動物編 §014 ハリフグ(ハリセンボン)
(1)ikarpupu イカラププ [<i-(われわれを)kar(刺す)pupu(ふぐ)] ⦅虻田、長万部⦆ はりふぐ、ハリセンボン Diodon holacanthus Linnaeus.
注1.――これをとると、身をとって木幣の削り花をつめて、kenru-sopa(屋内の上座)の棚に吊るしておく。棚の上にはniwok(卜占)に使うhurep-sapa(狐の頭)を供えておく。病気が流行する時には、otciki(膳)にハリフグと狐の頭をいっしょにのせて削り花で飾っておく⦅長万部⦆。
(2)ikaripopo-cep イカリポポチェプ [<i-(われらを)kar(刺す)popo(ふぐ)cep(魚)] ⦅幌別、白老、沙流⦆ ハリセンボン
注.――疱瘡神に対する魔除けに用いられる(→分辞Ⅲ、p.381)
(3)ikaripopo-ceppo イカリポポチェッポ [<ikaripopo-cep(↑)-po(指小辞)] ⦅幌別、沙流⦆ はりふぐ、ハリセンボン
(4)kamuy-cep カムイチェプ [神・魚] ⦅白糠⦆ ハリセンボン