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アイヌ語辞典

日本語名:ハンゴンソウ ななつば

アイヌ語名:オロムン、ペカンペクッタラ

利用:食用、薬用、生活用具

植物編 §029 ハンゴンソウ ななつば Senecio palmatus Pall.

(1)ionka-kuttar イオンカクッタル [i(それを)onka(放置しておいてねばりをなくさせる、風化させる)kuttar(円棒状茎)] 茎 ⦅名寄近文
 注1.――天塩地方ではこの茎葉を敷いてその上にオオウバユリの鱗茎を搗いた粕をのせ風化させるのに使う。詳しくは後で説く。

(2)oro-mun オロムン [oro(その中)o(に入れる)mun(草)] 茎葉 ⦅胆振日高沙流郡
 注2.――オオウバユリの鱗茎をどろどろに潰したものの中にこの葉をいれておくと粘りがなくなって粕が取り出しやすくなるという。

(3)oremu オレム [<oromun<oro(その中)o(に入れる)mun(草)] 茎葉 ⦅長万部

(4)oroma-kuttar オロマクッタル [oro(その中)oma(に入れる)kuttar(円棒状茎)] 茎 ⦅穂別

(5)yuk-kuttar ユククッタル [yuk(シカ)kuttar(筒状茎)] 茎 ⦅穂別⦆⦅A上川
 注3.――今の老人は「シカの円棒茎」を意識しているけれども、もとはi-uk-kuttarであって、i(それを)uk(取り出す)kuttar(筒茎)の義。ウバユリの鱗茎の搗き粕を取り出すのに用いたからそういう名がついたのである。

(6)yuk-kutu ユククトゥ [yuk(シカ)kutu(筒茎)、ただし、語源はi(それを)uk(取り出す)kutu(円棒茎)] 茎 ⦅様似

(7)pekampe-kutu ペカンペクトゥ [pekampe(ヒシの実)kutu(円棒茎)] 茎 ⦅美幌屈斜路足寄
 注4.――この花が咲けば沼の上ではヒシの実が実ると(屈斜路)。

(8)pekampe-kuttar ペカンペクッタル [ヒシ(の)・円棒茎] 茎 ⦅A石狩

(9)urayni-kina ウライニキナ [urayni(棒)kina(草)] 茎葉 ⦅白浦
 注5.――「ウライニ」は、もと「やなぐい」の義。「ウライ」(梁[やな])。「ニ」(杭)。今は、各地で単に棒の意味で用いられる。例えば長万部では、オオウバユリの根を掘るのに特別の棒を用意するが、それを「トゥレフ゜・タ・ウライニ」と称する。turep(オオウバユリの鱗茎)ta(掘る)urayni(棒)。

(10)urayne-kina ウライネキナ [<urayni-kina] 茎葉 ⦅真岡
(参考)この植物は、若苗をゆでて汁の実にした(幌別)。
 その葉は、オオウバユリの鱗茎を潰してどろどろにした中に入れておけば粘りがなくなって粕を取り出すのに都合がよくなる(美幌)。
 茎葉を敷いてその上にオオウバユリの鱗茎の搗き粕を寝かせておく。この寝かせておいたものを「オントゥレプ」on-turep(風化した・ウバユリ)という(名寄)。
 葉は、それを焼いて、灰を湿疹にすりつけた(真岡)。茎葉も黒焼きにして犬の油で練り白癬に塗った。根は、煎じて咽喉の痛みにうがいした(白浜)。根は、また、鍋の水が半分になるほど濃く煎じて、性病、子宮病、神経痛、関節炎等の患部を洗った(真岡)。
 この植物の7個の截痕ある葉を選んで乾かし、それで梅毒の潰瘍を洗い、「シケレペ」(きわだ)の末を貼布する(あいぬ医事談、p.64)。胎毒による吹出物をこの煎汁で洗った(幌別)。

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