アイヌと自然デジタル図鑑

MENU

自然図鑑

自然図鑑とは

 この図鑑は、北海道やサハリン南部、千島など、アイヌが暮らしてきた地域の動植物について、従来の自然図鑑の情報に加え、アイヌとの関わりを盛り込んだ新しい図鑑です。

(緑色のメニューバーの左上から)「自然図鑑」タブはこの図鑑の総合案内所です。一般的な自然情報に加え、アイヌ語名やアイヌの伝承のポイント、収録データのあらましがわかるようになっています。

 「アイヌ語辞典」タブには、アイヌの言語学者である知里真志保(1909-1961)著の『分類アイヌ語辞典 植物編・動物編』の抜粋を収めました。動植物977種のアイヌ語名を網羅したこの辞典は、アイヌと自然を知る上で最も重要な本です。読みやすいように仮名づかいを改め、動植物のアイヌ語名などを検索できるようにしました。(「動物編」は執筆半ばで著者が亡くなったため未完に終わっています)

 「アイヌの伝承」「物語や歌」「絵本や朗読」の3つのタブには、アイヌ民族博物館のオリジナルデータを収めてあります。アイヌ民族博物館では1979年の設立以来、当時存命だった各地のアイヌのエカシ(おじいさん)やフチ(おばあさん)からアイヌの物語や生活などについてお話を聞き、録音しました。総録音時間は約660時間にのぼります。3つのタブではこれらの録音資料の中から、動植物のアイヌ語名、利用法、物語などをわかりやすく整理し収録しました。また「語り部」タブでは、お話を聞いたエカシやフチを紹介しました。

 なお、音声資料整理は今も続いていますので今後もデータが増えます。アイヌ語学習などにも活用できるように、物語や歌の原音声や映像、アイヌ語対訳、楽譜などを少しずつ追加する予定です。もちろん画像や鳴き声、自然観察情報なども拡充する予定です。どうぞご期待下さい。


※この図鑑は、インターネット(PC版、スマホ版)のほか、アイヌ民族博物館内に設置した視聴覚展示システムでも利用できます。
※この事業は文化庁「平成26年度文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」の補助金を得て実施しました。