植物編 §287 オオイタドリ Polygonum sachalinense Fr. Schm.
(1)ikokutu イコクトゥ [ik(節)o(多くある)kutu(中空円棒状茎)] 茎 ⦅長万部、美幌、屈斜路、足寄⦆
(2)ikokut 『イコクッ』 ⦅A十勝⦆
(3)ikokuttar イコクッタル [ik(節)o(多くある)kuttar(中空円棒状茎)] 茎 ⦅名寄⦆⦅A沙流・石狩・天塩・千歳等⦆
(4)kuttar クッタル [中空円棒状茎] 茎 ⦅幌別⦆⦅A有珠⦆
(5)haspahkutu ハシパハクトゥ 枯茎 ⦅白浦⦆
(6)irureh イルレヘ 若い茎 ⦅白浦⦆
(7)hahpas ハハパシ 茎葉 ⦅白浦⦆
(8)tuhkuh トゥフクフ 茎 ⦅鵜城⦆
(9)『シツクツ』 ⦅東蝦夷夜話⦆
(10)『シツクツ゜』 ⦅蝦夷方言藻汐草⦆
(参考)この葉は、それを「オヤイケ」oyayke(尻拭い)に使った(名寄)。若い茎は、皮をむいて生で食べた。また、枯れた茎は、それで冬囲いの垣を作った(幌別)。樺太では、この若い茎を、ウラジロタデのそれと全く同じ方法で料理した。それをやはり「イルレヘ・チカリペ」と言った(→§284)。