して) …になる。 sir-mata シㇼマタ 冬になる。 ☆参考 自動詞や名詞に接頭して完全動詞をつくることも多い。 ☆参考 t, c の前では通常 sit- シッ、 n, r の前では通常 sin- シン と発音される。 本辞典では、 ハイフンの前では sir と書き、 ハイフンがなく続けて書くときは発音どおりに sit, sin と書く。 {E: ① a hilly, mountainous area, locality. ② to become…(in reference to the seasons or time) } (出典:田村、方言:沙流)
sir-apa
シㇼアパ/シラパ 【完動】[sir-apa あたり・雨もりする] 雨もりする、 屋根がもる。 {E: for the roof to leak.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-casnatara
シッチャㇱナタラ 【完動】[sir-cas-natara あたり・(余計なものがなくさっぱりしていることを表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)] あたりに余計なものがない、 そこらになにも草もない、 さっぱりしている。(S) sir-casnatara wa atuy ka a=nukár, pet ka a=nukár シッチャㇱナタラ ワ アトゥイ カ アヌカㇻ、 ペッ カ アヌカㇻ 木もなにもなくて海も見える、 川も見える。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the surroundings, area to be clear (of obsticles, debris, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
sir-casnure
シッチャㇱヌレ 【他動】[sir-casnu-re あたりを・さっぱりする・させる]片付ける、 さっぱりさせる(ものが散らかっていたり、 ゴミが落ちていたりしないように片付けたり掃除したりする)。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: to put…in order; clear away…} (出典:田村、方言:沙流)
sir-cikisokiso
シッチキソキソ 【完動】[名+他動中相][sir-ci-kis-o-kiso あたり・される(中相)・(擬音の語根)・(他動詞形成)・(重複)] あたりがざわざわ騒がしい。 cise okari sir-cikisokiso, hekattar sinot humi wenruy チセ オカリ シッチキソキソ、 ヘカッタㇻ シノッ フミ ウェンルイ 家のまわりが騒がしい、 子どもたちの遊ぶ音がものすごい。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for one's surroundings to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-citurimeta
シッチトゥリメタ 【完動】[名+他動中相][sir-ci-turim-eta あたり・…される・(爆音の擬音)・(他動詞形成)]バリバリバリバリドンドンダンダンと大砲のような大きな音がする。 réra wen híne apu perke hum apu yaske hum sir-citurimeta híne ekimatekpa kus kira wa yap レラ ウェン ヒネ アプ ペㇾケ フㇺ アプ ヤㇱケ フㇺ シッチトゥリメタ ヒネ エキマテㇰパ クㇱ キラ ワ ヤㇷ゚ 風が悪くて流氷が割れる音、 流氷が裂ける音がバリバリバリバリドンドンダンダンと大砲の音のように響いて、 みんなびっくりしたので逃げて帰って来た。(S) ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for something to make a booming cannon-like sound.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-cuk
シッチュㇰ 【完動】[sir-cuk (完全動詞形成)・秋] 秋になる。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 ☞cuk チュㇰ {E: to become autumn.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-ehanke
シㇼエハンケ/シレハンケ 【自動】[sir-e-hanke 土地・その頭が・近い] (そこに)近い、 近くである。 tane Piratur un sir-ehanke petutur ta arki=an kor タネ ピラトゥルン シレハンケ ペトゥトゥッ タ アㇻキアン コㇿ もう平取に近い川と川の間まで来たとき。(NK民話) {E: to be close; near.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-ekurok
シレクロㇰ 【完動】[sir-ekurok あたり・まっ暗だ] まっ暗だ、 暗闇だ。 {E: to be (completely) dark.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-epak
シㇼエパㇰ 【名】[sir-epak 地・の端](町の)はずれの方。 maciya kes wano iyotta sir-epak wano an cise マチヤ ケㇱ ワノ イヨッタ シㇼエパㇰ ワノ アン チセ 町の西端のいちばんはずれの方にある家。(S) {E: towards the edge (of a town).} (出典:田村、方言:沙流)
sir-eramuykatcaus
シㇼエラムイカッチャウㇱ/シレラムイカッチャウㇱ 【自動】[sir-eramuykatcaus あたり・が気に食わない] そのあたりがなんとなく気に食わない、 そこにいるのがいやだ。 {E: to be uninterested in, dislike something.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-hanke
シㇼハンケ 【完動/自動】[sir-hanke 地・近い] ①[完動]近い、 近くである、 時間が近づく。 kap or un sir-hanke トカㇷ゚ オルン シㇼハンケ お昼に近づいた。(S) ②[自動]近い。 nitan kur anak na cup ri híne sirepa no a=kotánu kucacise or wa sir-hanke p ne ニタン クㇽ アナㇰ ナ チュㇷ゚ リ ヒネ シレパ ノ アコタヌ クチャチセ オㇿ ワ シㇼハンケㇷ゚ ネ 足の速い人ならまだ日が高いうちに行き着くくらいに私の村は狩小屋から近いのです。 NH民話 {E: ① for something to be near, close. ② to be near; close.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-homaromar
シㇼホマロマㇻ/シロマロマㇻ 【完動】[sir-homar-homar あたりが・はっきり見えない・(重複)] 夕方になって暗くなる、 よく見えないほど暗い(日が暮れてしまって、 その辺に来ている人がだれだかわからないほど暗いことを言う)。 sir-homaromar kor hunak un e=arpa? シㇼホマロマㇻ コㇿ フナクン エアㇻパ? こんなに暗くなってからどこへ行くの。(S) ☆発音 早く言うと h が落ちて siromaromar シロマロマラ と発音される。 {E: to begin to grow dark.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-hutne
シㇼフッネ 【完動】[sir-hutne あたり・せまい] 場所が(家や部屋など)せまい、 せま苦しい。 tan cise or ta sir-hutne タン チセ オッタ シㇼフッネ この家はせまい。(S) {E: for something somewhere to be small; confined; narrow.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-kerkeri
シㇼケㇾケリ 【自動】[sir-kerkeri あたり・をひっかく(重複)] あたりをゴソゴソとひっかく。 ☆参考 チャイムやブザーのなかった昔は、 来訪を知らせるために、 男は通常咳払い simusiska シムシㇱカ をし、 女は、 咳払いもするが、 よくその辺のものをたたいたり(sir-kikkik シㇼキッキㇰ)、 家の出入口の戸やその近くの壁のカヤなどを手でさわってゴソゴソと音を立てたという。 ☞sirkikkik シㇼキッキㇰ {E: to cough, clear one's throat at the entrance of a house before entering.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-kikkik
シㇼキッキㇰ 【自動】[sir-kikkik あたり・をたたく(重複)] あたりをトントン/バンバンたたく、 ノックする、 来訪を知らせるために出入口のそばのものをトントンたたいて物音をさせる。 soy ta arpa=án híne, sir-kikkik, sir-kerkeri=an kor án=an akusu ソイ タ アㇻパアン ヒネ、 シㇼキッキㇰ、 シㇼケㇾケリアン コㇿ アナン アクス 私は玄関の前まで行って、 そのへんをたたいたり、 そのへんのカヤなどをひっかいたりしていると。(KH民話) sir-kikkik=an, nep soyne ru ka isam シㇼキッキㇰアン、 ネㇷ゚ ソイネ ル カ イサㇺ ノックしてみたがだれも出てこない。(S) ☞kikkik キッキㇰ、 sirkerkeri シㇼケㇾケリ {E: to knock (on a door).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-kisnatara
シㇼキㇱナタラ 【完動】[sir-kis-natara あたり・(擬音/擬態の語根・(状態の継続を表す))] あたりがシーンと静まりかえっている。 sir-kisnatara wa síran シㇼキㇱナタラ ワ シラン シーンと静まりかえっている。 {E: to be dead silent; very quiet.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-kunne/sirkunne
シㇼクンネ 【完動】[sir-kunne あたりの様子(完全動詞形成)・黒い/暗い] 暗い、 暗くなる、 日が暮れる、 夜になる。 {E: to be, grow dark.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-makaraye
シㇼマカライェ 【自動】[sir-maka-raye 地・奥(山側の方)へ・行かせる](大波が)ずうっと陸へ寄せる。 {E: for (large waves) to break onto the shore.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-mata
シㇼマタ 【完動】[sir-mata あたりの様子(完全動詞形成)・冬] 冬になる。 {E: to become winter.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-meman/sirmeman
シㇼメマン 【完動】[sir-meman あたり(完全動詞形成)・涼しい]涼しい(天候について言う)。 sak réra ruy kor sirmeman サㇰ レラ ルイ コㇿ シㇼメマン 夏に風が強いと涼しい。(W) sir-meman wa ku=meman シㇼメマン ワ クメマン 涼しくなったので私は涼しい。(W) ☆参考 暑かったのが気温が下がってしのぎやすくなる/なったことを言う。 meman メマン[自動]は人が主語で、 その人が涼しく感じることを言う。 {E: (for the weather) to be cool.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-mo
シㇼモ 【完動】[sir-mo あたりの様子(完全動詞形成)・静か(である)] 静かである(天候について言う)。 sir-mo wa pirka ruwe! korka méan humi! シㇼモ ワ ピㇼカ ルウェ! コㇿカ メアン フミ! 静かでいいあんばいだねえ、 でも寒いなあ。(S) {E: to be calm.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-oha
シロハ 【完動】[sir-oha あたり・空(から)だ] 留守である。 {E: to be absent.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-oika
シㇼオイカ/シロイカ 【自動】[sir-o-ika 地/山・その尻が・…を越える] 山を越える。 {E: to cross a mountain.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-onuman
シロヌマン 【完動】[sir-onuman あたり(完全動詞形成)・夕方/晩方] 夕方/晩方/日暮れどきになる。 tane sir-onuman wa sir-kunne p hunak un eci=payé? タネ シロヌマン ワ シㇼクンネㇷ゚ フナクン エチパイェ? もう夕方になって暗いのにあなたたちはどこへ行くの? (S) {E: to grow into dusk, early evening.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-ouri/sirowri
シロウリ 【自動】[sir-ouri 地・を掘る] 地を掘る、 地面に穴を掘る。 {E: to dig (a hole in the ground).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-oyapa
シㇼオヤパ/シロヤパ 【完動】[sir-oyapa 様子(完全動詞形成)・来年] 来年になる。 {E: to become next year (the following year).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-peker/sirpeker
シㇼペケㇾ 【完動】[sir-peker あたりの様子(完全動詞形成)・明るい] 明るい、 明るくなる、 夜が明ける。 ☆対語 sirkunne シㇼクンネ {E: to be bright; become bright.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-pirka/sirpirka
シㇼピㇼカ 【完動】[sir-pirka あたり・よい/美しい] 天気がいい、 好い天気だ。 {E: to be fine weather.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-popke
シㇼポㇷ゚ケ 【完動】[sir-popke あたりが・暖かい]暖かい(天気が)。 paykar or un sir-popke wa a=eyáykopuntek パイカㇻ オルン シㇼポㇷ゚ケ ワ アエヤイコプンテㇰ 春になってくると暖かくなるのでみんな喜ぶ。(W) ☆参考 寒かったあと気温が上がって楽になる/なったことを言うほか、 かなり暑くて汗ばむようなときでも言う。 ☆参考 popke ポㇷ゚ケ [自動]は人が主語で、 その人が暖かく感じることを言う。 {E: (for the weather) to be warm.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-ruppuni
シンルップニ 【完動】[sir-rup-puni 地(を)・氷(が)・…を持ち上げる]土が霜柱で持ち上がる。 {E: for frost columns to form on the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-rupus
シンルプㇱ 【完動】[sir-rup-us 地・氷・…が…につく] 地面が凍る。 {E: for the ground to freeze.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-sak
シㇼサㇰ 【完動】[sir-sak あたりの様子(完全動詞形成)・夏] 夏になる。 {E: to become summer.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-sep
シㇼセㇷ゚ 【完動】[sir-sep あたり・広い] 場所が広い、 広々している、 幅が広い。 sir-sep uske ta sinenne k=apkas ka kú=isitoma シㇼセㇷ゚ ウㇱケ タ シネンネ カㇷ゚カㇱ カ クイシトマ 広いところを一人で歩くのは恐ろしい。(S) {E: for somewhere, something to be wide, expansive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-sések
シㇼセセㇰ 【完動】[sir-sések あたりが・暑い] 暑い(気温が高い)。 sir-sak kor sir-sések wa pirka シㇼサㇰ コㇿ シㇼセセㇰ ワ ピㇼカ 夏になると暑くてよい。(W) sir-sések korka k=omkekar wa ku=merayke シㇼセセㇰ コㇿカ コㇺケカㇻ ワ クメライケ 暑い天候だけれど私はかぜをひいているので寒い。(W) ☆参考 気温や室温が高くて、 だれでもが暑いと感じるような状態であることを言う。 英語なら to be hot ではなく It's hot に当たる。 ものや水などが熱いことは sések セセㇰ と言い、 人が暑く感じることも sések セセㇰ と言う。 ☆参考 sir-sések シㇼセセㇰ や sések セセㇰ は、 焼けつくような暑さのときに使い、 日本語東京方言などで「暑い」と言うようなときでも、 つゆどきのようなむし暑さやちょっとした暑さのときは、 popke ポㇷ゚ケ、 sir-popke シㇼポㇷ゚ケ が使われる。 ☞sések セセㇰ、 popke ポㇷ゚ケ、 sir-popke シㇼポㇷ゚ケ {E: (for the temperature) to be hot.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-simoye
シㇼシモイェ 【完動】[sir-si-moye 地・自分・を動かす] 地震が起こる、 地震でゆれる。 {E: for an earthquake to occur.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-sum
シㇼスㇺ 【完動】[sir-sum 地・不作である]不作である。 ☞sum スㇺ {E: for the crop, harvest to be poor.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-taratarak
シッタラタラㇰ 【完動】[sir-tara-tara-k 地・(擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 土地がデコボコだ。 sir-taratarak wa k=apkas ka eaykap シッタラタラㇰ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアイカㇷ゚ 土地がデコボコで私は歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to be rough and uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-tenatenak
シッテナテナㇰ 【完動】[sir-tena-tena-k 地・(擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] 地面がツルツルすべる(雨の後)。 earkinne sir-tenatenak wa k=apkas ka eaykap エアㇻキンネ シッテナテナㇰ ワ カㇷ゚カㇱ カ エアイカㇷ゚ とてもツルツルすべって私は歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to be slippery (after rain).} (出典:田村、方言:沙流)
sir-teske
シッテㇱケ 【完動】[sir-tes-ke 地・(すべることを表す語根)・(自動詞形成)] 地面が凍ってすべる。 earkinne sit-teske wa k=apkas eaykap エアㇻキンネ シッテㇱケ ワ カㇷ゚カㇱ エアイカㇷ゚ とてもすべって歩けない。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the ground to freeze and be slippery.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-tumu-peker
シットゥムペケㇾ 【完動】[sir-tumu-peker あたり・の中・明るい] 夜明けになる、 夜が明ける。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: to become, grow into dawn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-tumusuyre
シットゥムスイレ 【完動】[sir-tumu-suyre あたりの様子(完全動詞形成)・の中・(?)] 寒さがいくらかゆるむ。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: for the cold to lessen slightly.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-turpaotuy
シットゥㇽパオトゥイ 【完動】[sir-turpa-otuy あたり(完全動詞形成)・伸ばす・その尻が切れる](?) 天気がはっきりしない。 sir-turpaotuy a turpaotuy a ápekor síran シットゥㇽパオトゥヤ トゥㇽパオトゥヤ アペコㇿ シラン はっきりしない天気だ。(S) {E: for the weather to be uncertain.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-uhuy/siruhuy
シルフイ 【完動】[sir-uhuy 地・燃える]山火事(になる)、 野火(になる)。 {E: for a bushfire, forest fire to break out.} (出典:田村、方言:沙流)
sir-uskosanpa
シㇼウㇱコサンパ 【完動】[sir-us-kosanpa あたりの様子・消える・突然…する](あたりの様子が)パッと消える。 ☆参考 -kosanpa -コサンパ は複数形の形だが、 沙流川下流のワテケさん、 サダモさんの言葉では、 単複の区別なくこの形が用いられる。 ☞sir-uskosanu シㇼウㇱコサヌ {E: for something to disappear, go out suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-uskosanu
シㇼウㇱコサヌ 【完動】[単](複は sir-uskosanpa シㇼウㇱコサンパ)[sir-us-kosanu あたりの様子・消える・突然…する](あたりの様子が)パッと消える、 (火がパッと消えて)まっ暗になる。 {E: for something to disappear, go out suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-wen
シㇼウェン 【完動】[sir-wen あたりの様子(完全動詞形成)・悪い] 天気が悪い。 ☆発音 シㇽウェン。 ☆対語 sir-pirka シㇼピㇼカ 天気がよい。 {E: for the weather to be bad.} (出典:田村、方言:沙流)
sirakkari
シラッカリ 【自動】[単][sir-akkar-i あたり・を通り越す]通り越す。 {E: to pass (through).} (出典:田村、方言:沙流)
sirakkarpa
シラッカㇻパ 【自動】[複](単は sirakkari シラッカリ)(二人以上が)通り越す、 島を通り越す(用例では人々が北海道を通り越して行ったことを言っている)。 {E: to pass (through) (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siramkir
シラㇺキㇼ 【自動】[sir-amkir あたり/土地・を見知る] その土地/地域の様子がわかる、 道がわかる。(S) {E: to know the land, area, path.} (出典:田村、方言:沙流)
siramkire
シラㇺキレ 【他動】[sir-amkir-e あたり/土地・を見知る・させる]案内する(その土地のことを教える)。 {E: to guide…} (出典:田村、方言:沙流)
siramkore
シラㇺコレ 【他動】[si-ram-kor-e 自分・体の中身・を持つ・させる]…と血がつながっている。 ☆参考 utari ウタリ、 apa アパ は姻戚を含むが、 これは含まない。 {E: to have the same blood as… (ie to be related).} (出典:田村、方言:沙流)
siramkorepa
シラㇺコレパ 【他動】[複](siramkore シラㇺコレ は単複の区別なし)(二人以上)と血がつながっている。 ku=siramukorepa p tun ka oka クシラムコレパㇷ゚ トゥン カ オカ 私の身内のものが二人いた。(S) {E: to have the same blood as… (i.e. to be related) (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siramsuye
シラㇺスイェ 【他動】[si-ram-suye 自分(の)・心・をゆらす][雅](次の慣用句の中で)考える。 yayko-tuyma siramsuye ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ [雅]長いこと考えている。 tanto ri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラㇺスイェ [雅]私は二日間ずうっと長く考え続けていた。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では、 yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ が一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラㇺスイェアン。 ☞yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siramuysamte
シラムイサㇺテ 【自動】[si-ramuysam-te 自分・わからない・させる]しらばくれる、 聞かないふりをする。 {E: to pretend not to hear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
síran
シラン 【完動】[sir-an あたり/様子・ある] ①(…で)ある、 状況が(そう)なっている。 maratto an kor síran マラット アン コㇿ シラン 酒宴が行われていた。(W言い伝え) i=etok un aynu sinotcaki haw as kor síran イイェトㇰ ウン アイヌ シノッチャキ ハウ アㇱ コㇿ シラン 私の行く手にアイヌが歌う声がしていた。(S民話) uunukor utar oka híne síran ウウヌコㇿ ウタㇻ オカ ヒネ シラン 母と子が住んでいた。(W民話) a=erámasu no síran pe ne kusu アエラマス ノ シラン ペ ネ クス おもしろいような状態になっているので。(S会話) ene an tennep an hike a=i=núkare póka somo ki no síran hi an エネ アン テンネㇷ゚ アン イケ アイヌカレ ポカ ソモ キノ シラニ アン このような赤ちゃんがいたのにいままで私に見せてもくれなかったんだなあ。(W民話) ②時がたつ。 sóyonpa wa ora setakko síran pe ソヨンパ ワ オラ セタッコ シラン ペ 外出してからずいぶん長くたったのに。(S) iruka síran kor イルカ シラン コㇿ 少したつと。(NK民話) tu to re to hancikiki/síran ki kor トゥ ト レ ト ハンチキキ/シラン キ コㇿ 二、 三日たつと。(HC神謡) ☆参考 民話の冒頭で三人称の登場人物を紹介をするときには、 主語を特定しないこの完全動詞形が用いられる。 ①の最後の例では、 そのあとすぐに主人公の自叙となり、 sine po kor unarpe a=ne híne án=an シネ ポ コㇿ ウナㇻペ アネ ヒネ アナン 私は一人の息子を持つ中年の女性でした、 と、 引用文中の自称(すなわち不定人称形)になっている。 {E: ① circumstances, refers to space and time (B.). ② to take time; for time to pass.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirankore
シランコレ §011.身内 血縁の者(6)sirankore〔ši-ráŋ-ko-re シらンコレ〕⦅ビホロ、アショロ、カラフト⦆①親類;血縁の者。"anoka neampe ine pa asisne pa paxno pon hekachi an-ne orowa, ay-sirankore utara i-reske"「私は4才5才位の幼童であった頃から、私の親類の人々が私を育てた」⦅あいぬ物語, p.2⦆。②血につながる;血統を引く。"tanokay piskan kotan oxta Karaxto orun nispa utara 〜 aynu tani kayki okay" 「これら方々の村にカラフトの首領たちの血を引いている人が今もいる」⦅あいぬ物語, p.5⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
sirara
シララ 【完動】潮が引く。 ☞sirarha シラㇻハ {E: for the tide to go out, drop.} (出典:田村、方言:沙流)
sirarha
シラㇻハ 【完動】[sirar-ha 岩・空(から)になる(?)] 潮が引く。 ☆対語 sirarpes シラㇻペㇱ {E: for the tide to go out, drop.} (出典:田村、方言:沙流)
sirarpes
シラㇻペㇱ 【完動】[sirar-pes 岩・下がる(?)] 潮が満ちる。 ☆対語 sirarha シラㇻハ。 {E: for the tide to come in, rise.} (出典:田村、方言:沙流)
sirarsayo
シラㇻサヨ 【名】[sirar-sayo かたい(?)・ゆるいおかゆ]かたいおかゆ。 sirarsayo horopsekar kor an シラㇻサヨ ホロㇷ゚セカㇻ コㇿ アン かたいおかゆをすすっている。(S) ☆参考 sayo サヨ は、 おかゆと言ってもスープのように水分の多いものだから、 かためにつくってもスルスルとすするくらい柔らかい。 ☆参考 sirar シラㇻ は酒かす(☞sirari シラリ《酒のしぼりかす[所]》と同源であろうか。 sirar シラㇻ《岩》との関係は考えにくい。 siratek シラテㇰ《(おかゆなどが)かためである》が[< sirar-tek かたい・やや…]であるとすれば sirar シラㇻ は自動詞である。 {E: (for rice gruel) to be thick; stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
sirasirak
シラシラㇰ 【自動】[sirasira-k (擬態重複)・(自動詞形成)] ザラザラだ(削ってない板のように)。 peko parunpe cápe parunpe sirasirak ペコ パルンペ チャペ パルンペ シラシラㇰ 牛の舌や猫の舌はザラザラだ。 ☆対語 rárak ララㇰ {E: to feel rough.} (出典:田村、方言:沙流)
siratek
シラテㇰ 【自動】[< sirar-tek かたい・やや…](?) ①かたい(おかゆ、 糊、 こねたもの等、 ドロドロのものの水分が少なくて)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあまり固く練ってしまったんだなあ。(S) ②(熟語) paro siratek パロ シラテㇰ (渋くて/甘くて)口のあたりが厚くなったように変な感じになる。(S) hu kaki k=e akus ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek フ カキ ケ アクㇱ クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 生の柿を食べたら唇のほうまで厚くなったみたいに口が変になった。(S) ☆参考 (味が)しぶいことは、 parkosiratek パㇻコシラテㇰ、 parsiratekka パㇻシラテッカ。 {E: ① (for rice gruel, paste, dough etc.) to be thick, stiff. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirawekoyki
シラウェコイキ 【自動】[< sir-hawekoyki あたり・をどなりつける] 大声でどなる、 大声で叱りつける。 {E: to shout, scream in a loud voice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirayre
シライレ 【自動】[si-ray-re 自分・死ぬ・させる] 死んだふりをする。 ☆参考 yayrayke ヤイライケ は《自殺する》。 {E: to pretend to be dead.} (出典:田村、方言:沙流)
síre
シレ 【自動】[sir-e 自然・がそれを食べる](?) (食物が)カサカサになって白いものがプチプチ出る(昆布のかこい方が悪くて白い粉状のものがつく、 野草に湯通しして陰干ししたのにかびが生える等)。 konpu síre コンプ シレ 昆布に白い粉状のものがついた。(S) kumius wa síre クミウㇱ ワ シレ かびが生えて「プチプチに」なった。(S) {E: for food to become dry and covered in a white powdery substance (e.g. kombu seaweed).} (出典:田村、方言:沙流)
sirehawekoyki
シレハウェコイキ 【他動】[sir-e-haw-e-koyki あたり・で・声・で・いじめる] …ということをひどく叱りつけながら言う。 {E: to scold… severely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirekutkar
シレクッカㇻ 【自動】[si-rekut-kar 自分・のど・(他動詞形成)](のどにひっかかったとき)咳払いする。 ☆参考 咳をすることは omke オㇺケ、 訪問する家の前で合図の咳払いをすることは simusiska シムシㇱカ。 {E: to cough; clear one's throat.} (出典:田村、方言:沙流)
siren
シレン 【他動】…を一緒に行こうとさそう。 ene monasap ruwe an pe a=sirén yakka somo i=tura nankor kusu tun a=ne wa pay=an エネ モナサㇷ゚ ルウェ アン ペ アシレン ヤッカ ソモ イトゥラ ナンコㇿ クス トゥナネ ワ パヤン (あの人は)あんなにいそがしいんだからさそっても行かないでしょうから私たち二人だけで行きましょう(pay=an パヤン=paye=an パイェアン)。(S) X siren wa arpa wa nasi eikkapa wa ora a=kisma wa a=kikkik ruwe ne yak a=ye wa X k=éasiskar pe un うちの子はXにさそわれて行って二人でナシを盗んでつかまってたたかれたそうで私はXをうらんでいるのよ。(S) a=yuputari ikaanun nen ka haweoka híne menokopoutar inani ka siren na tura na sekor ramuan=an アユプタリ イカアヌン ネン カ ハウェオカ ヒネ メノコポウタㇻ イナニ カ シレン ナ トゥラ ナ セコㇿ ラムアナン 兄さんたちがもしかして何とか言って娘さんたちのだれか一人をさそわないかな連れて行かないかなと私は思った。(NK民話) {E: to invite, tempt…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirepa
シレパ 【自動】[sir-epa 土地・に着く] 着く、 到着する、 来着する、 届く。 nusa or ta sirepa ヌサ オッタ シレパ 祭壇のところに行き着いた。(W神謡語り) a=uní ta sirepa=an アウニ タ シレパアン 私は私の家に帰り着いた。(W神謡語り) a=nuráppa wa usa aep pirka hi, usa okaype maratto pirka p sirepa wa アヌラッパ ワ ウサ アエㇷ゚ ピㇼカ ヒ、 ウサ オカイペ マラット ピㇼカㇷ゚ シレパ ワ (他の人々は)供養されて、 いろいろ食べ物のよいのやいろいろなもの、 ごちそうのよいものが届いて。(W民話) {E: to arrive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirepakasnu
シレパカㇱヌ 【他動】[sir-epakasnu 土地・…に…を教える] …に道を教える。 {E: to tell, show…the way; give directions to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirepare
シレパレ 【他動】[自動使役][sirepa-re 到着する・させる] …を到着させる、 …を(目的地まで)連れて/持って来る。 {E: to have…arrive; take, lead…to their destination.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siresik
シレシㇰ 【自動】[sir-e-sik あたり・それで・満ちる] (直訳すると)あたりが…でいっぱいになる=…がとてもたくさんある。 yam nitay siresik pe ne aan ヤㇺ ニタイ シレシㇰ ペ ネ アアン あたり一面が栗林でいっぱいだったのでした。(W神謡語り) {E: to be full of…; have plenty of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siresure
シレスレ 【他動】[si-resu-re 自分・を育てる・させる]…に育てられる。 unu takup siresure ウヌ タクㇷ゚ シレスレ 母親だけに育てられる。(S) {E: to be raised, brought up by…} (出典:田村、方言:沙流)
sirewe
シレウェ 【自動】[si-rewe 自分・を曲げる](道が)曲がっている。 ponno sirewe no ru an ポンノ シレウェ ノ ル アン 少しくねくね曲がって道がある。 ☆参考 ものが弓なりに曲がることは通常 rewke レウケ という自動詞で言う。 {E: to be bent.} (出典:田村、方言:沙流)
siri
シリ 【名/形名】[所](概は sir シㇼ) ①(普通名詞として)(=sirihi シリヒ)…の様子、 地、 地面、 所、 あたり。 ②[形名](名詞化辞として)(動詞句に終わる文の後に置かれて、 見える様子に関する説明の名詞句をつくる。) …する/している様子。 a=onáha i=respa siri pirka rok pe ne kusu アオナハ イレㇱパ シリ ピㇼカ ロㇰ ペ ネ クス 父が私を育ててくれた育て方がよかったので。(S民話) …siri ne …シリ ネ …する/した/している様子だ、 (見たところ)…する/した/しているのだ。 tanepo póka a=porómacihi omanan siri ne na タネポ ポカ アポロマチヒ オマナン シリ ネ ナ 初めてあなたの本妻様がお見えになったのですから。(W民話) …siri an …シリ アン (1)(感嘆文で)…しているなあ。 (2)(主に疑問詞のある疑問文で)(この様子は)…しているのか。 a=kor katkemat mak é=iki siri an? アコㇿ カッケマッ マㇰ エイキ シリ アン? 奥様、 何をしていらっしゃるのですか。(W民話) …siri? …シリ? (主に当否を問う疑問文で)…しているのか。 tanepo ape e=ari siri? タネポ アペ エアリ シリ? 今やっと火を焚きつけたの? …siri iki …シリ イキ …している(そういう様子の行動をしている)。 tu moto orke hunar kor as wa an siri iki トゥ モト オㇿケ フナㇻ コㇿ アㇱ ワ アン シリ イキ 彼はいろいろと素性をさぐりながら立っていた(そういう様子をしていた)。(W民話) ☞sir シㇼ {E: ① earth; land; place; appearance. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siripe
シリペ 【自動】[sir-ipe 様子(この場合は自動詞をつくる接頭辞)・食べる(この場合は食物)] 食物を調達する。 {E: to eat; provide food.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirka-nuye
シㇼカヌイェ 【自動】[sirka-nuye 刀のさや・を彫る]刀のさやに彫刻をする。 sirka-nuye/tomika-nuye/tapan pe patek/nepki ne a=ki シㇼカヌイェ/トミカヌイェ/タパン ペ パテㇰ/ネㇷ゚キ ネ アキ [雅]刀のさやに彫刻をし、 このことばかりを私は仕事としてやっていた。 ☆参考 tomika-nuye トミカヌイェ、 ikorka-nuye イコㇿカヌイェ とも言い、 いつも二つの句を並べて対句にして使う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirkaante
シㇼカアンテ 【自動】美しい。 {E: to be beautiful.} (出典:田村、方言:沙流)
sirkar
シㇼカㇻ 【自動】[sir-kar あたり・をつくる/する] あたりを(…の様子に)する。 a=uníhi ne a p anak a=carpacarpa, a=sima no sirkar=an アウニヒ ネ アㇷ゚ アナㇰ アチャㇻパチャㇻパ、 アシトマ ノ シㇼカㇻアン …私のすまいだったものはバラバラに散らされて恐ろしい光景になって(されて)いる。 {E: for a situation to go towards, drift to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirkasi/sirkas(i)ke
シㇼカシ/シㇼカシケ/シㇼカㇱケ 【位名】[所](概は sirka シㇼカ)[sir-kasi/kas(i)ke 地・その上] ①…の上。 toytoy ka wa/hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáykosnekur/punpa kane トイトイ カ ワ/ホプニ レラ/マウ シㇼカシ/アエヤイコㇱネクㇽ/プンパ カネ 土の上から立ちのぼる風に吹かれたように体が軽く浮き上がって (Sユーカラ) m ②…の表(おもて)(布や着物のおもて)、 その表。 {E: the outer surface of…(clothing, material).} (出典:田村、方言:沙流)
sirki 1
シㇼキ 【完動】[< sir-(i)ki あたり/様子・(ものを)する](…のような)ことが起こる、 …の様子が見える、 (…のように)なる。 ☆参考 síriki シリキ の二つ目の i が落ちて sirki シㇼキ と発音されたもの。 ほかに[sir-ki]があるかどうか不明。 {E: (for…kind of thing) to happen; to become (like…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirkirap
シㇼキラㇷ゚ 【自動】身寄りがなく、 一人ぼっちで難儀する(困っている、 苦労する)。 {E: to have no relatives; live alone in difficulties.} (出典:田村、方言:沙流)
sirko-
シㇼコ 【接頭】[sir-ko 地・に](動作を表す他動詞に接頭して、 動作が急激にないし極めて強く行なわれることを表す。)強く、 ギュッと、 ドンと、 ひどく。 ☆参考 toyko- トイコ と似ていているが、 つく動詞が違い、 ニュアンスにも違いがある ☞toyko トイコ (出典:田村、方言:沙流)
sirko-cotca
シㇼコチョッチャ 【他動】[sirko-cotca 強く・射る](矢を)ヒョウと射る。 suptom orke/a=aykonukar/a=sirko-cotca スㇷ゚トモㇿケ/アアイコヌカㇻ/アシㇼコチョッチャ [雅]私は幹の中程くらいのところに矢を置いてねらってヒョウと射た。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirko-hokayekaye
シㇼコホカイェカイェ 【自動】[sir-ko-ho-kaye-kaye 地・に合わせて・尻・を折る・(重複)](川が)蛇行(だこう)する。 sirko-hokayekaye ayne suy íka シㇼコホカイェカイェ アイネ スイ イカ (川が)しばらく蛇行していてからまたあふれた。(S) {E: to meander.} (出典:田村、方言:沙流)
sirko-kik
シㇼコキㇰ 【他動】[sirko-kik 激しく・…をたたく] …を強くたたく、 バンと/パシツと/ドンと打つ。 ☆参考 toyko-kikkik トイコキッキㇰ はひどく何回もなぐって痛めつけることを言う。 {E: to strike…forcefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirko-oterke
シㇼコオテㇾケ 【他動】[sirko-oterke 激しく・…を踏む] …を強く踏みつける。 {E: to tread down…forcefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirko-otke
シㇼコオッケ 【他動】[sirko-otke 激しく・…を突く] …を急にひどく突く、 ドンと/ギュツと突く。 {E: to strike, stab…forcefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirko-rarirari
シㇼコラリラリ 【他動】[sirko-rari-rari 強く・押えつける・(重複)] …をギュウギュウ押えつける。 {E: to hold, press down…firmly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirko-yupu
シㇼコユプ 【他動】[sirko-yupu 強く・…をきつくする] …を強くしめつける。 ☆参考 「しめつける」の訳語として出た。 {E: to bind…firmly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirkopeker
シㇼコペケㇾ 【自動】[sir-ko-peker あたり・…に対して・明るい] 夜明しする、 夜が明けるまでする。 ancikar tanne yakka uwepeker=as ayne sirkopeker=as アンチカッ タンネ ヤッカ ウウェペケㇾアㇱ アイネ シㇼコペケㇾアㇱ 夜が長くなったとはいえ私たちが昔話をしているうちに夜が明けてしまった。(S) ☆参考 sirpeker シㇼペケㇾ は明るくなる、 夜が明ける。 {E: to stay up till dawn.} (出典:田村、方言:沙流)
sirkot
シㇼコッ 【自動】[sir-kot あたり・につながれている] つないである、 つながれている(「どこに」ということを言わないで、 どこかにつながれていることを言う言い方)。 kesto an kor men-yo porono sirkot wa okay pe, tanto anak… ケㇱト アン コㇿ メンヨ ポロノ シㇼコッ ワ オカイ ペ、 タント アナㇰ… 毎日羊がたくさんつながれているのに今日は…。(S) (sirkotpa シㇼコッパ の用例へ続く。) ☆参考 [他動]は sirkote シㇼコテ。 {E: to be connected; tied.} (出典:田村、方言:沙流)
sirkote
シㇼコテ 【他動】(複は sirkotpa シㇼコッパ)[sir-kot-e あたり・につながれる・(他動詞形成)](馬、 犬、 船など)をつなぐ。 toan cikuni or un sirkote トアン チクニ オルン シㇼコテ あの木につなぎなさい。 (toan cikuni kote トアン チクニ コテ とも言う。) (S) ☞sirkot シㇼコッ {E: to connect, tie…} (出典:田村、方言:沙流)
sirkotpa
シㇼコッパ 【他動】[複](単は sirkote シㇼコテ)(二頭/二匹/二隻以上)をつなぐ。 tanto anak hunak ta a=sirkotpa wa te ta isampa タント アナㇰ フナㇰ タ アシㇼコッパ ワ テ タ イサンパ (羊が)今日はどこかにつながれて、 ここにはいない。(S) (出典:田村、方言:沙流)
sirkotukka
シㇼコトゥッカ 【他動】[sir-kotuk-ka あたり・にくっつく・(他動詞化)] …を(そこに)くっつける。 {E: to join, attach, stick…(to…).} (出典:田村、方言:沙流)
sirkunnetere
シㇼクンネテレ 【自動】[sirkunne-tere 暗くなる・…を待つ] 暗くなるのを待つ、 日暮れを待つ。 kotan kim ta sirkunnetere=an コタン キㇺ タ シㇼクンネテレアン 私は村の山手で日暮れを待った。(NK民話) {E: to await darkness, nightfall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirkur-wen
シㇼクㇽウェン 【完動】[sir-kur-wen あたり・(< 影/姿)・悪い] 曇っている。 ponno sirkur-wen a korka tane hecaka ポンノ シㇼクㇽウェン ア コㇿカ タネ ヘチャカ 少し曇っていたけれどもう晴れた。(W) {E: to be cloudy; clouded.} (出典:田村、方言:沙流)
siromare
シロマレ 【他動】[sir-oma-re 地・に入る・させる] …を鎮(しず)める、 落ち着かせる。 kewtumu siromare ケウトゥム シロマレ (彼の)心をなぐさめて鎮(しず)めてやる。(S) {E: to suppress, relieve…} (出典:田村、方言:沙流)
siromatara
シロマタラ 【自動】[sir-oma-tara 地・につく・…した状態が続いている] しっかりと心を決めている、 落ち着いている。 {E: to be calm; settled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirosio
シロシオ 【自動】(=sirosi o シロシ オ) 印(しるし)をつける、 印を彫って入れる。 {E: to mark; check.} (出典:田村、方言:沙流)
sirosma
シロㇱマ 【自動】[sir-osma 地・に突進する] 地に落ちる。 kamuy sirosma カムイ シロㇱマ (1)(神が)地に落ちる、 雷が落ちる。 (2)熊が死ぬ。 {E: (for a god) to descend to earth; for lightning to strike. (for a bear) to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirowri
シロウリ 【自動】(=sir-ouri シロウリ)土を掘る。 {E: to dig.} (出典:田村、方言:沙流)
sírpekettere
シㇼペケッテレ 【自動】[sirpeker-tere 明るくなる・…を待つ] 明るくなるのを待つ、 夜が明けるのを待つ。 sirpekettere=an na シㇼペケッテレアン ナ (我々は皆)夜が明けて明るくなるのを待つから。(HC民話) ☆対語 sirkunnetere シㇼクンネテレ {E: to await the light of dawn.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirpopo
シㇼポポ 【自動】死んだ人に(ウジなどが)つく/わく。 {E: for maggots etc to appear (in a dead body).} (出典:田村、方言:沙流)
sirsiru
シㇼシル 【他動】[sir-sir-u こする(siru シル の語根)・(重複)・(他動詞形成)] …を(何回も)こする(みがくことにも言う)。 {E: to rub…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siru
シル 【他動】…をこする。 {E: to rub…} (出典:田村、方言:沙流)
sirukaseske
シルカセㇱケ 【自動】[si-ru-ka-seske 自分の・通った跡・の上・をおおう] 自分の足跡を消す。 sirukaseske wa arpa wa isam シルカセㇱケ ワ アㇻパ ワ イサㇺ 足跡を消して行ってしまった。(S) {E: to wipe out one's tracks.} (出典:田村、方言:沙流)
sirun-wen/siruwwen
シルンウェン/シルウウェン 【自動】[とてもひどく・悪い] ひどく悪い、 とても根性が悪い(ののしりの表現)。 sirun-wen sirkap シルウウェイ シㇼカㇷ゚ まったく根性の悪いツノザメ(=toywen sirkap トイウェ シㇼカㇷ゚) (W神謡K) ☆発音 n は強い音節の w の前で w になるので、歌っている中では sirruwwen シルウウェン と発音されている。 サダモさんが解説してゆっくり言ったときに sirun-wen シルンウェン と発音した。 (出典:田村、方言:沙流)
sirutu
シルトゥ 【自動】[si-rutu 自分・を押しずらす] ずっていく、 ずって動く。 na en=sam ta sirutu ナ エイサㇺ タ シルトゥ もっと私のそばにずって来なさい=もっとこっちへ寄りなさい。(S) {E: to shift, move with a sliding motion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siruwante
シルワンテ 【自動】[sir-uwante あたり/地・を調べる](知らない土地で)その土地の様子に注意して知るようにする、 あたりの様子を調べる、 適当な場所をさがす。 {E: to survey one's (new) surroundings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siruwen
シルウェン 【自動】[< siruw-wen < sirun-wen ひど・悪い](?) (ののしりの表現)ひどく悪い、 とんでもなくひどい(=sirun)。 toy-siruwen トイシルウェン 全くひどい。(W即興詩) ☆参考 n が強い音節の w の前で w になり、 長音 uw がないため u となっている。 {E: to be very bad; terrible.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sisak
シサㇰ 【自動】[si-sak 自分・を欠く] めずらしい、 めったに見ることができない、 めったにない(よい意味で使われる。人のことには言わない)。 sisak maratto シサㇰ マラット たぐいまれなすばらしい酒宴。 sisak pe ka en=kore iyayiːraykere! シサㇰ ペ カ エンコレ イヤイーライケレ! 珍しいものを下さって本当にありがとう。 sisak tokuy ne utokuyekor=an kusu ne na シサㇰ トクイ ネ ウトクイェコラン クス ネ ナ 私たちはまたとない親友として親しくおつき合いしよう。(HK民話) {E: to be unusual; rare.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sisakpeka-opas
シサㇰペカオパㇱ 【自動】[sisak-pe-kaopas めずらしい・もの・のところへかけつける] めずらしいものがとれたというので手伝いに行く。 sirkap a=rayke yak a=ye wa ku=sisakpekaopas, somo eani hem e=san wa e=inkar? シㇼカㇷ゚ アライケ ヤカイェ ワ クシサㇰペカオパㇱ、 ソモ エアニ ヘㇺ エサン マ エインカㇻ? ツノザメがとれたと言うので(私は)行って手伝ってあげるのよ、 あなたも行ってみない? (S) ☞ka(si) opas カ(シ) オパㇱ {E: to go help as one heard something rare was caught; to go help with something unusual that has been caught.} (出典:田村、方言:沙流)
sisanonkar
シサノンカㇻ 【自動】[si-sa-nonkar 自分・の前・の様子を見る]様子を見に行く。 {E: to go and look at something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sisanonkare
シサノンカレ 【他動】[自動使役][sisanonkar-e 様子を見に行く・させる](人)に様子を見に行かせる。 {E: to make, let someone go and look at something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siseku
シセク 【自動】[si-seku 自分・をふくらます] ふくれる(ふくれていく)。 {E: to be swollen.} (出典:田村、方言:沙流)
sisermakuste
シセㇾマクㇱテ 【他動】[si-sermak-us-te 自分・の背後・につく・させる](神)に守ってもらう、 (神)に守護を願う、 (願い事をかなえてくれるように)祈る。 tasum kur apunno e=tusare kuni sekor kamuy ne yakka sisermakuste wa… タスㇺ クㇽ アプンノ エトゥサレ クニ セコㇿ カムイ ネ ヤッカ シセㇾマクㇱテ ワ… あなたが病人をちゃんと治すようにと、 神様にも守護を祈って…。(S会話) ☞sermak セㇾマㇰ。 {E: to pray to (the gods) for protection.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siseypere
シセイペレ 【自動】[si-sey-pere 自分・殻・を破る](セミなどが)殻(から)を破って抜け出る、 (チョウなどが)サナギを破って出てくる、 (また人間でも)生まれ変わる。 íkonpap siseypere wa kinapoheporap ne an kor an イコンパㇷ゚ シセイペレ ワ キナポヘポラㇷ゚ ネ アン コラン 毛虫が生まれ変わってアゲハチョウになるところだ。(S) seturu yaske, kari siseypere セトゥル ヤㇱケ、 カリ シセイペレ 背中が裂けてそこから生まれ変わって出て来る。(S) {E: to be reborn.} (出典:田村、方言:沙流)
sisipi
シシピ 【自動】ふえる(?)。 a=utári ka sisipi wa utari-inne=an ruwe ne kusu アウタリ カ シシピ ワ ウタリインネアン ルウェ ネ クス (私の)村人もふえて村人が大勢になったので。(HK民話) {E: to increase.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sisoy
シソイ 【位名】[si-soy 自分・の家の近く/外] 自分の家の前/門口、 自分の家のすぐ近く。 {E: the gateway to one's house; near one's house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sísoya
シソヤ 【名】[si-soya 大きい・蜂][動物]スズメバチ(?)。 「大きな、 刺すと痛い蜂(ハチ)。 巣は木から軒から等下げる、 土中ではない。」 (S) ☆参考 toysoya トイソヤ もスズメバチらしい。 これは土の中に巣をつくる。 〔知分類 p.87 モンスズメバチ、 オオスズメバチ〕 {E: a large stinging bee.} (出典:田村、方言:沙流)
sisuye
シスイェ 【自動】[si-suye 自分・をゆらす] ①ゆれる。 somo sisuye ya? ソモ シスイェ ヤ? (私が作業していてもあなたの机は)ゆれませんか。(W) ②ブランコする。 {E: to shake; swing; sway.} (出典:田村、方言:沙流)
sitakpatakpa
シタㇰパタㇰパ 【自動】[si-tak-pa-takpa 自分を・(擬音擬態の語根)・[複]・(重複)] バタバタもがき暴れる(赤ん坊が熱いお湯に入れられて、 人が捕らえられて、 蝶が蜘蛛の巣にかかって等)。 heporap ya or ta sitakpatakpa ヘポラㇷ゚ ヤ オッタ シタㇰパタㇰパ 蝶が蜘蛛の巣でもがき暴れている。(S) {E: to struggle violently.} (出典:田村、方言:沙流)
sitapkaani
シタㇷ゚カアニ 【他動】[si-tap-ka-ani 自分・肩・の上・…を持つ] …を肩にかつぐ。 ☆参考 esitapkaani エシタㇷ゚カアニ とも言う。 {E: to shoulder…; carry…on one's shoulder.} (出典:田村、方言:沙流)
sitapkakokomo
シタㇷ゚カココモ 【他動】[si-tap-ka-ko-komo 自分・肩・の上・に・…を折り曲げる] …を肩にかける(前後にたらして肩から下げる)。 ☆参考 たとえば着物、 カメラなどを。 {E: to hang…from one's shoulder(s).} (出典:田村、方言:沙流)
sitapkaomare
シタㇷ゚カオマレ 【他動】[si-tap-ka-omare 自分・肩・の上・…に…を置く] …を肩にもたせかける。 ☆参考 酔っぱらいを肩で支えるのも。 {E: to lean on someone's shoulder(s).} (出典:田村、方言:沙流)
sitayki 1
シタイキ 【他動】…をたたく。 ☆参考 何でもなくただたたくことを言う。 人をなぐったり音を出すためにドアやたいこや物をたたいたりするのは kik キㇰ または kikkik キッキㇰ、 手の先で軽くトントンとたたくことは táta タタ または tátatata タタタタ。 {E: to beat, hit, pat…} (出典:田村、方言:沙流)
sitayki 2
シタイキ 【他動】[< sitayki 1 ](布)を織る。 ☆参考 isitayki イシタイキ [自動]機織りする、 厚司を織る。 {E: to weave (material).} (出典:田村、方言:沙流)
sitne
シッネ 【自動】[sit-ne (擬態の語根)・である/になる](次の慣用他動詞句で、 ある意味で苦しむことを表す。) ☞eyayramu ka sitne エヤイラム カ シッネ、 ekonramu sitne エコンラム シッネ {E: to suffer; be troubled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitteksamkor
シッテㇰサㇺコㇿ 【自動】[sir-teksam-kor 地・の横・を持つ] 海岸づたいに進む/行く/来る。 {E: to go, come along the coastline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sittemraypa
シッテㇺライパ 【自動】[複](単は未出)[sir-tem-raypa あたり・腕・を移動させる[複]] 手さぐりする。 {E: to grope, feel one's way when the ground is slippery after rain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitturaynu
シットゥライヌ 【自動】[sir-turaynu 地/あたり・を見失う] 道に迷う。 {E: to lose one's way; get lost.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sítu-ukaeraye
シトゥウカエライェ 【自動】[sítu-u-ka-e-raye 尾根・互い・の上・に/で・…を行かせる] 尾根の集まっている上の方を横切って近道をして行く(下の方を通ると尾根をいくつも越えなければならず、 ずっと遠回りであるから)。(S) {E: to take a short cut across mountainous ridges.} (出典:田村、方言:沙流)
situmkanere
シトゥㇺカネレ 【自動】[si-tum-ka-ne-re 自分を・たくさんのものの中・の上・になる・させる] でしゃばる。 {E: to intrude; be meddlesome.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siturare
シトゥラレ 【他動】[si-tura-re 自分・に同伴する・させる] …を自分と一緒に来させる。 makan katkor pe/páse humi/siturare/kosne humi/sihopire マカン カッコㇿ ペ/パセ フミ/シトゥラレ/コㇱネ フミ/シホピレ [雅]何者かが重い音を伴ってやって来る、 軽い音は伴わずに置いて来る。(Sユーカラ) {E: to make, let…accompany one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
situri
シトゥリ 【自動】[si-turi 自分・を伸ばす] 伸びる、 体を伸ばす(「ながまる」)。 arpa arpa situri wa an pe アㇻパ アㇻパ シトゥリ ワ アン ペ 行く先行く先に伸びているもの(なぞなぞで、 答えは tar タㇻ 荷縄)。 santeke situri サンテケ シトゥリ…の子孫が伸びる(=子孫の系統が何代にも続いていく)。 {E: to be lengthened; stretched.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
situriri
シトゥリリ 【自動】[situri-ri 伸びる・(重複)] グーッと伸びをする、 体を伸ばす。 {E: to stretch the body.} (出典:田村、方言:沙流)
siw
シウ 【自動】(味が)苦(にが)い。 iporo siw イポロ シウ 苦い顔している、 仏頂面している。 {E: to be bitter (in taste).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siwente
シウェンテ 【自動】[< si-wen-te 自分・悪い・させる](直訳すると)悪いもののように振舞う=のろい(歩く/走るのが)、 「足ぬるい、 歩くようでさっぱりはかどらない」。 pasu siwente humi! パス シウェンテ フミー! バス、 のろいねえ。(W) ☆参考 apkas emonasap アㇷ゚カㇱ エモナサㇷ゚ 足運びが遅い。 {E: to be slow (walking, running).} (出典:田村、方言:沙流)
siwnin
シウニン 【自動】緑である。 siwnin nonno シウニン ノンノ 黄色い花/青い花。 siwnin sinrus シウニン シンルㇱ 緑の苔。 siwnin íkonpap シウニン イコンパㇷ゚ [緑の・青虫や毛虫の類] 青虫(「青虫」の訳語として出た)。 ☆参考 沙流方言では草色(グリーン)を典型的な色とし、 黄から紫ぐらいまでの間に広がるいろいろな色をさす。 ただしオレンジ系の黄色は húre フレ 「赤」のほうに属する。 東や北の地方では水色(ブルー)を典型的な色とする。 サダモさんによると、 昔は緑は wenkamuy ウェンカムイ《悪神、 ばけもの》の色として嫌われていたという。 {E: to be green.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siwninno
シウニンノ 【自動】[siwnin-no 青い/緑である・充分に] 真緑である。 {E: to be pure green.} (出典:田村、方言:沙流)
siyamkire
シヤㇺキレ 【他動】[si-y-amkir-e 自分・(挿入音)・を見知る・させる](人)に自分を見知ってもらう。 {E: to make, have someone know, understand one.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyante
シヤンテ 【自動】[si-y-an-te 自分・(挿入音)・ある/いる・させる](?) 怒る、 腹立つ。 kamuy siyante koysam kuni p ne nankor na カムイ シヤンテ コイサㇺ クニㇷ゚ ネ ナンコン ナ 神様が怒ることのないようにお願いします。(W独話) {E: to be, get angry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyarikiki
シヤリキキ 【自動】[si-y-arikiki まことに・(挿入音)・よく働く] 本当にまめまめしくよく働く。 siyarikiki p ne a ruwe ne noyne, cisesoy pirka ruwe a=eráyap kor シヤリキキㇷ゚ ネ ア ルウェ ネ ノイネ、 チセソイ ピㇼカ ルウェ アエラヤㇷ゚ コㇿ (その女は)よほど働き者だったらしく、 家の外はとてもきれいになっているので私は感心しながら。(NK民話) {E: to be hardworking; diligent.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyasuraste
シヤスラㇱテ 【自動】[si-y-asur-as-te 自分・(挿入音)・うわさ・立つ・させる] 名が聞こえている(いいことでも悪いことでも)。 wenpurikor wa siyasuraste ウェンプリコㇿ ワ シヤスラㇱテ 悪事を働いて評判になっている。 {E: to be well-known; famous.} (出典:田村、方言:沙流)
siyeapamakayar
シイェアパマカヤㇻ 【自動】[si-y-e-apa-maka-yar 自分・(挿入音)・に・出入口・を開く・人にさせる] 人に戸を開けてもらう、 戸を開けてくれと言う。 siyeapamakayar haw as シイェアパマカヤㇻ ハウ アㇱ 戸をあけてくれと言う声がした。(S民話) {E: to have someone open a door.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyekimatekka
シイェキマテッカ 【他動】[si-y-e-kimatek-ka 自分・(挿入音)・に・驚きあわてる・させる] …をおどす。 {E: to threaten, frighten…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyekimatekkapa
シイェキマテッカパ 【他動】[複](siyekimatekka シイェキマテッカ は単複の区別なし)(二人以上)をおどす。 {E: to threaten, frighten… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyepekare
シイェペカレ 【他動】[si-y-e-peka-re 自分・(挿入音)・それで・…を受け取る・させる](?) (自分の願うことを人に頼むのに)…を頼りにして頼む。 páse kamuy a=siyépekare wa a=ye パセ カムイ アシイェペカレ ワ アイェ 尊い神を頼りにしてお願いする(この場合、 熊を殺して持って行き、 その熊の神を頼りにして相手の娘との結婚話をすることを言っている)。 {E: to ask someone for something; ask someone to do something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyerampokiwente
シイェランポキウェンテ 【他動】[si-y-erampokiwen-te 自分・(挿入音)・を憐れむ・させる] …に憐れみを乞う。 {E: to feel sorry, pity for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyetaye
シイェタイェ 【自動】[単](複は siyetaypa シイェタイパ)[si-etaye 自分・を引く/抜く] ひっこむ、 抜け出る。 ☆参考 「ひっこむ」の訳語として出た。 {E: to draw back; withdraw (pl).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyetuuyna
シイェトゥウイナ 【自動】[si-y-etu-uyna 自分・(挿入音)・鼻・を取る] 鼻の前にこぶしを当てる(驚きを示す仕草)。 a=kor nispa utar ka siyetuuyna, erayap rok erayap rok kor アコン ニㇱパ ウタㇻ カ シイェトゥウイナ、 エラヤㇷ゚ ロㇰ エラヤㇷ゚ ロㇰ コㇿ 私の村の長者方も鼻にこぶしを当てて驚きを示し、 皆ひどく感心していて。(W民話) siyetuuyna siparuyna kor シイェトゥウイナ シパルイナ コㇿ 鼻と口にこぶしを当てて非常に驚いたという仕草をしながら。(W神謡語り) ☆参考 昔は、 ひどく驚いたときやひどく感心したときにこぶしをにぎって鼻と口の前に当てる習慣があった。 これは魂が抜け出さないようにするためだと説明されている。 ☞siparuyna シパルイナ {E: to put one's closed hand in front of one's nose in surprise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyeye
シイェイェ 【自動】①病気になる、 病気である。 siyeye wa an yak a=ye シイェイェ ワ アン ヤカイェ 病気だったそうだ。(S) siyeye utar oka kor motoho ye シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 彼は病気の人々がいるとその原因を言い当てた。(NK民話) ②(名詞として)病気。 e=sanpe a=e yak easir a=kor siyeye pirka sekor hawean híne エサンペ アエ ヤㇰ エアシㇼ アコㇿ シイェイェ ピㇼカ セコㇿ ハウェアン ヒネ あなたの心臓を食べなければ私の病気はよくなりませんと言って。(S民話) hem tasum hem siyeye a=ki wa ヘㇺ タスㇺ ヘㇺ シイェイェ アキ ワ 病気になったり病にかかったりして(身の上話型の民話の終りの方で、 もう死が近いことを言う場面によく出てくる表現)。(W民話) ☆参考 tasum タスㇺ も同義。 siyeye シイェイェ も tasum タスㇺ もほぼ同じように使われ、 これといった意味の違いがあるかどうか不明。 ただ、 ワテケさんとサダモさんの会話の中では、 tasum タスㇺ ばかりが使われている。 {E: ① to get, be sick, ill. ② a sickness; an illness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyeyemawsiyupu
シイェイェマウシユプ 【自動】[siyeye-maw-si-yupu 病気・気・自分を・きつくする] 病気が重い(熱が高く出たり、 ちょっと下がったりする)。 siyeyemawsiyupu wa ramu cisuye kor an シイェイェマウシユプ ワ ラム チスイェ コラン 病気が重くてうわごとを言っている。 ☞siyupu シユプ (S) {E: to be seriously sick, ill.} (出典:田村、方言:沙流)
siyeyomneyar
シイェヨㇺネヤㇻ 【自動】[si-y-eyomne-yar 自分・(挿入音)・…にこりる・人に…される] 人にこりられる。(S会話) {E: to learn a lesson from someone, something.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyoka
シヨカ 【位名】[si-y-oka 自分・(挿入音)・の後ろ] 自分の(進んで来た)後ろ。 siyoka un シヨカ ウン 自分の後方へ。 siyoka un inkar シヨカ ウン インカㇻ 自分の進んで来た後ろの方を振り返って見る。 siyoka un hosari シヨカ ウン ホサリ 自分の後ろの方を振り向く。(S) ☆対語 siyetok シイェトㇰ {E: behind oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyokunure
シヨクヌレ 【自動】[si-y-okunu-re 自分・(挿入音)・(?)・させる]えらぶる。 ☆参考 okunure オクヌレ は《…に驚きあきれる》。 {E: to be proud; give oneself airs.} (出典:田村、方言:沙流)
siyoni
シヨニ 【自動】[si-yoni 自分・を縮める] 縮む(ゴム、 ビニール等が)。 {E: to shrink.} (出典:田村、方言:沙流)
siyoromare
シヨロマレ 【他動】[si-y-or-oma-re 自分・(挿入音)・のところ・に入る・させる](他の人)を自分の家に入れる。 {E: to let someone enter one's house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyuk 1
シユㇰ 【自動】[si-y-uk 自分・(挿入音)・を受け取る](?) ①(よい)着物を着る。 ②(動名詞として)(よい)着物を着ること、 装束。 pirka siyuk ki ピㇼカ シユㇰ キ 上等の着物を着る。 ☆参考 síyuk シユㇰ《オスの熊》とはアクセントが違う。 {E: to dress; put on clothes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyuppa
シユッパ 【自動】[複](単は siyupu シユプ)(二人以上が)ギューッと力をつける(しっかりやる)。 {E: to brace oneself; put one's strength into (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
siyupu
シユプ 【自動】[単](複は siyuppa シユッパ) [si-yupu 自分・を締める] ①締まる(ゴムなどが)。 ②ギューッと力をつける(しっかりやる)。 {E: ① to be tightened, shut. ② to brace oneself; put one's strength into.} (出典:田村、方言:沙流)
siyusacari
シユサチャリ 【自動】[si-y-usa-cari 自分・(挿入音)・バラバラに・…を散らす] 散らばる。 toop repun mosir wa cípo he ne ya nep o wa siyusacari p aynu ne wa トオㇷ゚ レプン モシㇼ ワ チポ ヘ ネ ヤ ネㇷ゚ オ ワ シユサチャリㇷ゚ アイヌ ネ ワ アイヌははるか海の向こうの島から舟に乗ってか何かに乗って来てあちこちに散らばったので。(S言い伝え) {E: to be scattered, disordered.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siyusaraye
シユサライェ 【自動】[si-y-usaraye 自分・(挿入音)・を分ける](一つのもとから)分かれる、 分岐する。 {E: to diverge; branch off.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soataykar
ソアタイカㇻ 【自動】[soatay-kar 借財・を払う] 借金/借財を払う/返す。 {E: to return borrowed money.} (出典:田村、方言:沙流)
soataykor
ソアタイコㇿ 【自動】[soatay-kor 借財・を持つ] 借金している、 (お金、 食物等の)借りがある。 {E: to be in debt.} (出典:田村、方言:沙流)
soataytak
ソアタイタㇰ 【自動】[soatay-tak 借財・を取りに行く] 借金取りに行く/来る、 借財の返済をさせに行く/来る。 {E: to go to recover a debt, lent money, food etc.} (出典:田村、方言:沙流)
sókar
ソカㇻ 【自動】[so-kar 座・をつくる](地面の上に)敷物を敷いて人々が入って座れるように整える。 sókar hem ki munnuwe hem ki ソカㇻ ヘㇺ キ ムンヌウェ ヘㇺ キ 敷物を敷いたり掃き掃除をしたりする(民話の中で、 客人を迎え入れる用意をする場面の常套句)。 {E: to lay out a mat (on the ground) for people to sit on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
somo
ソモ 【副】(否定辞) ①(動詞句または否定する語の前に置かれて) …しない。 núman somo k=ek ヌマン ソモ ケㇰ 昨日私は来なかった (S会話) te wano anak somo néno iki=an kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ イキアン クス ネ ナ これからはあんなことはしませんから。(W民話) somo ipe ソモ イペ (彼は)ものを食べない。(S会話) ipe ka somo ki イペ カ ソモ キ (彼は)ものも食べない(全然食べない)。(S会話) somo ne ソモ ネ …ではない。 seta ka somo ne, cápe e ruwe ne aan wa セタ カ ソモ ネ、 チャペ エ ルウェ ネ アアン ワ 犬じゃない、 猫が食べたんだわ。(S) somo ki ソモ キ …しない/しなかった。 somo ki no ソモ キ ノ …せずに。 ②(動詞句が現れずこの語だけで否定の動詞句の役割をする場合もある。) somo yak a=ye ソモ ヤカイェ そうではないそうだ。 ③[熟語・慣用表現] somo ka(…ramu a p/hi) ソモ カ…(ラム アㇷ゚/ラム ア ヒ) まさか… (とは思わなかったが…)。 a=yupíhi somo ka ene iki kunak a=ramú a hi アユピヒ ソモ カ エネ イキ クナㇰ アラム ア ヒ 兄がまさかそんなことをするなんて私は思わなかったが。(W民話) somo ka tapne i=okpare kuni p ne kunak a=ramú a p ソモ カ タㇷ゚ネ イオㇰパレ クニㇷ゚ ネ クナㇰ アラム アㇷ゚ まさか(苦労して育てた息子に)虐待されるなんて思わなかったのに。(W民話) ciki somo…na/ya チキ ソモ…ナ/ヤ …すれば(…なるのではないかなあ)(願望)。 híne un somo ヒネ ウン ソモ もちろん。(S) somo ney ta ki ソモ ネイ タ キ いつもそうする。 hat punkar he emawri punkar he k=éokok híne ku=hacir, k=áni wakka opitta ku=kuta wa isam ranke, somo ney ta ki p un ハッ プンカㇻ ヘ エマウリ プンカㇻ ヘ ケオコㇰ ヒネ クハチㇼ、 カニ ワッカ オピッタ ククタ ワ イサㇺ ランケ、 ソモ ネイ タ キプン (S) ブドウ蔓かイチゴの蔓かにひっかかって転ぶ、 持っている水を全部こぼしてしまう、 いつもそうなのよ。 {E: not (to negate a sentence).} (出典:田村、方言:沙流)
somoiperepa/somoyperepa
ソモイペレパ 【他動】[自動使役][複][somo-ipe-re-pa …しない・ものを食べる・させる・[複]](二人以上が皆)…にものを食べさせない、 …に何も食べさせない、 …に食事を与えない。 nísapno siknak=an akusu i=somoiperepa, rur takup i=érepa ニサㇷ゚ノ シㇰナㇰアン アクス イソモイペレパ、 ルッ タクㇷ゚ イエレパ 私が急に目が見えなくなると(息子夫婦は)私にものを食べさせてくれなくなった、 おつゆだけしか食べさせてくれなくなった。(W民話) {E: to not feed… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
somoytak
ソモイタㇰ 【自動】[somo-itak …しない・話す] ものを言わない、 唖者(「おっち」)である。 toanta somoytak kur an na トアンタ ソモイタㇰ クㇽ アン ナ あそこに唖の人がいるよ。(S) {E: to be dumb; cannot speak.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sonkaci
ソンカチ 【名】[< 日本語] 正月。 ☆参考 asirpa アシㇼパ 新年。 towetanne トウェタンネ 1月。 inomito イノミト 元日。 {E: New Year.} (出典:田村、方言:沙流)
sonkoanpa
ソンコアンパ 【自動】[sonko-anpa 言づて・を携える] 言づてを持って行く/来る。 …sekor sonkoanpa ruwe ne …セコㇿ ソンコアンパ ルウェ ネ …という言づてを持って行った。(S言い伝え) ☆参考 複数形の形だが anpa アンパ の代りに単数形 ani の入った用例はない。 {E: to deliver a message.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sonkokor
ソンココㇿ 【自動】[sonko-kor 言づて・を持つ ] 言づてを持って行く/来る。 sonkokor wa ek ソンココㇿ ワ エㇰ 言づて(知らせ)を持って来た。(NK民話) {E: to take, bring a message.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sonkopayere
ソンコパイェレ 【自動】[sonko-paye-re 言づて・行く[複]・させる] 言づてを送る。 ☆参考 複数形の形だが paye パイェ の代りに単数形の arpa アㇻパ を使った用例はない。 {E: to send a message.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sópa
ソパ 【位名】[so-pa (敷物を敷いた)ゆか・の上(かみ)の方] 上座の方。 sópa ta suwop ikir an ruwe ne ソパ タ スウォㇷ゚ イキㇼ アン ルウェ ネ 上座の方に(宝物を入れる)箱がたくさん積んである。(HK民話) ☆参考 入り口から遠い方、 奥の方、 東の方が上座である。 この用例では、 右座側(いろりの北側)の位置の中で上座側のほう、 つまり東寄りのほうのことを言っている。 いろりの東側、 いろりと東窓(神窓)との間の空間も「上座」と訳されることがあるが、 その場所は ror ロㇿ、 roruyso ロルイソ などと呼ばれる。 {E: towards the seat of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sópesni
ソペㇱニ 【名】[so-pes-ni 座・に縦に沿う・木]家の壁と天井の境の所、 四隅の柱の上に縦横に渡してある木(昔は丸太)のうち縦に(東西に)渡してある木。 ☆対語 só(e)tomotuyep ソ(エ)トモトゥイェㇷ゚ 横に(南北に)渡してある木。 ☆参考 二本の sópesni ソペㇱニ の間の、 天井の縦の梁(桁)は parpesnni パㇻペㇱニ。 {E: rafters used to support a roof.} (出典:田村、方言:沙流)
soske
ソㇱケ 【自動】[sos-ke 薄片・(自動詞形成)] めくれてはがれる、 むける。 pínay uwekari soske ピナイ ウウェカリ ソㇱケ 谷が両方からむけた(=谷の両側の崖がくずれた)。 soske ewen ソㇱケ エウェン (木の皮などが)きれいにむけない。(S) {E: to be peeled (off).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sosnure
ソㇱヌレ 【他動】[自動使役][sosnu-re 一枚一枚にはがれる・させる] 一枚一枚にはがす。 {E: to peel, tear off…one by one.} (出典:田村、方言:沙流)
soso
ソソ 【他動】[単](複は sospa ソㇱパ)[sos-o 薄片・(他動詞形成)] …をはぐ、 はがす、 むきとる、 めくる。 kapuhu soso カプフ ソソ 皮をはぐ。 numaha soso ヌマハ ソソ 毛皮をはぐ。 ☆参考 動物の毛皮をはぐことは ri リ、 野菜や果物などの皮をむくことは kar カㇻ、 繊維をとるための木の皮をはぐことは kep ケㇷ゚。 {E: to tear off, take off, skin, peel…} (出典:田村、方言:沙流)
sospa
ソㇱパ 【他動】[複](単は soso ソソ) (二つ/二枚以上)をはがす、 めくりとる。 {E: to peel, tear off…} (出典:田村、方言:沙流)
sospasospa
ソㇱパソㇱパ 【他動】[sos-pa-sospa (薄片/薄くはがすことを表す語根)・[複]・(重複)] どんどんはがす、 次々にはがしていく。 i=koykaske i=koypokke a=sospasospa イコイカㇱケ イコイポッケ アソㇱパソㇱパ 私たち(のいるところ)より東の方も西の方もどんどんはぎとられた(=家も田畑も何もかも大水で流されてしまった)。(W会話) {E: to peel off…one after another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soteskao
ソテㇱカオ 【自動】[so-tes-ka-o 敷物(を敷いた床)・(ござを編むことを表す語根)・の上・に置く](?) 敷物(ござ)を編む。 móse=an wa orano easir soteskao=an a an a モセアン マ オラノ エアシㇼ ソテㇱカオアナ アナ 私はヨシを刈ってそれからござを次々にたくさん編んで。(W民話) ☆参考 ござを編むことを通常は itese イテセ と言い、 ござ編みの道具は iteseni イテセニ と言う。 {E: to make, weave matting.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sóuk
ソウㇰ 【自動】[so-uk 借財・を受け取る] ①借財をする(お金、 米等を借りる)。 ②[動名詞]借財していること。 poro sóuk an ポロ ソウㇰ アン たくさんの借財をしている。(NK民話) {E: to borrow (money, food etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sóukte
ソウㇰテ 【他動】[自動使役][so-uk-te 借財・を受け取る・させる] …に貸付けをする、 …に(お金や米などの)貸しを持つ。 {E: to lend…; make, let borrow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soy
ソイ 【位名】[概](所は soyke(he)) ①(独立的に)外、 戸外、 家の前/門口、 家の近く。 soy ta a=eywanke p ソイ タ アエイワンケㇷ゚ 外(戸外)で使うもの。 W ②(相対的に)…の外、 (家)の前/門口、 (家)の近く。 ☆対語 onnay オンナイ、 aw アウ。 {E: ① outside; the gateway to one's house; near one's house. ② outside…; near (one's house).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soya
ソヤ 【名】[動物] ハチ (蜂)。 ☆参考 poysoya-kamuy ポイソヤカムイ ミツバチ。 toysoya トイソヤ 土の中に巣をつくる大きくて刺すと痛いハチ(スズメバチらしい)。 sísoya シソヤ 大きくて刺すと痛いハチ、 巣は木の枝や軒から下げてつくる。 〔知分類 p.86〕 {E: a bee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soye 1
ソイェ 【他動】[単](複は soypa ソイパ) …をえぐる。 (次の語の中の要素として) cékantoor-soye チェカントオㇿソイェ [c(i)-e-kanto-or-soye …される・その頭・天・の所・をえぐる](大木や大山などが)天に向かってそびえ立っている。 ☆参考 独立の動詞としては未出。 ☞soypa ソイパ {E: to rise up to the skies, heavens.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sóyene
ソイェネ 【自動】[単](複は sóyenpa ソイェンパ)[soy-ene 外・へ(行く)](人や動物が家の中や穴の中などから)外に出る、 戸外へ出る ☆参考 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは soyne ソイネ という。 中流の地域では soyne ソイネ/sóyene ソイェネ の両方が使われている。 {E: to go, come out of; leave one's house; go outdoors.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soykankari
ソイカンカリ 【自動】[soy-kan-kari 外・くり返し(?)・回る] 頻頻とトイレ(便所)に通う。 ☆参考 soyokari ソヨカリ とも言う。 {E: to go to the toilet frequently.} (出典:田村、方言:沙流)
soyke(he)
ソイケ(ヘ) 【位名】[所](概は soy ソイ)[soy-ke 外・の所]…の外、 戸外、 (家)の門口、 (家)の近くの所、 (人)の住んでいる家の外。 uni soyke ta ウニ ソイケ タ 彼の住んでいる家の外/前に。(S民話) kotankor nispa soyke ta コタンコㇿ ニㇱパ ソイケ タ 村長(むらおさ)の家の前/となりに。(W民話) pirka pon cise an híne soyke ta ピㇼカ ポン チセ アン ヒネ ソイケ タ 美しい小さな家があってその外/前で。(NK民話) {E: outside…; the gateway to…; near…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soyne
ソイネ 【自動】[単](複は sóyenpa/sóyonpa ソイェンパ/ソヨンパ)[soy-ne(< ene) 外・へ(行く)](人や動物が家の中や穴の中などから)外に出る、 戸外へ出る。 ☆対語 ahun アフン。 ☆参考 沙流川中流では sóyene ソイェネ とも言う。 {E: to go outside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soynere
ソイネレ 【他動】[自動使役][soyne-re 外へ出る・させる] (人)に外出させる。 {E: to make, let, have…go outside.} (出典:田村、方言:沙流)
soyokari
ソヨカリ 【自動】[soy-okari 外・…を回る] たびたびトイレに行く[便所通いする](下痢でもして)。 ☆参考 soykankari ソイカンカリ とも言う。 {E: to go to the toilet frequently.} (出典:田村、方言:沙流)
soyokuta
ソヨクタ 【他動】[soy-o-kuta 外・に・(中の物)を全部外に出してしまう](ごみなど)を家の中から外へ出す/戸外へ掃き出す。 {E: to put, take…out; sweep…out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sóyonpa
ソヨンパ 【自動】[複](単は soyne ソイネ)[soy-on(< en)-pa 外・へ(行く)・[複]](二人以上が)(家などの中から)外に出る、 戸外へ出る。 ☆参考 沙流川下流のワテケさんが言う。 同じ地域出身のサダモさんは sóyenpa ソイェンパ とも言う。 中流では sóyenpa ソイェンパ と言う。 {E: to go out, outside (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soyosipitatpa
ソヨシピタッパ 【自動】[複](単の用例はない)[soy-o-si-pita-atpa 外・で・自分・をほどく・たくさん…する] 家の外で身支度を解く。 ☆参考 客が来ている場合、 狩猟などから帰宅した家人は、 外で外套や靴をぬいでから家に入る習慣があった。 {E: to take off one's outside clothes before entering the house.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soyosma
ソヨㇱマ 【自動】[soy-osma 外・に突進する] 家などから外にとび出す、 パッと外へ出る。 {E: to rush out of (a house etc).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soyoterke
ソヨテㇾケ 【自動】[soy-o-terke 外・に・跳ねる] 家などの中からピョンと跳んで出る。 heynu rikunsuy kari/heynu soyoterke=an na ヘイヌ リクンスイ カリ/ヘイヌ ソヨテㇾケアン ナ 私は天井の煙出しの穴からピョンと外へ出た。(HC神謡) {E: to jump, rush outside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
soypa
ソイパ 【他動】…をえぐる。 hńta kus taan cikuni onnayke e=soypa ruwe an? フンタ クㇱ タアン チクニ オンナイケ エソイパ ルウェ アン? どうしてこの木の中をくりぬいたの ? (S) ☆参考 複数形の形だが単数形の形の soye ソイェ は独立の動詞としては未出。 独立には、 数に関係なく soypa ソイパ が使われるのかもしれない。 {E: to scoop, gouge out…} (出典:田村、方言:沙流)
soyunitara
ソユニタラ 【自動】[soy-un-itara 外・へ(行く)・その状態が続いている](家の中の火明りが)外にもれて明るく見えている。 ape nipek soyunitara アペ ニペㇰ ソユニタラ [雅] 火の光(明り)が外へもれて見えている。(NK民話) {E: for the inside brightness of a house at night to be visible from outside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suci(hi)
スチ(ヒ) 【名】[所](概は sut スッ)…の祖母。 sucihi tura utura wa arki スチヒ トゥラ ウトゥラ ワ アㇻキ 彼は彼の祖母と連れだって(二人が)一緒に来た。(S) sucihi sápikiri スチヒ サピキリ 母系の代々の系統。 ☆参考 親愛感のない親族関係のみの表現。 ときには悪口に使われる。 頻度は低く、 他の親族名称ほどには使われない。 通常は kor húci コㇿ フチ と言う。 {E: one's maternal ancestors, lineage.} (出典:田村、方言:沙流)
suke
スケ 【自動】[su-ke 鍋・(自動詞形成)] 炊事をする、 煮炊きする、 食事をつくる。 ku=suke okere na hokure ipe=an クスケ オケレ ナ ホクレ イペアン 食事のしたくができたからさあ食べよう。(W) suke eaykap! スケ エアイカㇷ゚! 料理のへたくそ!(ののしりの表現)。(S) ☆参考 suwe スウェ [単]/súpa スパ [複]は[他動]…を煮る/炊く。 suke スケ は[自動]、 ごはんを炊いたりおつゆをつくったりすることを含めていろいろして食事の用意をすることを言う。 {E: to cook, make a meal.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suke-eapkas
スケエアㇷ゚カㇱ 【自動】[suke-e-apkas 炊事する・それで・歩く] 炊事に立ち働く。 {E: to work hard at cooking.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sukup
スクㇷ゚ 【自動】①成長する、 子どもから大人へ、 若年から壮年になり壮年期をすごして老年へと向かって成長して/年を取っていく、 (若い大人として)暮らす/人生を過ごす。 tan te pakno sukup tuyka ta a=ki kor oka=an hi タン テ パㇰノ スクㇷ゚ トゥイカ タ アキ コㇿ オカアニ 私たちがこれまで生きてきた間にしていたことを。(W会話) iruka sukup kor tu po re po a=kor kor イルカ スクㇷ゚ コㇿ トゥ ポ レ ポ アコㇿ コㇿ 少しの間暮らすうちに二、 三人の子どもができたとき。(HC民話) ②若い(老いていない、 まだ元気でよく働ける)、 壮年である。 sukup kur スクㇷ゚ クㇽ 若い人(二十代から三十五、 六まで) (S)、 (十代二十代から三十代四十代の中年まで) (S) poro sukup kur ポロ スクㇷ゚ クㇽ 熟年の人、 初老の人。 en=or ta anak sukup utar poronno oka na nep ka a=emónasap ciki sikasuyre yan エノッタ アナㇰ スクプタㇻ ポロンノ オカ ナ ネㇷ゚ カ アエモナサㇷ゚ チキ シカスイレ ヤン 私の所には若い人たちが大勢いるから何か忙しいときには手伝わせなさい。(S) (注 [対] onne オンネ 年老いている。) ③[名]成長している間、 人生の間、 若いとき(老年になる前全部)。 sukup epitta スクㇷ゚ エピッタ 小さいときからずっと。 sukup hontom eysam スクㇷ゚ ホントㇺ エイサㇺ 人生の途中で亡くなる=老いるまで生きずにまだ若いうちに、 三十代、 四十代ぐらいで死ぬ。 sukup noski epa スクㇷ゚ ノㇱキ エパ 人生のなかば(壮年)に達する。 ☆参考 pewre ペウレ は十代から二十代ぐらいの若年を言い、 成長する意味はない。 ☆参考 小さい子どもが成長して大きくなることは poro ポロ。 {E: ① to mature, grow up. ② young. (from about 20~35, 36 years of age). ③ to be young: refers to the passing of the years (as a young adult). } ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sukuppa
スクッパ 【自動】[複](sukup スクㇷ゚ は単複の区別なし)(二人以上が)大人(壮年)になる、 若年から老年に向かって成長して/年をとっていく。 {E: to grow into, become an adult (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sukus
スクㇱ 【名】日ざし。 sukus tom スクㇱ トム 日がさす。(W) sukus ruy スクㇱ ルイ 日ざしが強い。(S) sukus yupke スクㇱ ユㇷ゚ケ 日ざしが強い。(W) sukus hawke スクㇱ ハウケ 日ざしが弱い。(W) non-sukus トノンスクㇱ 真昼の雲も風もないよい天気のよい日ざし。 {E: sunlight; the rays of the sun.} (出典:田村、方言:沙流)
sukuskar
スクㇱカㇻ 【自動】[sukus-kar 日ざし・に当たる] 日光に当たる、 日ざしを受ける。 sukuskar uske iro wen スクㇱカㇻ ウㇱケ イロ ウェン (菜っぱを外に出しておいたため)日に当たったところが色が悪くなった。(S) ku=mipihi tane sukuskar ayne mátek wa okere クミピヒ タネ スクㇱカㇻ アイネ マテㇰ ワ オケレ 私の着物(が)日に当たってもうすっかり色がはげてしまった。(S) {E: to be exposed to the sunlight.} (出典:田村、方言:沙流)
sukusracici
スクㇱラチチ 【自動】[sukus-racici 日ざし(が)・…をたれ下がらせる] 日に当たってしおれる。 {E: to wither in the sunlight.} (出典:田村、方言:沙流)
sukusyasa
スクㇱヤサ 【自動】[sukus-yasa 日ざし(が)・…を裂く]日に当たってすきまがあく。 ontaro sukusyasa wa oykus オンタロ スクㇱヤサ ワ オイクㇱ 桶が日に当たってすきまがあいたのでもる。(S) {E: for something to dry and crack in the sunlight.} (出典:田村、方言:沙流)
sum 1
スㇺ 【自動】[< しぼむことを表す語根]不作である。 tanpa anakne nonno ka sum, a=eyta p ka sum タンパ アナㇰネ ノンノ カ スㇺ、 アエトイタㇷ゚ カ スㇺ 今年は花のできも悪いし畑のものも不作だ。(S) sir-sum シㇼスㇺ 不作である(田も畑も全部一般的に)。 {E: to have a bad harvest, crop.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sum 2
スㇺ 【名】[概](所は sumi(hi) スミ(ヒ)) あぶら、 油脂 (液状のも固体のも)。 sum usi スㇺ ウシ (食べ物)にあぶらをつける(この場合あぶら(脂)は調味料の役割りを果たす)。 yuk sum ユㇰ スㇺ 鹿のあぶら。 rupus sum ルプㇱ スㇺ [凍った・あぶら] 固まったあぶら。 sum ani a=ma sito スマニ アマ シト 油で焼いた(揚げた)餅(「パン」の訳として出た)。(S) {E: oil; fat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suma
スマ 【名】石。 ☆参考 大きな石(岩)は sirar シラㇻ、 小石は pi ピ、 ござを編むためのおもりの石は pit ピッ。 {E: stone; rock.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sumawekor
スマウェコㇿ 【他動】[ (熊の)死んだ獲物[所]・を持つ](=sumawe kor スマウェ コㇿ)(熊)を殺す。 tup sumawekor rep sumawekor トゥㇷ゚ スマウェコㇿ レㇷ゚ スマウェコㇿ (熊を)二頭も三頭も(=たくさん)殺した(=とった)。 {E: to kill two, three (which equal a lot of) bears.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sumawkor
スマウコㇿ 【自動】[sumaw-kor (熊の)死んだ獲物・を持つ] 熊を殺す、 熊をとる。 hempara sumawkor=an yakka yayhomsu sak no sumawkor=an ka eramiskari p a=ne ruwe ne ヘンパラ スマウコラン ヤッカ ヤイホㇺス サㇰ ノ スマウコラン カ エラミㇱカリㇷ゚ アネ ルウェ ネ 私はいつ熊をとってもあぶない目に会わずに熊をとったことはなかった。(HK民話) {E: to kill a bear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sumawne
スマウネ 【自動】[sumaw-ne (熊の)死んだ獲物・になる](射た/打った熊が)死ぬ。 inawcipa parpok ta arpa kor sumawne ruwe ne イナウチパ パㇻポㇰ タ アㇻパ コㇿ スマウネ ルウェ ネ (射てしとめた熊は)幣場の入口まで行って死んだ。(NK民話) {E: for a bear to die.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sumumke
スムㇺケ 【自動】[sum-um-ke (しおれることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)] しおれる、 (花などが)しぼむ、 しなびる、 枯れていく(花、 葉、 実、 取ってある果物でも)。 {E: to wither (flowers; leaves etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sunke
スンケ 【自動/名】①[自動]うそをつく、 うそを言う。 sunke ka eaykap スンケ カ エアイカㇷ゚ うそをつくことができない。(S会話) ②[名]うそ。 sunke ka somo ne, anpe ne wa スンケ カ ソモ ネ、 アンペ ネ ワ うそではない、 本当だよ。(S)sunke ne ya e=nukar yak pirka スンケ ネ ヤ エヌカㇻ ヤㇰ ピㇼカ うそかどうか(あなたは)見るがよい。(NK民話) sunke itak スンケ イタㇰ うその言葉、 でたらめ。 (注 [対] anpe アンペ) {E: ①to lie; tell lies. ②a lie.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
súpa
スパ 【他動】[複](単は suwe スウェ) (二人以上が/二つ以上)を煮る。 ne pon yuk rípa wa súpa wa ネ ポン ユㇰ リパ ワ スパ ワ その小鹿を皆で皮をはいで煮て。(W民話) cékunip ne ciki kam ne ciki a=sapte híne a=supa híne チェクニㇷ゚ ネ チキ カㇺ ネ チキ アサㇷ゚テ ヒネ アスパ ヒネ 魚だの肉だのを私は出して煮て。(W民話) {E: to cook, boil (up)…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suppakar
スッパカㇻ 【他動】[suppa-kar きつく・する(他動詞形成)] …を束ねてきつくしばる。 {E: to bundle together then wring (out)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sura
スラ 【間投】[< 他動]ほうっておきなさい。(S) sura! mosmano an! スラ! モㇱマノ アン! ほっとけ、 かまうな。(S) ☆参考 osura オスラ は《…を捨てる》という意味の他動詞。 しかし接頭辞 o- のつかない sura スラ は普通の動詞のようにいろいろな人称では使われない。 {E: to be unconcerned about; leave alone.} (出典:田村、方言:沙流)
sus
スㇱ 【自動】水浴(「川浴び」)する(入浴することも、 海水浴等のように水に入って泳ぐなどして遊ぶことも)。 pet or un sus kus rap ペトルン スㇱ クㇱ ラㇷ゚ [川・のところ・へ・水浴し・に・下りる] 川へ泳ぎに行く。(S) tonpuri or un sus トンプリ オルン スㇱ (直訳すると)風呂桶で水浴する=ふろに入る/入浴する。(W) ☆参考 tonpuri or osus トンプリ オㇿ オスㇱ (直訳すると)風呂桶で水浴する=ふろに入る。(S) ☆参考 手足を動かして泳ぐ動作を表現するには ma マ《泳ぐ》という自動詞を使う。 {E: to bathe (in a river etc.); swim.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sussur
スッスㇽ 【名】嵐の時の陰気。 sussur an スッスㇽ アン 嵐/しけのために陰気である。 ruyanpe yupke wa sussur an humi! ルヤンペ ユㇷ゚ケ ワ スッスㇽ アン フミ! 嵐がひどくて家の中が陰気だなあ。(S) sussur ewen スッスㇽ エウェン (赤ん坊が)しけると泣く。(S) {E: the darkness, gloom of a storm.} (出典:田村、方言:沙流)
suste
スㇱテ 【他動】[自動使役][sus-te 水浴び/入浴する・させる]…を水浴び/入浴させる。 nérok poyson utar tonpuri or un a=sustepa ネロㇰ ポイソン ウタㇻ トンプリ オルン アスㇱテパ その幼い子どもたちはおふろに入れられた。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
Susuranpeci
ススランペチ 【名】[susu-ran-peci 柳の葉・落ちる・川[所]][固有名]天界(kantorimosir カントリモシㇼ)にある川の名。(W) (S) (出典:田村、方言:沙流)
sut 1
スッ 【名】[概](所は suci(hi) スチ(ヒ))祖母及びそれと同世代以上の親族の女子。 ekas ka sak sut ka sak エカㇱ カ サㇰ スッ カ サㇰ 祖父も祖母もいない。(S) ☆参考 クールな親族関係の表現、 悪口を言うときにも使う、 頻度は低く、 他のいろいろな親族名称ほどには使われない。 親愛感や尊敬を含んだ語としては húci フチ が用いられるほか、 単なる親族関係の表現としても、 多くの場合に húci フチ のほうが用いられる。 しかし sak サㇰ《…がない》の前では húci フチ とは言わずこの語を使う。 ☆対語 ekas エカㇱ 祖父。 {E: refers to one's grandmother, great grandmother, etc.} (出典:田村、方言:沙流)
suwe
スウェ 【他動】[単](複は súpa スパ)[suw-e (煮ることを表す語根)・(他動詞形成)] ①…を煮る(「たく」)、 ②[動名詞]煮ること。 ☆参考 鍋の中に入れ、 水気の中で熱して食べられるようにすることを言う。 日本語の「煮る」にほぼ当たるが、 「ゆでる」ことやご飯を「たく」ことも含む。 ☆参考 hamnesuwe ハㇺネスウェ まるごと煮る。 seyka セイカ 塩ゆで/塩煮する。 sakanke サカンケ ゆでて干す。 ma マ 焼く。 seyreka セイレカ 煎る。 suke スケ [自動]炊事(食事のしたく)をする。 {E: ① to boil, cook (up)…(v.). ② boiled (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suye
スイェ 【他動】[suy-e (ゆらすことを表す語根)・(他動詞形成)] ①…をゆらす、 振る。 poyson cis na sinta suye ポイソン チㇱ ナ シンタ スイェ 赤ちゃんが泣いてるからゆりかごをゆらしなさい。(S) ② ramu suye ラム スイェ [連他][その心・をゆらす] …をなだめる(泣く子をあやすなどして)。 ☆参考 ものを振り動かすことには重複形 suyesuye スイェスイェ が使われる。 {E: to shake, swing, sway…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
suyesuye
スイェスイェ 【他動】[suye-suye 振る・(重複)] …を何回もゆらす/振る/ゆすぶる。 iteki suyesuye, taan pe hácir na, rapapse na, kasi ta okay pe rapapse na イテキ スイェスイェ、 タアンペ ハチン ナ、 ラパㇷ゚セ ナ、 カシ タ オカイ ペ ラパㇷ゚セ ナ グラグラゆすぶらないで、 これが落ちるから、 バラバラ落ちるから、 上にのってるものがみんな落ちてしまうから。(S) {E: to shake, swing…repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
súyo
スヨ 【自動】[suy-o 穴・そこに入る/つく/置かれる] …に穴があく/あいている。 súyo cikuni スヨ チクニ 髄(ずい)が抜けて穴のあいた木。(S) ní suptom súyo uske or oriwak ニ スㇷ゚トㇺ スヨ ウㇱケ オㇿ オリワㇰ (鳥が)木の幹の中ほどの穴のあいた所に巣を持っている。 (súyo スヨ の代わりに púyo プヨ とも言う。) (S) {E: for…to have a hole in it.} (出典:田村、方言:沙流)
ta 1
タ 【他動】(生活にいるものを地面や地下から)取って来る、 …を掘る(採取する)。 cikuni ta チクニ タ まきにする木を集める、 たきぎにする木を拾う。 sat cikuni ta サッ チクニ タ 乾いた木を集める。 kaykuma ta カイクマ タ たきぎ(細い柴木)を採る。 wakka ta ワッカ タ 水を汲む。 emo ta エモ タ いもを掘る。 turep ta トゥレㇷ゚ タ ウバイロを掘る。 “taan pe ikemara somo ne?” “aː, sonno ka ikemara ne na, a=ta wa inkar=an” 「タアン ペ イケマラ ソモ ネ?」「アー、 ソンノ カ イケマラ ネ ナ、 アタ ワ インカラン」 「これイケマの葉じゃない?」「ああ、 ほんとにイケマの葉だよ、 掘ってみよう。」 (S) ☆参考 木や草の実を摘み取ることは kar カㇻ、 まきなどを切ることは tuye トゥイェ、 たくさん集めることは uwomare ウウォマレ、 土などを掘ることは ouri オウリ、 埋まっているものを掘り出すことは pusu プス。 {E: to gather, collect…; dig (up)…; bring, take out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ta 5
タ 【副助】①(強め) …こそ。 kani anak k=épakewsawot, eani ta an koraci e=ye hawe ne wa カニ アナㇰ ケパケウサウォッ、 エアニ タ アン コラチ エイェ ハウェ ネ 私はとんでもないまちがいを言った、 あなたこそ本当のことを言ったのだ。 ②(oka オカ を結びとする係結びの構文で)…ta …oka! …タ …オカ! (結びの oka オカ は言わないこともあるが、 ta タ は必ず言う)。 …だったらいいのになあ、 …したいものだなあ! nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺してやりたいものだなあ! cep rur a=e ta ki! チェㇷ゚ ルㇽ アエ タ キ! 魚のおつゆを食べたいなあ。(S) cikap ta ku=ne/réra ta ku=ne チカㇷ゚ タ クネ/レラ タ クネ 鳥になりたいなあ、 風になりたいなあ。(S即興詩) ③(a ア を結びとする係結びの構文で)…ta …a …タ …ア …するものか、 …なものか、 …するものだなあ、 …しているなあ(反語表現の感嘆文)。 neppo ciraman ki ta háwas a ネッポ チラマン キ タ ハワサ 思いがけないことを言うねえ! ④(tas タㇱ と一緒に)…tas ta …nek! …タㇱ タ …ネㇰ! …するのだぞ(tas ta タㇱ タ の代りに tos to トㇱ ト も使われる)。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
taa
タア 【副】ここに、 すぐそこに、 ほら(ta タ 3 の強調形)、 これ。 (空間的に近い所を言うほか、 話していることがらに近い所をもさす。) taa a=kotánu pánake ta タア アコタヌ パナケ タ すぐそこに私たちの村の下手に。 taa oro ta án=an tono or ta タア オロ タ アナン トノ オッタ ここに、 いま私が住んでいる和人の家に。(S民話) “k=oypepihi mukkane emo oma na” “íne?” “taa“ 「コイペピヒ ムッカネ エモ オマ ナ」「イネ?」「タア」 「私のおわんの中に切ってないイモが入ってるよ。」「どう=どれ?」「ほらここに=これよ。」 (S) taa, ek wa inkar, taan pe ikemara somo ne? タア、 エㇰ ワ インカㇻ、 タアン ペ イケマラ ソモ ネ? ほら来てみなさい、 これはイケマの葉じゃない? (S) taa néno タア ネノ ☞taanéno タアネノ ☆発音 ターとのばすのではなく、 タとアを区切って言う。 ちょうどタッアーを早く言ったような発音 {E: here; right there; this (emphatic).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
taan
タアン 【連体】[単](複は taoká タオカ)[ta-an ここに・ある] ここにある/いるこの…、 自分のいるすぐ近くの所にある/いる…。 taan pe タアン ペ これ(自分のすぐ近くにあるもの)。 taan kur タアン クㇽ この人(自分のすぐ近くにいる人)。 taan ta タアン タ ☞taanta タアンタ ☆参考 自分が手に持つているものなどを表すには、 tan/tapan タン/タパン《この》を使う。 離れた所にあるものを表すには、 toan トアン《その、 あの》、 toon トオン《あの、 ずつと遠くにある》を用いる。 「いま話したこの…」を言うには ne ネ、 ne wa an ネ ワ アン などが使われる {E: …which is right here; …which is near yourself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
taanéno
タアネノ 【副】[taa-neno これ・のように] このように。 taanéno an タアネノ アン こんな、 このような。(W) taanéno pirka matkaci タアネノ ピㇼカ マッカチ このように美しい少女。(KH民話) taanéno kar wa en=kore yan タアネノ カㇻ ワ エンコレ ヤン このように(これと同じように)してください。(S) taanéno ne, toonéno ne sekor タアネノ ネ、 トオネノ ネ セコㇿ こうなんだよ、 ああなんだよと(言って教えてくれた)。(W) ☆参考 sekor sekor セコㇿ セコㇿ (動作をやって見せながら)こういうふうに。(W会話) {E: like this.} (出典:田村、方言:沙流)
taaní
タアニ 【名】[taan-i この・ところ] ここ(話し手のすぐそばの場所)。 taaní un タアニ ウン ここへ、 こっちへ、 そっち(すぐ近く)へ。 taaní un ponno sinu タアニ ウン ポンノ シヌ そっちへ少し寄りなさい。(S) taaní wa タアニ ワ ここから。 taaní wa arpa yak a=ye タアニ ワ アㇻパ ヤカイェ 彼はここから行ったそうだ。(S) ☆参考 この語は格助詞 un ウン《…へ》、 wa(no) ワ(ノ)《…から》を伴ってのみ使われる。 「ここ、 この場所」という独立した概念を表すには、 tan uske/tapan uske タン ウㇱケ/タパン ウㇱケ が使われる。 ☆参考 離れた所を言い表すには、 toaní トアニ《あそこ、 あっちの方》、 tooní トオニ《ずつと向こうの方》が使われる。 {E: here (near the speaker).} (出典:田村、方言:沙流)
taanta
タアンタ 【副】[taan-(i)-ta この・[所]・に/で]ここに/で(話し手のすぐそばに/で)。 ☆参考 toanta トアンタ あそこに/そこに。 toonta トオンタ あそこに/ずっと向こうに。 {E: here.} (出典:田村、方言:沙流)
tak 1
タㇰ 【他動】…を取って/持って来る、 (人)を連れて来る/呼んで来る/呼びに行く/迎えに行く(来ることを求める)、 (人)を招待する。 e=sanpe a=uk kusu a=e=ták wa e=ek ruwe ne na エサンペ アウㇰ クス アエタㇰ ワ エエㇰ ルウェ ネ ナ あなたの心臓を取るためにあなたは呼ばれて連れられて来たのだよ。(S民話) sakekar=an nen póka ki wa a=kotánu un utar a=tak wa サケカラン ネン ポカ キ ワ アコタヌ ウン ウタㇻ アタㇰ ワ 私はなんとかして酒をつくって村の人々を招待して。(W民話) {E: to bring…; lead, take someone to, from…; go, come to call…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
takar
タカㇻ 【他動】①…を夢に見る。 ②[助動詞的用法]…(という)夢を見る。 m ku=nukar yak ku=takar クヌカㇻ ヤㇰ クタカㇻ 私は(彼に)会ったということを夢に見た。(S) ku=nukar takar クヌカッ タカㇻ (S) 私は(彼に)会ったということを夢に見た=彼に会った夢を見た。(S) {E: to dream of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
takne
タㇰネ 【自動】[(知里真志保によれば)tak-ne 塊・のようである] 短い。 to takne ト タㇰネ 日が短かい/短かくなる。(W) takne pon iri タㇰネ ポン イリ 短い小さい衿=掛け衿(和服の衿の上にかぶせて縫いつけた布)。(W) ☆対語 tanne タンネ 長い。 {E: to be short.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
takpa
タㇰパ 【他動】[複](tak タㇰ は単複の区別なし)(二人以上を皆)…を呼んで来る、 招待する。 {E: to call, beckon, invite…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
takse
タㇰセ 【自動】[tak-se 塊・(自動詞形成)]大きい(石や岩)。 takse suma タㇰセ スマ 大きな石。 takse sirar タㇰセ シラㇻ 大きな岩。 ☆参考 原義は《大きな塊をなす》であろう。 ☆参考 takne タㇰネ は《短い》。 {E: large (for rocks, stones).} (出典:田村、方言:沙流)
taktakse
タㇰタㇰセ 【自動】[tak-tak-se 塊・(重複)・(自動詞形成)]丸い(円ではなく玉の形)。 (「球」の訳語として出た。) {E: to be round; spherical.} (出典:田村、方言:沙流)
taktaku
タㇰタク 【他動】[tak-tak-u 塊・(重複)・(他動詞形成)]…をにぎって丸める。 upas taktaku ウパㇱ タㇰタク 雪を丸める=雪玉をつくる(雪合戦で)。(S) sito taktaku シト タㇰタク 餅を丸める=丸餅をつくる。(S) amam taktaku wa poyson ére アマㇺ タㇰタク ワ ポイソン エレ おにぎりをつくってぼうやに食べさせなさい。(S) {E: to make…round, spherical.} (出典:田村、方言:沙流)
takup
タクㇷ゚ 【副助】…だけ、 …しか…しない。 rur takup i=erepa ルッ タクㇷ゚ イエレパ 彼らは汁だけしか食べさせてくれなかった(肉も魚もくれなかった)。(W民話) apekur takup a=ki アペクッ タクㇷ゚ アキ 私は火にあたっているだけだった(炊事も何の仕事もせずに)。(W民話) teknum takup etuk kane kú=isitoma テㇰヌㇺ タクㇷ゚ エトゥㇰ カネ クイシトマ 手首だけ出てきて(私は)恐ろしかった。(S) ku=cis a ku=cis a kor patek k=an pe un, ku=yaypira takup ki wa クチサ クチサ コㇿ パテㇰ カン ペ ウン、 クヤイピラ タクㇷ゚ キ ワ 私は泣いて泣いてばかりいたんだよ、 ただもうがっかりして。(S) ☆参考 patek パテㇰ《だけ、 ばかり》が肯定的に「…だけ/ばかり…する/した」というニュアンスで使われているのに対して、 takup タクㇷ゚ は「…しか…しない」という否定的なニュアンスで使われる。 {E: just; only.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tamane
タマネ 【自動】[tama-ne 玉・になる]玉になる(丸くかたまる)。 kaypeci tamane wa an カイペチ タマネ ワ アン キャベツが(もう)玉になっている。 {E: to become round; spherical.} (出典:田村、方言:沙流)
tamasay
タマサイ 【名】[tama-say 玉・連] 玉連、 玉を連ねて輪にした首かざり。 sitoki kot tamasay シトキ コッ タマサイ 円盤形のペンダントのついた玉連。(W) ☆参考 祭のときなどに正装した女子がつける。 たくさんの玉を糸でつないで輪にしたもの、 玉は石またはガラス玉で、 青系統を主調とし、 黒や黄なども入る。 前の方の玉で大きいのは直径3センチもあり、 後ろの方の小さい玉でも直径1.5センチぐらい。 一重のものも二重、 三重になっているものもある。 前の中央には sitoki シトキ と呼ばれる金属の円盤形の鏡のような飾りが下げられ、 これが胸の中央あたりにくる。 {E: a bead necklace.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tamesisire
タメシシレ 【他動】[tam-e-sisi-re 刀・で・避ける・させる] …に刀で切りかかる。 {E: to attack, cut…with a sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tan
タン 【連体】[< ta-an ここに・ある]この、 自分が手に持っている(ものなど)、 自分が今いる(村など)。 tan mosir タン モシㇼ この国。 tan cup タン チュㇷ゚ 今月。 tan pa タン パ 今年。 tan pe タン ペ このもの=これ。 tan onuman タノヌマン この夕方=今夕。 tan uske タヌㇱケ この場所=ここ。 tan uske ta amam k=étoyta タン ウㇱケ タ アマㇺ ケトイタ 私はここに稲をつくる。(S) tan a=kor hekaci タン アコㇿ ヘカチ この私の少年=いいかい(聞きなさい)ぼうや…。 tan rikna wa タン リㇰナ ワ この上の方から(=こう、 高い所から…)。 tan te ta タン テ タ ここに、 ほかならぬここに。 tan te ta an wa an rápokke ta a=hunára kor síran タン テ タ アン マ アン ラポッケ タ アフナラ コㇿ シラン ここにあったのを知らないでさがしていた。(S) tan tepo ta タン テポ タ [tan-te-po-ta この・ここ・指小辞・に] ついここに、 すぐここに。 tan tépo ta a wa an pe yayhawesina wa an タン テポ タ ア ワ アン ペ ヤイハウェシナ ワ アン (彼は)ついここに座っていたのに声も出さないでいたんだね。(S) tan te pakno タン テ パㇰノ [雅] 今まで。 ☆参考 自分のすぐ近くにあるものを言い表すには taan タアン《ここにある、 この》を用いる。 離れた所のものを言うには toan トアン《その、 あの》、 toon トオン《あの、 遠くの》を用いる。 {E: here; this.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tának
タナㇰ 【自動】(次の慣用表現の中で) ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ [雅]意識もうろうとして、 半死半生で、 夢うつつで、 無我夢中で。 ☆参考 ユーカラだけでなく、 神謡や民話でも使われる。 {E: to be half dead, half alive; have a vague consciousness; be in ecstasy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tanas
タナㇱ 【自動】出っぱっている、 盛り上がる、 突き出る。 ku=kor ita kotne uske ka an tanas uske ka an クコリタ コッネ ウㇱケ カ アン タナㇱ ウㇱケ カ アン うちの床(ゆか)はへこんだ所もある、 出っぱった所もある。(S) oyakoyaki kotne tanas オヤコヤキ コッネ タナㇱ あちこちへこんだり出っぱったりしている。 etakasure ponehe tanas エタカスレ ポネヘ タナㇱ 人よりよけいに骨がでっぱっている(=ほお骨が高い)。(W) ☆対語 kotne コッネ {E: to project; rise; swell; stick out.} (出典:田村、方言:沙流)
tani
タニ 【位名】[tan-(h)i この・所][雅](次の慣用表現で)ここ。 tani unma タニ ウンマ こっちへ。 toni unma/tani unma トニ ウンマ/タニ ウンマ [雅]あちらのほうへこちらのほうへ (Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tanne
タンネ 【自動】[(知里真志保によれば)tar-ne 荷縄・のようである] 長い。 tanne sítu タンネ シトゥ 長い尾根。(KK民話) to tanne ト タンネ 日が長い。(W) ☆対語 takne タㇰネ。 {E: to be long.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tannehesearpare
タンネヘセアㇻパレ 【自動】[tanne-hese-arpa-re 長い・息・行く・させる] 長い息をつく、 ハアーッと大息をつく。 {E: to draw, take a deep breath.} (出典:田村、方言:沙流)
tannekamuy
タンネカムイ 【名】[tanne-kamuy 長い・神]ヘビ。 ☆参考 kinasut キナスッ ヘビ。 tokkoni トッコニ マムシ。 これらの語をさけて言うのにこの語を使う。 ほかに munpokunpe ムンポクンペ とも言う。 {E: a snake.} (出典:田村、方言:沙流)
tanpaku
タンパク 【名】[< 日本語] たばこ。 tanpaku ku タンパク ク[たばこ・を飲む]たばこを吸う。 tanpaku sine pa ku=ku rusuy タンパク シネ パ クク ルスイ 私はたばこを一服吸いたい。(W) ☆参考 きざみも紙巻きも。 ワテケさんはきざみたばこをきせるにつめて吸っていた。 ☆参考 kiseri キセリ きせる。 {E: tobacco; cigarettes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tanpakuku
タンパクク 【自動】[tanpaku-ku たばこ・飲む](=tanpaku ku タンパク ク)たばこを吸う。 ku=tanpakuku クタンパクク 私はたばこを吸う。(W) {E: to smoke a cigarette, tobacco.} (出典:田村、方言:沙流)
tanpakuop
タンパクオㇷ゚ 【名】[概][tanpaku-o-p たばこ・入る・もの] タバコ入れ。 {E: a tobacco pouch.} (出典:田村、方言:沙流)
tanpakuopi(hi)
タンパクオピ(ヒ) 【名】[所]…のタバコ入れ。 {E: a tobacco pouch of…} (出典:田村、方言:沙流)
tanukuran
タヌクラン 【名/副】[tan-ukuran この・ゆうべ] 今晩、 今夜。 ☆参考 ukuran ウクラン だけだと《昨晩》。 {E: this evening; tonight.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tap 1
タㇷ゚ 【名】①これ、 このこと。 tap a=ye kuni non-sukus ne humi as タㇷ゚ アイェ クニ トノンスクㇱ ネ フミ アㇱ これを言うのが昼の凪(なぎ)だなあ。(S) a=macíhi ne/a=kar yakne/tap easir/upak siretok ne/ukor=an ruwe ne p sekor アマチヒ ネ/アカㇻ ヤㇰネ/タㇷ゚ エアシㇼ/ウパㇰ シレトㇰ ネ/ウコラン ルウェ ネㇷ゚ セコㇿ [雅]…私の妻にするのに。 そうすればそれこそそろって美しく立派な夫婦になるのにと。(Sユーカラ語り) ②この/そのとき。 tap oro wano タㇷ゚ オロ ワノ それからは。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tapan 1
タパン 【連体】[単](複は tapoká タポカ)[tap-an 今ここに・ある] ①この、 自分が手に持っている(もの)、 自分が今いる(ところ)、 まさにこの(tan タン《この》と同義で、 強調のニュアンスを伴う)。 tapan pe タパン ペ このもの=これ。 ②(韻文で) tapan te wano タパン テ ワノ [この・ここ・から]=ここから。 tapan te pakno タパン テ パㇰノ [この・ここ・まで]今まで(日常語では te pakno テ パㇰノ)。(Sユーカラ) tapan to pakno タパン ト パㇰノ [雅]きょうこの日まで(日常語では tanto pakno タント パㇰノ)。(Sユーカラ語り) tapan kamuy maw/cirikipuni タパン カムイ マウ/チリキプニ [雅]神風が吹き上がってきた。(Sユーカラ)(論理的には tapan タパン は必要ないが、 この語を入れることで一行が五音節に整うと同時に韻文らしい言い方になる。 最後の例では臨場感を出す効果を与えている。) {E: ①this; here. ②from here.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tapewkocupupu
タペウコチュププ 【自動】[tap-e-uko-cupupu 肩・(のところ)で・一緒に・すぼめている(重複)]首をすっこめ肩をすぼめている。 {E: to shrug one's shoulders.} (出典:田村、方言:沙流)
tapika
タピカ 【副】[tap-ika 肩・を越える] 肩にかけて、 肩にななめがけして。 {E: to carry on one's shoulder(s).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tapka
タㇷ゚カ 【位名】[概](所は tapkasi タㇷ゚カシ)[tap-ka 肩・の上] …の上、 …の頂上。 pira tapka ピラ タㇷ゚カ 崖の上。(S) nupuri tapka ta cipta=an ヌプリ タㇷ゚カ タ チㇷ゚タアン 山の上で舟をつくった。(S会話) pu tapka ta han cikiki/terke=as terke=as han cikiki プ タㇷ゚カ タ ハン チキキ/テㇾケアㇱ テㇾケアㇱ ハン チキキ [雅]倉の上で私はピヨンピヨン跳んだ。(HC神謡) nupuri tapka a=osíkiru ヌプリ タㇷ゚カ アオシキル 山の頂上に着いた。(W神謡語り) ☆参考 何かの上/頂上で、 そこに上がって四方を見渡したりそこで何かをしたりする所を言う。 少なくともある程度の平らな面積がある。 kitay キタイ は、 外から見ての頂上で、 上がることのできない山の頂や木の梢のてっぺんなどでも言い得る。 ☞kitay キタイ {E: above; on top of; on.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tapkar
タㇷ゚カㇻ 【自動】[tap-kar (擬音?)・する] 踏舞(手のひらを上へ向けて両腕を広げて斜め前上にかざし一歩一歩足を踏みしめて進んで行く男性の舞い)を舞う。 (動名詞として)tapkar ku=ki nankor タㇷ゚カㇻ クキ ナンコㇿ 私はタㇷ゚カㇻ(踏舞)を舞います。(NZ独話) ☆参考 伝承の中で、 人間の姿になって地上で暮らした神が天に帰るときは、 この tapkar タㇷ゚カㇻ を舞っているうちに鳥の姿になって空高く昇って行く。 {E: to dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tapkasi
タㇷ゚カシ 【位名】[所](概は tapka タㇷ゚カ) …の上、 その上。 kotan tapkasi/ekohosipi コタン タㇷ゚カシ/エコホシピ [雅]村/くに(この場合故郷)に帰る。(W即興詩) (「…に行く」「…に来る」等を表す語の前で、 村(集落/地域/国)という場所を表現するのに、 歌謡や叙事詩等の韻文ではときおり kotan tapkasi コタン タㇷ゚カシ という表現が用いられる。 この二語で五音節となり、 韻文の一行分として整う。) ☆参考 tapkas(i)ke タㇷ゚カシケ/タㇷ゚カㇱケ は未出。 {E: above…; on top of (that).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tar 1
タㇻ 【他動】…を(ござとして、 ふとんとして)敷く。 ku=tar wa ku=hotke a p クタㇻ ワ クホッケ アㇷ゚ 私が敷いて寝ていたもの。(S) a=tar pe opitta a=ukomuymanpa híne アタㇻ ペ オピッタ アウコムイマンパ ヒネ 私は敷き物をみんなかき集めて。(W民話) ☆参考 「…の上に座る」は kasi ta a カシ タ ア {E: to spread, lay…; to lie, sit on…} (出典:田村、方言:沙流)
tarara
タララ 【他動】[tara-ra …を上の方へ持ち上げる・(重複)し続けている] …を高く持ち上げている。 ani wa tarara wa an アニ ワ タララ ワ アン 手に持って上の方へ上げている。(W) {E: to hold up, raise…} (出典:田村、方言:沙流)
tareciw
タレチウ 【自動】(ウポポの中の次の句で)刺される。 tarapso ka/tareciw タラㇷ゚ソ カ/タレチウ [雅]眠っているうちに刺されるぞ。 ☆参考 語源不明。 [tar-e-ciw 荷縄・で・刺さる]では意味が通らない。 [ta-a(r)-e-ciw そこで・(受け身)・そこで・刺さる]等、 いろいろにこじつけられるが、 もともとの形はこうではなかったろう。 {E: to be bitten; stung.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
taritari
タリタリ 【他動】[tari-tari …を上げる・(重複)](直訳すると)…を上げ上げする=上げたり下ろしたりを繰り返す)。 rataritari tekkupi taritari kor ラタリタリ テックピ タリタリ コㇿ 羽を上げ下げし、 翼を上げ下げしながら(=バタバタさせながら)。(HK民話) {E: to raise and lower…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tarusi
タルシ 【他動】[tar-usi 荷縄・を…につける](次の合成語または連語の後部要素)tomotarusi/tomo tarusi トモタルシ/トモ タルシ [雅]…に荷縄をかける、 …を荷縄で背負う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tasa 1
タサ 【他動】…と交換する。 nína kor mur tasa wa e kor an pe ne a p ニナ コㇿ ムㇽ タサ ワ エ コㇿ アン ペ ネ アㇷ゚ (その貧しい和人は)たきぎをとって来てはぬかと交換してそれを食べていたのだったが。(S民話) {E: to exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tasa 2
タサ 【後副】…と交代して、 …に向かって(逆らって)。 tasa itak タサ イタㇰ …に交代して(…が話す)、 …に答えて。 e=tasa kú=itak エタサ クイタㇰ あなたに交代してこんどは私が話す、 私があなたに答える。 réra tasa ku=sikmasasa wa k=ek レラ タサ クシㇰマササ ワ ケㇰ 私は風上に向かって大きな目を開けて来た(冗談)。(S) {E: to alternate with…; to go towards, against…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tasare
タサレ 【複他動】[他動使役] [tasa-re …と交換する、 ・させる] …を…と交換する。 {E: to exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tasaske
タサㇱケ 【自動】[tasas-ke (擬態の重複)・(自動詞形成)] ヒリヒリする。 ku=nanu kapu picitce uske rérakar akus tasaske クナヌ カプ ピチッチェ ウㇱケ レラカラクㇱ タサㇱケ 私の顔の皮がむけたところが風に当たったらヒリヒリする。(S) ku=paro tasaske クパロ タサㇱケ 私の口がヒリヒリする(荒れているとき塩気のものを食べて)。(S) {E: to sting; smart.} (出典:田村、方言:沙流)
tasko
タㇱコ 【他動】(人)にたすきをかける。 íne, eci=tásko na イネ、 エチタㇱコ ナ どれ、 たすきをかけてあげるから。(S) {E: to tuck up someone's sleeves with a sash or cord.} (出典:田村、方言:沙流)
tasmak
タㇱマㇰ 【自動】[tas-mak 息・?] 虫の息をする。 ween tasmak tasmak kor an ウェエン タㇱマㇰ タㇱマㇰ コㇿ アン 本当に虫の息だ(いまにも死にそうだ)。(S) ☆参考 ハッハッと苦しそうにあえぐのは nísenise ニセニセ と言う。(S)〔知分類 p.1 あえぐ〕 {E: to breathe faintly.} (出典:田村、方言:沙流)
tasra
タㇱラ 【自動】うずく(痛くて脈を打つようにズキンズキンとなる)。 {E: to ache; tingle.} (出典:田村、方言:沙流)
tasratasra
タㇱラタㇱラ 【自動】[tasra-tasra うずく・(重複)] ズキズキと/ズキンズキンとうずく。 {E: to ache, tingle throbbingly.} (出典:田村、方言:沙流)
tastá
タㇱタ 【副】[< tas-ta(強めの助詞)・(強めの助詞)](結びの終助詞 nek ネㇰ と組み合わさって)ほら…よ。 tasta te ta an nek タㇱタ テ タ アン ネㇰ ほらここにあるよ。(W) ☞tos トㇱト (出典:田村、方言:沙流)
tasum
タスㇺ 【自動/名】①[自動]病気になる、 病気である。 tasum oasi タスㇺ オアシ 病気になりそうになっている。 tasum kur タスㇺ クㇽ 病人。 tasum kor an タスㇺ コㇿ アン 病気している。 ②[名]病気。 síno páse tasum ne noyne シノ パセ タスㇺ ネ ノイネ 本当に重い病気らしい。(S) {E: ①to be, become sick: ill (v.). ②a sickness; an illness (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
táta
タタ 【他動】[擬音の重複](魚や肉)をトントンたたいて細かくする。 citatap チタタㇷ゚ [ci-tata-p された・たたく・もの](料理の名) ☞citatap チタタㇷ゚ {E: to beat, chop, grind (meat, fish) finely.} (出典:田村、方言:沙流)
tátatata
タタタタ 【他動】[tata-tata トントンたたく(擬音の重複)・(重複)] ①…をトントントントンたたく。 sisam tatatata シサㇺ タタタタ 彼は自分のそばをトントンたたいた。 ②(魚や肉)をたたいて細かくする。 {E: ①to beat, strike… ②to beat, chop, grind (meat, fish) finely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tatuspe
タトゥㇱペ 【名】[tat-us-pe 樺皮・がそれについている・もの] たいまつ(カンビの皮(tat タッ)を細く裂いて束ねたもので、 それに火をつけて明りとした)。 poro tatuspe a=kor híne sóyene=an wa inkar=an akus ポロ タトゥㇱペ アコㇿ ヒネ ソイェネアン マ インカラン アクㇱ 私が大きなたいまつを持つて外に出て見ると。(NK民話) ☞sune スネ {E: a torch (made from strips of bark of the birch tree bunched together).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tawki
タウキ 【他動】(まさかりや山刀などの刃物で)…をたたいて切りつける。 cikuni ku=tawki akusu emko hetari wa ani ku=yaykik ruwe un チクニ クタウキ アクス エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ ルウェ ウン (私が)まきをなたでたたいたら半分飛んで来てそれで(私は)自分を打ったんだよ。(S) nisukotawki ニスコタウキ 臼に入れて鎌(かま)で突け。(HC神謡) {E: to beat, cut, chop…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tawkitawki
タウキタウキ 【他動】[tawki-tawki 刃物でたたいて切りつける・(重複)](刃物で)…を何回も何回もたたいて切りつける(tawki タウキ の動作の繰り返し)。 {E: to strike, cut…repeatedly.} (出典:田村、方言:沙流)
tek 2
テㇰ 【助動】①(動詞の後に置かれて)ちょっと…する(短時間、 瞬間に、 軽く)。 k=oyra tek コイラ テㇰ (私は)ちょっと忘れた、 ど忘れした。 terke tek テㇾケ テㇰ ピョンととんだ。 kasi k=éoma wa ku=yaysinire tek カシ ケオマ ワ クヤイシニレ テㇰ (私は)(これに)もたれてちょっと休む。(S) ponno síran tek kor ポンノ シラン テㇰ コㇿ 少したったら。 aptokar ayne retar tek アㇷ゚トカㇻ アイネ レタッテㇰ 雨に当たって当たってちょっと白ぽっくなった。(S) ②(副詞句の後に置かれて)ちょっと…。 eytasa poronno ne, na ponno tek ka omare エイタサ ポロンノ ネ、 ナ ポンノ テㇰ カ オマレ あまりたくさんだ、 もっと少なめに入れなさい。(S) a=kotánu pánake ta tek アコタヌ パナケ タ テㇰ 私の村のちょっと川下寄りに。(W民話) na mak ta tek anu ナ マㇰ タ テㇰ アヌ もう少し火から離しておきなさい。(S) {E: ①to do…for a moment, while; briefly. ②just a little; slightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teke hopunire
テケ ホプニレ 【連他動】[…の手[所]・を立ち上がらせる/飛ばす] …を取り返す、 …を取りあげる。 ku=kor pe teke ku=hopunire wa k=ek クコㇿ ペ テケ クホプニレ ワ ケㇰ 私のものを取り返して来た(罰金もつけて取ってきた)。(S) ☆参考 対象が三人称以外のときの用例がなく、 前部要素が tek テㇰ、 en=tek エンテㇰ 等になるかどうか不明。 ☆参考 teke paste テケ パㇱテ とも言う。 {E: to take back…} (出典:田村、方言:沙流)
teke paste
テケ パㇱテ 【連他動】[…の手[所]・を走らせる] …を取り返す。 teke ku=paste wa ku=kor wa k=ek テケ クパㇱテ ワ クコㇿ ワ ケㇰ (自分のものが人の所にあったから)取り返して持って来た。(S) ☆参考 対象が三人称以外のときの用例がなく、 前部要素が tek テㇰ、 en=tek エンテㇰ 等になるかどうか不明。 {E: to take back…} (出典:田村、方言:沙流)
teke uk
テケ ウㇰ 【連他動】(?)[…の手[所]・を取る] …を取り返す(持って行ったものを後で行って取り返す)。 ku=kor pe ne wa kus teke k=uk wa k=ek クコㇿ ペ ネ ワ クㇱ テケ クㇰ ワ ケㇰ 私のものだから取り返して来た。(S) ☆参考 対象が三人称以外のときの用例がなく、 前部要素が tek テㇰ、 en=tek エンテㇰ 等になるかどうか不明。 {E: to take back…} (出典:田村、方言:沙流)
tekekar
テケカㇻ 【他動】[tek-e-kar 手・で・…をつくる][雅]…をつくる。 sípase kamuy/tekekar kuni p シパセ カムイ/テケカㇻ クニㇷ゚ [雅]尊い神が自分の手でつくったもの。(Sユーカラ) {E: to make…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tekemakaraye
テケマカライェ 【他動】[tek-e-maka-raye 手・で・後へ・やる] 手で後ろへ押しやる。 en=tekemakaraye kor en=kopasrota エンテケマカライェ コㇿ エンコパㇱロタ (私は)(おまえなんか黙っていなさいと)手で後ろへ追うようにされて怒られた。(S) {E: to push back…with one's hands.} (出典:田村、方言:沙流)
tekenupur
テケヌプㇽ 【自動】[teke-nupur その手[所]・巫力がある] どろぼうである。 {E: to be a thief; robber.} (出典:田村、方言:沙流)
tekeo
テケオ 【複他動】[…の手・…を…に入れる/置く] …に…を手渡す。 sinep sinep tekeo シネㇷ゚ シネㇷ゚ テケオ 一つ一つ手渡して(手の中に入れて)あげなさい。(S) ☆参考 tekehe omare テケヘ オマレ とも言う。 {E: to hand…to….} (出典:田村、方言:沙流)
tekkoyupu
テッコユプ 【他動】[tek-ko-yupu 手・に・…を締める] 手できちんとにぎる。 opsannici tekkoyupu オㇷ゚サンニチ テッコユプ [雅](彼は)槍の柄(え)の後ろのほうをしっかと手でにぎっている。(S) {E: to grasp…firmly in the hands.} (出典:田村、方言:沙流)
tekkuci(hi)
テックチ(ヒ) 【名】[所](概は tekkut テックッ)…の手の入墨。 {E: the hand tatoos of…} (出典:田村、方言:沙流)
tekkut
テックッ 【名】[tek-kut 手・帯] 手(手の甲から前腕にかけて)の入墨。(W) ☆参考 昔の成人女性は口のまわりだけでなく手の甲から前腕にかけても入れ墨をしていた。 ちょうど飾り布を帯状に巻いたようなデザインで、 横に平行して並ぶ数本の1〜1.5センチ幅ぐらいの帯状のすじと、 斜めに交差するやや細めのすじ数本とを基調とし、 ほかに点や折れ曲がった線などが加えられることもあった。 {E: a hand tatoo.} (出典:田村、方言:沙流)
tekmekka
テㇰメッカ 【名】[概](所は tekmekkasi テㇰメッカシ) [tek-mekka 手・の上側] 手の上側(手の甲から腕の上側まで含む)。 ☆参考 手の甲の訳語として出た。 手のひら(掌)は tekkotor テッコトㇿ。手の下側は tektuypok テㇰトゥイポㇰ。 {E: the back of the hands.} (出典:田村、方言:沙流)
teknimawpo
テㇰニマウポ 【名】[tek-nimaw-po 手・湿布・(指小辞)] 手の湿布(手を当てること、 治療法の一つ)。 teknimawpo k=ékarkar wa hetopo horka siknu awa テㇰニマウポ ケカㇻカㇻ ワ ヘトポ ホㇿカ シㇰヌ アワ 私は(その死にかけていた人に)手を当ててあげたので(その人は)また命をとりとめたのだが。(W民話) (この話者ワテケさんは、 まじなったり占ったり病人を癒やしたりできる人だった。) {E: a hand poultice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teknum
テㇰヌㇺ 【名】[概][tek-num 手・粒] 拳(こぶし)を握っている手首から先、 にぎりこぶし。 teknum takup etuk kane kú=isitoma テㇰヌㇺ タクㇷ゚ エトゥㇰ カネ クイシトマ にぎりこぶしだけが出てきて恐ろしかった。(S) {E: the fists.} (出典:田村、方言:沙流)
tekrarire
テㇰラリレ 【他動】[tek-rari-re 手・…を押えつける・させる]…を手でギューッとつかむ。 kuwa kurkasi/tekrarire クワ クㇽカシ/テㇰラリレ [雅]杖の上を手でギューッっとつかんでいる。(Sユーカラ) {E: to take, grab…firmly by hand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teksaykare
テㇰサイカレ 【他動】[tek-say-kar-e 手・一巻き・つくる・させる] …をサッと手に取る。 néa suwop Kasunte nispa a=kotúriri, yayrenkane teksaykare ネア スウォㇷ゚ カスンテ ニㇱパ アコトゥリリ、 ヤイレンカネ テㇰサイカレ 私はその箱をカスンテ氏に差し出した。 彼は喜んでサッと取った。(HK民話) {E: to take…quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tekukamure
テクカムレ 【自動】[tek-u-kamure 手・互いに・かぶせる] 互いに手を合わせる。(W) ☆参考 utekkamure ウテッカムレ とも言う。(W) {E: to join the hands.} (出典:田村、方言:沙流)
tekukotukka
テクコトゥッカ 【自動】[tek-u-kotukka 手・互い・…を…にくっつける] 手を合わせる(自分の両手を)。 ☆参考 tekukamure テクカムレ 別々の人が互いに手を重ね合わせる。 {E: to join the hands.} (出典:田村、方言:沙流)
tekutapure
テクタプレ 【自動】[tek-utapure 手・(?)] こぶしをにぎる。 tekutapure kane wa kikkik oasi テクタプレ カネ ワ キッキㇰ オアシ (彼は)げんこつをにぎってなぐろうとした。(S) ☆参考 にぎりこぶしは teknum テㇰヌㇺ。 {E: to make a fist.} (出典:田村、方言:沙流)
tekutasare
テクタサレ 【自動】[tek-utasare 手・互いに交差させる] 腕組みする。 ukirosore wa oraun tekutasare wa nottarara wa an ウキロソレ ワ オラウン テクタサレ ワ ノッタララ ワ アン (彼は)あぐらをかいてそして腕組みしてあごをつき出し上を向いている。(S) {E: to fold one's arms.} (出典:田村、方言:沙流)
tekuwenunpa
テクウェヌンパ 【自動】[複](単の用例はない)[tek-u-e-nunpa 手・互い・と一緒に・…を押ししぼる[複]] 両手をすり合わせる(アイヌ民族の伝統的な拝礼の仕方である onkami オンカミ のときの仕草の一つ)。 {E: to rub the hands together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
temcaricari
テㇺチャリチャリ 【自動】[tem-cari-cari 手(腕)・を散らばらす・(重複)] 手をバタバタさせる。 eun ewonne=an uske un enpuyna=an híne, temcaricari=an a p sekor, ekuskonna a=sikíhi makkosanpa エウン エウォンネアン ウㇱケ ウン エンプイナアン ヒネ、 テㇺチャリチャリアナㇷ゚ セコㇿ、 エクㇱコンナ アシキヒ マッコサンパ 私は顔を洗う水たまりの中へのめり落ちて、 手をバタバタさせてもがいたとたんに、 突然パッと目が見えるようになった。(W民話) {E: to spread, flap the arms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teme
テメ 【他動】[tem-e 腕・(他動詞形成)]両手をひろげて何ひろあるか長さを計る。 teme wa inkar, hempak tem an ya テメ ワ インカㇻ、 ヘンパㇰ テㇺ アン ヤ 両手を広げてその長さをはかってみなさい、 いくひろあるか。(S) ☞tem テㇺ {E: to measure something by the length of one's outstretched arms.} (出典:田村、方言:沙流)
temka
テㇺカ 【他動】[tem-ka 手・(他動詞形成)](?) …を治療する。 {E: to heal…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tempatempa
テンパテンパ 【他動】[tem-pa-tempa (手を表す語根)・(他動詞複数形形成)・(重複)](人)をもみ療治する。 ku=tapsutu arka na en=tempatempa クタㇷ゚ストゥ アㇻカ ナ エンテンパテンパ (私は)肩が痛いからもんでください。(S) {E: to give a healing massage (to someone).} (出典:田村、方言:沙流)
tempirasasa
テンピラササ 【自動】[tem-pirasa-sa 腕・を広げる・(重複)…している] 両腕を広げている。(S) {E: to outstretch both arms.} (出典:田村、方言:沙流)
temsutna
テㇺスッナ 【自動】[tem-sut-na 腕・のつけ根・の方へ] 袖を肩までまくり上げる。 ku=temsutna wa ku=yaske a ku=yaske a k=éwonne a k=éwonne a wa ku=kar pe ne na クテㇺスッナ ワ クヤㇱケ ア クヤㇱケ ア ケウォンネ ア ケウォンネ ア ワ クカㇻ ペ ネ ナ 腕を肩までまくって手をよくよく洗って顔もよくよく洗ってつくったものだよ。(S) {E: to roll up one's sleeves to the shoulder.} (出典:田村、方言:沙流)
tenonkoy
テノンコイ 【名】[< 日本語 てぬぐい] てぬぐい(手拭)。 {E: a handtowel.} (出典:田村、方言:沙流)
tére
テレ 【他動】…を待つ。 tére wa an テレ ワ アン (彼は彼を)待っている。(S民話) {E: to wait for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
terke
テㇾケ 【自動】[(擬態の語根?)・(自動詞形成)](人や動物が)跳ねる、 ピョンと(パッと)跳ぶ。 {E: to jump, bounce up, about.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
terkepa
テㇾケパ 【自動】[複](terke テㇾケ は単複の区別なし)(二人/二つ以上が皆)跳ねる、 跳ぶ。 {E: to jump, bounce up, about (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
terketerke
テㇾケテㇾケ 【自動】[terke-terke 跳びはねる・(重複)] くり返し跳ぶ/跳ねる、 ピョンピョン跳ぶ/跳ねる。 {E: to jump, bounce up, about repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tese
テセ 【他動】(敷物)を編む(ござ編み器 iteseni イテセニ を使い、 平行に並べたガマなどの繊維を、 端に石のおもりをつけた糸で交互に押えて編んでいく)。 ☆参考 自は itese イテセ。 敷物は toma トマ、 その中でござは citarpe チタㇻペ、 色の模様の入ったのは níkapunpe ニカプンペ。 {E: to knit, weave matting.} (出典:田村、方言:沙流)
teseske
テセㇱケ 【自動】[tes-es-ke (反ることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)]そって(反って)いる。 {E: to be warped; curved.} (出典:田村、方言:沙流)
teske 1
テㇱケ 【自動】[tes-ke (反る/反らすことを表す語根)・(自動詞形成)] そる(反る)、 それる。 tekkupi kasi ta ay teske wa, a=tumámaha ay epeka ka somo ki テックピ カシ タ アイ テㇱケ ワ、 アトゥママハ アイ エペカ カ ソモ キ (アホウドリの)翼の上で(疫病神の)矢がそれて、 私の体まで届かない。(HK民話) {E: to be warped; curved.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tesma
テㇱマ 【名】ひょうたん型かんじき。 ure iworke tesma osma pakno urehe poro ウレ イウォㇿケ テㇱマ オㇱマ パㇰノ ウレヘ ポロ 足跡の中にかんじきがうまってしまうほどに足が大きい(そんな大きな熊の足跡がある)。(S) ☆参考 板を蒸して曲げてつくる。 なめし皮(tonto トント)のひも(torar トラㇻ)で横向きにグルグル巻く。 まん中のくびれた所に足を入れてはく。(S) ☆参考 cinru チンル まん中のくびれのない卵形のかんじき。 {E: gourd-shaped snowshoes.} (出典:田村、方言:沙流)
testek
テㇱテㇰ 【自動】[tes-tek (?)・ちょっと…する] なま乾きになる、 大体乾いたがまだ少しぬれている。 ☆参考 sat サッ 乾く。 teyne テイネ ぬれる。 rikan リカン 湿る。 {E: to be half-dried.} (出典:田村、方言:沙流)
tetterke
テッテㇾケ 【自動】[tet(< ter)-ter-ke (跳ねることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)] 赤ん坊がヨチヨチ歩く(跳ぶような走るような歩き方なのでこう言う)。(S) ☆参考 pastetterke パㇱテッテㇾケ とも言う。 ☆参考 terketerke テㇾケテㇾケ はピョンピョン(くり返し)跳ぶ。 {E: to jump up, about.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
teyne
テイネ 【自動】ぬれる、 ぬれた、 ぬれている。 {E: to be wet.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tu 1
トゥ 【名詞語根】[< ru(?)](糸の)一本。 nuytotu ヌイトトゥ 糸の一本。 (出典:田村、方言:沙流)
tu 2
トゥ 【連体】[数連体] ①二つの、 二個の、 二人の。 tu sike トゥ シケ 二個の荷物。 tu poyson トゥ ポイソン 二人の子ども。 ②たくさんの。 tu… re… トゥ… レ… (1)二つか三つの。 (2)二つも三つもの…(=たくさんの…)。 tu suy ka re suy ka トゥ スイ カ レ スイ カ 二回も三回も(=何回も何回も)。 tu pa ka re pa ka トゥ パ カ レ パ カ 二年も 三年も(=何年間も)。 tu ka-sinkop re ka-sinkop ranke ranke トゥ カシンコㇷ゚ レ カシンコㇷ゚ ランケ ランケ [慣用句]二つも三つもの結び目を下げ下げしている(糸をつむいで/紐をよっている様子の描写)。 tu pekennupe re pekennupe yaykoranke トゥ ペケンヌペ レ ペケンヌペ ヤイコランケ [雅] 二しずくも三しずくもの涙を落とす(=ハラハラと涙を流して泣く)。 (後半の re… レ…《三つの…》は省略されることもある。) tu makke sama kotuye トゥ マッケ サマ コトゥイェ [慣用句]何度だめだと言われても言うことをきかないで自分の意志を通す。 tu moto orke hunara トゥ モト オㇿケ フナラ [慣用句]よくよく素性をさぐる。 {E: ①two as a counter. ②a lot, plenty of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tú- 3
トゥ 【接頭】[< toy-](次の表現の中で)ひどく。 túray wenray ki トゥーライ ウェンライ キ/túray wenray wa isam トゥーライ ウェンライ ワ イサㇺ ひどい死にざまで死んでしまった(川上男と川下男の民話の結末の部分の常套句)。 ☞túray トゥライ (出典:田村、方言:沙流)
tuk
トゥㇰ 【自動】(芽が)出る、 (植物が)伸びる、 生長する (「おがる」)。 keni tuk ケニ トゥㇰ (木や草の)芽が出る、 芽をふく。 kina tuk pekor iki キナ トゥㇰ ペコㇿ イキ (子どもが)まるで草がのびるようにすくすくと育つ。 itto tuk pekor イット トゥㇰ ペコㇿ「一日おがりにおがるように」まるで一日で大きくなるように(どんどん大きくなることを表す慣用表現)。(W) kotan/mosir tuk コタン/モシㇼ トゥㇰ 村/国が栄える方へ向かう。(W) {E: to grow; bud; sprout.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tukan
トゥカン 【他動】…を撃つ(鉄砲や弓で)。 {E: to attack… (with guns, bows and arrows).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tukari
トゥカリ 【位名】[概/所] …の手前。 ruyka tukari ta en=etunankar ルイカ トゥカリ タ エネトゥナンカㇻ 橋の手前で出会った(「いきあった」)。(S) toy tukari eapamaka トイ トゥカリ エアパマカ (直訳すると)地面の手前で戸をあける=地面に近いごく下の方で戸をあける(遠慮ぶかく身を低くして入る様子の描写)。 toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ (直訳すると)地面のすぐ近くの所で低くなる=地上に高くそびえ立つ。 ☆参考 すぐそばのことには言わない。 「本箱の手前に本がある」というようなことには言わない。(S) ☆参考 空間的な手前を言う。 時間的な「以前」は etok エトㇰ[概]/etoko エトコ[所]。 {E: just before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tukarike
トゥカリケ 【位名】[所](概は tukari トゥカリ) …の手前の所、 その手前の所。 too kamuy oka uske tukarike ta an poro tunpu トオ カムイ オカ ウㇱケ トゥカリケ タ アン ポロ トゥンプ あっちの神々がいる所(=神棚)の手前にある大きな部屋。(S) {E: a place this side of, just before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tukikorarpa
トゥキコラㇻパ 【他動】[tuki-ko-rarpa 杯・と共に・…を押える(複)] …に次々と酒を運んで来てどんどん飲ませる。 {E: to make…drink lots of alcohol.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tukno
トゥㇰノ 【自動】[tuk-no 成長する・よく] よく伸びる、 生長がはやい(「おがりやすい」)。 {E: to grow, mature quickly.} (出典:田村、方言:沙流)
tukunne 1
トゥクンネ 【自動】しびれる。 {E: to become numb.} (出典:田村、方言:沙流)
tum 2
トゥㇺ 【位名】[概](所は tumu)①(土・水・草むら・林など)の中、 (たくさん集まっているもの)のただ中。 ironne nítay tum ta イロンネ ニタイ トゥㇺ タ 密集した森の中で。(W民話) mákip toytum un nep ka kirirse haw as pekor háwas hawas マキㇷ゚ トイトゥㇺ ウン ネㇷ゚ カ キリㇼセ ハウ アㇱ ペコㇿ ハワㇱ ハワㇱ どうしたんだか土の中で何かキーキー言う声がするようだ。(S民話) ②[雅][慣用句] núpe tum wa ヌペ トゥンマ [涙・の中・から]涙を浮かべながら。(W神謡K) ☆参考 onnay オンナイ は家や入れものや穴などのように中で空洞になっているものの内部。 tom トㇺ は崖面のように、 正面に見えてぶつかったり当たったりし得るような面のまん中あたり。 ほかにも「中」と訳せる語はたくさんある。 ☞onnay オンナイ {E: in; in the middle of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tumakkar
トゥマッカㇻ 【他動】[tu-mak-kar 二つの・後ろ・する(他動詞形成)](人)のことを悪くなるようにと祈る、 (人)を呪う。 a=tumákkar pe ne yak a=ye アトゥマッカㇻ ペ ネ ヤカイェ たいしたこと(=ひどいこと)を祈られて(呪われて)いるんだそうだ。(S) {E: to curse…} (出典:田村、方言:沙流)
tumam 1
トゥマㇺ 【他動】…をだいて寝る。 ku=merayke na en=tumam wa en=kore クメライケ ナ エントゥマㇺ ワ エンコレ 寒いからだいて寝てちょうだい。 cápe ku=tumam akus etoro wa ku=mokor ka eaykap チャペ クトゥマㇺ アクㇱ エトロ ワ クモコㇿ カ エアイカㇷ゚ 猫をだいて寝たらゴロゴロのどを鳴らして私は眠れなかった。 utumam ウトゥマㇺ だき合って寝る、 同衾する。 {E: to sleep embracing…} (出典:田村、方言:沙流)
tumamkotanne
トゥマㇺコタンネ 【自動】[tumam-ko-tanne 胴・が・長い] 胴が長い(熊や豚について言う)。 {E: to have a long trunk, body (especially of a bear or a pig).}. (出典:田村、方言:沙流)
tumasnu
トゥマㇱヌ 【自動】[tum-asnu 力・が充分ある](体が)丈夫である、 健康である、 (棒のようなものが)丈夫だ(折れにくい)。 tumasnu cikuni kumaha kar トゥマㇱヌ チクニ クマハ カㇻ 丈夫な木で物干し竿をつくりなさい。(S) hemanta ene tumasnu p ne siri an hi an! ヘマンタ エネ トゥマㇱヌㇷ゚ ネ シリ アニ アン! なんとまあ強いもんだなあ(ものをたくさん背負ったりよく働き乱暴なこともする)。 tumasnu nociw トゥマㇱヌ ノチウ よく光る星。 {E: to be healthy; strong.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tumi 1
トゥミ 【名】戦争、 いくさ。 tumi an トゥミ アン 戦争がある、 戦争になる。(W) tumi epaye トゥミ エパイェ 戦争に行く。(W) tumi kor トゥミ コㇿ 戦争する(=tumikor トゥミコㇿ)。(W) tumi yupke トゥミ ユㇷ゚ケ 戦争がひどい=ひどい戦争がある。(W) tumi or un a=nisúk トゥミ オルン アニスㇰ 戦争に頼まれて行く=徴兵される。(W会話) tapan Sar kotan un topattumi sekor a=ye tumi ek katuhu タパン サㇻ コタヌン トパットゥミ セコライェ トゥミ エㇰ カトゥフ この沙流地域にトパットゥミという戦い(の軍団)が来たいきさつは。(W言い伝え) {E: war; a battle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tumikor
トゥミコㇿ 【自動】[tumi-kor 戦・を持つ] いくさをする、 戦う。 {E: to fight; do battle.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tumius
トゥミウㇱ 【他動】[tumi-us 戦・が(そこ)につく]…で戦争がある。 {E: for there to be war at, over…} (出典:田村、方言:沙流)
tumkor
トゥㇺコㇿ 【自動】[tum-kor 力・を持つ] 力がある、 強い、 力がつく、 元気になる。 ☆対語 tumsak トゥㇺサㇰ。 {E: to be strong; powerful; healthy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tumsak
トゥㇺサㇰ 【自動】[tum-sak 力・を持たない] 力が弱い。 hemanta ene tumsak siri! ヘマンタ エネ トゥㇺサㇰ シリ! なんて弱いんだろう。(S) ☆対語 tumkor トゥㇺコㇿ {E: to be weak.} (出典:田村、方言:沙流)
tumsi
トゥㇺシ 【名】何かについている「ぼんぼりこ」、 下げ飾り(箸の上端の木の飾り、 sintoko シントコ《大きい容器》に下げられた小さな飾り、 鎖鎌の分銅など、 短い鎖や紐でつけられブラブラゆれるようになっている小さいもの)。 ☆参考 木や金属のものを言う。 ししゆうした布の飾りは pusa プサ。 {E: a tassel (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
tumsikot
トゥㇺシコッ 【名】[tumsi-kot 下げ飾り・ついている] 「ぼんぼりこ」(下げ飾り)が(紐や鎖でつけられて)ついている。 tumsikot sintoko トゥㇺシコッ シントコ シントコ(大きい容器、 この場合、 長方形だったという)と同じ形につくった小さい飾りが鎖で下がっているシントコ。(S) tumsikot pasuy トゥㇺシコッ パスイ【名】「ぼんぼりこ」みたいな下げ飾りのついている箸(菓子等を取るのに使う、 下げ飾りはひもでつけるのではなく、 一本の箸の上端をくりぬいて、 箸の本体から下げ飾りが鎖状につながっている形につくられている)。 {E: small wooden ornaments attached to various instruments (B.).} (出典:田村、方言:沙流)
tumutuy
トゥムトゥイ 【自動】[tumu-tuy 力[所]・切れる] 力が尽きる。 asinuma hoski tumutuy=an ya kimun kamuy hoski tumutuy ya urametok uwante=an kusu アシヌマ ホㇱキ トゥムトゥイアン ヤ キムン カムイ ホㇱキ トゥムトゥイ ヤ ウラメトㇰ ウワンテアン クス 私が先に力が尽きるか熊が先に力尽きるか度胸比べをするために。(HK民話) {E: to run out of energy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
túnas
トゥナㇱ 【自動/副】①早い。 na túnas ナ トゥナㇱ まだ早い(起きなくてよい)。 eytasa e=tunas エイタサ エトゥナㇱ あなたはあまり早すぎる(二人で米をついているとき、 一方が早すぎるので間に合わない)。(S) túnas kanpi トゥナㇱ カンピ 速達。 túnas kanpi ani トゥナㇱ カンピ アニ 速達で。(W) ②[助動詞的用法]…するのが早い、 早く…する。 mokor túnas utar モコㇿ トゥナㇱ ウタㇻ 早寝の人々。 poro túnas ポロ トゥナㇱ 大きくなるのが早い、 早く大きくなる。 ③[副]早く(=túnasno トゥナㇱノ)。 túnas hopuni トゥナㇱ ホプニ 早く起きなさい。 a=unúhu ka túnas ray wa isam アウヌフ カ トゥナㇱ ライ ワ イサㇺ 母も早く死んでしまった。 {E: ①to be quick; fast; early. ②to do…quickly, fast; to be quick, fast at doing… ③quickly; fast; hurry; early.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
túne
トゥネ 【自動】[tu-ne 一本の糸・のようである](?) ピンと張っている。 eytasa túne na, ikiya tuy na, ponno honnere エイタサ トゥネ ナ、 イキヤトゥイ ナ、 ポンノ ホンネレ あんまりピンと張っているよ、 切れるといけないから、 少したるませておきなさい。(S) {E: to be stretched taut.} (出典:田村、方言:沙流)
tunnay
トゥンナイ 【自動】ビューとふき出る。 {E: to gush, rush out.} (出典:田村、方言:沙流)
tunnu
トゥンヌ 【名】[動物](=tonnu トンヌ)クラゲ。(S民話) (同じ民話の中で四回この語を言っているうち最初の一回だけ tunnu トゥンヌ と言い、 あとの三回は tonnu トンヌ と発音した。 したがって tonnu トンヌ のほうが正しい形だと思われる。)〔知分類 p.135 tonru((虻;礼;長))クラゲ〕 {E: a jellyfish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tup 1
トゥㇷ゚ 【自動】移る、 引っ越す。 {E: to move; change positon, residence.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tup sumawekor
トゥㇷ゚ スマウェコㇿ 【他動】[tup sumawe-kor 二つ(二頭)・の殺した獲物・を持つ] …を二頭殺す。 tup sumawekor rep sumawekor トゥㇷ゚ スマウェコㇿ レㇷ゚ スマウェコㇿ (熊などを)二頭も三頭も殺した。 {E: to kill two…(game).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
túpiro
トゥピロ 【自動】[tú-pir-o ひどい(?)・傷・がそこにある] あばたがある(できもの/疱瘡のあとがでこぼこになっている)。 {E: to be pockmarked.} (出典:田村、方言:沙流)
tupte
トゥㇷ゚テ 【他動】[自動使役][tup-te 移る・させる] …を移す、 (木)を植えかえる(移し植える)。 {E: to move, transplant…} (出典:田村、方言:沙流)
tura 1
トゥラ 【他動】…を/に同伴する、 …と一緒に行く/来る、 …と連れだつ(「かたる」)。 umma tura ウンマ トゥラ 馬をひく。 tura wa arpa トゥラ ワ アㇻパ (…と)一緒に/連れだって行く。 kani ka en=tura カニ カ エントゥラ 私も連れて行ってください。 {E: to go, come together with, accompany…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tura 2
トゥラ 【後副】①…と一緒に、 …と連れだって(=turano)。 ku=yupo tura paye=as クユポ トゥラ パイェアㇱ (私たちは)(私たちの)兄と行く、 私の兄と連れだって行く。(S) ②(交換の対象)…と。 usa iyoype tura cihoki turano a=utáspare ウサ イヨイペ トゥラ チホキ トゥラノ アウタㇱパレ いろんな宝物と肉や魚の乾物と交換する。(S) ③cis tura チㇱ トゥラ (直訳すると)泣くとともに=泣きながら、 涙ながらに。 núpe tura ヌペ トゥラ 涙とともに(=涙を流して、 泣きながら)。 {E: together with, accompany…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turamkor
トゥラㇺコㇿ 【自動】[tu-ram-kor 二つの・心・を持つ](?) 臆病である。 ikaoyoko=an sekor hawean=an yakun turamkor=an wa hawean=an hi ne sekor yaynu kuni a=ramú kusu イカオヨコアン セコㇿ ハウェアナン ヤクン トゥラㇺコラン ワ ハウェアナニ ネ セコㇿ ヤイヌ クニ アラム クス 私は見張りをすると言えば、 憶病でそう言っているのだと思われると私は思ったから。(HK民話) {E: to be cowardice; timid.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turamukor
トゥラムコㇿ 【自動】臆病である (よく何でも恐ろしがる)。(S) ☆参考 turamkor トゥラㇺコㇿ の聞き違いか。 ☆参考 ismaeo イㇱトマエオ とも言う。(S) {E: to be cowardice; timid.} (出典:田村、方言:沙流)
turano
トゥラノ 【後副】[tura-no …を同伴する・(副詞形成)] …と一緒に、 彼/それと一緒に、 …と。 turano k=an kur トゥラノ カン クㇽ 主人、 うちの人(自分の夫)。 ☞tura トゥラ {E: together with, accompany…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turapa
トゥラパ 【他動】[複](tura トゥラ 1 は単複の区別なし)(二人以上が/二人以上を皆)…を同伴する、 …と一緒に行く/来る。 {E: to go, come together with, accompany… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turare
トゥラレ 【複他動】[他動使役] [tura-re …を同伴する・させる] …に…を同伴させる、 …に…と一緒に行かせる/来させる。 {E: to make, let…accompany…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
túray
トゥライ 【自動】[tu(< toy)-ray ひどく・死ぬ](次の決まった言い回しの中で)ひどい死に方で死ぬ。 túray wenray ki トゥーライ ウェンライ キー ひどい死に方で死んでしまった。(S民話) túray wenray wa isam トゥーライ ウェンライ ワ イサㇺ ひどい死に方で死んでしまった。(W民話) ☆参考 二例とも Pánanpe パナンペ 川下男と Pénanpe ペナンペ 川上男の民話の結末の常套句。 初めの用例では動名詞となって《ひどい死に方で死ぬこと》。 (出典:田村、方言:沙流)
turay wenray ki
トゥライ ウェンライ キ §389.しぬ(死ぬ)(65)犬死する;野たれ死する tu-ray wen-ray ki〔tú-raǐ|wén-raǐ|kí とぅライ・うぇンライ・き〕[tu-ray(<toy-ray>…)]⦅サル―民譚集, p.160⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
turaynu
トゥライヌ 【他動】…を見失う、 …を見つけない、 …が見つからない。 wa kusu raykewehe póka a=turáynu hi ne nankor sekor ワ クス ライケウェヘ ポカ アトゥライヌ ヒ ネ ナンコㇿ セコㇿ だから遺体も見つからないのだろうと。(S会話) ☆対語 pa パ …を見つける。 ☆参考 sitturaynu[sir-turaynu] シットゥライヌ は《道に迷う》。 {E: to lose sight of, not find…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turayram
トゥライラㇺ 【後副】[tura-iram …と一緒に・…と同時に](動詞の後に置かれて)…すると同時に。 {E: together with…; at the same time as…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turepta
トゥレㇷ゚タ 【自動】[turep-ta ウバユリの根・を掘って採る] ウバユリ([ウバイロ、 オンバイロ])の根を掘る(=掘って採る)。 {E: to dig up the roots of the turep plant (a kind of lily).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turesnu
トゥレㇱヌ 【自動】[tures-nu 妹・を持つ][雅・古](兄が)妹を持っている、 妹がいる。 sine turesnu シネ トゥレㇱヌ (男性が)一人の妹を持っている。 {E: to have a younger sister (for an older brother).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turi 1
トゥリ 【他動】[単](複は turpa トゥㇽパ)[tur-i (伸長を表す語根)・(他動詞形成)]…を伸ばす、 (短いもの)を長く伸ばす、 (まるまっているものやたたまれているものや体)をまっすぐに伸ばす、 (網)を張る、 ふとんを敷く(「ひく」)、 (手)をさしのべる、 …を引いて行く/来る。 ehotke hi turi wa anu エホッケ ヒ トゥリ ワ アヌ とこをひいて(ふとんを敷いて)おく。(W) {E: to stretch, straighten…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turi 2
トゥリ 【名】竿(舟の)。 {E: a rod, pole used to push a boat.} (出典:田村、方言:沙流)
turiri
トゥリリ 【他動】[turi-ri …を伸ばす・(重複)] …をスーッと伸ばす、 (手)をスーッとさしのべている。 tekehe turiri テケヘ トゥリリ 手をスーツと伸ばす。 Okikurmi kamuy kor katkemat hunpe rika kisma wa puyar kari turiri hi ta オキクㇽミ カムイ コㇿ カッケマッ フンペ リカ キㇱマ ワ プヤㇻ カリ トゥリリ ヒ タ オキクルミ神の奥方が鯨の脂身をつかんで窓からさしのべたときに。(HK民話) {E: to stretch…taut.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
turirke
トゥリㇼケ 【自動】[turir-ke (turiri トゥリリ《…を伸ばす》の語基)・(自動詞形成)](ゴム、 ビニール、 ふろしきなどが)伸びる。 {E: to stretch; grow.} (出典:田村、方言:沙流)
turkanmewewke
トゥㇽカンメウェウケ 【自動】[tur-kan-mewewke 垢・上へ・めくれる] 垢だらけである、 垢がめくれて落ちそうになっている。 {E: to be dirty; filthy.} (出典:田村、方言:沙流)
turpa
トゥㇽパ 【他動】[複](単は turi トゥリ) ①(二つ以上)を伸ばす。 nep ka ket hene a=turpa ruwe néno kane ネㇷ゚ カ ケット ヘネ アトゥㇽパ ルウェ ネノ カネ 何か毛布でも敷いたように。(W民話) ② ☞ukoramkur turpa ウコラㇺクㇽ トゥㇽパ、 ewkoramkur turpa エウコラㇺクㇽ トゥㇽパ {E: ①to stretch, straighten… (pl.).②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tursak
トゥㇽサㇰ 【自動】[tur-sak 垢・を持っていない] 垢(あか)がついていない、 よごれていない、 きれいな。 tursak réra トゥㇽサㇰ レラ [よごれていない・風] きれいな空気。 {E: to be clean; pure not dirty.} (出典:田村、方言:沙流)
turse
トゥㇽセ 【自動】[tur-se (擬態の語根)・…と言う] ストンと/サッと落ちる、 墜落する、 パタッところぶ(大げさに言う)、 (ついていたのが)ポロッととれて落ちる。 ku=turse wa ku=teke k=arkare クトゥㇽセ ワ クテケ カㇻカレ 私はころんで手を痛めた。(S) ☆参考 ただ普通に落ちる/ころぶことを誇張なく言うのには hácir ハチㇼ が使われる。 ついていたものがとれて落ちることは tuy トゥイ。 {E: to fall, drop with a plump.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tursere
トゥㇽセレ 【他動】[自動使役][turse-re パッと落ちる・させる] ストンと/パッと/ボタンと落とす、 墜落させる、 とばす。 kem ne hi pakno ne p tursere ケㇺ ネ ヒ パㇰノ ネㇷ゚ トゥㇽセレ ほんの血の塊ぐらいのを落とした(流産した)。(S) ☆参考 ure-etursere ウレエトゥㇽセレ [足・でとばす] は《けとばす》。 {E: to drop…with a plump.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
túrus
トゥルㇱ 【自動】[tur-us 垢・がそこについている] 垢がついている(=tur us トゥㇽ ウㇱ)。 túrus ruwe an! トゥルㇱ ルウェ アン! 垢がついているねえ。(W) {E: to be dirty; covered with dirt.} (出典:田村、方言:沙流)
túrusno
トゥルㇱノ 【副】[tur-us-no 垢・がついている・(副詞形成)] ①(直訳すると)垢(あか)がつくように、 きたなく。 ② katu túrusno カトゥ トゥルㇱノ[慣用句] いやいやそうに、 しぶしぶ。 {E: ①to be dirty; covered with dirt(adv.)②….} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tusa 1
トゥサ 【自動】(病気や傷が)治る、 治癒する、 癒える。 húpo uske yétuye, tane tusa oasi kor an フポ ウㇱケ イェトゥイェ、 タネ トゥサ オアシ コㇿ アン できものできたとこ膿が出なくなった、 もうなおるところだ。(W) tane e=tusa ya? タネ エトゥサ ヤ? (あなたは)もう(病気が)なおったかい。(S) ☆参考 pirka ピㇼカ《よくなる》とも言う。 {E: for an illness, injury to heal; to recover from an illness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tusano
トゥサノ 【自動】[tusa-no なおる・充分に] 病気がすっかりなおる、 全快する。 tane e=tusano ya? タネ エトゥサノ ヤ? (あなたは)もうすっかりなおりましたか。(S) tane anak piriːkano ku=tusano humi as タネ アナㇰ ピリーカノ クトゥサノ フミ アㇱ (私は)もう今ではすっかりなおりました。(S) {E: to heal completely.} (出典:田村、方言:沙流)
tusare
トゥサレ 【他動】[自動使役] [tusa-re 治る・させる] …の病気や傷を治す、 (病人)を癒す。 isa or wa a=tusáre イサ オㇿ ワ アトゥサレ (S) 医者に治してもらう。 en=tusare yan エントゥサレ ヤン (私の病気を)治してください。(S) {E: to heal, treat some illness, injury.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tusatuypok
トゥサトゥイポㇰ 【名】[概](所は tusatuypoki トゥサトゥイポキ)[tusa-tuypok 袖・下端] 袖下袖の下端の縫い目の部分。 {E: the bottom of the sleeve.} (出典:田村、方言:沙流)
tusatuypoki
トゥサトゥイポキ 【名】[所](概は tusatuypok トゥサトゥイポㇰ) …の袖下。 tusatuypoki ku=naye kor k=an トゥサトゥイポキ クナイェ コㇿ カン 私は袖下になるところへへらですじをつけている。(W) {E: the bottom of the sleeve of… } (出典:田村、方言:沙流)
tuseranke
トゥセランケ 【他動】[tus-e-ranke 綱・で・…を下ろす] …を綱で下げて下ろす。 {E: to hang…by a rope, cord.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuskorokokko
トゥㇱコロコッコ 【名】[tus-kor-okokko 綱・を持つ・ばけもの] ヘビ(呼び方の一つ、 「縄みたいだから。」 (W))。 ☆参考 tokkoni トッコニ、 kinasut キナスッ などヘビを表す語の使用を避けて言う言い方の一つ。 ☞tokkoni トッコニ、 kinasut キナスッ、 kinasutunkur キナストゥンクㇽ、 tannekamuy タンネカムイ {E: a snake.} (出典:田村、方言:沙流)
tuskote
トゥㇱコテ 【他動】[tus-kote 綱・を結びつける] …に綱をつける。 {E: to attach a rope to…} (出典:田村、方言:沙流)
tusmak
トゥㇱマㇰ 【他動】…の先を越す、 …と競争する。 etoko tusmak エトコ トゥㇱマㇰ[連他動] …の先を越す、 …より先回りする、 …よりも先に行く。 {E: to go ahead of, overtake…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tusnoye
トゥㇱノイェ 【自動】[tus-noye 綱・をねじる] 綱をよる。 ☆参考 紐をよる(糸をつむぐ)ことは kaeka カエカ、 縄をなうことは harkika kar ハㇻキカ カㇻ または harkika eka ハㇻキカ エカ。 {E: to twist a rope.} (出典:田村、方言:沙流)
tustek
トゥㇱテㇰ 【自動】ボーツとなってわからなくなる。 「魔物にいたずらでもされたように気がボーツとなってしまってどっちがどうだかわからないような状態になること。 寝ていてうなされるのも。」 (S)「山歩いて行ってキツネか何かにばかされて同じとこ何回も歩いたりしているうちに体がどうやらおかしくなってボーツとしてくること。」 (S) ☆参考 北海道中部・東部の諸方言では、 だまっていることやじっとしていることを言う。 {E: to be in a vague, bewildered state.} (出典:田村、方言:沙流)
tustekka
トゥㇱテッカ 【他動】[tustek-ka ものに憑かれる・(他動詞化)](人)をボーっとさせわからなくさせる、 …をばかす。 (受け身の形、 つまり主語不定人称形)a=tustekka アトゥㇱテッカ ばかされる、 ボーッとなる。 kim ta sitturaynu ayne a=tustekka, cironnup orowa hene a=tustekka hi ne kuni ku=ramu キㇺ タ シットゥライヌ アイネ アトゥㇱテッカ、 チロンヌㇷ゚ オロワ ヘネ アトゥㇱテッカ ヒ ネ クニ クラム(彼は)山で迷って歩いているうちに何かにばかされた、 キツネにでもばかされたんだろうと(私は)思う。(S) ku=cinita wa yaani a=en=tustekka クチニタ ワ ヤアニ アエントゥㇱテッカ 私はうなされてもう少しで気が遠くなるところだった。(S) {E: to be bewildered; bewitched by…} (出典:田村、方言:沙流)
tusu
トゥス 【自動】①神おろし(巫術)をする(神がのりうつって、 神の言葉を言い、 神の力で普通の人にはわからないことを当て、 普通の人にはできないような癒し(いやし)などを行う)。 ②(名詞として)神おろしすること。 ☆参考 1980年代には、 仏式(法華さん)で tusu トゥス をするという人もいて、 「aynu puri アイヌ プリ《アイヌ式のやり方》では仏さんおりない、 法華さんでやるとおりる」とのことだった。 {E: ①to hold a seance (v.). ②a seance (n.).} (出典:田村、方言:沙流)
tususatki
トゥスサッキ 【自動】[tusus-atki (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] ガタガタふるえる(恐ろしくて)。 isitoma ayne tususatki イシトマ アイネ トゥスサッキ 恐ろしくて恐ろしくてガタガタふるえる。(S) {E: to shake, quiver (with fear).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tususke
トゥスㇱケ 【自動】[tusus-ke (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] ふるえる(恐ろしくて)。 {E: to shake, quiver (with fear).} (出典:田村、方言:沙流)
tutanu
トゥタヌ 【後副】①…の次に。 ②(連体的に使って)…の次の。 kamuy tono tutanu sapane utar opitta ewkoramkor kor síran カムイ トノ トゥタヌ サパネ ウタㇻ オピッタ エウコラㇺコㇿ コㇿ シラン 天皇の次に主立った人たち(大臣たち)がみんなそれについて相談している。(S) {E: ①next to, after… ②the next, following…} (出典:田村、方言:沙流)
tutanuno
トゥタヌノ 【後副】[tutanu-no 次の/次に・(副詞形成)] …の次に。 toan kur tutanuno a トアン クㇽ トゥタヌノ ア あの人の次に座りなさい。 {E: next, after…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tutko
トゥッコ 【名/副】[< tu-t-ko 二つの・(前の音節の子音の重複)・日(< to)](?) 二日間。 tutko rerko トゥッコ レㇾコ 二、 三日の間。 {E: two days.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuwapneko
トゥワㇷ゚ネコ 【副】[tuwapne-ko (?)・(反対の意味の副詞を形成する接尾辞)]ものすごく大きな音が響いて。 humi toyre kane korka hemanta tuwapneko pus humi an? フミ トイレ カネ コㇿカ ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 地響きして何だろうなあ、 ものすごい音がしたのは。(S) ☆参考 tuwapne トゥワㇷ゚ネ は[tuwap-ne (?)・のようである]だろうが、 tuwap トゥワㇷ゚ は不明。 {E: a reverberating, echoing sound.} (出典:田村、方言:沙流)
tuy 1
トゥイ 【自動】切れる。 tus tuy トゥㇱ トゥイ 綱が切れた。(S会話) ☆参考 他動詞は tuye トゥイェ 切る。 {E: to cut; break.} (出典:田村、方言:沙流)
tuy 2
トゥイ 【自動】(花や葉が、 たばこの灰が)とれて落ちる。 seta numa tuy セタ ヌマ トゥイ 犬の毛が抜ける。(W) nonno tuy ノンノ トゥイ 花が散る。(S) níham tuy ニハㇺ トゥイ 木の葉が落ちる(一枚ポロッと取れて落ちる)。 ☆参考 他動詞は tuyre トゥイレ (たばこの灰などを)落とす。 ☆参考 木の葉などがたくさん落ちる(散る)ことは rapapse ラパㇷ゚セ。 {E: to break off.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuyaskarap
トゥヤㇱカラㇷ゚ 【他動】…を憐れむ、 …に同情する。 {E: to pity…} (出典:田村、方言:沙流)
tuye 1
トゥイェ 【他動】[単](複は tuypa トゥイパ)[tuy-e 切れる・(他動詞形成)] ①…を切る(刀、 のこぎり、 マキリ、 ナイフ、 はさみなどで)。 ② ☞etok(o) tuye エトコ トゥイェ ☆参考 tomotuye トモトゥイェ [tomo-tuye …のまん中・を切る] …を横切る/…を横切って。 {E: ①to cut, saw…②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuykasi
トゥイカシ 【位名】[所](概は tuyka トゥイカ)…の上。 epa=kor sápo/nan tuykasi/hetuku cup ne/iyenucupki/ciwre kane エパコㇿ サポ/ナン トゥイカシ/ヘトゥク チュㇷ゚ ネ/イイェヌチュㇷ゚キ/チウレ カネ [雅]私の姉は顔の上にさしのぼる朝日のように日の光がさしている。(Sユーカラ) káne kuwa/cinoye kuwa/kuwa tuykasi/notomare カネ クワ/チノイェ クワ/クワ トゥイカシ/ノトマレ [雅](姉は)金(かね)のねじれた杖の上にあごをのせている。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuyma
トゥイマ 【自動】遠い。 tuyma uske トゥイマ ウㇱケ 遠い所。 tuyma hi wano k=ek トゥイマ ヒ ワノ ケㇰ 私は遠い所から来た。 tuyma repunkur トゥイマ レプンクㇽ (直訳すると)遠くの海外の人=外国人。 ☆対語 hanke ハンケ 近い。 {E: to be far; distant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuymaa
トゥイマア 【自動】[tuyma-a 遠く・座る] 大便する(良い言葉)。 ku=tuymaa wa k=ek クトゥイマア ワ ケㇰ (私は)大便して来ます。(W)/大便して来た(どこへ行ったか聞かれたときの返事)。(S) ☆参考 「ぶつけて」(直接的に)言う言葉は osoma オソマ。 ☆対語 hankea ハンケア 小便する(良い言葉)。 {E: to defecate (polite).} (出典:田村、方言:沙流)
tuymaturi
トゥイマトゥリ 【他動】[tuyma-turi 遠い・…を伸ばす](刀)を遠くに伸ばす。 (次の言い回しの中で) tuymaturi hanketuri トゥイマトゥリ ハンケトゥリ (刀)を遠くにかざし近くにかざす。 a=kor emustasiro a=tuymaturi a=hanketuri kor kewe a=homsu ruwe ne アコㇿ エムㇱタシロ アトゥイマトゥリ アハンケトゥリ コㇿ ケウェ アホㇺス ルウェ ネ 私は私の太刀つくりの山刀を遠くにかざし近くにかざして悪神を払う舞いをしながら(彼に)あぶない目に会ったことの見舞いを言った。(HK民話) ☆参考 男子の舞いの所作の一つ。 低い声をふるわせながら、 刀を右手に持ち、 切っ先を上にまっすぐ立ててかざし、 腕を伸ばしたり縮めたりする。 悪神を払う所作だと言われている。 {E: to stretch out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuypa
トゥイパ 【他動】[複](単は tuye トゥイェ) ①(二人以上が/二つ以上を)…を切る。 ② ☞ram(u) tuypa ラム/ラㇺ トゥイパ {E: ①to cut… (pl.).②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuypapa
トゥイパパ 【他動】[複複](単は tuye トゥイェ、 複は tuypa トゥイパ)(二人以上が皆/二つ以上を皆)切る。 {E: to cut… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuyre
トゥイレ 【他動】[自動使役][tuy-re 取れて落ちる・させる](ついているもの)を落とす(ついている滴を、 たばこの先から灰を、 木の上から栗の実を等)。 ☆参考 [自動]は tuy トゥイ。 ☞tuy トゥイ 2。 ☆参考 上のものを下へ落下させることは hácire ハチレ、 tursere トゥㇽセレ など。 ranke ランケ は「下ろす」に近い。 手から放して取り落とすことは opici オピチ {E: to drop…} (出典:田村、方言:沙流)
tuytektek
トゥイテㇰテㇰ 【他動】[tuy-tektek 切る(tuye の語根)・瞬間に…する] …をパッとちょん切る、 …を一瞬に/バサリと切る。 nísapno tasiro etaytektek wa a=rekúci tuytektek nankor ニサㇷ゚ノ タシロ エタイテㇰテㇰ ワ アレクチ トゥイテㇰテㇰ ナンコㇿ 彼はサッと刀を抜いて私の首をバサリと切るでしょう。(W民話) {E: to cut… quickly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tuytuye
トゥイトゥイェ 【他動】[tuy-tuy-e (とってとばすことを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)]箕(み)で(米やヒエ、 アワなど)のごみをとばす。 e=tuytuye p opokin téor omare エトゥイトゥイェㇷ゚ オポキン テオㇿ オマレ あなたが箕でごみをとばしているものを次々にここに入れなさい。(S) ☆参考 tuye トゥイェ《…を切る》の重複形のように見えるが、 意味は切りきざむことではない。 くり返し何回も切って切りきざむことは tuypatuypa トゥイパトゥイパ。 ☆参考 箕(み)は muy ムイ。 {E: to winnow…} (出典:田村、方言:沙流)
u-wao
ウワオ 【間投】踊り歌のはやしの一部。 {E: musical accompaniment to dance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ucipekusa
ウチペクサ 【自動】[u-cip-e-kusa 互い・舟・で・(人)を川を渡す] 一緒に舟で川/海を越えて行く。 {E: to cross a river or the seas together in a boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uciw-itara
ウチウイタラ 【自動】[u-ciw-itara 互い・にささる・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅](いくすじもの光が)互いに反射し合いきらめき合う。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw'itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ [雅]何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射しきらめき合っている。(Sユーカラ) ☆参考 wi ウィ という発音がないため、 w ウ と i イ の間で音節を分けて発音している。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uciw-uciw
ウチウウチウ 【自動】[u-ciw-uciw 互いに・ささる・(重複)](次の言い回しの中で) sinot toyehe uciw-uciw シノッ トイェヘ ウチウウチウ 大勢で遊んであっちへこっちへと動き回る(楽しそうな様子の描写)。(W神謡語り) ☆参考 (=uciwciw ウチウチウ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uciwciw
ウチウチウ 【自動】[u-ciw-ciw 互いに・刺さる・(重複)](=uciw'uciw ウチウウチウ) horippa toye uciwciw ホリッパ トイェヘ ウチウチウ 大勢で踊ってあっちへこっちへと動き回る(楽しそうな様子の描写)。(W民話) ☆参考 (=uciw-uciw ウチウウチウ) {E: to move about here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uciwpare
ウチウパレ 【他動】[u-ciw-pa-re 互い・に刺さる・[複]・させる](次の表現で) otu tapkanru ore tapkanru uciwpare オトゥ タㇷ゚カンル オレ タㇷ゚カンル ウチウパレ 踏舞(両腕を広げて斜め上へかざし少し動かしながら一歩一歩進んで行く舞い)を何回も何回もくり返した。(W神謡語り) {E: to repeat over and over again.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhasekoyki
ウハセコイキ 【自動】[u-has-e-koyki 互い・柴木・で・…をたたく] 互いに柴木でたたき合う。 pet tomotuye uhasekoyki p ペッ トモトゥイェ ウハセコイキㇷ゚ 川越しに柴木でたたき合うもの(なぞなぞで、 答えは sikrapu シㇰラプ まつげ)。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhayokkoturpa
ウハヨッコトゥㇽパ 【自動】[複](単は用例がない)[u-hayok-ko-turpa 互い・武装・に・…をのばす[複]] 皆で武装する。 {E: for everyone to be armed (with weapons).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhayta
ウハイタ 【自動】[u-hayta 互い・に及ばない] ①(そろっているはずのものが)数が足りない。 urepeci uhayta ウレペチ ウハイタ 足の指が足りない(三本とか四本とかしかない)。(S) ②上下の差別がある(?) iteki umonpok ta uhayta no yaynu イテキ ウモンポㇰ タ ウハイタ ノ ヤイヌ 上下のわけへだてや差別をして考えるな。(S独話) {E: ①for the number of something to be lacking; insufficient. ②for there to be discrimination, distinction between upper and lower, superior and inferior.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhekote 1
ウヘコテ 【自動】[単](複は uhekotpa ウヘコッパ)[u-he-kote 互いに・頭・をつなぐ] 互いに連れ添う、 一緒に暮らす。 hetopo kotankonnispa ne an wa eci=uhékote yakun ヘトポ コタンコンニㇱパ ネ アン マ エチウヘコテ ヤクン 彼はもとどおり村おさになって、 あなた方が夫婦になって一緒に暮らせば。(W民話) ☆参考 uheturaste ウヘトゥラㇱテ とも言う。 {E: to be married; live together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhekote 2
ウヘコテ 【副】互いに、 互いの方に向かって。 tane anakne somo uhekote itak=an kus ne na タネ アナㇰネ ソモ ウヘコテ イタカン クㇱ ネ ナ もう互いに口をきかないことにしよう。(S言い伝え) {E: mutually; to face one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhekotpa
ウヘコッパ 【自動】[複](単は uhekote ウヘコテ) 互いに連れ添う、 一緒に暮らす。 heru a=unúhu patek turano tun a=ne wa uhekotpa=an wa oka=an ヘル アウヌフ パテㇰ トゥラノ トゥナネ マ ウヘコッパアン マ オカアン 私は(父はいなくて)ただ母だけと二人で一緒に暮らしていた。(W神謡語り) {E: to be married; live together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uheturaste
ウヘトゥラㇱテ 【自動】[u-he-turas-te 互い・頭・…に沿って上る・させる] 一緒に暮らす。 a=yupíhi an wa tun a=ne wa uheturaste=an wa oka=an アユピヒ アン マ トゥナネ ワ ウヘトゥラㇱテアン マ オカアン 私には兄がいて私たちは一緒に暮らしていた。(W民話) ☆参考 uhekote ウヘコテ とも言う。 {E: to be married; live together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhewe
ウヘウェ 【自動】[u-hew-e 互い・(擬態の語根)・他動詞形成] フワフワ上がったり下がったりする。 nociw tup uhewe uhewe pekor ノチウ トゥㇷ゚ ウヘウェ ウヘウェ ペコㇿ 星が二つ交互ににフワフワと上がったり下がったりしているみたいに(夜、 暗闇で熊の目が光っている様子の描写)。(HC民話) {E: to go up and down lightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhoppa
ウホッパ 【自動】[u-hoppa 互いに・を置いていく] 別々に去る(夫婦等が)。 {E: to leave separately (eg. a married couple).} (出典:田村、方言:沙流)
uhopunpare
ウホプンパレ 【自動】[複](単は用例がない)[u-hopunpa-re 互いを・起き上がる/立ち上がる[複]・させる](二人以上が皆) いっせいに起き上がる/立ち上がる。 {E: to get, stand up together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhunak
ウフナㇰ 【位名】このごろ(一、 二週間前から今まで)。 uhunak wano ウフナㇰ ワノ 「このごろから」(=このごろになって)、 最近。 uhunak wano mákip hawke a hawke a ruwe an un ウフナㇰ ワノ マキㇷ゚ ハウケ ア ハウケ ア ルウェ アヌン (彼は)このごろどうしたのか弱々しいねえ。(S) tap uhunak タㇷ゚ ウフナㇰ ついこのごろ。(W) (S) tap uhunak wano sirmeman タㇷ゚ ウフナㇰ ワノ シㇼメマン このごろはめっきり涼しくなった。(W) {E: recently (within the previous one to two weeks).} (出典:田村、方言:沙流)
uhuy
ウフイ 【自動】燃える、 焼ける、 こげる。 uhuy wa paspasi an ウフイ ワ パㇱパシ アン (パンが)こげて炭に(真っ黒に)なった。(W) cise uhuy チセ ウフイ 家が燃える(火事)。 kotan un rok hi maciya un rok hi uhuy wa paye コタン ウン ロキ マチヤ ウン ロキ ウフイ ワ パイェ 村のあった所や町のあった所が燃えて行った。(W会話) ratcako uhuy ラッチャコ ウフイ ランプが燃える(ともる)。 uhuy ikuspe ウフイ イクㇱペ 焼けた柱(女性が死んだあと焼いた家の)。 uhuy nicica ウフイ ニチチャ 「焼けぼっくい」焼け跡に立っている焼けこげた棒杭。(W会話) sir-uhuy シルフイ[完動]あたり/地/山が燃える(山火事や野火で)。 ☆参考 調理のことではなく、 家や野山や物などが燃えたり焼けたり、 食べ物でも焼けすぎてこげたりすることを言う。 {E: to be burnt; scorched.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhuyka
ウフイカ 【他動】[uhuy-ka 燃える・(他動詞化)] …を燃す、 …を燃やす、 …を焼く、 …をこがす。 kanpi uhuyka カンピ ウフイカ 紙を燃す。 wenakun k=úhuyka hene ki? ウェナクン クフイカ ヘネ キ? (雑草が次々に生えてきてどうにもならない、 )しかたがないから燃やしてでもしまおうかな。(S) ☆参考 調理ではなく、 ものを燃やしたりこがしたりすることを言う。 調理して焼くことは ma マ。 {E: to burn, roast…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uhuyunin
ウフユニン 【自動】[uhuy-unin 燃える・痛む] こげる。 ☆参考 nuyunin ヌユニン とも言う。 ☆参考 uhuy ウフイ だけでもこげることを表す。 {E: to be burnt; scorched.} (出典:田村、方言:沙流)
uinnere
ウインネレ 【自動】[u-inne-re 互い・大人数である・させる]一まとまりの人数が多い、 子どもが多い。 uinnere hike néno utari porono oka, umoyore hike utari ponno oka ウインネレ ヒケ ネノ ウタリ ポロノ オカ、 ウモヨレ ヒケ ウタリ ポンノ オカ 子どもが大勢できたものはそのように親戚が多くなっている、 子どもが少なかったものは親戚が少ない。(S) ☆対語 umoyore ウモヨレ。 {E: for there to be a lot of people; have a large family.} (出典:田村、方言:沙流)
uir
ウイㇼ 【自動】[u-ir 互いの・兄弟姉妹である] 兄弟姉妹の関係にある。 {E: to have brothers and sisters.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uirwakikor
ウイㇼワキコㇿ 【自動】[u-irwaki-kor 互いを・兄弟姉妹[所]・を持つ]☆[発音]ウイㇽワキコㇿ。 ①兄弟姉妹の関係にある。 ②(名詞として)兄弟姉妹。 ☆参考 兄弟、 兄妹、 姉妹、 姉弟などの関係を区別せずに言う。 uyupikor ウユピコㇿ 兄弟/兄妹である、 usakor ウサコㇿ 姉妹/姉弟である、 uwakikor ウワキコㇿ 兄弟/姉弟である、 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 {E: ①to have, be brothers and sisters. ②brothers and sisters.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uirwakne
ウイㇼワㇰネ 【自動】[u-irwak-ne 互いの・兄弟姉妹・である] 兄弟姉妹である。 uirwakne utar ウイㇼワㇰネ ウタㇻ[名]兄弟姉妹という関係にある人。 ☆発音 ウイㇽワㇰネ。 ☆参考 兄弟、 兄妹、 姉妹、 姉弟などの関係を区別せずに言う。 {E: to be brothers and sisters; siblings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uitakniwkeste
ウイタㇰニウケㇱテ 【自動】[u-itak-niwkes-te 互い・話す・し損じる・させる] 互いに言うことを聞かない、 折り合いがつかない、 けんか別れになる。 {E: not-to-mutually; break off relations with each other after an argument.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uitakniwkestepa
ウイタㇰニウケㇱテパ 【自動】[複](uitakniwkes ウイタㇰニウケㇱ は単複の区別なし)(皆が)互いに言うことを聞かない、 折り合いがつかない、 けんか別れになる。 {E: for everyone to not listen to what the other said; not being able to agree with each other; break off relations with each other after an argument.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uitaknu
ウイタㇰヌ 【自動】[u-itak-nu 互い・言葉・を聞く] 互いに/一方が他方の言うことを聞く、 同意する。 {E: to agree; obey.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uk
ウㇰ 【他動】[単](複は uyna ウイナ) ①…を取る、 …を得る、 …を受け取る、 …を奪う。 noskike ta an a suwop a=uk wa ノㇱキケ タ アナ スウォㇷ゚ アウㇰ ワ まん中にあった箱を私は取って。(HK民話) haru pirkapi uk rusuy kusu ハル ピㇼカピ ウㇰ ルスイ クス よいみのり(食物の収穫)を得たいから。(S会話) ataye uk (その)料金を受け取る。 e=sanpehe a=uk kusu a=e=túra wa e=ek hi エサンペヘ アウㇰ クス アエトゥラ ワ エエキ あなたの心臓を取る(奪う)ためにあなたは連れられて来たことを。(S民話) yaku uk kamuy ヤク ウㇰ カムイ 役目を持たされている神。 ② ☞aske uk アㇱケ ウㇰ、 teke uk テケ ウㇰ ☆参考 「…を取って(人に)渡す」の意味では使われず、 「受け取る」、 「手に取る」、 「奪う」などを表す。 「そこにあるものを取って(私に渡して)下さい」と言うようなときは uk ウㇰ ではなく ekte エㇰテ《よこす》が使われる。 {E: to get, receive…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uka
ウカ 【位名】[u-ka 互い・の上] 互いの上。 uka ta ウカ タ 互いの上に、 一つの上にまた一つ、 重なって/重ねて。 uka ta ári ウカ タ アリ [互いの上・に・…を置く[複]]一つの…の上にもう一つの…を置く、 (二つ以上の)…を重ねる。(W) {E: one on top of another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukaciw
ウカチウ 【自動】[u-kaciw 互い・を槍等でつく](棒や槍などを、 ねらいを定めて投げて)互いに突き合う/刺し合う、 一方が他方を突く/刺す。 {E: to strike, hit, stab each other (with a stick, spear etc.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukaeraye
ウカエライェ 【他動】[u-ka-e-raye 互い・の上・に・…を行かせる] 近道して尾根や沢の上の方を横切って行く。 ☞sítu-ukaeraye シトゥウカエライェ、 iwor-ukaeraye イウォㇿ ウカエライェ {E: to take a shortcut across a mountain ridge or mountain stream.} (出典:田村、方言:沙流)
ukaeroski
ウカエロㇱキ 【他動】[u-ka-e-roski 互い・の上・に・…を立てる] …を積む/二つも三つも重ねる/積み重ねる。 {E: to pile up (on)…} (出典:田村、方言:沙流)
ukampare
ウカンパレ 【他動】[u-kampa-re 互い・にかぶさる[複]・させる](三枚以上)を重ね合わせる。 {E: to lay…on top of…(more than three).} (出典:田村、方言:沙流)
ukamure
ウカムレ 【他動】[自動使役][u-kamu-re 互い・にかぶさる・させる](二枚)を重ね合わせる。 {E: to lay one on top of another.} (出典:田村、方言:沙流)
ukao
ウカオ 【他動】[u-ka-o 互いの・上・に置く] …をしまう。 anun ek na su ukao yan アヌン エㇰ ナ ス ウカオ ヤン お客が来たから鍋をしまいなさい。(S) {E: to put away…} (出典:田村、方言:沙流)
ukaomare
ウカオマレ 【他動】[u-ka-oma-re 互い・の上・に入る・させる] 組み合わせに重ねる。 {E: to combine together one on top of another.} (出典:田村、方言:沙流)
ukaoraypa
ウカオライパ 【自動】[u-ka-o-raypa 互い・の上・に・行く] ここの仕事が終わった人が手伝いに行く。 ☞ka(si) oraye カ(シ) オライェ {E: for someone who has finished their work to go to help someone else.} (出典:田村、方言:沙流)
ukaosma
ウカオㇱマ 【自動】[u-ka-osma 互い・の上・にのる] 重なる、 たまる、 はかどる。 okkayo anak itak ukaosma ka koyaykus オッカヨ アナㇰ イタㇰ ウカオㇱマ カ コヤイクㇱ「男は言葉がはかどらん」(語彙調査の質問がどんどん進まない)。(W) {E: to progress.} (出典:田村、方言:沙流)
ukaosmare
ウカオㇱマレ 【他動】[u-ka-osma-re 互い・の上・にのる・させる] …を上へ上へと入れてふやしていく、 …をためる、 (仕事)をたくさん次々に片づけていく=(仕事)がはかどる/できていく。 wakka ponno ponno ta wa ukaosmare ワッカ ポンノ ポンノ タ ワ ウカオㇱマレ 水を少しずつ汲んでためる。(S) hempara ukaosmare siri ne? ヘンパラ ウカオㇱマレ シリ ネ? (仕事が)いったいいつできるんだろう(主語は仕事をする人)。(S) {E: to progress with (one's work)} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukarino
ウカリノ 【副】[u-kari-no 互い・に代わる・(副詞形成)] 皆で代わるがわる(?)。 ranma ene aapte hi ukarino a=nu hawe ne ランマ エネ アアㇷ゚テ ヒ ウカリノ アヌ ハウェ ネ いつもそんなふうに、 もうだめだということを来る人来る人皆言って(私たちは)聞くのだなあ。(S) {E: for everyone to alternate, take turns.} (出典:田村、方言:沙流)
ukasmare
ウカㇱマレ 【他動】[u-kasma-re 互い・残す・させる] いろいろなものを少しずつ残す。 ukasmare wa ári ウカㇱマレ ワ アリ いろいろなものを少しずつ残しておきなさい。(大根、 人参、 こんにゃく等を一緒に煮るとき、 一種類から一つずつでも、 なるべく全部から残すようにする)。(S) {E: to put aside small portions of various foods, etc.} (出典:田村、方言:沙流)
ukasuy
ウカスイ 【自動】[u-kasuy 互い・を助ける/手伝う] ①助け合う、 手伝い合う、 ここの仕事を終わった人が他の人のを手伝う。 ②(副詞的に)助け合って。 ukasuy e ウカスイ エ 助け合って食べる。(S) {E: ①to help each other. ②mutual help.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukawka
ウカウカ 【他動】[uka-uka すくって縫う(?)・(重複)] 一針一針すくって縫う(手前へばかり抜く、 手前と向こうへ抜いてさすのではない)。 {E: to sew…} (出典:田村、方言:沙流)
ukay
ウカイ 【自動】[u-kay 互い・をおぶう] しわがよっている。 kapuhu ukay カプフ ウカイ 皮膚(ヒフ)にしわがよっている。 sikkapu ukay wa inkar ruwe pirka シッカプ ウカイ ワ インカㇻ ルウェ ピㇼカ まぶたが二重になっていて目元がパッチリしている。(S) {E: to be wrinkled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukaynimak
ウカイニマㇰ 【名】[u-kay-mimak 互い・をおぶう・歯] 八重歯。 {E: a double tooth.} (出典:田村、方言:沙流)
ukayukay
ウカユカイ 【自動】[u-kay-ukay 互い・をおぶう・(重複)] たくさんしわがよっている。 nankapu ukayukay ナンカプ ウカユカイ 顔の皮膚がしわしわになっている、 顔にしわがたくさんある。 nanuhu epitta nankapu ukayukay ナヌフ エピッタ ナンカプ ウカユカイ 顔じゅう顔の皮がしわだらけだ。(S) e=nucittek e=nanuhu ukayukay earkinne ki ruwe an! エヌチッテㇰ エナヌフ ウカユカイ エアㇻキンネ キ ルウェ アン! あなたは年取ってあなたの顔はしわがずいぶんよったねえ。(S) ☞ukay ウカイ {E: to be very wrinkled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uker
ウケㇾ 【自動】[u-ker 互い・(?)] ただれる。 hup uker ruwe an! フㇷ゚ ウケン ルウェ アン! できものがただれたねえ。(W) {E: to be sore.} (出典:田村、方言:沙流)
ukere
ウケレ 【自動】[u-kere 互い・にさわる] ふれあう(着物が)。 {E: to come into contact with.} (出典:田村、方言:沙流)
ukesanpa
ウケサンパ 【自動】[u-kesanpa (< kes-anpa) 互い・を追いかける] ①追いかけっこをする、 一方が他方を追いかける。 ②(名詞として)追いかけっこ。 aynu kimun kamuy kes anpa wa upas upun uwesinoye hi a=ye hi ukesanpa ne ruwe ne awa アイヌ キムン カムイ ケサンパ ワ ウパスプン ウウェシノイェ ヒ アイェ ヒ ウケサンパ ネ ルウェ ネ アワ 人間を熊が追いかけて雪ぼこりが渦巻くことを言うのが追いかけっこなのですが。(HK民話の中での説明) ☞kes(e) anpa ケㇱ/ケセ アンパ {E: ①to run after; chase; pursue (v.). ②a chase; a pursuit (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukik
ウキㇰ 【自動】[u-kik 互い・を打つ] ぶつかり合う。 ukik humi kanemayne uwetunuyse ウキㇰ フミ カネマイネ ウウェトゥヌイセ (直方体のシントコ(大きい入れ物)の上の角から鎖で下げられている小さな飾りのシントコのミニチュア(tumsi トゥㇺシ)が、 動かすとゆれてぶつかってカチャカチャと鳴る、 その)ぶつかり合う音が何とも言えずいい。(S) {E: to run into; meet.} (出典:田村、方言:沙流)
ukipniwkes
ウキㇷ゚ニウケㇱ 【自動】[u-kipniwkes 互い・を救う](いのちを)助け合う、 仲間同士で一方が他方を救助する。 poyson sinep worosma wa mom wa nokan hekattar ukipniwkes kus iyaepaspa a korka nani orawkipa wa mom wa isam ポイソン シネㇷ゚ ウォロㇱマ ワ モンマ ノカン ヘカッタㇻ ウキㇷ゚ニウケㇱ クㇱ イヤエパㇱパ ア コㇿカ ナニ オラウキパ ワ モンマ イサㇺ 子どもが一人水に落ちて流れて小さい子ども達が助けようと岸づたいに走ったがじきに追いつけなくなって流れてしまった。 ☞kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ {E: to help save one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukirkopiweno
ウキㇼコピウェノ 【副】[ukirkopiwe-no 互いのひざがぶつかるように詰めて座る・(副詞形成)] 互いにひざがぶつかるように詰め合って。 sirhutne na ukirkopiweno rok yan シㇼフッネ ナ ウキㇼコピウェノ ロㇰ ヤン 狭いから皆で詰め合って座って下さい。(S) {E: to sit very close to one another.} (出典:田村、方言:沙流)
ukiror(u)pakte
ウキロㇿパㇰテ/ウキロルパㇰテ 【自動】力くらべをする。 ☆参考 おこしくら(起こし比べ)、 しょいくら(背負い比べ)なども含む。 {E: to compare strengths.} (出典:田村、方言:沙流)
ukirosore
ウキロソレ 【自動】[u-kir-os-o-re 互い・足・の後ろ・に入る・させる]あぐらをかく(昔の男子の正式の座り方)。 {E: to sit cross-legged (men).} (出典:田村、方言:沙流)
uko-
ウコ 【接頭】[u-ko 互い・に/と共に] ①互いに対して、 互いに向かって。 ②互いに協力して/合わせて、 一緒に、 皆で。 {E: ①to face, go towards one another. ②cooperate with one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uko-cipattankenere
ウコチパッタンケネレ 【自動】[uko-cipattankenere 皆一緒に・はじける](煎っているものが)皆はじけてしまう。 hńta kus puta e=omare ka somo ki no eseyreka híne uko-cipattankenere wa isam siri an? フンタ クㇱ プタ エオマレ カ ソモ キ ノ エセイレカ ヒネ ウコチパッタンケネレ ワ イサㇺ シリ アン? どうしてふたをしないで煎って、 皆はじけてしまったじゃないか。(S) {E: to be (split) open; for all to burst open.} (出典:田村、方言:沙流)
uko-enucisiske
ウコエヌチシㇱケ 【他動】[uko-enucisiske 一緒に・…をじっと見つめる] …を皆一緒にじっと見つめる。 {E: for everyone together to stare at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uko-eoripak
ウコエオリパㇰ 【他動】[uko-e-oripak 一緒に・…に・かしこまる] …に対し皆でかしこまる、 …を皆で敬まってへりくだり慎しむ。 ☞eoripak エオリパㇰ {E: for everyone to have profound respect for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uko-koeramewnin
ウココエラメウニン 【他動】[uko-koeramewnin 一緒に・…に気づかない](皆/二人とも)に気づかない、 …(皆/二人とも)がいることを知らない。 te pakno a=eci=ukó-koeramewnin wa oka=an pe ne a p テ パㇰノ アエチウココエラメウニン マ オカアン ペ ネ アㇷ゚ 今まで私たちはあなた方がいることを知らないでいたが。(W民話) a=i=úko-koeramewnin wa oka=an アイウココエラメウニン マ オカアン 私たちは知られないでいた。(W民話) {E: to not know (that someone is there)(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uko-nucaktek
ウコヌチャㇰテㇰ 【自動】[uko-nucaktek 一緒に・心が明るく楽しい] 皆で楽しく遊ぶ。 {E: for everyone to happily play together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukoani
ウコアニ 【他動】[uko-ani 一緒に・…を手に持つ] …を一緒に(手に)持つ。 ☞ani アニ {E: to have, hold, carry…together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoci
ウコチ 【自動】[uko-ci みんな・熟す] みんな熟す。 ☞ci チ 1 {E: to digest; manage.} (出典:田村、方言:沙流)
ukocorawki
ウコチョラウキ 【自動】[u-ko-corawki 互い・に対して・攻撃する] 互いに攻め合う。 {E: to attack one another.} (出典:田村、方言:沙流)
ukocorawkipa
ウコチョラウキパ 【自動】[複](ukocorawki ウコチョラウキ は単複の区別なし) 互いに攻め合う。 {E: to attack one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukocupke
ウコチュㇷ゚ケ 【自動】[u-ko-cupke 互いに・向かって・つぼむ] しぼむ。 {E: to wither.} (出典:田村、方言:沙流)
ukocupupke
ウコチュプㇷ゚ケ 【自動】[u-ko-cup-up-ke 互い・に・(しぼむことを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)] しぼむ。 {E: to wither.} (出典:田村、方言:沙流)
ukoekutkor
ウコエクッコㇿ 【他動】[uko-e-kut-kor 一緒に・それで・帯・を持つ] …を着てその全部の上から帯をしめる。 iwan kosonte/ukoekutkor/iwan kosonte/opanere híne イワン コソンテ/ウコエクッコㇿ/イワン コソンテ/オパネレ ヒネ[雅] 六枚の小袖を着て全部の上から帯をしめ、 六枚の小袖を羽織って地上から天へ帰る神が正装するときの描写の慣用表現)。(Sユーカラ) ☞ekutkor エクッコㇿ {E: to put on something and then fasten with a belt, obi.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoepanu
ウコエパヌ 【他動】[uko-epanu 一緒に・…を頭に巻く](二つの頭飾り)を一緒に頭に巻く。 ☞epanu エパヌ {E: to wrap…together around each other's heads.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoeraratki
ウコエララッキ 【自動】[uko-erarat-ki 互いに・(?)・する] 愛し合う(男女が)。 utaspa ukoeraratki ウタㇱパ ウコエララッキ お互いに愛し合っている。(S) {E: to love one another.} (出典:田村、方言:沙流)
ukoewnarpa
ウコエウナㇻパ 【他動】[複](単の例はない。 ewnarpa エウナㇻパ の単は ewnara エウナラ)[u-ko-ewnarpa 互い・に対して・…を与え惜しむ[複]] 互いに与えたくない、 互いに相手に与えず自分が一人占めしようとする。 ☞ewnara エウナラ {E: to not share with each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukohawpuni
ウコハウプニ 【自動】[uko-haw-puni 一緒に・声・を上げる] 皆で一緒に声を上げてさわぐ。 {E: to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
ukohepenpenu
ウコヘペンペヌ 【自動】[uko-he-pen-pen-u 互いに・頭を・(擬態の語根)・(重複)・(他動詞形成)] コックリコックリとうなずき合う。 ☞hepenpenu ヘペンペヌ {E: to nod in unison.} (出典:田村、方言:沙流)
ukohoniskarpa
ウコホニㇱカㇻパ 【自動】[複](単の用例はない)[uko-honiskar-pa 互いに・(?)・[複]] 皆で一生懸命考える。 {E: for everyone to think seriously about something.} (出典:田村、方言:沙流)
ukohopi
ウコホピ 【自動(?)】[u-ko-hopi 互い・と・…と別れる](道が)二またに分かれる。 ru ukohopi hi ル ウコホピ ヒ 道が二またに分かれているところ。 {E: (for a road) to be divided.} (出典:田村、方言:沙流)
ukohoppa
ウコホッパ 【他動】[uko-hoppa 一緒に・…を置いていく] …を一緒に置いていく、 「小さい子どもらばかり留守においてある」。(S) {E: to leave behind…together} (出典:田村、方言:沙流)
ukoinnitne
ウコインニッネ 【自動】[uko-in(< ir)-nitne 一緒に・一まとまり・固い] 両足が固くなって曲がることもできない。 {E: for one's feet, legs to become stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
ukoiworewnara
ウコイウォレウナラ 【自動】[u-ko-iwor-ewnara 互い・に対して・山の猟場・を与え惜しむ] 互いに自らの猟場を人に与えたくない。 {E: to not want to share one's hunting grounds with others.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukokamahupte
ウコカマフㇷ゚テ 【自動】[u-ko-kam-ahup-te 互い・に・肉・入る[複]・させる] 獲物をとって来た人が東窓(神の出入口である窓)の外からそれ(肉)を家の中の人に渡し、 中の人がそれを受け取るという方法で獲物(の肉)を家の中に入れる。 {E: to pass game from the outside of a house through the eastern window to someone on the inside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukokamahuptepa
ウコカマフㇷ゚テパ 【自動】[複](ukokamahupte ウコカマフㇷ゚テ は単複の区別なし) 獲物をとって来た人が東窓(神の出入口である窓)の外からそれ(肉)を家の中の人に渡し、 中の人がそれを受け取るという方法で、 二人して獲物(の肉)を家の中に入れる。 {E: to pass game from the outside of a house through the eastern window to someone on the inside.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukokanpietaye
ウコカンピエタイェ 【自動】[u-ko-kanpi-etaye 互い・に対して・紙・を引く] くじびきする。 ☆参考 紙でなく棒でやってもこの語を使う。(S) {E: to draw a lottery.} (出典:田村、方言:沙流)
ukokapkapa
ウコカㇷ゚カパ 【他動】[u-ko-kapkapa 互い・に向かって・ペチャンコにする] …両手で押しつぶして扁平(ペチャンコ)にする。 ☞kapkapa カㇷ゚カパ {E: to squash…flat.} (出典:田村、方言:沙流)
ukokarkari
ウコカㇻカリ 【他動】…をクルクル巻く(反物を巻くように)。 {E: to wrap; to roll up…} (出典:田村、方言:沙流)
ukokewtumuwen
ウコケウトゥムウェン 【他動】[u-ko-kewtumu-wen 互い・に対して・心[所]・悪い] 仲が悪い。 ☞kewtum ケウトゥㇺ[概]/kewtumu(hu) ケウトゥム(フ) [所] {E: to be on bad terms with…} (出典:田村、方言:沙流)
ukokikkik
ウコキッキㇰ 【他動】[uko-kik-kik 一緒に・打つ・(重複)] …を一緒にバンバンたたく/ボカボカなぐる。 ☞kikkik キㇰキㇰ {E: to strike, hit each other (ie fight).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukokikkikpa
ウコキッキㇰパ 【他動】[uko-kik-kik-pa 一緒に・打つ・(重複)・[複]](二人以上皆が)/(二人以上皆を) …を一緒にバンバンたたく/ボカボカなぐる。 a=kopásrotatpa a=ukókikkikpa a=onáha ka a=unúhu ka ki アコパㇱロタッパ アウコキッキㇰパ アオナハ カ アウヌフ カ キ 私は父と母を猛烈にののしり、 二人ともバンバンなぐった。(S民話) {E: to strike, hit each other (ie fight)(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukokimatek
ウコキマテㇰ 【自動】[uko-kimatek 一緒に・驚きあわてる] 一緒に驚きあわてる。 ☞kimatek キマテㇰ {E: to be surprised together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukokisma
ウコキㇱマ 【他動】…を一緒に押える。 kokka sapa ukokisma wa a コッカ サパ ウコキㇱマ ワ ア 両ひざをかかえて座る。(S) putaha tura pirkano ukokisma, onnayke o p rapapse wa isam na プタハ トゥラ ピㇼカノ ウコキㇱマ、 オンナイケ オㇷ゚ ラパㇷ゚セ ワ イサㇺ ナ ふたと一緒にしっかり押えて(=つかんで)いなさい、 中のものがこぼれ落ちてしまうから。(S) {E: to hold, control…together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukokomkompa
ウココㇺコンパ 【他動】[uko-kom-kom-pa 一緒に・(折れ曲がりを表す語根)・(重複)・[複]]幾重(いくえ)にも折り曲げる。 punkar ukokomkompa wa ukosina wa hoka o プンカㇻ ウココㇺコㇺパ ワ ウコシナ ワ ホカ オ 蔓草を幾重(いくえ)にも折り曲げてしばって火にくべなさい。(S) {E: to bend several times over.} (出典:田村、方言:沙流)
ukokor
ウココㇿ 【他動】[uko-kor 一緒に・…を持つ] ①…を一緒に持つ、 (夫婦の間に)(子ども)がいる/できる。 tane pon hekaci ukokor wa タネ ポン ヘカチ ウココㇿ ワ いまはもう二人の間に赤ちゃんが生まれて。(W民話) sine situ ukokor wa unukar eramiskari p hemanta an? シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ ヘマンタ アン? 一つの尾根を両方から一緒に持って互いに会ったことがないものはなあに(なぞなぞで、 答えは sikihi シキヒ 目)。 ②[u-ko-kor 互いに・対して・持つ] 取り合う、 奪い合う。 teeta anak usa ikor usa emus usa sintoko pirka hikehe ukokor rusuy kusu テエタ アナㇰ ウサ イコㇿ ウサ エムㇱ ウサ シントコ ピㇼカ ヒケヘ ウココンルスイ クス 昔は宝物や刀やシントコ(大きい容器)のよいものを取り合いたくて。(W言い伝え) {E: ①to have a child together (between a couple); to have…together. ②to struggle for…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukokusispa
ウコクシㇱパ 【副】[uko-kusis-pa 一緒に・(?)・[複]] 皆一緒に、 皆共々に、 皆いっせいに。 {E: everyone together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukomaktekka
ウコマㇰテッカ 【他動】[uko-mak-tek-ka 一緒に・(開放を表す語根)・ちょっと…する・(他動詞化)] 皆で一緒に(宴会)を打ち開く。 sisak maratto pirka maratto a=ukómaktekka シサㇰ マラット ピㇼカ マラット アウコマㇰテッカ [雅] たぐいまれな立派な祝宴が打ち開かれた。(W神謡語り) {E: for everyone to hold a feast together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukomonkokisma
ウコモンコキㇱマ 【他動】[uko-mon-ko-kisma 一緒に・手・に・…をつかむ] …を皆で一緒に手で取り押える。 {E: for everyone to join hands together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukomosirewnara
ウコモシレウナラ 【自動】[u-ko-mosir-ewnara 互い・に対して・島/土地・を与え惜しむ] 互いに自分の土地を与えるのをいやがる。 {E: to be mutually upset at giving one's land to someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukomuye
ウコムイェ 【他動】[uko-muy-e 一緒に・束・(他動詞形成)] …を束ねる。 wattes ukomuye wa ári ワッテㇱ ウコムイェ ワ アリ わらを束ねておきなさい。(S) ☆参考 草でも sarki サㇻキ (ヨシ)でも。(S) {E: to bunch, bundle…} (出典:田村、方言:沙流)
ukomuymampa
ウコムイマンパ 【他動】[uko-muymam-pa 一緒に・拾い集める(?)・[複]](?) …を全部拾い集める、 …を全部かき集める。 {E: to gather (up) all of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukonike
ウコニケ 【他動】[u-ko-nike 互い・に対して・(?)](着物を)たたむ。 amip ukonike yan アミㇷ゚ ウコニケ ヤン 着物をたたみなさい。(W) ☆参考 布や紙をたたむことは usama ウサマ、 usamsama ウサㇺサマ。 {E: to fold (up)(clothes).} (出典:田村、方言:沙流)
ukoninu
ウコニヌ 【他動】[uko-ninu 一緒に・…を縫う] …を縫い合わせる。 rep ne usama wa ukoninu wa pónayay yarpehe kar レㇷ゚ ネ ウサマ ワ ウコニヌ ワ ポナヤイ ヤㇻペヘ カㇻ 三枚に折りたたんで縫い合わせて赤ん坊のおむつをつくる。(S) {E: to sew…together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukonitne
ウコニッネ 【自動】[uko-nitne 一緒に・固い] 両足が固くなって曲がることもできない。 {E: for one's feet, legs to become stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
ukonkopietaye
ウコンコピエタイェ 【他動】[u-konkopi-etaye 互い-(?)・を引っぱる](オオバコの茎をひっかけてひっぱり合う(子どもの遊びの一つ)。 ☆参考 「オオバコの茎」は ermusar エㇾムサㇻ《ネズミの尾》。 {E: a type of children's game; to hook one another.} (出典:田村、方言:沙流)
ukonokanpa
ウコノカンパ 【自動】[複](単の用例はない)[uko-nokan-pa 一緒に・細かい/幼い・[複]] 皆が/二人とも小さい/幼い。 {E: for all, both to be small, young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukonoye
ウコノイェ 【他動】[uko-noye 一緒に・ねじる] より合わせる。 unma tus horikasi racitkere wa ukonoye kor an ウンマ トゥㇱ ホリカシ ラチッケレ ワ ウコノイェ コラン 馬をつなぐ綱を上からつるしてより合わせている。(S) {E: to twist…together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukonoyke
ウコノイケ 【自動】[uko-noyke 一緒に・ねじれる] ねじれている、 からまり合う。 ka ukonoyke カ ウコノイケ ござを編む糸がねじれている。(S) ratcako peker tek us tek peker tek us tek, mákip iki sekor ku=raman kusu ku=soyne wa ku=inkar akus harinkane ukonoye wa an wa ne aan ラッチャコ ペケッ テㇰ ウㇱ テㇰ ペケッ テㇰ ウㇱ テㇰ、 マキㇷ゚ イキ セコㇿ クラマン クス クソイネ ワ クインカラクㇱ ハリンカネ ウコノイェ ワ アン マ ネ アアン あかりがついたり消えたりついたり消えたりする、 どうしたんだろうと思って外に出て見たら電線がからまり合っていたのだった。(S) {E: to be twisted; intertwined} (出典:田村、方言:沙流)
ukoomap
ウコオマㇷ゚ 【他動】[uko-omap 一緒に・…をかわいがる] 一緒に…をかわいがる。 pón=an hi epitta a=yuputari a=saha i=ukoomap kor oka=an ポナニ エピッタ アユプタリ アサハ イユコオマㇷ゚ コㇿ オカアン 私が小さかった間じゅういつも兄たちと姉にかわいがられて一緒に暮らしていた。(NK民話) {E: together to show affection towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoonnepa
ウコオンネパ 【自動】[複](単の用例はない)[uko-onne-pa 一緒に・老いる・[複]] 共々に年寄りになる。 {E: to grow old together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukopakoat
ウコパコアッ 【自動】一人のために連れが皆巻き添えをくう、 皆で罪に問われる。 {E: for everyone to be involved due to one person.} (出典:田村、方言:沙流)
ukoparaparakpa
ウコパラパラㇰパ 【自動】[複](ukoparaparak ウコパラパラㇰ は単複の区別なし)[uko-paraparak-pa 一緒に・泣き叫ぶ・[複]] 皆/二人とも一緒にワアワア声をあげて泣く。 {E: to cry together in loud weeping voices.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoparorarpa
ウコパロラㇻパ 【他動】[uko-par-o-rarpa みんな・口・のところに・押えつける/どんどん運んでいく[複]] 何でも食べる、 何でもかでも口へ入れる。 etarka nep ne yakka ukoparorarpa kor ora honihi arka yak ye エタㇻカ ネㇷ゚ ネ ヤッカ ウコパロラㇻパ コㇿ オラ ホニヒ アㇻカ ヤㇰ イェ (彼は)やたらに何でも口に入れてこんどおなかが痛いと言う。(S) {E: to eat anything.} (出典:田村、方言:沙流)
ukopaste
ウコパㇱテ 【自動】[u-kopaste 互いに・もたれる] もたれ合う。 ☆参考 tekeukopaste-cise テケウコパㇱテチセ 屋根だけの拝み小屋。 {E: to lean on each other.} (出典:田村、方言:沙流)
ukopayoka
ウコパヨカ 【自動】[複](単はない)[u-ko-payoka 互い・に・行き来する] 互いに行き来する、 訪問し合う、 訪問したりされたりして親しくつき合う。 nep ka aop ka isam wa ukopayoka rusuy=an yakka wen ネㇷ゚ カ アオㇷ゚ カ イサㇺ マ ウコパヨカ ルスヤン ヤッカ ウェン 何も乗り物もないので行ったり来たりしたくてもできない。 sisak tokuy ne ukopayoka=an シサㇰ トクイ ネ ウコパヨカアン 私たちはまたとない親友として親しく行き来した。(NK民話) {E: to be mutually friendly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukopete
ウコペテ 【他動】[uko-pete 一緒に・…をゆでて食べる](青物やあまり実の入らない豆やトウモロコシなど)を一緒にゆでて食べる。 ☆参考 péte… ペテ… をゆでて食べる。 pétsuwe ペッスウェ… …をゆでる。 {E: to boil and eat together (green vegetables).} (出典:田村、方言:沙流)
ukopinupinu
ウコピヌピヌ 【自動】[uko-pinu-pinu 互いに・小声で言う・(重複)]小声でささやき合う。 {E: to whisper together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukopokor
ウコポコㇿ 【自動】[u-ko-po-kor 互い・に・子・を持つ](夫婦などで)二人の間に子どもが生まれる。 ☞pókor ポコㇿ {E: to have a child between two people (eg a married couple.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoposak
ウコポサㇰ 【自動】[u-ko-po-sak 互い・に・子・を持たない](夫婦などで)二人の間に子どもがない。 {E: to have no children between two people (a childless married couple).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoposiresikte
ウコポシレシㇰテ 【自動】[u-ko-po-sir-e-sik-te 互い・に・子・あたり・…で・満ちる・させる] 二人の間に子どもがたくさんできる。 ☞pósiresikte ポシレシㇰテ {E: to have many children.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukopoye
ウコポイェ 【他動】[uko-poy-e 一緒に・(まざる/まぜることを表す語根)・(他動詞形成)] …を混ぜる(かき混ぜる、 均質にする)。 {E: to mix…} (出典:田村、方言:沙流)
ukopoyke
ウコポイケ 【自動】[uko-poy-ke 一緒に・(まざる/まぜることを表す語根)・(自動詞形成)] まざる(均質になる)。 {E: to be mixed.} (出典:田村、方言:沙流)
ukopoypoye
ウコポイポイェ 【他動】[uko-poy-poy-e 一緒に・(混合を表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](ukopoye ウコポイェ の重複形) ゴチャゴチャに混ぜてしまう、 よくかき混ぜる。 hunakoro kus k=úsaraye wa an a p é=ukopoypoye ruwe? フナコロ クㇱ クサライェ ワ アナㇷ゚ エウコポイポイェ ルウェ? せっかく私が分けておいたのにあなたはまぜてしまったの。(S) {E: to mix…} (出典:田村、方言:沙流)
ukopunpa
ウコプンパ 【他動】[複](単の用例はない。 punpa プンパ の単は puni プニ)[uko-pun-pa 一緒に・持ち上げる(語根)・[複]] 皆で一緒に…を上げる。 wenminahaw ukopunpa ウェンミナハウ ウコプンパ 皆ですごい笑い声を上げる=皆で大声で笑う。 {E: for everyone together to raise, hold up…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukor
ウコㇿ 【自動】[u-kor 互い・を持つ] ①互いを持つ sisak tokuy ne ukor=an シサㇰ トクイ ネ ウコラン 私たちは互いをたぐいない親友として持った=私たちはたぐいない親友になった。 ②夫婦になる、 結婚する。 aynu ohaoka wa ukor eaykap kus アイヌ オハオカ ワ ウコㇿ エアイカㇷ゚ クㇱ 人間同士では結婚することができないから。(S言い伝え) (動名詞として)結婚。 kamuy or ta sonno ukor síno ukor eci=ki kus ne na カムイ オッタ ソンノ ウコㇿ シノ ウコㇿ エチキ クㇱ ネ ナ あなた方は天の神の国で本当の結婚まことの結婚をすることになるのだから。(HC民話) {E: ①to have each other. (couples, friends, etc.) ①to get married (v).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoramkor
ウコラㇺコㇿ 【自動】[u-ko-ram-kor 互い・に・心・を持つ] 互いに相談する。 {E: to confer, consult together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoramnukar
ウコラㇺヌカㇻ 【自動】[u-ko-ram-nukar 互い・に・心・を見る] 度胸くらべをする。 inan kur síno op easkay ya, ukoramnukar=an wa, ne síno op easkay kur a=nukár kusu ne イナン クㇽ シノ オㇷ゚ エアㇱカイ ヤ、 ウコラㇺヌカㇻアン マ、 ネ シノ オㇷ゚ エアㇱカイ クㇽ アヌカㇻ クス ネ だれが本当に槍が上手か、 「度胸比べ」(この場合槍投げ比べ)をして、 その本当に槍の上手な人を見よう。(S会話の中の昔話の引用) ☞urametok ウラメトㇰ {E: to compare one's abilities.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoramu-osmaosma
ウコラムオㇱマオㇱマ 【自動】[u-ko-ramu-osma-osma 互い・に・その心・に入る・(重複)] 皆でそうだそうだと賛成する、 話がまとまる。 ☆参考 ramuosma ラムオㇱマ は同意/賛成する。 {E: for everyone to be in agreement.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoramupirka
ウコラムピㇼカ 【自動】[u-ko-ramu-pirka 互い・に・その心・よい][古] 仲がいい(男女が)。 {E: (for a man and woman) to be on good terms.} (出典:田村、方言:沙流)
ukoramuriten
ウコラムリテン 【自動】[u-ko-ramu-riten 互い・に・その心・柔軟である] 互いに/皆やさしくおだやかである(悪酔いして悪さをしたり乱暴したりしないで、 心おだやかにしてなごやかにすごす)。 iteki paskur sinot ki no ikuosirepa pakno ukoramuriten yak pirka! イテキ パㇱクㇽ シノッ キ ノ イクオシレパ パㇰノ ウコラムリテン ヤㇰ ピㇼカ! カラスみたいな悪ふざけをしないで酒宴が終わるまでなごやかに楽しみなさいよ。(HC神謡の最後の語りの部分) {E: to be kind and gentle with one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoraypa
ウコライパ 【他動】[uko-raypa 一緒に・…を寄せる[複]] わしづかみにする、 寄せ集める。 cis kor kor poyson utar ukoraypa チㇱ コㇿ コㇿ ポイソン ウタㇻ ウコライパ (父親は)泣きながら自分の子どもたちを一緒にだき寄せた。(W民話) {E: to clutch, grab…} (出典:田村、方言:沙流)
ukore
ウコレ 【他動】[u-kor-e 互いを・持つ・させる] …を結婚させる。 ☆参考 ☞ukor ウコㇿ {E: to make or let…marry.} (出典:田村、方言:沙流)
ukorespa
ウコレㇱパ 【他動】[u-ko-respa 互いに・対して・育てる] ①(直訳すると)…を一緒に育てる。 ②…をいいなずけにする。 a=ukórespa wa oka ruwe ne yak a=ye アウコレㇱパ ワ オカ ルウェ ネ ヤカイェ いいなずけになっているのだそうだ。(S) ☆参考 昔は赤ん坊のうちから親同士の間で結婚させることが決められていた人もいた。(S) {E: to make…one's fiance(e).} (出典:田村、方言:沙流)
ukororunpeki
ウコロルンペキ 【自動】[u-ko-rorunpe-ki 互い・に対して・戦争/襲撃・をする] 互いに戦争/襲撃をする。 {E: to fight, battle one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoroski
ウコロㇱキ 【他動】[複](単の用例はない。 roski ロㇱキ の単は asi アシ)[uko-roski 一緒に・立てる] 一緒に/共々に…を立てる。 wenminahaw ukoroski ウェンミナハウ ウコロㇱキ 皆ですごい笑い声をたてる、 皆で一緒に大声で笑う。 (wenminahaw ukopunpa ウェンミナハウ ウコプンパ とも言う。) {E: to stand, make…together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukosawot
ウコサウォッ 【他動】[uko-sawot 一緒に・…を避けて逃げる] 皆で…から逃げる。 {E: for everyone to run away, flee from…} (出典:田村、方言:沙流)
ukosikeroski
ウコシケロㇱキ 【他動】[uko-sik-e-roski 皆で一緒に・目・で(?)/そこに(?)・立つ(?)/立てる(?)] 皆で見ている。 a=ukósikeroski ayne tanepo a=nukár asitcup アウコシケロㇱキ アイネ タネポ アヌカㇻ アシッチュㇷ゚ 皆に見られていてやっと今私たちの目に入った新月。(S) {E: for everyone to see, look at…} (出典:田村、方言:沙流)
ukosina
ウコシナ 【他動】[uko-sina 一緒に・…をしばる] …をまとめてしばる、 …をくくり合わせる。 cep a=ukósina p チェㇷ゚ アウコシナㇷ゚ 魚を何本もまとめて束にしてしばったもの。(W民話) {E: to gather, bundle together…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukosirkirap
ウコシㇼキラㇷ゚ 【自動】[uko-sirkirap 一緒に・苦労する](身寄りがないなどで)共々に生活に不自由して苦労する。 {E: to suffer an inconvenient lifestyle together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukositukor
ウコシトゥコㇿ 【自動】[uko-situ-kor 一緒に・尾根・を持つ] 二つの尾根が一緒になっている。 ukositukor uske ウコシトゥコㇿ ウㇱケ (沢の水源の所で)二つの尾根が合わさっている所。 {E: the place where two mountain ridges come together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukosukup
ウコスクㇷ゚ 【自動】[uko-sukup 一緒に・育つ] 一緒に育てられる。 {E: to be brought up together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukosuppakar
ウコスッパカㇻ 【他動】[uko-suppa-kar 一緒に・…をきつく・する] …をまとめて荷縄で背負うように荷つくりする。 kor pe anak opitta ukosuppakar híne se híne コㇿ ペ アナㇰ オピッタ ウコスッパカㇻ ヒネ セ ヒネ 持ち物は全部まとめて荷つくりして背負って。(W民話) {E: to pack…together with a rope or cord so as to carry on one's back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukosuwe
ウコスウェ 【他動】[uko-suwe 一緒に・…を煮る] (二つ以上のもの)を一緒に煮る。 {E: to boil (up)…together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukotacitaci
ウコタチタチ 【他動】[uko-taci-taci 一緒に・(擬態)・(重複)] 何でもかんでもまぜこぜにする。 {E: to jumble up everything and anything.} (出典:田村、方言:沙流)
ukotaktaku
ウコタㇰタク 【他動】[uko-tak-tak-u 一緒に・塊・(重複)・(他動詞形成)] …を両手でにぎってかたまりにする、 …をおにぎりにする。 amam ukotaktaku wa kore アマㇺ ウコタㇰタク ワ コレ ごはんをおにぎりにして(=おにぎりをつくって)あげなさい。(S) {E: to clench…in, with both hands.} (出典:田村、方言:沙流)
ukotama
ウコタマ 【他動】[uko-tama 一緒に・(?)] 倍にする。 tup patek ku=kor pe a=ukótama ruwe pakno e=kor トゥㇷ゚ パテㇰ クコㇿ ペ アウコタマ ルウェ パㇰノ エコㇿ 私は二つだけしか持っていないのにあなたはそれを倍にしたほど持っている。(S) {E: to double…} (出典:田村、方言:沙流)
ukotanastanas
ウコタナㇱタナㇱ 【自動】[uko-tanas-tanas 皆一緒に・(擬態)出っぱっている・(重複)] でこぼこだ(あちこちでっぱっている)。 ru ukotanastanas kotnekotne ル ウコタナㇱタナㇱ コッネコッネ 道がでこぼこだ。 ☆参考 kotne コッネ は《へこむ》。 ☞tanas タナㇱ {E: to be rough; uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
ukotaratarak
ウコタラタラㇰ 【自動】[uko-tara-tara-k 一緒に・(上に上げることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)] でこぼこだ。 ru ukotaratarak ル ウコタラタラㇰ 道がでこぼこだ。(S) sir-ukotaratarak シㇼウコタラタラㇰ 地面がでこぼこだ。(S) {E: to be rough; uneven.} (出典:田村、方言:沙流)
ukotasaske
ウコタサㇱケ 【自動】[uko-tasas-ke 皆一緒に・ヒリヒリ(擬態)・する(自動詞形成)] 全体ヒリヒリする。 haː ukotasaske humi! ku=tekehe! ハー ウコタサㇱケ フミー! クテケヘ! ああヒリヒリするなあ、 私の手。(S) {E: to sting or smart all over.} (出典:田村、方言:沙流)
ukotcaesikaske
ウコッチャエシカㇱケ 【自動】[u-kotca-e-sikaske (< sikasike)互い・の前・で・しらばくれてしたことをしなかったと言う] 自分の家族のしたことをしなかったと言う。 ☞kotca esikas(i)ke コッチャ エシカシケ/エシカㇱケ {E: to deny what one's family did.} (出典:田村、方言:沙流)
ukotcaesunke
ウコッチャエスンケ 【自動】[u-kotca-e-sunke 互い・の前・で・うそをつく] 自分の家族のことをいいようにほらをふく。 {E: to boast or brag about oneself and one's family.} (出典:田村、方言:沙流)
ukoterke
ウコテㇾケ 【自動】[u-ko-terke 互い・に対して・跳ねる] ①とっくみ合いをする、 すもうをとる。 ②(動名詞として)とっくみ合い、 すもう。 {E: ①to grapple, wrestle (v.). ②wrestling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoteskao
ウコテㇱカオ 【他動】[uko-teskao 一緒に・(ござなど)を編む] …を編み合わせる。 ita a=ukóteskao wa a=kar cip イタ アウコテㇱカオ ワ アカッ チㇷ゚ 板を編み合わせて(=縫ってつなぎ合わせて)つくった舟(板つき舟 itaoma-cip イタオマチㇷ゚ の説明で)。(S) ☞teskao テㇱカオ {E: to knit…together.} (出典:田村、方言:沙流)
ukotuk
ウコトゥㇰ 【自動】[u-kotuk 互い・にくっつく] 互いにくっつき合う。 {E: to stick together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukotukka
ウコトゥッカ 【他動】[ukotuk-ka 互いにくっつく・(他動詞化)] …を互いにくっつける、 (のりで)はりつける。 ku=kor toke atuhu soske kor an, k=úkotukka easirki, somo yakun nani tuy クコッ トケ アトゥフ ソㇱケ コラン、 クコトゥッカ エアシㇼキ、 ソモ ヤクン ナニ トゥイ 私の時計の(皮の)バンドがはがれてきた、 はりつけなければならない、 そうしないとすぐ切れてしまう。(W) {E: to stick…together (with glue).} (出典:田村、方言:沙流)
ukotukot
ウコトゥコッ 【自動】[u-kot-ukot 互い・につく・(重複)] 互いに交わる。 (次の表現の中で) síkeri ukotukot シケリ ウコトゥコッ 目の輝きが互いに交差する=目がギョロギョロ光っている。 {E: to cross (over) each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukotumikor
ウコトゥミコㇿ 【自動】[u-ko-tumi-kor 互い・に対して・戦い・を持つ] 互いに戦う、 戦い合う。 {E: to fight each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukotumuncikor
ウコトゥムンチコㇿ 【自動】[u-ko-tumunci-kor 互い・に対して・殺戮(さつりく)・を持つ] 互いに殺戮(さつりく)し合う、 互いに殺し合いのいくさをする。 {E: to slaughter each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukotumuwen
ウコトゥムウェン 【自動】[u-ko-tumu-wen 互い・に対して・その中・悪い] 互いに仲が悪い/悪くなる、 仲たがいする、 いがみ合う。 {E: to be on bad terms; quarrel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukouk
ウコウㇰ 【他動】[単](複は ukouyna)[u-kouk 互い・の…を奪う] ①…を取り合う/奪い合う。 ②(upopo ウポポ という種類の歌を数人で歌うときに)一拍ずつずらして輪唱する。 ukouk upopo ウコウㇰ ウポポ 輪唱するウポポ。 ☆参考 先唱者が一行目または二行目の最後から二打ち目の部分まで歌ったあと続けて二番目の組がその同じ部分をくり返す。 それは先唱者の、 その行の最後の部分と重なる。 三部に分かれるときは、 三番目の組も同様に、 二番目の組より一打ち遅れて入る。 このように、 一打ち遅れてくり返す歌い方を、 前の組のふしを後の組が「取る」(kouk コウㇰ) と表現する。 {E: ①to scramble, struggle for… ②…} (出典:田村、方言:沙流)
ukousaraypa/ukowsaraypa
ウコウサライパ 【他動】[複](単 ukowsaraye ウコウサライェ は未出)[uko-usaraypa 一緒に・…を分ける[複]](二人以上が/二つ以上を)皆分ける、 全部とって皆で分けてしまう。 {E: to divide up… between everyone (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoutur(u)ke/ukowtur(u)ke
ウコウトゥㇽケ/ウコウトゥルケ 【位名】(二つのもの/場所)の間の所、 その(それらの)間の所。 e=askepet ukowturke エアㇱケペッ ウコウトゥㇽケ あなたの指の間。 ukowturke omare ウコウトゥㇽケ オマレ …をその間にはさむ。(W) huton ukowturke omare wa nuyna フトン ウコウトゥㇽケ オマレ ワ ヌイナ ふとんとふとんの間に入れてかくしなさい。 tooká utar ukowturuke ta móno a トオカ ウタㇻ ウコウトゥルケ タ モノ ア あの人たちの間に座りなさい。(S) m {E: between or amongst two places or things.} (出典:田村、方言:沙流)
ukouyna
ウコウイナ 【他動】[複](単は ukouk ウコウㇰ)[u-kouyna 互い・奪う](二つ以上)を取り合う/奪い合う。 {E: to scramble, struggle for… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
ukoweysanpekor
ウコウェイサンペコㇿ 【自動】[u-ko-wen-sanpe-kor 互い・に対して・悪い・心・を持つ]互いに悪心をいだく、 (家族や仲間の間で)一方が他方に対して悪心をいだく、 いがみ合う。 sine hon or wa hetukpa utar iteki ukoweysanpekor no シネ ホン オㇿ ワ ヘトゥㇰパ ウタㇻ イテキ ウコウェイサンペコン ノ 一つのおなかから生まれた人々(兄弟/同胞)は互いに悪い心を持たないで…。(S民話) {E: to have bad intentions about each other; quarrel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoyayapapu
ウコヤヤパプ 【自動】[u-ko-yayapapu 互い・に・わびる] わびを言い合う、 仲直りする。 ☞yayapapu ヤヤパプ {E: to make peace with…} (出典:田村、方言:沙流)
ukoyki
ウコイキ 【自動】[u-koyki 互い・をいじめる] いじめ合う、 けんかする(口論ではなくなぐり合いや取っ組み合いなどをして)。 ☞koyki コイキ {E: to bully each other; quarrel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoykire
ウコイキレ 【他動】[自動使役][u-koyki-re 互い・をいじめる・させる] 互いにけんかさせる。 retar seta ukoykire p レタㇻ セタ ウコイキレㇷ゚ 白い犬をけんか(たたき合い)させるもの(なぞなぞで答えは mimaki ミマキ 歯)。(S会話) {E: to make…quarrel or fight with each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoyomomke/uko-yomomke
ウコヨモㇺケ 【自動】[uko-yomomke 一緒に・ちぢれる](火にあぶったために)チリチリにちぢれる、 ひきつる(セロファン、 ビニール、 皮膚のやけど等)。 ku=teke ukoyomomke クテケ ウコヨモㇺケ 私の手がやけどでチリチリになった。(S) {E: to be scarred (eg. for the skin to be scarred from a burn).} (出典:田村、方言:沙流)
ukoyrenka
ウコイレンカ 【自動】[u-ko-irerka 互い・に・意図(を主張する)](=ukoirenka ウコイレンカ) (裁判で)互いに言い合う。(S) ☆参考 ukoyrenkakor ウコイレンカコㇿ の誤記か? irenkakor イレンカコㇿ は《裁判で争う》。 {E: to dispute (in court).} (出典:田村、方言:沙流)
ukoysoytak
ウコイソイタㇰ 【自動】[u-ko-isoytak 互い・に・いろいろな話をする](=ukoisoytak ウコイソイタㇰ) 互いに/一緒にいろいろな話をする。 ☞isoytak イソイタㇰ {E: to talk about various things with someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoysoytakpa
ウコイソイタㇰパ 【自動】[複](ukoysoytak ウコイソイタㇰ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)互いに/一緒にいろいろな話をする。 {E: to talk about various things with someone (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoytak
ウコイタㇰ 【自動】[u-ko-itak 互いに・向かって、 話す] 互いに話し合う、 しゃべり合う、 対話する。 {E: to talk together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoytakte
ウコイタㇰテ 【他動】[自動使役] [ukoytak-te 互いに話し合う・させる](人)に話し合わせる/対話させる。 {E: to make…talk together, have a conversation.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ukoyuppa
ウコユッパ 【他動】[複](単は ukoyupu ウコユプ)(二つ以上)をまとめてきちんとしめる。 ruy:no suppa ukoyuppa wa sina ルイーノ スッパ ウコユッパ ワ シナ うんときつく締めてしばりなさい。(S) {E: to fasten…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
ukoyupu
ウコユプ 【他動】[単](複は ukoyuppa ウコユッパ) (一つ)をまとめてきちんと締める。 é=ukoyupu wa e=sina ruwe? エウコユプ ワ エシナ ルウェ? (チッキの荷物を)しっかり締めてしばったかい? (S) {E: to fasten…} (出典:田村、方言:沙流)
ukpa
ウㇰパ 【他動】[複](単は uk ウㇰ)(二人以上が皆)(一つ)を取る。 ☆参考 uk ウㇰ [単] は、 一人でも二人以上でもが一つを取る、 ukpa ウㇰパ は、 二人以上が皆一つを取る、 uyna ウイナ [複] は、 一人でも二人以上でもが二つ以上を取ることを言う。 {E: to take… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
umatakikor
ウマタキコㇿ 【自動】[u-mataki-kor 互い・妹[所]・を持つ] 姉と妹の関係にある。 umatakikor utar ウマタキコルタㇻ 姉妹。 umatakikor wa arki ウマタキコㇿ ワ アㇻキ 姉妹そろって来た。(S) {E: to have a sister relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
umatapakor
ウマタパコㇿ 【自動】[u-matapa-kor 互い・(兄から見た)妹・を持つ] 妹と兄の関係にある。 umatapakor utar ウマタパコルタㇻ 兄妹。 umatapakor wa arki ウマタパ コㇿ ワ アㇻキ 兄と妹が一緒に来た。(S) ☆参考 雅語では utureskor ウトゥレㇱコㇿ。 ☆参考 妹と姉の関係にあることは umatakikor ウマタキコㇿ。 ☞matapa マタパ {E: to have a(n)(older) brother, a(n) older sister relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
umatnepokor
ウマッネポコㇿ 【自動】娘と親の関係にある。 umatnepokor utar ウマッネポコルタㇻ 娘と親(娘と父、 娘と母、 娘と父母)。 {E: to have a parent-daughter relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
umay
ウマイ 【名】[< 日本語(?)]菓子。 ☆参考 kuwas クワㇱ とも言う。 甘い菓子は penpe トペンペ《甘いもの》という総称で呼ぶことが多い。 {E: sweets; confectionary.} (出典:田村、方言:沙流)
umoyore
ウモヨレ 【自動】[u-moyo-re 互いを・少人数になる・させる](一まとまりの)人数が少ない、 子どもが少ない。 uinnere hike néno utari porono oka, umoyore hike utari ponno oka ウインネレ ヒケ ネノ ウタリ ポロノ オカ、 ウモヨレ ヒケ ウタリ ポンノ オカ 子どもが大勢できたものはそれなりに親戚が多くなっている、 子どもが少なかったものは親戚が少ない。(S) {E: for there to be only a few people.} (出典:田村、方言:沙流)
umoyoreko
ウモヨレコ 【副】[umoyore-ko 一まとまりの人数が少ない・(反語的意味の副詞を形成する接尾辞)]ずいぶん大勢で。 umoyoreko oka híne ora nepki ka ene ewkoyayrampewtek ウモヨレコ オカ ヒネ オラ ネㇷ゚キ カ エネ エウコヤイランペウテㇰ (彼らは)あんな大勢でいるくせに仕事の能率もさっぱりあげられない。(S) {E: for there to be only a few people.} (出典:田村、方言:沙流)
umurek
ウムレㇰ 【自動/名】①[自動]夫婦である。 umurek utar ウムレㇰ ウタㇻ [夫婦である・人々] 夫婦。 ②[名]夫婦。 {E: ①to be husband and wife (v.). ②husband and wife (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
un 1
ウン 【他動】①(そこ)にある、 (そこ)につく、 (ふたが)(そこに)しまる。 kotan un rok hi コタン ウン ロキ (そこに)村があった所。 puta un ka eaykap na, pirkano oro omare wa anu プタ ウン カ エアイカㇷ゚ ナ、 ピㇼカノ オロ オマレ ワ アヌ ふたがしまらないから(縁(ふち)からはみ出しているものを)しっかり中に入れておきなさい。(S) un-cise ウンチセ [雅](直訳すると)(彼が)そこにいる家=(彼)の家(☞uncise ウンチセ)。 ☆参考 日常語では、 述語動詞として使われることは少なく、 連体的用法が圧倒的に多い。 この場合は意味も他動詞 un ウン の意味とはずれており、 独立性の弱さから見ても、 格助詞と見られる。 {E: to be, exist, belong (there).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
un 2
ウン 【格助】[< un ウン 1] ①(連体句をつくる、 つまり名詞にかかる。) …にある/いる…、 …につく/ついている…、 (そこ)の、 …出身の。 Sar un kur サルン クㇽ 沙流の人(一語のアクセントで発音される)。 atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。 te un húci テ ウン フチ ここの(=この家の)おばあさん。(S) (注 特定のおばあさんを言うときは un ウン でなく ta タ を使って te ta X húci テ タ X フチ ここの(この家の)Xおばあさん。(S) ) ②(連用句をつくる、 つまり動詞にかかる。) …へ/に(移動の方向/目的地、 心理的に向かう方向)、 …に/から(見える方向、 音や声などが聞こえる方向、 ものを取る相手やその場所)、 …で(仕事や飲食をする入れものの中や台の上などの場所)。 Tokiyo un k=arpa kusu ne トキヨ ウン カㇻパ クス ネ 私は東京へ行きます。(S) osmake un esirkociwe no a オㇱマケ ウン エシㇼコチウェ ノ ア 後ろへ押し分けて坐りなさい。(S) atuy or un put kor to アトゥヨルン プッ コッ ト 海へ口を持った沼。 urepeci osmake un an, kesupi kotcake un an ウレペチ オㇱマケ ウン アン、 ケスピ コッチャケ ウン アン 足指が後のほうにある、 かかとが前のほうにある。 ③siyoka un inkar シヨカ ウン インカㇻ 後ろを見る。 pínay asam un sir-kunne kane síran, rawne wa ki ピナイ アサムン シㇼクンネ カネ シラン、 ラウネ ワ キ 谷底の方が暗くなっている、 深くて。 to noski un háwas ト ノㇱキ ウン ハワㇱ 沼のまん中で声がする。 kamuy hayokpe/iyoykir ka un/a=uyna katu カムイ ハヨㇰペ/イヨイキㇼ カ ウン/アウイナ カトゥ [雅]立派なよろいかぶとを宝器類の上から取って下ろしたことを。(Sユーカラ) nisu or un iyuta ニス オルン イユタ 臼でヒエつきする。(W) káneya ka un ma カネヤ カ ウン マ (魚を)かなあみの上で焼く。(S) kasi un e=kanpinuye hemanta カシ ウン エカンピヌイェ ヘマンタ その上であなたが書きものするやつ(=机)。(S) {E: ①to be; exist; be from… ②to… ③from, at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
un= 6
ウン 【人接】[除外的一人称複数目的格] 私たちを/に。 kanto kor ekasi un=ka opiwki wa un=kore yan カント コㇿ エカシ ウンカ オピウキ ワ ウンコレ ヤン 天を守る神のおじいさま、 私たちを助けて下さい(母を亡くした子犬たちが天の狼の神に助けを求めている)。(KM神謡) {E: you (subject); me (object).} (出典:田村、方言:沙流)
úna 1
ウナ 【他動】(火)に灰をかける、 (火)を灰に埋(い)ける。 ape úna アペ ウナ 火に灰をかけて灰の中に埋(い)けてしまう。 c-úna ape チュナ アペ 灰に埋(い)けた火。 {E: to cover (a fire) with ash.} (出典:田村、方言:沙流)
unahunke
ウナフンケ 【他動】[un-ahunke 自分の所に(?)/そこに(?)・(家に)入れる] …を招待する。 hemanta esakekar hemanta e=i=únahunke kor oka hawe an? ヘマンタ エサケカㇻ ヘマンタ エイウナフンケ コㇿ オカ ハウェ アン? (あんな貧乏人が)何で酒をつくり何をもってわれわれを招待すると言うのだろう。(W民話) ☆参考 aske uk アㇱケ ウㇰ [手・を取る]…を招待する。 tak タㇰ …を呼びに行く、 …を招待する。 {E: to invite…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uncisehe
ウンチセヘ 【名】[所]…の家、 彼の家。 sine an to ta/a=uncisehe/kitayke ta han kakkok kakkok/kakkok cikap/rew ruwe ne シネ アン ト タ/アウンチセヘ/キタイケ タハン カッコク カッコク/カッコㇰ チカㇷ゚/レウ ルウェ ネ ある日のこと私の家の屋根にカッコウ鳥が止まった。(W神謡) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uneno
ウネノ 【副】[u-neno 互い・に似て] ①(二つ以上が)互いに似て、 同じく。 kutcama uneno an クッチャマ ウネノ アン 声がそっくりだ。(S) uneno aynu ne wa hńta kusu ene e=hawean hi an? ウネノ アイヌ ネ ワ、 フンタ クス エネ エハウェアニ アン? 私たちは同じにアイヌであって、 どうしてあなたはそのように言うのか。(S) uneno motokor ウネノ モトコㇿ 同じく起源を持つ=起源は同じである。 imatne kur ka iyokkayone kur ka, opitta uneno kewtumu pirka utar ne イマッネ クㇽ カ イヨッカヨネ クㇽ カ、 オピッタ ウネノ ケウトゥム ピㇼカ ウタンネ 奥さんのほうもだんなさんのほうも、 両方とも同じに心のいい人たちだ。(S) ②(連体的に)同じ…。 uneno itak ウネノ イタㇰ 同じ言葉。 ☆参考 性質や有様や状況などが似ていることや同様であることを言う。 これに対し、 数量や程度が同じくらいであることは upakno ウパㇰノ と言う。 ☞néno ネノ {E: ①like; the same as. ②the same …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unin 1
ウニン 【他動】…が痛い、 …を痛がる。 arka uske unin kor an アㇻカ ウㇱケ ウニン コㇿ アン (彼は)悪い所を痛がっている。(S) iyunin イユニン [自動]痛む。 {E: for…to be painful.} (出典:田村、方言:沙流)
unin 2
ウニン 【助動】(色について)…色がかっている。 ruhure unin húku e=mi ruwe tas ta an nek ルフレ ウニン フク エミ ルウェ タㇱ タ アン ネㇰ うす赤っぽい服を、 ほら、 あなたがそこに着ているんだよ。(S) {E: to be coloured.} (出典:田村、方言:沙流)
unisuwamnere
ウニスワㇺネレ 【自動】[u-nisuwamne-re 互い・丈夫になる・させる] 皆丈夫になる。 {E: for all, everyone to become healthy, strong.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unitanpakte
ウニタンパㇰテ 【自動】[u-nitan-pakte 互い・速い・比べる] かけっこ(競走)する。 {E: to run a foot race.} (出典:田村、方言:沙流)
uniwente
ウニウェンテ 【自動】[u-niwen-te 互い・威嚇的である・させる] 皆で威嚇する(変事があったときに男たちが悪神を威嚇する威圧的な強い踊りをすることを言っている)。 {E: to threaten.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unkeray
ウンケライ 【自動】[un-keray 自分の所に(?)・恩恵を受ける(?)] 贈り物をもらう、 いただく、 授かりものがある。 ☆参考 eunkeray エウンケライ[他動]…をもらう/いただく。 {E: to receive.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unnikor
ウンニコㇿ 【自動(?)/位名(?)】[un-nikor 自分の・包まれた中](?) unnikor wa ウンニコㇿ ワ 着物の前を合わせて。 iteki homasasa no unnikor wa a イテキ ホマササ ノ ウンニコㇿ ワ ア 足を広げないで着物の前を合わせて座りなさい。(S) {E: to arrange the front of one's clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
unno
ウンノ 【格助】[un-no …へ・(副詞語尾)] …へ/に、 …まで。 ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 唇のほうまで厚くなるように唇がしぶい。 pon cikappo utar kuttomo unno hása kane oka ポン チカッポ ウタㇻ クットモ ウンノ ハサ カネ オカ 小鳥のひなたちがのどの中の方まで(口を)あけている。(S) ☆参考 un ウン 2 ②と似ているが、 「まっすぐそこに向かって」あるいは「そこまで」ということをはっきり表現する、 un ウン の部分にアクセントを置いて、 前の語よりも高く強く発音する。 {E: to; until; till.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unpipka
ウンピㇷ゚カ 【自動】人を信じない、 疑い深い。 ☆参考 eunpipka エウンピㇷ゚カ [他動]…を疑う。 {E: to have grave doubts about.} (出典:田村、方言:沙流)
unpirma
ウンピㇼマ 【自動】[un-pirma 皆に・警告する] ①警告する、 危険を告げる。 ②(動名詞として)警告。 kamuy unpirma an カムイ ウンピㇼマ アン 神の警告があった。(W会話) ☆発音 ウンピㇽマ {E: ①to warn; alert (v, ). ②a warning (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unu 1
ウヌ 【複他動】[un-u (そこ)につく・(他動詞形成)] …を(そこ)につける/はめる、 (入れもの)に(ふた)をする。 puta unu プタ ウヌ (それに)ふたをする。 {E: to cover, close…} (出典:田村、方言:沙流)
unukar
ウヌカㇻ 【自動】[u-nukar 互い・を見る] ①互いを見合う、 相会う。 sine sítu ukokor wa unukar eramiskari p シネ シトゥ ウココㇿ ワ ウヌカㇻ エラミㇱカリㇷ゚ 一つの尾根を両側から一緒に持っていて互いに会ったことがないもの(なぞなぞで答えは sikihi シキヒ 目)。 ②(動名詞として)会うこと、 会見 hempara ne yakka/unukar pirka p/ci=ki nankor na ヘンパラ ネ ヤッカ/ウヌカㇻ ピㇼカㇷ゚/チキ ナンコン ナ いつでも会見のよいのをしましょうね=いつでもまた会って楽しく語り合いましょうね。(W即興詩) {E: ①to look at each other; meet. ②a meeting.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unukar-itak
ウヌカㇻイタㇰ/ウヌカリタㇰ 【名】面と向かって言う言葉(=口頭会話語)。 ☆参考 yúkaritak ユカリタㇰ《ユーカラ語=雅語》その他特別の言葉に対する。 ☆参考 utomta-itak ウトㇺタイタㇰ とも言う。 (出典:田村、方言:沙流)
unukare
ウヌカレ 【他動】[自動使役][u-nukar-e 互い・見る・させる]①(皆が)…を見る、 (皆に)…が見える。 ②(人)をのぞき見する。 {E: to peep (at someone).} (出典:田村、方言:沙流)
ununuke
ウヌヌケ 【自動】[u-nunuke 互い・を厚遇する](一対/一群の人の間で)一方が他方を大切によく処遇する、 (親子ならば)子が親孝行する。 ☆参考 主語は複数、 する人とされる人の両方である。 たとえば親孝行の場合は、 親と子の両方が一緒に主語になる。 {E: to be dutiful to one's parents.} (出典:田村、方言:沙流)
unununuke
ウヌヌヌケ 【自動】[unu-nunuke 母親・を厚遇する](子が)母を大切によく処遇する、 母に孝行する。 {E: to be dutiful to one's mother.}。 (出典:田村、方言:沙流)
unupure
ウヌプレ 【自動】[u-nupur-e 互い・霊力ある・させる](獣や虫類が)交尾する。 {E: to copulate (animals, insects, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
unure
ウヌレ 【他動】[自動使役][u-nu-re 互い・…を聞く・させる] 互いに…を聞かせ合う、 (一対/一群の人の間で)一方が他方に…を聞かせる。 {E: to tell each other…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upahekotere
ウパヘコテレ 【自動】[u-pa-hekote-re 互い・口・の方を向く・させる] 互いに文句を言い合う/けなし合う。 {E: to mutually complain.} (出典:田村、方言:沙流)
upak
ウパㇰ 【副】[u-pak 互い・ほど] 皆/両方とも同じく、 同じほどに、 同じぐらいに。 ☞upakno ウパㇰノ {E: (for all, both) to be similar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upakanere
ウパカネレ 【自動】[u-paka-ne-re 互い・[日本語]呆け・になる・させる] 皆呆ける。 {E: for everyone to be disgusted, amazed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upakno
ウパㇰノ 【副】[u-pak-no 互い・ほど・(副詞語尾)] 皆/両方とも同じほどに、 同じくらいに。 upakno uneno an! ウパㇰノ ウネノ アン! 大きさも同じくらいだし形やつくり方もちょうど同じようだ。(S) tane uwonakor wa upakno oka タネ ウウォナコㇿ ワ ウパㇰノ オカ (S) もう父と息子と同じぐらい(の背丈)になった。(S) ☆参考 数量や大きさや程度が同じくらいであることを言う。 これに対し性質や有様や状況などが似ていることなどや同様であること、 顔が似ていることなどを言うには uneno ウネノ を使う。 {E: (for all, both) to be similar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upaksinne
ウパㇰシンネ 【自動】[u-pak-sir-ne 互い・ほど・様子・である] 平らである。 sir-upaksinne シㇼウパㇰシンネ 土地が平らだ。 upaksinne kunine kewre yan ウパㇰシンネ クニネ ケウレ ヤン 平らに削りなさい。(S) {E: to be flat; level.} (出典:田村、方言:沙流)
upakte
ウパㇰテ 【他動】[u-pak-te 互い・ほど(になる)・させる] ①同じにそろえる。 ②比べる。 {E: ①to put…in the same order. ②to compare…} (出典:田村、方言:沙流)
uparpakte
ウパㇻパㇰテ 【自動/名】[u-par-pak-te 互い・口・ほど・させる] ①[自動]口くらべ(早口言葉/言葉のかけ合い)の競争をする。 ②[名]口くらべ、 言葉競争。 ☆参考 『音声資料5』に収められた二篇の掛け合い歌の伝承者、 貝沢こきんさんはこの名称を言ってはいなかった。 ワテケさん、 サダモさんからもこの語は聞いていない。 しかしこのごろは一般にこの語が使われている。 {E: ①to debate. ②a debate.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upaskuma
ウパㇱクマ 【自動/名】[u-paskuma 互い・にものごとを教え伝える] ①[自動]事実や教え(☞②)を語り伝える。 ②[名]教え伝える話、 言い伝え、 先祖の話(その家系に代々伝えて教えとする話、 昔のできごとを伝える歴史物語や伝説もあれば、 自分の体験や見聞を伝える話、 またものごとの起源やいわれを説明する話等、 いろいろな言い伝えの総称)。 {E: ①to transmit teachings; teach. ②teachings; ancestor tales.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upiraspa
ウピラㇱパ 【自動】[複](単の用例は未出。 piraspa ピラㇱパ の単は pirasa ピラサ)[u-piraspa 互い・を広げる[複]] 皆が広がる。 {E: for all to be spread out, dispersed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
upiyekar
ウピイェカㇻ 【自動】[u-piyekar 互い・に石をぶつける] 石のようなものをぶつけ合う。 upas taktaku wa ani upiyekar ウパㇱ タㇰタク ワ アニ ウピイェカㇻ 雪を丸めてぶつけ合う(雪合戦する)。(S) ☞piyekar ピイェカㇻ {E: to throw rock-like objects at each other (snowballs).} (出典:田村、方言:沙流)
upiyetayetaypa
ウピイェタイェタイパ 【自動】[u-pi-etay-etay-pa 互い・こっそり・…を引っぱる(etaye エタイェ の語根)・(重複)・[複]] こっそり誘い合う、 誘い合わせる。 {E: to secretly invite, tempt.} (出典:田村、方言:沙流)
upokor
ウポコㇿ 【自動】[u-po-kor 互い・息子・を持つ] 息子と親の関係にある。 upokor utar ウポコルタㇻ 息子と親(息子と父または息子と母または息子と両親)。 ☆参考 umatnepokor ウマッネポコㇿ 娘と親の関係にある。 uunukor ウウヌコㇿ 母と子の関係にある。 uwonakor ウウォナコㇿ 父と子の関係にある。 {E: to have a parent-son relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
upunpatce
ウプンパッチェ 【完動】[upun-patce 雪ぼこり・フワッと飛ぶ] (=upunpana patce ウプンパナ パッチェ)雪が風に飛ばされてフワーッと飛ぶ。 mata an kor upas as, réra ruy kor upunpatce マタ アン コㇿ ウパㇱ アㇱ、 レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ 冬になると雪が降り、 風が強いと雪が風に飛ばされてフワッーと飛ぶ。(S) {E: for snow to fly in the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
urameturente
ウラメトゥレンテ 【名】[u-ram-e-turen-te 互い・心・で・…に伴う・させる] 気をそろえる。 {E: to be in the same mental thought.} (出典:田村、方言:沙流)
uramkarpare
ウラㇺカㇻパレ 【自動】(不幸にあった人同士が)悔やみを言い合う。 {E: to quarrel; dispute.} (出典:田村、方言:沙流)
uranup 1
ウラヌㇷ゚ 【自動】再会を喜ぶ(久しぶりで会って喜んで話している)。 uranup=as ウラヌパㇱ 「なつかしくてさあ。」 (S) {E: to be joyed at meeting someone again.} (出典:田村、方言:沙流)
uranup 2
ウラヌㇷ゚ 【自動】(獣や虫類が)交尾する。 ☆参考 unupure ウヌプレ とも言う。 {E: to copulate (animals, insects etc).} (出典:田村、方言:沙流)
urayke
ウライケ 【自動】[u-rayke 互い・を殺す] 殺し合う、 果たし合いをする。 {E: to kill one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ureasam
ウレアサㇺ 【名】[概](所は ureasama(ha) ウレアサマ(ハ)) [ure-asam 足・の底] 足の裏。 ☆参考 urekotor ウレコトㇿ [概]とも言う。 {E: the soles of the feet.} (出典:田村、方言:沙流)
ureecari
ウレエチャリ 【他動】[ure-e-cari 足・で・…を散らす] …をけとばす。 {E: to kick (away)…} (出典:田村、方言:沙流)
ureekiru
ウレエキル 【他動】[ure-e-kiru 足・で・向きを変える][雅](土)を足でひっくり返す。 niste toy or/hapur toy kunne/a=ur仔kiru ニㇱテ トヨㇿ/ハプッ トイ クンネ/アウレエキル [雅]固い土のところが柔らかい土のように私の足で掘り返された。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ureetursere
ウレエトゥㇽセレ 【他動】[ure-e-tursere 足・で・倒す/落とす] …をけとばす。 {E: to kick (away)…} (出典:田村、方言:沙流)
urekirpu
ウレキㇼプ 【名】[ure-kirpu 足・脂肉] 熊の足の裏の脂肪(脂肪ばかりでコリコリしておいしい、 uretoy ウレトイ《熊の足の裏の皮》をむくと出てくる)。 ☞uretoy ウレトイ 〔知分類 人間 p.17 ure-haru 足裏の肉((ホロベツ))〕 {E: the thick fleshy pads of the soles of the paws of a bear.} (出典:田村、方言:沙流)
urekreku
ウレㇰレク 【自動】[u-rekreku 互い・になぞをかける] ①なぞなぞ遊びをする(一方がなぞなぞの問題を出し、 他方が当てる遊びをする)。 urekreku=an ro ウレクアン ロ なぞなぞ遊びをしよう。(S会話) ②(名詞として)なぞなぞ。 {E: ①to be a riddle (v.). ②a riddle (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urenkano
ウレンカノ 【副】[urenka-no 皆そろう・(副詞形成)] 皆そろって、 一つも欠けないで。 sóne urenkano oka ya? ソネ ウレンカレ オカ ヤ? 本当に家じゅうみんないるでしょうか(ゆうべ出た熊にもとられないで)。(S) {E: to be complete; all present.} (出典:田村、方言:沙流)
urenkare
ウレンカレ 【他動】[自動使役][urenka-re 皆そろう・させる]皆そろえる(一つも欠けないように一そろえのものを皆集める)。 urenkare wa ári ウレンカレ ワ アリ 皆そろえろえておきなさい。(S) ☆参考 整頓しなくても言う。 {E: for…to be complete; for all…to be present.} (出典:田村、方言:沙流)
urenkema
ウレンケマ 【名】[uren-kema 両方の・足] 両足(ももから足先までの全体)。 ☆参考 人間の両足を言う。 動物の両足は urencikir ウレンチキㇼ。 {E: both legs (from the thighs to the toes).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urepeci(hi)
ウレペチ(ヒ) 【名】[所](概は urepet ウレペッ) …の足の指。 suma k=épitcew wa k=úrepeci arka スマ ケピッチェウ ワ クレペチ アㇻカ 私は石につまずいて足の指が痛くなった。(S) {E: the toes of…} (出典:田村、方言:沙流)
ureperke
ウレペㇾケ 【自動/名】[ure-perke 足・割れる] ①[自動]足にあかぎれがきれる。 ②[名]足のあかぎれ。 {E: ①to have chapped feet (v.). ②chapping on the feet (n.).} (出典:田村、方言:沙流)
urepet
ウレペッ 【名】[概](所は urepeci(hi) ウレペチ(ヒ))[ure-pet 足(足首から下)・細長いもの/指] 足指。 íne urepet us kameasi ruwe ka an イネ ウレペッ ウㇱ カメアシ ルウェ カ アン 四本の足指のついたばけものの足跡があった。(KK民話) ☆参考 たちの悪い人食い熊は四本指だという。 {E: the toes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urespa
ウレㇱパ 【自動】[u-respa 互い・を育てる(複)]皆が育つ。 e=poutari/aynu motoho/népa ki wa/urespa yakun エポウタリ/アイヌ モトホ/ネパ キ ワ/ウレㇱパ ヤクン [雅]あなたの子どもさんたちが人間の始祖になってふえて次々に育って行くならば。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urkiesik
ウㇽキエシㇰ 【自動】[urki-e-sik シラミ・で・いっぱいである/になる] シラミだらけである、 シラミだらけになる、 シラミにいっぱいたかられる。 earkinne urkiesik=an wa a=koyáywennukar エアㇻキンネ ウㇽキエシㇰアン マ アコヤイウェンヌカㇻ 私はものすごくシラミだらけになって気持ちが悪かった。(W民話) {E: to be infested with lice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urkikoyki
ウㇽキコイキ 【自動】[urki-koyki シラミ・(魚や虫)をとる] シラミをとる、 シラミを殺す。 ☆参考 komuy コムイ …のシラミをとってあげる。 {E: to delouse…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urkio
ウㇽキオ 【自動/他動】[urki-o シラミ・がつく] ①[自動]シラミにたかられる。 a=mipa p a=huráypa póka somo ki p ne kusu urkio=an アミパㇷ゚ アフライパ ポカ ソモ キㇷ゚ ネ クス ウㇽキオアン 私は着ているものを洗いもしないのでシラミにたかられた。(W民話) ②[他動]…にシラミがつく。 urkio amip ウㇽキオ アミㇷ゚ シラミのついた着物。(W民話) {E: ①to be infested with lice. ②for lice to infest…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uronnu
ウロンヌ 【自動】[u-ronnu 互い・を殺す[複]](直訳すると)殺し合いをする、 (用例の文脈では)皆殺しにされる、 皆死んでしまう。 kusu keraypo kotan epitta somo uronnu=an no クス ケライポ コタン エピッタ ソモ ウロンヌアン ノ そのおかげで(夜襲の群が来ることを予知した人が知らせてくれたおかげで)村じゅうが皆殺しにされずに。(W言い伝え) ☆参考 直訳すると《殺し合いをする》だが、 この用例の文脈では、 村の人々がよそからにやられて死んでしまうことを言っている。 ☆参考 単数形 urayke ウライケ は「殺し合う」。 {E: for all to be killed; kill each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urorerok
ウロレロㇰ 【自動】[複](単の用例はない)[u-ror-e-rok 互い・の上座・に・座る[複]](二人が)上座下座に並んで座る。 kamuy ne kus koraci an onne kur an, úturkehe ta kamuy ne noyne an rupnemat an, urorerok híne oka カムイ ネ クㇱ コラチ アン オンネ クㇽ アン、 ウトゥㇽケヘ タ カムイ ネ ノイネ アン ルㇷ゚ネマッ アン、 ウロレロㇰ ヒネ オカ 神と見まがうばかりの立派な老人がいた、 その下座に神のような立派な老女がいた、 二人は上座下座に並んで座っていた。(KC民話) {E: to sit in order from the highest to the lowest place of honour.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uruki
ウルキ §172 コロモジラミ (5) uruki(u-rú-ki)「ウるキ」⦅大泊ootomari、鵜城⦆ (出典:知里動物編、方言:)
uruuruk
ウルウルㇰ 【自動】[uruuru-k (擬態の語根の重複)・(自動詞形成)] ブルブルふるえる(寒くて)。 ku=mimaki ukikkik pakno k=úruuruk クミマキ ウキッキㇰ パㇰノ クルウルㇰ 私は寒くて歯がガチガチぶつかるほどふるえる。(S) ☆参考 恐ろしくてふるえることは tususke トゥスㇱケ《ふるえる》、 tususatki トゥスサッキ《ひどくガタガタガタガタふるえる》と言う。 寒くてかじかむことは petetne ペテッネ。 {E: to shiver (due to the cold).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uruyruypa
ウルイルイパ 【自動】[複](単の用例はない。 ruyruypa ルイルイパ の単は ruyruye ルイルイェ)[u-ruyruypa 互い・…の手をとって喜びのあいさつをする[複]](女性どうしが)手をとり合い、 なで合って、 会えてうれしいというあいさつをする。 ☆参考 年長の、 あるいは迎えるほうの女性が相手の手を包むように両手でにぎって二、 三回軽く振る、 手をさする/さすり合う、 体をだき合ってさする(なでる)などの形態があり、 地域によるのではないかと思う。 仕草と同時に喜びの言葉を言うが、 それと同時に泣いて喜びを表すこともある。 {E: to take the hands of…in joyous greeting.} (出典:田村、方言:沙流)
us 1
ウㇱ 【自動】(火や明りやまぼろしが)消える。 sune us na スネ ウㇱ ナ あかりが消えたよ。(W) {E: to put out, off; extinguish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
us 2
ウㇱ 【他動】(ももひき、 スカート、 靴など)をはく。 omonpe us オモンペ ウㇱ ももひきをはく。 pirakka us ピラッカ ウㇱ げたをはく。 ker a=us ケㇾ アウㇱ (人が/私たちが)靴をはく。 nep ka somo us ネㇷ゚ カ ソモ ウㇱ 何もはかない=はだしである。 ☆参考 日本語の「はく」にあたる、 腰から下のものを身につけることを言う。靴をぬぐことは ker pita ケㇾ ピタ《靴を解く》と言う。 靴のひもをほどくことを表している。 衣服を着ることは mi ミ、 脱ぐことは úse anu ウセ アヌ と言う。 {E: to put on, wear (footwear, pants, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
us 3
ウㇱ 【他動】(…に)…がつく/生える、 (…に)…がついて/生えている。 ham us ハㇺ ウㇱ (木に)葉がつく。 rek us レㇰ ウㇱ (人)にひげが生える。 imeru us イメル ウㇱ (人に)輝きがつく=光り輝く、 後光がさす。 ☆参考 一つのものに全く別のものが接触したりはりついたりするという意味でくっつくことは kotuk コトゥㇰ、 紐や綱や鎖でつながれてつくことは kot コッ。 {E: to adhere, attach…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usa 2
ウサ 【副助】…も。 …usa…usa …ウサ …ウサ …も…も、 …や…や。 okkayo usa menoko usa porono oka オッカヨ ウサ メノコ ウサ ポロンノ オカ 男も女もたくさんいる。(S) {E: too.} (出典:田村、方言:沙流)
usak
ウサㇰ 【自動】[u-sak 互い・を欠く] 一緒にそろっていない、 (仲間/グループの)だれかが欠ける。 néun usak=an ka somo ki ネウン ウサカン カ ソモ キ 私たちはいつも一緒で、 決してだれ一人欠けることはなかった。(K民話) 。 ☆対語 urenka ウレンカ 皆そろっている。 {E: for…to be missing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usama
ウサマ 【他動】[u-sam-a 互い・のそば・(他動詞形成)]…を折りたたむ(布でも紙でも)。 citarpe usama wa ukao チタㇻペ ウサマ ワ ウカオ ござをたたんでしまう。(S) {E: to fold (up)(material, paper, etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
usamerok
ウサメロㇰ 【自動】[u-sam-e-rok 互い・のそば・に・座る[複]](二人が)並んで座る。 {E: to sit in a line.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usamsama
ウサㇺサマ 【他動】[u-sam-sam-a 互い・のそば・(重複)・(他動詞形成)](布、 反物)を(いく重にも)たたむ。 amip k=úsamsama wa k=úkao アミㇷ゚ クサㇺサマ ワ クカオ 着物をたたんでしまう。(W) ☆参考 ukonike ウコニケ 普通に着ている(着物)をたたむ。(W) {E: to fold (up)(material).} (出典:田村、方言:沙流)
usapki
ウサㇷ゚キ 【自動】[usa-p-ki いろいろな・こと・をする](?) 何をするにも一生懸命よく働く。 (動名詞として)pirka usapki e=ki kus ne na ピㇼカ ウサㇷ゚キ エキ クㇱ ネ ナ「なんでも体を達者にしてよく働いて模範と言われるようにしなさい。」 (S) {E: to work hard at; put all one's efforts into.} (出典:田村、方言:沙流)
úsar
ウサㇻ 【位名】下座。 apeetok ka iteki a no úsar wa a アペエトㇰ タ イテキ ア ノ ウサㇻ ワ ア 横座(いろりの東側の座、 いちばん上座)に座らないでもう少し「下がって」(=下座の方によって)座りなさい。(W) (出典:田村、方言:沙流)
usaraye
ウサライェ 【他動】[usa-raye 別々に・動かす](?) …を分ける、 分割する。 tup ne usaraye トゥㇷ゚ ネ ウサライェ 二つに分ける。(S) {E: to divide…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usatrayoci
ウサッラヨチ 【名】[usat-rayoci おき・にじ(虹)] 炉のおきがパーッと飛び上がったもの。 yam kap turano a=ma kor patke wa usatrayoci únarayoci hopuni wa a=sima p ne ヤㇺ カㇷ゚ トゥラノ アマ コㇿ パッケ ワ ウサッラヨチ ウナラヨチ ホプニ ワ アシトマㇷ゚ ネ 栗を皮ごと焼くとはぜて火がとんだり灰がパーッと舞い上がったりして恐ろしいもんだ。(S) {E: the sparks that fly out of a fireplace.} (出典:田村、方言:沙流)
usaturse
ウサトゥㇽセ 【自動】[usa-turse 別々に・落ちる](折れたのが)離れる。 {E: to be separated.} (出典:田村、方言:沙流)
usaynure
ウサイヌレ 【他動】…を離す。 {E: to separate…; part (from)…} (出典:田村、方言:沙流)
úse anu
ウセ アヌ 【他動】[副+他動][単](複は úse ári ウセ アリ)[それだけで(別に)・置く] ①(何かの中に入っているもの)を取り出す、 抜き出す。 e=sike oma p úse anu エシケ オマㇷ゚ ウセ アヌ あなたの荷物の中に入っているものを出しなさい。(S) ku=sikehe wa úse k=ánu クシケヘ ワ ウセ カヌ 私の荷物の中から(それを)出す。(S) a=ocíhi oro wa úse i=ánu アオチヒ オロ ワ ウセ イアヌ 私の棺莚(かんえん、 死者をくるむむしろ)から私を出した。 ②(着物、 帽子、 靴、 装身具など身につけているもの)を脱ぐ/はずす。 amip use k=ánu アミㇷ゚ ウセ カヌ 私は着物を脱ぐ。(S) {E: ①take, pull out… ②to take off (clothing).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
úse ári
ウセ アリ 【他動】[副+他動][複](単は úse anu ウセ アヌ)(二つ以上)を取り出す/抜き出す、 (衣服や装身具等)を脱ぐ/はずす。 {E: to take, pull out…; take off… (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
úsere
ウセレ 【他動】[úse-re それだけ離れてある・させる](?) (見えないもの)を見えるように出す。 {E: to stretch so as one can see…} (出典:田村、方言:沙流)
usi 1
ウシ 【複他動】[us-i …に…がつく・(他動詞化)] …に…をつける/ぬる/ぬりつける/まぶす。 iroho usi イロホ ウシ 色をぬる。(S) ussi usi ウッシ ウシ うるしをぬる。(S) tomotarusi トモタルシ [tomo-tar-usi …に・背負い縄・をつける]…を荷縄でしばって背負えるようにする(そうして背負って運ぶことを言外に含むこともある)。 yayusi ヤユシ [yay-usi 自分・に…をつける](おしろいなど)を自分につける。 ☆参考 kotaci コタチ ベタベタぬりつける/こすりつける。 kotukka コトゥッカ (別のもの)をくっつける(接触させる/はりつける)。 kote コテ …をゆわえ(結び)つける。 「手甲をつける」「冠をつける」などには kor コㇿ《…を持つ》が使われる。 「首飾りの玉連をつける」「耳環をつける」などの雅語の慣用表現については ☞tamasay タマサイ、 ninkari ニンカリ {E: to attach, stick…to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usipa
ウシパ 【複他動】[複](usi ウシ は単複の区別なし)(二人以上皆が/二人(二つ)以上皆に/二つ以上皆を)…に…をつける/ぬる。 numi a=kar wa, ne wa an pe, nen nen, sum usipa, rataskepi karpa, sitoho karpa, nen nen ikipa wa ヌミ アカㇻ ワ、 ネ ワ アン ペ、 ネン ネン、 スㇺ ウシパ、 ラタㇱケピ カㇻパ、 シトホ カㇻパ、 ネン ネン イキパ ワ その(菱)の実を取り出して、 それを、 いろいろと、 油をつけたり、 まぜ煮をつくったり、 だんごにしたり、 いろいろして。(S会話) arki koyaykus pe kam a=uhúyka, uhuy paspasi kirouske a=usípa, úsey a=kar wa a=kurepa アㇻキ コヤイクㇱ ペ カㇺ アウフイカ、 ウフイ パㇱパシ キロウㇱケ アウシパ、 ウセイ アカㇻ ワ アクレパ 来ることのできない者たちには肉を焼いてこがして、 そのこげて炭になったのを関節にぬりつけ、 煎じ湯をつくって飲ませた。(NK民話) {E: to attach, stick, paint…on, to… (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usipirasare
ウシピラサレ 【自動】[u-si-pirasa-re 互い・自分・を広げる・させる] 皆で広がる。 aynu usipirasare アイヌ ウシピラサレ (子どもがたくさんできて)人間が(ふえて)広がった。(KC民話) {E: to spread out, expand all.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usipiraspa
ウシピラㇱパ 【自動】[u-sipiraspa 互い・広がる[複]](=usipirasare ウシピラサレ、 usipiraspare ウシピラㇱパレ)皆で広がる。 {E: for all to be spread out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usipiraspare
ウシピラㇱパレ 【自動】[u-sipiraspa-re 互い・広がる[複]・させる] 皆で広がる。 {E: for all to be spread out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usiru
ウシル 【自動】[u-siru 互い・をこする] こすり合う。 {E: to rub together.} (出典:田村、方言:沙流)
uska
ウㇱカ 【他動】[us-ka 消える・(他動詞化)](火や明りや電気)を消す、 (書いたもの)を消す(消しゴムなどで)、 (村/集落)を消滅させる。 sune uska スネ ウㇱカ 明りを消す。(W) sunke no kanpinuye=an kor uska wa isam スンケ ノ カンピヌイェアン コㇿ ウㇱカ ワ イサㇺ まちがって書くと消してしまう。(S会話) oripakpa yan wa, néa e=kotanu a=ar-uska, a=arwente nankor ruwe ne kusu オリパㇰパ ヤン マ、 ネア エコタヌ アアㇻウㇱカ、 アアㇻウェンテ ナンコン ルウェ ネ クス 天然痘が上陸して来て、 あのあなたの村はすっかり絶やされ、 すっかり滅ぼされてしまうだろうから。(W民話) {E: to put out, turn off, extinguish…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uskosanpa
ウㇱコサンパ 【自動】[us-kosanpa 消える・急に…する] パッと消える。 sir-uskosanpa シㇼウㇱコサンパ あたりが急にパッとまっ暗になる。 poro cápe haw ki, akusu sir-uskosanpa ポロ チャペ ハウ キ、 アクス シㇼウㇱコサンパ 大声で猫のなきまねをした、 するとあたりがパッと消えて何も見えなくなった。(S民話) ☆参考 複数形の形だが、 沙流川下流のこの話し手は単複の区別なくこの形を用いる。 ☞uskosanu ウㇱコサヌ、 ☞us ウㇱ 1 {E: to go out suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uskosanu
ウㇱコサヌ 【自動】[単](複は uskosanpa ウㇱコサンパ)[us-kosanu 消える・急に…する] パッと消える。 sir-uskosanu シㇼウㇱコサヌ あたりがパッとまっ暗になる、 何も見えなくなる。 enuntekape kasi un a=osúrpa tek akusu sir-uskosanu エヌンテカペ カシ ウン アオスㇽパ テㇰ アクス シㇼウㇱコサヌ 大きく燃えている火の上に(シナの木の皮のカスの部分の積んであったのを)パッと投げるとスッとまっ暗になった。(HC民話) {E: to go out, disappear suddenly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uspa
ウㇱパ 【他動】[複](us ウㇱ は単複の区別なし)(二人以上が/二つ以上を)…をはく(身につける)。 uspa p ウㇱパㇷ゚ (皆が)はいているもの(この場合スカートを指している)。(S) ☆参考 us ウㇱ [自動]消える、 us ウㇱ [他動]…につく、 などにも -pa パ がついて uspa ウㇱパ となり得るが未出。 ☞us ウㇱ {E: to put on, wear…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
ussikar
ウッシカㇻ 【自動】[ussi-kar うるし・する] うるしにかぶれる。 ussikar wa nanu epittano a=nukár ka sitoma no an ウッシカㇻ ワ ナヌ エピッタノ アヌカㇻ カ シトマ ノ アン うるしにかぶれて顔じゅう見るのも恐ろしくなっている。(S) {E: to be poisoned with lacquer.} (出典:田村、方言:沙流)
ussiw
ウッシウ 【名】召使い、 小間使い(家の用事をさせるためにやとっている人)。 ussiw menoko ウッシウ メノコ 小間使いの女性。(W) ussiw okkaypo ウッシウ オッカイポ 小間使いの若い男。(W) cútek ussiw チュテㇰ ウッシウ 使い走りをさせるためにやとっている人。(W) ☆参考 yantonekur ヤントネクㇽ 同居していて手伝いなどをする人。 {E: a maid; a servant; a helper.} (出典:田村、方言:沙流)
usucikor
ウスチコㇿ 【自動】[u-suci-kor 互い・祖母[所]・持つ] 祖母と孫である。 usucikor wa arki na ウスチコㇿ ワ アㇻキ ナ おばあさんと一緒に来たよ。(S) {E: to be grandmother and grandchild.} (出典:田村、方言:沙流)
usupere
ウスペレ 【名】[< 日本語 うすべり]ござ。(W) ☆参考 アイヌ民族の伝統的なござは toma トマ、 citarpe チタㇻぺ など。 (出典:田村、方言:沙流)
uta 1
ウタ 【他動】(穀物など)を臼に入れて杵で搗(つ)く。 ☆参考 精白するために搗くことを言う。 痛めつけるために突くことは otke オッケ と言う。 ☆参考 臼は nisu ニス、 ヒエ搗きや米搗きをすることは iyuta イユタ、 杵は iyutani イユタニ。 {E: to pound, grind (grains, etc.) with a pestel in a mortar.} (出典:田村、方言:沙流)
utannekor
ウタンネコㇿ 【他動】[utar-ne-kor 同族・として・…を持つ] …を同族として持つ、 …の一族に加わる。 Muka penike kor utar apanekor wa, utannekor wa oka wa kusu ムカ ペニケ コㇿ ウタㇻ アパネコㇿ ワ、 ウタンネコㇿ ワ オカ ワ クス (十勝の人が)鵡川の川上の人々と親戚になって、 その一族になって暮らしているから。(W言い伝え) {E: to have…as the same tribe, family.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utannimara
ウタンニマㇻ 【名】[所](概の用例はない)[utar-nimara 同族・の半数/一部] 仲間の一部、 仲間の半分ぐらい(ごく少しの一部とも限らず、 またちょうど半分とも限らない。 全部ではないことを言う。 だいたい半分ぐらいをさすことが多い。 数のあるものについて言う。 一個の半分/片割れのことには使われない)。 oro ta sirepa=an korka, a=utannimara nani nani, tan mosir akkari wa toop na herepasi wa hetopo herepasi wa paye rusuy オロ タ シレパアン コㇿカ、 アウタンニマラ ナニ ナニ、 タン モシㇼ アッカリ ワ トオㇷ゚ ナ ヘレパシ ワ ヘトポ ヘレパシ ワ パイェ ルスイ 私たちはそこに(その島に)着いたけれど、 私たちの仲間の一部はまもなく、 この島を通り越してもっと遠く海の向こうへもどって行きたいと言った。(S言い伝え) {E: a portion; half.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utapke
ウタㇷ゚ケ 【他動】(こわれたもの、 破れたもの)を直す、 つくろう、 修繕する(糸やなわで。 網、 舟、 小出し、 背負い袋、 また家でも)。(W) (S) {E: to repair, mend, fix…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utariinne
ウタリインネ 【自動】[utari-inne (その)同族[所]・多人数である] 同族が多い、 一族/村人の人数が多くなる。 a=utári ka sisipi wa utariinne=an ruwe ne kusu アウタリ カ シシピ ワ ウタリインネアン ルウェ ネ クス (私の)村人たちも増えて村人が大勢になったので。(HK民話) {E: for the people of the same family, group etc to be numerous.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utarorke(he)
ウタロㇿケ(ヘ) 【名】[雅]人々、 …たち。 kamuy moyremat/utarorkehe カムイ モイレマッ/ウタロㇿケヘ [雅]女神様たち。(Sユーカラ) atuyso ka ta/urokte pito/urokte kamuy/utar orke anak アトゥイソ カ タ/ウロㇰテ ピト/ウロㇰテ カムイ/ウタロㇿケ アナㇰ [雅]沖の方におわす神々は。(Sユーカラ語り) (出典:田村、方言:沙流)
utasacipo
ウタサチポ 【自動】[u-tasa-cip-o 互い・と反対方向に・舟・をこぐ] ①互いに反対方向に舟をこぐ/進める。 ②(比喩的に)方針・計画について主張が合わず言い争う。 ③(名詞として)反対方向への舟のこぎ合い、 進路についての争い。 poro serke utasacipo koraci haweoka rok ayne ポロ セㇾケ ウタサチポ コラチ ハウェオカ ロㇰ アイネ 大半の人がちょうど舟を反対方向にこぎ合うみたいに言い争っていたあげく。(S言い伝え) utasacipo utasaitak an wa uitakniwkestepa wa ウタサチポ ウタサイタㇰ アン ワ ウイタㇰニウケㇱテパ ワ 舟を反対方向にこぎ合うように言い争い言い合いして折り合いがつかずに。(S言い伝え) {E: ①to row boats in mutually opposite directions. ②to dispute a claim. ③} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utasaitak
ウタサイタㇰ 【自動】[u-tasa-itak 互い・と交代して/に対立して・話す] ①言葉のやりとり(言ったり答えたり)をする。 ②言い合い(口論)をする。 ③(名詞として)言葉のやりとり、 言い合い。 {E: ①to converse. ②to exchange words; quarrel; dispute. ③a quarrel; a dispute.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utasare
ウタサレ 【他動】[単](複は utaspare ウタㇱパレ)[u-tasa-re 互い・と交代する・させる] …をとりかえる、 交換する(「ばくる」)。(S) {E: to change, exchange…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utasaroski
ウタサロㇱキ 【自動】[複](単の用例はない。 roski ロㇱキ の単は as アㇱ)[u-tasa-roski 互い・に対して・立つ[複]] 互いに争う、 互いに戦う。 sine moto a=kor pe ney pakno utasaroski シネ モト アコㇿ ペ ネイ パㇰノ ウタサロㇱキ 私たちはもとは一つなのにいつまでも互いに争っていた。(S言い伝え) {E: to fight each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utaspa
ウタㇱパ 【自動/副】[u-tas-pa 互い・と交換する(tasa タサ の語幹)・[複]] ①[自動]互いに交代し合う、 代わるがわるする。 utaspa an kor ウタㇱパ アン コㇿ 互いに。 utaspa pakno ウタㇱパ パㇰノ(=utaspa ウタㇱパ) 互いに。 ②[副]互いに。 utaspa ukoramkor ウタㇱパ ウコラㇺコㇿ 互いに相談し合う。 uramkarpare itak utaspa ye ウラㇺカㇻパレ イタㇰ ウタㇱパ イェ 悔やみを言い合う言葉を互いに言う。(S) {E: ①to take turns. ②mutually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utaspare
ウタㇱパレ 【他動】[自動使役][複](単は utasare ウタサレ) [u-taspa-re 互い・と交換する[複]・させる](二つ以上)をとりかえる、 交換する(「ばくる」)。(S) a=utáspare ro アウタㇱパレ ロ (私とあなたで)取りかえましょう。(W) {E: to change, exchange with…} (出典:田村、方言:沙流)
utcike
ウッチケ 【自動】内気である、 はにかむ(きまりがわるく異性と話もできない、 寝ようと言われても行って寝るのもはずかしい。(S))、 遠慮深い(人前に出ようともせず大きい声でハキハキものも言わず遠慮してひっこんでいる)。 pokas ka un utcike wa an a p orowano easiri ka rametok otta pawetok otta kor pe ka un ポカㇱ カ ウン ウッチケ ワ アナㇷ゚ オロワノ エアシリ カ ラメトㇰ オッタ パウェトㇰ オッタ コㇿ ペ カ ウン あんなに遠慮深かったのに、 それからは、 それはそれは勇気も雄弁さもそなわって。(W民話) ☆参考 itak-e-utcike イタㇰエウッチケ は何を言われても人の顔をまともに見ずにうつむいている人に対する悪口。 yaysitoma ヤイシトマ《はずかしい》、 yaynikorosma ヤイニコロㇱマ《恥をかく、 きまり/ていさいが悪い》、 yayiporosak ヤイポロサㇰ《きまり/ていさいが悪い、 面目がない》等は、 感情を表す。 utcike ウッチケ や yepne イェㇷ゚ネ は、 はずかしがりやはにかみの様子や性質を表す。 {E: to be shy, hesitant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
útek
ウテㇰ 【他動】(人)を使いにやる、 (人)を(使い走りの仕事に)使う。 póho útek hawe ne ポホ ウテㇰ ハウェ ネ (その母親は)息子を使いにやったんだね。(S会話) cútek ussiw チュテㇰ ウッシウ 使い走り(口上を持って他の人のところへ使いに行くなど)のための使用人。 {E: to use (someone) as a work helper} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
utekanpa
ウテカンパ 【自動】[複](単の例はない。 anpa アンパ の単は ani アニ)[u-tek-anpa 互いに・手・を持つ(複)] 手をつなぐ、 手をとりあう。 utekanpa kane wa paye kor oka ウテカンパ カネ ワ パイェ コロカ 手をつないで行っている。(W) {E: to link hands.} (出典:田村、方言:沙流)
utekkamure
ウテッカムレ 【自動】[u-tek-kamure 互いに・手・をかぶせる] 手を合わせる。(W) {E: to bring the palms of one's hands togehter.} (出典:田村、方言:沙流)
uterkepakte
ウテㇾケパㇰテ 【自動】[u-terke-pakte 互い・跳ぶ・を比べる] 幅跳び競争する。 ☆参考 似た構成の語の例: ukirorpakte ウキロㇿパㇰテ 力くらべする (kiror キロㇿ 力) {E: to compete in the long jump.} (出典:田村、方言:沙流)
utnici(hi)
ウッニチ(ヒ) 【名】[所](概は utnit ウッニッ) …の肋骨。 k=útnicihi utomus uske クッニチヒ ウトムㇱ ウㇱケ 私の肋骨がつながっているところ(胸の左右の中央の部分、 みぞおちまで)(「このごろのわかりやすい言葉。 昔からの言葉では ku=ninkew-utomusi クニンケウウトムシ と言う」)。(S) {E: the ribs of…} (出典:田村、方言:沙流)
utnit
ウッニッ 【名】[概][ut-nit 肋骨・棒](一本一本の)肋骨、 「脇の下から肋骨の一本一本分かれたとこ。」 (S) ruwe utnit ルウェ ウッニッ 太い肋骨。 áne utnit アネ ウッニッ 細い肋骨。 ☆参考 左右の肋骨のつながりは ninkew'utomusi ニンケウウトムシ、 つながりから肋骨の部分全体は penrampone ペンランポネ《胸の骨》。 {E: the ribs.} (出典:田村、方言:沙流)
utumam
ウトゥマㇺ 【自動】[u-tumam 互い・をだいて寝る]だき合って寝る。 c=ópitta utumam=as wa hotke=as チョピッタ ウトゥマㇺアㇱ ワ ホッケアㇱ 私たちはみんなだき合って寝た。(S) {E: to sleep, lie hugging one another.} (出典:田村、方言:沙流)
utumasi
ウトゥマシ 【自動】[u-tumasi 互い・…の全体でなくとびとびに一部だけある] 「ちょっと狂っている、 頭(が)半分ばか。」 (S) tane anak utumasi kor an hawe un タネ アナㇰ ウトゥマシ コㇿ アン ハウェ ウン (彼は)もう、 ちょっとばかになってきた(=年とってぼけてきた)のよ。(S) {E: to be slightly crazy; foolish.} (出典:田村、方言:沙流)
utunnu
ウトゥンヌ 【自動】[utur-nu 間・がある] すきまがあいている。 ruyka utunnu wa an ルイカ ウトゥンヌ ワ アン 橋がすきまがあいている(木の板の橋で、 板と板の間にすきまがある)。 {E: to have gaps.} (出典:田村、方言:沙流)
utupa
ウトゥパ 【自動】この世とあの世とに別れている(「仏になった人に言う、 そのほかには言わない」)。(S) utupa=an na ウトゥパアン ナ 「あんたはもうこの世の人ではない、 私はしゃばの人だ、 てんで(=まるっきり)違うんだろう、 あんたはほとけの国へおさまってちょうだいよ」。(S) tane utupa=an na, kamuy e=ne na, apunno iteki hosari no kamuy or un arpa タネ ウトゥパアン ナ、 カムイ エネ ナ、 アプンノ イテキ ホサリ ノ カムイ オルン アㇻパ 「妻でもなければ子でもないんだ、 あんたはもうこの世の人ではないんだぞ、 妻いることもいると思わないで極楽へ歩め。 」 (S) {E: for this world and heaven to be separated.} (出典:田村、方言:沙流)
utur(u) tuye
ウトゥㇽ/ウトゥル トゥイェ 【連他動】…の仲をさく、 (人)の仲をじゃまする(「結婚問題でもあるとき、 それぞれに悪いことを言ってやめるようにじゃまをする」)。(S) ☆参考 etok(o) tuye エトㇰ トゥイェ/エトコ トゥイェ は仕事など、 何かをするのをじゃますることを言う。 {E: to disturb, interfere with…} (出典:田村、方言:沙流)
utura
ウトゥラ 【自動/副】[u-tura 互い・を同伴する] ①[自動]一緒にいる、 同伴/同行する。 ②[副]一緒に、 連れ立って。 e=uni un utura yan エウニ ウン ウトゥラ ヤン あなたの家へあなたたち一緒に行きなさい。(NK民話) katu renkayne yozi pakno hene kozi pakno hene ne yakka utura eci=oká kunine ne yak pirka na カトゥ レンカイネ ヨジ パㇰノ ヘネ コジ パㇰノ ヘネ ネ ヤッカ ウトゥラ エチオカ クニネ ネ ヤㇰ ピㇼカ ナ 都合によって4時まででも5時まででもあなたたちが一緒にいるようにしてくれるといいよ(=…してちょうだいね)。(W会話) {E: ①to be, go together with, accompany. ②together (with).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uturano
ウトゥラノ 【副】[utura-no 連れ立って・(副詞形成)] 二人/皆一緒に/連れ立って。 {E: together (with).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uturapa
ウトゥラパ 【自動】[複](utura ウトゥラ は単複の区別なし)(二人以上が皆)連れ立つ/同伴する/同行する。 {E: to accompany; go with (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uturatura
ウトゥラトゥラ 【自動】[u-tura-tura 互い・を同伴する・(重複)](次の雅語的表現の中で) 次々に連れ立って続く。 ranke núpe/uturatura ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ [雅](直訳すると)落とす涙が次々に相連れ立ってくる=ハラハラと涙を流す。 {E: to continue one after another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ututanpa
ウトゥタンパ 【自動】[複](単の例はない。 tutanpa トゥタンパ の単は tutanu トゥタヌ)[u-tutanpa 互い・の次に続く[複]] 互いに続いている。 noskike ta ututanpa hike ノㇱキケ タ ウトゥタンパ ヒケ 真ん中に続いている者、 (兄弟中の)真ん中の二人。(S) {E: to be mutually continuous.} (出典:田村、方言:沙流)
uunukor
ウウヌコㇿ 【自動】[u-unu-kor 互い・母親・を持つ] 母子である。 uunukor utar ウウヌコㇿ ウタㇻ 母子(母と息子、 母と娘)。 uunukor utar oka híne síran ウウヌコㇿ ウタㇻ オカ ヒネ シラン 母と子が住んでいた。(W民話の冒頭) ☆参考 同じ語構成の語の例:uwonakor ウウォナコㇿ[u-ona-kor] 父子である、 uyupikor ウユピコㇿ 兄と弟または妹である、 usakor ウサコㇿ 姉と弟または妹である、 umatapakor/utureskor ウマタパコㇿ/ウトゥレㇱコㇿ 妹と兄である、 umatakikor ウマタキコㇿ 妹と姉である、 upokor ウポコㇿ 息子と父または母である。 {E: to be mother and child.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uuste
ウウㇱテ 【他動】[< u-us-te 互い・につく(?)・させる][単](複は uuspare ウウㇱパレ)…を全部残さず伝える。 en=uuste エヌウㇱテ (彼は)私のことを全部残さず伝える(=enuuspare エヌウㇱパレ)。(S) ☆参考 kouuste コウウㇱテ (人)に(人)のことを全部残さず言う。 ☆参考 uus ウウㇱ に -te テ が接尾した使役形のような形だが、 uus ウウㇱ という自動詞は未出。 {E: to tell…to leave nothing of…behind.} (出典:田村、方言:沙流)
uutarikor
ウウタリコㇿ 【自動】[u-utari-kor 互い・の同族・を持つ] 親戚同士である。 uutarikor utar ウウタリコㇿ ウタㇻ 親戚同士の人々。 ☆参考 同じ語構成の語の例:uirwakikor ウイㇼワキコㇿ 兄弟姉妹である、 uunukor ウウヌコㇿ 母子である、 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 {E: to be related.} (出典:田村、方言:沙流)
uwa 1
ウワ 【間投】知らない、 わからない。 ☆参考 何か聞かれたときに、 「さあ、 知らないよ」と答える言い方。川下のワテケさんたちは尻上がりに発音し、 中流の川上まつ子さんは頭高に úwa ウワ と発音していた。 {E: to not know; not understand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwante
ウワンテ 【自動】[u-w-an-te 互い・(挿入音)・ある・させる](?) 比べ合う(?)。 asinuma hoski tumutuy=an ya kimun kamuy hoski tumutuy ya, urametok uwante=an kusu kimun kamuy a=sikésanpare awa アシヌマ ホㇱキ トゥムトゥイアン ヤ キムン カムイ ホㇱキ トゥムトゥイ ヤ、 ウラメトㇰ ウワンテアン クス キムン カムイ アシケサンパレ アワ 私が先に力尽きるか熊が先に力尽きるか、 度胸比べをするために熊に後を追いかけさせたのに。(HK民話) {E: to mutually compare.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwanunkopa
ウワヌンコパ 【自動】[u-w-anun-kopa 互い・(挿入音)・他人・…を…のように見る] 他人扱いする。 tapne motokor wa armoysam wa a=turá menoko ne kusu ika a=poutari uwanunkopa ukoyki na タㇷ゚ネ モトコㇿ ワ アㇻモイサㇺ ワ アトゥラ メノコ ネ クス イカ アポウタリ ウワヌンコパ ウコイキ ナ このようなことがもとで山向こうから連れて来た女なのだから、 どうか子どもたちよ、 他人扱いしていじめたりしないようにしなさいよ。(NK民話) {E: to deal with strangers.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwaste
ウワㇱテ 【自動】[u-w-as-te 互い・(挿入音)・立つ・させる](?) (植物が)繁殖する、 (人間でも)子孫が生まれてふえる。 nonno o wa ipeo wa pókor hi koraci aynu ka uwaste ノンノ オ ワ イペオ ワ ポコリ コラチ アイヌ カ ウワㇱテ (木が)花が咲いて実がなるのと同じように人間もふえていく。(S言い伝え) motoho anak sinep ne korka uwaste katu repun iworso atuyso ka wa uwaste hike néno aynu ne yakka usinnayno katkor モトホ アナㇰ シネㇷ゚ ネ コㇿカ ウワㇱテ カトゥ レプン イウォㇿソ アトゥイソ カ ワ ウワㇱテ ヒケ ネノ アイヌ ネ ヤッカ ウシンナイノ カッコㇿ 起源は一つであってもふえ方が沖の方、 海外から妻をめとってふえた者はそれなりに同じ人間であっても姿形が違っている。(S言い伝え) tapan yam e=carpa yakun oro wano yam sekor a=ye p uwaste yakne タパン ヤㇺ エチャㇻパ ヤクン オロ ワノ ヤㇺ セコㇿ アイェㇷ゚ ウワㇱテ ヤㇰネ あなたがこの栗をまけばそこから栗というものがふえていって。(W神謡語り) ☆参考 動物が繁殖することは uwatte ウワッテ。 {E: to breed; reproduce.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwastere
ウワㇱテレ 【他動】[自動使役][uwaste-re 殖える・させる] 子や孫が生まれてふえるようにさせる、 子孫をつくらせる。 na ewsayne ewsayne oka kamuy oro wa a=uwástere p aynu ne wa kusu ナ エウサイネ エウサイネ オカ カムイ オロ ワ アウワㇱテレㇷ゚ アイヌ ネ ワ クス 人間は、 まだほかにもいろいろ違った神によってふやされたものだから。(S言い伝え) {E: to make produce children and grandchildren (descendants).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwatte
ウワッテ 【自動】[u-w-at-te 互い・(挿入音)・たくさんいる・させる](生きものが)ふえる、 繁殖する。 to kor ceppo to or k=ómare akusu uwatte wa poronno an ト コッ チェッポ ト オㇿ コマレ アクス ウワッテ ワ ポロンノ アン 沼の魚を沼に入れたらふえてたくさんになった。 ☆参考 人間や植物がふえることは uwaste ウワㇱテ。 {E: to increase; breed.} (出典:田村、方言:沙流)
uwaynukor
ウワイヌコㇿ 【他動】[u-w-aynukor 互い・(挿入音)・を尊敬/尊重する] 子どもも母も皆で父を「まてえに」(=大切に)して従っている。 uwaynukor=an siri k=érayap ウワイヌコラン シリ ケラヤㇷ゚ 子どもや母が皆で父を大切に尊重しているのに私は感心した。(S) ☞aynukor アイヌコㇿ {E: for mother and children to respect the father.} (出典:田村、方言:沙流)
uwe(he)
ウウェ(ヘ) 【名】[所](概は不明) 煮出し汁(野菜を煮た汁、 お茶)、 煮物の汁の部分。 numihi patek k=e ayne uwe patek an ヌミヒ パテㇰ ケ アイネ ウウェ パテㇰ アン (煮物の)実のところだけ食べていて汁ばかり残った。(S) úsey uwe pirka ウセイ ウウェ ピㇼカ お茶がおいしく出た。(S) uwehe a eytasa ki ayne péne ウウェヘ ア エイタサ キ アイネ ペネ (ごはんの)水があまり多すぎてベチャベチャになった。(S) {E: soup stock.} (出典:田村、方言:沙流)
uweapakor
ウウェアパコㇿ 【自動】[u-w-e-apa-kor 互い・(挿入音)・その頭が・親戚・を持つ] 親戚同士だ。 ☞apa アパ、 eapakor エアパコㇿ {E: to be related to each other.} (出典:田村、方言:沙流)
uweci
ウウェチ 【自動】[u-w-e-ci 互いに・(挿入音)・と共に・やける](?) 凍傷になる(「雪の中にでも入っていると腐って指がとれたりする」)。(S) ☆参考 「しもやけ」にちょうど相当する語はない。 méhupka メフㇷ゚カ 寒さでふくれる。 kéttok ケットㇰ 「水かぶれ」(水仕事を長く続けていて赤くかぶれる)、 じんましん。 mécire メチレ 寒さでヒリヒリする。 cawawke チャワウケ ひび割れる、 ひびが切れる。 tekeperke テケペㇾケ 手にあかぎれが切れる。 ureperke ウレペㇾケ 足にあかぎれが切れる。 {E: to become frostbitten.} (出典:田村、方言:沙流)
uweciw
ウウェチウ 【自動】[u-w-e-ciw 互い・(挿入音)・その頭・…にささる](?) (次の表現で)婚礼の…。 uweciw sake ウウェチウ サケ 婚礼の祝い酒。 tu to re to ne korka sake pirka wa, uweciw sake a=kor wa, orowano turano án=an トゥ ト レ ト ネ コㇿカ サケ ピㇼカ ワ、 ウウェチウ サケ アコㇿ ワ、 オロワノ トゥラノ アナン たった二、 三日だけれども酒が上等にできあがって、 私は婚礼の祝い酒をつくって、 それから彼女と一緒に暮らした。(HC民話) ☆参考 千歳の白沢ナベさんによれば、 酒がからくなったこと、 できあがったことを言う。 〔久辞典「祝言の」〕 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwecururse
ウウェチュルㇽセ 【自動】[u-w-e-curur-se 互い・(挿入音)・と一緒に(擬態の重複)ポロポロ・と言う](ポロポロと)集まってくる。 tek tuyka ta amam pus uwecururse テㇰ トゥイカ タ アマㇺ プㇱ ウウェチュルㇽセ (稲の穂摘みをしていると)手の上側に稲の穂が集まってくるようだ。(S) {E: to come together; gather.} (出典:田村、方言:沙流)
uwehaye
ウウェハイェ 【自動】[u-w-e-haye 互い・(挿入音)・と共に・(?)] くいちがう(「材料について言う。 人のことではない。」 (S))。 ikuspe sópesni uwehaye イクㇱペ ソペㇱニ ウウェハイェ 柱と桁がくいちがった。(S) {E: to crisscross; be contradictory.} (出典:田村、方言:沙流)
uwehayta
ウウェハイタ 【自動】[u-w-e-hayta 互い・(挿入音)・に・届かない](婚約者どうしが)結婚を取りやめる。 {E: for a couple to call off their engagement to marry.} (出典:田村、方言:沙流)
uwehopuni
ウウェホプニ 【自動】[u-w-e-hopuni 互い・(挿入音)・と一緒に・立ち上がる/飛ぶ] ①(雪煙が)飛ぶ。 réra ruy kor upunpatce, wenupuncise uwehopuni pekor siriki レラ ルイ コㇿ ウプンパッチェ、 ウェヌプンチセ ウウェホプニ ペコㇿ シリキ 風が強いと雪がフワーッと飛び、 雪煙が立ち上がって渦巻いて飛ぶみたいになる。(S) ②(人が)一人残らず(とんで)行ってしまう。 (=uwehopunpa ウウェホプンパ)。 {E: ①for snow spray to fly about in the wind. ②for everyone to fly, go out.} (出典:田村、方言:沙流)
uwehopunpa
ウウェホプンパ 【自動】[複](単は uwehopuni ウウェホプニ)[u-w-e-hopunpa 互い・(挿入音)・と一緒に・立ち/起き上がる[複]] ①いっせいに立ち上がる。 ②一人残らず(とんで)行ってしまう。 hunpe yan yak a=ye wa eun kotan eun utar uwehopunpa wa sap wa isam フンペ ヤン ヤカイェ ワ エウン コタネウン ウタㇻ ウウェホプンパ ワ サㇷ゚ ワ イサㇺ 鯨が上がった(=浜に打ち上げられた)と言うので、 集落の人たちは一人残らず行ってしまった。(S) {E: ①for everyone to stand up together. ②for everyone to fly, go out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweinkar
ウウェインカㇻ 【自動】[u-w-e-inkar 互い・(挿入音)・と一緒に・見る](?) 透視/予見する、 見通す、 そこにないものや未来のことがらが見えてわかる。 aynuramat ne an pe tane a=ne kusu, kamuy siri ne uweinkar koraci inkar=an katu ene an hi アイヌラマッ ネ アン ペ タネ アネ クス、 カムイ シリ ネ ウウェインカㇻ コラチ インカラン カトゥ エネ アニ 私はもう人の魂になっているので、 神さながらに、 見えないことを見通すみたいに、 次のようなことが見えます。(W民話) poro a=yupi uweinkar nupur pe ne kusu siyeye utar oka kor motoho ye ポロ アユピ ウウェインカㇻ ヌプㇽ ペ ネ クス シイェイェ ウタㇻ オカ コㇿ モトホ イェ 私の長兄は見えないことを見通す霊力のある人なので病気の人々がいるとその原因を言い当てる。(NK民話) {E: to see through; foresee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweirpak
ウウェイㇼパㇰ 【副】[u-w-eirpak 互い・(挿入音)・と一緒に](二人以上)互いに一緒に(同時に)。 uweirpak sirepa=as ウウェイㇼパㇰ シレパアㇱ 私たちは(別々に来たが)同時に着いた。(S) ☆参考 早く言うと uwerpak ウウェㇽパㇰ と発音される。 ☞uwerpak ウウェㇾパㇰ {E: together (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
uwekari
ウウェカリ 【自動/副】[u-w-ekari 互い・(挿入音)・の方に向かって] ①[自動][単](複は uwekarpa ウウェカㇻパ)(他の語の構成部分として)互いの方に向かって寄って来る(独立の自動詞としての用例はない)。 ②[副]両方から。 uwekari arki ウウェカリ アㇻキ (たとえば二人の人が)両方から来る(バッタリ行き合う)。 néa pínay uwekari soske híne ネア ピナイ ウウェカリ ソㇱケ ヒネ その谷の崖が両方からくずれて。(W言い伝え) uwekari uwekari ウウェカリ ウウェカリ あっちからもこっちからも、 代わるがわる、 入れかわり立ちかわり。 uwekari uwekari am us hemanta kikiri ウウェカリ ウウェカリ アムㇱ ヘマンタ キキリ 左右両側にたくさんのつめが生えているへんな虫(「ムカデ」の訳語として出た)。 uwekari uwekari kamuy opitta i=tomoytak hi ora ウウェカリ ウウェカリ カムイ オピッタ イトモイタキ オラ 代わるがわる神々が皆私のところに来てなだめてくれてから。(W神謡語り) {E: ① ②from both.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekarire
ウウェカリレ 【他動】[自動使役][単](複は uwekarpare ウウェカㇻパレ)[uwekari-re 互いの方に向かって集まって来る・させる] …を寄せ集める。 humneani un uwekarire wa ári フㇺネアニ ウン ウウェカリレ ワ アリ (散らかっているものを) ひと所に寄せ集めておきなさい。(S) ☆参考 寄せ集めることは、 ほかに uwekarpare ウウェカㇻパレ[複]、 uwomare ウウォマレ、 uwomarpare ウウォマㇻパレ などとも言う。 {E: to make, gather, collect…} (出典:田村、方言:沙流)
uwekarpa
ウウェカㇻパ 【自動/名】[複](単の形は uwekari ウウェカリ。 しかしこの語は副詞としての用例のみがあり、 自動詞として用いられた例は未出)[u-w-ekar-pa 互い・(挿入音)・(ekari エカリ の語幹)に向かって・[複]] ①[自動]集まる。 kotan epitta oka nispa uwekarpa wa コタン エピッタ オカ ニㇱパ ウウェカㇻパ ワ 村じゅうの長者がたが集まって。(W民話) inne paskur uwekarpa híne インネ パㇱクㇽ ウウェカㇻパ ヒネ たくさんのカラスが集まって。(HC民話) cise sikno uwekarpa utar チセ シㇰノ ウウェカㇻパ ウタㇻ 家いっぱいに集まっている人々(この場合神々) (W神謡語り) ②[名]集まり、 集会。 {E: ①to gather; bring together. ②a gathering; a collection.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekarpare
ウウェカㇻパレ 【他動】[自動使役][uwekarpa-re 集まる・させる] …を集める。 humneani un uwekarpare wa ári フㇺネアニ ウン ウウェカㇻパレ ワ アリ ひと所に寄せ集めておきなさい(=uwekarire wa ári ウウェカリレ ワ アリ)。(S) ceppokoyki=an wa a=satke a=ma a a=ma a ne ya néun néun iki=an kinaharukar=an usa aepi a=uwékarpare wa チェッポコイキアン マ アサッケ アマ ア アマ ア ネ ヤ ネウン ネウン イキアン キナハルカラン ウサ アエピ アウウェカㇻパレ ワ 小魚とりをして乾してどんどんたくさん焼いたりいろいろして野草を摘んだりしていろいろな食べ物を集めて。(W民話) {E: to gather, bring together…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekaskasuno
ウウェカㇱカスノ 【副】[u-w-e-kaskasu-no 互い・(挿入音)・に・はみ出す(kasu の重複・(副詞形成))] 順々にはみ出すように。 uwekaskasuno anu ウウェカㇱカスノ アヌ 順々に上ほど多くはみ出すように置きなさい。 ☆参考 ものを重ねるときの重ね方の一つ。 ☆対語 uwerarpokono ウウェラㇻポコノ (S) {E: to stick out one after another ( in order)..} (出典:田村、方言:沙流)
uwekatayerotke
ウウェカタイェロッケ 【自動】[u-w-ekatayerotke 互い・(挿入音)・と仲が良い](=uwekatayrotke ウウェカタイロッケ)互いに仲がいい。 {E: to be on mutually good terms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekatayrotke
ウウェカタイロッケ 【自動】[u-w-ekatayrotke 互い・(挿入音)・と仲が良い](=uwekatayerotke ウウェカタイェロッケ) 互いに仲がいい。 {E: to be on mutually good terms.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekikkik
ウウェキㇰキㇰ 【他動】[u-w-e-kik-kik 互い・(挿入音)・と一緒に・たたく(重複)] …を叩き合わす。 tek uwekikkik wa onkami テㇰ ウウェキッキㇰ ワ オンカミ 両手をたたき合わせて拝礼する(神社の拝礼のしかたを言っている)。(S) {E: to hit, strike…together.} (出典:田村、方言:沙流)
uwekohopi 1
ウウェコホピ 【自動】[単](複は uwekohoppa ウウェコホッパ)[u-w-e-ko-hopi 互い・(挿入音)・で・に・…から去る] (道が、 川が)二またに分かれる。 ☆参考 人が別れることを言うには、 沙流川下流のワテケさんは uwekohoppa ウウェコホッパ [複] を使う。 {E: (for a road, a river) to be forked, divided. } (出典:田村、方言:沙流)
uwekohopi 2
ウウェコホピ 【副】[< uwekohopi 1] ①互いから離れて、 反対方向に、 uwekohopi paye ウウェコホピ パイェ 両方へ行く(別れて行く)。(S) ②(二回重ねて)代わるがわる。 uwekohopi uwekohopi inawke ウウェコホピ ウウェコホピ イナウケ 皆で代わるがわる御幣をつくった。 ☆対語 uwekari ウウェカリ ☞uwekari ウウェカリ {E: to separate from each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekohoppa
ウウェコホッパ 【自動】[複](単は uwekohopi ウウェコホピ)[u-w-e-ko-hoppa 互い・(挿入音)・で・に・…から去る(複)] 互いに別れて行く。 ☆参考 沙流川下流のワテケさんは、 人が別れることを言うのにはこの複数形を使い、 単数形 uwekohopi ウウェコホピ は、 川が二またに分かれていることを言う。 {E: to separate from each other; go separate ways.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwekotanne
ウウェコタンネ 【自動】[u-w-e-kotan-ne 互い・(挿入音)・と一緒に・村・である/になる] 同じ村の村人になる。 a=yuputari kotanu un túp=an wa uwekotanne=an アユプタリ コタヌ ウン トゥパン ワ ウウェコタンネアン 私たちは(妻の父が死んでから妻の村を離れて)兄たちの村へ移って、 同じ村の村人になった。(NK民話) {E: to become a member of the same village.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwenewsar
ウウェネウサㇻ 【自動】[u-w-e-newsar 互い・(挿入音)・と一緒に・いろいろ話し合って楽しむ] 昔話やユーカラ(英雄叙事詩)を語ったり聞いたりなど、 互いにいろいろ話し合って楽しむ。 sine cup tane ehanke pakno uwenewsar=as シネ チュㇷ゚ タネ エハンケ パㇰノ ウウェネウサㇻアㇱ もう一ヵ月近くの間私たちは楽しく語り合った。(W会話) a=e ruwe ne híne ora uwenewsar=an ayne アエ ルウェ ネ ヒネ オラ ウウェネウサㇻアン アイネ 私はそれを食べてから彼らと一緒にしばらく歓談していてそれから。(NK民話) {E: to talk together of old times; to tell each other Yukar.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwenoynoye
ウウェノイノイェ 【他動】[u-w-e-noynoye 互い・(挿入音)・と共に・…をねじる/よる(noye ノイェ の重複)](糸を手で)より合わせる ☆参考 ござや網などを編む糸(ka カ)をよる(紡ぐ)ことは eka エカ、 糸紡ぎすることは káeka カエカ と言う。 {E: to twist (thread by hand).} (出典:田村、方言:沙流)
uwenupetne
ウウェヌペッネ 【自動】[u-w-e-nupetne 互い・(挿入音)・によって(?)/と共に・喜ぶ(?)] 互いになつかしがって喜ぶ。 {E: to be mutually joyed at meeting someone after a long time.} (出典:田村、方言:沙流)
uweokok
ウウェオコㇰ 【自動】[u-w-e-okok 互い・(挿入音)・に・ひっかかる](互いに)ひっかかる、 (糸が)もつれる、 (男女が)「ひっかかる」。 uweokok, pita pita! ウウェオコㇰ、 ピタ ピタ! (縄が)もつれてひっかかった、 ほどいてほどいて。(S) osoro uweokok オソロ ウウェオコㇰ (彼らの)尻がひっかかった=彼女はあの男とひっかかった。(S) uweokok wa epakoat ウウェオコㇰ ワ エパコアッ 「男と女とひっかかって/もつれて問題になった」。(S) ☞eokok エオコㇰ {E: to be caught on something; get tangled.} (出典:田村、方言:沙流)
uweomante
ウウェオマンテ 【他動?】[u-w-e-omante 互い・(挿入音)・と共に・行かせる] 考えて次々のことをたどって思い出す。 uweomante wa inu ウウェオマンテ ワ イヌ (ものをなくしたとき)あのときはどこへ行ってどこに座ってそれからどこへ行って… というふうに次々によく考えて思い出してみる。(S) {E: to think about, recall, remember…} (出典:田村、方言:沙流)
uwepakasnu
ウウェパカㇱヌ 【他動】[u-w-epakasnu 互い・(挿入音)・を教える] …を教え合う、 …を一方が他方に教える。 a=kor hekattar uimak ta uwepakasnu wa, ene aynumotokor hi ye wa アコㇿ ヘカッタㇻ ウイマㇰ タ ウウェパカㇱヌ ワ、 エネ アイヌモトコリ イェ ワ 私の子どもたちよ、 (このことを)次から次の世代に教え伝えて、 アイヌの起源はこうなのだということを言って(…しなさいよ)。(S言い伝え) {E: to teach, tell each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwepekennu
ウウェペケンヌ 【自動】[uwepeker-nu 話・を聞く] 事情をたずねる、 わけをたずねる、 くわしいことをたずねる。 “i=tura wenkur e=ne a p mak é=iki e=nispane?” sekor uwepekennu hi kusu 「イトゥラ ウェンクㇽ エネ アㇷ゚ マㇰ エイキ エニㇱパネ?」 セコㇿ ウウェペケンヌ ヒ クス 「あなたはおれと同じ貧乏人だったのにどうやって裕福になった?」と彼がたずねたから。(S民話) “somo nep ka a=erának pe isam ruwe ne ya?” sekor uwepekennu=an yak pirka 「ソモ ネㇷ゚ カ アエラナㇰ ペ イサㇺ ルウェ ネ ヤ?」 セコㇿ ウウェペケンヌアン ヤㇰ ピㇼカ 「何か心配なことはありませんか」とおたずねなさいませ。(NK民話) kanna suy uwepekennu=an yakne カンナ スイ ウウェペケンヌアン ヤㇰネ あなたがもう一度重ねておたずねになると。(NK民話) ☆参考 kowepekennu コウェペケンヌ [ko-uwepekennu](彼)に事情をたずねる。 ☆参考 一言で答えるような簡単なことを質問することは pisi ピシ。 {E: to ask, inquire about conditions, reaons, details.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwepekennupa
ウウェペケンヌパ 【自動】[複](uwepekennu ウウェペケンヌ は単複の区別なし) (二人以上が皆)わけ/事情/くわしいことをたずねる。 “suma he ani a=kar kor pirka, cikuni he ani a=kar kor pirka hawe an?” sekor suy uwepekennupa 「スマ ヘ アニ アカㇻ コㇿ ピㇼカ、 チクニ ヘ アニ アカㇻ コㇿ ピㇼカ ハウェ アン?」 セコㇿ スイ ウウェペケンヌパ (人間をつくってもよいとのことですが)石でつくればいいでしょうか、 木でつくればいいのでしょうか?」と(地上の神々は)またおうかがいをたてた。(S言い伝え) {E: to ask inquire about conditions, reasons, details (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwepeker
ウウェペケㇾ 【自動/名】[u-w-e-peker 互い・(挿入音)・で/と一緒に・明るくなる] ①[自動]民話(昔話)を語る。 k=úwepeker ciki nu yan クウェペケッ チキ ヌ ヤン 民話を語るから(昔話をしてあげるから)聞きなさい。(S独話) ②[名]民話(昔話)。 uwepeker ye ウウェペケㇾ イェ 民話を語る。 pirka uwepeker ku=ye kusu ne na ピㇼカ ウウェペケㇾ クイェ クス ネ ナ よい(すてきな/美しい)お話をしてあげるからね。(S独話) ☆参考 昔話の中に、 素性や先祖の話、 歴史的な出来事など、 子孫に教え伝える話と、 ただ楽しみのために話したり聞いたりする話とある。 前者を upaskuma ウパㇱクマ と言い、 これを《言い伝え》と訳す。 後者を uwepeker ウウェペケㇾ と言い、 これを《民話》と訳す。 アイヌ民話 uwepeker ウウェペケㇾ には二種類あり、 一つは日本民話にもよくあるようないわゆる「隣の爺型」の昔話、 もう一つは一人の人が自分の身に起こったことを語るという「身の上話型」の物語である。 「隣の爺型」の昔話では、 川下男と川上男、 うちの貧乏和人と隣の貧乏和人などの対(つい)が登場し、 一人が成功して裕福になったのをもう一人が見てまねをして失敗し、 死んでしまう。 だから人まねをしてはいけないという教訓が最後につく。 通常3人称で語られ、 長さは数分から十数分程度である。 「身の上話型」の物語では、 主人公の自己紹介に始まり、 自分の身に起こった出来事を次々に語っていく。 多くの場合、 最後に「…と、 どこそこの村おさが(村おさの妻が/立派な奥様が、 等々)言いながら亡くなりました、 とさ」というような結語がつく。 主人公の話したことを語り手が引用するという形で語られるので、 「私」と訳される人称は引用文の自称の形、 すなわち不定人称形である。 長さも数十分から長いのになると1時間以上かかる場合もある。 どちらの型のものもアイヌ語では同じく uwepeker ウウェペケㇾ と呼ばれるので、 日本語訳でも同じ「民話」という語に訳しておく。 これら二種類の型の民話のほかに、 内容から見ると upaskuma ウパㇱクマ《言い伝え》だと思われる話が uwepeker ウウェペケㇾ として語られることもある。 昔の先祖のことを子孫に伝えるために語るのではなく、 単に昔話として語るからであろう。 また、 人間の話である「民話」に対して神の話「神話」はどうかというと、 アイヌ神話は原則として節をつけて歌われるものであった。 これの多くは「神謡」(kamuyyukar カムイユカㇻ または menokoyukar メノコユカㇻ)と呼ばれる。 ところが昔神謡として歌われたものが散文で語られ、 それが uwepekere ウウェペケㇾ として伝えられる、 というようなことも最近は起こっている。 このように伝承のジャンル名もいまは昔とはだいぶ変わってきている。 ☞upaskuma ウパㇱクマ、 kamuyyukar カムイユカㇻ、 menokoyukar メノコユカㇻ yukar ユカㇻ、 oyna オイナ {E: ①to tell a folktale. ②a folktale.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwepirka
ウウェピㇼカ 【自動】[u-w-e-pirka 互い・(挿入音)・と一緒に・良くなる] 共々に幸せに/裕福になる/暮らす。 ☞pirka ピㇼカ {E: to become rich, happy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweramasu
ウウェラマス 【自動】[u-w-eramasu 互い・(挿入音)・…を気に入る/好きだ] 愛し合う(恋愛)、 一緒に寝る。 ☆参考 uworamkote ウウォラㇺコテ、 uwosikkote ウウォシッコテ とも言う。 ☞eramasu エラマス {E: to love one another; sleep together.} (出典:田村、方言:沙流)
uwerankarap
ウウェランカラㇷ゚ 【自動】[u-w-e-rankarap 互い・(挿入音)・と共に・あいさつする] あいさつし合う(この場合、 昔の作法による正式のあいさつをすることを言う)。 a=ahúnte híne, orano a=onáutari tura uwerankarap, uweyayrenka kor oka=an アアフンテ ヒネ、 オラノ アオナウタリ トゥラ ウウェランカラㇷ゚、 ウウェヤイレンカ コㇿ オカアン 私は(奥様を)家の中へ通して、 それから(奥様は)私の両親とあいさつを交わし、 会えた喜びを言い合って(私たちは)いた。(W民話) ne onne kur, uwerankarap=an wa okake an kor, i=kouwepekennu ネ オンネ クㇽ、 ウウェランカラㇷ゚アン ワ オカケ アン コㇿ、 イコウウェペケンヌ その老人は、 あいさつの交換が終わると、 私に(次のように)たずねた。(NK民話) {E: to greet one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwerarpokono
ウウェラㇻポコノ 【副】[u-w-e-rar-poko-no 互い・(挿入音)・の頭・を押えつける(rari の語根)・(?)・(副詞形成)](?) 順々に上ほどひっこむようにずらして。 uwerarpokono ári yan ウウェラㇻポコノ アリ ヤン 順々に上ほどひっこむように置きなさい。(S) ☆参考 ものを重ねるときの重ね方の一つ。 ☆対語 uwekaskasuno ウウェカㇱカスノ {E: to gradually withdraw.} (出典:田村、方言:沙流)
uwerpak
ウウェㇾパㇰ 【副】[u-w-eirpak 互い・(挿入音)・と同時に](二人以上が)一緒に、 同時に(=uweirpak… ウウェイㇼパㇰ…)。 uwerpak hoyuppa=an ro ウウェㇾパㇰ ホユッパアン ロ 一緒に走ろう。(S) uwerpak sirepa=as ウウェㇾパㇰ シレパアㇱ (=uweirpak sirepa=as ウウェイㇼパㇰ シレパアㇱ)(別々に来て)同時に着いた。(S) ☆参考 uweirpak ウウェイㇼパㇰ を早く発音して i イ が落ちた形。 ウウェㇽパㇰ と発音する。 ☆参考 「同時に」というニュアンスをもった「一緒に」。 utura ウトゥラ は「相伴って、 連れ立って」というニュアンスの「一緒に」。 ☞uweirpak ウウェイㇼパㇰ、 utura ウトゥラ {E: at the same time; together (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
uwesayne
ウウェサイネ 【自動】[u-w-e-say-ne 互い・(挿入音)・と共に・一巻き/鳥の群列・になる] 群になる(鳥、 トンボ、 子ども)。 inne hekattar uwesayne wa arki kor oka インネ ヘカッタㇻ ウウェサイネ ワ アㇻキ コㇿ オカ (直訳すると)大勢の子どもたちが群をなして来ている=「大勢してワアワア言って来てるよ。」 (S) ☆参考 並んでいる子どもの行列は魚の列にたとえられて rup ルㇷ゚ と言う。 けものの群は topa トパ、 けものが群になることは uwetopane ウウェトパネ。 {E: to form a crowd (flock etc).} (出典:田村、方言:沙流)
uwesimoye
ウウェシモイェ 【自動】[u-w-e-simoye 互い・(挿入音)・と一緒に・動く](次の表現の中で) upas upun uwesimoye ウパスプン ウウェシモイェ 雪ぼこりがうずまく。(HK民話) wenupunpana uwesimoye ウェヌプンパナ ウウェシモイェ ものすごい雪ぼこりがうずまく。(HK民話) ☆参考 二つ目の例は uwesinoye ウウェシノイェ と同じ文脈で使われている。 ☞simoye シモイェ、 uwesinoye ウウェシノイェ {E: for snow spray to whirl in the wind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwesinoye
ウウェシノイェ 【自動】[u-w-e-si-noye 互い・(挿入音)・と一緒に・ねじれる] うずまく、 たつまきみたいにグルグル回る。 upas upun uwesinoye ウパㇱ ウプン(ウパスプン) ウウェシノイェ 雪ぼこりがうずまく。 ☞sinoye シノイェ、 uwesimoye ウウェシモイェ {E: to eddy; swirl.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwesitke
ウウェシッケ 【自動】[u-w-e-sit-ke 互い・(挿入音)・その頭(先)・(?)・(自動詞形成)](糸が)もつれる。 uwesitke nuyto pirkano saye ウウェシッケ ヌイト ピㇼカノ サイェ もつれた糸をきちんと巻きなさい。(W) {E: to be tangled (thread).} (出典:田村、方言:沙流)
uwesopki
ウウェソㇷ゚キ 【自動】[u-w-e-sopki 互い・(挿入音)・と一緒に・(?)] 向き合って座る。 kamuy utarpa hancikiki/uwesopki na hancikiki カムイ ウタㇻパ ハンチキキ/ウウェソㇷ゚キ ナ ハンチキキ 位の高い神が/向き合って座った。(HC神謡) 〔金ユーカラ 1〕 相対して座した、 対座する。 ☆参考 酒宴のときは招待者側の家の主人と祭司長として招かれた長老が横座に置かれた酒びつをはさんで向き合って座り、 他の男たちもこの二人に並んで壁際まで何列にもなって向き合って座る女や子どもたちは右座、 左座からずっと下座のほうまで座る。 {E: to sit facing one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwesukepne
ウウェスケㇷ゚ネ 【自動(?)】[u-w-e-sukep-ne 互い・(挿入音)・と共に・(?)・になる](?) 根に根が重なって出る、 根から根が出てくる。 wen kina patek uwesukepne wa hetukpa wa ene ku=kar hi ka isam ウェン キナ パテㇰ ウウェスケㇷ゚ネ ワ ヘトゥㇰパ ワ エネ クカリ カ イサㇺ 悪い草ばかり根から根が出て生えてきてどうしようもない。(S) {E: for roots to become tangled.} (出典:田村、方言:沙流)
uwesuye
ウウェスイェ 【他動】[雅]…が楽しい。 an=uwésuye アヌウェスイェ [雅]私はそれを見て心楽しい。 pet iwor kasi/komaknatara/an=rámasu/an=uwésuye ペッイウォㇿ カシ/コマㇰナタラ/アンラマス/アヌウェスイェ [雅]川ぞいの景色が美しく開けている。 おもしろく心楽しい。(Sユーカラ) {E: for…to be pleasant.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwetunankar
ウウェトゥナンカㇻ 【自動/副】[u-w-etunankar 互い・(挿入音)・にバッタリ出会う] ①[自動](バッタリ)出会う(「いきあう」)。 ②[副]両方から、 両側から。 wenkur umurek uwetunankar eyoko wa ウェンクㇽ ウムレㇰ ウウェトゥナンカㇻ エヨコ ワ 貧乏人夫婦は両側から待ち伏せして。(HK民話) ne rika kisma tekehe amuninihi tun ne híne uwetunankar kisma híne sikoetaye ネ リカ キㇱマ テケヘ アムニニヒ トゥン ネ ヒネ ウウェトゥナンカㇻ キㇱマ ヒネ シコエタイェ その鯨の脂身をにぎっている手を、 二人で両側からつかんで引っぱった。(HK民話) ☞etunankar エトゥナンカㇻ {E: ①to meet one another. ②from both (sides).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwetunuyse
ウウェトゥヌイセ 【自動】[u-w-e-tunun-se 互い・(挿入音)・と一緒に・(擬音の重複)・と言う](次の慣用表現の中で)美しく響く。 kanemayne uwetunuyse カネマイネ ウウェトゥヌイセ [雅] 金(かね)の響きのように美しく響いて聞こえる(女神の話す声が、 金属をたたいたときのウンウンウンウンという響きのように美しく響いて聞こえる、 下げ飾りのついたシントコ(tumsikot sintoko トゥㇺシコッ シントコ)を動かしたときは飾りがゆれてぶつかる音がカチャカチャカチャと美しく聞こえる)。 ekutcam konna/kanemay ne/uwetunuyse エクッチャㇺ コンナ/カネマイ ネ/ウウェトゥヌイセ [雅]その声が金(かね)の響きのように美しく響いて聞こえる。(Sユーカラ) ☆参考 語の形から見ると《トゥンウンウン…と響く》というのだから、 女神の声のようにウンウンウンと反響する響きのほうが原義であろう。 {E: to sound beautifully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwetusmak
ウウェトゥㇱマㇰ 【自動】[u-w-e-tusmak 互い・(挿入音)・と一緒に・競争する] 競争する、 競い合う。 uwetusmak wa hoyuppa ウウェトゥㇱマㇰ ワ ホユッパ 競走する。 hekattar kor kur, onne p kor kur, ére rusuypa p uwetusmak wa, to ka sat kane, cipta=an wa cip ani easir ka pekanpe-ewetusmak=an ヘカッタㇻ コㇿ クㇽ、 オンネㇷ゚ コㇿ クㇽ、 エレ ルスイパㇷ゚ ウウェトゥㇱマㇰ ワ、 ト カ サッ カネ、 チㇷ゚タアン マ チパニ エアシㇼ カ ペカンペエウェトゥㇱマㇰアン 子どものいる人、 老人のいる人、 彼らに食べさせたい人は競い合って、 湖も見えないくらいに、 舟をつくって舟でそれこそ菱の実を競い合って取った。(S会話) ☆参考 アクセント核を前に動かす接頭辞がつくと語幹は wetusmak ウェトゥㇱマㇰ となり ewetusmak エウェトゥシマク のような形をとる。 {E: to compete.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweus
ウウェウㇱ 【自動】[u-w-e-us 互い・(挿入音)・その頭・(そこ)についている](山刀などが)腰につけてある。 tasiro uweus wa an タシロ ウウェウㇱ ワ アン 山刀が腰につけてある。 nata/makiri uweus ナタ/マキリ ウウェウㇱ なた/小刀が腰につけてある。 {E: to wear at the waist.} (出典:田村、方言:沙流)
uweusi
ウウェウシ 【他動】[u-w-e-usi 互い・(挿入音)・その頭・を(そこ)につける](刀など)を腰につける。 tasiro uweusi タシロ ウウェウシ 山刀を腰につける。 ☆参考 sitomusi シトムシ とも言う。 昔は下げないで帯にさして歩いた。 {E: to wear (a sword) at the waist.} (出典:田村、方言:沙流)
uwewtanne
ウウェウタンネ 【自動】[u-w-e-utar-ne 互い・(挿入音)・と一緒に・同族・になる] 互いに同族/親族になる(夫婦になることも)。 nani eci=uwéwtanne yakne síno eci=uwépirka oasi ruwe ne na ナニ エチウウェウタンネ ヤㇰネ シノ エチウウェピㇼカ オアシ ルウェ ネ ナ あなたたちは今すぐ夫婦になれば、 本当に幸せになるぞ。(NK民話) {E: to be of the same tribe, family; become related.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweyayram-ikasure
ウウェヤイラㇺイカスレ/ウウェヤイラミカスレ 【自動】[u-w-e-yay-ram-i-kasu-re 互い・(挿入音)・と共に・自分・心・人・にまさる・させる] 互いに負けずにする、 励み合ってする(「どっちも負けずにする、 働く、 お金もためる」)。(S) anun orke apa orke nep uwehosi arikikpa siri isam, uweyayramikasure アヌノㇿケ アパ オㇿケ ネㇷ゚ ウウェホシ アリキㇰパ シリ イサㇺ、 ウウェヤイラミカスレ 他人も親戚も皆本当に競い合ってよく働く、 「負け勝ちなしに、 ここの部落の人は働ききちがい、 働き道楽」。(S) {E: so as not to be mutually beaten; work hard together.} (出典:田村、方言:沙流)
uweymekkar
ウウェイメッカㇻ 【他動】[u-w-eymekkar 互い・(挿入音)・に分け与える] …を互いに分け合う。 uweymekkar kor oka na ウウェイメッカㇻ コㇿ オカ ナ みんなで分けてるよ。 utari oha oka wa uweymekkar ウタリ オハ オカ ワ ウウェイメッカㇻ 親戚同士だけに配る。(S) ☆参考 eymekkar エイメッカㇻ (人)に(もの)を分け与える。 eymek エイメㇰ …を分配する/配る。 imek イメㇰ 食べ物を分配する、 おつゆ等をよそう。 ☆参考 食べ物を持って行ってあげることは iyani イヤニ[i-ani もの・を持って行く]、 出されて残した食べ物を人にみやげに持って帰ってあげることは komekare コメカレ、 それを自分で持って帰ることは yaykomekare ヤイコメカレ。 {E: to divide…amongst everyone.} (出典:田村、方言:沙流)
uwoeroski
ウウォエロㇱキ 【他動】[u-w-o-e-roski 互い・(挿入音)・の尻・の所に・立てる] ①次々に重ねる。 pon itanki a=uwóeroski ポン イタンキ アウウォエロㇱキ 小さい茶碗が重なっている(携帯用のコップの重なっているのを見て言った言葉)。(S) ②短いものを次々につなぎ合わせて長くする。 ③[雅](次の慣用表現で)たくさん並べる。 kaparpe itanki/kaparpe otcike/uwoeroski カパㇻペ イタンキ/カパㇻペ オッチケ/ウウォエロㇱキ [雅]ぬりもののおわん、 ぬりもののお膳をたくさん並べて。(Sユーカラ) (育ての姉が主人公の少年を大切に育ててくれたことを物語るくだりの常套句。) {E: ①to pile up one upon the other. ②to join a number of shorter things together to make something longer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwokar-uwokarpa
ウウォカㇻウウォカㇻパ 【自動】[複](単の用例はない)[u-w-okar-uwokar-pa 互い・(挿入音)・に取って代わる(okari オカリ の語幹)・(重複)・[複]] 代わるがわるする。 uwokar-uwokarpa pak ウウォカㇻウウォカㇻパ パㇰ 代わるがわる。 néa irwakne utar uwokar-uwokarpa pak kanpar otuytuypa, carankepa ruwe ne ネア イㇼワㇰネ ウタㇻ ウウォカㇻウウォカㇻパ パㇰ カンパㇻ オトゥイトゥイパ、 チャランケパ ルウェ ネ その兄弟は代わるがわる口を動かし談判をした。(NK民話) {E: to take turns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwokarpa
ウウォカㇻパ 【自動/副】[u-w-okar-pa 互い・(挿入音)・に取って代わる(okari オカリ の語幹)・[複]] ①[自動]代わるがわるする。 ②[副](次のように二度重ねて)交代交代で。 uwokarpa uwokarpa ci=mi ur ウウォカㇻパ ウウォカㇻパ チミ ウㇽ 私たちが交代交代で着る毛皮の外套。(S) páse na, uwokarpa uwokarpa se yan パセ ナ、 ウウォカㇻパ ウウォカㇻパ セ ヤン 重いから交代交代で背負いなさい。(S) {E: ①to take turns (v.). ②in turns (adv.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwokarpare
ウウォカㇻパレ 【他動(?)/自動(?)】[u-w-okarpa-re 互い・(挿入音)・に取って代わる・させる] 互いに交代する、 交代で…する(?)。 poro a=yupí kucakor kor a=saha a=turá kor pon a=yupí turano a=onáutari a=epúnkine ora, pon a=yupí a=turá wa kucakor=an kor poro a=yupí a=saha a=onáutari epunkine, uwokarpare hem ki, kucakor=an ruwe ne a p ポロ アユピ クチャコㇿ コㇿ アサハ アトゥラ コㇿ ポン アユピ トゥラノ アオナウタリ アエプンキネ オラ、 ポン アユピ アトゥラ ワ クチャコラン コㇿ ポロ アユピ アサハ アオナウタリ エプンキネ、 ウウォカㇻパレ ヘㇺキ、 クチャコラン ルウェネ アㇷ゚ 大きい兄が狩小屋に行くときは私は姉と一緒にいて小さい兄と一緒に父たちを守る、 そして小さい兄と私が一緒に狩小屋に行くときは大きい兄と姉が父たちを守る、 交代もして狩小屋に行っていたが。(NK民話) ☆参考 形の上では uwokarpa ウウォカㇻパ の使役形なので他動詞と予想されるが文脈から見ると使役の意味はなさそうである。 {E: to change places with; take turns with.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwokpare
ウウォㇰパレ 【自動】[u-w-okpare 互い・(挿入音)・を虐待する] 虐待し合う、 互いに大切にしない、 一方が他方を虐待する。 (用例の文脈では息子とその嫁が母親を虐待した話で、 語り手のワテケさんは「親不孝」と訳した。) uwokpare p uwepeker tap ku=ye wa k=ókere hawe tapan na ウウォㇰパレㇷ゚ ウウェペケㇾ タㇷ゚ クイェ ワ コケレ ハウェ タパン ナ 「親不孝」(=親いじめ)の民話を、 私はいま語り終えました。(W独話) {E: to be disobedient to one's parents; ill-treat one another.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwoma
ウウォマ 【自動】[u-w-oma 互い・(挿入音)・(の所)にある/いる] 大勢集まって一緒にいる、 そろっている(全部ある)。 teeta anakne, ekasi utar uwoma wa oka híne anakne テエタ アナㇰネ、 エカシ ウタㇻ ウウォマ ワ オカ ヒネ アナㇰネ 昔は、 老人たちが大勢いたときは。(W会話) nep ka a=eywanke noyne an pe sinep ka uwoma p isam ネㇷ゚ カ アエイワンケ ノイネ アン ペ シネㇷ゚ カ ウウォマㇷ゚ イサㇺ なにか「使うにいいもの」(使えるもの)が一つもそろっていない。(S) {E: for a lot of people to gather together.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwomano
ウウォマノ 【副】皆そろって、 一つ残らず。 uwomano ári ウウォマノ アリ (茶碗を一式)そろえておきなさい。(S) sóne nep ne yakka uwomano oka ya? ソネ ネㇷ゚ ネ ヤッカ ウウォマノ オカ ヤ? 本当になんでも残らずあるだろうか(「盗られたんでないだろか」)。(S) {E: all together.} (出典:田村、方言:沙流)
uwomap
ウウォマㇷ゚ 【自動】[u-w-omap 互い・(挿入音)・をかわいがる](子どもたちが) 仲良くしている。 uwomap siri! a=eráyap pe un ウウォマㇷ゚ シリ! アエラヤㇷ゚ ペ ウン 仲良く大きい子が小さい子をつれて遊んでいる、 感心なもんだ。(S) ☆参考 大人同士が愛し合うことは uworamkote ウウォラㇺコテ、 uwosikkote ウウォシッコテ、 uweramasu ウウェラマス など。 {E: for children to play together as friends.} (出典:田村、方言:沙流)
uwomare
ウウォマレ 【他動】[単](複は uwomarpare ウウォマㇻパレ)[u-w-oma-re 互い・(挿入音)・(の所)にある/いる・させる] …を集める、 …を拾い集める、 (ちらかっているもの)をかたづける。 pon kaykuma uwomare wa ek ポン カイクマ ウウォマレ ワ エㇰ 下に落ちている小さい枝の細い切れ端を拾っておいで。(S) ☆参考 木についている細枝をとって来ることは ta タ と言う。 ta タ は木についているのでも落ちているのでも言うが、 uwomare ウウォマレ は落ちているものを拾い集めること。 {E: to bring…together; gather…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwomarpare
ウウォマㇻパレ 【他動】[複](単は uwomare ウウォマレ)[uwomar-pa-re 集める(u-oma ウオマ の使役形 uwomare ウウォマレ《集める》の語幹)・[複]・させる](たくさんのもの/散らばっているもの)を集める。 a=kar wa an pe a=uwómarpare, a=tar pe opitta a=ukómuymampa híne, poro sike a=kar híne アカㇻ ワ アン ペ アウウォマㇻパレ、 アタㇻ ペ オピッタ アウコムイマンパ ヒネ、 ポロ シケ アカㇻ ヒネ 私はつくってあったものを拾い集め、 敷き物を全部かき集めて、 大きな荷物をつくって。(W民話) ☆参考 理論的に予想される uwomapare ウウォマパレ または uwomarepa ウウォマレパ の形の用例はなく、 この uwomarpare ウウォマㇻパレ の形が用いられている。 {E: to bring…together; gather…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uwominausiusi
ウウォミナウシウシ 【自動】[u-w-o-mina-usi-usi 互い・(挿入音)・の尻・笑い・をそこにつける・(重複)] みんなで大笑いする。 {E: for everyone to laugh loudly.} (出典:田村、方言:沙流)
uwonakor
ウウォナコㇿ 【自動】[u-w-ona-kor 互いに・(挿入音)・父親・持つ] 父子関係にある。 uwonakor utar ウウォナコㇿ ウタㇻ/ウウォナコルタㇻ 父子、 父と息子。 uwonakor utar tura wa paye ウウォナコルタㇻ トゥラ ワ パイェ 息子に父親がついて行く。(S) ☆参考 同じ語構成の語の例:uunukor ウウヌコㇿ 母子である。 usakor ウサコㇿ 姉弟または姉妹である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉妹である。 upokor ウポコㇿ 親子(父と息子または母と息子)である。 umatnepokor ウマッネポコㇿ 父と娘または母と娘である。 {E: to be a father-child relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
uwonuytasa
ウウォヌイタサ 【自動/副】[u-w-onuytasa 互い・(挿入音)・と交代する/して] ①[自動]行き違いになる。 hunak ta uwonuytasa=as-pa hi an un? フナㇰ タ ウウォヌイタサアㇱパ ヒ アヌン? 私たちどこで行きちがいになったのだろう? (S) ②[副]交互に、 代わり番に、 交代交代で。 uwonuytasa ukopasrota kor oka ウウォヌイタサ ウコパㇱロタ コロカ 彼らは交互に悪く言い合っている。(S) { ①E: to fail to meet each other. ②mutually; in turn.} (出典:田村、方言:沙流)
uworamkote
ウウォラㇺコテ 【自動】(男女が)愛し合う(恋愛)。 ☆参考 「年寄りの言葉、 私ら(サダモさんたち)は使う。 もっと若い人は uwosikkote ウウォシッコテ と言う。」 (S) {E: to love one another.} (出典:田村、方言:沙流)
uworeciw
ウウォレチウ 【他動】[u-w-or-e-ciw 互い・(挿入音)・の所・で・ささる](?) [雅](着物)を重ねて着る。 pirka amip uworeciw pirka tamasay rekutuyruke pirka ninkari kisareokte iyepanu kane híne ピㇼカ アミㇷ゚ ウウォレチウ ピㇼカ タマサイ レクトゥイルケ ピㇼカ ニンカリ キサレオㇰテ イエパヌ カネ ヒネ [雅] 上等のきれいな着物を重ねて着、 美しい玉飾りを首に掛け、 美しい耳環を耳に通し、 頭飾り布を頭に巻いて(=死に装束をして)。(W民話) {E: to wear layers of clothing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uworkopoyke
ウウォㇿコポイケ 【自動】[u-w-or-kopoyke 互い・(挿入音)・の所・にまじる] 互いの中に入りまじる、 まぜこぜになる。 aynu ne ciki sísam ne ciki repunkur, sonno repunkur ne ciki uworkopoyke wa mosir epitta siyusacari アイヌ ネ チキ シサㇺ ネ チキ レプンクㇽ、 ソンノ レプンクンネ チキ ウウォㇿコポイケ ワ モシレピッタ シユサチャリ アイヌも和人(日本人)も外国人、 本当の外国人も入りまじって国じゅうに散らばった。(S言い伝え) ☆参考 ukopoyke ウコポイケ はただ《まざる、 (まぜたものが)まざって均質になる》。 {E: to become mixed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uworohokarinpa
ウウォロホカリンパ 【自動(?)/副詞(?)】互いに(?)。 (次の表現で) uworohokarinpa ukor ウウォロホカリンパ ウコㇿ 互いに結婚する。 yaymotoor erampewtekpa p, uworohokarinpa ukor wa orowano usipiraspa p ヤイモトオㇿ エランペウテㇰパㇷ゚、 ウウォロホカリンパ ウコㇿ ワ オロワノ ウシピラㇱパㇷ゚ 自分の系統がわからなくなった人たちが、 お互いに夫婦になって、 それから広がったもの。(S言い伝え) {E: mutually.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uworunu
ウウォルヌ 【他動】[u-w-or-unu 互い・(挿入音)・の所・につける](二枚の着物)を重ねて着る。 tu amip uworunu wa mi トゥ アミㇷ゚ ウウォルヌ ワ ミ 二枚の着物を重ねて着なさい。(S) {E: to wear two layers of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
uworuspenu
ウウォルㇱペヌ 【自動/名】[u-w-oruspe-nu 互い・(挿入音)・の話・を聞く] ①[自動]話し合いする、 事情を述べ合い聞き合って相談する。 uworuspenu=as wa ora ka ne ene hi ku=ye kusu ne wa ウウォルㇱペヌアㇱ ワ オラ カ ネ エネ ヒ クイェ クス ネ ワ お互いに事情を言い合い聞き合って相談してから(私は)どういう返事でもしてあげるから。(S) ②[名]話し合い、 相談。 ☆参考 ただしゃべり合うことは ukoytak ウコイタㇰ、 どうしようかと相談することは ukoramkor ウコラㇺコㇿ。 {E: ①to talk; discuss (v.). ②a talk; a discussion (n.).} (出典:田村、方言:沙流)
uworuyruke
ウウォルイルケ 【他動】[u-w-or-uyruke 互い・(挿入音)・の所・につける](たくさんの着物)を重ね(て着)る。 k=úworuyruke na mi クウォルイルケ ナ ミ (着物を何枚も)重ねてあげるから着なさい。(S) usa oka amip uworuyruke wa mi kane an ウサ オカ アミㇷ゚ ウウォルイルケ ワ ミ カネ アン 単衣(ひとえ)や袷(あわせ)や綿入れなどいろいろな着物をいっぱい重ねて着ている。(S) ☞uyruke ウイルケ {E: to wear many layers of clothing.} (出典:田村、方言:沙流)
uwosikkote
ウウォシッコテ 【自動】[u-w-o-sik-kote 互い・(挿入音)・の尻(?)・目・を結びつける] 愛し合う(恋愛)。 ☆参考 uweramasu ウウェラマス とほぼ同義。 uweramasu ウウェラマス は互いに好き合うこと、 uwosikkote ウオシッコテ は本来、 好きだからジーッと見つめること。 「uworamkote ウウォラㇺコテ とも言う。 しかし若い人はこの語を使わず、 uwosikkote ウウォシッコテ と言う。」 (S) {E: to love one another.} (出典:田村、方言:沙流)
uwosma
ウウォㇱマ 【自動】[u-w-osma 互い・(挿入音)・に入ってしまう](話し合いが)まとまる。 tane uworuspenu uwosma タネ ウウォルㇱペヌ ウウォㇱマ もう話が決まった。(S) {E: to reach, come to an understanding.} (出典:田村、方言:沙流)
uwotutanpa
ウウォトゥタンパ 【自動】[複](単の uwotutanu ウウォトゥタヌ は副詞としての用例のみで自動詞としての用例は未出)[u-w-otutanpa 互い・(挿入音)・の次に続く[複]] 一方の後に他方が続いている。 uwotutanpa no oka hike ウウォトゥタンパ ノ オカ ヒケ 続いている者。 uyupikor uwotutanpa p ウユピコㇿ ウウォトゥタンパㇷ゚ 続いている兄弟。 iyotta rupne uwotutanpa p イヨッタ ルㇷ゚ネ ウウォトゥタンパㇷ゚ 一番大きい続いている者=兄弟中のいちばん上の二人。 ☆参考 まん中の二人の場合は「uwotutanpa p ウウォトゥタンパㇷ゚ とも言うが ututanpa ウトゥタンパ だな」。(S) ☞ututanpa ウトゥタンパ {E: to continue one after another.} (出典:田村、方言:沙流)
uwous
ウウォウㇱ 【自動】[u-w-o-us 互い・(挿入音)・の尻・につく] つながっている。 {E: to be linked; joined.} (出典:田村、方言:沙流)
uwowpekare
ウウォウペカレ 【自動】[u-w-owpeka-re 互い・(挿入音)・まっすぐになる・させる] 暮らしが立つように(親族や仲間どうしで)助け合う、 「お互いに立場を守って助け合う。」 (S) nen póka uwowpekare yakka hepuni ka koyaykus ネン ポカ ウウォウペカレ ヤッカ ヘプニ カ コヤイクㇱ なんとかして(姉が弟を)援助してやっているのにそれでもうまく立っていかない。(S) {E: to help each other.} (出典:田村、方言:沙流)
uwowsi/uwousi
ウウォウシ 【他動】[u-w-o-usi 互い・(挿入音)・の尻・…に…をつける](二本の紐など)をつなぐ、 (短いもの)を二つつないで長くする。 nuyto tuy ciki uwowsi yan ヌイト トゥイ チキ ウウォウシ ヤン 糸が切れたらつなぎなさい。(W) ☆参考 馬などを木などにつなぐことは kote コテ[複他動]、 sirkote シㇼコテ[他動]。 {E: to link, join…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uyapkirpakte
ウヤㇷ゚キㇼパㇰテ 【自動】[u-yapkir-pakte 互い・投げる・比べる] ①投げ競争する(どっちが遠くへ投げるか)。 ②(名詞として)投げ競争。 ☆参考 幅跳び競争は uterkepakte ウテㇾケパㇰテ、 速く走る競争は unitanpakte ウニタンパㇰテ、 力くらべは ukirorpakte ウキロㇿパㇰテ。 {E: ①to compete against one another in a throwing contest. ②a throwing contest.} (出典:田村、方言:沙流)
uyaykotamatama
ウヤイコタマタマ 【自動】[u-yay-ko-tama-tama 互い・自分・と・一つにする(?)・(重複)] 互いにだき合う、 同衾する。 〔久辞典稿〕uyaykotama ウヤイコタマ 「かたまって、 一つになって」、 kotama コタマ 「一緒にする、 一つにする」。 {E: to hug each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uyayukte
ウヤユㇰテ 【他動】[u-yay-uk-te 互いに・自分を・取る・させる] 恋愛結婚する。 Taro Hanako uyayukte ruwe un タロ ハナコ ウヤユㇰテ ルウェ ウン 太郎と花子が恋愛結婚したんですよ。(S) eani usa hunna turano eci=uyáyukte oasi? エアニ ウサ フンナ トゥラノ エチウヤユㇰテ オアシ? あなたもだれと恋愛結婚するの? (S) ☆参考 ただ「結婚する」ことを言うには最も普通には ukor ウコㇿ と言い、 「結婚させる」ことは Taro a=koré タロ アコレ《(娘を)太郎のところにやった》のように言う。(S) {E: to marry in love.} (出典:田村、方言:沙流)
uye
ウイェ 【自動】[u-ye 互い・に/を言う] 互いに言い合う。 repunkur sekor uye yakka yaunkur sekor uye yakka aynu motoho anak sinep ne korka レプンクㇽ セコㇿ ウイェ ヤッカ ヤウンクㇽ セコㇿ ウイェ ヤッカ アイヌ モトホ アナㇰ シネㇷ゚ ネ コㇿカ お互いに外国人(海外の人)だ日本人(国内の人)だと言い合っても人間の起源は一つなのだけれど(yaunkur ヤウンクㇽ は多くの場合北海道の人、 通常アイヌを指すが、 この例では外国人に対して日本人を指している)。(S言い伝え) {E: to quarrel.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uyepnu
ウイェㇷ゚ヌ 【自動】[u-ye-p-nu 互い・言う・こと・を聞く] 親や祖父母の言うことに皆聞き従う、 皆同意し合う、 子が親の言うことを聞く(子が親の言うことに従う)。 ☆参考 yepnu イェㇷ゚ヌ…の言うことを聞く、 …の言うことに従う。 ☆参考 「言うことを聞かない」ことは onaha ye p ka nu ka somo ki オナハ イェㇷ゚ カ ヌ カ ソモ キ《父親の言うことを聞かない》のように言う。 {E: to agree.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uymam
ウイマㇺ 【自動】①交易する、 交易に行く。 ②(名詞として)交易。 ☆参考 昔は熊や鹿の毛皮や乾肉等々の製品を持って和人の住む所へ行き、 宝器や刀剣や衣類や食品などと交換して来た。 {E: ①to trade. ②trade goods.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uymamrepunka/uymam-repunka
ウイマㇺレプンカ 【自動/名】[uymam-repun-ka 交易・沖へ行く・(他動詞化)] ①[自動]交易をしに海外へ行く、 舟で海を越えて交易に行く。 uymamrepunka kor usa amip usa tanpaku, usa macikor, ikor otta emus otta, sintoko ne ciki, cip sikno cipekusa wa yan pe ne kusu ウイマㇺレプンカ コㇿ ウサ アミㇷ゚ ウサ タンパク、 ウサ マチコㇿ、 イコロッタ エムソッタ、 シントコ ネ チキ、 チㇷ゚ シㇰノ チペクサ ワ ヤン ペ ネ クス (夫が)舟で交易に行くと、 衣類やらたばこやら、 女の宝物やら、 宝刀でも刀剣でもシントコ(昔の日本語で行器(ほかい)という名の大きい入れ物)でも、 舟にいっぱい積んで帰って来るので。(W民話) ②[名]海外交易。 {E: ①to go overseas to trade. ②overseas trade.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uyna
ウイナ 【他動】[複](単は uk ウㇰ) ①(二つ以上のもの)を取る。 toy or un pe uyna トヨルンペ ウイナ 畑のものを取る=作物を収穫する。(S) ② ☞aske uyna アㇱケ ウイナ ☆参考 収穫することを言うには、 kar カㇻ も使われる。 僅かしか取れないものを拾い集めるときは uwomare ウウォマレ とも言う。 {E: ①to take…(pl.). ②to invite…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uynapa
ウイナパ 【他動】[複複](単は uk ウㇰ、 複は uyna ウイナ)(二人以上が)(二つ以上)を取る。 konkane cikappo sinep sirokane cikappo sinep ranke uynapa híne kor híne コンカネ チカッポ シネㇷ゚ シロカネ チカッポ シネㇷ゚ ランケ ウイナパ ヒネ コㇿ ヒネ (彼ら二人は)金の小鳥を一羽と銀の小鳥を一羽ずつ取って持って。(KC民話) {E: to take…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uype
ウイペ 【名】[概/所] ①(木などの)細かい屑、 木屑、 こっぱ(木片)。 uype ne ウイペ ネ 屑になった。 ní uype ニ ウイペ 木屑。 koppa uype コッパ ウイペ 木片の屑。 ②(悪口で)…の子(=taype タイペ)。 X uype utari arki wa suy nonno opitta kar wa isam ruwe ta na! X ウイペ ウタリ アㇻキ ワ スイ ノンノ オピッタ カㇻ ワ イサㇺ ルウェ タ ナ! Xの憎らしい子どもたちが来て、 また花をみんな取ってしまったんだな。(S) wenpe uype! ウェンペ ウイペ! 貧乏人の子(ののしり)。 ☆参考 同様の悪口、 ののしりの言い方:wenpe taype ウェンペ タイペ、 wenpe sani ウェンペ サニ(これらは自分の子にでも言う)。(S) {E: ①twigs; woodchips. ②to talk bad about a child ( both children and adults).; to tease a child (amongst children).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uyupikor
ウユピコㇿ 【自動】[u-yupi-kor 互い・兄・持つ] 兄と弟妹である。 uyupikor wa arki ウユピコㇿ ワ アㇻキ 兄弟/兄妹一緒に来た。(S) uyupikor utar ウユピコㇿ ウタㇻ/ウユピコルタㇻ 兄と弟妹。 uyupikor utar ne ruwe un ウユピコルタンネ ルウェ ウン 兄弟なのだよ。(S) ☆参考 似た語構成の語の例:usakor ウサコㇿ 姉と弟妹である。 uwakikor ウワキコㇿ 兄姉と弟である。 umatakikor ウマタキコㇿ 姉と妹である。 uwonakor ウウォナコㇿ 父と子である。 uunukor ウウヌコㇿ 母と子である。 {E: to be in an older brother-younger siblings relationship.} (出典:田村、方言:沙流)
wa 1
ワ 【格助】①(位置名詞の後に置かれて、 移動の起点を示す。)…から(場所を示す)。 Mosirpasari wa ek モシㇼパサリ ワ エㇰ 斜里(しゃり)から来た。(W民話) osmake wa kotcake wa terke=an オㇱマケ ワ コッチャケ ワ テㇾケアン 私は(寝ている彼の)後ろから前へ前から後ろへと跳びはねてまたいだ。(W民話) kanto or wa kemram kamuy ran カント オㇿ ワ ケㇺラㇺ カムイ ラン 天から飢饉の神が降りて来た。(W民話) oro wa karkarse オロ ワ カㇻカㇻセ そこからころがった。(S会話) ②(《…に》と訳される場合もある。 その場合、 ta タ や un ウン を使った言い方とはニュアンスが異なる。 wa ワ はこの場合も、 動作の起点を示す。) te wa mono a テ ワ モノ ア 「ここから座れ」=ここに来て座りなさい。 (注 te ta mono a テ タ モノ ア (近くにいる人に)ここに座りなさい。 te un mono a テ ウン モノ ア ここへ座りなさい。) ③(受け身の行為者を示す。)or wa/oro wa オㇿ ワ/オロ ワ (人)から。 kamuy or wa okamkir ene a=e=yáynure wa カムイ オㇿ ワ オカㇺキㇼ エネ アエヤイヌレ ワ あなたは神からわざとそのように思わされて。(W民話) ④(連体的に使われて) onnayke wa asamaha オンナイケ ワ アサマハ 内側の底。 soynake wa asamaha ソイナケ ワ アサマハ 外側の底。 {E: ①from…(place). ②… ③from…(people). ④…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wa 2
ワ 【接助】…して(二つの動詞句をつないで一まとまりのことがらとしてまとめる働きをする。 具体的には、 次のようないろいろな場合に使われる)。 ①(一つのもの/ことについて二つ以上の説明や叙述をする場合にその二つの動詞句をつなぐ。) upakno oka wa sattek kusu oka wa ウパㇰノ オカ ワ サッテㇰ クス オカ ワ 同じぐらいの大きさでやせこけていて。(S会話) Kusur un oruspe ne wa teeta oruspe ne wa a=ewkoysoytak kor síran pe tasi an nek! クスルン オルㇱペ ネ ワ テエタ オルㇱペ ネ ワ アエウコイソイタㇰ コㇿ シラン ペ タシ アン ネㇰ! (これは)釧路の話で昔の話で、 私たちはそれについて話し合っているのですよ。(S会話) sunke ka eaykap wa anpe patek ye rusuy pe スンケ カ エアイカㇷ゚ ワ アンペ パテㇰ イェ ルスイ ペ うそをつくことができなくて本当のことばかり言うもの。(S会話) ②(前の動詞句が後の動詞句の表す出来事の方法や意図などを説明する。) ku=hoyupu wa k=ek クホユプ ワ ケㇰ (私は)走って来た。 hosippa wa paye ホシッパ ワ パイェ (彼らは)もどって行った。 ③(前の動詞句の出来事が終わってから後の動詞句の出来事が起こることを言う。)…して。 otcike huraye wa pirpa オッチケ フライェ ワ ピㇼパ お膳を洗ってふきなさい。(W) núman k=ek wa tanto suy ukoytak=an hawe ne ヌマン ケㇰ ワ タント スイ ウコイタㇰアン ハウェ ネ 私は昨日来て、 今日また(姉と私と)二人で会話をするのです。(S会話) ne to or ta cip hene a=kar wa oro ta a=anú wa ネ ト オッタ チㇷ゚ ヘネ アカㇻ ワ オロ タ アアヌ ワ その湖に舟でもつくってそこに置いて。(S会話) ④(前の出来事が後の出来事の原因か理由になっている。)…して。 k=úkao oyra wa rurikan クカオ オイラ ワ ルリカン (私は洗濯物を)しまい忘れて少し湿った。(W) mosma kur or ta wenpe an wa oro ta ka ku=yorot モㇱマ クロッタ ウェンペ アン マ オロ タ カ クヨロッ 他の人の家に不幸があって私はそこにも行って来た。(S会話) (原因や理由の説明だということをはっきり述べるには kusu クス、 pe ne kusu ぺ ネ クス、 wa kusu ワ クス、 hi kusu ヒ クス などが用いられる。) ⑤(補助動詞表現で) wa an …ワ アン。 (1)(すでに)…している。 mokor wa an モコㇿ ワ アン 眠っている(すでに寝ついていることを言う。 mokor kor an モコㇿ コラン は寝つきつつあること、 つまり眠りかかっていることを言う)。(W) (2)…してある。 a=suwé wa an アスウェ ワ アン 煮てある、 (ごはんが)たいてある。(W) wa anu ワ アヌ (あらかじめ)…しておく。 ku=ye wa k=ánu クイェ ワ カヌ 私は言っておく。 wa isam ワ イサㇺ …して(なくなって)しまう。 e wa isam エ ワ イサㇺ 食べてしまう。 wa oka ワ オカ (wa an ワ アン の複数)(二人/二つ以上が) (1)(すでに)…している。 móno rok wa oka モノ ロㇰ ワ オカ (彼らは)座っている。 (2)…してある。 a=kar wa oka アカㇻ ワ オカ たくさんつくってある。 wa okere ワ オケレ (1)予定の行動をすっかり…してしまう(完了する)、 …し終わる。 ray wa okerpa ライ ワ オケㇾパ 皆死んでしまう。(KK掛け合い歌) (2)とても/極めて…(である)。 wen wa okere pon cise ウェン マ オケレ ポン チセ とても悪い(粗末な)小さい家。(S) ⑥[熟語・慣用句など] ne wa an ネ ワ アン [連体][単]/ne wa oka ネ ワ オカ [複] 今言っているこの/その、 今/さっき言ったその/あの(☞ne wa an ネ ワ アン、 ネ ワ オカ)。 wa kusu ワ クス …したから、 …だから。 k=úni ta ku=mokor wa k=an yakun e=mismu kuni ku=ramu wa kusu k=ek ruwe un クニ タ クモコㇿ ワ カン ヤクン エミㇱム クニ クラム ワ クス ケㇰ ルウェ ウン 私がうちで眠っていたらあなたがさびしいだろうと思ったから来たんだよ。(S) ☆参考 wa ワ と似た文脈で híne ヒネ も使われる。 どちらも使える場合も多いが、 日常会話では wa ワ のほうが多く使われ、 昔話などの語りの中では híne ヒネ のほうが多く使われる。 日常会話の中でも、 ③のように、 相前後して起こる事柄を述べる場合には、 híne ヒネ もよく使われる。 その場合でも、 前の出来事を述べてからそれと同じ重さで次の出来事を述べるのに、 言い換えれば二つの事柄をただ順番に述べていくのには híne ヒネ が多く使われるのに対して、 二つの出来事を一まとまりの事柄としてまとめるのには wa ワ が多く使われる。 また、 wa ワ はほとんどの場合動詞句の後に置かれるが、 híne ヒネ は前に動詞句のない文頭にも置かれる。 ☞híne ヒネ ☆参考 二つの別々の事柄が同時に起こることを表すには、 wa ワ ではなく kor コㇿ が使われる。 ☞kor コㇿ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wakay
ワカイ 【自動】[日本語] 若い。 ku=wakay ta ki クワカイ タ キ 私が若かったらいいのになあ(日本語の「若い」がアイヌ語の動詞として使われている)。(MM即興歌) {E: to be young.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wakkakep
ワッカケㇷ゚ 【名】[wakka-ke-p 水・を削る・もの] 舟の中の水をかい出す道具(「あかとり」)。 {E: an implement used to bail water out of a boat.} (出典:田村、方言:沙流)
wakkaku
ワッカク 【自動】[wakka-ku 水・を飲む](=wakka ku ワッカク) 水を飲む。 ku=wakkaku クワッカク 私は水を飲む(=wakka ku=ku ワッカ クク)。 {E: to drink water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wakkane
ワッカネ 【自動】[wakka-ne 水・(のよう)である](おかゆが)とてもゆるい。 wakkane sayo hopsekar ワッカネ サヨ ホㇷ゚セカㇻ ゆるいおかゆをすする。(S) ☆参考 かたいおかゆは sirarsayo シラㇻサヨ。 {E: to be watery.} (出典:田村、方言:沙流)
wakkanumo
ワッカヌモ 【自動】[wakka-num-o 水・実・入る](稲の)実が入ってきてみずみずしく(「みずみずに」)なる。(S) {E: (for growing rice) to begin ro ripen.} (出典:田村、方言:沙流)
wakkarak
ワッカラㇰ 【自動】[wakka-rak 水・の味がする]水っぽい(カボチャなど、 水っぽくておいしくない)(=pérak ペラㇰ)。(S) {E: to be watery.} (出典:田村、方言:沙流)
wakkata
ワッカタ 【自動】[wakka-ta 水・を採って来る] 水を汲む、 水を汲んで来る、 水汲みする(=wakka ta ワッカ タ)。 ku=wakkata クワッカタ 私は水汲みする(wakka ku=ta ワッカ クタ とも言う)。 {E: to scoop up, draw water.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wakkatapa
ワッカタパ 【自動】[複](wakkata ワッカタ は単複の区別なし)(二人以上が皆)水汲みする。 {E:to scoop up, draw water (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wan 1
ワン 【連体】[数連体]十の。 wan sike ワン シケ 十個の荷物。 wan poyson ワン ポイソン 十人の子ども。 wan to ワン ト 十日。 {E: ten (as a counter).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wan 2
ワン 【間投】十(数えるとき)。 ☆参考 沙流川下流のワテケさんは to トー と言う。 {E: ten.} (出典:田村、方言:沙流)
wano
ワノ 【格助】[wa-no から・(副詞語尾)](起点を示す。)(場所/時)…から。 toop Karapto wano トオㇷ゚ カラㇷ゚ト ワノ はるか遠い樺太から。(S言い伝え) otuymasirun wano ku=hotku kane wa k=ek オトゥイマシルン マノ クホック カネ ワ ケㇰ 私はずいぶん遠い所からかがんで来た。(S) núman wano tanto pakno ヌマン ワノ タント パㇰノ きのうから今日まで。 té wano テ ワノ これから(今から)。 té wano anak somo néno iki=an kusu ne na テ ワノ アナㇰ ソモ ネノ イキアン クス ネ ナ もうこれからはあんなことはしませんから。(W民話) poni wano ポニ ワノ 小さい(幼い)ときから。 hemtomani wano ヘㇺトマニ ワノ このごろから、 最近。(W民話) ☆参考 場所については wa ワ が多く使われ、 時についてはほとんどの場合 wano ワノ が使われる。 場所の場合は wa ワ と wano ワノ はほぼ同義だが、 wano ワノ のほうがよりはっきりとした表現になる。 ☞wa ワ 1 {E: from…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wáta
ワタ 【名】[概](所は wátaha ワタハ) 綿(わた)。(W) (S) {E: cotton.} (出典:田村、方言:沙流)
wátaha
ワタハ 【名】[所](概は wata ワタ) …の綿 (ふとんの、 着物の)。 amip wátaha アミㇷ゚ ワタハ 綿入れの着物の綿。(S) wátaha irammakaka puspuske wa kosne wa a=tar humi pirka ワタハ イランマカカ プㇱプㇱケ ワ コㇱネ ワ アタルミ ピㇼカ 綿が具合よくふくらんで軽くなって敷くのに気持ちがいい。(S) {E: the cotton of, for…} (出典:田村、方言:沙流)
wayasap
ワヤサㇷ゚ 【自動】[way-asap (?)・劣る] 口べたである。 ☆対語 wayasnu ワヤㇱヌ。 {E: to be a poor talker.} (出典:田村、方言:沙流)
wayasnu
ワヤㇱヌ 【自動】[way-asnu (?)・すぐれている](=pawetokkor パウェトッコㇿ)口が達者だ。 ☆対語 wayasap ワヤサㇷ゚。 {E: to be a good talker.} (出典:田村、方言:沙流)
weensikreypare
ウェエンシㇰレイパレ 【自動】[ween-sik-rey-pa-re ごくぞんざいに(wen ウェン の強調形)・目・はう(reye レイェ の語根)・[複]・させる] チラッと目を這わす、 チラッと横目で見る。 {E: to look sideways at; to look from the corner of the eyes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wen 1
ウェン 【自動】①悪い、 粗末である、 だめである、 だめになる。 wen cise ウェン チセ 粗末な家。 wen itak ウェン イタㇰ(発音は ウェヌ イタㇰ)悪い言葉。 wen kewtum ウェン ケウトゥㇺ 悪い心/根性。 wen kamuy ウェン カムイ ☞wenkamuy ウェンカムイ。 kewtumu wen ケウトゥム ウェン 心/気立て/根性が悪い。 …yak wen …ヤㇰ ウェン …するといけない。 …yakka wen …ヤッカ ウェン …してもだめである(効果がない)。 …tú ray wen ray ki トゥ ライ ウェン ライ キ ひどい死に方で死んでしまった(川上男と川下男の民話の結末によく出てくる表現)。(S民話) sir-wen シㇼウェン(発音は シㇽウェン)天気が悪い。 ②亡くなる(婉曲表現)。 wen oruspe ek ウェノルㇱペ エㇰ 死んだという便りが来た。(S) wen nisa ruwe ne sekor haw as ウェン ニサ ルウェ ネ セコㇿ ハワㇱ いけなかった(=もう死んだ)という話だ。 (注 「捨てことば(ぞんざいな言葉)ではない。」 (S) ☆参考 直接的に「死ぬ」という語は ray ライ、 ほかに婉曲表現として isam イサㇺ《亡くなる》、 mosiroppa モシロッパ《世を去る》など。) ③[自動詞語根](限られた語の構成要素として)貧しい。 wenkur ウェンクㇽ 貧乏人。 weysisam ウェイシサㇺ[< wen-sisam]貧しい和人。 (注 wenaynu ウェナイヌ は《悪人、 悪党》。) (注 「貧しいおばあさん」は wenkur húci ウェンクㇽ フチ。) ☆対語 pirka ピㇼカ よい。 {E: ①to be, become bad, no good; ②to pass away; ③…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Wenarasarus
ウェナラサルㇱ 【名】[
wenipewnara
ウェニペウナラ 【自動】[wen-ipewnara ひどく・食べ物を与え惜しむ](食物に関して)けちんぼうである。 wenipewnara p ウェニペウナラㇷ゚ 「くいこんじょうの悪いやつ」。(S) {E: to be (mean) stingy (when it concerns food).} (出典:田村、方言:沙流)
wenirenkakor
ウェニレンカコㇿ 【自動】[wen-irenka-kor 悪い・主張・を持つ] 人のものを奪い取ろうとしていろいろうまいことを言って言いくるめようとする(「もらう権利もないのに行って言いくるめてものを取って来ようと考えている人のことを言う」)。(S) {E: to have a bad assertion.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
weniyokunnure
ウェニヨクンヌレ 【自動】[wen-iyokunnure ひどく・あきれる](=weniyokunure ウェニヨクヌレ)ひどくあきれる。(NK民話) ☞iyokunnure イヨクンヌレ {E: to be greatly disgusted, amazed, apalled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
weniyokunure
ウェニヨクヌレ 【自動】[wen-iyokunure ひどく・あきれる](=weniyokunnure ウェニヨクンヌレ)ひどくあきれる。(W民話) ☞iyokunure イヨクンヌレ {E: to be greatly disgusted, amazed, apalled.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
weniyoski
ウェニヨㇱキ 【自動】[wen-iyoski ひどく・酔っぱらう] ひどく酔っぱらう。 ☞iyoski イヨㇱキ {E: to be very drunk.} m (出典:田村、方言:沙流)
wenkasu
ウェンカス 【副】[wen-kasu 悪い/ひどく・…しすぎる] あまり…、 あまりにも。 Iskar etokoho enukor kamuy matnepoho wenkasu menoko pirka ruwe イㇱカㇻ エトコホ エヌコㇿ カムイ マッネポホ ウェンカス メノコ ピㇼカ ルウェ 石狩川の水源地を守る神の娘があまりにもいい女であるのを。(W神謡語り) ☆参考 似た意味を表すのに eytasa エイタサ《あまり…》、 kaspa カㇱパ《…しすぎる》も使われる。 wenkasu ウェンカス は意味が強く、 「あまりにも…だったためにこのようなことをした」と説明するようなニュアンスで使われている。 {E: too, over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenkewtumkor
ウェンケウトゥㇺコㇿ 【自動】[wen-kewtum-kor 悪い・気性・を持つ] 悪い心を持つ、 心/気性/気立てが悪い、 根性が悪い。 wenkewtumkor utar ウェンケウトゥㇺコㇿ ウタㇻ 根性の悪いやつら。(W言い伝え) {E: to have evil thoughts.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenkinaus
ウェンキナウㇱ 【自動】[wen-kina-us ひどく・草・つく] ひどく草がはえる。 {E: to be badly overgrown with grass, weeds.} (出典:田村、方言:沙流)
wenmatnepo(ho)
ウェンマッネポ(ホ) 【名】[所](概の例はない。 matnepo(ho) マッネポ(ホ)の概は matnepo マッネポ)[wen-matnepo(ho) 悪い・…の娘](一人称と引用一人称(不定人称形)で使われる。) a=wenmatnepo(ho) アウェンマッネポ(ホ) (引用文で)私の悪い/ふつつかな娘。 {E: a phrase said, to be modest about one's daughter..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wennusikaripa
ウェンヌシカリパ 【自動】[複](単の用例はない)[wen-nu-sikari-pa ひどく・目・丸くなる・[複]](?) (二人以上が皆で)ひどくびっくりする。 {E: to be startled (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenokpare
ウェノㇰパレ 【他動】[wen-okpare ひどく・…を虐待する] …をひどく虐待する。 ☞okpare オㇰパレ {E: to treat… very cruelly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenpasrota
ウェンパㇱロタ 【自動】[wen-pasrota ひどく・悪態をつく] ひどい悪態をつく、 ひどくののしる。 ☞pasrota パㇱロタ {E: to curse badly.} (出典:田村、方言:沙流)
wenpe
ウェンペ 【名】[wen-pe 悪い・もの/こと] ①悪いもの、 悪いこと(=wen pe ウェン ペ)。 ②人の死。 wenpe an ウェンペ アン 不幸があった、 人が亡くなった。 ③貧乏人(悪く言う言葉)。(W) wenpe taype ウェンペ タイペ/wenpe sani ウェンペ サニ 貧乏人の子(悪口、 憎まれ口)。 ☆参考 ほかに toype トイペ、 sirunpe シルンペ とも言う。 {E: ①something bad. ②the death of someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenpenramkor
ウェンペンラㇺコㇿ 【自動】[wen-penram-kor 悪い・胸・を持つ] 肺病(=肺結核)である/になる。 {E: to have a lung disease (pulmonary tuberculosis, T.B.).} (出典:田村、方言:沙流)
wenpunkaronne
ウェンプンカロンネ 【自動】[wen-punkar-onne ひどく・つる草・大きい]つる草が茂っている。 ☆参考 onne の部分は[or-ne …のところ・である]かもしれない。 {E: to grow thick with creepers.} (出典:田村、方言:沙流)
wenpurikor
ウェンプリコㇿ 【自動】[wen-puri-kor 悪い・性癖・を持つ] 悪い性癖を持つ、 素行が悪い、 悪事を働く。 {E: to have bad (mental) habits; do wrong to a person.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenpurikorpa
ウェンプリコㇿパ 【自動】[複](wenpurikor ウェンプリコㇿ は単複の区別なし)(二人以上が皆)悪い性癖を持つ、 素行が悪い、 悪事を働く。 a=matnepo wen a hawe ka somo ne aan pe ene, wenpurikor=an-pa hawe ne aan アマッネポ ウェン ア ハウェ カ ソモ ネ アアン ペ エネ、 ウェンプリコランパ ハウェ ネ アアン (今話を聞いてわかったことだが)娘が悪かったのではないのに、 私たちはあのように娘をせっかんして殺すというような悪いことをしてしまったのだなあ。(W民話) ☆参考 不定人称形は wenpurikor=an-pa ウェンプリコㇿアンパ/ウェンプリコㇿアンパ。 {E: to have bad habits; do wrong to a person (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenrespa
ウェンレㇱパ 【他動】[複](単は wenresu ウェンレス) (親の亡くなった子ども二人以上)を引き取って育てる。 unu ka ona ka sak pe ne wa kusu X utar wenrespa ruwe un, omap kor respa ruwe un ウヌ カ オナ カ サㇰ ペ ネ ワ クス X ウタㇻ ウェンレㇱパ ルウェ ウン、 オマㇷ゚ コㇿ レㇱパ ルウェ ウン 母も父もないものだからXさんたちがひきとって育てているのだよ、 かわいがって育てているのだよ。(S) {E: to take in and raise children whose parents have passed away.} (出典:田村、方言:沙流)
wenresu
ウェンレス 【他動】[wen-resu 悪い/人が亡くなる・育てる](親の亡くなった子ども一人)を引き取って育てる。 wenresu onaha ウェンレス オナハ (そのみなし子)の養父、 (みなし子を)引きとって育てている父。 wenresu unuhu ウェンレス ウヌフ (そのみなし子)の養母、 (みなし子を)引きとって育てている母。 {E: to raise a child whose parents have passed away.} (出典:田村、方言:沙流)
wentarap
ウェンタラㇷ゚ 【自動】[wen-tarap 悪い・夢見る](?) 夢を見る。 ukuran ku=wentarap ウクラン クウェンタラㇷ゚ ゆうべ 私は夢を見た。(S) wentarap humi wen ウェンタラㇷ゚ フミ ウェン 夢見が悪い。(W) (動名詞として)wentarap he hemanta ku=ki humi ウェンタラㇷ゚ ヘ ヘマンタ クキ フミ 私は夢だか何だか見たようだ。(S) ☆参考 wen- ウェン がついているが「悪夢」という意味ではない。 ☆参考 他動詞は takar タカㇻ …を夢みる、 …という夢を見る。 {E: to dream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wentarapte
ウェンタラㇷ゚テ 【他動】[自動使役][wentarap-te 夢を見る・させる] …に夢を見させる。 ☆参考 神が人間に自分の意図や事の次第を明かすのに、 当人あるいは村おさか村おさの妻のような人に夢を見させて知らせる。 {E: to make (someone) dream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wentarapyar
ウェンタラㇷ゚ヤㇻ 【自動】[不定使役][wentarap-yar 夢を見る・人にさせる]人に(だれかに)夢を見させる。 {E: to make dream.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wente
ウェンテ 【他動】[自動使役][wen-te 悪い/悪くなる・させる] …を悪くする/いためる/だめにする、 (約束)をやぶる。 kotan wente コタン ウェンテ 村をだめにする、 村をいためつける、 村を崩壊させる。 {E: to make…bad, hurt, ruin, spoil, break(a promise).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wenupunpana
ウェヌプンパナ 【名】[wen-upun-pana ひどい・雪の粉・ほこり] ものすごい雪ぼこり、 吹雪。 wenupunpana ukohopuni ウェヌプンパナ ウコホプニ 雪が風に飛ばされてものすごく吹雪がひどい。(S) {E: blowing snow; a snowstorm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wéwek
ウェウェㇰ 【自動】(ブドウ(hat ハッ)が)まだ熟していない。 wéwek hat ウェウェㇰ ハッ まだ熟していないブドウ。 〔知分類になし〕 {E: to be not yet ripe.} (出典:田村、方言:沙流)
weysanpekor
ウェイサンペコㇿ 【自動】[wen-sanpe-kor 悪い・心・を持つ] 悪い心を持つ、 心が悪い、 根性が悪い。 ☆参考 wenkewtumkor ウェンケウトゥㇺコㇿ《気性が悪い》とも言う。 wenpurikor ウェンプリコㇿ は《行い/素行が悪い、 悪い事をする》。 {E: to be bad natured.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
weyseku
ウェイセク 【自動】[wen-seku 貧しい・ふくらます] 貧乏でふとる(「びんぼうぶくれする」)。(S) {E: to have a swollen belly due to malnourishment.} (出典:田村、方言:沙流)
weysiyeye
ウェイシイェイェ 【自動/名】[wen-siyeye ひどく・病む] ①ひどい病気になる、 ひどく重い病気にかかっている、 病気が重い。 ②(動名詞として)大病。 weysiyeye ki ウェイシイェイェ キ 大病する。 sakne weysiyeye ku=ki サㇰネ ウェイシイェイェ クキ 去年の夏、 私は大病をした。(S) {E: ①to become seriously ill (v.). ②a serious illness (n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
weyyaysukupka
ウェイヤイスクㇷ゚カ 【自動】[wen-yaysukupka ひどく・つらかったことを思い出す]思い出しても本当に恐ろしくつらい、 ひどく恐ろしかったことが忘れられない。 ☞yaysukupka ヤイスクㇷ゚カ {E: to recall, be unable to forget some terrible incident} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
wo 1
ウオ 【他動】親指と人差指を広げて(長さ)を計る。 {E: to measure the length of something by the distance of the outstretched thumb and forefinger.} (出典:田村、方言:沙流)
woro
ウオロ 【他動】[wor-o 水の中・に入れる] …を水にひたす(「うるかす」)。 {E: to soak…in water.} (出典:田村、方言:沙流)
worokuta
ウオロクタ 【他動】[wor-o-kuta 水中・に・…を(入れ物から)出して捨てる] …を水中に捨てて流す、 …を水中にぶちまけてしまう。 a=worókuta アウオロクタ 水中にぶちまけられる、 洪水で水に流されてしまう。 {E: for something thrown into the water to be swept away..} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
worosey
ウォロセイ §218 カワシンジュガイ (7) woro-sey (wo-ro-sey)「ウォロセイ」 ⦅美幌⦆ヌマシンジュガイ。河貝で-pipaとも。 (出典:知里動物編、方言:)
worosma
ウオロㇱマ 【自動】[wor-osma 水の中・に落ちてしまう] 水に落ちる。 poyson sinep worosma wa mom ポイソン シネㇷ゚ ウォロㇱマ ワ モㇺ 子どもが一人水に落ちて流れた(=溺れた)。(S) {E: to fall, drop into the water.} (出典:田村、方言:沙流)
wóse
ウオセ 【自動】[wo-se ウオー(擬音)・と言う](犬や狼が)ウオーと遠吠えする。 {E: (for a wolf, dog) to howl.} (出典:田村、方言:沙流)
ya 2
ヤ 【位名】[概](所は yáke ヤケ) ①(独立的に)陸地(「おか」)(ときどき北海道をさす)。 yáp=an wa ya ta sinot=an ro ヤパン ワ ヤ タ シノッアン ロ 岸へ上がって陸地で遊ぼう。(S) tan ya ta oka utar タン ヤ タ オカ ウタㇻ この北海道にいる人。(S言い伝え) ②岸、 (家の中で、 いろりを海になぞらえて)いろりの端の方、 炉端。 yá-oraye ヤオライェ[岸・に寄せる](いろりのまん中のほうにあるおき)をいろりの端の方へ寄せる。 ③(相対的に)…の岸。 to ya ta ト ヤ タ 沼/湖の岸に。 ☆対語 rep レㇷ゚ 沖。 {E: ①land. ②the shore; the coast. ③the shore, coast of …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yáari
ヤアリ 【自動】[ya-ári 網・を置く](魚をとるために)網を浮かせる。 {E: to set out fishing nets.} (出典:田村、方言:沙流)
yaci
ヤチ 【名】湿った泥。 toanta an toytoy yaci ne wa an トアンタ アン トイトイ ヤチ ネ ワ アン あそこの土は湿ってドロドロになっている。(W) yaci patek ne perke perke amip mípa hekattar ヤチ パテㇰ ネ ペㇾケ ペㇾケ アミㇷ゚ ミパ ヘカッタㇻ 泥だらけになってボロボロに破れた着物を着た子どもたち。(W民話) {E: mud.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yacine
ヤチネ 【自動】[yaci-ne 泥地・になる](=yaci ne ヤチ ネ)泥地になっている。 yacine uske ヤチネ ウㇱケ ドロドロの地(自然とドロドロになった所)、 沼地。 {E: to become muddy.} (出典:田村、方言:沙流)
yacipocipoci
ヤチポチポチ 【自動】[yaci-poci-poci 泥地・をほじくる・(重複)] どろんこの中にはいってビチャビチャになって遊ぶ。 {E: to play in mud.} (出典:田村、方言:沙流)
yáerikin
ヤエリキン 【自動】[ya-e-rikin 網・で・上へのぼる](クモが)糸を伝わってのぼる。 yáoskep herikasi yaerikin kor an ヤオㇱケㇷ゚ ヘリカシ ヤエリキン コラン クモが上へ上へと糸を伝わってのぼっていくところだ。(S) ☆参考 káerikin カエリキン の誤記か。 {E: for a spider to climb a strand of web.} (出典:田村、方言:沙流)
yáesap
ヤエサㇷ゚ 【自動】[ya-e-sap 網・を持って・浜に出る] 網で魚をとる(小さい魚、 近海魚を)。 yáesap kus pis ta san wa an ヤエサㇷ゚ クㇱ ピㇱ タ サン マ アン (彼は)網で魚をとるために浜に出ている。(S) ☆参考 ya kor ヤ コㇿ《網を持つ》とも言う。 ☆参考 舟で沖に出て大きい魚をとることは pisoyramante ピソイラマンテ 。 {E: to catch fish with a net.} (出典:田村、方言:沙流)
yáetaye
ヤエタイェ 【自動】[ya-etaye 網・を引く] 網を引く(魚をとるため)、 網を引いて魚をとる。 pis ta ani yáetaye=an tus ピㇱ タ アニ ヤエタイェアン トゥㇱ 浜で網を引くための綱。(S) ☆発音 サダモさんは yaytaye ヤイタイェ と発音する。 ☆参考 yáetaye ヤエタイェ は枕ことばのようなもの。 このように言うことによって韻律が整う。 {E: to pull a net (to catch fish).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yak 1
ヤㇰ 【自動】①つぶれてこわれる。 ②pus anki yak anki an プㇱ アンキ ヤㇰ アンキ アン [慣用句](直訳すると)いまにも破裂しそうにつぶれそうになっている=ひどいふくれつらをしている。 {E: ①to be crushed and destroyed. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yak 3
ヤㇰ 【接助】①…すれば、 …すると(帰結としては「よい」「悪い」「望ましいことが起こる」「ありがたい」「困ったこと/恐ろしいことが起こる」などを表す表現がくる)。 hoskino mukar ani tuye wa ora noko ani hóse, yak horak kusu ne na ホㇱキノ ムカㇻ アニ トゥイェ ワ オラ ノコ アニ ホセ、 ヤㇰ ホラㇰ クス ネ ナ 初めにまさかりで切ってそれからのこぎりでひきなさい、 そうすれば倒れるから。 sekor an menoko ta kamuy menoko ne yak a=kor oka! セコラン メノコ タ カムイ メノコ ネ ヤㇰ アコㇿ オカ! あのような女が女神であれば結婚するのになあ。(S言い伝え) eytasa e=cis yak/wenkamuy patek/e=eramasu エイタサ エチㇱ ヤㇰ/ウェンカムイ パテㇰ/エエラマス あなたがあまり泣くと悪い神ばかりがお前を好きになる。(S子守歌) yak pirka ヤㇰ ピㇼカ …するとよい、 …するほうがよい、 …するがよい(上の人から下の人への命令表現の一種)。 tono e=sak pe ne ciki i=or ta e=henoye yak pirka トノ エサㇰ ペ ネ チキ イオッタ エヘノイェ ヤㇰ ピㇼカ 和人のお得意様がないのならわれわれの所に立ち寄るがよい。(S民話) yak pirka p ヤㇰ ピㇼカㇷ゚ …すればいいのに/…すればよかったのに。 yak wen ヤㇰ ウェン …するといけない/よくない。 yak easir pirka ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …しなければいけない。 sekor icarpa=an yak easir pirka セコㇿ イチャㇻパアン ヤㇰ エアシㇼ ピㇼカ …と言って供物まき(供養)をしなければいけない。(W民話) ②(帰結に願望「…したい」や提案「…しよう」が来るとき)…して。 nen ka ta a=kar yak a=rayke oka! ネン カ タ アカㇻ ヤㇰ アライケ オカ! なんとかして殺したいものだなあ! (S民話) a=o yak a=seske ro アオ ヤㇰ アセㇱケ ロ (土を)入れてうめよう。(S) ☆参考 yakne ヤㇰネ と同義。 yakne ヤㇰネ と yak ヤㇰ の使い分けは、 リズムによる。 ゆっくり話し、 条件の部分を言って一呼吸おくようなときは yakne ヤㇰネ を使い、 早い調子でどんどんしゃべっているときは yak ヤㇰ を使う。 また、 歌などの韻文では音節数の都合でどちらかが選ばれることもある。 {E: ①if, when ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yáka
ヤカ 【他動】…を指す。 ku=yaka uske un inkar クヤカ ウㇱケ ウン インカㇻ 私が指さすところを見なさい。(S) {E: to point to, at…} (出典:田村、方言:沙流)
yáke
ヤケ 【位名】[所](概は ya ヤ) …の岸(「おか」)、 (いろり)の炉端、 その岸辺のところ、 その炉端のところ。 kusuri o poysu atte wa yáke ta kapracici p? クスリ オ ポイス アッテ ワ ヤケ タ トカㇷ゚ラチチㇷ゚ 薬の入った小鍋をかけてそのおか(=炉端)で昼間いねむりしてるものは(なぞなぞで答えは Kusur Tokapci クスッ トカㇷ゚チ 釧路と十勝)。(S) (出典:田村、方言:沙流)
yakka
ヤッカ 【接/接助】[yak-ka …すると・も] ①(たとえ)…しても、 …する/したけれども。 apto as yakka upas as yakka wakka poro yakka, sonno k=ek kus ne wa アㇷ゚ト アㇱ ヤッカ ウパㇱ アㇱ ヤッカ ワッカ ポロ ヤッカ、 ソンノ ケㇰ クㇱ ネ ワ 雨が降っても雪が降っても大水になっても、 本当に来ますよ。(S) yakka pirka ヤッカ ピㇼカ …してもよい。 e=e yakka pirka. エエ ヤッカ ピㇼカ (あなた)食べてもいい。 yakka wen ヤッカ ウェン …しても/したけれどもだめだ/だめだった。 a=e=tére yakka wen アエテレ ヤッカ ウェン 私たちはあなたを待っていたけれどもだめだった(あなたは来なかった)。(W会話) ne yakka ネ ヤッカ …であっても、 …でも。 nep ne yakka ネㇷ゚ ネ ヤッカ 何でも。 nen ne yakka ネン ネ ヤッカ だれでも。 ②(文頭に置かれて前の文との関係で)そうしても、 それでも、 でも。 “ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa?” yakka iyapo nu ka somo ki no un=hawekoyki 「エネ チㇱ コㇿ アㇻパ ルスイ ペ アアㇻパレ ヒケ マカナㇰ ネ ワ?」 ヤッカ イヤポ ヌ カ ソモ キ ノ ウンハウェコイキ 「あんなに泣いて行きたがっているもの、 行かせたらどうですか。」でも(=そう言っても)父は全然聞きもしないで私たちを叱りつける。(S) ☆発音 n ン に終わる語の後に置かれて続けて発音されるとき、 しばしば y イ は落ちる。 たとえば an yakka アン ヤッカ は ayyakka アイヤッカ と発音されることもあり、 またもっと早く続けて言うと anakka アナッカ と発音されることもある。 {E: ①even if; although. ②but; even; though.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yakne
ヤㇰネ 【接/接助】[yak-ne …すると・である] (あとの帰結としては、 「よい」「悪い」「望ましいことが起こる」「ありがたい」「困ったことになる」などを表す表現がくる。) ①もし…すれば、 したならば、 …すると(=yak ヤㇰ)。 toanta pon cikappo an, te wa k=an wa k=ak yakne ku=cotca トアンタ ポン チカッポ アン、 テ ワ カン マ カㇰ ヤㇰネ クチョッチャ あそこに小さい小鳥がいる、 私がここにいて撃てば当たる。(S) e=cis yakne/okokko cikap/e=kotokpatokpa エチㇱ ヤㇰネ/オコッコ チカㇷ゚/エコトㇰパトㇰパ あなたが泣くとばけもの鳥があなたをツンツンつつく。(KC子守歌) ②(文頭に置かれ、 前の文との関係で)そうすれば。 {E: ①if; when. ②then.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yákor
ヤコㇿ 【自動】[ya-kor 網・を持つ] 網をかける、 網で魚をとる。 {E: to catch fish with a net; to set out a net.} (出典:田村、方言:沙流)
yakpa
ヤㇰパ 【他動】[複](単は yaku ヤク) (二つ以上)をつぶす。 {E: to crush…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
yaku 1
ヤク 【他動】[単](複は yakpa ヤㇰパ) (形のあるもの)をグシャッとつぶす(たとえば生たまごを、 箱を)、 (かたまり)をくだく。 yakyaku ヤㇰヤク グシャグシャにつぶす、 粉々に砕く。 ☆参考 kapa カパ (厚みのあるもの)を偏平に(ペチャンコに)つぶす。 kapkapa カㇷ゚カパ 同。 ☆参考 kónere コネレ 粉々にする。 {E: to crush…} (出典:田村、方言:沙流)
yaku 2
ヤク 【名】[概/所][< 日本語 ヤク(役)] 役目、 職務。 yaku uk ヤク ウㇰ (神が上位の神から、 役人が上位の人から)役目を受ける、 特別の役目を持たされる、 (大名が)禄高を受ける。 poronno yaku uk páse tono ポロンノ ヤク ウㇰ パセ トノ「昔の禄の大きい大名」。(S) {E: a role; a duty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yakukor
ヤクコㇿ 【自動】[yaku-kor 役目・を持つ] 役目を持つ。 {E: to have a role, duty.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yakukore
ヤクコレ 【他動】…に役目を与える。 taa pakno e=kar kuni eci=yakúkore na タア パㇰノ エカㇻ クニ エチヤクコレ ナ ここまでするのをあなたの役目(分担/係りの仕事)とするからね。(S) {E: to give a role, duty to…} (出典:田村、方言:沙流)
yakyakpa
ヤㇰヤㇰパ 【他動】[複](単は yakyaku ヤㇰヤク)(二つ以上のもの)をグチャグチャにつぶす、 粉々にくだく。 {E: to crush…finely (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
yakyaku
ヤㇰヤク 【他動】[単](複は yakyakpa ヤㇰヤㇰパ)[yak-yak-u (つぶすことを表す語根)・(重複)・(他動詞形成)](yaku ヤク の重複形) …を何回もつぶす、 …をグチャグチャにつぶす。 {E: to crush…repeatedly, finely.} (出典:田村、方言:沙流)
yamnuan
ヤㇺヌアン 【自動】栗がたくさんとれる(=yam nu an ヤㇺ ヌ アン)。 {E: to be able to get a lot of chestnuts.} (出典:田村、方言:沙流)
yamnukoan
ヤㇺヌコアン 【自動】栗をたくさんとる(=yam nu koan ヤㇺ ヌ コアン)。 {E: to get a lot of chestnuts.} (出典:田村、方言:沙流)
yamuk
ヤムㇰ 【自動】[yam-uk 栗・を取る] 栗を取る、 栗拾いをする(=yam uk ヤㇺ ウㇰ)。 yamuk=an a an a an a an a ヤムㇰアナ アナ アナ アナ 私は栗を取って取って取って取ってたくさん取った。(W神謡語り) {E: to gather chestnuts.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yan 1
ヤン 【自動】[単](複は yap ヤㇷ゚)[ya-n 陸・(移動の自動詞単数形を形成する接尾辞)] 陸/岸に上がる、 北海道へ行く/来る/帰る。 {E: to land on shore; go to, come to, return to Hokkaido.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yanke
ヤンケ 【他動】[yan-ke (一人が)陸/岸に上がる・(他動詞化)] ①(一人/一つ)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる、 北海道へ行かせる/来させる/帰らせる、 …を水の中から舟の中へ上げる。 cip yanke humi as チㇷ゚ ヤンケ フミ アㇱ 舟を岸に上げた音がした。(NK民話) onaha iruska wa pa yanke hawe ne kuni a=ramú オナハ イルㇱカ ワ パ ヤンケ ハウェ ネ クニ アラム (あの人の)父親(天然痘の神)が起こって疫病を(海外から)この地にもたらしたのだなと私は思った。 ②(鍋など)を火からおろす(「あげる」)、 (火にかかった鍋の中のもの)を取り出して外に置く。 pop su a=yanke wa ポㇷ゚ ス アヤンケ ワ 私は煮立った鍋をおろして(「あげて」)。(W民話) tap pop wa a=yanke sayo a=kor híne タㇷ゚ ポㇷ゚ ワ アヤンケ サヨ アコㇿ ヒネ 私はいま煮たっておろした(「あげた」)おかゆを持って。(W民話) ③(もの)を台の上などへ上げる。 ☆参考 yan ヤン[自動]は、 台の上などに上がることには使われない。 ☞yan ヤン {E: ①to land (a boat); to pull ashore (people). ②to take a pot off a fire. ③to put…on a stand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yankere
ヤンケレ 【複他動】[他動使役] [yanke-re …を上げる・させる] …を陸/岸に上げさせる、 (鍋など)を火からおろさせる、 (もの)を台の上などへ上げさせる。 {E: to make…land; make…take a pot off a fire; to put…on a stand.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yánonkar
ヤノンカㇻ 【自動】[ya-nonkar 網・の様子を見に行く] 網の中に魚が入ったかどうか見に行く。 ésir pet or un yánonkar kus arpa エシㇼ ペトルン ヤノンカㇻ クㇱ アㇻパ (彼は)さっき川へ網の様子を見に行った。(S) {E: to check whether or not fish have been caught in a net.} (出典:田村、方言:沙流)
yante
ヤンテ 【他動】[自動使役] [yan-te (一人が)陸に上がる・させる](一人)を陸に上がらせる、 (一人)を海の向こうから北海道へ行かせる/帰らせる。 pótonoke yante ruwe ne yak a=ye ポトノケ ヤンテ ルウェ ネ ヤカイェ (あなたの奥方が海の向こうから)若君をこの地に来させたのだそうです。(W神謡語り) {E: to make…land, go ashore; make…go, return to Hokkaido (sg.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yap
ヤㇷ゚ 【自動】[複](単は yan ヤン)[ya-p 陸・(複数形形成)](二人/二つ以上が)陸/岸に上がる、 北海道に行く/来る/帰る。 {E: to land, go ashore; go to, come form, return to Hokkaido (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yapte
ヤㇷ゚テ 【他動】[自動使役][複](目的語複数。 単は yanke ヤンケ、 yante ヤンテ)[yap-te (二人以上が)陸に上がる/岸に着く・させる] ①(二人以上/二つ以上)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる、 北海道へ行かせる/来させる/帰らせる、 …を水の中から舟の中へ上げる。 okkaypo utar/[u]cípo ki wa/cepkoyki kane/otu cépikir/ore cépikir/[u]cíp onnay un/[u]yapte kane オッカイポ ウタㇻ/[ウ]チポ キ ワ/チェㇷ゚コイキ カネ/オトゥ チェピキㇼ/オレ チェピキㇼ/[ウ]チポンナユン/[ウ]ヤㇷ゚テ カネ 男たちが魚とり(注:おそらく鮭漁)をしてたくさんの魚を舟の中へ上げて。 (W神謡K) ②(鍋など)を火からおろす(「あげる」)、 (火にかかった鍋の中のもの)を取り出して外に置く。 ③(もの)を台の上などへ上げる。 cikap kam suwe wa yapte a yapte a wa anu wa ora… チカㇷ゚ カㇺ スウェ ワ ヤㇷ゚テ ア ヤㇷ゚テ ア ワ アヌ ワ オラ… 鳥の肉を煮て鍋からたくさん取り出しておいて…。(S) ☆参考 単数形 yan ヤン に対しては他動詞 yanke ヤンケ と使役形 yante ヤンテ の両方の形があるが、 複数形 yap ヤㇷ゚ に対してはこの yapte ヤㇷ゚テ だけしかなく、 この語一つが、 yanke ヤンケ と yapte ヤㇷ゚テ の両方に対する目的語複数の形として機能する。 {E: ①to make…land, ascend. ②to make…take a pot off a fire. ③to make…put…on a stand. (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaptepa
ヤㇷ゚テパ 【他動】[複複](単は yanke ヤンケ、 複は yapte ヤㇷ゚テ)(二人以上が皆)(二人/二つ以上)を陸/岸に上げる/着ける/上がらせる。 {E: (for…(pl.)) to land, put ashore, arrive at…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yar 1
ヤㇻ 【自動】すり切れる。 yar-tanpi ヤッタンピ ぼろたび(=yattanpi ヤッタンピ)。 yar-pe ヤㇻペ ぼろ、 おむつ(=yarpe ヤㇻペ)。 ☆参考 「切れる」ことは tuy トゥイ、 「破れる」ことは perke ペㇾケ、 「裂ける」ことは yaske ヤㇱケ、 着物がボロボロに破れてあちこち切れ端がぶら下がっていることは ositrasitra オシッラシッラ。 {E: to wear out.} (出典:田村、方言:沙流)
yarke
ヤㇻケ 【他動】[yar-ke すり切れる・(他動詞化)] …をすり切らす。 {E: to wear out…} (出典:田村、方言:沙流)
yarkisarkor
ヤㇻキサㇻコㇿ 【自動】[yar-kisar-kor 白樺の皮でつくった丸い入れ物・耳・を持つ] 耳たぶが高く丸い。 ☆参考 nispakisarkor ニㇱパキサㇻコㇿ 耳たぶが厚く長い。 {E: to have large, round earlobes.} (出典:田村、方言:沙流)
yarpehe
ヤㇻペヘ 【名】[所](概は yarpe ヤㇻペ) …のおしめ/おむつ。 “poyson yarpehe hunak ta e=anu?” “toanta ku=satke wa an” 「ポイソン ヤㇻペヘ フナㇰ タ エアヌ?」「トアンタ クサッケ ワ アン」 「子どものおむつをあなたどこに置いた?」「あそこに干してある。」 (S) {E: a rag, nappy, diaper of…} (出典:田村、方言:沙流)
yas
ヤㇱ 【自動】流し網をする。 heta, yas=an ro sekor a=en=siren hi kus kú=itura wa yas=as akus cep rep ka ci=rayke ヘタ、 ヤサン ロ セコㇿ アエンシレニ クㇱ クイトゥラ ワ ヤサㇱ アクㇱ チェㇷ゚ レㇷ゚ カ チライケ さあ、 流し網に行こうとさそわれたのでついて行って流し網をしたら鮭を三匹も殺した(=鮭が三匹もとれた)。(S) ☆参考 「舟二そうで四人組んでやる、 とも(舟の後部)を川下へ向けて二そうを平行に並べる、 二人がそれぞれの舟のへさき(舟の前部)に立って一つの網を二そうの間に広げて持ち、 二人がともにいて川下へ向けてこいでいく、 網に魚(鮭)が入ったら網を上げる、 何回か川下へ行っては川上へ上り、 一晩に五、 六十本もとることもある。」 (S) {E: to cast a net across a river between two boats.} (出典:田村、方言:沙流)
yasa
ヤサ 【他動】[単](複は yaspa ヤㇱパ)[yas-a(擬音の語根)・(他動詞形成)](布、 紙、 木等)を裂く、 …を破る(ビリッ/バリッと)。 ☆参考 自動詞は yaske ヤㇱケ。 ☆参考 parpa ペㇾパ …を割る、 tuye トゥイェ …を切る、 petu ペトゥ …を細く切る/裂く、 mesu メス …をもぐ/はがす。 {E: to tear, rip…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaske 1
ヤㇱケ 【自動】[yas-ke (裂く/裂けることを表す擬音の語根)・と言う/となる(自動詞形成)] 裂ける。 suma ani a=kar yakun meske yakka yaske yakka ukotuk ka eaykap スマ アニ アカㇻ ヤクン メㇱケ ヤッカ ヤㇱケ ヤッカ ウコトゥㇰ カ エアイカㇷ゚ (人間を)石でつくったら欠けても裂けてもくっつくことができない。(S言い伝え) ☆参考 {E: to tear.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaske 2
ヤㇱケ 【自動】(炊事するために)手を洗う。 ku=temsutna wa ku=yaske a ku=yaske a k=éwonne a k=éwonne a wa ku=kar pe ne wa クテㇺスッナ ワ クヤㇱケ ア クヤㇱケ ア ケウォンネ ア ケウォンネ ア ワ クカㇻ ペ ネ ワ 私が袖を肩までまくって手をよくよく洗って顔をよくよく洗ってつくったものだよ。(S) ☆参考 語源・語構成不明。 aske アㇱケ[語根]《手》と関係があるだろう。 ☆参考 子どもが遊んで泥だらけになった手を洗うなど、 普通に「手を洗う」ことは teke(he) huraye テケ(ヘ) フライェ。 yaske ヤㇱケ は炊事する前のほかにはどういうときに使うのか未詳。 {E: to wash one's hands.} (出典:田村、方言:沙流)
yaskosanpa
ヤㇱコサンパ 【自動】[yay-kosanpa (裂く/裂けることを表す語根)・急に…する]バリッと裂けるような物音がする。 petkuretoko/puskosanpa/yaskosanpa ペックレトコ/プㇱコサンパ/ヤㇱコサンパ [雅]その川の水源地でピュッと音がし、 バリッと音がする。(Sユーカラ語り) ☞sir-yaskosanpa シㇼヤㇱコサンパ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaspa
ヤㇱパ 【他動】[複](単は yasa ヤサ) (二つ以上)を裂く。 {E: to tear, rip…(pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
yasyaske
ヤㇱヤㇱケ 【自動】[yas-yas-ke (裂けることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)](yaske ヤㇱケ の重複形) ひび割れている。 {E: to be cracked.} (出典:田村、方言:沙流)
yaun
ヤウン 【連体】[ya-un 陸・の] 陸の、 北海道の。 yaun mosir ヤウン モシㇼ 陸の/この島の国(北海道を指す)。 yaun sísam ヤウン シサㇺ 北海道の和人。 {E: refers to Hokkaido.} (出典:田村、方言:沙流)
yaunkur
ヤウンクㇽ 【名】[ya-un-kur 陸・の・人](=ya un kur ヤ ウン クㇽ)陸の/この島の/北海道の人。 ☆対語 repunkur レプンクㇽ 沖の人=海の向こうの人。 {E: refers to the land, island, people of Hokkaido.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Yaunmosir
ヤウンモシㇼ 【名】[ya-un-mosir 陸・の・国]北海道。 {E: refers to Hokkaido.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yáwak
ヤワㇰ 【自動】[ya-wak 陸/岸・…に帰る(?)](トドが)水中から磯へ上り休んで眠っている。 etaspe yáwak haw néno hawean エタㇱペ ヤワㇰ ハウ ネノ ハウェアン (彼は)トドが磯に上がって休んでいるときのすごい「鼻いびき」の声のような言い方で言う。(S) {E: for a sea lion to come out of the water and rest on rocks.} (出典:田村、方言:沙流)
yayannuyere
ヤヤンヌイェレ 【自動】[yay-annuye-re 自分・(?)・させる]身寄りがなく一人ぼっちでおとなしく暮らしている。 「親戚もない、 親もなく一人ぼっちでおとなしーくいる、 なんもなまいきなことも言わない。」 (S) {E: to live quietly alone.} (出典:田村、方言:沙流)
yayanu
ヤヤヌ 【自動】[yay-anu 自分・を置く](?) じっと座っている。 {E: to sit still.} (出典:田村、方言:沙流)
yayapapu
ヤヤパプ 【自動】あやまる、 わびを言う。 yayapapu hawkokari ヤヤパプ ハウコカリ 何度もあやまる。 {E: to apologise.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayapapupa
ヤヤパプパ 【自動】[複](yayapapu ヤヤパプ は単複の区別なし)(二人以上が皆)あやまる/わびを言う。 ☆参考 不定人称形は yayapapu=an-pa ヤヤパプアンパ。 {E: to apologise (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayasurani
ヤヤスラニ 【自動】[yay-asur-ani 自分・の知らせ・を持って行く] 自分の身に起こったことを知らせる、 自分の危急/窮状を訴える。 ☞asurani アスラニ {E: to tell someone of one's incident, happenings.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaycipsikeka-nukar
ヤイチㇷ゚シケカヌカㇻ 【自動】[yay-cip-sike-ka-nukar 自分・舟・荷物・の上・を見る] 舟の積み荷を見る=荷を積んだ舟のとも(後部)に座る(交易品を舟に積んで航海する様子の描写)。 ☆参考 eyaycipsikeka-nukar エヤイチㇷ゚シケカヌカㇻ [他動] {E: to sit at the back of the load on a boat.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaycire
ヤイチレ 【自動】[yay-ci-re 自分を・やける・させる](自分で)やけどする。 sitohu ku=kotuk wa ku=yaycire シトフ クコトゥㇰ ワ クヤイチレ (私は)ストーブにさわってやけどした。(W) {E: to burn, scald oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeham
ヤイェハㇺ 【自動】[yay-eham 自分を・をひきとめる] 泊まれとも言わないのに泊まる気になっている。 ☞eham エハㇺ {E: to want to stay overnight even though one has not been asked to.} (出典:田村、方言:沙流)
yayekatuwen
ヤイェカトゥウェン 【自動】[yay-e-katu-wen 自分・のことについて・恰好・悪い] きまりがわるい、 はずかしい、 まがわるい。 yayekatuwen wa ek ka somo ki ヤイェカトゥウェン マ エㇰ カ ソモ キ (彼は)(一晩泊まったときオシッコしたので)「まがわるくて」(=きまりが悪くて)もう来ない。(S) ☆参考 「はずかしい」は yaysitoma ヤイシトマ、 「はにかむ」ことは utcike ウッチケ と言う。 {E: to be shameful.} (出典:田村、方言:沙流)
yayekimatekka
ヤイェキマテッカ 【他動(?)】[yay-e-kimatek-ka 自分・…で・あわてる・(他動詞化)] 急ぐ(?)、 …で急ぐ(?) {E: to hurry; to rush due to…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayekotanne
ヤイェコタンネ 【自動】[yay-e-kotan-ne 自分・で・集落・である/になる] 一軒家である(他の家から離れ、 一軒で一つのコタンをなす)。 yayekotanne wa an ヤイェコタンネ ワ アン 一軒家だ。(S) {E: to be a single house.} (出典:田村、方言:沙流)
yayenisomap
ヤイェニソマㇷ゚ 【自動】気味が悪い(暗い所を一人で歩いて)。 {E: to have a bad, creepy feeling about something.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeoripak
ヤイェオリパㇰ 【自動】[yay-e-oripak 自分・について・畏れつつしむ](たとえば借りたものをこわして)どうしようと困っている。 ☞eoripak エオリパㇰ、 oripak オリパㇰ {E: to be perplexed.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeoske
ヤイェオㇱケ 【自動(?)】(幽霊が)出る。 {E: to be haunted.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeossiwen
ヤイェオッシウェン 【自動】[yay-e-ossi-wen 自分・で・心の中・悪い]「意地が悪い」(=素直でない)。 (S) yayeossiwen kus kopan, pirka uske wa a=etún pe oraun ヤイェオッシウェン クㇱ コパン、 ピㇼカ ウㇱケ ワ アエトゥン ペ オラウン 「意地が悪い」(=素直でない)のでいやがる、 いいところから(嫁を)もらいに来るのに。(S) ☆参考 素直でないこと、 ひねくれていることか。 {E: to be unkind.} (出典:田村、方言:沙流)
yayepataraye
ヤイェパタライェ 【自動】[yay-e-pata-raye 自分・で・(?)・行かせる]遠慮する。 yayepataraye wa e ka somo ki ヤイェパタライェ ワ エ カ ソモ キ 遠慮して(出されたものを)食べない。(S) ☆参考 oripak オリパㇰ が「遠慮する」と訳されることがあるが、 これは出されたものを食べない/受け取らないことではなく、 神や目上の人に畏敬の念を示してへりくだり、 慎んで行儀よく遠慮深く振舞うことを言う。 eyayye エヤイイェ は《…を辞退する(受け取らない)》。 {E: to be reserved; hesitant.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeporospa
ヤイェポロㇱパ 【他動】[複](単 yayeporose ヤイェポロセ は未出)[yay-e-porospa 自分・によって・名称をつける](二人以上皆が)…に自分の名前をつける、 …を自分の名前で呼ぶ。 inan mosir a=kor inan kotan a=kor sekor yaykata yaykata yayeporospa kor イナン モシㇼ アコㇿ イナン コタン アコㇿ セコㇿ ヤイカタ ヤイカタ ヤイェポロㇱパ コㇿ どの国は自分のだ、 どの村は自分のだと、 めいめい勝手に自分の名前をつけながら。(S言い伝え) ☆参考 eyayporospa エヤイポロㇱパ とも言う。 {E: to name…as one's own.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeraman
ヤイェラマン 【自動】[yay-eraman 自分・がわかる] ①気がつく、 意識をとりもどす。 ②頭がいい。 ☆参考 沙流川下流の形。 中流以上では yayeramuan ヤイェラムアン。 {E: ①to become aware of; to regain consciousness. ②to be clever, smart.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeramanno
ヤイェラマンノ 【副】[yay-eraman-no 自分・がわかる・(副詞形成)]きまって、 きまりきって、 いつでも。 kap-ipe or pakno yayeramanno ku=nepki トカピペ パㇰノ ヤイェラマンノ クネㇷ゚キ 私は昼食時間までいつでもきまって仕事をします。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yayeramkomo
ヤイェラㇺコモ 【自動】[yay-e-ram-komo 自分・のことで・心・を折り曲げる] 力尽きて負ける。 {E: to run out of energy and be defeated.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayerampewtek
ヤイェランペウテㇰ 【自動】[yay-erampewtek 自分・がわからない] ①意識を失う、 意識がない、 人事不省になる。 uneno yayerampewtek wa an ruwe ne ウネノ ヤイェランペウテㇰ ワ アン ルウェ ネ 相変わらず意識不明のままです。(NK民話) ②何もわからない、 「ばかになった」。(S) ☆参考 aryayerampewtek アㇻヤイェランペウテㇰ 全く意識がなくなる/ない。 ☆参考 noytek ノイテㇰ 急にフラッと倒れる(気を失なって、 死んで)。 noykosanpa ノイコサンパ 急にフラッと倒れる、 急死する。 yaynutunnu ヤイヌトゥンヌ フラフラッとなる、 気が遠くなる。 ekonramu sitne kane tának kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 夢うつつで(ある)、 意識がもうろうとして(いる)。 {E: ①to lose consciousness. ②to know nothing; become a fool.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeramsitne
ヤイェラㇺシッネ 【自動】[yay-e-ram-sitne 自分・で・心・苦しむ](次の表現で) sinenne yayeramsitne シネンネ ヤイェラㇺシッネ 一人暮らししている。 {E: to be living alone.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeramuan
ヤイェラムアン 【自動】[yay-eramuan 自分・がわかる] 気がつく、 意識をとりもどす、 思い当たってそれだとわかる。 ☆参考 沙流川中流の人が言う形。 下流の人は yayeraman ヤイェラマン と言う。 {E: to become aware of; regain consciousness.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeramusitne
ヤイェラムシッネ 【自動】(yayeramsitne ヤイェラㇺシッネ の聞き違いか?) 難儀する、 (病気で)苦しむ。 {E: to suffer a sickness; an illness.} (出典:田村、方言:沙流)
yayesanniyo
ヤイェサンニヨ 【自動】[yay-e-sanniyo 自分・について・考える] まじめである。 yayesanniyo okkaypo ヤイェサンニヨ オッカイポ まじめな青年。 {E: to be serious.} (出典:田村、方言:沙流)
yayesinniwkes
ヤイェシンニウケㇱ 【自動】[yay-e-sir-niwkes 自分・について・あたり・をしそこなう] 何もできない、 何をするすべもわからない、 だらしがない。 {E: to be unable to do anything; negligent.} (出典:田村、方言:沙流)
yayesitturaynu
ヤイェシットゥライヌ 【自動】[yay-e-sitturaynu 自分・について・道に迷う] 自分のことをわからず人のことばかりあらを言う。 ☞sitturaynu シットゥライヌ {E: to speak ill of others without regard to one's own faults.} (出典:田村、方言:沙流)
yayesunke
ヤイェスンケ 【自動】[yay-e-sunke 自分・について・うそをつく](自分のことについて)ほらをふく。 ☞sunke スンケ {E: to brag; boast (about oneself).} (出典:田村、方言:沙流)
yayewen
ヤイェウェン 【自動】[yay-ewen 自分・…が不自由だ] 体のどこかに不自由なところがある。 yayewen wa iyapi ヤイェウェン ワ イヤピ 体が不自由で思うように動けない。(S) {E: for some part of the body to be disabled.} (出典:田村、方言:沙流)
yayewpaskuma
ヤイェウパㇱクマ 【自動】[yay-e-upaskuma 自分・について・語り伝える] 自分のことを語り伝える、 自分の身の上話をする。 {E: to talk about oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeykataitak
ヤイェイカタイタㇰ 【自動】[yay-e-i-ka-ta-itak 自分・で・もの・の上・で・しゃべる]断る。 ku=yayeykataitak クヤイェイカタイタㇰ (私は)(その話を)断った。(S) ☆参考 他動詞は eyayeykataitak エヤイェイカタイタㇰ {E: to refuse; decline.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeykaunu
ヤイェイカウヌ 【他動】[yay-eykaunu 自分・を…より上位に立たせる] …よりも優勢になる、 …よりもうわてになる、 …に勝つ。 ☆対語 yayeypokunu ヤイェイポクヌ {E: to be superior to…; win at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeykoramkor
ヤイェイコラㇺコㇿ 【自動】[yay-e-i-koramkor 自分・について・人・に相談する] 自分から求婚する。 néun osikkote okkaypo, pirka okkaypo osikkote yakka, menoko yayeykoramkor anak a=sima p ne na ネウン オシッコテ オッカイポ、 ピㇼカ オッカイポ オシッコテ ヤッカ、 メノコ ヤイェイコラㇺコㇿ アナㇰ アシトマㇷ゚ ネ ナ どんなに愛する男、 すてきな若い男に恋をしても、 女のほうから求婚するのは恐ろしいものだから。(HC神謡の結びの語り) {E: to propose marraige.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeymontasa
ヤイェイモンタサ 【自動】抵抗する。 (名詞として使われて)抵抗。 néun an yayeymontasa ka somo ki hawe? ネウン アン ヤイェイモンタサ カ ソモ キ ハウェ? (彼は)なんの抵抗もしなかったのか。(S) {E: to resist.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeynonnoitak
ヤイェイノンノイタㇰ 【自動】[yay-e-inonnoitak 自分・について・祈る] 自分のことを神に祈る。 {E: to pray to the gods for something (concerning oneself).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeypokunu
ヤイェイポクヌ 【他動】[yay-eypokunu 自分・を…より下位に置く]…よりも下位になる、 …に負ける。 ☆対語 yayeykaunu ヤイェイカウヌ {E: to lose to…; be defeated by….} (出典:田村、方言:沙流)
yayeysikorunu
ヤイェイシコルヌ 【自動(?)】自分を押し売りする(嫌われているのに無理に来て好かれようとする、 頼まれないのに使ってもらおうとして無理に来る等)。 yayeysikorunu kor an ヤイェイシコルヌ コラン (彼は)無理に来ている。(S) {E: to force, press oneself onto others.} (出典:田村、方言:沙流)
yayeysoytak
ヤイェイソイタㇰ 【自動】[yay-e-isoytak 自分・について・話をする] 自分のことを語る、 自叙する(民話の多くは主人公の自叙の形で語られる、 そのように主人公が「自叙する」ことをこの語で表す)。 te wano anakne, suy ipone hekaci yayeysoytak hawe tap tapan テ ワノ アナㇰネ、 スイ イポネ ヘカチ ヤイェイソイタㇰ ハウェ タㇷ゚ タパン いまからは、 また子どものほうの少年が自叙するのです。(W神謡語りの中の卜書きの独話) {E: to talk about oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayeyyok
ヤイェイヨㇰ 【自動】[yay-eyyok 自分・を売る] 日やとい仕事をする。 kuani herokikar/yayeyyok okkayo クアニ ヘロキカㇻ/ヤイェイヨㇰ オッカヨ「おれはにしんばのやというり男。」 (S自作の歌) {E: to work as a day labourer.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhawesina
ヤイハウェシナ 【自動】[yay-haw-esina 自分・声・をかくす] 声を殺す、 声を立てないでじっとしている。 tantepota a wa an pe yayhawesina wa an タンテポタ ア ワ アン ペ ヤイハウェシナ ワ アン (彼は)ついここに座っていたのに声も立てないでいたんだね。(S) ☆参考 yayhumesina ヤイフメシナ 音を立てないようにする。 {E: to fall silent; be silent.} (出典:田村、方言:沙流)
yayhetukpare
ヤイヘトゥㇰパレ 【自動】[複](単は yayhetukure ヤイヘトゥクレ)(二つ以上が)自然に生える。 {E: to grow naturally (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
yayhetukure
ヤイヘトゥクレ 【自動】[単](複は yayhetukpare ヤイヘトゥㇰパレ)[yay-hetuku-re 自分・成長する・させる] ①(育てる人がいなくて)一人で育つ。 ②(一つが)自然に生える。 {E: ①to grow up alone. ②to grow naturally.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhomsu
ヤイホㇺス 【自動】[yay-homsu 自分・…が危なかったなと思う(?)] あぶない目に合う。 yayhomsu sak no sumawkor=an ka eramiskari ヤイホㇺス サㇰ ノ スマウコㇿアン カ エラミㇱカリ 私はあぶない目に合わずに熊をとったことはなかった。(HK民話) {E: to be exposed to danger; have a dangerous experience.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhonokka
ヤイホノッカ 【自動】勉強する。 ☆参考 サダモさんは言うがワテケさんは言わない、 沙流川すじの他の人からも聞かない。 {E: to study.} (出典:田村、方言:沙流)
yayhoraraysere
ヤイホラライセレ 【自動】[yay-horarayse-re 自分・すべる・させる]尻すべりをする、 尻をついてスーッとすべる。 ☞horarayse ホラライセ {E: to slide on one's buttocks.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayhumesina
ヤイフメシナ 【自動】[yay-hum-esina 自分・音・をかくす]音を出さないようにする(悪い人が来たかもしれないとき等)。 ☆参考 yayhawesina ヤイハウェシナ 声を出さないようにする。 {E: so as not to make a sound.} (出典:田村、方言:沙流)
yayiramure
ヤイラムレ 【自動】[yay-i-ramu-re 自分(に)・ものごとを・考える・させる] ①正直である。 yayiramure kur ヤイラムレ クㇽ 正直者。(W) ②身寄りなく一人ぼっちでおとなしくしている、 遠慮深い。(S) yayiramure okkayo/menoko ヤイラムレ オッカヨ/メノコ 身寄りがなく一人ぼっちで何もなまいきなことも言わずおとなしくしている人。(S) ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 ☆参考 ①ワテケさんの場合は「正直」の訳語として出た。(W) ②サダモさんは yayannuyere ヤヤンヌイェレ と同じだと言う。(S) 金田一・久保寺・バチラーには yayramure ヤイラムレ と書かれ、 それぞれ違った記述がある。 {E: ①to be honest. ②to live quietly alone without relatives.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayirayke
ヤイライケ 【自動】感謝する、 お礼を言う。 ☆発音 yayrayke ヤイライケ《自殺する》とは発音が違う。 yayi ヤイ は二音節で、 yi イ の部分を高く発音する。 しかし人称接頭辞やその他の接頭辞がついてアクセント核が前の音節の移ると(つまり、 ya ヤ の部分が高くなると)、 早く言うときにはしばしば i が落ちて、 ku=yayrayke クヤイライケ のように、 《自殺する》と同じ発音になる。 {E: to express one's thanks, gratitude.} (出典:田村、方言:沙流)
yayirwakikor
ヤイㇼワキコㇿ 【自動】[yay-irwaki-kor 自分・兄弟[所]・持つ] 男の子が一人だけである、 男の兄弟がいない。 yayirwakikor sineturesnu ヤイㇼワキコㇿ シネトゥレㇱヌ [雅](「普通の言葉でも言う、 いい言葉。」) (本人は男で)男兄弟がなく妹が一人ある。(S) sonno yayirwakikor utari ka isam wa k=érampokiwen ソンノ ヤイㇼワキコㇿ ウタリ カ イサㇺ ワ ケランポキウェン 本当に男の子たった一人で親戚もなくて私はかわいそうに思っている。(S) ☆発音 ヤイㇽワキコㇿ。 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to be an only boy, without brothers.} (出典:田村、方言:沙流)
yayitankioriyo
ヤイタンキオリヨ 【自動】[yay-itanki-or-i-o 自分・おわん・の中・ものを・そこに入れる]食べ物を自分で自分のおわんに入れる。 ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to put food in one's own bowl.} (出典:田村、方言:沙流)
yayitupare
ヤイトゥパレ 【自動】気をつける。 ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to be careful.} (出典:田村、方言:沙流)
yayiyaykuste
ヤイヤイクㇱテ 【自動】疲れきる、 息もできないほどすっかり疲れる。 ehutturasi ku=hemesu a ku=hemesu a ayne earkinne ku=yayyaykuste エフットゥラシ クヘメス ア クヘメス ア アイネ エアㇻキンネ クヤイヤイクㇱテ 私は急な坂道をのぼってのぼってすっかりくたびれた(ku=yayiyaykuste クヤイヤイクㇱテ が、 アクセントの関係で yi イ の部分が弱まり、 i が落ちた)。(S) ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 しかし、 接頭辞がついてアクセント核が前に移ると(つまり、 語頭の ya ヤ の部分が高くなると) i が落ちることも多い。 {E: to be tired; exhausted.} (出典:田村、方言:沙流)
yayiyuninka
ヤイユニンカ 【自動】[yay-iyuninka 自分・を痛くする](自分で打ったりぶつかったりして)痛くする、 けがをする。 easiriː ka yayiyuninka, ponehe ka kay yak a=ye エアシリー カ ヤイユニンカ、 ポネヘ カ カイ ヤカイェ まあほんとにひどいけがをして、 骨も折れたそうだ。(S) ☆発音 yi イ の部分を高く発音する。 {E: to hurt, injure oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykakuste
ヤイカクㇱテ 【他動】[yay-ka-kus-te 自分・の上・を通る](直訳すると)…を自分の上を通す。 (次の表現で) kapar toypo/a=yaykakuste/án=an awa カパッ トイポ/アヤイカクㇱテ/アナン アワ [雅]私は土けむりをかぶって身をかくしていたところ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykamesu
ヤイカメス 【自動】[yay-ka-mesu 自分・の上・をはぎとる] 自分の身を守る。 ☞ka(si) mesu カ(シ) メス {E: to protect oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykaokuyma
ヤイカオクイマ 【自動】[yay-ka-okuyma 自分・の上・小便する] 寝小便する。 ☆参考 座っていてオシッコをもらすのは áokuyma アオクイマ。 {E: to wet the bed.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykaonihose
ヤイカオニホセ 【自動】[yay-ka-o-ni-hose 自分・の上・に・木・を倒す] 自分のした悪事のために自分が損をする。 yaykaonihose hawe ne wa ヤイカオニホセ ハウェ ネ ワ 自分で自分の首を切るようなものだ。(S) ☆参考 立ち木を伐って、 向こうへ倒れると思ったのが自分の方へ倒れて、 自分が下敷きになることへのたとえ。(S) {E: to suffer a loss due to one's wrong doings.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykaota
ヤイカオタ 【他動】[yay-ka-ota 自分・上・に…をこぼす(「まかす」)] …を自分の上にこぼす。 {E: to spill…on oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykar
ヤイカㇻ 【自動】[yay-kar 自分・をつくる] ①自分をつくる、 変身する。 pirkano yaykar ピㇼカノ ヤイカㇻ きれいに身づくろいする。 ne yaykar ネ ヤイカㇻ …に変身する、 …に化ける。 kotankonnispa ne yaykar コタンコンニㇱパ ネ ヤイカㇻ 彼は村長に化けた。(W民話) ② ☞etoko yaykar エトコ ヤイカㇻ {E: ①to transform; change. ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykarkar
ヤイカㇻカㇻ 【自動】[yay-karkar 自分・…をきれいに整える] きちんと身なりを整える、 いずまいを正す。 ☆参考 テープでは yayakarkar ヤヤカㇻカㇻ と発音しているが、 そのときの舌のもつれによる言いそこないらしい。 千歳の白沢ナベさんによればそれはまちがいで、 yaykarkar ヤイカㇻカㇻ が正しい。 {E: to correct one's posture, appearance.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykatante
ヤイカタンテ 【自動】[yay-kat-an-te 自分・ありよう・ある・させる](?) (病人が)体のために少し運動する。 ku=yaykatante kus soy péka k=apkas クヤイカタンテ クㇱ ソイ ペカ カㇷ゚カㇱ 私は運動のために外を歩く。 nen póka yaykatante wa asir réra seru ネン ポカ ヤイカタンテ ワ アシン レラ セル 少し運動に出なさい、 そして新鮮な空気を吸いなさい。(S) {E: (for a sick person) to exercise lightly for one's health.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykatanu
ヤイカタヌ 【自動】[yay-kat-anu 自分・ありよう・を置く](?) ①行儀よくする。 pirkano yaykatanu wa oka yan ピㇼカノ ヤイカタヌ ワ オカ ヤン お行儀よくしていなさい。(S) ②(次の表現で) ciyekosomo/yaykatanu/i=ekarkar チイェコソモ/ヤイカタヌ/イイェカㇻカㇻ [雅]まるで無礼なことを私に言う。(Sユーカラ) ☆参考 oripak オリパㇰ は相手に畏敬の念を示しへりくだって慎んでいること、 yaykatanu ヤイカタヌ は礼儀正しくすることを言うらしいがくわしい用法は未詳。 ☆参考 雅語では koyaykatanu コヤイカタヌ とも言う。 {E: to be well-mannered.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykewehomsu
ヤイケウェホㇺス 【自動】[yay-kewehomsu 自分・…に危なかったことの見舞いを言う] あぶないところだった(と自分で思う)(うまく逃げたからよかったようなものの、 もしそばまで行っていたらどうなっていたかわからない等)。 ☞kewe homsu ケウェ ホㇺス {E: to be dangerous.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykewkor
ヤイケウコㇿ 【自動】[yay-kew-kor 自分・体/骨格・を持つ] 苦しい/つらい/恐ろしい目に会った(ことを思い出す/ことが忘れられない)。 {E: (to recall, be unable to forget) some hardship or fearful experience.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykewtumu-ositciwre
ヤイケウトゥムオシッチウレ 【自動】[yay-kewtumu ositciwre 自分・の心[所]・を落ち着かせる]心を決める、 決心する。 ☆参考 他動詞は eyaykewtumu-ositciwre エヤイケウトゥムオシッチウレ {E: to decide; make up one's mind.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykewtumu-sineatkire
ヤイケウトゥムシネアッキレ 【自動】[yay-kewtumu-sineatki-re 自分の・心・決まる・させる]決める、 決断する。 ☆参考 他動詞は eyaykewtumu-sineatkire エヤイケウトゥムシネアッキレ {E: to decide.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykik
ヤイキㇰ 【自動】[yay-kik 自分・を打つ] 自分を打つ。 cikuni ku=tawki akus emko hetari wa ani ku=yaykik チクニ クタウキ アクㇱ エㇺコ ヘタリ ワ アニ クヤイキㇰ (私が)まきを割ったところ半分飛んで来てそれで私は自分を打った。(S) {E: to strike oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykiki
ヤイキキ 【自動】[yay-kiki 自分・をかく(掻く)、 ] 自分の体をかく(掻く)。 ☞kiki キキ {E: to scratch oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykimatekka
ヤイキマテッカ 【自動】[yay-kimatek-ka 自分・あわてる・(他動詞化)させる] 急ぐ、 あわてる。 {E: to hurry.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykipniwkes
ヤイキㇷ゚ニウケㇱ 【自動】[yay-kipniwkes 自分を・命を助ける] 命を惜しく思う、 難を逃れる。 e=yaykipniwkes ciki túnasno kira エヤイキㇷ゚ニウケㇱ チキ トゥナㇱノ キラ いのちが惜しいなら早く逃げなさい。(S) ☆参考 連他動詞 kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ に yay- ヤイ が接頭して一語になったもの。 ☞kip niwkes キㇷ゚ ニウケㇱ {E: to run away from danger, difficulties; to value one's life.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykirare
ヤイキラレ 【自動】[yay-kira-re 自分・逃げる・させる] 一目散に逃げる。 ☞kira キラ {E: to run away at full speed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayko-tuyma siramsuye
ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ 【自動】[人称変化は他動詞型][yayko-tuyma si-ram-suye 一人で・遠く・自分・心・をゆらす] [雅]ずうっと長い間考えている。 tanto ri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラㇺスイェ [雅]私は二日間ずうっと長いこと考え続けていた(「ながあーいこと考えていた」)。(Sユーカラ) ☆参考 日常語で yaykosiramsuye ヤイコシラㇺスイェ は一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラㇺスイェアン。 この雅語の用例では後半部の siramsuye シラㇺスイェ の suye スイェ が他動詞なので a= ア が接頭して、 他動詞型の人称形になっているが、 統語上は自動詞の働きをし、 前半部は副詞の働きをしている。 ☆参考 金田一『ユーカラの研究』その他に出てくる aeyaikotuimasiramsuye(つまり a=eyáykotuyma siramsuye アエヤイコトゥイマシラㇺスイェ)のような形は未出。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoatca
ヤイコアッチヤ 【自動】[yay-ko-atca 自分・に対して・(?)] だらしがない、 無精である(掃除も洗濯もろくろくしない)。 yaykoatca menoko ヤイコアッチャ メノコ だらしがない(掃除も洗濯もろくにしない)女。(W) {E: to be untidy; dirty; slovenly.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykocipkuta
ヤイコチㇷ゚クタ 【自動】[yay-ko-cip-kuta 自分・に・舟・をひっくり返して中味をぶちまける] 自分の乗っている舟をひっくり返す。 {E: for the boat one is on to capsize.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoeramewnin
ヤイコエラメウニン 【自動】[yay-ko-eramewnin 自分・に・気がつかない] うっかりする、 ゆだんする。 yaykoeramewnin=an rápokke ta a=yupíhi soyne híne ヤイコエラメウニナン ラポッケ タ アユピヒ ソイネ ヒネ 私がうっかりしていた間に兄は外へ出て行って。(W民話) {E: to be careless; be off guard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykohokuspare
ヤイコホクㇱパレ 【他動】[yay-ko-hokuspa-re 自分・に向かって・倒れる[複]・させる] (自分の言ったこと)の悪意を自分が受ける。 yaykohokuspare kusu hawean hi ne wa ヤイコホクㇱパレ クス ハウェアニ ネ ワ 「自分がかぶることを言ってるんだ。」 (S) ☆参考 複数形の形であるが単数形として予想される yaykohokuste ヤイコホクㇱテ は未出。 ☆参考 yaykaonihose ヤイカオニホセ 自分がしたことのために自分が被害を受ける。 {E: for one's speaking ill of others to come back on oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykohosipi
ヤイコホシピ 【自動】[yayko-hosipi ちょっと・もどる]ちょっともどる(忘れものを取りになど)。 {E: to return, to retrieve (something left behind).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykomekare
ヤイコメカレ 【他動】[yay-komekare 自分・に(残した食べ物)を持って行ってあげる](出された食べ物)を食べ残して持って帰る。 ☞komekare コメカレ {E: to take home leftover food.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykomismu
ヤイコミㇱム 【自動】[yayko-mismu 一人で・さびしい] 一人ぼっちだ(大人でも子どもでも)。 nen ka tura wa sinot pe ka isam wa yaykomismu ネン カ トゥラ ワ シノッ ペ カ イサㇺ マ ヤイコミㇱム だれも一緒に遊ぶ者がいなくて一人ぼっちでいる。(S) ☞mismu ミㇱム {E: to be alone (adults or children).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykonisomap
ヤイコニソマㇷ゚ 【自動】[yayko-nisomap 自分一人で・心配する](?) (人について行ってもらうより)自分一人のほうが安心だ。 {E: to feel secure on one's own (rather than relying on others).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykonupeatte
ヤイコヌペアッテ 【自動】[yayko-núpe-at-te 一人で・涙・が出る・させる] 一人で涙を流す。 {E: to cry alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykopakari
ヤイコパカリ 【他動】[yay-ko-pakari 自分・に合わせて・…をはかる](布など)を自分の体に合わせて寸法をはかる(着物をつくるとき等)。 {E: to measure out material against one's body (in order to make clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykopapispisatte
ヤイコパピㇱピサッテ 【自動】[yayko-pa-pispis-atte 一人で・口・(擬音の語根の重複)・を出す] 一人でピシャピシャと口の中で言う、 小声で一人言を言う。 {E: to mutter to oneself; to speak to oneself in a low voice.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykopinupinu
ヤイコピヌピヌ 【自動】[yayko-pinu-pinu 一人で・小声でささやく・(重複)] 小声で一人言を言う。 ☆参考 yaykopapispisatte ヤイコパピㇱピサッテ とも言う。 {E: to speak to oneself in a low voice.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoranke
ヤイコランケ 【他動】[yay-ko-ranke 自分・に・…を落とす] または [yayko-ranke 一人で・…を落とす](次の慣用句の中で)(涙)を流す。 tu pekennupe/re pekennupe/yaykoranke トゥ ペケヌンペ/レ ペケヌンペ/ヤイコランケ[雅] 二しずくも三しずくもの涙を流す=ハラハラとたくさん涙を流す。(KK叙情詩) {E: to drop; (tears).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoresu
ヤイコレス 【他動】[yayko-resu 一人で・…を育てる] …を一人で育てる。 e=kor poyson e=yaykoresu kor e=an yakun エコㇿ ポイソン エヤイコレス コㇿ エアン ヤクン あなたの赤ちゃんをあなたが一人で育てていれば。(W民話) {E: to raise…alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykorpare
ヤイコㇿパレ 【他動】[yay-korpare 自分・に与える[複]](直訳すると)(二つ以上のもの)を自分に与える。 (次の決まった言い回しの中で) kewtum yaykorpare ケウトゥㇺ ヤイコㇿパレ …な気持ちを持つ。 hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ヤッカ クヤイコㇿパレ 気がかりな気持ちに自分のようなものでもなった。(W会話) iruska kewtum a=yaykorpare イルㇱカ ケウトゥム アヤイコㇿパレ 私はいやな/腹立たしい/なさけない気持ちになった。(W民話)ほか {E: to give…to oneself; have the feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykorpeki
ヤイコㇿペキ 【自動】[yay-kor-pe-ki 自分・が持つ・もの/こと・をする] 自分のことをする。 {E: to do one's own thing.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoruska
ヤイコルㇱカ 【他動】[yayko-ruska 一人で・…を腹立たしく思う][雅]自分の心に…を腹立たしく思う。 ci-yaykokemnu/ci-yaykoruska/apiskatu apiska/a=ekárkar kusu チヤイコケムヌ/チヤイコルㇱカ/アピシカトゥ アピシカ/アエカㇻカㇻクス (私はその子の素性を見ると)かわいそうにも思い腹立たしくも思ったので。 (W神謡K) {E: to do one's own thing.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoruye
ヤイコルイェ 【他動】[yay-ko-ruye 自分・に・…をなでる] …をだきしめて愛撫する/かわいがってなでる。 reyereye=an híne a=onáha sama ta arpa=an akusu orowano i=yaykoruye, otusuykonna oresuykonna i=yaykoruye レイェレイェアン ヒネ アオナハ サマ タ アㇻパアン アクス オロワノ イヤイコルイェ、 オトゥスイコンナ オレスイコンナ イヤイコルイェ 私がはって父のそばに行くと父は私をだきしめてなで、 何回も何回もなでてくれた。(W民話) {E: to caress, stroke, pet…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoruyruypa
ヤイコルイルイパ 【他動】[yay-ko-royruypa 自分・に・…を何回もなでる(ruye ルイェ の複数形の重複形)] …をだきしめて何回も何回も愛撫する/かわいがってなでなでする。 {E: to caress…repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosanke
ヤイコサンケ 【他動】[yay-ko-sanke 自分・に/から・…を出す][雅] …を産む。 pirka ponpe a=yaykosanke ピㇼカ ポンペ アヤイコサンケ (私は)かわいい赤ん坊を産み落とした。(W神謡語り) ☆参考 日常会話でも言うが、 雅語的ないし美文調の表現。 出産することを最も普通には kor コㇿ《持つ》と言い、 また特に「分娩する」ことを言うには enuwap エヌワㇷ゚ がよく使われる。 {E: to give birth to, …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosawsi
ヤイコサウシ 【自動】[yay-ko-sa-usi 自分・に/の・前・…を…につける](?) 陰部を出す。 ekasi yaykosawsi wa an エカシ ヤイコサウシ ワ アン 「おじいさんのきんたま出ている。」 (S) ☆参考 年寄りについて言う。 何もわからないので褌(ふんどし)がはずれたりおばあさんの座り方が悪かったりして出ていることを言う。(S) {E: to expose one's private parts.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykosiramsuye
ヤイコシラㇺスイェ 【自動】考える。 ☆参考 本来は、 単数形は簡単なことをちょっと考えること、 複数形はいろいろと頭をめぐらしてよく考えることらしい。 しかし沙流川下流のワテケさん、 サダモさんは、 日常語ではいつも複数形(次項)を使い、 単数形は自分からは使わなかった。 ☆参考 雅語には yaykotuyma siramsuye ヤイコトゥイマ シラㇺスイェ がある。 ☆参考 他動詞は eyaykosiramsuye エヤイコシラㇺスイェ。 {E: to think, consider.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykosotkikarkar
ヤイコソッキカㇻカㇻ 【自動】[yay-ko-sotki-karkar 自分・に・寝床・を整える] 寝るしたくをする(悪口)。 tane suy yaykosotkikarkar kor an タネ スイ ヤイコソッキカㇻカㇻ コラン また(彼は)もはや寝るしたくをしている。(S) {E: to prepare to go to sleep (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotaci
ヤイコタチ 【他動】[yay-kotaci 自分・に…をぬりつける] 自分に…をぬりたくる。 nep wa an pe yaykotaci ruwe ne wa kamiasi néno katuhu an ネㇷ゚ ワ アン ペ ヤイコタチ ルウェ ネ ワ カミアシ ネノ カトゥフ アン (その娘は)何かへんなものを体にぬりたくってばけもののようなへんな姿をしていた。(NK民話) ☞kotaci コタチ {E: to smear, lavish oneself with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykotanesikarun
ヤイコタネシカルン 【自動】[yay-kotan-esikarun 自分・村・を懐かしく思い出す] 故郷を思い出す、 故郷を懐かしむ。 ☆対語 yaykotanoyra ヤイコタノイラ {E: to long for one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotanoyra
ヤイコタノイラ 【自動】[yay-kotan-oyra 自分・村・を忘れる] 故郷を離れていて忘れている、 自分の村を忘れて帰って来ない。 ☆対語 yaykotanesikarun ヤイコタネシカルン {E: to be away from and forget one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotcakar
ヤイコッチャカㇻ 【自動】[yay-kotca-kar 自分・の前・をつくる/する] もの惜しみする(「しんぼうする」)。 pirka amip poronno kor pe ora yaykotcakar wa wen amip patek mi ピㇼカ アミㇷ゚ ポロンノ コㇿ ペ オラ ヤイコッチャカㇻ ワ ウェン アミㇷ゚ パテㇰ ミ (あの人は)いい着物がたくさんあるのにそのまましまっておいて粗末な着物ばかり着る。 {E: to put up with.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotuyasi
ヤイコトゥヤシ 【他動】[yay-kotuyasi 自分・…で安心する](そのこと)で自分は安心だ。 {E: to have peace of mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykouwepeker
ヤイコウウェペケㇾ 【自動】[yay-ko-uwepeker 自分・に・物語を語る] 困っていろいろと考える。 {E: to think over one's troubles.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoysoytak
ヤイコイソイタㇰ 【自動】[yay-ko-isoytak 自分・に/と共に・話をする] (=yaykoisoytak ヤイコイソイタㇰ)一人で話をする。 {E: to speak to oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoytak
ヤイコイタㇰ 【自動】[yay-ko-itak 自分・に/と共に・しゃべる] (=yaykoitak ヤイコイタㇰ)一人でしゃべる、 ひとりごとを言う。 {E: to speak to oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaymakaraye
ヤイマカライェ 【自動】[yay-maka-raye 自分を・浜手から山手の方へ・行かせる] 浜の仕事から帰る。 {E: to return from work on the coast.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymakasipi
ヤイマカシピ 【自動】[yay-maka-sipi 自分を・奥へ・もどす] ヒョッと帰ってしまう。 {E: to return by chance.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymonkasure
ヤイモンカスレ 【自動】[yay-mon-kasu-re 自分・手(働き)・過剰になる・させる] 私は働きすぎる。 ku=yaymonkasure ayne ku=yaynuwen クヤイモンカスレ アイネ クヤイヌウェン 私は働きすぎて体具合いが悪くなった。(S) {E: to overwork.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymonniska
ヤイモンニㇱカ 【自動】忙しい、 (気持ちの上で)気がせく、 ひまが惜しい。 {E: to be busy.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymonsak
ヤイモンサㇰ 【自動】[yay-mon-sak 自分・手(働き)・を持っていない] 忙しく一生けんめいで働く。 ☆発音 沙流川下流のワテケさんサダモさんたちは、 yaymoysak ヤイモイサㇰ と発音する。 {E: to work hard, very busily.} (出典:田村、方言:沙流)
yaymoysak
ヤイモイサㇰ 【自動】[yay-mon-sak 自分・手(働き)・を持っていない] 忙しく一生けんめいで働く。 ☆発音 沙流川下流のワテケさんサダモさんの発音。 yaymonsak ヤイモンサㇰ と言う人もいる。 {E: to be busy and work hard.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynu 1
ヤイヌ 【自動/名】[< yay-nu 自分・を聞く/感じる] ①[自動]思う。 sekor yaynu セコㇿ ヤイヌ …と思う。 mak yaynu マㇰ ヤイヌ どう思う。 ②[名]思うこと、 思い。 ☆参考 ramuan/raman ラムアン/ラマン 思う。 {E: ①to think, believe…(v.). ②thoughts(n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynukannukar
ヤイヌカンヌカㇻ 【自動】[< yay-nukannukar 自分・のめんどうを見る] 自分をかわいがる、 自分のことをよくする。 ☞nukannukar ヌカンヌカㇻ {E: to look after oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynupa 1
ヤイヌパ 【自動】[複](yaynu ヤイヌ は単複の区別なし)(二人以上が皆)思う。 {E: to think (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynupa 2
ヤイヌパ 【自動】[yaynu-pa 気持ち・見出す] 正気づく。 yaynupa kor an hawe un ヤイヌパ コラン ハウェ ウン 正気づきつつあるのだよ(わけのわからないことばかり言う人のことを悪口で言う)。(S) {E: to come back to one's senses; regain consciousness.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynupurka
ヤイヌプㇽカ 【自動】[yay-nupur-ka 自分・霊力を持つ・させる] 何でも予知する、 普通の人が持たない神のような力で、 見えないものやその場にないものが見え、 未来のこともわかる。 ☞nupur ヌプㇽ {E: to foretell with insight.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynurap
ヤイヌラㇷ゚ 【自動】眠りかけてうとうとする。 yaynurap tek akus ku=wentarap tek ヤイヌラㇷ゚ テㇰ アクㇱ クウェンタラㇷ゚ テㇰ 私はちょっとうとうとしたらちょっと夢を見た。(S)〔知分類 p.290 yaynurat ((ホロベツ、 ニイカップ))うとうとする[yaynu(思)+rat(ぶらさがる)]〕 {E: to doze off.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynure
ヤイヌレ 【他動】[自動使役][yaynu-re 思う・させる] …に(…と)思わせる。 kamuy or wa okamkir ene a=e=yáynure カムイ オㇿ ワ オカㇺキㇼ エネ アエヤイヌレ あなたは神様からわざとそのように思わされた。(W民話) {E: to make…think…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynurepa
ヤイヌレパ 【他動】[自動使役][複](yaynure ヤイヌレ は単複の区別なし)(二人以上が/二人以上に)思わせる。 {E: to make…think…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynutunnu
ヤイヌトゥンヌ 【自動】[yaynu-tunnu 思い・(?)]フラフラッとする、 気が遠くなる。 unma saraha ani kik kor yaynutunnu wa turse ウンマ サラハ アニ キㇰ コㇿ ヤイヌトゥンヌ ワ トゥㇽセ (アブを)馬が尾で打つと(アブは)フラフラッとなって落ちる。(S) ☆参考 yayerampewtek ヤイェランペウテㇰ 意識不明/人事不省になる。 ☆参考 noytek ノイテㇰ 急にフラッと倒れる(気絶して、 死んで)。 noykosanpa ノイコサンパ 同。 ekonramu sitne kane tanak kane エコンラム シッネ カネ タナㇰ カネ 夢うつつ(意識もうろう)の状態である。〔知分類 p.131 では、 tunnu は「< tur(不明、 不省) + nu(もつ)」〕 {E: to feel dizzy.} (出典:田村、方言:沙流)
yaynuwen
ヤイヌウェン 【自動】[yaynu-wen 思う・悪い] 気分が悪い、 体の具合がよくない。 huskotoy wa yaynuwen wa an yak a=ye フㇱコトイ ワ ヤイヌウェン マ アン ヤカイェ ずっと前から具合が悪くていたそうだ。(S) ☆参考 yaynum wen ヤイヌㇺ ウェン とも言う。 {E: to be in a bad mood, state of health; to feel awful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynuyna
ヤイヌイナ 【自動】[yay-nuyna 自分・を隠す] 身を隠す。 {E: to hide oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yayocarankekote
ヤヨチャランケコテ 【自動】[yay-o-caranke-kote 自分・のところに・談判・をつなぐ] 一人で一生懸命談判する。 {E: to negotiate to argue; delete.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayokoykaunu
ヤヨコイカウヌ 【自動】[yay-o-koyka-unu 自分・その尻・波の上手・につける](次の句で)波の上手(かみて)寄りである(南寄りである)。 yayokoykaunu pikata ヤヨコイカウヌ ピカタ 「南しかた」=南南西風。 ☆対語 yayokoypokunu ヤヨコイポクヌ ☆参考 海の方からまっすぐに吹いてくる「しけ風」が pikata ピカタ と呼ばれる。 海岸線が北西から南東へのびているので、 pikata ピカタ は南西風である。 そのやや南寄りのものを yayokoykaunu pikata ヤヨコイカウヌ ピカタ と言い、 やや西寄りのものを yayokoypokunu pikata ヤヨコイポクヌ ピカタ と言う。 ☞réra レラ {E: for a south-south-west wind to blow.} (出典:田村、方言:沙流)
yayokoypokunu
ヤヨコイポクヌ 【自動】[yay-o-koypok-unu 自分・その尻・波の下手・につける] 波の下手(しもて)寄りである(西寄りである)。 (次の句で) yayokoypokunu pikata ヤヨコイポクヌ ピカタ 「西しかた」=西南西風。 ☆対語 yayokoykaunu ヤヨコイカウヌ ☞réra レラ {E: for a west-south-west wind to blow.} (出典:田村、方言:沙流)
yayokucikaewak
ヤヨクチカエワㇰ 【自動】[yay-o-kuci-ka-ewak 自分・その尻・その帯・の上・に位置する](?) ひざを折ってかかとの上に尻をのせて座る(女子の正式の座り方)。 ku=yayokucikaewak ka somo ki no ku=honumsamomare wa patek k=a, ku=kema arka wa kus クヤヨクチカエワㇰ カ ソモ キ ノ クホヌㇺサモマレ ワ パテㇰ カ、 クケマ アㇻカ ワ クㇱ 私は正座しないで横座りしてばかり座る、 足が痛いから。(S) ☆参考 いろいろな座り方については ☞a ア 1 {E: to sit with ones legs folded under oneself with one's buttocks on one's heels.} (出典:田村、方言:沙流)
yayomap
ヤヨマㇷ゚ 【自動】[yay-omap 自分・をかわいがる]なさけなく/くやしく思う。(W) (S) {E: to feel disappointed.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayomonnure
ヤヨモンヌレ 【自動】[yay-omonnure 自分・をほめる] 自慢する。 ☆参考 自分の能力について自慢することを言う。 yayreka ヤイレカ は自分の美しさを自慢することを言う。 {E: to be proud; boast of oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yayomusu
ヤヨムス 【自動】[yay-homusu 自分・危うく助かった見舞いを言う] しないでよかったと思う。 poro yayomusu ku=ki ポロ ヤヨムス クキ ああ、 しないでよかったなあと思う。(S) ☆参考 yayomsu ヤヨㇺス の聞き違いか? {E: to feel glad that one did not do…} (出典:田村、方言:沙流)
yayoruspeye
ヤヨルㇱペイェ 【自動】[yay-oruspe-ye 自分・のこと・を言う] 自分のことを話す。 ☆参考 yayeysoytak ヤイェイソイタㇰ 自分のことについていろいろ話をする。 {E: to talk of oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayosanke
ヤヨサンケ 【自動】[yay-o-sanke 自分・その尻・を出す] 陰部を出す。 yayosanke wa an ヤヨサンケ ワ アン ヤアイ「おっぺ」出してるよ。(S) {E: to expose one's private parts.} (出典:田村、方言:沙流)
yayosipi
ヤヨシピ 【自動】[yay-o-sipi 自分・その尻・をもどす] 逆向きになる(風が)。 {E: for a wind to turn and blow from the opposite direction.} (出典:田村、方言:沙流)
yayosirkonoye
ヤヨシㇼコノイェ 【自動】[単](複は yayosirkonoypa ヤヨシㇼコノイパ) [yay-o-sir-ko-noye 自分・その尻・地・に・…をねじる](?) いつまでも出て行かない。 {E: to stay indefinitely; not go out.} (出典:田村、方言:沙流)
yayosirkonoypa
ヤヨシㇼコノイパ 【自動】[複](単は yayosirkonoye ヤヨシㇼコノイェ)(二人以上が)いつまでも出て行かない。 a=enúray no okay pe yayosirkonoypa wa oka アエヌライ ノ オカイ ペ ヤヨシㇼコノイパ ワ オカ きたなくて人にいやがられるのに、 いつまでも出て行かないでいる。 {E: to stay indefinitely; not go out (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
yayotapkar-eciwitara
ヤヨタㇷ゚カレチウイタラ 【自動】[yay-o-tapkar-e-ciw-itara 自分・その尻(?)・踏舞・で・にささる・…した状態が続いている][雅]踏舞(両手を広げて斜め前にかざし一歩一歩進んでいく舞い)を続けている。 ☆参考 同じことを表すのに、 otu tapkanru ore tapkanru ukakuspare オトゥ タㇷ゚ カンル オレ タㇷ゚カンル ウカクㇱパレ など、 他の言い方もある。 ☞tapkar タㇷ゚カㇻ {E: to repeat a dance over and over.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayotasiska
ヤヨタシㇱカ 【自動】[yay-o-tasis-ka 自分・その尻(?)・(?)・(他動詞化)] とても急ぐ、 大急ぎでする。 a=i=ráyke kuni a=sima p ne kusu ora yayotasiska=an wa oraun yán=an wa アイライケ クニ アシトマㇷ゚ ネ クス オラ ヤヨタシㇱカアン ワ オラウン ヤナン ワ (そのことが知れたら)私は殺されると思って恐ろしいから大急ぎで国へ帰った。(S民話) {E: to be very busy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayoterkere
ヤヨテㇾケレ 【他動】[yay-oterke-re 自分・…を踏む・…に…させる][雅] …を踏む/通る、 (次の慣用表現で)(橋)を渡る。 úrar ruyka/a=yayóterkere ウラン ルイカ/アヤヨテㇾケレ [雅]私は雲の橋を渡って。(HC神謡) {E: to step on…; pass, cross…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayotuasi
ヤヨトゥアシ 【自動】[yay-o-tuasi 自分・の尻が(?)・安心である(=tuyasi)(?)] 自信がある。 kimunkamuy ne yakka yayotuasi hike i=kesanpa hi ne nankor キムンカムイ ネ ヤッカ ヤヨトゥアシ ヒケ イケサンパ ヒ ネ ナンコㇿ 熊でも自信のあるやつが私を追いかけたのでしょう。(HK民話) {E: to be confident.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayouste
ヤヨウㇱテ 【他動】[yay-o-us-te 自分・の尻・…につく・させる] …に尻を落ち着ける、 …に落ち着いている。 {E: to be calm, settled about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayowpekare
ヤヨウペカレ 【自動】[yay-owpeka-re 自分・まっすぐになる/うまくいく・させる] 人の気持ちを汲んで気に入られるようにする。 pirkano yayowpekare yan ピㇼカノ ヤヨウペカレ ヤン うまく人の機嫌をとりなさい。(S) yayowpekare=an kusu ne na ヤヨウペカレアン クス ネ ナ 私たちは人に好かれるようにうまくやっていこう。(S) {E: to impress oneself upon another.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypakasnu
ヤイパカㇱヌ 【自動】[yay-pakasnu 自分・を戒める](自分で)改心する。 {E: to reform oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yayparihok
ヤイパリホㇰ 【自動】[yay-par-i-hok 自分(の)・口・ものを・買う] 買い食いする。 ☆参考 語源は yaypareihok ヤイパレイホㇰ または yayparoihok ヤイパロイホㇰ《自分の口にものを買う》であろう。 {E: to spend one's money on food.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypekare
ヤイペカレ 【他動】[yay-peka-re 自分・…を目がける・させる]…に向かって/…を目指して行く。 {E: to face, aim at, towards…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaypira
ヤイピラ 【自動】[yay-pira 自分・(?)] 落胆する、 がっかりする。 {E: to be disappointed.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypireta
ヤイピレタ 【自動】[yay-pireta 自分を・傷だらけにする] 傷だらけになる。 yaypireta yak a=ye ヤイピレタ ヤカイェ (彼は)あちこち傷だらけだそうだ。(S) {E: to be covered in cuts, wounds.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypoktacis
ヤイポㇰタチㇱ 【自動】[yay-pok-ta-cis 自分・の下・で・泣く] 一人で悲しむ、 (情けなくて、 人に当たるわけにもいかないので)一人で泣いている。 ☆参考 ☞pok(i) ta cis ポㇰ/ポキ タ チㇱ {E: to be sad and cry alone.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypopkere
ヤイポㇷ゚ケレ 【自動】[yay-popke-re 自分・あたたまる・させる] あたたまる、 体をあたためる。 ruy:no yaypopkere wa ora hotke ルイーノ ヤイポㇷ゚ケレ ワ オラ ホッケ うんとあたたまってから寝なさい。(S) {E: to be warm; warm oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaypuni
ヤイプニ 【自動】[yay-puni 自分・を持ち上げる] 人を見下す。 {E: to look down on someone} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayramakot
ヤイラマコッ 【自動】[yay-ram-akot 自分の・心・(< e-kot)に・つながる](?) 気ままにする。 ku=yayramkot wa ku=hotke クヤイラマコッ ワ クホッケ 私は気ままして寝ている。(W) toan pon hekaci yayramakot patek ki kor an トアン ポン ヘカチ ヤイラマコッ パテㇰ キ コラン あの小さい男の子は勝手気ままばかりしている。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yayramkesmewe
ヤイラㇺケㇱメウェ 【自動】[yay-ram-kes-mewe 自分・心・末・ピンと張る] 一生懸命になる。 {E: to put all one's efforts into.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayrampokiwen
ヤイランポキウェン 【自動】[< yay-erampokiwen 自分・…を憐れむ] もの足りない、 不満足だ。 ☞erampokiwen エランポキウェン、 rampokiwen ランポキウェン {E: to be unsatisfied.} (出典:田村、方言:沙流)
yayramsikarun
ヤイラㇺシカルン 【自動】[yay-ram-sikarun 自分・心・記憶する] 気がつく、 ものごころつく、 思い出す。 onne cise or ta yayramsikarun オンネ チセ オッタ ヤイラㇺシカルン (直訳すると)古い家の中で気がついた=気がついたときは/ものごころついたときは/おぼえているかぎりでは、 古い家の中にいた(それ以前のことは記憶にない)。 {E: to notice; recall.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayramuatte
ヤイラムアッテ 【自動(?)】[yay-ramu-atte 自分・の心・を掛ける] しっかりする、 気をたしかに持つ。 ku=yayramuatte wa k=an ayne hetopo pirka クヤイラムアッテ ワ カン アイネ ヘトポ ピㇼカ 気が遠くなってきたが何とか死ぬまいと思ってがんばっていてとうとうまたよくなった。(S) {E: to be firm; level-headed.} (出典:田村、方言:沙流)
yayrayke
ヤイライケ 【自動】[yay-rayke 自分・を殺す] 自殺する。 ☆参考 yayirayke ヤイライケ《感謝する》とは発音が違う)。 {E: to commit suicide.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayraykepa
ヤイライケパ 【自動】[複](yayrayke ヤイライケ は単複の区別なし)(二人以上が皆)自殺する。 {E: to commit suicide (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayreka
ヤイレカ 【自動】[yay-reka 自分・の美貌をほめる] 自分の美貌を自慢する。 ☞reka レカ {E: to brag of one's beauty.} (出典:田村、方言:沙流)
yayrekkisar-kikikiki
ヤイレッキサㇻキキキキ 【自動】[yay-rek-kisar-kiki-kiki 自分・ひげ・耳・をかく(掻く)・(重複)]もみあげを何度もかきかきする(男の人が言う言葉を考えている様子の描写)。 ☆参考 rekkisar レッキサㇻ《ひげの耳》はもみあげのあたりをさす。 {E: to repeatedly scratch one's sideburns.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayrekutpoye
ヤイレクッポイェ 【自動】[yay-rekut-poye 自分の・のど・をかきまわす] のどに指をつっこんで吐くようにする。 eatu, yayrekutpoye wa eatu エアトゥ、 ヤイレクッポイェ ワ エアトゥ 吐きなさい、 のどに指をつっこんで押えて吐きなさい。(S) {E: to poke one's fingers down one's throat so as to vomit.} (出典:田村、方言:沙流)
yayrerap
ヤイレラㇷ゚ 【自動】[yay-rerap 自分・(?)] なげき話をする。 {E: to talk of sorrowful things.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayrire
ヤイリレ 【自動】[yay-ri-re 自分・高くなる・させる] 背伸びする(立っているときだけでなく座っているときでも、 腰を伸ばしてできるだけ高くなるような姿勢をする)。 {E: to stretch one's body.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysamne 2
ヤイサㇺネ 【後副】…のほかに何もなく、 全体がただ…だけ/ばかりになって、 …だらけで。 cep yaysamne suwe チェㇷ゚ ヤイサㇺネ スウェ ほかのものを入れず魚ばかり煮る。 haː, tanto réra ruy akus cise epitta toypana yaysamne ハー、 タント レラ ルイ アクㇱ チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ ああ、 今日は風がひどく吹いたと思ったら家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) cikanpe en=ka un párase wa upas yaysamne チカンペ エンカ ウン パラセ ワ ウパㇱ ヤイサㇺネ 木の上の雪が私の上に落ちて雪だらけだ。 ☆参考 patek パテㇰ ばかり。 takup タクㇷ゚ …しか(…しない)。 たとえば cep patek チェㇷ゚ パテㇰ は他のものがあっても特に魚を煮るとか食べるとかすること、 たとえば毎日毎日魚を食べるなど。 cep takup チェㇷ゚ タクㇷ゚ は他のものも煮ればよいのに煮ないとか食べたいのに食べさせてもらえないとかで魚しか煮ない、 魚しか食べられないなど。 cep yaysamne チェㇷ゚ ヤイサㇺネ は鍋の中が魚だけでいっぱいでまぜものがないこと。 {E: only; just.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysarama
ヤイサラマ 【他動】(受け身の形、 つまり主語不定人称形で) a=i=yáysarama アイヤイサラマ すべてをまかされている。(KSg) asinuma tap/a=iyáysarama/cup kamuy menoko/a=ne wa taptap アシヌマ タㇷ゚/アイヤイサラマ/チュㇷ゚ カムイ メノコ/アネ ワ タㇷ゚タㇷ゚ 私はすべてをまかされている日月の女神ですが。(Sユーカラ語り) ☆参考 歌い手のサダモさんには意味を聞いてなかった。 「すべてをまかされている」は萱野茂氏の訳。 久保寺『辞典稿』には chinosarama に「選ばれる、 選定される」という訳がついている。 バチラー辞典には sarama に「擇(えら)ぶ. vt. To choose」とある。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysikenuyna
ヤイシケヌイナ 【自動】[yay-sik-e-nuyna 自分・目・で・…を隠す] 見ないふりをする。 {E: to pretend not to see.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysinire
ヤイシニレ 【自動】[yay-sini-re 自分を・休む・させる] 休む、 体を休める、 休息する。 e=sinki ciki ponno yaysinire エシンキ チキ ポンノ ヤイシニレ 疲れたなら少し休みなさい。(S) ☆参考 sini シニ よりも良い言葉。(S) ☞sini シニ {E: to rest.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysiporore
ヤイシポロレ 【自動】[yay-si-poro-re 自分・自分・大きくなる・させる] がまんする、 大人ぶる、 「様子ぶる」、 (今の若者の言い方では)かっこつける。 yaysiporore wa arka yak ye ka somo ki ヤイシポロレ ワ アㇻカ ヤㇰ イェ カ ソモ キ (彼は)がまんして痛いとも言わない。(S) éno p ne korka yaysiporore wa somo e siri エノㇷ゚ ネ コㇿカ ヤイシポロレ ワ ソモ エ シリ (彼はそれを)いつも好きでよく食べるのだが(今は)「様子ぶって」食べないのだ。(S) {E: to put up, have patience with; to act mature than one's age..} (出典:田村、方言:沙流)
yaysirkootke
ヤイシㇼコオッケ 【自動】[yay-sirko-otke 自分・急に強く・…を突く] 自分自身をドンと突く/ギュッと刺す。 ☞sirkootke シㇼコオッケ、 otke オッケ {E: to stab oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysirunkor
ヤイシルンコㇿ 【自動】[yay-sirun-kor 自分・卑しい(< 地・にある)・(として)持つ](?) なりふりかまわず働く、 「ボロを着てても何してもめちゃくちゃに働く」。(S) {E: to work without regard for one's appearance.} (出典:田村、方言:沙流)
yaysittekka
ヤイシッテッカ 【自動】[yay-sittek-ka 自分・落ち着く・(他動詞化)] 自分を落ち着かせる、 自制する、 がまんする。 yaysittekka wa té wano kamuy ewak sir un hosippa wa i=kore yan ヤイシッテッカ ワ テ ワノ カムイ エワㇰ シㇼ ウン ホシッパ ワ イコレ ヤン どうかご自分を押えて、 今から神様の住む山へおもどり下さい。(W神謡語り) {E: to calm oneself; be patient; control oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysukupka
ヤイスクㇷ゚カ 【自動】[yay-sukup-ka 自分・人生を進む・(他動詞化)] 苦労した(恐ろしい目に会った/つらかった)体験を思い出す(が忘れられない/を思い出してもつらい)。 ☆参考 似た文脈で yaykewkor ヤイケウコㇿ も使われる。 {E: to remember, not forget past hardships or painful experiences.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysurkuere
ヤイスㇽクエレ 【自動】[yay-surku-ere 自分・毒・…に…を食べさせる] 服毒する。 {E: to take poison.} (出典:田村、方言:沙流)
yaytasenita
ヤイタセニタ 【自動】[yay-tas-enita 自分・息・(?)] 息を止める。 {E: to hold one's breath.} (出典:田村、方言:沙流)
yayteknawa
ヤイテㇰナワ 【副】[yay-tek-na-wa 自分・手・の方・から][雅]自分一人のはからいで。(S) yayteknawa/kanto or wa/mosirso ka ta/rán=an ruwe ヤイテㇰナワ/カント オㇿ ワ/モシㇼソ カ タ/ラナン ルウェ [雅]私は自分一人のはからいで天から地上に降りて来ましたが。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaytukte
ヤイトゥㇰテ 【自動】[yay-tuk-te 自分・生える・させる]自然に生える。 {E: to grow naturally.} (出典:田村、方言:沙流)
yaytunaska
ヤイトゥナㇱカ 【自動】[yay-tunas-ka 自分・早い・(他動詞化)] 急ぐ、 急いでいる。 yaytunaska=an wa hosipi=an rusuy ruwe ne korka ヤイトゥナㇱカアン マ ホシピアン ルスイ ルウェ ネ コㇿカ 私は急いで帰りたかったけれど。(HK民話) {E: to be in a hurry.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayukaomare
ヤユカオマレ 【自動】[yay-u-ka-omare 自分・互い・の上・にのせる]だんだんよくなる/直る(仕事が、 病気が)。 hetopo yayukaomare kor an ヘトポ ヤユカオマレ コラン またよくなってきた。(S) ☆参考 uweepakiun pirka ウウェエパキウン ピㇼカ よりもよい言葉。(S) {E: to gradually improve (work; an illness).} (出典:田村、方言:沙流)
yayukawka
ヤユカウカ 【自動】[yay-ukawka 自分・…を一針ずつ縫う]ちゃんとまっすぐ縫わないであっちに刺しこっちに刺しする。(S) ☆参考 húci フチ《おばあさん》たちの言葉。(S) {E: to sew in a crooked line.} (出典:田村、方言:沙流)
yayunaske
ヤユナㇱケ 【自動】[yay-unaske 自分・(?)] 頼まれたことを断わる、 辞退する、 願ったりあやまったりして要求を撤回してもらおうとする。 nen yayunaske=an yakka i=tura eyaytupa ネン ヤユナㇱケアン ヤッカ イトゥラ エヤイトゥパ 何と言って断っても(彼は)私と一緒に行きたいと言って聞かない。(HC民話) ☆参考 他動詞は eyayunaske エヤユナㇱケ。 {E: to refuse; decline.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayus
ヤユㇱ 【自動】川におぼれた人や山で死んだ人の死体等を探す。 yayus=an rok an rok yakka kew a=pa ka somo ki ヤユㇱアン ロㇰ アン ロㇰ ヤッカ ケウ アパ カ ソモ キ 探しても探しても死体が見つからない。(S) {E: to search, look for corpses in the mountains or rivers.} (出典:田村、方言:沙流)
yayusi
ヤユシ 【他動】[yay-usi 自分・に…をつける]…を自分につける。 retattoy yayusi レタットイ ヤユシ おしろいをつける。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yayutek
ヤユテㇰ 【自動】[yay-utek 自分・…を使いにやる] トイレに行く、 用足しに行く。 ☆参考 用便に行くことを表す最も良い(上品な)言葉。 より普通には rúkari ルカリ と言う。 {E: to go to the toilet.} (出典:田村、方言:沙流)
yayuuspare
ヤユウㇱパレ 【自動】[yay-uuspare 自分・のいろいろなことを伝える[複]] 自分のいろいろなことを伝える。 ☆参考 一つのことを伝えるのは uuste ウウㇱテ [u-us-te 互い・につく・させる] 。 uuspare ウウㇱパレ は [u-us-pa-re 互い・につく・[複]・させる] で、 「二つ以上のこと/いろいろなことを伝える」)。 {E: to tell various things about oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayuwomare
ヤユウオマレ 【自動】[yay-uwomare 自分・を集める]自分のものを始末する/集める/かたづける。 {E: to manage, put one's belongings in order.} (出典:田村、方言:沙流)
yayuwomasnure
ヤユウオマㇱヌレ 【自動】[yay-uwoma-asnu-re 自分・集まる・すぐれている・させる](?) 自分のものを何でもきちんとしておく。 {E: to put one's things, belongings in order.} (出典:田村、方言:沙流)
yaywennukar
ヤイウェンヌカㇻ 【自動】[yay-wen-nukar 自分・悪い・…を見る] 苦労する、 困る、 なんぎする、 気分が悪い(「せつない」)。 ku=sesek wa ku=yaywennukar クセセㇰ ワ クヤイウェンヌカㇻ 私は暑くてせつない(=気分が悪い)。(S) {E: to suffer; go through hardship.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaywennukarpa
ヤイウェンヌカㇻパ 【自動】[複](yaywennukar ヤイウェンヌカㇻ は単複の区別なし) (二人以上が皆)苦労する、 困る、 せつない。 a=kotánu kémus, a=utári ka kokusis yaywennukar=an-pa アコタヌ ケムㇱ、 アウタリ カ コクシㇱ ヤイウェンヌカㇻアンパ 私の村が飢饉になって村人共々苦しんだ。(NK民話) ☆参考 不定人称形は yaywennukar=an-pa ヤイウェンヌカㇻアンパ {E: to suffer; go through hardships (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ye 1
イェ 【他動】①…を言う、 …を話す、 …に言う。 Aynu itak ye アイヌ イタㇰ イェ アイヌ語を話す。 uwepeker ye ウウェペケㇾ イェ 昔話(民話)を話す。 yúkar ye ユカㇻ イェ ユーカラ(英雄叙事詩)を歌う。 upopo ye ウポポ イェ ウポポを歌う。 sekor ye セコㇿ イェ …と言う。 sekor a=ye セコㇿ アイェ/セコライェ …と(一般に)言う、 …と言われる。 sekor i=ye セコㇿ イェ …と私に言う。 kuni/kunak ye クニ/クナㇰ イェ …すると(いうことを)言う。 yak ye ヤㇰ イェ …した/していると(いうことを)言う。 yak a=ye ヤㇰ アイェ/ヤカイェ …した/しているそうだ。 (使役)+kus(u) ye クス イェ/クㇱ イェ …するように/しなさいと言う。 eun ye エウン イェ …に言う。 hápo eun ye ハポ エウン イェ 母に言う。 kunine ye クニネ イェ …するように言う/話す。 ②☞ram(u) ye ラㇺ/ラム イェ、 sempir(i) ye センピㇼ/センピリ イェ {E: to say, tell…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yénu
イェヌ 【自動】[ye-nu うみ(膿)・を持つ/が出る] うみ(膿)が出る。 húpo uske yénu kor an フポ ウㇱケ イェヌ コㇿ アン できもののところがうみ(膿)が出ている。(W) {E: to ooze pus.} (出典:田村、方言:沙流)
yéot
イェオッ 【自動】[ye-ot うみ(膿)・ついて/たまっている] うむ(うみ「のう」をもつ)。 {E: to fill with pus.} (出典:田村、方言:沙流)
yépa
イェパ 【他動】[複](ye イェ は単複の区別なし)(二人以上が皆)…を言う。 …sekor yépa …セコㇿ イェパ (二人以上が皆)…と言う。 i=ahunte i=ahunte kusu yépa イアフンテ イアフンテ クス イェパ 彼らは私に入れ入れと言った。 ☆発音 用例で i=ahunte イアフンテ は iyahunte イヤフンテ と発音されている。 {E: to say…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yepne
イェㇷ゚ネ 【自動】はにかむ(若い男女間で)。 ☆参考 utcike ウッチケ は《内気である》(性質)。 yaysitoma ヤイシトマ は《はずかしい》(感情)。 {E: to be shy, bashful (young boys and girls).} (出典:田村、方言:沙流)
yepnu
イェㇷ゚ヌ 【他動】[ye-p-nu 言う・こと・を聞く]…の言うことを聞く、 …に従う。 {E: to obey…} (出典:田村、方言:沙流)
yére
イェレ 【複他動】[他動使役] [ye-re …を言う・させる] …に…を言わせる。 ☞ye イェ 1 {E: to make…say…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yétuye
イェトゥイェ 【自動】[ye-tuye うみ(膿)・を切る] うみ(膿)が出なくなる。 húpo uske yétuye, tane tusa oasi kor an フポ ウㇱケ イェトゥイェ、 タネ トゥサ オアシ コラン できもののできたところがうみが出なくなった、 もうなおりそうになっているところだ。(S) {E: to stop oozing pus.} (出典:田村、方言:沙流)
yey 1
イェイ 【間投】(あざけりをぶつける言い方。) yeːy yeːy hoyto taype wenpe sani イェーイ イェーイ ホイト タイペ ウェンペ サニ やあいやあい乞食(こじき)の子、 貧乏人の子。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
yoko
ヨコ 【自動】獲物を待ちかまえる、 待ちぶせする。 yuk sap kuni ramupa wa yoko wa oka ユㇰ サㇷ゚ クニ ラムパ ワ ヨコ ワ オカ 彼らは鹿が来ると思って待ちかまえている。(S) ☆参考 yoko ヨコ のあとは kor oka コロカ ではなく wa oka ワ オカ であることに注意。 一人ならば yoko wa an ヨコ ワ アン。 {E: to wait for prey (to come).} (出典:田村、方言:沙流)
yomkur
ヨㇺクㇽ 【自動】しゃっくりする。 {E: to hiccup.} (出典:田村、方言:沙流)
yomne
ヨㇺネ 【自動】こりる。 {E: to learn a lesson from.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yomomke
ヨモㇺケ 【自動】[yom-om-ke (ひきつることを表す擬態の語根)・(重複)・(自動詞形成)] チリチリにちぢれる、 やけどのあとがひきつる。 {E: to be scarred, scalded from a burn.} (出典:田村、方言:沙流)
yomtek
ヨㇺテㇰ 【自動】[yom-tek (ひきつることを表す語根)・ちょっと…する] 足が棒になる(つかれて足が固くなる)。 ☆参考 古い言葉。 今は nicitne ニチッネ と言う。(S) {E: for the legs to go stiff.} (出典:田村、方言:沙流)
yoni
ヨニ 【他動】(伸びているもの)を縮める、 (伸ばしている足など)をひっこめる。 e=kema yoni! エケマ ヨニ! あなたの足をひっこめて(ひっこめなさい)。(S) e=teke yoni エテケ ヨニ あなたの手をひっこめなさい。(S) ☆対語 turi トゥリ …を伸ばす。 ☆参考 突き出ているものをひっこめるのは ohorka hosipire オホㇿカ ホシピレ、 箱の縁から出ているものをひっこめるのは pirkano oro omare ピㇼカノ オロ オマレ。 {E: to shrink, contract…} (出典:田村、方言:沙流)
yonkororo
ヨンコロロ 【自動】うずくまる、 うずくまっている(「いつまでもかがんでじっとしている」、 猫が、 ネズミが来るかなあと思って/人がかくれていて、 見つけられるかなあと思って)。(S) {E: to crouch, squat down.} m-yonnuppa ヨンヌッパ【自動語幹】☞iyonnuppa イヨンヌッパ (出典:田村、方言:沙流)
yontektek
ヨンテㇰテㇰ 【他動】[yon(i)-tektek …を縮める・瞬間に…する](伸びているもの)を急にちぢめる、 (亀の子が首)をサッとひっこめる。 pon ecinke sapaha etuk wa an a p suy yontektek híne sapa ka sak wa an ポネチンケ サパハ エトゥㇰ ワ アナㇷ゚ スイ ヨンテㇰテㇰ ヒネ サパ カ サㇰ ワ アン 小亀が頭を(首を)出してていたがまたサッとひっこめて頭(首)がなくなっている。(S) ☞yoni ヨニ {E: to contract; to put…back quickly (for a turtle to do this to it's head).} (出典:田村、方言:沙流)
yoyyaki
ヨイヤキ 【自動】[yoyya-ki ぶらんこ遊び・をする]ぶらんこに乗る。 {E: to play on a swing.} (出典:田村、方言:沙流)
yúkar
ユカㇻ 【自動/名】①[自動]ユーカラ(英雄叙事詩)を歌う。 ②[名]ユーカラ、 英雄叙事詩。 ③(語構成要素として)[自動](1)ものまねする(人の言った言葉も仕草もそっくりにまねする)。 (2)[< (1)]叙事詩を歌う。 ☆発音 沙流川の川下のほうや鵡川のほうでは、 r ㇻㇼㇽㇾㇿ に終わる他の語の場合と同様、 語末の r ㇻ は ラ のようには発音せず、 むしろ ル に近い音色に発音する。 ワテケさんはこの語を日本語として言うときでも、 「ユーカラ」とは言わず「ユカル」と言っていた。 ☆参考 ユーカラ(英雄叙事詩)は口承文学のジャンルの一つで、 この地方では、 Poyyaunpe ポイヤウンペ《小さい陸の人》と呼ばれるみなしごの少年が自叙する形の叙事詩をいう。 昔は主に男が歌ったという。 昔、 oyna オイナ 「聖伝、 神伝、 聖典」と呼ばれて区別されたジャンルも、 この時代の歌い手には yúkar ユカㇻ と呼ばれる。 女子が主人公で女子が歌う叙事詩を menokoyukar メノコユカㇻ 「女の叙事詩」と呼び、 これと区別して男が主人公で主に男が歌う英雄叙事詩を okkayoyukar オッカヨユカㇻ 「男の叙事詩」と呼ぶこともある。 一方、 主に鳥やけものなどの神が主人公で自叙する、 折り返しを入れて歌われる「神謡」は、 下流で kamuyyukar/kamuyukar カムイユカㇻ/カムユカㇻ[< kamuy-yukar 神・叙事詩]と呼ばれ、 中流では menokoyukar メノコユカㇻ[menoko-yukar 女・叙事詩]と呼ばれる。 この地方でただ yúkar ユカㇻ というときは、 上述の、 みなし子の少年が主人公でこれが自叙する英雄叙事詩を指す。 これは、 日常会話や昔話、 即興歌などでは通常使われない独特の語句や、 古風な美文調の言い回しや複雑に入り組んだ文法を含んでいる。 通常木の棒(たきぎの一本)で炉ぶちをたたいて拍子をとりながら歌い、 聞き手はときどき hot ! ホッ! という合の手を入れる。通常のユーカラのほかに、 おもしろおかしい言葉や内容を中にはさんで笑い楽しむユーカラを sinot yúkar シノッ ユカㇻ《遊びのユーカラ》と言う。 ☆参考 eyukar エユカㇻ …をものまねする(言葉や仕事をそっくりに)。 koeyukar コエユカㇻ …(人)の…をものまねする。 yayeyukar ヤイェユカㇻ 自分のことを(神謡として)歌う。 ☆参考 樺太方言では yuukara ユーカラ が歌うことを言い、 北海道南部の yúkar ユカㇻ に似た口承文学に hawki ハウキ というものがある。 ☞kamuyyukar カムイユカㇻ、 menokoyukar メノコユカㇻ {E: ①to recite yukar (v.). ②yukar; epic folktales(n.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yupi(hi)
ユピ(ヒ) 【名】[所](概は yup ユㇷ゚)…の兄、 彼/彼女の兄。 toanta an kur ku=yupihi ne ruwe un トアンタ アン クㇽ クユピヒ ネ ルウェ ウン あそこにいる人は私の兄です。 poro ku=yupi ポロ クユピ 兄が二人いるうちの年上の兄。 pon ku=yupi ポン クユピ 兄が二人いるうちの年下のほうの兄。 e=yupihi an エユピヒ アン あなたには兄さんがいた。(S民話) a=yupíhi an híne oka=an アユピヒ アン ヒネ オカアン 私(民話の主人公)には兄がいて私たちは一緒に暮らしていた。(NK民話) ☆参考 親族関係を表すクールな表現。 呼びかけには使わない。 呼びかけには ku=yupo クユポ と言う。 ☞yúpo ユポ {E: the older brother of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yupke
ユㇷ゚ケ 【自動】[yup-ke (きつくしまる/しめることを表す擬態の語根)・(自動詞形成)] きつい、 強い、 激しい、 きつくしまる。 yupke kéman ユㇷ゚ケ ケマン ひどい飢饉。(W会話) yupke wenrera ユㇷ゚ケ ウェンレラ (直訳すると)激しいつむじかぜ=海上のたつまき。(S) tumi yupke トゥミ ユㇷ゚ケ 戦争が激しい=ひどい戦争がある。(S) {E: to be severe, strong; fasten tightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yupkeepotara
ユㇷ゚ケエポタラ 【他動】[yupke-epotara 強く(< 強い)・…におはらいをする](人)に悪神祓いの強いおはらいをする。 a=yupkeepotara akus yayeramuan アユㇷ゚ケエポタラ アクㇱ ヤイェラムアン 私は(その人に)強いおはらいをしたところ彼は気がついた。(NK民話) {E: to exocise; purify.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yupkir
ユㇷ゚キㇼ 【自動】種まきする(指でふってまく)。 yupkir kus arpa ユㇷ゚キㇼ クㇱ アㇻパ (彼女は)種まきに行った。(S) ☆参考 土を掘って中へ種を入れるのは etoyta エトイタ 。 {E: to sow seeds.} (出典:田村、方言:沙流)
yupkosanpa
ユㇷ゚コサンパ 【自動(?)】[yup-kosanpa (きつく締(し)まる/締めることを表す語根)・急に瞬間に…する] キュッと締(し)まる。 (次の表現の中で)) konram konna yupkosanpa コンラㇺ コンナ ユㇷ゚コサンパ [雅] 意を決する、 思い切る(天へ帰る神が地上の愛するものと別れる場面で、 しばらく空を旋回した後、 心を決めて天へまっすぐに昇っていくときに出る表現)。 {E: to fasten tightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yupnatara
ユㇷ゚ナタラ 【自動】[yup-natara (きつくしまる/しめることを表す語根)・(状態が続いていることを表す接尾辞)] しっかりしめてある。 yupnatara no a=kar ユㇷ゚ナタラ ノ アカㇻ (家の)ぶどうづるでしめるところがしっかりしめられ、 ゆるんだりぐらついたりしないようにきちんとしっかりつくられている。 {E: to be fastened, shut tightly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yupnispake
ユㇷ゚ニㇱパケ §023.兄(4)yup-nispake〔júp-niš-pa-ke ゆㇷ゚ニㇱパケ〕⦅ハルトリ⦆【雅】兄御、兄貴。[yup(兄)+nispake(旦那、長者)]。cf. ak-tonoke. (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yupo
ユポ §023.兄(5)yupo〔jú-po ゆポ〕①兄⦅バギノ、シラオイ、チトセ、ホべツ、シズナイ、サマニ、シラヌカ、チロット、アショロ、クッシャロ、ビホロ、シャリ、チカブミ、テシオ、シラヌシ、シラウラ、ニイトイ⦆。②女がその恋人を呼ぶ。ku-yupo!「兄さん」⦅ホベツ⦆。ku-yupo-tono「私のいとしき人よ」⦅ユ研Ⅰ, p.135⦆。③従兄⦅シラヌカ⦆。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yuppa
ユッパ 【他動】[複](単は yupu ユプ)(二つ以上)を締(し)める/きつく締める。 {E: to fasten…tightly (pl.).} (出典:田村、方言:沙流)
yuptek
ユㇷ゚テㇰ 【自動】[yup-tek (きつく締(し)まる/締めることを表す語根)・ちょっと…する](?) しっかりした働きものである、 勤勉である、 まめである。 yuptek menoko ユㇷ゚テㇰ メノコ 働き者の女性。 ☆対語 toranne トランネ。 ☆参考 その人の属性(性質)を言う。 arikiki アリキキ《よく働く》は行為を言う。 {E: to be hardworking.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yupu
ユプ 【他動】[単](複は yuppa ユッパ) …を締(し)める、 …をきつく締める。 ku=kuci sawnu na yupu wa en=kore ククチ サウヌ ナ ユプ ワ エンコレ 私の帯ゆるいからきつく締めてちょうだい。(S) {E: to fasten…} (出典:田村、方言:沙流)
‘rika’
リカ §296 くじら(クジラ (3) ‘rika’ (ri-ka)「リカ」[=humpe] ⦅千島 Torii,p.151⦆ (出典:知里動物編、方言:)
‘rosot’
ロソッ §293 ウマ (5) ‘rosot’ (ro-sot)「ロソッ」[<ロシア語Lošad] ⦅千島⦆(Torii, p. 115) (出典:知里動物編、方言:)