北海道に冬鳥として飛来するカラスにはワタリガラス、ミヤマガラスなどがいますが、一年中市街地などで見られるのはハシブトガラスとハシボソガラスです。アイヌ語名の区別があるとされていますが、一般的に伝承者が「カラス」という場合には、種類まではわからないことが多いのです。
口承文芸資料では、一般名称「カラス」で語られているものをここに載せました。その性格は、ひどい失敗をする三枚目の役どころから、人助けをする偉い神様という描かれ方まで幅広く、一概に性格を語れないところがあります。当館の採録資料では、カラスの鳴き声は、人間にはわからないような大切な情報を伝えていることがあるとされています。
アイヌ語辞典
動物編:動298(1)
アイヌ語名:シパシクル sipaskur
語義:[si(糞)paskur(カラス)]
地域・文献:⦅幌別⦆