30206-1．食物による祈り（ハルエオンカミ）　音声　音声［3'42"］　↑目次　

シパセ　フチ 誠に重き（火の）媼神
カムイ　オイナマッ 神々しい女神よ
タア　コラチ このように
タナン　ト 本日
タン　タテ　タ このお屋敷で
タパン　オンカミ この拝礼を
アン　キ　アナㇰネ 私共が致しますのは
ナフント　カムイモシロㇿ 先日，神の国に
コヤイキマテッカ　ロㇰ　ア 急ぎ逝かれました
ハマ　アリ　アンイェ 「浜」という
ウタㇻパ　コン　ロㇰ　ア 頭立つお方が所持しておられた
イセㇾマㇰウㇱ　カムイ 見守り神を
カムイモシロㇿ 神の国に
アコリワㇰテ 私共が御昇天させ
アンキ　クㇱキ　エトコ　タ ます前に
カムイ　オイナ　クㇽ 神なる尊いお方
カムイ　オイナマッ 神なる尊い女神（火の神）
アコイタㇰリキンテアン　ワ に私が申し上げます
ネ　ヤクン ならば
タネ　アナㇰネ 今は
テエタ　エカシ 昔の古老
テエタ　シンリッ　ウタリ 昔の御先祖様方が
カムイモシロㇿ 神の国
コリワッ　キ　オカケ　タ に召された後には
カムイ 神に
コイタッカㇻパレ　クㇽ 巧みな言葉を申し上げる者
ネヤッカ　イサㇺ　クニ　ㇷ゚ もいないもの
ウ　ネ　ア　クス ですから
トオ　チュㇷ゚カ　モシㇼ　ワ はるか東の地から
クウェン　シリ　ネヤッカ 無様な私であっても
カムイ　キレトッカシ 神の面前に
クコイタッカㇻパレ 私が言葉運びを
キ　ワ　ネ　ヤクン 致しますならば
ハ　タパン　パセ　カムイ この尊き故人
シパセ　ウタㇻパ 誠に重い頭立つお方を
セㇾマカウㇱ　ロㇰ　ア 見守っておられた
カムイ　ウン 神が住む
カムイモシロㇿ　オレン 神の国へ
アコリワㇰテ 私どもが御昇天させる
アンキ　クㇱキ　ロㇰ　ア　イ 予定でございますことを
カムイ　フチ 火の媼神に
アコイウㇱテアン　ワ 私共がご報告致し
ネ　ヤクン ましたならば
カムイ　リキンテ （火の）神が立ち昇らせる
シプヤ　クㇽカシ 煙の上に
オイナ　イタㇰ　ラマッ 尊い言葉の魂を
エイオ　キ　ワ のせて
シカムイモシロㇿ 誠の神の国
オロ　パㇰノ まで
ピㇼカ　テㇱカㇻ よき伝言
ソンコ　ネノ 言づてとして
ソイナライェ　キ　ワ お届け
ウンコレ　キ　ヤン 下さいませ。
アイヌ　コッチャ　ネ （火の神が）人の代理
イキ　ワ を務めた
ネ　ワ　ネ　ヤクン ならば
ネ　イ　オカケ　タ そのあとで
ネㇷ゚　チャコアッ 何の失敗も
ネㇷ゚　ヘキピㇷ゚　キ　イ　カ 何の災いも
コアラリイサㇺ　ノ まったくなく
タパン　シラオイ　コタン　タ この白老のコタンに
ホラㇻパ　ロㇰ　ア　ウタリ 住まわれる人々が
ネㇷ゚　チャコアッ　キ　イ　カ 何の失敗も
コアラリサㇺノ まったくなく
リㇼコピㇼカ　ノ 波に恵まれ
マウコピㇼカ　ノ 風に恵まれ（順風満帆に）
オナ　コㇿ　ウタリ 親を持つ人々は
オナ　カオイキ 親を養い
ウ　ソケㇱ　トゥラノ 妻と一緒に
ウラㇺコパㇱテ 互いに励ましあう
キ　クニ　ㇷ゚ ので
ネ　ルウェ　タパン　ナ ございます。
（節なし）ネㇷ゚　タンネ　イタㇰ 何も長い言葉を
ソモ　クポㇿセアン 私は申し上げません
ネヤッカ が
カムイ　ヌプㇽ　ペ 霊力高き神を
カムイモシㇼ 神の国へ
アコリワㇰテ　エトコ 私どもが送る前に
カムイ　アコイタッカㇻバレ 神に言葉運びをする
ハウェ　ネ　ルウェ　ネ　ナ のでございます。
ネ　ワ　ネ　ヤクン でありますならば
カムイ　フチ 神なる媼が
リキンテリㇰテ 高く立ち上らせる
シプヤ　クㇽカシ 煙の上に
テエタ　エカシ 昔の古老が
ポㇿセ　ロㇰ　ア 語った
イタㇰ　ラマッ 言霊を
エイオ　キ　ワ のせて
シカムイモシロㇿ 尊き神の国
オロ　パㇰノ まで
ピㇼカ　テㇱカン　ネ よき伝言として
リキンノ　クニネ 昇天なされますように
カムイ　フチ　ピㇼカ　ノ 神媼がよく
ウコサンニヨ　キ　ワ ご相談の上，算段なされて
ウンコレ　キ　ヤン くださいませ。