国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

単語を検索

検索結果(辞書から)

303件見つかりました。
toy
トイ 【toy】 〔強意〕. (出典:萱野、方言:沙流)
toy 1
トイ 【名】土地、 地面、 田畑。 siyamam toy シヤマㇺ トイ 田んぼ、 稲田。 toy ka ciw kus トイ カ チウ クㇱ 川があふれて田畑が水をかぶる。 toy ka osma トイ カ オㇱマ 地に落ちる。 toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ 地上に高くそびえる。 toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コㇿ アン (彼は)畑で働いている。(W) {E: earth; land; ground; fields.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
a=etoytap
アエトイタㇷ゚ 【a=e-toyta-p】 畑に蒔く物(いもや豆など).▷ア=私たち エトイタ=蒔く ㇷ゚=物 タパン マメ アナㇰネ ア・エトイタㇷ゚ ネ クス イテキ エ アニ=この豆は畑に蒔く物だから,決して食べてはいけないよ. (出典:萱野、方言:沙流)
atoyeporo
アトイェポロ §105 ホヤ(海鞘類) (3) atoyeporo(a-tó-ye-po-ro)「アとイェポロ」[<attoyeporo<ar(全く)tohe(その乳房)poro(大きい)]⦅富内⦆(マクラボヤ?)⦅富内⦆〔土資28〕 (出典:知里動物編、方言:)
c=etoy
チェトイ 【c=e-toy】 食べられる土.*平取町内宿志別(スクㇱペッ)ヌカピラ川本流から3kmほど入った右岸に,チェトイがあったと聞く.そこへは鹿が集まるとのこと. (出典:萱野、方言:沙流)
catoy(-e)
チャトイ §272.くちびる(唇)(4)catoy(-e)〔čá-toǐ ちゃトイ〕[<patoy↑]⦅シラウラ、チシマ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cietoypiruh(p-i)
チエトイピルㇷ §021.子(11)cietoypiruh(p-i)〔či-é-toǐ-pi-ruh チえトイピルㇷ〕⦅シラウラ⦆末子。[<ci(われら)+-e-(それによって)+tuy(腹中を)+piru(拭った)+-p(者);腹の中をきれいに掃除して来た者]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
etoy
エトイ 【自動】頭がはげている/はげる。 etoy sapa hoskino a=nukár エトイ サパ ホㇱキノ アヌカㇻ はげ頭が先に見えた。(S) etoy cima us エトイ チマ ウㇱ 頭のはげるできものができている。(S) ☆参考 etontone エトントネ より「悪い言葉」。(S) {E: to grow bald.} (出典:田村、方言:沙流)
etoy
エトイ 【etoy】 はげ(になる). アペウナ・アン ヒ タ アナㇰネ シネンネ ア・ウナ ㇷ゚ ネ.トゥン ア・ネ ワ アペウナ・アン コㇿ シネン エトイ シネン ヤイカオクイマ ㇷ゚ ネ ナ ヌ ワ オカ ヤン=火を埋める時にはひとりで埋めるものだ.ふたりで火を埋めるとひとりははげ頭になりひとりは寝小便たれになるものなので聞いておきなさい. (出典:萱野、方言:沙流)
etoy
エトイ §597.はげあたま(はげ頭)(16)頭がはげている etoy〔e-tóǐ エとイ〕[e(頭)+toy(<?tuy切れている)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etoy'opospa
エトイオポㇱパ 【e-toy-opospa】 萌え出る:豆の種が土を割って芽を出す.▷エ=それ トイ=土 オポㇱパ(オポソの複数)=くぐり抜ける (出典:萱野、方言:沙流)
etoycotca
エトイチョッチャ 【他動】[e-toy-cotca …で・地・射る] …で地面を射る。 rapuhu ay ne a=kar wa a=etóycotca a=emúncotca wa tos to ayrapkina hetuku ruwe an nek! ラプフ アイ ネ アカㇻ ワ アエトイチョッチャ アエムンチョッチャ ワ トㇱ ト アイラㇷ゚キナ ヘトゥク ルウェ アン ネㇰ! その(カラスの)羽で矢をつくってそれで地面を射たりごみを射たりしたから矢羽根草(クサソテツ)が生えたのさ。(KK掛け合い歌)の結びの語り。 {E: to shoot at the ground with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoyouri
エトヨウリ 【他動】[e-toy-ouri …のことで・地・を掘る]…を埋める所を掘る。 {E: to dig a hole to bury…} (出典:田村、方言:沙流)
etoyposo
エトイポソ 【自動】[e-toy-poso 頭・土・を突き抜ける](地中から)芽を出す、 土を割って出て来る。 {E: to sprout} (出典:田村、方言:沙流)
etoypoyepoye
エトイポイェポイェ 【他動】[e-toy-poye-poye …で・地・をかきまわす・(重複)]…を土の表面にゴシゴシなすりつける(人を殺して血のついた着物をこすりつけてどろまみれにする等)。(S) {E: to scrub…against the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
etoypuneno
エトイプネノ 【副】[e-toypu-ne-no その頭(が)・地面の上の山積み・になる・(副詞形成)]山盛りに。 etoypuneno kore エトイプネノ コレ 山盛りにして「やりなさい」(与えなさい)。(S) ☞toypu {E: in heaps.} (出典:田村、方言:沙流)
etoysapa
エトイサパ 【etoy-sapa】 はげ頭. (出典:萱野、方言:沙流)
etoysapa
エトイサパ §597.はげあたま(はげ頭)(17)はげあたま etoy-sapa〔e-tóǐ-sa-pa エとイサパ〕[etoy(↑)+sapa(頭)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
etoysapamuye
エトイサパムイェ 【etoy-sapa-muye】 はげ頭の鉢巻.前から後ろへ手拭を広げるようにして巻く. エトイクㇽ アナㇰネ エトイサパムイェ シコㇿ ア・イェ サパムイェ キ パ ㇷ゚ ネ ワ=はげた人ははげ頭の鉢巻という鉢巻のしかたをするものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
etoyta
エトイタ 【他動】[e-toyta …で・耕作する]…を植える、 (種を、 一つ一つ落して)まく。 {E: to plant, sow…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
etoyta
エトイタ 【e-toyta】 蒔く:豆,カボチャ,ジャガイモなど大きな種(いも)を蒔く時,ガマ草の種は特別な用例.▷エ=それ トイ=畑 タ=耕す エント ア・エトイタ コㇿ クスイェㇷ゚ ソモ エタイェ クニネ エチャクラㇱ シンケㇷ゚ カシ ウン ア・ピラサ ピㇼカ ノ ケニトゥㇰ コㇿ エント ニテㇰ ネ ア・アシ=青エンドウ豆を蒔いた時に山バトが抜かないように枝のままのハギを上へ並べよく芽が出そろったら青エンドウ豆の手柴として立てる.エモ ア・エトイタ ヒ タ エイタサ オタ ア・カムレ コㇿ ケニトゥㇰ モイレ ㇷ゚ ネ ナ=ジャガイモを蒔く時にあんまり土を被せすぎると芽が出るのが遅いものだ.カニ アナㇰネ オルケㇱサㇰペ ク・ネ クス シキナ ピイェヘ ケトイタ(ク・エトイタ) シリ ネ ナ シコㇿ ハワナン(ハワン・アン) コㇿ タㇷ゚ストゥ オイカ ア・チャㇻパ ㇷ゚ ネ=私は子孫の絶えた者なのでガマ草の種を蒔くのだよ,と言いながら肩越しに後ろへ種を蒔き散らすものだ.参考:ユㇷ゚キㇼ=ヒエやアワの種蒔きの場合 (出典:萱野、方言:沙流)
etupuycatoy(-he)
エトゥプイチャトイ §672.びよく(鼻翼);こばな(小鼻)(3)etupuy-catoy(-he)〔e-tú-puǐ-ča-toǐ エとぅプイ・チャトイ〕[鼻・唇]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
ewkotoyse
エウコトイセ 【他動】…に集まる、 …に群がる、 …にたかる。 ☞kotoyse コトイセ {E: to gather, collect…} (出典:田村、方言:沙流)
horasipatoy(-e)
ホラシパトイ §274.唇―したくちびる(下唇)(5)horasi-patoy(-e)〔ho-rá-ši-pa-toǐ ホらシパトイ〕[horasi(下の)+patoy(唇)]⦅チトセ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
horikasipatoy(e-)
ホリカシパトイ §273.唇―うわくちびる(上唇)(3)horikasi-patoy(e-)〔ho-rí-ka-ši-pa-toǐ ホりカシパトイ〕[horikasi(上方の)+patoy(唇)]⦅チトセ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
horippa-toye uciwciw
ホリッパトイェ ウチウチウ 【自動】[horippa-toye u-ciw-ciw 踊る[複]・(?)・互い・にささる(?)・(重複)] [慣用句]皆であっちへ行ったりこっちへ来たりしてにぎやかに踊り歌う。 {E: to dance and sing; to party.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
húretoy
フレトイ 【名】[hure-toy 赤・土] 紅(べに)、 ほおべに。 húretoy yayusi フレトイ ヤユシ 紅をつける。 {E: (cheek) rouge.} (出典:田村、方言:沙流)
huskotoy
フㇱコトイ 【名】[husko-toy 古い・ずっと(?)](次の表現で)huskotoy wa フㇱコトイ ワ ずっと昔から。 huskotoy wa yaynuwen wa an yak a=ye フㇱコトイ ワ ヤイヌウェン マ アン ヤカイェ (彼は)ずっと前から体具合いが悪くていたそうだ。(S) {E: from long ago.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
huskotoywano
フㇱコトイワノ 【husko toy wa no】 昔から,古くから,以前から. タアン ピパウㇱコタン アナㇰネ フㇱコ トイ ワノ アイヌ オカ.ペトッタ(ペッ オㇿ タ) アナㇰネ チェㇷ゚ ネㇷ゚ パㇰノ カ オカ.キㇺ タ アナㇰネ イセポ チロンヌㇷ゚ ユㇰ キムンカムイ ポロンノ オカ ワ アエㇷ゚ ア・エイㇱラㇺネ カ ソモ=この二風谷村は昔からアイヌが暮らしていた.川には魚がたくさんいた,山にはウサギ,狐,鹿,熊がたくさんいて食べ物に不自由しなかった. (出典:萱野、方言:沙流)
huttoy
フットイ §060 ウグイ (6) huttoy (hút-toy)「ふットイ」 ⦅美幌、屈斜路、足寄、白糠⦆ (出典:知里動物編、方言:)
i=katoykuspekor
イカトイクㇱペコㇿ 【i=ka toy kus pekor】 (私が)かったるい〔比喩〕.▷イ=私 カ=上 トイ=土 クㇱ=通る ペコㇿ=ような →体の上を土でおおわれたような チュワン オカケ タ トイ アンクラ タ ポンノ モコㇿアナクス(モコㇿ・アン アクス) イ・カトイクㇱ ペコㇿ ネ ヒネ モイモイケ・アン カ ア・エアイカㇷ゚ エウン アイヌ ハウ アㇱ クスケライ モㇱ・アン.ネㇷ゚ カ ウェンカムイ イイェヌチシㇱケ(イ・エヌチシㇱケ) ワ ネ ア ナンコㇿ=お昼ご飯の後,畑の畔で少し眠ると,体の上を土でおおわれたようなかったるい気持になり動くこともできない.そこへ人声がしたお陰で目が覚めた,何か化け物が私をにらみつけていたのであろう. (出典:萱野、方言:沙流)
iramtoynere
イラㇺトイネレ 【i-ram-toy-ne-re】 悲しいことだ:感心なことだという意味になることもあり.前後の意味に注意.▷イ=それ ラㇺ=思い トイ=土 ネ=になる レ=させる ソンノ イラㇺトイネレ.コタンコㇿニㇱパ モシㇼホッパ ヤㇰ ア・イェ=本当に悲しいことだ.村の長老が亡くなったそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
itoytuninka
イトイトゥニンカ §212 ミミズ (11) itoytuninka (i-tóy-tu-nin-ka)「イとイトゥニンカ」 ⦅K白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
kannapatoy
カンナパトイ 【名】[概](所は kannapatoye(he) カンナパトイェ(ヘ))[kanna-patoy 上の・唇] 上唇。 {E: the upper lip.} (出典:田村、方言:沙流)
kannapatoy(-e)
カンナパトイ §273.唇―うわくちびる(上唇)(2)kanna-patoy(-e)〔kán-na-pa-toǐ かンナパトイ〕[kanna(上方の)+patoy(唇)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
kannapatoye
カンナパトイェ 【kanna-patoye】 上唇. ポㇰナニルㇱ カンナパトイェ イカスレ カンナニルㇱ ポㇰナパトイェ イカスレ=下あごの牙が上唇の上へ出て.上あごの牙が下唇の下へ出て(ユカㇻの中での狼の描写). (出典:萱野、方言:沙流)
kannapatoye(he)
カンナパトイェ(ヘ) 【名】[所](概は kannapatoy カンナパトイ)…の上唇。 {E: the upper lip of…} (出典:田村、方言:沙流)
kotoyse
コトイセ 【他動】…に(たくさんの虫/大勢の人が)たかる、 …のところに(ものほしさに)集まる。 mus kotoyse ムㇱ コトイセ ハエがたかる。 {E: for many people, insects to gather, swarm around…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kotoyse
コトイセ 【kotoyse】 集まる,群がる. アイヌ コトイセ=人が集まる. (出典:萱野、方言:沙流)
Mokotoyama
モコトヤマ 【名】[日本語][地名]藻琴山。 {E: place name.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
mottoy(-e)
モットイ §458.せぼね(背骨);脊椎骨;背柱(9)鮭の背骨 mottoy(-e)〔mót-toǐ もットイ〕[mot(椎骨)+toy(集合)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
mottoy(-e)
モットイ §458.せぼね(背骨);脊椎骨;背柱(10)鮭の背骨 mottoy(-e)〔mót-toǐ もットイ〕[mot(椎骨)+toy(集合)]⦅クッシャロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
otoykonin(-i)
オトイコニン Ⅱ_§002.おとこ(男)(14)otoykonin(-i)〔o-tóǐ-ko-nin オとイコニン〕⦅アズマ⦆小男。[o(裾を)+toy(地)+-ko(において)+nin(引きずっている)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
otoyposo
オトイポソ 【o-toy-poso】 畑物が芽を出した.▷オ=それ=種 トイ=畑 ポソ=くぐる (出典:萱野、方言:沙流)
otoypospa
オトイポㇱパ 【o-toy-pospa】 芽が出る〔複〕. オトイポㇱパ ワ オカ=芽が出ている.*種を蒔いた後に芽が出たかどうかを確かめるために,ゆっくりと畑の中を歩いてみて芽が出ていると言う. (出典:萱野、方言:沙流)
otoypukka
オトイプッカ 【o-toy-pukka】 土盛りをする. ホクレ トイタ ヤン エウン エモ ア・エトイタ ケニトゥㇰ ヤクン キナカㇻ・アン ア・オトイプッカ エモタ・アン ワ ハㇺネスパ ワ ア・エ クㇱネ ナ=早く畑を耕しなさい,そこへジャガイモを蒔いて芽が出たら草を取って土盛りをしてジャガイモを掘ってゆでて食べるから.タネ エモ ア・オトゥイプッカ ヤㇰ ピㇼカ ノイネ ネ ナ チュワン オカタ ア・オトイプッカ ロー=もういもの土盛りをした方がいいみたいだから昼飯の後で土盛りをしようよ. (出典:萱野、方言:沙流)
otoypunkina
オトイプンキナ §241 クサノオウ (3) otoypun-kina (o-tóy-pun-ki-na)「オとイプンキナ」[otoypunはotompuyの音韻転位(metathesis)] 茎葉 ⦅美幌、屈斜路⦆ (出典:知里植物編、方言:)
otoyseru
オトイセル 【o-toy-seru】 土けむりにむせる. ソンノ イヨーハイ ヤイェシンニューケㇱ ペ ネ クス シッチャㇱヌレ カ ソモ キ オトイセル オムンセル ワ アン イオッセレケレ=本当にあきれたよ,だらしないものだから掃除もしないで土けむりにむせ,ごみにむせている,たまげたものだ. (出典:萱野、方言:沙流)
pahaweetoyta
パハウェエトイタ 【pa-hawe-e-toyta】 噂の種をまく. ソンーノ スイ ネア メノコ ネスン.オヤコヤㇰ タ ネユンネユン ハウェアン イユコイキレ パハウェエトイタ ハウェ=全くまたあの女であろう.あちらこちらでいろいろと言ってけんかさせる噂の種をまいたのは. (出典:萱野、方言:沙流)
toy
パトイ 【名】[概](所は pátoye(he) パトイェ(ヘ))[pa-toy 口・(?)] くちびる(唇)。 ☆参考 pápus パプㇱ、 cápus チャプㇱ は他方言。 {E: the lips.} (出典:田村、方言:沙流)
patoy(-e)
パトイ §272.くちびる(唇)(2)patoy(-e)〔pá-toǐ ぱトイ〕[pa(口)+toi(?)]⦅サル、チトセ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
patoy/patoye(he)
パトイ/パトイェ(ヘ) 【patoy/patoye(he)】 唇. (出典:萱野、方言:沙流)
toye(he)
パトイェ(ヘ) 【名】[所](概は pátoye パトイェ) …のくちびる(唇)。 pátoye ironne パトイェ イロンネ 唇が厚い。 {E: the lips of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
patoykausrek(-i)
パトイカウㇱレㇰ §642.ひげ(髭)(11)くちひげ patoy-ka-us-rek(-i)〔pá-toǐ-ka-uš-rek ぱトイ・カ・ウㇱ・レㇰ〕[patoy(くちびる)+ka(の上)+us(に生えている)+rek(くちひげ)]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
pikutatoy
ピクタトイ 【pikuta toy】 川洲・川原の畑:柳原の間にある浜砂のような柔らかい所. ポロ ワッカ アン エオヤパ アナㇰネ ピクタトイ シノ ピㇼカ ㇷ゚ ネ.ムン ウㇱ カ ソモ ルロカㇻ・アン ワ ナーニ ユㇷ゚キㇼ・アン コㇿ チュㇰアン コㇿ ネㇷ゚パㇰノ アマㇺ ヌモノ=大洪水のあった次の年は川洲畑は本当にいいものだ,草も生えないし,畝を切ってすぐに種を蒔くと秋になればどっさり穀物が実る.オッコー タント アハ タ・アン クス ピクタトイ オルン パイェ・アン ロー=お姉さん,今日土豆を掘りに川原の砂畑まで行こうよ. (出典:萱野、方言:沙流)
pokna-pátoy
ポㇰナパトイ 【名】[pokna-pátoy 下の・唇] 下唇。 ☆対語 kanna-patoy カンナパトイ {E: the lower lip.} (出典:田村、方言:沙流)
pokna-pátoye(he)
ポㇰナパトイェ(ヘ) 【名】…の下唇。 {E: the lower lip of…} (出典:田村、方言:沙流)
poknapatoy(-e)
ポㇰナパトイ §274.唇―したくちびる(下唇)(2)pokna-patoy(-e)〔pók-na-pa-toǐ ぽㇰナパトイ〕[pokna(下方の)+patoy(唇)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
poknapatoy/poknapatoye(he)
ポㇰナパトイ/ポㇰナパトイェ(ヘ) 【pokna-patoy/-patoye(he)】 下唇. (出典:萱野、方言:沙流)
ponmottoykor
ポンモットイコㇿ §309 シジュウカラ (5) pon-mottoykor (pón-mot-toy-kor)「ぽンモットイコㇿ」[<pon(小さい)mottoy(下着)kor(もつ)、腹が黒いからそういうと。] ⦅屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
retattoy
レタットイ 【名】[retar-toy 白い・土] 白粉(おしろい)。 retattoy yayusi レタットイ ヤユシ おしろいをつける。(W) {E: white powder.} (出典:田村、方言:沙流)
ritentoy
リテントイ 【名】[riten-toy 柔軟な・土] 粘土(赤いの、 灰色の、 ねばい土)。 ritentoy ani cisetumam a=kar リテントイ アニ チセトゥマㇺ アカㇻ 粘土で壁をつくる。(S) (注 昔の家の壁はカヤ(ki キ)でつくられた。) {E: clay.} (出典:田村、方言:沙流)
rostoy(-he)
ロㇱトイ §253.きんまく(筋膜)rostoy(-he)〔róš-toǐ ろㇱトイ〕[<rus(毛皮)+tu(すじ)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
rupustoytoy
ルプㇱトイトイ 【rupus-toy-toy】 凍土. (出典:萱野、方言:沙流)
sinnatoyne
シンナトイネ 【sinna-toy-ne】 特別に. (出典:萱野、方言:沙流)
sir-toyarekurok
シットヤレクロㇰ 【完動】[sir-toy-ar-ekurok あたり・ひどく・全く・まっ黒い] まっ暗である。 ☆発音 sir- で切って発音すれば シㇼ。 {E: to be completely dark; pitch black.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sitoyerum
シトイェルㇺ §285 ねずみ (7) sitoyerum (sí-toy-e-rum)「しトイェルㇺ」[<si(大)toy(土)erum(ネズミ)]シチロウネズミ⦅天塩⦆ (出典:知里動物編、方言:)
síttoyárekurok
シットヤレクロㇰ ☞sir-toyarekurok シットヤレクロㇰ (出典:田村、方言:沙流)
siyamamtoy
シヤマㇺトイ 【名】[siyamam-toy 米・土地/畑] 田んぼ、 稲田。 {E: a paddy field.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sukustoy
スクㇱトイ 【名】[sukus・toy 日ざし・(< 土地?)][雅]真昼の明るい光。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw-itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ 何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射してきらめき合っている。(Sユーカラ) (出典:田村、方言:沙流)
touttoy
トウットイ §061 やちうぐい ドロバエ;やちうぐい (2) to-uttoy (tó-ut-toy)「とウットイ」[to(沼)uttoy(ウグイ)] ⦅塘路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toy(-e)
トイ §096.陰部―女性の性器(16)toy(-e)〔tóǐ とイ〕[畑]⦅ホロべツ⦆【常】 (出典:知里人間編I、方言:)
toy- 2
トイ 【接頭】(主に動詞に接頭し、 程度が大きいこと、 しばしば同時に好ましくないことを表す接頭辞。 しばしば wen- ウェン …との対句で用いられる。)ひどく、 すさまじく。 toyekurok トイェクロㇰ 真っ黒い。 toyakkari トヤッカリ …をはるかに越えて、 …よりもずっと。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toy/toye(he)
トイ/トイェ(ヘ) 【toy/toye(he)】 土地,畑,土.耕土. ク・トイェヘ キナウㇱ ワ アン ペ ネ クス ケㇱト ク・キナカㇻ タント コケレ(ク・オケレ) ケラムシンネ(ク・エラムシンネ)=私の畑が草ぼうぼうになっていたものだから毎日草取りをして,今日終わって安心した.ヘマンタ フナラ クス ホック カネ ワ トヨㇿペカ(トイ オㇿ ペカ) エネ イキ シリ アン.ピパ ヘネ ハチレ ヒ ソモ ネ ヤ=何を探して腰を屈めて畑の中をあのようにするのだ.穂ちぎり用の貝などを落としたのではないだろうか.アントゥキ トイ オッタ(オㇿ タ) アントゥキ ケプㇱペ ポロンノ ハチㇼ ワ アン イカラㇱ ナ ウモマレ ワ エㇰ=小豆畑に小豆のさやがたくさん落ちていてもったいないから集めて来い. (出典:萱野、方言:沙流)
tóya
トヤ 【位名】[to-ya 湖/沼・の岸](=to ya ト ヤ)湖/沼の岸、 湖畔。 Tóya トヤ 洞爺の語源。 Kutcaro tóho poro to tóya ta クッチャロ トホ ポロ ト トヤ タ 屈斜路湖という大きな湖の湖畔に。(S会話) {E: the shore of a lake, swamp.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Tóya
トヤ 【名】[地名] 洞爺。 {E: place name.} (出典:田村、方言:沙流)
toyakkari
トヤッカリ 【後副】[toy-akkari ひどく(強めの接頭辞)・を越える] …よりもずっと、 …の何倍も。 {E: much more than…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyampe
トヤンペ §218 カワシンジュガイ (19) to-yampe (to-yam-pe)「トヤンペ」 ⦅富内⦆カワシンジュガイ(カラスガイの類) (出典:知里動物編、方言:)
toyan
トヤン 【toyan】 大地.地表[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
toyankarpe
トヤンカㇻペ 【toyan-kar-pe】 大地に当たる風[ユ]. (出典:萱野、方言:沙流)
toyankura
トヤンクラ 【名】[toy-ankura 畑・(?)]畑の縁(へり)の草。 toyankura otuye トヤンクラ オトゥイェ 畑のへりの草を刈る。(W) (出典:田村、方言:沙流)
toyanramusura
トヤンラムスラ 【toyan-ramu-sura】 大地から思い放し. ▷トヤン=大地 ラム=思い スラ=放し[ユ](補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
Toyarasarus
トヤラサルㇱ 【名】[toy-ar-a-sar-us ひどく悪い・全く・(挿入母音)・尾・がついている](ばけものの呼び名の一部、 直訳すると)ひどい尾のついたもの=ひどいけもののばけもの(ののしりの表現)。(W神謡K) ☆参考 Toyarasarus Wenarasarus トヤラサルㇱ ウェナラサルㇱ と(またはその逆の順で)、 同じ語構成で同じ意味の語が対句になって使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
toyarekurok
トヤレクロㇰ 【自動】[toy-ar-ekurok ひどく・全く・まっ黒/まっ暗である]完全にまっ黒/まっ暗である。 ☞sir-toyarekurok シットヤレクロㇰ (出典:田村、方言:沙流)
toycarip
トイチャリㇷ゚ §199 ケラ (4) toycarip (toy-ca-rip)「トイチャリㇷ゚」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toycise
トイチセ 【toy-cise】 半地下式の家. (出典:萱野、方言:沙流)
toycisekorikankikir
トイチセコㇿイカンキキㇼ §122 スズメバチ (5) toycise-kor-ikankikir(toy-ci-se-kor-i-kan-ki-kir)「トイチセコㇿイカンキキㇼ」⦅屈斜路⦆クロスズメバチ (出典:知里動物編、方言:)
toycisekotkorikankikir
トイチセコッコㇿイカンキキㇼ §122 スズメバチ (18) toycisekot-kor-ikankikir(tóy-ci-se-kot-kor-i-kan-ki-kir)「とイチセコッコㇿイカンキキㇼ」[toycise(竪穴)kot(跡)kor(持つ)ikankikir(ハチ)]⦅本別⦆ドロバチ(井上8) (出典:知里動物編、方言:)
toye(he) 1
トイェ(ヘ) 【名】…の土地、 …の畑。 {E: the earth, land, ground, fields of…} (出典:田村、方言:沙流)
toye(he) 2
トイェ(ヘ) 【名】[所](概は toy トイ)(次の言い回しの中で) horippa toye uciwciw ホリッパ トイェ ウチウチウ 大勢で楽しそうに踊って動き回る。(W民話) sinot toyehe uciw'uciw シノッ トイェヘ ウチウウチウ 大勢で楽しそうに遊んであっちへ行ったりこっちへ来たりする。(W神謡語り) {E: for many people to play about here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyekrok
トイェクロㇰ 【toy-ekrok】 色が黒い,漆黒. (出典:萱野、方言:沙流)
toyekurok
トイェクロㇰ 【自動】[toy-ekurok ひどく・まっ黒い] ①まっ黒である。 ②(比喩的に)(肌の色が)日焼けした色である。 nanuhu ka toyekurok ナヌフ カ トイェクロㇰ 顔もまっ黒だ(よく日焼けしている)。(W) {E: to be pure, jet black.} (出典:田村、方言:沙流)
toyera
トイェラ §332.ごみ(7)土ほこり toyera〔tó-je-ra とイェラ〕[toy(土)+era(?)]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toyeranranup
トイェランラヌㇷ゚ §289 シカ (12) toyeranranup (to-yé-ran-ra-nup)「トいェランラヌㇷ゚」シカの一種(角が大きく、その先端がヘラ状になっていて、気が荒く、犬をも殺す)⦅足寄、美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyerum
トイエルㇺ 【toy-erum】 大ネズミ. (出典:萱野、方言:沙流)
toyerum
トイェルㇺ §285 ねずみ (6) toyerum (toy-é-rum)「トいェルㇺ」[<toy(土)erum(ネズミ)]シチロウネズミ(ドブネズミ Rattus norvegicus norvegicus ERXLEBEN)⦅幌別、白老、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyetuk
トイェトゥㇰ 【自動(?)】[toy-e-tuk 土・その頭・出る](?) 土が上がって来る、 土が上がって来て穴がうまる。 (出典:田村、方言:沙流)
toyhokukor
トイホクコㇿ §726.みずむし(水虫)(4)女の人の足の指の間が掘れて土が溜まって痛くかゆい toy-hoku-kor〔tóǐ-ho-ku-kor とイ・ホク・コㇿ〕[土の・夫を・もつ]⦅ホロべツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toyikankikir
トイイカンキキㇼ §122 スズメバチ (4) toy-ikankikir(tóy-i-kan-ki-kir)「とイイカンキキㇼ」⦅美幌⦆クロスズメバチ Vespa lewisii CAMERON. (出典:知里動物編、方言:)
toyimok
トイイモㇰ §212 ミミズ (2) toy-imok (tóy-i-mok)「とイイモㇰ」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyira
トイラ 【名】[toy-ira 土・きたないごみ] 土のきたないごみ。 ☆発音 yi の発音に注意。 toira でも toyra でもない。 (出典:田村、方言:沙流)
toyka
トイカ 【toyka】 地面. (出典:萱野、方言:沙流)
toykar
トイカㇻ 【自動】[toy-kar 畑・をつくる] 畑をつくる。 ☆参考 「農業」の訳語として出た。 畑作することは通常 toyta トイタ という。 {E: to make a field, a farm.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toykararip
トイカラリㇷ゚ 【toy-ka-rari-p】 大地を押さえる雪:土の上に積んである物の上に降った雪.▷トイ=土 カ=上 ラリ=詰める ㇷ゚=物=雪 (出典:萱野、方言:沙流)
toykikir
トイキキㇼ §113 ネキリムシ(根切虫);ジムシ(地虫)、コガネムシ類の幼虫 (1) toy-kikir(tóy-ki-kir)「とイキキㇼ」[<toy(地)kikir(虫)]⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toykikiri
トイキキリ §212 ミミズ (16) toy-kikiri (toy-ki-ki-ri)「とイキキリ」 ⦅K白浦、富内、落帆⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toykikirisuma
トイキキリスマ §212 ミミズ (20) toykikiri-suma (toy-ki-ki-ri-su-ma)「トイキキリスマ」 ⦅白浦⦆ミミズ石 (出典:知里動物編、方言:)
toykikkar
トイキッカㇻ 【他動】[toy-kik-kar ひどく・打つ・する] …をひどくなぐりつける。 {E: to strike…violently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toykikkar
トイキッカㇻ 【toy-kikkar】 (ひどく)殴る. ウウェペケㇾ オッタ(オㇿ タ) アナㇰネ カッチャマハ ウェンメノコ ア・トイキッカㇻ コㇿ コタンケスン(コタンケㇱ ウン) エホラㇰチセ オルン ヤイニンパニンパ セコㇿ ネ ㇷ゚ ネ=昔話の中では行ないの悪い女が父や母に殴られると村はずれの半分潰れた家へ自分の身体を引きずるようにして行ったと描写されている. (出典:萱野、方言:沙流)
toykina
トイキナ §379 フトイ (4) toykina (tóy-ki-na)「とイキナ」[<to-kina、ただし、toyは「土」の義] 茎 ⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里植物編、方言:)
toyko
トイコ 【toy-ko】 強く〔強意〕. トイコキㇰキㇰ=強く殴る.トイコペネ=強く潰す. (出典:萱野、方言:沙流)
toyko-
トイコ 【接頭】(動作・行為・状態を表す自動詞・他動詞に接頭して、 動作・行為・状態が激しくないし徹底的に行なわれることを表す。)sinki シンキ 疲れる;toykosinki トイコシンキ すっかり疲れきる。 kisma キㇱマ …を押える/つかまえる;toykokisma トイコキㇱマ …をしっかり押える/つかまえる。 (出典:田村、方言:沙流)
toyko-enucisiske
トイコエヌチシㇱケ 【他動】[toyko-enucisiske ひどく・ …をにらむ] …をひどくにらみつける。 {E: to glare at…fiercely.} (出典:田村、方言:沙流)
toyko-hepututu
トイコヘプトゥトゥ 【自動】[toyko-he-putu-tu ひどく・頭/顔・をつき出す・(重複)] ひどい仏頂面をしている、 ひどく不機嫌な顔/ふくれっつらをしている。 {E: to have, wear a sulky look; for one's bad temper to show on one's face.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyko-kikkik
トイコキッキㇰ 【他動】[toyko-kik-kik ひどく/徹底的に・…をたたく・(重複)] ひどくボカボカなぐる、 めった打ちにする。 {E: to strike…violently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyko-kisma
トイコキㇱマ 【他動】[toyko-kisma ひどく・…をつかむ/押える] …をしっかり/ギュッとつかむ、 …をしっかりつかまえる。 toan pe toyko-kisma yan! netopake a=nukár kusu ne na トアン ペ トイコキㇱマ ヤン! ネトパケ アヌカㇻ クス ネ ナ あいつをしっかりつかまえろ、 体を調べるから。(W言い伝え) {E: to catch, grasp…firmly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyko-munin
トイコムニン 【自動】[toyko-munin ひどく/すっかり・くさる] 地に落ちてくさってしまう、 すっかり朽ち果ててしまう。 ☆参考 toy-ko- トイコ は《土・と共に》。 また《ひどく》。 {E: to fall to the ground and rot.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tóyko-pákasnu
トイコパカㇱヌ 【他動】[toyko-pakasnu ひどく・…を戒める] …をひどくこらしめる。 {E: to punish…severely.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyko-rayke
トイコライケ 【他動】[toyko-rayke ひどく・殺す] ぶっころす、 ひどい殺し方で殺してしまう。 {E: to murder…in a foul manner.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toykoenucisiske
トイコエヌチシㇱケ 【toy-ko-enucisiske】 にらみつける. (出典:萱野、方言:沙流)
toykoesina
トイコエシナ 【toy-ko-esina】 ひた隠し(にする). (出典:萱野、方言:沙流)
toykoetaye
トイコエタイェ 【toy-ko-etaye】 引っぱる. (出典:萱野、方言:沙流)
toykohepokiki
トイコヘポキキ 【toy-ko-hepokiki】 すっかりうなだれる. (出典:萱野、方言:沙流)
toykokikkik
トイコキッキㇰ 【toy-ko-kikkik】 ひどく殴る. ネア エタㇱペ ペカンケ ワ エㇰ ヒクス アㇱナㇷ゚ アニ ア・トイコキㇰキㇰ ワ ア・ライケ=あの海馬(トトゥ)が浮き上がってきたので櫂で殴り殺した. (出典:萱野、方言:沙流)
toykokiru
トイコキル 【自動(?)】[toy-ko-kiru 土・と共に・…をひっくり返す] 畑をひっくりかえす(草がひどくなったとき)。(S) {E: to turn over the earth of a field; to weed.} (出典:田村、方言:沙流)
toykokisma
トイコキㇱマ 【toy-ko-kisma】 ひっつかむ. (出典:萱野、方言:沙流)
toykopene
トイコペネ 【toy-ko-pene】 潰れる:大地とともに潰れる,ぺちゃんこ:押し潰されて平たくなった様子. (出典:萱野、方言:沙流)
toykoperpa
トイコペㇾパ 【toy-ko-perpa】 ぶち壊す. (出典:萱野、方言:沙流)
toykoramutuy
トイコラムトゥイ 【toy-ko-ramu-tuy】 びっくり仰天する. (出典:萱野、方言:沙流)
toykorayke
トイコライケ 【toy-ko-rayke】 ぶち殺す. (出典:萱野、方言:沙流)
toykotawki
トイコタウキ 【toy-ko-tawki】 ぶった切る:なたで切る. (出典:萱野、方言:沙流)
toymatkor
トイマッコㇿ §726.みずむし(水虫)(3)男の人の足の指の間が掘れてその中に土が溜まって痛くかゆい toy-mat-kor〔tóǐ-mat-kor とイ・マッ・コㇿ〕[土の・妻を・もつ]⦅ホロベツ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toyneramu
トイネラム 【toyne-ramu】 憎らしく思う,憎いと思う気持ち.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
toyoirip
トヨイリㇷ゚ §199 ケラ (5) toyoirip (to-yo-i-rip)「トヨイリㇷ゚」 ⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyon
トヨン 【名】小刀。 {E: a short sword.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tóyorunpe
トヨルンペ 【名】[toy-or-un-pe 土地(畑)・のところ・にある・もの] 畑作物(=toy or un pe トヨルン ペ)。 (出典:田村、方言:沙流)
toypana
トイパナ 【名】[toy-pana 土・埃] 土埃(つちぼこり)。 toypana patke トイパナ パッケ 土埃がパッと立つ。(W) {E: a cloud of dust.} (出典:田村、方言:沙流)
toypana
トイパナ 【toy-pana】 (土・砂)ほこり. (出典:萱野、方言:沙流)
toypo
トイポ 【名】[toy-po 土・(指小辞)](次の慣用句で)kapar toypo カパットイポ [薄い・土][雅]土けむり。 kapar toypo/a=yaykakuste/án=an awa カパッ トイポ/アヤイカクㇱテ/アナン アワ [雅]私は土けむりをかぶって身を隠していたところ。(Sユーカラ) {E: a cloud of dust.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toypuhu
トイプフ 【名】[所](概 toypu トイプ の用例は未出)[toy-pu-hu 土・倉・(所属語尾)](地面の上に積み上げられた)…の山積み。 nipes kap poronno toypuhu an pe ne hike ニペㇱ カㇷ゚ ポロンノ トイプフ アン ペ ネ ヒケ シナの木の皮のかすの部分が山のようにあったのだが。(HC民話) {E: a pile, mountain of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toypunki
トイプンキ 【名】[toy-punki 土地・番人] 土地の「番兵」(=番人)=土地の目印の木。 toypunki ne kus a=kar wa a=así wa an トイプンキ ネ クㇱ アカㇻ ワ アアシ ワ アン 土地の番兵にこしらって(=つくって)立ててある。(S) ☆参考 木の棒を縦横十文字に(ちょうど十字架のような形に)組み合わせてしばったもの(kuytakpe クイタㇰペ)を、 自分の見つけた所だという目印として立てておく。 その十文字の木を言う。(S) ☞kuytakpe クイタㇰペ {E: a wooden cross used as a land marker.} (出典:田村、方言:沙流)
toyrak
トイラㇰ 【自動】[toy-rak 土・…の味がする](食べ物が)土くさい、 どろくさい。 {E: to smell earthy.} (出典:田村、方言:沙流)
toyre
トイレ 【自動】地響きする。 humi toyre kane korka hemanta tuwapneko pus humi an? フミ トイレ カネ コㇿカ ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 音が地響きしているけれど何がものすごい音をたてて爆発したのだろう。(S) {E: for the earth to rumble.} (出典:田村、方言:沙流)
toyrokom
トイロコㇺ §096 トゲウオ(イトヨ、エゾトミヨ) (9) toy-rokom(tóy-ro-kom)「とイロコㇺ」[toy(土)rokom(トゲウオ)]イトヨの成魚⦅塘路、屈斜路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyru
トイル 【toy-ru】 道,小路,山へ入る細道. (出典:萱野、方言:沙流)
toysas
トイサㇱ 【名】[toy-sas 土・ヒル][動物] 土の中にいるヒル。 ☆参考 沼の中のは小さく、 長さ10センチぐらいで縮むと1〜2センチ。 土の中のは大きく、 20センチもあり縮むと3センチぐらい。〔知分類 p.117((美))ヒル〕 {E: a soil leech.} (出典:田村、方言:沙流)
toysas
トイサㇱ §213 ヒル(蛭) (3) toy-sas (tóy-sas)「とイサㇱ」[<toy(土)sas(昆布)]沼?⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toysiapka
トイシアㇷ゚カ 【toy-si-apka】 悪い雄鹿,人殺しをしそうな大鹿,大きい化け物鹿. (出典:萱野、方言:沙流)
toysintoko
トイシントコ 【名】[toy-sintoko 土・大きい容器] 死者と共に墓に入れる水を入れる入れ物。 {E: a water container placed in the grave with a dead body.} (出典:田村、方言:沙流)
toysirunkur
トイシルンクㇽ 【toy-sirun-kur】 悪い者. (出典:萱野、方言:沙流)
toysirunpe
トイシルンペ 【toy-sirun-pe】 悪い者. (出典:萱野、方言:沙流)
toysossopo
トイソッソポ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ  b(3) toysossopo(tóy-sos-so-po)「とイソッソポ」[<toy(土、どろ)sossoso(くずしくずしする)-p(者)-po(指小辞)、水底の泥の中にもぐりこむからそう名づけると]⦅美幌⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toysotkarne a=kar
トイソッカㇻネ アカㇻ 【toy-sot-kar-ne a=kar】 人間を殺した熊を人間の下に入れてその上へ人間を埋葬する.▷トイ=土 ソッカㇻネ=敷物として ア=私たち カㇻ=作る (出典:萱野、方言:沙流)
toysoya
トイソヤ 【名】[toy-soya 土・蜂][動物] 蜂の一種(スズメバチらしい、 「nitne hike ニッネ ヒケ《凶暴なやつ》、 たち悪い、 すぐ刺す、 土の中に巣くっている、 黒いのも赤いのもある、 刺されたらひどく痛む」)。(S)〔知分類 p.87((ホベツ;チトセ))クロスズメバチ〕 {E: a type of wasp, hornet.} (出典:田村、方言:沙流)
toysoya
トイソヤ 【toy-soya】 ジバチ. (出典:萱野、方言:沙流)
toysoya
トイソヤ §122 スズメバチ (7) toy-soya(tóy-so-ya)「とイソヤ」⦅穂別、千歳⦆クロスズメバチ (出典:知里動物編、方言:)
toysupun
トイスプン §061 やちうぐい ドロバエ;やちうぐい (3) toy-supun (tóy-su-pun)「とイスプン」[toy(土)supun(ウグイ)] ⦅多来加⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyta
トイタ 【自動】[toy-ta 地/畑・…を掘る] 畑を耕す(「はたけをおこす」)、 農耕する。 {E: to farm, cultivate a field.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toyta
トイタ 【toy-ta】 畑を耕す.畑作.▷トイ=畑 タ=耕す (出典:萱野、方言:沙流)
toytacir
トイタチㇼ §358 キジバト (1) toyta-cir (tóy-ta-čir)「とイタチㇼ」[<toy-ta-cir(畑を・おこす・鳥)] ⦅屈斜路、浦河⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toytap
トイタㇷ゚ §358 キジバト (2) toytap (tóy-tap)「とイタㇷ゚」[<toyta-p(畑をおこす・者)] (出典:知里動物編、方言:)
toytapa
トイタパ 【自動】[複][toy-ta-pa 地/畑・を掘る・(複)](toyta トイタ は単複の区別なし)(二人以上が皆)畑を耕す、 農耕する。 toytapa sísam utar トイタパ シサㇺ ウタㇻ 畑を耕す和人たち=和人の農夫たち。(S民話) {E: to farm, cultivate a field (pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toytasaot
トイタサオッ 【toyta-saot】 北斗七星.▷トイタ=畑を耕す サオッ=逃げる →畑時季になると逃げてしまう星 タヌクラン アナㇰ ノチュー クㇽカ テㇱナタラ トイタサオッ ア・ヌカンノ=今夜は星月夜で北斗七星がよく見える. (出典:萱野、方言:沙流)
toytasowso
トイタソーソ 【toy-ta sowso】 畑を耕せという意味の遊び歌:子供たちがシッタㇷ゚という片手で持つ道具に見立て,横に並んで右手に持った鎌の先で地面を突きながら,トイタソーソ トイタソーソ(畑を耕せ,畑を耕せ)と声を揃えて言う.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
toytatampaku
トイタタンパク 【toy-ta-tampaku】 煙草:自家製煙草. (出典:萱野、方言:沙流)
toytausian
トイタウシアン 【toyta-usi an】 畑時季になる. アイヌ アナㇰネ ピサックノカ シンナレヘ "トイタサオッ" シコㇿ カ ア・イェ.トイタウシアン コㇿ トオㇷ゚ ヘリカシ キラ クス ア・イェ ヒ ネ=アイヌ民族は北斗七星の別の名を「畑耕しから逃げる」とも言う.*畑時季になるとずうっと上へ逃げるのでそう言われるのだ. (出典:萱野、方言:沙流)
toyto(y)unin
トイトウニン §212 ミミズ (15) toyto(y)unin (toy-to-u-nin)「トイトウニン」 ⦅K新問⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toytomne
トイトㇺネ 【toy-tomne】 青あざ,打ち身のために内出血してできた青黒いあざ. イヨーハイシトマレ スイマチヒ キㇰワネノイネ ナヌフトイトㇺネ=あーあ恐ろしい事だ,また妻を殴ったらしく顔に青あざがある.(補遺編) (出典:萱野、方言:沙流)
toytoy
トイトイ 【名】[toy-toy 地/土・(重複)] 土、 泥、 地面。 toanta an toytoy yaci ne wa an トアンタ アン トイトイ ヤチ ネ ワ アン あそこにある土はドロドロになっている。(W) toytoy us kam/toytoy us cep/se wa iwak wa トイトイ ウㇱ カㇺ/トイトイ ウㇱ チェㇷ゚/セ ワ イワㇰ ワ 土のついた肉、 土のついた魚を持って帰って来て(サダモさんは、 土の上をひきずって持って来たのだろうと言う。 また別の古老による、 新鮮な肉、 新鮮な魚を意味するという解釈もある)。(Sユーカラ) {E: earth; mud; ground.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
toytoy
トイトイ 【toy-toy】 地面,土,土の塊. (出典:萱野、方言:沙流)
toytoy us kam
トイトイ ウㇱ カㇺ 【toy-toy-us-kam】 土のついた肉.*ひとりの女が子供を育てるときに狩場の跡へ行って,皆が皮剥ぎをしていらない部分を投げ捨てた肉を拾い集めて持ってきた様子[ウ].土のついた肉だけで私は育てられた,と出て来る. (出典:萱野、方言:沙流)
toytumuncikah
トイトゥムンチカㇵ §315 ショウドウツバメ (1) toytumun-cikah (tóy-tum-un-ci-kah)「とイトゥムンチカㇵ」[<toy-tumun-cikah(土・中・の・鳥)] ⦅多蘭泊⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toytunin
トイトゥニン §212 ミミズ (13) toytunin (tóy-tu-nin)「とイトゥニン」 ⦅真岡⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toytuninka
トイトゥニンカ §212 ミミズ (14) toytuninka (tóy-tu-nin-ka)「とイトゥニンカ」 ⦅K富内、落帆⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyukurupe
トユクルペ §102 ヤツメウナギ、カワヤツメ、スナヤツメ  b(4) toyukurupe(to-yu-ku-ru-pe)「トユクルペ」[<toy(土)ukurpe(ウナギ)]⦅真岡、白浦⦆ (出典:知里動物編、方言:)
toyupas'as
トユパㇱアㇱ 【toy-upasas】 火山灰が降る.▷トイ=土 ウパㇱ=雪 アㇱ=降る (出典:萱野、方言:沙流)
ukotoyse
ウコトイセ 【自動】[u-kotoye 互い・の所に寄り集まる](動物が)たかる、 (人間でも)寄り集まる(えものの所に)。 {E: to gather (together).} (出典:田村、方言:沙流)
ukotoyse
ウコトイセ 【u-ko-toyse】 集まる,(虫などが)たかる. オッコ オッコ ソイネ ワ インカㇻ.トオㇷ゚ ペッ イクㇱ タ パㇱクㇽ ウコトイセ ワ オカ.ネㇷ゚カ ライチェピヒ アン ワ ソモ ネ ウン=姉さん姉さん,外へ出て見て.ずうっと川の向こうで烏が集まっている.何かの死体があるのではないだろうか. (出典:萱野、方言:沙流)
uretoy
ウレトイ 【名】[ure-toy 足・土](?) 熊の足の裏の皮。 ☆参考 この皮の中の脂肪が urekirpu ウレキㇽプ 〔知分類 人間 p.16 ((ビホロ))〕 {E: the skin on the soles of the paws of a bear.} (出典:田村、方言:沙流)
uretoy(-e)
ウレトイ §035.あしうら(足裏、蹠)(12)ure-toy(-e)〔u-ré-toǐウれトイ〕[ure(足)+toy(土)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
uretoye(he)
ウレトイェ(ヘ) 【名】[所](概は uretoy ウレトイ) …(熊)の足の裏の皮。 {E: the skin on the soles of the paws of a bear of…} (出典:田村、方言:沙流)
usatoyne
ウサトイネ 【副】[usa-toy-ne めいめい(の)・(< 土地?)・に](?) バラバラに(分かれる)。 usatoyne siyusaraye wa kusu ukoyki ka kípa ウサトイネ シユサライェ ワ クス ウコイキ カ キパ (彼らは)バラバラに分かれたためにけんかもする。(S言い伝え) {E: separately.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usatoyneno
ウサトイネノ 【副】[usa-toy-neno めいめい(の)・(< 土地?)・によって](?) それぞれ異なって、 めいめい違って。 uneno aynu motoho sinep ne yakka, usatoyneno yakukor katu oka wa ウネノ アイヌ モトホ シネㇷ゚ ネ ヤッカ、 ウサトイネノ ヤクコㇿ カトゥ オカ ワ アイヌのもと人間の起源は一つであっても、 めいめい持たされた役目が違うから。(S言い伝え) {E: differently.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
usinnatoyne
ウシンナトイネ 【副】[usinna-toy-ne 別々の・(< 土地?)・として](?) 別々に、 異なって。 usinnatoyne aynu motoho siyusaraye ウシンナトイネ アイヌ モトホ シユサライェ 別々に異なって人間のもとが分かれた。(S言い伝え) {E: separately; differently.}。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uttoy
ウットイ §060 ウグイ (7) uttoy (út-toy)「うットイ」[=huttoy] ⦅美幌、塘路⦆ (出典:知里動物編、方言:)
uttoykunne
ウットイクンネ §009 ドジョウ (9) uttoykunne (út-toy-kun-ne)「うットイクンネ」[<ur(衣)toy(はなはだ)kunne(黒い)] 成魚 ⦅白老⦆ (出典:知里動物編、方言:)
wentoykanto
ウェントイカント 【wen-toy-kanto】 悪い大地の空. ウェントイカント コキル=悪い大地の空へ追放する. (出典:萱野、方言:沙流)
wentoyniskur
ウェントイニㇱクㇽ 【名】[wen-toy-niskur ひどい・すごい・雲]雨雲。 {E: rain clouds.} (出典:田村、方言:沙流)
wentoyra
ウェントイラ 【名】[wen-toy-ira 悪い・土・ごみ](toyira の i が落ちて toyra と発音される。)土のごみくず。 ☆参考 草の類のごみくずは wenmunira ウェンムニラ。 {E: earthen waste.} (出典:田村、方言:沙流)
wenyatoyne
ウェンヤトイネ 【wen-yatoy-ne】 強制徴用される. ハイ ク・サンペー アッケㇱ タ ウェンヤトイネ ウタㇻ ウチㇷ゚コウェンテ セコㇿ コタン クㇽカㇱ ハウシタイキ イヨーハイ=ああ心臓も止まりそうだ,厚岸へ強制徴用された人たちが難破したと村の上へ知らせが来た,どうしようか. (出典:萱野、方言:沙流)
yaymotoye
ヤイモトイェ 【自動】[yay-moto-ye 自分・の起源・を言う] 自分の起源/素性を言う(=yaymotohoye ヤイモトホイェ)。 {E: to speak of one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
amam
アマㇺ 【名】[植物] 穀物 (米、 稲、 粟、 稗(ヒエ)の総称、 麦や豆は入らない。 現代では第一に米を指すことが多いが、 昔は第一にヒエを指すことが多かったそうだ。 amam etoyta アマㇺ エトイタ 穀物(米)をつくる。 amam pirkep アマㇺ ピㇼケㇷ゚ 白米、 ついて精白したヒエ。 amam pus アマㇺ プㇱ 穀物(ヒエ)の穂(☞amampus アマンプㇱ)。〔知分類 p.261 穎果、 穀果、 禾穀、 米、 稗、 粟〕 {E: grains; cereals especially rice.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
anakne
アナㇰネ 【副助】[< an-yakne ある・…すれば] …は(=anak アナㇰ)。 toska ika yak anakne toy opitta a=nuwé wa isam nankor na トㇱカ イカ ヤㇰ アナㇰネ トイ オピッタ アヌウェ ワ イサㇺ ナンコン ナ 川があふれたならば、 畑は皆掃かれて(=掃いたように流されて)しまうだろうよ。(S) ☆参考 話の流れがどんどん進んでいる中で軽く言うときは anak アナㇰ と言い、 ゆっくりと、 または区切りながら話すときや、 話題とその内容との境目をはっきり示すときなどには anakne アナㇰネ と言うようである。 リズムにも関係があるらしい。 積極的な意味の違いは認められない。 ☞anak アナㇰ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
aratusa
アラトゥサ 【自動】[ar-atusa すっかり・はだかになる] 丸はだかになる、 丸はだかである、 (比喩的に)一文なしになる。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 畑も皆売ってそれでばくちをし、 それで飲酒し、 そのあげく今は丸はだか(=一文なし)だ。 ☆参考 yaywente ヤイウェンテ 「かまどかえす」家の財産をすっかり失う、 家をつぶす。 ☞atusa アトゥサ {E: to lose all one's possessions.} (出典:田村、方言:沙流)
ayne
アイネ 【接】[a-hine …した(完了)・…して]…したあげく、 長い間 … してから、 さんざん…してとうとう。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 土地も皆売ってそれでばくちをし、 酒を飲み、 とうとう今は丸はだかだ。(S) iki ayne イキ アイネ いろいろ苦労(努力)してやっと。 kú=iki ayne ku=kira wa k=ek クイキ アイネ クキラ ワ ケㇰ やっとのことで逃げて来た。(S) kar ayne カㇻ アイネ いろいろ(苦労)努力してようやく。 tokkuri toytoy emastek wa an, wa kusu ku=kar ayne ku=huraye ruwe un トックリ トイトイ エマㇱテㇰ ワ アン、 ワ クス クカㇻ アイネ クフライェ ルウェ ウン 瓶に土がいっぱい入っていた、 だから苦労してようやく洗ったのよ。(S) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cétuypirup
チェトゥイピルㇷ゚ 【名】[c(i)-e-tuy-piru-p される・その頭が・切れている・拭く・もの](tuy トゥイ は < toy トイ か?)ぞうきん。 ☆参考 類義語 urepirup ウレピルㇷ゚ 足ふき。 itapirup イタピルㇷ゚ 床(ゆか)ふき。 {E: a cloth, a duster.} (出典:田村、方言:沙流)
cihecirore
チヘチロレ 【他動】[自動使役][中相][ci-hecir-o-re される・踊り/遊び・をする・させる]おどけて踊ったり跳ねたりする。 suy etoy kur cihecirore siri スイ エトイ クㇽ チヘチロレ シリ またはげた人おどけている。 「踊ったり跳ねたりおもしろくとんで歩く、 人を笑わすように。」 (S) ☆参考 hecir ヘチㇼ は沙流では使わないが、 八雲に heciri ヘチリ《輪になって踊る》、 樺太に hecire ヘチレ《遊ぶ》がある。(方言辞典) (出典:田村、方言:沙流)
cikositosito
チコシトシト 【他動】[中相][ci-ko-sito-sito …された・…に(所有者を表す)・餅・(重複)](羊 (「めんよう」)の)毛がメチャクチャになって餅みたいになっている。 ku=konukosne humi! toy wente kor patek an numa cikositosito hemanta クコヌコㇱネ フミー! トイ ウェンテ コㇿ パテㇰ アン ヌマ チコシトシト ヘマンタ 憎らしいなあ! 畑を荒らしてばかりいる毛がメチャクチャになって餅になってるへんなやつ(羊)。(S) ☞cisitosito チシトシト、 sito シト ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cirikipuni
チリキプニ 【他動】[中相][ci-riki-puni される・上へ・上げる][雅](風が)上へ上がる。 ru an toy ka wa/tapan kamuy maw/cirikipuni ル アン トイ カ ワ/タパン カムイ マウ/チリキプニ [雅]地面の上から神風が吹き上がってきた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cise
チセ 【名】①家。 cise as チセ アㇱ 家がある(建っている)。 toanta re cise as トアンタ レ チセ アㇱ あそこに三軒の家がある。 cise kar チセ カㇻ 家を建てる。 cise un utar チセ ウン ウタㇻ 家族。 cise-kor… チセコㇿ… ☞cisekor チセコㇿ。 cise soy チセ ソイ 家の外、 家のすぐそば、 門口。 cise uhuy チセ ウフイ 家が燃える、 火事である/になる。 horak cise ホラㇰ チセ 崩壊した家。 kuca cise クチャ チセ 狩小屋。 soya-cise ソヤ チセ ハチの巣。 toysoya cise トイソヤ チセ スズメバチの巣(鳥の巣は set セッ)。 ②奥さん cise tókapipe kusu na arki isam チセ トカピペ クス ナ アㇻキ イサㇺ 奥さんはお昼ご飯を食べにまだ来ない。(W) {E: ①a house; a (bee)hive. ②a wife.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
cisekankotor
チセカンコトㇿ 【名】[cise-kan-kotor 家・上の・内面][雅]天井(屋根の内側)。 tan huskotoy wa/cisekankotor/a=konóttesusu/án=an korka タン フㇱコトイ ワ/チセカンコトロ/アコノッテスス/アナン コㇿカ 私はずうっと長い間天井を見上げていたけれども。(Sユーカラ) cisekankotor míke kane kurkot kane チセカンコトㇿ ミケ カネ クㇽコッ カネ 家の天井(内面)が光り輝くほど美しい。(W民話) {E: the ceiling.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eapamaka
エアパマカ 【他動】[e-apa-maka (そこ)で・戸口・を開く] ①(人)に戸をあけてあげる。 sama un a=i=túra híne, a=i=éapamaka híne arpa=an ruwe ne サマ ウン アイトゥラ ヒネ、 アイエアパマカ ヒネ アㇻパアン ルウェ ネ 私は彼のそばへ連れられて行き、 戸をあけられて(=戸をあけてくれて)進んで行った。(S民話) ②(次の慣用句の中で)(そこ)で戸をあける。 toy tukari eapamaka トイ トゥカリ エアパマカ 地面に近いごく下の方で戸をあける=戸口に下げてあるカヤのすだれを少しだけ上げて身を低くして家に入る(畏れかしこまって遠慮がちに入る様子の描写)。 {E: ①to open a door for (someone). ②to open the entrance at…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eapamakapa
エアパマカパ 【他動】[複](eapamaka エアパマカ は単複の区別なし)(二人以上が皆で)(そこ)で戸をあける、 (人)に戸をあけてあげる。 oripakpa kor toy tukari eapamakapa híne ahup ruwe ne akus… オリパㇰパ コㇿ トイ トゥカリ エアパマカパ ヒネ アフㇷ゚ ルウェ ネ アクㇱ… 彼らは畏れかしこまりながら地面に近いごく下の方で戸をあけて家に入ると…。(KC民話) ☞eapamaka エアパマカ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
emastek
エマㇱテㇰ 【他動】[e-mastek で・いっぱいである] …でいっぱいである、 …がいっぱいつまっている。 toytoy emastek wa an トイトイ エマㇱテㇰ ワ アン 土がいっぱい入っている。(S) si emastek! シ エマㇱテㇰ! 糞でいっぱいになっていろ(「くそくらえ」)=余計なことを言うな。(S) ku=siki toytoy emastek humi as na nukar wa en=kore クシキ トイトイ エマㇱテㇰ フミ アㇱ ナ ヌカㇻ ワ エンコレ 私の目に土がいっぱい入ったような感じだから見てください。(S) {E: to be full of…; filled with…} (出典:田村、方言:沙流)
emastekka
エマㇱテッカ 【複他動】[e-mastek-ka で・いっぱいである・(他動詞化)] …を…でいっぱいにする、 …に…をいっぱい詰め込む(「上から押しつめてつめる、 =rarpa wa omare ラㇻパ ワ オマレ」)。(W) paro emastekka パロ エマㇱテッカ 彼は口にそれをいっぱい入れた。(S) hunna ene toy emastekka wa anu hi an un? フンナ エネ トイ エマㇱテッカ ワ アヌ ヒ アヌン? だれがそんなに土をいっぱい入れておいたんだろう。(S) ☆参考 「酒や水や米は rarpa ラㇻパ《押えつける》できないから emastekka エマㇱテッカ と言わず sikno omare シㇰノ オマレ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
epakutciki
エパクッチキ 【他動】…でばくちをやる。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ (彼は)田畑もみんな売ってそれでばくちをやり、 酒を飲み、 とうとう今はまるはだかになった。(S) {E: to gamble at…} (出典:田村、方言:沙流)
epitta
エピッタ 【後副】一つのものの全部(全体)、 …じゅう。 kotan epitta コタン エピッタ 村じゅう。 …hi epitta …ヒ エピッタ …した間じゅう、 …した所すべて。 ku=simonarserke epitta réne クシモナㇻセㇾケ エピッタ レネ 私の右半身が全部麻痺した。 netopake epitta arka ネトパケ エピッタ アㇻカ 体じゅう痛い。 to epitta nepki kor an ト エピッタ ネㇷ゚キ コㇿ アン (彼は)一日いっぱい(一日じゅう)働いている。(S) cise epitta toypana yaysamne チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ 家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) ☆参考 opitta オピッタ は二つ以上あるいはたくさんのものや人すべて、 皆。 {E: throughout…; all over…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esinot
エシノッ 【他動】[e-sinot …で・遊ぶ] …で遊ぶ、 …をおもちゃにする(「ちょうす」)。 kikay esinot wa tun ne wa sinot kor oka キカイ エシノッ ワ トゥン ネ ワ シノッ コㇿ オカ 彼らは機械をいじって二人で遊んでいる。(W) esinot pe エシノッ ペ …のおもちゃ。 hekattar esinot pe ヘカッタㇻ エシノッ ペ 子どもたちのおもちゃ。 a=erámasu no oka a=esínot pe ka i=nukare yakka アエラマス ノ オカ アエシノッ ペ カ イヌカレ ヤッカ おもしろそうなおもちゃもいろいろ見せてくれたけれども。(S民話) {E: to play with…; make…into a toy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
esirkopaste
エシㇼコパㇱテ 【他動】[e-sir-kopaste その頭・あたり・にもたせかける]…をもたせかける。 a=esírkopaste no kar wa etoyta アエシㇼコパㇱテ ノ カㇻ ワ エトイタ もたせかけて植えなさい。 {E: to rest, lean something against something.} (出典:田村、方言:沙流)
eteseske
エテセㇱケ 【自動(?)】[e-tes-es-ke その頭・(反(そ)ることを表す語根)・(重複)・(自動詞形成)](直訳すると)その先が反(そ)っている。(次の表現の中で)(唇が)厚くなる(?)。 pátoye eteseske パトイェ エテセㇱケ (渋いために)唇が厚くなったような感じがする。(S) iyohay, ku=patoye ka eteseske kane siratek イヨハイ、 クパトイェ カ エテセㇱケ カネ シラテㇰ まあ、 私の唇も厚くなったように渋い。(S) {E: for the lips to swell.} (出典:田村、方言:沙流)
etoko yaykar
エトコ ヤイカㇻ 【連他動】[etoko-yay-kar その先・自分を・つくる] すぐ先に起こる、 …の前兆である。 hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno sir-toyarekurok a p ora ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ 何の前兆でこんなふうにまっ暗になって。(W会話) ☆参考 etok yaykar エトㇰ ヤイカㇻ は未出。 {E: to happen immediately before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ewehopuni
エウェホプニ [e-u-e-hopuni …に/で・互い・と一緒に・飛ぶ] ①(場所)を(ひと塊になって)飛んで行く。 nuy pas uwesinoye, huptay enka ewehopuni wa arpa ヌイ パㇱ ウウェシノイェ、 フㇷ゚タイ エンカ エウェホプニ ワ アㇻパ 山火事がたつまきみたいにグルグル回り、 トド松林の上を飛んでいく。(S) ②…を(巻き風)が巻き上げて行ってしまう/飛んで行く。 wentoyra wenmunira ewehopuni wa arpa wa isam ウェントイラ ウェンムニラ エウェホプニ ワ アㇻパ ワ イサㇺ (巻風が)ひどいごみやきたないごみを巻き上げて行ってしまう。(S) ☆参考 接頭辞がつかないとき、 およびアクセント核の位置を変えない接頭辞(a= または eci= )のみがついたときは、 この形をとることが多い。 アクセント核(声の高さの上がるところ)は、 第二音節(この場合 we ウェ)に置かれる。 その他の接頭辞がついて、 語頭の e が高く発音されるときの語幹には euwehopuni/ewwehopuni エウウェホプニ の形が使われることが多いと予想される。 ☞hopuni ホプニ {E: ①to rush, dash out. ②for something to be blown away by the wind.} (出典:田村、方言:沙流)
ewkorimo
エウコリモ 【他動】[e-uko-rimo その頭/上の方/・互いに/一緒に・すぼめる(?)](紙包みの)口をすぼめる。 taan pe ewkorimo wa anu, mus kotoyse, icakkere na タアン ペ エウコリモ ワ アヌ、 ムㇱ コトイセ、 イチャッケレ ナ これ(このお菓子の包み)の口をすぼめておきなさい、 ハエがたかってきたなくなるから。(S) {E: to pucker up one's mouth.} (出典:田村、方言:沙流)
eyakukor
エヤクコㇿ 【他動】[e-yaku-kor …で・役目・を持つ] …を任務としている、 …の役目をもつ、 …の係である、 …の職についている。 toy patek orouspe nu eyakukor kur トイ パテㇰ オロウㇱペ ヌ エヤクコㇿ クㇽ 畑ばかりのことを聞く係りの人=役場の職員で田んぼに関する相談の係員。(S) {E: to have the duty, role of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosnekur-punpa
エヤイコㇱネクㇽプンパ 【他動】[複][e-yay-kosne-kur-punpa …で・自分・軽く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅](風)で体が浮き上がる。 toytoy ka wa/hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáykosnekur/punpa kane トイトイ カ ワ/ホプニ レラ/マウ シㇼカシ/アエヤイコㇱネクㇽ/プンパ カネ [雅]土の上から立ちのぼる風に吹かれたように体が軽く浮き上がって。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 同様の文脈で ekosne-punpa エコㇱネプンパ、 eyayrikikur-punpa エヤイリキクㇽプンパ、 eyayrikikur-kosnepuni エヤイリキクㇽコㇱネプニ も使われている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaynunuke
エヤイヌヌケ 【他動】[e-yay-nunuke …で・自分・を好遇する(?)] …(するの)が「もったいない」=おそれ多い、 …するわけにはいかない。 …sekor kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu …セコㇿ カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス …と神が思ったことが地に落ちてしまうのはおそれ多いので。(W神謡語り) néa kupka páse kamuy eywanke p ne a p heru toykomunin ka eyaynunuke kusu ネア クㇷ゚カ パセ カムイ エイワンケㇷ゚ ネ アㇷ゚ ヘル トイコムニン カ エヤイヌヌケ クス そのくわ(鍬)は尊い神が使ったものだったので地に朽ち果てるのはおそれ多いから。(S言い伝え) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyku
エイク 【他動】[e-iku …で・飲酒する]…で酒を飲む。 toy ka opitta eyyok wa epakutciki, eyku, ayne tane anak aratusa トイ カ オピッタ エイヨㇰ ワ エパクッチキ、 エイク、 アイネ タネ アナㇰ アラトゥサ 彼は田畑もみんな売ってしまってそれでバクチをやり、 酒を飲み、 とうとう今はまるはだか(一文なし)だ。(S) {E: to drink liquor at, from…} (出典:田村、方言:沙流)
eymuymu
エイムイム 【他動】[e-imu-imu …で・イムをする・(重複)] …でイムをする。 toysas apa pok ta an wa an wa earkinne k=éramutuy wa k=eymuymu トイサㇱ アパ ポㇰ タ アン ワ アン ワ エアㇻキンネ ケラムトゥイ ワ ケイムイム 土ヒルが戸口の下にいたので私はとてもびっくりしてアパポポポと言った。(S) ☞imu イム {E: to hate, abhor…} (出典:田村、方言:沙流)
eyrusa
エイルサ 【他動】[e-i-rusa で・人に・貸す(?)] …を人に貸す。 ku=toye sine pa mosma k=eyrusa クトイェ シネ パ モㇱマ ケイルサ 私の畑を1年だけ人に貸す。(S) ☆参考 erusa エルサ [複他動](人)に(もの)を貸す。 ☆参考 お金や財宝を貸すことには使わない。 {E: to lend s.o…} (出典:田村、方言:沙流)
eyupkir
エユㇷ゚キㇼ 【他動】(種)をまく(指でふって)。 ☆参考 種まきでも、 種を土の中にうめたり土の上に置いたりするのは etoyta エトイタ。 ものをまき散らすことは cari チャリ[単]/carpa チャㇻパ[複]。 {E: to sow (seeds etc.).} (出典:田村、方言:沙流)
héseturiri
ヘセトゥリリ 【自動】[hese-turi-ri 息・を伸ばす・(重複)] フーツと長く息を吐く、 息を伸ばす、 ほっとして息をつく。 ku=toye ku=kar okere wa ku=heseturiri クトイェ クカロケレ ワ クヘセトゥリリ 私の畑の仕事をすませて私はほっとして息をついた。(S) {E: to sigh in relief.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hi 2
ヒ 【形名】[名詞化辞](動詞/動詞句に終わる節の後に置かれてこれを名詞化する。) ①…する/したこと honkor=an hi ka a=erámpewtek ホンコラニ カ アエランペウテㇰ 私は妊娠していたのも知らなかった。 noyporo poro suy a=omáre hi ruska kusu ノイポロ ポロ スイ アオマレ ヒ ルㇱカ クス ひたいに大きな穴を開けられたことに腹が立ったので。(S民話) kamuy yaynu hi toy ka osma eyaynunuke kusu カムイ ヤイヌ ヒ トイ カ オㇱマ エヤイヌヌケ クス 神が思った事が地面に落ちるのは畏れ多いので。(S言い伝え) ene…hi エネ…ヒ …する仕方、 どのように…する/したかということ。 ene iki hi ka isam エネ イキ ヒ カ イサㇺ どうしようもない。 ene hawean hi エネ ハウェアニ (直訳すると)このように言ったことは=次のように言った。 hi néno ヒ ネノ …したまま。 ene an a hi néno (kane) エネ アナ ヒ ネノ (カネ) もとあったとおりに。 sike=an hi néno シケアニ ネノ 私は荷物を背負ったまま。(W神謡語り) hi nani ヒ ナニ …するとすぐ。 soyne hi nani ソイネ ヒ ナニ 外へ出てすぐ。 hi kusu ヒ クス …する/したから、 だから。 ②(文頭に置かれ、 前の文の内容を受けてその全体を名詞化する。) hi ne ヒ ネ そうだよ。 ③とき。 kéman hi ta ケマニ タ 飢饉だったときに。(W会話) tekehe turiri hi ta テケヘ トゥリリ ヒ タ 手をのばしたときに。(HK民話) poro=an hi wano ポロアニ ワノ (引用文中)私が大きくなってから。 hi ora(no)/hi oraun ヒ オラ (ノ)/ヒ オラウン …してから。 ne hi pakno ネ ヒ パㇰノ そのときまで。 ④ところ(所)。 tun ehotke hi トゥン エホッケ ヒ 二人が寝る所。(NK民話) ☆発音 ☞hi ヒ 1 {E: ①to; in; that. ②(is to be placed at the beginning of a sentence to make what was previously said a noun form. ③time. ④place.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotasnu
ホタㇱヌ 【自動】(…のことは)不安である、 非常な危険を感じる。 nociw tup uhewe uhewe pekor, a=nukár siri anakne, hotasnu=an hi kusu ノチウ トゥㇷ゚ ウヘウェ ウヘウェ ペコㇿ、 アヌカㇻ シリ アナㇰネ、 ホタㇱヌアニ クス 星が二つ交互に上がったり下がったりしているように見えるのは、 覚悟を決めなければならないほど危険なことなので(語り手訳)。(HC民話) hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno síttoyárekurok a p ora ene kunne nociw ka a=nukár ruwe anakne, hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ヘマンタ エトコ ヤイカㇻ クス エネ ニサㇷ゚ノ シットヤレクロㇰ アㇷ゚ オラ エネ クンネ ノチウ カ アヌカン ルウェ アナㇰネ、 ホタㇱヌ ケウトゥㇺ コオハナ ネ ヤッカ クヤイコㇿパレ 何の前兆なのか、 急にまっ暗になり夜の星まで見えるのは、 心配で気がかりな気持ちを、 私のようなものでも抱(いだ)いた。(W会話) {E: to be uneasy; have something on one's mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotkure
ホックレ 【他動】[hotku-re かがむ・させる] 傾ける(本来、 かがませる)。 a=hotkure a=hotkure kane a=etóyta アホックレ アホックレ カネ アエトイタ (さつまいもの苗の植え方)ななめにして植える。 {E: to lean…} (出典:田村、方言:沙流)
ipehe
イペヘ 【名】[所](概は ipe イペ)…の実。 itak ipehe イタㇰ イペヘ/イタキペヘ 言葉の中味、 意味内容。 poronno ku=toyta a korka ipehe ka isam ポロンノ クトイタ ア コㇿカ イペヘ カ イサㇺ たくさんつくったけれどみのりがなかった。(S) {E: the truth, substance (of…).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
itanki
イタンキ 【名】①茶わん、 おわん(昔はクワの木やホオの木でつくった)。 etoypuneno itanki or iyo エトイプネノ イタンキ オㇿ イヨ 山もりに茶わんに盛った。(W) ohaw e itanki オハウ エ イタンキ 汁わん(おかずを入れる)。(W) ②(ご飯やおかずのわん数)…杯。 sine itanki シネ イタンキ 一杯、 一ぜん。(W) ☆参考 この場合、 接尾辞と見ることもできるが、 読みやすさのために離して書く。 {E: ①bowls. ②a counter for bowls.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyosno
イヨㇱノ 【副】[i-y-os-no 人・(挿入音)・のあとから・(副詞語尾)] そのあとから/あとで、 その次に、 それに続いて。 hoskino…, oro wa nítay suptom uhuy wa paye, iyosno toytoy uhuy wa arpa ホㇱキノ…、 オロ ワ ニタイ スㇷ゚トㇺ ウフイ ワ パイェ、 イヨㇱノ トイトイ ウフイ ワ アㇻパ 最初に(中略)、 それから林の中ほどが燃えていく、 あとから土が燃えていく。(S) iyotta iyosno ku=ye a itak イヨッタ イヨㇱノ クイェ ア イタㇰ 私がいちばんあとで言った言葉。(S) ☆参考 iyos イヨㇱ だけでも言うが、 iyos イヨㇱ をさらに念を入れて言う言い方。 {E: after.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka 2
カ 【位名】[概](所は kasi カシ、 kas(i)ke(he) カㇱケ/カシケ(ヘ)) ①(…の)上(接触した上)、 …の見える側。 suwop ka ta an スウォㇷ゚ カ タ アン 箱の上にある。(S) ni ka péka sinot kor an ニ カ ペカ シノッ コㇿ アン (サルが)木の上で遊んでいる。(S) toy ka osma トイ カ オㇱマ 地面に落ちる。 en=ka ta a エンカ タ ア 私の上に座りなさい。 uka ta uka ta ári ウカ タ ウカ タ アリ 互いの上に互いの上に置く=次々に重ねる。(S) i-ka wa a=mi p イカ ワ アミㇷ゚ ものの上から着るもの(=上着)。(W) (ズボンに対して言うのではなく、 シャツなどを着ている上、 つまり外側を言っている。) ②(比喩的に)kanpi ka ta e=hacir yak wen na カンピ カ タ エハチㇼ ヤㇰ ウェン ナ 書物の上で(=勉強で)(あなたが)落ちるといけないから。 ③[熟語] íka ka ta イカ カ タ 本当に。 ④(熟語動詞の前部要素として) ☞ka(si) カ(シ)… ☆対語 pok ポㇰ、 corpok チョロポㇰ。 ☆参考 enka エンカ …の離れた上、 上方。 kurka クㇽカ …の上面一帯。 ☆参考 ほかに、 ka カ の前に何かがついた位置名詞も少くない。 cupka チュㇷ゚カ 日の出る方向、 東。 koyka コイカ 海ぞいに東、 静内・釧路の方。 mawka マウカ 風上。 rewka レウカ 曲がって斜めになっているものの上側。 sirka シㇼカ 見えている側、 おもて。 tuyka トゥイカ ものの上端。 {E: ①top of… ②…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ka(si) oyoko
カ(シ) オヨコ 【連他動】[ka(si) o-yoko …の上・に待ちかまえる] …の様子をうかがう。 toy tum omarepa wa ora kasi oyoko wa an wenkamuy トイ トゥㇺ オマレパ ワ オラ カシ オヨコ ワ アン ウェンカムイ (その少女を)土の中に埋めてそれから見張っているばけもの(悪い熊)を…。(KK民話) {E: to look over, check out…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kar 2
カㇻ 【他動】(木や草の実)を採る/摘む、 収穫する、 (皮) をむく。 nonno kar ノンノ カㇻ 花を摘む。 hat kar ハッ カㇻ ぶどうを摘む(=hatkar ハッカㇻ)。 kapuhu kar カプフ カㇻ その皮をむく。 tane hetukpa pewre top a=kar kusu ekimne=an タネ ヘトゥㇰパ ペウレ トㇷ゚ アカㇻ クス エキㇺネアン 出たばかりの若い竹(=タケノコ)を掘りに山へ行こう。 toy or un pe opitta tane a=kar nisa トヨルン ペ オピッタ タネ アカン ニサ 畑のものをみんなもう取り入れてしまった。(S) {E: to pick, gather…; peel…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
katu
カトゥ 【形名】[所][< kat-u] ①(動詞に終わる節のあとに置かれてこれを名詞化し、 次のような意味合いを持った名詞句をつくる。)(…する/した)しかた、 どのように…したかということ。 ku=ye katu wen クイェ カトゥ ウェン 私の言い方が悪い(言葉使いが)。(W) kar katu pirka カㇻ カトゥ ピㇼカ つくり方がいい。(S) ②(「…したわけだ」「こういうわけだ」と言うときの)わけ、 事情、 いきさつ、 ことの次第。 opitta kese a=anpa akusu kasi un toy horutke katu teeta oruspe ne wa síran オピッタ ケセ アアンパ アクス カシ ウン トイ ホルッケ カトゥ テエタ オルㇱペ ネ ワ シラン (夜襲に来た人々が見破られて)皆追いかけられて(崖の間で)上に土がくずれ落ちて下敷きになったいきさつが昔の話になっている。(W言い伝え)のしめくくりの独話。 ③(文頭に置かれて、 前の文で述べられたことの次第を説明する。) katu ene an hi カトゥ エネ アニ それは次のようなことだったのです、 いまから説明します、 つまり…。 ④(決まった言い方) katu ka isam カトゥ カ イサㇺ めったに…しない、 たまにしか…しない。 ek katu ka isam pe ne kus hempara ku=kore easkay ya ka k=éramiskari p エㇰ カトゥ カ イサㇺ ペ ネ クㇱ ヘンパラ クコレ エアㇱカイ ヤ カ ケラミㇱカリㇷ゚ (彼は)たまにしか来ないのだからいつ(私がこれを)渡せるかわからないもの。(S) ☞katu(hu) カトゥ(フ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
keseke
ケセケ 【名】[所](概が用いられるかどうか不明)[kes-e-ke…の末端・(所属語尾)・…のところ] ①最後のところ/時。 ②(飲食物)の残り物。 aep keseke mus kotoyse a na iteki e アエㇷ゚ ケセケ ムㇱ コトイセ ア ナ イテキ エ 食べ物の残りにハエがたかったから食べるんでない(=食べてはいけない)。(S) wakka keseke sések wakka hunna ku hawe? ワッカ ケセケ セセㇰ ワッカ フンナ ク ハウェ? 水の飲み残しのなまぬるい水なんかだれが飲むものか。(反語) (S) {E: ①the last place, time. ②leftover food or drink.} (出典:田村、方言:沙流)
kocorawki
コチョラウキ 【他動】[ko-corawki …に・向かって行く] …に向かって行く、 …を攻撃しに行く。 toyehe ta unma ci=sirkote sekor hawean kur un=kocorawki wa ek トイェヘ タ ウンマ チシㇼコテ セコㇿ ハウェアン クㇽ ウンコチョラウキ ワ エㇰ (S) 私たちが(彼の)畑に馬を繋いだと言う人が私たちに談判しに来た。 {E: to go to…; go to attack…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kokari 1
コカㇼ 【他動】[ko-kari …に・うろつく] ①…の所に群がる。 aep kokari アエㇷ゚ コカリ 食べ物に群がる。 ☆参考 ハエなどの虫がたかることは kotoyse コトイセ と言う。 ②(熟語) haw kokari ハウ コカリ 皆で口々に…する。 yayapapu haw kokari ヤヤパプ ハウ コカリ 皆で口々に謝る。 {E: ①to flock, swarm, around… ②…} (出典:田村、方言:沙流)
kokiramne
コキラㇺネ 【他動】[ko-ki-ramne …に・する・低い](?) toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ 地面の上にそびえ立つ。 {E: to rise, tower above the ground.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
konottesusu
コノッテスス 【他動】[ko-not-tesusu …に向かって・あご・をそらす(重複)][雅]あごを突き出して(天井)を見上げている。 tan huskotoy wa/cisekankotor/a=konóttesusu/án=an korka タン フㇱコトイ ワ/チセカンコトㇿ/アコノッテスス/アナン コㇿカ [雅]ずうっと長い間私は天井をにらんでいたけれども。(Sユーカラ) ☆参考 konottarara コノッタララ とも言う。 ☞nottesusu ノッテスス ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koohanapo
コオハナポ 【名】[koohana-po あんな/こんなもの・(指小辞)] あんな/こんなつまらない者(koohana コオハナ を強調した言い方)。 wenkur utar koohanapo mak iki híne sakekarpa ウェンクㇽ ウタㇻ コオハナポ マㇰ イキ ヒネ サケカㇻパ 貧乏人のあんなやつらがどうやって酒をつくったんだ…。(W民話) káni ka pet ruwor ta koohanapo, poon siyamamtoy ku=kar akusu カニ カ ペッ ルウォッタ コオハナポ、 ポオン シヤマㇺトイ クカㇻ アクス 私も川ぞいの土地に自分のような者でも、 わずかばかりの田んぼをつくったところ…。(W会話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuste
クㇱテ 【複他動】[他動使役][kus-te …を通る・させる] …に…を通す。 corpokke kuste チョㇿポッケ クㇱテ その下をくぐらす(裁縫で、 くけるとき糸を)。(W) kasi toy a=kuste カシ トイ アクㇱテ 上に土をかぶせる。 emko cipor pe a=otá emko cikuy pas a=kuste ápekor an kameasi エㇺコ チポㇿ ペ アオタ エㇺコ チクイ パㇱ アクㇱテ アペコラン カメアシ 半分は筋子をつぶしてぶっかけたような、 半分は粉炭をまぶしたようなばけもの(悪い熊の描写の常套句)。 {E: to pass…through…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kúsuwep
クスウェㇷ゚ 【名】[ku-suwe-p (鳴き声の擬音)/弓・…を煮る・もの](?) [動物]ハト(鳩)(山鳩)。 ☆参考 kúsuwep toytaː, huːci wakkataː クースウェㇷ゚ トイター、 フーチ ワッカター《鳩は畑を耕す、 おばあさんは水を汲む》と鳴く。(S)〔知分類 p.208〕 {E: a pigeon; a dove.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kuytakpe
クイタㇰペ 【名】[ku-itak-pe (?)・ものを言う・もの](?) 境界棒、 自分の見つけた場所などを示す十字柱(木を十文字に、 ちょうど十字架のような形に組み合わせたもの。 「ここがおれの見つけたところだというようなところに立てておく」)。(S) kuytakpe néno oka ru or ta iteki cisekar=an pe ne na, inan kur ka hokus pe ne wa a=sitóma p ne na クイタㇰペ ネノ オカ ル オッタ イテキ チセカㇻアン ペ ネ ナ、 イナン クㇽ カ ホクㇱ ペ ネ ワ アシトマㇷ゚ ネ ナ 十字路には家を建てるものではないよ、 だれかひっくりかえる(=つぶれる)んだから恐ろしいんだから。(S) ☆発音 kú=itak pe クイタㇰ ペ《私がものを言うの、 私がしゃべるのに》と同じ発音。 ☆参考 toypunki トイプンキ《土地の番人》とも言う。 ☆参考 〔久辞典稿:「境界標」〕〔萱民具 p.197 につくり方や使途などについてのよりくわしい説明がある。 ku ク は「私」と解釈されている〕 {E: a boundary marker, in the form of a wooden cross.} (出典:田村、方言:沙流)
mawtacup
マウタチュㇷ゚ 【名】[maw-ta-cup ハマナシの実・を掘る/取ってくる・月][古](月の名)6月。 hekattar eramasu wa etoyta rusuy kusu a=ye hi mawtacup ヘカッタㇻ エラマス ワ エトイタ ルスイ クス アイェ ヒ マウタ チュㇷ゚ 子どもたちが楽しんでそれ(ハマナシ)を植えたがるからそれで言うのがマウタチュプ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
mosma 2
モㇱマ 【後副】…だけ。 sine pa mosma シネ パ モㇱマ 一年だけ。 ku=toye sine pa mosma k=eyrusa クトイェ シネ パ モㇱマ ケイルサ 私の畑を一年だけ人に貸す。(S) ☆参考 sine pa patek シネ パ パテㇰ 一年だけ、 sine pa takup シネ パ タクㇷ゚ 一年だけしか…しない。 {E: only…; just…} (出典:田村、方言:沙流)
nisa 2
ニサ 【助動】今…してしまった、 最近…し終わったところである。 tóy or un pe opitta tane a=kar nisa トヨルン ペ オピッタ タネ アカン ニサ 畑のもの全部もう取り入れてしまった。(S) {E: to have just done…; to have recently finished doing…} (出典:田村、方言:沙流)
nonno 2
ノンノ 【名】[幼] よいもの(おもちゃなど)。 nonno hatata hok wa en=kore! ノンノ ハタタ ホㇰ ワ エンコレ! [幼]赤いおべべ買ってちょうだい。(S) {E: a toy.} (出典:田村、方言:沙流)
noyne
ノイネ 【接助】①…らしく。 topattumi ek noyne iramuan ruwe ne トパットゥミ エㇰ ノイネ イラムアン ルウェ ネ 夜襲の群が来るらしく思われた。(W言い伝え) huskotoy wa ene iki kor an pe ne a noyne rúkocihi cininanina híne síran フㇱコトイ ワ エネ イキ コラン ペ ネ ア ノイネ ルコチヒ チニナニナ ヒネ シラン ずっと前からそのようにして(そこを通って行ったり来たりして)いたらしく、 足跡がびっしりついていた。(S民話) m ②[慣用句]noyne an ノイネ アン「…するにいい」、 …するような、 …することのできる、 …するといい。 a=eywanke noyne an pe アエイワンケ ノイネ アン ペ (S) 使えるもの(「使うにいいもの」)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカㇻ ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もうすこし柔らかくすればよかったのにあんまり固く練ってしまったねえ。(S) ☆参考 noyne ノイネ は様子や状況から判断して推測することを言うのに使われる。 しばしばあとに「思う」「思われる」「見える」「声/音がする」というような意味の動詞が来る。 kotom コトㇺ《…する/したように(見えて/思われて)》と置き換えられる場合もある。 叙事詩では kotom コトㇺ がよく使われ、 日常語(会話や昔話)では noyne ノイネ のほうがずっと多く使われる。 ☆参考 ほかに、 やや似たところのある接続助詞については ☞pekor ペコㇿ、 ápekor アペコㇿ {E: ①it seems that…. ②to do; as if to do, possibly do.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
nukar
ヌカㇻ 【他動】①…を見る、 …が見える、 …に会う、 (本など)を読む(黙読する)、 …をよく見て調べる、 (神が)顧(かえりみ)てくれる、 (占いで/超能力で)未来のことや相手の素性などがわかる。 maciya ka ku=nukar, atuy ka ku=nukar マチヤ カ クヌカㇻ、 アトゥイ カ クヌカㇻ 町も見える、 海も見える。(S) kanpi nukar カンピ ヌカㇻ 本/書類/手紙を見る/読む。 toan pe toykokisma yan, netopake a=nukár kusu ne na トアン ペ トイコキㇱマ ヤン、 ネトパケ アヌカㇻ クス ネ ナ あいつをしっかりつかまえろ、 体を見て調べるからな。(W言い伝え) yaycipsikeka-nukar ヤイチㇷ゚シケカヌカㇻ [自分の舟荷・を見る]自分の舟荷を見る(舟のとも(うしろ)の方に座ることの表現)。 ekasnukar エカㇱヌカㇻ [e-kasi-nukar …で・の上・を見る](人)に(もの)を授ける。 ②☞katu nukar カトゥ ヌカㇻ ☆参考 ものや人やことがらを見る/が見えることに使う。 「こっちを見る」「上を見る」のようにある方向を見ることには自動詞の inkar インカㇻ を使う。 ☞inkar インカㇻ {E: to see, look at, meet…; …can be seen.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
numa
ヌマ 【名】[概/所] 毛(毛一般)。 numa us ヌマ ウシ 毛が生える、 毛が生えている(「おいている」)、 毛深い。 tek numa テㇰ ヌマ 手の毛。(W) nan numa ナン ヌマ 顔の毛(「みそげ」)。(W) numa cikositosito ヌマ チコシトシト【自動】「めんよう(=羊)の毛がメチャクチャになって餅みたいになっている」(悪口)。 ku=konukosne humi! toy wente kor patek an numa cikositosito hemanta クコヌコㇱネ フミ! トイ ウェンテ コㇿ パテㇰ アン ヌマ チコシトシト ヘマンタ 憎らしいなあ、 畑を荒らしてばかりいる毛がメチャクチャになって餅になってるへんなやつ。(S) ☆参考 人の毛も動物や毛虫の毛も。 人の体毛のことは kenuma ケヌマ とも言う。 髪の毛は otop オトㇷ゚、 ひげは rek レㇰ、 陰毛は honuma ホヌマ。 {E: hair; fur.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
númono
ヌモノ 【自動】[numo-no 実が入る・充分によく](穀物が)よく実がいる、 よく稔る。 siyamam toy anak númono wa シヤマㇺ トイ アナㇰ ヌモノ ワ 稲田はよく稔って。(W会話) {E: to ripen well.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
o 4
オ 【複他動】(目的語の一つは「もの」、 もう一つは「場所」。)(そこ)に(たくさんのもの/数えられないものや液体)を入れる、 (食物)を(茶わん)によそう、 (酒など)を(盃)につぐ、 (もの)を(そこ)にのせる/掛ける(☞omare オマレ)。 mesi itanki or a=o メシ イタンキ オㇿ アオ ごはんを茶わんによそう(入れる)。(W会話) oro siyamam a=uk yakun a=o kusu ne na オロ シヤマㇺ アウㇰ ヤクン アオ クス ネ ナ その中へお米をとったら入れるからね。(S) toy kasi o トイ カシ オ 土をその上にのせる(=土にうめる)。(W) sirosi o シロシ オ 印を(そこに)つける。(W) teke o テケ オ …を…に手渡す。(S) sinep sinep teke o シネㇷ゚ シネㇷ゚ テケ オ 一つ一つ手渡して(手の中に入れて)やりなさい。(S) {E: to hand…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
or
オㇿ 【位名】[概](所は oro/orke オロ/オㇿケ) ①(モノを表す名詞の後に置かれて、 そのモノを場所としてとらえる名詞句とする。 場所や時を表す名詞の後に置かれると、 よりはっきりとその場所、 その時を示す。 目的語として位置を表す名詞句を要求する語、 たとえば位置格助詞 ta タ《…に/で》、 un ウン《…へ》など、 動詞の接頭辞 o- オ《…に/で》など、 他動詞 kus クㇱ《…を通る》、 oma オマ《…に入る/位置する》などの前で多く使われる。) …の所、 …のとき。 (その他、 文脈によって…の中、 …の家、 …の上などいろいろに訳せる。)sapa or o ki サパ オㇿ オ キ 頭につくシラミ。 mesi itanki or a=o kor メシ イタンキ オㇿ アオ コㇿ ごはんを茶わんによそうと。(W会話) poro su or oma sayo ポロ ス オㇿ オマ サヨ 大鍋に入っているおかゆ。(W民話) apa or pak k=arpa korka アパ オㇿ パㇰ カㇻパ コㇿカ 私は戸口の所まで行ったけれど。(W) nis or péka hopuni ニソㇿ ペカ ホプニ 空を飛んだ。(S民話) toy or ta nepki kor an トヨッタ ネㇷ゚キ コラン (彼は)畑で働いている。 suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に飛び込んだ(落ちた)。(S) iteki en=or ta ahup yan イテキ エノッ タ アフㇷ゚ ヤン 私の家に入らないで下さい。(S) kesikomu sekor sísam or ta a=ye ケシコム セコㇿ シサㇺ オッタ アイェ 消しゴムと日本語で言う。 kanto or un rikin カント オルン リキン 天に昇る。(S言い伝え) atuy or un cikap アトゥヨルン チカㇷ゚ 海の鳥。(W民話) nis or wa ran ニソㇿ ワ ラン 空から降りて来た。(W民話) ②…or ta …or ta …オッタ …オッタ ☞otta オッタ 2。 or wa オㇿ ワ (受け身表現の行為者、 oro wa オロ ワ とも言う。)…によって。 kamuy or wa ene a=e=yáynure カムイ オㇿ ワ エネ アエヤイヌレ あなたは神からそう思わされた。(W民話) ☆参考 所属形は oro オロ の例が圧倒的で、 orke オㇿケ は1例のみ。 orke オㇿケ には別の用法がある。 {E: ①from… ②by…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
oro
オロ 【位名】[所](概は or オㇿ)…の所、 …の中、 そこ。 nupuri suptom a=tuypa wa oro péka inne maciya an ヌプリ スㇷ゚トㇺ アトゥイパ ワ オロ ペカ インネ マチヤ アン 山の中腹を切りひらいてそこに人口の多い町がある。 ku=patoye arka akus oro tasaske クパトイェ アㇻカ アクㇱ オロ タサㇱケ 私の唇が痛くなったがそこがヒリヒリする。(W) oro ta iyorot=an a kotan オロ タ イヨロッアン ア コタン そこで皆と一緒に住んでいた村=皆と一緒に住んでいた村。(S) oro oytak オロ オイタㇰ ☞or(o) oytak オㇿ/オロ オイタㇰ。 oro utaspa オロ ウタㇱパ ☞or(o) utaspa オㇿウタㇱパ/オロウタㇱパ (出典:田村、方言:沙流)
osma
オㇱマ 【他動】①(目的語は「場所」)(そこ)に入る、 …に突っ込む、 …に突進する、 当たる、 …に行って/入って/落ちてしまう。 toy ka osma トイ カ オㇱマ 地上に落ちる。 kemaha sir ka osma ケマハ シㇼ カ オㇱマ その足が地面につく。(HK民話) suy or osma スヨㇿ オㇱマ 穴に落ちる/とび込む。 nísapno cisesoy a=osma ka eyayramkar ニサㇷ゚ノ チセソイ アオㇱマ カ エヤイラㇺカㇻ いきなり家の前まで行ってしまうわけにもいかない。(S民話) ruyka utunnu wa an na ikiya oro eci=ósma na ルイカ ウトゥンヌ ワ アン ナ イキヤ オロ エチオㇱマ ナ 橋がすきまがあいてるよ、 そこに落ちないようにね。 corpokke osma チョㇿポッケ オㇱマ …の下敷きになる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチㇱ ヌペ エチㇱ エトリ アオイペピ オㇱマ ワ イペ カ アエアイカㇷ゚ あなたの泣いた涙や鼻汁が、 死んで神の国にいる私の食器に入って、 私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 愛する人に死なれて悲嘆にくれている人の夢の中に現れた死者が言う常套句。) ② tom(o) osma トㇺ/トモ オㇱマ …にぶつかる。 ③ramu-osma ラムオㇱマ 同意する。 ukoramu-osma ウコラムオㇱマ 互いに同意する。 ewkoramu-osma エウコラムオㇱマ …のことについて互いに同意する。 {E: to enter…; put…into; rush (at)…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ouri
オウリ 【他動】[単](複は ourpa オウㇽパ) …を掘る。 toy ouri トイ オウリ/トヨウリ 土を掘る。 nupuri ouri ヌプリ オウリ 山を掘る。 sir-ouri シロウリ 地面を掘る。 ☆参考 目的語は穴ではなく土や山など。 穴を掘ることは suy kar/suykar スイ カㇻ/スイカㇻ。 ものを外へ掘り出すことは soy omare ソイ オマレ/ソヨマレ。 {E: to dig…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ous 2
オウㇱ 【位名】[概](所は ousi オウシ, ouske オウㇱケ)(山の)麓、 (木の)根元(木のはえているすぐまわりの土地)、 ものの置いてあるすぐそば。 cise ous チセ オウㇱ 家の外の壁ぎわの所(「垣根」の訳語として出た)。 ni ous ta a=etóyta ro ニ オウㇱ タ アエトイタ ロ 木の根元に(木の生えているすぐそばに)植えよう。(S) ☆参考 木などの根元の方、 つまり幹の下の方は sut スッ。 ものや人のすぐそばを表すには monpok モンポㇰ《手元》sam サㇺ《そば》などいろいろな言い方がある。 {E: the foot (of a mountain); the base (of a tree).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pakakusay
パカクサイ 【自動】[日本語 ばかくさい] ばからしい。 toy-pakakusay/wen-pakakusay トイパカクサイ/ウェンパカクサイ [雅]ひどくばからしい、 すごくばからしい。(MM即興歌) {E: to be foolish.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pápus
パプㇱ 【名】[pa-pus 口・穂][他方言で]唇(くちびる)。 ☆参考 沙流方言では合成語の構成要素として現れるが、 独立の名詞としてはこれは使われず、 pátoy パトイ と言う。 (出典:田村、方言:沙流)
paykar
パイカㇻ 【名】春。 síno paykar シノ パイカㇻ 盛春(四月から五月いっぱい)。 paykar opicino パイカㇻ オピチノ [春・を手放すように] 春の終わりに(六、 七月)。 paykar opicino kími k=étoyta akus na k=e eaykap パイカㇻ オピチノ キミ ケトイタ アクㇱ ナ ケ エアイカㇷ゚ 春の終わりにトウモロコシをまいたところまだ食べられない。(S) sir-paykar シㇼパイカㇻ 春になる。 {E: spring.} (出典:田村、方言:沙流)
pésas
ペサㇱ 【名】[pe-sas 水・ヒル][動物] 沼の中にいるヒル(長さ10センチぐらいで縮むと1〜2センチになる)。 ☆参考 toysas トイサㇱ 土の中にいるヒル。 〔知分類 p.117 pisas ((幌))川の中の虫 ヒル? 〕 {E: a swamp leech.} (出典:田村、方言:沙流)
po 2
ポ 【副】なおいっそう。 sísam mosir ta po poronno a=etóyta シサㇺ モシッ タ ポ ポロンノ アエトイタ 和人の土地ではなおいっそうたくさん栽培していた。 na ponno rumatek tek hi ne yak po pirka p ナ ポンノ ルマテㇰ テㇰ ヒ ネ ヤㇰ ポ ピㇼカㇷ゚ もう少しぼうっとした色だとなおよかったのに。 po hene ポ ヘネ なおいっそう。 ésir ne hike ka pirka a korka ta po hene pirka エシン ネ ヒケ カ ピㇼカ ア コㇿカ タ ポ ヘネ ピㇼカ さっきのもよかったけれどこれはなおさらいい。(S) {E: still more.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pocipoci
ポチポチ 【他動】[poci-poci …をつつきくずす・(重複)] ①(泥)をつつきくずす、 (どろんこ)で遊ぶ。 yaci pocipoci ヤチ ポチポチ どろんこの中に入ってビチャビチャになって遊ぶ。 a=pocípoci toytoy アポチポチ トイトイ (人が歩いたために)ドブドブになった土。 ②[隠](比喩)(酔っている人)にあいづちを打つ。 hemanta ne pocipoci kor an pe an? ヘマンタ ネ ポチポチ コラン ペ アン? なにしに「ちょうして」(相手になって)いるの? =「やばちく」(きたなく)なるから(=まずいことになるから)あいづちを打つな(酒でも飲んでくどいている人に対して相づちを打っている人に言う)。(S) {E: ①to make ground muddy; to play with mud. ②to give agreeable answers to (someone who is drunk).} (出典:田村、方言:沙流)
póka
ポカ 【副助】[po-ka (指小辞)・も] ①(せめて)…でも、 やっと…は。 sine cise tu cise póka eci=kár yakun シネ チセ トゥ チセ ポカ エチカㇻ ヤクン あなたがたは一軒か二軒だけでも家を建てれば。 tanto póka e=ek wa タント ポカ エエㇰ ワ あなたは(きのうは来なかったが)まあ今日になってでもようやく来て…。(W会話) ikoyyomap póka a=ki rusuy イコイヨマㇷ゚ ポカ アキ ルスイ (子どもがないので)せめて人の子をかわいがることだけでもしたい。(W民話) sonno póka ソンノ ポカ 本当に、 やっぱり、 はたして、 思ったとおり、 聞いていたとおり。 ponno ponno póka k=étoyta kus keraypo ku=kor ruwe un ポンノ ポンノ ポカ ケトイタ クㇱ ケライポ クコン ルウェ ウン ほんの少しだけでもまいたおかげでとれたのだよ。(S) néun póka/nen póka ネウン ポカ/ネン ポカ どうにか、 なんとかして。 nen póka é=iki wa e=epirka kunine ネン ポカ エイキ ワ エエピㇼカ クニネ なんとかしてあなたがえらくなるように。(S) ②(否定で)…さえ…しない。 sapa póka sak cip サパ ポカ サㇰ チㇷ゚ 船首すらない舟。(W民話) a=i=núkare póka somo ki no アイヌカレ ポカ ソモ キ ノ 私に見せてもくれずに。(W民話) {E: ①somehow or other; finally. ②not even.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ponno
ポンノ 【副】[pon-no 小さい/少ない・(副詞形成)] ①少し、 ちょっと。 poronno etoyta utar néno, ponno etoyta utar néno, amam ka ipeono ポロンノ エトイタ ウタン ネノ、 ポンノ エトイタ ウタン ネノ、 アマㇺ カ イペオノ (米を)たくさんつくった人はそれなりに、 少しつくった人はそれなりに、 米もよくみのった。(S会話) ponno hoski! ポンノ ホㇱキ! ちょっと待って。(S) ponno póka ポンノ ポカ 少しでも、 いくらかでも。 ponno ponno ポンノ ポンノ ☞ponnoponno ポンノポンノ ponno ku=hehewpa wa ku=inkar ポンノ クヘヘウパ ワ クインカㇻ (私は)ちょっとのぞいて見る。(S) ②[慣用句]ponno an uske ta ポンノ アン ウㇱケ タ 惜しいところで(もう少しで)。 {E: ①few; little. ②come close to; nearly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rak
ラㇰ 【他動】①…の味がする、 …っぽい、 …のけ(気)がある、 …の味/においがある。 sippo rak シッポ ラㇰ 塩気がある。(S) tópenpe rak トペンペ ラㇰ 砂糖気がある。(S) tópen rak トペン ラㇰ 甘味がある。(S) sum rak スㇺ ラㇰ 油気がある。(S) cep rak チェㇷ゚ ラㇰ 魚くさい(魚の味がついている)。(S) toy rak トイ ラㇰ 土のような味がする(1956年当時の「安いマコロンの味」)。(S) sum rak mame スㇺ ラㇰ マメ 油っこい豆(ピーナッツを指してこう言った。) (S) sippo rak ka somo ki, tópenpe ka rak ka somo ki シッポ ラㇰ カ ソモ キ、 トペンペ カ ラㇰ カ ソモ キ 塩気が全然ない、 砂糖気も全然ない。(S) ku=teke kam húra rak クテケ カㇺ フラ ラㇰ 私の手に肉の匂いがついている。(S) ②…を味わう、 (少し)食べる。 pewre or ta a=kar wa a=e rok pe a=rak wa ペウレ オッタ アカㇻ ワ アエ ロㇰ ペ ア ラㇰ ワ (いただいたおかげで)若いときにつくって食べていたものを(今また)味わうことができて。(NK民話) ③(比喩的に)…の部類に属するもの。 (日本語の「…の端くれ」という言い方を思い起こさせる。) nispa rak pe aynu rak pe a=akíhi ne a p ニㇱパ ラㇰ ペ アイヌ ラㇰ ペ アアキヒ ネ アㇷ゚ 弟は長者であり男であるのに。(NK民話) ☆参考 Aynurakkur アイヌラックㇽ 人間っぽい神、 人間の部類に属する人(神)(人間の始祖となった神の子の呼び名)。(Sユーカラ) {E: ①to have a…flavour, taste, scent. ②to taste, appreciate… ③to belong to the class category of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
raka
ラカ 【名】[概/所] みのり、 収穫。 ku=toyehe raka sak pe ne korka uypehe póka k=úwomare wa ku=inkar クトイェヘ ラカ サㇰ ペ ネ コㇿカ ウイペヘ ポカ クウォマレ ワ クインカㇻ 私の畑、 全然みのってないのだけれど、 せめてくずでも集めてみるよ。(S) ☆参考 「みのりがない」というときに使う。 ☞rakaha ラカハ (出典:田村、方言:沙流)
rakaha
ラカハ 【名】[所](概は raka ラカ) …のみのり、 …の収穫。 rakaha isam ラカハ イサㇺ 収穫がない。 nupka ta toyta rakaha isam, petruwor ta toyta síno orounpe an ヌㇷ゚カ タ トイタ ラカハ イサㇺ、 ペッルウォッタ トイタ シノ オロウンペ アン 高台に畑をつくると収穫がない、 川のそばに畑をつくればよい収穫がある(ことわざのような教え)。(S) ☆参考 「rakaha pirka ラカハ ピㇼカ などとは言わない。 isam イサㇺ のときだけ言う。」 (S) ☆参考 orounpe オロウンペ は何かの成果、 よい結果、 みのり。 あるときもないときも使う。 {E: a crop; a harvest.} (出典:田村、方言:沙流)
ronkone
ロンコネ 【自動】[ronko-ne(魚の名)・である][隠]頭がツルツルにはげている。 ☆参考 頭がはげていることを言う普通の言い方は etontone エトントネ、 etoy エトイ。 ほかに、 場合によって epitce エピッチェ、 cimesu チメス などとも言う。 {E: to be bald.} (出典:田村、方言:沙流)
ruppuni
ルップニ 【自動】[rup-puni 氷が・持ち上げる](土が)霜柱で持ち上がる、 (網などが)「しばれてカチャカチャになる」=凍って固くなる。 toytoy ruppuni トイトイ ルップニ (=sir-ruppuni シンルップニ)土が霜柱で持ち上がった。(S) {E: for ice columns to form on the ground.} (出典:田村、方言:沙流)
sakehe 2
サケヘ 【名】[所](概は sake サケ)…の酒、 …でつくった酒、 その酒。 amam etoyta wa sakehe ka kar アマㇺ エトイタ ワ サケヘ カ カㇻ ヒエを畑につくってそれで酒もつくった。(W) ☆発音 sákehe サケヘ《ふし、 神謡の折り返し》とはアクセントがちがう。 {E: the sake, rice-wine of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sipusu
シプス 【自動】[si-pusu 自分・を出す](ものが)現れ出る、 見えない所からとび出す、 (地中から)出てくる、 (水の中から)浮き上がる。 ésir toysas toytoy ka ta sipusu エシㇼ トイサㇱ トイトイ カ タ シプス 今朝土ヒルが地面の上に出た。(S) néa cúkopoyepoye uske osma, oraun sipusu kor orperere ネア チュコポイェポイェ ウㇱケ オㇱマ、 オラウン シプス コㇿ オㇿペレレ (悪い熊は)例の渦巻いている所に落ち、 それから浮いてくるとウォーと大声をあげた。(KK民話) ☆参考 yaypusu ヤイプス [自分・を出す] は、 水中にもぐっていた人が自分で手足を動かして浮いてくることを言う。 sipusu シプス はものがひとりでに浮き上がってくること。 {E: to appear; come into view; float up; come out.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siratek
シラテㇰ 【自動】[< sirar-tek かたい・やや…](?) ①かたい(おかゆ、 糊、 こねたもの等、 ドロドロのものの水分が少なくて)。 na ponno sayone tek no e=kar noyne an pe eytasa siratek ruwe an hi an! ナ ポンノ サヨネ テㇰ ノ エカン ノイネ アン ペ エイタサ シラテㇰ ルウェ アニ アン! もう少しゆるくすればよかったのにあまり固く練ってしまったんだなあ。(S) ②(熟語) paro siratek パロ シラテㇰ (渋くて/甘くて)口のあたりが厚くなったように変な感じになる。(S) hu kaki k=e akus ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek フ カキ ケ アクㇱ クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 生の柿を食べたら唇のほうまで厚くなったみたいに口が変になった。(S) ☆参考 (味が)しぶいことは、 parkosiratek パㇻコシラテㇰ、 parsiratekka パㇻシラテッカ。 {E: ① (for rice gruel, paste, dough etc.) to be thick, stiff. ② …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirkasi/sirkas(i)ke
シㇼカシ/シㇼカシケ/シㇼカㇱケ 【位名】[所](概は sirka シㇼカ)[sir-kasi/kas(i)ke 地・その上] ①…の上。 toytoy ka wa/hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáykosnekur/punpa kane トイトイ カ ワ/ホプニ レラ/マウ シㇼカシ/アエヤイコㇱネクㇽ/プンパ カネ 土の上から立ちのぼる風に吹かれたように体が軽く浮き上がって (Sユーカラ) m ②…の表(おもて)(布や着物のおもて)、 その表。 {E: the outer surface of…(clothing, material).} (出典:田村、方言:沙流)
sirko-
シㇼコ 【接頭】[sir-ko 地・に](動作を表す他動詞に接頭して、 動作が急激にないし極めて強く行なわれることを表す。)強く、 ギュッと、 ドンと、 ひどく。 ☆参考 toyko- トイコ と似ていているが、 つく動詞が違い、 ニュアンスにも違いがある ☞toyko トイコ (出典:田村、方言:沙流)
sirko-kik
シㇼコキㇰ 【他動】[sirko-kik 激しく・…をたたく] …を強くたたく、 バンと/パシツと/ドンと打つ。 ☆参考 toyko-kikkik トイコキッキㇰ はひどく何回もなぐって痛めつけることを言う。 {E: to strike…forcefully.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirun-wen/siruwwen
シルンウェン/シルウウェン 【自動】[とてもひどく・悪い] ひどく悪い、 とても根性が悪い(ののしりの表現)。 sirun-wen sirkap シルウウェイ シㇼカㇷ゚ まったく根性の悪いツノザメ(=toywen sirkap トイウェ シㇼカㇷ゚) (W神謡K) ☆発音 n は強い音節の w の前で w になるので、歌っている中では sirruwwen シルウウェン と発音されている。 サダモさんが解説してゆっくり言ったときに sirun-wen シルンウェン と発音した。 (出典:田村、方言:沙流)
siruwen
シルウェン 【自動】[< siruw-wen < sirun-wen ひど・悪い](?) (ののしりの表現)ひどく悪い、 とんでもなくひどい(=sirun)。 toy-siruwen トイシルウェン 全くひどい。(W即興詩) ☆参考 n が強い音節の w の前で w になり、 長音 uw がないため u となっている。 {E: to be very bad; terrible.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sísoya
シソヤ 【名】[si-soya 大きい・蜂][動物]スズメバチ(?)。 「大きな、 刺すと痛い蜂(ハチ)。 巣は木から軒から等下げる、 土中ではない。」 (S) ☆参考 toysoya トイソヤ もスズメバチらしい。 これは土の中に巣をつくる。 〔知分類 p.87 モンスズメバチ、 オオスズメバチ〕 {E: a large stinging bee.} (出典:田村、方言:沙流)
soya
ソヤ 【名】[動物] ハチ (蜂)。 ☆参考 poysoya-kamuy ポイソヤカムイ ミツバチ。 toysoya トイソヤ 土の中に巣をつくる大きくて刺すと痛いハチ(スズメバチらしい)。 sísoya シソヤ 大きくて刺すと痛いハチ、 巣は木の枝や軒から下げてつくる。 〔知分類 p.86〕 {E: a bee.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sum 1
スㇺ 【自動】[< しぼむことを表す語根]不作である。 tanpa anakne nonno ka sum, a=etóyta p ka sum タンパ アナㇰネ ノンノ カ スㇺ、 アエトイタㇷ゚ カ スㇺ 今年は花のできも悪いし畑のものも不作だ。(S) sir-sum シㇼスㇺ 不作である(田も畑も全部一般的に)。 {E: to have a bad harvest, crop.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tan
タン 【連体】[< ta-an ここに・ある]この、 自分が手に持っている(ものなど)、 自分が今いる(村など)。 tan mosir タン モシㇼ この国。 tan cup タン チュㇷ゚ 今月。 tan pa タン パ 今年。 tan pe タン ペ このもの=これ。 tan onuman タノヌマン この夕方=今夕。 tan uske タヌㇱケ この場所=ここ。 tan uske ta amam k=étoyta タン ウㇱケ タ アマㇺ ケトイタ 私はここに稲をつくる。(S) tan a=kor hekaci タン アコㇿ ヘカチ この私の少年=いいかい(聞きなさい)ぼうや…。 tan rikna wa タン リㇰナ ワ この上の方から(=こう、 高い所から…)。 tan te ta タン テ タ ここに、 ほかならぬここに。 tan te ta an wa an rápokke ta a=hunára kor síran タン テ タ アン マ アン ラポッケ タ アフナラ コㇿ シラン ここにあったのを知らないでさがしていた。(S) tan tepo ta タン テポ タ [tan-te-po-ta この・ここ・指小辞・に] ついここに、 すぐここに。 tan tépo ta a wa an pe yayhawesina wa an タン テポ タ ア ワ アン ペ ヤイハウェシナ ワ アン (彼は)ついここに座っていたのに声も出さないでいたんだね。(S) tan te pakno タン テ パㇰノ [雅] 今まで。 ☆参考 自分のすぐ近くにあるものを言い表すには taan タアン《ここにある、 この》を用いる。 離れた所のものを言うには toan トアン《その、 あの》、 toon トオン《あの、 遠くの》を用いる。 {E: here; this.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tonray wenray ki
トンライ ウェンライ キ §389.しぬ(死ぬ)(64)犬死する;野たれ死する ton-ray wen-ray ki〔tón-raǐ|wén-raǐ|kí とンライ・うぇンライ・き〕[ton-ray(<toy-ray つまらぬ・死)+wen-ray(わるい・死)+ki(する)]⦅ホロべツ―民譚集, p.14⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
toparpar
トパㇻパㇻ §161 アリジゴク(幼) (2) toparpar(to-par-par)「トパㇻパㇻ」[<toy(土)parparu(あおぐ)]⦅沙流⦆ (出典:知里動物編、方言:)
tú- 3
トゥ 【接頭】[< toy-](次の表現の中で)ひどく。 túray wenray ki トゥーライ ウェンライ キ/túray wenray wa isam トゥーライ ウェンライ ワ イサㇺ ひどい死にざまで死んでしまった(川上男と川下男の民話の結末の部分の常套句)。 ☞túray トゥライ (出典:田村、方言:沙流)
tukari
トゥカリ 【位名】[概/所] …の手前。 ruyka tukari ta en=etunankar ルイカ トゥカリ タ エネトゥナンカㇻ 橋の手前で出会った(「いきあった」)。(S) toy tukari eapamaka トイ トゥカリ エアパマカ (直訳すると)地面の手前で戸をあける=地面に近いごく下の方で戸をあける(遠慮ぶかく身を低くして入る様子の描写)。 toy tukari kokiramne トイ トゥカリ コキラㇺネ (直訳すると)地面のすぐ近くの所で低くなる=地上に高くそびえ立つ。 ☆参考 すぐそばのことには言わない。 「本箱の手前に本がある」というようなことには言わない。(S) ☆参考 空間的な手前を言う。 時間的な「以前」は etok エトㇰ[概]/etoko エトコ[所]。 {E: just before…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tum 2
トゥㇺ 【位名】[概](所は tumu)①(土・水・草むら・林など)の中、 (たくさん集まっているもの)のただ中。 ironne nítay tum ta イロンネ ニタイ トゥㇺ タ 密集した森の中で。(W民話) mákip toytum un nep ka kirirse haw as pekor háwas hawas マキㇷ゚ トイトゥㇺ ウン ネㇷ゚ カ キリㇼセ ハウ アㇱ ペコㇿ ハワㇱ ハワㇱ どうしたんだか土の中で何かキーキー言う声がするようだ。(S民話) ②[雅][慣用句] núpe tum wa ヌペ トゥンマ [涙・の中・から]涙を浮かべながら。(W神謡K) ☆参考 onnay オンナイ は家や入れものや穴などのように中で空洞になっているものの内部。 tom トㇺ は崖面のように、 正面に見えてぶつかったり当たったりし得るような面のまん中あたり。 ほかにも「中」と訳せる語はたくさんある。 ☞onnay オンナイ {E: in; in the middle of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
túray
トゥライ 【自動】[tu(< toy)-ray ひどく・死ぬ](次の決まった言い回しの中で)ひどい死に方で死ぬ。 túray wenray ki トゥーライ ウェンライ キー ひどい死に方で死んでしまった。(S民話) túray wenray wa isam トゥーライ ウェンライ ワ イサㇺ ひどい死に方で死んでしまった。(W民話) ☆参考 二例とも Pánanpe パナンペ 川下男と Pénanpe ペナンペ 川上男の民話の結末の常套句。 初めの用例では動名詞となって《ひどい死に方で死ぬこと》。 (出典:田村、方言:沙流)
turay wenray ki
トゥライ ウェンライ キ §389.しぬ(死ぬ)(65)犬死する;野たれ死する tu-ray wen-ray ki〔tú-raǐ|wén-raǐ|kí とぅライ・うぇンライ・き〕[tu-ray(<toy-ray>…)]⦅サル―民譚集, p.160⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tuwapneko
トゥワㇷ゚ネコ 【副】[tuwapne-ko (?)・(反対の意味の副詞を形成する接尾辞)]ものすごく大きな音が響いて。 humi toyre kane korka hemanta tuwapneko pus humi an? フミ トイレ カネ コㇿカ ヘマンタ トゥワㇷ゚ネコ プㇱ フミ アン? 地響きして何だろうなあ、 ものすごい音がしたのは。(S) ☆参考 tuwapne トゥワㇷ゚ネ は[tuwap-ne (?)・のようである]だろうが、 tuwap トゥワㇷ゚ は不明。 {E: a reverberating, echoing sound.} (出典:田村、方言:沙流)
uciw-itara
ウチウイタラ 【自動】[u-ciw-itara 互い・にささる・(状態が続いていることを表す接尾辞)][雅](いくすじもの光が)互いに反射し合いきらめき合う。 otu imeru/ore imeru/sukustoy kunne/uciw'itara オトゥ イメル/オレ イメル/スクㇱトイ クンネ/ウチウイタラ [雅]何本もの光が真昼の明るい光のように互いに反射しきらめき合っている。(Sユーカラ) ☆参考 wi ウィ という発音がないため、 w ウ と i イ の間で音節を分けて発音している。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uciw-uciw
ウチウウチウ 【自動】[u-ciw-uciw 互いに・ささる・(重複)](次の言い回しの中で) sinot toyehe uciw-uciw シノッ トイェヘ ウチウウチウ 大勢で遊んであっちへこっちへと動き回る(楽しそうな様子の描写)。(W神謡語り) ☆参考 (=uciwciw ウチウチウ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uciwciw
ウチウチウ 【自動】[u-ciw-ciw 互いに・刺さる・(重複)](=uciw'uciw ウチウウチウ) horippa toye uciwciw ホリッパ トイェヘ ウチウチウ 大勢で踊ってあっちへこっちへと動き回る(楽しそうな様子の描写)。(W民話) ☆参考 (=uciw-uciw ウチウウチウ) {E: to move about here and there.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
unno
ウンノ 【格助】[un-no …へ・(副詞語尾)] …へ/に、 …まで。 ku=patoye unno ironne pekor ku=paro siratek クパトイェ ウンノ イロンネ ペコㇿ クパロ シラテㇰ 唇のほうまで厚くなるように唇がしぶい。 pon cikappo utar kuttomo unno hása kane oka ポン チカッポ ウタㇻ クットモ ウンノ ハサ カネ オカ 小鳥のひなたちがのどの中の方まで(口を)あけている。(S) ☆参考 un ウン 2 ②と似ているが、 「まっすぐそこに向かって」あるいは「そこまで」ということをはっきり表現する、 un ウン の部分にアクセントを置いて、 前の語よりも高く強く発音する。 {E: to; until; till.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ureekiru
ウレエキル 【他動】[ure-e-kiru 足・で・向きを変える][雅](土)を足でひっくり返す。 niste toy or/hapur toy kunne/a=ur仔kiru ニㇱテ トヨㇿ/ハプッ トイ クンネ/アウレエキル [雅]固い土のところが柔らかい土のように私の足で掘り返された。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
urekirpu
ウレキㇼプ 【名】[ure-kirpu 足・脂肉] 熊の足の裏の脂肪(脂肪ばかりでコリコリしておいしい、 uretoy ウレトイ《熊の足の裏の皮》をむくと出てくる)。 ☞uretoy ウレトイ 〔知分類 人間 p.17 ure-haru 足裏の肉((ホロベツ))〕 {E: the thick fleshy pads of the soles of the paws of a bear.} (出典:田村、方言:沙流)
uyna
ウイナ 【他動】[複](単は uk ウㇰ) ①(二つ以上のもの)を取る。 toy or un pe uyna トヨルンペ ウイナ 畑のものを取る=作物を収穫する。(S) ② ☞aske uyna アㇱケ ウイナ ☆参考 収穫することを言うには、 kar カㇻ も使われる。 僅かしか取れないものを拾い集めるときは uwomare ウウォマレ とも言う。 {E: ①to take…(pl.). ②to invite…(pl.).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
Wenarasarus
ウェナラサルㇱ 【名】[
wenpe
ウェンペ 【名】[wen-pe 悪い・もの/こと] ①悪いもの、 悪いこと(=wen pe ウェン ペ)。 ②人の死。 wenpe an ウェンペ アン 不幸があった、 人が亡くなった。 ③貧乏人(悪く言う言葉)。(W) wenpe taype ウェンペ タイペ/wenpe sani ウェンペ サニ 貧乏人の子(悪口、 憎まれ口)。 ☆参考 ほかに toype トイペ、 sirunpe シルンペ とも言う。 {E: ①something bad. ②the death of someone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaci
ヤチ 【名】湿った泥。 toanta an toytoy yaci ne wa an トアンタ アン トイトイ ヤチ ネ ワ アン あそこの土は湿ってドロドロになっている。(W) yaci patek ne perke perke amip mípa hekattar ヤチ パテㇰ ネ ペㇾケ ペㇾケ アミㇷ゚ ミパ ヘカッタㇻ 泥だらけになってボロボロに破れた着物を着た子どもたち。(W民話) {E: mud.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykakuste
ヤイカクㇱテ 【他動】[yay-ka-kus-te 自分・の上・を通る](直訳すると)…を自分の上を通す。 (次の表現で) kapar toypo/a=yaykakuste/án=an awa カパッ トイポ/アヤイカクㇱテ/アナン アワ [雅]私は土けむりをかぶって身をかくしていたところ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaymotohoye
ヤイモトホイェ 【自動】[yay-motoho-ye 自分・の起源・を言う](=yaymotoye ヤイモトイェ)自分の起源/素性を言う。 {E: to speak of one's origins.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaynuwen
ヤイヌウェン 【自動】[yaynu-wen 思う・悪い] 気分が悪い、 体の具合がよくない。 huskotoy wa yaynuwen wa an yak a=ye フㇱコトイ ワ ヤイヌウェン マ アン ヤカイェ ずっと前から具合が悪くていたそうだ。(S) ☆参考 yaynum wen ヤイヌㇺ ウェン とも言う。 {E: to be in a bad mood, state of health; to feel awful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaysamne 2
ヤイサㇺネ 【後副】…のほかに何もなく、 全体がただ…だけ/ばかりになって、 …だらけで。 cep yaysamne suwe チェㇷ゚ ヤイサㇺネ スウェ ほかのものを入れず魚ばかり煮る。 haː, tanto réra ruy akus cise epitta toypana yaysamne ハー、 タント レラ ルイ アクㇱ チセ エピッタ トイパナ ヤイサㇺネ ああ、 今日は風がひどく吹いたと思ったら家じゅう土ぼこりだらけだ。(S) cikanpe en=ka un párase wa upas yaysamne チカンペ エンカ ウン パラセ ワ ウパㇱ ヤイサㇺネ 木の上の雪が私の上に落ちて雪だらけだ。 ☆参考 patek パテㇰ ばかり。 takup タクㇷ゚ …しか(…しない)。 たとえば cep patek チェㇷ゚ パテㇰ は他のものがあっても特に魚を煮るとか食べるとかすること、 たとえば毎日毎日魚を食べるなど。 cep takup チェㇷ゚ タクㇷ゚ は他のものも煮ればよいのに煮ないとか食べたいのに食べさせてもらえないとかで魚しか煮ない、 魚しか食べられないなど。 cep yaysamne チェㇷ゚ ヤイサㇺネ は鍋の中が魚だけでいっぱいでまぜものがないこと。 {E: only; just.} (出典:田村、方言:沙流)
yayusi
ヤユシ 【他動】[yay-usi 自分・に…をつける]…を自分につける。 retattoy yayusi レタットイ ヤユシ おしろいをつける。(W) (出典:田村、方言:沙流)
yupkir
ユㇷ゚キㇼ 【自動】種まきする(指でふってまく)。 yupkir kus arpa ユㇷ゚キㇼ クㇱ アㇻパ (彼女は)種まきに行った。(S) ☆参考 土を掘って中へ種を入れるのは etoyta エトイタ 。 {E: to sow seeds.} (出典:田村、方言:沙流)