植物編 §413 ハイマツ Pinus pumila Regel
(1)totonup トトヌプ [<*totorup<*metot-or-o-hup(奥山・の所・に群生する・松)] 茎 ⦅名寄⦆⦅A沙流・石狩・十勝⦆
(2)totonup-epuy トトヌペプイ [トドマツの・実] 果実 ⦅名寄⦆
(3)kamuy-hup カムイ・フプ [神・松] 茎 ⦅長万部⦆
(4)epitap エピタプ [epita(はねかえる)p(もの)] 茎 ⦅屈斜路、美幌⦆
(5)nom ノム [<num] 子実 ⦅白浦⦆
(6)nom-ni ノムニ [<num-ni] 茎 ⦅白浦⦆
(7)Numni ヌムニ ⦅G樺太⦆
(8)yuta-ni ユタニ [<i(物を)-uta(搗く)-ni(木)、杵] 茎 ⦅白浦⦆
(9)henekkere ヘネッケレ 茎 ⦅A エトロフ等⦆
(参考)千島エトロフ島のアイヌは、この果実を食品とし、またその葉を煎じて水腫病に用いた(あいぬ医事談、p.61)。樺太の東部及び北部のアイヌもこの果実を食用に供した(E、p.595)。果実を胃の薬に用いた(白浦)。