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ID | 伝承者 | 日本語名 | 伝承者の アイヌ語名 /日本語名 |
伝承 |
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1303 |
新ひだか町静内 |
A0338 アオバズク |
【ア】ホチコク |
・死んだ人の魂があの世に行けないで、アオバズクになってこの世にとどまって鳴いているという話があります。ある時、家の近くの水汲み場で明け方に鳴き騒いでいるという噂が立ち、人が怖がって近づかなくなりました。おばけの類ではないことを確かめるために、正体を見に行くことにしました。ひとりでは寂しいので、夜明け前に幼い親戚の子を「ご飯の前にまきをとりに行こう」と言って起こしました。その子は「まだ眠い、暗いのに」と文句を言いましたが、うまく言いくるめてカマスを背負わせて、犬を連れて出かけました。水汲み場で座って夜明けを待っていると、川下のほうからハトぐらいの鳥が飛んで来て大きな木にとまり、山の方からも飛んで来てとまりました。しばらくして一羽が「ホチコク!」と鳴くと、順番に「ホチコク!ホチコク!」と、2羽で交代に頭を下げながら鳴きました。親戚の子はおびえてブルブルと震え「おっかない、これおばけか」と言うので「そばにいる犬が、おばけなら騒ぐはずだ。静かにしてよく聞いていろ!」と叱りました。段々に東の空が明るくなって来た頃、腹の底から「ホーイ!」と高い声で叫ぶと鳥たちは驚いて逃げて行きました。親戚の子も犬もびっくりして飛び上がりました。34130,34134 |
1304 |
平取町 |
A0338 アオバズク |
【ア】アフンラサンペ、アフンラ 【日】ヨフクロウ |
・おもに夜に鳴く鳥です。34601 ・山小屋に行ったある娘が、小屋のわきにいた変な形のものを棒で突いたところ、鳥の足が見えました。恐くなって帰って来て自分のおじいさんに言いました。おじいさんが小屋に戻って見るとアオバズクが死んでいました。年配の男性たちで送りの儀式をしたのですが、しばらくするとその家のおじいさんが正気ではなくなり、体が丸まって転がって歩くようになり、とうとう死んでしまったという話が伝わっています。34601 ・遠くへ働きに行った人が死ぬと、その人の魂がアオバズクになって知らせに来るという話を聞いたことがあります。自分が借りている家の木の上でアオバズクが鳴いて気味悪く思ったことがありました。34665(34600) |