動物編 §077 イトウ;いと
(1)ciray チライ ⦅北海道・樺太⦆ (B)=chirai-chep.
(2)tosiri トシリ ⦅美幌⦆ イトの一種
注.――美幌ではイトに3種を区別する。
tosiri
ciray
operaype
この3種はちょっと見ただけでは区別が分らぬ。しかし口の横っちょの具合がどこか異なっている。(美幌 IX, 70)
注1.――♂ pinne-ipe(ビIX,49)
♀ matne-ipe, mahne-ipe
♂は身赤い。♀は白い⦅美幌⦆
注2.――どこのイトでもアゴの骨とってci-mesu-inawつけて送る。これでnimokkeする⦅美幌⦆
注3.――これ(ciray-kap)で着物やホシつくる⦅多来加⦆
注4.――イトの下顎(ciray-nup)[<ciray-not]で運試しの卜占(nimot[<nimok])をする。それをnimotpeという⦅斜里⦆
注5.――ciray-not kew⦅美深 I⦆
注6.――ciray pokna natkew ani niwokする。これをciray-notkew ko-niwokと⦅美幌⦆
頭上にのせてeratkiして、落ちて伏せてあれば魚とれぬ。ciray-notkew-e-niwok⦅ビI, 37⦆
注7.――hosをつくる。numpeにする(G4)
opahte opahte iwan kotan kama, hemeta イトの皮のケリ。これは穴あくまではくから⦅多蘭泊⦆
(3)tara タラ [<jap 鱈] イトの忌詞⦅十勝日誌115⦆
――魚骨による卜占(蝦夷草子p.348)