植物編 §330 アヤメ Iris Nertschinskia Lodd.
(1)kampi-nuye-nonno カンピ・ヌイェ・ノンノ [kampi(手紙)nuye(書く)nonno(花)] 花 ⦅幌別⦆
注1.――本当はkampinuyep(筆)-nonno(花)であろう。
(2)kampinuyep カンピヌイェプ [kampi(手紙)nuye(書く)p(もの)、“筆”] 花 ⦅有珠、室蘭、幌別、白老⦆
注2.――つぼみが筆に似ているからいう。
(3)kampi-nuye-apappo カンピ・ヌイェ・アパッポ [手紙・書く・花] 花 ⦅阿寒⦆
(4)kunne-apappo クンネ・アパッポ [黒い・花] 花 ⦅屈斜路⦆
(5)icaniw-apappo イチャニウ・アパッポ [マス・花] 花 ⦅足寄⦆
注3.――この花が咲けば“cep rikin kotom an na”魚が上って来るころだ)と言って、tes(上り魚をとる仕掛けの梁)を立てる用意をする。
(6)kakkok-mun カッコク・ムン [カッコウ鳥・草] 茎葉 ⦅美幌⦆
注4.――辞書にはkakkok-kinaとある。
(7)cepeukote-kina チェペウコテ・キナ [cep(魚)eukote(つなぎ合わす)kina(草)] 茎葉 ⦅A沙流・鵡川・千歳・十勝⦆
(8)mursaki ムルサキ [<日本語“むらさき”] 花 ⦅長万部⦆