アイヌと自然デジタル図鑑

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アイヌの伝承

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ID
1157
伝承者
川上まつ子さん

川上まつ子さん
平取町

日本語名
P0294
オオバイラクサ エゾイラクサ
伝承者のアイヌ語名/日本語名
【ア】ハイキナ
【日】イラクサ
伝承
・これで糸を作った経験はないのですが、ある時大きな箱が家に運ばれて来ました。中を見るとエゾイラクサがたくさん入っていて、持って来た人に「これで着物か帯を織ってください」と言われました。外皮もついたままだったのでそれを取ってから細い糸にしましたが、夜寝ると体がかゆくて眠れないくらいでした。つらい思いをしてひと冬過ごし、やっと糸玉がひとつできました。織り機にかけようとしたら、糸が後戻りはするしほぐれるし、織れなくて結局そのままになってしまいました。34734
・おばあさんはエゾイラクサの糸で作った荷縄を持っていました。ぬらしさえしなければ丈夫なものですが、外に置いて雨にあたると弱いものだということでした。34734,34736
ID
1158
伝承者

黒川セツさん
平取町

日本語名
P0294
オオバイラクサ エゾイラクサ
伝承者のアイヌ語名/日本語名
【日】イラグサ
伝承
・自分でやったことはありませんが、おばあさんたちが糸よりをしたり編んだりしているのは見ました。一番丈夫な糸だと言います。35280
ID
1159
伝承者
織田ステノさん

織田ステノさん
新ひだか町静内

日本語名
P0296
クワ(ヤマグワ)
伝承者のアイヌ語名/日本語名
【ア】トペンペオニ
【日】クワ
伝承
・女の子に初潮が来ないときに実を食べ、または枝をお湯で煮た汁を飲みました。お腹に子供ができたかどうかわからないときも枝をお湯で煮たものを飲みました。妊娠している場合は赤ちゃんにもいい薬になるし、そうでなかった場合はお腹の中の悪い血が出るのでいいと言われました。
34122,34123,34182
・まきとりをする時は、別にヤマグワの枝を少しとって束にして玄関の物置に置いておきます。雷が鳴ったら炉でそれを少しずつ燃やしながら、新しい模様入りござを敷き、その上に座ってかしこまって雷が通り過ぎるのを待ちました。34146
ID
1160
伝承者
川上まつ子さん

川上まつ子さん
平取町

日本語名
P0296
クワ(ヤマグワ)
伝承者のアイヌ語名/日本語名
【ア】トゥレフ゜ニ
【日】クワ
伝承
・昔ある女性が流産をして、汚れ物を穴を掘って埋めた場所から生えたのがヤマグワであったといいます。それを嫌うので、雷はヤマグワの木の上には絶対落ちないものだといい、庭に植えたものです。畑の境界にもよくヤマグワの木が生えているのを見ました。和人も雷が鳴ったらこの木の枝を家のまわりに立てたり、振りながら「くわばら、くわばら」と言っているのを見ました。34607
・火にくべたときは少し跳ねますが、火持ちがよく立ち枯れた木が多くあるので、冬によくとって来てまきにしました。34685
ID
1161
伝承者
上田トシさん

上田トシさん
平取町

日本語名
P0297
オヒョウ オヒョウニレ
伝承者のアイヌ語名/日本語名
【日】オヒョウ
伝承
・ござ編みをする人が、オヒョウの糸は切れやすいといいます。35267

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