ID | 伝承者 | 日本語名 | 伝承者の アイヌ語名 /日本語名 |
伝承 |
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1568 |
A0386 (その他の鳥名) |
【ア】フリ |
・昔は沙流地方にいたという話を聞きました。それ以外にもいる場所があるというのを聞いたことがあります。人間をつかまえて飛んでいくくらいに大きな鳥であるといいます。海に行って魚をとってくると、人間の村に分配してくれるので、神様として慕われていました。でもある時海から何も持たないで帰ってくると、ある女性が「ああ今日フリは何も持ってこなかったんだな」と思って、穀物を臼でつきながらおしゃべりをしていました。フリはそれに腹を立てて、その村には来なくなってしまったという話があります。フリがいたという洞窟の中は人間の家のように炉みたいなものがあるといいます。フリは飛んでいるときは鳥の姿ですが、洞窟では人間の姿で暮らしていたのでしょう。 ・沙流地方には、フリが落としていった子供の子孫がいるといいます。フリがあんまり人間をつかまえていってしまうので、シカの皮をたくさん積み「これをおまえが起こせたら助けてやる。起こせなかったら村には置いておけない」と力試しを挑んだところ、フリはそれを起こすことができずどこかへ行ってしまったといいます。 |
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1569 |
平取町 |
A0391 (その他の鳥名) |
【ア】ケソラプ |
・悪い神です。35297 →口承文芸資料「エゾマツの女神と魔鳥」35298 |
1570 |
新ひだか町静内 |
A0391 (その他の鳥名) |
【ア】ケソラプ 【日】クジャク |
・昔話に「山の中で人間が悪い神に追いかけられて逃げながら神様に助けを求めていると、天から羽に目のような模様のついた大きな鳥が悪い神におおいかぶさって来ました。後ろを見ると、悪い神は白い骨になって崩れ落ち、死んでしまいました。その鳥の神に感謝をすると、その夜夢を見ました。立派な女性の姿になった鳥の神が現れ『これからも私を祈るならいつまでも守ってあげましょう』といいました」という話があります。34129 |
1571 |
A0391 (その他の鳥名) |
【ア】ケソラプ 【日】クジャク |
・鳥の王様で、アイヌのほうでは敬われます。 ・昔話に聞いたことがあります。 →口承文芸資料「魔鳥の横恋慕」 |
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1572 |
平取町 |
A0420 カメ |
【ア】エチンケ |
→口承文芸資料「猿の生き肝」35298,35300 |
1573 |
新ひだか町静内 |
A0420 カメ |
【ア】エチンケ エチンケカムイ |
・海漁をする人たちが祈る神様であるといいます。34131(34441) |
1574 |
A0420 カメ |
【ア】エチンケ |
・ウミガメの神様の頭骨を木幣で包んだものが家の宝壇に置いてありました。 ・頼んで雨を降らせるのだといいます。 |
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1575 |
新ひだか町静内 |
A0510 イモムシ(チョウやガの幼虫の一種) |
【ア】イコンカプ他 【日】イモムシ ケムシ |
・「ムネケンナイ」というのは草についている緑色のイモムシで、「ニエケンナイ」は木の色をした茶色の大きいイモムシです。寝転がって「自分はムネケンナイだ、嫌がれ嫌がれ」といい、または木のところへ行って「私はニエケンナイだ、嫌がれ嫌がれ」というと、力の強い神がよけて通るといいます。でもこのイモムシは恐ろしいものだから、見つけたら鎌で切って殺してしまえと言われます。34129 ・「トイエンビッキ」は真っ黒い角の生えたイモムシです。それを見たら天の神様に祈りながら、鎌で細かく刻んで罰しないと駄目だといいます。目についたものを逃がしたら命を取られるという恐ろしいものです。津波が来て、逃げる暇がないときは、土を押さえて「私はイモムシだ、嫌がれ嫌がれ」と言うと津波が避けるそうです。34146 |
1576 |
A0510 イモムシ(チョウやガの幼虫の一種) |
【ア】イコンカプ他 【日】ケムシ |
・いい言葉ではないです。悪いものだといいます。 ・「トイエンビッキ」は恐ろしいものだから殺せといいます。 |
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1577 |
平取町 |
A0510 イモムシ(チョウやガの幼虫の一種) |
【ア】イコンパプ 【日】ケムシ |
・色々な種類がいます。34726 |