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物語や歌

C0090. 竜巻にさらわれた女

あらすじ


 私はひとりの男で、妻を持っていましたが、狩りをするために山へ行くときは妻を家に置いていっていました。ある日私が帰ってくると、トイレに行く途中で妻の足跡が消えていました。それから妻は行方がわからなくなり、2、3ヶ月いなくなったままでした。私は悲しんでひとりで暮らしていましたが、ある日私の家の近くの尾根に沿って山を登っていくと、どこからか大きな竜巻がやってきました。木にくっついてその様子を見ていると、その竜巻の中に、私の妻が裸で6人の男といるのが見えました。妻は泣きながら私のほうを向き、こう言いました。「私の旦那さま、私の話を良く聞いてください。この竜巻は私に心を寄せていたのです。私がトイレに出たところ、竜巻に巻き上げられてしまい、いくつも村を越えて運ばれていき、着物もすっかりなくなってしまいました。私は悪神にされてしまったので、もう人間の世界に帰ることはできません。旦那さまのところには、どこからか立派な淑女がやってくるでしょう。私のことは忘れ、その人と結婚してください」。私は驚いて腹を立て、何度もつばを吐きながら竜巻が行ってしまうのを見ていました。私は自分の体を叩きはらって家に帰りました。そしてどこからかやってきた淑女と結婚し、子供もできたので「竜巻は恐ろしいものだ。見かけたら、陰部を出すおまじないをしながら逃げなさい」と教えました。このようにどこかの男が話しました。

 

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