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私は狩りに行くために犬を飼っていました。犬の名前はアフンルイとつけました。ある時犬を連れて狩りに行っても何もとれず、狩小屋に泊っていると、自分が泊っている家の山のほうから「フーム!」という声がして、だんだん山から下りてくるように聞こえました。するとそれは「アフンルイは私だ」と鳴く鳥の声で、私は驚きました。私と犬は横になって寝ていましたが、身動きがとれませんでした。だんだんに声が近づいて、狩小屋の前まで来て戸口に入ってきました。すると火が突然はじけて、私は動けるようになりました。火の燃えさしを持って立ちあがり、その鳥を見ると、それは人間ほどもある一本足の大きな鳥でした。私が燃えさしをまき散らして、その鳥が帰ってしまった後で、神に祈りました。そして翌日眠っていると夢を見ました。あの鳥が「私の名はアフンルイというのだ。でもおまえが自分の犬に同じ名前をつけているので腹が立ってやったことなのだ」というのでした。
私は「これからはこの村には来ないつもりです」と火の神様に祈り、家に帰りました。「犬の名前はうかつにつけるものではないよ」と、ある男が語りました。
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