
ID |
伝承者 |
日本語名 |
伝承者の アイヌ語名 /日本語名 |
伝承 |
1006 |
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P0001
エゾヨモギ、オオヨモギ、ヤマヨモギ
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【ア】ノヤ
【日】ヨモギ
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・たばこやヨモギの葉を血止め薬にしました。
・ハリガネムシや蛇にかまれたら、葉のつゆをつけました。
・乳離れしない子が乳離れをするように、たばこやヨモギの葉を母親の乳につけました。唐辛子をつけた人もいましたが、乳の先が痛くなるので駄目でした。
・ヤナギの類とヨモギでおはらいをしました。 |
1007 |
山川 弘さん
帯広市伏古
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P0001
エゾヨモギ、オオヨモギ、ヤマヨモギ
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【ア】ノヤ
【日】ヨモギ
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・けがをした時に葉をもんで傷口につけました。
・人が死んだ時にはヨモギを束ねておはらいをしました。お墓の内部も埋葬前にヨモギで清めました。病気の人へのおはらいもヨモギで行いました。30100
・お葬式後の食事にはヨモギの箸を使いました。30108
・男の人が死んだときは、葬式後にヨモギやヨシで簡単な拝み小屋を作り燃やして送りました。死んだ人の家の中は、ヨモギを塩水にひたして炉のまわりなどを清めてから宴会をしました。30108
・蛇を殺した時は、頭にヨモギの茎を刺しておけと言われました。たたられるのを恐れてそのようにしていたのかも知れません。30110
・とげの生えた木とヨモギを混ぜて入り口にかけると魔よけになりました。30109 |
1008 |
織田ステノさん
新ひだか町静内
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P0017
アザミの類
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【ア】アンチャミ
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・よい汁物の具になります。34153
・ニリンソウに混ぜてゆで干しにし、おにぎりのように丸めて保存しておきました。34178 |
1009 |
川上 シンさん
平取町
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P0017
アザミの類
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【ア】アンチャミ
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・葉を汁物に入れます。ゆでたら黒みがかるので、干したりはせずに生のまま食べます。35003 |
1010 |
川上まつ子さん
平取町
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P0017
アザミの類
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【ア】アンチャミ
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・葉を野草の汁物にします。時期が過ぎる前に先回りしてとらなければ、柔らかくて良いものは食べられません。[ニリンソウなどに]混ぜて干しておくと、アザミは黒くなります。34652 |
1011 |
...
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P0017
アザミの類
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【ア】アンチャミ
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・葉を汁物の具にします。「幅広いアザミ」は秋まで生きています。 |
1012 |
織田ステノさん
新ひだか町静内
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P0026
フキ
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【ア】マカヨ(フキノトウ)/コロコニ(フキ)
【日】フキノトウ/フキ
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・フキノトウを食べたことはあります。火であぶって皮をむき、汁の中に入れて食べると、口の中で柔らかくなって甘みがあっておいしいものです。34132
・成長した茎を、生のまま皮をむいてむしゃむしゃ食べました。口は真っ黒に、舌も渋くなりました。34138
・お産の後にフキの根をお湯で煮た汁を飲みます。生まれた赤ん坊にも、赤い布を乳首みたいにして煮汁を染み込ませて吸わせました。そうすれば胎便が出るのです。34122,34182 |
1013 |
川上 シンさん
平取町
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P0026
フキ
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【ア】マカヨ(フキノトウ)/コロコニ(フキ)
【日】フキ
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・フキノトウは、生でも焼いても食べました。35003
・フキは葉は食べず、茎だけを食べます。汁物に入れたり、生であぶっても食べます。干して保存もしました。干したものに塩をつけて食べると、口が真っ黒になりました。35003
・フキの根は、はしかの薬にお湯で煮た汁を飲みました。35003 |
1014 |
川上まつ子さん
平取町
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P0026
フキ
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【ア】マカヨ(フキノトウ)/コロコニ(フキ)
【日】フキノトウ パッカイ/フキ
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・葉は食べず、茎だけを食べます。皮をむいてゆで、その段階で食べるものは食べます。干すものは干しておき冬の間の保存食にします。生乾きではかびが生えてしまうので、2日くらいすだれの上で干し、しおれて来たら三本編みにして下げておきます。このとき、ゆるく編まないと中が腐ってしまいます。34645
・冬のためにフキの茎を塩漬けにする時、オオイタドリの葉をかぶせ、その上にフキの葉、またその上にオオイタドリの葉をかぶせるときれいな色に漬かります。34646
・葉は、オオウバユリのデンプンをとった後、繊維を発酵させるときにたるの中にフキの葉を敷きつめ、その上に繊維を入れ、ふたとしてもフキの葉をかぶせて密封します。34645,34732,34733
・はしかの薬です。根をきれいに洗ってから30〜40分煮ていると、薄茶色の渋が出ます。それを飲むと、できものがいっぺんに出て早く治るのです。ビンに入れて冷ましておき、病人が水を欲しがったら飲ませます。そうすれば3日くらいでケソッと治ります。34645A
・葉でひしゃくを作りました。34645
・口承文芸では、フキノトウを春先に集めて、それを料理して生活していたことを想像させる伝承もあります。34733 |
1015 |
黒川 セツさん
平取町
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P0026
フキ
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【ア】コロコニ(フキ)
【日】フキ
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・おばあさんたちは湯通しをして、皮をむいて、すだれに干していました。早く柔らかく煮るために灰を布に入れて一緒に煮ていました。自分たちは子供の頃、遊びながら若いフキの皮を剥き、干している間に木登りをして遊びました。しばらく置いてフキがしなびて柔らかくなった頃、三つ編みに編んで持ち帰りました。35267A
・根をはしかと水ぼうそうの薬としてお湯で煮た汁を冷まし、水代わりに飲みました。35270
・血止め薬として、フキの葉をかんでから手でもんでつけました。35270 |