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物語や歌

C0109. エゾリスの知らせ

あらすじ


 あるおじいさんが友人とふたりで連れ立って、魚をとりに山へ行きました。途中でエゾリスが木の上にいました。木の上を跳び回りながら木の枝をくわえて折り、振り回していました。まるで何かに怒っているようでした。
 その晩は魚をとって山に泊る予定でしたが、おじいさんたちは、エゾリスはどうしてあんなことをするのだろうと話し合いました。そしてエゾリスに向かって「何かを知らせてそうするのであっても、私たちは何か悪い心を持って来たのではないのだ。魚をとるために来たので、何かを知らせているのなら、神様たち、どうか私たちを守ってください」と言って祈りました。
 そのまま予定通り魚をとりに行って、大きな火をたき、とった魚は家の奥の穴に入れてふさいでおきました。ふたりで話をしてから眠りにつくと、ひとりのおじいさんが何かの音で目を覚ましました。すると魚を埋めたところで、何者かが魚を掘り出して食べている音がしました。そこでおじいさんは声をあげて火の燃えさしをつかんで外に出て、木に登っていきました。もうひとりのおじいさんは火を抱えて家の奥にまき散らしました。するとクマが大きな声を出して逃げていきました。そのおじいさんも木に登り、クマが逃げて夜が明けてからおりてきました。無事を喜んで、「エゾリスの様子を早くに見て神に頼んでおいたから、生きることができた。山に行ったらあたりをよく見回して歩くと運気が良くなるのだよ」と、あるおじいさんが物語りました。

 

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