植物編 §408 ガマ Typha latifolia L.
(1)si-kina シ・キナ [真の・草] 茎葉 ⦅北海道全地⦆
注1.――この場合kinaはござを編む草をさす。ござを編む草はいろいろあるが、その中でガマが最も喜ばれるのでこの名があるのだという。
(2)sikina-ci シキナ・チ [ガマの・陰茎] 花穂 ⦅春採⦆
(3)kina-ci キナ・チ [草の・陰茎] 花穂 ⦅美幌、足寄、本別⦆
(参考)花穂をほぐして綿となし、子供の敷物に入れた。また、この穂を黒焼きにして油と練り合わせ、おできの薬にした(幌別)。茎葉は乾燥してそれでござを編んだ(各地)。