植物編 §010 ノブキ Adenocaulon adhaerescens Maxim.
(1)oynamat オイナマッ [?] 痩果 ⦅荻伏⦆⦅A千歳⦆
→補注(7)。
(2)oynamat-kina オイナマッキナ [上記痩果の生ずる草] 茎葉 ⦅幌別⦆
(参考)幌別ではウルシにかぶれた時この葉をあぶって柔らかくして貼った。腫れ物にも傷にも同様にして用いた。また葉を乾かして煙草にもした。
バチラー辞書にpirika-munの名が挙がっている。アイヌ語の植物命名法の常則に従って、これはおそらくpir-kar-mun(傷を・治す・草)であったのが、民衆語源解によってpirka-mun(よい・草)になったのであろう。