ID | 伝承者 | 日本語名 | 伝承者の アイヌ語名 /日本語名 |
伝承 |
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1152 |
平取町 |
P0288 ノダイオウ |
【ア】スナパスプキ |
・窓や戸口にさげておくすだれを作りました。ソバみたいな実のつくものです。34607 |
1153 |
P0288 ノダイオウ |
【ア】スナパ 【日】ウマシカンポ |
・干してから搗いて食べるという話は聞いたことがありますが、食べたことはありません。平たい実でした。この実を枕に入れるからといって、とって歩いたことがあります。 | |
1154 |
平取町 |
P0153 ツルウメモドキ |
【ア】ハイ |
・糸にして雪の上に置いていたのを見たことがあります。35267 |
1155 |
平取町 |
P0294 オオバイラクサ エゾイラクサ |
【ア】ハイキナ |
・春先に葉をとり、汁物の具にしました。35267 ・秋に茎をとり、糸にして、太刀を肩からさげるための帯を作りました。35267 |
1156 |
新ひだか町静内 |
P0294 オオバイラクサ エゾイラクサ |
【ア】モセ |
・若葉をとって、汁の具やおひたしにして食べました。34131,34183 ・11月頃、雪をかぶる前に茎を刈って干しておきます。雪が降ったら家の中に入れて水がつかないようにし、皮をむいて竿に干しておきます。これはツルウメモドキのように雪ざらしにはしません。ぬらしさえしなければ丈夫な糸で、シナノキで作った糸より丈夫でした。34121,34183 ・作った糸でござ編みをしたり、荷縄を作ったりしました。34183 ・糸を作るとごみがたくさん出るので嫌だと言ったら、おばあさんが「そのように言うな。繊維くずも大切なのだよ」と言って、干したイラクサを食べたおかげで生き延びたおばあさんの話をしてくれました。 →口承文芸資料34131,34167Aあらすじ、一部アイヌ語 |
1157 |
平取町 |
P0294 オオバイラクサ エゾイラクサ |
【ア】ハイキナ 【日】イラクサ |
・これで糸を作った経験はないのですが、ある時大きな箱が家に運ばれて来ました。中を見るとエゾイラクサがたくさん入っていて、持って来た人に「これで着物か帯を織ってください」と言われました。外皮もついたままだったのでそれを取ってから細い糸にしましたが、夜寝ると体がかゆくて眠れないくらいでした。つらい思いをしてひと冬過ごし、やっと糸玉がひとつできました。織り機にかけようとしたら、糸が後戻りはするしほぐれるし、織れなくて結局そのままになってしまいました。34734 ・おばあさんはエゾイラクサの糸で作った荷縄を持っていました。ぬらしさえしなければ丈夫なものですが、外に置いて雨にあたると弱いものだということでした。34734,34736 |
1158 |
平取町 |
P0294 オオバイラクサ エゾイラクサ |
【日】イラグサ |
・自分でやったことはありませんが、おばあさんたちが糸よりをしたり編んだりしているのは見ました。一番丈夫な糸だと言います。35280 |
1159 |
新ひだか町静内 |
P0296 クワ(ヤマグワ) |
【ア】トペンペオニ 【日】クワ |
・女の子に初潮が来ないときに実を食べ、または枝をお湯で煮た汁を飲みました。お腹に子供ができたかどうかわからないときも枝をお湯で煮たものを飲みました。妊娠している場合は赤ちゃんにもいい薬になるし、そうでなかった場合はお腹の中の悪い血が出るのでいいと言われました。 34122,34123,34182 ・まきとりをする時は、別にヤマグワの枝を少しとって束にして玄関の物置に置いておきます。雷が鳴ったら炉でそれを少しずつ燃やしながら、新しい模様入りござを敷き、その上に座ってかしこまって雷が通り過ぎるのを待ちました。34146 |
1160 |
平取町 |
P0296 クワ(ヤマグワ) |
【ア】トゥレフ゜ニ 【日】クワ |
・昔ある女性が流産をして、汚れ物を穴を掘って埋めた場所から生えたのがヤマグワであったといいます。それを嫌うので、雷はヤマグワの木の上には絶対落ちないものだといい、庭に植えたものです。畑の境界にもよくヤマグワの木が生えているのを見ました。和人も雷が鳴ったらこの木の枝を家のまわりに立てたり、振りながら「くわばら、くわばら」と言っているのを見ました。34607 ・火にくべたときは少し跳ねますが、火持ちがよく立ち枯れた木が多くあるので、冬によくとって来てまきにしました。34685 |
1161 |
平取町 |
P0297 オヒョウ オヒョウニレ |
【日】オヒョウ |
・ござ編みをする人が、オヒョウの糸は切れやすいといいます。35267 |